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国会会議録

法務委員会

第221回 · 参議院 · 第6号 · 2026-04-21

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 17:26 JST 記録 #3488 ↗

発言 153

会議録情報

令和八年四月二十一日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月十六日     辞任         補欠選任      東野 秀樹君     山崎 正昭君      柴  愼一君     牧山ひろえ君  四月二十日     辞任         補欠選任      有村 治子君     生稲 晃子君      山崎 正昭君     見坂 茂範君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         伊藤 孝江君     理 事                 古庄 玄知君                 こやり隆史君                 打越さく良君                 川合 孝典君                 横山 信一君     委 員                 生稲 晃子君                 岡田 直樹君                 見坂 茂範君                 鈴木 宗男君                 福山  守君                 山谷えり子君                 泉  房穂君                 牧山ひろえ君                 小林さやか君                 嘉田由紀子君                 安達 悠司君                 仁比 聡平君                 北村 晴男君    国務大臣        法務大臣     平口  洋君    副大臣        法務副大臣    三谷 英弘君    大臣政務官        法務大臣政務官  福山  守君        外務大臣政務官  島田 智明君        財務大臣政務官  三反園 訓君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局総務局長   清藤 健一君        最高裁判所事務        総局家庭局長   馬渡 直史君    事務局側        常任委員会専門        員        武蔵 誠憲君    政府参考人        警察庁長官官房        審議官      遠藤  剛君        法務省大臣官房        審議官      堤  良行君        法務省大臣官房        司法法制部長   内野 宗揮君        法務省民事局長  松井 信憲君        法務省刑事局長  佐藤  淳君        法務省人権擁護        局長       杉浦 直紀君        出入国在留管理        庁次長      内藤惣一郎君        外務省大臣官房        審議官      石川 誠己君        外務省大臣官房        審議官      大場 雄一君        外務省大臣官房        参事官      上田  肇君        農林水産省大臣        官房新事業・食        品産業部長    高橋 一郎君        資源エネルギー        庁長官官房資源        エネルギー政策        統括調整官    木原 晋一君        国土交通省大臣        官房審議官    藤田 昌邦君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○法務及び司法行政等に関する調査  (袴田事件についての検事総長談話に関する件)  (選択的夫婦別氏制度に関する件)  (法テラスの在り方に関する件)  (出入国在留管理の現状に関する件)  (取調べの可視化に関する件)  (いわゆる「片親疎外」への対処の在り方に関する件)  (ウクライナ汚職対策に対する法務省の支援に関する件)  (特定金属製物品の窃盗に関する件) ○裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(閣法第一九号)(衆議院送付)     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、東野秀樹さん、柴愼一さん及び有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえさん、見坂茂範さん及び生稲晃子さんが選任されました。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官遠藤剛さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 法務大臣、御苦労さまです。  刑訴法の関係についてお尋ねをいたします。  この刑事訴訟法の一部を改正する法律案の法務省側の説明の中に、なぜ改正するかについて、手続に関する規定が乏しいのが一つ、戦後一度も改正されていないのが一つ、そして三つ目に、近時、社会の耳目を集める事件について再審無罪が確定した、この三つを改正の背景に挙げています。  この再審無罪の確定というのはこれ、袴田巖さんの事件だと考えますが、大臣、それでよろしいですね。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 再審制度に関しましては、近時、御指摘の事件を含む再審無罪事件も契機として、様々な指摘がなされているものと承知しております。こうしたことを踏まえて、法務省としては、再審制度が非常救済手続としてより適切に機能するようにするため、再審制度について所要の改正を行う必要があると考えたものでございます。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 そこで、大臣、袴田事件の無罪が出まして、このとき検事総長談話というのがありますが、ここに控訴の要否と検事総長が述べているんですけれども、そもそも控訴の要否とはどういう意味でしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 控訴の要否とは、控訴するかどうかの適否の判断であると思います。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 大臣、この控訴の要否の中で検事総長は、袴田さんが長期間、法的地位が不安定な状況に置かれたことに思いを致し、控訴を断念するとあります。これは控訴を断念する理由として適切でしょうか、大臣の考えを求めます。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お尋ねは個別事件における検察当局の活動に関わる事柄でありまして、また、御指摘の検事総長談話をめぐっては、現在、国家賠償請求訴訟が係属中でもあることから、法務大臣として所感を述べることは差し控えたいと思います。  その上で、検察当局においては、本件が社会的に多くの耳目を集めている事件であるのみならず、再審に係る手続が相当長期間に及んだことなどから、不控訴という判断を行った理由や過程を一定程度説明するために御指摘の検事総長談話を発表したものと承知をしております。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 大臣、これ個別案件と言いますけれども、終わっている話であります。それをなぜ、これ個別案件だから答えられないと言うのか、ちょっと教えてください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 仮に刑事事件の判決が確定していたとしても、個別事件における裁判所の判断や検察当局の活動に関わる事柄につきまして、検察当局が明らかにしている事柄を超えて法務大臣が擁護したり批判をしたりすることになれば、同種の事案への影響があるなど、裁判所の判断そのもの、あるいは司法権と密接不可分である関係にある検察権の行使に影響を及ぼそうとしており、司法権の独立の観点からも問題があると、あり得るとの指摘につながりかねないことから、そうした事柄についての言動については慎重な対応が必要であるものと考えております。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 大臣、私は袴田さんのことについて聞いているんじゃないんですよ、検事総長談話なんです。この談話から見ると、委員の皆様方もお分かりのとおり、資料を配っていますけれども、これは情状酌量だと、法的地位が不安定な状況に長期間置かれてきたから情状酌量で今回検察側は抗告しませんでしたと、こう受け止めるのが普通のこの表現ではないでしょうか。検察が正しければ抗告すればよかったんではないでしょうか。そこを、私、大臣に聞いているんですよ。  いいですか、国家賠償だとか何も関係ないんです。これ、秘書官、よく時間を与えますから、大臣に説明してください。これ全く、これ委員の先生方も聞いていてどうでしょうか。私は、何も個別案件聞いているんじゃないんですから。ここを大臣、勘違いして、ちょっと委員長、時間止めてでもよく整理するようにですね、私自身のこれ時間なくなっちゃうものですから。これ、どう考えたって答えていないわけですよ。あと、ずれた答弁しているわけですから。この点、これ大臣、控訴の要否、これ袴田さんが言った話じゃないですからね。検事総長が言った話だから、検事総長が大臣の指揮下にあるわけですから、それを答える義務があるということを言いますけれども、ここ、委員長、しっかり取り仕切ってください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お尋ねは、個別事件における検察当局の活動に関わる事柄でありまして、また、御指摘の検事総長談話をめぐっては、現在、国賠、国家賠償請求訴訟が係属中でもあることから、法務大臣としての所感を述べることは差し控えたいと思います。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 これ、委員長、私、検事総長の談話について聞いているんですよ。個別案件でもなければ事件でもないんですよ。これ、ちょっと、こやり理事、ちょっと理事間で協議してですね……(発言する者あり)いやいや、だからそれについて聞いているのであって、国家賠償なんかとは関係ない話なんです、これは。  じゃ、大臣、個別案件に答えられないとするその、と大臣言うけれども、じゃ、それの法律的な根拠は何です。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 仮に刑事事件の判決が確定していたとしても、個別事件における裁判所の判断や検察当局の活動に関わる事柄につきまして、検察当局が明らかにしている事項を超えて法務大臣が擁護したり弁護したり批判したりすることになれば、同種の事案への影響があるなど、裁判所の判断そのもの、あるいは司法権と密接不可分の関係にある検察権の行使に影響を及ぼそうとしており、司法権独立の観点からも問題があり得るとの指摘につながりかねないということでございます。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 じゃ、大臣、別の角度から聞きます。  検事総長が裁判所の判決、個別の判決に対して評価をし、かつ公表することはいかがなんでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) やはり、それも差し控えるべきだと考えております。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 それは、検事総長が差し控えるべきだという考えですか。今の大臣の答弁からするとそう受け止められますけれども。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 検事総長を含めて、検察の活動そのものに対する判断でございます。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 私は大臣にこれは聞いているんですね、終わった事件で。しかも、この検事総長の談話というのは、判決に、言ってみれば不服を言っている中身なんです。  これ大臣、検事総長の談話、しっかりと読んだことありますか。まず、そこを基本的に聞きましょう。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 十分読んでおります。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 じゃ、大臣、検事総長は静岡地裁判決に対する評価をされておりますが、この中身を大臣は御存じでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 知り得る限り勉強しておりますけれども。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 大臣、じゃ、この検事総長の談話の中で、本判決が五点の衣類を捜査機関の捏造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ませんと書いていますよ。私は、この談話は極めて失礼な、あるいは人権を無視した言いぶりだと思うんですが、大臣はそう思いませんか。現に、大臣はいわゆる評価は避けたい、あるいは個別案件だと言うけれども、現にこの検事総長談話は触れているわけですよ。これ、大臣、適切だと思いますか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) まあ、それを含めて、個別の事件について、検察官の行った行為については答えを差し控えたいと思います。

鈴木宗男 自由民主党・無所属の会

○鈴木宗男君 行ったり来たり無駄な時間ですから、まあ大臣、七月十七日まで法務委員会ありますから、私はこれは徹底してやっていきますので、大臣、検事総長談話、よく読んでみてください。五十八年間人生を無駄にした袴田さんの気持ちをどう考えているのか。私は、法律は法律で大事なものですけれども、それ以上に人の人権、人生を無にした、どこに責任があるかということをしっかり私は大臣にも考えていただきたいと思います。  私はこの、大臣、再審制度でやっぱり一番大事なのは、抗告の禁止だ、これしかないと思います。同時に、通常審三審でやってきてそこで更にという議論、再審やって十三件、まあ十四件と言う人もいますけれども、十九件の再審のうち十三件が私が調べた限りこれは無罪になっているんです。圧倒的にこれ検察が無理強いしたというか、ただやみくもに抗告しての結果で、多くの人が犠牲になっている。このことを大臣、よく考えてください。  同時に、大臣は指導する立場にあるんですから、それ一々、大臣、メモもらってメモどおり言うんじゃなくて、国務大臣という立場で大臣は今そこにいるわけでありますから、ただ役所のペーパーを読んでいるようでは、私はまさにこの再審法改正の意味がないと思っております。特に再審法改正の中で、近時、社会の耳目を集める事件について再審無罪が確定したと、大臣もそれはおっしゃったとおり、袴田事件が端緒なんでありますから、私は、是非とも大臣の人間的な道義、信義を踏まえた私は答弁をいただきたいと思います。  時間が来ていますから、今日はこのぐらいでやめておきます。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 おはようございます。  本日は、選択的夫婦別姓についてお伺いしたいと思います。  資料一を御覧ください。  四月十日、私が尊敬する先輩の千葉景子元法務大臣への夫婦別姓に関してのインタビュー記事なんですけれども、千葉先生は、法務大臣就任時に選択的夫婦別姓を実現できなかったことに責任を痛感している、そして私の中でやり残した大きなものの一つとインタビュー記事にてお答えしております。私は、この千葉先生の思いを胸に、何としても選択的夫婦別姓を実現させたいと強く感じております。  また、更に重要なのは、法務省の政策の肝でもある法制審議会が三十年間も前に答申しても、いまだに実現していない答申がこの選択的夫婦別姓なんです。なのに、こうして法務省が応じないのか、どうして法務省が応じないのか。国民の人権を守るべき法務省が時の与党の圧力に屈してよいのでしょうか。  大臣、どうして三十年前の法制審議会の答申を無視し続け、そして多くの国民が待ち望んでいる選択的夫婦別姓を実現させていないのか、御答弁いただければと思います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 法務省は、平成八年及び平成二十二年に法制審議会の答申を踏まえた改正法案の提出に向けた準備をしたところでございます。しかしながら、この問題については、国民の間に様々な意見があったほか、当時の政権内においても様々な意見があったこと等から改正法案の提出までには至らなかったものと承知をしております。  現在でも選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民の間に、また各党各議員の間にも様々な意見があるものと承知しておりまして、改正法案の提出には至っていないところでございます。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 大臣、選択的です、選択的から始まります、選択的夫婦別姓ですので、誰でもやっぱり選択する自由はあると思うんですけど。  この問題を放置し続けるから、次に御紹介するように、民間が苦肉の策として、次に御説明する結婚相談サービスを開始しているんですね。  ちょっと説明しますが、この結婚サービスというのは、ある大手結婚相談所が開始したものなんですが、同じ名字同士、例えば鈴木さんと鈴木さん、あるいは田中さんと田中さんという同じ名字の方が婚活するサービス、これが話題になっていますけれども、この同氏婚サービスを企画した方に趣旨を聞いたんです。この同氏婚サービスというのは、夫婦別姓が選択できない現状についての、ある意味世の中への投げかけとして始められたんでしょうかと聞きましたら、そのとおりですとお答えになっていました。選択的夫婦別姓制度が導入されていないために、自らの姓を守りたいと考えるカップルが婚姻を断念せざるを得ない、その積み重ねが背景にあるのではないかと感じております。  本来であれば制度の中で尊重されるべき人権が、制度の不在によって行き場を失っているとも言えると思います。  この状況をどのように受け止め、そして、大臣がかつて賛成していた選択的夫婦別姓制度がないために困っている方々に対して何とお答えになりますでしょうか、法務大臣。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 選択的夫婦別氏制度を望まれる方々から、氏を含む氏名は個人のアイデンティティーに関わるものであること、また、氏を変えたくない方々にとって夫婦同氏制度が婚姻の障害となっている可能性があることなどの指摘があることは承知をしております。  そのような御意見も真摯に受け止める必要があると考えておりますが、他方で、戸籍上の氏まで夫婦、親子で別にすることについては、子供への悪影響などの観点から懸念を示す声もあると承知しております。  そのため、選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民各層の意見や国会における議論の動向等をよく踏まえる必要があるものと考えております。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 繰り返し子供に影響とかというお話もありますけれども、何を根拠にされているのかよく分かりません。この夫婦別姓制度がある国々の子供たちに聞いたんでしょうか。そういう事例を踏まえて今おっしゃっているのか。何の根拠もないなら、その御答弁はやめた方がいいと思います。  二〇二四年の衆議院選、毎日新聞のアンケートでは、大臣は選択的夫婦別姓に賛成、同性婚についても賛成のお立場でしたが、大臣として政府の一員となったなぜか二〇二六年の衆院選、同じアンケートでは無回答でした。  三月二十四日、打越議員がこの違いについて言及すると大臣は、法務大臣として答弁いたしておりますので、私の個人の事柄については差し控えたいと思いますとお答えになったの、御記憶にあると思いますが、では、選択的夫婦別姓と同性婚に賛成という公約を理由に衆院選で平口洋候補に一票を投じた広島市西区、佐伯区、大竹市、廿日市市の有権者にはどう顔向けできるんでしょうか。  法務大臣という立場上という言い訳は不要ですから、まずは国民に選ばれた一議員として、選挙区であられる広島市西区、そして佐伯区、大竹市、廿日市市の有権者に、公約として表現したことは間違っていましたと、進退については有権者の皆さんに委ねますというぐらいのやはり誠意を持っていただけないと困ります。法務大臣、是非お答えください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) そのアンケートについてはいろいろな評価がありまして、一衆議院議員として答えればいいか、あるいは法務大臣としての立場上の意見として答えていいかという問題がありまして、私はいずれも正しいと思っておりまして、御指摘の場合は法務大臣としては適当でない答えをしたということでございますけれども、ほかの局面では衆議院議員個人としてはこう思うというふうな言い方をしたつもりでございます。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 大臣、ちょっと今御答弁、何か撤回した方がよろしいんじゃないかなと思います。というのは、そのときに聞かれたときは一議員ではないんですよ。一候補者として聞かれたので、法務大臣として聞かれたわけではないと思います。  ちょっと更にお聞きしたいんですけど、では、大臣を退任された後、一議員に戻ったら選択的夫婦別姓、そして同性婚にも賛成の立場に復活されませんか。法務大臣、お答えください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) まあ、そのときはそのときとして考えてみたいと思います。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 大臣、一議員として私はこういうふうに思いますというふうに公約をして、そして、そのお考えがあるんだったら、じゃ、平口議員に入れてみようという、入れようという思いを託して一票ずつ一票ずつ、本当に清い、清き一票です。その人たちは、その言葉を信じて一議員として投票したわけで、一議員として選んだわけです。  それを、今のような御答弁だと、本当にどう顔向けされるのかなと思うんですけど、もう一回お答えください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) ただいまは法務大臣としてお答えしているものですから、推し量っていただきたいと思います。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 私がお聞きしているのは、そのときのことです。そのとき、法務大臣じゃなくて一候補者だったので、その一候補者がこういうふうに私は同性、夫婦別姓に賛成だということを言ったわけですよ。それに、それを信じて、その同じ考えを持つ方々が投票したわけです。そのとき法務大臣じゃないんです。  なので、それについてどう思うかをお聞きしております。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) あくまで、そのアンケートにも、法務大臣としてはお答えできませんと答えております。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 済みません、かみ合っていないです。  後で御自身の御答弁を読んでいただければと思います。そのとき法務大臣じゃなくて候補者だったので、候補者としてそういう公約をして、そして投票したわけですよ。その一票一票がその公約によって左右されたと思いますので、一票を投じた方々の思いを重んじていただきたい、重んじるべきだと思います。  さて、次に行きます。  三月十三日、第六次男女共同参画基本計画が閣議決定されました。いわゆる総理肝煎りの旧姓使用の法制化です。  それを受けて、三月二十六日、日弁連会長は声明でこう言っております。旧姓を通称とすることが公認されるだけであり、現行の夫婦同姓強制による憲法第十三条で保障された人格的利益の侵害という人権侵害が解消されることはない、また、夫婦が同姓にならなければ婚姻できないとすることは、憲法第十三条で保障される婚姻の自由に対する不当な制約であると、明確に旧姓の通称使用の法制化に反対しているんですね。  さて、先ほど紹介の同氏同士の婚活サービス、又は資料二のように、アメリカ、例えばハワイなどで結婚式を挙げて婚姻証明書を受けることで夫婦別姓制度を求める国民は相当数いるようです。  もはや世界標準の夫婦別姓制度ですが、日本ではせめて選択的としてカップルが同姓か別姓かを選べるよう、法務省の肝でもある法制審議会が三十年も前に答申しているんです。  大臣、最後にもう一度伺います。国民各層の意見を聞いてなどという役人答弁を朗読せずに、政治家平口洋さんとして、私は選択的夫婦別姓に賛成です、速やかに法務省主導で選択的夫婦別姓を実現させますと魂を込めて歴史的答弁をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 何度も申し上げますが、私は法務大臣としてこの答弁を行っているところでございますので、推し量っていただきたいと思います。

牧山ひろえ 立憲民主・無所属

○牧山ひろえ君 せっかく法務大臣として御活躍中なのですから、世界基準の夫婦別姓制度をつくり上げて、新たな歴史をつくっていただければと思います。  是非、繰り返しますけれども、お一人お一人有権者の方々は、議員としての候補者であったときに、私はこの夫婦別姓に賛成しますと言っておられるわけですから、それを信じて思いを託した、票を与えてくださった有権者のことを是非考えて、ちゃんと振り返って、なぜ議員にそもそもなれたのか、法務大臣になる前に議員になれたのは、そういう一票一票の思いが託されているわけですよ。だから、せっかく法務大臣になったのにそれをやらないというのは、私はその皆さんの、そもそも議員になれた方々、議員になれた理由はそういう人たちが応援したからだと思うので、是非そのことを考えながら発言していただきたいと思います。  時間ですので、終わります。

泉房穂 立憲民主・無所属

○泉房穂君 参議院議員、泉房穂です。  今日は、法テラスに関して幾つか具体的な提案をしたいと思いますので、よろしくお願いします。  資料もお配りしております。一ページ目が概要でありまして、ポイントです。まさに、民事、刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争解決に必要な情報やサービスを受けられる社会の実現を目指すということがこのまさに法テラスの設立の趣旨であります。  二十年たちましたら、さて、どうか。資料二、御覧ください。キーマンとなるべきいわゆる法テラスの常勤弁護士、いまだ全国に配置は終えておりません。二十年たってまだ法テラスの弁護士がいないところがいる状況、看過し難いです。  いつまでにしっかり配置をするか、目標設定をすることを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。

内野宗揮 法務省大臣官房司法法制部長

○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、法テラスの常勤弁護士、これは司法過疎地域を含めました各地に配置されておりまして、当該地域におきまして一般の弁護士が受任し難い採算性の乏しい事案等を受任するなどいたしまして、司法へのアクセスが困難な者に対するセーフティーネットとしての役割や、地域の実情に応じまして自治体や福祉機関等の関係機関と法テラスとの連携を図る役割を担う、こういったことなど、地域の司法アクセスを拡充するために重要な役割を担っているものでございます。  しかし、御指摘をいただいておりますけれども、現状におきましては、いまだ八つの地域、具体的には、札幌、宮城、山形、神奈川、山梨、石川、岡山、大分の各地域に常勤弁護士を配置することができておらず、新潟及び富山の二県につきましては、地域事務所に常勤弁護士が配置されているものの、両県の県庁所在地に一つずつ設けられております地方事務所、これに併設されました法律事務所には常勤弁護士の配置ができていない状況にございます。  もとより、法テラスが課せられました、先ほど、法の趣旨、まさに御指摘いただきましたけれども、こういった使命、社会の負託、こういったものに応えていく上では、各地域の実情を踏まえつつ、充実した支援行える体制を確保することが重要でございます。目下、各地の弁護士会等との協議、これを続けながら、常勤弁護士の配置を進めているところでございます。  具体的にこの時期までにというところは現段階では申し上げることが困難な状況ではございますが、委員御指摘のとおり、引き続き、このような常勤弁護士を全ての都道府県に配置することを含めまして、適切な体制の在り方について検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

泉房穂 立憲民主・無所属

○泉房穂君 二つ目に行きますが、資料三ですが、これは、二〇〇四年に法が制定されました。私、そのときのまさに担当者でもあります。  資料四、御覧いただきますと、このとき超党派で修正を掛けました。内閣提出法案に関して衆議院にて全会一致で修正したんです。私、そのときの実務の担当者です。その責任も感じています。あのときの、一体、衆議院全会一致の修正は何だったのかという強い問題意識です。  そのことについて、その後、資料五ですけど、法テラス自身の機関誌に私の方もそのことを訴えております。これも、二〇一二年、今から十四年前に、ちゃんと立法時の国会の意思を尊重してくださいということです。  ポイント三つです。  一つは、犯罪被害者支援は、これ資料一見ても分かりますけど、法テラスの五本柱の一つの柱です。その他大勢のテーマではありません。法テラスがやるべきメインテーマですよ、犯罪被害者。この犯罪被害者支援をちゃんと実効性あるものにしましょうというのが一つ目でした。  二つ目につきましては、いわゆる国民目線でいうと、狭い法律ではなくて、犯罪被害者であれば心のケアも要るんです。弁護士や司法書士だけでは足りないんです。だからこそ、修正までして福祉機関や心理職などともしっかり連携しながら、そのまさに支援を受ける立場に立った法テラスにしましょうというのが二つ目です。  三つ目は、お年召した方とか心の傷を負った方は、来てくださいといっても来れないんですよ。だから出かけていきましょうと、ちゃんと家庭訪問も含めて寄り添うような支援をしましょうというこの三つが、何度も言いますよ、これ国会の意思です。内閣提出法案に対して国会自身が超党派でこの三つをよろしくと言ったんです。それからもう二十年以上たっているんですよね。  提案します。せめて、メインテーマの犯罪被害者について、この度の法改正がなされこの一月から新しい制度がスタートしたけど、いまだに三百万以下の人しか支援しないなんて一体どういうことですか。せめて、犯罪に遭った被害者の最初の一回目の相談ぐらい、お金があろうがなかろうが、その方に対して無料の相談ぐらい運用上可能だと思いますが、いかがでしょうか。

内野宗揮 法務省大臣官房司法法制部長

○政府参考人(内野宗揮君) 本年一月十三日から運用を開始いたしました犯罪被害者等支援弁護士制度におきましては、犯罪被害者等基本法の趣旨を踏まえながらも、財源や弁護士の対応体制等に一定の制約がある中で、特に経済的困窮等によって刑事手続への適切な関与や被害の回復、軽減のための法的対応等を行うことが類型的に困難な犯罪被害者等に原則として費用を負担させることなく援助を行うため、無料法律相談の実施も含め、一定の資力要件を設けることを前提として制度設計されたものでございます。  委員お尋ねのように、現在の資力要件、民事法律扶助とは異なりまして、一定の資産要件のみを要求するという状況になっておるわけでございますが、これを撤廃することにつきましては、財源に限りがある中で、法テラスの他の法律相談の支援を含めまして、弁護士による法的サービスを求めている他の国民との均衡等に照らしまして合理的と言えるかなどの観点から、慎重な検討が必要であるものと考えております。  ただ、ただですね、法務省及び法テラスといたしましては、この資力要件、具体的には資産要件でございますが、この点につきましては様々な御指摘をいただいておるところでございます。こういった御指摘にも真摯に向き合いながら、まずは本制度の円滑な運用を努めまして、その運用状況やニーズを注視しながら、引き続き犯罪被害者に対する支援の充実、こういったことに適切に取り組んでまいりたいと考えております。

泉房穂 立憲民主・無所属

○泉房穂君 財源とおっしゃいますけど、私が今提案したのは犯罪に遭った被害者の最初の一回目の相談料の五千円です。五千円のお金がないわけないじゃないですか。  何度も言いますよ、法テラスの五本柱の一つが犯罪被害者支援です。ちゃんとそのこと、趣旨からすれば、せめて最初の相談ぐらいは無料でしっかりやって、ワンストップで効果ある、まさに支援につなげていく、是非お願いしたいと思います。  三点目です。資料六の方、御覧ください。  法テラスのポイントは、身近なまさに相談、身近な司法なんですよ。一番いいのは、やっぱり市役所などと連携をして、市役所に来られた方がスムーズにつながることです。  実際、明石市では、二〇一四年に明石市役所の中に法テラスを設置しました。全国初でした。ただ、当時いろんな議論がありまして、結局二年間で閉められてしまって、残念でなりません。大好評でした。市役所に来る方がスムーズに法テラスにつながるわけです。このときに来ていただいた、週三日間、法テラスの事務職員にお越しいただきました。それで十分なんです。その事務職員につながれば、事務職員さんがちゃんと法テラスの本部にいつ来てくださいということを言えば、行きますよ。単に行ってくださいってパンフレット渡して、行けないです。  難しいこと言っていません。自治体の窓口としっかり連携をし、場合によっては、常設型じゃなくてもいい、巡回型でもいいから、設置、法テラスの職員が週に一回、月に一回でもいい、その市役所に行くだけでも、そのときの相談の方を、その日に来ていただければスムーズにつながるんですよ。そういう形で、本当に市民目線、国民目線のまさに法テラスが実現可能だと思いますが、こういったことについて、取組、どういった方向か、お答えください。

内野宗揮 法務省大臣官房司法法制部長

○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。  法テラスにおきましては、現状、犯罪被害者や一人親家庭等への支援のためのワンストップ相談会の開催、地方自治体の役所などでの巡回相談の実施、地方自治体の役所等をオンラインアクセスポイントといたしまして弁護士とのオンラインでの法律相談の実施など、地方自治体等と連携しながら地域全体での支援体制を構築している、こういった実例、こういうことがございます。  明石市の事例、御紹介賜りましたが、こういったその取組、法テラスと自治体との連携の一つの好事例であるというふうに考えておるところでございます。  現在、我が国社会が少子高齢化の進行や人口等の地域偏在など人口動態や社会状況が変化する中におきまして、持続可能な総合法律支援体制の整備、こういった観点からは地方公共団体を中心といたしました関係機関との連携構築、この強化、これを図っていくことは非常に重要な課題であると考えておるところでございます。  引き続き、地方自治体を中心といたしました関係機関と適切にコミュニケーションを取るなどいたしまして、連携の構築、強化に向けた更なる取組を具体化していきたいと考えているところでございます。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質疑をおまとめください。

泉房穂 立憲民主・無所属

○泉房穂君 はい。  大事なテーマです。繰り返し言います。法テラスは国民のための法テラスです。弁護士や司法書士との関係はありますけれども、国民の方を向いてできることを共に増やしていきたいと思います。共に頑張りましょう。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。  本日は、育成就労制度、来年から本格的に始まります育成就労制度に向けて、現在、いわゆる特定技能一号労働者の受入れが分野別に行われておりますけれども、その受入れ枠の現状と課題についてということで、幾つか質問と問題の指摘をさせていただきたいと思います。  まず、政府参考人にお尋ねをしたいと思いますが、幾つかこの受入れ分野は、分野ごとに定員を、枠を設けて受入れの作業を今行っていただいているわけでありますけど、外食の分野について、既に定員五万人、この五万人の枠がもういっぱいになって、今月に入って、四月の十三日でしたか、受入れの停止をもう既に行ってしまっているということなんです。この定員枠は令和十一年の三月末までの定員ということでありますから、すなわち、これから三年間はもう受入れの枠が全くないという状況になっているわけです。  そこで質問ですけど、各業種別の特定技能の受入れ枠の現在の充足状況、それと今後の見通しについて、入管庁、御説明ください。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  お尋ねの分野ごとの充足状況につきまして、充足率が比較的高いところで申し上げますと、昨年十二月末時点の在留者数が飲食料品製造業分野及び建設分野では受入れ見込み数の六割を超えているほか、介護分野及び農業分野では五割を超えている状況にございます。  今般設定したのは令和六年度から令和十年度までの五年間の受入れ見込み数でございますが、当該期間中に受入れ見込み数の上限に達する分野があるかなど、先生御指摘の今後の見通しにつきましては経済情勢等の様々な要因が影響することから正確にお答えすることは困難でございますが、状況につきましては引き続き注視してまいりたいと考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 受入れ分野ごとに受入れの充足状況のばらつきがあるということなんですが、全体としてこの分野別の受入れ枠はどういった基準で設定されているのかということであります。  お手元に一枚資料、入管庁と厚生労働省から出された資料を出させていただいておりますが、そこに少し説明、考え方の説明が書かれておりますけど、この資料も踏まえて、どういった受入れ枠、基準、どういった基準でこの分野別の受入れ枠が設定されているのかということについて、御説明を改めてお願いできますか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  特定技能制度における現在の受入れ見込み数の設定につきましては、各分野ごとに令和十年度末までの産業需要等を踏まえた人手不足数から生産性向上や国内人材確保の取組による人材確保数、これを除いて算出しております。  これらは、各分野の産業政策等、各分野の事情を踏まえて各分野所管省庁において算出されまして、有識者から意見を十分聴取した上で適切に設定されているものと認識しております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 その上で、所管省庁である、この場合でいうと特に外食産業にスポットを当てて御質問したいと思いますが、外食分野については既にもう受付を止めているという、こういう状況になっておりますけど、外食産業における受入れ枠を五万人とした根拠について、農水省から御説明をお願いします。

高橋一郎 農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(高橋一郎君) お答えいたします。  外食分野における受入れ見込み数につきましては、今法務省からも御答弁ありましたけれども、各分野共通の考え方として、生産性向上や国内人材確保のための取組をしっかり行った上でも依然不足する人材数を算出したものでございます。  具体的には、令和十年度における外食業の市場規模の見込みから必要となる就業者数を推計した上で、まず生産性向上につきましては、これまでの外食業における生産性向上のペース、これ年〇・六%でございます、が維持されること、それから国内人材確保につきましては、全産業平均の就業者の増加率、こちらが年〇・二%になっておりますけど、これを確保することを要素として計算をいたしまして、不足する人材数五万人と算出をいたしまして、これを五年間の受入れ見込み上限数として定めたものでございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 その上で、重ねてお伺いを農水省にしますが、この外食分野の受入れ枠が上限に既に達してしまっていると。令和十一年三月末まではこの状態が続くということ、この状況、早くも上限に達してしまっているというこの現状について、どのような課題認識をお持ちなのかをお聞かせください。

高橋一郎 農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(高橋一郎君) お答えいたします。  特定技能外国人につきましては、外食業分野におきましては、令和五年から令和七年の二年間で一万三千三百十二人から四万三千八百六十九人と三・三倍に増加をしたという状況にございます。全分野の平均が一・八倍の増加であることを鑑みますと、他分野よりも積極的に特定技能外国人を活用した結果として受入れ見込み上限数に早く到達する見込みになったというふうに認識をしております。  一方、外食業におきましては、他産業と比較をいたしまして人手不足感があるということでございますので、農林水産省といたしましては、既に受け入れている人材をしっかり定着させるという取組を後押しするとともに、女性、高齢者を含む多様な国内人材の確保、しっかり取り組んでいただくということで支援をしていきたいと思います。  加えまして、やっぱり生産性向上ですとか雇用条件の改善重要でございますので、業務効率化や省力化のための機器の導入支援もしっかりと支援をしていきたいというふうに考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 これ、御説明の内容で本当にそれをきちんと取り組んでいただければそれなりに状況はもちろん改善に向かって動くだろうと思いますし、そのことを期待したいと思うんですけれど、現実問題として、既に募集を始めてあっという間にいっぱいになってしまっているということは、潜在的なニーズは見えないところでもっと大きいということにほかならないわけです。  今回、この外食産業が、外食の分野が要は枠いっぱいになったということで、これをあえてテーマにしておりますけど、そもそも外食分野は就業者数が四百万人ほどいらっしゃる分野だと言われておりますけど、そのうち八割はパート、アルバイトの方々で労働者が占められているということなんですね。  このパート、アルバイトで事業を回しているという状況を、今回、いわゆる育成就労、特定技能一号のフルタイム労働者を受け入れるという形になることから、結果的に外食産業としても安定したいわゆる就業者というものを確保できると見越したからこそ、特定技能労働者の受入れということに対してかじを切ったということにほかならないわけであります。  私が問題意識を持っておりますのは、要は、受け入れますよといって、送り出し国に対して人を送ってくださいといって、現地で人材育成だとか日本語教育を行って、その上で日本にさあ送り出しましょうということで、手続をやっている最中に突然ばっさり切られてしまった結果として、既に日本の企業に内定受けている方が、その内定受けているのに日本に来れないような状況まで生じてしまっているんです。  このことについては、農水省としてはどのように要は捉えていらっしゃるのかをお教えください。

高橋一郎 農林水産省大臣官房新事業・食品産業部長

○政府参考人(高橋一郎君) お答えいたします。  報道によりますと、内定を取っている外国の方々が日本に来れないといったような状況もあると考えております、報道されておりますけれども、この四月から例えば就職される方については、入国許可の申請に二、三か月掛かるということでございますので、既に許可が出て就労に当たられているというふうに考えてございます。  ただ、いずれにしましても、今回その上限に達するということで、様々な御不安、事業者様にあると思いますので、農林水産省といたしましては、相談窓口を設置しておりますので、事業者様のお声をしっかり伺いながら、どういった対応ができるか、きめ細かに対応していきたいというふうに思っております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 改めて委員の皆様ともこの課題認識、共有をさせていただきたいと思うんですが、私は、当然のこととして、外国人労働力の受入れ枠の設定に当たっては、産業ごとの労働の需給のバランスですとか、制度上の受入れ枠の充足状況を踏まえて丁寧に調整しないといけないということは重々承知しておりますし、やみくもに要は受け入れるということについても、私はどちらかというと慎重な立場であります。  しかしながら、要は、受け入れますといって、日本の国が制度として特にアジア周辺各国からの受入れを始めたというこの状況が、突然受入れが停止されたことによって、当然のことながら企業にとっては採用活動を行っているわけでありますので、これまで、例えば企業が現地で面接のために渡航をする、それから人材派遣をする会社に対してのいわゆる紹介手数料を支払う、さらにはビザの申請の手続費用、こういったことも含めておおむね一人当たり数十万円、一人受け入れるに当たって費用が発生しているというふうに言われております。  この費用回収が結局止まってしまって何らフォローしないということになりますと、全部企業の持ち出しということで相当額の、当然積極的に受け入れようとした企業ほど損害が大きくなっているというのが今の状況なんです。この事実をきちっと把握していただいた上でどう対応していくのかということが、これからちょっと議論をしていただかなければいけない課題であるという問題提起をさせていただきます。  その上で、改めて入管庁の方にも、これ通告はしておりませんけれども、今回のこの生じている外食での受入れ停止を受けて、入管として農水省と要は連携を取りながら、実際に足踏み状態に入っている、内定が取り消されてしまっているような状況の方々も含めて、企業の事情、実態を踏まえた必要な対処をお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 今農水省さんの方から御答弁もありましたけれども、やっぱりしっかり連携して、実情を踏まえながら適切に対応、検討していく、これは重要なことだと考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国として定めた、政府として定めた全体の枠がありますから、それを云々することは難しいことだとは思いますけれども、この制度を運用していく上で生じた問題に関しては、痛みを最小限に抑えるためにも対処していただく必要があろうかと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  そのことと同時に、今回のことで私自身も改めて気付いたことなんですけれども、特定技能労働者、日本としては働かせてあげるということではなくて、要は、労働力が足りない、人手不足の状況の産業に対して労働力をきちっと供給することで、今後の産業の持続的な発展、それから日本経済の下支えを行っていただくための戦力として外国人労働者を受け入れると。だから、技能実習制度を育成就労制度にあえて切り替えて、外国人労働者の労働者性を認めた上で要は受け入れるという形を取ったわけなんですよね。  にもかかわらず、国の都合で枠があるからということでこれでもういっぱいですという話でばしっと切ってしまうということになりますと、この人材を育成するつもりで受け入れた企業にとっては人材育成の継続性が断ち切られることになるんですよ。  枠いっぱいだからこれ以上入れられませんというのは国の都合であって、実際に、今後、外国人労働者のうち一部特定技能二号に切り替わっていただくことで、要は良質な、そして日本の経済の戦力になっていただく労働者を育成しようと考えたときに、この採用が数年間にわたって途切れてしまう状況ということが適切だとは思えないんですけど、この点について、入管庁、どう思われますか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 業界ごとに採用実態様々だと思われますので、まずは業所管省庁の方でいろいろ御検討いただきまして、入管庁としましては、しっかりとその業所管庁といろいろ御相談、分野所管省庁と御相談させていただいて対応を決めていきたい、こういうふうに考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 時間の関係もありますので、今の一連の流れを、議論を、やり取りを踏まえて平口法務大臣にお伺いをしたいと思いますが、毎年一定数の外国人というか労働者を受け入れて、その労働者を毎年、いわゆる研修等、日本語教育や研修等を積み重ねることでスキルアップ、人材育成を行って、そうした方々のうち一定の方々が特定技能二号労働者として日本の国内で仕事を継続していただくというような形を恐らく想定はしていると思うんです。しかしながら、今やっていることは、枠いっぱいになるまで取りあえず採用、受入れを行って、いっぱいになったらそこで止めて、で、今度その受け入れた人たちが特定二号になれなければ五年たったら御帰国されるわけでありますので、そうすると、そこの枠が空いたら、空いたところに新たに採用するという、非常に手前勝手な形で物事が回っているんですよね。これで本当に実際に労働者としての人材育成できると思うのかということなんですよ。  だから、三年なり五年なりという中長期的なその人材の需給の見通しを立てて今回この分野の受入れ枠を決めたというふうに御説明はされていますけれど、その枠と同時に、毎年どういった形で計画的に人を受け入れていくのかということを継続して行っていかないと、本当の意味で外国人労働者が定着、日本の国内でしっかりと定着して働いていただけるような環境にならないと思うんです。  三年間採用せずに、では三年後に外国人労働者が実際に特定一号で御帰国をされてしまって、ほぼ八割から九割、多分御帰国されることになるんだろうと思うんです。そうした方々の枠が空いたから、三年後、五年後、日本の都合でまた採用しますといったときに、本当に日本が求める労働者が今後外国から、送り出し国から入ってくるのかという、このことが問題なんです。  これまで、外国人労働者の受入れの議論するときには、必ず総枠の議論だけを行って、継続的に外国人労働者、技能実習生の戦力化といったようなことも含めて取り組んでこなかったから、足りなくなったら急に大勢入れるという話になるんですよ。  そうではなくて、各業界ごとの実態をきちんと把握した上で、計画的にどう人材を、人手不足業界に対する人材の配置を行っていくのかというこのことこそを中長期的に考えることが必要なんじゃないのかと、このように考えますけれども、この受入れの、毎年の受入れ枠も含めた受入れの在り方自体について見直しを検討する必要があると思うんですけれども、平口法務大臣はどのように御認識されているか、お答えください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 特定技能制度の運用に関する基本方針においては、見込み枠を五年ごとに設定し、大きな経済変動の変化が生じない限りはこれを受入れ上限として運用することとされております。これは、有効求人倍率や雇用動向等の客観的な指標等により、我が国の雇用市場その他経済社会情勢に与える影響等を予測しながら中長期的に上限の運用を図ることで、より計画的に外国人の受入れを進めようとしたことによるものと認識しております。  また、受入れ数を一年単位などの短期間に設定した場合、これが縮小すれば外国人の安定的な在留活動や受入れ機関による計画的な外国人の受入れに支障を来す可能性があることから、これらの点についても配慮する必要があるものと考えております。  今後とも、分野ごとに特有の事情を踏まえつつ、分野、各省庁とも連携しながら、適切に制度を運用してまいりたいと考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 大臣、単年度で受入れ枠をころころ変えることになると、要は受入れに支障を来すことになるということをおっしゃいましたけど、むしろ私、逆の理由でこの問題の指摘をさせていただいておりまして、中長期的な受入れの枠と同時に毎年受け入れる人数というものをどう設定していくのかということが、トータルとしての受入れ人数につながってくるわけなんですよ。安定してどう人材の確保を行っていくのかということにつながってくるわけで。  そういう意味で、五年なら五年、三年なら三年という経済動向を見据えた受入れ枠と同時に、毎年どのぐらいの人数の人が受け入れて、そしてどのぐらいの人が今度帰られるのかということも含めた、このフローの中でどう人材の枠を管理していくのかということが求められているわけでありまして、そのことについて検討していただけませんかと申し上げています。  改めて御答弁お願いします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の点も含めて、今後とも、分野ごとに特有の事情を踏まえながら、分野所管官庁とも相談して適切に運用してまいりたいと考えております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 時間が来ておりますので、これで最後にしたいと思います。  最後に、大臣に御認識を一点だけお伺いさせていただきたいと思うんですけれども、どうしてもその外国人労働者が入ってくるという、いわゆる移民問題も含めていろいろ国内的にもざわついている課題ではあるんですけれども、現実問題として労働力が不足しているという状況の中で、技能実習、特定技能労働者をどう日本で活躍していただける機会をつくるのかということで今議論しているわけです。  一旦分断してしまう状況が生じてしまいますと、今後必要になったときに必要な人材が日本に来ていただけなくなること、このことの危機感を持っていただきたいんですよ。来年になったら、これ実はこの外食だけでなくて、ほかの分野でも複数、来年の春にはもう定員枠いっぱいになるところが出てくるんです。  だから、今後、この問題が大きくなる前に、きちっとこの問題を整理した上で今後の対応をお願いしたいということを申し上げて、時間参りましたのでこれで終わります。  ありがとうございました。

横山信一 公明党

○横山信一君 公明党の横山信一でございます。  まず、取調べの可視化について伺ってまいります。  昨年十一月に取調べの可視化について伺った折には、三谷副大臣から、事案の内容や証拠関係等に照らし被疑者の取調べを録音、録画することが必要と考えられる事件については、その運用によって積極的に録音、録画を実施してきたものと承知しておりますと、そして、令和六年度に取り扱った身柄事件の被疑者の取調べのうち、約九九%について録音、録画を実施しているものと承知していますという答弁がありました。  しかしですね、しかし、公判請求と略式請求を合わせた起訴件数に対する義務対象事件数の割合で見ると、令和二年度ではこの録音、録画したものは警察では二・四%、検察では一・七四%、令和三年度では警察では二・三三%、検察では一・六〇%、令和四年度では警察で二・七六%、検察で一・九六%と、非常に低い割合でありました。徐々に増えている傾向にはあるとはいっても、義務対象事件以外の取調べでは録音、録画はほとんど行っていないという現状です。  そこで、事案の内容や証拠関係等に照らし被疑者の取調べを録音、録画することが必要と考えられる事件、この必要と考えられる事件というのはどういう場合か、これを伺います。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  検察当局におきましては、義務対象事件以外の事件も含めて身柄事件の被疑者の取調べのうち、約九九%を録音、録画を実施しているという状況にございます。それ以外の一定の在宅事件についても被疑者の取調べの録音、録画の試行を開始しているところでありまして、今御指摘の被疑者の取調べを録音、録画することが必要であると考えられる事件というのは、具体的には、公判請求が見込まれる事件であって、事案の内容や証拠関係に照らして被疑者の供述が立証上重要であるもの、証拠関係や供述状況等に照らし被疑者の取調べ状況をめぐって争いが生じる可能性があるものなどについて、運用において積極的に録音、録画を実施しているという状況にございます。

横山信一 公明党

○横山信一君 積極的という割には低いという状況にあって、なぜ可視化が重要かといえば、これは冤罪が起きているからです。ですから、どんなに注意していても人間は間違えます、間違いは必ず起こします。また、思い込みに陥るときというのは必ずあります。いわゆる製造業とか機械産業は人間が間違いを起こすということを前提にして仕事が組まれているんですね、ヒューマンエラーは必ずあると。例えばヒヤリ・ハットとか、それからダブルチェックとかフールプルーフとか、あるいは指さし呼称とか、とにかく間違いがあるんだということを前提にして仕事が組まれている。取調べだけに間違いを起こさないなんてことはあり得ないわけです。  事実、冤罪が起きているということは間違いが事実起きているということでありますから、そういう意味では、録音、録画をしておけば後で繰り返し確認ができるわけですよね。ですから、もちろん本人が望まないという場合があるので、そういう場合はその本人の意向を尊重しなければいけませんが、そういう場合を除けば、これはもうもっと積極的に可視化を拡大すべきだというふうに考えますけれども、大臣に伺います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 刑事訴訟法におきましては、裁判員制度対象事件及び検察官独自捜査事件について逮捕、勾留されている被疑者の取調べの録音、録画が義務付けられているところでございます。  その上で、取調べの録音・録画制度の対象拡大については、近時、改正刑事訴訟法に関する刑事手続の在り方協議会においても議論されたところでございます。もっとも、現行制度の対象事件以外の事件についてはほとんど被疑者の任意性等が争われておらず、捜査への影響や人的、物的負担を踏まえると対象事件を拡大すべき状況にはないと考えております。逮捕、勾留されていない勾留者については取調べ受忍義務を負わず、取調べの適正をめぐる争いが生じにくい上、取調べの件数が膨大であることから制度の対象とする必要性、合理性が乏しいといった指摘がなされて、法制度を行う方向性は示されなかったものと承知しております。  したがいまして、現時点において取調べの録音・録画制度の対象の拡大については慎重な検討を要するものと考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 慎重な検討というふうに最後言われましたけれども、録音、録画することで対象者が不利益を被るということが避けられるということもあるし、また、録音、録画することによって逆に正直に、何度も確認されるわけですから、そういう意味では非常に前進的な取組にもなるというふうにも考えられます。そういうことで、僕は、もう冤罪を起こさないことの一つの防波堤として可視化というのは積極的に取り組むべきだということを主張しておきたいというふうに思います。  次に、難民認定について伺いますが、難民認定審査の迅速化が求められる一方で、迅速化を求める余り難民として認定されるべき人が不認定となってしまうことがないよう確実な審査体制が求められます。  そこで、送還停止効の例外規定が設けられて以降、難民認定申請の一次審査で不認定とした者のうち、審査請求を行い、その後、難民として認定されたり補完的保護対象者として認定されたりするなど在留資格を得た例はどれぐらいあるのか、伺います。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  やはり、保護すべき者をきちんと保護するということは大変重要な問題であると我々としても認識しております。  その上で、送還停止効の問題の立法がなされた後の令和七年からの審査請求の数字を御紹介しますと、令和七年に審査請求において難民と認定された者及び補完的保護対象者と認定された者はいずれも四人、合計八名でございまして、これらの者は全員在留が認められております。  また、これとは別に、令和七年に審査請求において難民や補完的保護対象者とは認められなかったものの、人道上の配慮、これによって在留が認められた者は三人いらっしゃいます。

横山信一 公明党

○横山信一君 そういう意味では、救済されているというか、ある程度機能しているというふうにも言えるんでありますけれども、肝腎なところはやはりこの難民認定の迅速化です。間違いを起こさないということを前提にしてですけれども。  ここの部分を見ると、難民等を保護すべき案件を迅速に処理する観点から、停止された難民認定の申請をA案からD案件まで振り分けを行っています。A案件は、難民である可能性が高いと思われる案件若しくは補完的保護対象者である可能性が高いと思われる案件。B案件は、難民条約上の迫害に明らかに該当しない事情を主張している案件。また、C案件は、再申請である場合に、正当な理由なく前回と同様の主張を繰り返している案件と。そして、D案件は、A、B、C以外の案件ということになるんですが、このA案件からD案件の中で最も多いのはD案件。しかも圧倒的に多いんですね。ということで、せっかく振り分けをしているんだけれども、ほとんどD案件になっているということであります。  一方で、令和六年の振り分け別平均処理時間、これはD案件がA案件の倍近くなっているということでありまして、D案件が大半である現状を踏まえると、このD案件の迅速な処理が必要です。どうするのか伺います。

三谷英弘 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。  B案件への振り分けに関しましては、令和五年が全体の申請数が一万三千八百二十三人のうち〇・八%、令和六年がこの申請数一万二千三百七十三人のうち〇・六%と、少数の数となっておりまして、それに伴い、D案件がいずれの年においても八割以上を占め、この振り分けというものが効果的に機能していない実態というものがございました。  そのため、不法滞在者ゼロプランにおきましては、出身国情報等を踏まえてB案件を類型化することで従前の運用を抜本的に改善し、スピードアップを図ることとした次第です。その結果、令和七年の難民認定申請については、B案件への振り分けが前年の〇・六%から一四・三%にまで増加し、それに伴い、D案件への振り分けが六二・二%にまで減少したところでございます。  この点、B案件の類型化につきましては、最新の出身国情報等を踏まえて不断に見直すこととしておりまして、今後、より一層D案件に振り分けられる案件が減少することを見込んでおります。これらの取組によりまして難民認定申請全体の処理の迅速化を図ることで、D案件についても処理が迅速化されるものというふうに考えております。  いずれにいたしましても、御指摘のとおり、この処理の迅速化というのは重要な課題というふうに承知をしておりまして、法務省といたしましては、振り分けも含めて様々な角度から検討を加え、不法滞在者ゼロプランにおいて掲げた二〇三〇年までに全ての申請を平均六か月で処理するという目標の確実な達成に向けて必要な取組を強力に推進してまいりたいと考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 D案件が八割から六割にまで減ったという、まあ成果としては出ているというところは評価したいというふうに思いますが、まだまだ多いという現状でありますので、せっかく振り分けているということがちゃんと効果が出るように、様々な部分で見直しを行っていただきたいというふうに思います。  次に、成年後見制度について伺います。  成年後見制度の中の任意後見制度、これは、将来、認知症などで判断能力が不十分になった場合に備えて、あらかじめ自分自身で任意後見人、支援をしてくれる人と支援内容を任意後見契約で決めておくという制度であります。  自分の意思で信頼できる親族や専門家に財産管理等の代理を頼むことができるという点では、本人の自己決定を重視した制度というふうにも言えます。任意後見制度の、そういう意味で、本人の意思を非常に尊重しているという意味では、この任意後見制度の利用促進を図っていくべきというふうに考えます。法制審議会では、法定後見制度の議論に比べると、この任意後見の利用促進に関する議論は余り進まなかったという評価があるというふうに聞いております。  そこで、この任意後見制度の利用促進をどのように図っていくのか、大臣に伺います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 任意後見制度につきましては、利用が進んでいないという指摘があることは承知をしております。その指摘も踏まえ、法制審議会で任意後見制度の見直しについて議論がなされたところでございます。その結果、現行法上は任意後見契約の発効に任意後見監督人の選任を要するが、明らかに任意後見監督人による監督の必要がないときはその選任を不要とするということなど、制度の柔軟性、利便性を高める要項が取りまとめられたと承知をしております。  今国会にこの要項を踏まえた改正法案を提出しておりまして、その成立の際には、制度改正内容の十分な周知、広報を行い、任意後見制度の利用促進に努めてまいりたいと考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 認知症基本法が制定されて、その中には、認知症の人も基本的人権を有するんだと、まあ当たり前でありますけれども、自らの意思を尊重するということが明記をされているわけであります。そういう意味で、この成年後見制度も本人の自己決定ということをやはり重視した制度を起用していくということが大事だというふうに思います。  成年後見制度のほかに、本人の判断能力が衰えた後にその資産を守る手段として成年後見代替型の信託制度、いわゆる家族信託という制度があります。これは、平成十八年の信託法改正で導入された民事信託の一つでありまして、認知症等で判断能力が衰えた方の財産管理を、成年後見制度のように家庭裁判所の監督下で行うのではなくて、信頼できる家族に財産を託して、生活費の管理などあらかじめ決めた目的に基づいて管理、処分してもらう仕組みであります。成年後見制度よりも低額で自由度が高いというメリットがあります。  しかし、この家族信託は制度の認知度が低いと。その上、家族だけで信託契約書をまとめるのが難しいという課題もありまして、十分に活用されていないという現状があります。  そこで、この家族信託の利用をどう進めるのか、伺います。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、信託法が施行されてから二十年近くが経過しておりますが、親族間の信託の利用について国民の方々に十分知られておらず、その活用が進んでいないとの指摘がございます。  そのような指摘等も踏まえ、法務省は、先月末に、高齢の方の生活支援のための信託など信託の活用例も含め、信託制度の内容を分かりやすく解説したパンフレットを作成し、法務省のウェブサイトに掲載したところでございます。法務省としては、このパンフレットにより、国民の方々に信託制度が認知されるとともに、その内容が正しく理解され、適切に活用されることを期待しているところでございます。

横山信一 公明党

○横山信一君 分かりやすいパンフレットになっているというふうに私も思っています。しっかりと活用されるように、様々な制度もやっぱり同時に進めていかなきゃいけないと思うんですが、家族だけで信託契約書をまとめるのが難しいとかいろいろありますので、そういったことも含めて、容易に活用できるような仕組みづくりをお願いしたいというふうに思います。  ちょっと高齢者の認知症の話になりますけれども、令和六年十月一日現在の我が国の高齢化率、二九・三%ということで、過去最高というふうになっています。今後も高齢化率の上昇が見込まれているところであります。また、急速な高齢化の進展に伴って認知症の人が増加していると、これは当然ですけれども、それに伴って、先ほど申し上げた令和六年一月に共生社会の実現を推進するための認知症基本法というのが施行されました。  この法律、全ての認知症の人が、基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって日常生活及び社会生活を営むことができるようにすることが基本理念と。認知症の方であっても、当然ですけれども基本的人権があって、社会の中で日常生活を営んでいくことができるということを基本理念としています。  こういう状況の中で、社会福祉施設の入所者の皆さんであっても、認知機能の低下などによって人権相談が困難な高齢者もいるということが予想されるわけですが、この相談体制の取組の強化状況について伺います。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) 法務省の人権擁護機関では、全国の法務局、地方法務局又はその支局におきまして、高齢者を含めた様々な方からの人権相談に応じております。また、これにとどまらず、老人福祉施設等の社会福祉施設の入所者の方々が施設内で気軽に相談することができるように、これらの施設において特設の人権相談所を開設するなどして、相談体制の一層の強化を図っているところです。そのほか、高齢者と身近に接する機会の多い社会福祉事業従事者等に対して、人権相談活動について周知、説明し、人権侵害事案を認知した場合の情報提供を呼びかけるなど、連携を図っております。  今後とも、このような取組を行い、お尋ねのような高齢者に対する人権相談の体制等の強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。

横山信一 公明党

○横山信一君 はい。  認知症基本法によって、認知症の人たちであっても人権があるということで、逆に言えば、その人権擁護を実施する法務省として、そこのところをしっかりと強化をしていっていただきたいというふうに思います。  終わります。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  十分の時間をいただきましたので、親の離婚、再婚に伴う子供の問題、また、今回、四月一日に改正されました共同親権の導入に関して、自治体との関係についてお伺いしたいと思います。  日々、京都の南丹市の事件が報道されております。まだまだ全容が見えていないんですが、本当に亡くなられた子供さんの御冥福を祈るとともに、子供の心に寄り添う家族制度をどうつくるのかということ。残念ながら、日本は、明治民法以来百三十年間も、親の離婚に伴って片親を奪うこの単独親権が民法の規定でした。それがようやく共同親権が選べるようになったんですけど、なかなか理解が広まりません。その一つは、自治体との連携が大変弱い、構造的に自治体との連携がないということを改めて問題提起したいと思います。  今日は、まず一問目として、片親疎外について。  実は、今回の民法改正でも、家裁が親子交流をできるだけ早めに続けられるようにということを命じられるようになっているんですが、なかなか現場ではそうなっておりません。  私のところには、本当に連綿と、子供の連れ去りに遭って、それで子供に会えなくなった。自分は、連れ去りの後、子供、何も悪いことしていない、接触していないのに、段々、同居親の言わば思いや、あるいは、子供さんは同居親の顔も見ますから、そこで別居親の非難をしていたりするとどんどん心が離れてしまう。これを片親疎外と心理学では言うんですけれども、私自身、「子どもは誰のものか?」という書物の中で、アメリカのウィリアム・バーネット教授と対談をしながら、この片親疎外のこともいろいろ学ばせていただきました。  そして、まず最初に、副大臣に、片親疎外の対処について法務省としてどう考えておられるか、お願いできますか。

三谷英弘 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。  まず、嘉田委員が、この子供の利益の確保の観点から、親子交流の重要性についての啓発を常日頃から行われていること、取り組まれていることに、まずもって敬意を表したいと思います。  その上で、このお尋ねのような、いわゆる片親疎外の問題が指摘されているということは承知をしております。適切な形で親子交流の継続が図られることは子供の健やかな成長と幸せにつながるものでございまして、子供の利益を確保する観点から極めて重要であるというふうに認識をしております。  一般論としてお答えいたしますと、父母の一方が子の面前で他方の親を誹謗中傷したり、正当な理由なく相手方と子供との親子交流を一方的に拒否したりした場合には、個別具体的な事情によっては、父母相互の人格尊重、協力義務に違反すると評価される可能性があるというふうに考えられます。  父母相互の人格尊重、協力義務を含め、民法等改正法の趣旨及び内容が広く理解され、その趣旨に沿った親子交流の継続が図られるよう、引き続き法務省といたしましても、関係府省庁等とも連携して周知、広報に取り組んでまいりたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  父母双方の尊重義務、八百十七条の十二と、これが今回の民法改正の一つの肝でもあります。三谷副大臣も議連の中でもいつも強調していただいております。  ただ、それがなかなか現場に伝わらない、その一つの仕組みというのは、私最近改めて理解をしたんですけど、今日も見坂さんおられますけど、私自身、知事時代に、例えば国土交通省で何か改変があったり予算があったら、すぐ都道府県から市区町村につながります。あるいは、厚労省でも法律の改変があったら厚労部局で受け止められます。でも、この法務の変化というのは受けるところがないんですね。もちろん、家庭裁判所あるいは地方裁判所ありますけど、知事二期八年の間に家庭裁判所さんとやり取りしたという経験がほとんどないんですね。ですから、それが実態です。  ということで、この今回の法律改正をいかに地域の自治体とつなぐかということで、一つ、今日、資料一として、埼玉県本庄市役所の吉田信解市長が四月一日に市長コラムを出していただいておりますので、ちょっと長くなります、二分ほど掛かりますけれども、読ませていただきます。  吉田市長は全国市長会の副会長もしておられます。まず、フォローさせていただきます。  「親の離婚後も子が両親とつながる社会へ」ということで、四月一日の市長ブログです。  令和八年四月一日から、離婚後の親権制度に共同親権という新しい選択肢が開かれました。これまで日本では、離婚後は父か母のどちらか一方が親権を持つ単独親権でした。今回の制度改正は、父母両方が責任を分かち合いながら子を育てていく道を開くものです。  世界に目を向ければ、離婚後も父母が共に子の養育に関わる仕組みは多くの国で整えられています。日本では長く議論が続きながらも、制度として形になるまでに時間が掛かりました。その間、離婚を契機に親子の関係が突然絶たれてしまうことへの課題も指摘されてきました。  この制度は親の権利を広げるためのものではありません。中心に置かれるべきなのは、あくまでも子です。子は父母どちらかの所有物ではなく、一人のかけがえのない存在です。子にとって父母はいずれも大切な存在であり、可能な限り両方の親とつながりながら成長していくことが望ましいという考え方に、私も強く共感しております。離婚によって夫婦の関係が終わっても、親子の関係まで断絶することが本当に子のためになるのか。社会として向き合うべき問いと思います。  もちろん、深刻な事態を抱える場合もあります。親から子への虐待や暴力がある場合は、子を守るために速やかに引き離すべきです。また、配偶者間の暴力も子にとって大きな心の傷となり得るものであり、決して軽視してはなりません。  同時に、どのような場合に親子を引き離すべきか、その判断は極めて慎重であるべきだと感じます。大人の対立の中で子の思いが置き去りにされることがあってはなりません。子がパパに会いたい、ママに会いたいと願う率直な気持ちに、社会は真剣に耳を傾ける必要があります。  守るべき子を守り、守られるべき親子のつながりは大切にする。その丁寧な見極めこそが制度の真価を決めます。子は家庭のみならず、社会全体で育てていくべきかけがえのない存在です。  今回の制度改正が、お子さんたちのより良い未来へつながるよう願ってやみません。  吉田信解市長のブログを全文公開させていただきましたけれども、本当にこういうふうに考えてくださる市長、村長さん、町村長さん、千七百四十一自治体が、皆さんがそう考えてくれたら、父母の分離の悲劇というのはなくなるものと思います。  既に、例えば大阪府大東市や東京都目黒区でも、離婚後の父母の人格尊重と協力義務を具体的に運用に落とし込む仕組みを先駆けて取り入れております。これは、それぞれのところで当事者やあるいは市議会議員たちがもう何年も何年も働きかけて、ようやく進み始めている先駆的な事例です。  また、神奈川県の寒川町では、本年四月より、子の住民票の住所変更時には父母双方の同意確認を、保育園の入退園の手続には両親の署名を義務化するなど、法改正に合わせた実効性のある運用を導入しております。  最後に、法務大臣に伺います。  家族の問題、民法の問題を家族問題につなげるには、まずは自治体とつながる必要があります。法務大臣、このような法務行政、その実効性を高めるために、自治体とのつながり、具体的にどう考えていただけるでしょうか。あらかじめ質問しておりますので、的確にお願いいたします。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、端的に御答弁をお願いいたします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) はい。  法務省では、改正法の趣旨、内容を広く周知し、改正法が円滑に施行されるよう、関係機関等に対する積極的な情報提供や戸籍窓口と支援部門との連携の促進に取り組んできたところでございますが、法務省が昨年度委託して実施した調査研究では、自治体の協力を得て、地域連携のネットワークを通じた支援について実証的な検討を行ったところでございます。  その結果として得られた支援モデルは、支援を所管する関係府省庁とも連携し、横展開を図りたいと考えております。委員の問題意識も踏まえて、引き続き関係省庁等との連携を努めてまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  時間になっておりますので。  全国市長会、町村会、知事会という組織がありますので、是非その組織も活用いただいて、お願いいたします。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、おまとめください。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 終わります。ありがとうございました。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 参政党の安達悠司です。  本日は、法務省が取り組んでいるウクライナの汚職対策について質問します。  我が国のウクライナに対する支援の表明額は、財政支援も含め約三兆円に達しています。一方、法務省は、ウクライナ汚職対策タスクフォースを所管し、令和五年から四回のオンラインも含む国際会合を主催しています。  日本の法務省がなぜウクライナの汚職対策を行う必要があるのでしょうか。また、法務省がウクライナに人を派遣しているかどうかも含め、どんな取組を行っているかの説明を求めます。

堤良行 法務省大臣官房審議官

○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。  法務省は、法の支配や基本的人権の尊重といった価値を世界各国に浸透させていく取組である司法外交を展開しております。令和五年五月の広島サミットにおきましてウクライナの法制度改革の支援が宣言されたこと、ウクライナにおける汚職対策は同国の復興に際して資源を公平、公正、透明に活用する上で不可欠であり、またウクライナのEU加盟に向けた重要課題であるとされていること等を踏まえまして、法務省は、司法外交を推進するため、令和五年七月、G7司法大臣会合において、ウクライナの汚職対策の取組を支援するためのウクライナ汚職タスクフォースの設置を提案し、G7各国の同会合参加者の賛同を得たものでございます。  法務省によるウクライナの汚職対策への支援の取組といたしまして、まず、法務省は、ウクライナ汚職タスクフォースの事務局を務め、これまで四回にわたり会合を開催して、各国、国際機関による支援状況やウクライナ側の支援のニーズ等について情報共有を行ってまいりました。また、法務総合研究所国際協力部におきましては、ウクライナに対し日本の科学捜査を含む汚職捜査や公判の知見を提供する研修を実施しているほか、法務省が運営する国連アジア極東犯罪防止研修所におきましては、汚職防止に関する国際研修を実施し、ウクライナからの参加者を受け入れるとともに、国連薬物犯罪事務所と連携して汚職事件に係る財務捜査に関する研修を実施するなどしております。  先ほどちょっとタスクフォースの名称を言い間違えました。ウクライナ汚職対策タスクフォースが正しいです。訂正させていただきます。  また、法務省としてウクライナに職員を常駐する形での派遣は行っておりません。  最後、予算になりますけれども、汚職対策支援を含む法務省によるウクライナ支援の予算といたしまして、今年度は、ウクライナ汚職タスクフォースの経費として約二千二百五十万円、法制度整備支援充実強化経費として約一千八百万円が計上されているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございます。  この今の取組の中で、昨年十二月、ウクライナの裁判官や検察官、捜査官を招いて、複数名招いて研修もしたと伺っておりますが、その前提として、法務省は、ウクライナにおける汚職の実情と原因、これをどのように分析していますか。具体的な事例を挙げて説明してください。

堤良行 法務省大臣官房審議官

○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。  お尋ねは、外国の公私の様々な機関、団体等の権限や組織の在り方等に関わる事柄であり、法務省はお答えする立場にございません。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 法務省はウクライナの汚職対策の会合や研修を行っているわけですから、その前提となる汚職の実情や原因も調べなくてよいのか、非常に疑問です。  昨年十一月には、報道によれば、国営原子力企業のエネルゴアトムという契約をめぐって約一億ドル、百五十億円の汚職疑惑で大規模な捜査がなされ元副首相が逮捕されたり、本年二月には、ウクライナの元司法大臣、この方は元エネルギー大臣でもありますが、この方がNABU、国家反汚職局によって拘束されたと、その後起訴されたと報じられています。  令和三年に公表されたEU会計検査院の特別報告書では、ウクライナの汚職対策に取り組んできたわけですけれども、依然として法の支配の弱さとオリガルヒの影響力の強さ、広さから生じる大規模な汚職は、EUの価値観に反し、ウクライナの発展にとって大きな障害になっていると、こういったことも書かれています。  ウクライナの特徴として、企業経営者自らが議会の議員になったり、果ては閣僚や政権幹部に就任して自らの私的利益を増進すると、こういった指摘も書物、文献などで指摘されるところです。  次の質問に行きますが、ウクライナではHACCと呼ばれる高等反汚職裁判所、SAPOと呼ばれる特別反汚職検察庁や、NABUと呼ばれる国家反汚職局などの汚職対策専門の裁判所、検察、警察組織が二〇一四年のユーロマイダン革命以降に導入され、その人員ですね、この選考に外国及び国際機関が関与しています。例えばこの今言ったSAPOという特別検察は、その長官の選出する選考委員会のメンバーは、六名のうち三名はウクライナ検察官会議の提案、残りの三名は外国あるいは国際機関の提案に基づいて指名された者になっています。  ゼレンスキー大統領は昨年の七月二十二日、このSAPOやNABUの権限縮小を行う法案に署名しましたが、七月末には事実上これを撤回したと報じられています。言わば外国機関に管理されているような印象も受けるわけですが、このSAPOやNABUの人員の選考になぜ外国や国際機関が関与しているのでしょうか。また、この関与している外国や国際機関は一体どこなのでしょうか。日本も含まれているかどうか、この辺りについて法務省の説明を求めます。

堤良行 法務省大臣官房審議官

○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。  お尋ねは外国政府の機関に関わる事柄であり、法務省はお答えする立場にございません。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 法務省は昨年の二月に、三井物産戦略研究所に委託してウクライナの司法制度と汚職対策と題する報告書を出して、これは法務省のホームページに公開されております。今述べたようなその特別検察や特別の捜査機関などの情報はこういったところに書かれておりますが、これ、日本でいうなら東京地検特捜部の検察官の人選を外国機関が関与しているといったようなものでして、極めて異例の状態にウクライナはあるのではないかと思います。  また、令和四年二月のロシアの侵攻以降、ゼレンスキー大統領は大統領選挙や国会議員の選挙も行っておらず、令和元年から七年間実施していないといったことになります。また、戒厳令によって一部野党の政治活動は禁止されて、強力な情報統制も行われているということです。  このような状況にあるウクライナに対して、我が国は合計約三兆円の支援を行っているわけですね。これは、外務省と財務省が行う財政支援が、手元の資料にもありますが、百七十五億ドル、二・六兆円規模で、大半を占めています。今年の二月にも四十億ドル、六千億円の追加の世銀融資の信用補完といったことを表明したところです。  この世銀融資の信用補完というのは、要は世界銀行からウクライナに融資をするに際し、我が国が国債、日本の国債を発行してそれをウクライナの信用として供与すると、つまりウクライナの連帯保証人、ウクライナの政府の保証人になるようなものだといった評価もできると思いますが、これほどまでウクライナがなぜ財政支援を必要とするのかといいますと、それはウクライナの財政の構造にあると思うんですが、まず一つの質問は、現在、ウクライナの国家財政の歳出にどれほど軍事費が占めているのか、またウクライナの歳入にはどれほど外国からの支援が占めているのか、その割合をそれぞれお答えください。  また、政府は、次、外務省と財務省それぞれお尋ねしますが、ウクライナに対する財政支援をいつまで続けるのか、その判断基準があれば示してください。

石川誠己 外務省大臣官房審議官

○政府参考人(石川誠己君) お答えいたします。  二〇二五年十二月にウクライナ最高会議の採択を経て公表された二〇二六年予算によれば、歳出額は約四・八兆フリブニャ、日本円に直しますと約十七・四兆円のうち、軍事、安全保障に関する歳出は二・八兆フリブニャ、約十・二兆円であり、歳出額の約六割、五八%を占めております。  また、ウクライナ財務省は、二〇二六年の歳入を二・九兆フリブニャ、約十・五兆円と見積もっておりますが、この歳入とは別途、諸外国に対して二・一兆フリブニャ、これは約七・六兆円になりますけれども、の財政支援を求めたいというふうに表明しております。この歳入と外国からの支援、歳入の中に外国からの支援というのは含まれておりませんが、歳入と外国への支援要請額の合計に対する外国に対する支援要請額の比率は約四二%に上ると承知しております。

三反園訓 財務大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(三反園訓君) お答え申し上げます。  日本は、世界銀行への信用補完を通じまして、改革を伴うウクライナ国内での世銀のプロジェクトを支援してまいりました。この支援はIMFプログラムの下で国際支援の一環として実施しておりまして、現在も二〇三〇年二月までのプログラムの下で継続しております。  日本といたしましては、今後の情勢推移も踏まえまして、引き続きG7を始めとする同志国とともに国際支援の一環としてのウクライナへの支援を検討してまいります。

島田智明 外務大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(島田智明君) ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であり、国際社会全体の平和と安定を損ねております。このような力による一方的な現状変更の試みは決して許すことはできないとの考えに変わりはございません。一日も早く公正かつ永続的な平和を実現することが重要であり、G7を始めとした各国と連携し、ウクライナ支援を継続しております。  このような考えの下、ウクライナに対する財政の支援については、ウクライナの資金ニーズを踏まえ、G7等と連携しつつ行ってきているところでございます。  その上で、今後の情勢の推移を予断できないため、財政支援についても予断することは困難ではございますが、引き続きG7等と連携しつつ、ウクライナ側のニーズを踏まえながら検討してまいります。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございます。  今ので分かったことは、まずウクライナの財政構造として六割が軍事費と、それで、日本の支援は、その軍事費以外の国家公務員の給与や社会保障に充てると言いながら、実際、外国の支援が四割占めているわけですから、そうすると、実際、日本など外国の支援でウクライナの戦費調達を実質的に下支えしているといった格好になると思います。ウクライナの税収が軍事費に充てて、残りのお金はEUとか我が国から支援で賄っているといった構造なわけですね。  さらに、問題は、汚職もこうやってまだ問題も継続しておりますし、日本のお金はこの三兆円もあるなら国内に使うべきじゃないかと、奨学金の支援とか若者とか、修習生だってそうですが、そういったところに使うべきじゃないかという声もあります。  参政党は、これまでの質疑でも、ウクライナに対する財政支援について慎重な立場を取ってきました。ウクライナでの交戦の継続、外交関係、また国内経済を優先すべきことなどを考えると、国益にかなうかどうかといったことは極めて重要な判断だと思います。アメリカの態度も変わりましたし、またEUも検察人事などに介入して強力な監視体制を敷いていると思われます。  他方、我が法務省は、ウクライナの汚職対策に取り組んでいますが、しかし、現地に人を派遣するなどはしていないとのことです。せっかくそういう対策を取り組んでいるなら、外務省や財務省の行う財政支援に対して、法務省としてチェック機能を果たすべきではないかと考えます。  例えば、民間企業がある企業にお金を、例えば取引先だとしてお金を貸しますと、何かその支援をしますといったときに、支援をしましたと、しかし、じゃ、取引先なりの民間企業が、どうもその企業は汚職をしてお金を使い込んでいるといった場合に、じゃ、追加で更に支援しましょうかというと、普通はその企業の法務部がいて、法務部がこんな汚職している会社にお金を更に出せませんとか、じゃ、これ以上はもう資金を引き揚げましょうかとか、そういった法務ならではのリーガルチェックというのを行うべきなんですね。これが本来、法務省の役割ではないかと私は思うんですね。  汚職対策の成果が出なければ財政支援を打ち切る、あるいは少人数であっても法務省から人を派遣するなど、より強力な汚職対策を実施すること、それによって外務省や財務省の行う言わば際限のないような財政支援に対して歯止めを掛ける、こういったことについて法務大臣はどのようにお考えでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘は、日本政府のウクライナに対する今後の支援の在り方など我が国の外交の方針に関わる事柄でありまして、法務省としてはお答えすることは差し控えたいと思います。  いずれにせよ、法務省としては、ウクライナ汚職対策タスクフォースの事務局として、今後も関係国、機関との間で情報共有に努めてまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問おまとめください。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 はい。  私は、せっかく法務省が独自にウクライナの汚職対策をやっているわけですから、しっかり国民の信頼に応えて、外務省や財務省の財政支援についてもチェックができるように役割を果たしていくことを希望いたしまして、私の質疑を終わります。  ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  私は、四月の十四日に打越議員が聞かれた、在留資格、経営・管理の要件厳格化についてお尋ねしたいと思います。  ちょっと通告順を変えまして、まず、これまで資本金要件が五百万円とされてきた理由についてお尋ねしたいと思うんですけれども、お手元、資料をお配りしていますが、この経営・管理という在留資格は、二〇一四年の入管法改正でそれまでの投資・経営を改めたものです。翌年、二〇一五年の四月に施行をされまして、その年の年末、一万八千百九人が在留資格を認められ、二〇二二年頃から大きく増えていっていますけれども、昨年末で四万六千七百八十一人がこの資格で在留をしておられるわけですね。  この法改正のときに、この議場で大臣も政務官としてお座りになっておられたんですけれども、私、この経営・管理と同時に創設をされた高度専門職一、二という高度人材の資格についてお尋ねしました。例えばカルロス・ゴーンさんみたいな外資の経営者とかいうような人たちが念頭にあったんでしょうが、元々は、この二〇一五年に年収要件を大きく三百万円まで引き下げたんですね。学術研究に関わる人はもう年収要件を撤廃するというので、当時、谷垣法務大臣でしたけれども、その大臣お座りになっている席で、むしろ年収よりも研究実績などによって評価すべきだというふうに答弁をされたわけですね。  そうした中で、高度人材はそうやって経営者でしょう。この経営・管理に関しては五百万円という資本金要件が当時からされてきたわけですけれども、これは大臣でも入管庁でもいいんですが、いかがですか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  昨年十月十五日以前の在留資格、経営・管理の許可基準の一つである資本金の額、五百万円につきましては、平成二十六年の入管法改正に伴い、上陸基準省令において規定したものでございますが、同金額については、元々、平成十二年に策定した在留資格、投資・経営のガイドラインにおいて示していたものでございます。当時は五百万円の金額に変更が必要な状況にあるとは認識していなかったことから、この金額をそのまま経営・管理の基準としたものでございます。  そもそもは平成元年の入管法改正時に投資・経営の在留資格を新設した際に、上陸基準省令において、経営又は管理に従事する事業の規模に関する基準として、二人以上の本邦に居住する者で常勤の職員が従事して営まれる規模のものであることを規定しておりましたが、この今申し上げました平成十二年のガイドライン策定時において、この代替要件としまして、常勤職員二名を雇用して事業を行う場合に要する資金、諸外国の同様の制度における要件等ですね、諸外国、この当時、アメリカとか韓国、五百万円だったんですけれども、五百万円相当だったんですけれども、等を参考として検討し、新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間五百万円以上であることとしたものでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 ということで、つまり従業員一人当たり二百五十万円ぐらいでしょうということなんですよね。  ですから、昨年十月の厳格化に向けた出入国在留管理政策懇談会の議論の中でも、委員から、いや、賃上げは必要でしょうと。だけど、例えば一人三百万円で六百万円というのだっていいんじゃないですかというような意見が出されているとおりなわけですね。  その五百万円という資本金を始めとした要件で、先ほど見ていただいたように、四万六千七百八十一人の外国籍の方々がこの在留資格を得て事業を営んでいるということなんですが、私、おおむね、零細事業者の方々が大方なんじゃないかなという実感を持っています。家族経営の、例えばカレー屋さん、せんだっても話題になりました。多国籍なエスニックの料理屋さんとか雑貨屋さんとかいう形で、御家族が手伝いながら一緒にやっているというお店が多いのではないかと思うんですが、この四万六千七百八十一人の在留資格についての実態について、例えば業種、それから資本金や従業員の数については、昨年十月の見直しに当たってどのような実態把握が行われたのでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  出入国在留管理庁におきましては、在留資格、経営・管理の許可基準の改正を検討する中で、令和六年末時点で当該在留資格により在留中の方、四万一千六百十五人を対象に調査を行いましたが、当該調査は対象者の直近の申請書に記載された内容を基に把握できる範囲において実施したものでございまして、詳細な数値をお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。  これを前提といたしまして、委員のお尋ねに関して可能な範囲でお答えしますと、当該調査の結果、業種としては卸売業、小売業、飲食サービス業等が多数を占めること、資本金の額等について当時の許可基準である五百万円付近の在留者が多数を占めること、多数の者が常勤職員を雇用していない状況であったことを把握しております。  お尋ねの資本金の額等につきましては、多数の者が五百万円から六百万円くらいの水準だったことも把握しておりまして、その上で、改正前から在留資格、経営・管理で在留中の方については、今回の改正におきまして、改正後の許可基準を直ちに適用することなく一定の配慮を行うことという措置を取ったわけでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 多数というふうに今おっしゃいましたけど、資本金三千万円を超える、そういう事業者というかは一〇%に満たなかったのではありませんか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 失礼いたしました。  今申し上げたように、詳細な数字のちょっと詰めは今申し上げたような調査状況なのでなかなか難しいんですけれども、多数の者はやっぱりその五百万円等で、三千万円というのはそれほど多くないというふうに御理解いただいて結構かと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 だから、九割は五百万円だったんじゃないですか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) おおむね御指摘のとおりの認識で間違いありません。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 でしょう。  かつ、全数を実態を調査して把握できた数字でもないわけですよ。担当課の方からは、把握できる範囲の全数調査を行ったものですと。一体どういう意味なのかというような数字なんですね。  先ほどちょっとお話ありましたけれども、申請書から拾えたのが、今言っている議論なんですけど、申請書から拾えたのは何件だったんですか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  今ちょっと手元に数字がございませんで、大変恐縮でございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 手元に数字がないんじゃなくて、四万一千六百十五という昨年末の在留者数のうちで何件申請書から拾えてどんな実態だったのかということは把握できていないということなんじゃないんですか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 詳細ちょっと確認しまして、また改めて御報告させていただきたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 そういう実情なんですよ。  私、あわせて、二〇一五年の施行から更新を重ねて、通算の在留期間が十年以上というふうになっている方々、いっぱいいらっしゃるんじゃないですかと、人気のお店と。あるいは、その前、例えば技能とかの在留資格でいらっしゃって、経営・管理に資格変更して、だからもう子供さんは高校生になっているとか、下の子が小学校に今度上がるんですと日本語で楽しい会話をできる、そういう方々がたくさんいらっしゃるんじゃないですかと。  もう在留、通算でいえば三十年もいるという長期在留者がかなりの数いらっしゃるんじゃないかとお尋ねをしましたが、分かりますか、何人いらっしゃるか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  対象者の在留資格、経営・管理での通算在留期間については調査をしておらず、お答えすることは困難でございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 ですから、二〇一四年の改正法で在留資格を定めたわけですよ、国会が。それを入管庁が、それは懇談会ぐらいはやったかもしれないけれども、その入管庁の裁量だけで五百万円を三千万に引き上げるなんというようなことをやっていいはずがないと。その根拠が、今私が問うているんだけれども、それは調べていませんというわけでしょう。  私は、この委員会に、今申し上げた資本金、それから通算の在留期間については把握をして報告をいただきたいと求めていただきたいと思いますが、委員長、いかがでしょうか。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 国会として、しっかり事実を明らかにした上で議論を進めなければならないと思うんですね。  ところが、二〇一四年改正時の説明も、それから十年余りにわたる運用も、全部ひっくり返すのが三千万円ですよ。大臣、これ三千万円と、六百万円でもなく、一千万円でもなく、何で三千万円なんですか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お尋ねの資本金等の額については、事業経営の安定性や日本経済に資する事業の規模という観点から、法人企業の実態、法人企業の経営実態に関する統計におきまして、欠損法人よりも利益法人等が多くなるのは資本金二千万円超の階級であること、また、諸外国の同様の制度における要件などを参考として検討し、三千万円以上とすることが適当と判断したものでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 せんだっての打越議員の質問に対して、大臣、我が国の経済社会の活性化に資するという本来の目的に沿った形で運用されるようにとおっしゃったんですけど、この十年余りの入管庁の現場の運用が本来の目的に沿っていなかった、あるいは沿わない運用をしてきたという意味ですか。  在留資格というのは、特にこの経営・管理ビザについていいますと、事業と生活の基盤ですよね。政府・自民党が二〇一四年の改正以来、こういう運用をしてきた。その下で、適正に在留資格を得て、税金や社会保険料も真面目に納めながら、この間にはコロナ危機がありました、あるいは今の果てしない物価高騰というのがあります、その下でも一生懸命真面目に頑張っている、そのお店を、大臣、潰すというのが三千万円ということでしょう。  この入管庁の省令によって、九割方の今一生懸命頑張っているお店を潰すという判断を大臣、されたんですか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) この点については経過措置も設けておりますので、それによって運用したいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 ということは、今、これまで頑張ってきたお店は五百万円のままでいいんですね。  もう一つ、昨年の十月から、もう更新の時期が来ている在留者については資格の審査が始まっているんですよ。その中で、もう子供たちが小学校には行けないのかと、泣かせてしまうような事態が現場では起こっているんですよ。そんな酷なことを絶対にしてはならないと。  三千万円に上げるというような無理無体なことは強制をしないということを、大臣、今の時点ではっきりさせるべきじゃありませんか。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 端的に、時間が過ぎておりますので、御答弁をお願いいたします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 具体的には、施行日から三年を経過する日、令和十年ですけれども、までの間は、改正後の許可基準に適合しないことのみをもって在留期間の更新の許可申請を不許可とはしないということとしております。  また、施行日から三年を経過した後には原則として許可基準に適合することを求められるわけですけれども、適合しない場合であっても、経営状況や法人税等の納付状況を総合的に考慮して許否の判断を行うなど、個別の事情を踏まえて対応する予定でございます。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) もう終了をお願いいたします。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 三年たったら三千万を押し付けるということでは多文化共生のともしびが消されてしまうんですよ。そんなことをやっちゃならないと。  資料の提出を強く求めて、引き続き、次の機会に議論させていただきたいと思います。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 日本保守党の北村晴男です。よろしくお願いします。  近年増加している銅線ケーブルなどの金属類の盗難について御質問します。  つい先日も、栃木県内にある市営グラウンドの照明用銅線ケーブルを盗んだとして、カンボジア国籍の男二名が逮捕されたとの報道がありました。資料一です。男二名を含む二十九人のカンボジア人犯行グループの余罪は百件以上あると見られているとのことです。  また、岐阜県の太陽光発電所から銅線ケーブルを盗んだとして、ベトナム人犯行グループの一人が逮捕されたとの報道もあります。資料二です。犯行グループによるものとして計二十六件の窃盗が裏付けられたとのことであり、早急な対策が必要と考えます。  金属類の盗難対策としては、昨年、盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律が成立しました。この法律により、銅などの金属を買い受ける業者側に取引記録の作成を義務付け、盗品の疑いがある場合には警察への申告を義務付けることとなりました。これにより、金属盗を抑止する一定の効果が見込まれるとは思いますが、刑法に盗品譲受け罪があっても窃盗罪がなくならないように、その効果は極めて限定的です。  そこで、お聞きします。  銅線ケーブルの切断をした上での盗難ということですと、現行法上は窃盗罪、器物損壊罪に該当しますが、こうした財産罪として処罰するだけで被害の実態に応じた評価が十分とお考えでしょうか、お聞きします。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  一般論として申し上げますと、窃盗罪の法定刑は十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金、器物損壊罪の法定刑は三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金であるというところでございます。  その上で、検察当局におきましては、個別の事案ごとに法と証拠に基づいて、犯行に至る経緯や犯行の態様の悪質性、被害結果の重大性等、量刑に影響を及ぼす各種の事情を総合的に考慮して求刑を決しているところでありまして、御指摘のような発電設備の銅線ケーブルの窃盗や損壊事案につきましても、発電事業に与えた影響等も踏まえまして求刑を行うよう努めているものと承知しているところでございます。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  先ほどの栃木県の市営グラウンドの件ですと、復旧費用が数千万に上り、また太陽光発電所からの窃盗を行ったベトナム人犯行グループによる計二十六件の被害総額は一億四千万円、復旧費用もこれをはるかに上回るものと思われます。  窃盗罪又は器物損壊罪などの量刑判断に当たり、こうした被害額もおっしゃるとおり情状として考慮されますが、言わば間接的評価にとどまるものです。  加えて、忘れてはならないのは、多くの場合、インフラに使用されているケーブルなどが盗まれることで重要なインフラが破壊され、国民生活に大きな被害が及ぶということです。この被害は、銅線の価値や復旧費用などの経済的損害では到底評価し切れない極めて大きなものですから、窃盗罪などでは評価として全く不十分と考えます。  現行法上、水道、電気、ガス、海底ケーブルなどの重要インフラが損壊された場合、窃盗罪や器物損壊罪以外にも個別法に規定された罪等に該当し得る場合があると思いますが、典型的な例である電気事業に使用される電気工作物の損壊の場合、どのような罪に該当するか、御説明をお願いします。

木原晋一 資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。  犯罪の成否は、捜査機関により収集された証拠に基づいて個別に判断されるべき事柄でありまして、一概にお答えすることは困難でございます。  その上で、一般論として申し上げれば、電気事業法第百十五条の罰則規定に基づきまして、電気事業の用に供する電気工作物を損壊し、その他電気事業の用に供する電気工作物の機能に障害を与えて発電、蓄電、変電、送電又は配電を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金が適用され得るものでございます。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  同様のものが浄水道損壊罪、これは刑法百四十七条、これは一年以上十年以下の拘禁刑、水道施設損壊罪、これは水道法によるものですが、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金、ガス工作物損壊罪、これは五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金などと承知しています。  今挙げていただいた電気工作物損壊罪の場合も、法定刑で見ると窃盗罪よりも軽く、拘禁刑の上限は半分、窃盗罪の半分にすぎません。社会に大打撃を与えるという被害の実態、重大性から考えると、これでは全く不十分と考えます。  犯行が財産取得目的によるものであったとしてもなかったとしても、その結果が重要なインフラの破壊を伴うものに関しては、現行法上該当し得る窃盗罪、器物損壊罪、電気工作物損壊罪などとは別に、あるいはこれらに代えてインフラ損壊罪という犯罪類型を創設し、法定刑は例えば無期又は五年以上の拘禁刑などとして、原則として実刑を伴う重い法定刑とする必要があると考えますが、法務省の見解をお聞かせください。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) 一般論としてお答えいたしますと、現行法の下では、委員の御指摘のとおり、インフラの一部を損壊したものについては器物損壊罪、その損壊により人の業務を妨害したものについては威力業務妨害罪などがそれぞれ成立し得るところでございまして、また、これまた委員から御指摘がありましたように、特別法違反の罪として、先ほど御紹介のあった電気事業法違反、ガス事業法違反、水道法違反などの罪があるわけでございます。  その上で、御指摘のようなインフラを損壊する行為を特に重く処罰する罪を創設することにつきましては、先ほど申し上げたように、刑法や特別法において各種の罰則が定められている中で、また様々なインフラに対する様々な損壊行為等が想定される中で、具体的にどのようなインフラに対するどのような行為を処罰の対象とするかであったり、法定刑をどの程度重いものとすることが適切かなどといった課題が多いところでございまして、慎重な検討を要するものと考えているところでございます。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  もう一点ですが、銅線ケーブルなどの盗犯の犯人、これは大半が外国人であるというふうに国民からは認識されています。  これについて、何らかのデータがあればお示しください。

遠藤剛 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(遠藤剛君) お答えいたします。  お尋ねに関しましては、警察庁では、太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗についての統計を令和五年から取りまとめておりまして、令和七年までの三年間においては、検挙人員の合計は二百八十七人、うち外国人は二百二人、検挙人員に占める外国人の割合は七〇・四%となっております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  外国人によるこの種の犯罪が多いということであれば、これは入管当局もしっかり情報連携を図っていただいて、問題のある外国人の強制退去あるいは入国拒否の判断につなげてほしいと考えています。  さて、外国人窃盗グループによる窃盗は、銅線ケーブルに限られません。近年、例えばアルファードなどの高級車を狙った窃盗グループ、これ資料三です。こちらは計八十件で被害総額三億七千万円と言われているものですが、そのメンバーであるパキスタン国籍の男が逮捕されたとの報道や、一般住宅、空き家を狙ったベトナム人を中心とした窃盗グループ、これ資料四です。こちらは、盗難車で広範囲に移動しながら、百件を超え、被害総額三千五百万円以上の犯行を重ねたものでありますが、そのメンバーであるベトナム人が逮捕されたとの報道などが相次いでいます。  こうした外国人犯罪に対して、入管庁は捜査機関から捜査情報などを入手しているのでしょうか。入手しているのであれば、こうした情報が入管行政にどのように影響しているのか、御説明をお願いします。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  出入国在留管理庁においては、独自にあるいは関係機関の協力を得ながら不法滞在者等の外国人に関する情報の収集や分析を行っているところ、収集する情報には御指摘のような情報も含まれているところでございます。また、警察等の捜査機関が外国人被疑者を逮捕等した場合で当該被疑者が入管法第二十四条に規定する退去強制事由に該当すると思料される場合には、刑事処分の内容にかかわらず、同法第六十二条第二項の規定に基づき通報されることとなっております。  出入国在留管理庁におきましては、入手した情報の内容を精査し、退去強制事由に該当すると思料する場合には、法令の規定に基づき、退去強制手続を取っているところでございます。  加えてでございますが、退去強制事由に該当しないと思料した場合であっても、当該情報を在留審査に活用するなど適切に対応しておりまして、例えば、当該情報も踏まえて在留状況が不良であると判断される場合には在留審査において消極的に評価することが考えられると、このように考えております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  その点の続きは最後に時間があれば御質問するとして、四月十四日の産経新聞の記事によりますと、朝鮮総連傘下の商工会に所属する自営業者らが百人規模で北朝鮮を訪問し、日本国内で集めた資金を北朝鮮に持ち込むとの話があるとのことです。資料五です。現在、日本政府は、外為法による北朝鮮に対する経済制裁措置として、原則として北朝鮮関係者への支払などを禁止しているものと承知していますが、商工会の北朝鮮訪問はこの制裁措置の抜け穴になっているとも言われています。  まずはこうした事態にならないよう最善を尽くしていただきたいと思いますが、仮に、再入国許可を受けた上で出国した外国人が北朝鮮に巨額の資金を持ち込んだことが再入国前に判明した場合、再入国を拒むことは現行法上可能なのでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 仮定の御質問についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で一般論として申し上げれば、再入国許可制度は、我が国に在留する外国人が一時出国した後、再び入国する場合に上陸手続を簡略化するための制度でございます。  再入国許可を受けて出国した外国人から上陸申請があった場合は、通常の上陸審査で行っている入国目的、在留期間の審査を行うことなく、有効な旅券等を所持していること、七条一項一号で定められておりますが、及び上陸拒否事由に該当しないこと、これは同項第四号に定められていますが、この二点のみを審査することと法律上されております。  そのため、入管法五条一項各号に規定されている上陸拒否事由に該当する場合には上陸を拒否することは可能でございますが、入管法上の上陸拒否事由の中には本邦外の国や地域へ資金を持ち込むことは含まれていないことから、一般的には、それのみをもって上陸拒否事由に該当すると認めて上陸を拒否することは困難であると考えられるところでございます。  さらに、問題が特別永住者の方である場合には、この方たちの上陸、再入国につきましては、入管特例法第二十条の規定により、入国審査官は上陸のための条件のうち有効な旅券等を所持しているかの審査のみを行うこととされていることから、このような特別永住者については有効な旅券等を所持していれば上陸を拒否することができない、こういうふうな法律になっています。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 恐らく、この今、先ほど申し上げたケースは恐らく特別在留許可を得ておられる方々だと考えます。そうすると、まあ再入国拒否できないという結論になるということですね。  ところで、この外為法に基づく北朝鮮への経済措置の重要な目的の一つは、北朝鮮による拉致問題の解決であります。日本保守党は、結党以来、拉致問題の解決を最重要課題に掲げ、早期解決を求めてきました。北朝鮮によって日本人が拉致され、被害者がいまだにその無法国家に監禁されているという厳然たる事実があります。日本の場合は、例えば特殊部隊による救出などができないという現状において、この経済制裁措置は拉致問題解決のためのほぼ唯一の手段とも言えます。  にもかかわらず、自らの意思で北朝鮮に渡航し、北朝鮮に大金を渡すという行為については、拉致被害者の置かれている現実を考えれば、そういう外国人、これは特別在留許可を受けた外国人も含みますが、そういう外国人に対して、こうした違法行為を行えば日本に再入国できなくなるという重大なリスクを負ってもらって拉致被害者救出の可能性を少しでも高めること、これには十分な合理性があるものと考えます。ましてや、日本人の拉致という犯罪に朝鮮総連の関係者が関与していたとの事実も指摘されています。現行法では対処できないようなので、入管法等を改正するなどして再入国を拒めるような制度、これを是非検討していただきたいというふうに考えています。  他方で、外国人犯罪者は不起訴処分になることが多いというのが多くの国民の実感です。先ほどの検挙者数についても、この中でおよそ七〇%が、先ほどの太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗でしたが、この中で何%が実際に退去強制事由に当たるような拘禁刑に処せられているかというと、極めて疑問でございます。  不起訴処分の事案の中には、示談が成立した場合、あるいは通訳を介するため取調べや手続が滞り、勾留期限が満了して釈放せざるを得なくなるなど、また統合失調症などによる心神喪失を理由として不起訴となる場合もあります。浜松で中国人女性が起こしたひき逃げ事件では……

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問の方おまとめください。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 五人の死傷者が出ましたが、これは東京高裁で無罪判決が出ております。これら様々な不起訴事案、これらについては一律に退去強制できないという現行の法制度は明らかに間違っているというふうに考えています。  これについても再検討をお願いしたいというところで、今日の質問を終わりにします。ありがとうございました。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。平口法務大臣。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  この法律案は、裁判所の事務を合理化し、及び効率化すること等に伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少しようとするものであります。  これは、家庭事件処理の充実強化を図るため、家庭裁判所調査官を十人、ワーク・ライフ・バランス推進を図るため、裁判所事務官を二人それぞれ増員するとともに、他方において、裁判所の事務を合理化し、及び効率化すること等に伴い、技能労務職員等を百三十八人減員し、以上の増減を通じて、裁判官以外の裁判所の職員の員数を百二十六人減少しようとするものであります。  以上が、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の趣旨であります。  何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十四分散会

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  1. 記録 #3488 変化 2026-07-29 17:26 JST
    改ざん検知用の値 1ee1cd5e…53e8b2 (未計算)
  2. 記録 #2466 観測 2026-06-17 14:34 JST
    改ざん検知用の値 d1b3cda6…6d6c8a (未計算)

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