令和八年六月九日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 六月二日 辞任 補欠選任 加田 裕之君 有村 治子君 小林孝一郎君 山崎 正昭君 六月八日 辞任 補欠選任 有村 治子君 進藤金日子君 山崎 正昭君 若井 敦子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 伊藤 孝江君 理 事 古庄 玄知君 こやり隆史君 打越さく良君 川合 孝典君 横山 信一君 委 員 岡田 直樹君 進藤金日子君 鈴木 宗男君 福山 守君 山谷えり子君 若井 敦子君 泉 房穂君 牧山ひろえ君 小林さやか君 嘉田由紀子君 安達 悠司君 仁比 聡平君 北村 晴男君 国務大臣 法務大臣 平口 洋君 副大臣 法務副大臣 三谷 英弘君 大臣政務官 法務大臣政務官 福山 守君 最高裁判所長官代理者 最高裁判所事務 総局総務局長 清藤 健一君 最高裁判所事務 総局家庭局長 馬渡 直史君 事務局側 常任委員会専門 員 武蔵 誠憲君 政府参考人 金融庁総合政策 局審議官 若原 幸雄君 法務省大臣官房 司法法制部長 内野 宗揮君 法務省民事局長 松井 信憲君 厚生労働省大臣 官房審議官 林 俊宏君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○民法等の一部を改正する法律案(閣法第四三号)(衆議院送付) ○民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(閣法第四四号)(衆議院送付) ─────────────
法務委員会
発言 130
○委員長(伊藤孝江君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、小林孝一郎さん及び加田裕之さんが委員を辞任され、その補欠として若井敦子さん及び進藤金日子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 民法等の一部を改正する法律案及び民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省民事局長松井信憲さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 民法等の一部を改正する法律案及び民法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。自民党の古庄です。 早速質問に入らせていただきます。 現在の後見人制度は、本人保護を重視する余り、一度後見開始決定が出されると、多くの側面で本人の自己決定権が制約されたり、あるいは亡くなるまで後見人が外れないなどの批判が多かったところです。 今回の法改正は、従来の後見、保佐、補助という三類型を見直し、より本人の意思を尊重する方向へ制度を改めようとしております。 そこで、まずお伺いいたします。 従来の仕組みではどのような点に問題点があったのか、具体的にお答えください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 成年後見制度については、障害者の方やその御家族等が委員として参加している成年後見制度利用促進専門家会議において、利用者の立場から様々な御指摘をいただきました。 その指摘によると、現行の成年後見制度には、必要な範囲に限って制度を利用したいとのニーズに対応することができないという課題や、一度制度を利用するとその利用を終了することができないという課題、選任された成年後見人等について交代が困難であるという課題などがあると認識をしております。
○古庄玄知君 今のの裏返しになるかと思うんですが、そうすると、今回の法改正、これの目的はどういうところにあるんでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げた必要な範囲に限って制度を利用することができないなどの現行の成年後見制度の課題は、本人にとって必要な範囲や期間を超えて成年後見人等が代理権等の権限を有することに起因するものであり、このことが本人の自己決定が必要以上に制約されているとの指摘にもつながっているものと認識をしております。 民法等改正法案では、本人の自己決定をより尊重することを目的とし、本人の必要な範囲に限って制度を利用することができるようにするなど、現行の制度の課題に対応する見直しをしているところです。
○古庄玄知君 ところで、今回の改正法案の中には、本人の同意という文言が数か所出てきております。本人の意思を尊重していることがうかがい知れます。しかしながら、本人の同意というのは、個人の内心に係る問題でありまして、その把握が極めて困難な場面が多々あるというふうに思料されます。 そこで質問ですが、本人の意思を把握するこの困難性についてはどのように考えているのでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、御指摘のとおり、本人の意思の把握というのは困難な場合もあろうかと考えております。 その上でどうやっていこうかということもお尋ねという趣旨でよろしいでしょうか。改正法案が成立し、施行された後の裁判所の運用について現時点で確たることをお答えすることは困難でございますが、一般論として申し上げれば、御本人の心身の状況や本人を日常的に支える支援者の有無なども踏まえながら、御本人作成の同意書、支援者において御本人の過去の選好等も踏まえて御本人の意向を把握した結果の報告、福祉専門職らによる報告等その事案に応じた適切な資料による真意の把握の在り方が検討されていくことになるものと考えております。
○古庄玄知君 そうすると、本人の同意があったかなかったかという点に関して争いが生じてくる場面も多々出てくるのではないかなというふうに思います。 それで、取引の相手方からしてみると、後日、その同意があった、なかったかという、そういう争いに巻き込まれたり、それがひっくり返されたりしたらたまらないと、そういう思いから、高齢者相手の取引を控える者も出てくるのではないかなというふうに考えられます。 そこで質問ですが、そういうふうな、取引を控えたり、あるいは後日争いに巻き込まれたりということに関して、取引の安全性に対して配慮しなければならないと思うのですが、今回の法案において取引の安全性というのは配慮されているのでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現行法では、成年後見制度に関する登記の制度が設けられており、補助開始の審判等がされた場合には、補助開始の審判がされたこと、補助人の同意を得ることを要する行為、補助人に付与された代理権の範囲などについて登記がされ、また、補助が終了した場合や代理権の範囲が変更された場合などにもその旨の登記がされます。 これによって、取引の相手方は、本人に対して登記事項証明書の提示を求め、それを確認することによって、本人の行為が本人又は補助人によって取り消される可能性があるかどうかや、補助人が代理権を有しているかどうかなどを把握することができます。 また、本人が補助人の同意を要する旨の審判を受けているのにその旨の審判を受けていないなどの虚偽を述べて法律行為をした場合には、民法第二十一条においてその行為を取り消すことができないこととされており、取引の安全も図られております。 民法等改正法案でもこれらの規律を維持しており、改正後においても現行法と同様に取引の安全を図ることができると考えております。
○古庄玄知君 改正民法十条では、補助開始の審判を受けた者が精神上の理由により事理を弁識する能力を欠く常況にある者で、必要があると認めるときは、特定補助人を付する旨の審判をすることができるというふうに規定されております。 この特定補助人というのが、改正前の後見人に匹敵すると思われます。ここで、できるというふうに規定されているということは、必ずという意味ではありません。事理弁識能力がない常況にある者であっても、普通の補助人しか付かない場面も多く存在するというふうに思われます。 そこで、この点に関して質問いたしますが、補助開始の場合は事理弁識能力が不十分であったけれども、その後、事理弁識能力を欠く常況になった場合に、この補助人から特定補助人へとスムーズに移行できるのでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 補助開始の審判と同時に、制度を利用する動機となった法的課題に対応するため、補助人に代理権を付与する旨の審判や補助人の同意を要する旨の審判がされたが、その後、本人の事理弁識能力の低下が進行し、新たに対応することが必要となる法的課題が生ずる場合も、御指摘のように、あり得ると考えております。 このような場合には、新たな法的課題に対応するため、必要な範囲で新たに補助人に代理権を付与する旨の審判や補助人の同意を要する旨の審判を利用することが考えられますし、御指摘のように、必要な場合には特定補助人を付する旨の審判を利用することも考えられます。 これらの審判の申立ては、本人の状況を把握することができる立場にある配偶者や四親等内の親族もすることができます。また、既に選任された補助人もこれらの申立てをすることができ、さらに、市町村長も本人の福祉を図るために特に必要があるときには申立てをすることができます。 このため、仮に本人に頼ることができる親族がいないときなどでも、本人の状況に応じて必要な申立てがされ、必要な保護の制度に移行することができると考えております。
○古庄玄知君 参考資料の一を御覧ください。そこを見ると、どういう人が後見人になるかということを書かれておりまして、親族の場合が一六・四%、親族以外の場合が八三・六%ということになっております。 圧倒的に親族以外の方がこの後見人になることが多いわけですけれども、こういうふうに親族以外の方が後見人になるのが多い理由についてお答えください。それと、現状においては、そういう人たちに対して、そういう人たちを後見人にすることに対して不満だという声も上がっているように聞いておりますけれども、その点についても併せてお答えください。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、示していただいた成年後見人等と本人の関係についての資料を前提といたしますと、参考資料のこの下、右下側に、候補者としてどういう方が挙げられているかという欄がございます。現在は、そもそも親族の候補者がある事件というのが一九・七%となっておりまして、結果として、その親族の候補者がある場合には、かなりの割合、八割程度ではその親族が後見人に選任されているという実情でございます。 したがいまして、御指摘のお尋ねについては、そもそも候補者、親族の候補者が多くないというのが一因になっているというふうに考えております。 様々な、こういった運用について様々な御意見があるということは承知しておりますが、各裁判所においては、事案に合った適切な後見人の選任ということに努めていると承知しております。
○古庄玄知君 資料の三を御覧ください。 後見人による不正事例ということでここに挙がっておりますけれども、令和七年を見ると、後見人等による不正案件が、緑の方が専門職以外、赤い方が専門職ということで、専門職以外の方々の不正、まあ横領とかでしょうけれども、そういうのが多いと。下の被害額を見ると、専門職以外の方々による横領額が七億九千万、専門職による横領額がそれよりも圧倒的に少ないと、こういうふうになっております。 そこで、この後見人あるいは補助人による横領、背任等の不法行為対策についてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、現行法下の包括的な財産管理権を有する後見人等の不正防止策といたしましては、各家庭裁判所におきまして、御親族が後見人等である場合には、弁護士、司法書士等の専門職の関与や不正防止を目的とする後見制度支援信託、後見制度支援預貯金の積極的な活用、また、後見人等に対する責任の重さや職務、事務遂行上の留意点等の適切な情報提供といった方策を講じてきましたほか、後見人等が御親族であるか専門職であるかにかかわらず、後見等事務の報告を定期的に求め、その事務に問題を発見した場合には、速やかに適切な措置を講じて被害を最小限に止めるといった取組を行ってきているものと承知しておりまして、これに加えて、各専門職団体におきまして、団体内部で専門職後見人等に対する不正防止対策に取り組まれているものと承知しております。 今般の改正法の成立、施行後の不正防止策の在り方につき、現時点で確たることを申し上げることは困難でございますが、包括的な財産管理権を有する後見制度が廃止され、御本人にとって必要な範囲で補助人に特定の権限を付与することが想定されるという改正法の内容に見合った実効的な不正防止策が各家庭裁判所で講じられていくよう、最高裁判所といたしましても必要な後押しをしてまいりたいと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっております。
○古庄玄知君 はい。 時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○泉房穂君 泉房穂です。 私、弁護士で社会福祉士で、成年後見ずっと自分もやってきましたし、もう数知れずぐらい申立て支援もしてきました。思い入れたっぷりです。 実は、二〇〇〇年四月一日、介護保険と同時に車の両輪としてこの制度は始まりました。もう本当に期待しました。私、自分が明石市で法律事務所を構えたのはこの日です。二〇〇〇年四月一日が歴史的な日だと思って、私はその日に思い入れたっぷりで法律事務所を構え、成年後見、走り回ってきました。二十六年がたち、思うところ大であります。 限られた二十五分でありますので、今回の法改正の後、しっかり厚労省こそ頑張ってほしいという思いや、裁判所の運用、発想の転換が必要ではないですかというような提案を含めた形で質疑したいと思いますので、よろしくお願いします。 この後見制度、そもそもは介護保険スタートに先立って、いわゆる契約に変わるので、判断能力がないと契約できないよねという辺りから始まっています。その結果、結局法的な手当てをする観点が強くなり過ぎて、本来は地域福祉、私からすると本来は地域の福祉ですから、市町村が中心にやるべきだし、社会福祉協議会などがもっとしっかりと対応すべきだというような思いを当初から持っておりましたが、法務省所管でこの制度ができ、いわゆる従来あった禁治産制度という処罰的側面の強い制度を入れ替える形でできたがゆえに、権利制限が多く残り、また、なかなか使われにくいような制度になってしまったというふうに私は理解をしております。ただ、過去を問うてもなかなか仕方がありませんので、今後につながる議論をしたいと思います。 あくまでもポイントは、これは本人のための制度です。遺産を残す家族のためでもなければ、後見報酬を当てにしている法律専門職のためでもないし、行政が法律の手当てをする言い訳のための制度でもなくて、あくまでも本人が地域で暮らしやすく暮らし続けるための支援制度だと私は思うんですよ。ここをまず押さえる必要がある。そして、ほかの国では、人口の一%以上が使っている国いっぱいありますよ。本来は必要な方みんなに必要で、最初から亡くなるまで必要な制度なんです。ところが、残念ながら、今の法務省所管のこの制度はそうはなっておらず、ある意味、今回大きな転換を迎えるというふうに理解をしております。 まず、質問です。 この後見の制度の趣旨は、よく言われるのは、いわゆる身上監護、身の回りの世話を含めた身上監護、福祉です。もう一個は財産管理です。ただ、財産管理も二面性があって、一つはお金が減らないようにする面もありますけど、それより大事なのは、本人のお金を本人が使いたいように活用して本人の残りの人生をしっかり彩ること、これこそが本来の趣旨なんです。全く今の制度はそうはなっていないというような悲しみを感じた立場として、最初の質問です。 今回のまさに後見制度ですけど、本来の趣旨は、お金を守ることではなく、本人が暮らしていけるようにお金を本人のためにしっかり使う、そして身の回りの世話もする、それが制度趣旨だと理解をしますが、いかがでしょうか、お答えください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、法定後見制度は本人のための制度であり、補助人の事務として代理権の行使の対象となる法律行為には、財産管理に関する法律行為のみならず、本人の生活や療養看護という身上保護に関する法律行為が含まれます。 民法等改正法案では、現行法の本人の意思尊重の規定の趣旨を明確化する観点から、補助人は、補助の事務を行うに当たっては、本人の心身の状態に応じて、適切な方法によりその意向を把握するようにしなければならないとしております。 そのため、補助人は、本人の意向を把握するようにし、その把握した本人の意向を踏まえて本人のために必要な行為をするなどの補助の事務を行うことが期待されていると考えております。
○泉房穂君 私自身、後見人としてしていたことは、例えば挙げますけど、本人に聞いて、何したいって聞いたら、おいしいすし食べたいと言ったら、すし屋さん借り切って一緒に食べました。温泉旅行行きたいと言ったら、事務所と一緒に温泉旅行一泊行きました。妹に会いたいと言えば、妹探し出して、介護タクシー借り切って妹と御対面を、亡くなる前にもう一回妹に会いたい思いをかなえるためにお金使ったんです。 でも、残念ながら、私、弁護士会で高齢、障害者の管理もしていました。後見人推薦の責任者もしていました。リーガルサポートの顧問弁護士です。社会福祉士会の役員もしていました。でも、はっきり言います。頑張っている方もおられるけど、残念ながら、通帳を金庫にしまっているだけの方が多過ぎる。本来の趣旨とは違う形の後見となってしまったことをこれからどう転換していくかだと私は考えています。 中には、知的障害の親御さんに私、随分勧めて申立て支援した結果、みんなに怒られましたよ。後見人、会いに来てもくれない。うちの子はカラオケに行きたい言うとるに、カラオケに行く金がもったいないと出さないから、うちの子、カラオケに行けなくなって悲しんでいるという声いっぱい聞いたんですよ。やっぱりこの制度趣旨がこの間、本当に残念な状況であったことをあえてお伝えした上で、次に行きます。 今回は終わることができる後見と言いますけど、誰にとって終わることができるんですか。本人の判断能力が戻らない以上、終われるわけないじゃないですか。 私は、二〇一一年に明石市長になりました。明石市長になったときに、基本的に全部の弁護士業務は人に引き継ぎました。引き継げなかったのは何か、後見業務です。五人の高齢者の息子代わりと二人の子供の親代わりは引き継げません。財産がいっぱいある方はやってくれる方いますけど、その七人については、お金ありません。お金がないからといって見捨てるわけできないんですよ。だから私は、明石市長時代の十二年間で、その七人、高齢者五人は十二年の中で全て亡くなられました。骨拾いましたよ。二人の子供の就職の世話もして、成人になりました。後見というのは本来そういうことです。財産を管理する制度ではないんだと、私はそう思います。 そういう意味で、今回は、まさに終了や解任によって、本来の制度趣旨につながる可能性がある改正だと私は前向きに理解をしています。そういった観点から、まさに、終わることができるとおっしゃる言葉は違和感ありますけれども、ちゃんとその後、地域福祉につないでいく、この観点からしっかりと今回の法改正を踏まえた対応が法務省には求められると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現行法では、本人が事理弁識能力を欠く常況にある者と認定されますと、成年後見人が包括的な代理権を有する制度のみを利用することができます。しかし、このように、事理弁識能力の低下の程度のみに応じ特定の類型による保護を受ける制度に対しては、事理弁識能力が回復しない限り利用を終了することができない点も含め、自己決定を必要以上に制約するとの指摘がされております。 このような指摘も踏まえ、民法等改正法案では、事理弁識能力の低下の程度のみで判断するのではなく、補助の制度による保護の必要がある場合に補助に係る各審判をすることができることとしました。 また、本人の事理弁識能力が回復していない場合でも、そのことのみで補助の制度による保護の必要があるものとはせず、補助の制度以外の支援の状況も踏まえて、補助の制度による保護の必要がなくなったときは補助に係る各審判を取り消すことができることとしております。 このように、補助に係る各審判が取り消されるのは、あくまで保護の必要がなくなった場合でありまして、家庭裁判所は、保護の必要がなくなったかどうかを判断するに当たっては、本人や補助人等の陳述を聴取することに加え、必要に応じて市町村長等の意見を聴取することができることとしており、その内容等を踏まえ、保護の必要性がなくなったかどうかを適切に判断することとなるため、本人の保護に欠けることにはならないものと考えております。 なお、保護の必要がなくならず、補助の制度の利用を継続する場合でも、補助人の解任事由に、補助開始の審判を受けた者の利益のため特に必要があるときを追加することとしておりますので、本人のニーズに応じて支援者からの保護を受けるというふうにしていくことも可能にしております。
○泉房穂君 今回改めて思うのは、やっぱり、もう今更時間戻りませんけど、本来の後見、ほかの国見れば、家族、親族が無償でやるのが原則ですよ。弁護士や司法書士のする仕事ではありません。月額五万も六万も必要な制度ではないんです、本来は。残念ながら、この二十数年間、こうなってしまったことを悲しく思う立場でありますけれども、例えば不動産売却の場面で登記手続で判断能力を確認するんだったら、家族がちゃんと後見人になっていて、その家族が不動産売却の際に司法書士頼めば済むだけです。遺産分割協議であればその家族が弁護士を依頼すれば済むだけであって、介護保険にしても、お年寄りの、お年召した方が契約するには、家族が後見人として介護契約をすればいいんですよ。知的障害者についても同じです。 ただ、残念ながら、私もよく知っています。当初、二〇〇〇年にスタートしたときに、家族を後見人に指名すると、次々横領が起こり、不正だらけでした。私、裁判所の前にいたので、裁判所に頼まれて何件も何件も回収やりまして、もう裁判所も追い付かない中で、こんな家族に任せたらリスクが高過ぎるという中で、弁護士や司法書士の方が安心だという形になった経緯だとは理解していますが、もう今回いよいよ改正ですから、もう本来の姿、地域福祉に戻しましょうよ、本来の姿に。 という意味で、私は弁護士のときにたくさん推薦しました、後見人、弁護士や司法書士を。結局ルールがありました、当時。一億円以上の財産持っていたら月額六万、五千万から一億は月四万、五千万までは二万、お金はない人はただでやってくれって、こんな訳の分からぬルールだったんです。今回、法改正で報酬についても仕事に見合う形になりますので、もう一気に見直していただきたい。こういった観点も含めて、御答弁お願いします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現行法の下では、成年後見人等として誰を選任するかについては、個別の事案における具体的な事情に即した家庭裁判所の判断によるものとされており、この点については民法等改正法案でも同様でございます。 現行法の下でも、家庭裁判所は、親族が成年後見人等の候補者として記載されている事案では、本人の課題を踏まえ、親族を選任することの適否を判断しているものと承知しており、令和七年において、申立書に親族が成年後見人等の候補者として記載されていた事案の約八割の事案で親族が成年後見人等に選任されていると承知をしております。 他方で、親族が成年後見人等の候補者として記載されていても、親族間に紛争がある、候補者の親族が高齢であって課題に対応するのが難しい、遺産分割などの法的専門性の高い課題がある、親族が本人を虐待しているおそれがあるなどの事情により、親族が成年後見人等に選任されていない事案も存在するものと承知をしております。
○泉房穂君 これまでの制度趣旨を踏まえた上で、いよいよ厚労省です。厚労省に頑張ってほしいと切に願います。 資料三、年表の方を少し御覧いただくといいんですが、これ、二〇〇〇年四月一日に始まりましたが、そもそも権利制限の色の濃い制度でした。もう選挙権がなくなってしまうといって、知的障害の施設、私ずっと関わっていまして、いっぱい申立て支援しますと、いつも言われていたのが、選挙権、選挙楽しみにしているのに、うちの子、後見になったら選挙できなくなるからどうしようと、もう何人にも相談受けました。この選挙権がいわゆる欠格条項なくなったのも十数年後です。 私が明石市長になったときは、公務員になることさえできなかった。明石市は条例作りました、全国初で。国の法律が間違っているから、明石市は、成年後見を利用しても公務員になれるし、公務員首にならない条例を作った。総務省から連絡ありました。法律違反だと言われました。私、言い返しました。法律違反だけど、法律が憲法違反だと言い返しました。その数年後に法改正がなされましたが、随分掛かりました。もういいかげんにちゃんと本人のための制度であることを前提に制度運用しましょうよ。 年表の二〇〇五年、御覧ください。実は、二〇〇四年、二〇〇五年辺り、私、十回ぐらい、成年後見について衆議院の法務委員会で質問しています。議事録の一部を、資料四、五、六、七の方に一部抜粋しております。 そういった中で、当時、介護保険の改正議論があり、提案をし、当時の厚労委員会にて委員会修正で一つ上げました。何か。権利擁護というものをちゃんとやりましょうということを当時、内閣提出法案に対して修正をしてまで、権利擁護の重要性をみんなで確認し合って、委員会修正したんです。権利擁護というと分かりにくいですが、分かりやすく言うと、虐待されたり、ネグレクトに放置されない、消費者被害に遭わない、ちゃんと本人のために本人の立場で支援することを厚労省を挙げてやっていきますということを修正しました。二〇〇五年です。 あれから二十年がたちましたけど、今回、社会福祉法の改正、今回の成年後見の見直しを受けて、厚労省は何もしていないとは言いませんけど、いまだに権利擁護相談支援センターは任意事業です。これはやってもやらなくてもいい事業じゃない、地域で暮らすお年召した方や障害をお持ちの方が暮らしていくためには全国挙げて取り組むべきテーマだと私は思います。 この点、二〇〇四年のときに、当時の厚労大臣、坂口さんに問い合わせたところ、坂口大臣から、心を入れ替えて厚労省頑張るとお答えいただきました。その次の尾辻大臣からも同じように言われましたよ。私、その後国会議員でなくなったので、二十年ぶりに国会に戻ってきましたけど、あの二十年前の答弁は何だったのかと。厚労省を挙げてやってきた二十年だったのかというときに、何もしてないとは言いません、成年後見利用促進法もできましたし、基本計画も作っていますから、言い訳はいっぱいあると思います。 もうそのことは結構ですから、答弁は。これからどう頑張るかということも含めてお答え願いたいと思います。よろしくどうぞ。
○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、成年後見制度、経緯から申し上げましても、また、地域共生社会の実現に向けた、尊厳のある本人らしい生活を継続し、地域社会に参加できるという観点からも、非常に厚労省としても重要な制度というふうに考えております。今、委員御指摘のような成年後見制度利用促進計画に基づきまして様々な取組を行っているところでございます。 その上で、今御指摘もありましたけれども、これまでの中核機関を中心とした権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり、こういった取組などを制度上しっかりと位置付け、更なる推進を図る観点から、今般、今国会に提出しております社会福祉法等の一部を改正する法律案におきまして、中核機関の法定化などを含む内容を御提案いただいておるところでございます。 厚生労働省といたしましては、今回の民法改正が成立した暁には、成年後見制度の利用が終了した後の支援ニーズが新たに生じ、地域の権利擁護支援の必要性がますます高まるものと認識しております。 引き続き、法務省を始めとした関係機関とも連携しながら、まずは地方自治体と一緒になって権利擁護支援の総合的な充実に取り組んでまいります。
○泉房穂君 後ほど裁判所の方にも提案しますけど、是非厚労省にお願いしたいのは、今回の法改正で、裁判所が市町村に対しても意見を求めることができるスキームが始まります。これ大事なことであって、どうしても裁判所というのは、これまでもそうですけれども、遠慮がちというのか、来たものをやる対応でしたけど、これからは、引継ぎができますから、後見人を終了する、解任するに際して、終了していいですか、解任していいですかと、その後誰が後見人しますかと、後見人がないにしても、ちゃんと地域で暮らしていけるようにお願いしますねということをやっぱり市町村と連携する必要があるんですよ。 キーとしては、市町村の実務担当はいますけど、実態は社協が中心になると思います。社会福祉協議会にしっかりと位置付けて、権利擁護業務をやる担うべき人材確保とそこの機能強化を図る必要があると。法改正は今まさに厚労委員会でもなされるところですから答弁しにくいんでしょうけれども、やはりそこは、市町村が責任を持ち、社会福祉協議会の機能強化を図り、見捨てないと。後見が終了した後、交代した後の対応について、しっかり地域で暮らす体制を取っていく。これは厚労省の務めだと私は思いますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、民法改正後の成年後見制度終了した後の支援、あるいは今御指摘のような運用に当たっても、市町村の役割というのはますます重要になってくるかと思います。 今回提案している社会福祉法改正の中でも、現在中核機関として約八割の自治体が設置をしておりますこの権利擁護支援の支援機関でございますけれども、こういったものの法定化というものも位置付けております。こういった法定化、あるいは市町村の権利擁護支援業務の法律上明確化するというような法改正、こういったものを提案しておりまして、こういった法改正が成立した暁には、都道府県とも連携をして、自治体に対して必要な取組、支援してまいりたいと考えております。
○泉房穂君 議事録、四、五、六、七、資料ですが、五の方に本会議の議事録も出していますけど、私もこのテーマ取り上げ続けたんですけど、当時。 当時、法テラスのできるとき、私、担当者でした。そのときも、衆議院法務委員会で内閣提出法案の法律を修正しました。三つ修正しました。一つは、高齢者、障害者にもちゃんと特別な配慮をして家庭訪問しましょうというのが一個。二つ目、犯罪に遭った被害者に精通した弁護士を紹介しましょうが二つ目。三つ目が福祉機関との連携。この三つを委員会修正で内閣提出法案を修正したんです、一致して。 一個目の配慮は、十年後の法改正で家庭訪問始まりました。二つ目の犯罪被害者支援、二十年たってですよ、今年の一月にやっと公費被害者支援が始まったんです。二十何年たちましたよ。ただ、三つ目はまだやっていません。 法テラスはちゃんと、狭い法律じゃなくて、福祉と関わらないと実質的な支援にならないんですよ。これ、二〇〇四年の衆議院における修正可決ですよ。それも踏まえて法テラスしっかりとやっていただきたい、そのような思いです。このテーマ、法テラス、どのように取り組みますでしょうか。
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。 法テラスでは、これまでも、福祉機関や地方自治体等と連携しまして、高齢者や障害者など、自ら法的援助を求めるのが難しい方のところにアウトリーチで支援を届けまして、こうした方が抱える問題、課題を拾い上げて総合的な解決を図る司法ソーシャルワークと呼ばれる取組を実施してまいりました。 その一環といたしまして、法テラスでは、例えば、認知機能が十分でない高齢者、障害者等を対象とし、福祉機関等からの連絡を受け、弁護士が出張して法律相談を行うアウトリーチ型の法律相談援助、これを実施しております。実は、この内容の多くが成年後見等の事件でございまして、成年後見等の申立てにつながっているものと認識しております。 また、例えば、法テラスの常勤弁護士がコーディネーター役となりまして、法テラスが地域の社会福祉協議会や地域包括支援センターと連携をいたしまして、例えば法人後見事業の立ち上げや市民後見人の育成を行うなどということもやらせていただいておるところでございます。 その上で、このような法テラスにおける司法ソーシャルワークを含む関係機関連携につきましては、現在設置されております法テラスの在り方に関する有識者検討会において御議論いただいているところでございます。 また、本日も、委員から幾つかの御指摘や思いも含めて賜りました。 法テラスにおきましては、引き続き、こういった取組、地域の実情に応じた地方自治体や福祉機関等との連携強化、こういうものに努めてまいりたいと考えております。
○泉房穂君 次に、裁判所です。もう時間は戻りません。これから頑張りましょうという意味で御質問したいと思います。 先ほども言いました、新しい時代が始まります。裁判所が抱え込むのではなくて、あっ、言っておきます、裁判所頑張ってないとは言いません。でも、人的資源は限りがありますし、監督にも限りがあります。情報もほとんど入ってきません。こういった中で、やはり市町村との連携、市町村に意見を求め、市町村から上がってきた情報を踏まえて判断していくスキームがやっと始まるんだと思います。しっかり活用いただきたい。 その中でポイントとなるのは、高額な報酬を継続して得ながら会いにも来ない後見人、それについて家族の不満はほんま爆発しています。そういうケースはちゃんと市町村に問合せをし、一年も二年も会いにも来ぬのに年間に七十二万円を取り続けている。十年で七百二十万ですよ。十年間七百二十万、通帳を金庫に入れるだけで七百二十万もらう仕事がありますか、世の中に。 それから、例えば法務省だと保護司。保護司なんというものは、月に二回三回面談して顔見てんのに、原則無報酬ですよ。原則無報酬の保護司は一生懸命頑張っている。厚労省所管であれば民生児童委員もそうです。保護司や民生児童委員のような形で後見人を位置付ければいいだけの話なんですよ。どうしてそれが、法律専門職が月額五万、六万取り続けるんですか。ここはもうやめるべきです。この点については、意見照会をして、もういいと言われれば裁判所が柔軟に解釈していく必要があると思います。 今回、法改正で、本人の利益のために特に必要があるときですが、本人に会いにも来ないんだったら必要ありません。だったら、違うスキームを取るべきだと私は強く思います。 この辺りの活用を含めて、特にポイントになるのは市民後見人です。ただ、市民後見人、私、明石市長で、中核機関の明石後見センター立ち上げました。市民後見人いっぱい養成しました。お金がない方に対してもできるように、後見の基金を立ち上げましたよ。そこにちゃんとお金は入るスキームつくりました。でも、裁判所が市民後見人を選任しない。そこの問題なんです。だから、私は市民後見人を選任しろとまで言いません。社協を法人後見にした上で、市民後見人をその支援員として活用するスキームだってあるわけですから。 いずれにしても、裁判所、しっかりと法改正を踏まえて現実対応していきたいという思いを込めて質問いたします。お答え願います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まずは、改正法案の成立、施行後の裁判所の運用について、現時点で確たるお答えをすることは困難でございますが、その上で、一般論としては、まず、現行法下におきまして、補助人等の選任につきましては、事案に応じた補助人等の選任という観点から、裁判官が個々の事案における本人の法的ニーズ、法的課題等を含む諸事情を総合的に考慮して判断しているものと承知しております。 改正法案の成立、施行後も、そのような御本人の法的課題や御本人を支える周囲の支援の状況といった様々な状況も踏まえ、適切な事案においては、委員御指摘のとおり、社会福祉協議会等の法人を補助人に選任し、その支援員として市民後見人に御活躍いただくことや、複数の補助人を選任するといったこともあり得るものと考えております。 最高裁といたしましては、事案に応じた適切な補助人の選任が実現されるよう、必要な後押しをしてまいりたいと考えております。
○泉房穂君 裁判所の運用ですから答弁にも限りがあると思いますが、提案、改めてお伝えします。 私も、この二十数年間このテーマに向き合ってきました。自分なりにも一生懸命やってきた認識もありますが、現実ここにたどり着きました。今後ですけど、私の提案は、やっぱり地域とつながる必要がありますから、市町村にしっかり引き継いで、市町村は社会福祉協議会が私は法人後見をすればいいと思います。社会福祉協議会は法人として、その人が亡くなるまで責任持つ形で、社会福祉協議会が養成した市民後見人がその担う形でやればいいのであって、通帳の管理は社協がやればいいんです。そうすると不正は防げます。裁判所が監督するにも限界があります。 でも、今のところ、先ほど古庄議員の資料にもありましたけれども、市民後見人は一%程度です。社会福祉協議会も四%程度です。そうじゃないんです。法律専門職は原則なしにした方がいいです。法律専門職が必要なときに社協が頼めばいいんです。市民後見人が依頼すればいいだけで、原則、法律専門職を後見人にすべきではありません。 私は社会福祉士でもありますけど、社会福祉士も必要ありません。それは必要なときに相談をして相談援助をなさればいいのであって、ベースとしては、ドイツのように、原則は、家族、親族が原則無償で後見をする、必要なときに必要な専門職を頼むというスキームが現実的だと思います。 今回の法改正を受けて、発想の転換さえあればそれは実現可能です。成年後見制度というものは、狭い意味における、どうしても必要な不動産売却や遺産分割協議のときだけのような制度にした上で、本来の継続的な総合支援は新たなスキームでやっていく、若しくは後見人を社協の法人後見や市民後見人を活用してやっていく、そのいずれかだと思いますので、その辺り提案申し上げて、私の質疑を終わります。 よろしくお願い申し上げます。
○小林さやか君 国民民主党・新緑風会の小林さやかです。 今お話もございましたけれども、成年後見制度の創設から四半世紀経過する中で、我が国を取り巻く環境は大きく変化しております。お一人の高齢者の方も増えております。 こうした中で、今回の、本人の意思を尊重して必要なときに必要な支援を行う制度と転換を図るという大きな方向性は意義があると考えているんですけれども、その一方で、制度を柔軟にして、必要なときに終了、交代もしやすくなるということは、泉委員もおっしゃいましたとおり、制度の外側で本人を支える地域の権利擁護体制がもう十分に機能するということが前提になると思います。 ただ、現実は、地域の福祉現場、本当に人材不足が深刻化しております。社協がやればいいと、もうそのとおりだと思うんですけど、社協、人いないです。地域包括受けてくれる事業者も、私の地元でも撤退するようなところ出てきています。どうやってこの地域の福祉を確保していくか。 今回の改正が本当に真に本人の利益になるというためには、この法文上の制度設計だけではなくて、それを支える家庭裁判所の業務も増えますし、また地域の福祉体制の整備も不可欠だという視点から本日は質問いたします。 その視点におきまして、今回の制度改正、今まである意味包括的に漠と決めてしまえばいいということで、言い方は悪いけれども、楽な面もあったと思います。ただ、これからの制度に即しては、新しいところをどうやって解釈するのかというところが現場に伝わらないと非常に混乱するのではないかと、そういった思いで伺ってまいります。 まず最初に、必要性の判断です。 制度開始の審判において、補助人に与える代理権の必要性をどう判断するかというところなんですけれども、今回は、改正案だと、代理権を付与するに当たって、補充性、すなわちほかの手段で対応できるのかどうかといった観点も考慮するとされているかと思います。となると、その福祉のサービスですとか日常生活自立支援事業ですとか、はたまた家族、親族による支援があるかといった後見以外の支援をどうやって使えるかというのを把握しないとその判断ができないのではないかと考えます。 ただ一方で、この開始の審判においては、家裁がこうした事情を職権で幅広く探知する、調査するところまでは恐らく想定していないんではないかと理解しているんですが、となりますと、この補充性の判断に必要な事実関係というのは、これは基本的に申立人が提出する資料から判断されるということになるかと思います。すなわち、申立人の負担が大変非常に重くなるんではないかということも考えられますが、どこまでこの補充性、ほかの手段で対応が困難であるということを申立人に立証を求めるんでしょうかと。それとも、代理権付与の必要性がある程度認められれば足りるのかと、この辺りの関係性をまず最初にお尋ねいたします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 法制審議会の部会における議論では、委員御指摘のように、補充性の要件を補助開始の要件とすべきとの意見もございました。ここで言う補充性の要件の内容は、法定後見以外の支援の方法によって本人の課題を解消することができる場合には法定後見を開始しないという意味と解されております。 しかし、法定後見以外の支援があるかどうかについては、法定後見開始の段階では十分に検討することが難しい場合も多く、また、他の支援の有無を家庭裁判所において調査、判断することも困難であると考えられるなどの意見がございました。また、他の支援が存在しないことを認定することができなければ補助開始ができないとすると、審判が遅延し、適切な時機に本人を保護することができないこととなってしまいます。 そこで、民法等改正法案では、補充性の要件を設けることとはしておりません。そのため、家庭裁判所が法定後見以外の支援が存在しないことを職権で探知することは想定しておらず、また、申立人に対して法定後見以外の支援が存在しないことを裏付ける資料の提出を要求するということも想定していないところでございます。
○小林さやか君 ありがとうございます。 そこが確認できて安心する方もいらっしゃると思います。 ただ一方で、福祉サービスですとか日常生活自立支援事業等の利用状況の把握が必要であるということ自体は変わりないかと思います。そうすると、開始時に、じゃ、どのような資料に基づいて必要性を判断するのかというところになってくるかと思います。ここが曖昧だと現場は何を用意していいのかというのが、混乱が広がりかねないとも思いますので、一定やはり方針が必要だと思います。 今、現場では本人情報シートを活用しておりますけれども、新制度でもこういったものを使うのか。今このシートに関しましては現行制度なので開始時しか使っていないわけですけれども、これから終われる後見になってくる中で、交代、終了という場面でもこの本人情報シートを活用されるんでしょうか。改正法の趣旨を踏まえまして、この本人情報シートの内容の見直しが必要だと思いますが、見解を家庭局に伺います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、お尋ねは、改正法案が成立、施行された後の裁判所の運用に係るものであり、現時点で確たるお答えすることは困難でございますが、今般の改正法案におきまして、必要があると認めるときに補助人に特定の権限を付与することができるとされているところ、一般論として、その認定判断に当たっては、個別の事案に応じて、本人の事理弁識能力の程度や課題の内容、審判を受けることに関する本人の同意の有無等に加えて、必要な場合には、委員御指摘のような福祉的支援の有無や内容についても、それらを基礎付ける資料につき申立人に提出を求めるなどして審査、判断することになるものと考えられます。 また、委員御指摘の本人情報シートは、現在、本人の日常及び社会生活に関する客観的な情報を提供するための資料として活用されているものと承知しておりますが、今後、各家庭裁判所において、補助開始時のみならず、取消しや補助人の交代、選任、解任等の判断に必要な事情を適切かつ合理的に収集、取得する方策に関する運用の検討が進められる中で、最高裁判所といたしましては、その運用の在り方に見合った形で本人情報シートを改定するかどうかや、その内容等について検討していくことになるというふうに考えております。
○小林さやか君 是非、現場との意見を密に交換して改定を検討していただきたいと思います。 今、交代、また終了というところの論点が出ましたのでお尋ねいたしますが、終了後の本人の保護についてですが、今回の制度改革で、現行の制度からの移行も含めて制度の終了が選択できるようになると思います。このケース、特に制度終了後に本人の権利擁護が適切に行われる必要があると思います。終わりたいと申し立てられたんで、はい、じゃ、終わりますということにならないのかと。終われない事情というのが本当にその裏にないのかというところを確認するためには、地域のサービスですとか福祉との支援の適切な引継ぎがどのようにあるかというところを確認する必要があるかと思います。 この終了の審判に当たって、家庭裁判所としてどんな点に留意してくださるのか、お尋ねいたします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) これにつきましても、改正法案の成立、施行後の運用の問題でありますし、また、現行制度下の成年後見等や改正法下の補助に係る開始審判の取消し請求審判時における御本人の状況は様々であると考えられることから、一概にお答えすることは困難でございますが、その上で一般論として申し上げると、必要に応じて、裁判官は、取消し審判請求時における御本人の状況として、補助人等により対応すべき法的課題がなお存在するかどうか、あるいは、一定の課題があるものの、補助の事務によらずに福祉サービス等により対応することが可能かなどを補助人等から提出される資料やその他の必要に応じて収集した資料により確認し、判断することになるものと考えられるところでございます。
○小林さやか君 例えば、親族間のトラブルがあるですとか、虐待とか、保護に欠ける、そういった課題が解消していないという場合も考え得るかと思いますが、補助人に確認するというお答えありましたが、足りなければ家裁から調査官調査するということも考え得るんでしょうか、ちょっと更問いとしてお尋ねいたします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) どのような資料収集の仕方をするかというのも事案に応じてでございまして、例えばその収集すべき情報が調査官の行動科学の知見を活用することが求められるような問題などであれば、家裁調査官による調査というのも方法の一つとして考えられることになろうかと思います。
○小林さやか君 そこ、後ほどもう一回お尋ねしたいんですけれども、先に、福祉情報の取得という観点でもう一問お尋ねいたします。 改正法案の第百二十条第三項では、先ほどの御指摘もありましたが、市町村への意見聴取が想定されていると思いますが、これがどの程度限定的な運用なのかというところが非常に不安であります。どんな場合に市町村に意見を求めることを想定しているのかというところをお尋ねしたいと思います。 その際に、実際、意見求められる側の市町村や中核機関がどんな情報や資料を用意すればいいのかと、こちらを一定示していただく必要があると思いますが、現時点の想定、お尋ねします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お尋ねについて現時点でなかなか確たることを申し上げることは難しいわけでございますが、あくまで一般論として申し上げれば、例えば、制度利用の必要性がなくなったかどうかを判断するに当たっては、まず補助人等から提出されたものを含む一切の資料を検討し、その上で、必要に応じて、市町村長等に対してその判断に必要な福祉的支援に関する事情を照会することなどが想定されているところでございますが、具体的にどのような形で意見照会するかといったことなどについては、この改正法案が成立した後に検討をしていくべき問題であるというふうに考えております。
○小林さやか君 御家族も含む支援者と御本人の間で意見がばらばらになるということもあり得ると思うんですね。そういった場合でも、あくまでもこの申立人が提出した資料をベースに判断して、今おっしゃったように、不足があれば市町村に意見照会するとか、調査官調査するとかということなんでしょうか。原則は申立人ベースなのかと。 仮にその本人の同意があったとして、それが本当に真に本人の意思なのか、背景に虐待等が潜んでいないのかという見極めが重要になってくると思うんですけれども。ちょっと前後して恐縮なんですけど、調査官調査というのは余り行うことを想定していないということなんでしょうか。ちょっとこれ通告が不明瞭だったかもしれないんですけれども、これどのように本人意向の正確性を確認するのかというところをもう一回お尋ねします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 改正法成立、施行後の運用なので、今後の検討ということになって、現時点で確たることを申し上げることは困難なんですが、家裁調査官の調査をどういう場合に命ずるかという一般的な考え方としては、家裁調査官というのが、行動科学の知見に基づく、面接技法等も含めて、そういった特性を生かせる場、場面というところで調査をするというのが基本的な一つの考え方になっておりまして、そういった考え方を踏まえながら今後の運用を検討していくことになるというふうに考えております。
○小林さやか君 ありがとうございます。 これまでは、ある意味、一度、先ほども申し上げましたが、必要性を判断すればあとは包括的に代理権を付与すればいいということだったので、これまで細かくお尋ねしてきたような場面というのは生じにくかったのかなと考えておりますが、ある意味そのために本人の権利も阻害されてきたわけですけれども、今回の改正では、この必要性に、必要な法律行為ごとに代理権を設定して、その分本人の権利擁護につながる一方で、やっぱり個別具体に応じて判断しなければいけない局面が増えるということは、やはり制度が開始した当初は、申立人、御家族、福祉の関係者、専門職、皆さん現場で混乱が生じるんじゃないかというところを懸念しております。 過去の衆議院の委員会答弁などでは、例えば介護施設に入所したり遺産分割が行われるといった、そういった事象自体が終われば補助がなくなるといったような御説明されてきましたけれども、やはりもう少し具体的に、どんな場合にどんな代理権を付与するのか、一回につき一個じゃなくて、幾つかピックアップして申請することもできると思うんですけれども、この典型的な事例ですとか運用の方針を示していかないと、なかなかやっぱり現場判断付かないと思うんですね。是非、ガイドラインですとか事例集の共有をしていただきたいと思うんですが、大臣、ちょっとお考えをお尋ねできますでしょうか。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 本法案では、成年後見制度を本人に必要な範囲で利用する補助の制度に一元化しております。そのため、本人の法的課題に応じ、必要な権限を適切に選択して申立てをすることができるようにしていく実務上の取組が重要でございます。 改正法が成立した場合には、このような取組が進められるよう、その内容の周知等を含め、関係機関と連携して対応してまいりたいと考えております。
○小林さやか君 周知、工夫していただけるということですので、是非分かりやすいケーススタディーのような周知の仕方を御検討いただきたいと思います。 続いて、解任、交代についてもお尋ねしたいんですが、改正案では、この解任、交代について、本人の利益のために特に必要があるときに交代させることができるとされていますが、この特にというのも非常に分かりにくいなと思います。先ほども、面談にも全然来てくれないですとか、そういった事例、衆議院の答弁でもございましたけれども、じゃ、ほかにどんなときに特に必要性があると判断するのか、具体例を教えていただけないでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お尋ねは、見直し後の制度の解釈、運用の在り方に関することでございまして、現時点でお答えすることは困難でございますが、御指摘の規律は、補助人が財産管理は適切に行っているものの、委員御指摘のとおり、本人と面談を行わなかったり、本人の御家族等本人を支援するチームと連絡を取らなかったりした結果、本人や関係者と適切な関係を構築することができていない事案などが想定されているものと承知しているところでございますが、その他の具体例も含めた御指摘の規律の解釈、運用の在り方については、今後の実務の集積を待つ必要があるものと考えているところでございます。
○小林さやか君 確かに実務の先のことだと思いますが、現場で今非常に不安感広がっておりますので、よろしく御検討をお願いいたします。 一問飛ばさせていただきます。 今回の改正では、家庭裁判所による保護中心の制度から地域による権利擁護に軸足を移していくという側面もあると思います。先ほども御指摘ございましたけれども、終了を希望する本人が円滑に制度から移行するためには、やはり冒頭申し上げましたとおり、代替となる支援サービスの整備が本当に前提となってくると思います。平時からチームの支援が行われて、その情報を適切に共有されているということも重要になっております。 ただ、やはり現場では人手不足なんですね。先日、埼玉県の川口市でケアマネジャーが利用者の家族に殺害されるという大変痛ましい事件発生しまして、もう今捜査中なので詳細は差し控えますけれども、こういった事件にも象徴されるように、この福祉の現場で、もうそもそもの業務の責任、負担の重さ、不安というのがもう非常に広がっていると。このような状況の中に、ただでさえ大変なのに、これ以上、じゃ、地域で受け止め切れるのかという御不安、広がっていると思います。 制度改正しましたと、じゃ、出口は地域に丸投げですという形だと、もうとても受け切れないと思うんですね。中核機関の整備も、それすらもまだ全市町村でなされてないということを承知していますけれども、じゃ、本当に、この終了後を支える地域の支援体制を整備しないとこれ絵に描いた餅になってしまいますので、どうやって進めていくかというところをもう一回、厚生労働省さんにお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。 今回の民法改正法案、成立した際には、制度上、成年後見制度の利用を終了される方が出てくるということでございます。地域における権利擁護支援のニーズは更に多様化し、増加していくということが見込まれ、こうした状況に適切に対応する必要があると考えております。 平成二十九年度から成年後見制度利用促進基本計画を策定しておりまして、これに基づきまして、厚労省としても、これまで、成年後見制度を中心とした権利擁護支援策の利用の促進、あるいは中核機関の設置等を通じた福祉関係者、司法専門職等による権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりについて、自治体とともに権利擁護支援政策の総合的、計画的な推進を図ってきているところでございます。 こうした中核機関を始めとする高齢者や障害者などに対する権利擁護支援について、制度上しっかりと位置付け、特に中核機関が整備されていないことが多い小規模市町村などの体制整備を促進する観点からも、今回この国会に提出しております社会福祉法等の一部を改正する法律案におきまして、判断能力が不十分な方の権利擁護支援に係る市町村の事務を法律上明確に位置付けた上で、その中核的な役割を担う機関として地域中核機関を地域権利擁護相談支援センターと法定化しまして、かつ、必要な情報が関係者間で円滑、適切に共有されるようにセンターの職員等に秘密保持義務を課すなど、必要な制度的対応を盛り込んだところでございます。 その上で、具体的な施行に向けましては、都道府県とも連携しながら、中核機関の法定化に伴う運営マニュアルを改定いたしますでございますとか、小規模市町村における中核機関の立ち上げに係る好事例の発信、共有、小規模市町村への支援を行う都道府県に対して、国研修の実施、体制整備のアドバイザーを配置、派遣するための支援などを国としても取組を進めることによりまして、市町村における適切な支援体制の構築を支援してまいりたいと思います。 成年後見制度の見直し後において本人の支援ニーズに対応した支援がより一層行われるよう、市町村における適切な支援体制の構築を促進してまいります。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。
○小林さやか君 ちょっと簡潔にお願いできると大変有り難いんですが、人、物、予算、予算が必要だと思いますので、是非お願いいたします。 残余の質問については次回に回させていただきたいと思うんですけれども、今回、実は副大臣に、報酬のところについて御質問ありましたけれども、そこについても課題感お伝えさせていただきたいと思っておりました。 やはり、今一番この制度の納得性がないというところの一つが、この報酬の予見可能性のなさですとか不明瞭さだと思います。これから所掌するところが狭くなっていく分、適正な報酬体制の整備必要だと思いますので、ここが信頼できないとこの制度そのものへの信頼が揺らいでしまって結局使われないということになると思いますので、次回、その思いをお尋ねさせていただきたいと思いまして、質問終わらせていただきます。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、四月にですね、今年の四月十四日の委員会で障害者権利条約について伺いましたので、その続きで伺っていきたいと思います。 この四月の質問は、今回の民法改正案が国連障害者権利委員会の勧告に沿ったものになっているかと、そういう質問をさせていただいたわけですが、大臣からは、成年後見制度について、後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止して、本人にとって必要な範囲で利用できるようにするものでございます、そのような内容は勧告の趣旨を踏まえたものと考えておりますと、こう答弁されました。 そこで、改めて伺うんでありますが、国連障害者権利委員会は、意思決定を代行する制度を廃止する観点から、全ての差別的な法規定及び政策を廃止し、全ての障害者が法律の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正することと、こう勧告をしているわけです。これは、意思決定を代行する制度を全て廃止せよと、そういうふうにも取れるわけであります。 本法律案は、成年後見人に包括的な代理権を付与する後見の制度等を廃止します。また、必要な事項について補助人に代理権等を付与する制度へと見直しも同時に図ります。事理弁識能力が不十分な者の行為能力を制限して意思決定を代行する制度自体は存置されるということになります。この点についてはこの障害者権利委員会の勧告に反するものではないのかということなんですが、見解を伺います。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 現行の、今委員御指摘のとおり、現行の成年後見制度につきましては、障害者権利条約第十二条の二との関係で、障害者権利委員会から、意思決定を代行する制度を廃止する観点から、全ての差別的な法規定及び政策を廃止し、全ての障害者が法の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正することとの勧告がされているというふうに認識をしております。 この点についてもろもろ解釈があるかと思いますけれども、まず、現行の成年後見制度につきましては、本人が権利能力を有することを前提としておりまして、障害の有無によって権利能力の取扱いを別にしていないことから、障害者権利条約第十二条の二及び勧告に反していないものというふうに認識をしております。 この点、多様な支援を受けましても判断能力が不十分な本人が自らできない法律行為について補助人の代理による保護を受けること等をも許容せずに法定後見制度を廃止することは、法制審議会における調査審議の結果も踏まえ、本人の保護の観点から、現実的には非常に困難であるというふうに考えられるところでもございます。 本法案は、成年後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止し、本人にとって必要な範囲で制度を利用できるようにするものでございまして、今御指摘いただいた勧告の趣旨をも踏まえたものというふうに考えております。
○横山信一君 解釈の問題がいろいろあると思いますけれども、今回の法改正、やっぱり個人の尊厳と個人の意思を尊重するということがこの法改正の重要な点でありますので、そこを踏まえているということであります。 この後、特定補助について伺っていきますが、本法律案では、補助開始の審判を受けた者が事理弁識能力を欠く常況にある者と認定された場合に、補助人の権限のうち取消権に特則を設けた特定補助人を付することができる制度、これを新たに創設をしております。この特定補助の仕組みを創設する趣旨について伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 民法等改正法案では、本人に必要な範囲に限って個別の行為類型について補助人の同意を要する旨の審判をすることができることとしており、この審判による保護を受けるためには、本人が不利益な行為をする危険がある行為類型を特定する必要がございます。 しかし、本人が事理弁識能力を欠く常況にある者である場合には、そのような行為類型を的確に予測して特定することが困難なときがございます。そこで、そのようなものについて、取消権の範囲に特則を設け、法定の重要な財産行為をいずれも取り消すことができる特定補助の仕組みを選択することができることとしたものでございます。
○横山信一君 それでは、基本的なところで、特定補助人とこの本法律案における補助人との違い、これは何か。また、従来の法定後見制度では、事理弁識能力を欠く常況にある者の権利を擁護するために選任される援助者は成年後見人でした。この成年後見人と特定補助人との違いは何か、お伺いします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 特定補助人と補助人及び成年後見人の権限について主な違いを述べますと、まず特定補助人は、法定の重要な財産行為をいずれも取り消すことができるほか、本人に対する意思表示を受領する権限や本人の財産に関する保存行為をする権限を有します。 これに対し、補助人は、個別に審判を受けた行為類型に該当する行為のみを取り消すことができますが、個別に代理権を付与する旨の審判を受けなければ、本人に対する意思表示を受領する権限などを有しません。 他方、成年後見人は、本人がした日常生活に関する行為以外の全ての行為を取り消すことができるほか、本人の財産を包括的に管理し、かつその財産に関する法律行為について当然に本人を代理する権限を有します。
○横山信一君 大きく変わるということが今の説明でもよく分かりました。 この特定補助の仕組みについて、具体的には、家庭裁判所が、補助開始の審判を受けた者又は補助開始の審判を受ける者となるべき者が事理弁識能力を欠く常況にある者であり、かつ、特定補助の仕組みにより本人を保護する必要があると認めるときは、本人、配偶者、四親等内の親族等の請求により、その者のために特定補助人を付する旨の審判をすることができるというふうに定められています。 家庭裁判所は、どのようにして本人が事理弁識能力を欠く常況にある者と判断するのか、伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 民法等改正法案では、家庭裁判所が特定補助人を付する旨の審判をするには、原則として鑑定を必要とし、例外として、医師二人以上の意見を聴いて、明らかにその必要がないと認めるときは鑑定をすることなく特定補助人を付する旨の審判をすることができるとしております。 これは、特定補助人を付する旨の審判により、特定補助人が本人がした法定の重要な財産上の行為をいずれも取り消すことができるようになり、本人の行為能力を画一的に制限することになるため、事理弁識能力を欠く常況にある者であることを慎重に認定する必要があるということを踏まえ、原則として鑑定を要することとしたものであります。 その上で、例外として、明らかに鑑定の必要がない場合には鑑定を要しないこととしつつ、鑑定の必要がないと認めるためには医師二人以上の意見を聴かなければならないというふうにしたものでございます。
○横山信一君 鑑定が前提になるということであります。 この衆議院法務委員会における審議では、特定補助人を付する旨の審判をする場合の必要があると認めるときの要件について、法務省は、本人が外形的に法律行為と見える行動を取る可能性があり、かつ、その利害得失を理解し検討することなく、法定の重要な財産行為に該当する不利益な行為をする危険があることというふうに答弁をされています。 この外形的に法律行為と見える行為というのは、本人が名前を自書する行為が含まれるというふうに思いますけれども、こうした場合、本人が口頭で契約の申込みや承諾する場合も含まれるのかということを伺います。また、特定補助人を付する者の審判において、家庭裁判所が必要があると認めるときというのはどういう場合なのか、併せて伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 まず、特定補助人を付する旨の審判の必要があると認めるときについて申し上げますと、これは、本人を保護するため、法定の重要な財産行為をいずれも取り消すことができるようにしておくことが必要であることを意味しており、先ほど引用していただいたとおり、具体的には、本人が外形的に法律行為と見える行動を取る可能性があり、かつ、その利害得失を理解し検討することなく、法定の重要な財産行為に該当する不利益な行為をする危険があることを内容とします。 このような必要性の有無は、家庭裁判所において、個別の事案に応じ、本人の精神の状況、生活の状況、周囲の者とのコミュニケーションの状況、これまで本人がした法律行為やその法律行為をした状況など、種々の具体的な事情を考慮して判断されるものと考えられます。 例えば、本人が認知症等で通院治療等を受けつつ、地域社会で生活をし、名前等を記載することができるような活動をすることができ、過去に重要な財産行為について不利益な取引をしたことがあり、特定補助人を付する旨の審判の請求権者が本人との間でコミュニケーションを十分に取れないなど、本人の行動を的確に予測することができない場合には、特定補助人を付する旨の審判の必要性が認められると考えられます。 そして、御質問にございました口頭による法律行為、念頭に置くのかということでございますが、法律行為は口頭ですることもできます。そのため、自分の名前を書くことが難しい本人でも、そのことのみで特定補助人を付する旨の審判の必要性がないとまで判断されるものではなく、その必要性については、個別の事案に応じ、本人の通常の発話の状況、過去に重要な財産行為について口頭で不利益な取引をしたことがあるかなどの具体的な事情を考慮して判断されるものと考えております。
○横山信一君 じゃ、自分の名前を書けるということと、口頭でお願いしますと言うことと、今言える以外に、この外見的に法律行為と見える行為というのは何を指しますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 どのような場合に本人が外形的に法律行為と見える行為を取る可能性があるかについては、家庭裁判所において、個別の事案に応じて種々の具体的な事情を考慮して判断されるため、一概にお答えすることは困難でございます。 その上で、一般的には、契約の成立は、法令に特別な定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しないとされておりますので、署名や口頭によるもののほかにも、デジタル技術の進展等によって多様な方式によって契約が成立することもあり得ると考えておりまして、これも踏まえつつ、具体的な事情を考慮した上で、外形的に法律行為と見える行為を取る可能性があるかどうかが判断されることになると考えております。
○横山信一君 はい、分かりました。 本法律案では、特定補助人を付する旨の審判を含む補助の制度に係る各審判について、家裁が必要がなくなったと認めるときには各審判を取り消すことができるということを新設をしています。このような規定を設けた趣旨について伺います。 またあわせて、家裁が必要がなくなったと認めるときというのは具体的にどのような場合を想定されているのか、併せて伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現行法では、後見及び保佐の制度は、本人の事理弁識能力が回復しない限り、制度の利用を終了することができません。これに対しては、第二期成年後見制度利用促進基本計画において、本人にとって適切な時機に必要な範囲、期間で利用できるようにすべきなどとの指摘がされております。 この指摘を踏まえ、民法等改正法案では、事理弁識能力が回復していない場合でも、保護の必要がなくなったと認めるときは各審判を取り消すことができることとし、制度の利用を終えることができるようにしたものでございます。 この必要がなくなったと認めるときは、補助の制度を利用することによる保護の必要がなくなったことを意味しております。 これは、個別の事案における具体的な事情に即した家庭裁判所の判断によるものでございますが、補助の制度を利用する動機となった法的課題が解消した場合などが考えられ、例えば、遺産分割に対応するために補助の制度を利用し、補助人に遺産分割の代理権が付与された事案におきましては、その遺産分割が終了した場合には必要がなくなったと認めるときに該当するものと考えられると思います。
○横山信一君 そういう意味では、使えるところだけを使うという制度に変わるということが具体的に示されたわけでありますけれども、特定補助人を付する旨の審判の必要性が認められる具体案、具体的な事案としては、今もありましたが、本人が認知症等で通院治療を受けつつ地域社会で生活している者で、過去に重要な財産行為について不利益な取引をしたことがある、こうしたことがあるわけでありますけれども、他方で、本人が事理弁識能力を欠く常況にある者であっても、遷延性意識障害にあるなど、精神の状況等に照らしておよそ外形的な法律行為と評価される行為をすることがない場合、例えば、高齢者施設に入所していて第三者の支援により生活をしていて、本人が単独で法定の重要な財産行為をする可能性がない事案は特定補助人を付する旨の審判の必要が認められないということであります。 それでは、特定補助人を付する旨の審判を取り消すことができるケースについて、例えば、これまで地域社会で生活をしていて特定補助人が付いた人が、その後、高齢者施設に入所することになり、単独で法定の重要な財産行為をする可能性がなくなったと考えられるような場合には、家裁が必要がなくなったと認めるときに該当し得ると考えられます。 同様の事例において、高齢者施設に入所できない方については、特定補助人を付する旨の審判を取り消すことができず、特定補助人が付いたままの状態が続くようにも思われますけれども、そのような方は、必要がなくなったと認められ、特定補助人を付する旨の審判を取り消すことができるケースというのはどういう場合が想定されるのか、伺います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 特定補助人を付する旨の審判による保護の必要がなくなったかどうかについては、個別の事案における具体的な事情に即して家庭裁判所の判断によるものであり、一概にお答えすることは困難でございます。 その上で、一般論として申し上げますと、とりわけ御指摘の高齢者施設に入所できない方について特定補助人を付する旨の審判による保護の必要がなくなったと言える場合としては、例えば次のようなものがあり得ると考えられます。 まず、本人の精神の状況の変化などにより、本人がおよそ外形的に法律行為と評価される行為をすることがなくなった場合、また、本人の生活環境や支援状況等の変化などにより、本人が単独で法定の重要な財産行為に及ぶ可能性がなくなった場合、さらには、親族や特定補助人による本人が可能な行為に関する理解の進展により、本人が不利益な行為をする危険がある行為類型を的確に予測して特定することができるようになった場合、これらが考えられると思います。 本人が施設に入所していない場合でも、これらに該当するときは、特定補助人を付する旨の審判による保護の必要がなくなったと判断されることもあり得るものと考えられます。
○横山信一君 ちょっと最後、残りの時間で大臣に伺いたいと思いますが、高齢化の進展、単身高齢者世帯の増加により、成年後見制度のニーズはますます高まり、その内容も多様化していくということが想定をされています。 そこで、本法律案による成年後見制度の見直しにより、高齢者の権利擁護の向上にどのように貢献できるか、最後、大臣に伺います。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 御指摘のとおり、本法案では、本人の判断能力が回復していなくても制度の利用を終了することを可能とする等の見直しを行っているところであります。 この見直しは、成年後見制度をより利用しやすいものとし、その利用を必要とする方が適時に適切な範囲で制度を利用することができるようにするものであることから、高齢者を含む判断能力が低下した方々の権利の擁護に資するものと、このように考えております。
○横山信一君 終わります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 これまで、古庄さんから始め、皆さん質問していただいて、大分私もこの制度の意味が分かってきました。 正直に申し上げまして、実は、日本維新の会では、中司幹事長が政党内での議員連盟をつくりまして、随分勉強させていただきました。その中で一番声が大きかったのが、まさに、親を連れ去られて、会わせない、そして居場所も教えてもらえない、骨になるまで会えなかったというような本当に切実な問題、あるいは、障害者の方でかなり不利な条件の中で契約をしてきたという、その背景が、おかげさまで皆さんの質問を聞いて分かりました。 実は、この調査、二つのことが今私なりに理解できたんですけど、元々この法律の背景が、それこそ明治民法の禁治産者制度に根っこがあるということ。 これ、私はずっと子供の幸せということをやってまいりました、家族法で。それこそ、三谷副大臣とも共に議員連盟でやってきましたけど。言うたら、高齢者、障害者、子供、自分からまさに声上げられない人たちをどう守るかという意味では、類似のところがあるのかと思っております。 そういう中で、禁治産者制度に根っこがある。ですから、言わば、介護保険とともに、極度の高齢社会が進んでいる中で始まった制度だと言いながら、そこに法律の趣旨が合っていないということが今回の一番の改正の問題ではないかと思っております。 そういうところで、今日は二点のことをお伝え、お願いしたいと思っております。 一つは、現実がどうなっているかということで、先ほど来から言われておりますけれども、過去二十七年間の成年後見制度の利用者数、カテゴリー別にどうなっているか、教えていただけますか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 最高裁判所では、成年後見制度、これは成年後見、保佐、補助、任意後見でございますが、この利用者数について平成二十二年から実情調査の結果に基づく概数として把握しております。 これによりますと、お尋ねの利用者数の増減については、平成二十二年十二月末日時点が十四万飛んで三百九人、直近の令和七年十二月末日時点が二十五万九千九百一人と、平成二十二年から令和七年までの間に約十二万人増加しております。 また、開始原因別の割合でございますが、こちらも実情調査の結果に基づく概数で、令和七年の一月から十二月の一年間に後見等開始事件が認容で終局した事件におきましては、認知症が最も多く、全体の約六一・三%を占め、次いで知的障害が約九・六%、統合失調症が約九・三%、高次脳機能障害が約四・四%、遷延性意識障害が約〇・五%を占めております。 以上です。
○嘉田由紀子君 先ほどの泉議員の質問とつながりますけれども、本来、目的、求められていた人たち、特に認知症の方たち六百万人と言われておりますけれども、今の数字を聞かせていただきますと、二十六万人のうちの六割としても十二万人くらい。全くそういう意味では対応できていないということですね。障害者のカテゴリー、四つほどにしていただいていますけれども、本来求められた役割が果たされていないということが問題だろうと思うんです。 ここ、質問二としてお願いしていますけれども、この立法趣旨と運用実態の乖離、法務省当局はどう判断なさっておられるでしょうか。また、その乖離を埋めるための今回の法案改正と思いますけれども、そこの趣旨、分かりやすく御説明いただけますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 成年後見制度は、事理弁識能力が不十分な方を保護し、支援するための制度であり、認知症の高齢者や知的障害者等の方々のうち、その利用を必要とする方が適切に制度を利用することができるようにすることが重要でございます。 しかし、現行の成年後見制度については、その利用が十分に進んでいないとの指摘がございます。その背景として、本人にとって必要な範囲に限って制度を利用したいとのニーズに対応することができないという課題や、一度制度を利用するとその利用を終了することができないという課題、選任された成年後見人等の交代が困難であるという課題などがあると認識をしております。 これらの現行の成年後見制度の課題は、本人にとって必要な範囲や期間を超えて成年後見人等が代理権等の権限を有することに起因するものであり、このことが本人の自己決定が必要以上に制約されているとの指摘にもつながっているものと認識しております。 民法等改正法案では、本人の自己決定をより尊重することを目的とし、本人にとって必要な範囲に限って制度を利用することができるようにするなど、現行の制度の課題に対応する見直しをしているところであります。
○嘉田由紀子君 裁判所さんの方にも伺っていたかもしれませんが、もし御準備いただいていたら、準備なかったら結構ですけど、よろしいですか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 準備をしておりませんので、お答え困難ですけど、我々としては、来たものを受けるという立場でございまして、その原因についてまでは分析していないところでございます。
○嘉田由紀子君 今、皆さんの情報を集めると、やはり社会現象というのは、個別の事例、いろいろ被害がある、大変だという個別の質的な事例とともに、量的な把握が必要なんですね。私は、もう社会学者として、そこはかなりマクロな面、ミクロな面、構造を見てこようとしたんですけど、この成年後見人の話も、子供の不幸を導き出すような、まさに民法の親族問題、離婚後の単独親権ととってもつながるなと思っております。つまり、量的把握ができていないんです。 これ、衆議院の方で三木議員が何度も何度も、量的にまた質的に調査をしてくださいと申し上げているんですけれども、家族に対する調査は本当難しいんです。まず、カテゴリー化できない、それから、これは調査に応じていいのか、こんなことを外に言うべきではないわといって、なかなか量的調査ができないんですが、これまで、私、法務委員会で七年目ですけど、一つだけ、あっ、やってくれたなという調査がありました。上川法務大臣のときに、離婚を経験した三十代の男女千人に対して量的調査をしてくれたんです。 ですから、やればできますので、是非とも、この質的調査にプラスして、統計的に量的調査、データ集めていただいて、そして調査企画の具体化と予算確保が必要だと思うんですけれども、この見解、お願いいたします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 成年後見制度に関しては、本法案の附則第十条を踏まえ、改正後の規定の施行の状況について検討を加えるに当たり、改正後の制度の利用状況等に関する調査を実施していきたいと考えております。 その調査を実施するに当たり、本人だけでなく親族も対象とする場合には、その親族の範囲、親族の把握の方法、調査の内容及び方法など検討すべき点があり、現時点で具体的な調査の在り方についてお答えすることは困難でありますが、委員の御指摘も踏まえ、効果的に調査を実施し、改正後の制度の利用状況等を適切に把握することができるよう、しっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問をおまとめください。
○嘉田由紀子君 はい。 最後の四を残してしまったんですが、これは次回に回させていただきますけれども。 問題は、本当に、調査をするには予算も必要です。ですから、こうやって委員会で調査費用を付けろと言われたよとこれ財政当局に要求していただくための質問に利用していただいてもいいかと思います。 時間ですので、これで終わります。ありがとうございました。
○安達悠司君 参政党の安達悠司です。 今回の民法等改正案は、包括代理権を持つ後見人の制度を廃止し、また後見、保佐の区分もなくして補助に一本化するものであります。しかし、現実には、判断能力が全くなくなった人もいますが、そうした人向けに、全財産を管理する包括的な権限と責任を持つ後見人というオールマイティーな存在を残しておかなければ現実には適合せず、かえって本人の保護を困難にするのではないか、こうした観点から、以下質問してまいります。 まず、現行の後見制度に対しては、本人や家族の意向に反して後見人を選任されてしまったと、こういうふうな批判もあります。しかし、これは、後見人の制度自体の問題ではなく、近年増加している、民法上の申立て権者ではない市町村長が本人の代わりに申立てを行っていることも原因と考えられます。昨年は初めて一万件を超え、全国平均二三・七%、青森、徳島など、申立ての四割以上が首長申立てという地域もあります。 もし、後見人選任が家族の意思に反して行われると、本人の財産管理権が後見人に移り、報酬の支払義務も発生し、申立てをめぐってトラブルになりかねません。現に、後日、家族からの裁判で後見開始決定が取り消されたり、判断に再鑑定を要するとされた事案もあります。 弁護士が依頼を受けた場合でも、この家族の調査、意向調査というのは非常に困難な場合が多いです。地方自治体が後見申立てを行うに当たり、遠方に居住する親族や、平日日中に仕事をしているほかの親族の意向確認をどのように行っているのでしょうか。業務時間外の夜間や土日を利用してまで親族に会ったりしているんでしょうか。また、それとも文書の送付だけで済ましているのでしょうか。 首長申立て、後見のですね、首長申立てにおいて、本人の家族の意向確認をどのように行っているのか、政府にお尋ねします。
○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。 成年後見制度に係る市町村長申立ては、身寄りのない方や親族による申立てが期待できない方の成年後見制度の利用を可能とする仕組みであり、身寄りのない独居高齢者、セルフネグレクトの方なども含め、その必要性が高まっていることも背景に、件数は増加傾向にあると認識しております。 この市町村長申立ての進め方につきましては、令和二年度に開催した成年後見制度における市町村長申立に関する実務者協議の取りまとめを踏まえまして、親族調査の基本的な考え方なども含めまして整理をし、自治体宛てに通知を行っております。 この通知の内容でございますけれども、申立ての際には、原則として親族に申立てを行う意向があるかを確認することとしつつ、一方で、制度利用に対して親族の同意までは必要とされていないことから、親族の同意が得られないことを理由として申立て事務を中断することなく迅速な市町村長申立ての実施に努めることなどを示しておりまして、この通知に基づいて申立てが行われていると考えておりますが、御指摘の詳細な運用については現時点では把握できておりません。 今後、市町村長申立てにつきましては、今般の民法改正案における成年後見制度の改正の議論等も踏まえまして、第三期成年後見制度利用促進基本計画の議論が予定される中で、関係者から様々な御意見をいただくことを予定しております。 こうした議論に当たって、必要なデータを提供する観点から、今年度実施いたします調査研究事業におきまして、市町村長申立て時の親族調査における意思確認の方法、実施状況などにつきまして、アンケートや一部の自治体へのヒアリングなどの手法で把握等を進めてまいります。 これらも踏まえまして、必要な対応について検討してまいりたいと考えております。
○安達悠司君 後見制度を利用するかどうかは、本来、民法本来の申立人である本人、配偶者、四親等内の親族といった家族の意思をまずやっぱり尊重すべきであり、自治体の判断で行うのは、自治体だけの判断で行うのは慎重でなければならないと考えます。 次に、今回の法改正の話に移りますが、元々後見というのは、判断能力がなくなった人に全財産を管理する権限と責任ある後見人を選任して財産を管理させる制度です。 今回の法改正は、事理弁識能力が全くなくなった人も、またその能力が不十分な人にも同じように扱われます。判断能力が不十分な人の意思決定を支援するため、必要な範囲で必要な時期だけ補助人を選任することは問題ないと考えます。 しかし、私がこの質疑で問題にしたいのは、事故などで植物状態、遷延性意識障害になった方や重度の認知症など、判断能力が全くなくなった人についても同じように扱って、全財産の管理権と管理責任を持つ後見人をなくしてしまう、こういうのを認めないというのは本当にいいのでしょうか。権限があっての責任です。権限がなくなると責任もなくなります。今回の法改正で、判断力の全くない方の財産管理が無責任な制度になりかねないのではないかということを非常に私は懸念いたします。 そこで、まず、法務省に尋ねますが、今回の法制審では、事理弁識能力を欠く常況にある者といった概念をつくることに対しても、民法学者を始め複数の委員から、全ての人には意思があるんだといったような強硬な反対論がありました。政府は、我が国には事理弁識能力を欠く常況にある者がどのくらい存在すると考えていますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 事理を弁識する能力を欠く常況にある者との民法上の文言は、平成十一年の民法改正時に禁治産制度を成年後見制度に改めた際に、後見の制度の対象者を示すものとして用いられました。 この事理を弁識する能力を欠く常況にある者としては、例えば、日常の買物も自分ですることはできず、誰かに代わってやってもらう必要がある者、家族の名前や自分の居場所などごく日常的な事柄が分からなくなっている者などと説明されてきており、具体的な数字をお答えすることは困難でありますが、我が国にこのような状態にある者は一定数存在するものと認識をしております。
○安達悠司君 法制審の三十回の民法部会の法務省の補充的検討資料には詳細にいろいろ書いてあったので、是非それも案内していただきたかったんですが、私は、この事理弁識能力を欠く常況にある者というのを、これ安易に認定しない必要もあると思っていますね。 その点で、今まで、例えば買物ができるのに認定されちゃったようなことはやはり運用を見直すべきだと思いますが、他方、こういう人も確実にいるんだと、じゃ、こういう人に向けての管理や財産管理の在り方をどうするのかという議論は慎重に考えないといけないと思います。 こういった方についても、今回の改正では包括代理権が禁止されます。特定の法律行為の代理権しか与えられませんが、これでは、例えば家族や専門職が本人の後見人になって全財産の管理をしようとすることも禁止されることになりかねませんので、不十分ではないかと思います。ほかにできる人もいませんよね。破産管財人でも、本人の財産権、全財産を管理、処分する権限があるから責任を持って職務を行うことができます。無権代理人のリスクを負うような事態は避けるべきだと思います。 法律実務家でもある副大臣に、今回は本人保護に欠けるのではないかと、全財産の管理や処分を行う上で不十分ではないかと、この点について見解を求めます。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 本法案は、成年後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度、これがあったときには、何も考えることなく、包括的代理権がありますから何でもできるという状況でありましたけれども、そういった制度を廃止いたしまして、本人にとって必要な範囲で制度を利用できるようにしておりまして、本人の法的課題に応じて必要な権限を適切に選択して申立てをする必要がある。この辺、先ほど小林委員からの質問に大臣も答えました。 どういった場合にはどういうようなことを選んだ方がいいのかみたいな、そういったことは運用でしっかりと周知していくということが必要になると思いますけれども、そこで前提となるのは、複数の代理権が必要である場合には一回の申立てによりまして複数の代理権の付与ということを求めることができるということになっておりまして、幅広い代理権が必要な場合でも、その課題との関係で必要な代理権の付与の審判の申立てをすることにより本人の保護を図ることができるというふうに考えています。 これ、事前の対応ということでしっかりと必要な代理権というのは選んでおくということが大事だということはもちろん大事なので、そういった実務上の取組が重要なんですけれども、ただ一方で、先ほど御指摘いただいたとおり、無権代理みたいなことがあってはいけないというのはそのとおりでもございまして、仮に当初の申立てにおいて必要な権限が不足するというような場合でありましても、これ、令和五年の改正法によりまして、家事事件手続のデジタル化というものが実現した後には申立人の追加的な申立ての負担というものも軽減されると、必要な権限があれば追加的に申し立てることによって権限加えていくということもできるようになっていくというふうに考えられます。 改正法が成立した場合には、このような取組が進められるよう、その内容の周知等を含めまして、関係機関と連携して対応してまいりたいと考えております。
○安達悠司君 今回、今、民法にある八百五十九条の、後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表すると、この後見人の全財産の管理責任の規定を削除いたしますが、今後、この補助人には本人の全財産を管理する責任はないんでしょうか。もしないとすると、事理弁識能力を欠く常況にある者につき、誰が本人の全財産を管理する責任を負うんでしょうか、民事局長にお尋ねします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 民法等改正法案では、後見及び保佐の制度を廃止して補助の制度に一元化し、補助人には特定の法律行為について個別に代理権を付与することとしております。このため、補助人は、代理権を付与された法律行為の限度で本人の財産を管理する権限を有し、義務を負うこととなりますので、委員御指摘のとおり、本人の全ての財産を管理する包括的な責任を負うものではありません。 なお、事理弁識能力を欠く常況にある者について特定補助人が付された場合には、特定補助人は本人の財産に関する保存行為を行う権限を有することから、特定補助人が把握している本人の財産を維持する範囲において責任を負うこととなります。
○安達悠司君 今、保存行為によって特定補助人が責任を負うと言いましたが、これは全財産を預かることを意味するんですか。 私は、弁護士として後見人やった場合は、今まで通帳や家の鍵、車の鍵、証券、権利書などを預かっていましたね。これ、八百五十九条の責任があるからなんですよね。しかし、これがなくなると、今度はもう預からなくてもよいんでしょうか。 この保存行為の、特定補助人の場合に全財産を預からないといけないのか、これについて答弁を求めます。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 今のお尋ねは、特定補助人が保存行為として他の親族などが管理している本人の通帳や不動産の鍵を渡すように要求できるのかどうか、これをしなかった場合に責任を負うのかという点についてのお尋ねだと考えます。 この点について申し上げますと、特定補助人が保存行為として本人の通帳や不動産の鍵の引渡しを求めることができるかにつきましては、個別の事案における具体的な事情を踏まえて検討する必要があり、一概にお答えすることは困難でございますが、一般的には、本人の親族等が権限なく本人の通帳等を保有している場合において、本人の預貯金の現状を保存するために必要と言えるときは、保存行為として当該親族に対して本人の通帳等の引渡しを求めることができると考えております。 また、特定補助人が通帳等の引渡請求をしなかった場合の責任についても、個別の事案における具体的な事情を踏まえて検討される必要があり、一概にお答えすることは困難でございますが、一般的には、特定補助人は善管注意義務を負っているため、善管注意義務違反による不法行為等が成立する場合には補助人が損害賠償責任を負うものと考えられます。
○安達悠司君 今のお答えでは、すごく特定補助人の責任が曖昧であって、私ども後見人やる者も別に、やっぱり責任があるから、管理責任があるという規定があるからやっているわけであって、もしこの責任が廃止されるとなると、包括代理権が廃止されて全財産についても管理責任なくなるので済むなら、わざわざ申し立てないこともあり得ますし、そもそも申立て時に個別の財産を把握していないといった場合もあります。なので、補助人には報告義務もありますが、しかし、この保存行為から一体どういった管理責任があるのかないのかは、これは法律で本来明確にすべきであって、この規定を削除したことは重大な問題だと考えます。 次の質問は、ちょっと四を飛ばして五に移ります。 あと、必要がなくなったときは取り消すことができると言いますが、法制審における昨年十一月四日付けの全国銀行協会の文書でも、金融機関での預金の払戻しができなくなり、日常生活に支障を来す懸念があるということを表明しています。 事理弁識能力を欠く常況にある場合、本人の能力が回復していないのに補助を取り消した場合、これ、誰がどうやって金融機関を利用するのでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 民法等改正法案では、補助開始の審判を受けた者について、本人の能力が回復していない場合でも、必要がなくなったときは補助開始の審判を取り消すことができることとしております。 改正後、補助の制度を利用している者の中には、自ら預貯金の払戻しを請求するなど金融機関に対する法律行為をするための意思能力を有しない者もいると考えられ、このような本人が引き続き金融機関と取引を継続して行っていく必要がある場合において補助の制度に代わる他の支援もないときは、補助の必要がなくなったとは言えず、補助開始の審判を取り消すことにはならないと考えられます。 他方で、一旦補助開始の審判を取り消した場合において、金融機関と取引を行う必要が新たに生じたときは、改めて補助の制度を利用し、預貯金の払戻し等、金融機関に対する法律行為をする必要に応じ、補助人が預貯金の管理等に関する代理権を付与する旨の審判を受けた上で、金融機関に対する法律行為をすることとなります。 なお、事理弁識能力を欠く常況にある者でも、一時的に意思能力を回復し、日用品の購入その他日常生活に関する法律行為を単独で有効にすることはあると解されております。したがいまして、その範囲に属する金融機関に対する法律行為については、本人がこれをするための意思能力を有する場合には有効にすることができると考えております。
○安達悠司君 最後の質問になりますが、金融機関の方は、この法改正を機に、意思能力がない者の預金口座を他人が利用すること、例えば他人が預かっているとか、それ、他人が預かって出し入れしたり、キャッシュカードで引き出していると、こういったことを認めるんですか。これ、金融庁に見解を求めます。
○政府参考人(若原幸雄君) お答えいたします。 今御指摘がありましたような、事理を弁識する能力に欠く常況にある者についての預金の取扱いにつきましては、業界の方でも今後議論、検討する必要があると、そのような認識をお持ちだというふうに私どもも承知いたしております。 金融庁といたしましては、その利用者保護の確保と利用者利便の向上、こちらは両立をきちんとしていく必要があるというふうに考えておりますので、そういった観点から、金融業界におけます検討、取組状況を注視、フォローアップしてまいりたいと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっております。
○安達悠司君 最後、ちょっと国際機関の求める意思決定の代行廃止についても資料を用意してきましたが、これはまた次回に回したいと思います。 法的な意思表示が全く不可能な方もいますので、その意思決定の支援というのは言葉は美しいんですけど、それができない人もいるわけですから、余り特定のイデオロギーで後見制度の在り方を決定すべきではないと思います。 家族が本人の意思を代行することを否定するのは行き過ぎであり、我が国は条約も批准しましたが、文化や家族や支援の在り方は国ごとに異なっておりますので、そうした観点から法改正を慎重に考えるべきだと思いまして、意見を言いまして、私の質疑といたします。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 まず、大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、今度の法案は、これまでの成年後見制度の弊害、とりわけ、本人が自分で決められることもたくさんあるのに、包括的代理権を持つ後見人が本人の意思を十分聞かずに保護のためだとして生活の在り方を決めてしまうとか、判断能力が回復しない限り亡くなるまで終われない、あるいは長期に及ぶ後見人報酬の負担が大変だといった、権利擁護の制度のはずなのに、逆に、法の下、平等に認められるべき法的能力、権利の侵害をはらんでいるという総括を踏まえて、本人の意思決定の支援を中心に大きく転換しようとするものだと思います。 この点、大臣の御認識がいかがかということ、障害者権利条約との関係も含めてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 現行の成年後見制度については、障害者権利条約第十二条の二との関係で、障害者権利委員会の勧告がなされているものと認識しております。 本法案は、法制審議会の部会における調査審議の結果も踏まえ、成年後見制度について、後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止して、本人にとって必要な範囲で利用できるようにするものでございます。このような内容は、障害者権利委員会の勧告の趣旨をも踏まえたものであると考えております。
○仁比聡平君 本人にとって必要な範囲でということなんですが、お手元二枚目の資料に、新八百七十六条の十一の条文をお配りいたしました。ここにあるように、本人の意向の尊重並びに心身の状態及び生活の状況の配慮という補助人に対する義務規定を今回新設しようとしているわけですけれども、民事局長にお尋ねしますが、これまでの後見人と何が変わるのか。これまでの後見人だって、本人の意思あるいは同意、そういう気持ちとかいうのを離れて何でもかんでもやってよかったはずなんてないわけですよね。それから、ここの条文には意向という文言が使われていますけれども、従来は意思という規定だと思います、現行法は。これ、どんな意味になるんでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現行民法では、補助人は、補助の事務を行うに当たっては本人の意思を尊重しなければならないとしております。ここで言う意思は、法律行為の効果を求めることを内容とするものに限定されず、本人の意向や選好も含むものと考えられておりますが、意思という文言を用いているために、法律行為の効果を認識する能力がない場合には本人に意思がないなどの誤った理解を生じさせかねないとの指摘がございました。そこで、民法等改正法案では、意思に意向や選好を含むことを明確にする趣旨から意向と規定することとしたものです。 また、このような本人の意向を尊重するには、まずその意向を把握するための行動を取ることが必要になります。現行民法においても、補助人は本人の意向を把握するための行動を取る必要があると解されてまいりました。そこで、民法等改正法案では、このことを明確にするため、補助人は、本人の心身の状態に応じて、本人に対し補助の事務に関する情報の提供をして本人のその事務に関する陳述を聴取することその他の適切な方法により補助の事務に関する意向を把握するようにしなければならないと規定したものでございます。
○仁比聡平君 そこで、厚労省にお尋ねをしたいと思うんですけれども、この意向の尊重と意思決定の支援ということについては既に、例えば厚労省の認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定ガイドライン、私は第二版というのを拝見しましたけれども、を始めとして、やっぱり認知症という症状の知見、あるいはこれをめぐる社会的な環境の変化、あるいは医療や福祉の現場での実践などの中で捉え方というのはやっぱりどんどん進歩していると思うんですよね。 お手元に、重度の障害のある娘さんとの日常的な意思確認やコミュニケーションについての取組を全国障害者問題研究会の「みんなのねがい」という今年四月の、四月号の雑誌からお配りをしているんですけれども、三段目のところにあるように、発達相談の先生が小さな表出を尊重し、意味付けし、返してくれたと。相手が自分を尊重し、向き合ってくれていることをしっかり感じ取り、そういう相手には、物すごく誠実に真面目に自分の最大の力を振り絞って応えようとするんだと母親は感動したと。可奈ちゃんっていうんですけど、可奈にとったら、自分の思いを無視され、人にされるがままなのは嫌。何をされるのか、させられるのか、分からないままやらされるのは恐怖でしかないと。だから、やってあげる、やってもらうだけではない双方向のやり取り、双方が主体であり共感し合う関係になってくると生活は楽しくなってきますというふうに書かれているんですけれども。 こうした日常的なサインや取組、やり取りの中で本人の意思というのは存在するし、これを読み取って、お互い人格を尊重し合って関係を築いていくということが意思決定の支援ということの在り方にとってとても重要だと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。 精神障害者、知的障害者、認知症高齢者等であっても、可能な限り本人の意思を尊重し、その希望する暮らしを実現していくことが大切であります。このため、関係する支援者が一体となって意思決定を支援していく取組というのは大変重要なものと認識しております。 このため、御指摘いただきましたように、高齢者、例えば高齢者分野では、令和七年に認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドラインを策定するなど、厚労省としても順次取り組んできたところでございます。 これらのガイドラインにおきましては、支援者などが、障害や認知症のある方々について、日常の小さなサイン、あるいは日々の細かな変化、こういったものを読み取って、その意思が日常生活や社会生活に適切に反映されることの重要性についてお示しをしているところでございます。 厚労省といたしましては、今の点も含めまして、ガイドラインの周知等を引き続き取り組みまして、自己決定の尊重や意思決定支援の推進に努めてまいります。
○仁比聡平君 この改正法に基づくこれからの取組を考えたときにも、大臣、高齢者や障害者の意思決定の支援、これを本当に充実していく上では、課題が様々あるんだと思うんですよ。地域福祉の課題、あるいは裁判、あるいはこのチーム支援というのが一体どうなるかと課題様々あるんだと思うんですけれども、この意思決定の支援というのが、自ら律する自律を保障するという意味でやっぱり基本的人権なんだということをしっかり据えて、私たちが頑張っていかなきゃいけないなと思うんですね。 大臣あるいは局長、そういう意味で、民事上も、民法上もこの意向尊重義務というのが大変重要だと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(平口洋君) 本人の意思決定を、自己決定をより尊重する観点から、補助人が本人の意向を尊重して補助の事務を行うためには、まず本人の意向を把握するための行動を取ることが必要でございます。 本法案ではそのことを明確化する改正をしているところ、法務省としましては、このような改正法の趣旨に沿った運用が適切になされますよう、その趣旨、内容の周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 その上で、家庭裁判所といいますか、最高裁にお尋ねしたいと思うんですけれども、この本人の意見を重要な考慮と、要素としなければならないということを今回法案では明確化することになるわけですけれども、これまでも、とりわけ保佐人あるいは補助人を選任しようという審判のときには、家庭裁判所の調査官による調査がほとんどの場合行われてきたんじゃないかと思うんですが、この点、いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 現行法下における家庭裁判所調査官による調査の実情につきまして、一般論として、個別の事案における証拠資料の収集の在り方については、家庭裁判所が当該事案の性質及び内容を踏まえて合理的な裁量により判断すべきものと承知しておりまして、これまでも、御本人の心身の状況等も踏まえながら、家庭裁判所調査官による調査を行うかどうかも含め、裁判官により事案に応じて最も適した方法が採られてきているものと承知しております。 その上で、保佐又は補助開始の審判事件の審理におきましては、御本人が事理弁識能力を欠く常況にあるわけではないというその心身の状況等も踏まえ、多くの事案において、御本人の意思を確認するために、家庭裁判所調査官による調査が実施されているものと承知しております。
○仁比聡平君 いや、そのとおりだと思うんですよ。 お手元に新百二十条というのが、家事事件手続法の百二十条をお配りしていますけれども、これまで、例えば令和七年で後見制度全体の申立てというのが四万三千百五十九件あって、うち七割が後見申立てなんですよね。この多くの後見申立てされてきたものが、本人の自律の保障、あるいは意思決定の支援という観点で、補助という申立てに変わってくる。その中で、個別の、本人の意思確認、あるいは補助をなぜ必要とするのかというその課題の把握、オーダーメードの制度になるというふうに今回の法改正について表現されることもありまして、そういう個別の調査というのがとても大事になる。 先ほども議論ありましたが、終了するという場合には、日常生活に支障が生じないのかといった、こういう、これまで以上に踏み込んだ調査が求められるということになると思うんですが、最高裁、御認識はいかがですか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お尋ねは、改正法案が成立し、施行された後の運用に係るお尋ねでして、現時点で確たることを申し上げることは困難でございますが、一般論として、委員御指摘の諸事情につきましては、まずは、御本人に関する事情をよく知る申立人において必要な事実関係を明らかにしていただくことが基本的に想定されるところでございます。 特に、本人の意思を確認する方法といたしましては、例えば、本人を支える福祉専門職らによる申立てに係る御本人の認識に係る報告、また、親族その他日常的、継続的に御本人を支援する方の支援を受ける中で表示された御本人の意向等に関する報告等を総合考慮するほか、本人の心身の状況等に照らして、行動科学の専門的知見や技法の活用が期待される場合には、事案の必要に応じて家庭裁判所調査官による調査の方法も想定されるところであると考えております。
○仁比聡平君 時間がちょっと迫っていますので、厚労省の問いは次の機会に回したいと思うんですけれども。 馬渡局長、今のような、家庭裁判所の調査官による調査もあり得るということの中で、つまり、これからの制度、補助の申立てに関しては、やっぱり御本人の課題とか、あるいは、受任者として申し立てられてきているその補助人が何をやるのか、どんなことが必要なのかというのは、個々の問題になるわけでしょう。そうすると、具体的にどんな情報をつかむかということが家庭裁判所の現場の最重要の課題になってくると思うんですけれども、そういう理解でいいですか。それをどうやってやるんですか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 御指摘のとおり、御指摘のような情報が審理において重要であるということは我々も同感するところもございます。 その上で、今後具体的にどうやって運用していくかというのは、この改正法案が成立した後に各家庭裁判所においてしっかり検討されていくはずのものでございまして、我々最高裁としましても、それをしっかり後押ししてまいりたいと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、おまとめください。
○仁比聡平君 やっぱり、現場でのその権利擁護とチーム支援というのがとっても大事になるんだなというふうに思います。 次回に続けて行いたいと思います。ありがとうございました。
○北村晴男君 日本保守党の北村晴男です。よろしくお願いします。 遺言制度の改正についてお聞きします。 今回の遺言制度に関する改正の内容は、遺言のデジタル化を進める、大きく進めるものであると承知しています。 遺言のデジタル化に関係するところでは、今回の改正に先立ち、昨年十月から公正証書に係る一連の手続がデジタル化されました。これにより、公正証書遺言について、遺言者からの陳述聴取、それから内容確認などの場面、あるいは公正証書の作成、保存の場面、あるいは正本、謄抄本の交付の場面でそれぞれデジタル化が実現しました。 このうち、遺言者の陳述聴取、内容確認などの場面においてはウェブ会議の利用が想定されていますが、これは遺言者が希望すれば必ずできるわけではなく、公証人が当該申出を相当と認めるときに利用できることとなっています。 この当該申出を相当と認めるときというのはどのような場面が該当するのでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、公証人は、嘱託人からの申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、ウェブ会議を利用して公正証書の作成手続をすることができます。 どのような場合にウェブ会議を利用することが相当と認められるかは、公証人において、個別の事情に応じ、その必要性と許容性とを総合的に勘案して判断されるため、一概にお答えすることは困難でございます。 その上で、一般論として言えば、公正証書遺言については、嘱託人の意思能力が問題となることが少なくなく、ウェブ会議の利用に当たっては慎重に判断する必要があるが、遺言能力について問題となるおそれの少ない中年層の遺言など、事後的に紛争となるおそれが低いケースではウェブ会議の利用が認められ得ると考えております。
○北村晴男君 今回の改正で新たに創設される保管証書遺言についても、遺言者の陳述聴取、内容確認などの場面においては、遺言書保管官が当該申出を相当と認めるときにウェブ会議方式を利用できるとされていますが、この相当と認めるときという要件は、先ほどの公正証書遺言の場合と同じ解釈、運用になりますでしょうか。あるいは、違うのであれば、保管証書遺言の場合における当該申出を相当と認めるときというのはどのように判断することになるのか、御説明をお願いします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 公正証書遺言においては、専門家である公証人が遺言が有効なものであることを審査するのに対し、保管証書遺言においては、遺言書保管官が外形的に確認することができる限度で保管申請の要件を確認することとしているため、公正証書遺言と保管証書遺言とでは、申出を相当と認めるときという文言の具体的な内容は異なるものとなると考えております。 保管証書遺言において、どのような場合にウェブ会議利用の申出を相当と認めることとなるかについては、今後のデジタル技術の進展の状況等を踏まえて検討する必要がありますが、例えば、遺言書保管官において、通信環境が十分でないことなどにより遺言者の本人確認や全文の口述をしていることの確認をすることが困難である場合、また、例外的に機器の操作補助者等の同席が認められるような事案を除いて遺言者の周囲に他人が存在しないことの確認が困難である場合などには、原則として、遺言書保管官が遺言が真意に基づくものであることを外形的にも確認することができず、ウェブ会議の利用は相当でないと認められることになると考えられます。 他方で、そのような場合でない限りはウェブ会議による利用が認められることになると考えられます。
○北村晴男君 ウェブ会議の場面に限らず、デジタル化で注意しなければならないのは、本人以外の者による偽造あるいは成り済ましの問題です。 特に、昨今のAI技術の進展により、本物と見分けが付きにくいディープフェイク動画が用いられることも懸念されています。 今回の制度改正、特に保管証書遺言制度の関係で、偽造、成り済まし対策、ディープフェイク対策としてどのような措置を講ずるつもりなのか、現時点での想定をお示しください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 ウェブ会議を利用する場合には、遺言書保管官は、ディープフェイク技術が用いられる場合を含め、他人が遺言者に成り済ますことを防止するため、厳格な本人確認を実施する必要がございます。 その具体的な方法については、今後のデジタル技術の進展の状況等を踏まえて検討する必要がございますが、例えば、マイナンバーカードに搭載された電子証明書の送信を受けることや、顔写真付きの身分証明書の写しの送付を受けた上で、その身分証明書の原本をウェブ会議の画面上で提示させ、ウェブ会議の画面に映っている申請人の顔、その身分証明書の写し及び原本等を照合し、申請人の了承を得てウェブ会議の画像キャプチャーを他の提供資料とともに保存することなど、複数の成り済まし防止策を講ずることが考えられます。そして、これらの措置によっても遺言者の本人確認が困難な場合には、ウェブ会議の利用が相当と認められないことになると考えられます。 遺言者の本人確認の具体的な在り方については法務省令で定めることとしているため、デジタル技術の進展等の状況を踏まえ、改正法の円滑な施行に向け必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○北村晴男君 まさにデジタル技術の進展、これは目覚ましいものがあります。今おっしゃった確認方法、偽造、成り済ましについての対策、そのとおりだと思いますが、これ、弁護士をしていますと、いわゆるこれまでの自筆証書遺言などでは、遺言の有効、無効を争う訴訟が極めて多く起こっていました。 この保管証書遺言においては、恐らく、今おっしゃったウェブ会議を使ったケースでは、そのときの画像を出せ、その画像を見たい、訴訟で画像を見たいというようなことが必ず起こると思います。そこで、そのときウェブ会議でどのようなやり取りがなされたのか、それらを、どういう動画だったのか、これを示しておくということ、あるいは保存しておくということが必要になろうかと思います。その保存についても是非検討していただきたいというふうに思います。 さて、ディープフェイク動画は、私自身も知らないところでこれ多数作られており、大変迷惑しているところでありますが、現在作られているものはまだ多少不自然なところもありますけれども、今後更に進化していきますと本物と全く見分けが付かないというようなことになることも懸念されます。最新の技術にしっかり対応して対策を行っていただきたいというふうに考えています。 次に、遺言の証人及び立会人についてお聞きします。 今回の改正により、遺言の証人又は立会人になることができない者として、受遺者の被用者などが追加されることになります。これは、独り身の高齢者などを狙った、例えば身元保証会社などによる遺言の悪用の対策、そういう趣旨かと思われますが、遺言の悪用ということでいえば、例えば身元保証会社が高齢者が亡くなったときにその残余財産を全部もらうというような遺言をすることが横行しているようですけれども、その従業員が立会人、証人になることは欠格事由としてできないわけですけど、その子会社とかあるいはグループ会社などの役員あるいは被用者、これらの者は排除されないものと承知しています。それらの関係者を証人として遺贈させることも考えられますが、こうした事態の対処、これはどのように考えられておられますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、受遺者は遺言の内容に直接利害関係を有しており、また、受遺者自身によってだけでなく、その被用者を通じて遺言者に不当な影響を及ぼすおそれがございます。そのため、民法等改正法案では、証人等の欠格事由について、現行の欠格事由である受遺者に加えてその被用者を、また受遺者が法人である場合にはその被用者及び役員を追加することとしております。 証人に欠格事由があった場合には、遺言はその全部が無効になると解されております。そのため、遺言者の最終意思は実現されず、また、遺言によって財産を取得するはずであった者は財産を取得することができないことになります。このような欠格事由があった場合の影響の大きさなどからすると、被用者についてはその範囲を明確に判断することができる必要があり、例えば受遺者との間に雇用契約が存在する場合など、受遺者に、失礼、遺言者に不当な影響を及ぼすおそれがあると定型的、類型的に判断することができる者に限る必要があると考えられます。 御指摘のような定型的、類型的に被用者に当たるとは言えない者が証人となった場合には、個別の事案における具体的な事情に即して、遺言に必要な判断能力の欠如、意思表示の瑕疵、公序良俗違反、不法行為に基づく損害賠償などによって不当な遺贈等に対応することが考えられると思っております。
○北村晴男君 現に、身元保証会社が高齢者の方の残余財産、特に現金を全額遺贈を受けると、そういう遺言について、公序良俗違反を理由にして無効とされた判例が確かにあります。 ただ、これ一般論で考えますと、身元保証会社とかあるいは介護施設、これが、高齢者などに遺言を作ってもらって、お亡くなりになったときには全てその会社に残余財産を遺贈を受けるということをすることが結構行われているように感じています。そもそも、その高齢者をサポートする立場にある会社、企業、事業者が高齢者が亡くなったら利益を受けるような、そういった遺言を作成してもらうということ、これが果たしていいことなのか、事業者として妥当なのかということには重大な疑問を持っています。 私も、任意後見を前提とした高齢者のサポートをしていたときに、これは高齢者の方が、あなたに自分の不動産あげるよと、そういう遺言を作ってくれと頼まれたこともあります。その場合には、これは事業、仕事として、それは社会的に疑念を受けることなので、それは絶対できませんよとお断りしました。僕はそれが当然だと思うんですよね。 やっぱり高齢者をサポートする会社、企業、事業者がそういった遺言をサポートするということは、そもそも事業者としての倫理としていかがなものか。つまり、今お答えになったことは、遺言者の最後の意思を実現することとのバランスで簡単ではないというお答えだったんですけど、果たしてそういう遺言を作ってもらうことが社会的に許容されるのかということは十分議論される必要があるというふうに考えています。 その上で、裁判所に個別の判断を求めるだけではなくて、行政庁が一つのガイドラインを示して、こういう遺言を作ってもらうということは社会的に許容されませんよと、すなわち、最終的に裁判になった場合に公序良俗違反の裁判規範となるようなガイドラインを作るということが私は必要ではないかと考えています。その点、御検討いただきたいというふうに思います。 さて、続きまして、押印の廃止との関係でお聞きします。 押印要件が廃止されることにより、押印がなくても自筆証書遺言は有効ということになります。これにより、偽造、変造が若干容易になるのではないかという懸念があります。押印が必要ないということになりますと、当該自筆証書遺言が完成品なのか途中の段階の下書きなのかという点が判断しにくくなるというふうにも思われます。どのようにこれを判断したらいいのか、あるいは先ほど申し上げた懸念についてどのようにお考えなのか、お聞きします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 まず、自筆証書遺言を偽造し、又は変造するためには、遺言者の筆跡をまねて遺言の全文を記載するなどの必要があります。また、そもそも押印に用いる印鑑の種類については制限がなく、認め印でも足りるとされていることを踏まえると、押印要件が偽造等を防止する機能は大きいとは言えないとの指摘もございました。このため、押印要件を廃止することにより、自筆証書遺言の偽造又は変造が容易になるとの批判は当たらないものと考えております。 また、完成した書面と下書きの区別については、例えば契約書など一定の方式に従うことが求められていない書面に関して現行法の下でも生じ得る問題であり、遺言書を含め、完成したか否かについて紛争が生じた場合には、今後とも個別事案における具体的な事情に即して裁判所において適切に判断されていくものと承知をしております。 さらに、昨今の押印の機会の減少に伴って署名が果たす機能等に変化が生じ、押印要件を廃止しても、氏名の自書等が押印に代わって完成した遺言書と下書きとを区別する機能等を果たすと認識されていくことも考えられます。そのため、押印要件を廃止することによって完成した遺言書と下書きとの区別が困難になるものとは言えないと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっております。
○北村晴男君 時間ですので、最後に、実印あるいはその方が日常的に使用していた印鑑を押していること、これは非常にその信用性を補完する意味で重要な事実でもありますので、その点、押印は必要ではなくなったけれども、その押印をすること自体は今後も妨げられないというふうに理解しておりますが、ここで終わりにします。
○委員長(伊藤孝江君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時二十分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #3185 観測 2026-07-16 23:27 JST改ざん検知用の値
b08fde49…c12985(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #3191 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- b920cd19…fc2a4c
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。