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国会会議録

農林水産委員会

第221回 · 参議院 · 第9号 · 2026-05-14

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 17:34 JST 記録 #3497 ↗

発言 177

会議録情報

令和八年五月十四日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十三日     辞任         補欠選任      竹谷とし子君     竹内 真二君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤木 眞也君     理 事                 朝日健太郎君                 上月 良祐君                 東野 秀樹君                 石垣のりこ君                かごしま彰宏君     委 員                 井上 義行君                 江島  潔君                 進藤金日子君                 野村 哲郎君                 山下 雄平君                 山本 啓介君                 田名部匡代君                 徳永 エリ君                 横沢 高徳君                 舟山 康江君                 高橋 光男君                 竹内 真二君                 佐々木りえ君                 杉本 純子君                 岩渕  友君    国務大臣        農林水産大臣   鈴木 憲和君    副大臣        農林水産副大臣  山下 雄平君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       山本 啓介君    事務局側        常任委員会専門        員        西村 尚敏君    政府参考人        農林水産省消費        ・安全局長    坂  勝浩君        農林水産省農産        局長       山口  靖君        農林水産省畜産        局長       長井 俊彦君        林野庁長官    小坂善太郎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案(閣法第三五号)(衆議院送付)     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、竹谷とし子さんが委員を辞任され、その補欠として竹内真二君が選任されました。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省消費・安全局長坂勝浩君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

江島潔 自由民主党・無所属の会

○江島潔君 自由民主党の江島潔です。  いつも水産のことばっかり聞いているんですけれども、今日はこの畜産に関する質問をさせていただこうと思います。  まず、鈴木大臣には、水産もですし、また、様々なこの御担当の分野で、霞が関だけではなくて、国内各地の現場に足を運んでいただいてその実態を見ていただけているということで、本当に敬意を表させていただきます。  先月も下関漁港に御視察をいただきまして、いろいろ、いい点、悪い点もまた見ていただきました。大いにこれは地元にとっても励みになったところでございます。  一方で、最近ニュースで耳にするのが、例えばアフリカ豚熱なんという、よく分からないんだけれども、何かすごく恐ろしそうな名前を持つ病気が日本に入ってくる、入ってこない、隣まで来ている、いろんなそういうニュースが飛び交っておりまして、漠然と、一体そういうものは日本はどうやって守っているんだろうというこの危機意識というのは、多くの日本人が持っているのではないかと思います。  そこで、まず、この家畜伝染病の、島国である日本に対する侵入するそのリスク、それに対する農水省としての現状認識、そして水際対策の強化というものはどういうふうに取り組んでいるのか、その辺をまず大臣にお伺いしたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、江島先生には下関で大変お世話になりまして、ありがとうございました。  我が国を取り巻く家畜衛生の状況を見ますと、口蹄疫やアフリカ豚熱、高病原性鳥インフルエンザへの感染が欧州や韓国において拡大をしておりまして、訪日外国人観光客数の増加もあり、これらの疾病の侵入リスクがかつてなく高まっているというふうに認識をしております。  動物検疫につきましては、令和二年の家畜伝染病予防法の改正により、携帯品検査における質問、検査権限や、発見された違反畜産物の廃棄権限の付与などの家畜防疫官の権限を強化をしてきているところであります。また、検疫体制につきましても、動植物検疫探知犬を、令和元年度は五十三頭だったのが、現在では百四十頭へと増頭しておりますし、また、家畜防疫官についても、令和元年度の四百八十一名から、今年度には五百四十四名体制まで増員をして強化をする予定にしております。  私自身も、今月の七日に長崎県対馬市にあります、これ、韓国に一番近い比田勝港の国際ターミナルにおいて動物検疫の状況を視察をさせていただきましたが、韓国から本当に毎日多くの観光客の皆さん、対馬には来るわけですが、その高速船の旅客に対して、例えば自転車もタイヤ一つ一つを全て消毒をするなど、検査も含めてしっかり実施している現場を見させていただきました。  動物検疫においては、どこの空港や港であったとしても、輸入禁止品を海外からは持ち込ませないということが肝腎でありまして、引き続き、家畜伝染病の侵入防止に全力で取り組んでまいります。

江島潔 自由民主党・無所属の会

○江島潔君 ありがとうございます。  今回は、この改正において、幾つかの視点からこの改正案が出ているわけでありますけれども、特に立入権限、検査の権限を付与するとしたこの背景、それからこの改正の内容を是非詳細に教えていただければと思います。  また、一番今警戒をしなきゃいけないのは、特に養豚業ではアフリカ豚熱をいかに阻止するかと。一旦入ってしまうと、もう手の打ちどころがない、ワクチンがないというような、このような病原菌に対して、どのようにこれを、日本に入ってくることを阻止をするかということ、その辺を大臣の口からまた聞かせてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、水際対策については、これまでも家畜伝染病の国内への侵入を防ぐため、貨物や旅客の携帯品として輸入される畜産物などについて、家畜防疫官の口頭質問や動植物検疫探知犬による検査、そして空港や港における車両などの消毒の徹底など、水際対策強化をしてきているところであります。  このように、この水際の検疫体制を強化してきた中で、近年、輸入が禁止をされている肉製品と一緒ににおいの強いものを梱包した事例や、また、菓子類の容器に肉製品を隠し、検査対象品でないことを装うような梱包をした事例なども確認をされてきているところであります。また、令和六年度に実施をしました外国食材店における緊急調査においては、水際検疫を適切に受けずに、組織的かつ悪質な方法で我が国に持ち込まれた輸入禁止品と疑われる商品の国内流通が確認をされました。  このような事例に対応するため、本法案において、輸入禁止品の販売などを禁止し、罰則の対象とするとともに、家畜防疫官に店舗などへの立入検査権限や輸入禁止品などを発見した場合の廃棄権限などを付与することとしております。  このような取組を通じて、今先生からもお話ありましたが、アフリカ豚熱、朝鮮半島で発生をしておりますし、またワクチンがないわけですから、これ日本は発生をしておりませんので、絶対にアフリカ豚熱だけは入れてはならないという覚悟を持って侵入防止に万全を期してまいります。

江島潔 自由民主党・無所属の会

○江島潔君 今大臣が御説明されたその事例なんかを見ると、もう明らかに悪質というか、意図的にこの外国の肉を持ち込もうとしている組織的な動きもあるということであります。ですから、これはもう性善説ではとても対処し切れないような事態に今なっているんだろうと思います。もちろん、そのような業者も最初から病原菌を持ち込もうとしているのではないのかもしれませんけれども、非常にそういうことがまかり通ってしまうとリスクというのが一気に高まってしまいますので、もう是非、この度の改正を機に、より厳しいこの侵入防止策というものに取り組んでいただければと思います。  それでは、続きまして、今度は、その改正法案の中においてこのランピースキン病に対する家畜伝染病への格上げという項目がありますが、これについて少し質問させていただきます。  ランピースキン病というのも日本は全く清浄国だったんですけれども、やはりこれだけ人が行き来する中で、日本にも残念ながら福岡県で発生をいたしました。そして、それが福岡県から熊本県ですか、に飛び火をしてしまった。ただ、今のところそこの二県だけで収まっているんですけれども、福岡県というと、やっぱり山口県はすぐ隣でありますし、山口県ではそんなに量はつくっていないんですけれども、見島牛という、これ和牛の原点とも言われるべき純血種をこの離島で飼っています。これは天然記念物になっておりまして、全国でも、全国というか、その島の中でも本当に数十頭しかいないという本当に貴重な原種なんですけれども、これは学術的にも非常に原種というものは価値があるそうであります。何年かに一遍ぐらいその肉牛が出回るんですけれども、ほとんど山口県民も口にしたことがないという貴重な肉牛です。  また、福岡県の隣といえば、佐賀県もお隣でありまして、佐賀県は、今度は佐賀牛を始めとするもう日本の黒毛和牛の最高級ブランドをつくっているわけで、やはり佐賀牛をつくっている生産者の皆さんは、これは恐らく人ごとではないなと非常に危機感を感じているのではないかと思います。  ということで、是非、山下副大臣に、この佐賀牛を抱えているということもありまして、ランピースキン病に関するこの格上げの趣旨をお伺いできればと思います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 地元佐賀のことにも触れていただきまして、大変ありがとうございます。  当初このアフリカで流行しておりましたランピースキン病につきましては、当初は我が国では発生がなく、また致死率も高くないということで、家畜伝染病におきましては届出伝染病としていたところであります。  しかし、江島先生が御指摘のありました令和六年で我が国で発生したときに、このウイルスを検証したところ、従来アフリカで流行していた株と比較すると伝播力が増している可能性があり、今、現行では殺処分などの法的拘束力のある防疫体制がなかなか法的には位置付けられていないということもありまして、これにより感染が拡大したと専門家から指摘があったところであります。  こうした点を踏まえて、このランピースキン病が我が国で再び発生した場合には、早期の封じ込めにより感染拡大を防止することが大変重要だという観点から、法的拘束力をもって殺処分などの強力な措置が実施できるように家畜伝染病に位置付けることとしたという経緯であります。  よろしくお願いいたします。

江島潔 自由民主党・無所属の会

○江島潔君 佐賀県も山口県もこれ気を付けなきゃいけないなということを痛感をしております。しっかりと、その辺はこの格上げをすることによってまた守り切るということを、是非農水省に先頭に立って取り組んでいただければと思います。  それでは、続けてまた豚の問題に戻りますけれども、アフリカ豚熱はまだ日本には入ってきていないということでありますけれども、一方で、単なる豚熱ですね、これはもう既に日本各地で発生していまして、イノシシが走り回っちゃまき散らしているというような状態であります。これも大変に養豚業にとっては厳しい状況ではないかと思います。  九州でいうと、何といっても鹿児島県それから宮崎県が養豚の大変たくさん量をつくっているんですけれども、長崎県の養豚場というのは、むしろ、量はそんなに多くないんですけれども、非常にブランドに特化した豚というのをつくって、例えば芳寿豚とか、それから雲仙ポークとか、こういう、言わばしゃぶしゃぶのときにこれを、うちはこういうブランドを使っていますという、お店が誇れるような、そういうような生産をしているのが私は長崎県のこの養豚事業だというふうに理解をしております。  今日はたまたま長崎県出身の山本政務官もいらっしゃいますので、是非、豚熱における選択的殺処分の導入に当たりまして、この飼養衛生管理基準の徹底というものが重要になってくると思います。今までは全頭殺処分にしていたところを、今度は見極めていって、全頭殺処分では余りにも被害、負担が大き過ぎるのでということで選択的に殺処分をしようという仕組みになったわけでありますので、これは新しい制度の下で、決して緩めてしまうのではなくて、どう管理をしていくか、その辺を政務官から是非教えていただければと思います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 先生には長崎のブランドにもお触れいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。  先生御指摘のとおり、選択的殺処分を導入したとしましても、飼養衛生管理の徹底を引き続き行っていくことは重要であります。飼養衛生管理がおろそかであると、農場全体にウイルスが広がるリスクが高まり、結果的に殺処分の範囲が拡大し、選択的殺処分が機能しなくなるおそれがございます。また、豚熱以外にも侵入を警戒するべき伝染病は幾つもあり、特に有効なワクチンが存在しないアフリカ豚熱や口蹄疫の侵入防止には飼養衛生管理の徹底が不可欠であります。  こうしたことから、飼養衛生管理の水準が緩むことのないよう、生産者など畜産関係者に対し、飼養衛生管理の徹底について改めて協力と促しをしてまいりたいというふうに考えております。

江島潔 自由民主党・無所属の会

○江島潔君 島国であるということで、長らく日本はそれほど、ヨーロッパで見られるような一気に広がってしまうということがなく過ごしてこれたんですけれども、これだけ国際化して人も物も行き来するようになると、日本も決して島国だから安心というような状況にはありません。そこをしっかりと守っていくのがこのような法律であろうと思っておりますし、和牛にしても、それからブランド豚にしても、これは、豚しゃぶも牛しゃぶも私大好きですし、ブランドであるということが日本食、和食としてのしゃぶしゃぶが世界に冠たるものとしてまた宣伝できるものでありますので、どちらも大変重要な日本の宝であろうと思います。  是非とも、しっかりとこの今回の改正案を通じて日本の畜産業を守っていただきますことをお願いをいたしまして、質問を終わります。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 皆さん、おはようございます。立憲民主党の徳永エリでございます。  今日は、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案について質問させていただきますけれども、今回の改正、見直しの内容につきましては、牛や水牛に感染する病気、ランピースキン病というんですか、ランピースキン病を家畜伝染病、法定伝染病に追加すること、それから豚熱の屠殺対象範囲を見直すこと、飼養衛生管理者による豚熱ワクチン接種を可能とすること、それから輸入検疫を受けずに持ち込まれる肉製品の国内販売を禁止すること等でありまして、この内容に関しましては、生産者やそれから家畜防疫員、こういった方々の負担の軽減にもなりますし、また、インバウンドがついに年間四千万人超えましたよね、二〇三〇年には六千万人を目標としている我が国にとっては、インバウンド増加による病害虫、この侵入などの防疫上のリスクはますます高まっておりますので、水際対策の更なる強化などが求められるわけでありますので、大変に必要なことだと思っておりますので賛同いたしますけれども、関連して幾つか質問させていただきたいというふうに思います。  まずはランピースキン病についてお伺いいたしますけれども、一昨年の十一月ですか、二〇二四年の十一月、国内で初めて発生が確認されました。当時、韓国とかアジア諸国でこの感染が発生していたということでありますけれども、農水省は、このウイルスの侵入に関して、警戒感を高めて何か対策を打っておられたのか、防除、あるいは侵入した際どうするのかということについて検討されていたんでしょうか。それから、どこに侵入するか分からないということですから、全国の生産者に注意喚起あるいは予防対策の指導などを行っていたのかということを確認させていただきたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  ランピースキン病につきましては、アフリカがもとになった病気でございますが、近年、世界的な広がりを見せておりまして、ヨーロッパ、EU域内でも発生しておりますし、アジアでは中国経由で韓国でも発生をしております。韓国で初めて発生したのは令和五年の十月でございます。この発生を受けまして、警戒を強めるという観点から、防疫対策の基本的な考え方を示した通知を令和六年一月に策定して各都道府県に通知をするとともに、発生に備えましてワクチンの備蓄を行っていたところでございます。  また、韓国での発生を受けまして、生産現場に対しまして、皮膚の結節、凸凹ですね、や乳量の減少といったこの病気の特徴でございますとか、この病気を媒介いたします吸血昆虫、これへの対策の重要性などにつきまして周知を行って警戒を呼びかけていたところでございます。  その結果、一昨年、令和六年十一月に福岡県で初めて我が国で発生したわけでございますけれども、この場合も、福岡県内の民間の獣医師の方がその症状を診察していただいて、すぐにランピースキン病じゃないかということを疑って、速やかに福岡県に通報を行っていただきました。このような経緯で迅速な初動対応を行うことができたというふうに考えております。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 都道府県に対して注意喚起をしていても、そこから現場に下りているのかという、時々下りていないということがあるので、今後そういうこともしっかり確認をして対応していただきたいというふうに思います。  それから、ランピースキン病は、これまで家畜伝染病予防法上は届出伝染病であったことから、二〇二四年十一月からの国内発生では法的強制力を持った蔓延防止措置を講じることができませんでした。発症した牛の自主淘汰、それから出荷の自粛、ワクチン接種等の支援や指導等を実施してきたということでございますけれども、その後、感染が拡大して、福岡県及び熊本県において計二十二事例、二百三十頭の感染が確認されたということになったわけであります。  早期にこの法的強制力をもって措置することができなかったことが感染拡大の一因となったのではないかという話もありますが、振り返って、発生確認からこれまでの対応についての評価をお伺いしたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  ランピースキン病発生当初につきましては、これまで我が国での発生もございませんでしたので、従来の各国に共有されている情報から致死率も高くないといったような特性も踏まえまして、家畜伝染病予防法の体系の中では、委員御指摘のような強制的な蔓延防止措置が講ずることができる法定の家畜伝染病ではなくて、発生した際には都道府県に届け出るべしというような位置付けの届出伝染病というカテゴリーに位置付けていたところでございます。  その後、我が国で令和六年十一月に初発生した際に、その確認されたウイルスの検証を行いました。その結果、従来のアフリカで流行していた株と比較すると伝播力が増しているといったような可能性があったことが分かりました。結果的に、この事後の検証で法的拘束力のある防疫対策が行えない中で感染が拡大したのではないかといったような御指摘を専門家からも頂戴したところでございます。  このため、現在は緊急的に強制的な処分ができるような形に政令以下の措置で位置付けておるところでございますけれども、今後また再発生の危険もございますので、今回の改正案におきまして、このランピースキン病を家畜伝染病予防法上の家畜伝染病に追加することで、強力な蔓延防止措置を講じ、再発生の場合の早期封じ込めに万全を期してまいりたいというふうに考えております。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 国内にウイルスがどう侵入したのかということについてなんですけど、風に乗ってきたのか、あるいは航空機、船、人や荷物に付着してきたのか。これヌカカとかサシバエですよね、媒介しているのは。これ、もう本当に予防するのがすごく大変だというふうに思うんですよね。  それで、これからも、もう国内にウイルスは侵入しておりますし、どこにまた入ってくるか分からないという状況は続いているわけですよね。そういう中で、私は地元のことを大変心配いたしておりまして、北海道も、千歳空港、アジアからの直行便が一日何便も飛んでいるんですよね。ですから、本当に水際対策は必要だと思うんですけれども、ヌカカとサシバエでどうやって水際対策を徹底するんだろうということが大変に疑問に思われます。  それで、前回、令和四年は鹿児島県で和牛の共進会、和牛能力共進会が開かれましたけれども、来年は八月ですよね、北海道の十勝で開かれるんですよ。そういうこともあって、侵入してきて感染が広がったなんということになったら大変だなというふうに思いますし、先ほど乳牛に感染した場合に乳量が減るという話もありましたけれども、今回、届出伝染病であったことから今度は法定伝染病になるということで、殺処分もしなきゃいけないということになるんだと思いますけど、御案内のように、酪農家の方々は配合飼料価格は高くて経営が厳しくて、北海道でも相当多くの酪農家の方々が廃業、倒産に追い込まれたんですね。乳価が上がって、やっと今一息ついているという状況の中で、このランピースキン病が入ってきて感染が広がって淘汰なんということになったら、また離農が広がるんじゃないかということも大変心配いたしております。  そこで、すごく難しいんですけど、まず注意喚起を徹底的に改めてしていただきたいということと、それと、これ予防対策、どういうことを指導されるのかということをお伺いしたいということと、それから、これまで発生した農場あるいは生産者に対してはどんな支援をしてきたのか、また、今回、家伝法に位置付けられたということによって法律上支援が恐らく変わることになると思うんですけれども、今までと支援がどのように変わるかということについてお伺いしたいというふうに思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) たくさん御質問いただいたと思います。  ランピースキン病を含めまして国内未発生の家畜の伝染性疾病の侵入防止には、やはり水際対策、これの徹底が重要です。このため、まずは家畜防疫官による口頭質問や動植物検疫探知犬による検査を徹底するとともに、持込禁止品の周知、注意喚起のため、在外公館などと連携をして諸外国における情報発信に取り組むとともに、航空会社、船舶会社の協力を得て、日本に到着する航空機や船舶内などにおいて持込み防止のアナウンスや動画放映を行うなど、水際対策の周知に努めております。  このような周知も引き続き徹底しながら、今般の法改正が成立した暁には、水際対策の強化の内容もしっかり周知していき、この侵入防止に万全を期してまいります。  今、このランピースキン病は、要するに蚊とかで来ちゃうわけですから、確かに先生おっしゃるように、いや、私もこの前バングラデシュ、マレーシアから帰ってくるときに、そういえば蚊が飛んでいるなと思ったんですよね。で、日本に到着するときにその蚊はいるわけですから、ちょっとそういうことについても、今、後ろに確認をしたら、なかなかその殺虫までは今頼んでもできていないみたいな話があったので、ちょっと何ができるのか、万全を期すという観点で、できること、できないことあろうかと思いますが、考えさせていただきたいというふうに思います。  そして、ランピースキン病ですけど、国内では令和七年二月以降新たな発生はありませんが、ただ、侵入リスクは依然として高いので、いつどこで発生してもおかしくないと考えております。  今回、この家畜伝染病に位置付けることで、発生時に法的拘束力をもって殺処分などの強力な措置を実施するとともに、農場での消毒などの防疫措置に要する費用や殺処分された家畜の所有者への手当金の交付による支援策を講ずることも可能となっており、本病が再発生した場合の蔓延防止に万全を期すこととしております。  先ほど申し上げた吸血昆虫対策、重要でありますので、航空機はもちろんでありますが、例えばですけど、生産者が日頃から実施をする地域一体となった吸血昆虫の忌避・駆除対策への支援も行ってきておりまして、今年度は特に効果が高いというふうに考えております共同堆肥場での取組というのを支援対象に追加をしております。  引き続き、生産者に対しても改めて注意喚起をしつつ、この早期通報や吸血昆虫対策を始めとする飼養衛生管理を徹底してまいります。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 これまで発生した農場、生産者に対する支援と、それから、今回、法律に位置付けられたということによって支援内容がどう変わるのかということも御説明いただきたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) 吸血昆虫対策につきまして、先ほど大臣から答弁ございましたけれども、これまで、地域一体となって吸血昆虫対策の忌避・駆除対策の支援ということで、その取組に参加した場合は、個別の農場も含めまして、共同放牧場、そういったところの駆除対策に支援を行っておりました。  さらに、今年度からは……(発言する者あり)済みません、失礼いたしました。  届出伝染病から家畜伝染病に位置付けることによりまして、殺処分などを強制的に行った場合、手当金が支給されることになります。これによって、その処分をした牛についての、また経営の再建に向けての支援が行われることになっております。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 確認しましたら、これまではJRAの事業の中で、ある種自主的にこれ要は淘汰をしているわけですから、手当金をやっていたということで、これからは法律に基づいてしっかりやらせていただくということになります。(発言する者あり)

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 鈴木大臣。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 失礼いたしました、ごめんなさい。  JRAの事業じゃなくて、地方競馬全国協会、畜産振興補助事業の方からお願いをしていたということであります。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 知らなかったので伺いたいんですけど、どういうことなんですか、その地方競馬からの支援というのは。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 私も今初めてこれ見たんですけれども、これ多分、ランピースキン病蔓延防止の自主対策促進事業というのを、要するにこれ法律に基づいてやれなかったものですから、ただ、それは自主的に要するに淘汰をしてもらわなければこれまた増えてしまうということで、どこかにお願いをするという観点でこの地方競馬の皆さんに助けていただいた、中央畜産会からそこに助けていただいたということになります。  どういう事業かといいますと、自主的に淘汰をした場合に、経営の継続を目的に牛を再導入する取組に対して要は奨励金を交付するという取組、そういう資金であります。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 ということは、ランピースキンが発生して支援が必要になったので、それをどこから支援をしようかという中で地方競馬にお願いしたということですね。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) そういうことでございます。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 お配りした資料を御覧いただきたいんですけれども、今いろいろと予防対策を打っていただくということだったんですが、もうウイルスは国内に侵入していますから、インバウンドだけではなくて、国内旅行者にもやっぱり注意喚起する必要があると思うんですね。  私も、いつも千歳空港に着くと、豚熱のポスターと、それから鳥インフルエンザのポスターが貼ってあるんですけれども、このランピースキン病に関しても、やはりこれからどういうところに侵入してきて、もしかしたら感染も広がる可能性もあるかもしれませんので、しっかりまたポスターなどを作っていただいて、旅行者の方にも注意喚起をしていただいて、やっぱりちょっと蚊とかハエを何となく気にするようなムードは私は必要なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そういった対策もお考えですよね。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) これ結構、蚊とハエをどうするかという話、結構簡単じゃないわけですので、正直、私もさっき航空機の中で何ができるかという話を申し上げましたけど、ただ、実際それ、要するに殺虫成分まいてどうなのかという話もあろうかと思うので、ちょっとどういうやり方だと、まずそもそも可能なのかということは真剣に考えさせていただきたいと思います。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 空港に消毒マットも敷いてありますけど、あれも余りこれに関しては意味がないということですから、本当大変だと思いますので、いろいろ検討して取り組んでいただきたいと思います。  とにかく、来年は共進会が北海道でありますので、感染が拡大しないように是非とも警戒していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  それから、豚熱についてお伺いをいたします。  これまで豚熱に罹患した豚は、感染した豚は全頭殺処分ということだったわけですが、作業に当たる家畜の所有者や自治体の職員、家畜防疫員などの精神的、肉体的な負担というのは大変に大きかったということは皆さんも御案内だというふうに思います。  この度の改正で選択的殺処分が実施されることになりますけれども、作業上の負担は軽減されると思いますけれども、それ以外に、この選択的殺処分になってこういうことが変わるんだということがありましたら、お伺いしたいと思います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  先ほど御指摘のように、選択的殺処分は、ワクチンによる免疫が成立していない豚とPCRで陽性になった豚というものを殺処分とするために、多くの繁殖豚や出荷が近い肥育豚は殺処分が不要となる可能性が高いわけであります。このため、農場において早期の経営再建につながるほか、殺処分に要する労力の少ない子豚が殺処分の中心になることから、防疫措置に従事する方の負担は大幅に減少するなど、現場の負担軽減に大きく寄与するというふうに我々考えております。  一方で、そうして大丈夫なのかという声も伺っておりますけれども、法改正をしても、従来どおり、疑い事例の通報があった場合というのは、家畜防疫員が駆け付ける前に都道府県は直ちに移動自粛などの必要な指導を行うとともに、家畜防疫員が現場に着いた後、この豚熱の感染を疑う症状を農場で確認できた場合は、豚などの移動制限の命令をすぐさま出したりとか、農場出入口の消毒などを行うことにより、PCR検査の結果が判明するまでの間の拡散リスクは十分抑えられるというふうに思っておりまして、農林水産省としても、都道府県と緊密に連携して、そうした負担の軽減とともに、そのリスクは従前と変わらないという形を構築していければというふうに考えております。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 それから、飼養衛生管理者にワクチン接種行為を認めるということでございますけれども、この理由も家畜防疫員の負担軽減ということなんでしょうか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) その点におきましては、家畜防疫員の業務負担を軽減することができて、そうした家畜防疫員がより専門性を生かした業務に注力できるような環境を整備するという観点を考えております。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 というのは、家畜保健衛生所に勤務する獣医師の資格を持った公務員である家畜防疫員、これが全国の七割に当たる三十三道県で不足しているということであります。現場は、高齢化による退職者の増加、それから一方で若手の採用がなかなか進まない、あるいは公務員職の不人気、それから労働環境が厳しい、また民間と比べて給与、待遇が良くない。いろんな問題がありますけれども、人員の確保にしっかり取り組んでいかなければ、今回の改正も実効性がなかなか担保できないということにもなりかねません。  産業動物獣医師の確保も難しいという中で、今後、公務員である家畜防疫員、この確保をどうやってしていくのか、これまた難しい課題だと思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 徳永先生の御指摘のように、この人材の確保というのは非常に大切でありまして、我々としても更に力を入れていかなければならないと思います。  現在、農林水産省におきましては、産業動物獣医師として一定期間従事することを条件に返済を不要とする修学資金を用意するとともに、インターンシップによる職場体験への参加などを支援して、こうした職業としての魅力の発信に努めているところであります。  また、家畜防疫員の処遇改善が必要だという話もありました。その点におきましては、多くの都道府県で、初任給にプラスするような形で初任給調整手当を始めとする手当を支給するなど、各種の手当を増額することによって一般職員と比較して手取りを増やすなどの措置が講じられているところであります。また、自治体によりましては、行政の職員としての獣医師としての給与表を別建てで作ることによって、一般職に比べて処遇を改善するような試みをされている自治体もあります。  農林水産省では、こうした好事例を横展開していくことが非常に重要だというふうに思っておりまして、こうしたいろんな各種施策を通じて人材の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 そして、空港や海港で海外からの家畜伝染病の侵入を水際で防ぐ農林水産省の動物検疫所に所属する国家公務員、家畜防疫官の役割、これインバウンドの増加とともに高まっていると思うんですけれども、資料を付けさせていただきましたが、令和一年度と比べると六十名しか増員されていないということなんですね。これ、インバウンドがこれだけ増えていて、六千万人を目指しているというのに、六十名しか増えていない。これでしっかり対応できるのだろうかということが大変心配であります。  一本所、八支所、十九出張所、六分室体制で動物検疫所の配置と指定港ということでありますけれども、これ、常駐、家畜防疫官が常駐しているところというのはどのくらいあるんでしょうか。そして、かつては家畜防疫官がトータルで年間五千回も出張していると、こういうお話も豚熱が発生した当初ありましたけれども、今こういった状況は改善されているのかどうかについても併せてお伺いしたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  委員御提出の資料にもございますが、動物検疫所の配置は、本所のほかに八の支所、十九の出張所がございます。これらの拠点には全て常勤の職員が配置されているというところでございます。  限られた人員でございますけれども、リスクに的確に対応するように、柔軟な人員配置を行ってしっかりと水際対策を徹底しているところでございます。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 ちょっと出張回数のお話はなかったですけれども、圧倒的にやっぱり足りていないんだというふうにどう考えても思います。これだけインバウンド増えているんですから、六十名しか増えていないんじゃ、やっぱり相当現場は大変だというふうに想像に難くありません。  そして、今回の改正で、外国食材店等への立入検査及び輸入禁止品の破棄権限を付与するということになりますが、権限を付与されたら負担が更に大きくなるということでありまして、しかも、空港や海港で検査をしている分にはいいですけれども、これ、外国食材店への立入検査ということは、そこに行かなければいけないわけですよね。恐らくトラブルも起きるのではないかと想像されます。  これ、トラブルとかストレスとかに今若い方々非常に弱いですから、せっかく家畜防疫官になって人材を確保できてもすぐ辞めてしまうと、そんなことにもなりかねないのではないかと大変心配いたしておりますけれども、立入検査の場合の体制、これはしっかりとつくっておられるのでしょうか。これ、最後の質問にさせていただきます。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、先ほどの家畜防疫官ですね、海外における家畜伝染病の発生状況、そして今、クルーズ船とか、あとは国際線もチャーターが結構地方空港にも入るようになってきておりまして、そういう状況もちょっとよく並行して考えながら、この配置の見直しとか、あと地方空港に出張所を新設するなど、効率的な検疫体制の構築に向けて、人員の確保もそうなんですが、取組は進めさせていただきます。  また、新たに立入検査を食材店にするということになりますので、今までもちろんそういう経験ないわけですから、必要なマニュアルの整備や事前研修はしっかり行わせていただきますし、現状でも農林水産省においては、食品表示の世界でGメンの皆さんが本当に細かくやっていただいておりますので、その研修に動物検疫所の職員も参加させるなど、皆さん参加、参加というか、業務に携わる皆さんが不安のないようにしっかり対応させていただきます。

徳永エリ 立憲民主・無所属

○徳永エリ君 権限の付与というと聞こえがいいですけれども、負担が増えるということでありますから、しっかり家畜防疫官の方が働きやすい環境をつくる、そして人員をしっかり確保する、このことに取り組んでいただかなければ絵に描いた餅になってしまいますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  ありがとうございました。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 立憲民主・無所属の横沢高徳でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず冒頭、先日発生しました岩手県大槌町の林野火災について伺います。  今回の林野火災は、四月二十二日に発災、春の乾燥とリアス式海岸特有の地形もあり延焼が続き、一千六百三十三ヘクタール、東京ドームにしますと約三百五十個分が焼失、五月二日に鎮圧宣言が発表されました。現在も鎮火宣言に向けて活動が続けられております。  平成以降国内二番目の林野火災となりました。被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。また、地元消防関係者始め、全国から緊急消防援助隊、自衛隊の派遣、そして各方面からの御支援に心より感謝を申し上げます。また、農水省においては、山下副大臣、本部長の下、対策本部が設置されて対応いただいておりますことをまず感謝を申し上げます。  まずは、政府の対応状況についてお伺いをいたします。

小坂善太郎 林野庁長官

○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。  四月二十二日に発災した岩手県大槌町の林野火災につきましては、今委員御指摘のとおり、四月二十三日に農林水産省に山下農林水産副大臣を本部長とする林野火災対策本部を設置し、まずは現地へ職員を派遣、さらには、消防本部へ消火機器の貸与であるとか、周辺の林道の情報提供、そういう取組を進めました。鎮圧後につきましては、五月十日、十一日に、県、町と合同でヘリコプターによる上空からの被害状況の把握を行うなど、地元への協力を進めているところでございます。  今後は、地元や大槌町、岩手県とも連携しながら、被災森林の復旧、再生に向けた対応を全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 鎮圧宣言に向けた活動の後、災害復旧はこれからが本番です。土砂災害などの二次災害の防止、林野の再生など、復旧に向けては現場の状況に合った柔軟な対応をお願いしたいのですが、この点、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この消火活動を始め災害対応に当たられた皆様に心から感謝申し上げるとともに、現地で避難された方々を含めて被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。  この火災に対しましては、山下副大臣が林野火災対策本部長を務めていますので、山下副大臣ともよく相談をさせていただきまして、私と山下副大臣で、来週になりますけれども、五月十八日に現地へお邪魔をさせていただいて、被害状況を直接確認するとともに、被災された皆様も含めたちょっと幅広い関係者のお声をお伺いをしたいというふうに思っております。  そうしたちょっと現実の現場の状況や地元のお話を踏まえつつ、山地災害が発生するおそれのある箇所への治山対策、そして被害木の伐採、搬出やその後の造林への支援などについて、柔軟かつ速やかに、大槌町や岩手県と連携をしながら取組をさせていただきたいと考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 昨年の大船渡の大規模火災に続きまして、また面積も非常に広範囲にわたりますので、柔軟な対応を是非お願いしたいと思います。  前回、四月二十一日の本委員会、火災発生の前日に田名部委員から質問がありましたが、全国的に林野火災が多発していて、まずは林野火災防止、予防の強化、まずこれが大前提ではありますが、林野火災の復旧では、林野再生に向けた所有者の個人負担、そして高齢化や後継者不足は全国的な課題となってくると思います。  これまでの教訓や今回の検証を基に、更に国の取組へとつなげる必要があると考えますが、これ、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) この林野火災は、長年守り育ててきた貴重な森林が失われることに加えまして、やっぱり地域住民への被害や消防活動への対応など、本当に地域に多大な影響を及ぼす災害であります。  また、この林野火災の出火原因は、基本的には勝手に火が出るわけでは日本の場合ないですから、人によるものが大半であることから、私も、私の地元で、私の家のすぐそばのところで、五百ヘクタールぐらいでしたかね、大規模な林野火災あったんですけれども、やはり、まずちゃんと原因を特定をするということは、是非、地元の警察、消防の関係者の皆様にはしっかりお願いをしたいというふうに思います。  特に、これ、岩手県は大船渡も大槌も本当大変な被害でありますので、もう二度とこういうことを人為的な要因で起こしていただきたくないというふうに考えておりまして、まず予防の前にそれをしっかりとやると、その先にまた予防が重要であるというふうに認識をしております。  農林水産省では、昨年の大船渡市の大規模林野火災を踏まえまして、顕著な少雨のときに、気象庁、消防庁と合同記者会見を開催するなど、林野火災予防に向けた広報啓発を強化するとともに、森林整備事業を拡充して、延焼しにくい多様な森林への誘導や防火機能の高い林道の整備への支援を措置をしているところであります。  今後、岩手県大槌町と協力をして、地元にもお邪魔をさせていただいて、復旧計画、検討をしてまいりたいと思いますが、やっぱり所有者ですね、所有者が高齢化しているなどの課題もあるというふうに想定をされますので、今まで大船渡の事例が我々としてはありますから、そういったことを参考にしっかり対応させていただきたいと思います。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非ともよろしくお願いを申し上げます。  それでは、法案に入りたいと思います。  まず、水際対策強化について伺います。  持込みが禁止されている品物を持ち込むなど、水際検疫で摘発される人が十年で倍以上に増えています。まずは、その原因、背景、なぜ増えたのか、伺います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  旅客が持ち込む携帯品の検査においての輸入禁止品の摘発件数は年々増加傾向にございます。コロナ禍によりまして入国者が一時的に激減した際には、それに伴いまして携帯品の摘発件数も減少いたしましたが、昨年、令和七年には過去最高の約二十二万一千件が摘発されたところでございます。  また、この輸入禁止品の摘発件数の増減は、訪日外国人観光客数の推移とおおむね一致して増減を繰り返しておりまして、近年のインバウンドの増加と令和二年の法改正で導入された家畜防疫官の検疫権限の強化もありまして、それに伴いまして輸入禁止品の摘発件数も増加したというふうに分析をしております。  また、国際郵便物の検査における輸入禁止品の摘発件数は、令和元年に増加した後、現在も高止まりしている状況でございまして、令和七年には約四万件が摘発されたところでございます。コロナ禍で入国者が減少したことを契機に、国際郵便が我が国に畜産物を持ち込む、そういった代替手段となったというふうに捉えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 訪日客が増えるとやはり増えるという、先ほどの徳永先生の問題意識と一緒でございます。  どこの国からの持込みが多いのか、また増えているのか、お聞かせいただきたい。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  携帯品につきましては、摘発件数で最も多いのが中国、次いで韓国。元々の入国者も非常に多い状況でございますけれども、摘発実績としましてはその二国が一番多いという状況でございます。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 それでは、令和二年に法改正がありました。その法改正で、防疫官が入国した方に質問や検査ができるようになって水際対策が強化されました。その効果について伺います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 令和二年の法改正により、携帯品検査において肉製品の所持に係る質問、検査権限や、発見された違反畜産物の廃棄権限の付与など、家畜防疫官の権限を強化したことに加え、輸入検査に係る違反についての罰則も強化したところであります。  そのことにより、輸入禁止品の摘発件数が大幅に増加し、中にはその悪質性から逮捕に至った事例もあるなど、法改正が一定の効果を上げているものと考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 一定の効果があったというふうに伺いました。  済みません、林野庁長官の質問は終わりましたので、御退席いただいて結構です。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 小坂長官におかれましては、退席されても結構です。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。  次に、各省庁との連携と近隣諸国との情報共有について伺います。  輸入禁止品持込みが多い、先ほど言った中国、韓国、中にベトナムなど、国と国との情報共有と国際間の対策強化が今後必要となってくると思います。この点の取組はどのようになっているのか、伺います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えします。  御指摘のように、他省庁との連携と、また近隣諸国を始め外国との連携というのは非常に重要だと我々も考えておりまして、まず、その他省庁との連携においては、空港や港における旅客を対象とした動物検疫の実施に当たり、税関や入管とも連携しながら携帯品の検査を継続的に強化してきたところであります。  また、今回の改正に向けた動物検疫の見直しに際しても、過去に悪質な持込みを行った者を入国の都度、確実に検査できるように、入管等との連携体制を強化することとしております。また、私も三月に、山本政務官と一緒に羽田空港にその状況について聴取に伺ったところであります。  また、近隣諸国との連携につきましては、輸入禁止品の摘発件数が多い国でありますとか、輸入禁止品の持込みに関し逮捕者があった国につきましては、外交ルートを通じて輸入禁止品の持込み防止に関する働きかけを行っているところでありまして、引き続き、この他省庁との連携、また近隣諸国を始めとした外国との連携を強化してまいりたいというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、大臣含め政務三役の皆さんは、海外行った際には啓発活動も是非お願いしたいと思います。  あとは、国内に流通している違反品について伺いますが、国内に出回っている違反品に対して、やはりスピード感を持って対応していかなければいけません。この緊急性についてまず伺います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) ありがとうございます。  本当にこうした問題というのはスピード感を持って対応していかなければならないと思っておりまして、今回の改正におきましては、国内の食材店などにおいて、動物検疫を適切に受けずに我が国に違法に持ち込まれたと疑われる商品が販売されている実態が明らかになったことを受けて、国内に流通している輸入禁止品について厳格かつ機動的な対応を行うために、従来の輸入禁止、輸入規制に加えて、国内での販売行為についても規制の対象とすることとしたものであります。  このため、この法案におきましては、販売の規制に加えて、店舗などへの立入検査権限でありますとか輸入禁止品などの廃棄権限を家畜防疫官に付与するほか、検査中の販売禁止でありますとか、破棄を行った場合はその店名の公表を措置するところであります。  こうした法改正によりまして、この喫緊の課題について少しでも改善していけるように努力してまいりたいというふうに思っております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 今改正では食材店への立入りが可能になるということですが、ちょっと確認させていただきたいんですが、この法案の立入検査の対象は具体的にどのようなお店までが対象になるのか、伺います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  今回の改正において追加を予定しております立入検査の対象でございますけれども、それぞれ過去の検査結果、それから情報提供により得られた情報を基に対象店舗等を選定していくわけでございますが、その対象となりますのは、実店舗に限られず、例えば電子商取引のサイトなどにおいて輸入禁止品と疑われるような商品を保管するようなそういう形態のビジネスがあった場合には、その保管倉庫、さらには販売事業を行う事業所、こういった施設につきましても必要に応じて立入検査の対象としたいと考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 五十一条二には、事業所、事務所、倉庫その他の場所と書いておりますが、先ほど訪日外国人増加の話もありました、そして在日外国人の方も増えています。最近、外国人の方が経営するレストラン、飲食店も増えているんですが、このような店舗も検査の対象になるのかどうなのか、確認したいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  外国人経営の店舗につきましてももちろん対象となるというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 対象になるということですね。  あとは、立入検査の実効性を高めるためには、警察との連携なども必要になってくると考えますし、また、その検査した内容をデータベース化して、やはり今後に生かすことも必要だと考えますが、この点、いかがでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) 立入検査におきましては、省内でほかの業務について実施している例えば食品表示Gメン、こういった業務の研修に新たに立入検査に携わる動物検疫所の職員を参加させるなど、農林省として有しております知見を十分活用してまいりたいと思っております。  その検査の実施に当たりまして、他省庁との連携という点では、例えば保健所との間で、外国食材店を開業する場合は営業の届出が必要となるわけでございますけれども、この申請機会などを捉えた制度周知を依頼するほか、公衆衛生上の懸念が生じた場合の保健所への情報提供といった協力、連携を行いたいと思っております。また、警察組織との間では必要に応じましてパトロールの強化などを依頼するなど、安全の確保に努めてまいることを通じまして、しっかりと実効性のある立入検査を実施してまいりたいというふうに考えております。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、実効性のある立入検査となるのと、やはり防疫官の仕事がかなり増えると思いますので、この体制強化も必要だというふうに考えます。  次に、国民の理解と防疫体制の強化について、これ大臣に伺いますが、私も、先ほど山下副大臣からあったように、先日、羽田検疫に行ってまいりました。検疫探知犬が最前線で大活躍をしておりました。真空パックになった肉類をスーツケースの中に入れても、すぐに嗅ぎ分けるピカ一なパフォーマンスを発揮して、御褒美の何か餌をいただいていましたけれども。  今後、訪日する外国人、先ほど徳永委員からもありました、外国人もやっぱり増えていきます。そして、検疫を通過する人数もやはり増えていきます。先ほど言ったように立入検査も増えるということで、やはり検疫官、そしてまた検疫探知犬、そして探知犬と一緒に活動をするスタッフの方、人、犬、予算、これまで以上に体制の強化が必要と考えますが、大臣のお考えを伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  この国民に対する、まあ国民だけではなくて、これ海外の皆さんもそうなんですけれども、動物検疫制度に関する啓発活動につきましては、海外から輸入禁止品等を持ち込ませないため、空港や港、イベントなどにおける広報キャンペーン、そしてSNS、動画の配信を通じた注意喚起などを実施をしてきているところであります。  今回の改正の機会を捉えつつ、動物検疫の適切な実施の重要性に関しては、メディアの皆さんを通じた周知に今後努めさせていただくほか、関係省庁と連携をした情報発信を行うことを通じ、国民の動物検疫制度に関する理解醸成に取り組んでまいりたいというふうに考えております。  取りあえずこれで。あと、体制のあれも言った方がいいんですかね。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 ありがとうございます。  今大臣からもSNSというお話がありました。私も、農水省の検疫のインスタをフォローさせていただいておりますので、多分、ここにいる皆さん、みんなフォローすればフォロワーが増えるんじゃないかなというふうには考えますが、非常に分かりやすい発信をされております。農水省も頑張っていると思います。  先ほど徳永委員からもありましたが、政府は、二〇三〇年までに訪日外国人六千万人、旅行消費額を十五兆円にするという目標を立てています。ということは、四年後には約二千万人のやはり訪日外国人が増えるということで、検疫を通過する人数も今の約五割増しになるという計算です。  先ほど、やはり訪日数によって比例して持込み数も増えるということ、答弁ありましたので、やはり政府一体として、訪日外国人政策と検疫体制強化、これ一体で進める必要があると考えますが、これ、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まさに先生御指摘のとおりだというふうに思います。  ですので、この動物検疫体制についても、探知犬はこの五十三頭だったのを百四十頭に増やしてきておりますし、家畜防疫員も、確かに十分かといえば当然まだ不足感あるんだというふうに思いますが、五百四十四名体制まで今後増員をする予定にしております。  ただ、この配置の仕方も大変これ難しくなってきておりまして、要するに、羽田なんかはもう要はいっぱいいっぱいな状況なんですけど、今度、じゃ、地方空港にやっぱりチャーターとか、今後定期便もまた増えていくことになろうかと思いますので、そういうこともしっかり見ながら効率的かつ機動的な対応を行ってまいりたいと思いますし、そのために必要な人員と予算の確保、これはしっかりやらせていただきたいと思います。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 やはり訪日外国人目標を政府で立てているということは、予算を要求するときも、是非農水省の方から積極的に予算要求を進めていただきたいというふうに考えます。  先ほどもアフリカ豚熱水際対策の件も大臣触れていただきましたので、この点ちょっと割愛をさせていただいて、最後に豚熱の発生状況について伺います。  豚熱、野生イノシシの感染はどんどんどんどん北上してきていて、本州ではもう一番北の田名部さんの青森まで確認されています。やはり豚熱対策、農業被害対策と並行してこれ進めていく必要があると思いますが、捕獲対策と経口ワクチン、この散布の効果は出ているのかどうなのか、これを最後に伺います。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  豚熱に感染した野生イノシシについては、家畜での豚熱発生の要因になり得ることから、豚熱対策として野生イノシシの捕獲強化や経口ワクチンの散布を実施しているところであります。  捕獲によりイノシシの個体数が減少するとともに、野生イノシシが経口ワクチンを接種することで、豚熱ウイルスに感染しにくくなるだけではなく、感染したとしてもウイルスの増殖が抑制されるために、いずれの対策についても環境中のウイルス濃度を下げる効果が期待できるというふうに認識しております。  引き続き、都道府県などとも連携しながら、感染状況に応じて、効果的な捕獲の強化でありますとかワクチン散布を行っていく考えであります。

横沢高徳 立憲民主・無所属

○横沢高徳君 是非、現場でどのような効果が出ているのかも、検証を含めて進めていただきたいと思います。  時間が来ましたので、以上で終わります。ありがとうございました。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。よろしくお願いいたします。  今回の家伝法改正案では、今もう既に何人かから質問がありましたけれども、輸入検疫体制の強化を図るというのが柱の一つとなっております。違法な肉類等の輸入禁止措置は、伝染性疾患の病原体を国内に持ち込むことを抑える意味でも非常に重要だと思っています。今回、ランピースキン病という、これまで発生のなかったものが去年発生をして、恐らくそのほかにも未知のウイルス、伝染病がまだまだあると思うんですね。そういった意味で、未然にどうやって防ぐのか、その体制をどう強化していくのか、大変重要な法改正だと思っております。  そういう中で、これまでも家伝法三十六条で輸入禁止措置は講じていたと思うんですね。それでもなお持込みが発生していた背景をどのように分析されているでしょうか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 舟山先生の御指摘のとおり、この現行法の第三十六条においては、畜産業に重大な影響を及ぼす悪性伝染病の発生地域からの畜産物等の輸入を禁止している一方、輸入禁止品の摘発件数は、二〇二五年には過去最高の二十六・二万件となったところであります。  輸入禁止品が持ち込まれる背景につきましては、我が国の動物検疫制度について十分理解せずに、機内食でありますとか、また、日本国内の知人や家族へのお土産として海外の畜産物を持ち込むケース、こういったケースが非常に多くありまして、先ほども申し上げました、三月に私と山本政務官で羽田の検疫を伺ったときにも、その現場で、日本人の方が外国でコーヒーショップか何かで買ったサンドイッチを手に持っていらっしゃるところを摘発して、まあ摘発というか、廃棄をお願いしたというような事例もありました。  こうした数が一番多い、機内食も含めて、機内食をそのまま国内に持ち込もうとするなどですね、うっかりとか、また知らなかったというような悪意のない形というものも多いわけですけれども、一方で、故意といいますか、日本国内で販売する目的などで意図的に持ち込むケースもありまして、両方とも対応していかなければならないというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  まあ恐らく、今御答弁いただきましたけれども、かなりの部分は悪意なく、うっかり、知らなかったというところだと思います。それに関しては、改めて、先ほど徳永さんの資料にもありましたけれども、そういった肉類加工品、まあ大丈夫じゃない、熱も通しているしと思うものもやはりいけないということの周知をいかに徹底していくのか。  今、先ほど大臣からもありましたけれども、入国の空港がかなり地方空港にも広がっていますよね、チャーター便とか含めて。ですので、そこも含めていかに徹底周知するのかということ、これを今回の法改正を契機に更に前に進めていただきたいと思います。  そういう中で、やっぱり中には悪意を持って反復、組織的に持ち込む事例もあると考えますけれども、現状、先ほど三十数万件摘発事例があったとありましたけれども、そういう中でどのぐらいその悪意を持ったものがあるのか。そして、それはたまたま見付かったからいいものの、やっぱり擦り抜けて売られているものがあるわけですよね。そういったところの現状をどのように今分析されているのか、お答えください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、この輸入禁止品の持込み事例の中の大多数、これにつきましては、我が国の検疫制度に対する理解が不十分であった、又はうっかり、そういったものが大多数を占めているというところでございます。  こういった方々に対しましては、従来から、空港や港における広報キャンペーンの展開でございますとか、SNSなどを通じた周知、さらには、外国からの訪問客の方に対しましては、多様な言語での動画の配信ですとか、在外公館や旅行代理店を通じた出国前の注意喚起などを実施しているところでございます。  一方で、悪質な事例といたしましては、近年の態様を見ますと、反復して同じ方が持ち込む、又は検疫探知犬の探知を逃れるために意図的に包装を巧妙に梱包するとか、そういった組織的かつ悪質な事例というのも増加しているところでございます。  このように、国内に持ち込まれたものが輸入禁止品と見られるもので、見られる商品が国内食材店で販売されている事例が確認されたというのが今回の改正法案の水際措置の強化というものの経過、経緯になったところでございます。  そのため、大多数の方に対しましては、動物検疫制度の趣旨の周知に引き続き取り組むとともに、悪質な事例につきましては、今回の改正法案に盛り込んだような輸入禁止品の販売禁止措置、それから罰則を設けるとともに、店舗などへの立入検査権限及び輸入禁止品等の廃棄権限を家畜防疫官に付与すると、こういった措置で対応する必要があるのではないかと考えているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 やはりその悪質案件をしっかりと摘発するということ、そしてそれが万が一にも擦り抜けないようにやはり検疫体制しっかりしなきゃいけないと思いますけれども、逆に、私、今回の法案のこの審議を通じて、違法食材ですね、違法な肉類等が持ち込まれて、擦り抜けて持ち込まれていて、販売しても禁止ができなかった、罰則がなかったと、これ自体がかなり驚きだったんですけれども、こういった、まさにそういうことをきちっと犯罪だということを認識してもらう。何か性悪説で見るというのもあれですけれども、やはりしっかりとした体制が必要だと思います。  そのためには、またちょっと後で触れますけれども、当然この動物検疫の強化、家畜防疫官の確保というのも必要だと思いますけれども、あわせて、水際におけるCIQ関係ですね、税関、出入国管理それから検疫、これは他省庁、財務省とか入管庁それから厚労省の所管ですけれども、こういった機関との連携強化が非常に重要だと思っております。恐らくこれまでもしっかりと連携した体制が取られていたとは思いますけれども、これまでの対策と、法改正によって何がどのように強化されるのか、その点についてお答えいただければと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、今般の法改正に際しまして開催をいたしました水際検疫の強化に向けた検討会においては、法改正にて措置をする輸入禁止品に係る国内対応の取締り強化に加えて、水際検疫体制の強化についても提言を受け、昨年六月に中間とりまとめを公表したところであります。  この提言に基づきまして、関係省庁と申合せを行っております。特に、過去に悪質な持込みを行った者、これを入国の都度確実に検査できる体制について、出入国在留管理庁及び税関との連携を強化をいたします。そして、本年四月から全国の空港においてその対象を拡大し、違反常習者に対する水際検疫を厳格化をさせていただいているところであります。  私も、何というんですか、サンドイッチを例えば持ち込んじゃって、特にこれは東京の空港でというよりは恐らく地方の空港に持ち込まれちゃって、そのままどこかその辺に道端に捨てられちゃって、イノシシが食べましたみたいなのというのはもうこれ最悪なので、まず、一番それはもちろん防がなきゃいかぬ一方で、私はこれ、東南アジアの国々、特に日本に滞在、在留している海外の方が多い国々の中で、やっぱり聞くと、フィリピンでしか買えないこのソーセージ、フィリピン人の間で大人気なのよというのが時々ありまして、それはやっぱりどうしてもフィリピンの方が東京に住んでいても食べたいというニーズがあるそうなんです。  そういうものがやはりある程度違法に持ち込まれているというお話は現地で聞いたことがありますので、そういった、ちょっとどこに対策をしなきゃいけないのかというのは比較的明確になってきているんだというふうに思いますので、しっかりそこが、抑止力が働くように我々としてよく分析をさせていただいて、CIQの皆さんとの連携も深めて対応させていただきます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今、このCIQも電子化等も進んでおりますので、是非強化をしっかり図っていただきたい。まあ連携ですよね、当然農水省の動物検疫だけでは対応できない、そこを他の省庁とも連携してしっかりとした水際対策の強化に努めていただきたいと思います。  ただ、そうはいっても、やはり重要なのがこの水際での防疫体制強化、家畜防疫員のやはり体制強化というか人員拡大、これは不可欠ではないのかなと思っています。  今回の法改正で、先ほど来ありますけれども、家畜防疫員の役割というのは、家畜防疫官です、ごめんなさい、家畜防疫官の役割は、立入検査でも非常に大きな役割を果たしていただかなければなりません。そういう中で、改めて、家畜防疫官の業務範囲というのはどのぐらいあるのか、改めてお聞かせください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  家畜防疫官は、空港、港や国際郵便局といった水際において、輸入される動物、貨物、携帯品、郵便物の検疫を行いまして、家畜の伝染性疾病の侵入防止に努めるというのがメインの職務でございます。  旅客の携帯品に対する検疫体制といたしましては、令和二年の改正によりまして、携帯品検査において肉製品を所持している旅客に対する質問、それから検査を行う権限、さらには発見された違反畜産物の廃棄権限の付与などの権限強化措置が行われたところでございます。  さらに、今回の改正法案においては、輸入禁止品の販売禁止規定の創設、さらには店舗等への立入検査権限、輸入禁止品の廃棄権限の付与を行うこととしております。  これらの権限を行使することを通じまして、水際での家畜の伝染性疾病の侵入防止に万全を期してまいりたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今回、極めて業務範囲が広がるということなんですけれども、先ほど徳永議員からの資料にもありました、ここ七年で僅かしかまだ増えていない、六十名ですね。去年から今年にかけては三名増えましたけれども、直近でいえば、令和四年から令和五年にかけて十五人増えております。  これ、お聞きしましたら、アフリカ豚熱対策というところで、訪日外国人の検査、それから国際郵便物の検査の強化ということで十五人増えていますけれども、今回の業務範囲の拡大というのはそれの比ではない。まさに、出張して現場に行って立入検査をするわけですから、本当に肉体的にも精神的にも非常に負担が増えるというところの中で、改めてこの増員というのは不可欠ではないのかなと思うんですね。    〔委員長退席、理事上月良祐君着席〕  先ほどのお答えの中で、全ての動物検疫所、本所、支所、出張所、分室、検疫官はいるということですけれども、同じ資料を見ますと、動物検疫所を設置していない指定港がもう七十三か所あるというところで、全てに常駐で設置することがいいかどうかは、これは本当に御検討いただかなきゃいけないとは思いますけれども、ただ、今まで以上にその密度は高めていかなきゃいけないんじゃないのかなと思うんですね。  港への必要性と立入検査に関する必要性という意味では、改めてこの検疫官の、家畜防疫官の増員、今、実際ちゃんと定員に対して充足率がどのくらいなのかというのも重要だと思いますし、改めて、今後、人員確保に向けての決意をお聞かせいただきたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  動物検疫所の、特に家畜防疫官の定員数、御指摘いただきましたとおり、本年度には五百四十四名というところでございます。増加する業務の中で、なるべく機動的な配置の中で、配置を行うようにいたしまして、その水際での業務が全うできるようにしたいというふうに思っております。    〔理事上月良祐君退席、委員長着席〕  今回の改正によって追加されます立入検査業務につきましても、検査、効率的に行う観点から、例えば、過去の、国際郵便物が送られた、そしてその検査がどうだったかといったようなデータ、さらには、そのような販売店などでの従業員の方からの情報提供が得られました場合は、その情報を基に効率的な、かつ機動的な検査を実施してまいりたいと思っております。  いずれにいたしましても、この人員をしっかりと確保していくことが非常に重要だというふうに考えておりますので、しっかりとその充実に努めてまいりたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今お答えいただきましたとおり、業務の効率化も必要なんですけれども、やっぱり絶対数としてやはり更なる拡充が必要だと思うんですね。  今局長からもありましたけれども、でも、これは農水省が増やしたいと思って増やせるものではなくて、やはり組織・定員要求きちっとしていかなければならないという意味では、やはり省を挙げて、大臣先頭に、その決意を持って是非交渉に当たっていただかなきゃいけないと思うんですね。その決意を大臣からもいただきたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) しっかり頑張らさせていただきます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 一言ではありましたけれども、重たい一言だったと思いますので、そのように受け止めさせていただきます。  そして、この家畜防疫官、まあこれは獣医師に限らないんですけれども、多くは獣医師の資格を持った方かなって気がするんですね。国家Ⅰ種を持った方であれば家畜防疫官にはなれますけれども、ただ、家畜防疫員、この地方にいる家畜防疫員は獣医師の中から選ばれるということです。そういった意味では、やはり獣医師、特に産業動物獣医師の確保が非常に大きな課題ではないのかなと思います。  獣医師全体の数はここ数年横ばいなんですけれども、やはり産業動物診療獣医師が一割強、それから農業分野の公務員獣医師は一割弱というところで、獣医師の全体のパイはそれなりにあるんですけれども、この分野で活躍いただける獣医師の方って本当に少ないんですよね。  そこをどうやって増やしていくのかというところだと思いますけれども、先ほど御答弁の中で、育成確保対策をしっかりしていると、予算措置もしていますよということをおっしゃっていただきましたけれども、八年度予算では三億円弱ですか、こういった予算を付けて国としても育成確保対策していますけれども、やっぱり具体的な成果、この事業において成果がどのような成果があったのかということ、具体的にあれば教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 済みません、失礼いたしました。  その対策の成果ということですけれども、例えば修学資金においては、給付を受けた学生の約七割が産業動物分野に就業しています。そして、インターンシップにおいては、参加した学生の約五割が産業動物分野に就業しているところでありまして、まずこの取っかかりのところで入っていただければ、これ普通に産業動物分野に行く獣医学生の数というのは相当少ないので、その割合から比べれば相当成果は上げているというふうに思いますが、ただ、それで十分かといえば、当然、元々が今足りておりませんという状況ですので、更に何ができるのか、しっかりやらせていただきたいと思います。  私も、ちょっとこれ、この今ある制度は制度でいいんですけれども、やっぱりその学生さんと一回話をしてみたいなと思っております。そうじゃないと何が本当にきっかけになるのかというのはないので、今度ちょっと時間を見付けて、今、産業動物獣医師になってくださいというか、こういう分野ありますよ、あとは公務員獣医師というのもあるんですよという説明を農林水産省の獣医の皆さんが各大学に出かけていってやっておりますので、その機会もちょっと捉まえて学生ともお話を一回したいなと思っています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 この分野の獣医師が足りないということは、まさに増やしていかなきゃいけないわけですよね。先ほど冒頭に言いましたけれども、獣医師の数は基本的に大体横ばいで、小動物獣医師も横ばいなんですけれども、小動物の数は今減っているんですよね。そういう意味では、まあここもきちっと分析しなければ何とも言えませんけれども、若干過剰傾向なのかなと。その小動物を目指す方々をいかに大動物、産業動物の方に誘導していくのか、まさに、ここ非常に重要だと思っておりますので、是非力を入れていただきたいと思いますし、私たちも何か知恵があれば御提言も申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、今日は高病原性鳥インフルエンザについてちょっとお聞きしたいと思います。  御承知のとおり、高い致死性、強い伝播性を持つ疾病というところで、一般的には渡り鳥を介して国内に持ち込まれることが多いと言われております。そういう中で、ここ数年、飼養衛生管理の強化に取り組んでいるわけなんですけれども、残念ながらそれでも発生は続いております。その要因をどのように分析されているでしょうか。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 我が国を含め、近隣アジア諸国や欧米でも、毎年このような発生が見られている状況であります。このような世界的な流行の原因としては、ウイルス変異の結果、また感染する動物の種類が増加し、環境中のウイルス分布の範囲が拡大するなど、家禽への感染リスクを高める要因が増加した可能性が高いというふうに分析をしております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 かなりこういった蔓延の中で、採卵鶏でもそれこそ肉用鶏でも、飼養衛生管理基準の強化でかなり現場の農家の皆さんには御苦労いただいていると思います。  そういう中で、やっぱり鳥を介するとかいろんなことを言われていましたけれども、これ農水省のワクチン技術検討会の資料を見ますと、発生原因となった可能性がある特段の要因が認められていない発生事例もあり、適切な飼養衛生管理を行ったとしても本病を確実に予防することは困難と言わざるを得ないと、こんな報告も出ております。  そういう中で、一部空気感染も指摘されておりますけれども、この可能性と対策についてどのようにお考えでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  高病原性鳥インフルエンザのウイルスは、空気感染はいたしませんが、これまで疫学調査を行った結果、養鶏の密集地域におきまして野鳥の羽毛といった、こういったごみ、じんあいにより、じんあいに付着してウイルスが例えば鶏舎の入気口を通じて侵入したのではないかと、そういったような可能性が指摘されているところでございます。  こうしたことを受けまして、農林水産省といたしましても、じんあいを介して鶏舎にウイルスが侵入するのを防止するような対策といたしまして、例えば空気の取入口にフィルターを設けること、そういった整備につきまして財政的に支援をしているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 それから、カラスが結構各地で大発生していますけれども、カラスの影響も指摘されていると思うんですね。この影響と対策はどのようにお考えでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  カラスですけれども、近年の鳥インフルエンザの野鳥のサーベイランスを行った結果、陽性となった鳥の中で、鳥の種類の中ではカラスが一番多いという状況でございます。  また、カラスの食性を見ますと、動物の死体も食べる雑食性でございます。そのため、感染した野鳥の死骸をカラスが食べてしまって、更に感染する機会が多いというふうに考えられます。さらには、カラス、集団で行動いたしますので、もしその群れの中で一つの個体が鳥インフルエンザに感染して死亡した場合は、ほかのカラスの個体がまたそれを食べてしまって、群れの中で感染が継続する可能性があるといった非常に危険な特徴がございます。  また、これまでの疫学調査で発生農場を調査したところ、農場の周辺にカラスのねぐらがあると考えられた事例、実際調査に赴いた際にも、農場の周辺を多くのカラスが飛び回っている事例、こういった例が複数確認されているところでございます。  このため、対策といたしましては、日頃からこういった野鳥、カラスなどの野鳥を農場に近づけさせないといったことが重要であるというふうに考えております。そのような観点から、支援策といたしまして、農場への防鳥ネットの整備、これは従来からやっているところでございますけれども、カラス、野鳥が忌避するようなレーザー光線の照射装置、こういったものの導入についても新たに支援対象に加えて対策を講じているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  私も、発生農場の方、それからその方を通じて他の事例もお聞きしたら、やっぱりカラスの営巣地が近くにあったとか、後で振り返ればカラスがたくさんいたという話がありましたので、是非このカラス対策、これも併せて強化をいただきたいというふうに思います。  その上で、先ほども申し上げましたけれども、なかなか、特段、もうそれこそ飼養衛生基準をしっかり守っている、ちゃんと防護しているということでやっても、なかなか完全に予防することが困難と言わざるを得ないというような、そういった方向性も出ている中においては、やはりどうやってこのリスクから守っていくのかという中で、最近、高病原性鳥インフルエンザワクチンについて前向きな検討が進むようになりました。以前は農水省、非常に慎重だったんですけれども、昨年の八月から予防的ワクチンに関する議論を開始しております。国際獣疫事務局、WOAH、ちょっと名前が変わって言いにくいんですけれども、ここでも、二〇二三年、家禽での使用検討を促す決議を採択し、欧米で議論が本格化していることを受けたものと聞いております。  これまで昨年八月と今年一月の二回開催されていますけれども、これまでの慎重だった方針を変更した理由と、今後の検討予定を教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。  高病原性鳥インフルエンザにつきましては、清浄性の確保を図るという観点から、これまで予防的なワクチン接種は行わず、農場における飼養衛生管理の向上、早期発見及び感染家禽の迅速な殺処分を基本的な対処方針と、対応方針としてきましたが、近年、この高病原性鳥インフルエンザがもう世界中で大流行しておりまして、欧米諸国でもワクチン接種の検討が進められているところであります。  我が国においても、この発生の増加に伴い、生産現場や都道府県などへの大きな負担が生じていること、また、鶏卵の供給不足による卵価高騰といった、現実的にこれ食料供給にマイナスの影響が生じているということ、こうした状況の変化を踏まえまして、昨年八月以降、ワクチン接種に関する検討を開始をしたところであります。この検討ですけれども、昨年八月に専門家や関係団体で構成される技術検討会をまず設置をしました。今後は、ワクチンの有効性に関するデータ収集を目的とした接種試験の実施方針などについて検討を進める予定であります。  農林水産省といたしましては、我が国と同様にワクチン接種の検討を実施している欧米諸国など他国の検討状況や国内におけるワクチン技術の研究動向も把握しながら、検討、議論をちょっと加速をさせていただきたいと考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  様々議論しなければならない課題はあるかと思うんですけれども、八月に設置されてまだ二回しか開かれていないというところで、今大臣から加速させていきたいということだったので、やはりこれ、接種ありきということではないんですけれども、やはりきちっとプラスマイナス検討いただく中で、検討は加速していかないと、また、その発生シーズンも秋には多分始まってしまうんですよね。そういう中で、是非現場の安心の確保のためにも検討を急いでいただきたい、そのように思っております。  それは、アメリカで何と、この乳牛への高病原性鳥インフルエンザ感染事例も複数報告されているということもありますので、ちょっとここはまた後ほど、今度別の機会にその概要、日本での感染リスクについてもお聞きしたいと思いますけれども、やはり、これ人にも感染するということも指摘されておりますので、是非、感染拡大防止に向けたワクチンの使用、その検討を急いでいただきたいと思っております。  続きまして、ケージにおける高密度での飼養、いわゆるバタリーケージですね、これ、おとといの農水、この委員会で石垣委員からも少し、この密飼いですね、鳥の密飼いによる暑さでの死亡というような指摘がございました。特に、アニマルウエルフェアの観点からは大きな課題があります。このバタリーケージは、EUでは既に二〇一二年に全面禁止されています。  農水省の資料によりますと、お手元に資料を一枚配らせていただきました。バタリーケージ、エンリッチドケージ、平飼い方式と、主にこれ採卵鶏に関しては三つの種類がありますけれども、それぞれメリット、デメリットあります。  ただ、このアニマルウエルフェアの中で、五つの自由といった場合に、通常の行動様式を発現できる自由とか、そういったことを考えると、やはりぎゅうぎゅう詰めのバタリーケージというのはアニマルウエルフェアに反する部分があるのかなという気がするんですね。  そういう意味で、あとは、こういった鳥インフルエンザの発生を鑑みると、やっぱり分割管理ということもやっていますけれども、やはりその少し密な飼い方からアニマルウエルフェアに配慮した飼い方というのがこの家畜伝染病予防の観点からもやはり有効性があるんじゃないかと思うんですね。  そういう意味で、止まり木、営巣の区域などを設ける、こういったエンリッチドケージ、ケージが全て駄目なわけではないですけれども、やはりもう少しこの鳥の立場に立った飼養のことを、飼養への移行を真剣に取り組む時期に来ているんじゃないかと思いますけれども、大臣の所見をお伺いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 鳥の立場に立つということも大事だというふうには思いますが、ちょっと申し上げさせていただくと、我が国で一般的な飼養方式でありますバタリーケージでの飼養においては、各種論文によると、強い鶏が弱い鶏をつつくなどの闘争行動が減少することによる死亡率の低下、そして、鶏が排せつ物に触れにくいので清潔に保たれるなどのメリットもあるわけです。特に、我が国のこれ特殊性でありますけれども、要するに卵を生で食べるという習慣がありますので、湿潤な気候により細菌が繁殖しやすい環境であることを踏まえますと、サルモネラ菌などによる食中毒のリスクを低減をするということは、これは安全な食料を供給する上でも重要であるというふうに認識をしております。  なので、ケージ飼養における例えば飼養密度の低減を図るために、例えば一律の数値基準設定するとかですね、なかなかそういうことはちょっと我が国では困難ではないかというふうに考えておりますが、が、令和五年七月に策定、公表しましたこの採卵鶏の飼養管理に関する技術的な指針においては、なるべく正常な姿勢を取るための十分な空間を与えることとか、密飼いによる通常行動や休息への悪影響を避けることなどは推奨しておりまして、適正な飼育密度に向けた働きかけは行いながら、要は工夫をしていかなければならないと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  時間となりましたので以上で終わりますけれども、この数字を見ると、やっぱりケージ飼いの割合が、日本、メキシコもそうですけれども、極めて高い、極端に高いということを考えると、やはりある程度、強制はしませんけれども、平飼いのメリット等もアピールしながら、そういった方向への移行というのも促していくというのも大事じゃないのかなと思いますので、御検討いただければと思います。  以上で終わります。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男でございます。  本日は、家畜伝染予防法の一部改正案の審査に当たりまして質問の機会をいただき、ありがとうございます。  今回の改正は大きく三つございます。第一に、ランピースキン病を家畜伝染病に位置付け、初動を強化していくこと、また第二に、豚熱についてワクチン接種の実態を踏まえて、全頭殺処分から選択的殺処分へ見直すこと、そして第三に、輸入禁止品対策を強化し、国内流通の段階でも実効性を高めていくことだと認識をいたしております。  方向性そのものは本当に大事な取組でございまして、異論はございません。ですが、大事なのは、やはり制度が現場で本当に回るかどうかだと思っております。  私自身、地元兵庫の関係の事業者とか養豚を手掛けていらっしゃる事業者の方々からお話を伺ってまいりまして、そうした現場の声を踏まえて、順次お伺いしてまいりたいというふうに思います。  まず第一に、ランピースキン病対策につきまして、吸血昆虫対策の支援拡充と安定的な予算措置についてお伺いしたいと思います。  この病気は、サシバエとか蚊などの吸血昆虫が媒介をいたします。ですから、堆肥の管理、また薬剤の散布、牛舎周辺の草刈りなどを地域で一体的に、しかも継続して行うことが大事でございます。  一方で、現場からは、一農場だけ頑張っても隣からまた入ってくるだとか、また結局、地域で同時にやらないと効果が薄い、こうした声をいただいております。しかも、薬剤散布などは一年やって終わりということではございませんので、毎年継続的に費用が掛かります。  そこで、お伺いをいたします。  吸血昆虫対策につきまして、共同放牧場等を中心とした現行の支援でございますけれども、地域の実態に合わせて、個別農場も含めた形で柔軟に支援していくことも重要ではないかというふうに考えますが、あわせて、単年度で切れることなく、安定的な予算措置をどう講じていくのかについてお伺いをいたします。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  牛の皮膚の疾病でありますランピースキン病でございますが、海外では広く発生しておりますので、我が国への侵入リスクは依然高い状況でございます。また、委員御指摘のとおり、サシバエなどの吸血昆虫が媒介する疾病でございますので、その発生予防対策といたしましては、いかに吸血昆虫対策を確実に実施していくかということが重要であるというふうに捉えております。  また、この吸血昆虫対策、牛の生産者の方々、日頃から実施していただいているというふうに捉えておりますけれども、地域一体となった取組といたしましてこの吸血昆虫対策を実施する場合は、その取組に参加した個別の農場も含めて支援の対象としているところでございます。加えまして、この吸血昆虫対策は、家畜が現にいる場所、さらに家畜の排せつ物がある場所で実施することが効果的であるというふうに考えておりますので、この病気を媒介する吸血昆虫の発生場所の一つとして考えられます共同の堆肥場での取組を今年度から支援対象に追加したところでございます。  さらに、ランピースキン病を家畜伝染病に指定することによりまして、万が一の発生の際にも農場の消毒などの蔓延防止措置を確実に実施することが可能となります。  引き続き、生産者に対するランピースキン病の発生予防、蔓延防止対策の周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 個別農場も含めて支援をしていただくだとか、共同堆肥場も今年度から対象にしたといったようなお話がございました。ここは大きな前進だというふうに思いますので、是非、現場の実情に合わせて切れ目のない支援が行き届くように、引き続きしっかりと後押しをしていただきたいと思います。  続きまして、ここからは豚熱の対策についてお伺いしてまいりたいと思います。  最初に、選択的殺処分の基準と免疫管理の考え方についてお伺いしたいと思います。  今回、ワクチン接種地域で発生した場合には、全頭殺処分から選択的殺処分へと移行することになります。この方向性としては、現場の負担軽減とか経営継続の観点から大変大事だというふうに思います。  一方で、現場からは、子豚では移行抗体の影響がありまして、農場ごとに最適な接種時期に差があると、こうした指摘もいただいております。私が伺ったところでは、生後三十二日目にワクチン接種をしているそうです。それは、母豚由来の免疫が消失するタイミングを見計らって、子豚自身の免疫を効果的に獲得させている最適のタイミングが三十二日目ということだと伺いました。  しかしながら、このタイミングというのは農場ごとに異なるとも聞いておりまして、そこでお伺いいたしますが、選択的殺処分の基準のうち、接種後二十日以内などの日数基準置かれたというふうに理解しておりますけれども、その根拠は一体何なのか、また、農場ごとに免疫管理が違う実態を踏まえて、防疫指針や運用の中でどのように考慮していただくかについて御答弁をお願いいたします。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  今回の改正法案におきまして導入を図ることとしております豚熱についての選択的殺処分でございますが、まさに委員御指摘のとおり、ワクチン接種から一定期間が経過しており、かつ豚熱感染を疑う症状が認められない豚につきましては、免疫が成立していると考えられることから、殺処分の対象から外すということを想定しております。  このワクチンが接種してから一定期間の考え方でございます。まさに御指摘のとおり、母豚の状況によって移行抗体がどのぐらいその子豚の中で残存しているかというのは個体差がございます。まさにそれを勘案いたしまして、生まれてから三十日前後でワクチンを初めて接種するということになると思っております。そこから実際に免疫が付与されることについての個体差なども勘案いたしまして、安全マージンを取って、接種から二十日を経過していれば免疫は有効に成立しているというふうに考えた次第でございまして、そのため、この要件といたしまして、ワクチンを接種してから二十日を経過していない豚につきましては引き続き殺処分対象にいたしますけれども、二十日を経過して免疫が成立したものについては殺処分対象から外すという整理を行っております。  また、農場ごと、それから母豚ごとに免疫の状況に違いございますので、各農場においてワクチン接種が適切なタイミングで行われていることを確認することは非常に重要でございます。このため、定期的にその豚群ごとに免疫付与がしっかり行えているかどうかという確認検査、これを従来から実施するように、豚熱に係る防疫指針の運用において定めた通知で規定して指導しているところでございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 しっかりと農場ごとの免疫状況の違いを前提に確認検査を行っていただくことも大事だというふうに思いますので、その点も含めて、現場に分かる形で丁寧に示していただくようにお願いしたいと思います。  続きまして、屠畜場段階での運用についてお伺いしたいと思います。  今回の見直しは、私は農場だけの話ではないというふうに思っております。生産現場から搬送され、屠畜、この流通までつながっていく、そうした中での現場の不安にも注目し、対処しなければならないというふうに思っております。  出荷時に健康確認がされていても、万が一屠畜場で疑似患畜が確認されたら、誰が何を基準にラインを停止を判断して、いつ再開を認めるのか、こうしたことが大事ではないかというふうに思っております。  なぜかといいますと、今でも屠畜場に豚が到着した際には、中には死亡している豚もいます。それは、長距離の例えば移動で、トラックの中でストレスで死んでいるというようなケースもあって、これから選択的殺処分になると、そうした豚が屠畜場に届いたときに、これが果たしてそういった理由で死亡したのか、若しくは万が一この豚熱で死んだのではないかと、そうした不安が拭い切れない、そうしたようなお声をいただいております。  したがいまして、ここは大臣にお伺いしたいんですが、屠畜場でこの疑似患畜が確認された場合のライン停止の考え方、また再開判断の基準、また判断の主体などについて、国としてどのような考え方をお持ちで、そうした内容をしっかり通知していただくこと、ガイドラインで示していただくこと、これは大変大事だと思います。現場を安心させるための周知を徹底すべきと考えますが、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 大変大事な御指摘です。ありがとうございます。  令和元年十月の豚熱ワクチン接種の開始以降、ワクチン接種地域での発生は現在までにまず四十五事例確認をされております。四十五事例確認をされておるんですが、出荷適期の豚で発生したということはありませんで、屠畜場での発生事例も今のところは確認をされておりません。また、選択的殺処分の導入後は適切にワクチン接種がされており、出荷前の臨床検査により健康であるとして、感染を広げるおそれがないと確認された豚しか出荷しないこととしております。このため、選択的殺処分導入後に屠畜場において豚熱の発生が確認される可能性は高くはないものと考えております。  ただ、万が一は、当然、ゼロ%というのは当然言えませんので、万が一屠畜場で発生したという場合には、家畜の移動制限、また再開までの手続などについて、都道府県が農林水産省と協議の上で対応するよう、この特定家畜伝染病防疫指針に定められております。  これ、例えば何が書いてあるかというと、例えば再開の要件として、屠畜場内の消毒が完了していることとか、あとは消毒設備が整備されていることとか、あと、生体の受入れ施設は施設のほかの場所と明確に区別されている、これ当たり前のことなんですけれども、そういうことが書いてありまして、また再開後も、例えばですけど、運搬車両は複数の農場に立ち寄らないとか、結構厳しめに様々なことが定められておりますので、農林水産省としては、この改正法が成立した暁には、選択的殺処分の運用方針を防疫指針において定めるとともに、QアンドAなどの参考資料も作成をいたしまして、現場が決して混乱が生じることのないよう、都道府県や畜産関係者に対して丁寧に情報共有、説明を重ねてまいります。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 まさに、今大臣が御丁寧にお話しになられたことを現場にしっかり周知していただきたいというふうに思います。  万が一にも発生した場合ということで、一問ちょっと飛ばして、停止や滞留等が発生した場合の負担に関してお伺いしたいと思います。  屠畜場で万が一にも疑似患畜が確認された場合には、この防疫措置だけでは終わりません。停止とか滞留、また廃棄、再検査、こうした負担が現実に生じるかと思います。現場では、この防疫は必要だと分かっているけれども、その負担を誰が負うのかが分からないといったようなお話もいただいているところでございます。  そのため、是非、家畜伝染病予防法上のこの措置を、屠畜場にしっかり当てはまるかどうか、この点も含めて整理が必要だというふうに考えますが、いかがでしょうか。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 万が一ということで、屠畜場で発生が確認された場合であっても、出荷の停止や家畜の滞留といった影響が出ないよう、速やかに殺処分等の防疫措置を実施することにより早期に屠畜を再開することが可能であるというふうに認識しております。  その上で、なお防疫措置に要する費用についてお尋ねをいただいております。農場での発生時と同様に、家畜伝染病予防法に基づき支援をすることとなるほか、家畜の所有者に対しては、殺処分された豚の評価額の五分の四の手当金、移動制限に伴う餌代等の掛かり増し経費についても支援をするということにしております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 今御答弁いただいたとおり、防疫措置に要する費用とか手当金については、農場と同様に支援をしていただけるという大事な御答弁であったと思います。  しっかりと屠畜場や流通の段階にまで目配りした制度運用が現場の協力を得る上でも重要だと思いますので、この点指摘しておきたいというふうに思います。  続きまして、これも大臣にお伺いしたいと思います。事業継続支援と分割管理についてであります。  豚熱発生時の影響をできるだけ抑え、経営継続につなげるためには、選択的殺処分の導入だけではなく、日頃からの備えも重要だと思っております。現場からは、この既存制度だけでは、万が一こうした事態が発生した際の実損とか、また再開コストの間に乖離が生じるのではないかという懸念の声をいただいております。  そこで伺いますが、この制度改正に伴って現場に新たな協力を求めることも踏まえて、事業継続の観点から追加的に整理すべき支援策などがあるのかどうか、あわせて、この分割管理の普及支援をどのように位置付けるのかについてお伺いをいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 一般的な繁殖肥育一貫農場で豚熱が発生した場合は、殺処分の対象が、これまでは全部だったわけですけれども、子豚が中心になることになります。ですので、繁殖豚などは対象外となることから、経営への負担は、今回の法改正後、大きく軽減をされるというふうに考えておりますので、法改正に伴う追加的な支援は不要というふうに考えております。  また、委員から今お話がありました農場の分割管理の推進については、特にこのアフリカ豚熱などの侵入にも備える必要があることから、極めて重要な取組であると考えております。  このため、農林水産省として、この分割管理に取り組む場合に追加で必要となる柵や更衣室、堆肥舎などの施設整備に対する支援策を措置をしているところでありまして、各農場の実態に即した指導を行うとともに、優良事例の横展開を行って、農場の分割管理の取組が更に進むようにさせていただきます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 おっしゃられたように、選択的殺処分で経営負担は軽減されると、一方で、分割管理は引き続き大事だといった御答弁だったということですが、是非、この分割管理こそ私は平時からの備えとして大事だというふうに思います。実際、事業者の方々も、それがまさにリスクヘッジする上で取り組まれているわけでありますから、今おっしゃられた施設整備支援なども含めて現場に普及が進むように、更なる後押しをお願いしたいと思います。  続きまして、今回新たに制度化される登録飼養衛生管理者によるワクチン接種についてお伺いしたいと思います。  制度化を進めていただくこと、大変大事だと思いますけれども、実際、そうした方を新たに担っていただくに当たって、その管理者がどこまでこの役割を担えるのか、またどんな研修が必要なのか、そのための費用はどうなるのか、そして監督体制といいますか、そうしたものはどのように行われるのか、その辺りは明確にしなければならないかと思っております。  そこでお伺いしたいと思いますが、この研修費用に対する支援の考え方とか講習内容、また資格の範囲、また獣医師の方々の監督の在り方などについて、法施行までにどのように明確化されるのかについて御答弁をお願いいたします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  今回措置する特例に基づくワクチン接種は、都道府県の実施する研修を修了した飼養衛生管理者が、ワクチンの管理体制が整っている農場において、都道府県に登録した上で、家畜防疫員の指示の下、行うことを認めるものであります。  都道府県が実施する研修は、ワクチンの適切な使用方法、ワクチンの保管に関する注意点、接種に当たり必要な法令知識といった内容を含み、受講者の負担を考慮し、県内複数の地域で必要に応じ複数回実施することとなります。また、生産者の費用負担は生じないものと考えております。  実際に接種を行うに当たっては、家畜保健衛生所との連携を緊密に取り、獣医師である家畜防疫員の指示、監督の下、実施すること、ワクチンの保管、使用等に係る作業手順書を備え付けることなどを、法案成立後に定める農林水産省令や防疫指針において明確化していく所存でございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  研修は無償で行われると、また複数回、そして負担にも配慮して実施されるということでありましたし、また監督とかこの手順書についても指針で明確化されるという御答弁だったと思います。  ここは本当に現場の安心につながることだというふうに思いますので、しっかりと施行前にそうした内容についてお示ししていただくことが重要かというふうに思いますので、早めの周知をお願いしたいというふうに思います。  続きまして、地域差を踏まえた登録飼養衛生管理者の確保についてお伺いしたいと思います。  飼養頭数が多く、獣医師不足が深刻な地域では、登録飼養衛生管理者を確保し、活用できるかどうかが適時適切なワクチン接種体制に直結するかというふうに思います。地域によって養豚の規模も人員体制も異なります。一律の運用だけでは追い付かないところも出てくるのではないかというふうに思います。  そこでお伺いをいたしますが、飼養頭数が多く、獣医師不足が深刻な地域において登録飼養衛生管理者の確保をどのように進めるお考えか、また、地域差を踏まえたこの運用支援の方向性をお示ししていただきたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  まさに委員御指摘のとおり、養豚農場の所在、それから産業動物獣医師の分布状況、都道府県によって大きく異なるところがございます。  御指摘のような飼養頭数が多くて獣医師が不足しているような地域、この場合は、家畜というか、飼養豚が多数飼養されておりますので、その農場を管理する飼養衛生管理者自体は非常に多くいらっしゃるという、そういう地域になります。  そういったところで、この制度の目的であります適時適切な豚熱ワクチンの接種体制の確保、これが各都道府県においてしっかり担保されるかどうかということを見極めて、各都道府県が適切にこの制度の利用をするかどうかというのを選択していただくということになります。  御指摘のような登録飼養衛生管理者をしっかり確保すべき地域におきましては、この研修などを柔軟かつ手厚く実施するなどのような、そういった配慮が必要になると思いますので、農林水産省といたしましても、各都道府県と緊密に連携いたしまして、地域の実情に応じて適切なワクチン接種体制の構築が図られるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 各地域の実情に応じて、しっかり国としても都道府県と連携して御対応いただくことをお願いしたいというふうに思います。  続きまして、この地域差という観点からは、産業動物獣医師の確保についても同様に課題があろうかというふうに思っております。家畜伝染病の予防もワクチン接種体制も、結局、人が重要でございます。人がいなければ適切にそうしたことを管理していくことはできないという中において、特に飼養頭数が多い地域ほど巡回指導や接種の負担は大きいと。その中で、現場では、地域によって獣医師不足の度合いがかなり違うといったような指摘もございます。  そこでお伺いしたいと思いますけれども、地域によって獣医師不足が深刻化している実態を政府としてどのように把握をされているのか、また、この地域差を踏まえた対策をどのように講じていくのかについてお伺いをいたします。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 御指摘のように、産業動物獣医師には地域的な偏在があるというふうに考えておりまして、現在、各都道府県は、国が策定しました基本指針に即して都道府県計画を策定の上、必要人数の確保を向けて取り組んでおりますけれども、その確保状況については地域によって差があるというふうに考えております。  なので、その確保に向けて、農林水産省としましては、産業動物獣医師として一定期間従事することを条件に返済を不要とする修学資金を用意するとともに、家畜診療や家畜衛生行政のインターンシップなど、獣医学生の産業動物分野への関心を高める取組でありますとか、また、結婚や育児などを理由に離職した方が再度職場に産業獣医師として復帰していただけるように研修を実施しているところであります。また、その偏在であったり、その数を有効に利用していくために、デジタル技術を活用した遠隔診療の導入の推進などの支援を行っているところであります。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 是非、ちょっと関連になりますけれども、この就業の促進とか定着支援に関しては、やはりしっかりとした人材を確保していく上で大変大事でありますけれども、その定着を図っていくためには、この修学資金、また労働環境改善だけでも足りないのではないかというふうに思っております。  ちなみに、この修学資金については、受ける、フルで受けると、十年間はしっかりその分野で働いていただくことということが要件となっておりまして、それができなければ返済は求められるといったような仕組みだというふうにもお伺いしておりますけれども、是非、この産業動物獣医師の魅力、またやりがい、これをどのようにして伝えていくのか、現場との接点もどうやって増やしていくのか、こうしたことも大事かというふうに思っておりまして、今回の法改正を円滑に施行していく上でも国が都道府県をしっかりと支えていただく必要があろうかというふうに思います。  そこでお伺いをいたしますけれども、修学資金給付や労働環境改善以外に産業動物分野への就業促進や定着支援のために何か対策を検討されているのか、あわせて、今回の法改正施行に当たり、国として都道府県をどのように支援していくかについてお伺いをいたします。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) この産業動物獣医師の確保や定着を図るには、委員御指摘のように、業務の魅力ややりがいを知ってもらうことが大変重要だというふうに認識しております。  この観点からの取組といたしましては、関係団体と協力して獣医系大学の学生に産業動物獣医師の魅力を紹介するためのパンフレットでありますとかウェブコンテンツの作成などを行っております。また、農林水産省の職員によります獣医系大学での出前講座の開催に取り組んでいるところであります。  農林水産省としても、これ、引き続きこうした問題取り組まなければならないと思っておりますし、また、先ほど、大臣が直接そうした獣医師を目指す学生さんとお話をするという話もありましたので、省を挙げてこうした取組をやっていかなければならないというふうに考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 是非、そうした若い方々が目指したい魅力ある職業として産業動物獣医師が選ばれるように、しっかりと国として支援をしていただくことをお願いしたいと思います。  次が最後になりますけれども、今日の朝にも様々な先生方がおっしゃられてきた、輸入禁止品対策の実効性確保に当たっての立入検査体制の整備ということで、私も同じ質問になってしまうんですけれども、やはりこの現場の実効性がなければ制度として十分に機能しないという中において、大事なのは人員体制だというふうに思っております。  その中で、家畜防疫官、また家畜防疫員、これ防疫官が国家公務員で、そして防疫員が都道府県の職員だというふうにお聞きをしておりますけれども、現在、防疫官については五百数十人いらっしゃって、あと、防疫員というと全国で四千人ぐらいですか、いらっしゃるというふうにお伺いしておりますけれども、今後そうした方々に対処していただくに当たっては、特に水際対策、これ水際対策を担っていただいているのは主に家畜防疫官の方だと認識しておりますが、その増員とか、また通報窓口の設置など、立入検査の実効性を高めるために体制を強化していただく必要があろうかというふうに思いますけれども、この点について御答弁をお願いいたします。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  水際での検疫業務を担います動物検疫所の家畜防疫官につきましては、携帯品検査における権限を強化いたしました前回の令和二年改正を受けまして、大きく増員がなされているところでございます。具体的には、令和元年度の四百八十一名から、昨年度は五百四十一名、今年度には五百四十四名体制に増員予定でございます。  また、今回の改正におきまして、新たに家畜防疫官の業務といたしまして、市中の食材店への立入検査業務が追加されるわけでございます。この家畜防疫官の業務を適切に執行する観点から、必要なマニュアルの整備、事前研修を行うことを考えておりますし、また、現在、農林水産省の他部局、消費・安全局内で実施しております食品表示に対する監視業務を行う職員、食品表示Gメンと呼んでおりますけれども、食品表示Gメンの二十年にわたる立入検査の実務経験、こういった知見を動物検疫所の職員の研修にも生かして、こういった知見の共有をしっかり図ってまいりたいというふうに思っております。  また、立入検査の実施に当たりましては、保健所との間で、外国食材店を開業する者に対して営業届出などの機会を捉えて制度周知を依頼するほか、公衆衛生上の懸念が生じた場合の保健所への情報提供といった協力、連携を行うとともに、都道府県警との間では必要に応じてパトロールの強化などを依頼するなど、安全の確保に努めてまいりたいと思っております。  こういった措置を通じまして、立入検査の実効性をしっかりと確保してまいりたいというふうに考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 今おっしゃられた様々な取組が現場でしっかりと執行していただけるように、是非国として対処していただくことを強くお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 午後一時五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時七分休憩      ─────・─────    午後一時五分開会

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。日本維新の会、佐々木りえです。  家畜伝染病予防法の改正案について質疑をさせていただきます。  今回の改正は、家畜伝染病の侵入防止と蔓延防止を強化するものであり、その方向性については理解しております。  農水委員会に所属をさせていただいて、私の事務所にも農水省から、豚熱や鳥インフルエンザが発生をするたびにその状況がファクスで送られてきます。もちろん補償があるとはいえ、出荷前に殺処分をしなければいけない関係者の皆さんの御心中はいかばかりかと存じます。今回、法改正によって既存の家畜伝染病の蔓延が少しでも防げるように、アフリカ豚熱の日本への侵入も絶対に防がなければいけない、その観点から、まず豚熱について伺います。  今回の改正で、感染が発生しても、これまで義務付けられていた全頭殺処分ではなく、PCR検査などを踏まえ、感染リスクの高い個体に限定する見直しが行われています。もちろん、これまで全頭処分と比較して安全性に問題がないという専門家の知見が積み上げられた結果の制度改正だと理解しています。また、そもそも豚熱は、それを感染した豚を人が食べたからといって人の健康に影響がないということも理解しています。ただ、政治家は安心、安全と一言に言うことが多いですが、安全と安心は違うと思います。そして、安心については説明を尽くしていかなければなりません。  そこで、伺います。  殺処分された、残された豚について、出荷までの間にどのような検査や観察を行い安全と判断をするのか、その判断に誤りがあった場合のリスクをどのように評価しているか、さらに、処分する個体の選別について、相当高度な判断がそれぞれの現場に求められるのではないでしょうか。現場の家畜防疫員や自衛隊職員がこの判断を確実に行えるだけの基準、マニュアルを整備していくのか、判断にばらつきが生じる可能性はないのか、お伺いをいたします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  選択的殺処分につきましては、ワクチン接種から一定期間が経過をしていること、豚熱感染を疑う症状が認められない豚については免疫が成立していると考えられ、殺処分の対象から除外することとしております。  その上で、委員から御質問がありました殺処分対象とならなかった豚は、基本的に感染を広げるおそれはないと我々は考えておりますが、念のための措置として、発生農場において臨床症状の有無を毎日チェックし、報告を求めるとともに、移動の制限を行う監視プログラムを原則九十日間実施します。ウイルスの拡散防止を徹底することとしております。  これらの一連の対応に係る判断基準や運用方針については、改正法が成立した後に特定家畜伝染病防疫指針において定めるとともに、QアンドAなどの参考資料を作成し、現場で混乱が生じることのないよう、都道府県や畜産関係者に対して丁寧に説明を重ねてまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  ここで、一点整理させていただきたいと思います。  ワクチンは、感染時の重症化や蔓延を抑える免疫です。一方、飼養衛生管理基準を法で縛ることにより、防波堤の役割を、それを更に高度に実践し、区域管理、動線管理、記録管理などを通じ、農場へのウイルス侵入リスクを下げるものが私は農場HACCP、管理手法だと考えています。  この区別を踏まえて伺います。  かつて、我が国は豚熱の清浄国であり、ワクチン接種は不要でした。しかし、現在は、北海道を除き、ワクチン接種を前提とした防疫体制が続いています。現在、二〇五〇年をめどに全国のWOAH豚熱清浄国ステータスを目指すとロードマップに記載をしています。しかし、その道筋が見えていないと思います。  将来的にワクチンを打つことをやめるまで目指すのか、野生イノシシ対策も含めどのような取組を進めているのか。また、どのような科学的エビデンスが得られれば清浄国として復帰し、ワクチン接種をやめられる判断をするのか、現場が希望を持てるような判断基準を示していただきたいと思います。  そして、清浄国復帰を本気で目指すなら、国内農場の防疫レベル底上げが前提だと思います。その中でも有効な指標が、特に大規模農場ですが、農場HACCPだと考えます。  しかし、この農場HACCP、私も勉強させていただきました。十五年たって何%だと思いますか。山本政務官、お願いします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 事前のレクでは、一%を切っていると、〇・八というふうに伺っております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  私は、自分で官僚の方にお聞きしたときは〇・〇、まあ数%だと自分では思っていました。でも、官僚の方がしっかりと計算をしていただきまして、〇・八%だとレクを受けました。  現場では、農場HACCPのための、消費者の安心のため、膨大な管理資料や高額な更新費用を負担しながら、基準維持を努めてくださっています。しかし、この正直者が報われない現状こそが日本の防疫体制の弱点ではないかとも思っております。  さらに、今回の改正案の柱である選択的殺処分を実効性あるものにするには、農場内の徹底した、先ほども申しましたが、区域管理、動線管理、記録管理が不可欠だと思います。これはまさに農場HACCPが求められているものだと思っております。  農場HACCPが、取得が単なる負担だけではなく、手当金加算や輸出支援、ブランド認定など、収益向上につながる明確な付加価値となるような家伝法の枠組みの中でも踏み込んだインセンティブを設けるべきだと思いますが、大臣の御所見をお伺いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 二つの御質問をいただいたと思っております。  まず、この豚熱の国際的な清浄国ステータスへの復帰には、使用するワクチンを野外株による感染かどうかを判別できるマーカーワクチンに切り替えた上で、十二か月以上農場での発生ゼロを達成をするということが必要になります。  このため、現在、農林水産省として、マーカーワクチンの実用化に向けた研究を進めております。そしてまた、生産現場において、適時適切なワクチン接種、飼養衛生管理の徹底などによる発生予防対策、そして野生イノシシ対策などの各種対策を推進をしているところであります。  ワクチン接種の終了は、専門家の意見を踏まえ、飼養豚における豚熱の発生状況、また豚熱感染イノシシの確認状況などを踏まえて専門家の意見を聞きながら判断をすることとなります。  また、委員から今お話のありました農場HACCPですね、認証取得の取組、これは豚熱の発生予防はもちろんですが、農場の飼養衛生管理の向上を図る上でも極めて重要であるというふうに考えております。  農林水産省としては、この認証取得に向けた支援を行っているほか、この認証を、さっき、何というか、正直者がもっと頑張れる環境が必要じゃないかというお話がありましたので、認証を取得した農場が施設整備などを行う場合には、我々の補助事業の優先採択などの優遇措置を講じているところであります。引き続き、農場HACCPの認証取得は進めてまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 是非、引き続き、この〇・八%ですから、十五年かけて、更に推し進めていただけるようにお願いします。  次に、農家の皆さんはやはり書類を作るために農作業をされているわけではないと思います。先ほども農場HACCPの話させていただきました。普及率〇・八%という壁を突破するには、やはりアナログ管理からの脱却、つまり仕組みの改革が必要だと思います。現行のHACCPは事務負担が限界を超えているとお聞きしています。少し極端ですが、スマホ一台で管理が完結し、AIが記録を自動照合するなど、申請の簡易化や、農林水産省が主導して実証や普及を進めていただくべきだと思っております。  農場HACCPの普及などは、国内防疫の最大のやはり弱点を埋める鍵になると思っております。これを言うと、官僚の皆さんが、国が直接認証をしているわけではないのでと言われるのですが、普及のための環境整備は国が関与できると思っております。  国が義務付けている飼養管理衛生基準の年次報告のデジタル化を今進行しているとお聞きしております。AIセンターを是非導入していただき、そのシステムを農場HACCPの記録管理にも活用できる共通フォーマットを組み込めば、一度の入力で両方カバーできる。農家の事務負担を劇的に減らせます。長年の経験で農場を守ってきた農家をもちろん切り捨てることなく、従来の管理手法と併用しながら、AI、デジタル化をしっかりと取り入れていただきたい。そのインフラを国が整備していただくべきだと思っております。  これについて具体的な取組方針などございましたらお聞かせください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  農場HACCP、これにつきましては、まさにその農場の飼養衛生管理の水準の向上を図る上で極めて重要な機能があるというふうに考えております。そのため、その認証の取得に当たりましては、どのように飼養衛生管理基準を守っているか、その状況を記録して管理することが必要となります。  一方で、家畜の所有者は、家畜伝染病予防法の規定に基づきまして、飼養衛生管理基準を遵守している状況について定期的に都道府県に報告することが求められております。委員御指摘いただきましたけれども、これまでこの報告、紙媒体で提出されていたものでございますけれども、令和六年度からこのデータをオンラインで提出できるシステムを開発し運用しております。このシステムの開始によりまして、飼養衛生管理を電子データ化して共通利用できる基盤が整ったというふうに考えております。  まだ普及率、必ずしも高くございませんけれども、引き続き、このシステムの利用促進を図ることを通じまして、農場HACCPの認証を含めまして、電子データの共通利用の推進を検討してまいりたいというふうに考えております。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) これですね、佐々木さんからお話しいただいたやつは、これHACCPに限らないんですけど、衆議院のこの議論の中でも議論になったんですけど、やっぱり今AIとか画像認証、画像認識のあれが大分進展をしてきているので、いかにして飼養衛生管理がちゃんとできているのかということを、例えばカメラを使っていろんなことが記録に残って、例えば分割管理とかもしますよねと、本当に分割管理でちゃんとできているのかとか、そういう観点も踏まえて、ちょっとその新しいテクノロジーをこの飼養衛生管理の分野でどのようにして盛り込んでいけるのかということは、我々よくちょっと研究をして、それで、結果としてそれが負担の軽減につながる、つながるし、疾病が発生するということの予防にもつながるんであればプラスだと思いますので、そういう観点でもこれから検討させていただきたいと思っています。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  飼養管理衛生のその観点も非常に重要だと思いますし、全てのものですね、やはりその交付金とか有機JASの申請とかもそうですけど、基本的に全てこのデータ化ができればいいなと思っておりますので、是非、また議論させていただき、前に進めたらと思っております。よろしくお願いいたします。  Q4なんですけど、産業動物の分野の獣医師の確保について伺いたいと思っておりましたが、舟山委員がしっかりと聞いていただいたので、このQは飛ばさせていただきたいと思います。  最後に、水際対策について伺います。  今、目に見えている外国食材販売店が急増しています。これまで中華料理店だったところが同じ経営者で中華食材販売店に衣替えしたり、非常に急速にこういった外国の食材がどんどん日本に入ってきているような状態でございます。  これを、立入検査を前提として、輸入が規制される食品としての、まあ理由、そうした制度そのものが関係者に、単に周知されるだけでなくて、理解して協力してもらわなければ水際対策にならないと考えております。これをどうやって、輸入加工肉を扱っている店舗がどこにどうあるかとか、誰が経営しているとか、そういった情報を集めなければいけないと思っております。  そういった啓発活動も含めて、政府全体としてどう取り組んでいかれるか、お伺いします。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) ありがとうございます。御答弁申し上げます。  こうした、どういったところに立入調査の対象とするかということにつきましては、過去の国際郵便物の検査結果でありますとか、また従業員の方などによる情報提供によって得られた情報などを基に選定することになるというふうに考えております。  一方で、食材店などの関係者に協力を仰ぐという点も非常に重要でありまして、農林水産省ではこれまでも、食材店を訪問して、こうしたまず規制、ルールを知ってもらって協力を求めるということとともに、例えば、営業の届出を保健所にされるわけなので、そうした保健所に広報資材を設置することにより食材店などに周知を行ってきたところであります。  その際には、日本語が堪能でない方もいらっしゃいますので、この動物検疫制度を確実に理解していただけるように、多言語でリーフレットを作成し活用してきたところでありまして、今回の改正内容についても改めて周知、協力を要請していく考えであります。  加えて、うっかり持ち込まれる方でありますとか、また消費者として購入される方への啓発活動も非常に重要だというふうに考えておりまして、海外から輸入禁止品などを持ち込ませないための、空港や港であったり、いろんなところのイベントを通じての広報キャンペーンでありますとか、SNS、動画、いろんな形でこうした注意喚起を実施して、更に実施していきたいというふうに考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  私たち日本人自身も他国に禁止製品を持ち込んだり、持ち帰ったりすることもあると思いますので、日本全体で防疫リテラシーを高めていければいいと思っております。  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 参政党、杉本純子です。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  二〇二四年に日本国内において初めて確認されたランピースキン病ですが、まず、なぜ日本にこの病気が入ってきたのか、原因が明確に分かっていて、水際対策がしっかり機能しているのかという問題点の解決が大切だと思います。その上で、畜産農家の方々にとって過度な負担や犠牲を押し付けてしまうことのないようにしてほしいという思いから質問させていただきます。  まずは、家畜の評価額に関してお聞きします。  家畜伝染病予防法の第五十八条第一項に基づいて、殺処分については施行令の第九条に定められた九十五万円を上限とする評価額の三分の一、また、かかったと疑わしい家畜の殺処分については五分の四が手当金として支払われるものとあります。  この金額が平成二十八年九月十四日以降ずっと変わっていません。この病気だけではありませんが、殺処分をしなければならない家畜伝染病が発生した場合、その家畜所有者が受ける被害は大変大きくなります。平成二十八年に設定された上限額では、今の物価高の上昇を考えますと十分とは言えないのではないかと考えます。  今回の法改正を機に、この家畜の評価額の最高限度額を見直して引き上げることにしようという検討は行われたのでしょうか。また、現時点で、限度額を引き上げ、負担を軽くし、畜産家の方々を支えていこうというお考えはあるのでしょうか、お聞かせください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  患畜の手当金の算出に用います家畜の評価額の最高限度額につきましては、標準的な家畜の取引価格を算出した上で、それを下回らない範囲内で限度額を設定しておるところでございます。この限度額につきましては定期的に見直しを行っております。  この今回の改正にも際しまして、市場価格などの調査を行いまして見直しを検討したところでございますが、その結果といたしましては、現行の限度額と大きな乖離がなかったことから、今回、引上げや引下げは行わないという考えでおります。  今後も継続的に市況をモニターした上で、必要があれば引上げ等の対応を検討してまいりたいというふうに考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。日本の畜産も厳しい経営状況だという声を聞きます。是非、国内畜産を守れるように検討していただきますようお願いいたします。  同じく、補償についてお聞きします。日本では、一部の屠殺義務を伴うものを除き、特別手当金は支給されません。ランピースキン病も患畜三分の一、疑似患畜五分の四は支給されますが、全額の手当てがありません。  しかし、EUでは、市場価格に基づいて、家畜のみではなく、家畜による生産されるものも含め、さらに再補充に伴う困難までも含めて非常に手厚い補償がなされると聞いております。少なくとも、殺処分された場合においては一〇〇%の補償がなされているとのことです。  日本も先ほどの限度額の引上げに加え、もっと手厚い補償をすることで日本の畜産業を守れるようお願いしたいと考えますが、大臣はどうお考えでしょうか、お聞かせください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 家畜伝染病の発生時には、この殺処分した疑似患畜の所有者や、病原体に汚染をされた生乳などの生産物の所有者に評価額の五分の四相当の手当金が交付をされます。このほか、移動制限による売上げの減少額についても支援することとなります。  加えて、この発生農家の方々が円滑に経営再開できるように各種の融資制度による支援も実施をしておりまして、これまでのところ、このような支援により、経営再開を計画していた家畜の所有者はほぼ全て経営再開に至っているものと承知をしております。  また、このほかに、高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫のように、病原性や伝播力が極めて強く、発生時に全頭殺処分を行う必要がある疾病につきましては、発生農場の経営に与える甚大な影響を緩和をするために、この手当金と併せまして評価額の五分の一に相当する特別手当金を交付することとしておりまして、これによって、結果として評価額の全額に相当する額を現状として交付することができております。  引き続き、特別手当金の交付を通じて、経営の確実な再開、これは支援をしてまいります。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。安心しましたけど、本当に離農も進んでいますので、是非きちんとした対応をよろしくお願いいたします。  次に、豚熱ワクチンの飼養衛生管理者に関して質問いたします。  これは、獣医さんが不足していることにより家畜防疫の人手不足解消を目的としたものですが、法改正案におきまして、新しく附則第五条では、研修と登録を経た飼養衛生管理者が豚熱予防液その他の政令で定める動物用生物学的製剤を使用することを業務とすることができるとあります。簡単に言うとワクチン接種できるということですが、ただ、豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針、こちらにおきましても同じような内容が既に定められているのではと考えます。  なぜ今回、登録飼養衛生管理者に関する規定があえて設けられているのか、理由をお示しください。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 御指摘の防疫指針による対応というのは、豚熱が急速に拡大する中で、二〇二二年から緊急避難措置として認めてきたものではあります。豚熱のワクチン接種は予防のためには不可欠な措置であり、引き続きワクチン接種を徹底していくことが重要だというふうに考えておりまして、こうした中、清浄化までにはまだ当面ワクチン接種が必要な状況が継続するというふうに認識しております。選択的殺処分の前提として適切なタイミングでのワクチン接種が重要であるということから、これまで以上に適時適切なワクチン接種のための体制構築が重要だというふうに考えております。  このために、法的根拠に基づいて着実にワクチン接種を行えるように、一定の安全管理措置を前提に、当分の間、飼養衛生管理者に接種を認める規定を法律に設けることとしたことであります。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  体制が強化されることに関しては理解しますが、家族経営や少ない人材で頑張っているところには、研修や登録、書類対応などが負担になり、現場が疲弊してしまわないのか、そちらのバランスも考えていただけたらと思います。  続いて、附則五条にある当分の間という表現の意図についてですが、これは、家畜防疫員をこれからもっともっと増員させていくということで、それを対処するまでの間という考えであるかと思います。将来的に人手を確保するために、先ほど徳永先生と同じ質問ではありますが、先ほどは給料面での待遇アップの話や修学金返済免除とありましたが、更にほかの考えや対応もあるなら併せて考えをお聞かせください。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) もう既に御議論いただいている質問でありますけれども、今回の特例では、豚熱の選択的殺処分を導入するに当たり、より一層打ち手の確保が必要な状況であることに鑑みた暫定的な措置であるということを認識しております。現時点で今後の豚熱の発生状況やワクチン接種者の確保状況が見通せないことから、当分の間という表現を用いているものであります。  家畜の診療や防疫に従事する産業動物医、獣医師は、地域の畜産業を支える重要な存在であり、農林水産省では、産業動物医、獣医師の確保に向けた各般の施策を講じているところであります。既に先ほど委員からの御発言もありましたが、魅力の発信、学生に対するものとして、パンフレットを活用した情報提供実施、獣医系大学においての農林水産省職員による産業動物医、獣医師の業務の魅力に関することを出前講義の開催に取り組んでいる、また、一定期間獣医師として従事することを条件に返済を不要とする修学資金を用意する、そして、家畜診療や家畜衛生行政のインターンシップなど、獣医学生の産業動物分野への関心を高める取組などに支援を行っているところであります。  引き続き、都道府県とも連携をしながら、産業動物獣医師の確保に努めてまいりたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  人員不足はもちろん理解できます。しかし、本来、国が担うべき防疫体制の整備が民間の農場側の負担となってはならないと考えております。また、責任の所在地が分かりにくくならないかという点も懸念いたしております。国なのか、自治体なのか、農場なのかと責任が曖昧にならないように、また農家の重い負担、自己負担となることがないようにお願いいたします。  次に、輸入禁止品への対応強化に関して質問させていただきます。  ほかの先生方同様、私も、まずは水際での検疫強化が何よりも大切で、厳しいものでなくてはならないと考えます。よって、今回の規制の厳格化には賛成です。  しかし、検疫体制の一層の整備のためには、例えば郵便の場合、送り主や受取人のそれぞれの国籍や在留資格など、又は携行品の場合も、本人の在留資格などを同様に把握して分析するべきではないかと考えますが、政府はこうしたデータを、先ほどのお答えで、一位は中国、二位は韓国からが多いとはありましたが、更に詳細に把握、分析して活用することはありますでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  動物検疫を有効かつ効率的に実施するために、過去の違反畜産物の摘発事例からデータを収集いたしまして、違反者が多い国・地域のほか、摘発の件数が多い品目や摘発の多い時期などの把握に努めているところでございます。  先ほど御答弁申し上げました、携行品の持込みにつきましては、中国、韓国、さらに、郵便物につきましては、中国、ベトナムからの違反事例が多うございます。このような分析結果を基にいたしまして、違反品の持込みリスクが特に高い国に対しまして、SNSでございますとか、多くの言語での動画の配信、さらには在外公館や旅行代理店などを通じた出国前の注意喚起等による情報発信を実施いたしまして、動物検疫に関する重点的な周知に取り組んできたところでございます。  また、旅行者の携行品につきましては、過去に悪質性の高い違反畜産物を持ち込んだ方が入国される場合は、その旅客情報につきまして出入国在留管理庁及び税関との間で共有をいたします。その結果、動物検疫所がそのような方の入国に際しまして効率的にその検査などを行える体制を整備しております。  また、国際郵便につきましては、違法に輸入されました畜産物の国内での販売先や送り先を把握するために、送り先に係る情報を収集いたしまして蓄積しております。法改正後におきましては、この違反畜産物を含んだ郵便の送り先となるような店舗など、このデータに基づいて立入検査先の候補として選定を検討してまいりたいと思っております。  今後とも、水際検疫を通じて得られました様々な情報をしっかり分析いたしまして、その結果を有効に活用いたしまして家畜伝染病の侵入防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  確かに、なかなか困難だということは分かっております。郵便物検査にAIを活用したエックス線画像解析の導入をするとのことですが、今後是非、常習的な違反者又は関連者などのデータ、先ほど蓄積しているとおっしゃっていましたけれども、こちらのデータをAIを活用していただいてひも付けるなどし、再犯防止の徹底をしていただけたらと思います。日本は厳しいという認識を持ってもらうことが抑止につながると思っています。  そして、罰則についてですが、今回の改正では、輸入禁止品を販売又は販売用に加工、使用、調理、貯蔵や陳列をしてはいけないとあり、これに反すると三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金という内容が盛り込まれています。これらの中にもし家畜伝染病が持ち込まれた場合、生じるリスクは非常に重く、それを考えると、この刑は軽くないかなと懸念します。  禁止品の販売については常に常習性が高いと想像できますし、実際に不正な輸入品の問題は年々増加しております。今は企業だけでなく個人輸入も簡単にできる時代で、郵便物や宅配便の数もすさまじく増加している中での対応は非常に大変だと思います。しかし、だからといって、検疫が簡易化したり、緩く雑になってよいということにはならず、むしろ厳格なルールが必要だと考えます。  現行法では、輸入禁止品を不正に持ち込もうとすること、また郵便物として受け取った場合に届け出て検査を受けないことなどが罰則の対象となります。今回の改正は、これに加えて輸入禁止品の販売に関する罰則も加えるものですが、この場合、不正に国内に持ち込まれたものだと知っていて又は知らずにこの輸入禁止品を取得すること、つまり買ったりしてしまうことが刑罰の対象となるのでしょうか。  例えば、厳しいことで有名なのはオーストラリアです。とにかく事前申告を徹底しているので、申告漏れやうそをつく、隠すということが非常に厳しく監視され、高額な罰金があります。罰金は約三万円から最大七十一万円と高額で、空港でその場で支払わないといけない、又は観光でもビザ取消しで入国禁止となることもあります。そうすると、私たち普通の観光客でも、ああ、あの国は厳しいと認識するので、より気を付けるようになります。つまり、防止、抑制効果がしっかりあるということになります。  大切なのは、日本は簡単に輸入禁止品は持ち込めないんだという認識を持っていただくこと、そして実際に検疫も厳しく行っていく、この両方をしっかりやっていく必要があると思います。日本としてもこの輸入禁止品に対して断固たる姿勢を示すべきと考えますが、この二点併せて大臣の御答弁お願いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、今回の改正は、従来の輸入規制に加えまして、国内での販売行為についても規制の対象とすることとしたところであります。  また、所持まではなかなかどこまで規制できるかというのは、過剰な規制とならないよう、その慎重な検討が必要なんですが、今回の改正では、販売規制に加えまして、店舗等への立入検査権限及び輸入禁止品などの廃棄権限を家畜防疫官に付与するほか、検査中の販売停止、そして店名の公表を措置しているところであります。  引き続き、今先生からもお話ありました動物検疫所の体制整備も含めて適切に動物検疫を実施し、そして何よりも日本は厳しいということを分かっていただけるように今後とも努力はさせていただきます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  日本の畜産業と国民の食の安全を守る観点からも、是非、この輸入禁止品への厳格な対応の強化、極めて重要だと考えております。ましてや、家畜伝染病の侵入リスク等も考えられるため、もし万が一侵入したら国内の畜産農家に甚大な被害を及ぼしてしまいます。日本の食料安全保障にも深刻な影響を与えます。一度持ち込めたり又は何度も持ち込めたりすれば、日本は簡単に輸入禁止品を持ち込める国という認識を国内外に与えてしまいます。  例えば、知らずに所持してしまったり、お店で購入してしまった場合でも、もし罰則を設けるとなれば、一見それは確かに厳し過ぎると感じますが、逆に、厳しくなければ気にしない、守らないというモラルの観点からいくと、ある程度厳しいというルールが残念ながら必要となることもあると思います。結果的にそれが国民の健康や日本の農業を守ることにつながるため、是非、厳格な対応、対策の検討をお願いしたいと思います。  また、ちょっと話は変わるんですけれども、先日、静岡の鳥獣被害に悩まされている農家さんからお聞きした話をさせてください。  農家さんが、鳥獣害対策ネットとして販売されているものよりももっと目の細かいネットの方が効果があるということで購入し使っているんですけれども、ただ、鳥獣害対策用ネットではないという理由だけで補助金がもらえなかったと嘆いていたんです。こういう話を聞くと、ルールはルールなのでしょうけれども、何か本質的な部分が大切にされていなくて、農家さんが一生懸命取り組んだことが、努力が報われないように感じてしまう、また実際感じている農家さんがいらっしゃるということなので、是非、一生懸命取り組んでいる方々、この鳥獣害被害で本当に苦しんでいる方々のためにもきちんと支えられるように、このルールにも柔軟性を持って対応していただけたらと思います。  本日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  初めに、法案について質問をします。  本法案で、子豚や症状があり検査陽性となった豚だけを殺処分とする方法に変更をされますけれども、全頭殺処分になる場合があるとすれば、それはどんな場合でしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  今回の改正におきまして導入を予定しております選択的殺処分は、過去の発生事例から集積した科学的知見を基にいたしまして、飼養豚に適切なワクチン接種がなされていることで免疫が獲得できており、かつ移動制限などのリスク管理措置が講じられている場合には、必ずしも全頭殺処分を行わずとも蔓延防止は可能という専門家からの評価をいただいたことを基にしております。  このため、発生農場におきまして、例えばワクチンの接種が適切に行われておらず、その飼養豚の中で免疫が十分に獲得できていない場合、このような場合は選択的殺処分の前提条件が成立いたしませんので、全頭を引き続き殺処分するということもあり得ると考えております。  このようなことにならないよう、農林水産省といたしましては、各農場におきまして適切なワクチン接種が確実に実施されるよう、都道府県とよく連携しながらその趣旨について周知徹底してまいりたいと考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今答弁にもあったんですけれども、適切にワクチンが接種されるように是非サポートをお願いしたいというふうに思っています。  それで、ここからは飼料用米について質問をしていきたいというふうに思います。  二〇二六年度の飼料用米の需要量が約三十万トンから四十万トンであるのに対して、作付け意向が二十四万トン程度ということで、農水省が生産量が六万トンから十六万トン不足をするという見通しを示しました。それで、大臣も四月二十八日の会見の中でこのことに触れられています。  昨年、主食用米の価格が上昇をして、飼料用米から主食用米へと切替えが進む下で、飼料用米が不足するということは去年から分かっていたことではないんでしょうか。大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 去年は、まず、価格がというのもありますけど、元々主食用のお米が足りないのではないかということで皆さん主食用のお米の生産を増やしたというふうに私としては理解をしておりますが、今般の飼料用米も含めて多様な米の需要に応じた生産についての呼びかけについては、まず、令和八年産の生産者の作付け意向にこれ基づくものであります。この作付け意向、令和八年産の作付け意向が一番初めにこれ取りまとめができましたのが本年一月末時点の作付け意向になっておりまして、それを三月十一日に公表させていただきました。  その後、更に精査を行いまして、要するに、どのぐらい足りないのかということについては、飼料用米、今までそういう出し方をしたことがないものですからあれなんですけれども、四月二十八日の大臣会見におきまして、要するに国産の米を利用して畜産物の差別化を図っている畜産農家の需要見込み、これが大体、精査をしたところ、三十から四十万トンということで推計ができましたので、そことの要するにギャップということでお話をさせていただきまして、なので、昨年の段階からこれ判明できていたというわけでは決してありません。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 飼料用米の生産が呼びかけられたということに対して、既に田植終わってしまっているじゃないかとか、今更そんなこと言われても苗もないし土地もない、また農家振り回すのかというような怒りの声も上がっているんですよね。  こうした事態に今からどう対応しようというふうに考えているのか、大臣、教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 我々としては、まず飼料用米について、需要量に対して増産が可能であるということを、きめ細かに今の需給の状況、そして需要の見通しとかも含めてコミュニケーションをしていくということが大事かと思いますので、これ飼料用米に限らず、加工用米も、要は加工用米の関係者の皆さんから聞くところによると、需要に対して作付け意向ではちょっと正直足りないとか、米粉用もそうですし、輸出用もそういうお話になっております。  ですので、それが分かりましたので、五月八日に農業法人協会そして全国稲作経営者会議の皆さんに農林水産省にお越しをいただいて、飼料用米を含む多様な米についてかなり強いニーズがあるということをお伝えするとともに、本年産の作付けなどについて意見交換を行わさせていただきました。そして、現在も四月末時点の作付け意向調査の集計作業を鋭意行っているところでありまして、需要に応じた生産が可能となるよう、引き続き、作付け意向を含めきめ細かな需給情報の提供を行ってまいります。  また、昨年産からなんですけれども、飼料用米などの取組につきましては、需給動向の変化にも柔軟に対応できるように、今、水田活用の交付金の申請に必要な取組計画の確定日、これを、従来は六月三十日でありましたけれども、八月二十日に大幅に延長してきているところでありまして、このことも併せて今後情報発信を行ってまいりたいと思います。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今答弁にもあったんですけど、生産者団体の皆さんや大規模生産者の皆さんとの意見交換を行われたということなんですけど、そこの中でどんな話合いが行われたのか、もうちょっと詳しく教えていただきたいということと、不足分が埋まる見通しというのが立ったのかということを教えてください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、どんな話が行われたかということですけど、私からは、まず、飼料用米も含めた多様な米について、実需者の皆さんからかなり強いニーズがあるということ、具体的にはどの米が幾らぐらいまだ、要は、何というか、需要がありますよというお話はさせていただきました。そして同時に、この基本計画に掲げる二〇三〇年の八百十八万トンという増産目標に向けて、やはりその需要を満たしていくことが重要であるということですね。  さらに、来ていただいた方は、要するに一部の、何というか、法人協会だったら会の役員の皆さんでありますから、是非、現場の生産者の会員の皆さんにも情報提供をお願いをしたいということをお伝えをさせていただきました。  これに対して、出席いただいた皆さんからは、需要のある米の安定供給に努めていきたいなどの御発言があったところであります。  今後、様々、何でしょうね、取り組んでいただけるというふうに私としては考えております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 不足分が埋まる見通しは立ったのかということについては御答弁なかったというふうに思うんですけれども、大臣としては、主食用米を飼料用米として供給してほしいということなんでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 基本的には、主食用米を、ごめんなさい、飼料用米として供給してほしいというよりは、要するに飼料用米として作付けをしていただきたいと。  確かに、でも、岩渕先生おっしゃるように、その品種が、要するに餌用の専用品種というのがある中で、いや、もうこれ今年は、要するに、例えばですけど、つや姫から、つや姫はなかなか飼料用には使わないと思いますけど、はえぬきを、うちの地元でいうとはえぬきをとか、コシヒカリをというふうにして、もう調達はしてしまっていて、しかももう多分田植が東北地方も始まっている中でありますので、そうだとすると、今植えたものの中で一部を餌に振り向けるということがまだ八月まで可能でありますので、そういうことも含めて、皆さんで需要に応じた生産を行っていただきたいという趣旨であります。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今日の答弁にも少しあったし、会見でも大臣述べていらっしゃるんですけど、地元産米とか国産米を使ってブランド化するとか差別化するということで、畜産経営されている方たちがいらっしゃるわけですよね。  コープデリ連合会というところは、一都七県で展開をされていて、生協の事業連合組織としては最大規模だというんですね。ここに出荷をしている養豚業者さんによれば、全国六十を超える農場で生産されている産直お米育ち豚というのがあって、二〇二三年度には十四・五万頭と、国内豚肉生産の一%近くになるというんですね。一頭当たり約四十キロの飼料用米を与えていて、産直お米育ち豚ブランドだけで年間五千八百トンのお米を使用しているということなんです。産直お米育ち豚の年間売上げは百億円を超えているというんですね。で、この飼料用米は国産のものしか使用できないということになっているんですね。  日本のお米作りを支えたいという思いがあって、ブランドを守るために努力をされている方々がいらっしゃいます。そして、こうしたことを農水省自身が推進をしてきたわけですよね。  水田活用の直接支払交付金では、飼料用米を一般品種で取り組んだ場合、標準単価が段階的に引き下げられています。多くの農家が主食用米を生産する意向で、もう田植が終わっています。つまり、一般品種を既に植えているということになるわけですよね、それは大臣もおっしゃったとおりなんですけど。それを飼料用米に回すということは、水田活用の直接支払交付金が引き下げられた単価で交付されるということになるんじゃないでしょうか。参考人。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  飼料用米、先生おっしゃるとおり、飼料用米につきましては、収量に応じまして、一般品種であれば十アール当たり五・五万円から七・五万円、多収米であれば十アール当たり五・五万円から十・五万円という形で交付されるという形になってございます。  そういう意味では、単価のアッパーのところが一番、何というんですか、高さがちょっと違うということにはなるわけでございますが、ただ、追肥など努力をしていただいた方々にとっては、それなりに収量が上がった分だけ支払われるという形にはなるところでございます。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 そうはいっても下がるので、これやっぱり何らかの手当てを検討する必要があると思うんですけど、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) これ、岩渕先生にも是非分かっていただきたいのは、飼料用米の専用品種は、なぜ我々としては、それを、補助の単価も、補助というか水活の単価も含めて高いかといえば、それは、まず多収性であって、要するに餌になるわけですから、別に餌になるものが豚にとっておいしいかどうかというのは正直言って余り関係ないというか、米だったら米でいいわけなんで、なるべく多く一反当たり作っていただきたいということの方が、食料供給力上はそれはもうプラスですということと同時に、やっぱり安定供給というのが大事ですから、要するにさっきコープさんの豚の話されていましたけど、豚肉の話、あれも山形のものも当然入っていて、山形が大体、米を使った豚の発祥的なところで、そのときは補助金なんてなくたってやっていたわけですから、そういう思いでやってくださっていたので。  そういう、要するに畜産農家と水田農家とのつながりというのをやっぱり大事にしながらやっていただきたいということで、我々としては、そのためにはやっぱり専用品種でしっかりと、できれば複数年契約で安定的に取り組んでいただきたいということでやってきた趣旨で、このような制度になっております。  ですから、何というか、今年のように、実際は、要するに専用品種でやっていた方で複数年契約の方というのは、そのままやってくださっているわけですよね。そうじゃないやっぱり方々がどうするのかということがまさに今回問われていて、でも、現実としては、要するに畜産農家サイド、畜産側から見れば餌用のお米が全然足りないという状況ですから、それは、でき得る限りそれは国産で対応いただくというのが基本かというふうに思っています。  そうでなければ、要するに今みたいに、何というか、国内、国産だからといってブランドになっているものと、若しくは、ただ米を使っていますというものであれば別に外国から輸入したものを使えばいいわけですから、そうなってしまったら本末転倒でありますので、是非そこは御理解をいただけると大変有り難いなと思います。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 何らかの手当て必要じゃないかなというふうに思うんですね。  今、飼料用米の新しい支援策検討されていますけれども、どういった内容になるのか。米の生産性向上支援について、簡潔に説明お願いします。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) 令和九年度以降の新たな水田政策におきましては、飼料用米を含めた主食用以外の米につきまして、生産性向上の取組に対し、収量に応じた面積払いによる支援を検討しております。  その上で、地元産始めとする国産米を利用してブランド化などに取り組んできた畜産の農家の皆様には、国産の飼料用米を安定的に確保することは不可欠であり、飼料用米を提供する耕種農家との結び付きを図ることが重要であることを踏まえまして、実需者側と農業者が複数年契約などにより連携する取組に対し追加で支援を行うことを検討しているところでございます。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 収量に応じた面積払いということになると、大規模に生産している農家、そして専用品種の生産をしている農家に手厚い支援ということになりますよね。  群馬県の方から、飼料用米の専用品種を作れば、補助金は減らないけれども、群馬県の中山間地域では、一枚の田んぼの面積が小さくて、隣の田んぼと同品種を作らなければ異品種混入を起こすので、現実問題として専用品種への変更が難しいのが実情だという訴えが届いています。  これ、中山間地域への支援を手厚くして水田政策の基礎的なところに位置付けるべきだと思うんですけど、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、中山間地域、確かに田んぼが小さくて、あとその収量が、単収がなかなか上がらない地域が大変多いというのは私もよく認識をしております。  ですので、今与党とも相談をしておりますけれども、地域の実情を踏まえて、今後制度設計するに当たっては、要するに単収増というのをどこで見るのかということは、真ん中の基準点というのは、地域の実情を踏まえてそれぞれの地域で、ああ、このぐらいだったら頑張れるかなというような水準をちゃんと設定ができるように検討したいというふうに考えております。  また、確かにその隣の田んぼすぐあって、ぱらぱらぱらぱら、こっちは餌用の米やって、また違う品種やってというのは、確かにその交雑の話とか、交ざっちゃうというのは確かに心配なので、そういうことはよく理解をできますので、必ずしも、是非これ御理解いただきたいのは、皆さん一律に何かをやってくださいということをこちらはお願いをしたいわけではありませんで、ただ、やっぱり国全体として見たときに、どんな地域であってもまずは営農ができていくというのが大事ですし、それと同時に、国民への食料の安定供給、要するに田んぼも畑も生産力をいかに上げて食料供給力を上げていくかという観点が大事だというふうに考えておりますので、また具体的にもし御相談に乗れることがあれば乗らせていただきたいというふうに思います。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 ちょっと現場の実態というのがあるのでね。  それで、今少し答弁にもあったんですけど、コストが高くなりがちな中山間地域などで小規模な農家がコストを賄える単価設定になるのかということが非常に気になるところだと思うんですね。  大臣、そのコストを賄える単価設定をするんだというふうに、今検討中だと思うんですけど、言ってもらったら、これ皆さん安心だというふうに思うんですね。このコストが賄える単価設定ということでいいですよねということをちょっと確認したいと思うんですけど、大臣、いかがですか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) まず、その中山間地域とちょっと平場というのは、やっぱりちゃんと分けて考えた方がいいというふうに思っております。大規模で、例えば一枚が一ヘクタール以上の水田で営農ができるところは、コスト相当下がりますからそれに対応ができると思いますが、一方で中山間地域であればそういうことにはならないというふうに思っています。今、中山間、直接支払の見直しの議論も並行してやっておりますので、この餌用の米の政策だけではなくて、全てパッケージで、営農が継続できるという状況を私どもとしてはつくらさせていただきたいと思っております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今、食料自給率三八%ということで、飼料用米を含めた飼料は自給率を上げる鍵になっています。  大臣に最後に伺うんですが、この需給次第で飼料用米を増やしたり減らしたりするんじゃなくて、積極的に国産の飼料に切り替えていく。そのためにも、生産も支援する仕組みに再構築する必要があると思うんですね。この飼料についてどんなビジョンを持っているのか、最後にお願いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 輸入飼料への過度な依存から脱却をして国内の飼料生産基盤に立脚した畜産に転換することは、畜産経営の安定に重要であるというふうに考えております。畜産農家が求める品質や価格と気象や土地の条件などを踏まえて、地域の実情に応じた国産飼料の生産を推進をしていきます。  そして、飼料用のお米につきましては、国産米にこだわって利用し、差別化を図っている畜産農家が存在をするということも踏まえまして、令和九年度以降の水田政策の見直しにおいては、畜産農家と生産者側の複数年契約などによる耕畜連携を要件にすることで、飼料用のお米が安定的に供給される仕組みとなるように今検討をさせていただいているところであります。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 今、衆議院では食糧法の改正案の議論もされていますけれども、需要に応じた生産と言ってきた結果が今回の飼料用米の不足ということだと思うんですよ。この方針は見直しが必要だということを述べて、質問を終わります。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、石垣さんから発言を求められておりますので、これを許します。石垣のりこさん。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 私は、ただいま可決されました家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   令和二年に行われた家畜伝染病予防法の総合的な見直しの後においても、悪性の家畜の伝染病が継続して発生し、国境を越えた人や物の往来もますます活発になる中で、我が国の畜産業の持続的な発展及び畜産物の安定供給を図る上で家畜衛生が果たすべき役割は、一層重要なものとなっている。一方で、家畜伝染病の発生増加、これに伴う家畜防疫員の業務負担の増大、訪日旅客や国際郵便による畜産物の持込み違反件数の増加等、我が国の家畜防疫を取巻く環境は一層厳しさを増している。これらの状況に対応して、国内防疫体制及び輸入検疫体制の強化等を図る必要がある。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 ランピースキン病については、まん延防止対策を徹底するため、ワクチン接種や発生時の殺処分等の措置を適切に実施すること。併せて、感染防止のための吸血昆虫対策等の取組を支援すること。  二 豚熱発生時の選択的殺処分の実施に当たっては、発生農場内での再発防止に資するよう、殺処分対象を正確に把握するための適切な基準を定めるとともに、当該基準について家畜防疫員等への指導を徹底すること。また、殺処分の対象とならずに出荷される豚について、風評被害を防止し円滑な流通を確保するため、関係事業者や消費者に対し、制度導入の趣旨や食肉の安全性について十分な広報を行うこと。加えて、殺処分に際して、焼却が円滑に進むよう焼却施設の確保や減容化等の支援に努めること。  三 登録飼養衛生管理者による豚熱ワクチン接種の実施に当たっては、研修により十分な知識及び技能を習得させるとともに、家畜防疫員の指示の下、適切な接種が行われるよう指導すること。また、豚熱ワクチン接種後の免疫付与状況確認検査の民間検査機関等への委託に当たっては、検査の精度が確保されるよう状況を注視し必要に応じて指導すること。  四 豚熱の清浄化に向けて、マーカーワクチンの実用化及び普及に向けた取組などを着実に実施するとともに、経口ワクチンの散布など野生イノシシ対策を一層推進すること。  五 輸入禁止品の販売等の禁止や家畜防疫官による立入検査の実施に当たっては、外国食材店をはじめとする関係者に対して制度の趣旨を周知徹底し、疑義情報の収集に努めるとともに、家畜防疫官の安全を確保するために警察と連携する等実効性を高める体制の構築を図ること。  六 輸入検疫体制の強化のため、税関や出入国管理庁等とも十分に連携しつつ、AIの活用や検疫探知犬の育成及び運用方法の見直し等、空港、港湾及び国際郵便局における水際対策を一層充実させるとともに、外国食材店をはじめとする関係者、訪日外国人及び在留外国人等に向けて、改めて動物検疫の重要性についての周知及び啓発を行うこと。  七 家畜防疫員の業務が増加かつ多様化している中、国内防疫体制の維持・強化のため、都道府県と協力して家畜防疫員及び産業動物獣医師の確保・育成及び処遇の改善を図ること。併せて、遠隔診療の導入による業務効率化等の取組を推進すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員の皆様の御賛同をお願い申し上げます。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいま石垣さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 全会一致と認めます。よって、石垣さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、鈴木農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鈴木農林水産大臣。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえて適切に対処してまいります。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時六分散会

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