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国会会議録

予算委員会

第221回 · 参議院 · 第3号 · 2026-03-17

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-06-30 01:49 JST 記録 #2725 ↗

発言 385

会議録情報

令和八年三月十七日(火曜日)    午前九時開会     ─────────────    委員の異動  三月十六日     辞任         補欠選任      末松 信介君     朝日健太郎君      山谷えり子君     石田 昌宏君      小沢 雅仁君     杉尾 秀哉君      佐々木雅文君     谷合 正明君      原田大二郎君     西田 実仁君      石井めぐみ君     猪瀬 直樹君      串田 誠一君     金子 道仁君      中田 優子君     神谷 宗幣君      大門実紀史君     山添  拓君      奥田ふみよ君     伊勢崎賢治君  三月十七日     辞任         補欠選任      松川 るい君     鈴木 大地君      福士 珠美君     郡山りょう君      田村 まみ君     堂込麻紀子君      舟山 康江君     伊藤 孝恵君      谷合 正明君     佐々木雅文君      西田 実仁君     原田大二郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤川 政人君     理 事                 阿達 雅志君                 加藤 明良君                 長谷川 岳君                 本田 顕子君                 広田  一君                 森本 真治君                 浜野 喜史君                 杉  久武君                 青島 健太君     委 員                 朝日健太郎君                 石田 昌宏君                 今井絵理子君                 古賀友一郎君                 古庄 玄知君                 こやり隆史君                 自見はなこ君                 鈴木 大地君                 長谷川英晴君                 船橋 利実君                 松川 るい君                 宮本 和宏君                 山本佐知子君                 吉井  章君                 脇  雅昭君                 郡山りょう君                 小島とも子君                 杉尾 秀哉君                 高木 真理君                 村田 享子君                 山内佳菜子君                 伊藤 孝恵君                 牛田 茉友君                 田村 まみ君                 堂込麻紀子君                 平戸 航太君                 舟山 康江君                 窪田 哲也君                 佐々木雅文君                 谷合 正明君                 西田 実仁君                 原田大二郎君                 猪瀬 直樹君                 金子 道仁君                 新実 彰平君                 安達 悠司君                 神谷 宗幣君                 塩入 清香君                 山添  拓君                 伊勢崎賢治君    国務大臣        内閣総理大臣   高市 早苗君        総務大臣     林  芳正君        法務大臣     平口  洋君        外務大臣     茂木 敏充君        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)) 片山さつき君        文部科学大臣   松本 洋平君        厚生労働大臣   上野賢一郎君        農林水産大臣   鈴木 憲和君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  赤澤 亮正君        国土交通大臣        国務大臣     金子 恭之君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        防災))     石原 宏高君        防衛大臣     小泉進次郎君        国務大臣        (内閣官房長官) 木原  稔君        国務大臣        (デジタル大臣)        (内閣府特命担        当大臣(サイバ        ー安全保障))  松本  尚君        国務大臣        (復興大臣)   牧野たかお君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災、        海洋政策))   あかま二郎君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、消        費者及び食品安        全、こども政策         少子化対策 若        者活躍 男女共        同参画、地方創        生、共生・共助        、アイヌ施策)) 黄川田仁志君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策、規制改        革))      城内  実君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(クール        ジャパン戦略、        知的財産戦略、        科学技術政策、        宇宙政策、人工        知能戦略、経済        安全保障))   小野田紀美君    副大臣        財務副大臣    舞立 昇治君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  岩尾 信行君    事務局側        常任委員会専門        員        山田 千秀君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       中間 秀彦君        内閣官房内閣参        事官       吉中  孝君        内閣府政策統括        官        阿久澤 孝君        内閣府政策統括        官        水野  敦君        内閣府民間資金        等活用事業推進        室長       鈴木 貴典君        こども家庭庁支        援局長      齊藤  馨君        デジタル庁統括        官        楠  正憲君        総務省自治行政        局長       小川 康則君        総務省自治税務        局長       寺崎 秀俊君        総務省統計局長  永島 勝利君        法務省民事局長  松井 信憲君        外務省大臣官房        審議官      松本 恭典君        外務省大臣官房        審議官      三宅 浩史君        外務省大臣官房        参事官      門脇 仁一君        外務省大臣官房        参事官      山本 文土君        外務省中東アフ        リカ局長     岩本 桂一君        外務省経済局長  股野 元貞君        外務省国際協力        局長       今福 孝男君        財務省主計局長  宇波 弘貴君        財務省理財局長  井口 裕之君        文部科学省大臣        官房学習基盤審        議官       堀野 晶三君        文部科学省総合        教育政策局長   塩見みづ枝君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君        厚生労働省医政        局長       森光 敬子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局感        染症対策部長   鷲見  学君        厚生労働省保険        局長       間 隆一郎君        厚生労働省年金        局長       朝川 知昭君        厚生労働省政策        統括官      辺見  聡君        厚生労働省政策        統括官      原口  剛君        農林水産省大臣        官房総括審議官  押切 光弘君        経済産業省大臣        官房脱炭素成長        型経済構造移行        推進審議官    伊藤 禎則君        経済産業省大臣        官房審議官    細川 成己君        資源エネルギー        庁長官官房資源        エネルギー政策        統括調整官    山田  仁君        資源エネルギー        庁長官官房資源        エネルギー政策        統括調整官    木原 晋一君        資源エネルギー        庁資源・燃料部        長        和久田 肇君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      久米  孝君        中小企業庁次長  山本 和徳君        国土交通省不動        産・建設経済局        長        楠田 幹人君        国土交通省航空        局長       宮澤 康一君        国土交通省国際        統括官      日笠弥三郎君        防衛省防衛政策        局次長      松尾 智樹君        防衛省人事教育        局長       廣瀬 律子君        防衛省統合幕僚        監部総括官    上田 幸司君        防衛装備庁装備        政策部長     小杉 裕一君    参考人        日本銀行総裁   植田 和男君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○令和八年度一般会計予算(衆議院送付) ○令和八年度特別会計予算(衆議院送付) ○令和八年度政府関係機関予算(衆議院送付)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和八年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁植田和男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。舟山康江さん。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。  早速、昨日の続きから入ります。  食料品ゼロ税率に関して、総理が把握されている農業者や飲食店関係者からの懸念の声、影響についてお答えください。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさに委員の御地元、農業県でいらっしゃいますが、先般、JAの両トップ、新旧もいらっしゃいまして、ゼロ税率実施する場合に、例えば簡易課税を選択していらっしゃる方も結構多うございますが、売上げの適用税率がゼロ%になりますから、売上税額がなくなるわけですよね。それにみなし仕入れ率を掛けて今仕入れ税額を計算するのがこの簡易課税の制度そのものですから、機能はそこはしなくなります、という御不安があると。  それから、外食産業は農業のお客様でございますわね。そういうところで、税率が八%のテークアウトと一〇%のイートインがあって、経営上、同じ税込み価格を採用していらっしゃるお店もありますが、ゼロ%となると格差が開きますから、この維持もできないから抜本的に変えていかなきゃいけないなと、消費者の皆さんはどうだろうなと、こういったことは代表的な御不安としてございますが、これは、農家さんや農業生産者、外食産業等への影響を含めて、実施に向けて細やかな様々な検討すべき課題があるということはもう十分に認識をしてございまして、御党も御参加をいただきまして、もう既に議論が始まりましたこの社会保障国民会議にもそれらの団体の方、くまなく全部御意見を多分おっしゃって、まさに、特に不安をお感じになる方々からは漏れなく一つ一つその論点を謙虚に丁寧にお伺いして議論を、置いていくことなく行われると、そういう結論の向かい方というんですか、向き合い方という、そういうことを当然やってまいりたいというふうに私どもは考えておりますので、よろしくお願いいたします。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 本当にたくさんの懸念、不安があるんですね。その懸念が払拭できるような、そういった対応を国民会議の議論、そして国会での議論に生かしていただきたいと思いますし、私たちも参画をしてまいります。  続きまして、農業関連ということで、順番変えまして、農政問題についての質問、先に進めさせていただきます。  お手元の資料三、パネルを御覧ください。(資料提示)  昨年十一月、農林業センサスが発表されました。これまでよりも速いスピードで基幹的農業従事者の減少が進んでいる実態が明らかになりました。あわせて、残念ながら、農地面積も年々減少の一途をたどっています。いわゆる生産基盤の弱体化ですけれども、総理はこの背景をどのように分析されているでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 農業従事者や農地面積の減少の背景としましては、御高齢の稲作農業者の大量リタイア、農地の分散などによって生産性向上が十分に進んでいないこと、人口減少に伴う国内需要の減少など、様々な要因が考えられます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 その分散すると何が問題なんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 農地が分散しているということによって、大規模化、大区画化が進んでいないということでございます。非常にこの生産性を考えますとこれは問題があると思いますので、農地の大区画化、またスマート農業技術の導入加速化などによる生産性の抜本的向上などに取り組んでおります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 やはり、総理は自給率を一〇〇%目指していきたいということ、つまりは、人も確保、農地も確保しなければならない。そういう中で、やはり一番の原因は、総理は稼げるということをよくおっしゃいますけれども、所得だと思いますけれども、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) おっしゃるとおりだと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 所得の確保をしっかりとしていくということ。  今般、米問題、今はたまたま米価が上がっていますけれども、これからどうなるか分かりません。今回のいわゆる米問題で明らかになったのは、価格は市場で決まる、政府のコントロールはなかなか及ばないということかなと思っています。農林水産大臣も常々、価格はマーケットで決まるとおっしゃっております。  つまり、価格に着目した支援策から、価格と切り離した所得確保、直接支払、この転換への必要性が明らかになったんじゃないでしょうか。大臣、お願いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  農業者への支援につきましては、生産性の向上や付加価値の向上により農業経営の収益力を高めるということが必要であるというふうに考えております。  今、舟山先生から御指摘のありました考え方についてでありますけれども、これ、米の話と今の農家の所得をどのように確保するかというやり方については、直接は私自身リンクはしないというふうには考えておりますが、ただ、いずれにしても、様々なやり方でしっかりと農業者の皆さんが稼げていく、所得が確保されていくという状況をつくるということは大事かというふうに考えておりますので、しっかり取り組まさせていただきます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今少し触れましたいわゆる直接支払ですよね、価格と切り離した支援、この必要性について、大臣はどのようにお考えですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  基本的には、条件不利な地域とか、若しくは環境への貢献とか、そうした面でしっかりと直接支払をして支えていくということは必要であろうかというふうに思いますが、大規模でいい条件でできるところは普通に経営をして、それで価格で報われていくということが適切かというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 この直接支払の考え方の根本ですね、農業の多面的機能というものがあると思います。景観をつくるとか洪水防止するとか、こういった多面的役割ですね。  総理、これは価格にしっかりと乗っかっている、価格転嫁できているとお思いでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 多面的機能とは、国土の保全、水源の涵養など、農業生産活動による農産物の供給以外の多面にわたる機能ですが、これらの機能は経済学上のいわゆる外部経済効果ですから、こうした多面的機能の価値というのは一般的には市場価格として評価されない、されにくいものだと認識しております。  ですから、政府としては、農業の有する多面的機能の発揮の促進を図るため、先ほど農水大臣がお答えしましたように、多面的機能支払や中山間地域直接支払などによる支援を実施しております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 条件の悪いところの支援は、それはそれでやっぱり平地と条件が違うわけですから、そこを埋めてあげるということは必要だと思いますけれども、平地の農地もやはり同じく多面的な役割を果たしているんですね。ただ、これは、今総理、おっしゃっていただいたように、価格に乗っていません。  であれば、価格に乗らないこの価値をしっかりと評価をする、平地であっても評価する、まさに農地があるからこそダム機能を果たしたりできるわけですから、その必要性についてはどうでしょうか。条件の悪いところだけではない、一般のところも必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) いつも舟山先生からは大変御指導いただいておりますが、平地についても今、多面支払でしっかりと対応しているというふうに思っておりますので、それで御理解をいただけたらというふうに思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、今足りないからですね、それが足りないからこそ、やっぱりどんどん人がやめている、農地がなくなっているわけですよ。  改めて、ちょっとパネルを御覧いただきたいと思います。総理は、本当に私、いろいろお話をお聞きしていますと、歴代総理にも増して食料安全保障の重要性に言及されておりますし、今般の施政方針では危機管理投資ということでも位置付けております。  その一方で、これ予算なんですけれども、全く伸びていないんですね。今年も、構造転換集中対策期間といいながら、増えたのが二百五十億円。これ、JRAからの繰入れなんですよ。それ以外伸びていません。  大胆に予算を付けていかないとそういった新たな支援策ができない、そういう意味で、総理、予算の拡充、本当に真剣に考えていただく必要があるんじゃないでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 高市内閣では、五年間の農業構造転換集中対策期間において、農業の構造転換への集中投資を実施していくため、別枠予算として総額国費一・三兆円を措置する方針でございます。令和八年度予算においては、こうした集中対策も含め、我が国の食料安全保障を強化するために必要な予算をしっかりと計上いたしました。  とにかく取組を継続して、需要と供給両方伸ばして稼げる農林水産業を実現するということで、我が国の食料安全保障を確保してまいります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 しっかりと、別枠予算といいながら、今回、いわゆるその集中対策期間としての予算が五百億、増額が二百五十億。つまり、既存を食いながらやっているんですよね。やはりもう少し大胆にやっていかないと。  これ、御覧ください。一概に比べられませんけれども、いわゆる安全保障という意味では防衛関係も農業も同じですよね。防衛関係予算がこれだけ伸びる中で、もう少し伸ばしていただいてもいいんじゃないか。それでしっかり基盤を守る。様々な構造転換もいいですけれども、基盤を守る、この必要性については、総理、どのようにお考えですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 予算の額につきましてこれまでも申し上げてきましたが、特に農業予算ですね、どっちかといえば本当に必要なものを当初に積むべきであるにもかかわらず、補正で措置されることが多うございました。ですから、これをがらっと変えてまいります。今年の夏の概算要求からスタートして、その次の年度の予算に反映させていきたいと考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非強く期待いたします。基盤を守る、そして多面的役割をしっかり発揮、なくなったらできませんから、守るための予算、大胆な増額も含めて期待したいと思います。  続きまして、賃金格差についてお聞きいたします。  日本列島を強く豊かにするためには、やっぱり基盤、土台をしっかりするということが必要です。施政方針演説でも、四十七都道府県のどこに住んでいても安全に生活できる、そして働く場所があると、これが日本の目指す姿とおっしゃっておられました。  一方で、地方からの人口流出、まだまだ止まっておりません。私は、その背景の一つに賃金格差があるんではないかと思っています。  図を御覧ください。これは、都道府県別に職業別、ここでは全職業と、いわゆる公的な枠組みで賃金が決まる職種の代表として保育士、介護職員の年収を比べてみました。緑、青、赤の折れ線グラフです。全体の賃金水準は大分上がってまいりましたけれども、それでも依然として残る、この図から読み取れる幾つかの問題点を指摘します。  まず一つ、保育や介護の賃金は、公定価格と言われているにもかかわらず、全国的に低い水準にあること。全国平均の年収額は、全職種と介護職員との差、百五十一万円。これ、かなり大きいですよね。  そしてもう一点、どの職種を見ても、地域間で賃金水準に大きな格差がありますね。全職種も、それから介護、保育、それぞれあります。例えば、介護職員の年収に関して分析しますと、一番下の棒グラフ、都道府県別に格差を見ると、基準といたしました東京都と一番低い水準の県で百万円近い格差がございます。  そこで質問です。まず一点目の問題。なぜ、全職種と介護等の給料、こんなに違うんでしょうか。問題じゃないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) お答えいたします。  まず、介護人材の確保等に向けましては、処遇の改善、これが非常に重要であることは論をまたないと思います。この処遇の改善につきましては累次の取組を講じてまいりましたが、結果として介護職員の賃金、改善はしてきておりますが、他産業とはまだまだ差があるのも実情でございまして、他産業との人材の引き合いとなっております。そうした厳しい状況にあるのは、私も大変問題だと認識をしております。  こうした考えの下で、令和八年度の介護報酬改定におきましては、介護職員につきましては、累次の取組の中では過去最大の水準となる定期昇給込みで最大月一・九万円、六・三%の賃上げが実現をする措置を実施することとしておりますので、今般の措置などを通じまして、引き続き処遇の改善に向けて取り組んでいきたいと考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 多分、それだけでは全職種に追い付くの難しいんですよね。総理も、どこでも介護も受けられるという中で、やっぱりこれじゃ人材流出ですよ。  しっかりと処遇改善、もっと全国平均に近づけるような新たな考え方、昨日も、加算ではなくて基本報酬の増額と言っていましたけれども、そういったことも含めて大胆に、改めてお願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御案内のとおりでございますが、今年度の補正予算でも採用させていただいておりますし、令和八年度の診療報酬改定でも、先ほど申し上げましたような措置を実施をさせていただく予定でございます。  まずは、こうした措置をしっかりと行き渡らさせてしっかりと介護の賃金水準を上げていく、その努力をまずはやらせていただきたいというふうに思っておりますし、そうした中において様々な実態があろうかと思います。そうしたものをしっかり分析をした中で、令和九年度の報酬改定に向かっていきたいと考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、全体水準を上げていただきたいと思います。  そして、もう一点の問題ですね。地域別にこれだけ差があるということ、この背景はどのように考えているのか。これでは安いところから高いところに人材が流出してしまうという、こういった懸念もあると思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 介護職員の皆さんの賃金の地域間格差、委員お示しをいただきましたグラフのとおり、あろうかと思います。  ただ、これ一定程度、全産業の賃金と一定程度の相関関係があろうかというふうに思っておりますので、介護だけを取り出してということはなかなか難しいわけでございます。  また、全国的な課題でもございますので、私どもとしては、まず、介護分野全体の処遇改善、これをしっかりやっていきたいと考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 もう全体も御覧のとおり、こんな地域間格差があるんですね。なぜこれ放置しているんですか、厚労省として。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになりますが、都道府県別の平均賃金につきましては、介護職員ですが、ある程度の地域差が生じておりますけれども、その賃金の地域差と全産業平均の賃金の地域差との間には一定の相関があろうかと思っております。  介護職員だけを取り出してその地域間格差というよりも、全産業としての地域間格差の問題が大きいのかなというふうに思っておりますが、ただ、いずれにいたしましても、地域でいろんな差があるということは課題だと考えておりますので、そうした状況はしっかり分析をして、今後の取組に生かしていきたいと考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 厚労省として、この介護だけではなくて、まさにこの賃金全体ですね、労働者の賃金全体を所管していると思いますけれども、じゃ、全産業でなぜこれだけ地域間格差がある、これを放置してきた、そこを教えてください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 通告がございませんでしたので。  全産業といいましても、様々な職種があります、業種があります。そうした中で、特にこれがあるので地域間格差ということはなかなか申し上げにくいと思いますが、やはり都市と地方の格差であったり、物価水準であったり、様々な業種ごとのいろんな態様であったり、そうしたものが複合的に重なってそうした賃金差になっているのではないかと考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 よく言われるのが、まさに物価格差とか生活費の格差と言われるんですよ。しかし、この一番上の黒い折れ線、見ていただきたいんですけれども、実は、消費支出の格差というのは賃金格差ほど大きくないんですね。そして、全く連動しておりません。地方でも、ちょっと列記しました富山、福島、山形、こういったところは消費支出、全国的に見ても高いんです。一方で、全職種平均年収、介護、どちらも高くありません。特に山形県、見てみますと、消費支出は東京を一〇〇とした場合に九三・三ですけれども、賃金、僅か八一・五なんですね。これは放置すべきではないと思います。こんなんだったら、出ていっちゃいますよ。  こういった不条理な問題を直すというところ、是非、厚労大臣、お答えいただきたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 消費支出を基に賃金水準を分析するという一つの御提案だというふうに思いますが、総務省の統計かと思いますが、大変恐縮なんですけれども、サンプル数が非常に少なくてですね、調べさせていただいたところ、年ごとの振れ幅が非常に大きいものでありますので、なかなかそれをもって政策にどう反映させるかというのは正直難しいところがあろうかと思いますけれども、そうした多面的な分析は必要だと思いますので、そうしたことも十分踏まえて今後の取組を進めていきたいと考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私もそこを気にしていました。ですので、五年平均で取らせていただきました。サンプル数、多くするためにやりましたけれども、やっぱり傾向、同じなんですよ。  特に介護をなぜ問題にしているかというと、公定価格で決まっている報酬なんですね。ですから、ここを直していかないと、全産業にも波及しない。そして、よく言われる、何となく神話のように言われている、物価が違う、生活費が違う、そう言われていますけれども、そんな変わらないということを考えると、やっぱり一律化を目指して政府として力強くその問題点把握し、問題意識を持って取り組んでいただきたいと思いますけれども、最後に、総理からもお答えいただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 特に昨年、介護事業者の倒産、これも過去最高ということで、もう次の改定を待たずに期中改定をしようという決断をしました。  また、昨年十二月にお認めをいただきました令和七年度補正予算による緊急的な対応に加えて、令和八年度に介護報酬改定を実施して、介護職員については、先ほど厚労大臣がお答えしたとおり、最大月一・九万円の賃上げを実現することとしました。令和九年度の定例改定におきましても、介護サービス事業者の経営状況などきめ細かく把握した上で、物価や賃金の上昇などを適切に反映するための対応を実施してまいります。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 時間が参っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 はい。ありがとうございます。  物価、賃金を考えると、この消費支出ですね、こういった地域での動きを見ながら、改めて、地域間格差をなくしていく方向、これもしっかりと御議論いただいて前に進めていただきたいと思います。  最後に、問題提起だけ……

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 舟山さん。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 済みません、終わります、すぐ終わります。  地方公共団体のガバクラ、これ、コストを削減するといいながら、実際増えちゃっているんですよね。ここもしっかりと対応いただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で舟山康江さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、浜野喜史君の質疑を行います。浜野喜史君。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  三十年余りの経済停滞から何としても抜け出さなければならないと、こういう思いで質問をさせていただきたいと思います。  まず、高市総理にお伺いいたします。  三十年余りの経済停滞について、脱却しつつあるというふうに思っておられるのか、現状認識をお伺いをしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 三十年余りの経済停滞について、我が国経済は、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレの中で、企業部門がコストカットを行ってきました。そのため、収益の増加に比べて賃金や将来のために必要な投資が抑制された、結果として需要が低迷し、デフレが加速し、成長も伸び悩むという悪循環が生じていました。  他方、足下では賃上げ率が二年連続で五%を上回るなど、長く続いたコストカット型経済から、その先にある新たな成長型経済へと移行する段階まで来ていると思っております。  よって、高市内閣では、長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切ってまいろうとしております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 総理、停滞から抜け切ったというふうに認識されていますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 抜け切ったというよりは、移行する段階と。先ほど申し上げたとおりです。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 植田日銀総裁にもお伺いいたします。  日銀は、黒田前総裁時代から、賃金が上昇し、それが物価の緩やかな上昇につながるという物価安定の目標を定めて、長年にわたって取組を続けてこられたというふうに思います。目標は達成されつつあるのか、見解をお伺いしたいと思います。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) お答えいたします。  私ども、二〇一三年から大規模な金融緩和を実施してきておりましたが、政府の様々な取組等も相まって、我が国経済に強力な刺激効果をもたらし、賃金と物価が共に緩やかに上昇するメカニズムが復活したと考えております。  こうした金融緩和効果に加えまして、ここ数年は、労働需給が逼迫する中、企業の賃金、価格設定行動が積極化しており、賃金上昇を販売価格に転嫁する動きも継続しています。  こうした下で、一時的な要因を除いた基調的な物価上昇率は二%に向けて緩やかに上昇しており、私どもの展望レポートの見通しの期間後半、すなわち来年度後半から二七年度にかけて、二%の物価安定の目標とおおむね整合的な水準で推移すると見込んでおります。  私どもとしましては、賃金の上昇を伴う形で二%の物価安定目標が持続的、安定的に実現するよう、適切に政策を運営してまいりたいと考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私なりの理解では、政府、日銀共に経済停滞から抜け出し切れていないというふうに御説明があったというふうに理解をいたしました。こうした中での令和八年度予算ということだと理解をいたします。  そこで、財務省にお伺いいたします。(資料提示)  令和八年度予算は、令和七年度当初予算と比較をして、税収については五・九兆円の増加、一般歳出と地方交付税交付金の合計は四・一兆円の増加となっておりますけれども、間違いありませんか。

宇波弘貴 財務省主計局長

○政府参考人(宇波弘貴君) お答え申し上げます。  今御指摘のあった二つの数字でございます。  まず、令和八年度の一般会計予算における税収につきましては、八十三・七兆円を見込んでおります。令和七年度当初予算と比較して五・九兆円の増加を見込んでいるところでございます。  また、一般歳出は七十・二兆円、また地方交付税交付金等は二十・九兆円であるところ、その合計額は九十一・〇兆円であり、令和七年度当初予算のその当該経費と比較いたしまして四・一兆円の増加となっております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 その上で、片山財務大臣にお伺いいたします。  令和八年度予算は、国民から前年度より五・九兆円多く税金をいただき、前年度より四・一兆円多く国民の側に支出するということでありますので、差引き一・八兆円、前年度より多く国民の側からお金を吸い上げることになっているというふうに理解をいたしますけれども、そのような理解でよろしいでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員の御指摘は、こういう理解でよろしければですが、令和八年度予算が令和七年度と比べまして、一般歳出と地方交付税交付金等の合計が四・一兆円増えているのに対して税収は五・九兆円増えているということを踏まえて、これはプライマリーバランス改善の議論ともやや似ているんですけど、その他収入の増がないという点を除けば似ているんですけれども、そこには国債の利払い費の部分は除いていらっしゃって、国債残高増加に伴いまして、前年度から国債の利払い費等は二・五兆円増えております。  これを加味しますと、委員がおっしゃった一・八%のマイナスですか、国民セクターからの吸い上げというのが〇・七%の逆になりまして、国債も、ある意味では政府から国民セクターへの、つまり持っていらっしゃる金融機関のところには、(発言する者あり)そうですね、兆円のプラスになりますから、今、〇・七兆円と申し上げるべきですので、一・八マイナスが〇・七プラスの兆円になりますという意味ですが、これも、国債の保有者個人は確かに今の状況では少ないですけれども、金融機関、預金者がいます、生保さんもそうです、年金もそうですということで、国民セクターへの支払ということを考えると、国民からより多くのお金を吸い上げている予算という状況にはとてもないんじゃないかと思っております。  いずれにしても、高市政権が掲げる責任ある積極財政で、投資すべき分野には大胆に投資し、増やしておりまして、これで強い経済の実現に取り組み、予算全体のめり張りを付けて財政の持続可能性も十分配慮すると、こういう予算でございますので、規模の収支の単純な差引きなど、規模の前提で財政運営をしているというわけではないことも御理解をいただきたいと思います。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 珍しく、財務大臣、ちょっとかわされたと思いますね。  国債はまた後ほど触れますけれども、国債は別ですよ。政府と国民の側のお金のやり取りという面では、やっぱり一般会計、特別会計で両方で考えていくのは当然ですけれども、特別会計も私、加えてみました。昨年度より一兆円、特別会計増えております、国民の側への支出は。しかし、結局、特別会計を入れても一兆円近く国民の側から前年度比較で結局お金を吸い上げているんですね。これが積極財政の予算と言えるのかということなんです。  私は、もう極めてこれ疑問なんですよ。いろんなことをおっしゃっていますけれども、結局のところ、積極財政予算じゃないじゃないかというふうな疑問が私は拭えないんですね。総理にお答えいただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 高市内閣の責任ある積極財政は、財政の持続可能性に十分配慮した財政政策で、マーケットからの信認を損なう野方図な財政政策を取るわけではございません。  今、内容については、令和八年度予算の内容については片山財務大臣から説明があったとおりでございます。必要な政策をきちんと積み上げた結果で、規模ありきで財政運営を行っているわけじゃないです。  強い経済と財政の持続可能性をバランスよく実現するということを目指しております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私も、総理、規模ありきで考えているわけじゃないんです。  今、経済が例えば過熱ぎみであるとか停滞期を抜け出したということであるならば、結果的に国民の側からお金を多く吸い上げる、前年度比較でですね、それもあり得るかと思いますけれども、そうじゃない。まだ停滞期を抜け切っていないというわけですから、前年度より当然、政府から国民の側にお金が流れていくという形の予算を組むべきだということは問題提起をしておきたいと思います。  引き続き、財務大臣にお伺いをいたします。  高市総理は、施政方針演説におきまして、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります、強い経済の構築と財政の持続可能性をバランスよく同時に実現することが、今を生きる我々が果たすべき責任でありますと説明をされました。  そこで、財務大臣にお伺いしますけれども、財政の持続可能性を実現するとされておられますけれども、財政の持続が不可能になるということはどのような状態を想定されておられるのか、説明をいただきたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 浜野委員とは、昨年の臨時国会でもこの種の議論を本当にしっかりとさせていただいて、そのときのお答えとは重なる部分もあるのは申し訳ないと思いますが、その財政の持続が不可能という状態は、一般には財政状況が著しく悪化してその運営が極めて困難となる状況ということだと思いますが。  これは昨年もちょっと紹介させていただいたんですが、IMFが二〇一七年にワーキングペーパーで、財政危機の事例として、債務返済の不履行、IMFなどからの例外的に大規模な公的財政支援、市場からの信認喪失等による資金調達の困難化といった事態の発生が、IMFが例示する財政危機でございますが、これも昨年議論しましたけど、我が国の今のその収支ですね、経常収支、対外収支、対外純資産の状況から考えると、こういうような状況に陥るとも、こういう状況にあるとも、そういうことは全くないので、デフォルトになることはないと、こうはっきり申し上げたんですが、いずれにしても、総理が今おっしゃったように、責任ある積極財政という考え方では、この財政の持続可能性は実現、維持していかなければいけないので、それによってマーケットからの信認を確保していくということが重要であります。  国債の格付の問題等も当然それに連動してくる話でございまして、財務省の今いろんなところに掲げておりますメルクマールというか省の目的のような標語がございまして、最初のところに国の信用、国家の信用というのがありますが、そのたくさんある要素のうちの一つがこういったものになりますが、この国債の信用が非常に落ちるということは、国内の金融機関や企業の社債等の信用もパラレルに低下して非常に苦境に立ち入るとか、国債が外貨調達の際の担保に当然使われているんですが、それも認められにくくなるということになると大混乱になりますが、こういう状態は全く想定されることがないように我々運営しているわけでございまして、そういうことを御理解いただきたいかと思います。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 事前の通告では、マーケットからの信認が失われるということはどういう状態なのかということも質問しているんですけれども、同じお答えならそれで結構ですけれども、いかがでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさに電力関係等、社債が非常に重要な民間企業、幾つかございますが、そういった意味での資金調達コストがこの状況で跳ね上がるということは非常に厳しい、そういうことはあってはならないと思って、これら一環も含めて、今の国債の信用も含めて申し上げるということですから、同じ答えでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 いろいろ御説明いただきましたので、また議事録を拝見して私も考えてみたいと思うんですけど、要は、日本国債の安定消化が困難になるという状態が財政持続可能性が失われるという状態だというふうに考えられるのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 国債の安定消化も我が省の非常に重要なメルクマールというか目的の一つでございますから、そういう要素もございますが、現状はそういった状態には全くないと思っております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私の理解するところは、日本国債の安定的な消化が危ぶまれるような状況になれば、いわゆる財政の持続可能性ということ、失われていくということだと思うんですね。  そこで、更にお伺いしますけれども、財務大臣は昨年十一月の予算委員会で、国債の債務不履行は通常考えにくいというふうに説明をされました。明快に御説明されたことに改めて敬意を表する次第でございます。私は、ただ、考えにくいというよりも、より正確に言いますと、考えられないということではないかと私は考えるんですけれども、見解をお伺いいたします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員の御説としては恐らく、通貨発行権があるわけですから、円建ての国債ですからね、保有者が誰であろうとも自国通貨建ての国債のデフォルトは考えられないというようなお考えもありますけれども、これは、通貨発行権が日銀にある上で、その国債を無限定に引き受けられるということが前提になっている議論であると。我々はそういう財政運営はしておりませんので、急激なインフレとか通貨安によって深刻な影響が生じるような運営を財政や金融でやることは、それは当然国民の利益にならないと考えておりますので、私はそういう前提でも申し上げたわけでございます。  つまり、その通貨発行権の有無で最終的にどうだということを申し上げているんじゃなくて、海外投資家の保有率が確かに低いですから、売買率は高いんですよ、それで買っていますからね。保有率ということになると、日本の国債は海外保有者が六・六%しかいませんから。そういうことになりますと、比率の上昇がそれほどないということがあれば、そういう危険性も余りないということはありますけれども、逆に、上がってきたらどうなんだという議論があり得るということはあると思います。そういった意味で申し上げていると思います。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 今も若干御説明あったと思うんですけれども、前回の質疑でも、国債の債務不履行が考えにくい理由として、円建てでありますし、今でも当時でも保有者は圧倒的に国内が多いということもありと、こう説明されたんですね。  保有者が誰であるかということは私は問題ではないというふうに思います。変動相場制の下、円という自国通貨建てで発行されている国債の債務不履行は、保有者が誰であるかにかかわりなく考えにくいと理解をいたしますという見解を伺いたいと思います。  なお、変動相場制の下でと限定しておりますのは、仮にドルとひも付いている固定相場制の下であるならば、ドルとの交換義務により通貨発行に制約が掛かると考えられるからであることを申し添えておきたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) いずれにしても、変動相場制でないところに移行するというシナリオが今現状あるのかどうかということもありますと、それはかなり教科書的なお話かなと思いますが。  繰り返しになりますけれども、考えにくいというか、客観的にほとんどないということは同じでございますが、理念的に完全否定してしまうということは、最終的に最悪の場合は中央銀行さんが引き受けるということを前提に入れるということであれば、そういう意味ではないのでということでございまして、ほとんどないということはこの間も、昨年の議論でも申し上げたとおりでございまして、それは、これからも含めて、国債の安定消化をきちっと保てるような財政運営が責任ある財政運営であって、その上に積極財政をやるという、二兎を追う戦略でございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 さらに、国債に関連してお伺いいたしますけれども、財務省にお伺いいたします。  国債が過去に消化できない、売れないということがあったのか、説明をいただきたいと思います。

井口裕之 財務省理財局長

○政府参考人(井口裕之君) お答え申し上げます。  国債についての事実関係のお問合せございました。  平成十六年、二〇〇四年に現在のプライマリーディーラー制度、国債市場特別参加者制度が導入されて以降、国債の入札におきまして応募額が発行予定額を下回る、いわゆる札割れが生じたことはございません。  ただし、それ以前、平成以降でございますけれども、複数回札割れが生じた事象ございまして、直近では平成十四年、二〇〇二年九月二十日の十年利付国債入札におきまして、予定した発行額一兆三千五百億円を応募額が下回るということはございました。当時は、国債募集引受団が引き受けるということになったために、資金調達自体は予定どおりの金額が行われておりますが、それ以外にも、平成以降、複数回札割れが生じたことがございました。  また、二〇〇八年、リーマン・ショックの際には世界的に大幅な株価下落がございまして、金融機能が極端に低下したという市況等ございまして、予定どおりの資金調達が見込めず、また、市場参加者からも入札の取りやめを希望する声が多く寄せられたということから、国債の入札を入札前日に取りやめたという事例はございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 またいろいろ説明を求めたいと思うんですけれども、前段階のいわゆる金融機関との対話、市場との対話が十分じゃなかったからそのようなことが起きたということが主な原因じゃないかと私は理解をいたします。  現状について財務大臣にお伺いいたしますけれども、国債は今消化され難い状況になっているということなんでしょうか。御説明いただきたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 国債市場で安定的に発行を行うという観点から、今局長からもお話がありましたように、市場の状況や市場関係者の意見等を十分踏まえて国債発行計画の策定を行っており、これは逆に取られるときもあるかもしれませんが、状況に応じて年央に変更するとか柔軟な対応を図っております。そういったことも含めて、この入札発行を通じた資金調達に支障は全く生じておりません。  他方、金利あるいは債券価格の変動というのはあったわけで、私が一月にダボス会議に行きましたときには、我が国の姿勢が非常に曲解されておりまして、これではなということがあって、その弁明に追われたんですが、その弁明をきちっと消化していただければ正常に戻っていきましたから、そういう状態で、市場には非常に動向を注視しなければいけないし、丁寧な対話が必要な状況ではございますが、適切な国債管理政策に努めておりまして、何とかこれはいい状態は保たれているから、全然消化に問題があるとは思っておりません。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  答えは出ているとは思うんですけれども、財務大臣にもう一問だけお伺いします。  ある研究者がこの国債の消化状況についてこんな論説を公表しているんですね。我が国は、既に幾度も債務危機に陥ったアルゼンチン並みに国債の安定消化が危ぶまれる状況にあることを国全体としてもっとしっかりと認識する必要があるだろうと、こんなことをある研究者がおっしゃっているんです。そんな認識には全く立っておらないということを改めて御説明をいただければと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 御指摘の論文につきましては、二五年度、昨年度の中期で国債発行計画をある程度見直したと。これは、ニーズを非常にしっかり見て、超長期の国債について、ほかの年限に比べて大きな金利上昇が動きとして見られたので、四十年債、三十年債、二十年債を減額して、それを短期に振り替えて、またその個人向け販売分の上振れ実績の反映等で対応してという、通常の我々としてはこういう変更はあり得ることなんですけれども、そういうことをちょっと御理解いただいていない論文だったのかなとは思いますが、学者さんの学説はいろんなものがありまして、それを我々が特に強く否定するとかではなくて謙虚にいろんな御意見を伺っておりますが、なお、繰り返しになりますが、市場参加者ときちっと丁寧な対話をしてそのときの市場ニーズを十分に把握していけば、十分に順調に計画を遂行できる状態にあると思っておりますので、御心配の向きはないなと思っております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  その上で財務大臣にお伺いするんですけれども、国債の債務不履行が通常考えにくいということは、お考え堅持されているということなんですね。加えて、これまでの様々な御説明を伺いますと、財政の持続可能性についての可能性が失われるとか市場からの信認が失われるということについても、国債の債務不履行と同様に通常考えにくいということではないかと私は考えるんですけれども、財務大臣の見解をお伺いします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) いろんな財政のお考えがございますけれども、国の信用も守りでございますから、国債の信用がどういうところかというと、それは、格付であったり金利であったり、裏返せば債券価格に表れてくるんですね。  それで、例えば、企業会計上減損処理がさせられるところがどのぐらいかとか、今バーゼル3ということになるとなかなか厳しいこともおっしゃるんですけれども、またそれが非常に、そこまで必要なのかという議論も我々いろいろと国際社会ではしているわけですけれども、そういう部分で、一かゼロかの問題ではなくて、グラデーションのある議論でございます、この信用の議論というのは。ということと、一般論として、相対的な利払いコストは低く抑えられるんだったら、先ほどの利払い費も申し上げましたけど、その方がいいわけですよね、財政が硬直化しないですから。  それを考えると、今、年限の短い国債に替えていますけれども、それが長い国債よりも利払いコストを低く抑えられるという言い方もできるんですが、すぐに借換えが必要となって、そのときに金利が上昇していたらどうなんだということもリスクとしてあり得るので、そういったことも全体にコントロールをしていかなきゃいけないから、全くどこにも全て問題がないのかというと、そういう大変楽観論的な言い方も我々はしないわけでございますので、常に財政には持続可能性を保っていく努力が必要だという観点で対応をさせていただいているのが責任ある積極財政ということかと思います。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 更に質疑を交わさせていただきたいと思うんですけれども、ここからは政府財政に関する考え方についてお伺いをしたいと思います。  財務大臣に引き続き伺いますけれども、私は、政府財政について、大きく分けて健全財政という考え方と機能的財政という考え方があると理解をいたしております。健全財政は、税収の範囲内で財政支出を行うという考えであります。一方で、機能的財政は、経済状況に応じて財政支出を行い、政府と日銀がお金を創造できるので、積極的な財政支出を持続的に行うことが可能であると、ただし、需要が供給力を上回るインフレには留意が必要とする考え方であります。この機能的財政は、一九四〇年代にアメリカのラーナーという学者が提唱されたことが淵源とされております。  政府財政についてこの二つの考え方があるというふうに思っておりますけれども、御存じでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員が御指摘になったラーナーさんという学者の一九四〇年代の御提唱でございまして、いわゆる我々は責任ある積極財政でございまして、党内にはその議連もありまして、こういうお考え方を引かれる学者やエコノミストの方も結構いらっしゃいます。  ただ、財政の在り方にはもっと様々なものがありますので、その税収の範囲内で財政支出を行うというような考え方と、今おっしゃった機能的財政論の二元論、それしかないということはなくて、むしろ非常にバラエティーがあるわけですけれども。  財政政策がマクロ経済に与える影響に着目したという意味では、そこはそういう面が確かに非常にありますから、御理解いただけるというか理解するものでございまして、具体的には、政府の中心的な役割として、インフレのときには政府支出の削減や増税を行って、失業が発生している場合には政府支出の拡大や減税を行うと。つまり、需要を調整することが求められるという、こういう御主張ではないかと思いまして、財政政治学的にもこういう選択はしがちな選択でございますから、それはそれとしてありますが、ただ、これをインフレになるまでは財政赤字を容認する、インフレになったら、そこでころっと変えまして、財政赤字を締めるという考えになった場合、物価が上昇している局面で大幅な歳出削減や増税が来るのかというと、これはなかなか財政、政治的に取れるか、その政策という部分もありますから、難しいですわね。  だから、国民生活、これが第一でございますから、それを考えますと、そこまでなかなか難しいかな、悪影響出ないのかなと、そういう点はあるのでございまして、何でも二極ということではなくて、まさにそれがバランスを取る財政でございまして、責任ある積極財政ということであるんではないかと考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私が通告しましたこの責任ある積極財政というのは、この健全財政、機能的財政のいずれなのかという、どういうふうに位置付けられるのかという、その問いにもう既にお答えになられたというふうに思うんですけれども。  であるならば、これ政治的に可能であれば、今おっしゃったように、すぐに政策を切り替えるといったことが可能であれば、この機能的財政という考え方が正しいんだということでよろしいですか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 税収の範囲内での財政支出という考えなのか機能的財政論なのかと二元論で運営されてきたということは、どこの国でもないと思います。  実際には、その局面局面での景気の状況というのは非常にいろいろな要素がございますので、インフレだったらインフレ対処だけができるものでもないでしょうし、先ほど申し上げましたのは、政治的にできないだけではなくて、大幅な歳出削減に転じるということが国民生活に悪影響ですから、結局、回り回ってマクロ経済的にも正しくないと、そういうことは十分あり得るので、今申し上げたようなことではなくて、責任ある積極財政というのはその時々の経済社会情勢等をより柔軟に捉まえやすいんですね。  戦略的な財政出動ということもやりやすいという意味で、それが投資不足である我が国においては強い経済をつくることが非常に重要ですから、そこにも極めて有効という意味でこの強い経済を構築し、同時に財政の持続可能性もきっちりと保っていくということで、我々としてはこれがベストなのかなということで考えているということかと思います。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 全く同じ質問を総理大臣にしているんですけれども、多分答弁書は同じだということかと思いますが。  ただ、私は、総理大臣がおっしゃっていることですね、例えばイラン情勢にもしっかり柔軟に対応していきますということをおっしゃっている。加えて、潜在成長率を重視しているんだということもおっしゃっている。供給力も重視しているんだということをすごく強調されていることを考えれば、この機能的財政という考え方に総理の考え方はより近いんじゃないかなというふうに私は拝察するんですけれども、いかがでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 私の考え方に御賛同いただいているのなら大変うれしいんですけれども。  高市内閣では特定の学説を前提に経済財政運営を行っているわけではなくて、さっき片山大臣がお答えしましたとおり、責任ある積極財政の考え方の下で、その時々の経済社会情勢などを踏まえて戦略的に財政出動を行う、で、強い経済を構築すると同時に、財政の持続可能性を実現するということでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  さらに、財政についてお伺いしたいんですけれども、この財政について考え方が分かれるのは、貨幣とは何なのかということについて考え方が分かれるからだと私は理解をいたしております。  貨幣は一般の商品と同様の有価物であるとの商品貨幣論の立場に立つと健全財政の考え方になり、貨幣は創造されているという信用貨幣論に立つと機能的財政の考え方になるのではないかということでございます。  そこで、日銀総裁にお伺いいたします。  日銀がマネーストックと呼んでいる預金通貨が根源的にどのように供給されているのか、御説明をいただきたいと思います。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) お答えいたします。  銀行の実務に即して申し上げますと、家計や企業などの資金需要に応じて民間銀行が貸出しを実行する、これによりまして同額の預金が発生し、信用創造が行われます。また、政府の資金需要に応じて民間銀行が国債の購入を行えば、政府の財政支出が行われた段階で同額の預金が発生し、やはり信用創造が行われることになります。  ただし、資金需要さえ存在すれば信用創造が無制限に行われるというわけではございません。民間銀行は、投融資の採算性やリスクなどを考慮し、自らの目線に合うかどうかを判断した上で貸出しや国債の購入を行っている点には注意が必要でございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  ここはちょっと大事なところだと思いますので、御答弁を改めて繰り返させていただきますと、家計や企業などの資金需要に応じて民間銀行が貸出しを実行することで同額の預金が発生し、信用創造が行われる、また、政府の資金需要に応じて民間の銀行が国債購入を実施すると、政府の財政支出が行われた段階で同様、同額の預金が発生し、信用創造が行われるということであります。考え方の問題ではなく、実態としてお金が創造されているということを押さえておくことが重要だと考えております。民間及び政府の資金需要に応じてお金は創造されているのが実態です。この実態認識を間違うと、政府財政についても誤った考え方に立つことになるのではないかと私は考えているところでございます。  改めて、日銀総裁にお伺いいたします。  世の中に出回っている通貨の大半を占める預金通貨は、根源的には民間及び政府の資金需要に応じて銀行が創造したものであり、それが世の中を還流しているというふうに理解をいたしますけれども、そのような理解でよいか、見解をお伺いいたします。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) 私どもでは、金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量をマネーストック統計として集計、公表をいたしております。  委員御指摘のとおり、その大半は預金通貨から成っております。こうした預金通貨は、企業や家計の資金需要を受け、民間銀行が貸出しなどの与信行動、すなわち信用創造ですが、行うことにより供給されることになります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  国民の納税や貯蓄がお金の起点であるというわけではない、根源であるわけではないんですね。起点、根源は官民の資金需要であると、これも大事なことだと思います。しっかりと押さえておくべきだと思います。  さらに、日銀総裁に関連してお伺いをいたします。  官民の資金需要に応じて生じた国債や企業の借入れが仮に全て返済されると、その分、世の中に出回っている通貨が消滅することになると理解をいたしますけれども、日銀の見解をお伺いいたします。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) これも銀行の実務に即して申し上げますが、家計や企業などが銀行借入れを返済することで同額の預金が減少することになります。また、政府が民間銀行に対して国債の償還を行うために財政支出を減少させた場合も、その分、預金が減少することになります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国債や企業の借入れは決して悪ではなくて、経済社会を支える基盤のようなものであると理解をすべきだということを申し上げておきたいと思います。  さらに、日銀総裁にお伺いをいたします。  説明いただいた部分の後半部分なんですね。ただし、資金に対する需要さえ存在すれば信用創造を無限、無制限に行えるというわけではない、民間の銀行は、投融資の採算性やリスクなどを考慮し、自らの目線に見合うかどうかを判断した上で貸出しや国債の購入を行っているという点には留意が必要だというふうに説明されました。私はそのとおりだというふうに思います。否定をいたしません。  その上でお伺いします。日銀は、必要があれば国債買入れオペを制限なく行えると理解をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) 私どもの金融政策は、その使命であります物価の安定を目指して行っております。二〇一三年以降に行った大規模な国債買入れについても、あくまで二%の物価安定目標を実現するという金融政策運営上の必要から実施したものであります。  今後とも、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現という観点から、適切に金融政策を運営してまいりたいと考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 通告いたしておりましたことに日銀総裁として誠実にお答えいただいたと思うんですけれども、今の御説明は、制限なく行えるんだということを説明されたものと私は理解をいたしました。  関連してお伺いします。日銀は、必要があれば国債買入れオペを行うことで銀行の日銀当座預金をつぎ増し、銀行が国債を購入することを支えることが可能であると考えますけれども、見解をお伺いいたします。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) やや繰り返しになりますが、私どもの金融政策は、物価安定を目標、物価安定を目指して運営しております。一昨年三月には先行き二%の物価安定の目標が持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断しまして、大規模な金融緩和の枠組みを見直し、その後、国債の買入れ額も段階的に減額しております。  また、民間銀行の観点からは、国債投資の採算性や金利変動リスク、各種の規制対応などを考慮し、自らの目線に見合うかどうかを判断した上で国債の購入を行っていると認識しております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これも通告をしていたんですけれども、慎重に日銀総裁御答弁されたものと思います。  私は、今御説明された上でですけれども、銀行が国債をしっかりと購入できるように政府と日銀が支えているということ、この支えによって国債の安定消化が行われているんだというふうに私は理解をいたしております。  その上で、財務大臣にお伺いをいたします。  政府に資金需要があれば、国債買入れオペという日銀の対応の下で、金利を上昇させることなく国債を発行し、政策を遂行することが可能であると私は考えますけれども、財務大臣の見解をお伺いいたします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 今、日銀総裁からお答えがありましたけれども、政府と日銀の関係は、日銀の法下、三条、四条で、国債買入れを含む金融政策の具体的な手法は日本銀行に委ねられておりまして、委ねられるべきと我々も考えておりますので、この日銀法における自主性の尊重ということであります。  その上で、仮に委員の御指摘のように、事実上の財政ファイナンスになると思うんですが、こういうことをやっているんだというふうに財政運営で市場、マーケットから見られた場合には、まさに先ほどの市場の信用とか市場の信認の問題になりまして、金利の急上昇ですとか過度なインフレというものにつながりかねないので、まさに日本経済や国民生活に影響を、多大な、余り良くないというか悪い影響を与える可能性が高いというか否定できないと考えておりますので、政府としては、事実上の財政ファイナンス前提の運営ではなくて、引き続き日々の市場動向を常に十分注視しながら、マーケットフレンドリーにおりながら、責任ある積極財政の考え方に基づいて経済財政運営を行いまして、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府の債務残高、この対GDP比を安定的に引き下げていくことによって、財政の持続可能性を実現してマーケットからの信認を確保していくという、この方針で臨んでまいりたいと考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 その財政の持続可能性とは何なのかということを問うているんですけれども、結局のところ、財政の持続可能性を求めていくんだというお答えにならざるを得ないという展開になっているんだと思います。  更にお伺いしますけれども、財政支出が過ぎると、また政府債務が増大すると、金利の高騰、為替の円安、過度のインフレといった問題が浮上するという指摘があります。それについて順次お伺いしてまいります。  植田日銀総裁にお伺いします。  国債の追加発行は金利上昇を生むとの指摘があります。国債が市中マネーを吸収するので金利が上がる、及び国債価格が下落をし、金利が上昇するという二つのイメージによる指摘と理解をいたします。この二つのイメージについてどう考えるのか、見解をお伺いいたします。    〔委員長退席、理事長谷川岳君着席〕  また、仮に望ましくない金利上昇があれば、国債買入れオペなどで適時適切に対応されるものと考えますけれども、見解をお伺いいたします。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) まず、長期金利についてでございますが、これは金融市場において形成されることが基本であって、先行きの経済・物価情勢あるいは金融政策、財政政策に対する市場の見方などを反映して、ある程度変動するものであると認識しております。  このため、国債発行の増加が長期金利に及ぼす影響を見ていく際には、中長期的な財政健全化について市場の信認が維持されているかという点が重要になると考えております。  なお、日本銀行の国債買入れの運用についてですが、考え方は従来から変わっておりません。すなわち、通常の市場の動きとは異なるような形で長期金利が急激に上昇するといった例外的な状況においては、市場における安定的な金利形成を促す観点から、機動的にオペ等を実施する考え方でございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 財務大臣に伺います。為替レートについてです。  財政支出が過ぎると過度の円安を招くとの指摘があります。通貨量が増え、円の価値が下がる等のイメージからの指摘であると理解をいたします。そのイメージについてどう考えるのか、見解を伺います。  為替レートは通貨量だけで決まるものではなく、財政支出の増が過度の円安を招くとの指摘は当たらないと理解をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘のように、為替相場というのは非常に多様な要因を背景にマーケットで決まるものでございますので、財政政策であれ、御指摘の通貨量等であれ、それらのみが取り出されて為替相場に与える影響というのは、そういうそれだけのものではないし、それを私の立場として一概に申し上げるのも非常に困難ということであります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 日銀総裁にインフレについてお伺いいたします。  財政支出が過ぎると過度のインフレを招くとの指摘があります。財政支出により通貨量が増えるので物価高を招くとのイメージによるものと理解をいたします。そのイメージについてどう考えるのか、見解を伺います。  物価は需要と供給のバランスで決まるものであり、財政支出増が物価上昇を必ず生み出すものではないと理解をいたします。財政支出が供給力の向上につながれば、インフレ抑制になるからであります。見解をお伺いいたしたいと思います。

植田和男 日本銀行総裁

○参考人(植田和男君) お答えいたします。  物価上昇率ですが、ある程度長期的には、長い目で見ますと、マネタリーベース等の貨幣的な要因と関係するという理論、説も見られますが、短期的には実体経済における様々な要因によって変動すると考えられます。  その上で、財政政策と物価の関係について一般論で申し上げますと、財政支出は総需要に働きかけることで景気を刺激し、設備投資、消費、雇用を増加させる方向に作用すると考えられます。これに伴って、需給ギャップや労働需給が改善しますと、物価や賃金の上昇につながります。  ただし、こうした財政支出が先々の経済の供給力の向上にもつながる場合には、長い目で見れば物価上昇圧力を抑制する方向に作用することもあるというふうに考えられます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  日銀総裁におかれましては、ここまでで結構でございます。ありがとうございました。

長谷川岳 自由民主党・無所属の会

○理事(長谷川岳君) 御退室、結構でございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これまでの話を、質疑を総合して総理にお伺いしたいんですね。  これ、昨年の十一月の予算委員会でもお伺いしたんですけれども、十月の日経新聞の記事の中で、サッチャー元首相がこういうことを言われたという話なんですね。国家が支出を増やすには国民の貯蓄から借りるか増税しかない、公のお金などない、あるのは納税者のお金だけだということなんですね。  昨年はうまく御答弁かわされてしまったと思うんですけれども、これについて、正しいかどうか、御見解をお伺いいたします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) なかなか、その個人の考え方に対して妥当か否かということを申し上げるのはどうかとは思うのですが、国家が支出を増やすには国民の貯蓄から借り入れるか増税しかないというサッチャー元英国首相の発言の要点が、政府によるみだりな財政拡大を戒め、ワイズスペンディングの重要性を唱える点にあるとすれば、国民の皆様からお預かりしている大切なお金を有効に活用し、安全で安心して暮らせる、成長する日本経済をつくっていくという意味においては、その点は同調いたします。  ただし、高市内閣では、官民の投資を増やし、成長による税収の自然増を目指しているという点を付け加えさせていただきます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 総理、ありがとうございます。  それでいいんですけれども、今までの質疑を聞いていただいて、これ日経新聞がどういう意図でこの記事を掲載されたのかは分かりません、特定できませんね。ただ、本当に国家が支出を増やすには国民の貯蓄から借りるか増税しかない、公のお金などないという認識に立っておれば、私は日経新聞の考え方は誤った考え方ではないかなというふうに思うんですけれども、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 日経新聞の考え方が誤っているかどうかについてここで言及するのはともかくといたしまして、やはり、私が申し上げましたように、積極的な投資を行い、供給力も強くし、需要も生み出し、そして経済の成長によって税率を上げずとも税収が増えていく、そういう形をつくっていくというのが基本的な私の考え方です。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これから六月の骨太の方針を検討されていくということでありますので、非常にこれから大事なタイミングになるんだろうというふうに受け止めております。  是非、この骨太の方針検討に向けては、先ほど来から私が申し上げました機能的財政といったような考え方も踏まえて御検討いただきたいと思いますけれども、総理の見解をお伺いいたします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 機能的財政につきましては、先ほど私や片山大臣から答弁をしましたとおりでございます。特定の学説を前提に財政運営を行っているわけではなく、その時々の経済社会情勢などを踏まえて、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら国内投資の促進を徹底的にてこ入れする。潜在成長率を引き上げることを通じて名目成長率を押し上げ、その名目成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑えることによって債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。  骨太の方針の策定に向けましては、政府債務残高対GDP比の引下げに向けた具体的な指標も明確化しながら、方針の明確化に向けて検討を進めてまいります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  その上で、通告していないんですけれども、城内大臣にお伺いいたします。  城内大臣は、経済財政演説の中で、投資を怠ることこそが最も無責任となる時代に私たちは生きておりますと、主要先進国の経済政策の潮流も、市場原理に過度に依存する新自由主義的発想、すなわち市場の働きに委ね過ぎる考え方から転換しています、例えるなら、天動説から地動説へと世界観が変わるようなパラダイムシフトでありますと、経済財政運営の目的は、国民一人一人の暮らしを豊かにすることにほかなりません、経済財政運営の手段と目的を取り違えることなく、これまでの発想をちゅうちょなく見直し、経済成長の果実を広く国民に届けてまいりますと述べておられます。すばらしい私は財政演説だと思います。    〔理事長谷川岳君退席、委員長着席〕  さらに、大臣は、昨年の予算委員会の質疑の中で、御自分の持論は信用貨幣論だということを明言されました。そういうことを考えると、健全財政が天動説で機能的財政が地動説だというふうに大臣は考えておられるものと拝察いたしますけれども、見解をお伺いいたします。

城内実 内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(城内実君) お答えします。  確かに、昨年十一月だったと思いますけれども、浜野委員から質問がありまして、私が申し上げたのは、いろいろな学説ありまして、信用貨幣論というのも、これも傾聴に値するということで申し上げましたし、先ほど高市総理も申しましたように、我々、経済財政運営する上で、特定のその学説に引っ張られてやるのではなくて、様々な経済動向を踏まえながら、そしてまたいろいろな説を唱えるエコノミストの方、経済学者の方もいらっしゃいますので、それを踏まえましてしっかりと、高市総理の肝である危機管理投資、成長投資を、これは先ほど御指摘いただいたようにグローバルな流れでありますので、私が申し上げたその天動説から地動説というのは、必ずしもその財政規律、健全化目標ということではなくて、むしろ市場原理主義から官民連携の、国が積極的に投資をするということで、そういう流れが、ある意味天動説、これまでの固定的な考え方から新しい流れになったということを申し上げた次第であります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  いずれにせよ、六月の骨太の方針、注目をしてまいりたいと思います。  話題を変えます。  総理が求める強い経済を実現するためには、安価で安定的な電力供給が重要であるという観点を踏まえて質問いたします。  赤澤大臣にお伺いいたします。  GX経済移行債の償還財源の一部は、CO2の排出枠を政府から有償で購入する仕組みである有償オークションで賄うこととされており、この仕組みは発電事業者のみに導入される予定であります。その理由について政府は、発電部門は既に再エネ等の代替技術を有しており、諸外国においても発電部門での取組を先行させているからと説明しております。  しかしながら、これは、発電事業者のみに適用する説得力のある説明になっていないと私は考えております。GXに伴うコストは特定の事業者に負担を押し付けるべきものではなく、また電気料金のみを押し上げることでエネルギー需要の電化を妨げる、カーボンニュートラルが遠のくリスクがあると考えておりますけれども、見解をお伺いしたい。  さらに、当然ながら、GXに伴うコストは、価格転嫁を前提としつつ社会全体で負担していくというのが政府の基本的な考え方であると理解をいたしております。GXに伴うコストを適切かつスピーディーに価格へ転嫁できる環境をどのように整備していくのか、見解をお伺いいたします。

赤澤亮正 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) 御通告の二つを一度にまとめて聞かれたと思いますので、極力簡潔に要領よくお答えしたいと思いますが。  まず、有償オークションを発電部門にというのについての考え方は、まさに委員御説明のとおりです。諸外国でもそうやっているとか、代替技術が既に商用化されているというようなことであります。そういう意味で、浜野委員がおっしゃったことをもう一個触れさせていただければ、社会全体で広くコストを分担していくべきという視点、これも我々踏まえたいと思っておりますので、今後、有償オークションの具体化に向けて検討してまいります。  具体的には、来年度から実施される排出量取引制度の実施状況を点検しつつ、電気事業者の無償排出枠をどのようなスピードで減少させて有償化を図っていくかとか、入札の実施頻度など具体的な入札の方法、公平な価格転嫁の在り方について検討してまいります。  その際、GX経済移行債活用した二十兆円規模の先行投資支援において、再エネを始めとする次世代エネルギーの開発支援、あるいはGX推進機構による債務保証制度を活用した脱炭素電源投資の支援、省エネ補助金といった、発電事業者や電力の需要家が、負担のみならずメリットを受けられるような支援もしっかりと講じてまいります。  そして、適切かつスピーディーに価格へ関連コストを反映できる環境の整備ということですが、GXは、エネルギー、産業構造全体の転換を伴うものであるため、最終的には脱炭素投資のコストが特定の事業者に偏ることなく、消費者を含めた社会全体で分担される仕組みを構築することが重要であると承知をしております。  こうした認識の下、製造、使用段階での脱炭素につながるGX製品の価値が正当に評価され、消費者から適正な対価が得られるような環境整備を進めていきたいと思います。具体的には、GX製品を他の製品と差別化するための表示の在り方、あるいはGX製品を積極調達する企業の見える化、GX予算におけるインセンティブの付与、政府による積極的な公共調達に取り組み、消費者を含めた社会全体でのGX製品の価値の適正評価とGX関連投資の好循環を実現していきたいと思っております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  電気工事業と電気保安業についてお伺いいたします。  新たな工場やオフィスの整備には、適切な電気工事に加え、継続的な点検保守が必要不可欠ですが、この重要分野の持続的な担い手の確保が大きな課題となっております。  金子国交大臣にお伺いします。建設業の適正工期について伺います。  電気工事業は建設工事の後半工程を担うことが多く、前段の工事の遅れのしわ寄せを受けやすい構造にあります。その結果、長時間労働によって対応せざるを得ない状況が続いており、担い手不足の一因になっております。改正建設業法では、受注者が発注者に対して工期変更の協議ができるようになりましたが、民間発注者側には工期変更協議に誠実に応ずる努力義務しか求められておりません。公共発注者と同様に、民間発注者についても工期変更協議に応ずることを義務化すべきと考えますが、見解をお伺いしたい。  さらに、もう一問。  著しく短い工期の禁止に違反した場合の措置については、現状、次のように整理がなされております。建設工事の発注者がゼネコンなどの建設業者である場合は、国による勧告や指示処分が行われる一方で、建設工事の発注者がディベロッパーなどの施主である場合は、勧告、公表にとどまっております。適正工期の確保に向けては発注者側の意識改革が必要不可欠です。発注者が施主の場合でも、国による指示処分の対象とできるような仕組みの構築など、更なる規制強化に踏み切るべきと考えますが、国交大臣の見解をお伺いいたします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答えいたします。  委員御指摘の規定につきましては、民間同士の協議については法律で応諾義務まで課すことは関係者の御理解を得ることが難しく、他の立法例もないことや、そもそも民間工事の六割は契約書に変更条項すらない状況にあり、応諾義務まで課すと現場の混乱を招きかねないこと等を考慮しつつも、協議の円滑化を進める観点から、民間工事についても努力義務を課すという踏み込んだ対応を取ることとされたものでございます。  それに加えまして、変更協議につきましては、法令遵守ガイドラインにおいて、工期の変更協議に応じなかった結果、著しく短い工期となった場合は、建設業法違反となる旨を明記をしているところでございます。これらの規定等を踏まえ、建設Gメンが個々の契約交渉、プロセスにまで踏み込んだ調査や改善指導等を行うことによりまして、引き続き工期の変更協議の円滑化に努めてまいります。  続きまして、委員御指摘の適正な工期を確保するためには発注者側の理解が不可欠でありまして、法令遵守ガイドラインにおいて、工期に影響を及ぼす事象が発生した場合には工期変更の協議を適切に行うことなどを明記するとともに、説明会などがあらゆる機会を捉えて、民間発注者等に対しその内容の周知徹底を図っているところでございます。  また、御指摘の建設業法では、工期の設定等に関し、発注者が遵守すべき規定が設けられており、違反があった場合には、国土交通大臣等が勧告、公表することができるとされております。  民間事業者にとって会社名などが公表されることは社会的影響が大きいため、一定の抑止効果があると考えており、この勧告・公表制度の活用も念頭に置きつつ、建設Gメンによる調査、指導等を適切に実施することにより、適正な工期の確保の実現に取り組んでまいります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 赤澤大臣にお伺いいたします。電気保安業についてお伺いします。  電気保安人材の二〇四〇年における需給見通しについて対策を講じない場合、約五万人の人材不足になる想定が経産省より示されました。現在、官民一体となって電気主任技術者の試験制度の見直しなど様々な対策に取り組むことで、短期的には需給ギャップを埋められる想定と承知をいたしておりますが、まだ不十分であります。  長期的な視点から更なる施策を検討していく必要があると考えますけれども、見解をお伺いしたい。

赤澤亮正 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のとおり、電力の安全な供給、利用に不可欠な電気保安業務は、社会経済活動を支える重要な業務であり、業務を担う電気保安人材の確保、育成に継続的に取り組むことが重要と考えております。  これまで、電気主任技術者等の試験機会の拡充やスマート保安技術の導入を踏まえた各種制度の見直しなどに取り組んできております。  引き続き、中長期的な視点から、保安レベルの維持を前提に、AIなどを活用したスマート保安技術の一層の普及促進や資格要件の見直し、電気保安業務の魅力度向上やリスキリングなど、人的投資の推進による新たな担い手の確保など、更なる施策について検討を深めてまいりたいと考えてございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連しまして、松本文科大臣にお伺いをいたしたいと思います。  電気工事業や電気保安業の担い手を持続的に確保していくためには、工業系人材を増やしていかなければなりません。二〇四〇年の就業構造推計によれば、事務職が四百三十七万人の余剰となる一方、現場人材は二百六十万人の不足となる見通しが示されております。  そのような中、政府は、全国の高校授業料無償化の改正法案の成立を目指しております。教育の機会確保は重要であり、その意義を否定するものではありませんが、我が国の産業の現場を支える工業系人材の確保、育成に、より戦略的に資源を配分する視点が重要と考えます。見解をお伺いいたします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 御指摘のとおり、我が国の産業の現場を支える工業系人材の確保、育成は重要であると考えております。  このため、高校段階では、先般公表いたしました高校教育改革のグランドデザインにおきまして、工業高校を含む専門高校の機能強化、高度化を大きな柱の一つとして掲げております。その上で、令和七年度補正予算で設けました高校教育改革促進基金を通じまして、専門高校を始め公立高校を対象に先導的な学びの在り方を構築するパイロットケースの創出に取り組むこととしております。  また、高等専門学校や大学等の高等教育段階においては、電気、機械などの工業系を含む理工、デジタル系人材育成の強化や公立高専の設置支援に積極的に取り組んでいるところであります。  さらに、専門学校における実践的な職業人材の育成や、産業界と大学等との連携によるリスキリングの一層の推進を図ってまいります。  これらの様々な段階での取組を通じまして、引き続き、我が国の経済の基盤となる工業を担う次世代の人材育成に努めてまいります。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これで一分を切りましたので終わりたいと思いますけれども、冒頭ありましたように、三十年余りの経済停滞は脱却できていないということだと思います。  私なりの問題意識は、やはりこの三十年余りもの経済停滞を生んだのは、財政健全化路線と株主価値最大化路線、この二つが主因ではないかというふうに思っております。今後とも問題提起を続けたいと思います。  ありがとうございました。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で浜野喜史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、西田実仁君の質疑を行います。西田実仁君。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  イラン情勢についてまずお聞きしたいと思います。  イランの戦闘が長期化するリスクというものは高まっているというふうに思わざるを得ません。ホルムズ海峡が事実上閉鎖されている中、国民生活をいかにして守っていくのか。第一次、第二次オイルショックとの違いを十分に踏まえて、まあ、あってはなりませんが、長期化した場合に備えておく必要もあると思います。  その違いですけれども、第一に、今回は単に油の値段が上がるのみならず、油そのものが日本に届かないリスクが生じてきていること、第二に、油のみならず原油由来の原材料の供給が途絶える可能性があることであります。カタールのガスが停止してヘリウムの供給が途絶しますと半導体は作れません。中東からの硫黄が届かなくなれば農業用の肥料も作れません。当然、プラスチック等がなければ、医療用の透析のチューブとか注射器とか、こういうことも作れなくなってしまうと。  ここで、今日、まず石油製品の話をさせていただきたいと思いますけれども、余り言われておりませんけれども、エチレン、プロピレン、ポリエチレン等の石油製品の輸出入というのは、原油のような中東一辺倒ではありません。(資料提示)  この表にありますように、例えば日本は、中東から石油製品は三二・六%ですが、アジア太平洋から輸入している量も二八・六%あります。豪州、オセアニアや中国、またシンガポール、その他の国々も皆、実は中東から輸入しているものよりもむしろアジア太平洋相互の取引によって増えているということであります。  そのアジアでは、例えばインドネシア、国家備蓄はもう数十日しかないと、こう言われておりまして、中東からの原油輸入が途絶えますと即座に石油化学プラントは停止をし、そして日本への供給もできなくなってしまうわけであります。  こうした連関性がございますので、イランのこの戦闘が長引きますと、景気悪化どころではなくて、日本経済の麻痺に直結しかねない。日本としてどう生き残っていくのかということを真剣にこれはやはり考えなければならないというふうに私は思います。  そこでまず、当面、国民生活を守るために実施しようとしておられますガソリンの補助に加えまして、電気代やガス代への補助も続ける必要があると思います。イラン情勢の先行きが不透明なこと、そして原油高騰によりどうしても貿易収支が赤字、改善、悪化するわけでありますので、円安が進行していく、そういうことも踏まえると、本当に基金あるいは予備費、令和七年度の予備費だけで足りるのかどうか。  そもそもこの予算委員会で議論する八年度予算、イラン情勢は前提としておりません。予備費の積み増しなど予算修正も必要なのではないか、それをまず総理にお聞きしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、ガソリンなどの燃料油につきましては、既存の燃料油価格激変緩和基金の残高を活用して、今週十九日から補助を実施していきます。石油、原油備蓄の放出は昨日からということでございます。  今後、中東情勢や油価の状況を注視しながら、必要があれば、その他の予備費の使用状況も見極めた上で、令和七年度予備費や、まだ御審議中でございますけれども、令和八年度予備費を活用するのも否定されるものではないと考えています。  電気代、ガス代でございますが、その料金は二か月から四か月前の燃料輸入価格を参照して価格が決定されることが一般的ですので、電気・ガス料金が直ちに上昇することはないと認識をしています。  ですから、まずは物価高対策、またエネルギー・資源安全保障の強化を盛り込んだ経済対策や令和七年度補正予算を着実かつ迅速に執行するとともに、令和八年度予算及び関連法案の早期成立を図っていくことが必要と考えております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 情勢は刻々と変わってまいりますので、これ与野党超えて、予算の修正等もこの予算委員会で議論していきたいというふうに思います。  今御答弁ありました、その上ででありますけれども、先ほど、第一次、二次オイルショックとの違いを申し上げました。油の値段が上がるのみならず、油が日本に届かないというリスクがある以上、当面は、今進めておられますガソリンの補助にするにいたしましても、これいつまでも続けることは困難ではないかというふうに思います。イラン情勢が仮に長期化した場合でありますが、考えたくはありませんけれども、油の供給先の優先順位、医療やあるいは災害時のトリアージのようなことも検討していかなければならない局面ももしかしたら訪れるかもしれない。  ガソリン補助を仮に三か月ほど続けたときに、まだそれでも情勢が落ち着かないというときには、国民の皆様に、ここはもう省エネをお願いしなけりゃならない局面が来るかもしれない。むしろ、マイカーではなくて公共交通機関を使っていただくように促さなきゃならないかもしれない。その局面では、むしろ燃料代によって公共交通機関の利用料が上がらないように、そうした優先すべきところに燃料費の補助をしていく、あるいは物流を支えていく運送業に優先的に燃料費の補助をしていく、あるいは食料を確保するため重油補助などが必要な農業支援、そこに燃料費の補助をしていくというような、限られた量における生活を支えていくところに優先的にそうした燃料費の補助ということも、局面によっては考えていかなければならないと思います。  それでもさらにイラン情勢が収まらない場合はどうするのか。そのときには、やはりもう、それは六か月後とかなるかもしれませんけれども、生活を、国民生活をやっぱり守っていくためには、ここはもう、例えば給付などもしなければならないかもしれない、その間に消費税の食料品のゼロの話とか給付付き税額控除の話とか、こういう議論もしていかなければならないと思います。  つまり、私が申し上げたいのは、こうしたイラン情勢の長期化ということを、リスクがある以上踏まえて、その局面ごとにどういう支援をしていくのかということをしっかりとお示しすることが国民の皆様に安心を与えていくことになるのではないか。  国民生活を守り、経済の麻痺ということを避けるためにも、第一次、第二次オイルショックとの違いを踏まえて、今後の局面ごとの対策についてどのように今検討されているのか、是非国民に訴えていただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 中東情勢の先行きはいまだ予断を許さない状況ですから、今後、事態が長期化した場合にも、息切れすることなく持続的に国民生活をお支えすることができるように、支援の在り方というのは柔軟に検討してまいります。今委員が御指摘いただいたような様々なケースがあり得ると思いますが、それに対して柔軟に対応していきます。  それから、入ってこなくなるかもしれないものに対して、今、私自身もですが、各大臣本当に努力をして、代替調達先の確保ですね、こういったことを本当に精力的に進めております。御安心いただける形をつくりたいと思っております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 局面ごとのその支援の在り方、これを検討しているということでよろしいんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 様々なリスク、そしてそれへの備えを今始めているということでございます。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 日米首脳会談についてお聞きします。  ホルムズ海峡は事実上閉鎖されておりまして、既に三月十日、イランは機雷敷設を宣言しております。トランプ米大統領はSNSの投稿で、影響を受けている中国、フランス、日本、韓国、イギリスその他の国々がこの海域に艦船を派遣することを望むと、ホルムズ海峡の安全確保や日本などの艦船派遣に期待を示しております。  十九日から訪米される総理であります。この機雷対処、あるいはタンカー護衛のための自衛隊派遣を求められる可能性もこれは否定できないんじゃないかというふうに思いますが、戦闘中の機雷除去はもちろん戦争行為そのものであり、存立危機事態の認定が必要になります。艦艇や哨戒機の派遣も、言うまでもありませんが、参戦そのものであります。もし自衛隊をホルムズ海峡に派遣するのであれば、今回の米国のイラン攻撃に関して、総理が避けている法的評価もしなければならないでしょう。  今回訪米されて、アメリカから、日本は中東の原油に依存しているのに何もしないのかと言われた場合にどう対応するのか。もちろん仮の話でありますが、自衛隊の派遣についてあらゆる可能性は検討されていると推測をいたします。法律上、国会の関与が必要となることもあり得るわけでありまして、どのような対応が可能なのか、与野党の党首間できちんと議論をしておく必要があるのではないか。与野党党首会談を提起する用意はありますか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、現時点で正式な派遣要請などは来ておりません。そして、昨日、広田委員などともやり取りをさせていただいたとおり、現時点で自衛隊の派遣について決まっていることはありません。  いずれにしても、現時点で大事なことは、外交努力をしっかりと尽くして、事態の鎮静化に向けた努力をあらゆる局面で、そしてまた政府挙げて取り組むことだと思っておりますので、予断を持ってこうだということではなく、現在そういう努力をしているということで御理解いただければと思います。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 党首討論の方、用意はあるかという話。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 今、法的に可能な範囲で何ができるかということを精力的に政府内で検討をしております。事によっては国会の承認が必要なミッションもあるわけでございますけれども、そういう場合には、できるだけ幅広く各党各会派の代表の方に丁寧にお話をしたいと考えております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 まさに国難という状況になり得るような今状況でありますので、ここは与野党しっかりと協力をしてこの国難乗り切っていかなきゃいけないという思いで質問させていただきました。  総理は繰り返し責任ある積極財政と言っておられます。そもそも裁量で動かせる予算規模がどのくらいあるのかということで、まずグラフを御覧いただきたいと思います。  令和八年度予算百二十二兆円のうち、国債費が二五・六%、地方交付税交付金は一七・一%、社会保障三一・九%、防衛費は七・三%で、事務費が多く含まれるその他の事務経費五・〇%で、既に実は八七%がいわゆる義務的経費であります。残りも、文教科学振興費四・九%の大宗は学校運営費用でありますので、ざっくり申し上げますと、残りは八%程度しかありません。これに公共事業関係費五・〇%も入っておりますので、現実問題として、真水での一般会計の余地は四兆円ぐらいしかないんですね。仮に米国からの要望を受けて防衛費を増やせば、あっという間に裁量で動かせる金額はマイナスになってしまいます。  食料品に係る消費税ゼロ、二年間で十兆円、給付付き税額控除、多年度投資スキームも加わりますと、財源なき歳出増を減税として国債が売られ、金利は上昇しかねません。米国からの防衛費増の要請があったとしても、そう簡単に請け合うべきではありません。数字ありきではなく、日本の防衛のために何が必要かという積み上げにより防衛費の規模は決まってくるはずでございます。総理の御認識を問いたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 個別の議論について予断するということは差し控えますが、防衛力整備につきましては、自らの国は自らで守るという基本姿勢の下、我が国自身の主体的判断に基づいて行うものでございます。金額ありきではなくて、大事なのは防衛力の中身だと考えております。  安全保障環境は一層厳しさを増している現状を踏まえまして、日米同盟の抑止力、対処力は一層強化していく、ここのところは米国との間で緊密に連携をしてまいります。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 次に、防衛装備品の海外輸出、いわゆる五類型の撤廃についてお聞きしたいと思います。  まず世論調査でありますけれども、見ていただきますが、自民党と日本維新の会は、防衛装備移転三原則の運用見直しに向けまして政府に提言を提出されております。殺傷を主な目的としない救難、輸送、警戒、監視、掃海に限っていた従来の五類型を撤廃し、戦闘機、護衛艦、潜水艦など、殺傷能力のある武器の輸出を原則可能とするよう求めています。総理は、三月六日、この趣旨に賛同し、五類型撤廃を国民にしっかりと説明していかなければならないと述べておられると伺っております。  そこで質問したいと思いますが、このNHKと時事通信社の世論調査を見てお分かりのとおり、殺傷能力のある武器輸出の賛否について、賛成は三二%、NHK、反対が五三%、時事通信もほぼ同様で、賛成は二七、反対が四八%ということになっておりまして、殺傷能力のある武器輸出については反対が約半数に上っている現状であります。  自民党及び総理の立場からすれば、こうした世論を説得をして理解を得ますことが何より重要ということになると思いますけれども、それには、総理自らがこの開かれた国会の場において国民にきちんと説明する必要があると思いますので、質問をしたいと思います。  まず、こうした最近の世論調査の受け止めをお聞きしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 防衛装備移転というのは、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出などのための重要な政策手段でございます。我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中で、防衛装備移転を更に推進して、地域としての抑止力、対処力を向上させることが必要だと考えております。  また、防衛装備移転の推進は、同盟国、同志国への販路拡大ですとかサプライチェーン協力の拡大を通じて、防衛産業やデュアルユース技術を保有するほかの産業の発展により、日本経済の成長にもつながります。  同時に、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする政府の基本的な考え方に変わりはございません。  世論調査の結果、逐一についてのコメントはいたしませんが、国民の皆様に、今申し上げました防衛装備移転の意義、考え方について御理解をいただけるように丁寧に説明をしていきたいと存じます。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 我が国との間で安全保障面での協力関係がある諸国との安全保障、防衛協力の強化に関する海外移転について五類型に限定してまいりましたのは、警察権に基づく海上保安分野での連携強化が狙いでありました。あわせて、この海上保安政策プログラム、これを通じまして人材の育成も行ってまいりました。  同盟・同志国との防衛協力の深化のため五類型撤廃すると言いますけど、なぜ警察権に基づく海上保安では不十分なのか、防衛大臣にお聞きします。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、この防衛移転政策につきましては、旧公明党の皆様方に、あっ、公明党ですね、参議院の方は公明党だと思いますが、先生方に大変お世話になって、この運用の見直しなどを二〇二三年、そして二〇二四年と重ねてまいりました。まず、西田先生を始めとして公明党の皆さん、また衆議院の旧公明党の皆さんにも心から感謝を申し上げたいと思います。  その上で、今お尋ねがありましたが、なぜ緩和ではなくて撤廃なのかと……(発言する者あり)ああ、その前の話ですね、警察権の範囲だと思いますが、今回この、西田先生が誰よりも御存じですが、前回の見直しの際に、国家安保上の戦略的アプローチの一つとして海洋安全保障の確保が掲げられていたと、こういったことを踏まえて現在の記載に至ったもの、これが五類型であります。  ここまでで取りあえずよろしいですか、それともその先も含めて答えて……(発言する者あり)はい。  その上で、今回、見直しにおきましては、より幅広い装備品の移転を可能にする、そして、自衛隊法上の武器の直接移転や第三国移転については国家安保会議で審議し公表することを基本とするなど厳格な審査が行われることを確保することとし、我が国の防衛装備移転政策の歴史において重要な改正を実現をすることができました。こういった背景があったわけです。  そして、それ以降、現在において、安保環境の変化が大変著しい中で、政府として、この装備移転を更に推進し、地域の抑止力と対処力を向上させたいと、こういった思いであります。特に、今やどの国も一国で平和を守ることは難しい時代になりました。その中で、日本も、武器やミサイル、こういったものを買っております。買っている一方、海外から日本の高い技術に対して期待があるにもかかわらず、我々はできませんと、こういったことで果たして本当にいいんだろうか、それで日本にとって望ましい地域の安全保障環境を実現できるのであろうかと。こういった中で、しっかりと今回の提言も踏まえて政府として決めていきたいと思っております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 総理も防衛大臣も地域の抑止力、対処力と言われましたが、この地域とはどこでしょうか。防衛大臣にお聞きします。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 例えば、日本にとって大事な戦略は、国家安保上の基本戦略はFOIP、この自由で開かれたインド太平洋であると、これは総理も再三繰り返しているところであります。  例えば一例を挙げさせていただければ、今オーストラリアとの「もがみ」型の選定の最終調整、契約に向けた最終調整をやっております。この日本が誇る技術を搭載をした「もがみ」型の護衛艦、これを日本とオーストラリアが共有することになるわけです。こういったことをしっかりと地域全体の抑止力と対処力につなげることによって、新たな戦争や紛争を起こさせないようにする。  なので、このアンケートも含めて殺傷能力という言葉を使われますが、オーストラリアの海軍のある関係者から聞いたところ、日本の護衛艦の選定に至った背景には、仮に自分の娘がオーストラリアの海軍の軍人で、どの船に乗ったら一番命が助かるだろうか、そういったことを考えた結果、日本の「もがみ」型という結論に至ったという話を共有してくれました。  まさにこのアンケートも、殺傷能力と問われればこういう数字が出るかもしれませんが、その移転をするものが何かということも含めて丁寧に説明をすることが、国民の皆さんの理解にとって大事なことだと思っております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 二年前の次期戦闘機の第三国輸出の議論をここでいたしましたときにも同じような反対の方が多かったんですけれども、それを通じて逆転しました。そういうような議論をしなければいけないと私は思います。  その上で、五類型をなぜ撤廃するのかというときに、これまで自公の間では、歯止めが利かなくなるとして五類型にして、もし必要であれば、必要な防衛上のその必要があれば追加をしていくという、そういう考え方も議論されてきましたけれども、なぜ追加ではなく撤廃なんでしょうか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 今御指摘のようなポジティブリスト形式、こういったことにつきましては、先生のように様々な御意見がありますが、その課題としては、類型に該当するか否かの判断が難しいケースが生じ得ることや、安全保障上重要な防衛装備移転を適時適切に実施できないとの見方があるということも承知をしています。  こうした点も踏まえながら、政策の見直し、運用指針の見直しを早期に実現すべく、関係省庁とともに具体的な検討を加速していく考えです。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 先ほど総理は、もう一つの狙いとして、防衛生産・技術基盤の強化、また成長に資するということをおっしゃいましたので、その点についてお聞きしたいと思います。  かつて宮澤喜一外務大臣は、たとえ何がしかの外貨の黒字が稼げるといたしましても、我が国は兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはいないといいますか、もう少し高い理想を持った国として今後も続けていくべきであろうと答弁しております。  これは、総理、どのように受け止めますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 今は、日本を取り巻く情勢、非常に厳しいものになってきていると思います。  また、我が国一国だけではなくて、やはり同志国を増やしていって、一緒に地域の安定というものを実現していかなきゃいけない、そういう時代になっていると思います。もう時代が変わったと感じます。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 そうではなくて、経済の、産業に資すると先ほどおっしゃったわけですけど、そういう落ちぶれた国にはならないと宮澤外務大臣が言われたことについてはどう思いますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 防衛産業そのものだけではなくて、今、防衛関連産業、そしてそのほかの類いの産業、協力をし合いながら、デュアルユースと言われる、防衛力強化にも使える、また私たちの暮らしを便利で豊かにするためにも使える、そういった技術の開発で協力をし合い始めています。ここ数年の動きでございます。  まさに私たちの身の回りには、防衛産業から生まれたものによって便利になったものがたくさんございますよね。ETCもそうだし、骨折したときのチタンボルトもそうですし、そういった、車載用の衝突防止装置もそうですし。  ですから、その産業とつなげること、そしてそれをもってお金を稼ぐこと、これが落ちぶれたことだと思いません。むしろ今、世界の潮流としては、デュアルユース技術で経済成長にもつなげる、国民生活の豊かさにもつなげる、そして国をしっかりと守る、そういう時代に入っていると思います。そしてまた、多国間で安定した環境をつくっていく、そういう時代になっていると私は思います。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 国民が心配しているのは、殺傷能力のある兵器をどんどん海外に輸出するんじゃないかということを心配しているわけでありまして、その点について改めてお聞きしますけれども、防衛生産の強化をするためには、一定のロットを安定的に生産し続け、ラインを維持する必要があります。それには発注数を維持しなければならず、自衛隊だけではなく他国からの受注、他国からも受注する方が有利、そう考えるのは経済の一般論としてはそのとおりだと、正しいと思います。  しかしながら、仮に外国からの受注が増えれば自国装備の生産に支障を来すので、両立させるためには生産ラインを増やさなければなりません。当然、外国から受注が減ったときには、その施設は遊休設備になってしまいます。したがって、生産ラインを維持するためには兵器受注ということを、海外への売上げを伸ばさなきゃいけないと。  先ほど防衛大臣が、豪州に「もがみ」型の話をされていましたけれども、潜水艦とか売れたとしても、実は独自の造船業を持つ欧米の先進国がこの波にずっと乗ってくれるという保証はどこにもありません。現に、豪州との商談ではドイツが競争相手でありました。そして、武器を買う余力のあるアジア諸国におきましても、中国、韓国という造船業トップツーが競争相手であり、外国からの受注を維持し続けることはそう簡単なことではありません。今にわかに日本の武器ブームと言われているようでありますけれども、それが一過性のものであるというふうに思います。  防衛生産・技術基盤の強化という目的は、結局、果てしなき右肩上がりの兵器受注を前提にして初めて成り立つ議論であります。そういう世界で本当によいのか、そうした波に乗って平和よりも一時的な経済利益を貪欲に追求する国であってよいのか、総理のお考えをお聞きしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 例えば防衛産業、もう防衛産業というのは、言わば防衛力そのものと位置付けられております。これは御党とも一緒に策定しました、二〇二二年、現行の国家安全保障戦略において、装備品の開発、生産、維持整備の確保のために必要不可欠な防衛生産・技術基盤というのが言わば防衛力そのものと位置付けられているということでございます。  本当に今、世界に目を向けますと、各国が無人機の大量運用を含む新しい戦い方ですとか、長期戦への備えを急いでおります。自国の生産基盤、それから技術基盤の強化に取り組んでいます。ですから、やはりしっかりとした防衛生産・技術基盤の構築というのは喫緊の課題なんです。  そんな中で、例えばロシアのウクライナ侵略によってこの継戦能力、これが大きな課題と今なっていますよね。そうすると、一定数必要な数はちゃんと調達できる生産能力というのはつくっておかなきゃいけない。今はそういう時期であると思います。  そしてまた、今般、今世界で起きていることにおきましても、中東の親しい国から日本に対して協力の要請がありました。しかしながら、なかなか生産能力が追い付いていないということで、それに応えることはできなかった。大変悔しい、申し訳ない思いをしたところでございます。  継戦能力、そしてまた地域の安定に寄与していくということに向けては、私は必要な改革であると考えております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 継戦能力で大事なのは、イランあるいはウクライナを見てもお分かりのとおり、国民の抵抗の意思が究極でありまして、今物価高に大変国民の皆さんが苦しんでいる中におきまして、先ほど申し上げましたような兵器生産ということに血道を上げるような国、これに対して国民を本当に守るという強い気持ちが持てるかどうかということが事の本質でありまして、おっしゃるような、その防衛力そのものが、防衛産業そのものが防衛力だというお話でありますけれども、今のこの議論は余りにも物だけに偏った見方ではないでしょうかと、そういう危惧をいたしますけれども、総理はどう御認識しますか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 物だけではなくて、今、自衛隊の隊員の皆さんの給与、そして待遇、これも今まで以上に上げております。  私としては、この継戦能力に関わることで申し上げれば、現場を見ていて、例えば部品が足らない飛行機、これも見ています。かなり、最近、防衛産業に対する投資がなかったことで、残念ながら撤退をしてしまった部品の会社もあります。  そういった中で、いざ何かがあったときに、自前の防衛力の整備、また防衛産業を育てなければ、答えとしてはただ一つで、海外依存度上げるしかありません。そして、結果入ってこなければ、国民の命を守るために任務に就いている自衛隊の皆さんに対して必要なものを届けることができません。  こういったことに陥らないようにするためにも、やはり、全てをというのは不可能かもしれませんが、自前の防衛能力、そして産業基盤、技術基盤をしっかりと持っていくことは非常に重要なことだと思っておりますので、丁寧に説明をさせていただいて、国民の皆様の御理解を得られるように努めていきたいと思います。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 総理にお聞きします。  国民の皆さんの理解が、究極のやはり抵抗するという力になり、防衛力になるというふうに指摘しました。別に、自衛隊の人、全然何もやらなくていいなんということは一つも言っていないんです。今の議論が物だけに、そういう意味だけに偏っているんじゃないか、大事なのは国民の理解ではないか、そのことを言っているわけですけれども、どうでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) そういう御指摘でしたら、そのとおりでございます。国民の皆様の御理解を得るべく、丁寧にしっかりと説明をさせていただきます。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 外務省の平和国家としての六十年の歩み、平成十七年ですが、平和国家の理念に基づいた我が国の取組は以下の実績が示すとおりであるとして、国際紛争助長の回避の項目に、武器の供給源とならず、武器の売買で利益を得ないと記載しておりました。二〇一四年、防衛装備移転三原則が策定された際にも、平和国家としての歩みを引き続き堅持と加筆されました。  この引き続き堅持されました平和国家の理念につきまして、現政権はどのような見解持っているのか、国際紛争の助長回避に関する政府のスタンスは変わったのか、総理にお聞きしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 我が国からの防衛装備移転につきましては、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする政府の基本的な考え方に変わりはございません。政府として、平和国家としてのこれまでの歩みを堅持しながら、どのような案件を移転可能とするべきか、検討を進めてまいります。  本当に、同志国、地域の安定、平和を守るための取組でございます。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 国際紛争の助長回避に関する政府のスタンスは変わっていないんでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) そのスタンスは全く変わっておりません。平和国家としての八十年の歩み、これは継続してしっかりと進めていきたい。  同時に、今、一国だけではあらゆる脅威から自国を守れないと、こういう国際状況がある中で、戦争を助長するためではなくて、抑止力を高めることによって未然に紛争を防いで平和にしていく、そのために同志国が協力をすると、こういった協力を更に進めていくということが、今の時代、極めて重要になってきているんだと思います。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 五類型を撤廃する場合には、防衛装備移転三原則の運用指針の改定が必要となりますが、その際に、防衛装備移転三原則等に国際紛争の助長をすることを回避すると明示的に記載すべきではないでしょうか。総理にお聞きします。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 今検討中でありますから、どういった文言にするかと、これにつきましては、今後更に詰めていきたいと思っております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 この運用指針の改定というのは政府が決定すれば足りるわけでありますし、自民党の提言は政策の大転換と位置付けておりますけれども、それに見合った国民的な議論がなされていない、であるから先ほどの世論調査の結果になっている。政府と与党の判断だけで突き進めば、国民には理解されないというふうに思います。  先ほど、今回の見直しの目的で、地域の対処力、防衛力の向上ということを第一に掲げられました。この地域の防衛力、抑止力ということに目的を置くのであれば、この輸出した際の殺傷能力のある武器について、その使用方法とか戦術の指導でありますとか、あるいはその戦略の構想でありますとか、相手国や地域の安全保障政策に深くコミットしていく可能性は当然高まっていくと思います。それは、我が国の防衛、安全保障、とりわけ専守防衛や平和国家の在り方に大きく影響していくでありましょう。それが国民の皆様の理解を得るには、より透明性を高めるため、国民の代表が集まる国会の関与が重要になってくると思います。  五類型の見直しについて、運用指針の見直しだけで済ませるのではなく、国会が関与する方策をどう講ずるのか、総理にお聞きしたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、運用指針の見直しについてでございますが、現時点ではその内容を予断をすることは控えさせていただきます。  その上で、防衛装備移転の許可は外為法の運用によって行われるものでございます。同法の運用は行政権の作用に含まれますので、法律にのっとり、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくことが適切だと考えます。  その上で、防衛装備移転についてはこれまでも、政府による対外発信、また国会での御質疑などを通じてその考え方や背景を御説明してまいりました。これからも、国民の皆様に御理解いただけますように、政府の考え方について丁寧に説明していくことは当然だと考えております。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 しかし、自民党の提言は政策の大転換と言っておられまして、地域の抑止力、対処力を向上させるという、まさに地域の様々な防衛戦略に深くコミットしていくことに大きく転換をするという提言になっているわけであります。  したがって、こうした見直しがなされれば、先ほど申し上げたように、地域の戦術あるいは戦略、こうしたことに我々がコミットしていくということになるわけでありますので、それがどういうふうになっていくのか、単なる適正管理を超えた戦略にコミットしていくことになるわけでありますので、それについて透明性を持って国民にしっかり示さない限りはこういう世論調査の結果は変わりませんよ。総理、どう思われますか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 西田先生おっしゃるとおり、地域と一緒になってどのように運用していくかとかいう話、また能力構築などはあると思います。  ただ、それは何のためかと申し上げれば、やはりこの地域に新たな戦争や紛争を起こさせないと、こういった環境をつくるための防衛装備移転として考えていますので、そこも含めて御理解が得られるようにしていきたいと思います。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 最後に、中小企業の価格転嫁についてお聞きしたいと思います。  地元では必ずしもないんですが、建設業の方で基礎工事等に関わっておられるとび、土工の方からのお話でありますが、今、国家的に適正取引が進められておりますけれども、一部の住宅メーカー等からの注文書が送り付けられてきて、見積りもないという状況の中で、一人工に直しますと日に二千円余りというような、そういう仕事も請け負わざるを得ない状況になっております。こうした行為は違法行為だというふうに思います。  しかし、建設業法は実は取適法の除外になっておりまして、そうした一方的な、価格交渉なしで注文書を送り付けて見積りも取らないという、そういう行為は禁止を今法律上なされていません。こうした実態をよく調べて、そして法律を改正するべきではないかというふうに思いますが、国交大臣、いかがでしょうか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。  注文者である元請事業者が、取引相手である専門工事業者と協議を行うことなく一方的に請負代金の額を決定し契約を締結する指し値発注につきましては、建設業法に基づく監督処分等の対象となり得るものと考えており、その旨を建設業法令遵守ガイドラインに明記しているところでございます。建設業法やガイドラインに反する不適切な取引行為については、建設Gメンが調査、指導等を行うことにより、その適正化に引き続き努めてまいります。  また、先ほど法改正のお話がございましたが、一方的な請負代金の決定を防ぐため、昨年十二月に全面施行いたしました改正建設業法において、労務費等の内訳を記載した見積書の作成やその内容の尊重など、新たな取引ルールが定められたところでございます。  まずは、これら新たな取引ルールを業界にしっかり定着させ、取引の適正化につなげていくことが重要だと考えており、ルールの更なる周知や建設Gメンによる調査、指導等に力を入れてまいります。その上で、更なる措置の必要性についても、新たな取引ルールの普及状況等を踏まえ、関係者の意見も丁寧に伺いながら、引き続き検討してまいります。

西田実仁 公明党

○西田実仁君 建設業法では、取適法で禁止事項に法律となっております協議に応じない一方的な価格決定そのものは、禁止事項にまだなっていないわけですね。そういうことによってこうした事態が起きているとすれば、これは実態調査して早急に改正すべきであることを主張して、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で西田実仁君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、谷合正明君の質疑を行います。谷合正明君。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  今、国民生活と国際秩序が同時に揺らぐ状況であります。だからこそ、政治の責任は極めて大きいと思っております。参議院におきましても、国会審議の場を通じてその責任を果たしていく、その決意でしっかりと質問をしたいと思っております。  先月末のイスラエルと米国によります対イランの攻撃以降、中東情勢は緊迫の度を増しております。まず、犠牲になられた全ての方々に心より哀悼の意を表します。  そして、この我が国でも、あらゆる産業に事態の長期化によってこの影響が及んでくるものでございます。先ほどは西田幹事長からエネルギー対策について総理にも質問いたしました。私は、ここでは食料品について、価格安定であるとか、あるいは供給がしっかり安定的に行くのか、この点についてただしたいというふうに思っております。  これまで政府は、物価を上回る賃上げ、これを安定的に継続的に実現するということを目標にしてまいりましたけれども、まさにこの食料品の価格高騰、これを抑制していくということが鍵であります。  四年前にロシアがウクライナ侵略をしたときに、そのときは、政府は、物価高騰、原油高騰対策として、まず予備費で即応し、そしてその後、補正予算を編成しまして、肥料や飼料対策、そしてヒートポンプなどの省エネ支援を講じました。実際に生産資材の価格高騰ですとか生産コストの上昇に苦労される生産現場を支えてきたところでございます。  今回も、事態が長期化すれば食料の安定供給に大きな影響が出てくることから、私は、大規模農家のみならず、日本の食を支える多様な生産者の実態に即した、血の通った支援を求めたいと思っております。  総理、今回も生産者と消費者の双方に安心を届ける迅速な対策を直ちに講じていくべきではありませんか。答弁を求めます。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、中東情勢による農林水産業への影響について、現時点で予断を持って判断するということは困難なのですが、原油だけではなくて、肥料など農業生産資材の価格高騰による影響が懸念されているということは承知しております。  まずは、物価高対策を盛り込んだ経済対策や令和七年度の補正予算を着実かつ迅速に執行するとともに、令和八年度予算及び関連法案の早期成立を図っていくことが必要だと思います。  その上で、先日、三月十一日に発表しましたとおり、足下で原油価格が高騰する中、国民の皆様の生活と経済活動を守るために、緊急的な激変緩和措置として、例えば農業についていえば、農業用A重油について、全国平均でリッター百三十五円程度に抑制することとしました。その後、中東情勢の動向やそれを受けた原油価格の水準も見極めて、必要な手を打っていくこととしております。  これからも農林漁業者、消費者の皆様をお支えすることができるよう、必要な対応についてはスピード感を持って手を打ってまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 肥料の三要素である尿素は中東が主な産出国になっておりますし、米についても、この乾燥施設が例えば重油を燃料に使っている場合、これは当然製造コスト上昇が見込まれていくということでありますので、万全な対応を求めたいと思っております。  予算面の手だてのみならず、国民生活、また国内産業を守っていくためには、やっぱり、何といっても元凶となる国際情勢のこの鎮静化、これが極めて重要でありますし、日本が主体的な外交力を発揮していかなければならない局面だというふうに私は思っております。  そこで、来る日米首脳会談の意義について伺っていきたいと思いますが、まず、外務大臣、昨日夜、ルビオ国務長官と電話会談されていると思いますけれども、ちょっと通告ないんですが、簡単でいいんですけど、どういった内容だったのか、御紹介いただけますでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 昨晩、アメリカのルビオ国務長官と電話会談をさせていただきました。  今、イランをめぐる情勢、非常に緊迫化している中で攻撃の応酬が続くと。さらには、イランにおきましては、核兵器の開発、これが進められてきた。また、今回の事態に当たっては、イランが、湾岸諸国始め周辺国に対する攻撃で、民間施設も含めて様々な被害が出ている。さらには、我が国にとっても国際社会にとっても極めて重要な石油の供給、エネルギーの供給が、ホルムズ海峡の実質的な閉鎖等によりまして困難を来していると。こういう状況については私の方から懸念を示し、またイランに対しても早期の事態の鎮静化求めていると、こういう話をさせていただきました。  米側から、米側の考え方、立場についての説明もありました。外交のやり取りでありますから、具体的な内容については差し控えたいと思いますが、米側から、例えば艦船を派遣してくれとか、そういう要請はもらっておりません。  引き続き、米国ともそうでありますが、関係国と緊密に連携しながら、何にしても、今は事態の早期鎮静化、これが極めて重要だと思っておりまして、そのための努力を続けていこうということで一致をいたしました。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 いよいよ明日夜から、総理、また外務大臣、経産大臣が訪米をされます。国内はもとより、世界が注目をします。まず、会談の成功を祈りたいと思います。  今世界が最も注目をしていますものは、この中東情勢だというふうに思っております。十九日に予定されているトランプ大統領との首脳会談において、先ほど来話がありましたが、総理は、報復の連鎖を食い止める事態の鎮静化、これを米国の真の友人としてしっかり強く働きかけていくべきではないかと。  今回の訪米で果たすべき具体的な役割について、総理の見解を伺いたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 相手もあることですから、日米首脳会談の内容について今詳細に申し上げる用意はございませんが、今何よりも大切なのは事態の早期鎮静化でございます。この点は、三月十一日に、トランプ大統領も出席しておられたG7首脳オンライン会議で、私から米国を始めとする出席者に伝達したところです。  米国との間では、あらゆるレベルでやり取りを今も行っておりますが、首脳会談では、我が国の立場、考えを踏まえてじっくり議論を深めてまいりたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 当然、総理が守るべきことは、米国の政策そのものではなくて、日本の国益であります。その国益とは何かといえば、国民の命を守ること、国民生活を守ること。そのためにはどうすればいいのか。当然、これは事態の鎮静化、そしてホルムズ海峡の安定、そしてイランの核問題を含めて、この中東情勢の安定だと思っております。その上で、我が国が持っている外交資源をしっかりと生かしていくということだと思っております。  そこで、我が国はイランと歴史的な友好関係をこれまで維持してまいりました。米国との同盟を維持しながらも、事態鎮静化に向けた橋渡しを担える独自の立場にあるわけであります。この外交資源をどう生かすのか。報復の連鎖を食い止めるために総理としてどう主導的な役割をこれを果たしていくのか、改めて答弁を求めたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 米国とも緊密に連携をしておりますが、イランとは、主に茂木外務大臣がアラグチ外相と緊密に連絡を取り合っております。元々関係の深い国でございますから、これはしっかりと意思疎通をしてまいりたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 外務大臣、何か、手を挙げられました。どういうイランとの外交をされているのか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 今総理の方からもありましたように、アラグチ外務大臣とは、元々日本にも駐在をされていたり、大変知日家でありまして、私が前回外務大臣を務めていたときから、カウンターパートとして様々なやり取りをやってきました。  先日も電話会談を行いまして、何にしても事態の鎮静化、これが極めて重要である。また、イランに対しては、周辺国への攻撃、これが様々な被害を物的にも人的にも出している、このことについて深刻に懸念をする。また、ホルムズ海峡、この実質的な閉鎖、これについては強い懸念を持って、即時撤回するように、こういうお話を率直に申し上げたところでありまして、これからも、事態の鎮静化に向けてよく意思疎通をしていこうということで一致したところであります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 我が国の立場をしっかりとトランプ大統領に申し上げていくという、総理が言われましたけれども、まさに我が国の立場として、事態の鎮静化をということは当然ですけれども、国際法、法の支配、こうしたことが極めて今重要であるということはしっかりと伝えていただきたいと思っているんです。  そこで、日本の外交の軸について改めて伺っていきたいと思っております。  去る三月六日に高市総理はカナダのカーニー首相と首脳会談を行いまして、共同声明にも署名されました。カーニー首相はダボス会議で、大国、いわゆる米ロ中のみがルールを決める時代は終わったと、基本的価値を共有する諸国が連携して秩序を支える柱となるべきだとのエッセンスを提唱されました。  今、法の支配や国際秩序は、かつてない危機に瀕しています。我が国は、これまで戦後一貫して平和国家として普遍的価値を重視し、多くの国々から信頼を築いてまいりました。多国間の分断が進む今こそ、この信頼を背景に、日本は秩序再構築の調整の軸となるべきです。  日本とカナダの共同声明にはミドルパワーという言葉こそありませんけれども、FOIPを土台としつつ、ミドルパワー連携に見られる価値観を共にする同志国と歩調を合わせて、我が国主体的な外交力で国際秩序の強化に貢献していくべきだと。そのことを、同時に、私は世界に日本の外交姿勢としてしっかりと発信していくべきだと思っていますが、いかがでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まさにカーニー首相がおっしゃった演説については承知をしておりますし、そのミドルパワーが結束していくべきというのは私も同意をいたします。その上で、カーニー首相とお会いしたときに、FOIP、これについても、日本、カナダ、中心的な存在としてこれからそのFOIPを更に進化させていく、こういった話もいたしました。  しっかり同志国として連携をしてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 同志国との連携ということで、具体的に学校保護宣言について伺いたいと思います。  現在、紛争地では、学校が軍事拠点として利用されているといった口実の下、教育施設への攻撃が絶えず、学校が戦場と化す悲劇が繰り返されています。ましてや、誤爆で尊い命が失われることはあってはなりません。こうした事態を防ぐために百二十か国以上が学校保護宣言に賛同していますが、我が国はいまだ賛同していません。G7諸国の中で本宣言に賛同していないのは今や日本だけです。  政府は、外務省に国際紛争調停室を新設をし、紛争解決に主体的に関与する姿勢を示しています。このことは評価します。そうした我が国であればこそ、国際規範の確立においても、G7あるいはEUやアフリカ連合もこうした学校保護宣言について呼びかけをしておりますので、そうしたところと足並みをそろえて先頭に立つべきではないかと。  本宣言への賛同について見解を伺いたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 我が国は、全ての紛争当事者によります国際人道法の遵守、これを重視しております。そのため、武力紛争下においても紛争当事者は学生の安全と教育を保護するべきである、こういった谷合議員御指摘の安全な学校宣言の目的、これは基本的に評価をしております。  一方、安全な学校宣言が支持する武力紛争下で学校や大学を軍事目的利用から守るためのガイドライン、これは既存の国際人道法の義務を超える内容にも言及しているところであります。これらについて、我が国の安全保障環境が厳しさを増す中、国家国民を守り抜くために必要となる自衛隊の部隊の運用に影響を与える可能性がかなり懸念される部分もあると考えておりまして、こういった理由から、他国の動向もありますが、我が国は同宣言への支持は表明しておりませんが、冒頭申し上げましたように、その目的は基本的に評価するとの立場から、引き続き国際的な議論、これをフォローしていきたいと考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 この宣言は、条約とは異なり法的拘束力がないと。ガイドラインでも、民間人が退去した後の学校の使用は最終手段の場合のみ使用することは妨げておりません。現にG7、また安保理決議でもこの言及があるところでありまして、なぜ我が国だけが、この運用だけが混乱するのかという疑問があります。  したがって、私は、国際人道法を遵守する立場から宣言に賛同するのか、若しくは国民の命を守るのかという二項対立ではないというふうに思っています。現に昨年、米国は、自国の解釈を明記した見解を付すことで賛同に転じました。日本も同様に、運用上の見解を明示した上で賛同することが最も現実的かつ賢明な選択肢だと私は思います。  学校は絶対に戦場にさせない、この強い規範を広めることこそ、日本が発揮すべきリーダーシップです。責任ある外交を掲げる日本が、G7で唯一の未賛同国としていつまでもその列にとどまっていてよいはずがありません。総理、今こそ賛同への政治決断を下すべきではないでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 委員御指摘のとおり、安全な学校宣言と武力紛争下で学校や大学を軍事目的利用から守るためのガイドラインには法的拘束力というものはございません。しかしながら、これらの文書を支持することは、道義的、政治的観点からその履行を目指すことを意味すると考えております。  委員の方からも貴重な御提言をいただきました。先ほど申し上げましたけれど、様々な国の動向等を考えながら、今後どういうことができるかについては考えていきたいと思います。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 引き続き検討していただきたいと思っております。留保付きの賛同ということは、これはできるわけでありますから、そこはしっかりと研究していただきたいと思っております。  次に、核軍縮・不拡散について伺います。  イランの核開発は決して容認できませんが、ただ、問題解決に向けこれまで外交交渉が続けられてきたにもかかわらず、今回のような武力攻撃事態に至ったことは極めて残念です。核問題はあくまで外交によって解決されるべきであり、日本はその道を主導すべきです。  NPT再検討会議は、まさにそのための外交の場として極めて重要であります。米ロ中といった核保有国も入ったNPTの今日的意義は、単なる核リスク低減にとどまらず、何よりも、国際法と外交に基づく核軍縮・不拡散体制の立て直しにあります。  総理に確認いたします。  現行の国家安全保障戦略には、NPTを礎石とする国際的な核軍縮・不拡散体制の維持強化が我が国の安全保障にとって極めて重要であると明記されています。この認識にいささかの揺らぎもないでしょうか。  その上で、四月の再検討会議においては、日本が主導的な役割を果たすために、総理自ら、あるいは外相が参加して不拡散体制の再構築に向けた確固たる姿勢を示すべきと考えますが、見解を求めます。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まずは、国家安全保障戦略への記載はそのとおりでございます。「軍備管理・軍縮・不拡散の取組を一層強化する。」としております。  それから、来月の会議でございますが、その対応については適切に検討していきますが、我が国として、その成功に向けて積極的な役割を果たしてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 外務大臣からも一言。  いわゆるNPT再検討会議を漂流させていけないと思うんですね。これまで、かつて大臣や総理が出席しない時期もありましたけれども、ここ最近は、もう総理や大臣が直接出席する場面が増えております。今回もやはり政治のリーダーシップを発揮すべき舞台だと思っておりますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) NPT運用検討会議、極めて我が国として、この核不拡散等々を進める上で重要だと考えております。過去二回大きな成果が出なかったということについても懸念を持っているところでありまして、今回大きな成果が出せるように、日本としても最大限の取組をしていきたいと思っておりますが、その上で、どういった形で誰が出席するか等々は、全体の状況もありますので適切に判断することになりますが、どんなことがあっても、日本としてしっかり今回の会議、貢献できるような方策を考えていきたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 NPTを礎石とする以上、我が国の一部にあります核保有とか核共有といった議論は条約の精神に背くものであり、断じて採用すべきではないと考えます。  総理、改めて、核保有も核共有もしないことを明確にすべきではないでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 我が国は核不拡散条約の中にありますので、そしてまた、これは憲法に基づいて国内法より上位に位置するということになりますので、核の保有はいたしません。また、核共有というものにつきましても、私は反対でございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 高市総理は、これまで非核三原則について、政策上の方針として堅持していると答弁されています。現行の国家安全保障戦略には、「非核三原則を堅持するとの基本方針は今後も変わらない。」とはっきり記載されております。  つまり、総理、非核三原則を堅持するとの基本方針は今後も変わらないという理解でよろしいのでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 政府としては、非核三原則を政策上の方針として堅持しています。その上で、持ち込ませずについては、二〇一〇年、当時の岡田外務大臣による答弁を引き継いでいく考えでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 日本は、平和国家としての歩みに加えて、戦後の復興や自然災害に屈しない経験を持つ国です。この歩みを支えてきた日本のインフラ技術こそ、私は日米協力の新たな柱として、米国のみならず世界に展開していくべきではないかと考えています。  先週、震災十五年の岩手、宮城を訪問してまいりました。  被災地の生命線であります三陸沿岸道路には震災後僅か十年で五十本以上のトンネルが通り、全線開通をいたしました。これは、日本の土木技術そのものであります。  一方、岩手県の陸前高田市の姉妹都市であるカリフォルニア州のクレセントシティでは、一本数キロメートルのトンネル計画に十年以上要していまだに開通していないと。驚くべきことに、それが広大なカリフォルニア州の州内で僅か二本目のトンネル計画だと先方は言います。姉妹都市側は、三陸道の実績を知り、現場を視察して、その技術力に深い関心を寄せています。日本には世界最多級の一万本の道路トンネルがありますが、米国にはほとんどなく、この分野の日米協力は手付かずでした。  総理、訪米でありますけれども、例えばこのトンネル技術、これを日米の技術協力であるとか、あるいは戦略的投資イニシアチブのプロジェクトにするとか、そういったことを提案していくべきではないかと私は思っております。日本は震災で多くの国々から支援をいただきました。その恩返しに、被災地の知恵を世界に生かし、命を守る技術を広げる、命を守るインフラで日米協力を進めるべきではないでしょうか。総理の見解を求めます。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 東日本大震災からの復興に際しては、我が国の先進的なトンネル建設技術を基に、トンネル区間が多い三陸沿岸道路などの早期の全線供用を実現することができました。  今後行われる日米首脳会談の具体的な内容、また、日米政府の戦略的投資イニシアティブにおける取扱いについて予断を持ってお答えすることはしませんけれども、高市内閣では、こうした日本のすばらしいインフラ技術を、米国を始め世界各国共通の課題解決に資する危機管理投資の一環として積極的に海外に展開して、日本の成長につなげてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 ちょっと、経産大臣、赤澤大臣にも一言いただけませんでしょうか。防災の関係も熟知されていますので。

赤澤亮正 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) 済みません、委員には、防災がライフワークの私はずっとその方面でも御指導いただいておりまして、誠にありがとうございます。  今総理が本当におっしゃったことに尽きておりますが、日米政府の戦略的投資イニシアチブは、重要鉱物、エネルギー、AIといった経済安全保障上重要な分野において日米が協力してサプライチェーンをつくり上げるものであります。  具体的な案件の選定に当たっては、了解覚書に基づき、収支相償、償還確実性、あるいは日本企業へのメリットがあることを前提に、日米政府が参加する協議委員会で確認を行うこととなっています。そのため、いつどのような案件が組成されるかに関しては米国次第のところもあり、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。  その上で、一般論として申し上げれば、まさに総理がおっしゃったことでありまして、日米両国がお互い特別なパートナーと認め合って、経済安全保障の確保、経済成長の促進、両国の相互利益の促進といったことに努めていくといったことで案件を組成をしていきたいと思っています。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 是非よろしくお願いしたいと思います。  世界を支えるインフラ技術を持つ一方で、今、足下の日本では、命を守るシステムが目詰まりを起こしています。  ドクターヘリの維持について伺います。これ、衆議院では、中道改革連合の泉議員が整備士不足の観点から取り上げましたが、私は、パイロット不足についてただします。  公明党は、制度創設以来、このドクターヘリについては制度を守り抜くべく取り組んでまいりましたし、私自身は、昨年十月、党のPTとして政府に直接申入れも行いました。しかし、現状は、東京であるとか関西圏で運航停止とか休止が相次いでいるという状況になっております。背景には、一部の業者の問題もありますが、パイロット養成にも私は課題があると思っております。  一千五百万円もの個人負担を強いる養成コース、そして、国の公的養成課程が飛行機に偏り、ヘリには存在しないことです。新規の資格取得者は年間二十から三十人程度にとどまり、多くは自己資金の豊富な層に限られ、ドクターヘリの道に進む例は極めてまれです。今後、航空需要の高まりに供給が追い付かなくなるのは明白です。  金子国交大臣、航空大学校において回転翼課程を創設し、国が責任を持って直接パイロットを養成する体制へ抜本的に転換すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 谷合委員におかれましては、これまでもドクターヘリについて御尽力を賜っております。心より敬意を表したいと思います。  ドクターヘリは人命救助等の重要な役割を果たしており、安定的な運航体制を確保する必要があると認識をしております。現時点におきましては、操縦士不足によって運航が休止する状況ではありませんが、操縦士の高齢化が進んでおり、今後、操縦士の退職数が増加することも見込まれます。  このため、国土交通省では、ドクターヘリを含む今後のヘリコプター操縦士の確保等について、現在、厚生労働省などの関係省庁との間で、御指摘の航空大学校の活用も含めた検討を進めております。  国土交通省といたしましては、引き続き、ヘリコプター運航の安全かつ持続可能な運航体制が確保されるよう取組を進めてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 前向きな答弁、ありがとうございます。ドクターヘリのパイロットを養成するのはもう時間が掛かりますので、今からしっかり着手すべきだと思っております。  総理、今や救急医療のインフラとなったドクターヘリであります。ドクターヘリの予算は年間百億円でございます。しかし、一部のこの現場では、コスト抑制のために中古機を導入せざるを得ない実態というのもあります。例えば韓国では、十年を超えた機体への公費助成を、補助を制限する仕組みがあるため、韓国で一線を退いた機体を日本の業者が購入して、日本の空で使っている事例すら存在します。最新機への更新支援、そして、先ほどの国によるパイロット養成、命を救う体制維持こそ、総理が掲げる危機管理投資の最優先事項ではないかと私は考えます。  ドクターヘリの体制を維持するための総理の明確な決意を求めたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) ドクターヘリ、地域の救急医療体制を確保する上で重要な役割を果たしております。毎年度、機体の更新を含めた運航に関する各種経費に対して財政支援、行っております。  さらに、今般の事態を受けまして、昨年の十二月にお認めいただいた令和七年度の補正予算で、特にヘリの機体の調達、整備や整備士の確保などを支援する事業を実施しております。これ、自治体の意向を十分にお伺いして、できるだけ早期にお届けができるよう取り組んでまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 しっかり取り組んでいただきたいと思っております。国の主導でということで、特にお願いしたいと思っております。  次に、子供の自殺対策について伺います。  昨年、大人を含めた日本全体の自殺者数は、統計開始以来初めて二万人を下回りました。しかし、小中高生に限れば増加傾向にありまして、昨年一年間、過去最多の五百三十二人になりました。まさに、静かなる有事という状況です。  こうした事態を受けて、超党派の自殺対策議連は、基本法の改正を昨年リードいたしまして、自治体における法定協議会の設置推進を明文化いたしました。現場の教員が一人で責任を負い切れない不安が対応を阻む中、教育、福祉、医療、警察、民間団体が組織の壁を越えて支え合うというのがこの協議会であります。学校が安心して、その一人の児童のリスクに気付いて支援につなげるための不可欠な基盤となり得ます。  しかし、この設置は義務ではありませんので、だからこそ私は、総理自らが先頭に立って、全国の自治体へ設置促進の強力な音頭を取っていただきたいと思っているんです。  これまで歴代総理に現場の視察もしていただいております。政府一丸となった取組の旗振り役を担っていただきたいと思っておりますので、総理の答弁を求めたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) この協議会の設置ですが、本年四月施行ということで、国としても、設置、運営に関するガイドラインの策定、これは間もなく、今年度中に自治体に発出予定でございますし、それから効果的な運営に向けたモデル事業の実施、これもしっかりと行ってまいります。こういった取組で協議会の設置を力強く後押しさせていただきます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 続いて、性的指向、性自認に関する課題について取り上げたいと思います。  私は、この問題について、一部のイデオロギー論争にしてはいけないと思っております。問われているのは、法治国家としての公平性と行政の不作為の解消であります。  具体的事例を挙げたいと思います。  第一に、理解増進法に基づく基本計画の策定です。法律成立から三年たとうとしながら放置されている現状は、立法府の意思を無視する遅滞であり、許されません。速やかに基本計画を閣議決定すべきです。  第二に、性同一性障害特例法の違憲状態の解消です。最高裁の違憲判断から二年半、憲法違反の状態を放置することは法治国家として看過できません。閣法を含めた迅速な法改正に直ちに着手すべきです。  第三に、事実婚に適用されている法令の同性パートナーへの準用です。二年前の最高裁判決を受け、総裁選では高市総裁候補も、また、さきの衆院選では自民党も、政府は検討を進めるべきと明言しました。災害弔慰金など三十三の法令は適用し得ると決まりましたが、いまだ百二十もの法令の対応は決まっていません。  そこで、まず、それぞれ所管する、黄川田内閣府担当大臣、平口法務大臣の答弁を求めたいと思います。

黄川田仁志 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(黄川田仁志君) 理解増進法に関する基本計画については、国会審議等における御指摘等も踏まえまして、様々な方から多様な声を丁寧に伺い、必要な学術研究の結果等も踏まえながら検討しているところでございます。引き続き、基本計画の策定に向けて取り組んでまいる所存でございます。  また、各法令における同性パートナーの取扱いについては、令和六年三月に出されました犯罪被害者への給付金に関わる最高裁判決も踏まえまして、事実上婚姻関係と同様の事情があった者との文言と同一又は類似の文言を含む法令を対象に、同性パートナーの取扱いを政府内で検討してまいりました。昨年一月には各府省庁の検討状況を取りまとめ、その際に更なる検討を要するとされた法令については更に検討を進め、九月に改めて結果を公表したところでございます。引き続き、所管府省庁が各制度の趣旨、目的等を踏まえた上で、その規定ごとに責任を持って検討を行っていくこととなると考えております。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えをいたします。  最高裁の判例でございますけれども、性同一性障害特例法につきましては、最高裁の大法廷におきまして、令和五年十月、生殖不能要件に関し、違憲である旨の決定がされたところであり、厳粛に受け止める必要があると認識をしております。その上で、議員立法として制定された同法の改正の在り方については、様々な考え方があると承知しております。  引き続き、関係省庁とともに必要な検討を行い、立法府とも十分に連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 黄川田大臣、もう一度聞きますけれども、特に基本計画の策定になぜそこまで時間が掛かるのか、もう三年がたっているわけですね。検討はもう多分全て終わっていると思うんですけれども、速やかにこのパブリックコメントに付して閣議決定すべきだと思っております。改めて答弁求めます。

黄川田仁志 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(黄川田仁志君) 基本計画においては、多様な声を丁寧に伺うことが重要であるというふうに考えております。必要な学術研究の結果を踏まえて慎重に検討する必要があると認識しております。引き続き、必要な取組を積み重ね、基本計画の策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 慎重にというのは、もう期間も三年になっているんですよ。  それで、総理、今申し上げた課題というのはもうこれ実務的な課題だと思っておりまして、しっかりと総理としても進めるということを明言していただけないでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 御指摘の三つの課題ですけれども、各大臣が申し上げたとおり、所管に応じて適切に検討が進められていると承知をしておりますが、特に委員がおっしゃった基本計画については、この高市内閣で策定をするという方向で考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 婚姻の平等、いわゆる同性婚についても伺います。  石破前総理は、熱烈な思いが実現されることは、日本全体の幸福度にとっては肯定的なプラスの影響を与えると答弁され、当時の鈴木法務大臣も同様の認識を示しました。高市総理はどのような認識を持たれるでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 石破前総理の見解は承知をいたしております。同性婚制度は国民生活の基本に関わるものでございます。国民の皆様お一人お一人の家族観とも密接に関わるものですから、政府としては、国民各層の御意見や国会における議論の状況、同性婚に関する訴訟の状況について注視していく必要があると考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 総理は慎重に言葉を選ばれました。  司法では、高裁での違憲判決が相次いでおります。世論調査でも賛成が多数を占めております。またアジアでも、台湾などでも導入をされております。何より、現に、共に暮らし支え合っている方々の人生があります。私は、誰かの幸せを認めることが社会全体の幸福度を底上げし、日本をより温かな国にしていくと思っております。是非総理には、その希望の決断を是非担っていただきたいと思っております。  最後になりますが、政治改革について伺いたいと思っております。  まず、衆議院の方では定数削減が議論されておりますけれども、維新との連立合意において定数削減を掲げていることは承知をしておりますが、総理に伺いたいのは、二院制における参議院の独自の役割についてであります。参議院の役割、例えば長期的な視点、多様な声をくみ上げること、行政監視機能の発揮、こうした点について、高市総理自身は、二院制の意義であるとか参議院が果たすべき役割についてどのような認識をお持ちなんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 憲法が採用する二院制は、両院の特性を生かし、それぞれの役割を果たすことによって、民意を的確に反映させ、議事の公正、慎重を期するということとともに、衆議院が解散しているときには参議院においてそれを代替するという機能を有しているものと了解しています。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 行政監視機能についてはどうでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 立法府のあるべき姿につきましては立法府で御議論をいただくべき事柄で、行政府の長の立場から具体的なことを申し上げるのは差し控えさせていただきます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 参議院においては、しっかりと、衆議院とは違う立場で衆議院の足らざるを補完する議論をしていきたいと思っております。  定数削減についてなんですけれども、昨年の臨時国会では小選挙区も含む削減案が示されながら、なぜ今回は比例区のみを削減対象とする案へと変わろうとしているのでしょうか。総理、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まだそのように決まったとは聞いていないのですが、検討途中の議員立法の内容について内閣総理大臣の立場からコメントすることは差し控えさせていただきます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 検討中ということであるんですけれども、この点については、私は参議院は無関係でいられないと思っているんですよ。というのは、連立相手の維新の会は、公約に一院制を掲げております。衆参それぞれの役割をどう定義するのかという本質的な議論を抜きに、私はこの定数削減の数字だけが先行することに違和感を持っております。  二院制を堅持し、その権能を最大限に発揮させる改革の在り方について、最後、改めて総理の見解を伺います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 一院制につきましては、連立合意書には、連立政権合意書には書かれておりません。  立法府のあるべき姿、それに関連する政治改革の在り方については立法府で御議論いただくべき事柄ですから、行政府の長の立場から具体的なことを申し上げることは差し控えます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 ありがとうございました。終わりたいと思います。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  令和八年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。猪瀬直樹君。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。  今回、社会保障国民会議の実務者会議に参加することになりました。今日は、消費税、食料品消費税減税と、その財源としての医療費の削減、それから給付付き税額控除について、高市総理始め関係閣僚の方にお話を伺っていきますが、まず、日本維新の会としては、自民党との連立政権合意書に明記されている高齢者の定義の見直し、これについて、生産年齢人口の話と絡めて質問していきます。(資料提示)  まず、生産年齢人口というのは、一九六〇年代からずっと使われているんですけれども、十五歳から六十四歳までと、こういうふうに定義されているわけですけれども、高市総理も三月七日にお誕生日、見事に六十四歳から超えて生産年齢人口から、生産年齢人口を超えましたね。  六十五歳以上でありましても、僕も今年八十歳になりますけれども、働いて働いて、この生産年齢人口が何で六十四歳までなのかということは一つ問題にしたいんですけれども、パネル見ていただくと、もう御存じのように、サザエさんのお父さんは五十四歳、波平さんですね。毛が、ちょっと髪の毛ないので五十四歳より年取って見えますけれども、これテレビアニメが始まったのは昭和四十四年ですから、この頃は一般的に五十五歳が定年でありまして、これ定年間際の設定だったわけですね。今実際に七十歳ぐらいに見えますよね。  もう一つは、これ上野駅の風景ですけれども、集団就職列車で上京した中学の新卒者たちは金の卵と言われた、当時十五歳ですね。  こうして見ると、昭和の時代に、確かに十五歳から六十四歳というそういう考え方、生産年齢人口について、それは当時はそれでよかったかもしれないけれども、今は高校の進学率が九九%で、大学が六〇%です。  ですから、こういう状態で実態と懸け離れているわけで、これまず総務大臣にお尋ねするんですけれども、こういう基本的な、根本的なものが間違っていると全体がゆがんでいっちゃうんですよね。統計担当しているわけですから、まずこういう、十五歳から六十四歳という、こういう統計の基を作っているところなんで、そこら辺できちっとしたお答え願いたいと。これ、変えていかないと駄目なんじゃないかということですね。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 私も実はこの一月で六十五歳になりましたので、外れているということかもしれませんが。  総務省が公表する国勢調査等の統計、これ十五歳未満、十五歳から六十四歳、六十五歳以上という区分で人口を集計、公表していると。今御指摘のあったとおりでございます。  今、猪瀬委員もおっしゃるように、高校進学率が上昇したり、それから高齢者の就業率の上昇、こうした社会情勢が変化している中で、統計ユーザーが必要な年齢区分で人口を把握できるようにするために、国勢調査等におきましては、先ほど申し上げた年齢区分のほかにも、例えば二十歳から六十九歳と、などなど様々な区分で集計、公表を行っているところでございまして、今後とも統計ユーザーのニーズを踏まえて実態に合わせた年齢区分による集計、公表を行ってまいりたいと思います。  私も同じ問題意識を昔持っておったんですが、確認いたしますと、この年齢の区分というのは個別の法律や制度において対象年齢定められているところでございますが、いわゆるこの生産年齢人口というのは、政府としては画一的な定義は行っていないということだそうでございますので、まさに今申し上げましたように、このそれぞれの統計の作成目的に応じて、統計自体は一歳ずつ取っておりますので、いかようにも工夫はできると、こういうことだと思います。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 厚労大臣、一番この統計を使っているのが厚労省だと思うんですね。厚生労働白書なんかにもやっぱり生産年齢人口を使った統計がたくさん出てきますけれども、これについてちょっとお答え願いたいんですけれども。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今総務大臣から御説明があったとおり、政府としては、生産年齢人口というその用語について画一的な定義を定めているものではないというふうに承知をしております。  個別の法律や制度におきましてそれぞれ対象年齢が定められておりますので、社会環境の変化に応じてそうしたものは検討されていくべきものだと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 何歳までが生産年齢人口かということですけれども。  続いて、パネルの二を御覧いただきたいんですけれども、これ、つい三月十二日に日経紙面で、七十歳以降も働くつもりですというのが四割を超えています。それから、その右の方の、これは日本老年学会というところで二〇一七年に提言したのは、高齢者の定義を七十五歳以上にすべきであると、こういう提言が出ていると。  次に、パネル三を御覧ください。  実際の高齢者の就業率ですけれども、この二十年間で男性は、七十から七十四歳の男性は二九%から四三%に増えていると。七十五から七十九歳は一九%が二六%に上がっていると。つまり、七十代後半でも四人に一人が働いているんですね。  これだけ高齢者の就業が進んでいるのにもかかわらず、六十年前と同じ生産年齢人口という概念を使っているのはおかしいんじゃないかということで、これが、問題は、社会保障費の膨張で国が沈没しかねない状況であるにもかかわらず、このコンセプトでやっていると駄目になるんじゃないかということで、経済安全保障に関しても様々な政策を高市総理は進めてきているわけですけれども、国を支えていくためには、経済安保と同じぐらいこの重要な社会保障制度で、これだけの情勢が変化しているんだから、きちんと指標を変えていかないといけないんじゃないか、昔の定義のままやってちゃしようがないんじゃないかということで、次の質問ですけれども、高市総理に伺いますが、高齢者の定義を見直して生産年齢人口を七十歳とか七十五歳に定義し直せば、健康な人は六十五歳以上も働くのが当たり前で、人手不足の解消にもなるし、健康寿命も延びて社会保障費も下がるし、いいことずくめになるわけですね。  国民意識を更に変えるためにも、高齢者の定義を変える、つまり高齢者というのは何なのかという定義を変えるということを改めておっしゃっていただけると有り難いですね。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 猪瀬委員におかれましては、全国ネットのテレビ中継が入っているところで私の年齢を言っていただき、本当にありがとうございます。  日本維新の会と自由民主党の連立政権合意書において、年齢にかかわらず働き続けることが可能な社会を実現するための高齢者の定義の見直しについても、令和八年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行するとされております。私としても、これは社会保障改革の一環だと考えております。  これまでも、六十五歳以降の方の就業機会の確保など、多様な就労、社会参加ができる環境整備や、疾病予防、介護予防などによる健康寿命の延伸などの取組を進めてきました。今後、両党での協議を進めていただきながら、国民の皆様の意識改革にもつながるように、政府としてもその政策の実現に向けた検討に注力をしてまいります。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 続いて、先日、社会保障国民会議で議論が始まったばかりの消費税減税、その財源について伺います。  次のパネルですけれども、消費税法の条文を書きました。第一条第二項に、消費税の収入は、年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化対策に充てると、こう明確に書いてあります。これは、二〇一四年に消費税が五パーから一〇%に上がるときに設けられた条文です。  それでは、なぜこのときに消費税が社会保障目的税と明記されたのでしょうか。片山大臣、お願いいたします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘のとおり、平成二十四年二月に閣議決定された社会保障・税の一体改革におきまして、消費税が社会保障目的税にすることとされたわけですが、この背景といたしましては、少子高齢化が急速に進展し、高齢化率が世界で最も高い水準となる中で、国民全てが人生の様々な段階で受益者となり得る社会保障を支える経費については国民全体が皆で分かち合うべきとの理念の下に、現役世代だけではなくて幅広い世代が負担する消費税を充てることがふさわしいというお考え、その当時のその合意のお考え方ではそのようなものであったと私どもは承知しております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 であるならばということで、次の質問になるんですけれども、消費税を全額社会保障費に充てると、十分なのかということで、実際、このパネル見ていただくと、社会保障関係費と消費税収入の推移をグラフにしたんですけれども、一貫して社会保障関係費は膨張しているけれども、消費税は増税を繰り返しながら追いかけてきたんだけれども、結局十三兆円ぐらいのギャップが出ていると。  社会保障費はこのままではこれからどんどんどんどん膨張していくばかりで、消費税はこれ以上なかなか上げられないから、これ、このギャップを今後も拡大していくままでいいのかどうか。高市総理はこのギャップを埋めるための財源をどう手当てするおつもりでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 御指摘のとおり、国分の消費税収では社会保障四経費は賄い切れておりませんし、また、高齢化が進む中で社会保障関係費は増加し続けると見込まれます。  日本維新の会とは、社会保障関係費の急激な増加に対する危機感、現役世代を中心とした過度な負担上昇に対する問題意識を共有して議論を進めてまいりました。その結果、OTC類似薬などの保険給付の見直しですとか、データヘルスなどを通じた効率的で質の高い医療の実現に向けた取組を進めています。  しっかり、この実現に向けて、政府・与党一丸となってギアを上げてまいります。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 消費税を、そのギャップを埋めるには社会保障費を減らしていくしかないんですけれども、じゃ、どうするかということで、一応、ちょっと次のパネルを見ていただきたいんですけれども、我が国の人口は一億二千万人強で、そのうち七十五歳以上が一六%、六十五歳から七十四歳が一三%を占めていると。国民医療費で見ると、さらに全体の四〇%が七十五歳以上の高齢者に使われていて、その総額は二十兆円を超えています。七十五歳以上は後期高齢者医療制度という現役世代とは別の医療保険に加入していますが、実際には、高齢者自身が窓口での支払や保険料として負担しているのは掛かった医療費全体の僅か一七%です。残りの八〇%は税金と現役世代からの仕送りで成り立っています。これではもはや保険の体を成していないと言わざるを得ないんですね。  上野大臣、この構造自体を見直さないと現役世代が社会保険料の負担で押し潰されて日本は沈没してしまいますが、これについてどう思われますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 一般的に、社会保険制度におきましては、主に現役世代が拠出をして、高齢世代が多く給付を受ける仕組みとなっております。これは、人は老いることが避けられない中で、生涯を通じて給付と負担の関係を見たときに、加入者間の助け合いの考え方やリスク分散が成り立つと考えられているものであります。  一方で、特に現役世代の支援金の負担、これを可能な限り抑制をし、社会保障制度自体を持続可能なものにしていく、そうした観点からは、やはりこの後期高齢者医療制度につきましても不断の見直しは不可欠だと考えております。  年齢にかかわらず能力に応じて皆が支え合う全世代型社会保障の構築に向けまして、今後ともしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 そういうことであっても、これ窓口負担がどうなっているかという現状を、これ今、次のパネルで見せますが、一割負担の人が全体の七三%と大部分を占めているんですね。  さらに、次のパネルでいきますけれども、これ、今国会で健康保険法改正案で、これ維新が提案して、後期高齢者の金融所得を把握して保険料に反映することが盛り込まれました。これ、年間五百万円の配当収入の人が確定申告の有無で、年間の医療保険料が僅か一・五万円と、片や普通に五百万円で申告している人は五十二万円と、こんなふうに大きく異なっていたのが、その窓口負担、しかも一割と三割と違っていたと。確定申告どうするかという、いろんな不公平が生じている、するかどうかで大きな不公平が生じているわけですけれども、今回の改正でこれは良くなってきたわけですけれども、抜本的に、その連立合意書にあるように、年齢によらない真に公平な応能負担の実現というのはまだできていない。  つまり、負担割合を原則一律三割にする、これが医療費削減に非常に大きな効き目があるということで、改めてもう一度上野厚労大臣に、今回の法改正は第一歩にすぎないと、これで全部終わったわけではないですよねと、今後どういうふうに引き上げていくのか、その辺りをお聞かせ願いたい。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、高齢者医療制度におきましては、これまでも、一定所得以上の方の窓口二割負担の導入であったり、高齢者の保険料で賄う割合の引上げであったり、様々な改革を実施をしてまいりました。  今委員から御指摘のありました今般の法案におきまして、金融所得の勘案についても盛り込んだところであります。一方で、今後、全ての世代の皆さんに納得していただける公平な制度を実現をしていくためには、やはり高齢者の医療費の窓口負担割合の在り方は避けて通れない検討課題だと考えております。  今、これはまず第一歩だというお話がありましたが、まさに連立政権の合意書に基づいて、医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現、これを目指していくこととされておりますので、政府・与党一丸となって丁寧な検討を進めていきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 おっしゃることはいいんですが、抽象的なお答えではあるので、こちらとしては提案していきたいと思っているんですけれども、次に、パネル。価格弾力性という言葉がありますけれども、もし窓口負担三割にしたらどのくらいの医療費が削減できるかという、そういう試算があるんですね。  これは、鈴木亘教授、学習院の教授が前に出した論文から引用したのと、もう一つは、UCLAの津川友介准教授が試算したものと両方ありますけれども。つまり、その価格弾力性というのは、窓口負担三割ちゃんとやったらどのくらいの税収、税収じゃない、医療費が削減できるかという、そういう試算なんですね。  厚労省は、価格弾力性を〇・一と見ています。これまでの先行研究で、今言った先行研究によれば、〇・一六から〇・三ぐらい。価格弾力性が〇・一であったり〇・三であったり、それで計算すると、窓口負担もし三割に引き上げれば、厚労省の〇・一の価格弾力性でも三兆円が削減できるし、それから、先行研究の範囲でのその真ん中取って〇・二でも六兆円が削減できるんですね。こういうことはこちらの方からきちんと厚労省に言わないと、厚労省が自らこういう試算やらないから、これであえて言いますけれども、三兆円あるいは六兆円ぐらい削減できるんだと。これ非常に大事なことですね。  というのは、食料品の消費税がゼロで、そうしたら年間五兆円の財源が必要になるわけですけれども、こういうふうに考えていくと、高市総理にちょっと申し上げたいんですが、食料品消費税の減税をやるのであれば、そのロジックとしては、財源として高齢者窓口負担の引上げを実現するということになるんですね、ロジックとして。つまり、ファクトとロジックで説明しているので、お答え願えればと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) その高齢者の窓口負担の見直しを財源として消費税率の引下げをするかどうかということについては、私は今お答えできる段階にはございません。今、片山大臣の下で、租税特別措置、また様々な見直し、基金も含めた見直しを行っております。その中で、どれだけ安定財源が確保できるか、しっかりそういったことも配慮しながら考えてまいりたいと思っております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 次の質問移りますけれども、健康保険法改正案で協会けんぽの準備金が、千五百億円を国庫に返還することが盛り込まれているんですけれども、協会けんぽは実に六兆円もの準備金をため込んでいるんですね。そのうちたった千五百億円では全く、その国庫に返還する千五百億円では全く少なくて話にならないのと、これ年金と違って健康保険は基本的に単年度ごとに収支の帳尻を合わせるのであって、積立金なんというものは本来不要なはずなんですね。それなのに六兆円もため込んでいるって、これ言わば埋蔵金ということになりますから、この協会けんぽの保険料率を〇・一%今回下げたけれども、下げるということですけれども、そんな僅かな引下げでいいのかどうか。あるいは、この六兆円の埋蔵金を活用して現役世代の保険料率をもっと下げて国庫負担を減らしていく、更に、というふうに考えるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、上野大臣はこの点、今回の法案にはちょっとこれ間に合わないけれども、今後の検討課題としてきちっとここでちょっと明言していただければいいんじゃないかなと思うんですね。やっぱり六兆円そのまま放っておいたらいいわけないわけですよ。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 先般閣議決定をされました健康保険法等の改正案におきまして、協会けんぽの準備金残高のうち約千五百億円を、国庫支出金から年間五百億円を三年間差し引くことで言わば国庫に返納していただくこととしているところであります。これは、あくまでもその部分が過去の国庫補助が単純に積み上がった金額と考えられているためでございまして、そのように整理をさせていただいているところであります。  その上で、今後の国庫補助の在り方でございますが、まず今回の措置が終了いたします令和十年度末までの間において、今回の料率の引下げなども踏まえた協会けんぽの財政状況や将来見通し、こうしたものを踏まえながら改めて検討していきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 令和十年度より早くならないんですか。そこのところをちょっと聞きたいです。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 六兆円というお話でございますが、毎月の給付額が約一兆円ありまして、それをどう見るかということも考える必要があろうかと思います。  いずれにいたしましても、今のところ令和十年度に終わるわけでございますので、令和十年度末の間にこの措置が終わるわけでありますが、当然、その間におきましても財政状況などはよく見ていく必要があろうかと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 財政状況が、検討を毎年やっていくということで考えていいわけですね。もう一度お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 基本的に、その財政状況で保険料率をどうするかというのは、まず協会けんぽの皆さんの方で考えられることであります。  我々といたしましては、それを支援している立場から、その状況については注視をしていくということだと考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 次の話行きます。  給付付き税額控除の、なるべく早くやった方がいいと僕は思います。具体的な中身はこれから国民会議で議論していくわけですけれども、制度設計で余り緻密にやろうとするとなかなかできないので、今これ、パネルでちょっと書きましたけれども、すぐできるやつをやればいいんじゃないかと。  だから、今年、二〇二六年の収入に基づく確定申告と年末調整の制度を活用して給付付き税額控除を行えば技術的に容易にできるはずじゃないかということで、その一番早くできるやり方をやれば食料品の消費税減税やらなくても間に合うんじゃないかというふうな、同時にやってもいいんですけれども、そういうふうにすぐやればいいんじゃないかということを総理に御見解を伺えたらと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 年末調整や確定申告を活用して簡易な方法で給付を行うことについて、ちょっと詳細が明らかではないですけれども、例えば、課税関係が生じない低所得の方など確定申告が必要ない方との公平性ですとか、給付実務を担う主体、その権限をどのように考えるかといった実務上の課題もあると考えます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 今の課題はあることはあるんですけれども、まずは確定申告した人、あるいは年末調整すぐできる人からやっていって、そしてほかの人たちが後から追い付いていくというか、そういう走りながら始めるというのはいかがでしょうかという提案ですね。そうすると、食料品のレジの問題とかやらなくても済んじゃうかもしれないというふうなことで、もう一度御提案させていただきます。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 提案でよろしいですか。提案でよろしいですね。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 もう一度、スピードを持ってやっていただけるかなというふうなこと。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) それはもうスピード感を持ってやりたいのはやまやまですが、しかし大切な制度ですので、これは詰めるべき点はしっかり詰めて不公平感のないものにしたいと思います。それで、確実に中所得、低所得の方々の御負担が減る、そういった制度にしたいと思っております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 以上で質問を終わりにしたいと思いますが、国民会議でそれを更に議論していきたいと思います。  どうもありがとうございました。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で猪瀬直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、金子道仁君の質疑を行います。金子道仁君。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。  本日は、通告させていただきました質問の順番を入れ替えさせていただいて、和平調停に関する質問から冒頭させていただきたいと思います。  これまでの予算委員会の中で、私の方は、ガザの復興支援、そして我が国が主張する二国家解決のための教育的な観点から、憎しみの連鎖を断ち切ることの重要性について、そしてガザにおける学校教育の重要性、指摘してまいりました。パネルの三を御覧ください。(資料提示)  一昨年の三月の予算委員会で、こちら前回も掲示させていただきました。この教科書を皆さんにも説明させていただきました。こちらは国連パレスチナ難民支援機構、UNRWAが運営するパレスチナ学校で、内容として、テロを称賛する、民族間の憎しみを助長させるような内容がこの教科書に含まれていたわけですね。  これ非常に不適切ではないかということで、当時、上川外務大臣に申し上げたところ、パネルにもありますように、大臣の方も、UNRWAが教育的中立性を確保する取組をしっかりと働きかけていきたいと、このような答弁をいただいて、そのすぐ後、当時日本に来ておられたラザリーニUNRWA事務局長に対して、教育の中立性の確保をしっかりやってほしいという申入れをしていただきました。ラザリーニ局長の方からも、教科書問題の対処をしっかり進めるという、そのような回答をいただいたわけです。  その後ですが、パネルの四、御覧いただきたいんですが、こちらの教科書、先ほどの教科書と見たところ全く一緒で、後ろ側の年だけ違うんですね。こっち二〇二三、こっちは二〇二五―六。二年たった後の教科書。実は、この混乱の中ですけれども、パレスチナから取り寄せさせていただきました。  この教科書の中身をパネルの四の方に掲示させていただきましたが、最新で使われている教科書でも、このダラル・アル・ムグラビというテロを起こした人物ですね、この人物が武装闘争の英雄であり、殉教者であり、心に永遠に残る人物だと十一ページを割いてたたえている。これ全く二年後も変わらない教科書が使われているということを確認させていただきました。  我が国のODA、国民の皆様の税金を集めて使わせていただいている大切なODAを民族間の憎しみを助長する教育に使っている、これもうゆゆしきことだと思いますが、これが継続されているということ、そして、UNRWAという国際機関が運営している学校において我が国の外務大臣の申入れが全く軽視され、約束が守られていないという状況は非常に憂慮すべきだと思うんですが、外務大臣の見解をお聞かせください。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 若干誤解がある部分もありますので説明させていただきますと、UNRWAにつきましては、憎悪や暴力を増長する教育を一切許容しないとの方針を取っておりまして、テロ関連疑惑を受けて、第三者検証を踏まえ策定をされましたアクションプランにおいて教育の中立性に関する取組を強化しております。  UNRWAは、パレスチナ難民のホスト国・地域のカリキュラムであったりとか教科書を用いた教育支援も行っております。その際、UNRWAは、パレスチナ自治政府の教科書に関して国連等の基準に沿ったレビューを行い、不適切な記載のあった教科書であったりとかその当該ページについてUNRWAの運営する学校で使用しないことにしておりまして、このことについては、委員御指摘のように、昨年五月下旬にラザリーニ事務局長訪日時にも説明を受けているところであります。  また、パネルで示していただきました委員御指摘の教科書についても、不適切な記載のあったページをUNRWA側で切り取って各学校に配付していると、こういう説明を受けておりまして、恐らく委員が入手をされた教科書は切取りを行う前のものであったんではないかなと考えておりまして、いずれにしても、UNRWAが運営をする学校におきまして、教育の中立性、これが確保されるように引き続きフォローしていきたいと思います。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 この教科書、実は昨日届きました。切り取る、切り取らないというのは私初めて聞きましたけれども、切り取るんであれば最初から印刷しなければいいわけであって、こういうものが、実際に使われている教科書として学校にあるものを私内々で取り寄せさせていただいたので、全く今の御説明、私は納得がいかないんです。  切り取るものをなぜ印刷して配って、で、私たちが海外で入手したものは切り取られていないって、詭弁のように聞こえるんですけど、大臣、もう一度お答えいただけませんか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく、元々の教科書はそういう形であったんだと思いますけれど、この教科書を活用して教育支援に充てるに当たりまして、不適切であるというページについては切り取ったということでありまして、オリジナルは委員お持ちのものだと思いますけれど、学校で、UNRWAが運営している学校におきましては切り取られたものが使われていると、このような説明を受けております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 是非精査していただきたいと思いますが、私もこれ学校から取り寄せたものですので、是非その辺り、我が国として、UNRWAが言っているからそれが本当なのかということではなく、しっかりと精査をして、我が国の税金を使っているわけですから、ちょっと今のは正直納得ができない内容ではございますが、先に進めさせていただきたいと思います。  このような教育的な問題に関して、我が国としましては、是非、関与していくと同時に、UNRWAという機関を通して人道支援をすること、復興支援すること、非常に大事です。ただ、既得権化していないか、我々の声がしっかり届いているか、我が国としての二国家解決に向けた支援が適切に行われているかどうかということはしっかりとこれからも見ていく必要があると思います。  特にこれから始まりますガザの復興支援、我が国はイスラエルにもパレスチナにも双方にパイプがある、信頼関係を持ちやすいという特殊な、非常に外交的に有利な立場にあるわけですから、このような関係を持って、単に国際機関を介して資金提供する、それで終わらずに、様々な積極的な関与、特に今復興の初期フェーズにありますので、日本のプレゼンスをしっかり示していただきたい、それが我が国が目指す平和外交の一つではないかというふうに考えます。  また、我が国の平和教育、これは国の中だけではなくて海外にも是非広げていただきたい。特にこの憎しみの連鎖を断ち切るというのは我が国の平和教育の一つの柱だと思いますので、この観点に関しても、既存の支援ルートに固執し過ぎることなく、UNRWAの支援も重要であることは理解しています。ただ、これだけということではなくて、また複雑な国際情勢の中で、NGOとも連携しながら、復興支援の在り方については柔軟に、そして、総理がよく言われるように、能動的に考えていく必要があるんではないかというふうに考えます。  その中で、総理もイニシアチブを取ってくださいましたこの日本維新の会と御党との間の連立合意で、近く外務省に和平調停に係る部署が新設されると承知しております。この部署、つくることが目的ではなくて使うことが目的だと思いますので、是非、この部署の最初のミッションとして、このガザ復興支援の初期フェーズへの関与というものを検討していただきたいんです。  確かに、調停、和平ですから、復興と違うという御意見もありますけれども、実際、現場では和平、調停、復興の初期フェーズはシームレスであって、同じ人が関わることは当然あります。この新しい組織に是非知見を加えるためにも、このガザの復興支援の初期フェーズにこの組織、マンデートを与えていただきたいんですが、総理の御見解をお伺いします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まさに本日、和平調停を担当する部署を外務省に新たに設置するということでございます。今後の具体的な取組につきましては、紛争の発生する地域やその形態などを見極めて不断に検討してまいります。  ガザの復興支援につきましては、引き続き我が国としては積極的な役割を果たす決意です。ガザの統治メカニズムへの継続的な関与、パレスチナの国づくりに向けた包括的な支援、パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合を通じた支援の輪の拡大などの取組を進めてまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 是非御検討ください。今、ガザの人道支援は一段落付いてきました。しかし、復興支援に関しては、人道支援から復興支援、大きな壁があるというふうに認識しています。果たしてセメントを、この建築資材を今ガザに入れて大丈夫なのか、もう一度同じテロが広がる危険性はないのか、この大きな壁を越えるためにも、是非我が国のプレゼンスをしっかりと発揮していただきたい、このことをお願い申し上げます。  続いて、今日メインになりますが、高校教育改革について御質問させていただきたいと思っております。  四月から高校の授業料無償化がスタートします。ただ、これは車の片輪であって、我が党は、無償化は手段であると、目的は教育改革であり、無償化と教育改革は車の両輪だということで、高校教育改革をしっかりと訴えさせていただいております。  文科省は、今年の二月に高校教育改革グランドデザインを策定してくださいました。松本大臣、本当にありがとうございました。また、来年度、この四月からは、各都道府県で高校教育改革実行計画が立てられ、進んでいく予定です。そして、この春から、文科省の中に高等教育振興課、そして高校教育改革室がようやく新設されます。この高校だけ少し遅れていた改革がようやくスタートしていくわけです。  二〇四〇年の高校一年生の数はもう既に確定しています。昨年生まれた子供の数です。六十七万人。これは、今の高校一年生の三分の二となっています。このような、もう子供の数が確定している十五年後の高校をどうしていくのか、過疎化に歯止めを掛けるためにはどうしたらよいのか、まさに今、今、高校改革を進めなければ手遅れになってしまうような正念場にあると、そのように考えております。  我が党は、昨年十月に、高校教育改革グランドデザインに関して提言書を大臣に提出させていただきました。二つのテーマ、一つは地方の子供を取り残さない、もう一つは全国どこでも多様で質の高い教育機会を提供する、この二つのポイントから様々提言をさせていただきました。  昨年十一月、総理にも質疑で質問させていただいた際、是非総理から改革の決意、高校生へのメッセージをお願いしますということで御質問したところ、温かいメッセージいただきました。無償化と高校改革を一生懸命取り組む、一人一人に夢を追いかけていただきたい、希望する高校を選択することができ、主体的に質の高い教育を受ける機会を必ずつくる、高校生の皆様にも期待していただきたい、そのようにお言葉を頂戴しました。  以上を踏まえて、まず一つ目、地理的アクセスに関して御質問させていただきます。  ごめんなさい、勝手ながら、総理の選挙区、奈良二区調べさせていただきまして、東に都祁村、美しいところですね、月ケ瀬とかがあるあの地域、都祁村ですけれども、面積が四十四平方キロ、そして人口が四千人。調べてみますと、東京の江東区が四十三平方キロ、人口は五十四万人。広さは一緒、人口は百分の一というのがこの旧都祁村、今、奈良市の一部ですけれども、の地域になります。  昨年のこの都祁村地域の出生数は十三人。おととしは五人、その前が九人。ですから、二〇四〇年の高校一年生が十三人、一、二、三年生全員集めても二十七名。これが都祁村地域、江東区と同じ広さの地域の現状です。  この都祁村地域にあるのは、県立山辺高校、サッカーが非常に有名なところですが、一校のみです。二〇二四年に山添分校が募集停止になったというふうに伺っております。じゃ、この山辺高校は果たして二〇四〇年存続しているのかどうか。これは、この地域に住む、特にこれから子育てをしようとする若い世代にとっては、高校が通える範囲にあるかどうかというのは、家を建ててそこで暮らすかどうかの重要な要素になるはずです。  過疎化を回避するためにも地理的アクセスというのは非常に重要だと思いますが、総理はこの地理的アクセスについてどのようにお考えか、是非この都祁村のことを思いながら御答弁いただければと思います。お願いします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 旧都祁村にお触れいただき、ありがとうございます。  公立高校の配置につきましては、高校標準法に基づき都道府県において判断される事柄ではございますが、地域や産業の発展を支える人材の育成において高校教育の果たす役割は極めて重要です。このため、地理的アクセスの確保に留意した学校配置、規模の適正化、そして小規模校の教育条件の改善を図るということで、全国どこにいても多様で質の高い学びが保障されるように取り組むことが必要だと思っております。  地域の子供、地方の子供を取り残さないという思いを大切にしてまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。小規模校という言葉も言っていただきましたし、地方の子供を取り残さないということは本当に感謝いたします。  小規模校を残すこと、非常に重要だと思います。ただ、残したらいいという問題ではないですね。残しても、選ばれない学校がそこにあっては本当に意味がありません。小規模校をどのように魅力化していくかが非常に重要だと思いますが、小規模校の魅力化について、総理、どのような御見解があるかをお聞かせください。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 政府としましては、先般策定しました高校教育改革に関するグランドデザインにおきまして、小規模校の教育条件の改善について、学校間連携による遠隔授業等の活用、専門人材の派遣など、大学や産業界などとの連携強化を図るということにしております。  人員や体制面につきましても、令和七年度補正予算において新たに都道府県に創設する高等学校教育改革促進基金の活用のほか、それぞれの特色を生かして、広域での学校間連携の強化、地域の産業界、大学関係者などが参画する地域人材育成のためのプラットフォームの構築などによってその確保が図られるように取り組んでまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  学校間連携、また遠隔授業、そのような話が出てまいりましたが、これは一つの学校ではできないわけですね。広域という話も出ましたが、どこかが中心になり、誰かがハブにならなければ、これはなかなか進まない。私たちのところで、山辺高校がやりたいと言っても、一校では無理なわけです。  じゃ、どのようにしてやっていくか、パネルの一を御覧ください。  これは一つの事例ですが、二〇二一年、北海道の教育委員会がこの遠隔授業のベースをつくりました。T―base、私も昨年、超党派で見学させていただきましたが、恐らくこのような遠隔授業のハブは、二〇四〇年、全都道府県で必要になってくるような場所になるんではないでしょうか。現在でももう三十二校、まさに北海道全域のこの高校を守るためにこのT―baseが活動している。  そして、これは全ての授業を配信するわけじゃなくて、先生が対面でやる授業もある、でも、先生を、この例えば三十人、四十人の生徒しかいない高校に全教科配置はできない、じゃ、足りないところはこのT―baseの授業を使う、そのようなネットワークができているわけです。このネットワークを生かした多様な授業というのは、まさに公立高校の強みであると思われます。  また、単に授業を交換するだけではなく、このT―baseのところ、細かいですが書いています。英語と数学は習熟度別授業、つまり、数Ⅰでも、基礎的な数Ⅰのもっと基礎をやる子から、スタンダードやる子から、もっと難しい授業もこのT―baseは配信していくわけです。このようなネットワークの強みを生かした習熟度別の授業も可能です。  また、今後、日本語教育が必要な外国籍が全国にあちこちに通学される、そういうことも考えられます。全校に一人ずつ日本語教員配置するのも経済的に非常に難しい。でも、一人配置したらそこにいる十人の子供たちをカバーできるかというと、言語もばらばら、学年もばらばら、日本語の、日本の生活歴もばらばらであれば難しいです。これこそまさに一校では対応し切れないものをネットワークで対応すべき事例だと思います。  これから、一校完結型から単位互換、地域連携型へと高校が転換していくべきだと思いますが、文科大臣、どのように促進していったらいいか、お聞かせください。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 全国どこにいましても多様で質の高い学びを提供し、地方の生徒はもとより、誰一人取り残されず、全ての生徒の可能性を最大限引き出すことができるよう、例えば小規模校の教育条件の改善を含む学校間連携による遠隔授業等の推進などに取り組んでいく必要があると考えております。  このため、高校教育改革促進基金におきましては、公立高校を対象に多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保等に取り組むこととしております。この中では、例えば小規模校でも教育の質を向上させるなどの学校間連携や遠隔授業といった取組を進めていただき、そのモデルを提示してまいりたいと考えております。  また、この先導拠点の取組は、域内の高校に普及させ、今後の高校教育改革の更なる推進を図ることとしているところであります。  今御紹介をいただきました北海道の遠隔授業配信センターの取組は、公立高校のネットワークを生かしながら、生徒が履修できる教科、科目等の種類を増やすなど、生徒の学習ニーズに応える上で大変有効なものであると考えております。また、日本語が余り得意ではないそうした外国の子供たちに対する事例というものもお示しをいただきましたけれども、そうした面でも有効だと思います。  文部科学省としては、グランドデザインを踏まえまして、まずは各都道府県が地域の実情に応じた高校改革を推進できるように、その取組に伴走をし、支援をしてまいりたいと思います。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  しばらく文科大臣の質疑続きますので、是非総理、適宜御離席いただければと思います。よろしくお願いします。  続いて、生徒の学びについて文科大臣にお伺いさせていただきます。  パネルの二を御覧ください。  パネルの二、これはグランドデザインの中で書かれている言葉です。好きを育み、得意を伸ばす、多様な経験を積めるようにする、生徒を主語にした教育を進めていく、すばらしい内容があると思います。  他方で、実際の高校は、主体的な授業選択の余地少ないです。文理どちらを選びますかぐらいの選択で、コースを選択すれば自動的に授業は決定し、決められた授業を受講するしかない、これが今の高校の現実ではないでしょうか。  このグランドデザインに記載されているような、生徒が主体的に学びを選択する、そのような高校にするために改革、どのような課題と方向性が必要でしょうか。大臣、お答えください。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) これまでも各都道府県や各学校において高校教育の充実に向けた取組を行ってきていただいていると承知をしておりますが、将来予測が困難となり、AIが発展をする中で、知識を受動的に覚えることを重視する学びからの転換ができていないのではないか、学校の立地やリソースなどに伴う制約から生徒の多様な学習ニーズに対応し切れていないのではないかなどの指摘があるものと承知をしております。  このため、グランドデザインでも示したように、生徒の好きを育み、得意を伸ばし、多様な経験を積めるようにすること、生徒が学ぶことの意義を実感しながら探究的、実践的に学びを進め、生徒の主体性を育む教育を進めることなどを通じて、一人一人の可能性を広げ、能力を伸ばしていくことが重要と考えております。  文部科学省といたしましては、生徒の興味、関心に応じた主体的な探究活動の充実、学校、課程、学科にかかわらず、好奇心や進路を見据えた学習ニーズに応じた学習環境の構築、また、小規模校の教育条件の改善を含む学校間連携による遠隔授業等の推進などについて、各都道府県の取組に伴走しながら取り組んでまいりたいと存じます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  少し時間が限られてきましたので、問いの七に進みたいと思います。  このグランドデザイン、資料二にありますように、今回の高校改革の一つの方向性は、高校生、子供たちがAIに代替されない能力を伸ばしていくということが書かれています。子供たちは当然、二〇四〇年、AIの社会の中で活動していく、そのためにどんな勉強をしなきゃいけないかということは考えなきゃいけない。でも、教える教師も一緒であって、じゃ、教師は果たしてAIが進む時代の中にあって何を教え、何をAIに任せるかということを十分議論しないといけないと思います。  大臣、教師の仕事でAIに代替されない仕事、教員の働きは何でしょうか。お答えください。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 生成AIの活用でありますけれども、校務におきましては、例えば教材やテスト問題、校外学習の行程、研修資料、保護者向けお知らせ文書のたたき台の作成などに活用されていると承知をしておりまして、校務の効率化や質の向上など教職員の働き方改革に寄与することが期待されているところであります。  一方で、生成AIの活用も含め、教育内容や教育環境が時代とともに変化したとしても、教師が子供たち一人一人の能力を最大化するために中核的な役割を担うということは変わりありません。  教育は教師と児童生徒との人格的な触れ合いを通じて行われるものであり、適切な指導計画や学習環境の設定、丁寧な見取りと支援といった学びを支える専門職としての教師の役割はAIに代替されるものではないと考えております。  例えば、例といたしましては、学習評価を生成AIからの出力のみをもって行うというようなことでありますとか、また、生成AIのみに教育相談を行わせる。こうしたことは、やはりそういう意味では、AIが活用しても先生に代替されない、そうした業務になるのではないかと考えております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  今日は問題提起ということで、これしっかり議論していかないといけないと思いますし、大臣が言われるように、先生の働き方を改革し、子供たちと触れ合う時間をしっかり取る、そのような観点からAIの役割も教員の中でしっかり検討していく必要があると思います。  以上で質問を終わります。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で金子道仁君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、神谷宗幣君の質疑を行います。神谷宗幣君。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。  まず最初に、全世界が注目しているイラン戦争についてお聞きしていきたいと思います。  質問の通告したの十三日でして、それからも少し事態も動いていますので、少し通告していない内容もお聞きしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  三月の十四日にアメリカのトランプ大統領がホルムズ海峡への軍艦派遣の要請をまずSNSに投稿されまして、その中に日本の名前もありました。以降、関係諸国に要請を投げておられるというふうに考えています。  まず、この点、参政党の見解を先に申し上げますと、我々は今自衛隊を派遣すべきではないというのが我が党の考えです。それは、今回のアメリカのイラン攻撃に大義がないと考えるからであります。  昨年の六月のイランの攻撃で核開発の施設は破壊したはずですから、米政権自身が壊滅させたと主張してきた以上、今更核開発阻止というものを大義として掲げるのは自己矛盾ではないかというふうに思います。また、イランが中国を支援しているから、中国包囲網を張るんだという主張もありますが、アメリカは現在、中国にも軍艦の派遣を要請していますので、その説についても説得力が余りないというふうになります。  この攻撃に無理があるというふうに感じるわけですけれども、総理に一点お聞きしたいんですが、昨年六月に、イスラエルによるイランの最高指導者の殺害は、トランプ大統領反対されていたんですよね。ハメネイ師殺害は反対だというふうにおっしゃっていたけれども、今回そのアメリカが暗殺に踏み切ったという大きな方向転換があったんですけれども、その点、総理としてどういうふうに分析されているのか、所見をお伺いできればと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 現状、詳細を承知する立場にありません。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 これ、やはり詳細を確認いただきたくて、やっぱり我々から見ていても、アメリカ、そしてトランプ大統領の方向性が大きく変わっているわけですね。いろいろ考えるに、どうもやはり、元々イランと戦っていたのはイスラエルですから、イランとイスラエルの戦いに何らかの理由があってトランプ大統領、そしてアメリカも巻き込まれたというふうに見る見方が妥当ではないかなというふうに思います。実際に、トランプ大統領の側近の政治家も今回のイラン攻撃に対する支持を明確には表明していなくて、共和党の中でも意見が割れているという状況であります。  そういった状況の中で、アメリカの要請に応えて日本が法律を超えて紛争地域に自衛隊を派遣するということは、かえってイラン側を刺激することにもなりますし、これ原油が入ってこなくなると、日本の国益には全くかなわないわけですね。  外務大臣にここでお聞きしたいんですけれども、こういう状況の中で、今、日本とイランの対話ルートというものはしっかりと確保されているでしょうか。大臣、お願いします。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 対話ルート、東京からイラン、そしてテヘランベースでも継続をいたしております。  我が国は、地域の大国であり、また豊富な資源、天然資源を有してホルムズ海峡の要衝に位置するイランとの間で、長年にわたる関係、これを築いてきたわけであります。アメリカは、一九七九年ですね、イランの革命によって、そこから完全に関係が途絶えているというか、悪い関係が相当長く続いているんですけれど、日本はそういった関係ではありません。  他方、現在、米国、イスラエルとイランとの間の攻撃の応酬というものが、周辺国、周辺国から聞きますと、自分たちは何もしていないじゃないかと、オマーンとかカタールは仲介をしてきたと、何で自分たちが攻撃されるんだと、こういうことも言っておりますが、そういった形で周辺国を巻き込む形で拡大をしておりまして、様々な人的、物的被害が発生をしております。  我が国としては、こうした地域全体の情勢が急速に悪化をしていると、このことについて深く懸念をしております。こういったことを踏まえて、私自身も、三月九日の日には、旧知のアラグチ外相と電話会談を行いまして、イランによります湾岸諸国におけるエネルギー施設を含みます民間施設等への攻撃であったり、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為と、これを直ちに停止するように直接呼びかけたところであります。  事態の早期鎮静化に向けて、我が国としても、イランとの間のパイプを生かして、必要なあらゆる外交努力と、これも行っていきたいと思っております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 外交ルートをしっかり確保されているということでありました。  もちろん紛争の早期停戦を、戦争の停戦を促すということも大事なんですけれども、それであれば、自衛隊の派遣を検討する前に、もっとイランと交渉して、インドや中国がタンカー通してもらっていますよね、ホルムズ海峡は完全封鎖ではないはずです。ですから、我が国も、これまでの外交関係をしっかりと生かして、まずタンカー等の航行の保証を取り付けるべきではないかというふうに思うんですけれども、今ここで自衛隊をすぐに派遣してしまうとかえってイランを刺激することになると思います。  先に外交交渉が行われるべきではないでしょうか。大臣、お願いします。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 日本として、自衛隊の艦船等を派遣してほしい、こういった要請は全く受けておりません。このことをまず申し上げたいと思っております。  その上で、このホルムズ海峡の安全の確保と、これは我が国だけではなく多くの、特にアジアの国々にとっては死活的なルートになってくると。こういった中で、うちの国だけは通してくださいというやり方がいいのかどうかと。やはり、航行の自由、そして安全を考えたときに、このホルムズ海峡全体が安全な海峡となる、こういったための外交努力と、これはしっかりと続けていきたいと思っております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  確かに、道義的に言いますと、我が国だけがということは筋が通らないのかもしれませんが、でも、我々、日本の国会議員ですから、やっぱり、これから原油等止まってくると国民生活に大きなダメージがありますので、せっかく外交関係があるということであれば、そういった視点での交渉も是非お願いしたいというふうに思います。  また、今回のイラン攻撃をめぐる議論の中で、アメリカ側を絶対の善として相手側を絶対の悪とするような善悪二元論的な枠組みで世論形成をするということは、日本外交にとっては大きなリスクになると我々は考えています。最終的に、日米同盟やエネルギー安全保障など、国益の観点からアメリカに寄り添う選択をせざるを得ないとしても、その過程で相手側を一〇〇%悪者扱いするということは、将来の柔軟な外交の選択肢を狭め、国際社会での信頼や交渉余地を損なうということになりかねないと我々は懸念をしています。  日本の親米保守派ですとか一部のメディアでは、今回のイランの攻撃を、テロ国家の打倒だと、女性の解放だ、民主主義の回復だというふうに位置付けて、おかしいんじゃないかという意見に対して、それは残虐な政権を支持するのかとか、親中派、親ロ派かというふうなレッテル貼りをするようなことが今起きていますけれども、これ実はウクライナ戦争のときも同じこと起こっていまして、ロシアを絶対悪、欧米、ウクライナを絶対善とする言説が日本では主流でした。  参政党は、単純な善悪二元論は危険だというふうに考えています。国益にかなわないからです。ロシアの侵攻はもちろん非難すればいいと思いますけれども、その上で、ロシアに厳しく対応した上で、ロシア側の言い分も聞きつつ、日本は独自の外交を進めるべきだったと我々は考えています。しかし、これ言うと、我々も、親ロ派だと、ロシアのスパイだというふうに誹謗されまして、選挙のときには、ロシアの工作で参政党は票を増やしたということまで言われていました。  しかし、今、現状になってみると、原油が不足していて、ロシアとも交渉してひとつ供給をお願いしなければいけないんではないかというふうな状況にもなりかねませんで、こうなると、過去のロシアへの一方的な批判が我が国の国益を害すことにならないかなというふうな懸念もあります。  こういった過去の失敗といいますか取組は教訓にしなければいけなくて、日本にとって中東というのは極めて重要な地域で、日本はG7の中でもイランと最も友好的に交渉ができる関係があったはずですから、日本としては、アメリカ側の見方だけではなくて、イラン側の言い分も一定聞きながら、独自の外交ルートを通じて緊張緩和に努めるべきだというふうに考えています。  茂木大臣にお聞きします。  日本政府は、今現在、イランとの関係をどのように評価されていらっしゃるか。先ほどと重複もあるかもしれませんが、お願いします。そして一方で、イランを一方的な悪者にはしない日本独自の外交というものをお願いしたいんですが、その点についてお聞かせください。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 現在のイラン情勢につきましては、それはアメリカ、イスラエルにはそれぞれの言い分があり、またイランにもその言い分というものがあります。両方とも私聞いているところでありますけれど、日本としては主体的に状況を判断してまいりたいと、こんなふうに考えているところであります。  イスラエル、パレスチナのときもそうでしたが、私は、日本は、イスラエルに対してもパレスチナに対しても良好な関係を持っている、こういう立場から、相互不信を取り払うと、そのために、イスラエルに対してはイスラエルがやるべきこと、パレスチナに対してはパレスチナがやるべきPA改革であったり様々なことも率直に申し上げてきたところであります。  今回も、イスラエルに対しても、攻撃の応酬、これを早期に止めてほしい、こういう要請はサール外相の方にもしっかりと行っています。一方、アラグチ外相に対しては、イランが、国際社会、これだけ経済にも及ぶかもしれない大きな懸念を持っている中で、中東地域の平和と安定のために建設的な役割を果たす、これがひいてはイランの発展とイラン国民の平穏な生活、これを取り戻すことにつながる、こういった観点から働きかけも行っているところであります。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 大臣、ありがとうございました。今の見解を聞いて、少し安心をいたしました。  二〇一九年になりますけれども、アメリカとイラン、その当時ももめていまして、当時、安倍総理だったんですね。安倍総理は、ハメネイ師に会いに行かれてトランプ大統領のメッセージを伝えたということがありました。  始まってしまった戦争ですけれども、これ早く終結させるということが世界にとっても我が国にとっても非常に大事だと思いますので、是非、こういうときこそ、安倍総理含めて日本の先人が築いてきたイランとの信頼関係を生かして、交渉の間に入っていただく役割、大臣の皆さん、総理にお願いしていきたいというふうに思います。  続いて、原油の確保についてお聞きしたいと思います。  日本の石油の九割以上はホルムズ海峡を通じて来ていると、中東から来ているというふうな状態の中、今、その原油が来ないかもしれないということで不安の声が上がっています。マスメディアではまだそんなに大きく報道されていないんですけれども、ネット見ますと、地方ではちょっともうガソリンが不足しているとか原料が足りないといった、そういった投稿もネットには上がってきています。我が国として、この原油確保というものは生命線にもなりますので、本当に大きな問題だと思っています。  経済産業大臣に伺いたいんですけれども、今後の日本の原油確保について政府はどのような対策を考えているのか、また、その対策というのは、石油備蓄がありますけれども、それが尽きるまでに間に合う見通しがあるのか、この二点、お聞かせいただきたいと思います。

赤澤亮正 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) まず、委員が御指摘の原油の価格について言うと、これ、この委員会でも昨日御説明をしましたが、商慣習に従って、前の週と前々週の差、原油価格のそれを取って価格、卸価格決めていくので、既に、まだ、原油のタンカー、ホルムズ海峡を通過できなくなった影響出てないはずなんですが、既にもう価格が上がるということが生じています。これは補助金入れたので、次第に、三月十九日以降、一週間から二週間で落ち着いていくと思います。  また、やはり委員御指摘のように、実は油を卸すところが、例えばトラック会社とかああいうところに、次回はちょっと半分ぐらいしか卸せないとかそういう通達を出したりして国内に不安が広がっている状況もあります。ただ、現状においては本当に御心配なくということで、二百五十四日分の備蓄が原油については例えばございます。  それがなくなるまでに何か打てる手があるのかという御趣旨も今あったと思うので、その調達について申し上げると、原油の代替調達先については民間事業者があらゆる選択肢を排除せずに検討を進めておりまして、具体的には、供給余力に優れる米国を始め、サウジやUAEについても、パイプライン用いてホルムズ海峡ルートを迂回するというか、代替ルートから調達するとか、また、あと、過去に調達実績がある増産余力のある中央アジアや南米についても代替調達先として検討を進めておりますし、これに加えて、我が国は率先して備蓄放出の決定を行うとともに、IEAやG7での議論においてアジアを代表して地域の苦境を訴えかけて、欧州含む国際パートナーを説得し、過去最大の約四万バレルの協調放出を実現したりしております。  そういう意味で、政府としては、民間事業者と一体となって代替調達先の確保を推進し、エネルギーの安定供給確保に万全を期してまいりたいと考えております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  今アメリカの名前も挙がっておりましたけれども、やっぱりアメリカの戦争でこういったこと起きているわけですから、アメリカは化石燃料しっかり持っていますので、そういったところをしっかり大臣交渉して、供給してもらえるように手配をいただきたいというふうに要望しておきます。  次に、原油の安定供給について政府参考人にも伺っていきたいと思います。  石油備蓄の放出については、実際どれだけ迅速かつ円滑に動かせるのか、具体的な実務を確認しておきたいと思います。そして、放出した原油を誰がどのような条件で今後引き受けて国内に配送するのかということも関心事、国民の関心事だと思っています。  伺いたいんですけれども、備蓄放出はどれぐらいの準備期間でどの程度の量を放出することが実際可能なのかということを教えてください。  二点目で、入札対象者は日本国内に精製設備を有する会社に限るのか、落札価格については市場価格を基本にするのか、それとも調達簿価をベースに配給的に取り扱うのか、お聞かせください。  三点目です。落札者が原油を運搬する際に、大型の内航タンカーや日本人にしか認められていない船員の確保といった課題を国はどのように支援するのか、お聞かせください。  これ、国内でタンカーを動かす場合、国内で原油を移動させる場合、閣議決定で日本人の船員しか認めないというルールがありまして、それだと、今外国人の船員増えていますから、船が確保できないんではないかという、そういう懸念がありますので、少し細かい質問になりますが、三点お聞かせください。

和久田肇 資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。  まず、準備期間と放出量でございますけれども、まず、民間備蓄の水準引下げ、これにつきましては、昨日、この水準を引き下げるための告示を行っているところでございます。民間備蓄の活用は可能となってございます。それから、国家備蓄の放出につきましては、今、事業者との契約を早急に締結すべく調整を進めておりまして、準備が整い次第、三月下旬頃より順次払出しを行う予定でございます。放出量は、民間、国家合わせて四十五日分でございます。  それから、放出先でございますけれども、これは、国家備蓄原油の譲渡につきましては、備蓄法に基づきまして石油の安定的な供給を確保するために行うということから、売却先は国内の石油精製事業者を想定をしてございます。  民間備蓄水準の引下げにつきましても、法律に基づきまして、石油精製事業者、それから輸入事業者を対象とするものでございますけれども、民間事業者が備蓄している石油製品は国内市場に放出をされることを想定をしてございます。  それから、価格でございますけれども、国家備蓄の譲渡に際しましては、随意契約、緊急の必要があることから随意契約を行うこととしております。その際の契約価格につきましては、法令で取引の実例価格等を考慮して適正に定めなければならないとされてございます。今般におきましては、備蓄放出決定時の一か月前の産油国が公表している公式販売価格で譲渡をする予定でございます。  それから最後に、タンカーの問題でございますけれども、現在、備蓄石油の具体的な輸送需要を見極めながら、国土交通省とも連携しつつ、対応について検討しております。  以上でございます。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 詳しい説明ありがとうございます。  長引かないことを祈るばかりなんですけれども、長引くと必ず生活に影響出てきますので、最悪の事態を想定して今のうちからしっかりと準備をしておいていただきたいというふうに思いますし、これ不安が広がると非常にまずいことになるということでありますね。  余り想定したくないんですが、最悪の事態ということを考えておくと、例えば、先ほど申し上げましたように、自衛隊を派遣したことでかえって日本に原油が来なくなってしまうという事態が起きる。原油が不足したら物価が高騰する。さらに、原油が止まるといろいろ作れないものも出てきます。ほかの党の方もいろいろ指摘されていましたが、お金があっても物が買えないという状況になると。そうなると、電気は使えないとか物が買えないとなってくると国民は非常にストレスがたまってきまして、やはり原油は確保しなければいけないんだということで、さらに、自衛隊の派遣に、行動範囲とかも含めて拡大が行われると。拡大するとイラン側も抵抗してきますから、攻撃を受けて、攻撃があれば国民は怒りますから、国民が激高する。そうすると、世論が非常に高まってきて、戦うぞというふうな雰囲気になってくる。  それを見越して、軍事費を増強したり憲法改正をするという、そういった形になると、非常に国家が不安定になりますね。緊急事態条項を作らなければいけないというようなことも再三おっしゃっていましたけれども、こういった形で、国民のフラストレーションが高まったところに、ものを持ってくるとか、何かショックを利用して法改正をするとか憲法改正をするということは非常に我々は懸念をしております。  基本的に、参政党は憲法改正も武器輸出も反対はしていません。必要なことだと思っています。ただ、それは平時に冷静な議論の中でやっていかなければいけないのであって、こういった有事のどたばたの中で、国民がショック状態にある中で一気に制度を変える、ショックドクトリンという言葉もありますね。  そういった形でやられては困るというふうに思っておりますので、そういう事態にならないように早め早めの準備、そして軍事衝突を絶対に避けていくということをやっていただきたいわけでありますけれども、高市総理に、ごめんなさい、通告ないんですけれども、お聞きしたいんですが、安易な自衛隊の派遣は行わないことですとか原油の確保に全力を尽くしていただくこと、それから、先ほど申し上げましたショック時に制度改革などを強引に進めないことということをお願いしたいんですけど、総理のお考え、お聞かせいただけますでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 今委員がおっしゃったことのほか、例えば日本がテロの標的になるといったリスクもあります。様々な評価が国際社会であるんでしょうけれども、高市内閣はしたたかな外交を、そして国益第一の外交を展開してまいります。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  是非国際社会にとってしたたかな外交をやっていただきたくて、国民に対してしたたかに政策進められると困りますので、是非、国民を守る、国益を守るというふうにおっしゃっていただけたと思いますので、そこは期待をしております。よろしくお願いします。  次に、質問の順番を少し入れ替えて、先日、日本にいらっしゃったパランティア社との面談について総理に簡単に伺いたいと思います。  三月五日でしたけれども、パランティア社のピーター・ティール会長らと総理が面会されたと承知しております。その後の会見では、面談の目的などについては詳細は語れないということの説明ありましたけれども、この面談を受けて、ネット上では、政府が今後、同社のサービスを一気に導入するのではないかという懸念の声も上がっています。  なぜこんな懸念が上がるかというと、同社のサービスが海外では人権侵害や安全保障上のリスクが大きい技術として懸念の対象になっているからであります。パランティアのシステムは、警察や行政が持つ様々なデータを横断的に結び付け、人のつながりや行動履歴を可視化できるものとされています。その結果、何か犯罪を犯したような容疑者だけではなくて、被害者や通報者など一般の市民の情報までが全て結び付けられて、広範なプロファイリングというものが行われる可能性があるということなんです。  実際に、ドイツを見ますと、二〇二三年の二月に連邦憲法裁判所が、犯罪予防を名目に具体的な危険がない段階から広範な個人データを自動的に結合、分析することは、憲法上保障された市民の権利を侵害するとして認められないと判断していますし、スイスでは、軍がパランティア社の軍事、安全保障向けのシステムリンクを検討したんですけれども、防衛データの主導権を外国企業に依存してしまうということはデータ主権と安全保障の両面でリスクが大きいということで導入を見送ったというニュースも出ています。  このように、海外では、同企業に対して無条件に受け入れようということではなくて、基本的人権やプライバシー、国家のデータ主権の観点から慎重に扱うべきだという意見が出ています。  総理に伺いたいんですけれども、今後、政府がパランティア社のサービスを導入する可能性はあるのかどうか、可能性です。そのときにしっかりと公開でチェックしていただきたいのが国民のプライバシー、それから情報の自己決定権、データ主権と安全保障の機密保全、ベンダーロックインやブラックボックス化、調達の透明性といったものをきちっと公開で、公開でですね、やった上で、厳格な審査を満たさない限りこういった外国企業とは契約をしないということを総理の見解として伺いたいんですけど、というふうにしていただきたいんですけれども、その点、総理の見解をお聞かせください。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) ピーター・ティールさん来られたときには、その同社のサービスを利用するような話というのは全くいたしておりません。バンス副大統領と仲がいいとか、トランプ政権つくった立て役者の一人であるとかいうことで、私の訪米を前にして、情報提供もできるというようなことでございましたので、私は主にSMRですとか科学技術の話をしていたと記憶をしております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  週刊誌にもそのように書いてありましたので。ただ、国民はやはり急に何か裏で進むのではないかということを心配しますので、今の総理の答弁で安心される方も多かったかなというふうに思っております。  次に、日本の供給する力、生産する力のこの三十年の推移について総理に伺っていきたいと思います。  総理は責任ある積極財政を掲げておられますが、予算、新年度予算を見ますと、成長産業への投資というものはしっかりと付けられているんですけれども、肝腎な国家全体の生産する力、供給する力というものを守り伸ばすというところに予算が少ないように我々は感じています。  そこで、各省庁の協力を得まして、日本の供給力の基盤となる指標の三十年の変化というものを少しグラフにしてみましたので、見ていただきたいというふうに思います。(資料提示)  まず、三十年前ですね、エネルギーの自給率は一九・八%だったものが直近は一六・四%、それから食料自給率も四三%から三八%、下がっています。農業従事者も、二百五十六万人、三十年前いたのが、今もう半減以下ですね、百十一万人に減っているということです。農地面積も減っています。  二枚目のフリップお願いしたいんですけれども、次は、次、建設業の担い手ですね。こういったのも、これグラフ見ていただけたら分かるように、三十年前、例えば建設業の就業者数全体は六百六十三万人いらっしゃったのが、今四百七十八万人。技能者も含めて大体三割、三十年で減ってしまっているというふうな状況であります。  あと、三つ目のフリップ、これはもう皆さん御存じのように、子供の数ですね、出生数ですけれども、三十年前は百十八万人いたのが今六十八万人まで減っているということで、四二%ですね。  ほかにもいろんな数字は出せるのでしょうけれども、食料自給率とか、あとエネルギーの自給率ですね、これはもうずっと自民党政権の中でも皆さん共通の課題として、もう上げなければいけないんだとおっしゃっていたと思うんですが、三十年で残念ながら低下してしまっているということであります。  ここ数年、先ほど言いましたイランの問題、ウクライナの問題含めて国際的な緊張が高まっている中、やはり日本の供給面での脆弱さというものが露見してきているというふうな状況ではないかなというふうに思いますし、あと公共事業、建設業ですね、建設の中の公共事業を見ると三割減っていて、能登の震災でもそうでしたけれども、人手が足りなくてやっぱり復旧復興が間に合わないと、人手が足りないということが声として上がっていますし、担い手がないので、外国人に頼りましょうということで外国人の労働者も受け入れているんですが、外国人ばかりになると日本人の間で技術の継承ができないというふうな声も現場の方からは聞いています。出生率の方は本当にもう下げ止まらないというふうな形であります。こういったことがやはり日本の経済を弱くしている原因になっているのではないかと思っているんですね。  日本円の裏付けというものは、まさに国の体力、生産力ではないかというふうに我々は考えているわけであります。今、円安が進んでいて、いろんな原因が複合的にあるんですけれども、その大きな要因の一つがやはりこの生産力が落ちているということでないかということなんです。  海外の人から見れば、円を持っていれば日本から多くの物やサービスが手に入るんだという、生産力、日本の生産力に対する信頼が円の強さの源泉であって、赤字国債の残高だけで日本の国力が測られているわけではないと思うんですね。にもかかわらず、政府は、どうしてこのプライマリーバランスというものにばっかりこだわり続けて、先ほど挙げたような国の供給力ですね、そういったものの下げ止まりを、下がることを止めてこれなかったのか、底上げできなかったのかということに私たちはすごく残念さと不満を感じています。  そこで、総理にお聞きしたいんですけれども、日本の生産する力、供給する力の低下について、総理はその原因をどのように捉えておられて、今後どういったところで対策を打っていこうと考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) まさに神谷委員がおっしゃるとおりでございます。  日本の供給力、生産力を表す潜在成長率、これが二〇〇〇年代以降ゼロ%台半ばということで、非常に主要先進国の中で低い状況にあります。  その潜在成長率の動向の内訳を見ますと、人口減少の影響で労働投入が下押ししているということもあるんですけれども、資本投入が主要先進国の中でも特に低位にとどまっているということです。  つまり、その資本投入が低迷している要因としては、長年のデフレの中でどうしても企業部門がコストカットを行ってきた、結果、収益の増加に比べて将来のために必要な投資が抑制されてきたわけです。これを今変えようとしているわけです。例えばプライマリーバランス、単年度のものにこだわらずにまず見ていこうということ、それから、その企業の、企業だけじゃなくて、やっぱり官民で力を合わせて投資をしていこうと、しかも国内に、国内に投資をしていく。だから、この過度な緊縮志向や未来への投資不足の流れを断ち切ろうとしているのが私が申し上げている危機管理投資及び成長投資です。  予算にまだ反映されてないじゃないかという御懸念ですけれども、農業予算なども含めて、あと資源・エネルギー安全保障なども含めて、予算積み始めております。去年の補正予算でちょっと頭出しをさせていただいて、今御審議いただいている予算は少し前の内閣で概算要求も終わっていたものですので二度目の頭出しになりますけれども、今年の夏の概算要求から始まって、がらっと変わっていく、攻めの予算編成になっていくと考えております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 御答弁ありがとうございます。  先ほども、繰り返しになりますけれども、今、国際情勢不安定になっておりますので、やはり日本人一億二千万人の生活基盤ですとか食料とかエネルギーとか、そういったものはやはり我が国が自前で何とか賄えるという状態をつくっていただくことが非常に大事だというふうに思うんです。  参政党、政策の中で、食料自給率一〇〇%とか農家の所得補償をしようとか、火力発電や新型原発を推進しよう、整備新幹線を早く建設しよう、製造業を中心とした中小企業の支援しっかりとやろう、子供一人当たり月十万円の子育て支援金で少子化対策をやりましょうというようなことを分かりやすい政策として訴えております。  これは、できないことをやろうとか人気を得ようとかいうことではなくて、やっぱり今こそ国の供給力というものをしっかり上げておかないと、円安も止まりませんし、これからの不安定な国際社会の中で日本が生き残れないんではないかという危機感を強く持っているからでありますので、予算が、財源がというふうな声もいろいろ聞くんですけれども、是非そういったところもしっかり手当てしていただいて、次の骨太の方針等ではきちっと積極財政でそういった供給力、生産能力上げていくような展望を総理には示していただきたいと要望しておきたいというふうに思います。よろしくお願いします。  次に、地方自治体業務や公共事業の外注化についてお伺いしていきたいと思います。  三月十一日の毎日新聞の記事によりますと、被災県三県四十二市町村の復興計画の六二%で外部コンサルが利用されていたということです。そして、その八六%が東京都内に本社を置く企業で、契約平均額は千七百二十四万円でしたと。さらに、随意契約が五六%に上るということで報道がありました。  もちろん、人手不足や専門知識持った方が不足していく中で外部の力を借りるということ自体は否定はしないんですが、この比率を見ると、自治体の企画立案や復興計画というものがやっぱり過度に外部に依存していないかということが心配です。こうやってどんどん外部でお金を払って頼むということになりますと、地方自治体の中に企画する力、それからノウハウ、人材といったものが蓄積されず、結果として自治体そのものの力というものを弱めていくことになっていくというふうに不安を持っています。  総務大臣にお伺いしたいんですけれども、自治体の企画立案や復興計画、公共事業の関連業務まで外部コンサルに委ねることで地方の企画力などが失われていないか、政府はこういった自治体の業務の外注化というものをどういうふうに捉えておられるか、お考えをお聞かせください。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 今委員がおっしゃったことに関して、平成の中頃ですけれども、組織のスリム化ですとか民間手法の導入、こういったこと、そしてさらには市町村合併の推進、数値目標を掲げた職員数の削減、さらには外部委託と、これがあの頃、地方行革ということで推進をされたという歴史がございました。  これらの取組で、地方行財政の効率化、進んだところもあるし、自治体自らでなかなか提供し難い柔軟で質の高い行政サービスなどが実現したと、これ評価すべき成果だと思いますが、一方で、やはり今委員がおっしゃったように、業務遂行を通じて得られるノウハウの蓄積等が得られず、業務の持続可能性に関する課題と、こういうのもまさに指摘をされておるところでございまして、今後を展望しますと、やはり人口が減少していくと、公務部門だけが、じゃ、いい人をがっちり確保できるかというと、なかなかそれは難しいということもございまして、自治体においてデジタル技術を活用しながら、さらには自治体間の広域連携をしたり民間事業者や地域組織と一緒にやったり、いろんなことをやりながら人材の育成確保などに包括的に取り組んでいくと、こういうことが重要だと思っております。  総務省でも、こうした問題認識を持って研究会を開催いたしまして、個別の事務プロセスまで踏み込んで、どういう事務はどういうことがいいのか、そこに本当に蓄積した方がいいのかと、事務の個別のところまで踏み込んで分析を行いまして、例えば事務を少しまとめるとか生産性を高めるとか、こういう対応策を提示してきておりまして、これまでとちょっと異なる、平成の地方行革とちょっと異なる視点で運用、制度の見直しの議論を進めてきたところでございます。  今後も、一月に第三十四次地方制度調査会発足して、ここで議論が行われますので、こうしたことを注視しながら、検討を更に進めてまいりたいと考えております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  続いて内閣府にもお伺いしたいんですけれども、こういった行政業務の外部化が行われていく中で、政府はこれまで目標値まで作ってPFIというものも導入を推進してきたと思いますけれども、これ推進してきた理由は何だったんでしょうか、お聞かせください。

黄川田仁志 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(黄川田仁志君) 公共施設等の整備、運営に民間事業者の資金や創意工夫を活用することによりまして効率的かつ効果的で良好な公共サービスを実現するために、PFIを始めとする官民連携を推進してきたところでございます。  我が国のPFIにおきましては、公共側が事業期間全般にわたって民間事業の運営をモニタリングし、事業の最終的な責任を負うものであります。そして、民間に任せきりにするのではなく、公共と民間がリスクを分担しつつ、効果的な事業運営を図っております。  また、PFI事業を通じた効果的な官民対話の実施により、先進的技術、知見を有する企業のノウハウを活用したイノベーションの創出や地域活性化、さらにそのノウハウを協働する地元企業に伝承することを通じて地元企業の人材育成や技術力の向上といった効果を創出することを期待をしているところでございます。  官民の適切な役割分担の下、PPP、PFIを推進しているところでございます。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  ここまで聞いた中で、総理にも聞いてきて、民間の力を入れていくことは大事なんですが、委託し過ぎると技術とかの継承がなされないとか、もう完全に民間任せになってしまうというふうな懸念もあると思うんですけど、今までどんどん進めてきましたが、今後もその進める方向でいくのか、一旦立ち止まってバランスを考えながら見直していくのか、その辺の見解をお聞かせいただきたいと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) PFI事業では、公共サービスについてどういった役割を民間に委ねるか、これは国や地方公共団体が決めた上で一体的に提案を求め、最も優れた提案を行った民間事業者にサービスを実施していただきますが、あくまで国や地方公共団体が事業主体となって行うものでございます。これ、最終的には官の責任の下で公共サービスが提供されていくことになります。  ただ、そこでかえって無駄が発生しているとかそういったところがあれば、あとサービスの質ですね、この質がちゃんと向上していなきゃいけないわけですから、それができていない場合、これはしっかりと見直しをする必要があると思います。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  最近見た本で、マリアナ・マッツカートさんという方が書いた本で室伏謙一さんという方が訳をされているんですが、「コンサルの正体」という本が出ていまして、イギリスやフランスなんかで、緊縮財政のために行政改革と一環としていろんな事業を民間委託してしまった結果、いろいろなトラブルが起きる、やっぱり民間が最後まで責任持たなかったりするんですね。それで、やっぱりイギリスなんかはPFIから撤退しているとか、そういった情報も見ています。  やはりバランスは大事だとすごく思っていて、何でも全部行政でやれというのも違うと思うんですが、過剰な民間委託というものは本当に地方を衰退させるのではないかなという心配を持っています。  私も福井の田舎の出身でして、大体同級生で帰って就職できるのは公務員というふうな形でしたが、その公務員の仕事がどんどんなくなって、そうなると、やっぱり大学出て帰って、なかなか、起業でもしないと仕事が、職場がないというふうな形で、そうなると、やっぱり、何というか、帰れないんですよね。だから、私は学校の先生になって帰ろうと思って教員免許取ったんですけど、今、国会議員やっていますが、やっぱり田舎帰って働こうと思うと公務員だったんです。  その公務員がどんどん減っていきますので、そうなると、なかなか地元の子が大学行って地元帰れないというふうな状況になって、やはり地元出身の公務員だと、やっぱり地域に愛着があるわけですから、本当にその地域の未来を考えるんですけど、都会から来たコンサルの人は、確かにお金払えばやってくれますけど、その後ずっとその地域にコミットしてやってくださる思い入れがやっぱり欠けるんですよね。だから、それがやっぱり地方の弱体化、過疎を推進しているのではないかなというふうな懸念の声もありますので、是非そういった思い入れの部分を含めて、やはり公務員の方々をしっかりと配置して、やる気を持って地方創生に取り組んでいただくという、何か、総理の思いがそこに届くと、皆さん、何か応援されているようで気持ち入ると思うんですよね。ですから、是非、そういった地方公務員の皆さんの待遇や配置というものをこれからもきちっとやっていくという意思をまた総理の方からいつか示していただきたいなと、これは要望としてお伝えしたいと思います。  次に、教育無償化についてお伺いしたいと思います。  教育無償化については、家計支援という側面がある一方で、本来の目的や教育効果が十分に整理されていない中で、無償化すること自体が目的化しているのではないかという懸念を我が党は持っています。そして、公立学校の統廃合など別の影響もあるというふうな声も聞いています。  文部科学大臣にお伺いしたいんですけれども、高校無償化の目的をどのように考えていて、どのような教育効果を期待しているのか、改めてお聞かせください。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今般の就学支援金制度の拡充は、三党での合意も踏まえまして、将来の我が国社会を担う人材を育成するために、高校教育に係る費用の多くを占める授業料を社会全体で負担し、生徒などがその経済的な状況にかかわらず自らの希望に応じた教育の受ける、できる環境の整備を図ることを目的としているところであります。  ただ、今回、高校教育改革のうちのこの高校無償化というのは柱のあくまでも一本だと思っておりまして、それに合わせて、やはりその教育の質を高めるということも進めていかなければなりません。  昨年のお認めをいただいた補正予算の中では三千億円の基金をお認めいただいたわけでありますが、こちらの基金を活用をいたしまして公教育の再生に向けた取組を進めてまいりますし、また、現在、国においてグランドデザインを示し、それに基づいて各都道府県では計画を策定をいたしまして、それぞれの地域に合わせた教育向上のための施策というものを進めていただくことになっております。また、低所得者の奨学給付金、学用品などに使えるそうしたお金というものも、これも中所得者まで広げるということを決めさせていただいているところであります。  こうした取組を通じて、トータルとして教育の質をしっかりと高めていく、こうした目的であります。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 ありがとうございます。  目的はお聞きして分かりましたが、やっぱりマイナス面が非常に大きいんではないかという懸念がありますので、是非もう少し戦略的に予算配分をしていただけないかなという要望をしておきたいと思います。  といいますのは、人が足りない分野ってありますよね。例えば、理系は足りないとか建築業は人が足りないとか、公務員も足りていないというようなところがあります。そういったところに進路を希望するような方々は無償にするとか、もう奨学金を与えるとか、そういった形で、一律あげてしまうと、それは確かに貧困者の支援にはなるんですけれども、目的としてはやはり方向性付けられないと思うんです。  公的な事業ですから、やはりこれからの社会を支える人材、特に人が足りていない分野、人を求めている分野、そういったところに人が行く流れをこういった予算の配分でつくるということが非常に大事ではないかなというふうに思いますので、子供にお金を掛けること自体は我が党は何も反対ではないんですが、やっぱりやり方が一律無償化では効果が薄いというふうに思います。  教育というのはやっぱり国家百年の計でもありますので、どういった人材をどこに配置するか、そういったやっぱり大きな国家のグランドデザインをつくりながら教育予算を使っていただきたいという要望です。今回のやり方では問題が大きくなっていくんではないかなと我が党は懸念しておりますので、やはり数年後にはしっかり見直しを掛けて、問題があるところを改善し、有効な予算の使い道を考えていただきたいというふうに思います。これ要望です。  次に、デジタル教科書について伺いたいというふうに思います。  デジタル教科書については便利さや先進性ばかりが強調されていますが、本当に子供たちの学力向上につながっているのか、そういった懸念の声も上がっています。  既存の研究では、まだデジタルよりも紙の方が学習効果が高いという研究もありまして、デジタル化すれば学力が上がるというデータないんですね。実際、スウェーデンなんかも、二〇二四年の一月に初等学校の全国テストをデジタルからアナログに戻すというふうに修正をしました。理由としては、義務教育の早い段階ではペン、紙、紙の本で学ぶ方がよいというデータが出たからだそうです。  文部科学大臣にお聞きしますけれども、デジタル教科書の導入、本当に学習効果があるのか、学力の向上についてどのようなエビデンスで判断されたのか、お聞かせいただきたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) このデジタル教科書に関しては、現在検討中であります。  法改正、法案を提出を目指して今検討中ということでありますが、この制度改正につきましては、教科書のデジタルの良さを取り入れて、例えば英語のネーティブ音声を活用して話す、聞く活動など学習効果を高めたり、現在は、これ教材扱いなものですから、二次元コード先の動画等、検定対象とは今なっておりません。これらを検定対象とすることで質の保証を図っていくことが目的となっているところであります。  実際、私も学校現場に行って見てまいりましたけれども、我々の時代だと、英語の先生が、英語の先生が発言をして、じゃ、それに倣う形でみんな一緒に発言をしましょうみたいな、そういう授業を私は中学校時代やっていたわけでありますけれども、今は、デジタル教科書を使うことによって、そこから流れてくる音声を個人が聞いて、実際一人一人がそれを復唱する形で一生懸命勉強してなんていう姿も拝見をさせていただいて、そういう意味では効果があるというものもあると思っております。  国による実証実験では、現行のデジタル教科書をいつも使う児童生徒ほど、授業の内容がよく分かる、主体的、対話的で深い学びができているという回答の割合が高くなっていることが分かっております。  一方で、教師を対象に実施したアンケート結果では、効果的な活用方法についての情報の不足に課題感を持つ教師が一定数存在するため、これまで、複数教科での授業実践や教師向け研修の事例を創出し、その横展開を進めてきたところであります。  また、諸外国の動向といたしまして、韓国や米国の多くの州のように教科書へのデジタル活用を進める国がある一方で、印刷出版物である教科書の購入を補助する仕組みを導入したスウェーデンの例が取り上げられますが、OECDによりますと、同国の施策は生徒の年齢等に応じてデジタルを活用するものと分析をされておりまして、また、デジタル化を推進した二〇一〇年代には国際学力調査の順位は上昇している、そして、義務教育、高校段階でタブレット等の使用を廃止した事実はないと承知をしております。  デジタルを取り入れることによりまして、教科書の内容を子供たちにとってより分かりやすくするため、現場の意見等も踏まえつつ検討を進めてまいりたいと存じます。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 私も、二年間本当教師していましたので、教師の知り合いもいるんですけれども、やっぱりなかなか現場では問題あるんじゃないかなと。デジタルなので、電池が、電源がなくなったら使えなくなるとか、あと、どうしてもゲームとか入っていると遊んでしまうとか、なかなか子供が集中しないんだということで大変だという声も聞いていますので、是非慎重に検討していただいて、子供はやっぱり新しいもの好きですし、いい部分には飛び付くんですけど、やっぱりそこは先生や現場の声しっかり聞いて判断をいただきたいと思います。  最後に、残り時間僅かですけれども、脱炭素政策と火力発電について伺います。  脱炭素政策を進めてきて火力発電のところの投資を怠ってきた結果、様々な問題が今発生しているのではないかなというふうに思っています。  政府としては、脱炭素政策と電力等の安定供給の優先順位、どのように整理しておられるのか、それから、政府としては、火力発電の役割を今どのように評価して、LNG火力などの国内投資について更に行わないのか、どういった認識でいるのか、そういった点、大臣、教えていただきたいと思います。

赤澤亮正 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) ちょっとまず冒頭、先ほど私が、原油備蓄の協調放出について、過去最大の約四億バレルというところを四万バレルと言ったようでありまして、ちょっと訂正させていただきたいと思います。申し訳ございません。  そして、今委員御指摘、大変大事な点でありまして、私ども、エネルギー政策においては、安全性、エネルギー安定供給、経済効率性、環境適合性のいわゆるSプラス3Eの原則ということをやっています。当然ながら、安全性の確保大前提ですし、エネルギーの安定供給第一でありますが、やはり平時と有事の違いを見ていくと、経済効率性とか環境適合性の向上の最適なバランスというのはおのずとちょっと濃淡が出てくるかなという思いは強くしているところでございます。  そういった中で、火力発電について言うと、まず、日米政府の戦略的投資イニシアチブの中で、特別なパートナーと認め合った日米両国が相互利益の促進あるいは経済安全保障の確保、経済成長の促進といったことを共同で目指すということで、例えば戦略的投資イニシアチブの第一陣プロジェクトでガス火力発電プロジェクトといったようなものにも協力をしていこうということで、米国のある意味、電力需給がタイトで少しなくなるような面もあります。  一方で、米国も、我が国に対するLNGの、国内でLNG火力、これ、CO2の排出量少ないために安定供給確保する手段としてやっていこうということですけれども、競争力の高い米国LNGの供給量増加始め供給源の多角化等を、特別なパートナーと認め合った日米で話し合ってLNGの安定供給確保を図っていくと、その上で、長期脱炭素電源オークションなど、そういった制度を通じて民間事業者が投資判断を行いやすい環境を整備をして、第一と思われる、安全性を除けば第一と思われる安定供給をしっかり確保していきたいという考えを持っております。

神谷宗幣 参政党

○神谷宗幣君 時間が来ましたので終わります。  ありがとうございました。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で神谷宗幣君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  アメリカメディアは、米海軍佐世保基地の強襲揚陸艦、岩国、沖縄の海兵遠征隊が中東に向かい、イラン攻撃に参加すると報じました。外務大臣、事実でしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 米国との間では平素から緊密に意思疎通を行ってきておりますが、外交上のやり取りにつきましては、その詳細を明らかにすることはこれまでもいたしておりません。米軍の運用に関する事項についても同様であります。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 計五千人規模、地上戦など長期戦のためとも疑われます。  日米安保条約六条は、日本の安全、また極東の平和と安全に寄与する米軍に施設・区域を提供するとしています。そうしますと、仮にイラン攻撃に参加するためだとすれば条約違反ということになりますね。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) そのような事実は承知をいたしておりませんが、一般論として申し上げますと、日米間では、日米安全保障条約第五条の規定によって行われるものを除きますと、岸・ハーター交換公文に基づきまして、戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は事前協議の対象となるものでありまして、そのような事前協議は行われておりません。(発言する者あり)行われておりません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 今回、イラン攻撃に先立って、一つもそのような事前協議の要請はなかったということでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) それで結構です。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 既に横須賀からも厚木からも向かっています。そもそも、過去、こうした事前協議というのは一度もないんですね。これが日米同盟の実態ですよ。  今回、スペインは、国内の基地の米軍の使用を拒否しました。私は日本政府の姿勢が問われると思います。  総理は、イランを非難する一方で、米国とイスラエルは非難していません。そして、トランプ大統領に攻撃の中止も求めていません。総理、これはなぜなんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) トランプ大統領とはこれからお会いをいたします。  以上です。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 首脳会談で攻撃の中止を求めるということですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 予断を持ってお答えすることは差し控えます。  ただ、イランが周辺諸国を攻撃しているということについては、これはG7各国共に、これは懸念を表明しております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 そうなんです、イランに対しては非難をされている。ところが、アメリカに対しては非難をしていません。それがなぜかと伺っているんです。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) これまでアメリカ政府側から今回の攻撃について発信された内容が幾つかございますけれども、これによって直ちに国際法上の評価ができないからでございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 いや、イランに対しては非難されていますね。イランの事情、十分承知されているか分かりませんけれども、イランに対しては非難するのに、アメリカは非難せず、攻撃の中止を求めていない。  外務大臣、昨日の外相会談で、アメリカに対して事態の早期鎮静化求めましたか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 今回のイランをめぐる事態につきましては、例えば、じゃ、イランがアメリカとイスラエルと攻撃をしていることについてではなくて、我が国として、イランが、実際に戦闘には参加していない湾岸諸国、周辺国に対して攻撃を行っている、またさらに、ホルムズ海峡と、この実質的な閉鎖を行うことによって、様々なエネルギー供給等、我が国にとっても国際社会にとっても深刻な懸念を生み出している、こういったことに対して、そういった行為をやめるようにという形で強く申入れを行っているところでありまして、じゃ、イランとイスラエルの双方の攻撃に対しまして、イスラエル側にも事態の鎮静化、イランの側にも事態の鎮静化と、こういったことを求めております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 アメリカに対して求めましたか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 全てのやり取りにつきまして詳細に申し上げるあれはないんで、全体について何点か申し上げていることであります。  申し上げておりますように、事態の鎮静化であったりとか、ホルムズ海峡の安全な航行と、これにつきましては世界各国が求めていることであると、こんなふうに考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 もう一度聞きます。  アメリカに対しては事態の鎮静化を求めたのですか、昨日。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 昨晩のやり取りにつきましては、若干幾つかの特化した事項についてやり取りをさせていただいたと。それ以上につきましては、外交上のやり取りでありますので、詳細は控えさせていただきたいと思っております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 特化した事項、これが一番求めなくちゃいけないことじゃないですか。そして、アメリカに対しては求めておられない。ほかの国に求めた際には報道発表で出されているんですね、事態の鎮静化を求めると。しかし、日米間のものにはその言葉は入っておりません。  総理、首脳会談で、アメリカに対して攻撃やめよと求めるべきだと思います。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 既に、トランプ大統領も出席されたG7首脳会合におきまして、早期の事態鎮静化について日本側から発言をいたしております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 G7で、アメリカに対して鎮静化せよと求めましたか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) それは、他国も含めて、一国を名指ししてそういうことを求めたわけじゃないですよ。だけれども、早期にこの事態を鎮静化させなきゃいけないということを申し上げております。そして、他国も同様でございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 いや、ほかならぬ日本政府自身が、イランに対しては鎮静化をと求めているんです、名指しで。イスラエルに対してもそうです。アメリカに対してだけ、その言葉をお使いになっておりません。首脳会談に仮に行かれるなら、アメリカに対してはっきり物言われるべきだと指摘したいと思います。  午前中の質疑で、ホルムズ海峡への艦船派遣はないという答弁がありました。一方、トランプ大統領は七か国に協力を要請したと述べています。既に協議しているんじゃありませんか。(発言する者あり)

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 委員長から指名を受けていますから。委員長の御指名のとおり、お答えさせていただきます。  御指摘のトランプ大統領による発信については承知をしています。ただ、アメリカ側から我が国に対して具体的な派遣要請があるわけではありません。相手国との関係もあることから、やり取りの逐一についてはお答えすることは差し控えますが、そこは是非御理解をいただければと思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 戦闘が続く地域へ派遣すれば、戦火を広げます。本当に航行の安全を確保しようと思うなら、違法な攻撃をやめさせるべきだと、このことは重ねて指摘したいと思います。  総理は、今日も、詳細な情報がないから法的評価は差し控えるとされています。先制攻撃から三週間以上たちます。まだ情報がないんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 今回の事態について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。  何よりも重要なのは事態の早期鎮静化を図ることで、そのために必要な外交努力、あらゆる努力を行っております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 あらゆる努力と言う割には、アメリカには物申されてないと思いますね。  トランプ氏は、イランの体制転換が目的といってハメネイ師を殺害しました。私は核開発も反体制デモの武力鎮圧も、弾圧も許されるべきじゃないと考えますが、どんな理由があっても、ほかの国が軍事介入して体制転換を図るなどというのは、これは国連憲章上許されないことではないでしょうか。総理、いかがですか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 今回のアメリカの攻撃、アメリカの公式な国連での発言、三月の二日であったと思います。それから、十日の国連の事務総長宛ての書簡におきましても、これは国連憲章の五十一条に基づいたものでありまして、国際法に決して反すると、沿ったものであると、このような公式な説明を行っていると思います。  それから、アメリカにだけ言わないという話でありますけれど、G7の外相会談等々におきましても、様々な形で事態の鎮静化ということは話をしております。どういった形でこの状況を収めていくかと。具体的なことは申し上げられませんけれど、イランにだけ言った、イスラエルにだけ言った、アメリカに言っていないと、これは当たっておりません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 外務大臣、じゃ、もう一回電話されて、鎮静化せよとアメリカに伝えますか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) お互いに忙しいですから、ルビオ国務長官もですね、そんな毎日というわけにはいきませんけれど、様々な問題について意見交換をしているのは間違いありません。その詳細については、先ほどから申し上げていますように、外交上のやり取りでありますのでお話しできないということで言っておりまして、何というか、貼り出し等々で書いてありますこと、これにつきましては、お互いにとって差し障りのないといいますか、表に出して構わない内容について出すということでお互いに了解しているところであります。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 アメリカに求めるのは差し障りがあるという御答弁でした。  総理、ニューヨーク・タイムズは、十一日、米軍が二月二十八日に行った小学校への攻撃が誤爆だったとする米軍の暫定調査を報じています。十年以上前の古い情報を基に攻撃したからということでした。トマホークによる攻撃で子供と教師百七十人以上が亡くなっています。この民間施設への攻撃は国際人道法に反するものですね。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 事実関係を細かく承知しておりません。恐らく、報道でいいますと、昔の地図を使って、昔の軍事施設の一部に学校があってということで、そこが誤って攻撃対象になってしまったという報道であると思います。その報道については承知をいたしておりますが、事実関係については承知をいたしておりません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 私、法的評価はできないんじゃなくて、する意思がないということだと思いますよ。  総理に伺いますが、国連憲章、何のために作られたものだと認識されていますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 国連は多国間主義の中核でございます。国連憲章は国連の目的及び原則等を定めるものであり、既存の国際法の一部を成すものとして極めて重要な価値、意義を持っていると認識をしております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 国連憲章の前文は、我らの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救うとしています。  二度の世界大戦を経て、戦争をなくすために作られたのが国連憲章です。その破壊は時代の逆行にほかなりません。だからこそ、スペイン、イタリアなどNATOの加盟国も批判しています。総理がこれを一切批判しないということは、私は、平和の国際秩序を著しくおとしめるものだと言わなければなりません。  総理、トランプ大統領は、私には国際法は必要ないと、こんなことまで言っています。容認できますか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど総理の方からも答弁させていただきましたように、国連、これは多国間主義の中核でありまして、我が国は一九五六年の国連加盟時以降一貫して、国連が重視をしております、一つは国際の平和と安全、そして二つ目に開発、三つ目に人権等、様々な分野において多国間協力を進めるということで、我が国も一貫してそれに協力をしてきております。  国連憲章、これは国連のこういった目的であったりとか原則を定めたものでありまして、既存の国際法の一部を成すものとして重要な価値、意義を引き続き持っていると考えておりますし、アメリカもP5の一員としてその責任を果たすと、こういう意思は全く変わっていないと、このように承知をいたしております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 総理、ところが、トランプ大統領は、私には国際法は必要ないと述べています。容認できますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 必要ないとおっしゃったことの詳細を私は承知いたしておりません。  例えば、アメリカ合衆国憲法では、国際法も合衆国憲法と同じように最高法規である旨定められていると承知をいたしております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 昨年、世界で最も偉大な同盟関係だとまでおっしゃったんですから、こういう発言があったらただされるべきだと思うんですよ。法の支配を掲げていながら、私はそれは卑屈で無責任な姿勢だと言わなければならないと思います。  ホルムズ海峡が事実上封鎖されていることを踏まえた原油価格の高騰などへの緊急な対応は当然必要です。しかし、何よりの対策は戦争を止めることです。首脳会談で米国の攻撃を支持したり、米軍への協力や加担を約束することは断じて許されない、このことは強く指摘したいと思います。  消費税減税について伺います。  総理は、衆議院解散を表明した一月十九日の会見で、食料品消費税ゼロは悲願だとおっしゃいました。いつからの悲願なんでしょう。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 去年ですね、去年の六月に初めて自民党の中で、税制調査会の平場で私が申し上げました。非常に食料品価格が上がっている、お米も大変だというようなときに、やっぱり食べるものというものは、これはやっぱり国家の品格として多くの国民の方が困らないようにしたいということを初めて申し上げました。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 割と新しい悲願だということでした。  その消費税減税を議論するはずの国民会議は、社会保障国民会議と名前が変わって、給付付き税額控除の実現に取り組む政党が参加対象とされました。  総理、なぜ消費税減税と給付付き税額控除がセットなんでしょうか。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 担務、所管していますので、まず大臣から。

城内実 内閣府特命担当大臣(経済財政政策・規制改革) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(城内実君) お答えします。  昨年後半から今年年初にかけまして、自民党、立憲民主党と日本維新の会及び公明党のこの公党間で、給付付き税額控除の実現に取り組む与野党の政策責任者を中心に、当該制度の導入を含めた社会保障と税の一体改革につきまして、政府、与野党で共同開催する会議体をつくることで協議を行っていたというふうに承知しております。  このような経緯も踏まえまして、社会保障国民会議につきましては、改革の本丸である給付付き税額控除と、その実施までの二年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの二つの課題について、同時並行で議論を進めることとしております。  国民会議は、給付と負担の本質に関わるこの二つの課題につきまして、まずは国会に提出するための原案を議論し、一定の方向にまとめる場ということでありますので、その点を是非御理解いただきたいと思います。  したがいまして、先ほど申し上げたこれまでの政党間協議の積み上げの協議を踏まえて、一定の共通理解を有する政党との間で議論を行うため、消費税が社会保障の貴重な財源であるとの認識を有し、かつ給付付き税額控除の実現に御賛同いただいている政党にお声掛けし、政府及び参加する与野党との共同開催としたところでございます。  したがいまして、各党の皆様の御協力を得られましたら、夏前には国民会議で中間取りまとめを行い、必要な法案を国会に提出することを考えており、その段階で国会での十分な御審議を、日本共産党さん始め全公党、会派を含めて、しっかりと十分な御審議をお願いすることになるというふうに考えております。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 設置目的説明でよろしいですね。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 よくないので、もう一回聞きます。  消費税減税と給付付き税額控除というのは制度としては別の問題です。なぜセットなのかということを、総理、伺っています。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 給付と負担に関わるものだからです。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 忖度すれば、消費税は所得の低い人ほど負担が重い逆進性があると、ですから減税して低所得者対策をと、そしてやがては給付付き税額控除にと、こういうお話だと思うんですね。違いますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 本丸は給付付き税額控除、それまでのつなぎとして食料品に限って消費税率をゼロにし、そしてなおかつ特例公債に頼らない、こういった方針でございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 私、逆進性対策が必要だということから消費税減税の議論があるんだと思うんです。ならば、二年と言わずにずっと減税すればいいんじゃないかと思いますが、いかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 消費税というのは、それがまた社会保障としてそれぞれ家計にも還元をされております。そういった意味で、消費税が必要ないとは私どもは思っておりません。消費税の必要性、これを十分に理解した上で、中所得、低所得の方々をできるだけ集中的に応援するために給付付き税額控除へと移行していく、これを目指しております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 給付付き税額控除を否定するつもりはありません。しかし、この制度が消費税とセットで論じられてきた文脈には大いに問題があると考えます。  民主党政権時代の二〇一二年、消費税を五%から八%、一〇%へ引き上げる法案をめぐる民主、自民、公明三党協議で俎上にのったのが給付付き税額控除です。  財務大臣、当時の三党合意では消費税増税に伴う低所得者対策という位置付けではなかったですか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 淡々と事実を答弁せよとの質問でございましたので、二〇一二年三月の政府が提出した税制抜本改革法案では、消費税率引上げに当たっての低所得者への配慮策の一つとして給付付き税額控除の導入を検討するとされておりまして、その同年六月に、民主党と当時野党だった我々自民党、そして公明党との三党合意を踏まえて法案修正が行われ、給付付き税額控除に加え複数税率の導入についても検討することとされたものでございまして、その後、さらに政権交代を経て安倍政権の下で、平成二十五年の与党税制改正大綱において消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入するということを目指すとされて、二十八年度の税制改正において軽減税率が導入されたという、これが一連の流れです。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 つまり、当時は、増税を行っていくに当たって対策が必要、その中の選択肢としての給付付き税額控除でした。  総理、今後の議論でも消費税の更なる増税とセットで検討と、こういうことになるんじゃありませんか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 消費税の更なる増税ということは考えておりません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 将来増税しないと約束されますか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 将来というのがいつ頃の話か分かりませんけれども、私が例えば二十年先に対して何か責任を持てるかといったら、それは余りにも無責任な話だと思いますよ。私自身が消費税を増税するという考えは持っていないということです。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 悲願と言われた減税こそ実現をしていただきたいと私も思います。  この消費税減税は、高所得者の恩恵が大きいという批判があります。しかし、それは逆進性が強い消費税をそのままにしてよい理由にはなりません。大企業が空前の利益を上げ、株価も最高水準が続いています。ですから、大企業や富裕層への公正な課税、タックス・ザ・リッチで消費税減税を実現すべきだと私は考えます。  その中で、一億円の壁、所得が一億円を超えて多ければ多いほど税の負担が軽くなるという問題があります。  財務大臣、一億円以上の高所得者は日本で何人か、その合計所得は幾らか、アベノミクス前の二〇一二年と最新の数字を御紹介ください。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 申告所得税標本調査、国税庁によりますと、所得金額一億円超の申告納税者は、二〇一二年では約一・二万人、そして二〇二四年では約三・二万人となっておりまして、所得金額一億円超の合計所得金額の総額は、二〇一二年では約三兆円、二〇二四年では約十一・五兆円となっております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 人数で二・七倍、金額は三・八倍に増えています。(資料提示)  一方、来年度から見直しの対象となるのは六億円以上という方です。その対象者二千人と総理答弁されています。三万二千人の優遇が問題なのに、なぜ是正するのは二千人なのか、総理、御答弁ください。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 追加負担が生じ始める水準を所得一億円程度まで引き下げるべきという問題意識だと思うんですけれども、所得一億円を超えたばかりの水準でしたら、所得全体に占める株式等の譲渡所得などの分離課税対象となる所得の割合が半分程度であること、追加負担を求める対象者が著しく増加する見込みがあることなどを踏まえながら検討する必要があると考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 追加負担になる人が増えるから慎重に検討ということですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 先ほど前半申し上げました、所得全体に占める株式等の譲渡所得などの分離課税対象となる所得の割合が半分程度であることも理由でございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 二千人に限っている。三万二千人の優遇に対して、二千人だけ課税強化の理由にはなっていないと思うんですが。所得一億円以上、言わばスーパーリッチですね、その所得の半分以上が株取引によるもの、これは総理今言われたとおりです。ここに掛ける税の優遇を私はただすべきだと考えます。  次のパネルをお願いします。  例えばニューヨーク市では、株取引のもうけに掛かる税は最大三八・六%です。日本は全部合わせても二〇・三%。ですから、大株主天国とも言えます。  総理に聞きます。  ニューヨークで最大三八%、なぜ日本は二〇%ちょっとでよしとするのでしょうか。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) これは財務大臣でいいんですか。歴史観がありますけど。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 今回、税制改正で、御不満かもしれませんけれども、金融所得への課税も含めて税負担の公平性を図るという観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置を与党の方でお決めになったということで、これは今御説明させていただいたように、特別控除額が今の、今までの三・三億円から一・六億円に約半分になって、税率を今の二二・五%から三〇%に引き上げるということとしたわけですが、たまたまアメリカの方でそういう三〇という数字はありますけれども、過去の課税実績に当てはめますと、この見直しによって約六億円ぐらいまでその平均的な所得水準というのが、追加負担が生じるところがですね、これが上がる、ここが拡大する、済みません、範囲が拡大するわけで、確かに三万二千人全員ではないかもしれませんが、二千人程度に増加するということで、これでもかなり、一生懸命頑張って所得が上がったのにこういうことをするようでは、今ベンチャーを支援し投資を支援しているのにという御意見が別の方面からも出たということは実際にございます。そして、それが与党の税調でもかなりいろいろ議論にもなって、最終的に調整の結果このようになったということではないかと我々は理解をしております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 つまり、持っている人の声を聞いたということなんですよね。  総理、これ御覧になっていかがですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 与党の税調で出た意見について、今、片山大臣が紹介しましたけれども、一生懸命頑張って報われないと、とにかく、富を持った人がどんどん海外に出ていってしまう、そういう環境をつくってしまってはいけないと、そういった考え方というのも一つあると思います。  他国の税制について私は特にコメントをいたしません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 他国に出ていくとおっしゃるんですけど、ニューヨークでこれなんですからね。多くの先進国で日本よりずっと高いですよ。このニューヨークでまだ安過ぎると、タックス・ザ・リッチと掲げて当選したのが民主社会主義者のマムダニ市長です。  タックス・ザ・リッチに切り込まないので、消費税を下げれば社会保障も削るしかないとか、あるいは、現役世代の社会保険料を下げるには高齢者に負担を、高額療養費の負担増をという、苦しい者同士痛み分けという話になってしまいます。私は、税金はもうかっている人ほど多く負担する公正な課税への転換、これを強く求めたいと思います。  最後に、総理が自民党当選議員三百十五人に一人三万円カタログギフトを配付されたことを聞きます。  総理は、支部による寄附だから合法と言われます。しかし、ギフトののし紙は高市早苗とあって、支部ではなかったようです。昨年十二月の当委員会で総理は、支部への献金というのは私への献金ではないと、こう述べておりました。そうすると、御自身のお金ではない支部のお金を御自身の名義で配ったということになるんでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 発注も請求書宛名も支部名でございます。また、個人の寄附とは違いまして、支部の政治資金収支報告書にも記載して報告するものでございます。支部の活動として品物の寄附を行ったものであることには違いございません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 全部の自民党議員に寄附することがなぜ奈良県第二支部の政治活動なんですか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 全部の自民党議員にということでございますけれども、これ、昨年、私が自民党総裁に選出されてから奈良県第二選挙区支部にいただいている御支援は、私の自民党総裁としての活動に期待してくださる趣旨のものも多いと受け止めております。そうした点を考えても、支部として党所属議員を広く、そして公平に支援することは何ら不自然なものではないと考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 いや、私は不自然だと思いますね。去年は、支部は支部長の私物ではないとおっしゃっていたんですよ。でも、事実上、それは総裁のためのお金だと言われて、配られたと。しかも一千万円です。なぜそんなことができるか。元手が企業献金になっているからですよね。  二四年以降、総理の支部、企業献金うんと増えています。支部に対しては企業献金ができるのに、個人に対してはできない、それを抜け道を使うようにして、総理のように、財布の使い分けあるいは一体化を進めてきた。  私は、やっぱりこの問題でも大本には企業献金の問題があると思います。全面的に禁止すべきだと、このことを指摘して、質問を終わります。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 次に、伊勢崎賢治君の質疑を行います。伊勢崎賢治君。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 中東情勢から入ります。(資料提示)  資料一。これ、ちょっと昔の話になります。昨年九月の国連総会で石破前総理は、イスラエルのガザへの軍事行動をこの上なく強い言葉で非難し、即時停止を求めました。続く十一月のこの場で、私の質問に対し総理は、日本政府の姿勢は石破前総理と変わりはございませんと答弁されました。ありがとうございました。  総理に確認いたします。  日本政府は、国際法や国連憲章に反する、そして民間人の被害を伴う攻撃については、たとえそれが友好国であっても是々非々で向き合う、この姿勢はこれからも変えないでいただけるでしょうか。お願いします。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 委員から御指摘があった、昨年九月以前のイスラエルの軍事行動によってガザにおける人道危機が深刻化する状況についての政府の認識であると承知しております。  イスラエルともパレスチナとも日本は良い関係を築いています。そして今、イスラエル、イラン、それぞれに日本はお付き合いがございます。当時のイスラエルの軍事行動と今般のイランに対する軍事行動ではそれぞれ経緯と状況が異なりますので、両者を単純に比較することは困難だと考えております。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 おっしゃるとおり、ガザで日本政府が踏み込めたのは、戦闘が長期化し、民間人の被害が膨大に累積したからでと信じます。  一方、今月始まったイスラエルとアメリカによるイランの攻撃は、国連憲章のこれ武力の行使に該当します。しなきゃおかしいです。これが許容されるには、御存じのように、自衛権の根拠、第五十一条ですね、それと安保理の許可、このどちらかが必要でございます。アメリカとイスラエルはイランの脅威に対する自衛と主張しておりますが、国連憲章上の自衛権の要件となる差し迫った脅威の証拠はいまだ提示されておりません。  今日問題にしたいのは、これではなくて、こうしている間に子供を含む市民の犠牲が累積していることです。今、山添議員も指摘されましたけれども。  資料二。二月二十八日、イラン南部のミナーブというところの女子小学校が授業中に空爆を受け、百六十名以上の命が奪われました。現場は凄惨を極め、瓦れきの中からばらばらの手足や頭部を回収せざるを得ないほど遺体の損傷は激しく、判別すら付かない状況が報道されております。トマホークミサイルの使用が示唆されており、米軍自身の調査が始まったことは周知のとおりであります。  僕、アフガンで米軍の標的システムの体制を身近で見ていた者としては、古い地図を使った誤爆、これでは済まされません、これ。これから多分米軍によって、あの米軍ですから、物すごい力量で調査が始まると思います。多分六か月若しくは一年掛かると思います。  総理、繰り返しますけれども、この間に市民の犠牲は、特にイラン側で非対称に、非対称に拡大しております。これ比べますと、三桁若しくは二桁、三桁違います、これ。ガザでイスラエルに即時停戦を、即時停止を求めたように、アメリカとイスラエルに対し同じ強さで即時停止を求めていただけないでしょうか。これは質問というより、もう嘆願に近い僕の願いであります。どうでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(高市早苗君) 民間の犠牲者をこれ以上増やさないために今最も大切なのは、事態の早期鎮静化を実現するためです。そのため、日本として、今もですけれども、国際社会と連携しながらあらゆる外交努力を行っております。これからも続けてまいります。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 この犠牲の非対称性、これを念頭に、是非念頭に置いておいてください。よろしくお願いいたします。  次の質問に移ります。  ジブチの自衛隊基地についてです。資料三。  イラン情勢の緊迫を受け、ジブチに拠点を置く米軍、これキャンプ・レモニエですね、のセキュリティーレベルが上がっております。これ、フォース・プロテクション・コンディションの図ですね。これ、一番下の緑が正常値、今は黄色のブラボーに上がっています。これ、かなり高いです。当然、自衛隊の基地においても、出入口の管理や警備要領の改訂若しくはROEの見直しなど、警備体制の強化は不可欠であります。これ、してなきゃおかしいです。  防衛大臣、現在の部隊の対応状況について確認させてください。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) よろしくお願いします。  部隊そして隊員の安全確保に万全を期すというのは当然のことであります。現在、自衛隊ジブチ拠点におきましても、情報収集や連絡体制を強化しつつ、必要な警備体制を取っております。ただ、これはもう先生がお分かりのとおりだと思いますが、警備体制の詳細につきましては、我が方の手のうちが明らかになり、そのことによって部隊の安全にも関わるおそれがあることからお答えはできませんが、あらゆる事態に対処できるよう、警備に万全を期しているところであります。  いずれにせよ、ジブチ拠点を取り巻く情勢について、引き続き常に緊張感を持って情報収集、分析に当たり、ジブチ軍や現地に所在する各国軍関係者とも緊密に連携しつつ、情勢などに応じて、部隊そして隊員の安全確保に万全を期してまいります。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 大臣、お父様にはお世話になりました。  何というのかな、自衛隊にとっては機密情報なんですけれども、米軍にとってはこれオープンソースで、確認できますですね。そこはおいておきます。  基地の防衛体制が強化されれば、当然、誤射や職務上の過失といったリスクの蓋然性が高まります。当然であります。ここで問題になるのが、海外派遣された自衛隊員が公務中に過失事件を起こした場合の法の空白の問題であります。これ日本特有、日本だけにある問題です。  二〇二〇年、当時の河野防衛大臣が国外犯処罰規定の法整備に向けた検討を表明してから既に六年たってしまいました。老婆心ながら、自衛隊員は厳しい訓練を受けているから大丈夫というような精神論で済む話ではございません。  さらに、日・ジブチ地位協定では、資料五、自衛隊員が犯した過失を含む全ての事犯の裁判権をジブチ側が放棄する形になっております。しかし、肝腎の日本の法に空白があるんです。このままではこの地位協定自体が砂上の楼閣であります。  この深刻さ、お分かりになりますよね。我々が逆の立場の日米地位協定において、もし米側にこの法の空白があって、ないですよ、米側にはね。でも、あったとして、それでも裁判権を放棄しろと迫られたら、幾ら我々でも怒りますよね、これ。  話を戻します。  もし事故が起きて、何らかの、ジブチ側からこの法の空白を指摘されれば、日本の国際的な信用は失墜いたします。速やかに法整備を進める決意を伺いたいと思います。防衛大臣、お願いします。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、自衛隊は法令を遵守し任務を行うよう厳しい訓練を行っており、過失による事故等についても発生しないよう、平素から部隊において安全管理を徹底するなど指導を行っているところであります。  さらに、海外派遣部隊の隊員については、現地住民との良好な関係を維持し、事故の未然防止に万全を期すことが最も重要であり、現地状況や活動内容を踏まえた追加的な教育訓練も行っているところであります。  このようなことから、自衛隊員が武器を使用して現地の一般住民に危害を加える事態というのは極めて想定しにくいものと考えていますが、海外派遣部隊の隊員の服務規律については重要であり、隊員の過失行為に係る国外犯処罰規定の在り方も含め、不断に検討してまいります。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 それが精神論なんですけれども、回避していただきたいですね。  念のために申し添えますけれども、ホルムズ海峡等のこの議論において、法の空白を解消しないまま自衛隊に新たな海外任務、これも交戦性の高いそれを課すことは、これ、もってのほかでございます。過失を裁く国内法が未整備のままでは、隊員もそして現地の人々も守れません。国家が命令した行動の結果を法で律することのできない状況を放置するのは、これは法治国家としての不作為にほかなりません。是非心に留めておいてください。もう六年たっていますから、法整備をお願いいたします。  時間があれですので、最後の、通告しなかった内容ですので、でもお伝えしたいことがあります、総理。  日本と同じく米軍基地を体内に抱える湾岸諸国、GCCですね、彼らもこの戦争の巻き添えでイランの攻撃を受けております。これは御指摘のとおりです。その結果は、御存じのように、安保理ではバーレーンが提出した決議が採択され、日本を含む多数の国が共同でイランを非難しました。  しかし、その一方で湾岸諸国の本音というものがあります、本音ですね。その本音というのは、戦争の拡大を止めたいということであります。この一点です。  その象徴が、戦争が始まる直前まで、この戦争が始まる直前までアメリカとイランの交渉を粘り強く仲介してきたオマーンの外務大臣の証言であります。これ、CBSニュースで流れました。どういうことかというと、核弾頭の製造につながる核物質を保有しない、既存の濃縮ウランの全てを可能な限り低濃度にして燃料化する、これ平和利用です、そしてIAEAの全面的な査察を受け入れる、この全てに実はイランが同意していた、これをオマーンの外務大臣は明言しております。つまり、外交の出口が見えていたにもかかわらず、戦争が選択されてしまいました。これはトランプ大統領の戦争の大義を大きく揺るがすものであります。  私、伊勢崎は、在京の、東京のオマーン大使とともに他の湾岸諸国の大使に呼びかけ、イランへの非難の連鎖ではなく、停戦と核交渉への復帰、これを求める声を日本政府に届けるべく奔走いたしました。先週にはオマーン大使と、在京のオマーン大使とサウジ大使、この両名を石破前総理におつなぎいたしました。  現在、アメリカは、かつてのイラクやアフガニスタン、このアフガニスタンに僕は付き合いました、日本政府代表として。同様の過ちを繰り返そうとしております。これは止めなければなりません。  唯一の道は、第三者が対話と交渉の突破口を開くことであります。訪米を控える総理におかれましては、この湾岸諸国の大使たちの表に出ない本音に是非耳を傾けてください。非公式で十分でも構いません。お許し願えるなら私も協力いたします。その上で、トランプ大統領に会われ、友人として、停戦、停戦をどうか説得していただきたいと思います。よろしく、これは本当に切な願いです。どうも。

藤川政人 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤川政人君) 以上で伊勢崎賢治君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて基本的質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十一分散会

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この記録を確かめる

S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #2725 変化 2026-06-30 01:49 JST
    改ざん検知用の値 b1e0bd3c…bb49d3 (未計算)
  2. 記録 #13 観測 2026-06-06 01:24 JST
    改ざん検知用の値 10850d09…d46f99 (未計算)

チェックポイント

記録
#2725 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
b1e0bd3c…bb49d3

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。