令和八年七月十五日(水曜日) 午後一時二十九分開会 ───────────── 委員の異動 五月二十二日 辞任 補欠選任 山田 太郎君 松山 政司君 青島 健太君 猪瀬 直樹君 七月十三日 辞任 補欠選任 岡崎 太君 青島 健太君 七月十四日 辞任 補欠選任 松村 祥史君 鈴木 大地君 松山 政司君 加藤 明良君 七月十五日 辞任 補欠選任 若林 洋平君 本田 顕子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 古川 俊治君 理 事 石田 昌宏君 大家 敏志君 牧山ひろえ君 堂込麻紀子君 委 員 生稲 晃子君 臼井 正一君 加藤 明良君 鈴木 大地君 本田 顕子君 若林 洋平君 青木 愛君 石橋 通宏君 古賀 之士君 庭田 幸恵君 上田 勇君 高橋 光男君 青島 健太君 猪瀬 直樹君 大津 力君 大島九州男君 国務大臣 外務大臣 茂木 敏充君 大臣政務官 外務大臣政務官英利アルフィヤ君 事務局側 第一特別調査室 長 有安 洋樹君 政府参考人 外務省大臣官房 長 大鶴 哲也君 外務省大臣官房 審議官 三宅 史人君 外務省大臣官房 審議官 大場 雄一君 外務省大臣官房 参事官 北郷 恭子君 外務省国際協力 局長 今福 孝男君 参考人 独立行政法人国 際協力機構理事 長 田中 明彦君 独立行政法人国 際協力機構理事 原 昌平君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査 (日本の強みを生かしたODAの在り方に関する件) (SDGs達成に向けた我が国の取組に対する評価に関する件) (日本型ODAの活用に関する件) (骨太方針における人間の安全保障の位置付けに関する件) (ODA事業の透明性確保に関する件) (ODAの成果の国民に対する発信の在り方に関する件) ─────────────
政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会
発言 101
○委員長(古川俊治君) ただいまから政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山田太郎君、岡崎太君及び松村祥史君が委員を辞任され、その補欠として猪瀬直樹君、加藤明良君及び鈴木大地君が選任されました。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房長大鶴哲也君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君及び同理事原昌平君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牧山ひろえ君 本日は、日本のODAのこれからについてお伺いします。 まず、世界各地で国際協力に携わる皆様に敬意を表したいと思います。世界を取り巻く環境が大きく変化する中で、世界の課題解決に情熱を持って自ら志して集まった専門人材が日本外交を現場で支えておられると思います。 国の財政が大変厳しい中で、ODA予算にも限りがあります。その一方で、各国は開発協力を自国の外国戦略として積極的に展開しています。しかし、日本が世界から信頼を得てきた理由は、単なる資金提供ではありません。相手国の社会課題を第一に考えて、人づくりや制度づくりを積み重ねてきた、こういった歴史がございます。私は、日本が長年培ってきた知見や人材という付加価値を世界へ届けていくことが重要ではないかと考えているところでございます。 そこで、まず一問目として、日本の国際協力における最大の強みについて、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) ODA、日本外交を展開するための重要なツールでありまして、特に日本らしい顔の見える開発協力は日本のODAの強みであると考えております。もちろんハードも重要でありますけれど、人材であったりとかノウハウの提供であったりとか、そういうソフト面、こういった意味での協力というのは極めて重要だと考えております。 例えば、技術協力の一環として、開発途上国の技術者であったり行政官等を日本に招いて実施をする研修であったり、日本からの専門家の派遣を通じて日本の知識、技術、経験を直接伝え、顔の見える形で開発途上国の人材育成に取り組んでいるところであります。 また、昨年、発足六十周年を迎えましたJICA海外協力隊、これまで世界各地の途上国に約五万八千人の協力隊員、派遣をしておりまして、開発途上国の経済社会の発展、そして日本との友好協力に貢献をしてきているところであります。青年海外協力隊の評価、いろいろ海外でも伺いますけど、非常に高い評価があるなと、こんなふうに私も実感をしているところであります。 こうした日本らしい顔の見える開発協力は、日本への信頼醸成であったり良好な二国間関係の構築に大きな役割を果たしております。国際環境が大きく変化をする中、ODAの戦略的な意義は一層高まっておりまして、日本のこういった、今お話ししたような強みも生かしながら、ODAの戦略的活用、進めていきたいと考えております。
○牧山ひろえ君 まず、蚊による健康被害に関する最新トピックを伺いたいんですけれども、どの国でどんなことが起きているのか、死者数などデータがあれば一緒にお答えいただければと思います。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 蚊が媒介いたします感染症の代表例でありますマラリアでございますけれども、WHOによりますと、二〇二四年に世界で約二億八千万人が感染をしたということでございます。そのうちの九五%はアフリカで発生をしておるということでございます。その結果、六十一万人が死亡をしたというふうに報告をされております。 このような感染症は、人命の被害に加えまして、医療費の増大ですとか労働生産性の低下など、経済社会に大変深刻な影響を及ぼしておりまして、大きな課題になっているというふうに承知をしております。
○牧山ひろえ君 ここでお伺いしたいんですけれども、ODAを使っての蚊の対策について、どのような方法が考えられるのか、お答えいただければと思います。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 基本的に、非常に基本的なことではございますけれども、殺虫剤の処理を施しました蚊帳の配布でありますとか、屋内での殺虫剤の散布というものが代表的な対策でございます。そのほか、防虫スプレーの使用など、予防啓発活動でありますとか、蚊が発生するボウフラの発生地を調査をするといったようなことも組み合わせて協力を展開してきてございます。
○牧山ひろえ君 蚊の対策を始め、命を守る、あるいは母子手帳のように赤ちゃんを守る、健康を守るなど、日本の取組があれば是非御紹介いただきたいと思います。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 JICAといたしましては、御指摘いただきました母子手帳の普及を通じまして、母子の生命、健康を守る取組を長年にわたって進めてきております。母子手帳には、先ほど御説明差し上げましたマラリアなどの感染症の予防に関する情報も織り込まれてございます。 また、アフリカのガーナでございますけれども、こちらには野口記念医学研究所というものがございまして、こういった研究・検査拠点との共同研究でございますとか人材育成を支援いたしまして、感染症対策の中核機関を強化してきてございます。
○牧山ひろえ君 是非、次々と日本ならではの命のためのODAを是非展開していただきたいと思います。 前にも紹介しましたけれども、私は、日本発祥の母子手帳、これをアフリカで広めることを昔提案して、今ではアフリカ中広まっていますけれども、JICAさんのこのような雑誌の中にも、母子手帳の普及や母子保健の向上について、表紙になっていますけれども、どんどん進めているということを聞いております。(資料提示) それから、母子手帳でいえば、今どんどん進化して、データで、データというかインターネットを使っての母子手帳というのも前に御紹介させていただきましたけれども、このように、点字、点字を使っての母子手帳、これ私も初めて見ましたけれども、これ日本でもやったらどうかなと思うんですけど、逆輸入というかですね、やっているところもあるかもしれませんけれども、是非、このような命を守る取組を、是非日本政府として、日本ならではのODAとして命を守るODAを進めていっていただきたいなと思っております。 さて、次の質問ですが、まず、ケニアでは現在、JICAの支援を受けて、日本企業がジョチュウギクを活用した事業化に取り組んでいます。 資料一を御覧ください。 この事業では、JICAはどのような開発ニーズを把握して、そしてどのような支援を行ってきたんでしょうか。また、近年、このように日本企業の技術や経験を途上国の社会課題の解決につなげる支援にはどのような傾向があるのか、併せて御説明いただければと思います。
○参考人(原昌平君) 御説明いたします。 先ほど申し上げましたとおり、蚊が媒介する感染症の代表例としてはマラリアがございますけれども、それ以外に、より幅広い地域で問題になっておりますが、デング熱というものがございます。こういったことを通じて非常に経済社会に深刻な影響を及ぼしておりますので、この感染症対策、蚊が媒介する感染症対策については非常に大きな開発ニーズがあるというふうに認識をしております。 JICAといたしましては、日本企業が持っておられます技術や経験をそういった課題解決につなげるべく、中小企業・SDGsビジネス支援事業というものを実施してきております。開発ニーズに対する優れた技術を持っておられる日本企業の海外展開を支援するものでございます。意欲と技術を持っておられる中小企業などが、多く御提案を頂戴いたしまして、二〇一〇年から今年の六月までの累計でございますけれども、千六百三十五件の調査、事業を採択しております。ここ数年では毎年六十件程度採択しているものでございまして、御紹介いただきました資料もその一件に該当するものでございます。
○牧山ひろえ君 日本のODAはケニアの発展を支えてきましたけれども、現在、JICAの支援を受けた日本企業がジョチュウギクの六次産業化に取り組んでいます。健康志向を背景に、世界で再評価されるジョチュウギクを活用したこの事業は、日本型ODAの好事例と考えます。 JICAから現状を御説明いただければと思います。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 ケニア産のジョチュウギクを活用いたしました蚊取り線香製造ビジネスを手掛けておられます株式会社りんねしゃでございますけれども、こちらは、二〇二二年から二三年にかけて一年半ほど掛けまして、JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業、これJICABizというふうに私ども呼んでおりますけれども、こちらを通じましてケニアにおけるビジネスモデルの策定に関わられました。現在、策定されたビジネスモデルに従いましてビジネス活動を継続をしておられるというふうに承知しております。 伺うところによりますと、二〇二五年五月からは、ケニアの農家が生産をしたジョチュウギクの原材料を日本に輸入して製品化が行われているというふうに承知をしてございます。
○牧山ひろえ君 では、JICABizがどのような形で日本企業の海外進出に貢献できますでしょうか。できますか。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 JICABiz、中小企業・SDGsビジネス支援事業でございますけれども、こちら、日本企業の技術を、展開を活用することによりまして、企業の海外展開と途上国の経済社会開発の双方に貢献するものでございます。 年に一回でございますけれども、公募という形で企業から御提案を頂戴をして、日本企業の海外展開に向けたそのビジネスの成熟度に応じて、現地のビジネスニーズの把握でありますとか、御提案いただく製品、サービスの実証などを通じたビジネスプラン作成のための支援をJICAとして実施してきております。
○牧山ひろえ君 ODAに理解を示さない方もたくさんいると思うんですね。特に日本の中で既に物価高に給料が追い付かないとかいろんな悩みを持った国民に、ODAの理解もやっぱり深めて、やっぱり理解をしていただかなくてはいけない部分もあると思うんですね。 そういった中で、私はなぜ母子手帳の普及を前に選んだかといったら、やっぱり命に関わることというのはとりわけ理解を得られやすいと思うんです。それから、やっぱり難しいもので余り聞いたことないものよりも、やっぱり身近にあるもので、納税者の方々が一度は見たことがあるとか聞いたことある母子手帳、自分が使ったことがなくても、母子手帳だったらやっぱり理解が得られるんじゃないかと。 そういったものを、日本ならではのものをどんどん、インパクトも大事ですし、やっぱりこれは日本からの支援なんだということが分かりやすいようなもの、現地でも分かりやすいもの、そしてやっぱり納税者にも理解いただけるようなもの、そういった意味で、このJICAの資料一でも皆さん御覧のとおり、蚊取り線香という一つの商品名ですけれども、蚊取り線香あるいは蚊取り線香のような商品が、ベープマットとかいろんなものがありますけど、これは多くの日本人が見たことがある、聞いたことある、使ったことがある、こういう日本ならではのものを普及させて、そして、最初にデータをいただきましたけれども、本当に物すごい数の方々が蚊によってお亡くなりになったり重症になっている。こういったことを日本がいいことでどんどんどんどん、やっぱり知恵を使ったODA、これからやっぱり知恵を使って、どうやったら日本ならでは、納税者にも理解できる、そして現地にも理解してもらえる、どうやったらそういうインパクトがあるようなODAができるかということは本当にこれからの課題だと思いますので、是非命を守るためのODAを続けていっていただきたいと思うんです。 ほかにもこういった命を守る日本ならではの支援の好事例がありましたら、何か追加がありましたら御紹介いただければと思います。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 日本の支援の特色といたしまして、診断、治療体制の強化などから人材育成、研究開発までなど、一体に取り組んできている例が非常に日本的だなというふうに思っております。 その中で、日本型の品質管理手法でございます5S、カイゼンでございます。こちらをアフリカ域内の医療施設で普及する取組なども進めてきているところでございます。それから、更に申し上げてよろしければ、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを推進するという立場から、エジプトなどでは日本の経験も踏まえた国民皆保険制度の導入の支援といったようなことも支援してきておりまして、保険加入率の増加などを実現してきております。 こういったことを、今後も日本の強みや経験を生かした存在感もアピールできるような取組を進めてまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 今おっしゃってくださった様々な好事例について、現地のリアクションはいかがでしょうか。
○参考人(原昌平君) ありがとうございます。 現地では、まさにJICAの取組というのは、物をそのまま渡すだけではなくて、先ほど大臣の御発言にもございましたけれども、人をつくっていくということで、JICAの支援が終わった後もこういった取組が残るような形で受け入れられておりまして、私どもとしても、ずっと支援を続けるというよりは、JICAが残したものが継続していけるようにしっかりと見守っていきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 こうした日本の命を守るODAに関わってきたJICAの方々、いろんな支援してくださる仲間の方々についてお伺いしますけれども、こういった方々が本当にやりがいを感じているとか、そういった感想を聞いたことはありますでしょうか。
○参考人(原昌平君) JICA及びJICAと関連をして国際協力に取り組んでおられる方々は、海外協力隊の御出身の方々ですとか、様々な研究者の方々、今日は御紹介いたしませんでしたけれども、海外の研究機関との共同研究に日本の大学の関係者、それから研究機関の関係者も様々に関わっていただいております。そういった形で、国際協力だけということではないかと思いますけれども、様々な形で開発途上国との間でつながる人材になっていただくということは、私どもにとっても大変大切なことだというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 世界では、開発協力を外交戦略や影響力拡大の手段として活用する動きが始まっております、強まっております。もちろん国益は重要だと思うんですけれども、しかし、日本のODAは単なる影響力競争とは異なる価値を大切にしてきたのではないかと感じております。相手国の社会課題を真摯に解決する、その結果として、日本への信頼が生まれ、日本の国益にもつながる、この積み重ねこそ私は日本外交の強みではないかと思うんです。 また、人材育成や制度づくりは短期間で成果が出るものではありません。継続的な視点を持って、日本の外交の宝としてこういった方々を育てていくことが大変重要になってくると思うんです。 これからの日本外交において、ODAをどのような理念の下で位置付け、そして展開していくお考えか、大臣の御所見をお伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、お答えする前に、先ほどから日本の母子手帳の話、お話しいただいておりますけれど、今年のゴールデンウイーク、私、アフリカ四か国歴訪してきましたが、アンゴラで病院視察しまして、その際に、アンゴラで広く日本の母子手帳が活用され、そしてこれが非常に役立っていると、こういう話を聞いて、ああ、やっぱりこの日本らしい援助を進めることの重要性、改めて実感をしたところであります。 日本の、日本らしい顔の見える開発協力の効果的な実施には、また国内において高い知見であったりとか豊富な経験を有する開発協力人材の育成や確保は不可欠だと考えております。 例えばJICA海外協力隊事業、これは開発途上国の現場で、社会課題の解決、様々なものがあるわけでありますが、これに取り組む機会を提供するとともに、将来の人材育成という観点からも重要な役割を果たしておりまして、JICA海外協力隊の応募者を増やすこと、これも重要であると考えております。 さらに、JICAは、開発協力キャリア総合情報サイト、PARTNER、この運営を通じて、JICAのみならず、国際機関やNGO等、開発協力業界の関連情報を一元的に集約、発信しておりまして、日本で国際協力に対して関心を持つ人材のプラットフォームとしての役割、これも果たしているわけであります。 引き続き、こうした取組を通じまして、開発人材、開発協力人材のより一層の裾野の拡大や育成に努め、相手国のニーズを踏まえたODA、きめ細やかな日本らしい顔の見える開発協力、これを進めていきたいと考えております。
○牧山ひろえ君 世界では、今、自国第一主義とか社会の分断とか、格差がどんどん広まっておりますけれども、やはり、多国間の格差、ここにやっぱり深い関心を持っていただいて、日本ならではの命のODA、これを真っすぐ前を向いて続けていただければと思います。 終わります。
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋通宏です。 今日、まず、国会最終盤ではありますけれども、このODA特別委員会開催にこぎ着けていただいた両筆頭理事には感謝を申し上げたいと思います。 かねてから、現下の国際情勢、大変厳しい中で、やはり改めて日本のODA、今、牧山理事からもありましたけれども、極めて重要性を増していると考えておりますので、参議院らしくその責任をこうして委員会開催してみんなで議論させていただけること、大変いい機会だと思っておりますので、そういった思いも込めて、また、今日、限られた時間ではありますけれども、質疑に入らせていただきますが。 茂木大臣、前回も前々回も私質問させていただいて、今日、若干更問い的になるのですが、お手元に資料の一ですけれども、前回これ質問させていただきました。残念ながらSDGsの取組が後退しているのではないか、若しくは停滞しているのではないかという質問をさせていただいた。 ところが、先日公表された最新版ですけれども、何と順調に推移が更に三%後退をしてしまったということで、もうこれ数字上明らかにSDGsの進捗が停滞どころか後退をしているというのが、もう顕著に、明らかになりました。 まず、外務大臣として、この間、質問し、日本としてもこの状況については懸念し、いや、でも日本がしっかりと役割を果たしていくという答弁、大臣からもいただいておりましたが、しかし、現実問題としてこれだけ後退をしているという現実、外務大臣、どういった受け止めをされているでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の報告書、資料にも提出していただいておりますけれど、SDGsの百三十九のターゲットのうち僅か一五%が順調に進捗又は達成済みということでありまして、まだ道は険しいなと、こんなふうに考えております。 現行のSDGsは二〇三〇年を目標としておりますが、気候変動であったり感染症等の地球規模課題の深刻化に加えまして、国際社会全体が様々な複合的危機に直面する中で、その達成に向けた進捗、これは数字の上から見ても、実態から見ても大きな困難に直面をしていると、このように認識をしております。こうした状況にあるからこそ、人間の安全保障の理念の下、国際社会全体でSDGs達成に向けた取組を加速していくことが重要であると考えております。 国際社会において、二〇三〇年までにSDGsを達成するという大きな方向性には揺らぎはないと考えております。我が国、課題先進国として、少子高齢化の問題もそうでありますし、防災等の課題について、これまで様々な経験、また困難を乗り越えてきた。こういった知見を国際社会と共有しながら、引き続き国際社会のSDGs達成に向けた取組、これを主導していきたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣からは変わらぬ決意を答弁いただいたと受け止めさせていただきたいと思うのですが、さはさりながら、実は日本の成績がよろしくないのです。 資料の三に、これ先般、これも発表されました持続可能な開発ソリューション・ネットワーク、SDSNの報告書が公表されました。SDGsの進捗度、進度において日本は二十位。かつてもうちょっと上だったんです。過去最高は十一位にあったのが今二十位に後退をして、幾つかの指標では、最悪、深刻な課題があるに四つのカテゴリー、特にジェンダー平等など、あとは気候変動対策、海の環境保全、陸の環境保全、この四つについては深刻な課題があるということで最低評価に甘んじております。 大臣、先ほどの力強い答弁、これはこれで前進的に受け止めたいと思いますが、日本がこれだけ残念ながら評価が低い、このことについては、大臣として、また政府としてどういった受け止めをされているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 当然、先ほど申し上げたように、SDGsの取組を日本として様々な知見等を活用しながら主導していきたいと、こう考えている立場からしますと、数字の上だけでは測れない部分はあるにしても、少なくとも順位が後退をしているということについては深刻に受け止めなければいけないと、このように考えております。
○石橋通宏君 深刻に受け止めていただいて、それを外務大臣のお立場で、政府内でいかに具体的な政府としての取組につなげていく御決意でしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) これ、外務省だけではなくて、オールジャパンで取組を進めなけりゃならないと。政府だけではなくて、民間セクターも含めてこういったことを進めていくわけでありますけれど、こういった客観事実に基づいて、じゃ、どうやったらば課題を解決できるのかと、こういったことについて更に取組を加速していきたいと思っております。
○石橋通宏君 取組を加速していくという決意もここで述べていただきましたので、是非加速化していただきたいと思うのですが、ちょっと私たち心配をしておりまして、SDGsへの取組について、政府の姿勢として、資料の五、SDGs推進会議というものがあります。この間、平成二十八年以降、大体当初は毎年二回は行われていたのですが、ここに来て、令和に入ってから年一回しか開催されていないという年が散見をされております。前回、昨年の六月に開催をされているようでありますけれども、一年以上開催されておりません。 大臣、これ何でこんなに開催頻度が低下してしまっているのでしょうか。これ政府としての姿勢が見えてしまっていると懸念を市民団体もしているのですが、いかがですか。(発言する者あり)
○委員長(古川俊治君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(古川俊治君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(大場雄一君) お答え申し上げます。 この推進本部でございますが、直近では昨年六月にSDGsに関する自発的国家レビューの決定を行っております。こういう形で、大きな決定をする節目節目で開催をしている経緯がございます。 今後の予定については決まっておりませんが、今後もその重要な決定がなされる場合には、推進本部に決定を上げたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 いや、疑問を感じざるを得ません。先ほど言ったとおり、これまでは年二回定期的に開催をされていたものが、開催頻度が明らかに落ちています。 じゃ、あわせて、SDGsアクションプランというものがあります。これも累次更新をされておりました。資料の六にあります。 これ、SDGsの取組に対する日本としての貢献をアクションプランという形で実施してきたわけですが、右の下のところ、ちょっと小さくて恐縮ですが、アクションプラン、当初は毎年更新をされていたのに、二〇二三年から更新が止まっておりますが、これはなぜですか。
○国務大臣(茂木敏充君) この内容については承知をいたしておりますが、政府としては、二〇二三年に決定をしましたSDGs実施指針に基づき、引き続き、二〇三〇年までのSDGs達成を目指して、持続可能な経済・社会システムの構築であったり、誰一人取り残さない包摂社会の実現を含めて、具体的な取組、強化をしていく方針であります。 そこで、御指摘のSDGsアクションプランについてでありますが、より行動的な指針とすべく、従来はアクションプランにおいて記載してきた重点事項や取組を基本的に四年ごとに更新をされるSDGs実施指針に盛り込むことといたしました。 二〇三〇年に向けて、引き続き、我が国として、SDGs、しっかりと推進をしてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 従来は毎年更新、改定をしてきた、PDCA回していただいてアクションプランを更改してきたわけですが、それが二〇二三年から止まってしまった。今、大臣、実施指針とおっしゃいました。これは四年ごとにやっていくということなんでしょうが、何やら、ちょっとやっぱり我々の受け止めとしても、政府の姿勢が後退していないかということを懸念せざるを得ませんが、それでは、国連のSDGsサミット、来年九月開催予定と理解をしておりますが、次の実施指針、いつ改定するんですか。
○政府参考人(大場雄一君) お答え申し上げます。 SDGs実施指針につきましては、SDGs推進本部におきまして、取組の進捗状況を定期的に確認し、基本的に四年ごとに又は必要に応じて見直しを行うこととなっております。 現行のSDGs実施指針は二〇二三年十二月に改定されましたが、この実施指針に記載のとおり、引き続き、政府が率先してリーダーシップを取りまして、多様なセクターの主体的参画を促し、連携、協力しながら、SDGsを推進していく考えでございます。
○石橋通宏君 まさに、その市民団体の皆さんから懸念、心配の声が寄せられています。政府の姿勢、SDGsにコミットする姿勢が後退しているのではないか、こういったところにその政府の姿勢が残念ながら見えてしまっているのではないかという御指摘、ちょっと今の御答弁だと次いつやるつもりなのかなとよく見えませんが、これしっかりとNGO、市民団体の皆さんと連携、協力を強化していただきたいというふうには思います。 その上で、ちょっと、アメリカが明確に、これも前回、前々回質問しました、国際協力から撤退をしている、資金を引き揚げている、全世界に影響を及ぼしているわけですが、どうやらSDGsに対しても、SDGsを拒否するという発言を国連総会の場で米国代表がされているというふうに理解をしておりますが、大臣、これ、SDGs、日本としてコミットしていただいている、でも米国が拒否するようなそんな発言に対して、外務大臣として米国に対して何らか働きかけはしていただいているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国、これまでも様々な課題、地球規模課題への対応においても、米国との間で緊密に連携、意思疎通を図ってきております。また、国際社会全体で見ますと、二〇三〇年までにSDGsを達成するという大きな方向性に揺るぎはないと考えております。 地球規模課題への対応に当たっては、我が国は、引き続き、多国間の連携を強化し、国際社会を主導していく所存であります。もちろんそれぞれの国に事情があって政策変更等はあり得るということでありますけれど、できる限り国際社会全体でそういった一つの方向に向かって歩めるように意思疎通は継続していきたいと考えております。
○石橋通宏君 いや、しかし大臣、米国のこれまでのODA等国際協力、国連機関、そういったところに対する資金面も含めて大きな影響力考えれば、アメリカが撤退したり、アメリカがこんなもの拒否するなんて言ったら、そもそものスキームがぶっ潰れてしまう、だから日本としてしっかりアメリカに物申していただきたいという趣旨でお聞きしたのですが。 ちょっと追加でお聞きしたい、これも心配なニュースが流れたので。アメリカのルビオ国務長官が、ICC、国際刑事裁判所、これをあらゆる手段を用いて解体するというとんでもない発言をされたと理解をしております。これまでICCの裁判官等に対する制裁措置を講じて、今、赤根所長が本当に御奮闘いただいておりますけれども、いよいよ解体するというような発言をされた。 茂木大臣も、これは会見なんでしょうかね、一貫して支持をしていると、状況を注視するということで発言をされているようでありますが、注視ではいけないのではないですか。黙って見ているということですか。そうではないはずです。あらゆる手段を使って、ICCの必要性、重要性とおっしゃっていただくのであれば、ルビオ国務長官にこれは違うだろうと言っていただいてしかるべきだと思いますが、大臣、改めて大臣としての対応をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) ルビオ国務長官が、ICCが米国の主権であったりとか市民を脅かそうとしているとして、米国政府は利用できるあらゆる手段を用いて、解体という言葉は使っていないと思うんですけれど、その脅威を排除していく旨発表していると思います。 我が国は、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底を重視しておりまして、その中で、常設の国際刑事法廷でありますICCを、御指摘いただいたように、一貫して支持をしております。 今般の米国の発表については、注視をしているだけではなくて、懸念を持って注視をしている、このように私は申し上げたところでありますが、今後の米国の対応も踏まえながら、ICCであったり、米国、他の締約国と意思疎通を行いながら、日本政府として適切に対応していきたいと考えております。
○石橋通宏君 断固ICCを守る態度で積極的な対応を是非お願いをしておきたいと思います。 その上で、今日、JICAの理事長、ありがとうございます。お忙しい中御出席をいただきました。 今、本当に残念ながら、世界各地で戦争、紛争が頻発をしている中で、難民、避難民が増大をしてしまっています。UNHCRの報道で、昨年、若干難民の数が減ったといっても、一億二千万人近い難民、国内避難民が現に今発生をしてしまっていると。七割以上は長期化をしているということですので、人道支援、さらには子供たちの教育支援、極めて重要だと思います。 そんな中で、シリア難民に対する人材育成事業ということで、シリア平和への架け橋・人材育成プログラム、これをJICAがずっと一貫してやって、継続をしていただいて、大学院生の受入れなど貢献をいただいていると思いますが、これまでのこのプログラムの実績そして評価を簡潔に、済みません、御答弁いただけないでしょうか。
○参考人(田中明彦君) 今、石橋先生おっしゃったとおり、かねてからシリア危機により就学機会を奪われたシリア人の若者に教育の機会を提供して将来のシリアの復興を担う人材を育成するということで、JICAの技術協力等を活用して二〇一七年から始めまして、二〇二五年までに八十五名のシリア人留学生を受け入れてきております。有効にこの機会を使って、シリアの皆さん、日本での学業に励んでいると承知しております。
○石橋通宏君 対象がそもそも大学院生だというふうに理解しておりまして、なかなか実は現地で大学卒でしっかりとした資格なり要件を満たす候補生が減少しているのではないかという懸念もありました。 これ、大学院生に限らず、もう少し門戸を開いて大学生にまで広げてはどうかという指摘もあると思いますが、理事長、そういった御検討はされませんかね。
○参考人(田中明彦君) 私どもJICAは、先ほど申し上げましたように、就学の機会を奪われた若者に高等教育を提供するということのために、UNHCRとの連携の下で難民や避難民の方を留学生として日本の大学で受け入れる事業を実施しておるわけでありますけれども、これをさらに、今、大学院生レベルでありますけれども、それ以外に広げるということについては、今後、外務省、政府その他機関とも話し合いながら検討をしてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 是非、これ評価されているプログラムでありますので、門戸を広げていただければと思うのですが、実は、かねてから私がずっと取り組んでいるミャンマー難民、避難民の若者たちに同様の留学プログラム、支援プログラムを講じていただけないかということを外務省、JICAにも相談をさせていただいてきました。 若干、シリア難民と、やはり現下の例えばタイに避難されているミャンマー難民、避難民の皆さんと、在留資格の問題ですとか、るる、タイが難民条約を批准していないものですからそのステータスの問題等あるのは重々承知をしておりますが、せっかくこういうプログラムをシリア難民、若者たちに提供していただいています。理事長、是非、これ、同様のノウハウを使っていただいて、ミャンマー難民、避難民の若者たちにも同様に日本で留学生として学ぶような機会を提供していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○参考人(田中明彦君) ミャンマーにつきましても、日本政府とUNHCRとの間で国際約束を結んでいただきましたので、留学生の受入れ事業を二〇二三年から始めておりまして、過去三年間で七名を受け入れております。 ただ、これは、七名はバングラデシュ在住の留学生ということで、まだタイの方は、今、石橋先生おっしゃったように、いろいろ難しいところがございまして、実施できておりません。
○石橋通宏君 その七名の話は聞いておりますが、むしろ今、私が是非検討をお願いしたいというのは、むしろ、タイに逃げているもう多くの数の若者たちのためのプロジェクトということで、今日、時間が来たので残念ながらここで終わりにさせていただきますが、是非、理事長、JICAと、また外務省ともまた今後も協議をさせていただきたいと思いますので、こういったすばらしい日本の貢献を是非広げていただけるようにお願いして、今日の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○庭田幸恵君 国民民主党・新緑風会の庭田幸恵でございます。 質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。 まず冒頭、ちょっと時間がたってしまいましたけれども、茂木外務大臣におかれましては、先日までトルコ・アンカラでのNATOの首脳会合関連行事に出席され、各国との精力的な外交、本当にお疲れさまでございました。私もトルココーヒーが大好きで、茂木大臣のあれはXですかね、拝見して、懐かしくトルコのことを思い返しておりました。 今日は、現役世代に説明できるODAということをテーマにお話を進めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、私は、これまで世界二百五十を超える都市を訪れて、経済発展を続ける国、そして紛争や災害に苦しむ地域で、日本の支援を受けた人にも、そうでない人にも多く出会ってまいりました。その中で耳にした言葉がございます。これ、もちろん現地の言葉であった場合もございますけれども、日本語で、ありがとう、あなたは日本人なのねというような言葉を多くいただいてまいりました。その言葉を聞くたびに考えてまいりました、日本は一体世界に何を提供してきたのだろうか、そしてこれから何を提供する国でありたいのだろうかと。 一方、日本国内を見渡しますと、SNSなどで、なぜ海外支援なのか、まずは日本国内の例えば物価高対策優先ではないのか、ODAは本当に必要なのか、そうした率直な声を見かけます。私は、その声を否定するつもりはありません。物価高、社会保険料の重い負担、見えない将来への不安、現役世代が税金の使い道に厳しい目を向けるのは当然のことだと考えております。 だからこそ、今日は、国民の皆さん、特に現役世代の皆さんに、このODAは日本に何をもたらしているのか、そして暮らしとどうつながっているのかということを考えてまいりたいと思っております。 さて、政府は、ODAについて、相手国への支援だけではなく、日本の平和と安全、経済安全保障、日本企業の海外展開、そして国際社会からの信頼の構築に資すると説明をされています。しかし、先ほども申し上げましたけれども、国民、とりわけ現役世代の皆さんから見ると、それが自分たちの暮らしと一体どう関係があるのか、そこが見えにくいという指摘があるのも事実です。私は、ODAは、理念だけではなく、国民にも成果を説明できるものでなくてはならないと考えています。日本のODAは今、転換点にあるのではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 政府は、ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献することが、我が国の平和や安定、繁栄であり、国益であることを発信して、成果を可視化して理解と納得を得ると前回の質疑で答弁をされましたが、その発信は物価高や社会保険料負担に苦しむ現役世代にとってはなかなか実感しにくいのではないかというふうに感じます。ODAによる税金の使い方が直接現役世代の暮らしにどのような影響を与えているのか、また我が国の安全保障、経済、雇用にどう役立っているのかを説明して理解と納得を得る必要があると考えますが、外務大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、庭田委員おっしゃるように、ありがとうという言葉、これは私も海外に行ってよく聞くわけであります。確かに日本のODAも含めて、そういった海外で感謝の声、これが多いのは確かでありますけれど、じゃ、それがどう我が国の国民生活等々に関連するかと、どうしても間接的になりますので、きちんと説明していくということは重要だと考えております。 ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献する、これは我が国の安全保障であったりとか経済保障、経済成長にもつながると考えております。 例えば、この間のNATOでもそうでありますけど、これからシーレーンの防衛、これは極めて重要なテーマになってくる、こういう議論もあったわけでありますが、ODAによります巡視船の供与であったりとか海上法執行能力の強化、これは我が国の経済や安全保障にとって重要なシーレーンの安定、これにも資するものだと考えております。 また、ODAを戦略的に活用することによりまして、日本、残念ながら人口減少社会、そういった中で、マーケットそのもの、これがなかなか広がらない。もちろん、技術革新等によってそういった中でも生産性を上げたりする取組は必要でありますけど、海外市場、こういったものも我が国の市場として取り込んでいくということは極めて重要だと考えておりまして、日本企業の海外展開をODAを活用して促進し、日本の成長戦略に貢献することができると考えております。 さらに、今、物価高の問題あるわけでありますけれど、ホルムズ海峡が実質的に閉鎖をされるという中で、これが原油価格だけではなくて、様々な派生する製品であったりとか、また肥料でいいますと、それによって食料品の価格も値上がりをする、こういう問題があるわけでありまして、資源調達の多角化を図っていかなきゃならない、また日本のサプライチェーンの強化を図っていかなきゃならない、こういった経済安全保障上の重要課題に対応していく上でも、ODA、有効な手段だと考えております。 丁寧に説明をさせていただいているつもりなので、庭田委員にはお分かりいただけると思うんですけど、これを国民の皆さんにしっかりと伝えていくというのはなかなか大変なことだなと、こんなふうにも考えておりますが、公的資金、これを原資にしますODAには、御指摘のように国民の理解、これが不可欠でありまして、ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献することが、我が国の平和や安定、更なる発展、繁栄といった国益、ひいては国民生活の向上に資することをしっかりと発信し、より多くの国民の皆さんの理解が得られるように取り組んでいきたいと思っております。 やっぱり普通に考えて、せっかく、この何というか財政難の中で、そのお金があるんだったら、もっと社会保障の充実に使ったらいいじゃないか、こういう国民の声もあるのも確かだと思いますけど、それはそれとしてしっかりと進めながら、また国際社会の中で日本が存在感を示す、また信頼関係を取り戻す、信頼関係を深めていく、こういったことは日本の国益にも資する、ひいては国民一人一人の豊かさにもつながるということを丁寧に、また繰り返し説明をしていきたいと思っております。
○庭田幸恵君 ありがとうございました。 私自身はバブルの世代ですから、ちょっと現役世代の皆さんの感覚と違うんですね。大臣が今おっしゃってくださいました、丁寧に国民にしっかりと分かるように、このODAの必要性、私も発信をしていきたいと思っております。 さて、私はインドに企業研修に行ったことがあるんですけれども、急速な経済発展を遂げる一方で、道路や排水などのインフラ整備が追い付いていない現実を目の当たりにしたこともございます。また、制度上は克服されているとされる身分や階層の問題が日常の中に影を落としているのではないかと感じる場面もありました。また、ベトナムの日本語学校では研修を行いました。そこでは、日本語を学び、日本で働きたい、日本と共に成長したいという希望を持つ若い学生さんと保護者の方々に出会っています。 私は、この二つの経験から、国づくりは道路や橋を造るだけでは完成しないのだということを実感しております。社会を支える制度があって、それを担う人が育ち、人と人との、今大臣もおっしゃいました、信頼が築かれて初めてその国の発展は持続します。ですから、日本のODAの強みというのは、巨額の資金を競うことではなく、人を育て、制度を育て、信頼を育てることにあるのではないかと私自身も感じております。私は、この伴走する外交こそが日本が長年築いてきた外交資産であり、この不確実性が高まる今の世界だからこそ、その価値はますます高まっていると考えております。 そこで、伺います。 この日本型ODAは、援助に過度に依存させるのではなく、相手国自身が自立して経済を発展させられるよう後押しをしていくことも特徴の一つというふうに承知をしておりますが、政府は、世界情勢がこんなふうに大きく変化する二〇三〇年代を見据えて、どの地域、そしてどの分野を戦略的重点として取り組んでいくおつもりなのか、これ、大臣よければ御見解をお伺いします。政府参考人でも結構です。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 日本は、ODAのスキームといたしましては、無償資金協力、有償資金協力、あと技術協力といったようなものを主として持っております。 その中で、所得水準の比較的低い国に対しましては、無償資金協力として、開発途上国の経済社会の開発に必要な施設の整備とか資機材の調達等を支援してきております。それに比べまして、所得水準が相対的に高い国に対しましては、有償資金協力を活用して、途上国の経済社会開発に不可欠なインフラ建設、これを主として支援しております。有償資金協力は無償資金協力と比較して大規模な支援を行いやすいため、より大きな経済波及効果が期待できます。 それに加えまして、先ほどの無償資金協力等で、例えば食料そのものを支援するというだけではなくて、よく魚の釣り方を教えるという言い方をしますが、日本のODAの特徴というのは一つはそこにございまして、食料を与えるだけではなくて、増産するための技術を教える、そういった技術協力といったものもございます。これは、開発途上国の技術者や行政官など日本へ招いて実施する研修とか、あと日本からの専門家の派遣によって開発途上国の人材育成を行い、開発途上国の自助努力や自立的発展といったものを支援していくというようなことを行っております。 このような考え方に基づきまして、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めて、国際社会で発言力を高める特にグローバルサウスの国々でございますが、の自立的な発展を支援していきたいというふうに考えております。
○国務大臣(茂木敏充君) 今参考人の方から答弁があったところでありますけれど、グローバルサウスの国々、国際社会の中でも発言力を強めております。 そういった国々を中心にしながら、また発展の段階も違っている、その国のニーズというのも踏まえなけりゃいけない。そして、ただ物をつくるというよりも、この日本の支援というものが、人材育成でもそうでありますけれど、公共インフラでもそうなんですけれど、その国の発展にどうやったらつながるかと。相手のニーズと日本としてその国にとって必要なこと、これをよく協議をしながら、支援項目であったりとか支援すべき国・地域というのも決定していきたいと、こんなふうに考えています。
○庭田幸恵君 御丁寧に御答弁、本当にありがとうございました。 通告を一つちょっと飛ばしたいと思います。 世界では今、エネルギー、食料、重要鉱物、半導体などをめぐる競争が激しくなっております。私は、十年にわたってインバウンド観光や人材に関わる労働集約型のサービス業を経営してまいりました。その現場で痛感してきたのは、海外情勢の変化は決して海外だけの問題ではないということです。国際情勢が今のように不安定になれば、人の移動は止まり、観光の需要は落ち込みます。航空路線や物流が乱れれば、地域経済にも影響が及びます。今、ホルムズ・ショックというふうに言われておりますけれども、エネルギー価格が上がれば、交通、宿泊、飲食、あらゆるサービスのコストが上がります。そして、その負担は、私たちが、現役世代の暮らしを豊かにするということが国民民主党の今目指しているところでもありますけれども、現役世代の暮らしにも跳ね返ります。 ですから、私は、このODAは海外への支援で終わるものではなく、相手国の安定を支えて、今大臣もおっしゃいましたが、日本企業が安心して活動できる環境を整え、結果として日本経済や日本人の雇用を守る外交政策であると考えています。 そこで、お伺いします。 政府はODAを、相手国の発展と自由で開かれた国際経済秩序、さらには持続可能なサプライチェーンや人的ネットワークの構築にどのように結び付けて推進していくお考えでしょうか。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 我が国は、エネルギーや資源の多くを海外に依存しております。ODAを通じまして、資源調達の多角化や安定供給の確保に取り組むことが重要というふうに考えております。 その中で、外務省と申しますかODAでは、オファー型協力といったようなものを提案させていただいておりまして、これは民間投資を促す新しいODAの仕組み、これは昨年、JICA法を改正していただきまして導入したものでございますが、こういったものを使って各国のニーズに沿った重点投資を着実に実施していこうというふうに考えております。これらの取組を通じまして、相手国の経済成長を促すことによって相手国が経済的強靱性を高め、エネルギー、重要鉱物を始めとする我が国のサプライチェーンを強靱化する役割を担うことも期待できると考えております。 ODAの戦略的、効果的な活用を通じて、日本経済へもメリットをもたらす形で経済安全保障上の重要課題にも対応してまいりたいと考えております。
○庭田幸恵君 ありがとうございました。 さて、私、二年ほど前になりますけれども、イラン滞在中に地震を経験いたしました。突然の揺れで、何が起きたのか、どこへ避難をすればいいのか、現地の人ですらその必要な情報を十分得ることができていないようでございました。そのとき改めて感じたのは、日本では当たり前になっているこの地震、津波、避難、気象情報、そして自治体からの情報発信は、命を守る大切な社会基盤だということです。 日本は、皆さん御承知のとおり、災害大国です。だからこそ、多くの経験の中から、防災制度、危機管理、情報提供の仕組みを積み重ねてまいりました。災害情報は、人命を守るだけではなく、社会や経済活動を止めないためのインフラでもあります。 そこで、大臣にお伺いします。 政府は、この防災・減災分野において、制度、人材育成、情報提供の仕組みなど、日本がこれまで培ってきた経験を今後どのようにODAを通じて展開していくお考えでしょうか。また、それらを日本企業の優れた防災技術や製品の海外展開とも連携させながら、官民一体となった国際協力をどのように進めていくお考えでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国は、開発協力大綱においては、防災、これを重点政策の一つとして位置付けておりまして、災害大国で様々な、地震であったりとか豪雨であったり、こういった災害を経験してきた防災・減災の知見というものを生かした協力、推進しているところであります。 例えば、フィリピンで申し上げますと、私も今年の一月に現場を視察してまいりましたけれど、洪水、治水対策に資する水門建設であったりとか、迂回水路の建設、日本の企業が実際にはやっているんですけれど、マニラに注ぎます、何というか、川というのが非常に水かさが増しますと、下流において、もう市内に洪水をもたらす、それを避けるために迂回の違う水路を造る、こういった工事も進めておりますし、また、洪水予報システムの整備と人材育成を組み合わせて実施をすることによって、被害額であったりとか被害者数の大幅減少に貢献をし、我が国に対する高い信頼につながっております。 実際、現場に行きましてフィリピンの現地の関係者の人からお話を聞いたんですけれど、この今二期目の工事をやっているんですけど、本当に日本のこういった支援によって災害が少なくなったということで、感謝されたのは半年前でありますけど、よく覚えております。 また、インドネシアにおいては、天然素材を用いました泡消火剤、これを、森林火災の初期消火に取り組む企業、こういったものもありますし、それを支援をしております。 JICAによります中小企業・SDGsビジネス支援事業でも、防災関連の技術を有する日本企業、これたくさんあるわけでありまして、こういった企業が国内にとどまらずに海外進出することを支援をしてきているところであります。 引き続き、地震、台風など過去の自然災害の経験で培われました日本の優れた知見や技術を生かして、防災分野において積極的な支援、これを行っていきたいと思っております。 いざというときにその備えができているということが極めて重要だと思っておりまして、原油の供給でもそうでありますけれど、ホルムズ海峡だけに依存をするという状態というのはこれから脱却をしていかなければならないと考えておりまして、エネルギーであったりとか資源の多角化を図ると。 油断という言葉があります。これは油を断つと書くんですね。まさに今起こっていることはそういうことなんです。もっと早くからそういったことを進めておく必要がある、こんなふうに感じているところであります。
○庭田幸恵君 ありがとうございます。 時間が参りましたので、最後に一言、大臣にお伺いしたいと思います。 NATOの関連行事を通じて、大臣は世界のリーダーと率直な意見交換を重ねられてきたと思います。その御経験も踏まえて、二〇三〇年代、日本は何によって世界から信頼される国でありたいとお考えなのかお伺いして、私の質問を終わりたいと存じます。 ありがとうございました。
○国務大臣(茂木敏充君) たくさんあるんですけれど、今、自由で開かれたインド太平洋、FOIPも五月に進化をして、各国の自律性、強靱性を高めるこういった取組、様々な国際会議の場でも私の方からも話もしておりますけど、非常に注目をされているところでありまして、我々がこれまで築いてきた自由、民主主義、そして法の支配といった基本的価値に裏付けられた国際秩序、これをしっかりと維持強化をしてまいりたいと考えております。
○委員長(古川俊治君) 午後四時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後二時三十三分休憩 ─────・───── 午後四時十分開会
○委員長(古川俊治君) ただいまから政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、若林洋平君が委員を辞任され、その補欠として本田顕子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(古川俊治君) 休憩前に引き続き、政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋光男君 公明党の高橋光男でございます。 本日は、質問の機会いただき、ありがとうございます。 現在、中東情勢の緊迫化や主要国のODAの削減に伴う支援の空白が生じております。その中で、我が国のODAの戦略性が一層問われております。本日は、人間の安全保障と有事の危機管理という極めて重要な課題について、現実的な観点からお伺いしていきたいと思っております。 まず、骨太の方針について茂木大臣に伺います。 今回、原案が示されましたけれども、ここに、我が国の外交と開発協力の基本理念である人間の安全保障の言葉がすっぽりと抜け落ちておりまして、援助関係者から強い懸念の声が上がっております。なぜ消えたのか、経緯と理由を御説明ください。また、政府の姿勢に変化がないかも併せて伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、政府の姿勢には何ら変化はないわけであります。我が国は、長年、外交、開発協力の基本理念として人間の安全保障を掲げてきました。二〇二三年の閣議決定によって改定をされました開発協力大綱は、我が国の開発協力に対する基本方針を政府として定めたものと位置付けられますが、この中でも、我が国の開発協力を貫く指導理念として人間の安全保障、これを明確に位置付けております。 その上で、議員御指摘の骨太方針、私も経済再生担当大臣としてその策定に二年間携わってまいりましたが、これ、あくまで我が国の経済財政運営の基本方針でありまして、今年は同方針をコンパクトにまとめる観点から、我が国の外交政策、網羅的に言及されているわけではないと承知をいたしております。 いずれにしても、我が国が外交、開発協力を進める上で人間の安全保障を重視する姿勢、これに何らの変化もなく、引き続き人間の安全保障、しっかりと推進していきたいと考えております。
○高橋光男君 政府の姿勢に変化がなければ、なぜ書かないのかということが問われているわけであって、私は、なおさら書くべきだというふうに思っております。 実はこれ、我が党が自民党と連立を組んでいた際にも重視をしていた言葉でございます。開発協力大綱の指導理念に掲げられたということも、私自身も実は外務省で実務として携わらさせていただく中で、そのプロセスに関わらせていただきました。ここ数年見ても、毎年、人間の安全保障というのは骨太にきっちりと書かれているわけでありまして、この七文字が書けないというのは、やはり日本の外交姿勢が問われていると私は思っておりますので、是非、次期、今回のこの骨太で明確に示していただきたいなというふうに改めて思うんですけれども、確実にこうした文書に反映していただけないか、改めて大臣に御答弁いただけませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく、骨太の方針、文章で作りますので、七文字だけ入れればそれで済むという話ではないんだと思うんですね。先ほど申し上げたように、これはあくまで内政を中心にした経済財政運営の基本的な方針を示す、これが骨太の方針でありまして、今年はこれをコンパクトにする、こういう方針の下で、外交政策について網羅的に言及しているわけではない、明確にお答えしたとおりです。
○高橋光男君 実はこれ、次の問いにも関わる話なんです。 骨太というのは、翌年度の政府の予算のまさに骨太、骨格になっていくわけでありまして、そうした人間の安全保障といったときに、例えば、これはバイだけではありませんけれども、マルチ、国際協力機関に対する支援、こうしたものをやっていくに当たって、継続していくに当たって、強化していくに当たって、まさに根拠となる文言となり、やはりそうしたことを明確に示すことが必要だということを、これから具体的にちょっとお伺いしてまいりたいと思います。 国際機関向けのODA予算についてであります。これは五月にも、実はODA調査団の皆様の報告を受けた際に国光副大臣にお伺いしたテーマでもあります。 配付資料、御覧ください。 これは骨太の原案でありますが、補正予算に依存した財政運営からの脱却とあります。その補正予算、昨年度は、約千六百億円のうち、国際機関向けのODAは千二百億円と、何と四分の三を占めておりました。ここ数年見れば、大体その傾向は続いております。 これまでそうした形で補正頼みだったマルチ支援の予算を、今後どう確保していくのでしょうか。適切に対応を図るといったような曖昧な答弁は結構です。補正で取らないなら当初でしっかり計上する、しないなら補正で確実に押さえる、明確な方針が必要だと思います。当初予算で抜本的に確保していく覚悟なのか、あるいはこれまでのような緊要な施策として補正予算を要求し続けるのか、お答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) これまで、こういう国際関係の拠出金等々、また、例えば経済産業省の中小企業予算、補正に依存する、こういう傾向が非常に強かったわけでありますが、資料にも書いていただいたように、恒常的な施策については当初予算で措置をすると、これが現高市政権の方針でありますから、当然、恒常的なものについては当初予算でしっかりと確保していく、こういう考えであります。
○高橋光男君 今、その主語をおっしゃられなかったというふうに思います。 国際機関向けの予算について、それを恒常的な予算とみなして、実際そうですよね、拠出金とか分担金、こうしたものについては、じゃ、当初でこれからは予算を確保していくということなんでしょうか。その点について明確に御答弁いただけますか。
○国務大臣(茂木敏充君) それで結構です。
○高橋光男君 今、本当に重要な御答弁だったかというふうに思います。我々としても、しっかりとそこは後押しをさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 では、続きまして、無償資金協力に関して政務官にお伺いしたいと思います。 最新のデータでは、二国間ODAにおいて、基礎生活分野、いわゆるBHN、ベーシック・ヒューマン・ニーズでありますけれども、この十年間で一割以上減っておりまして、全体の約二四%。一方で、経済インフラは、四割弱からちょっと増えて、今、五割近くまで増えております。 私は、一貫して、国会の場で、人間の命と尊厳に直結する基礎生活分野への支援強化を訴えてまいりました。しかしながら、今回、外務省に確認させていただいたんですけれども、例えば、アフリカ向けでも、ガーナの国際回廊改善、道路ですけれども、これに約六十三億円、その後継案件に三十七億円、計百億円、無償資金協力でやっております。ほかにも、ジブチ、ギニア、リベリアなどでも同様のインフラ案件に巨額の無償資金が投入されております。これでは、やはり全体の中でそうしたインフラ案件の占める割合が大きくなると、基礎生活分野や人材育成なども圧迫されるかというふうに思います。 大型の経済インフラ案件は、原則、有償円借款としていき、また、無償資金協力については基礎生活分野に優先的に確保していくような一定の整理が必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) 高橋委員、ありがとうございます。お答えいたします。 長年外務省でお勤めになられて、ODAも関連する部署でもいらっしゃったとお伺いしました。そのような御経験から、建設的な御質問、御指摘、誠にありがとうございます。 まず、定義からお答えさせていただければと思います。 まず、無償資金協力ですけれども、こちらは、開発途上国に資金を贈与し、施設の整備や資機材の調達を支援する、返済義務を課さない資金協力であるため、開発途上国の中でも所得水準の低い国を中心に実施されているものであります。有償資金協力は、無償資金協力と比較して大規模な支援を行いやすく、途上国の経済社会開発に不可欠なインフラ建設等の支援に効果的であります。また、途上国に返済義務を課すことで、自助努力を促す効果もあります。 日本は、各国のニーズや所得水準、財政状況も踏まえ、有償資金協力、無償資金協力や技術協力等の各スキーム、こちらの特徴も生かしつつ効果的に組み合わせることによって、効率的かつ効果的なODAの実施に努めてきています。所得水準が相対的に高い国については、有償資金協力の活用を最大限追求することとしています。 保健や教育を含む基礎生活分野におきましては、我が国は、人間の安全保障を確保する上で不可欠な分野として、開発協力大綱においても基本方針や重点政策として明記しています。こうした方針に基づきまして、引き続き基礎生活分野における無償資金協力も実施してまいります。 ありがとうございます。
○高橋光男君 明確に方針を打ち出していただいたかというふうに思いますので、特にアフリカなどはやはりそうしたBHNの分野へのニーズが大きいということを踏まえて、しっかりとこれからも継続していただくようにお願いいたします。 それでは、ここからは、有事への備え、真に現実的な危機管理の観点から、ICRC、赤十字国際委員会についてお伺いしてまいります。 お手元の配付資料を御覧ください。 これはICRCの概要を示したものですが、私も外交官として駆け出しの頃、内戦直後のアンゴラで彼らの活動を目の当たりにしました。彼らが現場で機能できるのは、当該国で情報不開示や証言の免除を含む特権・免除で活動の信頼が担保されてきたからです。これによって、資料にもございますような様々な保護の活動が可能となっております。 現在、我が国を取り巻く戦後最悪の安全保障環境の中でどのような有事があるのか。そのような危機が現実味を帯びてきている中において、私は、在留邦人の退避や、在留邦人というのはこの日本の国内も意味をしますけれども、そうした方々の退避、また捕虜の安否確認等でICRCの役割は不可欠になってくるというふうに思っております。有事になってからでは遅いんです。平時から機密情報の交換ができる法的基盤を整えるべきではないでしょうか。お答えください。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 我が国の周辺国・地域では、核・ミサイル能力の強化、急速な軍備増強、力による一方的な現状変更の試みなどの動きが一層顕著になってきております。我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているということは、政府といたしても認識しております。 そのような認識も踏まえまして、これまで政府とICRCとの間では、人道支援に係る日・ICRC政策協議や、外務省及び防衛省のハイレベルとICRC側のハイレベルとの面会、ICRCによる自衛隊の捕虜取扱い訓練の視察、人道法に関するセミナーなどを実施してきております。委員おっしゃられたような問題意識も踏まえながら、引き続き、関係省庁とともにICRCとの連携を継続してまいりたいと考えております。
○高橋光男君 これからも継続していただくということなんですけれども、今おっしゃられたような意見交換とか訓練の視察といったような話は、あくまでこれは平時の今の関係性でありまして、私がお聞きしているのは、有事に邦人や、日本人や捕虜の機密データを守る確固たる不可侵の法的担保の話をさせていただいております。 したがって、今の状況を考えると、私は危機感が欠如しているとも言えなくもないかというふうに思うんですけれども、改めて、その点、御認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 委員御指摘の問題意識というのは非常によく理解するところではございますが、繰り返しにはなりますが、私ども政府とICRCとの間で、先ほど申し上げましたような様々な意見交換、訓練といったものを緊密に行ってきておりまして、こういったやり取りというのを引き続き継続していきたいと考えております。
○高橋光男君 引き続き継続するというのをどのようにしていくのかということは最後にまた大臣にもお尋ねしてまいりたいと思いますが、その前に、我が国が今、国際人道グローバルイニシアチブという形でICRCとも一緒になって、百を超える国々との間で、ICRCが展開する人道活動へのODA等で多額の支援も併せて行っているところでございます。 一方で、現在、国内のICRCの駐日代表部には特権を一切認めず、実質的にスイスの私的法人として扱っております。これによって様々な不都合があるんですね。例えば、他の国際機関等に比べて在留資格というものが違ったり、また、銀行口座というものも法人名義では開設できないといったような実態がございます。 我が国として、海外ではこの特権を享受する形で国際法人格を持っているICRCに対して、あたかも国際機関、国連機関等と同等に拠出金を通じて活動を支援しておきながら国内ではその法的地位を認めないという姿勢は、私は日本の人道外交として一貫性を欠くのではないかというふうに思います。国際社会に対して国際人道法の尊重を訴える上でも説得力を損ないかねません。 政府としてこのギャップをどう認識し解消していくお考えか、政務官に伺います。
○大臣政務官(英利アルフィヤ君) ありがとうございます。お答えいたします。 ICRCは世界各国で人道支援を展開し、我が国もICRCを通じて人道支援のために拠出を行っている状況でありますが、その際に、支援対象国、ICRCに特権等を付与していることが必ずしも必要とは政府としては考えていません。また、現時点で我が国がICRCとの間で特権・免除を不可欠とする国内における具体的な協力事項はなく、ICRCは特権・免除がない現状でも国内では活動できています。 我が国としては、ICRCとの協力を引き続き進めていく考えであります。 ありがとうございます。
○高橋光男君 現在、ICRCとの間で国内では特権・免除を不可欠とする具体的協力がないというお話でしたが、それはあくまで今が平時であって、我が国が今平和だからそれで済んでいると。しかしながら、有事に備えて何をするのかということ。これを私は今の状態で放置しておくのはよくないのではないか。そうした事態に備えて、今どのような扱いをICRCとの間でするのが現実的な対応なのか、現実的な危機管理なのか、その点をしっかりと政府として認識して対応していただきたいと思います。 最後に、大臣にお伺いいたします。 政府はこれまで、現行の特権・免除条約等の対象が政府間機構に限定されていること等を理由に特権付与に慎重な姿勢を示してきたと承知をいたします。しかし、英国など他国は既に法整備を進めております。むしろ、先進国では特権・免除を与えている国の方が多いんですね。しかしながら、私は、日本がこういった状況の中で、できない理由を探すのではなくて、有事に備えるために、少なくとも、外務省のみならず、関係する防衛省、法務省などの関係省庁を横断した検討の場を今すぐにでも立ち上げることぐらいはすべきではないでしょうか。 大臣、関係省庁で検討を開始すると是非お答えいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員の問題意識、これは理解をさせていただきました。 外務省にいらして様々な仕事に関わってきた経験、こういったものも踏まえた今の問題意識だと思っておりまして、関係省庁ともどういう形がいいかということについては検討させていただきたいと思います。
○高橋光男君 しっかりと今検討していただくという御答弁をいただき、ありがとうございます。私も、今すぐ、例えば地位協定みたいな、これフィリピンでそういったような事例があるみたいです、を結べといえば、例えばICRCはあくまで民間法人だとすると、国際機関と同じような特権・免除を有するということを国際法的に整理するのは難しい、そういった側面があるかと思いますが、ほかの国では、特別法、特措法的な扱いでそうしたICRCに対する特権・免除というものを認めている事例も多々ありますので、そうした具体的な事例も研究していただきながら、是非有事に備えた危機管理という意味で政府にはしっかりと対応していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 以上です。
○大津力君 参政党の大津力でございます。 それでは、ODAの、本日はお金について、まつわるところについて質疑をさせていただきたいと思います。 まず、私は、この日本のODA事業というのは大変有意義であると、先ほど答弁にもありましたけれども、日本のODAは、与える、魚を与えるODAじゃなく釣り方を教えるということで、共に人を、人材を育成することによって相手国を豊かにし、そしてまた私たちも一緒に共に豊かになっていこうと、そういうODAでございますから、これ将来的に親日国家を増やすことになりますから、私たちの将来にとっても、子供や孫世代の日本の外交においても大変有意義であるということで大変評価をしているところでございますけれども、政府のODAに関する国民へのアンケートの結果をちょっと見ましたら、近年、国民の中でこのODA事業費に関して少し抑えるべきではないかというような、ちょっとネガティブな回答が増えているということも確認をさせていただきました。 そこで、先ほど他の委員からもありましたけれども、日本の財政が厳しい中、多額に外国にお金を使うことはどうかというところと、あとやはりもう一つは、国民の中で、どうしても海外でやっているところに関してお金の流れがなかなか見えづらいと、そういったところから一部中抜きや賄賂があるんじゃないかという懸念の声もございましたので、是非そういったところを払拭をしていただきたい、そんな趣旨で質疑をさせていただきます。 質問ですけれども、ちょっと一問目は飛ばさせていただきまして、二問目から入りたいと思います。 まずは、この落札、ODA事業のこの落札、契約情報の情報公開の実態についてお尋ねをしたいと思います。 まず、どの事業をどの会社が落札、応札したのか、そういったことは非常に透明化を図る上で大切だと思っております。よく、不正とかそうした悪いことというのは人の見えない死角、見えないところで起こってしまうわけですから、やはりそうしたものを防止するためにも死角をなくすということで、透明化を図るということは一つの有意義な手法だと思っております。 その観点において確認をさせていただきますけれども、この日本のODAの中で、JICAが手掛けるこの円借款や無償資金協力、また一般の技術協力等の一般契約、またコンサルタント等の役務依頼等、そうした事業について全てホームページ等で公開されているという認識でよいのか、お尋ねをいたします。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 円借款事業及び無償資金協力事業、JICAが行っているものでございますけれども、こちらについては、契約金額の多寡にかかわらず、受注先企業や受注金額を含む契約情報をJICAのホームページなどに掲載をして公表してございます。 また、技術協力事業でJICAが直接締結する契約につきましても、財務大臣通知の基準に基づきまして、受注先企業や契約金額を含む契約情報をJICAのホームページにて公開をしております。 このような情報公開の取組を通じまして、資金の流れを国民が確認できるように今後も努めてまいりたいというふうに考えております。
○大津力君 ありがとうございます。全て公開をしていただいているということでございます。 私もホームページの方、見させていただきまして、確かに金額等、また請負企業等書いておりました。ただ、ちょっとこのホームページのどの部分にそうしたものが載っているのかというのを探すのに大変苦労をいたしまして、例えば会計上のページということでまとまっていれば有り難いんですけれども、ちょっと分散をしていたり、さらにリンク先を何回も飛んでいかないと見付けられなかったりというところがございまして、この辺に関しては少し改善をお願いしたいなというところがございました。 今御答弁いただきました一般の部分ですね、技術協力など一般契約情報について、こちら公開はされているんですけれども、原則としてこの公開期間が公表日から一年間というものが何かございまして、一年たつともうその部分のデータが消えてしまって過去の部分がちょっと見られない状態になっていると。 私、このデータに関しては、それほど大きなデータ量ではないと思いますので、過去の部分もそのまま蓄積をしておいた方が、いろいろ過去の傾向を調べたいなんというときにもそこで調べることもできますし、あえて何か一年で消してしまうということが何か後ろめたいことがあるんではないかという要らぬ国民の疑念を生んでしまっているんじゃないかといった意味で、この掲載期間を特に一年間に限定することなく、過去のものもずっと掲載をしていただいたらいかがかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
○参考人(原昌平君) お答えいたします。 まず、委員から御指摘いただきましたJICAのホームページ上でデータがなかなか見づらいというところは、私ども不断の改善を図ってまいりたいというふうに思っております。 そして、この契約につきましてですけれども、毎月公表しております契約ごとの契約相手先及び契約金額等の情報につきましては、財務大臣通知に基づきまして実績を公表しているものでございます。今後も不断の適切な対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
○大津力君 ありがとうございます。 今ちょっと、一年以上そのままという言及はなかったわけでございますけれども、これ、冒頭に申し上げたとおり、今、国民の理解が、せっかくいいことをやっているのに、もう縮小した方がいいんじゃないかという意見が増えているというところに関わってきますので、是非とも正々堂々とやっているんだという姿勢を示すことがやはり国民の理解につながると思っておりますので、ちょっと省庁のそうした通知というところでございますから別だとは思いますが、ただ、現場として、是非ともそういう認識を持っていただいて、また何かの機会にちょっと言っていただきたいなと思っております。 じゃ、その上で、もう時間も限られていますので、最後に茂木大臣にお尋ねをしたいんですけれども、これまでのまとめでございますが、このODA事業を更に国民の理解を深めるために、そしてまた、私は、これ、将来にわたっても、幾ら日本の状態が厳しい状態にあっても、やはり将来への投資ですから、これを安易に縮小することなく、やはりずっと続けていくことが外国との関係をずっと維持していくことにつながると思っております。それをやるためには、やはり民意の後押しというのが絶対不可欠でございます。 ですので、二つポイントありますけれども、一つは、事業内容の公開、国民に広く周知をして理解をしていただく、そして二つ目が、そうした不正等、お金の流れの不透明な部分を積極的にこちらから、ないんだということを透明化を図る公開をしていただくことで、やはり安心して国民がこの事業を後押しをできるんだと、そういった二つのポイントがあると思っているんです。 是非とも大臣にお願いしたいのは、今言った後半の部分、特に、先ほどホームページの改修に関しては少し前向きにいただきましたけれども、今、一般に関しては一年間で情報を更新して消してしまうということでございましたから、そういったところの改善の取組も含めて、この情報公開、お金の流れの透明化について、大臣の方向性、思いをお聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) 大津委員のおっしゃるとおりだと思っております。 公的資金を原資としますODAでありますから、先ほどからの議論でも出ておりますように、国民の理解を得る、そのためにできるだけ分かりやすく情報を公開するということは極めて重要だと思っておりますし、また、ODA事業、これを適正かつ効果的に実施するためには、透明性を確保することによりまして、国民への説明責任を果たすと同時に、不適切な資金の流れが生じないようにすることが重要であると考えております。 このため、外務省としては、個別のプロジェクトであったり、課題、スキーム別、あるいは国別、地域別など、カテゴリーでそれぞれきめ細やかに事業評価を行いまして、第三者の知見も盛り込んだ形で外務省ホームページ等で結果を毎年公表しているところでありまして、こういったプロセスというのは終わりはないものだと思っておりまして、必要な改善、これは不断に続けていきたいと思っております。
○大津力君 ありがとうございます。 是非とも国民の理解を得るために、国民に分かりやすい、そして見えやすい、透明なODA事業になりますことを御祈念申し上げまして、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 今日の委員会の開催に当たりましては、野党がやってくれというのはもうみんな言うんですけど、このタイミングとこの時間割の中で開催をこぎ着けられた与党筆頭の大家さんは相当力を入れられたんだなと。そして、また、委員長も御理解をいただいて、大臣も御協力をいただいている。なかなかないですね、いや本当に。私も、そういった意味では、大家筆頭と、また野党、与党の全ての皆さんに感謝をして質問をさせていただきたいと思いますが。 ODAを理解をしていただこう、なかなか理解されないというのは、イメージ的にどうしてもインフラの整備とか大型公共工事とか、例えばアフリカに支援したら、そこの見返りで資源をもらうためにやっているんだとか、何かそういうイメージを持っている人も多いんじゃないかと。 これが、人道支援で、本当にこれ一つちょっと例を挙げると、あのペシャワール会の中村さん、本当に残念な亡くなられ方だったんだけれども、中村さんがそれこそアフガニスタンで千六百本の井戸を掘ったとか、全長二十五・五キロの用水路を建設したとか、もう、そういう、それの結果で一万五千ヘクタール以上の農地を回復させて、雇用を生み出して、五十万人以上の人々が農民として平和に暮らせる基盤をつくったのはODAとかいうふうになると、みんな、ああ、やっぱりこれはすばらしいなというふうにみんな思うと思うんですよ。 なかなかそういうふうに流れてこないんだけれども、実際、無償供与とか技術支援とかいろいろある中で、ペシャワール会とかにODAでいろいろ何かやったということとか、人道支援でこういうことをODAでやったんだよというのがあれば、ちょっと御紹介いただきたい。
○政府参考人(今福孝男君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国は、人間の安全保障の理念に基づいて、最も脆弱な立場にある人々の命や尊厳及び安全といったものを確保し、一人一人が再び自らの足で立ち上がれるよう、難民及び避難民などに対する物を含む人道支援、こういったものも実施してきております。 例えば、パレスチナにおきましては、WFP、世界食糧計画と協力して食糧援助を行ったり、あと、スーダンでは、ユニセフを通じて、長引く紛争の影響を受けた地域において小学校を再開する事業といったようなものも、人道支援も実施しております。 また、委員からお話ございましたペシャワール会につきましては、ペシャワール会は、基本的に民間の寄附と会費を主な財源とする独立性が極めて高いNGOでございますので、政府からの資金援助というものからは一定の距離を置いておられた、そういう団体でございます。ですが、現地での活動に当たりましては、日本大使館とは日頃から意思疎通を行い、共同で植樹事業のようなものを行ったという実績もございます。 ODAでどのようにペシャワール会と関わったかという点につきましては、二〇一五年に、これは国連食糧農業機関、FAOと呼ばれる機関ですが、と連携して、ペシャワール会、中村氏が考案された方式に基づいたかんがい施設の維持管理研修というものとか、ペシャワール会が運営する研修所の建設、こういったものを支援するというようなことを実施してきております。 また、JICAも、中村医師が考案されましたかんがい技術のガイドライン、これの作成といったようなものに関与させていただいておりまして、ペシャワール会ともそういう形ではございますが連携を取らせていただいてきたというのはこれまでのことでございます。
○大島九州男君 今おっしゃったように、民間の皆さんがと、民間でやってきた中村さんたちのそのノウハウを今こうやっているという、これをもっとアピールして、ODAの公的資金でもってこういうことを引き継いでやっていますよという発信があるだけでも理解は相当深まると思うんですよ。 結局、今後、アフリカとかにいろんな意味で支援をしていくと。私は、人道支援だけやればいいということじゃなくて、当然やっぱり日本の発展とか資源の確保とかをセットにしてやっていくべきだけど、どうしてもやっぱり目立つのはインフラとかそういうふうな話になるじゃないですか。それで、何か大企業が行って、大企業の何か利益を後押ししているようなというふうに、みんなそういうふうに思っちゃうんだよね。だけど、それをセットにした人道支援のかんがい施設の部分であったり、そこの人たちの雇用を生むというようなプロジェクトを中村さんの遺志を継いでODAはやっているんですよというような発信があるだけで、見せ方で全然違うと思う。 よく国会議員の先生が、いや、ODAの視察行ったら、あれ、こんなにいいことやっているんだねと言ってね、国会議員の先生でもそうなんですから、結局、一般の人なんかというのは、そんなの伝わらないですよ、それで報道も大体そういうのは報道しないので。だから、中村さんたちの本当に遺志を継いでこういう人道支援をやっているのがODAなんだというイメージが付けば、だから、中村さんたちのは何か民間とそういうところでやっていて、国がやっているのは何かそういう大企業の大規模なやつみたいなもの、そういうイメージなんです、イメージ、実際は違ってもね。だから、そこはちょっと見せ方とか考えるべきだと思うんですね。 大臣、そこら辺は非常にお得意だと思うので、今後、やっぱりいろんな、大規模なプロジェクトの中には大規模な人道支援があって、そしてそれをしっかり発信していくというようなODAのやり方というのをやってもらいたいと思うんですが、どうでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) 例えば、農業であったりとか人材の育成であったり人道支援、様々な形で、その国のニーズに合わせながら日本としては支援をしていると思っております。 例えば、アフリカの話出ましたが、そういった中でも、恐らく内陸国からすると、ナカラ回廊というのはどうしても必要になってくる。こういったことは、それぞれの内陸国の経済発展を支える意味でも、そして物流、生活に必要な物資を確保する意味でも極めて重要な事業だと思っておりまして、日本としてどこかの国の大統領府を造ったりとか国会議事堂を造る、そんなことはやりませんので、しっかり、そういったことを含めて、日本がどういうことをやっているかということを伝えていきたいと思っております。
○大島九州男君 まさに伝え方の問題と見せ方の問題というのがありますので、そこは本当に、我々はやっぱり、何かイメージとしてですよ、一般の人は、ペシャワール会とか中村さんたちって非常に何かすばらしいんだという、本当に、何か自分じゃできないなといつも思いながら見ている国民の皆さんって本当に多かったと思うんですね。だから、そういう方の本当に遺志を継いで、かんがい施設であったりそういう農業支援であったりというような部分の発信の仕方、そして、そういう部分で国がちゃんと民間NGOだとかそういうところとの連携をしっかりやって、先ほど高橋さんの話でもあったけど、人間の安全保障、これは非常にすばらしい私は理念で、それをやっぱり掲げているというのはすごく大事なことだと思うんです。やはりそれが一言あるかないかで、じゃ、何が違うのと、大きく違うと思います。 だから、そういった部分、今言いましたように、見せ方とか発信の仕方、やはり、そういうODAというのは、人間の安全保障だという、人とのつながり、人の平和、そういった部分を表にしっかり押し出して、それでやるからこそ公的資金が使われているんだよというふうに理解をしていただけるようなODAをやっていただくことを、こういう機会に、委員会をつくっていただいた皆さんにも感謝を申し上げて、外務省も、そういった世界平和に期するODAなんだ、人々の平和、社会をつくるためのODAなんだということをもっと思いっ切り発信していただくことを要望して、終わります。
○委員長(古川俊治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十八分散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #3470 観測 2026-07-28 23:53 JST改ざん検知用の値
68a2fd0a…380d2a(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #3471 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 676ff9c0…da260c
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
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