令和八年三月二十四日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 藤木 眞也君 理 事 朝日健太郎君 上月 良祐君 東野 秀樹君 石垣のりこ君 かごしま彰宏君 委 員 井上 義行君 進藤金日子君 野村 哲郎君 山下 雄平君 山本 啓介君 田名部匡代君 徳永 エリ君 横沢 高徳君 舟山 康江君 高橋 光男君 竹谷とし子君 佐々木りえ君 杉本 純子君 岩渕 友君 国務大臣 農林水産大臣 鈴木 憲和君 副大臣 農林水産副大臣 山下 雄平君 大臣政務官 農林水産大臣政 務官 山本 啓介君 事務局側 常任委員会専門 員 西村 尚敏君 政府参考人 内閣府大臣官房 審議官 貫名 功二君 農林水産省大臣 官房長 宮浦 浩司君 農林水産省大臣 官房総括審議官 押切 光弘君 農林水産省大臣 官房総括審議官 河南 健君 農林水産省大臣 官房技術総括審 議官 堺田 輝也君 農林水産省消費 ・安全局長 坂 勝浩君 農林水産省輸出 ・国際局長 杉中 淳君 農林水産省農産 局長 山口 靖君 農林水産省畜産 局長 長井 俊彦君 農林水産省経営 局長 小林 大樹君 農林水産省農村 振興局長 松本 平君 林野庁長官 小坂善太郎君 水産庁長官 藤田 仁司君 国土交通省水管 理・国土保全局 次長 中井 淳一君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査 (令和八年度の農林水産行政の基本施策に関する件) ○農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案(閣法第一一号)(衆議院送付) ○日本中央競馬会法の一部を改正する法律案(閣法第一二号)(衆議院送付) ─────────────
農林水産委員会
発言 235
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官貫名功二君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) 農林水産に関する調査を議題とし、令和八年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○進藤金日子君 おはようございます。自由民主党・無所属の会の進藤金日子でございます。 本日は質問の機会を与えていただきまして、委員長、理事の皆様方、また委員の皆様方に感謝を申し上げたいというふうに思います。 鈴木農林水産大臣におかれましては、全国各地を視察されていて、多くの農家や地域の方々の声に耳を傾けられておられます。農林水産大臣の立場で自らの耳で聞いて目で見て、現場の土を足で踏み締めて感じることは、これまでの副大臣のときの経験と異なるものがあるのではないかと思います。そうした強い思いが先日お聞きした所信にも込められているものと感じた次第であります。 さて、今般の中東情勢の緊迫化を受けた農林水産省の対応につきましては連休前の三月十九日の大臣会見において示されておりますけれども、この連休中に各地から聞こえてきたのが燃油に対する不安であります。特に、農林水産業に関する機械、車両、船舶等は多くの燃油を使うわけでございますけれども、価格の高騰はもとより、十分な量が供給されていない、このままでは農林水産業に関する作業ができないのではないかという不安の声を多く聞くわけであります。 政府は補助金を措置して燃油の高騰対策をいち早く実施しておりまして、備蓄の放出も行っていますけれども、農林水産業の現場では価格高騰と量的な不足に大変な不安を抱えているのが現実であります。農林水産省におかれましては、現場の実情を的確に把握して機動的な対応を行っていただくよう強く要請して、質問に入りたいというふうに思います。 本題に入る前に、私の米に対する思いをお話しさせていただきたいと思います。 私は、参議院議員として活動して以来、一貫して我が国における主食である米の価値を国民全体で再評価すべきであると訴えてまいりました。これまでは主にお茶わん一杯の米の値段でその価値を再評価すべきだということで促してきたわけでございますけれども、ここ一年半ほどの世の中の状況を見るにつけ、連日のように報道の中では米の高騰が家計を圧迫していると、米の高騰、米の高騰と、まさに耳にたこができるようなぐらいの状況であります。 そこで、私の配付資料を御覧いただきたいと思います。 上段の家計支出に占める米、パン、麺類の金額と割合を見てください。この表は、注書きにあるように二人以上世帯の一世帯当たり年間の支出額でありますけれども、昭和四十年、一九六五年は、家計の消費支出額のうち食料支出額は四〇%でありました。そして、食料支出額に占める米の割合は一七・六%ありました。これはトータル全体の支出額の約七%に当たるわけです。 一方、令和六年を見てください。二〇二四年であります。この中では、食料支出額に占める米の割合は二・五%であります。令和七年に入って小売店での店頭の米価格は高くなっておりますけれども、他の品目も物価は上がっているわけですから、多分この令和七年で見ても、このシェア、割合は高くても三%台ではないかなと思います。それに占める、全体に占めるこの米の支出割合は一%に満たないわけです。〇・七五%ですよ。 こうしたデータを見ていると、食料品に限ってみても、どうしてこのシェア二・五%の米の値上がりを連日のように高騰高騰とクローズアップするのか。ほかの九七・五%分の値上げが間違いなく家計を圧迫しているんじゃないでしょうか。どうしてそこをクローズアップするのか、私は甚だ疑問に感じるところであります。 しかしながら、配付資料の下段を見てください。食料自給率とそれに占める国産米の寄与度であります。 約六十年前も現在も米の寄与度は約六〇%であります。それゆえに主食なわけでありまして、その価格に注目するのは、これは理解できるわけでありますけれども、食料安全保障の一丁目一番地の米が、食料自給率への寄与度に比較して余りにもその価値が極端に低く扱われているのではないか、これでは米農家も誇りを持って将来に向けての生産意欲を持てないのではないか、こうした実情を私は国民全体でしっかりと認識した上で、犯人捜し的な否定的な議論ではなくて、将来の展望が開けるような前向きな議論を大いに行っていくべきだと強く思っております。 こうした思いの中で、鈴木大臣に質問させていただきます。 米の安定供給とは、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準の下で米が持続的に供給されている状態であると、これ度々、鈴木大臣、述べられておられますけれども、私も全く同感であります。 そこで、米の安定供給に向けた今後の具体的な政策展開の方向をどのようにお考えになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、進藤先生には本当に日頃から御指導いただいておりまして、感謝を申し上げます。 まず、ちょっと米のお話の前に、先ほど中東情勢を踏まえたガソリン等のお話がありました。今朝、中東情勢に関する閣僚会議、官邸でありまして、そこでガソリンや軽油などについては、国家備蓄も放出を決めましたけれども、行き届くべきところにちゃんと行き届くような配慮を政府全体としてしっかりとやっていくということで総理から指示のあったところでありますし、また同時に、肥料はもちろんでありますが、石油由来の農業資材もたくさんあるというふうに考えておりますので、そうしたことについても、供給に不安ということにならないように、我々としてこれから努力させていただきたいというふうに思います。 その上で、大切な主食であるお米についての質問にお答えをさせていただきます。 米政策につきましては、食料・農業・農村基本計画におきまして、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で七百九十一万トンから八百十八万トンに増大をすることとしております。この目標の下で、政府自らが輸出、そして米粉、加工用の米、餌米、主食用米など多様な国内外の需要を創出をし、その拡大を図りながら、各生産者が自らの経営判断でマーケットに見合った形で生産を進め、目標の達成に向けて生産現場の皆さんと一緒に取り組むこととしております。 そこには当然、消費者からの御理解というのも欠かせないだろうというふうに思っております。 その点で言えば、米の価格については、民間の取引環境の中で決まっていくものではありますが、ただ、食料システム法に基づくコスト指標により流通経費を含めた合理的な費用が明確になるということを、これを通じまして、生産者にとっては再生産、再投資が可能で、かつ消費者の皆さんにも御理解が得られるような、そういう価格水準に落ち着いていくという世界を期待をしているところであります。 農林水産省としては、米の需給動向等に関してきめ細かな情報提供を行うとともに、価格の低下等により農業収入が減少した場合のセーフティーネット措置を講じ、産地、生産者の皆さんが作付け判断をできる環境を整備し、米の安定供給、主食の安定供給につなげてまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。 冒頭ございました農林水産業に関係する燃油だとか生産資材の対策、本当にしっかりとお願いしたいと思います。また、米の方についてもお願いしたいと思います。 次に、令和七年におけるSBS米の輸入量が十万トンに張り付いているわけであります。そして、枠外の輸入量が約十万トンと過去最大を記録している中で、主食用米の外国産輸入への具体的な対応策、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、主食用米、主食用に流通するSBS輸入、枠外輸入につきましては、国内のお米の価格の高止まりに伴って、高水準のマークアップや枠外税率を支払ってもなお外国産米の方が安価となったことで輸入が拡大していると受け止めております。 農林水産省としては、消費者や中食、外食のニーズに応え、多様な価格帯の米を供給していくことが重要だと考えております。このため、生産コストの低減に向けて、農地の大区画化などの基盤整備、多収品種の普及開発の拡大、スマート農業や省力栽培技術の導入、また、流通コストの低減に向けましては、生産向上に取り組む産地と実需者の直接取引等の流通の効率化につながる実証的な取組を支援してまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 これ、主食用米の外国産米二十万トンということは、これ面積換算すれば約四万ヘクタールなんですね。これ、青森県の主食用米の作付面積に匹敵するほど大きいんですよ。 今回のいわゆる令和の米騒動を通じて、需要に応じた生産が極めて重要だと、これ、大臣、強力に発信しているわけでございますけれども、需要というのは量だけではもちろんございません。価格帯の需要も多様であることが今回の令和の米騒動を通じて明らかになってきているわけであります。 この価格帯ベースの需要に応じた生産、価格帯に応じて国産米をどのように市場に供給していくのか。これも、是非とも、今局長から御答弁ありましたけれども、是非、ここについては効果的な施策、直接介入というのはなかなか厳しいかもしれませんけれども、そこをしっかり条件整備するような、条件を整えるような効果的な施策の早期実施を切に望みたいというふうに思います。 次に、再び鈴木大臣に質問したいと思います。 令和四年六月に、自由民主党、米の需要拡大・創出検討プロジェクトチームで一次提言を取りまとめたところであります。当時の座長が鈴木大臣でありまして、私は事務局長でございました。相当深掘りした議論を経て、二〇三〇年を目途に約五十万トンの米の市場拡大を目指すことを提言いたしました。 需要拡大の内訳は、一つ目が低価格帯米八万トン。これは、実質的にはSBS米の置き換えという趣旨でありました。二点目が小麦粉の代替としての米粉が二十四万トン。これは、消費者が好んで選択する商品の開発によって新たなマーケットが創出されて、米粉用の長粒種等消費者ニーズに合った米粉用米が需要に応じて生産される場合を想定した量でありました。そして、三つ目がこの輸出であります。当時は八から十六万トンということで提言させていただきました。 四年前の検討を踏まえて、現下の状況に鑑みて、米の需要拡大の具体的な方向、大臣からお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。 米の需要拡大につきましては、令和三年から令和六年にかけて、自民党の中で、先生と一緒に、この米の需要拡大・創出検討PT、かなり議論を重ねさせていただきました。当時、今、進藤先生からも御指摘でしたけど、低価格米の供給拡大、そして米粉の消費拡大や輸出拡大などの国内外の需要拡大の取組を進めようということで結論を出させていただいたところだというふうに認識をしております。 私も記憶しているのは、なかなか、役所側と議論をしていると、結構役所側は、いや、それは難しいですよみたいな反応が多かったのを、我々、そんなこと言ったって未来開けないんだから、頑張って高い目標で前に進もうと、どうしたら高い目標を達成できるかを建設的に考えようという議論を相当させていただいたのを今でも思い出します。 そうした取組を一層前進させるために、昨年十二月に農林水産省内に設置をいたしました日本の農林水産行政の戦略本部の中で、米の需要創造ワーキンググループをつくらさせていただきました。業務用米や米粉や輸出といった新たな需要開拓のための具体的な方策を今省内でも議論させていただいているところであります。 例えばなんですけれども、今回明らかになりました、先ほど御指摘のあった、カリフォルニアからのお米が輸入をされて業務用に置き換わっているというような事実なんかも踏まえまして、この業務用米などの低価格米の供給拡大に向けては、農地の大区画化や多収品種の導入の促進、そして生産性向上に取り組む産地と実需者の直接取引などの流通の効率化、これらにつながる実証的な取組への支援、そして産地と実需者のマッチングを図るための業務用米の推進プロジェクトの実施を今実証的にやらさせていただいているところであります。 また、米粉につきましては、もう米粉で作った方がおいしい商品というのがたくさん出てきておりますし、技術的にも、昔と違って、今かなり米粉でいいものができるような時代になったというふうに思いますが、ただ一方で、大きな需要に対応しようとすると、十分な供給量が今米粉はないのではないかというふうに実需者側から言われるという課題を乗り越えなければならないんだというふうに思っておりまして、そこを、需要をしっかりと開拓をして、しっかりと供給体制も同時につくっていくということを主眼に置いて、このワーキンググループの中で議論をさせていただければというふうに思っております。 そして、輸出拡大につきましては、もう日系のみならず、肝腎なのは、現地系のスーパー、そしてレストランにいかに、この米粉もそうですが、お米を入れていくかという勝負だろうというふうに考えておりまして、これを政府が前面に立って、これは政府が前面に立って民間の皆さんと一緒にこの新たなマーケットが開拓して、結果として米の分野は稼げるんだという世界が実現できるように努力をさせていただきたいと思います。
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。 今御答弁をお聞きして、当時からの鈴木大臣の強い思い、これ不動なものであって、むしろ更に強くなっているというふうに受け止めました。不退転の覚悟でリーダーシップを発揮していただくことを御期待申し上げたいというふうに思います。 なお、水田政策の見直しに関しましては、この時点で質問しても具体的な対策に言及することは極めて困難であるというふうに推察されます。そういったことでここでは省きますが、自民党として、現場の声とともに、我が国の食料安全保障の強化を図っていく方向性の中でしっかりとした提言をいたしますので、是非とも政策の見直しに反映いただくようにお願いしたいと思います。 ただ、現場では、令和八年産の作付けが始まるわけでございまして、その作付けが水田政策の見直しの方向に左右される作目もあることを十分に御認識いただきまして、現場で混乱が起きないようにくれぐれも御配慮いただくことを強く希望したいと思います。 次に、新たな基本計画において、中山間地域等直接支払について、条件不利の実態に配慮し、支援を拡大するとされておりますけれども、中山間地域等直接支払制度の課題認識と、それを踏まえた見直しの方向をお聞かせください。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 中山間地域等直接支払、こちらも集落協定におきまして、高齢化によります協定参加者の減少や、担い手やリーダー不足などによりまして、活動の継続が困難な協定の増加、また協定の廃止が課題となっております。このため、令和七年度、本年度からの第六期対策におきましては、集落協定のネットワーク化や統合などを支援するネットワーク化加算、またリモコン式自走草刈り機などの導入等を支援しますスマート農業加算などを創設しまして、共同活動が継続できる体制づくりを推進しているところでございます。 加えまして、中山間地域等直接支払制度につきましては、委員御指摘のございました令和九年度以降の水田政策の見直しの中で、条件の不利の実態に配慮しまして支援を拡大する方向で検討しているところでございます。現在、検討に必要な条件不利性に関します調査、また中山間地域等で活動されている若手の農業者の方々、こちらからお話を伺っているところでもございます。 このことにつきましてしっかりと検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 中山間地域等直接支払制度は、制度創設から約四半世紀経過しておるわけですが、これ、政策効果が高い制度として現場における評価も高いと認識しております。 ただ、これまでの制度の実施過程において、私は思うに、デジタル化が致命的に遅れているんじゃないか。実施区域を地図情報で一括管理多分できていない、手続もデジタル化には程遠い、そして制度の運用が可能な地域でも十分に制度が実施されていないのではないか。こうした課題を今こそ一挙に解決すべきときが来たんじゃないかと思っております。 今御答弁ありましたように、現場での高齢化の著しい進展、急速な人口減少、地方負担の課題等を踏まえて、この制度の実施手法も含めて、自民党からも対応策、具体的に提言いたしたいと思いますので、見直しに当たってはスピード感を持って対応願いたいと思っております。 次に、新たな基本計画に位置付けられた農業構造転換集中対策につきまして質問します。 この集中対策は、通常の予算と別枠で予算措置して、土地改良の推進、共同利用施設の再編、スマート農業、品種改良、輸出促進を集中的に実施するということにしているわけでございますが、この農業構造転換集中対策の実施状況と今後の対応方針をお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 御指摘の四項目の一つ目の農地の大区画化については、令和七年度補正予算において新たに創設いたしました大区画化等加速化支援事業などにより、水田の基盤整備約九万ヘクタール、うち大区画化を約六万ヘクタールとすることを目標としております。 また、二つ目の共同利用施設の再編合理化につきましては、地元負担の最大三分の一までの低減、そして、地方財政措置の拡充などにより一層の加速化を図り、共同利用施設の再編、集約、合理化に取り組む産地を拡大することを目標とすることとしております。 三つ目のスマート農業につきましては、技術の開発と導入の両面での取組推進により、スマート農業技術を活用した面積の割合を五〇%に拡大するほか、品種開発につきましても、産官学の連携による迅速な品種開発などにより、多収化や高温耐性などに資する三十五品目を育成することを目標とすることとしております。 四つ目の輸出産地の育成につきましては、先ほど大臣も申し上げましたけれども、現地系商流への売り込みの強化でありますとか輸出施設の整備などによりまして、輸出産地を二百五十九まで拡大することを目標とすることとしております。 本集中対策の実施状況について、KPIに関して現時点では個別に詳述することは難しいわけですけれども、例えば、二つ目の共同利用施設の再編合理化におきましては、三百四十九施設を二百八十三施設に再編、集約する百七十五件の事業計画を採択し、三つ目のスマート農業におきましては関連法に基づく認定件数が百五十七件に及ぶなど、現場での取組は着実に進んでおりまして、令和十一年度まで継続することにより、農業の構造転換につなげてまいりたいというふうに考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 この集中対策の効果、これ、副大臣、山下副大臣御答弁のとおり、ほとんどが具体的な数字で目標があり、これ評価されていきますので、進捗管理を徹底して、着実かつスピード感を持って諸対策を執行して目に見える効果を確保願いたいと思います。 次に、全国で約一万九千の地域計画が策定されている中で、内容として農地利用の集約化をされている計画は一割程度となっているわけであります。今後、全国各地で農業の持続的な発展を図っていく上で地域計画は極めて重要なものだと認識しておりますが、地域計画の継続的な見直しに当たっての具体的な方向をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(小林大樹君) お答えいたします。 地域計画は一度策定して終わりではありませんで、地域の話合いを継続し、完成度を高めていくということが必要でございます。これを実現するためには、市町村を中心として関係機関で推進体制を構築し、地域の多くの農業関係者の意向をしっかり把握する、それから、中心的な担い手、若手世代、こういった農業者ができる限り協議の場に参加すること、こういったことを通じて粘り強く取り組んでいくことが重要と考えてございます。 農水省といたしましては、こうした地域計画の継続的な見直し、これを後押しすべく、職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を考えていく取組を展開するとともに、農家負担ゼロの基盤整備事業でありますとか、地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援、地域外からの担い手を呼び込むための支援、こういった措置を講じていくこととしております。 また、こうした取組を進めていく上で、取組主体の市町村のマンパワーにも限りがある場合などもございますため、この都道府県のサポートというのは極めて重要と考えてございます。 こうした都道府県からのサポートとしては、例えば、話合いを調整する外部コーディネーターの派遣でありますとか、民間事業者と連携した目標地図のデジタル化、こういったものが市町村からも期待されてございますので、農林水産省といたしましても、こうした都道府県の取組もしっかり後押ししてまいりたいと考えてございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。しっかりと対応願いたいと思います。 次に、食料システム法について質問いたします。 食料システム法につきましては、合理的な費用を考慮した価格形成に注目が集まりますけれども、食品等事業者が食料システムにおいて農林漁業者と一般消費者をつなぐ重要な役割を果たしていることに鑑みて、食品産業の発展に向けた計画認定制度が法制化され、この認定制度が動き始めていることの認識が一般的にはちょっと低いんじゃないかなと思うわけであります。 そこで、食料システム法における食品産業の持続発展に向けた計画認定制度の実施状況と今後の方向をお聞かせください。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 お話しいただきました食料システム法に基づきます計画認定制度は、食品等事業者が行います食品等の持続的な供給に資する計画を農林水産大臣が認定をし、金融、税制上の支援措置を講じるものでございます。昨年十月から制度が開始をされましたが、二月末の時点で四十計画を認定し、更に今月末までには五十件を超える見込みとなっております。 認定した計画を見ますと、食品工場で生じる食品残渣を堆肥化して生産者に提供し、この堆肥を活用して生産された農産物をまた同じ食品工場で原材料として用いる取組、あるいはコールドチェーンを備えた中継共同物流拠点を整備し、共同配送を行う取組、こういったものなど、持続的な食料供給に資する様々な取組が含まれているところでございます。 事業者からも多大な関心を寄せられているところでございまして、引き続き、計画認定と関連付けました補助事業の充実等を通じまして、計画認定の増加に向けて制度の活用を促進してまいりたいと考えてございます。
○進藤金日子君 しっかりと対応願いたいと思います。 次に、みどりの食料システム法が施行されて三年半が経過したところでございますが、現場からは、環境との調和を図るべきとの理念や目指すべき方向は理解するんだけれども、実態として有機農業への取組を急拡大するのは極めて厳しいんだという声も聞かれるわけであります。 こうした中で、みどりの食料システム戦略に対する現状認識と今後の具体的方向をお聞かせください。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。 食料・農林水産業におけるGXを進めるのがみどりの食料システム戦略であります。二〇四〇年までの革新的な技術、生産体系の開発と、二〇五〇年までの社会実装の実現を目指すものとして位置付けられております。令和三年度の策定以降、みどり法の認定を受けた経営体が三万二千を超え、オーガニックビレッジも百五十市町村を突破するなど、現場における環境負荷低減の取組が着実に広がっております。 また、様々な社会的な課題、また国際情勢などが厳しさを増す中でありますが、みどり加速化GXプラン、現在検討を進めておりますけれども、令和八年度からこれらを進め、政策などを打ち出し、重点的に進めていく、対応をしていく考えであります。 また、令和九年度からは、それらの取組を支える新たな環境直接支払交付金の創設に当たって、先進的な環境負荷低減の取組にチャレンジする農業者に対し、導入リスクなどに応じた支援を検討しているところであり、こうした施策を活用しながら、持続的で稼げる農業の実現を後押ししてまいります。
○進藤金日子君 ありがとうございます。しっかりと取組をお願いしたいと思います。 次に、森林・林業に関して質問いたします。 林業経営体の育成と集積、集約化の推進及びその再造林を始めとした多様な森林づくりの推進が喫緊の課題となっている中で、新たな森林・林業基本計画策定の方向につきまして、鈴木大臣から答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 我が国の森林・林業・木材産業は、様々な課題を抱える一方で、近年では、環境貢献の視点から、企業の国産材への期待の高まりや、非住宅、中高層建築物における木材利用技術の進展、また人工林資源の充実など、追い風が吹いているところもあるというふうに考えております。こうした追い風を生かしまして、林業・木材産業の成長実現につなげ、関係者の皆様が将来に希望を持って新たな取組に挑戦できるようにすることが肝要であります。このため、まずは国産材需要の拡大、これが何よりも重要でありまして、関係省庁と連携し、木材利用による環境貢献の見える化などを通じて、幅広い新規需要の創出と木材利用の国産転換を進めてまいりたいと思います。 同時に、この需要の拡大に対応して国産材の供給力を強化をしていく。このために、林業適地を明らかにし、再造林を確保していくとともに、林業経営体の育成、確保や森林の集積、集約化などを通じて、林業・木材産業の体質強化や林業従事者の所得の向上、国産材のサプライチェーンの強靱化を図ってまいりたいというふうに考えております。 もう一点重要な点は、近年、やはりこの気候変動に伴います激甚な山地災害や大規模な林野火災、今も群馬県の方で大規模な山林火災となっておりますが、これらの危機を予防管理する観点から、治山対策の強化や里山林整備による国民生活の安全、安心を支える森林づくりを進めなければなりません。 こうした方向性を示した上で、新たにKPIを設定し、この森林・林業・木材産業の好循環に向けた諸施策を計画的に進めてまいります。
○進藤金日子君 しっかりとお願いします。 次に、森林資源の循環利用を図っていく上で木材サプライチェーンにおける持続可能性の確保は重要な課題と認識しておりますけれども、多くの林業関係者から、川上の山元で収益が出ない限り林業経営は極めて困難との声を多く聞くわけであります。 適正な山元立木価格、立ち木ですよね、立ち木、山元立木価格の確保に向けた対策をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、山元立木価格が低迷している中で再造林を始めとした持続的な林業経営、これを実現するためには、適正な立木価格、これを確保していることが重要だというふうに考えております。 このため、川下の需要拡大を通じて木材の付加価値を高めるとともに、川上、川中、川下、各段階において生産・流通コストを低減する、そういった効果を山元立木価格に反映していくということが重要だと考えております。 このため、具体的には、川下におきましては、従来輸入材が多く使われている住宅部材、はり、桁等、これを国産材に転換していくことであるとか、非住宅、中高層の木造化を進めること、さらには、川中におきましては高効率な木材加工施設の整備等を進めること、さらには、川上におきましては、路網整備、高性能林業機械の導入、こういう取組を総合的に進めているところでございます。 また、こうした取組に加えまして、川上から川下までの関係者が合理的な価格形成について理解を深めるための協議会の開催でありますとか、木材の価格転嫁、取引の適正化に向けたガイドラインの策定、周知、こういったサプライチェーンの構築に向けた取組も進めているところでございます。 また、新たな基本計画におきましても、需要側が、今環境意識が高まっております。合法、持続性が担保された木材を使いたいというニーズがございます。こういうものも生かして、再造林コストであるとか、森林、木材の持続性に関する情報の共有、相互理解、合理的な価格形成を図る、そういった国産材を主導としたサプライチェーンをつくっていく、そういったことの方向で今検討が進められておりまして、こうしたものを位置付け、施策をより一層強めていきたいというふうに考えているところでございます。
○進藤金日子君 次に、水産業に関してお尋ねします。 近年の海洋変化の激変が特に沿岸漁業に大きな影響を及ぼしておりまして、漁業者はもとより、地域経済の重要な産業である水産加工業にも経営の持続性に懸念を有している多くの方々がおられる中で、海洋変化の激変に対応した水産政策の方向性をお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 先ほど委員から御指摘のありましたように、海洋環境の激変にも負けない強い水産業を実現するためにも、漁業、養殖業、そして水産加工業の強靱化が待ったなしの状況にあるというふうに認識しております。 このために、水産政策全体の取組として三点我々は必要だというふうに思っておりまして、一点目は効率的な資源調査による精度の高い資源評価に基づく資源管理の着実な実施、二つ目に海洋環境の変化に対応した養殖生産体制の構築や陸上養殖の導入、三つ目に加工原材料不足に対応するための地域を超えた加工原材料の安定的な流通を図る取組など様々な外部環境の変化に即応できる体制づくり、この三つなどを進めていく必要があるというふうに考えております。 こうした取組を強力に進めていく観点から、令和七年度補正予算や現在御審議いただいております令和八年度当初予算において、自動観測機器等を活用した資源調査であるとか、陸上養殖、高水温耐性品種の作出など環境変化に対応できる養殖生産体制のための実証事業、そして、漁業者団体が行う加工原材料の安定供給を図るための水産物の買取り、保管などの取組に対する支援などの予算を盛り込んでいるところであります。 引き続き、現場の声を丁寧にお聞きしつつ、海洋環境の激変に対応した力強い水産業を実現してまいりたいというふうに思っております。
○進藤金日子君 そろそろ時間が参りました。 最後にイカやイワシ等に対するTACの考え方お聞きしたかったんですが、時間が参りましたので、これについては、より高度な科学的根拠に基づいて漁業者の不安のないようにやっていただきたいということを希望を申し上げまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○石垣のりこ君 立憲民主・無所属会派の石垣のりこです。よろしくお願いいたします。 まず、中東情勢に鑑み、一つ質問させていただきます。 ドバイ・ワールドカップに日本の競走馬が出走する件なんですけれども、情勢は日々刻々と変化をしておりますけれども、目下、外務省がレベル3、渡航中止勧告を発出している極めて危険な中東情勢下で、ドバイ・ワールドカップに出場するために一部の厩舎が競走馬、日本の馬をドバイへ遠征させたということがございます。これ、UAE内の米軍基地などの関連施設だけではなくて、今ドバイの国際空港や金融地区であるとか高級ホテルなども被害を受けているという状況、非常に危険な状態です。 今回、ドバイ・ワールドカップに関しては、JRA自らが職員の派遣を見送りまして、国内での馬券販売を中止するという慎重な判断を下しました。これは組織としては妥当であると考えますが、JRAから免許を受けて公的な後ろ盾で活動する調教師、馬主が、幾ら今回、王室からの招待であるとはいえ、国の勧告を無視して遠征を強行したという事実がございます。 競走馬と一緒に渡航した厩舎スタッフは、調教師に雇用されている労働者という不利な立場でもございますし、危険地帯に行きたくなかったとしても、雇用主である調教師に逆らうことも難しいと思われます。もちろん、馬は自ら拒否することもできません。 ということで、この渡航中止勧告を無視して渡航したことに関して、農水省としては不適切と考えていらっしゃるのか、競馬好きを自称されている鈴木農林水産大臣に見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 三月二十八日に開催予定のドバイ・ワールドカップデーに向けまして、現在六頭の馬が現地におります。そして、うち三頭が外務省の渡航中止勧告後にドバイへ向け出国をしたというふうに承知をしております。 三月の五日に外務省がアラブ首長国連邦の危険レベルを引き上げたということを受けまして、日本中央競馬会は、農林水産省とも協議の上で職員の現地への派遣を中止をするとともに、関係者に対して三月六日に渡航予定馬の渡航の自粛と滞在馬の帰国を推奨したところであります。 引き続き、関係者や競走馬の安全が確保されるよう、状況を注視してまいりたいというふうに考えております。
○石垣のりこ君 状況を注視してということなんですけれども、渡航を禁止する強制力はないとしても、JRAは農林水産省の監督下に置かれている特殊法人であるということもあります。JRA自身が、繰り返しますが、職員は行かせられないと判断する危険地帯に部下、そして馬を送り込む行為というのは、労働契約法上の安全配慮義務違反であるとか、国際的なアニマルウエルフェアの精神にも著しく反する行為ではないでしょうか。 渡航禁止勧告を無視した者に対して何らかのペナルティーが必要と考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) この海外安全情報は、法的な、今先生からも御指摘ありましたが、法的な強制力を持って渡航を禁止したり退避を命令したりするものではないということだというのは承知をしているところでありまして、これはあくまでも助言というような位置付けには今のところなっているものであります。 日本中央競馬会としても、今回このドバイ・ワールドカップデーへの出走のため出国した関係者に対して何らかのペナルティーを科すような、そういったお話はないというふうには聞いているところでありまして、これについては農林水産省としても同じ考えであります。 今後の方針については、ちょっと予断を持ってお答えはできないんですが、農林水産省としては、今回の出走に関して、競馬会とともに改めて関係者から今回のてん末についてよく話を伺った上で、競馬会を通じて関係者や競走馬の更なる安全確保の取組、促してまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 安全第一というところがあると思います。 ドバイで予定されていた大型国際会議中止、延期も決定されています。カタールのサッカー南米選手権であるとか欧州選手権王者の対戦も中止になっています。F1シリーズなども中止になっているというこの現状において、やはりJRAとしての行かないという判断を下した上では、やっぱり何でももうオーケーだ、自己責任だというのは少し農水省としては甘いのではないかと考えますので、ちょっと今後御検討いただきたいと思っております。また同じようなことがある、そして安全の確保という点でやはりここはきちんと対応していただきたいということを申し上げたいと思います。 今国会では、この後、JRA法の関連の質疑も想定されておりますので、その際にほかの問題に関しては質疑を行いたいと思います。 続いて、この中東情勢に鑑みまして、日本の農業に与える影響、先ほど進藤委員からも御質問ございましたけれども、要請ありましたけれども、日本は石油の九五%を中東から輸入していると、非常に依存しております。中東情勢の悪化によって既にガソリン価格が上昇していて、今後更に石油を原料とした資材の高騰、農機具を動かすのに必要な軽油、ガソリン代の高騰が予想されます。地元の農家さん、歩いておりますと、もう農作業始まっていて、ここでガソリン、軽油なくなるともう機械動かせないと、手で作業するのかというような、そんなこととてもできないぞという不安の声をいただいております。 令和八年度予算案は、アメリカとイスラエルがイランを攻撃するなど想定していなかった昨年末に予算編成が行われておりまして、この石油の危機的な状況の対策予算は全く付いておりません。これ、農林水産省としてはどのような対策を考えているのか。先ほど、政府一体というふうにおっしゃっていましたけれども、具体的に農林水産省としてどのような要求をしていくのか。そしてまた、その予算はどこから捻出するんでしょうか。鈴木大臣、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 三月の十一日に総理から発表されたとおり、まず、この緊急的な激変緩和措置として、燃料油価格激変緩和基金の残高を活用して、小売価格を全国平均でガソリンが百七十円程度、これは軽油だと百五十八円程度ということになろうかと思いますが、そこに抑え込むという措置を講じることとされました。十九日の出荷分から支援が開始されて、順次小売価格に反映していくものというふうに承知をしております。 この基金につきましては、本日二十四日、予備費から約八千億円を積み増しをするということが先ほど閣議決定をされたところであります。また、地方自治体において、令和七年度補正予算で措置された重点支援地方交付金を活用し、農林水産業における足下の物価高騰への対策を講じている事例も出てきております。 石油を原料とした農業資材や農業機械に使用する燃料については、こうした取組を通じて農業経営への影響緩和に向けた対応が図られているところでありますが、引き続き、これ皆さんにとっては、要するに値段の問題もありますけれども、もちろん、ちゃんと手に入るのかという御心配もあろうかと思いますので、そういったところにも政府全体でしっかり目くばせをして、農業者の皆さんの経営に影響が生じないように対応してまいります。
○石垣のりこ君 刻々と本当に変化しているので、いち早く停戦していただきたいと本当強く願いますけれども、非常に厳しい状況も想定されますので、ちょっとそれに関連して、化学肥料ですね、窒素、リン、カリウム、ほぼ一〇〇%こちらも輸入に依存しております。また、家畜の餌である濃厚飼料、およそ九割輸入であります。 肥料、そして飼料、餌について、中東から直接輸入をしている、あるいは輸入割合が低いということで、農水省に問い合わせますと、今回大きな影響はないというようなお返事はあるんですが、中東での生産量が減少するということがあれば、この中東から海外への輸出が減る、その輸入している国、各国の需要、取り合いになるというような状況も想定されるわけです。 なので、日本が従来どおり、今直接中東に関係をしていないように表向き見えるような国とのやり取りの中で、調達が保証できるのかというところまできちんと想定をしていなければならないのではないかと。その点については、農水大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 肥料につきましては、まず国際情勢の影響が受けにくい構造に転換することが重要だと考えております。このため、これまで化学肥料使用量の低減対策ですとか、あるいは堆肥等の国内資源を活用した肥料転換対策を実施してきておりまして、二〇一六年比で化学肥料二五%削減を達成しているところでございます。 しかしながら、委員御指摘のとおり、例えば化学肥料のうちの尿素は中東が主産地域であり、現在我が国は中東地域からほとんど輸入していないものの、委員御懸念のようなほかの地域での輸入、利用されるものの影響なども出てまいりますので、今後の国内肥料関係者における調達状況につきましては、意見交換をしながら注意深く見守っていく必要があると考えております。 また、飼料につきましては、中東は配合飼料の主原料であるトウモロコシの生産国ではなく、輸入にほとんど影響、輸出がほとんどないことから、御指摘のような影響が生じるとは考えておりません。 いずれにしても、今後の状況に応じましてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 どうなるか、本当に混迷を極めているとはいえ、実際、IEAが、事務局長が、エネルギー危機、今回のエネルギー危機は一九七〇年代の石油危機より深刻だというようなコメントも発しております。この空気中に例えば窒素はたくさんあって、これをアンモニアに変換する方法などもあるようですけど、ここに非常に石油を使うということで、中東での窒素の生産は非常に多いと、安価で作れるということであるようですけれども、いろんな研究も今後しっかりとして、国産のこの肥料、化学肥料をきちんと作れる体制を中長期的に計画していくということも非常に重要であると思います。 複数の輸入先を確保するということもこのリスク分散という点で重要だと思いますが、今回を特に機に、大臣、複数のところからの調達、コストもかさむかもしれませんけれども、お考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) さっき山口局長からもお話がありましたが、やはりこの肥料も飼料も国際情勢の影響を受けにくい構造へ転換するということが重要であります。特に輸入にかなり頼って、ほとんど輸入に頼っておりますから、原料を安定的に調達できる輸入先を複数確保しておくことも先生御指摘のとおり重要であると認識をしております。 例えばなんですけど、尿素、肥料、窒素、リン酸、カリで、まず尿素からいきますと、我が国における需要量が世界の輸出量の大体一%未満と大変少量であります。天然ガスを生産する多くの国で製造が可能であるということを踏まえますと、東南アジアのマレーシアから今多くを調達をしている一方で、平時より一定量を調達しているベトナムなど複数の国が代替先の候補として考えられるというところであります。 また、カリやリンも同じような状況である一方で、ちょっと窒素と尿素と違うのは、カリとリンはやっぱりリン鉱石、カリ鉱石がないといけませんので、そこの資源を埋蔵している国というのは、残念ながら大量にある国というのは限られているということも踏まえて、その上でどこの国から安定的に調達ができるのかという観点はもっと持たなければならないというふうに思います。 餌についても一緒であるというふうに考えますので、これからもこの調達先の多様化はしっかりと図っていきたいというふうに思います。
○石垣のりこ君 種子も、種もみ、いわゆる稲のもみは国産一〇〇%というところですけれども、そこに使われている肥料がと考えるとまたいろんな危機感は覚えるわけなんですが、一方で野菜はおよそ一〇%が国産であると言われておりますけれども、この点、間違いはないでしょうか。確認です。
○政府参考人(山口靖君) 御指摘のとおり、野菜の種子につきましては約一割が国内生産となっております。
○石垣のりこ君 これ、種子の自給率、今いろんな取組もされているとは思うんですが、一〇%のままでよいと思っていらっしゃるのか、大臣の見解伺いたいと思います。種子の国産化、課題も多いと思いますが、どのような取組をされているのか、併せてお願いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この野菜の種子ですが、約一割が国産で、約九割は日本の種苗会社が種子生産に適した世界各地で生産をしており、そういう意味でいうと、日本の企業がやっておりますから、安定供給が図られているというふうには考えております。 ただ一方で、この現下の状況では、国際紛争という話もありますが、それよりもこの気候変動、これが進行しておりまして、国内において気候変動に対応した新たな採種地の開拓を推進をしているところであります。 また、種を取るということについては、交配作業などにこれ手間を要するわけなので、国内の種の農家は高齢化をしていますから、効率的な採種技術の開発、実証も進めているところであります。 さらに、現在、産官学連携の下で高温耐性や病害虫抵抗性などを持つ品種の開発と普及を進めるための法案について、今国会に提出できるよう最終的な詰めを行っているところであります。 これらの取組によって、この野菜種子の国内生産、高めてまいりたいというふうに考えております。 もちろん、一〇%のままでいいというふうには思っておりません。
○石垣のりこ君 具体的に一〇%からどこまで上げるというようなものというのは、済みません、今、これは質問通告していませんけれども、御記憶にあればお願いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今時点で具体的な目標というのはないんですけれども、やはり結構これ難易度が高い、実際、日本国内で国内生産するには様々な課題を乗り越えなければなりませんので、それが新しいテクノロジーやそうしたことによってどこまで可能なのかという観点で、乗り越えられた暁には必ず上げることができるというふうに考えております。
○石垣のりこ君 これ、私、農水委員会離れておりましたけど、食料・農業・農村基本法改正の議論のときに、この種子、種苗、これを資材の中の一つとして位置付けていたということで、田名部委員が強くこの委員会の中でも発言をされていたのを議事録を読みまして、改めて、やっぱりこの種子がないことには畑を耕して田んぼをつくってもどうしようもないということで、これ気候の条件ももちろんありますし、日本の使える土地の問題もあるし、何よりも人の問題もあるということで、ハードルが高いのは分かってはいるのですが、是非ともこの部分は、ないことには生産ができないということで、力を入れていただきたいと改めてこの機会に申し上げます。 もう食料供給困難事態法にのっとったような事態にならないことを願っておりますが、本当に輸入に頼っている日本の農業でありますけれども、国内基盤をしっかりと整備をすることによって、またこの農業に携わる皆さんの暮らしを、営農を繰り返すことができる、再生産できる体制を整えていただくということを改めて申し上げまして、続いての質問に移ります。 大臣所信で、我が国の主食である米は一年一作であるからこそ、需要に応じた生産を推進することを基本としてと鈴木大臣がおっしゃいました。これ、私聞いて、おやっと思いました。一年一作であるというのは、供給の弾力性がある意味ない、すぐに増やせないからこそ、その後に続く言葉は一般的に、需要に対して余裕のある生産をすることを推進と来るんだったら、ああ、そうだよなと思うんですけれども、需要に対して余裕を持った生産ではなく需要に応じた生産、いわゆるぎりぎりのラインぐらいの、まあもちろん幅はあるのかもしれませんけれども、そういう御発言をされていた大臣所信を伺って、非常に疑問を持ったんですね。 この点、大臣から御意見ございますでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 米は一年一作であるからこそ、需要に応じた生産を推進することを基本として、現場の農業者の皆様にとっては再生産、再投資を行うことが可能で、また、消費者の皆さんにとっても米を入手できないような事態を生じさせないという点で、双方から見て先の見通せる農政を展開することが重要であるというふうに考えております。 このため、農林水産省としては、需要見通しを、いろんなやり方を変えまして、精緻なものとして設定をしておりますし、また、そうしたことできめ細かな情報提供を行い、産地、生産者の皆さんが作付け判断をできる環境を整備し、国民の皆様への米の安定供給に努めてまいるということであります。 石垣先生から御指摘の点は、確かに、何というか、一年一作であるからこそ、よりバッファーを持って作付けをしたらいいのではないかというような点だと思うんですけど、そのために備蓄というものがあるんだというふうに考えております。 ですから、余裕を持って作ったら、結局需要が大きくならないうちは行き先のない米が実際に生じますから、その責任は誰が持つのかということもやはり考えなければならないのかなというふうに考えておりますので、私としては需要に応じた生産が基本ですというふうに申し上げているところであります。
○石垣のりこ君 流れの文章の論理性として何か私の中でしっくりこなかったものがあったので、いいとか悪いとかのことではないんですけれども、どういう意図を持って御発言されたのかということを伺いました。 ただ、これ、需要に応じた生産を事実上の減反政策だという見方もあるようなんですけれども、農水省はこれを否定しているということです。これ、なぜそのような見方がなされると考えますか、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この米政策については、平成三十年産より国から個々の農業者に対する生産数量目標の配分は行わない政策に移行しております。それぞれの生産者の経営判断により作物の選択を行う需要に応じた生産が基本となっております。 需要は増加をするということも、この二年前ぐらいのように、現実としてはそういうこともあれば、やはり主食用の需要が減少するということもあるため、需要に応じた生産が必ずしも減産を意味するということではないわけですが、これがそういうふうに、事実上減反じゃないかというふうに言われないように、しっかり御理解いただけるように努力させていただきたいと思います。
○石垣のりこ君 ただ、この需要に応じた生産、過去の資料を見ていきますと、またこれまでの政策を見ていきますと、増やすという判断を、去年いわゆる令和の米騒動が起きたときには備蓄米も含めてこの主食用米に振り分けたということありましたけれども、それまではずっとできるだけ抑える方向に来ていたわけですよね。だから、事実上、この需要に応じた生産は、政府が生産量を厳しく管理していた減反政策の決まり文句として皆さんの中に、頭の中にもう刻み込まれているわけですから、この言葉を使うことによって、ああ、やっぱり生産調整になっていくんだよな、これはということが皆さんの中に想起されるのは、これは致し方がないことなのではないかと考えるんですね。この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) そういうふうな御指摘があるんですけれども、今までと、これまでとやっぱり何が一番違うかといいますと、需要というのが要するに減り続けるものなんだということを前提にして、私たち、ずっと農林水産省は、この減反以来ですね、あの政策を講じてきましたが、これからは、今総理からもいつもいつも言われておりますけれども、要するに需要を大きくしていくんだということにもっと政府はコミットするんだということで、要するに需要は減り続ける前提ではないということが今までと違いますので、そうしたことがちゃんと現場の皆さんにも言葉として、需要は大きくなる可能性がちゃんとあるんだということを御理解いただけるように、それは結果としてちゃんと外国でもっともっと売れるんだということを見せていかないと御理解いただけないと思いますので、結果を出していきたいというふうに思います。
○石垣のりこ君 需要に応じた生産になっているかを政府が確認をして、需要が減ったら生産量を減らす、需要が増えたら生産量を増やすというように、政府が生産量を間接的にせよ調整するようなことが行われているというふうに私は見ておりますけれども、これ生産調整という言葉こそ使いませんが、実質的には生産量については政府は関与し続ける、農水省は関与し続ける、口を出し続けるということでよいでしょうかね。
○国務大臣(鈴木憲和君) これ、要するに需要の見通しという形で、このぐらいの国内産の主食用の需要がこうなるんではないかということは、もちろんそれは国として、国民の皆様に主食である米を安定供給するというのは、これは責任がありますから、そうしたことはやらせていただきますが、そこから先どのように何を作るかは生産現場の皆さんそれぞれの御判断だというふうに考えております。
○石垣のりこ君 御判断でも、やはり収入が安定しないことにはどうしようもありませんから、そこのところが難しいところで、やっぱり政策に誘導されるような形で、必ずしも自由意思が反映されているというのは言いづらい。その辺のこの裏と表の、本音の部分と建前の部分というのが非常に難しいところで、需要に応じた生産という言葉が使われているところに何やらもやもやとしたものを抱えている方が多いのではないかというのを、これまでの議論を見ながら私自身も感じております。 かつ、この消費を増やす方向で取り組んでいらっしゃるということは非常に重要なことだと思いますし、是非進めていただきたいとは思うんですが、例えば、その輸出米を増やしていくということでいろんなハードルがあるわけですよね。米の生産拡大にもつながることでありますけれども、米の輸出拡大、世界の米の主流はインディカ米、長粒種です。日本の米はジャポニカ米、短粒種ということで、これ世界の米の輸出全体に占めるジャポニカ種、短粒種の輸出量、どのぐらいの割合になっているんでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 国際的にジャポニカ米の定義というのが確立しておりませんので、ちょっとジャポニカ米という形ではお答えしにくいんですが、例えば、アメリカの農務省が公表している統計によりますれば、世界の米全体の生産量が約五億トン、輸出量が六千万トン、で、世界の生産量の約二割が中短粒種という形になってございます。
○石垣のりこ君 二割ということで、そのシェアを争っているアメリカとかタイとかベトナムなどもあるようですけれども、輸出促進の取組、日本食ブームなどもありまして、日本の米の輸出量というのは増加傾向にあると思います。ただ、現在、四・八万トンから二〇三〇年までに三十五万トン、八倍を目指すということですが、これは、日本米の輸出を増やすには、価格の安い米国産米ほか、価格競争にさらされると思います。 これ、価格で争うのではなくて、ブランド力で高価格帯でも選ばれるようにするというように、農水省も、指針などもありますけれども、具体的にどんなことをしていくのか、簡潔にお答えいただければと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 先生御指摘のとおりで、要するに価格競争したらそれはかなわないわけなので、やっぱり価値をちゃんと認めていただくということが大事かと思います。 二〇三〇年三十五万トン、これ九百二十二億円という米の輸出目標の達成に向けては、まず、冷めてもおいしいおにぎりといったこの日本産のお米の特徴を生かした商品の訴求、そして、優れた冷凍技術なんかを生かした冷凍ずしや冷凍米飯の展開促進、また、グルテンフリーの米粉で作った、例えばですけど、私もちょっと驚くんですが、青山にある国連大学の向かいに米のドーナツ屋さんありまして、本当に行列をしているんですね。そのお客さんのほとんどが外国の方であります。だから、やればチャンスは幾らでもあるんじゃないかというふうに思いますので、価格競争ではなくて、ちゃんと外国産よりも多少高くても選ばれる日本産という地位を確立して、輸出促進につなげていきたいというふうに考えております。
○石垣のりこ君 もう世界におにぎりチェーン店でもつくっていただくぐらいの勢いで、経産省とも連携しながら是非取り組んでいただきたいと思います。 続いてもちょっと米について伺いますが、備蓄米、少し時間もあるので飛ばしますが、現在の在庫量三十二万トン、およそ三十二万トンと伺っております。 鈴木大臣のお膝元、山形県のJAさんが、政府備蓄米の五十九万トン放出、二〇二五年産米の作付け増などによって今年六月の民間在庫が過去最高の水準になる見通しとなっているということで、供給過剰による米価下落が懸念される中、需給の安定に向けて備蓄米の機動的な買戻し、備蓄水準の回復、さらには備蓄水準の拡大などの備蓄米制度の見直しを国に強く求める特別決議を行ったということでございますが、大臣、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今御指摘のJA山形中央会がこういった特別決議を行ったということについては報道で承知をしているところであります。 政府備蓄米の運営は、主食用米について、量が足りていなければ売り渡す、量が足りていれば売り渡さないという、量を前提とした考え方で運営していくべきだというふうに考えておりまして、この御指摘のような、例えば供給過剰による米価下落への対応といった価格の維持を目的とした運営は行うことはありません。 また、食料安全保障の観点から、今備蓄水準かなり下がっておりますので、回復をするということは、これは国としての責任だというふうに考えておりますので、まず令和八年産の備蓄米を二十一万トン買入れ予定であるとともに、この買戻しについても、今後の需給状況等を見定めた上で総合的に判断して適切に対応してまいります。
○石垣のりこ君 この二十一万トンなんですけれども、令和八年産の備蓄ということで買い入れる方針は発表されているんですが、令和七年度産で米の価格が上がりました、これ倍ぐらい上がったということで。こうした主食米を作った生産者が価格が安い備蓄米を作ることになるのかという疑問もあります。大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 令和八年産の備蓄米の買入れにつきましては、これ、四月の十四日に入札を行うこととしておりまして、現在、各産地において、入札に向けたこの主食用米の需給動向等を踏まえて備蓄米の取組を検討していただいているものと認識をしております。 実際にこの備蓄米の入札に参加をし、生産に取り組まれるかどうかは、これ各産地の判断ではあるんですが、備蓄米のメリットとしては、事前契約によって収穫前に販売先と価格が確定できるということもありますので、農林水産省としても、備蓄米の生産に取り組んでいただけるように、引き続き需給状況等の情報提供を行ってまいりたいというふうに考えております。
○石垣のりこ君 非常に米が高値で売れたのだから、わざわざ安い備蓄米を作ろうと本当に考えるのかどうかということで、入札についてもこれ非常に難しいんじゃないかなと思うんですね。今までよりは上がるだろうけれども、予定価格がどの程度に設定されるんだろうかと、生産者側が予測するのも非常に難しいと思いますし、その点でも、入札を忌避するような方たちが、今年までは何とか米、ある程度高値でもつんじゃないかという方は備蓄米じゃないところに作付けされるのかもしれませんし、非常に難しい。二十一万トン確保できるのかどうかという、これはちょっと見守っていかなければいけませんけれども、一方で、備蓄米の確保というのも非常時を考えれば重要でありますので、是非とも、この価格の暴落も招かず、そして備蓄米を作る皆さんも厳しい経営を強いられることない状況でお願いできればと思います。 枠外輸入についても伺いたいんですが、前回、秋の臨時国会でも伺いました。 国内には例年よりも多くの米の在庫があるということで、昨日の会議の中でも下方修正されましたが、価格の下がり方は緩やかです。また、キロ当たり三百四十一円の関税を払っても輸入米の方が安い状況が続いているということで、令和七年度の枠外輸入の最新の数字と、令和八年、最新の、この令和七年度の枠外輸入量、また昨年の輸入量と比べて何倍になっているのか、そして、この枠外輸入量についてどのような見通しを立てているのか、御説明をお願いします。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 財務省の貿易統計によれば、本年度の米の民間輸入数量につきまして、現時点で最新となる令和八年一月時点での累計は約十万トン、令和六年度の三千十一トンと比べて約三十倍となってございます。 今後の見通しというのはなかなか予断を持って言及することは難しいということでございますが、国産米の本年六月末の民間在庫が、在庫数量が二百十五から二百二十九万トンと、直近十年程度で最も高い在庫量に匹敵する水準ということになっておりますので、需要を上回る十分な供給が確保されていることを踏まえて民間事業者が取引を判断していくということになると考えております。
○石垣のりこ君 昨年秋の臨時国会でこの件を伺ったときには、新米入ってきたら大分減っていくかなという話だったんです。 実際、十月には千四百七十五トン、そして十一月に二千七百八十七トン、そして十二月に三千八百六十六トン、今年に入って、一月、下がるかなと思いきや、四千九百十八トンということで、上がってきているわけですよね、一気に。ピークは二万六千トンありましたから、それよりは緩やかではありますが。 なので、今後輸入量増えるか分からないんですけれども、これ実際は年明けまた輸入量も上がってきているということで、一定の量を超えたら需給見通しのこの供給量に反映させるという必要があるのではないか。例えば五万トンを超えたらきちんと需給見通しに反映させていくというようなことが必要だと思いますが、この件についていかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 米の基本指針における需給見通しは国産の主食用米を対象としたものでありまして、その内訳に外国産米は含まれないものの、今後民間輸入が定着をすれば国産の主食用米の需要が奪われかねないという懸念は持っておりまして、状況を注視しているところであります。 やっぱり大事なことは、カリフォルニアかどうか分からないですけど、外国から要は輸入をされるお米のやっぱり需要というものに、その価格帯と需要ですよね、量ですよね、ここに対してもやっぱりしっかり国内で応え切っていくということが大事かと思いますので、これはそういう観点を持ってこれから政策考えさせていただきたいと思っております。
○石垣のりこ君 暑熱対策も行いたいと思いましたが、済みません、時間なので、以上で終わります。 ありがとうございました。
○横沢高徳君 立憲民主党の横沢高徳でございます。本日もどうぞよろしくお願いを申し上げます。 早速質問に入ります。 昨年の大船渡市大規模林野火災から一年がたちました。火災が発生し、全国から緊急消防援助隊や自衛隊の派遣、そして復旧に向けて御尽力をいただきました政府関係者を始め、全ての皆様に感謝を申し上げます。 特に、秋から春にかけて今の時期は林野火災が発生しやすい時期となっており、今も群馬県上野村で林野火災が発生中とのことです。林野火災防止へ一層の取組強化が重要になってくると考えますが、大臣のお考えを伺います。 また、大船渡の大規模林野火災を踏まえて、教訓から特に対策が強化された点がありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問にお答え申し上げます。 まず、令和七年二月に岩手県大船渡市で発生した林野火災は、被害面積が約三千三百七十ヘクタールに及ぶ過去六十年で最大規模の林野火災となったところであります。 私も、実はこの大船渡の前年に私の家から本当にすぐの、もう五百メートルぐらい先の山で、南陽市と高畠町で林野火災ありまして、これ百ヘクタールを超えて延焼したところであります。 今、この大船渡の現場は、先日、山下副大臣にも現場行っていただきましたが、この被災した森林の復旧作業始まっておりまして、農林水産省としては、現場に寄り添いながら、大船渡市や岩手県とも連携をして火災前の豊かな森林の再生に向けた取組を支援しているところであります。 やはりこの林野火災は、長年この守り育ててきた貴重な森林が失われることに加えまして、地域住民の皆様への被害や消防活動への対応など、本当に地域に多大な影響を及ぼす災害であると考えております。この出火原因がやはり人によるものというのが大半でありますから、我々としてはこの予防に向けた広報啓発活動、これをしっかりと進めていくとともに、延焼しにくい多様な森林への誘導など、関係省庁とも連携をして進めてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(小坂善太郎君) 済みません。お答えいたします。 大船渡火災の教訓ということでお答えさせていただきます。 火災発生を受けまして、林野庁と消防庁が共同で昨年四月に有識者検討会を設置しました。その中で、今後の消防活動の在り方等の取りまとめをいただきました。これに基づきまして、まずは市町村に林野火災注意報等の対応を進めていただく、こういう取組を始めております。 さらには、林野庁、気象庁、消防庁が合同で、非常に雨が少ないとき、非常に危険なとき、合同で記者会見をして火災の発生の予防、そういう注意喚起をする取組も今進めています。 さらには、森林整備事業を拡充しまして、先ほど大臣が御答弁したように、多様な延焼しにくい林相への転換、さらには消防活動にも使える防火機能の高い林道の整備、そういったことの支援も行うようにしたところでございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 大船渡の林野火災では、農水省の協力の下、復旧に向けた取組が進んでおります。ただ、やはり焼失面積が三千三百七十ヘクタールとかなり広範囲に及んでありますので、今後復旧に向けては、また国の柔軟な対応をお願いすることがあると思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(山下雄平君) 私も現場を見させていただいて、そのようなお話もお伺いしておりますので、随時現場のお声をお聞かせいただきながら対応について考えていければというふうに思っております。
○横沢高徳君 是非、柔軟な対応も含めてよろしくお願いを申し上げます。 それでは、日本の農林水産行政の戦略本部について伺います。 大臣は所信で、攻めの分野と守りの分野を明確化するとおっしゃっております。具体的に攻めの分野は何か、また守りの分野とは何か、大臣にお伺いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、攻めの分野といたしましては、フードテック、そして食文化産業、生産性の向上、米の需要創造の四つの分野といたしました。そして、守りの分野といたしましては、中山間地域の振興、そして種子と種苗確保の二つについて、ワーキンググループを設置し、それぞれ担当専任を決めて議論しているところであります。
○横沢高徳君 分かりました。 それでは、一次産業の衰退の要因についてお伺いしたいと思います。 人と農地の減少、国内生産基盤の弱体化に歯止めが掛かりません。農業センサスにおいては、耕地面積はここ十年で二十三万ヘクタールの減少、個人経営体は十年で五十五万経営体、大体四割が減少しているということです。 大臣、国内生産基盤、人と農地の減少に歯止めが掛からない原因、大臣のお考えをまず伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 農林水産業につきましては、この食料自給率の低下、そして農林漁業者や農地の減少など、生産基盤が弱体化をしているものというふうには認識をしております。 その要因としては、農業について申し上げると、この食生活の変化や人口減少による国内消費量の減少に加えて、特に米についてですけれども、高齢の農業者が多く従事をしていますから、その皆さんが大量にリタイアをしているということが言えるかというふうに思います。 また、林業については、戦中戦後に過剰な伐採が行われた結果、植林や保育などの育てる林業が長らく続くことになり、その間に輸入材の台頭や住宅様式の変化などにより長期にわたり木材価格が低迷をしていること、そして、漁業については、海洋環境の変化等による主要な魚種の不漁や資源の変動、燃油や飼料価格の高騰などが挙げられるというふうに考えております。 やはり、概して、これ第一次産業全般に言えることは、私たちが思っている以上に稼ぐことができていないという現実がこの結果を招いているんだというふうに思っておりますので、どうしたら稼げる産業を実現できるか、そして新しい皆さんが入ってきていただけるか、そうした視点でやっていきたいというふうに思います。
○横沢高徳君 まさに、食料・農業・農村基本法の議論でもありましたけれども、やはり生産者の所得をどう確保していくかというのが大きな課題だし、衰退の原因になっていることは否めないというふうに考えます。 そこで、中山間地農業についても大臣に伺いたいと思います。 大臣は所信で、中山間地域においてその衰退を止めることができなかったとおっしゃっております。つまり、これまで国が進めてきた農政、結果として中山間地域の衰退が進んできてしまったということです。まずやらなければいけないことは、なぜ衰退が進んだのか検証をし、その上で新たな政策をしっかりとそこに打ち込んでいく必要があると考えます。 まず、衰退を止めることができなかった要因について、中山間地において、大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 中山間地域は、都市に先駆けて人口減少、そして高齢化が進む中で、農林水産省として時々に様々な課題に応じた施策は講じているんですけれども、その水準が十分であったかどうかといえば、決してそうじゃなかったんだろうというふうに思っておりますし、やはり一人一人の皆さんがそこで暮らして、特に子育てなんかをする上では、学校までが遠いとか、これ、農政だけの施策でどうにかできる課題でもないというふうに思っておりますので、ちょっとそうした問題意識を持って、じゃ、我々の分野で何ができるのか、そして総務省や国土交通省や、要するにこの住居、住居というか、集落の在り方そのものがまさに今問われているんだと思いますので、関係省庁としっかり連携を取って、まず現状を認識した上で取組をさせていただきたいと思います。 特に申し上げれば、やはり中山間地域は農地の条件がいいわけではありませんので、そこで稼ごう稼ごうといってどこまで頑張ったとしてもやっぱり限界があるというのも、土地利用型はですね、現実だろうと思いますので、そうした観点も十分踏まえなければならないと思っております。
○横沢高徳君 やはり厳しい状況の中で、でも、地域を守り、農地を守り、日本の食を守ってくれている方々がいるわけです。そこの所得確保策がやはりこれまで足りなかったんではないかと考えます。 大臣が考える中山間地域農業が果たす役割について、まずは御認識を伺ってもよろしいでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 中山間地域は、日本の食料全体の約四割を、食料生産を担っていただいております。それと同時に、大雨が降ったときのダム的な機能というか、洪水防止機能なんかも果たしているというふうに思いますし、また同時に、私の地元も中山間地域ばっかりなところでありますけれども、やっぱり地域の、何でしょうね、これは、文化というか、そのもの、営みがそのものなんだというふうに思いますから、そうした点が大事かというふうに考えております。
○横沢高徳君 岩手も約八割が中山間地域で、やはり今、地域コミュニティーの維持が非常に厳しくなっています。大臣は所信でも農は国の基なりとおっしゃっております。地域においては農は地域の基なんですね。やっぱりそれが基本にあって、そこに集落が生まれ、コミュニティーが生まれ、地域生活が維持できている、その基に対するこれからその政策をしっかりと打ち込んでいただきたいというふうに考えます。特に、もう令和九年度に向けての水田政策見直しに関しては、どうやってその中山間地の農業とそのコミュニティーを維持できるようにしていくのか、非常に重要だと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、新規就農、新規参入について伺います。 日本のおいしいお米や野菜、国民の皆様の命の源の食料を作ってくれている生産者の約八割は六十代、七十代です。この皆さんが引退したら誰が日本の食料を守っていくのか。担い手の問題は待ったなしです。担い手、新規就農をどのように進めていくお考えなのか、まずは大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 農業従事者につきましては、六十歳以上が約八割であるなど、この年齢構成のアンバランスが大きな課題となっており、できるだけ若い世代が就農し、より長期にわたって農業生産を担っていただくことが重要であるというふうに考えております。このため、四十九歳以下の者に対して経営開始資金などにより集中的に支援をしてきているところであります。 ただ一方で、この農業従事者減少が進む中で、五十歳以上の方についても、担い手が不足している地域においては、離農する農家の農地を引き受け、地域農業を維持してもらうことが期待をされているというふうに思っておりますので、そうした皆さんについても、技術の習得や機械等の負担が大きいというこの就農時の課題を踏まえて様々な支援をしてまいりたいというふうに思います。
○横沢高徳君 今大臣がおっしゃられた五十歳以上の方、今、国の新規就農者の年齢要件四十九歳となっていて、元農水大臣の江藤大臣もこの四十九歳を外したいということを予算委員会で発言されていましたけれども、なかなか難しかったということを言っておりました。ただ、地域を歩くと、公務員や自衛隊を退職された方が、やっぱり実家に戻って何とかこの地域を守りたいと、そして農地を守って農業を支えていきたいと思っている方たちもいるわけです。 なので、我々立憲民主党としては、その年齢要件、四十九で区切るわけではなく、五十九歳、六十五歳と段階的に分けてやはり新規就農の支援をしていくべきではないかという政策を打ち出しております。この点も含めて、大臣、今後検討をしていただきたいと考えますが、この点、いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今現状では、この五十歳以上の皆さんに対しては、農業大学校等において技術研修の機会を提供するといったことや、また五十歳以上六十五歳未満の新規就農者については、従来から行っている青年等就農資金の、これ融資ですね、融資に加えて、地域農業の構造転換に向けて令和七年度補正予算において新たに機械等の導入を補助する事業を創設をしたところであります。これは四十九以下じゃなくて五十より上ということになります。 やはり地域地域で何歳だったらどうなのかというのは、正直そこにどんな方がいるのかによってかなり変わってきてしまうと思いますので、今先生からいただいた御指摘も一部そうかなと思うところも私もありますし、この前も小林経営局長と私の部屋で率直にこの件については議論をさせていただいたところでありますので、やはり担い手がちゃんと確保されて、地域が維持できて、農業生産が、供給力が上がっていくということに向けて何がベストなのかという観点を持ってよく考えさせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 ちょうど今、団塊の世代が日本の食を支えていて、その団塊ジュニアの世代がちょうどセカンドキャリアを考える時期なんですね。そういったところのやる気のある、そして、じゃ、これからどう地域を支えていこうかと考えている人たちのやっぱりバックアップとなるような政策も必要ではないかと考えますので、是非御検討をよろしくお願いを申し上げます。 米について伺います。 昨年前半は令和の米騒動、後半は令和の熊騒動と、本委員会でも議論になりました。大臣は先を見通せる農政というふうにおっしゃっておりますが、具体的にどのように実現をしていくお考えか、まずはお伺いをします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 米は一年一作であるからこそ、需要に応じた生産を推進することを基本として、現場の農業者の皆様は再生産、再投資を行うことができ、また、消費者の皆さんにとっては米を入手できないというような事態を生じさせないという点で、双方から見て先の見通せる農政を展開することが重要です。 このため、今、基本計画にこの輸出拡大、輸出を含めた需要拡大を見込んでの生産数量の増大の目標を立てておりますが、この目標の実現に向けて政府自らが輸出促進や米粉の需要の拡大など国内外の需要を創出し、米のマーケットの拡大を図ります。その上で、このマーケットに見合った形で国内主食用、輸出用、米粉用など多様な米の増産を進めていく方針であります。 そして同時に、価格については、食料システム法に基づくコスト指標により流通経費を含めた合理的な費用が明確になることを通じて、生産者にとって先ほど申し上げた条件が達成可能で、同時に消費者にもこれを御理解いただけるということの価格水準に落ち着いていけるようなことを期待をしているところであります。 これらの取組を通じて、先を見通せる農政が広く展開され、農林水産省の最も重要な使命である国民への食料の安定供給を実現してまいりたいというふうに思います。 そして同時に、ちょっと細かい点になりますが、よく現場の皆さんからは、毎年のように様々な要件が変わっちゃうとか、何かあっち行ったりこっち行ったりしているんじゃないかという、要するにころころころころ変わるという御指摘がよくありますから、そうしたことのないように、令和九年度の見直しの方向に当たっては、少なくとも毎年毎年変わることはないということ、先はこれと一緒でいくんだということを申し上げていきたいというふうに思っております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 まずはマーケット、市場を広げていくというところと、あとは、価格はやはりそのシステム法で消費者と生産者のバランスを取っていくというところなんですが、基本的には市場任せなわけです、今現状は。やっぱり、実際にお米の値段は上がって生産者は何とか先が見えるようになってきた、見通せるようになってきたというところで、ここへ来てまた米の店頭価格は下がり始めているというところです。 やっぱり市場や気候、資材の物価高や高価な機械代、ここへ来て燃料高に翻弄されながら、現場で日本の食を支えている方たちがいるわけです。価格は市場で、所得はやっぱり政策で、農業が持つ役割に対して直接払いを強化して、生産者の所得の確保、しっかり確保し、先を見通せる農政を実現していくべきではないかと我々は考えていますが、この点、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今の点については、先ほど、米の価格の話については先ほど私申し上げたとおりでありますし、食料システム法の話も申し上げました。 その上で、我々としては、大幅な米価の下落等に伴い農業収入が減少した場合に備えては、従来、収入保険、これを措置をしておりますし、またナラシ対策もあります。セーフティーネット対策を着実に推進をしていくということかというふうに考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非ともやはり先の見通せるような農政にしていただきたいと思います。 そして、ちょっと順番を入れ替えます。農業用水の確保についてですかね。 水は命の源でございます。近年、気候の変化で大分農業用水、ぎりぎりの状況が続いているところがあります。田んぼへの水の供給のみならず、東北なんかでは畑地への供給が追い付いていないというところもあります。このまま高温や雨の降り方が変わっていくのであれば、十年後、二十年後の先を見据えて、貯水量を増やすなど水の確保を含めた国内生産基盤の強化を進めていく必要があると考えますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木憲和君) まさに委員御指摘の気候変動というか、地球温暖化によって、この水の、何というか、資源が十分ではないというような状況が増えてきているというふうに感じております。 畑作地帯においては、この異常渇水に際しては、かんがい施設がある地域、これが全国の畑地の二六%であります。ここでは、節水に努めつつ施設を有効活用するように指導、助言をしておりますし、かんがい施設がなく、天からの天水に依存している地域では、井戸の設置や応急ポンプの利用などを支援をし、この渇水被害の抑制に努めることとしております。 昨今のこの渇水の状況を踏まえますと、やはりこの畑作地帯においても安定的に水を供給することが重要でありますので、地域の農業者のニーズ、そして地方公共団体、JAなどの農業振興方針などを踏まえて、引き続きかんがい施設の整備を進めていく方針であります。 今後とも、現場の実情に応じて畑地の給水対策を講じ、生産性の向上と渇水被害の抑制に努めてまいりたいと思います。
○横沢高徳君 是非とも、貯水量に関しては国土交通省の方と連携も取っていただいて、極力、ぎりぎりの状況を何とか今の現状で脱せられるように対策をお願いいたしたいと思います。 それでは次、森林資源の熱利用について伺います。 我が国のエネルギー自給率は約一五%、多くを海外の化石エネルギーに依存をしているのが現状です。ここに今回のイラン情勢によって燃料代高騰、北国の暖房費は爆上がりの状況であります。 ここでいま一度注目したいのが、地方の生活の身近にある木質エネルギーの活用です。高性能なまきストーブや廃材を利用したペレットストーブなど、森林政策先進国のヨーロッパでは当たり前のように暮らしに溶け込んでおります。 今回の石油エネルギー高騰や輸入依存に頼る状況から、身近にある森林資源の有効活用をし、暖房や熱利用を進め、生活を豊かにしていくことは重要と考えますが、この点、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今のはもう横沢委員と全く私もそのとおりだというふうに思っております。 地域の森林資源を有効活用した木質バイオマスのエネルギー利用は、林業の活性化や地域の雇用創出に貢献するとともに、化石燃料を代替することで二酸化炭素の排出削減にも貢献するものというふうに考えております。 この推進に当たっては、地域内の未利用の森林資源等を活用したエネルギー変換効率の高い熱利用や熱電併給による比較的小規模な木質バイオマスのエネルギー利用を進めることが有効であることから、地域内エコシステムとしてその構築に取り組んでいるところであります。再生可能エネルギー及びバイオマス活用の推進の観点で、これは経済産業省や環境省などの関係省庁と連携をしながら、木質バイオマスの熱利用を推進してまいりたいというふうに思います。 ちなみに、まきストーブ、私も使っているんですが、使っているというか、家でじゃなくて、ちょっと私が関係しているところで使っていますが、やっぱりしょっちゅうしょっちゅうまきを入れないといけないんですよね。まきを入れないといけなくて、やっぱりボタン、ピッと押せばずっと付いているというものとは違うというところとか、いかにそこを自動化をするかとか、そうした観点も、今かなりいいペレットストーブなんかも出てきているので、で、それとやっぱり今の化石燃料とを比べたときに燃費がそんなに高くないということさえ言えれば、徐々に徐々に進んでいくんだというふうに思いますので、ちょっとそうした取組、これ地道ですけども、関係省庁と連携して取り組まさせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 大臣、よく分かります。まきストーブ、しょっちゅうしょっちゅう入れなきゃね。 ただ、やっぱりペレットストーブは自動で燃料供給できますので、タイマーも今付いていたりするので、石油ヒーターとほぼ遜色ないような使い道ができますし、都市部なんかでも利用できる、煙の臭いが出ないので利用できるというふうに思います。 石油ストーブたけばたくほど日本のお金が海外に流れていきますし、まきやペレットであれば、日本のお金がちゃんと地域の、森林資源のある地方に流れていくと思いますので、その辺も含めて、国土交通省や経産省と再エネ住宅や細かい制度のところまでちょっと打合せをしていただいて、是非地域の熱利用を進めていただきたいと考えます。 それでは、森林環境譲与税について伺います。 日本の国土の三分の二を占める森林です。我が国は世界第三位の森林大国です。人工林の五割は伐採期を迎えておりまして、切って、使って、植えて、育てることが求められています。森林環境の整備を目的としてスタートした森林環境譲与税の活用状況について伺います。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。 森林環境譲与税の活用額は、令和元年の譲与開始以降、着実に年々増加してきております。令和六年度は譲与額六百二十九億円に対し、活用額は五百二十億円となっております。一方で、令和六年度末の基金残額、使われていないお金の累計は約六百七十億円となっているところでございます。
○横沢高徳君 使われているところもあれば、まだ基金に積まれているところもあるということで、これ、大臣が所信で最後のところで自治体職員の負担が大きくなっているところに触れておりましたけれども、やはり、各自治体で森林環境譲与税どう使ったらいいかというのを、職員のマンパワーも不足している自治体もあるやに聞いていますので、例えば民間事業者であったりNPOで活動している方であったり、森林に関わる人たちの民間の人材も活用して、是非この本来あるべき森林環境整備にもっともっと予算が使われるように進めていただきたいと思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 森林環境譲与税を活用した森林整備等を着実に進めていくに当たっては、市町村の体制強化、これは課題であります。このため、地方財政措置により、市町村が地域の技術者を雇用したり、森林組合や民間の林業事業体に業務委託する地域林政アドバイザー制度を推進してきております。平成二十九年度はこれ三十八人だったんですけど、令和六年度は全国で三百五十三人が活動しているところであります。 また、本年四月以降、改正森林経営管理法により、市町村による森林所有者の探索や境界確認などの業務をサポートする法人を経営管理支援法人として指定する制度を設けまして、業務のアウトソーシングを円滑に進めることができることとしたところであります。 これらの取組により、市町村の体制強化を推進してまいりたいと思います。
○横沢高徳君 是非とも市町村の取組が進むように、支援お願いいたします。 次は、福島第一原発による日本産食品の輸入規制について伺います。 福島第一原発事故によるALPS処理水海洋放出に伴って、二〇二三年八月、中国は日本産水産物の輸入を全面停止、その後、二〇二五年、二年ぶりに輸入措置が段階的に緩和され、輸出が再開されました。しかし、高市政権になって、十一月に中国はまた日本産水産物の輸入を再び事実上停止をしました。仮に今後再開されたとしても、いつまた停止になるのか分からない不安定な状況が続いています。 特に、全国のトップのアワビの漁獲量を誇る三陸沿岸の漁業者からは、なかなか値段が上がっていかないんだと、東電の方の補償はあるにせよ、本来やっぱりあるべき捕ったものが良い値段で流通に流れるようにしてほしいという声をいただいております。 日本産水産物が政治利用されているような状況をやっぱり政治の力で解決していただきたいと思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 原発事故及びALPS処理水の海洋放出に伴う輸入規制は、五十の国・地域が既に撤廃をしましたが、現在依然として五つの国・地域が規制を維持をしているところであります。 これまで輸入規制を続ける国・地域に対して、二国間会談を含む様々な機会を捉えて日本産食品の安全性確保の取組につき情報発信を行い、規制の撤廃を働きかけてきたところであります。この結果、最近の例で申し上げると、昨年の十一月にこれ台湾において日本産食品に対する輸入規制措置が全て撤廃をされたところであり、これは被災地復興を後押しする前向きな動きとして受け止めております。 今後とも、各国・地域において残された輸入規制がこれ科学的根拠にしっかりと基づいて早期に撤廃をされるよう、政府一丸となって、あらゆる機会、これを捉まえまして、引き続き粘り強く働きかけてまいりたいと思います。
○横沢高徳君 大臣、中国が、やっぱり日本側が約束した技術的な資料がまだ提出していないというような発言をされていますが、この点についてはどのような状況でしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) この中国による水産物の輸入に関しては、中国側と技術的なやり取り、これを継続しているところでありますが、その逐一は明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにしても、この中国による日本産水産物の輸入規制については、二〇二四年九月に日中両政府で発表しました日中間の共有された認識をしっかり実施をしていくことが何よりも重要であるというふうに考えております。 政府として、先ほども申し上げましたが、引き続き、中国側に対して、現在申請中の輸出関連施設の速やかな再登録を含む輸出の円滑化を働きかけていくとともに残された十都県の水産物の輸入規制の撤廃等を粘り強く求めていきたいというふうに思います。
○横沢高徳君 是非粘り強くよろしくお願いいたします。粘り強く。 あと、海水温の変化、先ほどもありましたが、について伺います。 大臣は所信で、日本近海の海水温上昇に触れられておりました。二〇二三年以降、特に三陸沖の海水温の上昇、平均六度上がっていると、これ世界の中でも最も上がっているそうです。また、七年九か月ぶりに黒潮の大蛇行が終息しまして、去年はスルメイカが急に何か捕れ出したというところでございます。 水産現場からは、やっぱり刻々と変化する環境の調査の精度のアップ、先ほど答弁もありましたけれども、あとは漁業者へのフィードバックのスピードアップ、これを是非お願いしたいという声がありますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、非常にその海洋環境の激変が指摘されておりまして、それに伴いまして魚の成長、あるいは分布域が変化するということでございますので、やはり迅速にその海洋環境ですとか資源の動きというものを把握するということが重要になってございます。 このため、まず、自動で二十四時間連続した海洋観測可能な調査機器、あるいは実際に海に出て操業しております漁船から得られる魚群探知機のデータ、さらには市場に水揚げされましたその漁獲物の体長をAIの画像解析で自動的に計測すると、こういったものを活用いたしまして、まず、その資源調査につきましてはリアルタイム化あるいは資源評価精度の向上というものに努めているところでございます。 さらに、委員御指摘のように、データをどうやってその漁業者の方にお届けするかという観点から申し上げますと、観測ブイで得られました水深別の水温データのリアルタイムに近い形の公表、あるいは定期的に水温、魚の来遊量や分布等のデータを分析いたしまして将来の漁場形成や漁獲の見通しについてまとめました漁海況予報の作成及び提供につきまして、国立研究開発法人水産研究・教育機構等から行っているということでございます。 さらに、資源評価結果につきましては水産庁のホームページで公表するとともに、資源評価結果が出ましたそのTAC対象魚種、これにつきましては説明会を実施をいたしまして、漁業者の方への説明に努めているところでございます。 引き続き、令和七年度補正予算や現在御審議いただいております令和八年度当初予算を活用いたしまして、水産資源調査、評価の強化ですとか調査結果の迅速なフィードバック、これに努めてまいりたいと考えてございます。
○横沢高徳君 去年は特にスルメイカが期中改定になったり、TAC魚種、そしてまた年魚なんかのやっぱりすぐ情報が欲しい方たち、たくさん声が田名部さんのところにも届いたり、いろんなところに届いておりますので、是非、農水省として、スピードアップ、情報の提供と、あとはTACに反映するそのスピード感を上げていただきたいと思いますが、一言、大臣、最後いただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) この海洋環境、刻々と変化をしますので、今先生から御指摘いただいたとおり、我々も、あとはデータがやっぱり大事だというふうに思いますから、そうした点をしっかり、漁業者の皆さんになるべくタイムリーにできるようにしたいと思います。
○横沢高徳君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤木眞也君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、令和八年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○かごしま彰宏君 国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏です。本日は質問の機会を頂戴をいたしまして、委員長、各理事並びに各委員の皆様に御礼申し上げます。 早速質問に入らせていただきます。 米について、民間在庫の本年六月末の予測が二百二十一万トンから二百三十四万トンといった報道がありました。適正水準からは大きく上振れている状況であり、足下では米が余っているという状況が明らかであると思います。 そうした中、一方の米価については、じわじわと落ち着きつつはあるものの、まだ米価高騰は続いているといった見方ができる状況だと思います。この状況について、改めて農林水産省としてどのように分析をしているのか、御教示いただけますか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、令和七年産の主食用米の生産量七百四十七万トン、昨日公表いたしました需給見通しでは、令和八年六月末の民間在庫量は二百二十一万トンから二百三十四万トンと、直近十年程度で最も高い在庫水準になるというふうに見通しておるところでございます。 一方で、令和七年産米につきましては、かねてからの不足感から産地における集荷競争が激化したことにより、作柄ですとか生産量を反映する前に集荷価格が上昇したと。この集荷価格の上昇に各段階のマージン等が加わった価格で卸段階、小売段階に至る取引が進められている結果、このような現象が起きているものと考えております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございます。 おっしゃるとおり、やはり、この中間の流通業者の段階で高く買ってしまったから安く売れないといったような点が今の状況を招いているものと思っております。本来ならば、やっぱりこれだけ余っていれば需給バランスの中で在庫もはけていったはずではあるものの、米価高騰が維持されてしまったことによって在庫が積まれたままになっているといった状況だと思います。 こうした現状の中で、先ほど進藤委員からの質疑の中でもありましたが、輸入米が大きく増えてきている状況であります。大臣もかねがねおっしゃられているように、米の需要を拡大をさせていこうという取組をしている中で、その市場を輸入米に奪われてしまっては世話がないという状況であると思って、やはりこれは問題であると思っております。価格はマーケットで決まると大臣はよくおっしゃられます。まあ、それもよく分かります。ただ、この価格がこのまま下がるのを待っているのも、これはこれで問題だろうとも思っております。 まず、この現状についてどのように分析をしているのか、お伺いできますか。
○政府参考人(山口靖君) 委員御指摘の件につきましては、委員も御指摘のとおり、米の価格は需給バランスなど民間の取引環境で決まるものであり、国として関与することは適当ではありませんが、米の需給の安定を通じて、結果として米の価格の安定が図られていくことが基本であるというふうに考えております。 こうした中で、生産段階、卸、小売、各ステークホルダーの皆様方の御議論によって、食料システム法によるコスト指標、これの作成が進んできているところであります。このコスト指標によって流通経費を含めた合理的な費用が明確になることを通じて、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着くことを期待しているところでございます。 また、委員御指摘の輸入米の対応につきましては、消費者ですとか、あるいは中食、外食のニーズに対応して、多様な価格帯の米を供給することが重要であると考えております。このため、生産コストの低減に向けた農地の大区画化などの基盤整備、多収品種の普及開発の拡大、スマート農業や省力栽培技術の導入、流通コストの低減に向けましては、生産性向上に取り組む産地と実需者の直接取引の推進によって流通の効率化につなげる実証的な取組を支援してまいりたいと考えております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 コスト指標のお話もありました。食料システム法、四月から施行だと思いますけれども、そうした中、ちょっと、本日、質問ではコスト指標の話はいたしませんけれども、ただ、やはり、コストを積み上げていって最終的に米農家の再生産可能な価格でお米を売っていくと。ただ一方、それはマーケットが受け入れるかどうかというのはまた別の話なんだろうと私は思っております。やっぱり、このコスト指標がきちんと機能させていくためにも、米の需要というものをもっとしっかり掘り起こしていかねばならぬというふうに思っています。 そうした中で、本日、所信表明に対する質疑ということでありますから、細々した議論というよりはやはり大臣の思っていらっしゃる方向性みたいな部分をお伺いしたいと思いますけれども、この需要喚起について、大臣から、やはりこの米粉や輸出、こういったことをよくおっしゃられていると思います。それももちろん私も進めたらいいと思います。ただ、実際のこの米のシェアを考えれば、やはり輸出や米粉よりも国内の主食用の方が圧倒的にシェアは大きいわけであります。だからこそ、この国内の主食用の需要をいかにして掘り起こしていくのかといったことはやっぱり真っ先に考えなければならないと思っております。 そうした中、先ほど大臣からも、政府としても需要をもっと大きくしていきたいと、そういった姿勢で取り組むというような御発言、御答弁がございましたけれども、やはりこの国内の主食用マーケットが減り続けていれば、シェアが大きいわけですから、当然この米全体の需要というのも減少傾向になかなか歯止めは掛けられないと私は思っています。 ですので、細かい議論はまた別の機会にさせていただきたいと思いますけれども、是非、この国内の主食用米の需要喚起について、これからどういった姿勢で取り組まれるのか、大臣の決意をお伺いできればと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 我が国の水田農業を維持するとともに、食料安全保障を確保していくためにも、国内で自給可能な唯一の穀物である米について、主食そして非主食を合わせた需要拡大を図っていくことが重要です。 私もずっと言っておりますが、米粉ですね、そして輸出、これをまず新しいマーケットを取っていくということが基本だろうというふうに思っておりますが、ただ一方で、主食用、国内の主食用米、委員から今御指摘があったんですけれども、主食用米の需要といっても、総量はもちろん上に行くか下に行くかというのはあるんですけれども、様々なニーズがあるわけですよね。だから、そこに対してちゃんとニーズに沿った供給をやれているのかやれていないのかといえば、現状としてそうではない。その結果として、外国産のお米を使ってしまっているという現状が一定程度あるわけですから、まずはそこの部分をちゃんと国内生産に振り向けていく。要するに、そこのまず外国産に奪われてしまっているところを取戻しに行くという、この多様な価格帯の米を安定供給できる体制をつくっていくという意味で、まずは一歩目があるんだというふうに思います。 ここから先が大変私は難しいというふうに歴史が証明していると思いますのは、ずっと農林水産省もいろんなプロジェクトをやって、国内の主食用のお米の消費拡大というのをやってきたわけです。朝起きたら食べましょうプロジェクトみたいなやつとか、何とか日本みたいなやつもやってきたんですけど、結局、じゃ、それで主食用の米の需要が拡大をした結果が出たのかどうかといえば、もちろん、だから減り幅が減ったというのはあるかもしれませんが、現実として、米価が高くない時代であったとしても、なかなか国民の皆様の消費行動を変えるというところまでは至らなかったんじゃないかと思います。 かなり巨額の予算を投じてそうした運動はしてきたわけですから、だから、同じことをまたやってもそれは結果が出るとは限りません。ですから、どういうやり方をやったら今度は本当に委員がおっしゃるような主食用の需要が増えていくんだという、国民の皆さんの食生活が要するにちょっと米にシフトしていくんだということが可能なのかは、是非、むしろアイデアがあったら御教示いただければ、いいものはしっかり取り入れさせていただきたいと思います。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 私も農水省おりましたから、様々な取組があったことは承知をしてございます。そうした中で、うまくなかなかいかずに、主食用米の消費量、需要量というのが増やせなかったという過去がございました。 そうした中、農水省もこれから手札に困っているところだと思います。本日それに関する質疑は行いませんけれども、是非とも、私たち掲げておりますのは、あくまでこれ所得補償の話であります。ただ、この所得補償を入れると、やはりその補助金の波及効果は当然ありますから、価格競争力という点ではもっと勝っていく部分があると思っています。 価格はマーケットで決まるということ、食料システム法でコストを見える化をしていくということ、そこに所得補償を入れていけば、米よし、農家よし、消費者よしの三方よしになると思っておりますので、是非その点についてはまた別の機会に議論をさせていただければと思います。 時間がありますので、ちょっと次の質問に移らせていただきます。 農業構造転換集中対策についてお伺いをさせていただきます。 令和七年度から令和十一年度まで五年間で国費一・三兆円を投じるという一大プロジェクトでありますけれども、そうした中で、このゴールをお伺いしてみたところ、これは基本計画のKPIであるということでありました。KPIはKPIでもちろんいいと思いますけれども、ただ、五年間一・三兆円付けてやるわけですから、せっかくですからロードマップくらいは示したらどうなのかという気がしております。 それこそ、各年どこまで引き上げていって、だからそれぞれの年度でどれぐらいの予算が要るんだといったような精査も対外的に見ている限りではなかなかできていない中で、例えば今回も競馬法の改正で二百五十億円付きますが、ロードマップが何かないと、この二百五十億円が果たして適正なのかそうじゃないのかもよく分からないという状況だと思います。 今からでもいいので、是非、この五年間の一大プロジェクトに関するロードマップ、せっかくだから作ってみてはいかがでしょうか。
○政府参考人(押切光弘君) お答えをいたします。 農業構造が変化をする中、農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保していくということで、食料・農業・農村基本計画に基づきまして、令和七年度からの五年間で農業の構造転換を集中的に推し進め、生産性の抜本的向上を図るということにしてございます。 議員御指摘のロードマップそのものではございませんけれども、今お話にもありましたが、基本計画では、五年後の目標とそれに向けた施策の有効性を示すKPIを設定をしておるところでございます。その目標の達成状況ですとか、農業構造転換集中対策を含めたKPIに係る施策の進捗状況などを毎年確認をするということでございます。これが今回の基本計画からスタートする仕組みということでございますので、こうした取組を通じまして構造転換に資するものになるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 是非、その毎年の点検も対外的に分かる形で示していただけたらなというふうに思います。その点ももうちょっと深掘りはさせていただきたいんですが、ちょっと時間の関係もありますので。 そのKPIなんですけれども、今日私が一番お話をしたかったのは、例えば、全体のKPIで見るとちょっと漠然としてしまうので、恐縮ですが、ちょっと米について絞らせていただきます。 米のKPI見てみると、水稲作付面積十五ヘクタール以上の経営体面積シェアを三割から五割に引き上げる、スマート農業技術を活用した面積の割合を二〇%から五〇%に引き上げるといったようなKPIであります。言ってみれば、このKPIを達成をするために五年間掛けて一・三兆円の中で支援をしていくというようなプランかと思いますが、ただ一方で、目標は五〇%、ただ、その目標から漏れる残りの半分、五〇%の分野も、日本の食料事情を守っている大切な役割を担っている方々であります。 そうした中で、今回のこの農業構造転換集中対策のKPI、五〇%に漏れる方々のことをどう捉えていらっしゃるか、御教示をいただけますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、御指摘の基本計画の稲作関連KPIについては、米を含む土地利用型作物の経営体数が二〇三〇年に半減をするということが見込まれる中で、需要に応じた生産を推進し、主食である米の需給と価格の安定を図るため、生産コストの抜本的な低減を図る必要があることから、十五ヘクタール以上の経営体の面積シェアが五割とするなどについてKPIとして定めたものであります。 また、基本計画では、中小の規模も含めた全経営体の平均の米の生産コストを六十キロ当たり一万三千円まで低減するというKPIも併せて掲げているところでありまして、構造転換集中対策を通じて、大規模経営体と同様に、生産性向上に向けて取り組んでいくことを期待をしております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございます。 その構造転換の中で五〇%の目標があり、その五〇%の範囲外の方々もこの生産性向上に取り組めるような支援を行っていくということだと思います。ただ、やはりその必ずしも生産性向上だけが食料事情を守っているわけではないということを私はあくまで申し上げておきたいと思っています。 そうした中で、例えば、この五〇%の目標を達成するということだけを取ってみても、米農家の平均年齢は上がっているわけですから、時がたてば引退される方々も増えていく。で、中小規模の方からやっぱり引退されていくだろうと想像される中で、時がたっていくと分母が減るわけですから、必然的にこの大規模な方の割合もまあ上がっていくことにはなるわけです。ただ、そういったことに頼らずに、是非、生産性上げられるところは上げてほしいし、大区画化できるところはしてほしいですけれども、それができない部分に対しての取組というのもやっぱり力を入れていっていただきたいというふうに思っています。 今回、この五年間で一・三兆円付けられておりますけれども、先ほど大臣からもお話がありました、この五〇%の範囲外の方々にも生産性向上であったりあるいは農家の収益が向上するような取組に対して支援をされるということだと思いますけれども、あくまでこの生産性向上であったりですとか収益拡大によらないような部分も、もちろんサボっていいと言っているわけじゃないです。ただ、よらないような部分も守っていかないと今の日本の食料事情は守れないと思っています。 この点についてちょっと見解をお伺いできたらというふうに思っています。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと、今のよらない部分というのがどこの部分なのかがちょっとよく分からないんですけれども。 まず、この食料・農業・農村基本法にあるとおり、農業の持続的な発展を図る上では、生産性向上だけではなく、付加価値の向上も極めて重要だというふうに考えております。このため、品種保護によるブランド化やきめ細かなマーケティングなどによる付加価値の向上などの取組も進めることで稼げる農業を創出をしたいというふうに思います。 これに加えて、平地と比べて条件が不利な中山間地域については、中山間地域等直接支払などによって、これ今見直しをこれから検討しますけれども、しっかりと支えていくということが必要かと思います。 これらの政策を総合的に講じることで、農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保してまいりたいというふうに考えております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございます。 その高付加価値化、ブランド化ももちろん大切です。やっていったらいいと思います。ただ、できない人たちも日本の食料事情は支えているわけです。それこそ、例えば防衛産業ありますけれども、産業として稼げるからやっているわけではなくて、日本を守るためにやっている、その上で稼げる防衛産業になるということも一つの選択肢であるというふうに思っています。そうした中で、稼げる農業だけが別に正解ではないと思っています。 じゃ、稼ぐことに限界がある農家に対しての支援ということで、先ほどその中山間等の直接支払にも言及をされました。そういったことも私拡充されると聞いておりますので是非期待をしたいというふうに思っておりますが、じゃ、果たして、食料安全保障がもたらす機能であるとか水田の多面的機能がもたらす機能であったりですとか、そういったものももっと幅広く捉まえて支援をしていくべきなのではないかというふうに思っています。ちょっと次の問いも私できればやりたいので、ちょっと質問は次に行かせていただきますが、是非稼げる農業だけではない農業もしっかり視野に入れていただけたらというふうに思っています。 次の問いに移らせていただきます。時間的に最後の問いかもしれないので、ちょっと一括して大臣にお伺いできればと思います。 今、多面的機能のお話をさせていただきました。その中で一つ重要な柱が生物多様性の保全です。 水田というのは、やはり川から水を引いてくる流れで、水生生物のすみかになっています。この田んぼが適切に維持をされていると、川の生態系というものが適切に維持をされます。そうすると、河川環境全体が維持向上されますので、もちろん農業としてもいいし、その河口域とか沿岸域の産業も豊かになる、巡り巡って地域の産業も豊かになるということで、この水田が持っている生物多様性保全の機能というのは非常に地域にとって前向きな効果をもたらすと考えています。 そうした中で、今年は生物多様性条約の総会が秋か冬か、その辺りに行われます。いわゆるネイチャーポジティブの取組ですけれども、世界的に今、二〇三〇年に向けて、昆明・モントリオールの生物多様性枠組ですね、これを実現をするための機運が高まりつつあると、最後に向けて、後半戦に向けて高まっているところだと思います。農水省も是非このネイチャーポジティブの機運もしっかり捉まえて予算要求してもらいたいというふうに思っています。 私も農水省の施策見てきたんですが、いや、なかなかこのネイチャーポジティブの文脈も見付からなくて、今このみどりの加速化GXプランですかね、これがこの秋から始まったとお伺いをしているんですが、是非この中でもしっかり、せっかくですから生物多様性保全、ネイチャーポジティブの文脈もしっかり捉えて予算要求を是非実現をしていただきたいなと、それによって水田の生物多様性保全の効果も守れるような政策を実現をしていただきたいというふうに思います。 大臣の決意だけ伺えればと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今委員からありました生物多様性の保全や地球温暖化の防止といった環境との調和、そしてこの農業に関連した共同活動や中山間地域での農業生産による多面的機能の維持、発揮を促進していくということは重要であるというふうに考えております。 なかなか現実としてそれが、何というか、品物の対価に反映されにくいということも現実だろうというふうに思っておりますので、我々としては、この農業構造転換集中対策ばかりではなくて、このみどりの食料システム戦略推進総合対策や多面的機能支払交付金、中山間地域等直接支払交付金など、多角的かつ中長期的な視点に立ち、予算をしっかり確保してまいりたいと思います。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○舟山康江君 国民民主党、舟山康江でございます。 今、ちょうど折しも、予算しっかり確保していくというお話がありましたけれども、まず私からは八年度当初予算案についてお聞きしたいと思います。 お手元の配付資料を御覧ください。平成二十七年から農林水産関係予算の推移、当初予算と前年度補正と合わせてどのぐらいの予算規模かというところを示させていただきました。 今回、七年度から農業構造転換集中対策期間として別枠を確保、別枠予算を確保ということですから、これは別物として有り難いんですけれども、やはりそれ以外のいわゆる本体、今もお話ありました様々な多面的機能の発揮等のその本体予算というものが、実は御覧いただくと分かるとおり、全く増えておりません。何かトータルとして増えたかのように見せていますけれども、これあくまでも別枠予算ですから、本体予算が増えていないというこの現状に対して、大臣、どのように説明をされるんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、ちょっと農業予算全体についてお話しさせていただきますと、平成十三年から平成二十四年度まで公共事業費の抑制などにより減少傾向で推移した後、平成二十五年度以降、約二兆三千億円を前後してほぼ横ばいで推移をしてきております。こうした状況の中で、この改正食料・農業・農村基本法の初動五年間である令和七年度から十一年度までの五年間において別枠予算を措置し、この農業構造転換集中対策を実施することとしたところであります。 結果として、予算面でも、既存予算と合わせて、令和七年度当初予算で前年度から二十億円増、そして令和八年度当初予算では更に前年度から二百五十億円増を実現をしているんですが、ここから先が舟山先生からの御指摘だろうと思います。 多分、先生の御指摘は、この別枠対策であるんであれば、本来だと、令和八年度当初予算は本来は五百億円増えていなきゃおかしいし、おかしいのに、実際は二百七十億円しか増えていないじゃないかと。令和七年度補正も本来は二千四百億円増えなきゃいけないのに実際は千四百億円しか増えていないじゃないかという御指摘だろうと思っていて、事実として申し上げると、その御指摘は私もしっかりと受け止めるところであります。 この予算編成に当たって、必要額の減少など、当然に減額となる要因があったということは事実でありますが、ただやはり大事なことは、この御指摘を踏まえて、農業構造転換対策予算の確保については精いっぱい、ちょっとこれ、令和八年度の分は概算要求、もう私就任した当時終わっていましたからあれだったんですけれども、これからまた令和九年度ですね、向かうに当たっては、しっかり今の御指摘の点も踏まえて努力させていただきたいと思います。
○舟山康江君 別枠予算を確保ってあえて強調させていただいたのは、これはこれで、五年間で国費一・三兆円ってもうある意味決まっているわけじゃないですか。それは当然のこととして、それ以外の元々の予算をどうやって増やしていくのかというところを是非チャレンジいただきたいと思いますし、これは政府と要は国会が、対決とか、野党だから云々ではなくて、まさに多分この場にいる皆さんが同じ思いで、やっぱり、そのお金が全てじゃないかもしれませんけれども、やはり先立つもの、しっかりとした予算の裏付けがあって初めて事業ができるんだと思っております。 しかも、高市内閣になって今まで以上に食料安全保障の重要性ですとか、危機管理投資の一環として捉えているという意味では、今まで以上にある意味この予算をしっかりと確保するという、その政策的根拠というんですか、位置付けは非常に大きくなっていると思うんですね。是非、農水省挙げて、時にはこういった国会、立法府のいろんな声も利用いただきながら、更なる予算の拡充に努めていただきたいと思います。 そして、これもいろんな皆様からお話が既にありました中山間地域の重要性も大臣すごく強調されておりまして、今回の所信でも多面的機能の発揮ですとか、あとはこれまでの政策の反省を生かして見直しをするというこの方向性を私もすごく歓迎しております。 そんな中で、この中山間地域等直接支払ですね、これ何度か私、この委員会でもこれまでも問題提起をさせていただきましたけれども、そもそも中山間地域等直接支払制度の政策理念というのは、農業の生産条件が不利な地域における農業生産活動の継続のために国及び地方自治体による支援を行う制度ということなんですね。 条件不利を補う、そして継続するということを考えたときに、私はやはりその個人、いわゆるこれも以前も提起しました米でいうと、平地農業地域と中山間農業地域でのいわゆる六十キロ当たり、一俵当たりのコスト差が令和五年で四千二百円程度、令和六年で三千九百円程度だったでしょうか、かなり大きなコストの違いがある。これは個人が努力していないとかではなくて、個人の努力ではいかんともし難い条件の不利、まさにここを埋めるというのが中山間地域等直接支払制度の理念だとすれば、共同活動の応援ももちろんですけれども、この差を埋めていくという政策理念を改めて盛り込んだ制度、せっかく今見直しをすると、拡充をするということですから、その理念を是非盛り込んでいただきたいと思いますけれども、大臣の考え方を教えてください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 基本的には、この中山間地域等直接支払は、今、舟山先生から御指摘もありましたが、要するに中山間地域の農業生産条件の不利を補正をして、結果として農業生産活動の継続を支援する制度であろうというふうに思っております。 ですので、今回、多面支払とこの中山間支払ですね、二つの直接支払が今主にはあるわけですが、ちょっとその要するに機能の拡充の中でしっかりと今のこの私が申し上げた農業生産条件の不利を補正をするんだということが強く打ち出していけるようにさせていただきたいというふうに思っております。
○舟山康江君 是非よろしくお願いいたします。 まさに多面的機能を発揮するために共同活動を応援するというのは、これはもちろんなんですけれども、やはりそのもう一つ、個人のその不利性の補正という理念を制度の中にも是非盛り込んでいただきたい、本当に心から期待をしております。よろしくお願いいたします。 そして、よく大臣もその中山間の様々な多面的機能に関して、制度、これもそうかもしれませんけれども、お話をいただいています。先日の予算委員会でも、平地についても今、多面支払でしっかりと対応しているというふうにおっしゃっていましたけれども、やはりまだまだそれ、多面的機能がその今の制度で補っていけているかというと、足りないと思っております。だからこそ、農地が減少したり、農業者、基幹的農業従事者も大きく減少しているという、いわゆる生産基盤の弱体化になっていると思うんですね。 で、先日、地元山形庄内地域でちょっとびっくりした光景を見たんですけれども、本来であれば、今この時期、農家の皆さんが共同作業で、それこそ春作業に向けてこういった水路の掃除とかいろんなことをやっていると思うんですけれども、そういった農家の方ではなくて業者の方がその代わりを担っておられたと。まあこれはこれで一つの形かもしれませんけれども、なかなか農家の皆さんがそういった共同活動ができていない、人がいなくなっていると。これは非常に深刻な問題ではないかと思うんですね。 そういう意味で、まさにこの平地でも持っている多面的な役割というものはどのように評価をすべきだ、どういう政策的な支援をすべきだと考えているのか、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 大変難しい御質問なんですけれども、この平地に限らず、農地は農業生産の基盤であります。そして、食料安全保障の確保において重要な役割を果たしているわけですが、それと同時に、国土の保全などの多面的機能を有していて、国民生活及び国民経済の安定に重要な役割を果たしているというふうに認識をしております。 だからこそ、この多面的機能支払というもので、様々な活動をみんなで支えて、税で支えていこうということなんだと思いますが、ただ、確かに、現実としては、人が減る中で、みんなで何かをやり続けるということが、どんどんどんどん一部の皆さんに負担が偏ってきていて厳しいよねという話も聞こえてくるところでありますので、ちょっとその支え方も含めて、そして支えている水準も含めて、果たして本当に今ので、今の仕組みのままで日本の農業、平地もですね、中山間地域を支えていけるんだろうかということはよく検証した上で私たちは前に進まなければならないというふうに思っております。
○舟山康江君 大臣は、昨年十一月の委員会の私の質問に対して、まさに農地に対する支援等についてもしっかりと検討していきたい、どうすべきなのかというのは難しい課題ながらも考えていきたいというような、そういった方向性お示しいただきました。 これは、昨年の基本計画を立てた際の決議を私引用させていただきながら質問したんですけれども、その検討ですね、慎重な検討とはいうものの、是非前向きに検討を継続いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 私がいつも申し上げているのは、この農地が持つ多面的機能をしっかりとみんなで支えていくということが不可欠だろうと思っていますが、ただ一方で、今多面的機能支払、どのぐらいの農地カバーしているかというと、必ずしも全てということではないです。私の地元でも聞けば、ここはできているけど、ここは入っていないというところも多々ありまして、やっぱり何でそういうことになってしまっているんだろうかということも、例えば地域で、集落といっても、リーダーがいなくて、なかなか何も前に進まないという地域事情もあろうかと思います。 ですから、せっかく制度があるんですけれども、全部をカバーし切れていなくて、それで結果としてやめざるを得ないという状況が生じるんだとすれば、それは私たちの政策の至らなさだというふうに思いますから、いい制度はちゃんと多くの農地に、できる限り全てカバーをするんだという目標で我々は検討させていただきたいというふうに思っております。
○舟山康江君 昨年の十一月二十日、秋の臨時国会での大臣の所信に対する質疑のときの大臣の答弁が、農地の維持のための支援策を講ずることによってもたらされる効果、他国における同様の制度の実施状況を十分考慮し、納税者の理解を図りつつ、直接支払制度の設計を行うこととされている、こうしたこともよく踏まえて、現場の実態を調査、検証しているところでございまして、現場のお話を伺いながら検討を進めさせていただきたい、ということでしたので、まさに農地がなくなってしまえば、先日の予算委員会でも、総理も、その多面的機能というのは価格に乗らない、価格に乗らないけれども、なくなってしまえばものもなくなるし、そういった役割もなくなってしまうということを考えると、まさにこの支援をどうするのか、改めて是非しっかりと現場の声も聞きながら検討を進めていただきたい。我々も具体的な政策も提案しておりますので、是非参考にしていただきながら検討を進めていただきたいということを改めてお願い申し上げます。 続いて、ある意味農地の多面的な役割にも関連するんですけれども、今、豪雨災害が頻発化しております。そういう中で、国、特に国交省を中心として令和三年ぐらいから流域治水プロジェクトに取り組んでいます。要は、豪雨のときに堤防とかダムで水を抑え込むんではなくて、流域全体でどのように被害を軽減していくのかという場合に、時には流して農地が受け止めたりとか、地域全体で治水を考えるということ、その一つに遊水地を整備するという方向性があります。 農地を遊水地として活用する場合には、いわゆる洪水時に浸水を許容するということのために、あらかじめ土地所有者の合意を得た上で地役権を設定して、土地の効用の低下も見込んだ補償を行っているんですけれども、何十年に一度の災害であれば、その地役権、農地の価値の大体三割前後だと思うんですけれども、まあいろいろありますが、そういったことでよかったのかもしれませんけれども、これだけ災害が頻発すると、最初に地役権をもらった、それで、じゃ、何度も何度も被害があって、それを許容すればいいのかというと、なかなかこれ難しいと思うんですね。 ですので、是非、作物被害、農地に関しては農地のいわゆる復旧事業とかありますけれども、その上にできている作物に関しては、今共済とか保険で何とかするということしかなくて、本来まさに身を挺して被害を防止している、減災に役立っているということですから、これは農業部門のみならず、まさにこの流域治水を進めている国交省として、また防災対策を所管する内閣府防災担当として、何とかこの状況を少し検討していただきたい。まさに、こういった作物の被害への補償というものも三省合わせて検討いただきたいと思いますけれども、まずは国交省、それから内閣府防災、農水省、それぞれ見解をお聞かせください。
○政府参考人(中井淳一君) お答えいたします。 遊水地の整備に当たりましては、基本的に用地を買収する方式と地役権を設定する方式があり、地役権による補償については、国土交通省の公共用地の取得に伴う損失補償基準の規定に基づき、土地の利用が妨げられる程度に応じ、地権者の理解を得て適切に行っております。 一方で、遊水地整備に当たり、営農活動の負担軽減を考慮することが重要と考えており、今年度は、例えば阿武隈川において、地域のニーズを踏まえ、遊水地に洪水が入った場合でも農作物への影響が抑えられるような施設の配置計画や、早期排水のための工夫などの検討を行い、地域との調整を進めております。 国土交通省としましては、引き続き遊水地の整備に当たり、地域の実情に応じて丁寧に関係者の意見を聞き、合意形成を図ってまいります。
○政府参考人(貫名功二君) お答えいたします。 近年、激甚化、頻発化する水害に対応するために、流域に関わるあらゆる関係者が協働してハード、ソフト一体の対策を行う流域治水の取組が進められているところでございます。 遊水地につきましては、最近の取組として、国土交通省におかれて洪水貯留後に災害復旧事業として堆積土砂等の撤去を可能とするというようなことが行われたり、先ほど答弁がございましたけれども、地域のニーズを踏まえ、営農活動の負担軽減のための工夫が行われているというふうに承知しているところでございます。 内閣府防災におきましても、流域治水の推進に向けた関係省庁実務者会議等に参加しまして、関係行政機関相互の緊密な連携協力を図りながら流域治水に取り組んでまいりたいと思います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 遊水地に指定されております農地につきましては、先生御指摘ございましたように、通常の農地と同様に、洪水によって被災した場合の復旧は災害復旧事業の対象になります。 また、こちらも指摘をされましたが、収入保険、農業共済に加入いただいている農業者であれば、水害等による収入、収量の減少による損失の補填の対象になっているところでございます。 農林水産省としましては、流域に関わるあらゆる関係者が協働して水災害対策に取り組みます流域治水対策につきましても、地域の実情を踏まえつつ、国土交通省、内閣府防災ともしっかりと連携して取り組んでまいりたい、このように考えております。
○舟山康江君 今いただいた答弁は大体同じなんですよね、これまでも。 私、もちろん農地の復旧とか、当然農家の負担軽減に向けた早期排水とか対策というのはもちろんですけれども、ただ、結果的に作物にも大きな被害が及んだ場合に、やはりその災害の防災・減災に貢献をした、特に遊水地なんかに指定している場合には、やはり例外的にこういった作物被害への補償等も、いわゆるその災害復旧の範疇からしっかり行うとか、あとは田んぼダムもそうですよ、田んぼダムでふだんは水、まさにダム機能を持っているわけですけれども、そういった手を挙げて役割を果たしていただいているところが、災害のときにダム機能を果たし、結果として冠水して作物が駄目になったときとか、何か補償の仕組みを、農水省とあとは関係省庁と併せて新たな仕組みを構築するような検討を始めていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○委員長(藤木眞也君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) はい。 現状の制度は今各皆さんからお話あったとおりだと思いますし、私も地元で何度も何度も、遊水地だったところで被害を受けた、二年連続でという皆さんのお話も伺ったこともありますし、現場にも伺っておりますので、ちょっとよくそういった皆さんのお話をもう一度聞いてみたいというふうに思います。
○舟山康江君 これ、災害が頻発する中で深刻だと思います。毎度毎度被害受けていたら、誰が遊水地なんか手挙げますか。もう悩んでいるというところもありますので、是非そのような対策も含めた流域治水、取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上です。
○高橋光男君 公明党の高橋光男です。 本日は大臣所信に対する質疑の機会をいただき、ありがとうございます。 さて、政府は、昨年から令和十一年までを新たな食料・農業・農村基本法に基づく初動五年の集中対策期間と位置付けています。私は、この五年間でどのような政策を打つかでその先の我が国の食料安全保障が大きく変わると考えております。 地元兵庫の各地で、私自身、生産者、流通、加工など、食と農に関わる方々のお声を伺っております。厳しい中でも現場を支えてくださっている皆様に、改めてこの機会に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。 同時に、希望を持って挑戦する若い担い手にも多くお話を伺っております。若手を始め現場の皆様がこれからも続けられ、また、将来にわたって若い世代がやってみたいと思える農林水産業にしていかなければなりません。 この点、大臣の所信をお聞きして印象的だったのが、特に、中山間地域であっても、将来にわたって営農して稼ぎ、暮らしていける農政を展開し、地域に対する貢献も含め、若い世代が地元に残って農林水産業に携わろうと思ってもらえる環境をつくりますとの箇所です。ここは恐らく大臣の思いも込めて書かれたものだと思いますけれども、この中山間地域を多く抱える兵庫が地元の私も全く同感です。 是非、そうした環境づくりのためにも現場のお声を届け、変えるべきを変えていく、今後の政策に生かしていただきたいとの観点でお尋ねしてまいります。 最初に、今日も諸先生方が御質疑されています今般の米国、イスラエルによるイラン攻撃を受けた資材高騰への対応についてお伺いをいたします。 現下の中東情勢の緊迫化は、ガソリン、重油、軽油、灯油などの燃料だけでなく、肥料、飼料、輸送代など、農林水産の現場を直撃しております。もう一段上がるともたない、価格転嫁などできないといった悲鳴の声を私も現場から多く伺っております。 おとついは、ここにおられる竹谷とし子公明党代表も長崎県対馬市の離島を訪問し、漁業組合、農業法人、アナゴの加工・運搬事業者などから現場の悲痛なお声をいただきました。 是非政府として、この動向を注視していくといったような今日御答弁が幾つかありましたけれども、私はそれだけでは駄目ではないかというふうに思います。是非、価格の動向を監視することに加えまして、今後、長期化し、更に悪化するというこの最悪のシナリオを想定して、民間とも連携し、備蓄確保や代替調達などの予備的対応をしていただく必要があると考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 中東情勢による農林水産業への影響について、現時点で予断を持ってお答えすることは難しいんですが、ただ、やはりこの足下で原油の価格が高騰する中で、農林水産省としては危機感を持って動向を注視していく必要があるというふうに考えております。 まず、その原油については、今月十六日に石油備蓄の放出が決定されるとともに、十九日からこの緊急的な激変緩和措置が実施されておりまして、まずこれにより農林漁業者の皆様の負担が一定程度軽減される見込みとなっております。これに加えまして、燃油や飼料等の価格の高騰に対しては、経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度を措置をしております。 施設園芸向けの支援についてはもう令和三年三月以降、そして、漁業者向けの支援については令和三年一月以降、継続して補填金を交付してきておりまして、今回の緊急的措置が講じられた後も引き続きこれらの補填金は交付されることとなります。 そしてまた、これちょっと農業分野ですけれども、肥料についても大変心配する声が多くありますが、今日の、今朝の閣僚会議でも申し上げたんですが、春先の分までは大体確保しておりますが、秋以降の肥料価格がどうなるかということについては先が見通せる状況ではありませんので、どんな事態になったとしても農林水産業の現場の皆さんの経営を支えていくんだということで、様々な準備をさせていただきたいというふうに思います。
○高橋光男君 力強い御答弁をありがとうございます。 私は是非、この具体的なシナリオ、そうしたものを描いて、どういう局面になればどういった支援策を行っていくのか、そうしたことをしっかりと、先ほど、見通しがしっかり、先行きが分かる、そうした農政を進めていくという、お米の文脈でもおっしゃられていましたけれども、是非、現場の方々が安心するにはそういった見通し、今でこそ大変この資材高騰で苦しんでいらっしゃる現場がある中ですので、今回のこの事態を受けて、しっかりと即応的に機動的に来年度予算にもしっかり組み入れていただいて、例えばですけれども、肥料などは飼料と違って基金の制度もなければ補助事業もございません。したがいまして、こうしたものは、私は、是非この来年度予算の中にも組み入れて、この秋以降のそうした肥料を確保していくためにもう先手先手で是非政府には手を打っていただきたい、このことを強くお願いを申し上げたいと思います。 続いて、お米券の検証についてお伺いしていきたいと思います。 これは、今年度ですね、補正予算によって行われた事業でございますけれども、皆さんのお手元に、配付資料一を御覧いただければと思います。 これ、私が調べたところによれば、全国でお米券の配付がなされたところは二十九自治体ございました。全市民対象もございますれば、非課税世帯また子育て世帯対象というのもございまして、配付額も一人当たり三千八十円から八千八百円までと、幅がございます。地元兵庫では、尼崎、西宮、川西市などで行われております。 この事業は重点支援地方交付金を活用しておりますけれども、是非農水省としても、内閣府の事業として片付けるのではなくて、この実施自治体数また対象世帯、利用実績また地元流通への効果などを把握していただいて次に生かす、こうしたことが必要だというふうに考えますけれども、農水省の見解を伺います。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 重点支援地方交付金を活用した食料品の物価高騰への支援に当たっては、地域の実情に応じて、いわゆるお米券に限らず、プレミアム商品券や地域ポイントなど、住民の方々に迅速な支援が届けられるよう、各自治体において御尽力いただいているものと承知しております。 こうした中で、取組を行っている自治体からは様々な御意見いただいておりますが、既に住民の方々に支援が届いた自治体では大変有り難いなどの声もあるというふうに承知をしています。 その上で、本交付金につきましては、各行政分野を所管する省庁において、その活用状況を把握して迅速な執行を促進するためのフォローアップを行うこととされております。それぞれの事業設計や対象事業等の取組内容について、農林水産省としても自治体の協力を仰ぎながらフォローアップ調査を実施しているところでございます。 この各事業の政策効果の評価に当たっては、現段階においては実施中のものですとか実施前のものもありますことから、引き続き丁寧に状況を把握してまいりたいと考えております。
○高橋光男君 ただいま御答弁いただいたところで、フォローアップ調査等を行っていくということなんですけれども、最後のところで触れられたように、まだ実施中のものもあれば実施前のものも今の段階であるというのがこれ実態なんですね。 そういう意味では、ちょっと大臣、苦言めいたことを申し上げますけれども、衆院選後の会見で、米価高騰対策としてこのお米券が有権者に支持が得られたかというふうに、そういった趣旨の記者の質問に対しまして、大臣は、届いたところの消費者は良かったという話をたくさんいただいているところですので、基本的には評価をいただいたというふうに述べられておりますけれども、例えば私の地元西宮市ではこんなことがあったんです。お米券の配付、実はこれ二月の上旬に予定をしていたんですけれども、急遽決まった解散・総選挙のために、例えば投票の入場券ですね、これを郵送しないといけなくなったので、このお米券の配付というものが後回し、延期しなければいけなくなったと、そんなお声もいただきました。 私は、これ物価高対策なのですから、やはりスピードが肝腎で、必要な時期に届かなければ意味がないと言えば言い過ぎかもしれませんけれども、そうしたお声を実際いただいているところでございまして、お米券の配付自体を否定するものではありませんけれども、是非今回のような、今でもまだ配付されていない実態を踏まえれば、どのようにすれば多くの自治体でこうしたお米券がしっかりと採用されて、そして迅速に届けられるようになるのか。是非、申請や精算の簡素化や伴走支援、デジタル化、こういったことを取り組んでいただく必要があろうかというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと一個、事実関係だけ申し上げておかなければならないというふうに思いますのは、その総選挙によって何かが遅れたということなどの影響はなかったというふうに我々としては自治体の皆さんに確認は取れておりますので、そのことだけは申し上げておきます。 その上で、ちょっと今委員の御質問、我々としてやはり何をどういうふうに考えなきゃいけないかというふうに思うと、ちょっと今答弁を読もうかと思ったんですが、そうではない方がいいかなと思いまして、あえて言いますと、やはり我々、今から政府としては、この給付付き税額控除、やはり様々な所得の状況の皆さんに応じてもっと、何というか、ピンポイントでそれぞれの事情に合った形で生活を支えていくということが何よりも大事かというふうに思っております。それができれば、何というか、自治体が全員にお米券をみたいな、クーポンをみたいな話ではなくて、どちらかというと、本当に困っている方にちゃんと支援が行き届くということが一番効率的であり大事かというふうに思いますので、まずはそこに向かって努力をさせていただきたいと思います。 その間に、やはりまだ物価高も含めて様々な状況の変化というのが特にこのイラン情勢であろうかというふうに思いますので、今回ちょっとこのフォローアップ調査、今行っているところなんですが、既存の電子地域通貨の仕組みを活用したアプリシステムとか、あとは事業設計に時間が掛からずに何が可能なのかというような、いい事例もたくさん生まれてきておりますので、そうした事例の中で何がベストなのか、そしてそれが一番コスト掛からず、自治体の皆さんの負担感もなくできるのかということは、ちょっと内々にしっかりと研究させていただきたいと思います。
○高橋光男君 是非次につながる取組を進めていただくことをお願いしたいと思います。 続きまして、米のコスト指標についてお伺いしていきたいと思います。 国民の主食である米をいかに持続的に安定供給していくか、これは本当に今後の農政の根幹だと思います。そのために重要なのが、この米のコストとまた価格でございますけれども、この度、その米につきましてコスト指標がイメージとして示されました。 配付資料二の一を御覧いただければというふうに思います。 こちら、米穀機構というところが作られたあくまでイメージでありまして、あくまでコストに関するものでございますけれども、米の適正価格での取引の参考になるコスト指標のイメージとなります。令和七年三月時点、これ下の方になりますが、生産、集荷、卸、小売の四段階の合計が、玄米一キロ当たり四百八十九円、精米五キロ換算で二千七百十八円、令和八年三月時点では五百五・九円、五キロ当たり二千八百十一円と示されております。ただし、これはコストでございまして利益を含んでおりません。したがって、取引価格そのものではございませんけれども。 来月一日にこのコスト指標を定める食料システム法が施行されるわけですが、是非この指標作成団体の認定の見通しであったりとか正式な指標の公表時期などについてお尋ねしたいと思います。 特に地元の関係者からは、コスト指標を作るだけでは現場は変わらないといったお声をいただいております。相対取引や契約交渉の場で参照され、価格決定に実際に組み込まれて初めて意味があると考えます。国として、ガイドブックの策定又は説明会等にとどまらず、実際に取引の場で使える形に落とし込む後押しが必要なのではないでしょうか。具体的にこの指標が何のためにどのように活用されるかについて、大臣にお答えいただければと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 米のコスト指標については、三月十日付けで米穀機構からコスト指標作成団体の認定申請が行われたところであります。現在、内容を確認するとともに、利害関係人の意見聴取、公正取引委員会への協議などの必要な手続を進めているところです。 また、米穀機構においては、コスト指標作成団体として認定された場合、最新の統計などを用いて米のコスト指標を速やかに作成、公表する予定と承知をしております。 肝腎なのは、コスト指標は適切に活用されなくてはなりませんので、分かりやすいガイドブックなども作成し、説明会などで広く周知しておりますが、この四月の食料システム法の施行後においては、関係者からの相談に丁寧に対応するとともに、必要に応じてフードGメンが指導、助言などを行うなど、的確に後押しする考えであります。 さらに、合理的な価格形成に関する取組の浸透には消費者への理解を得ることが不可欠であります。生産現場の実情やコスト高騰の背景などに関する理解醸成を図るべく、フェアプライスプロジェクトというのを展開をしておりますが、この中でもコスト指標に関する消費者の認知度向上にも取り組んでまいりたいと思います。
○高橋光男君 これ、あくまで全国一本の今コスト指標なわけですね。その平均コストだけでいいのかという問題もございます。 今日も様々な議論ございましたが、やはり特に中山間地域においては、狭い圃場、傾斜地、水管理、草刈り、また機械が入りにくい、こうした見えない負担があります。現場からは、この中山間の追加コストが入らなければ現場は納得しないという農家のお声もいただいております。 是非、地域差とか、とりわけこの中山間の追加コスト、これをどのように反映していくお考えか、伺います。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 委員御指摘の米のコスト指標につきましては、米穀機構において、昨年十二月から、生産、流通、販売の各団体の関係者に学識経験者も加わっていただきまして、真摯に各段階の御議論をいただいたところでございます。 そこで関係者の意見としてまとまってきたものは、活用するデータの出典や改定頻度につきましては、各段階の委員の意見を基に、農産物の生産費統計等の統計や公表データを活用し、原則年一回の改定を行う、地域別の指標を作るか否かについては、生産段階の委員から、まずは全国一本で作成することが適当、地域のデータについては、地域ごとに区々であることもあって、必要に応じて地域段階で工夫するとの御意見があり、全国で一つの指標とすることとなったというふうに聞いております。 コスト指標は、生産、流通、販売の各関係者の御議論で定められるものでございますが、農林水産省としても、先ほど申し上げたその地域ごとの段階の地域別データ、こういったものの活用の工夫をいただくことは重要なことであると考えておりまして、必要なデータに関する御相談などあれば積極的に対応させていただきたいと考えております。
○高橋光男君 様々条件が違うと思いますので、地域ごとにも違いますし、こういった地勢ごとにも違うといったようなところをしっかりと踏まえたコスト指標、これがきちっと全国的に活用されるようなものとなっていくように、農水省からも、関係団体、機関等と連携して進めていただきたいということをお願いしたいと思います。 続きまして、生産者が安心して米作りをする上で大事な取組として、複数年契約についてお伺いしたいと思います。 米価の乱高下は、生産者には作付けの不安を生み、消費者には米離れを招きます。例えば、地元兵庫県では、そうした状況の中で、JAたじまさんが農家との三年契約ということで前年の高い水準で買取り価格を保証しておりまして、農家さんも安心して作れるといった評価の声をいただいております。 一方で、農家さんからしてみれば、災害などで契約数量が納められない場合にどうしたらいいのかといったような不安もございまして、制度設計が課題だというふうに考えます。 いずれにしましても、国としてこの長期契約の普及を需給安定と担い手確保の柱の一つとして位置付けて、災害時の扱いなどに関する技術的な助言も併せて、普及に向けて後押しをしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(山下雄平君) 高橋委員の御指摘のように、実需者と消費者のニーズにかなったお米が安定的に供給される米流通を構築するため、生産から供給、実需までのサプライチェーンが結び付く長期契約の推進は大変重要な取組と認識しております。 農林水産省においては、複数年契約を含む播種前契約の拡大を推進しており、先ほど御指摘の兵庫県たじまの事例も含めて、産地などと卸、実需者等による播種前契約の締結のために要した商談や販売促進に関わる経費などの支援を行っているところであります。 今後も、経営上のメリットや、先ほど御指摘のありました災害時の扱いも含めた契約書サンプルなど、実際の契約締結の事例紹介なども通じて、複数年契約の更なる拡大に努めていきたいというふうに考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 再生産の見通しが立つかどうかというのは、特に若いこれからの担い手が続けていけるかどうかにも直結する大事な課題だというふうに思いますので、複数年契約はその土台の一つになり得ると考えますので、国としてしっかり普及を後押ししていただきたいと思います。 続きまして、米の合理的な価格形成に当たって、持続可能な価格水準といったものはどういったものかといったことをちょっと時間を掛けて議論させていただきたいと思います。 お配りした資料も御覧いただきながら、資料の二の二になります。 生産者から消費者までの、食料システムといいますけれども、この全体の関係者の納得の下で、再生産価格を下回らない取引慣行をいかに定着させていくかが合理的な価格形成において非常に重要だというふうに考えます。 私は、お米は高ければ良いとも安ければ良いとも思いません。再生産できること、消費者が買い続けられること、この両立が大事だと考えます。現場からも、市場任せでは米の価格は安定しないといったお声をいただいておりまして、重く受け止める必要があると考えます。そのためには、流通各段階でこのコストや利幅の見える化、また過度な値決め慣行の是正など、取引の仕組みを整備していく必要があると考えます。 そこで、配付したこの資料について、これ価格を比較をしているんですけれども、私は、国産米の持続可能な価格水準と銘打って、その私なりの考え方を示したものでございますが、同様の資料は昨年も国会で提示して議論してまいりました。 左から、玄米一キロ当たりの令和四年の段階別コスト構造、そして今回米穀機構が示した令和七年、八年時点のコスト指標のイメージ、これが左の三つのグラフになります。いずれも利益は含まれておりません、あくまでコストでありまして、これを見れば、この数年で全て上がってきていることが分かるかと思います。 一方で、この右の三つ、これは価格を示したものでありますけれども、左から、関税込みの輸入米価格、昨年産の相対取引価格、そしてスポット価格になります。相対価格は、過去十年間の平均価格に比べると、昨年産、これ倍以上増えておりますね。そして、輸入米価格を上回りました。これに加えて、卸売業者間のスポット取引価格、こちらには一例としてあきたこまちを取り上げておりますけれども、一キロ八百七十二円といったような、こうした銘柄、まあほかにもございますけれども、こうしたレベルになると、当然ながら輸入米を大きく上回る価格ですので、外国産に切り替わるといったような流れとなりまして、実際そうなりました。 以上から、私は、これからは、このコスト指標を下回るような価格はそもそも再生産可能ではないと、そして一方で、この輸入米を、価格を大幅に超える価格も国内産の米離れにつながるという点で持続可能ではないという、その価格の在り方を国としても私は明確に示すべきではないかと思います。 すなわち、ここでは一キロ五百五・九円を最低水準としまして、この輸入米五百十八円、これを大幅に上回るような、例えば昨年のこの八百円を超えるような水準では当然持続可能ではないということで、実際、このあきたこまちで見てみると、今年の二月時点では三百八十二円まで下がってきております。 したがって、こうした米価の乱高下、これはやはり安定的ではございませんから、こうしたものを避けていくためにも、しっかりと持続可能な水準とは何かと考えたときに、私は、この最低水準以上ですね、また、この相対取引価格、これは卸売間の価格ですので、卸売と小売の利潤も少し上乗せしないといけないと思いますけれども、その間ぐらいがやはりこの持続可能な価格水準なのではないかということだと考えます。 今申し上げたようなことは国としても私は示すことは可能だというふうに思いますし、是非そうしたことを、このコスト指標と併せて、実際のこの現場の価格形成に結び付けていく上でも有意義だというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、米のコスト指標は食料システム法が施行される四月以降に最終的に決定をされますが、まず、コストが明確になることを通じて、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準の下で米が持続的に供給されていくということを期待をしております。 ここまでは委員と私たちともう全くそごがなく、一緒なんだというふうに思いますが、その先でちょっとやっぱり考え方があれなのは、やっぱり米の価格は、今この委員がお示しをいただいた資料二の二のような、要するにこれ、輸入米とのバランス、バランスというか、価格関係ですよね。そういったことも見ながら、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものでありまして、国としてなかなかこの水準じゃなきゃ駄目なんだということについて評価をするということは適当ではないとも考えておりますし、正直言って、それは現実的に難しいのではないかというふうに考えております。 ですので、このため、コスト指標を作成する委員会において、農林水産省は議決権を有する委員としては参画しておらず、制度の趣旨や公表資料等について参考意見を述べるオブザーバーとしての参画にとどめてきております。 ただ、その食料システム法では、コストに関する具体的な根拠とともに、取引条件に関する協議の申出があった場合は誠実に協議に応じる旨の努力義務を規定をしておりますし、取引条件の一方的な決定など、この努力義務違反となる事案については、指導、助言、勧告、公表などの措置を通じて実効性の確保を図っていきたいというふうに考えております。 やはり、これ、コストの話というのは、私も大変難しいと思うのは、これ、全国平均の一本なんですよね。先ほど委員がおっしゃっていただいたような、例えば中山間地域だったらどうなのか、もっと言うと、かなり大規模に、本当に条件のいいところで五十ヘクタール以上やれているところはどうなのかというと、そこにはかなりの開きがあるわけですので、それぞれがやっぱり持続可能になる姿の取引の環境というのは何かというのは、実は全国一本では決まらないということであろうかと思いますので。 ですので、我々として、その取引の在り方、持続可能で再生産が可能でなければ困りますが、この価格水準じゃないとというところまで国としてというのはやっぱり難しいのではないかなというふうに思っております。
○高橋光男君 私は、現場の方から、是非そういった安定的な持続可能な価格水準というのはどれぐらいなのかということをしっかりと政策的にも打ち出して、やはりこれを下回る、これからのことを考えると、その価格というのは少なくとも持続可能ではないと。それは、もちろん今大臣がおっしゃられたように、地域ごとに、また経営規模ごとに当然ながらコストというのは違うというふうに考えますけれども、やはり、じゃ、そうしたこれから再生産可能でないその価格ということを考えたときには、やはり何らかの政策的な関与ということが必要なのではないかということでございます。 やはり、続けられないときに、先ほど議論もございました所得補償みたいな考え方もあろうかと思いますし、また、条件によっては中山間の直払い、こうしたものを充実させていくことで埋め合わせることもできるかもしれませんけれども、是非、じゃ、その根拠となるそのコストが何で、そしてやはり、この生産者の方々に一定程度保証しなければいけない価格は一体どこなのか、こうしたことを私は考えていく必要があるという問題提起として是非受け止めていただきたいというふうに思います。 続いて、少しちょっと時間がなくなってきましたので、一問飛ばしてお伺いしていきたいと思います。現場の若手の養蜂家の方からいただいたお話であります。蜜蜂の被害であります。 この蜜蜂というのは農業に欠かせない存在であります。主要な農作物の約七割は、花粉を運ぶ力によって支えられています。しかし、現在、花粉交配用の蜜蜂の死亡や減少が全国的な課題となっております。 この点に関しては、昨年、当委員会におきましても、藤木委員長そして徳永先生も御質問がございました。猛暑によるダニ被害というのもあろうかというふうに思いますが、私、今日、農薬被害についてまずはお伺いしたいと思います。 養蜂現場では、この農薬が原因と疑われる蜜蜂の大量死が、蜂群、蜂の群れですね、の急減に結び付いていて発生しているというふうに言われております。 資料三の一を御覧いただきたいと思います。 これは、農薬が原因の可能性がある被害報告件数をまとめたものですけれども、直近の五年間で大体十件から二十件程度で推移しております。発生した都道府県数も数えてみると四件から十三件にとどまっておりまして、地元兵庫県もこの五年間で僅か二件のみとなっております。しかし、養蜂の現場からは、件数が少な過ぎて実感と合わない、被害の時期は繁忙期と重なっていて、今の手続では報告自体が現実的ではないといったようなお声をいただいております。 まずお伺いしますが、農水省として今の報告件数で実態をつかめていると考えているかについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。 農林水産省におきましては、農薬による蜜蜂の被害の発生状況を把握し、被害防止対策の検討に資することを目的といたしまして、蜜蜂被害事例調査を実施しております。委員お示しになった件数というのは、この調査の結果でございます。 この調査におきましては、まず、巣箱の前に蜜蜂の死体の増加などの異常な事態を発見した養蜂家の方からの第一報を都道府県が受けて開始いたします。まず、蜂に見られる症状や疾病の兆候の有無などを確認いたします。その上で、農薬以外の原因が特定できないとなった場合におきましては、次に、周辺農地での農薬の使用状況などについて調査を実施いたします。その上で、農薬の原因の可能性がある被害事例を報告件数として計上しているところでございます。 この調査の実施に当たりまして、私ども農林水産省といたしましても、養蜂家の方が被害を報告しやすくなるよう努めているところでございますけれども、報告件数につきましては、このような調査の仕組みを通じて把握されたものであるというふうに認識しております。
○高橋光男君 具体的にこの報告制度の見直しを私は今回求めたいと思っているんですね。この実態を調べるに当たって、私も養蜂家から何がこの報告を妨げる原因になっているかということをお聞きいたしました。 配付資料三の二を御覧いただきたいと思います。 これ、国が整理しております蜜蜂被害の調査フローなんですけれども、これ各県の対応は異なる部分もあるようなんですけれども、兵庫県では、まず法定伝染病かどうかの調査が行われます。そして、次に農薬の影響調査が行われると。これ、現地調査と書いていますけれども、実際は二回あるんです。そのための日程調整、また調査当日も半日時間を取られるということで、二度対応しないといけないという負担があるそうです。 また、検体をこの養蜂家自身が家畜衛生保健所に送付するのは自己負担となっておりまして、これらはえてして繁忙期と重なっておりまして、調査への対応をするために、ふだん厳格に管理している例えば巣箱の点検スケジュールというものがあるんですが、これが狂うと、いわゆる分蜂といって、蜜蜂が群れごと逃げてしまうといったような経済的な損失も発生するそうなんですね。これ一群れ当たり大体二十万円から三十万円ぐらい損失になるそうです。 一言で言うと、報告することのリスクや負担が養蜂家にとって重過ぎるということであります。また、報告すると地域との関係も悪くなるのではないかといった懸念もございます。 そこで、是非、例えば第一報を、匿名性を確保した上で、電話一本等で、短い入力で済むような形とするとともに、必要な場合に詳しい調査に進むようなこの二段階方式にしていただくなど、この現場の負担とリスクを軽減する報告制度にしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) ありがとうございます。 委員御指摘のとおり、既に養蜂家の負担があるという声を農水省としても確認しております。そして、そのことから、異常を発見した養蜂家から都道府県に電話で一報できる体制としているほか、令和七年度からはオンラインを活用した調査ということも対応させていただいています。 また、先ほどお話しいただいた通常複数回実施する現地調査、これをまとめて一回で実施する、そして、検体の採取、発送についても、これは県によってはですけれども、発送についても県が御協力いただいて行っていただいたり、その検査結果を養蜂家に伝達をしたりと、そういうふうな県との協力をいただいております。こうした事例の横展開を今後図っていきたいというふうに思っています。 また、蜜蜂被害の実態把握には養蜂家からの情報提供がやはり重要でありますので、都道府県と連携しながら、被害調査の方法を把握し、養蜂家から被害報告をしやすい環境となるように適切に対応してまいりたいというふうに思っています。
○高橋光男君 是非よろしくお願いいたします。 続いてですが、ドローン散布、農薬のですね、この安全評価についてお伺いしたいと思います。 近年、このドローンによる農薬散布が広がっています。農水省でも再評価を進めていただいておりまして、開花期の散布制限など見直しを行っていただいておりますが、より一層の取組が必要と考えます。 現場の養蜂家からは、例えば収穫後に開花した作物や収穫期の切り株にも蜜蜂が来て、そこに残留農薬があるために生育に影響が出ているというふうにも言われております。そうした現場の実態と、今、再評価プロセス中というふうにお伺いしておりますけれども、必ずしもそうしたことを前提としない現在のやり方との間にずれがあるのではないかというお声をいただいております。 そこでお伺いしたいと思うんですが、二点、現場からいただいている御要望として、一つは、この再評価の結果に対して、是非、養蜂家などから科学的根拠のある異議が出た場合には速やかに見直す仕組み、いわゆる再々評価の仕組みを取り入れていただきたいということ。そして二点目は、このドローン散布というのは少ない水で高濃度に散布される特徴がございます。したがって、今再評価はこれ平均の濃度を見ているようなんですけれども、蜜蜂が一時的に高濃度の農薬にさらされる可能性も含めて評価していただきたいという、こういったお声をいただいておりますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。 まず、再評価についてのお問いでございますけれども、こちらは、そもそも農薬の安全基準等々というものは法に定められておりますので、安全性を確認した上で定められた方法での使用を認めているということは前提でありますけれども、農薬の安全性を一層向上させるために農薬の再評価を進めております。養蜂や蜜蜂の、今先ほど委員おっしゃったように、詳しい養蜂家そのものの方であったり専門家の意見を聞きつつ、最新の科学的な知見に基づいて評価をしておりますし、また、その結果に対して様々な考えがあるかと思いますけれども、その評価結果に対するものはパブリックコメントを実施しており、そういった御意見についても再評価をしていくというふうな形で最終的に取りまとめております。 そして、収穫後開花した作物や収穫後の切り株に蜜蜂が訪れる場合については、一般的にリスクは低いものと考えておりますけれども、蜜蜂が持ち帰る蜜の量などについてまだ十分科学的な知見がないということから、今後、新たな科学的知見が明らかとなった場合には、関係者の声を聞きつつ科学的な審議を行い、適切なリスク管理措置を検討してまいりたいというふうに思っています。 またあわせて、ドローンについてお話しいただきました。ドローンについては、高濃度散布のタイミングで蜜蜂がそれらを受けるのではないかというふうな御指摘でございました。これらの確度についても再評価してまいるということで、ドローンによる散布も含め蜜蜂が高濃度の農薬を直接浴びた場合の影響も現在評価をしているというところでございます。
○高橋光男君 是非、現場の皆さんのそういった、養蜂家の方の声を反映できるような取組をお願いしたいと思います。 それでは最後にですが、大臣にお伺いいたします。 花粉交配用のこの蜜蜂の安定供給は、イチゴやメロンなどの施設園芸の生産に直結し、産地維持にも関わる重要な課題です。現場からは、セイヨウミツバチではなくマルハナバチで代替していますけど、コストが掛かるとか、ビーフライというハエで対応しているところもありますけれども、観光農園などでは客が嫌がるので使えないといったような声をいただいております。 是非、養蜂家と園芸産地双方の現場を支える取組を既存の仕組みも生かしながらやっていただきたいですし、また、人材育成も大変重要な課題だと思っております。花粉交配用の蜜蜂の安定供給を農業政策上の重要課題として位置付けて対応すべきと考えますが、最後に、大臣、お願いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 花粉交配用蜜蜂の安定供給は極めて重要であると認識をしております。近年、ダニ被害も蜜蜂の減少要因であるため、夏場に蜜蜂を一か月以上低温管理した施設に隔離することによりダニの増殖を抑える技術の実証、そして、巣箱の消毒や適切なダニ駆除剤の使用などを解説するダニ防除マニュアルの作成などへの支援を実施をしております。 また、専門的な人材育成も重要でありますので、この講習会を開催しておりまして、蜜蜂の生理、生態、そして蜜蜂の伝染病の蔓延要因、防除対策などについて、専門家から講義することにより人材基盤の整備を図っているところであります。 引き続き、これ、現場の状況をよく把握しながら、私もサクランボのところでありますのでよくお話伺いますので、花粉交配用蜜蜂の安定供給が実現できるように努めてまいりたいと思います。
○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。
○佐々木りえ君 日本維新の会、佐々木りえです。今日は貴重な時間をいただき、ありがとうございます。それでは、早速質疑に入らせていただきたいと思います。 まず、中東情勢の対応についてお伺いいたします。 二月二十八日、アメリカとイスラエルによるイラン空爆が始まり、戦争状態に入りました。そして、昨日はトランプ大統領がイランのエネルギー施設の攻撃を五日間延期するという発言で原油は急落していますが、既に政府は補助金を投入し、石油備蓄の放出も二十六日に始まる予定でございますが、例えば秋田県の大潟村では、唯一のJAが経営するガソリンスタンドが供給を一時停止するなど、一次産業にも多大な影響が出始めています。中東地域からは、石油はもちろん、少ないとはいえ肥料も輸入しており、情勢によっては一次産業は更なる危機に瀕するおそれがあるとも思っております。 これらの事態をどう対応されるかと聞きたかったのですが、先ほど高橋委員のときにもお話がございましたので、是非拡充もしっかりと検討していただきたいと思います。 次の質問に入らせていただきます。 石油を始めとする様々な資源を海外に頼る我が国では、もちろん日頃外交関係を維持することでリスクを低減することはできても、今回のように直接我が国の力の及ばないところで供給を途絶してしまうということも、石垣委員からもございましたが、中東は影響は少ないと言いつつ、ウクライナ戦争で飼料が高騰をいたしました。 こうしたリスクを考えると、肥料や飼料の海外依存を更に低減していく必要がこれまで以上にあると思いますが、農水省の対策をお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 化学肥料や飼料についてはその原料の多くを輸入に依存してしまっていることから、国際情勢の影響を受けにくい構造に転換していくことが必要だというふうに考えておりまして、委員の御指摘のとおりだというふうに思っております。 このために、肥料につきましては、適正施肥を通じた化学肥料の使用の低減でありますとか、家畜排せつ物や下水汚泥といった国内資源の利用拡大、また、化学肥料原料の備蓄に取り組んでいるところであります。一方、飼料につきましては、青刈りトウモロコシや牧草などの国産飼料の生産、利用拡大を推進することとしております。 今後とも、これらの対策を総合的に進めて、肥料及び飼料の安定供給に万全を尽くしていきたいというふうに考えております。
○佐々木りえ君 肥料は、エネルギーと同様、私は戦略物資だとも考えております。肥料がなければ我が国の食料は守ることはできないと思います。日本は、エネルギー同様、肥料も経済安全保障の特別重要物資の枠組みに入っていると思いますので、海外の依存からしっかりと脱却できるように取組をお願いいたします。 次に、米政策についてお伺いをします。 既に報道にもあるように、米価はピーク時よりかなり下がり始めていると思います。スーパーで並んでいるお米を見ても、特売日に、何と銘柄米がこの間二千九百八十円でスーパーに並んできているような状態になっております。 進藤委員からも米価についてございましたが、やはり生産者の立場からすれば、これ以上下がるのは正直苦しいところだとも考えております。もちろん、大臣はずうっと価格にはコミットしない、私ももう耳にたこができるくらい、それはよく分かっております。六十キログラム当たり二万円超えという生産コストを考えると、持続的な営農にはコストを踏まえた価格形成が必要だとも思います。また、中東情勢に絡んだコストの上昇も様々な対策はあると思いますが、最終的にはやはり消費者に転嫁していかなければ持続可能な営農は難しいと思います。 食料システム法に係るコスト指標を今後どのように活用し、そして生産者、流通、消費者の理解を深めていくか、改めて農水省の方針をお伺いします。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、農水省としては、食料システム法に基づくコスト指標により流通経費を含めた合理的な費用が明確になることを通じて、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準の下で米が持続的に供給されていくことを期待しているところでございます。このためにも、この合理的価格を考慮した価格形成に向けて、取引関係者や消費者の理解がより進んでいくような取組をしっかり後押しする必要があると考えております。 これまでも農水省として、関係者から丁寧に相談に乗る対応をするとともに、必要に応じてフードGメンが指導、助言を行うなどの後押しもしているところでございますので、しっかりとコスト指標を含めた取引適正化の制度を周知してまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 少し復習、整理をさせていただきたいと思います。二四年産米のJA全農の米集荷率は二割強だったと思います。米価の高騰は、やはり一時期、JAが悪者にされていたところがあったと思いますが、集荷率がそれだけ下がったということは、JAが対応し切れていない集荷競争が発生していたことを表していると思います。中には、まともな保管設備を持たずに投機的に参入した事業者も見受けられたと思います。市場原理とはいえ、こうした状況を放置することは食料安保上課題となると私は考えております。 先ほど高橋委員から、三年契約ですね、私そういったことがまだ勉強不足で知らなかったんですけど、とてもすばらしい政策だと思いました。 農林水産省のこういったことを含めての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山口靖君) 委員御指摘のとおり、全農JAが大宗を占める大手集荷業者の集荷率が、近年三六から四〇%程度で推移してきたところが、七年産につきましては三四%程度と、かなり低い集荷率となってございます。これは、七年産米のかねてからの不足感から集荷競争が激化して、委員おっしゃるような方が集荷に加わって農家の庭先の取引が多様化したということが考えられるところでございます。 このような状況を踏まえまして、高橋委員も御指摘のとおり、実需者、消費者ニーズに合った米の安定供給のためには長期契約の推進が重要だというふうに考えておりまして、農水省として、複数年契約を含む播種前契約の推進に今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、委員御指摘のこれまたとおり、主に集荷の現場で問題になったのが、今般問題になったのが、届出もせずに集荷を行ったり、集荷をした米を野ざらしにして適切に管理せず、粗雑に扱ったり、あるいは既に契約済みの米を高値でつり上げて横取りするような、そういう不誠実な取引を行う方もいらしたというふうに仄聞しております。 こういうような問題につきましては、上月委員を始めとして多くの委員の皆様から、こういう問題について何らかの事態を抑制する規律を、必要なんじゃないかという御指摘もいただいておりますので、農水省としてはどのような措置を取り得るのか検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。消費者と生産者がウィン・ウィンになれるように、お米の価格がジェットコースターになると両方にメリットがないと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 米価の高騰を受けて生産された二五年産米の民間在庫は過去最高の水準になる見通しで、引き続き米価は下落の圧力が掛かり続けていくと思っております。 そのような中、備蓄米の買入れに関する初回の入札公告が公表され、二〇二六年度の二十一万トン弱を対象に四月十四日に入札が行われます。昨年放出した五十九万トン買戻し、買入れについては、まだ国際情勢が不安定化する中で、全体の百万トンから更に備蓄を増やすのか、農水省としてどのような方針を立てているか、現時点のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) 委員御指摘の備蓄米に関しましては、現在、まず備蓄水準につきましては、その米が我が国で自給可能な数少ない農産物であることから、急激な需要増ですとかあるいは災害への対応も考慮した上で、引き続き百万トン程度の適正在庫を前提としつつ、効率的な備蓄運営の在り方について様々な関係者の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えておりますが、こうした中で、今般、備蓄制度の売渡しに当たって出庫に時間を要するなど機動性に課題があることが明らかになったところでございますので、売渡しの決定や集荷を日常的に行っている民間事業者の商流を活用して政府備蓄を補完するものとして民間備蓄制度を位置付ける方向でも検討しているところでございます。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 次に、林業について伺いたいと思います。 ちょっと時間がなくなってしまいましたので、質問くっつけてお伺いしたいと思います。 森林・林業基本計画の説明を受ける中で、国産材を活用していくことについて、例えば口の中に入れる食料品や日常的に使用する機器、製品であれば、メード・イン・ジャパンのブランドが高品質で安全性といった分かりやすさ、消費者の皆さんに訴求力を持つことができると思いますが、木材について、外国産より国産が良いというアピールポイントがなかなか分かりづらいと思いますので、こちらの御説明と、また、人口減少の中で、全産業に共通して人手不足です。戦後植林されたものが今適齢期を迎えていると思います。特に林業も、担い手確保、急がなければならないと思います。 どのような取組を行っていくか、お聞かせください。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。 国産材の外材に対する優位性ということでございますけど、まずは、我が国の人工林、大半が利用期を迎える中、この人工林を切って、使って、植えて、育てる森林資源の循環を確立することが、木材利用によりCO2の貯蔵であるとか、人工林が若返りしますんで吸収能力が高まる、言ってみれば、我が国の二〇五〇年のネットゼロ、それに大きく貢献するものであります。そのためには、何よりも国産材を利用する、それが非常に不可欠ということであります。 また、国産材の活用は、当然、林業・木材産業が活性化します。そうした地域の雇用創出とか経済効果があるということ、さらには、外国産材に比べて海外情勢の変化や為替の影響を受けずに調達しやすい、ウッドショックということがありましたけど、そういう意味では国産材の優位性があるというふうに考えているところでございます。こういった国産材の優位性を生かして事業拡大を進めてまいる所存でございます。 また、担い手のお話もいただきました。 林業の従事者は、担い手確保の施策であるとか林業の現場が大分機械化が進んできたということもあり、例えば、若い人、若年者の割合が二〇一〇年までずっと上昇して、その割合を維持してきています。しかしながら、こういういい面もあるんですけど、一方で、林業従事者の年間給与は他産業よりも低く、労働災害の発生率は他産業よりは高い、そういったこととなっておりまして、将来にわたって担い手を確保、育成するためにはこうした状況を改善する必要があるというふうに考えております。 このため、林業機械の導入であるとか路網整備による林業経営体の収益性向上、さらには緑の雇用事業等による新規従業者の確保、育成、林業労働安全研修や労働安全衛生装備、装置の導入などの支援を通じて、林業の担い手の確保、育成に向けて取り組んでいるところでございます。
○佐々木りえ君 詳しくありがとうございます。 さて、国産材の活用促進について、大臣も花粉症がひどいと三月五日のXでポストされていて、昨日の時点でちょっと細かくチェックさせていただきました。百二十五万表示、三・六万いいね。大臣のふだんの投稿、まあいつも注目されているんですけど、いつも以上にこれ注目されていたと思います。 花粉症は日本の国民病とも言われ、ここ最近子供の花粉症も増え、去年に比べ一割、二割増え、先日ニュースでやっておりましたが、今年診察したお子さんの中で何と最年少は二歳だとテレビでやっていました。日本国内で花粉症から逃れようと思ったら沖縄に移住するぐらいしかないというぐらい、花粉症対策、非常に大きな問題になっていると思います。 これを是非、国産材を使ってほしいと、国民的キャンペーンを始めてはいかがでしょうかという提案をさせていただきたいと思います。花粉症を駆逐するために、是非、家を建てるときやビルを建てるとき、エネルギーを得るにも、是非杉やヒノキを、国産材を使ってほしいというアピールをしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) Xまでチェックしていただいて、ありがとうございます。 確かに、委員御指摘のように、その杉材若しくはヒノキの材ですよね、を使えば、それを伐採して使うことになりますから、植え替えるときは今は花粉が出ないもの若しくは花粉の少ないものにということになっていますので、この花粉症が減っていくという意味で貢献をすることになるんだという、そこの、何というんですかね、頭の中でのリンクがまだ正直言って使う側にはないんだというふうに思っています。 特に今まで我々も、国産材の活用って、需要を増やそうということをやってきましたけど、それはやっぱり国内で取れたものを使おうという、この外材よりはですね、ということでやってきて、結果としてそれは山元に返るので循環型の社会になるんですよという話でやってきましたけど、確かに今みたいな花粉症に苦しんでいる方は特に杉材、ヒノキ材を、国産材使ってくださいというキャンペーンをやるというのは一つの考え方かなというふうに今思いましたので、是非ちょっと何ができるか検討させていただきます。
○佐々木りえ君 済みません、無理やり答弁させて。済みません、ありがとうございます。 次に、熊を含む鳥獣の被害対策についてお伺いしたいと思います。 春です。熊がそろそろ冬眠から目を覚ます時期になってきていると思います。また、農家さんにとっては、最大の悩みは鳥獣被害だろうと思います。 私の故郷でも、二十年前には電気柵はなかったんです。でも、今、電気柵もしっかりと張り巡らされ、防犯カメラも付いているような状態です。で、小さい、まあ今はもう小学生なんですけど、子供を実家に連れて帰ると、その電気柵に触ったらという、まあ、祖父や祖母が大丈夫だと、夜じゃないと電気柵は作動しないからと言うんですけど、万が一入っていたらという冷や冷やした思い出もございます。 これ、大変なコスト、まあ補助ももちろんいただいておりますが、コストが掛かっております。東京の二十三区内でイノシシが出たり大阪市内で鹿が出れば全国ニュースになりますが、地方ではもう日常の風景でございます。猟友会の皆様、高齢化が進み、環境省の推計によると、鹿もイノシシも三十年前の数倍に増えてしまっています。ということは、これまで以上の対策を取らなければ、行政としてコミットしていかなければ、ますます鳥獣被害は増えていきます。 昨年末、熊対策の一環として警察の制度改正や自衛官の災害派遣などもしていただきましたが、狩猟免許を持つ公務員、いわゆるガバメントハンター育成も打ち出されました。人の命を救うために熊の捕殺、農作物の被害を守るために資機材の支援、そういったことはもちろん喫緊に必要でございます。 昨年、一般財団法人熊森協会の会長さんともお話をさせていただきました。熊を殺さないでとおっしゃるのは、その気持ちはよく分かるんですけど、やはりそれは今はできないと。目の前で人の命がなくなるのは防がなきゃいけないですし、しかし、納得するお話もありました。 熊が人間の生活圏に出てこないように環境整備、これをしていかなければ、いつまでたっても課題は解決しません。去年の十一月、政府のクマ被害対策パッケージも示されていましたけれども、耕作放棄地や果実や生ごみ、きちんと管理をして森林と人間の生活圏の明確な分離をする、森そのものを復活させて人里に出てこないようにする、こうした対策は、熊だけではなくイノシシや鹿といったほかの動物に対しても有効だと思います。 エビデンスがあるわけではございませんが、メガソーラー、そして野生生物の生息域を侵しているのではないかという意見もございます。 こうした中長期的な対策、農林水産省ができることをどう考えていらっしゃるか、改めてお伺いします。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 鳥獣被害に関しましては、農林業への直接的な被害にとどまらず、耕作放棄地の増加や営農意欲の減退をもたらすなど、農村地域にとっては非常に深刻な問題、このように受け止めております。 このため、農林水産省としましては、捕獲活動により捕る、侵入防止柵の整備により守る、緩衝帯の整備により寄せ付けない、この三本柱を中心に推進しているところでございます。 特に熊対策につきましては、昨年の関係閣僚会議で決定されましたクマ被害対策パッケージに基づきまして、令和七年度補正予算におきましては、捕獲単価を従来より大幅に増額して支援するほか、二重の電気柵や緩衝帯の整備とともに、山際の強固な侵入防止柵の設置を行うなど、短期的な取組を進めており、令和八年度予算においても同様の予算を計上しているところでございます。 また、中長期的には、農林大学校によります狩猟免許の取得に向けました研修の実施を通じた捕獲技術者の育成、野生生物と人とのすみ分けを図るための生息環境の保全整備に向けました針広混交林や広葉樹林への誘導等への支援、こちらを進めていくこととしております。 これらを通じまして、鳥獣被害を抑制しつつ、鳥獣と人間がすみ分けできる環境づくり、これを進めてまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。短期、長期、あらゆる面で政策の方、よろしくお願いをいたします。 次に、植物工場、陸上養殖についてお伺いをいたします。 我が党と自民党と連立合意の十二本の矢、食料の安定供給確保が国民の生存に不可欠であることの認識を共有し、全ての田畑を有効活用する環境を整え、厳しい気候に耐え得るいわゆる植物工場及び陸上養殖等への大型投資を実現するとあります。 私は、海外にいたとき、子供にフルーツを食べさせたいと思い、スーパーに行くんですけど、高くて本当においしくないんです。これがスタンダードだったんですけど、しかし、その当たり前が、日本発の植物工場がひっくり返しました。ニューヨークでイチゴ一パック五十ドル、七千五百円で販売され、それがぼんぼん売れたそうです。今現在の価格は十粒千五百円前後だそうですけど、これまた無農薬ですし、そのイチゴの植物工場を運営するベンチャーが、昨年、都内に世界最大の研究開発施設を開設いたしました。NTTや安川電機なども多額の出資をしています。独自の技術を持った他産業から、資本の参入は、普通の農業や漁業よりも担い手の確保が容易となるし、潜在性も持っていると思っております。 生鮮青果物の世界のマーケットは三百兆円近いとも言われております。漁業に関しては六十兆円。これ、日本発のもので世界に勝負できる、しかも気候に関係なく。 植物工場や陸上養殖に政府としてどのように取り組んでいるか、お考えをお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) ありがとうございます。 政府の日本成長戦略本部におきまして、成長分野の一つにフードテックが位置付けられまして、官民投資のロードマップを作成することとされております。 これを受けまして、昨年末に鈴木大臣を座長としますワーキンググループが設置されまして、ロードマップを現在検討しているところであります。この中で、私は陸上養殖を担当するようにと指令を受けまして、今、事業者へのヒアリングなどを行っているところであります。 植物工場、陸上養殖は、気候変動の影響に左右されず、安定的な生産力を確保できるものである一方、現状まだ課題もございまして、植物工場におきましては、光熱費等が大きく、食用栽培できる品目も現在のところはまだ限られております。 また、陸上養殖におきましては、国際的には技術が総じてまだ実証フェーズでありまして、種苗や飼料の多くを天然資源や輸入に依存しているところであります。そうした課題があるというふうに認識しております。 この今現在作成中のロードマップにおきましては、陸上養殖などの技術の現状や課題、さらには投資促進策などを盛り込んで、三月九日に開催されましたワーキンググループでは、ビジネスモデル構築、技術底上げへの支援やBツーBで顧客と連携する重要性などの御意見をいただいたところであります。 三月十日には、日本成長戦略会議におきまして、鈴木大臣からロードマップの素案を御報告いただいたところでありまして、引き続き、大臣の下、ワーキンググループでの議論を進めて、植物工場、陸上養殖の勝ち筋を見極め、御党からの御意見も伺いながら、戦略的な官民投資促進策を検討していきたいというふうに考えております。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 是非、農林水産委員会は皆さん団結力強いと思いますので、皆さんと共に視察なんかも行かせていただけたらうれしく思っております。 最後に、いわゆる攻めの農業や漁業、林業、畜産業、若者にとって魅力ある産業へと転換し、しっかりと稼げる分野にしていく、現在あらゆる角度で取組が進められていると承知をしておりますが、最後に改めて大臣の決意をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 我が国の食料安全保障を強化していくために、生産性の向上、そして付加価値の向上、これが大切になります。 なので、まずは農業の構造転換への集中投資による生産性の抜本的向上、そして輸出や品種保護による付加価値の向上、こういったことを進めまして、しかも、それだけではなくて、やはり大切なのは中山間地域のような条件不利な地域を直接支払で手厚く支えていく、結果として日本の食料供給力が上がる、そういう未来が描けるように、政務三役、精いっぱい頑張ってまいります。
○佐々木りえ君 ありがとうございました。
○杉本純子君 参政党、杉本純子と申します。 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速ですが、令和八年産の備蓄米についてお聞きしたいと思います。 昨年、政府は備蓄米を約五十九万トン出して米不足を解消しようと対応しました。そのため、百万トンの備蓄米は現在三十二万トンです。先日、三月三日の衆議院予算委員会にて、木下議員から鈴木大臣に御質問差し上げました内容に関してですが、令和八年産米で二十一万トン更に積み増す、政府による備蓄米の積み増しについて質問したところ、鈴木大臣は二十一万トンを買い入れるとお答えになりました。 質問自体は百万トンにいつ戻すかという文脈でしたが、まずは、この二十一万トンを買い入れるとされたこの買入れとは具体的にどのような名目によるものでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) 三月三日に鈴木大臣がお答えした政府備蓄米の買入れは、米の基本指針に定めている棚上げ備蓄方式による備蓄運営の基本的な考え方に即して例年実施しているものであります。 令和七年産の政府備蓄米の買入れにつきましては、需給状況に鑑み中止しておりましたが、令和八年産につきましては、一月末時点の作付け意向調査により、主食用米と備蓄用合わせて七百四十万トンとなって、これは基本指針で示しております主食用米の需給見通しの最大七百十一万トンを上回っており、八年産の供給量は十分な水準にあるとのデータが得られたことを踏まえ、三月十三日に二十一万トンの買入れの一般競争入札公告を行い、四月十四日に入札を行うこととしているところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 政府備蓄米制度とは、毎年約二十万トンを買い入れ、五年が経過した備蓄米から順に放出していき、常に百万トン程度備蓄を維持する仕組みです。この約二十万トンの買入れに当たるということで理解いたしました。 では、次に、令和八年度の食料安定供給特別会計の予算案で食糧管理勘定を見ますと、国内米三十五万八千トンの買入れ、あと国内米二十万八千トンの売渡しが記載されております。また、その内訳として、令和八年産の備蓄米としての買入れは約二十万八千トンとあり、昨年に放出した備蓄米の買戻し約十五万トン分、そして、備蓄期間が終了するため、備蓄米の売渡し二十万八千トンが想定されます。 つまり、それぞれの二十万八千トンは備蓄制度の規定どおりの買入れと売渡しではないかと理解しておりますが、令和八年度に政府備蓄米の売渡しは予定されていますでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) 政府備蓄米につきましては、米の基本指針におきまして、備蓄後は飼料用等の非主食用米として販売することとされております。通常は五年程度備蓄した後に飼料用米などの非食用として販売されているところでございます。 委員御指摘の売渡し、予算案における売渡しで計上した二十一万トンにつきましてはこの考え方に即して計上したものでございますが、八年度の実際の売渡しにつきましては、需給動向、作付け動向も踏まえまして判断してまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 では、令和八年産の政府備蓄米の総量は一体どうなるのでしょうか。この十五万トン、そもそも十五万トンという量で合っているのかどうかもですが、買入れが決定されているのであれば、時期も併せてお答えください。
○政府参考人(山口靖君) その委員が御指摘されているのは、予算書を見て御指摘をされているところだと思いますが、その令和八年度の当初予算案で買入れとして計上した国内米の三十六万トンのうち二十一万トンにつきましては、新たに買入れ予定である令和八年産米の備蓄米について予算計上したものでございます。 十五万トンにつきましては、昨年の三月からこれまで主食用米として売り渡した備蓄米の買戻しを仮に令和八年度中に行う状況になった場合について予算計上したものでございます。 買入れの数量につきましては、その実行の有無ですとかあるいは数量につきまして、それは需給動向を判断しなければいけないので、現時点でまだ何か決めているというものではございませんが、予算を執行するという観点からいくと、その百八十万トンから二百万トンとされている適正水準の民間備蓄量を念頭に、令和八年六月末の民間在庫量が二百十五から二百二十九万トンとその時期において見込んでおりましたことから、予算積算上は十五万トンという形で設定したものでございます。繰り返しになりますが、その具体につきましては今後需給動向を見て判断することになるところでございます。 委員御指摘の令和八年度の政府備蓄米の総量でございます。現在、備蓄米の在庫量は三十二万トンとなっております。令和八年産米について、買入れ予定数量の二十四万トンを全量買い入れることができた場合には、五十三万トンの在庫量となるところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 それでは、政府としての適正であるという百万トンへの備蓄回復はいつ頃にしようと考えていらっしゃるのでしょうか。その時期、又は計画を立てているのなら、その根拠も併せてお聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) 政府備蓄米の在庫量が、主食用米ですとか加工原材料への供給で約六十四万トン販売した結果、現在三十二万トン程度という形になってございます。政府備蓄米につきましては、その令和八年産米で二十一万トンの買入れを予定していることに加えまして、主食用として売り渡した備蓄米の買戻しについても、今後、需給状況を見定めた上で買戻しを行うという形にしております。 食料安全保障の観点からいくと、その備蓄水準を百万トン程度まで回復させることが必要だと考えておりまして、主食用米として売り渡した約五十九万トンについて、今後、需給動向を見定めた上で買戻しを行うこととし、着実に備蓄水準を回復させてまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 この政府備蓄米制度は、不作時の備えのためと認識しております。日本の近年の気候変動は農業に深刻な影響を与えております。記録的な夏の高温と異常気象により、農家の皆様は本当に大変な思いをされています。 そんな中、不作に対する備蓄は重要だと考えますが、日本の食料安全保障を考えますと、災害時や紛争時など、国際情勢も踏まえて対応、対策していかなくてはならないと考えます。今まさに中東情勢が不安定な中、非常時の食料安全保障について、特に小麦などの輸入が止まってしまう事態になれば、穀物の流通量は減少するので、通常よりもお米を食べることが増えることとなります。民間在庫でももし補い切れない事態も想定できるのではと考えます。 こうした穀物の輸入が途絶える事態に対して、日本の対策としてはどう考えているのか、お聞かせください。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。 小麦などの輸入が途絶した場合を含め、供給が大幅に不足し、国民生活や国民経済に影響が生じる場合には、食料供給困難事態対策法に基づき、全閣僚を構成員とする政府対策本部において、実際に生じた事態の状況により各種の措置を講ずることとしております。 委員の恐らく前提とされている事態というのは、パンが食べられなくなって、全員が米になったときに足りるのかという問いだというふうに理解しましたが、この後恐らく説明があろうかと思いますけれども、十分に足る備蓄というのが想定されておりまして、有事のときというよりも、不作や様々な要件によって足りなくなったときにも十分足る量を備蓄米として数字を設定していると、そういうふうな内容で理解をしていただければというふうに思っております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 日本の石油備蓄は二百五十四日分確保されているということですが、不安に感じている国民はそれでも多いです。食に関しても、日本は輸入に依存している部分が非常に高く、ほかの先生も同様の意見ございましたが、これは国として本当に危機的状況だと考えております。肥料や飼料、種子までもが輸入依存しています。この危機感が日本はまだ低いのではと考えています。 私たちの食が西洋化、又は多様化しているとはいえ、主食はやっぱりお米です。現在、政府備蓄、民間在庫を合わせても、果たして本当に国民の食が十分に賄えるのか、備蓄量が確保されているのでしょうか。そして、平常時でもなく、不作時でもなく、災害時や国際情勢により輸入が止まった際、恐らくシーレーンが封鎖されて輸入できない、又は各国が自国の食料確保を最優先することで頼っていた輸入も確保できない、又は現在の価格ではなく何倍にもつり上げられるのではと様々予測できます。 百万トンが約一・五か月分と言われていて、現状は三十二万トンです。これは、ほかの穀物がなければ、現実は本当に一週間もつかどうかではないのかと強く懸念いたします。今、我が国の主食であるお米の備蓄量が本当に十分なのか、何度も聞いて申し訳ないとは思っていますが、是非お考えをお聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) まず、委員が御指摘になった政府備蓄米と、あと民間在庫を合わせた米の総量という観点でいきますと、令和八年六月末時点の民間の在庫量の見通しが、先日公表した需給見通しにおいて、二百二十一万トンから二百三十四万トンとなっております。 ですので、民間在庫量と政府備蓄量を合計いたしますと二百五十三万トンから二百六十六万トンとなります。これは、国内の需要の約四・五か月分に相当する量となり、だから、六月末時点から四・五か月分あるということになってございます。 また、備蓄の関係でございますが、米は国内で自給できる作物である中で、その政府備蓄米の適正な水準というのを、平成十三年度における需要量約九百万トンを前提に、十年に一度の不作が発生した場合、あるいは通常の不作が二年連続して続いた場合にも充足できる可能な水準として、米の基本指針において百万トン程度ということとしているところでございますので、そういう意味では、一定程度のリスクに対応した量が今政府備蓄として考えられていると考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 是非、自国で食を賄える十分な力があるという絶対的な安心感を国民に与えられることこそが強い国であり、当然あるべき姿だと考えています。是非そのような政策をこれからもお願いしたいと思います。 続きまして、米作りについて質問いたします。 令和八年産の水田における主食用米の作付け意向は百三十六・一万ヘクタールとなっていて、七百三十二万トンの生産量が見込まれています。農家さんがたくさんお米を作ってくださることは、本当に心より感謝を申し上げます。農家さんが状況を判断し、必要だと考え作ってくださる量が今七百三十二万トンであり、まさに大臣がおっしゃる需要に応じた生産をなさっていると考えます。 昨年十月に示された主食用米等の需給見通しにおいて、政府は令和八年産米の生産量見通しを七百十一万トンと設定しています。また、需給見通しの基本指針が変更された際の資料にも、七百十一万トンを需要に応じた生産として設定したと記されております。 しかし、需要に応じた生産とはそうしたものではないはずです。昨年十二月十九日の記者会見において、鈴木大臣は、需要に応じた生産とは、各産地や生産者が主食用米の需給動向等を踏まえ、自らの経営判断によって作付けを行うということを意味すると明確に述べられており、また、このほかの機会でも同様に需要に応じた生産の定義を述べられていました。したがって、現在はまだ見込みではありますが、この今回の七百三十二万トンという数字は、まさに需要に応じた生産そのものだと考えます。 政府が示したこの七百十一万トンという見通しにもし合わせることが需要に応じた生産なのか、このことを、そうではないのかということを確認させていただきたいと思います。 鈴木大臣にお伺いいたします。 今回、七百三十二万トンと見込まれている生産者の方々の作付け意向は、まだ実行に移されたものではありませんが、しかし、この七百十一万トンという数字に合わせた生産ではなく、こうした生産者の方々の意思が現実になった生産が需要に応じた生産です。今回、この七百三十二万トンと見込まれている米の生産量が需要に応じた生産かどうか、大臣の認識をお示しください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 作付け意向調査を踏まえました七百三十二万トンに相当する生産見込み量は、一月末時点における地域農業再生協議会の見通しを積み上げたものでありまして、これから田植に向けて生産者の皆さんが作成する営農計画書などが反映をされて、生産者の作付け意向の情報が更新されていくものであるというふうに考えております。 その上で、こういう中なんですが、各産地が販売量や消費量、そして在庫の動向、価格など、主食用米の需給の状況等を踏まえて、今後、主食用や備蓄用、また加工用などの作付けの判断がされていくものと受け止めております。ですので、農林水産省としては、きめ細かな情報提供等を行うなど、産地、生産者の皆様が作付け判断をできる環境整備をして、国民の皆様への米の安定供給に努めてまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 私は、高齢化も進み、離農が進んでいる中、今まさに頑張ってくださっている農家さんには可能な限りのお米をたくさん生産していただきたいと思っています。そして、そこには、売れなかったらどうしよう、余って価格が下がってしまったらどうしようという不安の一切ない日本の農業の形をつくりたい、つくるべきだと考えています。 輸出に力を入れていくということを考えても、また国内に十分な備蓄をと考えても、やはり日本の主食であるお米の生産量を縮小してしまうことのないよう、よろしくお願いいたします。 次に、今需要に応じた生産についてお答えいただきましたが、昨日、三月二十三日の食糧部会の資料を拝見しますと、令和七年産米の主食用米等の需要量について、六百九十一から七百四万トンと見通しが下方修正されていました。この状況では、お米の価格が下がるのではないかと農家さん側で考えますと懸念しますが、政府にはこの何か対策を実施される考えはありますでしょうか。また、あわせて、生産量が需要を上回ったときに、政府備蓄米としてそれならば買入れを行おうという考えはあるのかどうか、お答えください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 米の価格につきましては、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものでございますが、生産者の再生産、再投資が可能で、かつ消費者の理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だというふうに考えております。 そのため、食料システム法に基づくコスト指標の作成により、食料の持続的な供給に要する合理的な価格、費用を考慮した価格形成が進んでいくことを期待しているところでございます。 その上で、例えば米価が下落したことに伴って農業収入が減少した場合に備えまして、従来より収入保険やナラシ制度などのセーフティーネット対策を措置しておりまして、これらを着実に推進していくことになると考えてございます。 なお、生産量が需要量を上回った場合の政府備蓄米の買入れにつきましては、政府備蓄米の運営が、主食用米について、量が足りていれば売り渡さない、量が足りていなければ売り渡すという、量を前提とした考えで運営していくというようなことでございまして、供給過剰による米価下落の対応といったようなことに関しては運営は行わないという形で考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 生産者の方々がお米を作る量に関して、減少した方がいいのかなど振り回されることがないような政策を考えていただけたらと思います。 次に、お米のコスト指標についてお尋ねします。まず、米のコスト指標とは、その導入と経緯や算出方法などを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 コスト指標につきましては、食料システム法に基づきまして、農林水産大臣の認定を受けた民間団体が作成、公表を行うものでございます。合理的な費用を考慮した価格形成に向けまして、取引において参考とすべき指標として考えているものでございます。 農林水産省としては、このコスト指標により流通経費を含めた合理的な価格が明確になることを通じて、繰り返しになりますが、生産者の再生産、再投資が可能で、消費者にも理解が得られるような価格水準の下で米が持続的に供給されていくことを期待しているところでございます。 この作成に当たっては、公益社団法人の米穀機構において生産、流通、販売の各団体の関係者に学識経験者が加わって真摯に議論いただいたところでございますが、三月六日に公表された検討結果によれば、農産物生産費統計や農林水産省が実施した生産、販売段階のコスト調査の結果を活用する、最新の指標とするため各種物価指数を用いて物価の補正を行う等の作成方法とすることとされたというふうに承知しています。 あと、済みません、先ほど委員から政府備蓄米の総量が令和八年度に幾らになるのかという御質問いただいた際に、私、買入れ予定数量を二十四万と申し上げたようなんですが、二十一万なので、訂正させていただきたいと思います。
○杉本純子君 ありがとうございます。 コスト指標は利潤を含まないものと認識しておりますが、令和七年三月時点のコスト指標は、五キロ当たり二千七百十八円と聞いております。すると、今店頭に並んでいる令和七年産米の生産コストも大体それくらいだと思っています。他方、発表されているスーパーでの販売数量、価格の推移によれば、令和八年三月二日の時点で、販売価格は五キロ四千十三円、単純に計算すると千二百九十五円が生産、集荷、卸売、小売の方々それぞれの利益を合計したものと考えられますが、これらの数字を政府はどのように評価しておられるのか、お聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 累次こうした議論ございますけれども、何度も申し上げておりますが、米の価格は需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものでありまして、国としてその水準について評価することは適当でないというふうに考えております。 本日の議論の中でも鈴木大臣から申し上げたところでありますけれども、農林水産省としては、食料システム法に基づくコスト指標により流通経費を含めた合理的な費用が明確になることを通じて、生産者の再生産、再投資が可能でかつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことで米が持続的に供給されることを期待したいというふうに思っております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 このコスト指標を見ますと、今後、需要に応じた生産が実行されたときに、農家の方々が十分な所得を得ることができるかどうか、このことがやはり大きな問題であると感じます。 鈴木大臣は、昨年の就任会見で、米の価格はマーケットの中で決まるべきものと認識を示されております。しかし、来年度に限らず、マーケットには常に価格の下落という農家の方々にとってのリスクがあります。政府が現在行っている補償は、今よりも所得が下がることを補っても、元々の所得を向上させることにはつながりません。たくさん作ると所得が少なくなるかもしれない、そう思わざるを得ないマーケットに任せたのでは、今よりももっとお米を作ることが必要だと考える農家さんたちの需要に応じた生産を支えることができないのではないでしょうか。必要なのは、マーケットの価格によらず、農家の方々の十分な所得を確保することです。 こうした大きな課題について、大臣の認識と、今後、政府の対応方針をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 農業者の安定した所得の確保のためには、単収の向上等による生産性の向上や付加価値の向上により農業経営の収益力そのものを高めることが必要です。このため、農地の大区画化やスマート農業技術、新品種の開発、輸出産地の育成といった農業構造転換への集中投資による生産性の抜本的向上などの取組を進め、稼げる農林水産業を創出をしてまいりたいというふうに考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。是非、農家さんが安心して続けられる政策をお願いいたします。 続きまして、報道によれば、二〇二五年、民間での米の輸入量は前年の九十五倍に相当する九万六千八百三十四トンです。これは、国産米の価格高騰と、備蓄米を放出しても価格が、特に昨年は、最近少し下がりましたが、また世界情勢により、このままもし国産米の値段が高い状態が続くことになれば、今後も外国産米の輸入が増えていくのではないかと懸念いたします。 この二〇二五年の民間での米輸入量の急激な増加をどのように考えていらっしゃるのか、高い関税を掛けてもなお輸入米が安いと国産米が売れないのではないか、外食産業やその他、企業努力として輸入米の選択肢を取らざるを得ないのではないか、そもそも日本の主食であるお米なのに日本で食べるお米が輸入米というのは余りにおかしいのではないかと感じます。 これに関して対策はあるのでしょうか。もし実施されている対策があれば、その内容もお答えいただきたく思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 米の民間輸入については、国内の米の価格の高止まりに伴いまして、高水準の枠外関税を支払ってもなお外国産米の方が安価となったことで、中食、外食を中心に、また小売でも使用が拡大をしてきたというふうに受け止めております。 農林水産省としては、この中食、外食や消費者のニーズに応えて多様な価格帯の米を供給することが重要と考えております。農地の大区画化などの圃場整備や多収穫品種の導入などによる生産コストの低減に加えて、この生産性向上に取り組む産地と、要するに低コストでできる産地と実需者の直接取引などの流通の効率化につながる実証的な取組、これをやらせていただきたいというふうに考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 日本の農業を守りたい、強くしたい、魅力ある稼げる安定した職業としていくことで人材確保、人材育成して未来につなげていくという思いは皆一緒であると感じています。 本日はお米に集中して質問させていただきましたが、漁業、林業、畜産業全てに対して同じ課題があり、同じように国産を守り、人材確保が大切であると考えます。地方過疎化に対する対症療法のような補助金制度は多数あります。是非、地方に職を、つまり、しっかり稼げるいい仕事、やりがいや安定した所得のある仕事、ここでは農業が地方にあることこそが様々な問題の根本治療につながり、そうした仕組みをつくり上げるべきときが今来たのではないかと強く感じています。 先日、愛知で農業視察した際にお聞きしたのですが、今、ガソリン問題もより深刻になり、物流の値段も更に上がるのではないか、資材や生産コストの上昇も不安、政府はスマート農業を推進していますが、実際には高価な機械や設備投資をしたくても未来が不安定だからできないという声も聞きます。補助金制度も、使える制度があるかどうかも分かりやすくなく、使いたいと思う制度を知っても、申込みの基準やハードルが高い、書類をそろえる手間が掛かる上に締切りも短く大変だというお声、さらには頑張って書類をそろえても、結果、ほとんどの方が駄目だと言われ、ある地域では多数申込みがあったにもかかわらず、一か所だけが申請が通っただけだった、そういう声もありました。 全てを否定するつもりはもちろんありませんが、やはり農業者が減る前提で大区画化、スマート農業、植物工場と効率を図った工業的発想の推進だけではなく、最優先課題は農業人口、生産者を増やす、確保することだと考えております。高齢化を考えると、ここ数年が本当に非常に大切だと考えています。 私は、元々建築業でしたが、人材確保はとても大切で、同時に本当に厳しい、難しいものです。誰でも人がいたらいいということではなく、経験や技術が大事です。だからこそ、今の技術、知識、経験のある農家の大先輩たちが生きてくれて、今やってくださっている間に、この今の数年の間に担い手をつくらなくてはならないと本当に心配していますし、それを私たちがやらなければならないと考えています。 是非、未来に希望の持てる農業政策、そして日本の食料安全保障を必ず守るんだと、食は国防だとみんなが共通認識できるよう強くお願いいたしまして、本日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃により、イランでは小学校が攻撃をされるなど、死者が千四百人を超え、負傷者は二万人を超えています。世界経済にとっても大きな打撃となっており、日本でも、国民生活、そして、燃油、肥料、飼料、資材など農林水産業にも甚大な被害が出ています。アメリカとイスラエルによるこの先制攻撃は、国連憲章、国際法違反の無法なものです。 農林水産業にとっても重大な問題になる下で、政府として、アメリカとイスラエルに対して攻撃を直ちにやめるよう言うべきではないでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 中東地域の平和と安定は、日本を含む国際社会にとって極めて重要であります。このような基本的考え方の下で、現下のイラン情勢を受けて、関係省庁が緊密に連携をし、政府全体として対応に当たっているところであります。 もし、閣僚として貢献できることがあるならば、外務省など関係省庁とも連携しつつ、その役割はしっかり果たしてまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 まあ私の質問には直接のお答えはなかったわけですけれども、戦争は終わりの見えない泥沼状態になっているわけですよね。長期化するというようなことになれば、農林水産業に更なる影響をもたらすということになります。政府として、アメリカとイスラエルに攻撃直ちにやめるように求めるべきだということを強く求めておきたいというふうに思います。 今日もいろいろ議論あるんですけれども、影響あらゆるところに及んでいるわけですよね。 まずは燃油の高騰です。 レギュラーガソリン、軽油が統計が残る一九九〇年八月以降で最高値となりました。補助金での手当てが行われていると、今日も答弁でありましたので私も分かってはいるんですけれども、戦争が長期化するということも考えられる下で、先ほども最悪の事態を考える対策必要なんじゃないかということあったわけですけれども、私もそういう対策必要だというふうに思うんですね。 この燃油高騰による農林水産業への影響、どんなふうに見ているのかということ、そして今後の対策についてどう考えているか、大臣、お願いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 中東情勢による農林水産業への影響について、現時点で予断を持ってお答えすることは難しいわけなんですが、ただ、足下で原油の価格が高騰する中、農林水産省としても緊張感を持って動向を注視していく必要があると考えております。 まず、原油については、今月十六日に石油備蓄の放出が決定されるとともに、十九日から燃油価格の緊急的な激変緩和措置が実施されておりまして、これにより農林漁業者の皆様の負担が一定程度軽減される見込みとなっております。 これに加えて、農林水産省としては、この燃油などの価格の高騰に対して、経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度も措置をしておりまして、施設園芸向けの支援は令和三年三月以降、また漁業者向けの支援については令和三年一月以降、継続して補填金を交付しておりまして、今回の緊急的措置が講じられた後も引き続きこれらの補填金は交付をされることになります。 いずれにしても、様々な事態の変化によって御不安があるというふうに思いますので、農林水産業に従事される皆様が安心して経営を継続いただけるように、これは我々も危機感を持って取り組んでまいりたいと思います。
○岩渕友君 今答弁にあった今ある対策にとどまらない対策やっぱり必要なんだというふうに思うし、考えておかなくちゃいけないということだと思うんですね。 それで、肥料の高騰については、日本はマレーシアやベトナムなどからの輸入が大半を占めているということで、中東、サウジアラビアからの輸入は限定的だと、なので、価格動向を注視するという答弁がこれまでされてきているというふうに思うんですね。今日の答弁の中では、供給に不安のないように努力をするんだという答弁もあったと思うんですよ。 で、問題は、不安がないように具体的にどうするのかということだと思うんですね。肥料については、世界的に輸入先が中東からアジアへ切り替えられると、その切替えが起こっているということに加えて、マレーシアの肥料メーカー各社が新規の受注受付を一時停止したというようなことも報道をされています。取り合いというんでしょうかね、その取り合いがやっぱり激しくなっていくんだというふうに思うんですね。 飼料については、JA全農が、四月から六月期の配合飼料供給価格について、一月から三月期と比べて全国全畜種総平均で一トン当たり千二百五十円上げるということが発表をされています。今の中東情勢が続けば、七月から九月期も値上げが見込まれるというふうにしているわけですね。これ、肥料も飼料も今後ますます厳しくなるということです。 大臣にお聞きをするんですけれども、ウクライナ危機のときには肥料や飼料に補填する対策を行われていたと思うんですよ。今回もこうした支援、必要なんではないでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 令和四年に講じた肥料の価格高騰対策については、このウクライナ侵略等により主な肥料原料である尿素、リン酸、塩化カリの輸入通関価格が高騰したこと、そして、これを受けて、農業団体が毎年公表しています秋作業に使用する肥料の卸売価格の急騰が確認をされたこと、これ五五%上がったということであります。これらを受けまして、肥料の小売価格が急騰し、農業経営への著しい影響が生じることが確実と見込まれたことから、令和四年度予備費を活用してあのときは対策を講じたものであります。 現時点で、これまだ先のことを全く見通せない状況だというふうに思いますので、我々として、まずはこの価格動向がどうなっていくのか、そして、これ世界の動向が、今、先生から今御指摘のあったマレーシアではこうですみたいな話があるんであれば、その点もよく確認をさせていただきたいというふうに思っております。 また、餌についても同様の考え方で対策を、令和四年度予備費では生産者への影響を緩和する特別対策を措置をしたところであります。 今後とも、現在のこの餌でいえば配合飼料価格安定制度がありますので万全の対応を図ってまいりたいと思いますし、状況の変化にしっかりと対応ができるように我々内部での情報収集と、また、それは今日の実は朝の閣僚会議でもお話が、総理から指示があったんですが、要するに、肥料だけとか何とかだけとかいうことではなくて、関連するような農業資材なんかも、世界の状況がどうなっていて、国内生産どうなっているのかも含めてちょっとよく確認をして、また閣僚会議にも報告をすることになっておりますので、そうした情報をしっかりと生産現場の皆さんにも、不安がないのであれば不安がないということをお伝えするということもこれからさせていただきたいというふうに思っております。
○岩渕友君 実際、現場では不安が広がっているというのが実態なので、やっぱり少なくても検討するべきだということだと思うんです。過去に実績もあるのでね。検討、しっかり行っていただきたいということで、求めておきたいと思います。 この資材の高騰分が価格に反映される必要があると思うんですね。帝国データバンクの調査によれば、農林水産業ではコスト上昇分の三割しか販売価格に転嫁できていないというふうになっています。これは、全業種平均と比べると一〇ポイントを超える差になっているというわけなんですね。 大臣、この価格転嫁できていないという実態をどんなふうに見ていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 委員御指摘の帝国データバンクが実施をした調査については承知をしております。農林水産物を含む食料については、コストが増加傾向にある一方で、それを取引価格に十分に反映することが難しいという状況が続いてまいりました。このような状況を背景に、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促し、コストを下回る価格での取引を抑止することなどを目的とする食料システム法について、昨年の通常国会で成立をいただいたところであります。 食料システム法では、コストに関する具体的な根拠とともに、取引条件に関する協議の申出があった場合、誠実に協議に応じる旨の努力義務を規定するとともに、取引条件の一方的な決定など、努力義務違反となる事案については指導、助言、勧告、公表などの措置を講じることとしており、本年四月から全面施行されるということになります。 法律の実効性が確保されるようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○岩渕友君 今御答弁にあったように、食料システム法が昨年成立をしていると。中身については、今答弁をいただいたとおりなわけですけれども、食料システム法が四月からいよいよ全面施行されるということに伴って、米穀機構が申請した算定方法を基にコスト指標が公表をされています。生産段階のコストは、玄米六十キログラム当たり二万四百三十七円というふうになっています。ここには中東情勢の影響というのは反映をされているのでしょうか。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 米穀機構から三月六日に公表された米のコスト指標の作成イメージにつきましては、令和八年三月時点で入手可能な令和八年一月までの物価統計などを活用されていることから、令和八年二月以降急激に悪化した中東情勢の影響は織り込まれていないものと承知しております。 一方で、先ほど高橋委員から配付した資料の中でも、これ、暫定的に作成したというふうにありまして、これは策定段階におきましてアップデートできるような、物価の上昇分とかそういうところはアップデートするという形でそれを織り込みました。暫定的にというふうに書かれておりますので、そういうことも考慮できるものは考慮して申請が上がってくるものと考えております。
○岩渕友君 暫定的なものなので反映できるということだったわけですけれども、これ、当然反映させる必要あると思うんですけれども、どんなふうにお考えですか。
○政府参考人(山口靖君) 今後の取引において、四月以降、コスト指標の作成団体が公表するコスト指標を参考に、実情に合ったコストデータを活用するなどとして交渉が行われるというふうに思いますので、その中で御指摘の中東情勢の影響についても反映されていくものだとは思いますが、ただ、これは中東情勢とか限らず、一般論で申し上げると、コスト指標作成後も費用の急激な上昇など特段の事情が生じた場合には、関係者間の判断で、定期的な見直しのタイミングにかかわらず、随時改定することも可能という形で農水大臣が定めた基本方針に明記されているということでございますので、それぞれの状況に応じましてコスト指標団体が判断されるものと承知しておりまして、農水省としてもそのような取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 中東情勢が反映されることももちろんそうなんですけれども、農家の規模であるとか地域ですよね、どこでお米を作るかとか、あと平地なのか中山間地域なのか、基盤整備行われているのか行われていないのか、そういうことによってコスト変わってくるわけですよね。なので、今日も議論あったわけですけれども、その状況に応じてコストを出す必要があるんだというふうに思うんですね。 中山間地域は平地と比べてコストが掛かります。昨日、日本農業新聞が、中山間直接支払が平地との生産コストの差の最大五割しか穴埋めをされていないということが分かったというふうに報じています。 大臣に伺うんですけれども、農水省としてこうした実態をつかんでいるのでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 中山間地域等直接支払ですね、先ほどもありましたが、中山間地域の農業生産条件の不利を補正し、農業生産活動の継続を支援する制度であります。昨年四月に閣議決定した食料・農業・農村基本計画において、この中山間地域等直接支払の見直しについて、この条件不利の実態に配慮し支援を拡大することとしております。 先ほど農業新聞さんの記事の話がありましたけれども、やはり今まで我々が考えてきたことと、この現場でいくと、なかなか補正がある種され尽くしていないんじゃないかということなんだろうという、あれは記事でありますので、現在この中山間地域で頑張っている若手農業者を中心に、現場にたくさんお伺いをしておりまして、どういうことをもうちょっとかさ上げをする、若しくは面的に広げるということが可能であれば皆さんを支えることができるのかという観点で、この条件不利性に関する調査を進めているところでありますので、中山間地域で頑張っておられる方々が将来にわたって営農して稼ぎ、暮らしていけると感じられるように検討してまいりたいというふうに思います。
○岩渕友君 今調査進めているというお話だったんですけれども、やっぱり今答弁にあったように、現場との実態の乖離というんですかね、があるということだというふうに思うんですね。 大臣が、臨時国会のときの所信でも、今回の所信の中でも、中山間地域の衰退止めることができなかったと、その反省を踏まえてというふうに述べていらっしゃるので、これ、実態をやっぱり正確につかむということは大前提として非常に重要なことだと思うんですね。 だから、何でこれまでされてこなかったのかという思いもあるわけなんですけれども、ちょっと改めてこの実態正確につかむということ大事じゃないかという観点で、御答弁いただけますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 先生がおっしゃることは本当にそのとおりだと思います。 ただ、これ難しいのもよく御理解をいただけると有り難いんですけれども、中山間地域というふうに一くくりでいっても難易度がかなり違うというのも現実でして、その条件とか、雪が降るか降らないかによってもコスト変わってきちゃったりとか、水路の状況がどうかによってもやるべき仕事の、何というか負担が全然違うということもありますので、ちょっと我々、ただ問題意識として我々が持っているのは、できる限りそれぞれの地域の事情に沿った形で、どういった支援であれば今後頑張る方がそれで持続可能な形がつくれるのかということは心掛けてやっていきたいというふうに思っております。
○岩渕友君 前回のときも議論したと思うんですけど、やっぱり中山間地域で米作り続けようという皆さんたちがいるということは、日本の農業全体にとってとっても大事なことなので、実態もしっかりつかんで、それは農水省の責任でちゃんとつかんで対策取るということがやっぱり必要だということだと思うんです。 米をめぐっては、米不足によって価格が高騰をして高止まりが続いていたわけですけれども、スポット価格を見ると下がり始めているわけですよね。昨年、政府は米不足を認めて謝罪をするということになりました。 振り返ってみると、政府は、二〇二三年の十一月には、加工米に関連する団体から備蓄米の放出を要請されていました。二〇二四年四月には衆議院で、そして六月には参議院で我が党の議員が備蓄米の放出するべきではないかということで求めています。それに応えて放出をしていれば、ここまでの高騰起きてこなかったんだというふうに思うんですね。 備蓄米の放出を一年も遅らせたということが米の価格の高騰を招いていると、この高騰は政府の責任だという認識、大臣にはおありでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まさに今先生から御指摘のあったとおりでありまして、今回の米の価格高騰を招いた一番初めの原因は、当然私たちの米の需給見通しが誤っていたことにあるというふうに考えておりますので、これについては大変国民の皆様に申し訳なく思っております。 そして、特にその後に、備蓄について、出すべきときに機動的に出すこと、出すという判断ができなかった、そして、実際に出してみたところ、すぐに届くということができなかった、こうしたオペレーションの課題もあったということが後々よく分かりましたので、もう二度とこういうことのないようにこれからさせていただきたいというふうに思っております。
○岩渕友君 そして、今、米がじゃぶじゃぶと言われるような状況になっているわけですよね。昨年は、主食用米の生産が需要を上回って備蓄米が五十九万トン放出をされて、そして輸入米が二十万トンあるわけですよね。こうした状況の下で米の価格が下がり始めているわけですよね。 これ、米の価格が下がっているのは政府の政策によるものではないんでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 長い目で見れば、事の発端は私たちの需給見通しが間違っていて、そして備蓄を出すタイミングがもう完全に遅れてしまったということでこういう結果を招いたわけですから、その意味でいえば、今回の一連の出来事の原因は、原因のほとんどは私たち政府にあるというふうに認識をしております。 ただ、一方で、その米の価格が民間の取引環境の中で決まっていくものでもあるわけですので、国として米の価格に直接的に関与するということは適当ではないというふうに考えております。 ですので、食料システム法に基づくこのコスト指標だったり、また、これからこのコスト指標を用いた取引を後押ししていくであったり、また、価格の低下などによって農業収入が減少した場合にはセーフティーネット措置を講じておりますから、我々としては、産地、生産者の皆さんが作付け判断をできる環境を整備をして、米の安定供給につなげてまいりたいというふうに考えております。
○岩渕友君 ちょっと今の答弁の中身、後でまた少し議論したいというふうに思うんですけど、一月の民間在庫量は前年同月比でプラス九十二万トンの三百二十一万トン、こんなことはこれまでなかったというわけですよね。先ほど来出ているように、米の民間在庫量、六月末時点で二百二十一万から二百三十四万トンと、これも過去最高水準になる見通しだということになっています。 米の価格が下がったことで、今その米の流通や販売する業者の皆さんが倒産の危機だという悲痛な訴えが寄せられているわけですね。政府は、米の価格が上がったのは政府の責任だと、米の価格が下がったことも、その意味でいえば政府の責任、政策の責任もあるというふうに先ほどお話ありましたけれども、こうした事態に対して政府としてどういうふうに責任取るというふうにお考えでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 米に限らず、この流通業者は、仕入れと販売の差益を収入としている皆さんでもあります。集荷時と販売時の価格変動による差損については、常にこれは生じる可能性があるものであり、個々の事業者がそのリスクに備えるということが基本であろうというふうに考えております。 農林水産省として流通業者の差損を支援するということはなかなか難しいですが、ただ、この農業競争力強化支援法により、日本政策金融公庫による低利融資などの支援をしてきたところでありまして、これらの支援も活用して足腰の強い流通体制の構築に努めてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 生産は農家任せで、価格は市場任せでいいのかということをやっぱり問われていると思うんですね。 米価の高騰で高く買った米を安く売らざるを得なくなったというのは、やっぱり政府の責任にほかならないというふうに思うんですよ。生産者にもこの米価下落の不安が今広がっています。備蓄米の買戻しですけれども、この買戻しやるべきではないでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) これまで売り渡しました備蓄米の買戻しについては、今後の需給状況等を見定めた上で総合的に判断してまいります。 まずは、この四月に令和八年産米の備蓄の買入れですね、これを要するに例年どおりまずやっていくということになりますから、その後こういった買戻しについても総合的に判断してまいりたいと思います。
○岩渕友君 農産物が市場で取引されることを前提とする以上、価格転嫁の仕組みだけでは十分とは言えないと思うんですね。政府による備蓄米の出し入れ、価格保障、所得補償で価格をコントロールするということが必要だというふうに考えています。 大臣は、価格にコミットしないというふうにずっとおっしゃっていますけれども、これ、何で価格にコミットしないんでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) これ、古い歴史の話もあるんですけれども、昔は要するに政府が全量、食糧管理法の下で全量、要するに買入れをして、要するに政府が米価決めてやってきたという歴史がありますが、結果として何が起こったかといえば、生産量が需要よりもかなり上回って、要するに政府が全部買い入れるわけですから、在庫がたまって過剰米というのが生じまして、過剰米の処理に何兆円も費やしたということを、昔は起きていたわけです。 そういうことの反省を踏まえて、やはり需要に応じた生産が大事なんだということで米政策は変わってきた歴史がありますので、その辺は是非御理解をいただけると大変有り難いと思います。 そしてもう一つは、この米の価格は、やはり各事業者が在庫量、生産見通し、そして販売動向など需給バランス等を踏まえて、民間の取引の中で取引先との交渉を経た上で決定されていくものと承知をしております。この決定プロセスに対して国が具体の価格水準を指し示すなど直接的に関与すれば、これは各事業者が自由に取引する環境を損なうことになりますので、私としては適当ではないというふうに考えております。 ちなみに、更に申し上げると、要するにコストを、コストを掛けてという言い方はあれですけど、手間暇を掛けて、例えば有機JASみたいなものを作って更に高い価格で売ろうというやり方もありますし、そうではなくて、低コストの生産をして、それなりの価格で大量に提供をして、それで持続可能な形をつくっていこうというやり方もあります。様々なやり方がありますので、そういう中で国が一律にこの価格じゃないとというふうに言うのは、正直、現実的にももう難しいのではないかというふうに考えております。
○岩渕友君 何で価格にコミットしないのかというのがちょっと今の答弁でも私よく分からなかったので、ちょっともう一回お願いできますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと済みません、じゃ、また、どこから行けばいいかあれですけれども。 まず、歴史的に価格にコミットをしたことによってまず何が起きたのかということは、過去の歴史が、過剰米の処理という何兆円も使わなければならない事態が生じましたということです。 これは確実に国が買入れ価格というのを決めて、これは要するに、米価運動というのが当時あったわけですけど、このぐらいの米価で国が買入れをしろということがあって、結果としてその価格だと、もちろん生産者側にとっては悪くない価格ですから、よし、どんどんどんどん作るぞという話になるわけです。しかしながら、現実の需要というのはそこまでない中で、生産過剰になって、在庫米処理を誰かがしなきゃいけない。それは国の責任でやっているんですから、過剰米処理は税金でやってくださいといって、何兆円、その過剰米処理に使われるという歴史のまず反省があります。そういうことを踏まえて、今まで米政策は変わってきて、今ここに至るので、また価格に何かコミットをするということは現実的ではないと。 もう一つは、昔、昭和の、要するに、何というか、戦後の間もなくのときというのは、何しろ食料足りなかったので、増やそう増やそうということをやってきました。ですから、今のように価格がすごい多様化をしている、例えば五キロで一万円を超えて売っているものもあれば、五キロで二千円で売っているものもありますというような価格の振れ幅と品質の差というのが今はあるマーケットが米の世界です。そういう中で、一律にこの価格ですというのを国が決めるというのは、もうもはや現実的では私は全くないというふうに思っております。
○岩渕友君 時間がないのでまた改めて議論したいと思うんですけど、私が何でこんなこと聞いているかというと、やっぱり主食であるお米の価格がこんなにも上がったり下がったり、乱高下するということでいいのかというのがあると思うんですよ。米の価格を安定させるというのは、やっぱりこれ国の責任だと思うんですよね。細かく情報を生産者に提供しているんだから需要に応じた生産するのは農家の責任だというのは、これやっぱり無理があると思うんですよ。だから、何で価格にコミットしないのかということだし、それがちょっと大臣の答弁でも、私も、あっ、そうかというふうにならないから、ちょっとここ繰り返し聞いているんですよね。 時間なくなってきたのであれなんですけど、今日はちょっと、政府が価格をコントロールする方法っていろいろあると思うよということで、いろいろ提案というか、も含めてお聞きしたいなというふうにも思っていたんですが、時間がないのでちょっとこれまた次に回したいなというふうに思っています。 生産者も消費者も、やっぱりその米価が乱高下するということにすごくもう振り回されてきているというふうに思うんですよね。政府による備蓄米の出し入れでやっぱり価格をコントロールする、価格保障、所得補償を行うということが必要だというふうに思っています。そのことを求めて、今日は質問を終わりたいと思います。
○委員長(藤木眞也君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) 次に、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鈴木農林水産大臣。
○国務大臣(鈴木憲和君) 農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 我が国の農業を取り巻く環境は、国際情勢の不安定化や自然災害、気候変動等の影響、人口減少や高齢者の引退による担い手の急減など大きく変化しており、このような変化に対応し、食料の安定的な供給が可能な基盤を整えるため、農業構造転換を集中的に推進する必要があります。 このため、改正食料・農業・農村基本法の初動五年間の農業構造転換集中対策期間において、農地の大区画化、共同利用施設の再編、集約、合理化、スマート農業技術の開発普及、輸出産地の育成といった施策について、機動的、弾力的な対応により別枠で必要かつ十分な予算を確保し、農業構造転換を集中的に推し進めていくこととしており、これに要する財源につきましては、現下の財政状況に鑑み、特別の財源を確保する必要が生じております。 こうした状況を踏まえ、日本中央競馬会からの協力の下に、令和八年度から令和十一年度までに限り、同会の競馬事業の円滑な運営に支障のない範囲内で、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施に必要な財源に充てるため、同会に積み立てられている特別積立金の一部を国庫に納付する特例を措置することとし、この法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、この法律は、令和八年度から令和十一年度までに限り、農業構造転換の集中的な推進に必要な施策の実施に要する経費の財源に充てるため、日本中央競馬会の国庫納付金の納付の特例を定め、もって食料安全保障の確保に資するものとしております。 第二に、日本中央競馬会は、令和八事業年度から令和十一事業年度までの各事業年度において、日本中央競馬会法の規定による通常の国庫納付をするほか、特別積立金のうち二百五十億円ずつ合計一千億円を国庫に納付しなければならないものとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 次に、日本中央競馬会法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 日本中央競馬会につきましては、近年、競馬の売上げは堅調であり、その設立以来、国の財政に寄与するとともに畜産業の振興に多大な貢献をしてまいりました。 こうした中で、本法案と同時に提出しております日本中央競馬会国庫納付臨時措置法案におきまして、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施に必要な財源に充てるため、日本中央競馬会に積み立てられている特別積立金の一部を国庫に納付することとしているところであります。 一方、日本中央競馬会の経営環境については、その施設や設備について、積極的な活用への期待が高まるなど、社会情勢の変化も生じており、こうした状況に対応して同会の経営の持続性を確保していけるよう、この法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、日本中央競馬会が事業年度ごとに生ずる剰余金から特別振興資金に充てる金額の決定方法について、毎年度政令で定める方式を、農林水産大臣の認可を受けた事業計画などに基づき定める方式に変更することとしております。これに伴い、日本中央競馬会の経営判断を踏まえて特別積立金として積み立てる金額を決定する仕組みへの弾力化を図ります。 第二に、日本中央競馬会の施設や設備の利用に関する地域住民等の多様なニーズに応えられるよう、同会が、あらかじめ農林水産大臣の認可を受けて、保有する施設又は設備を一般の利用に供し、又は賃貸する業務を行うことができるものとしております。 第三に、外部人材の登用を円滑化するため、日本中央競馬会の役員の欠格条項の一部を廃止することとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(藤木眞也君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十一分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #2303 変化 2026-06-09 02:58 JST改ざん検知用の値
20493258…9959a7(未計算) - 記録 #180 観測 2026-06-06 02:53 JST改ざん検知用の値
db662bbe…64e842(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #2303 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 20493258…9959a7
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。