令和八年四月二十三日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 四月二十一日 辞任 補欠選任 生稲 晃子君 有村 治子君 見坂 茂範君 山崎 正昭君 四月二十二日 辞任 補欠選任 山崎 正昭君 宮本 和宏君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 伊藤 孝江君 理 事 古庄 玄知君 こやり隆史君 打越さく良君 川合 孝典君 横山 信一君 委 員 有村 治子君 岡田 直樹君 鈴木 宗男君 福山 守君 宮本 和宏君 山谷えり子君 泉 房穂君 牧山ひろえ君 小林さやか君 嘉田由紀子君 安達 悠司君 仁比 聡平君 北村 晴男君 国務大臣 法務大臣 平口 洋君 副大臣 法務副大臣 三谷 英弘君 大臣政務官 法務大臣政務官 福山 守君 財務大臣政務官 三反園 訓君 最高裁判所長官代理者 最高裁判所事務 総局総務局長 清藤 健一君 最高裁判所事務 総局人事局長 板津 正道君 最高裁判所事務 総局経理局長 染谷 武宣君 最高裁判所事務 総局民事局長 福田千恵子君 最高裁判所事務 総局家庭局長 馬渡 直史君 事務局側 常任委員会専門 員 武蔵 誠憲君 政府参考人 こども家庭庁長 官官房審議官 源河真規子君 デジタル庁審議 官 奥田 直彦君 法務省大臣官房 司法法制部長 内野 宗揮君 法務省民事局長 松井 信憲君 厚生労働省大臣 官房審議官 榊原 毅君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(閣法第一九号)(衆議院送付) ─────────────
法務委員会
発言 139
○委員長(伊藤孝江君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、見坂茂範さん及び生稲晃子さんが委員を辞任され、その補欠として有村治子さん及び宮本和宏さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房司法法制部長内野宗揮さん外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○こやり隆史君 おはようございます。自民党のこやりでございます。 時間も限られておりますので、早速質問をさせていただきたいと思います。 まず、定員法の改正案でありますけれども、裁判所の体制を検討するに当たっては、まず、裁判所の職務遂行の結果としてのサービス水準、これのあるべき姿というのはどういうものかというのが大事になってくるんだというふうに思っています。 例えば、平均審理期間を見てみますと、全体としてはやっぱり増加傾向にあると、そういう中で、その今の増加傾向をどの水準でまず適正と考えているのか、その水準が至っていないとすれば、何が原因でそれが至っていないのかについて、まず確認したいと思います。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 目指すべき平均審理期間につきましては、裁判の迅速化に関する法律におきまして、第一審の訴訟手続については二年以内のできるだけ短い期間内にこれを終局させ、その他の裁判所における手続についてもそれぞれの手続に応じてできるだけ短い期間内にこれを終局させることが目標とされていることも踏まえまして、裁判所におきましては、合理的な期間内に適正な裁判等が行われるように努めてきているところでございます。 このような中で、民事訴訟事件の平均審理期間につきましては、平成二十七年から平成三十年まではほぼ横ばいで推移した後、徐々に長期化しまして、令和四年は十・五か月となりましたけれども、令和五年以降は短縮傾向にございまして、令和七年は八・九か月となっております。 また、家事調停事件につきましては、一部の事件類型においてやや短縮した時期があるものの、緩やかな長期化傾向にありまして、例えば、夫婦関係調整調停事件の平均審理期間につきましては、令和七年は六・八か月となっております。 長期化の要因につきましてですけれども、種々考えられるところでございますが、裁判所の審理は両当事者の訴訟活動などにも大きく左右されますほか、近年は当事者間の対立の先鋭化や紛争の複雑化などの背景事情の変化もあるところでございます。また、民事訴訟のうち、例えば、医事関係訴訟、建築関係訴訟、労働関係訴訟などといいました事件類型につきましては、相当に複雑困難な事件が多く含まれているというところでもございます。 司法を通じて国民の権利利益を適切に実現するために迅速に裁判手続が行われるということは重要であると考えておりまして、裁判所としては、例えば、民事事件につきましては、中心的争点に焦点を当てるなどの審理運営の改善ですとかデジタル化によるメリットの活用、また、家事事件につきましては、期日間隔の短縮などの調停運営改善の取組やウェブ会議の活用など、審理期間の短縮に向けて引き続き努めてまいりたいと考えているところでございます。
○こやり隆史君 今、御説明をいただきました。迅速化に向けて様々検討しているということでありますけれども、少しちょっと分かりにくいのは、今回の定員法、全体としては百二十六人の減員となっています。様々な事件が増加していたり複雑化していたりする中で、迅速化を進めていると。一方で、定員を今回純減をするということになっているんですけれども、その点、大丈夫なんでしょうか、確認をさせていただきます。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 今回の改正案は、家庭裁判所調査官を十人、裁判所事務官を二人それぞれ増員するとともに、他方で、裁判所の事務を合理化、効率化すること等に伴って技能労務職員等を百三十八人減員し、以上の増減を通じて裁判官以外の裁判所の職員の員数を百二十六人減員するというものでございます。 この百三十八人の減員についてでございますが、そのうち十人については、逐語録作成事務について録音反訳方式を導入するとともに、速記官の養成を停止したことなどによる裁判所速記官の減員というものでございます。 また、うち五十六人の減員につきましては、政府の定員合理化の方針に協力する形で技能労務職員及び裁判所事務官を減員することとしたものでございまして、これは事務局部門の合理化を中心として、アウトソーシングを始めとした事務の合理化等が可能な部門等の定員を合理化する形で、政府の定員合理化の方針に協力しているものでございます。 そのほか、医療職の関係がございまして、社会的な医師偏在、医師不足等によって、常勤医師を長期にわたって確保できなくなっております。今後も安定的に常勤の医療職を確保することは極めて困難な状況でありまして、こうした状況を前提として、常勤の医療職の欠員状況や今後の採用の見込み、事件処理等の影響等を踏まえて、既に欠員となっている部分の医療職を減員するものとして七十二人の減員というものがございます。 このように、百三十八人の減員につきましては、いずれも裁判事件処理への支障の有無を勘案した上で、合理化、効率化できる部分などについて行うものでございまして、これによって審理の迅速化には悪影響が生じないものと考えております。
○こやり隆史君 アウトソースであったりIT化であったり、様々合理化をできる部分について努力をしているということであるということでありました。 他方で、先ほどの説明の中にも、家事事件については増加傾向にありますし、審理期間もなかなか迅速化できていないという状況がありますし、この委員会でもいろいろ議論があって、共同親権の問題だったり、様々これからまさに手間が掛かることというのは増えていくと思います。 そうした中で、めり張りを付けていくというのは大事ですけれども、例えば家事事件に携わる調査官、これは十名今回増やしているということでありますけれども、これで迅速化につながっていくのかどうかについて確認をさせてください。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 家事調停事件等の審理期間につきまして、緩やかに長期化傾向があるということは委員の御指摘のとおりでございます。 家庭裁判所調査官につきましては、過去に事件動向や事件処理状況等を踏まえて増員を行ってきたところでございます。一方で、その関与の度合いの大きい少年事件においては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向も踏まえて事務分担の見直しを行うなどして、家事事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。 このような状況で、改正家族法がこの四月に施行されるということを踏まえまして、令和七年度には、家庭裁判所調査官を五人増員いたしました。これに加えまして、令和八年度においては、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うために家庭裁判所調査官十人を増員して、これらの増員分を、これまで準備、検討を深めてきた改正家族法に関する調査事務の運用を全国に定着させるための支援に活用するということを考えております。 これによって、各裁判所において改正家族法の趣旨、内容を踏まえた適切な運用による安定的な事件処理を確保して、家庭裁判所に期待される役割を引き続き果たすことができるものと考えております。 今後も、各種の検討、準備の状況や事件動向及び事件処理状況等を踏まえまして、必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 人を増やせばいいというだけの話ではないというのは理解をしていますけれども、全国で十人ということは十分な体制強化ということはなかなか言えないというふうに思っておりますので、これは毎年毎年の努力の積み重ねであると思いますので、引き続き努力をしていっていただきたいと思います。 他方で、判事であったり判事補についても、裁判の議事進行というか、審理を進める上で大事な要素でありますけれども、これ、法曹全体は人数増えているんですけど、判事、判事補については定員はここ十年で少し減らされていたり、何より深刻なのは、欠員が大幅にこの分野については発生をしています。 いろいろ、処遇であったりいろんな課題があるとは思いますけれども、この欠員を生じているということが多分定員を減らさざるを得ないという悪循環になってきていると思うんですけれども、その要因は何であるかということと、今、これまで弁護士任官制度であったりとか、弁護士から判事に来ていただく制度であったりとか、工夫をされていますけれども、現実にはほとんど機能をしていないということが結果としては見て取れています。多分喫緊の課題として、この判事であったり裁判官をしっかり確保していくというのは大事だと思いますけれども、今後どのような取組をされていくか教えてください。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 まず、判事補の欠員の状況につきましては、令和七年十二月一日現在、定員が八百四十二人、現在員が六百六十人であり、欠員が百八十二人となっております。また、近時の弁護士任官者数は、令和五年度は四人、令和六年度は一人、令和七年度は三人で推移しております。 判事補欠員の要因として考えられますのは、新任判事補の採用数が一時期伸び悩んでいたことが一つの原因かと思います。採用数や行政官庁等での勤務による出入りは常に同じ数ではなく、欠員が全くない場合には人事上問題が生じることもあり得ることを考えますと、ある程度の欠員を抱えておく必要があるものの、判事補については相当数の欠員が生じていることは認識しているところでございます。 裁判所といたしましては、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている者に任官してほしいと考えているところでありまして、裁判官の仕事の実情とその魅力が司法修習生に伝わるように取り組んでいるところでございます。 一時期伸び悩んでおりました判事補の任官者数も増加してきており、令和三年度は七十三期六十六人でありましたが、七十七期は九十人、七十八期も本年四月に八十三人が任官したところでございます。 引き続き判事補の充員に努めてまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 様々努力をされているということでありますけど、現実として定員が八百とか九百の中で百とか二百の欠員があるというのは、これは多分ほかの役所で考えても十分じゃないと。やっぱりしっかり意思を持って引き続き努力をしていくことが必要であるというふうに思いますんで、お願いをしたいと思います。 今、法曹人口の中で、法曹人口全体は増えていますけれども、主に弁護士さんの数が増えている一方で判事が足りないという、この法曹界全体のバランスが偏りが生じているということもありますし、また、弁護士の登録数を見ても、全体増えていますけど、ほとんど増えていなかったり減っている都道府県も現実にあります。やっぱり、医療とかもそうですけれども、地方の、地域の偏在というのは、かなり、全体数を確保するとともに地域の偏在を是正していくというのは、これ法曹界全体の問題であるというふうに思っておりまして、やっぱり是正の努力をしっかり制度的な検討も含めてやっていかないと、長期的な時間が掛かる話でありますんで、常に努力をしていく必要があるというふうに思っています。 こうした偏在について、法務省として、全体としてこの偏りをいかに是正していくか、これからの取組と強い決意を大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 判事補の採用を含め、司法を担う裁判所の人的体制が適切に確保されることは、法の支配の観点からも重要であると考えております。また、地域の実情に応じ、法曹が地方においても適切に確保され、あらゆる方が必要な法的支援を受けられることも同様に重要な問題であると考えております。 しかしながら、近年、複数の地方の弁護士会において、弁護士の新規登録がなかったり、登録があっても一名であったりするという状況が続いているものと承知をいたしております。 そこで、法務省としては、こうした現状を踏まえつつ、引き続き、最高裁判所や日本弁護士連合会、その他の関係機関、団体と密接に連携し、法曹の活動ニーズ等についての実情の把握や法曹の仕事の魅力発信等、法曹人材の確保、充実に取り組むとともに、司法過疎対策を含む法テラスによる支援体制等の充実強化を始め、国民の司法アクセスの向上のために必要な取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっております。
○こやり隆史君 ありがとうございました。 格差はますます増加をしているというふうに認識していますので、スピード感を持ってしっかり取り組んでいただきますことをお願いして、終わります。 ありがとうございました。
○牧山ひろえ君 立憲民主党の牧山ひろえです。 今日は、裁判官の離職問題や、なり手不足の原因と思われる働き方についてお伺いしたいと思います。 裁判官が、おおむね三年ごとに全国転勤の辞令を受け、生活や家庭との両立が難しく、やむを得ず離職するケースもあると、この委員会でも度々答弁がございます。優秀な裁判官の離職を防いで裁判官を確保するために、もう少し柔軟な働き方を検討するべきではないかという問題意識で質問いたしたいと思います。 さて、昨年秋の医療法改正が裁判官の偏在問題解決の参考になるかと思いますので、医師の偏在を改善すべく、過疎地などでの勤務を後押しする制度、また都市部でのクリニック新規開院を抑制する仕組みが導入されたことについてお聞きしたいと思います。この認識で間違いないかが一点。 そしてまた、例えば、大学病院の医師が週に四回、四日、過疎地の病院で勤務、そして残りの日を都市部での勤務や研究に充てるという働き方は可能なんでしょうか。 二点、厚生労働省にお伺いします。
○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。 医師偏在対策を進めるため、二〇二四年末に策定した医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージに基づきまして、昨年成立した改正医療法において、都道府県知事が重点的に医師を確保すべき区域を定めることができ、当該区域の医師の手当の支給に関する事業を設けたり、あるいは外来医師過多区域における無床診療所の新規開業希望者への対応を強化する等の措置を講じたところでございます。 また、大学病院等の医師が主たる従事先とは異なる地域に所在する医療機関で勤務する働き方は可能と承知しているところでございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 引き続き注視していきたいと思います。 二〇二四年七月二日、現役裁判官が国を相手に提訴したニュースが話題となりました。 資料三の方を御覧ください。 資料三では、地域手当の問題と、転勤が退職の原因になるとする裁判官の声が記されています。この裁判官は、地域手当が一六%加算される大阪高裁から一五%加算の名古屋高裁、そして六%加算の津地裁へと転勤することによって給料が減っていったそうなんですね。 都市部の物価が高いことは理解するんですけれども、逆に、子供の教育などの利便性から都市部に拠点を置くことを望む方が多数だと想像します。そのために、単身赴任をしなければならない裁判官が一定数いるとお聞きします。 単身赴任手当が三万円から十万円の範囲で手当てされるということは聞いておりますけれども、様々な不都合や、そして不便を感じながらも裁判官が不足している地域で余儀なく勤務させられる、このことへの手当てはないのか、最高裁判所にお伺いします。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 単身赴任手当につきましては、高等裁判所長官、判事、判事補及び簡易裁判所判事に対して、一般の政府職員の例に準じて支給されております。
○牧山ひろえ君 やっぱり裁判官を、これから共同親権制度も導入されて、ますます、家庭裁判所など本当に待ち時間が長いというふうに二年前から聞いておりますけれども、裁判官をどうやって増やしていけばいいのかという観点からも、やっぱり転勤に関する配慮を怠ることは避けなきゃいけないと思うんですね。なので、是非こういう観点からも考えていただかないと、一向に裁判官は増えないと思います。 それから、四月から共同親権制度が始まり、ただでさえ忙しい裁判官が更に忙しくなるということも想定されます。裁判官が働きやすい職場とすることによって優秀な裁判官が思う存分働けるように、そろそろ時代に合わせた働き方改革をすべきではないでしょうか。 都市部の給与が高く、そして地方の給与が安い裁判官ですが、その一方で、職業は違いますが、都市部の新規クリニックを抑制するとか、地方での経済的インセンティブを得られる医師。もう普通の国民側から見れば、まるで医師の偏在問題に取り組もうとする厚生労働省と全くその逆の取組なんですね。 せめて週四日、拠点のある地で過ごすというような柔軟な働き方で離職リスクを減らし、そして裁判官の確保に万全を期すべきかと考えますが、これは検討に値しますでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(平口洋君) お尋ねは裁判所の運用に関わる事項でございまして、裁判所において適切に判断されるものと承知をいたしております。 法務省としても、裁判所関連の法律を所管する立場から、その状況等を注視しつつ、国民に身近で頼りがいのある司法の実現に向けて適切に対応してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 私が二年ほど前に深く関わった共同親権の問題について審議をしたときに、ただでさえ家庭裁判所は平均四か月待ちというふうに聞いております。これからますます裁判所裁判官一人一人の労働時間は、仕事は増えるというふうに思われますし、それに伴って裁判官が増えるんだったらいいんですけれども、大幅に働き方改革をしないといろんなところにひずみが出てくると思いますので、是非、共同親権をきっかけに大幅に裁判官が増えるような取組を是非御検討いただければと思います。 先日の共同親権法の附帯決議について、また引き続きお伺いしたいと思います。 二年前の令和六年五月十六日、委員会で議決した民法の一部改正、いわゆる共同親権法の附帯決議について、その積み残しの質問をしたいと思いますが、配付資料一の十二番を御覧ください。読み上げます。「親権者の指定や親子交流等が子の利益のため適切に行われるようにするため、DV及び児童虐待の被害又はそれらのおそれの有無についての認定が適切に行われるよう、必要な研修その他の取組を行うこと。また、父母が互いの親子交流を尊重し、これを妨げる行為を防止する措置等について検討すること。」。 事前に法務省の、最高裁判所にこの十二番の進捗について確認したところ、資料二のような回答がありました。 そこで、最高裁判所にお伺いしたいんですが、二年の準備期間を経て四月一日から制度がスタートしましたけれども、その間、現場の裁判官は、DV被害の有無の確認方法、子供の真意を聞き取る訓練など、十分に専門的な研修ができたのでしょうか。最高裁判所として、裁判官が、現代の多様な家族の在り方や価値観を踏まえて、当事者が納得できる最終的な判断ができるようどのように取り組んできたのか、最後にお伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。 まず、家事事件を担当する各裁判官におきましては、担当する多様な事件の審理運営や判断等を通じて、OJTとして適正、妥当な紛争解決に必要となる資質の向上等に努めているものと考えております。 これに加えて、裁判官の研修等におきましては、例えば、改正法の円滑な施行に向けた研究会におきまして、父母間の葛藤やDV、虐待についての加害者及び被害者の心理や子に与える影響等に関しまして、学識経験者等による講演を実施したほか、実際の事例を想定した事例研究等で参加者同士による共同討議を実施することなどを通じまして、多角的な視点で検討を深める機会を提供してきておるところでございます。 最高裁といたしましては、引き続き、改正法の趣旨や内容を踏まえた適切な審理が着実に行われるよう、研修の充実強化を含め、必要な支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○委員長(伊藤孝江君) 時間が過ぎております。
○牧山ひろえ君 是非引き続きお願いします。 終わります。
○泉房穂君 泉房穂です。 いわゆる定員法に関する質疑ですが、まず最初ですけど、もう残念ですね。そんな遠慮せんと、裁判所、思い切ってもう倍増したらいいと思いますよ。今、思い付きで言っているん違います。 私、三十年ほど前に弁護士になりました。社会人から弁護士になり、裁判実務に関わる中で、ショックでした。遅い遅い。時間が掛かっているのはなぜか。人いないからです。ちょっと挨拶したら、じゃ、一か月後、次、挨拶、二月後。もっとスピードアップできるんですよ。体制の問題です。 裁判官もですけど、特に調査官、足らないですよ。私、兵庫県の明石支部の裁判所の真ん前で事務所やっていましたけど、調査官いませんよ、支部に。遠いところから随分先やってくる程度であって、要は人が足らないんですよ。そもそも的に足りない状況。 私、二〇〇三年に、衆議院議員、法務委員会でした。その頃から倍増言っていますよ。だから、今が十分できているわけじゃないと、私は、まず大前提。にもかかわらず、さらに、多くの方が言っておられるように、改正家族法のまさに施行でますます大変ですよ。成年後見についても更なる見直しも迫られている状況の中で、特に家庭裁判所の実務が大変で、せめて家裁の調査官ぐらいもっと増やしましょうよ。今回も家裁調査官は十人増になっていますけど、そんなん足りるわけありませんやん。 そういう意味で、法案出ていますからまた今後になるんでしょうけれども、私としては、減員じゃなくて、もう裁判所の職員倍増してくださいということを前提に質問行きますが、まあ、倍増いきなりしますも答えられないし、法案出ていますから言い訳の答弁になることは前提ですけど、頑張りませんか。いかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 委員から大きな視点からの御指摘をいただきました。 改正家族法が施行されまして、裁判所に期待される役割がこれまで以上に大きくなっているということは裁判所としても認識しているところでございます。裁判所に期待される役割をしっかりと果たしていくためには、各裁判所において安定的な事件処理を確保することが重要であると考えておりまして、特に、改正家族法の趣旨、内容を踏まえた適切な運用を行うために体制整備を進めてきたところでございます。 まず、裁判官について御説明しますと、事件動向等を踏まえてこれまでも相当数の増員をしてきたところでございます。また、各裁判所においても、民事訴訟や刑事訴訟が長期的に見て横ばい又は減少の傾向にある中で、民事、刑事部門から家事部門への応援等を活用するなどして家事事件を担当する者を相当数増やして着実に体制を充実させてきております。 また、家裁調査官について御指摘がありました。 過去に事件動向や事件処理状況等を踏まえて増員を行ってきた一方で、また、家裁調査官の関与の度合いの大きい少年事件におきましては、長期的には大幅な減少傾向にございます。このような事件動向を踏まえて事務分担の見直しを行うなどして、家事事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。 このような状況で、改正家族法が四月に施行されるということを踏まえまして、令和七年度には五人増員しましたけれども、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うために家裁調査官十人を増員するということで引き続き裁判所の役割を果たしていくことができるというものと考えております。 引き続き、事件動向や事件処理状況、また改正家族法施行後の状況も注視して、適切な運用による安定的な事件処理を確保するために必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○泉房穂君 各論に入ります。 順番、先、成年後見から聞きましょうか。 成年後見、二〇〇〇年四月一日に施行となりました。大変私も期待をし、私、実は法律事務所、その日に事務所を独立しました。介護保険がスタートし、まさに車の両輪としての成年後見、いよいよ日本の福祉が変わると期待したものです。すぐに失望に変わりました。 成年後見、数多くやってきましたが、実際の運用上は、裁判所はほとんどノータッチでした。その結果何が起こったか。成年後見人による横領、成年後見人を使わない横領、いっぱい続出しました。私、裁判所の前だったんでいっぱい頼まれて、裁判所から、その成年後見人の不祥事の後始末させてもらいましたけど。裁判所、監督できていなかったんですよ。今、できていますか。 今回の法改正、予定されているのは、成年後見人を付いた人が途中でやめる決断を裁判所がするんです。成年後見人に辞めてください。終わった後、家族がお金を取るかもしれません。成年後見人のテーマに関して、これまで以上になお、まさに判断が悩ましい。であれば、調査官がちゃんと実態調査をして、適正なまさに判断をする必要が迫られます。ますます大変になっていくと思います。 私としては、成年後見分野、監督の観点からも、また予定されている見直しの観点からも、やっぱり成年後見テーマに関する家裁の充実、必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 国会での御審議が未了の現時点におきまして、委員御指摘の改正法案が成立して施行された後の家庭裁判所における審理運用の在り方や、それに伴って生じる可能性のある事務負担の程度等について確たることを申し上げることは困難であるということは御理解いただきたいと思いますが、その上で、最高裁といたしましては、これまでも事件動向や事件処理状況等を踏まえて必要な体制整備に努めてきたところではございますけれども、仮に改正法が成立することとなった場合には、御指摘の制度利用の終了の在り方も含め、改正法の趣旨、内容を踏まえた適切かつ合理的な審理運用の在り方を検討していくことが重要であると考えておりまして、こうした審理運用の在り方に見合った形で必要な体制面の整備に努めてまいりたいと考えております。
○泉房穂君 改正家族法の関係も、先、養育費から行きましょうか。 今回、実はすごい画期的な改正なんですよ。何が大きいか。法定養育費、今年の四月一日以降に離婚した方は、子供一人につき二万円が自動的にまさに請求可能になり、かつ、その二万円を強制執行できます。別居親の勤めている会社の給料の差押えがすぐできるんです。 という形で、まず質問、地方裁判所です。 これまではどうしてもこのテーマは家庭裁判所中心でしたが、これ手続するのは地方裁判所です。地方裁判所に、私、四月一日以降に離婚しました、子供二人います、四万円よろしくお願いしますと地方裁判所の窓口で言われて、地裁が対応できますか。それに対して柔軟にしっかりと、書類はほぼ要りません、戸籍謄本などがそろえば自動的に給料差押え可能な法律が施行されたんです。体制、地裁大丈夫かと。私は懸念というか、ちゃんとやってくださいねという趣旨。 もう一個言います。 今回の改正家族法の養育費のもう一個の大きいのは、先取特権。正式な公正証書や調停調書がなくても、まさに離婚のときに取り決めたいわゆるその書面だけで給料押さえられるんです。すごいことですよ。でも、それが不備だった場合はしんどいですが、その不備の基準も明確ではない。法の趣旨からすると、裁判所の書類がなくてもちゃんと養育費を受け取れるのが法の趣旨です。 法の趣旨がかなう方向で運用すべきだという観点から、しっかり、地裁、体制大丈夫かという質問をしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、改正家族法により、法定養育費制度が創設されたほか、子の監護に関する費用に先取特権が付与されるなど新たな養育費制度が設けられました。 裁判所におきましては、このような制度改正に適切に対応するため、全国の地方裁判所で民事執行事件を担当する裁判官や裁判所職員が改正後の民事執行手続に関する事務処理上の課題について協議を行うなどして、施行に向けて必要な検討を進めてきたところでございます。 また、新しい養育費制度を利用する方の理解や準備に資するよう、裁判所ウェブサイトに手続案内や申立て書式を掲載し、できる限り手続を利用しやすくするための準備も併せて行っております。 以上の検討や準備を踏まえまして、養育費等に基づく差押手続の利用を希望する方から相談があった場合には、各地方裁判所において適切に手続案内等に対応されるものと考えております。
○泉房穂君 ここで一個確認しておきたいんです。 地方裁判所、これまで慣れていないので、いわゆる公正証書や調停調書じゃないものを持ってこられたときに、こんなのではできませんという法の趣旨にかなわないような運用がなされることを私は懸念しているんです。今回の法改正の趣旨は、これまでと違って、いわゆる正式というか公的な文書がなくても、夫婦間の取決め書面があれば給料を押さえられるんです。そういったしっかりと法の趣旨にかなった運用をするということは言えますか。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、一般論として、まず父母間で取り決めた養育費の支払を求める担保権実行を申し立てる場合、担保権の存在を証する文書の提出が必要となります。そして、こうした文書としては様々なものがあり得るというふうに考えられます。 そして、このような当事者が提出した文書が担保権の存在を証するものと言えるか否かについては、個別の事案ごとに執行裁判所が判断をしていくことになりますので、事務当局として基準等をお答えすることは困難ではありますが、改正法の内容や趣旨を踏まえて適切に判断がされることになると考えております。
○泉房穂君 この件ちょっと事前に話したときに、印鑑要りますか、要りませんかと聞いたら、要るかのような説明があったのでびっくりしました。別に印鑑要りませんよね。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 民事執行法上、担保権の実行のためには担保権の存在を証する文書が必要であるというふうに条文上なっておりますけれども、特段、印鑑が必要だというような法律上の要件にはなっていないと理解しております。
○泉房穂君 ここ大事なので聞きますね。 離婚した夫婦間の名前が記載されており、子供も明らかであり、金額が明らかであれば、基本的にそれでいけるという理解でいいですね。
○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。 先ほど申し上げたとおりでございまして、当事者が提出した文書が法律で定める担保権の存在を証する文書と言えるかどうかに関しましては、個別の事案ごとに執行裁判所が適切に判断をするというふうに理解しております。
○泉房穂君 これは本当に懸念しています。法の趣旨にかなった運用、法の趣旨にかなわない運用がなされますと、それこそ国家賠償請求の論点に移っていくようなテーマになりかねませんので、地裁がくれぐれもしっかり法の趣旨にかなった養育費を受け取れる方向でしっかり運用いただくことを強く希望いたします。 時間の限りあります。最後の質問になりますが、もちろん家裁は重要であります。家裁の調査官の増員も必要だと思いますが、加えて、私、やっぱり調査するにも、市町村とちゃんと連携して市町村から速やかに情報が得られるということ、大事だと思うんですよ。もう遠慮がちな裁判所じゃなくて、少なくとも調査官が調査する分には市町村の窓口と連携して情報を取得しないと、適切な判断できないと思います。 市町村との連携、最後に質問させてもらいます。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 委員御指摘の地方自治体との連携につきましては、これまでも各家庭裁判所におきまして、司法機関としての立場を踏まえた上で、地域において法的な課題を抱えた方々の支援を担当する部署などとの間で必要な協力をしてきたものと承知しております。 最高裁といたしましては、今後も、裁判所の制度を利用しようとする方々を裁判手続にしっかりつなげたり、あるいはその権利擁護に資するといった観点から、各家庭裁判所における司法機関という立場からの取組を、これを後押ししてまいりたいと考えております。
○泉房穂君 大事なテーマです、何度も言いますよ。やっぱり、冷たい司法じゃなくて、温かい司法、手を差し伸べるような司法。 裁判所の在り方も、やっぱりほかの国見ると、もっと積極的なところいっぱいありますよ。随分日本って遠慮がちで、その結果、本当に救済されてしかるべき者が救済されていない実態があると私は思います。 特に、子供のテーマとか成年後見も、まさに後見を受けているというか、その人が、本人が大事なんです。養育費も、まさに親子交流も、子供目線ですよ。それをするには、調査官が子供に会って、進学の場面とかも緊急要するような場面でもちゃんと子供の意思を調査官が確認をして子供の意思を踏まえた対応がなされないと、目の前でお父ちゃん、お母ちゃんがまたけんか続けるようなことを子供に見せることがいいと思いません……
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問をおまとめください。
○泉房穂君 そのためにも、最後に家裁調査官の大幅増員を期待して、質問を終わります。
○小林さやか君 国民民主党・新緑風会の小林さやかです。 私も、この四月から導入されました共同親権制度、子供の育ちや権利擁護にとって非常に大きな制度変更です。何よりも子供の利益に資する運用がなされてほしいと、そのためには、子供本人の意見も丁寧に聴取して意思決定に反映する、そんな体制づくりが必要だという観点から、本日は家庭裁判所の調査官の人員体制についてお尋ねしてまいります。 今回の定員の改正法ですけれども、調査官の増員十人ということで、この根拠を最初お尋ねしようとしたんですが、これまでの質問で出ておりましたので省略させていただきます。少年事件が減ったということですとか、去年も調査官増やしたと、そういったところあったかと思います。 この十人、各庁における改正法の運用の定着支援等に活用するといったことを事前にお伺いしておりましたが、これ現場で調査にもしっかり当たっていただけるんでしょうか。今ただでさえ人手不足感解消されないという中で、しっかり負担感の軽減につながるのかお尋ねしたいんですけれども、具体的にどんな配置の仕方をしてどんな業務を担わせるのか、まず活用の詳細を教えていただけますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 裁判所としましては、改正家族法の趣旨、目的を踏まえた適切な運用による安定的な事件処理を確保するということが重要であると考えております。 そのために、令和八年度において増員した十人の家裁調査官につきましては、東京、大阪、名古屋などのいわゆる高等裁判所所在地の全ての家庭裁判所に配置しまして、単に事件処理要員として活用するというだけではなくて、各高裁管内各庁の調査事務の運用面をフォローアップし、各庁における運用の定着を支援するということとしておりまして、これによって、全国の家庭裁判所において適切な運用による安定的な事件処理を確保することにつなげられるものと考えております。
○小林さやか君 共同親権導入されたことによって、今までと違う判断必要になってくるかと思います。まず、そもそも必要的単独親権にする事由がないか、共同親権が可能な状況か、監護の分掌できる関係かと、そういったこれまでと違った判断が必要になります。調査すべき内容が複雑化することも想定されるかと考えます。またさらに、単独親権から共同親権に変更したいといったような新たな類型への対応も必要です。 制度始まって三週間です。現時点で事件数の増加状況把握していますでしょうか。また、今後の増加、どのように見込んでいますでしょうか。新制度への対応に伴って調査官の労働時間の増加、把握していくお考えございますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 最初に事件数の関係申し上げますが、改正家族法施行に伴う事件数の現状につきましては、おっしゃったとおり、三週間余りしかたっていないということもありまして、最高裁におきまして具体的な統計数値等把握しているわけではございませんが、現時点において事件処理に支障が生じているというような報告は受けておりません。 また、今後の事件動向につきましては、増加要因、減少要因、それぞれあると考えられますことから、その推移を注視する必要があると考えておりまして、施行直後の現時点で今後の動向を具体的に予測することは同じく困難であると考えております。
○小林さやか君 今年の一月から勤務時間の管理システムも導入されておりますので、労働時間増えているかどうか把握しようと思えばできるはずでございますから、是非お願いしたいと思います。 従前から人手不足感、度々指摘されておりました。特に調査官、女性が多くて、ライフイベントの影響受けやすい状況でございます。 まず、家裁の調査官の男女比、また育休、長期の病気休暇等を取得している者の数、また育児短時間勤務等を取得している者の数、把握していますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 家裁調査官の女性割合は、令和七年は約六一・九%でございました。また、育児休業取得者は令和七年は七十二名、定員に対して割合を申しますと約四・五%、育児時間取得者数は令和六年度で百八十三名、定員に対して約一一・五%、育児短時間勤務者は令和六年度で三名、定員に対して約〇・二%でございます。九十日以上の長期病休者数は令和七年は十名で、定員に対して約〇・六%でございます。
○小林さやか君 定員ざっと千六百人だったかと思います。そのうち、ざっと百人近く実働できていない人がいて、かつ、百八十三人時短勤務等を利用されている方がいるということで、やはり人手不足感、解消されていないのではないかと思います。 育休中若しくは時短勤務の調査官がいる場合、こういった人員補充、どのように行っていますでしょうか。またさらに、この時短勤務として働いている方への業務の配填の配慮もなされているんでしょうか。その際に、周囲でカバーする人への配慮も必要だと思いますが、併せてお答えください。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 育児休業取得者等が生じた場合には、臨時的任用等の代替職員を採用することなどに努めているほか、常勤職員が採用できない場合であっても、短時間勤務職員を採用することにより現場のマンパワーを確保できるように努めております。 また、育児や介護などの家庭事情のある職員がいる部署につきましては、そのことを踏まえて職員の配置をしたり、また、必要に応じ部署内の応援や他部署からの応援などによりサポート体制を構築したりするなど、適切に対応しているものと認識しております。 さらに、幹部職員及び管理職員には、育休を取得する職員や時短勤務をする職員の業務をカバーする周囲の職員の事務処理状況を把握し、業務量及び職場の運営に対する貢献について目配りを怠ることのないよう留意させております。 引き続き、男女を問わず両立支援制度を利用しやすい職場環境の整備に努めるとともに、各庁の事件処理等に影響を生じることのないよう適切に対応してまいりたいと考えております。
○小林さやか君 各部署の幹部なり担当者が調整するというお話だったと思うんですけれども、そのもととなる人手がいないと調整も難しいと思いますので、しっかり御対応いただきたいと思います。 去年、裁判官の給与法の際にもお尋ねいたしましたが、転勤は就業継続の壁になると、先ほども御質問ございました。調査官、特に六割が女性でございますから、その影響、大きいものと考えます。 家裁の調査官の中途退職者数、そしてその主たる理由、把握していますでしょうか。また、去年、裁判官におきましては、保育園の入所の申込みに間に合うように、四月の定期異動の方の内示を少し前倒して十二月ぐらいにお示しいただけると、そういった取組も伺いましたが、調査官において転勤による離職防止につながる対策講じているのか、教えてください。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 家裁調査官について、令和七年度に定年前に退職した者は三十七人でございました。離職の原因、これは一様ではございませんが、個々の事情に即した適切な対応に努めるとともに、職員一人一人がその能力を十分に発揮して就労を継続できるよう、引き続き職員の状況を丁寧に把握してまいりたいというふうに考えております。 また、勤務地を異にする異動の円滑化を図るために、地域手当に異動後三年間の異動保障制度が設けられているほか、広域異動手当が支給される場合もあり、また離島等については特地勤務手当が支給されることとなっている上、令和七年四月からは、遠方への通勤のための新幹線等の特別料金を含む通勤手当の支給も月額十五万円を上限として可能になったところでございます。 そのほか、異動内示の時期に関しましても、なるべく早めるよう努めてきたところでございます。引き続き、適正な時期に異動内示が行えるよう努力してまいりたいというふうに考えております。
○小林さやか君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 こうした配慮が必要な一方で、特に支部などではこの調査官の調査の日程が入りにくいという指摘、先ほどもございましたが、調査官にも家庭の事情がある中で、平日、オンタイムでしか勤務できないと。そんな中で、調査官常駐していないところの支部では、遠方から来るとなるとまたその前後の移動時間も削られていくとなると、実際調査官にお会いできる時間というのは非常に限定的になってくると思います。 まず確認したいんですけれども、調査官が常駐していない支部がどれぐらいあるのか伺いたいということと、公用車等が廃止になったといったような声も聞こえてきたりするんですけれども、この移動の負担の軽減等も含めて、この支部の日程入りにくいということへの対応策取られますでしょうか。一つ質問飛ばしています。よろしくお願いします。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 家庭裁判所調査官が配置されていない支部でございますが、支部全体で二百三庁あるうちの九十庁となっております。 家庭裁判所調査官の配置につきましては、事件数だけでなくて、近隣支部からの交通事情、それから扱っている事件種別、事件の処理状況などを総合的に踏まえた上で必要な体制を整備しているところでございまして、家庭裁判所調査官が常駐されていない裁判所におきましては、近隣庁に配置されている家庭裁判所調査官が出向くなどして事件を担当しているところでございます。 日程調整などの御質問、御指摘もございました。家庭裁判所調査官が常駐していない庁での調査に際する日程調整という問題につきましては、今、デジタル化ということもありますので、リモート技術も活用するなどしながら対応するという体制を取っているところでございまして、家裁調査官の常駐いかんにかかわらず必要な調査を行うことができておりまして、家裁における審理が円滑に進むような体制が取られているものと考えているところではございますが、引き続き必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○小林さやか君 リモート、もちろん必要ですけれども、子供の面談はやはりリモート難しいと思います。 今回、十人の増員分というところを含めた現行体制で本当に共同親権の運用に持続的に対応可能なんでしょうか。その認識、お聞かせいただけますか。
○大臣政務官(福山守君) 司法権を担う裁判所において、事件を適正かつ迅速に処理するため、充実した人的体制が構築されることは重要であると認識をしております。 もっとも、裁判所の人的な体制整備の在り方については、事件の動向等、裁判所を取り巻く様々な状況を踏まえ、まずは最高裁判所において必要な検討がされるべきものと考えております。 法務省としては、法律を所管する立場から、引き続き、最高裁判所の判断を尊重しつつ、適切に対応してまいりたいと思っております。
○小林さやか君 是非、泉委員が言った倍増じゃないですけれども、力強く進めていただきたいと思います。 続きまして、お手元の資料一と二を御覧ください。 こちらは、令和三年一月に、父母の別居や離婚を経験した二十代から三十代の男女千人に対して行われたアンケート調査の結果です。どちらの親と一緒に住むか、また面会交流等について、意見や希望があったのに伝えられなかった人、また、伝えたけれども本心ではなかった人、そして、その本心ではなかった理由として、双方の親若しくは同居の親に配慮したと、こうした意見が多くなっております。子は親に忖度して気持ちを伝えられなくなることがあると示すデータかと思います。 だからこそ第三者の丁寧な介入が必要になると考えるんですが、まず、今回の共同親権制度導入に際しまして、どういったケースで調査官調査を決定するのかと。従来からその判断の基準が変わるのか、共同親権選択する場合のこの調査官の調査について判断の標準化がしっかりと図られるのか、お尋ねいたします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、前提として、家事事件手続法六十五条に基づきまして、家庭裁判所は、未成年の子がその結果による影響を受ける事件において、適切な方法により、子の意思を把握するように努めるものとされておりまして、この点の重要性は改正法施行前後を通じて変わるものではございませんが、改正法施行後におきましても、親権に関しては、子がどちらの親と同居して生活するかが争われるものが中心であるということには変わりがないと考えられまして、また、そのような事案において、子の意向や状況等を把握する必要がある場合など、家庭裁判所調査官が行動科学の知見等の専門性を発揮すべき局面に関与し、必要な調査が実施されるものであることにも変わりがないと考えているところでございます。
○小林さやか君 判断に変わりがないというお答えだったかと思うんですけれども、そうかなと私自身としては思います。 今、現場の運用を聞いていますと、調査官調査によって子供の意見聞くのはおおむね一回が基本だというふうに、運用として伺っております。この親の離婚に際しては、今どういう手続が行われるのか、子供の立場に立って読み解いてあげる人が必要だと思います。親権が違うとき、監護の分掌、面会交流、どの選択をしたらその子にとってどういう環境になり得るのか、中立の立場で寄り添っていただく必要があると思います。 そんな役割果たすのが、資料の四から六にあります子供の手続代理人でございます。ただ、これなかなか活用進んでいないと伺います。現状の活用状況、把握していますか。また、活用促進するお考えありますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、お尋ね、未成年者の手続代理人の選任件数でございますが、当局による実情調査の結果に基づく概数で、今後、異同訂正の生じることがありますが、令和七年度までの直近五年間では、おおむね年間四十から七十件程度で推移しているところでございます。 最高裁といたしましては、これまでも未成年者の手続代理人の選任判断に資する情報を各家庭裁判所に提供してきたところでございます。本年一月にも、日本弁護士連合会の担当委員会が作成した子供の手続代理人QアンドA、これは、同委員会が最高裁と協議した上で、実務の積み重ねによって得られた知見も踏まえ、改正家族法の施行も見据えて、未成年者の手続代理人の役割等を整理した資料でございますが、その提供を受けて、各家庭裁判所等に情報提供をいたしました。 また、研修におきまして、家裁の実務に通じた弁護士の方を講師に迎えて、子の意見表明、手続代理等についての講演も行っていただきました。 最高裁といたしましては、今後とも、必要な事案において適切に未成年者の手続代理人の選任に関する判断を行うことができるよう、各家庭裁判所に対する支援を行いたいと考えております。
○小林さやか君 そもそも、親の離婚に際して子供に意見表明権あるんだよということを、親だけではなくて子供自身にも周知すること大切だと思います。 資料の八、こちら、離婚届を提出したとき等に窓口でも配布されている法務省作成の資料の表紙でございます。 この中には、子供の手続代理人の案内、記載されておりません。また、この資料、あくまでも親に対しての呼びかけで、別途子供のための啓発資料あってもいいんじゃないかなと思います。 また、この資料、配布されるというのはあくまでも戸籍担当の窓口で、資料七に添付しているんですけれども、こども家庭庁所管の離婚の前後家庭支援事業等を担当している別の部署に本当にスムーズにつなげられているのかなというところ、不安が残ります。 ちょっと質問飛ばさせていただきますが、法務省にお尋ねしますけれども、自治体、関係各機関と連携して、子供も含めて情報提供、意見反映の支援、行うお考えないでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、離婚に際して子供の意見等が把握され、適切な形で離婚後の養育に反映されることは、子供の利益を確保する観点から重要であると考えております。 令和六年民法等改正法は、父母が子の養育に当たり、子の人格を尊重すべきことを明確化しております。ここで言う子の人格の尊重には、子の意見を適切な形で考慮すべき、尊重すべきであるという趣旨が含まれます。 法務省は、父母に対し、離婚について子供に説明をすることや、子供の意見を考慮すること等の重要性を広く周知するため、パンフレットを離婚届書に挟み込むなどして配布したり、動画、ウェブサイトを作成して公開したりしております。また、子供自身が離婚に関する情報を得ることができるように、分かりやすい言葉で解説した子供向けのウェブサイトも作成したりしております。 委員の御指摘も踏まえ、父母の離婚に際して子供の意見を考慮することの重要性について、子供や父母に対する情報提供の在り方を引き続き検討するとともに、関係府省庁等とも連携し、周知、広報に取り組んでまいります。
○小林さやか君 是非前向きにお願いします。 また、こども家庭庁にもお尋ねしたいんですけれども、先ほどの資料七の離婚前後の家庭支援事業、やはり中身、親目線、親の支援が中心だと思います。特に協議離婚等は調査官調査もないので、第三者が関わって子供の意見を反映する機会がなかなかございません。 この離婚前後の子供のフォローをできるのはこども家庭庁だと思いますので、是非、離婚後も含めたアフターフォローもして、新しい制度が始まる中で子供の権利擁護はできているのか、体制構築をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。 こども家庭庁としては、今先生からも御紹介いただきましたとおり、離婚前後家庭支援事業で、自治体が親支援講座を開催し、離婚前後の父母に対して、子供の気持ちや離婚後の生活について考える機会を提供する取組を支援しております。 また、離婚後の親子に対する支援として、子の利益を尊重した親子交流の支援、相談支援に取り組んでいることに加えて、それらの親子に対する支援にも資するものとして、子供食堂などの子供が気軽に立ち寄れる居場所づくりの支援、子供への包括的な相談支援を行うこども家庭センターの整備などの取組を進めております。 引き続き、子供の最善の利益を確保する観点から、法務省などの関係府省庁と連携しつつ、子供の意見を聞くことも含めて取組を進めてまいりたいと思います。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。
○小林さやか君 ありがとうございます。 しっかりと進めていただきたいと思います。 最後に、本当は副大臣に、この問題取り組んでくださっていましたので、しっかり取り組んでいただきたいという決意をお伺いしたかったんですが、法務省しっかり音頭を取って、是非いろんな関係機関の連携進めていただきたいとお願い申し上げて、質問を終えさせていただきます。 ありがとうございます。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 早速質問に入らせてもらいますが、裁判手続等のデジタル化が進むことにより裁判事務の効率化が図られています。しかし、家事事件は、裁判官や家庭裁判所調査官を始めとする裁判所職員が手を取り合ってでしか解決できない、そういうものが多くあります。 令和七年の家事事件数は約百二十二万件と過去十年間で最多となっておりますし、増加傾向にある家事事件に対応し、適切かつ迅速に解決を図るためには、家庭裁判所調査官の増員が不可欠であります。 今回の改正で十人増員される予定ですけれども、これで十分とは私は思いませんが、今後、家庭裁判所調査官の増員をどのように進めていくつもりなのか、まず伺います。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 改正法が施行されて裁判所に期待される役割がこれまで以上に大きくなる、また、新たな裁判手続等の創設に伴い、家庭裁判所に申し立てられる事件数が増加していく可能性があるということは、裁判所としても認識しているところでございます。 家庭裁判所調査官につきましては、これまで事件動向や事件処理状況等を踏まえて増員を行ってきた一方で、家庭裁判所調査官の関与の度合いの大きい少年事件におきましては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向を踏まえて事務分担の見直しを行うなどして、家事事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。 このような中で、改正家族法は令和八年四月に施行されたということ、あるいはまたされるということを踏まえて、令和七年度には、その準備、検討のために家裁調査官五人を増員いたしました。これに加えて、令和八年度におきましては、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うために家裁調査官十人を増員し、これらの増員分を、これまで準備、検討を深めてきた改正家族法に関する調査事務の運用を全国に定着させるための支援に活用することを考えておりまして、これによって家裁に期待される役割を引き続き果たすことができるものと考えております。 その上で、今後の施行後におきましても、各裁判所における適切な運用による安定的な事件処理を確保するということが重要だと考えておりまして、このための体制の整備に努めていく必要があると考えているところでございます。 令和九年度以降につきましても、改正家族法施行後の審理運用の状況のほか、裁判所全体の事件動向や事件処理状況等も踏まえて、必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 ざっくばらんに言って財務省との関係もあるでしょうから、最高裁が求めていてもなかなか希望どおりに進まない部分もあるとは思うんですけれども、そうはいっても、見通しを持ちながら折衝もしていかなきゃいけないということでもありますので、しっかり見通しを立てながら、その上で、効率化を求められる部分については、今お話があったように、少年事件の分をシフトするみたいな、そういう内部のやりくりが必要になってくると思うんですけれども、事件数の増加を見ながらしっかり増員をこれからも図っていくということが大事でありますので、しっかり応援をしていきますから、頑張っていただきたいと思います。 次の質問ですけれども、家庭裁判所調査官の配置について、先ほども小林委員の方からも質問ありましたけれども、不在支部の質問が出ておりましたが、令和七年三月十四日の衆議院の法務委員会では、家庭裁判所の支部二百三庁のうち百十三庁に調査官が配置されているという答弁がありました。この割合は支部全体の五五%程度ということで、これも答弁で出ております。今年の四月十四日の衆議院法務委員会でも同様の答弁がありましたので、昨年から状況は変わっていないんだというふうに思います。 一方で、先ほど述べたように、令和七年の家事事件数は約百二十二万件と過去十年間で最多、最高であります。そういう増加傾向であります。令和八年四月からは、先ほど来何度も出ている離婚後共同親権制度が開始をされ、更なる事件数が増加を予想されます。 そういう意味では、この家庭裁判所調査官不在の支部についてどうしていくのか、あくまでも常駐を目指していくのか、それとも非常駐化の対応を強化するのか、この点について具体的にどうするのか、伺います。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 裁判所も国の予算で運営される公的な機関であることから、業務量に見合った人の配置の在り方を考えていく必要があると考えております。 家裁調査官の具体的な配置につきましては、事件数だけではなくて、近隣の支部からの交通事情、扱っている事件の種別、事件処理状況などを総合的に踏まえた上で必要な体制を整備しているところでございまして、人員の有効活用の観点から、事件数が少ない庁につきましては家裁調査官が常駐とされておりませんけれども、そのような庁につきましても、近隣庁に配置されている家裁調査官が当該庁に出向くなどして事件を担当することで、事件処理には支障が出ないように必要な体制整備がされております。 いずれにしましても、裁判所としましては、引き続き、改正法施行後の状況も注視しながら、家裁調査官が常駐していない支部も含めて、各庁において安定的な事件処理が行われるように必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 大変なんですよね、やっぱりね。その大変なところを、非常駐化の考え方として、対応の強化という、先ほどリモートの話も出ていましたけれども、そういった非常駐のところの体制整備についての考え方もしっかり整備をしてもらいたいと思います。 ちょっと懸念することを質問したいんですけれども、家事事件は近年増加していることに加えて、四月から親権、親子交流等のルールの見直しによる家庭裁判所調査官の業務負担が増加をしているということで、人員不足の懸念が報道されています。 一方で、この家庭裁判所調査官の人員不足により、証拠が残りにくい精神的DV、こういった有無について調査官による十分な調査が行われるのかという懸念を抱いてしまいます。 こうしたことに対してどのように対応していくのか、伺います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、家庭裁判所調査官は、子をめぐる事件におきまして、その必要に応じて、委員御指摘の精神的DVを含め、DV、虐待に関する知見等を活用して、父母の関係性が子の心身や日常生活にどのような影響を与えているのかなどについて調査を実施しておりまして、これは調停委員会や裁判官による事情聴取等を通じた事実関係の把握等とともに、子の利益に配慮した解決に役立てられているものと承知しております。 このような調査に資するよう、裁判所では、これまでも、DV等に関する専門性の向上について、例えば学識経験者等に御講演いただいたほか、紛争下での父母の養育と子の利益に関する行動科学の知見の整理をテーマとする研究等を行うなどしてまいりました。 あわせて、改正法の趣旨、内容を踏まえて、各家庭裁判所において、ただいま申し上げたような場面も含め、家庭裁判所調査官がその専門性を発揮すべき局面に確実に関与するべく、審理運営の在り方についても検討が進められてきたものと承知しております。 最高裁といたしましては、引き続き、研修の更なる充実強化を検討していくとともに、適切な審理運営の在り方に見合った体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 スキルを磨くいろんなことをやっているのは分かるんですけれども、人が、人手が不足しているという、調査官が不足しているという状況の下では、更にこのスキルアップが求められていくと、通常よりももっとスキルが必要とされるみたいな状況にならないかということをすごく心配をしているわけであります。是非、そういった部分の体制も十分に強化をしていただきたいと思います。 ちょっと、裁判官についても伺います。 公務員、民間、あるいは職種等にかかわらず、被雇用者は転勤を回避する傾向にあると、転勤はみんな嫌がっているという状況です。民間企業の調査では、転勤がある会社への応募、入社を回避する割合は、就活生で五〇・八%、中途入社意向の社会人で四九・七%と、こういう調査結果もあります。 裁判所に限らず、転勤を敬遠する傾向がある中で、子育てや介護等、個々の家庭の状況に応じて異動の頻度を、今、通常二、三年に一度異動があるわけですけれども、これを例えば十年に一回程度にするとか柔軟な対応をすべきだというふうに考えますけれども、どう考えるか伺います。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 裁判官の場合は、全国に均質な司法サービスを提供するという使命を果たすため、赴任を希望する者が少ない地方都市を含めて全国各地の裁判所に裁判官を配置することが必要不可欠であり、一般的におおむね三年に一度の頻度で異動しているのが実情でございます。 議員御指摘のように、一部の裁判官について異動の頻度を大幅に少なくすることにつきましては、地方と都市部の勤務の公平を図りつつ、全国各地に裁判官を配置できるかなど、慎重に検討をしなければならない点も少なくないと考えられます。 もちろん裁判官にとっても仕事と家庭生活の両立は重要でありますことから、裁判官の任用、配置に当たっては、面談等を通じて把握する本人の希望、健康状態、家族の状況等の事情にもきめ細かに配慮しているところであり、個別の事情を考慮して異動時期をずらすなどの調整も行っているところでございます。 今後とも、個々の裁判官の状況等を把握して、異動負担をできる限り軽減するよう最大限の配慮をしてまいりたいと考えております。
○横山信一君 今の時点でもいろいろやりくりをしてくれているというのは分かるんだけれども、現実を直視すると、厳しいですよ。 平成十三年に開催された最高裁判所における裁判官の人事評価の在り方に関する研究会の資料によると、ドイツのラインラント・プファルツ州では、裁判官の異動は応募制なんだそうです。本人が希望しない限り異動しないことになっていると。 少子高齢化が進む社会状況の中で人員を充足、確保するためには、日本の裁判所においても、裁判官に限らず、異動を応募制にすることや、あるいは、異動はないけれども昇進もないというような大胆な改革も検討すべきではないかと考えますけれども、どうでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げさせていただきましたが、裁判官の場合は、全国に均質な司法サービスを提供する必要があるほか、裁判官の地方と都市部の勤務の公平を図るためにも全国的な異動が避けられないところであり、委員御指摘のような異動の応募制などの仕組みを設けることは、適材適所の観点から、裁判官を赴任希望の少ない庁も含めて全国に確保していくことができるかなど、慎重に検討すべき点が少なくないものと考えております。 もちろん、裁判官にとっても異動負担をできる限り軽減するよう、最大限の配慮をしてまいりたいと思っております。 また、裁判官の確保という点につきましては、近時、判事補任官者数が増加してきておりまして、引き続き裁判官にふさわしい者に任官してもらえるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○横山信一君 均質な司法サービスは大事です。けれども、現実を見ると、こうした異動が負担になってくるという今の裁判官の状況の中で、それでなくとも今大手弁護士事務所との競合が起きているわけですから、そういう意味では裁判官のなり手自体がどんどん減っていくということになりかねないわけですので、ここはもっと大胆にやっぱりやってもらいたいというふうに思います。 家庭裁判所調査官、また調査官に戻りますけれども、この家庭裁判所調査官の採用者の多くは都市部出身者が多いというふうに聞いています。異動希望が都市部に集中する傾向があるというふうに聞いておりますけれども、実態はどうなのか。また、都市部への異動希望者の偏在についてどのように対処しているのか、その対策について伺います。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 家庭裁判所調査官の出身地について統計的に把握しているところはございませんが、社会全体として人口の都市集中が進む中で、家裁調査官に限らず、職員全般に都市部を希望する傾向が伺えるところでございます。ただ、個々の家庭事情や価値観等により、職員の希望は様々であるというふうに認識しております。 こうした中、家裁調査官の人事異動につきましては、適材適所の任用原則にのっとった均質な司法サービスの提供、人材育成、異動負担の公平等の観点も考慮する必要があるため、異動範囲が広域とならざるを得ない場合や、必ずしも本人の希望どおりにならない場合もあるところでございます。 都市部への異動希望への偏在への対策といたしましては、職員の仕事と家庭生活の両立は重要なことであると考えており、これまでも、職員個々の希望や、育児、介護といった家庭事情等をきめ細かく把握するよう努めてきたところでございます。 今後とも、こうした諸事情にも可能な限り配慮して、均質な司法サービスの提供に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 都市部への集中なんですけれども、裁判所職員の地域手当、これ、東京二十三区であれば俸給の二〇%、それ以外の地域は〇%から一〇%台と、要するに東京から地方に異動すると減収になるわけです。 だから、地方に、それでなくとも都市部に集中するんだけれども、減収するとなればなおさら地方に行きたがらないということになりますよね。異動に伴う単身赴任や遠方への通勤など、こうした負担も増えると。むしろ、地方に異動することの方がデメリットが大きくなるという今の現状があるというふうに思います。 こうした制度というのは、地方への異動希望者を減らすことにしかならないというふうになるんですね。そういう意味では、地方に異動した方が収入が増えるようにするというふうにやっぱり考えられないのかと。(発言する者あり)ありがとうございます。硬直的な給与体系、もちろん、給与法があって、その給与法を準用しなくちゃいけないというのがあって、それは分かるんだけれども、やはり今の現状を変えるには何か変えていかなきゃいけない。この柔軟な手当の支給方法、これを検討すべきじゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(板津正道君) お答え申し上げます。 裁判所職員の手当を含む給与につきましては、国家公務員全体の給与体系の中でのバランスを考慮する必要があるところ、一般の政府職員が受ける地域手当は地域の民間給与水準をより的確に給与に反映させるものであり、裁判所職員についてもこれに準じて取り扱うことは合理性があるものと認識しております。 他方で、勤務地を異にする異動の円滑化を図るために、地域手当に異動後三年間の異動保障制度が設けられているほか、広域異動手当が支給される場合もあり、また離島等については特地勤務手当が支給されることとなっております。さらに、昨年四月からは、遠方への通勤のための新幹線等の特別料金を含む通勤手当の支給も月額十五万円を上限として可能になったところでございます。 最高裁といたしましては、全国の裁判所における均質な司法サービスを確保するため、引き続き、勤務地を異にする異動に係る手当の見直しに関する人事院の動向も注視してまいりたいというふうに考えております。
○横山信一君 給与法があって、その中に俸給法も手当もあるわけですけれども、最高裁にとってはこの均質な司法サービスを確保するということが重要なわけですから、今のこの給与の体系では、この均質な司法サービスを維持すること自体も非常に難しくなりつつあるという部分では、最高裁給与法作ったらいいんじゃないですかね。地方に行くほどしっかりと給与が増えるというような、あるいは手当がしっかりもらえると、地方に行った方が得だというふうに、そういう体系をつくった方が今の状況を変えられるということで、最高裁給与法を提案したいというふうに思います。 ちょっと時間になりましたので、以上で終わります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。 今回の家裁の人員の増強についてお伺いさせていただきます。 既に先ほどこやり議員が聞いてくださいましたけれども、家裁の特に民事系のところがとっても長期化していると、平均六・八か月。今回、共同親権ようやく導入できましたけど、フランスやドイツや、あるいはアメリカの事例を見ますと、この親子関係あるいは離婚関係は、一日も早くサポートしないとどんどん傷が深くなるという原則の下に、最速のサポートをしようというのが社会の中にあるわけです。 ところが、残念ながら今の日本の場合にはそれがないということで、まず、十名増員されるということです、家裁調査官が。この家事事件が複雑化、増加する中で、この増員で十分と考えておられるでしょうか。お願いします。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 家裁調査官につきましては、過去の事件動向や事件処理状況を踏まえて増員を行ってきた一方で、家裁調査官の関与の度合いの大きい少年事件におきましては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向も踏まえて事務分担の見直しを行うなどして、当事者間の対立の先鋭化や紛争の複雑化が見られる家事事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。 このような状況の中で、改正家族法が令和八年四月に施行されることを踏まえて、令和七年度には、家裁調査官五人を増員いたしました。これに加えて、令和八年度におきましては、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うために家裁調査官十人を増員し、これらの増員分を、これまで準備、検討を深めてきた改正家族法に関する調査事務の運用を全国に定着させるための支援に活用することを考えております。 これによって、各裁判所において改正家族法の趣旨、内容を踏まえた適切な運用による安定的な事件処理を確保し、家庭裁判所に期待される役割を引き続き果たすことができるものと考えておりますが、裁判所としましては、引き続き、改正法施行後の状況も注視しながら、適切な審理運用の在り方に見合った体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 全体で千六百三人が千六百十三人になる、ある意味で焼け石に水です。圧倒的に足らないということを皆さんとともに主張させていただきたいと思います。 さあ、質問二ですが、家裁調査官は子供に寄り添ってかなり丁寧な調査をしております。私、幾つも調査官の報告を見せていただいたことがあります。ただ、裁判官がそれを果たして活用できているのかどうか。具体的には、いや、実は家裁の調査官の報告を裁判官が反映してくれていないんだという声もたくさんいただいておりますが、これ、どの程度裁判官の判断に反映されるんでしょうか。質的な質問で申し訳ないんですが、どういう方針でしょうか。お願いします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。 家庭裁判所調査官による調査は、裁判官が必要と判断した場合に命じて行うものでありまして、裁判官がその結果提出される調査報告を事案の解決に当たってどの程度考慮するかについても個別の事案に基づく裁判官の判断となりますが、一般論といたしまして、家裁調査官は、調査の過程において裁判官との間で紛争の全体像や問題点、調査の目的等を共有するなど緊密に連携しながら調査を行って調査報告書を作成しているものと認識しております。その調査の結果につきましても、基本的には裁判官の最終的な判断に資する場合が多いと考えているところでございます。
○嘉田由紀子君 そもそも裁判、調査官の調査結果と裁判官がどういうふうに関係しているのか包括的な調べもしていらっしゃらないと思うんですけれども、あくまでも裁判官の独立的判断に委ねられる、これはこれで裁判官の独立性というところでは大変重要だと思うんですが。 質問三です。 私これ、二〇二四年の十二月にこの委員会でも取り上げさせていただきました。首都圏のK市のある都市、二四年の三月二十四日、言わば修了式の日に小学校三年生の子供さん突然連れ去られて、お父さんがパニックになってしまった。支援措置掛けられて、どこにいるかも全く分からない、どこの学校に行っているかも分からない。 本当に毎日毎日苦しんで、それでようやく六月に調査官調査を子供さんが受けられるようになり、子供さんの調査官調査、三十五ページほど私じっくりと見せていただきました。それは、当事者の、お父さんのお母さん、お父さんから提供された調査官調査ですけど、子供は、お父さんが大好き、お父さんが作ってくれたあのスパゲッティ食べたい、具体的にお父さんに会いたいと言っているのに、結果として裁判官は親子交流を認めず、そして夏休みにキャンプもしたいという、それも全く実現されず、お父さんは毎日毎日苦しんで、十一月十六日に自ら命を絶ってしまいました。そして、その後、お葬式のときに子供さんが、ああ、お父さん冷たくなっちゃっているという、本当に大変な悲劇が起きてしまっている。 これの元々のDVというのは、言わば精神的DVです。旦那様が奥様に家の中の掃除が足らないということを言ったというようなことで、もちろんこれは一方的な言い分です。 奥様の方からの言い分は私も聞いておりませんが、こういうふうに、言わば個別事案へのコメントは差し控えられるかもしれませんが、調査官の知見が司法判断に生かされないという事例たくさん聞いているんですけど、これに対してはどう改善をしていきますか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) おっしゃるとおり、個別の事案についての言及は差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、各家庭裁判所におきまして、親子交流を始めとする子をめぐる紛争のある事件につきましては、個別具体的な事情を踏まえ、双方から主張される事情等を聴取するほか、先ほど申し上げたとおり、事案の必要に応じて、裁判官と家裁調査官が調査の目的等を共有するなど適切に連携しながら調査を実施した場合には、その結果も踏まえて、子の利益を最も優先した審理、判断がされているというふうに考えております。 最高裁といたしましても、各家庭裁判所におきまして、父母が離婚後も適切な形で子の養育に関わり、その責任を果たすことが重要である等の改正法の趣旨や、父母相互の人格尊重、協力義務等について定めた改正法の内容を踏まえ、子の利益を最も優先した適切な審理がされるよう、各家庭裁判所に対する必要な支援に努めてまいりたいと思っております。
○嘉田由紀子君 答弁はそういうことだろうと思います。 ただ、本当に現場で、今回、共同親権、選択的共同親権を導入しても、子供のためになるのかということで、先ほど小林さやかさんが丁寧に質問してくださいましたけれども、本当に子供さんのためということが現場ではなかなか実現できていない。それは、裁判官の意識改革、特に前例踏襲をずっと裁判、もちろんそうです、判例があり、前例があったらそれに従うのは裁判官の大きな責務だと思いますけれども、今回、本当にこの共同親権の法案で裁判官の意識改革ができるのかということを、是非とも裁判官の、指導という言葉はあれでしょうか、法律が変わったんだから皆さん意識改革してくださいということをどのように現場で徹底していかれるのでしょうか。 親子を引き離す単独親権下の前例踏襲にメスを入れる、裁判官の意識改革、どう考えておられますか。お願いいたします。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 一般論といたしまして、改正家族法に基づく審理運用を安定して行うに当たって、裁判官を始めとする関係職員がその法の趣旨や内容を十分に理解することが重要であるということは論をまたないところだと思っております。 最高裁といたしましては、これまでも、父母が離婚後も適切な形で子の養育に関わり、その責任を果たすことが子の利益の観点から重要であることを始めとする改正法の趣旨や内容について繰り返し周知等を行っているほか、協議会や研修等の機会においても取り上げるなどして認識共有を図ってきたところでございます。これは改正法の施行後においても引き続き取り組んでいくべきものと認識しているところでございます。 最高裁といたしましては、各家庭裁判所におきまして、改正法の趣旨や内容を踏まえた適切な審理運用がされるよう、全国の審理運用の状況も踏まえ、研修等を充実していくことの検討も含め、必要な後押しをしてまいりたいと考えています。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、おまとめください。
○嘉田由紀子君 はい。時間になっております。 法律が変わっても関係ない、自分たちの決定が全てだと公言するような裁判官がこれまでおられました。これ以上そういう裁判官が増えないように、是非とも子供の利益のためにお願いいたします。 以上です。ありがとうございました。
○安達悠司君 参政党の安達悠司です。 今日は、裁判所職員定員法の改正案について質問します。 まず、共同親権の運用に関してお尋ねします。 今年四月から改正民法が施行され、離婚後も共同親権にする選択が可能になりました。今までどおり、片方、例えばお母さんだけとかお父さんだけという親権にすることもできるので、どういうケースが共同親権にふさわしいのかをよく考えていただきたいと、こういった趣旨で質問します。 まず、例えば、モデルケースとして、子供を育てる妻が離婚をして共同親権を選んだ場合に、一体何ができなくなるのかということです。法務省にお尋ねしますが、離婚後に共同親権を選択して妻が未成年の子供を監護しているケースで、妻が単独でできなくなる行為、つまり、離婚した夫の同意を要する行為は何か、具体的に説明してください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 親権には、子の身の回りの世話等を内容とする身上監護権と、子を代理して契約を締結すること等を内容とする財産管理権が含まれます。 父母双方が親権者である場合には、父母は原則として共同して親権を行使します。しかし、日々の生活の中で生ずる身上監護に関する行為で子に対して重大な影響を与えないものについては、親権を単独で行使することができます。 お尋ねについて具体的に申し上げますと、身上監護に関する行為のうち、子の転居や進学先の決定、子の心身に重大な影響を与える医療行為の決定などは、子に対して重大な影響を与えると考えられるため、原則として親権者の一方が単独で親権を行使することはできません。また、子の財産管理に関する行為も、そもそも身上監護に関する行為に当たらないため、原則として単独で親権を行使することはできません。
○安達悠司君 ですから、例えばお母さんがね、例えば子供を連れたお母さんが離婚後共同親権という場合は、夫の許可なく引っ越しができない、夫の許可なく子供の学校を決めることもできない、夫の許可なく重大な医療行為もできないし、夫の許可なく子供の名義で預金口座の開設をしたり、あるいは保険金の受取とか、あるいは定期預金の解約と、こういったこともできなくなるということですね。こういったことをするには、逐一別れた旦那の同意がないといけないということであります。 ここで、括弧二飛ばして、次、副大臣にお尋ねしますが、じゃ、こういった、本来、こういう共同親権を選んだ場合で、今言ったできない行為を同意なくやっちゃった場合、つまり奥さんが夫の同意なく引っ越した場合、子供を連れて引っ越した場合、離婚後ですよ、それか、あるいは夫の同意なく子供の進学先を決めちゃった場合、このような場合は、これは夫の権利を侵害するので、妻は夫に対して損害賠償責任を負うのでしょうか。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 父母の双方が共同で親権を行使すべき場合に、父母の一方が他方に無断で親権を行使したときには、その経緯や態様によっては他方の親権を侵害するものと評価されることがあり得るというふうに考えられます。 お尋ねのような場合における親権の無断での単独行使についても、個別の事案における具体的な事情を踏まえた判断となるため、一概にお答えすることが困難であることは御理解いただきたいとは思いますけれども、その上で、一般論としては、お尋ねのような場合における父母の他方の親権に対する侵害の経緯や程度等によっては、親権を行使した父母の一方の行為が他方に対する不法行為に該当し、そこでの損害額の認定など立証が困難な場合があるというふうには考えられるところではございますけれども、損害賠償の責任が生ずることもあり得るというふうに考えております。
○安達悠司君 ありがとうございます。 要するに、慰謝料を夫に払わないといけないということですね、別れた夫に。 じゃ、更に質問しますが、もし別れた夫が、今の事例で、別れた夫が養育費を払わなくなったと、そういった場合でも夫の同意が必要なんでしょうか。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 親権の行使の仕方と養育費の支払義務は法律上は異なる問題でございまして、共同親権者である親の一方が養育費を支払っていない場合でも、そのことが直ちに親権の行使の仕方に影響を及ぼすものではないというふうに承知をしております。 したがいまして、共同親権者の親の一方が養育費を支払っていない場合も、親権の単独行使ができない行為については、その他方はそのもう一方と共同して親権を行使する必要がございます。 もっとも、養育費の支払は重要な親の責務の一つでございまして、一般論としては、養育費の支払義務を負う親がその義務を果たしているか否かということにつきましては、親権の停止や親権者の指定、変更の審判等において重要な考慮要素の一つとなると考えられます。 以上です。
○安達悠司君 ありがとうございます。 要は、養育費払わなくても、調停とか裁判しない限りはその夫の同意が要るんですよね。そうすると、相手の同意なく引っ越したり、学校も決められなくなると、で、違反したら慰謝料を支払わないといけない。こういう条件で、一体、じゃ、共同親権にふさわしいケース一体どういうものかを、選ぶ方はよく、協議離婚の場合もよく考えていただきたいと思うんです。 また、一旦これ決めちゃうと変えるのは難しいと。もう一回調停とか裁判しないといけません。そうするとまた事件が増えますから、家庭裁判所の負担にもなりますと。 私の実感として、離婚後も共同親権で夫婦で子供を育てると、こういった理想はすばらしいんですけど、弁護士として離婚事件の実務、それなりにやらせてもらった経験からいえば、今まで、じゃ、離婚後も共同親権がふさわしいと思ったケースがあるかというと、余り思い当たらないといったことであります。離婚した後も子供と一緒に引っ越すのに相手の同意とかということになると、やはり紛争になっている事案では難しいのかなと。離婚後は監護する親だけが親権を持つといったものが実務的には多いのではないかと思います。 なお、親権に関してちょっと誤解もあるかもしれないので念のため申し上げると、親権と面会交流、親権と親子交流は全く関係しないと。つまり、離婚後に親権がなくなったとしても、親であれば子供と面会はできますと。また、親権と扶養義務も関係しませんと。なので、子供は親権がない親に対しても養育費を請求できますし、また、親は子供に対して扶養義務を負うわけですから、さらに相続ね、相続といった権利も、これも親権がなかろうがあろうが関係しないので、日本の場合は、離婚して親権がなくても面会とか扶養とか相続といった関係では影響しないんだといったことも指摘させていただきます。 そうすると、ここで資料の一を御覧いただきたいんですけど、資料一の二枚目は、これ法務省の作成している資料ですけど、この中で、資料一の赤囲みの表の右側には、日常の行為に当たらない例として、財産管理に関する行為といったものの例示が掲載されていません。ここにも、表の中にもきちんと財産管理も右側に掲載すべきじゃないでしょうか。 また、こういった資料にちゃんと、違反した場合は損害賠償責任が生じるんだよといったことも明記すべきではないかと、損害賠償責任が問われることがあるといったことも明記すべきではないかと思います。 またさらに、この資料、大変冊子が多うございます。分量が多うございます。共同親権と単独親権の場合の違いが一枚で分かるような、そういったチラシを作ることも検討してはどうかと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(松井信憲君) 委員御指摘のとおり、情報量の多いパンフレットのみでなく、情報が簡潔に記載されたチラシ等も併用した複層的な周知、広報の重要性は、法務省が昨年度に委託して実施した調査研究においても指摘されたところでございます。 委員の問題意識等も踏まえ、親権の意義や親権行使の方法も含め、改正法の趣旨、内容についての周知、広報の在り方について引き続き検討してまいりたいと思います。
○安達悠司君 ありがとうございます。 ちょっと時間の関係で一個飛ばしまして、次、裁判所の福利厚生施設の話に移ります。 ここ二十年のうちに裁判所内の福利厚生施設が非常に減少している懸念があります。以前は京都地裁の中にも売店や食堂がありましたが、なくなりましたし、どうも調べると、大阪とかあるいは横浜とか名古屋とか、そういったところもなくなっていっているようです。 また、最近の朝日新聞の報道によりますと、警視庁内でも食堂内の定食屋がなくなったとか、あるいは総務省、警察庁の合同庁舎でも食堂がなくなったり、外務省でもカフェが撤退したといった報道もあります。 裁判所内にコンビニや食堂、喫茶、書店、喫煙所などがあれば、守秘義務を負って働く職員に対しても、施設内で一日で完結するので非常に便利です。また、裁判官の個室といったことも非常に重要ではないかと思います。 これを言うのは、やはり大手企業や大手法律事務所では、コーヒーコーナーであるとか、同じ建物に外食店やコンビニなどが入っているといったことで、非常に福利厚生がいいわけですね。そうすると、結局、裁判官の流出とか、裁判所職員がメンタルヘルスで辞めていくといったこともあり得るわけですね。 裁判所の仕事は大変ストレスが多い仕事ですので、やはりそういう意味でも福利厚生施設を充実させていくべきではないかと考えますが、この点、裁判所はいかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(染谷武宣君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、裁判所としましても、職員の健康維持、勤務能率の維持向上の観点から、福利厚生面も含めた執務環境の維持向上を図ることは重要であると考えております。 裁判所としましては、今後とも、国有財産の有効活用の観点も踏まえ、職員や利用者のニーズを的確に把握し、事業者を確保する努力を継続するなどして、引き続き職員の執務環境等の向上に努めてまいりたいと考えております。
○安達悠司君 ありがとうございます。 これで私が常々疑問だったのが、なぜこの二十年の間に裁判所から食堂や売店がなくなったのか、これ不思議だったんですね。私も弁護士ですからよく裁判所行きますし、私の親も裁判官でしたから、昔は割といろいろそういう施設が充実していたんですけど、なくなっていくわけですよ。省庁もそうみたいですね。 そうすると、これ、お手元の資料の一番最後のページに付けてあるこの財務省の通達ですね、この財務省の行政財産を貸付け又は使用許可する場合の取扱いの基準についてという昭和三十三年一月七日、大蔵省の管理一号の通達後は、二度にわたって大改正がされたということで、一回目が平成十九年の一月二十二日、これ昨日説明いただいたんですけど、その十九年には、コンビニなど特定の営利活動に対しても国有財産の貸付けや使用許可が解禁されたと。コンビニも裁判所に入れるようになったと。 これはいいんですけど、次に、この赤囲みのところなんですけど、こういう条文が付け加わったと。これは、例えば福利厚生事業の実施目的であることのみをもって国家公務員共済組合に無償とするのではなく、有償による貸付け又は使用許可によりその目的を達成することができないかの検討が不可欠であると、こういった条項が追加されました。 ということは、国家公務員共済組合法は、十二条二項で、共済組合に国は無償で貸すことができるとなっているんですね。これ、法律は変わっていないんです。しかし、無償で貸す前に一旦有償にできないかという検討が不可欠にされたんですね。これはすごい萎縮効果があると思うんですね。要するに、今まで無償で貸していたんだけど、一回有償を検討しましょうと。 二回目の令和元年九月二十日の改正では、共済組合によって福利厚生事業を行う場合、この場合は公募しなくてもいいですよと例になっていたんですけど、その例が削除されたんですね。だから、共済組合でも公募が必要であるかのようになっているんです。 この二度にわたる通達改正は、福利厚生事業であることから当然に無償で裁判所内で売店や食堂を共済組合ができますよといったことを事実上困難にしているということなんですね。そうすると、民間のコンビニはというと、民間のコンビニ来ないのも、やはり採算が合わないからですよね、需要が少ないので。そうすると、使用料を柔軟にする必要があるんじゃないですかということなんです。 これ、本来政府参考人の答弁事項かもしれませんが、やはりこういう問題意識を大臣政務官の方にも知っていただきたく、あえて大臣政務官に質問しますが、裁判所職員の福利厚生施設の充実、メンタルヘルスの改善、人材流出の防止のためには、このような行政財産を貸付け又は使用許可する場合の取扱いの基準についてのこの通達の改正ですね、もう一度、これ福利厚生事業をやりやすくするための改正が必要と考えますが、財務大臣政務官の見解を求めます。
○大臣政務官(三反園訓君) お答え申し上げます。 御指摘の庁舎等の行政財産の使用許可につきましては、国有財産法第十八条第六項によりまして、「行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度において、その使用又は収益を許可することができる。」とされております。 財務省といたしましては、庁舎等の行政財産の有効活用の観点から、行政財産の管理官署、つまり、裁判所であれば最高裁判所に対して、管理する行政財産について適切な使用許可の判断を行うよう促してきております。 例えば、使用を許可する相手方となる事業者の選定に当たりましては、幅広い民間事業者の参入を促す観点から、公平性、透明性の高い公募の方法によることを原則とはしております。 一方で、通達には明記しているとおり、使用許可の内容あるいは目的等から相手方が特定される場合には、公募によらずに相手方を選定することも可能としておりまして、職員の福利厚生の観点を踏まえて、国家公務員共済組合法第十二条の第二項に基づきまして、公募によらずに無償で共済組合に対して使用を許可することも可能な取扱いとしております。 こういったことから踏まえまして、委員御指摘の件は今でも対応は可能でありますので、各管理官署がその行政財産の目的を踏まえて適切な使用許可の判断ができるように、しやすいように、引き続き、制度周知も含め適切に取り組んでまいりたいと思っております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問の方、おまとめください。
○安達悠司君 はい。 ありがとうございます。 人間はやはり感情の生き物です。聖人君子の対応を求めても、やはりそれなりの福利厚生環境がないと、やっぱり公務員も大変ですし、場合によっては国民を恨んでしまいますよね。なので、いい感情を持って働いてもらうためには、やはり福利厚生施設として、食堂や売店、個室、喫茶店、こういったものをちゃんと無償でつくって、技能の職員の人もしっかり雇うことが大切だと申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 お手元に全司法新聞の四月二十日号をお配りをしているんですけれども、ここの四段目に、メンタルヘルスの不調、それから、育児や介護、病気による休職、それから急な退職、こういう実情が書かれていますよね。定員上の配置があっても実際に勤務している職員が少ない、実員が減っているというのが裁判所の現場の実際なんだと思うんですね。 行政府省では、法務省もそうですけれど、新規の事業に応えるんだということで、不十分ですけれども、この間増員が図られています。ところが、裁判所だけが、裁判官以外の職員を百二十六人減らすというのがこの法案なわけですよね。先ほど来お話あっていますけれども、事件数は二〇二三年以来増えていると。そもそも、今の現状というのが限界を超えているんじゃないですかというのを私申し上げたいんですよ。 そこで、そこに、最高裁お尋ねしますけれども、まず裁判所のデジタル化の名の下に一体何が起きているのかということなんです。先ほども御紹介ありましたけれども、勤務時間管理システムが全庁で開始もされました。このシステムというのは、つまりパソコンを起動したら遅くともその時間には業務を始めているでしょうという、客観的に把握しようというわけですが、裁判所職員の端末というのは、起動するのに十分以上掛かるとか、中には二十分も掛かる場合があると。そうすると、登庁して電話での事件の管理の問合せなんかが始まるわけですよね。ところが、パソコンが立ち上がっていないから事件管理のシステムが見れない、だから応答ができないとか、あるいは、登庁時間というのは大体みんな一緒じゃないですか、だからログインが集中してダウンするというみたいなことまであっていると伺いますが、裁判所、そのとおりですか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、本年一月から全国の裁判所において勤務時間管理システムを導入しているところでございます。 勤務時間管理システムのほかにも裁判所職員は業務上利用しているシステム等がいろいろあり、担当する業務等によってもそのシステムは異なりますことから、職員の端末の起動に掛かる時間について何分かと一概にお答えすることは困難ではございますけれども、職員から端末の起動に一定の時間が掛かる場合があるという声もあることは承知しているところでございます。
○仁比聡平君 もうとってもストレスフルな職場でしょう。 そこで、何でこんなことになっているのかと思って、最高裁に、わざわざ裁判所職員の使用している端末、パソコンですね、このスペックについてお手元資料をお配りしました。民事訴訟を担当する裁判官とそれ以外の職員、つまり刑事事件なんかを担当する裁判官も含めた、あるいは書記官、事務官の職員というのは、使っている端末のスペックが違うんですよ。一般の職員が使っている端末というのは、ハードディスク等という項目を見ていただいたらと思いますけれども、ハードディスクドライブなんですね。 これって、現在、私たちが例えば議員会館で使わせていただいている官用のパソコンなんかもそうですけれども、SSDなんですよね。数十倍の違いがある。ハードディスクドライブというのはSSDの数十倍遅いというのが言ってみれば常識で、だから、導入をされた、今この一般職員の方々が使われているものというのが導入されたのが令和三年頃のようなんですけれども、いわゆるウィンドウズ10の搭載機なんですよ。その後、マイクロソフト365というのが始まったでしょう。いや、こんなことしなくていいのにと思っている人も、どんどんそれに変わって面倒くさくなったでしょう。 あのマイクロソフト365でパソコンが悲鳴を上げるようになったと、ウィンドウズ11へのアップグレードで息の根を止めたというふうに現場の職員たちから語られているんですけれども、最高裁、そうですか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 裁判所職員の端末は、民事訴訟を担当する一部の裁判官が利用しているものを除きまして、委員御指摘のとおり、令和三年度に整備されたものでございます。 その内蔵ストレージは、ソリッド・ステート・ドライブ、いわゆるSSDではなくて、ハードディスクドライブ、いわゆるHDDでございまして、また、その端末を整備した後には、委員御指摘のとおり、マイクロソフト365の導入やウィンドウズ11へのアップグレードが行われました。 ウィンドウズ11のシステム要件、すなわちウィンドウズ11にアップグレードするために必要とされる端末のスペックは充足しておりますものの、近時、端末の動作が遅いとの声があるものと認識しております。
○仁比聡平君 ですから、裁判所が構築している事件管理のシステムの動作が遅いとか、あるいは我々がよく知っているワードやエクセルというような、こういうアプリケーションも動作が遅かったり途中でダウンしたりとか、そういうことが起こるわけですよ。 あえて、与党の重鎮の皆さんがたくさんいらっしゃるこの委員会ですから、こういう実情を私たちよく知った上で、与野党を超えて裁判所の人的、物的予算の抜本的な拡充に向けた確保を絶対しなきゃいけないと思うんですよね。ITの進化が速過ぎると、だから五年前に買ったものがこうやってスクラップ化するみたいなことというのはちょっと困ったものだとは思いますけど、家庭用じゃなくて裁判所のコンピューターでしょう。そして、デジタル化をどんどん進めようというわけでしょう。だからこそ、この与野党超えての取組が必要だと。 誰が買わないと決めたのか、更新しないと決めたのかと総務局長に聞こうかと思いましたけど、そんな意地悪な質問はせずに、次の問いをしたいと思うんですけどね。 そういう下で、裁判所は法の改正による施行期日から逃げられないという宿命を背負っていると思います。民事訴訟のデジタル化を進めるということで、この五月二十一日だと思いますけれども、施行がされるんですよね。これを民事手続デジタル化、フェーズ3ということで準備をしてこられたんですが。 ちょっと質疑の順番変えてお尋ねしますが。資料の次のページ、三枚目御覧いただきたいと思いますけれども、この資料にあるように、フェーズ3の運用開始、これを、一番上、民訴、mintsというので始めることになっているでしょう。これは、その下にある民訴、TreeeSというのを令和七年度のうちには全国展開して、これを活用するという形で迎えるはずだったのではありませんか。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 当初の想定では、新たに開発するe提出、e記録管理システム、これいわゆるTreeeSと呼称しておりますこのシステムでこの五月の改正民訴法の施行を迎えることを予定していたところでございます。
○仁比聡平君 それがそうならなかったというので、次、四枚目の資料を御覧いただきたいと思いますけれども。 そのTreeeSというのが何かというと、既に稼働しているのがRoootSという、私がデジタルの事件管理システムですと申し上げているものなんです。これに、チームズと呼んでいいんですかね、マイクロソフトが提供しているウェブ会議アプリが、これが運用もされていて、ところがこれ、大変評判悪いです。途中で止まるとかいうようなことになっていて大変だということなんですけれども、に加えて、e提出、e記録管理機能を持ったこういうシステムを完成させて、慣らしも終わって、五月本格的に運用するというはずだったんですね。ところが、そうならなかった。 それで、mintsを使いますということなんですけど、このmintsでは、裁判所が手続上作るべき例えば呼出し状だったり弁論調書だったりというのがありますが、これをシステムの上では作成ができないと。だから、mintsに存在する電子情報を一旦例えばテキストデータみたいな形で吸い出して、ほかの管理ソフトで加工してmintsにもう一回アップするというみたいな手間が掛かる。 だから、このTreeeSが完成を本当にするまではこのmintsとの並行が進むし、mintsで事件管理が行われている事件は、もし永久保存みたいなことになったらずっとこれが存在するというような実情に、総務局長、なっていますよね。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) 委員が御指摘のとおりで、この五月からはmintsを使用して改正法の施行ということを考えております。 先ほど、システムの数といいますか、mintsで使う場合に調書などをどうするのかというお話があったと思います。 民事訴訟の被告に対する呼出し状ですとか、訴訟手続の内容を記録したいわゆる期日調書、こういったようなものについては、現在は、裁判所書記官は、mintsとは別のシステム、これRoootSと呼んでおりますけれども、事件管理システムによって作成して、今はこれを印刷して、当事者に送付したり、事件記録につづったりすると、こういう事務を行っているところでございますが、これが五月の改正民訴法の全面施行後には、職員の端末上で、今申し上げたようなRoootSによって作成した書面のデータを、印刷はしないでこれをmintsのシステムにアップロードするということになるものでございます。
○仁比聡平君 一つ一つはそういう手間を尽くせばできるかもしれないけれども、元々一つのシステムの中で電子的に作業が効率的にやれるというはずだったものが、そういう手間がどんどんどんどんかさんでいって、かつ、一体この先どうやったらその課題が解決するのか分からないというその状況の下で、IT化によって効率化、簡素化するから職員は減らせるんですというのが最高裁の言っている定員政策なんですよ。そんなもの、納得いくわけがないじゃないですか。だから、職場に言ってみれば幻滅して、若い職員だったり中堅の書記官だったりが退職してしまうということが、私、起こり始めていると思うんですね。 デジタル庁においでいただいているんですけれども、私は、これが政権が目指すデジタル化の水準なのかとちょっとお尋ねしてみたいと思っているんですけど、令和九年中には裁判所もGSSに移行していくということなんですが、行政府庁ではこんなことになっているんですか。
○政府参考人(奥田直彦君) お答え申し上げます。 裁判所におけるこれまでのデジタル化の状況等につきましては、政府として見解を述べることは差し控えたいと思いますが、他方で、行政機関等が利用するデジタル基盤の高度化、これは、委員の御指摘のとおり、重要な課題であると認識しているところでございます。 行政機関等における生産性の向上であるとか、またセキュリティーの確保を図るため、デジタル庁では、最新技術を採用しつつ、政府共通の標準的な業務環境を提供するサービスとして、令和三年より、ガバメントソリューションサービス、いわゆるGSSを提供させていただいております。 GSSへの移行に当たりましては、各所と連携しまして、高機能で高セキュリティーを確保した業務端末の配付であったり、また広帯域、高品質、低コストを実現する新たなネットワークの整備、こういったものをしっかりと進めることで、場所を選ばない働き方の実現に資するとともに、デジタル技術を活用した業務効率化を可能としてきたところでございます。 最高裁判所のネットワークにつきましては、令和八年九月以降、順次GSSに移行する予定でございます。円滑に導入できるよう、引き続き最高裁判所としっかりと連携して取り組んでいきたいと思っております。
○仁比聡平君 つまり、一人裁判所だけが、人的にも物的にも現有勢力を何とかやりくりすればやっていけると、パソコンも古いスペックになっているけれども、これで何とか我慢してというみたいなことをやっているわけですよね。 そのことが、この今申し上げているフェーズ3の問題については、最終的な確定的な書記官の事務フローを下級審に下ろしたのは三月末でした。都合四百ページもの書記官事務というのがそこの中にあるんですよ。三月末に下ろされて五月の二十一日から施行ですよ。そんなことやってられるかと。 先ほど来の共同親権の問題については、審理運営の在り方に関する諸課題の検討が最高裁や大規模庁で行われていましたが……
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問の方、おまとめください。
○仁比聡平君 その資料が各庁に下ろされたのは二月末なんですよね。それで、四月施行でしょう。ぎりぎりに下ろして、そして適正にやるんですと、現有勢力でやってくださいと。こんなむちゃぶりをもうこれ以上私は続けさせるわけにはいかないと思います。人的、物的に必要な予算は何千億円でも最高裁、要求してくださいよ。 みんなで応援しようということを心から呼びかけて、今日は質問を終わります。
○北村晴男君 日本保守党の北村晴男です。よろしくお願いします。 私は、約四十年間、外から裁判所を見てまいりました。いわゆるお役所仕事という言葉とは懸け離れた極めてハードな仕事ぶりに接しておりましたので、深い敬意を払っております。その点を申し上げて、質問に入ります。 四月一日に改正民法が施行され、これまで父母が離婚した場合、単独親権とされていた制度が改められ、共同親権も選択可能になりました。しかしながら、子の幸せという観点から、私は原則共同親権とすべきであると考えています。 今回の法案で裁判所職員の数を減らすとのことですが、離婚後共同親権への制度改善に伴い、家庭裁判所の事務負担にも変化が生じたものと思われます。 本日は、まず、裁判所の事務負担の軽減という観点から、共同親権の在り方に関連してお聞きします。 離婚後の親権の在り方について民法改正の結論が原則共同親権とならなかった背景には、裁判所による事務負担増に対する強い警戒感があったものと推測しています。もちろん表面的には法制審において共同親権そのものに対する強硬な反対論があったのですが、この点は後に触れるとして、家庭裁判所の事務負担の点については、制度の在り方次第でその負担を減らすことは十分に可能であると考えています。 この点を論じる前提としてまずお聞きします。 離婚に際し、未成年の子がいる場合には共同養育計画を作成することが子供に対する親の責任として何よりも重要と考えますが、この意味について、この点について造詣の深い三谷副大臣の御所見を伺います。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 日本での協議離婚の多さなどにも鑑みまして、共同養育計画の作成を離婚をする上での義務にするには至っておりませんけれども、子供の利益を確保するためには、離婚の際に父母間で共同養育計画が作成され、親子交流や養育費を含め、離婚後の子の養育について適切な取決めがされることが非常に重要でございます。 改正法では共同養育計画の作成を必須とはしておりませんが、離婚時に父母の協議により共同養育計画の作成ができることを明らかにするため、離婚時に父母の協議により定める事項として監護の分掌を追加しており、共同養育計画作成の重要性は認識しているところであります。 法務省では、改正法の趣旨、内容を周知するとともに、共同養育計画の作成を促進するため、ポスターやパンフレット、QアンドA形式の解説資料、テレビコマーシャル、動画等を活用し、関係府省庁等とも連携して積極的な情報提供を行ってまいりました。改正法の施行後も、引き続き、離婚前後の父母に対する支援を所管する関係府省庁等とも連携しながら、積極的な周知、広報に取り組んで、しっかりとこの共同養育計画が、これが策定されるように働きかけてまいりたいというふうに考えています。
○北村晴男君 ありがとうございます。 私の質疑時間、今十二時二十分までとされていますが、十五分ということですと二十二分までではないかというふうに考えておりますが、続けます。 子の進路や病気治療で何を選択するかという問題については、父母の協議が調わない場合、これは問題ごとにどちらの親の意向を優先するかということをあらかじめ共同養育計画で定めておけば、これを裁判所に持ち込まずに済むことができます。そうすれば、例えば不要な弁護士費用も不要ということになります。あるいは、どうしても紛争になる場合には、ADR、裁判外紛争解決手続を利用するなどして裁判所の負担を軽減することが合理的と考えます。 そこで、お聞きします。 現在の運用においてADRがどの程度利用されているか、データがあればお示しください。
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。 法務省におきましては、各認証ADR事業者が取り扱った紛争として、その取扱状況や紛争の個別具体的な内容までこれは把握しておりませんので、離婚後の親権をめぐる紛争、こういったものに特化した形での取扱件数、これは承知しておりませんけれども、身分、これは夫婦や親子関係、これを含むものでありますが、この身分関係紛争その他家事関係という形で取扱件数を把握しております。 その上で、認証ADR事業者によるこの身分関係紛争その他家事事件の取扱件数の概要について御紹介申し上げますと、令和二年度の既済件数が百九十三件、令和三年度の既済件数が百五十六件、令和四年度の既済件数が二百四件、令和五年度の既済件数が百九十二件、令和六年度の既済件数が二百二件であると承知しております。
○北村晴男君 ありがとうございます。 今後も、ADRの活用について予算措置などされて、これを促していくような制度をつくっていただきたいというふうに考えています。 一つ飛ばしまして、家庭裁判所の負担という点で申し上げますと、改正前は、親権争いがあるケースのほぼ全て、これが裁判所に持ち込まれていました。今回の法改正でこの点の事務負担は多少減るかもしれませんが、ただ、共同親権にするのか、あるいは単独親権にするのか、この争いの余地を残した結果、これが更に裁判所に持ち込まれることになり、トータルの事件数はさほど変わらないかもしれません。原則共同親権ということになれば、これまでの争いが裁判所に持ち込まれてきたもの、これがほぼゼロになること、これが自明でございます。 そこで、お聞きします。 今回の新制度によって、裁判所に持ち込まれる共同親権関係の事件数、とりわけ共同親権か単独親権かという争いの数がどのように推移するかこれを注視する必要があると考えますが、それについて統計を取るお考えはありますか。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) まず、司法統計としてどのような数値を取得するかにつきましては、その時点における実務のありようを適切に把握するという観点や法改正の動向のほか、事務処理上の負担等も踏まえて検討されているところでございます。 その上で、今後、御指摘のような統計を取得するかどうかにつきましては、何をもって親権に関する争いがあるとするかを一義的に定義することは困難であって、数値を取得することが難しい上、そもそも終局した事件の動向とは別に、争いの有無についての統計を取得することに大きな有用性があると言えるかという問題もございまして、慎重に検討する必要があるというふうに考えているところでございます。
○北村晴男君 これ、統計取ることは難しいとおっしゃったけど、別にそんな難しいはずはないので、スタート時点で親権に争いがあった事件ということで統計取っていただければ全然話が簡単だというふうに考えています。 さて、その上で、子の幸せ、双方の親、親戚にとっての幸せ、これを第一に考えて制度設計をしていただきたいと考えますが、裁判所の事務負担の軽減策についても講じていただきたいというふうに考えています。 この度施行された民法改正に向けて法制審議会家族法部会での議論が行われましたが、それについて質問ですが、一般論として、諮問事項を調査審議するために置かれる法制審の委員を選任する際、検討テーマとの関係で、その人がどのような考え、主張を有しているかを調査しているのでしょうか。これ、個別の問題ではなくて一般論をお聞きしていますので、お答えください。
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。 部会の委員等の人選は各諮問等の内容に応じて設けられる部会ごとに行われるものでありまして、また、具体の人選の在り方について、一般的に定めたものがあるわけでもないため、具体的な委員等の人選過程の方法等につきまして一般論として一概にお答えすることは困難でございます。 その上で、あくまで一般論として申し上げますと、法制審議会の調査審議に当たりましては、法律専門的な調査検討を行うとともに、国民各層の意見を適切に反映する必要がございます。 このような観点から、委員の任命に当たっては、各諮問の内容にも照らし、幅広い意見を述べていただくために、公正かつ均衡の取れた構成になるよう配意しつつ、法律専門家あるいは一般有識者といった多様な立場の方々にお引き受けいただいているものと認識しておりまして、引き続きそうなるよう当局として配慮してまいりたいと考えております。
○北村晴男君 現在もめにもめている再審に係る刑訴法の改正、これについても法制審の委員の選定の仕方が大問題となっております。法務省は改正法の在り方をあらかじめ決めた上でそれに沿う委員を選任しているのではないかという疑念が生じており、結局のところ、結論ありきの法制審との批判を免れないものと考えています。 念のため申し上げますが、私は、法制審の議論自体を批判しているものではなく、その委員の選定方法を問題としているものです。 共同親権をめぐる法制審の部会の諮問についても、政治的な実態としては、国際結婚が破綻した際の主に日本人の母親による子の連れ去り問題、これが日本に対する国際的批判を招き、共同親権の導入を海外からも強く求められていたという経緯がありました。日本は、北朝鮮からの拉致被害者の救済を求めるが、親権者からの子の拉致、誘拐を解決しようとしないという批判でございます。 ですから、共同親権の導入を目指す方向でスタートするはずでしたが、家族法制部会の委員には、共同親権に強硬に反対する方が五名選ばれました。これに対し、共同親権に前向きな方は三名、うち原則共同親権を主張する方はたったの一名、それ以外は比較的中立な方々という状況でした。 そこで、原則共同親権とすべきと考える者たちが、すなわち子供に対する虐待のおそれがあるなど例外的な場合を除き原則共同親権とすることが子の福祉、子の幸せにとって最重要であると考える有志は、法務省の意図が共同親権を導入しましたよというポーズをつくってお茶を濁すことにあると、これでは子の幸せにつながらないんだという危機感を持って、民間法制審という異例の組織を立ち上げ、欧米諸国の専門家の多数の意見も聞くなどして、法制審の答申が出る前に意見表明をしました。 その後、予想どおり、法制審では議論が紛糾して結論が出ず、両論併記の答申となり、結局、法務省案は、共同親権の要である共同養育の重要性、子との交流の重要性という重要な視点を欠いた、著しく欠いた、言わば骨抜きの共同親権案となり、ほぼそのまま成立しました。 今後も法制審で議論してもらわないといけない重要な議題はたくさんあると思います。そういう中で、法制審が出した結論であれば尊重しよう、もちろんその結果を絶対視するわけではないですが、少なくともその結論をベースにして国会でも議論していきましょうというふうになるためには、やはり委員の選定も十分納得感のあるものにしていただく必要があるというふうに考えています。先ほど申し上げたような疑念が生じないような、これ、それまで委員の方が述べてこられたこと、あるいは論文、文献などを検討すれば、どのような立場の方かはこれ一般的に見当できますので、そういった疑念が生じないような委員の選定を今後していただいて、法務省の行政に対する信頼を損なわないように是非ともしていただきたいというふうに考えています。 付け加えますと、私の実務経験で申し上げますと、親権争いが極めて不毛で、費用も掛かるというふうに考えてまいりました。他方で、安達委員が先ほどおっしゃった、親子交流の問題と親権が誰にあるかという問題は理論的に別であると、これはそのとおりであります。そのとおりでありますが、これまで、親権を持った方は、親権を持っていない方と子供との交流を阻害してきたという実情があります。なので、ここで共同親権をどうしても原則にするべきだというのは、まさに親子交流の重要性を裁判所が全く認識してこなかったと、この実務の実態があるからでございます。 裁判所のマインドチェンジを、先ほども御質問ありましたが、是非ともしていただいて、裁判官が自分の視点ではなくて、子の視点に立って本当に実務が運営できるような、そういった方策を是非講じていただきたいというふうに考えています。 以上です。
○委員長(伊藤孝江君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。 私は、会派を代表して、裁判所職員定員法改定案に反対の討論を行います。 本法案は、行政府省が新規事業などを理由に増員される一方で、裁判官以外の定員を百二十六人も減員するものです。裁判所職員に過大な負担を強い、司法の機能後退を招くものであり、反対いたします。 離婚後共同親権制度が四月一日に施行されました。全司法労働組合からは、制度導入に当たり、各家庭裁判所に調査官一、二名、全体で少なくとも百名規模の増員が求められてきましたが、本法案では僅か十人の増員しかありません。改正法施行を前後し、家庭裁判所の現場からは、相談や問合せに困惑する声も出されています。複雑化、高葛藤化する事件に丁寧に向き合い、子供の意見表明権を保障するためにも、抜本的な体制の強化が必要です。 同時に、現在、裁判所業務のデジタル化が進められていますが、新しく導入されるシステムへの対応だけでなく、システムの不備を人為的に補完するなど、逆に業務量が増えているのが実態であり、その解決の展望ははっきりしません。職員の負担が増し、サービス残業も常態化し、メンタルヘルス不調に陥る職員が急増しています。既に少ない現有人員で何とか現場を回していこうとするこれまでの最高裁の定員政策は破綻しているというべきであります。 二〇二三年以降、裁判所全体で事件は増加しているほか、今国会には成年後見制度の見直しなどを行う民法改定案も提出されているなど、ますますその役割が重要になってきています。 日本共産党は、憲法が保障する国民の権利を守る司法本来の重要な任務を果たすために、裁判所職員の増員、裁判所予算の増額を求めてきました。裁判官を含め、裁判所の事件処理そのものを一体的に取り組む書記官、事務官、家庭裁判所調査官の増員こそが求められているということを申し上げ、反対討論といたします。
○委員長(伊藤孝江君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤孝江君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、打越さんから発言を求められておりますので、これを許します。打越さく良さん。
○打越さく良君 私は、ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党及び日本保守党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組むとともに、産業の高度化や国際化に対応できるよう裁判官の能力及び職責の重さの自覚の一層の向上に努めること。 二 当委員会においてこれまでに付されてきた附帯決議の趣旨を尊重し、最高裁判所において、判事補の定員の充足に努めるとともに、その実員の増減の見通しを着実に立てた上で、定員の在り方について不断の検討を行うこと。 三 判事補を安定的に確保することが重要であることに鑑み、裁判官の全体的な処遇改善に向けた必要な検討を行うこと。 四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の数について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を引き続き国会に示すとともに、同制度や法改正の趣旨を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。 五 裁判手続等のデジタル化の進捗状況を踏まえ、合理化・効率化が可能な事務と注力すべき事務をそれぞれ考慮した上で裁判官・裁判所職員の適切な人員配置を行うよう努めるとともに、裁判官以外の裁判所職員の労働時間を把握し、適切な労働環境を整えること。 六 両親の離婚時における子どもの利益確保の要請等への対応、その他価値観の多様化に伴う家事事件の複雑化・困難化の動向等に対して、家庭裁判所における多角的な対応が適切かつ十分に行われるよう、裁判官・家庭裁判所調査官の充実を含め、家庭裁判所の人的・物的体制の強化を進めること。 七 裁判官及び裁判所職員が健康的に働き続けられる職場環境を整備すること。特に、子育てや介護などによりキャリア形成を損なうことなく仕事と家庭を両立し、その能力を十分に発揮できるような取組をより一層進めるとともに、本人の意向や家庭環境に十分に配慮した裁判官の異動にも努めること。 八 国民に身近で利用しやすい司法の実現という観点から、地域の実情に即した裁判所へのアクセスの向上を図るため、地域の人口及び交通事情の変化や事件数の動向、裁判手続等のデジタル化の進捗状況等を踏まえつつ、適切な人的・物的体制の整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊藤孝江君) ただいま打越さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊藤孝江君) 多数と認めます。よって、打越さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、平口法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。平口法務大臣。
○国務大臣(平口洋君) ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。 また、最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。
○委員長(伊藤孝江君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十七分散会
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- 記録 #2558 観測 2026-06-23 14:47 JST改ざん検知用の値
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