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国会会議録

文教科学委員会

第221回 · 参議院 · 第10号 · 2026-06-11

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-24 15:55 JST 記録 #3405 ↗

発言 119

会議録情報

令和八年六月十一日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月十日     辞任         補欠選任      滝波 宏文君     片山さつき君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         熊谷 裕人君     理 事                 赤松  健君                 石井 浩郎君                 古賀 千景君                 伊藤 孝恵君                 金子 道仁君     委 員                 上野 通子君                 清水 真人君                 末松 信介君                 鈴木 大地君                 橋本 聖子君                 宮本 和宏君                 勝部 賢志君                 斎藤 嘉隆君                 水野 孝一君                 下野 六太君                 谷合 正明君                 中条きよし君                 後藤 翔太君                 吉良よし子君    国務大臣        文部科学大臣   松本 洋平君    副大臣        内閣府副大臣   津島  淳君        文部科学副大臣  小林 茂樹君    事務局側        常任委員会専門        員        北脇 達也君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      由布和嘉子君        警察庁長官官房        審議官      服部  準君        こども家庭庁長        官官房審議官   竹林 悟史君        文部科学省大臣        官房学習基盤審        議官       堀野 晶三君        文部科学省総合        教育政策局長   塩見みづ枝君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君        文部科学省高等        教育局長     合田 哲雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査  (学校教育における政治的中立性に関する件)  (教職員による児童生徒性暴力等の防止に関する件)  (青少年健全育成のためのSNS規制の実効性に関する件)  (幼稚園幼児指導要録等の在り方に関する件)  (大学入試における女子枠に関する件)  (学校の教育内容に対する国の関与に関する件) ○著作権法の一部を改正する法律案(閣法第六二号)(衆議院送付)     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、滝波宏文さんが委員を辞任され、その補欠として片山さつきさんが選任されました。     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官由布和嘉子さん外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 おはようございます。よろしくお願いいたします。立憲民主党の勝部賢志でございます。  早速質問させていただきたいと思いますが、初めに、この委員会でも何度か取り上げられてきました同志社国際高等学校の研修旅行について、ついてというか、関わって質問させていただきたいと思います。  文科省が五月の二十二日に、安全管理については、研修旅行のプログラムにおける安全管理、安全確保の取組は、著しく不適切であったと考えられ、是正を図る必要があるとしました。あわせて、教育活動については、辺野古への移設工事に関する学習について、政治的活動を禁じる教育基本法第十四条二項に反するものであったと考えられ、是正を図る必要があるとしました。  言うまでもなく、教育活動全てにおいて最大限の安全を図る義務があり、そのための取組を十分にすることは当然だと私も思っています。ですから、今回の同志社国際高等学校の対応が極めて不適切だという見解については、私自身も同感であります。  改めて、この事故でお亡くなりになられた方々や関係する方々に心から哀悼の意を表したいと思いますし、あわせて、二度とこのようなことが起きないように、関係するみんなが力を尽くして防止に努めていかなければいけないということを強く思っています。  ただ一方で、教育活動について、今回文科省が、教育基本法十四条二項に抵触するという、文科省としては初のそういう判断をされたわけですけれども、これについて私はいささか問題を感じております。  教育の内容に文科省が踏み込んでいくということ、そして、そういったことは結局、結果的に、学校現場の教育活動に影響を与え、場合によっては萎縮させる、そういう働きになると。それから、とりわけ、平成二十七年の通知にもありますように、十八歳から選挙権を得る高校生に対する主権者教育というのは極めて今重要であると、そういう点からも、その教育活動に支障が出てくるのではないかということを大変危惧しています。また、教育の自由も侵されかねないというふうに思っています。  そういう観点で以下質問してまいりたいというふうに思うんですけれども、御案内のとおり、日本の教育というのは、戦前戦中の教育の、何というんですかね、痛恨というか、そういう反省に立って、日本国憲法に基づき、そして旧教育基本法に基づいて日本の教育がスタートをしてきました。けれども、その後、国内外の様々な動きの中で、東西冷戦が激化するなどの背景もあって、教育の国家管理という動きが非常に強まってきた時期もありました。そういう中で、教育論争というのが極めて激しく闘わされたときもあります。  そういうことを経て、二〇〇六年、平成十八年には、第一次安倍政権下で教育基本法の改正が行われましたが、これも国内、教育界だけではなく、様々な議論がありました。そういったことを経て教育基本法が新しく改正されたわけですけれども、そのときにもありましたのですが、やっぱり教育法の学説と行政解釈との中で大きな溝があると、乖離があるという点もそのときにも指摘されてきました。  とりわけ、今回文科省が取り上げた教育基本法十四条あるいは十六条、この解釈も、時々にその解釈を援用するようなことも行われてきたのではないかと思いますし、今回のその判断、解釈というものが本当に現場の学校教育に対して、その教育内容を監視したり、あるいは内容をある意味変えさせたりするような、そういう働きにならないのかという点も非常に危惧しているところです。特に、政治的な中立とか、あるいは政治教育とか平和教育とか、あるいは政治的教養、こういった言葉の中にも非常に重大な論点が含まれているというふうに思いますし、また、広範かつ深遠な論点が存在するこの問題を扱うときには、私は文科省としても極めて慎重であるべきだというふうに思っています。  そういう観点から、今回、時間も限られておりますので具体の中身を議論していくと恐らく時間が幾らあっても足りないのではないかというふうに思うので、まずはですね、まずは、文科省が今この判断をするに至った経過と、それから基本的な認識というのをこの場で問うていきたいというふうに思います。  まず一つ目は、大臣は、教育基本法の第十四条二項とそれから第十六条の政治的中立というものをどのように解釈をすべきと考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 教育基本法第十四条第二項で禁止をされておりますのは、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育とその他政治的活動の二つであります。このうち、その他政治的活動とは、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対するようなことを目的として行われる行為を指すものであり、必ずしも特定の政党を支持し、又はこれに反対するための行為に限られないものであり、このことはこれまでも国会において、国会などにおいて説明をしてきたところであります。  今回、同志社国際高校の事案につきまして、政治的中立性の確保を求める教育基本法第十四条第二項に反している見解を示したのは、その他政治活動に当たると判断したものであり、これは、教育基本法を所管する文部科学省として、所轄庁である京都府と認識を共有しながら、丁寧に事実を積み上げてまとめたものであります。  このように、法律の趣旨にのっとり、その定めるところにより適正に行われる教育行政機関の行為であり、教育基本法第十六条に定める不当な支配に当たるものではないと認識をしております。  なお、ここで申し上げております政治的中立性を確保するということの趣旨でありますが、多様な見方や考え方のできる事柄を取り上げる場合には、特定の見方や考え方に偏った取扱いで生徒の主体的な考えや判断を妨げないようにするというものでありまして、政府の立場のみを中立とするようなものではないということであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 あわせて、政治教育、平和教育の目的と政治的教養についてどのようにお考えかをお聞かせください。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 政治的教養の教育につきましては、現実の政治の理解力やこれに対する公正な批判力などを身に付けるとともに、生徒自身が自分の意見を持ちつつ、異なる意見や対立する意見を整理して議論を交わしたり、他者の意見と折り合いを付けたりしながら社会のつくり手として必要な力を身に付けることなどを目的としているものであります。  また、平和に関する学習につきましては、学習指導要領等におきまして、平和で民主的な国際社会の実現に努めることの重要性を自覚させるようにすることなどを目的としているところであります。  私といたしましては、これらはいずれも極めて重要な教育活動であるというふうに考えているところでもありまして、各学校におきまして、関係法令や通知などを踏まえ、政治的中立性を確保した上で、創意工夫を生かして積極的に取り組んでいただきたい、そのように考えております。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 今大臣がおっしゃった、政治的な教養で身に付けなければならないもの、公正な批判力あるいは判断力で、様々な事象、様々な意見があるのを踏まえて、それを整理していく力が必要だとおっしゃいました。そういう学習活動というのは、とにかく継続的に各学校で取り扱われているというふうに思うんですね。  今回の辺野古での学習は、先ほど認定をした理由の中に、政治的な活動に当たるというふうにおっしゃいました。私は、客観的に見て、辺野古の問題を学習の教材、題材に取り上げることは、いろいろな意見があるとか反対の意見もある、そういう行動もあるという事実を子供たちに知らしめて、その上で、そのことについてどういう考えを持つのか、あるいはこういった難しい課題についてどう答えを出していくのかということを考えさせるというのは、極めて大臣がおっしゃったように重要な教育なんじゃないかなと思うんですね。  そういうことを意図して組まれているかもしれないこの授業を政治的活動というふうに見立てたというか、そういうふうに認定をしたというところが、どうも私は納得がいかないというか、結び付かないんですね。その点、大臣はどのようにお考えですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回、文部科学省から発出した見解というものを御覧をいただければよく分かると思うんですけれども、基地の問題そのものを教えてはいけないなどということは我々としては一切申し上げていないつもりであります。というか、申し上げておりません。  大切なことは、先ほどもお話をさせていただきましたように、様々な意見というものをしっかりと子供たちに示した上で、子供たちが主体的に判断をできるようにするということが大変大切なことだと思っているところであります。  今回の十四条二項違反についてでありますけれども、具体的には、政治的活動のための抗議船による見学のプログラムを組み実施をしていたこと、研修旅行初日の開会礼拝のメッセージにおいて牧師により複数年にわたって法令に反するものを含め抗議活動に関する説明が行われていたこと、従前の生徒に対する研修旅行のしおりにおいて、現地のガイドからの依頼を受け、ヘリ基地反対協議会による座込みをお願いする内容として、辺野古新基地建設反対に賛同して、この座込み現場に来てくださったことを歓迎いたします、共に闘うために、ここでの闘いは座込みです、私たちの行動に賛同いただける方は、まず一緒に座り込んでくださいといった内容の文書を掲載していたこと、これらに関して生徒の考えが深まるような様々な見解についてもお聞きをしてきたところでありますけれども、沖縄県のホームページしか出てこなかった、こうしたことなどがあり、これらを総合的に勘案をいたしまして、慎重に検討をして判断をしたところであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 私は、その教育活動そのものをここで議論をしようという気持ちは全くないんです。むしろそういうことはここでは扱うべきじゃないかなと思いつつ、でも、大臣は政治的な活動だというふうに認定をしたということですから、それは、教育活動じゃなくて政治的な活動を、じゃ、誰がやったのか。これは誰がやったんですか。政治的な活動を誰がしたというふうに認定をしたんですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) それは、同志社国際高校であり、またそれを管理するべき学校法人同志社に対して、我々としてそうした見解というものをまとめさせていただいたということであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 子供たちは、反対をする声があったり抗議の活動があるということを子供たちに知らせたいということでこのカリキュラムというか研修旅行が組まれたわけですよね。そこに乗った子供たちも抗議活動をしたということなんですか。学校が抗議活動をこの船を使って子供と一緒にやったという、そういう認定なんですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 学校の今回の研修旅行の実態というものをヒアリングをする中で、大変そうした不適切なことがあったというふうに我々としては承知をしているところであります。子供たちというよりも、その学校側、学校法人側にということであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 だから、学校側が子供たちに抗議活動をさせたということなんですね。その認定だということは。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 済みません、大臣の答弁を補足する形で大変失礼いたします。  今回の件につきましては、いろいろな学校から、あるいは法人からの調査を基にして私どもも慎重に検討いたしましたけれども、その中では、先ほど大臣が申し上げましたように、抗議をするための政治的活動を行っている抗議船ということを学校の多くの職員が承知をする中において、それを教育活動の一環である修学旅行に組み込んで、プログラムにおいて、まあ何ら説明もなくなんですけど、載せていたこと、複数年にわたりまして生徒のしおりにおいて、そうした抗議活動そのものには実際は参加はなかったわけですけれども、多面的な、そうした辺野古に関する、辺野古の基地に関する主体的な学習が取れるような、そうした活動になっていないような形で、しおりに一方的にそうした基地反対派の活動だけを載せていたようなこと、あるいは、開会礼拝で全ての生徒が聞く場面において、法令違反を犯しているような場面においてまさにそうした活動が行われていることを説明をしたことを学校としてはこれは承知をする中で、教育活動としてこれが行われていたということは、もはやこれもう、教育活動と学校は申し上げておりますけれども、これは私どもとしては政治的活動に当たるのではないかということを慎重に判断をさせていただいたというものでございます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 いや、ちょっと無理があると思いますね。それは余りにも何か決め付けて物を見ているんじゃないかなと思うんですよ。  というのは、教育活動というのは、確かにそのとき、例えば一時間の授業でこういうことを身に付けさせたいというものもありますけれども、その時間の中で子供たちに全員にその力が身に付くかというと、必ずしもそうではなくて、とりわけこういう政治的な教養などというのは、一単位時間の話ではなく、通年、一年間を通して、あるいは高校三年間の生活を通して、いろいろな様々な事象に出くわしたときに子供たちが様々な考えをしながらそういうことを陶冶していく、力を付けていくということだと思うんですね。そういう点から考えると、今回のこの授業、つまり、研修旅行、これ自体の準備を含めたり安全確認という点では極めて問題があったというふうに先ほども申し上げたとおりであります。  ただ、この授業の中身自体をもし精査をするのであれば、私はもっと精緻に、教育活動ですから、その成果や効果や、あるいはおっしゃられるような政治活動なのかどうかということをもっと精緻に調べる必要があると思うんです。こんな短時間で、しかも何か、はなからこれは政治活動だというふうに決め付けるような、そういうやり方というのは私はすべきではないというふうに思うんですが。  ちょっとお聞きしたいんですけれども、今回文科省がこの認定を行うのにいろんな調査をされたというのは資料に書いてあります。でも、これ、どう読んでも、極めて、何というか、結論に導くのに短絡的だなと思うんですね。学校現場で行われている教育活動を所管するのはどこですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) これは、それぞれの学校の管理者、責任者、設置者でございます。  学校の教育内容全体について学習指導要領に定めている、そうした大綱の基準というのはありますけれども、それぞれの学校の運営を行うのは管理者と設置者であり、そうした学校そのものの教育活動を行うのは当然学校でございます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 ちょっと質問が分かりにくかったかもしれませんけど、所管の行政庁、つまりこの国際高校、同志社国際高校の所管の行政庁はどこですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 学校の所轄庁につきましては、今回、私立の高等学校ということでございますので、京都府の私学担当部局でございます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 そうですよね。  それから、じゃ、学校の教育課程を編成する、その責任はどこにありますか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 学校においては、教育基本法や各種法令、学習指導要領を踏まえて学校において適切に教育課程を編成していただくということが必要でございます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 ですから、私はこの場で教育の中身について議論はすべきじゃないと言ったのは、一単位時間の授業だとか、あるいはその単元の授業の計画とか、あるいは年間を通じた教育課程は、学校現場で責任を持って実施するわけですよ、計画も立て。  ですから、その内容がどうだったかと問うのであれば、それはやっぱり第一義的には学校にその責任がありますから、学校にその調査を依頼して、学校の中でしっかりそれを調べると。もし問題があるというふうに文科省が思うんなら、行政官庁である京都府、そして学校に、その調査なりあるいは問題がなかったかどうかの報告を求めるというのがまず第一義的だと思うんですよ。いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) ですので、我々といたしましても、今回の事案の調査をするに当たりまして、所轄庁であります京都府と綿密に連携を取りながら進めてきたところであります。同志社国際高校における事案の確認については、所轄庁であります京都府を通じて実施をいたしまして、京都府とは緊密に連携をして行ってきたところであります。  その上で、今回は、生徒が亡くなるという重大な事案であったこと、法人の所轄庁が国であり、設置者としての管理運営の在り方と学校の安全管理、教育活動の在り方を一体的に確認する必要があったことを踏まえまして、法人の所轄庁である文部科学省として、高校の所轄庁である京都府と認識を共有しながら調査を行い、見解を示したものであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 学校法人に文科省が直接調査を行ったという理解でいいかと思うんですけれど、それはその教育の、言ってみれば、ここでいうところの教育内容にまでその調査は及んだという理解をしていいですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 教育の内容についても調査はさせていただいた、聞き取りをさせていただいたということであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 それは学校法人の同志社に対してということですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) はい、学校法人同志社に対してということであります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 先ほど私申し上げたように、そういう学校の中で起こっている教育活動というのは、その一つの事象だけを捉えて物事を判断するというのは、なかなか私は、それはそういう評価をする点では不十分だと思うんですね。その教育活動を学校内でどのようにやっているか、子供たちがどの程度の力を身に付けているのか、日常的にどういう教育環境にあって、そういう問題意識をどの程度持っているのかということも踏まえた上で、この教材が例えば適切だったのか適切でなかったのか、こういう行動が適切だったのか不適切だったのかというのは、そういうことを踏まえて総合的に判断されるべきだと思うんですよね。  そういう意味でいうと、今回のその調査を含めた文科省の判断というのは、極めて私は、まだまだ足りない、拙速だったというふうに思っているんです。しかもですね、しかも、文科省がその学習内容について、学校法人の同志社を通じてそれを、何というんですかね、調査をするというやり方自体も今まではないことだと思いますね。  過去に実はこういうことがあったんですよね。学校法人の森友学園、そこが運営をする塚本幼稚園、御存じだと思いますけど、ここで、安倍首相頑張れとか、それから憲法改正賛成の署名を保護者に求める、そういう活動をしていたということが問題視されて、実は国会でも取り上げられているんです。  そのときに、これはどういう対応してきたんだと、あるいは文科省としてしっかり対応すべきじゃないかという、そういう質疑があって、そのときに何てお答えになったか、大臣、御存じでしょうか。当時は、当時の文科大臣がどうお答えになったか、御存じでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 森友学園塚本幼稚園の事案でありますけれども、大阪府に確認をいたしまして、大阪府からいろいろ事実確認が行われたところでありますが、今おっしゃられたような事案に関しましては、今後も行う予定がないこと、今後は外部の方の意見をいただきながら、教育内容等が法令に照らして適切か否かを確認していく体制を整える予定であることとの報告を受けたところであります。大阪府は、森友学園の今後の体制等について引き続き状況を確認するなど、適切に対応していくということで答弁をされているというふうに承知をしております。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 つまり、その当時の文科省は直接学校法人に何か調査をしたりは一切していないわけですよ。聞かれても、文科省は担当所管行政庁じゃないので、それはもう大阪府ですか、大阪府に任せているということですよね。そういう答弁なんですよ、結局。  私は、先ほどの大臣の答弁で、つまり、船に子供たちを乗せたその学校は政治活動をしたというふうにおっしゃいましたけれども、このときの、このときの塚本幼稚園の活動というのは、これ政治活動じゃないんでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 子供たちが政治活動をしたという話は私はしていないというふうに承知をしているところでありますけれども、まず、今回の辺野古への移設工事に関する学習において生徒を抗議船に乗せたことでありますとか、開会礼拝のメッセージにおける法令に反するものを含めた抗議活動の説明、座込みをお願いする文書の掲載などが、辺野古への移設に賛成あるいは中立の立場に係る情報に全く触れさせることなく行われていたことは、少なくとも、基地移設の反対という立場への理解を促し、賛同者を増やす意味で、そうした政治的活動を助長、促進するものに当たるというふうに考えたところであります。(発言する者あり)で、それは何ですか。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 いや、繰り返しさっきの答弁をする必要はありませんから。  私が聞いたのは、このときの塚本幼稚園の活動、例えばですよ、憲法改正賛成の署名を親に求める、これってまさに政治活動なんじゃないですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回の、今回というか、ごめんなさい、その森友の事案につきましては、所轄庁において適切にそれに対して対応をしていただいたということだと考えております。  それぞれの事案によって当然その状況というものも異なるわけでありますから、一概にこの場で、我々としてそうした調査等々もすることなくコメントをすることは差し控えさせていただきたいと存じます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 いや、政治活動かどうか。大臣は、今回の辺野古でその抗議船が使われたということについて政治活動だとおっしゃったわけです、そういうふうに認定をしたと。  今聞いていて、この事案、その塚本幼稚園の事案については政治活動だという認識をお持ちですか、どのように判断をされますかと聞いているんです。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) ちなみに、その森友の話に関して言えば、これ、学校法人自体の所轄も大阪府ということでありますので、今回の事案とは立場というか、その状況というものが全く違うということかと考えております。当時、所轄庁において適切な判断がなされた、そのように考えております。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 いや、質問に端的に答えてください。  だから、大臣は塚本幼稚園のこの活動は政治活動だというふうに認識されますか。政治活動ですか、違いますか。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 速記をちょっと止めて。    〔速記中止〕

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 速記を起こしてください。  それでは、松本大臣、お願いします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しのような答弁にはなってしまいますけれども、それぞれの事案というものをそれぞれ総合的、個別的に判断をして、その上で適切に対応されたものというふうに判断をされたものと承知をしております。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 ですから、私冒頭に申し上げたように、文科省が今回のこの事案について認定を行うのは、様々な状況を勘案したとおっしゃっていますけれども、我々から見ると、この二つの事案、むしろ塚本幼稚園でやって、署名をして、憲法改正反対やってくださいって言ったことの方がよっぽど政治的な活動だと思いますよ。でも、それと比較してもこの対応が違う、所管が違うからと言って逃げる。学習内容については文科省は踏み込むべきじゃないんですよ。  けれども、今回は学校法人に行って、確かに人命を失うような事故が併せて起きましたから、むしろそちらの方が重大な事件で、そちらはしっかり対応しなきゃいけないというのはもちろんであります。けれども、学習内容に踏み込んで、しかもこれを政治活動と認定をするというには私は極めて拙速というか、その答えに結び付いていくのに多くの国民が理解できる状況なのかということは繰り返し問わせていただきたいというふうに思います。  その上で、今回こういう対応をしたことによって、私は学校現場に非常に大きな問題を引き起こすのではないかというふうに思っているんですね。  一つの事例は、ある団体から学校現場に平和教育の内容を調査しろみたいな動きがあるんです。そのことについて、大臣、どう思われますか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) ちょっとその事案を承知をしておりませんので、コメントはしかねます。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 結構これ大きなニュースになっていますよ。それ知らないというのはどうでしょうか。いや、文科省の方、どなたも知らないんですか。じゃ、どうでしょう、知らないですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) マスコミ報道等で、要は、この我々のこれまでの把握した事項と見解を踏まえて、学校現場が平和に関する学習を萎縮をするんじゃないかという報道があるということは承知してございますけれども、具体的にどこでそうした活動がこういうふうに見直されたかとかということをこちらが承知しているわけではありません。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 むしろそういうことを把握すべきだと思います。これについては改めてまた聞かせていただきたいというふうに思いますけれども、そういう事案が起きているということなんですよ。  ですから、その内容もつぶさに是非文科省としては調べていただいて、学校現場に、私、先ほど十六条の話をさせていただきましたが、大臣は今回の十四条の認定に当たって十六条には当たらないという答弁をされましたけど、私が聞いているのはそういうことじゃなくて、十六条の持つ、不当な支配に服することなくというのはどういうふうに理解をしたらいいのかということを聞いたんですよね。そのことについては直接お答えにならなかったんですけど。  今言ったように、外部から学校現場の教育内容にああしろこうしろと言うようなことが起こること自体が私は問題だと思うんですね。だから、そこは、もしそういう事案があるのなら、文科省はむしろそこにはしっかりと対峙して、そういうその内容も把握をした上で、不適切なものがあればしっかり対応しなければいけない。だから、学校現場の教育活動をやっぱり守っていかなきゃいけないんですよ、外からの力に、圧力に。でも、今回のこの事案がそういうことを引き起こすことにつながりかねない、それは先ほど申し上げていることの懸念であります。  そして、あわせて、政治的な中立ということをお聞きをしました。この政治的な中立というのは教育現場だけじゃなくて他のところでもあるんですけど、私は、ちょっと今回驚いたなと思うのは、自民党が党の大会で自衛隊員を、制服を着用したまま国歌を歌わせたということなんです。私人、私の人としてやったというふうに言っていますけれども、これ読売新聞が、驚きを禁じ得ない、自衛隊の政治的中立性が疑われるという、こういう記事書いています。私自身もそう思いました。国民の皆さんの中にもそういう疑念抱いた人が多いと思います。  だから、この政治的な中立というのは見方によってはいかようにも解釈をされるということになってしまうとですよ、これは学校現場でそれを扱う先生方はどうしたらいいんだという話になるわけですよ。だから、その政治的な中立を守るという立場で、政治的な中立を保たせようとするのであれば、やっぱりそういった事象に対してしっかりとした毅然としたやっぱり態度を文科省は示す必要があると思います。その上でですよ、その上で、十六条で言うように、外からの様々な圧力や力に屈しない、服しない、そういう体制を文科省もしっかり取る必要があると思うんです。  ですから、私は、今回の抗議船の活動を政治活動だと認定したというその経緯は、やっぱり余りにも拙速だし、ちょっと極めて不十分な対応ではないかな。  文科省は、学校に、これから第三者機関を設けたり、あるいは調査を更に進めていただくようなことを考えていますよね。私は、そういう調査が十分になされてからでも、この判断は、してからでもよかったのではないか、こんなに拙速にやる必要はなかったのではないかというふうに思っていますが、大臣、いかがでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回の件に関しましては、文部科学省として、京都府と連携をしながら、現地調査などを通じて慎重に我々として状況の詳細を確認をしてまいりました。その中で、これまで示してきた政治的中立性を確保していることが確認できなかったことから、所轄庁である京都府と認識を共有しながら、丁寧に事実を積み上げて見解をまとめたものであります。  当然、我々といたしましては、この後も、今後も、第三者委員会を始め、学校法人並びに高校においてどういう調査が今後なされていくのかという点に関しても注視をしてまいりたい、そのように考えているところであります。  また、ちょっと先ほどの話になりますけれども、我々としては、そうした調査の中で、この研修旅行に限らず、事前事後を含めてどういう学習をしてきたのかということも度々お尋ねをさせていただいておりますけれども、先ほどもちょっと御紹介をいたしましたけれども、沖縄県のホームページしか実際にはそこでの回答というものは学校側から示されなかったということであります。  また、学校側も、沖縄研修旅行の辺野古コースの実施に当たっては、事前学習も含め辺野古への移設工事の扱いにバランスが取れていたかという点について、対立する意見について両方の視点が提示できていなかったことに疑いを持たれてもやむを得ない活動となっていたことは至らない点であった、ヘリ基地反対協議会による座込みをお願いする文書については、生徒に依頼したと受け取られる可能性に思いが至っていなかったなどを認めた上でですね、と述べた上でですね、今後、教育活動の点検、見直しを含む適切な教育活動の徹底を進めていくというふうに回答をしているところでもあります。

勝部賢志 立憲民主・無所属

○勝部賢志君 先ほど冒頭に、政治的な教養ということについて大臣どのようにお考えかというお話をしました。私は、教育内容の中身をここで議論するつもりはないと言いましたけれど、ただ、子供たちにどういう力を付けたらいいか、教育現場がどうあるべきかということでいうと、私は、子供たちにある事象をしっかり知らしめた上で、そのことについてどう考えるかということが極めて重要だと思うんですね。  私は、高校のときの社会科の先生が、新聞に書いてある記事が全て正しいと思って読むんじゃないよと、論説があっても、どこか間違いがあるんじゃないか、おかしいんじゃないかという目を持ってこれは読んだ方がいいということを常々言われました。  先ほど言ったように、公正な批判力というのは、これは極めて重要なんですね。何でもかんでも批判をしろという意味じゃありません。でも、おかしいなと思うことがあったときに、なぜこうなっているんだろうか、これを解決するにはどうしたらいいかということを、まさにこれからの主権者である子供たちにしっかり身に付けさせるということは極めて重要なわけです。ですから、そういう意味での教育の幅を狭めるようなことをしてはいけないと思うんですね。  そして、例えば今おっしゃったように、事前の指導が不十分だったとか事後の指導が不十分だったというふうに学校も言っているということですから、そうなんでしょう。だとすれば、それに対して更に深い学習が実現するように、例えば政治的な教育も平和教育も更にしっかりやるべきだというふうに私は思うんですね。  でも、今回のこの文科省の判断が、実はそういうことをゆがめかねないというか、マイナスになりかねないというか、各現場に萎縮を生むんじゃないかと、そういう心配をするからこそ、私は今日、本当はほかの質問も多々あって、準備をされた方には大変申し訳ないんですけど、この一問で時間が来てしまいましたので、大変、何というか、残念にも思うんですが、ただ、私はすごく重要だと思ったのでこの質問をさせていただきました。  いずれにしても、子供たちにしっかりとした教育的な、ごめんなさい、政治的な教養が身に付くような、政治活動を、萎縮させることのない対応をこれからも文科省には求めていきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一です。  本日は、教職員による児童生徒性暴力防止について伺います。  今なお減ることのない、防ぎようがないでは済まされない教育現場における児童生徒性暴力等の根絶に向け、文部科学大臣と警察庁の参考人にお伺いをいたします。  文科省はこれまで、公立学校教職員の人事行政の状況調査において、性犯罪、性暴力等に係る懲戒処分等の状況を毎年度公表してきました。しかし、さきの伊藤孝恵委員の質疑にもありましたように、数の総数、すなわち総論で議論するだけでは限界があるように感じています。  令和六年度、性暴力等で処分された公立校の教職員二百八十一人のうち、児童生徒に対するものは百三十四人に上ります。令和五年度は百五十七人、令和四年度は百十九人、直近三年分だけでも四百十件の事例があります。これら一件一件について、彼らは教職員に採用される段階から子供を狙っていたのか、長年学校に身を置く中でエスカレートしたのか、被害者は一人か、又は複数人か、加害期間は何年か、加害者はどのような過程で犯行に至ったのか、どこかで止めるポイントはなかったのか、こうした加害の実態を一件一件分析し、このケースならこう防げたという知見を積み上げていくことに性暴力根絶への道があるように思います。  プライバシーに十分配慮しながら過去の事例から学び、具体的なケースに応じた対処法を積み上げていくお考えがあるのか、文部科学大臣の見解を伺います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 子供を守り育てる立場にあります教員が児童生徒性暴力等を行うなどということは、断じてあってはならないことであります。御指摘のとおり、対策に当たりましては、各事案から得られる知見というものを十分に踏まえる必要があると考えております。  令和六年度人事行政状況調査におきましても、児童生徒性暴力等で懲戒処分を受けた百三十四人の各事案に関しまして、発覚した要因、行われた場面、行為の態様などを把握をしているところであります。  また、直近の事案のみならず、これまで発生した様々な実例も踏まえまして、犯罪者の心理に知見を持つ専門家の協力をいただき、実践的な研修用動画を作成するとともに、警察庁においても防犯対策の資料を作成いただいておりまして、現場で十分活用されるよう、取組を促してまいります。  あわせて、先般、加害を受けた当事者団体、被害者側ですね、加害を受けた当事者団体や有識者などにヒアリングを実施をいたしまして、全教職員向けの分かりやすい研修でありますとか、教員養成課程における教育の重要性などについても御意見をいただいたところでもあります。  これらの知見や声を踏まえまして、今年の四月に、教員性暴力等防止法に基づく基本指針を改訂をいたしました。これまでの取組の強化はもちろんでありますが、盗撮防止の観点から端末の利用やデータ管理についてのルールの明確化が必要であること、教職員等による児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職にすべきことなどを更に徹底し、児童生徒性暴力等の根絶に向けて尽力をしてまいりたいと考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  では、警察庁に伺います。  この児童生徒性暴力等を働いた百三十四人のケースから対策を見付けるため、警察が関与した事例について文科省に対して情報提供できるのか伺います。もちろん限界があると思いますので、警察庁ができることを教えてください。

服部準 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(服部準君) お答えいたします。  警察が捜査いたしました個別事案の全てについてその詳細を文部科学省に提供するのは困難であるところではありますけれども、一方で、教職員の立場を悪用した児童生徒に対する性犯罪は、子供の心身を傷つける悪質な犯罪であると認識しております。  警察といたしましては、事案の態様に応じて厳正に対処することはもちろんのことでありますが、この種事案の未然防止に資するよう、過去の検挙事案の中から事例として、被疑者である教職員と被害者である児童生徒との間のやり取りなど、事件に至る経緯、犯行の内容、警察が認知した経緯などを具体的に説明した資料を作成し、文部科学省に提供しております。さらに、各教育委員会が実施する教職員に対する研修への協力、犯罪が起きにくい環境整備に対する助言など、警察の有する知見を生かすとともに、警察へ相談しやすいよう、教育委員会や学校との連絡体制を強化してございます。  引き続き、文部科学省と連携し、必要な協力をしてまいりたいと考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  そして、特に警察との連携により防止ができるのではないかと思われるのが盗撮、のぞきです。児童生徒への性暴力の約二五%を占めているということです。しかし、その手口は非常に巧妙で、延べ件数、総数を見ていても対策はなかなか見付かりません。スマホや小型カメラなどの機材をいつどこに設置し、いつ回収していたのか、どれくらいの期間行っていたのか、特定の児童生徒を狙っていたのか、又は不特定を狙っていたのか、そうした実態です。  過去には教育委員として教職員の処分に関わってきましたが、教職員が盗撮をした事案が発生した場合でも、学校のどこにカメラが設置されていたのか、どのように回収していたのか、今でも詳細はほとんど分かりません。この極めて限られた情報では、被害に遭った学校現場でさえ、対策を立てようにもすべがないのが実態です。  文科省は、盗撮事案についてこのような事柄を把握しているのでしょうか。また、こうした実態を分析し、模倣を防ぎながらも、現場が警戒すべき具体的な指針を示した教育現場における盗撮防止ガイドラインを作るべきだと考えますが、大臣の見解を伺います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 本年四月に改訂をいたしました基本指針を踏まえまして、盗撮防止の観点から、定期的な点検を行うこと、教室などを常に整理整頓をいたしましてカメラを設置できない環境にしておくこと、端末の利用やデータの管理についてルールを明確化することなどを徹底することとしているところであります。  盗撮、のぞきの事案につきましては、使用機材や設置場所などの具体の態様は様々でありますが、警察庁が作成した盗撮の未然防止に関する施設管理者向けの教材も活用しつつ、よくある盗撮の手口でありますとか、教室やトイレ、更衣室などでの点検の際の着眼点を示しまして、現場での実効的な対策の徹底を促しているところであります。  今後とも、関係省庁とも密に連携をしてまいりたいと思いますし、また、そうした様々な事案、またその現場をよくする、警察もそうでありますけれども、そうした皆さんからもいろいろと御助言等をいただきながら、より実効性を高めていく、そして、こうした盗撮、のぞきなどを防止をしていくための不断の見直し努力というものを我々としても進めてまいりたい、そのように考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  警察庁生活安全局から盗撮事案に係る防犯対策という、こういった施設管理者向けの資料が出ておりますけれども、こちら、盗撮事犯に係る防犯対策、確かに文部科学省からリンクも張られているんですけれども、これ学校現場向けではないんですね。汎用的なものでありまして、是非、学校現場に向けた資料の方を是非作っていただけるといいのかなというふうに思います。  私の元に寄せられた事例ですが、学校でトイレ掃除毎日ちゃんとしておりまして、その掃除のときにチェックもちゃんとしていたということなんです。それでも見付けられなかった。なぜかというと、例えば非常勤講師の場合、出勤する時刻が例えば朝の九時以降であると、出勤してからカメラを取り付けて、掃除の時刻の前にカメラを取り外すものですから、掃除の時間にちゃんとチェックをしていても見付けられなかったということが実際にありました。この資料の中にも、トイレはちゃんとチェックするようにと書かれているんですけれども、学校のそういった運用実態即していくと、もしかしたら一言二言加筆することもあったのではないかなというふうにも思います。ですから、こういった事例分析をして、是非ともこれ資料の方に反映をしていただきたいという思いであります。  そして、警察庁に伺います。  教育現場における盗撮事案の傾向や手口について、再発防止に生かしていくため、文科省と連携していただきながら、教育現場向けの盗撮防止ガイドラインの作成に是非プロとしての知見をもって参画、関与していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

服部準 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(服部準君) お答えいたします。  昨今、学校の教職員による児童生徒に対する盗撮等が相次いで発生している状況を踏まえまして、警察では、委員から御紹介いただきました資料、施設管理者向けではありますが、そういった実情を踏まえて、盗撮の防止を目的とした教室やトイレ、更衣室等への点検の際の着眼点を示した資料を作成しているところでございます。これを文部科学省に提供し、教育現場に配布されるとともに、一般にも公開しているところでございます。また、都道府県警察におきましても、教育委員会や学校から盗撮の防止に関する助言を求められた際には、必要に応じて警察の立場から助言を行っているところであります。  今後とも、文部科学省と連携し、教職員による盗撮の防止に向けて可能な限り協力してまいりたいと考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。学校向けの防犯対策、資料の方をどうかよろしくお願いいたします。  続きまして、データベースについて伺います。  文科省の特定免許状失効者管理システム、こちら、そして十二月から稼働する日本版のDBSも、基本的には一度罪を犯した人を二度と入れないという再犯防止の制度ですが、その効果と限界を正しく理解する必要があると思います。  令和六年度、児童生徒性暴力等を行った教職員は百三十四人、このうち特定免許状失効者等データベースには百三十二人が登録されることになります。残り二人は懲戒停職という処分となっておりますので、残念ながらこのデータベースには載りません。  では、百三十四人のうち何人が日本版DBSによって確認可能となるのか、お伺いいたします。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。  人事行政調査は、懲戒処分などの人事行政の状況について調査するものであることから、子供性暴力防止法の犯罪事実確認の対象となる性犯罪前科について調べるものではありません。また、人事行政調査につきましては、前年度の懲戒処分について調査を行っておりますが、調査時点では懲戒処分がなされている場合であっても、引き続き係争中の事案も含まれ得るものであり、そもそも判決等は把握し難いものでございます。  そのため、令和六年度人事行政調査において、児童生徒性暴力等で懲戒処分を受けた百三十四人について、子供性暴力防止法の犯罪事実確認の対象となる性犯罪前科に該当するかどうかをお答えすることは困難でございます。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 タイミングのことあること、承知をしております。  これ、百三十四人のうち、そもそも二人はデータベースに載らない、そして、百三十二人は教壇には立てないけれども、例えば、私立学校で懲戒処分前に辞職をしていたり、示談など法の裁きを免れた場合は、教壇以外の場所、例えば塾、学童、スポーツクラブ、保育所などには入り込めてしまうという現実です。  つまり、データベースを整備していても、日本版DBSを導入していても、それだけで全ての事案を防げるわけではないということです。制度を否定したいわけでは決してありませんけれども、むしろ、制度には限界があるからこそ、今日、今取り上げさせていただきました児童生徒に対する性暴力等を防ぐ仕組みを具体的な行動で推進していかなければならないというふうに思っております。  そして、今年の十二月から日本版DBSが始まりますが、学校や教育委員会の採用実務はますます複雑になります。教職員採用に当たり、まず官報情報検索ツール、そして特定免許状失効者等データベースを確認し、さらに内定後には日本版DBSによる確認を行うことになります。これまで複数のデータベースを照会することについて運用の煩雑性を指摘してきましたが、その後の検討状況を伺います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 子供を守り育てる立場にある教員が児童生徒性暴力を行うなどということは、断じてあってはなりません。そのためには、教員の性暴力に係る情報の確認について適切かつ確実に行われることが求められるところであります。  複数の仕組みの活用により、より効果的に子供に対する性暴力等の防止に資すると考えているところではありますが、目的として重なる部分があるのであれば、できる限り統一的運用をした方が使い勝手が良くなるものと考えておりますし、また現場の負担の軽減にもつながるというふうに考えているところでもあります。  こうした認識の下、特定免許状失効者管理システムのデータベースと子供性暴力防止法の犯罪事実確認の仕組みとの補完、連携につきましては、昨年五月にこども家庭庁、文部科学省との間で審議官級の検討チームを立ち上げて具体的な連携策を今議論をしているところでありまして、昨年十一月にはこども家庭庁の有識者検討会で議論をいたしまして、直ちに工夫を図ることが可能な対応として、各システムへのログイン方法を統一することなどに着手することから始めることとしているところであります。  いずれにいたしましても、こうした負担というものを低減をしていくことによって、現場による活用というものをより一層進め、そして子供たちの安全、安心を守っていく、そうした事柄だと思っておりますので、我々といたしましても、こども家庭庁を始め様々な省庁ともまた連携をしながら、使い勝手が良く、そして必要な情報がタイムリーに現場に届くことができるような、そうした仕組みづくりというものを我々としても進めてまいりたいと思います。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、続きまして、教職員採用の際に事実上確認が必須となっているツールがあります。文科省が提供する官報情報検索ツールについて伺います。  以前の質疑でも取り上げました。文科省の方が官報を入手をして、エクセルに手作業でコピペしながら作成しているということでした。手作業で作っておりましたので、更新頻度は年四回しかないということです。  でも、大臣、教員免許管理システムという都道府県が管理するLGWAN上のデータベースの中には必要な情報が全てそろっています。入力ミスを恐れながらコピペしてエクセルを作るよりも、データベースを改修することを真剣に検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今委員から御指摘をいただいたとおり、官報情報検索ツールの取りまとめに当たりまして官報情報から手動で情報を収集しているのは事実であります。  こうした取扱いについては、今の時代にふさわしいより効率的なやり方があるのではないかというふうには思うものの、例えば各都道府県が有する免許状の原簿情報からの自動的に収集するシステムなどを構築するなどの場合において、個人情報保護等の観点も踏まえ、法制的な整理も含めた検討が必要になると認識をしているところであります。  加えて、現在、別途、特定免許状失効者管理システムのデータベースと子供性暴力防止法の犯罪事実確認の仕組みとの補完、連携について検討を進めているところであります。  官報情報検索ツールも含めました制度全体のあるべき姿についても、今後、各制度の運用状況等も踏まえながらしっかりと検討をしてまいりたいと思っておりますし、今御説明を申し上げましたけれども、率直に言って、非常にこのデジタル化の時代において効率化できる余地が大変あるところだと思っておりますので、そうしたことも視野に入れながら今後検討を進めてまいりたいと思います。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  この官報情報検索ツール、文科省さんが、検索することは必須化、義務化はされていないんですけれども、事実上必要なものですから、ある種、少し語弊はありますが、サービスの延長で作って、一万か所以上に送付をしているものだというふうに伺っております。もうこれ、私も教育委員会の現場におりましたので分かりますが、このツールがないと採用事務ができないのも現実であります。  この大変重要な官報情報検索ツールが、やはり手作業でコピー・アンド・ペーストで作られているというのが、大変、とても大切なものなんですが、間違ってもいけないものではあるとは思うんですが、是非、特定免許状失効者管理システム、今大臣もおっしゃいましたけれども、このシステムに理論上は一つ機能を追加するだけで事足りることは間違いないというふうに思っています。確かに法整備の問題もあると思うんですが、是非とも新しい方法を御検討いただければというふうに思います。  それでは、最後に大臣にお伺いいたします。  今日は、児童生徒への性暴力を根絶するための具体的な提案を申し上げました。公立、私立ということも申し上げましたけれども、全ての子供たちに対して同じ安全水準を確保していかなければならないと思っております。最後に、大臣の所感と性暴力根絶のための決意をお聞かせいただきたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 子供を守り育てる立場にある教員が児童生徒性暴力を行うなどということは断じてあってはならないわけでありまして、こうした考え方は、当然、公立、私立の別を問わず、全ての学校において徹底されるべきものであります。  例えば、教員性暴力等防止法に基づく基本指針におきましては、公立学校の教員が性暴力をした際には懲戒免職とすべき旨を明確にしたほか、公立学校以外の学校においても、厳正な懲戒処分を前提に、懲戒解雇を含む懲戒処分の基準を整備する必要がある、このように明記をしたところでもあります。  決してあってはならない事柄であります。そうした強い思いを持って子供たちへの性暴力の根絶に向けて全力を挙げて、今日いろいろと御指摘をいただいたことも含め、我々としてはお受け止めをしながら取組を進めてまいりたい、そのように考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 以上で終わります。ありがとうございました。

下野六太 公明党

○下野六太君 公明党の下野六太でございます。  今日は時間が余りありませんので、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。青少年のSNSの規制について今日は主に質問させていただきます。  オーストラリアでは十六歳未満の子供たちにSNSの使用を禁止するような法律が作られましたが、なぜこのような法律が作られたのでしょうか、お願いします。

塩見みづ枝 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。  オーストラリアにおきましては、令和七年十二月に特定のソーシャルメディアプラットフォームに対しまして、十六歳未満の子供がアカウントを保持することを防止するために合理的な措置を講ずる義務を導入したものと承知しております。  この背景としまして、オーストラリア議会の公表資料によりますと、デジタルプラットフォームの役割と機能が急速に発展する中で、ソーシャルメディアによる危害への懸念が国内外で大きな焦点となったことや、ソーシャルメディア最低年齢の導入が国民的支持を集めたことなどがあったものと承知しております。

下野六太 公明党

○下野六太君 ソーシャルメディアの被害というような観点から作られたのではないかというふうに伺いました。  では、オーストラリアから始まったこの青少年に対するSNSの使用を規制する法律は現在何か国にまで広がっているか、また現状を教えていただければと思います。また、同様の法律を作ろうという動きを見せている国が今現在どのぐらいあるのかということを教えていただきたいと思います。

塩見みづ枝 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。  SNS使用を禁止する法律を制定した国や同様の法律の制定に向けた議論を進めている国の数につきまして網羅的な把握はしておりませんが、例えば先ほどお答えいたしましたオーストラリアでは、一部のSNSサービスを対象に十六歳未満の子供のアカウント作成を禁止する仕組みを導入しているほか、報道によりますと、インドネシアやマレーシアにおきましても制度が導入されたことを承知しております。  また、フランスでは、十五歳未満の子供のSNS利用を制限する法案も提出し、議論が行われていること、イギリスでは、子供のSNSの利用制限を本格的に検討する考えが表明されていること、EUでは、一定の年齢以下のSNS使用を禁止、制限するのではなく、プラットフォーム事業者に対しまして未成年の保護措置等を義務付けていること、アメリカでは、SNS利用に関する規制を導入しようとしている州があることなどを承知しております。

下野六太 公明党

○下野六太君 オーストラリアから始まったこの青少年に対するSNSの規制が、各国によっては状況が少しずつ違ってはおりますが、今世界的に広がってきているというような、こういう現状が浮き彫りになっているかと思います。  オーストラリアでは法律を作ったことで青少年の健全育成は進んでいるのでしょうか、現状を問いたいと思います。

塩見みづ枝 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。  オーストラリアにつきましては、令和七年十二月に法律が施行されたばかりでありまして、今後、当該禁止措置の評価を行うものと承知しております。  一方で、報道ベースではございますが、制度を運用する中で、規制後も十六歳未満の者がSNS利用を継続している例があるという問題や厳密な年齢確認が難しいという問題が生じていることは承知しているところでございまして、引き続き状況をしっかりと注視してまいりたいと考えております。

下野六太 公明党

○下野六太君 法律を作ったとしても、なぜうまく機能しないのか。SNSの使用は主に家庭内で行うということであると思いますが、家庭内のことに対しては罰則規定を設けるというのが困難であるということで、実効性に乏しいのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

塩見みづ枝 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(塩見みづ枝君) SNSの使用を禁止する法律の効果につきまして現段階でお答えするということは困難なわけでございますけれども、SNSを含むインターネットは様々な分野に浸透しておりまして、青少年にとりましても身近で生活に欠かせないツールとなっている一方で、その利用に伴うリスクが多様化してきており、政府といたしましても、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備というものが急務であると認識しております。  そのために、学習指導要領等におきましても、学習モラルを、情報社会で適正な活動を行うために、行うための基となる考え方と態度ということで位置付けまして、そのモラルを、情報モラルを含む情報活用能力の育成を全ての学校に求めているところでございます。  またさらに、家庭教育の支援の一環といたしましても、就学時健診でありますとか保護者会など、多くの保護者が集まる様々な機会を活用しまして家庭でのインターネットやスマートフォンの適切な利用に関する情報を提供するとともに、青少年のインターネット利用に関する保護者向けの啓発シンポジウムなどの開催にも取り組んでいるところでございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 私は、重要なことは、青少年に対してはこのSNSに規制を掛けるということではなくて、SNSより面白いと思うような体験を増やすことではないかと考えております。そのためには、社会全体で直接体験の環境を整えていくことが最重要ではないかと思っております。  そもそも、私が考えているところでいくと、教育という分野で考えると、何々をしては駄目です、何々をしてはいけませんというようなことを中心にするよりも、それじゃなくて、それは消極的ですね。そうではなくて、こういういいことをしましょう、こういうことに取り組んでいきましょうというような積極的な形で子供の育成、青少年の育成というのは考えるべきであって、これはまさに、非常に青少年の健全育成においては余り良くないというようなことはもう世間一般で周知はされているところではありますけれども、それよりも、やはり直接体験において大きな魅力があるというようなことを訴えかけていくというような観点で日本ではこれから考えていくべきではないかと思っておりますが、文科大臣の見解を伺いたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 私も何度か答弁をさせていただいているところでありますけれども、デジタル化の急速な進展など、社会が大きく変化をしていく中で、子供たちの学び、育ちの環境というものも大きく変化をしているというのが今の状況だと思っております。  だからこそ、私は、やはり意識的にリアルな体験活動をしていくというような取組が今まで以上に大切になっていくのではないかということを大変考えているところでもあります。  青少年の体験活動を推進するために、文部科学省として、青少年や保護者に体験活動の重要性を発信をし、実際の体験活動にいざなう普及啓発事業に取り組むとともに、地域の住民の皆さんなどにも参画をしていただいて、放課後などに様々な体験機会を提供する放課後子供教室を支援をしているほか、独立行政法人国立青少年教育振興機構におきましては、全国二十八か所の青少年施設での体験プログラムの提供でありますとか、子どもゆめ基金を通じた民間団体が行う体験活動への助成などを行ってまいります。  今委員から御指摘をいただいた点は大変大事な観点だと思っているところであります。我々といたしましても、今後も多様な体験活動の充実を通じて、子供たちの成長を支えていく環境づくり、これに努めてまいりたいと考えております。

下野六太 公明党

○下野六太君 ありがとうございます。  大臣からは、答弁の中で複数回にわたって、独立行政法人の青少年教育振興機構、全国二十八ある施設の有効性、しっかり使っていきたいというような答弁を何度もいただきまして、私も実際その現場に行って、子供たちが一体この体験を受けたらどういう気持ちになるだろうかというところまで実際に自分がやってみて、子供たちへのやはり環境を整えていくということを責任持ってやはりこれからやっていかねばならないと思っていますので、引き続きどうかよろしくお願いしたいと思います。  オーストラリアの規制が実効性に乏しいように、日本で仮に法律を作ったとしても、やはりこれは同様に実効性に乏しいことにしかならないのではないかと私は考えています。そうであるならば、リアルな直接体験を充実させていくことこそが最重要になると考えておりまして、私は五つ提案をさせていただきたいと思います。  一つ、文化。二つ目、芸術。三つ目、スポーツ。四つ目、読書。五つが遊び。これら五分野、この五分野の直接体験を充実させていくことを提案をさせていただければと思っています。  文化は、博物館や美術館を始めとする文化を感じることができる、そういう環境を整える。  芸術は、音楽、バレエ、演劇、伝統芸能を始め様々な機会に触れるということ。  スポーツは、自分自身がプレーをするプレーヤーであり、また応援をする、鑑賞するというようなことも含めてスポーツ。  読書は、様々な分野での書籍に親しむ、これ新聞も含めたいと思います、読み物は全て含めていきたいと思います、によって豊かな心を培うことに資するようにしていくという環境を整える。  遊びに対しては、これ大臣、一番ちょっと力入れて申し上げたいんですけど、社会は、遊びに対する価値観が日本の社会は全体的に低いように思います。なぜならば、遊んでばかりいないでもっと仕事しなさいとか、遊んでばかりいないで勉強したらというような、そういうことが今でもいろんなところで聞こえてくるような、そういうふうな状況ではありますけれども、この遊びの価値にもう一度気が付くべきではないかと思っています。インドアでの遊び、アウトドアでの遊び、様々な形での遊びを体験させていくべきではないかと考えています。  この遊びがなぜ重要であるのか、それは遊びによって人間により良く生きていく上での必要な力が育っていくからではないかと考えているからです。子供は遊びを通じて社会性や責任感を学びます。遊びは単なる暇潰しではありません。子供にとって遊びは成長そのものであり、学びだと思っております。  遊びの中で育つ力。一つ、自分で考える力。二つ、人と関わる力。三つ、挑戦する力。四つ、感性や想像力が磨かれます。五つ、PDCAサイクルが自然と身に付くものではないかと考えています。  このPDCAサイクルについては、一例を挙げさせていただくならば、例えば、これから夏休みに向かっていく中で、私たちは小さい頃からよくやっていましたけど、虫捕りですね。クワガタムシとかカブトムシをよく捕りに昆虫採集に行っていました。まずは情報収集ですね、いつどこに行くという計画を立てるプランですね。実際に早起きをして行くというドゥーですね。そして、成果が、どのぐらい捕れた、狙っていたものが捕れたかどうかという評価。そして、やはり、木の種類を間違えたとか、よく捕れなかったとか、そういうアクション、改善ですね。P、D、C、A、このPDCAサイクルが子供たちが遊びの中で自然に身に付いていく、そうして発達段階を経て私たちは大人になってきたのではないだろうかと、こんなふうに考えているんですね。そう考えると、単なる遊びは暇潰しやレジャーということにとどまらない、子供にとっては学びだというふうに私は思っております。  これらのことを含めて、文科大臣の所見を伺いたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今委員からお話がありましたように、大変、この文化、芸術、スポーツ、読書、遊び、それぞれ大変大事だと思っておりますし、遊びの分野の大切さというものは私自身も、自分自身、まあもう大分昔の話ですから、当然その頃とは今の状況は全然違うわけでありますけれども、私もずっと外で遊んでいる人間でありました。私は、虫捕りじゃなくて、砂場の土で泥だんごを一生懸命作ることに一時期熱中をしていたことがあって、あれも作り方を間違えると、すぐ割れちゃったりとか、きれいにできなかったりとかというのがあって、何か、友達とかと一生懸命いろいろと、ああでもないこうでもないやりながら、一日中何かそんなのに熱中をしていたりとかというのも、もしかしたら今から考えるとPDCAだったのかななんということも今お聞きしながら思いました。  そういう意味では、多様な分野における体験活動というのは大変重要でありますし、それは遊びも含めてやはり子供たちにとって大きな学びになるものであるというのは、そのとおりだと思っております。  独立行政法人国立青少年教育振興機構が行った調査におきましても、自然体験を多く行った者ほど自己肯定感や自立性などの非認知能力が高くなるという傾向が見られるということが結果として出ているところでもあります。  今御指摘いただいたような五分野のような活動でありますが、子供が本物と触れることで想像力や感性を育むとともに、自ら創意工夫して粘り強く取り組む姿勢などを育む上で大変有効なものと考えております。我々として今後とも多様な体験活動を推進してまいりたい、そのように思っております。

下野六太 公明党

○下野六太君 体験を踏まえた上で大臣の真心からの答弁、ありがとうございます。  続いて、SNSが受け身であるということ、それに対して遊びは主体的であるということです。SNSは画面を見る体験ですね。遊びは五感を伴っていく、使っていく体験になるかと思います。SNSは他人の人生を見る時間であり、遊びは自分の人生をつくる時間だと思っております。遊びは子供にとっての学びであり、遊びを通じて生きる力が育ち、そして、子供は遊びの中で自ら考え、人と関わり、挑戦し、成長していくものだと考えます。  釣り、キャンプを始めとする自然体験は、まさに遊びの力を最大限に引き出す活動ではないかと考えておりますけれども、こども家庭庁副大臣の見解を伺いたいと思います。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(津島淳君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、外遊び、その中でもとりわけ釣り、キャンプといったような自然体験というのは、まさに主体的な言わば学びの場であるというふうに私ども考えております。そういった機会を確保するということは、つまり子供や若者の健全育成の観点から非常に重要なものであると、そのような認識を持ってございます。  そして、先日のこども政策推進会議で決定いたしましたこどもまんなか実行計画二〇二六においても、学校や児童館等の地域で日常的に過ごす場所におけるつながりの構築のほか、日常を離れた自然環境等の中で主体的に試行錯誤を繰り返すことができる環境の整備の必要性をお示しし、豊かな体験機会の保障と一人一人のウエルビーイングの向上に取り組むこととしております。  このほか、令和五年十二月に閣議決定したはじめの百か月の育ちビジョンやこどもの居場所づくり指針においても、豊かな遊びと体験が子供の心身の健やかな成長に欠かせないこと、子供、若者が居場所を持ち、多様な体験活動や外遊びの機会に接することの重要性について記載しているところです。  今後も、関係省庁とも連携しながら、子供が多様な体験活動の場や機会につながることができるよう、子供や若者の健全育成に向けて取り組んでまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 今日は国交省の方は呼んでいませんが、是非、これからまたしっかり公園等の整備も、親子で安心して遊べるというような場所、プレーパークをしっかり造っていかねばならないというふうにも思っております。  最後に、直接体験のこの遊びの中で、文科省はスポーツ庁が釣りを所管していますから、釣りについて少し述べておきたいと思います。  私、青少年健全育成に対して釣りを勧めている理由は、魚は思いどおりに釣れないということ、そのために子供たちは自然を観察し、自ら考え、工夫する力を身に付けていきます。また、釣果が出るまで待つということで忍耐力が養われ、失敗しても再挑戦する挑戦心も育まれるというふうに思います。さらに、自然の中で活動することで生命の大切さや自然への敬意を学び、親子や仲間との交流を通じてコミュニケーション能力も高くなっていくと。釣りは単なるレジャーではなく、考える力、我慢する力、挑戦する力、人とつながる力を育てる総合的な体験活動ではないかと考えておりますので、これからまた様々な形で横断的に、こども家庭庁も文科省も国交省も含めて、横断的に、全ての力を総合して子供たちの直接体験をしっかり味わっていく場を整えていきたいというふうに思っておりますので、どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。  以上で終わります。ありがとうございました。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会の金子道仁です。  本日は、要録に関して御質問させていただきたいと思います。  今年度、幼稚園の教育要領、認定こども園の教育・保育要領、そして保育所保育指針、これが改訂をされることになります。それにぶら下がって、それぞれ、保育所児童保育要領、そしてこども園のこども要録、そして幼稚園の幼児指導要録、これらが変わっていく、そのようなタイミングだと思いますが、子供の通っている設置そして施設によってその要録が様々ある中で、これ、小学校にちゃんとまず届いているかどうか、データで把握されているか、それをお伺いします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。  学校は、法令に基づきまして、指導要録を作成するとともに、小学校等の進学先に指導要録の抄本又は写しを送付することとされてございます。これは学校教育法の施行規則第二十四条第一項及び第二項で定められております法令上の義務でございますので、その状況については文部科学省として一つ一つ特段に把握をしてございませんけれども、幼稚園及び幼保連携型認定こども園におきましては、在園児を対象に幼稚園幼児指導要録又は幼保連携型認定こども園園児指導要録を作成し、小学校等に送付しているものと承知をしてございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 昨日のレクでも確認したんですが、データは取っておられないということで、多くはないですけれども、全く幼稚園にも保育園にも行っていないで小学校から上がってくる子供もいるわけで、属性によって要録があるない、学校の先生がその情報を把握していないというのは非常に問題があると思いますので、それぞれの設置施設類型によってどのような情報が上がっているのか、しっかり、大臣、把握すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 幼稚園等における幼稚園幼児指導要録などの作成及び小学校などへの送付につきましては、法令にもあるわけでありますから、これに基づいて適切に行われているものと承知をしております。仮に各地域や幼稚園などにおいて指導要録等の作成や小学校等への送付が行われていない場合には、設置者や所轄庁において適切に対処すべきものと考えているところであります。  設置者でありますとか施設類型にかかわらず、幼児教育施設に通う全ての子供たちの情報が小学校に適切に伝えられるよう、こども家庭庁とも連携をしながら、指導要録等の作成、送付の在り方についても都道府県などを通じて周知を図ってまいりたい、そのように考えております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 まさに、今のこども家庭庁、文科省とありますが、縦割りがここにも働いているようで、公立の幼稚園からはほぼ一〇〇%上がってくると、でも、保育園からはなかなか上がってきていない、それも、確実に上がるかどうかというチェックもなされていないということを現場からも聞きますので、しっかりそこは把握していただいて、子供によって差がないようにしていただきたいと思います。  これ、なぜこういうことを申し上げるかといいますと、次の質問に関連するんですが、今日、資料で幼稚園の幼児指導要録の抜粋を配付させていただきました。これ、右側見ていただくと分かるんですけれども、ここを先生が書かれるわけですが、定性評価、つまり先生が子供の様子を筆をなめなめ書かれるということだと思うんですが、定量評価がこの場合ほぼないんですね。  これがどういう課題があるかというと、ある、今回資料提供をしていただいた先生からも伺ったんですが、二十年ほど前に小学校で学級崩壊が起こったと。後で調べてみると、その二十八人の中で六人が発達障害の児童が固まっていたと。そこには、保育所からは要録が上がっていたが、保育所ごとによる文章ですので、ばらばらで正確な把握ができなかったと。子供は幼いのでと書いていたら、まあ幼いのはどの子も一緒だなと思いながら、実際蓋を開けてみると、非常に問題のある子供、問題じゃない、課題がある子供が集まっていたと。  そこの自治体では、この資料の二ですね、を使って、要録に、保育要録にこれをくっつけて、点数化をすることで、どのような子供なのか、そのクラスに支援の必要な子供がどれくらいいるのかということを把握して、偏ったクラス編成をしないようになった。それによって、その自治体では一年生の学級崩壊が起きなくなったという、そのような報告をいただきました。中京大学の辻井先生という方が研究しておられて、愛知県の大府市を始め複数の自治体で、この資料二のTASPというシートですけれども、このようなことを開発され、自治体によってはこれを保育要録にくっつけて小学校に上げているという実態があるということをお伺いしました。  非常に良い事例だと思うんですけれども、このような定性的ではない、定量的な福祉的な側面を全ての子供たちにしっかりと把握をして、これを、指導要録なのかそれとも健康診断にくっつけた資料なのか分かりませんけれども、しっかりと小学校に連携していくことの必要性についてどのようなお考えか、お聞かせください。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 幼稚園幼児指導要録等は、在園児の学籍並びに指導の過程及びその結果の要約を記録しまして、その後の指導及び外部に対する証明等に役立たせる原簿でございます。その目的を超えた記載をすることは、個人情報保護の観点からは慎重な検討が必要かと存じます。  一方、金子委員御指摘の幼児の発達特性なども含めまして、当該幼児の発達等の実態を理解、支援する参考となる情報につきましては、関係者間で共有され、保護者の同意の下で、進学先である小学校等に適切に伝えられることが重要であると考えてございます。  こうした観点から、現状では主に不登校児童生徒に関しましては一人一人の状況や関係機関等の基礎的な情報を共有するために作成されております児童生徒理解・支援シートにつきましてでございますけれども、これは次期学習指導要領の下では、障害や日本語指導なども含めまして個別の指導、支援が必要な児童生徒につきましては共通して作成する方向で検討をしているところでございます。  こうした取組も含めまして、幼児教育施設から小学校に対して在園児一人一人の情報の引継ぎが円滑に行われるように、こども家庭庁とも連携をしながら検討、取組を進めてまいりたいと考えてございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 様々、今その指導要録をどのような形にするか検討していただいているのは非常に重要だと思っております。  先ほどもお伝えしたように、この資料の二というこの発達シートは、保育要領にくっついて上がっていると。つまり、福祉的な、こども家庭庁の中ではこれ共有されやすいけれども、これ、文科省、幼稚園の方には共有されているかよく分からないと。自治体がそこまで熱心にしていけばということなんですが、やはり保育要領、こども要録、ごめんなさい、保育要録、こども要録、幼稚園の幼児指導要録、これ、統一をしていく方向で、子供がどこのところに行っていたら発達についての評価がしっかり上がる、そこに行っていなければ上がらない、そんな区別が早急にないように、この要録の改訂においては統合という方向性もしっかり視野に入れていただきたいと思います。  もう時間がないので、最後、もう一つ要録の課題がデジタル化です。これ、紙ベース、手書きベースで、私も高校の教員やっていたときに、春になると憂鬱な気分になって、この要録を上げないといけない、期間中に。教員の負担も非常に大きいですし、そうすると内容は、質は低下していきます。情報の中身は薄くなって形骸化してしまう、そういうことが多々起こっているのではないかなと個人的には思いますが、要録をデジタル化して、そして幼稚園から、未就学からしっかりと小中高に連携した、そのような内容にしていく、これをやっていただきたいんです。  以前からずっとお願いしています出願DXの際にも、調査書をDXで送ること、その一つも大変ですが、まず、この学校間の連携の中核である指導要録から、下からでも構いませんので、デジタルで上げていく、そのことを今回の要領の見直しの中で盛り込んでいただきたいんですが、いかがでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 各学校段階の指導要録でありますけれども、作成や進学先への送付が紙で行われている場合があり、業務負担になっていることから、文部科学省といたしましても、各学校設置者に指導要録のデジタル化を促すとともに、取組事例の周知を行っているところであります。  また、仮にデジタル化したとしても、自治体間で校務システムやデータ形式が異なり、デジタルのみでやり取りが困難という実態もありますので、指導要録のデータの標準化を進めつつ、各都道府県域内で共通の校務支援システムの導入が進むよう、共同調達、共同利用を推進をしているところであります。  我々としても、問題意識を共有をしているところだと思っておりまして、これら施策を通じて、学校設置者が抱えるデジタル化に当たっての課題を一つ一つ解消をいたしまして、指導要録のデジタル化が一層進むように取り組んでまいりたい、このように考えております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  問題意識を共有しているのは重々理解していますし、もう取組をしていることも重々理解しています。問題はスケジュール感だと思います。  課題があるのはよくよく理解していますけれども、どうやってこれを早く徹底していくのか。一つ提案させていただきたいのは、今回のこの幼稚園、こども園保育要領、これ、ここから全てデジタル化していけば、まあ時間掛かりますけれども、最低十八年たてば全てデジタル化していくわけですよね。もうここはもう有無を言わせずデジタル化をしていくんだという強い意思を表明していただきたい、そのことを最後にお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

後藤翔太 参政党

○後藤翔太君 参政党の後藤翔太でございます。よろしくお願いいたします。  まず、改めて辺野古沖転覆事故の再発防止について提起したいと思います。  私は、四月十六日の文教科学委員会の質疑において、本件につき、教育行政の観点から再発防止のための予防措置を講じるべきであると述べました。そして、この根幹にあるのは、論争上にある問題を、主権者教育、政治的教養の教育の題材として取り上げる際に、その取扱い方を考えることだと思っております。  先日の質疑では、教育活動の逸脱、政治動員、教育の名を借りた政治活動を禁止している法令は既に存在すること、そして、学校教育において、政治的中立を保ちながらも政治的にデリケートな論争上にある問題を取り上げて自由に議論する学習環境を可能にするための原則であるボイテルスバッハ・コンセンサスの三要素を盛り込んだ通知や補助教材も存在すること、しかしながら、学校や教員の実務上の判断を助ける具体的な運用方針が存在しないことを明らかにして、そのことが法令や通知の内容が教育現場で具現化されづらい環境を生んでいるのではないかということを指摘いたしました。  その後、大きな状況の変化があったと思います。まず、五月二十二日に文部科学省は、本件に関する現地調査内容を報告し、同志社国際の研修旅行の内容が教育基本法第十四条第二項に違反するという見解をお示ししました。そして、五月二十八日、テレビ朝日の番組の「モーニングショー」ではこの調査報告を扱い、その中でボイテルスバッハ・コンセンサスについて触れていました。辺野古沖転覆事故とボイテルスバッハ・コンセンサスが関連付けられて報じられたということであり、象徴的な出来事であったと言えます。  このような環境変化を受けて、改めて提起したいと思います。四月十六日同様に文部科学大臣にお伺いします。  学校や教員の業務上の判断を助ける具体的な運用方針、配付資料の表一、また図一にありますが、ボイテルスバッハ・コンセンサスに基づく判断基準を提供するガイドラインやチェックリストの作成などを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省におきましては、平成二十七年に発出した通知におきまして、多様な見方や考え方のできる事柄を取り上げる場合は、特定の見方や考え方に偏った取扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないよう留意をすること、教員が個人的な主義主張を述べることは避けること、主体的な選択、判断を行い、他者と協働しながら様々な課題を解決していくという国家、社会の形成者としての資質や能力を育むことなど、多岐にわたる事項を丁寧に示してきたことでありまして、これらは御指摘いただいたボイテルスバッハ合意とも考え方が重なるものであるとは認識をしております。  各学校では、こうした通知や関係法令なども踏まえまして、多様な見方や考え方を提示するなどして政治的中立性を確保し、政治的教養の教育に取り組んでいただいていると考えておりまして、御提案のガイドライン等を作成することは現時点では考えていないところであります。  今後とも、各学校では、関係法令や通知などを踏まえながら創意工夫し、政治的中立性を確保した上で、政治的教養の教育や主権者教育に積極的に取り組んでいただきたいと考えております。

後藤翔太 参政党

○後藤翔太君 ありがとうございます。  手段はほかにもたくさんあると思いますし、ただ、二度とこのような事故を起こしてはならないというコンセンサスは我々取れていると思いますので、政府にもそのような行動を取っていただけることを期待したい、また、引き続き求めてまいりたいと思います。  さて、本日の質疑では、大学入試の女子枠の問題を取り上げたいと思います。  この問題は、三月十八日の参議院予算委員会でも一度取り上げられたというふうに把握しております。  私自身、性別によって出願資格の有無が決まることは余りにもストレートな性差別であり、憲法十四条の法の下の平等に反しているのではないかというふうに考えます。社会的な逆境というのは様々な要因が絡み合っており、女性の理工系を取り上げて対象とするということは非合理的ではないかなというふうに考えます。  極端な例を挙げれば、私は大分県出身ですけれども、私の出身地である大分県、それも山岳地帯に住んで地元の高校に通う男子高校生と、一方で、東京都港区の高級住宅街に暮らして名門私立の中高一貫校に通う女子高生がいた場合に、女子だからといってその性別をもって出願できるかどうか決まってしまうということになるのは少し戸惑いを感じております。  ただ、この一方で、この議論は賛成派と反対派がおりますので、一方が反対をすればもう一方が反論するといった応酬が続く性質もあると思いますので、議論の大勢が決してコンセンサスを得た状況からはまだ今現時点では程遠いというのが実態だというふうに考えます。中立的に見れば、現時点で一方の結論を採用するというのは時期尚早と言えると思います。  そのような状況において、政府の女子枠への取組がどうなっているのか、考えていきたいと思います。  まず、第六次男女共同参画社会基本計画を取り上げます。  こちらは、本年三月十三日に策定されていますが、昨年の八月二十六日には素案が示され、パブリックコメントが募集されています。このパブリックコメントの募集の結果を受けて、配付資料表二ですけれども、女子枠に関する記載が変更されております、素案から変更されています。  具体的には、素案では、行うべき取組として女子枠の確保のみを限定的に例示していたところから、基本計画では、理工系女子を含め多様な背景を持った者など、入学者の多様性を確保する選抜の実施といった例示の仕方に改められています。  該当箇所がある五分野に寄せられたパブリックコメントを見ると、全体約二百件のうち、女子学生枠や女子枠という言葉が含まれているものが五十以上あり、その全てが懐疑的である、又は否定的な内容であると見受けられました。素案からの変更にはこのパブリックコメントが影響したというふうに考えられます。  ここで、内閣府の政府参考人に伺いたいと思います。  素案から文章が変更されましたが、表現が表二のように変わったのはなぜでしょうか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。また、変更に当たり、パブリックコメントの内容をどのように受け止めたのか、併せて御見解をお聞かせください。

由布和嘉子 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(由布和嘉子君) お答えいたします。  第六次男女共同参画基本計画策定に当たりましては、パブリックコメントの御意見を踏まえまして、文部科学省と協議し、入学者の多様性を確保する取組の一環としての施策であることが分かりやすく伝わるよう、記載の変更案を検討したところでございます。  その後の有識者から成る第六次基本計画策定専門調査会におきまして、入学者選抜に係るパブリックコメントの御意見を事務局から紹介した上で、本件を含むパブリックコメントの御意見を踏まえた変更案全体についてお示しし、御議論いただきました。さらに、その記述を内容とする答申が男女共同参画会議から出され、第六次男女共同参画基本計画が閣議決定されたところでございます。

後藤翔太 参政党

○後藤翔太君 ありがとうございます。  続いて、大学入試における入学者選抜のところに進みたいんですけれども、この大学入試における女子枠の導入の政策的な根拠になっているのは文部科学省の高等教育局長の通知である令和五年度大学入学者選抜実施要項ですね。配付資料の表三を御覧いただきたいというふうに思います。例えば、理工系分野における女子などというところが該当部分ですね。  この通知が発出された後、国立大学理系学部では、女子枠を導入する大学は二〇二三年入試の四校から十二校、二十七校、三十四校と増加し続けております。  ここで、先ほどの第六次男女共同参画基本計画を思い出していただきたいのですが、基本計画の策定後に令和九年度大学入学者選抜実施要項は発出されています。しかしながら、内容を確認すると、令和五年度から変わらぬ記載が踏襲されており、基本計画における素案の見直しが本通知には反映されていないように見えます。  この点について、文部科学省の政府参考人に伺います。  基本計画の素案に寄せられたパブリックコメントや素案修正の経緯が本通知には反映されていないのはなぜでしょうか。具体的に女子枠の限定的な例示がそのまま残っているのはなぜか、お答えいただきたいと思います。

合田哲雄 文部科学省高等教育局長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  高校、大学関係団体等による協議により策定している大学入学者選抜実施要項におきましては、各大学の判断により、進学機会の確保に困難があると認められる者を始め、入学者の多様性を確保する観点から対象となると考えられる方々について、多様な入学者の選抜を工夫することが望ましいこと、こうした選抜の趣旨や方法について社会に対し合理的な説明を行うとともに、学力も適切に評価することなどを定めてございます。  第六次男女共同参画基本計画におきましては、パブリックコメントの結果等を踏まえ、入学者の多様性を確保する観点からとの文言を冒頭に記載するなどの修正がなされ、理工系分野における女性に関する選抜も入学者の多様性確保に向けた大学の取組の一環として行われるものであることを明確化したものと認識してございます。  大学入学者選抜実施要項におきましては、これまでから、家庭環境、居住地域、国籍、性別等の要因により進学機会の確保に困難があると認められる者その他各大学において入学者の多様性を確保する観点から対象となると考えられる者について、様々な背景のある受験生を対象とすることを明らかにしてございます。その上で、理工系分野における女子等と例示を示しているところでございまして、記載変更の必要はないと判断したところでございます。

後藤翔太 参政党

○後藤翔太君 非常に読み込みとしては難しいなというふうに考えます。  多様性の一環としてということは理解できますが、そこに女子枠というところが記載されておれば、逆に言うと、女子枠を採用すればそれだけで多様性が確保されるというふうに読み込む大学もあり得るというふうに考えますので、その表現の仕方ということも非常に難しさを感じております。  続いては、これまで行政文書を確認してまいりましたが、大学入試の女子枠について慶応義塾大学の國武氏が積極的な研究成果を報告していますので、そちらを紹介したいと思います。  ユネスコ、国連教育科学文化機構ですけれども、最近公表した報告書は、國武氏の研究を引用しながら、事例研究として日本の大学入試、女子枠の取組を紹介していますが、そこでの評価はおよそ肯定的だと言えるものではありません。  配付資料の表四ですけれども、該当箇所の抜粋とその訳をこちらでいたしました。日本のDEI、ダイバーシティー・エクイティー・インクルージョン、多様性、公平性、包摂性ですけれども、この取組はジェンダーに偏重し過ぎており、社会経済的地位、出身地域、特定の学術分野における例えば男性が非常に少ないといった、ほかの次元の不利な要因はしばしば見過ごされがちであり、社会経済的、地域の格差を含む全ての過少グループに対して包括的な支援を確保するような、より広範でエビデンスに基づいたアプローチが必要であるといったことが書かれています。この指摘は、冒頭で極端な例として述べました直感的な私の問題点と重なっており、女子枠の政策に対するクリティカルなレビューになっているというふうに考えます。  ここで、文部科学省の政府参考人に伺いますが、この指摘にどのように回答しますか。大学入試の女子枠の取組実施、継続することをどのように正当化していくのでしょうか。通知に例示している以上、文部科学省に説明責任があると考えますので、お答えいただきたいと思います。

合田哲雄 文部科学省高等教育局長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  まず、委員から御紹介のございました報告書は、オーストラリアの研究者が日本の、失礼しました、世界の高等教育政策等について作成したものでございますが、ユネスコは内容を確認しておらず、ユネスコの見解を示すものでもないというふうに承知してございます。  また、内容につきましても、四年制大学進学率は男性の方が女性よりも高い点に触れていないこと、非STEM分野で男性の過少代表が進んでいるとされておりますが、実際に非STEM分野の社会科学でも男性の割合が六割を超えていることなど、我が国の状況を踏まえたものとはなっていないと考えてございます。  各大学におきましては、大学入学者選抜実施要項を踏まえて入学者選抜を実施していただく必要がございます。入学者の多様性を確保するための選抜を実施する際には、特定の属性の入学者が過少である理由や背景などをどのように分析しているか、どのような人材を養成するか、どのような評価方法により選抜するかを明確にすることが重要であると考えてございます。  我が国の大学において、理工系分野の学生の割合が他の先進諸国と比べて低く、女性の大学進学率は四十年前の約一四%から五割を超えるまでに上昇しているにもかかわらず、理工系分野の女性、女子学生比率が約二割にとどまっていることは大きな課題であるというふうに考えてございます。  このような状況において、各大学の判断により、女性を対象とする選抜を実施することにつきましては、文部科学省としては一定の合理性があるものと考えてございます。

後藤翔太 参政党

○後藤翔太君 いろいろと申し上げたいことがありますが、時間も来ておりますので、最後に一言だけ申し上げます。  例えば、我々の、我が党は、三十人の国会議員がおりますけれども、男女比率は五対五でございます。そういった女子枠限定がなかったとしても女子の能力は本当にすばらしいものがあるということを申し伝えて、私の質問を以上とさせていただきます。  ありがとうございました。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  初めに、同志社国際高校の研修旅行中の辺野古沖転覆事故に関わって、前途ある生徒が死亡した、この重大な事態について改めて哀悼の意を表したいと思います。  この件については、船の側も学校の側も安全管理が厳しく問われるのは当然で、私たち日本共産党は、船の運航団体の一員として、生徒を船に乗せたことは重大な誤りと謝罪をし、事故原因の解明、謝罪と補償に尽力すると表明をしました。そして、先日、五月二十一日の本委員会でも、全ての教育活動において安全を最優先事項とするようにということを申し上げたところです。  その後、文科省が、五月二十二日に、その安全の管理の問題だけではなく、その教育内容について、教育基本法第十四条第二項に反するという異例の見解を発表いたしました。今日は、この件について質問をしたいと思います。  先ほどもこの件に関わって、この教育基本法第十六条についての議論があったわけですけれども、一九七六年、旭川学力テスト最高裁判決というものでは、教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的であることが要請されるということ、また、教育行政機関がこれらの法律を運用する場合においても、不当な支配とならないように配慮しなければならない拘束を受けていると明示されています。そして、この判決を踏まえて、現在の教育基本法第十六条に規定され、「教育は、不当な支配に服することなく、」と書かれていると。  このことを鑑みれば、今回の文科省の見解というのは、やはり不当な介入に当たるのではないかと言わざるを得ないと思います。事実、多くのメディアや市民団体が、国がこんな介入をすれば平和教育が萎縮すると危惧の声を上げていることも重視をすべきだと思います。  そもそも、今回、文科省は、この十四条第二項を持ち出したわけです。この第十四条第二項は、「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。」という条文です。これは、教育者が自らを戒めるための規範的な性格の条文だと知られているものです。だから、今まで国は、旧教育基本法の時代も含めて、この第十四条二項を振りかざしたことは一度もなかったわけです。  それなのに、今回、この十四条二項、規範的な条文であるはずの十四条二項を振りかざして、特定の教育内容を法違反と判断したこと自体が権力の濫用ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回の事案につきましては、現地調査などを通じて研修旅行の状況を詳細に確認をしていく中で、現時点で我々が把握をした範囲では政治的中立性が確保できていなかったことが明らかになったことから、教育基本法を所管する文部科学省として、所轄庁であります京都府と認識を共有をしながら、丁寧に事実を積み上げて見解として示したものであります。  教育基本法第十四条第二項に反するものであったと示したことにつきましては、政治的活動のための抗議船による見学プログラムを組み実施をしていたこと、研修旅行初日の開会礼拝のメッセージにおいて牧師により複数年にわたって法令に反するものを含め抗議活動に関する説明が行われていたこと、生徒に対する研修旅行のしおりにヘリ基地反対協議会による座込みをお願いする文書を掲載をしていたこと、これらに関して生徒の考えが深まるような様々な見解を十分に提示をしていなかったことなどを総合的に勘案をいたしまして、検討し判断をした結果であります。  我々といたしましては、慎重にかつ慎重に、そして丁寧かつ丁寧に検討をしてきたというふうに承知をしているところでもありまして、権力の濫用であるという御指摘は当たらないものと考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 いや、慎重に慎重に、丁寧に丁寧にとおっしゃっていますが、私が申し上げているのは、規範的な性格である十四条二項を持ち出して何らかの判断をすること自体が権力の濫用だということなんです。  この旧教育基本法制定当時にもこの十四条二項の前身である八条二項についての議論があって、これについて当時の学校教育局長は、これはあとは各学校長の裁量に任せようと思っておりますと、各学校が判断するべきものなんだということまで示しているわけで、それなのに、これを使って文科省が違法と判断したというのは権力の濫用にほかならないということを指摘したいと思います。  ところで、今回の見解について再確認になるわけですけど、文科省は、この辺野古での学習は、教育基本法十四条二項にある、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育だったと判断したのですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回の同志社国際高校における辺野古への移設工事に関する学習に関しまして、教育基本法第十四条第二項に反しているという見解を示したのは、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育ではなく、その他政治活動に当たると判断をしたものであります。  この政治的活動とは、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、また、これに反対するようなことを目的として行われる行為を指すものでありまして、必ずしも特定の政党を支持し、又はこれに反対するための行為に限られないものと解されております。このことは、これまで国会等においても説明をいたしているところであります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 つまり、今回の学習というのは、教育基本法第十四条第二項で禁ずる、特定の政党を支持し、又はこれに反するための政治教育ではなかったということが確認できたわけです。つまり、辺野古での学習、辺野古についての学習というのは、政治教育若しくは平和教育として法的問題があるとは文科省でも言えなかったということだと思うんです。  しかし、この辺野古での学習を、その教育ではなく政治的活動としたことが非常に問題だということは指摘しなくてはならないと思うわけです。しかも、この間、文科省は、この十四条、第十四条第二項が禁じた政治的活動というのを、特定の政党との関係の有無に関わらない活動だとして、同二項の、特定の政党を支持し、又はこれに反対するためのという文言が政治的活動には係らないかのような、幾らでも対象を広げられるような、そうした解釈をしていることに私は大いに疑問があるわけです。  そこで確認をしたいと思うんですけど、この教育基本法第十四条二項というのは、旧教育基本法の八条二項、「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。」と全く同じ文言、変わっていないと思うんですね。つまりは、その旧法の八条二項の趣旨はそのまま今の第十四条二項にも引き継がれているということでよろしいですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 現行の教育基本法第十四条第二項は、旧教育基本法第八条第二項と同じ条文であり、学校における政治的中立に係る趣旨も同義であると認識をしております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 同じだということなんですけれども、それがおかしいなと思うことがあるわけです。  ここにお持ちしました、これ、「資料 教育基本法五十年史」という本になるんですけれども、(資料提示)ここに、この旧教育基本法制定当時に、文部省、当時の文部省が作った予想質問答弁書というものが掲載されています。ここには、その旧法の八条二項、現行の十四条二項に関わって、特定の政党を支持し、又はこれに反対するためのは政治的活動にまで係る、したがって、特定の政党を支持し、又はこれに反対するのでない政治的活動は本条の関するところでないと書いてあるわけです。にもかかわらず、今回、この政治的活動にこの特定の云々というのが係らないような解釈をしている。これは、解釈引き継いでいるとは言えない、百八十度の変更ではないかと思うんですけど、いつ、誰が、どのような理由で変更したのでしょうか。大臣、いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁になって大変恐縮でありますが、ごめんなさい、教育基本法第十四条第二項で禁止をされております政治的活動でありますけれども、当該行為の目的が政治的意義を持ち、その効果が政治に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉になるような行為を指すものというふうに解されていると承知をしております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 だから、それはつまり、先ほど申し上げたとおり、さきの答弁でもありましたけど、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための行為に限られないと解されていると大臣言っているわけで、それはやっぱり解釈変更に当たるんじゃないですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しになって大変恐縮ですけれども、この政治活動については、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対するようなことを目的として行われる行為を指すものであり、必ずしも特定の政党を支持し、また、これに反対するための行為に限られないものと解されております。  このことはこれまでも国会等におきまして説明をされているところでもありまして、解釈の変更ということには当たらないと考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 いや、係ると言っていたものが係らないということになってしまっているわけで、やっぱり立法当初からの百八十度の解釈変更だと言わざるを得ないと思うわけで、その解釈に基づいて今回の件について法違反と断じている以上、曖昧なことというのは私許されないと思うわけで、少なくとも、旧法制定時に立ち返り、どのように解釈してきたか明確にすべきだと思います。  委員長、この変更の、解釈変更の経過を示す文科省内の会議録などを含む資料の提出、求めたいと思います。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 つまり、立法時点と文言は変わっていないのに解釈を百八十度変えてしまったと、それに基づいて辺野古の学習を違反と言った、本当に問題だと思うんですね。  その百八十度違う解釈をすること自体が文科省の職権濫用による法解釈の変更であり、脱法行為そのものだと思うんですけど、そうした法解釈に基づいて辺野古の学習を違反と言うことは、やはりもう法に基づかない不当な介入ではないですか。大臣、いかがでしょう。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 念のため申し上げたいと思いますけれども、今回のことがあったから、今、先ほど申し上げた答弁をさせていただいているという話ではなくて、これまでも、の国会での説明の中でそういう形でお話をさせていただいているということでありまして、そういう意味で、何か今回の件で何かそこの解釈が何か変わったかのようなことではないということは申し上げておきたいと思います。  その上で、先ほどお話をさせていただいたとおりでありますけれども、我々といたしましては、今回の判断というものは適当な判断をしている、そのように考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 いや、ですから、いつ解釈が変わったのかを説明していただきたいということを今申し上げているわけで、先ほど来、様々申し上げられて、適切な判断だったとおっしゃられているわけですけれども、辺野古の学習が第十四条第二項に反するどころか、それが政治的な活動などと言える根拠というのは、先ほどの議論でもあったとおり、何も示されていないんですよ。抗議船に乗ったということについても、安全管理上問題があったことは間違いないんです。しかし、学校側は生徒を抗議活動に参加させるわけではなくと明確に言っていて、見学のための乗船であることを明言しているわけです。  多様な見解示さなかったとおっしゃいますけれども、一方的な見解の押し付けや強要、生徒にその見解を押し付けるということがあったという事実がないのであれば、党派的政治教育とは言えないし、ましてや、その多様な見解を示さないことだけをもってそれが政治活動だと言うことには余りに無理があると。  そして、学校側が認めたっておっしゃいますけれども、学校側は、生徒や教職員が座込みを含む抗議活動に参加した事実はなかったと明確に述べているとおり、これが政治的活動であったということを認めた事実というのはどこにもないんですね。  何より問題は、今回の文部科学省の見解により、平和教育における萎縮が既に始まっているということです。沖縄への修学旅行で、辺野古を避けて嘉手納に行くとか、米軍基地は避けて戦跡だけ回るなど、平和教育の萎縮が始まっていると報道もあります。こうした萎縮が起きていることこそ、不当な支配であることの証左だと思うわけです。  大臣は、今度、五月二十二日の記者会見において、全国の学校における適切な教育活動の実施に向けてフォローアップ調査を実施したいと表明されたわけですけど、適切な教育活動の実施などと言って、教育内容を行政が点検して現場の教育活動の萎縮をもたらすような介入、これ以上やってはならないと思いますが、いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 先月の記者会見でも申し上げておりますが、今般の同志社国際高等学校の研修旅行等についての取りまとめを踏まえまして、四月七日に文部科学省から発出した通知、学校における校外活動の安全確保の徹底などについてのフォローアップを実施したいと考えております。  このフォローアップにおいては、今回のような痛ましい事故が二度と発生することがないようにするため、安全確保や適切な教育活動の実施に向けまして、四月の七日、文部科学省から既に発出した通知を踏まえまして、学校や設置者における対応の状況などを伺いたい、そのように考えているところであります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 安全管理についてのフォローアップするのは当然なんですけれども、教育内容についての介入というのは、調査というのは、もうやってはならないということなんです。  もう既に、もう様々な有識者や教育現場から今回の見解そのものが不当な介入だと批判の声が上がっていて、長崎県内の被爆者団体なども、今回の見解について、全国の平和教育の実践活動を萎縮させる危険があると、この認定を撤回するように求める声明も発表されているわけです。  これ以上平和教育を萎縮させるような介入というのは断じてやってはならないし、沖縄の人々がなぜ新基地建設に反対しているのかを学ぶというのは、第二次世界大戦のとき唯一の地上戦が行われて、在日米軍基地の七割集中している沖縄の歴史を学ぶことと一体のものであり、そうした歴史や政府の見解とは違う多様な見解に子供たちが触れる機会を奪い、平和教育や政治教育を萎縮させるような介入というのには断固抗議することを申し上げて、質問を終わります。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 次に、著作権法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。松本文部科学大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) この度、政府から提出いたしました著作権法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  近年、我が国の音楽は、国内に限らず、海外においても広く利用されるようになっております。しかしながら、現状、我が国においては、音楽CDや配信音源等の商業用レコードが公に再生又は伝達された場合に、実演家及びレコード製作者がその対価を受ける権利である、いわゆるレコード演奏・伝達権が設けられておらず、関連する条約の規定も留保しております。このため、我が国の実演家等は商業用レコードの公の再生及び伝達に対して適切な対価を受けることができず、また、海外で当該権利の導入が進む中、我が国の音楽が海外で利用されたとしても、相互主義により、海外から得られるはずの対価が得られない状況にあります。  この法律案は、実演家等への望ましい対価還元を図り、我が国の音楽や、それを伝える実演家等の海外展開を一層促進する観点から、商業用レコードの公の再生及び伝達に関する実演家等の二次使用料を受ける権利を定める等の措置を講ずるものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、商業用レコードを公に再生又は伝達した場合に、実演家等が二次使用料を受ける権利を創設いたします。  第二に、この二次使用料を受ける権利は、文化庁が指定する団体があるときは、その指定団体を通じてのみ行使することができることとしております。また、指定団体は、実演家等のために請求することができる二次使用料の額等を記載した二次使用料規程を定めることとし、その作成等に当たり、利用者代表との協議に応じなければならず、この協議が成立しない場合、指定団体又は利用者代表が文化庁長官の裁定を求めることを可能とする等の措置を講じております。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時六分散会

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