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国会会議録

文教科学委員会

第221回 · 参議院 · 第8号 · 2026-06-02

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 17:30 JST 記録 #3493 ↗

発言 83

会議録情報

令和八年六月二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十二日     辞任         補欠選任      朝日健太郎君     上野 通子君  五月二十七日     辞任         補欠選任      上野 通子君     松山 政司君      宮本 和宏君     山崎 正昭君  五月二十八日     辞任         補欠選任      松山 政司君     上野 通子君      山崎 正昭君     宮本 和宏君  六月一日     辞任         補欠選任      勝部 賢志君     石橋 通宏君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         熊谷 裕人君     理 事                 赤松  健君                 石井 浩郎君                 古賀 千景君                 伊藤 孝恵君                 金子 道仁君     委 員                 上野 通子君                 清水 真人君                 末松 信介君                 鈴木 大地君                 橋本 聖子君                 宮本 和宏君                 石橋 通宏君                 斎藤 嘉隆君                 水野 孝一君                 下野 六太君                 谷合 正明君                 中条きよし君                 後藤 翔太君                 吉良よし子君    国務大臣        文部科学大臣   松本 洋平君    副大臣        文部科学副大臣  中村 裕之君    事務局側        常任委員会専門        員        北脇 達也君    政府参考人        文部科学省大臣        官房学習基盤審        議官       堀野 晶三君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○学校教育法等の一部を改正する法律案(閣法第五五号)(衆議院送付)     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、朝日健太郎さん及び勝部賢志さんが委員を辞任され、その補欠として上野通子さん及び石橋通宏さんが選任されました。     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  学校教育法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房学習基盤審議官堀野晶三さん外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 学校教育法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。松本文部科学大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) この度、政府から提出いたしました学校教育法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等において使用しなければならないこととされている教科用図書は、紙媒体が前提とされています。  この法律案は、情報通信技術の進展に鑑み、児童生徒の教育の充実を図るため、紙媒体のみならず電磁的記録を含み得るものとして新たに教科書を位置付け、その使用を可能とするとともに、発行及び無償措置に関する規定を整備する等の措置を講ずるものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等において使用しなければならない教科用図書について、紙媒体が前提とされております教科用図書という用語を改め、電磁的記録を含み得るよう、新たに教科書ということとしております。  第二に、電磁的記録を含む教科書の発行に対応するため、教科書の発行義務等について必要な措置を講ずることとしております。  第三に、義務教育諸学校において使用される電磁的記録を含む教科書等を無償措置の対象とするとともに、そのために必要な事項を定めることとしております。  第四に、電磁的記録を含む教科書の発行及び使用等に伴う必要な限度で、教科書に掲載された音楽や動画を含む著作物等の利用を、権利者の許諾なく可能とする等の措置を講ずることとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

上野通子 自由民主党・無所属の会

○上野通子君 自由民主党の上野通子です。発言の機会、質問の機会いただき、ありがとうございます。  早速質問に入らせていただきます。  今回の制度改正の目的は、これまでの紙中心の学習環境にデジタルを取り入れ、児童生徒の学習効果を高めることにあり、デジタル化自体を目的とするものではないとただいまも御説明ありました。  そして、文科省においては、デジタル教科書の本格導入を前に、英語や算数、数学を小学校五年生から中三までの児童生徒に対し、これまで五年間にわたりデジタル教科書の効果、影響に関する実証研究を実施し、例えば、現行のデジタル教科書をいつも使う児童生徒ほど、授業理解や主体的、対話的、深い学びに関して肯定的との回答が多かったほか、デジタル教科書を使うようになってからその教科が好きになったとの回答も多いなどのデータ分析もあると承知しております。  一方、今配られた資料を御覧ください。私の地元の新聞の記事でございますが、現在、スウェーデンを始めとした諸外国の一部ではデジタル教科書の導入を見直して、紙の教科書に回帰する動きがあるのは皆さん御存じと思います。  今、国民の皆様は、デジタル教科書導入は本当に安全なのか、健康面への影響はないのか、学力は低下しないのかなどなど、また、集中力や注意力、思考力、読解力の低下につながらないのかなど不安を持たれている方も多いと思います。  そこで、諸外国の動きをどのように受け止め、また日本におけるデジタル教科書の本格導入をどう進めていこうとしているのか、あわせて、この法改正への大臣の熱い御決意をお伺いしたいと思います。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) まず冒頭、改めまして申し上げたいのは、本法改正によって進めようとしている教育改革は、デジタル化を進めることが目的ではなくて、教育の質を高めていく、そして子供たちの学びをより助けていくということがその目的であるということは改めて冒頭申し上げさせていただきたい、そのように思っております。  教科書制度につきましては、日本と同様の教科書の使用義務でありますとか検定制度というものがない国も多く、諸外国の動向を一様に比較するのはなかなかできないものと存じております。その上で、韓国や米国の多くの州のように教科書へのデジタル活用を進める国がある一方で、印刷出版物であります教科書の購入を補助する仕組みを導入したスウェーデンの例が取り上げられるところであります。  スウェーデンに関しましては、デジタル化を推進した二〇一〇年代には、同国の国際学力調査の順位は上昇をしております。OECDによる分析においても、同国の施策は生徒の年齢等に応じたデジタル活用のバランスを追求したものとされているところであります。そして、義務教育、高校段階でタブレット等の使用を廃止した事実はないと承知をしているところであります。  今回の法改正は、こうした諸外国の動向や実証研究の成果なども踏まえまして、教科書にデジタルの良さを取り入れることによりまして、授業理解の向上など児童生徒の学びの充実を図ることを目的としているところであります。  検定を通じて質を担保しつつ、児童生徒の発達段階や教科特性なども踏まえた運用となるよう十分留意をしながら、デジタルな形態も含む新たな教科書の導入、これを進めてまいりたいと考えております。

上野通子 自由民主党・無所属の会

○上野通子君 今大臣の御説明にありましたように、デジタル化が加速しております。そんな中、日本の教科書もアナログとデジタルの良いところを組み合わせて効果的な取組をしていくと、これはごもっともだと理解しました。  また、新聞記事によるスウェーデンですが、御説明にあったように、元々教科書の定義が明確化していなかったり、また教科書をチェックする国の検定制度もなかったり、今までも問題があった中で、質を担保しないままに紙からデジタルへ変えてしまったと、ここでまた大きな問題があったんじゃないかなと思っています。  また、日本は、学習指導要領に基づいてしっかりと検定教科書、民間の教科書を検定する、そういう仕組みがありますから、紙であってもデジタルであっても同じ検定教科書が前提となっておりますので、確実に質は担保されると思います。是非とも、デジタル教科書も導入したことによって教育の質が低下することがないようによろしくお願いしたいと思っています。  ところで、大臣は「スマホ脳」という本を読まれたことございますかね。うなずいていただけた。ここにあるんですが、私何度か読んで、読み返したんですが、この本の中で、アップル創業者のスティーブ・ジョブズは自分の子供にスクリーンタイムを制限すると、また、マイクロソフトのビル・ゲイツは自分の子供には十四歳になるまでスマホを与えないと、それぞれのコメントが紹介されていますね。  子供に余り積極的に使わせるべきではないと保護者の多くも思っているわけで、デメリットがかなり多過ぎるんじゃないかと、私もその意見には賛同しますが、先ほどもお話ししたように、これからの時代ですから、デジタルの対応を身に付けていくことは重要で、決しておろそかにはできないと文科省も思われたとよく分かっております。  では、どうやってデジタル教科書を進めていくのか。  そこで、デジタル教科書導入と同時にやらなくてはならないこと、それは、学校現場で重要となってくる情報リテラシー、情報モラル教育の充実だと思います。ネット依存の低年齢化や青少年のSNS利用に伴うトラブルの増加、特に学校現場では、SNSいじめ、又は犯罪や事件に巻き込まれ、被害者あるいは加害者になる未成年の数も増加傾向にありますので、このような状況を踏まえて、教育現場でもデジタルのメリット、デメリット、そして使い方のルール等を学ぶのは大変重要です。  そしてまた、指導する教師の指導力も大切になってくると思うんですね。指導力の向上を目指すということ、せっかく良い教科書を使っても、指導力が不足しては問題だと思います。現在、現場に配置されているICT支援員もありますが、それだけでは間に合わない現状だと思います。  そこで、今後の学校における情報モラル教育と教師の指導力向上に向けての取組を伺いたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 社会の急激な高度情報化に伴いまして、学校教育におきましても情報活用能力を基盤的な能力として位置付けていくことは大変大事だと思ってございます。  その一方で、今御指摘ございましたように、情報リテラシー教育、情報モラル教育につきましては、例えば、情報を発信する際の責任や端末などの時間の使い方につきまして自分で見直すことの重要性を理解するための児童生徒向け学習コンテンツを提供したり、教職員を対象とした研修会を開催するなど、取組を充実させていきたいと考えてございます。  教師の指導力向上に関してお尋ねがございました。  現行の教科書代替のデジタル教科書を使用しました授業実践事例集あるいは動画の作成、都道府県教育委員会による研修の好事例の創出などを行ってきておりますが、さらに、オンライン研修等の動画の充実あるいは先進事例の横展開などを取り組んでまいりたいと考えてございます。  教員養成段階についてのこともお尋ねがございました。  現在、中教審で行われております議論を踏まえまして、教職課程におきまして、デジタルを含む新たな教科書を含めたICTを活用した指導法などの学習の充実について検討をしてまいります。

上野通子 自由民主党・無所属の会

○上野通子君 まずは、現場の教師にこれ以上負担の掛からないような形でのこのICT教育への指導力の向上をお願いしたいと思います。  そしてまた、実は、先週の五月二十九日にパリで行われたG7デジタル・技術相会合で、未成年がSNSで心身に被害を受けないための共通原則案が打ち出されたようです。今後、国際的な指針となる可能性があります。また、日本でも、総務省の有識者会議の四月の論点整理案で、青少年のSNS利用に対し、SNS事業者に対しての年齢確認の義務化を検討事項として盛り込み、夏をめどに報告書を取りまとめていると、予定だということを伺っております。  日本だけでなく、国際的に世界中が悪質な情報から青少年を守るために大きく動き出し、スピードアップしているので、是非とも文科省においても、今まで以上に、児童生徒を守るためにも、情報モラル教育をより積極的に進めていただきたいと要望します。  次に移らせていただきたいと思います。  さて、制度改正後なんですが、制度改正後には、学校現場では、教科書を紙のみにするか、紙とデジタル両方を使うハイブリッドにするか、またデジタル媒体のみにするか、それぞれの形態の選択に当たっては大臣指針を参考にしていくと承知していますが、では、最終的に誰が教科書の形態を地域で決めるのかといえば、教科書の形態の選択は自治体に丸投げのようですね。これでは地域間格差が生じる可能性があるのではないかと大変心配するところでありますし、また地方においても、どういうふうに、何を目的として選択をしてよいのか、責任があり困ってしまうんではないかと思うんですね。  そこで、国としての教科書形態に対する地方の選択についての考え方、これを明確に示すべきだと思いますが、大臣にお伺いします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) この法律案でありますけれども、これまで紙だけが認められておりました教科書にデジタルを取り入れて作成することを可能とするものでありますが、制度改正後におきましても、教科書の形態によらず、先ほど委員からもお話がありましたように、全てが検定を通じて質が担保されたものとなってまいります。  その上で、今後策定を予定しております大臣指針の中におきまして紙とデジタルの活用が期待される場面などを示すこととしておりまして、自治体や学校の教科書採択の参考になるようにしてまいりたい、そのように考えているところであります。  加えて、制度改正後におきましても、学習効果の観点も含めた実証研究を継続をしてまいりますとともに、そこで得られた知見でありますとか、また各自治体、学校現場の創意工夫によりまして生まれております優れた実践事例、これらにつきまして周知、横展開を図って、行いまして、全国の児童生徒の学びの充実というものを図ってまいりたい、そのように考えているところであります。

上野通子 自由民主党・無所属の会

○上野通子君 くれぐれも地方が混乱しないように、また教育の地域格差が出たりしないように、自治体に対してアドバイスをよろしくお願いしたいと思います。  次に、特別支援の必要な児童生徒に対してもこれからデジタル教科書をどんどん導入していくと思いますが、特に、発達障害のある児童生徒は年々増加の傾向にあります。そしてまた、発達障害がある児童生徒はそれぞれに困り事が違います。集中力、注意力の持続が困難だったり、文字が読み取りにくかったり、見通しが持てずに不安を感じてしまうなど、通常の教科書の文字や図形が認識しにくい児童生徒の学習の困難を減らすための学びの視点の観点からはデジタル教科書の導入をどのように考えていらっしゃるのか、お伺いします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。  教科書へのデジタル活用につきましては、紙の教科書では学習が困難な児童生徒の学びの支援に効果的であると考えてございます。  今回の制度改正によりますデジタルな形態を含む新たな教科書につきましては、今後策定する標準仕様におきまして、教科書のうちデジタルの部分につきまして、音声読み上げ等のアクセシビリティー機能を要件とすることを考えてございます。  また、紙の教科書では学習が困難な児童生徒のために、いわゆる教科書バリアフリー法に基づきましてデジタル化した上で、ハイライト表示やリフロー表示等の高いアクセシビリティー機能を備えたものの発行につきましても促進し、そうした児童生徒につきましては、これを無償で使用できるようにする予定でございます。

上野通子 自由民主党・無所属の会

○上野通子君 是非とも、障害の有無に関係なく、誰一人取り残さない、その環境整備をしっかりとしていただきたいと思います。  時間になってしまいましたが、最後に要望として、やはりデジタル教科書を使うのであれば、家庭でも学校でも、いつでもどこでも使えるような端末の環境整備、これが必要になると思いますので、財源も含めた、文科省としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。  ありがとうございました。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋です。  今日は、久しぶりに文科委員会、質問の機会をいただきました。議題となっておりますデジタル教科書、実は議員になってから十六年、一貫してこの問題、学校教育におけるICTの利活用の推進ということで超党派の議連でも取り組んでまいりました。その大きな目標の一つがこのデジタル教科書の検定化、現場で使えるようにしようということを取り組んできましたので、今回この法案が出てきて、我々としては歓迎する立場で、しかしいろんな課題もありますので、そのことも改めて今日大臣中心にしっかり確認をさせていただいて、より良い環境を子供たちに提供できるようにという趣旨で質問させていただきたいと思いますが。  最初に、それにも絡む話なので、少し問題認識を大臣と共有させていただきながら、あるべき姿が一体どこにあるのかということについて質疑をさせていただく趣旨で、今回の同志社国際高校に対する教育基本法十四条二項違反の認定に関して大臣の見解をただしておきたいというふうに思います。  私も、今回文科省が五月二十二日に出されましたこれまでの把握事項と見解、繰り返し読ませていただきました。改めて、今回明らかになった高校の安全管理の問題、極めて遺憾であり、本当にずさんだった、残念でなりません。これはもう本当に二度とこんな不幸な事故を起こしてはいけない、これはもう徹底していただいて、これを教訓に、全ての学校で改めて子供たちの安心、安全を守る。こういった修学旅行など含めて課外活動、今ほかの事故もあったりしておりますので、改めて文科省にはしっかり対応いただく。その趣旨は、これからの取組、我々もしっかり協力をさせていただければなというふうにも思っております。  ただ一方で、既に、今日資料も配付をさせていただきましたが、多くの有識者、学識者が指摘をしております今回の文科省のこの十四条二項違反の認定というのは、安全管理上の重大な過失と教育内容の政治的中立性の評価、これを混同、意図して混同させている、政治的な意思に基づくものであって遺憾であるという指摘がされております。  まず大臣、ちょっと一般論で大臣の見解をお聞きしたいのですが、大臣、日本ってこんなにも友達同士とか親子とか職場とかいろんな場で政治の話をしない、政治の話をすることがタブーと思われるようなそんな国である、こういう指摘がありますが、大臣、どういうふうな見解をお持ちですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) もちろん、決して政治の話をしてはいけないなどということは全くないところでもありますし、また、各々がしっかりと自分自身のその思想や信条、また経験、様々なものに基づいて政治として非常に論争をしていただくこと自体は、当然、私はとても大切なことであるというふうに承知をしているところであります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ちょっと、それは正しいんです。  ただ、現実問題として、いや、私、実は海外経験が長かった。子育て、子供たちも海外で学校に行っておりました。海外行きますと、学校時代に本当に政治のこと学ぶんです、議論するんです、自分の考えを求められるんです。それで、もう高校生ぐらいになると、いろんな政治活動に参加をいたします、極めて活発に。  ところが、日本に帰ってきた途端に政治のことを学ばなくなるんです、議論しなくなるんです、意見表明すらしなくなる。そのことが、巷間言われているとおり、昨今の投票率の極めて深刻な低下、特に若い世代の皆さんが政治的な関心を持たない、持てない、投票になかなか足を運んでくれない、こういった状況を招いているのではないか、そう思わざるを得ません。  私、イタリア、ヨーロッパ長かったのですが、二人以上そろうとすぐ政治の話です。年代関係ありません。それによって、自分たちの考え、政策、これを議論するんです。そういった環境が日本全くない。これ、極めて残念なんです。なぜそうだと思いますか、大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) そこの要因を何か一つのことに特定をしてということにはなかなかなり得ないんだろうと思います。様々な状況というものがあると思っているところでもあります。また同時に、十八歳に選挙権年齢が引き下げられた際にも、主権者教育ということでいろいろと議論がされてきたというふうに承知をしているところであります。  もちろん、そういう意味では、政治に対する自らの考え方、見識、またリテラシー、こういうことも含めて子供たちにしっかりと伝えていくということは極めて大事だというふうには承知をしているところであります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、これ、多くの有識者がまさに十八歳選挙権のときにも議論があり、指摘をされたんですが、これ問題は教育だということは強く指摘をされてきたことです。その最大の原因が、文科省のいわゆる一九六九年局長通知、政治的中立性の名の下にいろんな縛りを現場に掛けて現場が萎縮してしまった結果、教育の現場で政治のことを議論できなくなってしまった、議論しにくくなってしまった。そのことによって、学校現場で、小中高、本来ほかの国では当然のようにやられてきたことが、日本ではそれができないままに子供たちが社会に出る、今十八歳選挙権得る。それは難しいですよ、政治のこと議論してないんですもん、学んでないんですもん。自分の意見をしっかりとつくっていくような生育過程がない。それをゆがめてきたのがこの文科省の一九六五年の局長通知以来の、政治的中立性を行政がゆがめてきたのではないかという指摘に対して、大臣、問題意識をお持ちじゃないんですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省として、現実の政治の理解力でありますとか、これに対する公正な批判力などを身に付ける政治的教養の教育でありますとか、主権者として社会の中で自立をし、他者と連携しながら社会の構成員の一員として主体的に担うことができる力を身に付ける主権者教育を積極的に行っていただくことは大いに意義のあることと考えているところであります。  文部科学省として、関係法令、また通知なども出してきたところでありますが、こうしたものを踏まえながら、是非、各学校現場におきまして、創意工夫をしつつ、政治的中立性を確保した上で、政治的教養の教育や主権者教育に取り組んでいただきたい、そのように考えているところであります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 まさにその政治的中立性の解釈が、文科省が意図して法解釈を拡大して、そして、政治的中立性、これ指摘がありますように、これ本来は十四条二項、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動、これをしてはならないというのが十四条二項の趣旨です。ところが、今回もそうなんですが、文科省がそれを意図して政策的中立性にまで求める拡大解釈をした。その結果、現場がいろんな政治の話を、題材を取り上げることができなくなり、その話をしなくなってしまった、できなくなってしまった。大臣はさっきのような答弁を表向きはされるのですが、現場に対しては、この政策的中立性まで求めるような指導を文科省が行ってきたのではなかったですか。  今回も、今回ですね、この高校に対して指導をされました。しかし、これ、政党の中立性をゆがめてはならないということに対して、これ政策的中立性を混同させて、今回の十四条二項違反をしたのではないかと、この批判に対して、大臣、どう受け止め、お答えになるのでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回、同志社国際高校における辺野古への移設工事に関する学習に関しまして、教育基本法第十四条第二項に反している見解を示したのは、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育ではなく、その他政治活動に当たると判断をしたものであります。  この政治的活動とは、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対するようなことを目的として行われる行為を指すものでありまして、必ずしも特定の政党を支持し、又はこれに反対するための行為に限られないものと解されているところであります。このことは、これまでも国会等において説明されているものと承知をしております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 資料の二、三をお配りをしております。  その文科省の拡大解釈は、強く専門家、有識者から批判をされてきました。そうではないと、これ法文どう読んでも、今大臣おっしゃったけれども、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動は、特定の政党を支持、反対する、それに係っているというのは共通の有識者、専門家の法解釈です。  それを意図して皆さんはゆがめているという指摘、これに対して文科省は、ちゃんとした答えになっていない。むしろその文科省の拡大解釈が、先ほど来議論をしているように、現場で教育を、政治教育を、本来あるべき主権者教育も含めて政治教育の実践を妨げてきた、ゆがめてきたという指摘に対してどう答えるかと聞いているんですけど、大臣、繰り返し、これまでの文科省見解を繰り返されるだけ。それでは教育がゆがんだままになります。  これからも学校現場でいろんな題材を取り上げて政治教育をする、主権者教育をする、それが今回は平和教育にまで踏み込んで拡大解釈を援用してしまったがために、平和教育すらできなくなるような萎縮効果を及ぼすということが今回多くの有識者から指摘を受けているのではないでしょうか。大臣、これは明らかに、文科省の拡大解釈を極めて大事な平和教育にまで援用してしまう極めて重大な問題だと思います。  大臣、沖縄の歴史、沖縄の民意、これを学ぶことは偏向教育ですか。違うでしょう。沖縄県民の皆さんが、これまで辺野古の基地建設、今沖縄の各地で進められている様々な基地の増強、こういったことに対して反対、極めて慎重な声を、民意を上げておられる、それを学ぶことが偏向教育ですか、大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 平和に関する学習につきましては、学習指導要領等に基づき、例えば高等学校段階においては、第二次世界大戦を扱う中で、我が国においても沖縄戦などで戦禍を被ったことに着目をさせ、平和で民主的な国際社会の実現に努めることの重要性を自覚させるようにすることとしておりまして、意義があるものと考えているところであります。  したがいまして、今後も、平和に関する学習そのものは、当然、学習指導要領などに基づきまして、各学校で創意工夫の下で積極的に実施をしていただきたい、そのように考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、答弁になってないですよ。私が聞いていることに答えてください。  じゃ、それは、今、先ほど私が聞いたこと、それは文科省としては偏向教育だというふうに言うんですか。沖縄の皆さんの歴史、沖縄の皆さんの民意、そういったことを、なぜそういう背景があるのか、それを学ぶことは、まさに必要な教育ではないですか、大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁になってしまうんですけれども、全く、その沖縄の戦禍、での戦禍でありますとか、また民意に対して学ぶということは、全くそれは偏向教育に当たらないというふうに承知をしているところであります。  ただですね、(発言する者あり)はい、そうです。ただ、先ほども申し上げましたが、辺野古の基地移設反対のために日常的に抗議活動を行っている抗議船に生徒を乗船させることは、極めて政治色が強くて適切な教育活動とは考えられないこと、また、辺野古への移設に反対する立場に係る情報に直接かつ積極的に触れさせる一方で、辺野古への移設に賛成あるいは中立の立場に係る情報に触れさせるような指導を行っていなかったことが学校からの度重なる確認の中でも明らかになったということでありますし、学校におきましても、これらについては認めた上で、是正をするというふうに回答をしていただいている、発表をされているというふうに承知をしているところだと認識をしております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 今回、重ねてこの文科省の見解読みましたけれども、極めて断片的なものをつなぎ合わせて、無理くり今のストーリーを作っておられます。  この間びっくりしたのですが、これ、沖縄総合事務局がこの当事者団体に対して、これまでこの船に乗船した特定の十四名の議員の名を挙げて、乗船記録を出せというような指導もされております。これも、深読みをすると、文科省と連携をされた今回の判断を特定の政党活動と結び付けようとされているのではないかという意図が酌まれます。  重ねて、今回、十六条違反、むしろ今回の文科省判断は十六条違反で、明らかに政治による教育現場への不当な介入であるという指摘までされております。この問題、重ねて、先ほど来申し上げている、長年にわたる文科省のこの十四条二項の恣意的な拡大解釈、それによる指導、これが子供たちの政治のことを学ぶ、平和のことを学ぶ、そういったことを残念ながらゆがめてきた。結果的に、日本のそういった主権者教育、政治参加、選挙への参加、そういったことが現状のような状況になっているのは、文科省のこれまでの方針、今回の方針、そういったことに関わっている、そのことは強く指摘をし、この問題提起、是非大臣、しっかりと多くの皆さんのこの批判、僕は受け止めるべきだというふうに思いますので、そのことを重ねて指摘をしておきたいと思います。  その上で、今日の議題に入りたいと思います。  冒頭お話をした、資料の五にも実は紹介をさせていただきましたが、長年、超党派で議員連盟をつくらせていただきまして、学校教育にICT、デジタルを利活用推進していこうということで取組をさせていただいてまいりました。ちなみに、今の会長は末松元文科大臣に務めていただいておりますし、斎藤嘉隆さんに会長代行もお願いをしておりますが、その超党派の議連が中心となりまして、二〇一九年に、国会の賛同をいただいて、この学校教育の情報化推進法を成立をいただくことができました。大きなステップだったというふうに思っております。  そこに様々、基本理念から必要な施策も書かせていただいておりますけれども、大臣、改めて、これ、大臣も御存じだと思います、長年にわたって、超党派、先輩方の時代から、何とか子供たち、一人一人の子供たちの学びを、従来学習ではなかなかできなかった学びを、デジタル、ICTを活用することで、一人一人の子供たちの学びを更にスケールアップ、グレードアップして、将来にわたって豊かな子供たちを、生育環境をつくっていこうと、そういう取組をしてきたわけですが、改めて、大臣、その意義、目的、確認をさせていただけないでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) まずは、委員におかれましては、大変この問題に対しまして議論をリードをしていただき、また、施策を推進していただくに当たりまして大変お力添えをいただいておりますことに対し、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。  冒頭も申し上げましたけれども、このデジタル化の推進というものは、ただ単にデジタル化を推進することが目的ではなくて、やはり子供たちの教育の質を高めるということが大変大事なことであります。  その、じゃ、教育の質を高めるということが一体何なのかということでありますけれども、やはりこのデジタル化の推進によって大きな特徴となるのは、やはり全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びであったりとか協働的な学びというものを実現をすることができるということにあるのではないかと思います。  例えば、教師が一人一人の児童生徒の反応でありますとか考えを即時に把握をいたしましてきめ細かな指導を行うでありますとか、児童生徒が相互の意見を参照しながら協働して学習に取り組んだりすること、また、不登校や病気療養中などの児童生徒の学びの保障のために学習活動の支援を行うことなどが格段に容易になることから、誰一人取り残さない、されない学びの実現に大きく寄与しているものと考えているところであります。  また、我が国の重要な施策でありますデジタル人材育成の基盤としても重要な役割を果たしているものと考えているところでもありまして、こうした子供たちに必要な資質や能力、着実に育成されるようにGIGAスクール構想の着実な推進と併せて進めてまいりたい、そのように考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 今御説明いただきましたとおり、なかなか従来学習でできなかったこと、四十人学級問題、いろいろ議論してまいりましたが、生徒が四十人いて、先生が黒板とチョーク、紙の教科書で一斉学習をやってきた。なかなかきめの細かい、それはそうです、小学校時代はとりわけ進度の速い子供もいれば遅い子供もいる、後から伸びる子供もいる、でもなかなか一斉学習では一人一人のきめ細かい対応ができなかった。それをデジタルを最大限効果的に活用することによって、一人一人の子供たちの関心や興味や生育状況に応じた学びの環境をつくってあげることができる、それをデジタルで推進していこうということで、我々も一貫して、この法律の理念でもありますし、取組をさせていただいてまいりました。  その中で、我々は一つ大きな柱として、国できちんとこの計画を作っていこうと、きちっとした推進計画を作る、そして地方もそれぞれによって状況が違いますので、国の計画を立て、そして地方がそれぞれの状況に応じてきちんと計画を立てていただいて、そしてその計画を、関係当事者の皆さんに集まっていただく協議体をつくって、その協議体でPDCA回しながら、進捗状況を確認しながら、何に力を入れていくのか、どこが遅れているのか、そういったことをきちんと丁寧に前に進めていこうということで柱立てをさせていただきました。推進計画、それから推進会議のところであります。  大臣、この推進計画、推進会議、これ機能してきたのでしょうか。それについてどう評価をされているか、御答弁いただけないでしょうか。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) 今委員から御指摘のありました学校教育情報化推進計画、法律に基づきまして令和四年十二月に策定をしたところでございます。  この計画は、令和四年から五年間取り組むべき施策の方向性を示すものですけれども、技術革新のスピードが速い分野でございますので、策定から三年後を目途に見直しを行うということとされまして、令和八年三月に見直しを行いました。主に、教科書への今般のデジタル活用ですとか、能登半島地震に際して実施されたオンライン学習による学びの保障、またネットワークの整備や校務における生成AIの活用などに係る具体的な目標となる指標を追加するなどの見直しを行ったところでございます。  また、地方自治体におきましては、自治体独自の計画を定めることが努力義務とされておりますけれども、自治体が定める教育振興基本計画の該当部分をもって本計画に代えることもできるということとしておりますけれども、地方での実施状況につきましては、この度の国の計画見直しに合わせまして、今月中に調査を実施して計画の策定状況を把握してまいりたいと考えております。  学校教育情報化推進会議につきましては、内閣官房、内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省を構成員として令和二年及び令和四年に開催をしておりますけれども、令和三年にデジタル庁が発足して、デジタル社会に向けた政府の司令塔という役割もありまして、この形でもデジタル庁の取りまとめの下での関係省庁が一体となった教育DXロードマップ作成などの取組も行っているところでございます。  今後とも、こういった状況も踏まえながら、学校教育情報化推進会議の在り方について検討してまいりたいと考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 今、もうちょっと正直に御答弁いただければよかったのですが、推進会議はほとんど開催されておりません。開催実績がほとんどなかったということは、これは改めて指摘をしておきたいと思います。  今回、久方ぶりに、五年に一度、三年に一度のアップデートということで、お手元の資料の八にも進捗状況のいろんなKPI、これどうなっているのかということもお示しをしております。いろんなところ進んでいるのですが、まだまだ計画どおりには進んでいないところ、足りないところ、いろんなことがデータとして示されておりますので、こういったことをきちんと確認をいただきながら、それぞれの地域地域で、まあ国全体でも大臣そうなんですが、それぞれの地域地域で、やっぱりどこが課題があるのか、これを関係当事者しっかり入れていただいて、関係当事者の現場の状況確認もしていただきながら課題に対応していただくということが極めて大事なので、法律にもそれを明記させていただいたところです。  大臣、是非、今回これ計画をアップデートいただきましたので、これに基づくきちっとしたそういう当事者の方も入れた会議体、これしっかり動かしていただいて、KPIの確認、PDCAの回し、それをこれからのデジタル教科書の本格的な導入を前に、それに向けてしっかりと、更にGIGAを前に進めていただくことも含めて対応いただきたいということは言っておきたいと思います。  大臣、そういうことでよろしいですよね。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 学校教育の情報化の推進に関する法律ということで法を制定をいたしまして、これらの取組を進めているところであります。そして、実際に各都道府県、市区町村、やはりその現場にもこの法律の趣旨というものをしっかりと理解をしていただくとともに、計画の策定並びにその会議を開催をしっかりとしていくことによって、現場の声を吸い上げて施策に反映をさせていく、また同時に、そうした施策というものを各自治体においても進めていただくということは大変大事なことであるというふうに承知をしているところであります。  こうした計画や会議というものが実を上げていくために、今委員からも御指摘をいただいたことも含め、我々として、この会議をより実効的なものにしていくことができるかどうか、我々としても各省庁とも連携をしながら検討を進めてまいりたいと思います。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ここは是非、大事なところですので、丁寧に前に、関係者含めてしっかり議論して前に進めていただきたいと思いますし、我々ウォッチしていきたいと思います。  それからもう一つ、今回の、二〇一九年の議員立法で特に思いを込めて入れさせていただいたのが、先ほど大臣も、誰も取り残さない一人一人の子供たちというのは、やっぱりなかなかこれまでの従来型の学習だと、不登校の子供たち、病児の子供たち、なかなかその教育を受けることができなかった。もっと更に言えば、離島の、へき地の、なかなか、豊かな教育環境提供、現場頑張っていただいていますけれども、それを維持することが難しいところ、こういった子供たちにも本当に格差、差別なく豊かな教育を提供する、それも大事な柱として組み立てていただきました。  そこで、ちょっと、この障害ある児童や病児の子供たち、不登校の子供たち、こういった子供たちの教育の保障、教育環境の確保、これについてちょっと、さらっとで結構ですが、進展しているのかいないのか、そのことも含めて簡潔に答弁いただけないでしょうか。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。  令和七年度における学習活動等の支援にICT機器を活用している学校の割合につきまして、不登校児童生徒については、小学校は七一・六%、中学校は七九・七%、特別な支援を要する児童生徒につきましては、小学校八八・九%、中学校八六・七%となっております。  また、義務教育段階の公立学校については、不登校児童生徒や病気療養児を含む全ての児童生徒に端末が整備されておりまして、第二期GIGAスクール構想の五年間で三千五百二十五億円が措置されているところでございます。そのうち障害のある児童生徒に係る入出力支援装置につきましては十五億円が措置されておりまして、こうしたことにより必要な支援を行っているところでございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 先ほどの資料の八の一の現在の状況についても、このICT活用による学びの保障というところに幾つか現在の状況を出していただいておりますが、これも我々議連から提案させていただいて、こういったこともしっかり進捗確認してほしいということでこういった調査の中にも入れていただいているということで、これは評価をさせていただきたいと思います。  今後更に、そういった状況に置かれている子供たち一人一人が学びの環境を得られているのか、こういったこともきめ細かく、大臣、是非見ていただきたいと思いますので、これもまた議連としても後押しをさせていただければというふうに思います。  ちょっと時間もありませんので、今日の本題のデジタル教科書のところに入っていきたいと思います。  この間も、デジタル教科書、今使われているのは、いわゆる真のデジタル教科書というよりは、紙の検定教科書をそのままいわゆるPDF化したものを一定置き換えて使ってもよろしいということですので、我々が、この資料にもお配りをしておりました議連の法律にも書かせて、資料の六の下段のところに、教科書に係る制度の見直しを二〇一九年法でもしっかり明記をさせていただいて、真の検定デジタル教科書を目指そうということでうたわせていただいて、今回その法案が提案をいただいているということなんですけれども、重ねて、これ、なぜ、大臣、フルデジタルの検定教科書を作る意味、意義があるのか、なぜ今のような教材では駄目なのか、なぜ今の現行の紙の教科書をそのままデジタル化、PDF化したもの、それでもいいじゃないかという声もあると思います。  なぜフルデジタルの検定のデジタル教科書が必要なのか、大臣、改めてそのことを、意義を訴えていただけないでしょうか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 今回の制度改正は、教科書に動画や音声等も含めデジタルを取り入れて作成することを可能とすることで児童生徒の学びの充実を図るものであります。  例えば、英語のように本文に合わせて音声や動画を再生できた方が内容の理解が深まりやすい教科では、教科書の全体をデジタルで一体的に作成、活用した方が効果的な場合もあるというふうに考えているところであります。  また、文部科学省が令和元年度から実施してきた実証研究におきましては、現行教科書代替教材をいつも使う児童生徒ほど授業内容の理解、主体的、対話的で深い学びといった項目で肯定的な回答割合が高いことが分かっておりまして、これらの項目は全国学力・学習状況調査の正答率とも相関関係にあるところであります。  さらに、中教審における議論におきましても、現行の教科書代替のデジタル教科書についての紙の教科書と同一内容という要件がデジタルならではの可能性を狭めているという指摘がされているところでもありまして、デジタルの特性を最大限生かすことで児童生徒の学びの充実、これを図ってまいりたい、そのように考えております。  各教科でありますとか、またそれぞれの学習の内容によって、やはりこうしたデジタルの技術というものをいかに活用していくのかというのは様々でありますけれども、ただ、利用することによって間違いなく学習の効果を上げているというふうに判断をされるような分野というものもあります。しっかりとそうしたところについて、デジタルというものを使うことによって子供たちの学びの質を高めていく、そうした取組というものを進めさせていただきたいと思います。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 検定の対象にしてしっかり検定して、そしてそれを現場で安心して使っていただくということも極めて大事な趣旨だと思いますし、同時に、これ、今回の法改正の中にも含まれておりますが、検定教科書とすることで無償化法の対象にもなり、現場で無償でそれ選択していただいて使っていただくことができる。今の教材は、これ購入が必要ですので、無償化法の対象ではない。それを検定教科書にして無償化法の対象にすることで、現場で選べば使っていただけることも、大臣、大事なところですよね。  そのために、著作権法の改正が必要なのも、著作権法の教科書特例、その対象にしていただくことで著作権料が、有り難いことに大幅に、権限ある方々の同意をいただいて、著作権法の減免対象になりますので、それによって導入しやすい形で教科書を作っていただけると。大臣、そういうことでもうよろしいですよね。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 済みません、ちょっと私が言葉足らずで大変恐縮でありましたけれども、今委員が、とおりの、そうした意味というものが今回の法律の中には含まれているということであります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これも極めて大事なところですので、改めて確認をさせていただきました。  その上で、我々も一貫して、大臣、このデジタル化の利活用の推進って、決して、先ほど来私が申し上げている従来型の教育の良さ、いいところ、それをなくすものではないし、置き換えるものでもない。これは、あくまで現場で、何が一人一人の子供たちにとって最適な学びなのか、最適な学習なのか、それを現場できちんと丁寧に判断をいただいて、最適なベストミックスの学習環境を提供していただけるようにしようという制度だというふうに言ってきました。  そういう観点からいくと、今回も現場で少し心配の声が上がるのは、いや、じゃ、デジタルのフルの検定教科書、それ大臣もさっき、なぜそれが必要なのか、これだけのメリットがある、だから、それはやっぱり、それが使えるようになったら使いたいと思っていただける現場あると思います。  ところが、いや、待てよと。フルデジタルの教科書を選びたいんだけど、フルデジタルの教科書を選んだら、えっ、もう紙は使っちゃ駄目なのと、紙は使えないのですかと、いや、でもやっぱり子供によっては紙も引き続き使いたいんですと、紙の方がいいんですと、そういう子供たちもいると思います、絶対に。  とすると、現場で、デジタルも使いたい、でも紙も引き続き継続して使いたい、両方選択するということを当然可能にしていただけると思っていますが、そういうことでよろしいですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 教科書は、学習指導要領が定める内容を不足なく学習できるよう系統的に配列された教科の主たる教材でありまして、学校教育法第三十四条の規定による教科書の使用義務を通じて、学校において学習指導要領に定める学習活動が担保される仕組みとなっているところであります。主たる教材として位置付けられていることに鑑みまして、採択された一つの教科書が無償給与されるとしているところであります。  御指摘のような、複数の教科書をつなぎ合わせて使用をする、一つの学校でいろんな形態の教科書をつなぎ合わせて使用するということは、授業準備等において教師や児童生徒の負担が重くなる懸念もありますので、したがって、児童生徒に対しまして紙、デジタル、ハイブリッドの複数の形態で教科書を無償給与することは考えておりませんが、ただ、実際に、このデジタルの教科書に関しましても、当然、それを印刷をする機能でありますとかそういう機能というものは持たせることを我々として想定をしているところでもありまして、そうした様々なものも併用をしながら、今委員がおっしゃられたような御懸念には現場で是非お応えをいただきたい、そのように思っております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 その可能性を、大臣、今から塞がないでいただきたいのです。  実は我々、斎藤さんと一緒にアメリカの視察に行ったり、韓国の視察に行ったり、シンガポールの視察、先進国の現場を見てきました。  アメリカなんかでも、もう何年も前ですけれども、子供たちが同じ教室で同じ先生の前で、ある子供たちは紙の教科書で学んでいるんです、別の子供はタブレットで学んでいるんです。普通に、自然に、子供たちが自分にとって学びに何がいいかを選んで、それを使っていたんですね。で、先生方が普通にそれを、ちゃんとそういった環境を整えて子供たちの学びを先生がサポートしてあげている。そういう環境を見たときに、いや、これはすばらしいなと僕正直思ったんですよ。これこそ大臣がさっきからずっと言っていただいている一人一人の学び、一人一人の子供たちにふさわしい。  重ねて言います。やっぱり紙がいい、古賀千景議員が本会議でも質問しました、やっぱり紙に、教科書に一生懸命書き込んで、メモして、自分でそれで学ぶ、それを後で見返す、読み返す、この紙の教科書大好きな子供、それがやっぱり学びにとっていい子供は、やっぱり絶対これからもいるんですよ、大臣。その可能性を奪わないでいただきたい、今からねと僕らは思う。  それは是非、このフルデジタルの教科書が、今後まだ先の話ですけれども、導入可能になる、それが極めて僕は豊かなものになってほしいと思います。でも、そのときでもやっぱり紙の教科書を使い続けたい、いや、印刷してこういうぺら紙ではなくて、やっぱりこういうバインドされて、製本されて、しっかり現場に配付をされた紙の教科書で自分で手書きでメモをしながら学びたいという子供の可能性は私は奪っちゃいけないと思います。  大臣、それは是非今後検討していただきたいと思いますが、いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 紙の教科書の内容をそのままタブレットなどで表示をするということでは今回なくて、動画の掲載などデジタルならではの特性を生かした内容、構成になることを想定をしているところであります。  そうした中で、我々といたしましては、そうした印刷機能というものも有したそうした教科書とすることによりまして、そうした、特に紙でそうした学習をしたいというそうした児童生徒の要望、ニーズにも応えることができるような機能を我々としては備えることをこの教科書の作成に当たりまして我々としては想定をしているところであります。  制度としてこれどうなのかというお話を委員がされているということだというふうに承知をしているところでありますけれども、現時点においては、我々といたしましてはそうしたことを想定をしているところであります。  委員のそうした問題意識というものも共有をしつつ、ただ、それを制度としてどういうふうにつくっていくことができるのかということに関しましては、引き続きちょっと検討をさせていただきたいと思います。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 検討していただけるということだと理解をしますが、これ決して、恐らくそうなったときに反対するのは、財務省さんが反対されるのかもしれませんが、これ是非、それによって子供たちの、さっきから重ねて大臣申し上げている、子供たち一人一人の学びをと、そのためのデジタル教科書、そのための検定化なのだとおっしゃるのであれば、やっぱり引き続き紙の教科書を使いたい、さっき言った、私は理想型として、同じクラスで、紙の教科書で学び続ける、でもフルデジタルのメリットを生かしてフルデジタルで学ぶ、そういったお子さんがいてもいいんじゃないかと思う。それをできる環境を私は目指していただきたいし、目指していくべきだというふうに思いますので、是非そういった観点で検討していただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。  今回課題になるのは、恐らくこれから、じゃ、これハイブリッド型もそうだし、フルデジタルもそうなのですが、どこまでを検定対象にするのか、どこから先は検定対象ではないのか。  当然、デジタルの世界ってある意味無限大ですから、その先々の可能性も含めて、まあそれがデジタルの良さでもあるわけですけれども、子供たちが探求して、先にずっと広がりを持って学ぶことができる。でも、検定教科書にする以上、どこまでが検定なのか、どこから先は検定ではないのか、それが現場で使っている先生方なり子供たちには分かるのか分からないのか、それも含めて、極めて複雑かもしれませんが、検定の在り方というのはこれから深掘りをされていくんだろうと思いますが、現時点でどこまでをデジタルコンテンツを検定の対象にされるというお考えなのか、端的にお答えいただけますか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 新たに教科書の一部となります動画等のデジタルコンテンツについてでありますが、今後、教科書検定審議会において専門的な見地から検討をいただき、学習指導要領に基づきまして必要なものであって、教科書発行者の責任の下で作成、管理するものに限定をするなど、一定の枠組みの中で認めることも考えております。  一方で、これ別の団体の運営するサイトへのリンクなどについては、これ教科書ではなく副教材であるという位置付けを明確にいたしまして、教科書と副教材との混同が生じないようにデジタルコンテンツの示し方について検討を進めてまいりたい、そのように考えているところであります。  リンク先に飛んだところの記事に関しましては、これ、その団体なりが勝手に書き換えることも実際可能なわけでありますので、そういう意味では、その教科書が責任を持って作った部分、そしてそれ検定をした部分とそうではない部分というものを混同が生じないようにしてまいりたい、そのように考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ここ、難しい議論をこれからしていただかなきゃいかぬ。でも、今おっしゃったような教科書発行会社さんが独自に作られたコンテンツに限ってしまっていいのかという問題は一方であると思います。  フルデジタルの可能性、先ほど来から議論をいただいていますが、その可能性を言ったときに、本当にそこまでにとどめることがフルデジタル教科書のメリットなのか、この辺は是非丁寧に現場の御意見なども含めてしっかり議論いただければと思いますし、我々も少し、もう少し深掘りして議論して提言もさせていただければなと思いますが、そこにもう一つ関連するのがAIなんです。  さっき大臣、ちらっと英語の可能性言っていただいた。私なんかもすごくわくわくするんです。これで、フルデジタルの英語教科書が登場してきた。多分これから、今もう、もう既に教材的にはAIを活用した英会話の教材なんてあっちこっちで皆さん活用されている。それはそうですよね、ネーティブが会話で話してくれて、子供たちの英語学習にとってはすごい教材だと思います。  例えば、それ、フルデジタルの英語教科書がこれから登場するときに、AIがビルトインされて、検定教科書としてですよ、検定教科書としてAI先生が英語フルデジタル教科書に登場して、子供たち一人一人の、発音が弱い子供とかグラマーがなかなかできない子供とか、いろんな状況あるわけです。そういった子供たちにカスタマイズしたそういった学びをフルデジタルの英語教科書が提供してくれる。すごい環境だと思います。それ、可能になりますかね。とすると、今回、先ほど言った検定の在り方って極めて難しい議論だと思いますが、これも今のところの、大臣、考え方って何かあれば教えてください。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 教科書につきましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、学習指導要領に基づき指導するための主たる教材として、児童生徒が授業において共通的に学ぶべき内容を記載するものでございまして、そういう意味で使用義務掛かってございます。  今、石橋先生からAIの進化について御発言ありました。これ、AIの進歩というのは日進月歩、我々も将来的に分からない部分も多いと思ってございます。そういう中において、学校教育全体でのAIの適切な利活用という観点につきましては、文部科学省としても、先ほどの情報モラル教育の部分も含めて、やはり実践研究というのを続けていくということが必要だと思っています。  一方で、教科書に直ちにAIを導入するということに関しましては、先ほど申し上げました教科書のそうした位置付けの観点を踏まえると、現時点では、教科書、その内容の正確性を担保することができるかなどの点で課題があると考えてございます。今回の法改正におきまして、法文上は、AI自体を教科書に実装することも改正後の法律では排除はされないものとなってございますけれども、本制度改正後直ちに実装する以上に技術の進展も速い部分ございます。今後の技術の進展等も踏まえて検討が必要な課題であるというふうに考えてございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 課題認識は共有させていただきたいと思います。  局長おっしゃるとおり、今もう本当に日々AI進化をして驚くばかりです。そのメリットとデメリット、リスクも含めて、今現場でも、AIの活用については実証校も選定して実証もしていただいていると理解をして、今度是非視察も行かせていただけたらなと思っておりますけれども、まさに何年後がどうなっているかは今予測不可能なところもあると思いますので、今後是非丁寧に議論して、どこまでの可能性を子供たちに、検定教科書、デジタル教科書として提供できるのか、そこも含めた丁寧な検討、これもいただければなと思いますので、ちょっと問題共有として今日提起をさせていただきました。  その上で、これも、これまでのGIGAスクールの展開でもそうだったと思いますが、このデジタルの利活用、そしてこれから教科書に、フルデジタル、ハイブリッド、紙、異なる形態の教科書も利用できるようになってくるとなると、やっぱり学校の先生方がいかに異なる教科書を最大限有効に活用していただいて、そのメリットを一人一人の子供たちのために利用していただける、それには当然だけど、それにふさわしい教職課程ですとか現役の先生方に対する改めていろんな教育、研修の機会ですとか、きちんと丁寧に提供して、時間掛けて提供していただかないと、これ絵に描いた餅、いや、むしろかえってマイナスになりかねないということも極めて心配をしております。  これまでのところでも、これも古賀議員が本会議でも指摘をさせていただきましたが、なかなか、じゃ、教職課程で、これまでも努力はいただいておりますが、今も現場に出る新たな先生方が、じゃ、デジタルを最大限効果的に活用した教授法をきちんと身に付けて現場に出ていただけているのかどうか、今既に教鞭を長年執ってきていただいた先生方がきちんと研修を受けてその対応をできているのかどうか、課題が残っていると思います。  その上で、今回新たにデジタル教科書が出てくるということになりますので、これ相当力を入れていただいて、現場でなかなか時間的余裕がない先生方にきちんとそういった機会を確保していただくことも含めて、大臣、重点的にやっていただかないといけませんが、そのことも今回の法案にはきちんと盛り込まれているという理解でよろしいですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) おっしゃるとおりでありまして、このデジタル教科書はあくまでもツールでありますから、このツール、道具を使っていただく先生方にもこの仕組みというものを理解をしていただいて使いこなしていただくということが極めて重要だということでありますので、そういう意味では、やはり教師の皆様方にそれをしっかりと理解をしていただく、またこれから先生になろうとしていただく方にもそれらを前提とした教職課程というものを是非学んでいただくという、この二つをしっかりとやっていくことが極めて大事だと思っているところであります。  そうした教師の研修の充実、支援体制の充実は重要であるとの観点から、今回の制度改正を踏まえまして、教師の指導力向上を支援するためのオンライン研修等の動画の充実でありますとか、先進事例の更なる横展開、ICTの効果的な指導方法に関する専門的な助言や研修等を行う学校DX戦略アドバイザーでありますとか、ICT機器の管理、トラブル対応等を行うICT支援員等の必要な体制整備に取り組んでまいりたいと存じますし、また、教職課程については、これまでも教職課程における学修に情報通信技術の活用を位置付けているほか、教職課程コアカリキュラムにおきましても、教科の特性に応じた情報通信技術の効果的な活用法等について、教職課程を置く全ての大学で共通的に修得すべき資質、能力として位置付けているところであります。  いずれにいたしましても、問題意識を共有をいたしまして、しっかり我々としても対応してまいりたい、そのように思います。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ここ重ねて力を入れて、先生方の学びもこれからのそういった環境にふさわしい形に整えていただきたいと思いますし、今大臣、ちらっと支援員のことも触れていただきました。  これも、かねてから我々、支援員が極めて重要だと、先生方サポートしていただく。ただ、この間、一貫して四校に一人という基準で文科省進めてこられた。残念ながら、今に至るまでその四校に一人の基準すら達成できていないという現実の問題があります。いや、我々、一校に一人でも足らないんじゃないかという指摘をさせていただいてきた、特に大きな学校なんかでは、なかなか学年、クラスが多ければ一人でも大変だと思います。それを四校に一人、それも、今まあ地域差がありますので、達成していただけているところと、むしろもっと足りていないところと、そもそも支援員が確保できない自治体がかなりあるんですよ。人手がいなくて募集しても集まらない。  大臣、そうしますと、とにかく四校に一人はもう、もうもちろんですが、むしろこれからの時代は、更にもっと踏み込んで基準高めていただいて、できれば、やっぱり希望されるところには一校に一人の支援員、それが確保できる環境、予算的にもそうだし人材の育成的にもそうだし、それをつくっていただいてフルデジタルの教科書が採用されてくる時代に備えることは極めて大事だと思いますが、この支援員の拡充、充実に向けた取組、それも今回重要な柱だと思っているんですが、そういうことでよろしいですか、大臣。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 委員の問題意識は共有をしたいと思います。  おっしゃるとおりで、やはりこうしたデジタル化が、今回のデジタル教科書の導入、お認めいただければでありますけれども、これらが進むのであれば、更に学校現場においてはこうした技術というものが現場に入っていくということになるわけでありまして、それに対して現場が混乱せず、しっかりと使いこなし、教員の皆様方の働き方改革、そして教育の質の向上、こうしたことを図っていくために、そうした専門員の配置というものはこれまで以上に大事になっていくということはあろうかと思っております。  ただ一方で、今委員御指摘をされましたように、我々といたしましては、四校に一人という目標を掲げ、これが高いか低いかといえば、まだまだだという、そうした問題意識かと思いますが、ただ一方で、我々としては地財措置も講じているところでありますけれども、残念ながら、まだこの四校に一人という水準も達成できていないところであります。  まずは、問題意識は共有をさせていただいた上で、この四校に一人という基準というものを何としてでも達成することができるように、我々としてはまずは取組を進めさせていただきたい、そのように思っております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これは本当に現場からの要請でもあります。是非、この早期実現と更なる強化に向けて、文科省として是非取り組んでいただいて、このフルデジタルの時代に備えていただきたいということも強くお願いをしておきたいと思います。  あと、先ほど上野議員もスウェーデンの事例等も取り上げられましたので、私繰り返しませんが、これ丁寧に、スウェーデンやらフィンランド、先進国の状況と違いますので、日本は。むしろ、日本はこれまで一つ一つ丁寧に、一人一台端末環境の整備、諸外国から我々十五年遅れてきたと二〇一〇年ぐらいは言っていたのを、ようやく一歩一歩前に進んできた。今回も、丁寧にこのデジタルの検定教科書の話をさせていただいて、時間掛けて議論していただいて導入していくということなので、これ、違うんですよ、環境がね。それを、だからちょっと比較して単純に、何か向こうは紙に回帰があるとか、そういった話ではないということはもう少し丁寧に議論する必要があるということだけ申し添えて、答弁求めませんので、こういった問題も含めてこれからしっかり議論させていただきたいと思います。  その上で、これまでるる議論させていただいてきましたけれども、このデジタル教科書、フルデジタル検定教科書の実現に向けた歩みもそうなのですが、GIGAスクール、もう五年が経過をいたしました。コロナの状況などもあって、急速にこの端末環境の整備、ネットワーク環境の整備、フルクラウドの環境整備、いろんなことを取り組んでまいりました。  ただ、まだまだ多くの課題が残されているというのは幾つか既に取り上げさせていただいたとおりですけれども、ちょっと時間の限りで何点か取り上げて、今後の更なる展開に向けて協力できればと思うのですが、一つは、高校におけるこのICT、デジタル環境の確保です。これもお手元に、資料の十一に、資料を出させていただきました。  これも、超党派の議連でもこの間議論をし、文科省にも提言、提案をさせていただいてまいりました。せっかく小中でこれだけデジタル環境を整えてきた、ところが、高校に行ったらデジタル環境がなかった、そこで切れちゃうんですね。とか、高校で、いろんな都道府県によって対応が違う。ここにも書かれておりますけれども、都道府県によっては、これ保護者負担で端末を整えてくださいと言っているところが結構あります。ところが、設置者、公的に支援をして、予算措置して、端末を整備していただいている都道府県もあります。これ、ばらばらなんですよ。それで、これだけ都道府県格差が公立高校段階で生じている。  重ねて、我々、公立高校でしっかりとこの接続を、小中でICT活用して、いい学びを、そして、高校に行ってもそれを継続的に、良いICTを活用した学びを実践していける環境をつくっていく必要があると思っています。  大臣、この今の残念ながら都道府県によって大きな格差が生じている、これ変えていく必要があると思うんですが、大臣、いかがですか。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) 御指摘のとおり、義務教育段階において一人一台端末環境で学んだ児童生徒が高校に進学した後も同様に一人一台端末で学ぶことができる環境を整えるということは重要でございまして、お示しいただいたとおり、現在多くの自治体で整備は進んでおります。  一方、都道府県立高校における端末の整備方法につきましては、設置者ごとに様々でありまして、令和六年度に行った調査によると、都道府県においては、二十三自治体が設置者負担、二十四自治体が保護者負担を原則としていると承知をしております。  国においては、高校の学習用端末を含む学校のICT環境整備三か年計画を策定しておりまして、この計画に基づき、学習者用端末の予備機ですとか低所得世帯への貸与機器の整備に必要な経費等について所要の地方財政措置を講じておりまして、引き続きICT環境の整備に取り組んでまいります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これ是非、都道府県、自治体間で格差が出てこないように、高校に行っても引き続き、一人一人の子供の学び、これをデジタルで豊かな環境を提供していただける、とりわけ公立高校において確保していただくようにこれ対応をお願いしておきたいと思います。  それから、ネットワークのボトルネック問題もこの間ずっと議連からも提言させていただいて、文科省でも対応はいただいてきたのですが、資料の十二にもありますけれども、まだまだ、今回端末の更新作業を今現場で進めていただいています。スペックが向上してきました。ということは、余計に帯域が確保しないと止まっちゃうんです。これ、大臣も想像に難くないと思います。  せっかくデジタルで学び、ところがネットワークがボトルネックになって教材が動かない、いや、これじゃ時間掛かってしようがないからやめておこうみたいな話になると、本末転倒なんですよ。だから、ネットワークの環境はもうとにかく整備してほしいということは最初からお願いをしておりましたが、まだまだ現状駄目なんです。  大臣、これも、これから更にさっき言ったフルデジタルの環境になれば、当然ですが更に帯域は必要になります。今の基準でも足らなくなると思います。なので、フルデジタルの環境も目指して先んじて、更にネットワークの帯域の確保、整備、これ前に進めていかないと思いますが、これについても、大臣、是非、文科省、総務省協力していただいて、全国の津々浦々確保いただける、これ前に進めていただきたい。いかがですか。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 適切なネットワーク環境の整備というのは大変重要であります。やはりここがボトルネックになってしまって、実際に機器を導入したものはいいものの使い物にならなかったなどということがないように、我々としてもしっかり対応していかなければいけないということで考えております。  今委員から御指摘を、お示しをいただきましたように、必要なネットワーク速度を確保済みの学校は全国で約六四%ということでありまして、以前に比べるとかなり大幅に改善はされてきているところではありますが、まだ六四%にとどまっているということであります。  また、調査におきまして、今後の整備予定についても確認をしておりまして、令和十年度末には約九五%の設置者において、設置している全ての学校で必要なネットワーク速度の確保が完了する見込みとなっているところであります。  文科省といたしまして、各設置者における状況の確認でありますとか、またネットワークアセスメントの結果を踏まえた改善に係る経費の補助、通信契約の見直しの支援に関する情報提供などを通じまして、全国の学校で必要なネットワーク速度がより早期に達成されるように我々としても努めてまいりたいと、そのように考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ありがとうございました。  時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますが、これからも一人一人の本当に子供たちの、次代を担う、次代を生き抜いていく子供たちの学び、生育の環境、しっかり最大限効果的に活用していただいて、文科省、政府挙げて、いや、我々国会も挙げて努力をしていかなければいけないと思っておりますので、そのこと重ねてお願いを申し上げ、今日の質問終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一です。  本日は、先日の本会議で、今回の法改正は、単なる教材のデジタル化ではなく、AI時代に向けての日本の公教育をどう再設計するのかという国家戦略の根幹を問うものだというふうに申し上げました。  本日は委員会審査でありますので、その問題意識を踏まえ、デジタル教科書の導入によって現場が直面する課題と、二〇三〇年に向けてどのような教育基盤を構築するのかという点について具体的に伺ってまいります。  まず、各自治体における教科書採択の過程についてお伺いをさせていただきます。  教科書採択は、単に教材を選ぶ手続ではなく、地域の子供たちに何を学ばせるのかについて保護者や地域住民に説明責任を果たすための重要な民主的プロセスでもあります。しかし、デジタル教科書の導入に当たり、このプロセスをどう担保できているのかがまだ見えてきておりません。  これまでの教科書採択、主として教育内容を比較検討するものでありました。しかし、デジタル教科書では、動画や音声機能、アクセシビリティー、UI、UX、外部教材との連携など、教育内容に加えて学習環境そのものに関わる要素も評価する必要があります。これは、採択権者である教育委員会だけではなく、保護者や地域住民が実際に閲覧し意見を述べる機会でもある教科書展示会に対しても同様であるというふうに思います。  ここで、大臣にお伺いをいたします。  デジタルな形態を含む新たな教科書の採択に当たり、国は従来の紙の教科書と同じ採択スケジュールや採択体制で十分対応可能だというふうに考えているのか、また、保護者や地域住民が実際に教科書に触れ、意見を述べる機会をどのように確保していくのか、さらに、自治体間で対応力に差が生じないように、教育委員会が採択時に確認すべき観点や手順、透明性確保の在り方を含めた新たな採択通知をどのようにしていくお考えなのか、お伺いをいたします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 義務教育諸学校の教科書の採択でありますけれども、当該教科書の使用を開始する前年度の四月末頃に教科書見本が到着をした後、八月三十一日までに行うこととされておりまして、制度改正後もこれまでと同様のスケジュールとすることを想定をしているところであります。  文部科学省といたしましては、本法案をお認めいただければ、紙とデジタルの活用が期待される場面などを分かりやすく示した大臣指針を作成することとしておりまして、教育委員会や学校における採択方針の検討や調査研究の参考にしていただければと考えております。  また、それぞれの教科書において活用をされておりますデジタル機能と該当箇所の一覧化などにも取り組みまして、デジタルを含む教科書の採択業務が効率的に行えるようにサポートしてまいりたいと考えているところでもありまして、こうした取組を通じて、現場の負担というものを増やすことなく、しっかりとその採択がスケジュールどおりに進むように、そして十分に行われるように、そうした環境整備に我々としても努めてまいりたいと考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  教科書展示会はこれからも従来どおり行われるというふうに考えてよろしいものなのでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 教科書展示会、これは年間の教科書採択の手続の一環でございますけれども、これは当然従来どおり行う予定でございます。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  デジタルな教科書となった上においても、デジタル環境を展示会において住民にしっかりと閲覧、体験をしていただけるということというふうに考えてよろしいわけですね。ありがとうございます。  私、これまで教育委員会の教育委員として採択の方に関わってまいりました。採択の過程において、住民からの意見、もう両手で抱え切れないほどの意見が届きまして、そこを読み込むわけなんですけれども、結構スケジュール的にもかなりタイトでありまして、これまでの学ぶ中身に加えて、これからは学び方についても評価をしていくという意味においては、恐らく住民の皆様方にも同じように体験をしていただいて、同じように意見をお寄せいただき、それが採択に反映されていくというプロセスが重要であろうというふうに思っておりますので、その点について是非開けた議論ができるように工夫をお願いしたいというふうに思っております。  それから、一覧表などで機能をお示しいただけるというお話もございましたけれども、私もその採択の過程で様々な一覧表などは手にしてきたんですが、これ結構、一覧表の取扱い難しいところもありまして、採択ではなかなか使用することは難しいというふうに印象としては持っています。例えば、今回の場合でいうと、UI、UXみたいなところも、どんなふうに一覧表になってくるのかというところもあると思いますし、相当な工夫が必要なところだというふうにも思いますので、是非ともまたそういった観点でも御検討いただければというふうに思います。  それでは次に、デジタルの活用が期待される場面の示し方についてお伺いをさせていただきます。  現在、紙かデジタルかというところだけではなく、ハイブリッドという言葉が多く使われるようになってきております。しかし、現場では、結局どの場面でデジタルを使うのか、紙が優位な場面はどこなのかといった具体像がまだ十分に共有されておりません。  大臣は、先日の本会議で、今後策定される指針にデジタルの活用が期待される場面等を示すと御答弁いただいております。  そこで、大臣にお伺いをいたします。  例えば、小学校一年生と中学校三年生では発達段階が異なりますので、教科ごとにもデジタルの適した活用法は異なるというふうに思います。指針の中では、デジタルの活用が期待される場面を教科、学年又は単元ごとに具体的にお示しするようなお考えがあるのかどうか、大臣にお伺いをいたします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 学校の授業におけるデジタル活用につきましては、現行の教科書代替のデジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドラインにおきましても、各教科での活用例をお示しをしているところであります。  本法案をお認めいただければ、今後策定する予定の大臣指針の中では、有識者会議における議論なども踏まえまして、これまでの実証研究などからうかがえる学習への使用における紙とデジタルの特性を踏まえ、基本的には教科ごとの紙とデジタルの活用が期待される場面の例示でありますとか、認知科学や発達心理学の知見も踏まえまして、児童生徒の発達段階に応じたデジタル活用の在り方について検討をいたしまして、教育委員会や学校による採択の参考となるように示してまいりたい、そのように考えているところであります。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  学校現場、教科書会社が首を長くして待っていると思いますので、そういった具体的に例示する必要があるということも大臣と課題認識は共有させていただいたというふうに思います。どうぞよろしくお願いいたします。  続いて、教育効果を測るための観点についてお伺いをいたします。  大臣は、先日の本会議において、授業実践や大規模アンケート調査などの実証研究を実施する予定と答弁いただきましたが、アンケート調査はどの能力を対象にするのか、学力テストの点数を重視するのか、主体性や創造性、情報活用能力も含まれるのかといった、どのような観点を指標にして教育効果を検証していくのか、政府参考人にお伺いをいたします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  現行の教科書代替のデジタル教科書の効果や影響につきましては、これは先ほどもございましたけれども、上野先生からございましたけれども、令和元年度以降、毎年度、文部科学省として継続的に実証研究を行ってまいりました。その結果が今回の法改正につながってございます。  その制度改正後のデジタルな形態を含む新たな教科書につきましても、継続的な実証研究を実施していきたいと考えてございます。その際の具体的な観点についてでございますけれども、有識者あるいは関係者の御意見を踏まえつつ定めてまいりますが、これまでの実証研究につきましては義務教育段階における実証研究が中心だったところ、今後は高等学校段階や、あるいはこれまで実証研究では行わなかったほかの教科にも実証研究を広げることを考えてございます。  新たな教科書と授業理解、主体的な学びとの関係などの学習効果の観点、健康上の留意点の児童生徒や教師への浸透状況などの健康などの側面、新たな教科書の効果的な活用方法や、あるいは活用に当たっての課題感などの教師の指導力の観点など幾つかの観点、我々としても、現場の意見もお聞きしながら、新たな教科書の効果や影響を分析してまいりたいと考えているところでございます。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  それでは、関連いたしますので、質問の順番前後するんですけれども、大臣にKPIのことをお尋ねさせていただきたいと思います。  これまでの政府の調査指標は、その導入率ですとか授業の利用回数といったような、端末やソフトを使わせること自体がゴールになるような指標が中心だったというふうに思います。しかし、これではデジタル化そのものが政策目標となってしまいまして、教育の質向上という本質がなかなか見えてこないように思います。  二〇三〇年の教室の姿を見据え、KPIそのものを抜本的に転換すべきだというふうにも思いますが、大臣はどのような成果指標が必要だと考えるのか、御意見をお願いします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) おっしゃるとおりでありまして、実際に、このデジタル教科書も含め、このDXというものが子供たちの学びにどういう影響を与えているのか、そして、我々が目標としているそうした目標に向けてきちんとそれらが効果を発揮しているのかというものを改めてしっかりと見ていく必要があると思っているところであります。  今回のデジタル教科書は、教科書の内容を子供たちにとってより分かりやすく、学びやすくすることが目的でありまして、そうした目的に照らして成果指標の在り方を考えるに当たっては、例えば、デジタルな形態を含む教科書の活用による授業理解や主体的な学びに与える影響でありますとか、児童生徒の社会経済状況に関する指標との相関、紙の教科書では学習が困難な児童生徒の学習環境の状況などの観点で客観的、継続的に状況把握していくことが必要ではないかというふうに考えているところであります。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  このKPIの立て方、とても大切だと思いますし、立て方次第では、その学校現場が何をすべきか、本当に大きく変わるところだというふうにも思いますので、大臣の力強いメッセージをまた改めてお願いをしたいというふうに思います。  続きまして、アクセシビリティーの機能についてお伺いをいたします。  音声読み上げ、ルビ、文字の拡大などのアクセシビリティー機能についてですが、政府は、共通的な標準仕様を検討するというふうにしております。しかし、これがベンダーに対しての努力目標にとどまれば、会社ごとに使いやすさに差が生じまして、結果として、障害のある子供たちの選択肢を狭めることになります。また、ページ送りやボタン配置などのUI、UXが教科ごとに異なれば、子供も教職員も混乱する要因になります。  アクセシビリティー機能についての、この検定通過のための必須要件とするのかどうか、そういったお考えがあるのかどうか、また、UI、UXについて最低限の標準化を進めるお考えがあるのかどうか、また、どこまで指針に盛り込む予定なのか、いつまでに示される予定なのか、お伺いをいたします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  デジタルな形態を含む新たな教科書につきまして、今後標準仕様を定めることとしてございます。教科書のうちデジタル部分につきましては、読み上げ、ルビ振り、拡大、文字の大きさ、背景色の変更などのアクセシビリティーの機能のほか、児童生徒にとって使いやすいものとなるよう、ナビメニューの共通化などによりましてユーザーインターフェースも確保することを検討しているところでございます。  標準仕様それ自体は法的拘束力的なものを有しないものではございますけれども、この教科書は児童生徒が使うものでございます。また、これを作っていくのは発行者、事業者でございます。児童生徒がいずれの発行者の教科書を使用する場合にありましても必要な機能を円滑に利用できるように、広く教科書発行者や配信事業者も交えてこの標準仕様には協議、検討を進めてまいりたいと考えてございます。そのことによりまして、実効性の内容を担保してまいりたいと考えているところでございます。  なお、教科書検定につきましては、学習指導要領に照らしまして、専門的、学術的観点からその記述内容に欠陥がないかどうかを指摘することを基本とするものでございまして、教科書やビューアーに実装する機能そのものについて審査をすることは現時点では考えていないところでございます。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 分かりました。ありがとうございます。  秋に大臣指針が出るというふうに承知をしておりますけれども、この点についても秋の大臣指針に含まれるものなのでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 大臣指針におきましては、採択権者あるいは学校側の方の教科書を使用する側の観点から、デジタルが効果的な部分あるいは紙が効果的な部分などを学校の実践にも資するように我々としては指針を示すこと、あるいは、発達段階やあるいは教科の特性といったことにも留意してのデジタルを含む教科書の使用についての方針を示す予定をしているところでございます。  その中に、私どもとしては、こうしたアクセシビリティーの観点を含めた標準仕様のことにつきましても含まれると考えてございますけれども、一方で、標準仕様につきましては、現在検討しております指針に向けた検討会議以外のそうした関係者の方々の御意見もお伺いをしながら、ならないというところがございますので、標準仕様に関することにつきましては、指針には触れつつも、別の会議体においてしっかり検討して、指針との連動を図ってまいりたいと考えているところでございます。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 分かりました。秋の大臣指針に大きな方向性は含まれるということですね。  あと、アクセシビリティーに関する調査が年度末に向けて動いているというふうにも承知しておりますので、できれば秋に一緒に出すことができればなおいいのかなというふうにも思い、御提案をさせていただきます。  次に、教育DX、デジタル教科書に関する責任分界について伺います。  教育DXが進むほど、認証、ID管理、クラウド、セキュリティー、データ連携など、基盤整備の重要性が増しています。  デジタル大臣は、本会議において、デジタル化による教員の負担軽減、学びの環境整備、データの利活用を実現すること、教育データの標準化や教育デジタルサービスの相互運用性の確保を推進すること、転学、進学時でも学校組織を超えたデータ送受信のための認証基盤の実現に向けて進めていくことと答弁されました。  一方で、現場からは、システム同士が本当につながるのか、誰が責任、誰が管理責任を負うのか、子供が卒業した後のデータはどうなるのかといったような不安の声も聞こえてきます。  そこで、一点目としてデータ標準化、相互運用性、二点目として責任主体、データ管理の二つの観点から個別具体的にお伺いをさせていただきます。  まず一点目、データの標準化、相互運用性という観点からお伺いをします。  SSOや共通認証はどこまで標準化するのか、義務化まで考えているのか。学校コードや教科コード等といったデータベースの持ち方はベンダーが違っても統一となるようにするのか。転校や進学といった学校組織を超えたデータの送受信の仕組みを構築するのか。  次に、二点目として、責任主体、データ管理の観点からお伺いをいたします。情報漏えいが発生した場合の責任分界をどう整理しているのかという点です。  アカウント乗っ取りによるトラブルが起きた場合、その法的、実務的な責任、最終責任は誰が負う構造なのか。卒業後のデータ管理をどう考えているのか。さらには、アカウントを忘れた場合や紛失した場合の問合せ主体は誰になるのか。  衆議院の文部科学委員会で、望月局長から、少なくとも義務教育段階では三年以上、高等学校では、高等学校段階では四年以上とすることが望ましいという提言をいただいてございますと、ワーキンググループの提言を引用しながら答弁されておりますけれども、学校卒業後にアカウントを忘れた場合は誰に問い合わせ、誰がお答えになるのでしょうか。  個別具体的な質問を複数申し上げましたけれども、それぞれお答えをお願いいたします。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。  制度改正後のデジタルな形態を含む教科書につきましては、現行の教科書代替のデジタル教科書と同様に、クラウドなどの外部サービスの情報を用いたシングルサインオン認証を標準実装することを検討しております。  また、先ほどの局長の答弁にもありましたとおり、標準仕様それ自体は法的拘束力を有しないものですけれども、教科書発行者や配信事業者も広く交えて協議、検討を進めるということで実効性のある内容としてまいります。  また、転学、卒業時の学習履歴の取扱いにつきましては、今後、標準仕様の策定等に当たって検討することとしておりますが、転学先で同一発行者の教科書を使用する場合には円滑にデータを引き継ぐことができるほか、ライセンス期間終了後も復習に活用できるよう、標準実装を検討している印刷、ダウンロード機能を活用するということが考えられます。  さらに、アカウント管理の主体につきましては、現行の教科書代替デジタル教科書と同様に市町村等の学校設置者を想定しており、アカウント紛失時の対応は一義的には設置者、学校が行うということになりますけれども、情報漏えい、アカウントの乗っ取り等のインシデント発生時の責任の帰属につきましては、それは市町村の管理の仕方の問題が原因だったのか、あるいは児童生徒のパスワード管理が原因だったのかという事柄によりますので、個別の事案に応じて判断されるものと考えております。  なお、学校コード、あるいは教科コード、こういった教育データ標準の一部として既に定められているものもありますけれども、今般の標準仕様における活用については、その必要も含めて検討を進めてまいります。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。複数御回答いただきました。  転校後、同じ教科書を使っていれば引き継げるということでありましたけれども、相互運用性の観点から、デジタル大臣もその相互運用性のことについて触れられておられますけれども、是非、教科書会社が違っても、そこ移行できるというところが恐らく望まれるところなのではないかなというふうに思いますので、この点について課題を共有させていただきたいというふうに思います。  続きまして、デジタル教科書の閲覧によるログイン仕様や学習記録の保存について、国はeポータル等の推進により、共通認証やデータ連携の標準化を進めるというふうにしておりますけれども、この共通仕様の導入やログインの必要有無などの仕様をベンダーに対して必須とするのか、お伺いをいたします。また、学習記録の保存を必須とするのか、いつまで保存するのか、大臣の方針をお伺いいたします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 制度改正後のデジタルな形態を含む教科書につきまして、デジタル部分の閲覧に当たりましては、コンテンツの拡散を防止する観点から、標準仕様においてビューアーへのログイン等の認証を必要とする方向で検討をしているところであります。また、教科書のデジタル部分に係る書き込み等の学習記録の保存でありますけれども、児童生徒による復習を容易にする観点から必要なものと考えているところでもありまして、こちらも標準仕様において標準的な実装を求めることを検討しているところであります。  その上で、学習記録の標準化でありますけれども、これにつきましては、データの形式等がシステムごとに異なるのではなく、相互に連携が可能となるように、教育データの項目や形式をそろえるための標準の策定など、教育データ標準の取組を推進をしているところであります。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  必須にするということでありました。ありがとうございます。そして、学習記録の保存も必要だというふうに解釈をいたしました。  では、関連して、学習ログは誰のものなのかという観点でお伺いをさせていただきます。  教育DXが進む中で、この学習ログは一体誰のものなのかというデータ主権の議論が置き去りにされているように思います。国や自治体、あるいはシステムを提供する民間ベンダーがこれを独占、商業利用するようなことがあってはならないというふうに思います。大量に蓄積されていく子供たちの学習履歴、学習ログの所有権及び管理主体は、国、自治体、民間事業者のどこにあると考えているのか、それとも子供本人に帰属するものとして扱うのか。  無形物、データ所有権の議論ではなく、この学習資産を国としてどう位置付けているのかという問いとして、国としての方針をお伺いいたします。

堀野晶三 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(堀野晶三君) 今御指摘のとおり、所有権と、法律上の民法の所有権は有体物を対象としているので、学習履歴を含むデータは対象とはなっていないところですけれども、誰がどの教育データにアクセスすることができるかという観点から本人に関するデータの取扱いを考える必要があると理解をしております。  教育データへのアクセスという観点からは、一般的に、学校の教師は学習評価等の学校教育活動を実施する上で、学校教育に関する児童生徒のデータにアクセスすることが必要であると考えております。加えて、児童生徒も自らのより良い学びのために、自身の学習履歴等のデータにアクセスして、自分で利活用することが認められるものと考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  無形物、データ所有権の議論をすると問題が見えなくなってしまうというふうに思うんですが、問題から目を背けることなく、是非この問題に答えを出していかなければならないというふうに思います。  それでは、続きまして、文部科学省の学校におけるICT環境の整備状況調査のことについてお伺いをさせていただきます。  指導者用、学習者用デジタル教科書整備率が、令和六年三月時点で九〇%弱に達しているというふうにされています。しかし、この数字は、学校単位で、教科や学年を問わず、一種類でも使用していれば整備していることとすると、極めて大ざっぱな基準によるものであります。実際には、全く活用できていない教職員や子供たちが取り残されている可能性があります。実際そのような声も伺っております。文科省調査の資料によると、教員の約半数がフリーズやエラーに悩み、同じく約半数が設定作業の負担を訴えています。この半数が満足に使えていない、トラブルを抱えているという数字こそが現場の混乱を物語っているように思います。  そこで、お伺いいたします。  学校単位の数字ではなく、児童生徒一人一人のアカウントアクティブ率、実際の稼働率、実態がどうなっているのか、御存じであれば教えてください。また、デジタル教材を使用する権利があるにもかかわらず、現在もその教材を使用していない、あるいは使用できない児童生徒、教職員が一定数存在しますが、その理由や背景情報を国として調査、確認しているのか、お伺いいたします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 国費で提供をする現行の教科書代替のデジタル教科書に関しましては、全国の状況を正しく推定できるよう、大規模アンケート調査を行っております。この調査からは、半数以上の教師が二回に一回の授業で現行の教科書代替のデジタル教科書を使用していることが判明をしているところであります。  また、別の調査におきましては、約一〇〇%の小中学校等に国費で提供している英語については、小学校では約八割、中学校では約九割の児童生徒が使用していることが分かっております。  御指摘の未使用の背景についてでありますが、現行のデジタル教科書の導入に当たりまして教師が課題と感じている点として、効果的な活用方法についての情報の不足などが挙げられているところであります。  なお、ログインを行ったかどうか、全国の教師や児童生徒ごとに把握することにつきましては、各配信事業者の同意を要するとともに、ログインの状況のみによる具体的な活用状況の分析は困難と考えているところでありまして、引き続き大規模アンケート調査の中で活用状況を把握することが適切というふうに考えているところでありますが、しっかりと実態把握を進めることができるように、我々といたしましてもいろいろな工夫をしながら取組を進めてまいりたい、そのように考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  使える環境にあるはずの子が使わないという実態が実際に存在をしております。それがどのような背景によるものなのか是非一度調査をしていただいて、実際に教科書がデジタル化したときに、教科書は使うことが義務化されておりますので、使えないことがあってはならないというふうに思いますので、同じことが起こらないように是非この点についても着目をしていただければというふうに思います。  続きまして、デジタルウエルビーイングの仕組み化についてお伺いします。  大臣は、本会議において、フィルタリング設定を適切に行うよう教育委員会に要請し、対策が進んでいると御答弁いただきました。  しかし、現場のリアルな声を聞けば、子供たちはあの手この手でフィルタリングを擦り抜けて、端末にSNSアプリをインストールしたり、ゲームや動画視聴、不適切なサイトへのアクセスを行っている事象も実際に確認できております。  このような実態を国がどれほど正確に把握しているのかが問題であるというふうに思います。国として発生頻度や手口などの実態をどれぐらい具体的に把握しているのか、大臣にお伺いします。

松本洋平 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省におきましては、各教育委員会等に対しまして、端末利用時における有害情報を防止するためのフィルタリング設定、これを適切に行うことを要請をしておりまして、ほぼ全ての端末においてフィルタリング機能が導入されているところであります。  また、端末で授業や学習と関係ないサイトを確実に見られないようにする、そのために、一人一台端末の整備において端末管理機能等によるソフトウェア管理が可能な端末整備を徹底をし、また令和六年度から行っております端末更新では補助要件としてフィルタリングの導入を明文化するなどの取組を実施しているところであります。  議員が今御指摘をいただいたフィルタリングでは制限できないケースについて、実際にどういう状況になっているかということについて、ちょっと我々として網羅的に把握をしているわけではありませんが、自治体によってはフィルタリング機能を適切に設定できていないケースも想定され得ることから、引き続きフィルタリングの設定の、これの徹底を求めてまいりたい、そのように考えております。

水野孝一 国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  様々申し上げましたけれども、大臣の力強いリーダーシップに期待して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

熊谷裕人 立憲民主・無所属

○委員長(熊谷裕人君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時四十九分散会

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  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。