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国会会議録

災害対策及び東日本大震災復興特別委員会

第221回 · 参議院 · 第8号 · 2026-06-26

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-09-10 12:18 JST 記録 #4261 ↗

発言 228

会議録情報

令和八年六月二十六日(金曜日)    午後一時三十九分開会     ─────────────    委員の異動  六月十九日     辞任         補欠選任      長谷川英晴君     宮本 周司君      藤井 一博君     星  北斗君  六月二十五日     辞任         補欠選任      橋本 聖子君     本田 顕子君  六月二十六日     辞任         補欠選任      本田 顕子君     橋本 聖子君      熊谷 裕人君     石垣のりこ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         下野 六太君     理 事                 石井 浩郎君                 星  北斗君                 森 まさこ君                 小沢 雅仁君                 伊藤 辰夫君                 佐々木雅文君     委 員                いんどう周作君                 加田 裕之君                 かまやち敏君                 見坂 茂範君                 小林孝一郎君                 櫻井  充君                 橋本 聖子君                 本田 顕子君                 宮本 和宏君                 宮本 周司君                 脇  雅昭君                 石垣のりこ君                 古賀 千景君                 福士 珠美君                 森本 真治君                 芳賀 道也君                 原田 秀一君                 竹内 真二君                 嘉田由紀子君                 松野 明美君                 梅村みずほ君                 杉本 純子君                 仁比 聡平君                 天畠 大輔君    国務大臣        内閣総理大臣   高市 早苗君        国務大臣     牧野たかお君    副大臣        復興副大臣    田所 嘉徳君        文部科学副大臣  中村 裕之君    事務局側        常任委員会専門        員        清野 和彦君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       若田  英君        内閣官房防災庁        設置準備室次長        内閣府政策統括        官        横山 征成君        内閣府広域避難        ・計画推進室長  鎌原 宜文君        内閣府男女共同        参画局長     岡田 恵子君        復興庁統括官   天河 宏文君        消防庁国民保護        ・防災部長    門前 浩司君        文部科学省大臣        官房審議官    橋爪  淳君        文部科学省大臣        官房審議官    松浦 重和君        厚生労働省大臣        官房審議官    榊原  毅君        厚生労働省大臣        官房審議官    林  俊宏君        厚生労働省大臣        官房審議官    熊木 正人君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    野村 知司君        農林水産省大臣        官房危機管理・        政策立案総括審        議官       中澤 克典君        林野庁次長    谷村 栄二君        中小企業庁経営        支援部長     山崎 琢矢君        環境省大臣官房        審議官      成田 浩司君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○防災庁設置法案(閣法第一三号)(衆議院送付) ○防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(閣法第一四号)(衆議院送付)     ─────────────

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) ただいまから災害対策及び東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、藤井一博君、長谷川英晴君及び橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として星北斗君、宮本周司君及び本田顕子君が選任されました。  また、本日、熊谷裕人君が委員を辞任され、その補欠として石垣のりこ君が選任されました。     ─────────────

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に星北斗君を指名いたします。     ─────────────

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  防災庁設置法案及び防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官横山征成君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 防災庁設置法案及び防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

いんどう周作 自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 自由民主党のいんどう周作でございます。  先ほど、会館にいましたら地震がありまして、茨城、千葉で震度四ですかね。昨日の朝は岩手県沖で震度六強の地震があって、負傷者も出ているようでありますし、これから大規模災害いつ起きてもおかしくないような状況になっていると思います。  今日は、これまでいろんな論点について防災庁設置法案議論されてきましたけれども、やはりこの防災あるいは災害の対応については、ポイントは私は人だと思っていますので、今日は人という視点から幾つか確認の意味で御質問をさせていただきます。  まず、防災庁の職員という人であります。  これまで内閣府防災がありましたけれども、これも何度も指摘されておりますが、単なる執行者の集まりじゃなくて、それぞれいろんな分野の専門家を結集して、防災庁自体が専門家集団にならなきゃならないと私は思っています。防災庁は勧告権を持つ組織になるわけでありますから、その勧告権が有効に機能するためにも、防災省自身が専門家集団になっていく必要があると思います。  単に専門家といっても、実際に被災された経験のある方とか、民間からの中途採用もしっかり活用して、防災庁を専門家集団にしていく必要があると思います。それであって初めて、あっ、防災庁が言うんだからこれやらなきゃいけないよと各省も思うでしょうし、やっていかなきゃいかぬということになるでしょうから、そういった意味でも、防災庁を専門家集団にする方向に向けてどのように取り組んでいかれるのか、政府参考人にまずお伺いいたします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、防災庁が平時から発災時、復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔としての役割を果たすためには、防災に関する知識や経験を備えた防災のエキスパート人材を確保していくことが重要と考えてございます。  そのため、防災庁においては、引き続き関係府省庁や自治体、民間から幅広い防災の知識、経験を有する人材を集める一方で、プロパー職員を採用することとしてございます。今年中の防災庁の設置を見据え、中途採用を実施するとともに、令和九年度の職員採用における新規採用を予定しております。また、様々なニーズに対応できる防災人材の育成を進めるため、仮称ではございますが、防災大学校の設置の検討を進めるなどして、官民の防災人材の教育や訓練の更なる充実を図ってまいります。  こうした取組を通じて、専門人材を育成、確保することで、防災庁が司令塔機能を十分発揮できるように努めてまいりたいと考えてございます。

いんどう周作 自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。  組織の体制、仕組みも重要なんですけれども、それを動かす人、この専門性が大事だと思っていますので、是非よろしくお願いいたします。  次に、実際に大規模災害が発生した場合に、被災現場でどのような人が、誰がということですが、誰が誰にどのような作業とか業務をどういう順番でやってもらうか、これが重要だと思っています。  この点についてもこれまで議論になっておりましたけれども、被災現場の対応は国、自治体の職員だけでは当然できないわけでありますから、過去の事例を見ても、地域や全国のボランティアの方々、民間企業、NPO、社協等々、平常時からしっかりと横に連携をして顔の見える関係にしておく必要があると思っています。  先週の参考人質疑で全国災害ボランティア支援団体ネットワークの栗田代表理事もおっしゃっておりましたけれども、こういったボランティアの方、NPOの方等々、被災地内外の皆さんが被災地でやる作業、業務というのは本当に様々でありますので、全体を俯瞰した形で、被災想定地域ごとに細かく漏れやむらがないような整理をした上で、事前に体系立てて対応していくことが必要だというふうに思っています。餅は餅屋と言いますけれども、いろんな活動をされている方の力を事前防災として体系的に連携させて、いつでも共同して対応できるようにしておく必要があると思います。  地方防災局の設置も想定されておりますけれども、想定地域、被災想定地域ごとにきめ細かな防災対応のための人材を平常時から連携させ、業務内容、作業内容の漏れ、むらがないような体系的な整理、そして必要な資機材の整備と併せて横の連携をどのように進めていかれるのか、政府参考人にお伺いいたします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 国及び地方公共団体が民間事業者やボランティアを含めた様々な主体と連携して、抜け落ちや漏れのない災害対応に当たるためには、国や自治体に加え、民間団体を含めた役割分担などについて、平時から必要な被災者支援の全体を俯瞰して連携を図ることが重要と考えてございます。  現在、政府においては、災害時における必要な支援物資の輸送、物資の受入れ、仕分、物資拠点の運営などに関与する民間物流企業等と市町村との協定の締結の推進であったり、被災者援護協力団体登録制度によるNPO等の団体の活動実績等のデータベースの整備、あるいは、NPO、ボランティア等の活動支援や調整を行う災害中間支援組織の各都道府県における設置、機能強化などの取組を通じて、平時から官民様々な主体の顔の見える関係を構築し、必要な連携体制の確保に努めているところでございます。  防災庁におきましては、充実する人材や予算も活用して、ボランティア団体、民間企業、NPO、社会福祉協議会等、様々な関係者が参画、連携し、発災時に適切な被災者支援が実施できるよう、必要な取組を事前防災の柱として進めてまいりたいと考えてございます。

いんどう周作 自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。  是非、災害中間支援組織も含めて、地域の住民の方々も是非インボルブしていっていただきたいと思います。  先日の参考人質疑でも高知県の黒潮町長の方からお話がありましたけれども、地域のために尽力したい人は必ずいらっしゃるということであります。  防災士という資格がありますが、今、全国で一万三千七十八人の郵便局長が防災士の資格を有しております。是非、地域でそういう横の連携をつくられるときに、郵便局長というのはもう地域に本当に密接に人間関係をつくっている人たちなので、是非御活用いただきたいというふうに思います。  自らの命は自ら守るという観点から、やっぱり地域住民を、ふだんからやはり防災意識を高めていただくということは重要だと思っています。その点で防災教育というのが大切であると思っておりまして、今小学校とか中学校にいらっしゃる子供さんたちも十年後には社会人になっていくわけでありますから、こういう子供たちに、学校教育の現場で防災意識の向上あるいは防災知識の習得といったことも必要になってくるかと思います。  文科省において、防災庁とも連携していただいて、防災専門家や実際に被災体験のある方から、災害に共通する知識とか、あるいは地域独自の課題も学ぶ機会を設けていただいて、しっかりとこれから社会を担う人たちの防災意識の向上に学校教育で努めていただきたいと思いますが、文科省の見解をお伺いいたします。

橋爪淳 文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(橋爪淳君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、防災教育、大変重要でございます。  防災教育には、災害時に自分と周囲の人の命を守ることができるようになるという効果とともに、児童生徒の主体性や社会性、郷土愛や地域を担う意識を育む効果、それから地域の防災力を高める効果も期待されてございます。  学校におきましては、学習指導要領に基づいて、社会科、理科などの各教科や特別活動などにおきまして、各地域や学校の状況に応じた防災教育が行われてございます。その際、防災教育における専門家などとの連携や過去の災害の教訓などを踏まえることを大変重要と考えてございます。  文科省におきましては、各学校における実践的な防災教育の推進に向けて、例えば、各自治体のモデル的取組への支援の中で、気象の専門家との連携した学習、あるいは震災遺構への訪問や意見交換などを行う学校を支援したり、教師用の指導参考資料の中で自治体の防災部局と連携した避難行動の学習や震災の教訓を生かした防災教育の実践事例を紹介したり、また、東日本大震災当時に小中高生であった方々に震災の教訓を語ってもらう動画教材を作成、公開するなどの取組を行ってございます。加えて、学校安全総合支援事業の下で学校などが研修などを行う際に適切な専門家を派遣する体制も整えてございまして、今年度も支援を行ってまいります。  文部科学省といたしましては、この度の国会審議を経て防災庁が設置されることとなりますれば、しっかりと連携させていただきながら、そうした社会全体の防災意識の向上に資するように、防災教育の更なる推進、取り組んでまいりたいと存じます。

いんどう周作 自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。  高知県黒潮町長は防災文化という言い方されていましたけれども、社会全体として防災意識を高めていくという観点からも是非よろしくお願いします。  最後に、これ大臣にお伺いしたいと思います。  これも参考人質疑で沼田東京大学災害対策トレーニング副センター長がおっしゃっていましたが、ロゴマークを作ったらどうかと。防災服とか車両とかシステムなどに共通で活用するようなロゴマークを作って、沼田参考人は視認性が高く格好いいものだとおっしゃっていましたけれども、防災対応って人ということでありますので、国民が防災対応に向けて心一つに対応できるようなロゴマークの作成も含めてですね、これから社会における防災文化の醸成に向けて、大臣の意気込みをお伺いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) いんどう委員の御質問にお答えをさせていただきます。  世界有数の災害発生国である我が国におきましては、災害から被害を最小化するために、社会全体として防災への取組に関する機運を醸成していくことは大切であると考えております。  委員御指摘のロゴマークについてでありますけれども、防災庁における組織の理念や役割を視覚的に分かりやすく、かつ統一感を持って発信すべく、現在、防災庁としてのロゴマークの検討を進めております。加えて、防災庁設置自体が注目を集めるチャンスでありまして、社会全体として防災意識の醸成を図るとともに、産官学民のあらゆる関係者が連携し、災害対応に臨む体制を構築してまいります。

いんどう周作 自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。  是非よろしくお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 大変お疲れさまでございます。立憲民主・無所属の森本真治でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  先ほど、いんどう委員も言及されましたけれども、私も、お昼ニュース見ておった最中に地震がありました。そして、昨日、今日とですね、本日と、各地で大雨ということで、私の自宅は広島市の安佐北区というところでございますが、昨日こちらで、東京でニュースを見ておりましても、私の近所の三篠川という河川がレベル4ということで河川氾濫の危険水域に達したという報道があってちょっと心配したんですが、幸い大きな被害は出ていないということでございましたけれども。  私が二〇一三年から国会に来させていただいて、二〇一四年と二〇一八年、広島での豪雨災害、多くの方が犠牲になられたということを私も経験をいたしました。特に西日本豪雨の際ですね、先ほど申しました三篠川が大きく損壊をいたしまして、実は今も復旧工事が続いておりまして、地元の方に聞くと、ただ、改良が済んだところなんかはやっぱりしっかりと今回も心配がなかったんですけど、まだ工事中のところがあるところなんかがちょっとやっぱり心配だったというお話もありました。  計画的に進めていただいておるんですが、やっぱり昨今のこのような気象状況の中でいうと、やっぱりこのような様々な計画についても前倒しで進めていかなければならないなというようなことも思いながら、細かく私も点検をさせていただきながら、これは国交省だと思いますが、今回のこの設置をされる予定の防災庁ですね、いろんな勧告権などということもある中でいうと、ここはしっかりと防災庁としてもやっぱりそのような状況は把握をしながら、関係省庁との連携ということを是非お願いしたいなということも改めて思わせていただいたところでございます。  今回、この防災庁の設置につきましては、恐らく国民の皆さん、本当に今我が国の課題の中で、やっぱりこの災害が多発化する中、自然災害が頻発する中、激甚化する中で、世論としてもやっぱり多くの皆様期待をされるんではないかというふうに思っております。  一方で、やっぱり私たち、この審議の中でも様々やっぱり確認をしなければいけないのは、新たなこうした機関が設置をされるという中でいうと、もう一つやっぱり確認しなければいけないのは、やっぱり行政の肥大化ということがありますね。やっぱり、厳しい限られたこの国家財政の中で、行政組織がまた増えていく、行政が大きくなっていくということに対して、当然ながら、これ国民の皆様の税金で行政運営はされるわけですから、本当に意義があるもの、所期の目的がしっかり達成できるのかどうかというところは確認をしなければならないというふうに思います。  この間、質疑の中で、この防災庁設置の意義については様々議論がなされているところだというふうに思いますが、改めて私の方から確認をさせていただきたいのは、今回、防災庁設置でこれまでの内閣府の防災担当と何が違うのかということがいろいろあったんだというふうに思いますが、御答弁いろいろありました。その中で、これまでの防災行政の中で抜け落ちていたようなところですね、そのようなところ、漏れていた部分などについて、新たなこの防災庁によってしっかりとそういうところを改善をしていくというような答弁もあったんだというふうに思います。  これまでの内閣府防災、どういうところでやっぱり抜け落ちた点があったのかと、課題があったのかというところをまずお伺いをしたいと思います。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 森本委員にお答えをさせていただきます。  今の、これまでの内閣府防災のできなかったこととか抜け落ちていたようなことを具体的にということでありますので、まずそこからお答えをさせていただきますが、災害によって電気、通信、交通などの様々なインフラやライフラインが複合的に止まった場合に、相互に影響した複雑な被害になるために、その優先順位というか、どれを優先的に調整していくかということが難しかったということもあると思いますし、これまでの内閣府防災では、勧告権はもちろん大臣に、防災担当大臣にあるんですけれども、尊重義務という部分がないということで、防災、内閣府の防災担当は関係省庁の施策を防災基本計画に取りまとめるなどの調整役にとどまっていたという側面があるかと思います。  ですので、防災庁におきましては、設置後、地域レベルでの災害リスク評価を行って弱い部分をあぶり出して、優先的に取り組むべき対策は何かということを決めていく、そして、それによって対策の抜け落ちや漏れを、あるならばそれを把握した上で、関係府省庁の個別的な、具体的な政策にそれを反映させていくということになるかと思います。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 大臣御答弁いただいた中で勧告権というのがあって、司令塔的に、これまでの答弁などでもあるんですけれども、要は優先度なんかを総合的に見ながらやっぱりやっていくというようなところが効果あるんだというような御答弁だったかなというふうに思いました。  ちょっと勧告権についてもう少し確認したいんですけれども、勧告権というのが、これ、例えば各省庁が計画している、今執行しているような事業などについて、例えばこれが、先ほどの優先度というのがあったけど、もう少し優先度を高めてもらって進めてくださいというようなことをしっかりと司令塔的に見ながらやるレベルなのか、そもそも各省庁がこの防災対策などの施策としてないものについて、いや、ここないんだから、各省庁しっかりそこから、立案からしてくれというところまで踏み込めるのかどうかですね。ちょっとこの辺りの勧告権の具体的な中身まで確認したいと思います。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) お答えをさせていただきます。  まず、その各省庁に対する勧告権の範囲ですけれども、これは、当然のことながら、防災の先ほど申し上げた基本計画とか、その防災に関わる範囲だと思います。  それで、まだ勧告権の詳細な運用方法というのは今後検討していくことになると思いますけれども、例えば、毎年フォローアップを実施している南海トラフ地震防災対策推進基本計画などの政府の防災に関する計画に基づいて、各省庁のそれぞれの施策の進捗状況などを定期的に確認した上で、進捗の遅れている施策だったり抜け漏れている施策について、勧告権を背景に、まずは更なる対応を促していくとともに、必要があれば勧告権を行使することになると考えております。  こうした計画については、策定時から、防災庁が関係する各府省庁と調整をして目標を定めた上で、進捗管理を行いつつ状況の変化やニーズを受けた見直しを行っていくことも想定しております。それを踏まえて、計画どおり進捗していない施策や成果が上がっていない施策については、防災庁が各省庁に対して働きかけを行って、必要に応じて勧告を行っていくことができるというふうに考えております。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 計画がしっかりと進んでいくのかどうかというところについて、防災庁としてもしっかりと把握をしながら関係省庁という御答弁だったというふうに思います。  ちょっとこれ通告していないんで参考人の方で結構なんですけれども、各省庁への勧告権の中で、これ進捗ですね、進捗って、私、でもね、やっぱり一番大きいのって財源の問題だと思っているんですよ。やっぱり財源の確保ができていないから進捗できないとなったときに、これ、財務省に対しても予算をしっかり措置しなさいという勧告権って、防災大臣は言えるんですか。参考人でいいです。あっ、大臣でもいいです、どちらでも。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 予算の編成に関しての勧告権は、これは考えておりません。ただし、財務省について勧告権がないかというと、財務省も、例えば災害に関して、災害保険とかそういう所管をする官庁でありますんで、そういう災害に関しての、何かこちらから指示、勧告できるものも所管の中にありますが、予算そのものの編成については勧告権は今のところ考えておりません。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと後ほど時間があったら、個別のちょっと施策で、これ是非勧告権も含めて使ってもらいながら施策を進めてもらいたいと、ちょっと幾つか今準備しているんだけど、これ結局、財源の問題なんですよ、進んでいないのは。じゃ、これを担当省庁に幾らやれやれと言ったところで、なかなかこれ実効性って伴わないのではないかなというふうにもちょっと思ったもので、ちょっとこれ、今後の改善というか見直しの中で我々も議論をしなければいけないところだというふうに思いますので、是非引き続きこの辺りは我々としてもフォローアップをさせていただきたいというふうに思います。  今回、この防災庁設置というのは、ただ単に防災庁が設置されるだけではなくて、我が国全体のこれ災害対策の概念がやっぱり大きく変わっていくということだと私は思っておるんです。ですから、これ国だけではなくて、自治体や国民も含めてやっぱりこの災害対策の考え方を転換していく、本当にそういう大事な第一歩が始まるんだというふうに思います。  幾つか今回新たな、この防災庁設置に伴って新たなそのような意味での対策の、運用のことについてもこの間御説明もあったわけでございますが、その中で災害リスク評価についてちょっとお伺いしたいんですけれども、これは、そもそも災害リスク評価というのが、これはこれまでの答弁でいうと、よりきめ細かくやっぱりそのリスク評価をし、そして対策を取っていこうということで、これは各自治体がこの評価システムを導入するんだというふうに思いますが、これまだ詳細決まっていないというふうに私認識しておるんですけれども、今後のこのシステムの構築に向けてのスケジュール、さらに、これ全自治体にこのリスク評価を導入してもらうのかどうかということも含めてお伺いしたいと思います。

鎌原宜文 内閣府広域避難・計画推進室長

○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。  災害リスク評価につきましては、趣旨としましては、まず、災害発生時の被害をできる限り防止、軽減をするために、地域レベルでの具体的かつ分野横断的なシミュレーションを行うことによりまして、搬送ですとか医療機能などの必要な機能、それから資機材の不足などを定量的に把握をして、その上で地域ごとに必要な対策を検討するための取組として考えてございます。  まず、スケジュールでございますけれども、現在、その手法を示すガイドラインを専門家の御意見も聞きながら作成をしているところでございます。モデル地区での試行なども踏まえながら、今年の秋頃をめどに取りまとめることとしております。  それから、地域でございますけれども、今後、南海トラフ地震や日本海溝・千島海溝地震など、大規模な災害が発生するおそれがある地域などにおきまして順次実施できるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっと追加で更問いですけど、これ秋にガイドラインが示されて、自治体の方の導入はいつぐらいから始まっていくのか。災害のリスクの高いようなところということで、具体的に今、想定されているような自治体というのが今あるんですか。

鎌原宜文 内閣府広域避難・計画推進室長

○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。  まず、自治体におきましては、今年度の、今年の秋にガイドラインを私どもの方で示させていただきたいと思っておりますので、できれば早いところは来年度から自治体の方でやっていただければというふうに考えてございます。今、今後、ガイドラインができてから各自治体への説明なども行いまして、自治体の方に、なるべくたくさんの自治体に取り組んでいただけるように周知をしていきたいと思っております。  また、特に念頭に置いている自治体というのが今時点でこちらの方からどこというふうにあるわけではございませんけれども、やはりこの災害リスク評価の趣旨からいきますと、先ほど申し上げましたように、南海トラフですとか日本海溝・千島海溝地震など、特に甚大な被害が想定されている地域につきましては積極的に御参加をいただければと思っております。  私ども防災担当の方では、今年度、防災力強化総合交付金みたいなものも創設をいたしましたが、そういったもので各自治体がこの災害リスク評価を行うときの財政的な支援ですとか、あるいはふるさと防災職員を通じまして伴走支援みたいなものもしっかりとしていきたいというふうに思っております。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 つまり、これは手挙げですね。自治体の方から手を挙げていただくんですね。だけど、当然ながら、これ、手を挙げていただいて、しっかり対応ができる自治体ではないと、なかなか自治体の方もこれに参加しないんではないかというふうに思います。  実際、これ、じゃ、今これ自治体の方で現状も防災担当のしっかりとセクションがあって、しっかりそのようにもう対応ができるよというところが、じゃ、どうなのか。本当にこれ、今言われているような大規模災害が発生しそうな自治体の中でも十分にそれが備わっているのかどうかというところがあると思います。  これ、ちょっと前の報道なので、現状はちょっとまた改善されているかもしれないんだけれども、防災専従職員、これ、総務省が毎年公表する地方公共団体定員管理調査を基にこれ読売新聞が調査しているんですけれども、一年前なんでね、もうちょっと改善しているかもしれません。全国二四%、四分の一の市町村で体制が整っていないんですよ。特に南海トラフ地震被害想定地域でそれが目立つというような調査があります。  ちょっと事前のやり取りの中では、今、国として、担当として、そこの、今、じゃ、この防災専従職員がしっかり体制整っているのがどのぐらいで整っていないのがどのぐらいなのかというところはちょっと把握をしていないという事前のやり取りでもあったんですけれども。  そうすると、この災害リスク評価を導入してもらいたい自治体でまだまだこういう現状があるという中で、もちろん、今回のこの防災省設置で専門人材の育成とかフォローアップということはありますけれども、結果的には、先ほど冒頭の勧告権の話の中の財源でしょうという話にもつながってくるんだけど、やっぱりこの自治体のしっかりとした対応できる環境をどうつくっていくのか。結局は人材確保、そのための地方の財政力の強化ということにやっぱりつながってくるんです。  だから、これは財務省という話にもなってくるんだけれども、その辺りについてのどう認識をされているのか。せっかくこういうシステムつくっても、絵に描いた餅にこれ終わりませんか。ちょっとその辺りについての認識をお伺いします。

鎌原宜文 内閣府広域避難・計画推進室長

○政府参考人(鎌原宜文君) 自治体の防災体制のところについては、私ども様々伺っているところであります。この災害リスク評価は、しかも新しい取組でございますので、先ほど申し上げましたように、防災、内閣府防災、それから防災庁におきましても、それぞれの都道府県ごとに設置をしますふるさと防災職員が丁寧に技術支援を、間をつなぐというようなことですとか、あるいはまた、それぞれの、今、実はモデル事業というようなものもやっておりまして、実際、この災害リスク評価のガイドラインを作る過程で、今三つほどですけれども自治体に御協力をいただいて、実際にそれぞれの自治体、先ほど、黒潮町もその一つでございますけれども、当てはめてやってみたらどうか、もっと改善すべきところはないかみたいなものも、自治体の方にも実際のその現場に合わせてやっていただきながら、今ガイドラインを作っているところであります。  なるべく使い勝手のいいように、また円滑にいくようなガイドラインにしていきたいと思っておりますし、様々な支援というものを講じてまいりたいというふうに思っております。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 絵に描いた餅にならないかという中で、いろんな、国としてのサポートをするような人とか、そういう話はあったけれども、結局、もう繰り返しになりますけれども、それに対応できる今マンパワーがないんですよ。人がいない、財源もないという大きな課題のところがそもそも論としてクリアされない限り、幾ら仕組みをつくっても難しいということを改めて指摘をさせていただきたいというふうに思います。  ちょっと時間が進んでいるので、官民連携のところで、ちょっと私の方から御提案も含めてお伝えをさせていただきたいんです。  今回、この官民連携をどう強化していくのかというところも一つの今後の防災行政のポイントになってくるわけでございますが、先ほど申しましたように、私、国会議員になって二度ほど広島での、地元での大きな豪雨災害を経験をした中で、多くの災害ボランティアの皆さんが全国から駆け付けてくれました。しかし、これ実は、その統率、どのようにその人たちを組織化できるかという大きな課題もあったんですね。  その中で、実は、これまさに民間の力の中で活躍をしていただいたのが、労働組合の連合の皆さんがボランティアチームを結成するんです。そして、もう行政も、もうこのエリアは全部連合の皆さんにお任せするというような状況でいって、しっかりと、でも、やっぱり連合の皆さんって、地域協議会というのがありまして、企業の中だけではなくて、地域の働く皆さんが連携をして様々な地域貢献をするという活動をしているんですよ。その中で、やっぱり地域の皆さんが本当に、行政が行き届かないところで、手に行き届かないところで多くの組合員さんが集まって、もう百人、二百人規模で集まって、それで復旧ボランティアをされるんです。そして、行政のボランティアセンターの一角も担うんです。  これ、実は広島だけじゃなくて、全国各地の大きな災害のときに連合の皆さん活躍をしているということがあるんですけれども、これ行政として、このような連合さんの活躍って御承知でいらっしゃいました。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 御指摘いただいた件でございますけれども、災害時に被災者支援を適切に行っていくためには、民間人材、団体の力は不可欠でございます。労働組合の関係者も含めまして様々な方が活躍いただいていることは認識してございます。こういう方々をコーディネートを担う組織による活動支援や調整の下で活動いただくことが、迅速で効率的、効果的な被災者支援につながっているものというふうに考えてございます。  内閣府におきましては、ボランティア団体に対する支援の一つとして交通費補助を実施してございますけれども、労働組合の関係者の皆様方にもこれ御活用いただいていると承知してございます。  このようなことからも、災害現場で活躍いただいている労働組合関係者がいらっしゃることは十分認識してございまして、災害ボランティアの裾野を広げることなどに御貢献をいただけることを期待してございます。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 多くのNPOであったり、そういう災害ボランティアの市民団体の皆さんの活躍があるんだけれども、もう一つ、やっぱり連合の皆さんって、様々な職種の皆さんが集まっていて、ある意味専門分野でもあるんですよ。例えば、インフラを担う電力であったり、通信であったり、物流であったり、本当に、そういうノウハウも蓄積をされた皆さんが本当にそういう中で一つになっているということでいうと、やっぱり、しっかりとこの皆さんに行政としてもやっぱりいろいろと連携を深めていただきたいと思います。  小沢理事が本会議のときに、官民連携の在り方については、やっぱりこれ見直し、常に見直しの必要性を言ったとき、これ総理の答弁で、不断の見直しというのは当然ですというお話がありました。  今後、やっぱり時代に合わせて様々な災害対策についてのいろんな連携の在り方についての見直しが行われていると思うんですが、これ衆議院の附帯決議でもその検討の場、そういう見直しの検討の場ということが盛り込まれていると思うんだけれども、これ是非、こういう検討の場には、やっぱり、例えば審議会などが今後防災庁としても設置をされて、様々議論されるかもしれません。是非やっぱり、連合の関係者の皆さん、この専門性がしっかり持った実績もある皆さんにも入っていただくということはこれ非常に大きいと私は思っておるので、是非今後、これ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) お答えをさせていただきます。  災害対策における官民連携の在り方の検討に当たっては、防災に関する法制度、各種施策、さらに、多様な関係者による活動内容やその課題を踏まえる必要があると思います。そのために、一般論ではありますけれども、政策を議論するときには、その分野、テーマについて全体を俯瞰的に見ることができる有識者の方々の参画が必要だと考えております。  防災庁におきましては、中央防災会議に必要に応じて専門調査会を設置し、その下で議論することになると考えております。検討の場の具体的な在り方については、それこそ今後検討していくことになりますが、テーマに応じて防災に関わる様々な関係者に参画していただき、その議論を適切に政策に反映できるようにしたいと考えております。  なお、これまでも、連合の方々からは度々提言、提案をいただき、意見交換を行ってきており、そのような機会は生かしてまいりたいと考えております。

森本真治 立憲民主・無所属

○森本真治君 ちょっともう時間になりましたので、用意した質問、全部できませんでしたけれども、大いに私は期待する立場から、今後の防災庁ですね、また引き続き、皆様とも連携もさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  ありがとうございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 立憲民主・無所属会派の石垣のりこです。この委員会では初めての質問となります。よろしくお願いいたします。  来年、二〇二七年の秋ですが、私の地元である宮城、仙台では、アジア太平洋防災閣僚級会議の開催が決定しております。その頃には防災庁も動き始めていると思われるのですが、しかしながら、ここまでの法案審議を通じて見えてきましたのは、防災の司令塔組織であるという防災庁が、果たしてどのような組織となって、どのような人員体制で運営されるのかという最も基本的な部分が必ずしも明らかにはなっていないということだと思っています。  そこでまず、防災庁の地方機関として設置される防災局について伺います。  政府は、組織体制については今後詳細を検討すると説明しているんですが、防災局は全国に何局程度設置することを想定しているのでしょうか。  例えば、厚生労働省の地方局である厚生局は、北海道、東北、関東信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州、七局あります。四国厚生支局があるので拠点としては八拠点ありまして、農林水産省では、北海道が特別で北海道農政事務所となっておりまして、農政局が、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国四国、九州の八拠点ございます。国交省においては、地方整備局と運輸局、航空局があって、地方整備局が北海道開発局を加えて九拠点、運輸局は神戸運輸監理部を加えて十拠点、航空局は東京と大阪の二拠点となっております。  ちょっと各省庁の内部部局と地方支部部局なども見ているのですけれど、他省庁の例を考えますと、七つから八つの地方局、最低限設置されることになるのだろうなと推察されますが、いかがでしょうか。また、管轄区域、どのような考え方を基に設定するのかも併せてお答えいただけますか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 石垣委員の御質問にお答えをさせていただきます。  防災局の御質問でございますので、お答えをさせていただきます。  防災庁の地方機関である防災局につきましては、千島海溝地震、日本海溝地震と南海トラフ地震に対する地域における事前防災への取組だったり、迅速な被災地支援体制の構築などの観点を踏まえて、法律の公布から二年以内の設置に向けて具体的な検討を行うことにしております。  設置の数や管轄区域を含め、防災局の詳細についてまだ現時点で決まっている内容はございませんが、ただいま申し上げたとおり、当面は二か所を念頭に検討するのではないかと考えております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 ありがとうございます。  当面二か所ということなんですが、この地方の各防災局、じゃ、まずは二か所、何人程度の職員を配置することを想定しているんでしょうか。標準的な、ばっしり下一桁までということではありませんので、定員規模をどのくらいかお示しいただけますか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) まだ定員規模もこれから詰めていきますけれども、防災庁で今決まっているのはこの防災庁の本省の定員数が三百五十二人ですんで、まずはその数から考えて一か所数十人程度の規模になるんではないかなというふうに思っておりますし、実際に復興局をつくるときにはその分の人数をまた予算的に増やしてもらわなければいけませんので、ですので公布から二年以内というふうになっております。  今の八年度の防災庁関係の予算には、その分の予算は含まれておりません。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 数十人、かなり少ないというふうに考えられるんですね。  まだ現状決まっていらっしゃらないということでありますが、例えば、先ほど御紹介した厚生労働省、内部部局が四千四百三十七人、地方部局が二万三千二百六十三人ということで、およそ五倍。農林水産省は、内部部局が三千七百八十九人に対して地方部局が七千六百八十八人。国土交通省は、内部部局が五千九十六人に対して地方支部部局が三万三千百四十五人。経済産業省だけちょっと逆転をしていまして、内部部局二千五百二人に対して地方支部部局が二千十六人ということになっております。  とすると、今、本部の方が現在二百二十人から三百五十二人への改組ということになっていますけれども、地方支部が、大規模災害に備える、これから更に増やしていくということは想定されるにせよ、数十人というのは、ちょっと心もとない数字が大臣から御答弁あったというふうに私は受け止めました。  そこで、この地方防災局、全国二か所まず設置するということですけれども、これ増加分、国家公務員総定員の純増によって確保をするのか、それとも既存省庁からの振替によって対応するのか、その辺の御検討状況、いかがでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 済みません、今答弁で、私、防災局のことを復興局と言ってしまったみたいでございますんで、防災局に訂正させていただきたいと思います。  その防災局につきまして、組織の規模、繰り返しになりますけれども、その人員の確保の方法を含めて今後具体的な検討を行うことにしております。  実際に、さっき申し上げたみたいに、防災庁本庁が三百五十二人体制でございますんで、その中で地方組織としてつくる防災局についての人数は、ある程度想定するには、先ほど申し上げた規模になるかと思います。  実際に、その総定員の管理の方法というのは、これは私の担当、所管ではございませんので、内閣人事局の方で所管しておりますんで、お答えすることについてはちょっと難しいというふうに思っている次第でございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 所管ではないという御答弁だったんですけれども、統括として現在準備局を担当されているので、是非把握してお答えいただきたいところではございます。  かつ、大臣御答弁されているように、本法の施行から二年以内ということで、この先の施行になります、年内の施行になりますので、更に若干二年以上の余裕は今から想定すればあるということにはなるんですけれども、予算要求などを考え、また、かつ人員をかなり増員するということも踏まえますと、今この法案が提出されている時点でこの地方を支える部局の状況が皆さんにお示しできないという状況に関しては、甚だやっぱりちょっと疑問を抱かざるを得ないです。  もう少し具体的な規模感も含めて皆さんにお示しいただいた上で、この規模感で本当に今防災庁が新しく設置されて目指しているものが可能になるのかどうかということを、本来この場というのは審議する場であると私は思っております。  基本的には現段階ではそれ以上、規模感も含めて人員に関しては分からないということでありますが、復興庁との関係について伺ってまいります。  政府は、復興庁を二〇三一年まで存続させる方針を示しておりますが、この復興庁も、内閣直下の組織であるということ、大臣を置くということ、事務次官を置くということ、また地方機関を有するという点で、防災庁と非常に類似した組織体制となっております。  防災庁、また地方の防災局の設置に伴って、復興庁並びに復興局、復興庁職員について、縮小や統合、また再配置を検討しているような事実はあるんでしょうか。政府として、防災庁創設を理由として、復興庁の廃止時期を前倒しすることや復興局を防災局へ統合することは一切検討していないという理解でよろしいですか。

田所嘉徳 復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(田所嘉徳君) 従前より、政府としては、お答えいたしているとおり、復興庁は東日本大震災からの復興のためにつくられた組織であります。一方で、防災庁は、今後発生が懸念されている大規模自然災害に対し、平時の備えや発災時から復旧復興までの対応を強化するために設けられる組織であります。このように、二つの組織はその任務が明確に分かれております。  このことから、現時点で、防災庁創設を理由として復興庁の廃止期限を前倒しすることや、防災庁地方防災局の設置に伴い、復興庁、復興局又は復興庁職員の縮小、統合又は再配置の検討をした事実はございません。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 事実はないということで力強くお答えいただきましたけれども、東日本大震災からの復興、本当、道半ばでございます。特に、福島、福島第一原発の廃炉が完了するまでは復興が終わったとは言えません。  最低でも廃炉が完了するまでは復興庁を残すべきだと考えますが、政府の見解伺うと同時に、防災庁創設によって復興行政が後退することはないと明言いただきたいと思いますが、御答弁お願いいたします。

田所嘉徳 復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(田所嘉徳君) 福島第一原子力発電所の廃炉については、内閣府の原子力災害対策本部が中心となって、東京電力とともに対応をいたしております。復興庁の法律上の設置期限であります令和十二年度の後も引き続き国が前面に立って復興に取り組むという政府の方針に変わりはございません。  一方で、令和十二年度後における組織の在り方については、今の段階で言及することは困難であります。まずは、第三期復興・創生期間の三年間で様々な課題を何としても解決していきたいと思っております。  復興庁が果たしている役割や機能が、あっ、大変失礼しました、五年間であります。第三期復興・創生期間五年間で様々な課題を何としても解決していくという強い決意で、総力を挙げて取り組んでまいります。  復興庁が果たしている役割や機能が引き続き必要であることに変わりはなく、防災庁創設によって復興行政が後退することはございません。  以上です。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 東日本大震災から十五年でございます。また五年ということではありますけれども、今日、東日本大震災復興特別委員会が防災とともに委員会が一つになったというのも一つちょっと象徴的であると思いますし、今日お隣に牧野大臣いらっしゃいますけれども、復興大臣でもいらっしゃるわけですよね。今、この防災庁の設置の準備の大臣も兼務していらっしゃるということで、今日は防災庁の準備の方の大臣でいらっしゃったので御答弁は副大臣に譲るということで、御答弁が今お隣の副大臣にいただいているわけですけれども、ちょっとこういうところからも、あれ、大丈夫なのかしらということで、何か意図を少し感じてしまうということがございます。復興行政が決して後退することがないようにしっかりと行っていただきたいということを改めて申し上げます。  さて、先ほど森本委員からも、現在の内閣府担当防災と比較して、この防災庁の設置によって何が変わるのかということの質疑がございました。この点は重複するので私からの質問は割愛させていただきますけれども、いろいろ組織図を見ておりますと内閣危機管理監との関係がいま一つちょっと理解し難いので、ここで質問します。  この防災庁について、内閣危機管理監とともに防災に関する内閣の事務を行うとしています。昨日も震度六強の地震が発生しまして、首相官邸危機管理センターに関係省庁の局長級幹部が緊急参集されました。この緊急参集の指示を出すのは内閣危機管理監で変更はないと聞いております。  これ、南海トラフの大規模地震ですとか首都直下型地震が発生した場合に、防災庁と内閣危機管理監のいずれが中心となって政府全体の初動対応を統括するのか、御説明いただいていいでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) お答えをさせていただきます。  今委員の御指摘のとおり、昨日も官邸危機管理センターに官邸対策室は設置されました。このように、この官邸危機管理センターというのは二十四時間三百六十五日の体制で運用されているもので、この官邸対策室ができますと、内閣危機管理監の下に関係省庁の局長級による緊急参集チームが参集をいたしまして、被害状況の把握にまず総力を挙げて取り組むことになっております。  その上で、要は災害対策本部、三種類ありますけれども、その時点で情報収集をして総理にその情報を上げて、災害対策本部をつくるかどうか御判断をされます。で、災害対策本部ができるというか、指示が、つくれという指示があった場合、この防災庁が災害対策本部をつくります。  初動の、一番最初の情報収集というのがこの内閣管理監、危機管理監を中心とした官邸対策室ですけれども、その後、災害対策本部が防災庁によって設置されれば、本部長、総理の場合もあるし防災大臣の場合もありますけれども、三つありますんで、そこからは防災庁が、言うならばそういう災害対応の一貫した司令塔として災害対策を行っていきますけれども、当然のことながら、この官邸危機管理センターを束ねている内閣危機管理監もそこにおりますので、緊密に連携を取ってその対策を実施していくことになります。  そういうことで、まあ似ているように思われますけれども、実は役目がちゃんと分かれているというふうに思っております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 今の説明を聞いて、ああ、なるほど、それぞれの担当の役割があってスムーズに進んでいくんだ、防災庁が司令塔の役割を果たしていくんだ、防災大臣はこういうふうにイニシアチブを取っていくんだって、どの程度の皆さんが理解できたか、ちょっと私は若干理解に苦しむところがあるんですけれども。  この災害対策本部が設置された場合に、今御説明にもちょっと重複していたと思いますけど、防災大臣と危機管理監、内閣危機管理監も連携しながら対応していくというような御答弁があったと思いますので、ちょっとその質問は飛ばしますが、この内閣危機管理監の下には部下が九十人いると伺いました。これ、防災庁創設後も現在と同様の体制及び権限を維持するのでしょうか、若しくはその何割かを防災庁に移すということもあり得るんでしょうか。

若田英 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(若田英君) お答え申し上げます。  内閣官房におきましては、先ほど大臣からの御答弁にもございましたけれども、内閣危機管理監の下、緊急事態の種別にかかわらず、初動の危機管理対応といたしまして、官邸の危機管理センターにおける政府としての情報集約、関係省庁や部隊の総合調整を担っているところでございます。防災庁設置後も引き続きこうした役割を果たしていくこととしておりまして、防災庁設置に伴う体制、権限の変更はございません。  いずれにいたしましても、大規模な自然災害発生時には、内閣官房と防災庁が緊密に連携し、対処に万全を期してまいります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 複層的にグラデーションでいろいろその時々のリアルな状況に応じて変わっていくというような御説明も受けたんですけれども、防災庁設置法案の説明文書にも、防災庁の役割としては、発災時における司令塔として初動体制の構築というふうに説明されているんですね。  ただ、この初動体制のところで、先ほど緊急参集の例を挙げましたけれども、そこは内閣危機管理監が担当するということで、本当にスムーズにできているんだろうか、そこに官房長官なども入ってくるとなると、何かどういうふうにその指示命令系統ができてくるのか、ここちょっと疑問でございます。  かつて、これは復興庁において、復興大臣がALPS処理水の海洋放出が決定されるという件を何も聞いていなかったというようなことがあったりとか、これ二〇二一年ですけれども、二〇二四年には、福島第一原発で作業員が洗浄液の廃液を浴びた事故について復興大臣が報道で知ったというようなこともありまして、今回防災庁ができるに当たって、防災大臣が蚊帳の外に置かれていたというか、伴走しているつもりだったけれども、その防災対策の中の中心的、司令塔的役割を担えなかったというようなことがないようにしていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。  ちょっと時間がなくなってしまいました。中央防災会議の位置付けについて伺いたいと思います。  現在の中央防災会議の役割、位置付け、改めて御説明いただきたいと思います。また、防災庁発足後に役割や位置付けが変わることはあるんでしょうか。あるならば、変更点など、具体的にお示しください。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 中央防災会議につきましては、防災基本計画の作成や防災に関する重要事項の審議等を実施する機関として、現在内閣府に設置されてございます。防災庁設置後においては、その機能を防災庁に移管することとしてございます。  防災庁が、勧告権も背景に、各府省庁の防災に関する具体的な施策レベルまで総合調整を行う立場となったことを反映いたしまして、条文上は、中央防災会議の所掌事務に、防災に関する施策について必要な関係行政機関相互の調整を加えることとしてございます。  ただ、平時に、政府一体で防災に関する基本方針を決定し、関係機関の取組の調整などを行う場という基本的な役割は変わらないと考えてございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 中央防災会議における災害教訓の継承に関する専門調査会が平成二十一年三月に取りまとめた報告書につきまして、政府は、御指摘の報告書は中央防災会議の専門調査会の有識者が執筆したもので、その記述について政府が答えることは困難という答弁をしているんですね。  この専門調査会が発足したのは、災害の教訓を継承していくことが今後の防災施策を策定する上で必要だからと考えたからではないんでしょうか。このような専門調査会を設けた理由と意義を改めて御説明いただけますか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 災害教訓の継承に関する専門調査会は、我が国が過去に経験した大規模災害について、国民の防災意識を啓発することなどに資することを目的に、有識者が調査を行い、報告書をまとめるために設置されたものと承知をしております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 その教訓をきちんと次世代に生かしていくという、今からも含めて次世代に生かしていくということがなければこういう調査をしてまとめる意義というのはないというのは、これ言わずもがなであると思います。  もう時間がないので最後まとめますけれども、この災害教訓の継承に関する専門調査会の報告書のまとめには関東大震災における朝鮮人虐殺の報告書がありまして、流言が殺傷事件を招くとともに、救護に充てるべき資源と時間を空費させたという教訓も書かれています。また、過去の反省と民族差別の解消の努力が必要なのは改めて確認しておく、その上で、流言の発生、そして自然災害とテロの混同が現在も生じ得る事態であることを認識する必要があるという戒めの言葉も書かれているんですね。  せっかく防災庁が発足しまして事前防災に力を入れるのであれば、ハードの面の防災ももちろんですが、いざというときに、災害に乗じて無辜の人々を虐殺するような、そうした悲劇を再び起こすことがないように、省庁横断的に各関係省庁と関係機関と連携を取りながら、平時からの差別解消に取り組むこともまた防災庁の役割であると、そうした見識ある防災庁であることを期待しまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 国民民主党・新緑風会の伊藤辰夫でございます。  本日は、我が国の防災体制の抜本的強化、そして何より、国民の命と暮らしを守るための防災庁の設置に向け、質問の機会をいただき、まず感謝を申し上げます。  新庁設置という歴史的な転換期を迎えるに当たり私たちがなすべきことは、単なる組織の看板の掛け替えに終わらせることではないことです。過去の重い教訓を踏まえ、有事の際に現場が一瞬の迷いもなく命を救う決断を下せる、真に実効性のある権限が担保されるのか、厳しく検証することこそが国会の責務であると考えます。  本日は、過去の委員会での議論を更に一歩進め、政府が想定する曖昧な運用や平時の縦割りによる死角を徹底的に排除するため、具体的な指示権の優劣、自動発動ルール、法的リスクの解消といった核心部分について、あらかじめ深掘りと切り返しの要素を込めた形でまとめて政府の明快な御見解をお伺いしたいと思います。  それでは、順次質問に入らせていただきます。  自然災害、原子力災害、そして大規模感染症が重なる国難級の複合災害が発生した場合について伺います。  六月十二日の委員会答弁では、関係省庁間の情報共有の一元化にとどまる見解が示されましたが、現場の基礎自治体が求めているのは、情報の共有ではなく、指示の一元化だと思います。  そこで伺いますが、防災庁と内閣感染危機管理統括庁などの指示内容が現場で万が一矛盾、錯綜した場合、どちらの組織が最終的な意思決定者となるのか。単に発動後に長官同士が協議して決めるといった時間的猶予のない運用ではなく、法律上の優先順位や権限の優劣を平時から明確にしておくべきと考えますが、政府の見解を伺います。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 自然災害、原子力災害及び新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合の対応につきましては、それぞれの法律に基づき対策本部が設置され、各分野において必要な措置を講じる仕組みとなってございます。また、各対策本部の間に法律制度上の優先順位や上下関係が一律に定まっている規定があるかと申し上げれば、それはございません。  他方で、政府としては、これらの異なる危機や災害事象が複合的に発生し、複数の対策本部が法律に基づき設置される状況であっても、内閣の下で一体として意思決定を行うことを基本としてございます。具体的には、各対策本部の長である内閣総理大臣の指揮の下、同一の情報に基づき総合的に調整を行い、政府として統一的な判断がなされるよう対応することとしてございます。  このため、各対策本部における措置につきましては、あらかじめ、また発災後においても適時適切に調整を行い、同じ情報に基づく一元的な判断、指示に基づき整合性の確保された形で各現場に対しても指示が行われるよう対応することとしてございまして、委員御指摘のような指示の矛盾や錯綜が生じることはないというふうに運用したいと考えてございます。  なお、現実に新型コロナウイルス感染症流行時の災害対応では、例えば消毒液等の備蓄、避難所での十分な換気や発熱者の専用スペース確保等の取組を行うなど、感染症対策を適切に講じることは災害対応に既に標準として組み込まれている次第でございます。  いずれにいたしましても、複合的な災害への的確な対応が重要であると認識してございます。指揮命令や調整の在り方も含め、平時からの訓練や関係機関の連携の強化を通じて、引き続き政府一体となった対応力の向上に努めてまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 国土交通省のテックフォース、総務省の応援職員、さらには民間ボランティアやNPOなど、現場に投入される多種多様なリソースの指揮命令系統の一元化についてお伺いします。  単に政府一体となった体制を標榜するだけでは、被災現場における実質的な二重指揮や指示の錯綜は防げません。防災庁に付与される関係省庁の勧告権について、過去の内閣府の運用例が極めてまれであることを踏まえれば、伝家の宝刀のままさびつかせるわけにはいきません。  他省庁の動員に対し、防災庁が直接的かつ機動的な一元指揮を執るための運用の担保及び勧告権の発動要件の数値化、マニュアル化といった実効性担保の具体策について、政府の答弁を求めます。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 防災庁は、平時から発災時、復旧復興までの一貫した政府全体の司令塔としての役割を担うこととしており、十分な司令塔機能を発揮するため、防災大臣に尊重義務付きの勧告権を付与しております。  勧告権の詳細な運用方法については今後検討していくことになりますが、主に平時の事前防災段階等において関係府省庁の取組を促進することを目的としてございます。具体的には、政府の防災に関する計画に基づく各府省庁それぞれの施策の進捗状況などを目標数値等に照らして定期的に確認した上で、進捗が思わしくない施策について個別具体の状況に応じて行使されることが想定されてございます。  また、大規模災害の発生時には、発災後直ちに政府の災害対策本部の運営を担い、新総合防災情報システムも活用して一元化した情報に基づき判断をし、対策本部長の指示権なども生かして政府一丸となって災害対応に臨む体制を構築してまいることにしてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 発災直後、通信寸断などにより被災状況が全く把握できない情報空白地域への対応について伺います。  政府参考人答弁では、状況に応じて判断するとの目安が示されましたが、これでは初動が遅れ、救える命を取りこぼすことになるかと思います。通信が途絶えている以上、現場の状況を見極めてから派遣するという判断自体が不可能です。  例えば、震度六以上かつ通信断絶が二時間継続した場合は、自治体からの要請がなくても法的拘束力を持って自動的に先遣隊やリエゾンを現地投入するといった、属人的な判断を徹底的に排除した自動発動ルール、トリガーを思い切るべきと考えますが、政府の見解をお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 内閣府におきましては、大規模な災害が発生した際には、被災都道府県の幹部とホットラインを速やかに構築し、被災状況や支援ニーズの把握に努めているところでございます。  あわせて、防災庁の設置を見据え、昨年度より、内閣府に各都道府県のカウンターパートとなるふるさと防災職員を配置しており、災害発生時にはこれらの職員を地域防災リエゾンとして速やかに被災地に派遣する取組を始めてございます。  内閣府におきましては、これまでも、災害の規模に応じ、被害状況の調査等のために政府調査団や内閣府調査チームを派遣してきたところでございますけれども、御指摘のあった前回、六月十二日の御審議の際に答弁したとおり、地域防災リエゾンは、これらの派遣には至らない規模の災害についても派遣することを想定しており、現時点では、被害の発生状況や発生のおそれ、支援のニーズ、被災自治体の体制を含めて総合的に派遣の必要性を判断して派遣するという御答弁を申し上げたところでございます。  御指摘の被災地からの情報が入ってこないような過酷なケースについてでございますけれども、このようなケースは、リエゾンを送るというよりは、更に高度な対応を取る想定をしてございます。航空機等も活用して、アウトリーチで速やかな情報収集を行うとともに、そのような大きな災害、例えば最大震度六強以上の地震の場合は、詳細な被害状況が把握できていなくても速やかに、原則として審議官級を長とする内閣府調査チームを現地に送る運用としてございます。  引き続き、このような考え方で的確な初動対応に努めてまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 防災庁に設置される四名の統括官体制についてお伺いします。  首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの超大規模災害が発生した際、平時の担当領域に縛られた縦割り構造がそのまま残れば、新たなるボトルネックを生み出すだけです。平時から連携を密にするといった精神論ではなく、システムとしての担保が必要です。  発災と同時に、四人の統括官が平時の壁を越えて、一人のトップの下に完全に一元化される巨大災害対策特別タスクフォースのようなスクラム型の可変的組織構造へ法的に自動移行する運用プロトコルをあらかじめ明文化しておくべきと考えますが、具体的な検討状況をお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 今般、災害事態対処と並行して事前防災を継続的に推進する体制を確保するため、四つの統括官ポストの配置、定員の増員など、防災庁の設置に合わせ、組織体制を強化することとしてございます。  防災庁の組織につきましては、防災に関する施策は、その時々の災害の発生状況等に応じて重点に置かれる政策課題が変化し、それら課題ごとの事務量も大きく変動し得ることなどから、こうした変化に的確に対応し、機動的かつ柔軟な組織運営を可能とする観点から、局長ではなく局長級の分掌職であり、柔軟に役割を変更できる統括官を設置することとしてございます。このような統括官制のメリットを生かしながら、一時的には、災害対応の事務は、災害事態対処担当の統括官の下、一元的に行い、防災大臣を支えることを想定してございます。  一方で、御指摘のような巨大な災害が発生した場合には、事前防災を継続する体制は最小限とし、政府の災害対応に防災庁の総力を傾ける必要があると考えてございます。この場合、政府の災害対策本部の運営を担う事務方としては、防災庁事務次官が防災庁全体を監督しつつ、具体的なオペレーションは災害事態対処担当の統括官が統括し、その他の統括官とも連携して、防災大臣、総理を支えて災害対応に当たることとなると考えてございます。  このような考え方については、もちろん内部的な規定で設けまして、ルールを決めていくというふうに考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 防災庁の長である防災大臣の専任化と、その指令機能の実効性についてお伺いをします。  六月十二日の答弁でも各省庁との連携の重要性が触れられましたが、各省庁の強力な大臣に対し、新設組織である防災庁の大臣が真に横串を通せるのかという懸念は拭えません。総理が常に官邸に張り付けるわけではない以上、総理のリーダーシップの下でという答弁だけでは形骸化を免れません。明確な法的裏付けがなければ、結局は他省庁の顔色をうかがう調整型大臣に終わってしまうのではないかというふうに思います。  専任化する以上、他省庁への強力な指示権を担保するため、内閣総理大臣の指揮権を背景とした明確な権限委任規定を法的に設けるべきと考えますが、政府の見解をお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 委員から御指摘のあった内閣総理大臣の指揮権を背景とした明確な権限委任規定という趣旨に合致するものといたしましては、防災庁設置法第八条第三項がございますけれども、防災大臣は、内閣総理大臣を助け、防災庁の事務を統括するという規定が該当するものと考えてございます。防災大臣は、勧告権などの自らの権限に加えて、内閣総理大臣を助ける立場で、内閣総理大臣の権限を背景としながら、災害対応の司令塔たる防災庁の中で重要な役割を担うことになります。  例えば、平時の事前防災においては、防災基本計画に定めた各府省庁の取組が遅々として進まないような場合には、防災大臣が有する尊重義務付きの勧告権の活用を背景に施策を強力に推進してまいります。また、大規模な自然災害の発生時には、総理大臣を本部長、防災大臣を副本部長とする災害対策本部の設置が予定されており、防災大臣は、各府省庁に対して指示権を有する本部長としての内閣総理大臣を助ける立場で災害対応を強力に推進していくこととなります。なお、災害対策基本法上、指示権を含む本部長の権限は、必要な場合には副本部長に委任することも可能とされてございます。  防災大臣は、これらの権限を踏まえつつ、災害対応の司令塔となる防災庁を統括する立場から、徹底した事前防災と、発災時から復旧復興までの一貫した災害対応を強力に推進していく役割を担うと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 南海トラフの地震対策特別措置法等に規定される不断の見直し義務の実効性についてお伺いします。  不断の見直しという言葉は、往々にして、いつでもやれるから今はやらないという形骸化した免罪符にもなりがちです。政府は適切な毎年度点検を行うとしていますが、その点検結果が国会や国民に明確に開示され、検証されなければ意味がありません。  防災庁の設置を機に、法改正によって、例えば三年ごとなど具体的な期間を定めた詳細な定期モニタリングの実施及び国会への報告、見直しサイクルを法律上に明記すべきと考えますが、政府の見解をお伺いします。

鎌原宜文 内閣府広域避難・計画推進室長

○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。  防災庁の設置に当たりましては、南海トラフ地震特別措置法を改正をしまして、南海トラフ地震対策推進基本計画について、科学的知見に基づく調査の結果や技術の進展などにより必要が生じたときには計画を変更しなければならないことを新たに規定することとしております。これによりまして計画の見直しが法律上も担保はされますが、委員御指摘の見直しの具体的な期間や定期モニタリングの実施につきましては、計画の進捗管理に関わるものでありますことから、計画の中で具体的に位置付けることが適当と考えてございます。  昨年七月に中央防災会議で決定をしました新たな南海トラフ地震対策の基本計画におきましては、国は、各分野の専門家の意見を聞きながら、各種防災対策の進捗状況などを毎年度フォローアップすることや、必要に応じて基本計画の変更などを機動的に実施することとしたところでございます。  また、これまでも計画を見直した際には、国会に御報告させていただきます防災白書におきまして、その旨を明示をさせてきていただいているところでございます。  防災庁におきましても、この法律の規定、また計画の趣旨を踏まえまして、フォローアップを毎年度実施をして、各省庁の施策の進捗状況や対策の抜け、漏れなどの把握等をしっかりと行うとともに、必要に応じて計画の見直しを行ってまいりたいと考えております。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 民間企業やNPO等の平時からの産官学民の連携体制についてお伺いします。  五月八日の質疑でも触れましたが、こうした高度な官民連携を真に進めるためには、他業務との兼職職員によるお願いベースでの連絡体制では到底不可能だと思います。民間企業やNPOの動向、供給能力を平時からリアルタイムで把握し、有事に即応させるためには、民間からの出向者も含めた官民共生の常設専門チームを防災庁の組織図内に明確に位置付け、責任を持たせるべきと考えますが、具体的な組織設計についてお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 近年、自然災害が激甚化、頻発化する中で、災害時における民間企業やNPOなどとの連携はますます重要になっており、産官学民の連携による災害対応力の強化は重点的に取り組むべき事項であると考えてございます。そのため、内閣府の防災担当においては、国や地方自治体と民間企業との災害時における応援協定の締結の推進や、実績などがあるNPOなどを対象とする被災者援護協力団体登録制度の活用によって、官民連携による体制づくりに取り組んでございます。  内閣府の防災担当を発展的に改組する防災庁においても、これらの取組を引き継ぐとともに、NPO、ボランティア等を含む官民連携を専門的に担当する参事官を配置し、その担当室には民間人材を積極的に登用することも検討してまいりたいと考えてございます。そして、充実する人員、予算も生かして、平時から関係者の間で顔の見える関係を構築するなど、防災庁が中核となって、民間企業やNPO、関係省庁、自治体と一体となり、効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 防災庁の地方組織として設置が検討されている地方防災局の規模と権限について伺います。  これが単なる国からの情報伝達の中継所や形だけの出先機関の増設に終わる、いわゆる予算の無駄遣いになってはいけません。政府は地域密着の情報収集体制を強化するとしていますが、情報収集だけでは既存の出先機関でも対応が可能です。地方防災局が真に機能するためには、局長に対し、発災時に総理大臣の権限の一部を代行できるほどの強力な現場指揮権や、管区ブロック内の自衛隊、警察官への直接的な動員調整・要請権など、強い固有権限を付与すべきと考えますが、どのような権限設計を想定されるか、お伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 大規模な災害が発生した場合には、防災庁は、災害対策基本法に基づいて各府省庁等が参画する現地対策本部を被災地に設置し、各府省庁等が実施する災害応急対策の総合調整を行うことを想定してございます。また、災害対策基本法上、現地対策本部長は関係府省庁や地方公共団体などに対して必要な指示を行うことができるようになっており、特に必要がある場合にはこの権限を用いて調整の円滑化を図ることとなってございます。  御指摘の防災局の役割につきましては今後検討してまいりますけれども、現地対策本部の設置、運営を含め、大規模災害が発生した際にどのような役割を担うかはその検討対象だと考えてございます。  防災庁本庁とも連携しつつ、発災時には関係省庁やその地方支分部局などと緊密に連携し、復旧復興に至るまで地域に伴走した被災地支援を行うなど、効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築できるよう、今後設置に向けた検討を進めてまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 大規模災害時に内閣総理大臣の権限の一部を地方防災局長へ委任する場合の法的整理について伺います。  通信が遮断され、官邸からの指示が完全に途絶えた極限状態において、現場の地方防災局長がどこまで自分の責任を決断できるかというリーガルリスクを平時から取り除いておく必要があると思います。法制局等とも協議をしつつ検討するといった先送りの答弁ではなく、新庁を立ち上げる今こそ、その限界線を明確に示すべきではないでしょうか。  現場の官僚が法的責任を恐れて決断をちゅうちょすることが最大の不作為となります。憲法や内閣法上の限界をどうクリアし、避難指示の強制といった、どの範囲まで委任が可能であると考えているか、現時点での法的整理状況についてお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 繰り返しになってしまいますけれども、防災庁の地方機関である防災局につきましては、今後設置に向けた検討を行うこととしている段階でございますので、防災局の長への権限委任の要否や範囲につきましても、具体的には今後検討を進めてまいることになろうかと思ってございます。御指摘の観点も含めて、どのようなことが可能か、検討を進められればと思います。  なお、御指摘のあった避難指示を強制するといったようなことにつきましては、災害対策基本法上は、避難指示は地域のことをよく知る市町村長の権限とされてございます。特に必要がある場合においては、災害対策本部長である内閣総理大臣などが地方公共団体の長に対して避難指示を出すよう指示する可能性自体は法令上否定されませんけれども、国に求められているのは市町村長が適時適切に判断するための情報提供や助言であるというふうに考えられますので、そのような役割が防災庁や防災局に求められているものと認識してございまして、そのような観点に立って防災局の役割についても検討を進めたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 南海トラフ巨大地震や首都直下地震など、広域かつ壊滅的な被害が想定される災害において、防災庁本庁や主要な地方防災局自体が被災した場合の代替拠点の選定基準についてお伺いをします。  被害想定エリア内やその近隣の拠点を想定しているだけでは、広域災害発生時に共倒れとなり、司令塔機能が完全に麻痺するリスクがあります。完全に被災圏外となる地域、例えば日本海側や中央山間部などに平時から光回線や指揮システムを完備したコールドサイトを複数確保し、即時切替え訓練を行うといった地理的リスク分散の具体策を進めるべきと考えますが、政府の見解を伺います。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 大規模な災害が発生した場合においても、防災庁を含む政府関係機関において災害対応業務を継続して実施するため、バックアップ体制の整備は重要であると認識してございます。  このため、政府におきましては、特に防災庁本庁を想定した場合に、ダメージを受ける可能性が大きい首都直下地震が発生した場合に備えまして政府業務継続計画を策定し、官邸が被災して使用できない事態を想定して、立川広域防災基地などを緊急災害対策本部の一時的な設置場所として位置付けるとともに、これを踏まえ、立川広域防災基地周辺における中央省庁の災害対策本部の設置準備訓練を関係機関と連携して行ってございます。加えて、首都直下地震の被害想定を上回るような過酷な事態が発生した場合にも政府の非常時の優先業務を継続できるよう、あらゆる事態を想定し、首都圏以外においても代替拠点の確保等の検討を行ってございます。  また、防災局は、繰り返しになりますけれども、千島海溝地震、日本海溝地震と南海トラフ地震に対する大規模災害発生時の政府の災害対応の業務継続性の観点なども踏まえ、今後設置に向けた具体的な検討を行ってまいりたいと考えてございます。  引き続き、関係機関と緊密に連携しながら、災害時の業務継続性確保に万全を期してまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 防災庁の組織の核となるプロパー職員の独自採用、育成について伺います。  六月十二日の委員会でも知見の蓄積が議論されましたが、他省庁からの数年単位の腰掛け出向者ばかりで構成される組織では、災害の教訓が他省庁に流出してしまい、組織内の把握が根付きません。各省庁の専門性を集めるメリットを否定しませんが、プロパー職員が主体的に、継続的に組織を支える仕組みが不可欠であると考えます。  幹部ポストにもプロパー職員が実力で就任できるような明確なキャリアパスを設計し、独自の防災キャリア組の採用枠を初年度から設けるべきと考えますが、具体的な設計状況についてお伺いします。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 防災庁が平時から発災時、復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔としての役割を果たすためには、幹部職員も含め、防災に関する知識や経験を備えた防災のエキスパート人材を確保していくことが重要でございます。そのため、防災庁においては、引き続き関係省庁や自治体、民間から防災の知識、経験を有する人材を集める一方で、プロパー職員を採用することとしてございます。令和九年度の職員採用においても、今年中の防災庁の設置を見据え、総合職並びに一般職の新規採用を予定してございます。  こうしたプロパー職員を含め、中長期的な視点に立って専門人材を育成していけるよう、防災庁におけるキャリアパスもしっかり検討してまいりたいと考えてございます。

伊藤辰夫 国民民主党・新緑風会

○伊藤辰夫君 時間参りましたのでこれで終了したいと思いますが、本日の議論が真に実効性のある強靱な体制づくりへとつながることを強く期待いたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文です。  昨日、今日と、各地で相次いで地震が発生をしております。また、台風も近づいておりまして、豪雨になっている地域もあります。まずもって、各地域の皆様に心よりのお見舞いを申し上げる次第であります。  さて、防災庁を設置することの意義は、徹底した事前防災と、発災時の対応から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔となることとされています。本日は、発災時の対応の点からお聞きをしたいと思います。  災害が発生した際に、各地域に必要な医療提供体制を支援するとともに、けがをされた方や病気の方の身体、生命を守るために、専門的な研修、訓練を受けた災害派遣医療チームとしてDMATがあります。これまでも、自然災害に限らず、感染症対策も含め、本当に様々な場面で御尽力をいただいているところであります。  改めて、このDMATの定義等も含めまして質疑を行いたいと思いますが、災害の発生直後の急性期、おおむね四十八時間以内とされていますが、この急性期から活動が開始できる機動性を持った、専門的な研修、また訓練を受けた医療チームとしてDMATは定義をされています。その一つの隊、チームの構成は、医師が一名、看護師が二名、業務調整員が一名の四名を基本とされているところと承知をしています。  そしてまた、このDMATは、都道府県等の派遣要請を受けましてDMAT指定医療機関から派遣をされ、そしてDMAT指定医療機関に所属しているDMATの登録者によりその活動が実施をされていきます。そして、このDMATの登録者は、厚生労働省が実施をする日本DMAT隊員養成研修を修了し、またそれと同等の学識、技能を有する者として厚生労働省から認められ、登録された者であるというふうにされています。  日本初のDMATは東京DMATでありまして、二〇〇四年に創設をされています。この創設に当たりましては、都議会公明党も一貫して推進をしてきたところでもあります。また、日本DMATは二〇〇五年に設立をされています。今年三月末時点では、全国で今、千八百六十八隊、二万三百五十五人になっているというふうに伺っています。  このDMATですけれども、主に災害拠点病院を中心とするDMATの指定医療機関に登録をされている方々から成り立っているわけですけれども、今後想定をされている大規模災害として、例えば南海トラフ地震であったり、日本海溝・千島海溝地震などは広範な地域での被災が見込まれているところでもあります。そうしたときに、ある意味で当然のことではありますけれども、この被災をした地域のDMAT、またその登録をされている方々は、当然地元、被災をした地元の対応に当たらなければなりません。広範な被災地域であることを踏まえますと、隣接する地域においても他県に派遣をする余力は限られているのではないかというふうに考えるべきだと思います。例えば、南海トラフであれば日本海側や東北、北海道からの支援も検討する必要があると思いますし、日本海溝・千島海溝地震であれば西日本からの支援も必要になるところだと思います。  そこで、現状の今DMAT指定医療機関のうち主に災害拠点病院について、またDMATの隊数の設置状況について伺いたいと思います。  各地域における設置状況、今どの程度グラデーションが生じているものなのかどうか。また、各災害拠点病院の、災害拠点病院の中には複数のDMATチームがある場合もあるかと思いますが、一つの災害拠点病院等の機関から災害時に派遣できるチーム数、隊数というものが幾つになるのかという点を伺いたいと思います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。  災害拠点病院は、大規模災害時における地域の中核的な医療機能を担うものでございまして、原則として二次医療圏ごとの整備を念頭に都道府県が地域の実情を踏まえて指定しており、令和八年四月一日現在、全国で七百九十病院が指定されております。また、その指定に当たりましては、医療機関においてDMATを一隊以上保有することを求めてございます。  災害拠点病院が複数のDMATチームを保有している場合には、当該病院から複数のチームを派遣することはあり得ますが、実際に派遣可能なチーム数については、当該病院の勤務体制の調整、緊急車両や機材の状況に加えまして、当該病院に求められる地域医療機能の維持との両立を踏まえて判断されるものと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  今お話ありましたとおり、なかなか現実的に、複数のDMATがその拠点病院にあったとしても、どこまで同時に派遣できるかどうかというのは様々な課題があるところだと思います。そうした中で、このDMATに加わっていらっしゃる登録者数であったりとか隊数そのものは増加は今しているものというふうに思います。  他方で、今もお話ありましたとおり、広範な被災地域が想定をされている中では、単にチーム数そのものを増やしていくということだけにとどまらず、稼働が可能なチーム数をいかに確保していくかということが大切になってくるかと思います。そうした点では、この災害拠点病院以外の医療機関においても隊数を増やす余地を見付けていく必要があるかと思いますけれども、そうした観点も含めまして、チーム数、隊数の拡充に関する現状の検討状況について所見を伺いたいと思います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。  南海トラフ地震等の大規模災害に対応するため、被災地外から派遣可能なDMATを平時から十分に確保することは重要であると認識してございます。  このため、厚生労働省においては、令和五年度以降、DMATの養成に係る予算の拡充等を通じて養成の推進を図りますとともに、より多くの医療機関が研修を受講しやすくなるよう全国各地で養成研修を実施するなど、養成機会の確保に努めているところでございます。  引き続き、関係機関とも連携しながら、DMATの養成及び体制整備の推進に努めてまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  養成機会の拡充という意味では、拠点数も今後増えていくということも承知をしておりますので、そうした部分でも引き続き、この研修を容易にしていくということは大切だと思いますし、この後も少しお話をしますが、研修に行くためにもやはりそれもまた業務調整が必要になるということも出てくるかと思いますので、そうした部分での御配慮も今後検討いただきたいなというふうに思っています。  この実稼働を確保するという意味におきましても、このDMATの登録されている方々が実際に所属をしている病院等の組織に対するインセンティブの付与も考えていかなければ、現実的な、継続的に活動をしていくということは困難にもなり得る状況も生じかねないというふうに思います。自然災害ですので、突然生じるものでもありますから、いざというときに必ずしも派遣ができない機関等があるということも指摘をされています。  特に、令和六年の能登半島地震に関しましては、DMATの効果的な運用に関する研究という研究内容が報告をされています。その中で、この災害拠点病院であったり、また指定医療機関から最低一度はDMATを派遣することができたと答えていただいたのは、そのうちの約七割にとどまっています。さらに、具体的には、この調査活動の中で、派遣が困難であった医療機関のうち五割近い機関からは、病院内の勤務調整が大きな課題であったというふうな内容で回答をされています。さらに、派遣を実際にできた、可能であった医療機関からも、九割を超える機関から勤務調整に課題があったということ、また三割を超える機関からは派遣資金に課題があったという回答をその中で報告をされているところです。  この派遣資金という面で申し上げますと、仮に災害救助法が適用される場合は費用支弁がされるわけでありますけれども、一旦はその病院等の機関で立替えをしなければならないということもありますので、そのこと自体も大きなハードルの一つになっている可能性が指摘をされているところです。  また、医療機関においては、今もお話がありましたけれども、このDMATとしての隊員である医療従事者を派遣すると、その分、派遣元では勤務調整をしてその穴を埋めなければならない、こうしたことが必要になってまいります。近時、診療報酬が改定されたとはいえ、各医療機関では慢性的に人手不足となってもおりますし、そうした中で人を派遣するということは決して簡単な決断ではないだろうということは明らかなところかと思います。そして、仮に派遣をされたとしても、残っている人でカバーをしなければならないとなりますと、結局その派遣元の病院、医療機関の機能が低下する、こうしたおそれも生じるところだと思います。こうした不安、課題を払拭していかなければ、この先も安心して派遣をするということは組織としてもなかなか困難な状況に陥りかねないと、このように思います。  そこでお伺いをいたしますけれども、今回防災庁を設置されることを機に、まず一つは、この費用支弁については、例えば国が一旦立替えをすることなども含めまして、派遣元の病院等の機関の資金繰りに支障が生じないようにするということが検討ができないものなのかどうか、そしてまた、別途派遣元へのそもそもの財政的な支援を図るということを進めることができないかどうか、そうした点につきまして政府の見解を伺いたいと思います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。  大規模災害時にDMATにより被災地の医療提供体制を確保するためには、医療機関がDMATを円滑に派遣できる環境を整備することが重要であると考えております。  このため、DMATの派遣により一時的に派遣元の医療機関における人員が不足する場合は、これまでも診療報酬上の人員配置基準について、自然災害発生時の特例的な取扱いを実施してきたところでございます。また、被災地への派遣等を円滑に行うことができるよう、DMAT自動待機基準が適用される災害につきまして、一定の要件の下でこうした人員配置基準の特例等が自動的に適用される取扱いを定めた通知を先日発出したところでございます。  さらに、DMATの派遣に伴う費用につきましては、災害救助法が適用される災害において、同法の範囲内で必要な財政支援を行っているところでございます。  引き続き、人員調整や資金が医療機関の派遣判断の制約とならないよう、現行の取組の運用状況も踏まえつつ、DMATの円滑な派遣に資する方策について検討してまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非、引き続き御検討を重ねていただきたいと思いますし、必要な施策の実施に努めていただきたいと思います。  今申し上げたのはこの組織に対するインセンティブというところだったんですけれども、今度はこの登録をされている個人の方に対するインセンティブというところでお話をしたいと思います。  先ほど申し上げた研究報告内容では、この隊員の方の資格更新に関する課題も取り上げられています。  二〇二四年のこの調査時点では、DMATの隊員養成研修受講者は約一万八千人いらっしゃいまして、そのうち有効な資格を持っていらっしゃる方が一万三千九百六十四人、資格が無効となっていらっしゃる方は四千三百五十六人になっていると報告をされています。この資格無効者の内訳は、資格が失効した人が四千百三十三人、辞退をされた方が二百二十三人というふうになっております。  更新を辞退された方からの聴取できた限りでのその理由というものが、指定医療機関からの異動であったりとか退職、転職等が全体の約半数を占めていたということであります。そのほかにも、研修への参加が難しくて更新要件を満たさないという方が、人がいたということも見られています。恐らく、この失効をしてしまって無効になられた方についても、この研究報告では理由の調査まではされていないんですが、恐らく同じような事情からではないかということが推察をされるところです。  DMATに登録されている方も日常的には医療従事者として働いていらっしゃるわけでありまして、この派遣元の勤務から離れなければならないことへのちゅうちょであったり後ろめたさが生じるということは想像に難くないところでもあります。さらには、災害が続くおそれのある地域に赴くことにもなるわけでありまして、身体、生命の危険性というところも無視するところはできないかなと思います。  しかしながら、この身体、生命に万が一のことがあった場合には、労災の対象にはなるのだと思いますけれども、その他の補償が十分なものとは言えない、そうした現状があるのではないかと思います。そうした中で、個人の方の志ややりがいだけに頼っていくと、制度としての持続可能性というところに支障が生じかねない、こうしたおそれがあります。  そうした意味におきましても、DMATを登録されている個人の方に対しても、資格を継続することへのインセンティブの付与であったりとか、本来の業務を離れて被災地で任務に当たること、またそこでのけがをした場合の手当てであったりにつきましても検討をすべきかと思いますけれども、この点の政府の見解を伺います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。  DMATは大規模災害時の医療提供体制を支える重要な役割を担っており、その活動を持続的なものとするためには、隊員本人が安心して活動できることに加えまして、派遣元医療機関の理解と協力を得ることが重要であると考えております。  また、派遣時に一定の負傷等のリスクを伴うことや、平時の訓練を含め隊員及び所属先に負担が生じることが資格更新を見送る事情の背景の一因となり得るものと考えておりまして、災害時の補償については都道府県や医療機関において独自に傷害保険への加入等の対応が行われていると承知しております。  こうした保険や身分保障、インセンティブ付与等を制度として位置付けることにつきましては、費用負担等や公平性の様々な観点から丁寧に検討すべき課題であると認識しておりまして、厚生労働省としましては、活動環境の整備を通じまして、継続的な人材確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 その点につきましても是非検討重ねていただきまして、隊員の皆様の御貢献や志に報いるだけの形に是非実現を、結実をしていただきたいなと思います。  さらにもう一つ、この同じ研究報告の中で、千三百二十二人の方々が、DMATの登録の有効な資格を持っているんですけれども、主に災害拠点病院であるとされる指定医療機関に所属していないということも判明をしています。  現実的に、この災害拠点病院に所属をしていない中でDMATとしての活動をするということは難しいところだろうというふうに思います。要因としては、元々は災害拠点病院に所属をしていたけれども異動等で一般の病院に移ったというふうなことなどが事情としてはあるのではないかと思います。  そうした状況にあるにもかかわらず、恐らく自腹で費用を出されて研修を受けて資格を維持されてきている方々なわけでして、志も意欲も大変高い方々であるというふうに考えられます。そうした方々をそのままにしておくということは率直に言ってもったいないなというふうに感じるところでもありまして、いざというときにそうした方々の力も貸していただくということが大変大切だというふうに思います。  そうした意味でも、仮に、主にこの災害拠点病院等に所属をしていなかったとしても十分に活動できる環境を整えていくことは大変有意義だと思います。こうした点についても所見を伺いたいと思います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) DMATの派遣は、都道府県との間で派遣に関する協定を締結している医療機関の協力、判断により行われておりますことから、委員御指摘のとおり、DMAT資格を有する者であっても、所属医療機関が都道府県と協定を締結していない場合には派遣対象となりません。一方で、大規模災害時にはより多くのDMATによる支援が求められることから、こうした隊員の活躍は重要な課題であるというふうに認識しております。  災害拠点病院に所属しない場合であっても、過去の災害等において活動した実績のあるDMAT資格を有する者も多くいるため、厚生労働省としましては、大規模災害時に求められるDMAT活動を踏まえつつ、引き続き、DMATとして派遣されない隊員の活用方策について検討を進めてまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非その点もお願いをしたいと思います。  DMATに関して、最後にもう一点。  この令和六年の能登半島地震における活動において、情報の収集や共有に時間、また人員を要したということが指摘をされています。日々の情報の共有、更新、これは支援活動を行う上でも大変重要ですが、反面、そのことに労力を割かれてしまうというのも本末転倒な結果になりかねませんし、また、情報の管理という面からも、安易な共有方法を頼ってしまうと漏えい等のリスクも高くなるところかと思います。  昨年度からは新たなEMISも運用が開始をされているかと思いますけれども、情報の共有、解析などにおける、このDMAT活動におけるDXの実装という点では今後どのように推進をされていくのか、伺いたいと思います。

榊原毅 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。  災害時において迅速かつ適切な対応を行うためには、効率的で信頼性の高い情報の共有体制を確保することが重要でございます。  このため、厚生労働省では、令和七年四月より、新たな広域災害救急医療情報システム、EMISの運用を開始しまして、関係機関が機微な情報を含む必要な情報を適切かつ円滑に共有できる基盤の整備を進めております。また、EMISにつきましては、現場の運用実態や利用者の意見を踏まえつつ、更なる利便性の向上や業務の効率化が図られるよう、今後とも必要な機能の改修や拡充の検討を進めていくこととしております。  引き続き、現場の負担軽減と迅速な意思決定に資するシステムの整備を進めますとともに、他の防災関連システムとの連携強化やデータの標準化を推進することにより、実効性の高いDXを進め、災害時における医療提供体制の確保につなげてまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非よろしくお願いしたいと思います。  次に、別の観点からお話をしたいと思います。オストメイトの方に関するストーマ装具の件について伺いたいと思います。  災害発生した後に避難が必要になった場合の対応の一環ですけれども、オストメイトの方々が、いざ災害が発生した場合に日常使用しているストーマ装具を安心して使うことができるように、自宅や親族や職場などに分散して装具を保管するということを今対策の一環として進められています。その背景の一つとしましては、東日本大震災のときにも全国から救援物資としてストーマ装具も多く送られてきたそうでして、そのこと自体は大変有り難いことだと思うんですが、反面、日頃自分が使っていらっしゃる装具とは違うもので、実際には使用できなかったという声も多くあったとのことです。  そこで、事前に避難所でストーマ装具を預かるという、今、災害預託という名称でそうしたことが可能になるように推進をされていらっしゃるところです。これは、オストメイトの方々御自身で自分用のストーマ装具や附属品一式を用意されて避難所となる公共施設に預かってもらう、そして定期的に御自身で交換、管理をするという、そうしたことを今進めていらっしゃいます。日常使用できるストーマ装具が避難所にあるということが安心感にもつながりますし、万が一、避難所での生活が長期化した場合の不安解消にもつながるところでもあります。  是非、国としても、各自治体にも御周知をいただきまして、こうした災害預託が進んでいくように後押しをしてもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  自治体の中でも、避難所におけるストーマ装具の備蓄などの災害時に備えた物資の確保を行っていただいているところであります。  ただ、そうした中で、御指摘のように、確かに備蓄の対象となっているストーマ装具が汎用性のあるストーマ装具であるというふうなことによって、ふだんお使いになられているものとは違うということで、なかなか、実際いざ使おうとすると対応に苦慮されるようなケースもあるというようなお声があります。そうしたことから、御指摘のように、自治体の中には、災害時に備えてオストメイトの方から日常的に使用されている使い慣れたストーマ装具をお預かりをし、保管をするといった取組が行われているところもあると承知をしております。  こうした取組、各自治体が独自に工夫をして実施をしておられるものでありますので、具体的にどのぐらいの実施数があって具体的にどんなふうな保管の仕方をしているのかとかまでは把握はしておりませんが、一方で、オストメイトの方々の安心につながる取組ということで、今後、各自治体でこのストーマの関係の対応を進めるという取組を推進する上で、例えば各自治体向けに開催している会議において御指摘のような事例の紹介を行うなど、どのようなことができるか、これを、工夫を検討してまいりたいと思います。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非前向きに御検討をいただきたいと思います。  そして、関連して、このストーマ装具を脱着する際には、やはり例えば全身服を脱がないといけない、こうした場面もあったりしますので、交換場所の確保というところも大変大切になってくるところでもあります。避難所の生活環境の取組指針やガイドラインでもそうした点が指摘をされているところでもありますので、これまで以上に、是非、装具交換場所の確実な確保に向けた取組もお願いしたいと思いますが、この点も伺いたいと思います。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  避難所を運営するに際しまして、御指摘のオストメイトのプライバシーを始め、障害特性などに応じた配慮というのは、これは非常に重要な課題であると思います。  これまでも各自治体に対しましては、避難所を設置する際に、オストメイトであることを周りの方々に伝えていない方もいらっしゃることを踏まえて、同性の方が、同性の担当者が聞き取りに当たるなど、プライバシーに十分配慮しながらニーズを把握をすること、そして、トイレにパウチを洗浄する設備がない場合には代替できる設備を設置をすることといった配慮すべき点を周知してきております。さらに、個別具体の災害が発生した際にも、災害救助法が適用された自治体に対してこの同様の中身を重ねて周知を図ってきているところであります。  こうした取組を通じまして、オストメイトの方々を含め、障害のある方々の障害特性に応じた配慮が避難所においてなされるように、引き続き確実な周知に努めてまいりたいと思います。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非この点もよろしくお願いしたいと思います。  次の内容に行きますが、ちょっとまた角度が変わって恐縮なんですが、熊被害について伺いたいと思います。  昨年も多くの熊被害がありまして、命を奪われるという事案もあったところです。今年も熊被害が全くなくなるということはなかなか簡単にはいかないかなというふうに思います。そうした中で、人命やその後の生活に大きな影響を与えるという観点からも、熊被害は単なる鳥獣被害という次元じゃなくて、自然災害に近い次元で取り組まなければならないのではないかと思います。  その上で、例えば報道とかでは命に別状はないというふうに伝えられたとしても、実際は体に大けがをされていらっしゃる方々もいらっしゃいます。こうした方々、被害に遭われた方々に対して、今、国として補償等を含めた経済的な支援とか見舞金などの対応策というものが今用意されているかどうか、まず伺いたいと思います。

成田浩司 環境省大臣官房審議官

○政府参考人(成田浩司君) お答え申し上げます。  昨年度は東日本を中心に多くの地域で熊による深刻な人身被害が発生し、今年度も出没が続いているところでございます。このため、強い危機感を持って、政府一丸となって熊被害対策を進めているところでございます。  国といたしましては、熊を含む野生生物による人身被害に遭われた方に対する経済的支援は行っておりませんが、一部の自治体においては、市街地等で熊等による人身被害に遭われた方に対し見舞金を支払っていると承知いたしております。また、環境省におきましては、自治体が熊の捕獲等を行う際、作業に当たる方の事故などに備えた保険につきまして、その保険料を交付金により支援しているところでございます。  国民の命と暮らしを守るため、引き続き、自治体と連携しながら、人身被害を未然に防止するための捕獲や出没防止対策等の熊被害防止対策に関係省庁が連携して取り組んでまいる所存でございます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  一定の支援が今ある中ではありますが、自治体に応じてあるところないところがあるというのも実情かと思います。  そうした意味でも、例えば一定の経済的支援を実現する上では、災害弔慰金や災害障害見舞金の対象としていくことも検討すべきではないかと思います。いずれの制度も、自然災害という不可抗力で生じるものに対し、救済と福祉という観点からこれまでも実施されているものです。そうした意味では、例えば熊被害も気候変動などの要因も関係しているものであって、決して人為的なものではありませんし、だからこそ、熊被害を対象災害として捉える余地はあるところだと思いますし、さらに単発的に被害が生じているわけでもないと思います。  各自治体の制度だけではなくて、国としても一歩進んだ対応を求めたいと思いますけれども、この点も所見を伺います。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 御指摘の災害弔慰金等の仕組みでございますけれども、もう委員御指摘にあったとおり、異常な自然現象により死亡した住民の遺族、また負傷や疾病により一定の障害がある住民を対象として自治体が見舞金を支給する制度でございます。その費用を一定割合国が負担するという仕組みでございます。  災害対策法制に基づく支援策は、災害弔慰金等も含めて、一度に多くの住民や地域一帯が被害を受けた場合に、自治体がそれ財政負担して支援するだけでは非常に財政に影響が大きいというようなことに関しまして、自治体等の財政負担を国が支援するという考え方を基本的には取っているというふうに承知してございます。  こうした趣旨を踏まえまして、現時点で熊被害の自治体のその被害規模を鑑みると、自治体の財政に与えるインパクトの問題として、災害弔慰金を仮に適用できると考えた場合にも、実は国の支援の対象にまだ至らない規模の被害というようなことになってございまして、現時点では、そういうこともありまして、熊による被害が異常な自然災害という解釈に該当するかというようなことに関しては、そういう検討をしているわけではございません。  被害者への見舞金につきましては、環境省からも御答弁あったように、各自治体において必要性をまず判断されていると。まず、自治体の方でこういう被害に関してどういうふうにお見舞い等をされるのかというような動きも我々も政府の一員として把握をしながら、御指摘については環境省等とも連携して検討してまいりたいと考えてございます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 なかなか簡単でない部分もあるかと思いますが、これも是非積極的な御検討をお願いしたいと思います。  最後に、これまでも申し上げているとおり、やはり事前防災の推進、これまで以上に力を入れていく中で、直接災害死を防いでいく、こうしたことが重要だというふうに思います。  これまでも、家具の耐震化や感震ブレーカーの設置等が有効であるということ等を申し述べてまいりましたが、やはりそれを具体的に進めていく上でも、各自治体でもう既に取り組まれている地域もありますが、費用の補助制度等も含めてこうしたことを全国の自治体でも創設していくこと、そうした中で国としてもしっかりバックアップしていくということも含めた推進も考えていく必要があるかというふうに思います。  こうした点も含めて、今後の事前防災の一環として取り組みたい、補助制度等も設置も取組を求めたいと思いますが、牧野大臣の所見を伺いたいと思います。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 委員の御指摘のとおり、建物の耐震化とか感震ブレーカーの設置などの事前の備えを実施していただくよう、国民の行動変容を促していくことが必要と考えております。  現時点において、政府におきましては、自治体と連携して、耐震性が不十分な住宅や建築物に対して耐震診断とか耐震改修などに係る補助、また著しく危険な密集市街地における感震ブレーカーの購入、取付けに係る補助などを進めているというふうに承知しております。  これからつくっていく防災庁でも、国民一人一人の行動変容をいかに促していくかは大きな課題であると考えておりまして、関係省庁、自治体などと連携を図りながら取組を進めてまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 今後の充実した取組をお願いしまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  十五分の時間をいただきましたので、先日、一週間前ですね、参考人質疑で、東大の沼田准教授、また高知県黒潮町の大西町長さん、全国防災ボランティア支援ネットワーク代表の栗田暢之さんでしょうか、三名の御意見を伺いました。その三方の御意見に共通するところで、やはり地方の人材が防災足らないということを大分強調してくださいました。今までも議論になっておりますけれども、私も、今回の防災庁の発足で大事なのは、都道府県、市区町村と国をつなぐふるさと防災職員の役割だと思っております。  そういう中で、防災庁が今回ふるさと防災職員さんを採用し始めてくださったのは大変いいんですが、任期が三年、長くても五年。これは、防災は蓄積、経験が大変大事です。しかも、顔の見える関係をそれぞれの組織の中でつくっていく必要がありますので、ここのところをですね、この任期について、もう少し工夫をして長期的に経験値が蓄積できるような対応はできないでしょうか。いかがでしょうか。牧野大臣、お願いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 嘉田委員にお答えをさせていただきます。  先日の質疑でも同様の質問をいただきましたけれども、ふるさと防災職員は即戦力になるということで、官民から幅広く確保するために、まずは任期付職員としてその多くを公募したものでありまして、今御指摘があったように、原則として三年の任期としながらも、双方の合意を前提に、この法律上の上限である五年を超えない範囲で任期の更新も可能としております。  防災庁では、ふるさと防災職員に限らず、防災に精通したエキスパート人材を確保していくことは重要だと考えておりまして、長期的なキャリアパス、育成も念頭に置いた計画的なプロパー職員の採用や、各省庁、自治体、民間企業との人材交流によって人材の育成、確保に努めながら、配置上の工夫を行いながら、地方自治体と継続的に連携を深めるような体制をしっかり構築してまいります。  ふるさと防災職員、さっき申し上げたみたいに、スタートの時点ではまずは任期付職員ということで採用させていただきました。これから組織の中で、いろんな、新規採用の職員もおりますし、また中途の採用の職員もおりますし、そういう中でまた、今申し上げたみたいに配置上の工夫を行ってふるさと防災職員も新たにつくっていかなきゃいけないというふうに思っております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 少し答弁が前向きになったかなと思います。  配置上の工夫ですね、配置上の工夫。組織というのは、私も組織のトップをやってきたことがありますけれども、人材と予算は、トップがその方向を見届けて、方向を出したらできるんです。ですから、配置上の工夫ですね。そもそも任期付きというのは、これ全国、公務員でもそうなんですけど、本当に現場で困っているんです、経験している人をうまくつないでいけないということで。ですから、配置上の工夫ということを言っていただきました。  また、プロパー職員を増やしていくということで、これまでもありましたけど、防災は人です。本当に、その現場で動き、また全体を構想する人の力が命を何千人も何万人も救うんだということの重さを考えていただきたいと思います。  二点目ですけれども、やはり人の問題として、私は、この間の沼田准教授から御意見伺ったんですけれども、やはり大学というのは随分知の拠点がございます。ということで、国公立大学だけではなくて地方の大学も含めて、防災・減災学の知の拠点を是非、この防災大学校をつくる、このチャンスにつないでいただけたらと思います。  具体的には、沼田さんの、前回お越しいただいた沼田さんのところの東京大学の防災対策トレーニングセンター、ここはどちらかというとトレーニングが中心ですけど、京都大学にはもう戦後八十年近くの伝統を持ちます防災研究所、ここは、土砂災害から地震災害、それに火山災害、それから水防災というのは防災研究所の売りでもあります。それから、名古屋大学にも地理学、地質学を中心にして減災連携研究センターというのがあり、一般の人たち、子供たちが見学に来る展示施設も名古屋大学は持っております。それから、水害対策では、私はずっと流域治水というのをここ三十年ほど提案をしてきているんですけど、熊本県立大学が流域治水の研究と実装を狙いとした共創研究拠点、共に創る共創ですね、をつくっておりまして、学生指導にプラスして地域の企業、事業者、地域住民との連携を進めておられます。  ということで、防災庁の発足に合わせてアカデミックな防災研究拠点の連携を図りながら、全国各地の国公立大学、地方大学がいざというときにも貢献できるような、そんなネットワークづくりを是非ともお願いできないでしょうか。こちらは防災庁プラス文部科学省さんにも答弁をお願いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) それでは、先にお答えをさせていただきます。  今、嘉田委員がおっしゃったように、地域の防災力を支える専門性を有する防災人材の育成のためには、大学が重要な役割を果たすものと認識をしております。一つ例を挙げて、火山対策におきましては、大学、国の機関、これは文科省とか気象庁だと思いますけれども、それと地方公共団体が連携して、講義の提供、また活火山における実習などを実施することによって、地域における火山対策の専門家の育成が進められ、成果を上げているというふうに承知しております。  防災庁におきましても、こうした取組を参考にしつつ、高い専門性を有する防災人材の育成確保に向けて、大学を含む産官学民の連携体制を構築してまいりたいと考えております。

中村裕之 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(中村裕之君) 文部科学省からもお答えを申し上げます。  十八歳人口が減少していく中で、大学の規模の適正化を図る中でも、教育の質向上、地域を支える人材の育成、高等教育のアクセス確保等を確実に進める必要があると認識をしております。  このため、文部科学省としては、大学、高等専門学校における防災・減災分野も含めた理工、デジタル系分野の人材育成の強化を図るとともに、人口減少下でも地域に不可欠となる人材を育成する方策を地域で協議、実行する仕組みの推進などの施策を総合的に進め、防災・減災分野を含めた地域に不可欠となる人材の育成に取り組んでいるところであります。土木学会などを通じて防災人材のネットワークの形成も図っていきたいと、そのように思っています。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  日本維新の会からも、二〇四〇年を見据えた、大学あるいは高等専門学校も含めて、高等教育のビジョンを出させていただきました。  その中には、まずは高等学校を国が面倒を見るということで、私立高校を親の所得に関係なく無償化ということを今年始めました。その次には、高等専門学校あるいは大学が知の拠点として、子供の人数が少なくなればなるほど、一人ずつの知力を高めることによって国力を高めると。それは、一つには理工系の人材育成、女性も含めてですね、その方向を日本維新の会、出させていただいたんですけど、そのときに、どうしても都市部に大学や高等教育の知が集まりがちなんですが、地域こそ必要なんですね。地域のエッセンシャルワーカーということで、コロナのときにはよく医療系あるいは福祉系のエッセンシャルワーカーが必要だと。そして、その知的基準もですね。  ところが、この土木あるいは防災というのも地域に即必要なんです。私も知事時代に、本当に堤防が切れてしまっていざというときにというとき、本当、地元の言わば土木の技術者の方と併せて、大学で防災をやってきた土木の方たちに助けていただきました。ですから、そこのところを含めて、是非、防災庁とそれから文部科学省、知の拠点をつくるんだというような意気込みで是非ともお願いしたいと思います。ほっておくと大学はそれぞれに好きなことだけやります。これはこれで大事なんですけど、そこにある程度義務化して、横のネットワークと、それから地域貢献ということも入れていただけたらと思っております。  今日は、わざわざ文部科学省さんお越しいただきまして、ありがとうございました。これで終わりますので、お帰りいただいて結構です。ありがとうございます。  次の質問ですけど、防災庁設置に併せて、この際……

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 済みません、私が言いますので。  中村文部科学副大臣と松浦審議官は御退席いただいて結構です。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 済みません。関西弁でいらちって言うんですけど、いらちなものですからついつい次に移ってしまいますけど、委員長、申し訳ございません。  次の三点目の質問ですけど、せっかく防災庁さんが発足するんですから、この際、大規模に予防措置がつくれる、そういう仕組みを是非とも考えていただけたらと。  それで、特に南海トラフ巨大地震、首都直下地震、富士山噴火、これが今、三大の大災害だと思いますけど、ここのところで、事前防災で最も重要な施策は、地震が起きても倒れない住宅、建物への投資でございまして、地震時に死者被害を最も大きくするのは火災です。火災でそれこそ七割、八割の方が亡くなると。せっかく地震で生き残ったのに、後、火事でという、能登の地震もそうでした、阪神・淡路大震災もそうでした。それから、古くたどると、それこそ関東大震災でも火災で多くの方が命を失ってしまいました。  それで、これ既に佐々木議員も、またこれまで公明党の皆さんが一生懸命言っていただきました、小さな技術が大きな成果を上げるという意味では、私はやはり感震ブレーカー、火災を未然に防ぐ感震ブレーカーの役割が大変大きいのではないかと思います。  それで、ここは是非とも完全公費で、元の部品と含めて、工事まで含めて完全公費でできないか。ただ、公費にするためにはリスクマップが必要です。つまり、ここは危険性が高いからということで、そこにはもう公費を入れる、それがいざというときに大きな成果を上げるわけですので、この感震ブレーカー、リスクマップ、火災のリスクマップとセットで感震ブレーカーへの投資ということは考えられないでしょうか。お願いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 感震ブレーカーの設置のお話でございますけれども、首都直下地震緊急対策推進基本計画では、今後十年間で現在のおよそ二〇%からおおむね設置の水準まで引き上げたところでございます。  感震ブレーカーの普及促進では、東京都が今年度から補助制度を拡充するなど、自治体による無償配付、また補助の取組が広がっております。特に、御指摘の火災のリスクの高い地域、地震時等に著しく危険な密集市街地というのを政府の方で設定をしていますけれども、これらの地域に対して総務省の消防庁において感震ブレーカーを設置する際の自治体への財政支援を実施するなど、今重点的な取組を推進しているところだと承知しております。  感震ブレーカーを知らない方も多いことに加えて、夜間の地震発生時に屋内が暗くなることへの不安だったり、在宅の医療機器への影響を心配する声があることから、御提案の義務付けについては、今現在ではなかなか難しいというように受け止めております。まずは、必要性や効果について丁寧に周知することが重要であると考えております。  引き続き、感震ブレーカーの更なる普及啓発を始めまして、設置促進に向けた取組を進めてまいります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 時間がもう来て、過ぎておりますので、おまとめください。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございました。その住宅密集地のリスクマップとセットでお願いしたいと思います。  時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 参政党、杉本純子です。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  日本は、台風や集中豪雨、地震など、災害が本当に多い国であると改めて実感しており、いつどこで起きてもおかしくない現実として、私たちは真剣に事前防災について考えなくてはならないと思います。  この度の法案審査において最も重要なことは、救えたはずの命をこれ以上絶対に失わないという重大な使命と、その使命をどう果たすべきかというこの覚悟を実現することだと考えます。これまでの日本の災害対策は、各省庁がそれぞれの専門分野で尽力するという形になっていました。しかし、大規模な複合災害が起きた際、いわゆる縦割りの弊害はなかったのか、又は発災後の後追い対応になってしまってはいなかったのかといった過去からの反省を私たちは教訓にして今後に取り入れていかなくてはなりません。その意味で、今回設置される防災庁は、日本を守る、誰もが安心できる機関とならなくてはなりません。  国民の命を最優先に守り抜く防災立国への実現に向けて、本日は消防防災ヘリに関してお伺いいたします。  現在、消防防災ヘリコプターは七十七機運用されています。一部は消防庁が保有する機体を貸し出される形とも聞いていますが、基本的には各地で様々な主体がヘリを保有していて、個別に運用されていると承知しております。しかし、近年は、例えば大規模な山林火災などが発生しますと、消防防災ヘリコプターは、もちろん他省庁などとも連携し一体的な運用が求められるケースが増えておりますが、今後この連携の必要性はより高まっていくのではないかと考えております。  そこで、最初に消防庁にお聞きします。  例えとしては山林火災を挙げましたが、そのほかでも、特に大規模な災害への対応に関して、消防防災ヘリコプターの一体的な運用についてどのように取り組まれているのか、お聞かせください。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  消防防災ヘリコプターは、激甚化、頻発化する災害に際し、情報収集や救助、消火などで大きな役割を果たしているところです。  災害対応に当たっては、各運航団体における機体の検査や点検等による運航不能期間への対応や複数の事案への対応など、航空消防体制の空白が生じないよう、各運航団体が近隣の自治体との間で締結する相互応援協定などに基づいた協力体制が構築されています。また、大規模災害時に緊急消防援助隊が出動する際には、航空指揮本部の下で任務付与やローテーションなどの活動調整が行われることにより、消防防災ヘリコプターの一体的な運用がなされているところです。  本年四月に発生しました岩手県大槌町林野火災におきましても、緊急消防援助隊として出動した消防防災ヘリコプターについて、最大九機体制で一体的に運用し、消火活動に当たったところであります。また、岩手県から災害派遣要請を受けた自衛隊ヘリコプターとも活動区域を分けて消火活動を行うなど、早期鎮火に向け連携して取り組んだところでございます。  総務省消防庁といたしましては、消防防災ヘリコプターの一体的運用による緊急消防援助隊の充実強化に引き続き進めていくほか、他機関との連携にもしっかりと取り組み、航空消防体制の一層の強化につなげていきたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  次に、災害の規模によっては、消防庁だけでなく、他省庁との間でも消防防災ヘリの運用について連携や調整が必要となると思いますが、各省庁をまたぐ場合、防災庁が調整機関としての役割を果たし、より一体的な運用ができるようになることが期待されていると考えますが、この防災庁ができることによってヘリの運用に関してどのような変化があるのか、お聞かせください。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) お答えいたします。  今お話しになられた消防庁の所管範囲のもののほか、警察、自衛隊、海上保安庁、国土交通省などのヘリの運用については、引き続き、一次的には、関係省庁等において、災害対応時ではない運用の関係もございますので、それぞれが有する専門性を生かした活動のために運用されることを想定はしてございます。例えば、消防防災ヘリについては、消防庁の下で災害時において消火活動や救急救命活動などに必要な範囲で運用がなされるというような原則、運用になっていくと考えてございます。  その上でございますけれども、防災庁の役割といたしましては、新総合防災情報システム、通称SOBO―WEBなどを通じて活動状況や被災状況等について関係機関との間で情報共有を行い、これを踏まえつつ、航空機の運用も含め、国の災害対策本部等で災害対応の全体方針を決めていくという役割を担うことになります。防災庁設置に向けては、更に安全な航空運用調整の在り方も研究してまいりたいと考えてございます。  防災庁では、政府全体の司令塔として、関係省庁と密接に連携してこういった各省庁の所管にまたがるヘリの運用の調整を図ることで、より効果的、効率的な災害対応が実現できるように取り組んでまいりたいと考えてございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  一刻を争う事態の中、最も効果的な活動を行うために調整を行うということは本当に大変なことであるとは思いますが、その上で、より効率よく、また素早く、そして少しでも現場の負担を軽減できるような連携の取れるシステムを構築していただくことで、より防災庁設置の意義が果たされ、国民の安心感にもつながると思います。  続きまして、防災ヘリの機種に関してお伺いします。  現在使用しているヘリの機種は複数あると承知しておりますが、これには、調達のタイミングの違いや、又は完全に統一すると何かトラブルが起きたときに一斉に全機種が使用できなくなってしまうおそれがあるなど、様々な理由があるとは聞いております。とはいえ、種類が統一又は限られていた方が、装備や器材の運用もより効率化でき、またコストカットなどのメリットもあるのではないか、また人材確保もしやすいのではないかと考えます。  まず、現状の消防防災ヘリの機種、装備、器材が何種類ほどに分かれているのか、また、操縦や整備に関してはどれくらい汎用的に対応できる状態にあるのか、お聞かせください。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) 消防防災ヘリコプターの機種につきましては、各運航団体において、山岳地域や離島の有無、管轄範囲の広さといった地理的要因を踏まえつつ、消火や救助、救急などの任務で必要とされるヘリコプターの性能を決定し、仕様を決定しているものと認識しております。現在、消防防災ヘリコプターは全国で七十七機配備されており、その機種は十機種となっております。  消防防災ヘリコプターに搭載する装備、資器材については、網羅的に把握しているわけではございませんけれども、火災、救助、救急など、運航団体の任務に応じて、消火バケット、ホイスト装置、高度救急資器材など、必要な装備、資器材が調達されていると認識しております。  また、積雪寒冷地域を管轄する運航団体においては、雪上で離発着、離着陸するための例えばスノースキーを装着するなど、地域の特性に応じた調達も行われているものと認識しております。  次に、各自主運航団体の操縦士や整備士についてでございますけれども、操縦士や整備士は当該団体の職員として運航体制の維持に必要な人員が採用され、高度な専門人材として育成されていること、機種ごとの資格、技能の差異、安全管理責任の所在などといった課題があることなどから、他団体の運航等で活動することは困難であると承知しております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  地域の特性によって必要となるヘリが異なるという理由は理解できましたが、実際の運用又は今後の運用に関して、次の質問をさせていただきます。  ヘリの機種にそれぞれの機種が選ばれた意図や目的の違いがあることは承知の上でお聞きしますが、操縦士や整備する人の確保、又はコストの面からも、今後は機種の統一や標準化はやはり必要ではないかなと考えます。ヘリの性能が異なることにより機種を一種類に限定することは困難であることは理解しておりますが、可能な範囲でもう少し限定していくというお考えはあるのでしょうか。消防庁にお伺いいたします。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  先ほど御答弁させていただきましたとおり、消防防災ヘリコプターの機種につきましては、各運航団体において、それぞれの地理的要因を踏まえつつ、消火や救助、救急などの任務で必要されているヘリコプターの性能を決定し、仕様を決定しているものと承知をしております。  例えば、管轄範囲が比較的狭い大都市部などでは、迅速に活動でき、離着陸が容易な小中型機が望ましく、一方で、山岳地帯を有し、高高度での活動が想定されている地域や管轄範囲が広い自治体などにおいては中大型機が望ましいとされております。また、救急搬送においては、搬送先医療機関のヘリポートの耐荷重を考慮する必要があるため、小中型機が望ましいとされております。  また、配備されたヘリコプターは、数年で更新されるものではなく、より長期間の運航を前提としており、その間にも各メーカーから、安全な運航に向けた規制、基準等への対応のほか、新たな技術を導入した機体の開発がなされております。  さらに、調達に当たりましては、各自治体において予算を確保した上で、複数機種の入札等により、競争性や透明性を確保して調達を行っているところであります。  このような理由から、国として機種の統一を進めることは困難であると認識をしているところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  様々なリスクやヘリの性能の違い、当然あるとは思いますけれども、それに合わせてそれぞれの人材をそろえなくてはならないことや、操縦士もそれぞれの機種や型番に合わせて免許も取得しなくてはならないと聞いています。そうなると、いざというときの人材確保にやはり支障が出やすいのではないかと考えます。よって、機体の標準化、又はそれ以外の方法など、より良くなるような対策、是非今後に向けて御検討いただきたいと思います。  さらに、続けて消防庁にお伺いいたします。  消防防災ヘリは、操縦や整備を民間に委託して運用しているケースが多々あると承知しております。ヘリの操縦や整備には、その機種、同じメーカーであっても型番ごとに異なるということで、高い専門性が求められます。今までも、ヘリを運用する主体ごとに、自分たちが保有している機種に対応できる人材を確保し、又は育成してきているとは思いますが、それはやはり容易なことではないと思います。  また、平時ではなくて有事の際に、特に自分たちの町が被災地となった場合も考えなければなりません。日本では、令和六年度末より消防防災ヘリの操縦士は二名体制で飛行しなければならないと運用規則が変更されましたが、現状で操縦士二名の体制は十分に確立されているのでしょうか。  各自治体において一機当たり何人の操縦士を確保できているのか、また操縦士の人員不足から業務時間などで過度な負担を掛けてはいないのか、把握されている実態をお聞かせください。またあわせて、整備士の方々につきましても同様の実情をお聞かせください。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  現在、消防防災ヘリコプターは全国に七十七機配備されており、そのうち自治体による自主運航機種は三十九機となります。また、消防庁において、全国の自治体に照会し、令和八年四月一日現在として取りまとめた自主運航の消防防災ヘリコプターの操縦士は合計で百三十名、整備士は合計で百三十六名となっております。この数字から平均値を算出いたしますと、自主運航の消防防災ヘリコプター一機当たりでは、操縦士が三・三名、整備士が三・五名となっております。  各運航団体におきましては、運航体制維持に必要な操縦士数、整備士数の下、各運航団体の定める規程等に基づき勤務時間や休暇などが確保され、安全な運航体制が確立されていると承知をいたしております。  消防庁といたしましては、引き続き、各運航団体の操縦士や整備士の確保の状況などを把握しながら、若年定年退職自衛官の活用や陸上自衛隊航空学校での消防士の操縦士育成など、今後も関係省庁と連携し、人材確保に取り組んでまいりたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  つい先日も、操縦士はやはり簡単にはなれないため、人手不足が今後問題となると報道がありました。例えば、消防防災ヘリの操縦士として任務に当たるためには、まずライセンス取得後、千時間の飛行経歴が必要だと聞いております。ですが、近年は、ドローンの普及により、ヘリが今までは担ってきた業務が減少していて、この飛行経歴を積むこと自体が難しくなっているとのことです。  これはドクターヘリの話ではありますが、二〇三〇年以降、ドクターヘリだけで毎年十人以上が不足すると言われています。また、現在、ドクターヘリの操縦士は五十歳以上が七一%、消防防災ヘリは六五%であります。高齢化が進み、人材危機は間近に迫っています。  防災庁の設置を契機に、この人材育成を担う機関を設立するなど対策を行うべきと考えますが、そのような検討はなされていますでしょうか。また、人材確保の面も含め、今後の消防防災ヘリの在り方についての方針を大臣にお伺いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 杉本委員にお答えいたします。  委員御指摘のように、ヘリコプターの操縦士の確保というのは極めて重大、重要な課題であるというふうに認識をしております。  今現在の話ですが、このため、国土交通省を中心として、消防庁など関係省庁との間で検討がなされて、独立行政法人航空大学校にこの養成コース、ヘリコプターの関係の養成コースを設置することを含めた、我が国全体としてのヘリコプター操縦士の確保策が取りまとめられました。この内容に沿って関係省庁が連携して取組が進められるものと承知しております。  その上で、大規模災害発生時におきましては、防災庁が政府全体の司令塔として、関係省庁と密接に連携してヘリの運用の調整を図ることで、政府全体でより効果的、効率的な災害対応が実現するものと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。是非、人材の育成、積極的に取り組んでいただきますようお願いいたします。  続きまして、尾根筋での風力発電事業における災害リスクについてお伺いいたします。  今、日本各地の山の尾根筋でメガ風車の建設や計画が増加しております。これらは再生可能エネルギーとして導入されていますが、山の大規模伐採が行われたり、メガ風車を山の上まで搬入するために必要とされる二十メートルを超える幅の搬入路が造成されています。極めて大きな環境負荷を生じさせております。  広範囲の森林伐採は、大雨での土砂災害リスクを高め、山の生態系の破壊や水源の破壊など様々な問題を生じさせる原因となっていると指摘されておりますが、今回は特に災害リスクについて質問させていただきます。  尾根筋での風力発電所の建設は、極めて大量のコンクリートを使用します。それだけ大量の木を伐採し、山を深く掘ることとなり、そして、それは土砂崩れや崖崩れを引き起こすリスクとなります。現状では、建設に当たりましても複数の省庁をまたいでおり、建設審査は行われているのが非常に複雑であります。  問題が起きる可能性があっても事業者に指導されているとのことでありますが、防災庁がこうした災害リスクをよりしっかりと判断し、事前に万が一の事態が生じないよう管理していくということが必要だと思いますが、そのようなお考えはありますでしょうか、お聞かせください。

鎌原宜文 内閣府広域避難・計画推進室長

○政府参考人(鎌原宜文君) お答え申し上げます。  山間部で実施をします風力発電事業の場合には、例えば森林法による開発許可ですとか宅地造成及び特定盛土等規制法による工事の許可、また電気事業法による届出など、複数の手続が必要になると承知をしてございます。これらの審査は、事業の実施による周辺住民への危害や周辺設備の損傷による影響などがないかについて、関係法令に基づき、各所管省庁や地方自治体において、専門的な知見から事業内容などについて必要な確認を行っていると認識をしております。  風力発電事業を実施する際の災害リスクにつきましては、引き続き、所管する省庁が責任を持って規制などへの適合状況の評価や審査を行った上で必要な対策が講じられるべきものと考えてございます。その上で、防災庁としましては、政府全体の災害対策を所管をする立場から、現状の災害対策の更なる強化が必要な場合などには、関係省庁とよく調整を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  尾根筋の風力発電に限らず、政府が実施する事業の中には災害リスクを伴うものが……

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 申合せの時間が過ぎておりますので、おまとめください。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 はい。ありがとうございます。  時間がなくなりましたので、済みません、最後、大臣の質問があったのですが、申し訳ないです。  これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  まず、牧野大臣に、災害関連死をなくすという、災害対策の重要な目標だと思うんですけれども、この点に関わって御質問したいと思います。  お配りしていますけれども、令和六年、能登半島災害関連死の事例集を一月に内閣府が取りまとめられました。ちょっと見ていただくと、認定された二百八十六人のうち、病院で亡くなった方が九十八名で三四%、介護施設などで八十四名、二九%の方々が亡くなっていると。この多くが高齢者なんですけれども、病院や介護施設にようやく入院なり入所なりということができたのに、そこで災害関連死に至ってしまうこと、本当に無念なことだと思うんですね。  この事例集にとどまらずに、これをステップにして、この主な要因をしっかり分析して教訓を引き出し、これからの災害関連死ゼロという対策に実らせるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) お答えをさせていただきます。  今御指摘のあったこの事例集でございますけれども、こうした事例集だけではなくて、これまでの災害関連死のいろんなデータを取って、今後の災害関連死を少しでも減らしていかなければいけないというふうに思っております。  その防ぐためということでいえば、避難所の良好な生活環境の確保や保健医療福祉支援の実施などが求められますが、それに備えて、病院だとか避難所だとか、そうした各種施設のほかに、上下水道などのインフラの耐震化を進めておくことや迅速な復旧を行える体制を整えておくことが必要であると考えております。  防災庁が設置された暁には、災害対応の司令塔として政府一丸となってこうした取組を進め、少しでも災害関連死を減らしていきたいと思っております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 今お話にちょっと出たように、避難生活の中で断水とか、停電によって暖房が効かないと、その下で低体温症だったり脱水による疾患というような事態を指摘する声がありますよね。さらには、体力が低下した状態での長距離移動、それから不慣れな避難先へ広域避難を強いられることが多いわけですけれども、その下での精神的なストレスが致命的な負担となったというような、ドクター始めとした指摘もあるわけです。だからこそ、どうするかということについて真剣な検討をお願いしたいと思います。  そこで、その避難所の環境改善なんですけれども、これ改めて言うまでもなく、これまでも内閣防災を中心に取り組まれてきたわけですね。大臣は、この防災庁設置の意義について、避難所環境の改善ということを挙げる答弁をされたことがあるわけですけれども、これまでも取り組まれてきた避難所環境改善が防災庁の設置によって一体いつまでにどう変えることができるのか、いかがですか。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 御指摘いただきましたとおり、避難所環境の改善については内閣府防災でも取り組んできた経緯がございますけれども、その内容といたしましては、スフィア基準に沿った取組指針やガイドラインを改定してお示しするとかという取組でございました。これらを実際に現場で実現させるために、令和八年度予算で創設された防災力強化総合交付金を活用してまいりたいと考えてございます。  例えば、広域的な展開が可能な防災・減災に資する資機材の整備や、整備した資機材の広域的な運用の推進に向けた方策の検討、体制整備を支援することなどで自治体の取組を強力に支援していきたいと考えてございます。  さらに、大規模災害時に自治体の備蓄物資が不足し、支援を要請するいとまがないと認められる場合には、国がプッシュ型で物資の支援を行うこととなってございますけれども、これ、より迅速かつ確実なプッシュ型支援を可能とするため、簡易トイレや段ボールベッドなど調達に一定の時間を要するものや、キッチン資機材などの特注品については、全国十地域十一か所の拠点に分散して備蓄を進めることにしてございまして、これは今年度中に何とか体制を整えたいと考えてございます。  加えまして、防災庁では、ふるさと防災職員を設置いたしますので、活用して自治体へのきめ細かい助言や働きかけ行い、しっかりした体制を整えてまいりたいと考えてございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 今それぞれおっしゃったことについて、この委員会通じて、これまでと本当に変わるのかという指摘がされてきたとおりなんですよ。期待が大きいだけに、現実に目に見える変化をつくり出すというその責任が政府にはあるんだということを重々自覚をしていただきたいと思います。  その下で、要配慮者に対する対応について、私たち、この数年、在宅支援と福祉サービスを位置付けるという取組を進めてきたわけですが、これが逆に、要配慮者が在宅避難を余儀なくされる、その中で孤立を強いられるということになっては本末転倒だと思いますが、次長、いかがですか。

横山征成 内閣官房防災庁設置準備室次長/内閣府政策統括官

○政府参考人(横山征成君) 発災時に高齢者や障害者など特に配慮を要する方が在宅で避難されている場合にも、その福祉ニーズを把握し、良好な避難生活を確保することが重要と考えてございます。  昨年の法改正により、災害救助法に福祉サービスの提供を位置付けたわけでございますけれども、厚生労働省の支援制度と併せて、避難所だけではなくて在宅での避難生活を送る要配慮者の多様な支援ニーズに対応する、災害救助法でですね、ということにしてございます。また、在宅避難者についても、戸別訪問によるアウトリーチで、被災者一人一人に寄り添った災害ケースマネジメントを行うこととしてございます。手引や事例集を作成し、自治体や幅広い関係者に対して周知を図っているところでございます。  防災庁におきましては、厚生労働省など関係省庁や福祉関係団体とも連携を更に深めてまいりたいと考えてございます。どこに避難されていても、要配慮者一人一人に寄り添い、切れ目のない支援が行われるよう、体制の構築に取り組んでまいりたいと考えてございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 そこで、厚労省にもおいでいただいているんですけれども、前回、DWAT大事ですと申し上げました。けれど、いずれ引き揚げざるを得ないわけですね。これ、平時からとても脆弱な地域の福祉の基盤、これ抜本的な拡充が必要で、この災害時についても、被災者支援を引き継いでいく地元の担い手や事業者への支援というのはこれ本当に大事だと思いますけれども、いかがでしょうか。

林俊宏 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。  災害発生時において、被災した介護や障害福祉サービス事業者がサービスを提供を継続するためには、施設等の早期復旧とともに職員の確保というのが非常に重要な課題と考えております。  このため、介護、障害福祉サービス事業所等において平時から備えていただくことが重要と考えておりまして、厚生労働省といたしましては、国土強靱化基本計画等に基づきまして、高齢者施設等における耐震化改修や非常用自家発電設備等の整備に対する支援を実施しているほか、高齢者施設等を始め全ての介護、障害福祉サービス事業所に策定を義務付けております業務継続計画、いわゆるBCPの中におきまして、介護職員等が被災した場合の対応、あるいは近隣施設との連携による応援体制の確保などを平時から定めるよう求めてございます。  引き続き、過去の災害発生時において確認された課題も踏まえつつ、関係省庁とも緊密に連携いたしまして、災害発生時も含めまして、地域において必要な介護、障害福祉サービスが継続して提供できるよう、必要な対応に努めてまいります。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 私は率直に言って、これまでの施策についての根本的な反省が必要だと思います。  実際、最も求められているのは担い手の処遇改善、そして事業所の経営改善なんですよね。それを横に置いて配置基準を緩和するとか保険外しを進めるとか、やっぱりそういうやり方というのは、事前対策、災害対策としても逆行している。  そういう下で、お手元に、能登、奥能登の人口流出がいかに拍車が掛かってしまっているかと、七尾以北は減少率一割を超えると、悲鳴が上がっているという記事ですよね。その下でも、復興で希望をつくりたいと珠洲や輪島の市長さんおっしゃっていますけれども、そこで国がどんな責任果たすのかということが問われていると思うんですよ。  一問、牧野大臣、飛ばして、率直に勧告権の行使に関してお尋ねしたいと思うんですけど、続きの資料に、医療費、それから介護利用料の負担を免除するという措置が、まだ一年半しかたっていない昨年六月に奥能登において打ち切られたという記事があります。県保険医協会がアンケート調査をやって五千百五十六人が回答していますが、八五・四%が影響がある、生活費を切り詰めて医療費に回す、受診回数を減らす、受診せずに我慢するといった深刻な被災者の声が上がっているわけです。  次のページに自由記載のところを書いていますが、一番、受診回数を減らしたら体調が悪化して入院することになった。五番、病院に行くと、もっと早くなぜ来ないと怒られた、お金が掛かると言えず、つらい。十番のところには、がんステージ4で、治療を変えるわけにはいかず、食事、お風呂などを控えるしかないという声。次のページには、三十八番、私は重度の糖尿病だが、一か月二万五千円も掛かるので通院をやめましたと。それが物価高騰などにも襲われている被災者の昨年夏の時点での現実だと思うんです。県知事も必要な医療は受けられるようにしなきゃいけないというふうに答弁をしているけれども、地元としては財政負担の重さからなかなかためらっているということなんじゃないかと思うんですね。  こうした場合に、被災者支援の司令塔となるべき防災庁が、被災者の人命と人権、それから一日も早い生活再建という観点から勧告権も行使して、しっかりと被災者支援を整える、届けるべきではありませんか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 貴重な資料を御提供していただきまして、私にも、私も勉強になりましたが、一般論として申し上げると、災害関連死を減らし、被災者の健康と尊厳を守る観点から、被災者一人一人の医療や介護のニーズを把握し、寄り添った対応が求められると考えておりますが、今、私の立場である防災庁設置担当大臣として、防災庁設置後の個別の施策の必要性、有効性についてお答えするのは非常に難しいと思っております。  その上で申し上げますと、防災庁では、防災大臣の有する勧告権を背景に、政府として決定した計画などをフォローアップする中で、各府省庁の個別具体的な政策の進捗状況を把握するとともに、更なる対応を促すために、必要があれば勧告権を行使することによって、厚生労働省を含む関係省庁と連携し、政府一体となった被災者の支援体制を構築していくことにしております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 課題は、やっぱり地元にとっての財政なんですよ。だから、前回、参考人質疑で高知県黒潮町の大西町長も、この弱部分析というのはやるけれども、課題を洗い出して、これの対応の財源を国が確保しないということになったらとんでもないじゃないかと、まではおっしゃっていないけど、私はそう思うんですよね。  財政当局に対してもこの勧告権が実効性のあるものにならなきゃいけないと。大臣、どう思いますか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 財政当局に対する勧告権については、先ほどもお答えをしましたけど、予算編成等に関して勧告権というのを行使することはないと思いますけれども、その中で、各省庁に、いろんなこの防災の関係する基本計画を作るとか、そういったところはスタートの時点から関わってきますんで、各省庁と協力しながら、また協議しながら、それを財務省に対して要求していくという形になるかと思います。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 頑張らないと、防災庁つくっても変わらないと、そんな批判がないように、どうぞよろしくお願いします。  終わります。     ─────────────

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、本田顕子君が委員を辞任され、その補欠として橋本聖子君が選任されました。     ─────────────

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  れいわ新選組の天畠大輔です。全ての災害弱者が生き延びるため、質問をします。  災害時のニーズは障害者などの属性で一律に測れるものではなく、障害の種類、一時的なけが人や妊産婦、近視の人なども含め、多種多様です。この多種多様な属性を全て集約し、必要な支援内容に的確に対応するのは極めて困難です。  これに対して、大阪大学の渥美公秀教授らが二〇二五年の論考で提示しているのが、アメリカの連邦緊急事態管理局、FEMAやカリフォルニア州などで提唱されているAFN、アクセス・アンド・ファンクショナル・ニーズという考え方です。渥美教授らは、このAFNをお困り事と名付けて対策を整理しています。  渥美教授らの二〇二五年の論考によれば、カリフォルニア州などでは、多様な障害の種類や高齢といった属性による個別ニーズから考えるのではなく、災害時に表出するアクセスや機能に関する具体的な支障に着目し、対応に取り組んでいるそうです。例えば、移動については、車椅子の使用者は上下移動の障壁がありますが、高齢者や妊産婦、それも重い荷物を持つ人たちにとっても上下移動は障壁となるため、その改善策を実施することで多様な人々のお困り事を包摂することができるわけです。  そして、渥美教授らは極めて重要なこととして、お困り事は必ず当事者本人から提示されなければならないことだとし、そのためには議論の最初から当事者の参画が必須であると強調しています。これはインクルーシブ防災の考え方に通じるもので、とても大事な点だと思っております。  ところで、牧野大臣は四月十六日の衆議院の災害対策特別委員会で、避難所運営などについて女性の視点を確実に取り入れるためには防災庁内部に女性幹部や女性専門職員が配置されていることが重要ではないかという問いに対して、過去に内閣府防災担当で女性の声を反映させるために女性職員が中心となって提言をまとめた事例を紹介していました。その上で、働き方改革や防災分野における女性の参画を推進することで、女性を含む防災分野の人材の充実を図り、防災庁における女性幹部の積極的な登用にも力を入れていきたいという考えを示されています。この考えはとても前向きなもので、賛同いたします。  そこで、大臣にお伺いします。  避難所運営や防災対策については、女性だけでなく障害当事者の登用も改善に向けて有効に作用すると考えられます。そこで、障害者雇用の促進という福祉目的だけではなく、また単なる意見聴取の対象としてでもなく、防災庁の組織内に当事者の視点を入れ、より防災の実効性を高めるためにも、防災庁による障害当事者の人材活用を進める必要があるのではないでしょうか。大臣に見解をお伺いします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 防災庁におきましては、プロパー職員の採用、また民間人材の登用、省庁間の人材交流などを通じて、防災のエキスパート人材を確保することにしております。具体的な人材確保については、政府全体の障害者雇用に関する方針も踏まえつつ、防災庁が障害者や女性を含む多様な視点を持って防災を俯瞰し、平時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を果たすために必要な体制を確保してまいります。  さらに、有識者会議などの、会議の場などを通じて、様々な御意見を伺い、多様な視点が施策に反映されるよう、防災施策の在り方を検討してまいります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 通告なしですが、牧野大臣に伺います。  二十四時間ヘルパーが必要な重度障害者の避難生活では、どのような課題があると思われますか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 済みません、通告なしでの御質問でございますんで、私の知識が至らないところはあるかもしれませんけれども、ヘルパーの方、介護士の方がどうしても必要になってくるでしょうし、当然のことながら、その方が必要としている薬なのか、またいろんな機器なのか、そういったものがどうしても必要になってくるんではないかと思っております。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。大事なのは、防災庁自身が障害者避難の実態を知ることです。代読お願いします。  防災庁で、障害者雇用促進法や国及び地方自治体の法定雇用率、公務部門の障害者雇用マニュアルといった最低限の目標の枠内だけでなく、女性と同じように、防災対策の観点からの障害者の登用が進めば、障害当事者の視点が入り、今伺ったような二十四時間ヘルパーが必要な重度障害者の避難生活を改善する施策の立案も含めて、当事者目線からのお困り事の掘り起こしも進むのではないでしょうか。  当事者を組織の中に迎えるのは、重度障害者や要支援者の支援を災害時にも途切れさせないために何が欠けているのか、どのような備えが必要かなどといった課題や対策を当事者目線で把握できるようにするためにも重要です。障害者を守るため、是非積極的な障害当事者の人材活用を検討してください。  大臣、いかがでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 御指摘のように、その避難生活の中に、当然のことながら、障害者の方たち、また高齢者、女性の方たちの視点というのは大事なことだと思っておりますし、そうした方たちの意見の反映は重要だと考えております。  そのため、内閣府の防災担当において、現在のことでありますけれども、地域防災計画や被災地の復興計画の作成に際して、障害者、高齢者、女性などの意見が反映されるよう、今後、消防庁と連携し、参考となる各地域の取組事例の紹介と併せて地方公共団体へ通知を発出できるよう準備しているものと承知しております。  いずれにしましても、障害者の方たちを含めて多様な視点からの防災対策は重要であり、防災庁設置後においても関係省庁と連携して取り組んでまいると考えております。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 通知の周知ではなく、防災庁自身に障害当事者の人材登用の検討をお願いしております。引き続き検討をお願いします。代読お願いします。  内閣府は、令和二年十二月二十五日に第五次男女共同参画基本計画、すべての女性が輝く令和の社会へを閣議決定し、地方防災会議における女性委員の割合について二〇二五年までに三〇%以上となるよう取り組むという目標を掲げ、災害対応力を強化する女性の視点、男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインを打ち出しました。  これに関連して、私は令和七年三月二十五日の東日本大震災復興特別委員会で、内閣府は早急に、男女共同参画にとどまらず、マイノリティー参画の視点からの防災・復興ガイドラインを発出すべきではないかと質問しました。これに対して政府から、関係省庁とも連携しながら必要な対応の充実を検討していくという答弁がありました。  大臣に伺います。  この質疑から一年が過ぎましたが、検討はどのように進んでいますか。現在の状況について御説明をお願いいたします。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) お答えをさせていただきますが、私は今、内閣府防災の担当大臣ではございませんので、これは内閣府防災の方から聞き取っている話をこれまでもしております。  先ほどちょっとお答えをさせてもらいましたけれども、内閣府の防災担当におきまして、地域防災計画、また被災地の復興計画の作成に際して障害者の方たちの意見が反映されるよう、今後、消防庁と連携し、参考となる各地域の取組事例の紹介と併せて地方公共団体へ通知を捻出できるよう、現在準備をしているものと聞いております。  以上でございます。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  地域防災計画や被災地の復興計画の作成に際して障害者などの意見が反映されるよう連携するというのでは、これまでと変わりがありません。必要なのは、確実に課題を把握し、解決策を出すための明確なルール作りとその周知です。そのためにも、当事者の参画が重要です。  ウェブサイトで公表されている男女共同参画の観点からの防災・復興ガイドラインでは、例えば備蓄や避難所についてルールを分かりやすく整理し、チェックシートで明確化しています。こうしたガイドラインの公開は、避難所運営や避難生活上のルールの意味の周知にも役立つはずです。  これに対して、行政機関への個別の通知は、行政機関への周知という点では効果的ですが、避難者はもちろん、被災地に集まる多くのボランティアや支援者に向けての情報伝達手段としては効果的とは言えません。マイノリティー参画の分野についても、大臣が御答弁されたような行政機関などへの通知だけで当事者参画の必要性の意味や重要性が広く周知されるとは思えず、当事者参画が進むとも思えないのです。  防災庁には、対象を定めて明文化したガイドラインの策定をいま一度求めたいと思います。  次の質問に行きます。  四月二十八日の衆議院災害対策特別委で牧野大臣は、関連死を減らすことに関連した質問に関して、防災庁としては、地域レベルのリスク評価を進めて、大規模な災害が発生したときに、実際にそこの場所で医療等が提供できるかといった観点も含めて、弱い部分を把握して対策をしっかりしていくことが大事だと思っていると答弁しています。  ここで、医療の提供が可能かの観点を含めるのであれば、例えば1型糖尿病の患者にとってのインスリンのように、投薬できないことが直接命に関わる休薬危険薬剤などの薬の確保も含まれてしかるべきと考えます。  大臣にお聞きします。  防災庁は、実施予定のシミュレーションに基づく災害リスク評価では、休薬危険薬剤の供給可能性は評価対象にしていますでしょうか。

牧野たかお 復興大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(牧野たかお君) 現在のことを少し申し上げると、内閣府防災では、災害発生時の被害をできる限り防止、薬がないとか、その今言ったインシュリンとかそういう薬がないということによって被害が広がるというようなことがないように、今専門家の意見も聞きながら、シミュレーションに基づく災害リスク評価の検討を進めているというふうに承知しております。  この災害リスク評価は、まずは救出活動や緊急搬送の体制が十分かなど、基本的事項についての評価手法を取りまとめることにしております。それを、自治体の方でその災害リスク評価を実施していただきたいということを今考えているところでございます。  災害時の医薬品等の備えに係る対応につきましては、ないと本当に命に関わるような薬を含めて、薬剤を含めて、厚生労働省において、まずは実態把握について検討されるものと承知しております。  防災庁としては、今取り組んでいる内閣府での災害リスク評価の取組をしっかり引き継いだ上で、さらに、必要とあるものは拡充して進めてまいりたいと考えております。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 対応が遅れれば死者が増えかねない懸念があります。厚労省と連携して実態調査も生かしてください。代読お願いします。  シミュレーションに関しては、衆議院での質疑で政府から、地域レベルで、避難、救助、医療など、具体的かつ分野横断的なシミュレーションに基づいた災害リスク評価を推進し、弱部を把握し、ハード、ソフトの必要な対策を明らかにしたいということや、地域レベルで科学的シミュレーションに基づいた災害リスク評価を行い、それを踏まえた事前防災対策を着実に講じていくことが重要という答弁もなされています。  これらの答弁に関連して、災害発生直後の負傷者対応に関する答弁もありますが、地域レベルでの事前防災や医療対応などを念頭に置くのであれば、負傷者だけでなく、投薬が止まることが即生命に影響のある疾患を持つ人たちをどう守るか、休薬危険薬剤をどのように確保するのかについても防災庁で対応すべきではないでしょうか。  五月八日の災害復興特別委員会では、内閣府防災担当のあかま大臣が、厚生労働省と連携をして対応を進めていきたいという考えを示していました。つまり、今後は防災庁が主体になります。政府が防災庁の重要な取組の一つに挙げているシミュレーションによる災害リスク評価の検討対象に休薬危険薬剤の評価も含めることを是非検討してください。  最後に、防災庁は、国難級の災害に対応するという壮大な目標に比べて、人員や予算は大変小規模に思います。定員は、発足時のデジタル庁が五百人だったのに対し、防災庁は三百五十二人です。東日本大震災の対応に限られる復興庁でさえ、現在は二百人以上の人員を確保しています。予算を見ると、日本の国家存亡の危機に対応するとされる防災庁は、準備段階ですが、今年度は約二百二億円です。これは防衛省の今年度予算の約四百分の一にすぎません。被災者の命に関わります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 申合せの時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 はい。  今後も防災庁の動きに注視していくことを申し上げて、質問を終わります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

櫻井充 自由民主党・無所属の会

○櫻井充君 お疲れさまでございます。  これまでの議論をお伺いしていて、内閣府の防災担当と防災庁ができて何が違うのかという質問が出ております。そこで、是非、この防災庁ができたときの長である高市内閣総理大臣から、これまでと何が違っていて、どういうことをやるためにこの防災庁を設置するのか、この点について御答弁いただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 激甚化、頻発化する自然災害に負けない防災立国を実現するためには、災害対策基本法などに基づき、徹底した事前防災と、発災時の対応から復旧復興までの一貫した災害対応への取組を強化することが重要でございます。防災庁はこうした取組における司令塔機能を担うものでございます。  法案成立後は、防災庁の下、政府一体で避難環境の抜本的改善などの取組を進めてまいります。

櫻井充 自由民主党・無所属の会

○櫻井充君 ありがとうございます。  昨日も岩手県で大きな地震がありましたし、台風の被害もこれから出てこないことを祈っておりますが、今総理から自然災害に関してという御答弁がございました。しかし、これは災害基本法を引いておりますので、災害の定義としてですね、自然災害だけではなくて人為的災害も含むものだと私は理解しております。  そこで、今後起こり得るであろう人為的災害の最大のものはサイバーテロではないか、サイバー攻撃ではないのかと思います。サイバー攻撃によって、金融システム、それから交通、それから様々な、本当にデータセンターなどやられてしまったら一体どういうことが起こるのかということが全く分からないわけです。  だとすると、人為的な災害も災害の中に規定しているわけですから、それを考えてくると、このようなサイバー攻撃に対する防災というのも防災庁が担うのかどうか、その点について御答弁いただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 確かに、災害の定義、これは災害対策基本法に規定するとおり、地震、豪雨などの自然災害のみならず、人為的な災害として大規模な事故も含まれます。  今、櫻井委員がおっしゃったサイバー攻撃でございますが、サイバー攻撃によって電力などの主要インフラに大規模、広範囲な障害が発生して長期間継続する場合には、国民の皆様の生命、身体、財産に大きな被害が生じ得ることになります。こうした事態には、まさに人為的な災害に当たるものですから、政府一体で必要な対応を行うことになります。  こうした大規模インフラ障害では、住民の方々の避難生活への対応など、自然災害と同様の対応が必要である一方、サイバー攻撃への対処や障害が発生したインフラの復旧など、高い専門性を要する対応も生じます。  こうしたことから、大規模インフラ障害に対しましては、内閣官房、内閣府、各種インフラ所管官庁、実動部隊の運用省庁が連携して対応に当たる必要がございます。状況に応じて、災害対策基本法に基づいて、総理を本部長とする非常災害対策本部を設置するなどして指揮命令系統の明確化を図ることにしております。  もちろん、防災庁には、自然災害への対応の知見を生かして、大規模インフラ障害発生時の住民の方々への取組について中心的な役割を担わせたいと考えております。

櫻井充 自由民主党・無所属の会

○櫻井充君 ありがとうございます。  その今のところでは、災害が起こった後からはこうしますというのはかなり明確に御答弁いただいたと思うんですよ。問題は、その発生をいかに抑えられるかどうかということが最大のポイントだと思います。  昨年の七月に省庁の連絡会議を行っておりまして、六ページぐらいでしょうか、ペーパーにまとめられております。非常によくまとまっています。ですが、この中で最後、まとめに何と書いてあるのかというと、自然災害に関しては多くの知見があると。ですから、その自然災害に対しての防災の在り方ということについては割と対策が立てられるけれど、こういったサイバー攻撃に関しては経験が余りないので知見がないと。ですから、想像力を相当かき立ててやらないとなかなか難しいというまとめになっています。非常によくまとまっています。  でも、このことから分かるように、これまで我々が経験したことのない自然災害という、あっ、人為的災害というのは起こり得るわけであって、今ここにあるとおりですね。もう一つは、多くの方々から、知見のある方々からいろいろ情報をいただいてやるというふうに書いてございます。  そうなってくると、これ各省庁ばらばらにやることではなくて、せっかく防災庁ができたんですから、防災庁でそういう知見を集めたり、それから想像力をかき立てられるような人材を集めていただいた上で、サイバーテロについて、その防災の、サイバー攻撃についての防災の中心的役割を担っていただきたいと思いますが、この点についていかがでしょう。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 人為的な災害として、代表的な例としてサイバー攻撃を挙げられました。  こういった自然災害以外への対応に当たりましては、防災庁ももちろんその役割はしっかり果たしながら、例えば危機管理を担当する国家危機管理監ですとか、とりわけ専門性や即応性を有するそれぞれの関係府省庁と連携を取っていくことも重要だと思っております。一つの課題としてしっかり受け止めさせていただきます。

櫻井充 自由民主党・無所属の会

○櫻井充君 一つの課題としてしっかり取り組ませていただきますという非常に前向きな御答弁いただきましたので、是非御検討いただきたいと思います。  あと最後に、東日本大震災を経験した者として、これはお願いでございます。多くの方々がお亡くなりになりましたが、私は、国や地方自治体の責任だと思っているのは、避難所に避難した方が津波にのまれて亡くなった、低体温症候群で避難所としての機能が十分でなかったから亡くなった方々も数多くいらっしゃいます。  私は、前にこの委員会で、避難所は避難所として機能している、するのかどうかということについてきちんと調査してほしいというお願いをいたしておりますが、いまだどうなっているのかよく分かりません。ただし、羽田の飛行場などは、もうシミュレーションもしていただいた上で、どういうふうにすれば回避できるのかということをきちんとやっていただいているので、これは答弁結構でございます。  私の東日本大震災を経験した者としてのお願いは、避難所が避難所としてきちんと機能するのかどうか、そういうことを全部チェックしていただいた上で、その機能させるためにはどういうことをやらなきゃいけないのか、この点についてイの一番に取り組んでいただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、質問を終わります。  どうもありがとうございました。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 立憲民主・無所属の小沢雅仁でございます。高市総理、どうぞよろしくお願いいたします。  まず、法案の質疑に入る前に、私は、高市内閣総理大臣の日本国憲法第六十三条及び第七十二条に対する姿勢についてまずお伺いしたいと思います。法案の質疑も用意しておりますが、法案の質疑まで行き着くかどうか分かりませんけれど、重要な御質問をさせていただきたいと思います。  まず、六十三条にあります答弁という点について、私はまず総理の考えを問いたいと思います。  今週月曜日、参議院予算委員会で、我が党の杉尾秀哉委員の質疑に対して、総理は、近日中に奈良の秘書の陳述書と、そして相手企業から送られてきた提案書、これを予算委員会の理事会に提出したいと思います、それをもって本件に関する詳細な問いへの答弁とさせていただきたいと思いますと答弁されました。  私は、とてもこんなこと認められないと思います。そして、この陳述書は、参議院の予算委員会の理事会では受け取っておりません。このような前例を許したら、これから私たちが委員会や、委員会等でどんな質問通告をしても、それは陳述書に書いてありますから陳述書を御覧くださいみたいな答弁で終わってしまう可能性があります。これはやはり国会を軽視をするということにつながるというふうに思います。  私は、この陳述書を、総理、取り下げた方がよろしいと思いますけれど、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 六月二十二日の予算委員会において申し上げましたのは、時系列や内容の違う複数の週刊誌等の記事の一部について御通告をいただくたびに、その都度電話で奈良の秘書の説明を私が聞き取って説明するのでは、全体像が明らかにならず、混乱を招くことになるという思いからでございます。よって、細かな事実確認は陳述書で整理をさせていただきたいとの希望を委員長にお伝えしたものです。  限られた質疑時間の中で丁寧に詳細を答弁してしまっては答弁が長いとお叱りを受けます一方、逆に、端的に概要のみを答弁してしまえば誤解を招くおそれもありますので、あらかじめ陳述書を提出して、質疑者にも国民の皆様にも全体像を読んでいただくことで理解が深まると考えました。陳述書を提出して国会での御質問に対応しないという趣旨ではないということは言うまでもございません。  実際に、参議院の予算委員会におきましても、これまで関連の質疑において誠実にお答えをさせていただいております。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 答弁は簡潔にお願いをしたいと思いますが。  いずれにしても、私たち、予算委員会の理事会で受け取らなかったんですね。それが全ての私は判断だと思います。こんなやり取りをしても、多分、行ったり来たり、空回りになると思いますので、もう一度申し上げます。この陳情書は私は取り下げるべきだということを申し上げたいと思います。  そして、総理、今、衆議院も参議院も緊急事態ですよ、緊急事態。御存じですか。どういうふうに認識されているかお伺いしたいんですが、参議院も、今、この委員会はたまたま先週の金曜日にセットをしたものですから、委員会が開かれて、今日総理にもお越しをいただきました。しかし、今日、本来であれば、波静かであれば採決まで至っていたと思うんですが、環境が整いませんので採決は合意できておりません。  そして、今日、衆議院の方では、議院運営委員長の職権によって、比例削減法案、そして副首都法案が、つるし、いわゆる委員会付託が下ろされました。今後、一切の本会議、委員会その他の審議、協議に応じないことを野党が一致して決めました。  衆議院も不正常になりました。そして、参議院も今、不正常になっています。総理、受け止めはいかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、国会審議の進め方は国会でお決めいただくものですから、出席の要請があれば私が出席して誠実に答弁をさせていただいておりますし、今後もその方針でございます。先ほど憲法のお話がありましたが、したがって、憲法の規定に何ら反するところはございません。  そして、今、国会が不正常になっている旨のお話があり、その受け止めへのお尋ねだと思うんですけれども、内閣総理大臣の立場としましては、国会における議院の自律権を尊重すべきであると考えておりますので、コメントは差し控えさせていただきます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 それでは伺いたいと思いますが、六月五日、補正予算が成立しました。その出口において、この補正予算の出口を決めるに当たって、私たち参議院与野党で、国対委員長間で協議をして、六月の集中審議、そしてQT、七月の集中審議、QTということを行う方向で合意をして、そして出口を迎えたわけなんですね。約束なんですよ。  そして、今回、六月の集中審議、月曜日は三時間、三時間という極めて少ない時間でした。そして、今、七月の集中審議と、そして六月に行われなかった党首討論の言うなれば時間も拡大をして私たちは求めております。そして、国対委員長間でやり取りをして返ってきた与党の回答は、官邸との調整がなかなか難しいということなんですね。  そして、総理、この七月の集中審議と党首討論を私たちが求めているということは、これは報告が上がっているんですか、総理自身に。お答えください。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 官邸との調整が難しいということはございません。私、国対委員長に対して何ら指示をしたものではございません。  おおむねの日程感というものは前もって伺うこともあります。急に委員会が立つこともございます。でも、その場合には極力、外交日程など、首脳会談なども時間をずらして、これまで国会最優先で対応してきたつもりでございます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 では、与党の国対委員長が官邸との調整が難しいと言っているということは、どこかで目詰まりが起きているんですか。窓口になっている官房副長官がきちんと総理に、調整含めてやり取りされていないということじゃないんですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 私は、国会から出席の、審議に出席の要請があれば、出席をしてこれまでも答弁をさせていただいておりますし、今後も出席の要請があれば出席をして答弁をさせていただく、その方針は変わりません。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 出席の要請をしているんです、しているんです。それが総理になぜ正しく伝わらないんですか。お聞きになっていないということは、これは私は考えられません。さんざんやり取りしているんですよ、さんざんやり取り。  そして、与党も、この集中審議、また党首討論をやっていこうということで方向性は合意しているんです。それを官邸に伝えているのに、日程どうのこうのでなくて、総理自身に伝わっていないこと自体が、私は官邸が機能していないと思いますが、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 官邸が機能していないと言われましても、私が今把握しておりますのは、決算委員会があるということ、そしてまたQTが開かれるであろうということについては承知をいたしております。しかしながら、日時などについてはまだ分かりません。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 これ、明確に官邸の方に求めているんです。官邸に求めているということは、憲法六十三条に基づいて求めているんですよね、答弁又は説明の出席を求められたときは出席しなければならないということで。それが全く受け入れられていないということは、じゃ、総理が指示を出せばいいじゃないですか。そういう求めがされているのかどうか確認をして、求められているのであれば、それは憲法六十三条に基づいて求められているわけですから、私は受けますと、受けますということを明確に言えばいいんじゃないんですか。いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) この場で、じゃ、答弁を申し上げますけれども、国会審議の進め方は国会でお決めいただくものでございます。今おっしゃった集中審議であれ党首討論であれ、出席の要請があれば出席して、私はこれまでも誠実に答弁をさせていただいておりますし、今後もその方針でございます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 とても応じているとは思えませんね。  今回、月曜日の集中審議も、衆議院三時間、参議院三時間ですよ。今までの歴代の総理は、しっかりと時間を取った集中審議に応じてきたんです。全く求めに私は応じていないと思います。  そんな中、こんなに衆議院も参議院も不正常になっている中で、一日から、七月一日から三日までインドに外遊に行かれるということであります。それは、私は、外遊に行かれて外交努力をしたり外交の成果を上げるということは極めて重要なことだと思いますけれど、今このような不正常の状態で、まさしく法案の提出責任者である内閣総理大臣がこの国会審議を空白にしてよろしいんでしょうか。大丈夫ですか、総理。いかがでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 外交につきましては、もう国会審議優先でございますから、これまでも国会審議が入りましたときには、相手国におわびをして、時間の変更をしたり週の変更をしたり、そういうことはしてまいりました。国会のお許しが前提でございます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 そのことはもうこれ以上申し上げませんけれど、しかし、総理、今重要法案が参議院の方に多く来ているんですね。で、この防災庁設置法案も今日は採決に至らない。このほかにも、再審法も始め、総理がこの国会に提出した重要法案が全部止まっちゃっているんです、今。この状況を打開できるのは、私は総理御自身だと思いますよ。  この状況を打開せずに、このまま漫然と時を過ごすようなことがあってはならないと思いますが、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 政府としましては、国会に提出させていただいた法律案の成立に向けて、国会の要請に応じて誠実に丁寧に答弁をさせていただきます。国会審議の進め方はやはり国会でお決めいただくものですから、本日も内閣総理大臣の立場で出席をしている以上、これ以上のお答えは難しいということは御理解を賜りたいと存じます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 それでは、改めて私たちは、参議院規則第三十八条に基づきまして、委員の三分の一以上から要求があったときは、委員長は委員会を開会しなければならない、週明けにもこの開会要求を提出させていただきます。そして、再度、与野党間でしっかりと、この集中審議の開催、党首討論の開催をしっかり求めさせていただきますので、総理、しっかり受けていただけるでしょうか。もう一度確認させていただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 国会から出席の要請がございましたら出席をしてこれまでも答弁をさせていただいておりますし、これからもそうでございます。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 本日はここに、予算委員会の理事を務めております森本理事も今お聞きをしておりますので、しっかりと、私たち野党側はもう一度予算委員会集中審議並びに党首討論をしっかりと求めさせていただきますので、しっかりお受けいただくことを心から、これは国民の声ということで心からお願いをしまして、本当は法案の質疑をしたかったんですが、時間になりましたので、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  災害から命を守るために、心を込めて、総理と、十分間という短い時間ですけれども、やり取りができたらと思います。どうぞよろしくお願いします。  四月一日のこの委員会で自民党の見坂委員が、国交省でも長年災害対応をされていた経験も基に、激甚化する災害の中で、激甚指定の在り方、見直すべきではないかという御提言をされておりました。私も聞いて、まさにそのとおりだなという思いを強くしました。私の地元山形も、何度も、毎年のように線状降水帯で水害の被害を受けています。  特に、その災害、激甚の指定なんですが、私が思っておりますのは、この中でも特に中小企業、中小企業のいわゆる本激、この条件が非常に厳しくて、ほとんど適用されることがない。これは見直すべきではないかなということをまず総理に訴えたいと思います。  実際に、過去五年間、様々な災害がありましたけれども、どれぐらいいわゆる本激が適用されているのか調べてみました。農地で五年間で十一回、公共土木で七回、あと農水共同施設という部門があるんですが、これでも七回、そして中小企業で本激が認められたのは僅かに一回、能登半島の大地震のみであります。  余りにもやはり中小企業のこの本激のハードルが高くて、山形もそうですけれども、全国で、身近なお店も含めて、中小企業が本人の責任のない中で災害で消えてしまっている。こうしたことも踏まえて、総理、この特に中小企業の本激のハードル、見直すべきではないでしょうか。どうでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 激甚災害指定には、対象区域を全国で指定する本激と、市町村単位で指定する局激がございます。この指定に関しては、災害の被害額ですとか復旧を担う地方自治体の経済、財政規模に応じて国からの支援が的確、公平に行われるよう、客観的な指定基準が定められております。  指定の区分として、公共土木施設や農地区分のように自治体自身が実施する復旧事業の負担を直接的に軽減するものと、中小企業区分のように民間の事業継続資金の借入債務を保証するものとがありますが、両者は事業主体や支援内容が大きく異なっておりますので、単純な比較というのはできないと考えております。  被災された中小企業への支援としては、このほかにも災害規模に応じて自治体連携型補助金などによって迅速かつきめ細やかな支援を行っておりますので、政府としては、様々な政策ツールを活用して、被災した中小企業のニーズを踏まえた支援に努めてまいる所存でございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 短くて結構なんですが、総理、この回数の違い、片や十一回と一回、これは何か感想はございませんか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 先ほど申し上げましたとおりですが、やはり事業主体ですとか支援内容が大きく異なっていますので、単純にその回数の比較はできないと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 やはり、余りにも中小企業分野で救われないということが、是非総理も認識していただきたいと思います。  さらに、局地激甚というジャンルがありますが、この指定の条件も厳しく、また、せっかく局激に指定されても、これに、局激にひも付けされてすぐになりわい支援が出るわけでもないというので、この局激に対する支援も少ない。  けれども、政府は一生懸命やってくれているところもあると思うんです。特に中小企業庁。これは、しっかりとした支援がない中で、例えば山形の例でいうと、本激との間に、例えば山形県で最大五億円、県が半分プラスして出せるんですけど、一社一億円という支援を考えていただきました。これは非常に有り難かった。  本当に中小企業庁の皆さんには御礼を申し上げたいし、総理、公務員というのは余り、失敗をすると怒られて、ちゃんといいことしても余り褒められない部署だと聞きますが、こうした地元の声を受けて頑張っているところは是非総理からも褒めていただきたいし、その後、この質問のために勉強しましたら、さらにその後の熊本の地震では、一社三億円、そして最大十五億円、こうした支援の拡大も中小企業庁はやっていただいている。このことには御礼を申し上げたいと思います。  けれども、例えば山形に出していただいた五億円、実際に使われたのは一億円ちょっとということでした。これは制度が悪いのではなくて、やはり人口減少の地帯です、後継者がいない。それから、自己負担が僅かにありますから、この自己負担ができない。そうした部分もあって、制度はいいのだけれど、なかなか救うまでには至っていない。本当は、なりわい支援があればより使い勝手がいいなというところではあるんですけれども、そうしたこともありましたし、さらには、局激が指定された鮭川村には二つの大きなキノコ工場がありました。一つは、後継者もいなくて、後継者がいないことによる廃業ということもあるんですけれども、もう一つは、やはり農業分野と中小企業分野で、キノコ工場、キノコの栽培部分は農業だと、そして中小企業はいわゆる製造、加工しか対象にならないということで、この対象になる部分が少ないことで縦割り行政のはざまに入って支援が少なくて、やっぱり十数億円借りなければ再生できないということで復活を諦めてしまったという例が実際にあります。こうした、隙間に入ってというかな、谷間に入って救われないようなところがないようにする、そのことも大事だと思います。  そのためには、やはりなりわい再生支援というのは非常に使い勝手がいいので、今はなかなか、よほど大きな災害でないとこのなりわい再生支援が出ませんけれど、このなりわい再生支援も、この防災庁スタートをきっかけにしっかりとこのハードルも下げていただいて、救われる人を増やしていただけないか。あるいは、例えば、大規模であると、千人の方が全壊で家を失ったと、これは支援しなきゃいけません。しかし、一軒の方がうちを失った、全壊だと、その家に住んでいる方にとっては同じ被害ということもありますので、このなりわい再生支援適用の範囲をもう少し増やしていただけませんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 令和六年の山形豪雨災害でございますが、中小企業分野では局激指定でありましたので、本激指定された場合に措置されるなりわい再建支援補助金の対象にはならなかったということがございます。他方、自治体連携型補助金として山形県に五億円補助して、県を通じて被災中小企業約六十社の施設設備の復旧を支援いたしました。これで地元の被災中小企業の復旧支援ニーズを満たしたと認識をしております。  先ほど、キノコの生産工場のお話が出ました。御指摘の企業ですが、林野庁から対応可能な支援策を示して、県を通じて調整も行ってまいりました。林野庁の特用林産振興施設等整備事業がございます。結果として、事業計画の再検討ですとか、あと後継者不足のために廃業に至られたと承知をしております。  とにかく、防災庁、しっかりとつくったら、これ発災時から復旧復興まで被災地のワンストップ窓口として、この支援の抜け落ちや漏れがないように各省庁と緊密に連携をしてまいりたいと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ミクロの見方でいうと、その抜け落ちたところ、谷間に落ちるところがないようにしていただきたいのはもちろんですし、先ほども奥能登の人口減の話がありました。大日本大震災、それから、失礼、東日本大震災、能登の地震、災害前から過疎化、人口減少に悩んでいるところに災害が襲って、その人口減少が加速化する、地域が消えてしまう、そのようなことがないように、より強いサポート、そして充実したサポートをこの災害庁、防災庁ですね、防災庁ができることをきっかけにやっていただきたいと思いますが、総理のその決意を最後にお聞かせいただけますでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 今日御指摘いただいたような点も含めまして、やはりこの制度のはざまに落ちるところがないように、漏れ落ちのないようにしっかりと目配りができる、そういった防災庁にしていきたいと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ありがとうございました。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文です。  先ほどの質疑でも申し上げましたが、今日も地震が起こりましたが、昨日の六月二十五日に、午前七時半頃に岩手県沖を震源とする地震が発生をしました。青森県の階上町では震度六強、八戸市では六弱を観測をしております。まず、おけがをされた方々を始め被害に遭われた皆様に心よりのお見舞いを申し上げる次第です。  また、岩手県の一戸ではシイタケ栽培の菌床棚が倒れるなどの状況も発生していると伺っております。政府におかれましても、身体、生命の被害状況とともに、第一次産業を始め地域の産業、事業の影響等も十分に把握をしていただきまして、万全の体制で御対応いただきたいことをお願い申し上げたいと思います。  通告はしておりませんが、一言総理から、現地への対応について、よろしくお願いします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 昨日の地震で大けがをされた方もいらっしゃいます。そして、軽傷ではあったもののけがをされた方、また家屋の一部損壊、そしてまた事業にも影響が出ている方々がいらっしゃいます。しっかりとこれは政府で対応をさせていただきます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非よろしくお願いしたいと思います。  さて、現在、今審議をされている防災庁設置法案と併せまして、災害対策基本法の基本理念も改正をされることとなっています。この法律の二条の二におきまして、災害が国民の安全、国民生活及び国民経済に及ぼす影響についての科学的知見に基づく調査、予測及び評価並びに過去の災害から得られた教訓を踏まえて絶えず改善を図るという文言が記載をされることとなります。このこと自体は、この防災庁が設置をされていく中でどのような意義を持つようになっていくのか、総理の認識を伺います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 防災庁では、切迫している南海トラフ地震などを想定しまして、徹底した事前防災を推進することで被害を最小限に減らすことを目指しております。そこで、今回の法案におきまして、災害対策基本法を改正して、災害に備えるための措置につきましては、科学的知見に基づく調査、予測及び評価を踏まえて絶えず改善を図ること、これを災害対策の基本理念として明確化しました。  防災庁は、この基本理念にのっとって、自治体などと緊密に連携して、平時から地域レベルで過去の災害から得られた被害特性などの科学的知見に基づく災害リスク評価を行い、災害に対する社会や地域における課題を把握して必要な対策を講じるということで、徹底した事前防災を推進してまいります。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 今お話にもいただきましたこの災害シミュレーションやリスク評価を適切に進めることをもって、より効果的な事前防災を図っていかなければならないと思います。政府としても、この防災庁の設置に向けて、人命最優先の防災立国を早急に実現することであったり、また国民の生命、身体、財産を災害から守り抜くための防災業務の企画立案機能を抜本的に強化して、平時から不断に万全の備えを行う本気の事前防災に徹底的に取り組むということが示されています。  先日の本会議質疑におきましても、私も、必要な対策を普及することは大前提の上で、この減災・防災のための行動に実際に結び付かなければならないということがありますので、そのために、正しい情報提供を行うということに加えて、具体的な介入を伴う仕組みをつくっていくことが大切ではないかということを申し上げたところです。それに対しては総理からも、内閣府における健康に関する公衆衛生分野の取組において、行動変容を促すための総合的、戦略的なコミュニケーションデザインの検討を進めている、そうした旨の答弁もあったところです。  他方で、今お話し申し上げたようなことはあるものの、こうした事前防災に関する取組につきまして、その具体的な内容というのが余り明らかになっているとは言い難いというふうに受け止めているところがあります。  この本気の事前防災というビジョンをどのように具現化されていくのか、総理の所見を伺いたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 災害による被害を最小限に抑えるには、もう平時から徹底した事前防災を推進するということは極めて重要だと考えております。防災庁におきましては、自治体とも連携して、地域レベルで科学的なシミュレーションに基づいた災害リスク評価を行って、防災大臣が有する勧告権も背景にして、各主体の対策の抜け落ちや漏れを把握してその是正を図るなど、政府一丸となった事前防災を徹底してまいります。  また、防災庁の設置に伴って拡充される予算や人員を活用して、災害対応に必要となる資機材の整備、また防災のエキスパート人材の確保、育成を行うほか、官民の関係者の顔の見える関係の構築にも取り組んでまいります。さらに、国民の皆様お一人お一人の行動変容を促すために、平時と災害時の境界をなくして防災対応を日常に溶け込ませるフェーズフリーの考え方の浸透や普及啓発にも力を入れていきます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございました。  今お話しいただいたとおり、この平時と災害時の境目をなくすということが大変大切だと思っておりまして、今、災害が発生した後の関連死をどう防いでいくかということも大きなテーマでありますけれども、その大前提としては、直接死をいかに防いでいって、その後の復旧復興にもつなげていくかということが大切になってくるかと思います。  そうした意味でも、今お話しいただいたとおり、行動変容をいかに促していくかということが大切なわけでありますけれども、それがそう容易ではないということも先日の参考人からの質疑でもお話をいただいたところでもあります。  そうした意味では、先日の本会議でもお話しさせていただきましたけれども、この医療・福祉分野の方々始め、日頃から家庭や世帯の中の状況もよく知っていらっしゃっていて、またそういう接点を持っていらっしゃる方々が、先ほどの一般質疑でもありましたが、例えば感震ブレーカーの設置を促していくことであったり、また建物の内の家具や家電の転倒防止に関する装具の設置であったりとか、そうした声掛けを果たしていくということをもって、より直接死を防いでいく具体的な対応を個々の個人や世帯が果たしていくということが、この直接死を減らしていくということにつながって、行動変容につながるというふうに私自身今考えているところでもあります。  そうした意味でも、今回防災庁が設置されるに当たりまして、この事前防災という中にそうした取組を是非取り組んでいっていただきたいというふうに思っております。  この点、ちょっと更問いのようにはなりますけど、改めて総理の見解を伺えればと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) やはり、地域地域に防災エキスパート人材がいらっしゃるということは非常に重要だと思います。その確保、そしてやはり人材の育成、これからも長く取り組んでくださる方を育成していく、そういった取組も進めてまいりたいと思います。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 そうしたことを是非防災庁の中の組織としてもしっかり取り組んでいただき、設置をして、組織として取組も促していっていただきたいと思いますし、先ほど勧告権の話もありましたけれども、各省庁横断的に防災庁がしっかりとその中心となって働きかけをしていただく中で現実化していただきたいというふうに思いますので、是非、この徹底した事前防災と言う以上は、それが実際やるのがむしろ当たり前だという社会環境をつくっていくことが大切だと思いますので、是非その点の取組も改めてお願いをしたいと思います。  以上で終わります。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子です。  高市総理、御参加ありがとうございます。  地域防災力を高めるための女性の視点ということで、四分の時間の中で三点御質問させていただきたいと思います。  まず、女性版骨太方針二〇二六、閣議決定されました。この防災庁設置に合わせるように、男女共同参画の視点からの防災の推進がテーマ立てされております。  まず一点目ですけど、全国の都道府県、市区町村で、防災・減災対応の専門職の中で女性の割合はどうなっているでしょうか。管理職と一般職、分けられたら数字をお願いいたします。

岡田恵子 内閣府男女共同参画局長

○政府参考人(岡田恵子君) お答え申し上げます。  令和七年四月一日時点での防災・危機管理部局における女性職員の割合につきまして、都道府県の管理職は七・八%、一般職は一六・五%、市区町村の管理職は六・〇%、一般職は一七・五%となっております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。まだまだ少ないということですね。  ちょうど二十年前に私、滋賀県知事のときに、防災・危機管理の副局長を女性にしたんですけど、知事、四十七都道府県で管理職私一人ですと。二十年近く前だったんですけど、今は七・八パー、あるいは一六・五パーと。もうちょっと増やしていけたらと思っております。  そういう中で、質問二ですけど、直接死を減らすのはもちろん大事ですが、災害関連死をゼロにという目的、このために女性の災害担当者はどのような役割が果たせるでしょうか。総理、もしよろしければお願いいたします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 災害関連死を防ぐためには、トイレ、キッチン、ベッドといった避難所の良好な生活環境の確保に加えて、DWATの派遣も含めた必要な保健医療福祉支援を被災者の方々の多様なニーズに沿って効果的に実施する必要がございます。  女性の役割ということなんですが、例えば避難所の女性用トイレの防犯警戒ですとか、DWATによる妊産婦特有の悩み、お困り事への対応など、避難所運営におきましては女性ならではの視点というのが重要な場面が多々ございます。  嘉田委員が御指摘のとおり、女性の防災担当職員まだ少のうございますが、数も増やしていく、そして更に活躍していただくということが重要だと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。大変丁寧に全てカバーいただきました。  三点目なんですが、日本はこれだけ災害が多いところですけれども、国際的にも災害経験大国としてかなり防災分野の女性の活躍が期待されておりますけれども、総理、その辺のことで御見解がありましたらお願いします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 国際的に防災分野でも多くの日本人女性が活躍してくださっています。  例えば、国連防災機関の特別代表を務められた水鳥真美さんですが、外交官としての豊富な経験を生かして、仙台防災枠組の推進に世界的なリーダーシップを発揮されました。また、仙台市のコオリヤマカズコ市長でございますけれども、仙台市の、(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、仙台市の郡和子市長でございますけれども、防災教育や国際会議での発信などを通じて、来年の防災の知見を、あっ、日本の防災の知見を世界に発信しておられて、来年仙台市で開催されるアジア太平洋防災閣僚級会議の招致にも取り組まれました。  このほかにも、国際機関などで多くの日本人女性が防災分野で活躍しておられます。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  時間ですので、これで終わります。御丁寧にありがとうございました。  以上です。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 参政党の梅村みずほでございます。高市総理、どうぞよろしくお願い申し上げます。  さて、参議院でも衆議院に続きまして審議を重ねてまいりましたけれども、これまでの中で明らかになったのは、新設される防災庁、省庁の縦割り問題の解消には一定役割を果たされるのかなと思うんですけれども、残念ながら、予算、人員、権限、責任のいずれも最小限にとどまるのではないかなというところでございます。  災害対策基本法における災害の定義上は、必ずしも自然災害だけではなく、人為的災害も含まれるというふうに先ほど総理からも御答弁ございましたけれども、役所からの答弁を聞いていますと、本法案は自然災害の事前防災を主眼としているということが分かります。  また、南海トラフ地震等を念頭に置きながらも、災害対応は従来どおり地方によるボトムアップを前提としておりまして、甚大で広範な災害であったとしても、国がトップダウンで初動対応を行う仕組みというのは想定されておりません。勧告権であるとか地方の防災局、またふるさと防災職員の創設も含めて、現行の内閣府防災の枠組みでも十分実現できる内容ではないかなと考えております。  お手元の配付資料一、二ページ目は、東日本大震災で首長を始め幹部職員ら四十名が犠牲となられた岩手県大槌町の津波犠牲職員状況調査報告書の冒頭でございます。これ、フルボリュームですと百十二ページにわたるんですけれども、読んでおりますと、被災自治体の職員、自らが被災者ですよね、被災しながらこの情報収集ですとか初動対応、住民支援に当たることの困難さと葛藤というのが伝わってまいります。  こうした教訓を踏まえるのであれば、防災庁は事前防災だけではなく、原子力災害や武力攻撃事態を含む複合災害にも対応できる組織として、一定規模以上の巨大災害時には国が主体となってトップダウンで意思決定を行う仕組みでありますとか、その際の国と被災自治体との役割分担、指揮命令系統まで制度として整備すべきだったと考えております。  総理、このような方向性について、今後御検討いただけますでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、巨大災害発生時における国と自治体の役割分担ですとか指揮命令系統についてですが、災害対応は、一次的には住民に近く地域のことをよく知る市町村が担いつつも、大きな災害では都道府県や国が市町村を支えて必要に応じて直接対応するということが適切だと考えております。  現時点において直ちにこうした基本的な仕組みを見直すということは考えておりませんが、防災庁設置後も、大きな災害に際しまして国や都道府県が適切に対応できたかなど、その対応結果を検証して、国、都道府県、市町村の役割分担や連携も含めて不断に見直しを行っていくべきと考えております。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 専門家や現場を知る方々からも、トップダウンの仕組みが必要だという方も多くいらっしゃいますので、是非とも前向きに御検討いただきたく思います。  さて、次の質問でございますけれども、大規模災害時は誰もが限界の環境で生き抜かねばなりません。命に関わることでもありますので、アレルギー対応食の備蓄などは非常に重要だと思っているので進めていただきたいなと思っているんですけれども、一方で、近年はムスリムの方への配慮としてハラール対応をできる限り進めていくように国としても促しているやに承知をしておりますが、私は、この動き、過度な配慮ではないかなと思っております。  例えば、日本でもいろんな宗派がありまして、曹洞宗なんか精進料理召し上がりますけれども、そういった方々から非常時の対応とか求められることも聞いたことがございませんけれども、限られた財源の中で宗教上必要な食事というのを基本的に各自で備えていただきたいと、行政が特定の宗教に対して特別な対応を行うということは適切ではないと私は考えております。  配付資料三ページ目は、ハラール認証制度を設けている協会のホームページの一部なんですけれども、食品メーカー等が認証を取得、更新するには相応の費用が必要で、資料では新規で七十四万円以上、更新時は五十万円以上と、新たなビジネス化しないかと懸念をする声もございます。  また、ブルカやニカブなど顔の大部分を覆う女性用の衣服でございますけれども、防犯上も好ましいとは言えません。顔も分からない、何を着ているか分からないということは、中にいらっしゃる方が男性か女性かも判別がし難いところです。  資料の四ページ目のとおり、EU加盟国でも、フランスやベルギーを始めといたしまして、多くの国が治安対策、テロ対策、社会統合、男女平等などの観点から全面的又は部分的な着用の規制を設けているところです。  私は、平時から一定の規制が必要だと考える人間ではございますけれども、少なくとも、災害時というのは被災地において性犯罪が発生しやすいということも聞かれておりますので、少なくとも災害時における避難所や避難施設においては禁止すべきと考えているんですね。  総理は、災害時の避難所、避難施設におけるハラール食への対応及びブルカ、ニカブ等の着用についてどのようにお考えでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 災害時におきましては、外国人を含む全ての被災者に対して良好な生活環境が確保されるように、必要な取組を推進しております。  食事につきましては、国が自治体に示している取組指針におきまして、文化、宗教上の制約などについては可能な限り配慮することが望ましいとしております。災害という緊急時においてこういう配慮をどれだけ徹底できるかというのは難しい問題でございますが、可能な範囲で多様な食文化に対応できるよう、食事を用意するよう努めることは否定されるべきではないと考えております。  また、ブルカ、ニカブの着用について、顔が隠れることで防犯上懸念があるといった御指摘かと思いますが、避難所や避難施設に限って直ちに禁止すべきという御議論であれば、やや性急ではないかなと思います。外国人の在留を一定範囲で認める以上、どう共生を図るかというのは社会生活全体を通じて考えるべき問題であるとともに、本当にリスクが高いのかどうか、仮にリスクがあるとしても、一律の禁止が適切なのかといった点からも幅広い議論が必要だと考えております。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 時間ですので終わります。ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  防災庁が司令塔たる要というのは、やはり勧告権だと思うんです。  そこで、総理に、この勧告権の行使についてですが、災害対策の目的である被災者の人命と人権を守ると、そして一日も早い生活再建の観点から行使されるべきものだと思うんですがどうかということと、財政当局も含む各府省庁に対して実効性を持ったものでなければならないと思いますが、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、災害発生時には、被災者の方々の命と尊厳を守り、一日も早く平穏な生活に戻っていただくということが重要だと考えております。  また、実効性のあるものにということですが、防災庁は、徹底した事前防災と、発災時の対応から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を担うこととしておりますので、被災者の方々のニーズに沿った支援体制の構築などの取組を進めてまいります。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 そうした観点から勧告権をということで、能登災害で、昨年六月に被災者の医療費免除が終了ないし打ち切られまして、これの復活をと求める署名が総理のところに、先月、五月の十五日、八万二百三十五筆提出をされていると思います。去年打ち切られて今この署名の提出というのは、どれだけ諦めることのできない課題なのかということだと思うんですよ。  実際、重度の糖尿病で、けれど一か月二万五千円も掛かるので通院をやめたという声があり、自営業をしている方は、地震の影響で収入が二分の一になった、だから食費、医療費はなるべく使わないようにしているとか、あるいは、地震で家もなくなり、仕事もなくなり、体調も崩し、けれど病院に行けていませんというような声が昨年の夏なんですね。以来、この一年、本当にどんな思いでいるかと。  確かに、保険の原理だったり、あるいは財政をどうするかだったり、いろいろ課題はあるでしょうけれども、やっぱり人命をということでこれはやっぱり考えなきゃいけないんじゃないですか。十一月に防災庁が設立されるんだから、やっぱり今考えるべき課題だと思いますが、総理、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 必要な方が必要な医療を受けるということは非常に重要なことだと考えております。  防災庁を、だからこそ、やはり設置していく、防災大臣が有することになる勧告権を背景にして、財政当局も含めてですが、政府として決定した計画などをフォローアップする中で、やはりこの各府省庁の個別具体的な施策の進捗状況も把握する、そして各府省庁の更なる対応を促すために必要と、必要が認められれば勧告権をしっかりと行使するということで、実効性のある施策を政府一体となって進めていくことができると考えております。そのために是非ともお認めをいただきたい法案でございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 人権と尊厳、そして生活を、本当、再建を応援するというために是非よろしくお願いしたいと思います。  終わります。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  れいわ新選組の天畠大輔です。  総理、よろしくお願いいたします。  政府は、頻繁に、自助、共助、公助という言葉を使って、まず一般市民がすべきこととして自助を打ち出しています。自助には平時の備えを中心とした意味があることは承知していますが、これは自力で防災対策や避難行動ができる健常者を前提とした多数派の理論にも思えます。また、一般的には、自助という言葉が避難行動における自己責任という考え方に結び付くことも少なくありません。  加えて、現実の社会には、どれだけ平時から備えをしていても、構造的に自助が不可能な高齢者や障害当事者などの要配慮者が確実に存在します。そして、そうした人たちは災害関連死のリスクも高いことが知られています。  総理に伺います。  災害関連死を減らすこと、あるいは誰一人取り残さない災害対応を目指すのであれば、自助ではなく公助がまず先に来るべきだと考えます。総理のお考えを伺います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 災害の多い我が国におきまして、国民の皆様の命、尊厳、財産を守っていくということは、自助、共助、公助の言葉の順番やどの言葉を優先するかということが問題ではなくて、状況に応じてこれらを適切に組み合わせて取り組んでいくことが重要だと認識しております。  とりわけ、高齢者や障害者などの配慮が必要な方々に対しては十分な配慮が必要でございます。国が定める防災基本計画におきましては、防災知識の普及、訓練を実施する際、地域において要配慮者を支援する体制が整備されるように努める旨、市町村は、高齢化の進展などを踏まえて、高齢者を含む避難行動要支援者などの避難支援対策を充実強化する必要がある旨が明記されております。  防災庁の設置に当たりましては、配慮が必要な方への十分な支援などを通じて、災害関連死を減らして、誰一人取り残さない災害対応を目指して、関係省庁と連携して必要な取組を進めてまいります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 やはり、公助、共助、自助にすべきです。代読お願いします。  この特別委員会で参考人としてお呼びした東京大学の沼田教授は、自助、共助、公助の言葉の順番について示唆に富んだ考えを述べておられました。沼田教授は、人一人の命を救うあるいは命を守ろうというときに、自分だけでどうにかなる話ではないことなどから、公助を先にするという考え方もあると思うという見解を述べられました。その上で、言葉の順番を公助、共助、自助に変えることによって、これまで防災に関心を持っていなかった人も関心を持つきっかけになるのではないかと指摘されたのです。  自助、共助、公助という言葉が生まれたのは阪神・淡路大震災の後だとされています。当時は、障害当事者が参画して誰一人取り残さない防災を考えるインクルーシブ防災という考え方も余り知られていませんでした。阪神・淡路大震災から三十年がたち、防災庁が新設される今、次の世代に向けた言葉に見直すいい機会ではないでしょうか。  通告なしですが、もう一度お伺いします。総理、早急に言葉の見直しを御検討いただけないでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 私は、やはり言葉の順番やどの言葉を優先するかというのが問題ではなくて、状況に応じてこれらを適切に組み合わせて取り組むことが重要だと思っております。  しっかりと公助にも取り組んでまいる、そのために防災庁を設置したい、その思いで法案を提出させていただいております。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 申合せの時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  言葉の使い方次第で災害関連死が増えかねないことを懸念します。  質疑を終わります。

下野六太 公明党

○委員長(下野六太君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。  他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時五十八分散会

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  1. 記録 #4261 観測 2026-09-10 12:18 JST
    改ざん検知用の値 4b9926be…589fef (未計算)

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まとめの値
6a4f667d…a293a7

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