令和八年七月十四日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 六月十六日 辞任 補欠選任 古賀 千景君 石橋 通宏君 六月十七日 辞任 補欠選任 滝波 宏文君 片山さつき君 石橋 通宏君 古賀 千景君 六月二十二日 辞任 補欠選任 上野 通子君 有村 治子君 六月二十三日 辞任 補欠選任 有村 治子君 上野 通子君 七月八日 辞任 補欠選任 鈴木 大地君 江島 潔君 七月九日 辞任 補欠選任 江島 潔君 鈴木 大地君 七月十四日 辞任 補欠選任 片山さつき君 朝日健太郎君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 熊谷 裕人君 理 事 赤松 健君 石井 浩郎君 斎藤 嘉隆君 伊藤 孝恵君 金子 道仁君 委 員 朝日健太郎君 上野 通子君 清水 真人君 末松 信介君 鈴木 大地君 橋本 聖子君 宮本 和宏君 勝部 賢志君 古賀 千景君 水野 孝一君 下野 六太君 谷合 正明君 中条きよし君 後藤 翔太君 吉良よし子君 衆議院議員 文部科学委員長 斎藤 洋明君 文部科学委員長 代理 盛山 正仁君 文部科学委員長 代理 浮島 智子君 国務大臣 文部科学大臣 松本 洋平君 事務局側 常任委員会専門 員 北脇 達也君 政府参考人 消費者庁審議官 尾原 知明君 こども家庭庁長 官官房審議官 竹林 悟史君 文部科学省大臣 官房学習基盤審 議官 堀野 晶三君 文部科学省大臣 官房文教施設企 画・防災部長 蝦名 喜之君 文部科学省総合 教育政策局長 塩見みづ枝君 文部科学省初等 中等教育局長 望月 禎君 文部科学省高等 教育局長 合田 哲雄君 文部科学省高等 教育局私学部長 森友 浩史君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査 (夏季休業期間中の学校施設活用に関する件) (校外活動における安全確保に関する件) (青少年健全育成のための法整備に関する件) (学校における消費者教育の充実に関する件) (入学者選抜の際の痴漢対策強化に関する件) ○高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案(衆第二三号)(衆議院提出) ─────────────
文教科学委員会
発言 117
○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、滝波宏文さんが委員を辞任され、その補欠として片山さつきさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に斎藤嘉隆さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官尾原知明さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆です。今日はよろしくお願いをいたします。 早速質問に入りたいと思います。 七月三日ですけれども、文科省の総合教育政策局地域学習推進課の方から、「長期休業期間中等の学び・体験の充実について(要請)」という事務連絡が都道府県教委あるいは政令市教委の方に出されています。様々報道をされまして、ちょっとセンセーショナルな扱いをされているようなところもあって、学校が夏休みの子供の無料預かり施設になるのかとか、あるいは文科省の開放要請に全国の先生が失望しているとか、困ったら学校にお願いのいつもの危うさだとか、いろんな形で報道がなされている。私の元にも教育現場の方からいろいろ問合せもいただいているんで、この場でいろいろ不安に思っている方の思いを払拭をしていただければなというふうに思います。 これ、子どもの貧困対策推進議連がまとめた夏休みこども緊急セーフティネット構築プランというものも、内容もちょっと見させていただいて、これも承知をしておりますし、これを基に黄川田こども政策担当大臣へ要請をされて、それを受けて各省庁が関連事業を紹介する事務連絡を発出をしたということも承知をしております。子供の居場所として、学校施設だけではなくて、空調設備の整っている公民館ですとか図書館といった社会教育施設とか文化施設とか体育施設などの活用を想定をしているということも、これも承知をしていますので、申し訳ありませんが、こうした経緯は承知をしているので説明をしていただく必要はありません。質問にだけ端的にお答えをいただければというふうに思います。必要性は私自身も承知をした上での御質問ですので、よろしくお願いをいたします。 これやっぱり学校や教職員にとって最も不安に思うのは、これ新たに追加をされる業務となるのではないか、そういう可能性が否定できないんではないかという、こういう不安だというふうに思います。この更なる負担増となる懸念がありますけれども、このことについて大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) なるべく端的に回答をしてまいりたいと思います。 御指摘の事務連絡でありますけれども、夏休みなどの長期休業期間中に、子供たちが家庭環境などに左右されずに、地域の多様な学びや体験活動に参加できる機会の充実が図られるよう発出をしたものであります。その趣旨に鑑みまして、各自治体に対しまして、社会教育主事などの社会教育人材が中心となりまして、学校施設や社会教育施設の積極的な活用を図るとともに、地域が、多様な主体と連携することにより、子供たちの学びを充実させることを要請しているところであります。 自治体の判断によりまして学校施設を活用する場合も、これまで学校の働き方改革の観点から、教育委員会による一元的な管理運営や民間事業者なども活用した官民連携などを図りつつ、本事務連絡でも、適切な管理運営の下で学校施設の活用を実施するよう要請をしているところであります。 そうした意味におきましては、当然、学校現場の負担というものにも十分配慮をしていくということが我々の趣旨であります。
○斎藤嘉隆君 この事業に関してですけれど、学校施設を利用して教職員が関わると仮に想定をした場合に、これ、学校と教師の業務のいわゆる三分類のうちのどれに当たるんでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 お尋ねの本事務連絡で要請いたしました学校施設、社会教育施設の開放及び積極的活用は、学校以外が担うべき業務と考えております。
○斎藤嘉隆君 学校以外が担うべき業務ということであれば、学校施設を活用する場合も基本的には教職員が対応するものではないということでよろしいんでしょうか。この部分の確認をお願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 本事務連絡における子供の学び、また体験活動の機会の充実に当たりましては、学校施設を活用する場合であっても、基本的に教職員が対応するものではなく、教育委員会において取り組んでいただくことを想定しているところであります。
○斎藤嘉隆君 対応させるべきではないというふうに思います。先ほどの三分類で基本的に業務ではないということに分類をされるのであれば、業務でないことを教職員に対応させるというのは、やっぱりこれはちょっと正しくないというふうに思いますので。 これ、ただ、ここに、教育委員会が主体で行うといっても、教育委員会は各、例えば現場に職員がいるわけではありませんし、そこがどうしても曖昧になってくるんですね。自治体の様々な個々の判断もあるでしょうし、ここをちょっと曖昧にしたままであると、やはり結局、文科省さんはそうは言っているけれども、現場の判断や自治体の判断で、蓋を開けてみたら教職員が対応していると、あちらこちらでですね。で、いろんな意味での責任も負っているということになりかねなくて、結構多いんですよ、そういうことが。だから危惧を、懸念をする声が出ているので。 もう一度お聞きをします。これは三分類上も教職員の基本的に業務ではない、したがって教職員が対応するものではない、これでよろしいでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しになりますが、本件につきましては学校以外が担う業務であるというふうに考えているところであります。そして、我々といたしましては、教職員が、基本的に教職員が対応するものではなく、教育委員会において取り組んでいただくことを想定しているということであります。
○斎藤嘉隆君 あくまで、いろんな社会施設、文化施設、体育施設の活用というものがまず一義的にはあるんだと思いますが、あくまでも学校施設を利用する場合に限定してお聞きをします。 夏休み中の子供の居場所を確保するという、こういう観点は必要だと思います。ところが、学校は別に鍵を開ければそれでいい場所ではないですね。子供がいる以上、安全管理ですとか、例えば、子供ですから急な体調不良とかその対応とか、それから今は、長期休業中、教員が一番気を遣うのは不審者への対応ですよね。これは、例えば校内でのいろんなちょっと撮影みたいなものも含んでですけれど、こういう対応、それから、やっぱり子供が動き回りますから事故等がどうしても生じる、こういうような対応、いわゆる様々な状況に応じていろんな場面場面で責任が生じてくるわけですね。 学校の施設を使っている場合ですよ、こういった場合に、その責任の所在というのは一体どこにあるのか。設置者である市町、市町村にあるのか、管理者である学校長にあるのか、あるいはこういう要請を出す文部科学省にあるのか、このことはいかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 本事務連絡は、設置者であります教育委員会の判断によりまして、地域の社会教育団体などが学校施設、社会教育施設などを活用して様々な活動を展開することを想定しているものであります。学校におきましては学校の施設設備の安全確保に努める必要がありますが、御指摘の活動中の安全管理などにつきましては、基本的に個々の活動の実施主体である社会教育団体などが責任を負うことになるものと考えているところであります。 たまたまというわけではありませんが、昨日、私、板橋区立上板橋第四小学校に行ってまいりまして、アフタースクールの取組を拝見をしてまいりました。放課後の児童生徒のそうした活動の場、そして夏休みなどの長期休業の場、こうしたところを学校施設を活用をして地域またNPOが中心となって運営をしているところでありますが、実際にお聞きをしてきたときに、その活動中の学校施設の例えば鍵の管理でありますとか、またその安全性の、安全の管理、こうしたものも学校とは切り離してそうしたところが負っているということで整理をし、それでうまくいっているというようなお話もお聞きをしたところでもありまして、こうした取組なども是非参考にしていただきつつ、是非それぞれの自治体で適切なやり方というものを、それぞれの地域事情というものもありますので、是非御検討をいただければと思っております。
○斎藤嘉隆君 もう本当に個々に言えば、例えば鍵の受渡しも、前日に学校の施設を使用していた方が本来あるべきところにその鍵を置き忘れて持って帰ってしまったと。次、次の方が来たときにあるべき場所に鍵がなくて、あっ、どうしようということになりますね。こういう場合は必ず学校が間に入るんですよ。もうそうならざるを得ないんですね。どのようにやっても学校施設を活用する以上、やっぱり学校の職員が何らかの形で関わっていくんですね、いくんですね。 ちょっとぐらいいいだろうと、そんなことを細かく言うなよ斎藤君みたいに思われるかもしれないけど、要するに、もう今、かつてと違って、何というのかな、少しぐらいのことは大目に見てもらえた昔の時代では今ないので、学校も本当にすごくいろんなことに慎重になるんです。何か問題が起きると、その対応に右往左往するんですね。これ私、今教育現場の最大のリスクだと思います。申し訳ないけど、文科省の皆さんはそのリスクに対峙はしていないので、皆さんは多分そんなにぴんとこないかもしれないけど、本当に一つ対応を、ささいな間違いをするだけでとんでもないことになるんですよ、今。 だから、管理体制とか責任の所在とかというのは曖昧にせずに明確にしておかないと、やっぱり対応する側の立場としては非常に不安なんだということを、これは是非御理解をいただきたい。ですから、私は、きちんと切り離すべきは切り離して、もう一切例えば対応する必要はない、ないのであれば業務ではないのであれば業務でないということを明確に伝えるべきだというふうに思っています。 それに、そもそも、これもうあと一週間で夏季休業に入るわけで、こういう要請が出たからといって今から対応できるかというと、なかなか現実的には難しいというふうに思います。夏季休業中の研修とか面談とか、それから中学校でいえばまだまだ部活動とか施設点検とか、それから何よりも、日常的に年次休暇が取れない教員が、子供たちへの教育への影響を最小限に抑える中で年休を消化していく上で最も気楽に取れる時期でもあるので、長期休業中というのは。こういうことを、それがかなわないような状況をつくってしまうと、私は、働き方改革にも逆行する、そういう状況になるし、働き方改悪になりかねないので、是非こういうことを文科省の皆さんが、分かっていただけていると思うので、是非先頭に立って様々な対応、今後もまあいろんな問題まだ起きてくると思います。各地の教育委員会、そういう理解していないので、余り、もう現場丸投げでいいやというみたいな雰囲気も実はちょっと醸し出している地域もあるやに聞いていますので、是非このことをお願いをしたいと思います。 やむを得ず学校施設を使うような場合でも、これ御存じだと思いますけど、今学校の運営予算もどんどんどんどん減っていて、電気も、教頭先生が廊下の電気消して回っていたり、そんなエアコンつけっ放しなんてあり得ないですよ。水道出しっ放しなんてもうあり得ないんで、もう学校運営を圧迫するので。 そうなると、じゃ、例えば夏休み中にふだん使わない教室に子供たちが入ってその教室の冷房をつけるということになると、掛かる予算も余分になってくるんですけれど、こういう場合の何か予算措置みたいなのは何らか想定しているものはあるんでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 今お尋ねいただきました点について、端的に、現時点で、夏季休業期間中に教室使った分の冷房代を措置するという予算を文科省で今持っているわけではございませんけれども、本事務連絡につきましては、各自治体に対しまして、放課後子供教室などの地域学校協働活動の充実、また社会教育関係団体や施設などと連携した地域全体で子供の学びや体験活動の充実を図るということをお願いしているものでございまして、こうした活動に、充実に資するように、文科省といたしましては、各自治体が取り組む地域学校協働活動の事業費、また地域学校協働活動推進員の配置などについて支援を行っているところでございます。
○斎藤嘉隆君 これぐらいにさせていただきたいと思いますが、くれぐれも、趣旨は理解をしますが、今申し上げたような様々な教育現場の懸念に対応したものになるように、状況も把握をして御対応をお願いをしたいというふうに思います。 次に、学習におけるAIの取扱い、活用について少しやり取りをさせていただきたいと思います。 文科省のワーキンググループで、二〇四〇年代を見据えてAI学習を全員に導入すると、この骨子案が出されています。中教審の作業部会の六月二十五日発表を読みますと、高校卒業までに全員がAIを使いこなせるレベルを目指すということになっています。実質的に二〇四〇年代を見据えて全員必修化が行われるということが一部で話題になっています。 これからの社会にAIがやっぱり重要な役割を担うということは当然だと思いますけれども、それに伴うリスクも逆に増大をしているんではないかなというふうに思います。 まず言われているのが、AIによる思考の空洞化があるんではないかと。そりゃそうですよね。何かAIで簡単に結論出れば、途中の考える思考のプロセスというのは当然省かれてくるわけで、これと教育、学習というものをどのように考えていくかというのは、本当に根源的な部分での整理が必要だというふうに思います。 子供たちが考えるプロセスを放棄する、いわゆる認知的オフロードについて、こういうおそれに対してどのように対処されようとしているのか、現時点での文科省のお考えをお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 生成AIは、児童生徒一人一人のニーズでありますとか特性に合った学びを支援、資する技術である一方で、今御指摘をいただきましたように、活用の仕方によりましては、必要な学習過程が省略されてしまうことなど様々なリスクも指摘されている、そういう技術であると認識をしているところであります。 文部科学省では、学校現場において適切な利活用が図られますように、初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン、これを策定をいたしまして、改訂してきているところであります。学習場面におけるAIの利活用につきましては、リスクや懸念に対策を講じた上で利活用を検討すべきことや、その際、教育活動の目的を達成する観点から効果的であるか吟味することが必要と示しているところであります。 さらに、御指摘のように、学術研究の蓄積や国際的な議論も今大変な勢いで進んでいるところでもあると承知をしております。技術の進歩もそうですけれども、やはりこのAIに関する様々な研究ですとか、そうしたものも進んでいるということも踏まえて、今年度中にガイドラインを改訂をいたしまして、学校現場において具体的にどのような利活用が望ましいのか、これをお示しをしてまいりたい、そのように考えているところであります。
○斎藤嘉隆君 分かりました。 ちょっと細かいことを、政府参考人の方でもいいので、お伺いをしたいと思います。 AIについては、AI自体を学ぶ、要するに、特性を学ぶとか、取扱いの方法といいますか、リスクも含めてそれを学ぶという段階が一個あると思うのと、それから、活用するという段階が当然あるというふうに思いますね。 特性の理解とか適切な取扱いの学習というのは、これ、例えば、これは小学校の情報の領域、それから中学校では情報・技術科で扱うということでいいんでしょうかね。要するに、小中学校段階では、こういったレベルまでの取扱いをAIについては行う、まあ高校の情報はまたちょっとそれとはレベルがまた変わってくると思いますけど。 であれば、AIそのものを活用するという学習は、教科、領域では当面行わず、今申し上げたような情報や技術情報科でその取扱いの段階まで行うと、こういう認識でいいんでしょうか。ちょっとなかなか意を尽くせたかどうか分からないんですけど。
○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、AIの学習につきましては、三つの観点、AIの特性の理解、それから適切な取扱い、それから活用という三つの観点ございまして、小学校、中学校、高校、それぞれの段階においてそれぞれのレベルでこの三つの観点を学習させるように学習指導要領を設計する議論が行われております。 特に、小学校段階におきましては、いきなり活用が先に進みますと様々なリスクございますので、特性の理解と適切な取扱いというものをしっかりやった上でAIの活用について少しずつ触れていくと。その際にも、活用の仕方につきましては、直接児童生徒が触れるということだけではなく、まずは先生が使っているものを活用を見せながら、そのリスクとか利便性と両方教えていくというやり方もありますので、基本的には総合学習の情報の領域、中学校であれば情報科の時間に基本的に行いますけど、他教科で全く扱わないということでもないと思いますけれども、AIそのものについての基本的なことについては、まず情報の領域や技術科でしっかり教えていくということになると考えております。
○斎藤嘉隆君 じゃ、具体的に各教科での活用ですよね。例えば、もう本当単純なこと言うと、じゃ、国語科で作文の学習をしましょうというときに、AIなんか使ったら意味がないですよね。意味がないじゃないですか。算数や数学でもそうですよね。じゃ、数学の証明でAIを使ったら全く意味がない、考えるプロセスがないわけですから、こういう使い方ってあり得ないと思うんですよ。あり得ないと思うんですね。 じゃ、それぞれの教科でどういう扱いを、どういう活用をしていくかというのが、自分の中でもなかなか正答が見付からない部分があるんですよね。何かお答えのヒントをいただけますか。
○政府参考人(堀野晶三君) 御指摘のとおりでございまして、現在、生成AIパイロット校などで使っている場合というのは、話合いをまず一旦生徒同士でした後で、更に何か欠けている観点がないかなということをAIに聞いてヒントをもらってもう一回話合いをするとか、あるいは、英語の学習をする際に、AIと話をすれば恥ずかしいとかもないし、いつでもできるとか、そういった活用がされております。 やはり、教師が授業の指導を設計する中で、どの場面で活用するのが効果的かということを考えていただく必要があるわけですけれども、現在のガイドラインでは非常に抽象的な書き方しかできておりませんので、今回、ガイドライン改訂の際に、そういった具体的な利活用の仕方についてもしっかり例示を出せるように取り組んでいきたいと考えております。
○斎藤嘉隆君 是非お願いをいたします。 抽象的なガイドラインだと、私、間違った使い方をして、結果として子供たちの学力が向上しない、向上しないならいいんですけど、まだ、低下をしていくということになりかねないので、これ、本当に各教科での扱いというのはなかなか、細かいガイドラインといってもなかなか困難極まるとは思いますけれども、一定の方向性を出さないとやっぱりまずいんではないかなというふうに思っております。このことについてお願いをしたいと思います。 評価そのものにAIを活用するとか、例えばどこかの教育委員会でやっていらっしゃるように、例えば通知表の所見に、いろんなデータを読み込ませた上でその子供の所見を作らせるとか、まあいいか悪いかはちょっと、そこに教員の血が通っているかどうかというとちょっと疑問に思うところありますけれど、そういう活用をいろいろ検討していくというのは、これはあると思います。 でも、技術的な評価も含めて、例えばAIで作られたもの、作文もそうですけど、これを評価しろと言われても評価のしようがないわけですよね。何の能力をどう評価をしていけばいいのか、これからAI時代の学習の在り方というのが、まさにこれ、ある意味でこの教育の現場の最大の課題になってくるのではないかというようにも思っております。今申し上げた評価指針も含めて、ガイドラインというのはかなり大きな意味を持つものだと思いますので、今審議官おっしゃったように、できるだけ丁寧な議論の上で細かなものをお示しをいただけるようにお願いをしたいと思います。 もちろん、教員の研修とか、教員自体がそのことを学ぶ機会の確保も必要だというふうに思います。働き方改革に留意をしていただいた上で、そういった有益な場も長期休業中を中心に実施ができるように御検討いただければというふうに思います。 三つ目の話題に移りたいというふうに思います。 三月三十日、私、この委員会で義務標準法の改正法案の審議の際に幾つかお聞きをした点について、確認で御答弁をいただきたいというふうに思います。 今年度、中学校一年生の三十五人学級が実現をしています。既に昨年時点で、都道府県、政令市六十七自治体のうち六十自治体が実は中一段階での少人数学級は実施済みであるということをこの委員会で局長から御答弁をいただきました。 今年、国の標準法改正で三十五人学級が中一まで拡充をされて、こうした既に実施済みの自治体は一体どういう、どういう態度というか、どういう方策を今年度四月一日から取っているのかって非常に興味深いんですね。このことについて、何か現段階でつかんでみえる情報はありますか。
○政府参考人(望月禎君) 三月の標準法改正時に斎藤委員の方から、今回の中学校三十五人学級の実現に当たりまして、その自治体が独自で取り組んでいる取組につきまして調べていただきたいという要請もいただきました。 私どもも、今回の標準法の改正に伴いまして、中学校において少人数学級を実施している状況について現在調べてございます。個別に聞き取ったところでございますけれども、富山県、愛知県、佐賀県など一部の自治体においては、令和八年度から新たに中学校二年生において三十五人学級編制をしている自治体もあると承知をしているところでございます。
○斎藤嘉隆君 私の地元の愛知は中一までやっていて、国の施策が中一まで拡充されたので、それに伴って中二まで県独自で拡充をしているんですね。 じゃ、この、県の方はなかなか明らかにしませんけど、この中二の拡充した分の予算、定数の配置はどうやってやはり工夫をしているかというと、それ以外の既存の加配をいろんな形で、ちょっと言葉が誤解を生むといけないけど、流用、流用して、上手に活用して少人数学級を実現をしているという状況があるんですね。それはそれで理解をするんです。 ところが、同じような環境で、中一の、これまで、去年まで中一の少人数学級を実現をしていた自治体が今年、中二に拡充をしていないとすると、ここに元々使っていた本来ほかに打つべき加配を戻していただかないといけませんよね、当然だけど。だって、中一の加配分というのは、基本的に標準法で、なかなか難しいけど、何らかの形で国から三分の一措置をされているわけですから、措置をされているわけですから、これはこれで活用できるわけですので、今まで活用していたほかから寄せ集めてきた部分というのは、寄せ集めてきた元に戻さないとおかしいと思うんですよ、中二に拡充していないところは。 こういうことは文科省さんでいずれ把握できるんでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 三月の義務標準法の改正を受けまして、四月一日付けの通知におきましては、今、斎藤委員から御紹介がございましたけれども、既に中学校一学年から三学年において、三十五人学級以下の学級を独自に自治体が実施しているところにつきましては、その加配などの活用も含めまして、今回、一層の教職員配置の改善等に努めることを期待する旨、通知を行いました。 加配につきましては、目的が政策課題に活用することが明確になってございますので、今般の中学校三十五人学級そのものへの実現のための加配というものにつきましては、法改正と併せて加配数の減を、加配定数の減をしてございますけれども、一方で、指導運営工夫改善加配などを活用して、一人一人のニーズに応じたきめ細かな学習環境の整備という観点、あるいは学校の働き方改革の観点から、そうした重要課題に自治体としては加配を活用しながら体制を整備しているというところもあると考えてございます。 加配の活用につきましては、私どももしっかりと自治体からも状況をお伺いをして把握をしたいと考えてございます。
○斎藤嘉隆君 これ、本当に結構細やかに把握をしていただく必要があると思います。 これ、なかなか現場レベルでは分からないんですね。やっぱり県の本当に知事部局も含めて状況をきちんと確認をして数字を出していただかないと、実際にどこにどういうふうに、本来打たれるべき加配が消えてなくなっちゃっているんじゃないかみたいな懸念は実は本当にあって、かつてもこの委員会で、県ごとに数字を出していただくと、本来いるべき先生がいない、国の標準法の下で本来いるべきはずの先生がその数確保されていないと、こういう例がいろんな県で散見をされたわけですね。 一体、これ、国から措置をされている標準法に基づくいわゆる加配分の予算とか、あるいはそれとは別個、別途措置をされている三分の二の地方財政措置とか、こういったものが一体どこに行っちゃっているのか全く分からないんですよ。本当に本来使うべき教育現場に打たれていなくて、全然違うところに、それがまだ教育分野だったらいいですけど、そうじゃない可能性もあって、こんなことでは、せっかくここでいろんな議論をして、文科省の皆さんがいろんなこと工夫をして、いろんな定数措置をしていただいたとしても、それが具体的に現場の方で活用されていない、こんなことは許されないと思うので、今、四月一日付けの文書で、通知で留意事項としても記載をしていただいて、その旨も出していただいているようなので、こういったことをいろんな市町、特に都道府県、政令市だと思いますが、やり取りをする機会があると思うので、この辺りやっぱりきちんと文科省さんとしても把握をした上で御対応、やっていただいていると思いますが、の方をお願いをしたいというふうに思います。 それでは最後に、私もういつも聞いています、奨学金事業の拡充について最後にお伺いをしたいというふうに思います。 有利子奨学金の金利上昇、いろんな形で話題になっていますけれども、この問題点について改めて共有をして、対応策を検討していただきたいと思います。 五年ごとの利率見直し方式選択をしている方に、金利の上昇がもう今直撃をしているというふうに思います。 直近の見直し利率、今幾つでしょうか。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。 直近の貸与終了者に適用される利率につきましては、直近と申しましても余り該当者はおりませんが、本年六月に有利子奨学金の貸与を終了された方に適用される利率見直し方式の返還金利が一・九%となってございます。 また、直近で返還利率の見直しがあったのが、例えば二〇二〇年度に貸与を終了して利率見直し方式を選択している方でございますが、この方々については、本年三月まで利率〇・〇〇四%で返還をいただいておりましたが、貸与終了から五年が経過した本年四月からは一・三%に見直しがなされているところでございます。
○斎藤嘉隆君 今、一・九%とおっしゃった。
○政府参考人(合田哲雄君) これは、直近という二つ意味があると存じまして、一つは、この本年六月に、これが直近という意味で申し上げておりますが、有利子奨学金の貸与を終了された方、つまり学びを終了された方という意味でございますが、これの利率見直し方式の返還利率が一・九%と申し上げたところでございます。
○斎藤嘉隆君 これ、先ほどの五年ごとの見直しというのは変動幅というのがやっぱりちょっと大き過ぎると思うんですよ。 ちょっと御提案なんですけど、これ、例えば上昇幅に制限を、一定の、持たせるような、上昇キャップ制みたいなのを何か導入できないんでしょうか。例えば前年度比で〇・五%未満にするとか、これ、十分、現行法上でも十分対応可能だというふうに思うんですけど、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 今、御紹介といいますか、いただきました返還利率の上昇幅を制限するという仕組みの御提案でありますけれども、返還期間中に利率が上昇し得る利率見直し方式についてのことと存じます。その御提案につきましては、理論的な可能性を否定するものではありません。 一方で、有利子奨学金の返還には利率固定方式と利率見直し方式がありますが、利率見直し方式は、返還期間中に利率が変動するため、将来の返還負担が予見し難い反面、返還開始時の利率が低く設定されるのに対しまして、利率固定方式は、返還終了までの一定利率で返還が可能となるため、将来の返還負担が予見できる反面、返還開始時の利率が高く設定されるという特徴を有しておりまして、この特徴を前提といたしまして利用者にどちらかの返還方式を選択いただいているところであります。このように、借入金に関しましては、一般的に、将来の返還負担の予見可能性と返還利率がトレードオフの関係にありまして、利率固定方式と利率見直し方式の利率もこうした関係の中で設定をされているものであります。 現在の仕組みにおきましても、三%を超える利子は原則国が負担するという上限を設定しているほか、経済的な理由により返還が困難な方には一定期間返還を猶予する制度でありますとか、月々の返還額を減額する制度を御利用いただけることとなっておりまして、まずはこれらの仕組みを十分に活用をしていただくことが重要であります。その上で、文部科学省として、返還負担軽減の方策につきまして不断の見直しを図ってまいりたい、そのように考えております。
○斎藤嘉隆君 今、利子補給の話が大臣からありましたけれど、三%を返還利率が上回ることはないですよね。三%が上限なんですね。ところが、現実的に、金利の上昇によって三%を超えることはあるんですよ。今も、あるものは二・九二二%ですから、もう間もなく三パー、上限の三%に達するような状況なんですね。 それで、三%を超えて例えば三・五%になったら、この〇・五%分というのは、税でこれは補給をするんですよね、税で補給をすることになっています。だったら、これ考え方の問題で、この三%という枠をもう少し下げることはできないんでしょうか。今の大変金利が高い状況の中で、二・五にするとか二%にするとか、そしてそれを超える分は、今三%を超えたときに措置をするのと同じように、この利子補給の分は税によって負担をするという、これ、そんなに巨額な額ではないと思いますよ。このことについて御見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 今御紹介をいただきましたとおり、三%を超える部分につきましては国が負担をするということで、それ以上、実際に借りている方々に負担を求めないという制度にしているところであります。今おっしゃられているとおり、金利が今上昇をしている局面であります。我々といたしましては、まずはこの仕組みをしっかりと維持をいたしまして、引き続き、利用者の利払いが過重なものとならないように配慮してまいりたい、そのように考えております。 さらに、返還負担の軽減につきましては、給付型奨学金の拡充に加えまして、月々の返還額を減額する制度、また企業などによる代理返還制度、こうしたものもあるところでありまして、こうしたものの拡充をこれまでも適宜図り、利用実績も着実に増加をしているところでもあります。 今後とも、これらの支援の効果でありますとか課題なども踏まえまして、軽減方策について不断の見直しを行ってまいりたい、そのように考えております。
○斎藤嘉隆君 奨学金の金利が住宅ローンを上回るような状況は私は異常だというふうに思います。 早急な対応をお願いして、質問を終わりたいと思います。
○伊藤孝恵君 同志社国際高校二年の武石知華さんが亡くなった沖縄辺野古沖の転覆事件から十六日で四か月がたとうとしております。 昨日、沖縄県議会では、事故に関する特別委員会設置案が否決の方向から一転、全会一致で可決をされました。当然だと思います。こんなごたごたを御遺族に見せて、心をかきむしらないでいただきたいというふうに思います。 三日前のお父様のnoteにはこのように記してあります。なぜ学校の研修旅行という教育活動の中で、生徒が安全性が確認されていない船に乗ることになったのか、学校、旅行会社、受入れ側、そして行政のそれぞれにどのような課題があったのか、こうした全体の構造の検証は、捜査とは別に行われる必要があるものです。文部科学省の調査と通知、学校法人の特別調査委員会はその一部を担うものですが、沖縄県側の受入れの仕組みを検証できるのは沖縄県と県議会しかありません。こうも続きます。時間の経過とともに、関係者の記憶は薄れ、資料は失われ、社会の関心も少しずつ離れていきます。 大臣に伺います。 三月十六日の事故当時、同志社国際高校と検索した人を例えば一〇〇とすると、今はどのぐらいになっていると思われますか。通告しておりませんので、肌感覚でお答えいただきたいと思います。そして、委員の皆さんも想像してみていただきたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 実際、検索数、私調べておりません。ただ、Xでありますとかそういうものを見ているときに、本件に関する情報がどれだけ流れてきているのかというものを、私も日々Xを見ておりますので拝見をしております。ちょっと何割というのはなかなか申し上げられませんが、ただ、当時に比べるとかなり数は減ってきているという印象を持っております。
○伊藤孝恵君 大臣、答えは一です。事故当時一〇〇だったもの、今は一です。まだ何も明らかになっていないのに、まだ何も変えられていないのに、世間の関心は薄れていきます。世間の関心は薄れても、御家族はどこに行っても知華さんのことを思い出し、御家族は、幸せそうな学生さん、御家族を見ては傷つき、傷つく自分たちに傷つき、そういう毎日を送っておられます。 三日前のnoteには、ドラッグストアでいつもスキンケアコーナーに行っていた知華さんの姿を探すという記述がありました。いつの間にか、お菓子コーナーに直行していた子供たちがスキンケアコーナー、化粧品コーナーに直行して、いつまでたってもそこから離れなくて、右手や左手にいっぱいお試しをして、それを見比べて、私には全部ピンク色に見えるんですけれども、そうやって悩む娘の姿を今でも探す御両親の気持ちを考えると、風化させるわけにはまいりません。 そういった意味で、文科省に伺います。 三月二十八日に設置された同志社国際高校の第三者委員会による調査結果及び再発防止策というのは一体いつ頃出てくるんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 同志社におきまして特別調査委員会が設置されているというふうに承知をしておりますし、また、夏を目途にということで、夏を目途に本件については調査結果というようなことでお話がされているというふうに承知をしているところであります。 同委員会におきましては、事実関係の解明、事実関係に基づく法的評価や原因分析、再発防止策の提言などについて、夏頃ということでありますが、具体的なその日にちについては承知をしておりません。
○伊藤孝恵君 この同志社国際高校は、調査中であるということを理由として、例えば取材や、例えば参考人招致を断ることも可能です。 そういった中で、今大臣がお述べになった点、それは今回の第三者委員会の調査結果で明らかになると文科省が思われている、若しくは文科省は更にこういった点を明らかにせよというふうに指示をしている、その点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 第三者委員会において調査をされているということで承知をしているところであります。
○伊藤孝恵君 もう一度聞きます。 その中で、ここを明らかにしてくれと文科省が要請している点はあるんでしょうかという問いです。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省といたしましては、特別調査委員会において事実関係の解明や原因分析などが丁寧に実施をされ、実効性のある再発防止策が学校法人に対して提言されることが重要であると考えております。 今後、文部科学省として、学校法人に対しまして、同委員会の調査結果でありますとか、それを踏まえた再発防止策などについて報告を求めてまいります。
○伊藤孝恵君 それでは、その第三者委員会の報告の中で、今大臣がお述べになったような点が網羅されていないのであれば、また足りないと思うのであれば、文科省による再調査が行われるという認識でいてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 予断を持って仮定の話にはなかなかお答えをしづらいわけでありますけれども、我々として適切に対応をしてまいりたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 確認です。この第三者委員会というのは、この教育内容ということについても調査するということなんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 教育内容につきましては、学校法人においてこの教育内容の適切性について検証が行われているというふうに承知をしております。
○伊藤孝恵君 それでは、伺います。 政治的中立性などの教育内容等について、文科省がフォローアップ調査をしているものと承知をしております。六月二十六日から全国の私立を含む小中高校や教育委員会などを対象に、校外学習の際、政治的中立性の確保、それから安全確保策について、七月末を期限として調査をしていると承知をしております。報道では、この規模、内容共に前例はなく、これまでの校外学習における船舶利用の有無や学校保健安全法で作成が義務付けられている危機管理マニュアルの自己点検、さらには文科省の通知を踏まえて見直した点などについて回答することが実質的に義務化されています。 このフォローアップ調査に至る文科省の問題意識と、それから公表時期、伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 三月に発生をした辺野古沖転覆事故を踏まえまして、四月七日に文部科学省から通知を発出をしているところであります。 この学校における校外活動の安全確保の徹底などに関する各学校や設置者における取組状況のフォローアップをするという観点で、六月二十六日、各都道府県など国公私立学校の担当部局宛てにこの通知を発出をしたところであります。内容といたしましては、四月七日の通知を踏まえまして、校外活動時の安全確保、旅行、集団宿泊的行事における留意点、適切な教育活動の実施に関しまして取組状況のフォローアップを行っているところであります。 本フォローアップを契機といたしまして、各学校や設置者においても、改めて通知を踏まえた対応の確認などを進めていただきたいと考えているところであります。 自治体からのフォローアップの回答期限は七月末としているところでありますが、その後、取りまとめや集計などが完了次第、結果の公表を行ってまいりたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 集計次第、速やかに公表されることを望んでおります。 大臣は、七日の閣議後記者会見で、調査は通知で既に要請している事項をフォローアップするもので、学校現場の萎縮につながるようなものではないと強調されました。まさにここ、その通知で既に要請している事項ということで、その観点で伺いたいと思うんですが、過去、事件や事故が起こるたび、文科省は危機感を持って対応してきました。何度も何度も通知も出してきました。 古くは、修学旅行中の小学生など死者百六十八名を出した紫雲丸の五度目の事故、それから、大ごとには至らなかったものの、修学旅行中の小学生ら六十二名が海に投げ出された与島沖旅客船沈没事故、それから二〇一〇年には、浜名湖でカッターボートが転覆し、自然体験学習中の女子中学生が亡くなりました。このときの文科省も、関係業者の信頼度や許認可を取得した事業者、引率教員の意識向上など、同じように学校側に働きかけをされてきた。 それでもなお、この事故は起きた。教訓はどのように生かされているのか、はたまた教訓が生かされていないとしたら、それはなぜなのか、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) これまでも、今御指摘をいただいたようなそうした事故も踏まえまして、都道府県教育委員会などに対しまして安全確保の徹底を求めるなど、対応を行ってきたところであります。また、様々なそうした事故から得られた教訓なども踏まえながら、学校の危機管理マニュアル作成の手引などにおきまして、校外活動時などにおける安全確保のための留意点を整理してお示しをしているところであります。 そうした意味におきましては、これまでの事故の教訓というものをこうした形で、実際に我々として、マニュアルでありますとか、そのマニュアル作成の手引などにおいて反映をしてきているところであります。しかしながら、いまだこうした事故というものが発生をしているということは重く受け止めていく必要があると思っているところでもありますし、また同時に、今回の事故に関しましては、残念ながらこうした様々なマニュアル等々が守られていなかったことによってこうした事故が発生をしたということもあるかと承知をしているところであります。 今回の件について、教訓として私たちとしても受け止めまして、この中でしっかりと今後に生かしていくものがあるのかどうか、我々としては取り入れてまいりたいと思っているところでもありますし、また、全国の教育委員会、学校などにおける安全確保の取組の徹底、これに努めてまいりたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 そうなんです。大臣が、文科省が重く受け止め続けて有余年、結局、過去二十年で修学旅行中の死亡事故、二十二件です。障害を負う事例は三十三例です。 今回もまた、公立学校と私立学校は同じ学習指導要領の適用対象でありながら、安全管理の面では著しい格差があったことが明らかになり、そして、今ほど、マニュアル作成であるとか通知をしても守られていないのが問題であるとか、ずっと同じ、過去の国会議事録も何度も確認をして、それも同じ答弁をずっと続けているのが今の政府です。なので、ボトルネックが知りたくて今質問しています。 今後も、じゃ、文科省の通知では再発防止に至らないのではないか、やっぱり罰則付きの法改正が必要なんじゃないか、学校のみならず保護者などの、この第三者の目が行き届かないと子供たちを守れないのではないか、だから、そういう目を学校の中に迎え入れるそういう仕組みこそがこれから必要なんではないか。何が足りなくて知華さんが亡くなったのか、何か変えれば、知華さんのような悲しい思いを、御家族のような悲しい思いをしなくて済むのか、そういうところを聞いている。 大臣の改めての御認識、それから今後の文科省の取組、今何を考え、何を変えようとしているのか、教えてください。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省におきましては、同志社国際高等学校の研修旅行中の事故を踏まえまして四月七日に通知を発出したところでありますけれども、今後、再発防止に向けまして、文部科学省が示す学校の危機管理マニュアル作成のガイドラインの見直しを行い、更なる安全確保の徹底を図ることとしたいと考えているところであります。 学校保健安全法の改正の必要性についてでありますけれども、今回の事案における調査結果などを踏まえる必要があるため、現時点をもって予断を持って申し上げることができませんが、いずれにしても、同じような痛ましい事故が二度と起こらないように、私立学校も含めた全ての生徒の安全確保に係る充実方策について、その実効性を高める観点から更に検討を進めてまいりたいと考えております。 そういう意味におきましては、今委員から御指摘がありましたように、法改正を我々として行いたくないとかそういうことを思っているわけではなくて、真に、今委員からも御指摘がありましたように、この実効性というものをいかに担保をしていくのか、高めていくのか、そのためにどういう方策を取ることが最も大切なのか、必要なのか、こうした点を我々としてはしっかりと考えつつ検討をしながら、早期にその対応というものを図ってまいりたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 事故直後の辺野古漁港の防犯カメラ映像が公開をされました。校長が記者会見で、慌ただしく動いていてくれたようでございますとした二人の引率教員、先発組の引率女性教師は、船に乗らず、乗船名簿を持っているにもかかわらず安否確認をすることもなく、救急車に同乗して知華さんと一緒に病院へ向かうも、知華さんの顔と名前が一致せず、身元確認ができませんでした。 もう一人、生徒たちが乗る船が抗議船だったと恐らく認識していた男性教員は、救助された生徒の元にのらりくらりとやってきて、ひたすら傍観をされている、その映像が確認をできます。安否確認を行った形跡はないばかりか、足を引きずって寄ってきたその自分の生徒が、心配をする保護者と電話を替わりたいと通話を願い出たんですが、拒絶をしていたという報道もあります。この教員たちは、今日も変わらず、謝罪をすることもなく、罪に問われることもなく、教壇に立っております。 学校は、六月十九日に、生徒に対し事故に関する説明会を行いました。事前に募集した質問の数は七十件以上に上りましたが、時間は三十分超、直接の質疑応答は五往復、残余の質問に書面で回答することは今日現在ありません。 大臣、これ、ケアしていると言えるんでしょうか。これ、説明を尽くしたと言えるんでしょうか。マスコミ相手ではありません。自分の生徒です。教え子です。同志社の建学の精神は良心です。教育を通して、一国の良心となる人物を育てる、地の塩、世の光となるというふうに言っています。こんなことでいいのでしょうか。大臣の見解伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 学校におきまして生徒や保護者などに対しまして必要な説明責任を適切に果たしていただくことは極めて重要であると考えているところであります。 五月二十二日の文部科学省の見解公表後、当該学校におきましては保護者や生徒に対する説明などが行われていると承知をしておりますが、今後、夏頃を目途に取りまとめられます特別調査委員会の調査結果なども踏まえまして、学校において、御遺族、保護者、生徒、その他関係者に対して必要な説明責任を果たすよう、所轄庁である京都府を通じて引き続き求めてまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 こうした、学校が生徒に向き合わない、正面から向き合わない姿勢が、結果、カクヨムに上げられている、知華さんの同級生と思われるA、B、C、D、Eと名のる方々、エッセイによってかいま見ることができます。是非文科省、内容を確認をしてください。そして、事実確認もしてください。問題意識を持ってください。生徒たちは今高校三年生です。これから内部進学、推薦だってもらわないといけない。違和感を口にすること、これリスクがあります。でも、一人、また一人と筆を執って、自分から見える学校の姿、教育内容、そういったことをメディアやSNS、それから我々に関するその課題感も率直に述べています。 私の元にも、正直、DMが届きます。実名で届きます。それを読むたびに、これは絶対に読み流してはいけないというふうに思いますし、思春期の子供たちが秘めているその気持ちに蓋をするということは絶対にいけないというふうに思います。学校が、又は第三者委員会というのが、本来だったら匿名のこういった窓口をつくって声を集めるべきだと思います。なぜマスコミにできるのに学校にできないのか。腹が立って腹が立ってしようがない。文科省の見解伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 今委員がおっしゃられたように、やはりその生徒であるとか保護者の皆さんがやっぱり納得をしていただくことができるような、そうした対応を取っていただくということは極めて重要なことだと思います。 本事案に係る事実関係などの検証を進めていくに当たりましては、そういった意味で生徒でありますとか保護者、また教員からの意見を踏まえていただくことが重要であると考えておりますが、現在、学校法人同志社が設置しております特別調査委員会におきましては、教員への聞き取りだけではなくて、生徒、保護者へのアンケート調査、聞き取りなどを行っている旨を伺っているところでもあります。 学校法人や学校においても、是非、こうして丁寧に意見を聞いていただくことが重要と考えておりますし、そうした意見を踏まえて生徒や保護者の不安を払拭することができるような対応を取っていただきたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 大臣、確認です。 それは匿名ですか、匿名アンケートですか。
○国務大臣(松本洋平君) この特別調査委員会のアンケートは、匿名での実施ではないというふうに承知をしているところであります。
○伊藤孝恵君 匿名でなくて話せますかね。 先ほども申し上げたように、これから内部進学があるんです、推薦があるんです。実名で、そして直接の聞き取りに本音を答えられるんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) この特別調査委員会でのアンケート結果というものが仮に匿名ではないにしても、これがその個人の名前が学校側などに公表されて知らされるのかどうかというのは一つあるのだと思っております。 あともう一つ、例えば生徒への匿名アンケートを行うことも有効な方策の一つであるというふうに考えているところでもあります。今、伊藤委員からも御指摘をいただいたところでありますが、こうした御議論につきましても学校法人同志社にお伝えをしていきたい、そのように考えております。
○伊藤孝恵君 是非伝えてください。そして、それがかなわないようであれば、文科省として対応を考えてください。 知華さんの御家族、発信を続けておられます。ここには我々の道しるべになるような指摘がたくさんたくさんございます。これから私たちには何ができるのか、文科大臣には私よりもたくさんできることがあります。 これからどのようにこの事件に向かい合っていくのか、最後に答弁を求めて、質問を終わります。
○国務大臣(松本洋平君) 改めて、心から御冥福をお祈りを申し上げたいと思います。 今回のこの件につきましては、我々に様々な課題を投げかけているものと承知をしているところでもありますし、また、御遺族のnoteの御紹介もいただきましたけれども、私も全て目を通させていただいているところであります。 しっかりとこの問題に我々としても向き合い、そして原因究明、そして今後二度とこうした事故が起きないように、我々としても全力を尽くして取り組んでまいります。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 時間の関係がありますので、早速質問の方に入らせていただきます。 先ほど斎藤先生の方からも出ました有利子貸与型の奨学金の金利上昇に伴う返済が返還において非常に負担になっているという件で、重なるところがあるかと思いますので、端的にお答えいただければと思います。 私としては、利率の据置きや利子の減免等もさることながら、やはり一番返還における負担、減額返還制度を中心に更なる拡充を求めたいというふうに思いますが、文科大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 先ほど来話が出ておりますように、今回の金利の上昇によって若者の負担が増しているということは承知をしておりまして、奨学金の返還負担の軽減につきましてはきめ細かい対応が必要であると考えております。 御党にも御尽力をいただきまして、我が国の奨学金制度は、令和二年度に、給付型奨学金の支給等、授業料等の減免、授業料等の減額、免除を併せて行う高等教育の修学支援新制度を創設をいたしまして、対象者や支援内容を従来よりも大幅に拡充して支援を行うとともに、令和七年度からは、これを更に拡充をいたしまして、多子世帯の学生に対して所得制限なく授業料等の減免を実施しているところであります。 また、貸与型奨学金につきましては、減額返還制度の充実や企業の代理返還制度の活用促進など、これまでも学生が経済的な事情で学びを諦めることができないように環境整備を整えてきたところであります。 また、加えて、有利子奨学金であっても、民間金融機関よりも低利といたしまして、在学中に発生する利子や三%を超える利子負担については原則国が負担をするという仕組みを設けているところであります。目下の金利上昇局面においてこの仕組みを維持し、引き続き利用者の利払いが過重なものとならないように配慮をしてまいります。 減額返還制度につきましては、令和六年度に利用可能な年収基準の引上げや減額割合の選択肢拡大を行いまして、利用実績も着実に増加をしているところであります。 文科省といたしまして、この拡充の効果も踏まえた更なる改善方策や、企業の代理返還、この制度の更なる利用促進方策について検討を深めまして、返還負担の軽減に向けた不断の見直しを進めてまいりたいと考えております。
○下野六太君 更なる拡充をお願いを申し上げます。 続きまして、スマホ、iPad等のデジタル機器を幼児の段階から使い続けていくと、眼球自体が変形して近視になる可能性が高いということで、眼科医の皆様が警鐘を鳴らしておられます。対策をしっかりと立てておくべきではないかと思っておりますが、こども家庭庁の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 こども家庭庁の調査によると、令和七年度においてゼロ歳から九歳までのインターネットの平均利用時間は約二時間十八分であり、デジタル機器の利用時間は年々増加傾向にあります。 こうした中、こども家庭庁では、インターネットの利用に係る注意点等をまとめた保護者向けリーフレットを作成し、画面との距離を近づけ過ぎないことなどについて啓発してきたところです。また、初めの百か月の育ちに関するパンフレットを作成いたしまして、乳幼児期の遊びと体験の重要性や、外の光に当たる時間が長いほど子供の近視抑制につながることなどの周知も行っております。 さらに、三歳児健診で近視を含めた目の疾病や所見の有無を健診項目とし、その早期発見に努めるとともに、三歳児健診や五歳児健診の問診票や母子健康手帳の様式に子供のスマートフォンなどの長時間視聴に関する項目を設け、診察の際にメディア視聴の状況を確認し、保護者の気付きを促しています。令和六年には自治体の母子保健主管部局に対し事務連絡を発出し、こうした取組について啓発資材と併せて周知を図ったところです。 こども家庭庁といたしましては、引き続き、関係府省庁と連携しながら、子供の視力の低下を防ぐため、必要な取組をしっかり進めてまいります。
○下野六太君 今の答弁の中で、リーフレット、パンフレットを制作をしているというような答弁もありました。 しかし、なかなか、これが本当に届いているのかというところまでをしっかり見詰め直していくべきではないかと思っています。三歳児健診のときにアンケートを取って、それでもう間に合っているのかということも含めて、三歳児健診のときにはもう遅いんではないかと私は思っておりますので、そういうことも含めて、子供たちの健康は必ず守るんだということにおいて、もっと厳しい対策を、厳しいというか、きちんとした届く対策を行っていただければと思います。よろしくお願いします。 続きまして、青少年に対してSNSの規制を掛けていくという法律が世界に広がってきております。オーストラリアから始まった、この十六歳未満のSNSの規制が始まって、世界に広がっております。今日の朝、今朝も、EUもそういった流れに乗っているというような報道もありまして、全世界的な動きに今なってきているのではないかと思っておりますが、日本の現状と今後の見通しを教えてほしいと思います。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 子供たちが安全に安心してインターネットを利用できる環境整備は急務であると考えており、こども家庭庁としては、青少年インターネット環境整備法の在り方について、本年一月に有識者会議を設置し、検討を進めているところです。六月二十六日に開催された有識者会議では中間整理報告書の骨子案が示され、その中で、環境整備法の今後の在り方に係る論点として、子供や保護者のリテラシー向上のための社会全体の取組強化や、SNS等プラットフォーム事業者に対し自社サービスのリスク評価、あるいは年齢確認を含めた評価に基づく保護措置の実施や公表など求めるべき措置に加え、国による青少年保護に係る基本指針の策定や官民連携スキームの設置などが提起され、議論がなされたところです。 諸外国におけるSNS利用規制につきましては多様な手段が取られていると承知をしておりまして、例えばEUでは、プラットフォーム事業者に対し未成年の保護を前提としたサービス設計や有害コンテンツ対策を義務付けており、また、オーストラリアでは、一部のSNS事業サービスを対象に十六歳未満の子供のアカウント作成を禁止する仕組みを導入している、先生御指摘のとおりでございます。 こども家庭庁としては、子供の保護の観点と子供の権利利益との適切なバランス等を踏まえながら、我が国の実態に即した子供の保護の在り方を検討していくことが重要と考えており、引き続き、G7の議論なども踏まえつつ、関係府省庁と連携しながら検討を進め、令和八年中を目途に具体的な方針を取りまとめてまいります。
○下野六太君 今の答弁の中にあって、私は、元中学校の教育現場にいた立場の経験から言わせていただくと、非常に子供たちの健全な育成ということに関して、インターネット環境、SNSに対して、それに対して規制を掛けていくというようなことをこちら側でやるとして、こちら側では、そうではなくて、直接体験を充実させていくんだということを両方で考えていくべきではないかというふうに思っております。 どうも世界はSNSの規制を掛けていくという方向性で今動いているように思えてなりません。それだけでは青少年の健全育成は難しいのではないかと私は思っています。仮想現実の間接体験であるインターネットの世界ではなく、直接体験の場を整備することが最重要ではないかと思っております。 直接体験として、前回の質問でも主張させていただきましたが、五つの分野を提案をさせていただいております。一つ目が文化、二つ目が芸術、三つ目がスポーツ、四つ目が読書、五つ目が遊び、この五つの直接体験を充実させていくことが非常に重要ではないかと思っています。 文化は、博物館や美術館を始めとする様々な文化施設等で直接文化に触れる機会を創出すること。芸術は、音楽を始め様々な舞台芸術の鑑賞を始め、自ら演者として芸術に親しむ機会もつくること。スポーツも、観戦とプレーヤーとして親しむ機会をつくること。読書は、乳幼児段階から小学校までの段階では、読み聞かせ運動やビブリオバトルを始め、家庭、学校、地域全体で読書の機運を盛り上げ、読書好きな子供たちを育てるようにすること。遊びについては、子供たちにとっての遊びは学びにつながっていると認識すべきだと思います。 具体的には、自然環境下で安心して遊ぶことができるプレーパークをたくさん造っていくべきではないかと思っておりますが、文科大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 今御指摘をいただきましたプレーパークを含めまして、子供自身が自由にやりたいことを考え、そして自ら実施できるような機会を提供する場を、これを充実していくことは青少年の健全育成にとって重要なことであると考えているところであります。 文部科学省が所管をいたします国立青少年教育振興機構では、子どもゆめ基金を通じた民間団体が行う体験活動への助成を行っているところでもありまして、プレーパークにおける活動についても支援をしているところでもあります。 今後とも、子供の体験活動の場の充実を図り、多様な体験活動を通じて子供の成長を支える環境づくりに努めてまいりたい、そのように考えております。
○下野六太君 この質問が、青少年の健全育成、基本的に学校教育を中心として所管していくのが文科省で、学校教育外のような話にも聞こえる方がいらっしゃるかと思うんですが、私が提案した直接体験の五分野のうち四項目は、四つについては文科省の所管になると思っているんですね。ですから、文科大臣にしっかりと受け止めていただいて、私は、この分野において、世界はSNSの規制を掛けるというような法律で動いている、しかし、日本は教育立国として文科省が主導をして、青少年の健全育成は我々文科省がやるんだというような、そういうふうな気持ちで、精神で、この青少年の健全育成に対する法律を世界で先駆けて文科省、文科大臣が作っていただければというふうに思っておりますが、文科大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) おっしゃるとおりでありまして、青少年の健全育成において、やはり文部科学省、学校などを通じたそうした教育の場というのは大変重要な役割を果たしているということは十分に我々としても認識をいたしまして、そうした観点から施策を進めていくということは極めて重要なことであるというふうに考えております。 とりわけ、今委員からお話がございますように、やはりこの体験活動というものを通じて、子供たちは、学力だけの面ではなくて、様々な生き抜く力だったり、人と人との関係だったり、いろんなものを身に付けていくということだと思っております。とりわけ、社会が大きくデジタルやAI、こうした技術の進展によって社会が変容をしていく中において、我々は意識的にしっかりとこれらを子供たちに教えていく、体験をさせていくということをしていくことが大変重要だと思っているところであります。 おっしゃるとおり、今御指摘いただきました五分野に関しましても、文部科学省所管のそうした分野というものもあるところでもありまして、こうしたところにおきまして、各基本法というものも存在をしているものもございます。しっかりとこうした基本法の理念にのっとって我々としても施策を進めてまいりたいと考えておりますし、また、青少年自然体験活動につきましては、今超党派で法律案を御検討をいただいているというふうに承知をしているところでもあります。 我々といたしましても、こうした動きというものもしっかりと後押しをし、またサポートもしながら、今委員から御指摘いただいたような、そうした体験活動の充実に努めてまいりたいと思います。
○下野六太君 私はなぜこういうことを主張しているかというと、世界は、SNSに規制を掛けさえすれば子供は円満に育つのではないかというふうに、何かそういうふうな雰囲気が世界全体の流れになっているのではないかと思っておりますが、これでは不十分なんだということを日本は教育立国として世界に向けて発信をしていくというような意味もあると思うんですね。 非常に、この規制を掛けていくというのは、これからAIの時代に向かって進んでいかねばならないときに、それが駄目だというような形で事業者に罰則金、罰金等を設けるというのも、これも難しい状況にあるのではないだろうかというふうに思っておりますので、そういった今だからこそ、世界が規制を掛けていくという方向に流れているからこそ、だから今、日本が、そうではないんだと。そこに規制を掛けるということよりも、子供たちに対しては、円満な心身の発育のためには直接体験を充実させていくということが、これが非常に重要で、こっちを中心にしていくことができれば自然とSNSからも離れていくであろうというような形で、世界の中でやっぱりリーダーとしてどうか検討をいただければというふうに思っておりますので、今の世界の流れというこの動きに関しては、いや、違うんですよと、私たちはこうなんですということで、直接体験を充実させていくというような方向で検討いただければと思っております。よろしくお願いしたいと思います。 一問ちょっと飛ばします。プレーパークについて質問します。 先ほどの質問に挙げましたけれども、たくましくしなやかに生き抜く力を子供たちに身に付けさせていくためには、遊びが非常に重要ではないかと思っております。全国各地のプレーパークでも子供たちは遊びから多くの学びを得ていると伺っています。このプレーパークの趣旨は、子供が自ら考え、挑戦し、失敗から学ぶ、生きる力を育む遊び場というふうに認識しております。 このような自然体験的な遊びは子供たちの心身の発育にどのような好影響をもたらすのかということを見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 自然体験を含む遊びの効果につきましては、令和七年度にこども家庭庁の審議会において、主体的な遊びは子供の心身の発達を促進することや、遊びが子供の発達の入口にあり、ハブとなり、意見表明、学び、創造性や主体性の涵養、身体能力や健康につながっていることなどについて御意見があったところであり、遊びは子供の健全な育ちを支えるという重要な役割があるものと考えています。 その上で、御指摘のプレーパークにつきましては、例えば、こども家庭庁が実施するモデル事業において採択されました愛媛県松野町の松野町森とこどものプロジェクトでは、主に不登校の子供たちが地域の豊かな自然を生かした稲刈りや魚釣りなどの体験活動を行ったところ、子供の情緒の安定や意欲の向上に寄与したということが報告されています。 こども家庭庁としては、引き続き、審議会における遊びについての御議論を踏まえながら、子供、若者の遊びに対する支援について必要な取組や検討を進めてまいります。
○下野六太君 すばらしい報告があったというふうにも今受け止めましたが、実は、このプレーパークをしっかり造っていくべきではないかということで、今回、国交省に話を持っていったところ、国交省が所管をする公園は都市公園なんですというような回答なんですね。ですから、国交省としては非常に難しいと。 じゃ、どこがこのプレーパークをしっかり推進して造っていくのかということが、結構な形で自治体において曖昧になっているというようなところがありますので、ですから、私はこういったことも含めて法律を整備して、しっかりと子供たちの健全な心身の発育に資するような形の法律を作っていった方がいいんじゃないかというふうに申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○後藤翔太君 参政党の後藤翔太でございます。よろしくお願いいたします。 私は、消費者問題に関する特別委員会にも所属しておりまして、先日、学校教育における消費者教育の可能性というテーマの消費者教育シンポジウムに参加してまいりました。そのときに、消費者教育というのは非常に重要なテーマだということを改めて認識いたしましたので、今回質疑で取り扱いたいと思います。 まず、消費者運動の担い手について考えていきたいと思います。 消費者運動は、一九四八年の不良マッチ運動、マッチに火が付かないというところをきっかけとしまして、連帯した主婦が先導してきたということが知られています。 主婦がその役割を担うことができた社会的、文化的な背景として、今日の家庭科の実質的な前身である家事科、裁縫科で身に付けた知識、技能、主婦に寄せられた消費の専門家であることの期待とそれに対する責任感、そして戦前戦中に築き上げられた地域婦人会などの人的ネットワークなどが挙げられます。加えて、男性の稼ぎモデルでは、主婦は労働者としての性質を有さず、企業との利害関係から距離を置くことになりました。そのため、純粋に消費者としての利害を主張できる存在であったと言えます。 しかし、時代は流れまして、共働きする世帯も増加し、地域の中間的なネットワークは衰退していきました。主婦による消費者運動を可能にした社会、文化的な背景に対して構造的な変化が生まれていると思います。さらに、消費者問題は高度化、専門化していきまして、主務官庁である消費者庁が設置され、行政課題として対処されるようになったことで、消費者問題に対応する主な役割を担うのは、当事者から行政や弁護士、消費者相談員といった専門家にシフトしてまいりました。 これらの変化は時代の変化に当然よるものですけれども、当事者が少なくなって、また不在になっていくのは問題解決に至らない可能性になってくるということだと思います。 ここで、消費者庁の政府参考人にお伺いしたいと思います。 消費者問題が社会課題であることを提起して世間一般からの理解を得続けるためにも、消費者を代表する主体が必要不可欠であると考えますが、消費者を代表する主体を再構成することについて、その必要性や重要性、どのようにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、消費者自身が社会の一員としてより良い市場とより良い社会の発展のために積極的に関与することは重要であり、消費者庁としても、そのような自立した消費者を育成するための消費者教育に取り組んでいるところでございます。 また、消費者教育の推進に当たりましては、消費者一人一人が消費者問題を自分事として受け止めることができるようにするため、様々な主体との連携が重要であると認識しております。消費者の埋もれがちな声を集約し、具体的な意見にまとめて表明する役割を担ってこられた消費者団体に加えて、隣接する分野の関係者や地域の様々な場において中核的な役割を担う方々と連携した消費者教育の取組が進むよう、消費者庁といたしましても、地域ネットワークの構築、強化などに取り組んでまいります。
○後藤翔太君 お答えいただきましてありがとうございます。 一九九二年にベーク報告というヨーロッパ生協の歴史的な総括を行った報告書がありますけれども、この報告書によりますと、大規模化、専門化、分業化することで組合員の顔が見えなくなって、組合員による意思決定に取って代わって上意下達な意思決定が行われてきているというような指摘がございました。その結果、組合員の参加、連帯という最も重要な価値観が失われて、組織の活性化する力を失って、社会に対して自分たちの価値を表現できなくなったという指摘がされています。 そこで、消費者としての意識を涵養し、消費者問題に関する知識を身に付けるに当たっては、教育の果たす役割というものが期待されます。 そして、学校教育において消費者教育を主に扱うのは家庭科でございますけれども、家庭科は不要論や廃止論にさらされたり、一九八九年の学習指導要領改訂以前では高校では女子のみが必修であったりと、基盤が必ずしも安定しなかったと言える科目でもございます。しかし、学校教育における消費者教育の多くがこの科目に委ねられていることから、家庭科について考える必要があるというふうに考えます。 ここで、文部科学省政府参考人に伺います。 現在、小学校、中学校、高校において家庭科の授業時間はどの程度あり、そのうち消費者教育に費やすことができる時間はどの程度でありますでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 現在の学習指導要領の下におきまして、小学校の家庭科でございますけれども、第五学年で六十こま、第六学年で五十五こま、計百十五こま。中学校の技術・家庭科の家庭分野でございますけれども、第一学年で三十五こま、第二学年で三十五こま、第三学年十七・五こま、合計八十七・五こまでございます。高等学校でございますけれども、家庭基礎二単位、家庭総合四単位から選択することになってございまして、時間数に換算しますと、家庭基礎は七十時間、家庭総合は百四十時間となるわけでございます。 具体の内容項目につきましての時間数につきましては、各学校でそれぞれの生徒、学校の状況に応じて判断しておりますので、消費者教育そのものをどのくらいの時数を扱っているかを一概にお答えすることは難しいわけでございますけれども、小学校では物や金銭の使い方と買物における消費者の役割、中学校では売買契約の仕組みや消費者の被害の背景とその対応などを扱うことになってございます。 教科書会社が、なおでございますが、教科書会社が示している指導計画を目安としますと、全体の家庭科の指導計画のうち約一割程度が消費者教育に関わる内容に充てられていると考えてございます。
○後藤翔太君 御答弁ありがとうございます。 今、ちょっと多いなというところをお感じになった方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、私、シンポジウムに参加してきまして、これは愛媛の中学校の家庭科の先生がお作りになった教材、消費者教育の教材でございます。(資料提示) 非常に充実した内容になっておりまして、この先生に直接、消費者教育にどれぐらいの時間を充てられるんですかという御質問をしたところ、一年間で一こま、二こまというような御回答でございました。それではやはり授業時間としては十分ではないのかなというふうに私も考えましたし、また、こういった教育の効果を測定していくというところも難しいのかなというふうに考えました。 少しこちらでも調べてみたんですけれども、文部科学省は定期的に消費者教育に関する取組状況調査を公表しておりますが、どのようなインプットをしているかという教育環境の整備状況は追跡しているものの、この教育により知識、技能がどの程度向上しているかというようなアウトプット面を余り測られていないのではないかというふうに見受けられます。 ここで、文部科学省の政府参考人にお伺いしたいというふうに思うのですけれども、消費者教育の効果を測定することについての現状を教えていただけますでしょうか。どの程度の蓄積があって、どのような指標を設けているのか、また、この考え方に基づいて測定しようとしている、どのような考え方について測定しようとしているのか、是非お聞かせください。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 文部科学省では、教育委員会等の各実施主体による消費者教育に関する取組につきまして実態把握を行うために、おおむね三年に一度、消費者教育に関する取組状況調査を実施しております。 具体的には、教育委員会と消費者行政部局あるいは消費者団体等の関係機関との連携の状況、社会教育における消費者教育関連の取組やテーマ、学校教育を支援するための取組状況や教員研修の状況などにつきまして調査を行っているところでございます。 また、文部科学省といたしましては、多様な主体が連携、協働することによる実践的で効果的な消費者教育を実施するためのモデルの構築、また、消費者教育関連の取組等の情報を共有し、相互に連携、協働できる場を提供するための消費者教育フェスタの実施、消費者教育の実践者や有識者である消費者教育アドバイザーの派遣などの取組を実施しているところでございまして、引き続き、関係省庁と連携して、自立した消費者を育成するための消費者教育を推進していきたいと考えております。
○後藤翔太君 実施状況を今御報告いただいたと思いますけれども、効果を測定するというところに関してはなかなかお答えいただけなくて、難しいところかなということは私も承知しております。 ただ、この消費者を代表する主体を生み出すことを目指す消費者教育というような位置付けをするのであれば、消費者の権利と義務について理解を促して、これを起点として消費者問題を考える素地を整えることが必要だと考えます。このとき、国際消費者機構による消費者の八つの権利と五つの責務、この理解度の測定といった方法は例えば十分検討できるのではないかなというふうに考えます。 最後に、家庭科教育に向けられる批判を一つ取り上げたいと思います。 家庭科が入試科目ではないためになおざりな扱いをされてしまうというものです。これは、目標となる入試の変化がそれまでの教育手法に影響を与えることを意味するウォッシュバック効果、波及効果として知られている現象です。 この場合、学習指導要領などでどれだけ重要な理念を掲げようが、高校、大学入試といった出口のルールが変わらない限り、家庭科の持つ本来のポテンシャルが発揮しづらくなっているのではないでしょうか。それは、家庭科における消費者教育を通じて消費者の代表が育成されるというルートに影を落とすことになります。 ここで、文部科学大臣にお伺いしたいと思います。 このような状況下において、消費者教育を内包する家庭科のポテンシャルを最大化するためには何が必要だとお考えでしょうか。お聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) 学校教育におきましては、教育基本法に規定する教育の目的、学校教育法に規定する各学校段階の目標に基づきまして、学習指導要領におきまして各教科などの目標を定めております。 家庭科は、衣食住などに関する実践的、体験的な活動を通して、より良い生活の実現に向けて生活を工夫し、創造する資質、能力を育成することを目指しております。御指摘のような入試科目であるか否かにかかわらず、重要な役割を担っている教科である、そのように考えているところであります。 消費者教育についてでありますが、デジタル化など社会変化などを踏まえた実践的かつ体験的な学習を充実する必要があると考えているところであります。 引き続き、次期学習指導要領に向けた検討をしっかり進めてまいりたいと考えておりますし、また、こうした新たな社会の変化によって新たな消費者被害が生じているということも多く報告されていると承知をしているところでもあります。そうした意味におきましては、児童生徒の皆さんもそうですし、また学校現場の先生方もそうですし、また保護者の皆さんもそうでありますけれども、そうしたことを共に共通認識を持っていただくということが大変大事なことかと思っております。 学校として取組を進めていくのはもちろんでありますけれども、こども家庭庁を始めそれぞれの各省庁とも連携をしながら取組を進めてまいりたいと思います。
○後藤翔太君 非常に前向きな御答弁ありがとうございました。 子供たちは学校に通っておりますが、今この時点で消費者でもございます。その子供たちが豊かな消費生活、社会を過ごして営んでいくためにも、是非この教育には力を入れていただきたいということをお伝えしまして、私からの質問を以上とさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、片山さつきさんが委員を辞任され、その補欠として朝日健太郎さんが選任されました。 ─────────────
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 本日は、受験生を狙う痴漢対策について伺っていきたいと思います。 先日、六月三十日に、文科省が高等学校入学者選抜等における配慮事項等についてという通知を発出され、高校入試の痴漢対策の強化として、私服での受験を可能とすることなどの記載を明記されました。 日本共産党としても、二〇二三年から毎年のようにこの大学受験や高校受験など受験生を狙う痴漢への対策を求める政府要請を続けており、その際、私服受験の必要性というのも訴えてきたところです。今年一月に、私たちが要請した日、ちょうどその日が大臣の記者会見の日でありまして、その際にも文科大臣から、大学入試共通テストでの私服受験が可能だということを会見の中で明言もしていただきましたし、それに続いて今回、高校受験に関しても私服受験を可能とするという対策について明記されたというのは非常に重要だと思っております。 しかし、そもそも、この人生を左右しかねないという受験の日に制服を着た子供を狙って痴漢をする、今なおSNSにも受験日は痴漢日和とか痴漢チャンスデーなどと加害をあおるような投稿が続いているということ、もう絶対に許すわけにはいかないわけで、大臣、わざわざこうした入試の日に制服の子供を狙う卑劣な痴漢行為は絶対に許されないと、大学受験、高校受験共にあらゆる対策を講じて、受験生を狙う痴漢、政府の責任で一掃すべきと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 痴漢は被害者の尊厳を踏みにじる極めて卑劣な犯罪であります。特に、入試当日の受験生を狙った痴漢は、速やかに受験会場に向かいたい受験生の弱みに付け込んだ行為でありまして、決して許されるものではありませんし、このようなことは絶対あってはならないし、もう本当に、本当に卑劣極まりない、そういう行為であるというふうに考えております。 我々といたしましても、これに対する対応というものをやっていかなければいけないというふうに考えている中におきまして、先ほどの私服受験ということも私の方からも記者会見の場で申し上げたところでありますが、警察庁とも連携をいたしまして、高校入試、大学入試を実施するに当たりましては、受験生が安心して受験に臨むことができますように、所轄の警察などとも連携をいたしまして、主要駅などでの警戒実施などを含む痴漢対策の強化に取り組んでいただくことを依頼をしているところであります。 また、万が一被害に遭ってしまった場合におきましては、実施者であります都道府県教育委員会でありますとか大学などに対しまして、受験機会の確保のため柔軟に御対応をいただくよう、併せてお願いをしているところであります。 繰り返しになりますけれども、痴漢は決して許されるものではない、そうした犯罪で、卑劣な犯罪であります。我々といたしまして、何よりも受験生が安心して受験に臨むことができるように、関係省庁と連携をした上で一層厳しい姿勢で取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○吉良よし子君 受験生を狙った痴漢というのは卑劣な犯罪だと明言をいただいて、また、対策の強化をしていくということを言っていただいた、重要だと思っております。 私たち日本共産党の東京都議会が集めた痴漢アンケートにも、大学受験の当日朝に痴漢被害に遭いショックで受験に集中できなかったなどの声も寄せられており、この人生の岐路にある受験生を狙う痴漢というのは、もう卑劣極まりない犯罪だということを何度でも強調させていただきたいと思います。 また、その都議会で集めたアンケートには、制服だと痴漢に遭い、私服だと遭わない、制服は痴漢を呼び寄せるなどの声も寄せられていて、制服の子が痴漢のターゲットにされているということも明らかであり、だからこそ、受験日に限らず、制服の子を狙う卑劣な加害者は本当に一掃しなきゃいけないと同時に、そうした制服の子を狙う犯罪者がいる以上、緊急避難的に私服での受験を可能にして対策を講じるというのは加害の抑止に有効だというのはもう明らかだと思うわけです。 一方、受験生の子供たちが何より恐れているのは、しかし、その受験をする日に制服を着ないことによってマイナス評価になって落とされてしまうんじゃないかという不安なわけで、ここで局長にこの通知の意味を確認しておきたいと思うんですけれども、この通知にあるように、都道府県とか私立高校が高校入試の受験時に私服も可能だよとした場合にですよね、その場合は、当然、私服を着たことだけをもってマイナス評価にしない対応をすると、そういうことでよろしいですよね。
○政府参考人(望月禎君) 先ほど吉良委員からも御紹介ございましたように、近年、SNSにおきまして、速やかに受験会場に向かいたい受験生を標的に、痴漢をあおるような悪質な投稿も見受けられるということでございます。 こうしたことを強く問題視しまして、痴漢対策の一環としまして、文部科学省として、六月三十日付けで通知を発出しまして、当日の痴漢被害について不安に思われる受験生や保護者がいる場合には、試験当日の服装について私服での受験も可能とするなど、受験生の気持ちに寄り添った対応をお願いをしたところでございます。 今御質問ございました、高校入試、高等学校入学者選抜におきまして私服での受験も可能と実施者がした場合、痴漢被害への不安から私服で受験したことのみをもって選抜の評価において不利に取り扱われることは考えてございません。 何より、受験生が安心して受験当日を迎えられるように、国公私立問わず、受験生の志願の皆様には御配慮を、実施者の皆様には御配慮をお願いしたいと考えてございます。
○吉良よし子君 不利に扱うことは考えていないと明言いただきました。これ、大事ですよね。私服が可能ということと同時に、それはマイナス評価、不利にはならないんだということも併せて周知をいただきたいと思います。 そして、もう一つ重要なのが、万々々が一、それでも痴漢の被害に遭ってしまったとか、若しくはそうした被害を目撃したときの対応なわけで、先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、そうしたその被害に遭った場合に、今回の通知にもありますけれども、当該受験生がやむを得ない事由により、痴漢に遭った場合などによって受験機会を失うことのないよう、追試験や試験時間の繰下げを行うなど、受験機会確保のための柔軟な対応をということも書いていただいている。 これは重要で、今年二月のSNSの中でも、入試に向かう途中の電車の中で被害に遭った方が声を上げられていて、もうずっと動悸が止まらず泣きそうでしたとしつつ、結局、受験もあるし、声を上げられなかったと書いておられて、結局泣き寝入りになってしまっている。それを防ぐためにも、そうした柔軟な対応というのは絶対に必要だと思うんです。 と同時に、直接被害を受けていなくても、目撃者としてその被害者を助けたり、一緒に警察等に届けたりということもあると思うわけです。この行動する目撃者、アクティブバイスタンダーというんですけれども、その行動というのが痴漢を止めたという調査結果というのが、東京都が二〇二四年に実施した痴漢被害実態調査把握でも、九割が目撃者が行動することで痴漢が止まったという、そういう結果も出ていて、そうした行動というのはとても大事なんですけれども、大学共通テストに関しては、こうした目撃者として対応した場合にもその追試の対象等になるということはSNS等で発信されているんですけど、高校入試も同じということでよろしいのかと。この通知における柔軟な対応というのは、自分自身が被害に遭った場合だけではなくて、アクティブバイスタンダーと、目撃者としての対応をしたことで遅刻した場合もその柔軟な対応の対象に含まれるということでよろしいですか。局長、お願いします。
○政府参考人(望月禎君) 先ほど御紹介した六月三十日の通知におきましては、受験生が痴漢の被害に遭った場合などに、やむを得ない事由により受験機会を失うことのないように、受験機会の確保のための柔軟な対応に努めていただくことをお願いをしたところでございます。 御指摘の痴漢の目撃者として、そしてその痴漢に対応をしたということによりまして予定された試験時間で受験できなかった場合にも対象に含まれ得るものと考えてございます。最終的には、個々の状況も踏まえまして、自治体において適切に御判断いただくものと考えているところでございます。
○吉良よし子君 大事な御答弁だったと思います。 つまり、痴漢を目撃したけれども、自分も受験があるからということで黙ってしまう、見過ごしてしまうということがないように、やっぱり泣き寝入りさせないというためにも、目撃者として行動することも柔軟な対応の対象だよということは是非周知いただきたいですし、先ほど大臣からも警察庁との連携ということもあって、実は警察庁あかま国家公安委員長もこの件に関して記者会見されておって、決して泣き寝入りすることなく警察を頼ってほしいと呼びかけるとともに、被害に遭った場合、受験を考慮して、必要に応じて被害者への聴取は受験後にするとか、受験会場へ警察から連絡するなど、被害者に最大限配慮した対応を心掛けるということも明言されているわけで、是非ともこの警察などとも協力をして、被害に遭っている、遭ってしまった皆さんが泣き寝入りしなくていいようにということを周知していただきたいと思います。 そして、先ほど来、周知周知と言っているわけですけど、やっぱり本当に被害を防いでいく、泣き寝入りしないようにするためには周知がとても大事でして、高校入試についても様々対応している自治体が、もう既に受験要項等にそれを記載している場合もあるわけですし、大学入試の共通テストにおいても、文科省は、ホームページ上のQアンドAとか若しくはSNSなどを使って、私服が可能だとか目撃者として対応した場合も追試の対象になるよなどということをサムネも使って分かりやすく発信されていると思うんです。 とても重要だと思うんですが、残念ながら、拝見したそのX、文科省の公式の投稿というのは、共通テストから半年以上たった今なお九・二万人ビュー、四百三十リポストにとどまっておりまして、全国共通テストの受験生の数四十九万人に比べるとまだまだ全然少ないと言わざるを得ないと思うんですね。 大臣、改めて、そういう意味では、やっぱり受験生に確実にその情報が届くということが大事なわけで、その受験生がもう必ず受験時に見る受験票とか受験の手引などにこうした内容をちゃんと記載をして周知しなきゃいけないと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(松本洋平君) 大学入学共通テストにおいて、痴漢被害などにより本試験を受験できない場合には追試験の対象としていることでありますとか私服受験が可能であることについて、これまでも文部科学省から情報発信をしてきたところでもありますし、また、大学入試センターではウェブサイト上にQアンドAで示してきておりますが、令和九年度大学入学共通テストからは、試験当日の注意事項などを記載しております受験上の注意におきましても同様の内容を明記する予定にしております。これらを通じて受験生全ての皆さんにこうしたことを知っていただきたいと思っております。 また、痴漢は極めて卑劣な犯罪でありまして、それをあおるようなSNSの投稿も含めて決して許されるものではありません。本件については、本年一月の記者会見におきまして、警察庁を始めとする関係省庁とも連携して対処している旨、私からも注意喚起をさせていただきました。 今、あかま大臣の答弁も御紹介をいただきましたけれども、政府としてしっかりと対応するとともに、受験生に対して必要な情報の周知、これを図ってまいりたい、そのように考えております。
○吉良よし子君 受験上の注意への記載をしていただけるということで、これ是非やっていただきたいですし、単に私服で受験可能だよということだけじゃなくて、先ほどのような、もし被害に遭った場合、目撃した場合の対応もちゃんとあるんだよということも含めて受験生に直接届くように力を尽くしていただきたいと思います。 そして、最後に、やはり子供たちを痴漢や性暴力の被害者にも加害者にも、そして傍観者にもしないために重要なのは、私は性教育だと思うわけです。この間、繰り返しこの委員会でも、こうした性教育、子供たちに届けるためにも、その障害となってしまっている学習指導要領のいわゆる歯止め規定、撤廃すべきだということを質問させていただいております。 一方、先日、現在、学習指導要領について議論をしている中教審教育課程部会の中の体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループの取りまとめ案が出されて、その中では、歯止め規定は基本的には維持するという結論になったという報道があったわけで、それは大変に残念なわけで、やっぱりこの学校現場での性教育を進める障壁となっている歯止め規定、もうこのままでは子供たちを性犯罪から守るための必要な教育を受ける機会が保障されなくなってしまうんじゃないかと危惧をするわけです。 ただ、ワーキンググループの議論がまとまったとしても、中教審答申というのは最終的にまとまったわけではまだないと承知をしているわけで、結論を出すのこれからだと思いますし、改めて、大臣、こうした痴漢の犯罪を許さないと、子供たちを被害者にも加害者にも、そして傍観者にもさせないための教育がやっぱり必要なんだと、文科省としても、ちゃんとこうした教育を充実させていくと、現場を萎縮させないんだよということ、そういう立場は是非示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) あくまでもまだ中教審で議論途中のものであるということで承知をしているところであります。 学校における性に関する指導につきましては、性に関して正しく理解をし、自身の体や心の変化に対して適切な行動が取れるよう、学習指導要領に基づいて行われているところでありますが、この指導を実施するに当たりましては、児童生徒の発達の段階を踏まえることや、学校の教育活動全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどに留意をするとともに、必要に応じて児童生徒の個々の状況などに応じた個別の指導も活用して対応することが重要であると考えているところであります。 このような児童生徒の状況に応じた教育を行うことは教育の本来あるべき姿と考えており、文部科学省においては、引き続き、各教育委員会等を通じて学習指導要領の趣旨の周知を行い、指導を萎縮させることなく、児童生徒に必要な指導が行き届くよう、性に関する指導の充実を図ってまいりたいと考えております。 あとは、学習指導要領につきまして今検討が進んでいるところでありますので、そこで適切な議論が行われているというふうに承知をしているところでありますが、その議論の推移というものも我々としても注視をしてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 子供たちに必要な指導が行き渡るようにと、萎縮させないようにということをおっしゃっていただきました。 やっぱり、痴漢被害をなくし、泣き寝入り防ぐためにも包括的な性教育というのは必要であり、そのためにも歯止め規定は撤廃すべきだと思いますが、少なくとも、現場に性教育というのは一切やってはならないんだなどというような誤解をさせるような記述の在り方というのは見直していかなきゃいけないんだと、その方向で動いていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(熊谷裕人君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 少々お待ちください。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省初等中等教育局長望月禎さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院文部科学委員長斎藤洋明さんから趣旨説明を聴取いたします。斎藤衆議院文部科学委員長。
○衆議院議員(斎藤洋明君) ただいま議題となりました高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法は、勤労青年の教育機会確保のため、昭和二十八年に制定されたものです。法制定から七十年以上を経た今日の定時制及び通信制の高等学校は、就業者の割合が減少する一方で、不登校経験を有する生徒等、多様な背景を有する生徒の受皿となっており、制定当時と比べて生徒の実態が大きく変容しております。これに伴い、今日の定時制及び通信制の高等学校に求められる教育内容も変化しており、他者との協働など社会で生きていく上で必要な資質や能力を身に付けられるような教育の重要性が認識されるようになっています。 また、定時制及び通信制の高等学校は、かつては公立が中心でしたが、近年、私立の通信制高等学校の学校数、生徒数が急増しており、残念ながら、その一部ではありますが、適切とは言えない内容の指導を行っている学校や、多様な背景を有する生徒に十分な指導、支援を行う体制が整っていない学校も見受けられる状況にあります。 そこで、本案は、このような近年の高等学校の定時制教育及び通信教育をめぐる状況に鑑み、その振興並びに適正な実施及び運営の確保を図るため、必要な改正を行うものであり、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、定時制教育及び通信教育の振興に加え、その適正な実施及び運営の確保のための施策を追加することとしていることから、題名を高等学校の定時制教育及び通信教育の振興等に関する法律に改めることとしております。 第二に、目的規定を改正し、多様な生徒の特性に配慮しつつ行う高等学校の定時制教育及び通信教育の重要性、振興並びに適正な実施及び運営の確保、生徒が社会において自立的に生きるために必要な素養を培い、その個性に応じて将来の進路を決定し、もって豊かな人生を送ることに資すること等を明記することとしております。 第三に、これまで国及び地方公共団体の任務とされていた規定について、それぞれ責務規定として整備するとともに、定時制の課程又は通信制の課程を置く高等学校の設置者の責務規定を新たに設けることとしております。 第四に、文部科学大臣が、通信教育に関する基本指針を定めることを規定し、同基本指針においては、適正な管理運営に関する事項、必要な監督及び援助の適切な実施に関する事項、広域通信制課程における通信教育の適正な実施及び運営の確保のための関係地方公共団体相互間の連携協力に関する事項等を定めることとしております。 第五に、関係法律の規定による国及び地方公共団体の権限の適切な行使と国による調査研究の推進等について定めることとしております。 最後に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を経過した日から施行することとしております。 以上が、本案の提案の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(熊谷裕人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今回の法案は、定時制、通信制高校について、勤労青年だけでなく、不登校などその他多様な生徒が社会において自立的に生きるための教育を行う学校であることを位置付けるとともに、国や地方公共団体、学校設置者の責務を明記するものであり、必要な改正だと考えております。 とりわけ、通信制課程で学ぶ生徒というのは、不登校だった子であるとか、スポーツ、芸術など、やりたいことに注力しながら高卒の資格を取りたい子のニーズが増える中で、その生徒数が増加して、今や高校生の十人に一人が通信制高校生であり、また、通信制高校の数自体も、規制緩和などもあって増加をしているということです。 なお、この通信制高校も本当に様々あるわけで、その中には、三つ以上の都道府県を対象にする広域通信制高校というのもあるわけです。その設置認可というのは、本校の置かれている都道府県が設置認可をすることになっているわけですが、その複数の県にまたがる通信制高校の設置認可を都道府県が本当に適切にできるのかということが今大きな課題であると、これが今回の法案提出の背景にあると思うわけですけれども。 そこで、まず文科省に現状を確認したいと思うんですけれども、文科省は、通信制の設置認可の際に各所轄庁において特に確認しておくことが望ましい標準的な事項というのを三十項目掲げる、それを二〇二三年十一月に示していると思うんです。この項目に照らして、ちゃんと設置認可ができているのかという調査も文科省がやられていると伺っているわけですが、その示した、確認しておくのが好ましい項目のうち、確認していないと回答した自治体が十以上あったという項目というのは一体どのくらいあるのか、数字を示していただければと思います。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 通信制課程に係る私立高等学校の認可基準の標準例につきましては、高等学校通信教育の質の確保、向上を図る観点から、設置認可の際に所轄庁において特に確認をしておくのが望ましい標準的な事項を示すために、令和五年十一月に策定をしたところでございます。 各自治体におきまして私立広域通信制高校の設置認可や学則変更の認可をする際に、文部科学省が示します先ほどの標準例に記載する各項目を確認しているかにつきまして、確認をしていないという回答が十自治体以上あった項目につきましては、通信教育を行う区域に他の都道府県を加える場合には当該都道府県の意向を考慮しなければならないことなどを含め五項目ございました。
○吉良よし子君 五項目ということなんですけど、そのできていない項目というのは私も拝見しましたけど、例えば、その実施校が行う高等学校通信教育と通信教育連携協力施設というのがそれぞれあって、それが独自に行う活動の別や、それに係る費用の区別について、生徒、保護者に適切かつ明確な説明が行われるよう指導することなどもあって、そういう本来必要である説明とかがちゃんとできているかどうかの基本的な、高校生、保護者にとって大事なことが確認もできていないという実態があるということで、本当にこれで質の担保ができるのかおぼつかないなともいう感想を持つわけです。 事実、文科省が同行して学校等を調査したことによって不適切事例というのも分かってきていて、例えば、生徒が独自に行ったアルバイトを特別活動の時間としてカウントするとか、面接指導において生徒の出欠を確認しなかったとか、総合学科であるにもかかわらず専門教科・科目の開設がなされていなかったなどなどあって、こうした不適切な事例をなくすということが今回急務だということで、しかし、この設置認可の時点で確認しなきゃいけないことも確認できていないところで、大丈夫かと。 その事態になっているのはなぜかということで見ると、やっぱり十分な職員体制になっていないという問題があるんじゃないかと。文科省の調べでは、通信制高校に対応する職員数、二〇一六年時点で各都道府県平均四・一人いたのが、二〇二一年時点で平均二・三人に減少しているということもありまして、提案者に伺いたいと思うわけですけど、こうした事態を受けて、都道府県がこうした通信制課程の設置認可に指導監督するためには、こうした都道府県での人員増など体制強化がもう必要不可欠だと思いますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(盛山正仁君) この法律案の趣旨は、通信教育の水準の維持向上を図るということでございまして、地方公共団体の責務の規定というのも盛り込んでおります。都道府県においては、これまで以上に通信教育の適正な実施、運営の確保に向けた取組が講ぜられるべきであると考えて、この法案をまとめております。 特に、先ほど来、吉良先生から御指摘をいただいております広域通信制の高校につきましては、今後この法律が成立の暁に文部科学省の方で大臣が決めるという予定でございますが、基本指針におきまして、本校を所管する都道府県と、いわゆるサテライト施設と呼ばれる通信教育連携協力施設が所在する他の都道府県との間での情報共有や意見交換等に関する事項を定めることとしております。 この基本方針の、基本指針の内容に基づいて、関係する都道府県間で一層の連携協力が図られること、そしてそれによって通信教育の水準の維持向上につながると考えておりますが、浮島先生の方から補足の御説明をしていただきたいと思います。
○衆議院議員(浮島智子君) 本法案におきましては、近年、不登校など多様な背景を有する生徒が通信制高校に多く在籍していることを踏まえまして、その多様な生徒の特性に配慮するとともに、生徒の個性に応じて将来の進路を決定し、そして豊かな人生を送ることに資することなどを目的規定にしっかりと明記をさせていただいているところでございます。 この目的を達成するためにも、盛山議員の御説明のとおり、この通信教育の適正な実施及び運営の確保に向けた運用が適切に行われること、この通信教育の水準の維持向上が図られることは極めて重要であると考えているところでございます。 そのため、この本法律案成立後には、文部科学省において速やかに基本指針の策定を進めて、そして通信教育の適正な実施及び運営の確保に努めていただきたいと思っております。
○吉良よし子君 両提案者から適正な実施、そして適正な運用を図られるようにということありました。 是非、この法案成立を機に、各自治体での人員体制の強化も含めて対応を強化していただきたいということを訴えておきたいと思います。 あわせて、今回の法改正というのは通信制高校への対応というのが先ほど来あるとおり中心なんですけれども、本法自体は定時制高校も含めて振興を図るというものになっているわけです。定時制高校も、通信制と同じように、不登校経験のある生徒であったり、外国人始め日本語指導を必要とする生徒や経済的に厳しい状況にある一人親家庭の生徒など、多様な背景を有する生徒の受皿として機能しているわけです。 しかし、この定時制に関しては、通信制と違って、都道府県、公立が担う定時制高校は統廃合が進んでいてちょっと減ってしまっている事態もあるわけで、改めて、この本法案改正に伴って通信制と併せて定時制もちゃんと振興していくと、これ以上減らすことなく、更に振興できるような総合計画案の策定などを含め進めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(松本洋平君) 定時制高校、そのほとんど、約九六%が公立であります。また、近年、今御指摘がありましたように、学校数や生徒数が減少する中ではありますが、不登校経験など多様な背景を有する生徒に対しましてそのニーズに応える、そうした教育機会を提供しているものでもあると承知をしております。 こうした公立定時制高校の配置につきましては、その域内の事情などをしっかりと把握できる都道府県において、地域住民の御意見を伺いながら判断をしていただくものではありますが、文部科学省としては、定時制高校は、本年二月に公表をいたしました高校教育改革のグランドデザインで示しました視点の一つであります、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会、アクセスの確保という役割を担っていると認識をしているところであります。 改正後の法第四条第二項で、地方公共団体の努力義務とされております定時制教育及び通信教育の振興等に関する総合計画を策定するに当たりましては、改正法の趣旨でありますとかグランドデザインの視点を踏まえていただくことが重要でありまして、文部科学省としてはその趣旨を都道府県に周知をしてまいります。 また、今般、都道府県においてグランドデザインを踏まえた実行計画を策定していただくこととしておりますが、この中に定時制高校における生徒の状況に応じた学習支援の充実なども位置付けていくことが地域の実情も踏まえた定時制教育の振興につながっていく、そのように考えております。
○吉良よし子君 是非進めていただきたいと思うんです。通信制より定時制の方が将来の進路決定率が高いなど、定時制ならではの特徴もあるわけで、通信制と併せて定時制も振興していただくよう強く求めて、質問を終わります。
○委員長(熊谷裕人君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(熊谷裕人君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時八分散会
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- 記録 #3633 観測 2026-08-07 00:09 JST改ざん検知用の値
fcb92eef…6cc36c(未計算)
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- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
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- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
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※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。