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国会会議録

法務委員会

第221回 · 参議院 · 第4号 · 2026-04-14

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-14 19:01 JST 記録 #3120 ↗

発言 143

会議録情報

令和八年四月十四日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月十三日     辞任         補欠選任      有村 治子君     加藤 明良君      山崎 正昭君     小林孝一郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         伊藤 孝江君     理 事                 古庄 玄知君                 こやり隆史君                 打越さく良君                 川合 孝典君                 横山 信一君     委 員                 岡田 直樹君                 加藤 明良君                 小林孝一郎君                 鈴木 宗男君                 福山  守君                 山谷えり子君                 泉  房穂君                 牧山ひろえ君                 小林さやか君                 嘉田由紀子君                 安達 悠司君                 仁比 聡平君                 北村 晴男君    国務大臣        法務大臣     平口  洋君    副大臣        内閣府副大臣   鈴木 隼人君        法務副大臣    三谷 英弘君    大臣政務官        法務大臣政務官  福山  守君        文部科学大臣政        務官       福田かおる君        厚生労働大臣政        務官       栗原  渉君        厚生労働大臣政        務官       神谷 政幸君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局刑事局長   平城 文啓君    事務局側        常任委員会専門        員        武蔵 誠憲君    政府参考人        警察庁長官官房        審議官      遠藤  剛君        総務省大臣官房        審議官      近藤 玲子君        総務省自治行政        局選挙部長    長谷川 孝君        法務省大臣官房        司法法制部長   内野 宗揮君        法務省民事局長  松井 信憲君        法務省刑事局長  佐藤  淳君        法務省矯正局長  日笠 和彦君        法務省保護局長  吉川  崇君        出入国在留管理        庁次長      内藤惣一郎君        厚生労働省大臣        官房審議官    林  俊宏君        厚生労働省大臣        官房審議官    江浪 武志君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○法務及び司法行政等に関する調査  (出入国在留管理の現状に関する件)  (再審制度の見直しに関する件)  (高齢受刑者の刑務所出所後の支援に関する件)  (成年後見制度に関する件)  (一方の親による子の連れ去りに関する件)  (街頭演説の妨害に対する法規制に関する件)  (帰化制度の見直しに関する件) ○自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案(閣法第四二号)(先議)     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、有村治子さん及び山崎正昭さんが委員を辞任され、その補欠として加藤明良さん及び小林孝一郎さんが選任されました。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官遠藤剛さん外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。  質問の機会、ありがとうございます。  もうすぐゴールデンウイーク、国民の祝日に関する法律、祝日法で、四月二十九日が昭和の日、五月三日憲法記念日、そして四日みどりの日、五日こどもの日と続きます。  占領下全ての祝祭日が一時的に廃止されましたが、現祝日法は昭和二十三年に制定されました。前年の昭和二十二年五月三日に憲法が施行されて、新憲法の制定にも沿ってという観点から、九つの祝日が制定されました。第一条は、「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。」とあります。  敗戦の後、国の復興、経済と心の復興を求めた先人の思いを感じて胸が熱くなります。美しい条文だと思います。当時は、元日、成人の日、春分の日、天皇誕生日、憲法記念日、こどもの日、秋分の日、文化の日、勤労感謝の日の九つの祝日でした。それから、建国記念の日、昭和の日、みどりの日、海の日、山の日、敬老の日、スポーツの日が加わって、現在年間十六日となっています。  内閣府にお伺いいたします。  祝日法の意義と占領時代制定時の議論、御紹介ください。

鈴木隼人 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(鈴木隼人君) お答えいたします。  意義に関しましては、ただいま委員から国民の祝日に関する法律の第一条、お読み上げいただきましたが、重複になりますけれども、「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。」というふうに規定をしてございまして、こちらが意義と言えるのではないかというふうに考えているところでございます。  また、制定過程につきましては、この法律、議員立法でございまして、政府としてお答えできる内容に限りがあることを御理解いただきたいと思っております。  以上です。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 そうなんです、議員立法なんです。  それでは、制定時の議論について、私の方から。GHQとのやり取りで文言の削除要請などもありました。国会で議論が進むにつれて、国民の関心がどんどん高まりまして、新聞各社盛んに世論調査を行い、国会では七か月間審議、衆議院で二十一回、参議院で四十回審議されました。そして、衆議院の文化委員長は、法案提出理由について、この法律が祖国再建のために伸び行く喜びと祝福を与えるならと思いを語っています。  日本は法治国家、権力の濫用を防ぎ、国民の権利、人権や自由が保障されていますが、それとともに美しい国柄を大切に、大きな和合の力あってこそ真の豊かさや自由もあることを第一条は思わせ、シンボリックで大きな意味を持つと思います。  学校、家庭、地域社会などで趣旨が広がるよう願っていますが、私が育った頃とは違って、今は学校でも祝日の意味を先生方が余りお教えにならなくて、子供たちは、わあ、休みだで終わりです。  文科省にお聞きします。  学習指導要領で、祝日、祝日法、どう記されているか、教科書、学校教育、教職課程ではどうなっていますか。

福田かおる 文部科学大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(福田かおる君) お答え申し上げます。  平成二十九年に告示された小学校学習指導要領では、社会科で、国民の祝日に関心を持ち、我が国の社会や文化における意義を考えることができるようにすることが新たに盛り込まれました。これを受け、教科書でも、例えば祝日の意味や由来を調べる活動などが盛り込まれているところです。  先生御指摘のとおり、私も小学生の頃は、わあい、祝日だと思っていたんですが、今回、委員の御質問を受けて、改めて私自身も今の教科書を確認いたしましたが、私が小学生のときにはなかった内容も盛り込まれておりました。また、小学校の教職課程では、社会を含む各教科の指導法の科目において、小学校学習指導要領に掲げる事項に即し、包括的な内容を学習することとなっております。  文部科学省としましては、国民の祝日について学習指導要領に基づく適切な指導が各学校において行われるよう、引き続き取り組んでまいります。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 例えば建国記念の日、二月十一日は、第二条で「建国をしのび、国を愛する心を養う。」とあります。日本書紀の初代天皇、神武天皇の即位日とされたかつての紀元節、昭和四十一年に制定されました。歴史的背景から、建国記念日ではなくて、中立的に国の成り立ちそのものを祝う建国記念の日とされています。  七月四日、アメリカの独立記念日は独立宣言公布により、七月十四日、パリ祭はフランスの革命を記念とした建国記念日と知っていても、日本のことは知らないというのでは国際人として寂しい感じがします。私は、子供や孫たちが学校で教わっていなかったので教えましたが、どうなんでしょう。このレクで役所の方十人ぐらいいらっしゃったんですが、お聞きしましたけれども、いや、学校で習った記憶ないなということでありました。  今日はインターネットで見ておられる方も多いと思うので、少し詳しく祝日の説明をさせていただきます。  例えば昭和の日、四月二十九日は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。」とあります。ちなみに、今年の四月二十九日について、総理からこのような御案内状届きました。令和八年に昭和元年から起算して満百年を迎えることを記念し、昭和百年記念式典を左記により挙行いたします。昭和百年記念式典委員長、内閣総理大臣高市早苗とあります。  昭和は本当に激動の日々でありました。昭和二十七年四月、主権回復をしたとき、昭和天皇は御製をお詠みになられました。「風さゆる み冬は過ぎて まちにまちし 八重桜咲く 春となりけり」、「国の春と 今こそはなれ 霜こほる 冬にたへこし 民のちからに」。八重桜を見ますと、私はこの御製と、そしてまた当時の人々の心を思います。  五月五日のこどもの日は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」とあります。先日、NHKの「チコちゃんに叱られる!」でも、母に感謝するというのも入っているんですよと放送していました。お彼岸には多くの人がお墓参りに出かけますが、秋分の日は「祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。」とあり、勤労感謝の日は「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。」、新嘗祭です。祖先を思い、国民互いにそれぞれの働きに感謝し合う。日本の国柄や文化の理解、大切とされてきた価値観、私たちの記憶の糸、社会理解の入口ともなります。  平口法務大臣は所信表明の中で、法的な物の考え方を身に付けるための法教育、積極的に推進と語られましたが、法教育に対するお考え、お聞かせください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 委員お尋ねの法教育の実施に当たっては、将来社会で活躍する若者に対し、法やルールの根底にある価値を考えさせる思考型の教育を重視しております。  そして、昨年末に、共に生き、共に社会をつくる力を育む法教育をテーマに掲げ、これまでの取組に加えて、法教育を受ける児童生徒、実践する教員、施策を実施する法務省の三つの立場を踏まえながら取組の行動方針等を定め、その効果を測定、分析し、新たな取組につなげる中長期計画を取りまとめたところでございます。  今後は、同計画に基づき、関係機関等と連携しながら、社会において法教育が果たすべき意義、役割の啓発に努めるとともに、より一層積極的に法教育の推進に取り組んでいきたいと考えております。  あっ、昨年末と申し上げました、昨年度末の間違いでございます。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 ありがとうございます。  法教育は、大学の法学とか法学部だけのものではないと思います。また、思考だけではなくて感性を育む面もあると思っています。次期学習指導要領の議論が始まっています。もう今、AIとかSNSなどのパワーによって子供をめぐる環境、激変をしております。  文科省は小学校から高校までの法教育の在り方を法教育推進の施策に取り組む法務省とともに考えてほしいと思いますが、文科省の見解、お伺いします。

福田かおる 文部科学大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(福田かおる君) お答え申し上げます。  児童生徒が発達の段階に応じて法に関する基本的な見方や考え方を身に付けるとともに、法や規範の意義及び役割について理解を深めることは、委員御指摘のとおり、大変重要だと考えております。  法に関する教育については、学習指導要領に基づき、例えば現在でも、小学校の社会科において国や地方公共団体の政治の取組を法令との関わりなどに着目して捉えること、また、中学校の社会科においては民主政治と政治参加の指導に当たって法の支配、民主主義などに着目すること、そして、高校の公共において法や規範の意義及び役割、司法参加の意義について現実社会の事柄や課題を基に指導することなどとしております。  文部科学省としましては、こうした法教育の一層の充実を図るため、法務省が実施している教員研修や出前授業などについて各教育委員会に毎年度周知するなどして協力を行っているところでございます。  また、委員御指摘のとおり、現在、中央審議会におきましては、次期学習指導要領における法教育の充実も含め、様々な分野の学識経験者の方々などにより御議論いただいているところでございます。  今後とも、法務省と緊密に連携を図りながら、法教育の更なる充実に向けて必要な取組を行ってまいりたいと思います。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 しっかり議論をして、今の時代にふさわしい胸にすとんと落ちるような法教育をしていただきたいと思います。  続いて、外国人との秩序ある共生について伺います。  令和七年末、在留外国人数、初めて四百万人を超えまして、四百十二万五千三百九十五人と発表されました。十年前は二百二十三万人ですから、国民の不安の声、大きくなっています。  外国人の在留審査について、機微技術流出防止など、国家安全保障上の観点から脅威となるものに対してどのような対応をしておりますか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  外国人の在留審査におきましては、出入国在留管理庁として機微技術流出防止の観点から、留学生、外国人研究者等の受入れに当たって、特に厳格な審査を行っているところでございます。具体的には、在留資格認定証明書等の審査に当たって、通常行っている受入先、学歴、本邦での活動内容等を申請書等で確認することに加え、機微技術流出防止の観点から、必要に応じて、これまでの実績や研究内容等に関する資料を求めることとしております。  出入国在留管理庁としては、引き続き関係機関との連携を図りながら適切に対応してまいりたい、このように考えております。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 これからの日本、外国人がいないと経済が成り立たないと言われる中で、受入れの規模、条件、ますますの検討が必要になってくると思います。入管庁と自治体の連携も増えております。体制強化と、また課題、どのようにお考えですか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) 当庁としましても、当庁の果たすべき役割、ますますちょっと求められるところ、大きくなっているのかなと思っております。その中で、当庁の体制でございますが、令和八年度末における出入国在留管理庁の定員、六千六百七十七人でございます。  御指摘のとおり、在留外国人数が過去最高を更新し続ける中、出入国在留管理庁に期待される役割を適切に果たすため、今後も出入国在留管理庁の人的体制等の整備は重要であると、このように考えております。  出入国在留管理庁としては、引き続き必要な体制整備に最善を尽くしてまいりたい、このように考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。

山谷えり子 自由民主党・無所属の会

○山谷えり子君 はい。  外国人との秩序ある共生社会、課題の洗い出しをして、スピードを持って行いまして、すぐに実行していきたいというふうに思いますので、お互いよろしくお願いいたします。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 立憲民主・無所属の打越さく良です。  冤罪被害者を速やかに救済する、これが再審法改正の議論の出発点だったはずです。袴田巖さんは、死刑判決確定から四十三年を経て、ようやく無罪となりました。日野町事件の阪原弘さんは、無実を訴え続けながら無期懲役囚のままお亡くなりになられ、再審開始決定を知ることはできませんでした。冤罪被害はあってはなりません。その再審法改正の議論を法務省はどうも共有なさっておられないようです。  本日は、法制審議会刑事法部会の人選における不透明なプロセスを取り上げます。この問題は、弁護士ドットコムニュースが、法制審議会刑事法(再審関係)部会の委員等の人選について、委員の選定経緯が分かる文書の開示を求めたことにより明らかになりました。  この記事では、冤罪を生み出してきた側である検察組織の幹部が冤罪防止の制度設計を議論するメンバーの多くを選んでいる構図が浮かび上がるとして、検察がメンバーを選んできたと非難しています。  私も法務省が開示した文書を入手しました。この文書の中にある昨年四月四日の、法制審議会の部会の臨時委員等の任命手続等について(依頼)に、この文書ですけれども、当時の刑事局長は、法制審議会第二百二回会議において設置が決定された法制審議会刑事法(再審関係)部会に所属させるよう、下記のとおり発令するための手続及び調査審議会の指定について、よろしくお取り計らい願います、なお、下記候補者本人の内諾を得ていることを申し添えますと大臣官房司法法制部長に発出しています。  昨年三月二十八日の法制審第二百二回会議の議事録によると、法制審議会刑事法(再審関係)部会の委員等の人選は大村会長一任とされています。ところが、弁護士ドットコムニュースが、刑事局長が候補者として指定した人物、この人物たちを選ばれた理由、基準を記した文書や記録の存在について問い合わせたところ、法務省は、開示した文書以外の文書はありませんと回答しました。会長の指示じゃないじゃないですか。刑事局長が選定したと言うほかありません。  まずは構造を明らかにしたいと思います。法制審における会長一任とは刑事局による人選を意味しているのでしょうか。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  法制審議会令におきましては、法制審議会の委員、臨時委員、幹事につきましては、学識経験のある者のうちから法務大臣が任命し、そのうち部会に属すべき委員、臨時委員、幹事は、法制審議会の承認を経て会長が指名することとされているところでございます。  その上で、法制審議会刑事法(再審関係)部会に属すべき委員等の候補者につきましては、まずは事務方において検討を行い、当時の法務大臣に随時報告したものと承知しているところでございます。そして、当時の法務大臣におきまして、事務方の報告も踏まえて検討し、これを了承したものと承知しているところでございます。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 結局、事務方が選んでいるとお認めになっているわけじゃないですか。  審議会の委員、委員会の構成については、政府の指針で、公正かつ均衡が取れた構成として利害関係者が過半数を超えないように求められています。にもかかわらず、刑事局長が指定した委員が選定されると。実際、この委員全員が見直し案に賛成しているわけですよ。採決に参加した委員十三人のうち、反対したのは日弁連が推薦した弁護士の三人だけ、賛成した十人のうち学者五人は全て刑事局長が候補として示していた方々です。この方々に加えて、刑事局長、警察庁刑事局長、東京高検の検察官と、残る二人は最高裁が推薦した裁判官と。これは明らかに指針に反していると言わざるを得ないんじゃないでしょうか。  大臣、部会委員の選定過程が不透明かつ不当であるということはお認めになりますよね。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 個別の人事の検討の過程に関する事柄についてはお答えを差し控えたいと思います。  もっとも、御指摘の部会の委員については、諮問の趣旨及び内容を踏まえ、法制審議会令の規定に基づき任命、指名されたものであって、その選定過程には問題があったとは考えておりません。  また、御指摘の部会については、再審請求事件の実情を踏まえつつ、再審制度について幅広い観点から検討を行っていただくため、様々な立場の専門家の方々に委員を引き受けていただいたと考えており、公正かつ均衡の取れた構成とは言えないとの御指摘は当たらないものと考えております。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 大臣がそんな建前ばかりおっしゃっていて、だからこんなことが繰り返されるんじゃないですか。だったら、法制審議会で専門家に聞くという建前がないじゃないですか。公正でも何でもないということが明らかになってるわけですよ。  最高裁と日弁連については、法務省は推薦依頼を求めていると。依頼方法に明らかに差異があるじゃないですか。だから、何で日本刑法学会に推薦依頼という形取らないんでしょうか。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  お尋ねにつきましては、個別の人事に係る検討の過程に関する事柄でありますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。  その上で、御指摘の法制審議会の部会の委員、幹事を務めた刑事法研究者は、我が国の刑事訴訟法学界を代表する方々であると認識しておりまして、法務省といたしましては、諮問の趣旨及び内容に照らし、再審請求事件の実情を踏まえつつ、再審制度について幅広い観点から検討を行っていただくのに適した方々に委員等をお引き受けいただいたと考えているところでございます。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 専門家からも強い疑義が出ているじゃないですか。再審制度を研究して論文や著作を書いている人は選ばれていないんですよ。検察官、法務省の言いなりにならないからとしか考えられないと、そう指摘されているじゃないですか。  これ、実質的に刑事局が人選しているからこうなってしまっているんですよ。審議会等の運営に関する指針、これに明らかに反しているわけですよ。だから、そういう経過を経て法務省、検察の意向に沿った見直し案が出されていると。この経過について大臣反省してくださいということをもう一度問いたいんですけれども、ちょっと次の質問に参りますね。  これで、昨年十二月、再審法改正議論の在り方に関する刑事法研究者の声明、再審法改正に関する元裁判官の共同声明が相次いで出されています。まさに専門家たちが、これじゃいかぬと懸念を表明しているわけです。  大臣、これらの声明を読まれたでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の声明については、私自身も全文を読んだところでございます。それらを含めて、法制審議会の答申について様々な御議論があることは承知をいたしております。  もっとも、法制審議会においては、再審制度の在り方について様々な立場の構成員により幅広い観点から精力的かつ丁寧な議論がなされたものと承知をしております。  法務省としては、法制審議会の答申を重く受け止めつつ、与党内審査における議論も踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 いや、もうこの経過自体が適切じゃないと専門家たちが声明を発表しているわけですよ。  再審法改正議論の在り方に関する刑事法研究者の声明は、法制審刑事法部会における議論に対し、冤罪被害者にとってパンの代わりに石を与えるものとなりかねないと厳しく批判しているわけです。これらの声明は部会で配付されて、そして内容に基づいた議論はあったのでしょうか。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  御指摘の再審法改正刑事法研究者声明と再審法改正に関する元裁判官の共同声明につきましては、法制審議会の部会の第十三回会議におきまして机上配付資料として委員、幹事に全て共有されているということでございます。  その上で、部会におきましては、再審制度の在り方についてこれらの声明の内容を踏まえまして議論が行われたものと承知しているところでございます。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 全然踏まえたように思えないんですよね。  法制審がまとめた見直し案は、懸案であった検察官による不服申立ての禁止などは盛り込まれなかったと、これ改正と言うにふさわしくないと言われているわけじゃないですか。本日、人事の選考過程、言葉を濁していらっしゃいますけれども、やはり不透明で公正じゃないということは明らかである。ですから、初めから検察はシナリオに沿った結論ありきの、そのための部会人事だったと指摘せざるを得ないと、引き続き追及していきたいと思います。  続いての質問でございます。  私の地元の新潟県内でも、インド料理あるいはネパール料理など、もう各地にあってとてもにぎわっているんですね。この物価高の中でリーズナブルな価格で非常においしくいただけると。これらのお店が閉じてしまうんじゃないかということが懸念されていると。そうすると、私たちはバラエティーに富んだ本場の味というものを堪能することはできなくなってしまうと。まさに、そういったお店を存続の危機に追いやっているのが政治ではないかと、行政ではないかということが言われています。  昨年十月十六日施行の入管法七条一項二号の基準を定める省令の改正のためです。とんでもないことです。外国人が日本で事業を営むための在留資格、経営・管理の資本金要件、これを五百万円から三千万円に引き上げてしまうと、暴挙、なされているわけです。ほかにも大変厳しい要件が追加されましたけれども、今回はその資本金三千万円問題について取り上げます。  これでは多くのお店がやっていけるわけがありません。現在、経営・管理の在留資格は昨年末時点で約四万一千六百人、資本金などが三千万円以上の方は全体の四%にとどまると言われている、あと九六%のお店とか事業所を潰してどうするんでしょうか。客足は良好で、経営も順調で、税金も社会保険料もきちんと納めてきた。ただ、最近はルールを守らない外国人がというようなことを政府は掲げているけれども、むしろルールを守ってきた方たち、ルールを守ってきた方たちをルールを守れなくするような、そんなことをしていいわけがありません。お子さんたちは日本の学校で学んで、日本語で育ってきたと、そして商工会とかにも加わって地域を支える仲間たちになっているわけですよ。そういう方たちを排除してどうするんでしょうか。レストランに限らず、解体業など地域を、その再生を支えてくださっている方たちもたくさんいらっしゃる。  今回の改正は地域を揺るがすだけじゃないんです。本当、経営者とか御家族とか、そこで働く方たち、もう日本人もいらっしゃいます。そういう方たちの人生を揺るがすわけです。そうした影響を把握しての改正とはとても思えないんです。ですから、ルールを守れなくすると、守っている方たちも守れなくする、そんな入管庁でいいわけはないと思いますが、いかがでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  在留資格、経営・管理につきましては、許可基準が諸外国の同様の制度と比べて緩く、移住目的としての方法として悪用されているとの指摘がされていたほか、在留審査においても事業の実態がないことが判明する事案も認められていたものと承知しております。このような問題に速やかに対処をするために、昨年の十月に改正省令を公布、施行したところでございます。  改正に当たりましては、出入国在留管理政策懇談会において御議論をいただいたほか、パブリックコメントも実施し、様々な御意見を踏まえて基準を見直したものでございます。  その上で、御指摘の、改正前から在留資格、経営・管理で在留中の方につきましては、改正後の許可基準を直ちに適用することなく一定の配慮を行うこととしており、適切に改正を行ったものと考えております。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 一定の配慮といっても、曖昧じゃないですか。実態がないとかそういうことだったら、それはそれで個別に確認してきたということじゃないですか。これからも個別に確認すればいいだけじゃないですか。もう五百万でちゃんとやってきた方たちが無理に、三千万なんて無理じゃないですか。そんな無理なことにしてどうするんですか。  諸外国がとか、今回の入管法改正でもおっしゃいますけど、諸外国とかだって全然法制度が違うわけですから、そうしたつまみ食いしちゃいけませんよ。諸外国は永住資格を取りやすかったりいろいろあるわけで、全体のことを言っていただかないと、全く不公正にほかならない。  そして、ペーパーカンパニー対策と言いますけれども、問い四ですけれども、二〇〇六年の会社法改正により、起業しやすいようにと最低資本金制度を撤廃したじゃないですか。株式会社も一円でできるわけですよね。そうした日本人とか外国人とか関係なくペーパーカンパニー対策というのは分かるけれども、外国人だけもう生活の基盤全てを揺るがしちゃうような、こうした法外な条件の引上げということは不合理ではないでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。  国際慣習法上、外国人を自国内に受け入れるかどうか、また、これを受け入れる場合にいかなる条件を付するかにつきましては、国家に広い裁量が与えられていると解されているところでございます。その上で、在留資格、経営・管理の許可基準につきましては、出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号におきまして、我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して法務省令で定めることとされているところでございます。  御指摘の資本金額につきましても、同在留資格が我が国の経済社会の活性化に資するという本来の目的に沿った形で運用されるよう、法務省令において一定の資本金額を設定すること、これは妥当なものと考えているところでございます。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 いや、全然ですよ。活性化に資さないですよ、これは。地域で愛されているお店を潰すんですからね。むしろ、地域を潰していくわけですよ。  大体、この省令改正のプロセス自体が拙速です。もう当事者は全く知らないわけですね。そして、先ほどの、パブコメとかおっしゃっていたけど、知らない方が多いわけですよ。大体、省令改正の過程で当事者へヒアリングしていないじゃないですか。商工会とかにも聞いていないじゃないですか。全国知事会だって、国が責任を持って多文化共生政策に主体的、戦略的に取り組むように提言しているわけですよ。でも、そんな提言にも背を向けた改正じゃないですか。多文化共生じゃなくて、管理と排除の思考に凝り固まっているとしか言わざるを得ないんじゃないでしょうか。

内藤惣一郎 出入国在留管理庁次長

○政府参考人(内藤惣一郎君) まずもって前提として、経営・管理、入管法に基づいて定められた在留資格でございまして、その趣旨でございますが、在留資格、経営・管理は、我が国の経済社会の活性化に資する外国人を受け入れるための専門的、技術的分野の在留資格の一つとして位置付けられているところでございます。受け入れた外国人の企業経営活動を通じて、例えば我が国への投資、雇用の創出、イノベーションの促進など、我が国の経済社会の活性化に貢献いただくことが期待されると、こういうふうな在留資格でございまして、この趣旨にのっとったものとして何が必要かという観点から今回検討したものでございます。  それを前提としましたパブリックコメント、ヒアリング含めたお話、ここで、どうしましょうか。(発言する者あり)続けますと、済みません。昨年十月に行った在留資格、経営・管理の基準見直しに当たりましては、令和七年八月二十六日から九月二十四日までの三十日間にわたってパブリックコメントを実施し、合計七百二件の御意見をいただき、経営・管理で現に在留する当事者の方たちを含めて、数多くの方たちから様々な御意見をいただいたところでございます。  また、外国人当事者へのヒアリングではないものの、基準見直しの検討過程では、法務大臣の私的懇談会である出入国在留管理政策懇談会、ここにおきまして幅広い観点から有識者の御意見を伺ったところでございます。  出入国在留管理庁におきましては、これらの御意見も踏まえて改正省令の策定をしたものであることを御報告しておきたいと思います。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 そんなアリバイのようにいろいろ聞きましたと言われても、全然足りないですよ、そんな、当事者に聞いていないんですから。せめて、既に経営・管理の在留資格を得て在留している方には適用がないと明言していただきたい。もうそうでなければ、果たして日本は法治国家なのかという疑義まで生じます。  先ほども申し上げましたけれども、子供たちは日本語とか、日本の生活しか知らなかったりするんですよ。もう日本の社会を支えていきたいと思って成長しているわけですよ。そういう子供たちの基盤まで、学びや育ちの基盤までもなくしてしまうということでいいんでしょうか。それは、法務省は民法改正のときにはもう子供の利益とかいろいろ言っていたわけじゃないですか、そういうことにも反するわけですよ。いかがでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 改正前から在留資格、経営・管理で在留中の方については、改正後の許可基準を直ちに適用することなく、一定の配慮を行うこととしております。  具体的には、許可基準見直しの施行日から三年を経過する日、すなわち令和十年十月十六日なんですが、それまでの間は、改正後の許可基準に適合しないことのみをもって在留期間更新許可申請を不許可とはしないこととしております。  また、施行日から三年を経過した後は原則として改正後の許可基準に適合することを求めますけれども、適合しない場合であっても経営状況や法人税の納付状況等を総合的に考慮しまして許否の判断を行うなど、個別の状況を踏まえて対応する予定でございます。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 大体、このようなことが省令改正だけでできること自体がとんでもないです。今国会で審議される入管法改正について、在留資格の更新変更等の手数料は政令任せと、こういうふうに白紙委任したらもうとんでもないことになると。国会議論をすっ飛ばして政令とか省令で何でもできるようにするということは、もう大反対をせざるを得ません。  頑張っていらっしゃるお店、地域で多様な味を堪能していた住民たちにもシビアなことになるわけです。それはひどいということで、法務大臣宛てに#推しエスニックいつまでもと題した署名が集められて、もうぐんぐんと署名数伸びています。先ほど見たときは三万三百九十四人でした。  大臣、この署名を受け取っていただけるでしょうか。そしてまた、これを省令改正で成し遂げてしまったんですから、問題にあったこの資本金三千万ルールも省令改正で元に戻していただきたいんですが、いかがでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 在留資格、経営・管理の許可基準につきましては、同在留資格が我が国の経済社会の活性化に資するという本来の目的に沿った形で運用されるよう見直しを行ったものでありまして、御指摘のように改正前の許可基準に戻すことは現時点では考えていないところでございます。  御要望につきましては、事務方において適切に対応するものと承知しております。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 二〇二三年八月、入管庁は、改正入管法施行時までに日本で出生して、小中学校、高校で教育を受けており、引き続き日本で生活していくことを希望する子供とその家族を対象に、家族を一体として在留特別許可をするとの対応方針を発表しましたと。これは、当時の齋藤大臣の英断だと評価が一定ありました。  これについて、当時の齋藤大臣の思いを今後台なしにするようなことはないように入管庁にお願いしたいと。入管庁が在留特別許可をして付与した資格としては留学もあったわけですけれども、その期限が到来する子供について、まさか不許可にするようなことはないということを伺いたいと思います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お尋ねは個別の事案に関することでございまして、お答えは差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げれば、在留期間更新許可申請の審査に当たっては、当該申請人が行おうとする活動や、当該申請人が有する身分若しくは地位に応じて、個々の在留状況等を総合的に勘案して、在留期間の更新を認めるか否かが判断されるものでございます。  いずれにしましても、法務省としては、引き続き、申請人の個々の申請内容等を踏まえて適切に審査を行ってまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。

打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 適切に対処というのは、留学ということで、齋藤大臣が、元大臣が配慮したそのお気持ちを生かして、在留を確かなものにする、そういったことだと思います。  質問を終わります。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 国民民主党・新緑風会の小林さやかです。質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日は、高齢受刑者の出所後の処遇についてお尋ねいたします。  お手元、資料一にありますように、受刑者の高齢者率の高さが指摘されております。また、資料二にもありますように、刑務所出所時に帰住先がない者の率も高止まりしております。こうしたことから、高齢受刑者が出所後に住まいや生活基盤を確保できないケースも多いと想定されます。こうした方々、再犯の意思が仮になかったとしても、生活の困窮、また孤立によって再び軽微な犯罪に至る、福祉的な再犯に陥るリスクがあると考えます。  間もなく、拘禁刑の導入から六月で一年を迎えようとしておりますが、その理念でもある社会復帰支援を実効性のあるものにするためには、出所後の生活の安定もセットで見渡していく必要があるのではないかといった観点から本日は質問いたします。  まず、拘禁刑導入後の状況についてお尋ねします。  高齢福祉課程が創設されましたが、刑務所内での運用状況、お示しください。

日笠和彦 法務省矯正局長

○政府参考人(日笠和彦君) お答えいたします。  令和七年六月一日に拘禁刑が導入されて以降、刑事施設におきましては、個々の受刑者の特性に応じた処遇を実現していくため、一定の共通する特性等を有する受刑者の類型ごとに二十四種類の矯正処遇課程を設けまして、運用を開始しております。  高齢受刑者の中には、認知機能や身体機能に低下が認められ、出所後の自立した社会生活に支障が生じるおそれがある人も少なくありません。そのため、認知症、身体障害等により自立した生活を営むことが困難である高齢受刑者に対しましては、矯正処遇課程の一つであります高齢福祉課程を指定しておりまして、その人数は令和七年十二月十日時点で千七百五十七人となっております。こうした人たちに対しましては、例えば認知機能や身体機能を維持向上させる機能向上作業など、個々の特性に応じたきめ細かな矯正処遇や社会復帰支援を実施しているところであります。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 ありがとうございます。  あわせて、刑務所でのこの処遇の後、出所後の福祉的支援を調整する特別調整についてもお尋ねしたいと思います。  特別調整の対象者のうち、高齢者はどれくらい占めていますでしょうか。またあわせて、特別調整の対象となった方の主たる帰住先の内訳ですとか、またさらに、帰住先がどうしても見付からなかった者、そうした者の推移についてもお尋ねいたします。

吉川崇 法務省保護局長

○政府参考人(吉川崇君) お答えいたします。  令和八年度中に特別調整を終了した人員は七百六十六人でありまして、そのうち高齢者は三百六十六人で、割合といたしましては四七・八%です。  また、令和六年度の特別調整の終了人員七百六十六人のうち帰住先において福祉的支援を確保できた者は四百六十二人で、その帰住先の内訳は、約七六%が社会福祉法人、約一一%が民間住宅、約八%が医療機関となっております。  さらに、釈放までに福祉的支援を確保できなかった者のうち百六十二人につきましては更生保護施設等で一時的に受入れを行っておりまして、これらの者と調整を取り下げた者等を除いて、最終的に帰住先を確保できなかった者は二十一人でございます。なお、この数字は、令和五年は十四人、令和四年は十九人でございます。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 今お示しいただいた帰住先のうち、本来は高齢者についての詳細な内訳もお尋ねしたかったんですけれども、事前のお尋ねで法務省の方ではデータがないということでしたので、厚生労働省の方にもお尋ねいたします。  こうした特別調整の対象になった方は、厚生労働省が所管する地域生活定着支援センターが関与して帰住先の調整に当たるということですが、このセンター関わった事案のうち、できれば高齢者の帰住先を知りたいんですけれども、主たる帰住先、教えていただけますでしょうか。

林俊宏 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(林俊宏君) お答えいたします。  令和六年度に、今お尋ねありました地域生活定着支援センターが支援を実施した方につきまして矯正施設からの主な帰住先を申し上げますと、一番多いのは、更生保護施設、自立準備ホーム二百二十人、二九%弱となっています。二番目が、障害者グループホーム百九十三人、二五%。三番目が、自宅、アパート、公営住宅等百八人、一四%となっております。これは、高齢者に限らず、全員の数となっております。  また、高齢者福祉施設について見てまいりますと、養護老人ホームが十七人、全体の二%。有料老人ホームが三十六人、全体の五%。特別養護老人ホームが三人。サービス付き高齢者向け住宅が七人となってございます。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 今、更生保護施設や自立準備ホームにいらっしゃる方も相当数いらっしゃるということでしたので、ここはあくまでも一時的な施設ですので、またその先の帰住先を探さなければならないということになるかと思います。  今るる伺ったデータ、総合してみますと、特別調整を行った、すなわち出所後の行き先がすぐさま見付からない高齢者が三百六十六人、法務省の方の御回答であって、その内数ではないんですけれども、厚労省の御回答からは、高齢者施設に帰住した人が今お答えになったものと、一回、一時的なところを経た人と事前のお尋ね合わせてみますと、ざっと百人ぐらい、すなわち三割強ぐらいなのかなと受け止めさせていただきました。  すなわち、こうした見守り支援が想定される施設ではない場に行っている高齢の出所者も相当数いると想定されるんですけれども、この現場の声を聞いていると、こうした高齢出所者の受皿がいわゆる貧困ビジネスといったような場所になっていて、そうすると、適切な支援がなされず、そして結果として再犯につながってしまうと、こうした要因の一つになっているという指摘も出ております。  こうした点について、御認識、また出所後行き場がないことに起因する再犯への対応について、法務省、お聞かせ願えますでしょうか。

吉川崇 法務省保護局長

○政府参考人(吉川崇君) お答えいたします。  その前に、先ほどの御質問の中で、冒頭、令和六年度中の特別調整を終了した人員が七百六十六人でありますところ、もしかしたら私、令和八年と間違えて申し上げたかもしれません。令和六年が正しい数字でございます。  それから、今のお答えでございます。先生も御指摘のとおり、また先ほども申し上げましたとおり、特別調整を実施したにもかかわらず帰住先を確保できなかった者が令和六年度において二十一人いることからも、帰住先の調整には困難があるものと我々も認識をしております。一般に高齢受刑者の二年以内再入率は他の世代に比べて高いものと承知しておりまして、高齢の出所者について帰住先を確保することは、その再犯を防止する上で極めて重要であると考えております。そのため、保護観察所におきましては、帰住先が確保できないまま満期出所した高齢の出所者についても、更生緊急保護の枠組みの中で住居の確保や必要な支援の調整を行っております。  今後もこうした取組を推進してまいりたいと考えております。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 ありがとうございます。  一時的、一時的というか、帰住先が見付かった後に再び難しくなってしまう方もいるので、今おっしゃった数字以外に暗数もあるというふうに受け止めております。  一つ前の質問への御答弁の中で、養護老人ホーム等高齢者施設が帰住先である者がいらっしゃるという御回答ありました。養護老人ホームが帰住先である者は、刑務所出所直後で直結で十七人ということでしたけれども、更生保護施設などを経て入る人、事前のお尋ねで伺った数字とも合わせてみると、ざっくりと合計三十人行かないほどかなと思います。  この養護老人ホームというのは、特別養護老人ホーム等の一般的な老人ホームとは異なりまして、資料四、五でお示ししておりますけれども、低所得で居住生活が困難な高齢者の生活の場として制度化されておりまして、まさに身寄りのない高齢出所者にとっては重要な受皿であると、またあるべき存在だと考えます。  ただ一方で、出所者だけではないですけれども、ホーム全体の利用率見ますと八割強となっておりまして、要するに、定員に空きがあって活用し切れていないという状況がございます。これの要因の一つですけれども、この養護老人ホームへの入所、一般的な老人ホームと違いまして、市町村が措置しないと行われないため、市町村側にこうした触法高齢者の受皿となるという意識が浸透していないのではないかというところが想定されます。  養護老人ホームを高齢出所者の受皿として適切に活用していくために、何が課題になっていると認識しているのか、また、そこに対して取り得る対策があるのか、お尋ねいたします。

林俊宏 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(林俊宏君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、高齢出所者の受入先として養護老人ホームというのも、その受皿として大変重要な受皿というふうに認識しております。  ただ、現実問題、出所者の受入先として有料老人ホームが選択肢にあるということにつきまして、まだまだ施設関係者、あるいは実際に措置を行う市町村の行政職員への周知というものがまだ十分ではないということ、あるいは地域生活定着支援センターの業務そのものについての理解がまだまだ浸透できていないという残念ながら現状にあるかと思っております。  そのため、養護老人ホームも含めました受入れ施設の確保に向けまして、まず、地域生活定着支援センター自身についても、施設に対して丁寧なフォローアップを行うなどきめ細かなフォローアップ支援を行うという取組を行っておりますし、また、センターでは日頃から、養護老人ホームを含めた福祉施設、福祉事業者との関係づくりを通じて、養護老人ホームを含めまして、保護に適した受皿となる施設の確保に努めていただいているところでございます。  厚生労働省といたしましても、地方自治体の福祉部局に対しまして地域生活定着支援センターの事業に関する広報啓発を行うなどして、犯罪を犯した方に対する福祉的な支援の理解促進に努めてまいります。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 ありがとうございます。  今いろいろと挙げていただいた中に、施設側の周知が必要だ、施設側の理解が足りないというところもございましたけれども、私がいろいろ伺っている限りでは、どちらかというと、施設側は受け入れたいと思っているんだけれども、その自治体の措置控えがあるという意見上がっております。これ、平成十七年にこの措置費が一般財源化されまして各市町村に財源が移譲されてから、特にこの措置控え顕著になっていると指摘されています。  また、一度措置すると、やはりそのアフターフォローを市町村しなくてはいけなくなって、そこがちょっと面倒だという意識が働いたり、若しくは、そもそもこの養護老人ホーム自体、全市にないので、横の市町村にも措置できるんだけれども、そのことが周知されていないと、そういったところもあるかと存じます。  また、この高齢出所者に限らず、一般に養護老人ホーム、運営の厳しさが指摘されております。定員が割れていることだけではなくて、いわゆる介護保険下の高齢者施設は、この度も期中改定行われるなど、処遇が改善されたり食費の基準額の底上げが図られたりしているんですけれども、この養護老人ホームはかなり近しい役割を果たしているにもかかわらず、制度的には報酬改定の枠外にございます。  あわせて、支弁額見直すように呼びかけていることは承知しているんですけれども、実際、前回、令和六年の改定の際は、この介護職員の処遇改善の方に合わせて、ちゃんとこの養護老人ホームの方の支弁額を見直した施設は八割にとどまっていまして、自治体独自の改定を行った市町村に限っていいますと、たったの七%となっています。  こうした状況から、非常に経営厳しくて、私の地元の千葉県内でも近年、ただでさえ少ない養護老人ホームであるにもかかわらず相次いで閉鎖がございまして、物価高の折、ますます閉鎖が出てきかねないという状況になっております。  施設側が嫌がっているというわけではなくて、意欲を示しているにもかかわらず、市町村の理解不足によって適正に活用されていない状況あると考えるんですけれども、こうした状況に関して、どのように分析してどんな対策を取っていらっしゃるのか、お尋ねいたします。

林俊宏 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(林俊宏君) 養護老人ホーム、繰り返しですけれども、居宅での生活が困難な低所得者の高齢者の受皿として大変重要な社会福祉施設だと我々は考えております。  まず、入所の促進につきましては、定員が必ずしも充足していない、十分活用されていない要因といたしましては、御指摘のとおり、市町村等の行政職員、こういったところの認知度が必ずしも高くないといったことなども指摘されてございます。  我々としましては、高齢者の住まいの選択肢として、重要な選択肢として養護老人ホームの更なる認知度の向上を図るべく、定期的な会議などを通じまして先行事例の共有などを行っております。  また、運営費の問題についても御指摘いただきました。御指摘のとおり、三位一体改革によって税源移譲されておりまして、自治体において地域の実情も踏まえて水準が決定されている状況でございます。  厚労省といたしましては、これまでも職員の処遇改善、経営安定の観点から、累次の報酬改定、地域の実情等を勘案した措置費の基準費の引上げを行うよう各自治体に要請しておりますけれども、残念ながら見直しに取り組んでいただけない自治体もありまして、経営が厳しい施設も一定数あるということは十分認識しております。  直近、令和七年度におきましては、自治体の取組を一層促進するために、都道府県を対象にいたしまして、取組の必要性あるいは措置費の具体的な引上げ事例などを共有するブロック単位の説明会、全国で八か所開催をしております。また、直近、令和七年度の補正予算あるいは令和八年度報酬改定を踏まえました措置費の基準額の引上げにつきましては、本年一月、そして四月にも改めて事務連絡で要請をしたところでございます。  こうした取組を通じまして、引き続き自治体における適切な入所措置、措置費の基準額の引上げ等の取組を促進してまいります。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 ありがとうございました。  この受皿として利用目的が位置付けられているにもかかわらず、しっかりと活用できていないということは、先ほども少し申し述べさせていただいたんですけれども、貧困ビジネス等、不適切な支援にからめ捕られてしまって、結果として再犯につながるなど、トータルで見たときに措置だから費用が掛かるという頭もあるかもしれませんけれども、社会コストが結果増大してしまうという可能性を指摘させていただいて、是非しっかりと取り組んでいただけたらと要望させていただきます。  最後に、制度全体について伺いたいんですけれども、拘禁刑は個別的な処遇を行うと先ほど冒頭の御答弁にもありましたけれども、適切な社会復帰を支援するため、実現するためにできた制度かと承知しております。そうであるからには、その評価というものは出所後にどれだけ安定した生活が実現できているかというところで測られるべきかと思いますけれども、制度の改正後、この刑の執行段階から出所後の特別調整も意識してシームレスに接続するためにどのような取組を行っているのか、また、拘禁刑の対象となった方が出所後の生活状況はどうなっているか把握するなど、制度の実効性を定量的に評価するといったお考えがあるのか、大臣にお尋ねいたします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。  これまでも、高齢等により矯正施設出所後の自立が困難と認められる者に対しては、釈放後の福祉サービスを調整する特別調整等の福祉的支援を関係機関と連携しながら実施してきているところでございます。  令和七年六月に導入された拘禁刑の趣旨を踏まえて、刑事施設においては、高齢福祉課程を設けるなど、個々の特性に応じたきめ細かな処遇及び円滑な社会復帰支援を実施しております。また、第二次再犯防止推進計画において、重点課題として保健医療・福祉サービスの利用の促進等などが掲げられているところでございます。  刑事施設内における処遇を社会内の関係機関へと切れ目なくつなげていけるよう、関係機関との連携を強化し、再犯の防止に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 是非、出所後も見渡した拘禁刑の実効性のある取組をお願いしたいと思います。  時間の関係で残余の質問を一つだけ、次の話題としてお願いしたいと思います。  性犯罪の時効制度についてでございます。  性犯罪の時効、前回改正で見直していただきましたけれども、私も前職で性被害を受けた方たくさん取材してまいりましたけれども、例えば、子供時代に被害を受けて、認識するのが二十代、何とか訴え出ようと決意するのが三十代、結果として行動を起こせるのがもう四十代になっていると、非常に時間が掛かるもので、前回の改定でなお不十分だというふうに認識しております。  いろいろお尋ねしたいことございますが、一点だけ絞って最後にお尋ねさせていただきたいんですけれども、前回の改正時には、改正後五年の見直し、また、性的な被害申告することの困難さについて必要な調査を行うといった附帯決議付けられているわけでございますが、それに向けてどんな調査を行うのかですとか、検討が進んでいるのか、内閣府が行うのか法務省が行うのか等々、今決まっていることを是非教えていただきたいと思います。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  御指摘のとおり、令和五年六月に成立した刑法及び刑事訴訟法の改正法におきまして、施策の在り方についての検討と性的な被害の実態について必要な調査を行うとされているところでございます。  法務省におきましては、この規定の趣旨を踏まえまして、この五年経過後の検討に資するものとなるように、必要な調査を実施、今しているところでありまして、性的な被害の実態の把握に努めているところであります。  その他、例えばということでありますが、不同意わいせつ罪や不同意性交等罪によって起訴された案件に関しまして、刑法百七十六条一項各号のいずれに該当するかとされたのかについての調査であったり、公訴時効期間の延長に関しまして、事件発生から長期間が経過した後に処理された事案についての調査などを行っているところでございます。  その上で、今後、御指摘の趣旨、御質問の趣旨を踏まえると、関係省庁との連携というのも重要になってくると思いますけれども、引き続き、必要な調査を行いまして、検討のための準備を進めてまいりたいと考えているところでございます。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間ですので、おまとめください。

小林さやか 国民民主党・新緑風会

○小林さやか君 はい。  是非、被害者の方がしっかりとその思いを吐き出せるような、そういった環境も整えた調査も検討いただいて、予算付けもしっかり行っていただきたいということを要望申し上げまして、質問を終えさせていただきます。  ありがとうございました。

横山信一 公明党

○横山信一君 公明党の横山信一でございます。  まず、保釈率について伺ってまいります。  前回の委員会においても、保釈制度の適切な運用について大臣と最高裁に伺ったところでありますが、改めて今日は最高裁に伺います。  保釈率に関する近年の推移を見てみると、地方裁判所では、平成十五年の一二・七%を境に十六年から上昇傾向にあり、令和六年では前年比〇・四%増の三二・三%となっています。  この傾向の背景としては、平成十七年に導入された公判前整理手続によって争点、証拠の整理が早期に確定し、その効果として証拠隠滅の余地を相対的に減少させている、また、運用面においても、手続において明示された弁護人の主張を踏まえて保釈を許可する例が多く見られるようになったことなどが考えられます。また、日本保釈支援協会の保釈保証金立替事業や全国弁護士協同組合連合会の保釈保証書発行事業などによって、保釈保証金の支援体制が充実し、保釈保証金を用意できないケースであっても保釈請求できるようになった、こうしたことが考えられます。  しかし、長い期間で見れば増加傾向になったとはいえ、平成三十年の地裁の保釈率三三・三%を頂点に、ここ数年はほぼ頭打ちとなっています。保釈の運用に対しては、無罪を主張し又は黙秘権を行使する被疑者、被告人について、殊更に長期間身体を拘束する運用がなされており、このような運用は人質司法と呼ばれるゆえんになっています。  他方、簡易裁判所の保釈率は、平成十六年の五・三%を境に上昇傾向にはあるものの、令和六年は前年比〇・七%減の一九・五%となっており、地裁の保釈率よりも大体七から一五ポイントぐらい低い水準で推移をしており、極めて低率という状況になっています。  この要因としては、被告人が必要的保釈の除外事由とされる住居不定の事案や、あるいは裁判実務上必要とされる身元引受人がいない事案が多いということが考えられます。しかし、本来保釈されるべき人が保釈されないことは重大な人権問題です。  我が国では、保釈判断の際、被告人の人権を重視しないでこのような人質司法を解消するように取り組むべきと考えますけれども、最高裁に伺います。

平城文啓 最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) お答えいたします。  保釈に関する統計は、個別事案における裁判体の判断が積み重ねられた結果であり、事務当局の立場から、その数字に対する評価を前提とした答弁を行うことは困難でございます。  なお、本年一月に司法研修所で開かれた研究会においては、公判前整理手続に付された否認事件という被告人の身体拘束が長期化しがちな事件類型をテーマとして、改めて保釈に関する意見交換が行われました。その研究会では、保釈請求事件を含む刑事事件の経験が豊富な弁護士の方、また検察官の方を講師としてお招きし、それぞれの立場から見た保釈の実情や御意見も伺いながら、罪証隠滅のおそれの有無、程度や、被告人の健康状態等をどのように正確に把握し、これを保釈の要否についての判断に生かしていくのかといったテーマに焦点を当てつつ、保釈の判断の在り方について議論がなされました。  適切な運用を確保していくためには、各地の裁判官の間で不断に議論が重ねられることが重要であり、最高裁といたしましては、議論の場を確保するなどして、今後とも支援をしてまいりたいと考えているところでございます。

横山信一 公明党

○横山信一君 何よりも優先されるべきは、やはり人権だというふうに思います。もちろん、罪を犯した人をしっかり立証していくということも重要でありますけれども、とりわけ無実を主張しているような人に対しては、こうした人権を踏まえた対応ということが重視をされるべきだというふうに思います。  次に、受刑者の高齢化問題について伺います。  六十五歳以上の高齢受刑者が全受刑者の二割を占めるなど、受刑者の急速な高齢化が課題になっています。背景には、社会全体の高齢化が反映していることに加え、万引きなどの窃盗犯が他の年齢層に加えて多いことがあります。  法務総合研究所研究部報告によれば、窃盗による検挙人員は、男性では五十歳以上の年齢層で顕著に増加しており、女性では五十歳から六十四歳の年齢層ではほぼ横ばいであるが、高齢者層では男性以上に顕著な増加が見られるというふうになっています。  一方で、窃盗犯には再犯が多いという問題もあります。受刑者に対し、犯罪の責任を自覚させ、健康に心身を培わせ、社会生活に適応するのに必要な知識及び生活態度を習得させるために行う改善指導というのがあります。その中の社会復帰準備指導には、生活設計や社会復帰への心構えを持たせ、社会適応に必要なスキルを身に付けさせ、福祉的支援を必要とする者には社会復帰準備指導プログラムが実施をされています。  高齢化対策にはこれがこれまで以上に重要になるというふうに思いますけれども、副大臣に伺います。

三谷英弘 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。  令和七年六月一日に拘禁刑が導入されて以降、刑事施設においては、個々の受刑者の特性に応じた処遇を実現していくため、一定の共通する特性等を有する受刑者の類型ごとに二十四種類の矯正処遇課程を設け、運用を開始しているところでございます。  そのうち、認知症、身体障害等により自立した生活を営むことが困難である高齢受刑者に対しては、矯正処遇課程の一つである高齢福祉課程を指定した上で、高齢等の自己の特性を理解させるとともに、社会生活に必要となる心身の健康保持を行わせること、個々の状況に応じた支援の必要性を理解させ、各種支援の利用を含めた出所後の社会生活を考えさせることを矯正処遇の主たる目標として、個々の特性に応じたきめ細かな矯正処遇及び社会復帰支援を実施しているところであります。  例えば、今委員が御指摘されました社会復帰準備指導プログラムにおきましては、社会福祉制度に関する知識その他の社会適応に必要な基礎的な知識及び能力を身に付けさせるとともに、出所後、必要に応じて福祉的な支援を受けながら、地域社会の一員として健全な社会を送るための動機付けを高めさせるなどの指導を行っているところでございます。こうした指導は高齢受刑者の再犯防止及び円滑な社会復帰に向けて極めて重要であると認識しておりまして、この点は、まさに委員が御指摘されたとおりでございます。  法務省といたしましては、引き続き効果的な処遇の実施に努めてまいりたいと考えています。

横山信一 公明党

○横山信一君 今言われたこの社会復帰準備指導プログラムで福祉サービスが必要な高齢受刑者が知識や生活態度を習得をすると、非常に大事なことだというふうに思います。  一方で、認知症も進んでいるということもあり、現実には出所後に自治体の福祉サービスを利用しなくてはいけないということになります。そうすると、この自治体の福祉サービスを利用するには、身元引受人が手伝うことになります。身寄りがない場合、身元引受人がいない場合は、矯正施設あるいは保護観察所が特別調整を実施するということになります。しかし、市町村や社会福祉施設との連携が十分ではないという指摘もされているところであります。  受刑者の高齢化対策には出所後の社会福祉支援を強化する必要があると考えますけれども、大臣に伺います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 福祉的支援が必要な高齢受刑者につきましては、矯正施設、保護観察所、地域生活定着支援センター等の関係機関が相互に連携し、出所後速やかに福祉サービスを利用できるよう、特別調整を実施しているところでございます。  また、特別調整による支援等を受けずに出所する者についても、出所後に必要となる支援を切れ目なく受けることができるよう、受刑中から、更生緊急保護の申出を受けて、保護観察所において住居の確保や必要な支援の調整等を実施しているところでございます。  保護観察所においては、高齢受刑者の出所後の支援を強化するため、個々の対象者の出所後の支援における連携はもとより、定期的に地方公共団体や地域の福祉機関等との協議会を開催するなどして、平素から緊密な連携の確保に努めているところでございます。  引き続き、これらの取組を充実させ、高齢受刑者の社会復帰支援の強化に取り組んでまいりたいと考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 高齢受刑者、特に窃盗犯は再犯が多いという現実があるわけでありますから、再犯に向かわせないためにも、しっかりと自覚を持たせるということと、それから福祉サービスにきちっと接続をさせるということを重視をしてもらいたいというふうに思います。  成年後見制度について伺います。  成年後見制度には法定後見制度と任意後見制度があり、平成十一年の民法改正で、任意後見契約に関する法律の制定により、平成十二年から施行された制度であります。  これについて、令和四年十月に公表された国連の障害者権利委員会の総括所見、ここには、意思決定を代行する制度を廃止する観点から、全ての差別的な法規定及び政策を廃止し、全ての障害者が法律の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正すること、必要とし得る支援の水準や形態にかかわらず、全ての障害者の自律、意思及び選好を尊重する支援を受けて意思決定をする仕組みを設置することなどと勧告をされています。  政府は、四月三日、成年後見制度の見直しを図る民法等改正案を国会に提出しましたけれども、その内容はこの国連の障害者権利委員会の勧告に沿ったものとなっているのかどうか、大臣に伺います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。  御指摘のとおり、令和四年十月に国連障害者権利委員会から、全ての障害者が法律の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正することとの勧告がなされたことは承知をいたしております。  今国会に提出した民法等の一部を改正する法律案は、成年後見制度について、後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止して、本人にとって必要な範囲で利用できるようにするものでございます。このような内容は勧告の趣旨を踏まえたものと考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 そのようなお答えになるかなというふうに思っておりました。  次に、成年後見制度、病院との関係でありますけれども、現行法上、本人に代わって病院と診療契約を結ぶことができます、成年後見人はですね、できますが、手術や投薬などによって身体の恒常性が壊される、医学用語で侵襲というらしいんですが、侵襲を伴う医療行為については、法律行為ではないため、同意権はないというふうに解釈をされています。  しかし、実際には、自ら意思表示をすることが難しい本人に代わって、成年後見人が医療行為の同意を求められるような場面は多くあります。成年後見人に医療行為の同意権を認めてほしいという現場の声もあります。これまでも国会で度々議論されてきました。  政府は、この問題は、成年後見人だけではなく、救急患者や乳幼児等、意思決定を表明できない者に対する医療行為全般に関わるものだということで消極的な見解を示してまいりました。しかし、我が国における単独高齢世帯の増加などの社会変化に伴って成年後見制度の利用促進を図らなければならない、そういう状況の下で、成年後見人の医療行為の同意権のニーズというのはますます高まってくるのではないかというふうに思われます。  そこで、厚労省に伺いますけれども、現状の医療現場では認知症の進行した単独高齢者などにどのように対応していくのか、伺います。

栗原渉 厚生労働大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(栗原渉君) お答えいたします。  医療行為の同意につきましては、本人の一身専属性が極めて強い行為であり、議員御指摘のとおりでございますが、成年後見人を含む第三者に医療同意の権限はないものと考えられているところです。  その上で、患者本人が医療に関する意思表示をすることが難しい場合でも、必要な医療を円滑に受けられることは重要であると考えております。医療現場では、医療・ケアチームとして本人の意思を確認、尊重しながら、意思決定支援をしつつ、本人にとっての最善の方針を検討するということになります。その際、成年後見人等も患者の関係者として話合いに参加する場合があると承知しているところです。  厚生労働省としても、医療機関の実態を調査した上で、身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン及びガイドラインに基づく事例集を作成しており、成年後見人等に期待される役割も含め、医療機関として求められる対応をお示ししているところでございます。  引き続き、意思決定が困難な方に対しても必要な医療が適切に提供されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。

横山信一 公明党

○横山信一君 本人の意思決定を尊重するのは、これは大事なことなんですが、一方で、認知症が進行したりすると、今日はいいよと言っても次の日駄目だって当然変わったりとかしますので、そういうその本人の意思が、尊重すると駄目な場合もあるわけですから、そういったチームで今考えていくという方向性を示されましたので、そういうことをしっかりやっていっていただきたいと思います。  時間がないので、ちょっと質問を飛ばしまして七番目の質問に行きますけれども、我が国では単独世帯の高齢者、認知症の高齢者が増えています。成年後見制度はこれらの方々を支える重要な手段の一つと言えますけれども、現在の成年後見制度の利用者は、認知症高齢者等の数と比較して著しく少ないのが現状です。  成年後見制度の利用促進を図るためには、利用者の資産の多寡、申立人の有無などにかかわらず、誰でも利用できる制度として位置付けられるべきです。そのためには、成年後見制度の社会化が急務だというふうに考えます。  つまり、旧来の家族頼みから脱却をして、社会福祉政策を進める行政の主導で、司法機能を担う家裁や成年後見人等の供給源となる民間組織が一体となって社会全体の力で成年後見制度の利用促進を図る必要があると考えますけれども、どのように取り組んでいくのか伺います。

神谷政幸 厚生労働大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(神谷政幸君) お答えします。  少子高齢化が進行し、認知症高齢者が増加するなど、成年後見制度の利用を含む権利擁護支援のニーズが更に多様化及び増大する見込みであり、こうした状況に適切に対応する必要があると認識をしております。こうした中で、政府としては、成年後見制度利用促進法に基づく基本計画を策定し、成年後見制度の利用の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図っているところであります。  令和四年度からの第二期成年後見制度利用促進基本計画においては、本人を取り巻く関係者が権利擁護支援に関するニーズに応じて必要な支援につなげること等により、成年後見制度の利用が適切に促進されるよう、地域や福祉、行政などに司法を加えた多様な分野、主体が連携することとされております。  こうした取組を更に進めるため、先般閣議決定した社会福祉法等の一部を改正する法律案において、権利擁護に関わる相談支援や地域の連携体制の整備を市町村の役割として位置付けるとともに、その中核的な役割を担う機関として市町村が地域権利擁護相談支援センターを設置できることとするなど、必要な制度的対応を盛り込んだところであります。  引き続き、基本計画等に基づき、本人の支援ニーズに対応した成年後見制度の適切な利用の促進に取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。

横山信一 公明党

○横山信一君 はい、分かりました。  幾つか残してしまいましたけれども、民法改正でまた詳しくお伺いしてまいりたいと思います。  以上で終わります。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子です。  十分の時間をいただきましたので、この四月一日、七十年ぶりに民法が改正され、いよいよ我が国でも婚姻状態に関係なく父母の共同親権が選択できるようになりました。私は、立法府に身を置く者として、これからの親子のより良い制度であってほしいという思いから、子供の連れ去り問題について質問させていただきます。  子供の連れ去り問題については、昨年五月十四日の衆議院内閣委員会で、日本維新の会の市村浩一郎議員が質問し、坂井国家公安委員長が答弁されました。市村議員自身、連れ去りを受けた当事者ですが、坂井公安委員長は、ひどいものだなと思った、その思いを共有して、警察の皆さんにも頑張ってもらえるようお願いしたいとおっしゃっておられました。  また、その二年前、二〇二三年三月には、警察庁から、最高裁判所に基づいて、子供の連れ去りに対し、適切に対応するよう通達が出されました。これはいわゆる私たち柴山通達と言っておりますけれども、共同養育議連の会長である柴山昌彦衆議院議員が強く警察庁に求めてくださいました。この議連の当時の事務局長が三谷副大臣でありました。  更に二年遡りますと、二〇二一年四月十三日、参議院の法務委員会のこの場で、私自身、当時の上川法務大臣に質問いたしました。そのときに、法務大臣は、最高裁の判例では、親権者の行為であっても、他の親権者の監護養育している子をその生活環境から引き離して自己の現実的支配下に置く行為は未成年者略取及び誘拐罪の構成要件に該当し得ると答弁いただいております。当時の川原隆司刑事局長からも、子供の自由を奪うことが法益の一つとも答弁いただいております。  しかしながら、子供の連れ去りについて、これまで起訴が確認されておりません。副大臣が個別事案について指揮する立場にはないと理解をしておりますが、全て個別の話なら、これまで一件の起訴もないことは余りにも不自然です。起訴がゼロ件であることは法改正に対して三つの大きな懸念があります。  一つは、不起訴が続くなら、共同親権下で子供の連れ去りが続くことになりかねないことです。二つ目は、それまで一生懸命捜査してくれた警察が、どうせ起訴されないからと捜査に足踏みするおそれがないとも言えません。三つ目は、日本の連れ去り勝ちが大きく知られた結果、国内だけでなく、外国人が日本の配偶者との子供を連れ去ってしまうという事態にまでなってしまうおそれがあります。言うまでもなく、ハーグ条約違反の懸念です。  実は、この件に関して、最近私の事務所に、配偶者である中国人の研究者に子供を連れ去られた当事者からの相談が寄せられました。その方のお子さんは日本国籍です。しかし、警察は、しきりに起訴にならないことを示唆し、一度は被害届の受理を断ったということです。これは極めて深刻な国益の毀損だと思いますが、三谷副大臣の御意見はいかがでしょうか。  今後の連れ去りについて厳しく逮捕、起訴していただくべきと思いますが、いかがでしょうか。副大臣の御意見をお願いいたします。

三谷英弘 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。  御指摘のいわゆる子の連れ去り事案、これは、子供の連れ戻しのみならず、最初の連れ去り、この双方を含むものではございますけれども、この事案に関して、最高裁判所の判例においては、親権者による行為であっても刑法二百二十四条の未成年者略取誘拐罪の構成要件に該当し得るとされており、行為者が親権者であることなどは行為の違法性が阻却されるか否かの判断において考慮されるべき事情とされているものと承知をしております。  個別事件における捜査及び事件処理については、検察官がその権限と責任の下、法と証拠に基づいて行うものであることから、委員御指摘のとおり、どのように処理するかを含めまして、その在り方について法務副大臣としてお答えすることは差し控えたいと思いますが、検察当局においては、改正民法施行後も、このような判例も踏まえ、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処していくものと承知をしております。  法務当局としても、かねてから全国の検察庁に対し、この種事案の事件相談への対応や事件の捜査処理に当たり適切に対処すべきことを周知してきたところであり、引き続き必要な刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処するよう、必要な周知、情報提供に努めてまいりたいと考えています。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 適切に対処、ありがとうございます。  これがなかなか現実に具体的に進まないということも皆知っているところですが、是非とも子供の幸せのためにお願いいたします。  次に、二点目ですが、この子供の連れ去り問題、共同親権に慎重な意見をお持ちの方から、DV、虐待からの避難どうする、私自身も、もちろんDV、虐待はあってはならないことだと思っております。同時に、冤罪やあるいは推定有罪とされること、その不利益を被る方が大変多いということも事実でございます。  今日、資料一として六枚十二ページ物をお出ししておりますけれども、これは共同養育の議連で出してくださった民間の資料です。別居・離婚後の親子交流を実現する全国ネットワークの資料ですが、実は同様のことが国や法務省やあるいは公共の機関で調査されていないので、仕方なく民間でこのデータを取っているところでございます。  これによりますと、百八十四名のアンケート回答者の中で、DV支援措置、支援措置というのは、子供の住まい、学校を隠され、子供と会えなくなる、これを行政的に支援をする、それを支援措置というんですけれども、この支援措置を適用された方が九六%、裁判所でDVが認定されたのは逆にたった四%です。つまり、この支援措置というのがDVの言わば代名詞のように扱われているということでございます。  DV被害を口先で訴えるだけでDV支援措置が適用され、親子断絶をされてしまうということもこの中で九十八名の方がおっしゃっておられます。その九十八名のうち七十五名が子供と半年以上会えないということです。  そこで、三谷法務副大臣、伺いたいんですが、三点あります。  一点目は、この未成年者略取誘拐罪に該当し得ると答弁されてきた子供の連れ去り問題は、逆に連れ去り側が連れ去られ側にもたらすDV虐待にはならないでしょうか。  二点目は、子供の自由を奪うということで、子供の虐待に当たらないでしょうか。  三点目は、改正民法八百十七条の十二項、夫婦協力義務違反に当たらないでしょうか。  この三点まとめて、三谷副大臣に御答弁いただきます。

三谷英弘 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。  DVや子供に対する虐待があってはならないということを大前提としてではございますけれども、どのような場合に同居親の行為がDVや虐待に当たると評価されるかや、父母間の人格尊重、協力義務に違反したと評価されるかということにつきましては、個別具体的な事情に即して判断されるべきものであるというふうに考えております。  DVあるいはこの児童虐待というもの、法務省が直接所管をしているということではないということではありますので、この人格尊重義務等ということに引き寄せてちょっとお答えをさせていただきますけれども、一般論として、当省が所管する民法における父母相互の人格尊重、協力義務や子に対する人格尊重義務の観点からお答えいたしますと、父母の一方が正当な理由なく相手方に無断で子供を転居させたり相手方と子供との親子交流を一方的に拒否したりした場合は、もちろん個別的な事情によってはでございますけれども、相手方の心身に有害な影響を及ぼし、子の心身に害悪を及ぼすものといたしまして、父母相互の人格尊重、協力義務や子に対する人格尊重義務に違反すると評価される場合があるというふうに考えられます。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、質問おまとめください。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  質問半分も行っていないので、あと三、四、五と、これは次回に回させていただきますけれども、子供の幸せのために局面が変わったんだと、法律が変わったんだということを是非国民の皆さんに広く知っていただき、また、子供に会えない親御さんたちも希望を持っていただけたらと思います。おじいちゃん、おばあちゃんも孫に会えないと苦しんでおられます。ここのところを是非とも国民的理解をお願いいたします。  ありがとうございました。以上で終わります。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 参政党の安達悠司です。  今日は、街頭演説をテーマに質問します。  皆さん議員の中で、街頭演説したことがないといった方はほとんどいらっしゃらないと思います。ただ、一般人は余り逆にしたことがない人がほとんど。これはなぜかというと、街頭演説は政治活動としては極めて重要だと認識されているからだと思うんですね。  新聞報道ありますが、令和七年の八月八日、JRの新宿駅南口において参政党が実施した街頭演説会中に、被疑者がフォグマシンを用いて合計六回にわたり霧を噴射し、当時演説中であった本党所属の東京都議会議員望月まさのり氏の演説を中断させ、また、警備に当たっていた党員らに対応を余儀なくさせるなど、街頭演説の円滑な実施に支障を生じさせたといった出来事がありました。この件は、令和八年一月六日付けで威力業務妨害罪の被疑事実で検察官に送致されましたが、先日不起訴処分と、起訴猶予を理由とする不起訴処分となりました。  そこで尋ねますが、起訴猶予とは何ですか。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  お尋ねの起訴猶予という処分は、被疑事実が明白な場合において、被疑者の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときにする不起訴処分であるものと認識しております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございます。被疑事実の嫌疑は十分認められるが、検察の判断ということですね。  私も弁護士から聞いたところによると、検察官に起訴猶予の理由を尋ねたところ、威力業務妨害罪の構成要件には該当するが、噴霧した気体の性質、人体に無害であるとか、あるいは本人が今後行わない旨を述べているといったことを理由にしたといった話を聞きました。  ただ、大半が党員だといいますが、党員も大半がボランティアですし、また、火災発生かと思ったとか、あるいは多数の、数十人から百人以上の視界が遮られたとか、ガスの成分も当時分かんないわけですから、非常に不安を感じたといったことでした。  ここでは、個別事件の起訴、不起訴の当否には踏み込みませんが、参政党は、ほかの政党もいらっしゃると思いますが、街頭演説で大変な妨害を受けてきました。プラカードやメガホン、拡声機、ノイズの発生機、バツ印の付いた日の丸、ついにはこういった煙幕発生装置など、前もって準備された様々な用具を用いて集団で行われてきたといったことです。  しかし、この街頭演説というのは、各党各会派が行っている非常に重要な政治活動であり、国民が安心して街頭演説に参加する権利を保障するため、街頭演説に対する妨害行為は許されないといったメッセージを明確に発信することは必要だと思います。  そこで、以下、個別事件の話ではなくて、街頭演説妨害に対する法規制の在り方を考えてみたいと思います。  そもそも国は、街頭演説を法律上保護すべきものと考えているんでしょうか。その場合は、政治的価値や民主主義の観点から街頭演説を法律上保護すべき理由というのは何か、これを明らかにしていただきたいと思います。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) 今法務当局の立場で申し上げますと、まず、刑法には、街頭における演説行為に対する妨害一般を処罰する規定はないという状況にございます。一方で、選挙期間中は公選法の選挙妨害の罪があることは承知しているところであります。  ここの、その理由というのは必ずしも明らかではありませんけれども、刑法におきましては、社会生活上の地位に基づいて継続して行う事務事業に対する保護は、偽計業務妨害又は威力業務妨害の現行の罰則による保護ができるという考え方に基づいているのではないかというふうに思われるところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 また、街頭演説は公職選挙法上の選挙運動の一要素となっており、屋内の演説会や文書配布とは違った特徴もあり、また選挙自由妨害罪の対象ともなっていると思いますが、公選法の関係から総務省にお尋ねしますが、街頭演説を法律で保護すべき理由があれば教えてください。

長谷川孝 総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(長谷川孝君) 御答弁申し上げます。  一般論としまして公職選挙法の規定について申し上げれば、同法第二百二十五条におきまして選挙の自由妨害罪が規定されております。同条第二号では、選挙に関しまして、交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもって選挙の自由を妨害した者は、四年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処することとされております。同条は、選挙の自由と公正を確保するための規定であると承知をいたしております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 御説明ありがとうございます。  街頭演説の特徴は、公然性が高い、誰もが目にする場所で行われるので、事前の予約とかなしに通りすがりで参加が容易であるといったこと、また、文書やSNSなどの発信に比べて、五感の作用を使って幅広く活用し、音声、熱量、また聴衆の反応など、場の空気によって伝わるものが大きいということで、国民に伝達する影響力は極めて大きいことが特徴だと思います。他方、屋内での演説は街頭に比べて落ち着いて聞くことができますが、聴衆が限定され、また開催しているといった事実自体を国民が認知しづらいといったデメリットもあります。  したがって、国民の政治参加の観点からは、街頭演説が平穏かつ安全に実施できる環境をつくることは極めて重要だと考えます。  今答弁であったように、選挙期間中は公職選挙法が選挙の自由妨害罪、それ以外の期間は刑法の威力業務妨害罪といったもので規律されていますが、ここで質問ですが、なぜ議員や政治家が行う街頭演説に対して妨害一般を規制する法律がないのでしょうか。この理由をお聞かせください。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  あくまで刑法を所管する立場からお答え申し上げますけれども、御指摘のとおり、政治家による街頭における演説行為というのは、政治活動、表現活動として極めて重要なものであるというふうに認識しているところでございます。  あくまで一般論として申し上げますと、このような議員による演説は、街頭による演説行為というのは、業務、刑法上の業務に当たり得るというふうに考えられるところでありまして、偽計を用いてその業務を妨害した場合には偽計業務妨害罪、これが威力を用いて業務を妨害した場合には威力業務妨害罪がそれぞれ成立し得るというふうに考えられるところでございます。  その上で、御指摘のような罰則を新たに作るかということにつきましては、今の既存の罰則とは別に特別の罰則を設けなければならない必要性についてどのように考えるかであるとか、処罰の対象とすべき行為を明確に過不足なく規定することができるのかといった課題が多いというふうに考えているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 次、総務省にお聞きしますけど、この総務省の公職選挙法の規定は選挙期間外は適用されないと思いますが、選挙期間後も、さっき言ったその街頭演説を保護する規定を作るといったことは総務省はできないんでしょうか。

長谷川孝 総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(長谷川孝君) 御答弁申し上げます。  公職選挙法を所管する立場としてお答えを申し上げますと、同法では、選挙の公正確保のため、選挙運動等について一定の規制を設けているところでございます。その中で、御指摘のように、先ほど御答弁申し上げました同法第二百二十五条で選挙の自由妨害罪が規定されているところでございます。  一方で、それ以外について、その規制がない理由についてお答えする立場ではございませんが、公職選挙法におきましては、選挙運動と紛らわしい政治活動について、選挙運動に当たらない場合であっても、特定の期間における特定の活動の方法について規制をしているものはございますけれども、選挙運動に当たらない政治活動については本来自由であるべきものだということの前提の下で、これまでも各党各会派におきまして御議論いただいてきているものと承知をいたしているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 要は、選挙期間終わるともう総務省の所管じゃなくなると。刑法は、一応、一般的な社会活動のその保護する業務妨害罪あると。しかし、政治活動を特別に保護する必要性はあるのかと、そういう問題提起だったわけですね。  私は、この今の日本の法律にない原因は、街頭演説の重要性に対する国の認識が欠落しているからではないかと私は思っております。問題の本質は、これ街頭演説の重要性なんですね。いかに国民の政治参加の機会をつくるかといったことであると思います。  しかし、そのための立法措置がされてきませんでした。これは私自身が選挙に出て分かったことですが、やはりこの妨害行為を規制し、国民が安心して街頭演説に参加する機会を確保する、これが本当の民主主義の条件ではないかと思います。  参政党は、国民が政治に参加する仕組みをつくる政党です。街頭演説やSNSも国民が政治に参加する機会をつくる重要なものだと考えております。だから、付言すれば、SNSでも人格攻撃や誹謗中傷は駄目ですけど、国が過度に動画や投稿内容に介入して、多様な意見や視点を失わせてはいけないと思います。  また、街頭演説妨害も厳格に取り締まらなければ、妨害者は自己の行為が許されていると誤解して、妨害の程度が時間とともにエスカレートしてしまう危険があります。安倍元総理は令和四年の七月には街頭演説時に暗殺されてしまいましたし、令和六年四月、衆院の東京十五区補選でも選挙妨害事件が起き、また、昨年七月の参院選やその前後、今回の衆院選やその前後の期間でも街頭演説妨害は後を絶ちません。  そこで、警察の方にお尋ねしますが、これは警察としては、この街頭演説妨害、どのような方針で取り締まっていくのか。また、私の昨年の参院選で候補者を務めた経験上申し上げれば、現場での取締りや検挙、摘発がやや消極的に感じられますが、その現場での取締りが困難な理由などがあれば教えてください。

遠藤剛 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(遠藤剛君) お答えいたします。  警察といたしましては、街頭演説に対する妨害行為につきまして、個別具体的な事実関係に即して、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき厳正に対処しているところでございます。  他方で、一般論として申し上げますと、暴行等の明らかな有形力の行使が伴わないものに関しましては、演説の妨害に当たるか否かについて、証拠関係や過去の判例等に照らして判断する必要があることから、必要な証拠の収集や事実認定に一定の時間を要することを御理解願いたいと考えております。  警察といたしましては、引き続き、不偏不党、厳正公平な立場を堅持しつつ、個別具体的な事実関係に即して、法と証拠に基づき適切に対処してまいりたいと考えております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございます。  要は、今の法律では警察も現場での判断が難しいといったことですね。何が演説妨害なのかと、何が業務妨害なのか、何が威力なのかといったことですね。  参政党の街頭演説には警備のためにたくさんの警察の方も来ていただき、本当に感謝をしておりますが、ただ、やはりこの取締りの課題も街頭演説妨害に対する規制の法律の不備といったところもあるのではないかと、新しい立法が必要なのではないかといった課題もある、行き着くのではないかと思います。  では、ここで法務大臣にお尋ねしますが、この街頭演説というのはやはり重要な政治参加の機会でありますし、また、街頭演説を中断させるような妨害行為といったものは、これは選挙期間であろうとなかろうと許されないはずです。しかし、今の法律のままでは検挙や処罰、起訴といったものが不十分な面もあるのではないかと。そうすると、選挙期間にかかわらず、街頭演説妨害を取り締まるための法律を新たに創設すべきではないかと考えますが、法務大臣の見解を教えてください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の街頭演説を妨害する行為を処罰する罪を新たに設けることにつきましては、偽計業務妨害罪や威力業務妨害罪といった既存の罰則とは別に、特別の罰則を新たに設けなければならない必要性についてどのように考えるか、また、様々な主体による様々な演説行為に対する様々な妨害行為が想定され得る中で、具体的にどのような行為を処罰の対象とするか、また、処罰の対象とすべき行為を明確に過不足なく規定することができるかどうかなどといった課題が多いことから、慎重な検討が必要であると考えております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 今御答弁いただきましたが、この新規の立法措置の検討というのはいつまでに行うのでしょうか。また、今後、立法措置をすることは一切ないのでしょうか。その辺りもお聞かせください。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の点については、今後も十分検討していきたいと思っております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございます。  やはり、私も、自分で参政党から、四年前です、立候補して、街頭演説妨害というのは、これは我が党だけではなくて、様々な党にも行われている課題だと認識しておりますし、ただ、こうした妨害、街頭演説妨害に対する取締りや処罰、検挙といったものが適正になされることによって、これは国民がより政治に関心を持ち、政治に参加しやすくなる環境をつくるための重要な立法措置ではないかと思っておりますので、こうしたことをやはり党派を挙げて議論すべきではないかと思っております。  これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今日は、三月二十四日に続いて、再審法見直しについて法務大臣にお尋ねをしたいと思います。  福井女子中学生殺害事件で有罪証拠とされた、再審請求人、前川彰司さんを目撃したという六人の証言について、その日に「夜のヒットスタジオ」を見たというそれら証言の信用性の重要な前提が虚偽であるということを検察官は通常審の一審段階で既に知っていたということが明らかになっています。この事件の一審判決は無罪でした。ところが、検察官は、無罪証拠を知りながら無罪判決に対して控訴し、有罪判決の確定によって前川さんは服役を強いられた。第一次再審、そして第二次再審が行われる中で、その証拠が開示されたのは二〇二三年のことです。その間、隠し続けたと。これ、一体なぜなのかと。  前川さんは、この三十年余り、検察が無罪証拠を隠し続けた結果、逮捕されて、冤罪を晴らすまで三十八年間、人生を奪われたんですね。これ大臣、なぜなんですか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の事案に関しまして、再審無罪判決では、検察官の訴訟活動について、被告人から正しい事実関係を前提とした主張、立証の機会を奪い、裁判所にも、動かし難い事実について真実と異なる心証を抱かせたまま判決をさせるなど、不利益な事実を隠そうとする不公正な意図があったと言われても仕方がないという旨指摘されたところでございます。  検察当局においては、検察官の判断、対応を批判するこのような指摘を重く受け止め、真摯に反省して教訓とすべきと考え、その旨を公表したものと承知をしております。  検察当局においては、再発防止のため、今回発出、周知された通知の内容も踏まえ、一層職務の公正、適正を意識し、公益の代表者として不公正と言われるような捜査・公判活動を行うことのないよう、適切に対応していくものと考えております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 今大臣がおっしゃった、反省を示したと公表したというのは、去年の八月一日のことでしょう。名古屋高検の次席検事が会見を行ったと。それに、その内容について、今おっしゃったように、部内での指示を出しています。内部的なものですよね。社会に対して、この反省だと。そうしたら、一体何でこんなことが起こったのかっていう原因究明について何もやろうとしていないじゃないですか。名古屋高検がこうした公表をせざるを得なくなったのは、昨年七月の再審無罪判決で厳しく弾劾されたからでしょう。そこではこう言われています。不利益な事実を隠そうとする不公正な意図があった、公益の代表者としての職責に照らし、率直に言って失望を禁じ得ないと。  大臣、検察官が裁判所からこうした弾劾を受けると、あり得ないのではありませんか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お尋ねは、個別事件における検察官の活動内容に関わる事柄であり、法務大臣としては意見を述べることは差し控えたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 個別事件じゃないでしょう。一人の人の人生を奪い、無罪証拠を手にしながら有罪を主張し続け、再審開始決定に対してこれは駄目だと争い続けたんですよ。裁判所をだまし続けてきたんでしょう。それが個別事件ですか。そんなことを言っているから、冤罪、そして再審無罪というこの事態が、国家による究極の人権侵害が我が国で繰り返し続けるんではないですか。大臣、どうですか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 今お答えしたとおり、個別事件のことについてこれ以上お答えすることはできません。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 これまで日本の刑事司法をめぐって、死刑再審四大事件などあってきましたけど、戦後、繰り返される冤罪事件について、国家として、再審無罪あるいは冤罪の検証というのはされたことがありません。第三者機関による検証が求められ続けてきたけれども、国家によるこうした根本的な反省、検証もないまま、まともな再審法改正の提案が政府にできないということが今の局面で示されていると思うんですね。  そうした中で、お手元にお配りしていますけれども、四月十二日の朝日新聞に、「再審見直し案「無辜救えない」」という現役裁判官の異例の取材が記事になっています。私は、この現役裁判官が、絶対に間違えられないという思いは通常の裁判で無罪判決を出すときの比ではなかった、再審無罪に至らなければ職を辞する覚悟で決定に臨んだと、本来あるべき法律家の覚悟を感じます。  二枚目に、この裁判官がこう言っていますよね、安易に抗告してきたのは検察の方ではありませんか、公益の代表者として誤った裁判の是正に協力すべきなのに、逆に何としても再審開始を阻止したいという姿勢だと。  どの事件もそうですけれど、無罪証拠を隠し、いたずらに有罪主張を続ける活動は、公益の代表者にもとるんではありませんか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の記事について、私も読みましたけれども、これらの御意見を総合して判断したいと、このように考えております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 しっかりちゃんと受け止めていたら、この週末から伝えられているような、検察が抗告した場合に抗告後の再審請求審の期間に制限を掛けるみたいな、努力義務だとか、今朝は一年間だとかそんな案が報じられていますけれども、こんな話が出てくるわけがないと思うんですよ。  刑事局長、お尋ねしますけど、どんな審理を行うか、そこに必要な期日、あるいは期間がどれぐらい必要なのかと、これは裁判の独立の問題でしょう。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  今御指摘の報道、そのような修正の話に関する報道については承知しているところでございますけれども、今、この刑訴法に関する法律案につきましては、与党内の党内手続におきまして修正を含めた対応の検討を求められているところでございまして、現在鋭意検討中でありますので、お答えはすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。  いずれにせよ、法務当局としては、できる限り速やかに法案を提出できるよう力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 いや、私が聞いているのは、そうした報道があっていますよ、自民党さんの中でもう大議論になっている、私はその議論に期待したいと思っていますが、私が尋ねているのは、どんな審理を行うか、そこにどれだけの期日、期間が掛かるか、それは裁判の独立の問題でしょうということです。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) 済みません、憲法の解釈について私から述べるのはなかなか難しいところもあるわけでありますけれども、どのような審理を行うかというのは訴訟運営の話でありまして、これは司法の独立の世界、裁判所の専権に属する事項であると認識しています。  一方で、例えば公選法の百日裁判の規定のように、審理をそのように、これは法曹三者全てに含めてですけれども、そのような努力規定がある法律はあるものというふうに認識しているところでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 事は公選法の問題ではなくて、刑事の、しかも冤罪を晴らすための非常救済手段としての再審法の問題じゃないですか。この素案みたいなものというのは、裁判所が再審開始を決定したからこそ起こるものなんですよ。再審開始すべきだと覚悟を決めた裁判官に対して検察が、これまでどおりに抗告しますと、不服申立てしますと、あとはそのツケは裁判所が背負ってくださいと。与党の中から裁判所に尻拭いさせるのはアンフェアだっていう批判が上がっているそうですが、私はそれはそのとおりだと思いますよ。  大臣、こんな、検察官の抗告を固守して審理期間を制限すると、こんな不当な案を政府案として国会に出されるおつもりですか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 今、自民党の党内手続において対応の検討を求められており、それを検討中でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 いや、抗告の禁止を含めた議連案こそ土台にした政府案の提出に是非とも進んでいただきたいと思います。  検察そして警察のずさんな捜査と組織防衛体質というのは、私は現在進行形なんだということを、大臣の認識を伺いたいと思うんですね。前提として、警察庁に伺いますが、佐賀県警の科捜研で七年余りにわたるDNA型鑑定の不正が発覚をいたしました。お手元に資料を配っていますが、これは適正手続を踏みにじる、許されないものです。DNA型鑑定が適正な科学的証拠として信用性、証明力を持つためには、再鑑定の可能性が必要です。ところが、特別監察をやっても、佐賀の事件では、鑑定試料が全量消費されているとか、紛失されているとか、それをごまかすために更なる偽造が行われているとかいう中で、再鑑定による検証が不可能だったのではありませんか。

遠藤剛 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(遠藤剛君) お答えいたします。  お尋ねの佐賀県警察科学捜査研究所の職員がDNA型鑑定作業において不適切な取扱いを行った事案につきまして、これはDNA型鑑定に対する国民の信頼を損なうものであると、大変重く受け止めておるところでございます。  その上で、佐賀県警察の事案におきましては、佐賀県警察が行った調査によりますと、当該職員が単独で実施した鑑定のうち百二十四件の試料が保存されておりまして、これらについては再鑑定を行っているところでございますが、また一方で、それ以外のものにつきましては、鑑定で全量が消費されたり、紛失したものなどもあると承知しております。  この点、警察庁の特別監察におきましては、佐賀県警察における試料の保管状況でありますとか再鑑定の実施状況等も含めて確認を進めているところでありますが、再鑑定ができなかったものにつきましては、関係書類や保存されている電子データ、写真等により鑑定の適正性を調査、確認しているところでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 お手元の西日本新聞二月十三日の記事、十九件で容疑者が判明できたかもしれないのにこれが否定できないという記事があります。  下の方に、重大な事件の、例えば北方事件の被害者御遺族、私たちのときもやっていたのではないかと不信感が募る、不正が分かって傷がより深くなり、今日のことで傷をえぐられたようだと、県警は不正を認め、頭を下げてほしいと言われていますよね。もう一人の殺人事件の御遺族、全国的に再度DNA型鑑定を見直してほしいと言われているでしょう。  これまで、DNA型鑑定の生データ、あるいは鑑定試料そのものの保存の基準だとか、あるいは期間だとか、そういうもの定まっていないんですよね。そんな中でこういう事態が起こると。まさに現在進行形じゃありませんか。  大臣、この間、私の質問に……

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、質問をおまとめください。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 もう質問はしませんが、袴田事件ほど時間を要する必要は今後ないと信じているというふうな御答弁をされたけれども、そんなことは全くないと。私たちは、国会、最高機関として、捜査の現実、戦後の刑事司法の根本問題をしっかり見詰めて、再審法改正の見直しの議論に臨まなきゃいけないということを皆さんに呼びかけて、今日は質問を終わります。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 日本保守党の北村晴男です。よろしくお願いします。  本日は、帰化制度に関連してお聞きします。  四月一日から帰化の条件が見直され、厳格化されました。厳格化された条件の一つが継続的な日本での居住期間の要件であり、これまで五年以上としていたものを十年以上とすることに見直したとのことです。  今回、法改正によらず、運用で五年以上を十年以上に見直すということは、これ将来的には、運用で再び五年以上に戻すこと、これも想定されているのでしょうか。十年以上とすることが適切であると考えているのであれば、これは大事な件ですから、速やかに国籍法の居住条件の規定も改正すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  今回の見直しは、申請者が国籍法の定める五年以上の住所要件、住所条件を満たしていることを前提とした上で、運用上、原則として十年以上在留し、日本社会に融和していることを必要としたものでございます。この見直しは、永住許可の審査との整合性を図る観点からされたものであり、現時点において、御指摘のような内容の再度の見直しを考えているものではございません。  また、運用の見直しにより対応したものについて同じ内容の法改正をすることについては、その必要性の観点から慎重に検討する必要があると考えております。  いずれにいたしましても、まずは新たな運用の下で、引き続き、個別の事案に応じて厳格な審査を徹底してまいりたいと考えております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 ありがとうございます。  今回の見直しにより、十年以上の継続的な居住を条件とすることのほか、納税履歴や社会保険料の納付確認も厳しくなるとのことです。  四月一日から運用上変わった点は、これら三点以外にはないという理解でよろしいでしょうか。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、本年四月一日からの帰化の審査における一般的な運用の変更点として、日本社会に融和していることの要件につき、原則として十年以上在留し、日本社会に融和していることを必要とするとともに、素行の善良性、生計条件につき、税金や社会保険料の納付状況を確認する期間を延ばすという厳格化を実施したところでございます。  これまでも、帰化の審査においては個別の事案に応じて厳格に審査をしてきましたが、引き続きその徹底に努めてまいります。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 今回の見直しは、一月二十三日に関係閣僚会議で取りまとめられた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策の中にある帰化の厳格化の検討として行われたものかと思いますが、総合的対応策における帰化の厳格化の検討は今回の見直しで一旦終わるのでしょうか、それとも更なる検討が加えられる予定はあるのでしょうか。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  今回の見直しは、委員が今御紹介してくださった外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を踏まえ、速やかに実施する施策として、永住許可の審査との整合性の観点から帰化の厳格化に係る見直しを行ったものでございます。  この総合的対応策では、今後の課題として、帰化申請者が将来にわたって安定した生活を営むことができることなどの帰化の要件について、引き続き帰化の厳格化のための審査の在り方の検討を進めることと記載されております。  法務省としては、総合的対応策の内容も踏まえつつ、帰化の厳格化のための審査の在り方について引き続き検討を進めてまいります。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 更なる厳格化という姿勢自体、評価させていただきます。  審査の在り方だけではなくて、帰化の取消し制度についても是非検討していただきたいというふうに考えています。現行制度上、帰化については、例えば偽造書類での申請が通ってしまった場合など、一部のケースを除いて取り消されることがありませんので、将来にわたり当該申請者を帰化されることが適切かどうか、これを厳格に審査すべきだと考えています。  他方、これは生計条件、素行条件、憲法遵守条件について特に言えることだと思いますが、許可の際にどれほど注意深く審査したとしても、その者の内心の問題や生活力など、見誤ることはこれは幾らでもあり得ることです。であるからこそ、先日、大臣所信に対する質疑の際にも御提案しましたとおり、帰化してから一定期間の間に問題行動を取ったり、あるいは帰化の時点では見えなかった悪質性が明らかとなったりした場合、例えば日本の社会、文化に対する敵対的行為を繰り返すとか、あるいは罪を犯すとか、あるいは社会生活上のルールを守らないとか、あるいは生活保護を長年にわたって受給するなど、そういったことが明らかになった場合には取り消すことができるというふうにすべきだと考えています。  これは帰化の厳格化の延長線上にあるものとして是非検討の俎上にのせていただきたいと考えていますが、法務省の見解を伺います。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  帰化の審査に当たっては、申請者の経済状況や遵法精神を含め、個別の事案に応じて厳格な審査を行っているところでございます。  その上で、一般論として申し上げると、帰化した者は、通常は帰化によって日本国籍の単一国籍となり、日本国民として種々の権利義務が生じます。そのため、帰化の取消しによってその効果が覆されますと、帰化した者は無国籍となり、その親族などにも大きな影響を与えることになります。そのため、御指摘の帰化の取消し制度の導入については、その必要性や制度内容の在り方を含め慎重に検討する必要があるものと考えております。  また、委員が先般御発言になられた仮の帰化許可の制度の提案というものもございましたけれども、その仮の制度という内容が必ずしも明らかではないため一概にお答えすることは困難でございますが、先ほど申し上げたとおり、帰化によって日本国民として種々の権利義務が生ずることを前提とすると、その帰化処分を取り消してその効果を覆すことについては、一般論としては慎重に考えるべきものであると認識をしております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 これは前回も申し上げましたが、日本の国のため、日本の社会のためにどういう制度が必要かということは、これは柔軟に、どのようにでもできるものですから、これは国際社会との関係でも、どのようにでも工夫次第で可能なので、これは検討していただきたいというふうに考えています。  さて次に、帰化情報の告示について質問いたします。  国籍法第十条一項の規定によりますと、法務大臣は、帰化を許可したときは、官報にその旨を告示しなければならないとされています。この官報による告示の現在の運用について簡潔に御説明ください。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  帰化制度は、従来は外国人であった者を生来の日本人と区別なく取り扱うこととするものでございます。このように、帰化が許可された場合に特に重大な法的効果が生ずることに鑑みて、一律かつ明確に当該法的効果を生じさせること等を担保するため、国の公報である官報に帰化を許可した旨を告示することとされております。この告示の運用においては、帰化者を特定するために必要な情報として、許可時の氏名、生年月日等を記載することとしております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 官報の電子化に伴い、昨年の四月から帰化情報の掲載が九十日間に限定されることになった点について、SNSなどでは、政治家が帰化歴を隠すために改悪したのではないかなどと疑う声も出ています。まあそんな理由で運用を変えたとは考えていないところですが、一方で、この政治家の帰化歴の問題というのは極めて重要なものと考えております。  現行の公職選挙法上及び実際の運用上、国政選挙、地方選挙のいずれにおいても、公職の候補者の帰化歴、これは立候補に当たっての届出事項にも選挙管理委員会による告示事項にもなっていないものと承知していますが、候補者に帰化歴があるか否か、どこの国からいつ帰化したのか、これは国民、住民にとって投票先を決定する上で極めて重要なものであると考えます。  現状、選挙の際に有権者が立候補者の帰化歴を知りたいと考えたときに、これを知る方法はあるのでしょうか。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げたとおり、帰化が許可された場合には、帰化者を特定するために必要な情報として、許可時の氏名、生年月日等を官報に告示することとしております。帰化した者に関する情報は官報の閲覧によって知ることができる場合があるものと承知しております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 かなり運が良くないと知れないというのが実情だと考えております。  公職の候補者の帰化歴に関する情報につきましては、より簡単に国民、住民に広く公表されるべきと考えますが、帰化の制度を所管する法務省としてはこの点についてどのように考えておられますか。これは選挙における国民の知る権利との関係でお答えいただきたいというふうに思います。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げたとおり、帰化が許可された場合には、帰化者を特定するために必要な情報として、許可時の氏名、生年月日等を官報に告示することとしております。他方で、このような情報は行政機関における取扱いにおいて特に保護が必要とされている個人情報であり、プライバシーの確保に配慮が必要であることも考慮する必要がございます。  特定の者の帰化歴を委員御指摘のように広く公表することについて、法務省として一般的に申し上げますと、その必要性や帰化した者に新たに社会生活上の不利益が生ずるおそれなどの観点から慎重な検討が必要であると考えております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 これ、事は一般の帰化の方の情報を開示しているというようなことではございません。選挙に出る、つまり政治権力を握るための立候補者、特に国政においては、国政、最終的には総理大臣になることも可能な方もおられると。そういう権力者になろうとする候補者についての情報でございます。  この点について選挙制度を所管する総務省としてはどのようにお考えなのか、見解を伺います。

長谷川孝 総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(長谷川孝君) 御答弁申し上げます。  公職選挙法上、日本国民で年齢要件を備えている者は、法定の欠格事項に該当しなければ、選挙権、被選挙権を有することとされております。  また、同法上、立候補の届出があったときは、選挙長は直ちにその旨を告示することとされており、具体的には、届出年月日、氏名、年齢、党派などの届出事項を告示することとしておりますが、お尋ねの帰化歴につきましては、同法上、届出事項とされておらず、したがって、告示等により公表する事項ともしておりません。  帰化により日本国籍を取得した者が公職の候補者となった場合に、その旨を法律上の届出事項とした上で告示等により広く公表することにつきましては、それ以外の公職の候補者との取扱いに差異を設けることになりますが、憲法の定める法の下の平等の趣旨を踏まえ、その合理的な理由の有無を始めとして慎重な検討が必要であると考えております。  いずれにいたしましても、立候補に係る事柄でもございますので、選挙制度の根幹に関わるものでございます。各党各派においても十分御議論いただく必要があると考えております。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 これは合理的な区別なのかどうかということを具体的に検討すべき事案だと、件だと考えております。  現在の選挙制度においては、立候補者の帰化歴は公示事項とされておらず、帰化歴を隠して国会議員になっている者も相当数いると、こういうふうに今言われていますと。このような現状の中で、国会が自ら当たり前の自浄作用を発揮しにくい状況でありますので、是非とも総務省でも十分に検討していただきたいと、特に具体的な必要性を検討していただきたいというふうに考えています。  選挙における国民の知る権利などをほとんど検討していないように先ほどの総務省の御答弁は私には感じられます。それ以上は別の機会に譲るとして、別の観点からお聞きします。  民放やNHKは選挙の際に立候補者に関する様々な情報を報じますが、例えば週刊誌ネタのスキャンダルなど、国民の知る権利との関係では、必要がないとまでは言いませんが、帰化歴と比べれば一段必要性のレベルが低い情報ばかりが出ているように思います。  そんなものよりも、選挙における国民の知る権利に配慮して、立候補者の帰化歴をできるだけ報じることを促すため、放送法上の行政指導をすべきと考えますが、いかがでしょうか、総務省に、お答えください。

近藤玲子 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(近藤玲子君) お答え申し上げます。  放送法は、第一条第二号において、放送法の原則の一つとして放送による表現の自由を確保することを掲げています。さらに、第三条において、放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがないと定められているとおり、放送番組は放送事業者が自らの責任において編集し、自主的、自律的に放送法を遵守していただくものと理解をしております。  今後も放送法の趣旨、目的を踏まえて放送行政を進めていきたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、おまとめください。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 はい。  この点については、私が政治家になる大分前から主張しておりますところ、多くの国民の方の共感を得ております。他方で、批判ももちろんいただいております。その批判の中で、帰化歴を政治家になろうとする方が公表することが差別につながるんだというようなことをおっしゃる方がおられますが、これは先ほども申し上げたとおり、大変な間違いだと、そんなことはありませんよと。  候補者、国政を預かる、あるいは施政を預かる、そういう人がその帰化歴をあえて隠して立候補するということは、これ民主主義の破壊だというふうに私は考えております。この点……

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 時間になっておりますので、おまとめください。

北村晴男 日本保守党

○北村晴男君 深い理解がないようですので、この点についてはこれからも追及していきたいというふうに考えています。  以上です。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。平口法務大臣。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律においては、重大な死傷事犯となる危険性及び悪質性が類型的に極めて高い運転行為を行い、その結果人を死傷させた者を、危険運転致死傷罪として傷害罪や傷害致死罪に準じた重い法定刑により処罰することとしています。  しかし、近時、危険運転致死傷罪について、危険かつ悪質な自動車運転による死傷事犯に適切に対処することができていないのではないかとの観点から、様々な指摘がなされています。  そこで、この法律案は、自動車運転による死傷事犯の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、危険運転致死傷罪の対象となる行為の明確化及び追加を行うとともに、酒酔い運転を行った者等に対する罰則の対象となる行為の明確化を行おうとするものです。  この法律案の要点を申し上げます。  第一に、危険運転致死傷罪のいわゆる飲酒類型に係る正常な運転が困難な状態との要件について、数値基準を設けて明確化し、身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム以上又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転が困難な状態との要件に改めることとしています。  第二に、最高速度の区分に応じ、最高速度を五十キロメートル毎時又は六十キロメートル毎時超える速度以上の高速度で自動車を運転する行為や、当該高速度に準ずる速度であって道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転する行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。  第三に、殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。  第四に、危険運転致死傷罪の飲酒類型に数値基準を設けることに伴い、道路交通法上の酒酔い運転の罪の酒に酔つた状態との要件についても同様の数値基準を設けることとしています。  以上が、この法律案の趣旨であります。  何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。

伊藤孝江 公明党

○委員長(伊藤孝江君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十五分散会

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