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国会会議録

農林水産委員会

第221回 · 参議院 · 第11号 · 2026-06-18

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-14 23:26 JST 記録 #3131 ↗

発言 203

会議録情報

令和八年六月十八日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十日     辞任         補欠選任      朝日健太郎君     上野 通子君      東野 秀樹君     神谷 政幸君  五月二十一日     辞任         補欠選任      井上 義行君     石井 準一君      上野 通子君     馬場 成志君      神谷 政幸君     東野 秀樹君      佐々木りえ君     松沢 成文君  五月二十二日     辞任         補欠選任      石井 準一君     井上 義行君      馬場 成志君     朝日健太郎君      松沢 成文君     佐々木りえ君  五月二十六日     辞任         補欠選任      井上 義行君     石井 準一君  五月二十七日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     井上 義行君  五月二十八日     辞任         補欠選任      朝日健太郎君     小野田紀美君      石井 準一君     進藤金日子君      東野 秀樹君     山崎 正昭君  五月二十九日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     朝日健太郎君      山崎 正昭君     東野 秀樹君  六月八日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     有村 治子君  六月九日     辞任         補欠選任      有村 治子君     進藤金日子君      東野 秀樹君     小野田紀美君  六月十日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     東野 秀樹君      進藤金日子君     石井 準一君  六月十一日     辞任         補欠選任      朝日健太郎君     鈴木 宗男君      石井 準一君     進藤金日子君      井上 義行君     松山 政司君      東野 秀樹君     磯崎 仁彦君  六月十二日     辞任         補欠選任      磯崎 仁彦君     東野 秀樹君      鈴木 宗男君     朝日健太郎君      松山 政司君     井上 義行君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤木 眞也君     理 事                 朝日健太郎君                 上月 良祐君                 東野 秀樹君                 石垣のりこ君                かごしま彰宏君     委 員                 井上 義行君                 江島  潔君                 進藤金日子君                 野村 哲郎君                 山下 雄平君                 山本 啓介君                 田名部匡代君                 徳永 エリ君                 横沢 高徳君                 舟山 康江君                 高橋 光男君                 竹谷とし子君                 佐々木りえ君                 杉本 純子君                 岩渕  友君    国務大臣        農林水産大臣   鈴木 憲和君    副大臣        農林水産副大臣  山下 雄平君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       山本 啓介君    事務局側        常任委員会専門        員        西村 尚敏君    政府参考人        農林水産省大臣        官房総括審議官  押切 光弘君        農林水産省大臣        官房総括審議官  河南  健君        農林水産省大臣        官房統計部長   深水 秀介君        農林水産省農産        局長       山口  靖君        農林水産省経営        局長       小林 大樹君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第四八号)(衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に朝日健太郎君及び東野秀樹君を指名いたします。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官押切光弘君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木農林水産大臣。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  米については、令和六年八月、南海トラフ地震臨時情報等を受けた需要の急増による小売店での品薄などに起因して価格が上昇し、令和七年三月には前年の約二倍にまで価格が高騰し、供給不安も発生しました。  この価格高騰の要因及び供給不安解消のために行った政府備蓄の売渡しの対応を検証した結果、農林水産省が多様化する流通実態を適確に把握できていなかったことや、政府備蓄は売渡し手続に時間を要し、機動性に欠けていたという課題が明らかになりました。  これらの課題に対応し、消費者への米の供給を安定的に行うため、この法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、多様化する流通実態の把握強化であります。  まず、届出の対象に、米穀の出荷又は販売事業者に加え、米穀を原材料とする飲食料品の加工、製造又は調製事業者を追加することとしております。  次に、地域の米穀供給の相当部分を占める事業者は、在庫数量、出荷販売数量などの定期報告をしなければならないこととしております。  さらに、定期報告違反に対する罰則を新設するとともに、報告徴求違反、変更及び廃止の届出違反に対する罰則を引き上げることとしております。  第二に、備蓄制度の見直しであります。  まず、備蓄の目的を見直し、生産量の減少に加え、需要量の増加による供給不足にも備えて保有できることとしております。  次に、民間備蓄の創設であります。米穀の備蓄の機動的な運営を図るため、大規模な米穀の出荷又は販売事業者は、基準保有量の米穀を常時保有しなければならないこととしております。農林水産大臣は、供給不足であって、民間備蓄を政府備蓄よりも迅速に譲り渡すことができると認めるときは、基準保有量を減少し、さらに、不足の状況に応じて、民間備蓄事業者に対し、米穀の譲渡しに係る勧告、命令等をできることとしております。  第三に、生産調整方針の大臣認定制度等を廃止する一方で、米穀の生産者は、主体的に需要に応じた生産を行うよう努める旨を規定するとともに、政府は、需要に応じた生産が可能となるよう、米穀の新たな需要の開拓、輸出の促進、生産性の向上に関する施策等を講ずることとしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 自民党の茨城県選出の上月良祐でございます。  質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  若さと能力の高さに加えて、ここのところ安定感も増している鈴木大臣に質問をさせていただきたいと思います。ほかの答弁者の皆さんも含めまして、的確な答弁をよろしくお願いいたしたいと思います。  まず、大臣に、需要に応じた生産と、それから価格への関わり方についてお聞きをしたいと思います。  趣味で作るといったようなものは別ですが、なりわい、業として行うもので需要に応じた生産でなくていいものは、これは農産物であれ農産物以外であれ、基本的にないのだと思います。もちろん、主食であります米でありますので、需要をどう見積もるかということはとても大切なことだというふうに思います。  米は七百万トンとかといった量がこれまで意識を強くされてきましたが、これからは主食用以外の様々な用途、あるいはサプライチェーンの先、我々が、どちらかというと、我々、農水省もこれまでどちらかというと得意でなかったサプライチェーンの先ですね、の意識しないといけない輸出にも、主食用米を減らすためにというような形ではなくて、ポジティブに応じていかなければいけない、そういうふうな状況になっているわけであります。  九年度から大きな見直しもされるということで今検討を進めているわけでありますが、こういう見直しの時期だからこそ、法律に明確に需要に応じた生産を書く意味があるんだろうというふうに思います。  また、本来、当然であるはずの大原則、需要に応じた生産が、様々な見立て、思惑などもありまして、なかなか正直実行してもらうことが難しいといったような面もあるんだというふうに思います。自分が減らしてもほかの人たちは増やすんじゃないか、たくさん作るんじゃないか、結局、自分が割を食っちゃって、ほかの人は稼いじゃうんじゃないかというような複雑な思いもあるのかもしれません。  特に、従来メインでありました米の流通ルート、系統系や大規模な集荷ルートが相対的に小さくなってきているわけでありまして、プレーヤーも多様化する、流通も多様化する、そういう中で問題が複雑化しているんだろうというふうに思います。  大臣に、今回の改正で需要に応じた生産を明記することとした意義や意味をお伺いをしたいと思います。あわせて、価格との関わり方についてもお聞きしたいと思います。  価格にコミットしないという言い方は俗によく使うんですけど、詰めていくとよく分かったような分からないような言葉であります。  食糧法では、法案ではですね、需給の安定を図り、及びこれを通じて価格の安定化を図るというふうになっています。間接的ではあるんです、間接フリーキックではあるんですが、価格の安定化には関わらないといけないこれ義務があるということだと思います。すなわち、安定化を図るわけですから、暴騰や暴落は避けなきゃいけない。価格をある程度の幅に収められるよう、需給をバランスさせていくということが大切だと思います。  一方で、日々マーケットで決まる価格というのは、概算金もあれば、相対価格もあれば、消費者への販売価格もあります。もう無数にあるわけでありまして、それらをコントロールなどできないことは、これは明らかであります。関わりようがないと言うべきなのかもしれません。  改正前には価格の安定が直にある意味書かれていたわけですけれども、私は、今回の改正は、本来そうであったことを明確化したというようなことではというふうにも感じます。  価格との関わり方につきましても、大臣のお考えを伺いたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、米政策につきましては、平成三十年に国が生産数量目標の配分を行わない政策に移行して以来、生産者が主食用米の需給動向等を踏まえて、自らの経営判断で需要に応じた生産を行うことが実態として根付いてきたところであります。  こうした実態を踏まえて、今般の食糧法の改正案では、国による生産調整に係る規定を削除することで、これまで生産者が取り組んできた需要に応じた生産をより一層推進をしていくということ、そしてそのために、政府としても、前面に立って需要開拓や輸出促進、生産性向上などによりマーケットを拡大し、米生産の持続的な発展を図るという考え方をこの米政策の方向性として位置付けをさせていただいたところであります。  また、米の価格につきましては、委員から今御指摘もありましたけれども、基本的には需給バランスなど民間の取引環境の中で決まるものであり、国として米の価格に直接的に関与するということは適当ではないと考えている一方で、ただ、米は日常生活で欠かせない主食でもあります。国民の生活や経済の安定の観点からも、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られることが重要だというふうに考えております。  今般の改正におきましては、この考え方を法律の目的規定である第一条に明記をさせていただいております。それと同時に、この需給の安定を図るために必要な措置を位置付けることとしており、食糧法の規定にのっとり、需給の安定を図ることで、結果として価格の安定も図られていくように、責任を持って取り組んでまいります。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 ありがとうございます。  マーケットに直に関わるということではなくて、間接的に需給を通じて関わるんだと。大臣所信質疑のときだったと思いますが、岩渕先生とのやり取りでちょっとかみ合っていないなと思ったんですけど、要は今みたいなことだったんじゃないかなというふうに考えております。衆議院以来もう何度も議論されていることですが、私もどうしてもここは冒頭に押さえたくて、御質問をさせていただきました。  ちょっと飛ばさせていただいて、問い五なんです。  私、もうこの国会中はひょっとするとこれが一回だけのチャンスかもしれないので、どうしてもちょっと聞いておきたいことがあります。ちょっと質問長くなるかもしれません。お許しください。  今回の改正では、今ほどあった安定という言葉がすごいキーワードだと思っております。流通把握の強化も図られているわけでありますが、食料にとって、私は、もう安定というのは、もちろん価格も量も安定というのが作る方々のことを考えてもとても重要だというふうに思っております。もちろん、ベクトルが上に向いていって、価格も量も上向いていくのは大切だと思いますけれども、何より重要なのが安定だと思います。  例えば、半導体とかをめぐる各国の争い、競争というのは、言わば急ブレーキ、急ハンドル、急アクセルの連続ですよ。これで激しい勝負をしていかなければいけないというのとはもう全く様相が違いまして、農業では急ハンドルとか急アクセルとか急ブレーキというのは厳に避けるべきだと私は思っております。例えば、営農型太陽光みたいに急アクセルを踏んだ、もう現場でうまくいっていないことは多々あるわけでありまして、これまでもかなり私も闘わせていただいて、随分制度が変わってきたんだというふうに思います。  需給や価格を安定させるためには、例えば酪農におけるアウトサイダーの問題などと一緒で、一定の規律というものが私は絶対に必要だというふうに考えております。例えば、一旦結んだ播種前の契約を、違約金を払っても別の先に売った方が高い、もうかるといって破棄するような行動というのが許されるんでしょうか。それが特に、公的な収入保険であるとかナラシの恩恵、実際には保険金に当たるものをいただかなかったとしてもですね、結果的に。ただ、やっぱりそういうふうな安心感を持った上で、その上でそういった行動を行っている場合は、私はなおさらだというふうに思います。  また、輸出というのは、先ほど大臣の御答弁にもありましたが、需要を拡大していく上で大変重要な手段であります。例えば、昨年の価格であれば、海外より国内で売った方が高く売れるケース、多々あったというふうに思います。しかし、そういう場合でも、海外の事業者、実需者との信頼関係を大切にして、こっちの方が安いかもしれないけど信頼関係を大切にして売り続けるというようなことなしに輸出の拡大など絶対できるわけがありません。安ければいいということでは官公需の発注は駄目なので、それを脱却しなきゃいけないということで今一生懸命やっているんですけど、高ければいいでは駄目なのがこの食料に関するビヘイビアではないかというふうに思います。  また、例えば農家が届出をしていない業者に米を売って、米トレサ法の観点から検証できないといったような状況がいいんでしょうか。許されるんでしょうか。届出もしていないような方が冷温設備もないような倉庫に保存をして、まあ傷むでしょう、それは。で、転売差益を狙うような行動は、安定を求める上で決して許されるものではないと私は思っております。そのときそのときの刹那の稼ぎを得ようと乗り込んでくるような事業者、サプライチェーンの信頼関係を壊すような行動を行う者は、食料、とりわけ主食である米にはなじまない人たちだと、行動だと思っております。  一次産業というのは、今はやりのアンソロピックやエヌビディアのように大きな稼ぎはなかなか得られないものだと思います。でも、だから災害があったときには大変手厚い支援措置を一生懸命みんなで力を合わせて講じるわけですし、例えば為替による餌の価格の高騰対策に公的な保険のようなものもあるわけですし、基盤整備にももう特段の手厚い支援があるわけであります。もちろん、安定した稼ぎを得られるような土台、需給の安定、こういったものをつくって、そこそこ稼げるようにふだんからしておかないといけないということもとても大切だと思います。  それで、今回、流通の把握を年三百トン扱う集荷業者等にまで対象を広げているんだけど、それで本当に大丈夫なのかな、十分なのかなということを私は心配をいたしております。  いわゆるブローカーと言われる人たちというのは一体何者なんでしょうか。私もいろいろ聞いているけれども、その実態というのがよく分からないものがあります。その人たちがそれほどの量を扱わない人たちであれば、取扱数量の下限を下げたからといって把握し切れない。そういう人たちが価格を乱すトリガーになっているんだとしたら、何かそこにきちっとアクセスしないといけない、タッチしないといけないんだというふうに思います。  また、今回、調査手続がかなり増えるわけですから、DX化による負担軽減も必須だと思います。紙で出して役所で手入力すると、間違いも起こるし時間も掛かります。現場も役所も人手不足の中、やっぱり非効率ではいけないと思うので、端末操作で簡単に入力ができて集計の誤りがなくなったり時間が掛かることもないようなDX化、これはもう絶対にやっていただきたいというふうに思います。  これ、まず政府参考人から御答弁をいただきたいと思います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  今般の米価高騰の際、ふだん米を取り扱っていない事業者が産地で集荷していたといった事例も承知しており、特に現場で問題になりましたのは、届出もせずに米穀の取引を行うこと、あるいは買い取った米を適切に管理もせず粗雑に扱うこと、さらに、既に成約している米を横取りするような不誠実な取引を行うことといった事例が発生していたと承知をしております。このような事例は、需給の不安定化の一因になり得るほか、米の適正かつ円滑な流通に支障を生じさせるおそれがあり、行政としても責任を持って対応する必要があると考えております。  このため、今般の食糧法改正案におきましては、与党審査の過程で上月委員始め多くの議員の皆様から御指摘をいただいたことを踏まえまして、事業規模にかかわらず、全事業者が守るべき責務規定というのを新設させていただいております。その中で、食糧法の規定の遵守、米の品質保持のための適正な管理、持続的な供給に資する取引の実施ということを明文化したところでございます。  この上で、現行の七条の二に基づきまして、遵守事項省令というのがあるわけでございますが、この中で、相手方が食糧法に基づく届出をしているか確認して取引を行うよう努めること、あるいは保管温度に応じて適切に管理をすることといったことを新たに規定し、違反した場合には勧告、公表、命令、罰則といった措置を講ずることを今後検討してまいりたいというふうに考えております。  さらに、不誠実な取引につきましても、国がガイドラインを策定し、信義則に基づく取引の徹底を求めるなど、不誠実な取引が横行せず規律ある取引慣行を醸成していくことにしてまいりたいというふうに考えております。  さらに、委員から御指摘いただきましたDX化の方ですが、調査手続のDX化につきましては、現在メールなどで報告いただいているものを、これをスマートフォン、パソコンなどを利用し、eMAFF申請による統一的なフォームを活用するなど、電子申請を導入することを検討しておるところでございます。そのため、現在農林水産省の方で環境整備を行っているところであり、これを通じて事業者の負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 ありがとうございました。  かなりいろいろ考えてくださって、この今の法律の枠組みの中では難しい枠組みだったんだけど、その中で最大限御配慮をいただいたということですので、今回の改正によってどんな効果が出るかをしっかり見極めていかなければいけないというふうに思います。  ここ、大臣からも一言、その規律の在り方というんでしょうか、規制の強化とまでは言いませんが、それは大切じゃないかと思うんですが、一言いただきたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  もうまさに上月先生おっしゃるように、私たち、これ何が大事かと思っているかというと、私も当時副大臣やらせていただいていて、大変私も重い責任を感じています。これはなぜかといえば、本来であれば備蓄米をすぐに出すべき局面で、出すという判断が、そして実際にそれを行動に移すということが実現できなかった。その結果、棚にですね、スーパーの棚に米が並ばなくて消費者の皆さんから大変御不安だという状況を引き起こしたという責任は、私はもう自分も含めて大変重いというふうに思っています。  そのときに、これからやはり大事になるのは、主食である米が、この適正かつ円滑な流通をしっかりと確保していく、そしてそれをちゃんと見える化をしていくということが何よりも大事なんだろうというふうに思っています。今、山口局長からも答弁ありましたが、この米の円滑な流通には、国として責任を持って関与するために、全事業者が守るべき責務の新設や遵守事項省令の見直しなどの措置をしてまいりますし、また、そういう意味で、民間事業者を適切に監督もしてまいりたいというふうに考えております。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 大臣、ありがとうございます。  米の混乱については私たちも責任がある、与党にも大きな責任があるというふうに思っております。  これまで自由化する方向で進めてきたんだと思います。その中で、温暖化がひどくなり、災害が頻発し、国際環境の混乱も拍車が掛かってきていると。自由化というのは大切なんですけれども、やっぱり安定のためには、この環境が変わる中では、やっぱり一定の規律というのはとても大切だと。でないと、全部それが、何というんですか、マーケットの混乱が、全て役所が悪い、与党が何やっているんだということになりかねないので、やはり一定の規律というのは是非気を付けていただきたいというふうに思います。  それから、DXについては、当面紙も少し残すということであります。これはまあしようがないというか、それは正しい配慮だと思うんですが、やはり一定期間やってなじんできた頃に、是非、更にそこから猶予期間を置いてもいいんですけれども、ネットに統一していくみたいなことをやらないと、やっぱり人手不足で困っている中で、しかも迅速性、正確性という意味からも良くないと思いますので。東京のバスなんかは料金箱残っています。ストラスブールに行ったときには、全部もうタッチカードになっていて、ビッグデータがすぐ集まって新しい政策に反映できると。あの料金箱、五%の人しか使っていないんですね。しかも、物すごい大きな投資をしないといけないと。物すごい負担になっているんです。これは、もちろん優しくあるべきだというのは大切なんですけれども、特に一般の方じゃなくて事業をやっている方々でもありますから、どこかでかやっぱりそういうことも念頭に置きながらフォローしていただきたいと思います。  続いて、輸出についてお伺いしたいと思います。  鈴木大臣や福田達夫先生、武部新先生などと農産物、加工品の輸出にこれまで継続的に私も一生懸命取り組んできました。もう十年近くになりますし、今、二度目の輸出委員長を拝命をして務めております。GFPやJFOODO、プラットフォームといったような仕組みや組織もつくってきましたし、米の輸出も米粒換算でようやく五万トン弱まで伸びてきたところであります。暗中模索だった頃から、今は第二ステージに入ってきているなという感じはしておるところであります。  日本の米は、安売りでとにかく量を稼ぐんじゃなくて、しっかりもうけを取るため、言わばいいものを高く売っていくという方向性も大切にしなければいけないんだというふうに思っています。特に、今後供給力が細くなっていく可能性がありますから、なおさら量ではなくて質を求めて、適切な利潤を取っていけるような価格での販売というのはとても大切だと思います。  今回、水田政策のキャラバン、現場での意見交換をやった中で、私が担当した北陸、東海では、二か所とも米の輸出の難しさについて意見が出されまして、ひとしきり意見交換をしました。これ、実際に出そうとすると、地元の熱心にやっている方に聞くと、高級店だと一年で五トンぐらいじゃないかと言うんですね。そうすると、一万トン増やすのに二千店舗必要だということになります、高級店が。もちろん大衆的な食堂もあると思うし、高級店でもいろんな扱う量は様々だと思いますが、一つの例として考えると、米の輸出拡大というのは決してたやすいことではないというふうに思います。  ただ、衆での質疑も全部見させてもちろんいただいたんですが、まだ何か余ったら売るみたいな発想での質疑があって、ちょっと残念だなと、大臣も厳しく答弁をされておられましたが、感じたところであります。我々は物を売るんじゃないと、日本の価値を売るんだということで、姿勢で取り組んできたわけであります。  百農社によるおにぎりといった、冷たいまま食べてもらうというような行動も含めて、文化も含めて輸出していくということでやっていくべきですが、三十五万トンというのはなかなか高い目標だというふうに思うんですけど、ここをどういうふうにチャレンジしていくのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  もう上月先生とはずっと、私の政治人生ずっと一緒に輸出に取り組んでいて、いつも御指導いただいていることを感謝申し上げます。  米の輸出につきましては、食料・農業・農村基本計画におきまして、米、パック御飯などの二〇三〇年の輸出を三十五・三万トン、金額ベースで九百二十二億円とすることを目指すということで、具体的には、この輸出拡大実行戦略において、米国でいえば二百十六億円とか、それぞれの市場ごとに幾らを目標に頑張るのかということが目標を掲げているところであります。  今先生からお話あったように、特に米は競合も大変多くありますし、たやすいことでは全くないというふうに思っていますが、ですから、逆にこれは政府が前面に立って勝負をしていかなければいけないんだろうというふうに私は肝に銘じているところであります。  この目標の実現に向けて、日本産米のまさに価値や食文化を最大限生かしながら、例えばですけど、アメリカやヨーロッパでは、もう現地系のスーパー、小売店に、総菜コーナーでお米を使った商品、おすしを始めおにぎり、ほとんどのところで並んでおりますので、そうしたところに、品質がしっかりと担保できて、やっぱり日本のものですから日本産米を使ってほしいということで、使用するお米を日本産米に置き換えるということを目指すということが一点かと思います。  そしてもう一点は、さっき百農社のお話もありましたが、やはり日本食のレストランやおにぎり屋さんなどのこの外食、これがやっぱり、日本のものを大事にしながら日本の価値を伝えてくれる外食をいかに多く増やしていくか、そこにしっかりと安定供給をしていくかということが第二に大事かというふうに思います。  そして、加えてパック御飯だというふうに思います。やはり、レンジでチンすれば日本と同じ品質をそのまま味わえるわけです。現在、重量ベースでは二千八百五十三トンの輸出量ですが、これは大幅に伸ばしていきたいというふうに考えております。  また、ここも実は大事だと思っているのは、他国産とやはり価格でもある程度は勝負をしていかないといけないというふうに考えておりまして、この基本計画で目標とする十五ヘクタール以上の経営体で六十キロ当たり九千五百円という生産コストの低減、これができれば価格面でも、ちょっとは高いですけれども勝負になっていくということがありますので、そうすると量ができていくということになりますので、低コストでも生産ができる、そしてそこにしっかりと稼ぎが見出せる大規模な輸出産地の形成も支援をしていき、更なる輸出拡大につなげていきたいというふうに考えております。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 ありがとうございます。  全く同じ方向性を向いて、是非我々も頑張らないといけないと思います。高い目標はできないと思ったら終わりなので、もう絶対やるんだと、あらゆる手を尽くしてやるんだということでやってみて、もし届かなかったらきちんと分析して反省して次の手を打つんだということだと思います。それしかないんだというふうに思っております。  そして、私たち自身が毎日勉強したりトレーニングしたりするのは、未来に耐えられる体や仕事ができる能力を付けるためだというふうに思うんですが、政策も要はそのとき負荷を掛けないといけないんだというふうに思います。要するに、負荷を掛けずにただやっていたら、結果が未来には耐えられないものになる。やっぱり輸出は相当ここ十年負荷を掛けてきたというふうに思いますので、掛け続けないといけないということだと思います。  その関係で一つ、次の問い七なんですが、担い手の減少と地域計画のブラッシュアップについてお伺いしたいと思います。先ほど大臣がおっしゃった、何でしょう、その大区画化によるコストの縮減みたいなこともここに懸かっていると思います。  資料を御覧ください。この資料は農水省と一緒に作ってきた資料で、鈴木大臣も御覧いただいた、我々が昔から使っている資料であります。  左側の表側は法人経営体と農家があり、農家の中に個人の経営体がある。その中には主業、準主業、副業とあり、準主業と副業というのは兼業農家、昔でいうところの第二種兼業農家だと思います、に近いものだと思います。表頭を見ていただくと経営体数があり、農業就業者数があり、そして右端に販売金額に占めるシェアがあります。真ん中に基幹的農業従事者数、最近余り使わなくなってきている概念ではあるんですが、が真ん中にあります。  上の青く塗っている二つ、法人経営体と主業経営体で販売金額に占めるシェアは八二%になります。四一足す四一であります。もうここで大半になっている。特に準主業のところは数も相当減ってきて、大切な方々なんですが、残念ながら数も相当減ってきて、特に販売金額に占めるシェアはもう二%ということで激減しております。  基幹的農業従事者数、表頭の真ん中にありますが、ここは法人経営体がカウントされないので、最近では、やはり少し使い方としては前のようには使っていないという、時代の変遷があるのかなというふうに思います。  農業就業者数の一番下に計という欄があって、ここを見ていただくと、大変減ってきているという中で今後どうしていくかというのを、これ劇的に変わってきております。次の五年間はもっと変わると思うので、感情抜きに五年後、十年後の農業を支えられる、まあ感情抜きというわけにもいかないんですが、支えていける体制をつくるために負荷を掛けていかなければ、政策に負荷を掛けていかなければいけない、少し我々頑張らないといけないんだと思います。  そこで、地域計画ということなんですが、農地を担い手に集約していく取組に頑張らないといけない、負荷を掛けて一生懸命やらなきゃいけないと思うんですが、昨年の結果では理想的な計画は一一%のみですよ。四五%はほぼ現況のまま、四三%は将来の受け手が真っ白な状態という感じになっています。  党で現場をお伺いしたとき、キャラバンとは別に現場に行ったときも、平地も行ったし中山間も行ったんですが、意見交換したときも、主力農家、法人の方々も、我々余り巻き込まれていないですと、あれって行政が作るものですよねみたいな感じで、ええっという感じだったんですね。なので、営農主体を十分に巻き込んでやっていくという取組、特に五年間の集中対策期間に、大区画化なども、せっかく別枠予算も取っているわけだから、その前提となる地域計画のブラッシュアップというのは喫緊の課題だというふうに思います。  それで、六月十六日ですよ、ここ数日前の日農に東大の安藤教授の調査結果が出ていまして、結構重要なデータだったと思うんです。離農者の農地の受皿としての大規模農家の機能が弱まっているぞと。これ、実感としても、私も前から言ってきたんですが、もう中核農家もこれ以上受けられないと、近場を受けたらもう遠場は放すというようなことを言っていらっしゃるのを聞いていたので、これがデータとして腑に落ちるデータがこうやって明確に出てきたということであります。  これは大変、何年か後には大変重要な兆候だというふうに思いますので、ちょっとそういうのも踏まえて、自治体とも一緒になって、地域を巻き込んでの地域計画のブラッシュアップ、これをどういうふうに進めていくかということ、本来なら、これ今目標はないんですけど、本来なら、やっぱり難しいんですけど、何かやっぱり、これも先ほどの話で、目標を置いて頑張ってみて、駄目ならまたもう一回頑張るみたいなことが必要じゃないかと思うんですけど、ここ、農水省の山下副大臣、お考えを伺います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  上月理事御指摘のように、担い手に農地を集約していくためには、地域の皆さんを巻き込んでこの話合いを行い、地域計画の完成度を高めていくことが大変重要だというふうに考えております。  地域計画の見直しに当たっては、農地の出し手と受け手の意向把握など、現場活動の推進が極めて重要であることから、市町村を中心とした関係機関の連携による推進体制の強化に向けた支援を実施しているところであります。加えて、市町村において重点的に見直しを進めていく地域を選定していただいた上で、上月理事からふだんから御指摘いただいているように、市町村の体制が非常に弱まっている、特に町村の体制が非常に弱まっているという御指摘も度々受けて、御指摘いただいておりますので、国や都道府県がそのような地域の現場に入り、伴走支援を行うことで、地域の関係者と一体となって取組を進めていかなければならないというふうに考えております。  地域計画の継続的な見直しについては、自民党の提言においても、その進捗をしっかりと検証していくべきとの御指摘を受けております。農林水産省としても、目指すべき水準などの目標について、早期にお示しできるように取り組んでいかなければならないと考えております。  地域の実情、特にいろんな主体の皆さんをこうしたところに呼び込んでいって、そしてしっかりお話を聞いた上で現場の関係者の理解を得て、一緒になって前に進めていけるように、目標設定の検討を進めているところであります。

上月良祐 自由民主党・無所属の会

○上月良祐君 ありがとうございました。  備蓄米の買戻しはちょっと質問できませんでしたが、いろいろ難しいこともありますけれども、大臣には頑張っていただきたいというふうに思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 おはようございます。田名部匡代です。今日もよろしくお願いいたします。  ちょっと通告していないところから入っちゃってごめんなさい。いや、今、上月委員の最後の地域計画のお話、本当に重要で、今副大臣から御答弁いただきましたけれど、これまでも同じような課題は何度も指摘をされてきていると思うんですね。ですから、その現場の実態がどうなっているのかということは本当にきちんと把握をいただいた上で、ただ計画ができればいいって話じゃない、それがいかにこれからの日本の農業の未来にきちんと続いていくかと、本当に大事な土台になるわけですよね。だから、同じ答弁ばっかり聞きたくないんですよ。それをどう改善されて、それどうなったのかということを、そういう答弁をいただかないと前に進まないんじゃないかと思うんですよね。  やっぱり、そこは覚悟を持ってやっていただきたいんですが、答弁とかいただいちゃっていいです。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 御指摘、ごもっともの点も多々あると思っております。  そうした地域計画が、本当に、絵に描いた餅じゃないかとか、若しくは全く現況のままじゃないかというところもあって、一方で、先ほど上月先生のお話も出しましたが、では、じゃ、そうした地域計画を作っていただく町や村役場の体制として、国からそうしたことを押し付けられても、なかなかそうした人員も非常に脆弱だというような御指摘もあります。  こうした体制の問題についても、我々農林水産省としてもこれまでのやり方でいいとは思っておりませんので、是非改善できるように更に汗をかいてまいりたいと思っております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 御答弁ありがとうございました。  これ以上やめますけれども、この間、青森県の県、また市町村長の皆さんと、県の課題について意見交換させていただいたんですね。本当に、自治体の担う仕事が大変増えている中で、人もいない、その役割は、例えば介護認定をする人材も、もういよいよ不足というような状況なんですね。農業分野ではもっと大変な状況になっているんじゃないかというふうに思います。ですから、そうした、今副大臣の方から、地域の実態聞いていらっしゃるようですので、是非体制整えていただいて進めていただきたいということをまずは御要望申し上げたいと思います。  それでは、法案について質問していきますが、衆議院の方でも同じような質問されていたようですけれど、改めて参議院の委員会でも確認をさせていただきたいと思います。  一つは、この生産調整方針の規定を廃止をして、需要に応じた生産については生産者が主体的に行うよう努力義務を規定するということなんですけれども、大臣は何度も、これまでもそうだったというふうにおっしゃっているんですが、よく舟山委員が何度も言ってたけど、生産調整はやっぱり国の責任においてやるべきなんだという主張されていましたが、国が全く責任を放棄して生産者にその責任を押し付けるようなものではないか、こういう指摘があるわけですよね。それに対して、まずは御答弁いただきたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、米の政策につきましては、平成三十年に国から生産数量目標の配分を行わない政策に移行をしております。現実として、各産地や生産者が主食用米の需要動向等を踏まえて自らの経営判断で生産を行う、需要に応じた生産を行ってきているところであり、これが大分根付いてきているというふうに私としては認識をしております。  こうした現状を踏まえて、我が国の主食である米について需給の安定を図ることが重要と認識をしておりまして、今般の改正食糧法では、引き続き、需給見通しの作成といった政府が講ずる措置を基本方針に規定するとともに、新たに改正法の第五条第四項を新設をして、政府が米の需要開拓、輸出促進、生産性向上など、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることとしておりまして、生産者のみにこの需要に応じた生産の責任を押し付けるということではもう全くございません。  そして、需要に応じた生産を進めていく観点からは、本年においても、私自ら、加工用、そして米粉用、輸出用などの関係実需者団体の皆様からどのぐらい需要が見込めるかということを、現状としてどうなっているのかということをお伺いした上で、生産者団体や大規模生産者の皆様に需要についての情報を直接提供させていただき、作付けの参考としていただくといった取組も行ってきたところであります。  引き続き、きめ細かい情報提供や産地との意見交換を行うことを通じて、需要に応じた生産をしっかりと推進をしてまいります。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 国にもしっかり責任を持っていただかないと困るんですけどね。  これ、衆議院の六月二日の委員会で、これ大臣の御答弁で、今のように、生産者に対してのみ需要に応じた生産の責任を押し付けるということは考えていないと、そういう考えじゃないことを理解していただきたいと。生産者に対してのみその責任を押し付けるわけじゃないと、でも、生産者もその責任を負っていくわけですよね。  国の負う責任、そして生産者の負う責任、ちょっと改めて御答弁いただけますか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) ありがとうございます。  生産者による需要に応じた生産に当たっては、その前提となる需要の開拓でありますとか経営判断の基礎となります需要や価格に関する情報などの提供が必要不可欠であります。  今回の法改正案におきまして、政府は、需要見通しを含む基本方針の策定、公表に加えて、米の需要開拓でありますとか輸出促進、生産性向上などの米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずること、そして自治体におきましては、需要に応じた生産に資する情報提供に努めること、また生産者団体におきましては、需要に応じた生産に関し、必要な助言、協力その他の援助を行うように努めることとした上で、生産者におきましては需要に応じた生産に主体的に努力することとしておりまして、それぞれが需要に応じた生産の推進に当たり果たすべき役割を法律の中で明記しているところであります。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 何というかな、天候に左右されたり、例えば国が需給見通しをするわけだけれど、それが本当に正確に行われるのかどうかということもありますよね。だから、生産者の努力だけではいかんともし難い問題やことが起こる可能性があるわけじゃないですか。  需要に応じた生産を主体的に農家の皆さんやりなさいと、こちらは見通し出しました、それに応じて自分たちの経営判断でやればいいじゃないですかと、それが崩れたときには生産者の責任ですよという、そういうおつもりなのか。そうではない、一体的な責任はやっぱり国が負っていくんだと、農家の皆さんには努力はしていただくけれども、しかしながら、全体のその安定供給、需給に合ったその生産になっているかどうか、しっかりと一人一人のところに食料が届く、ここまでの責任について、つまりは食料安全保障です。それは、全体としては国の責任においてやるんだという理解でよろしいですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) もう今、田名部先生おっしゃっていただいたことが多分一番大事な私も肝かというふうに考えております。  私たちが一番大事にしなければいけないのは、国民の皆様、消費者の皆様に、特に主食であるお米がちゃんと安定供給されるという状況をつくり出すということだと思います。これは、量的な安定ももちろん大事ですが、様々なニーズや用途というのがありますから、そういうこともしっかりと分かった上で、そこに対して安定的に供給をしていく、結果としてそれは価格が乱高下をしないという状況が最も望ましいというふうに思っておりまして、そこについて私たちが需給見通しも含めて努力をするということは変わりはありません。  ただ、私は、米の世界は本当に難しいというふうに正直思うところもあります。これはなぜかといえば、一生産者、直接消費者と結び付いている一生産者からすると、私は、私の需要というのはもうそこにあるから国全体の需給バランスとはまた別の観点で取引ができるんですという方もいる一方で、そうでない方もいます。その中で全体のバランスをいかに取っていくかということが、まさにこれが国が果たすべき一つの大事な役割なんだろうというふうに思いますから、結果として、おととし起こったような、スーパーの棚に米が並んでいないみたいな事態はもう二度と生じさせないということが私たちの責任かというふうに考えております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 大臣おっしゃるとおり、本当に難しいところがあるんだろうと思うんですよね。  生産調整、この規定を外したとしても、需給バランスを維持する必要性は大臣の御答弁のとおりあるわけで、実際には生産者や産地が需給見通しを踏まえながら作付けをある意味調整していくわけですよね。生産調整とは言わないけれども、まさに需要に見合った。私は、これまでもそうしてきた、何かこう、言葉や形は違っても同じことは続いていく。大臣おっしゃったとおり、もっとたくさん作ったらもっともうかるけれども、しかしながら、やっぱり全体の需給を見ながら生産者には判断していただかなきゃいけないしということだと思うんですね。  そういう意味においては、やっぱり万が一にでも米価が下がったときにはしっかりと、やっぱりそこに、ある意味、協力、主体的にと言うけれども、そういう意味では、協力をしていただく中で、米価が下がったときの我々が言ってきた補填支援というものが必要になってくるのではないかというふうに思うんですが、その点は、大臣、いかがですか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  生産者が安心して営農活動を行うために、生産者の再生産、再投資が可能な価格水準に落ち着いていくことが重要だというふうに考えております。  本年四月に食料システム法の施行を受けまして公表されました米のコスト指標におきましても、生産から販売に至る各段階のコストを明確にし、コスト割れでの供給を抑止するという目的で作られたものでございます。  これを参考に、生産から流通、販売に至る各段階の取引が適正に行われるようしっかり取り組んでまいりたいと考えておりますが、その上で、農業収入が減少した場合に備え、従来から収入保険やナラシ対策などのセーフティーネット対策が措置されており、引き続き、こうした施策を着実に推進していく必要があると考えております。  委員から御指摘のあった直接支払などにつきましては、昨日の本会議におきましても、高橋光男議員に大臣からお答えさせていただいたとおり、税金が原資であるため、国民の皆様の御理解を得る必要があるほか、生産性向上に向けた取組に与える影響、どういった生産者を対象とするのか、支援の水準をどのように設定するのかなど、慎重な検討を要するものと考えております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 収入保険などいろいろありますけれども、生産コストを加味したものではないので、我々はいろいろとこれまでも提案をしてきているわけです。  今までは農業者戸別所得補償制度、長いことこの復活を訴えてきましたけれども、私たちは、令和版米の所得補償制度じゃないですけど、主食用の米の直接支払、通称米トリガーと呼んでいますけど、提案しているんですね。  今おっしゃったように、きちんと合理的な価格の形成が実現できれば、今、米の値段高いですし、そういうことが実現をする。また、生産コストを下げる努力などを農家の方々もしていて、今までとはやっぱりちょっと形は変わってきたと思うんです。そういうことも考え、さらには、国から出ている交付金、販売価格に国からの交付金を加えた額が生産コストを割り込んだ場合にのみ直接支払できる仕組みとして我々は提案しているんです。  具体的に、交付単価なども加味して必要額を試算して提案をしているわけですけれども、今申し上げたように、合理的な価格の形成の実現、規模拡大などの生産性向上、生産者の努力で生産コストが回収できている農家も増えているため、そういう意味では、この制度をつくったとしても、多く対象となるのは、中山間であるとか条件不利であるとか小規模農家といったところが多いのかなというふうに想定されますけれども、ただ、努力ではどうにもならない農地で、それでも主食である米をしっかりと生産、その生産を維持していただくということは大事だと思うんですね。  大規模化やコスト削減は否定しません、大事なことですから。さっき大臣おっしゃったように、高い目標だけど、九千五百円目指して世界と戦える米にしていくんだ、私はそういう目標大事だと思いますよ。ただ、実態や現実を考えたときに、まさにこういう支援と合わせ技で米の生産を維持していくということが大事ではないかな。つまり、米生産に対する直接支払を用意した上で需要に応じた生産の努力に取り組んでいただくべきだというふうに思うのですけれど、見解を伺えますか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) この議論はもうずうっと田名部先生ともさせていただいておりまして、私自身が最も生産者の皆さんと話をしていてやっぱり大事だというふうに思うのは、自分たちの生産したものがちゃんとおいしいと評価をいただいて、納得をいく対価で取引ができるという環境、これが整うことが最も、まあこれは米に限らずですけど、どんな農作物を生産する中でも、一番モチベーションにつながるし、ああ、やっていてよかったというふうに思っていただける、この言葉だと私は思っているんです。  その上で、今確かに、中山間地域とか条件、これなかなか、九千五百円ってさっき言いましたけど、それは、大きいところはばんばかばんばかやれば九千五百円になるかもしれませんが、そうでない地域というのが当然あります。そこは中山間支払とかその他の施策で埋めなきゃいけないですし、また、環境に対するプラスの目に見えないやっぱり価値というのがあるわけですから、多面的機能支払とか様々な形で、国全体で農林水産業、農村を支えていくということは私自身も不可欠かというふうに思っています。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 そうですね、何度もこの直接支払については歴代大臣とも議論しているんですが、なかなか思いが一致しませんが。  ただ、我々も、昨日、徳永委員が本会議でも質問で取り上げていましたけど、私たちは、食料確保・農地維持払い、新たなこれも直接支払制度を提案しています。環境払いや中山間払い、条件不利など、いろいろこれまで政府が取り組んできた重要な施策もあるので、全体をきちんと見た上でこういう政策を打っていかなきゃいけないなと思うんですけれど、私ちょうど、元農林水産省で、今現在食品産業センターの荒川理事長の、今、米で何が起きているかという御著書読ませていただきまして、直接支払についても書かれていたのでですね。  我々も、いろんな角度からの指摘は真摯に受け止めなければならないと思っています。大臣とのやり取りの中でも、今、農家さんの声を取り上げていただきました。先ほど私申し上げたように、合理的な価格の形成、きちんとした掛かったコスト分、そして、その価値を評価していただき価格が付いていくことは大事ですから、そういうことも考えた上でというふうにさっき申し上げたんですけれど。  いろんな指摘を受けながら政策をブラッシュアップしていく用意はありますし、また、単価の設定の工夫であるとか、定期的な単価の見直し、環境負荷軽減対策、農家の努力、いろんなことを組み合わせながら、最終的に、しかしながら、そういう直接支払という形で、いざというときですよ、いろんなことをやったけれどもどうしようもないところでということがやっぱり農業の中にはあるので、こういう場合に必要に応じて支える仕組みが必要ではないか。ここを与野党で歩み寄って、これからいろいろ御提案もあるのかもしれませんけれども、そういうことを、何か政策をぶつけ合うんじゃなくて、歩み寄りながらよりいい制度をつくって次代につないでいきたいなというふうに思っているんですね。  ですから、我々の提案も少し、ここはいい点があるかなとか、ここは受け入れられるかなとか、はなから所得補償というのを拒否しないでいただいて、我々も、いろいろ知恵を絞り、専門家からも御指導いただきながら、これからの日本の食料安全保障どうあるべきかといろいろ議論して提案させていただいているので、いいところは取り上げていただき、お互いそういう議論の中で制度をつくりたいということだけは申し上げておいて、所得補償に拒否反応を示すのはやめていただきたいなということだけ申し上げておきたいと思います。  次に、需給緩和と備蓄米の買戻しのことについて伺いますが、政府備蓄米、これ、令和七年三月以降順次放出されて、最終的には令和二年産のいわゆる古古古古、古古古古古古米ですか、ちょっと多かったかな、古が、まで含めて約五十九万トンですね、市場に供給されたと。  現在、在庫の積み上がりや価格が暴落するのではないかという懸念がありますけれども、これ、政府今、備蓄米の放出の影響について何か分析されていることはありますか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  政府備蓄米につきましては、昨年、主食用に五十九万トン売り渡したところでございますが、このことにより、在庫量、民間在庫量などの需給や店頭価格に対して全く影響がなかったとは考えておりません。  ただ、事実だけ申し上げますと、昨年、政府備蓄米を売り渡した後、これを加味して昨年九月に需給見通し策定したわけでございますが、そのときは、令和七年産の六月末時点の民間在庫、これ速報値でございますけれども、備蓄米三十六万トン、これ、入札米が三十一万トンで、随契米が五万トンになって、三十六万トンでございますが、この供給があったことを前提に民間在庫を百五十七万トンとしております。残りの随契米が二十四万トンありましたので、これを合計しますと百八十一万トンになります。これは、流通関係者で六月末の民間在庫の適正水準とされている百八十から二百万トンの範囲内というふうに収まっていると考えております。  一方で、国産米の価格が上昇して輸入米の方が安くなったために民間貿易による米の輸入が拡大し、米の需給が奪われ、在庫が積み増されたという面もあると考えておりまして、今後は、民間在庫が定着し、国内の市場が奪われないことを懸念した対応が必要になると考えております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 これも衆議院の農水委員会で、北海道農民連の山口参考人から、現在の流通現場における在庫の積み上がりや価格下落は備蓄米放出も要因の一つであり、国の責任での買戻しが求められるというような御意見もあり、繰り返しになりますけど、令和八年産の需給を心配する声というのは相当地元からも上がっています。  また、この需給緩和について国としてどう対応していくのかということと、備蓄米の買戻しについて、今民間の在庫が相当あると思うので、これ非常に国としても難しい判断なのではないかなとは思うんですけれど、急激な米価下落への懸念がある一方で、消費者の間ではまだ依然として米の価格、米価は高いという認識も根強いというのが現状だと思うんですね。  この需給と価格の見通しが困難な中で、政府による備蓄米の買戻しのタイミング、これが難しい判断を要するだろうと。この政府備蓄米の買戻しについて、今後どのような条件が整えば買戻しをするのか、その方針、今後の対応について伺いたいと思うんですが、加えて、例えば、この民間備蓄を創設するわけですけれど、民間備蓄で対応するというようなこともあり得るのかどうか、併せてお答えいただきたいと思います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  まず、買戻しの前に、令和八年産の政府備蓄米の買入れの方でございますが、これは、産地や流通関係者の積極的な応札により二十・八万トン全量落札となったところでございます。  今後、買戻しにつきましては、米をめぐる様々な状況を総合的に見定めた上で判断していく必要があると考えておりまして、具体的には、主食用米の販売動向ですとか民間在庫の状況、あるいは非主食用米を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、米取引関係者の需給動向等を判断する調査結果、各産地の作付け意向などのデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給状況や販売動向等を見定めた上で、タイミングを含め、適切に判断してまいりたいというふうに考えております。  あと、委員からありました民間備蓄の件でございますけれども、今民間備蓄の実証事業というものをやることで公募を掛けておりまして、その動向もしっかり見ていかなきゃいけないと思っております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 いろいろと難しい判断や課題あると思いますけれども、しっかりと、現場からは相当な不安の声上がっていますので、対応をしていただきたいというふうに思います。  もう相当時間たっているのに全然質問が進んでいないことに気が付きまして、ちょっと行きたいと思う。何でこんな時間たっているのか。  需要拡大についてですが、輸出拡大というのはとても大事で、先ほど、大臣と上月議員が輸出に一緒に取り組んできたと。この二人がタッグを組んでもまだ道半ばということですから、相当いろいろ難しい問題があると思う。  でも、我々も、日本の食文化、世界遺産登録、これ手掛けさせていただいたときに、これは、この日本の食、米だけではなくて食文化そのものを世界に理解して発信していきたい、このことによって輸出が増え、また日本に訪れていただく観光客が増え、いろいろなこの波及効果があるだろうということを相当期待していたわけです。特に、当時は東日本大震災がありましたから、被災地の復興ということにも強い思いを持って事が進められたというふうに思っています。  一つ、やっぱりこれ輸出に取り組む際に金額を目標に、まあ金額も目標にしていいけど、でも、やっぱりいかに輸出の量を増やし、そのことがその産地の経済を、農家の収入を増やしていくのか、良くしていくのかということ、そこまでちゃんとつなげていただかないといけないというふうに思っているんで、これもう何回も委員会で言っていますから、そういう視点に立っていただきたいというふうに思うんですね。  これ、やっぱりどの程度、どういうところに需要があって、輸出は伸ばすんだ伸ばすんだ言っているけど、明確に何かターゲット絞って、また、ここに需要があるんだとか、それは米そのものじゃなくてもいいわけですよね。さっきおっしゃったパック御飯でも何だって、いろんなやり方あると思うんです。今までずっと同じことをやってきて、それで伸びないならば、新たなやっぱりチャレンジをしていかなきゃいけないというふうに思うんです。  何かそういう、本当にこれで輸出が伸びていくんだと、こういうところに芽があるんだと、あるんだったら教えていただきたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) さっき上月先生への答弁でも申し上げたんですけど、私としては、これ、二つ実は大事なことがあると思っていて、まず、米というのはやっぱり穀物ですから、何ていうんですかね、小さいロットをすごい高く売っていくということを幾らやっていても、これ量の輸出にはならないわけです。やっぱりある程度まとまった量をしっかりと大きい太い商流をつくって海外に安定供給し続けるということがまず大事です。  そうすると、先方での売り先はやっぱりどこになるかといえば、もちろん日系のスーパーというのが頑張っていただいている市場もありますけど、基本的にはやっぱり現地系の大きい資本のところが、お総菜とかおすし、あとはチャーハンみたいな形で使っているお米のものというのがたくさんありますから、そこはすごい量やっぱり使われているので、そこをいかに日本産米がシェアを取れるか、私たちの優位性を訴えて取れるかということがまず一つだと思います。  それと同時に、実はもう一個大事なのは、やっぱり国内価格が高くなったりしたときに、今までのやっぱりちゃんとした取引先を大事にしていただける産地かどうかということも実はすごい大事だと思っています。これは輸出に限りませんけれども、米粉なんかもそうですよね。米粉なんかも、今までは需要が伸びてきたのに、昨年の状況を見て、いや、米粉用のお米やめるわという産地がいっぱいあったわけですよ。  これではもう全く前に進まなくなってしまうので、やっぱりこれは、我々は、政府として需要開拓をするということを前面に立って頑張ります。そして、そこにちゃんと責任を持って応えていただける、供給責任を持っていただける産地はどこなのかということまで含めて一個一個やっていきたいというふうに思いますので、今すぐに、すぐに一万トン、二万トンとぱっと結果は出ませんけど、これ、やっぱり千トンの積み重ねが万トン、十万トンという単位に私はなってくるんだというふうに考えております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 いや、大臣、本当にそれよく理解できます。  私、輸出も大事だと思っているんですけれど、やっぱり国内需要の拡大、飼料用米、米粉用、加工用、ここの活用をいかに増やしていくかということと、小麦や大豆も輸入依存から置き換えていく、国産に置き換えていくということ、これ食料安全保障上も大事だというふうに思っているんです。  この問題も今大臣おっしゃったとおりで、安定的にきちんと供給できる体制、環境を維持しなきゃいけないというふうに思うんですね。それと、生産を、持続可能な生産に対する生産者への支援ですよね。この両方をきちんとやらないと、結果、幾らいっとき伸びても続かないということになっちゃうと思うんです。ここもやっぱり、しっかりと輸出と併せて進めていきたい。  これまでも、政府は、この活用については、いろいろとあの手この手と支援をしてきたと思うんですけれど、思うように目標に達していないということの反省はどこにあって、今後どういう支援をしてここを拡大していこうというふうに思っているのか。はい、通告しています。お願いします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 委員御指摘いただきました食料安全保障を確保する意味でも、加工用米、米粉用米、飼料用米を含む米はもちろんのこと、輸入依存度の高い麦や大豆などについて、全ての田畑をフル活用し生産性を向上させることが重要であるというふうに考えています。  このため、昨年四月に策定した食料・農業・農村基本計画において、米、麦、大豆の生産量を増加させる目標を設定したところであります。この目標の実現に向け、令和九年度以降の水田政策の見直しの中でも、麦や大豆、加工用米等の多様な米について、生産性向上の取組に対し、収量に応じた面積払いで支援することを検討しているところであります。  具体的な支援の単価や要件については今後早急に検討を進めてまいりますが、現行の水活の見直しや、見直しに伴う既存施策の再編により得られた財源を活用し、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たせるよう、必要な予算の確保に今後も努めてまいりたいと思っています。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 ううん、何か伝わってこないですよね、思いが。いや、今の答弁のとおりですけどね。いや、そうですか。  やっぱりここが本当に、これから五年間勝負懸けるわけですよね、別枠予算まで作って、別枠じゃないけど。やっぱりここ本当に大事になってくるんじゃないかと思っているんですよ。今から単価を決めますとか、何とか支援して頑張っていきます、そんな話はないですよ。やっぱりここで、日本のこの米、農業、食料安全保障、これを何が何でもやっていくんだという思いで、農家の皆さんと国民の皆さんに御理解をいただいて、そのためにお金使わせてくださいということをやっていかないといけないんですよ。農家も何も判断できない、今の話では。本当にやる気があるのか何なのか。ちょっと私は、そういうところだと思う。  何かあれですか、大臣、大臣だったらもうちょっと情熱のこもった答弁できますか。やる気を見せていただけます。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっとごめんなさい、あんまり笑わさないでほしいですけれども。  今、山本政務官の方から基本的な方向性については申し上げましたが、私たち、私ども大事だと思っているのは、日本の水田も畑も限られているわけです。その中で食料供給力をいかに上げていくかという政策をやりたいというふうに思っています。  生産者の皆さんから見たときに、たくさん作ったら何かやりがいがあるんだなというふうにまず思っていただくことが大事です。ただ、その手前には、需要に応じて、要するに需要があるんだというのをしっかりと意識した上でたくさん作っていただく。特に足りないものというのがたくさんあるわけですから、麦、大豆はもちろんでありますけれども。  そうした方向性でまずやらせていただきたいと思いますし、同時に、先ほど申し上げた条件不利な場所はしっかりとその格差を埋めていく、このことが基本かというふうに思っております。

田名部匡代 立憲民主・無所属

○田名部匡代君 たくさん作ることも大事、でも、少ないけれども、その価値を消費者に知っていただき、喜んでいただきということも大事。やっぱりそうした農家の皆さんが、皆さんはやっぱり、農地を守って、消費者に喜んでもらって、そして日本の食料安全保障に自分たちはこれだけ貢献しているんだ、そういう高い意識、誇りを持って農業をやっていただきたい。そのために必要な支援をきちんとやっていくんだという姿勢を政府に示してほしい。  ちょっと余談ですけど、MA米のことを何回もやってもうしつこいって思っているかもしれないけど、国産米の需給に影響を与えないように運用しているって言うけど、結局、加工用や飼料用、本来であれば国産米の需要の拡大を図れるその分野にMA米が使われていることも事実です。なかなか簡単にはどうしようもし難い問題だと思うけれども、結果として国産米の需要拡大の余地を狭めている面はあるんじゃないかなと。MA米の管理には多額の財政負担も生じている。  食料安全保障を掲げるのであれば、やっぱり、輸入米の管理に多額の費用を投じるだけではなくて、この今申し上げたところにしっかりと重点的に予算を投入して取り組んでいただきたいと、そんなふうに思っています。  時間が来てしまいましたので、ほとんどの質問をできないままになりましたけれども、また、三回分の質問が用意してありますので、もう一回で終わらないように、これ大事な問題ですから、しっかりと充実審議を求めて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 立憲民主・無所属の横沢高徳でございます。  今日も現場の声を基に質問させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  早速質問に入ります。まず、水田政策の見直しについてでございます。  令和九年度から、新たな水田政策の見直しに向けては実効性のある交付単価が必要と、現場からも多くの声をいただいております。  まずは大臣に伺いますが、食料安全保障を進めるためには農林水産関係予算の増額が必要ではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  水田政策の見直しでは、農業者の急減など農業構造の変化が見込まれる中で、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たすため、水田、畑にかかわらず、作物ごとの生産性向上などへと転換をし、食料安全保障の強化を図ることとしております。  このため、新たに収量に応じた面積払いでの支援を取り入れるなど、生産性向上に向けて大きく見直しを行う方向で今詳細な制度設計を検討しているところであります。  今後、現場の意見もお伺いをしまして、どういった単価であるべきか、どういう収量のこの生産性、この傾きですね、そうしたことについても早めにお示しできるようにさせていただきたいと思います。  新たな水田政策を実行するための予算につきましては、現行の水活の見直しや、見直しに伴う既存施策の再編により得られた財源を活用し、将来にわたり国民に食料の安定供給を果たせるよう、これは必要な額の確保をしっかりさせていただきます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 食べることは生きることですので、水活の予算の見直しとかって言いますけれども、やはり現場回っていると、それでは足りないんじゃないかと、しっかり実効性のある予算が必要ではないかということを、多く声をいただきますので、予算のやはり増額確保を是非よろしくお願いしたいと思います。  令和九年度からの水田政策の見直しでは、大規模農業は大規模経営を進められる、そして、中小家族農業も経営を続けていけるように制度づくりを進めるべきだと考えますが、この点、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今先生おっしゃっていただいたとおりで、何も、私たち、何でもかんでも大規模がいいというわけではなくて、やっぱりそれは地域の条件に応じて、できること、できないことはあると思います。  そして、家族経営といっても、必ずしも、例えば、これ極端な話ですけれども、三反の田んぼで、じゃ、それで農業でどうやって食べていこうと思えば、自分の米をめちゃくちゃいい値段でそれを売るということができればそれは可能なわけですよね。だから、それぞれのやっぱり経営をどのように考えるか、このことが大事であるというふうに思いますので、全て様々な経営体があって私はしかるべきだというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 大臣、ありがとうございます。  大規模農業もそして中小家族農業も、農地を農地として耕して国内の生産基盤を維持していけるように、水田政策の見直しを進めていただけるようによろしくお願いを申し上げたいと思います。  それでは、次に、今回の食糧法改正の背景について伺います。  まず、本改正は令和の米騒動が背景にあったとの理解でいいのか、この点、大臣に伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、米につきましては、令和六年八月、南海トラフ地震臨時情報等を受けた需要の急増による小売店での品薄などに起因して価格が上昇し、令和七年三月には前年の約二倍にまで価格が高騰し、供給不安も発生をいたしました。  昨年八月の米の安定供給等実現関係閣僚会議において、この米価高騰の要因及び政府備蓄の売渡しの対応を検証する中で、農林水産省が多様化する流通実態を的確に把握できていなかったことや、政府備蓄の売渡し手続に時間を要し、機動性を欠いたという課題が明らかとなりました。  こうした事態を、今、令和の米騒動とおっしゃっていただきましたけれども、この一連の事態を私たちとしては本当に重く受け止めておりまして、もう二度とこういう事態は生じさせないという、そういう反省の下に今回の食糧法改正案を今の国会に提出をさせていただいております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。分析を基に改正ということでございました。  大臣、もう一点大切なことがあると思うんです。この米騒動になる前に、本委員会でも令和六年六月に、当時、紙智子委員から米の供給不足が指摘されたんです。その後も各委員から米の供給不足が指摘されていたにもかかわらず、政府は、流通の目詰まりや不足感を理由に、生産量は足りている足りているという答弁が続いて、残念ながら現場の声が届いていなかったという経緯があります。こうした農水省のそのものの体質にも問題があったんではないかというふうな問題意識もあります。  法改正もちろん重要ですが、まずはその農水省の、現場で起こっている実態を即座に政策へ反映していく、その体質改善というものも必要だと思いますが、この点、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  まさにそれは、先生がおっしゃったことは私もそのとおりだというふうに感じております。特に、私もあの当時副大臣をやらせていただいていたので、様々なお米を扱う事業者の皆さんから、今米がなかなか手に思ったより入らないという状況を、備蓄米を要は出すことができないのかという御相談を何度もいただいたのを今でも覚えております。検討しましたけれども、結果として、すぐタイムリーに備蓄米の放出という決断に至りませんでした。  これは、やはり、私もよくよくあの反省も踏まえて、なぜそういうことに、結果としてああいう判断になってしまったのかということを反省をすると、やっぱり今回の法改正にもあるんですけれども、我々としては、まず需要の見通しが間違っているということを真摯に受け止める力がまずありませんでした。それは、今回もうこれは真摯に受け止めて、この需要見通しというのをもうちょっと精緻化をするということを今回やります。そして同時に、我々は、実際に市中にどのぐらいの在庫があるのかということを丁寧に把握することが現実としてはできておりませんでした。ですから、本当に全体としての量がないのかあるのかという判断を、正直言って正確に下すということが当時の状況からはできなかった。その結果として、備蓄米を放出するということに踏み切ることが私はできなかったというふうに思っております。  そうした反省を踏まえて今国会の今回の法改正となっておりますから、これは法改正したらいいじゃないかという話ではなくて、その後、しっかりと状況をタイムリーに把握ができていて、もう二度とああいう状況が起きない、万が一同じようなことが起きそうになったときに、備蓄米を民間備蓄から早めに出して、消費者の皆さんが不安にならなくて済むということを我々としてはしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。当時の状況をしっかりと現場で見ていらっしゃった大臣の答弁、ありがとうございます。  そこで、ちょっと厳しいことを言うようではありますが、一つのけじめとして、令和の米騒動に対する農水省の責任というところをちょっと質問させていただきたいと思います。  五月末に食料・農業・農村白書が公表されました。その中で、米の生産量が需要量を下回っていたことが挙げられておりますし、備蓄米の放出対応が、今大臣おっしゃったように対応が遅れたこと、更なるそれが米の価格高騰につながったとあります。  大臣、この度の令和の米騒動の責任は誰が取ったのかというような声も現場を回るといただくことがあります。そこで、食料の安定供給を担う農林水産省の責任として、この度の白書に記載したことは大臣談話のような形で明確に発信することが一つのけじめのようなものになるのではないかと考えますが、この点、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) もういろんな、特に私はこの国会の場でも申し上げておりますけれども、今回こういう事態を招いたということは、もうこれは誰がどう見ても農林水産省の責任だというふうに私は感じております。  もうそこについては大変重く受け止めておりますし、もう私は、私もスーパー、たくさんの数当時回りましたけど、正直言って米はどこにも並んでおりませんでした。ですから、もう二度とああいう事態は起こさせないという反省に立って、我々一同これからも取り組んでいきたいと思いますし、その責任はしっかりと果たしていきたいというふうに思っております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。  過去を遡ってみますと、大正七年に起きた米騒動では、日本史上最大規模の全国的な民衆騒ぎになり、当時の寺内正毅内閣が総辞職をした歴史があります。農林水産省のトップとして、日本の主食、米をめぐる騒動にけじめを付けて、是非ともこの政策を前進させていっていただきたいと思います。  続いて、米の価格について伺います。  本法案の基本方針で、需給の安定を図り、これを通じて価格の安定を図るとあります。この法案により、消費者の良質で安全で購入しやすい価格の実現と生産者の良質で安全で生産費に見合った価格の実現、この両方が実現可能と考えているのかどうか、大臣に伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、米は日常生活で欠かせない主食でありますから、国民の生活や経済の安定の観点から、私たちは、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定、まずこれが図られていくことが何よりも重要だというふうに考えております。  米の価格につきましては、需給バランスなどを踏まえ、民間の取引環境の中でまさに決まっていくものだというふうには思いますが、ただ、その合理的な費用を考慮した価格形成が行われるよう、本年四月に全面施行となった食料システム法に基づき、生産から販売に至る各段階のコストを明確にしたコスト指標が米穀機構により公表されております。  農林水産省としては、このコスト指標が取引を通じて活用されることにより、コスト構造の見える化、そしてサプライチェーンの実情に対する消費者の皆様にとっての理解につながり、生産者にとっては再生産、再投資が可能で、かつ消費者の皆様にも御理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だというふうに考えております。生産から流通、販売に至る各段階の取組が適正に行われるよう、食料システム法に基づき、しっかり取り組んでまいります。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 なかなか難しい分野だと思います。消費者はどうしてもいいものを安く欲しいというところと、やっぱり生産者は少しでも価値のある価格で売りたいというところのそこをどうするかというのはもう非常に難しい課題ですが、だからこそ、そこにしっかりとした政策を打ち込んでいっていただきたいと考えております。  あとは、次、先ほど田名部委員からもありました改正案の国の責任の在り方について質問をさせていただきます。  国民の皆様が求めている食料を国民一人一人が入手できるようにするのが国の責任であり、重要な役割であります。田名部委員からもありましたけれども、需要に応じた生産、先ほど大臣からも、国も一体的に責任を負っていく理解でいいのかということは、大臣もそのとおりだと答弁をされましたが、そこの、本法案の中のその条文上の、先ほど大臣が答弁した条文上どこに国の責任が当たるのか、答弁をいただきたいと思います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 横沢先生御指摘のように、我々の食料安全保障を確保するために、主食であります米に関しては、国内も、そして国外の需要も創出した上で、その需要に応じた生産を進めていき、また、複雑化しているこの流通実態を平時のうちから適切に把握していくとともに、よもやの供給に不安があるというときには、迅速に消費者にまで米が供給できるように、迅速に対応できるような体制をつくっていくことが我が国として必要だと思っておりまして、今回の改正案におきましては、需要減少を前提とした生産調整に関わる規定を廃止し、米の需要開拓、輸出促進などの施策を講じることを法案として政府のこの責務として位置付けるほか、多様化する流通実態を適切に把握するため、届出対象の拡大でありますとか、定期報告の義務付けなどの措置を講じるとともに、備蓄米の機動的放出を可能とするための民間備蓄制度を創設することを条文上に明確にしたところであります。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 まず、ありがとうございます。  そこで、先ほど田名部委員から、大臣との意見を聞いていたんですけれども、やっぱり、大臣からも、一体的に責任を負っていく理解でいいのかと言ったら、大臣はそのとおりですということなんですが、それ、条文上からどこから読み取れるのかなと思って、そこが分かれば是非答弁をいただきたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 先ほど田名部先生との御議論の中でもありましたけれども、条文上は第五条の第四項ですか、ここに政府が何をするかということを書いてあります。読みますと、政府は、米穀の生産者による需要に応じた生産が可能となるよう、米穀の新たな需要の開拓に関する政策、米穀の輸出の促進に関する施策、米穀に係る農業の生産性の向上に関する施策その他関連施策を講ずることにより、米穀の生産の持続的な発展を図るものとすると。  その前には、四条のところで、基本指針を定めるとか、もちろん需給見通しを作るということも書かれています。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 そうなんですよね。五条の四、私も、ああ、ここだけなんだなと思っていましたし、例えば食料・農業・農村基本法では二条の六でしっかりと国の責務があったり、あとは、農林水産省設置法三条では食料の安定供給の確保、国の責任がしっかりうたってあるんですが、何か今回の改正の中では、国の先ほど言った一体的な責任というところが条文上から読み取りにくいというところがあるなというのはあります、国の責任。  ということで、はい、じゃ、大臣、手を挙げていますから、よろしくお願いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと、もう少し詳しくというわけじゃないんですけど、今回の法改正と直接関係ないですけど、この食糧法の目的って見ていただけると、要は、私たちとしては、要するに主食である米、麦が、要するに国民に安定供給をする、この価格の安定も通じてです、価格の安定化も図り、安定供給をしていくということがまずこれ目的なわけです。  その手法というのは、国内生産という面で見ると、要するに、需給見通しを作って、需要を開拓をして、そこに応じた生産を推進していく、それを一緒にやっていくということもありますけれども、それ以外にも、この主食を買入れ、要は備蓄の運用もそうですし、もっと言うと、海外、小麦はそうですよね、海外からほとんどを頼っておりますから、そういう国家貿易なんかも含めて総合的にこれは書いてある法律だということは是非御理解をいただけると有り難いです。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 分かりました。また引き続き多分質問があると思いますので、聞きたいと思います。  それでは、次、多様化する流通実態の把握について伺います。  令和の米騒動の政府答弁では、やっぱり先ほど大臣にもあった流通の目詰まりという課題もありましたが、改正案によりこの流通の目詰まりはもう把握できるようになるのか、この点伺います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  今般の米価高騰を振り返りますと、生産が需要量に対して不足し、民間在庫の取崩しが起き、減少することに伴い、米が不足するとの不安から事業者間の調達競争が発生し、新規の調達ルートや同業者で取引するスポット価格市場を通じて比較的高い価格の米を調達せざるを得ない状況にあったと。ただ、農林水産省は、先ほど大臣からもありましたけれども、生産量は足りている認識の下、あくまでも流通の目詰まりが原因と説明して、流通実態の把握に消極的、あるいは政府備蓄米についても不作時に出すという放出ルールの下で遅くなったということで更なる価格高騰を招いたということが昨年八月の米の安定供給等実現閣僚会議において指摘をされたということでございます。  これを受けて、米価高騰の要因とか対応の検証を行う中で、やはりこの多様化する流通ルートを的確に把握できないという課題に応えなきゃいけないということで、今般の改正案におきましては、流通実態の把握強化対策として、届出対象の追加、米の在庫数量などの定期報告の創設、罰則の引上げなどの措置を講じたところでございます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 で、講じて目詰まりは解消できるんでしょうか。そこだけ聞きたかったんですけど。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 目詰まりというか、その流通実態を的確に把握するための措置を的確に講じることで、今後のその流通状況の把握に適切に対応してまいりたいということでございます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 もう一点、そこの、聞きたいんですけど、流通の目詰まりが生じると価格高騰も並行して起こると思うんです。そういう価格の高騰の把握もやはり考えていらっしゃいますか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  これ、価格につきましては、今回設けます定期報告の中で価格に関する事項も措置する方向で今検討、省令ですけれども、加えることを検討しておりまして、それを通じて把握してまいりたいというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 分かりました。  では、次行きます。備蓄の在り方について伺います。  まず、先ほども大臣からも備蓄米市場放出の判断のお話がありました。備蓄米の市場放出の判断基準について、ちょっと伺いたいと思います。  令和の米騒動を振り返ってみますと、当時の大臣によって備蓄米放出の判断基準がはっきりしなかったことがあります。国民的混乱を招く要因にもつながり、この度の教訓から、国としてやはり備蓄米放出の判断基準を考えていく必要があるのではないかと思いますが、この点、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 政府備蓄米の運営につきましては、これ私もずっと申し上げておりますが、主食用米について、量が足りていなければ売り渡す、量が足りていれば売り渡さないという、量を前提とした考え方で運営していくということであります。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ある程度の判断基準というものは、足りている足りていないというその辺は、量で判断するということでよろしいんですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まさに、これを、要するにこれ、結局今、国全体でどのぐらいの、これ民間も含めてですね、在庫を抱えているのかということがしっかりと把握ができれば、その状況によって本当に足りているのか足りていないのかということが一つは分かってくると思います。  同時に、足りている足りていないの判断の基準は、先ほど山口局長からもありましたけど、まさに価格はマーケットで決まりますから、そのマーケットの中で当然不足感があれば価格が上がっていくということになりがちですよね。  そうしたこともよく見ながら、足りていないという状況だというふうに考えられれば民間備蓄から放出をして、放出というか、在庫水準下げていくということをやらせていただくことになろうかと思います。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 今、大臣から量で判断するって言ったんですけれども、前の大臣の小泉大臣は、やっぱり価格高騰、やはりそれを今どうにかしないといけない、緊急事態だという判断で備蓄米放出を決めていった経緯があるんですが、やはりそこはある程度基準というものを国としてしっかりと持っていくべきだと考えます。その方が、やはり国民の理解も得られると思いますし、混乱も避けれると思うんですが、この点、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) もう私たちずっと申し上げておりますが、基本的には価格は民間の取引環境の中で決まっていくものですから、それだけを参考にして、何かそこに作用させようとして備蓄の運用を行うということは一切ありません。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 価格は市場でということなんですが、結局、小泉大臣のときはいろいろありましたよね。その価格に対して、やっぱり急騰する価格に対してあったので、そこもちょっと見ていかなきゃいけないなというふうに、あっ、じゃ、大臣、どうぞ。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと当時の状況を私なりの解釈で申し上げれば、当時はやっぱり価格、価格じゃないや、量がですね、特に二年前ですよね、なかったわけですよ。ですから、やっぱりそういったこともよく考えて、その状況も見て、先ほど局長からも答弁ありましたけど、その備蓄の放出によって六月末在庫がある種適正水準の百八十万トンということになったということも踏まえると、報道ぶりというか、はその価格、価格って話が当然されていましたけれども、基本的には量が足りなかったのであのときも放出をしたということでは変わりはないというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 いろいろ、私たちの選挙前にもいろんなことがありました。価格のことばっかり何かありましたけれども、そこは今後しっかりと数量を見て判断していくという御答弁をいただきましたので、そのようにしていただきたいと思います。  あとですね、あっ、ちょっと時間、私も田名部さんのように時間が、(発言する者あり)しゃべり過ぎちゃうんですね。済みません。ちょっと東北人は、そうですね、青森、岩手でちょっと、二人で、東北の青森、岩手でしゃべり過ぎました。済みません。  それでは、済みません、大臣、需要に応じた生産についてお伺いをします。  先ほど田名部委員からもMA米についてお話がありました。日本の米の輸入量は、ミニマムアクセス米、年間七十七万トン輸入され、このうち十万トンは売買同時入札で、主に中食、外食向けに輸入されているということです。また、関税を支払って輸入するお米の量も増加傾向にあるということです。  こうした実情を踏まえた需給見通しを立てていく必要があると思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この米の需給見通しは、各産地や生産者が経営判断により作物選択が行われるよう、国産の主食用米の需給見通しを示すこととしております。輸入数量が国産米の需給や価格動向によって細かく変動して安定せず、傾向がつかみづらかったことや、民間企業による枠外の輸入実績がごく僅かであったことから、これまでは需給見通しにおいてはお示ししてこなかったものであります。  こうした中で、民間輸入実績が大幅に増加したことから、令和七年九月以降の米の基本指針において、需給見通しの数字ではなく、文章として民間輸入の数量等をお示しし、併せて米の流通情報をまとめてホームページで公開するなど、その動向については情報発信をしてきたところであります。  今後の需給見通しの作成に当たっては、引き続き、この枠外の民間輸入米の動向を注視した上で、その動向についての情報発信の手法については検討をさせていただきます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、しっかりとした需給見通しをお願いしたいと思いますし、国はMA米の範囲内でまた新たにアメリカからの輸入量を増やすとしていますが、円安も進む中でこのアメリカからの追加、範囲内、追加予算が必要となると思います。この予算どれぐらい増えるのか、見込みをあったら教えていただきたいと思います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 現在、一般MA米の輸入については、食料安全保障の観点などを踏まえ、中粒種の量を増やすこととしているところであります。その結果として、日米合意における米国産米の輸入七五%増は実現され得ると考えているところであります。  一般的に、長粒種と比べて単価の高い中粒種が増加した場合、買入れ費用は増加することが想定をされます。仮に、昨年七月二十二日の日米合意以降から一年間で、米国産米の輸入数量が令和六年度の二十四・七万トンから七五%増加し、その分、長粒種の輸入が減少することとなった場合、その買入れ費用の増加について令和七年度の一般MA米の平均買入れ価格を基に試算すると、百五十億円程度となるというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 百五十億程度増加するということですので、ちょっと時間も来ましたので、大臣、これもですね、MA米の在り方も含めて、やっぱりこれから国内生産基盤を守る取組を是非進めていただきたいと考えますが、最後に、大臣、答弁をいただいて終わりたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) MA米は、まずその国際約束によってこれはもう輸入をされております。基本的には、国内の主食の作付けに影響を与えるということはないような運用を心掛けて当然するということだというふうに思います。  米全体の中で、国民への食料の安定供給、そして安定的な米の生産、これが果たされていけるようにしっかり考えてまいります。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 国内に影響を与えることはないといえども、やはり農林水産省から出ていくその税金が増えていくわけですから、そこの省全体のどこにどういう予算を使っていくか。なるべく国内生産基盤強化の方に予算を使っていただけるようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党、舟山康江でございます。  今日これまでの議論の中でも、また衆議院の議論でも、やはりこの政府の責任について随分多く質問がありました。衆議院での答弁で、需給見通しの重要性や需給安定への政府の責任は何ら変わるものではありませんと大臣が御答弁されました。  そういう中で、第二条一項ですね、ここにおいて、修正前後で政府が需給見通しを作成するというところは一緒ですけれども、その後、元々は、これに基づき、整合性をもってとなっていたものを、これを踏まえと改正されています。この理由と意味の違い、教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、この改正前の第二条第一項では、特にこれ、生産調整については国が需給見通しに厳密に沿った形で進める必要があるため、この需給見通しに基づき、整合性をもってというふうな強い表現が用いられてきたところであります。    〔委員長退席、理事上月良祐君着席〕  今般、この生産調整方針に係る規定を削除することから、この委員から今御指摘のあった箇所については、国が需給見通しに沿って厳格に生産調整を行うということではなく、生産者が国の需給見通しを勘案し、自らの経営判断で需要に応じた生産を行うことを明らかにするためにこのような書きぶりになっているところであります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 改めて確認しますけれども、そういった生産調整の有無というところが今回違うだけであって、中身的には政府の責任は何ら変わらないということは断言できるということで、もう一度お願いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 基本的には、需給の安定を図り、及び結果として価格の安定を図る、そこに向けた政府の責任が変わるというふうには私も考えておりません。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  そして、需要に応じた生産についてですけれども、これは、需要量を超える主食用米の生産について、これ需要の減少を前提とするとかではなくて、先ほどもありましたけど、ポジティブに捉えるにしても、そこを超える生産についてやはり一定程度抑制するという、そういった趣旨を含むもの、それが必要だという趣旨を含むものという理解でよろしいでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 食糧法改正案におけるこの需要に応じた生産とは、需要減少を前提とした生産調整方針を廃止する一方で、需要開拓や輸出促進、生産性向上などにより生産の持続的な発展を図るということでありまして、まず、舟山先生おっしゃるような主食用米の生産抑制を意味するものではありません。  現に、平成三十年に、生産者が主食用米の需給動向を踏まえ自らの経営判断で需要に応じた生産が行われるよう、国による生産数量目標の配分を行わない政策に移行してきているところであります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 それは分かっているんです。  ただ、今現状、水田農業に関しては、主食用米だけではなくて、やはり今も、平成三十年以降現在も、いわゆる需給見通しを示して、それをやっぱり超えないように、生産者が例えば主食以外の米にしたりとか、それ以外の作目にしたりということですから、現実的には、やはりその需要量、需要見通しを超えないような、ある意味抑えるような、そういった趣旨も含まれると思うんですけれども、そういったことでよろしいんですよね。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと捉え方の違いもあろうかと思いますけれども、今もこの主食用、加工米、米粉、輸出と、それぞれ大体、需要が今年だとこんな感じだよねというのが皆さん実需者サイドからの積み上げで大体あるわけでありまして、そこに対して要は需要に応えていくということが大事かと思います。  ですから、今までは確かに、特にこの生産調整の規定があった当時は、要するに主食用をいかに抑えるか、で、その裏側にそういうものが、加工用とかこの様々な、要するに主食用を抑えるから代わりにこれやらなきゃいけないよねというのがあったんだというふうに思いますが、これからは、全体の中で要するにそれぞれの需要をどう満たしていくかという考え方に変わるということだというふうに思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私の理解では、その考えは今でもそうだと思うんですよね。かつて民主党政権のときに、いわゆる生産数量目標の配分、生産調整から生産数量目標の配分と変えたときに、いわゆる作らないことを奨励するんではなくて、主食用以外のものを作ることを応援するということに変わっていますので、そこは、今大臣がおっしゃったことと同じ、今もそのとおりだと思うんですね。ただ、現実には、嫌々転換するんではない、やっぱり積極的に主食用以外のものを作るということを後押しする、それを誘導する、支援するということを今やっているという意味では、主食用だけを作るんではなくて、それ以外のものを作るという必要性は今後も引き続きあるんだと思うんですね。  そういう意味で、次の質問ですけれども、第二条のこの生産調整という言葉、これ言葉はもう今既に使っておりませんけれども、私は、意味するところは、その需要を超える主食用米をできるだけ、まさにポジティブに、能動的に、そのほかのものを作るよという意味で、そういった意味では、やはり他用途への作付け転換を行うこと、政策的に支援するという根拠にはなっていたと思うんですね。  ということ、そういった点で考えると、この規定がなくなると、いわゆる主食用以外のものを後押しする政策的な、また予算的な根拠、法律上の根拠がなくなってしまうのではないか。そうすると、今後、いわゆる水活等の施策に対する法的な根拠というものが失われると、その政策を進めることが非常に、今はやりますってことかもしれませんけれども、中長期的にちょっと現場では心配につながっているんじゃないかと思いますけれども、その辺り、やはりその根拠は必要ではないのかなと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと、今般の改正案は、需要減少を前提とした生産調整方針を廃止する一方で、米の需要を拡大し、それに応じた生産を可能とするために、政府が米の需要開拓、生産性向上など、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることを法律上位置付けるものであります。ですから、したがって、御指摘のように、米以外の作物の支援を削減する、その法的根拠をなくしちゃうということを意味するものでは全くありません。    〔理事上月良祐君退席、委員長着席〕  食料安全保障を確保するためには、輸入依存度の高い麦や大豆などについても、全ての田畑をフル活用し生産性を向上させることがもうこれは不可欠であります。ですので、昨年四月に策定をした食料・農業・農村基本計画の中で麦や大豆の増産目標を設定しておりますし、また、法的根拠という面でいうと、今般の改正法案においても新たに五条の四項というのを設けまして、需要に応じた生産に関する国の責務として、米の需要開拓や輸出促進、生産性向上と並んで、麦や大豆の生産振興も念頭にこの関連施策という言葉を位置付けているところでありまして、引き続き、麦、大豆も含めて、田畑のフル活用を図ってまいります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  ということは、この規定がなくなっても、他の主食用以外、まさに需要の拡大、それも全く否定しません、そこを増やしていくというのはいいんですけれども、それでも主食用以外のものの生産振興も必要だということを考えると、この規定は、ある意味ではですよ、かつての生産調整、今でいうところの水活の一つの根拠になっていたと思うんですけれども、これがなくてもそれはしっかりやっていきますということでよろしいですね。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) そういうことで、全く認識は一致していると思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  続いて、五条ですけれども、生産者が主体的に需要に応じた生産をする努力義務というふうになっていると思いますけれども、生産者は、そういったできるだけ需要に応じた生産をやっていくということであっても、例えば、頑張って努力したけれども実際の需要にはトータルとして届かなかったということはこれ起き得ると思うんですね。  生産者側の責務というのは、いわゆるその生産をする、需要に応じた生産する努力がありますけれども、全量を供給する責務まではないと思うんです。そう考えたときに、需要に応じた供給責任というのは誰が持つんでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、この食料の安定供給、食料安全保障の確保は国の責任です。とりわけ、我が国の主食である米については、食料安全保障の確保の観点から需給の安定を図ることが重要で、国が責任を持って生産者の需要に応じた生産を推進していくことが必要と考えております。  ですので、今先生からの御質問にストレートで答えるとすれば、国の責任だということです。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  私は、今の御答弁、すごく重要だと思うんですよね。最終的にやはり需要を満たすためのいわゆる供給責任は国にあると。その上で、それに向けて主体的に需要に応じた生産する責務は生産者にあるんだよ、最終的には国ですよというところ、そこは大変大きなところかなというふうに思います。  具体的に、生産者の主体的な努力においても、今のような残念ながら需要に満たない、供給責任が果たせない、大幅な例えば需給ギャップが生じてしまったというときに政府はどのような責任を負うんでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 米政策につきましては、各産地や生産者が需給見通しや作付け意向等を踏まえて自らの経営判断で生産を行う、需要に応じた生産を行うことが重要と認識しております。  その上で、結果として、ちなみに申し上げると、二年前というか、この令和の米騒動は生産者の責任では全くございませんで、これ国の需要見通しが間違っていたということが原因ですから、これは生産者どうこうでは全くないわけですね。生産者はむしろ国の需要見通しに応じた生産をしていただいていた結果が、間違っているわけですから、供給不足になっちゃったというわけです。  その上で、需要に応じた生産、生産者がみんなでやったとしても、不作などにより、天候などによって主食用米の供給不足が生じた場合には、政府備蓄や、今般の食糧法改正において新たに位置付けられる民間備蓄からの機動的な供給も活用し、米の安定供給を図っていくということであります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、やはりそこ、政府の本当出番は、今回の改正によっても責任、役割、全く小さくなっていないというところだと思いますけれども、是非そういった方向で政府としての責務を果たしていただきたいなと思っています。  五条四項についてお聞きしますけれども、この中身に書かれていること、需要開拓、輸出促進、生産性向上、こういった取組の重要性は全く否定しませんし、是非やっていただきたいと思います。  ただ、需要に応じた生産というのは、一義的に言えば、もちろん需要が多い段階でしっかり需給バランスを取っていくということを今政府も目指そうとしていますけれども、仮に需要がそこまで伸びずに少ないところであってもやはり供給と需要のバランスを取っていくと、その中で価格が急に上がったり下がったりというふうにしないようにということが、それがまさに需要に応じた生産の意味だと思うんです。  そう考えたときに、この中身はそのとおりなんですけれども、この政府がやらなければならないまさに需要拡大の取組というのは、需要に応じた生産が可能となるようにという目的だけではなくて、トータルとして必要なことでありますので、このいわゆる前置きの修飾語ですね、ここの部分は要らないんじゃないかと思うんです。需要に応じた生産が可能となろうがなるまいが、やはり国としてはしっかりと主食に関する需要拡大という努力が必要なわけですから、これ削除していいんじゃないでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、需要に応じた生産とは、主食用、米粉用、輸出用といった多様な用途の米について、国内外の需要を創出した上でその需要を満たす形で生産していくことを指しております。  食料安全保障を確保する観点からは、我が国国内において唯一の自給できる穀物である米の生産を持続的に発展させていく必要があると考えておりまして、昨年四月に策定した食料・農業・農村基本計画においても米の増産目標を掲げておりますし、また、この今の五条四項でも様々な輸出拡大なども含めた施策を政府の責務として位置付けたところであります。  ですから、政府としては、これ、米の需要を拡大した上で米生産の持続的な発展を図っていくわけですので、このような規定ぶりになっております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 言っていることも分かるんですけれども、でも、私、もっと一般的に、今おっしゃっていただいたような、例えば政府は国内の食料安全保障の確保のためにとか、国内の生産基盤の維持拡大に向けてとか、そういったもっと大きな目的を掲げた上でこういったことをやるというのは分かるんですけど、需要に応じた生産が可能となるようにという狭い意味での中身というのはちょっと違和感があるというところ、改めてちょっと御検討いただきたいと思います。  次の質問ですけれども、今日、上月理事から資料の配付がございました。これ非常に分かりやすいんですけれども、これを見ても、急激に農業者が減少しております。そういう中で、需要を満たすだけの生産を今後も維持するためには、政府の進める大区画化とか担い手への集約だけではなかなかうまくいかないんだろうなと思います。  そして、先ほどまた上月理事から紹介いただいた安藤光義教授の分析では、担い手の農地受入れ急減、二割。農家の数が減少しても生産性の高い大規模農家に農地を集めれば全体の農地面積を維持できる段階ではないと。これも大変大事な指摘だと思っております。  実際に、平均規模二ヘクタールです。大体約二ヘクタール。これよりも少ない経営体数は七八%。面積、生産量でも二四%ぐらいの貢献をしているところですので、改めて、こうした小規模農家、実際にこれ何度か質問していますけれども、地域計画の中でもいわゆる担い手、担い手以外の農業者がしっかりと今後も貢献しているという現状が明らかになっていますし、この様々な先生の分析ですとかこういった今の結果を見ても、担い手、担い手、そこだけというような段階はもうとうに過ぎていて、いろんな皆さんに農業生産、地域活動に関わっていただかなければいけないと思っています。  ですので、改めて、こうした小規模経営体を含む中小規模を合わせた多様な農業者の役割をしっかりと位置付けて、そこを支援する。そのためには、先ほど来ありますけれども、私、懸念するのが、今回、水活の見直しの中で、畑、田畑にかかわらずというところで、要は分母が広がっていく、そういった中で、支援が生産性向上の努力をしたところにという何かそういう前置き付きなのが非常に気になるんですね。  ですので、みんな、努力していない人なんかいないんですよ。農地を守ることだけでも非常に大きな価値がある、地域を支える価値があるというところで、こういった方々、多様な農業者の役割を明確化して支援を拡大するということをしていかないと、今後、まさに自給できる非常に貴重な主食である米の自給もままならなくなるおそれがあるという意味で、是非、ここの支援の拡大、対象の拡大も検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今後、農業者が急速に減少することが見込まれる中で、食料の安定供給を確保するためには、農業で生計を立てる担い手が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立するとともに、それだけではなくて、兼業農家などの担い手以外の多様な農業者が農業生産活動を通じて農地を適切に管理する役割を担っていただくことが、これは地域を守るという意味でも食料を生産するという意味でも重要であると考えておりまして、改正食料・農業・農村基本法において多様な農業者を新たに位置付けをしているところであります。  こうした認識の下で、この担い手に対しては、現状では、これ規模の大小にかかわらず、経営所得安定対策を始めとして補助事業や金融措置、税制措置などにより重点的な支援を行うとともに、多様な農業者に対しても、多面的機能支払などによる農業者や地域住民などが行う農地の保全に向けた共同活動を促進するなど、それぞれの役割に応じた支援を行うことで農業の生産基盤である農地の適切な利用を確保し、食料の安定供給を実現をしてまいります。  ちなみに、水田活用の見直しの中でも、生産性の、要するに生産性上げて、要は食料供給力をいかに限られた農地の中で、そして限られた農業者の人数の中で上げていくかということなんですけれども、そのときには、別に担い手だろうが担い手じゃなかろうが、そこの区別というのは基本的にはございませんので、そういうことでしっかりやらせていただきたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。大臣、大変重要な御答弁いただきました。  これまでどちらかというと、国の方、政府の方は、農地の維持に対しては多様な農業者が大きな役割を果たしているというところで止まっていたんですけれども、生産に関しても重要な役割があるということを明確に位置付けていただきましたので、であれば、例えば、確かに水活なんかはいわゆる多様な農業者も対象ですけれども、経営所得安定対策等、ゲタ等は入っていないというところで、やっぱりここも改めて検討いただけたらいいんじゃないのかなと思いますので、是非大事だというところで位置付けていただきます。  ゲタも大丈夫ですか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 御指摘の経営所得安定対策につきましては、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立するという観点から、認定農業者、認定新規就農者、集落営農を対象として実施しているところでございますが、これらの対象者につきましては規模要件を課さないこととするなど、中小農家であっても幅広く加入できるものとなっていると考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、もう規模は、今規模がそうなっているのは分かっていますよ。  ただ、今おっしゃっていただいたように、担い手でしょう、認定農業者でしょう、それ以外も広げるべきじゃないんですか、それ検討してくださいねというような問題提起ですので、それは受け止めていただけるということでよろしいでしょうか。いいですね。はい。よろしくお願いいたします。  これ、ちょっと若干また別の論点提起ですけれども、衆議院において参考人から問題提起がありました。生産コストが上昇している中、その分を全て価格に転嫁すれば、消費者負担が大きくなるだけでなく、輸入米に胃袋が取られるおそれがあるという指摘がありました。加えて、需給バランスが、じゃ、取れた状態での価格、そこで決まる価格というのが生産者にとって本当にコストを賄う再生産可能な水準になるのか、消費者にとって納得できる価格になるのか、そして、かつ輸入米にも負けない価格になるのか。  まさに価格の安定化について政府が責任を持つというところですけれども、そこの、何ていうんでしょうかね、いろんな変数が入る中で安定化した価格というところをどのように捉えていけばいいのか、ちょっと政府の見解を教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 何度も申し上げていて恐縮なんですけれども、米の価格については、需給バランスなどを踏まえ、民間の取引環境の中で決まっていくものであります。ただ、そうはいっても、合理的な費用を考慮した価格形成が行われるよう、食料システム法に基づき、生産から販売に至る各段階のコストを明確にしたコスト指標が米穀機構により公表されました。  農林水産省としては、このコスト指標が取引を通じて活用されることにより、コスト構造の見える化やサプライチェーンの実情に対する理解につながり、生産者にとっては再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも御理解が得られるような価格水準に落ち着いていくということが大事かというふうに考えております。  昨年来、足下では、その米の価格の高止まり、国内価格の高止まりに伴って、高水準のマークアップや枠外関税を支払っても輸入米の方が安価となるというケースも生じたところであります。そうしたことも全部含めて、私としては、今後その価格が民間の取引の中で決まっていくものだというふうに考えておりますので、今、農林水産省としてやっぱり一番懸念をしなければならないのは、輸入米が定着しちゃって、国内市場がそこに、もう、何ていうか、ある程度奪われちゃうみたいなことは、これはもう生じさせてはならないというふうに思っております。  ですので、消費者や中食、外食のニーズに応えて、多様な価格帯の米を供給するという観点も大事かと思います。  生産コストの低減に向けた農地の大区画化などの取組や、また流通コストの低減に向けて、生産性向上に取り組む産地と実需者の直接取引などの流通の効率化にもつながる実証的な取組を支援してまいります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私自身も、もうこうすべきというような、なかなか答えがあるわけではないんですけれども、ただ、現実、そのいわゆる安定化した価格がそれぞれに問題が解決できる方向に行くかというと、なかなか難しいのかなという気がしております。そういう中で、また後でちょっと提案させていただきますけれども。  で、今実際に起きていること、つい数日前、知り合いの卸売業者からヒアリングした情報では、令和八年産の早場米の概算金が二万円切るんじゃないかというようなうわさが流通業者から随分複数聞こえてくるというんですね。で、実際、七年産に関する動きも今非常に悪い。もし八年産の早場米の水準がかなり下がるとすれば、七年産に関するその価格にも大きな影響が及んでしまうと思います。実際売れていないから卸が買わない、集荷業者も新たな買入れができないといった非常に今厳しい状況に陥っているのではないかという懸念の声を聞きました。  そういう中で、今、政府として、農水省として、直近における米の取引に関する今の認識、課題認識、対応方向について教えてください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  米の取引につきましては、民間在庫量が本年四月末時点で対前年同月比で八十一万トンプラスの二百四十九万トンと、平成二十一年度以降二番目に高い在庫水準となっております。  また、大規模な卸売業者から小売、中食、外食事業者向けの販売数量は、昨年七月から本年四月までの累計で対前年同期比九二%となっておりまして、販売の進捗は鈍化している状況にあると考えております。さらに、米穀機構による調査では、需給動向は今後緩むという見方が強い状況であるという結果とも認識しております。  こういう状況を踏まえまして、農林水産省としては、米穀周年供給・需要拡大支援事業によりまして、主食用米を長期で販売する取組についての今公募を行っているところでございまして、こういう取組を通じまして、加工ですとか輸出などの販売促進、商品開発などへの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 価格は市場で決まる、そのとおりなんですけれども、今のままでいくと、ちょっと懸念する事態が起きかねないのかなという気がするんですね。もちろん、そういった需要の拡大に努めていただきたいですし、買戻し条件付で備蓄米が今市場に出回っているというところのその買戻し、こういったことをいつ、どういうタイミングでしていくのかというのも併せて御検討いただく必要もあるんじゃないのかなと思います。  マーケットで決まる中で、いわゆる低位安定の方にまた行ってしまえば、やっぱり生産者にとっては、せっかくコスト指標があるけれどもコスト割れになる、再生産できない、もう生産できないということにもなりかねないということももう是非十分御留意いただいて、こういった備蓄、まあ備蓄を、私、需給の調整弁に使うこと自体いいとは思っていませんけれども、ただ、これは一旦放出して、買戻しの条件がありますから、そこは適時適切に対応いただきたいと思います。  そこについての御回答、何かありますか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  先ほど田名部委員にもお答えいたしましたが、令和八年産の政府備蓄米のまず買入れにつきましては、(発言する者あり)はい。  じゃ、今度、買戻しにつきましては、米をめぐる様々な状況を総合的に見定めた上で判断していく必要があると考えております。  具体的には、主食用米の販売動向ですとか民間在庫の状況、あるいは非主食用を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、米取引関係者の需要動向、需給動向の判断に関する調査結果、あと各産地の作付け意向、こうしたデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給事情や販売動向を見定めた上でタイミングを見て、適切に判断してまいりたいと考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 先ほども指摘したように、やっぱり基本は米の価格は市場で決まるというところですけれども、これがまさにコスト、コストを上乗せして高くなってしまったら消費者が困るし、輸入に押されるし、安ければ生産者が困るしというところの中で、やっぱり一つの、本当にこれから、余り前向きな御答弁は今までいただいていませんけれども、やっぱりベーシックなそのいわゆる基礎支払的な直接支払を入れることによって生産者にも消費者にも恩恵があるような形、これはもう本当に検討の時期に来ているんじゃないかと思います。  改めて、安全保障の面も考えて、また持続可能な営農の後押し、消費者のためも考えた上での直接支払の検討について、是非、税金が原資というのはこれ何でもそうですから、政策は。そういう中で、やっぱりまさに安全保障全体に関わることですから、そういった意味で是非御検討いただきたい、改めてお願い申し上げますけれども、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、前提として申し上げると、米の価格については、何度も申し上げていますけど、生産者にとっては再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準、これに落ち着いていくということが何よりも大事だというふうに思っております。  ですから、今これ食料システム法施行したばかりでありますので、今回、このコスト指標、米からそれも作られたわけなので、そうしたことを基に、生産、流通、販売に至る各段階の取引が適正に行われるよう、結果としてそれで米の再生産、再投資が生産者にとっては可能なんだという状況がまずできるように、ちょっと是非見守っていただきたいなというふうに思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 もう生産現場は待ったなしですからね、先ほどのデータを見ても分かるとおり。そういった中で、是非、あれ駄目これ駄目、野党の提案だから駄目ではなくて、やっぱりいろんな可能性を含めて検討いただきたいということをお願い申し上げます。  備蓄についてお伺いします。  三条二項の備蓄の定義変わりました。米穀の生産量の減少によりという前の言葉を切って、供給が不足する事態に備えと、単にそうなったんですけれども、これまで、なぜこうなったのかという事前の説明では、生産量の減少のみならず消費量の増加、双方に対応するためと御説明をいただいております。  ただ、そうなったときに心配なのがこの供給。この供給というのは、輸入米も含めた供給なのか、国内生産を前提としているのか、そこをはっきりさせていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、米は我が国の主食で、唯一自給可能な穀物でありますので、食料安全保障の観点から、国内の需要に対してはその需要に応じて米を生産し、国産の米を安定供給することが基本です。  こうした中で、改正案における備蓄の定義の見直しは需要量の増加等により供給が不足する事態にも備えるために行ったものでありまして、輸入米への依存や国内生産の後退は全く考えておりません。  政府備蓄は、不測の事態が生じた場合に食料安全保障の観点から消費者に対して国産の米を安定供給するために行うものであるため、食糧法第二十九条に国産米により行うと明記しておりまして、改正案でもこの考えは変わりはありません。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。国内産による供給を前提としているということ、大変重要な確認をいただきまして、ありがとうございます。  で、先ほど横沢委員の御答弁の中で、いわゆる備蓄の放出に関しては、価格ではなくて量で判断、私、そのとおりだと思います。ただ、その判断の基準いかんによっては、結果的に価格に介入することにもなりかねないんじゃないのかなと思うんですね。本来、供給が足りなくなったときに価格が上がる、少し不足ぎみのときに上がるというのはマーケットメカニズムの中で当然のことなんですけれども、場合によって、何というのかな、本来上がるところ、適度に上がるところに放出をするとなると、価格介入。まさに、これ今まで、これまで米の流通に関しては国の関与を少しずつ低めて民間に任せるということになっている中で、ここですね、どこまでが国の関与なのか、非常に難しいと思うんです。  やっぱり価格の安定化についても責任を負っている以上、一定の関与は必要だと思いますけれども、関与のその判断の基準によっては価格介入ということにもなりかねないんで、その辺の兼ね合いというものをどのようにお考えなのか、教えてください。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 済みません、はい。  米の価格は、需給バランスなどの民間取引の中で決まっておりますので、先生おっしゃったように、国として直接に価格には関与することは適当ではございません。  政府備蓄について、この放出の考え方は先ほど量を前提とした考えで運用することを明言をさせていただいておりますが、その発動が想定される場面は、米は一年一作が基本である中で、災害や大凶作などの事態が発生し、米の供給量が減少するという特定の場合であるということから、基本的には民間の価格形成に介入するということにはならないものと考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 時間が参りましたので終わりますけれども、やはりこれ、この法律のみならず、本当に米、主食の在り方というのは大変大きな様々な問題をはらんでおりますので、是非しっかりと慎重に引き続き審議をしていきたいと思います。  終わります。ありがとうございました。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十六分休憩      ─────・─────    午後一時十五分開会

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。  食糧法改正に関しまして、昨日も本会議で登壇させていただきました。そこでは、法改正の意義、備蓄米の回復、コスト指標などについて総論的にお伺いいたしました。その出発点としましては、令和の米騒動のような事態を二度と招いてはならないこと。私自身も、大臣が副大臣をされていた際に政務官を務めさせていただいておりました。その真摯な反省に立ちまして、今回の法改正を実効性のあるものにしていかないといけないというふうに考えております。  この委員会では、米の需給情報や流通把握、備蓄運用、価格形成、そして消費拡大などについて伺ってまいりたいというふうに思っております。昨日の質問を掘り下げる形で、現場のお声に基づいて具体的な運用を中心に確認させていただきたいというふうに思いますので、是非、一般の国民の皆様にも具体的にイメージできるような的確な御答弁をお願いいたします。  まず最初に、大臣に需給見通しの誤差と流通実態把握の遅れ、これらをどう防いでいくのかについてお伺いいたします。  令和の米騒動のような事態を繰り返さないためには、政府自身の見通しの誤差と流通実態把握の遅れを制度上の反省点として明確にすべきではないかというふうに思います。  配付資料一を御覧ください。政府検証におきましても、需要に対しまして、令和五年産は四十四万トン、令和六年産も三十二万トン程度供給不足があったと整理をされております。下のこちらの四角囲みにもございますように、高温等による精米歩留りの悪化等もございました。問題は、こうした変化を早くつかめなかったことだと思います。課題としまして、系統、系統外、また生産段階では未検査米とか、また生産者の在庫までも含めて、現場に過度な負担を掛けずに把握していくことが必要かと思います。現場からも、確定した数字が弱ければ、信頼できる数字がなければ作付け判断がぶれるといったようなお声をいただいております。  政府は、今回の最大の反省点としてどこに置かれているのか、そして、需給の実態を把握する仕組みをどう整備するのか、大臣に伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  まず、今般の米の価格の高騰につきましては、これはもう完全に農林水産省の需要を見誤るというところからスタートをして、そしてまた、その後に、実際には市中に不足感があるにもかかわらず、備蓄を機動的に出すことができなく、結果としてスーパーの棚に米がないという事態を招いたということで、大変私も責任を重く感じているところであります。  その反省も踏まえまして、まず、この需給見通しにつきましては、昨年八月の米の安定供給等実現関係閣僚会議における検証を踏まえて、これまでの需要のマイナストレンドを前提としていた需要見通しの算定方法を見直します。人口減少や直近の一人当たり精米ベースの消費量の実績、そしてインバウンド需要の動向や精米した際の歩留りも考慮するなど、直近の様々な情報データを加味して定める方法へと改めさせていただきました。  また、今回の食糧法の改正案におきましては、流通実態の把握を強化する方策として、加工、中食、外食事業者を届出対象に追加すること、そして、民間事業者に対し、在庫数量や取引数量を定期的に報告いただく仕組みなどを措置することとしておりまして、これらにより得られたタイムリーな情報を需給見通しに加味することにより、その精度向上に努めてまいります。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 大事なことは、本当に次に同じことを繰り返さない制度にしていくことだというふうに思っております。  資料一にも記させていただきましたが、報告制度というものを今回新たに対象を広げるわけですけれども、それらの数字集めだけで終わらせずに、備蓄米放出の発動していく判断であったり、また、作付けの判断等に資する現場に届く情報にしていただきたいということをお願いしたいと思います。  続きまして、今回の法改正のまず法目的についてお伺いしたいと思います。  今回の第一条では、元々ある規定でもありますけれども、新たに取り組むところとしては、需要に応じた生産を推進することと。既存の規定でも、適正で円滑な流通のための措置を講ずることとか、また政府による買入れ、輸入、売渡しなどを総合的に行うことなどが定められております。その上で、重要なのは目的のところだと思うんですが、需給を安定させ、これを通じて価格の安定化を図るということが目的だと理解しております。  ただ、生産者が安心して作付けを判断するには、作ってよいと示すだけでは足りないという中で、過不足のない需給運営が必要になってくると思われます。  価格の乱高下を防ぐ政策の裏付けも大事だと思います。今回の法目的は、価格安定というものの重要性、これを後退させるものではなく、むしろ需給の安定を通じて価格の安定化を図る、このように規定されているわけですけれども、それを明確にするものだというふうに私は受け止めております。  その結果、生産者が安心して需要に応じた生産に取り組めるといった側面もあるのではないかと、消費者も安定的に米を買えると、これが第一条の末尾にございます国民生活、すなわちこれは生産者も含めて国民生活と国民経済の安定に資するものと、そのようなふうに解釈してよろしいか、山下副大臣にお伺いします。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えします。  米につきまして、需給の安定を図ることを通じて、結果として米の価格の安定化が図られていくことが重要だと考えておりまして、委員御指摘のように、改正案の第一条というのはその理念を明確にしたものでありまして、後退するものではございません。  また、需給の安定を通じて価格の安定化を図ることは、生産者に安心して生産に取り組んでいただくなど、生産者、消費者、国民生活や経済の安定のために行うものであって、米の安定供給に向けて政府が責任を持って取り組む必要があるというふうに我々認識しております。  このため、引き続き、需給見通しの作成など政府が講ずる措置を基本方針に規定するとともに、第五条第四項を新設いたしまして、政府の責務として、需要の開拓でありますとか輸出促進、生産性向上などの施策を講ずる旨を明記したところであります。これらの措置を講ずることによりまして、米の需給の安定を図り、結果として価格の安定化が図られるように取り組んでまいる考えであります。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 その需給の安定を通じて価格の安定化を図るといったことの重要性、またさらには、そうしたことについて国も責任を持って取り組むという大事な御答弁だったかと思います。  そうすると、この需要量の把握と供給量の把握、これをいかに的確にやっていくかということが大変大事になっていくかというふうに思っております。  その意味で、まず需要量の見通しについてお伺いしたいと思います。  需給を安定させるには、まず需要を正確につかむことが必要です。需要拡大に政策を転換するのであれば、なおさらのことだと思います。今は主食用米全体の需給の大きなトレンドを見ているわけでありますけれども、それだけでは十分ではないと思います。例えば、その用途、家庭用とか業務用、また中食、外食向けなのか、加工用、そして米粉用、また輸出やインバウンド需要、こうした様々な米の需要の変化をもっと細かく見ていく必要があると思います。  この資料一にも、全体量だけではなく、用途別、価格帯別に見える化をすることを提案させていただいておりまして、これにつきましては、先日、中道、立憲、公明の三党で大臣に申し入れた提言の中でも、そうした見通しを定期的に公表していくことを求めさせていただきました。  需要を小さく見れば今度は不足と高騰を招くと、大きく見れば今度は逆に過剰な作付けと価格急落を招きかねないといった、その両側面がある中において、是非今回、令和の米騒動のような反省に立ち、作付け判断に間に合うような形で需要見通しをどのように精緻化していくかについてお伺いいたします。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  需要見通しにつきましては、これまで需要のマイナストレンドを前提とした算定方法を見直しまして、直近の消費実績やインバウンド需要などを基に算定するよう見直したところでございます。  今般の食糧法改正法案におきましては、業務用、加工用、米粉用など多様な米につきまして、国内の需要を創出した上で増産を図る、需要に応じた生産を推進するとともに、流通実態の把握強化のため、加工、中食、外食事業者を届出対象として追加することとしておりまして、こうして得られた情報につきまして需給見通しに加味し、逐次見直しを行ってまいりたいと考えております。  御指摘のような米全体の需給見通しにつきましては、生産者の皆様、流通関係の皆様が市場の動向について十分な情報を持った上で経営判断を行っていただくため、どのような需給見通しの在り方が適切か、生産、流通関係者などから御意見を頂戴し、よく議論した上で検討してまいりたいと考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 是非現場の関係者の方からの御意見を踏まえて、しっかりと需要に応じた情報提供も必要だということを強調させていただきたいというふうに思います。  続きまして、主食用米の供給量の把握についてお伺いします。  昨日、本会議で大臣は、私が提起させていただいた衛星データ、またAI等を活用した生産量の算定に向けて、今年度から実証研究を始め、早急に取り組んでいただくというふうに答弁をしていただきました。  一方で、この新しい手法が実装化されるまでには一定の時間が掛かるものです。流通の現場からは、特に卸売の関係者などからは、これは単に需要量だけではなく、やはりしっかりとした供給量、すなわち生産量も早く正確に把握する仕組みが必要ではないかといった御指摘をいただいております。  報告義務だけを増やせば現場の負担になる中で、そこを十分に配慮した上で、例えばですけれども、現在ある農地台帳とか水田台帳、また営農計画、こうしたような情報もデジタル化を推進していただいた上で、是非、作付面積とか収量、生産者在庫に加えて、先ほど私が申し上げた未検査米とか、また市場外流通米、こうしたようなものも含めて供給量を正確につかむ必要があるというふうに考えております。  是非、供給量把握の精度をどう高めていくのかについて、見解をお伺いしたいと思います。

深水秀介 農林水産省大臣官房統計部長

○政府参考人(深水秀介君) 生産量の正確な把握に関しましてお答え申し上げます。  昨日、大臣からもお答えをさせていただきましたとおり、まず、デジタル技術を活用した効率的な生産量に関する統計調査の精度の向上というものを図っていくべく、本年度から人工衛星データやAIを活用した生産量の算定に移行を目指すための実証研究を進めているところでございますけれども、委員御指摘のとおり、こうした手法の確立に当たりましては、現時点ではやはり精度面での課題がございます。そうしたために、その手法が確立し活用できるようになるまでの間、現行の坪刈り調査に加えまして、新たに生産者の収穫量データを活用いたしまして生産量を算定する手法というものを導入して、精度向上を図ることとしておるところでございます。  生産者の負担にも留意しながら、令和九年度から本格実施できるように取り組んでまいりたいと存じます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 では、続きまして、流通報告制度についてお伺いしたいと思います。  加工、中食、外食事業者まで今回対象を広げることとなりますが、それは必要なことだと私も思っております。しかしながら、制度がきつ過ぎれば協力が得られないといったような側面もあり、一方で、その負担というか、それが必要なものでなければ需給把握には使えないといった両側面がある中で、どのようにしてやっていくのかということが大変大事になってきます。  そこで、例えばこの対象の規模については、既に三百トン以上扱っているような事業者というようなお話はお伺いしているところでありますけれども、報告の頻度であったり、また報告の項目ですね、どういったようなことを報告していただくのか、この負担軽減のためには、例えば統一のフォーマットを使うとか電子申請等も重要になってくるというふうに思っております。  一方で、価格に関する情報については営業秘密にも関わるものでありまして、そうした個社の情報はしっかり守っていただいて、匿名で集計をしていただいて公益情報として公開をしていくと。ここをどのように制度設計していくのか、この点も非常に現場の関心が高いところでありますが、いかがでしょうか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  定期報告の対象規模、報告事項及び価格の扱いにつきましては、年間三百トン以上の出荷・販売事業者につきましては毎月の報告を求める、それ以下の規模の出荷・販売業者、あるいは加工、中食、外食事業者につきましては年一回に報告を求めるといった方向で検討を進めたいと考えております。また、報告事項につきましては、集荷、販売、在庫の数量だけでなく、大規模な出荷、卸売業者からは、これまで同様、買入れ、販売価格につきましても報告を求めることとして考えておりますが、その公表につきましては、これまで同様に、全国や地域、銘柄など必要な区分の平均値を公表することとし、個別事業者ごとの数値については、競争上の地位を害するおそれもあることから、公表することは想定しておりません。  また、実効性を確保する観点から、届出事業者に対しましては、国が必要な助言又は指導することができる旨の規定を設け、届出や定期報告に係る罰則を厳罰化することとしております。さらに、事業者負担を軽減する観点から、報告の方法につきましても電子申請を導入することとしております。  定期報告で得られた情報につきましては、需給見通しに反映するとともに、流通実態把握の強化を図り、食糧部会における審議に資するものとして資料を作成して公表するほか、米に関するマンスリーレポートなどへの活用を通じて、きめ細やかで分かりやすい情報発信に努めてまいりたいと考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 是非、そうした、今おっしゃられたきめ細やかな分かりやすい情報として提供していただくことをお願いしたいと思います。  ここからは、備蓄米についてお伺いしてまいりたいと思います。  まず、その役割について基本的な認識をお伺いしたいと思います。  昨日、本会議で大臣は、政府備蓄は米価の維持を目的とした運用は行わないと答弁をされました。その点は私もよく承知しております。私が申し上げたいのは、この価格の維持ではなくて、需給の安定のための備蓄米の運用についてです。  そこで、資料二を御覧いただければと思います。政府の説明では、この備蓄は不作等による供給不足に備える制度だったものを、今回の改正で、需要増による不足にも放出できるよう目的を広げるものと理解しております。そうであれば、価格高騰時の放出だけではなくて、価格が急落したときの買入れ、買戻しについても、これは価格の維持のためではなくて、需給の安定策として位置付けるべきではないかというふうに思います。  冒頭に、私、わざわざ法目的を確認させていただいて、副大臣からも需給の安定を通じた価格の安定化ということをおっしゃられたことに照らせば、市場にお米、今まさに端境期に向かって過剰感がある中においても、需給を安定させるために備蓄を機能させることは私は合理的ではないかというふうに思いますけれども、政務官、御答弁いただければと思います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 先ほど、午前中の議論の中でも大臣から答弁があっていたとおりでありますけれども、米の価格は民間の取引環境の中で決まるものであり、国として直接関与することは適当ではなく、米の需給の安定が図られることを通じて、結果として米の価格が安定することが基本であるというところがまずあります。  そのため、政府備蓄米の運営については、量が足りていなければ売り渡す、量が足りていれば売り渡さないという、量を前提とした考え方で運営していくべきであり、価格の維持を目的とした運営は行わないとしたものが先ほどの答弁の中心であります。  その上で、豊作等による需給緩和が生じた場合に対応できるよう、米穀周年供給・需要拡大支援事業により、主食用米を長期計画的に販売する取組を支援をしており、本事業を活用することで需給の安定を図ることとしております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 そういった御答弁はもうあるものだというふうに私も想定しておりましたけれども、是非、改めてですけれども、この価格維持ではなく、需給の安定とそれを通じた価格の安定化という今回の食糧法の改正目的からしても、整理していかなければならないというふうに思っております。  なぜならば、申し上げるまでもなく、米価が仮に急落すれば、翌年の作付け、また担い手自体を潰しかねないということになりかねないからです。現在、そうしたリスクが高まっている中において、既に現在、備蓄米も適正水準じゃなく、ここに書いていますように、今年産のものを買入れできたとしてもマックスで五十三万トンというものでありますし、その間どうするんだと、何かあったときにですね、そうしたことを考えなければいけないというふうに思っておりまして、需給が今緩和状態になりつつある中において、備蓄制度をどう機能させていくのかということが問われており、そして、現場の関係者の方々のまさに関心もここにあるのではないかというふうに思っております。  じゃ、まず、備蓄米の水準についてお伺いしたいと思います。  昨日も本会議でお伺いしたんですけれども、今在庫は三十二万トンと、令和二年産も品質を維持していると。そして、買戻しについては今後の需給状況を見定めて判断すると答弁をしていただきました。  そこで、今申し上げたとおり、昨日もお伝えしたとおり、国民が安心できるこの備蓄の水準ということを考えたときに、やはり私は少なくともこの百万トン水準というものにいつ回復していくのか、その時期であったりとか、その財源どう確保し、そしてどのようにして計画的にやっていくのか。そして、今、これまさに農水省に確認した上でここ書かせていただいているんですけど、一定期間、五年程度でこれを棚上げ備蓄ということでこれまでやってきた、令和二年産のものは既にそれはもう古くなっている。そうした状況の中において、どのようにしてこれを回復させていくのかということが大変大事になります。  そこで、是非、早期に百万トン水準へ回復させる、そしてそれは、有事の対応の上でも、そしてこの価格の安定の上でも私は必要かつ適当と考えておりますけれども、この点についての見解を求めます。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 御指摘のように、備蓄米は食料安全保障の観点から不可欠でありまして、米の供給不足に備えて百万トン程度の備蓄水準の回復に努めていくとともに、運用の改善についても検討していきたいというふうに思っております。  加えまして、先ほど御指摘のありました令和二年産についても、政府備蓄として、倉庫内の温度や湿度を一定水準に維持し、保管時の品質劣化を防いでおりまして、仮に食用へ販売することとなった場合にはメッシュチェックなどを実施し、品質を確認することとしておりますので、この二年産におきましても、基本的には食用としても支障がないというふうには考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 メッシュチェックという話は、これ品質検査ですけれども、まさに昨年の放出の際にもそれに時間が掛かって現場に届く時間が掛かったという側面もありまして、やはり古いお米というものが、更新していかなければいけない中で、しかも今水準が少ない中で、どのようにして回復していくのかということを、やはり真剣に、透明性のある形で国民の皆様にも示していく必要があるのではないかと思っております。  私は、その中で一つの提案といいますか、なんですけれども、今、民間備蓄については、これまでの御説明でも、これから運用、秋までに実証事業をやって、実際には令和十年度から導入をされるというようなお話もいただいているところでありまして、是非、例えば、これは二十万トン規模というような話も大臣も答弁されているかというふうに思うんですけれども、もし仮に、これは別に価格の維持のためではないということを前提にしながらですけれども、今回のこの法改正がなされれば、実際民間備蓄制度については、公布後二年間のうちに政令で定めるというような位置付けになっていて、実際そのための予算等も来年度また要求していくというようなこともお聞きしておりますけれども、例えば、民間の備蓄米として位置付ける、単に位置付けるだけです。  そこは、これを百万トンということには達しないにしても、今、是非、需給緩和の状況で、今後、本当に価格が急落した際にその部分を民間備蓄として囲い込む中で、何とかこの需給のバランスを取って、皆さんに影響が出ないようにしていくべきではないかというふうに思いますけれども、この点についての御認識、御答弁をお願いしたいと思います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  民間備蓄につきましては、とても大切な取組だと思っております。その上で、やはり新しい制度でございますので、実際の事業者の皆様方がどのような御負担があるのかというのを確かめた上で施行の準備をしたいと思っておりますので、そういった意味で、二年間の準備期間を設けた上で実証事業という取組をさせていただきたいと思っております。  現在、実証事業につきましては、現在、五万トンほど実証事業を行うということで公募を掛けておりまして、その状況、あるいはその実証事業の状況を確認しながら、先生の御指摘も含めまして、どういうやり方がいいかというのは更に検討を深めてまいりたいと思っております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  先ほど副大臣も運用改善に努めていくとおっしゃられたとおりでありまして、やはり今回の食糧法の規定は、あくまで不足時に備蓄米を供給するといったような規定しかないわけでありますから、なかなか法に基づいてそうした過剰時の対応ということを位置付けることは難しいとは思うんですけれども、私は、それは政策的な判断で、必要とあれば、今買戻しという話もある中において、この民間備蓄制度というものをある意味活用することによって、是非そうした、本当に価格が急落した場合に備えて準備をしていただきたいということをお願いしておきたいというふうに思います。  そうしましたら、これも実は午前中に何度も議論があった話なので手短にお伺いしたいと思いますけれども、備蓄の発動基準につきましてですけれども、ここにつきましても、我々三党でこの資料二に書いておりますように提案をさせていただいております。この在庫水準、価格、また需給の見通し、端境期、用途別不足等も踏まえた発動基準を平時から示すべきだというふうに整理をさせていただいております。  昨年も、この放出を決めても、精米とか袋詰め、包装資材の確保、また輸送、倉庫からの出庫、また販売先の確保など、時間が掛かりました。この発動基準が曖昧であれば現場の判断は遅れます。放出した場合、何日程度で様々な現場に届くのか、この辺りをしっかりとルールなどを定めて運用していくべきというふうに考えますけれども、この点についての大臣の見解を伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 備蓄の売渡しというか、放出の際に何日ぐらいで現場に届くのかということでありますけれども、まずこの売渡しについては、食糧法改正案の中で、備蓄の目的を見直しして、不作等による生産量の減少による供給不足に加え、届出事業者からの在庫量や出荷販売量などの定期報告に基づき、需要量の増加等による供給不足を把握した場合など、仮に今後備蓄米を売り渡すべき事態となりましたら、必要な量の米穀を機動的かつ円滑に消費者に供給できるようにしたところであります。  実際の運用についても、今回、昨年来の様々な、実際やってみてどうだったかとか、反省も当然ありますので、いろんなシミュレーションをしっかりと、この反省を生かしながら、どのぐらいでどういうものがどう届くのかということについてはしっかり検討させていただきたいと思います。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  是非、その点についてもしっかりと政府に説明責任を果たしていただきたいと思います。  続きまして、コスト指標に関してお伺いしていきたいと思います。  米の合理的な価格形成と適正な取引をどう確保していくのか、この点も大変大事な論点でありまして、昨日の本会議で大臣に私はフードGメンのお話をさせていただく中で、フードGメンが現場に入って、そして寄せられた情報を基に、仮に誠実な価格協議等が行われていなければ、農水大臣が指導、助言、勧告、公表などの措置を講じ、適正な取引の確保をしていくといったような御答弁をいただいたところでございます。  その取引で考慮される参考情報として、コスト指標がございます。フードGメンもその資料を基に助言するものというふうにもお聞きしております。資料の三には、米穀機構の資料でありますけれども、コスト指標の意義と役割を示しております。価格を約束するものではなく、取引で参照される指標だと整理されております。  そして、その次の資料四でも活用イメージを示させていただいております。課題としましては、この指標を本当に現場が参照できるものにしていくことだと思っております。そのためには、全国の平均だけではなくて、地域別、規模別の実態を反映していくことが必要だというふうに思いますし、その中で買いたたきと過度な価格転嫁、双方を防いでいくことが必要だと思っております。  今後、そうした指標作りをどのように国として後押ししていくのか、また、フードGメンについては具体的にどう機能しているかについて、具体的な実績等はあるのかについてお伺いいたします。

河南健 農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。  まず、米のコスト指標につきましては、米穀機構のコスト指標作成等委員会におきまして、生産、流通、販売の各委員による議論の中で、全国で一つの指標を作成することとなったと承知をしております。  このコスト指標を今後どう見直すかにつきましてはコスト指標作成等委員会において判断をされるものでありますが、農林水産省といたしましても、取引関係者のお声を伺いながら、活用可能な統計情報、また、コスト調査結果の提供を含む必要な支援を行ってまいりたいと考えております。  また、フードGメンについてでございますが、食料システム法を適正に執行するため、情報受付窓口やヒアリングなどを通じまして、取引実態を把握するための調査を精力的に行っております。  本年四月一日の法施行以降、価格交渉の申出を行ったという事業者のお声はまだ少ないんですけれども、事業者へのヒアリング等の際には、費用を考慮した取引が促進されますようアドバイスをさせていただいております。例えば、取引条件の協議の際に具体的なコストの状況を説明して交渉した方が反映につながりやすいですよということ、また、努力義務違反が疑われる場合には協議の記録をしっかり取っておいていただくことが重要ですよということ、あるいは、価格改定には合意をしても、その時期、改定時期を一方的に先延ばしをされるということは努力義務違反になり得るということなので積極的に私どもに教えてください、こういったお話をさせていただいております。  引き続き、しっかりと調査に当たりまして、具体的な努力義務違反が疑われる事案を把握した場合には厳正に対処してまいりたいと考えてございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 しっかりとした、本当にその取引でどのようにして活用されるのかということが大事かというふうに思いますので、農水省として対応をお願いしたいと思います。  では、時間が私もなくなってまいりましたので、最後の二問をまとめて大臣にお伺いしたいなと思います。  消費者理解と米の消費拡大についてであります。まず、米価の議論については、これはやはり生産者と消費者の対立で捉えるべきではないと思います。農家が再生産できる価格と家計が受け止められる価格をどう両立させていくのか、そんな問題だというふうに考えております。  資料の四にも赤字で書かせていただいておりますが、コスト指標は、そのためにも、価格統制ではなく、再生産と家計負担を両立させるための共通基盤だというふうに思っております。だからこそ、よりきめ細かに生産費、保管、輸送、精米、小売経費など価格の背景を消費者に分かりやすく示すことが必要だと思います。  一方で、適正価格への理解を求めるだけでは米の消費拡大にはつながらないと思います。国民が日常の中で米を食べ続ける、そのための取組に変えていく必要があるというふうに思っておりまして、兵庫県では、阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、災害時のお米の役割を啓発しております。避難所のおにぎりが被災者の命と心を支えたと、そこが原点でございまして、備蓄食等での活用であったり、また学校給食等でも子供たちの炊飯体験、また中食、外食の国産米の利用などを進めているところでありまして、是非、単に御飯を食べようという呼びかけにとどめず、国民の行動変容につながる政策へとアップデートしていく必要があるかというふうに思いますが、この二つの課題について、政府としてどのように具体化していくかについて大臣にお伺いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今、委員から大変大事な御指摘だというふうに思っております。  特に、この食料の持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成のためには、幅広い関係者の御理解が必要不可欠であります。とりわけ、消費者には生産現場や流通コストの実情の理解が重要というふうに考えております。米についてはコスト指標、これが公表されておりますので、そうしたことを消費者向けにもしっかりと御理解いただけるように、我々情報発信も含めて取り組んでまいりたいと思います。  そして同時に、やっぱりこの主食用のお米の消費拡大、これが本当に大事でありますし、やっぱり国民の皆様に米をより身近に感じていただくということ、そしてやっぱり大事なものなんだということをより深く認識していただくことが具体的な行動変容につながるんだというふうに考えております。  我々もBUZZMAFFで「やっぱりごはんでしょ!」運動をやっていたりとか、食育ですね、あとは。兵庫県の方でもそうやって取り組んでいただいております。また、学校の場でも今稲を育てるという授業も多くの学校で行っていただいておりますので、様々な機会を捉えて、お米を食べていただくことがイコールこの国の食料安全保障を支えていくんだと、やっぱり食料安全保障の支え手は消費者の皆さんであるんだということをもうちょっと御理解いただくように、食育基本法も改正されましたので、しっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 時間が来たので終わりたいと思いますが、是非、呼びかけにとどまらず、そうした消費者の方々、今大臣がおっしゃられたように、消費者の方々の理解を基に食料安全保障を図っていくということを農水省として取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。日本維新の会、佐々木りえです。  食糧法改正案について質問させていただきたいと思います。  一昨年から続いたいわゆる令和の米騒動では、スーパーの棚からお米が消え、価格も急激に上昇し、多くの国民が不安を感じました。私自身、実家でお米を作っていますが、生産者の立場もある程度理解しているつもりです。一方で、大阪選出の国会議員としては、消費者の皆さんから、なぜお米が買えないのか、なぜこれほど高くなったのかという声も数多くいただきました。今回の法改正は、こうした事態を二度と繰り返さないためのものだと理解しております。  まず、農林水産省はこれまで、今回の令和の米騒動について、判断ミスや需給の見通しの甘さがあったことも認めていただいたことは真摯な姿勢の表れだと受け止めています。しかしながら、ここで重要なのは、根本には政府が長年にわたって市場価格にコミットしないという方針を貫いてきたことがあるとも考えております。歴代の大臣がこの姿勢を維持してきた結果、備蓄米の放出判断が遅れ、今回の価格高騰を招いたとも考えております。私は、主食の安定供給に責任を持つことと価格への直接介入は全く別問題だと考えております。そして、農水省として、今回の米騒動の総括をお伺いしたいと思います。  また、反省を踏まえて、今回の法改正によって、今後は誰がどの情報を根拠にどのタイミングで備蓄米の放出を判断するのか。さらに、政府は当初、供給不足ではなく流通の目詰まりと説明して対応が遅れましたが、現在、ナフサや農業資材でも同様な表現が使われている中で、単なる物流の遅れなのか、それとも供給不足なのかを早期に見分けて、問題が顕在化する前に対応できる体制をどのように整備していくか、その必要があると考えますが、この点についてお伺いしたいと思います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) この問題について、今日の質疑でも大臣の方から率直な謝罪の発言もありましたところでありますけれども、今般の米価高騰を振り返ると、生産量が需要量に対し不足し、民間在庫の取崩しが起き、減少するに伴い、米が不足するとの不安から業者間の調達競争が発生いたしまして、新規の調達ルートや同業者間で取引するスポット市場を通じて比較的高い価格の米を調達せざるを得ない状況であったというふうに分析しております。  しかしながら、当時の農林水産省は、生産量は足りているという認識の下、あくまで流通の目詰まりが原因と累次に説明しておりまして、流通実態の把握に消極的であり、また、備蓄米についても、不作時に備蓄米を放出するというルールの下、放出時期を遅らせてしまいまして、卸売業者などの不安感を払拭できず、更なる価格高騰を招くに至ったというふうに考えております。  その後、米価高騰の要因と対応の検証を行うべく、令和七年六月に全届出事業者を対象にした緊急調査を実施するに当たり、同年八月の関係閣僚会議において、このような農林水産省の判断ミスが明らかになったというふうに認めております。  この米価高騰の要因や対応の検証を行う中で、流通実態の把握に当たっては多様化する流通ルートを的確に把握できないとの課題が示されたことを踏まえて、今回の改正案におきましては、流通実態の把握強化として、届出対象の追加でありますとか、米の在庫数量等の定期報告の創設、また罰則の引上げなどの措置を講じておりまして、供給が不足している状況にあるかどうかを適時に把握できる体制を構築しようと考えております。  さらに、今回の改正案におきましては、機動性に欠ける政府備蓄を補完するため、既存の商流を活用することで機動的な対応が可能な民間備蓄を導入することとしておりまして、今後は、定期報告などにより供給不足を察知した場合には、備蓄米を迅速に供給できる体制が構築できるというふうに考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 方向性は理解できました。お米が店頭から消えるたびに法改正をするわけにはいかないので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  次に、流通実態の把握についてお伺いをします。  私は以前、委員会で、JAの集荷率が低下し、JA以外の事業者による集荷が増えていることについて質問をさせていただきました。市場に新しい事業者が参入し、そして生産者に有利な条件を提示すること自体を否定したいとは思っていません。米の価格は基本的には市場原理の中で決めるべきだと考えております。しかし一方で、保管設備や販売先を十分に持たず、価格上昇だけを見込んで集荷するような事業者が増えれば、米がどこでどの程度あるか分からなくなり、主食の安定供給に支障を来すおそれがあります。  今回の改正によって、出荷・販売事業者に加え、加工、中食、外食事業者なども届出制の報告とする対象を拡大するとのことです。そこで、今回の制度改正によって米の流通全体の何割程度を把握できるようになるか、お伺いいたします。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  新たな仕組みの導入によりまして、届出や報告対象の規模要件、報告頻度などは関係団体ヒアリングを通じて調整を行っているところでございますが、例えば、年三百トン以上の出荷・販売事業者につきましては毎月の報告を求めつつ、それ以下の規模の出荷・販売事業者や加工、中食、外食事業者につきましては年一回といった程度で検討を進めておりまして、これによりますと、出荷・販売事業者の在庫の九五%が把握できると考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  情報を集めるだけではやはり意味がないと思いますので、在庫が特定の地域、特定の事業者に偏っていることが分かった場合などの対策の方もしっかりと進めていただきたいと思います。  次に、今回新たに創設される民間備蓄制度についてお伺いをさせていただきます。  政府備蓄は、入札や契約、品質検査などに時間が掛かり、実際に店頭に届くまで時間を要しました。そのため、日常的な商流を持つ民間事業者の在庫を活用し、より迅速に供給するという制度の趣旨は理解いたします。  一方で、民間に備蓄を求めれば、当然、保管費用や金利、品質管理、出庫管理などの負担が生じます。また、米袋で保管するか、フレキシブルコンテナバッグで保管するかによって、保管効率や品質管理、放出時の作業も変わります。生産者、卸売事業者にとってもフレコンバッグは非常に優秀だと思っております。三十キログラムの袋詰めを生産者がやるのではなく、私も、二十年以上前なんですけど、実家で三十キロの袋詰めをかなり手伝ったことがありますが、今でもよく覚えていますが、かなりの労力で大変で、もう二度とお小遣いをもらってもこんなお手伝いはしたくないなと思った記憶がありますが。  今実家の方も、やはりこのフレコンバッグを使って、もちろんフォークリフトは必要でございますが、でも、やはり生産者にとっても卸売事業者にとってもかなり作業が楽になります。入出庫作業省力化、品質管理の面でも優れていると言われています。特に、今回の制度は迅速な供給を目的としているため、出庫時の対応スピードに直結する保管形態の選択は重要な論点であるとも考えております。是非、政府の方もこのフレコンバッグを今まで以上に推し進めていただくことを要望しておきます。  次に、財政効果についてお伺いをいたします。  民間備蓄、政府備蓄を全て置き換えるものではなく、政府備蓄を補完する制度であると説明をされています。そうであれば、民間備蓄の創設によって政府の保管費や管理費がどれだけ削減されるのか、一方で、民間事業者への保管費や金利負担への支援にどれだけ国費が必要になるか、制度全体として財政負担が増えるのか減るのか、国民に分かりにくいところがあります。  民間備蓄制度の導入によっての財政効果、政府はどのように試算しているのでしょうか。また、政府備蓄を維持した場合との比較も含めて、できれば具体的にお答えいただきたいと思います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  まず、委員御指摘のフレコンの件はしっかりと検討してまいりたいと思っております。  その上で、民間備蓄の件でございますが、今般の改正法案につきまして、民間備蓄を実施するに当たり、事業者に対しまして、備蓄米の保有が円滑に行われますよう、政府が必要な財政上の措置を講ずることを規定しておりますが、この民間備蓄を実施するに当たっての事業負担として、例えば保管経費あるいは売買差損などの経費が考えられますが、その具体的な、どれぐらいとか、あるいはそれに対してどういうような支援を行ったらいいかということをまさに検討するために今実証事業を行おうということで取組を始めたところでございますので、今の段階では、例えば政府備蓄米と比較した場合の財政効果とか、そういったところはちょっと一概にお答えすることは難しいことは御了承いただければと思います。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  実証実験の結果をしっかりと踏まえていただきまして、運用がうまくいけば、民間備蓄制度を創設するのですから、政府備蓄と民間備蓄合わせた全体の必要量、今お聞きしているのでは、民間では二十万トン、そして政府備蓄では約八十万トンですが、これを五十万トン、五十万トンにできるとか、そういったことをまた検討していただければと思っております。  さらに、民間備蓄は形式的に民間事業者が所有する米です。供給不足が起き、政府が放出を求めたとき、より高い価格で売れる別の取引先へ転売されたり、契約どおりに出荷されなかったりとか、備蓄制度としてまた機能しないということがあってはなりません。  基準保有量として確保された米について、事業者が勝手に売却、転売することをどのように防ぐのか、政府の要請、勧告、そして命令にはそれぞれどの程度の法的拘束力があるのか、違反した場合の罰則や政府が被った損害の回収も含め、有事の実効性をどのように担保するか、その視点も踏まえて、非常に重要だと思っておりますが、農林水産省のお考えをお伺いいたします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  今般創設する民間備蓄、及び大規模な集荷業者や卸業者に対して基準保有量の米穀の常時保有を義務付けることとしており、これを正当な理由なく保有していない場合には勧告、命令ができることとしております。また、民間備蓄の放出に関して、要請をしてもなお供給不足解消が見込めない場合は勧告をすることができ、さらに、事業者がこの勧告に従わない場合はその旨を公表できることといたしております。公表後もなお勧告に従わず、状況を改善できないときは、命令ができるということになっております。  その上で、これらの命令に従わないときには、罰則として、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に加えて、法人重科として一億円以下の罰金を科すこととしており、法律上必要な手当てをしたところであります。  また、民間備蓄事業者に対しては、政府が必要な財政上の措置等を講ずることとしておりますが、違反があった際の補助金の取扱いについても具体的な運用をする中で今後併せて検討する必要があると考えております。  いずれにいたしましても、民間備蓄事業者は、全国的に事業を展開する大規模な事業者となることを想定しており、基本的にはパートナーとして協力をしていただけると考えておりますので、制度の内容を適切に認識をいただくことも含め、関係者とよく意思の疎通を図ってまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  有事の際に民間備蓄がなくならないように、よろしくお願いをいたします。  次に、政府の備蓄米についてお伺いしたかったのですが、ほかの委員の皆様からるる質問がございましたので、私からも、備蓄米の買戻しについて、もうある程度政府もお考えになっていらっしゃると思いますが、農業従事者の皆さんはすごく気にされていると思いますし、そろそろ買戻しの時期なども明確に示していただきたいということを要望しておきます。  次に、供給過剰と米価下落のリスクについてお伺いをいたします。  今回の改正は、供給不足への対応として、流通把握、民間備蓄を強化するものだと思っております。しかし、逆に供給が需要を上回った場合、法律上、必ずしも明確ではありません。二〇二五年産米、生産量が増え、在庫も積み上がっています。今後の作柄や需要動向によっては、価格下落圧力が強まる可能性もあると思います。  昨年のように米価が高い局面では、卸事業者など、産地や大規模農家を直接回り、JAよりも高い条件で集荷をするという動きが大きく広がりました。しかし、この市況が悪化したとき、販売が難しくなれば、それまで民間に流れていた米が再びJAへ持ち込まれると考えます。好況時には市場に任せ、不況時にはJAに任せ、これは明らかに私はおかしいと思います。これでは、ちょっと極端ですけど、JAだけで調整機能として負担を押し付けられていることにもなるのではないかなと私は思います。  そこで伺います。政府は、価格が高いときには民間事業者が集荷し、価格が下がったときにはJAに米が集中するという構図を把握されているのか、特定の事業者やJAだけが過剰な在庫負担が集中しないように農林水産省ではどのような対策を講じられるのか、お伺いをいたします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 協同組合の性質から、米価下落時にJAが組合員からの出荷を引き受けざるを得ないケースがあることは承知をいたしております。一方で、米の取引は現在は民間事業者の間で自由に行われており、国が直接的に関与することは民間事業者が自由に取引する環境を損なうこととなり、適当ではないというふうに考えております。  その考えを前提としつつ、今般の改正法案では、流通実態把握の強化をすることなどの措置を位置付けるとともに、米の適正かつ円滑な流通の確保に支障が生じるおそれがある不誠実な取引については、国でガイドラインを策定し、信義則に基づく取引の徹底を求めるなど、不誠実な取引が横行せず規律ある取引慣行を醸成するなど、対応していくことといたしております。  また、実需者、消費者ニーズに合った米の安定的な供給には、短期的な価格に左右されない長期契約の推進が重要と考えており、農林水産省として複数年契約を含む播種前契約の拡大を推進しているところであります。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  暴落したときは、やはり収入保険やナラシ対策、そういったものがあると思うのですが、やはりそれだけでは不十分だと思いますし、JAに、先ほども言われましたけど、負担を押し付けるといった表現がちょっと間違っているかもしれないんですけど、やはり暴落を防ぐこともしっかりと取り組んでやっていただきたいと思います。  米価が暴落し再生産できなくなれば、また数年後には供給不足が起きてしまいます。これは農家の経営問題だけでなく、やはり食料安全保障の問題につながっていきます。ただ、農家の皆様は安全保障をそこまで強く意識されているものでは私はないと思います。  私は、米価を国が決めるべきではないと思っていますが、価格はもちろん市場に委ねるものだと思っています。しかし、農家が正当に稼ぎ、そして生産性ができる環境を整える責任は政府にもあると思います。その環境整備を、ちょっとしつこいようですが、どのように進めるか、お伺いいたします。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  そうした生産者の皆さんが自らの経営判断で安心して営農するためには、我々はその需給見通しの精緻化がまず何より不可欠だというふうに認識しております。  このため、需給見通しについては、直近の消費実績でありますとかインバウンド需要などを基に算定するよう見直すとともに、今回の法改正の中で、米の流通実態の把握を強化するため、届出事業者に外食、中食、加工業者を追加するとともに、在庫数量や取引数量の定期的報告を義務付けるなどの措置を規定したところであります。  その上で、合理的な費用を考慮した価格形成が行われるように、今年の四月から全面施行となりました食料システム法に基づきまして、生産や販売に至る各段階のコストを明確にしたコスト指標が米穀機構により公表されております。  農林水産省としては、コスト指標が取引を通じて活用されることによりまして、コスト構造の見える化やサプライチェーンの実情に対する理解につながり、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準になることが重要だというふうに考えております。  生産から流通、販売に至る各段階の取組が適正に行われるように、この食料システム法に基づき、農林水産省としてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  米のコスト指標も、お米の価格を保証するものではありませんし、ただの統計データに終わるか、それとも本当に農家の皆さんを守る武器になるかという、非常に重要なところだと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。  最後に、農家が市場の中で正当に稼げる環境についてお伺いをいたします。  先日、若い農家の方と話す機会をいただきました。農薬散布はドローンで、草刈りはラジコンをリースで借り、実際に使うとすごく良いし、何よりも楽しいと。草刈りはリースで、良かったから、今年実際に購入しようと思うと。今まさに田んぼは草が生い茂り、あぜ道やのり面など草刈りを、それリースでラジコンを使って刈られている現場をちょっと拝見をさせていただきました。笑顔でそういう話をしてくださる若者の姿を見て、日本のこの米作りの未来も明るいなと思うこと、確信することができました。  私は、米の価格は市場に委ねるべきであり、安易な、先ほど田名部委員のお話とは真逆になってしまいますが、私は、所得補償はやはり行うべきではないと思っております。補償は、農家をやはり補助金で依存させ、彼らのような若い世代の挑戦や農業の競争力を奪うおそれがあると思います。でも、田名部委員もちょっと一線を引いていて、全てを所得補償するわけではないというお話もあったので、また議論もさせていただきたいなと思っておりますが、政府が取り組むべきは、生産性の向上や取組と、意欲ある農家の皆さんが市場で正当に稼げる環境づくりが非常に重要だと思っております。  今、農業には安全保障という名の下に巨額の補助金が投じられています。しかし、将来的に、やはり私は米価だけで、その若者も言っていました、米価だけで勝負できる、そんな農業、世界にしていきたいと。その強い言葉を、私はちょっとびっくりしたんですけど、いやいやと。この草刈りで補助金幾らもらうんですかと。でもねと言って、この補助金はやっぱり税金だからと。その言葉を聞いて、私は、やはり将来的に、でも、消費者の方は困るじゃないですか、お米の価格上がりますからと。いやいやいや、佐々木さん、維新の会でしょうと、維新の会はそういうことをやっぱり声を上げて言わないといけないんじゃないかと。やはり、結局、今のその補助金は税金です。その税金を使わなくなったら、いずれ自分たち国民一人一人に返ってくるべきだから、だから農家がしっかりと自立できるサポートを国がやって、最終的には税金を投じなくても農家が世界に勝負できる、そういった政策をしっかりと訴えていくのが私たちの政党の務めじゃないかという、その話を逆に若者から聞いて、ちょっとどきっとしてしまいましたが、じゃ、具体的な政策は何かありますかと私が聞いたら、それを考えるのは佐々木議員の仕事だとおっしゃいました。済みません。でも、またしっかりと、私もこの言葉を聞いてまた頑張っていきたいなと思っております。  補償で守るのではなく、やはり自立して稼げる農業をつくるということが、はい、時間になりました。  最後に、大臣の見解を伺って終わりたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 本当に、この今の稲作の生産者の方のお言葉というのは本当に、当事者ですから本当に重いものがあるなと改めて今お話伺っていて思いました。やはり、所得が十分に確保ができて、意欲を持って生産できる環境を整備するというのが、もうこれは政治の、そして行政の役割だろうというふうに思います。  農水省としては、農地の大区画化などの基盤整備や農地の集積、集約化による規模の拡大だけではなくて、多収品種の開発普及やスマート農業や直播栽培などの低コスト技術の導入、定着などの取組を推進をしていきます。そして、この令和九年度以降の水田政策の見直しにおいても生産性向上の取組に対し支援することを検討しているところであります。  これらの施策により、稼げる農林水産業としての稲作を創出をしてまいりたいと思います。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  田名部委員にちょっと物を申してとても緊張しましたが、本当にありがとうございました。ちょっと時間オーバーしてしまいました。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 参政党、杉本純子です。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  今回の改正は、主要食糧の需給と価格に関する法律ということで、日本の食料生産や食料安全保障にも関わる重要な法案だと考えます。  まずは、この法案の改正は食料安全保障の確立にどのように関係するものなのか、改めて認識を詳しくお示しください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。  食料安全保障の確保は国の責任であります。とりわけ国民に対する食料の安定供給については、食料・農業・農村基本法の令和六年の改正において、国内の農業生産の増大を図ることを基本として、これと併せて安定的な備蓄の確保を図ることにより行う旨を基本理念として位置付けをさせていただいております。  その上で、今般のこの米価高騰の要因及び政府備蓄の売渡しの対応を検証する中で様々な課題が明らかとなりました。このような課題に対して食糧法の改正でしっかりと応えていくことによって、食料安全保障そのものの確保に資するものになるというふうに考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  本法の改正が日本の食料安全保障を守るという極めて重要な国の使命にもつながっていて、国内生産力の強化に結び付くことが何よりも大切だと考えます。  本改正案の第二条に、需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るため、米穀の需給の適確な見通しを策定とありますが、率直にこの需給の安定、価格の安定化とは、それぞれどのような意味で述べられているのか。また、価格の安定ではなく安定化とした意図など、この法案の趣旨と併せてお示しください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  一般的に、安定とは、物事が落ち着いていて激しい変化がないことということを意味すると承知をしております。食糧法におきましては、需給の安定というのは、需要と生産が大きく乖離をしておらず、在庫に激しい変化がない状態を、価格の安定化とは、米の価格が大きく変動しないようにしていくことを意味するものとして使わせていただいております。  ここで米の価格というのは、午前中の質疑からも、需給のバランスなど民間の取引環境の中で決まるものである一方で、米は日常生活で欠かせない主食であるため、国民の生活や経済の安定という面で、需給の安定を通じて、結果として価格の安定化を図られていくことが重要という考えの下、この両方を法目的として位置付けることとしたところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  本日、何度もこの安定というキーワードが出ておりますが、需給の安定も価格の安定も意図は理解できますが、現実可能かどうかはやはり難しいのではと懸念いたします。  過去にも、大臣も価格はマーケットで決定されるべきものと発言されておりますが、需要に応じた生産というものが農家さんの判断で行われ、その結果、需給の状況に応じて市場での価格が決定されると認識しております。  また、米のコスト指標が公表されていますが、こちらは農家さんの再生産可能な価格で取引が行われることを期待して、そして作成されていると承知しております。これが実際にうまくいくのかとなると、実際のスーパーなどでの小売価格に反映されるのかは疑問です。マーケットでの価格形成とは原則として需要と供給の関係によるものであり、この場合、農家さんの再生産可能な価格が幾らなのかということは必ずしも反映されないと考えます。  そうすると、コスト指標の目的と価格はマーケットで決まるべきという二つは整合しないのではと考えますが、この説明をお聞かせください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今の点は大変大事な私は御指摘だというふうに思います。  まず、現状認識として申し上げますと、その米を含む食料品の価格は、需給状況、そして品質評価が反映されて、結果として当事者間で決定をされるものなんです。しかしながら、その食料の供給に、要するにこれ、食料生産をする費用が、生産だけではなくて、これ流通の過程も含みますけれども、増加傾向にあるという一方で、当該費用を取引価格に反映することが難しい状況がずっと続いてきたというふうに認識をしております。  こういう状況も踏まえて食料システム法というのを作りまして、持続的な供給に要する費用を考慮した取引を促すとともに、米を始めとする指定品目についてコスト指標を作成できることとしてきました。具体的には、この食料システム法に基づくコスト指標は、米などの指定飲食料品などについて、一定の前提条件の下で生産、流通、販売の各段階のコストを積み上げたものでありまして、事業者の方々の取引条件の協議に当たり参照すべき指標となるものであります。  食料システム法の基本方針においても、価格は需給事情や品質評価が適切に反映され、当事者間で決定されることが基本とした上で、費用を取引価格に反映できる環境を整備する必要があるとしておりまして、コスト指標が示されたとしても価格がマーケットで決定されるべきという原則は変わりません。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  現在の物価高、あと生産コストが高くなっているため、経営はどんどんどんどん苦しくなっている農家さん側の立場になってみると、当然、農産物を出荷するまでに掛かったコストがコスト指標の導入によって十分に反映されることを期待されていると考えます。  しかし、集荷や流通の中でどんな業者を幾つ経由しているのか非常に分かりづらく、また、消費者の側も幾らであってもお米を買うというわけではありません。多くの家庭で家計が苦しい、厳しい今ならなおさらです。小売店は、最終的には売れる金額設定をせざるを得ないというのが現状だと思います。  あわせて、現在は、民間においてお米の在庫が余っている状況だとニュースやネットでも報じられています。本来ならばこれはすごく有り難いことのはずなんですが、本年度の米の収量は多いのではという見通しがなされています。そのため、本年度産の米については、価格がコスト指標から想定される金額を下回ってしまうのではという報道もされています。  もし実際に取引価格がコスト指標を反映した価格を下回った場合、この取引価格に対して何か対策を打つなどは考えられているのでしょうか、お聞かせください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  食料システム法上、取引価格が一定の水準を下回ったからといって、直ちに指導、助言や改善に向けた勧告の対象となるものではございません。  一方で、例えば、その当事者間の間で、一方がコスト上昇を根拠として価格の変更の協議を申し出ても、相手方が協議のテーブルに着かないなどの事案が確認された場合には、必要に応じて指導、助言などの措置を講じることによりまして、取引の適正化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  本当に需給を安定させることができるのか、価格を安定させることができるかは、現状の価格変動への懸念が示すように、極めてやっぱり難しいのではないでしょうか。需要と供給のバランスが崩れるたびに市場の価格も変動してしまいます。  問題は、毎年想定どおりの収穫量かは分からないのに、需要に応じた生産で価格の安定化を図ろうという発想そのものに無理があるのではと考えます。この極めて困難だと考える構想に関して、どのように政府は考え、評価しているのか、また、実際に需要どおりに生産することが本当に可能であると言えるのか、認識も併せてお聞かせください。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えします。  我々としては、精緻な需給見通しを策定することによりまして、生産者の方が自らの経営判断を基に需要に応じた作付け計画を立てることができ、そして需要と供給を安定させて、結果として価格の安定化を図っていきたいというふうに考えております。  この需給見通しにつきましては、昨年九月、需要のマイナストレンドを前提とするのではなく、直近の消費実績や、天候によって左右される精米歩留り、またインバウンド需要などを考慮して需要見通しを策定するとともに、生産見通しは、余裕を持って設定するとの考えの下、需要量の上位の値に設定するように見直したところであります。その上で、仮に供給不足が生じた場合には、政府備蓄や、今回の改正によりまして新たに位置付けます民間備蓄を機動的に活用することとしております。  一方で、需要に応じた生産を行いながらも、なお豊作などによって需給が緩和した場合に対応できるように、周年供給事業により主食用米を長期計画的に販売する取組に加え、加工用や輸出用などの販売促進、商品開発などの取組を支援することとしております。  こうした措置を講じることによって米の需給を安定させ、これを通じて価格の安定化を図ってまいりたいというふうに考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  本法の目的は、先ほど確認させていただいたとおり、需給の安定と価格の安定化ということですが、本法には当初から、国民生活と国民経済の安定に資することを目的とすると、より大きな目標が明示されています。これこそが最終的に目指すべきところなら、安定して食料を供給する生産力が必要なのではないでしょうか。  農家の方々が価格の変動に関係なく生産を継続していける状況をしっかりつくって、生産力を維持又は増やしていただけるよう支えていければ、供給が需要を上回ったら価格が下がってしまうかもという不安を減らすことにもつながると思います。しかし、今の需要に応じた生産だと、少し余裕を持って作りましょうということにすらなかなかならないのではないかと危惧いたします。  これは野菜農家さんから聞いた話です。実際に伺ったところ、価格が下がってしまうからと、たくさん作ったせっかくの作物、豊作ですごく喜ばしいことであるのに、廃棄してしまわなければならないと聞いています。価格が下げられないからたくさん作れないという考え方が、消費者の方たちにも結局不利益となると思います。  このことから、需要に応じた生産は、生産力や生産量の向上という食料安全保障上の大きな目的とやはり反していることにはならないでしょうか。これに関しての政府の認識をお聞かせください。その上で、需給の安定によって価格を安定化させるという方針のために実際に行われている対応状況もあれば、併せてお聞かせください。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 先ほど野菜を例に出されましたが、お米について申し上げると、需要に応じた生産とは、主食用や米粉用、輸出用など、多様な用途の米について、国内外の需要を創出した上でその需要を満たしていくことを意味しており、増産できないというふうには我々は捉えておりません。  現に、現在の基本計画におきましては、二〇三〇年の米の生産目標を二〇二三年の七百九十一万トンから増大させ、八百十八万トンとすることとしております。  今回の改正案におきましても、米の需要減少を前提とした生産調整方針に関する規定を廃止する一方で、国の役割について、引き続き、需要見通しなど必要な情報提供を行うことに加えて、需要開拓や輸出促進、生産性向上等に関する施策を講じることを責務と明記しておりまして、米の生産の持続的な発展を図るものとしておりまして、こうした施策により食料の安全保障の確立をしていきたいというふうに考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  需要を国が先頭を切って開拓していくという考え方には、輸出も含めて大いに賛成します。引き続き、力強い取組をお願いしたいと思います。結果、農家さんが安定供給できるという安心感が、更なる増産への意欲や事業拡大にもつながっていくのではと考えております。  次に、農業従事者を支援し、食料自給力を上げていこうとするなら、その生産力を担う農家さんにとって大切なのは、価格の安定ではなく所得の安定です。価格は様々な状況によりやっぱり変化をしてしまうので、結果、安定するとは言い難いと思います。  午前中にも同様な意見、たくさん出ております。しかし、改めて言わせていただきたいと思いますが、やはり直接支払をすることによって、市場での価格に振り回されることなく農家さんの不安を解決できるなら、より大きな目標の国民経済の安定も同時に達成可能となるのではないでしょうか。ちょっとした気候の変化にも影響を受けてしまう大変な仕事だからこそ、国として保障することで守っていかないといけないと思います。  安定した所得がもし得られるなら、農業を頑張って続けていこう、新しく農業をやろうという流れもよりつくっていけるのではと考えます。日本の食料安全保障を考えたときに、大切なのは、何があっても国民の食べるものを確保していくという安心感をしっかりとつくり出すことです。  今掲げている需要に応じた生産による価格の安定化と所得補償、つまり直接支払による所得の安定化、この二つを比較した場合に、今の日本の食料をもっと自国で賄えるよう増やして確保していくためにより効果的だと考えられるのはどちらだとお考えなのか、大臣、お聞かせください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今日の委員会でいただいている質問の中では最も深みのある質問だなというふうに感じます。  大事なことは、(発言する者あり)大事なことはですね、農業を持続的にするためには、今、杉本さんおっしゃったことすごい大事で、農業者の所得をしっかりと確保していくということ、もうこれに尽きるんだと思います。  これをやっぱりどういう考え方でどういう手法で、そして、今のこの日本社会の、若しくは海外との関係も、この国境措置も見ながら、どのやり方が一番ベストなのか、そして、それが税の使い道として最も適切なのかということについては、当然議論があるということだというふうに思っております。  我々としても見ている方向全く一緒でして、ただ、やっぱり大事なことは、食料供給力が上がっていくということ、これは生産性の向上を通じて食料供給力が上がっていくということ、そして付加価値の高い農業生産などを通じて収益性の高い農業を実現していくということ、これが基本かというふうに思います。  その上で、現在、この価格変動などに対しては、収入保険などのセーフティーネット対策を実施をしていて、所得の確保は図られるということとなっておりますので、我々といたしましては、米の持続的な供給のために、先ほど佐々木委員からも、生産者の立場でいうと、そういう、何というか、意見もあると。ただ、もちろんそうじゃない意見もあるのもよく分かります。  ですので、我々としては、米の持続的な供給のために価格の安定と所得の安定の両面から取り組むこととしていることは是非御理解をいただけたらというふうに思います。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  非常にお答えいただくのが難しかったかもしれませんが、ただ、農家さんが作り過ぎてはいけないという考えになってほしくないというのは私の意見ですけれども、なってしまうのではなく、頑張って作っていこう、日本の食料をしっかり確保していこう、頑張れば頑張った分やっぱり報われる、そうするとやりがいを感じられると思います。  これは農業に限らずではありますが、やりがいを感じることが、仕事としても、そして日本の農業としても大変大切なことだと考えます。是非前向きに御検討をよろしくお願いいたします。  続きまして、備蓄制度の見直しに関してお伺いします。  本改正案に今回新たに加えられた民間備蓄に関してですが、元々、米の備蓄は政府備蓄米として百万トンとなっています。毎年二十万トンずつ備蓄米として積んでいき、古い備蓄米から同量を飼料用米などとして出していくという仕組みで、常時百万トンは国の備蓄としておこうというものです。これが、政府備蓄米が八十万トンと減少させ、その代わり二十万トンは民間に備蓄してもらおうという体制に変えると承知しています。  また、その年によって多少違うものの、米の民間在庫は六月末時点が年間のうち最も在庫が少なくなる時期であり、その時期の在庫量として大体二百万トンと認識しています。  今回の変更に当たり、この政府備蓄百万トン、民間備蓄二百万トンという通常の備蓄の保管から、八十万トン、民間在庫は二百二十万トンという理解でまずはよろしいでしょうか。  現在は、備蓄を放出した後なため、百万トン実際にはありませんが、あると想定した場合、民間業者はそれぞれの在庫状況に政府から頼まれた備蓄分を追加して倉庫に保管していただくということで、これを義務付けていくのかどうか、併せてお聞かせください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  現時点で、備蓄水準につきましては、適正水準を引き続き百万トン程度とした上で、例えば政府備蓄で八十万トン、民間備蓄で二十万トンを確保することを想定しております。  この民間備蓄につきましては、供給不足時におきまして備蓄米の機動的放出を可能とすることを目的とするものでありますので、民間備蓄を行う事業者がこれを保有できていない場合には勧告、命令をすることができるよう、法案にも規定をしております。これが着実に確保されるように対応してまいりたいと考えております。  ただ一方で、この民間備蓄の二十万トンが既にお持ちの民間在庫に対して純粋に追加される形で保有されるかどうかにつきましては、各事業者に義務付けられる具体的な保有水準あるいは各事業者の通常の在庫保有の在り方、あと、その各事業者の川下の事業者との契約内容などによりまして、基本的には各事業者の判断で扱いが変わってくるということになると思いますので、民間在庫が一律に増加するか否かについては、今の時点で国としてはお答えしかねるところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  今のお答えから、政府備蓄米として別枠で米を確保し保管しなくてはならないという義務まではないと理解いたしましたが、しかし、そうしますと、民間での在庫量が二十万トンの積み増しが確実かどうかは分からないとも捉えられます。政府備蓄から民間在庫へ移行する二十万トンについてですが、これだと実質二十万トンの需要は現状の制度より減ってしまうのではないかと懸念します。  そこで、改めてお伺いします。  今回の変更は、政府備蓄のうち二十万トン分の需要は減少するため、民間での二十万トン分の需要を増加していくのかどうか、あるいは、追加して増加するというわけではないのだとするなら、日本の米の需要は減少ということになるのではと考えます。この分の需要減少してしまうのではという点に関して、最後、大臣のお考えをお聞かせください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっとごめんなさい、さっきの局長の答弁と私の認識が違うこともあるかもしれませんが、基本的には国家備蓄として百万トンというのを持つわけです。その中の八十万、今の想定ですと八十万トンは政府がまさに保有をしますと、二十万トンについては民間で持ってもらいますと、いざというときにはその二十万トンは、放出の在り方も含めて、それは政府が要請をすれば足りないときはその二十万トン放出をするということになりますから、基本的には国家の備蓄として百万トンがある状態というのは変わるわけではありません。  ですから、何というか、ちょっと国として一律にお答えすることができないというのは、これ、要は契約済みのものとかそういう実務の話で、何というか、物自体がどうなっているかという話でさっき局長は答弁されたんですけど、考え方としては百万トンというのが変わるわけではないということは是非御理解をいただけたらと思います。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  需要が減るという点も今のお話だとないということに聞こえますけれども、需要拡大、販路拡大と掲げていることを考えると、もし需要が減るとなれば、これは矛盾であり、大きな問題の一つだと考えます。もし市場から米が消えるようなときに、民間での備蓄制度が果たして本当にしっかり機能するのか、これは多分国民の皆様も不安に思うことであり、もし物流が止まってしまったり、国際情勢によって輸入が不安定なときにでも本当に国内のお米がしっかり回せるのか、ここが一番重要だと思います。是非、日本の農業が有事にも強い、決して国民が困らない政策となるようお願いいたします。  先ほども何度も何度もありました、輸出が大切と。もちろん需要を増やすために出てきましたが、そもそも国内の需要もまだまだ本当にないのか、そういうところも考えていただきたいと思います。日本食は世界でも人気で、健康食と言われていますし、それなのに日本人の食は欧米化してしまっています。昨日は学校給食を米食と提案させていただきましたが、やっぱり和食、日本食、日本も今こそ再び見直すべきではないかと思いますので、そちらも併せて対策していただけたらと思います。  本日はこれで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  本法案では、生産調整に関する規定を削除して、生産者による需要に応じた生産を明記するとしています。今日は、この問題に関わって質問をしていきたいというふうに思います。  生産者米価は、二〇一四年は六十キロ当たり一万一千九百六十七円、二一年には一万二千八百四円でしたけれども、二四年には二万三千百九十一円、二五年は三万六千八百九十五円ということで、三倍にもなっているんですよね。そして今、暴落するんじゃないかという不安、今日も何人もの皆さんから出てきていますけれども、この暴落するんじゃないかという不安が広がっています。これ三倍ですから、乱高下しているというふうに言わざるを得ないんですよね。  これで現行法でいう価格の安定ができたと評価できるのでしょうか。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  先ほど山下副大臣から佐々木委員へのお答えのところでお話しされているとおり、今般の米価高騰を振り返りますと、生産量から需要量に対して不足が生じ、民間在庫を取崩しを行って、減少するに伴い、米の不足するという不安から事業者間の調達競争が発生して、同業者間で取引するスポット価格を通じて比較的高い価格の米を調達せざるを得ない状況にあったということで、そういう中で、農水省が、生産量は足りているという認識の下で需要の実態把握に消極的で、政府備蓄米についても、不作時に放出するというルールの下、放出時期を遅延させ、卸売業者の不安感を払拭できず、更なる価格高騰を招いたということとして佐々木委員の質問に対して総括をしておりますので、我々として価格の安定の状況だったというふうには判断しておりません。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 価格の安定ができていなかったというのは明らかですよね。  ところが、法案では、生産調整に関する規定を削除するということになっています。これ、削除するということは、今起きているような需給見通しより作付け意向の方が多いといった、過剰に対するコントロールの手段を自ら手放すということになります。結局、農家が需要に応じた生産を行うことしかなくなってしまうわけですよね。  これでどうやって需給の安定を図っていくのでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、ちょっと、昨今のこの先生御指摘の価格の安定が果たされていないというのは、もう全くそのとおりなんですね。これのやっぱり一番の要因は何かというと、まず我々が需要の見通しをそもそも違っていたというのがもうこれ根本的に駄目なんで、結局、生産者は需要に応じた生産をある種その段階ではしてくれていたわけですよね、国が出していた需要見通しという意味でいえば。しかしながら、その需要自体が間違っているわけですから、見通しが、もう話になりません。  ですから、それプラス、いざというときの本当に不足を生じさせないという備蓄の機動的な運用というのができなかったという、これもうダブルである種駄目なことが起こったので、もうこんな事態になっちゃったわけです。だから、もうこういう事態をまず二度とならないように、この法改正と運用の改善も含めてさせていただきます。  その上で、この今回の改正案では、引き続き、需給見通しの作成など、政府が講ずる措置を基本方針に規定をしています。そして、新たにこの第五条第四項を設けて、政府の責務として、米の生産の持続的発展を図るための需要開拓、輸出促進、生産性向上などを講ずる旨を明記をしておりまして、政府として責任を持って米の生産基盤を維持し、安定供給を実現をしてまいります。  一方で、先ほど申し上げたとおり、万が一足りないみたいな事態には、もう機動的にこれは備蓄を放出をすることによって対応させていただくということで、この需給の安定を図り、結果としてその価格の安定が図られていくというふうに考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今日も答弁で、例えば精緻な情報を提供するようにするとか、今の答弁も含めていろいろ出てきているんですけど、例えばその精緻な情報を農家の皆さんが得たとしても、一人一人の農家がやっぱりどうやってその全体の需給のコントロールするのかということが、やっぱり今日の議論を聞いていても、衆議院のやり取りを見ていても、よく分からないというのが率直なところなんですよね。  今日どなたかもおっしゃっていたと思うんですけど、それぞれの農家がやっぱり自分の利益の最大化のために行動するということになったら、これ需給のバランスが崩れるということは大いにあり得ることだというふうに思うんですね。  大臣もそういう認識ではないですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、これ本当に、この需給のバランスをどう取るかというのは大変難しい議論であるというのはよく私も承知をしております。  これは、特に、需要に応じた生産の需要といったときに、生産者自らが、消費者、要は売り先がもう確保されていて、毎年これだけの量を自分は主食用の米売りますよ、この価格ですよというのが決まっている方もいれば、JAに出荷する方もいれば、その都度どこに出荷しようかなというのを出来秋に考える方もいます。様々な方がいる中で、トータルのバランスを取るということが大変難しいというのはよく分かります。  ただ、その上で、農林水産省では、その各産地や生産者が経営判断により作物選択を行えるように、この需給の見通しだけではなくて、全体のですね、この都道府県別の作付け意向や在庫の状況、そして産地銘柄別の相対取引契約数量や価格など、きめ細かな情報提供に努めているところであります。地方公共団体においても、その地域における需給情報の提供や特色ある産地づくりに向けたビジョンの策定などに取り組んできていただいております。  さらに、今言うと、水田活用の交付金の申請に必要な取組計画の確定日についても、従来の六月三十日から収穫直前の八月二十日まで大幅に延長して、この需給動向の変化にも柔軟に対応しながら需要に応じた生産を行えるようにしているところであります。  基本的には、不足が生じればこれは備蓄で対応するということが基本になりますので、どんな理由であったとしてもそれは基本だというふうに思いますが、一方で、その作り過ぎちゃうということですよね。そっちの方は、今の情報提供とか、皆さん、そこを都道府県別とか地域別にやっていくことによって、もっと言うと、今でいえば、米粉用のお米は足りませんとか加工用のお米は足りませんとか、そういう情報も丁寧に出させていただいて御判断をいただければというふうに考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 様々な方がいらっしゃるということなんですけど、やっぱり売り先が決まっている方たちばっかりではないので難しいというのは本当にそのとおりだというふうに思うんですよ。水活もなくなるわけですよね。その情報提供だけで全体をコントロールするということは、やっぱりそれは難しいということだというふうに思うんですよね。  例えばなんですけど、ノルウェーでは、全国の漁師さんがタラの漁に当たって会議を行って、一人一人の漁獲枠を決めるというわけなんですよね。合意ができなかったら漁そのものができなくなってしまうということで、皆さん、いろいろな納得いかないことがあったとしても、折り合いを付けながら結局は枠を決めていくということなんですって。  こうした仕組みがあるんだったら別なんですけど、生産者がそれぞれに判断をするというのは、結局それは難しいと、無理があるということになっていくし、需要に応じた生産そのものが、私は生産者任せにするということになっていくんだというふうに思っているんですね。今、価格の安定こそ、多くの農家の皆さんや、あと国民の皆さんが求めていることだと。  ところが、法案の中ではこの価格の安定という文言がなくなるわけですよね。現行法では、目的の中に、主要食糧の需給及び価格の安定を図りというふうになっているわけですけれども、法案では、主要食糧の需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るという文言になるわけです。基本方針でもその後の条文の中でも同様のことが行われているわけですね。  その需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るということは、需給の安定を図った結果として、この結果としてということを今日大臣も何度も答弁されていますけれども、結果として価格の安定化が図られるということになるわけですよね。  この価格の安定を結果論にしたのはなぜなんでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この米の価格は需給バランスなど民間の取引環境の中で決まるものでありまして、まず国として米の価格に直接的に関与するということは適当でないというふうに考えております。その点については岩渕先生とも共有ができるんだというふうに思っております。  しかしながら、米については、日常生活で欠かせない主食でありますし、国民の生活や経済の安定の観点から、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られることが重要になります。ですので、今回の法改正においても第一条にこのような形で規定をさせていただいております。  結果としてというふうな言い方を私もしているんですけれども、これ一番大事なことは、要するに、ないという状態を生じさせないことだと思うんですよね。国としては、国民の皆様にいざというときに主食が手に入らないという事態がないということを確保するというのが、もうこれどんな状況であってもそれが一番だと思っています。  ですから、そこに向けて、この前の米騒動のように、本当に買いに行ったのにどこにもないじゃないかという事態はまず生じさせないと。そのために機動的な備蓄の運用ができると、結果としてそれは価格が、何というか、安定化をしていくということだというふうに私としては考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 結果として価格の安定図るということは、やっぱり政府が価格の安定に負ってきた責任を放棄するということになるんじゃないかというふうに思うんですよ。  これまで大臣は、今日に限らず、価格にはコミットしないということを私とのやり取りでもずっと言われています。その方針をやっぱり今度の法案で固定化するということになるんだと思うんですね。価格にコミットしないと言うんですけど、小泉前大臣は、価格を下げるんだとか価格破壊を起こすんだということを明言をされて、政府備蓄米を放出されたわけですよね。これは価格に介入したということになるわけですよ。  大臣は先ほど、政府が米の価格に直接介入するのは適当ではない、適当ではないというふうにおっしゃったんですが、この適当ではないというのはなぜなんでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、これ結構過去に遡っちゃうんですけれども、食糧管理法の下で政府が全量買入れをして、米の値段も、ある種、農業者の皆様が毎年上京されて、政府が決める米価を引き上げろという運動をされて、結果として米価も決まっていたという事態、事態というか時代がありました。  しかしながら、その時代はやはり何が起きたかといえば、生産量がこれは需要量をもう大幅に上回って、毎年毎年過剰在庫が積み上がっていくという事態が生じました。結果として、それは何が起きたかといえば、それは政府が全量買入れをして米価も決めているわけですから、それは政府の責任において行き先のないお米の処理をせざるを得ないということで、何兆円も費やした歴史があります。  やっぱり大事なことは、ちゃんとマーケットの、価格というのは要するにマーケットの需給のバランスで決まるものでありますから、その、何というか、シグナルを生産者側もしっかりと受け止めて、需要に応じた生産をしていただくことが、需給の安定にもつながりますし、価格の安定にもつながるということで、そういう考え方の下にこれまで米政策の変更というのがなされてきたというふうに考えておりますから、私としては、米の価格に政府が介入するというのは、一瞬はうまくいくことがもしかしたらあるかもしれませんが、一瞬だけで終わってしまっていて、中長期的に見ると、またねじ曲がった状況になってしまうというふうに考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 確かに、これほど多くの事業者が参入をしている中で、例えば食管制度をそのまま復活するようなことはちょっと現実的ではないというふうに私も思うんですけれども、方法はいろいろあるんじゃないかというふうに思うんですよね。  それで、ちょっと提案したいのは、その価格の乱高下に対応する方法について、多くの研究者の方がこんな提案をしているのでちょっと紹介したいと思うんですけど、生産者、消費者が、それぞれがですね、これ以上は耐えられないという一定の範囲の中で市場メカニズムを導入することにして、その上と下ですよね、上限、下限のある安定価格を設定して、設定以上に上がり過ぎた場合には備蓄米を放出するし、下がり過ぎた場合には買い戻すという方法なんですね。この方法で、農家にとっては再生産できる価格にするし、消費者にとっては手に取りやすい価格にしようということなんです。  そうすると、お米に関する事業者の方々のいろんな努力に水を差すということにはならないのかなというふうに思うんですが、この提案について大臣はどんなふうにお考えでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 考え方としては、それは一つ理解はもちろんできますけれども、ただ、今、岩渕先生がおっしゃったことは、まさに政府が備蓄米の出し入れを通じて価格をコントロールしていくということそのものに、結果としてそういうことになろうかというふうに思いますので、私としては、私たちとしては、政府備蓄米の運営は、この量が足りていなければ当然出しますし、量が足りていれば売り渡さないという、要するに、量が足りていないという事態を絶対に生じさせないという意味で運営していくべきであるというふうに考えておりますので、価格の安定化のために、その維持を目的とした運営は基本的には行わない方がいいと思っております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今の提案も含めて、やっぱりいろんな方法あると思うんですよね。  それで、先日、茨城県の取手市で農家の方々からお話伺ったんです。去年のお米は農家にとっても高過ぎるんだと、価格が高いことで米離れが進んだら困るんだというお話だったんですね。農家の皆さん自身も、高ければいいと思っているわけではないということだと思うんですよ。ところが、今、逆に、民間在庫量が過去最大規模になっていて、価格が暴落することへの不安が広がっているわけですよね。  政府備蓄米の放出で民間在庫量は二百四十九万トンと過去最高水準になって、米の市場、じゃぶじゃぶになっています。今年の全国の主食用米の作付け意向は七百三十三万トンに上っていますけど、その政府の精緻な需要量予測である六百九十四万から七百十一万トンを大幅に上回っているんですよね。これ、どう見ても、この秋の生産者米価は大きく値下がりするしかない状況だと思うんです。  多くの農家や関係者の方々が、もう一刻も早く放出したその政府備蓄米を買い戻してほしいというふうにおっしゃっているんですよね。これ、すぐにやるべきじゃないでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 政府備蓄米、今現在、いろいろ販売、販売というか放出をした結果、三十二万トン程度となっております。ですので、備蓄米の買戻しについては、米をめぐる様々な状況を総合的に見定めた上で、しっかりと判断をさせていただきたいというふうに思います。  いずれにしても、政府備蓄米は、この食料安全保障の観点から不可欠なものでありまして、米の供給不足に備え、備蓄水準の回復は進めてまいります。  ちなみに、岩渕先生から、高くなっちゃって米離れがという話が今ちょっとあったんですけれども、事実だけ申し上げると、高かろうが安かろうが、米の消費がすごい勢いで減ってきたという事実もあることも私の方からはちょっと申し上げさせていただきます。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今の話は、現場の方がそういう不安を持たれているという話なんですよね。  それで、見定めると言うんですけど、価格の暴落への不安が今もう本当に広がっているわけですよね。問題は、本当に買上げされるのかとか、データがどうなったら買い上げられるのかってことなんですよ。見定めているってことじゃなくて、具体的にどうなったら買上げになるのかということを皆さん知りたいってことなんですけど、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 具体的には、主食用米の販売動向や民間在庫の状況、そして、米のお菓子や米粉、日本酒メーカーなどの非主食用米を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、これ、ニーズがあるのに、今、作付け意向だと十分に満たしているという状況にはございません。そしてまた、米取引関係者の需給動向等の判断に関する調査結果、このような状況やニーズを踏まえた各産地の作付け意向などのデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給状況や販売動向等を見定めた上で、買戻しについては判断をさせていただきます。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 状況はそうなんですけど、データがどうとかということじゃなくて、いつになったら買い戻すのかと、具体的にどういう状況だったらなるのかということを皆さん知りたいということなんですよね。  これ以上言ってもあれなので先進みますけど、こういう状況であるということは、やっぱり価格が下がるのを見ているだけということになるんじゃないかと思うんですね。備蓄米の買戻しをしてほしいって声は本当にどこでも寄せられていて、農家の皆さんもJAの皆さんも卸の皆さんも、高値で仕入れたお米が売れなくて苦しい思いされているということなんですよね。  先日お話を伺った卸の方は、高い価格で買ったのはいいけど、仕入れた価格の半額になっていると、赤字になっても売り抜かなくてはならないと思っていて、市場動向だから仕方ないって言われるんだけど、生産者米価に見合った価格、買った価格で売りたいというふうに話をされていました。  今のような状況というのは、大規模な農家ほど大変になるんだというふうにも思うんですよ。今、燃油とか資材の高騰が大規模農家ほど重い負担になっています。さらに、米が暴落するようなことになったら、これ収入に響いてくるわけですよね。実際、大規模農家から秋肥が買えるかという声まで寄せられる状況になっているんですね。  このまま買い戻さずに生産者米価の暴落を黙って見ているというようなことになれば、大規模農家であっても立ち行かなくなっちゃうんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 生産者が安心して営農活動を行うためには、生産者の再生産、再投資が可能な価格に落ち着いていくことが重要であるというふうに考えております。先ほども申し上げておりますが、食料システム法に基づくコスト指標が取引を通じて活用されることにより、そういった価格水準に落ち着いていくことが重要と考えております。  その上で、価格の低下などにより農業収入が減少した場合に備えて収入保険などのセーフティーネット対策も措置をしておりますし、引き続き、こうした施策を着実に推進することにより、産地、生産者の皆様が作付け判断をできる環境を整備し、米の安定供給につなげてまいりたいと考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 立ち行かなくなるんじゃないかという声に応える答弁ではなかったというふうに思うんですね。  この法律の目的とされる需給の安定の方法は、要するに、入口では生産調整を一切行わないことにして、情報提供と農家の自己責任だけだというふうにして、出口では不足しているときの備蓄米の放出だけで、過剰、暴落の際には政府が買い上げて需給の引締めを行うようなことはしないということなんですよね。  何でそこだけはやらないというふうにしているんでしょうか。大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 先ほどから申し上げておりますけれども、政府備蓄は食料安全保障の観点から不可欠であることから、供給が不足する場合に備えているものであります。それの運用の基本的な考え方としては、量が足りていなければ売り渡すし、量が足りていれば売り渡さないという考えであります。価格の維持を目的とした運営は行わないため、法律上もこの考え方にのっとり条文を規定しているものであります。  ちなみに、豊作などにより需給が、これ豊作は別に生産者の責任では全くありませんので、そうした需給が緩和をした場合には主食用米を長期計画的に販売する取組を支援しておりまして、これにより需給の安定を図っていく考えであります。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 需給が大幅に緩和したときに、その安定を図る上で有効な手段である政府の買上げだけはやらないということですよね。これ要するに、予算使いたくないということなのかということなんですよ。  二〇二四年の財政制度審議会の提言に、農業の未来は財政支援の多寡に懸かっているという発想から脱却し、自立せよとあるんですけれども、結局はこれに従っているということになるんじゃないかと思うんです。国民生活に欠かせない主食であるお米の需給の安定に予算を使わなくて一体何に使うのかということなんですよ。  やっぱり必要なのは、農家に対して、政府が責任持つから安心して生産してくださいって言える政策だと思うんですね。これは、この法案とは真逆のものなんじゃないですか。大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今回の法案は、今般の米価高騰の要因、こういった、で、何をしなければならないかという対応の検証も踏まえましてやっているものであります。決して財政審から言われて何かということではもう全くございません。  そして、私たちとしては、引き続き、農業予算については農業構造転換集中対策などにより農業経営の収益力を高め、稼げる農業の実現と食料の安定供給が図られるよう、必要な予算の確保にしっかりと努めてまいります。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 まとめますけれども、令和の米騒動の影響がまだ続いているのに、その反省に立って出てきたのが、政府の責任を放棄して農家の自己責任にしてしまうような法案だということに、この内容本当なのかって驚きの声が寄せられているんですよね。  この中身、知られれば知られるほど怒りが広がるということになると思います。これだけ重要な法案はもっと国民的な議論が必要だということを述べて、質問を終わります。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十三日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時七分散会

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  1. 記録 #3131 観測 2026-07-14 23:26 JST
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