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国会会議録

農林水産委員会

第221回 · 参議院 · 第8号 · 2026-05-12

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-28 19:02 JST 記録 #3460 ↗

発言 133

会議録情報

令和八年五月十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤木 眞也君     理 事                 朝日健太郎君                 上月 良祐君                 東野 秀樹君                 石垣のりこ君                かごしま彰宏君     委 員                 井上 義行君                 江島  潔君                 進藤金日子君                 野村 哲郎君                 山下 雄平君                 山本 啓介君                 田名部匡代君                 徳永 エリ君                 横沢 高徳君                 舟山 康江君                 高橋 光男君                 竹谷とし子君                 佐々木りえ君                 杉本 純子君                 岩渕  友君    国務大臣        農林水産大臣   鈴木 憲和君    副大臣        内閣府副大臣   津島  淳君        農林水産副大臣  山下 雄平君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       山本 啓介君    事務局側        常任委員会専門        員        西村 尚敏君    政府参考人        消費者庁食品衛        生・技術審議官  及川  仁君        総務省大臣官房        審議官      福島 秀生君        消防庁国民保護        ・防災部長    門前 浩司君        財務省大臣官房        審議官      中澤 正彦君        文部科学省大臣        官房文部科学戦        略官       神山  弘君        農林水産省大臣        官房総括審議官  押切 光弘君        農林水産省大臣        官房総括審議官  河南  健君        農林水産省大臣        官房技術総括審        議官       堺田 輝也君        農林水産省消費        ・安全局長    坂  勝浩君        農林水産省輸出        ・国際局長    杉中  淳君        農林水産省農産        局長       山口  靖君        農林水産省畜産        局長       長井 俊彦君        農林水産省経営        局長       小林 大樹君        農林水産省農村        振興局長     松本  平君        林野庁長官    小坂善太郎君        水産庁長官    藤田 仁司君        経済産業省大臣        官房審議官    畑田 浩之君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (農業構造転換集中対策に関する件)  (食育の推進に関する件)  (下水汚泥資源の肥料利用に関する件)  (人工甘味料及び国内産糖に関する件)  (環境保全型農業に関する件)  (大規模林野火災に対応した消防防災体制に関する件) ○家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案(閣法第三五号)(衆議院送付)     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁食品衛生・技術審議官及川仁君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

進藤金日子 自由民主党・無所属の会

○進藤金日子君 おはようございます。自由民主党・無所属の会の進藤金日子です。  質問の機会をいただきまして、委員長、理事、委員の皆様方に感謝申し上げたいと思います。  さて、ゴールデンウイーク中に各地の現場を回りまして、本当にいろいろな方々の声をお聞きいたしました。今年は、島根県の隠岐諸島、それから鳥取県を回りました。各地域共通の声が、今後の生産者米価の行方に対する不安であります。極端に生産者米価が下落するんじゃないかという不安、本当に多くの方々からお聞きいたしました。また、中東情勢による燃油や生産資材の高騰に対する不安という声も多く聞かれました。  また、そして隠岐諸島では、近隣諸外国から海洋ごみが漂着していまして、その対応の緊急性ということを求める声も多かったように思います。鳥取県では、地域計画のブラッシュアップと土地改良の重要性、これを指摘する声があり、本当に多くの課題をお聞きしたところであります。現場の声に寄り添った迅速な対応の必要性を改めて痛感した次第であります。  また、島根県海士町では、今回の国勢調査で島根県、鳥取県の市町村の中で人口が増加したのは唯一海士町のみだということをお聞きしました。移住をした方々の、多くの若い方々とも交流いたしまして、声を聞きながら、地方創生の在り方をまた改めて深く考えさせられたところであります。  そして、多くの農業者や漁業者の方々と接していて、生産現場と消費者、いわゆる国民の食卓の距離を縮めることの重要性を指摘する声、これ本当に多くお聞きしたところであります。まさにこうした声はこれまでも現場の方から多く寄せられておりまして、我々自由民主党におきましては党内にプロジェクトチームを設置して、令和六年四月以降、関係者のヒアリングを行うなど十五回の検討を重ねて、食育基本法の改正の必要性や方向性を整理したところであります。その上で、昨年十一月に、各会派の御協力いただきまして、食育基本法に関する超党派会議を立ち上げさせていただいて、党派を超えて四回にわたり議論を重ねたところであります。そうした中で、改正基本法の大綱、条文を審議したところであります。  こうした中で、今般、食育基本法の一部を改正する法律案が衆議院で可決され、今後参議院での審議が行われるものと承知しているところでございますが、食育基本法制定の経緯と累次の食育推進基本計画の実施状況を踏まえまして、今後の食育推進に当たっての鈴木農林水産大臣の決意を伺いたいと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 進藤先生には、私の妻の生まれ育った隠岐に行っていただきまして、ありがとうございます。  食育基本法の制定から約二十年を経過する中で、食育推進基本計画に基づきまして全国で様々な食育の取組が進められております。食育に関心のある国民の割合が着実に増加をしてきているなど、食育の言葉は国民の間にも定着をしてきているものというふうに考えております。  ただ、その一方で、近年、食生活の在り方が大きく変化をしているとともに、生産現場の実態を知らない国民も増えていることから、食や農林水産業への理解を深める食育の取組が今まで以上に重要となっております。  このため、現在検討中の第五次食育推進基本計画におきまして、この法改正のですね、法律案の趣旨も踏まえまして、学校などでの食や農に関する学びの充実、そして健全な食生活の実践に向けた大人の食育の推進、そして国民の食卓と生産現場の距離を縮める取組の拡大を推進することにより、食や農への理解醸成と行動変容につながるよう取り組んでまいります。  引き続き、文部科学省を始めとする関係省庁と連携をして、食育の充実強化に向けた取組を積極的に推進をしてまいります。

進藤金日子 自由民主党・無所属の会

○進藤金日子君 ありがとうございます。  今、鈴木大臣から食育の推進に関しての御答弁述べられたわけでございますが、是非とも、文部科学省始め関係府省と緊密に連携して効果的な食育の更なる推進をお願いしたいと思います。  次に、冒頭申し上げた超党派の会議でも種々指摘があったわけでございますが、これまでの食育基本計画の実施状況の評価についてお尋ねしたいと思います。  累次の食育基本計画の実施を総括して、評価できる取組と課題が多かった取組についてどのようにこの評価をしているか、また、これら評価を踏まえて、今後の食育の推進の方向性についてお聞かせ願いたいと思います。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  現行の第四次の食育推進基本計画で定められております目標につきましては、行政が主導して実施する目標に関しましては上昇しているものが多い一方で、国民の意識や行動に関係が大きい目標につきましては横ばい又は減少しているものが多くなっているというふうに評価をしております。  現行の第四次食育推進基本計画の計画期間中におきましては、単身世帯や共働き世帯の増加などによる社会構造の変化や働き方などのライフスタイルの多様化が進む中で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や食料品などの物価高騰も生じております。これらの影響を大きく受けたところがあるというふうに分析をしております。  現在検討中の次期、第五次の食育推進基本計画におきましては、学校などでの食育の強化、大人の食育の推進、食卓と生産現場の距離を縮める取組の拡大などの食育に関する具体的な施策を位置付けた上で、毎年度PDCAサイクルによる施策の見直し、さらには改善を図ることで食育を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。

進藤金日子 自由民主党・無所属の会

○進藤金日子君 ありがとうございます。  今御答弁ありましたように、やはり毎年度PDCAサイクルを回して施策の見直し、改善を図っていくこと、これ極めて重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、文部科学省にお尋ねしたいと思います。  今回の食育基本法改正に当たって多くの論点について議論を深めた中で、学校等における農林漁業教育等を通じた食育の強化について、食育に果たす栄養教諭の役割と家庭科との連携についてどのように考えているのか、伺いたいと思います。

神山弘 文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(神山弘君) お答え申し上げます。  児童生徒が農林漁業教育等を通じまして食を支える農林漁業や関連産業についての理解と関心を深めることは、児童生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上でも有意義であると考えてございます。  農林漁業教育等を含めた学校における食育は、学校給食法第十条に基づく食に関する指導の全体計画と関連付けながら、児童生徒の発達段階や各教科等の特質等に応じて組織的、効果的に行うものでございます。栄養教諭は、こうした全体計画の作成や指導などにおいて中核的な役割を果たしていく必要があると考えてございます。  また、家庭科との連携につきましては、例えば小学校学習指導要領で、食事の役割、調理の基礎、栄養を考えた食事について、知識及び技能を身に付けるよう指導することとしておりまして、食に関する指導の全体計画にも適切に位置付け、他の教科とも連携しながら取り組むことが重要であると考えてございます。  文部科学省といたしましては、栄養教諭が中核となって、その専門性を十分に発揮し、給食の時間における指導や家庭科を始めとする関連教科等との連携を通じて、学校全体で組織的に食育を推進していくことが重要である旨、引き続き周知に努めるとともに、食育基本法の趣旨を踏まえた指導資料の改訂などを通じて、教育委員会等に対して食育の一層の充実を促してまいります。

進藤金日子 自由民主党・無所属の会

○進藤金日子君 ありがとうございます。  今、中学校と高等学校の家庭科の教科書を拝見させていただくと本当驚くわけです。ウエルビーイングの向上を目指す家庭科教育だとか、ウエルビーイングにつなぐ家庭基礎とか、そういう中で食育の重要性を含めて内容の充実を図られているわけであります。御答弁に触れられた農林漁業教育などの充実を含めて、更なる食育の充実を図っていただきますことを要望して、私の質問を終えたいと思います。  どうもありがとうございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 立憲民主・無所属の石垣のりこです。  まずは、三月二十五日、宮城県塩釜港に停泊中の海上保安庁の巡視船から重油が流出した事故に関連して伺います。  先月、四月二十三日の農林水産委員会でも私、質疑いたしましたけれども、その三日後の四月二十六日に鈴木農林大臣が現地を訪ねていただきました。まず、これに関して、本当に迅速に対応いただきまして、御礼を申し上げます。  視察に行くことというのは、これはもういつお決めになったのかということを伺いたいと思うんですが、それで、どうして現地に足を運ぼうと思っていただいたのか、その理由と併せて教えていただけますか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 私といたしましては、まず、この海上保安庁の巡視船による重油流出事故から一か月ほど経過する中で、そもそもは事故発災直後からお邪魔をしなければならないかなというふうには考えていた一方で、これ一義的にはやはり海上保安庁が賠償というプロセスを進めていたものですから、そこに何か御迷惑をお掛けしても、お互いのまだやり取りというのをされていると伺っていたので、かなと思いまして、少しちょっと時間が経過してからお邪魔しようというふうに思っていたところであります。  特に、やはり塩竈も含めてそうなんですが、東日本大震災からの復興の途上とかいろんなことを経験されてここに至っているわけですので、そうした漁業者の皆様の気持ちを思うと、一刻も早く私自身じかに被害状況の確認は行わさせていただきたいというふうに思っていたところでありまして、そういうちょっと様々な条件も踏まえて、視察の数日前に現地を訪問することを決定したところであります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 行っていただいたのは有り難く、実際に漁業者の方、また現地の行政関係も含めてですね、話を聞かれてどのように受け止められたでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 四月二十六日に現地を私自身が訪問いたしまして、実際に漁場から揚げてきたものを陸揚げしている姿というのも確認をさせていただきました。  やはり、本来であれば品質が良いもの、これを収穫をして、しかも今年は値段もとても良かったというふうにお伺いをしておりますので、そうしたものが、本来消費者に届けられていたはずのものが、無念の思いを抱えて廃棄物として処理をしなければならないという状況で、私が漁業者の立場であったとすれば、これはちょっとあり得ないという言葉に尽きるかなというふうに深く心が痛んだところであります。  改めて、漁業者の救済を速やかに行う必要があると感じたところでありますし、また同時に、今後のですね、やはり今時点でもそうなんですけど、漁をいかに再開をしていくかということもスムーズに進むように取組をさせていただきたいと考えております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 漁業者の立場に立った御発言、非常に有り難く思います。  四月二十八日には、農水省が緊急チーム、タスクフォースを立ち上げられています。これ、具体的にどのようなタスクを担いますか。

藤田仁司 水産庁長官

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  二十八日に、まず農林水産省が主体となって関係省庁と宮城県が連携するタスクフォースを立ち上げました。当日のタスクフォースにおきましては、まず海上保安庁から事故の概要ですとか、その時点での今後の対応の方向性、これの説明がございました。そのほかに、実際に宮城県庁などを通じまして、次のシーズンに安心して養殖が再開できる環境を整えてほしいと、こういった要望が示されております。  それで、今後の作業といたしまして、関係機関が連携いたしまして、まず一つは養殖業者等関係漁業者の負担軽減策、二つ目といたしまして海洋環境の安全性の確認、三つ目といたしまして加工、流通、観光業への影響の情報収集、この三つの論点につきまして今後に詰めていくということで合意をしたところでございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 被害額、現時点で六億円以上になりそうだということなんですけれども、更に増えていくのではないかという懸念もあります。  先日の委員会で御提案をしました、補償価格が変動しないものですとか処分しなければならないものなどの処分費用、立替えではなくて、海上保安庁が直接契約して支払って、漁業者に負担を掛けないことなども実行していただけるというような前向きな御回答もいただいているということで、是非お願いを申し上げたいと思います。  このように、省庁横断のイニシアチブを取っていただく、地元の連携も含めてですね、それを非常に評価した上で、事故当初から、やはりいろいろ迷惑を掛けるのではないかという御発言、今大臣からはありましたけれども、どのように関わっていくかという課題はあるかもしれませんが、是非早くやはりこの被害を受けた漁業者の方の立場に立って動いていただければ更に良かったのではないかと思います。  重油流出事故、起きてはほしくないんですけれども、やはり度々起きているのが現実でありますので、この原因者責任はあるんですが、水産業に被害が生じた場合に、国に責任がある場合は当然のこととして、原因者が民間の場合もですね、この原因者が漁業に通じている方とは限らないし、むしろそういう方の方がまれなわけですから、今回のような漁業者の立場に立った対応というのを今後も迅速に、今回のことを一つの教訓として対応していただきたいと考えますが、大臣の御見解を伺います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 海に関わる事故につきましては、原因者の対応状況や被害の規模、範囲などについて様々なケースがあるところでありますが、そして、これちょっと、是非これは御理解をいただきたいのは、やっぱり損害賠償というのは法的にこれなされるべきであるというのも事実でありますので、ただ、そこについて、やっぱり漁の再開とか、また、いかに漁業者側のお困り事にちゃんと対応ができるかということについては、今後、我々農林水産省として、なるべく早く、迅速に対応ができるようにさせていただきたいというふうに思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 是非よろしくお願いいたします。今後も、被害がしっかり回復されるまで、農林水産省におかれましても、きちんと責任を持って対応してください。  続きまして、化学肥料の国産化、国産の汚泥肥料などを使って、国産がなかなか難しい、この原料を含めて調達をしていくということで、特に汚泥肥料の活用と土壌診断に関して伺いたいと思います。  肥料価格がまた値上がりをしております。二〇二〇年を一〇〇とした国内の肥料小売価格、最新の数字が、今年三月時点の数字が農水省のホームページにも上がっておりますけれども、一四三・三と出ておりました。国際価格を見ますと、特にリン、尿素がぐんと上がってきております。令和五年十二月に改訂されました食料安全保障強化政策大綱では、二〇三〇年までに家畜排せつ物由来堆肥、そして下水汚泥資源の肥料としての使用量を倍増すると、で、リンベースでの肥料の使用量に占める国内資源の利用割合を四〇%まで拡大するということを目標に掲げています。これ、あくまで肥料、この三大要素のうち、リンの四割拡大ということになるんですけれども、ゼロよりはまあ全然いいということですよね。宮城県では、県と市町村が連携しまして、広域汚泥肥料の生産、普及に取り組む動きもございます。  化学肥料、ほぼ一〇〇%を輸入に依存している我が国におきまして、自国で賄える化学肥料を確保することは重要ですが、やはりそのためには、安全性が確保されること、またその効果が適切に保証されることが大前提であるということは言うまでもありません。  そこで、まず国内で流通する肥料について伺いますが、現在、この肥料、有機質、無機質含めまして製造販売している企業の数、企業等の数と登録されている肥料の銘柄数を教えてください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  国内で流通する肥料につきましては、肥料の品質の確保等に関する法律、いわゆる肥料法に基づきまして、その安全性や品質に関する規格を定めてございます。この規格に適合したものとして登録を受けた肥料のみが流通が認められる仕組みでございます。具体的には、その銘柄ごとに、化学肥料、汚泥肥料につきましては農林水産大臣の、油かす粉末等の有機質肥料につきましては都道府県知事の登録を受ける必要がございます。  現時点におきまして、農林水産大臣の登録を受けた肥料の銘柄数は約一万七千でございます。また、その生産業者数は約二千業者でございます。また、これと別に、都道府県知事の登録を受けた肥料につきましては約三千銘柄がございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 これ、市販されている肥料のうち、汚泥肥料の割合というのはどのぐらいあるんでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  登録されている肥料のうち、汚泥肥料は約千二百銘柄ございます。先ほど申し上げました登録を受けている肥料の総数が約二万銘柄でございますので、汚泥肥料の割合は全体の約六%でございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 まだ六%ということで少ないんですが、今後増やしていくということになるんだと思います。  この汚泥肥料、安全性の確保が重要です。令和二年に肥料法、肥料取締法が肥料の品質の確保等に関する法律と変更されました。堆肥、産業廃棄物由来の肥料を安心して活用できるように肥料の品質確保の制度が導入されたわけですが、それが守られているのかということは、これ立入検査というのが非常に有効な手段として機能しているかと思います。  そこで、令和二年のこの法改正から現在まで、農林水産消費安全技術センター、FAMICによる年度ごとの抜き打ち検査の件数、またその中で、残念ながら指導に至った件数、そして基準値超えの肥料の件数を教えてください。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  農林水産大臣の登録を受けた肥料の生産業者に対しましては、独立行政法人農林水産消費安全技術センター、FAMICが原則として無通告、抜き打ちで立入検査を実施しているところでございます。最近、直近年におきます立入検査の件数につきましては、大体毎年一定しておりまして、件数は年間で約二百件、このうち汚泥肥料に対する立入検査については年間約百三十件程度でございます。  また、近年の立入検査におきまして違反が判明した件数は、これも年間ほぼ一定でございまして、肥料全体で約年間三十件、このうち汚泥肥料の違反件数が年間約二十件でございます。なお、カドミウムなどの重金属に係る基準値を超過していたのは汚泥肥料についての違反のみでございまして、違反件数は年間一件又は二件というような状況でございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 この立入検査によって発見されているもの、これもまた指導されていく、回収が可能なものは回収されていくということになると思いますが、これ原料種類の不適正な記載であるとか、表示事項の欠落であるとか、あと設計上の保証成分の不足など、内容はもう決定的に何か安全性に大きなということは生じないのかもしれませんけれど、まだ法改正の趣旨が浸透していない部分もあるのではないかと思います。  そういう意味でも、適切に常々きちんと告知をしていくということと、こういった抜き打ち検査を行いながら指導を行っていくということは非常に重要なことではないかと思うんですが、この検査件数におきまして、およそもう四半世紀ぐらい前になりますが、平成十五年、二〇〇三年の頃は年間六百件行っていたという国会での答弁があるんです、それを見付けましたが。ということは、今年間二百件ぐらいしか行われていないということで、傾向としてはこれ少なくなっているんでしょうか。  その理由も含めて、分かる範囲で教えていただきたいと思います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  委員、先生今御指摘いただきました平成十五年当時の業務資料を確認いたしましたところ、年間約六百八十件程度であったということでございます。このうち汚泥肥料は年間約二百四十件程度となっておりました。  近年は、より厳格に肥料の安全性を確保する観点から、従来より行っていた製品中の有害成分の分析に加え、原料や生産工程などを帳簿により確認し、保証票の適正記載についても確認するなど、一件当たりの検査の質を高めて対応をしております。その結果、検査数は少なくなっておりますが、汚泥肥料のように有害成分を含むリスクが比較的高い肥料を生産する事業者への検査を重点化して対応しているところであります。  引き続き、効率的かつ効果的な検査の実施を通じ、肥料の安全性をしっかりと確保してまいります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 効率的に丁寧に、質を高めてポイントを絞ってというのは分からなくはないんですけれども、それで確保できる安全性にはやっぱり限界もあると思うんですね。  先ほど実際に数を教えていただきましたけど、検査件数二百件中、汚泥肥料は百三十件、やっぱり汚泥肥料、結構集中的に検査されていらっしゃるということ、また違反が見付かった三十件中、汚泥肥料はやはり二十件、結構多くを占めているということ、さらに、この汚泥肥料を今後使うことを想定して各地域でも活用していこうという動きがあるということは、登録されていく肥料の数も増えていくということになると思います。  そうしますと、およそ四半世紀前の段階で六百八十件行われていたこの状況、もしかしたら今よりは確かに簡素なのかもしれませんけれども、三分の一ぐらいになってしまっている。これっていうのは、汚泥肥料の活用とこのチェックの在り方としては逆行しているのではないかと考えますけれども、この点はいかがでしょうか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  先ほど山本政務官からの答弁にもございましたけれども、従来の二十年前の検査のやり方というのが製品の有害成分の分析のみを行うというようなことで、非常にその一件当たりの検査時間は少ないといいますか、実際サンプルを収集するそれだけの時間で、あとは、ラボで、研究室で成分の分析をすれば対応ができたといったところでございます。  近年やっております検査というのは、それだけではなくて、実際のその生産工程に着目いたしまして、肥料の安全性をしっかり確保する観点から、原料、それからその生産工程、こういったところが適正に実施されているかというところを改めて帳簿などによってしっかり確認をするとともに、また、その表示事項の過誤などもあってもいけませんので、その保証票が適正に記載されているかといったようなところについて確認するなど、一件当たりの検査に費やす時間が非常に大きくなっているところでございます。  こういった検査方式を改めたことによりまして、着実にその汚泥肥料についての安全性を確保するような立入検査が行われているものというふうに考えております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 丁寧にやっていただく、より高度な技術をもってやっていただけることは増えた、より分かることも増えたのと、でも、より検査をしなければならない量も増えているということで、これ結局、政府ですとかFAMICも含めたこの検査を担当する機関の検査体制とか、これ人員、予算って、詳細まではいいんですけれども、これ減っているのではないかと思うんですが、これはどうですか。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  現在、肥料の立入検査を行っておりますFAMICにおきまして、肥料関係業務に従事している職員数はほぼ横ばいの状況を保っているところでございます。総人数としては約六十名でございます。  また、関連予算につきましても、現行の独立行政法人の会計基準が適用された十年前から比べると、若干増加しているという状況でございます。近年に限って申し上げますと、約六億円から七億円で、ほぼ横ばいの傾向でございます。  このように、限られた体制、予算の中で、立入検査につきましては、例えば過去に違反実績のある生産業者や新たに登録された肥料の生産業者、こういった業者を優先して立入検査を実施するなど、リスクの程度に応じまして、実効性のある検査ができるように努めているところでございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 その平成十五年の五月二十七日、農林水産委員会の議事録を見ますとね、肥料では肥料工場に年間およそ六百回、飼料では配合飼料工場を中心に年間これも六百回程度立入検査をしていると、このほかに都道府県の職員、肥料がおよそ二百三十人、飼料が七百六十人、合わせて千人ほどおるわけでございますという、まあ二十五年ぐらい前なので、もうちょっと人が豊かに配置されていた時代なのかなと思いますけれども。  やはり、検査の件数を充実させて増やしていく、技術が向上したから件数が少なくていいということではなくて、技術の向上と同時に、やはり量も含めてきちんと対応していく、もちろん精査していくことは大事だと思うんですけれども、これも必要だと思うんですね。  近年は人員も予算も大きな変化はないということなんですが、検査数を増やす、指導も実施するとなると、やはり人が必要になってきます。物価高の影響もありますので、予算が同じというのは、これ相対的には減っているということになるわけですから、これ農業全体の予算について言えることなんですけれども、こういうことも含めて、ちょっと大臣、この検査体制の充実、もっと力を入れていくべきだと思いますが、いかがでしょう。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 我々、できる人員の範囲で精いっぱいやるということ、そこの、何でしょうね、方針は昔から変わるところはないというふうに思っております。  そして、やっぱりこれ大事なのは、肥料を作る製造メーカーの皆さんが基本的には安全でちゃんと成分が入ったものを作っていただくというのが基本ですから、ただ、それを一応ちゃんと国として担保するためにこういう立入検査なんかもやっているところですから、現状のこのFAMICの体制も含めて、充実が必要な状況であれば、それはしっかり充実させていくということかというふうに思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 是非やっていただきたいと思うんですけれども。  汚泥肥料は、銘柄ごとに保証成分量や施肥後の効果が異なる、また肥料としての効果に土壌の温度とか水分が影響するといった課題があると指摘されております。登録されて、表示されている品質が保たれているかの検査体制がやっぱり一つ大事であると。  それと、汚泥肥料に限ったことではないんですが、適切な施肥をするためには、その土地の地力、土壌診断も重要だということで、事あるごとに農水省からも土壌診断による施肥の適正化ということが至る所に書かれているわけなんですけれども、この土壌診断って、じゃ、年間どのぐらい行われているのか。傾向が分かれば、この十年間の傾向、どのように変化しているのか、増えているのかどうかということを御答弁いただければと思います。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) 委員御発言のとおり、農業生産において土壌分析は、作物に必要な栄養分の過不足を把握し、適切な施肥を行うための基礎となる重要な取組であります。  このため、従前より広く農業生産現場において土壌分析が行われてきており、具体的な件数は把握をしていないものの、JAや普及組織、民間の土壌医などを中心に、土壌診断や施肥管理に対する指導が現在も全国で広く行われているものと考えております。  他方、農林水産省では、令和六年度から、国内資源の肥料利用効率化に必要なデータを収集するため、国内肥料資源利用拡大対策事業において、今年度まで全国約三千地点の土壌養分などの調査を実施する予定であります。  土壌診断に基づく適正な施肥や土作りに向けた取組を推進してまいりたいと思っております。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 この土壌診断は、一回やればそれでその土壌の状況が固定されているというものではないので、適切に定期的にやっていくということが重要なんだと思いますけれども、この件数を把握していないって、どんどん進めてやってください。多分皆さんやってくれているでしょう、きっと進んでいるでしょうという、すごい漠然とした状況で進められているということに対しては、もう少し、別に悉皆調査をしろという話ではなくて、きちんとやった方がいいと思うんですね。  ちなみに、令和四年の政府答弁では、これもまたしばらく前のデータなんですけど、二〇一三年におよそ千人の農業者に対して行った意識・意向調査で、継続的に土壌診断に取り組んでいる農業者がおよそ四割、まだ取り組んだことがない農業者が三割という答弁が政府から返ってきております。  この後の具体的な調査が行われているかどうか、今日御答弁がなかったので多分把握されていないんだろうと思いますが、これ農研機構によりますと、土壌診断での施肥削減効果で、施肥量、量が五割、コスト四割、それぞれ削減されたと。これはあくまでも土壌の状況によるので、増やさなきゃいけないところも出てくる可能性がありますから一律では言えないんですが、やっぱりこうやって土壌診断することによってコスト削減にもつながっていくという、このような結果が示されております。  是非、この適切な施肥につながるよう、より積極的に状況も把握しながらこの土壌診断に取り組んでいくべきではないかと思いますが、農林水産大臣、御答弁をお願いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 化学肥料の原料の多くを輸入に依存している我が国ですから、国際情勢の影響を受けづらい構造に転換するため、適正施肥を通じて化学肥料の低減対策を進めていくということは当然重要であります。  このため、農林水産省においては、土壌診断に基づく施肥設計の見直しに必要な取組、そして肥料低減技術を活用した取組の実証などについて支援を行ってきております。現状として、新たな基本計画の二〇三〇年までに二〇一六年比で二〇%低減との目標に対して、二〇二三年実績で二五%低減の水準に到達し、現場の取組は着実に進展をしているものと考えております。  今後、施肥量を更に低減していくには、スマート農業技術を活用して、圃場ごとの生育状況に応じて正確に施肥を行うなど、収量性にも配慮していく視点も必要かというふうに考えております。  このため、令和七年度補正予算において、栽培管理システムの導入経費や、同システムを活用したドローンや、可変施肥機能付農機の導入経費などを支援することとしたところでありまして、土壌診断など、これまでの施肥量低減の支援策と併せて、化学肥料の削減を一層進めてまいります。  やはりこれ、土壌診断、先生おっしゃるように大事なんですけど、ただ、その圃場数もですね、すごい数、特に大きい農家になってくると本当にすごい数あるので、全部やるというのも相当大変でして、今、新しい技術なんかも、例えば衛星写真で作物の生育状況を見れば、これ例えば窒素分が多いのか少ないのかとか、様々なことも分かるようにはなってきておりますので、しっかりちょっといろんな新しい技術も組み合わせて、なるべく労力と費用が掛からずに何ができるのかというのも大事かというふうに思います。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 まず、現場の農業者の方とやっぱりコミュニケーションをしながら、具体的に顔が見える関係の中で進めていかなければならないものなんだなというふうには思います。  汚泥肥料についても、やっぱり使い慣れていない肥料を使うとなると、すごい大きな圃場の方は、一部試しに使ってみてどうなんだろうということができるんですけども、そんなに大きくないところはやっぱりリスクが大きいので、すぐに使うことが難しいということもありますし、土壌診断も、何か、いや、知ってはいるんだけれども、何かきっかけがないと取り組めないというような声も聞こえてきますので、こういうところを、ふだんのやっぱり農業者の皆さんへのどういうふうなアプローチをしていくかということも、今後ももっと工夫ができるのではないかということも含めて、是非とも適正な肥料の体制をつくっていただけるよう、更にお願いを申し上げます。  若干時間が短いですが、最後、暑熱対策について伺います。  昨年の夏、鈴木大臣のお膝元の山形県で、鶏が六千五百羽、豚、牛八十頭が死ぬという報道がありました。昨年の記録的猛暑の中、やっぱり家畜動物も熱中症で死んでしまうという事態が起きております。  気象庁は、今年の夏も全国的に気温が高い可能性があるということで、この家畜の暑熱対策、まあもう既に暑さ目の前、もう既に暑くもなっていますので、取り組んでいるところは取り組んでいるんだと思うんですけれども、ちょっともうあと僅かな時間しかないので幾つかちょっと質問を飛ばしますが、この家畜のまずは暑熱対策としてのメニュー、今どんなものがあるか、ちょっと簡単に御紹介いただければと思います。

長井俊彦 農林水産省畜産局長

○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。  暑熱対策につきましては、従来から家畜への送風や散水、屋根への消石灰塗布などの取組を進めるよう、春の段階で周知徹底を図ってきているところでございまして、これに加えまして、畜産クラスター事業でありますとか生乳暑熱対応推進緊急対策を通じまして、家畜の体感温度や畜舎温度を下げるための送風装置や細霧装置、断熱材、遮熱塗料等の資機材の導入、また、酪農において、夏季でも高い受胎率が得られるように、人工授精から受精卵移植への転換といった支援策を措置しているところでございます。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 暑熱対策として、畜舎の整備等々、本当に必要なことだと思うんですけれども。  そもそも、日本は畜産動物の飼育密度に関する数値的な規定がございません。これ、密度が高ければ熱もこもりやすくなるでしょうし、感染症が発生したときの被害も大きくなるのではないかということも推測されます。  生産コストとの兼ね合いもありますので、この畜舎の建て替えも簡単ではないでしょうけれども、やっぱりこの飼育密度の数値目標というのは一定設けて、ある程度幅はあってもいいと思うんですが、この飼育密度の低減に向けて働きかけていく必要というのはあるのではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 済みません、譲っていただきました。副大臣の山下です。  飼育する面積や密度の基準については、国際基準でありますWOAHコードにおきまして、各国で気候であったり文化などが非常に様々であることから特定の数値基準は示しておらず、多様な飼育形態を認めております。  農林水産省としても、こうした多様な飼養形態を推進しておりまして、そして、我が国というのは、高温多湿な上に面積も非常に狭いことから、飼養密度の数値基準を設けるのは簡単ではないというふうに考えております。  一方で、農林水産省におきまして、令和五年七月にアニマルウェルフェアに関する飼養管理指針を策定しておりまして、その中で、正常な姿勢を取るなどのために十分な空間を与える、また密集飼いにより通常行動や休息への悪影響を避けることを推奨しておりまして、適正な飼育密度に向けた働きかけを行っているところであります。

石垣のりこ 立憲民主・無所属

○石垣のりこ君 時間が参りましたのでここで終わりますが、アニマルウエルフェアの取組がどの程度できているか、主観で判断されるような、ちょっとその恣意的な判断で揺らぐような基準であるよりは、ある程度の幅を持たせても数値を設けた方がより判断として分かりやすいのではないかということで、この問題に関してはまた改めて委員会で取り上げたいと思います。  以上で終わります。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 おはようございます。国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏です。  本日も質疑の機会賜り、誠にありがとうございます。本日は大きく三つのテーマで御質問させていただきます。  まずは、農業構造転換集中対策についてです。  まず、この議論の土台として、農業構造転換集中対策について改めてその趣旨と事業概要、お伺いできますか。

押切光弘 農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(押切光弘君) お答えいたします。  我が国の農業につきましては、国内需要の減少に加えまして、農業者の急速な減少が見込まれるなど様々な課題に直面をしておるところでございます。このような状況下にありましても、将来にわたって農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するためには、海外需要を取り込みながら、少数の農業者がより多くの農業生産を担う農業構造へ転換することが必要不可欠と認識をしておるところでございます。  それに向けまして、農地をフル活用し、供給力を強化すべく、農地の大区画化や中山間地域におけるきめ細かな整備、共同利用施設の再編、集約、合理化、スマート農業の導入加速化、輸出産地の育成といった、早急かつ計画的に対応する必要がある四つの分野を核に集中投資を進めるということにしておるところでございます。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  今御答弁をいただいたように、この農業構造転換集中対策の柱は四つです。農地の大区画化及び中山間への取組、施設の再編整備、スマート化による生産性向上、輸出産地育成などでございます。  この四本柱についてはこれまでも政府も取り組んできたものであるという認識でありますが、今回、この五年間で国費一・三兆円措置するに当たり、これまでの取組と具体的に何が異なっているのか、御教示をいただけますか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。  この構造転換集中対策というのは、農家の皆さんの年齢構成を考えると今動かなければ手遅れになるという強い危機感の下で、少数の農業者の方がより多くの農業生産を担う農業構造へと転換すべく、この五年間で集中的に実施するものであります。この期間で構造転換を推し進めていくためには、現場の皆さんにも積極的に構造転換に取り組んでいただくことが不可欠であるというふうに考えております。  こうした観点から、各般の施策におきまして、現場の方々に対する財政面での負担軽減に加えまして、新たなメニュー創設などを通じて現場の方々が取り組みやすい環境を整備することで、構造転換を後押しすることとしております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  その五年間で国費一・三兆円、総額二・五兆円ということですから、やはりそれだけ覚悟を持って取り組まねばならぬというふうに思っています。  そうした中で、今副大臣にも御答弁をいただいたとおり、この大区画化もスマート化もてこ入れをして頑張っていくんだと、残りのこの十年で多くの離農も見込まれますのでその前に何とか成し遂げるんだという決意でやっていくんだと思います。  そうしたときに、このてこ入れをしていくという方針を決めるときには、やはりこれまでやってきた対策ですから、じゃ、これまでの対策の中で具体的にどういう点が反省点であり、それに基づいてこういう、今新しいメニューとおっしゃっていただいたんですが、これまでの反省をどう分析して、だからこそ今回新しいメニューを入れたんだみたいな分析をされたんだというふうに思います。  基本計画に位置付けられているものですから、例えば基本法の検証部会であったり、あるいは企画部会であったり、事業実施主体の方、農家の方々の、だからヒアリングをされたと思いますけれども、そうしたこれまでの振り返り、反省点の分析について具体的に御教示をいただけますでしょうか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 御指摘の企画部会における地方での意見交換会など、様々な機会を通じて現場の方々からも事業に資する課題を伺っております。  例えば、農地の大区画化につきましては、多くの農業者の方がリタイアする状況では基盤整備による生産性向上がより重要になるために、農業者自らが区画を拡大することへの支援が必要という声であったりとか、また、共同利用施設の再編、集約、合理化につきましては、老朽化が進む共同利用施設の広域利用に向けた施設の統廃合を進めていくため、施設整備への支援の強化が必要といった声があったところであります。  こうした現場の声を含め、課題を把握しつつ、財政面での負担軽減や構造転換に取り組みやすい環境整備とすることで、本対策に五年間で集中的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  であるとすると、これちょっと確認にもなりますけれども、やはり現場の負担感を軽減をしていくであったりですとか、もっと地元の農業者が主体的に取組に参画をしていけるような使いやすさみたいなところも新しいメニューなどで追求をされていくんだと思います。  そうした中で、先ほどこれまでの取組と今回の取組と具体的な違いは何ですかというふうにお伺いをさせていただきました。じゃ、現状として、やはりこれまでの取組を踏まえて、今のこの農業構造転換集中対策は、かつてあった課題はしっかり解決をできているというふうに認識をされておりますか。

山下雄平 農林水産副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(山下雄平君) 済みません。指名前に立ち上がりまして、申し訳ございません。  この構造転換集中対策におきましては、少数の農業者が、先ほど申し上げましたように、より多くの農業生産を担う農業構造への転換をすべく五年間で集中的に実施するものでありまして、そうした課題におきまして、この限られた期間で構造転換を推し進めていくためには、現場の方々の声を伺い、課題を把握しつつ、財政面での負担軽減に加え、構造転換に取り組みやすい環境を整備することが必要だというふうに、先ほど御指摘いただいたとおりだというふうに思っております。  こうしたことを踏まえて、これまでまだまだ不十分だという御指摘もありましたけれども、そうした点を強力に推し進めていくためには、現場の方々の財政面での負担軽減というのが非常に大きなところでもあります。そうしたことを踏まえて、この共同利用施設におきましては、地元の負担を最大三分の一までの低減でありますとか、自治体の負担も非常に過重になっているという御指摘もありますので、地方財政措置の拡充などの特例措置を講じていくことにしております。  また、現場の方々が取り組みやすい環境を整備していくためには、この農地の大区画化におきましては、法人等の農業者が自らあぜの除去などの簡易な整備を支援する事業の創設などを設けることとしております。  今後とも、こうしたいろんな課題におきまして構造転換集中対策をしっかり実施していくことにより、これまでの課題を更に解決できるように努力してまいりたいというふうに考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  様々な論点、改善点を挙げていただいたと思います。是非、そうしたところを丁寧にフォローしながら進めていかないと、その五年間のうちに取組の新たな課題も出てくると思いますし、やっぱりそうしたことを一つ一つ潰していかないと、最終的に五年間掛けて一・三兆円使って、でも課題がまた新しく見えて終わったねではいけないというふうに思っています。  そうした中で、やはり前回、所信質疑の際にも私の方から、農業構造転換集中対策のロードマップはあるんですかという御質問をさせていただきました。そのときの御答弁としては、基本計画にKPIが書いてあるので、それで進捗を把握をしていますということでした。  ただ、やはり今副大臣おっしゃっていただいたような論点ももちろんあると思います。地元負担を軽減をしていくことも当然大切だと思いますが、それと同時に、例えば、土地を大区画化する上での権利の問題であったりですとか、スマート化をするにしてもそれを使う農業者の育成の問題、あるいはそういったところをもっとクリティカルに解決をするための技術開発の問題、様々な論点が付随をしている対策であると思っています。この五年間でてこ入れをしてしっかりやるんだということを必ず成功させるためにも、是非この五年間の最中のフォローアップはしっかりやらないといけないと思っています。この基本計画のKPIを単年単年で数字で追うことももちろん大切ですが、もっときちんとこの事業を成功させるためには、もっとちゃんとロードマップなりをしっかり引いた上で、単年単年のPDCAをちゃんと回すようなサイクルを確立した方がいいと思っています。  最後、このテーマについては大臣にお伺いをさせていただきたいのですが、是非今からでもこのロードマップをしっかりと整備をした上で、この五か年対策が必ず成果に結び付くように措置をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今回のこの農業構造転換集中対策は、今動かなければ手遅れになるという強い危機感の下で、五年で集中的に投資を行う必要がある四つの分野で実施をすることとしたものでありまして、現場でなるべく活用していただかなければ話が始まりませんので、現場で活用されることで成果につなげていく必要があると考えております。このため、新たな基本計画においても目標及びKPIを設定し、毎年その進捗状況を確認することとしたところであります。  このように、毎年フォローさせていただきますので、集中対策で掲げる施策が成果を上げ、農業の構造転換に資するものとなるようにしっかりやらせていただきます。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。これからまだ見ぬ課題がたくさん出てくるものであるとも思います。是非このフォローアップはしっかりとやっていただいて、進捗を確認することも大切ですが、新たな課題がどこにあるのかという視点でも是非フォローをしていただければというふうに思います。  次のテーマに移ります。資材不足についてであります。  政府の下にも多々声が届いていると思いますが、私の地元でもやっぱり様々な現場で資材が足りないという声を聞いています。マルチやハウスのビニールが足りないとか、食品トレーが足りないとか、それで値上がりが見通される、あるいは値上がりをした、そういった声を聞いております。また、昨日のニュースで、ポテトチップスの包装が白黒になると、インク不足が原因であるというものを見ました。それだけやっぱり現場に大きな影響が出ているものだと思います。  ただ、政府がナフサの総量をしっかり確保しているんですよということも同様に発信をされているのは承知をしています。ただ一方で、現場としては依然として不足感があるというのが状況。で、これについて、現場に資材が行き渡っていない現状というものをどのように受け止め、また、この改善に向けてどのように取り組まれるのか、教えてください。

押切光弘 農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(押切光弘君) お答えいたします。  ナフサ由来の製品の供給につきましては、今委員からもございましたように、年を越えて継続をできる見込みとなっているところでございますが、必要な資材の確保につきまして不安の声をいただく中、供給の偏りや流通の目詰まりに緊張感を持って対応していく必要があると強く認識をしているところでございます。  調達にお困りの情報提供を我々として受けた場合には、経済産業省とも連携し、流通の目詰まり事案の解消に取り組んでおるところでございますけれども、その際頂戴いたします事案につきましては、その原因、経緯というものがまさに様々であるところでございます。それを一つ一つ解きほぐしながら円滑な供給が行われるように今取り組んでいるということでございます。  また、資材の安定確保に向けましては、流通構造等の実態把握、こちらも進めておりますほか、農業用マルチ等のプラスチック製農業資材ですとか石油由来の食品容器包装などにつきましては、それぞれ関係団体等に対しまして、当省の相談窓口の活用ですとか、受発注の平準化など御協力の要請を発出をさせていただいたというところでございます。  引き続き、農林水産業、食品産業の現場からのお声をよく伺いながら、必要な資材の安定的な確保に取り組んでまいりたいと思っております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。是非この流通の目詰まりを解消するための対策、取り組んでいってもらいたいと思います。  総量は足りているんですよ、ある程度あるんですよ、でも、流通の目詰まりが起きているんですよということを聞いたときに、やっぱり頭に浮かぶのは米不足のときの流通の混乱であるというふうに思います。あのときも、日頃米の流通に携わっていない業者が投機的な筋も含めて参入をしてきたことにより、流通全体に混乱が起きたという反省点があったと思います。  今回、このナフサが不足をして値上がりをしている、現場に資材が足りないという中で、実際に足りなくて値上がりをしているケースと、あるいは、やっぱり前回の反省を踏まえれば、これから先、様々な業者が参入をしてきて、投機的あるいは便乗的な動きによってまた流通の目詰まり、価格の高騰が発生するリスクというのは当然予見をしてしかるべきというふうに考えています。  そうした中で、この農林水産委員会ですから、あの米不足のときの反省をしっかりと踏まえた上で、こうした予見されるリスクに対してはどのようにお考えになっておりますか。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  農林水産省では、農林水産業、食品産業の皆様から相談を受け付ける相談窓口を設置しており、資材の供給の偏りや流通の目詰まり、値上がりなどについて幅広い御相談をいただいているところであります。その中には、便乗値上げが生じているのではないかという懸念の声もございます。資材の値上がりが本当に価格転嫁ではなく便乗値上げであると客観的に判断できる材料までは、我々は持ち合わせておりません。  引き続き、寄せられた相談に対しては、その背景情報を含め丁寧に伺いながら、状況について引き続き注視をしてまいりたいと思います。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  何が投機で、何が便乗で、何が一般の商流なのかと判断することが難しいのは私もよく分かります。ただ、やっぱりそうしたリスクを可能な限り低くしていかないことには、また混乱が長期化、あるいは悪化してしまう可能性があると思っています。  そうした中、例えば見通しの悪さからくる買いだめであったり、今申し上げたような投機的、便乗的な動き、この流通の混乱を引き起こす要因は幾らかあるわけでありますが、本日、経産省の方にもお越しをいただいておりますのでお伺いをしたいと思いますが、経産省として、政府のタスクフォース立ち上げていらっしゃるとも思いますが、政府として、全体としてはこうしたことに対して何か具体的な措置はとられておるんでしょうか。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  今の買いだめですとかあるいは投機的にということで、これが目詰まりその他の原因になっている場合には、各省と協力をしましたタスクフォースの下でその解消に努めているところでございますけれども、いわゆる便乗値上げみたいなものに関する御質問の部分につきましては、これ一方で契約自由の原則というのもございますので、こういう観点から見ますと、各事業者が現在の需給状況、また将来の需給見通しなどを踏まえて、各々の経営判断として製品の価格を設定している場合には、値上げそれ自体を直ちに法令違反として対処することはできないというふうに考えてございますが、ただし、これは一般論になりますけれども、もし複数の事業者が相互に連絡を取り合って今の現状の中で価格を共同でつり上げるとか、そういう行為が見られることがもしあれば、独占禁止法において不当な取引制限として禁止されておりますので、こういうものについては、万が一そういった違反行為があれば公正取引委員会において厳正に対処がなされるというふうに承知をしております。  引き続き、我々といたしましても、関係省庁と連携しながら値上げも含めた現状を注視いたしまして、事業者に寄り添った対応を進めてまいりたいというふうに考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  カルテルのような悪い事例があれば、それは当然対策を取ってしかるべきというふうに思いますが、やはりそういうことがなくても混乱が深まり長期化をしたというのが米不足のときの反省だと思います。  やっぱりここ農林水産委員会ですから、是非政府の方にもお願いをしたいのが、このタスクフォース、政府でやっているものでありますから、是非、その中でも農水省としてもしっかり意見を上げて、現場の農業者であったり農業関連事業者に対する影響が可能な限り少なく、そして短くなっていくように是非働きかけをしていただきたいと思いますが、その認識だけお伺いをできますか。

押切光弘 農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(押切光弘君) 今、タスクフォースの話がございました。当省からは、私がタスクフォースのメンバーということになってございます。ですので、タスクフォースの場でも、今お話がありましたような農業現場で実際に起きている事柄ですとか、そういうものを適時御報告をさせていただいて、それを踏まえて、経産省を含めて関係省とそれぞれ目詰まりの解消などの対応を取り組まさせていただいているということでございますので、今後とも、この中東の情勢に関しまして様々なことが農業分野なり食品産業の分野にも起こると思いますけれども、それに関しては、適切にしっかり皆さんと情報共有しながら、タスクフォースの中で対応していきたいというふうに思ってございます。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。しっかり対応していただければというふうに期待をしております。  最後、この資材について大臣にも一問お伺いをさせていただきます。  今ほど私が質問をさせていただいていたのは、流通の目詰まりの解消であったり、価格高騰にならないような対策なわけでありますが、一方で、価格高騰は現場で実際に起きてしまっているという中において、ナフサの総量が確保されているのであれば、流通の目詰まりが解消されれば価格は落ち着くはずなんです。そうしたときに、是非考えていただきたい、検討していただきたいのは、それまでの間、価格が落ち着くまでの間、この価格高騰対策というのを実施をしてほしいというものであります。  本日の午前に、国民民主党としても、中東危機を乗り越えるための緊急対策というものを発表しています。その中では、大きな柱の一本として、石油化学製品の価格高騰対策、こういったものを掲げています。  これはもちろん農業資材だけの問題ではありませんが、ただ、政府全体として是非、原料不足からくる価格高騰対策、これを実施をして、経済的な悪影響、これが少なくなるような措置をとっていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今現在、政府は、基本的には、中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置によってガソリン価格などを百七十円程度に抑制するといった対策を講じさせていただいております。また、農林水産省においては、燃油や飼料の価格の高騰に対しては、経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度を措置しているほか、セーフティネット資金などに対する金利負担軽減の措置も講じているところであります。  大事なことは、これからその価格がどういうふうに振れるかというのは当然予断を持って言うことはできないんですけれども、大幅に振れた場合に、やはり経営に与える影響というのをよく見なければならないと思っていまして、経営がそれでやっていけないというような事態には絶対にさせないんだということで、今後とも、緊張感を持って動向を注視して、安心して農業経営を継続いただけるようには対応させていただきます。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  今回の中東情勢そのものは、農家であったり農業関連事業者に責任は全くないものでありますので、これからこれに端を発するものによって関連事業者の経営が悪化をしてしまう、それが深刻な事態を引き起こすといったことがないように、是非政府としても、引き続き状況を注視しながら必要なときに対策を御検討いただければというふうに思います。  最後、私が地元でお伺いをしている御意見を質問をさせていただきます。農水省もこの課題は随分昔から取り組まれていると思いますけれども、通い容器についてですね。  私が聞いた声、まず御紹介をすると、そもそもこのコンテナ、この事業をやっているのは御存じのとおりイフコだと思います。このイフコから全農へ行き、全農から単協へ行き、この単協から地元の農家がリースをしているという状況であります。  このコンテナについて、青果物を入れて出荷をするわけでありますが、この出荷先の小売店とか外食店とか、そこにどうもコンテナが滞留をしてしまうと。最終的にこのコンテナは小売とか外食からイフコの回収拠点へと返すはずなんですけれども、別に返さなくても罰則もないし、イフコとしてもなくなった分また作ればいいということで、余り回収のインセンティブが働いていないという中において、一方で、やっぱり、こうしたことで掛かってくる、回収率の悪さからくるコストが農家の負担に押し寄せられているという御意見を聞いています。  私もこの地元のコンテナ価格調べてみたんですが、二〇一二年、今から十三年、四年前ですね、そのとき百九円だったそうです。それが二〇二四年、今から二年前ですが、百八十九円になって、十二年間で七三%コンテナ値上がりしたというふうに聞いています。  こうした中で、やっぱり、この回収率の悪さが最終的にこの商流の一番下にいる弱い立場の農家にぐぐっと押し寄せられているというのはやっぱり問題だなと思っているわけでありますが、農水省もこの通い容器については随分昔から取り組まれてきたと思います。現状どういった議論がされているのか、お伺いをできますか。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  プラスチック製のレンタルコンテナは、段ボールよりも耐水性がある、圃場で収穫物を入れることができること、繰り返し使用可能で環境に優しいことなどから、一部の産地においては活用をされているというふうに承知をしております。  その流れについては今委員の方からお話しいただいたとおりでありますけれども、レンタル価格については契約ごとに個別に決定されるものと聞いておりますが、一般的には、コンテナの調達コスト、回収、検品、洗浄などに掛かるコストなど様々なコストのほか、コンテナの回収率なども考慮して決定されるものと承知しています。このため、レンタルコンテナの関係者において紛失の防止など回収率の向上に向けた取組を行っていただくことが農家負担抑制のためにも重要と考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  その段ボールのお話も今あって、段ボールにしたらいいんじゃないかという御意見もあろうかとも思うんですが、私のその地元の農家さん、コマツナ作っているんですね。洗わないと出荷できないので、段ボールだと使えないそうなんですよ。なので、やっぱりこのコンテナ使わないといけないという中で、今政務官に御答弁をいただいたとおり、やっぱり民間の取組なので、じゃ、どこまで政府が口を出していくのかというのは難しい部分でもあると思います。  ただ、個々の民間が責任をしっかり果たしてもらわないことにはやっぱり農家負担もなかなか減らないということで、この議論はもっと、随分前からやっているものですから、また進めていただきたいなということが一つと、ただ、そうはいっても、なかなか議論が進まないのも事実であり、こうしたときに、コンテナ代七三%も上がっちゃったみたいな、このしわ寄せが農家に行くのをやっぱり守っていくというのがJAのそもそもの役割なのではないかと思っています。  このコンテナの流れの中には全農と単協と入っているわけですね。是非、全部のしわ寄せが農家に行くんじゃなくて、JAと単協の方からも、全農なり単協の方からもですね、この農家にしわ寄せが行かないような、それぞれこの流通の中でコストを負担していけるような交渉なり取組なりをしていただきたいと思いますけれども、最後、大臣から一言いただければと思います。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 御指摘のとおり、中小規模農家の経営を支えることはJAの重要な役割の一つでありまして、例えば農産物販売においては、価格決定だけではなく、コンテナのレンタル料金や回収方法などの流通、販売条件なども含めて卸業者や小売業者と交渉し、有利販売につなげていく役割が期待をされております。  ただ一方で、このような流通、販売条件については、民間の取決めなわけですので、個別の契約内容について我々が指導監督するというのはちょっと正直なじまないというふうに考えておりますが、ただ、コンテナ、コンテナもあれ多分ナフサで作られているんだろうと思いますので、農林水産省としては、このコンテナ回収の優良事例の情報提供などにより、農家の経営を支えるJAの活動を後押ししてまいりたいと考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。是非、引き続きよろしくお願いをいたします。  質問を終わります。ありがとうございました。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。  今日は一般質疑ということで、質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日は、肥料対策、また下水汚泥からのリン回収、そして相次ぐ大規模林野火災への対応についてお伺いしてまいりたいと思います。  まず、肥料価格高騰への対応についてお伺いいたします。  今朝も様々肥料に関しては石垣先生からも御指摘ございましたけれども、中東情勢、また円安の長期化などによって、肥料価格が再び上がる懸念がございます。燃料には価格抑制措置、また施設園芸などの補填制度がございます。飼料にも配合飼料価格安定制度という恒常的な仕組みがございます。一方、肥料につきましては、ウクライナ戦争が発生をした令和四年度から五年度にかけて、いわゆる肥料価格高騰対策事業、つまりコスト上昇分のこの七割補填というものが行われましたけれども、既に終了をしております。現在農家が使える直接補填の制度はございません。  肥料費は、品目にもよりますけれども、農業経営費の六%から一三%も占めるというふうにも言われます。肥料は作付け前に必要ですので、高くても買わざるを得ません。燃料、飼料には仕組みがある一方で、肥料だけが何もない、それが今の現状でございます。私は、これは制度として不十分ではないかというふうに考えます。  この格差を国としてどう認識されているのか。肥料につきましても、価格急騰時に農家の経営を守る仕組みを恒常的な制度として具体化していくべきと考えますが、見解を伺います。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  肥料につきましては、広く農業経営に使用され、かつ国際的な需給環境の影響を受けやすいということで、価格が急騰した場合には農業経営に大きな影響を及ぼすことになると承知をしております。  このため、新たな食料・農業・農村基本計画におきまして、平時より通関における肥料原料価格などを調査し、同価格が急騰し、肥料小売価格の急騰が見込まれる場合は、これまでに実施した肥料価格高騰対策の仕組みや効果等を踏まえ、影響緩和対策を実施するという旨を規定しているところでございます。  この規定を受けまして、毎年度の予算事業におきまして、この先ほど申し上げた基本計画の記述ぶりと同様の内容を明記した実施要領も定めまして、肥料小売価格上昇時から原則一年の期間を対象に影響緩和対策を実施するという旨、関係機関宛てに通知しているところでございます。この要領に基づきまして、肥料価格高騰への対策を講じることとしているところでございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 既に現状あるといったような御答弁でございましたけれども、私は、基本計画にそのように位置付けられているのであれば、しっかり現場の方々に、本当にこれから価格が高騰した場合に手当てをしてもらえるのかという、安心感を届けることが何より大事だというふうに思います。しかも、令和四年に行われた対策も、申請要件が非常に重たい、また、届かなかった農家も少なからずいらっしゃったというようなお話もお聞きしておりますので、早く容易に必要な農家に届く制度にしていただくためにも、具体的に秋肥の対策について大臣にお伺いしてまいりたいと思います。  先月、中道、立憲、公明の三党でJAの全国中央会にヒアリングをさせていただきました。その際、今回の中東情勢が長期化した場合には、六月以降の秋肥については円安と原料価格上昇により値上がりの可能性があるとの説明がございました。  先ほど申し上げた四年前の事業では、今回と同様に二月に事態が発生しまして、七月末に予備費の閣議決定を行い、八月から調査を開始をするという後追いの対応になりました。しかし、この最低五戸以上のグループ申請とか化学肥料削減の取組要件だとか現場の負担になったことも事実でございまして、これは、これからもしやるのであれば、生かさなければならない教訓だというふうに思います。  そこでお伺いしたいと思うんですけれども、秋肥の価格動向につきまして、いつ何を根拠に判断されるのか、政府として対策の必要性を判断する時期と指標を明確にしていただくとともに、是非この価格上昇が明らかになった場合には、申請要件の簡素化をしていただいた上で速やかに措置を講じていただきたいと思いますけれども、今後の対応方針についてお聞かせください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今、高橋先生から御指摘があった、これまでの対策で至らなかった点とか、若しくは、何というか、申請しようとしたけどもちょっと面倒くさかったとか、ちょっとそれでやめちゃったとかですね、そういう話は私も十分いろんな方からお話を伺っているところでありますので、万が一、この何らかの対策が必要だという事態になれば、そういった反省点も踏まえて、しっかりと対応させていただきたいと思います。  基本的に、先ほども答弁で申し上げましたが、やはり大切なことは、この肥料価格の高騰が農業者の経営にどの程度の影響を与えるのかということをよく分析をした上で、必要かどうかについてはしっかりと判断をさせていただきたいと思います。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いしたいと思います。  政府の事前の御説明では、全農が公表される卸売価格、こうしたものが小売価格を見通す上で参考となる指標であって、例年、秋作業に使用する肥料につきましてはこの五月に公表がなされると、五月末というようなお話もお伺いしております。  是非、その時点で上昇傾向が明らかになった場合には、購入時期に間に合うよう先手で対応していただきたいというふうに思います。是非、価格が上がっても国は何もしてくれないといったような不安が農家の方々に広がらないように、前回の教訓を踏まえた迅速で使いやすい措置にしていただくことを強くお願いしたいと思います。  続きまして、下水汚泥からのリン回収についてお伺いしたいと思います。  このリンは、皆様も御存じのとおり、農作物の花や実の育成であったり、根の生育にとって極めて重要な要素でございまして、肥料の原料として使われていますけれども、主に我が国は一〇〇%輸入に頼っている、それも中国、そして現在、政府はモロッコといったようなところから輸入先を広げているとも承知をしております。  その中で、国内の肥料資源を活用していくという意味で、今朝もございましたけれども、私の地元神戸でも、実は複数の処理場で下水汚泥からリンを回収し、こうべ再生リン、こうべハーベストという名称で活用されております。現場を私も視察をさせていただいておりますが、安全性も高く、食料安全保障に資する先進的な取組だと考えております。  現在、全国では八自治体、十一処理場で整備が進んでおります。主に国交省のB―DASH事業ということで施設整備をしていただいているんですけれども、仮に全国でこうした一定規模の処理場で整備が進んだとしても、潜在的に生産できる量というのは年間二・七万トン程度というふうに言われておりまして、リンの総需要量は年間二十八・五万トン、その十分の一程度にしかすぎないと。もちろんリン回収のみならず、堆肥とかコンポストだとか、そのような形で国内資源を利用していくということを通じて、政府は二〇三〇年にリンの国内資源利用割合を四〇%という目標を掲げておりますけれども、それが達成できたとしても相当分は輸入に頼らざるを得ないという構造は残ります。  是非、国交省とも連携していただいて、こうした施設整備への補助、途切れさせず、国内資源の活用を強力に進めていただきたいというふうに考えますけれども、そうした認識、またさらには、自治体などへの施設整備支援、継続、拡充をしていただけるかどうかについて、御答弁をお願いいたします。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。  高橋先生、今お話しいただきましたとおり、利用できる国内肥料資源には限度がございます。一定程度を海外の原料に頼らざるを得ない状況は残されるものの、まずは基本計画の目標の実現に向け、農林水産省と下水道事業を所管する国土交通省が連携しながら取組を進めていくことが重要であるというふうに認識をしております。  具体的には、農林水産省では、地方自治体も対象に、下水処理場から排出された下水汚泥を活用してペレット化などを行う場合の施設整備や国内資源を活用した肥料を営農に利用した際の施肥効果の実証等に対して支援をしてきているところであります。国交省では、地方自治体が下水処理場内で肥料化施設を整備する場合の支援や、より効果的に肥料化を行う技術の実証等に対して支援をしてきているというふうに承知をしておりますので、引き続き、これらの対策を総合的に講じることで肥料の安定供給を実現してまいりたいというふうに考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 力強い御答弁、ありがとうございました。  その中で、私は、現場の方からは、こうして設置、整備されたこのリン回収施設の維持管理費に関して、御相談といいますか、御要望をいただいておりましたので、その件についてお伺いいたします。  神戸市では、施設整備だけでなく、稼働後の運営が大きな課題となっております。稼働していくにも人件費とか薬品代、電気代、様々な維持管理費が発生いたしますが、そうしたものは回収したリン製品の販売収入で賄うということが原則となっているんですけれども、なかなか十分にそれを賄い切れないという現実があります。例えばですけれども、現場でお伺いしたのは、百トン当たり百万円強の赤字が見込まれるという中で、神戸市は昨年度から、維持管理費の不足分の半分ですが、市の一般財源で措置することを独自に決定をいたしました。しかしながら、こうした判断ができる自治体ばかりではなくて、やはり今後同様の事業を導入しようとかまた拡大しようとする自治体に共通する課題だというふうに考えます。  下水汚泥のリン回収というのは、単なる下水道事業ではないというふうに思います。食料安全保障とか資源循環とか脱炭素に資する公益性の高い事業でございます。であるならば、この公益的な部分については、一般会計からの負担を制度上、明確に認める必要があるのではないかというふうに言われておりまして、まず、導入自治体の維持管理費とか販売収入というものを一般会計で負担しているような実情があるのではないかという現状を把握していただくとともに、これ総務省になるんですけれども、一般会計からの繰り出し基準にこのリン回収事業を明確に位置付けることを検討していただきたいというふうに考えますけれども、この一般会計からの繰り出し基準の中身についても含めて、総務省の参考人、御答弁いただければと思います。

福島秀生 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(福島秀生君) お答えいたします。  下水道事業におきましては、汚泥処理を含む汚水処理に要する経費につきましては、受益者が明らかであるということから受益者負担が原則となっておりますけれども、生活環境の改善等、下水道の公共的な役割に鑑みまして、その費用の一部につきましては一般会計からの繰り出しにより公費負担をするということにしております。  御指摘の下水汚泥からリンを回収し肥料として再利用する取組につきましては、当該事業といたしまして、肥料等の売却益に加えまして、汚泥処理費等の経費の削減も一定程度見込まれるということから、その維持管理に要する経費につきましては一般会計からの繰り出しの対象とはしていないところでございます。  他方、当該事業につきましては、化学肥料製造時に排出されるCO2の抑制に資するなどの効果が考えられることから、施設の導入経費につきましては、公営企業の脱炭素化に資する取組といたしまして繰り出し基準に定めるとともに、一般会計負担に対しまして地方財政措置を講じているところでございます。  引き続き、先行自治体における事業の実施状況等も踏まえながら、関係省庁と連携しまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 御答弁ありがとうございました。  今おっしゃられたように、導入の部分についてはもう既にこの一般会計の繰り出し基準として定めていただいていると。今後は、こうした施設が増えていけば、やはり課題としては、その維持管理費についてもそれに当てはまるのかどうかといった判断も必要になろうかと思います。  公益性の高いという意味は先ほど申し上げた、御答弁もあったように、このCO2の削減等にも資する事業であるといった、そういう脱炭素の取組もさることながら、今私が申し上げたように、食料安全保障にも資する取組であるという、更に一段と公益性の高い取組になってまいりますので、是非とも、関係省庁と連携して、検討を進めて、繰り出し基準に定めていただくことをお願いしたいと思います。  続きまして、ちょっと話題が変わりますけれども、相次ぐ大規模林野火災への対応についてお伺いしたいと思います。  昨年二月、岩手県の大船渡市で過去六十年で最大規模となる約三千三百七十ヘクタールの林野火災が発生をいたしました。さらに、本年四月には、同じ三陸地域の大槌町でも大規模な林野火災が発生をいたしました。焼損面積は千六百三十三ヘクタールとも言われ、平成以降、国内第二の規模となりました。まず、被災された住民の皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。  大船渡の復旧が緒に就かないうちに、隣接する地域で第二の大規模火災が起こりました。私は、これはもう偶発的な事故ではなく、乾燥とか強風とか急峻な地形が重なる構造的なリスクだというふうに考え、その認識に立ってお伺いしてまいりたいと思います。  まず、消防庁、今日、参考人にお越しいただいておりますので、お答えいただきたいと思います。  配付資料を御覧いただければと思います。これ、大船渡市の林野火災を受けて、消防防災対策のあり方に関する検討会というものが総務省の下に立ち上がって、その中で示された報告書の抜粋でございますけれども、ここに、大規模火災に対応できる消防防災体制の在り方、そして常備消防体制の強化という項目の中に、航空部隊による消火活動として、散水量を高めるための有効な機体、資機材の検討が必要というふうに明記をされております。  まず最初にお伺いしたいと思います。消防庁として、ここの散水量を高めるための有効な機体、資機材というのはどのようなものを検討されたいと考えているんでしょうか。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  御指摘いただきました大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会におきまして、散水量を高めるための有効な機体、資機材の検討と提言がなされました。  消防庁では、防衛省とともに、アメリカで運営されているC130輸送機の消火ユニットの運用実績や課題を把握するため、昨年十月に両省庁の担当者が米国を訪問し、現地調査を行うなどの検討を行ったところであります。  このほかにも、消防庁といたしましては、消火薬剤の空中消火での検討などを行いたいと考えているところでございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 その点はあした、私ども決算委員会で総務大臣に改めて確認をいたします。  昨年、私、予算委員会でこの点を取り上げて、石破総理からは、まさにこの消防飛行艇の話をさせていただいたんですけれども、そういうものも検討するように防衛大臣にお願いをしていると。あわせて、C130というものに対して、これ自衛隊機になりますけれども、消火剤と水を混ぜて、それを投下するようなことについても検討したいという答弁があって、それを受けての今の御答弁のような対応をされたんですが、事前の説明では、防衛省は、もう既に、このC130については検討の余地はなしと、現地でも確認をされたということを、あした国会でしっかり確認をさせていただいた上で、総務大臣にも問いたいと思っております。  その中で、我々、公明党の秋野公造議員始め、実はこの消防飛行艇の導入に関しては、秋野議員については平成二十四年に質問主意書を提出し、以来十年以上掛けて一つ一つの論点について取り組まれてきて、このUS2、消防飛行艇の空中消火能力の高さは認められるという答弁もこの国会の場でなされてきたところと承知をいたします。  昨日も、実は決算委員会で秋野議員がこの点について総理にお伺いしようとしたら、総務大臣がなぜか答弁をされました。そこで、様々なほかにも課題があるんだという御指摘がある中で、これまで実は国会の中では否定をされたというか、もう消防庁としてもこの消防飛行艇についての残る論点は導入経費とか維持管理費とか、そうしたコストの問題だけですという形になっていたにもかかわらず、例えば、そのために特別な操縦資格を持っている人間が必要だとか、様々な、高高度から投下をすると効果がないみたいな話とか、実際、秋野議員は、防災ヘリよりも低高度で運用されているような飛行艇の写真も見せる中で、そんなことはないじゃないかということも示してきたわけであります。  そこで、やはり私は消防庁に改めて確認をさせていただきたいんですけれども、この大船渡の報告書には、まさにこの散水量を高める有効な機体の検討というふうに書かれているわけですから、しかも、この一番下に書いている、この消防防災ヘリの話も書いております。事前の説明では消防防災ヘリを増機するんだみたいな話もいただいておりますけれども、なぜそれならばここに散水量を高めるまさに有効な機体なんて別に書かなければいけないのか、その説明にもなりませんし、しっかり我々がここまで国会で積み上げてきた議論を踏まえて、この消防飛行艇の早期導入に向けて責任を持って予算要求を行うのは消防庁であるということを改めてこの場で確認をさせていただきたいというふうに思いますけれども、いかがですか。

門前浩司 消防庁国民保護・防災部長

○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。  消防飛行艇につきましては、令和二年四月十六日の答弁において、消火能力の高さは認められるものの、導入の経費及び維持管理費が多額であることが導入が困難な課題と考えている旨、答弁を申し上げたところでございます。  その後、足利市の林野火災を踏まえたシミュレーションを行ったところ、散水頻度や散水密度の制約のため、飛行艇活用による顕著な効果は認められなかったとの評価が令和四年に出されたところでございます。こうした経緯も踏まえまして、最近の答弁におきましては、昨日大臣から答弁した趣旨の答弁も申し上げているところでございます。  引き続き、これら運用上の課題でありますとか、導入経費が高額であることが大きな課題であると認識いたしておりまして、引き続き慎重な検討が必要であると認識をしているところでございます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 足利火災のことを今取り上げられましたけれども、足利火災というのはまさに内陸地における山林の火災でありました。確かにあの場で、例えばこの消防飛行艇がどこで取水をするのかといったような課題もあろうかとも思いますし、今おっしゃられたその高度の問題も確かにあるのは事実です。今、この消防飛行艇、US2の運用というのは、上空三百メーター以上を保たなければいけないという前提の下で検討されているわけであります。  もちろん、日本は急峻な山があって、また鉄塔とか電線とか様々なものがある中での運用というのは注意深くやっていかなければいけないと思うんですけれども、今回の火災というのは、まさに海に面した、こうした三陸海岸沿いの山林における火災でございますので、足利火災とまた条件が違うわけですよね。そういった中で、果たして本当にこの消防飛行艇というものが活用できないのかということは真剣に検討されるべきだと思いますし、それに必要な予算は、確かに消防庁だけでは確保できないのであれば、今、政権がおっしゃられている危機管理投資そのものじゃないですか、これは。ですので、しっかりと私は政府全体として責任を持って、更にこの消火能力、空中消火能力を高めていくための検討と、更なるその予算の確保と、そして配備をお願いしたいというふうに思います。  ここからは林野庁の方にもお伺いしていきたいんですが、もう時間がないので、最後に一点だけお伺いしたいと思います。  森林再生計画という話で大臣にお伺いしたいんですけれども、大船渡においては森林再生計画というものが今年の三月に策定をされました。で、今回、改めて大槌町という災害も発生をした中でございます。しっかりと大槌町についても同様に再生計画を立てていただきたいというお話と、この災害復旧事業というのは、やはりどうしても補正予算頼みになっています。この当初で九十三億、そして補正予算で二百九十三億というのが令和八年度、また令和七年度補正の計上でございまして、災害復旧事業というのは、おおむね発災後一年のこの対処に充てられるものでございまして、是非、これだけ頻発化する火災の中において、まあ火災だけではもちろんございません、豪雨であったり、また地震による地すべりとか、様々なそうした山林災害がある中において、しっかりと当初予算含めて措置をしていただきたいというふうに思いますけれども、最後に大臣の答弁をお願いします。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) はい。  大槌町のこの林野火災につきましては、内閣府から四月二十八日に局地激甚災害の指定見込みが公表されたところでありまして、指定に向けた政令の手続を進めるとともに、今後の復旧方針について、大槌町や岩手県と連携し、現場に寄り添いながらしっかり検討させていただきます。  そして同時に、この予算のお話でありますが、現状では、この災害復旧の事業は、当初予算に一定額を措置した上で必要に応じて補正予算で対応しているところであります。どのぐらいの規模感になるかとか、必要な予算がどうかとあらかじめ予見することが困難でありますし、正直言って、毎年こういうふうにあの規模の火災が起きるというのは、もう本当あってはならないというふうに、普通にやっていれば火が付くわけではありませんから、これ人為的なものが原因でありますから、そうしたところのちょっと徹底なんかもしっかりとするべきだというふうに思っておりまして、この森林の復旧に必要な予算については、予算編成に係る政府全体の議論に即して適切に検討させていただきます。

高橋光男 公明党

○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 維新の会、佐々木りえです。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  まずは鈴木大臣、ゴールデンウイークの外遊、お疲れさまでした。高市総理のXを拝見いたしますと、外遊に行かれる全ての大臣は、日本の農林水産物を持って外遊に行って、輸出拡大をしっかりと取り組んでいただいてほしいというミッションを与えられたと思います。  今回の大臣の外遊成果について、また国際社会における今の日本の立ち位置、そして高市総理の御指示にもあった、農林水産大臣含めてですね、各大臣が外遊でお持ちされた農林水産物、そういった情報を集約してどのようにフォローアップしていくか、大臣の御所見をお伺いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。  まず、私の出張について申し上げます。四月二十八日から五月一日にかけてバングラデシュとマレーシアに出張させていただきました。  バングラデシュでは、首相、農相を含めた複数の閣僚が、それぞれ同国の経済成長に向けて熱意を持って取り組んでおりまして、現在人口一億七千万人を超えており、富裕層も結構増えているというふうに感じましたので、将来の市場としての、日本産食品の市場としての可能性を強く感じたところであります。  本年二月に、日・バングラデシュEPAを署名をしておりますので、例えばですけれども、和牛の輸出やハラールの二国間協力などを進めて、日本産食品の輸出拡大につなげてまいりたいというふうに思います。  また、マレーシアで現地小売事業者と意見交換を行わせていただきましたが、同国では基本的には日本食が定着をしておりまして、現地側でも本物の日本米の販売に極めて前向きでありまして、輸出促進への手応えを感じました。  特に印象的だったのは、多くの小売の事業者の皆さん集まっていただいたんですが、一社一社で何かを、プロモーションやろうということではなくて、みんなで日本産米のプロモーションをやったらどうかというのを先方側からお話をいただいたところでありますので、そうしたことなんかも今後しっかり一緒にやりながら輸出拡大に結び付けていきたいというふうに考えております。  あと、また加えまして、肥料原料の主要な製造事業者と会談を行いまして、尿素の安定供給の確約を得るとともに、ナフサ及び原油の我が国への引き続きの安定供給についても確認をさせていただきました。  また、総理から全ての閣僚に対して、農林水産物・食品の輸出促進に貢献するよう指示があったところであります。  それぞれ何を持っていくかということについては、それぞれの国の規制が若干違いますので、私どもの方でこの閣僚にはこれをということでやり取りをさせていただきまして、大切なのはやはりその新たな商流開拓ですね、これの第一歩目のきっかけづくりとして大変有意義であったというふうに考えておりますので、今後、この成果をちゃんとこれ商売に結び付けていくことが大事でありますので、農林水産省が中心となりまして、関係省庁、現地の大使館、そしてジェトロなどと連携をしながら、しっかりフォローアップして結果に結び付けていきたいというふうに考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 大臣、ありがとうございました。  大臣が海外で日本の農林水産物の可能性を切り開いていらっしゃる間に、私は、ゴールデンウイーク、熊本の阿蘇に行かせていただきまして、赤牛をですね、たまたまなんですけど、すごい傾斜地に赤牛が何十頭もいて、子供が見付けて、食育のチャンスだなとも思って、ちょっと主人に、山道だったんですけれども、無理やりちょっとUターンできる場所でUターンしてもらってその赤牛を見させていただきまして、急遽視察もさせていただき、様々な議論させていただき、やはり飼料の高騰などのお話も聞かせていただきました。  だからこそ、今回のバングラデシュのEPAや輸出の拡大や、マレーシアとの肥料協力は非常に重要だとも感じております。日本の農業も、やはり世界市場をしっかりと見据えていただき、農産物だけでなく、肥料、物流、スマート農業もまたセットで、いつも大臣がおっしゃっていらっしゃいます守りではなく攻めをしっかりとやっていただきたいと、今大臣の答弁も聞いて改めて強く思いました。  そして、大臣、今ちょっと御退席いただいても結構でございます。ありがとうございます。  そして、次の質問に入らせていただきたいと思います。  まず、日本の農業、済みません、日本の農業も、食育ですね、ごめんなさい、ちょっと緊張してしまいまして。  次に、進藤委員に続き、食育について伺いたいと思います。  私は子供の頃、家族の食卓で、お米の中には神様がいるんだよという、そうやって教えられて育ちました。近年、食べ物への感謝や生産者への敬意が薄れている今だからこそ、改めてそうした心を育むことが食育に必要な視点ではないかと感じております。家族で食卓を囲む、何物にも代え難い教育の場だと思っております。  昨今、食育は、学校、夕食はですね、済みません、昨今ですね、朝食は学校で、そして夕食は子供食堂という姿があたかも教育の良い行政の取組のように語られることは、私は強い違和感を覚えております。子供食堂の支援も大切ですが、やはり私は、行政の役割としては、親の代わりをつくることよりも、親が子供の家庭の中でしっかりと、家族みんなで御飯が食べられる、そういった環境を整えることが非常に重要だと思っております。家庭の中で、地域の食材を前に生産者に感謝をし、家族のきずなを育む、これこそが持続可能な食育の姿だと思っております。  このことは農水省だけの話ではないということも理解しておりますが、社会全体でワーク・ライフ・バランス、自分自身、家族の幸福は何かという、そういった考えが非常に重要だと思っております。  家族で食卓を囲んでしっかりと向き合える時間、いわゆる共食を進めるための環境整備について、農水省としてどのように取り組んでいただくか、お伺いいたします。

坂勝浩 農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、家族が食卓を囲んで共に食事を取りながらコミュニケーションを図り、その食の内容について話し合いながら食事をいただくということは、まさに食育の原点でございます。食の楽しさを実感するだけでなく、食や生活に関する基礎を伝え、習得する機会にもなりますので、家庭における共食の取組をしっかりと推進していくことが重要であるというふうに考えております。  農林水産省におきましては、例えば親子で体験する地域の食文化の継承に向けた料理講習会の開催でございますとか、農林漁業の体験で収穫した食材を使って親子で調理を行うなどの共食の機会の拡大に資する取組についても支援を行っているところでございます。  また、関係省庁の施策も併せて御紹介させていただきますと、例えば、日常生活の基盤である家庭において食育の取組が進むように、家庭における食事や睡眠などの基本的生活習慣の確立に向けた「早寝早起き朝ごはん」運動の推進、また、保護者への食育を含む学習機会や情報の提供といった地域における家庭教育支援の取組などを実施しているところでございます。  今後とも、共食の重要性を踏まえまして、関係省庁と連携しながら共食などの家庭における食育を一層推進してまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  与えられた持ち時間は十分、もうあっという間に過ぎそうなんですけど、最後、質問ちょっと難しそうなので、意見表明だけさせていただきたいと思います。  私は、大阪市会議員時代、給食の無償化の実現に非常に尽力をいたしました。当時、松井市長は、給食の無償化は福祉の観点でなされるべきだと言われて、所得制限を設けるべきだと。そのときにかなり議論をさせていただきました。私としては、給食の無償化は、福祉ではなく食育、教育の一環であるという信念で押し切らせていただきました。  ですので、やはり、本年度から国費で月額五千二百円の補助が実施されていますので、この多額の公費負担は単なる家計支援で終わらせることなく、給食における地産地消の推進や地場産業の利用など、しっかりとこれを機に拡大していただくことをお願い申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 参政党、杉本純子と申します。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  早速ですが、令和九年度以降の水田政策は現在検討中だと思いますが、それと関係して、環境保全型農業直接支払交付金についてお聞きします。  この交付金は、化学肥料、化学農薬を原則五割以上低減する取組を基本条件とし、さらに生物多様性保全等に効果の高い営農活動も取り組むことで交付対象となります。環境保全としても大変すばらしい取組だと思います。  特に、有機農法や自然農法をされている方々が使われる方法に冬期湛水があります。この方法は、冬期の田んぼに水を張ることにより、雑草抑制や水生生物の活動から土壌が作られるというものです。この冬期湛水は、地域特認取組として都道府県の判断で交付され、第一期、三十三ありましたが、令和五年時点では二十七と減少しています。実際に実施している水田面積も、五千二百五十四ヘクタールありましたが、三千六百八十六ヘクタールにまで減少しています。この取組によってお米の収量も増加するという効果もあり、何より水田の生態系も保持され、生物多様性の回復に関しましても高く評価されています。  この減少の理由の中に長期中干しという、水田の水を通常より長く抜いて田んぼを乾かす方法ですが、これを国がより推進しているからではないかと考えています。  長期中干しとは、水を抜いて土に酸素を入れることでメタンガスの発生を減らしたりする効果があるのですが、水を張り続けることで生物多様性を維持しようとする冬期湛水とは相性がいいとは言えません。これと、秋耕という、稲刈りの後に田を耕すことで稲わらを土に混ぜ込み、わらを分解促進し、春の作業が楽になるという昔からの作業ですが、こちらも近年、メタンガスの発生が抑えられるということで、長期中干しとともに推進されています。この秋耕により交付金を受けるには湛水四か月以上前に耕さないといけないので、秋耕したら冬期湛水は実質できないということになります。これらは、第一期は全国共通の取組でありませんでした。第二期からは全国共通取組となったことが冬期湛水の普及を妨げてしまってはいないでしょうか。  そしてさらに、今期第三期からは、交付に際し、堆肥や緑肥の使用による加算を受けるためには、長期中干しと秋耕、前年度の湛水不実施、この三つのいずれかが義務付けられています。本交付金は、自然農法や有機農法をもっともっと増やしていきたいという国の目標のためであったのに、実際にはメタンガスの抑制を重視する余り、自然農法や有機農法のやり方を、両立しにくくなってはいないかと懸念しております。  現在、冬期湛水は多面的機能支払交付金の対象となったと理解しておりますが、当初は広く行われていて、もう効果はきちんと出ていたのに、第二期への移行に全国共通取組として取り入れなかったのはなぜでしょうか、お聞かせください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  冬期湛水につきましては、取組を実施した圃場については一定の生物多様性保全効果が認められるものの、生物の生息状況がそもそも全国均一的でないということもあって、全国の圃場における定量的な生物多様性効果の評価が困難であったことから、令和二年度から令和六年度までの第二期対策でも引き続き地域特認での取組として支援することとされたところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  多面的機能支払交付金に移行することで、結果的に全国共通となり、まあそれは良かったなと思うんですけれども、このことがきちんと認知はされていますでしょうか。結構様々な制度を知らないという声も多いので、広報と、またスムーズな申請が可能となるようによろしくお願いいたします。  次に、長期中干しや秋耕が第二期に全国共通取組となり、第三期には義務化にまでなぜされたのでしょうか。これらの冬期湛水よりも実施面積も少なく、どのような評価の結果だったのか、その理由をお示しください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  長期中干しや秋耕につきましては、土壌中の嫌気性のメタン生成菌の活動抑制、メタンの発生源となる有機物の分解促進により地球温暖化防止への効果が認められるとともに、全国での実施が可能というふうに判断されたことから、令和二年度から六年度までの第二期対策において全国共通取組として実施することとされたところでございます。  さらに、令和七年度からの第三期対策につきましては、水稲栽培におけるメタン発生を抑制する観点から、堆肥の施用と中干し等のメタン排出削減対策を併せて実施できるように支援の対象となる取組内容を高度化したところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  環境保全型農業直接支払交付金という本制度は、地球温暖化防止や生物多様性保全等に効果の高い農業生産活動を支援するとあり、地球温暖化防止を目的の一つとしたものと理解はしております。一方で、この制度の根拠となっている農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律の第三条第一項に、この農業の有する多面的機能は、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等、農村で農業生産活動が行われることにより生ずる食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能と定義しています。つまり、地球温暖化防止や温室効果ガス削減ということは直接記されていません。  そこで、ここに記されていないのにこの交付金の対象になぜ盛り込まれているのか、説明をお願いいたします。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律の第三条第三項におきまして、多面的機能発揮促進事業が定義されておるところでございます。この多面的機能発揮促進事業の関係のその第三号というところに、自然環境の保全に資する農業の生産方式として農林水産省令で定めるものを導入した農業生産活動を実施する事業というふうに規定されておりまして、この省令第五条の第一項におきまして、その省令で定める農業生産の方式は、農業生産に由来する環境への負荷低減その他環境の保全に資するものとして農林水産大臣が定める技術を用いるものというふうに規定されてございます。  この施行規則に基づきまして、今度、農林水産大臣が定めます農業に関する技術というのの告示がございまして、この告示の中で、炭素貯留に資する堆肥や土壌改良資材などの施用など、環境保全効果が高い農業技術、こういう形で定められておりまして、これらの規定によりまして、堆肥等の施用などの地球温暖化効果防止の、まあそういう効果もあるような技術が支援対象になっているというところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  農業は、産業として見る限り、いわゆる温室効果ガスの大きな原因の一つですが、農業の有する多面的機能の中には地球温暖化を防止する機能は含まれていないということです。したがって、この制度が同法を根拠とするなら、温室効果ガス削減は法の趣旨には合っていないのではないかと考えております。ただ、水田がメタンガスを排出していて、それが温暖化につながっているというデータだけを見れば、なるべく減らしたいという取組も理解はできます。全てを否定するつもりはありませんが、法に明示されている自然環境や農地の保全こそ優先されるべきではないかと感じるところであります。  四番の質問はちょっと似たような内容となりますので、申し訳ありませんが、飛ばさせていただきます。  次に、温室効果ガスの削減効果についてお伺いいたします。  一般的に長期中干しや秋耕、前年度の湛水不実施はメタン排出を抑制する効果が見込まれていて、冬期湛水は逆にメタンガス排出を増加させるとも言われております。ただ、冬の場合はメタンガスがそれほど出ないということですが、政府はこれらの削減効果の影響を具体的にどの程度と試算しているのでしょうか。これらの効果についてもお聞かせください。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  メタン排出削減効果につきましては、これまでの研究調査の結果によれば、長期中干しにつきましては、慣行の中干し期間、一週間程度を延長することによって約三〇%削減、秋耕につきましては、春耕起する場合と比較しまして少なくとも一〇%以上削減、前年度湛水不実施につきましては三〇%削減という効果があるものと承知をしてございます。  その上で、長期中干しにつきましては二万八千トン、秋耕につきましては約三万一千トンということで試算ができるわけでございますが、前年度湛水不実施につきましては、まだちょっと導入実績が少なく、データ不足により算定できませんが、それを合わせますと、CO2換算で約六万トンの削減効果ということとなると承知をしております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  メタン抑制の効果があるのは当然良いことだとは考えておりますが、土壌環境や生物、そして地域の調和とのバランスや、様々な現場の声を一緒に大切にしていただけたらと思います。  次に、冬期湛水によるメタン排出の増加に関して、この日本の農業において具体的にどの程度と見積もっているのでしょうか。こちらもお聞かせください。

堺田輝也 農林水産省大臣官房技術総括審議官

○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。  御質問の冬期湛水によるメタン排出増加効果につきましては、全国的に整理をされたデータはございませんが、湛水時のメタンの主要な排出経路は稲の体内を介した通気経路となってございます。したがいまして、一般的には、冬期湛水を行ったとしても、この冬期のメタン排出量は稲の作期中に比べて少ないものと考えておるところでございます。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  公表されている数値を見てみますと、令和五年時点でメタンが日本の全温室効果ガス排出に占める効果の割合は二・七%です。このうちの四二%が稲作由来ですので、単純に稲作のメタン排出が日本で占める効果の割合は約一・一%となります。また、令和五年の日本の全温室効果ガス排出に占める冬期湛水を実施した効果割合を計算しますと、水田作付面積百三十五・九万ヘクタールのうち三千六百八十六ヘクタールですから、面積的には〇・二七%分となります。日本の全温室効果ガスのうち一・一三%を占める稲作の〇・二七%なので、冬期湛水が与える割合は約〇・〇〇三%、仮にメタン排出が倍になって考えても、影響は日本の全温室効果ガスに対し約〇・〇〇六%となります。  こうした数字については様々評価があるとは思いますが、冬期湛水がもたらすメタンガス排出増加の影響は、日本全体から見れば極めて小さいと考えます。大臣、これについてはどうお考えでしょうか。是非御答弁お願いいたします。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 冬期湛水は、一般的に作期中と比べてメタン排出量は少ない上、生物多様性の保全や雑草の抑制、水質の浄化などの効果が期待されることから、その取組を進めることは重要だというふうに考えております。  このため、農林水産省として、地域でまとまりを持って冬期湛水を進める取組については令和七年度から新たに多面的機能支払交付金の対象としたところでありまして、その普及に努めてまいります。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  世界的に見て日本も取り組まなければならない、世界と合わせて協力しなければならないという形式や世界的立場上にとらわれ過ぎて、日本の農業の本来の姿や今の日本の食料安全保障、食料自給力を最優先しにくくなってはいないかと懸念しております。過度に脱炭素やメタンガス抑制など気候変動ビジネスにお金が流れるものであってはならないと考えております。環境保全型農業とは一体何なのかということを是非改めて考えていただき、本来の目的を大切に、一度切り離して考えていただきたいと思います。  そこで、環境保全型農業の意義とこれからの見通しについて、改めて、大臣、お示しください。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 杉本先生からは大変いい御指摘をいただいているというふうに思っております。  近年、高温や豪雨など気候変動による農業への悪影響の深刻化による食料安定供給上のリスクや、持続可能な社会に対する意識の高まりに伴う環境や生物多様性などへの配慮が求められております。このため、生物多様性の確保のために冬期湛水に取り組むことは、気候変動の緩和策として長期中干しに取り組むことも、いずれも重要であるというふうに考えております。  こうした中で、農林水産省において昨年四月に策定をした基本計画においても、生物多様性にも配慮した水稲栽培における中干し期間の延長などを位置付けているところでありまして、引き続き、この長期中干しによる地球温暖化防止の取組と冬期湛水などによる生物多様性の確保、これをバランスよく取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 ありがとうございます。  同様の質問に関してなんですけど、ちょっと通告していないので申し訳ないんですけれども、政務官、山本政務官はこのことに関して一言いただけますでしょうか。

山本啓介 農林水産大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(山本啓介君) さきの法案審議でも、様々な多面的な役割、機能をどのように維持していくか、また昨今の取組について評価等々を行ってまいりました。今御指摘いただいた議論の内容をしっかりと両方大切にしながら進めてまいりたいと思っています。

杉本純子 参政党

○杉本純子君 済みません。対応いただきまして、本当に、山本政務官、ありがとうございました。  日本の豊かな自然環境を守りながら続けられる農業、そして補助金なども、是非自走していけるような仕組みをお願いしたいと思います。補助金制度が終了したら続けられないというものではなくて、きちんと農家さんがそれからもやっていける仕組み、自然を守ることそのものが価値として認められるような補助の実施をお願いしまして、本日の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  今日は、人工甘味料の問題について質問をしていきます。  人工甘味料は、化学的な合成によって製造をされ、お菓子や清涼飲料水、乳製品や調味料など広く使われています。現在使用をされている人工甘味料、主なものには、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウムなどがあって、例えばスクラロースは砂糖の六百倍の甘みを持っているんですね。  二〇二四年の四月二十三日と五月二十九日の二回にわたって、衆議院の農林水産委員会で我が党の田村貴昭議員が人工甘味料について質問をした際に、人工甘味料の輸入量について明らかにされていないということを指摘をして、明らかにするように求めました。  この要求に基づいて公表をされた人工甘味料の総量が、二〇二三年では、スクラロースが三十二万キログラム、アスパルテームが十二万キログラム、アセスルファムカリウムが五十二万キログラムで、砂糖に換算をすると三十二万トンにも及ぶということが分かりました。  そこでお伺いするんですが、このスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウムについて、二〇二四年、二〇二五年の輸入総量と砂糖換算での総量を教えてください。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) それでは、最初に財務省大臣官房中澤審議官。

中澤正彦 財務省大臣官房審議官

○政府参考人(中澤正彦君) お答え申し上げます。  まず、年間輸入量についてお答え申し上げます。スクラロースにつきましては、二〇二四年が三百七・七トン、二〇二五年が二百五十三・三トン、アスパルテームにつきましては、二〇二四年が百十・二トン、二〇二五年が百十九・一トン、アセスルファムカリウムにつきましては、二〇二四年が五百四十・五トン、二〇二五年が五百八十三・七トンでございます。  以上でございます。

山口靖 農林水産省農産局長

○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。  今御答弁いただきました数値に、先生先ほど申し上げた甘味度というやつで計算するわけでございますが、スクラロースにつきましては、甘味度を掛けて計算すると、砂糖換算で、二〇二四年で約十八・五万トン相当、二〇二五年で約十五・二万トン相当、アスパルテームにつきましては、二〇二四年で約二・二万トン、二〇二五年で約二・四万トン、アセスルファムカリウムにつきましては、二〇二四年で約十・八万トン、二〇二五年で約十一・七万トン相当となるわけでございます。三種合計しますと、二〇二四年で三十一・五万トン、二〇二五年で約二十九・三万トン相当というふうになると承知しています。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 いずれも物すごい量になるわけなんですよね。  一方で、てん菜やサトウキビといった国内の農産物を原料とする砂糖の生産量は減り続けていて、およそ七十万トンです。砂糖の年間消費量も近年減少傾向にあって、百八十万トンから二百万トン弱の規模になっています。  三月のこの委員会の中で、沖縄県の製糖工場の老朽化の問題について質問をしました。あのときは沖縄本島の製糖工場の話をしたわけなんですけれども、離島にも製糖工場あるわけですよね。いずれも厳しい状況になっています。北海道でも沖縄でも、製糖工場が採算が取れずに、施設の更新など大変な状況ですよね。だからこそ、あの別枠予算で老朽化した共同利用施設の更新、再編するというふうにしているわけです。  これ、輸入の砂糖もあるんですけれども、人工甘味料が砂糖に重大な影響を与えているという認識が、大臣、おありでしょうか。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 今日、済みません、私も岩渕先生からこの質問をいただいて、ああ、この人工甘味料というのは砂糖換算するとこんな量になるんだなというのを、ちょっと改めて、改めてというか初めて、済みません、こんなに深く認識をしたところであります。  ただ、御指摘のいわゆる人工甘味料については、主にカロリー低減や高甘味度甘味料でしか表現できない味といった、砂糖とは異なるこの高甘味度甘味料そのものの特徴に着目をした需要に対応してきた面もあるものと承知をしておりまして、このいわゆる人工甘味料と砂糖の関係について、政府がオフィシャルに一概に申し上げることは困難であるとは考えております。  ただ、やっぱりあれですよね、普通に考えれば、これがなければ、砂糖の需要がこれ食われているということにはなろうかというふうな、一般的にはそういう認識を私はします。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 やっぱり人工甘味料が北海道のてん菜や沖縄のサトウキビに重大な影響を与えているというふうに言わざるを得ないというのが実態だというふうに思うんですね。  田村議員は、人工甘味料について、危険性を示唆する研究が次々発表をされているとしてWHOが推奨しないと発表したことを挙げて、本格的な調査と周知が必要だということを求めました。  このスクラロースは一九九七年に食品添加物として申請をされているんですけれども、当時、申請者は、多臓器中期発がん性試験を実施をして、膀胱に対する発がんプロモーション作用が確認されたということを厚生省に報告をしています。  スクラロースの一日の許容摂取量、ADIといいますけれども、これはどうなっているでしょうか。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) お答えいたします。  我が国におけるスクラロースのADI、許容一日摂取量は、JECFAにおいて設定された一日当たり体重一キログラムにつき十五ミリグラム以下としております。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 消費者庁が三月十一日に公表をした二〇二四年度のマーケットバスケット方式による甘味料の摂取量調査の結果というものがあるんですけれども、それを見ると、二十歳以上のスクラロースの推定一日摂取量は〇・九八ミリグラムというふうになっているんです。これ、一日の許容摂取量を下回っているんですね。  なんだけれども、二十歳以上の人口が二〇二五年十一月一日時点で一億人ちょっとなんです。輸入総量をこの人口で割ると、一日の摂取量が大体八ミリグラムを超えるようになるんですね。この一日の推定摂取量と比べると、八倍以上になるということなんですよね。だから、輸入したスクラロースがほとんど食用に使われているということから考えると、この調査結果が実態をちゃんと反映しているのかということが疑問なんですよね。一日の摂取量がこの許容摂取量を本当に下回っているのか、これ正確な推定が必要だというふうに思うんです。  マーケットバスケット方式ではなくて、例えば出荷量とか販売量とか、あるいは輸入量から推定するべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) お答えいたします。  先生の御指摘されましたマーケットバスケット調査とは、食品添加物を実際どの程度摂取しているかを把握し、食品添加物の安全性を確保するため、スーパー等で売られている食品中の食品添加物量から食品の喫食量を乗じて推定摂取量を求める調査であります。先ほど先生が申し上げていたスクラロースについては、最新の調査結果につきまして、対ADI比で〇・一一%というふうになっているところでございます。  なお、御指摘の他の貿易統計との乖離につきましては、調査や統計の目的が異なるから単純な比較はできないというように考えております。例えば、輸入統計の場合は直接食品添加物を利用するもの以外の輸入分を含めている可能性があるというふうに認識しております。  なお、マーケットバスケット調査における対ADIが十分低いことから、仮に御指摘の輸入量が全量添加物に使用されても、ADIの範囲内に収まるのではないかなというふうに推察されるところでございます。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 先ほど、輸入総量を人口で割れば一日の摂取量大体八ミリグラムぐらいを超えるぐらいになるんじゃないかというふうに言ったんですけど、これ、単純に割っているだけの話なので、もっと多く摂取されている方もいらっしゃるというふうに思うんですよね。そうなってくると、許容摂取量を超える方もいらっしゃるんじゃないかということがやっぱり懸念されるわけなんですよ。  今、日本が輸入をしているスクラロースは、どの国のどのようなメーカーが製造をしているんでしょうか。

中澤正彦 財務省大臣官房審議官

○政府参考人(中澤正彦君) お答え申し上げます。  二〇二四年、二〇二五年のスクラロースの輸入相手国につきましては、米国、中国となっております。  一方、会社名につきましては、輸出入者の営業上の秘密が明らかとなるおそれがあることから、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。  以上でございます。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) お答えいたします。  消費者庁につきましては、食品添加物に含まれるスクラロースについて、規格基準の策定とそのために必要な摂取量の把握の調査のため行っているものであり、スクラロースがどの国から、またどの企業が輸入しているか、されているのかについては把握しておりません。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 先ほど財務省の方から米国そして中国ということで答弁あったかというふうに思うんですけど、ほとんどが実は中国なんですよ。メーカーも中国なんですよね。  で、この中国のメーカーの製造方法が問題で、スクラロースが申請をされた一九九七年は六段階で精製をする方法が取られていました。ところが、中国は現在、四段階で精製する方法になっているんですね。  精製方法が申請時と異なるということを認識しているでしょうか。また、六段階、四段階、それぞれの精製方法によって作られるスクラロースは、成分として同じものと言えるんでしょうか。つまり、同等性は確認をされたんでしょうか。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) 先生のお尋ねにお答えさせていただきます。  スクラロースにつきましては、食品中に含まれる添加物の規格基準を満たしていれば食品安全上問題ありません。  また、先ほど先生申されました六段階、四段階といった製造方法については、スクラロースの規格基準としては設定されておりません。また、我が国における添加物の規格基準につきましては国際的な規格基準との整合性が図られておりますが、この国際的規格基準におきましてもスクラロースの製造方法は設定されていないと承知しております。  このため、食品安全上、現在流通しているスクラロースの製造方法を把握、必要がないことから、御指摘の四段階なのか六段階かということについても把握しておりませんし、また、設定当時につきましても同様というふうに認識しているところでございます。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 四段階で製造する際に生じる不純物は、六段階法で生じる不純物とは異なるんですよね。四段階の方ではスクラロース6アセテートという不純物が生じるんですけれども、これは遺伝毒性が指摘をされていて、懸念が示されているんですね。ところが、食品添加物の公定書には記載をされていなくて、不純物の含有量の限度が定められていないんですね。  政府は、このスクラロースの申請時である一九九七年にスクラロース6アセテートの存在を認識していたのでしょうか。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) それでは、お答えいたします。  スクラロースが食品添加物と指定した際、評価を行った委員等がスクラロース6アセテートの存在を認識していたかどうかについては承知しておりませんが、スクラロースの成分規格として、他の塩化二糖類〇・五%以下との規格を定めており、現在もその適用をしているところでございます。この他の塩化二糖類には、議員御指摘のスクラロース6アセテートも含まれておるところでございます。  なお、欧州においては我が国と同じく他の塩化二糖類〇・五%以下の規格基準を定めるところでございますが、欧州では、令和七年に、明確にスクラロース6アセテートが含まれる形で遺伝毒性に関して安全性の懸念は生じないと再評価し、我が国と同一の規格基準を維持していると承知しているところでございます。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 田村議員が質疑の中で安全性の確認を求めたときに、当時の消費者庁の食品衛生・技術審議官がこんな答弁をしているんです。  スクラロースの製造過程で僅かに生じるスクラロースと構造が似た物質が含まれていると承知していると。スクラロース6アセテートに関しても、この中の不純物に含まれるものとした上で、スクラロースの指定当時の議論においては、これらの不純物も含まれている可能性がある前提で、スクラロースとして、遺伝毒性の懸念はなく、安全性に問題はないと判断されているという答弁なんですね。で、遺伝毒性に対する懸念に言及することは困難という答弁だったんですね。  これを聞くと、曖昧な答弁だなというふうに思うんですよ。スクラロース6アセテートは、ここ十年で発見された不純物なんですね。申請時は今から約四十年前ですから、認識できていたはずがないんですよね。そう考えると、これ答弁は間違っていたということになるんですか。

及川仁 消費者庁食品衛生・技術審議官

○政府参考人(及川仁君) 事実確認でございますので、私の方から答弁させていただきます。  先ほど申し上げましたとおり、当時評価を行った委員等がスクラロース6アセテートの存在を認識していたかどうかというのは承知しておりませんけれども、スクラロースの成分規格として、他の塩化二糖類という規格を定め、その中にスクラロース6アセテートが含まれるというふうに整理されているというふうに認識しているところでございます。  なお、改めまして、スクラロース6アセテートについて、令和六年一月二十六日開催の審議会において審議した結果、追加の規制措置を導入する科学的必要性はないというふうに確認をさせていただいているところでありまして、現在そのような認識でございます。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 当時は認識できていなかったはずなんですよね。  この四段階法で生じるスクラロース6アセテートを始めとした不純物の安全性について確認を行うべきじゃないでしょうか。あわせて、スクラロース本体についても再評価するべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。是非、副大臣。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(津島淳君) お答え申し上げます。  今ほど政参人からお答え申し上げた分、重複もございますが、お答えをさせていただきます。  御指摘のスクラロース6アセテートについては、今お答え申し上げたように、令和六年一月二十六日に開催した薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会において審議をしてございます。その結果、追加の規制措置を導入する科学的な必要性はないものということで、その部会では了承されております。このため、現時点での科学的知見に基づけば、安全性の確認や再評価を行う必要性はないものと考えてございます。  このスクラロースは、国内的にも国際的にも食品中に含まれる添加物としての規格基準を満たしていれば食品安全上問題はないとされております。また、国内的にも国際的にも製造方法は、スクラロースの規格基準として設定されておらず、製造方法がフォーステップ法なのかシックスステップ法なのかは食品安全上の問題とはなっていないというふうに承知をしてございます。  以上です。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 スクラロースが中国で申請時とは異なった方法で製造されていて、新たな不純物が含まれているにもかかわらず、塩化二糖類に無理やり含めて調べようとしないと。  何でそうなっているのかということなんですけれども、理由は二つあるんだと思うんですね。一つは、食品衛生法に不備があるというふうに思うんですよ。第十三条の二項は、時間がないので全部紹介しませんけれども、規格基準に合えば適合だというふうにされているんですね。けれども、適正製造規範、GMPでは、原料、製法、製造条件、規格基準の全てが適合することを求めているんですね。だから、規格基準の適合だけでは合格というふうに判断することできないんですよ。そう考えると、副大臣、法律を見直す必要があると思うんですけど、いかがですか。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(津島淳君) 食品衛生法第十三条第二項の規定は、食品添加物等は規格基準に適合しなければその販売等を行ってはならないとされているところであります。よって、仮に食品添加物として何らかの問題があれば、科学的知見に基づき、規格基準を見直して規制を行っておりまして、法改正せずとも安全性が確保される法体系となってございます。  その上で、スクラロース6アセテートについては、先ほど申し上げた部会において追加の規制措置を導入する科学的必要性はないものとして了承されておりまして、規格基準の見直しを検討する必要はないと考えているところでございます。

岩渕友 日本共産党

○岩渕友君 もう一つは、こうした調査をする余裕がないからなんですよね。予算がやっぱり少ないので、抜本的に増やすべきだってことを求めることと併せて、やっぱりその砂糖の生産の振興や、そして健康被害出かねないという状況なので、政府として規制を検討、是非していただきたいということを求めて、質問を終わります。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 次に、家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木農林水産大臣。

鈴木憲和 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木憲和君) 家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  我が国の家畜防疫をめぐる状況を見ると、国内においては、一昨年、我が国においてランピースキン病が初めて発生したほか、豚熱についてはワクチンにより発生が抑制されているものの、科学的知見を踏まえつつ、清浄化に向けて着実に取組を進めていく必要があります。  また、畜産物の輸入検疫については、輸入検疫を適切に受けずに国内に持ち込まれる違法な畜産物が増加し、その持込みの態様も悪質化しており、最近では国内での販売事例も確認されていることから、早急に対策を強化する必要があります。  このため、ランピースキン病の発生予防及び蔓延防止を徹底するとともに、豚熱の清浄化に向けた効果的な取組を進める体制を構築するほか、違法に輸入された畜産物の国内での販売への対応を徹底し、畜産物の輸入検疫を強化する必要があるため、この法律案を提出することとした次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、家畜伝染病に牛のランピースキン病を追加し、これにかかっている牛を殺処分の対象とし、死体を焼却するなどの義務を課すこととしております。  第二に、豚熱にかかっている疑いのある家畜の屠殺義務の対象を、農場内の全ての豚から、検査陽性となった豚など、蔓延防止に必要な範囲に限ることとしております。また、豚熱のワクチン接種の効果を測定するための検査などの費用の二分の一を国が負担することとするとともに、豚熱ワクチンについて、獣医師法の特例として、都道府県知事が行う研修を受けた飼養衛生管理者が接種できることとしております。  第三に、違法輸入畜産物について、販売などを禁止し、違反した者に対する罰則を新設するとともに、家畜防疫官に、店舗などへの立入検査を行い、違法輸入畜産物などを廃棄できる権限を付与するとともに、廃棄処分を受けた者の氏名などを公表できることとしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

藤木眞也 自由民主党・無所属の会

○委員長(藤木眞也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十三分散会

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