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国会会議録

財政金融委員会

第221回 · 参議院 · 第11号 · 2026-06-16

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-11 23:17 JST 記録 #3082 ↗

発言 155

会議録情報

令和八年六月十六日(火曜日)    午前十時三分開会     ─────────────    委員の異動  六月一日     辞任         補欠選任      小林孝一郎君     山崎 正昭君  六月二日     辞任         補欠選任      山崎 正昭君     小林孝一郎君  六月八日     辞任         補欠選任      星  北斗君     磯崎 仁彦君      高木 真理君     水岡 俊一君  六月九日     辞任         補欠選任      磯崎 仁彦君     星  北斗君      柴  愼一君     石橋 通宏君      水岡 俊一君     高木 真理君  六月十日     辞任         補欠選任      小林孝一郎君     磯崎 仁彦君      西田 英範君     山崎 正昭君      石橋 通宏君     柴  愼一君      大島九州男君     伊勢崎賢治君  六月十一日     辞任         補欠選任      磯崎 仁彦君     小林孝一郎君      山崎 正昭君     西田 英範君      伊勢崎賢治君     大島九州男君  六月十六日     辞任         補欠選任      松田  学君     山中  泉君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         宮本 周司君     理 事                 船橋 利実君                 星  北斗君                 森 ゆうこ君                 上田 清司君                 上田  勇君     委 員                 小林孝一郎君                 櫻井  充君                 高橋はるみ君                 西田 昌司君                 西田 英範君                 舞立 昇治君                 宮沢 洋一君                 柴  愼一君                 高木 真理君                 江原くみ子君                 原田 秀一君                 杉  久武君                 浅田  均君                 片山 大介君                 塩入 清香君                 山中  泉君                 小池  晃君                 大島九州男君                ラサール石井君    国務大臣        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)) 片山さつき君    副大臣        内閣府副大臣   岩田 和親君        財務副大臣    舞立 昇治君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        金子 容三君    事務局側        常任委員会専門        員        村田 和彦君    政府参考人        公正取引委員会        事務総局経済取        引局取引部長   原  一弘君        警察庁長官官房        審議官      服部  準君        金融庁総合政策        局長       堀本 善雄君        金融庁企画市場        局長       井上 俊剛君        金融庁監督局長  石田 晋也君        総務省大臣官房        審議官      坂越 健一君        出入国在留管理        庁在留管理支援        部長       礒部 哲郎君        財務省主税局長  青木 孝徳君        財務省国際局長  緒方健太郎君        国税庁次長    田原 芳幸君        中小企業庁次長  山本 和徳君        国土交通省大臣        官房審議官    原田 修吾君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○財政及び金融等に関する調査  (スマート税関構想に関する件)  (スルガ銀行の不正融資問題に関する件)  (融資一体型の変額保険に関する件)  (為替介入と外貨準備高に関する件)  (消費税の減税に関する件)  (予算編成の在り方に関する件)  (相続税に関する件) ○金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第五七号)(衆議院送付)     ─────────────

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  本日、松田学君が委員を辞任され、その補欠として山中泉君が選任をされました。     ─────────────

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に星北斗君を指名いたします。     ─────────────

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長原一弘君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 おはようございます。自由民主党の小林孝一郎です。  私は、医師として地域医療の現場に携わり、また地方議会、国会の場で地域課題と向き合ってまいりました。その中で強く感じるのは、人口減少、高齢化が進む中にあっても、国民の安全、安心を支える基盤を維持していかなければならないということであります。  本日は、国境を守る税関行政、地域医療を支える基幹病院、そして人生百年時代における高齢者の資産管理について取り上げます。一見異なるテーマですが、いずれも国民生活を支える重要な社会インフラであり、その持続可能性を高めるためには、財政、金融の両面から支えが不可欠であります。現場の実情も踏まえながら、将来を見据えた制度の在り方について質問いたしますので、よろしくお願いいたします。  まず初めに、税関行政についてお伺いします。  近年、越境EC貨物が急増し、二〇二五年には訪日外国人旅行者数が四千万人を超えるなど、人と物の国境を越えた往来はかつてない規模となっています。その一方で、不正薬物や金地金などの密輸手口はますます巧妙化、組織化しているとの指摘もあります。税関を取り巻く環境は大きく変化しており、その業務は質、量の両面で一層厳しさを増しているものと認識しております。  こうした状況に対し、税関が今後も国民の安全、安心と公正な貿易を守る役割を果たしていくためには、人手だけに依存するのではなく、AIやデータ分析、先端機器の活用を基軸として、税関行政そのものを新しい姿へモデルチェンジしていくことが不可欠だと考えます。  そこで、お尋ねします。  二〇二〇年に策定されたスマート税関構想においても、足下の環境変化を踏まえたアップデートが求められているのではないでしょうか。スマート税関構想の見直しを含め、次世代税関の構築に向けてどのように取り組んでいくのか、片山大臣にお伺いします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘のように、財務省では、二〇二〇年に税関行政の中長期ビジョン、スマート税関構想二〇二〇を取りまとめて、この税関業務の高度化、効率化等を進めてまいりましたが、その後も旅行者の大幅な増加、ECコマースの拡大、経済安全保障の重要性の高まりなど、環境は大きく変化しておりますので、この変化に的確に対応して、将来にわたって税関を次世代型の組織に変革しなければいけないという考え方で、今月中にもスマート税関構想をアップデートした税関中長期構想二〇三〇の公表を予定しているところです。  具体的には、二〇三〇年を目標にいたしまして、訪日外国人を含む航空旅客に係る税関手続の完全電子化、急増する航空貨物の徹底的な検査と円滑な物流を両立するための大規模空港への検査センターの設立、AIを含めた先端技術の税関業務全般への戦略的活用、税関関連システムの最先端化、サイバーセキュリティー強化などに取り組むこととしております。  こうした取組を通じまして、民間事業者の協力も得ながら、経済の活性化に資するような一層迅速な物流と人流、安全、安心な社会のための国境での検査強化の実現に努めてまいりたいと考えております。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。今月中に二〇三〇の公表をされるということでありました。是非、環境の変化に的確に対応いただけたらと思います。  次に、税関中長期構想二〇三〇に関連して、特に二〇三〇年を見据えた入国旅客の対応についてお伺いいたします。  訪日外国人旅行者数が二〇二五年に四千万人を突破し、政府は二〇三〇年に六千万人の目標を掲げています。僅か五年で二千万人増を目指す計算であり、空港や港湾における税関業務の負担は今後更に大きくなるものと考えます。  現場では、紙による税関申告や手続端末の不足など、利用者の利便性の面での課題が指摘されています。また、旅客数の増加により、有人検査の体制だけでは業務効率の維持が難しくなっており、不正薬物の密輸防止に向けた体制強化が求められています。観光立国を推進する上では、入国旅客が円滑に手続を行える環境を整備するとともに、国民の安心、安全を守るための厳格な水際対策を確保しなければなりません。  そこで、お尋ねします。  今後は、AIやデータ活用など先端技術を積極的に取り入れ、税関手続の電子化や検査体制の高度化を進めるなど、入国旅客対応そのものをモデルチェンジしていく必要があると考えますが、御見解をお伺いします。

舞立昇治 財務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(舞立昇治君) 先生御指摘のとおり、今後、二〇三〇年に向けて訪日外国人旅客数の更なる増加が見込まれる中で、入国旅客の利便性向上を図りつつ不正薬物等の密輸を水際で確実に阻止していくことはこれまで以上に重要な課題であり、税関として的確に対応していく必要があると考えております。  このため、二〇三〇年に向けて、空港における入国旅客対応については、紙の税関申告や有人を前提とした対応から脱却し、電子申告ゲートを中心とした体制に移行することにより、先ほど大臣からも答弁ありました税関手続の完全電子化を進めてまいります。また、AI等の先端技術を活用してリスク分析の精度向上を図るとともに、エックス線CTスキャン検査装置等の高性能な取締り検査機器の整備を進めることにより、限られた人員の下でもより効率的かつ実効的な検査体制を構築してまいります。  あわせて、入国旅客の利便性向上と厳格な水際取締りの両立を持続的に支えるためにも、人材育成や勤務体制の見直し、必要な施設整備等を着実に進め、将来の入国旅客の増加にも適切に対応できる税関体制を構築してまいりたいと考えております。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。是非、税関手続の完全電子化、行っていただきたいと思います。  次に、地域医療を支える社会インフラの維持についてお伺いします。  私は長年、地域の基幹病院で診療に従事してまいりました。私が勤務していた病院も、一般財団法人でありましたが、近年の厳しい経営環境の中で、長年続いた経営体制が終わり、他の医療グループへ承継されました。地域医療を守り続けることの難しさを実感した経験があります。  社会医療法人制度は、救急医療や災害医療など公益性の高い医療を担う法人を支える重要な制度であると承知しております。一方で、全国には約八千百の病院がありますが、社会医療法人は三百法人余りにとどまっています。年間約七百万件に達する救急搬送体制は、社会医療法人だけでなく、その他の法人形態の病院によっても支えられています。これらの中には、救急や高度急性期医療を積極的に担い、地域医療の中核として機能している施設が数多く存在しています。さらに、物価高騰や人件費、医療材料費の上昇により、地域の基幹病院を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。人口減少が進む地方において、基幹病院は、医療のみならず、災害対応や地域包括ケアを支える重要な社会資本であります。  そこで、お尋ねします。  こうした地域医療を支える病院の公益的役割と持続可能性について財務省はどのように認識しておられるのでしょうか、お伺いをいたします。

舞立昇治 財務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(舞立昇治君) 先生御指摘のとおり、病院は、社会医療法人立もあれば、国公立系もあれば、厚生連系もあれば、公益法人その他の法人立等、いろいろと病院があるというのはこちらも認識しておりまして、設置主体にかかわらず、地域において基幹的な役割を果たす病院は地域医療を守る観点から重要と認識しておりまして、引き続きしっかりお支えしていく必要があると考えております。  そのため、特に医療分野の賃上げや物価対応を的確に図る観点から、令和七年度補正予算において、医療・介護等支援パッケージの中で賃上げ、物価対応支援を措置するとともに、本年度の診療報酬改定では、医療機関に勤務する幅広い職種の賃上げに向け、令和八、九年度にそれぞれ三・二%のベースアップを実現するための措置ですとか、さらには、施設類型ごとの費用構造に応じたきめ細やかな物価対応のための措置を講ずることとしております。  まずは、厚生労働省においてこれらの措置が着実に医療現場に届くようにしていただくことが重要であると考えておりますが、引き続き財務省としても、地域医療を守るためにも、状況を注視しつつ、必要な取組を適切に支援してまいりたいと考えております。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。社会医療法人以外の病院も地域医療に重要な役割を果たしていただいているという御認識、共有させていただけたらと思っております。  令和七年度の補正予算、また令和八年度診療報酬改定を通じましてまずは手当てをしていく、支えていくという御答弁であったかと思います。是非とも、厚生労働省とも連携をしながら、こうした社会医療法人以外の法人形態の病院の経営状況につきましてもしっかりと実態把握をしていただきまして、必要な支援をお願いできたらと思います。要望に代えさせていただきます。  次に、高齢社会における資産管理問題についてお伺いします。  私は、高齢者医療に携わる中で、身寄りのない高齢者の入院や施設入所に際し、成年後見制度の利用に必要な診断書の作成に関わる機会がありました。その経験を通じて、病気を診るだけでは解決できない課題が数多く存在することを痛感いたしました。認知症が進行し判断能力が低下すると、預金の払戻しや契約手続が難しくなります。御本人に必要な医療や介護サービスがあっても、手続が進まない、身寄りがなく支援につながるまでに時間を要する、こうした現実が医療現場では起きています。  二〇四〇年には、八十五歳以上の人口が初めて一千万人を突破すると同時に、独り暮らしの高齢世帯も約九百万世帯にまで急増すると予測されています。資産運用立国を進める中で、これからは、資産を増やすことに加え、高齢者が安心して資産を守り、活用できる環境整備も重要ではないでしょうか。  そこで、お尋ねします。  人生百年時代における高齢者の資産管理問題を金融行政上どのような認識として、どのような課題として認識しておられますでしょうか。御見解をお伺いします。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  個人が金融商品のリスクも理解した上で安定的な資産形成に取り組みやすい環境を整備することに加えまして、今御指摘いただきましたとおり、高齢者を始めとした金融サービスの利用者保護も重要な課題であると認識しております。  こうした中で、全国銀行協会では、認知判断能力の低下した高齢の顧客等への対応といたしまして、各銀行の参考となる、金融取引の代理等に関する考え方及び銀行と地方公共団体・社会福祉関係機関等との連携強化に関する考え方といった文書を公表しているところでございまして、この文書では、認知判断能力が低下した顧客本人との取引や代理人との取引における留意事項等がまとめられているところでございます。  また、金融機関では、成年後見制度の利用を前提といたしまして、大口資金の出金等に際しては家庭裁判所の指示書を求める後見制度支援預貯金等を導入しているところでございまして、金融庁といたしましては、こうした商品の導入状況調査を毎年実施するなど、金融機関の取組を促してきているところでございます。  当庁といたしましては、引き続き、各金融機関に対しまして、顧客利便の向上に向けた取組に併せまして、顧客の財産保護等に向けた取組もしっかりと促してまいりたいと思っております。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 ありがとうございました。  私が医療現場で感じてきたのは、高齢者が抱える課題は医療、介護、住まい、財産管理などが複雑に絡み合っているということであります。病気になってから慌てて課題に直面するのではなく、元気なうちから将来への備えを気軽に相談できる、そんな環境づくりが今まさに求められているのではないでしょうか。  我が国の個人金融資産は二千兆円を超え、その多くを高齢世代が保有しています。今後、認知症の高齢者や身寄りのない高齢者の増加が見込まれる中、高齢者が自らの意思に基づいて安心して資産を管理し、必要なときに円滑に活用できることは、本人の尊厳を守るだけでなく、社会全体の安心にもつながります。  そこで、お尋ねします。  人生百年時代を見据え、高齢者が早い段階から将来の資産管理や財産承継について相談できる環境づくりや金融サービスの充実に向け、金融庁としてどのように取組を進めて……

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 申合せの時間が来ておりますので、質問をおまとめいただけますか。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 失礼しました。申し訳ございませんでした。ありがとうございました。済みません。  質問を終わります。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 おはようございます。立憲民主党の森ゆうこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、先ほど理事会で配付されました、金融庁の御発言、その資料を今いただきました。スルガ銀行に対して処分行員リスト及びその他不正に係る証拠の提出を求めるよう、私も質問通告で再度要請をしてまいりました。ところが、金融庁の御発言、そのメモを今いただきましたけれども、いろいろ言っているんですけれども、つまり出せないと、もう必要なものは出させている、スルガ銀行から提出を受けている、これ以上のものは求めないということなんですけれども。  それで、その説明の文書読み上げますと、委員会での御指摘は承知しているが、当局として求めることができるのは監督上必要な資料であって、他の目的、例えば個々の取引をめぐる当事者間の問題解決のために徴求するものではない。  これ、どういう意味ですか。どういう意味ですか。金融庁の監督の失敗によって、まだ被害者が救済されていない。被害者救済のための資料の提出を求めるのは当然のことではありませんか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  資料にございますところの、当局として求めることができるのは監督上必要な資料であって、他の目的、個々の取引をめぐる、そういった問題解決のために徴求するものではないと、こういったことについて御説明させていただきますけれども、私どもの認識といたしましては、私ども、銀行法に基づきまして、銀行の業務及び財産の状況に関して監督上必要な場合には、資料の提出、報告を求めると、こういったことができることになってございますけれども、これはあくまでも、銀行の経営に関する、その経営の適切性、そういったことの監督上必要という目的のために我々そういった権限が認められているというふうに理解しておりまして、これが司法上の取引に係る銀行と個々の債務者との間の取引、こういったことに関するトラブル、あるいは訴訟につながる、こういった資料、こういったことの証拠に資するような、こういった目的のために、私ども行政庁といたしまして、そういった資料なり、証拠なりにつながるものを徴求するといった権限は認められていないというふうに理解しているという、そういう趣旨でございます。(発言する者あり)

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 速記を起こしてください。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  私ども、先ほど申し上げましたけれども、銀行法に基づきまして銀行から資料の提出、報告を求めるということができるわけでございますけれども、それは、あくまでも目的といたしまして、銀行経営が適切に行われていくのか、業務運営が適切かということで、そういうその銀行の態勢、運営の仕方、こういったことに問題がないかという観点から、そういった目的のためにそういった資料の提出等を求めるということは目的として認められているというふうに考えております。その際に、その取引の内容等につきましても、もちろん必要があれば、そういったものが適切なものかどうかということを含めまして、それはいろいろなものを含めまして我々としては報告を求めると、こういったことは当然できるというふうに理解しております。  今、ここの、今日の理事会でお話しいただきましたそのトラブルの目的のためというところについて若干お話しさせていただきますと、私たちがその銀行と債務者の間、あるいは私法間の取引の係るトラブルの解決、あるいは司法手続における訴訟あるいは調停、こういったところでの証拠となることを目的といたしまして、そういった目的のために私どもが銀行から何らかの資料を提出を求めさせて我々がそれを債務者に公開する、あるいは国会へお出しすると、こういったことは我々の銀行法で求められて、認められている目的ということにはかなっていないのではないかというふうに、そういう理解でございます。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 何を言っているんですか。(発言する者あり)法律論。  金融庁の設置の目的は何ですか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) 金融庁設置法でございますけれども、金融庁は、金融庁設置法第三条で、金融庁は、我が国の金融の機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者その他これらに準ずる者の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることを任務とするというふうに規定されているものと承知しております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 法律論ですよ。今、自民党の方から法律論だという話ありましたけど、法律論ですよ。  金融庁設置の目的は利用者保護でしょう、まず第一に。そのためにいろんな、銀行法、いろんなものがあって、これは、目的の元々は利用者保護のためなんですよ。詐欺的な融資によって、業者と結託したこの不法行為によって今まだ苦しんでいる被害者を救済する、それこそ目的じゃないですか。  何が目的じゃないんですか。そんなこと言っていたらいつまでたっても解決しませんよ。ちゃんときちんと関連する資料を提出させる、ここで約束していただかないんだったらこの先進めませんね。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げますが、銀行法に基づきます資料の提出、そういったものにつきましては、先ほど申し上げた目的で、基づいて認められているものと理解しておりまして、これは司法上のトラブルの解決のための証拠書類、そういったものに資するということで、我々としてそういったものを求めるということはできないというふうに理解しております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 片山大臣、これでよろしいんですか。元々の目的は利用者保護じゃないんですか。そのために求めることがなぜ目的じゃないんですか。監督はそのためにやるんでしょう。違いますか。(発言する者あり)いやいやいや、元は、金融庁の設置の目的は、利用者保護じゃないですか。  そこにつながる、求められている、我々が求めてきた資料を、裁判所には出した。しかし、金融庁は持っていない。我々にも、被害者の弁護団、被害者にも出されない。これじゃ問題解決しないんですよ。  片山大臣、出させてください。スルガ銀行に対して、金融庁から、その証拠書類を提出するように求めてください。きちんとお答えいただきたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) この問題、ずっと何回もいろいろと出てきておる話ですが、その処分行員のリストにつきましては、今年三月二十三日のこの委員会の理事懇に金融庁より提出した資料にも記載いたしましたとおり、スルガ銀行から東京地裁に対して、担当社員の処分の有無を含む書類を提出したと聞いております。また、スルガ銀行が裁判所に確認したところ、仮に新たな資料提出があったとしても調停結果が変わることはない旨の回答があったとも聞いております。  委員が御指摘の資料につきましては、この金融庁発言にもございますが、金融庁において保有をしておりません。また、スルガ銀行に対して新たに処分行員リスト等の提出を求めることについては、銀行法に基づき金融機関に対し監督上必要な資料の提出等を求めることはあるものの、これは当事者間の個別の紛争解決を目的とするものではないという点でございまして、この点につきましては御理解をいただきたいと思います。  いずれにいたしましても、スルガ銀行が債務者に十分に寄り添った対応を取るよう、しっかりと指導監督してまいりたいと考えております。(発言する者あり)

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 質問で、それをもう一度お願いします。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 速記を起こしてください。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 今の質疑については留保して、次に行きます。  サナエトークンについて伺います。  サナエトークン発行主体が無登録業者であることが金融庁から発表されてから既に約三か月経過いたしましたけど、金融庁ホームページには、利用者保護のために広報される暗号資産の登録業者、暗号資産の無登録業者のどちらにもいまだに掲載がありません。理由をお聞かせください。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 資金決済法上、金融庁は無登録業者に対して調査権限は有しておりませんが、そうした中においても、無登録業者が暗号資産業を行っていると疑われる場合には、かつ継続的に行われているというふうに認められる場合については、被害拡大防止の観点から、必要と認められた場合に一般の方々にその旨を公表しております。お尋ねの金融庁のウェブサイトにおいて無登録暗号資産交換業者とされている者は、この観点から一般の方々に公表しているものでございます。  他方、ウェブサイトでこうしたリストに含まれない場合といたしましては、そもそも資金決済法上の暗号資産交換業に該当しないというふうな場合のほか、金融庁にて実態把握を行っている途中の者、あるいは、業者において業務を中断し、補償等を含め、廃業のための取組や、暗号資産交換業として登録の準備を行っている者、こうしたことが確認された場合においてはこのリストに掲載されません。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 サナエトークンはどれに当たるんですか。無登録業者なのは確かですよね。何に当たるんですか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 先ほど申しましたように、金融のウェブサイト上でこうしたリストに含まれない場合については、金融庁において実態把握を行っている途中の者、あるいは、業者において業務を中断し、補償等を含め、廃業のための取組や、暗号資産交換業として登録の準備を行っていることが確認された者でございます。  なお、サナエトークンについては、サナエトークン関係者とされるノーボーダーDAOは、本プロジェクトを中止し、当該トークンの取引を控えるよう呼びかけるとともに、補償を実施する旨公表しております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 つまり、補償を、補償しますと自らのサイトでそのように発表し、それが進んでいるからオーケーと。でも、じゃ、補償すればいいんですか。  じゃ、ちょっと聞きますけれども、確かに補償が発表されております。補償申請サイトができております。そこに、ソラナUSDC、ドル、米ドルと交換、ひも付けられている、それと交換すると、期間限定でということが発表されておりますけれども、これについて法的問題はないんですか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 御指摘のとおり、仮に補償目的であっても、資金決済法を始めとする法令に抵触しないことは必要でございます。  ただ、その上で、個別の行為の暗号資産交換業への該当については、暗号資産の交換をしたというだけの形式的な面だけではなくて、実態に即して、それが販売、交換等の行為に該当するのか、あるいは反復継続するなど業に該当するのかについて、日本に居住する利用者の保護の観点から実質的に判断するものだというふうに考えております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 これ、サナエトークンとそしてソラナUSDC、これ交換するということを公表しているわけですけれども、これはまさしく交換なんですよ。交換業として登録していない者が他の暗号資産と交換するということは、これ違法じゃないんですか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 先ほど申し上げましたとおり、暗号資産交換業という行為の形式面だけではなくて、実際に即して、反復継続をするなどの業に該当するかどうかということについて、日本に居住する利用者の保護の観点から実質的に判断する必要があると考えています。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 止めているからいいんだっておっしゃるけれども、それは、現時点で反復していないとしてもそれを想定しているものであれば交換業者と認定されるということは、金融庁が発表している基準、該当性の基準、ガイドラインに書いてありますよ。ちょっとそれは余りにもへ理屈というか、反復性もある、広範性もある、当然交換業と認定しなければいけない。  サナエトークン、サナエトークンなんですが、改めてですけれども、資料を配付させていただいておりますけれども、まず、これ、発覚したのは二月二十五日。発覚というか、ノーボーダー、これは溝口さん、一ページ目ですけれども、X、これは金融庁からいただいたXのスクリーンショットでございます。この後の一連のものはXのスクリーンショットでございますが、二月二十五日、溝口さん、ノーボーダーDAOの代表者の一人であります溝口さんが発表した。トランプコインに、何かトランプコインのような感じのものを発行するというようなイメージで発行されました。  そして、二ページ目。ノーボーダーが、これノーボーダーDAOだと思いますけれども、サナエトークンを発行するということを二月二十五日に発表し、下見ていただくと六十八・三万件の表示、これだけインプレ稼いだ、いろんな人たちが見たということです。  そして、三ページ目御覧ください。これは、チームサナエが日本を変えるによる投稿であります。同日です。これ見ていただけば分かるように、サナエトークンを、先ほどのノーボーダーの公式リツイート、あっ、公式ツイート、Xの投稿を引用する形で、そしてこの投稿の文章の中にも、コミュニティー提案により実現したサナエトークンという新たなインセンティブ設計も注目されていますということで、チームサナエがこのサナエトークンを宣伝したんですね。宣伝したんです。  これについて、どのような経緯でこのXで、チームサナエというのは高市早苗総理が公認している後援会のXです。そして、この後、六ページを御覧ください。これは、なぜチームサナエがサナエトークンを宣伝したのかについて、これを読めば分かります。真ん中辺りなんですけれども、真ん中のパラグラフのところですけれども、これは、その前のページにファクスのかがみが付いておりますけれども、中傷動画で度々お名前が出てくる高市早苗総理大臣の公設第一秘書、木下さんの回答書であります。先々週の国会ではこの回答書が真実じゃないというふうにおっしゃっていたんですけれども、一連の回答書があるわけですが、先週の衆議院法務委員会で高市総理自身が、正式な回答書だったということで、事実じゃないと言ったことは訂正されました。  真ん中に書いてありますけれども、これは木下さんが書いた回答書です。ノーボーダー社側からチームサナエのアカウントでリポストしてほしいとの依頼がありました。同社が作成し当方に示された文案には、コミュニティー提案により実現したサナエトークンという新たなインセンティブ設計も注目されますと書かれており、あくまでもコミュニティー内のインセンティブであるとの説明であることからリポストに応じました。このとき、同社から仮想通貨であるとかミームコインであるとの説明は一切ありませんでした。これが高市事務所、木下公設第一秘書の回答書による説明であります。  つまり、先ほど御覧いただいたスクショの画面ですけれども、この投稿内容というのは、ノーボーダー側からこの文面で投稿してほしいと頼まれて、それを了承して、なおかつ、ノーボーダー側のサナエトークンを発行しましたというXの投稿を引用投稿する形で、引用する形で、三ページ目にありますチームサナエのXが投稿されたということであります。  つまり、ここに、同社から仮想通貨であるとかミームコインであるとの説明は一切ありませんでした、ここの事実関係はちょっと、それはもう木下さん来ていただいて聞くしかないんですけれども、少なくとも、認識していたかどうかにかかわらず、サナエトークンの宣伝に高市事務所が関与した、加担したと言ったらいいんでしょうか。それはもうね、高市さんの後援会、公式後援会のXでの宣伝ですから、物すごく、瞬く間に広がって、それで、一時期二十五億円相当まで高騰したというふうに言われております。  金融庁、このサナエトークンの被害額、推定幾らなんでしょうか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。  被害額については、それぞれの個々の取引者がどの時点でどのような価格において購入をしたかということについて、それ、区々でございますので、必ずしもその状況を把握することは容易ではありませんけれども、ノーボーダーDAOによりますと、六月十日において、補償用のアプリを公表されまして、六月の三十日の二十三時五十九分までにこれに登録をすることを求めております。こうした登録が完了いたしましたら、その結果として、ノーボーダーDAO側に補償する額が確定していくものと承知しております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 被害総額も把握しなきゃいけないですよ。だって、全部記録に残るんでしょう。分析されていますよ、既に、いろんなサイトで。当然、金融庁としても分析していなければならないというふうに思いますが。  私、発行主体を構成するニュー社がプレセールス、このプレセールス、事前販売を行うということは、違法行為、登録していない業者が事前販売を行うというのは法律で禁止されておりますけれども、例の中傷動画を流したとされている松井氏が社長を務めておりますニュー社、これが、ノーボーダーDAOを構成する一社でございますが、プレセールスを行っていたことを示す契約書の提供を受けました。事前販売をしており、顧客は一人当たり数千万円から億単位の金額を投資していたというふうに言われております。  じゃ、ここは一般論としてでよろしいですけれども、無登録業者が直接顧客に暗号資産を売買すれば、資金決済法六十三条の二に違反し、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金になるんではないですか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 資金決済法の第二条第十四項に該当する暗号資産の販売、交換やその媒介を業として行う場合には暗号資産交換業に該当し、資金決済法第六十三条の二により登録が求められております。  他方、その個別の行為の暗号資産交換業への該当性については、実態に即して、利用者保護の観点から実質的に判断する必要があると考えております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 先週の衆議院の財政金融委員会で、相談が寄せられていると、五件寄せられていて、うち三件が被害額も提示されているということですが、この私がいただきました、お預かりしました契約書、この問題について金融庁にも相談が行っているんじゃないですか。

堀本善雄 金融庁総合政策局長

○政府参考人(堀本善雄君) 金融庁の利用相談室に寄せられた個別の相談の具体的な内容については、相談者個人のプライバシーに関わりますので詳細の回答は差し控えさせていただきたいと思いますが、利用者相談室には、当該サナエトークンのDEXにおける購入に関し、自身の具体的な被害額に言及があった相談は、六月十二日金曜日までで三件寄せられております。  それ以外においても、金融庁相談窓口に寄せられる相談の中には、トークン等の投資に関する相談も含まれております。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 何か、プライバシーに配慮して個別の案件にお答えいただかないと、問題の解決のための議論が進まないんですけれども。  警察庁にもお越しいただいております。事前販売で集めた資金を投資に回さず流用していた場合、詐欺罪にも該当する可能性がありますが、いかがですか。

服部準 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(服部準君) お答えいたします。  特定の行為が詐欺に該当するか否かにつきましては、具体的な事実関係に即して判断されるべきものでございますため、一概にお答えすることは困難でございます。  その上で申し上げれば、警察におきましては、刑事事件として取り扱うべきものについては、法と証拠に基づいて適切に対処してまいるものでございます。

森ゆうこ 立憲民主・無所属

○森ゆうこ君 先ほど御説明しましたように、認識がどうだったかは別として、このサナエトークン、暗号資産、この大々的な販売といいますか、広報に高市早苗総理の事務所が関わった、これは違法行為でありますので、この問題について金融庁と警察庁に徹底的な調査及び捜査を求めたいと思います。答弁は時間がないので結構ですけれども、この後審議される金商法の改正案では、まさしくこういった暗号資産について規制を強化するという法律なわけですから、サナエトークン、今のような全く分析もされていないような不安定な答弁では、これ本当にその規制がワークするのか疑問であります。  しっかりと調査、そして捜査をしていただいて御報告をいただきたい、そのことを求めて、質問を終わります。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。  今日は、変額保険の問題についてまずはお伺いしたいと思います。  もう三十年近くたってしまいましたが、融資一体型の変額保険について、バブル期の折から、不動産高騰に乗じて、資産家に対して相続税の不安をあおって、相続税対策の名目で融資拡大を狙って販売した、そういう商品でありますが、その筆頭が三菱銀行でありました。  資料を見ていただきたいんですが、①、生命保険会社がまずはお客様に向かって、相続税対策として変額保険がいいですよと、死亡時に三億円入りますと、一時払いとして一億三千万お金を払っておけば相続時にその分が差し引かれるんで相続税対策として有効ですよというトークです。一億三千万、一時払いできないと言えば、すぐ銀行がやってきて、ちゃんと融資しますと。  当時、このWという方の年齢は四十三歳ですから、七十歳でもし死亡されるようなことがあるとすれば、三十年あるわけですから、全く相続税対策は要らない方であります。  ただ、非常に優良な家、土地で、高度な職業というんでしょうか、高額な報酬をいただいている職業ということもあって、こうした売り込みがあって、保険代金一億三千八百七十一万円を三菱銀行が融資をすると。で、金利を払ってくださいと、元本を払ってしまえば相続税対策にならないので、金利だけでも払ってくださいと。金利を払うカード契約も任せてくださいと。金利は当時八・一%、月額四十万。大変だと言えば、銀行が、カードローンで払えば大丈夫と。三菱マイカードビッグというカードを用意して、変額保険の利回りは一三%ですから大丈夫ですと。もう既にバブルは終わっていましたので、徐々にこの利回りも減ってきておりました。にもかかわらず、こういう売り込みをやったと。  資料の②を見ていただきたいと思いますが、金融庁は、当時、二〇〇五年ですが、銀行に対する監督指針等をしっかり提供されております。あるいは、大蔵省銀行局時代でありますが、一九九六年、平成八年四月一日、変額保険募集上の留意事項についてと、非常に問題のある、まあ問題のあるという評判、表現は訂正いたします。契約者としての無用のトラブルや募集秩序の混乱を防止し、当保険の健全な普及、発展を期する観点から、次の行為についても、保険業法の趣旨を踏まえ、変額保険募集上の禁止行為として遵守徹底することということで、わざわざ発出をされております。要は結構危ない話にしないでくださいということでありますが。  片山大臣、この案件は約六百件ほどありまして、四人が自殺されております。事案として六百件ぐらいあります。四人が自殺されております。そして、一九九六年当時、三菱銀行の本店の前で被害者がビラ配りしていたら、事もあろうに、ホースで水を掛けて、一月です、一九九六年、五枚目の資料に新聞記事を少しコピーさせていただきました。その方は肺炎まで起こしています。今はもう時効ですけれども、当時、もしこのことを刑事上問えば、これはもう必ず犯罪行為です。そうしたことまで起こっているんですね。  そこで、私は大臣に確認したいのですが、やはり一番の問題は、金融機関として一番大事な融資の二大鉄則という、正当な資金使途で、十分な返済能力がないと融資しちゃいかぬよという話であります。このことが当時なされたのかと。この変額保険のスキームを見ていただいたら、元々融資をする必要もないわけです、相続税対策ですから。相続税対策そのものが問題なんです、また。適法かもしれませんが、要は税金をできるだけ払わないようにしようという話ですから。そういうことを名門銀行がそういうスキームをつくっていくわけです。トークとして、借金しておくと得ですよと。何の融資の必要もない方に融資を持ちかけて、金利払うの大変だからと言ったら、うちのカードローン使ってくださいと。これ、複利ですから、どんどん増えていくんですね、お金が。で、あたかも子会社の保証会社がいざというときは払ってくれますと言わんばかりのトークをしているんです。  こうした流れ、こういう流れの中で、資料の③を見てください。  このW氏の三菱銀行からの一億三千万の融資はどうなったかというと、三億円の死亡保険というのは、三分の一強、一億一千九百万ぐらいになっております。三億じゃありません。三分の一ぐらいになっちゃったと。金利の支払は八千万円、三十二年間の保証料八百万。で、銀行側は、元本、利息、遅延延滞金、合計二億八千万払えと、貸したものを返せと。結局、このW氏の負担は、二億八千九百万円の、返済するとすれば二億八千九百万があり、そして、既に利息と保証料で八千八百万、合わせて三億七千七百万、べらぼうめという世界です。こんなことを大銀行がやっているわけですよ。もう二大鉄則にも私は違反していると思いますが。  大臣は、まさにプロパーとして、旧大蔵省、そして今の財務省という形の中でやってこられた方ですから、融資の二大鉄則に違反しているということぐらいすぐ分かっていただけると思いますが、まず、この点について、こうした変額保険のスキームというのは融資の二大鉄則に合っているのか合っていないのか、この点についてお伺いしたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員からも今、大変丁寧な経緯の御説明をいただいたんですが、当時の大蔵省銀行局がどういう指導をしてきたかということですが、まず、そのバブルの発生期辺りの一九八六年ですね、この頃に、変額保険の販売に対して健全な募集を確保しなきゃいけないということで、将来の運用成績についての断定的な判断を提供する行為は禁止するということを含めた通達が出ておりまして、また、一九九六年には、改正保険業法施行等を踏まえまして、改めて再度これを保険会社に発出しております。  また、その上で、当該通達との関係が明示されていることではないですけれども、変額保険の募集に関して金融機関に対して直接の指導等を行った事例として、現在で確認できている範囲で申し上げますと、一九八八年五月、一九九一年九月、全ての保険会社に対し、銀行から融資を受けて変額保険に加入する、いわゆる保険料ローンのような保険本来の趣旨を逸脱した財テクを勧めるような商品を取り扱わないようにした指導が行われているということは、こういうことはよろしくないと思うから指導しているということだったと思います。  加えて、業界の方でも、生命保険協会で、一九九五年の十月三十日に、全ての生命保険会社に対し、募集人に対する教育指導の徹底や内部管理体制の充実を求める要請を発出しておりまして、さらに、翌一九九六年十二月二十六日に、朝日生命に対し、変額保険の募集に関して募集人等に対する教育指導体制が不十分であったことから、その充実強化を図るような業務改善命令を出しております。  その他、直接の指導ではなくて、変額保険を含む保険募集の適正化は更に続いておりまして、一九九八年十二月一日に施行規則、保険業法が改正したときに、保険会社に変額保険のリスク説明について書面交付を義務付けるなどの制度改正をし、二〇〇〇年代に入りましてからでも、二〇〇七年の九月に保険業法が改正されて、変額保険などの投資性の大きい保険契約の販売について、金融商品取引法が定める、このときはもう金商法の方ですから、販売、勧誘ルールの一部である適合性原則を適用し、顧客の属性や意向を踏まえた適正な勧誘を求めるということで、時代が変わっておりますのでその二大原則がこういうふうになっておりますが、まさに本旨としているところとしては、委員がおっしゃったように、不適切なこういうリスクを取らせるような商品がどうかということもありますし、リスクの説明は当然書面にしなければいけないということと、さらに、その適合性原則があってしかるべきで、その顧客の属性や意向も踏まえた適正な範囲の勧誘でなければいけないということが、だんだんだんだん積み重なってここまで来ていると、こういう状況であると考えております。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございます。  不適切な内容が幾つもあったと。この件について、後ほどで結構でございますが、やはり金融庁として、何年何月に、具体的に企業の名前は言わなくても結構ですから、何件ちゃんと是正命令を出したかとか、何件してきたかとか、そういうものを後できちっと資料をください。今聞くと時間もったいないもので、省略します。  そして、続いて、これは監督局長に聞きたいんですけど、やっぱり、二〇〇五年にちゃんと主要行向けの総合的監督指針ということで、それ相応に金融庁として丁寧な、まあ非常にばか丁寧な指針を作っておられて発出されていると。私もしっかり読ませていただきましたけれども、利用者保護のためにこれやっているわけですけれども、しかし、現実には六百件の事案が起こって、四人が自殺されているというこの事実は隠しようがない。  少なくとも主要行における案件について、当時、どのレベルまで利用者保護のために情報提供の不正確さや不適さあるいは与信取引の体制についてどれだけ具体的に指摘をされたりしたか、この金融界に対する、銀行に対する指摘はどのような形でされたか、その具体的な事例を教えてください。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  金融庁におきましては、二〇〇五年十月二十八日に主要行等向け監督指針を策定いたしまして、例えば、金融機関が融資や債権回収などの取引関係の見直しを行う場合には、顧客の知識、経験、財産の状況等を踏まえ、法令にのっとり、一連の手続を段階的かつ適切に執行する態勢が整備されていること、また、手続の各段階におきまして顧客から説明を求められた場合には、その客観的、合理的理由を説明することが必要である旨を明記するなど、内部管理体制の構築を求めてきているところでございます。  金融庁の、行政の対応でございますけれども、必ずしもその問題の端緒となった金融商品ごとにどういった対応をしてきたのかということについて記録されているものがございませんので、把握できている範囲の中でのお答えというふうになりますけれども、まず、バブル期に行われた変額保険とそれに関連する融資に関しましては、この監督指針に基づき行政処分を行ったという実績は確認されておりません。ただし、旧三菱銀行によるこういった融資を含めまして、融資の見直しに際して各種手続を段階的かつ適切に執行する態勢が十分なものになっているのかといった点につきましては、銀行の対応について様々な情報、お話が寄せられた場合などに、我々としては、必要に応じて金融機関の対応状況をその都度ヒアリング等によって確認してきたものというふうに認識しているところでございます。  なお、今申し上げました監督指針の記載は預金取扱金融機関向けのものでございますけれども、保険会社に対しまして変額保険について行政処分を行った事例といたしましては、一九九六年十二月に、当時の朝日生命に対しまして、募集人等に対する教育指導体制が不十分であったことから、その充実強化を図るよう業務改善命令を発出していることを確認しております。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 かえって大臣の方が細かく説明したじゃないですか。全然、あなたは抽象的にしか話をしていないじゃないですか。  六百も事案があって、多くの方々が金融庁に駆け込んでいるんですよ。で、全く処分なし、朝日生命に業務改善命令だけ。そんなばかなということですよ。  先ほどのスキーム図見て分かるじゃないですか、なぜ一億三千万が三億七千万になっちゃうんだと。それ、誰がそういうスキームをつくってやったんだということは明らかじゃないですか。そういうの改善命令を出さないんですか。確認したいと思います。どうぞ、局長。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  三菱UFJ銀行、旧三菱銀行におけますこの融資実行後の、融資のこの顧客対応に係る体制につきましては、この競売に至るまでの手続を段階的に執行し、手続の各段階で顧客からの求めに応じその客観的、合理的理由を説明しているのかといった点について我々としてはこれまでに確認してきているところでございますが、現時点までに特段行政処分等は行っていないところでございますが、当庁といたしましては、引き続き、金融機関において適切な業務運営が確保されるようしっかりと確認していく必要があると、監督していく必要があると考えております。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 よく聞こえなかったんですけど、行政処分をしたというんですか。したとすれば、何件やったんですか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) 失礼いたします。  この件につきまして、三菱銀行に関しまして、現時点までに特段の行政処分等は行ってきておりません。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 資料③のスキーム図を見て、もしあなたがこうだったら、しようがないですねって言いますか。総力を挙げて反撃するでしょう。冗談じゃないよという世界ですよ。それをあなたたちは認めるんだから、預金者の保護でも何でもないじゃないですか。融資の二大鉄則を守ってないじゃないですか、先ほど大臣も言われたように。それをあなたたちは、現場では、知らぬ存ぜぬじゃないですか、真っ当に対応しないじゃないですか。ホースで水を掛けられて肺炎までなっているんですよ、犯罪行為ですよ。そういう事件があってもあなたたちは何もしていないじゃないですか。私、知っていれば文句言いましたよ、記者会見でも開きますよ、皆さんを集めて。犯罪行為だもん、暴力行為ですから。ビラが配れるかどうかというのはよく分かりません、東京都の条例の中でですね。それは分かりませんが、少なくとも何もしていない方にホースで水を掛けるというのは犯罪行為ですよ、暴力行為ですよ。  いずれにしても、金融庁が全然、スルガ銀行もそうですけれども、被害者に寄り添った形で対応していないということがよく分かりましたよ。こんなことを繰り返していたら、次から次にまた事件が起きますよ。まずそれを申し上げます。  続きまして、ちょっとこれはまた改めて議論をさせてもらいます。  先般のソニー生命とプルデンシャル生命について、資料を整理した形で資料④に配付させていただいております。  同時期にそれぞれの元社員が顧客をだまして詐取をした、そういう事件でありますが、なぜかプルデンシャル生命に関しては金融庁は非常に丁寧な対応をされております。二〇二四年六月に事件が起こったら、その年にプルデンシャル生命に対して、滞在調査の実施、顧客への対応、再発防止策の策定等を指示された。また、一年後にプルデンシャル生命が顧客への二万九千通の手紙を送付して様々な不審を確認する作業をやっていて、その翌年に金融庁は報告徴求命令も出しておられる。丁寧ですね。そして、翌年二六年には立入検査もやっている。一年置きに潜在調査、そして報告徴収命令、で、立入検査と。  ソニー生命、事件が発覚して、個人の問題だからといって一切公表しなかった。時たまたま、金融庁長官、元長官が親会社のソニーファイナンシャルグループの社長に就任されると。それから三年後の二〇二三年三月にこの事件の案件を公表されたと。同じく全件調査をしますよと。それを受けて、金融庁が報告徴収命令を発出。  この間、何もしていない。プルデンシャルのときは潜在調査を実施、報告徴収命令もやって立入検査もやっているのに、何でしないんだと、ここだけは。ついうがった見方したくなるじゃないですか。そうじゃないよと、立派な方ですよと、私もそう思います。でも、なぜこういう違いが起こっているのか、明らかにしてください。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  金融庁では、保険契約者等の保護の観点から、個々の事案ごとに、その時点において確認された事実関係やリスクの内容等を踏まえ、必要なヒアリング、行政対応等を行ってきているところでございますが、その上で、まずこの事案の公表について申し上げますと、まずプルデンシャル生命につきましては、今お話ございましたとおりですけれども、二〇二四年六月に同社の元社員が顧客に対する詐欺容疑で逮捕され、そうした事実が報道される中で、この元社員が逮捕された旨、それからその時点までに把握していた被害の状況等を当社の当時の判断として公表されたものというふうに理解してございます。  一方で、ソニー生命につきましては、二〇二三年当時、金銭貸借に係る実行者が一名と特定されていたということ、それに伴う被害者の範囲も特定されていたことなどから、当時の当社の判断として公表を行わなかったというふうに判断したものというふうに承知しております。こうした報告を私どもが受ける中で、当時、金融庁におきましても、ソニー生命に対しましてはこうした潜在調査の必要性ということを示唆するという判断に当時の判断として至らなかったというふうに考えております。  一方、本年に入りまして、ソニー生命におきましては、新たな金銭不祥事の発生、不適切な金銭の取扱いに関する疑義の申出の増加といった状況の変化が確認されてきたことから、私どもといたしましては、当社に対しまして保険業法に基づく報告徴求命令の発出等の行政対応を行っているところでございまして、この命令に基づき同社の対応を厳格に確認していきたいというふうに思っております。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 まず、公表しなかったらなおさら何らかの形で調査をするべきではないでしょうか、これが一点。なぜしなかったのか。公表しないからこそ、立入検査なり、場合によっては潜在調査なりを指示するものだと思います。そして、この報告徴収命令が出たのが発表後ですから、それ以前から分かっていたわけでしょう、金融庁は、中身が。なぜそれをしないのか、今明らかでなかったですね。  だから、二点。公表しなかったときになぜ何らかの形でアプローチしなかったのか、これが一点。そして、現在報告徴収命令を出しているけれども、ちゃんと立入検査までするんでしょうね。なおさらしなくちゃいけないんじゃないですか。この二点です。  もう時間がありませんから、端的にぱっぱっと答えてください。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) まず最初の点でございますけれども、ソニー生命の件につきましては、先ほど申し上げましたけれども、このソニー生命の事案が、私どもが承知した時点では、特定の者による単数のそういった個人的な事件だというふうに我々としては当時認識しまして、それが更に広がりがあるというふうに当時認識しなかったと。これが、今現時点においてはそういった判断が適切であったのかという御批判いただくと思いますけど、当時としてはそういうふうに考えて、それ以上の広がりのある調査ということを我々としては当社に申し上げなかったということでございます。  二点目の点につきましては、今後の行政対応につきましては、現在当社の方におきましても調査を行うとともに、我々としましてもこの報告徴求という格好で確認をしておりまして、そういった内容を確認しながらその先の必要な対応がどういうものなのかということを考えていくということでございまして、現時点で今後の行政対応について予断を持って申し上げることは難しい点を御理解いただければと思います。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 当時見誤ったという局長のお話でありますけれども、そんなに見誤ってもらっては困るんですよ。見誤ってばかりいるじゃない。とんでもない話ですよ。同じような案件、人数等々を含めて、未公表だからこそもっとやらなくちゃいけないのを、大したことねえだろうなんてそういうふうに思うこと自体が大変なことですね。  いずれにしても、金融庁の行政に関して、今日だけでも多大な問題があるということだけ確認できましたので、片山大臣におかれましてはしっかり指揮監督していただきたいと思います。  以上です。ありがとうございました。

上田勇 公明党

○上田勇君 公明党の上田勇でございます。  今日は、まず為替の問題について質問したいというふうに思います。  私は、今のこの水準というのは、ちょっと行き過ぎた円安になっているというふうに認識をしています。現在のこの円安によって原油、食料などの輸入物価が上昇して家計を圧迫している、このことはもう否定できないことであります。  そこで、財務省は、四月の二十八日から五月の二十七日までの間、連休中に集中しているというふうに言われておりますけれども、円買いの為替介入を十一兆七千三百四十九億円実施をしました。この介入の金額はどうやって決めたのか、その根拠、そしてまた、介入の効果について財務省としてはどのように評価をしているのか、伺いたいと思います。

緒方健太郎 財務省国際局長

○政府参考人(緒方健太郎君) お答えいたします。  御指摘のとおり、四月二十八日から五月二十七日までの為替介入の総額につきましては先般公表したとおりでございますけれども、この為替介入の金額の根拠や効果につきましては、市場に不測の影響を及ぼすおそれがあることからお答えすることは差し控えたいと考えてございます。  いずれにしましても、為替につきましては、必要に応じ、いつでも適切に対応してまいります。

上田勇 公明党

○上田勇君 今、金額については市場に影響がある、それは理解できるところであります。効果については何も御発言がなかったんですけれども、今見ていると、直近のレートというのは一ドル約百六十円で、これは介入前の水準に戻っております。介入した直後は五円程度円高に振れた、しかし、一か月半たった今は元の水準に戻っております。  介入は、もう短期的に過剰な変動がないように、そういう対応をするという目的でありますので、効果が限定的であるということは理解をするものであります。基本的に、為替水準は経済の実力とか財政や金利差、様々な要因で、様々な要素で決まるんですけれども、そういった意味では、この効果が非常に期間が限定的だったのは当然なのかもしれません。  そこでちょっとお伺いしたいんですが、一部報道などでは、IMFでのルールがあって、六か月以内に三回を超えて介入すると自由変動相場制に分類されなくなると。そのため、投資家が、日本はこれ以上介入しないだろうと見越して円売りをしているというような報道があります。  そこで質問しますが、この自由変動相場制に分類されると、何かデメリットはあるのでしょうか。

緒方健太郎 財務省国際局長

○政府参考人(緒方健太郎君) お答えいたします。  御指摘のIMFの基準につきましては、あくまで、単にIMFが各国の為替相場制度を分類する際に用いている分類基準にすぎないものと承知してございます。

上田勇 公明党

○上田勇君 したがって、何の支障もないというふうに理解をいたしました。  ということは、今冒頭申し上げたとおり、ちょっと行き過ぎた円安がこの家計を大変圧迫をしております。財務省として、やはりこれは、財務省としてなかなか適正な水準については言及するのは難しいかもしれませんが、私はもう適正な水準ではなくなっている、行き過ぎた円安であるというふうに思っております。  これからも是非、この市場介入も、今言ったように、これは支障はないわけでありますから、そういうやるという姿勢も含めて、これからも適正な運用、特に財政金融政策、その運営に当たっていただきたい、そういうことを期待をしております。  今回、かなりの規模のドル売り円買い介入、この五月末での外貨準備高というのは依然として莫大で、一兆三千五十九億ドルであります。この金額はいかにも過大ではないのかなというふうに思います。外貨準備高の適切な水準については、専門家でも定説はないようでありますけれども、多くのエコノミストは、今ある水準の五分の一とか三分の一あれば何も支障はないんではないかというふうに述べております。  そうなると、現行の水準は幾ら何でも過大なんではないかというふうに思いますが、財務省の考え方を伺いたいと思います。

緒方健太郎 財務省国際局長

○政府参考人(緒方健太郎君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、令和八年五月末時点での外貨準備高は約一兆三千五十九億ドルでございます。  その上で、一般論として申し上げますと、市場に急激かつ過度な変動が生じた場合に自国通貨を買い支えるために十分な額の外貨準備を保有しておくことは極めて重要だと考えてございます。  近年の為替市場におけます円の取引高の増加傾向や、それから対外収支上の危機に直面した他国における過去の外貨準備の減少幅の例などに鑑みますと、現在の我が国の外貨準備高は過大とは考えてございません。

上田勇 公明党

○上田勇君 過大ではないという答弁でありましたけれども、しかし、今回の介入にしても、金額は七百から八百億ドル程度だと思います。効果も、いわゆる介入の効果というのは、狙いというのは、短期的なこの過剰な価格の変動をならすということが目的であるとすれば、今おっしゃったとおり、これからも円の通貨を守るというのはよく分かるんですが、しかし、今回介入をした二十倍も持っているというその外貨準備高、その必要はあるのかとなると、非常に疑問に思います。  従来、我が国にとって主なこの為替の問題といえば、これは円高だったんですね。ですから、市場介入は主にドル買い円売りでした。だから、その結果、ドル資産がどんどん積み上がってきて、これほど莫大な金額になった。これは、その経緯はよく分かります。  このドルを短期間に売ろうとすると、これは今度、為替介入ということになってしまうので、それはなかなか難しい。その結果、結局そのまま塩漬けになってきて、ここまで膨らんできたということだというふうに思います。  この間、主に米国債で保有をしているというふうに思いますが、リターンは大体三から四%だというふうに伺いました。介入資金の調達コストを上回っていたので結果として利益が生まれてきたのは事実なのでありますけれども、しかし、ここに、そこにはやっぱり機会損失が相当あったんじゃないのかなというふうに思っております。  米国債を短期で売却するのは難しいのでありますから、この一兆三千五十九億ドルある外貨準備高の一部をドル建てのままで資本市場を含めた運用を高度化することによって、もっと財政に貢献できる、高いリターンを期待できるんではないかというふうに思いますが、こうした運用の高度化について、是非、財務大臣、御見解を伺いたいというふうに思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 委員御承知のように、この外為特会の外貨資産は将来の為替介入等に備えて保有しているものでございますから、為替市場の急激な変動の際に機動的な対応をすることができるように、流動性と安全性の両方に最大限留意した運用を行うということが条件というか重要な点でございます。  その上で、現在も流動性及び安全性の確保に支障を来さない範囲内で収益性を追求できるということになっておりますので、引き続き、この今申し上げたような運用方針に基づいて委員御指摘のような運用の改善には是非取り組んでまいりたいと、かように思っております。  ただ、その外準の運用の具体方策というのを細かにすればするほど、それは逆に、我々投機筋と戦っているわけですから、そちらの方から見るといろいろな戦略に不測の影響を与えるおそれがありますので、何をどうするということはちょっとここでは詳しく申し上げるのは適切ではないかなというふうには考えております。

上田勇 公明党

○上田勇君 当然、マーケットを相手にしていることで、手のうちを明かすことにはデメリットがあることはよく分かるところであります。ただ、これほど莫大な外貨準備高を持っているという事実もマーケットをちょっとゆがめている部分もあるんじゃないかというふうに思いますので、これから是非そういった点もよく議論していきたいというふうに思っております。  公明党として、これまで、政府系ファンドという形で運用の高度化も提案をしてきました。今、与野党を超えて多くの皆さんからも御賛意もいただいている、得るところでありますので、これから政党間で是非議論を深めていきたいというふうに思いますので、また是非、財務省としてもいろいろとお知恵をお借りをしたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、全く話は変わりますが、消費税の食料品等に係る税率引下げについて質問したいと思います。  高市総理は、以下のような趣旨で御発言をしています。中低所得者の負担軽減、就労促進、可処分所得を増やすために給付付き税額控除を導入をする、制度設計や実施には一定の時間が掛かるので、その間のつなぎとして二年間に限って食料品に係る税率をゼロにし、そのための法案を臨時国会に提出をする、その後、給付付き税額控除が導入されれば現行の税率八%に戻すという、大まかに言うと、これまでのいろんな総理の発言をまとめますとこういう趣旨だというふうに理解をしております。  これについて、確認のため御質問しますが、財務省としても同じ考え方というふうに理解してよろしいでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) この税と社会保険料の負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方の負担軽減が現下の最重要課題であるという考えでございます。  その上で、政府・与党といたしまして、超党派の社会保障国民会議を設置した上、改革の本丸である給付付き税額控除の実施や、それまでの間の二年間のつなぎとして食料品の消費税減税を行うことについて検討をしてまいりました。その上で、野党の皆様の御協力が得られれば、夏前には社会保障会議で中間取りまとめを行い、必要な法案の早期提出を目指していくというのが私どもの方針でございます。  以上、何度も総理も国会で答弁されているとおりでございます。

上田勇 公明党

○上田勇君 私が今まで伺っている総理の御発言からは、もっと具体的に、しっかりとやりますよというふうに聞こえました、と理解しております。今の答弁では、総理はこういうふうにおっしゃっている、これは、社会保障国民会議であとは議論を委ねると言っているんですが、総理がここまで期間も税率も明言している中でこれを政党間の協議に委ねるというのは、少し余りにも政府としての責任感が感じられないというふうに思います。  いつも、じゃ、政党間に全ての政策を協議しているのかというと、そうじゃなくて、内閣が一方的に決めているにもかかわらず、このことについてだけなぜ政党間に委ねるのか。政府として、特にこの税制も所管をしている財務省として、今の発言は余りにも無責任なんじゃないんでしょうか。もう一度御答弁いただきたいと思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさに二月の総選挙におきまして、今申し上げたような政権公約で衆議院の方は戦わせていただいたので、これを受けまして、社会保障国民会議を何とか招集というか、そういう形になって、今検討が行われているものと承知しておりますが。  総理は確かに非常に強い思いを持って臨んでいるということを申し上げておりますので、それは私どもも当然、総理の下の各省の大臣でございますから、当然同じ思いを持っているわけで、その趣旨としては、今最初にお問合せがありましたように、税、社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方の負担軽減が現下の最重要課題であると考えて、改革の本丸が給付付き税額控除であり、それまでの間の二年間のつなぎとして食料品の消費税減税を行うことについて検討を加速すると、その上において、総理は、まさにこの間の総選挙で掲げたことでもあり、強い思いを持って臨んでいるということを何度か答弁されていると、こういうことではないかと思います。

上田勇 公明党

○上田勇君 よく分からないというか、分かりにくい御答弁なんですが。  今このことをちょっと質問させていただいたのは、やっぱり一部報道では、財務省がこの議論の進行を、必ずしも協力的ではないんじゃないか、結局、消費税の引下げをうやむやにしようとしているということなのではないかということが報道されています。  ということなので、もう一度確認をさせていただきますが、これは総理が明言されているとおり、財務省としてもしっかりと進める、実現をするという気持ちである、決意であるということを再度お願いしたいというふうに思います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 当然、総理の御方針は私どもの方針でございます。当然進めるということです。

上田勇 公明党

○上田勇君 そこで、今、この社会保障国民会議での議論、我々政党が参加しているのは実務者会議ということでありますけれども、そこで、報告は私も聞いておりますし、そこで示されている資料というのはホームページにも掲載をされているんですけれども、そこには特に内閣の方から具体的な形では何も今のところ掲示をされておりません。それで、必ず実行するといってもなかなか、本当にそういう方針の決意が決まっているのか非常に疑問に思っているところであります。  そこで、ちょっと内閣の方針、先ほど総理の述べられていることのとおりのが方針だというふうに理解すると、消費税率を八%に、八%の消費税を一回ゼロにする、そして、これを、給付付き税額控除の制度が導入されたときは八%に引き上げるということなんですけれども、そうなると、そのときには国民負担を一気に年間五兆円以上増やすことになります。  これ、経済へのインパクトというのは大き過ぎるんじゃないでしょうか。その辺はお考えなんでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 要するに、方針は今申し上げたとおりでございまして、総理も御答弁されておりますが、二年間食料品の消費税減税が先行して行われて、それが終了した際には、その消費税率は、今の現行税率、今の現行の軽減税率であります八%に戻すということを想定をしておりますが。  その際、特に負担軽減を図る必要がある中低所得者の方々について、まさに改革の本丸である給付付き税額控除が本格的に導入されて集中的に御支援が行われるというそういう全体のプランで、そういう見通しでございますので、食料品の食品税率が現行の八%に戻るということのみをもって、その瞬間、それらの方々への国民負担が年間どおんと増加するということになるというそういう全体の計画ではないので、経済への負のインパクトが大き過ぎるのではないかという委員の御指摘は当たらないのではないかと考えております。

上田勇 公明党

○上田勇君 当たらないという御答弁だったんですが、これまで消費税を引き上げるたびに、相当個人消費の落ち込みなど経済への影響がありました。今回、今政府のおっしゃっているとおりにやるということは年間五兆円の負担増になる、これが経済にインパクトが、負のインパクトがないというのは、ちょっと余りにも楽観的というか、認識不足なんじゃないのかなという気がいたします。ですから、ここはもっと丁寧にしっかりと議論もする必要があるだろうし、必要があればそれ以外の対策なども必要なんじゃないかというふうに思っております。  そこで、ちょっとこの飲食料品の消費税についてちょっとお伺いしたいんですが、総務省の家計調査などによりますと、我が国のエンゲル係数というのは、二〇二五年には二八・三%、G7の中で一番高いです。ここ五年間急上昇しているのは事実なんですが、それ以前もずっと最も高い国の中の一つでありました。これはいろんな要素があると思います。食文化の問題や農業政策の違いもあるんですが、食料品の家計負担が諸外国、G7の中では最も高いというのが事実であります。  一方で、この食料品に係る税率、これもG7の中では最も高いんですね。財務省はよく日本の消費税率は他国に比べて低いというふうに強調されるんだけれども、最も基礎的な食料品の税率というのはG7の中で一番高い。例えば、英国はゼロだし、イタリアは四、フランスは五・五、ドイツでも七、アメリカは州税であるんですけれども、ほとんどの州では非課税です。つまり、飲食料品に係る負担が日本の家計では他国に比べて二重に重くなっているというのが現状であります。  そうした家計の負担を軽減するためには、やはりこの消費税率をゼロにすると今総理おっしゃっているんですけれども、その後も含めて恒久的なこの負担軽減策が必要なんではないかというふうに思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) G7諸国の食料品のその付加価値税、消費税率ですね、食料品の中でかなり分かれている国が多いので、日本のような、今のような御整理というよりはもっと複雑で、イタリアでしたら、基本的な食料品は四%なんですが、多くの国民が毎日召し上がるであろう肉、魚は一〇%なんですよ。ほかにもそのようなジャンル分けがあるところはありまして、軽減税率が日本で掛かっているテークアウトですとか飲料とかお菓子類については標準税率、この標準税率は二〇になっている国が多いんですが、を掛けている国がかなり多いんですよね。ですから、日本の飲食料品の消費税率が今八%なので、それが全体をならした意味で、欧州の付加価値税利用国ですね、EU指令の、その国と比べて非常に高いということは冷静な比較では言い切れないのではないかと思っております。  基本的な食料品の税率を機械的に平均すると八という統計がOECDレベルではあるので非常に高いとは思っておりませんが、今回の、先ほどの議論も申し上げたように物価高に直面する低中所得者という話、それから国際比較をする場合には、食料品のみならず、消費税全体の税率とか給付と負担の倍率とか各国の様々な事情から議論するということに当然なるので、今、我々は、政府・与党としては、税、社会保険料の負担や物価高に苦しむ中低所得者の方々の負担軽減を図るために給付付き税額控除の制度設計を進めてその対応をするんですが、これが本丸ですが、その実現までの間のつなぎとして、二年間に限り、飲食料品の消費税減税の実施ということを今御検討いただいているのであって、それは恒久的な消費税の税率の全体配分の組替えということではない、だから恒久的な消費税減税をということではございません。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

上田勇 公明党

○上田勇君 時間になりましたのでこれで終わりますが、今答弁にもあったその給付付き税額控除の話も今日はちょっと通告をさせていただいて、御質問させていただく予定になっていたんですが、そちらの議論もなかなか、多分、我々が想定していたのよりは全然進んでいないというのが現実でございまして、果たして、この内閣、この給付付き税額控除、本丸というふうにさっきおっしゃいましたけれども、果たして本当にやる気があるのか大変疑問に思っている、感じざるを得ないところでありますので、これからも是非こうしたことは議論をしていきたいと思います。  どうもありがとうございました。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  私は、まず、予算編成改革について聞きたいと思います。  これ、さきの補正予算のときの本会議でも質問したんですけれども、ちょっともう少し議論をしたいと思ったので聞かせていただきますが、高市内閣は、補正予算の依存から脱却をして、必要な予算は当初予算に計画的に計上していくという考えの下で、令和九年度から本格的にこれを実施していこうという、こういう考えなんですね。私、このこと自体はいいと思います。  さきの補正予算は別として、これまで補正予算というと、まあその何というのか、見直す余地の多いものが多かったというふうに思いますので、そもそもは、これ言うまでもなく、財政法上は緊要性のあるものとされているのに、これまでは、当初予算でこぼれた事業、施策が比較的審査の緩い補正の上に回されてきているということが、常態化ではないけど多かったのは確かなんだと思います。  まず、これについてどのように振り返って考えるか、そして、今後この補正前提の予算編成の在り方を見直すということで、こうした疑われるようなことも今後はなくなってくるという考えでいいのか、これ併せてまずお伺いしたいと思いますが。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 補正予算の編成でその時々やはりきちっと考えてはきたという、当然それで国会にお認めをいただいているんですから、ではありますが、常態化していると同時に規模も拡大しているという指摘は非常に厳しくなされておりますので、高市内閣では、特に事業者や地方公共団体の予見可能性を高めていくという観点から、毎年度補正予算が組まれることを前提とした予算編成とは決別して、補正予算は本来の緊要性の高いものに限定して、恒常的な施策については原則当初予算で措置していくということにしております。  今回、令和九年度予算からの本格実施に向けてまさに検討を加速しているところで、さきの令和八年度の補正予算のように、真に緊急性のある一時的な対応としての補正予算を編成することは、もちろんこの予算編成改革の中でも、方向性の逆戻りではございませんが、近年続いてきた秋の大規模補正予算、それから年末に編成する翌年度当初予算を言わば一体的に捉えて必要な予算は当初予算に計上していくということを通じまして、補正予算依存からの脱却というのを進めたいということを考えておりますので、先生の、委員の御懸念のような後戻りということが決してないようにきちっと対応をしていきたいと考えております。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 今、じゃ、その話をしたのでちょっとそれでいうと、そのさきの補正予算はやっぱり中東情勢という当初予測できなかったことがあったので、そういう突発的な要因に対して補正予算を組むというのはあるんだと思います。  ただ、やっぱり注意しなきゃいけないのは、今大臣も言われたように、このなし崩し的に補正予算も戻っていくと、そして当初予算も膨らむというようなことがあっちゃいけないんだというふうに思います。そこで、その補正予算を編成するに当たっては、改めて何らかの、何というのか、考え方をまとめるだとか、そしてまたなし崩し的に戻らないような何らかの手だてを講じるとか、こういったことも考えていく必要があるんじゃないかと思いますが、ここについてはどのようにお考えでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさに今維新と御一緒に、租特、補助金、これは基金も含む、その見直し、点検も行っておりますし、こういったものの中には、その補正が今までどうやって使われてきたということと結果的に関係のするものもいっぱいございますので、まさにそのめり張りということも含めて、補正予算の編成の在り方についても一定の方向性がきちっと出せるようにしていきたいと思っております。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 この租特の見直しのことについてはこの後で聞きたいんですけど、まだこの予算編成のことをちょっと聞きたいんですけど、そうすると、これまで補正予算で使われていた経費というのが当初予算に引っ越すことになるので、当然それによってその見合いの財源というのも必要になってくるんじゃないかというふうに思います。ここについてはどのように考えているのか。これから、今後概算要求が始まって、実際に必要な、当初にくっつけるという形でやってくると思うんですけれども、それに対してはどのようにするのか。それに見合った財源の考え方、ここら辺はどのようにお考えでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 既に、そういう御意見や、ある意味大変御心配になって大臣室にお越しの地方自治体の代表の方なり大きな産業業界の代表の方なり、たくさんいらっしゃるんですが。  総理も国会で述べられているように、補正予算が審議もされずに当初予算に単に振り替えられてその分がぼこっと乗っかるというのでは予算編成改革の意味はないので、当然めり張り付けがそこでもありますし、必要だということになれば、我々は責任ある積極財政の内閣でございますから、必要だということになったら可能な限りそれはたとえ増えたって乗っけるんですが、不必要なものまで自動的に引っ越すということを一度も言ったことはないので、予算全体のめり張り付けが今まで以上に重要になるということは間違いがございませんで。  まさに成長戦略を眼目とする政権でございますから、国民生活がきっちりと下支えされて、その上に乗っかった経済成長に資するような施策には大胆に重点的に付けていきますが、まさに今からその点検のお話をなさるわけですけれども、見込まれる効果が乏しいとかもう役割が終わったというものはもうこれはもう御退出いただいて、歳出も歳入も両面を改革を推進していくと、こういうことの中でやっていくと。この予算編成プロセスを通じて市場の信認も確保していきたいということが我々の原則でございます。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 市場の信認も含めてすごくすごく難しいことをやっていこうと、まあ両立をさせるということなんですけど、じゃ、そのための一つの鍵となるのが、さっき言っていた租税特別措置それから補助金の見直し。で、見直し担当室というのを我々の政権合意に基づいてつくって、じゃ、これの進捗をちょっと聞いていきたいというふうに思います。これ、昨日も決算委員会でも質問があったみたいで、我々維新の議員よく、たくさん質問しているんですけど、ちょっといろいろと今回も丁寧に説明していただければと思うんですが。  まず、今これ、この租特、補助金の見直しが今現状としてはどういう進捗なのかというと、これは、この見直し担当室が新しいフォーマットを作って、そこにはデータなども入れ込ませるようにして、今各省庁にそのフォーマットを渡して実際に今自己点検をやっている最中なんですね。それで、これが、この今月の末にはその自己点検の結果というのを各府省庁が公表することになっている。  それで、これ、大臣はこれ、ちゃんとしたものが出てくることを期待しているというふうにおっしゃっているんですが、これ、ちゃんとしたものというのはどういうものを期待しているのか、もしそれが、期待しているものが出なかった場合はどうするのかを併せて教えてもらえますか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさに与党が合意をしてできたこのプロセスでございますから、この自己点検の結果について各省庁から、私どもの方の党の方の政調にも、それから維新の方の党の政調にも、中途の説明が今からだんだん出てくると思いますが、まずそれが政治家の目を通して納得できるかどうかというのが大変高い山であると我々思っておりまして、既に内々の話でこんなんじゃ駄目だというお話も聞いて、また逆に守らなきゃという人もいたりするんですが、それは当然なんですが。  今おっしゃっていたように、その点検の結果について、国民の三万七千件の声も受けまして、極めて今までよりも具体的で客観的な、チェックシートではないですけど、そういうものになっておりますし、さらに先般、維新からの申入れを聞かせていただいたところでは、更に補助金は社会的な投資だから投資信託としてリターンが可視化されなければならないと、これは私は考え方としては非常に賛同するところですが、そういうことも乗っかってきますと相当ハードルは高いというふうに思っておりまして。  私どもの役所に来る前にまず党を通ってくるわけですが、その時点の状況等も把握しながら、まさに見直しの趣旨に沿った形になるように誘導していければというか、そのようにしていただければ幸いでございますし、いろいろ今までもこういうことは議論がございますが、最終的に折り合わなかったら、それは、我々は査定権を持っておりますので、そこはしっかりびしっと闘うということに当然なるんじゃないかと思います。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 いや、頼もしいことを言われているなと思いましたけど、それ是非やってほしいし、それから、国民から寄せられた三万七千件のその意見とかって、私もこれ見たんだけど、結構これいいこと書いてあるんですよね。例えばこれ、厳格なステージゲートを設けるというのがあるんですよ。要は、いわゆる進捗評価によってはもう打ち切ると、これ基金について、大臣、基金について打ち切ると、その分を必要な事業に重点的に配分すると。例えば、三年間で見て、三年間の成果を見て、きちんと進んでいなかったらこれもう中止する、きちんと進んでいるんだったら次の三年間も保証するみたいな、そういうことなんです。これ、もっともだと思いますよ。  ただ、こういったものを本当にどこまで、各省庁にこれを提示はしているそうですけれども、本当にどこまで自己点検の中でそれをやっていくのかどうか。ここら辺は、だけど、言うほど簡単ではないし、やれるんだったらこれまで、自己点検ですからね、やっぱり自己点検なんで、これまでやれるんだったらやれている話なんだと思いますけれども、ここら辺はどのようにお考えでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさにその厳格なステージゲートを適用するなどして必要な事業に重点的に資金配分すべきという御意見があったわけで、先週の日本維新の会との意見交換でも、基金も省庁の貯金ではなくて投資信託であるという考え方で、基金への予算措置から基金での資金管理、事業執行の全段階をカバーする共通ルールを導入したらどうかという御提案もいただいており、高市総理は、とにかく、投資、投資が、結論が出てきて育っていくまではある程度年限が掛かるので、そこのところは自由化するようなことをロールールの変更でもお願いしたいということを前から申し上げておりまして、五月の経済財政諮問会議でも、三年ルールはそこは緩和するというか、投資に関してだけは緩和されるんですが、ほかにつきましては見直しの検討を行ってほしいという措置を明確にされておりまして、そこでは、今おっしゃったような成果管理の徹底ということと、他方、柔軟で効率的な資金管理ですね、その逸失利益が出ないような、ということもこの観点として踏まえることということになっておりますので、この点についても、御協力の上、検討を進めてまいりたいと考えております。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 もちろん維新が、先週、意見交換をさせていただいて、そこで言ったこと、これももちろんやっていただきたいと思います。ですが、ちょっとその前で、ステージゲートは、やっぱり年限区切って進捗評価をした上で打ち切るものは打ち切ろうだったんですが、それに対して、この今言われた基金の方では、先月か、財政諮問会議で総理が、やっぱり基金のこれ、ルール、予算措置というのは基本的に三年というルールを岸田さんのときに作ったんだけれども、その見直しを検討するというふうに言われた。だから、ちょっと、そうすると、すごくそこのめり張りというか、ステージゲートの一方で、その三年の予算措置の見直しを検討するというのを、これ相両立させるってなかなかこれ難しいんじゃないかと思うんですが、ここら辺はどのように考えているか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まさにその成長投資、経済安全保障、成長投資、危機管理投資というところに重点化するということが予算編成の方針でもありますので、基金においても、基金の見直しについてもそれが第一原則になってまいりますので、まさに御党から貯金箱ではないんだよと言われたということは、貯金箱にしか見えないかもしれないねというものがあったということですよね。つまり、そこに投資につながるような動きがあるような趣旨のものではなかったと、そういうものについてはまさにステージゲートを適用して、そこはもう終わらせていただくということで、将来の成長性のあるものを複数年度予算のための一つのツールとして入れておくというものとはこれは全く違うので、趣旨、目的の徹底ということではないかと。もちろん、それは言うはやすく行うは難いんですけれども、これだけ言っている以上は、一つ一つを見てもそういう趣旨になっているということが分かるようにしなければならない性質のものだと思っております。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 是非そこはしっかりやっていただきたいのと、それで、その結果、この見直し対策室で結局総額として予算がどれぐらい減らすことができたのか、やっぱり国民はここ見ていると思うんです。  それで、今、これまで政府の方は、額ありきではないだとか数千億程度が限界だとか、いろんな話は聞こえてくるんですけれども、一方で、今消費税の話が出ていて、その消費税の減税を実現するための財源としてこの見直し対策室の効果というか、これが期待されているところもあるのは確かなんですよね。だから、そういった意味で、ある程度数字として見えてくるものがなければ、やっぱりこれなかなか成功というふうにみんな思っていただけない難しさはあるかと思うんですが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 一つ一つの政策目的というのは、初めに少なくとも予算が付いて国会を通ったということは、全く目的が箸にも棒にも当初から掛からなかったらさすがに存在していないということになるでしょうから、一つ一つがかなりシビアな闘いになることはあり得ると思っておりまして、これだけの議論を党の厳しい目も通った上で出てきても、そこが一致しないものがないとは言い切れないので、しかも、概算要求、まあ季節が大体決まってまいりますが、概算要求はそれを踏まえてやれよと言っても、省によってはそれがまだ項目か何かで生き残っているということはあり得ないことではないんですよ。私もこの世界かなり長いので。  つまり、そこまで両論がずっと行ってしまうような大問題というのもあるので、それが、じゃ、概算要求が出るところできれいに減っているかとか、きれいに切れているかというと、そう簡単だったらまあ初めからないんですよね、多分。ということは、秋も通じてずっとこの国民の御指摘について、こういう指摘を各党でしているんだけどなぜだかあるよねというようなことも含めると、その夏の時点で厳密な金額が出るのかというと、そこで諦めてしまったらいけないので、ずっとその予算の政府案が決まるまで、やはり申し上げるべきことは申し上げなきゃいけないんじゃないかと。そういう性質のものでもあるということは御理解いただきたいと思います。つまり、そこでやめたら、あそこでもう一応めどは達したのねということにもなりかねないので、そういう部分はあると思いますが、もちろん、その広い意味での……

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 大臣、時間が来ておりますので、おまとめください。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) その財源が期待されているということはもう当然でございます。済みません。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 時間です。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 はい。  是非、頑張っていただければというふうに思います。  終わります。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 参政党の塩入清香です。本日もよろしくお願いいたします。  本日は、まず日銀の金融政策決定に対する政府の対応について伺い、その後、相続税、生命保険の販売手数料などについて伺いたいと思います。  まず、日銀の金融政策決定について伺います。  十五日から本日にかけての日銀の金融政策決定会合において、政策金利一%への利上げという見通しだと各種の報道機関で報道されておりました。円安による輸入物価上昇、生活必需品価格の上昇は大きな問題でございます。しかしながら、現在、全く経済的には強くない輸入コストで企業も家計も圧迫しており、実質賃金も下がっている中での利上げというのは、中小企業の資金繰り、住宅ローン、設備投資、雇用に影響し、今後の更なる景気減速の要因ともなりかねません。  そこで、片山大臣に伺いたいと思います。  日銀が金利を引き上げた場合、今後予測される景気減速に対して、政府としてどのような政策対応をお考えでしょうか、伺います。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 本日の日銀金融政策決定会合につきましては、会合後に内田副総裁よりも御説明がありますので、通例どおり、会見に先立って政府としてコメントすることは控えます。  一般論としては、政府と日銀は、日銀法第四条及び共同声明の趣旨に沿って連携しつつ、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のため、必要な政策を実施してきております。  今後とも、我々政府としては、日銀と緊密に連携し、経済・物価動向に応じて適切に政策を運営してまいりたいと考えております。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 ありがとうございます。  是非とも、財政的な支援で国民を支えていただきたい。今のままですと、住宅ローンがネックになって賃貸の方に流れるというような声も出ておりますし、本当に若者は家を持つことすら難しいという状況になっております。  一部ですけれども、米国のベッセント財務長官が日銀の金利引上げを後押ししたというようなニュースもございました。やはり、そういった意味で、日本の金融政策の独立性というのが本当に担保されているのか、国民としては不安なところです。しかも、日本で英国型のトラス・ショックが、日本版トラス・ショックが起こるのではないかみたいなことも書かれておりましたけれども、全く前提条件の違うイギリスと日本を比較して今回の金利引上げの決定をなされたというのは、非常に比較すること自体がナンセンスだと思います。  円安であっても円高であってもメリット、デメリットがありますので、まずはその国民経済、実体経済を第一に、金融政策、財政政策をしっかりと組み込んでいただきたいというふうに心からお願い申し上げます。  続いて、相続税について伺いたいと思います。  相続税、元々明治三十八年、日露戦争の戦費調達を背景に創設された税であります。しかしながら、戦時の臨時税ではなく、恒久税として制度化されました。その後、戦後の民法改正や税制改革を経て、現在では資産再配分や格差固定化防止を目的とする税と説明されております。  しかし、導入時の背景が戦費調達であったこと、そして、今日では、地価や住宅価格の上昇により、必ずしも富裕層だけではなく、都市部に住宅を所有するごくごく一般的な世帯にも負担が及んでいるということは、改めて検証が必要なことだと考えます。  現在、東京都二十三区の新築マンション平均価格は一億三千六百十三万円、中央値でも一億円を超えて、地価上昇も続いております。また、平成二十五年改正では、基礎控除額が、五千万円プラス一千万円掛ける法定相続人から三千万円プラス六百万円掛ける法定相続人へと大幅に引き下げられました。その結果、相続税申告数は、改正前の約五万件から、近年は十六万件を超えております。課税割合も四%台から一〇%台へと倍増しております。これは、制度創設時には想定されていなかった一般家庭まで課税対象が広がっていると認識しますが、舞立副大臣に伺いたいと思います。  政府は相続税の役割を現在どのように認識されているのでしょうか、また、現在の課税対象は制度創設時の想定と比べて拡大し過ぎているという認識はありますでしょうか、伺います。

舞立昇治 財務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(舞立昇治君) お答えいたします。  まず、役割についてでございますが、相続税は、累進税率の適用により富の集中の抑制を図ることに加え、資産の再分配を通じて格差の固定化を防止するなど、税制全体の中で重要な役割を果たしていると考えております。  御指摘の平成二十五年度税制改正におきましては、資産の再分配機能の回復を図る観点から基礎控除の引下げや最高税率の引上げを行ったところでございますが、これらの見直しにより負担増が想定される都市部の土地保有者の負担調整の観点から、居住用の宅地等につきまして課税価格を八〇%減額する小規模宅地等の特例の拡充等も同時に行わせていただいたところでございます。  この相続税の申告状況について、令和六年の実績を申し上げれば、死亡者数約百六十万人のうち、実際に課税対象となっているのは約十六・七万件、御指摘の約一割ということで、これが一般家庭と言えるかどうかと、まで波及しているのかどうかというところは評価は分かれるところだと思いますけれども、平成二十五年度税制改正以前と比較して増加していることは事実でございます。  この相続税の在り方については、これらの件数や割合のみで考えるのではなく、税制全体の中で再分配機能をどの程度発揮させるべきかといった視点も踏まえつつ考えていくべき課題であると考えております。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 お答えいただき、ありがとうございます。  百六十万件のうちの十六・七万件が多いか少ないかというのは、私は多いと感じました。そもそも、相続税を払うために自宅を売るというのはおかしいんですね。そういう税制はやっぱり、課税対象がいわゆる生活基盤に掛かってきてしまうという意味において富裕層課税とは言えなくなってきている現状があるということはしっかり認識していただきたいと思います。是非、相続税の本来の役割と現在の実態との乖離について検証していただきたいというふうに考えます。  次に、相続税と日本資産の海外流出について伺いたいと思います。  相続税納付のため、不動産や未上場株式を短期間で売却せざるを得ない事例が各地で発生しております。特に地方では、先祖代々の土地、老舗の旅館、伝統工芸事業、農地、山林、こうしたものが売却対象となっております。  先般の財政金融委員会でも相続税の国際比較について取り上げたんですけれども、日本は課税対象の広さや控除額の小ささが特徴的だと考えます。一方で、中国、シンガポール、香港など、相続税そのものが存在しない国や地域も多くございます。こうした国の投資家は、納税資金を準備する必要がないので、日本人が相続税納付のために売却を急ぐ局面において資金的にも時間的にも有利な立場に立つことになります。  日本人が先祖代々守ってきた土地や企業を相続税の納税資金を確保するために売却せざるを得ない、その一方で、相続税のない国、地域の投資家がそれを買い取っていくという構造があるとすれば、これは単なる税制の問題ではなく、国土、地域経済、産業基盤、さらには経済安全保障の問題かと思います。  そこで、舞立副大臣に伺います。  政府は、相続税が日本人による資産保有を困難にし、日本の土地や企業の所有権が海外資本へ移転する一因となっている可能性について検証したことがあるのでしょうか。また、相続税を買収防衛政策の観点から見直すお考えはございますでしょうか。

舞立昇治 財務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(舞立昇治君) まず、委員、相続税が以前と比べて非常に負担が重くなっているんじゃないかといったような御指摘持たれているというふうに私は思っておりますけれども、実際問題として、例えば平成二十五年の税制改正のときでは、被相続人一人当たりの相続税額ですと平均で二千四百七十二万、直近ですと千九百四十九万円ということで、平均的な負担額としては下がっているということはちょっと御理解いただきたいということで、その上で今回のこの質問の答弁でございますけれども、土地については、居住又は事業の継続への配慮という政策目的の下、居住や事業用の宅地について、先ほども申し上げましたが、課税価格を八〇%減額する小規模宅地等の特例が措置されております。また、中小企業の非上場株式につきましても、事業承継税制の特例措置として、令和九年十二月末までに行われた相続、贈与時の税負担を実質ゼロとする措置も講じられております。  これらの措置によっても相続税の納付が困難であるとして、不動産や非上場株式の売却を余儀なくされ、外国資本に移転しているとの御指摘につきましては、こちらとしては具体的に承知をしているわけではございませんですけれども、国内資産の外国資本への移転については様々な要因があると考えられることから、相続税がこうした移転にどの程度寄与しているかを検証することはなかなか難しいと考えております。  なお、相続税について買収防衛策の観点から見直しを行うべきといった御指摘だと思いますけれども、相続税の資産の再分配機能や、不動産や非上場株式を保有していない納税者との課税の公平性の観点も踏まえ、慎重に検討していく必要があると考えております。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 ありがとうございます。  負担額が平均で以前よりも減っているというお答えでしたけれども、徴収のその総額自体は増えているのではないかという疑問もございますし、それ幅広く取っているだけというふうにも受け取れるわけです。負担される方々のその実態の暮らしを見て、やはり税額、応能負担ですから、そういった意味で、既にもういろんなものを支払った上で残った相続分に対して更に課税するという二重課税という指摘もございます。そういった部分も含めて再検証が必要な税制ではないかと思います。  そして、その結果、海外資本への所有移転という関係については特にお調べになっていないとは思うんですけれども、調べるのが非常に難しいということは認識しておりますけれども、そういった問題があるということは是非注目して今後注視していただけたらと思っております。  次に、事業承継税制の実効性について伺います。  政府は企業、個人事業主の双方に対して事業承継税制を設けておりますが、現場からは、認定支援機関との手続、それから継続要件、毎年の報告義務など、制度が複雑で利用しにくいという声が上がっております。  また、企業については自社株に係る相続税、贈与税の納税猶予制度が設けられていますが、制度利用には一定の要件があり、承継後も継続的な管理が必要となります。そのため、将来的なMアンドAや組織再編を検討している企業では、制度利用を慎重に判断するケースも少なくありません。  そういった面において特に問題視したいのは、非上場株式の評価なんですね。非上場株式は、市場で自由に換価できる資産ではありません。しかし、政府は、類似業種比準方式や純資産価額方式によって高額な評価額を算定し、相続税を課しています。現金化できない資産に対して高額な納税義務を課すことが事業承継や中小企業の存続を阻害しているという声も多くございます。  そこで、中小企業庁参考人の方に伺います。  政府は、事業承継税制の利用状況を今どのように認識、評価されているのでしょうか。

山本和徳 中小企業庁次長

○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。  事業承継税制につきましては、中小企業が次の世代に事業をしっかりと承継していくために必要な税制だと考えてございます。  本税制につきましては、平成二十一年度に法人版事業承継税制の一般措置が創設され、その後、高齢化が進む経営者の円滑な世代交代を集中的に進めるため、平成三十年から令和九年まで十年間限定で法人版事業承継税制の特例措置が講じられているところでございます。この活用状況につきましては、一般措置の認定件数は年間平均二百五十件程度でございましたが、特例措置の認定件数は年間平均千件程度と増加しております。  この贈与税、相続税の納税猶予制度につきましては、中小企業の事業活動の継続を支えるという制度趣旨に鑑み、経営の承継後も後継者が経営を継続しているかを確認することとなっております。この際、御指摘のありましたとおり、県や税務署への年次報告などの手続が煩雑であり、利用しにくいという声が聞かれることも承知しております。  このような特例措置が導入されて以降、認定件数の増加が見られる一方で、手続の煩雑さなどを理由に利用をちゅうちょされる事業者も一定数おられると考えておるところでございまして、本税制も含め、事業承継を進めるに当たり必要な政策の在り方についてしっかり検討をしてまいる所存でございます。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 ありがとうございます。  特例措置が施されて以降件数が増えているという意味で、一定の効果があることは評価いたします。しかしながら、やっぱり、そもそもその事業承継税制というものを使わざるを得ない状況というのが相続税の問題でもあるわけですね。結局、国としてもある程度、相続税がかなり事業承継を妨げているという認識があるからこういう税制が講じられたわけです。そういう意味において、やはり相続税そのものの控除額であったりですとか、全て見直していく必要があるというふうに改めて思いました。  その上で、さらに、相続税負担を背負い切れず買収に至った日本企業のその後に関連して、経営・管理ビザと外資による日本企業買収について伺います。  経営・管理ビザは、昨年秋の改正以降、三千万円以上の資本金、一名以上の常勤雇用、日本語能力、経営管理経験などを条件として取得できるということです。しかし、新規起業よりも既存企業を買収した方が条件を満たしやすいという指摘もあります。つまり経営難にある日本企業を買収して経営・管理ビザを取得し、その後更新し、さらに永住許可取得につなげていくという、こういうルートが利用されている可能性はないのでしょうか。必ずしもその外国人経営者の方たち全てを否定するわけではございません。しかしながら、経営・管理ビザの取得を目的として日本企業を買収する、そういった事例があるということも伺っております。  そこで、出入国在留管理庁参考人に伺います。  経営・管理ビザを取得した外国人経営者の事業実態をどのように把握していらっしゃいますでしょうか。

礒部哲郎 出入国在留管理庁在留管理支援部長

○政府参考人(礒部哲郎君) お答えいたします。  在留資格、経営・管理の在留審査におきましては、申請人が企業を買収して経営者となった場合、又は自ら事業を立ち上げた場合のいずれでありましても、事業活動の状況を確認するため、上場企業等一定の事業規模のある所属機関を除き、決算書類や事業所としての公租公課の支払義務の履行状況に関する書類の提出を求めるなど、事業実態の把握に努め、厳格な審査を行っているところでございます。また、事業の実態に疑義がある場合には、可能な限り実態調査を行って実態の把握に努め、厳正に処分することとしております。  これらの取組に基づき、引き続き適正な在留管理に努めてまいりたいと考えております。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 ありがとうございます。  適正に実行していただきたいと思うんですけれども、二〇二五年十月の改正後、以前は千七百件あった申請が現在七十件まで減少しているという報告を受け取っております。大変大きな成果だというふうに感じておりまして、やはり一定のハードルを設けるということは、外国人経営者の質を担保するという面において非常に重要だと考えますので、その点、改正していただいてよかったというふうに考えております。  やはり、実際にその企業が継続的に日本に資するような活動をしてくれているかというところは見ていかないといけないと思うんですね。外資系企業による買収後に売上高や従業員の雇用数が五年程度で減少傾向にあるという統計データが、経産省のデータでございました。企業の活動実態はあるけれども、企業としては細っている、必ずしも企業価値の向上につながっているとは言い難いという実態もあるようです。特に、相続税や事業承継難によって売却を余儀なくされた日本企業が経営・管理ビザ取得の受皿になっているような実態がないか、引き続き検証していただきたいというふうに考えております。  次に、外国の相続税との比較について、今回資料を用意させていただいたんですけれども、理事の方から御指摘いただきまして、ちょっと資料の内容に不備がございました。本当に申し訳ございません。今回の資料は取り下げさせていただきまして、ちょっと口頭でお伝えさせていただきたいと思います。  今回、国際比較なんですけれども、相続税そのものが存在していない国、地域も少なくありません。中国、香港、シンガポール、マレーシア、インド、カナダ、オーストラリアなど様々な国がそういう相続税が存在しないと。また、相続税のある国でも、アメリカですと約十七億円くらいの基礎控除があったりですとか、ドイツなどは配偶者控除一億円以上となっており、様々な特例が設けられていて、その負担を軽くしているという国も多数ございます。一方、日本は、最高税率五五%で、基礎控除、先ほども申し上げました、三千万円プラス六百万円掛ける法定相続人と。  こういう、日本の相続税は諸外国と比べて適用範囲が広過ぎたり税率がそもそも高過ぎるのではないかという指摘について、片山財務大臣、どのようにお考えになりますでしょうか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) まず、その相続制度の在り方、相続税制度の在り方というのは、各国の税体系におけるその位置付けですとか課税の考え方が異なるので、その課税対象や税率構造等を単純に国際比較しても、そう上手に比較がされるものではないと思いますが、我が国においては、やはり税制全体の中での再分配機能というところでございますので、これがどの程度発揮させるべきかという視点を踏まえて検討していく課題だというふうに我々は考えております。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 ありがとうございます。  再分配とか格差是正も非常に大事だとは思うんですけれども、一般の国民がこれほど自分の親から遺産を引き継ぐときに苦悩せざるを得ない状況にあるということは、やっぱり税制そのものについて問題があるというふうに考えます。  今日は、この後、生命保険の販売手数料について伺いたかったんですけれども、時間が来てしまいましたので、本当に、準備してお待ちいただいていた金融庁の皆さん、本当に申し訳ございません。  近年のそのプルデンシャル生命、ジブラルタ生命などで様々な事案が、巨額詐欺事案が発生しておりますので、こうしたものをどういうふうに防いでいくか、販売手数料の体系なども問題になっているのではないかというふうな問題意識で質問させていただく予定でしたが、次回改めて質問させていただければと思います。  今日はありがとうございました。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  スルガ銀行の問題、先ほどもありましたが、四月二十一日のこの委員会で、私、スルガ銀行の処分行員リストを金融庁として求めるべきではないかということを提案いたしました。  今日回答があって、監督上必要な資料ではないというのが先ほどの答弁だったと思うんですが、銀行法の第二十四条では、報告徴求義務の中身について、銀行の健全かつ適切な運営を確保するために必要な資料の提出を求めることができるとなっているわけですね。私は、これは銀行の、非常に不健全なことが行われてきたわけですから、これ当然求めることができる資料ではないかなと。  それから、先ほど答弁で、司法上のトラブルの解決のために資料請求、求めることはできないというのがありましたが、これ調停終わっているわけで、司法プロセスはもう終了しているわけです。しかし、多数の被害者が残されているわけですね。だからこそ、寄り添った対応が必要だというふうに大臣も先ほど答弁されたわけじゃないですか。ならば、何ができるかということを、私は、行政の権限としてできることを本当真剣に考えるべきだというふうに思うんですよ。  その点でいえば、やっぱり処分行員リストというのは、被害者の皆さんは本当に求めているわけです。これ、別に満天下にそれを開示しろと言っているわけじゃないんですよ。弁護団も、これを被害者とひも付けすることができれば、これ新たに救済するようにスルガと交渉できるようになるんだと。だから、これがやはり金融庁としてしっかり求めるべきではないかと言われているんですね。  もう、ちょっと局長いいですから、大臣、やっぱり政治家として、この問題、行政として解決するために私は当然必要なことではないかと思うんですが、お答えいただけませんか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 御指摘の処分行員リストにつきましては、三月二十三日の本委員会の理事宛てに金融庁より提出した資料にも記載のとおり、スルガ銀行から東京地裁に対して担当社員の処分の有無を含む資料を提出したと承知しておりまして、スルガ銀行が裁判所に確認したところ、仮に新たな資料提出があったとしても調停結果が変わることはない旨の回答があったものと聞いております。  ですから、今、先ほども申し上げましたように、委員御指摘のこの資料につきましては、金融庁において保有をしておりませんし、また、スルガ銀行に対し新たに処分行員リスト等の提出を求めることについては、今銀行法についてるる御指摘がありましたけれども、金融機関に対して監督上必要な資料の提出等は求められますが、当事者間の個別の紛争解決を目的とするものではないというところは是非御理解をいただきたいと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 いや、だから、寄り添うって言ったじゃないですか、大臣。寄り添うと言いながら、司法の場に出したんだからもうリストは出させないでいいというのは、これは私、行政としても責任放棄だと思いますよ。行政としてやるべきじゃないですか。  ちょっと大臣、その答弁書読み上げやらないで、もう。さっきそれ聞いていますから。そうじゃなくて、やっぱり行政として、金融行政という、私はこれ監督の対象になると思いますよ。資料提出求めるべきじゃないですか。いかがですか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 金融の監督上、その金融の機関の健全性、預金者保護等々るる目的が書いてある上で、もちろん不適切な行為を防ぐということは非常に重要なことでございますが、現時点で我々が必要というふうに判断しているものというのは、恐らく個人名のリストの云々ではなくて、どのぐらいの規模の人間がどういうことで処分されたかということを了知することはあっても、個人の名前ということになると、それが、何の目的でそれが必要なのかということになると、まさに今、小池委員がおっしゃっていたように、責任追及を行うということでございますよね。そのように受け取られるような今御発言もありましたので、そういうことですと、ますます、個別の紛争解決に入ってくるということになりますと、私どもとしてはそういうことが目的とするものではないというふうに考えているところでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 責任追及じゃないんですよ。解決なんですよ。要するに、被害者は、自分が対応した行員が処分されたのかどうかということは分からないわけですよ。だから、十分な請求もできなくなっているわけですから、私はこれは別に個人追及のために出せって言っているんじゃない。被害者を一人でも多く救うためにやっぱりこれが必要だということで申し上げているので、ちょっと引き続きこれは検討していただきたいということを申し上げたいと思います。  インボイスの問題、これ、三年前にこの委員会で個人タクシーのインボイスの問題を取り上げたんですが、タクシーは公共交通機関ですよね。  財務省に聞きますが、ほかの公共交通機関はインボイス交付義務免除されているのになぜタクシーは免除されないのか、簡潔にお答えください。

青木孝徳 財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) インボイス制度のいわゆる公共交通機関特例では、事業の性質上、請求書等を交付することが困難な課税資産の譲渡などにつきまして、船舶、バス又は鉄道による三万円未満の旅客の運送についてはインボイスの交付義務が免除されており、その保存がなくとも仕入れ税額控除が可能とされております。  こうした一定の公共機関の利用についてインボイスの保存などが不要とされておりますのは、これらの事業にインボイスの交付義務が課された場合には、事業者は多数の人が往来する中でインボイスを交付することとなり、その円滑な運行に支障を来すこととなりかねないといった理由からであります。  他方で、タクシーにつきましては、インボイス制度実施前におきましてもレシートや領収書などを利用客に交付することは通常行われておりまして、請求書等の交付が事業の性質上困難とは言えず、他の事業を行う者との公平性の観点から、特例の対象とすることは適当ではないということを踏まえたものでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 そういう理由で、インボイス、タクシーは交付義務があるということで。  国交省来ていただいておりますが、個人タクシー事業者数、直近五年間どうなったか。減少しているんだと思うんですが、理由を示してください。

原田修吾 国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(原田修吾君) お答え申し上げます。  個人タクシー事業者数の直近五年間の推移といたしましては、令和二年度末では約三万者、令和六年度末で約二万五千者と、約一六%減少しているところであります。個人タクシーが減少した要因は様々でございますが、コロナ禍でタクシー運転士数が減少したことに加え、個人タクシー運転士の高齢化に伴う離職などが主な要因として考えられるところでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 要因おっしゃいましたけれども、インボイスもこれに追い打ちを掛けているんではないかということが指摘をされているんですね。  これ、インボイスは任意だというふうに言いながら、実際、登録しないと排除されるということが起こっております。  京都の個タク組合のお話聞いたんですが、京都の観光を支える足になっているんですが、インボイス登録しないと、ウーバータクシー、それからDiDi、これ配車アプリ使えなくなってしまうというんですね。それから、東京の個人タクシー組合では、配車アプリ使うにはインボイスの加入が条件になっていると。  やっぱり流しだけとか駅で待っているだけだと商売上大変な不利になるわけで、やっぱりこれは、公正取引委員会に聞くんですが、公正な取引からの排除ではありませんか。

原一弘 公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長

○政府参考人(原一弘君) お答えいたします。  一般論として申し上げますと、独占禁止法上違法な行為の実効を確保するための手段として取引を拒絶する場合等を除きまして、事業者がどの事業者と取引するかは基本的に自由であります。そのため、タクシー配車アプリ事業者が課税事業者のみが登録できるシステムを設定すること自体、原則として独占禁止法上問題となるものではございません。  一方で、これも一般論として申し上げますと、事業者団体が行います共同事業につきまして、課税事業者とならないことを理由として、共同事業から排斥し、免税事業者の事業活動を困難にさせる場合など、その参加又は利用について事業者間で差別的な取扱いをすることは独占禁止法上問題となるおそれがございます。  いずれにしましても、個別の事案が独占禁止法上問題となるかにつきましては、事実関係などを個別に調査した上で判断していくこととなります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 これ、やっぱり独禁法上問題があるケースがあると思います。  これ、財務省に、財務省がやったインボイスによって起こっている事態ですから、これ実態調査やっていただきたいということを求めておきたいと思います。  その上で、消費税の問題ですが、先ほども議論あったんですけど、総理が強い思いでやっていると。にもかかわらず、今、国民会議なるもので議論がされているわけですね。小林政調会長は、最後は首相の政治判断だというふうに先日おっしゃったんですよ。だったら、何で国民会議でやるんですかということになりませんか。  国会に消費税減税法案を出して、私たちは食料品だけじゃ駄目だと思っているし、二年限りじゃ駄目だと思っているけど、そういう議論を国会でやる方がよっぽど実のある議論ができるじゃないですか。総理、総理じゃない、大臣、大臣ね、やっぱりこの国民会議でやるというやり方、これやめた方がいいと。もしもあの総選挙の後に減税法案出したら、今頃実現しているかもしれないですよ。何でこんなことをやっているんですか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 先ほどからるる御意見も出ておりますが、食料品の消費税減税につきましては、二月の総選挙において、我々自民党の政権公約に、国民会議において財源やスケジュールの在り方など実現に向けた検討を加速するということを記載して、それで戦いまして多くの議席をいただいたという事実がございます。  選挙期間中におきましても、党派によりその御主張は非常に様々でございました。ほとんど全ての会派が減税に言及をしておられましたが、非常に様々であることが明らかになりましたので、この実施に向けて検討すべき諸課題があるとの御指摘を数多くいただいたところでございます。  そこで、消費税の在り方が、元々社会保障や地方財政への影響、金利や為替等の金融市場への影響も含めて国民生活に非常に深く関わるものであり、丁寧に議論を進めていく必要があるということから、政府・与党としては社会保障国民会議を立ち上げたと、こういうことでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 じゃ、その国民会議みたいなのを経ないのは丁寧じゃないんですか。これだけ何でこの国民会議なんですか。おかしいじゃないですか。  大体ね、消費税減税という方向は一致しているとおっしゃるわけですよ。一致していない問題いろいろあるじゃないですか。しかし、これ消費税はやっぱり減税という方向一致しているんだから、だったら何で法案を国会に出して議論するというやり方をしないのかというふうに思うんですね。  私は、食料品だけじゃ駄目だと思いますよ。これ結局、被害を受ける農業、外食産業、これ農業生産者への追加負担は四千億円にもなるというじゃないですか。こんなマッチポンプみたいなことしないで、公平、中立、簡素の税制の原則で、一律五%に減税をし、そしてさらに廃止目指すと、恒久減税でやるということが必要だと思うんですが、ちょっと時間がないので、済みません、財源問題です。  もちろん租税特別措置などの見直しも必要なんですが、やっぱり富裕層に適正な課税をする必要があるということで、財務省にちょっと計算していただいて、今日、配付資料出していますが、所得が上場株式の譲渡所得のみの夫婦子二人世帯、株式の保有期間が一年超の場合、日本、米国、英国、ドイツ、フランスで、所得一億円、十億円、百億円で税額幾らになるかというものを出していただきました。日本は千九百八十三万円に対して、米国ニューヨーク州ニューヨーク市で三千三百二十二万、英国二千三百三十九万、ドイツ二千六百二十八万、フランス三千八百六十万。日本はこの間の税制の見直しで、十億、百億の税額は増えているんですが、やっぱり一億円クラスでいうと、諸外国と比べて非常に低いんですね。  この金融所得課税の強化については、三月の委員会で大臣は私の質問に、新経済連盟などが反対しているとおっしゃったんですけど、経団連、同友会は富裕層への課税強化否定していないと思うんですよ。私、総合課税にするのが筋だと思いますが、当面はやはり住民税と合わせて、少なくともやっぱり二〇%の税率を高額の株取引については三〇%台にしていくという改革をする必要があるというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 御指摘の金融所得課税の在り方の検討に当たりましては、税負担の公平性、それから貯蓄から投資への流れを引き続き推進して、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも要素の一つとして重要でございまして、これらを総合的に考えているところでございます。  仮に、例えば、委員の御指摘のように総合課税化ですね、金融所得についてということを行おうとする場合に、納税者が各口座等の所得を確認、合算し、確定申告をするという必要が出てきて、利便性について損なわれるということを御指摘する旨もあるわけで、例えば、税率を引き上げるということをもっと範囲を拡大する等につきましても、これは所得再分配機能というのをどのぐらい発揮するかという観点が、先ほどの相続税とは別の意味ですけれども係ってきますので、そこのところについて、個人所得課税の在り方について、もちろん御指摘も受けて不断に検討していくということはもう当然してまいりたいと考えております。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 時間が参りましたので、おまとめください。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 はい。  もう終わりますが、私は、高額の金融所得について税率を上げるということを提案しているので、総合課税にするというのは、それはいろんな課題があることは承知をしております。ただ、まずやっぱりその税率について見直すと。  これ、見ていただければ、投資大国と言われているアメリカに比べても税率低いんですから、これはやっぱり一般投資家の投資を阻害するものではありませんので、こういう形で、やはり財政を安定させることが経済の持続的な成長にもなるし、それが投資の促進に私はなると思いますので、そういう好循環に向けた取組を是非やっていただきたい。  終わります。

大島九州男 れいわ新選組

○大島九州男君 大島九州男でございます。  まず、質問に入る前に、さっきの局長の答弁で、いや、司法のため、要は、目的がというようなことをおっしゃいましたけど、結局、金融庁がいろんな問題を放置していたことによって、だから変額保険、それがまたスルガになったり、プルデンシャル、ソニー生命になっているわけでしょう。だから再発防止に、抑止力が働いていないんですよ、指導が。だから、結局、森委員とかが要求していたり小池さんなんかが要求をされていることは再発防止でしょう。そして、それは抑止力になるんですよ。  結局、もうなあなあにされるから、こんなことやったっていいよ、別にと、それで罰せられないんだからというような、そういうことで被害がどんどん、それこそ変化しながら脈々と国民をむしばんでいるという、そういう状況に対して金融庁が指導をすると、そういう目的で再発防止と抑止力のために調査をして、それを公表すると。当たり前の話でしょうが。そういうことをやらないからこうなっているということをしっかりするべきだし、私が一番に問題にしたいのは、この国会で委員会を二十分も止めてしまうような答弁をするというのはあり得ないと。  委員長、是非ここは、両筆頭いませんけど、この国会の権威と委員会のやっぱり権威を何と思っているんだと、二十分というこの時間を、もう本当私は腹立たしい。  委員長、是非、今後また両筆頭と協議していただいて、委員会と国会の権威を守っていただくことを要望しておきますので、委員長、お取り計らい、後ほどよろしくお願いいたします。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 後刻理事会にて協議いたします。

大島九州男 れいわ新選組

○大島九州男君 それでは質問に入りますが、財政運営に当たり、なぜ利払い費を考慮しないプライマリーバランスを目標としているのかというのは、非常にそれ疑問なんですよ。  どういうことかというと、普通、企業経営するときに、経営がうまくいっているねとか、これはもう赤字になるねとかいうときに、当然、利払いという利息は計上して計算しますよね。しかし、政府は、プライマリーバランスというときにはこの利払い費入れてないというんですよ。  それって、日銀が国債を多く引き受けているから、日銀が政府と同じと。だから、日銀に払う利払いは関係ないから、別に経営のスタンスで見るときには余りこの利払い関係ない。だからプライマリーバランスだといっているんじゃないかというふうに私は思うんですよ。  近年、税収が増加していますよね。今年度の補正後の国債発行額というのは、昨年度の補正後よりも少ないじゃないですか。まだまだ財政に余力があるんじゃないのというふうに思うんですよ。  そうであれば、消費税減税や給付付き税額控除の双方を速やかに実施するということは可能だというふうに思うんですが、まあやる気がないからやらないんだろうと思うんですけど、やろうと思えばできるんです。さっき小池さんがおっしゃったように、もう減税すると、それは一致しているんだから選挙終わってからすぐやれば十分できているのを、時間だけ稼いで、国民会議なんていって、何か本当にこれ誰が見ても何かやる気ないなというふうに思われても仕方ないんじゃないかと思うんですけど。  大臣、そこら辺、消費税減税、給付付き税額控除、双方やろうと思えばすぐできるんだという指摘に対してどういうふうにお答えになりますか。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 先ほど申し上げましたように、国民生活、各位に非常に重要な影響があるということもありまして、政権公約においては、社会保障国民会議において食料品の消費税率ゼロの実現に向けて検討を加速するということで、私どもは先般二月の総選挙を戦って多くの議席をいただいたということでございます。  そのときに、先ほども申し上げましたが、ほとんどの政党が消費税については何らかの引下げ、減税をするということを掲げていらっしゃったように記憶をしておりましたが、実際に税法をまとめるということになると、その差は非常に大きく、今日も、全部を五%にするべきであるとか、あるいはゼロ%を恒久化するべきであるとか、それだけを考えても法律の書き方としては全く違う書き方になりますので、そこにどういう合意点が見出されるのかということを考えますと、やはり社会保障国民会議に御参加いただいて、そこで議論をいただくということは非常に意味のあることではないかと私は考えております。  また、他方、今プライマリーバランスのお話とかもございますが、私どもは赤字国債に頼らない減税ということも掲げておりますので、そういったところも違うのかなというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、今その方向で議論が行われているところでございますので、その検討につきまして、私どもの方で先走りして先決めするようなことは控えたいと思っております。

大島九州男 れいわ新選組

○大島九州男君 いや、先走りするというよりも、さっき話がありましたけど、それこそ自民党の政調会長が最後は総理の決断だと言うんだったら、最初から決断するべきでしょう。  いや、だから、その社会保障国民会議といいますが、そこにいわゆる消費税を廃止しろとかゼロにしろという人は排除して、それで議論をしているんですから、逆に言うと、もっと早く決まるはずでしょう。だから、そういう意味では、国民会議のやり方は、ああ、早く決めるんだなと、そういうところ外しているんだから。ああ、それで、もう何%と、これで二年間、いつからだというふうに決めるかと思いきや、いやいやいやと。  いや、ゼロ%だと一年掛かると、一%とかあれだったら半年だというような、もうこれとっくに前回から、消費税上げるときからもうやっているわけだからね。私も、そのシステム、そういうあれに、何ですか、精通していないけど、一般的に考えたら、上げるときは上げるんだから、下げるときもそうやって下げる設定なんか十分できているでしょう。百歩譲って、ゼロというのは、まあゼロに何掛けてもゼロになっちゃうから、それはシステム難しいんだと言われりゃ、中学校の数学か何かやっている子は、ああ、そうだなというふうに理解できるかもしれないけれど、そういう言い訳は通じないと思いますよ。  いや、だから、消費税ゼロ%に引き下げるというこのシステム改修に一年以上掛かるからとか、そういうような話がどんどんどんどん先行しているけど、大臣のお話聞けば、いろんなところにいろんな影響があるんですというのを明らかにしてもらわないと、もうここだけが国民に伝わるような説明しかないじゃないですか。だから、それは非常に納得できないんですよ。  今回、先ほどもそのインボイスの関係とかで、この消費税ゼロとかにすれば、農家だとかそういういろんな人たちにいろんな影響があると。だから、簡易課税やっている人、免税の人、そういう人たちがちゃんと事業者に登録をしていかなくちゃいけない、本則課税にしなきゃいけないという、すごく手間掛かるわけでしょう。それを二年でやめるなんてあり得ないんですよ。それだったら、ずっと恒久的にやればいいじゃないですか。  それで、これはもう大臣、総理も決算委員会で私の答弁に、いや、フレキシブルに消費税変えられるようにしなきゃいけないと、コロナみたいなことがあったときにすっと下げられるようにするというような意味だったですよ。  だから、そういう意味からしたら、二年間と限定する必要なく、そして、なおかつ、今苦しい人たちがいるんだから、だから当然、給付付き。で、まず給付付き税額控除の設計が難しいと、二年とか掛かるとかそれぐらい言うんだったら、まず給付すればいいじゃないですか。スピードが必要でしょう。  だから、そういった観点が財務省にはないのかと。要は、消費税を下げるということは絶対に嫌だと、それで、減税なんかとんでもないという、そういう姿勢で国民会議やっていたりとか、その中の議論をリードするから、結局、国民にとっては何のメリットもないようなこの時間だけ、今日の二十分というあの無駄な時間が過ぎるのと同じような時間だけの浪費をしているというふうに指摘されても仕方がないと思いますよ、大臣。  もう財務省という看板を捨てて、片山さつき衆議院議員としてと、だから僕ね、(発言する者あり)あっ、そうか、参議院でした。いや、この間、木原官房長官が、私、いいこと言うなと思った。官房長官としてではなくて衆議院議員木原としてという答弁をして、ああ、政治家はやっぱりそうあるべきだなと、さすが九州の政治家だなというふうに私は感服したんですけど、片山参議院議員として、政治家として一言ちょっと国民に、ああ、そうだなと、やっぱり片山さんだなと思うような答弁をしていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) 消費税の引下げという方向についてどう思うかということだと思いますけれども、先ほどもお答えいたしましたように、私どもは、政党として今申し上げたような政権公約を掲げて、この二月に選挙を戦って多くの議席をいただいております。私は参議院議員ですが。ということを考えて、また、現状、様々な世論調査を拝見いたしましても、何らかの形で飲食料品に係るその消費税率を下げることに賛成の方の合計の方が多いような最近世論調査の結果しか出てきておりませんので、そういう意味では、今の物価高あるいは様々な社会経済上の問題から国民がそのように御判断をされているということだとも思いますし、総理が何度も申し上げておりますように、強い思いを持って臨んでおりますので、当然、総理の御方針は我々財務省の方針でありますから、その辺は御安心をいただいてと思います。

大島九州男 れいわ新選組

○大島九州男君 総理の意向はそうかもしれないですけど、周りの取り巻きの政治家さん、財務省で大臣経験のあるような重鎮の先生方は、それはそういうふうに思っていないんじゃないのかなという気がするんですよ。  そういう意味では、総理とか片山財務大臣は頑張られているんだろうなと忖度はするわけですが、やっぱり結果ですから。結果、結果としてちゃんとそれが国民に伝わって初めて頑張られたなというのはあると。私も政治家ですから、やはり党内でのいろんな動きとかいろんなことがあって一概にぱっといかないというのは分かるんですけど、やはりこれはもう選挙でここまでちゃんと公約をして、そして戦って大勝ちさせていただいたんですから、それは早くやらないと次に大きく影響するということはもう本当、大臣もうなずいていらっしゃいますけど、そういうことなんですよね。  だから、そういう意味においては、是非しっかりとリーダーシップを持ってやってもらいたいと。れいわ新選組は消費税は廃止ですから、最終的には廃止をしていただくということを申し添えておきたいと思います。  もう質問じゃないですけど、両筆頭がいらっしゃるんで、もう一回最初に申し上げたことを言えば、ちゃんとこの森先生の質疑であったときに対する局長の答弁はいかにも……(発言する者あり)あっ、済みません。要望として言って、さっき言いましたけど、とにかく……(発言する者あり)はい。先輩から御指導いただきましたんであれですが、取りあえず、先ほど言いましたように、委員長、お取り計らいをお願いして、私の質問を終わります。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 社民党のラサール石井でございます。  私もスルガ銀行不正融資問題についてお伺いをいたします。  金融庁が救済に向けて積極的なイニシアチブを取っているとは非常に言い難いと思っております。また、かぼちゃの馬車事件のような、代物弁済、返済による集団的解決が果たせなかった状況の中で、被害者同盟の皆さんが自ら救済のためのスキームを考え、議員の皆さんを巡って説明をされています。  今日は、被害者の皆さんが考えられたスキームと、それに伴う懸念事項について質問をいたします。  現在、被害者の方が考えておられるサービサーを活用した損害公平負担スキームということで、私がお配りしたこの資料、ちょっとややこしいですけれども、これについて説明をいたします。  まず、被害総額、債権総額が一・七億円といたします。まず、被害者が抱えている物件、これを任意売却し、それで得たお金を返済に充当します。このグラフのようなものの右下、青い部分ですね。高値でつかまされていますから、そもそもそんなに高くは売れない、一億七千万のうち七千万円で売れたとします。これはもう即銀行に返します。だから、残りは一億ということになります。  この残債を銀行が超テールヘビーに変更します。超テールヘビーとは、テールがヘビー、尻尾が大きいと、重いということで、終わりがでかいということですね。例えば返済が月一万円だとすると、三十年間で返そうとして、二十九年十一か月は一万円ずつ払い、最後の月に残りの九千六百四十一万円を払うと、これが超テールヘビーです。  スルガ銀行はその債権をサービサーに譲渡します。サービサーはこの価値を、回収が見込める額に基づいて債権価値を評価します。スルガ銀行はそれを下回る額でサービサーに譲渡します。ちょっと極端に書いていますけれども、一億円の債権をサービサーは百二十万円と評価して、銀行はそれを七十五万円で譲渡する。この段階で、ほぼ一億円、銀行は損をしています。それは後で説明いたします。  そして、被害者は、銀行ではなく、このサービサーに対して返済義務を負うわけです。これ、被害者はサービサーからこの債権を買い取ります。百二十万円の評価ですから、七十五万円で売ったものを百二十万円で買い取ります。これでサービサーは差額の四十五万円得をしたということになります。  そして、スルガ銀行は、当然、七千万もらったんで、一億七千万から残りの一億、そして七十五万円で買ったんで、一億七十五万円損をしております。しかし、これについては、建物を不正なことで実質より高値でつかませたということで発生したこの損害に対する賠償とするわけであります。これで、こっちは七千百二十万、向こうは一億七十五万、ほぼ公平に損害を負担したということになります。  サービサーによる債権の評価は、将来回収できると見込まれる元本や利息の額を適切な割引率で割り引いて現在価値を算出する評価方法で行いますから、被害者のスルガ銀行に対する残債、残高に比べると債権評価額は随分小さくなります。百二十万じゃなくても、一千万や二千万かもしれません。サービサーの利益を上乗せしても、被害者がサービサーから債権を買い戻すことが可能になるのではないかというのがこの被害者の皆さんの考えであります。もちろん、サービサーによる取立てが怖い、サービサーからの債権を買い戻す資金すらないといった不安の声もあり、サービサーの活用が完璧な解決策とは言えないのかもしれませんが、巨額の債務を解消し、被害者の将来を明るくするための一つの方法なのではないかと考えます。  そこで、質問です。実はこれ、一つ一つちょっとした関門、リスクがあって、それが同じ表の二の方に赤字で書いております。  まず、一つ目です。このスキームの第一の関門は物件を売却できるかどうかということです。  被害者の考え方によると、銀行が望むような高値では物件は売却できない、あるいは銀行が抵当権を外してくれないため任意売却ができないということがあるようです。物件売却によって得た資金でローンを完済できればよいですが、そもそも高値づかみをされている被害者の場合、それができず、身動きが取れなくなります。ある程度収益性のある物件だとしても、修繕費など、将来巨額の出費が予想されるものも多く、被害者の方はもう一刻も早く物件から自由になりたいと考えているんですね。  高値づかみされた物件と巨額の債務を一生抱えるという苦しみから被害者を救済するためには、まずは銀行側が抵当権を速やかに解除して物件の任意売却を進める必要があると考えます。金融庁として、銀行側にそのような助言や勧告を行う考えはあるでしょうか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  アパマン向け融資に係る問題につきましては、銀行と債務者の双方が本年三月までに調停で合意いたしました調停条項に沿いまして、両者の間の協議により返済プランを策定し、示談による解決が図られていくべきものと承知しております。  その上で、今御説明のございましたスキームにつきましては、概要を御説明いただきましたけれども、なお詳細については承知していないところでございますが、一般的に、このサービサーへの債権売却というものは、債務の返済が困難な場合などにおいて実務の上で広く活用されている手法の一つだというふうに認識しております。  その上で、この当該債権の売却の価格ですとか条件、それから今御指摘のございましたその抵当権の解除のタイミングといった、こういった問題につきましても、個々の債権の内容、債務者の状況等によって異なるものでございますので、こういった点を含めまして、個々の状況に応じてどのような返済プランを策定するのかという問題になりますので、その問題につきましては当事者間で協議して合意される必要があるというふうに考えてございます。  私ども金融庁といたしましては、個別の協議の状況について引き続きよく確認するなど、スルガ銀行が誠実に債務者との協議に対応するよう、しっかりと指導監督していきたいというふうに思っております。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 先ほどから御指摘があるように、この問題を金融庁はただ眺めているだけで何もしてくれてはいないわけですが、先に進みます。  この物件の売却がかなったとします。その場合、次の関門は残高を超テールヘビー、つまり先ほど言った毎月一万円に変更するということが問題です。被害者をあまねく救済するには、不正融資に係る全ての債務を超テールヘビーに変更することをルール化すべきだと思いますが、金融庁として、銀行側にそのような助言や勧告を行う考えはありませんか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) テールヘビーにということについてでございますけれども、この返済の金額ですとか、あるいは返済のスケジュールなどのいわゆる返済条件につきましても、債務の残高ですとか、あるいはそれぞれの方の物件の収支あるいは売却価格の見通し、さらには債務者の方の御意向など、様々な要素を踏まえて、債務者個々の状況に応じて当事者間で協議し、合意されるべきものというふうに考えております。  いわゆるテールヘビーによる返済プランということも含めまして、一概にどのようなプランが望ましいのかということをお答えすることは困難であるというのは御理解いただければというふうに思います。  当庁といたしましては、スルガ銀行が債務者の個々の状況に応じた適切な返済プランの策定に向けて協議を誠実に行っているのか、指導監督していきたいというふうに思っております。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 これも全部被害者の方が考えてくれているわけですよ。  そして、次です。  残債を超テールヘビーに変更したとします。いよいよ債権をサービサーに売却する段階に進みますが、ここで懸念されるのが、毎月一万円程度の超テールヘビー方式という返済条件がサービサーへの売却後変わってしまうと、被害者がサービサーによる返済要求にさらされてしまいます。  スルガ銀行の加藤社長は、サービサースキームの活用を考えていることをにおわせつつ、銀行が売却後の条件に関与したり、特定の解決条件を保証することはできない、売却後の回収方針や返済条件は顧客とサービサーとの間の個別交渉になると述べています。私は知らぬということですね。  サービサーとなると、所管が金融庁から法務省に移ります。監督が不十分となるではないかとの懸念もあります。サービサーが銀行以上に苛烈な取立てを行っては元も子もありませんから、サービサーに対する返済条件が売却後に銀行と結んだ条件に比べて不利にならないように、行政と銀行が目を配る必要があるのではないでしょうか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  サービサーに債権を売却する場合についてでございますけれども、サービサーは、制度といたしましては、債権管理回収業に関する特別措置法に基づきまして法務省が監督する業者となっておりまして、金融庁といたしましては、債権の売却先であるサービサーへの監督や指導を行うことができないという点について御理解いただければと思います。  本件におきましては、仮にこのサービサーに売却する場合においても、売却に当たってのどのような条件にするのか、そういったことを含めて、個々の債務者の状況を踏まえた返済プランというものを策定する、そういったものにしていくということで、当事者間で十分に協議されるということが重要であると思いまして、その点についての対応ということをしっかりやっていくように指導監督していきたいと思っています。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 そして、被害者がサービサーから債権を買い戻した時点で、被害者は巨額の債務から解放され問題解決となればいいですけれども、被害者の過去の返済遅延といった信用情報が回復されないリスクがあります。ブラックリストに載ったままだと、クレジットカードの新規作成、各種ローンの利用が制限され、被害者の今後の生活に影響を及ぼします。  被害者がサービサーから債権を買い取った時点でブラックリストから削除するよう徹底されるのが望ましいと考えますが、政府から個人信用情報機関に対しそのように促すことは可能でしょうか。

石田晋也 金融庁監督局長

○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。  信用情報機関に登録するこの信用情報でございますけれども、これは、信用情報機関と金融機関の間の規約等に基づきまして金融機関が登録するというものと承知してございます。  また、信用情報機関が任意に個々の信用情報の削除を行うという仕組みにはなっておらず、そういう意味で、金融庁が信用情報機関に働きを行うということは困難である点を御理解いただければと思います。  その上で、個々の債務者の状況は様々でございまして、一概に申し上げることは難しいわけでございますが、金融庁といたしましては、スルガ銀行に対しまして、信用情報機関の取扱いというものも含めまして、債務者の状況を踏まえた適切な対応を取るように引き続き促してまいりたいというふうに思っております。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 そもそも、だまして高い金を貸して、それが払えないのが、遅れたからブラックリストに載るということ自体がもうおかしいんですけど、それが悪いことだと裁判で言われた後もまだブラックリストに載ったままというのは全く私としては考えられません。  さあ、この問題がまあ成功したと、ずっと、という仮定でしゃべっていますけど、最も深刻なのは、スルガ銀行が負担する債務総額と、そのサービサーから債務を買ったときの合計分の差額、これで債務免除を受けたとします。その免除額が一部所得として所得税が課せられてしまうということです。この場合、数千万になったとしたら、数百万あるいは数千万もの所得税を課せられることになっては元も子もないわけです。  かぼちゃの馬車事件の際は、差額をシェアハウスオーナーが受けた損害に対する賠償と認め、非課税とした経緯があります。スルガ銀行についても同様の対応を取っていただくことが望ましいと思いますけれども、一般論として、金融機関の不正融資により実質価値を大きく超える高値で物件を取得された被害について、その差額相当分を金融機関側が補填する場合、債務免除益とみなさないよう課税関係を整理することは可能でしょうか。

田原芳幸 国税庁次長

○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。  お尋ねの点でございますが、個々の事案の事実関係によりまして課税関係が異なってまいりますので確たることは申し上げられないことを御理解いただければと思いますが、その上で、一般論として申し上げますと、債務免除により受ける経済的利益につきましては、原則として所得税の課税対象となることになってございます。ただし、破産法の免責許可の場合のように、資力を喪失していて債務弁済が著しく困難であるという場合は、その債務免除により受ける経済的利益につきましては所得税の課税対象とはならないこととされております。  また、債務免除が債務者の保有する資産に加えられた損害の補填としてなされる場合には、収入に代わる性質を有するもの及び必要経費の算入金額を補填するものを除きまして、その債務免除により受ける経済的利益は、損害賠償金又は相当の見舞金に類するものとして非課税となります。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 時間が参りましたので、おまとめください。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 これで最後の質問にいたします。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) いや、おまとめください。時間を超えていますので。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 あっ、まとめるんですね。分かりました。  金融商品取引法は課徴金制度を有しているんですね。ところが、銀行法ではそれを設けていない。そのことについて質問をしようと思ったら、時間が参りました。  そこら辺もよく考えて、今、ほとんどゼロ回答でしたけれども、金融庁が全く被害者に寄り添っていないということが……

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) おまとめください。

ラサール石井 社会民主党

○ラサール石井君 お分かりいただけたと思います。  質問を終わります。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。片山内閣府特命担当大臣。

片山さつき 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(片山さつき君) ただいま議題となりました金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  我が国の金融資本市場の変化に対応しつつ、成長資金供給を拡大するとともに、市場の公正性、透明性及び投資者保護を確保することが喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、暗号資産に係る利用者保護の充実を図るため、金融商品取引法において、暗号資産に係る情報の公表制度、暗号資産取引等に係る業規制、不公正取引規制等の規定を整備することといたします。  第二に、気候変動等に係るサステナビリティー情報について、比較可能性の向上と信頼性の確保の観点から、一定の上場会社に対し作成基準に基づく情報開示及び第三者保証を義務付けるとともに、保証の提供業者に関する登録制度を導入することといたします。  第三に、スタートアップ企業への資金供給を促進するため、投資者保護に留意しつつ、開示規制の緩和を行うことといたします。  第四に、不公正な取引への抑止力を高める等の観点から、有価証券に関する不公正取引規制等を見直すことといたします。  その他、関連する規定の整備等を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

宮本周司 自由民主党・無所属の会

○委員長(宮本周司君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。    午後一時十七分散会

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  1. 記録 #3082 観測 2026-07-11 23:17 JST
    改ざん検知用の値 2df23329…4460e3 (未計算)

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#3086 まで
署名
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まとめの値
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