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国会会議録

内閣委員会

第221回 · 参議院 · 第11号 · 2026-05-28

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-01 15:20 JST 記録 #2757 ↗

発言 132

会議録情報

令和八年五月二十八日(木曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十七日     辞任         補欠選任      青木 一彦君     出川 桃子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         北村 経夫君     理 事                 今井絵理子君                 松川 るい君                 渡辺 猛之君                 杉尾 秀哉君                 堂込麻紀子君     委 員                 佐藤  啓君                 鶴保 庸介君                 出川 桃子君                 寺田  静君                三原じゅん子君                 鬼木  誠君                 小島とも子君                 塩村あやか君                 牛田 茉友君                 窪田 哲也君                 司  隆史君                 柴田  巧君                 高木かおり君                 大津  力君                 大門実紀史君                 伊勢崎賢治君    衆議院議員        修正案提出者   後藤 祐一君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済安        全保障))    小野田紀美君    副大臣        内閣府副大臣   鈴木 隼人君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        若山 慎司君        財務大臣政務官  高橋はるみ君        防衛大臣政務官  若林 洋平君    事務局側        常任委員会専門        員        三瓶 朋秀君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       門松  貴君        内閣府大臣官房        審議官      浦上健一朗君        内閣府大臣官房        審議官      米山 栄一君        内閣府大臣官房        審議官      早田  豪君        内閣府大臣官房        審議官      殿木 文明君        内閣府政策統括        官        泉  恒有君        外務省大臣官房        審議官      渡邊  滋君        財務省大臣官房        参事官      渡邉 和紀君        厚生労働省大臣        官房医薬産業振        興・医療情報審        議官       森  真弘君        経済産業省大臣        官房審議官    西脇  修君        経済産業省大臣        官房審議官    畑田 浩之君        防衛省大臣官房        サイバーセキュ        リティ・情報化        審議官      吉野 幸治君        防衛省人事教育        局長       廣瀬 律子君        防衛装備庁装備        政策部長     小杉 裕一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(閣法第三〇号)(衆議院送付)     ─────────────

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、青木一彦君が委員を辞任され、その補欠として出川桃子君が選任されました。     ─────────────

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官門松貴君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。小野田内閣府特命担当大臣。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) ただいま議題となりました経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  本法律案は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることに鑑み、特定重要物資等の供給に不可欠な役務に関する規定の整備、特定社会基盤事業として定めることができる事業への医療分野の追加、海外において国際的な輸送網の強靱化に資する施設の整備等を行う事業に対する株式会社国際協力銀行からの貸付け等の支援に関する制度の創設、安全保障に関する経済施策に係る調査研究の推進及び官民の連携による協議会に関する規定の整備等の措置を講ずることで、外部からの脅威に対して国家及び国民の安全を一層確保することを目的としております。  以上が、この法律案を提出する理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、重要な物資又はその原材料等の供給に不可欠な役務であって専ら当該物資等の供給のために用いられるものについて、外部に過度に依存し、又は依存するおそれのある場合に、当該物資を特定重要物資として指定することができることとしております。また、特定重要物資等の安定的な供給の確保のため、国、特定重要物資等の生産等の事業を行う事業者その他の関係者は、相互に連携を図りながら協力するよう努めることとしております。  第二に、特定社会基盤事業として定めることができる事業に、病院が行う医業等及び医療情報基盤・診療報酬審査支払機構の行う医療情報化推進業務の一部を追加することとしております。  第三に、特定重要技術の研究開発の促進等を図るため、指定基金協議会を組織できる基金が設置される法人の対象に、研究開発独立行政法人のほか特別の法律により設立された法人を加えることとしております。  第四に、特定海外事業の促進に関する制度として、経済安全保障上重要な海外事業を実施しようとする者は、特定海外事業計画を作成し、主務大臣に提出して、その認定を受けることができることとし、株式会社国際協力銀行が、新たな勘定を設けて、認定特定海外事業者に対して必要な資金の貸付け等の支援を行う制度を創設することとしております。  第五に、内閣総理大臣が、安全保障の確保に関する経済施策の総合的かつ効果的な推進のために必要な調査研究を行うとともに、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為の防止のための情報共有及び対策について協議する官民協議会を組織することとし、これらに関する業務の一部を独立行政法人経済産業研究所に行わせることができることとしております。  そのほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  なお、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。  以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でありますが、本法律案につきましては、衆議院で修正が行われております。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員後藤祐一君から説明を聴取いたします。後藤祐一君。

後藤祐一 中道改革連合・無所属

○衆議院議員(後藤祐一君) ただいま議題となりました経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。  昨今の中東情勢や人工知能関連技術の動向など、我が国を取り巻く様々な状況を踏まえると、経済安全保障を推進していく観点から、官民協議会や特定重要物資の指定の在り方を含め、必要な措置について速やかに検討を進める必要があります。  そこで、本修正では、検討条項を追加することとしており、政府は、速やかに、経済活動に関し国家及び国民の安全を損なう事態を防止するために必要な措置の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすることとしております。  この検討条項は、公布の日から施行することとしております。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 自由民主党・無所属の会の寺田静と申します。本日もよろしくお願いいたします。  経済安全保障というと、難しいことのように感じられますけれども、私自身は、これは日本の豊かさ、私たちが享受している社会基盤を含めた豊かさが将来世代にわたってこれからもそれなりのコストで維持され、生活や産業に欠かせない物資が選べるようにそろっていて、手に入る価格であること、そのためにできることを、国として戦略的にやらなければならないことをやっていこうということなのだと理解をしています。  子育てをしておりますと、どう子供に説明をしていいのかと悩むようなニュースが続いておりますし、安全保障のみならず、経済においても、先進国としてのあるべき役割や姿よりも、自国優先主義といったものがむき出しになっているように感じられる昨今の国際情勢の中では、重要で必要不可欠な法案であると理解をしています。  こうした問題意識の下に、私自身として非常に意義深く感じられました今月十四日の衆議院内閣委員会での布施哲参考人の御指摘に基づき、幾つか質問をしたいと思います。  布施参考人は、今回の改正案において二つの重要な論点を指摘されたと理解をしております。一つ目は、この改正案には日本の戦略的不可欠性を伸ばすための施策が盛り込まれているということ。戦略的自律性という守りだけではなくて、戦略的不可欠性という攻めに転換をさせていくためのツールがこの改正案にはあるということでした。また、二つ目は、この戦略的不可欠性を伸ばすには、どんな経済安保上の課題を解決をするのか、その課題の解決に必要な技術や経済的手段は何かを考えるシナリオベースの考え方が大切だという点でした。そして、このシナリオベースを考え、発信をする役割を経済安保シンクタンクに期待したいということでした。  まず、戦略的不可欠性を伸ばすためのシナリオベースの考え方と、そのためにシンクタンクが果たせる役割の二つの点について質問したいと思います。  一つ目に、大臣にお伺いします。  現在の地政学リスク時代を踏まえて、日本が戦略的自律性だけではなくて戦略的不可欠性を伸ばしていく必要性をどう認識をされておられるのかということと、戦略的不可欠性を伸ばしていく観点から、本改正案はどのような役割を果たせるとお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 我が国の経済安全保障を推進する上で、同盟国、同志国との連携による経済安全保障上の課題への対処のほか、自律性の向上のみならず、委員御指摘の不可欠性を確保していくことが重要であると認識しておりまして、政府はこうした大きな方向性の下で、経済安全保障推進法の制定含め様々な取組を進めてまいりました。  今般、地政学リスクの高まりやグローバルサウス諸国の台頭といった国際情勢の激変、そしてAI等の先端技術開発競争の激化等を踏まえ、複雑化する経済安全保障上の課題に対応するため本法律案を提出しているところでありますが、このうち、例えば、総合的な経済安全保障シンクタンクの設立、官民協議会の創設、経済安全保障上重要な海外事業の展開支援、そして基金協議会の設置を可能とする範囲の拡大といった措置は、官民の連携による取組を通じて、我が国の不可欠性、これを確保する上で重要な役割を果たす可能性があるというふうに考えております。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  どう相手や世界に必要とされる存在になるのかと、それに役立つ技術は何か、それをどう使って日本に望ましい状況をつくり出していくのかを考える戦略に基づいたシナリオベースの議論が必要だという指摘ですけれども、確かに私もそのとおりだと思っておりまして、技術や産業を強くする投資も必要ですけれども、どういう経済安全保障上の課題を解決できるからこの技術に投資をするのだというシナリオがないと、あれにもこれにも予算をと、財政規律が緩んでしまうのではないかと懸念をするところです。  そこで、もう一点お伺いをしますけれども、大臣は、この経済安保におけるシナリオベースの考え方の必要性についてどのように御認識をされているか、教えてください。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 委員御指摘のシナリオベースの考え方については、衆議院における参考人質疑で布施参考人から、目指したい状況や避けたいシナリオを念頭に置くことで経済安全保障の議論の厚みが増す、官民で同じシナリオに基づき議論することで、課題や目指すべき方向感等を共有し、相互連携に資するといった利点が紹介されたと承知しておりまして、政府としても、経済安全保障の観点からリスク点検を進める上で有効なアプローチの一つであるというふうに認識をしております。  経済安全保障政策を進める上では、経済、産業が直面するリスクを継続的に点検することが重要でございまして、その際には、様々なリスクシナリオを想定しながら検討を行い、万全の対応を期していく必要があると私ども考えております。  こうした考え方に基づき、昨年には自然災害に起因しない大規模インフラ障害を想定したシナリオに基づく机上演習を東京都と共催するなど、様々な手法でリスクの把握、分析を行っているところでありまして、こうした取組を継続することで、引き続き経済安全保障施策の充実強化を進めてまいりたいです。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  今少し大臣からもお触れいただいたようにも思いますけれども、政府として、こういう形で世界に必要とされるようになって、日本の不可欠性を強くしたいというもの、現時点で何か想定しているシナリオのようなものがありましたら、参考人の方に教えていただければと思います。もちろん機微な部分もあると思いますので、一般論でも構いません。いかがでしょうか。

早田豪 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(早田豪君) 現時点で描いているそのシナリオの具体例について御質問いただきました。  例えば、先ほど大臣から御答弁ありました大規模インフラ障害に関する机上演習におきましては、自然災害に起因しない大規模停電が発生したとのシナリオに基づき、どのような事象がどのような時間軸で発生をし、それらに対して政府、自治体、それからインフラ事業者等がどのような対応や連携を行うかといった内容を具体的に議論させていただいたところでございます。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  次に、本改正案に盛り込まれております経済安保シンクタンクに移りたいと思います。  このシンクタンクがシナリオベースの議論にどう貢献できるのか、この役割について、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 経済安全保障をめぐる課題が、先ほど来申しておりますように複雑化しておりまして、様々な課題に対して幅広い専門知識を結集して対応することが重要となっております。  総合的な経済安全保障シンクタンクには、こうした状況を踏まえて、外交、情報、防衛、経済、技術の高度な専門知識を総合的に結集し、政府の要請に即応することも含めて、定量的な調査研究や各府省の所掌を横断したテーマの調査研究や政策提言を行わせることとしております。  委員御指摘のシナリオベースの議論については、先ほどの答弁でも申し上げたとおり、経済安全保障の観点からリスク点検を進める上で有効なアプローチの一つと認識しておりまして、例えばこのシンクタンクとしても、一定のシナリオに基づいて重要なインフラやサプライチェーンのリスクを特定、把握する分析を行うとともに、特定されたリスクを新たにシナリオにフィードバックすることによりシナリオの高度化を図るというサイクルを確立することなどが考えられます。  シンクタンクにおいて、いかなる手法を活用してどのような調査研究を進めていくのかについては、法案の成立後、具体化を進めていくこととなりますけれども、専門家等の御意見も伺いつつ、シンクタンクがシナリオベースの議論にもしっかり貢献できるように検討を進めてまいりたいと考えます。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  このシンクタンクが真に機能するためには、外部からの民間の高度な人材にも来ていただく必要があるということだと思いますけれども、そうした方々を束ねられる研究能力を持ったプロ人材のようなイメージでいいのか、例えば、アカデミックな知識だけではなく政策マインドもある方、そして技術と経済、安全保障を融合させて政策へとつなげられる方、そして海外の専門家らとも対話ができる方ということになるというふうに思いますけれども、これはかなりの技能を持った高度人材になるのではないかと思いますけれども、大臣、こういう認識でいてよろしいでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 本法案に基づき設立される総合的な経済安全保障シンクタンクは、政府の要請に即応することも含め、先ほど申し上げた外交、情報、防衛、経済、技術、この専門性を要する調査研究を実施し、政策提言を行うことが期待されると。この役割を果たすためには、サプライチェーン、技術、インフラのリスク点検など、経済安全保障に深く関わる領域についての深い知識、そして実務経験、計量分析も含め高度な分析を行う能力、分析結果を政策提言につなげるための経済安全保障施策に関する幅広い知見や政策立案能力等を有する方に参画いただくことが必要であるというふうに考えています。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  先ほどの布施参考人ですけれども、布施参考人によれば、このようにも述べておられます。  経済と安全保障という全く似て非なるもの、水と油のような関係のロジックで動いている分野をブリッジをさせなければならないと。技術と政策をつなげられる思考力を持っている人材、あるいは、文系と理系をある種横断的、融合的に捉えて、しかも政策的なインプリケーションまで含めてのアウトプットができる、戦略的コミュニケーションを担うという観点でいえば、海外における発信力や海外におけるネットワークの形成力、こういったものも求められるというふうにおっしゃっています。  こうした優秀な人材を民間から引き付けるには思い切った待遇や魅力的な研究環境が不可欠になりそうですけれども、このシンクタンクの人材の確保に向けた政府の具体策があればお答えください。

早田豪 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(早田豪君) 今委員御指摘のとおり、シンクタンクに期待される役割を十分に果たしていくためには、先ほど申し上げたような優れた人材の確保が極めて重要であるというふうに考えてございます。  経済安全保障法制に関する有識者会議におきましても、国際的整合性の観点も含めた適切な給与水準、それから待遇、それから二つ目ですけれども、専門的知見を有する人材とマネジメント人材の双方において人材を充実させていくことの重要性について御提言をいただいたところでございます。  本提言を踏まえまして、政府といたしましても、産学官から優秀な人材の参画を得るために、産業界、アカデミア等に働きかけを続けるとともに、適切な給与や処遇の在り方の検討、それから質の高い調査研究を実施するための研究環境の整備も含めまして、人材確保に必要な取組を進めてまいりたいと考えてございます。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  例えば、外資系企業や戦略コンサルといった業種と優秀な人材を奪い合うということになると、果たして本当にこれ勝てるのかなと心配になるところもありますけれども、このシンクタンクが設置される予定のRIETIでしょうか、経済産業研究所の研究員の方の処遇について教えてください。  例えば、研究職で最高レベルの職位であると、どのぐらいの年収ベースになるんでしょうか。データがあれば、参考人の方にお示しをいただければと思います。

早田豪 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(早田豪君) 今御質問いただきましたRIETI、経済産業研究所の研究者の方の給与のレベルというところでございますけれども、これ、実はこのRIETIの常勤の研究職、人数が実は限られてございまして、個人の給与実態の特定につながりかねないという観点から、個別の給与額をお示しすることは控えさせていただきたいというふうに考えてございます。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 ありがとうございます。  布施参考人は、この参考人質疑の中で、今のRIETIという独法のこの報酬体系の外に抜け出すような好待遇を提示をしないと、このような高度人材をなかなか引き付けるのは難しいのではないかというふうにおっしゃっています。  例えば、これ民間ですけれども、トヨタは、トヨタのこの給与体系の中では自動運転などの高度人材を確保できないということで、ウーブン・バイ・トヨタという別会社を設立をしまして、そちらの給与体系で高度人材を確保しているということであるというふうに理解をしております。日本としても、ここに重要性を置くとしたら、このような在り方も必要なのではないかというふうに私自身は考えているところです。  先般の国家情報会議設置の際にも再三議論になったところではありますけれども、本当にこの待遇面のところは重要なのではないかというふうに思うんです。役所に勤めている三十代の友人も、非常にやりがいはあるけれども、同世代のやっぱり民間の給与と比較をしてしまうと、自分自身はいいものを着たいとかブランド物に興味はないけれども、やっぱり子供の学費とかマンションのローンを考えると稼げるときに稼がないといけないと、だから転職をすることにしたしと、それはやっぱり上司にはこんな正直な話はできなかったということを聞かせてもらったこともあります。  もちろん、給与、待遇面だけではなくて、国に貢献できるというアピールもできると思いますけれども、やはり民間や大学、研究機関で活躍をしている優秀なプロフェッショナル、高度人材に来ていただくには、この独法の給与体系には収まらない思い切った処遇が必要ではないかというふうに私自身思うところです。  最後、時間が残り少なくなりましたので簡潔にお伺いできればと思いますけれども、大臣、最後に、シンクタンクの分析結果や提言を日本の政策立案、そして国際社会での日本の不可欠性の向上のためにどう生かしていくのか、教えてください。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) このシンクタンク創設する目的は、まさに調査研究の成果、政策提言を我が国の自律性の向上や優位性、ひいて不可欠性の確保のためにしっかりと活用していくことであります。具体的には、調査研究の成果や政策提言の内容について関係省庁や経済安全保障を担う事業者らに対して還元し、各省庁での政策や官民で連携した対策につなげていくことが考えられます。  委員御指摘にもあったシンクタンクが、国内だけでなく、諸外国・地域の産業構造や技術動向、地政学的な位置付け等を多角的に分析して、その結果を踏まえて、当該国や地域の事業者と日本企業の連携の促進に向けた施策、これを検討されるといったケースも今後想定されるんだろうと思っています。

寺田静 自由民主党・無所属の会

○寺田静君 終わります。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 立憲民主・無所属の鬼木誠でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  昨日の本会議でも各会派から多くの質問がなされ、政府からも答弁をいただいたところでございますけれども、重複をする項目を含むことにつきましては御容赦をいただきまして、早速、通告にのっとって質問させていただきたいというふうに思います。  提案の趣旨説明にもございましたけれども、本改正案につきましては、経済安全保障推進法の成立から三年後の見直しということを踏まえて提案をされたものということでございますけれども、昨日の本会議でも指摘をされておりましたが、本法の施行以降に、現在までの間に、法に基づいた取組、措置によって我が国の安全保障がどのように高まったかというような評価が重要ではないかと、必要ではないかというふうに思っています。  この間、長期化をしたロシアによるウクライナ侵攻、あるいはアメリカ、イスラエルによるイラン等への攻撃、中東情勢の不安定化、そして生成AIの一層の進化といいますかね、想定を上回る進化ですよね。このような状況の中で、法制定時の想定を上回る、あるいは想定外の事態の変化があったというふうに理解をしていると。  これらがサプライチェーンや特定重要物資の確保、あるいはサイバーセキュリティーなどにどのような影響を与えてきたのか、そしてそのことに対してどのように対応をしてきたのか、そしてその対応をどう評価をしているのか、そしてその評価に基づいた更なる取組、この法改正もそうだと思うんですけれども、それらの更なる取組の方向性等について、概略で構いませんので、今の段階での御説明、政府としての捉え方というのをまずお聞かせをいただければと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 現行の経済安全保障推進法に基づき、これまで十六の特定重要物資の安定供給確保のための支援、十五分野における基幹インフラ役務の安定的な提供の確保、五十一の先端的な重要技術を対象とした研究開発の伴走支援、そして二十五の特定技術分野における特許出願非公開による機微な発明の流出防止を実施することで、我が国の自律性の向上、優位性、不可欠性の確保に向けた取組は着実に推進してきたと考えております。  他方、委員御指摘のとおり、中東情勢を始め、国際情勢の急速な変化等、我が国の経済安全保障をめぐる環境が複雑化する中で、現行制度の見直しや拡充を行うべきであると考えております。具体的には、重要な物資のサプライチェーンの更なる強靱化のための取組、そして医療分野の基幹インフラ制度の追加による医療の安定提供の確保等が必要であると考えます。加えて、国際情勢の激変等に伴う新たな課題に迅速かつ強力に対応していくために、経済安全保障上重要な海外事業を支援するための新たな制度、総合的な経済安全保障シンクタンク及び官民協議会の創設も不可欠となっているであろうと考えます。  こうした課題を踏まえ、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力を含む総合的な国力を強化しながら最大限活用し、我が国の平和と安全、繁栄を経済面から確保するための更なる措置を講ずるため、今般、この経済安全保障推進法の改正案を提出したところであります。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 御丁寧にありがとうございました。  おっしゃっていただいたように、国際情勢の急速な変化があった。つまり、想定を超える事態というのがこれからも起こり得るということだと思うんですね。その想定を超える事態が起こり得るということをどれほど盛り込むことができるのか、事前の段階で。そのことがこの法案を真に有効たらしめるために必要な議論だろうというふうに思っています。  あらゆる事態を想定をするということは、これは不可能だと思うんですけれども、想定を過小に見込むことがあってはならないというふうに思います。そういう想定を過小に見込むことなく、この法案が、あるいはこの法律が、先ほど政府から御答弁をいただいたように、真に有効たらしめるために何が必要なのかということについて、しっかりこの委員会でも議論させていただきたいというふうに思っています。  具体的なことを幾つかお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、提案の中にもございました基幹インフラ制度の対象事業に今度医療分野が追加をされることになりました。特定機能病院がその対象というふうになっています。仮に指定された場合には、設備の導入であるとか維持管理等の委託を行う場合に、その供給網を含めた導入等計画書を届け出て、事前審査を受けるための情報管理体制や事後処理体制を整える必要があるということになっています。  いわゆる指定を受けることの重たさということについて、これ衆議院の参考人質疑の中で経団連の原参考人が、基幹インフラ事業者及びベンダーにとってやっぱり負担が大きい制度なんだというような御指摘があったというふうに承知をしています。  全国八十八特定機能病院がある。そのうちに、法施行後に三年間で各都道府県に最低一病院を選定をする、そして指定をするということになっている。ただ、昨今、病院経営が大変厳しい状況になっているというふうに聞いているところでございますし、特定機能病院はある程度大きかったり、国公立の大学病院、民間病院ということになるんでしょうけれども、そこでもやっぱり経営が楽なわけではないというふうに思いますし、人的な余裕についてもそこまであるわけではないというふうに思っています。  この病院経営については、これもう言わずもがなでございますけれども、診療報酬でございますので、公定価格、価格転嫁ができないですよね。ですから、自分ところの経営の努力だけではいかんともし難い状況の中で基幹インフラ指定がなされた場合には、イニシャルコストやランニングコストという対応コストについては自分で、自前で用意をしなければならない。  経済安保の法の中では、事業者負担への支援はない。それぞれの業法に基づく支援というのがあるというふうには思いますけれども、例えば、厚労省が今行っていただいている支援についてのやり取りの中でも、アクセスポイントを減らすとか、あるいは安全管理責任者の配置等を診療報酬に加算するということは行っていただいているということでございますけれども、やっぱり先ほど言った初期のコストあるいはランニングコストについては支援がないということになっています。ここはやっぱり厳しいんじゃないかというふうに思っているんです。資材の高騰が続いている、基幹インフラ指定を受けたら輪を掛けてということになっていくと、指定を受けたくないと考える病院が出てきてもおかしくないのではないかというふうに思っています。  これ、有識者会議の中で、病院経営がサステナブルになるための政策を打っていただかないと、病院が抜けてしまうということも起きかねない状況になっていると、このような指摘があったというふうにも聞き及んでいるところでございまして、各業法における支援というものは必要だと思いますし、これを否定するものではありませんけれども、経済安保の仕組みの中で基幹インフラ事業者に対する支援ができるようにならないか、そのことが検討できないかというふうに思っているわけですけれども、この点、お考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 基幹インフラ制度は、既に各基幹インフラを規制する事業法において役務の安定提供の責務を負っている事業者に対する上乗せ規定であることから、経済安全保障推進法上で基幹インフラ制度の対象として必要な措置を講ずることについて、委員御指摘のとおり、財政支援はしていないところです。  その上で、今般、病院を基幹インフラの対象に追加するに当たって、まず、事業者にとって過度な負担にならないように、規制対象は真に必要な範囲に限定するとともに、事業者の負担に配慮し、十分な準備期間を設けるため、段階的に対象病院を指定することを厚労省とも連携して検討しているところです。こうした点も含め、対象となる病院等の指定に当たっては、事業者等の御意見もお聞きしながら丁寧に検討を進めていきたいと考えております。  また、実際の運用に当たっても、基幹インフラ制度の規制の対象となった病院が円滑に準備を進めることができるように、厚労省とも連携して制度周知、広報を行うほか、相談窓口における個別相談の必要な助言を通じて、多分委員は財政的なことをおっしゃっているんでしょうけれども、それ以外のところを、しっかり対象となる病院の支援に努めてまいりたいと考えます。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。  財政以外のところの支援も必要だというふうに思っておりますので、そこは是非行っていただきたいというふうに思いますけれども、やっぱり財政きついよねという話なんですね。  経済安保の法の枠組みの中では、今御答弁あったように、やっぱりきついな、できない、支援の枠組みということについては難しいということであれば、厚労省とも御検討いただいている、協議をいただいているというお話でありましたけれども、業法の範囲の中で、各業法の範囲の中で基幹インフラ事業者に指定された場合の負担に対して支援する仕組みを充実するとか強化をするとかいうことが検討できないかというふうに思うんです。  申し訳ないですけれども、繰り返しになって申し訳ないですけれども、やっぱり初期なんです、イニシャルコストとランニングコスト、ここをどうひねり出すかというところに課題があるというふうに思っていますし、そういう意味では、今後、そうした支援の取組の検討について、例えば各省に検討を要請するとか、ここは十分踏まえて何かできないかというようなことを政府内の協議ではあると思いますけれども伝えるとか、そのようなことを行っていただければなと思うんですけれども、その点いかがでございましょう。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 先ほどもお答えしたとおり、今般の医療の追加に当たっては、厚労省とも連携し、病院の負担に配慮して制度の設計、運用を行う方向で検討しているところであります。  その上で、厚生労働省では、医療機関におけるサイバーセキュリティー対策として、医療機関の管理者に対しサイバーセキュリティー確保のための措置を義務付けるとともに、ガイドラインを策定して具体的な措置を示すほか、措置の実施を促すため、医療機関向けの研修の提供や、病院におけるネットワークの安全性の検証等の支援を行ってきているところと承知しております。  予算の方ですが、加えて、今年度においては、更なるサイバーセキュリティーの確保のため、医療機関におけるネットワークの外部接続点の適正化や維持管理に要する費用への補助により財政的な支援も実施しているとのことであります。さらに、令和八年度診療報酬改定において、先ほど御紹介いただきましたが、非常時に備えたサイバーセキュリティー対策等の整備に係る評価として、専任の医療情報システム安全管理責任者の配置等を要件とした電子診療情報連携体制整備加算、これを新設しているというふうに聞いております。  内閣府としても、医療分野の追加に当たっては、こうした取組も踏まえつつ、厚生労働省と連携し、病院の負担に配慮しながら適切に制度を運用してまいりたいと考えます。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 是非、事業者の意見を踏まえながらというような答弁もございましたので、その点についても十分に聞き及んでいただいて、必要な支援について引き続き御検討いただきますことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。  次に、これも病院関係なんですけれども、サイバー攻撃の脅威が特定機能病院には限らないという点について、少しお尋ねをしたいというふうに思います。  私、公立病院の皆さんと意見交換をする機会というのは度々ございまして、病院の状況等について、厳しい状況等についてお話を聞く機会多いんですけれども、このサイバー攻撃に対する公立病院の皆さんの危機感ということについても年々高まっているな、増えているなというふうに率直に感じています。事実として、昨年だけで全国で約二十件のサイバー攻撃、公立病院受けているというふうにも聞いているところでございまして、地域医療の中核を担う公立病院、あるいは災害拠点病院ですね、そのような病院が攻撃を受けた場合は、地域の皆さんの命、安全に与える影響というのは甚大なものになるというふうにも懸念をいたしているところでございます。  特定機能病院を選定する、あるいは指定する場合の考え方として、事業規模であるとか、広域な観点の医療機関としての機能であるとか、それに加えて、救急医療や災害医療に果たす能力などを踏まえて選定をするという項目もございます。この観点に立てば、今申し上げました公立病院であるとか災害拠点病院とかいうことについても対象を拡大をしていくということが将来的に検討されるのではないかなというふうにも考えたところでございまして、その点を是非お聞かせをいただきたいなというふうに思うんです。  仮に対象を拡大をする、あるいは対象を拡大する方向でこの後検討を進めるということになれば、先ほど来お話をしております、やっぱり支援というのがまた重要になってくる。とりわけ公立であるとか災害拠点ということになると、今申し上げました特定機能よりも厳しい状況にあるところの方が多いだろうというふうに思っておりますので、そのような観点も含めて、改めてになりますけれども、特定機能病院以外の公立病院、あるいは災害拠点病院、あるいは三次救急病院等への対象拡大について、その検討の方向性等があればお聞かせをいただきたいと思います。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 基幹インフラ制度への病院の追加の件でございますが、基幹インフラ制度の対象になる事業者の指定に当たっては、同制度の基本方針において、事業者の事業規模、代替可能性を考えて規制の対象を真に必要な範囲に限定することというふうにされております。  こうした点を踏まえて、社会保障審議会医療部会、それから経済安全保障法制に関する有識者会議で御議論いただきました病床数などの事業規模のほか、代替可能性の観点から、高度な医療提供能力に加えて、委員御指摘のように、救急医療や災害医療の拠点及びこれらのバックアップとしての役割等を担っていることを勘案して、地域における最後のとりでとしての医療機能を有する特定機能病院を念頭に指定を行うこととしているところでございます。  病院は、既存の分野と比べて比較的事業規模が小さいことを踏まえて、十分な準備期間を設けるとともに、まずは特定機能病院、各地域ブロックで一つ以上の病院を指定し、そこで得られたノウハウ等の知見を他の病院にも共有することという考え方から、三年程度の時間を掛けて段階的に指定することを検討しております。  その後の更なる将来的なその対象拡大については、施行の状況等を十分勘案しながら検討することとしていきたいというふうに考えておりますが、委員御指摘の公立病院のサイバーセキュリティーの問題については、基幹インフラの指定だけではなくて、それ以外の全体の医療機関におけるサイバーセキュリティー対策の方策としてやっぱり今からきちんとやっていかなければならないというふうに考えておりまして、私ども、昨年度の補正予算も使いながらサイバーセキュリティー対策の外部接続点の精査等をやっているところでございまして、こうしたものをやりながら、併せてその医療全体で対策を講じていきたいというふうに考えているところでございます。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございました。  冒頭申し上げましたように、危機を過小に見込まないという観点から是非有意な御検討をいただきますことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。  もう一つ、サイバーセキュリティー対策を担う専門人材の関係について、先ほども関連するような御質問がございましたけれども、これやっぱり継続的に安定的に確保していくというのが本当に難しいだろうなというふうに思います。そもそも、病院に限らず、サイバーセキュリティー人材というのがやっぱり全国的に圧倒的に不足をしていると。  そんな中で、特定機能、新たに指定されるところが、独自に人材を確保するということが本当に難しいんではないかというふうに危惧をいたしておりまして、この対象医療機関におけるサイバーセキュリティー専門人材の配置であるとか確保であるとか、この点についての支援策等々について検討なさっている事項があれば教えていただきたいなというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、本当にサイバーセキュリティー対策の、特に医療現場でこうした人材を集めていくのは大変、なかなか難しい状況にあるというふうに考えております。  従来より、医療機関の情報システム担当者や医療従事者等向けに情報セキュリティー対策研修を実施しているところでございますが、これらに加えて、現在検討しておりますガイドラインの改訂案においては、医療情報システムの安全セキュリティー管理やセキュリティー対策事業に従事する人材に対して、情報処理安全確保支援士や情報セキュリティマネジメント試験等の資格を取得することが望ましい旨の記述を検討しているところでございます。  また、先ほど幾つか御指摘ありましたけれども、今年度の診療報酬改定において、専任の医療情報システム安全管理責任者の配置等を要件として加算を新設しておりまして、非常時の備えも含めたサイバーセキュリティー対策の整備に係る評価を行っているところでございます。  こうした施策を組み合わせて必要な対策講じていきたいというふうに考えております。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。  なかなか、特定機能病院の指定が三年間掛けて段階的に、事業者の意見も聞きながらということでございますので、これから新しく具現していく取組でありますとか、あるいは新たに気付く問題等も出てくるんではないかというふうに思うんですね。とりわけ、おっしゃっていただいたように、この人材の継続的な確保という点についての難しさというのは、恐らく認識御一緒だろうというふうに思いますので、是非事業者の意見を踏まえて、事業者の皆さんが困ることがないようにといいますか、安心してというようなところを踏まえていただいた上で御検討いただきますことをお願いをしたいというふうに思います。  ちょっと持ち時間なくなりまして、最後もう一点だけ、ちょっと残しますけれども、三ポツに入らさせていただきます。  病院だけではなくて、全体的な事業者の負担軽減についてお尋ねをしたいというふうに思います。  これも先ほど来お話をさせていただいておりますように、基幹インフラ事業者は、進化する攻撃に対してもう対応に追われているというような状況も今生まれているんではないかというふうに思っています。法律にのっとった取組を行っていく、さらには、例えばインシデントが発生した場合にはサイバー能力強化法の方で報告が義務付けられているであるとか、それから事業者への負担ということを考えると、あれもやらなきゃこれもやらなきゃというところがかなりたくさん出てきているんではないかというふうに思うんですよね。勧告を受けた場合には検査をする、点検をする、対応が必要となった場合にも事業者がそれを負担しなければならないと。  財政、お金という部分についてはなかなかの厳しさもあるというようなことでございますけれども、例えば今申し上げました検査とか点検とか報告とか、それぞれの手続をできるだけ簡素化をするとか、検討の方向性ってお金だけではないところ、先ほども少しお答えいただきましたけど、あるんではないかというふうに思いますので、是非その点について、政府として今こんなことを考えているんだというようなことがあれば教えていただければと思います。

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔に願います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 基幹インフラ制度の運用に当たりましては、先ほど委員から御指摘がございましたとおり、関係事業者の負担にも配慮し、制度の実効性を確保しながら、制度の運用改善に向けた不断の見直しを行うことが重要であると考えているところでございます。  この点、本制度の運用を通じて、その改善に向けて事業者等から様々な意見を頂戴しておるところでございまして、これらの御意見等を踏まえまして、本法案におきましても、法五十二条におきまして、特定重要設備の導入に係る届出義務の適用範囲を明確化する改正等を盛り込んだところでございます。  これに加えまして、法改正事項以外にも、制度を改善すべく、届出事項や手続等を定める省令等の見直しも行うこととしてございます。また、昨年十二月に閣議決定しましたサイバー対処能力強化法の基本方針におきましても、内閣府と国家サイバー統括室は相互に連携し、合理的な制度設計、運用に努めるという記載がなされているところでございます。  先ほど大臣からも御答弁がございましたとおり、引き続き事業者等と密に意思疎通を図り、またサイバー対処能力強化法を所管する国家サイバー統括室とも連携し、関係事業者の負担軽減に取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。

鬼木誠 立憲民主・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございました。  終わります。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 立憲民主・無所属の杉尾秀哉でございます。鬼木議員に引き続いて質問をさせていただきます。  まず、本法案が衆院段階で中道改革連合の議員が中心となりまして修正が加えられたこと、冒頭趣旨説明ありましたけれども、この修正案の提出者の後藤祐一議員に来てもらいましたので、伺います。  附則第七条の検討規定について、当初、この法律の施行後三年を目途として検討を加えると、こういうふうになっておりましたが、これを見直して、政府は、速やかに、経済活動に関し国家及び国民の安全を損なう事態を防止するための必要な措置の在り方について検討を加え、その結果について所要の措置を講ずるものとする、こういうふうな規定が新たに書き加えられました。  そこで後藤議員に伺いますけれども、この修正に至った理由及び今回の修正の目的は何か、これお答えいただけますでしょうか。

後藤祐一 中道改革連合・無所属

○衆議院議員(後藤祐一君) 現下の中東情勢を含む国際情勢や高度化するAI技術の進展を背景として、クロード・ミュトスなどAIによるサイバー攻撃等が懸念されていることを踏まえ、我が国としても、これら経済安全保障上の課題に適切に対応するため、必要な措置についてすぐにでも検討を進めていく必要がございます。  この点で、政府原案の附則七条にも検討規定はありましたが、施行後三年を目途に改正後の規定の施行状況を勘案し、必要があれば見直しを求めるものであり、足下で発生している課題に対応するにはこれでは遅過ぎるのではないかという懸念がございました。  そこで、原案の検討規定とは別に、新たに検討規定を追加することとして、政府に対し、我が国の経済安全保障をめぐる状況が刻々と変化していることを踏まえ、経済活動に関し国家及び国民の安全を損なう事態を防止するために必要な措置の在り方について速やかに検討を求めることとしたものでございます。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 もう一つ、後藤議員に伺います。  この附則第七条の書き加えられました第一項については、今も説明ありましたけれども、施行の期日が公布の日と、こういうふうになっております。この公布の日とした理由は何かと、それからまた、本修正により政府にはどのような具体的対応を直ちに行うことが求められていると思うか、これは立法府としての立場からお答えください。お願いします。

後藤祐一 中道改革連合・無所属

○衆議院議員(後藤祐一君) 政府には、中東情勢によるナフサ不足等の事態にも対応できるよう、官民協議会の開催等、機動的に対処するとともに、サプライチェーン全体を通じた対応が可能となるような制度設計を速やかに検討することが求められます。また、クロード・ミュトスを始めとした高度化するAIによるサイバー攻撃等の経済安全保障上のリスクに対応するため、サイバー対処能力強化法の運用とも併せ、経済安全保障推進法の基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度において十分な対応が可能かどうかの検討も含めて、基幹インフラ事業ごとの対策を強化することも重要です。  さらに、官民協議会に係る三条の二や特定重要物資の指定に係る七条の規定についても、衆議院の内閣委員会の質疑における指摘に対し、ここにおられる小野田大臣から、現時点において改正の必要があるとは考えておりませんが、我が国を取り巻く様々な状況を踏まえ、経済安全保障を推進していく観点から、今後検討を進める中で、必要があれば御指摘の条項についての改正も当然に検討し得ると答弁しておられます。政府には、これらの条項の改正の可能性も含めて、適切に検討を行っていただけるものと理解しております。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 今説明いただきましたけれども、これは適宜適切な修正だったというふうに思います。この目下の中東情勢、それから新しいAI、クロード・ミュトス、こういった状況に対応するためには、これはもう直ちに政府に対して次のアクションに向かって動き始めてほしいということだと理解をいたしました。  修正案の提出者の後藤議員におかれましては、御退席いただいて結構です。

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 後藤祐一君は御退席いただいて結構です。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 ありがとうございます。  今、修正の一つの大きな理由になりました、触れられました中東危機、それから経済安全保障政策、これ全般的なことについてですけれども、質問をさせていただきます。  中東情勢の混乱は、プラスチック、それから合成繊維などの原材料となるナフサや食を支える肥料といった燃油由来の物質の供給不安をもたらしました。生活必需品の供給が途絶えれば日常生活が脅かされるということを図らずも証明した形となっております。  半導体はよく産業の米と言います。これは、重要物資の中にもちろん半導体入っているわけですけれども、ナフサも同じくやはり産業の米でありまして、今回のイラン危機は日本の経済安保政策の検証の場と言っても過言ではないというふうに私は考えております。  例えば、経済安保の側面から見たナフサ不足の問題について、これは毎日のように報道されておりますが、これまで政府が一貫して、ナフサの量は足りているんだと、問題は供給の偏りであるとか目詰まりにあるんだと、こういうふうに繰り返しておりますが、ただ、川下の例えば建築業者の方、この間もテレビのインタビュー答えていましたけれども、量は足りている、足りていると言われても、現に自分のところに届いていない、じゃ、川上なのか川中なのか川下なのか、どこに目詰まりが起きているのか、供給の偏りがあるのか、政府から全く何の説明もないと、こういうふうに言うんですよね。だから、末端のこうした現場で頑張っておられる方が言ってみれば憤りのような声を上げていらっしゃる、こういうことであります。  この一事をもってしても、強固なサプライチェーンの構築というのはやはり難しいんだなと、こういうふうに思いますけれども、これは何も石油、ナフサに限った話ではありませんが、小野田大臣、そこで伺いたいんですけれども、四年前に成立したこの経済安保推進法が目指すところは、最大の目的は、一つはサプライチェーンの強靱化ということであります。言うまでもありません。今回のイラン危機が日本の経済安保政策にどういうふうな教訓をもたらしているのか。まだ危機去ったわけではもちろんありません、最中でありますけれども、現時点での大臣の考えを伺います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 御指摘のあったイラン情勢の件も含め、昨今複雑化する様々な国際情勢等に鑑みれば、適切な情報提供、情報共有を含む官民連携を確保することや、エネルギー資源や重要物資の安定供給確保を図る上で、供給源の多角化に加え、委員御指摘いただいたその川上、川中、川下、この各段階の物資を個別に捉えるのではなくて、一連のサプライチェーン上のリスクを把握した上で適切な措置を講ずること、これは経済安全保障上重要であるというふうに認識をしております。  こうした点も踏まえつつ、引き続き、関係省庁や民間事業者等と緊密に連携し、経済安全保障の確保を一層図ってまいりたいと考えます。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 代表質問で小野田大臣は、経済安保推進法がサプライチェーンの混乱に一定の効果があった、ヘリウムを例に取られてそういうふうに発言されましたが、これ、だけど、ヘリウムもやはり今供給不安になっているんですよね。どこまで効果があったのかというのは、ちょっとまだそんなには言えないんじゃないかという気は、私はしておりますが。  それから、これも代表質問で私聞きましたけれども、これまでの国会質疑でも、石油、原油やナフサを特定重要物資に指定しなかったことについて、例えば、ほかの法律によって措置されている、石油備蓄法とかですね、それから民間による中間段階での在庫備蓄がある、こういったことを理由にして指定しなかったという理由を挙げておられます。  ところが、目下のナフサの状況、混乱を見ると、こうした判断が本当に正しかったんだろうか、必ずしも正しくなかったのではないかと私は思うんですが、特定重要物資に石油や天然ガス由来の化学品をこれ指定しなかったことをまずどういうふうに評価をして、そして、今般、先ほどの直ちに次の検討も始めるということですから、この追加指定の方向で動くかどうか、これ、併せて答弁してもらえますか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) どういうふうに評価というところなんですけれども、足下の中東情勢を受けた石油、ナフサやその関連物品等の重要な物資の安定供給確保については、経済安全保障推進法のみならず、先生おっしゃっていただいた石油備蓄法とか、様々な政策手段を組み合わせて、政府一丸となって取組を進めてきております。  その上で、経済安全保障推進法では、外部への依存性、供給途絶等の蓋然性、本法で、この最後がほかの法律でできるんじゃないかというところなんですけれども、本法で措置を講ずる必要性といった要件を満たす物資を特定重要物資として指定をしております。  委員御指摘の石油については、先ほど申し上げた石油備蓄法に基づき、赤澤大臣の下、その安定供給確保に向けた取組が進められておりまして、現状においては、特定重要物資の要件を満たしていないというふうに承知をしております。  ナフサについて、これまで答弁あったように、民間による中間段階の化学製品の在庫備蓄に加えて、供給源を多様化できる可能性があることから、指定を行っていなかったものであります。  他方、ナフサや関連物品等については、今般の中東情勢に限らず、国際情勢が急速に厳しさを増す中で先を見越した物資の安定供給を確保していくことも重要であることから、関係省庁とも連携の上で、サプライチェーン上のリスクを広く点検し、仮に特定重要物資への指定が必要となれば、関係省庁とも連携し、しっかりと対応してまいりたいと考えております。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 メディアなんかも、こうしたナフサ由来の化学品の追加指定する方向だという、そういう報道も既に出ております。  その中で、このナフサですけれども、国内供給の四割が国産、残る六割が中東産を主体とした輸入品、しかも、輸入のうちの六割の、全体の六割の輸入のうちの七、八割が中東からということですよね。そしてしかも、その国産のものも、基となる原油はやはり中東から来ているわけで、ほとんどやっぱり中東依存だということなんですよね。  こうしたことから、中東に依存したサプライチェーンのもろさというのが今回の混乱の最大の原因であることは私は間違いないと思うんですが、これまで政府は、燃料の供給を重視する一方で、石油備蓄も十分あるという、それを一事をもってしてそうおっしゃっているわけですけれども、産業素材でありますナフサの確保というのは、今も大臣の答弁にありましたように、民間企業に委ねられてきたわけですよね。民間備蓄ということでありました。  結局、蓋を開けてみれば、経産省も複雑で多岐にわたるナフサの流通を把握し切れていなかったのではないかというふうに思うんですけれども、どういうふうに答弁されますでしょうか。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  原油や石油製品は、日本全体として必要となる量、また年を越えて供給を継続できる見込みだということが、上流から見ますとそういうふうに申し上げておりますが、もう少し川下の方に下りましても、それぞれ製品の名前の付くところ、例えばシンナー、塗料、塩ビ管などですね、こういうところまで下りてみても、前年実績並み若しくは前年実績以上の供給が維持できているということが、これは統計上も確認をできております。  したがいまして、問題は、その下の、実際に複雑になってくる、製品が細やかに分かれる、また流通も細やかに分かれる、そういうところでの一部での供給の偏りや目詰まりであるというふうに認識しておりますが、その部分は多岐にわたりまして、これを網羅的に情報収集することは困難でありますので、現在、関係省庁に設置された情報提供窓口、ここでサプライチェーンの状況を個別に把握し、また御相談を受け、ヒアリングなどを踏まえて、個々に供給の偏り、目詰まり、この発生箇所を特定し対処しているところでございます。  その上で、サプライチェーンの川中、川下を含めた幅広い事業者に対して、供給見通しの共有ですとか経産省への事前相談、また、需要側には前年同月比同量を基本とした通常の購入を要請するなどを行いながら、お困り事については一つ一つ解消をしていると、そういう状況でございます。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 サプライチェーンの強靱化と一口で言っても、供給は足りているんだけれども末端のところに行かないということになると、結局、じゃ、どこでどうなっているのかというのを、まずサプライチェーン全体を可視化するということが、これが非常に重要なんじゃないかと。  それから、供給が偏った場合には、じゃ、その物資、どこにまず優先的に振り向けるべきなのか。例えば、これはもう医療分野、今、医療関係の品が本当に、手袋にしてもそうですし、透析用のチューブというんですかね、それから、いろんなものがやっぱり石油由来のものを使われているわけなんで、じゃ、その石油由来の製品、いろんな産業で使われている中で、どこをどういうふうに、もし何か一朝事があったときに優先的に振り向けるのかという、言わばBCPのような、ビジネスのコンティニューイングプラン、これを立てておくということがやっぱり非常に重要だということを今回の中東危機、そしてサプライチェーン危機でも改めて知らされたような気がします。  これを着実に実行していくための官民連携というのが重要になると思うんですけれども、これについての答弁はいかがでしょうか。

西脇修 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(西脇修君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、国民生活や経済活動を広く支える重要物資のサプライチェーンの途絶を防ぐために、官民の連携協力といったものが重要だと考えております。  その観点から、例えば、今般の経済安全保障推進法の改正案においては、特定重要物資等の安定供給確保に及ぼす影響を把握するために、必要がある場合には、企業などに対して情報の提供など協力を求めることができる、これを定めた規定がございます。  また、経済産業省が産業界と議論して策定した経済安全保障経営ガイドラインというものがございますが、こちらの中では、まさに委員御指摘のとおり、代替供給確保のための計画策定をお願いしているところでございます。  政府といたしましては、こうした改正案による規定や今申し上げたガイドライン、こういったものも活用して、委員御指摘のとおり、サプライチェーンの把握や官民連携によるサプライチェーンの強靱化に向けた取組を進めてまいりたいと思います。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 この法律が最初にできて、四年ということであります。その中でこうした事態が起きた、これは重い教訓だというふうに思っております。  ホルムズ危機が起きて意外だったのが、私も本当にちょっと知らなかったんですけれども、石油の中東依存度が九六%、九五・九%ですか、にもなっていたということなんですよね。かつてオイルショックがあって、油断という言葉もありましたけれども、かつて七割を、どんどんどんどん依存度を低下して七割を切っていたのが、やっぱりその価格、それからその品質、経済合理性の観点から、やっぱりいつの間にかまたその中東依存の方に回帰していったと。で、今回イラン危機が起きて、ナフサを中心とした今の混乱ぶりを見ると、政府がこういった事態をどこまで念頭に置いていたのか、甚だ心もとないというふうに言わざるを得ません。  その意味で、日本の経済安保政策にまだまだ課題が多い、そして我が国の経済安保の脆弱性というのが図らずも今回明らかになったと思うんですが、冒頭の質問の繰り返しにもなるかもしれません、小野田大臣、再び伺います。  サプライチェーンの元となる調達先の多様化、多角化とリスク分散、これが何よりも重要であります。今後、こうした観点から安保政策再点検する必要があるんじゃないでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 委員御指摘のとおり、サプライチェーンの多角化は、物資や原材料等の備蓄やリサイクル等の依存低減などと並び、我が国経済の自律性を確保するためのリスク分散手段の一つとして非常に重要であると認識しております。  サプライチェーン多角化の取組としては、例えば外部に依存している物資について、国内に生産基盤を構築する取組や、国内での生産が難しい場合に国際的な供給源を多様化する取組などが挙げられますが、いずれも経済安保推進法に基づいた支援ができる仕組みとなっております。  また、多角化を進める上では、需要側に対しても経済安全保障の観点をしっかり取り入れてもらうことが重要でありまして、本改正法案では、需要側も含めた幅広い関係者に対して、特定重要物資等の安定供給確保のための相互の連携及び協力を努力義務として規定するとともに、こうした方々が安定供給確保に資する行動を取りやすくなるように、国として必要な措置を講ずる努力義務、これを新たに設けたところであります。  サプライチェーン多角化に当たっては、既存の制度のみならず、今回の改正案で措置されるこうした規定も活用しながら、関係省庁と連携してしっかり取り組んでまいりたいと考えます。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 この特定重要物資とサプライチェーンの問題で、石油とナフサ以外に目下、やはりこれも同じように最大の懸案となっておりますレアアースですけれども、残りの時間これについて伺います。  かつて、レアアースの調達先というのはほとんど中国でした。これ貿易統計ですけれども、見てみると、例えば二〇〇五年は輸入総量八千三百八十七トンのうち中国から八千三百八十五トン、ほぼ一〇〇%中国から輸入していたんですね。ところが、あの例の二〇一〇年の尖閣をきっかけとしたレアアースショックというのがありまして、これ以降、輸入元の分散化が進められてきました。  現在、中国からのその調達の割合、輸入全体のこの現状と、それから多角化というのがこれもやはり重要になってまいります。政府が取り組んでいるのは十分承知しておりますけれども、その更なるリスク分散の必要性、それから新たな調達先のめど、これらについて答弁願います。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  現状、我が国はレアアースの約七割を中国から輸入しております。供給源の多角化は御指摘のとおり非常に重要でありまして、これに向けまして、これまで同志国と連携をし、具体的には豪州での鉱山開発、またマレーシアやフランスでの分離精製、この事業に政府出資を行うことで代替供給源の確保をこれまでも進めてきたところでございます。  更なる特定国依存の低減に向けまして、引き続き、同志国や企業とも連携をして、出資や助成金を活用した支援を行いまして、供給源の多角化、またレアアースの安定供給の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 かつての十割が今七割まで下がってきているけれども、それでもまだ七割やっぱり中国から輸入しているということなんですよね。やっぱり世界で最大の供給源なので、この中国の存在というのはやっぱり無視できない。  そうした中で、高市総理の発言が波紋を呼びました。今国会でも質疑行われたと思いますけれども、今年の二月四日だったですかね、街頭演説で高市総理が、南鳥島周辺の海底五千六百メートル、七百メートルですか、深海底からレアアースを含む可能性がある泥を引き上げることを成功した、これを指して、だから日本はこれから、今の世代も次の世代もレアアースには困らないんですと、こういうふうに総理は発言されましたけれども、ところが、採取できるレアアースの量、それから採算性の評価というのは全くこれからです。  そして、精錬技術、それから汚染対策、深海底をこうやって掘り返すわけですから、そういったことも含めてまだまだ分からないことだらけなんですけれども、海のものとも山のものとも分からない。こうした状況を指して、レアアースの第一人者といわれます東大生産研の岡部教授が、いいかげんにしろと、こういうふうにあきれてインタビューに答えておられました。  やっぱりレアアース不安に、打ち消したいという気持ちは分かりますけれども、やはりこういう誤った情報、ミスリードを国のトップがするということ自体が私は不適切だと思いますけれども、あえて経済安全保障担当の小野田大臣に、この総理の発言についてどう評価するか聞きます。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 御指摘のような発言について一つ一つコメントすることは差し控えたいと思いますが、いずれにいたしましても、先ほど政府参考人からあった取組も含めて、レアアースを含む国民生活や経済活動を支える重要な物資に関するサプライチェーンの強靱化に向けて、サプライチェーン上のリスクの点検、そして先ほどから委員が言ってくださっている供給の多角化、そして研究開発など、重要物資の安定供給確保のための取組は不断の努力で進めてまいりたいと思います。

杉尾秀哉 立憲民主・無所属

○杉尾秀哉君 まとめますけれども、言いたかったことは、もちろんこれは経済安保政策進める上ではやっぱり政治が果たすべき役割というのが極めて大きいということですね。  特に今の日中関係、これ何とかしないと、やっぱり日本の産業界にも必ず大きな影響が来ますから、そういったことも含めてのこの経済安保政策というのをもう一回見直す必要があるということを申し上げまして、残り大分質問項目がありますので、また次回にします。  どうもありがとうございました。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 国民民主党・新緑風会の堂込麻紀子です。  本日から、経済安全保障推進法及びJBIC、この改正法案の質疑になります。  昨日、本会議というところにはなりますけれども、我が国を取り巻く国際環境、大変大きくもう変革をしているような状況でございます。経済と安全保障、これを一体として捉える必要性はますます高まっているというふうにも考えております。サプライチェーンの強靱化、また先端技術の確保、そして基幹インフラの安全性の確保、これはいずれも国民生活と経済の持続的な発展には十分に直結する重要な課題だというふうに捉えております。  他方で、経済安全保障という名の下に制度が拡張されるときこそ、この必要性や合理性、またさらには透明性というところが厳しく問われなければならないというふうに考えております。過度な規制や不透明な公的関与というところは、民間の活力を、イノベーションを損なうというおそれもございますので、こうした点においても十分な検証を行う責任があると国会には思っております。守るべきは守り、そして伸ばすべきは伸ばす、こうした観点から質疑を進めさせていただければというふうに思います。  まず初めに、特定重要物資について伺っていきます。  特定重要物資の安定供給を確保するための制度について、国民生活や経済活動にとって特に重要な物資について供給が途絶えないようにするという、このための仕組みであるというふうに理解をしております。  具体的には、事業者が供給確保の計画を策定して国の認定を受けて、取組に対して様々な支援を受けられるという仕組みになっておりますが、その支援策、大きく四つに分かれておりまして、一つ目が、事業者への設備投資や研究開発などに対する助成や事業者へ融資する金融機関への利子補給、こうした直接的なお金の支援と、二つ目に、日本政策金融公庫などを通じた低利の融資、いわゆるツーステップローン、三つ目、中小企業投資育成株式会社による株式等の引受けを通じた出資、四つ目、信用保証協会による信用保証等の支援、こうなっておりますけれども、こうした中で、実際には補助金などの直接支援がほぼほぼ中心になっているという現状で、融資や出資、保証といった仕組みについては余り使われていないのではないかなという印象を持っております。  令和四年の八月からこの特定重要物資の支援措置が始まり、運用実績も積み上がってきているというはずでございますので、政府参考人にお伺いできればと思います。これまでの支援策がどれほど使われてきたのか、件数や支援額について教えていただければというふうに思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 御指摘の支援措置の活用状況について、それぞれお答え申し上げます。  まず、一番目の支援措置でございますが、安定供給確保支援法人等による助成等の支援のうち、認定供給確保計画に基づく取組への助成につきましては、これまで百四十九件全ての認定供給確保計画に活用されており、その最大助成額の総額は約一・五兆円でございますが、金融機関への利子補給につきましては現時点までに活用実績はございません。  次に、二番目のツーステップローンについてでございますが、これまで二件の認定供給確保計画に活用されておるところでございまして、その実行額は総額で百五十億円となっているところでございます。  そして、三番目と四番目でございます。日本、日本ではございません、済みません、訂正いたします。中小企業投資育成株式会社法の特例及び中小企業信用保険法の特例につきましては、現時点までにおいて活用実績はないところでございます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  今実績をお伝えいただきましたけれども、やはり答弁伺いまして、支援の活用は助成や利子補給に集中しているというところかなというふうに思っています。制度間の利用状況に応じて差があるということが分かりました。  経済安全保障を支えるためには、この事業者の実態に即した支援メニューというのがやはり重要だというふうに思いますので、検証を続けていただくというところを是非行っていただきたいというふうに思いますが、今触れました質疑で、特定重要物資の安定供給の確保について、運用状況を確認させていただきました。  次、小野田大臣に伺えればというふうに思うんですけれども、経済安全保障推進法制定時の国会論議で政府参考人からは、法案成立後も、どのような支援が効果的と考えられるか不断に施策の見直しを行っていきたいという旨の答弁が行われておりました。  四つの支援措置の活用状況、小野田大臣の評価、今の感想ですね、伺えればというふうに思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 特定重要物資等の安定供給確保を図るための支援措置の活用状況については、先ほど政府参考人から答弁したとおりでございます。  お時間も限られていると思うので繰り返しませんけれども、それぞれの支援措置の活用実績に差はあるものの、重要な物資の安定供給確保に必要となる事業者による取組の内容や事業者の状況、そして市場環境等に応じて事業者が必要とする支援ニーズが多様であることから、現状の支援策は現時点においては必要十分なものと考えております。  ただ、今後の市場環境の変動なども踏まえ、引き続き、既存の支援措置の運用について不断に見直すとともに、必要な施策の在り方について検討してまいりたいと思います。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 今御答弁いただいたように、やはり必要に応じた制度の見直し等は不断に必要だというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  続いて、特定重要物資の安定供給の確保に関連した認定計画の進捗について伺えればというふうに思っております。  現在、特定重要物資は十六物資が指定をされておりまして、本年の五月十九日時点で、これら十六物資について百四十九件の供給確保計画が認定されていると、先ほども触れておりましたが、承知しております。  認定計画の進捗状況については、四月二十八日の衆議院の本会議において小野田大臣から、認定計画はおおむね順調に進んでいるとの御答弁がございました。  しかしながら、経済安全保障法制に関する有識者会議に提出されましたサプライチェーン強靱化の取組フォローアップ、これを拝見させていただきました。評価対象百二十一件のうち、順調に進捗している計画は七十三件、約六割にとどまる一方で、遅延等が発生している計画が四十三件、さらに、計画継続が困難とされるものも五件ございましたということです。  こうした状況を踏まえますと、約四割の計画については何らかの課題を抱えているということになります。このおおむね順調という評価についてはやや慎重に見るべきではないかなというふうに思いますが、この資料では、遅延等の要因として、他国の輸出管理の影響、また資材費の高騰、さらには労働力不足、こうしたものが挙げられております。外部環境の変化、計画遂行に大きな影響を与える実態も伺えます。  そこでお伺いします。現在約六割にとどまっている順調に進捗している計画のこの割合、どれだけこの後引き伸ばしていけるかというところがポイントになってくると思います。その点、こうした状況を踏まえまして、既存の支援措置のメニュー自体について見直しや強化を行う必要性があるんではないかなというふうに思います。大臣から是非見解を伺えればと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 特定重要物資の認定供給確保計画については、毎年度、認定事業者からの報告に基づいて全ての案件の進捗を分析し、有識者会議に報告して御議論いただいた上で、結果を公表させていただいております。  議員から御指摘のあった最新の進捗評価に関して、遅延等が発生している案件の内訳を見てみますと、現在計画途上で一部が遅延が発生しているものとなっているところも、供給開始目標の期日までには挽回できると、要は、ちょっと途中で遅れちゃっているんですけどスタートにはちゃんと間に合いますよというものも一部遅延が発生しているところに入っているので、目標達成時期の変更は必要ないと判断された軽微な遅延に該当するもの、これが認定計画全体の約二〇%を占めていまして、実際に目標達成時期を変更して後ろ倒しした案件というのは約一五%にとどまっているところであります。  順調に計画が進んでいる案件と軽微な遅延、要はスタートは間に合うというところに該当する案件を合わせると約八割を占めるため、全体としておおむね順調と有識者会議でも判断されたことを踏まえ、評価を行っているものであります。  計画遅延の主な原因としては、肥料で他国の輸出管理の影響を受けたほか、永久磁石では資材高騰等による建設工事の遅れなどによる計画の後ろ倒しが見られた一方で、蓄電池、半導体などでは、当初想定し得なかった市況の変化を背景に、需要そのものが減ったということによる計画の後ろ倒しが見られたなどが挙げられます。  刻々と変化する世界情勢にあって、数年掛かりの生産設備増強を計画どおりに進めるということは必ずしも容易なことではございませんが、事業者からの報告等を通じて、主務官庁が随時取組状況を把握して進捗を適切に管理することによってより順調に計画が進むよう、引き続き尽力してまいりたいと考えております。  また、今後とも、既存の支援措置の運用とか必要な施策の在り方については、こちらも不断に検討してまいりたいと考えます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  やはり、需要と供給のバランスといいますか、その辺も変動が来ているというところで、伺うことができました。事業者もいろいろ不断に、継続的にいろんな努力をされているところもありますので、こうした点も捉えて、柔軟に支援を行っていただければというふうに思います。  続いて、認定取消しとなった案件への対応について伺えればというふうに思います。  サプライチェーン強靱化の取組フォローアップの資料によりますと、認定が取り消された場合には、代替計画の認定や他の政策手段による補完を検討すべきというふうに指摘をされております。  これまでに認定取消しとなった計画の事業者に対して、政府としてどのような支援や対応を行われてきたのかというところを伺えればというふうに思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) これまで認定した百四十九件の認定供給確保計画のうち、取り消したものは、蓄電池、半導体、工作機械・産業用ロボット、船舶の部品の四分野六件でございます。  このような取消しに当たっての対応という質問でございますけれども、前提として、認定供給確保計画の執行に当たりましては、常日頃から進捗を管理しているところでございます。そのような中で、計画の達成が難しいと見込まれる場合には、まず早期に主務省庁と事業者が今後の進め方を協議し、必要な対策を講じているところでございます。  それでも御指摘のとおり取消しに至らざるを得ない場合もございます。本制度の目的は重要な物資の安定供給を確保することでございまして、計画認定の取消しを受けた事業者に対して支援を行うことは必ずしも制度の本来の目的とは言えませんが、物資の安定供給の観点から、政府全体として、研究開発支援政策や、企業の規模によっては中小企業施策など、他の既存の施策とも連携しつつ、引き続き特定重要物資の安定供給に取り組む事業者というものを支援してまいりたいというふうに考えているところでございます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  そうはいっても、認定取消しとなった場合でも、これまでの取組、知見というのは蓄積されているはずですので、この点は是非、その後の橋渡し等、是非生かしていただけるようにお願いしたいというふうに思います。  次に、特定重要物資の輸送手段の確保について伺えればというふうに思います。  令和四年、経済安全保障推進法、この制定時における衆参両院の附帯決議なんですけれども、特定重要物資やその原材料の安定供給を確保する上で輸送手段の確保が重要であることから、その確保に必要な措置について十分配慮するよう求められておりました。  この附帯決議、盛り込まれた背景には、国民民主党の浅野哲議員の当時の質疑が大いに反映されたのかなというふうに思っておりますが、この附帯決議も踏まえてお伺いさせていただければと思います。  まず、この法案成立以降、輸送手段の確保という観点から、政府としてこれまでどのような取組を行われてきたのかというところと、あわせて、今回の改正案、特定重要物資そのものに加えて、役務についても支援対象に含めるというふうにされております。この輸送手段の確保については、この役務支援の枠組みの中で対象となるのか、それとも対象外であるのか、この点について考え方をお示しいただければというふうに思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 本制度は特定重要物資に焦点を当てた制度でございまして、その趣旨から、広範な物資を供給するための一般的な輸送の用に供される輸送手段につきましては、経済安全保障推進法の制定時より支援の対象とはならないものと整理をしているところでございます。  一方で、これも委員御指摘のとおりでございますが、御指摘の附帯決議を踏まえて、安定供給確保基本方針及び特定重要物資ごとの安定供給確保取組方針におきましては、特定重要物資の安定供給確保のために経済安全保障推進法第四十四条に基づいて国が自ら必要な措置を講ずる際には、輸送手段の確保につき一層配慮すべきことを定めているところでございます。  加えまして、今般の改正におきまして、重要な物資の供給に不可欠であり専ら当該物資の供給のために用いられる役務につきましては、当該役務の外部への依存性等が認められる場合に、その物資を特定重要物資に指定して支援することを可能とすることとしているところでございます。  この重要な物資の供給に不可欠であり専ら当該物資の供給のために用いられる役務として、輸送について申し上げれば、広範にわたる物資の供給に用いられる輸送につきましては、専ら当該物資のために用いられるとは言い難く、該当しませんものの、例えば特殊な設備や専用の設備が必要となる物資の輸送手段につきましては、専ら当該物資のために用いられるものとして該当するものと考えているところでございます。  いずれにいたしましても、重要な物資の安定供給確保は経済安全保障推進法のみで実現されるものではないものの、他の法律に基づく制度や一般的な予算措置等、様々な方法を組み合わせることにより、委員御指摘の輸送手段について、その確保も含めて必要な対応をしていくべきものと認識をしているところでございます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  輸送手段は要するに入っていないというところと、役務も一部、部分的には入るであろうということでありますが、入っていないというところなのかなというふうに思いました。  サプライチェーンというのは、やはり物資だけではなく、それを運ぶ物流網があって初めて機能しますので、こういった点も、附帯決議の趣旨を踏まえますと、今後、輸送能力の確保、また物流の強化、強靱化というところについても経済安全保障の重要な要素としては位置付けられるんではないかなというふうに考えておりますので、今後の制度運用についても不断に十分に見ていきたいというふうに思っております。  続いて、重要な海外事業の促進というところになりますけれども、今回の改正案で創設するとしている特定海外事業の促進制度について伺えればというふうに思います。  無限定な民間支援の防止から、政府として、指針等で対象となる事業の基本的な考え方を分かりやすく示すことが重要だというふうに考えております。中小企業が単体で特定海外事業者として認定されるということは余り想定しづらいかなというふうに思いますが、改正案の第八十五条の三第二項には、二以上の者が特定海外事業を共同で実施しようとする場合とありまして、中小企業が大企業と共同でこうした事業を実施できるように政府としても尽力すべきだというふうに考えますけれども、小野田大臣の御見解を伺えればと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 御指摘の制度における対象事業の選定基準については、経済安保推進法の第八十五条の三第四項で対象事業の認定基準を明記しているほか、同法第八十五条の二において、基本指針を策定し、認定に関する基本的な事項を定めることとしております。  基本指針の策定においては、有識者の御意見を伺い、パブリックコメントにも付した上で策定する予定でございまして、本制度の支援対象となる事業の基本的な考え方について、できる限り分かりやすく示してまいりたいと思います。  次に、中小企業の支援に関してですけれども、経済安全保障法制に関する有識者会議において、支援対象とする実施主体について、要件を限定的にせず、多様な主体に対して支援できる枠組みを検討し、様々な主体が我が国の経済安全保障の確保に貢献できる制度とすべきであるという御提言をいただいております。この提言も踏まえて、本制度は中小企業を対象外としておらず、中小企業と大企業の共同事業も含めて、様々な形での事業実施を可能とする予定です。  なお、海外事業は国内事業と比べて事業リスクが高い一方で、中小企業のみで得られる情報というのは限られますので、中小企業者は海外事業に参画しにくいといったことも想定されます。本制度では、認定事業者に対し主務大臣やJBICが情報の提供や助言等を行うことも可能としておりまして、経済安全保障上重要な海外事業に携わる中小企業にもこうした制度を活用していただけたらと思っています。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  今大臣御答弁いただいたように、多様な事業が関わる、共同ですることが本当に重要な役割だというふうに思っておりますし、この経済安全保障は大企業だけの取組ではないということを今断言していただいたと思います。  高度な技術や独自の強みを持つ中小企業、またスタートアップ、これに加えて、地域経済やサプライチェーンを支える中堅企業も含めて果たす役割も極めて重要だというふうに思います。とりわけ、今ちょっと中堅企業は、専門性の高い分野で国際競争力を持ちながらも、必ずしも十分な支援を受けやすいとは言えない課題も今ございまして、こうした多様な事業者が参加しやすい仕組み整えていただくこと、改めてお願いをしていきたいと思います。  次に、JBICの体制強化について伺います。  令和七年九月、半導体等の分野における対米投資、日本は五千五百億ドルを米国に投資する旨を投資イニシアチブとして覚書を取り交わされまして、これが同年、令和七年の十月、その後JBICに日本戦略投資ファシリティ、これが創設されたというふうに承知をしております。さらに、今回の改正法案においては、JBICの業務範囲、これが拡充されることとなっております。こうした一連の動きを踏まえますと、JBICに求められる役割や業務量、これは今後大きく増加するのではないかということがあります。  今回の法改正に伴って、このJBIC、人員体制や予算、組織運営にはどのような影響が生じると見込まれているのか見通しをお示しいただくのと、あわせて、このJBIC、担う海外事業の性質を踏まえますと、専門性の高い人材の確保、育成が一層重要になるというふうに考えております。特に、高度な知見、また実務経験を有する人材の確保、こうした点についてどのように取り組まれるのか。今日は、財政金融委員会大変忙しい中お越しいただきました高橋財務大臣政務官から御答弁いただければと思います。

高橋はるみ 財務大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(高橋はるみ君) お答えを申し上げます。  JBICにおきまして、日米戦略的投資イニシアティブの実施に加えて、今回の法改正により新たに追加される業務にも適切に対応していくことが求められるわけでありますが、そのためには組織体制や予算を着実に手当てしていくことが重要と考えるところであります。  これまで政府といたしましては、日米戦略的投資イニシアティブの合意等を受け、JBICにおける定員の増加や資本の増強を措置してきたところであり、またJBICにおいては、新たに日米戦略投融資部門を設立をいたしたところでございます。これに加えまして、本法案成立後には、認定特定海外事業について、審査やモニタリングを含めた着実な運用が可能となるよう、必要な組織体制や予算の確保に取り組んでまいる所存でございます。  そして、今委員も御指摘いただきましたとおり、海外事業に精通した専門人材の確保、育成は大変重要な課題であります。JBICにおきましては、民間金融機関への出向や専門人材の中途採用、さらには実務経験を通じた人材育成により、専門性の向上に取り組んでいると承知をいたしております。  政府といたしましても、JBICが拡大する業務に的確に対応できる人材基盤を確保できるよう、こうした取組を後押しをしてまいる所存であります。  以上でございます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 ありがとうございます。  特に、経済安全保障と国際金融、この両面に精通した人材というのは容易に育成できるものではないというふうにも思います。是非、日本企業の海外展開させる基盤を強化していただけるようにお願いを申し上げたいというふうに思います。  続いての質問に行きます。総合的な経済安全保障のシンクタンクについてです。総合的な安全保障シンクタンクと重要技術戦略研究所、この在り方について伺えればというふうに思います。  政府は、本改正案において創設される総合的な経済安全保障シンクタンクと既存の重要技術戦略研究所、これを当面併存させる考えを示されております。この両者の役割分担や併存させる意義について、国民や関係事業者に対して分かりやすく説明をする必要があるというふうに考えております。特に、調査研究の対象や機能に重複が生じることによって人材や資金が分散して、結果として政策の実効性、これが損なわれるという懸念があります。また、経済安全保障法制に関する有識者会議の提言においても、人材、資金を最大限活用する観点から、近い将来統合すべきという指摘もされているところでございます。  私も、似たような機関が存在する、併存するということは、人やお金、資金ですね、これを分散させて、大変効率的にも悪いんではないかなというふうに考えますが、こうした点を踏まえて伺えればというふうに思います。  両機関、これを当面併存させる理由について、役割分担や調査研究の対象との関係を含めてどのように整理をされているのか。また、両者の機能や研究領域に重複は生じていないと考えるのかについて認識をお示しください。有識者会議が指摘する近い将来の統合について、何かこれ、今後の目途ですね、三年をめどにといったものがあるのかどうか、この点について小野田大臣から御見解を伺えればというふうに思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 総合的な経済安全保障シンクタンクは独立行政法人内に設置される公的機関でありまして、政府の要請への即応も含め、外交、情報、防衛、経済、技術の専門性を有する調査研究を実施し、政策提言を行うものです。一方、いわゆる重要技術戦略研究所は一般財団法人として設立される民間機関でありまして、技術に特化し、アカデミアも巻き込む形で産学官連携による科学技術戦略の推進等に加え、大学と連携した人材育成を行うことが期待されています。  このように、二つのシンクタンクは役割や組織体制、調査研究対象が異なることから、まず、各シンクタンクがそれぞれの役割に基づいて設立され、活動を進めていくことに経済安全保障上の意義があると考えておりまして、国会審議の中でも繰り返し説明をさせていただいているところです。  その上で、御指摘いただいた有識者会議の提言を踏まえて、独立行政法人と民間機関というその各シンクタンクの役割に適した組織体制の違いであるとか、あと経済安全保障へのアカデミアの関与といった論点も念頭に、各シンクタンク設立後の活動状況を見つつ、統合の在り方について検討を進めてまいりたいと思います。  具体的な年次については、ちょっと両機関の活動や成果等も踏まえて判断する必要があるから、現時点でここというふうにお示しすることは難しいんですけれども、いずれにせよ、早急に検討を進めてまいりたいと考えます。

堂込麻紀子 国民民主党・新緑風会

○堂込麻紀子君 私も質問を残しましたので、次の機会でよろしくお願いいたします。  ありがとうございます。

司隆史 公明党

○司隆史君 公明党の司隆史です。  本日は経済安全保障推進法の改正ということで、お伺いをしたいと思います。  かなり前半戦の質疑の中で、逆に私自身のお聞きしたいことに対して大分おなかがいっぱいになっておりまして、すごい共通する面があります。その上で、掘り下げて改めてお聞きしたいというふうに思っておるんですけれども。  まず冒頭、寺田委員の方からございました参考人の方のシナリオベースということについて、すごく私も共感をさせていただきました。しっかりと、今具体的にどのような状況に対して今回の推進法が役に立っているのか、また具体的なシナリオベースに今後どうしていくべきなのかという議論があってこそ、実効性のあるものになるんではないかと思っております。  そこで大臣にお伺いをしたいと思います。  今、イラン情勢の影響が大きくあるわけでございますけれども、これもまさにシナリオベース、今起きている状況に対してこれまで本推進法がどのように効果を発揮をしたのか、また今回の改正で新たにどのような対応ができるのか、また今後どのようなことを検討すべきなのかということをできるだけ具体的にお伺いできますでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) まず、足下の中東情勢を受けた重要な物資の安定供給確保については、これ度々申し上げているんですけれども、経済安全保障推進法のみならず、様々な政策手段を組み合わせて政府一丸となって取組を進めているところであります。  例えば、原油や石油製品については石油備蓄法に基づいて安定供給確保に向けた取組が進められていると承知しております。経済安全保障推進法においても、外部への依存性や必要性などの要件を満たす物資を特定重要物資に指定し、必要な措置を講じてまいりました。例えばヘリウム、これは全量を海外に依存し、そのうち約四割を中東地域に依存しておりますが、特定重要物資である半導体の原料として備蓄支援を進めることなどにより、国内需要の約二か月分の在庫を国内供給メーカーのみで維持することというのができております。  次に、今般の改正法案においては、物資のみならず、その供給に不可欠な役務、ここに関わる者に対する支援ですとか、需要側も含めた幅広い関係者に対する特定重要物資等の安定供給確保のための相互連携、相互協力の努力義務等の規定を設けております。これにより、特定重要物資のサプライチェーンの一層の強靱化を図ることができるようになると考えています。  加えて、改正法案では、官民協議会、そして総合的なシンクタンクを創設し、経済安全保障上の幅広い課題について対策の検討や調査研究等を行うこととしております。  先ほど来、シナリオベースという話もいただきましたけど、こういった官民協議会とかそのシンクタンクでそういったいろいろなシナリオをつくって、じゃ、次はどうしたらいいのかという様々なそのまたブラッシュアップしていくということもでき得るのではないかと、まだ具体的なことは決まっておりませんが、できるのではないかというふうにも考えております。  これらで扱う個別のテーマについては、現下の中東情勢も含め、絶えず変化する国際情勢等を踏まえ、適時適切に判断してまいりたいと考えます。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  方向性というか、お伺いをしたんですけれども、やはり今地域でいただいているお声というところにおいては、やはりナフサ含めたもの、また原油含めたもので、今、現行で別途ある法律の中身でしっかり対応しているというお話もあったわけですけれども、やはり今回の法案の名前が経済安全保障推進法ということで、やはり今起きているものに対してどのように今後対応していくのかの、やっぱり真っ正面から向き合う法案なんではないかなというふうに私は思います。  前半の質疑の中で、杉尾委員の方はサプライチェーンをしっかりと可視化していくことが大事だということ、また堂込議員の方からは物流というところ、私もその辺はもうすごく真っ正面から問題視しているところでございまして、大臣からは需要側の対応もしっかりとしないといけないと、すごい多角的に問題が、検討する内容というのが出てきているというふうに感じておりまして、是非、その官民協議会での議論を通じて実効性のあるものに積み上げていく必要があるのではないかというふうに思います。是非、今後ともお願いしたいと思います。  シナリオベースということでありましたので、改めて具体的な中身についてお聞きをしたいと思います。  先ほど鬼木議員の方から医療についての内容があったわけですけれども、私自身も病院で、大学院で、まさに医療情報の研究の立場でおりました。病院の方でも、サイバー攻撃に対しての対応、また医療の知識を持って医療の質をしっかりと維持するということの観点ですごい興味があるわけですけれども。  具体的に、かぶる観点はありますけれども、改めてお伺いをしたいことは、今回、医療分野が追加をされ、電子カルテや手術設備、集中治療設備等の機器をしっかりと導入することということが、措置があるわけですけれども、改めて、病院の現場側の負担にやっぱりつながっていくんじゃないかという懸念と、あともう一つお聞きしたいのは、やはりここに指定されることにより積極的にメリットは何なんですかというのをちょっと併せてお伺いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 病院が指定されるときのそのサポートとメリット等についてでございますが、特定社会基盤事業者として指定された病院、これは、特定重要設備として定められた設備やプログラムの導入、それから維持管理等の委託をしようとする際には、事前に国に計画書の届出を行い、審査を受けることとなります。  その計画書に係る特定重要設備が特定妨害行為の手段として使用されるおそれが大きい場合には、主務大臣は、特定妨害行為を防止するため必要な措置を講じた上で、設備の導入等を行うことを勧告、命令できるという仕組みとなっております。そこは委員御指摘のとおりでございます。  こうした措置の内容は届出ごとに判断することになりまして、その負担については一概にどの程度というのを申し上げるのはなかなか難しいところがございます。  要は、病院側がベンダーと連携しながら、どういうリスクがあるのかというのを確認して、そのリスク低減措置を個別具体的に講じていただくことになりますので、当然、その当該病院に導入する設備の状況などによって何をしなければいけないかというのは変わってくるというふうになっていますので、まさにそこの部分がなかなか大変な可能性もあるわけでして、そういったものについては、勧告等も含めて、真の必要なものに限定してその病院の負担軽減に努めるとともに、相談窓口における必要な助言等を通じて、事業者とも十分に意思疎通を図っていきたいというふうに考えております。  この制度を通じて、行政機関による審査やその準備、対応を通じてサイバー攻撃等の特定妨害行為への対策が強化されることになりますので、基本的には指定されてきちんとその審査を通っていれば、攻撃しづらい病院だということが外向けに分かることになるので攻撃されにくくなる、仮に攻撃されたとしても、きちんとした対応がされているのでなかなか侵入しにくくなっているという意味では、病院自身にとっても非常にメリットは大きいものではないかというふうに考えております。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  指定されることによってセキュリティーレベルが病院として上がるということですよね。  機器をしっかりと設置することによるだけではなくて、後でも質問いたしますけれども、やはり人材も含めた形がパッケージで上がっていく必要があると思いますので、情報提供に加えてやはりそういったサポートもしないと、病院の側としては実感としてその効果というのを検証できないなということもあると思いますんで、ちょっと後でこの辺についてはお伺いをしたいと思います。  もう一つは、特定機能病院を念頭に指定するということであります。  二〇三〇年に向けて、全国医療情報ネットワーク、電子カルテを津々浦々の病院に指定、津々浦々に指定を広げていくということかとは思うんですけれども、やはり、攻撃する側の気持ちに立つわけではないんですけれども、別に、一つのネットワークにつながっていくということは、入口を探すわけですよね。セキュリティーレベルが高い特定機能病院に、わざわざハードルの高いところを攻撃しなくても、一番最前線の、いわゆる機器も少ない、人材も少ない、市中にあるような小さな病院のネットワークを経由してサイバー攻撃を加えていくということは全然あり得ることであると思っていまして、つまり、特定機能病院を守ったからといってそのネットワークそのものが守られるわけではないというふうな感覚を持つわけですけれども、その辺は特定機能病院の指定だけでよろしいんでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) まさに御指摘のような議論というのはあると思っておりますが、少し二つ分けて考えていただいて、その攻撃されたときに地域医療が守れるかどうかという視点で今回は特定機能病院というのを指定させていただくという考え方です。委員御指摘のそのネットワークそのものを攻撃されるのについてはどう考えるかということについては、基盤となるインフラである社会保険審査支払基金のネットワークそのものを指定することによってきちんとしたものにしていくという二つの対応をしているというふうに思っていただければと思います。  当然、基幹インフラ事業者以外の病院においてもサイバーセキュリティー対策、確保していくことは必要だというふうに考えております。これらについては、医療情報システムに関する安全管理ガイドラインに沿った取組を求めるとともに、医療法に基づく立入検査の項目に医療機関等の管理者が遵守すべき事項としてサイバーセキュリティー対策の確保のために必要な措置を盛り込むという対応を行っております。  また、各医療機関の電子カルテシステム等は医療DX関連のシステムに接続しておりますが、これらのシステムの運用を行っている支払基金においても、情報資産を外部からの不正アクセス等から適切に保護するため、情報資産への接続、利用制限、ネットワーク管理等の現在考え得る複数の手段で必要な対策を実施するとともに、仮に医療機関等がサイバー攻撃を受けた場合には、当該医療機関とのネットワーク接続を即座に切断するということを通じてサイバーセキュリティー対策を講じることとしているところでございます。  こうした取組を通じて、基幹インフラ事業者として指定されなかった医療機関も含めて、必要なセキュリティーの確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  改めてお聞きしたいんですけど、要は、地域の特定機能病院の中心病院はしっかり指定して守っていく、市中の病院については、システム上、中核となっている、ここ具体的に書いていますね、医療情報基盤・診療報酬審査支払機構、つまり、システムの中核自体を事業者に指定しているので大丈夫ということで、もう一度よろしいですか、それで。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) おっしゃるとおりでございます。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  なるほど、そういうことで、中核となるところをしっかりと指定することでまずはサイバー攻撃から守ると、もし市中の病院が遭ったとしても切断をする等々の対策を取っているということでございました。  今回、今お話を聞いておりますと、やはり、先ほど申し上げたように、病院、そういう機器があって、それを攻撃されても大丈夫かどうかというのを審査するわけですけれども、それを扱うのはやっぱり人でありますし、もし攻撃されたときに、病院の中のシステムというのがありますね、手術器械であったり電子カルテそのものもそうですけれども、そういったところがどういう影響を持って対応するべきかというのは、どこどこに電話して、どうしていいですか、ベンダーさん、どうしていいですかということではなくて、やはり医療の現場に人材が必要だというふうに思います。  私も医療情報の研究室にいたときに、よく教授がそういった攻撃に対しての可能性があるからいうことで病院中を駆け回っている場面はよく経験をしましたし、私自身も隣に付いて、いわゆる病院の基幹システムのログですね、通信ログ、一緒に見させていただく機会もありました。  よく大津委員がおっしゃるように、日本が今そんなにセキュリティー攻撃を受けている感覚がないということをいつもおっしゃいますけれども、私は逆で、もう毎日のようにその不正アクセスというのはかなりの量があるわけなんですね。その立場に立って病院というものを見たときに、いわゆるセキュリティーの知識と病院のこのシステムの知識を持っているというのはもう本当に数少ない、自分のことを別に自慢しているわけじゃないんですけれども、かなり少ない人材であるということはもう本当に言えるわけでございます。  その中で、厚生労働省の方に幾つか提言が上がっていると思うんです。私、デジタル委員会で提言をさせていただいた内容なんですけれども、要は、複数ある病院の中で、中核病院をそのサイバーセキュリティー人材を育成する司令塔となる指導機関、中小のところに中間的な人材を置いて、最前線の病院にはこれからセキュリティーを勉強するような方々を配置をすると、いわゆる地域で病院ごとでそういうサイバーセキュリティーの人材育成をするような、そういう配置をしてはどうかという計画ですね。さらには、そこを位置付ける試験、情報の試験と医療の知識の試験というものをしっかりと保ってやるということも提言をしていらっしゃいます。そこに報酬等をしっかりと配分をするということなんですけれども。  さらに、提言がある話については、今、感染症の外来感染症対策向上加算というのがありまして、まさにそういった指導的なところに人材を置く分については指導強化加算三十点、連携をする様々な病院については連携強化加算三十点というようなことで、先んじて感染症ということについてはそのように報酬体系をつくっているわけですね。  その考え方を踏襲した場合に、やはり病院のサイバーセキュリティーの人材育成についてもそのような加算含めた議論をしっかり進めていただきたいと思うんですけれども、済みません、更問いになりますけれど、こういった提言があるわけでございまして、是非議論を重ねていただいて、早急に、もしよろしければ、スケジュール的なものももし分かれば教えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、やっぱり人材をきちんと配置していくというのが本当に全てだというふうに思っています。どんなに完璧なシステムをつくっていても、その外部接続のログを見もしないでやっていれば必ず攻撃されることになるというのはおっしゃるとおりでございまして、その人材とセットできちんとしたサイバーセキュリティー対策やっていかなきゃいけないというふうに思っています。  そうした考え方の下、先ほども何回も答弁させていただいていますので申し上げませんが、いろんな資格を取っていただくとかそういうことも考えていますが、おっしゃるように、地域の中である程度重層的な仕掛けにすることによって、ちゃんと大きな病院でしっかりと見れる方と、その方がまた周りの病院もサポートしていくような形でやっていけないかということを厚生科学研究も通じて今研究しているところでございます。そうしたやり方も含めて、どういう対策がいいのかというのは速やかに検討して必要な対策を講じていきたいというふうに考えているところです。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  是非、具体的な提言ですし、突拍子もないような話ではなくて、地に足着いた内容ですし、感染症については既にそういった体制も取っているわけでございまして、具体的に進めていただきたいと思いますので、お願いいたします。  今このように医療についての幾つかのシナリオを含めて質疑をさせていただいたんですけれども、改めて感じることは、もう全体的な話なんですけど、経済安全保障をしっかりと向上しましょうと、上乗せ規定ということで今回の法案もあるわけですけれども、やはり医療一つ取って具体的に検討し汗かくのが各省庁だなというふうにどうしてもちょっと、それはそうなんだと思うんですけれども、それはそうだと思うんですけれども、その上で、やはり今回の、内閣府でよろしいですかね、担当省、内閣府として、安全保障大事ですよ、やってくださいねということなのかなと思うとすごく残念だと思っていまして、是非具体的に、各省庁の取組にどのようにしっかりとコミットをして対応していくかというところの見解をお伺いできますでしょうか。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) お尋ねの件でございますが、経済安全保障推進法上、基幹インフラ制度における届出の審査は各インフラ事業を規制する事業法を所管する大臣が行うこととされているところでございます。  その上で、事業所管大臣は、勧告又は命令をするときは、基本方針及び基本指針との整合性の観点から内閣府に対し協議をすることが義務付けられているところでございます。加えまして、必要があると認めるときには、内閣府に対し、資料又は情報の提供、説明、意見の表明その他必要な協力を求めることができることというふうにされているところでございます。  では、内閣府がどのような役割を果たすのかというお尋ねでございますけれども、内閣府としては、これらの協議等への対応に加えまして、基本方針に基づき、事業所管官庁が的確な意思決定を行うための情報収集、分析を行うとともに、事業所管官庁への情報提供を行っているというところでございます。  また、このような体制の下で、基本方針において審査に当たって考慮要素としてお示ししております特定重要設備の供給者等が我が国の外部から強い影響を受けているかどうか、それから基幹インフラ事業者自らリスク評価を行いリスク管理措置を講じているかどうか等の点を踏まえまして、内閣府といたしましては、事業所管官庁と一体性、整合性を確保するという形で関わりながら、実効性のある基幹インフラ制度における届出の審査を行っているというところでございます。

司隆史 公明党

○司隆史君 ありがとうございます。  先ほどの、何度も医療になってしまって申し訳ないんですけれども、松本デジタル大臣に私は質疑をさせていただいたんですね。厚生労働省の参考人とも話をさせていただいたんですけれども、そのときにおっしゃっていたのは、今回、経済安全保障の分野に医療が入るからこそ、デジタル庁としても厚生労働省としてもしっかりと前のめりで経済安全保障についての議論を重ねましょうということで、協議体を構えてこういった人材のことも協議をしていただいているわけでございます。その旗を上げたからこそ進んだ話だと思うんですけれども、その中で具体的に、足らないところ含めて各省庁がどのような検討をしているかということをしっかり注視していただいて、コミットしていただきたいなというふうに思います。  ちょっと時間がもうありませんので、最後、改めて大臣にお伺いを最後させていただきたいと思うんですけれども。  僕、今言った内容です。各省庁が、経済安全保障大事だと、しっかりやっていこうということはもうすごく、それぞれの省庁が前のめりで取り組んでいるというのはすごくかいま見えます。  しかし、それが実効性のあるものにするためには、所管省庁である内閣府がしっかりと実効性のあるようにコミットしていただく必要があると思うんですけれども、そこに向かう決意を、大臣、お伺いできますでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 連携というのも非常に重要になってくると思いますので、もう経済安全保障大事だからやっておいてということではなく、常に連携してやっていくことというのが非常に大事なんだと我々も思っております。  経済安全保障推進法第四条第二項において、国の関係行政機関は、安全保障の確保に関する経済施策の実施に関し、相互に協力しなければならないとされているとおり、経済安全保障を政府一丸となって推進していく観点から、関係省庁の連携協力が極めて重要であると考えております。  本年一月の経済安全保障法制に関する有識者会議の提言においても、政府による経済安全保障施策が全体として整合的かつ実効的に実施されるよう、関係府省庁や民間事業者と緊密に連携することが望ましい旨改めて指摘されているところでありまして、本法案で新たに措置される施策についても、厚労省さん頑張ってくださっていますけど、関係省庁間で連携して取り組むこととしております。  具体的には、本法案で措置する施策のうち、例えば、生産を所管する大臣と役務を所管する大臣など、一つの特定重要物資について複数の主務大臣が存在する場合における取組方針の策定だとか、あとは、特定海外事業促進制度の対象事業について、事業内容やその実現可能性等を適切に確認した上での認定であるとか、さらに、総合的な経済安全保障シンクタンク、こちらにおいて、各省庁の所掌を横断したテーマの調査研究や政策提言の実施については関係省庁間で連携して取り組むこととしております。  今後とも、先ほど申し上げた法律の規定や有識者会議提言の趣旨も踏まえつつ、今般の改正法で措置する制度も含め、経済安全保障推進法に基づく各制度の実効性が高まるように、担当大臣、そして内閣府として、関係省庁を含む関係者の連携の強化にも一層取り組んでまいりたいと考えます。

司隆史 公明党

○司隆史君 時間になりました。  ありがとうございました。以上です。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。  本日は、この経済安保法ということで、これが、三年を経過したこの経済安全保障推進法ということで、先ほどから質疑、本当に重要な点が重ねて議論されているということでございます。  私の方からは、まず、総論という形になりますけれども、質問を小野田大臣にさせていただきたいというふうに思います。  今、まさにこの激変する国際情勢や地政学的リスクに対応するために、経済安全保障の不断の強化を進め、そして、我が国の自律性、優位性、環境変化への耐性を確保するということは、一刻の猶予も許さない国家優先の課題だと認識をしております。  しかし、前提として意識しておかなければならないこと、これが、やっぱり行政が肥大化したり官僚的な手続が民間のスピード感を阻害したりするようなことがあってはならないということで、もしそのようなことになれば、やはりこの行財政改革、規制改革の精神とは相反するものになってしまうということでございます。やはり、政府が適切な支援や関与を行う一方で、市場の活力や民間企業の創意工夫を主役として生かすことこそが真の国力強化につながると私は確信しております。  今回の法改正が、官の関与と民の活力、これをどのように調和させて我が国の経済成長に結び付けるのかが重要だと考えています。民間の経営判断を縛る過度な官主導になるのではなくて、やはり、むしろ民間の投資リスクを軽減して、世界市場での競争力を高める呼び水として機能すべきだと思います。  経済活動の自由と安全保障の確保を両立させ、民間活力を最大限に引き出すための政府の基本認識を伺いたいと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の下、重要鉱物の輸出規制など経済的措置を通じた脅威が増大していることを踏まえると、国家及び国民の安全を経済面から確保することの重要性は一層高まっておりますが、その際には、本来、自由な経済活動との両立に十分配慮することが重要であると考えております。  経済安全保障推進法では、第五条において、この法律の規定による規制措置は、経済活動に与える影響を考慮し、安全保障を確保するため合理的に必要と認められる限度において行わなければならないというふうに定めております。  また、有識者会議の提言においても、経済安全保障の推進に当たっては、施策の執行に当たっては、事業者の負担、現場での実効性等の観点も踏まえつつ、政府による経済安全保障施策が全体として整合的かつ実効的に実施されるよう、関係府省庁や民間事業者と緊密に連携することが望ましいとの御指摘もいただいているところです。  政府としては、引き続き、こうした基本的な考え方の下で、今回の改正法案における官民協議会などの場も活用しつつ、経済活動の自由と両立する形で経済安全保障の確保を進めてまいりたいと考えます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 今大臣から御答弁をいただきまして、やはりそこはすごく、国だけでこの経済安全保障というのを進めていくというのはなかなか難しいと、今日の御議論を聞いていても、やはり乗り越えなければならない壁はたくさんあるなというふうに考えている中で、やはりこの民間の力というのは大変重要だということを踏まえまして、次の質問に移らせていただきます。  サプライチェーンの強靱化についてです。  今回の法改正において、この特定重要物資の安定供給確保に向けて、有形の物資そのものだけではなくて、その供給に不可欠な無形の役務を対象に加えるということは、このサプライチェーン全体のデジタル化や複雑化が進む現代におきまして極めて適切かつ必要な措置であり、その方向性は評価するものです。  そして、このサプライチェーンの強靱化、この役務を追加する意義について、例えば、重要物資の国際輸送を担う物流サービスや先端設備のメンテナンスといった無形のプロセスをカバーすることで我が国のサプライチェーン全体の強靱化にどう資するのか。例えば、我々自民党、日本維新の会の連立合意文書の中では海底ケーブルにも触れておりますけれども、どのような関わりが想定されるのかについても具体的な想定をお示しいただきたいと思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 現行の特定重要物資の安定供給確保に係る制度のこれまでの運用を通じまして、サプライチェーン強靱化のためには、まさに委員御指摘のとおりでございますが、物資そのものの生産等だけではなく、物資の供給に不可欠な役務の提供が確保される必要性が顕在化してきたところでございます。  例えば委員御指摘の海底ケーブルにつきましては、我が国の国際通信の九九%を担っており、国民生活や経済活動にとって重要な物資であると言えるところでございます。  海底ケーブルは、物資として生産された後、海底に敷設されることによって初めてその供給が完了し、使用できる状態となります。このため、敷設船が不足すること等により敷設役務を外部に依存する場合に、当該役務の提供が途絶すれば、結果として海底ケーブルが使用できなくなり、国民生活や経済活動に甚大な影響を及ぼす可能性があるという構図になっているところでございます。  このため、今回の改正におきましては、ある重要物資について、当該物資又はその原材料等そのもののみならず、これらを供給する上で不可欠な役務であって専ら当該物資等の供給に用いられるものにつきましても、外部への依存性や供給途絶等の蓋然性が認められる場合には、他の制度による措置の実施状況も踏まえた措置の必要性を確認した上で、当該物資の安定供給確保を図ることが特に必要と認められる場合には、当該物資を特定重要物資に指定し、当該役務に関する取組を支援することでサプライチェーン全体の強靱化を更に図るということを目的としたものでございます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 先ほど海底ケーブルについて申し上げましたけれども、それ以外にも幾つかあるかと思います。  やはり、この役務というところまで入れたというのは非常に重要な点だと思います。これについて、今度、特定重要物資の指定に当たりまして客観的かつ厳格な基準をどう設けていくのか、またそれは物資でも、先ほどおっしゃっていただいた役務でも同様に考えていいのかについても改めてお聞きしたいと思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 担当の者が事前に御関心事項を委員からお伺いした際に、この質問の御答弁については丁寧にということでございました。少し丁寧に御説明をさせていただきます。  現行制度におきましては、特定重要物資の指定に当たりまして、対象となる物資が、まず第一に、国民の生存に必要不可欠、又は国民生活、経済活動が依拠しているという重要性の要件を満たした上で、第二、第三の要件でございますけれども、当該物質又はその原材料等が外部に過度に依存している、又は依存するおそれがあるという外部への依存性、そして外部から行われる行為による供給途絶等の蓋然性の要件を満たし、さらに、第四の要件として、本スキームにおいて安定供給確保のための措置を講ずる必要性の四要件を満たすことを確認してきたところでございます。  今般の改正により、重要な物資の供給に不可欠な役務に関する取組を支援しようとする場合におきましても、まずはその役務にひも付く物資自体について、第一の要件である重要性の要件を満たした上で、さらに、その役務が第二の要件である外部への依存性と第三の要件である供給途絶等の蓋然性を満たし、これに加え、第四の要件である本法において措置を講ずる必要性の要件を満たすことを確認した上で特定重要物資の指定を行うと、こういう仕組みになっているところでございます。  この度新たに定める不可欠役務についての外部への依存性と供給途絶への蓋然性の要件につきましては、これまでの物資における要件と同様に、安定供給確保基本指針、先ほど、済みません、堂込委員からの本法における輸送手段の支援についての御質問に対する御答弁において基本方針と申し上げましたが、正しくは基本指針でございます。失礼いたしました。この基本指針におきまして、有識者の意見もお伺いをした上で具体的な適用の考え方を定めることとするなど、基準の客観性に配慮するとともに、ルールに基づく適用の客観性を担保することにより、引き続き適切に特定重要物資の指定を行ってまいりたい、このように考えているところでございます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 詳しく御説明ありがとうございました。  やはり、次からの質問にも関わるんですけれども、やはりこの日本の国の中でどういったものが足りていないのかであるとか、そういうリスク点検というのは非常に重要でして、この三年間の間にも様々な対策もしていただいてきた上で、今回、役務というところまで入るということだと思いますけれども、その上で次のちょっと質問をしたいと思いますが、今日かなり重なっておりまして、私もちょっとレアアースについて伺いたいと思っていたんですけれども、実はこれ、先ほど議論の中で、対中国ですね、中国から約七割ということで、これでも減っているという話でしたけれども、そういった対中依存度がどういう状況なのか、またそれに対する対策、そういったことについては御答弁をいただいていたかなというふうに思います。  その上で、やはり政府の取組の具体的な成果というところで、どういうふうに自己評価をされているのか、こういう御質問をさせていただきたいと思います。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  レアアースについては、中国からの輸入は七割ということですけれども、供給源を多角化していくために、これまでも同志国と連携をし、豪州での鉱山開発、またマレーシアやフランスでの分離精製事業に政府出資などを行い、代替供給源の確保を進めてきたと。また、このほか、経済安全保障推進法に基づく支援としましては、廃棄される磁石からレアアース原料をリサイクルをする、こうした事業ですとか、また、省、少なくて済むという省レアアース磁石の開発への支援なども行ってきたところでございます。  評価ということですが、こうした取組の結果、例えばマレーシアでの分離精製される重レアアースに関しましては、昨年の十月から日本国内への輸入が開始をされるという状況に至りまして、今後、この生産が軌道に乗り、また本格化すれば、供給源の多角化という目標に量的にも寄与して、本格的にも寄与してくるものと評価をしております。  更なる特定国依存の低減に向けて、引き続き、同志国や企業とも連携してレアアースの安定供給確保に向けて取り組んでまいりたいと、このように思っております。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 やはり、このレアアースは既に特定重要物資に指定をされていて、累計で多額の予算も投じられてきた重要鉱物の一つだというふうに思います。こういった、しっかりと点検をし、今御答弁いただいたように、様々な多角化をしながら対策を打っていただいているということですので、引き続きお願いをしておきたいというふうに思います。  次に移りたいと思います。  本日も、ナフサの問題は杉尾委員の方からかなり丁寧に御質問もあって、決して杉尾委員をなぞって質問しているということではないんですけれども、続きまして、このナフサについても伺っていきたいと思います。  やはり、産業の米であると言われている石油製品や化学品の大本であるこのナフサ、これやっぱりその由来する製品についても今回の法案やこれまでの物資指定の対象からも外れたままということなんですよね。今回の改正で、どれほど川下の役務や製品を対象に含めてどれほど手厚く支援を行ったとしても、その原点であるナフサの供給が途絶してしまうと、我が国の誇る化学産業や製造業、一瞬で機能停止になってしまうということで、私も地元に戻りますとこの話題が沸騰しておりまして、やはりこのナフサ不足の厳しい現状というのを多くお聞きするところでございます。特に、やはり小さな事業者の方々なんかは大変あおりを食っているというような状況で、やはり何とかしてほしいというお声をたくさん聞いているところでございます。  この大本の原材料の確保を置き去りにしたまま役務の追加という川下だけの議論に終始していては、やはりこの経済安全保障に致命的な穴を残すことになりかねないというふうにも思いますので、やはり政府は、現にナフサやその由来製品等について総量は足りているという御認識だと思います。しかしながら、流通の過程での入手不安からの目詰まりが生じていると、こういった御説明もされているところでございます。  プッシュ型で聞き取り調査をして、目詰まり解消に向けて一つ一つの製品ごとに解決に向けて努力を重ねていっていただいていることは重々お聞きしておりますし、承知もしているところでございますが、やはり化学産業等の基盤であるこのナフサ、それ自体や由来製品が特定重要物資に指定されていない理由を改めて御答弁いただきたいと思います。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  経済安全保障推進法におきましては、先ほど別の答弁でもありましたけれども、必要不可欠性、外部依存性、供給途絶の蓋然性などのこうした要件を満たす場合に特定重要物資として指定をし、必要な措置を講じるということになっておりますが、ナフサに関してどういうことだったかということを申し上げますと、まず一つには、民間による、これは中間段階の化学製品も含めまして、在庫備蓄、こういうものがあるということがありますのと、もう一つは、これは状況によって供給源を多様化することができるという可能性があると、こういうことから経済安全保障推進法に基づく特定重要物資には指定をしてこなかったところでございます。  実際にも、ナフサについては平時から国内精製をしてきたということに加えまして、また、中東、これは輸入量に占める中東の割合は実際大きかったわけですけれども、一方で中東以外の国からも調達を行うということをあえて行い、多様な調達源の確保を進めてきたところでございます。その結果、今回の中東情勢の緊迫化後にも、そうやって確保してきた多様な調達源からの調達の量を増やすということで日本全体として必要となる量は確保できるという状態が今できているというふうに考えております。  ということで、現在、年を越えて継続できる見込みということを申し上げていますが、一方で、御指摘いただきましたように、川下の方では供給の偏りや流通の目詰まりということが個別の製品や個別の場所では起きていると。これ、集約をして、順次解消に努めているところでございますけれども、今後の特定重要物資としてこれを指定するのかどうかという御質問につきましては、今後の情勢を見極めつつ、この是非も含めて、一層の安定供給確保の方策について検討してまいりたいと、このように考えております。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 ありがとうございます。  であるならば、どうして末端のところに届かないのかと。それはやっぱり、そもそも目詰まりということだということなんだと思うんですが、この目詰まりしているそもそもの根本的な原因は何なのか、それはどうやったら解消されるのか。やはり、サプライチェーンの強靱化といって、対外国と日本という中で、せっかく日本にはあるのに届かないというのは残念でならないわけですね。そこをやっぱりしっかりと検証、そしてどういうふうな原因があるのかという実態把握をとことんやっていただきたいというふうに思うんですけれども、その点について伺いたいと思います。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) ありがとうございます。  ナフサというのは一番上流に近いところを申し上げているわけですが、もう少し下の、需要家の皆さんから見てもなじみのあるようなシンナー、塗料、印刷インキ、それからコーキング材、塩ビ管、農業用フィルムとか潤滑油とか、こういう品物として聞いたことがあるようなレベルまで下りていっても、これはそれぞれ一一六%とか一一一%とか、物によっては九八%、それぞれ生産、製造のレベル、あるいは備蓄を取り崩してでも出荷していると、世の中に供給しているという意味では、前年同月比並みかそれ以上のものが供給できております。  したがって、あとは、そこから先の偏り及び目詰まりだというふうに見ているわけですけれども、それはどうしてそういうことが起きるのかと申しますと、少し前には三類型としてお示しをしましたが、サプライチェーンが流れていく中で、一個上流側の人、供給する側の方が不安になって、例えば来月のことは約束できないとか、あるいは念のため少し出す量を減らしてみるとかそういうこと、これ御不安がゆえにそういうことをしてしまったりですとか、あるいはその上流側と下流の方のコミュニケーション、来月は約束できないよと言ったままに、その後入荷したのに連絡をしていなかったとか、そういうコミュニケーション不足みたいなことですとか、あるいはその下流側の買う側の方で言えば、ちょっと不安なので念のため多めに発注しました、あるいは複数箇所に発注しましたみたいなことで、全体としては足りていると我々からは発信をるる申し上げていますけれども、どうしても御不安になられてそういうことが起きているということでございます。  個別にお困りのことがあれば、関係省庁の窓口に御連絡をいただきまして、我々の方から、その一つ上流の人、二つ上流の人にアクセスをして、状況もお伝えをし、滞りなく必要なところに物が届くようにということを、これは専門のチームをつくりまして一つ一つ解消に努めているのが現状でございます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 ありがとうございます。  専門のチームをつくって一つ一つ対応していただいているということを御答弁いただきました。全国各地にかなり数は多いと思います。そういう中で、しっかりとそこの部分は、本当に命に関わるような状況にもなっているというような状況ですので、是非ともここはお願いをしておきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。  続きまして、次は、基幹インフラについてお伺いをしていきたいと思いますが、こちらは、まず、先ほども御質問重なっておりますが、この基幹インフラ制度の対象に、病院が行う医療そして医療情報基盤に関わる業務、これを追加するというのは、国民の命と健康を守るという観点から大変重要なところでございます。  ただ、なかなかそこが、今日も御議論聞いている中で厳しい状況であるということは否めないというふうに思います。医療現場、現在でも深刻な医師や看護師不足、多忙を極める業務環境に置かれております。ここで新たな事前審査という手続に負担だけを強いると、そういう結果になってはならないというふうに思っております。できるだけこの行政の手続によって医療現場のデジタル化のスピード、これ遅れるようなことがあっても本当に本末転倒だと思います。  そういう中で、この手続の簡素化、デジタル化、どう進めていかれるのかについてお伺いをしたいと思います。

殿木文明 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(殿木文明君) 基幹インフラ制度の運用に当たりましては、各事業所管官庁において相談窓口を設置し、丁寧に事業者との意思疎通を図っているところでございます。  その上で、今回新たに追加する医療分野もそうでございます、それに限られませず、関係事業者の負担にも配意しながら、制度の実効性、運用改善に向けた不断の見直しを行うことが重要であるというふうに考えておるところでございます。  この点、現行の十五分野における本制度の運用を通じまして事業者などから様々な御意見等を頂戴しており、これらを踏まえて、本法案において制度の運用改善を図るための改正を盛り込んでいることに加えまして、今後も本制度や運用をより改善すべく、届出事項や手続等を定める省令等の見直しを行うこととしております。さらに、届出様式の作成や届出に添付する証跡書類の提出等について、証跡書類の一部省略や届出のシステム化を含め、事業者の事務負担軽減につながる方策を検討しているところでございます。  今回新たに追加する医療分野を含めまして、引き続き、事業者等と密に意思疎通を図りながら、制度の運用改善と実効性確保にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 その点については、もう御要望をしっかりさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  時間がなくなってまいりました。かなり飛ばさせていただいて、九問目の、大臣に最後伺いたいと思います。総合的な経済安全保障シンクタンクについてです。  やはりこれは、経済安全保障に関するこの調査研究業務というのは非常にこれ重要で、ただ、ゼロから新しい組織をつくるんではなくて、実績のある独法をしっかり強化していくということは大変重要だと思います。そういう中で、どのように組織の専門性を担保していくのか、その人材戦略について最後伺って、私の質問を終わりたいと思います。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 本法案に基づき設立される総合的な経済安全保障シンクタンクは、政府の要請に即応することも含め、外交、情報、防衛、経済、技術の専門性を要する調査研究を実施し、政策提言を行うことが期待されるところです。  シンクタンクが期待される役割を十分に果たすためには産学官から優秀な人材を集めることが重要でして、具体的には、サプライチェーン、技術、インフラのリスク点検など経済安全保障に深く関わる領域についての深い知識と実務経験、計量分析も含め高度な分析を行う能力、分析結果を政策提言につなげるための経済安全保障政策に関する幅広い知見や政策立案能力等を有する方に参画いただくことが必要だと考えております。  経済安全保障法制に関する有識者会議からも、専門的知見を有する人材とマネジメント人材の双方において人材を充実させていく重要性、そして人材育成の配慮の必要性、適切な給与水準、処遇の必要性などについて御提言いただいているところでございまして、これらの提言も踏まえて、優秀な人材の確保に向け、戦略的かつ積極的にしっかり取り組んでまいりたいと考えます。

高木かおり 日本維新の会

○高木かおり君 終わります。ありがとうございました。

大津力 参政党

○大津力君 参政党の大津力でございます。  今回は、いわゆる経済安保推進法一部改正、そしてまたいわゆるJBIC法の改正、それについて質疑をさせていただきます。  まず、この法案の中身に入る前に、経済の大前提といいますか、私は、この背景にあって一番大事ではないかといったところについてお尋ねをしたいと思うんですけれども。  まず、本法案の、特に経済安保推進法の方は四つの柱掲げておりまして、サプライチェーンの強靱化、また基幹インフラの役務の安定的な提供の確保、三つ目が先端的な重要技術の開発支援、四つ目が特許出願の非公開ということでございまして、これら個々の政策に対しては何ら反対するものではございませんけれども、そもそも日本経済が弱体することによって、こうした安全保障政策というのはより重要度が上がってくる。そもそも日本経済が強靱で健全であれば、この安全保障政策に掛けるそうした労力、コストというのは掛からないんじゃないかなと、そういったところの問題提起から始めたいと思います。  そういったところで考えますと、やはり、まずは日本経済の強靱化を図るべきであると申し上げたいと思います。経済は、よく血液循環、人体に例えると血液循環に例えられることが多いかと思うんですけれども、現在の日本を、じゃ、この人体の状態で例えますと、例えば一部の器官には血流は大きく流れていると思うんですが、それ以外の小さな器官ですとか、また手足等の末端、そういったところには血流が不足をしていて冷え性になってしまったりとか、そういうような状況にあると思っておりまして、体全体で見ればいわゆる不健康な状態であると、そういう認識でございます。  一九九〇年代までは日本は一億総中流と言われておりまして、例えば家計で一人が働けば、ちゃんと子供を産み、もうけ、そして学校を卒業させるまで、そういったことがごく当たり前、そういうような状態で比較的格差がないような、そういう時代だったと思います。しかし、これが一九九〇年代以降、格差がどんどんどんどん格差拡大し、そしてまた先進国の中ではもう唯一日本だけが経済成長しないと、そういうような状況になっているわけでございます。  この間、国民の所得だけではなくて、企業間格差というのも本当に大きく広がったと思っております。大企業は、もう先日も株価が過去最高また更新をしました。しかし一方、中小零細、個人事業はいまだ厳しい状況に置かれ、もうこの企業の収益だけではなくて、賃金の格差も広がっております。そしてまた、設備投資額というのも広がっております。  こういった状況は、もちろん外的な要因、日本を取り巻く外的な要因というのも多くあると思うんですが、やはり最終的には政府が取ってきた政策の結果であると私は思っているんです。  ここで最初にお尋ねしたいのは、この一九九〇年代以降取ってきた政府の政策がこの大企業と中小企業の格差拡大にどのように影響してきたと認識しているか、お尋ねをいたします。

浦上健一朗 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(浦上健一朗君) 御質問ありがとうございます。  いろいろなお見立てがあられるかというふうには存じますけれども、これまで政府といたしましては、その時々の国際社会、経済情勢の変化に対応するために、適時適切な経済財政運営ということに努めてきたところでございまして、必要に応じまして各種の経済対策など政策パッケージ、議員御指摘のありました九〇年代振り返りましても、様々な形で展開をして策定をし、実行してまいりました。その際には、これは一貫していたと思うんですけれども、一部の大企業だけということではなくて、中小企業・小規模事業者、そして地方、さらにはあらゆる世代の国民に恩恵が行き渡るようにという、そういう経済の実現を目指して行われてきたものだというふうに認識はしてございます。  特に、中小企業・小規模事業者というものに対する支援ということに関しましては、経済環境本当に大きく変わる中で、継続的かつ最大限配慮した対策をかなりきめ細やかにやってきたという感覚がございまして、そういった多様な活力ある中小企業の成長、発展を促すという、こういう考えの下に本当に様々な政策を講じてきたという理解でございます。  そういうことを考えますと、この政策自体が大企業優遇になっていたんじゃないかという御指摘は必ずしも当たらないのかなという考えを持っております。  正直、大企業と中小企業、企業規模の違いはありますけれども、それだけじゃなくて、輸出あるいは海外展開なんかの度合い、それから産業の特性、サプライチェーンの中での位置付けや役割など様々違いがありますので、格差という話も一概に比較をするということが難しい面ございます。  ただ、足下の数字だけ見てまいりますと、趨勢ということで申し上げますと、中小企業全体の経常利益、長期的には増加傾向で推移してきているというところでございまして、まだまだその面の政策、不足しているという御指摘かもしれませんけれども、今後とも、例えば価格転嫁、取引の適正化、生産性向上支援の様々な支援策、そういったものに取り組みながら、中小企業の経営環境の改善に政府を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大津力 参政党

○大津力君 ありがとうございます。  これまで、政府が一生懸命その都度都度御努力されたということは私も思っておりますけれども、結果的にこういう結果になっているということは、やはり真摯に、どこが違っていたのか、どういう結果でこうなったのかということはやはり見直さないといけないと思っているんですね。  私たち参政党は、今のこの日本経済の停滞の一番の大きな要因はやはり消費税制だと思っているんです。今日、財務省の方いらっしゃいますけれども、ちょっとここはお尋ねしませんけれども、やはりこの消費税というのがどうしても、中小零細、個人事業にとると価格転嫁が本当に非常にしづらい、そういう現状なんですね。  実際、私の地元での町工場の経営者の話聞きますと、消費税がどんどん上がるにつれて、その都度その元請の会社から、税率が上がったけれども何とか企業努力でこの上がった分を今までと同じ値段でやってくれと、このようにやっぱり言われているんですよね。やはり、仕事を受けている方としては、それを断ってしまうともう仕事切られてしまうという、そういった恐怖心から泣く泣くそれを受けてしまっているんですよ。もちろん取適法とかいろいろ今改善点ありますが、やはり現実には、この消費税というのは小規模事業者ほど、中小零細、個人事業ほど厳しい税制だということで、やはり私はこれの見直し、そして最終的には段階的廃止ということを参政党は申し上げておりますので、ちょっとここで付け加えさせていただきました。  じゃ、その中で、サプライチェーンの強靱化の措置がこの法案の中でございますけれども、原料等供給者の事業廃止や、また海外移転、譲渡の、そういったものに対して措置をされるということでございますが、主にこのサプライチェーンの、例えば原材料とか部素材、製造装置の部品、また金型、こういったものは主に中小企業が主なシェアを担っていると思っております。  こうした中小企業が事業を撤退してしまうと、そこでサプライチェーンが途切れてしまって、製品、製造に影響が出るということで措置をするということなんですが、現在、やはり中小企業が事業がきちんと継続できるような環境であれば、こうした措置は余り考えなくて済むようになると思いますので、やはり、冒頭に申し上げたとおり、この経済安全保障の面からは、どうしても中小企業が安定して経営できる、そういった環境を整えることが一番重要だと考えておりますけれども、認識をお尋ねいたします。

浦上健一朗 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(浦上健一朗君) 御指摘ありがとうございます。  大きな認識は一致しているというふうに思います。  中小企業の経営環境をどう改善させていくのか、政府としても一生懸命取り組んでいるところでございますけれども、特に御指摘のありました事業承継などの問題、例えば事業承継税制なども相当深掘りをした制度になっておりますし、あるいはものづくり補助金などの各種施策、そういうものを使うことによって中小企業が事業の継続を果たすことができる、あるいは付加価値の源泉となるような基幹技術を磨き込むことができる、そういった付随効果もあるんじゃないかというふうに思いまして、そういう意味でいうと、中小企業政策をしっかり展開をしていくということが、結果として御指摘のような経済安保のリスクを軽減するということにもつながっていくのかなというふうに考えているところでございます。  今後とも、経済安保のリスク軽減というものにも資するように、この総合的な中小・小規模企業政策、担当の経済産業省、中小企業庁とともに、政府挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大津力 参政党

○大津力君 やはり、最終的には税制が一番重要かなと思っております。そういった議論はまた別の場で設けたいと思っておりますけれども、今日のこの分野に関してはよく分かりました。  それでは、次の話題でございますけれども、経済安全保障重要技術育成プログラムの件でございますけれども、いわゆるKプログラムと言われているものでございます。  これ小野田大臣にお尋ねをしたいんですけれども、これはどういうものかといいますと、日本が国際社会で中長期的に優位性を保ち、国民生活や経済活動を守るために不可欠な先端重要技術の開発を国が莫大な資金を投じて強力にバックアップをする仕組み、四つの領域を設けて、例えば海洋、領域横断・サイバー空間、宇宙・航空領域、バイオと、このように指定をして、そこでの重要技術の開発に資金を投じると、そういったものでございますが、その領域に関しては特に異論はないんですけれども、私は、ここになぜ食料やエネルギーに関するそういったものがもっともっと入ってこないのかなと疑問を持っているんです。  御存じのとおり、日本の食料自給率は約三八%、そしてエネルギー自給率は約一五%、こういう状況でございまして、やはり、いろんな製品を作るにしても、いろんな活動をするにしても、やはり食とエネルギーがなければその先に進まないわけでございますから、そういった現状を考えると、この自給率を高めるための先端技術ということの開発にもっともっと政府はお金を使うべきだと思うんです。  例えば農業でいいますと、なかなか肉体労働でもうなり手がいないというのであれば、例えばロボット技術等でもっともっと、人間と同じような形で今どんどん動けるロボットがどんどん出てきているわけですから、それを農業分野で、技術の蓄積、人間であったものをそういったものに置き換えていくような、そういった先端技術というのは十分考えられると思うんですね。  そうした領域の中に、食料自給率やまたエネルギー自給率を高めるような、そういった分野を取り入れる検討、そういったものがなされたのか、また、今回そういったものを今後追加する予定と、そういったものについて見解をお尋ねします。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) Kプロにおいては、社会や人の活動等に不可欠な領域として、御指摘、御紹介いただいた海洋、宇宙・航空、領域横断・サイバー空間、バイオの四領域を選定し、これらの領域において、国家及び国民の安全に関わる先端的な重要技術、これを支援対象としております。  このうち、バイオ領域において、議員御指摘の食に関するものとして、有事に向けた食料安全保障の強化の観点から、肥料に係る研究開発を支援対象としております。また、領域横断・サイバー空間の領域においては、議員御指摘のエネルギーに関するものとして、次世代蓄電池技術や高出力、高効率なパワーデバイス等の先端エネルギー技術を支援対象としております。  このように、経済安全保障では、Kプロは、食とエネルギーの観点も含め、広範な技術分野を見渡した上で支援対象技術を選定しております、直接領域とはしていませんが。  ですので、引き続き、全体を俯瞰しつつ、自律性、優位性、不可欠性の観点から、国家及び国民の安全に関わる技術として選定された重要技術の研究開発を着実に推進してまいりたいと考えます。

大津力 参政党

○大津力君 ありがとうございます。  食とエネルギーで、肥料と蓄電池というところでございますけれども、やはりそれだけでは自給率一〇〇%に高まるとはなかなか考えづらいかなというところもございますので、是非ともそういった観点も今後取り入れていただきたいということを要望させていただきます。  残り時間がもうちょっと切ってしまうので、ちょっとせっかく用意していただいた質問は次回に回させていただきたいと思いますけれども、いずれにしましても、一番私が本当申し上げたいのは、やはり体全体が健康ではないと様々な対症療法にどんどんどんどん手間が掛かってしまうので、まずは体全体を元気にするような、そういう政策をやはり抜本的に取るべきだということを申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 最初ですので、経済安保のそもそも論について聞きたいというふうに思います。  この経済安全保障推進法というのは、四年前ですね、二〇二二年、参議院のこの委員会では四月十四日に審議入りをして、五月十一日の本会議で成立をいたしまして、当時の大臣は小林鷹之さん、コバホークですよね。四月十四日は私が質問に立たせていただきました。そのとき、小林大臣に第一問目というか最初に聞いた同じ質問を小野田大臣にもしたいというふうに思います。    〔委員長退席、理事渡辺猛之君着席〕  そもそも、四年たったわけですが、同じ質問なんですが、それは同じ意味があると思うんですけれども、そもそもこの経済安全保障推進法というのは、アメリカの対中国戦略に従って中国をターゲットにしたものだと考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 当時の答弁、ちょっと私が把握できていませんが、本法律は、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止する重要性が増大していることに鑑み、安全保障の確保に関する経済施策を総合的かつ効果的に推進することを目的とするものであり、特定の国を念頭に置いているものではございません。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 ありがとうございます。全く同じ答弁なんですね。  四年前のときは実は六時間コースで、私、質問四十五分間あったんですね。それで、いかにこれはアメリカの戦略の下かということを、第一次トランプ政権、バイデン政権の対中戦略、当時はファーウェイの排除とか、何でしょう、国防授権法、あるいは権限法ですかね、をトランプが提案するとか、あるいは中国の二〇二五戦略ですかね、というようなことをずっと取り上げて、半導体が特にターゲットになっていたんですけれども、そういうのを取り上げて、米中対立の中で出てきたものだと、中国封じ込め戦略に日本も協力しろということで出てきたということをいろいろ事実を示して申し上げたんですが、質疑ではなかなかストレートにお認めにはならなかったわけですけれども。  ただ、法案が成立した後すぐ、アメリカ追随どころか、アメリカの後に付いていくどころか、日本がアメリカの対中国戦略の最前線に立たされるということがもうすぐ明らかになったんですね。それは、七月ですかね、法案成立した後、七月の日米の経済2プラス2が開催されたんですけれども、この日米経済2プラス2というのはどういうものか、ちょっと簡潔に、参考人で結構です、説明してください。

渡邊滋 外務省大臣官房審議官

○政府参考人(渡邊滋君) お答え申し上げます。  日米経済政策協議委員会、いわゆる経済版2プラス2でございますけれども、これは二〇二二年に日米首脳間の合意の下で立ち上げられました。日本側は外務大臣及び経済産業大臣、米国側は国務長官及び商務長官が参加しまして、戦略的観点から経済安全保障等の経済分野における日米協力を進めるための枠組みでございます。これまでに閣僚会合を二回、次官級会合を四回開催してきてございます。    〔理事渡辺猛之君退席、委員長着席〕

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 これは開催された当時大変話題になったんですけど、当時の林芳正外務大臣と萩生田経済産業大臣ですね、アメリカ側はブリンケン国務長官とレモンド商務長官ですかね、この共同声明というのが出まして、その中の経過にも、議論の経過でも明らかなんですが、もうアメリカ側は露骨に対中国、中国という名前を出して、チャイナという名前を出して、中国戦略なんだと、日本も同調してほしいということで、それに応じるというようなことがやり取りされて、半導体含めて中国封じ込め戦略だったということが、この経済安保推進法はですね、ということが明らかになったのがこの2プラス2だったわけでございます。  今から思うと、その後、回数は少ないんですが、かなり中身の濃い次官級の会議とか行われて、今回のこの経済安保法の改正案の中身も、実はこの経済2プラス2、ここでずっと議論されてきたことが出てきていると。つまり、今回の安保法の改正の大本にあるのがこの経済2プラス2だということは言えると思うんですけれども。  改めて政府の立場聞きたいんですが、実は小林鷹之さんが二〇二四年に本を出されておりまして、「世界をリードする日本へ」という本を出されておりまして、あれは自民党の総裁選に出られるときですかね、出されたんで、総裁候補になるとあれですかね、みんな本を出すんですか、そのとき出されたと思うんですけど、なかなかいい本なんですよね。実は、このときに、経済安全保障法の審議、成立の経過をありのままに書かれておりまして、非常にリアルなことをずっと書かれていて、本当に的確に書かれております。  その中に実は私のことも書かれていただいて、少し読みますと、こうして衆議院で可決し参議院内閣委員会の場へと移ったと。その中で、今でも鮮明に記憶に残っているのは共産党の委員とのやり取りであると。大門実紀史議員とは、法案の中身というよりも、経済安全保障全般の議論になり、不思議なことに、大門議員の考えと共有できるところも多々あったと。例えば、例えば議員から、日本はアメリカであれ中国であれ遠慮することなく堂々と、自主独立の立場で、立ち位置で貿易も考えるべきと、仮にもほかの国の影響を受けたり、他の国に追随したり、あるいは圧力を受けて政策を決めるべきではないという質問があったと。私がいつも言っていることと同じだったというふうに小林さん答えているんですね。いい議論をしたということで、私の質問も評価をしていただいておりまして、どうせならこういう方に総理になってほしかったなと思いますけれども。  小野田大臣もこの小林さんの立場なんですけど、日本は自主独立の立場で、立ち位置で貿易も考えるべきと、ほかの国に追随したり、あるいは圧力を受けて政策を決めるべきではないと小林さんは明確におっしゃっていますが、この点は同じ考え方でよろしいですか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 私も小林議員の著書を読ませていただいておりまして、大門先生とのやり取りを見たときに、本当に大門先生のお人柄も小林先生のお人柄も両方が出ているいい文章だなと思ったんですが、ちょっとその当時の、私も同じ思いだったというのが、ここで答弁、大臣としての答弁なのか一議員としての答弁なのかがちょっと分かりかねるのですが。  いずれにいたしましても、やはりこの複雑化する世界の中で、日本が日本としてどういう姿を取るのか、そして我が国の自律性、優位性、不可欠性を高めていくのかというのは我が国が主体となって考えることであるというその思いは共有しているところであります。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 建前はともかく、何だかんだ言っても、半導体、IT、デュアルユース、レアアースですね、アメリカ追随で中国ターゲットで進んできたというのはもう誰もが分かっているような話ではないかと思うんですよね。  我が党は、中国いいとは思っておりませんが、アメリカ追随だけではやっぱり国益を守れないんじゃないかと。アメリカとも中国とも対等の立場で経済貿易関係を構築すべきだということはもう繰り返し申し上げているところで、更に言えば、アジアを含めて、もっと国際経済関係を大きく広げる方が結局日本の国益になるんではないかと思って主張してきたところです。  実は、このアメリカ追随の経済安保で一番困っているのは経団連じゃないかと思っているんですね。実は、前のときも取り上げたんですけど、二〇二〇年にトランプ政権がファーウェイなどの中国企業と取引するなというようなことがあったときに、当時の中西経団連会長が、アメリカと中国の間でどっちにするというような踏み絵を踏ませるなということ等おっしゃっていますし、二〇二二年に安保法が国会に提出される直前に、これは当時の十倉会長が、日中両国というのは、アジアの、東アジアの経済繁栄と平和のために安定的で建設的な関係を築いていく必要があると、世界は中国なしでやっていけないと、中国も世界なしではやっていかないんだということで、当時、この経済安保法には、経団連、経済界はほとんど反対といいますかね、慎重な立場だったんですよね。  ところが、自民党は経団連よりもアメリカの言うことに従うということになったわけでございまして、経団連はその後も中国との交流の努力とかしていましたけれども、やっぱりこの間、中国側の反撃に遭ってきておりまして、御案内のとおり、日本の二十の企業、団体のデュアルユースの輸出を禁止すると。先ほどもありましたが、レアアース、まだ七割ですよね。これ、ちょっとでもレアアースに制限掛けるということになれば、かなり日本経済に打撃になるわけであります。  経団連はこの間も、米中の、米中のですよ、強権的な対外政策で自由貿易体制が揺らいでいることに危機感を持っていると、二大国に過度に依存しない体制を構築すべきだと、開かれた国際経済主義を維持することだということを、ほぼ我が党と同じようなことを主張されているわけでございまして、これは今本当に考えるべき立場ではないかと思うんですね。  このまま、今日いろんな法案の中身ありますけど、どこに向かっているかというと、やっぱり中国封じ込め戦略の中でいろんなことが出されていると。それが決してプラスにはなっていない、来ていないと、四年間振り返ってですね。そういうふうに思いますと、改めてこの経済安保の方向を考え直すべきじゃないかと率直に私は思うんですが、いかがでしょうか。

小野田紀美 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小野田紀美君) 済みません、改めまして、答弁としては、特定の国を念頭に置いたものではございませんがというところなんですけれども、やはり特定の国や地域への過度な依存によって国民生活や経済活動が止まったり迷惑を被ったりすることがないような自律性を高めていくことというのはやはり非常に重要だと考えておりまして、委員が言っていただいたように、例えばアジアだったり、これからグローバルサウスだったり、同盟国だけではなく同志国、様々にそうやって多角化していくことで我が国がしっかりと経済的に安定していくという、こういう環境をつくっていくということは非常に必要な、そのど真ん中に置くべき考えなのかなというふうに私は思います。

大門実紀史 日本共産党

○大門実紀史君 先日、総理と議論のときに、総理の御本、「国力研究」を読んでいたら、その中に前中国大使の垂秀夫さんのお話が載っておりまして、これ、自民党の中で垂さん呼んだ学習会があったようなんですね。その中で述べておられるんですけれども、垂前中国大使が、中国は日本をどう見ているか、中国には日本が全く見えていませんと、大きなアメリカのその向こうに追随する日本がいるという認識ですと、中国はそういうふうに見ていると、したがって、米中関係さえ調整すれば日本は付いてくると見られているんだと、これが前中国大使の分析というか見方ですよね。一方、アメリカはどうかというと、これは岸田総理の訪米のときに、垂大使が調整されたんだと思いますが、テーマは実は中国への対抗策だったらしいんですけれども、実は、岸田総理をバイデン大統領迎える前に、バイデンさんは中国と長い時間電話会談をしていたと、日本に会う前にですね。つまり、日本は中国からもアメリカからも軽視されているというようなことを前中国大使がおっしゃっているんですよね。  こういうのはやっぱり違うと思うんですよね。やっぱりアメリカにも中国にもきちっと物を言って主張して、存在感を認めさせて、そうしてこそ経済、外交もきちっとした対応がされていくのではないかと思うんですよね。相手にされていないのが今の日本だというような下でのこの経済安保が、更にアメリカの後ろ側で付いていく、あるいはアメリカの先兵役やらされるということは大変危険な方向に行くんではないかということを指摘して、今日の質問は終わりたいと思います。  ありがとうございました。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 どうも。今のを聞いていて、僕も大門さんのようになれたらいいなと思います。  軍事の話からいたします。今日、小野田大臣の質問まで時間内に行ければいいと思うんですけど、努力しますね。  私は、陸海空の自衛隊の精鋭たちを教えてまいりました。本日は、彼らの未来に責任を感じる者として質問いたします。  本法案と近年の防衛政策がこの組織の、自衛隊の組織の健全性に負の影響を与えかねないという懸念ですね、これが僕の今日の質問の基になっております。  第一問です。まず、防衛産業そのものの位置付けについてです。  政府は、防衛産業を経済成長を牽引するリーディング産業とうたいます。また、国家安全保障戦略も安全保障と経済成長の好循環を掲げています。  しかし、私は、この成長という言葉にこそ深刻なジレンマが潜んでいると考えます。そもそも防衛産業は、その存立を本質的に脅威の存在に依拠しております。通常の産業は市場のニーズに応えることで成長いたしますが、防衛産業にとってのニーズとは国家安全保障上の脅威であります。ここに構造的なジレンマが生まれます。防衛産業が成長産業となるためには、その前提として、社会が脅威をより強く、より広く、そして永続的に認識する、若しくは社会にそうさせる必要が出てきます。  これは、私が今国会の国家情報局設置法案の質疑で繰り返しその危険性を指摘してきたスレットインフレーション、脅威の誇張の問題と直結いたします。この脅威の誇張とは、インテリジェンス機関などが自らの組織の重要性や予算を正当化するために、外部の脅威を意図的にあるいは無意識のうちに過大に評価してしまう現象を指します。  この脅威の誇張への対応の処方箋を制度として数々、僕はこの質疑の中で提示させていただきました。木原長官には前向きな姿勢を示していただきました。昨日の問取りの諸君にその議事録を読んでいただくように申したんですけど、大丈夫ですか、ちゃんとよろしくお願いします。  防衛産業を成長産業と位置付けることは、まさにこの脅威の誇張に経済的インセンティブという強力な燃料を投下するに等しい。国民の不安を商売の糧、種として、脅威をあおることで成長する産業構造が生まれかねません。このような構造は、冷静な安全保障の、一応専門家ですけれども、判断をゆがめます。  かつて宮澤元総理は、兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはいないと述べました。安全保障と金もうけを容易に結び付けないという国家としての矜持と自己規制を今の政府はどう受け止めるのか、防衛省に伺いたいと思います。どうも。

若林洋平 防衛大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(若林洋平君) 伊勢崎委員には、度々の御質問ありがとうございます。では、私の方からお答えをさせていただきます。  装備品の開発、生産、維持整備等を行う防衛産業は、防衛省・自衛隊とともに国防を担うパートナーというべき重要な存在でございます。同時に、防衛産業はデュアルユース技術の活用や新技術の開発等による民生分野への波及効果等を通じて我が国の経済成長にも寄与し得る産業でありまして、この点も踏まえ、日本成長戦略におきまして、防衛産業が危機管理投資、また成長投資の戦略分野の一つに位置付けられたと承知をしております。  その上で、防衛力の強化は、あくまで十分な防衛力を備えることで侵攻を未然に抑止をし、国民生活の大前提となります我が国の平和と独立を守り抜いていくために行うものであり、防衛力の内容は、我が国を取り巻く安全保障環境を冷静かつ客観的に分析をした上で、政府として、国民の命や暮らしを守るために必要なものを積み上げていくものでございます。  そのため、御指摘の防衛産業の成長産業化による脅威の過大評価等によって防衛力整備等がゆがめられるということではないと、そういうふうに考えております。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 処方箋は提案させていただきましたので、もう一回読み直してください、議事録を。お願いします、本当にね。  続けます。  本法案の議論の中では、与野党の垣根なく、よく出てきますね、このフレーズ、安全保障環境の急速な変化みたいなね。こういうナラティブがまるで自明の前提であるかのように使われております。安全保障家として結構いらっとするんですけれども、これ聞くたびにですね。申し訳ないですね。  確かに、現在の中東危機に伴う原油価格の高騰は国民生活を直撃しており、国際情勢の緊迫感は誰もが身にしみて実感していることだと思います。しかし、この生活の危機に対して本来尽くすべきは、徹底した資源外交やエネルギー源の多角化といった経済外交アプローチであるはずです。それを防衛産業の市場拡大や軍備増強の口実にすり替える論理は極めて粗雑なナラティブです。  外交やエネルギー政策で解決すべき課題まで安易に厳しい安全保障環境という言葉でくくり、軍事的な需要創出の燃料にしてしまう、これこそが私が指摘している脅威の誇張、スレットインフレーション、それに便乗する構造的リスクそのものであります。  実際、歴史を振り返れば、一九五〇年代のアメリカで起きた、いわゆるミサイルギャップ、ミサイルギャップ論争がその典型であります。ソ連のミサイル配備数がアメリカをはるかに凌駕しているという最悪のシナリオが、軍や防衛産業によって大々的に喧伝されました。その防衛産業は、名前が挙がっています、ロッキード、ボーイング社、これらですね。なぜこれが分かっているかというと、機密解除文書でこれが明らかになっている、アメリカの。すごいですね、やっぱりね。この点を僕は指摘したわけです、国家情報局の法案において。ここは欠けていますよ、この法案で。もう遅いですけど。申し訳ない、本当に。まあいいです。  しかし、こういうことが、後の偵察データが明らかにしたのは、それが全て実体のない幻影にすぎなかったという事実です。こういうことを明確にするというのはアメリカのすごいところであります。是非、見習ってください。  この売手が、つまり防衛産業ですね、提示するシナリオベースの不安、このシナリオベースという言葉も何かちょっと聞くといらっとするんですけれどもね、申し訳ない、本当に。本当に必要な備えの基準がゆがめられて、結果として防衛産業には巨額の富が転がり込み、不要な軍拡競争だけが残されました。これがアメリカの教訓です。アメリカの教訓であります。  通常の産業では奨励される需要の創出が、防衛産業においては脅威の創出に直結しかねない。この経済の論理が、本来、安全保障の論理のみで動くべき自衛隊という組織に持ち込まれることの危険性について、次に伺います、続いて。  ここからが質問です。  その危険性を示すのが、国家安全保障戦略がうたう安全保障と経済成長との好循環という言葉です。  私、伊勢崎は、これまで様々な多国籍軍と海外で仕事をする中で、その中でも自衛隊の練度と士気の高さが群を抜いているということを僕は実感しております。その強さの源泉とは、経済的利害ではなく、ただ国民を守るという崇高な任務に専念できるこの組織文化の純粋さにあると私は見ております。自衛隊は本当に特別です。しかし、この誇るべき純粋さに、今、政府の方針が邪念、邪念を入り込ませようとしているのではないか、それを僕は危惧をしております。  先ほど、ミサイルギャップというアメリカの歴史的事例を挙げましたが、このように不安をあおることで軍備と予算を自己増殖させていく構造に対し、かつて、第二次世界大戦の英雄であり、アメリカ大統領を務めたアイゼンハワーは、その退任演説において、これ有名ですよ、軍事部門と巨大な防衛産業が結び付く軍産複合体、ミリタリー・インダストリアル・コンプレックスでありますね、この台頭を強く強く警告したんです、大統領として。軍事のトップを務めた彼だからこそ、防衛産業が成長を追い求めるとき、自らの利益のために脅威を創出し、国家の意思決定をゆがめ始めると、この構造の恐ろしさを彼は見抜いていた。今、政府が進めようとしている防衛産業の成長産業化は、まさにこの軍産複合体の日本版を制度としてつくり出すことのように思えてなりません。  日本を守りたい、隊員の命を守りたいという現場の純粋な願いが、気付けば特定の脅威を前提としたシナリオベースの増幅装置にされてしまう。私が統合幕僚学校で十八年間教えてきた幕僚監部候補生たちのあの高い職業倫理と使命感を、このようなゆがんだ構造でゆがめてはなりません。防衛省の見解をお願いします。

若林洋平 防衛大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(若林洋平君) ただいまの御質問にお答えをさせていただきます。  自衛隊に対する評価をいただきまして、本当にありがとうございます。  その上で、先生の御心配ということでいろいろお話を、御質問聞かせていただきましたけれども、基本的に、装備品の調達を含む防衛力整備は、あくまで、先ほども申し上げましたとおり、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために何が必要かという観点から、防衛力の強化を目的として行うものでございます。このような考え方は今後も決して変わることなく、経済成長を目的に防衛力を整備するということは断じてございません。  その上で、衛星通信、GPS、インターネットなど軍事技術から派生して我々の生活を豊かにしてくれるものは数多くございます。特に、近年、最先端の科学技術に関しまして、民生用技術と安全保障用技術といった区別が困難となり、防衛と民生のデュアルユースの領域も拡大をしております。こうした中で、防衛力強化のための装備品の調達や研究開発への投資は、結果として新たなデュアルユース技術の創出など経済的効果をもたらし得るものと、そのように考えております。  防衛と経済の好循環という言葉は、このように防衛力の強化が結果として経済にプラスの効果をもたらし得るという考え方を述べたものでございまして、防衛力整備に当たっては、現実の安全保障環境を冷静かつ客観的に分析をした上で、必要な防衛力を過不足なく整備をしていくことが前提でございます。  国民の命と平和な暮らしを守り抜く、このことが防衛省・自衛隊の組織としての役割であり、また、個々の隊員の使命でもあるという点はこれまでも省内で徹底してきたところでございます。今後とも、各種教育の機会も捉えながら、こうした考え方を徹底してまいります。  以上です。

伊勢崎賢治 れいわ新選組

○伊勢崎賢治君 せっかく、やっと小野田大臣の質問まで来たんですけれども、もう時間がないですね。  これ、多分またお会いする機会があると思いますので、実は川崎重工の事件のことをお伺いしたかった。つまり、今ちょっと理念の話をしましたけれども、実際の制度、やっぱり事件が起こっているということを含めて、この次、お願いいたします。  以上です。どうも。

北村経夫 自由民主党・無所属の会

○委員長(北村経夫君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時七分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #2757 観測 2026-07-01 15:20 JST
    改ざん検知用の値 55cd89bc…50db87 (未計算)

チェックポイント

記録
#2767 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
7d69435f…16ff26

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。