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国会会議録

デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会

第221回 · 参議院 · 第5号 · 2026-06-17

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-08-07 00:08 JST 記録 #3632 ↗

発言 163

会議録情報

令和八年六月十七日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  四月二十三日     辞任         補欠選任      今井絵理子君     西田 英範君      自見はなこ君     出川 桃子君      長谷川英晴君     若井 敦子君  六月十六日     辞任         補欠選任      郡山りょう君     石垣のりこ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         松下 新平君     理 事                 船橋 利実君                 星  北斗君                 岸 真紀子君                 礒崎 哲史君     委 員                 鈴木 大地君                 出川 桃子君                 西田 英範君                 東野 秀樹君                 若井 敦子君                 石垣のりこ君                 広田  一君                 平戸 航太君                 司  隆史君                 上野ほたる君                 新実 彰平君                 岩本 麻奈君                 大門実紀史君                 伊波 洋一君                 安野 貴博君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(サイバ        ー安全保障))  松本  尚君    副大臣        内閣府副大臣   今枝宗一郎君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        川崎ひでと君    事務局側        常任委員会専門        員        三瓶 朋秀君        常任委員会専門        員        高野 智子君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       大村 真一君        内閣官房デジタ        ル行財政改革会        議事務局審議官  山澄  克君        警察庁長官官房        審議官      鈴木 敏夫君        個人情報保護委        員会事務局長   佐脇紀代志君        デジタル庁総括        審議官      森田  稔君        経済産業省大臣        官房審議官    渋谷闘志彦君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第五三号)(衆議院送付) ○個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案(閣法第五四号)(衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) ただいまからデジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、自見はなこ君、今井絵理子君、長谷川英晴君及び郡山りょう君が委員を辞任され、その補欠として出川桃子君、西田英範君、若井敦子君及び石垣のりこ君が選任されました。     ─────────────

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大村真一君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。松本国務大臣。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  まずは、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  デジタル技術の急速な進展に伴い、データの利活用に対する需要が高まっていることを踏まえ、国の行政機関等の保有するデータを活用し、行政手続に関連する国民の利便性の向上を図るため、当該データの活用を行う事業を認定し、当該認定を受けた者が当該データの提供を求めることができる制度を創設するとともに、これに伴う独立行政法人情報処理推進機構の体制の整備を図るほか、国の行政機関と他の行政機関等による公的基礎情報データベースの共同整備等に関する金銭の保管に係る規定を整備する必要があります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律を改正して、国の行政機関と他の行政機関等による公的基礎情報データベースの共同整備等について、その推進に関する事項を公的基礎情報データベース整備改善計画に定めることとしております。  また、他の行政機関等が当該共同整備等のために必要な役務を提供する事業者に支払うべき対価その他の当該共同整備等に関する金銭を、国の行政機関が保管することができることとしております。  第二に、同法を改正して、国の行政機関等の保有するデータを活用する事業であって、国民の利便性の向上が図られるものを国等データ活用事業とし、内閣総理大臣は、重点的に実施すべき分野やデータの安全管理の方法等を定める国等データ活用事業指針を定めることとしております。  また、国等データ活用事業を実施しようとする者は、当該事業に関する計画を主務大臣に提出して、その認定を受けることができることとするとともに、認定国等データ活用事業者は、当該事業を実施するために必要な国の行政機関等の保有するデータの提供を求めることができることとしております。  第三に、情報処理の促進に関する法律を改正して、独立行政法人情報処理推進機構の業務に、認定国等データ活用事業者に対するデータの安全管理に関する情報の提供等所要の協力業務等を追加するとともに、所要の体制整備を行うこととしております。  以上のほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  続きまして、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  デジタル技術の急速な進展に伴い、個人情報を含むデータの利活用に対する需要が高まっている一方で、個人情報の違法な取扱いにより個人の権利利益が侵害されるリスクも高まっていることを踏まえ、個人情報の有用性に配慮しつつ、その一層の保護を図るため、身体の一部の特徴に係る情報が含まれる個人情報等について違法な取扱い等がなくとも本人による利用停止等の請求を可能とするとともに、個人情報の違法な取扱い等によって財産上の利益を得た場合に個人情報保護委員会が課徴金納付を命ずる制度を設けるほか、統計等の作成を行う第三者に個人情報を提供する場合等について本人の同意を不要とする等、個人情報等に係る制度について所要の改正を行う必要があります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、適正なデータ利活用を促進するため、統計等の作成を行う第三者に個人情報を提供する場合等について、統計等の作成の内容等の公表等をしているときは、本人の同意を不要とすることとしております。  第二に、個人情報等の取扱いの態様とともに変化している個人の権利利益が侵害されるリスクに対応する観点から、十六歳未満の者の個人情報等を取り扱う場合における本人の法定代理人への通知等についての規定を整備するとともに、身体の一部の特徴に係る情報が含まれる特定生体個人情報について違法な取扱い等がなくとも本人による利用停止等の請求を可能とすることとしております。  第三に、個人関連情報を用いた違法行為等により個人の権利利益が侵害されることを防ぐため、特定の個人に対する連絡に利用することができる記述等を含む連絡可能個人関連情報について、その不適正利用及び不正取得を禁止することとしております。  第四に、個人情報の取扱いに係る規律遵守の実効性を確保するため、個人情報の違法な取扱い等によって財産上の利益を得た個人情報取扱事業者に対して個人情報保護委員会が課徴金納付を命ずる制度についての規定を整備するとともに、個人情報データベース等の不正な提供等を行った個人情報取扱事業者に対する罰則の法定刑を引き上げることとしております。  以上のほか、所定の規定の整備を行うとともに、十六歳未満の者の個人情報等を取り扱う場合における本人の法定代理人への通知等についての規定を整備すること等に伴い、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律及び医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律について、所要の改正を行います。  以上が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由及び内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

出川桃子 自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 自由民主党、出川桃子でございます。  本日は、デジタル行政推進法及び個人情報保護法の一部改正案について質問をいたします。  世界では、AIの開発や活用をめぐる国家間競争が激しさを増しております。かつて資源やエネルギーが国力を左右したように、今やAIは国家の競争力や安全保障を左右する新たな戦略資源であります。デジタル庁が司令塔となり、データ利活用への信頼を礎としてAI開発やイノベーションを加速させる、そして、その成果を社会実装することで社会課題の解決と新たな経済成長につなげていかなければなりません。  我が国が、他国が開発したAIを利用する側にとどまるのか、それともAIを生み出し主導権を握る側となるのか、その分岐点に立つ今、データの利活用やAI開発を支える基盤整備は待ったなしであります。私は、その意味で、今回の法案は、データの円滑な利活用を促進し、我が国発のAI開発やイノベーションを支える重要な基盤整備であると考えております。  しかし一方で、データの利活用というアクセルを踏み込む以上、国民のプライバシーや人権を守るブレーキが確実に機能していなければなりません。国民の理解と納得、そして信頼がなければデータ利活用は広がらず、デジタル社会そのものの基盤も揺らぎかねません。  松本大臣は、長年、救急医療の現場で患者の命と向き合ってこられました。個人の機微な情報が持つ重みと信頼関係の重要性を誰よりも実感されていると思います。  そこで、お伺いいたします。  データ利活用による成長と個人の尊厳や国民の信頼の確保は、どちらか一方を選ぶ二項対立ではなく、両立をさせなければなりません。また、そのためには、制度整備だけでなく、国民に対して丁寧な説明を重ね、理解と納得を得ていくことが不可欠であると考えます。データ政策の司令塔としてこの難しいかじ取りにどう向き合われるのか、大臣としてのお考えとその根底にある率直な思いをお聞かせください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) ありがとうございます。  率直な思いということでございます。  データの利活用を積極的に進めていくことは、この今の世の中において、あらゆる分野において非常に大事な、死活問題になりかねません。それはAIの開発に代表されることだと思っております。一方で、それを開発するためのデータの取扱いについては、透明性と信用性が確保されること、これも大前提だということは言うまでもないと思います。  今般のデジタル行財政推進法の改正はこの認定制度を創設し、また、個人情報保護法の改正においてはこの課徴金制度を新しく導入するなど、利活用と保護のバランスというものを極力取った内容だと思っています。  私の医師としての経験のお話がございましたのであえて申しますと、人間の体の中の血液というのは固まったり溶けたりしながら、実に巧みな構造をしているんですね。血管の外に出れば固まらなきゃいけないし、血管の中で勝手に固まったら脳卒中を起こしてしまうというようなこと、多々あると思います。実は、固まる操作と、それからそれを、血栓を溶かす機能と、それから血栓を溶かす機能を抑制する機能があったり、あるいは固まらせる機能を抑制する機能があったり、それはそれは重層的にもなっていると。  この個人情報保護法とデータの利活用のことをいろいろと見てみますと、まさにその利活用と保護というのが極めて重層的にでき上がっているなと。血栓ができるできないの話と非常によく似ているなということを常々私は考えていたんですけれども。そういった非常に、何というかな、針の穴に糸を通すような緻密な構造になっているということで、利活用と保護を両立、バランスよくつくっていっているということは国民の皆さんにも是非御理解をいただきたいし、それは丁寧に説明してまいりたいというふうに思っております。

出川桃子 自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございます。  これからも、利活用と保護について、大臣の言葉で国民に対して丁寧な説明責任を果たしていただきたいと思います。  では次に、AIやデータをめぐる経済安全保障とインテリジェンスの観点から伺います。特に、外国企業へのデータ提供の在り方について確認させていただきます。  デジタル行政推進法改正案における認定制度や国などが保有するデータ提供の仕組みについては、外国企業も対象となり得ると承知をいたしております。国際的なデータ連携そのものを否定するわけではありませんが、その際、データの提供が一方通行となり、我が国だけがデータを提供する側となるのであれば、日本企業の競争力強化や我が国の利益につながらないおそれがあります。  大前提として、制度改正の成果が我が国のAI開発や産業競争力の向上、国益の確保につながる仕組みになっていること、そして安全保障上の懸念に十分対応できることが不可欠であります。デジタル主権や経済安全保障の観点からも、その点はしっかり確認しておきたいと思います。  さらに、私が懸念しておりますのはインテリジェンスの問題でございます。とりわけ中国では、国家情報法によりまして、企業や個人に国家情報活動への協力義務が課されております。お手元に参考資料も配らせていただきました。その運用実態が全て明らかになっているわけではありませんが、中国企業が保有するデータについて中国当局がアクセスし得るとの懸念は国内外で指摘をされております。  こうした中、国や公共部門が保有する行政データや公共データが外国企業に提供されてしまうことによって、安全保障上重要な情報や機微なデータが国外へ流出し、結果として外国のインテリジェンス活動を助長するようなことがあってはならないと考えます。  そこで、伺います。  AIやデータが国家の競争力や安全保障を左右する戦略資源となっている中で、我が国としてデジタル主権をどのように確立していくお考えでしょうか。また、行政データや公共データを適切に保護しながら、データ提供が一方通行となることなく、我が国のAI開発や産業競争力の向上、さらには国益の確保につなげていくためにどのようなデータ戦略を描いておられるのか、経済安全保障とインテリジェンスの観点も含め、政府の基本的な考えをお伺いいたします。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 御指摘の安全保障上のリスクやインテリジェンス上の懸念についても念頭に、他国の影響をいたずらに受けることない環境を整備することは、これは重要なことだと思います。このため、本法案をお認めいただいた暁には、安全保障上の観点も十分に踏まえた上で、国等データ活用事業に関する指針や規則等を定めてまいりたいと思います。  また、認定の際には、指針や規則に照らして、安全管理の内容とか、あるいは、今中国など懸念国のお話もございましたけれども、そういったこととの関わりについて、当該事業者の役員構成であるとか、あるいは本店がどこにあるかとか、あるいは資本構成といった点も踏まえまして、計画全般の適格性について丁寧な審査を行い、また認定後においても報告徴収等を通して必要な指導監督をしていきたいというふうに思っております。  本法案においても、外国企業を認定対象から一律に排除するものではございませんけれども、データの機微度や個別分野の特性、事業計画の内容を含めて、この基本的な考え方や理念を共有する国々とも連携して、適切に保護をしていきたいと思っております。  もう一点、データ主権についてのお話もございましたけれども、昨今、自民党の方からもAIホワイトペーパーが出ました。そういったところも、何から何まで全部を国産でというような考え方は持たないんだというふうにも示されていました。  政府としては、これからそれをどういうふうに扱うかはまた別途検討することになると思いますけれども、安全性をとにかくしっかりと担保した上でのデータ主権あるいはAI主権といったものを考えていかなければいけないと私個人は考えております。  ありがとうございます。

出川桃子 自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございます。  国や公共データは国民の公共財でございますので、しっかりと安全保障の視点を持って取り組んでいただきたいと思います。  続きまして、個人情報保護法改正案についてお伺いいたします。  今回の改正案では、AI開発や統計の作成を目的とする場合、本人の同意によらず個人情報を利用できる新たな特例が創設をされております。その対象には、病歴、診療情報を始め人種や社会的身分など要配慮個人情報も含まれております。  そこで、私は特に医療情報の取扱いについて伺いたいと思います。  病歴を始めとする要配慮個人情報は極めて機微性が高く、個人情報を取り扱う過程における漏えいであったり不適切利用、さらにはAIモデルなどの作成後において個人情報が推測、復元されるリスクについては、適切な制度設計と監視、監督が不可欠であると考えます。  一方で、医療情報は創薬や診断支援、医療研究などの分野で活用が進められており、そのための制度整備も国内外で進んでおります。例えば、欧州では欧州ヘルスデータスペース、いわゆるEHDSの制度整備が進められておりますし、日本においても次世代医療基盤法、これに基づく取組が進められております。また、現在、内閣府の医療等情報の利活用の推進に関する検討会におきましても、医療情報の収集、加工、提供の在り方について議論がまさに行われております。  万が一にも漏えい事案が発生すれば、その影響は取り返しの付かないものとなりかねず、患者や国民の信頼が失われれば医療情報の利活用そのものが立ち行かなくなるおそれがございます。だからこそ、医療情報については一般的な個人情報以上に慎重な対応が求められます。事業者に対するルールや監督だけでなく、PETs、いわゆるプライバシー強化技術を活用した匿名化、仮名化の実施など、保護と利活用を両立する取組も重要であると考えます。  そこで、伺います。  今後の規則やガイドラインの策定に当たっては、医療現場の意見を十分に反映した実効性のある制度設計を進めるとともに、現在内閣府で進められている医療情報利活用の議論との整合性を確保しながら、国民の理解と信頼を得られる制度設計を進めるべきであると考えます。個人情報保護委員会としてどのように対応していくお考えなのか、お伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  本法律案が個人の権利利益を適切に保護するとともに、個人からの信頼を得られる形でデータ利活用を進める制度となっていることにつきまして、広く御理解をいただくことは大変重要であると思ってございます。  御指摘のありました本法案にあります統計作成等の特例につきましても、提供先におきまして提供された情報が個人に関する情報に当たらない状態まで加工されることを前提としておりまして、また、統計情報等の作成のみに利用されることを確実に担保するための様々な規定、例えば目的外利用及び第三者提供の禁止でございますとか、違法に対しては今回新たに導入する課徴金の賦課などを考えてございますし、委員御指摘の復元なども、そういうことができないことが特例の適用の条件ということで運用してまいるつもりでございますし、また、漏えいという観点で申しますと、提供元におきましては、統計作成等に必要なデータのみを提供することを本特例の要件としてございまして、提供先におきましては、作成したAIモデルなどから個人情報の復元、流出を防止する措置を今申し上げましたように義務付けるなど、しっかりとした安全管理措置を課すものになってございますし、さらには、具体的な対応策では今御言及のありましたPETsなどを適切に活用することも有効な手段になることをしっかりと運用方針を定める中で位置付けていきたいというふうに思ってございます。  また、特に医療情報について御指摘がございました。医療分野は、言うまでもなく機微性が高うございまして、個人情報保護法のみならず、様々な医療政策の中で重要な情報として管理されているというふうに承知しておりますし、委員御指摘の内閣府での様々な検討につきましても、当然、医療政策の観点から、私どもはあくまでも一般法でございますので、特別な検討がなされることはあり得ると思ってございますが、私どもの運用ガイドライン、規則を定めるに当たりましても、そのような議論をしっかり把握しながら、整合性の確保されたものとして対応していきたいというふうに思ってございます。  あわせて、私ども個人情報保護委員会が国民の期待に応えるべく、しっかりした執行体制を構築できるよう頑張ってまいりたいと思います。

出川桃子 自由民主党・無所属の会

○出川桃子君 ありがとうございます。  データの利活用の推進に当たっては、国民の信頼こそが最大の基盤でございますので、国民の信頼に足る安全なデジタル社会の実現を要望いたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 立憲民主・無所属会派の石垣のりこでございます。  この委員会では初めての質問になります。よろしくお願いいたします。  まず、松本大臣に伺いますが、大臣は、個人情報保護委員会の所管大臣であり、かつデータを積極的に活用する側のデジタル担当大臣でもいらっしゃいます。言い換えれば、個人情報の活用に関して、ブレーキとアクセル、つまり、それを両方兼ね備えているお立場にあるということで、ある意味、利益相反ともいうべき兼務にあると思うのですが、この点についてまずはお考えを聞かせていただければと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) ありがとうございます。  利益相反になるかどうかということについては、ちょっとなかなか急には通告もなかったのでお答えしにくいんですけれども、ブレーキとアクセルを上手に、何というんですかね、踏みながら前に進む、上手な運転の仕方が私自身はできるというつもりでこの任に当たっております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 ブレーキを踏みながら進んでいくということが果たしてできているのかどうなのかということになるんですけれども、個人情報保護委員会はいわゆる三条委員会でありまして、専門的な立場から中立公平な判断を行うことが求められている委員会でございます。任命権者である総理がいらっしゃるわけではないので、具体的にその御判断は伺えないのは残念でありますけれども、この点も踏まえながら、個人情報保護法の改正案について質問してまいります。  これまでの議論から確認しておきたい点が二点ございます。一つは、適正なデータ利活用の推進の名の下に作られてきた、いわゆる統計特例の統計の意味についてでございます。  これ、一般的に、統計と聞きますと、国勢調査とか、GDPであるとか、何かの生産量であるとか、時系列の折れ線グラフですとか棒グラフなどを思い浮かべると思うんですが、この統計特例の統計というのは、主としてAI開発における統計であるという理解でよろしいでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) この統計作成等の定義に該当する限り、統計情報の作成もAI開発もひとしく統計作成等の特例の対象となるということでございます。  今委員御指摘のありました一般的な統計ということでいえば、大量の情報から当該情報を構成する要素に係る情報を抽出して分類、比較その他の解析を行うことによって当該大量の情報の傾向又は性質に係る情報、これを作成する行為と、法的にはこのようになっておりまして、個人情報保護委員会が規則で定めるものがこの法律の中の統計作成ということです。AI開発というのは、この行為に含まれるということでございます。  このような規定ぶりというのは、現行法もそうなんですけれども、他の法令、例えば著作権法においても、大量の情報から当該情報を構成する言語、音、影像その他の要素に係る情報を抽出し、比較、分類その他の解析を行うというふうにもされておりまして、こういった法律等の書きぶりを踏まえて書かれているというふうに承知をしております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 定義というか、もちろんそういう範囲を含むということだとは思うんですが、六月四日の衆議院予算委員会におきまして、長妻委員の質疑の中で松本大臣が、この法律の大きな立て付けの説明として、今回は統計作成、いわゆるAIの開発のみに利用するというふうに限定した上で、それを作成しやすいように一般論としてこのデータを出しましょうというふうになっておりますというふうに、AIがメインであるということを御本人がおっしゃっているわけですよね。なので、一般的にはこの統計特例というと、もうちょっとアナログなイメージも含めた統計をイメージされる方が多いんじゃないかと思いますが、基本的には実質このAI作成が中心にあるということは認識しておいた方がよいのではないかと思います。  その上で、AI開発におきまして、法改正の前の現行法でも、民間企業なら独自のAIを開発したり、政府だったら最近話題になっておりました「源内」をつくるなど、自社の社員、職員で作業が完結できるわけもなく、専門業者に委託をしているケースがほとんどではないかと思います。  この委託の場合は、仮に要配慮個人情報であったとしても、改めて本人の同意は必要なく、統計限定でもなく、委託先に情報提供できるということでよいでしょうか。確認です。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 委託に基づきましては、委託先がAIモデルの開発を行う場合は、例えば、基本的には委託先は、委託元が保有する個人情報しか学習データとしては利用できません。委託元の事業の一環として委託先が自由にAIモデルの開発を行うことはできないということになります。これは実は公表の必要はありません。  一方で、本特例に基づいて複数の提供元から個人情報の提供を受けることは可能であり、自社の事業として、自分の事業として自由にAIモデルの開発を行うことは可能になっております。これは公表しなければいけません。  ですから、委託かあるいは特例に基づいてデータを扱うかということは実は違っていて、本特例の方は公表しなければいけないし、どちらかというと透明性はこっちの方が高くなっているんだという理解と承知をしております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 いや、本人の了解を取って、いわゆる情報を持っている人がほかのところに渡すことができるかどうか、その渡すところの関係として、委託先だったら、現状、自分たちが保有している要配慮個人情報を含む個人情報を一応提供すること、もちろんNDAを結んだりとかいろんな条件はありますよ、ことができるかどうかという話を今質問をしたということでございます。  業務の一部ということで、委託の場合は可能だというふうに私は回答は事前にはいただいておりました。若干ちょっと違う観点から大臣に今お答えいただきましたけど、その公表の話はちょっと後ほどまた関係してまいります。現時点でも、行政、事業者から委託を受けたAI開発会社が要配慮個人情報を含む個人情報をAIなどによって学習させているという可能性というのは、これはあるということでございます。  法改正のこの統計特例、今回問題になっていますが、この統計特例の対象となる、本人同意なく第三者に提供できる要配慮個人情報を含む個人情報について伺いますね。  今回の法改正で、統計作成等のみを目的として提供する場合であれば、要配慮個人情報を含む個人情報を本人の同意なく提供することができる、いわゆる統計特例の新設がなされます。  これまでの国会質疑では主に医療情報等の提供について議論されてきたんですが、この統計特例等は医療、公衆衛生に関する分野に限定されるものではございません。統計特例による統計作成等について、その統計の内容、利用分野に法令上の限定はあるのか。例えば、治安維持、防衛、防犯、テロ対策、経済安全保障などを目的とする統計作成等は、この統計特例から本人同意なき個人情報の利用も含めて除外されているのかどうか、お答えください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) お答えいたします。  本特例に関する法令上の要件、義務を満たす限り、統計の内容や利用分野に限定はなく、委員御指摘の目的であったとしても、今例えば治安維持、防犯等々おっしゃいましたが、こういったものであったとしても本特例の対象から除外されるのではありません。  個人に関する情報に当たらない情報まで加工されるということを前提とした特例でございますので、個人の権利利益を害するおそれは少ないということを制度的に担保しつつこの特例を設けているということは御承知いただきたいと思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 では、警察庁ですとか公安調査庁、内閣情報調査室、今後新設される国家情報会議及び国家情報局、そのほかの行政機関が保有する個人情報について、これ、統計特例による提供対象から除外する規定もないですよね。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 今のお話も、行政機関等が保有する個人情報を利用目的外で提供することができる場合を今回拡大をしてAIの作成等に用いれるということにしたわけでございまして、AI開発のための提供についてもその対象に含めることとしておりますが、特定の行政機関等を除外する規定というのは、今委員おっしゃったとおり、今の委員の質問に対しては除外する規定はございません。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 更に確認してまいります。  車両番号認証システム、いわゆるNシステムによって取得した情報、これは個人情報にはなるんでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 委員おっしゃっているのはNシステムのことだと思いますけれども、個人情報保護法上、車両の搭乗者の容貌、姿態が写っている画像により特定の個人を識別する場合に関しては、個人情報にこれは該当するものと考えております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 識別できれば個人情報に該当することもあるということでございます。  続いて、高速道路のサービスエリアやマンションであるとか商業施設などの監視カメラに映った個人の映像、これは個人情報に該当するか否か、お答えください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 個人情報保護法上は、民間等の監視カメラに映っている映像により特定の個人を識別、記録することができる場合には、先ほどと同様、個人情報に該当いたします。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 と、ここまで、あらゆる官民の保有する要配慮個人情報を含む個人情報が、統計特例で、本人の同意なく統計目的であればそのまま提供され得るということを確認しました。また、個人情報か否かという点も幾つか例を挙げてお示しいたしました。  次に、直接的な要配慮情報ではない情報であったとしても、個人特定の鍵になるということを示す事例を御紹介したいと思います。  これ、今月二日、六月二日にLuupの電動キックボードで、二〇二三年度改正以来、法改正以来初めての死亡事故が起きました。Luup側としては、安全対策を強化するに当たって、警察から交通違反情報の提供を受けて、自社の利用者の情報と照合して、違反をした人の利用停止などを行っているということが告知されていました。  それを知ったとき、交通違反の情報を民間事業者に提供すること、これ要配慮情報ですよね、できるのか疑問に思いまして警察に問い合わせたところ、誰が交通違反をしたかの情報は提供していないが、交通違反を起こした日時、場所、違反した車両番号をLuup側に提供しているという回答がありました。一方、Luup側は、この車両をその時間に利用している人の情報、住所、氏名、携帯番号、また免許証であるとかクレジットカードの情報などを持っていますから、誰が交通違反を起こしたか把握できるということだったわけですね。それで利用停止などの措置を行っているということです。  これ、交通違反の情報は当然要配慮情報に当たりますが、車体番号など個人情報でもない情報と、要配慮個人情報でもない住所、氏名といった異なる複数の情報を重ねると要配慮個人情報ができてしまうわけです。  確認ですけれども、このようにしてできた要配慮個人情報は、統計特例としては提供は可能でしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 委員御指摘の交通違反情報というのは、行政機関、これによると警察になりますけれども、行政機関等に対する規律における統計作成目的に係る例外規定により民間業者に提供できるかという質問と理解をしております。  提供先の民間業者が個人に対するサービスを制限する目的、今回だったらLUUPはもう貸さないというような話だと思いますが、そういった目的でデータを利用する場合、統計情報の作成等を行う目的以外でデータを利活用することになりますから、交通違反情報等を民間事業者に提供することはできなくなるというふうに理解をします。  他方で、提供先の民間事業者が当該交通違反情報を専ら統計作成等の目的に利用する場合であれば、行政機関はこの例外規定に基づいて当該情報を提供することは可能になるということでございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 多分、受け取っていらっしゃる意図を把握されていらっしゃらないと思うんですけれども。  要配慮個人情報でもない、先ほど申し上げた違反を起こした車体番号と、これは、車体を持っている、管理している、ここだったらLuup側の持っている住所とか氏名の番号、そして、その人がいつ何を、どの車両を使ったか分かっているという情報、これを合わせたときに要配慮個人情報ができるわけですよね。その人が交通違反を起こしたということが分かると。合わせたときにできる、これは違反を起こしたという要配慮個人情報に該当すると思うんですが、このようにでき上がった情報も、これは統計特例だったら出せるということになるんでしょうか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 御質問の趣旨を理解しているかどうかにもよるのでありますけれども、行政機関等から民間事業者がある情報を受け取り、その結果、民間事業者の手元で犯罪歴その他の情報になったときに、当該民間事業者がその情報を他の事業者に提供し、その提供先がAI開発を含む統計作成等を行っている場合には、その受け取った民間事業者はAI開発等に限定して使う事業者に提供することを本特例は認めることになります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 要配慮情報も、統計特例だったら全部通るということだと思うんですね。もちろん、いろんな条件は課すということではありますけれども、基本的にできるということなんです。  このように、要配慮個人情報ではないような、ごくごく、それこそ私たちの名前であるとか、たまには住所ということもあるかもしれませんけれども、住んでいる地域とか、他人にある程度知られても分かるような、既に皆さんが御存じのような情報を重ねていくことで要配慮個人情報ができ上がってしまうということもあるわけですね。  要配慮個人情報そのものを、今回は大量に、本人同意が必要がないので、今まで以上に、これ、汎用AI、いわゆるチャットGPTであるとかGeminiであるとか、そういうものなどにも読み込ませて学習させてAIモデルを作成してしまうことができるというのが今回の統計特例なわけです。  これ、統計の名の下に作成されたAIモデルに読み込まれた個人情報が、そのまま出てこないという条件を満たしていたとしても、そのときは出てこないかもしれないけれども、特に汎用AIというのは進化していきます。アメリカのアンソロピックは、AIが自らを進化させる自己改良が実現する可能性も言及していますし、AIの進化ペースに安全性の研究が追い付けるか分からないという懸念すら今示している段階です。  このような状況で、今回の個人情報保護法の改正、特に統計特例によって、多くの人が個人情報を登録して利用している、例えばネット通販、やったことがないという人の方が少ないかもしれません、マッチングアプリ、登録している人もいるでしょう、レンタカー借りている方もいるでしょう。こうした様々な便利ツールにつながっている個人情報が、統計の名の下に大量に読み込まれていくことによって、個人の行動パターン、趣味、嗜好、そのほか様々な機微に触れる情報も含めて特定されていく可能性が非常に高くなっていくということです。  これ、個人の権利利益が損なわれないようにします、しますというふうに掛け声はおっしゃるんですけれども、実際はこういう汎用AIに読み込ませていくことも含めて認めているわけですから、その実効性が担保されているか甚だ疑問でしかありません。その場では不利益になるか利益になるか判断しかねることもあるわけですから、不利益になることには使っていないと言ったとしても、真逆の方向に進んでいくことも否定できないわけです。  今回は、さらに、本人の同意を必要としない要配慮個人情報を使って作られたAIを、網羅的に、個人情報保護委員会を始め、把握することすら基本的には今放棄しているわけですよね。一応そのチェックはしていくとはおっしゃっていますけど、確実にチェックする機関というのは現時点でないわけです。これ、ざる法どころか、もう筒状態ですよ。何もない状態で擦り抜けていくわけですよ。  今回の個人情報の保護法のこの特例、統計特例というのはこういう危険性をはらんでいるということを、まずここにいる委員の皆さんにもしっかりと御認識をいただきたいと思います。  続いて、ほかにいろんな問題がありますので、時間の許す限り伺っていきたいと思いますけれども、続いて、顔特徴データ等の取扱いについて伺います。  今回の個人情報改正案には、顔特徴データ等については、利用停止請求が違法行為等の有無を問わず可能とする規定があります。しかしながら、そもそも本人が自分の顔特徴データが提供されたことを把握すること自体が困難ではないでしょうか。ちょっと想像していただきたいんですけれどもね。  また、顔認証データの取扱いに関する一定の事項の周知を義務化するという規定はあるんですけれども、具体的にどのように周知することを想定しているのか。また、仮に顔特徴データを取得するカメラの場所、申立て先を把握できたとしても、提供先ごとに利用停止請求を行わなければならないとなると、せっかく設けられた利用停止等請求の要件緩和ですとかオプトアウト制度に基づく第三者提供を禁止するという項目は実効性が乏しいのではないかと言わざるを得ません。この点、お答えください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 本法案においては、顔特徴データについては、委員御指摘の利用停止請求の緩和要件に加えて、その取扱いに関する一定の事項の周知、これを義務付けることとしております。そして、その周知の具体的な方法については十分な透明性を確保しなければなりませんから、カメラを設置する施設の入口に周知事項を掲示する等、原則として本人が訪れると想定される場所に掲示しなければならない旨、これを規定することを想定しております。  全ての事業者に対して利用停止請求、ごめんなさい、複数の事業者が顔特徴データを同時に取り扱っている場合に、その利用停止請求を望む人は一つ一つ全部に当たらなきゃいけないということが当然生じるわけですけれども、これはやむを得ないことというふうに思いますけれども、手続が本人にとって過重な負担とならないように配慮しなければならないということも法の中で定めているところでございまして、できるだけ、複数の事業者が絡む場合は一元的な窓口を設置するなどを想定して進めてまいりたいと思っております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 監視カメラがあります、それが顔認証の能力も兼ね備えたものであったとしたら、そこに、今撮影をしています、あなたの顔認証があるものがこのカメラです、もし不服申立てがある場合にはここに御連絡ください、例えばですよ、そういうものを全部のカメラに付けていく。問題があって、嫌だと思ったらそのところに連絡をする。今、総括の窓口をつくっていただくみたいな御提案もありましたけれども、それを個人がやるのかどうか、やれるのかどうか。どれだけの業者があるのかも分からないわけですよね。  その上で、じゃ、頑張って利用停止をしてほしいと、嫌だと、顔認証を私は使ってほしくない、取得してほしくないといった場合に、停止するためには本人の顔特徴データと照合する必要が生じるわけですよ。そうすると、利用停止請求や削除請求の過程でかえって本人の行動履歴等が把握されるという、これ矛盾が生じませんか。本人は個人情報を出したくない、顔認証をされたくないと思うけど、その自分の情報を相手にわざわざ渡して行動履歴が分かるような状態じゃないと削除できない、そういうことになりませんか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 少なくとも、監視カメラについては、顔認証ですから、監視カメラを例に出すとなるとちょっと話は変わってくると思います。あくまでも顔認証をするためのときに周知をするということでございますので、そこは確認をしておきたいんですけれども。  今の御質問については、本人が顔特徴データの利用停止を請求した場合、事業者は、請求に対応する過程で本人の顔特徴データを抽出し、把握しなければなりません。最終的に、その特徴データは利用が停止されて消去されることになります。  事業者は、利用停止請求に応じるために抽出、把握したデータを、それを使って他の目的に利用することは当然できませんから。消してくれと言われて、その顔の状況というのを利用者が確認しても、それをもって、それが分からなきゃ消せませんから、それで消すと。それは、そのことがもし、誰がどんな顔をしているかというのが分かったことをほかに使うということはそもそもできませんから。これはもう禁じられている話なので。  事業者が利用停止請求に対応すること、そういうふうな環境の下で事業者が利用停止請求に対応することによって本人の権利利益を守られるということですから、これは、その消す作業で本人の特徴が分かったら、それを悪用してはならないのは当たり前の話ですから、そこで何か矛盾が生じるのではないかということにはならないのではないかと思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 悪用するかどうかじゃなくて、自分の情報を誰かに把握されたくないと思って申請をするのにもかかわらず、その業者がそれを、作業をすることによって、それは最終的に個人情報を、より、あっ、この人こういう行動をしているんだということが分かるような状況になってしまいますよねということを申し上げているんです。悪用するかどうかの話ではありません。  あと、監視カメラだとお話が別になるということでしたけど、もちろん監視カメラ、先ほどちょっと確認しましたけれども、映っているものがその本人であるという認証ができればそれは個人情報にはなり得るというお話でありましたから、それの利用に関してどういうふうにするかということの問題は生じるんじゃないんでしょうか。  このように、せっかく設けられているオプトアウトだったり利用停止請求の要件緩和でありますけれども、実効性が乏しいというか、使えないのではないかということが今の御答弁からも御理解いただけたのではないかと思います。  また、法案の条文を見ていただくと、その作業に余りにもお金が掛かる場合には対応できないことは仕方がないという旨が書いてあったり、あとは、公共の利益に反するような、掲示することによって反するような場合にはその対象外になるというような規定も設けられておりますので、これ、せっかくの制度も、顔特徴データ取得側の事業者の抜け道みたいなものがきれいに舗装されたメインストリートみたいな状況になって、どうぞここで請求があっても抜けられますよみたいな状況になっているということ自体も、本当、これはいかがなものかということは申し上げておきたいと思います。  続きまして、AI等で読み込んだ情報の削除について伺います。  AI開発のために提供された個人情報について、提供元からまずは提供されたデータの原本と言ったらいいでしょうか、それを読み込ませたデータがあるとまずは考える、まあ二つ、元々は同じものですけれども。このAIに読み込ませた後の個人情報、個人データは個人情報が出てこない状態になっているというのが統計特例を適用した本人同意なしの要配慮個人情報を含む個人情報の利用の条件になっていますけれども、これ、個人情報保護委員会はそれを確認する具体的な方法というのはあるんですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 開発された後のAIモデルに個人情報が残る事態というのは、完全に個人の状態、データ等排斥された後のことでございますから、基本的に想定していないものと承知しておりますけれども、仮に違反が疑われた場合にあっては、個人情報保護委員会において、データの内容とか開発の手法、復元防止のどんな措置を講じていたか、あるいは開発されたAIモデルの挙動、総合的に判断して調査と認定をしていくということになります。  これは事後でやることになりますけれども、違反が疑われなくても定期的にモニタリングをするということは我々としても常々言っているところでございますので、そういったモニタリングを通して適切にデータが扱われるかどうかということはチェックを掛けていくということになります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 それ、まず、いわゆる公示されているというか、示されている、表示されているものからの確認という話を伺いました。そこの契約上に特に問題がなければ、そこから更に踏み込んで、どのように具体的に積極的に個人情報保護委員会が、触ってみなきゃ分からないわけですよね、そこまでまず踏み込むことができるのかどうなのか、この点における疑問もあります。  そもそも、AIモデルで学習された個人情報について、当該情報が学習済みモデルに残っていないということを確認する一般的な技術的方法というのは存在するのでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) お答えします。  AIモデルに係る学習手法には様々なものが存在しておりまして、個人情報が存在していないことを画一的に常に証明できる一般的な技術はありません。AI開発に用いられたデータの内容、具体的な開発の手法、復元防止のための措置など、考慮して判断する必要がこれはあろうかというふうに思っております。  先ほど申し述べましたけど、AI開発である限り、開発されたAIモデルに個人情報が残る事態というのは基本的に我々は想定していないと承知をしておりますが、仮に違反が疑われた場合は、当然しっかりと対応することは言うまでもございません。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 問題が起きてからじゃないと。疑わしい事例というのは、まずそもそもどうやって把握するかという問題はあると思うんですね。で、問題が起きてからじゃないと対応しないと。  問題が起きたというのはどういうときかといったら、その要配慮個人情報を含む重大な機微に触れる情報が外に漏れるなりなんなり、何らかの被害が出ている状況という、深刻な状況になっているような場合が想定されます。このこと自体も問題ですし、そもそも、そのAIに読み込ませた情報から個人情報が全く消えているということが確認できる、確立された、今おっしゃいましたけれども、いつどんな度合いにおいても確認できる方法はないということでありますから、個人の権利利益が侵害されない範囲で対応していますというのは、余りにも安易な無責任な御発言ではないかと私は思います。  この学習済みモデルから生成された派生モデル又はファインチューニングモデルについても、統計特例で提供された個人情報削除の確認対象になるのかどうか、お答えいただきたいと思います。既に作られた学習済みモデルから更にちょっとまた進化させて作った、あくまでもこれも統計特例の範囲の中で作成するモデル、又は自社モデルと連結した形で、これもあくまでも統計特例の範囲の中でという限定付きで作られたモデルについてお答えいただきたいと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 派生モデル等については、これは新しく別のAIモデルを開発する場合も当然含まれるんですけれども、大量の個人情報を扱う場合ですから、この個人に関する情報に当たらない状態、要は個人の情報が排斥された状態まで加工をするということが求められることは当然でございますし、そのほか特例にいろいろな縛りが掛かっていますが、それが適用されることも同様でございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 ということで、どんどん広がっていくわけですよね。最初、提供しました、こういうAIモデルを作ります、一つできました。で、そこで終わりじゃなくて、またそれを活用して何らかの統計目的という名前のAIが作られていく。その先、どんどんどんどん広がっていったときに、どこまで個人情報保護委員会はちゃんとチェックができるんですか。問題が起きなければ結局分からないですよね、把握すら、入口ちゃんとチェックしないわけですから。本当に無責任だと思うんですね。  このように、本当に悪用されないのか、目的外利用されていないのか、安全に管理されているのか分からない状況で、センシティブな生情報を扱う統計特例の適用条件、適切に守られているのか。いろんな条件付していますとおっしゃいますけれども、技術的に確認することも困難であるにもかかわらず、統計特例の利用に当たって個人情報保護委員会による事前審査もない、事前認証制度も設けられていない。まず、なぜ設けなかったのか教えてください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 統計作成等を行う事業者の各種の義務を課すことを前提にして、事前の審査、認証制度は求めないということにいたしました。理由は、これは保護と適正な利活用、個人情報の保護と適正な利活用の両立を図ることが旨とする改正であるからにほかなりません。  先ほど、私、一番最初の御質問に答えたように、車運転するのにアクセルとブレーキ踏まないと運転できませんけれども、ある意味、事故を起こすのは怖いからといってアクセルをいつまでも踏まなければ前には進めませんから、今回の特例というのは、入口でハードルを設けるか、出口でハードルを設けるかの問題からすれば、出口のハードルを高くして、入口のハードルを低くして、このAIの開発競争に負けないようにしようというところはあるというふうに思います。  これを、もし国民の皆さん全体で、いやいや、日本はそういった競争に参加しなくていいんだということで御判断いただけるのであればこういった特例は必要ないというふうにも思いますけれども、今それが許される世界的な環境かどうかということは十分に御判断をいただきたいというふうに思っております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 何か随分違う点から御答弁されたと思うんですけど、別にAIの活用をするなとも言っていませんし、日本が遅れている状況においてできる分野からきちんと発展をさせていくことも重要だと思いますし、様々な個人情報も含めて利活用することによってより多くの利益を生んでいくということは非常に重要だと思います。そういう可能性を秘めているということは十二分に承知しています。  しかし、だからといって、要配慮個人情報を含む個人情報が、本人の承認なしに余りにもずさんな管理の下に活用されていくというか搾取されていくような状態であるのは、それはまた違う話であります。適正な利活用とおっしゃっていますけれども、不適切なこれは利活用になっているのではないかという問題提起なんですね。  アクセルを全く踏まなくていいか、ブレーキを全く踏まなくていいかという話ではもちろんありませんが、両方同時に踏みながらは何もできないわけですよ。だからこそ、冒頭で、大臣が同じお一人という御自身の存在でありながら、両方踏まなきゃいけないお立場にあるということの問題点を指摘したわけなんですね。  いろんな問題点はあるんですけれども、要配慮個人情報をやっぱり汎用AIに読み込ませちゃいけないんです。これをまずスルーにしているという段階で問題があるということ。これが致し方がないということ自体、本当にこのAIの進歩を見ていると、匿名であったり仮名であったりしてもかなり危険なこともあり得ると思います。クローズにどの程度できるかというこの技術的な課題というのは非常に大きいんですけれども、汎用AIにまず読み込ませていただきたくないということ、本当はこれをお願いをしたいんですけれども、是非守っていただきたいんですけれども、なかなかそのところは御理解はいただけないのかとは思いますが。  統計特例を利用した要配慮個人情報を含む個人情報の提供元、提供先の間での取決めだけでは、非常にこの規則の遵守の実効性に疑問が残るということを再三申し上げました。これ、やはりこの適用に当たっては、統計特例の適用に当たっては、個人情報保護委員会又は第三者委員会による監査制度、これが必要になってくるんじゃないでしょうか。大臣、いかがですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) まず確認をしておきたいと思いますが、先ほどから委員、汎用性AIに個人情報を読み込ませるということをお話しいただいておりますが、これは、この特例はAIを作るための特例であって、もうでき上がっている汎用性のAIに個人情報を読み込ませることはしませんから、まずそこは誤解を解いていただきたいと、その上で質問をいただきたいというふうに思います。  さて、今の監査制度の、設けるべきではないかということでございますけれども、個人情報の保護と適正な利活用を図る観点から各種の義務を課す、これは先ほど申しました事後の出口の部分のハードルに相当すると思いますが、こういった義務をきちんと課しながら国が適切に介入することで両方のバランスを取ろうということでございます。  データの提供先とそれから提供元でしっかり合意を行ってもらうということは非常に重要なことで、これは我々も再三、衆議院も含めて答弁をさせていただいておりますけれども、その中で、この合意内容については、具体的にこういうレベルで合意をしてくださいということは今後ガイドラインで示したいというふうに思っております。  その上で、なおかつ個人情報保護委員会としては、相談があったり、個人の何か訴えがあったり、あるいは告発があったり等々した場合には当然対応していくということになりますが、まずはこの合意の部分でしっかりと我々としては適切な合意ができるように誘導していく、そのためのガイドラインを作成するという予定をしております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 今大臣が、生成AIも含む汎用AIに読み込ませることはないと、あくまでも統計特例、AIを作成する上で個人情報を読み込ませていくのだとおっしゃいましたけど、六月の十二日の内閣委員会、衆議院の方ですが、これも長妻委員とのやり取りの中で、大臣にお伺いするんですが、今回の統計特例で、名前、住所付病歴を提供する、提供先がそれを欲しいと言って提供元も了解した場合、法律で認められているわけでございますが、その場合、例えば生成AI、一般に使われている生成AIにも読み込ませるということはできるんでしょうかという質問に対して松本大臣は、生成AIにも読み込ませるかどうかという御質問ですけれども、できるかできないかといえばできるということですとお話しされているじゃないですか。これ違うんですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) できるかできないかの技術的な問題についてはできると思いますけれども、今回はそういった目的でこの特例をつくっているわけではございませんので、AIを作成するための特例ということですから、そこは切り分けてお考えいただきたいと思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 いや、だから、AIを作成するためにこういう汎用AIに読み込ませる必要があるんだということだって目的のところに入れ込めばやれるということですよね。そういうことじゃないんですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) その場合は、目的の段階で、それは目的としてその必要はないよねということで提供元がきちんとチェックをすればそういう必要なくなりますから。少なくとも、大事なことは、このデータの提供元と提供先が適切に合意をするということが非常に重要になってくると思いますので、先ほど申しましたように、その点についてきちんとガイドラインでどういった合意をすべきかということはしっかりと示してまいりたいと思っております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 そこで提供先が、いや、汎用AIに読み込ませることによって私たちはこの統計を作りたいんです、AIを作りたいんですというふうに話したことに関して、提供元は、いやいや、それだと困るよというような判断というのはどうやってできるんですか。どうやって担保できるんですか。それが、いや、提供元だって、ああ、確かにそういう必要があるよねと認めたら、読み込ませることも含めて目的になるんですよね。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) そもそも論として、AIを作ろうとしているのに、生成AIがもう既にあるんですから、別にそれは必要がないというふうに思うんですけれども。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 生成AIも一つしかないわけじゃなくて、いろんな生成AIありますよね。目的に特化したものもできてくるかもしれませんし、そのいろんな汎用性も含めて、自分たちがより使いやすい生成AIを作りたいという、そういう目的であれば、今あるこの汎用AIにいろんなことを読み込ませて、そういう能力も含めた上で、いただいた要配慮個人情報も含むデータを読み込ませることによって私たちはAIを作りたいんですと、そういう要望に対して反論できることなんてないじゃないですか。  それは、提供元が、いや、それは困ると言ったらもちろん駄目ですよ。ですけど、可能性として大臣はこれで読み込ませることはできると言っているわけですから、お互いが納得したらそれできるんですよね。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 御指摘の生成AIに読み込ませるということにつきましては、恐らく、開発のための一般的に使えるAI基盤モデルのようなものを事業者が調達し、それを使って社内で利用する特殊なAIモデルを作るという場合に、基盤モデルに内蔵されている様々なパラメーターを自社用に加工する際に提供を受けた個人情報を使う可能性があるというその限りにおいて、つまり、まさに自社の中での基盤モデルを使った開発における利用ということはございます。それを、生成AIの通常の利用の局面における読み込ませるということと混同のないように御説明をするという趣旨で大臣が御答弁したことかと思いますけれども、そのような使い方はあろうかと思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 いや、だから、あくまでも作成の段階で、できたものを、更に一応いただいた情報を読み込ませるという話じゃないです。作成の段階で、既存のものも含めた、今言ったチャットGPTだ、Geminiだ、ほかにもいろいろありますけれども、を使うと。そこに読み込ませるということも含めて、私たちはこういう生成AIを作りたいんです、生成というかAIを作りたいんですということを基に、本人の了解を取らないで要配慮個人情報も含むそういう情報をそのまま使うことができるというのが今回の法案だというところで。  ちょっと最後まで質問は行きませんでしたけれども、ここまでの話の中でも、皆さんにもこの法案がどれだけ問題があるものであるかということを御理解いただけたと思います。実はすごいもっとほかにも論点がございます。時間が全然足りないぐらい本当にひどい法案です。憲法十三条に基づく個人の尊厳というものを大事にしている個人情報保護委員会といいながら、残念ながら個人の尊厳が守られない法の立て付けになっているということ、是非ともこれはもう一旦廃案にしていただく、それか大きくきちんと問題点を取り込んだ形でもう一回出し直しをしていただく、その必要性がある法案だということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 国民民主党・新緑風会の平戸航太です。  先週の金曜日、六月十二日、本会議で、両法案、デジタル行政推進法、個人情報保護法の改正案について質問をさせていただきました。引き続き、本日のデジタルAI特別委員会でも質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  本会議でも申し上げたとおり、少し私のバックグラウンドといいますか、思いをお伝えしたいと思います。私はこれまで、電機産業において技術者として、がん治療装置、医療機器や鉄道のシステムといった私たちの命や生活に関わるシステムの開発に携わっておりました。  医療機器でも鉄道のシステムでも、現場では既に高度なデータの利活用が進んでおります。データが技術革新やサービスの向上を支える基盤となっているのは事実だと思います。こうした観点から、データこそが次世代の産業成長を牽引し、日本経済を再び力強く前進させる原動力になると私は信じております。  しかし、かつて世界をリードした日本の物づくり産業あるいは技術力、残念ながら国際競争の中で後れを取っております。AI開発の分野でもこれは同様でございまして、この後れを挽回するためには、社会全体でデータを円滑に活用できる環境を整えることが不可欠です。その際に最も重要なのは、個人の権利利益を確実に守り、国民の安心と信頼を揺るぎないものにすることだと考えております。  その上で、まず、個人情報保護法等改正案の統計作成等の特例に基づき取得した個人情報に対する利用停止請求について、本会議に続いて再度お伺いいたします。  先週の本会議では、利用停止請求のタイミング、そしてその実効性について質問をさせていただきました。松本大臣からは、事業者が追加学習のため当該学習データを保有し続けている場合には利用停止等請求を行うことは可能との答弁がございました。この点については理解しております。  しかし、裏を返せば、利用停止請求の対象となるのは、あくまで事業者が保有、保持し続けている学習前のデータに限られるということになるのかなと考えております。そうであるならば、一度学習に用いられた結果として生成されたAIのアウトプット、生成物そのものの利用を止めることや、その生成物の中から請求者に関連する情報を消去することまではこの利用停止請求の対象に含まれていないというふうに理解しておりますし、これは重要な論点になるかと思いますが、AIの生成物から特定個人に関する影響を完全に除外することは技術的に極めて困難であるとの指摘もある中で、政府としてどこまでを利用停止請求の権利行使の範囲として想定しているのか、改めて確認したいと思います。この点に対する説明をよろしくお願いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  まず、統計作成の特例は、提供を受けた個人情報等を用いて開発するという局面に着目しておりますので、一番最初に請求する対象は、大臣から御答弁したように、学習データで持ち続けているものになろうかと思います。  一方で、委員は恐らく開発されるAIのアウトプットが個人データとなる場合を念頭にお尋ねになっておられるというふうに考えておりますが、前提といたしまして、そのような、何と申しますか、元々特例の対象になりますのは、特定の個人との対応関係が排斥されたAIモデルの作成に限定しておりますので、学習した個人データを、何と申しますか、繰り返しアウトプットしてしまうようなAIだったような場合は、そのような開発は元々特例の対象外になりますので、違法な開発ということになります。  したがいまして、そのようなAI開発を行った事業者が開発されたAIを自ら利用し、あるいは開発されたAIを用いたサービスを提供する過程でそういった個人データのアウトプットが行われまして、それをその開発事業者が持っていると、それを活用するといった場合には、まさしく違法な特例の利用によって新たな個人情報をAIのアウトプットによってデータベース化して持っているということになりますから、それはそれに対する利用停止請求ができることになりますし、場合によりましては、それは違法でございますので、私どもがある意味停止をさせまして、特例の取消しをさせまして、廃棄その他の対処を命じることになろうかと思います。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。丁寧な御答弁、ありがとうございます。  続いて、AI開発等における推測、復元リスクと技術的エビデンスについてお伺いしたいと思います。  これも同じように、先週の本会議において松本大臣から、統計作成等特例について復元防止措置が求められることや、個人情報保護法において違法又は不当に利用することが禁止されていることによって、個人の権利利益は十分に保護されるとの答弁がございました。  しかしながら、近年は複数の属性の束を組み合わせた個人像を推定する高度なプロファイリング技術が商用レベルで普及しております。匿名化されたデータであっても再識別のリスクがあると指摘されております。  例えばですが、購買履歴そして位置情報というデータは、本来、それぞれは単体では個人の政治的思想まで分かる性質のデータではございません。本来、独立した行動、移動情報にすぎません。しかしながら、現在の高度なデータ分析やAIによるプロファイリング技術は、こうした一見無関係なデータを組み合わせることで個人の政治的傾向まで推定できるという段階に達しております。例えば、特定の書籍の購入、特定施設周辺への訪問頻度といった行動パターンが重なると、統計的に特定の政治的立場を持つ可能性が高いと判断されることもあり得るかと思います。つまり、匿名的なデータであっても、複数の属性を束ねて分析することで、思想、信条といったセンシティブな情報まで推測されてしまうリスクが現実に存在するという点が大きな懸念となっております。  こうした状況下で、政府が挙げる措置を講ずればAIモデル等から再識別や権利侵害が起こり得ないと断言できるだけの技術的根拠が本当に存在するのか、その科学的、実証的な裏付けを明確に示すようお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  科学技術の世界は、やはり確率の問題に最終的には還元される限界がございますので、一〇〇%ということを理論上保証するようなものというのは、正直申しまして、ある前提で制度設計はできないものだというふうに思います。ただ、制度設計に当たりましては、技術的に合理的に可能なものを最大限導入するということで、いわゆる徹底的にリスクを低減させるための最高位の技術ということを求めていくことになろうかと思います。  また、仮にAIモデルから学習データを復元させようというようなものが出てきた場合には、そうやって個人情報を引き出した場合には現行の不正取得に該当いたしますので、その違法を構成いたしますし、また、そういった形は、明らかにそういったことを意図的に内包するようなAIを開発した場合には元々の特例の対象から外れますので、課徴金の対象になろうかと思います。  また、このようなAIを使う使わないに限らず、今おっしゃったような差別的な取扱いを誘発するようなデータの処理というのは、元々現行法にも不適正利用という条文がございまして、その適用によりまして適宜適切に対処し、今回の課徴金の対象にもして抑止効果を高めていこうと、そういうふうに思ってございます。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  私も技術者でした。数字というものを非常に大切にしておりました。いろんな分析、解析、計算等を行っておりましたが、やはり一〇〇%はないことは理解しております。  ただ、今の答弁と先ほどの質問の答弁でも、その前提が私は古いのではないかと思っております。現在の高度なデータ分析、AIによるプロファイリング技術の実態に今の政府側の認識が追い付いていないのではないかと思います。複数データの組合せによってセンシティブな情報が推測され得るリスクは現に存在しております。この再識別の可能性を政府としても正面からまずは認識していただきたいと思います。  続きまして、個人情報保護委員会の独立性の定義と法的位置付けについてお伺いいたします。  個人情報保護委員会は、いわゆる三条委員会であり、国民のプライバシーを守る監視・監督機関として、政治や各省庁、経済界、経済団体の圧力や指示に左右されず、中立かつ専門的に判断できる独立した監視機関であることが求められます。  この個人情報保護委員会に求められる独立性、この独立性が具体的に何を意味し、個人情報保護法の中でどのような仕組みによって制度的に担保されているのか、その基本的な位置付けと考え方について政府の認識をお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  個人情報保護委員会は、分野を問わず、個人情報を取り扱う民間事業者、あるいは営利、非営利問わず民間事業、さらには行政機関、地方自治体など、幅広い主体を規制対象としてございまして、偏りのない監視、監督を行う機関として高い独立性を有する必要がございます。  国際的にも、個人情報やプライバシーの保護を任務とする行政機関は、他の行政機関からも独立した機関ということが潮流でございます。したがいまして、こういった機関として日本の法制で位置付けるとなりますと、内閣府設置法四十九条三項の規定に基づく外局たる三条委員会として設置し、法律上も委員会の委員長及び委員は独立してその職権を行うというふうに規定されているところでございます。法令解釈に関連する注意喚起文、監視、監督の執行事務につきましては、とりわけ委員長、委員の合議によりまして、委員会として独立した意思決定を行っているわけでございます。  他方、政府としての個人情報の保護に関する基本方針という一番基本的な方針につきましては、個人情報保護法、保護委員会の案が閣議決定の原案として認められている一方、政策の企画立案全般というふうに見ますと、今回提案している法律もその一つでございますが、いわゆる民主的手続を経る形で整理されるわけでございますので、その原案につきましては委員会として提示するものの、その後、様々な方々との調整を経ながら実現されていくものだというふうに承知しております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 法律上、個人情報保護委員会の独立性というものは明確に記載があるということだと思いますが、ここからは、デジタル行財政改革会議との権限の境界線と個人情報保護委員会の独立性放棄の懸念という観点から質問を続けたいと思います。  今回の改正案は、二〇一五年以降続く定期改正サイクルの三度目に当たると認識しております。これまでの改正は、いずれもデータ利活用の推進と個人情報保護の強化がセットで進められてきました。二〇一五年改正では、要配慮個人情報を新設しつつ、匿名加工情報を導入し、二〇二〇年改正では、漏えい報告義務化と仮名加工情報を創設しております。二〇二一年改正では、公的部門と民間の規律を統一し、行政データの流通を強化しております。そして、今回の二〇二六年改正では、要配慮個人情報そのものを本人同意なしでAI学習に利用可能とする統計作成等特例を新たに設けようとしております。  私は、本来、デジタル行政推進法と個人情報保護法、あるいはデジタル行財政改革会議と個人情報保護委員会は、先ほどもずっと出ております、利活用を進めるアクセルと、そして権利利益の保護を担うブレーキという関係性であり、また、規制される側と規制する側という役割が分かれているものだと考えております。  しかしながら、本改正が提出されるに先立って、令和八年一月に個人情報保護委員会が公表した、ホームページでも見ることができます、個人情報保護法、いわゆる三年ごとの見直しの制度改正方針(案)の四ページの最後の一文にはこう示されております。内閣官房(デジタル行財政改革会議)において検討中のデータ利活用制度の在り方に関する基本方針に基づく制度整備についても、個人情報保護法の改正とも整合したものとなるよう調整することとなると。  これ、データ利活用を推し進めるデジタル行財政改革会議の基本方針に、規制官庁である個人情報保護委員会が自ら整合させると宣言することは三条委員会としての独立性の放棄であると考えますが、まずこの放棄ではないかというところについて見解をお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 委員御指摘の基本方針はデジタル行財政改革会議決定でございますが、この会議は、急激な人口減少社会への対応として、利用者起点で我が国の行財政の在り方を見直し、デジタルを最大限に活用して公共サービス等の維持強化と地域経済の活性化を図り、社会変革を実現するために開催されておりまして、とりわけ公共サービスの維持強化などを図る上では、様々な個人情報を使った施策が不可欠ということもありましたので、この会議に貢献してきているという立場でございます。  その上で、個人情報保護法の目的にございますように、もとより目的の中に、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することが任務として位置付けられてございますので、私どもはこの目的に即した委員会の運営をしてきているという立場でございます。  委員会が、委員長及び委員の判断に基づき、個別の政策の立案過程において他の行政機関等の意見を伺いながら必要に応じ協力、連携したり、他の行政機関等々の政策方針を参照しつつ政府全体の政策との調和を図るというものは、個人情報保護政策の基本そのものにつきまして私どもの在り方を主張する立場でございますが、それに関連する他の政策の在り方でございますとか、例えば御指摘のデジタル行財政改革会議での御議論にありましたのは、個人情報保護政策、保護法の解釈などについての明確化を図るような手続を設けられないかといった類いでございましたので、それは、個人情報保護法制の考え方そのものに何らその政策の趣旨を曲げて違った方向への調整を強いられるという観点ではございませんでしたし、適切な対応をしてきたというふうに承知しております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 では、データ利活用を推し進めるデジタル行財政改革会議と権利利益を保護する個人情報保護委員会との権限の境界線はいかにあるべきと考えておりますでしょうか。見解をお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) もとより、個人情報保護委員会の権限につきましては、個人情報保護法上明確に規定してございまして、法律の執行が主でございますし、個人情報保護政策の基本方針につきましては閣議決定を求められておりますが、その原案作成、つまり個人情報の政策の基本的な在り方につきましては私どもがある意味専権的に決められる立場にあろうと思いますので、そこを超えての、それを曲げての何らかの政策要求が万が一あった場合には、それには拒否を示す責任があるものというふうに思ってございます。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 続きまして、データ利活用と個人の権利利益保護のバランスについてお伺いいたします。  何度も、アクセルとブレーキ、このバランスが大切だということはお話ししております。  一方で、本改正案は、本人同意なしに要配慮個人情報まで提供できる特例を設け、データ利活用を大きく前進させる内容となっております。一方で、個人の権利利益の保護を担うためのブレーキとなるはずの団体による差止め請求制度、被害回復制度は法案提出直前に削除しております。これにより、利活用を進めるアクセルと権利利益の保護を担うブレーキの均衡が崩れているのではないかという懸念の声が上がっておりますが、この点に対する見解をお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  利活用の一つの要素として御指摘ありました統計情報等の作成でございますが、これにつきましても、個人情報が利用される場合について、ある意味、統計作成等の特例を設計するその中においても、そのものの中で一定の合理的な保護措置を埋め込むことによりまして両立をさせているというふうに理解はしてございます。  具体的には、適用対象となる統計作成等が特定の個人との対応関係が排斥されること、それから一定事項の公表、それから目的外利用の禁止などの規定をしっかり埋め込んでいること、さらには今回新設する課徴金の対象になり得ることを含めまして、制度内生的に一定のバランスと申しますか、両立をしている設計になっている点をまず申し述べたいと思います。  その上で、委員御指摘の団体による差止め請求及び被害回復制度につきましては、団体訴訟制度の対象について引き続き法制的な整理が必要であること、さらには、消費者団体などから事実関係を把握することの困難性など、これは消費者契約の不当な事案に比べますと、デジタルのツールがはらむ様々な個人情報保護法の違反事案というのはなかなか見えにくいということであったわけでございますが、そういった実務上の課題も現にあるということを踏まえまして今回は見送ることとしたものでございますが、個人情報保護委員会といたしましては、そういった団体などの力も借りながら、さらには現在行っております様々な窓口からの告発事案の丁寧な対応を含めまして、しっかりと対応することによって、引き続き、改正案に盛り込んでいることも含めまして、適切な運用ができるように努力していきたいと、そういうふうに承知しております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 承知いたしました。引き続きの検討をよろしくお願いいたします。  次に、病歴等の極めて機微な要配慮個人情報を本人の同意なく取り扱うことができる例外規則、統計作成等特例や、公衆衛生向上のための同意取得困難性要件の緩和などについてお伺いいたします。  これらの例外規則の具体的な対象範囲や適用場面を委員会規則やガイドラインに委ねれば、透明性や実効性に疑問が残るかと思います。一方、法律で明確に定めれば、事業者の恣意的な解釈や濫用を防ぎ、国会の統制を確保し、何より国民の安心と信頼につながると考えております。それにもかかわらず、法律本文で限定列挙しない理由は何なのでしょうか。例外規則こそ法律上で明確に限定列挙すべきではないかという点について見解をお伺いいたします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  一般に、専門的事項を定める必要性、技術の著しい進展に適時的に対応しないといけない場合などにつきましては、法律で委任した範囲で行政の定める規則等に委任されております。  私どもも、その委任の範囲に従って様々な規程類の整備をしていくというふうに考えておりますが、特に個人情報保護法と申しますのはあらゆる分野を対象とする一般法でございますし、多種多様な目的、形態の契約に基づき個人情報が取り扱われるということでございますし、さらには、技術革新激しい中で、どの程度の技術的な対応が妥当かということについても日々非常に頻繁に変わるということを前提にいたしますと、全てのケースをあらかじめ想定して考慮要素を法律の条文に書き切ることは現実的には困難ではないかというふうに判断してございまして、個別の事例における適切かつ柔軟な判断に支障を及ぼすことないよう、そのような手法をしっかり活用していきたいというふうに思ってございます。  また、その様々なガイドラインなどを作るに当たりましては、私どもは、もちろん九人の様々な法律に基づくバックグラウンドを兼ね備えた委員から構成している合議でしっかり審議いたしますが、様々な方々からの意見の聴取でありますとか、行政手続法に基づく意見聴取手続も適正に使いながら、一定の民主的手続の中、正当な道筋で立案していくと、そういうふうに承知しております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  御存じかとは思いますが、要配慮個人情報の取扱い例外を法律本文で限定列挙せず委員会規則やガイドラインに委ねる構造は、憲法四十一条や七十三条一号に抵触するとの見方もございますので、この点は理解していただきたいと思います。  済みません、通告はしておりませんでしたが、松本大臣にお伺いしたいと思います。  ここまで、推測、復元のリスク、そして個人情報保護委員会の独立性、さらには要配慮個人情報の例外規則の法律上での限定列挙というところで質問をさせていただきました。どうしても、やはりこの答弁を聞いてもアクセルとブレーキの均衡が取れていないと私は考えておりますが、この点について大臣の見解をお伺いしたいと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 見解ということでございますので見解を述べたいと思いますけれども、法律をこうやって一つ一つ作っていくのには、やはり慎重な吟味が掛かって、どうしても時間が掛かってしまうのはやむを得ないことだと思いますけれども、今のAIの開発のスピードというのは、それに全く追い付いていないという状況というか、AIの開発スピードにルールを作るのが追い付いていないということがあります。  そういうところに追い付きながら、先ほど再三申し上げているように、利活用と情報の保護を両立させるためには、どうしてもその規則で定める、あるいはガイドラインで定めることをしながら進めざるを得ないのかなというふうに思っています。  なので、今般の法律は何でもいろんなところはガイドラインで定めるというようなことでなっているんですけれども、いろいろと批判はあるのは承知をしておりますけれども、AIの開発等々に順応していく、その上でバランスを取っていく。ブレーキとアクセルのお話ありました。それをやるためには、そういったやり方ということは私自身はやむを得ないのではないかなというふうには思っておりますので、そういったことも、今委員の皆さんからも伺ったいろんな懸念事項というのを一つ一つつまびらかにしながら、ガイドラインを策定するということを進めてまいりたいというふうに思っております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  AIの開発のスピードに法律の整備が追い付いていないということはここにいる皆さんも同じ思いかと思います。ただ、ここでの議論をしっかりすることなく今法律を成立させることを急いでいては、将来的に大きな被害があると思います。  私は、まずここでしっかりと議論をしていく、今後のスケジュールにも関わってくると思いますが、その時間をまず確保していきたいと思います。ただ、皆さん同じだと思います、データの利活用は必要です。その思いは皆さん同じだということは私も理解しているということはお伝えさせていただきます。  これまでデータの利活用ということで質問をさせていただきましたが、データの保管という観点から、少し、ガバメントクラウドの海外依存の脱却、そしてデータ主権の確立について質問をさせていただきます。  現在、行政のガバメントクラウドの多くが米国など海外企業に依存しております。その結果、海外政府からの情報開示請求を、要請を受ける可能性など、データ主権上のリスクが生じております。  こうした過度な海外依存は、いわゆるデジタル赤字の拡大を招くだけでなく、国内のICT市場や技術基盤の弱体化にもつながりかねません。政府としてこの状況をどの程度深刻に受け止め、どのような危機認識を持っているのか、お伺いいたします。

渋谷闘志彦 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(渋谷闘志彦君) お答え申し上げます。  AIトランスフォーメーション、AXのインフラでありますクラウドの国内基盤の強化というものは、我が国の経済成長や経済安全保障の観点から非常に重要と考えております。  このような認識の下、これまでも、クラウドサービスを提供する国内の事業者による技術開発や高度なコンピューターの導入に対し計千三百六十六億円の予算を措置するなどの支援を進めてきました。また、日本成長戦略会議の戦略分野分科会の下に設置されたデジタル・サイバーセキュリティワーキンググループでは、国産のクラウドサービスの技術開発支援、データセンターの整備促進、デジタル人材の育成について検討を進める中で国産クラウドを推進するということとしておりまして、今後、デジタル庁とも連携をして、国産クラウドの育成、普及を全力で進めてまいりたいと考えております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  続きまして、国内技術を結集した高機密ソブリンクラウドの整備についてお伺いいたします。  AIインフラ全てを国産で賄うことは難しい、これは私も理解しております。しかしながら、国家機密や重要インフラに関わる中核データについては、どこで処理し、どの技術で守り、誰が担うかがデータ主権の根幹となると考えております。  安全保障の観点からも、海外企業への依存を避け、国内ICTベンダーの技術を結集した自律的な高機密ソブリンクラウドを整備すべきではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(今枝宗一郎君) 機密性の高い情報におけるクラウド技術の活用の在り方につきましては、情報保全、秘密保全を前提としたクラウド技術の活用の在り方に関し、その運用範囲を含めて検討を行い、今年度末を目途に一定の結論を得る旨を、昨年改定をいたしました新サイバーセキュリティ戦略にも盛り込んでいるところであります。  現在、まさに新戦略に基づき、関係府庁とも連携をし、当該クラウドの具体的な活用の在り方を検討を進めているところでありますけれども、我が国のコントロールが及ぶ形で機密性の高い情報の機密性、完全性、可用性を適切に確保できるよう対応してまいりたいと考えております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  続きまして、データ主権を支える基盤、セキュリティー人材の育成についてお伺いいたします。  データ主権を確立し高機密ソブリンクラウドを整備するためには、サイバーセキュリティーやクラウド、ネットワーク、ストレージなど、基盤技術を担う人材を国内で継続的に育成、確保することが不可欠です。これらの人材こそが国家のデータ主権を支える基盤であると考えますが、政府としてこのような人材をどのように育成、確保しリスキリング施策を戦略的に進めていくのか、その方針をお伺いいたします。

大村真一 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(大村真一君) サイバーセキュリティー人材の関係についてお答えを申し上げます。  サイバー攻撃の脅威が深刻化する中で、サイバーセキュリティーを担う国内人材の育成や確保、これを進めることは重要な課題と認識してございます。  そのため、国家サイバー統括室では、サイバーセキュリティー人材が担う役割として十三の役割を定義した上で、それぞれの役割に求められる知識やスキルを体系的に整理したサイバーセキュリティ人材フレームワーク二〇二六を本年四月に策定し、公表したところでございます。  サイバーセキュリティー人材の教育訓練は、現在、官民様々な主体により行われているところでございますが、このフレームワークとの関連付けを強化することによりまして、例えば人材の役割ごとに最適化されたリスキリングプログラムを提供するなど、効率的、効果的に人材育成確保策を推進することが可能となるものと考えてございます。  こうした取組を通じまして、サイバーセキュリティーを担う国内人材の育成や確保に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

森田稔 デジタル庁総括審議官

○政府参考人(森田稔君) デジタル庁から補足して、政府全体のデジタル人材育成の全体的な取組についてお答えいたします。  現在、二〇二三年に改訂されたデジタル田園都市国家構想総合戦略に基づき、二〇二六年度までに二百三十万人のデジタル人材を育成することを目指して、関係省庁が取組を推進しております。これまで、二〇二四年度までの三年間で計約百五十八万人のデジタル人材の育成を行うなど、政府全体の取組が着実に進んできているところです。  引き続き、デジタル人材二百三十万人の育成という現行の目標達成に向けて取り組む中で、関係省庁等と連携を図りつつ、各分野の現状や課題の把握に努めるとともに、デジタル庁としても、御指摘のセキュリティー人材を始め、今後必要とされる人材の役割やスキルに関する調査を行うなど、次の政府目標の検討に向けた取組を進めてまいります。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  今、デジタル庁の方からはデジタル人材全体像としての回答があったかと思いますが、是非もっと細かな、例えばクラウド、ネットワーク、ストレージといった基盤領域に特化した人材の育成、そして確保についても検討を進めていただきたいと思います。  続きまして、AI需要に伴うICT機器の価格高騰、長納期化と価格転嫁の推進についてお伺いいたします。  AI需要の急拡大により、世界的にサーバーやPCの争奪戦が起き、深刻な品不足と価格高騰が続いております。さらに、機器の見積有効期限が約二週間と極端に短くなっているのが現状です。  こうした状況を踏まえれば、デジタル関連調達においても迅速かつ柔軟に価格交渉へ対応できる環境を整えることが急務ではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。

渋谷闘志彦 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(渋谷闘志彦君) お答え申し上げます。  PCやサーバーの価格の上昇、また調達時の見積有効期限の短縮といった事例があることは承知をしております。関係業界からは、AIへの需要の急激な拡大に伴うメモリー半導体等の価格の高騰や供給の逼迫などが原因であると聞いております。  経済産業省では、そうした価格変動への対応や、中小受託取引適正化法、取適法の二〇二六年一月の施行に備えるため、昨年末に情報通信機器産業における中小受託適正取引等の推進のためのガイドラインを改訂し、周知徹底に取り組んでおります。また、業界団体でも、それを踏まえた自主行動計画を改定し、各企業に実践を促すことで価格交渉しやすい環境の整備を進めております。  一般論としては、ICT機器や半導体部品を含め、事業者が製品の仕様を指定して他の事業者に製造委託をした際に、中小の受託事業者が代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、これに応じず一方的に代金を決定する行為は取適法上問題となるおそれがございます。  経済産業省では、こうした点の周知も含め、価格転嫁、取引適正化を阻害する商慣習の是正などに取り組んできておりまして、今後も、業界団体とも連携しつつ必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

平戸航太 国民民主党・新緑風会

○平戸航太君 ありがとうございます。  通告しておりました質問まだあるんですが、ちょっと残り時間がもう僅かとなっておりますので、質問はここまでにしたいと思います。  今回の両法律案、とても大切な中身だと思っております。  日本人は、AIに対してポジティブなイメージを持っていると。一方で、海外の人は、AIは時には我々の助けになるけれども、時には我々の脅威にもなると。  日本人がどうしてそういう思いを持っているかというと、我々、小さなときから、名前は出しませんが猫型ロボットを見てきたということで、いつも我々の生活を豊かにしてくれる、助けてくれるということで、本改正案が将来的に猫型ロボットを作るきっかけとなることを、なるきっかけと皆さんとしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

司隆史 公明党

○司隆史君 公明党の司隆史でございます。  今回、松本大臣とお話しさせていただくこと、本当に有り難く思っております。  針の穴を通すような細心の注意を払ったということでございまして、その細心の注意のところを更に一歩、二歩、御提案をさせていただきながら、より良いものにさせていただきたいと思っております。  私、今回のこの議論、衆議院もそうですけれども、本会議もそうですけれども、やはり国民の皆さん、もうかなり関心を持っていただいております。私、いつも申し上げておりますけれども、自分の情報が医療のビッグデータで使われて、医療の高度化、最先端につながれば、いずれ自分の利益につながる。これは、本当に説明を尽くすことでデータの提供というのもしっかりと前に進んでいくのではないかというふうに思いますし、そこにしっかりと透明性、ガバナンスを整えていくことが必要だというふうに感じております。  今回、統計AI特例ということで、資料をお配りしておりますけれども、要配慮個人情報というのは記載のとおり機微な情報の内容となります。  更にめくっていただきまして、二ページ目につきましては、今回の第三十条二の五項というのは、様々な緩和のものありますけれども、その中の五項の部分、本人同意なく要配慮個人情報を第三者提供、生データでも可能というところの部分について心配をしております。  どんどんめくっていただきまして、済みません、続きまして、今回、先日、イギリスで五十万人の医療データが流出ということで、中国のアリババのECサイトで出品をされていたというニュースもありました。  イギリスにおいては氏名や住所は省いた形での提供ということで担保されておりますので、万が一、まあ万が一と言うと言葉は語弊ありますけれども、そのままの情報が出たわけではないということになりますので、今回の特例と照らし合わせたときに、本人の氏名、住所、病歴というものが、やはり民間事業者がどのように取り扱うかということについてはしっかりとガバナンスを整える必要があるというふうに思っております。  また、一方で、もう一つ皆様にお伝えしたいことがあります。医療の分野で、海外でもいわゆる本人確認の要素を下げることによって利活用を進めようというように取り組んだ国があります。ただ、説明が不足していた、また国民が思ってもいない内容じゃないかということで、オーストラリアでは二百五十万人の方がオプトアウト、拒否、いわゆる利用を止めてくださいというようなことになりました。また、イギリスでは数百万人の方々が利用を止めてくれということになりました。  やはり、利活用を進めるけれども、しっかりと国民の信頼を担保していくということが何よりも重要ではないかというふうに思っております。  めくっていただきまして、四ページ、資料四なんですが、これは個人情報保護委員会のホームページ、令和八年一月の内容を私自身まとめさせていただいた内容です。この後、幾つか変更もされているということで最新ではないということなんですが、しかし、いわゆる条件付賛成ほか反対は三十で、賛成、まるっきり賛成という方は七というような状況があります。  この団体の皆さんが申し上げているのは、PETs技術、いわゆるデータをともかく提供する前に本人を特定する要素を下げる仮名化、匿名化ということにしっかりと踏み出すべきではないかという御意見、もう一つは罰則、監督ですね、どのように事業者を監督されるかということに大きく分けられておりまして、私自身は、やはりこの監督とまたデータの加工という二本柱をいかに今の法律の中で担保をするかということを提案をさせていただきながら議論をさせていただきたいと思っております。  まず、お伺いしたいことがあります。  今日の議論でも既に起きておりますけれども、統計AI目的であれば生のデータもお渡しはできるんですが、その目的に沿わない、氏名、住所が要らないのであれば削除をするという義務を課しているということで今日質疑でも出てまいりました。この点について、ちょっと具体的に、提供元が削除するのか、またどういう基準で削除するのか、義務なのか努力義務なのか、その辺のところをまずお聞かせください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) この特例は、提供先において漏えいした場合のリスクが極めて高いデータを提供する場合というのは何度もお話ししたとおりです。繰り返しになりますけれども、氏名等が不要であることが明らかで、かつその削除が技術的に困難でないのに漫然と提供し続けるというのは、これは要件を、まず特例要件を満たしませんから、不必要な項目の削除は法的に必須です。この場合は要件を満たしていませんので、この議論の対象外ということになりますけど、削除するのは提供元ということであります。  不必要な項目かどうかというのをどうやって判断するんだということだと思います。これは客観的、合理的ではなければいけませんが、それを担保するために、当事者間、提供元と提供先の当事者間での合意の中で判断する。その合意については、先ほど申しましたように、ガイドラインの中で、どういった合意が望ましいかということは我々これからしっかりとお示しをしていきたいというふうに思っています。  それから、削除の作業については、提供先への提供に先立って行わないと意味がありませんから、なんだけれども、必ずしも提供元が行う必要はなくて、外部に委託して削除してもらうという方法も当然想定はできるかと思っております。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  少しずつ議論は前に進んでいるなというふうに思います。委託は可能、また、でき得る限り提供元、困難であればという内容が付いておりました。ここについてはこの後議論をさせていただきますけれども、そもそも氏名、住所が必要な統計AI開発とは何なのか、医療分野に限ってで結構ですので、どんなものがあるのかを教えていただけますでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 医療分野に限っていえば、私が医師としての立場からいえば、そんなにたくさんあるわけではないかなと思います。ただ、膨大な医療データがあって、それを幾つかのデータベースを組み合わせて名寄せをしなければいけないような状態のときには、どうしても氏名等々が必要になることはあり得ると思います。  中ではハッシュ化すればいいんじゃないかという御意見もありましたが、このハッシュ化のときのハッシュ値というのが違ってしまいますと、例えば、ここに手元にある資料によりますと、例えばタカハシという名前でも、はしごだかかそうではないタカハシかというのでハッシュ値が変わってくればそれは名寄せができなくなるということですから、そういった技術的なところはどうしても必要になってくる可能性はあると思います。ただ、医療データそのものを見るときに名前や住所が必要かといったら、私は余り必要性は感じません。そのとおりでございます。  例えば、先ほど、こういった名前や住所をどうやって削除するかというところにおいては外部委託も可能だというふうにお話ししましたが、AI使って削除するということも可能だと思うんですね。そういったAIを用いた削除後のデータ提供というものも追求することは十分に考えられると思います。  今はこういう答弁していますけれども、今後はそういったことが可能になってきますから、それも踏まえてガイドラインの中ではそういったことも書き込んでおけば、十分にこの懸念というのは払拭する方向に向かうのではないかというふうにも思っております。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。かなり真正面にお答えいただいて、ありがとうございます。  要は、統計AI開発目的として、視点で見たときに、住所、名前が要るかと言われればそうではない、医療についてはそういうお話。名寄せというお話ありましたけど、これは後で触れますけれども、だから次世代基盤法があるわけですね。  ということになれば、要は、提供元がいかに手間なく要らないものを省けるかどうかという議論に恐らく帰着する、委託という話もあったと思うんですけれども。  そこで提案をさせていただきたいんですが、資料の五になります。ちょっと済みません、言葉が……(発言する者あり)PETsですね、ありがとうございます。プライバシー強化技術でございますけれども、かなり日本は先進的な技術を持っております。特に、一番左の秘密計算ということについては世界でもかなり注目をされてきている技術となっておりますし、もちろん、その隣の匿名化、仮名化、いわゆるエクセルで手作業で取ったりとか、先ほど大臣がおっしゃったAIで自動的に削除をするというようなことの技術が多数今出てきております。実際に様々な企業も提言、政府の方にも提言をされている状況にもありますし、また次世代医療基盤法でもAIを使った匿名化、仮名化という話の指針についても通知をされていると認識をしております。  私、一番願っているのは、日本がAI開発を特に進める覚悟で今回統計AI目的に踏み込むのであれば、このPETs技術も義務化することによって、本当、最先端の環境が整った、情報基盤が整った、もう世界初の利活用も進める、個人の保護も担保するということが両立をする可能性が私はあると思っておりまして、どうしても規則、ガイドラインとなると、今日議論ありましたけれども、やはり悪質な事業者であったり、万が一の漏えいがあったときにデータが薄まっているので安心ですよということになれば、国民の皆さんの信頼も得られるのではないかというふうに思うんですね。  このPETs技術、是非義務化を検討いただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) ありがとうございます。非常に前向きな提案だというふうに理解をいたします。  事業者においては、漏えいした場合のリスク等に応じて適切な安全管理措置を講じることは必要ですから、その安全管理措置等々の中に、あるいは提供元の方にこういった技術を採用するということは有効な手段だと思います。  PETsの技術については、聞くところによりますと日本は相当高いレベルを持っているというふうに聞いています。ですから、今後そういったものを導入するということも、繰り返しになって恐縮なんですけど、ガイドラインのところにちゃんと書き込むということは十分可能だと思います。それはもういけると思います。  ただ一方で、この技術そのものはいろんな種類があって、どの程度そこが有用性を持ってできるかというのはまだ全くやっていないので分からない部分もございますから、現時点で義務化をするということは、不安定な技術、結果がよく分からない技術に対して義務化を今の段階でやるということは厳しかろうというふうに思います。  ただ、それが安定していて、国際的にも十分に信用されるようなものになれば、そんなに遠くない将来だと思いますが、そういったときには、それでなおかつ今の特例のいろんなガイドラインや、あるいはいろんなその縛りというかハードルに問題があるということになれば、これは当然、次の、あるいはその次の法改正等々で義務化の話というのは俎上に上がってくることは、現時点では否定するものではありません。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  理由としては様々お聞きはしますけれども、それぐらいの利活用に踏み込んでいる法案であるということだと私は思います。何とか利活用を進めたいがゆえに、このPETs技術含めたものを義務化をしたときに、世界に誇れる、また国民に堂々と説明ができる内容に僕はなるんじゃないかなというふうに思います。  一点、確認をさせてください。  先ほど、名寄せ、いわゆる名前、住所があって様々な病院のデータを名寄せをして統合的にAI開発に使いたいということがありますが、そもそも名寄せの医療情報を使うためにできたのが次世代医療基盤法であります。  率直に申し上げたいんですが、医療データについては、資料の六になりますけれども、オプトアウト、本人への通知をして利用停止ができる、また、認定事業者、国が認定をして加工をする、で、開発事業者に渡す。いわゆるオプトアウト、認定、加工、この三本柱が医療情報の担保をする信頼につながっているわけでございまして、次世代医療基盤法でいいんではないでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 匿名加工と仮名加工については、ちょっと僕も昔から一家言ございまして、医師として匿名加工の情報はほとんど役に立たない、医療データを統計処理等々して何かをしようと、アウトプットを出そうと思ったら。なので、それに対して仮名加工というものが改正されて出てきたということは承知をしております。  今回は、この次世代医療基盤法とAIの個情法の特例については、決して排他的ではないということは衆議院の方でも説明をさせていただいてきたところです。  提供元が提供先と合意をするわけですけど、合意の中でどういう形が一番、当然個人情報を保護する上で大事で、それから提供先がAI作成等々をやるときにやりやすくてというところを話し合う際において、特例を使うか、この特例を使うか、次世代医療基盤法の方がお互いにとって安全で安心だよねと思えば、それは次世代医療基盤法を当然適用して作っていただくことも、我々は全くそれは問題ないというふうに考えておりますので、その点については次世代医療基盤法と排他的ではなく、どちらか選んでくださいというような立場で説明を申し上げているところでございます。

司隆史 公明党

○司隆史君 そこが問題だと私は思います。  丁寧に扱っている次世代基盤法があるのに、横を見ると統計AI特例でそのままデータが、いわゆる統一されていないわけですね。医療機関からすると、今までその丁寧な価値観で扱っていたものが、えっ、合意だけでいいのという世界が広がるわけでございまして、排他的じゃないがゆえに私は問題だと。  やはり、どちらを使ってもいい、それは楽な方を使うと思うんですね。でも、それは医療の皆さんの、医療機関と患者さんの信頼関係そのものに直結をするわけでございまして、答弁では規則、ガイドラインでそれぞれの分野の対応をするとおっしゃいますけれども、私は常々申し上げています、一般法に穴が空いてしまったものを、規則、ガイドラインの、法で書いている範囲外になると対応はできません。ですので、そういったそごが最後まで生じてくるというふうに思います。  ちょっと時間が参りましたので、最後に一言だけ質問させてください。最後、説明責任です。  先日の予算委員会で、高市総理は説明を受けていないという答弁でございました。その後に総理に説明をされたのか、またどのような内容の返答があったのか、教えてください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 総理への説明の件ですけど、総理に対しては、今回の改正法案の概要については、個人情報保護委員会の方から閣議決定前に必要十分な御説明をしているというふうに私としては承知をしております。ですので、その答弁に尽きるということでございます。

司隆史 公明党

○司隆史君 残念、残念ですね。  いや、本当に、今回、私は、今回の法案については、とにかく攻めの日本、利活用の日本、それに伴う保護を両立をさせたいというこの一点でございます。そのためには国民の信頼が必要、ガバナンスが必要、納得が必要です。であれば、堂々とやはり説明を尽くしていただきたいと思いますし、予算委員会で説明を受けていないという総理の認識であったわけでございまして、それについてしっかりと説明をしていただいて、認識を深めていただきたいというふうに思います。  最後になりますけれども、私自身は、今回、ちょっと資料飛びましたけれども、今年の夏、来年の通常国会に向けて新たな医療の利活用の方針が今示されようとしております。であれば、その大きな方針に基づいて今回の利活用を踏み出すべきだと。つまり、この点について、要配慮個人情報、一旦立ち止まって、冷静に、また丁寧に議論を尽くすことが国民の皆さんの信頼と利活用が進む一歩だというふうに申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 日本維新の会の上野ほたるでございます。  本日も質問の機会いただきまして、誠にありがとうございます。  それでは、大変時間も限られますので、かなり今回ちょっとピンポイントの質疑となりますこと、御容赦いただきたいと思います。  十六歳未満の個人情報の取扱いについてお伺いいたします。先日、本会議の方で平戸委員も質問をされていた内容とちょっと重複する点はあるんですけれども、改めてお伺いしたいと思います。  御存じのとおり、二〇二一年にデジタル環境下の子供に関するOECD勧告が行われまして、この中には、あくまでも子供の幸福や自立に必要不可欠であることを踏まえて、安全で有益なデジタル環境を促進することが必要であるというふうになされております。その際にも、十八歳未満を子供と定義した上でプライバシー保護などを要求されている内容になっております。  今回の子供の個人情報保護に関する改正につきまして、同意取得の基準年齢は十六歳未満という形に示されています。これまで明文化されておられない内容を、現行法の運用ガイドラインで十二歳から十五歳基準というところの流れであったりとか、欧州のGDPRなどと平仄を合わせる点に関して一定度理解はしている状況です。  また、せんだっても民事訴訟の証人喚問についても言及がございましたが、しかしながら、インターネットがこれだけ日常のインフラとなって、大人だけではなく子供たち、最近では本当に小学生からもう本当に利用が拡大していて、それに伴っていろんなトラブルが随分と増えているんですけれども、本人たちも無自覚に大量のプライバシーデータを消費しながら提供しているというような状況ではないかなというふうに思っております。  この今回の十六歳という年齢基準に関して、果たして本当に子供たちの安心、安全につながるのか懸念をしているところでございます。参考とされていますGDPR以外で十六歳未満とした理由と、それと、もし十八歳未満など、このGDPRと異なる基準を示した場合の弊害として起こり得ることの具体的な例示をお聞かせください。参考人、お願いします。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 委員がるる御指摘されている私ども既に答弁済みの要件に加えまして、例えば、我が国の義務教育の教育課程におきまして、情報モラルについて小中学校等で学習しておりますので、十六歳以上になれば一定のそういうリテラシーがあるというようなことができるかと思いますし、やはり国際的に見て比較的スタンダードとしての認知力の高い欧州の取扱いというのは、特にグローバルにネットビジネスを展開し、より合理的に規律をしっかり作り込んでいこうというような、非常に影響力の大きい、逆に言いますと子供に対する影響力の大きい事業者にとりましては、国際整合性というのは円滑な法執行におきましても非常に重視すべきポイントでございますので、その点を加味してこのような判断に至っているところでございます。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 御回答ありがとうございます。  確かに、一定度広く使われているということで基準としては理解はできるんですけれども、ただ、今回、この法改正で、個人情報取扱事業者の責務規定については、未成年者の権利利益を害することがないようにということで未成年者という表現が用いられています。  御存じのとおり、成人年齢の引下げで、今これは十八歳未満というのを指すんだと思うんですけれども、一方で、社会経験とかが少ない子供たち、特に今は進学率も高くはなっている状況でして、義務教育を終えたとしても学生としての期間は大変長くなっているのがこの社会通念ではないかなというふうに私は考えるわけなんですけれども、今回、この同意取得の手続では十六歳とされながら、責務規定ということは十八歳と使い分けをされていますが、その立法趣旨を改めてお聞かせください。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 個人情報の取扱いという日常的に行われている活動の中で、理解力、リテラシーに応じてどうやって保護を手厚くしていくかという意味では、様々な規律の目的や意味合いに応じて適切な年齢的な配慮を下していくということが肝要で、具体的な同意その他の法定代理人による必要という部分については十六歳といたしましたが、一般に、個人情報を子供のために間違いないように使うという意味では、保護されるべき対象としては可能な限り広く設定することによりまして、より自主的な活動を推奨したいというふうな判断の上で、責務規定につきましては、同意の義務付けられているものに比べましてより望ましい行動を促すことが適切だという判断から、未成年、つまり十八歳未満ということにしているものでございます。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 そこの差異については本当にちょっと懸念をするところなんですけれども、去年ですかね、この見直しに当たってパブリックコメントを集められたときに、一定度、恐らく保護者側であったりとかの御意見だと思うんですけれども、こうした子供の個人情報でプロファイリングであったりとかターゲット広告の禁止を明文化するようなことを求める声も一定度あられたかとは思います。  本当に、個人情報としてどこまでを扱うのかというのが、子供たちがどこまで判断できるのかということも一つ懸念をするところでございますし、今回の改正で十六歳と十八歳ということでなりますと、一つはざまがどうしても生じてしまうんではないかなというふうに思っております。  十六歳未満であれば、法定代理人、親権者等になると思うんですけれども、が全面的に関与をされまして利用停止請求をできると思うんですが、この十六歳未満ではない十六歳とか十七歳の未成年者の方ですよね、に関しては、未成年者でありながらこの枠組みからは外れるということになります。  一定度こうした学生の方たちに関しては、もう小学生からこうしたSNSだったりとかオンラインサービスを多用しておりまして、例えば、名称を具体的に言って恐縮なんですが、インスタグラムといったSNSなどでは、本当に、メッセージのやり取りをするために、名刺交換ではないんですけれども、気軽に交換をしているような子たちも多々いるわけです。  こうした中で、ネグレクトなどといった家庭環境によっては、本来大人が関わらなければならない支援から漏れてしまうようなトラブルも発生するんではないかなということを心配しているところです。この利用停止請求を行う要件が異なるので、利用停止請求を行われることが、未成年であるにもかかわらず、一定度そのハードルが高くなってしまうというところも懸念をしているところでございます。  未成年者であれば、恐らく保護者の方が実質的に関与されましてトラブルを未然に防がれましたり、こうした利用停止請求などをされるようなことも想定されるかと思うんですけれども、広範な利用停止が困難になるようなこのはざまの年齢層に対しまして、ガイドライン等でどのような救済措置といいますか、どういうふうに対応されていくのか、お聞かせください。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 御答弁申し上げます。  先ほど御指摘のありました責務規定につきましても、私ども、具体的に事業者においてどんなことをしてもらうことを期待しているのかということにつきまして、情報発信をしていくべきだなというふうに思ってございます。  例えば、十六歳、十七歳の方々に対し、より分かりやすい言葉でデザインを示しながらプライバシーポリシーをしっかり説明して利用目的が理解できるようにするでありますとか、それから、子供や本人、子供から苦情や利用停止の要請があった場合には、法律上責務規定がございますが、子供にとって最善の措置とは何かということをしっかり踏まえながら対応することというふうになってございますので、そこではおのずからしっかりと自発的な利用停止に応じていくということが期待されるものと思います。  さらには、現行法の適用におきましても、そういった判断能力が不十分であることを知りながら、利用目的などをある種誤認させるような悪意のあるような情報の取り方でございますとか、そういった場合には違法を構成しますので、十六歳未満でなくても利用停止請求が法律上保障されるというふうな解釈もしっかり周知しながら、問題のないよう運用していきたいというふうに思ってございます。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 本当に、運用がこれは本当に重要なのではないかなというふうに私も考えているところです。  ちょっと率直に、時間も迫っているのでお聞きしたいんですけれども、こうしたどうしてもはざまの世代ができてしまうのであれば、いっそのこと十八歳未満という形で統一すべきではないかなと考えるんですが、参考人からお聞かせください。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 繰り返しのお答えになりますけれども、子供の判断能力を補完する仕組みとして法定代理人をどう使うかということにつきましては、日本の法体系、様々な分野を比較考量しながら、あるいは国際的な整合性も加味しながら十六歳未満ということを提案しておるわけでございますが、こういったものは、当然、閾値を設けますとその前後は必ず論点になります。その際には、わざわざ責務規定を設けながら、実質的によりその子供の配慮の方向に事業者の行動が促されていくべきだというふうに執行当局としても思ってございますので、そのために法律に許される限りを尽くして対応してまいりたいというふうに思ってございます。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 済みません、ちょっと一問飛ばさせていただきまして、今回、見直し、十六歳未満でなると、年齢を証明する書類を求めない運用のままで適切ともなりかねないようなものが出てくるのかなというふうに思うんですけれども、こうした事業者への過度な負担を避けることは確かに一定度必要かとは思うんですが、こうした年齢確認の実効性を担保するために、具体的な判断基準の方向性をお聞かせいただければと思います。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 年齢確認につきましては、サービスによりましても様々な、本人との接点が多様でございますので、一律に何を具体的にというのは一つの方法で定めにくいものでございます。  したがいまして、実際に、将来のことも含めて様々なサービスの在り方を調査の上、適切な方法ということを探りながら決めていくということでございますし、さらには、ビジネス、サービスの在り方が随時変わる中で柔軟にそれに適応しながら対応していくということでございます。何分、対応の中でルールを決めながら運用していくことになりますので、そういった対応にならざるを得ないかというふうに思ってございます。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 先日、ちょうど昨日なんですけれども、SNSに関しまして子供たちとちょっと意見交換をさせていただく機会がありまして、その中で、先ほど例示しましたインスタグラムというところにティーンアカウントという設定があるんですけれども、それについては、議員側もなんですけれど、子供たちも実は余り知られていないというような現状がちょっとありまして、先ほど来からこうした、私、今回の法改正だけの問題ではなくて、年齢という線引きで子供たちの権利が果たしてちゃんと守られるのかなという視点は大変重要だというふうに思っているんですね。データの利活用を進めることと子供たち個人の権利を守るということは、決して切り離すことができない大変難しい課題だというふうに思っております。  その中で、これからの社会を生きる子供たちにとって何が最善の利益なのかをどういう形にしていくのかが問われているのではないかなというふうに思うんですが、大臣にここで改めて、子供の権利を保護することへのお考えといいますか、決意を是非述べていただければと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) もちろん、判断能力は子供は十分ではありませんし、悪影響を受けやすいということがあります。例えばダイレクトメールが来ると、ターゲティング広告なんかは特に喫煙だとかギャンブルだとか過度な減量だとか、そういったところにはすぐによろよろと行ってしまうのが子供ですから、そういったものをちゃんと守るということは極めて重要なことだと思います。  今回の法案の改正については、法定代理人の関与による規律というものが設けられていて、子供の個人情報保護の重要性を認識することによって実効力のある保護を進めようとしております。特に、事業者や行政機関、親に対してその最善の利益をちゃんと確保しなさいということを責務規定として設けていますので、それをきちんと周知啓発していくということが大事だと思います。周知啓発については、出前授業とかあるいは教育教材、研修教材、そういったものを、動画なども含めて、そういうものをしっかりと個情法で、個情委で作成をして周知するということに努めていきたいと思っています。

上野ほたる 日本維新の会

○上野ほたる君 ありがとうございます。  本当に、保護者や子供たち自身だけではなく、事業者側のリテラシーというのも大変重要になってくるかと思います。  先ほどの意見交換会では、実は七五%ぐらいの子供たちがそうした悪質な広告であったりとかというのを実際に目に触れる機会があったということで回答していますので、是非また、これまでも、生成AIもそうなんですけど、技術革新が本当に速いので、大臣とともにまたしっかり前に進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。  これ、私の事務所に届いたファクスなんですね。(資料提示)これ、四、五日分なんです。個人情報、反対ということで。もちろん、ある組織がしているのかもしれないし、一人一人の個人でないかもしれないです。ただ、ちょっとこれだけのものが今回届いてきたのは初めてだったのでお持ちしました。  この法案の中身について私の友人とか医療従事者なんかに聞いてみたら、意外と分かっていないと。このようにすごく敏感に反応する方と、あと、意外と国民にもまだ知られていない、最近は知られてはきていると思うんですけれども、その二面性があるのかなと思っております。  そこで、私もいろいろ調べていく中で、情報処理推進機構の、これ政府機関も関わっているかなと思うので、このDX動向の二〇二五年のこれをちょっと、これなかなかすごい情報がいろいろ入っているんですけれども、この中で五十三ページに、日本はDXを推進する人材の量の確保において、やや不足している、大幅に不足しているの割合の合計が八割を超えているにもかかわらず、人材確保を行っていない割合が一九・四%に上るのは問題であると。これは一部なんですけれども、かなり、これドイツとアメリカと比べているので余計そうなのかもしれないですが、日本のやはりデジタルの後れと人材確保が急務であるということが書かれてありますので、よろしかったらちょっと御覧いただくと大変うれしいです。  そこで、私自体は、やはりAIやデータ活用そのものに反対しているわけでは全くありません。むしろ、やはりこの日本をいかに国益をもってAI開発進めていけたらいいなと本当心から思っているものなのですね。ところが、やはり急ぐべきだからこそ、信頼している制度設計というのが余計必要なんじゃないかなと思っております。  この今回の個人情報というのは極めて貴重な情報です。今や、画像、網膜の画像など、これもう一見すると、今までだと血管とか動脈硬化とか糖尿病の予測とかそういったものに使われていたものが、今や健康面とかあるいは発達特性なんかにも、もうそれを一目見たら分かるみたいな、AIによって、こういった形でどんどんどんどん医療分野は進んできています。要するに、データを統合することで、今まで測り得なかった予防の面とか、あと今後どういう病気にかかるかとか、そういったものが全部統合されてくるという、ある意味今までになかった世界に突入していくんだろうなと思っております。  私、SFが好きなので、ジョージ・オーウェルの「一九八四」という映画、映画というか小説がありましたけれども、このようなSF的な、全体の管理社会のすごいものだったんですけれども、現在、このデータ連結によってそのような社会がやはり技術的に可能な時代に入ってきていると思います。  対外的にも対内的にも、この情報の主権を一回失ってしまえばもう取り戻すことは非常に難しくなると、今がその分水嶺だと思っております。政府には、便利さだけではなく、主権と安全保障の観点から、国民にも説明責任があると申し上げておきます。  質問なんですけれども、先ほど司委員も議論なさっていたんですけれども、既に次世代医療基盤法という専門法が存在するにもかかわらず、やはり今回、個人情報保護法において新たな統計特例を設置する、設ける必要があるのかどうかというのにはすごく疑問でした。  同じ質問になってしまうのでちょっと違う観点からお伺いしたいんですけれども、この統計特例には医療情報やゲノム情報も含まれているのでしょうか。もし含まれているのであれば、次世代医療基盤法にある諸々の監督制度なしにゲノム情報が統計AI活用目的で利用され得ることになります。また、併用でどちらかを選ぶということであれば、普通考えれば、やはりより規制の軽い制度の方が選ばれるという懸念があります。これらについてお答えいただけるとうれしいです。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  今回の統計特例等により保有しているものを提供できるものは個人情報等というふうに法律上定義してございますので、それに該当するものは含まれます。  ゲノムは、正確には政令等で技術的な定義をしてございますけれども、一般に個人識別符号と申しまして、顔、顔の表情などと同じような情報量があるということになっているものですから、それ単体で個人情報というふうに評価されますので、それも所定の手続にのっとりますと提供可能な個人情報等に含まれるということになりますが、一つ御留意いただきたいのは、持っている情報が今回の特例で許容されるからといって全て提供できるかどうかというのは別の話でございまして、当然、どうやってその情報が手に入ったかとか、手に入れるに当たっての契約とか、あるいは別法、別の法令による規制などもございますので、特例はあくまでも個人情報保護政策、個人情報保護法においてそのようなことが可能になるということに尽きておりまして、別の法体系、政策によって、場合によっては禁止その他もあり得る話だということを御理解いただければと思います。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございます。  やはりゲノムに関しては本人だけのものではなく、親子、親族、そして将来、未来の子孫とかにも共有されるものですので、もう本当、生涯にわたり変えることもできませんので、ここはちょっと特別というか、いろいろと御配慮願いたいなと思います。さらには、やはりこのAI時代ですので、匿名加工を行えば将来にわたってずっと安全であるという前提そのものも不断に見直す必要があると思います。ほかのデータとの照合や解析技術の進展により再識別リスクが高まる可能性は常にあると思っております。  次に参ります。  こちらも先ほど石垣委員も触れておりましたが、AI学習後のデータ削除についての議論についてです。大臣からは先ほど定期的にモニタリングするとの御答弁がありました。  改めて伺います。学習済みのデータから当該データの影響が本当に除去されたことを、誰がどのような技術的基準で独立して確認できるかという点です。  医療情報などの要配慮個人情報がAI学習に利用された後に目的外利用、不適切利用、漏えい等が判明した場合に、政府は学習済みのモデルの利用停止や再学習、廃棄までを求めることが本当できるのかどうか、また、事業者が本来該当データの影響を除去したかどうかをどのような方法で確認するのか、もう一回お話しください。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  本法案におきまして、情報を提供する者、提供を受ける者双方につきましては一定事項を公表することになってございまして、それを手掛かりにモニタリングをすることによって、必要があれば、場合によってはその情報を見ながら適時に確認するということを執行当局として行う、行い得るということをまず申し述べたいと思います。  また、仮にその事業者の中で様々な漏えいその他、権利利益を害する大きいものが生じた場合には、個人情報保護委員会に対する報告義務というものもございます。委員会は、こういった情報を様々使いながら、違反を是正するために必要な措置をとるべき旨の勧告、命令などを行うことになってございまして、違法に提供された個人情報の回収、それから違法に取得された個人情報やその加工物など、違法が一旦認定されますと、それらにつきまして、これも今回の改正法案でお認めいただければ何をしろという命令ができるようになりますので、そういったことを対処しながら問題のないようにしていくということかと思います。  繰り返しになりますけれども、公表事項の把握を通じてモニタリングをしっかり実施するとともに、今申し上げたような様々な権限を行使いたしまして必要な対応を図ってまいりたいというふうに思ってございます。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 どうもありがとうございました。  やっぱりAIに一回組み込まれると、マシン・アンラーニングといいまして、世界でも今研究途上だということを聞いております。AI時代の個人情報保護というのは収集時のルールだけでは足りなく、利用後、学習後、その後ですね、問題発覚後にどう責任を取るのか、そこも含めた制度設計が必要だと思われます。先ほど、最初に申しましたように、やはり人材が日本の場合足りない、人材育成をもう早急にしていただきたいなと思っております。  次に、国民のデータから生まれる経済的価値の還元についてお伺いします。  今後、AI解析技術が進めば、国民の健康情報、ゲノム情報などから、創薬、予防医療、医療機器、ヘルスケア産業など、巨大な経済価値が生まれる可能性がございます。これは日本にとっては大きなチャンスです。実は、日本は国民皆保険、健診、介護レセプト情報などにより、世界有数の医療・介護データを持つ国です。これは本来、日本の大きな資産であると思います。  しかし、データを持っていることと、データ主権、いわゆるデータソブリンを確立していることはまた別問題になると思います。このデータから生まれた利益が一部の企業や時に外国企業に偏って帰属し、国民に十分還元されないのであれば、それを公益、国益と呼ぶことはできないと思います。  本来であれば、国民の情報は、まず国又は国益、公益を目的とする第三者機関が責任を持って管理する、その上で、企業には必要な範囲に限り安全措置を講じた上で分析を求める。そして、そこから生まれた結果、知見、経済的利益が日本の医療、介護、研究開発、国民生活の向上に還元される仕組みをつくるべきだと思っております。今の感じだと、もう先に企業が入ってきて、国とか国民のことがどうも後回しになっているような、この順番が違うんではないかなと心から思っております。  この国民の医療データ、ゲノムデータ、行政データなどから巨大な経済価値が生まれた場合、その利益は誰に帰属するのか、大臣に伺います。  政府は、本人同意を不要とする理由として、統計作成等に限定されることや、データ利活用の社会的有用性を挙げていらっしゃいます。そうであるならば、その成果が本当に公益に還元されたかどうかを確認する仕組みも必要ではないかと思います。  国民由来のデータから生まれた分析結果や経済的利益を具体的に把握し、それらを国民に還元できる仕組みというのはどんなものであるか、お伺いしたいと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) いろんなデータを開発して、その各企業がそれによって社会にいろんな形で貢献をして、企業の利益に返ってくると。その企業は当然国に対しては税金を納めますから、国益にも当然資するでしょうし、何かしら消費が増えれば経済成長にもつながっていくだろうと。ですから、そのデータの利活用は、最初からこの国益をもって、国益を増やすことをもってやらなければならないということには決してならないというふうには思います。  これはどんな順番になるかという話ですから、そういう意味で、データ利活用のニーズに合致するものであれば、我が国における新たな産業の創出や活力ある経済社会、豊かな国民生活の実現に資するだろうと、それがトータルとして国益にかなうものであれば、このデータ利活用は別に問題がなかったよねというふうに言えると思いますから、最初から国が国益を得なければならないというようなことは、我々としてはちょっとそれはなかなか考えにくい話かなというふうには思います。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございます。  例えば、やっぱりヨーロッパなどでは、再三出てきますが、EHDS、ヨーロピアン・ヘルス・データ・スペース、このように、先に、完全なる第三者機関の公益なものとは違いますけれども、やはり国とは違って基盤をつくって、それがベースにあって今があるわけで、日本の場合は、先ほどから申していますように、その辺がもう完全に遅れているのに、宝であるようなデータを差し出す、それがもしかしたら外国企業かもしれない。そうなった場合、外国から税金を取るのかあれなんですけれども、本当にやっぱり我々のところに返ってくるという、そういう保証みたいのが全くないとなると、本当にこれは、私はちょっと非常にそこは自分の中で答えが出ないというか、もう最初に企業というのは、私は最初にやはり国がやるべきものだというふうに思っております。  次に、ネガティブ情報の取扱いについてお伺いします。  今のように企業が関わる研究や開発では、時に都合の良い結果ばかりが注目されることがあります。期待と異なる結果、企業利益につながらない結果、いわゆるネガティブデータと言われるものがあるんですが、これが十分に共有されないまま、そのまんま消えてしまうことというものがあります。  しかし、ビッグデータの本当の価値というのは、この成功例だけにあるものではありません。むしろ効かなかった、予想と違った、副作用があった、期待していた結果が出なかったという情報にも、次の研究や政策判断にとって非常に重要な場合があります。成功したデータだけではなく、失敗や予想外の結果を含めて蓄積されることこそ社会全体の知見となると思っております。  そこで質問です。  ここで私が強調したいことは、もしこの個人情報を企業が分析した場合、その企業にとって都合の良い分析結果だけが残り、都合の悪い結果や企業の利益にならない知見は社会に還元されないおそれがあるということです。だからこそ、国又は国益を目的とする第三者機関などがデータの利用の結果や成果の全体像を把握し、ネガティブデータを含めて社会全体の知見として蓄積する仕組みを構築する必要があるかと思うのですが、この点について大臣の見解をお伺いします。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) そもそもこの特例は、統計等AIの作成のために設けている特例でございまして、AIを作成するときに、最初から都合のいいデータだけを食べさせて、そうじゃないものは排除するというようなことは基本的にしませんから。もし仮にそうだとして、そういうAIを作って何の役に立つのかという気もしますので、基本的に、今のそのネガティブなデータを、あるいはポジティブなデータをという話は、少し、何というかな、視点がずれているのかなというふうに思いますけれども。  少なくとも今回の本特例というのは、AIモデルの公益性や社会的有用性の程度、そういったものを問うているわけでは決してなくて、利益を国民に還元するということを求めるものでも、この特例自身はそういったものを目的としているわけではありません。ただ、その特例によって出た、でき上がった真っ当なAIが国民生活に資するものであれば、それはそれで大変結構なことだろうということでございますので、ちょっとそこのところはきちんと整理をして御理解をいただきたいと思います。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 済みません、いろいろとかみ合わなくて申し訳ないです。  私は、やはり最初に国民、公益のためというものがあってこそ、しかも遅れているやはり日本のDXであるのであれば、例えば、外国企業でも、余りあれですけれども、そこに委託をちゃんとして、それのカムバックというか、ちゃんと日本の人のためになるのであれば、委託をしてその分の何か報酬というものが返ってくるとか、あるいはデータを物すごく高く売るとか、そういった何かがないと、これは、失敗するかどうか分からないけれども取りあえず企業にというのは、なかなか賛成できない意見かなと思っております。  ちょっとお時間がなくなってしまったので、最後に目的外利用の防止について大臣にお伺いします。  医療情報、所得情報、社会保障情報が将来的に個人単位で名寄せされ、保険料や給付判定に使われる可能性についてお伺いします。  後期高齢者医療制度における金融所得の把握の議論、そして今回の統計作成等を行う第三者への本人の同意なく個人情報を提供できる特例を併せて考えると、所得情報、医療情報、社会保険情報などを個人単位で名寄せできる基盤が少しずつ整備されているのではないかという国民の不安もあります。  問題は、当初の目的が公益的な統計作成やAI開発であったとしても、データ統合基盤は一旦整備されると将来別の目的に拡張され得るという点です。最初は医療や行政効率化のためであっても、後々、徴税、あと社会保険料、給付判定、治安、安全保障などへ利用の範囲が広がる可能性がございます。これがいわゆるミッションクリープのリスクです。制度は、現在の善意だけを前提につくってはならないと思います。将来、違う政権、違う目的、違う技術環境になったときも国民を守れる歯止めが必要であると思います。  そこで、大臣に伺います。  今回の統計特例によって提供、利用される医療情報や要配慮個人情報が、将来、所得情報や税情報あるいは社会保険情報等と連結され、保険料、自己負担割合、給付判定、税務その他国民の義務や負担に関わる判断に用いられることはないと政府は明言できますでしょうか。また、そのような目的外利用を防ぐ法律上の歯止めはありますか。国民の信頼を得るためにも、ここは明確にお答えいただきたいと思います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 本特例は、個人との対応関係が排斥された統計作成等にのみ利用されることになっております。これ、要件でございます。個人情報を個人に関する情報に当たらない状態まで一般化して加工するということが求められます。  これは再三説明しているとおりですので、したがって、作成された統計情報等から提供を受けた個人情報の本人に関して分析したり、今言った、例えば所得情報であるとか保険料だとかなんとかという話ですけど、そういった個人の情報に関して分析したり働きかけを行う、いわゆるそれを基にして何かをやるということはそもそも不可能になっておりますので、今の質問に関しては不可能だということでお答えになるかと思います。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございます。  AIの発達というか、進化が本当にもう日に日にというか、この半年でもすごいものがあります。セキュリティーもすぐ破られます。このAIによってやはり将来的に再認識される可能性もございますし、ただ、今想定していないという答弁ではなく、ある意味、法律上にどうなのかというところもございます。  私が、再三あれなんですが、言っていることは、本当にこのデータ情報が、一体誰のために使うのか、誰が利益を得て、誰が監視をするのかというところが非常に不安でなりません。この監視をする、また使っている利益をどこが得られているかというのを見る人材ですね、人材が非常に脆弱であるということもとても問題だと思いますので、この辺を是非今後も留意いただいて、AIの本当に国民のためになる発展をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。  今回の改正案では、統計作成などのために病歴などを含む要配慮個人情報が本人同意なしに第三者に提供することが可能になるということでございます。  実は、病歴で思い出したのが、内閣委員会で各野党が取り上げましたけれども、岐阜県警大垣警察署であった市民監視事件でございます。  御存じのない方いらっしゃると思うので、事件の概要を言いますと、二〇〇五年頃から岐阜県の大垣市で巨大な風力発電施設の建設計画が進められておりまして、地元の住民の方々が、環境破壊、風力発電による低周波ですかね、健康被害などについて不安を感じて勉強会を行っていたと。そうしたら、大垣警察署が、勉強会を開いていた地元住民の人たちの氏名、学歴、職歴だけでなく、病歴の個人情報を中部電力とか事業者側に提供していたという事件でございまして、これは二〇二四年に高裁判決で、警察の人権侵害、違法性が認定されたんですね。  実は、今回のこの法案でこの事件のことを思い出して、当時不思議だったのは、警察はどうやって病歴の情報まで入手したのかと。氏名、学歴などは、今、シギントというんですかね、ネットとかいろんな通信情報で集めることは可能だと思うんですけれど、病歴というのは、病院にも守秘義務がありますので、どうやって警察は病歴まで収集したのかなと思ったんですけれども、ちょっと改めて警察庁に聞きますけれど、この病歴、つまり今回でいえば要配慮個人情報なんですけれども、大垣警察署はどこからどうやって集めたんでしょうか。

鈴木敏夫 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(鈴木敏夫君) お答え申し上げます。  お尋ねの令和六年九月十三日の名古屋高裁判決におきましては、民間企業が作成した議事録に直接記載されている原告の方々の個人情報につきまして、岐阜県警察が収集していたと認定したものと承知をしております。  本件の原審及び控訴審におきましては、警察の情報収集活動という事柄の性質上、岐阜県警察からその目的、態様などを明らかにすることができなかったところでありまして、個別の情報収集活動について御説明することは困難であることを御理解いただきたく存じます。  一般論といたしまして、警察の情報収集活動は、公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で必要な範囲で行われるべきものであると考えてございます。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 答えられないだろうと思っておりましたけれども。  民間の病院というのは守秘義務がありますよね。ましてや、犯罪者でもないのに病歴を警察に教えることはあり得ないと思いますよね。恐らく、市町村国保とか健康保険関係機関から病歴の情報を入手したんではないかというふうに思うんですけれど。  個人情報保護委員会に聞きます。  一般論で結構なんですけれども、現行法において、ある行政機関が持っている要配慮個人情報ですね、病歴を含む、これをほかの行政機関に対して提供できるというのは、これ一般論で結構なんですが、どういうケースになりますか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 現行の規律、行政機関にも適用されてございます。  元々、行政機関が提供することを本来の目的にする場合には当然提供できますし、あるいは目的外でございましても公益性を理由とする提供はできることになってございますが、その場合には、行政機関が自らの所掌、任務に照らし、合理性のある説明をすることが求められることになろうと思います。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 あれですね、個人情報保護法の六十九条の辺りに行政機関が提供できるケースが書いてございます。もうそこに既に統計の作成、目的とする場合は提供できるともありますよね。  もう一つは、今おっしゃったように、それなりの目的があればということなんですけれども、今回警察は、警察法第二条、たった短いフレーズなんですが、公共の安全と秩序の維持、これを理由にいろんなことやってきているわけなんですけど、これ以外何もないらしいんですよね。そう言われたら、ある行政機関は要配慮個人情報も本人の同意なしに提供をしたんだろうというふうに思うんですけれども、それが裁判で違法だというふうに判定されたわけですね。  したがって、ここのところはもう少し厳格に、個人情報保護法の例外ですね、提供できる場合の、きちっとしておくべきではないかと、これは指摘だけしておきます。  といいますのも、この前、参議院で国家情報会議・局設置法案が通りましたけれども、率直に言って、各省庁から、国家情報局が要請すれば割と自由に個人情報を集められるというふうな流れになっておりますので、このこともきちっと、個人情報保護法もきちっとしておかないと、後々裁判で違法だと言われるような情報提供が起こるのではないかという点で、これは指摘しておきたいというふうに思います。  法案についてお聞きをいたしますけれども、今日もございましたが、本法案の最大の焦点は、問題点は、既にございましたけど、AI開発との関係だと思います。AI開発のためならば、統計作成等を行う目的であれば、要配慮個人情報も本人の同意なしに第三者、企業だけとは限りませんよね、ほかの行政機関も含めて提供できるということなんですね。  経済界の要望も、検討会の資料とか見てみましたら、要するにAI活用したいと、データを、そのためにはデータがたくさん必要だということで、本人同意なしのデータ利用を認めてほしいということが強い経済界の要望だったわけですね。それは全て、AI開発、AIで分析したいということなんですね。  問題はその中身でございまして、今、AI開発というのはどういうことになるかというと、AI、ビッグデータの時代でございますので、大量の個人情報、たくさんあればあるほどいいわけですね。それを解析すると。その中から情報の関連性や相関関係を発見すると。AIに見付けてもらって、ファイリング、プロファイリング、分類すると。これによって個人の行動とか特性の分析を行うと。その分析、ファイリングをある決定に使うということなんですね。  企業はそれをマーケティングに使って、ある商品を売るときに、こういう人たちというターゲットを発見してそれに合うように売る。あるいは、企業が人を採用するときにそれを使って、本人の履歴書に書いていない部分もあるわけですね、例えばその親の収入や親の学歴なども、本人に何の関係もないことまで含めて全部統計化されて活用すると。これがいろいろ問題になっておりますけど。  あるいは、国は、先ほど「一九八四」の話ありましたけれど、何だかんだ国家による市民監視にずっと行っておりますよね、そういうものに使っていくというようなことで、要するに何が問題になっているかというと、そのAIで分析した結果の使い方なんですね。  そこに、さらに要配慮個人情報、人種や信条、思想信条、社会的身分、犯罪歴、被害者になったことあるかどうか、病歴、障害の有無まで加わって、これはビッグデータに、AIでビッグデータで処理されてファイリングされて、これが具体的にアメリカでも世界でも問題を起こしているのが、採用差別とか、取引からの排除とか、お金が借りられなくなるとか、あるいは人事上の差別ですね。そういう差別につながるということが問題になっているので、AI活用というのは相当慎重に気を付けるべきではないかということがあるわけですね。  したがって、このAI開発というのは、人を選別とか、ターゲットを絞る方にとっては大変便利で効率的なんですけれど、選別される方の個人にとっては差別や具体的な損害が生じるということが問題になっています。  例えばアメリカでは、大企業のワークデイが、採用希望者をAI分析して自動的に拒否していたと。人種とか年齢とか、あるいは障害がどの程度あるかということで、もう応募しただけで自動的に拒否の不採用の通知を出していたということがあって、これは集団訴訟ということになっております。  実はこういう問題があるので、この個人情報がAIに分析に使われることが非常に危惧されているというのが今の状況だと思うんですね。  ヨーロッパはどうなっているかということなんですが、先ほど司さんの資料の七枚目ですかね、もっと司さんの話聞きたかったですけど、EHDSの資料がございます。これ、ヨーロピアン・ヘルス・データ・スペースですかね、ですよね。要するに、欧州の健康データ空間、直訳すると。GDPRってございますよね、それを補完する医療データを活用するときの規制、指針ですよね。  このEHDSは、実は診療履歴を二次利用して、活用して、統計で分析をして、新しい医学的知見につなげるというふうなことで、何も活用しちゃいけないということではないんですよね。ただし、分類、分析、先ほど言ったようなファイリング、個人の分類の決定に使うべきではないというところはきちっとしているわけですね。  GDPRも同じように、別に個人データを活用することに否定的ではないんですよね、目的外利用だというふうにしないわけですね、二次利用について。ただし、GDPRも同じように、その分類、分析を、個人の、さっき言ったようなファイリングとか、個人が差別されるとかそういうことに使ってはいけないというところはきちっとしているわけなんですね。  申し上げたいこと、質問は、今回のこの法改正は、こういうAI分析、AI活用、開発のもちろん利点がありますよね、いろいろ便利になるというのがありますが、一方でそういう危惧があるということについて、EHDSやGDPRのような、個人の分類、ファイリングに使わないというようなことがどこで担保されているのか、今回の法改正あるいは個人情報保護法の現状でプロファイリングはどのように規制されているのか、ちょっと教えてくれますか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  今回の統計作成等がAIに関連するという意味では関係してございますが、基本的な規制のための根拠は現行法上既にございまして、不適正利用の禁止というものがございます。事業者が違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれのある方法により個人情報を利用することの禁止でございます。  これを、AIに関連し、開発と利用の二つの局面でどういったものが禁止になるのかを御紹介いたしますが、まず、AIモデルの開発につきましては、違法な差別が誘発されるおそれのあるAIモデルをわざわざ作って、そういったものが予見されるにもかかわらずそれを公開すること、あるいは、AIモデルの利用の局面では、性別、国籍等により正当な理由なく本人に対する違法な差別的取扱いを行うために個人情報をAIモデルに入力して使うといったときには、先ほど御紹介いたしました不適正利用の禁止という条項に抵触いたしますので、私どもはこれに基づきまして法執行を行うということになります。  それによりまして、御懸念の相当部分の悪質なプロファイリングを用いた個人を選別するという行為につきましては、一定の規律を課せるものというふうに認識してございます。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 見てみたら、あれですね、ガイドラインにも一定そういうことが書いてございまして、本人から得られた情報から本人に関する行動、関心等の情報を分析する場合、個人情報取扱事業者は、どのような取扱いが行われているかを本人が予測、想定できる程度に利用目的を特定しなければならないとかあるようですね、今おっしゃられたようにありますよね。  だったらば、先ほどから危惧されているような、欧米でも、アメリカでも問題になってきたような、そういう何か悪用されるという意味ではなくて、そういうファイリングそのものが今問題になっているんですね。そういうことをもう一歩踏み込んで規制していく必要があるんではないかと。今もう一定ありますよというところなんですが、もっとそれを超していろんな個人の人権侵害みたいなことは実際起きているわけですから、もっと踏み込むべきではないかと思います。  あと、個人情報保護法の十九条の不適正利用の禁止のところで、これこれこういう場合は不適正利用というようにおっしゃいましたけれども、今や、そういうプロファイリングそのものが個人の不利益を生むと、本人の責任のないところで生むという事例が余りにも多いんでなってきているわけですから、この十九条の不適正利用そのものにこのプロファイリングというものも、GDPRやEHDSのような位置付けで不適正利用の中にプロファイリングというものをもう入れていくべきときに来ていると思うんですが、いかがですか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  プロファイリング、直感的には様々なところで使われておりますので、人それぞれ意味、内容の理解があろうかと思いますが、法制的に範囲を特定し、かつ社会として排除すべき外延がどこにあるのかということにつきましては、様々な形でプロファイリングということが使われているものですから、今回、先ほど申しましたように、そのうち明らかに違法、不当ということで整理できるものを、前回、令和二年の改正かと記憶しておりますけれども、不適正利用という条項に表現したというところでございまして、委員御指摘のような社会実態が更にどんな形で深刻化するのかということを見定めて、必要があれば随時の見直しの中で検討する対象にはなろうかと思いますが、現状におきましてはこういった理解であることを申し述べたいと思います。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 最後に大臣に伺います。  世界の流れは、そういうふうに勝手にいろんな情報を集められて、勝手に分析されて、ある人を選別するとかいろんなことをやられて、いろんな人権問題も起きてきている中で、例えば、何度も取り上げますが、GDPRはプロファイリングについての独立の規定といいますか、ちゃんとあるわけですね。日本は、今おっしゃったように、ちょっと薄っぺら、薄く薄くちりばめているんですけれども。  きちっとしたこのプロファイリングに関する、何もかも規制しろという意味ではないですよ、やっぱりヨーロッパ並みの、GDPR並みの、あるいはEHDS並みのちゃんとした規定を独立して設けていくという方向は、やっぱりここまで踏み込んで規制緩和といいますか、データの規制緩和をするわけですから、本当は同時に打ち出すべきじゃなかったかなと私は思うんですけれど、急いで考えるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 我々の国の中で個人情報の適正な利用と保護というものをバランスよく考えていく上で、委員おっしゃったように、GDPRとかEHDSとか、そういったものを参考にすることは極めて有効なことだというふうにも私も思っております。  その上で、今回は入口のハードルを落として出口を若干上げていくというようなところで、しっかりと個人と切り離された利用をすることを厳しく出口の部分で求めているという内容になっていると思っております。  日本とEUの間の話をすれば、互いのデータ保護を同等と認める相互認証というのをもう既に枠組みとして構築をしておりまして、既に我々の個人情報保護法というのは、現時点では十分な保護水準を持っているということで、向こうからも認証をいただいているわけです。  今のプロファイリング等々、これは時代がどんどん変わりますから、彼らがどんなふうな規制を掛けていくかということも判断をしながら、ガイドライン等々で、その出口の部分でしっかりとウォッチをしていかなきゃいけないと思います。  ちなみに私、外務大臣政務官として、昨年、AIサミットに行ってまいりましたけれども、やはり、あのときは明らかに、フランスのマクロン大統領の話を聞くと、これまでよりもEUは規制の緩和に動いているということに関しては、会場全体が、ああ、そうなのかというような雰囲気でございました。  ただ、だからといって我々がゆるゆるにするというつもりはありませんので、委員の今の御指摘踏まえて、しっかり対応していきたいと思っております。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  個人情報保護法改正案について伺います。  本法案は、氏名、住所、年齢、性別、購買履歴、位置情報履歴、ウェブの閲覧履歴などと、それにひも付けられた人種、信条、社会的身分、病歴、身体的・知的障害、あるいは犯罪の経歴、犯罪被害、健康診断、医師等の診療、調剤などの要配慮個人情報を含む個人データ等の第三者提供、既にウェブやSNSなどで公開されている要配慮個人情報の取得について、本人の同意なしで可能とするものです。  これは、個人の情報を取得、提供、利用する際には本人の同意が必要だとするこれまでの一般的な市民常識に反するものです。  松本大臣に伺います。  個人情報保護法なのですから、個人情報保護と利活用のバランスではなく、あくまでも個人情報の保護を重視すべきではないかと考えますが、大臣の基本的な見解を伺います。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 個人情報保護法は、第一条に規定しているとおり、個人情報の有用性、これに配慮しつつ、個人の権利利益を保護するということが目的となっております。  近年のデジタル技術の飛躍的な進展によって、多種多様な、かつ膨大なデータの収集、分析等が容易かつ高度化しており、こういったデータの利活用をすることによって、サービス向上、新産業の創出、国際協力の強化等が図られている。最終的には国民の利益になるものと思います。特に、個人に関する情報については、高度なデジタル技術を用いた方法で個人の利益のみならず公益のために活用するということもこれから可能になって、もう既に可能になっているわけで、その利用価値は高いということだと思います。  そういった意味では、適切なガバナンス、当然、個人情報の保護法という趣旨にのっとって適切なガバナンスを確保しつつ、先ほど御提案のありましたプライバシー保護技術、PETs等を用いることによって情報を保護しながら活用する方法もあるということだと思います。  いずれも、保護と利活用どちらも重要でございますので、この両立をきちんと図りながら、再三アクセルとブレーキのお話ありましたが、上手に運転をしていくことがこの個人情報保護法の目的にもかなうものではないかと思っております。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 個人情報保護法や個人情報保護委員会への市民の期待は、利活用が広がる中でも個人情報はしっかり守ってほしいということです。そのことを政府はきっちりと認識していただきたいと思います。  今回の法改正では、要配慮個人情報を本人の同意を得ずに取得や提供する範囲を拡大しています。要配慮個人情報は、二〇一五年の番号法と個人情報保護法の改正により新たに設けられたものです。この規定を設けた理由としては、政府は、本人の意図しないところで当該本人に関する要配慮個人情報が取得されること、及びそれに基づいて本人が差別的取扱いを受けることを防止する必要があるからだと説明しています。この認識は変わりませんか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 本人の意図しないところで要配慮個人情報が取得され、これに基づき本人が差別的取扱いを受けることを防止する点、これはこの要配慮個人情報の取得に係る規律を設けた趣旨でございますので、委員御指摘の答弁とその認識には、当時の認識とは変わりはございません。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 それでは、なぜ今回の改正案では要配慮個人情報の取得、提供に当たって本人の同意を不要としたのですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 特定の個人との対応関係が排斥された統計情報等の作成のためのみに個人情報が利用される場合であれば、個人の権利利益に直接の影響を与える可能性は低く、個人の権利利益を害するおそれが少ないと考えております。このことは要配慮個人情報であっても基本的に変わるものではなく、統計情報等の作成のみに利用されることを確実に担保する規定を設けた上で、この規定というのは、目的外使用や第三者提供の禁止、違反に関する課徴金の賦課等々の規定でございますが、その規定を設けた上で本人同意を不要とすることとしているわけでございます。  そして、これを進めるに当たって、有識者を含むステークホルダーに対してヒアリングを行って、そのヒアリングの中で個人の利益、権利利益に対する影響の有無を十分に考慮しながら、個人との対応関係が排斥された一般的、汎用的な分析の結果の獲得と利用のみを目的としたものであれば問題はなかろうというふうに判断をしたということでございます。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 要配慮個人情報とは、不当な差別や偏見、その他の不利益が生じないように取扱いに特に配慮を要するとされています。しかし、今回の法改正は、まさにそれを提供できる、取得できるという法律なんですね。  せめて要配慮個人情報を、氏名、住所などの個人の特定につながる情報を切り分けたり、両者のひも付けを禁じたり、あるいは匿名化、あるいは仮名化したりすべきではありませんか。なぜそのような措置をとらないのですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 本特例については、当然ではありますけど、不必要に氏名等を提供することは認められません。削除できるものはちゃんと削除しなさい、それを怠って、ただ漫然とデータの提供をすることはいけませんということは明記して明示をしておるところでございます。  したがって、それによって一律に匿名化や仮名化をする必要はないというふうに思っておりますけれども、この提供を受けたデータを利用する事業者に対しては、個人情報保護委員会において不要なデータ項目を随時削除する等、リスクに応じた適切な安全管理のための必要かつ適切な措置というのを規制で定めるということにもしております。  したがって、不要なデータ項目を随時削除する等の措置を講ずる体制整備を維持することなくこのAI開発を行う行為というのは、本特例の違反ということになりますから課徴金の対象となる、こういったことを、いわゆる先ほどの言うハードル、出口部分のハードルとして進めてまいりたいと思っているところでございます。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 本会議での質疑等に対しても、氏名等はやっぱりそれ切るのが難しいとかという議論もあったような感じがするんですが、そもそも、氏名も住所も一緒に要配慮個人情報が渡るという事実は間違いないと思うんですね。  関連して伺いますが、要配慮個人情報はデジタル化されたものには限らないのではないですか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答えいたします。  法律上、個人情報等と定義してございまして、様々な形態のものを含めた一般的な定義になってございます。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 つまり、健康診断情報とかあらゆるデータ、台帳を含むと理解できると思うんですね。それを収集するところがデータ化して資料としていく、そういうことだと思うんですね。そのことで間違いないですか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答えいたします。  委員がおっしゃった収集するところというのは、統計特例等の特例に該当する提供を受ける事業者のことかと思いますけれども、その事業者が、先ほど来御説明しておりますように、統計特例等の要件に該当するような使い方をする場合には、その過程で必要なデータの加工ということは行われるわけでございまして、その形態の一つとして、委員がおっしゃっていることも含まれ得ると思います。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 これまで提供してはいけないということだったと思うんですよね、個人情報は。要するに、要配慮も含めて氏名、住所等を、基本的なところで、それを。でも、受けるところがAI開発だったら全てできるようになるという法律になっちゃっているわけですよ、この法律は。  そういう意味で、AI開発のために要配慮個人情報を含む個人データの本人同意なき第三者提供を可能にしようとしていることについて伺います。  病歴など医療情報のほか、人種、信条、社会的身分、犯罪などの情報も含む要配慮個人情報も、犯罪予測のためのAI開発に利用するという目的であれば、本人同意なく提供されますね。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) 法律の定義上、利用分野の限定はございませんが、まず前提といたしまして、人種、信条、社会的身分、犯罪などの情報を、まず、例えば本人から同意の上取得した事業者がいた場合に初めて提供する対象の情報があるということでございますので、そういったものがあることが前提の議論であることは御留意いただければと思います。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 そもそも、犯罪情報は国が持っていると思うんですね。それはもう、提供を受けたときに、そういうことではなく当然持っているわけです。このような提供を認めてしまえば、人種、信条、社会的身分などの特定の属性と犯罪を起こす可能性を結び付ける推論なども生成されかねません。  衆議院の委員会審議では、政府参考人はAI開発について、違法な差別が誘発されるおそれがあるAIモデルを、そのようなおそれを予見しつつ、個人情報を用いて作成して公開することは規定違反になり得ると説明しています。  しかし、なり得るということであって、それはされ得るわけですよ。そのことを考えますと、やはり、では、このような犯罪予測を目的としたAIモデルは違法な差別が誘発されるおそれがあるとは判断しないのでしょうか。違法な差別を誘発するおそれの判断基準は何ですか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) まず、先ほどの答弁に少し補足することを御了承いただければ、行政機関が持っている犯罪等に関する情報を提供できるかどうかということの全ての規範をこの個人情報保護法あるいは改正後の個人情報保護法で規律するわけではございませんで、当然、どう取得したかとか、どの目的に使うかという、行政機関固有の根拠に基づき提供できるかどうかをまず判断された上で、統計目的のために使うのであれば個人情報保護法上は許容されるということにすぎませんので、その点は誤解なきようと思いますけれども。  今も御指摘がありました点につきましては、何分一般的な法律でございますので、様々な多様な個別案件につきまして適用するということになりますので、法律上はどうしましても一般的、抽象的な表現になりますが、繰り返しになりますけれども、AIの開発モデル、開発の段階について言いますと、違法な差別が誘発されるおそれのあるAIモデルを、そのようなおそれを予見しつつ、個人情報を用いて作成し公開する場合には違法と認定いたしますし、利用の局面について言いますと、性別、国籍等により正当な理由なく本人に対する違法な差別的取扱いを行うために個人情報をAIモデルに入力して使う場合には違法になりますので、いずれも不適正利用を構成し、私どもの執行の対象になるということでございます。中には課徴金の対象になることも、今回の法律案が認められれば含まれることになります。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 これまでのいろいろ議論を見ていて、政府が認めないのは、氏名と住所等、個人を特定するものがくっついているということを切り離さないという意思が強いんですね。つまり、まさに要配慮情報と個人と氏名をくっつける仕組みとしてのデータ提供であるというふうに言って間違いないと思うんですね。  ですから、今回の衆議院の審議で、特定の属性とネガティブな結果を結び付ける推論を生成して、そういう属性を有する人を多少なりとも差別的、不利益的に扱うことは大きな権利侵害につながるおそれがあるとして、EUのAI規則のような、個人の特定や分析の禁止や、あるいは評価や分類を目的とすることなどを禁止するなどの厳格な規制が必要との指摘がされました。  それに対して政府からは、このような懸念はAIの利用の局面であり、今回の法改正の特例はAIの開発なので、特例とは直接関係しないと説明されています。これは、要配慮個人情報について利用側のみ責任を求め、提供側の責任を免除するもので、適正取得の原則や目的外利用の制限などの個人情報保護の基本的な原則に反しています。  利用の局面と開発の局面は別という説明は理解できません。データが一たび第三者に提供されること自体が、漏えいや予期せぬ悪用のリスクを生む原因です。法案の特例は、提供側のゲートキーパーとしての責任を放棄するものです。  四月十六日に日弁連がまとめた個人情報保護法いわゆる三年ごとの見直しの改正法案についての意見書では、統計情報等としてのAI開発がこのようなプロファイリングに利用されることで、個人の権利利益の侵害を引き起こすおそれがあることを踏まえ、統計作成時の特例が適用される範囲を厳格に法律で定めた上で、統計作成等の特例により作成された統計情報等自体の取扱いに関する規制を設けるなど、明確な歯止めを検討することを求めています。  大臣、利用と開発の区別をせず、明確な歯止めを、規制を設けるべきではないですか。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) 例えば、AIの開発については、違法な差別が誘発されるおそれがあるAIモデルを、そのようなおそれを予見しつつ、個人情報を用いて作成し公開することもそうですし、AIの利用については、先ほどから政府参考人が述べているように、性別、国籍等により正当な理由なく本人に対する違法な差別的取扱いを行うために個人情報をAIモデルに入力することなど、これは、開発であれ利用であれ、いずれも違法になるということは、個人情報保護法の十九条に不適正利用ということでしっかりと書かれているわけでございまして、決して開発と利用を分けて考えているということにはならないというふうに思います。既に我々が今持っている法律の中で、そこはちゃんと違法だということが明確にされています。  したがって、本法令に基づくAIの開発、それからAIの利用の場面においても、今述べたような個人情報保護法の一般的な規律に服するということとなります。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 法案では利用停止請求というのが認められていないことについて、なぜ認めなかったんでしょうか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) そもそも、我が国の個人情報保護制度におきましては、基本的に、個人情報の取得者や提供先が本人を識別することができ、その本人に対する、まさに御議論いただいたように、特定の個人に関する分析や働きかけ等が行われるということに鑑みまして、それをどう本人の権利利益を保護するかということとの兼ね合いで、本人の関与、あるいは本人が関与しないまでも、違法と構成して執行しやめさせるというような法制度が組み合わされてきたということでございます。  これに対しまして、統計作成等の局面におきましては、提供先、要は使う人が個別の本人を分析し、その本人に働きかけるということではなくて、その全体像を本人を排斥した形で評価するということが前提になってございますし、その意味では、制度の利用の形態そのものが、今まで想定していました個人情報の取扱いに比しまして個人の権利利益を害するおそれが少ないということから、これまでの法律で想定しております利用停止等請求の目的に照らしますと、それを求める必要はないのではないかというふうに整理したものでございますが、繰り返しになりますけれども、そういった特例の適用が仮に違法になる場合には元々の前提が崩れますので、当然ながら、学習データなどについての利用停止請求は行うことができることは申し述べたいと思います。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 これまでの法改正前なら、個人情報がひも付けられていないわけですから、それは個人への被害というのはない、余りないと思います。ただ今回は、最後まで個人情報がくっついているわけですよ、住所も、氏名も、統計、AI作成先まで。そういったことが、どういう統計、ものが作れるかというのは向こう側の事情ですから、その中で使われる、あるいは何らかの形がされる可能性だって強い。  そういう中で、統計作成やAI開発等の特例であっても、可能な限り本人の同意を確認して、それが困難な場合でも、誰でも容易に利用状況を把握できる、あるいは差別的取扱いや不利益と思えば利用停止できるというのが、要配慮個人情報の保護という規定を作った趣旨からしても最低限認められることではないかと思いますが、それすら認めようとしないということは大きな問題だと思います。  次回また参考人、そしてまたあと一回委員会もありますので、改めて、今回の問題は極めて大きな問題を含んでいると。まさに、いわゆるAI開発の名に借りて個人情報保護を放棄するという、そういうことにつながっていくということを指摘して、今日の質疑は終わりたいと思います。  ありがとうございました。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 チームみらいの安野貴博でございます。  AI時代にデータをいかに安全にそして広く社会に生かしていくかということは、これは我が国の競争力を左右する非常に重要な論点だと考えております。  本日は二つの観点から質問してまいります。一つは、事業者や研究者が個人情報をしっかり守りながらデータを活用できる土台をいかに築いていくかという点、そしてもう一つは、スタートアップなどの中小事業者を含む幅広いプレーヤーが今回の個人情報保護法並びにデジタル行政推進法の改正の恩恵にあずかることができるかという二点でございます。  私自身、かつてAIのスタートアップを経営していたことがございまして、その中で一つあった例としては、例えば医療用の画像のデータ、胸部エックス線の写真のデータ大量に持って、それを基に医療用のAIを、プロトタイプを作るというような仕事をしていたんですが、いただいたデータ、仮名化加工がもう万全にされているはずであるというようなデータいただいたんですが、中身見ていくと、実際のそのレントゲンの胸部エックス線の写真の中には、少しのパーセンテージなんですけど、右上に名前が画像の中に書かれているようなものとかもございまして、じゃ、このデータの取扱いどうすればいいんだみたいな形で、非常に現場でも課題になったことを覚えております。  また、司委員の出していただいたPETs、プライバシー強化技術のところで、この一番右側に書いてございます連合学習ですね、フェデレーテッドラーニングと呼びますが、こちら、クライアントからいただいたデータを余り外に出さずにフェデレーテッドラーニングで学習させることできないかということをトライしていたときに、やってみると物すごく精度が落ちるというようなこともありまして、結構これは、守りとそれを適用したときに得られるもののトレードオフというのも実際の実務上はかなりあるなというふうに思っております。  そういった経験生かしながら、データ利活用したい事業者として、実際にどのような情報や支援を必要としているのかという目線で幾つか質問をしてまいりたいと思います。  また、チームみらいでは今回の質疑に際しまして、当事者、有識者の皆様に対してAIを活用した意見の聴取、いわゆるAIインタビューを実施いたしました。結果、二百七十二件、約七十三時間分のインタビューの御意見をいただいております。本日は、その中で回答者の関心が高かったテーマにも触れてまいりたいと思います。  まず、一問目でございますが、個人情報保護法の改正におけるガイドラインの在り方について伺います。  本改正は、統計作成等の特例の運用や課徴金の要件など、多くの重要事項の具体を個人情報保護委員会の規則やガイドラインで今後定めることとしております。AIやデータ利活用の分野は技術の進展大変速く、細部まで法律本体で固定してしまうとかえって実態に合わなくなるおそれもございます。柔軟かつ機動的に改定が可能なガイドラインに一定の事項を委ねること自体は、その性質上やむを得ないものと理解をしております。  一方で、チームみらいの行った複数のAI開発事業者へのヒアリングでは、ガイドラインを読んでも自社が結局具体的に何をすればよいかが分かる状態までかなり距離があることも多いという声をいただいております。このガイドラインが具体例を盛り込んでおり、実務での判断に必要な情報が分かりやすく掲載されていること、そして判断に困ったときにすぐに相談できるようなサポート体制が充実していること、この二点が、これらの二つの条件がそろって初めて事業者による個人情報の安全な利活用に直結するのではないかと考えます。  そこで、個人情報保護委員会に伺います。  今後のガイドラインの策定に当たり、スタートアップなどの中小事業者を含む幅広い関係者を巻き込みながら、実務者目線の分かりやすいガイドライン作成を行っていただくことをお約束いただけますでしょうか。また、ガイドラインをただ公開するだけではなくて、事業者が困ったときに相談できるようにする、そういったサポート体制をしっかり構築すべきだと考えます。この点についても政府の方針をお聞かせください。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  本法案を国会でお認めいただけた場合には、円滑な施行に向けまして、委員御指摘のスタートアップなども含めた多様なステークホルダーから幅広く意見を伺いながら、現場でしっかり納得感を持って守っていただけるような、そういった内容をガイドライン等に落とし込むということをしてまいりたいというふうに思ってございますし、手続としましては、より幅広い方々からの意見聴取手続も行うことになってございます。  また、分かりやすさは大変重要な御指摘でございまして、今申し上げました様々な実際に利用される方々にとって身近な事例などにも配慮しながら書き下していくということが大切かと思ってございますので、そのように準備したいと思います。  さらには、現状におきましても様々なお問合せの窓口は設けてございまして、個人情報保護相談ダイヤルでございますとか、あと、私ども個人情報保護委員会はPPCと略称してございますが、PPCビジネスサポートデスクというものを設けまして個別の相談にも応じておりますので、円滑な施行に向け、そういった窓口も積極的に活用しながら、適正にお使いいただけるような環境整備に努めてまいりたいと思います。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 御答弁いただき、ありがとうございます。  事業者がガイドライン見れば自分が何をすべきか分かるという状態をつくることが重要だと考えてございます。是非、おっしゃっていただいたように、具体の事例の盛り込みであるとか、あるいは実務で活用できる例えばチェックリストの提供等まで踏み込んで検討いただくよう重ねてお願いを申し上げます。  続きまして、松本大臣にお伺いいたします。  本改正でデータ利活用の間口が広がることが期待される一方で、事業者にとって個人情報の保護対応に係る負担、決して軽くはないと考えてございます。例えば、AI学習に使うデータから氏名、住所、保険証番号といった個人情報を機械的に削除、仮名化する前処理の仕組みを整備するには、専門的な知見と、そしてシステム投資、求められると考えます。  そこで、事業者による個人情報の保護に係る負担を軽減し、着実に保護対応が実施されるための方策として、AI開発や統計作成で利用される既製のツールに対して保護の仕組みをあらかじめ組み込むということが考えられると思います。  例えば、ISOが二〇二三年に定めた国際標準では、製品やサービス単位でのデータ保護機能の要件を定めておりまして、第三者機関による認証サービスの提供も始まってございます。こうしたツールに対する認証サービスがあれば、データ利活用事業者は、認証の付いたツールを選ぶことによってデータ保護に必要な機能が備わっているという形で、個人情報保護への対応に係る負担を削減したり、あるいはより確実に個人情報を保護することにつながるのではないかというふうに考えます。  そこで、大臣にお伺いいたします。  まずは第一歩として、ツールへの搭載や利用が推奨されるPETs等のデータ保護技術をガイドラインで示し、事業者がツールを選ぶ際に参考にできるようにする、この点を是非実施していただきたいと考えてございます。そして、中長期では、第三者機関による認証サービスの普及を促進していくことも検討し得ると考えます。事業者が安全なツールをより容易に選ぶことができる環境の構築を目指していくべきと考えます。政府としてのお考えをお聞かせください。

松本尚 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本尚君) ありがとうございます。  統計作成等々を行う事業者においては、漏えいした場合のリスク等に応じた適切な安全管理措置を求めているわけで、今委員おっしゃったように、じゃ、彼らがそれをちゃんと措置ができるような、何というか、環境整備というのも当然我々はやっていかなきゃいけないというふうに思います。講じるべき安全措置の内容、技術的手法については、ガイドラインにしっかりと例示をしていきたいと思います。先ほどおっしゃったチェックリストなども非常に有効だと思いますので、これも採用していきたいというふうに思います。  その上で、そういった安全管理措置のための製品とかツールの開発、これも、そういうものを取り入れるのも望ましいと思っておりますので、ただ、それを、我々の個人情報保護委員会の方でそれを義務付けたり、自ら我々が認証するということについては現状はまだ想定しておりませんが、そういったツールとかいわゆる製品というものの信用性が高いものが出てくれば、それはその時点で考慮する必要はあるかなというふうに思います。  いずれにしましても、民間の業者の自主的なそういった取組、ガイドラインに沿った取組については、しっかりとそれを推奨していくというような、何というか、書きぶり、言い方でもって、しっかりとそこは求めていきたいというふうに思っております。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 前向きな御方針を提示していただき、ありがとうございます。  個人情報保護委員会ですが、既に認定個人情報保護団体という制度がございまして、例えばその認定団体であるJIPDECはプライバシーマークというものを運営しておりまして、事業者の個人情報保護体制の可視化に貢献しているというふうに認識しております。現時点で、大臣、直接そのツール等を個人情報保護委員会が認定するという考えはまだないというふうにおっしゃられましたが、例えばこのプライバシーマークのような形と同様に、認定団体を入れて運用するという可能性はあると思いますので、是非検討をいただければと思っております。  続きまして、課徴金制度について個人情報保護委員会に伺います。  個人情報を含むデータを提供する事業者と、そのデータを利用するAI開発事業者にとって、自社のやっている行為が課徴金の対象となり得るのか、その予見可能性が何よりも重要かなと思います。チームみらいが実施したAIインタビューでも、本改正案に対して、現場がデータ利活用に萎縮することがないよう、どの行為が課徴金の対象となり得るのか明確に線引きをしてほしいという事業者の声が数多く聞かれました。  今回新設される課徴金制度の具体的な要件は今後ガイドラインで示されるものと承知をしております。ですが、より具体的な事例、事案を想起しながら、どういった場合だと課徴金制度の対象になり得るのかといった点を少し本日お示ししていただきたいと考えております。  まず初めに、データ提供する側の責任について確認をいたします。  統計作成等の特例では、開発されたAIなどが出力した結果が個人との対応関係を完全に排斥していることが求められます。一方で、データ提供者である例えば医療機関などの中には、必ずしもAI開発、システム開発の詳細に明るくない事業者も存在することが想定され得ます。  例えば、データ提供を行う事業者が、提供時の契約では、統計作成等の特例に定められた個人との対応関係を完全に排斥したAIの開発を目的としているという説明を受けたとします。しかし、実際には、事業者の方で行われていたのが個人のプロファイルを含むものであるとか、あるいは個人データをそのまま検索結果に出し得るようなAIの製品など、必ずしも統計作成等の特例に該当しないという利用目的であったと、そこのコミュニケーション等にそごがあったケースなどが発生し得ると思います。この場合、データ提供者は契約時に統計作成等の特例の範疇でのAI開発であることを確認をして契約をしていれば、データ提供者に対する課徴金の対象にはならないという整理でよろしいでしょうか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答えいたします。  個別の事案ごとに厳密には判断することになろうかと思いますが、相当の注意を尽くした場合には、当然ながら提供元の責任というのは認められないことになると思います。  これらにつきましては、例えば、とても小さな事業者から物すごく大きな事業者に提供するといった事業規模の差でありますとか性質とか、対象になっている個人情報の量や性質なども踏まえまして、最終的には総合判断になると思いますが、相当の注意を尽くしていれば当然課徴金の対象外になる可能性は高うございますが、何と申しますか、書面による確認まで求めておりますものですから、さすがに単純にうのみをしてしまったとか、注意を払ったとは到底認定できないような場合には残念ながら対象になろうかと思いますが、通常の場合には、一定の注意を払った場合には提供先がある種だましたということになろうかと思います。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 相当の注意を払っていればこの課徴金の対象にはならない可能性が高いのではないかというふうに認識いたしました。ありがとうございます。データの提供の萎縮を防ぐという観点では、こういった整理、非常に重要な話かなと思っております。  次に、データを利活用する側の責任について伺います。  事業者にとって最も判断が難しいのは、どこまでの再識別防止措置をとれば課徴金制度の対象にならないかといった点だと考えます。この懸念に関連して想定される二つのケースについてまとめて伺いたいと思います。  一つ目のケースは、入力したデータの性質と技術制約上、個人との対応関係を排斥し切れなかったという場合でございます。例えば、希少な属性の組合せや非構造化データに識別が困難な個人情報が埋もれていたといった事情が考えられます。本事案の場合、統計作成等の特例の対象外である一方、直ちに課徴金の対象になるわけでもないというふうに理解をしておりますが、その整理が正しいかどうか。そして、どういった要件をもって課徴金の審査が行われるか、できるだけ具体的な説明をお願いしたいと考えます。  次に、二つ目のケースといたしまして、データを利活用する事業者が一定の再識別防止措置を施して、そして個人との対応関係を排除する形での出力ができていたとします。できていたのですが、技術が進歩したことによって後から再識別が可能になってしまうという事案が想定されます。例えば、最近では、メンバーシップ攻撃と呼ばれるような、ある個人のデータがそのAI学習のデータセットの中に含まれていたかどうかということをそのAIの内部出力のデータから判別するような、AIに対する攻撃手法というものが生まれて問題視されていると認識しております。  こういった技術、攻撃の技術もどんどんこれから進歩していく中で、今現時点においては全く問題ないだろうという状況であっても、今後、そこからまた状況変わっていくことも考えられます。こういった場合には、課徴金の対象となる行為そのものには該当せず、安全管理措置義務などの観点から個人情報保護委員会の監督の対象となり得るという、そういった整理でよろしいでしょうか。

佐脇紀代志 個人情報保護委員会事務局長

○政府参考人(佐脇紀代志君) お答え申し上げます。  まず、本特例に基づき提供を受けたデータを統計情報の作成の目的で加工したものの、結果として排斥し切れなかった、個人との関係が排斥し切れなかった場合でございますけれども、その統計情報の作成等の目的にのみ利用することになってございますが、結果として個人との関係を排斥し切れなかった場合は、ある意味非常に確率に関わる問題でございますので、必要な措置、常識的に必要な加工措置をとっている場合には直ちには特例違反になりませんので課徴金の対象にならないというふうに考えてございますが、本特例の規則などに定めます適切な措置、規則上求められている措置を守っていない場合には課徴金の対象になるということには留意いただく必要があると思います。  他方、もう一つありました再識別リスクでございます。本特例を認める上で規則で書きました、書く予定になっております具体的な、技術的に合理的に採用可能な幾つかの技術的な背景を勉強しながら決めていく予定でございますけれども、それら措置が講じられていた場合には、仮に非常に巧みな外部からの不正攻撃によりまして識別されたとしましても、これはそれのみをもって義務違反になりませんでして、課徴金の対象にならないというふうに申し上げたいと思います。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 ありがとうございます。  こういった再識別可能とする攻撃があった場合には、それは元々の対策が講じられていれば直ちに課徴金の対象とならないということを理解いたしました。  続きまして、三問目の質問に参ります。  デジタル行政推進法の改正における行政データ活用事業認定制度について、内閣官房デジタル行財政に伺いたいと思います。  本認定制度は、事業者による行政データの利活用を後押しし、研究開発を促進し得るものとして評価をしてございます。  一方で、データの取得には、行政によるデータ整備などのコストを勘案した実費が手数料として事業者に請求されると認識しております。本手数料がスタートアップを始めとする資金力に乏しい中小事業者の制度利用を妨げるものになってしまわないか、懸念をしてございます。  例えば、我々がヒアリングした一つの事例でございますと、大学の研究者が研究目的でデータ利用しているときには料金が掛からないんだけれども、それを実際に事業化して社会に広めていこうとする途端にデータ取得に多額のコストが掛かり得るというふうな話を聞いていまして、これはその実際のデータが活用されることに対する逆インセンティブになってしまうのではないかと、そういった懸念もいただいております。  幅広い事業者がこういったデータ活用できる環境をつくることが非常に重要だと思う中で、一つ提案がございまして、スタートアップを始めとした中小事業者が行政データを活用できるよう、規模に応じた手数料の減免や段階的な負担の仕組みを制度の中に組み込んでいただけないでしょうか。こちら、EUでは既に類似の事例がございまして、中小事業者に対しては一定の無償提供であるとか減額の措置が行われている例があると聞いてございます。  この提案の方向性について、政府の考えをお聞かせください。

山澄克 内閣官房デジタル行財政改革会議事務局審議官

○政府参考人(山澄克君) お答え申し上げます。  本改正案におきましては、国の行政機関の長は、一般の利用に供することが適当であると認められるデータを認定国等データ活用事業者に提供する場合は、手数料を減額し、又は免除することができると規定してございます。  具体的な内容につきましては今後政令の検討の中で定めてまいりますんですが、現時点におきましては、本法案において、特定の類型の事業者に対してのみ提供する場合に手数料の減免を認めるという規定ぶりにはなっておりませんのですが、いずれにしろ、委員おっしゃるように幅広い事業者、スタートアップ事業者、中小も含めまして、幅広い事業者の活用には必須でございますので、そのような政策目的が適切に達せられるよう、先ほどの政令の検討においても留意してまいりたいと思っております。

安野貴博 チームみらい・無所属の会

○安野貴博君 幅広い方に使っていただけるよう、検討を進めていただければと思います。  本議案、様々な議論まだ残っていると思いますが、金曜の参考人質疑、来週の質問でも引き続き議論してまいりたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案外一案の審査のため、来る十九日午後一時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松下新平 自由民主党・無所属の会

○委員長(松下新平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十四分散会

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この記録を確かめる

S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3632 観測 2026-08-07 00:08 JST
    改ざん検知用の値 0ccb9ad0…533628 (未計算)

チェックポイント

記録
#3637 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
575b3761…93eb74

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。