令和八年三月二十四日(火曜日) 午前十時八分開会 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 宮本 周司君 理 事 船橋 利実君 星 北斗君 森 ゆうこ君 上田 清司君 上田 勇君 委 員 小林孝一郎君 櫻井 充君 高橋はるみ君 西田 昌司君 西田 英範君 舞立 昇治君 宮沢 洋一君 柴 愼一君 高木 真理君 江原くみ子君 原田 秀一君 杉 久武君 浅田 均君 片山 大介君 松田 学君 小池 晃君 大島九州男君 ラサール石井君 国務大臣 財務大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(金融)) 片山さつき君 副大臣 内閣府副大臣 岩田 和親君 財務副大臣 舞立 昇治君 大臣政務官 復興大臣政務官 古川 直季君 内閣府大臣政務 官 金子 容三君 経済産業大臣政 務官 越智 俊之君 事務局側 常任委員会専門 員 村田 和彦君 政府参考人 内閣官房人口戦 略本部・全世代 型社会保障構築 本部事務局審議 官 岡本 利久君 内閣官房日本成 長戦略本部事務 局次長 坂本 里和君 内閣府大臣官房 審議官 水田 豊君 内閣府大臣官房 審議官 多田 洋介君 金融庁総合政策 局長 堀本 善雄君 金融庁企画市場 局長 井上 俊剛君 金融庁監督局長 石田 晋也君 復興庁統括官 天河 宏文君 総務省大臣官房 審議官 坂越 健一君 総務省大臣官房 審議官 福田 毅君 外務省大臣官房 審議官 三宅 浩史君 財務省大臣官房 総括審議官 前田 努君 財務省主計局次 長 中山 光輝君 財務省主計局次 長 吉沢浩二郎君 財務省主税局長 青木 孝徳君 財務省理財局長 井口 裕之君 国税庁次長 田原 芳幸君 厚生労働省大臣 官房審議官 吉田 修君 経済産業省大臣 官房審議官 河野 太志君 経済産業省経済 産業政策局地方 創生担当政策統 括調整官 宮本 岩男君 防衛省大臣官房 審議官 寺田 広紀君 参考人 日本銀行総裁 植田 和男君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第一号)(衆議院送付) ○東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案(閣法第二号)(衆議院送付) ○所得税法等の一部を改正する法律案(閣法第三号)(衆議院送付) ─────────────
財政金融委員会
発言 289
○委員長(宮本周司君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長中山光輝君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮本周司君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(宮本周司君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁植田和男君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮本周司君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(宮本周司君) 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。片山財務大臣。
○国務大臣(片山さつき君) ただいま議論となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 まず、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。 政府は、責任ある積極財政の考え方の下、危機管理投資、成長投資といった投資すべき分野に大胆に投資するなど強い経済の実現に取り組むとともに、予算全体のめり張り付け等を通じて、令和八年度予算では、国の一般会計において、新規国債発行額を二年連続で三十兆円未満に抑え、公債依存度も低下させたほか、二十八年ぶりにプライマリーバランス黒字化を達成するなど、財政の持続可能性にも十分配慮してきました。しかしながら、日本の財政は、依然として歳出が税収を大きく上回る状況が続いており、今後も特例公債の発行が必要な状況が続くことが見込まれます。 この法律案は、こうした国の財政状況に鑑み、令和八年度から令和十二年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、これらの年度における公債発行の特例に関する措置を定めるものであります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 令和八年度から令和十二年度までの間の各年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができることとするとともに、経済・財政一体改革を推進する中で、行財政改革を徹底するものとする等の規定を整備することとしております。 政府としては、引き続き、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、経済・財政新生計画の期間を通じて経済・財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。 次に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。 この法律案は、第二期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえ、必要な法律上の手当てを講ずるものであります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 東日本大震災からの復興を図ることを目的として実施する施策に必要な財源の確保に関し、財源確保の対象となる復興施策の期間及び復興債の発行期間を令和十二年度まで延長する等の措置を講ずることとしております。 次に、所得税法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。 政府は、物価高への対応、強い経済の実現等の観点から、国税に関し、所要の改正を一体として行うため、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、物価高への対応の観点から、所得税の基礎控除の額等を引き上げるとともに、就業調整への対応及び中低所得者への配慮の観点から、所得税の基礎控除の特例の見直し等を行うこととしております。 第二に、強い経済の実現に向けた対応として、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置の創設を行うとともに、賃上げ促進税制の見直し、研究開発税制の強化、住宅ローン控除制度の拡充等の租税特別措置の見直しを行うこととしております。 第三に、税負担の公平性を確保する観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直しを行うこととしております。 第四に、防衛特別所得税の創設を行うこととしております。 このほか、土地の売買等に係る登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。 以上が三法律案の提案の理由及びその内容であります。 三法律案が現下の我が国の経済社会に果たす役割に御理解を賜り、何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(宮本周司君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○星北斗君 福島選挙区、星北斗でございます。 今日は三法案について質問をさせていただきます。よろしくお願いします。 まず、特例公債法についてお伺いしたいと思います。 今回の改正でも、今後五年間の発行を可能とするというものとなっておりまして、この間に世界の情勢や経済の動向の影響などによって政府の財政運営状況が大きく変化するということも想定されると思います。 五年間という期間を設定するのであれば、今後の財政運営において規律をどのように担保し、市場からの信認を継続的に確保するためどのような財政運営を行うかを示す必要があると考えますが、改めて大臣のお考えをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 今般の特例公債法改正法案につきましては、同法のこれまでの枠組みを引き継ぎ、令和八年度から令和十二年度までの五年間の特例公債の発行を可能としているところですが、この授権期間中、政府は、令和十二年度までの経済・財政新生計画の期間を通じて経済・財政一体改革に取り組み、中長期的に持続可能性な財政構造を確立することを旨として、国債発行額の抑制に努める、これは第四条、こととした上で、毎年度の特例公債の発行額については各年度の予算をもって国会において議決いただくこととしております。 さらに、今般の改正に当たりましては、授権期間における改革の姿勢を明確に示し、市場の信認を確保する観点から、行財政改革を徹底する旨の新たな条文、これは第五条でございます、これを設けることとしております。 このように、財政規律に配慮しつつ、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うことで成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことにより財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
○星北斗君 ありがとうございます。大きな変化があった中でも、しっかりと財政運営をしていくという決意をお伺いしました。 次に、復興財源確保法についてお伺いしたいと思います。 防衛力の抜本的な強化を図るための安定財源、これは極めて重要でありますし、既定の方針に従って防衛特別所得税を創設するという今回の法案の内容は理解をします。 復興に充てる財源につきましては、令和八年度からの五年間は今までのこの五年間を十分に超える事業規模を確保するということを政府としても示しておりまして、復興道半ばの福島県におきましては、物価や人件費の高騰、そういったものの中にあってもしっかりと復興が進められる、事業規模が確保されることでこの復興が進むということへの期待が高まっているところであります。 そこでお尋ねしますが、仮に年度内に復興財源確保法案が成立しない場合、どのような支障を来す可能性があるのか。その上で、何としてもこの改正法案を年度内に成立させるという大臣の御決意も併せてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(片山さつき君) 現行法では、確保した復興財源を用いて実施する復興施策の期間について、令和七年度までと規定をしております。 仮に今回の改正法案が年度内に成立しない場合には、例えば、事業者が支払を受けられないおそれから契約を締結しないということがあれば、これまで継続的に実施してきた放射性物質測定調査の委託などの事業に空白的な期間を生じる可能性があるということと、それから、四月三日の児童手当の支給ですとか、九日には決定する必要のある復興庁の職員給与の支払が、給与の支払日は十六日なんですけど、困難となり得る可能性がある、復興の推進にいずれにしても支障が出かねない状況とはなるわけでございます。 ということで、福島県の内堀知事からも、今月九日の記者会見におきまして、来年度からの復興事業が支障なく実施できるよう、令和八年度予算はもとより、復興財源確保法の改正法案について年度内の成立を求める旨の御発言があったことは承知をいたしておりまして、私どもとしても大変重く受け止めております。 改めて申し上げるまでもなく、東日本大震災からの復興、創生は日本の未来に向けた挑戦であり、令和八年度からの第三期復興・創生期間の五年間も、被災地の復興に向け、政府として総力を挙げて取り組んでまいる決意でございます。本法案はそうした取組をしっかりとした財源の裏付けを持って進めるために不可欠なものであり、是非年度内の成立をお願いしたいと考えております。
○星北斗君 ありがとうございます。力強い御返事をいただきました。 当初この話が出たときに、やっぱり地元では、復興に何らかの影響があるんじゃないかということで議論になったり、不安の声が聞かれましたけれども、しっかりと確保していただくという政府の方針で、これからも引き続き復興の推進に当たっていただきたいと思いますし、我々もその助けをしていきたい、あるいは進めていきたい、そのように思っております。 次に、税制改正についてもお伺いしたいと思います。 この税制改正に関連しまして、暗号資産の金商法への位置付け、分離課税化について伺いたいと思います。 分離課税の適用は最短でも二〇二八年の一月からということで、その後は、暗号資産が国民の資産形成の手段ということで受け入れられていけば、この資産形成の手段の多様化につながるということが期待されておりますし、歓迎はしたいと思います。 しかし一方で、安心して取引を行うためには、しっかりとした投資家保護が必要であります。この投資家保護、どのような方策によってこれを図っていくのか。同時に、まだまだ十分とは言えない国民の暗号資産に対するリテラシーの向上、これを促すことが極めて大事だと思っております。 この二〇二八年に向けて金融当局としてどのように取り組んでいくのか、その概要をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(井上俊剛君) お答え申し上げます。 金融庁では、暗号資産の投資対象化の進展を踏まえまして、利用者保護の充実を図るための制度整備を検討しており、準備が整い次第、金融商品取引法の改正案を今国会に提出させていただきたいと考えております。 その中で、無登録業者への対応の強化、情報の非対称性を解消するための情報公表規制の整備、暗号資産交換業者への規制の強化、インサイダー取引規制の創設を含む不公正取引規制の強化などの措置を講ずる予定でございます。今般の改正案を通じて、利用者が安心して取引を行えるための環境整備を行ってまいる所存でございます。 また、暗号資産取引に当たっては、利用者がそのリスクや特性を十分に御理解いただき、経済的な余力の範囲内で取引を行っていただくことが重要だと考えております。 金融庁といたしましては、全国で金融経済教育を推進するための主体として設立されました金融経済教育推進機構、J―FLECと連携しつつ、J―FLECが提供する教材の改訂等を通じまして、暗号資産取引も含めて金融リテラシーの向上に向けた必要な取組を推進してまいります。
○星北斗君 ありがとうございます。 暗号資産というと、何となく怖いものというふうに感じる国民も多いと思います。その中で、資産形成に資する形にしていくというのであれば、今おっしゃっていただいたようなこと、非常に重要だと思うんですけれども、まだまだ私は十分じゃないと思うんですね。 特に学校教育などにおいてもこれは取り組んでいく必要があるものだと思っておりまして、そういうものを通じて国民の様々な金融に対するリテラシーが上がっていく。これは預けるだけじゃなくて借りるということも含めて、こういったことが進んでいくことを期待したいと思いますし、それに向けて具体的な方策も取っていただきたい、そのように思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは次に、適正な課税の実現ということで質問をさせていただきたいと思います。 全ての国民があらゆる税に関して公平感を持つこと、これ極めて重大でありまして、国家運営の礎と言ってもいいんだろうと思います。経済取引のグローバル化や複雑化が進展する中で、善良な納税者が不公平感を抱かないようにする、これ非常に重要だと思います。このための適正、公平な課税、徴収の実現を図る必要性が一層高まっていると思います。 このためには、国民の納税意識の向上、納得感を得られるための税制改正に関する広報活動や適切な納税環境を整えることが大切だと思っています。このためには引き続き国税組織の定員、機構の確保に努める必要があると考えますが、政府の方針と、この体制をしっかりと確保していくということに関する意気込みをお伺いしたいと思います。
○副大臣(舞立昇治君) 星先生御指摘のとおり、適正、公平な課税、徴収の実現や広報を通じた納税者の納税意識の向上のためには、税務執行体制の強化を図っていくことが重要と考えております。 こうした中、令和八年度予算案では、消費税不正還付への対応、インボイス制度の円滑な実施への対応などを図るため、国税庁の定員を二十三名ほど純増させるものとしており、また、消費税の不正還付事案などを専門的に担当する消費税専門官や国際課税に係る調査などを専門的に担当する国際税務専門官など、所要の機構も充実することといたしております。 引き続き、国税組織の定員、機構の充実確保に努めてまいりたいと考えております。
○星北斗君 ありがとうございます。 この税に対する信頼、これ非常に重要だと思いますし、その国際化もそうです。様々な意味で、我々、この税の問題しっかりと考えていく必要があると思いますし、先ほども金融リテラシーの話で申し上げましたけれども、やはり同じように、納税ということに関すること、それに国民がしっかりと注目をして、何かどちらかというと取られているというか、あるいは、何というんですか、申告を自分でしない人が比較的多い我が国だと思いますので、そういった中で、納税の意識、あるいは納税の様々な問題について考える機会、これもやはり同じように国民の全てが理解をしていくことが必要だと思いますので、そういったことも含めて、今後とも財務省として、あるいは関連の団体がこういったリテラシーを上げていくこと、これを心からお願いを申し上げまして、少し時間早いですけれども、質問は終わらせていただきます。 以上です。ありがとうございました。
○西田英範君 おはようございます。自由民主党の西田英範でございます。 この度は、税財政に関わる大切な法案の審議におきまして、こうして貴重な御質問の機会を賜りましたことに、委員長始め、心からの感謝を申し上げます。 それでは、今回の三法案について御質問をさせていただきます。 まず、今回の特例改正法案でございます。 この度の改正法案の特徴としては、新規の追加としては新たに第五条が追加をされたところでございます。公債発行について複数年度にわたってその権限を授権するに当たりまして、市場の信認を確保するために今後五年間の改革の姿勢を明確に示す観点から同条が追加されまして、行財政改革の一環として、租税特別措置及び補助金の適正化について検討、措置することとされたわけでございます。 しかしながら、私たちとしては、しっかりと政府として国益を伸ばしていく観点から、単なるコストカットとならない仕組みが必要であると思います。日本版DOGEをこの度設置をしたわけでありますので、新しい体制、決意の下で見直しを進めていく必要がございまして、単に切ることではなくて、国としてしっかりと政策的な優先順位付けを行いながら、真に成長に資する施策に日本の税財政を切り替えていくということが重要であると思っております。 これまでもこのような租税特別措置を始めとした様々な行政の見直しはやってきました。政府としても、行政事業レビューを含めて政府としても恒常的にやってまいりましたし、以前の政権にあったような行政刷新会議を含めて長く長くこうした取組をやってきたわけでありますが、これまではどうしても個別に個別に本当に必要かどうかという議論がされていたわけでありますけれども、きちんと政策効果を検証しながら進めていく必要があると思います。 財務大臣に、片山大臣にお伺いをいたします。 今後、この日本版DOGE含めて、そしてこの特例公債法案五条に基づきまして、どのように、租税特別措置や補助金について、どのような指標、恒常的にどのような評価手法によって検証を行っていかれるものか、御見解を賜りたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(片山さつき君) 責任ある積極財政の考えに基づく経済財政運営を行うに当たっては、政府として、必要な施策を国民の皆様にしっかりお届けしつつ、租税特別措置や補助金、基金の見直しに不断に取り組むことを通じて政策効果を高めていくことが重要と考えております。 各省の事業の見直しにつきましては、まず各省においてしっかりと御検討いただくのが基本と思いますが、その上で、御検討いただく際の一つの視点として紹介させていただきますと、EBPMの考え方も重要になると考えております。 例えば、令和の八年度税制改正において、研究開発税制では、昨年十一月に開催された政府税調の税制のEBPMに関する専門家会合におきまして、税務データに基づく適用状況に係る分析を踏まえ、委員からは、近年の試験研究費は三ポイント程度増加しているものの、これは物価上昇等の影響が反映された程度にとどまっている可能性があるといった御意見をいただき、こうした課題について与党で御議論をいただいた結果、控除率カーブ等について見直しを行うことといたしました。 こうしたEBPMの視点を含め、既存の取組とも連携しながら、与党ともよく御相談しつつ、今後の進め方を検討してまいりたいと考えております。
○西田英範君 片山大臣におかれましては、本当に、具体的に今御説明いただきまして本当にありがとうございます。 今後、租税特別措置、補助金の見直しに当たって、私は二つの観点が重要なんだろうと思っております。 一つは、国としてしっかりとしたプライオリティー付けをするということであります。 私も行政組織を様々自分自身も中で見てきた中で、めり張りの利いた改革が進まないのは、どうしても各省庁、各組織にそれぞれの行政目的があって、その行政目的や価値というのは全て並列、横並びであります。ですので、何かを進めるために何かを抑える、こういったことがなかなか進まない、非常に改革が難しい行政組織の構造にあると思っております。これからは、政府としてこれをやるんだと、経済成長だと、これから少子化対策だと、大きな大目標の下で旗を振って、めり張りを付けていく必要があると思います。 高市総理も、国力の定義付けを、自著の中でですね、経済力、外交力、いろいろまさに記載いただいておりますし、私は片山大臣の著書も、所得倍増、名目GDP一千兆円。まさに、目標を決めればそれに向けて政策効果をしっかり考えながらめり張りを付けていくということが重要であると思います。 そしてもう一つは、EBPMをまさにおっしゃっていただきましたけれども、やはり政策効果を見ていくと。今までの行政組織は、どれだけ予算を取ったかというところが評価される文化があったと思います。それを変えていって、政策効果を見ていく。どれだけ使われて、どれだけ結果になったか、新しい手法も含めて改革をしていって、行政組織の在り方が変革をしていくことが大変重要であると思います。 済みません、長いコメントで失礼いたしました。 続いて、まさにその租税特別措置の見直しの具体論の方に話を入っていきたいと思います。 それが、一つは賃上げ税制でございます。 EBPMの観点から分析を行って、特例的な減税などの租税特別措置の見直しとして、法案とその基になる税制改正大綱ございますが、ちょっと先に税制改正大綱のお話をさせていただきたいと思います。 その中で、今回見直しがされたものとして、中堅企業に対する賃上げ税制の再来年度からの廃止という方向が示されているわけでございます。 その賃上げについてでありますけれども、昨今、春闘におきまして満額回答があるなどもありますし、賃上げ率というのは、数字は一見良さそうに見えているところはあるかもしれません。しかしながら、まだまだ賃上げというのは大きな課題を抱えていて、この賃上げの流れを地方でしっかりと定着をさせて地方に広げていく、このために政府として全力を尽くしていくことがこれからも必要であると思っております。 そうした中で、地方を引っ張っていくための牽引役が中堅企業であると思います。この中堅企業がしっかりとその賃上げを実現することが、それが、その地方で賃上げの波が広がっていって、地方が引っ張る日本経済の成長ということが実現するんだろうと思います。そうした中で今回の税制のその見直しがあったことは重々承知をしておりますし、理由もあることも承知をしておりますけれども、引き続き中堅企業の賃上げに向けて政策を総動員すべきであると考えております。 経済産業省にお伺いをいたします。中堅企業の地方経済にとっての重要性、そしてその賃上げが実現していくための取組、道筋、そして絵姿について是非御見解を賜りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○大臣政務官(越智俊之君) お答えいたします。 中堅企業は、大企業を上回る従業員数や給与総額の伸び率を示し、国内売上げや国内投資を拡大するなど、地方での雇用創出や賃上げを支える重要な企業群であると認識しております。その認識も踏まえ、昨年二月、その役割や必要な対応を中堅企業成長ビジョンとして取りまとめさせていただきました。また、西田委員、そして私もですが、地元の広島県内でも半導体や造船など政府が推進する戦略十七分野を支える中堅企業が存在し、地域経済、ひいては日本経済の成長の基盤となるサプライチェーンを支える存在としても重要であると考えております。 こうした背景を踏まえて、中堅企業が稼ぐ力を高めて、そして物価高を上回る持続的な賃上げを実現できるよう、投資額二十億円を超える大規模投資を後押しする中堅等大規模成長投資補助金や、地域の特性を生かした事業投資を後押しする地域未来投資促進税制など、成長投資への支援を進めております。 こうした取組により、中堅企業が自立的に成長できる環境を構築し、日本経済の成長を牽引する中堅企業の賃上げ支援や成長促進に取り組んでまいります。
○西田英範君 非常に地域のお声をお聞きになった力強いお言葉賜りまして、ありがとうございます。是非、政策を力強く進めていただきますことを心からお願いを申し上げます。 引き続き、その賃上げにつきまして、税制につきましてですけれども、今回、その法案におきまして、大企業を対象とする賃上げ税制につきましては廃止ということになったわけでございます。 しかしながら、賃上げでありますけれども、我が国のその賃上げに向けた取組はまだまだ道半ばであります。我が国は、諸外国と異なりまして、労働生産性は地道に、失われた三十年と言われても上げ続けてきました。これ、現場の努力であります。 しかしながら、労働分配率がまだまだ横ばいということであります。この課題についてしっかりと正面から取り組んで、企業文化を変えていく必要があると思います。これには大きな様々な理由が絡んでいると思います。労働慣行、そして労働市場、労働規制ですね、様々な規制、企業統治や経営マインド、投資家との対話の在り方含めて、いろんな要素が絡んでこうした問題になっていると思います。そして、人的資本に対する考え方もまだまだ確立をしていないということがあるかと思います。 したがいまして、これから政府としても引き続き、今回の税制の話はあったとしても、様々な政策を取り組む必要があると思います。中小企業、中堅企業、大企業、様々な企業規模、業種におきまして、賃上げが当たり前であると、必要な投資であるというふうに定着する企業文化に向けて今後どのように抜本的に取り組んでいかれるかにつきまして、内閣府に是非お伺いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(金子容三君) 西田委員御指摘の点については、例えば経団連は、今年の春季労使交渉に当たって経営側の基本スタンスを示した二〇二六年版経労委報告におきまして、経団連、企業の社会的責務として賃金引上げの更なる定着に取り組み、分厚い中間層の形成と構造的な賃金引上げの実現に貢献していく旨言及されており、その結果、多くの企業で今年も高い水準の回答が見られたものと承知をしております。 本年の春季労使交渉につきましては、昨日、連合の第一回集計結果が五・二六%と公表されたところでございます。昨年、一昨年に引き続き五%台という高い水準での引上げ率となっており、賃上げの力強い動きが見られております。 今後、こうした賃上げの勢いを大企業に加えて地方の中小企業や小規模事業者に広く波及させていくことが重要であることから、昨日、政労使の意見交換を開催をし、物価上昇を上回る継続的な賃上げの実現のため、労使の皆様に御協力をお願いしたところでございます。 政府の役割は、事業者の皆様方が継続的に賃上げを行うことができる環境を整備することでございます。中小企業・小規模事業者の賃上げ環境の整備を含め、各種支援策を講じてまいります。 また、企業が中長期的な企業価値の向上の観点から、自社の成長段階を考慮した上で、成長により得た利益を株主への還元とともに人的投資等の成長投資に適切に振り向けていくことは重要な課題であります。このため、現在、金融庁におきまして、コーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた検討を進めているところでございます。企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させてまいりたいと考えております。 さらに、賃上げ環境整備のための政策の充実強化について検討した上で、夏に日本成長戦略を策定することとしております。
○西田英範君 ありがとうございます。 是非進めていただきたいと思いますし、財務省におかれましても、この賃上げ、そして所得倍増に向けて税財政当局としても全力でお力添えいただきたいと心からお願いを申し上げます。 そして、財政につきまして昨今やはり不安要素がございます。昨今のイラン情勢によりまして燃料価格が上昇いたします。それによりまして経常収支の悪化の懸念があり、それがさらには金利を上昇させる又は景気を悪化させる、いずれかになり得ますし、為替円安の悪循環ということが大きく懸念されるところであります。 今後の我が国の財政収支への影響をしっかりと取り組みながら、見据えながらですね、地方への支援も含めて取り組んでいただきたいと思います。現在の見通しや取組について内閣府にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(金子容三君) 中東情勢の経済、財政への影響等について、現時点で確たることを申し上げることは困難でございます。 一方で、政府といたしまして、まずは地域の実情に応じた支援が可能な重点支援地方交付金を含む物価高対策等を盛り込んだ経済対策や令和七年度補正予算を着実かつ迅速に執行するとともに、令和八年度予算及び関連法案の早期成立を図ってまいります。 その上で、先日、高市総理から発表がありましたとおり、足下で原油価格が高騰する中、国民の皆様の生活と経済活動を守るため、緊急的激変緩和措置として、三月十九日から、燃料油価格激変緩和基金の残高を活用し、ガソリンについては小売価格を全国平均で百七十円程度となるように補助を行うとともに、軽油、重油、灯油などについても同様の措置を講じております。 引き続き、地方経済への影響を含め、中東情勢が日本経済に与える影響を注視し、持続的に国民の皆様の安心、安全な生活をお支えできるよう、関係省庁とも緊密に連携し、経済財政運営に万全を期してまいります。
○西田英範君 どうもありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。 復興財源確保法案について御質問いたします。 原子力災害地域を含めてまだまだ被災地の多くにおきまして、人々がふるさとに戻れていない、そして、なりわいの再建がまだ道半ばでございます。政府として全力を尽くさなければいけないと思います。 今回の法案におきまして、第三期復興・創生期間の五年間の財源フレームを踏まえた改正を行うものでありますけれども、どのような方針の下で復興に向けて取り組んでいかれるか、施策と決意を復興庁にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○委員長(宮本周司君) 時間が迫っていますので、答弁簡潔にお願いします。
○大臣政務官(古川直季君) はい。 お答えいたします。 東日本大震災からの復興は、被災地の方々の御努力により着実に進んでいる一方で、地域によって状況は様々であり、それぞれの課題を抱えております。 復興庁としては、引き続き被災地の方々の声に耳を傾けながら、そうした課題について、次の五年間である第三期復興・創生期間において何としても解決していくという強い決意で総力を挙げて取り組んでまいります。
○西田英範君 引き続きよろしくお願いします。 これにて質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。
○森ゆうこ君 立憲民主党の森ゆうこでございます。ありがとうございます。 昨年の参議院選挙、初めて全国比例区にチャレンジをいたしまして、三年ぶりに国会に戻らせていただきました。企業、団体等の推薦、応援は一切受けておりませんので、究極の草の根の選挙で戦わせていただきました。名もなき市井の人々の声、そして声なき声をしっかり受け止めて、そうするとどうしても質問厳しくなっちゃうんですけれども、どうかよろしくお願いいたします。 まず、スルガ銀行問題についてお聞きいたします。 去る三月十七日、調停が終わりました。片山大臣、三月十七日の調停結果に対する片山大臣の受け止めについて伺います。
○国務大臣(片山さつき君) 二〇二二年の二月に被害者弁護団から申立てがあった民事調停に関しては、本年三月までにスルガ銀行と被害者弁護団の双方が裁判所から示された調停勧告に応諾し、調停対象となっていた全六百物件の調停が成立若しくは調停外の和解により示談が成立したものと承知しております。 この六百物件のうち不法行為の申立てに係る解決金支払の対象外とされた四百七物件の調停は、不法行為が成立しないことを前提として、返済プランについて誠実に協議し、示談による解決を目指すことを内容とするものです。四百七物件のうち、現在も返済プラン策定に向けられた協議中の物件があると聞いており、それらの物件について、調停勧告に従った示談の成立に向けてスルガ銀行が適切に対応を行っているか、しっかり確認してまいります。 金融庁としては、引き続き、こうした対応を通じて、債務者にとって可能な限り早期に問題解決が図られるように取り組んでまいります。
○森ゆうこ君 私は、全面解決には程遠い、被害者の全面救済には程遠い、そういう結果であると認識しておりますが、大臣、共有していただけますか。
○国務大臣(片山さつき君) 今申し上げましたように、この民事調停でございますけれども、今年の三月までにスルガ銀行と被害者弁護団の双方がその調停勧告に応諾して調停が成立したか調停外の和解により示談が成立したという形になっておりますが、具体的な返済プラン等についての問題はまだやっているところでしょうから、これが趣旨に沿って解決が目指されるということを内容としているものなので、スルガ銀行が本当に誠意を持って適切に対応を行っているかということはしっかりと確認してまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 資料をお配りしております。被害者弁護団の資料でございますけれども、そこに書いてあるとおりです。右側見てください。物件売却後も三分の二以上物件で債務が残るんです、債務が残るんです。被害者弁護団及び被害者の言葉をお借りすると、まあいい表現じゃありませんけど、くそ物件、これを売り付けられて、そして、スルガ銀行自体が認めております、本当はやってはいけない融資、過剰融資、不正融資、その結果の被害者なんですね。その人たちが物件売却後も三分の二以上物件で債務が残って、債務残額の平均は五千万円です。 とてもこのスルガ銀行問題の全面解決には程遠いと言わざるを得ませんが、金融担当大臣としてきちんとそういう認識を示していただかないと被害者を救済することはできないと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) この件につきましては、審議というか、その来ていただいた弁護団の代表の方もお答えになっているのを隣で私は伺っておりましたけれども、いずれにしても、その民事調停ということについて、双方が調停勧告に応諾して、調停が成立したものじゃなくて、成立していないものを主にこちらではおっしゃっていらっしゃると思いますが、今そのお話合いを誠実に協議して示談による解決を目指そうということをやっていらっしゃるということは、やっていらっしゃる最中に、金融機関側に権限を持っております私の立場として、閣僚としてなかなかそこまで申し上げるのは難しいところがあるのではないかと思いますが、いずれにしても、スルガ銀行が適切に対応を行っているかについてはしっかりと確認をしてまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 いや、一体いつまでこの問題放置するんですか。業務改善命令、これで解決するということには、解除するということにはなりませんよね。確認です。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 スルガ銀行に対します今後の行政対応につきまして現時点で予断を持って申し上げるということは差し控えさせていただきますけれども、一般論としまして、業務改善命令につきましては、これを発出する要因となった問題に関しまして、改善への取組状況等を踏まえ、業務改善計画に沿って十分な改善措置が講じられると認められない限り、業務改善命令に基づく履行状況の報告義務は解除されないものと考えております。 金融庁は、スルガ銀行に対しましては、二〇一八年十月に業務改善命令を発出して以来、同行の履行状況の確認を行ってきたところでございますが、現在、スルガ銀行は債務者との間で返済プラン策定に向けた協議等を行っているところでございまして、調停勧告に従った示談の成立に向けて同行が個々の債務者に対する適切な対応を行っているかなど、私どもとしては引き続きしっかりと確認していく必要があるというふうに考えておるところでございます。
○森ゆうこ君 いや、その基本的な認識、大臣、確認しますけれども、さっきも申し上げました、劣悪な物件を、レントロールを改ざんしたり、いろんな工作をして売り付けられて、そして買わされて、だまされて買わされて、そして本来受けられるはずのない過剰な融資、不正融資、これはスルガ銀行も認めているわけです。 そういう形で起こったこのスルガ銀行問題について、金融庁が七年も連続して業務改善命令を出し続けていて、しかし、いまだにスルガ銀行がその被害者から債務の取立て、その融資の金利を取り続けている、これ異常な事態じゃないですか。このこと自体がおかしいと思いませんか。なぜ被害者が利息を払い続けなければならないのか。そして、物件を売却しても、元々劣悪な物件ですから、借りたお金、返済することには至らない。きれいにならないわけですよ。そして、生活に困窮し、未来に希望を失っている。この間の三月十七日の報告会でもございました、自死を選んだ人たちもいる。これを解決するのが金融庁の役割であり、そして私たち国会の役割だというふうに思いますが、この根本的なところの認識、きちっと示していただきたい。 なぜ、大臣ですよ、大臣、なぜ被害者がいまだに利息を払い続けなければいけないのか、債務を負わされ続けなければいけないのか。おかしいでしょう。ここの認識がきちっと持っていないから解決しないんじゃないんですか。
○政府参考人(石田晋也君) 金利の問題につきましては、これまで時間が経過してきたのは、御案内のように、調停に二〇二二年に申立てが行われまして、その調停のプロセスの中でこの問題の解決を図っていくということで、この調停に非常に長い時間を要したと。その調停の中でどういったこの債務の問題の解決が図られていくのかということがなかなか解決まで至らなくて、今回ようやく一定の合意に至ったということでございまして、この間につきましては、その債務、金利も含めてですけれども、契約の変更等の話合いということが両者の間で具体的に進められなかったという状態でございます。 この間、多くのその申立てを行った弁護団の債務者の皆様の方からは、金利の支払ということについては払っていないという、払われていない方もかなりいらっしゃっていると思っていますけれども、契約が変更になっていないものですから、今後、まさに今、この債務の弁済協議の中で、金利の取扱い、過去の金利の取扱いも含めまして、この弁済協議の中で相談して示談に向かって進めていくということになると思っています。
○森ゆうこ君 片山大臣、私、大臣に質問しているんですよ、金融担当大臣に。なぜ被害者が利息を払い続けなければならないのか、なぜ被害者がいまだに債務者と呼ばれなければならないのか、ここがおかしいんですよ、根本的に。今の金融庁のだらだらした答弁聞いたでしょう。一向に解決しませんよ、これじゃ。これじゃいつまでたっても解決しないんです。被害者ですよ、だまされたんですよ。そのことはスルガ銀行も認めているんです。 どうやって解決するのか。彼らは積極的に解決しようとしない、その責任を果たそうとしない。それを正すのが金融行政じゃないですか。その根本的なところを質問しているんです。きちんと答えてください。
○国務大臣(片山さつき君) 我が国は法治国家ですから、債権債務関係というのは、お互いに争いがあれば司法の場でこの債務が存在しないということにならない限りは債務は残りますよ。それはそういうものですよ。 ここに書いてありますように、このスルガの弁護団の方ですね、私どももこの間委員会で御一緒させていただきましたが、最終的な解決には申立ての皆様それぞれの御判断が必要ですが、SI被害弁護団は、この勧告に沿って紛争解決を図ることが最善であると考えておりますというふうにおっしゃっていて、先ほどから委員が何回かおっしゃっている、全く認めているので、つまり、スルガ銀行側は債権者ですから、スルガ銀行側が認めて債権放棄を宣言したという事実があるんでしょうか、私どもはそれは聞いていませんが。 そして、争いがあるんであれば、司法の場だということも含めて調停の場が選ばれて、調停の場がここにできていて、今、そのプロセスに全債務者が入っているということは、司法国家、法治国家において、これは事実でございます。ということは、この場でもきっちりと共通認識で持たなくてはいけないと思います。
○森ゆうこ君 不当利得を得ているんですよ。この間もいろんな先生方から、なぜそんな不正な融資が行われたのかについてるる御説明があり、追及も行われました。そのことを全く無視したような今の答弁は到底認められません。到底認められません。 この間、片山大臣、委員会終わった後、私におっしゃいましたよね、しっかりやるからと。そして、政務三役経験された先生からも、私に対して、もうしっかりやっているし、しっかりやるからというふうに言われました。全然違うじゃないですか、人ごとじゃないですか。不当利得を得ているんですよ。情報の非対称性、証拠を開示しない、それについて弁護団もそれをずうっと求めているけれども、開示されない。大変残念です。 委員長にお願いいたします。こういう状況ではいつまでたってももう全く人ごと。金融庁は、大臣も金融庁も全く人ごと。いろんな開示された事実も無視して、相変わらず被害者を債務者と呼んでいる。このような状況では解決いたしません。この財政金融委員会として委員会決議を行っていただきたい、このことを御検討いただきたいと思います。
○委員長(宮本周司君) ただいまの御発言に関しましては、後刻理事会において協議をさせていただきたいと思います。
○森ゆうこ君 あわせて、金融庁にお願いいたします。もう既にお願いしてありますけれども、この問題の全面解決、被害者の全面的な救済に向けてロードマップを至急計画し、そして御提出をいただきたいと思います。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 今般、調停が全件成立したことを受けまして、スルガ銀行におきましては、不法行為が成立しないことを前提として、示談による解決を目指すとされた物件についても、債務者との間で調停勧告に沿った返済プランの策定のための協議を開始していると承知しているところでございます。 この状況を踏まえまして、当庁といたしましては、当銀行がこの協議に誠実に対応しているのか、個別の協議状況も含め丁寧に確認し、早期の示談成立に向けて、スルガ銀行に対して適切な対応を指導監督してまいりたいと思っております。 今お話のございました、先般、理事懇談会でも御要望いただいていましたロードマップにつきましては、どのような形でお示しすることができるのか引き続き検討させていただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、私どもといたしましては、今申し上げた対応を通しまして、この問題の早期解決に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 ロードマップを早期に示されたい。改めて申し上げますけれども、債務者じゃないですからね。被害者ですよ。被害者を救済できない、金融行政の不作為である、改めて申し上げておきたいと思います。 次の質問に移ります。誰のための積極財政なのかということでございます。 危機管理投資、成長投資による強い経済を高市内閣は掲げられていますけれども、私は、まずは足下の国民の可処分所得を増やすことが重要ではないかと思っておりますが、片山大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(片山さつき君) 高市内閣では、危機管理投資や成長投資などを通じて、世界経済の成長を取り込みながら日本の成長につなげていくとともに、賃上げの環境整備等により投資と賃上げの好循環を生み出し、国民の皆様に成長の果実を実感していただくことを目指しております。 昨日は政労使会議に私も財務大臣、金融担当大臣として出ておりましたが、連合さんの調べで、ベア、賃金引上げ率、ベアプラス定昇が五・二六%と、賃金引上げ率についてはかなりの水準に達しているのではないかと、まあ大企業ですがね、という認識をしておりますが、国民の可処分所得を増やすことが重要ではないかという御指摘は、こうした賃上げ環境の整備とともに、実質賃金の継続的上昇が定着するまでの間の物価高への対応が重要であると考えておりまして、いわゆるガソリン暫定税率等の廃止のほか、電気・ガス料金の支援、物価高対応子育て応援手当、重点支援地方交付金の拡充、物価に連動した形での基礎控除の更なる引上げなどの総合経済対策に盛り込んだ施策を含め、令和七年度補正予算を着実かつ迅速に執行しております。 また、足下の中東情勢を踏まえ、先週十九日からはガソリン等の緊急的激変緩和措置も実施しており、本日、予備費七千九百四十八億円をこの基金事業に措置したところであります。 政府としては、こうした取組も含めまして、引き続き、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動を行うことにより、家計の所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がる好循環を実現することで、今の暮らしや未来への不安を希望に変える強い経済をつくってまいります。
○森ゆうこ君 質問に端的にお答えいただきたいんです。国民の可処分所得を増やすことが重要ではないかという質問です。 それで、国民の可処分所得は、この予算あるいはこの税制改正等によってどれぐらい増えますか。
○政府参考人(前田努君) お答え申し上げます。 委員が御指摘いただきましたこの強い経済の下での所得の増加につきましては、参考数値ではございますけれども、内閣府がこの一月に発表いたしました中長期の経済財政に関する試算におきまして、成長に向けた投資拡大と生産性向上を伴う成長型経済に移行し、全要素生産性上昇率が過去四十年平均の一・一%まで高まる成長移行ケースにおきましては、一人当たりの名目国民所得が令和六年度の実績値で五百五十一万円であったものが、十年後の令和十六年度には七百八十二万と約二百三十万円増加する姿が示されているものと承知をしてございます。
○森ゆうこ君 いや、だから、今回の予算、そして税制改正等々で、いろんなもので可処分所得がどれぐらい増えるのかという質問です。それは、名目の国民所得が幾ら増えるという話じゃないんですけど、きちんと質問に答えていただけますか。
○政府参考人(前田努君) 将来の一人当たりの可処分所得につきましては、例えば労働分配率でございますとか、制度改正や所得階層の変化に伴う税額や社会保険料の変化といった不確実性がございますことから、なかなか推計は困難であるということを御理解をいただければと考えてございます。
○森ゆうこ君 まあ分からないということですよね、可処分所得が本当に増えるのか。これから更にオイルどうなるか分からない、イラン情勢どうなるか分からない、大変な経済的影響があるということで、いろいろ先ほどお話をされましたけれども、まあ賃上げは重要です。 この税制改正で控除も増えていくということですが、例えば年金生活者等のその可処分所得については余り言及がないわけですけれども、積極財政というのは、何か危機管理投資、成長投資というふうに大々的に打ち上げているんですけれども、私は、もちろんそれは否定しません、重要なことだと思いますけれども、国民生活に目を向けて、このインフレで税収もまだ増える可能性があるわけですから、それを財源としてもっと積極的に国民の可処分所得を増やす政策、もっと国民生活に向けた積極財政が必要だと考えますが、大臣の見解はいかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) 国民の生活が第一というキャッチフレーズもかつてありましたけれども、全く私どももそのように思っておりまして、委員が御指摘になられまして、インフレによる税収増があると、それも全く事実でございまして、インフレによる税収増の活用ということにつきましては、もちろんそれは必要なことでございますが、税収自体が景気動向等によって変動いたしますが、物価や金利が上昇する場合には、例えば人件費や年金給付や利払い費の方も増加し得る、歳出面の増加にもつながり得るということもあります。 そういった上で、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的な財政出動を行う中で、所得を増やして消費マインドを改善して、事業収益が上がって、税率を上げなくても税収が自然増に向かうような好循環を実現することで国民の皆様に景気回復の果実を実感していただくと。不安を希望に変えていくという意味では、結論といえば同じ方向なのかなと思いますが、そのために、具体的に、じゃ、足下何をするかということが重要だと思うんですよ。 この足下としては、電気・ガス料金を実際に下げております、三か月。重点支援地方交付金二兆円、これは過去最大でございますが、この物価高対策等を盛り込んで、既に補正予算は通っておりますから、今流れつつあるところでございます。さらに、それに加えまして、先週十九日からガソリンの緊急激変緩和措置を実施しておりまして、これは今の中東情勢に対応したものですが、今日も、切れ目のない安定的な運営を確保するために予備費を七千九百四十八億円、この基金事業に措置、追加したところでございます。また、別途、タクシー事業者向けのLPガスについての支援も五十八億円別途措置をしております。 いずれにしても、国民生活を守るためには、今回国会にお出ししている令和八年度の本予算及び関連法案の早期成立も不可欠と考えておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
○森ゆうこ君 じゃ、暫定予算早く出してください。そういうタイミングです。いまだにその年度内ということをおっしゃること自体がちょっと私にとっては受け入れられないお話ですけれども。 いろいろお話ございました。方向性は一緒だと思います。でも、国民向けの、本当に国民の生活が第一の、実際に国民の皆さんが使えるお金、可処分所得を増やすという政策が十分ではない。もっと上振れする税収等を使ってしっかり生活を支えるべきじゃないか、まだまだインフレは続く、スタグフレーション等も懸念されている、だから言っているんです。いろいろやっていることは否定していません。していませんが、不十分である、もっと国民生活に目を向けた対策を積極的に、そこにこそ積極財政と言っていただけるような施策を追加していただきたいということで、ちょっと飛ばして、先に五番を質問します。 年金受給者に対する手当てでございますけれども、今、年金の給付は、マクロ経済スライドによって、簡単に言うと目減りをしております。私は、この二〇〇四年に成立した百年安心の年金改革法のときに厚生労働委員会の理事でしたので、この成立過程、議論の過程、全部承知しております。我々は大反対をいたしました。今すごい物価高で、何十年ぶりに聞いた、エンゲル係数もう三割、もう本当に暮らしていくのがやっとです。給料、賃上げ、そして今回のこの法案に入っておりますいろいろな控除の拡大等々、給与所得者に対しては、まあ十分ではありませんが、いろいろなことが措置されていることは十分承知しておりますけれども、年金受給者に対して、これマクロ経済スライドで目減りしているわけですから、物価に連動しないわけであります。 厚生労働省に来ていただいていると思うんですけれども、GPIFの資料を御覧いただきたいと思います。この間のインフレ等々もありましてというか、GPIFの運用益、相当たまっているわけでございます。今や、GPIF、資産運用、その資産総額、約三百兆円もあります。 提案なんですけれども、このマクロ経済スライドを一時凍結をする、そしてこの運用益を使った、まあ一時的にはなると思いますけれども、特例給付、これを検討してはいかがですか。
○政府参考人(吉田修君) お答え申し上げます。 公的年金制度につきましては、毎年度、物価や賃金の変動に応じて年金額を改定することを基本としつつ、マクロ経済スライドにより長期的な給付と負担のバランスを確保することで、将来にわたって持続可能な仕組みとなっております。具体的に申し上げますと、将来世代の負担が過重にならないように、おおむね百年間で積立金を活用しつつ、マクロ経済スライドによって、現役、被保険者数の変動や平均寿命の伸長に対応した給付水準の調整を行うことにより長期の財政均衡を図っているものであります。 したがいまして、マクロ経済スライドを一時凍結し、GPIFの運用益を活用した特例的な給付を行うことにつきましては、将来世代の年金の給付水準の低下につながり得るため、適当ではないというふうに考えております。
○森ゆうこ君 片山大臣、別にこの年金のところは担当ではないんですけれども、マクロ経済スライドを適用されていますので目減りしているんですよ。これだけ物価が上がっている、インフレになっている、そういうときに、例えば簡単に言うと三%物価が上がっても年金の給付額は三%上がらない、スライド調整率を利用して例えば二%しか上がらないということになっているわけで、これだと本当に苦しいですよ、物すごく。もう生きていけない、そういう訴えをいただくこともございます。 この状況、まだまだ改善どころかインフレが更に加速する可能性もあるわけで、これ十分じゃないかもしれませんけれども、マクロ経済スライドを一時凍結して、そして特例給付等を行うということは、私は、国民生活を考えた場合、積極財政の一環として十分考えられ得るのではないかと思いますが、大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(片山さつき君) マクロ経済スライドは、入るを量りて出るを制す的なものでございますから、委員がおっしゃったように、そういう状況になることは当然あるんですが、さきのさきの国会で当時の石破総理が、この年金制度において、その前の年の物価の変動に応じて年金額を改定するということが本来は基本なんですが、基本なんですが、日本の人口構成が少子高齢化傾向の中で変わっていく、それによって年金額を抑制する措置が、マクロ経済スライドにして、それを採用しているのは、賦課方式を取っているということもあって、将来世代の負担がその人口構成によって非常に過重、過重で長期的な、そういうことにならないように保険料水準を固定すると、こういうことをいたしていました中で、長い目で長期的に給付と負担のバランスを確保して持続可能なものにしていくということでやっているということで、マクロ経済スライドを全面的にやめてしまうと将来世代の年金の給付水準の低下に現状だとつながり得るということがあるので、そういう考え方だということを御党の方が何回かこの同じ質問をされていますので、それについての今の政府の見解はそうだということでございます。
○森ゆうこ君 恒久的に止めろって言っているわけじゃなくて、この厳しい状況ですよ。そして、資料お配りしたとおり、今やGPIF、三百兆円、これを運用しているわけですよ。これを一時的に利用して特例給付を行う、国民生活を改善する、そのことが長い目で見れば日本の持続的な発展にもつながり得るというふうに考えていただくということはできないでしょうか。検討をいただきたいと思います。 次の質問に移ります。 防衛特別所得税の問題と、先ほどは国民の可処分所得はどれぐらい増えるかという質問をさせていただきましたけれども、反対側からいうと、国民の負担増は、あるいは増税ということは、こういう状況の中で回避されるべき、積極財政というならば、増税あるいは国民負担増、これは回避すべきではないかという観点から質問をさせていただきます。 先ほど与党の先生方の質問を聞いていまして、やっぱり被災地からそういう声が上がってくるわけですよ。この復興特別財源、特別税からの、言わば、何といいますか、防衛特別所得税は付け替えですよね。痛税感をなくすために、復興特別所得税の税率を下げて、そして期間を引き延ばして、で、その分を防衛増税に充てると。これ、すごくこそくなやり方だというふうに思いますし、そして、そもそも所得税の中に、防衛特別所得税ということで所得税から取る。大体の給与所得者は天引きですから、余り分からないように一%だけまずスタートして取る。もう極めてこそくなやり方ですし、これやめるべきだというふうに思います。 それで、今後、一旦制度開始したら軽々に税率を引き上げるんじゃないかというふうに心配がされておりますけれども、いかがですか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 防衛力の強化に係る財源の確保につきまして御質問いただきました。 この点につきまして、まず与党におきまして、行財政改革の努力をまず最大限行うと、その上で足りない部分につきまして税制上の対応で、税制上の措置での対応が必要とされました。 その上で、今般の税制改正におきましては、厳しい安全保障環境に鑑みまして、令和五年度与党税制改正大綱などで示されてまいりました既定の方針に沿って防衛特別所得税を法制化することとされたところでございます。ただし、その際、足下で家計負担が増加しないよう復興特別所得税の税率を引き下げるとともに、復興財源の総額を確実に確保する観点から復興特別所得税の課税期間を延長することとしております。 このように、今回の税制改正は、厳しさを増す安全保障環境への対応、現下の家計を取り巻く状況への配慮、そして復興財源の総額の確保というそれぞれ重要な課題に対しましてバランスを取りながら対応したものでございますので、引き続き丁寧に説明を行ってまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 いや、こそくですよ、やり方が。そして、一旦これをセットしたらもう軽々に税率が引き上げられるんじゃないか。これは許されないというふうに思います。 ちょっと一つ飛ばしますけれども、あっ、ごめんなさい、今回導入される税率の下で、平均的な給与収入を受ける勤労者が負担することになる防衛特別所得税の額はどの程度のものになると見込んでいらっしゃいますか。
○政府参考人(青木孝徳君) 年間の負担額でございますが、これ収入階級に応じて様々でございますが、例えば、平均的なということでございますので、年収五百万円の単身世帯では年間九百円程度でございます。ただし、その際、先ほども申し上げましたように、復興特別所得税の税率を引き下げることで、足下で家計負担が増加しないようにしているところでございます。
○森ゆうこ君 九百円ぐらいだったら、国民が気付かないうちにこっそり所得税から天引きで防衛のための税を取っていく。これ、こういうやり方、私は賛成できません。 それで、先ほど申し上げました可処分所得、国民の皆さんの可処分所得を上げることが今のような経済状況、そして今後の状況を考えますと極めて重要だ、それと同時に、負担増はあってはいけないというふうに思っておりますが、いろいろこれから負担増がございます。子ども・子育て支援金の徴収の開始、それから高額療養費制度の上限引上げ、医療費の負担の増加等々、新たな国民負担増が予定をされております。 令和八年度の国民負担の増加見込みをお示しください。
○政府参考人(中山光輝君) お答えいたします。 各年度におきます国民負担の水準につきましては、財務省におきましては、国民所得、すなわち家計や企業など、これ国民全体が得る所得の総額に対する租税負担と社会保障負担を合わせた国民負担の割合を国民負担率として公表しております。 お尋ねの令和八年度の国民負担率の見通しは四五・七%となり、令和七年度の実績見込みである四六・一%から〇・四%ポイント低下する見通しとなってございます。
○森ゆうこ君 分かりました。見通しでは低下するということなんですね。でも、現実問題として、新たな負担増があるということは指摘しておきたいと思います。 そして、昨日の本会議でも指摘をされておりました年収の壁の問題、この後、国民民主党さんも質問されるんだというふうに思いますけれども、大臣に伺いますが、年収の壁は取り払われたんでしょうか。大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(片山さつき君) 今般、この令和八年度の税制改正法案では、物価上昇局面における対応として、直近の物価上昇率を踏まえまして、基礎控除等の引上げを行うほか、政党間合意や与党税制改正大綱を踏まえて、物価上昇を先取りした特例的な対応として、働き控えへの対応と中低所得者の手取りの増加を図る観点から、基礎控除の上乗せ特例を拡充することとしております。 こうした見直しにより、全ての納税者にとって所得税の負担が生じ始めるこの水準というのは百七十八万円以上となっていますから、いわゆる年収の壁への対応として一定の効果が見込まれるというふうに考えてはおります。
○森ゆうこ君 でも、新たな六百五十五万円の壁というか、これは崖ですよね。この間、衆議院でも少し議論がありました、昨日の本会議でもありました。何かいろいろ説明を聞いても、それから議事録を読んでもちょっと理解できないんですね。 資料お配りをいたしました。基礎控除等の引上げ、これ財務省の資料でございますけれども、これ極端じゃないですか、六百五十五万円を過ぎると手取りが逆転する。これ、このまんま提出、何か財務省が作ったにしては、ちょっと私は不思議なんですよね。この新しい、いろんな説明の中で、どうしても控除を拡大していくとこういうことが起こり得るわけで、だからこそ給付付き税額控除の議論も重要なんですけれども、でも、それにしても、今回提出されたこの法案、この法案によって生まれる六百六十五万円の年収の方は、急に控除額が減って、そして手取りの逆転現象が起こる。当然議論になったと思うんですけれども、いや、しようがないよねって、ここは我慢してもらうしかないよね、六百六十五万円以上の人はみたいな、それで終わっちゃったんでしょうか。 何かこの中途半端な、中途半端な結論のまま出されてきたこと自体がちょっと私不思議なんですよ。財務省の仕事らしからぬ。いいんですか、これ、本当に。それとも、所得階層が違うと、隣の所得の階層の人のことは、給与明細見せっこするわけじゃないからどうせ分かんないだろうと、ちょっとこの手取り逆転して減っちゃう人たちにはしばらく我慢してもらおうと、余り誰も気が付かないさ、そういうことなんですか。 ちょっとね、財務省が出してきたにしては、こんな適当なところで決めてしまったというのが理解できないんですけど、分かるように説明していただけますか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 今回のこの見直しでございますが、まず、政党間の合意などを踏まえまして行ったものでございます。趣旨といたしましては、まず、働き控えへの対応という点、それから、物価上昇の中で、足下厳しい状況にある中低所得者の手取りの増加を図るという観点から、所得階層に応じてこれまで四区分に分かれていた仕組みを簡素化するということをやっております。 あわせまして、低所得者の方々だけでなく中間層についても負担軽減を図るということを重視した結果、御指摘のように一部に減税額のばらつきが生じたというものでございます。
○森ゆうこ君 いや、その説明はさんざん聞きました。聞きました。 ばらつき。逆転ですよ、手取り。六百六十五万円になった途端に控除額ががくっと減って、自分よりも本来低い年収の人たちよりも手取りが減るんですよ。逆転ですよ。こんなこと許されていいんですか。もうしようがないよ、三党合意なんだから。もう政治家が適当なこと言っているから、財務省もそれに従わざるを得ないから。でも、こうやって崖できちゃうんだよね。まあしようがないよねって、これで終わっちゃったんですか。 片山大臣、これ納得されますかね、当事者は。余りにも不公平じゃないですか。これ許容し難いと思うんですけど、この崖。どうですか。
○国務大臣(片山さつき君) 今回のまさに百七十八万円へのその壁の引上げというんですか、この所得税をめぐる議論は本当にいろいろございまして、ぎりぎり最後、政党間合意等を踏まえて決着をいたしましたものでございますが、物価上昇局面において、二年ごとに物価上昇に応じて基礎控除の引上げを行うということで、これは八百五十万円にとどまらず、ごく一部の高所得者を除くほとんど全ての納税者を対象としたものであるので、物価上昇に応じて適切かつ幅広く負担軽減を図れるものとはなっております。 その上で、今回は、政党間合意や与党税制改正の大綱を踏まえまして、所得控除という税制の仕組み上、一部に減税額のばらつきというか、先生、委員がおっしゃるところ崖が生じるものですが、働き控えへの対応と、それから、物価上昇の中で、足下厳しい状況にある中低所得者については手取りの増加を図るという観点から、今局長から答弁申し上げましたように、所得階層に応じて四区分だった仕組みが簡素化されつつ、中間層について負担軽減を図ることを重視してこの特例を政策的に拡充をするということになりました。 この辺を全部きれいに所得に応じてならしていきたいというのは、総理も何度も答弁で申し上げているとおり、それもありまして、今後、給付付き税額控除に係る議論がまさに今専門家会議も含めて始まったところでございますが、こういったことも含めて、当然、もちろん視野に入っているところではございます。 以上であります。
○森ゆうこ君 いや、何度も聞きました、その説明は。だから、いいんですか、本当に。六百六十五万円を超えた人たち、そんなに高額所得者じゃないですよ、高額所得者とは言えませんよ。まあ、それぞれの方たちで控除されるもの、例えば扶養とかね、いろいろあると思うので、実際には違うと思いますが、でも、制度上はこうやって、崖ですよ。手取りの逆転現象が起こる。結局、それはもうしようがないので我慢してねという。 これね、衆議院の予算の審議がもううわっと、あっという間にやられちゃったから、あんまり深掘りされてない、話題にもなってない。でも、これ極めて問題だと思いますよ。私は、財務省がこういうのを出してくるということ自体が信じられない。これ何とかしないと物すごい、物すごい不満、批判が起きるという問題だということを改めて指摘しておきたいと思います。 次に、暗号資産についてお聞きいたします。資料もお配りをさせていただいております。 暗号資産は、現在どのような状況になっているのか、現状認識について伺います。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 暗号資産につきましては、我が国において暗号資産交換業として登録されている事業者は二十八社でございます。これら事業者により取り扱われている暗号資産は百八銘柄、それから口座開設数は延べ千四百万口座、顧客預かり資産は四兆円程度になっております。 指摘されている問題でございますが、この中で、足下では暗号資産の投資対象化というのが進展しておりまして、これを背景に、投資資産としての適正な取引の確保、それから無登録業者への対応、さらに投資アドバイスに係る不適切行為への対応などが課題として指摘されているところでございます。
○森ゆうこ君 暗号資産について大臣の見解を伺いたいと思いますが、なぜ総合課税から分離課税に移行するんですか。
○国務大臣(片山さつき君) 現在、株式等の有価証券取引から生ずる所得が基本的に約二〇%の分離課税となっております。一方、暗号資産取引から生ずる所得は所得金額に応じて最大五五%の税率が適用される総合課税の対象とされております。 こうした中で、今国会に提出されている所得税法等の一部を改正する法律案におきまして、一定の暗号資産取引を分離課税の対象とする旨示されておりますが、これは、国内外の暗号資産の投資対象化が進展する中、暗号資産取引に係る利用者保護の充実を図るための規制の整備を前提に、一定の暗号資産取引について株式等の有価証券取引と同様に分離課税の対象とする観点から措置されるものでございまして、金融庁としては、今回の課税の見直しの前提となる金融商品取引法等の改正案を準備が整い次第今国会に提出するなどの対応を進めております。
○森ゆうこ君 疑問点が二つあります。 まず、これは暗号資産を金商法の対象にしてということですけれども、まあ規制強化を前提にとおっしゃいますけど、ということは、これ、資産形成に政府としては暗号資産を推奨するということですか。これが一つ。 それから、極めて高い所得の方たちに課税強化をするというのも併せて出されておりますけれども、要するに、その格差を解消する、そしてタックス・ザ・リッチということを一方で示しておきながら、総合課税から分離課税にするというのは、資産を持っている人たちが非常に有利。これは解消の方向も提言されているわけですけれども、だから、そういう方向性、だから、出してきたタックス・ザ・リッチって一部ちょっとやっているのと、この更に分離課税を増やしていくということは、何かちぐはぐな気がするんですね。それが二つ目です。 お答えください、大臣。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、暗号資産については既に口座開設数が延べ千四百万口座となっておりまして、ある程度の国民の皆様が資産運用として実際に運用されているという実態がございます。そうしたことに鑑みまして、今回の規制等の導入及びそれに関連する税制の対応をしたものでございまして、政府として暗号資産を推奨したものではございません。 それから、第二でございますけれども、そもそも、この二〇%という課税、分離課税につきましては、金融資産全般について行われているものでございまして、金融資産について、運用について中立性を確保するために分離課税としているものでございます。
○森ゆうこ君 資産形成に政府として推奨しているわけではないと言いながら、別に金商法に入れるからといって分離課税の方に入れる必要も必然性もないわけで、ちょっと疑問が残ります。 それで、暗号資産といえば、このお配りした資料にもありますとおり、サナエトークンが話題になりました。 金融庁、調査結果、報告してください。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 個別の事案への具体的な対応につきまして回答を差し控えさせていただきますけれども、サナエトークンの発行に関連しておりますノーボーダーDAOという事業者がございますが、これが発表したところによりますと、本年二月二十五日、同社が推進していますジャパン・イズ・バック・プロジェクトの一環としましてサナエトークンを発行したと。その同日、発行したサナエトークンの一部をDEX、中央管理者のいない分散型取引所でございますけれども、ここで取引可能となったこと。それから、三月五日でございますけれども、ジャパン・イズ・バック・プロジェクトを中止し、これに伴ってサナエトークンの保有者に補償を行うこと、このことを発表しております。 金融庁といたしましては、引き続き、利用者保護の観点から必要な実態把握に努め、適切に対応してまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 これ、暴落してどれぐらいの被害額、あるいは被害者が出たんでしょうか。
○政府参考人(堀本善雄君) 繰り返しで申し訳ございませんけれども、個別の事案については回答を差し控えさせていただきます。 いずれにいたしましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、ノーボーダーDAOについては、ジャパン・イズ・バック・プロジェクトを中止し、今後、これに伴って、サナエトークンの保有者に補償するということを公表されておりますので、その補償方法については現在検討中で、それについて発表されるというふうに承知をしております。
○森ゆうこ君 被害額、別に個人の名前を特定するわけじゃないので被害額ぐらいは言えるのではないかと思いますので、答えていただきたいと思いますが。この問題との関わりが取り沙汰されている組織の一つが、高市総理関連の政治団体と同じ住所に法人登録されているとの報道がございました。 皆様、最後の資料を御覧ください。 私も、法務局からその登記簿を取ってまいりました。奈良県大和郡山市筒井町九四〇の一、Veanas合同会社、このVeanasというのは反対から読むとサナエVと読めるそうです。サナエVです。これ、元々お名前消していますけれども、高市早苗総理公認の後援会青年部、その青年部代表の方がこの役員に名を連ねているということでございまして、それで、この本店の住所が、奈良県大和郡山市筒井町九四〇の一というのが、高市早苗総理の自由民主党衆議院第二総支部の住所と同じなんですね。 一番下に設立の月日が書いてございます。令和七年十二月十七日登記。つまり、総理に御就任をされてからこの合同会社が高市総理の総支部の事務所を本店として登記をされたということでございます。 これも報道によればで申し訳ないんですけれども、高市総理の第一秘書の勧めに応じて、この青年部の代表がここに、もう政治家の政党支部の住所に会社が法人登記するというのはちょっと聞いたことがないし、ちょっと驚きなんですけれども。でも、これは事実で、報道によればですよ、インタビューに答えたことによれば、高市総理の第一公設秘書の勧めに応じて行ったということであります。しかも、総理就任後でありますので、いや、これどういうことなのかなと。総理が重要広範でここに来ていらっしゃればお聞きしたいところだったんですが。 総務省に伺います。これ、政治資金規正法、公職選挙法上の問題があるのではないかと私は考えますが、いかがですか。
○政府参考人(坂越健一君) お答え申し上げます。 総務省といたしましては、個別の事案につきまして実質的調査権を有しておりませんので、具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、コメントは差し控えます。 その上で、政治資金規正法の一般論として申し上げますと、政治団体の主たる事務所とは政治団体の活動の中心となる場所のことで、事務所をどこに置くかについては政治団体自身が決定することであり、政治資金規正法上は特に事務所の要件を定めているものではございません。
○森ゆうこ君 ちょっと何か違うお答えで、全然答えになっていないんですけれども。 要は、政党支部の事務所のところに合同会社が法人登記をする、それはいいんですか。いろんな問題発生するんじゃないですか。これ、家賃は発生していないと何か答えているらしいんですけど、高市さんのところの事務所の関係者は。いや、しかし、もう登記すること自体、そこに郵便物も届くわけですし、サナエトークンの宣伝も若干やっていたというふうに疑われておりますし、実はこの会社、この目的見ていただくと金融業と書いてあるわけですね、一番。その次は、これ、サナエ、サナエ推し、サナ推し活動の人に買ってもらえるかと、サナエグッズ、これたくさんあって、それを置いていると。だから、倉庫、倉庫料が発生するんじゃないかと思うんですよ。 そういうことを考えますと、これ公職選挙法あるいは政治資金規正法上いろんな問題が発生するんじゃないかと思いますけれども、まあ一般論でいいですよ、政党支部に会社が本店登記するということについて問題ないですか、これ。
○政府参考人(坂越健一君) お答え申し上げます。 一般論としまして、政治団体につきましては、その年の全ての収入と支出につきまして、政治団体の収支報告書に記載する必要がございますので、この収入と支出に該当するものがある場合には収支報告書に記載する必要があるということでございます。 また、事務所につきましては、公職選挙法上も政治資金規正法上も特段の要件を定めた規定はないところでございます。
○森ゆうこ君 ちゃんとお答えいただいていないです。登記できるのか、そのもの自体も登記していいのかということも、ちょっと驚きの事態だということを指摘しておきたいと思います。 最後に、片山大臣、政治資金の問題がございますね。報道によれば、経費の二重計上が発覚し、その額は二百万円にも上るというふうに報道されております。事務処理ミスとのことですが、ちょっと見ますと、事務処理ミスでは到底起こり得ないようなことなんですが、説明していただけますか。
○国務大臣(片山さつき君) 政治資金収支報告書の作成に係る領収書のチェックですとか処理の下作業みたいなことをうちの事務所では税理士事務所に業務委託として委託をしておりまして、そちらに確認したところ、その週刊誌ですね、これ週刊文春さんですよね、の記事も私は読ませていただきましたけれども、にあるような処理が、その千九百枚の領収書の中から、これ全部で何枚だろう、数枚かな、というものがあったと。 私は非常にびっくりしまして、税理士事務所はプロ中のプロですから、なぜそれがそのようなことになったのかについては、その原因究明を今しているところですけれども、全くその意図はなく、要はリース料として、事務所に置いてあるコピー機、ファクスですね、これなんです、全部。これのうち、その使用料は毎月出てくるんですよ。それから、リース契約は年になっているんですけど、その一部がですね、全部ではなくて一部が二重になっているんですね、つまり、うちの二十五支部という私の政党支部と私の後援会の方に。で、一部はなっていないんですよ。 それがなぜそうなったのか、うちの当時の、逆にこちら側で見ていた者がもう退職しているのでそこがまだつかめていないんですが、そういったことも全部きちっと究明をして、再発防止に努めたいと思っております。
○委員長(宮本周司君) おまとめください。
○森ゆうこ君 時間ですのでまとめますけれども、全く理解できませんね。だって、同じ経費、コピー機の使用料、これの請求書、それから振り込み、そして領収書、これを使い分けて、振り込みと請求書は政党の事務所の経費、そして後援会の事務所の方には領収書を使った、あの、分かりました、じゃ、詳しく、これ事務ミスとは到底言えないと思いますので、詳細をこの委員会に報告していただきたいと思います。 質問を終わります。
○上田清司君 国民民主党の上田清司でございます。 片山大臣におかれましては、連日御苦労さまでございます。 まず、国民民主党として、暫定予算を一日も早く提出すべきではないかという考え方を持っているところでございます。直近では、平成二十七年に、安倍内閣のときに、二十六年の秋深いときに解散があり、十二月に選挙だということで、予算編成が遅れて、結果的には二十七年の三月二十七日に暫定予算を提出されて、衆参で三月三十一日に可決しております。 こういう直近の事例もあるんですが、何やら衆議院では、公聴会だ、集中審議だ、採決だという、十回ぐらい、与野党で合意をして物事を進めるときに七回予算委員長が職権で進めていくというような異常な事態で、衆議院では予算が可決されております。 参議院では、自民党の皆様も非常に良識を持って対応されて、粛々と議論を進めているところでもございますが、やはり国民生活を重点的に考えるならば、例えば年金であるとか、あるいは給与であるとか、その他基礎的な支出に関しては速やかに暫定予算を編成して提出すべきではないか。そして、イラン情勢、中東情勢はまさしく全く想定されなかった事態でありますので、これに関して予備費の支出も取られたところでもございますが、暫定予算の中でもそうした部分を加味されれば極めて国民生活に有意義ではないかと、このように思うところでございますので、大臣の所感を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 暫定予算をお願いしたいということは先ほど閣議でも私の方から申し上げたところでございます。これから編成作業を進めていくところでございますから、今この時点では具体内容がどうなっているということを申し上げることはできないんですけれども。 その上で、御質問の趣旨に沿ってお答えをいたしますと、この暫定予算につきましては、平成三年の与野党合意におきまして行政運営上の必要最小限の経費を計上するということとされておりまして、この合意がなされた後においてももちろん、国民生活などに支障が生じないように、暫定期間中に特に必要があるものは新規施策に関する経費であっても計上してきたことはあるわけですから、こういうことは、この今の点を踏まえて、関係省庁の御協力も得つつ適切に検討を進めたいと考えていますが。 いずれにしても、暫定予算自身が、本予算が成立すると、財政法三十条二項によりまして、当該年度の予算が成立したときは失効するものとし、暫定予算に基づく支出又はこれに基づく債務の負担があるときは、これは当該年度の予算に基づいてなしたものとみなされます。ということは、暫定予算に基づく支出というものは、本予算の成立後、本予算に基づいて支出したものとみなされ得るようなものではなければいけないので、本予算に計上されていない経費を暫定予算に計上するということは、この法律の立て付けというか趣旨からいっては想定されていないわけでございます。そのことは是非御理解をいただきたいと思います。 いずれにしても、八年度予算が年度内に成立できましたら、今日、使用決定をいたしました予備費ですね、それから、新年度早々から、予備費も一兆円予算案に入っておりますので、十分な金額が準備でき、委員がおっしゃる中東情勢や災害等のリスクへの備えも万全となるということを踏まえて、この国民生活への影響を生じさせることのないよう、御協力をお願いできればと存じます。
○上田清司君 大臣、ありがとうございます。速やかに暫定予算の提出をお願いするところであります。 それでは、所得税法の一部改正について、国民民主党からもかねてからの主張でありました百三万の壁を突破し、いい方向でまとまった。この間に関しても、自民党の皆様、公明党の皆様にも厚く御礼を申し上げたい。また、政府の努力についても感謝をするところであります。極めて友好的な対応をしているところでございますが、これからが問題でございます。 私は、高市内閣が十七の戦略分野をつかまえて、これからの日本の経済を強くしていこうという、こうした考え方に決して異を唱えるものではありませんが、しかし、まだ今のところは、この工程表もありませんし、予算化されているわけでもなく、なおかつ、橋本内閣時代にこの十七のうちの九つぐらい重なった分野があって、その検証もなされていないということも判明しております。 よく、毎回毎回、非常に気合の入ったスローガンや内容が提示されるわけですが、誰も後を追っかけてくる人はいなくて、アベノミクスの成果を当時は誇っておられましたが、私に言わせれば、残念ながら、安倍内閣の八年間というのは、平均で〇・六の経済成長、そして五百兆からの借金を加えました。金融緩和、事実上のゼロ金利、そして財政出動、成長戦略という三本の矢ですが、成長戦略は不発のまま終わりました。 日銀に借金を付け替えして、日銀が中央銀行としてのその機能を十分果たすことが本当に今できているのかどうか、これすらも危ぶまれておりますし、現在、もし金利を上げていけば外国との差が縮まって、場合によっては円高に振れるかもしれない。しかし、金利を上げれば、住宅ローンに掛かっている人、あるいは融資等々で様々な形で債務を負っている人などに大変な負担が掛かってくる。右に動いても左に動いてどうにもならない、こういう現状になっております。 このことを踏まえて、私たちは、やっぱり、どうすれば本当に経済成長ができるかということについては、過去の事例について丁寧に判断すべきではないかというふうに思っているところでございます。 基本的に、参議院の予算委員会で、我が党の浜野議員が提案した資料、二回やられましたので御記憶あるかと思いますが、約、一九九五年からの三十年間で賃金は五%上がりましたと、企業は五倍の利益を出しました、株主は十倍の配当を得ましたと。五%、正確に言うと四ですけれども、四、それから五〇、一〇〇と。これが日本の経済成長を妨げている原因だと思いませんか。所得がない、賃金が増えないから消費ができない、消費ができないから設備投資ができない、ゆえに経済が停滞するというこの循環を三十年も続けているという。そして、株主は株主で国内投資よりも海外の投資の方が増えていると。三十年前はほぼ同じぐらいだったんです、国内投資と海外と。今一対六ぐらいの差になっていますね、大臣がよく御承知のとおり。 この賃金を上げるということが経済成長の一番のポイントでないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 上田委員が当時、衆議院時代にいろんなそういう論陣を張られていたことをよく記憶しております、九〇年代の終わりに不良債権の担当室長をしておりましたので。 まず、その九〇年代以降の長引く低成長の原因についての認識は、委員の御指摘と私も非常に似通った部分もございます。バブルの崩壊以降、不良債権と金融システム問題が本当に困難に、これは世界的にも日本が初めてこういう状況に立ち入ったと思いますが、直面した中で、企業は本当に足下の収益というか、生きていくために賃金や成長の源泉である投資をもう極端に絞ってしまったということがあって、消費者は当然将来不安などから消費は抑制しますので、総需要は低迷して、結果として成長は更に抑制され、デフレも加速するということで、こうずうっと悪循環が生じてそれが続いたという部分はそのとおりだと思います。 そして、それに加えて、高齢化の影響もあって、世帯所得の中央値ですね、よく委員がおっしゃるように、それはだんだんだんだん下がってきますわね。そういう状態になってきて、高齢低所得層の増加というものは人口構成的にも生じてきております。そのように認識しております。 この所得の二極化も含めて、こういった状況に何とか対応すべく、その賃金を上げてほしいということで様々なことをやってきたわけでございますが、大企業につきましては、昨日の政労使会議を見ましても、各団体、連合さんからのものも割とポジティブな数字が出た資料が配付されておりましたので、ただ問題は、中堅・中小企業はそれが必ずしもできていない状況があるということも言われておりましたので、そうするとまたこれ格差が広がるわけですよね。そういったところに配慮すべく一定の改善を努力してきたという面はあると思います。 実際、都度都度の税制や社会保障による再分配効果で、再分配前と後では所得格差が再分配前に比べると後の方が抑制されてきたという、そういう努力は政府は代々やってきたのではないかと思っております。 高市政権では、この責任ある積極財政の考え方の下、この戦略的な財政出動ということで、民間企業において、とにかく投資の予見可能性を高めて投資を促進することと。これによって、供給構造が強化されて、家計の所得が増えて消費マインドが改善されて、事業収益が上がるというこっちの好循環を考えておりまして、もちろん、そこにおける労働分配というんですかね、これも当然改善してくるのは、この流れだと当然なんですが、どちらが先かという問題については、それはどちらもということだと思いますが、労働分配率を高める、高められるような企業行動を促すということは非常に重要だというふうに考えております。
○上田清司君 問題点を的確に把握されているということについては正しく評価したい、このように思います。 ただ、一つ残念なのは、なぜ労働分配率が、日本の場合、このOECD加盟国の中でも三十八か国の中で二十四番目だとか極めて低位にある状態になっていくのかとか、こういったことに関して本当の意味での政府の考え方というのが世の中に私は出たことがないような気がします。 例えば、国際競争力、御案内のとおり、三十年前だったら四年連続一位、それから二位に、三、四、四、そこから先がすとんと落ちて、今ではもう三十八位だとか、こういう状態に落ちているわけですね。でも、こういうことについてほとんど政府は言いません。かなり現状がひどい状態になっていても、何か盛り上がっているようなことばっかり言いまくって、国民をある意味では私はだましている、こんなふうに思っております。 どうすれば本当に良くなるのかということに関して真摯に考えていないんじゃないかと。何よりも、可処分所得をどうするかということに関して考えていかなくちゃいけないんですね。幾ら賃金が上がったって、御案内のとおり、賞与のときだけ一年に一回ぐらい実質賃金がプラスになりますけど、あとの十一か月は全部マイナスじゃないですか、実質賃金が、ここ三年ぐらい。これ、まさに可処分所得がないからじゃないですか。 この可処分所得をどうしたら増やすかということに関して考えていかなくちゃいけないと。これだけ見ても、一九九四年から九五年、この当時はほとんどアメリカや欧州と日本は横ばいだったんですけれども、この三十年の間にアメリカは二・五倍になっているんです、可処分所得が。ヨーロッパの平均でも一・七倍になっているんです。日本はずうっと横ばい。カニの横歩きじゃありませんけれども、冗談じゃないよという世界なんです。 この可処分所得を増やすというのは、逆に、国民から取り過ぎているんじゃないか、国家がお金を、ゆえに貧乏になっているんじゃないかという問題意識を私は持っているところであります。 消費税も一九九七年に五%から八%に上げ、二〇一四年に八%から一〇%ですか、法人税はこの間に引き下げたりしておりますけれども、国民一人一人に負担を与えながらも、法人には有利な展開をさせている。しかし、その法人が実はもうけたら内部留保、六百兆と言っていたけれど、昨日ちょっと見たら六百三十八兆になっていますね。あっという間に一年で三十八兆増えていると。何てこったという話になっちゃうんですね。 こういう事態に関して、私は、国家が国民から取り過ぎて企業を甘やかしているんではないか。私は、税理士の先生方とお話をします。西田先生、大変恐縮です。本音で語られます。むしろ、法人は、法人税は高い方がいいんだよと。そうすると、その高い法人税を払うのが嫌だから、賞与だとか、あるいは社内の車を買い換えろとか、場合によっては社屋を建て直せとか、国税庁に払うのは半分でいいんだと、そんな払い過ぎてどうするんだと。もう正論だと思います。 結果的には、それが設備投資を促し、消費を促し、国民経済を大きくしていく方法じゃないかと思っておりますが、大臣、このような考え方についてどのように思われますか。
○国務大臣(片山さつき君) まず、租税負担や社会保障負担、あるいは委員からは再エネ賦課金の御指摘もあったようでございますが、いろんな負担が長期的に見れば上昇傾向で推移してきたということは、これはもう、数字はうそはつきませんので、そうでございますけれども、国民の皆様の税や社会保障料、社会保険料といった負担が年金、医療といった社会保障給付ですとか教育、防衛などの公的サービスとして国民の皆様の受益につながっているわけでございまして、この受益と負担のバランスを踏まえた議論というのが不可欠というか、これが国家運営そのものでございます。 今回、高市内閣では、国民の直面する物価高につきましては、所得税の基礎控除等の引上げですとかいわゆるガソリン税や軽油引取税の暫定税率の廃止、撤廃、それから緊急的な激変緩和措置としての今回のガソリン等についての支援、支援とその復活ですね、といったようなことで、国民の皆様の直接的な負担軽減を実感していただけるような対応を可能な限り行ってきてはいるところでございます。 責任ある積極財政という考え方で、所得が増えると消費マインドが改善されて、事業収益が上がって、税率が上がらなくても税収が自然増に向かう好循環が実現していく中で、皆様の景気回復の果実を実感していただけるような、不安を希望に変えていけるようなという、こういう路線で考えているわけでございますが。 今、社会保障、それから国民会議ということで、当面はその消費税の問題と給付付き税額控除の問題を捉えているわけですが、この全体のスコープということになると、やはり国民の受益と負担ということになりますから、それをどのように捉えていただくかということについて、まさに委員がおっしゃったような骨太の中長期的な議論もこれから起こっていくんだろうと思うし、そういうことで、国家の運営について国民の御納得と御理解を得られるような方向がどのようなものかということを形作るに当たって、こういった場も非常に、国民との対話という意味では、まずやはり国会の議論ですが、に加えて、社会保障国民会議についても、こういったスコープが将来的には出てくるのかなというふうに思っております。
○上田清司君 お話、分からないわけじゃありません。受益と負担の問題をどうするかと。どうするかはもう終わっているんです。少なくとも国民負担が一昨年だと四七%、昨年だと四六%になっている現実があるんです。 つまり、国民負担がずうっと増え続けてきたんです。企業の負担はそんなに増えてきていないんです。むしろ減らしてきたんです。全然状況が違うじゃないですか。法人税は下げて、消費税は上げていく。その穴埋めを消費税に掛けている、つまり一般国民に掛けている。国民は、賃金が上がらない、消費ができない、ゆえに設備投資ができない、あるいはしない、内部留保だけはたまっていく。 コーポレートガバナンスなんていう何か格好いい言葉を使いながら、いつの間にか株主の利益だけを優先する世界になってきて、名前こそ製薬会社も日本の名前を付いていますけども、七割ぐらいは海外の会社じゃないですか。投資も、この株主配当の七割は海外に投資しているじゃありませんか。 先ほども言いました、三十年前は国内の投資と海外の投資半々だったと。これ、一対六になっちまって、六倍も海外が増えていると。それは海外の成長している国々に投資をした方が企業としてメリットがある、これも当たり前でしょう。日本が停滞しているから海外に投資する方が利益が出ると、これも企業の論理としても正しいかもしれません。じゃ、原点に戻って、国民の懐を豊かにすることにもっと焦点を当てていけば話が変わる。実はそこがもう全てじゃないですか。この部分に関して全然光を当てないじゃないですか。少しずつ増やしていく。 復興税の住民税、はい、期限が切れました、終わりと思ったら、森林環境税千円しっかり取っておる。何かどさくさに紛れてお金を増やしていく。エネルギーの再生可能なやっぱり技術をもっと開発すべきだと。国民の皆さん、それは東日本大震災でみんなびっくりしましたよ、こんなことかと。であれば、再生可能なエネルギーの開発に力を入れるべきだと。一世帯当たり平均八十八円です、年間千五十六円です、いいよという世界です。今幾らだ、一か月千七百円じゃないかと、年間二万円じゃないかと、誰も知らない。財務省の若手の皆さんも、質問レクに来られたときに聞いたら誰も知らなかったですよ。えっ、そんなにあったんだと。 知らないうちにいつの間にか納めている仕掛けができ上がっちゃっているんじゃないですか。こんなのもうやめるべきだと思いますが、これは大臣の仕事ではないとは思いますけれども、いずれにしても、国民の負担率が上がらないような仕組み、そして、国民に懐が温かくなるような仕組みを考えない限り、高市内閣の経済成長戦略も、これはもう失敗は間違いなし。 いわんや、この中東情勢で物価狂乱の兆しも今見えないわけでもありません。場合によってはそういうこともあり得るかもしれません。部材が入らない、高くなる、そうすると、物品がそれぞれ最後の段階で上がっていく。まさに大不況が起こり得る可能性だってゼロじゃないんです。 だから、まずはしっかり暫定予算を早く出して、そして、それはそれで通して、本予算も速やかに通さなくちゃいけないけど、衆議院みたいなことをやらせないよと、ふざけんじゃないよと、参議院をなめるんじゃないと、こういう思いが我々にあるんですよ。きちっと審議はしますよと。こうしたことを訴えさせていただきますよ。 とにかく、こういう事態から二極化が進んで、結果的には医療費や社会保障費に負担が掛かってくるんですよ。健康な状態でなくなってくるんですよ、極端に貧困化すると。それはもう数字で明らかだというのはもう御案内のとおりですよ。だから、所得を上げてより平準化していけば、医療費も減らすこともできるんです。こういうことを考えていかなくちゃいけない。 この二極化についても、成婚率とも大分でき上がってきているんですね。婚姻可能かどうかということも、正規か非正規かで決まってくるんですよ。出生率が課題だと、安倍内閣のときから、希望出生率一・八なんていって掲げられましたけど、どんどんどんどん下がっていくばかりです。だって、非正規が増えていくんだもの。三十代の非正規、そして正規、この成婚率、御承知ですか、大臣。ざっくり御存じですか。ちょっとお尋ねしてみましょうか。いや、簡単でいいんです。別に知らなくてもいいんです。知らなければ知らないんです。いいんです、別に。恥でも何でもないです、ほとんどの人知らないですから。私も知らなかったんです、調べたら分かっただけです。どうぞ。
○国務大臣(片山さつき君) 非正規で低所得の方の問題というのは別途、別の質問をいただいていましたが、通告がないので調べたものがございません。 ただ、今おっしゃっておられたことは私どもしっかりと自覚をしておりまして、法人税について、世界的な法人税率引下げ競争だというところで、二〇一〇年代に投資促進、雇用、賃上げ促進等を図るために、要するに国内にきっと投資してくれるのかなと、雇用も上げて賃上げもしてくれるのかなというような目的において、法人税率が二三・二%まで引き下がったわけですが、企業部門では収益が拡大したにもかかわらず、現預金等が積み上がり続けて、こうした状況をいかに転換させていくかがずっと課題となっているという認識はしっかりあります。 だからと思いますが、近年の与党の税制改正大綱では、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとされておりまして、八年度の与党の税制改正大綱でも、こうした方向性を踏まえ、企業が国内投資や賃上げにより積極的に取り組む効果を発揮させる観点から、めり張りのある対応を講じていくとされております。まさに、強い日本経済をつくっていくための投資、投資を前向きに取り組んでいただくというのは、これは国内へのサプライチェーンの回避とか危機管理投資やサプライチェーンの維持ですね、それでございますので、こういった意識はしっかりと持っておりまして、そのことによって地方における雇用も、その正規化も当然進むような業種でございますから、委員のおっしゃった流れには我々もしっかりと認識を一にしているものと考えております。
○上田清司君 ありがとうございます。 ちなみに、正規の三十代の成婚率というのは、正規が六二・九%、三十代で、非正規が二二・五ですので、三倍差があります。四十代で七七%が正規、三二・八が非正規、これも一・五倍以上、二倍以上差があります。あと、何よりも、かつて日本のトヨタがゼネラル・モーターズを抜いたあの頃は、金融資産の非保有世帯というのは三%だったんですが、一番ひどいときは三一・二%、二〇一七年。リーマン・ショックやらもろもろありましたので、そういったことも含めて、現在が約二三%と。こういう方々がもし病気とかになったり非常に生活が困難になったら生活保護世帯になっていくとか、極端に医療費が掛かるとか、こういったものが結果的に財政を圧迫していくんです。 だから、国民所得を増やして、平均賃金を高めて、可処分所得を増やす、その仕組みをつくっていけば、みんなが健康になって幸福になるんです。そういう方向を、財政の均衡論はもうやめてください。一千四百兆あります、こればっかりしか言わない。七百兆、七百八十兆の資産がありますなんか絶対言わないじゃないですか。冗談じゃないよと。そういうことを、国民を脅かしながら増税はしないでください。そのことを申し上げて、終わります。
○江原くみ子君 ありがとうございます。国民民主党の江原くみ子です。 本日は、所得税法等の一部を改正する法律案外二案について、働く現場の切実な声、そして手取りを増やすという観点から、大臣並びに政府の認識を問いたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。 現在、我が国は歴史的な物価高騰に直面をしています。最低賃金が引き上げられ、一見すると所得が増えているようにも見えますが、実際には、税や社会保険料の負担が増し、多くの国民が働いても働いても暮らしが楽にならないという閉塞感の中にいます。だからこそ、今国民が必要としているのは手取りを増やす政策だと思います。 まず、いわゆる年収の壁について伺います。 昨日、本会議で高市総理から御見解を伺ったところではございますが、是非とも所管する片山大臣の御見解も伺わせてください。 去年、我が党の強い主張もあり、課税最低限は百三万円から百六十万円へと大幅に引き上げられました。これにより、多くのパート、アルバイトの方々の働き控えをせずに済むようになって、現場からは一定の評価の声が私の元にも届いております。 しかし、大臣、物価の高騰は依然として続いています。令和八年度の税制改正案では、この壁を更に百七十八万円へと引き上げる方針が示されております。このこと自体、私も評価をしておりますけれども、中低所得者層への上乗せ分については依然として時限的な特例措置という扱いです。最低賃金が上昇し続ける中で、いつまでも特例の継ぎはぎでは、国民は将来の設計が立たないと思います。百七十八万円への引上げを一時的な恩恵で終わらせるというのではなく、恒久的な制度にすべきと考えます。 二年終了後に丁寧な議論を行うと高市総理は昨日おっしゃっておりましたけれども、終了後の議論では空白期間が生まれると思います。財務大臣の見解を伺います。
○国務大臣(片山さつき君) 閣内一致しておりますので、私のお答えも高市総理の答えと基本構造同じでございますが。 令和八年度税制改正における所得税の基礎控除の引上げのうち、物価上昇を超える特例的な引上げについては、まさに昨年十二月、御党国民民主党と自由民主党との党首間合意というのがありまして、で、令和八年度与党税制改正大綱におきまして、物価高で厳しい状況にある中所得者、低所得者に配慮したものであることや、今後、給付付き税額控除の議論の中で中低所得者層の給付と負担の在り方を検討していくということを踏まえて、物価上昇を先取りした二年間の時限措置として行うということとされておりますので、これを受けまして、政府としてはこれを受けまして対応をしたものでございます。 二年間の期間が終了した後の基礎控除等の特例の在り方につきましては、総理がお答えしたとおり、その時点の経済、物価状況等を踏まえて丁寧に検討してまいるということでございます。
○江原くみ子君 それでは、続きましてでございますが、中堅所得層を苦しめている六百六十五万円の壁と八百五十万円の壁について伺います。 現在、給与所得控除額は、年収八百五十万円で頭打ちとなり、また六百六十五万円を境に控除額の算出方法が大きく変わり、先ほども質疑ございましたけれども、年収が上がったにもかかわらず、税負担の急増によって手取り額が逆転するという現象が生じている点です。一生懸命働いて責任ある立場になって給料が増えたのに、振り込み額を見ると減っている。これでは働く意欲をそぐばかりではないでしょうか。 大臣、この働けば損をするといういびつな構造を放置したまま、どうやって我が国の経済成長を実現をするおつもりなのでしょうか。働けば働いた分だけ手取りが増えるべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(片山さつき君) 先ほどから類似の問いも出ておりますので、ある程度繰り返しになってしまいますが。 今回の見直しは、特例的な引上げの拡充の対象が給与所得者の全納税者の約八割、約八割をカバーする水準となるようにというののお考えに基づきまして、御党国民民主党の党首との間で合意した内容等を踏まえたものでありまして、この所得控除という税制の仕組み上、一部に減税額のばらつきが生じておるわけですが、所得階層に応じて四区分に分かれていた仕組みを簡素化しつつ、低所得だけではなくて中間層について負担軽減が図れるようになることを重視して、中低所得者に対して基礎控除の上乗せ特例を政策的に拡充するということになったものでございます。 その上で、この給与収入六百六十五万円前後の方々であれば、一般的に働き控えというような問題ということではないんじゃないかと思っておりますし、いずれにしても、本特例につきましては、国民民主党と我が党との党首間合意を踏まえまして、物価上昇を上回る特例的な対応であることから、令和八年、九年の二年間の時限措置とされておりまして、その後の在り方については、まさに給付付き税額控除に係る議論が今回社会保障国民会議でも進められるというか、スタートいたしまして、御党にも御参加をいただいておりますので、その場で検討されていくものと考えております。
○江原くみ子君 続きまして、働く人の必要経費について伺います。 いわゆる特定支出控除でございますが、利用者が極めて少ないのも実態だと思います。平成三十年と古い数字ですけれども、適用者数は千七百四人で、僅か十万人に三人でありました。単身赴任やテレワークは今当たり前となっております。 そこで、こうした働き方の変化を踏まえ、単身赴任手当や帰宅交通費、住宅手当など非課税対象の拡大、さらにはテレワークなどの光熱費や機材費、また仕事で使う自動車の任意保険料など、特定支出控除の対象に含むべきではないでしょうか。 令和八年度の今、昭和の時代の必要経費の概念に固執しているように感じております。社会情勢の変化に合わせた制度の見直しについて、政府の明確な見解を伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) 御指摘をいただきました特定支出控除の件でございます。 まず、特定支出控除は、給与所得者の経費の算入につきまして、給与所得控除による勤務費用の概算控除、これ給与所得控除でございますが、に代えまして、実費の経費を勘案する仕組みであることでございます。こうしたことを踏まえまして、勤務との関連性が強い支出に対象を限定しているところでございます。 この特定支出控除の範囲を拡大することにつきましては、他の所得との公平性、中立性の観点、政策的配慮の必要性を踏まえる必要があるほか、我が国の、先ほど申し上げました給与所得控除、これは経費の概算控除という意味合いもあるんですけれども、こちらが主要国との比較におきましても全体的に高い水準となっておりまして、既に相当手厚い仕組みになっていることにも留意する必要があるというふうに考えております。
○江原くみ子君 ありがとうございました。 これは手厚い制度だというふうに今お答えいただきましたけれども、これ、利用している方かなり少ないなというふうな印象なんですけれども、もちろんこれで利用者数が増えればいいという話でもないとは思っておりますけれども、こちらの最近の利用者数などについてお分かりであれば教えてください。
○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。 特定支出控除の直近の利用人数でございますが、令和六年分の確定申告の状況で申しますと、確定申告者数約二千三百万人のうち三千三百四十九人となっております。
○江原くみ子君 ありがとうございました。 それでは、続きましての質問に移ります。 私が街頭に立っておりますと、子育て世代の方から最も多く聞くのが年少扶養控除を復活させてほしいという声であります。この制度、なくなってから何年ももうたっておりますので、そもそもその制度を知らない方というのもたくさん今子育て世代でいるところでもございます。 児童手当の拡充は歓迎すべきことではございますが、一方で、控除が廃止されたことで増税感を強く持っている世帯が少なくありません。大臣はこうした子育て世代の不満の声を承知されておりますでしょうか。子育て支援を手当という給付だけで解決するのではなく、税制面での軽減、負担軽減、すなわち年少扶養控除の復活を検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) いわゆる年少扶養控除につきましては、平成二十二年度の税制改正において、子ども手当の創設に伴って廃止されたという経緯があります。 これは、所得控除方式ですと適用される限界税率が高い高所得者の負担軽減額が大きくなる一方、低い税率が適用される低所得者の負担軽減額が小さくなることを踏まえ、子育て費用の社会化や再分配機能の回復といった考え方に基づいて、控除から手当へというお考えでその流れに沿ったものであります。委員御指摘の年少扶養控除の復活につきましては、こういった経緯等をよく踏まえる必要があるのではないかと考えております。 いずれにいたしましても、年少扶養控除を含めました個人所得課税の各種控除の在り方については、所得再分配機能の適切な発揮、あるいは子育て世帯への負担への配慮などの観点から、児童手当制度等の歳出面も含めた政策全体での対応も勘案しつつ、包括的に検討を行う必要があるのではないかと考えております。
○江原くみ子君 ありがとうございます。 今御答弁で、包括的な検討を今後行うということでございます。まさに、手当だけでは結局社会保険料や税金の負担増で相殺されてしまうということはございます。ですので、是非とも包括的な検討をお願いしたいと思います。 続きまして、先ほど西田委員からも御質問ございましたけれども、別の観点で質問をさせていただきます。 賃上げの促進税制について伺います。 今回は、大企業向けな措置が廃止されまして、中小企業向けに要件が見直しをされました。しかし、現場からは、賃上げ要件が厳しくて使いにくいという声も聞いております。これまでの制度の具体的な活用状況と、それが実際にどれだけ賃上げの呼び水となったのか、政府はどのように総括されておりますでしょうか。 また、最も支援が必要な中小企業に対して今回適用要件の見直しを行わなかったのはなぜでしょうか、理由を伺わせていただきたいと思います。雇用の七割を支える中小企業の賃上げこそが日本経済の底上げに不可欠であるというふうに思っております。政府の見解を伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) 賃上げ促進税制の見直しにつきましてお答えします。 八年度税制改正におきまして、御指摘のとおり、大企業向けの措置を令和七年度末で廃止するとともに、中堅企業向けは要件を強化した上で適用期限の令和八年度末をもって廃止することとしております。 この背景でございますが、まず、足下の賃上げ上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸びを示しており、本措置の要件となる賃上げ率を大きく超えているという点ございます。また、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢など税制以外の要因による影響も受けるため、税制の効果だけを取り出すことは困難な面もございますが、それを踏まえましても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間の関連性、これ、効果検証をしたんでございますが、関連性が余り見られず、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していないおそれが見受けられました。 このため、今般の税制改正におきまして、与党での御議論を経て大企業向けの措置を廃止するなどの見直しを行うこととしたところでございます。 一方、中小企業でございますが、これ、足下では賃上げ税制の適用要件を上回る賃上げが行われている状況ではございますが、中小企業の人手不足感は大企業よりも強い状況であることも踏まえまして、人材獲得競争の中で防衛的賃上げに取り組む企業にも配慮する必要があるという観点から、適用期限前である令和八年度においては現行措置をそのまま維持することといたしまして、期限到来時に適用状況などを踏まえまして必要な見直しを検討するということとしております。
○江原くみ子君 ありがとうございます。 今回はいろいろな勘案をして見直しは行わなかったということですけれども、その後の状況も見て適宜変えていくというふうに理解をいたしましたので、是非よろしくお願いをしたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 本法案では、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置の創設が盛り込まれました。本税制は、既存の税制では対象とならないような大規模かつ高付加価値の投資を後押しするものとして承知をしております。三年間の繰越税額控除については我が党も強く求めてきたものでございまして、一定の評価をしております。 建物や構築物も対象に含み、最長令和十六年三月末までの設備投資が対象となる点、長期的な投資計画への活用などが期待されているところでございますが、制度の性質上、投資下限額のハードルが高く、大企業では三十五億円以上、中小企業等については五億以上となっております。 帝国データバンクの調査では、二〇二五年度に設備投資の予定がある企業では、設備投資予定額は平均で一億二千四百二十九万円となっていることを踏まえますと、五億円という金額は中小企業には少し高過ぎるのではないかと懸念をしております。 これでは、デジタル化やDXを進めたくても投資ができない中小企業が切り捨てられることになりませんでしょうか。政府の見解を伺います。
○政府参考人(青木孝徳君) 設備投資減税につきましてお答えをいたします。 令和八年度税制改正におきましては、既存の税制では対象とならないような大規模かつ高付加価値の投資を後押しするために、一定の規模や利益率の要件を満たす投資につきまして、即時償却又は高い水準の税額控除率を認める大胆な設備投資税制を創設することとしております。その際、特に中小企業につきましては、投資規模の要件を五億円以上とし、大企業の三十五億円よりは低い水準とする、設定することで幅広い利用を促す仕組みとしておるところでございます。 また、中小企業につきましては、中小企業向けの設備投資減税が別途ございます。具体的に言いますと、中小企業経営強化税制でございますとか中小企業投資促進税制でございます。こういったものにつきましては、もっと低い投資額の要件で特別償却でございますとか税額控除でございますとかそういったものが受けられる制度を用意しておりまして、中小企業におきましては、この大胆な設備投資促進税制に加えましてこうした様々な税制を活用していただくことができるものと考えております。
○江原くみ子君 ありがとうございました。 それでは続きまして、非常に実務的な点になりますけれども、損金に算入できる取得価格が十万円未満と固定されたままでございますけれども、これだけ物価が上がれば、かつて十万円以下で買えた備品も今は十万円を超えてしまうという状況でございます。現状維持ということにおいても、実質的な増税と同じというふうに思っております。また、国産PCを本当は買いたいんだけれども十万円の上限を超えてしまうので買えないという話も現場では聞いております。 PCや周辺機器など実務に不可欠なものの価格上昇に合わせて、この基準額を見直すべきではないでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 少額の減価償却資産の税制でございます。 まず、企業が資産を取得した場合に、資産管理の事務負担を軽減する観点から、減価償却の例外といたしまして、大企業を含めまして全法人を対象に、十万円未満の資産は取得時に全額損金算入することとなっております。また、二十万円未満の資産は三年間での償却を可能としているところでございます。 また、特に中小企業などにつきましては、租税特別措置によりまして、三十万円未満の資産は取得時に全額損金算入を可能としてきたわけでございますが、今般の令和八年度税制改正におきまして、主要な対象資産の価格動向、最近の価格動向の変化などを踏まえまして、基準額を三十万円未満から四十万円未満に引き上げることとしております。 その上で、御指摘をいただきました十万円未満の基準でございますが、こちらにつきましては大企業も対象としたものであることから、今後、大企業などの実態を把握した上で、事務負担の軽減という制度の趣旨を踏まえつつ検討を進めていくことが重要であるというふうに考えております。
○江原くみ子君 最後に、復興財源と防衛費についてお伺いしたいと思います。 復興施策の延長は五年間であるにもかかわらず、復興特別所得税は十年間も延長されることになります。復興支援の延長は、東日本大震災の復興の基本方針を踏まえて五年ということで理解をしておりますけれども、なぜ復興特別所得税は十年なのかが昨日の答弁では不明確でございました。復興財源の確保が五年ではなく十年必要な理由を改めてお教えいただけますでしょうか。 防衛特別所得税を増やすので、見た目の増税率を減らすために十年間延長したということでしょうか。期間の不一致について、国民に納得できる説明が必要だと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 復興財源につきましては、昨年六月に閣議決定されました東日本大震災の復興の基本方針を踏まえまして、現行法で令和七年度までとされている財源確保の対象期間を令和十二年度までの五年間延長することとしております。 一方で、復興特別所得税につきましては、復興債の償還財源であることも踏まえまして、現行法上、課税期間は令和十九年までとされておりますが、今般、防衛特別所得税の創設に際して、足下で家計負担が増加しないように税率をまず一%引き下げるということとしております。 その上で、なぜ十年延長なのかということなんでございますが、復興財源の総額、令和十九年まで二・一%で確保することとされていた金額、総額と同じ金額をきちんと確保するために、一・一%に今後なるわけでございますが、その一・一%で同額を確保するためには令和二十九年まで、すなわち十年間延長する必要があるということでございます。そういった計算をしております。
○江原くみ子君 分かりました。御説明ありがとうございます。 そうすると、私が昨日も今日も御質問をさせていただいておりますけれども、防衛特別所得税の創設に伴って復興特別所得税の税率を一%下げて期間を延ばすという手法は、私自身、国民の皆さんもそうかなと思うんですが、目先の負担感を何となく隠して財源調整をしているように見えておりますけれども、そういうことではないと。トータルを計算をしてこの十年間にしているということで理解をしてよろしいのでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) トータルの規模というのは、復興債の償還財源である復興特別所得税のこれから先、今までであれば令和十九年までですけれども、その金額の総額をきちんと確保することが復興をしっかり進めていくということで必要だという考え方で十年間延長するということでございます。
○江原くみ子君 分かりました。 結局、将来的な国民のトータルで負担が増えるということではないということで理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 復興特別所得税の税収ということでは、今後十年間で二・一%ずつ毎年という金額と、今後一・一%で二十年間という金額が同じ金額になるということを申し上げております。
○江原くみ子君 分かりました。 そういう意味では、防衛特別所得税についてちょっと考えるところはございますけれども、承知をいたしました。 生活者、納税者、消費者、働く者が納得ができる公平、中立、簡素なことが税における原則であると思っております。ですけれども、先ほど何か目くらましのような、目先の負担感を隠すような税の在り方は、その原則からしても外れてしまうんではないかというふうに思っておりますし、防衛特別所得税の創設の必要性は理解はしておりますけれども、だからこそ、目先の負担感を隠すのではなくて、正面から国民の皆様に必要性を理解をしていただく説明をすべきではないかということを述べさせていただきまして、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(宮本周司君) では、午前中の質疑はここまでといたしまして、午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四十四分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(宮本周司君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上田勇君 公明党の上田勇でございます。 本日は、税制改正法案始め二法案についての質疑でありますけれども、この三つの法案、性格もかなり異なっているものでありますし、それぞれ内容も重要なものだというふうに思っておりますので、それを一括して審査すること、これはもう適当ではないんではないかというふうに感じているところであります。 税制改正法案というのは、当然のことでありますけれども、国民生活や経済活動、それに重要な関わりがある内容でありますし、午前中の質疑を聞いていても論点もかなりあるというふうに感じております。また、特例公債法案、これはこれからの国の財政運営の基本方針と密接に関わりを持っているものでありまして、論点も多く、十分な議論が必要だというふうに考えております。それぞれの法案につきまして充実した審議が必要であるということをまず申し上げたいというふうに思います。 その上で、じゃ質問に入らせていただきますが、まず、暗号資産、サナエトークンについて質問いたします。 この件は、最近、各種メディア、それからSNSでもしばしば話題になっていまして、大きな関心を集めております。高市早苗総理を連想させるようなネーミングで、総理の写真を使うなど、あたかも高市総理が後押ししているかのようなアピールをしております。総理は関わりを完全に否定されておりますし、私も当然のことながら直接的な関わりはないものだというふうには信じています。ただ、午前中のちょっとやり取りを聞くと、やや疑問も感じた面もありますが、直接そういうような関わりがあったことはあり得ないだろうというふうには思っております。 また、高市内閣の経済政策のブレーンの一人とも言われている京都大学教授の元内閣参与の藤井聡先生が関与しているかのような印象を与えております。報道等によれば、藤井先生はサナエトークンの関係者との関わりについては一部認めつつも、直接的な関与は否定されております。まあそうだろうなというふうには思います。ただ、結果として、一部報道によれば、二十五億円の損失を与えたというようなことも言われております。これが真偽のほどはよく分かりませんけれども、そういう報道があります。総理や信用の高い有識者が関わっているかのようにかたって多くの人々をだました非常に悪質な行為ではないかというふうに疑っております。 金融庁では、調査を行い実態把握に努めるというふうにおっしゃっておりますけれども、現状どうなっているのか、また、これまでに明らかになったこと、どういうものがあるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 金融庁が個別の事案に具体的にどのように対応しているかについての回答は差し控えさせていただきますが、サナエトークンの発行に関連している事業者でございますノーボーダーDAO等の発表したところによりますと、本年二月二十五日、同社が推進しているジャパン・イズ・バック・プロジェクト、これはブロードリスニング機能を使って民意を政策決定者に届けようとするプロジェクトだと同社としては発表しておりますけれども、これの一環としてサナエトークンが発行されたこと、それから、同日に発行したサナエトークンの一部について、DEX、管理者のいない分散型取引所でございますけれども、での取引を可能としたこと、そして、三月五日にジャパン・イズ・バック・プロジェクトを中止し、これに伴ってサナエトークン保有者に補償を行うこと、これについて公表されたものと承知しております。 金融庁は、資金決済法上登録を行っていない業者に対する強制力を伴う調査の権限を有しているものではございませんけれども、引き続き、利用者保護の観点から必要な実態把握に努め、適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
○上田勇君 今御報告いただいた内容というのは、多分当事者がもう既にSNSで発表しているものとほぼ同じで、金融庁としてどういう調査をされているのか報告できないということでありますけれども、それ以上の調査は行っているのかいないのか、ちょっと今の答弁では分かりませんでしたけれども、非常に対応としては残念な感じがいたします。 金融庁に確認をさせていただいたところ、このサナエトークンの発行者その他関係者というのは資金決済法における登録業者ではないということでありました。個別案件について、今もちょっと答弁あったんですけれども、なかなかお答えできないということでありますけれども、一般論として伺いたいと思います。 こうした無登録業者が暗号資産を発行、交換、売買する行為というのは適法なのでしょうか。金融庁の御見解伺います。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 我が国では、資金決済法上の暗号資産の発行については業規制は存在しておりません。ただ、日本居住者を相手方として暗号資産の販売、交換を行う場合については、暗号資産交換業に該当するとされております。 ただ、その個別の行為の暗号資産交換業への該当性、これにつきましては、当該行為の形式面だけではなくて、実態に即しまして、それが販売、交換の行為に当たるのか、対公衆性や反復継続性の有無も踏まえつつ、実質的に判断をしていく必要があると考えております。
○上田勇君 今の答弁は、まずはこのサナエトークンなるものが本当に暗号資産というものに該当するのかどうか、そしてその上で、今回のそうした交換や販売、売買といったことがもう業として行っているものに当たるのかどうか、まだ個別の案件でこれから調査するということなのかもしれませんけれども、現時点ではちょっと分からないという御趣旨だったというふうに思います。 しかし、これは、これだけいろいろと世の中騒ぎになっていて、被害も出ているというようなことも言われている中で、果たして何も打つ手がないというのはどうなのかなということをちょっと疑問に思うところであります。 そこで、金融庁として、先ほどのやり取りの中でも、この金融制度審議会のワーキンググループでの議論を踏まえて、金融商品取引法改正案、これを提出する予定だというふうに聞いております。これ、そこでは暗号資産に関する規制強化について取り組む方針であるというふうに承知をしております。 今回のこのサナエトークンのような無登録事業者によりますあたかも詐欺的な行為、これはもう再発防止をしなければならないというふうに考えておりますけれども、こうした行為について対処していく、そういったことは今回のこのワーキンググループでの議論、あるいは今検討されている法改正において適切に対処していく、そういうお考えなのでしょうか。金融庁のお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(井上俊剛君) お答え申し上げます。 委員御指摘の金融審議会暗号資産制度に関するワーキング・グループにおきましては、近年、無登録で暗号資産取引への勧誘を行う者が現れているほか、金融庁にも詐欺的な勧誘に関する相談等が多数寄せられている状況にあること等を踏まえまして、無登録業者による違法な投資勧誘を防止するためにより厳格な規制を設けるべきとの議論がございました。 具体的には、無登録業に対する罰則を引き上げる、証券取引等監視委員会の犯則調査権限の対象に無登録業を追加する、裁判所による緊急差止め命令の対象とし証券取引等監視委員会に申立て権限を整備するといった措置を講じることが適当であるとされたところでございます。 こうした利用者保護の一層の充実を図るための制度整備を盛り込んだ金融商品取引法等の改正案を準備が整い次第今国会に提出したいと考えております。
○上田勇君 いろいろと御検討いただいたということなんですけれども、今回のように、もうまさに高市総理があたかも後押ししているかのような印象でそれをかたってだます、そうした行為、これがしかも無登録で、報道等で見る限り、これは交換や販売、そういったことも行っていたのではないかというふうに思われるんですが、それに対してどう対処していくのか。これはやっぱりきちんと金融庁で御検討いただきたいというふうに思います。 今回の特に事案というのは、今申し上げたように社会的な影響がとても大きいです。そして、これまでのやり取りの中で、金融庁の対応がこれでいいのかなというふうな非常に疑問を持っているところでございます。本当に金融庁として積極的にこの問題の解明や再発防止に取り組んでいく、そういった意図があるのかどうか、大変不安に思っております。 このことを通じて、やっぱり投資を考えている人々に、こういう詐欺まがいのこともあってリスクがあるんだよと、危険性が高いんだよということを理解してもらう、そして被害を、次の被害を未然に防ぐ、そういった面では徹底した事案の解明とそして再発防止、そのことが重要ではないかというふうに思うんですが、ここで改めてちょっと片山大臣にお伺いするんですけれども、この事案の解明とそれから再発防止について金融庁として積極的に取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、お考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) この事案が報道に至って、その後、私も週に二回ずつ記者会見をするわけですよね、閣議後に。初めのうちは何回か聞かれたんですが、最近は全く質問に出なくなりました。 それで、午前中の質疑でお答えできていないんですけれども、四、五件の問合せがあったんですよ、それは被害を伴うということを御主張されたということで。そのうち、実際被害額のようなことがある程度先方さんから言われたところが三件で、うち一件は非居住者という状況で、個別のことにはお答えできないんですよ、それを信頼して我々の方に、相談室の方に来られている方でしょうから。にしても、その被害において巨額と言うには程遠い規模というか、申し上げられませんけれども、というものであったということは、むしろ不安をあおってはいけないので、申し上げた方がいいかなと思い、また最近問合せ等の件数も減っております。 万全を期すために、こういうものって警察の方に来られることもあるので、あかま国家公安委員長にももうすぐに来たら教えてくれということを言っておりますが、少なくとも先週までの時点で俺のところに来るようなものについてはないよと言っていましたので、あればすぐそれもこっちに来ていますから、ということではあると思うんです。 他方、金融審議会で暗号資産のワーキンググループというのをずっとやっていまして、要は無登録で暗号資産取引の勧誘を行う者が現れていたり、あるいは金融庁にも詐欺的な勧誘に関する相談がこの件とは何の関係もなく別途いろいろ来ておりますので、無登録業者によって違法な投資勧誘がされることを防止するためにより厳格な規制を設けるべきだという回があって、具体的には無登録業に対して罰則を上げろとか、SECの犯則調査権限の対象にその無登録業を追加しようとか、あるいは裁判所の緊急命令の対象としてSECに申立て権限を整備するとか等々、いろんなことをみんなの知恵で何とかしていこうということになって、そういう利用者保護の一層の充実を図るための制度整備を盛り込んで金融商品取引法等の改正案を準備ができ次第国会に提出したいという、そういう方向ですので、もちろん、これも参考人の方から答弁がございましたように、ここの金融商品としての、あるいは運用商品としての、これを望む方もいらっしゃるわけですよ。そういう意味で、チャンスを広げると同時に利用者保護を徹底しなければいけないということをより強く感じておりまして、そういう法制を作ろうとしていたところ、たまたまこういう事件もあったということではないかと考えております。
○上田勇君 対応していただいているということなんですけれども、特に今回の事件が非常に耳目を集めているというのは、やはり高市総理がいかにも後押ししているかのような、かたっているということですね。これはやっぱり、総理であったり、それから藤井先生であったり、そういう方がいかにもこれを後押ししているということになれば信じちゃう人もやっぱり多いと思うんですね。だから、こういった本当に社会的な信用のある人たちをバックにしたまさに詐欺的な行為だというふうに思いますので、こういったことの再発防止、その辺も是非御検討いただきたいというふうに思っております。 これは金融庁だけじゃなくて、警察庁なり捜査当局等も関わることかもしれません。ただ、今のところ金融庁の方に寄せられている被害額は少ないということでありました。ただ、これだけ報道では大きく取り上げられていることでもありますので、是非、やっぱりほかにだまされる人が出てこないように万全の対応をお願いしたいというふうに思います。 それでは、ちょっと次の質疑に入らせていただきますが、片山大臣は所信表明の中で、今の国民の暮らしを守る、物価高対策を早急に講じること、ここを強調されております。全く同じ思いでございます。 特に、エネルギー、食料等、家計に直結する品物の物価上昇が高くなってきています。これらは基本的に海外からの輸入の割合が高いものですね。ですから、価格上昇の大きな、全体的な物価上昇の大きな要因になっているんですけれども、その価格上昇の大きな要因の一つというのはやはり行き過ぎた円安にあるんではないかと認識しています。昨日、財務官も同じような認識を示していただいておりますので、財務省としても同じ懸念を共有をしているんじゃないかというふうに思います。やっぱり円安が行き過ぎているんではないかと、そういう懸念を共有をしてもらっているんじゃないかというふうに思います。 為替レートの水準についてお尋ねするということはいたしませんけれども、一般論としてちょっとお尋ねしたいんですが、片山大臣は、この円安が進むことが物価高に影響を及ぼす、そしてどういうような影響が及んでいるというふうに認識をされているのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 円安の進行というのは、総理が申し上げておりますように、輸出物価の変動を通じた企業の海外売上げ等への影響がある一方で、委員御指摘の輸入物価の上昇を起点とした価格転嫁を通じて消費者物価の押し上げ要因の一つになるという認識はもちろんしております。 物価上昇が、為替の影響のほかにもマクロ的な需給の関係ですとか家計や企業のインフレに対する予想など様々な要因によって生ずるものであるので、為替の影響のみを取り出すというのは非常に難しいということも申し上げなくてはいけないと思いますが、いずれにしても、政府としては、まずはこの足下の物価高から国民の生活を守り抜いていくために、この物価高対策を盛り込んだ経済対策や補正予算を着実かつ迅速に執行するとともに、十九日からはガソリン等の緊急的激変緩和措置も実施をいたしまして、今日も切れ目のない安定的な運営を確保するために予備費七千九百四十八億円をこのガソリン等の緊急的激変緩和措置の基金事業に措置したところでございます。 こういった認識で国民生活を守るために取り組んでおりますが、是非令和八年度予算案及び関連法案の成立の方も、万全に万全を期すために是非よろしくお願いしたいと考えております。
○上田勇君 今、物価高というのが大きく問題になっている、その主な要因というのはやっぱり食料とエネルギーですね。いずれも輸入の割合が高い。だから、物価高、家計に直接影響を持っている物価高の大きな、その原因の大きなものがやはりこの行き過ぎた円安、為替にあるんではないかというふうに私は考えております。 先ほど大臣は、円安にはメリットもあるしデメリットもあるというふうなお話でありました。ただ、確かにメリットもあるけれども、今はデメリットのこの物価高、特に食料やエネルギー、これはもう価格上昇の圧力が今高いときでありますので、デメリットの方がはるかに大きくなっているということはもう明らかじゃないかというふうに思います。ですから、やっぱりこの行き過ぎた円安を是正をしていくようなこれからの財政政策、金融政策が重要だというふうに思っております。 今、政府の予算についてのお話もあったんですが、現在内閣の取っているこうしたマクロ経済政策、これは対症療法的な、今おっしゃったようなガソリンの補助金とかというようなものも含まれていて、それは是非やってもらわなければいけないんですが、ただ、これはやっぱり根本的なマクロ経済政策、これは必ずしも行き過ぎた円安の是正の方に働いているんではないというふうに私は考えておりますので、そのことは申し上げたいというふうに思います。 次に、国債発行計画について質問いたします。 令和八年度国債発行計画では、二十年以上の超長期国債の発行を対前年当初比で約三割削減をして、その分、期間のより短い国債の発行を増やしています。こうした理由は何なんでしょうか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(井口裕之君) お答えいたします。 令和八年度国債発行計画におきましては、二十年、三十年、四十年の超長期国債の発行を対前年度当初計画比で合計七・二兆円減額することとしておりますが、これは近年、規制対応のための生命保険会社各社における保有資産の年限長期化がおおむね一巡したと見られること、これを受けまして、足下では生命保険会社による超長期債の購入ペースが鈍化していること、また、昨年末には二度にわたって開催いたしましたプライマリーディーラー会合の場等におきまして超長期債の発行は減額すべきとの意見が多く聞かれました。 これらを踏まえまして、国債発行当局としては、令和八年度国債発行計画の策定において、超長期債の発行をいずれも対令和七年度補正後の国債発行と比べますと、毎回それぞれ一千億円ずつ減額することとしたものでございます。
○上田勇君 最近は、金利が物価上昇率を下回る、実質金利がマイナスという状況が続いています。そうした中で、やっぱり長期金利というのはトレンドとしてはじわじわと上がってきているわけであります。当面は、やっぱりこうした金利上昇の圧力が強い、そういった状況が続くんではないかというふうに考えられます。そうなると、単純に考えて、こうした状況においては、将来の金利上昇による国債費の歳出増加、そのリスクに備えて期間のもっと長い国債を発行しておく、できるだけ増やしておくということなのでないかというふうに思います。 超長期国債の発行を減額することになりますと、借換え時、借換え時が早く来ますから、借換え時には金利が高くなっているリスクが高い、そうすると、超長期的な国債による歳出増加、もうそうした超長期の国債を減らすことによる歳出増加のリスクというのは高くなるのかどうか、その辺の懸念について、大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 委員の御指摘のとおり、一般論としては、国債の発行年限につきましては、その年限の短い国債は長い国債よりも利払いコストを低く抑えられる一方、年限の短い国債はすぐに借換えが必要となりますから、借換え時の金利上昇リスクを負うということになります。 この点、この令和八年度の国債発行計画では、二十年から四十年の超長期国債を対前年度比で合計七・二兆円減額しております一方、二年債、五年債の方は合計三・六兆円増額しておりますので、これは先ほど参考人からもお話をさせていただいたとおり、超長期国債の主要投資家である生命保険会社各社において、ソルベンシーマージンの保険監督者国際機構の策定する規制に関係するような対応のための保有資産の年限長期化がおおむね一巡して剥落したということによるものと考えられますが、いずれにしても、国債発行計画を作っている上では、この市場のニーズを十分に把握し、市場参加者との丁寧な対話を行ってこういうものを作っておりますので、ニーズがないところに発行はできないので、そのコスト面でのメリットとリスクのバランスを考慮しつつ、その時々の需給バランス、これに配意をしていくことを組合せでやっているというか、それが重要と考えておりますので、委員御指摘の国債費の観点ももちろん非常に重要でございますので、これも踏まえて、引き続き日本としてベストの国債管理政策に努めてまいりたいと考えております。
○上田勇君 今おっしゃったとおり、やっぱり国債の発行計画は、買手がいて初めて発行できるということだというふうに思いますので、今回のことがいい悪いということではありませんけれども、当分はこの金利上昇の圧力というのは続くんじゃないかというふうに予想しています。 そうすると、来年度以降も引き続き超長期の国債を減らして短期のものへ転換をしていく、そういう進める計画なのでしょうか。その辺のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 今後のことでございますが、今後発行する国債の年限については、ちょっとこの状況でもあり、予断を持ってお答えできるような状況ではないと思いますが、いずれにしても、発行の年限とその年限の構成については、その時々の市場のニーズを十分に把握して、需給バランスに配意した国債発行計画としていかなければならないというか、それが非常に重要でございます。 その取組の一環といたしまして、今後は、国債発行当局において年央ヒアリングを行うこととしております。具体的には、市場環境の変化への柔軟性を高めることを目的といたしまして、六月頃を目途といたしまして、発行計画について市場関係者に対しヒアリングを行い、定期点検をする機会を導入するということでございます。 こうした取組を通じまして、引き続き、市場参加者と丁寧に対話しながら、確実かつ円滑な発行と中長期的なこの調達コストの抑制、この両立、この両立をさせてまいりたいと考えております。
○上田勇君 この国債発行について、今審議をしていますこの法案は、これから五年間その国債の発行を政府に一任をするという内容なんですけれども、今おっしゃったことというのはそのとおりだと思うんですね。今経済が非常に大きく変わっているときだし、デフレ状態からインフレ状態に移行するような状況なので、金利も変わっていく、そういう状況の中でなかなか確定したものは言えないというのはもうおっしゃるとおり、臨機応変に対応していくしかないんだというふうに思いますが、そのときに、じゃ、これ五年間国債発行を本当に政府に一任をすることが妥当なのかどうかというと、私は大変疑問に思っております。やっぱり変化があるわけだから、やっぱりこれは従来のように、従前のように、毎年、毎年度国会でちゃんと審議をし、そして承認をしていく、それが妥当な方法ではないかというふうに思っております。 まして、今、これ従来は毎年度国会で議決をしていました。政府にとっては大変な負担だった面もあるんだろうというふうには思います。でも、そのときは、どっちかというと、経済、デフレ状態で金利もゼロだった、大きな変化は余りなかったという大前提でありましたし、なおかつ内閣は中期的な財政運営、財政健全化の計画ももう既に発表していたものでありますので、そこは妥当性はあったんですけれども、私は、今回はちょっとそういう条件が全く異なっているので、本当に妥当性があるのかどうか、大変疑問に思っているところであります。このことを申し上げたいというふうに思います。 次に、税制改正法案について質問をいたします。 法案には、所得税の基礎控除及び給与所得控除を引き上げることによって低、中堅所得層の負担を大きく軽減する措置であるとか、企業に対する様々な減税であるとか、我が国の経済の成長力を高めていく措置なども含まれておりますので、評価する点も多いというふうに考えてはおります。 しかしながら、法案には様々な問題点、課題もあるんだというふうに考えております。 その一つが防衛特別所得税の増税ではないかと思います。防衛力整備計画の実施に必要な財源の一部を所得税の増税で充当することになっています。これは、言わば防衛費の増額を広く国民ほぼ全員が負担する所得税の増税を含めた、増税によって賄うということでありますが、この非常に広く、広く負担を求める所得税の増税をこの財源として含めた理由は何なのか。 そしてまた、基礎控除等の引上げで所得税の今回大幅な減税も行っています。大幅な減税を行うことはいいんですけれども、一方で大幅な所得税減税を行いながら、片方で所得税の増税をする、全く政策の整合性が取れていないんじゃないかというふうに思いますけれども、その辺のお考えを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 まず、防衛特別所得税の趣旨、理由というか、そちらの方をお答えします。 まず、防衛力強化に係る安定的な財源基盤の確保に当たっては、行財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない部分について税制上の措置で対応が必要というふうに考えております。 この税制措置の具体的な内容でございますが、現行の防衛力整備計画に係る議論がなされました令和五年度税制改正プロセスにおきまして、当時の自由民主党、公明党による与党税制調査会において、国民各層の負担能力、経済事情などにも配慮しながら、幅広い税目について議論が行われたところでございます。その結果、防衛力の強化は国民の命、暮らしなどを守るためのものでございまして、個人にも広く裨益するものであることから、所得税も対象になったものというふうに承知しております。 その際、復興特別所得税の税率を引き下げ、足下で家計の負担が増加しないような配慮も行っているところでございます。
○上田勇君 これまでの経緯については今御説明いただいたとおりなんだというふうに思うんですが、問題は、今、一方で所得税を大幅に減税をする、そういう政策がある。この法案の中に含まれています。他方で、今度は所得税の増税をする。それは、もちろん防衛費の財源に充当するという趣旨でありますけれども、これは何か逆方向の政策が同じ法案の中に含まれていて、本当に妥当なのかどうか、大変疑問に思います。 国民は、減税の方は減税で、これは随分と可処分所得が上がるなと思いつつ、先々のこととは言え、所得税で後になってそのツケはちゃんと返してもらいますよというようなことをおっしゃっているようで、政策のちょっと整合性が取れていないなと。それは多分、事務方からすれば、この防衛財源を決めたときには今のような大幅な所得税減税をすることが念頭になかったというのがあるんだというふうに思います。しかし、今これセットで出されていると、これは内閣としてどっちの方を向いているんだろうということがもう全く分からないというふうに言わざるを得ません。 今日のこの安全保障環境を考えたときに、この防衛費を、防衛力を増強していかなければいけない、これは私たちも賛成しているところでありますけれども、ただし、その財源として今この所得税を充てるということ、一方では減税しながら、この防衛のためだけ所得税上げる、そしてこれは広く国民に負担してもらうというのは、さっきの論理というのはちょっと理解に苦しむところであります。これは、そのことは申し上げたいというふうに思います。 その上で、内閣では次期防衛力整備計画を前倒しで本年中に策定する方針であるとも承知をしております。これはもう総理も関係閣僚の皆さんも何回もおっしゃっていることであります。 そうなると、今の環境から防衛費は当然大幅に増額するという方針なんだというふうに思うんですね。この大幅に増額をする次の防衛力整備計画においても、その財源確保について今と同じように広く国民に負担を求める、そういうお考えか、そういう考え方なのかどうか、これはちょっと大臣に基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) まず、現行の防衛力整備計画の方ですが、この防衛力の抜本的強化については、歳出改革も行い、決算剰余金の活用も行い、税外収入、これも活用して、税制上の措置により財源を確保するということにしたわけでございまして、今般、税制上の措置として防衛特別所得税の創設ということを御審議いただいているという、こういうことでございますが、その上で、本年中に三文書を改定するということにしております。 改定後は新たな三文書に基づいて防衛力の強化を進めるということになると考えていますが、この今後の防衛力の具体的な内容やこれを実現するための防衛費の水準については、まさに三文書改定に向けてこれから本格的な議論がなされていくものと承知しておりますので、この財源の在り方につきましても、こうした議論を踏まえ、財政の持続可能性にも十分配慮しながら、安定的な財源が確保されるよう必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○上田勇君 もちろん、これからだというのは当然そのことなんですけれども、ただ、先ほど答弁、局長からあったとおり、防衛力というのは国民が広く均等に負担するんだというお考え方だったわけですね。そうすると、次の計画も同じような考え方なのかということを思わざるを得ないわけであります。いや、そういった考え方はもう終わったんだよと、今度は何か別の財源を考える、それはちょっと余りにも場当たり的で、考え方というか哲学がないというふうに言わざるを得ないというふうに思います。 普通に考えると、本年中にも新しい計画を策定するということであれば、今の計画と新たな計画、その財源を議論するわけですね。そうすると、その財源の在り方については、やっぱり一緒に一体的に考え方も整理しながら議論するのが常識的なんじゃないかなというふうに思います。今年中に策定するというわけでありますから、何も急に今年の法案でこの所得税の増税を決める必要はないわけでありまして、まして、今法人税とか増収、税収増で、すぐに八年度の財源を手当てしなくてはならないというような状況でもないというふうに承知をしております。 そうすると、本法案で防衛費の一部に所得税を充てることをここで決めてしまうと、次の計画、今年中にも決めるという次の計画も、やっぱりこれを所得税を財源にする、国民が広く負担するんだということにつながるのではないか、そういうことを懸念をするものであります。 したがって、次期計画の財源の在り方、それと今残されているこの今の計画の財源の残りの部分、これは一緒に一体的に議論する、そして結論を得ることが常識的ではないかというふうに思いますけれども、この一体的な論議をするということが妥当ではないかということについて、大臣のお考え方を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 今の防衛というか安全保障環境が一層厳しいということは御理解をいただいているということでございまして、今後の防衛力整備計画を含む三文書について、本年中の改定を目指す上で、この令和九年度以降に必要となる防衛力強化及び関連経費の内容を改めて積み上げていく上で、その安定財源の確保についても検討していくということになるのは今私がお答えをしたとおりでございますが。 御指摘のこの今の防衛特別所得税を含めて、これまで決定した税制措置により確保されている財源も、その場合はそこであるわけですから、適切に活用されることにはなると考えておりますが、具体的には、今回この防衛特別所得税の創設をお願いして、令和九年一月から課税が始まるわけで、この防衛特別所得税の税収については、これまで決定した税制措置により確保される財源と併せて令和九年度以降の新たな防衛力整備計画の開始当初からの安定的な財政基盤の一部には活用できるということになるのが今の仕組みでございますが、他方、今、三文書の内容が固まっておりませんから、全体としての財政的な必要額とか所要額という概念にもまだ入っておりませんので、それにつきましては、先ほどお答えしたとおり、そういった議論がきっちりと熟成してきたところでということになるのではないかと考えております。
○上田勇君 これから議論をするのは当然のことだろうと思います。だから、今お答えできないというのはそうかもしれません。 でも、今までの流れからすると、当然、今回の防衛力整備計画で防衛費は増額になるんですよね、増額になる。これはもう大体そういう理解だろうというふうに思います。そういったときに、じゃ、その財源の在り方、まあこれから検討するんですけれども、であれば、これまでの防衛力、現行の計画における財源についても一緒に議論しないと何か意味がないんじゃないかというふうに思います。 先ほどあったとおり、この防衛力というのは国民全体に裨益する、そうかもしれません。だから、国民が広く負担するという考え方に立てば、次の防衛力整備計画を策定する場合にも増えるんですから、当然それは財源を何か手当てをしなきゃいけない。そうすると、同じ考えに基づけば、やっぱり国民に広く負担を求めるんだということになってくるんだろうというような今お考えなんだと思うんですね。であれば、もう一度立ち止まって、今ある計画についてもきちんと負担の在り方、これは国民的な理解も得られなきゃいけないわけですから、もう一度一緒に一体的に議論をすることによって、どういうふうにするのか、それを議論することが重要じゃないかと、常識的ではないかというふうに思っております。 そういう意味で、今のやり取りで大臣からもいろいろと御答弁いただいたんですけれども、これまで申し上げてきた理由から、この防衛特別所得税は、今回の法案からはやっぱり一度立ち止まって、ひとつ削除をして、改めて議論をするということが妥当ではないかという私の意見を申し上げたいというふうに思います。 もう時間も経過をしてきたんですが、税制について、ちょっと幾つか個別の点を伺いたいと思いますが、まず初めに、今度の法案には入っていないんですけれども、印紙税について質問したいというふうに思います。 これまで印紙税の在り方については、しばしば議論になってまいりました。今度の法案には入っていません、残念なことなんですけれども。 今、ペーパーレス化が進んでおりまして、紙の領収書だけに課税するというのは、やっぱりこれは公平ではないんじゃないか。そして、この領収書とか取引の書類自体に課税をするということは、もうその理由が、根拠が乏しくなってきているんではないかというふうに考えます。ましてや、内閣はデジタル化、これを進めているわけでありますので、それから考えても、印紙税については廃止あるいは縮小、それを検討すべきではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 印紙税でございますが、各種の経済取引に伴って作成される広範な文書に対して、その背後にある経済的利益に負担能力、すなわち担税力を見出して課税根拠として御負担をいただいているというもので、確かにペーパーレス化が進んではおりますが、厳しい財政状況の下では、この八年度予算案でも二千三百九十億円というのはこれは貴重な財源であるということがございます。 それから、税体系の中では、所得税、法人税、消費税といった基幹税目を補完する役割を果たしていること、それから、デジタル化等の時代の変化への対応等も踏まえて、中長期的な観点に立って検討していく必要があることというふうに考えて、今回はこのまま維持をさせていただいているということでございます。
○上田勇君 ただ、今、今回のこの税制改正においては数千兆円の規模の減税もかなり行われているわけでありまして、財源確保という、ちょっと今の理由というかね、それはちょっと理解に苦しむところであります。 確かに、財源が必要であるというのは当然なんですけれども、ましてや、高市内閣、積極財政をおっしゃっているわけでありますから、これはやっぱりいろんな取引の阻害要因にもなっています。特に不動産なんかではこの印紙税が高いということが阻害要因にもなっているので、これは取引促進にも役立つものだというふうに思っておりますので、これ中長期的とおっしゃったんですが、もう随分前から、多分これ与野党超えてこういう問題の指摘はありましたので、是非これはもう加速的、加速して御検討いただきたい、このことを申し上げまして、もう時間となりましたので、終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。よろしくお願いします。 これ、去年、我々維新が与党になって、自民党さんと一緒に与党税制改正大綱の編成に取り組んで、今回それが反映されたのがこの三法案だと思います。 それで、私はまず所得税法の方から聞いていきたいんですが、これ、個人所得課税で、これ一九九五年から三十年近くにわたって放置されてきた百三万円の壁が、昨年の見直しも経てなんですけれども、今回百七十八万まで課税最低額が引き上げられたと。まずこれについて、その可処分所得の増加だけではなくて、これ、消費の底支えだとか、あとは人手不足に悩んでいる労働市場にどう活性化していくのか、そうしたいろんな連鎖を生んでいければよいかと思いますが、そこら辺はどのような期待を持っていらっしゃるのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) まさに八年度税制改正で、物価上昇局面における対応として、御党の御提案により、今後二年ごとに物価上昇に応じて基礎控除等の引上げを行うこととしており、これはごく一部の高所得者を除くほとんど全ての納税者を対象としたものであるため、物価上昇に応じて適切に負担軽減を図るものとなっているということは非常に効果があると思っておりますし。 また、さらに、政党間合意、自民、維新の党首間合意でございましたね、それに関係の合意、与党税制改正大綱を踏まえまして、物価上昇を先取りいたしまして、働き控えへの対応、それから中低所得者の手取りの増加を図る観点から、百七十八万円まで課税最低限を引き上げ、給与所得者の全納税者のうち約八割が対象になると、中間層まで基礎控除の特例の上乗せを行うということにしたわけでございまして、この見直しで、令和七、八年の二年間の税制改正、合わせ技で、納税者一人当たり約三万円から六万円の手取りの増加になるとともに、全ての納税者にとって所得税の負担が生じ始める水準が百七十八万円以上となることで、所得税の負担を理由に就業調整を行っていた方々の就労促進にもつながるという意味で、そちらの方も期待できるということで考えているところでございます。
○片山大介君 そうした好循環が本当生まれればいいなというふうに思っていますが、それで、先ほど大臣から言われたように、基礎控除、今後、物価に連動して引き上げる仕組みというのを創設することになりました。これ、我が党が、自民党の連立政権合意書の中にも掲げられた項目なので、これは是非やってもらいたいということで入れ込んで、これが家計負担の軽減にもつながっていくと思うし、様々な効果はあると思います。 ただ、これまで実はこうした物価連動というのはほかの先進諸国ではみんな導入されていたもので、そうなると、日本ではこれまでなぜこれ導入されてこなかったのかという話にもなってくる。それで、それを事前に役所でいろいろ話すと、いろんな理由があるというのは言っているんだけれども、だけど、事実として、この実質的な増税負担というのをずっと見過ごしてきたというのは事実だと思うので、これについてはどう考えるか。そして、あと、こうした不作為になっていることに対して、今後の教訓としてどのようにしていきたいのか、併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 長引くデフレで物価が継続的に上がっていくという状況に直面をしていない世代がほとんど今霞が関の主力でございまして、政治の世界でもそうかもしれませんが、私は留学先がフランスでございますから、同じ店に行ってちょっと見たら値札が付け替わるということ、当時はフランスはバゲットというこのフランスパンの価格を公定しておりまして、その公定価格がこうやって上がっていくんですよ。それは当たり前というようなインフレというものをヨーロッパ全体がずっとそういう状況にあったわけですが、それと違って物価連動の必然性に迫られずにずっと制度をつくってきたということがあると思います。 近年、このようになった以上は、所得税の基礎控除等の額が定額であると、物価上昇分、控除の実質的な価値が減ってしまっていますから、結果的に実質的な税負担が増加してしまったという課題への対応性を、非常に必要性が高まったので、この七年度、八年度の税制改正では、基礎控除及び給与所得控除の最低保障額について、物価上昇に応じた引上げを行うとともに、今後二年ごとに物価の上昇率に連動して見直すことを基本とするというルールを、まあ初めてというか、定めたところでございまして、これによって、今後は、この問題については物価上昇に応じて適切に負担軽減を図ることができるという、この意義は非常に大きいというふうに思っております。 今までできなかったのはやはりデフレに慣れ過ぎであったということに尽きるかなというのと、あと、借金が非常に多かったのでなかなか言い出せませんでしたというふうに私が着任してすぐに担当の方々がおっしゃっていましたけどね、ということもあるのかと思います。
○片山大介君 これからは物価上昇していくわけだから、デフレから脱却しようという、完全に脱却しようとしているわけですから、これからは本当この制度使っていかなきゃいけないんですが。 じゃ、その物価連動についても少し聞きたいんですけれども、その改正法の附則では、消費者物価の総合指数のその変動率を乗じて得た金額を基準として見直しを行うことを基本としていくとなっているんですよね。それで、じゃ、去年の税制改正、一年前どうだったかというと、そのときにも基礎控除は引き上げたんですが、そのときの議論では、最後に基礎控除を引き上げた一九九五年以降、生活必需品を多く含む基礎的支出項目の消費者物価が二〇%程度上昇していることを勘案し、基礎控除の額を約二〇%、十万円引き上げることとしているという答弁だった、という言い方だったんですよね。 要は、今回は基礎的支出項目じゃなくてこの総合指数に連動する仕組みにしたということなんですけれども、この違い、これなぜこのようにしたのかを教えていただけますか。
○政府参考人(青木孝徳君) 今後、二年ごとに物価の上昇率に連動して見直すことを基本とするというのはまさに御指摘のとおりでございまして、その際に参照する指標につきましては、基礎控除が、まあ一部の高所得者は除かれるんですけれども、ほぼ全ての納税者に適用されるということを踏まえまして、基礎的支出項目のように対象を特定の品目に絞った指数ではなくて、消費者物価指数の総合指数を用いることとしたところでございます。
○片山大介君 これ難しいところなんだけど、基礎的支出項目の方が、何ていうの、生活必需品が多く含んでいて、価格が上昇しても支出はなかなか減らすことができないというか、より生活実感に即したのは基礎的支出項目の方じゃないかという声もあるんですよね。だから、そこら辺はどのように整理をしたのかを教えていただけますか。
○政府参考人(青木孝徳君) 繰り返しになりますけれども、基礎控除というのはあらゆる納税者、所得層の納税者に適用される控除でございますので、特定の品目に絞った指数ではなくて消費者物価の総合指数を用いることとしたところでございます。また、アメリカ、イギリス、フランスといった主要先進国におきましても、基本的には幅広い品目を対象とした消費者物価指数総合を用いているところでございます。
○片山大介君 余りここ繰り返したくないんですけど、そうすると、だから、去年とのじゃ違いというのはどういう整理をしたのかというのをきちんと言った方が、分かりやすく言った方がいいと思います。そこはどうでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 昨年は、消費者物価指数の総合が過去三十年間でこれぐらい伸びていますということに加えまして、足下の物価の状況、物価対策的な意味合いもあって、物価に対応するという意味合いもあって、基礎的な指数も合わせてそういうことになっているということを踏まえて昨年はそういう説明をしておるところでございますが、今後、物価に応じて、ある意味継続的に、定期的に見直すということに関して言えば、諸外国の例も先ほど申し上げましたとおりでございますし、あらゆる所得層に適用されます総合指数が適当だというふうな判断がされたところでございます。
○片山大介君 はい、分かりました。 じゃ、ちょっと次行きますけど、それじゃ、これ二年ごとに見直す仕組み、これ毎年って考え方もあったんですけど、やっぱり毎年だと大変だろうというので二年ごとになったんですけれども、それでも、二年ごとであっても、やっぱりそのシステム改修だとか申請内容の確認だとか、やっぱり、何というか、煩雑化というか大変なところは変わらなくて、ここについての配慮というのか、どのような勘案をしているのかというと、いま一つ何かきちんとしたこれまでの説明なかったんですけど、そこはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 与党でも様々な御議論をいただきました。その中では、物価上昇の動向をできるだけ早期に反映させることが望ましいという意見がある一方で、源泉徴収義務者の事務負担もあると、先ほどおっしゃっていたシステム改修みたいなものも含まれますが、そういったものにも配慮する必要があるという二つの要請にバランスよく対応する観点から、二年に一度の見直しとするということでございます。 また、見直しの頻度のほかにも、この事務負担に関しましては、端数が見直しの結果生じた場合には万円単位で調整することとすることでございますとか、最初の年は、見直し後の最初の年は年末調整からの対応をするといった点も源泉徴収義務者の事務負担に配慮した見直しだということでございます。
○片山大介君 あとは、時間がないのでちょっと質問を飛ばして、次にいつ質問できるか分からないので、租特対策の見直し室の関係にちょっと話飛ばさせていただきたいんですけれども。 これ、今回よく総理も、それから大臣も、何かの財源の穴埋めのときにはやっぱりこの見直し室できちんとやるからというふうに言っているんですが、これ、見直し室が基本的にきちんと本格的に稼働するのは一年後の令和九年度の新年度予算の編成からなんですけれども、今やっている八年度の予算がある程度成立をすれば、もう春からすぐに一年後の九年度の新年度予算の編成作業始まるんですが、それに向けて、今、この対策室というのが具体的に何をやっているのか、これ全然見えてこない。全然、やっているやっているとは言うんだけど、何やっているかよく分からない。それから、アンケートも三万六千集まった、意見がと言っているんだけど、それも数字しか聞こえてこない。 だから、結局、これからまさに始まるときなのに、何がどこまでやっているのか、具体的なイメージが全く分からないんですけど、これについて答えられるだけ答えていただければと思いますが。
○国務大臣(片山さつき君) まさに機会があれば御説明したいなとも思っていたんですけれども、事務方は多くが財務省ないし一部地方の方は総務省で、予算にある程度関わっているというかそのノウハウを持った人でないとこれだけ高度なことはできないので、今予算委員会が参議院で最大の佳境になっておりまして、多くの人間はこういった準備にも関わっておりますが、その一方で、三万六千件の、これ非常にすごいんですよ、意味あるこの御意見を分析して、これAIの力も借りて整理をしております。 こういった本格的なものになるのは規模的に初めてではないかと思いますが、それに加えまして、今まで会計検査院がしてきた指摘、それから行政事業レビュー、そのほか様々な自己点検も整理して、省庁ごとにですね、今までできなかったこともあるわけですよ、御指摘は受けていたけれどもというやつですね。それに加えて、国民の目線での御指摘というのは新鮮な部分もありますから、そういうことをまさに整理して、この予算を、本予算をもうお通しいただいたら、そこから御党と御一緒にですね、一斉にやれと行けるような体制に入れるようにできるだけ頑張ってまいりたいと思っておりますので、是非御党の方で政務レベルでのリードの方もよろしくお願いをしたいと思います。
○片山大介君 ここで大切なのは、やっぱり夏の時期に概算要求とかで各府省からどんと要望とか出てくるわけですよね。その段階ではもう各府省もその気になっているし、それから団体もその気になっちゃっているし、だから、この対策室で大切なのは、その前の段階で、各府省との政策効果のやり取りというのを本当に詰めてもらって、概算要求の段階で、ここもう出してくるなよというような感じのことをやると思うんですけど、そこの本当に詰めというのは、もう別にこの予算を待つまでもなく、もう始めていなきゃいけないレベルかなと思いますけど、どうでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 税制のことについて申し上げます。 今年は最初の年だったこともあって、年末、秋の段階から効果検証とかいろいろやっていました。その結果、それなりのこともできたんですけれども、議員おっしゃるとおり、要望段階、要求段階からやっぱり各省庁がまず主体的に効果検証しっかりしていただいて要求していただくということが大事だと思っていますから、今年度というか、次の年度に関していえば、そういった取組をしていきたいというふうに考えております。
○委員長(宮本周司君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○片山大介君 はい。一言。 これまでの慣習を打ち破るのは本当に大切なことだと思うし、あと公債特例法でも、皆さん、ほかの議員さんもやっぱり気にしていると思います、やっぱり。ですから、これすごく大切だと思いますので、是非我々もしっかりやっていきますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。 質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 今、片山委員の方からも質問がありましたけれども、要するに、物価上昇を上回る賃金上昇ということで、所得控除のところを議論していただいております。 私は、日銀総裁にもお越しいただきまして、物価上昇について議論をさせていただきたいと思っております。 物価の指標として、CPI、消費者物価指数とかGDPデフレーターというものが用いられているわけでありますが、消費者物価、CPIというのは輸入品を含むとか、デフレーターは輸入品を含まないとか、それからCPIは家計を対象にしたものであって、GDPデフレーターというのはそれ以外の設備投資とか公共事業、あるいは輸出を含むと、違いはあるんですけれども。 このGDPデフレーターと消費者物価上昇率、CPI上昇率の関係について、この過去三年間、二〇二四年、二五年、二六年を見ますと、CPIよりもGDPデフレーターの方が大きいということになっております。消費者物価上昇率が二〇二四年から三・〇、それから二〇二五年は二・六、二〇二六年は一・九と。他方、デフレーターの方は、二〇二四年が三・二、二〇二五が三・一、二〇二六年が二・〇、いずれもGDPデフレーターの方が大きく出ております。これ、二七年からはこれは逆転するし、二四年以前はまたこれも逆転すると、そういうことになっております。 こういうGDPデフレーターの方が消費者物価指数よりも大きいという関係になっている、これをどのように捉えられておるのかということを財務大臣とそれから日銀総裁にそれぞれお伺いいたします。
○国務大臣(片山さつき君) 二〇二三年以降二〇二五年にかけて消費者物価上昇率とGDPデフレーターの上昇率を比較すると、後者の方が上回っている期間が多いというのは承知しております。 推計方法の違いもあることから一概にも申し上げられませんが、この期間において、資源価格の下落などにより輸入物価の伸びが鈍化したことが、輸入を控除項目とするGDPのデフレーターの押し上げにつながった一方、消費者物価指数には一定程度の抑制効果をもたらしたということのほか、企業が人件費等の上昇分を価格転嫁していく中で、設備投資を行う際の企業間取引の物価水準が消費者物価に比べて上昇したことがGDPデフレーターの消費者物価指数を上回る伸びにつながったということがあるのではないかと理解をしております。
○参考人(植田和男君) 今、片山大臣がお答えになったとおりでございまして、二つの物価指数の間でいろんな違いがありますけれども、特にこの数年影響を与えた大きなポイントとしては、GDPデフレーターの方が消費だけではなくて企業の投資、設備投資等を含めた広い経済活動一般の影響を受けるということと、GDPデフレーターが輸入価格を控除した統計であって、例えば資源価格が下落して輸入価格が下落すると逆にGDPデフレーターの方は上昇してしまうという性質があるものでございます。これが二千例えば二二年以降、様々な局面でGDPデフレーターとCPIの違い、この二つですね、輸入関係のところと、特に設備投資デフレーターがここのところ堅調に推移しているということ、この二つが両者の違いの大きな要因かと思います。
○浅田均君 次は、日銀総裁に質問させていただきます。通告の二番と三番を一つにさせていただきます。 今、高市内閣では、給付付き税額控除の導入、制度設計に二年ぐらい掛かるので、それまでは食品消費税をゼロ%にできないかということで国民会議が今開かれております。 そこで、この二年間の食料品消費税ゼロなどの物価対策は、CPI、消費者物価指数の下押し要因となるんではないかと、食品消費税ゼロによる一時的な物価抑制は期待インフレ率を冷やしてしまうリスクがないかということでありますが、これが日銀の植田総裁常におっしゃっている基調的、安定的物価目標二%達成の判断にどういうふうな影響を与えているのか、日銀総裁にお伺いいたします。
○参考人(植田和男君) まず、既に実施がされておりますエネルギー関係の物価高対策でございますが、これは生鮮食品を除く消費者物価の前年比を一旦押し下げる要因になります。 それから、仮に食料品消費税ゼロというような政策が実行されますと、直接的には消費者物価の押し下げに寄与するというふうに考えられます。ただ、後者は、物価上昇率に対する影響という点では一時的なものにとどまるわけでございます。合理的な消費者は、もう少し中長期的なところをちゃんと想像しまして予想物価上昇率を決めていくと思いますので、中長期的な予想物価上昇率に及ぼす影響は小さいというふうに思っております。 そうした中で、経済全体を見てみますと、労働需給が逼迫が続いたり、企業の賃金、価格設定行動が積極化するということが続いておりますので、賃金と物価がお互いに参照しながら緩やかに上昇していくというメカニズムが維持されているというふうに考えられます。こういう意味で、私どもが重視しています、より基調的な物価上昇率は徐々に高まっていくというふうに考えております。
○浅田均君 今の植田総裁の御答弁の中にそういう言及があったんですけれども、エネルギーを中心とした物価高対策ですね、これは消費者物価の下げ要因になり得るというお話でありました。 それで、四番飛ばして、経済の状況についてお伺いいたします。 片山大臣も、それから高市総理大臣も、コストカット型経済から成長型経済に移行する段階まで来ているという話をされているんですが、日銀植田総裁はこういう認識を共有されておるんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 委員御指摘のとおり、二〇二四年以降、賃上げ率が連続して五%を上回っているということなどを踏まえまして、政府におかれては、コストカット型経済からその先にある新たな成長型経済へ移行する段階まで来ていると評価されていることは私どもも承知しています。 私どもとしましても、二〇一三年から実施してまいりました大規模な金融緩和、あるいはこの間の政府の様々な取組が我が国経済に強力な刺激効果をもたらし、賃金と物価が共に緩やかに上昇するメカニズムが復活したと考えております。 こうした政策効果に加えて、ここ数年、先ほど申し上げましたが、緩やかな成長が続いた上、労働需給が逼迫する中、企業の賃金、価格設定行動が積極化しており、賃金の上昇をコストカットで吸収するのではなく、販売価格に転嫁する動きが継続していると見ております。 私どもとしては、賃金の上昇を伴う形で二%の物価安定の目標が持続的、安定的に実現するよう、適切に金融政策を運営してまいりたいと考えております。
○浅田均君 そこで、片山大臣にお尋ねしたいんですが、今のそのコストカット型経済ですよね。コストカット型経済から脱却しつつあると言いながらも、要するにコストカットと同様のその政策をやっていると。要するに、粗利って総収益、売上高から売上原価引いたやつですよね。原価が上がってきている、で、それを下げるためにコストカットを今までやってきたと。 原価が上がるとGDPは減るわけですよね。で、上がった分を、粗利の部分に転嫁して、価格の部分に転嫁して、それでようやく維持できると、GDPは維持できるということなんですけれども、コストカットして何とかGDPを維持していたやつを、コストカット型ではなくて、価格に転嫁させるべきところを、また石油の卸のところにお金入れるとか、さっきの話ですと、タクシーにLPガスの補助金入れるとか、コストの方を補助してしまったら、コストカット型経済から脱却しつつと言いながらも、コストカット経済を維持していると僕は言わざるを得ないと思うんですけれども、そういうところに対して片山大臣はどういうふうな御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 確かに、委員御指摘のように、総売上高、それから経費、それで粗利という考え方から申し上げますとそういう部分はあるかもしれませんが、やはり長い流れの中でコストカット型からの脱却でだんだんだんだん賃金転嫁ができてきている。昨日の政労使会議では本当に大手の企業では相当なところまで定着してきた感はあるんですけれども、まだそれができ切っていない中堅・中小がなぜそういう状況なのかということも昨日政労使会議で大分話題が出たわけですけれども、そういう状況の中で、その人たちが一番直面する部分というのは、当面の原材料の不足とか、当面の原材料の、あるいはそのサービス的な部分の経費の非常に大きな部分が燃料になっていると。 それを取りあえず、そう長期のお話ではないですから、取りあえず下げたいというのは、これは、私、G7の蔵相会合でも蔵相同士でいろんな話をしております、オンラインで。その対策については、どこもやはり、いや、可能なやり方、できるやり方が違いますけど、当座はやはりそれをしていこうということで、アメリカの財務長官なんかは、所管ではないかもしれませんが、商品先物相場だったらほとんどの国で金融なので所管されるのは分かるんですけど、そうじゃなくて、実物の方にまで事実上、まあ大統領の代理なのか、そちらに介入していろいろこうしようという段取りの話がいろいろあってと。 そういうことですから、長期的に何ができるかという部分ではなくて、この異常な状況を抑えるという意味で今回はまさに緊急型措置の復活というのをしただけでございまして、これを長期的に維持できるというのは、それは市場がございますからね、無理ですが、今の相場については余りにも投機的過ぎて、一昨日も八十ドル台まで下がったんですね。我々の最初のG7のときも八十ドル台まで、百ドル台から下がるということは、これは一体何なのということを考えたら、これは投機ですから、その部分はみんなで鎮静化させなきゃいけないと、これは当然だということで考えているので、委員の御指摘の部分の要素を全く考えていないということではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
○委員長(宮本周司君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○浅田均君 時間になりましたので終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○松田学君 参政党の松田学でございます。 大臣におかれましては、連日お疲れさまでございます。昨日も本会議での御答弁、ありがとうございました。 私の方から、今般の税制改正法案及び特例公債法に関して、それに関連して財政運営の在り方についても質問させていただきたいと思っております。 私も昔は長年財務省で、そちらで想定問答を書いている側でございましたが、実際、世の中、財務省のことに対しては不信感を抱いて全く理解しようとしない国民が非常に多いと、そういう立場を代表した参政党なので、社会保障国民会議にも入れてくれなかったということではないかと思いますけれども。 まずは、この社会保障国民会議についてですが、昔、民主党政権のときに、自民、公明、民主の三党合意というのが、そこで事実上、消費税率一〇%までの引上げを決めて、それがその後、安倍元総理は積極財政派の方だったと思うんですが、不本意だったのかもしれませんけれども、結局安倍元総理を拘束して一〇%まで消費税率が引き上げられた。ああいう与野党協議の場というのは、何となく財務省が増税をやるときの常套手段の一つにも見えなくもないんですけど。 今般のこの社会保障国民会議についてなんですが、呼ばれる資格があるのは消費税が社会保障の貴重な財源であるという認識を共有している政党だというふうにされたんですけれども、そうした認識を共有していない国民が実際には圧倒的に多いということを考えますと、そういう国民の支持を得た政党を排除するようでありましたら、排除するようであっては国民会議という名前自体がふさわしくないんじゃないかと、名称を変更すべきではないか、国民という名前を冠する理由は一体何なのかと。 また、消費税を守る政党だけ参加するという仕切りなんですと、将来の増税に向けた合意を形成する場とも受け止められないのではないかと。つまり、二年間食料品ゼロ、消費税ですね、ということなんですけれども、その後の元に税率を戻すというのは、恐らく昔私が財務省にいたらきっとそれは最大の課題だというふうに認識すると思うんですけれども、それについての担保をする場であると、与野党ですね。あるいは、給付付き税額控除、逆進性対策と昔から言われてきたわけですが、これができれば逆進性の問題が一応解決されましたといって、まだまだ高齢化が進みます、社会保障財源で必要ですといって消費税を更に上げるという方向に持っていくと、そういう、何といいますか、布石にする場なのではないかというふうにも勘ぐられてもおかしくないような気がいたします。 国民会議というんであれば、消費税に反対する国民に対しても理解を求める場として活用できるんではないか。また、給付付き税額控除の制度設計もいろんな政党の意見を聞くべきであろうと思いますし、そういった多様な政党の意見を聞く場にできるはずではないかと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) この社会保障国民会議は、消費税の問題とそれから給付付き税額控除の問題、この二つの課題、給付付き税額控除及び食料品の消費税ゼロを同時並行で議論するという場でありまして、消費税は社会保障の貴重な財源であるという認識を、予算総則にずっと書き続けていますけど、その認識を有し、給付付き税額控除の実現に御賛同いただいている政党に対して、政策責任者ですね、我が党でいくと政調会長ですから、そこからお声掛けを行って政府及び参加する与野党との共同開催となったものと承知しております。 各党の皆様の御協力が得られれば、夏前にこの会議で中間取りまとめを行い、法案等の国会に提出ということを考えられているわけでございますので、この始まりの骨格のところは私どもの役所でどうこうということではなくて、もっと高いところで決まっておりますので、御理解をいただければと思います。
○松田学君 一般国民だけではなくて、多くの著名な言論人や評論家からも、消費税は社会保障の財源になっているのはうそだという言説が非常に出回っております。 今回、ちょっと塩入議員が予算委員会の方に行っているもので、私が塩入議員が通告した質問も代わって少し質問させていただきますが、ちょっと二つ聞きたいと思いますが、消費税が社会保障目的税として明確に位置付けていないのは何でなのかということと、消費税が社会保障以外に使われていないと証明できるのかと、この二点についてお答えいただければと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 消費税は社会保障制度を支える貴重な財源と位置付けられておりまして、その使途の明確化という意味では、消費税法において、年金、医療、介護、少子化対策の社会保障四経費に充てると、法律、消費税法上明記されて、さらに、先ほど申し上げましたように、毎年の一般会計予算の予算総則においてその収入が充てられる経費の範囲を明示して、社会保障四経費にのみ充てられるということを示しております。 また、実際の予算においては、令和八年度のこの予算案におきましては、国の社会保障四経費が三十四・六兆円であるのに対し、地方交付税を除く国の消費税収は二十一・五兆円でございまして、国の消費税の全てが社会保障四経費に充てられるという形にはなっております。 その上で、さらに、委員の御指摘というのは、恐らくもっと直接的に会計を分けろとか勘定を分けろとかそういう話なのかなと思いますけれども、一般会計からその部分を取り除くということについて、特別会計の議論が非常に盛んだった頃に、新設を含めてできるだけ抑制して総覧性を確保するということになっておりますので、そういう状況も踏まえて今のような形になっているのではないかと思いますが、いずれにしても、国民の御理解が足りないということであれば、さらに引き続き丁寧な説明には努めてまいりたいと考えております。
○松田学君 そもそも税制というのは、納税者、国民が、自らの税金がどういう使途に充てられているか、それを国民が決定して判断されると。いわゆる議会制民主主義というのは税負担の問題から始まったというふうに思いますけれども、つまり、受益と負担の見える化というのが民主主義の基本ではないかというふうに思います。現状では、一般会計の丼勘定といいますかね、そう言ったら失礼かもしれませんが、その中で、歳出と歳入の関係が国民には見えていないという問題が根っこにあるような気がいたします。 消費税の税収のうち、国の取り分が全額社会保障四経費に充てられる、法律ではそう書かれているというのは確かにそうなんですけれども、それについて国民の理解を求めたいのであれば、今大臣の方からもおっしゃっていただきましたが、例えば一般会計を特別会計と分離しろとは決して言いませんが、せめて、例えば投資勘定、経常勘定、社会保障勘定という感じで区分して、社会保障については、それと消費税といった歳入、消費税その他公債等になるのかもしれませんが、これが社会保障ですよと、歳出と歳入を結び付けて区分して示すという工夫をしてもいいんではないかということは私はずっと昔から提案しているんですが、そういうこともできないのかといったらできるんじゃないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 当然、受益と負担の関係から社会保障に、特に伸びていく社会保障四経費に充てるということで国民の御理解を得たいというその税制調査会等々の御議論によってこういう形ができていって、消費税法の中にはその条文が入っているわけですから、予算だけではなくて税制のつくり方からしてそうだということですが、同時並行的に、やはりその国の会計についても、母屋でおかゆをすすっていても離れではすき焼きだと言われておりまして、特別会計自身があることが総覧性を非常に損ねていてという議論もずっとまた別途ありましたので、そういう全体のバランスの中でこういうことになってきた部分もあると思いますので、分かりやすくしていくことは必要でございますが、しっかりと経費の総額もこうやって比較されて今私が申し上げたようになっておりますので、今のやり方でそれでは社会保障との関連性が全く示せないかというと、そういうことではないのではないかと思います。
○松田学君 現状では、さはさりながら、消費税の使途が普通の国民には見えないという中で、結果として、多くの国民あるいは有識者までが消費税が法人税の減税に回っているんだと、中には、国に入った消費税収が消費税の輸出還付金の形で大企業に還元されているんだとまでおっしゃる方がいらっしゃいます。ですからね、そういう誤解をやっぱり財政当局としても、できるだけ解けるような、誤解であるというんであればですよ、御努力をしていただきたいなというふうに思います。 こうした国民感情の背景には、消費税で中小零細企業や消費者が苦しんでいる一方で、大企業は多額の内部留保を積み上げているんじゃないかと。内部留保というのは、法人企業のバランスシートの右側に計上される利益剰余金でありますので、資産と負債の差額である純資産の一部ではあるんですが、数字の上で、先ほども数字出ましたけれども、六百三十七・五兆円というのが令和六年度法人企業統計で出ておりまして、それほど多額に上っていると。それがいろいろ、現預金、有価証券投資、あるいは有形固定資産などの企業の資産形成にも回っているんですが、まあいずれにしても日本ではこの内部留保が過大であると批判されていて、これが株主側から増配要求が出たり、あるいは最近では自社株買いも大変増大していると。つまり、日本の大企業が従業員の賃金とか、あるいは国内の設備投資よりも専ら株主の利益を優先している姿にどうしても見えることになっているんですね。 今回の税制改正法案で一つ注目いたしましたのは、これまでの賃上げ税制について、大企業については税制上の措置をやめると、そして、現預金、内部留保を積み上げた企業が人的投資に資金を回すというコーポレートガバナンス改革をもって賃上げに対応しようとしているということはちょっと着目したわけなんですけれども。 失われた三十年の原因として、私どもはこの新自由主義的な株主資本主義が挙げられると考えておりまして、今般の賃上げ税制改正の説明の中で触れられているこのコーポレートガバナンス改革、この背景には、高市政権として、この行き過ぎた株主資本主義を是正していこうと、従業員、地域社会、取引先など様々なステークホルダーが、そっちの方を向いた従来の日本型資本主義を取り戻そうという基本的な思想といいますか、スタンスがあるんでしょうか、その点について確認したいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) コーポレートガバナンス改革をずっとやってまいりまして、中長期的な企業価値向上の観点からやってきた、これが本筋なので、賃上げや労働分配率の向上自体が直接の目的ではないですが、今見直しに掛かっているコーポレートガバナンス改革は、まさに委員がおっしゃったような方向性でございまして、企業の利益を株主に還元するだけじゃなくて、人的投資とか設備投資、研究開発への投資等に活用していくという、そういう方向、行き過ぎた株主資本主義ではなくて、従業員、地域社会、取引先、まさに様々なステークホルダーを向いたという意味では御指摘のとおりでございまして、企業の長期的な成長に資するような人的投資、新事業投資がより積極的に行われるように、まさに投資ということで強い経済をつくっていくという経済政策の内閣でございますから、こういった成長志向型に変容させる方向でコーポレートガバナンスの改訂が行われるように頑張っているところであります。
○松田学君 成長志向型ということのほかに、行き過ぎた株主資本主義を見直すという視点もあれば、我々参政党も、いわゆる公益資本主義という考え方が最近ありますが、それ、私どもの立場とも近いのではないかなというふうに思っております。 また、今回の税制改正案では、設備投資には大型の減税策を講じていますけれども、法人全体で見ますと、近年の国際的な法人税率引下げ競争というのが行われている中で、日本の法人実効税率はもう三割切っているというところまで低下しているという認識をしておりますが。 そして、この法人税率の引下げ競争といっても、かつて財務省は、法人税は企業立地にほとんど影響しないというスタンスだったんじゃないかなというふうにも思います。また、法人税、税率が高ければ高いほど経費として賃上げをしやすくなるという意見もありますし、あるいは、さっきの設備投資減税じゃありませんが、政策目的の減税措置の効果も高まるという面もあろうかと思います。 よく言われるように、法人増税をして消費税減税の財源にする、しろということはちょっと別、ちょっとおいておいてですね、それとはちょっと異なる次元の議論として、少なくとも、今多額の利益剰余金が積み上がっていると。賃上げよりも自社株買いといった株主の方を向いているかに見える日本企業、その現状に対して国民が不公平感を抱いていると。そういうことにどう対応するのか、税制面でですね。 例えば、よく言われる内部留保金課税やあるいは法人税率引上げなど、法人税の増税についてはどんなことをお考えになっているか、大臣の所見を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 不公平感の問題については、先ほどコーポレートガバナンス・コードの改訂の方向で申し上げましたように、人的投資や新規事業への投資という環境をつくっていきたいと思っておりますが、他方、先ほど他委員への御答弁でも申し上げましたように、近年の与党の税制改正大綱で、法人税改革が意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとされていることももう本当に事実でございますので、今後の法人税率の在り方について、企業を取り巻く経済環境ですとか、企業行動に与える影響や国際的な動向など、様々な観点を配慮した上で、こういった与党税制改正大綱の考え方を踏まえつつ、丁寧に検討していくということではないかというふうに考えております。
○松田学君 次に、特例公債法案に関してですが、日本はつい最近まで対外資産残高世界一の状態を三十年以上にわたって続けてきた国でありまして、つい先般ドイツに抜かれましたけど、にもかかわらず、国内経済の停滞がずっと続いてきたと。これは、日本国民が言わば汗水垂らして働いて築いた貯蓄や金融資産が国内のマネー循環に十分回っていないといいますか、海外を潤す方に相当程度回ってきたということも示しているんではないかなというふうに考えております。 対米直接投資、日本はナンバーワンであるというふうなことで、それをアメリカに対する売り物にもしておりますが、また今般も八十兆円以上ものマネーをアメリカに運用しようとしていますが、むしろ、国内で形成された貯蓄というものを国債を増発して吸収して、今、高市内閣が言っているような官民一体での投資を通じて日本経済の供給力を強化する、あるいは国際競争力を強化すると、そういう積極財政の方向が望ましいというふうに考えております。 ただ、積極財政というものがこうした供給力の強化に効果を現すにはやっぱり時間を要するので、短期的に見ますと、マクロ経済の視点で見ますと、政府が財政赤字を拡大しないと、いわゆるスティミュラスにならないというか、刺激にならないという面もありまして。つまり、本当に積極財政言うんであれば、財政の財源はあくまで税金であって、国債は悪であるという発想から脱却しないと本当の積極財政にならないんじゃないかなという気もしないではありません。 参政党は、財源はあくまで税金であって国債は悪なんだというのではなくて、国債を堂々たる財源に位置付けるという立場から今般の特例公債法案には基本的に賛成の立場であります。 ただ、元々この特例公債法には、この法律に基づいて発行される国債はあくまで特例であって、いけないものだという発想が満ち満ちておりまして、これまでもこの法律には発行額の抑制に努めるものという文言が盛り込まれてきました。 加えて、今般の改正法案には、わざわざ第五条が新設されまして、歳出歳入の改革を始め、緊縮財政的な措置がうたわれています。これはマーケットの動向を意識したのかもしれませんけれども。 ここで質問ですが、この公債発行というのは景気動向に応じて適切になされるべきものであると、本条項を条文化しますと公債発行を過度に抑制的にする可能性があるのではないでしょうか、それは、積極財政を掲げる高市政権の財政運営と相反するのではないでしょうか。この本条文は削除すべきではないでしょうかという質問をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 今般の特例公債法改正法案につきましては、今までの枠組みを引き継いで、第四条において特例公債の発行抑制の努力義務を定めるとともに、新たに行財政改革を徹底する旨を定めた第五条を設けることとしておりますが、これらの規定は、複数年度の発行根拠を設ける前提として、授権期間中、政府として財政健全化に取り組み、国債発行額の抑制に努めつつ、市場の信認の確保にもつながるよう、改革の姿勢を明確に示すものであり、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していくに当たって意義のある規定だと考えております。 その上で、各年度の特例公債の発行額は特例公債法ではなく予算で定めてきておりまして、これまでも、経済社会情勢に応じて特例公債を発行して必要な財政出動を行ってきているというところでございます。 ですから、今後も、責任ある積極財政の考え方の下、投資すべき分野への大胆な投資を行いつつ、強い経済の構築と財政の持続可能性の両立を実現させていきたいというのが我々の方針でございます。
○松田学君 そもそも、今回の特例公債法案は、財政法四条というのがあって、非募債主義を定めていると。その下で、国債発行は言わば実物投資であります公共事業、あとは出資金、貸付金に限定していて、そのほかの経費の財源に充てられる公債を禁止しているということから、この特例公債法が必要になるということでありまして、ただ、高市内閣が掲げている成長投資とか危機管理投資、これは何も実物の公共投資というものに限られるものではないはずでありまして、この財政法四条がそもそもそうした積極財政の足かせになっているんじゃないかという気もいたします。 高市内閣は、施政方針演説などでも、危機管理投資や成長投資については、予算上、多年度で別枠で管理する仕組みを導入するとしておられますが、また片山大臣もそのように演説でおっしゃっておられますけれども、具体的にどのような仕組みを考えているんでしょうか。 昨年の臨時国会でも、片山大臣との議論の中で私の方から提案したことですけれども、この別枠管理の考え方というのは、例えば、すぐではないにしても、将来的に財政法四条を改正して、こういった投資に関しては、人的資本でありますとか知的財産とか、そのほか生産性を高める投資といった無形資産も含めて、現状の建設公債の範囲を広げて、さらには、こうした投資的経費についてはプライマリーバランスの対象から外して、バランスシートの資産負債管理の考え方を持って管理していくという方向にもつながるものなのかどうか、考え方を聞かせていただければと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 何度か申し上げましたように、予算編成改革の一環といたしまして、投資を上回るリターンを通じてGDPの成長にも資する危機管理投資、成長投資などについては、多年度で別枠管理する仕組みを導入すると、複数年度予算でございますね、こういうことで計上をしてまいるという考えで既に検討を進めておりまして、これまでも、例えばGX経済移行債を活用した十年の先行投資支援ですとか、AI・半導体産業基盤強化フレームにおける七年の公的支援とか、これは特別会計において別枠管理しつつ、必要な財源を確保しながら、財源の裏付けのあるつなぎ国債の発行などにより複数年度にわたる予算措置を行ってくると、こういうことでございまして、全部がこういう一律ということかどうかは別として、こうした取組を更に広げていくということは考えております。これは、GX対策やAI、半導体支援に係る経費や財源の金額として、内閣府の中長期試算で、国、地方の財政の姿を計算する際には、除いたベースの数字が基本とされております。御指摘のとおりです。 ということで、これは複数年度にわたって必要な財源の確保を行って、特別会計等において多年度で収支を完結する枠組みを想定しているということを踏まえてこのようにしているものでございますので、今、先ほど御意見がありましたように、すぐに建設国債の範囲の拡大を考えているというか、そういうわけではないですけれども、前段御説明したような方向を考えているわけであります。
○松田学君 要するに、別枠といっても複数年度で管理していくということだという意味ですね。 そして、次に、高市内閣が掲げる危機管理投資の中で、私はやっぱり、当然のことながら、国防力の増強というのもあるはずだというふうに思います。 国際社会では、NATOが国防、安全保障支出をGDP比五%に引き上げる目標を設定しまして、このうち国防費は三・五%とされていまして、アメリカが日本に三・五%を要請するかどうか分かりませんけれども、しかし、安保三文書の見直しで、先ほども質問にありましたように、相当なこの防衛費の増額ということが予想されるわけであります。 既に防衛費のGDP比二%は今年度中に達成されるという状況になっていますが、大体十一兆円ですね。これを仮に三・五%まで引き上げるとなりますと、来年度の名目GDPを分母とした場合、二十四兆円ぐらいになっちゃうと。現状よりも十三兆円も防衛費を増やさなければいけないという、単純計算ですけれども。これは果たして、これ、今増税で賄える規模としては非現実的な水準のように思います。 現行の五年間で四十三兆円という防衛関係費の財源見ましても、先ほども御答弁にありましたように、外為特会の運用益とか決算剰余金とか政府関係機関の積立金といった一時的な財源が多いと。そして、恒久財源として計画されている増税としては、今般の税制改正で防衛特別所得税の創設が掲げられていますが、平年度ベースで、これと防衛特別法人税、たばこ税を合わせて約一・三兆円ということで、先ほどの金額にはこれ到底足りない金額であります。 また、いつも歳出改革というのは必ず出てくるんですが、しかし、歳出改革で実際、私も昔、財務省におりましたけれども、もう削って削って削りまくって、あと社会保障の抜本的な制度改革しないと大きな財源なんか出てこないぐらいもう削ってあるんじゃないかと。そこからどうやって歳出改革で財源を出すのかという問題もあろうかと思います。 ドイツでは、御案内のように、昨年、ドイツ基本法、憲法を改正して、防衛関係費について、債務の上限、GDP比〇・三五%の対象外といたしました。つまり、国防関係支出の増加を国債の増発なんかで賄うんじゃないかというふうにも予想されるんですけれども。 日本の現状では、この防衛費のうち、建設公債の対象となっているのは艦船などの建造費とか基地の整備費に限られているんですが、今後、自主防衛力を強化するという方向になっていきますと、それ、新しい技術であるとか新産業の創出にもつながっていくものであると。 また、国防そのものが国家を永続させて将来世代にも裨益するというふうに考えていきますと、防衛費も一種の投資という概念にふさわしいんじゃないかという気もしないでもありません。 よく議論されるように、財政法四条そのものは、日本が二度と海軍力を増強して戦争する国にならないように、そのために憲法九条二項とともにGHQが置いていった置き土産だという説もよくありますが、そのことはさておきですね、今般の法案に防衛所得税の創設は盛り込まれてはいますが、今後、防衛関係費のGDP比三・五%も言われる中で、その財源どう賄うことになるのか。安定財源は増税ということになると、これ非現実的な水準になる可能性もありますので、今私が申し上げたように、財政法四条、この際見直して、防衛費そのものを国債発行の対象とすることも考えなければならなくなるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) これ、まさに本会議で総理もお答えしているんですが、その防衛力整備というのは、自らの国は自ら守るという基本姿勢の下、我が国自身の主体的判断に基づいて行うもので、三・五%とか、向こうの方で取り交わされている、そういうものに拘泥されるのではなくて、金額やGDP比ありきでもなく、大事なのは防衛力の中身であるというのが我々のスタンスでございます。 その上で、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準については、まさに三文書の改定に向けてこれから本格的な議論がなされていくものと承知をしておりますので、この財源の在り方につきましても、当然、こうしたこれからの議論を踏まえて、財政の持続可能性にも十分配慮しながら、安定的な財源が確保されるよう対応を検討してまいりたいと思います。
○松田学君 財源論についても本当に現実的な議論をする準備をしなければいけないのではないかなというふうに考えますので、そのように提案させていただきました。 次に、日本が今営んでいる六十年償還ルールについて少し聞いてみたいと思っていまして、今般、特例公債法が必要になりますのは、財政法四条が非募債主義を定めている、これ一つ大きな財政規律になっているという説明になっていますが、加えて、日本では国債の六十年償還ルールによる減債基金制度が営まれていると。ただ、こういった減債制度を取っている国は世界の中で日本だけであるというふうな状況ですね。 かつてこの制度を営んでいた先進国フランスなんかもそういった国だったようですが、今やめているということで、日本はほかの国に比べても厳しい財政規律を営んでいる、制度として存在する国ではないかなと思っていますが、この減債制度は現実には機能していないというふうに思いますね。むしろ、六十年にわたる借換債の発行を一九八五年度から特例公債にまで適用したと、元々建設公債だったのがですね。その結果として、国債発行残高を増やす要因にもなったという指摘もあります。 この制度は、元々、国債を順次税金によって償還していくことを前提としているものだと思いますが、現実には税収が足りないということで、毎年度、一般会計で新規国債を発行して国債残高の六十分の一を償還すると。いわゆる自転車操業状態でして、これではほかの国と同じように全額を借換えのための国債を発行して借り換えていけばいいじゃないかという議論にもなってしまいます。 かつて私が現役の財務省の役人だった頃に、この制度意味がないんじゃないかって、ちょうど私の同期が、調べたら誰か分かっちゃうかもしれませんが、国債課長をやっていた、国債課長に議論を吹っかけたことがありまして、で、彼の答えはこうでした。確かにそうなんだ、意味はなくなっているんだが、毎年度の予算でこれだけ多額の債務償還を強いられている、債務償還費を計上していますからね、それを国民に示すということで、国民に財政の厳しさを伝えるメッセージになっているんだと。まあほとんど痩せ我慢みたいにしか聞こえなかったんですけれども。 それで、予算を見てですね、予算書を見て、いや、この数字を見て大変だと思う国民は実際にはほとんどいないんじゃないかと。むしろ、マーケットの声も、六十年償還ルールやめて日本国債に対する信認に本当に影響するのかというと、しないという見方が大勢だとこれは聞いたことがありまして、まあ事実ほかの国やっていないわけですからね。 このルール、かつて元々日露戦争のときに、当時はまだ日本に対する信用が薄いときに、当時の高橋是清蔵相が戦費を海外から調達する際に際して償還計画を作成したということがきっかけだそうですけれども、それを今日でも真面目に続けている国がちょっと日本であるともいうふうにも言われています。 この、ほかの国が営んでいない六十年償還ルールが日本の財政に対するマーケットからの信認を確保する上で不可欠だとする理由は何なのでしょうかということと、むしろ、これ提案ですが、このルールはもう廃止して、国債の償還は全額国債整理基金の借換債で賄うというふうにしますと、例えば来年度予算案の一般会計の新規国債発行額は、債務償還費に相当する十八・二兆円分減ることになります。国債費も十三兆円の利払い費にまで、いわゆる債務償還費はなくなりますので、十三兆円の利払い費まで圧縮される。 論者によっては、さらにこの利払い費も、国から日銀への利払いからのバックとも言える日銀の国庫納付金を差し引けば、ネットではもっと利払い費も小さくなるんじゃないかなという議論もありますけれども、これによって、いずれにしても、国債費も公債金も一般会計で大きく圧縮される姿を示すことになりますと、日本財政の姿をより健全な形で示すことができるのではないかと。 マーケットのことを気にするのであれば、より健全な形で財政の姿を示した方がいいんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) この債務の償還費でございますが、国債の償還財源を確実に確保しつつ、償還のための財政負担を平準化するという観点から、六十年償還ルールはたしか一九六〇年代にできたと、建設国債で、当時五十年から六十年の耐用年数のものが多かったんで、そういうことで固まっていったというふうに聞いておりますけれども、法律の規定に基づいて計上しているものでございまして。 政府といたしましては、先ほど松田委員のエピソードにありましたように、債務償還費を計上することが財政健全化の精神を体現するものとして定着しているものであるという説明をしておりまして、また多くの国民の方々に御負担をいただいている税金等で成り立つ一般会計でですね、一般会計において債務返済の負担の具体的な額を明らかにすることが返済の負担の見える化の意味も有意義であると、こういう整理をしておりまして、まさに委員が市場の方は大丈夫じゃないかとおっしゃいますが、まだこれをやってみたことがないので、今、かなり国債市場に我々は気を遣っているわけでございますが、そういった中でそのリスクを取るのかなということはちょっと余り今当面検討はしておりませんけれども。 国債費の中で、利払いが約十三兆円で、債務の償還等費が十八・二兆円で、この十八・二兆円のうちの十七・二兆円が六十年償還ルール分ですから、確かに両落としするということはあり得ることではありますけれども、今当面全くそれを検討していないというのはこういう事情でございます。 いずれにしても、高橋是清の時代がどうだったかは別といたしまして、今マーケットの影響というのが実需に比べて、当時に比べても考えられないぐらい大きいので、ごく微細なことにつきましても、それがどのように受け入れられるかについてはなかなか責任を持てないので、こういったお考えがあることは分かっておりますし、財務省における様々な議論も御存じでおっしゃっているんでしょうから、理論ではいろんな考え方があるということはありますけれども、ただ、見直しを行っても国全体として国債発行額が必要なのは必要なので、そこは変わらないんで、本質的にそのボリュームがどうなのかなという議論はまた別途あるのではないかと思います。
○松田学君 確かにあれなんですね、このルールを撤廃したところで国債発行額全体として減るわけでは何でもないんで、何か財源が出てくると勘違いしている人もいますが、財源が出てくるわけではないわけなんで、そこのところよりもむしろマーケットに対する見せ方という趣旨で今質問させていただきました。 今のこのマーケットの問題なんですが、高市内閣が発足して責任ある積極財政を打ち出して、当初国債の金利が上がったり円安になったりと、少し落ち着いたり、もういろんな動きがあって、そういった市場の動きを見て、その後やや消極財政に傾いているんじゃないかなとちょっと心配をしておりまして、やっぱりマーケットのことは心配だとなっているんじゃなかろうかなと。今回の特例公債法案でも、先ほど私が指摘した条文が盛り込まれたというのもその一例ではないかなというふうに思いますが。 政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことでマーケットからの信認を得ていくというふうにおっしゃっていますけれども、ただ、責任ある積極財政をうたっている以上、来年度予算は既に石破内閣の下でフレームが決められて、その中で国債発行額は縮減したという形になっているんですが、恐らくこれから検討される責任ある積極財政はそういう予算とは違う姿になるんじゃなかろうかなと、恐らく国債発行額が増えなければ積極財政にならないと思いますけれども。 その中で、一方で、日本のマーケットの方は、日本の金融機関に対するバーゼル3の本格適用でありますとか、あるいは、先般のこんな報道がありましたが、先進国が発行する国債の保有者の約五〇%がノンバンクだと、ほとんどヘッジファンドじゃないかという話もありますし、また、今イラン情勢でマーケットも不安定なことに加えて、AIバブルが崩壊したら国債の投売りが起こるんじゃないかなんて話も一部でささやかれている。また、これから防衛費の増加が迫られる各国も国債発行額が増えるかもしれない。 そういった中で、世界的に見て国債市場が不安定さを増していく中で、果たしてこの債務残高の対GDP比を低下させていくという見通しを示すだけでマーケットが本当に信認が得られるのかどうか。経済の成長率も金利も、いずれも民間の市場経済の動きによって決まるものでありますので、そのマーケットの納得を本当に得たいのであれば、しかもその中で積極財政をやるということになりますと、歳出削減してこの緊縮財政やるとか、あるいは国債がどんどん累増するという姿に依存するとか、そういうこととは違うもっと別の政府の責任を持って担保できる仕組みであるとか、財政運営の在り方とか、そういうのを検討しなければいけないと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 高市内閣で、債務残高対GDP比の低下について、その見通しを単に示すだけではなくて、施策の中身についても、国民生活の下支えや経済成長に資することが期待される施策には大胆に重点化する一方で、見込まれる効果が乏しい施策については見直しを行うなど、歳出歳入両面の改革を推進して強い経済の実現と財政の持続可能性を両立していこうという、こういう方針でございますので、まあ、めり張りであります。 先ほどからずっと申し上げております租特・補助金見直し担当室及び通称日本版DOGE、DOGEですね、的な行財政改革もそういった意味で行うわけでございまして、つまり、財政について、エクスパンショナリーではなくてプロアクティブだと、単に規模の拡大のみを目指して大きくしていくということではなくて、プロアクティブ、先を見て伸びるものを伸ばしていくという、そういう考えでございますので、八年度予算でもある程度はそれを一部実現した上で百二十二・三兆円という過去最大の予算規模になりましたが、予算全体の中ではめり張りが付いて、新規国債発行額は三十兆円未満に抑えて、公債依存度も下がったと。こういうことで、プライマリーバランスも当初予算としては二十八年ぶりに黒字化になったということでございまして。 今私たちが成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えるとか、政府債務残高の対GDPを引き下げるということが、全くマーケットから信認を得られていなかったら、私もダボス会議では相当苦労したんですけれども、これを数字を基に訴えてまいりましたところ、大分投機的な部分についてはほとんど剥げ落ちたかなと思っておりますので、一定の理解は得ておりますし、国際比較におきましても、単年度の赤字はG7の中ではGDP比で最も小さいですから、それも、さほど無理したわけではなくて百二十二・三兆円使ってでございますから。 委員のまた卓越したアイデア、松田プランについても、デジタルで発行されるとか、大変な、デジタル通貨とステーブルコインの争いだけでも今国際金融市場大変でございますから、これをまた解決するのは難しいなと思いましたけれども、いろんな案が議論をされる国会というのはすばらしいと思いますので、積極財政をいい方向にやっていくためにはまたいろいろと御議論を頂戴したいと思っております。
○松田学君 私のプランに言及していただきまして、ありがとうございました。 今回は法案に関する質疑ということなので取り上げませんでしたけれども、これから一般質疑等の機会もあると思いますので、いろんな提案を積極的にさせていただきたいと思っております。 私からは以上です。どうもありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今朝、大臣が暫定予算のことについて表明されました。暫定予算を編成すると。この暫定予算の期間はどれだけなんでしょうか。そして、これは今週中に国会に提出されるという理解でよろしいでしょうか。 〔委員長退席、理事船橋利実君着席〕
○国務大臣(片山さつき君) 令和八年度予算については年度内成立が必要と考えており、現在参議院において精力的に御審議をいただいているところですが、予算の空白は一日も許されないため、不測の事態に備えて、関係各省庁の御協力を得つつ、暫定予算の編成作業を進めたいと考えておりまして、今日二十四日の閣議において、私から財務大臣としてその旨を申し上げたところでございます。その際、お尋ねの暫定予算の期間につきましては十一日間とすることとしたいと考えておりますというふうに申し上げました。 また、先ほども申し上げましたように、今般、予算の空白は一日も許されないので、不測の事態に備えて暫定予算の編成作業を進めることといたしましたが、まだこの状態なので、具体的な提出時期などが決まっておりませんので、今後様々な状況を見ながらしかるべき対応をしてまいりたいと思っております。
○小池晃君 とはいえ、今週中に出してもらわなければ、国会でまともな議論できませんよね。当然ですよね。
○国務大臣(片山さつき君) 今朝ほども申し上げましたように、国会の方でのお取扱いは国会の方でお決めになることなので、そういった部分も、どういう御予定かということも含めて、やはりそれは国会の方と十分御相談してのことではないかなと思っております。
○小池晃君 国会の扱いの問題じゃなくて、政府としての提出時期を聞いています。
○国務大臣(片山さつき君) 今まさに、年度内いろいろなものがございまして、今まさに編成をしているところでございますので、そういったところで今この瞬間でいつということはちょっと申し上げられないような状況でまだございます。
○小池晃君 不測の事態とおっしゃるけど、不測の事態でも何でもなくて、想定された事態なんですよ、これは。一月に解散なんかすれば、暫定予算なしにまともな議論できるわけないんですよ、国民生活に穴が空くわけですから。 それで、暫定予算というんであれば、私は、衆議院のあの強行は一体何だったのかということになりますよ。やっぱり政府・与党として本当に反省してもらいたいし、暫定予算出すというんだったら、参議院はしっかりと予算の中身、これは時間を掛けて、もちろん三十日ルールの範囲内ですけど、やっていくということだと思いますし、特例公債法などは、これは別に日切れじゃないんですから、やっぱり年度を越えてもこれはしっかり議論をするということを求めたいというふうに思います。 〔理事船橋利実君退席、委員長着席〕 それでは、法案の関係で、税制改正ということなんですが、真っ先に見直すべきは消費税だと思います。 総選挙中ほぼ全ての政党が消費税減税を公約して、自民党の選挙公約も、飲食料品は二年間に限り消費税の対象としないことについて検討を加速すると。自民党も消費税減税言い出した、これ非常に重要なことだと思います。 しかし、何で国民会議なのか。先ほども議論ありました。私は、直ちに国会に消費税減税法案を提出をして、そして議論し、実行すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) 食料品の消費税率ゼロは、御指摘のとおり、さきの総選挙におきまして自民党の政権公約にも加速ということで記載をしております。 ただし、本件に関しましては、選挙期間中を通じまして、各党派によりその主張が非常に様々であることが明らかになりまして、実施に向けて検討すべき諸課題もあるという御指摘も数多くいただいたところでございます。また、消費税の在り方は、社会保障や地方財政への影響、金利や為替等の金融市場への影響を含め国民生活に深く関わるものであり、丁寧に議論を進めていく必要がございます。 このため、政府・与党としては、国会に提案する前に野党や有識者の皆様に御参画いただきながら国民的議論を深めたいと考えており、それで先般、社会保障国民会議が立ち上がったものと理解しております。まさに国民生活に深く関わる論点だからこそ、社会保障国民会議で各党や有識者から様々なお考えを伺いつつ、真摯に議論し、結論を得てまいりたいという考えでございます。その上で、各党の皆様の協力を得られれば、夏前にはこの社会保障国民会議で中間取りまとめを行って、必要な法案を国会に提出するということを考えております。
○小池晃君 様々な議論があるんですよ。国民生活に深く関わるんですよ。だったら国会で議論しましょうよ。 様々な立場の意見の人を排除しておいてね、だって消費税廃止と言っていたら入れない、入れないわけでしょう。食料品だけじゃ駄目だというところ入れないわけでしょう。それでまともな議論ができるんですか。それやってから国会っておかしいですよ。国会でまず議論しましょうよ。どうですか。
○国務大臣(片山さつき君) 先ほどどういうところでお声掛けをしているかについて、与党の方の政策担当者、我が党でいえば政調会長でございますが、社会保障財源としての消費税という位置付けと、それから給付付き税額控除の設計という意味ですね、これを条件に入れて政党間で御議論をされたということで、そこに私どもは入っておりませんので、そういうことだったのかなと思いますが。 いずれにしても、法案が提出されれば国会で大変な議論が行われるということは当然でございますので、そういったことで、最終的には全ての様々な多様な民意を踏まえた結果になるのではないかと考えております。
○小池晃君 いや、今までそんなことやったことないじゃないですか。前もって国民会議みたいな、何か訳の分からない、政府なのか国会なのかも分からないような、そんなところで議論して、それでまとめた上で国会へ出す、そんなこと今までやっていないですよ。だから、結局、異論を排除して、結論一定出しちゃって、国会に持ってくるという話じゃないですか。 しかも、その共通の理解を有する政党との間で議論を行うと言うけど、例えば真っ先に参加したみらいというところは、これ消費税減税反対しているわけですよ。全く方向性違うじゃないですか。 で、この辺からあの辺五人ぐらいは入れてもらえないわけですね。ここはみんな消費税減税あるいは廃止と言っているわけですよ。そういう政党入らなきゃまともな議論にならないと思いますよ。いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) 社会保障国民会議の今回の議論のスタートとして、飲食品の二年間に限った消費税の軽減税率の八%からゼロ%への引下げと給付付き税額控除の設計ということでございますので、そういったことにおいて、基本認識というんですかね、ある程度そういうお声掛けであるというふうに聞いておりますが、私も担当閣僚のたくさんいる一人の中で議論に参画をしておりますので、ちょっとこれ以上は、私どもの方ではちょっと図りかねるところでございます。
○小池晃君 いや、だって税金の問題ですよ。財務大臣が図りかねるって、そういう話じゃないと思いますよ、私ね。多様な意見を聞くというのであれば、私は国会で議論するということが筋だということを改めて言いたいと思います。 私たちは、やっぱり食料品だけでは駄目だと思います。一律五%にまず減税をし、複数税率なくして、インボイスも撤廃をし、廃止を目指すというのが一番合理的だと。特に、今イランの問題で原油価格が高騰して、あらゆるものが値上がりしているわけですから、やっぱり食料品だけの減税では全く不十分だというふうに思いますよ。ちょっと大臣、そう思いませんか、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) 一律五%の引下げですから、あるいは全廃ということをおっしゃる政党が、その先ほど多様な意見というのを申し上げた中に複数おありになって、国会でも何回も議論をしておりますが、五%にするだけで十六兆円以上の財源が要りますが、先ほどの四経費に充たっているというと十六兆と、それでそのまま全部ちょうどないんだよねみたいな額ですから、食料品に限ってということになると四兆円台から、まあ行って五兆円のところなので、このボリューム感というのは物すごく違うなと私は思いますけれども、そういったことも含めて、根本的に社会保障四経費の充たる対象としてその消費税を維持するということなのかどうかという意味では、その減税の幅ですとか減税の対象というのはある程度意味を持つ議論ではないかと考えます。
○小池晃君 ボリューム感が違うぐらいのことをやらないと、この経済危機、暮らしの危機は打開できないと思いますよ、私。そういったことも含めてきちんと議論するのが私は国会の役割だというふうに思います。 しかも、食料品だけ消費税ゼロになっても、これは容器の問題、運送費の問題、生産コストの問題、これ一〇%のままですから、経費は余り変わらないわけで、しかも価格というのは、これは事業者間の力関係で変わるわけですから、やっぱり食料品の消費税率を八からゼロに下げても、これは価格が八%下がるわけではないと思うんですね。 しかも、食料品だけ消費税ゼロにした場合には、飲食店の問題が出てくる。飲食店の税率一〇%のままで、テークアウト、宅配、出前はゼロ%となったら、これは競争上不利になることは明らかだと思います。今までは一〇と八だったけど、これが一〇とゼロになるわけですから、これは本当に大きな差になるわけですね。 加えて、飲食店の場合には、食材の仕入れに係る消費税減ったとしても、同額だけ納税額増えますから、一円の得にもならないわけですよ。しかし、お客さんから見れば、あれ、食料品はゼロなんでしょうというふうになるわけで、そういう期待が寄せられる。それに応えたら、これは身銭切らざるを得ない。これ、もう食料、飲食店、これ廃業になるんじゃないかという声上がっていますよ。大臣、そうした懸念にはどうお答えになるんでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 食料品消費税率ゼロの実施ということがアジェンダになったときから、外食産業からは、テークアウト等との税率差が拡大することに伴って需要がそちらにシフトし売上げが減るのではないか、あるいは食材の仕入れに係る税率引下げが外食の税込み価格にも反映されるということに取られて、消費者から、本来はそこまではとても下げられないんだけど、その分下げろという値下げ要求が来るのではないか等々いろいろと御課題をいただいております。食団連ほか幾つか飲食を代表する大きな全国的な団体ってありますので、既に複数から御要望をいただいておりますし、また、今それこそ、御批判をいただきましたが、社会保障の国民会議の方でも実務者の会合が始まっておりまして、そういったところに特に不安あるいは御意見をお抱えの団体を順次お呼びしていると聞いておりますので、一つ一つその辺は寄り添ってきっちりと結論を得て、丁寧にやって、御納得をいただけるような方向にしていくという御検討ではないかと思っております。
○小池晃君 だから、国民会議に、でも食料品だけじゃ駄目だと言っている政党は排除されているんですよ。そういうことを議論するというんだったら、寄り添うというんだったら、ちゃんとそういう主張をしている政党にも寄り添って議論していただきたいと思いますよ。これ、本当に深刻な問題になると思います。 それから一方で、食料品ゼロになると、これ還付が増える業界があるわけですね。これ、いわゆる輸出戻し税ってあります。ゼロ税率だと、これ輸出はゼロですから、その分仕入れに支払った消費税は還付される。食料品をゼロ税率にした場合も、これは財務省に聞きますが、食料品ゼロ税率にした場合も輸出取引と同様に消費税が還付されることにこれはなるんですよね。そういう仕組みですよね。
○政府参考人(青木孝徳君) 食料品の消費税率がゼロ%になった場合について、食料品の製造販売のみを行う事業者が本則課税によって申告を行うことを前提といたしますと、売上税額が基本的に生じない一方で、例えば、包装容器代や電気代のように税率一〇%が適用される仕入れに対応する仕入れ税額が引き続き生ずるため、売上税額を上回った仕入れ税額の還付を受けることとなります。
○小池晃君 これは輸出大企業なんかと同じようなことが起こってくるわけですね。 例えば、サントリーとかアサヒとかキリンとか、こういうメーカーは既にもう輸出多いですから、多額の還付金、今もあるんですけど、これ食料品ゼロになると、更にこれが増えるんではないかなと。食料品ゼロ%というのは、私は不公平増すばかりだと思います。しかも、二年限りの減税ということであれば、これ二年後には食料品の大増税ということになるわけですよね。これ、国民生活への深刻な打撃になる。 先ほど大臣は、ボリュームが大きいからこれはできませんとかっておっしゃったけれども、でもね、これはやっぱり大変な矛盾が起きますよ。一律五%に恒久減税すれば、財源の問題もちろん我々提案していますけど、これをやれば今指摘したような問題は解決するわけで、複数税率をやめてインボイスも撤廃する、そして最悪の不公平税制である消費税はやはり廃止をすべきだということを申し上げたいと思います。 そういう議論を、じゃ、国民会議でやった後で十分な時間を取って国会でやるということに、そこは求めておきたいというふうに思います。 それで、インボイスですが、これ、インボイスは消費税導入直前の平成元年三月の国会で、当時の大蔵省の主税局長はこう言っています。今回の消費税が例外を極力なくした一本税率である、そういうことからあえて税額票を用いなくても仕入れ控除ができるということで事務の簡素化ということに重きを置きまして帳簿方式を取った。 消費税を導入したときは、単一税率だからインボイス必要ないというふうに説明をしていたわけです。複数税率になってからは、複数税率の下で適正に課税するためにインボイスが必要であるとずうっと言ってきたわけですね。 ということは、大臣、複数税率をやめて消費税を一律五%に減税をすれば、これは、インボイスはこの導入の根拠は少なくともなくなるということでよろしいですね。
○国務大臣(片山さつき君) この議論は相当いろいろなことでやっているんですが、私は消費税を付加価値税として設計した人にお会いしていますので、その方の付加価値税、百七十九か国で使われているものですね、の設計原理には売上げに係るその消費税、付加価値税額から仕入れに係る税額を控除すると、その仕入れに係るその証明として使われるものがインボイスという、そういう設計なんですよ。 ですから、この百七十以上の中に、仕入先において課税されていることの証明が必要という理由で単一税率の国があるんですけれども、そこでもインボイス制度をやっているので、日本もインボイスに、お気に入らないかもしれませんけど、参加いたしましたので、今世界中では全部やっていることになっていまして、大変煩雑な点もあるかもしれませんが、そういうものでございます。 ですから、自ら自分で作成した帳簿じゃなくて、他人がこれを売ってくれて、それにこの金額がくっついてきているから、これはある程度第三者間だから信用性があるということで控除するという仕組みが元々の発想でございます。
○小池晃君 というふうにおっしゃってね、単一税率でインボイスを導入している国があるんだと、最近何かそういったことを説明するようになったんです、財務省ね。どこなんですかと聞いたら、把握しているのは韓国とタイとインドネシアだけだと言うんですよ。そんないっぱいあるわけじゃないんですよ、これね。把握しているのはそれだけだって財務省言っています。しかも、複数税率にしてから四年間もインボイスなくても混乱なかったわけですよ。 私ね、大臣は消費税導入のときのというお話あったけど、消費税導入のときもそういう議論あって、結局日本は帳簿方式で、これ日本の取引慣行というのはしっかりしているんだと、納品書もある、請求書もきちんとあると、だからそういう取引慣行を踏まえれば、消費税導入するときもインボイス必要ないと言っていたわけですよ。 今だって、やっぱり日本のこういう取引慣行を踏まえれば、私は帳簿方式に戻しても十分やっていけるというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) こういった大型間接税がないところに一九八九年に初めて入れましたので、そういった意味で、台帳、業者さんとか事業者さんが作成した自らの台帳で足りるという形をしたんですけれども、本来、また繰り返しますけど、本来このユニバーサルな間接税としてはそういう設計であるということで、EUなんかもそれを全部共通化しているわけです、あそこは複数税率が多いですけれども。韓国、インドネシア、タイがそんな大したことないと言われると、なかなか今の世界の中ではええっという感じもしますけれども、それは考え方の問題であってですね、そういうところが圧倒的に多いわけではないというか、単一税率の国がそんなに多くはないということもあると思いますが。 これで、だから日本において消費税のその適正な執行ということを考えた上で、何が何でもインボイスは要らないかというと、やっぱり客観的証明性は上がっておりますので、本来の仕組みをできるだけ適正、公平に運用するためには本来必要な仕組みだということを私たちは申し上げているわけでございます。
○小池晃君 これから増税をし、さらに複数税率もっと複雑にしようというふうにお考えであれば、これはインボイス必要だというふうに思っていらっしゃるのかもしれませんけど、私は、もう五%に戻して消費税廃止すると、インボイスなくすというのが一番国民にとって今必要なことだということを改めて申し上げたいと思います。 その上で、この法案では、二割特例、八割控除の見直しというのが入っています。 去年の十二月にこの委員会で、私、大臣に質問して、そのとき大臣は、八割控除、二割特例、三年たって、来年九月末が適用期限なので、延長を求める声が現場からも、あるいは中小企業団体からも多いということはよく承知をしています、認識をしております、そう答弁されたんですよね、ここで。 しかし、今回、二割を三割に、八割を七割にすると。二割特例、三割になれば、これは課税事業者の売上げに係る消費税一・五倍になるわけで、これインボイス制度を考えるフリーランスの会の緊急アンケートでも、この政府の変更案評価できないという声、圧倒的ですよ。三割特例、七割控除になった場合、廃業や転職を検討する、あるいは既に廃業、転職したという方が二割を超えています。約六割が事業、仕事の見通しが悪いというふうに答えている、で、九割以上がインボイスの廃止を求めています。 大臣ね、インボイス制度が本当に小規模事業者、フリーランスの経営を脅かしております。今回の経過措置の見直しで更に苦境に追い込まれるという声が多数です。大臣、そういう認識ありますか。せめて経過措置は、インボイスが必要だとおっしゃるのであれば、これせめて経過措置は現状のままで延長すべきではありませんか。
○国務大臣(片山さつき君) いわゆる二割特例や八割控除について、小規模事業者等の方々から御配慮を求める声があり、また、納税をつかさどっている税理士会だとか、あるいは商工会ですとか商工会議所のようにある程度お手伝いをされている会とか、そういう方々からも非常に細かな陳情、要望を伺いまして、結果的には、今回、確かに二割は三割になったかもしれませんが、最終決着の段階では、そういった小規模事業者あるいは商工団体の関係は、まあ何とかこれだったら、だんだんだんだんならしていくという意味でやっていけるかなという御理解をいただいた面もあるんですよ。ただ、それは多々ますます弁ずの逆ですからね、委員のような御意見もあるであろうとは私もちゃんと理解はしております。 これ、あくまでそのインボイス制度の円滑な導入に向けた経過措置なものですから、突然廃止、縮減することは無理だろうというふうに私は思っておりまして、何らかの猶予、経過措置が更に要るだろうということはお答えをしたんですけど、それはそのようにしたんですが、そのペースがどうかということが多分違うんだと思いますけれども、今この消費税の納付に関する御相談が事業者の方々からも当然寄せられるでしょうから、そういったところにも丁寧に対応して、ちゃんとうまくアダプテーションというか、そういう方ができるようにということで、きめ細かく対応をしていこうとは考えております。
○小池晃君 円滑に導入できていないから私は言っているんですよ。しかも、この経済状況で、これから本当に中小業者の方が大変になってくる可能性あるわけで、そういうときに、この命綱というか、せめてものというのをやめてしまうのかと。ならしていくとおっしゃいましたよ、先ほど。ならしていくんですねということ、よく分かりました。こういうインボイスという制度をならしていくんだと、それでいいのかというふうに私は言いたいというふうに思います。 消費税、そしてインボイス制度は、フリーランス支えている日本の文化も破壊するということでありますから、これは廃止すべきだと申し上げたいと思います。 その上で、この消費税はやはり恒久的に減税すべきだし、それには私たちは、赤字国債でとは言いません、恒久財源必要だと思います。 アベノミクス以降の金融政策などで大株主の資産どう変化しているか。国税庁にお聞きしますが、所得一億円を超える申告納税者の合計所得、それから株式譲渡所得、これ二〇一四年と二〇二四年、それぞれの額と十年間で何倍になったかを示していただきたい。
○政府参考人(田原芳幸君) お答えいたします。 国税庁の方で公表しております申告所得税標本調査のデータで申し上げますと、所得金額一億円超の申告納税者の合計所得金額の総額でございますが、こちら、二〇一四年におきましては約三・九兆円、二〇二四年では約十一・五兆円で、約三倍となってございます。また、所得金額一億円超の申告納税者の株式等の譲渡所得等の総額でございますが、こちらは、二〇一四年では約一・三兆円、二〇二四年では約五・九兆円となっておりまして、約四・六倍となってございます。
○小池晃君 所得一億円を超える申告納税者の所得と、それからその中での株式譲渡所得というのはこれ急激に増加しているんですね。所得増のやっぱり大きな原因は株式譲渡所得の急増だということは間違いない。 そこで問題になってくるのが、所得一億円を超えると税負担が軽くなる一億円の壁の問題なんですよ。これ、もう何度もこの問題、この委員会で大門実紀史議員もずっと取り上げてきた問題ですが、これ一番新しいデータでいうと、申告納税者で所得一億円を超えるのは三万二千人。 これまで追加負担を求めたのは所得三十億円以上だということで、これ、昨年の予算委員会で私取り上げて、当時の加藤財務大臣が約全国に二百人だとおっしゃった。それ少な過ぎるじゃないかということを去年の予算委員会で私やったんですけど、そうしたら、来年度から更に見直すということになって、今回提案されている。 それは、私ちょっと期待したんですけど、期待全く裏切られて、見直し対象は所得六億円だと。本会議での私の質問に高市首相は、対象者は約二千人だと答弁された。これ、三万二千人のうち最初は二百人の見直し、今度は三万二千人のうち二千人の見直し。 大臣、ちょっとこれ余りに腰が引けていませんか。これでいいんですか。
○国務大臣(片山さつき君) これ、金融所得課税の在り方の検討でもあると思うんですけれども、税負担の公平性のほか、やはり貯蓄から投資への流れというのを引き続き推進して、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要でありまして、そういったことも総合的に考えていく必要があると考えております。 仮に、例えば、金融所得について総合課税化等の見直しを行おうとする場合に、納税者が各口座等の所得を確認、合算して確定申告する必要が生じまして、納税者としては利便性上大変だというふうな問題もありますが、その上で、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置においては、申告不要制度を適用することができる分離課税の所得も含め申告をしていただきますけれども、令和八年度税制改正では、同措置について特別控除額を引き下げると、三・三億から一・六五億円にするとともに、税率は二二・五から三〇%に引き上げまして、三〇%台ということを御主張されている向きもあるわけですから、一定の対応はできたのではないかと思っております。
○小池晃君 一定の対応かもしれませんけど、余りに、三万二千人のうち二千人ですよ。これでいいのかと。一般の投資家の問題言っているんじゃないんです、私。貯蓄から投資へということは、それは一般の投資家じゃなくて一億円以上の高額所得者ということを言っているわけですよね。 実はこれ、高市首相も五年前の総裁選で、減税ばかり主張するのは不誠実だといって、年間五十万円以上の金融所得に課す税率を二〇%から三〇%に引き上げるということを提案されています。経済同友会も、二〇一六年ですが、株式等譲渡所得及び配当所得課税の税率を五%程度引き上げるということを提言をしています。 やはり、富裕層の金融所得、この課税、ここにしっかり着目をして、それでないやり方をするからピンポイントにならないんですよ。やっぱり金融所得課税については、今の住民税含めて二〇%から高額所得者については少なくとも欧米並みの三〇%以上に引き上げていく、そして将来的には高額所得者については総合課税にする。こういう形でやっぱり今のゆがみを正していくということが必要じゃないですか。確定申告が必要だと、それぐらいきちんとやってもらえばいいんですよ。そういった形できちんとやっぱり課税をするということが必要じゃないですか。 私は財務省に課税をしろということを余り言うことないんですから、これ財務省として歓迎すべき提案だということで言っていただかなきゃいけないような問題だと私思いますよ。
○国務大臣(片山さつき君) こちらについてはいろんな御意見が出まして、新経済連辺りからは、こういった動きをすること自体が、つまり二百人の課税対象者が二千人になること自体が、今からベンチャーだとかあるいはユニコーンをつくっていこうという国で、そういう方がどんどんどんどん海外に流出するのを助長するようなものじゃないかみたいな強い御意見もありましたし、その辺でかなり御議論を与党税調で行っていただいた結果、こういった収まりになったものと承知をしておりますので、今日の御意見もまたしっかり承って、次以降のいろいろな議論に生かしていくということではないかと思っております。
○小池晃君 予算委員会で、我が党の山添議員の質問に対して、これは総理かな、片山大臣ですかね、富を持った人がどんどん海外に出ていってしまうんじゃないかと、総理だったかも。 パリ経済学院のガブリエル・ズックマン教授がG20に出したレポートでは、富裕層が税を理由に移住するリスクは大きくないという実証研究もあります。財務省の資料では、主要国でも金融所得に段階税的な課税を課すなどとしていて、富裕層ではない一般投資家が投資しにくくなるということは、私回避できるというふうに思うんですよ。しかも、やっぱり投資大国と言われているアメリカの方が税率高いわけですから。 やっぱり日本も今こそ大株主に課税をと、タックス・ザ・リッチということで、しっかり財源をつくると。その財源で消費税の減税、廃止に向かう、社会保障や教育予算も充実させる、そういう転換が必要であるということを申し上げて、質問を終わります。
○大島九州男君 れいわ新選組、大島九州男でございます。 ちょっと予算の公聴会で席を外していたので、その暫定予算が出るというのはさっき小池先生の話で聞いたんですが。これは、私の理解からすると、暫定予算の審議を、その提出をされて何日間ぐらいでやろうというのは、まあそれは国対が決める、国会で決めるということですけど、提出されなければ、当然、国会でもどういうふうな流れになるかというのは分からないということですよね。 今日の日程からいって、月末まで、この委員会でももうあと二回ぐらいですかね。で、それで十分その暫定予算の審議ができるかどうかというのは、もう財務大臣の経験からしたら、それは無理だろうと思うんですよ。ということは、暫定予算出すぞ、出すぞといって、一応、与野党の皆さんには不測の事態とはおっしゃっているけど、腹の中では年度内成立を目標にしている。だから、衆議院であれだけやって、今回この参議院の少数与党と言われる中で強硬にこれをやるとするとどういうことが考えられるのかなというのは、みんな頭の体操の中でいろんな人がいろいろ考えていらっしゃるんだというふうに思うんですが、これを大臣に質問したところで何の建設的な答えをいただけるわけではないので、予算のこの問題というよりも、この法案の質疑に入らせていただきますが。 まず、この東日本大震災からの復興のための施策を実施するためにという、今日説明をいただきました。この法律、この期間を令和十二年度まで延長する等の措置を講じると。何でこれ延長するんですか。延長する、いや、まあ一般的に考えたら復興が進んでいないと、だから、この予算を、国民の皆さん、ちょっと十年間延長して払い続けてくださいよというふうな、そういう状況になったから延長するということなら、私も、あっ、そうなのかなと思うんですけど、ちょっとそこら辺の私は理解力がないので分かりやすく説明してください。
○委員長(宮本周司君) どなたに御質問ですか。(発言する者あり)
○政府参考人(青木孝徳君) 済みません。 復興の基本方針を昨年まとめております。復興の基本方針というのは、恐らく五年ごとに、これから五年間にどういう復興をやるのかということを計画とともに決めます。それに合わせまして復興のこの財源の確保、法律についても五年ごとに定めて延長しているということかと思います。
○大島九州男君 えっ、そういう、そういう趣旨なの、これは。
○政府参考人(中山光輝君) 今御指摘いただいている復興財源確保法につきましては、今主税局長御説明ありましたとおり、東日本大震災の復興の基本方針、この中で、令和八年度から令和十二年度までの五年間の財源を確保し、復興事業を力強く推進することとしつつ、十二年度までの事業規模と財源の見通しを示したということで、五年ごとに復興事業とそれに対応する財源を確認しながら進めているところでございまして、今回も復興期間延長に伴いまして、それに合わせた形で今回延長措置を講じさせていただいたところでございます。(発言する者あり)
○委員長(宮本周司君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(宮本周司君) では、速記を起こしてください。
○政府参考人(中山光輝君) 現行法で令和七年度までと定められている財源確保の対象期間を十二年度まで五年間延長させていただくとともに、当該期間における具体的な財源の確保措置として復興債の発行期間、その償還財源として政府保有株式の売却を充当する期間とを今回五年間延長させていただく措置でございます。
○大島九州男君 いや、私の理解が悪いのか。分かりやすく言うよ。だから、百必要ですと、じゃ、それを五年間だったら二十でいきますと、百必要ですと、十年間なら十でいきますという、総額の話はね。今回延長するということは国民の負担が増えるわけでしょう、じゃ、延長すると。今の説明だったら、二・一%もらっているやつが十年間増えるというふうな理解しかできないよ。いや、だから、もうちょっと分かりやすく説明してと言っている。
○政府参考人(中山光輝君) この復興財確法は、その期間の事業規模自体を法定するものではなくて、復興事業を今後五年間進めます、その期間における復興事業を政府として閣議決定で確認した上で、それに見合った期間において復興債の発行、償還財源のための各種これまで決定した財源の収納を規定する、いわゆるその枠組みを規定する法律でございます。
○大島九州男君 極めて役所的ですから、じゃ、私の質問の仕方が悪いのね。だから、所得税法と関連して聞けばちゃんと答えてくれる。要は、所得税法を変えて、今回、防衛特別所得税というのを入れますよと。私どもが説明聞いているのは、復興二・一%のところ、今回この防衛特別所得税を入れるということで、復興の部分を一%下げて、そして防衛が一%入るから、国民の負担は変わりませんよという、そういう説明を受けているわけよ。いや、だから、そういうことを含めてこの東日本大震災の復興の期間を延長するということは、なぜ延長するのと。じゃ、これ、防衛特別所得税が入らなかったら延長する必要ないんでしょう。
○政府参考人(中山光輝君) この提出させていただいております復興財確法自体は、防衛特別所得税の導入とは直接関係はございません。あくまでも、復興事業の延長に伴って、それを収納する箱として財源確保法を規定させていただいているものでございます。
○大島九州男君 じゃ、分かりました、もうそういう説明でね。 大臣、我々国民の、この国民の負担を増やさないために、この復興に関する二・一%を一%にするというのは事実ですよね。大臣、ちょっとそれをお願いします。
○国務大臣(片山さつき君) 御趣旨としては、復興のために国民が復興特別所得税を二・一%御負担いただいているということの中で、今回、令和九年一月から、所得税額に対して税率一%の新たな付加税として防衛特別所得税を課すことというのが今回の改正案に入っているわけで、その際、復興特別所得税については、足下での御家庭の負担が増加しないように税率を一%引き下げるとともに、復興財源の総額を確実に確保する観点から課税期間を十年間延長すると、こういうふうにしているわけでございますから、御趣旨としておっしゃった御理解で大体そういうことだと思っております。
○大島九州男君 大臣が今おっしゃったように国民は理解しているんですよ。それは、役所的にはこれはこうです、こうですって言うけど、要は何が言いたいかというと、国民はこの苦しい中で二・一%の所得税を払っていますよと、これはもう東日本大震災の復興のためだからと。勝手にこれを、今度防衛費をいただきますから、この部分をちょっと一%下げてこっちに回しますよというふうに、みんなそういうふうに受け取りますよ。いや、何勝手にそんな防衛費に、私たちはそんなことは支持していませんよという国民の声は聞こえてきませんか、大臣。
○国務大臣(片山さつき君) いずれにしても、その防衛財源の確保ということについて今日もいろいろな御議論、御意見をいただきましたけれども、厳しさを増している安全保障環境ということについては理解しますということをおっしゃった上で御質問いただいた方がほとんどだったように思うので、何らかのその安定財源の確保ということを全く無視していらっしゃるというか、まあ国債の方がいいという方もいらっしゃるかもしれませんけど、あとの方はみんなそうだったと思われますので。 結局は、その所得税についてもこのような形に、例の、前のときの、今度は新しい防衛の新たな三文書の改定が行われますが、岸田政権のときの改定では、一兆円をどうやって確保するかという議論をしていく中にその三つの税財源が決まって、最後にこれを執行していこうということでこちらを今提言させていただいているわけですが、そのバランスの中で、かなり御苦労をいただいた上で当時の与党で決めていただいたということではないかと。 バランスの問題もあるのかなというふうに思っておりますが、いずれにしても、御理解をいただけなければ駄目だというのはおっしゃるとおりでございますので、引き続き丁寧に御説明を行ってまいりたいと思います。
○大島九州男君 国民にこれ聞けば、いや、喜んでその分拠出しますよなんという人はほとんどいないと思いますよ。まあ仕方がないというようなお話だったみたいですけど。 この防衛力強化に係る財源確保ということで、じゃ、何をそれに使っていくのと。二〇二三年から二〇二七年度までの五年間における本計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額は四十三兆円程度とするというふうに言われていますよね。四十三兆円って何に使うのかと。また、二〇二七年度は八兆九千億程度というふうに言っていますけど、これ、単年度でこれぐらいって、じゃ、何に使う、どういうふうに国民に説明するんですか。
○政府参考人(寺田広紀君) お答え申し上げます。 お尋ねの現行の防衛力整備計画の四十三兆円程度と申しますのは、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、様々な検討を行った上で、必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出したものでございます。 具体的には七つの分野、一つはスタンドオフ防衛能力、それから二つ目が統合防空ミサイル防衛能力、三つ目が無人アセット防衛能力、それから四つ目が領域横断作戦能力、五番目が指揮統制・情報関連機能、六番目が機動展開能力、国民保護、それから七つ目が持続性、強靱性と、これ七つでございますけれども、これを中心に強化していくとともに、防衛生産・技術基盤、それから防衛省・自衛隊の人的基盤等を重視して必要な内容を積み上げたものでございます。 また、八・九兆円、八兆九千億円程度、令和九年度とされている、防衛力整備計画の中でされているところでございますけれども、この令和九年度の予算の内容につきましては、これまだ来年度の予算編成の過程において検討していくこととなりますため、現時点において予断を持ってお答えすることは困難でございますけれども、直近の令和八年度の予算案について申し上げれば、整備計画対象経費として歳出ベースで八兆八千億円を計上しております。 その主な使途といたしましては、各種ミサイル、無人アセット、それから戦車、護衛艦、戦闘機などの購入といった装備品等購入費として約一・七兆円、それから、人的基盤の強化の観点も含めて、いわゆる隊員の給与であったり退職金であったり営内での食事といった人件・糧食費として約二・四兆円、また、隊員の教育訓練、それから艦船、航空機などの油、それから装備品の修理といった維持費などとして約二・八兆円といったものが挙げられるところでございます。
○大島九州男君 自衛隊の皆さんの給与とかその待遇を上げるというところにお金を使うというのは、それは大いに結構。で、ミサイルとかそういうものに多額のお金を使うことは、国民はウエルカムではないと思いますよ。 そしてまた、今このイランとアメリカの、これは紛争なのか戦争なのか、政府はどういうふうにそれを捉えているのか、ちょっと防衛省の意見も聞きたいんだけど、こういう、それこそ不測の事態ですよ。この不測の事態に備えて防衛省はどういうふうな対応を、こういう予算の中でそれを使おうとか、どういうふうに予算を持っているの、それ。防衛省、どうですか。
○政府参考人(三宅浩史君) 恐縮でございます。 大島委員の方から先ほど冒頭に御質問ありました戦争か紛争かという点にございましては、米国及びイスラエルとイランとの間の攻撃の応酬について、現在、我が国は詳細な事実関係を十分に把握する立場にないことから、御指摘の用語を含め、確定的な評価を申し上げることは困難であるということを御理解願いたいと思います。 その上で申し上げれば、現在、米国及びイスラエルとイランとの間の攻撃の応酬が周辺国を巻き込む形で拡大しながら三週間以上にわたり継続しており、我が国としてこうした地域全体の情勢が急速に悪化していることを深く懸念しております。今何よりも重要なことは、事態の早期鎮静化を図ることであり、我が国としてもそのために必要なあらゆる外交努力を行ってまいる所存であります。
○政府参考人(寺田広紀君) 先生御指摘のそのイランへの派遣とその緊急の対応のための予算というのは、今この時点ではちょっと我々今持参しておりませんけれども、ただ、この令和八年度の予算の中でいろいろな予算が計上されておりますので、その中でしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○大島九州男君 今の予算の中でどこまで対応できるかというのは、ちょっと非常に疑問ですけどね。 最初に戻りますけど、東日本大震災の復興のために国民は血税を払っていると、これは自国のため仕方がないと。でもね、こういう戦争とか、こういった武力にお金を投資することに賛成の国民というのは、私は少ないと思いますよ。 当然、これ十年間延長するって言っているけど、さっきのインボイスならしていきますよという話がありましたけれども、私はこれ、ゆでガエル政策ですよ。何が言いたいかというと、防衛増税しました、で、これ復興が十年で終わりましたと、そのときにはもう既に二%国民が払うのはもう何か当たり前みたいになっていて、結果、それが防衛費に流れていくんだろうな、これ、ゆでガエル政策かなというふうに思うわけよ。 これ答弁を聞いても、いや、そんなことはありませんと、その先のことは分かりませんというぐらいのことでしかいただかないと思うんですが、政府が大体やるのはそういう手口であるということだけは指摘をしておきたいと。 だから、とにかく国民の血税ですからね。いただくときには正直にはっきり言えばいいんですよ。それで、例えばこういうことをやりますからこれだけ負担してくださいと、そうしたら国民が納得して払っていくという、そういうことをやるのが政府の僕は役割だというふうに思っておりますので、そこの点についてはしっかりと肝に銘じて頑張ってもらいたいというふうに思います。 それで、ちょっと時間もありますので、スルガの関係をちょっとお伺いしますけれども、アパマン問題に関して調停は成立したと言っていますけど、被害者はまだ解決していないという認識なんですよ。金融庁はどういう見解ですか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 二〇二二年二月に被害者弁護団から申立てがありました民事調停に関しましては、本年三月までに、スルガ銀行と被害者弁護団の双方が裁判所から示された調停勧告に応諾し、調停対象となっていた全六百物件が調停成立若しくは調停外の和解により示談が成立したものと承知しております。 この六百物件のうち、不法行為の申立てに係る解決金支払の対象外とされました四百七物件の調停につきましては、不法行為が成立しないことを前提として、返済プランについて誠実に協議し、示談による解決を目指すことを内容とするものと承知しております。 この四百七物件のうち、個々の返済プランまで合意に至っているものがこれまでのところ百十八件、協議中のものが二百八十九件というふうに聞いているところでございますが、当庁といたしましては、引き続き、こうした物件について調停勧告に従った示談の成立に向けてスルガ銀行が適切な対応を行っているのか、しっかりと確認を行ってまいりたいと思っております。 当庁といたしましては、引き続き、こうした対応を通じまして、債務者にとって可能な限り早期に問題解決が図られるように取り組んでまいりたいと思っています。
○大島九州男君 いろいろ聞いてみると、金融庁は被害者に寄り添ってというようなことを言っていました。でも、これ時がたてば、そういう不良債権について銀行は、いやいやいや、あなた払えないんだったら、それはもう、ちょっと差し押さえます、いや、競売に掛けますよって、これが一般的ですよ。銀行というのは、晴れたときに傘を貸し、雨が降ったら取り上げると。それも、今回みたいなこのスルガ銀行のような、本当に不正を働くような、組織的に、そういう銀行に対して厳しい指導ができていないというのを金融庁は大きく反省しなければならないのに、それができていないと。 今後、スルガ銀行がアパマン被害者に対して差押えや競売などのそういった措置を行った場合、金融庁としてはスルガ銀行にどうそれを指導するという、そういう考え方なんでしょうか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 今後の個別の行政対応について現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、スルガ銀行に対しましてはこれまでも、調停の成立に向けて誠実に対応しているのか、また調停外の協議においても誠実に対応しているのかなど、同行が債務者に寄り添った対応をしているのか、監督上で確認、指導してきたところでございます。 スルガ銀行からは、調停の成立により、支払督促を現時点で全件取り下げているという報告を受けているところでございます。今後は、個々の返済プランについて協議中の二百八十九件につきまして、示談の成立に向け、両者において真摯に協議が進められることが重要と考えております。 こうした観点から、当庁といたしましては、スルガ銀行が調停勧告に沿った対応を行っているのか、しっかり確認を行っていくとともに、同行が債務者との協議中に、自宅処分の強制など、通常の日常生活を営むことも困窮するような取立てを行うことがないよう、適切に監督上の指導監督をしてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 だから、私が言っているのは、差押えとかそれはやらないと、じゃ、競売はどうするのと。競売をやった場合は指導するのかということです。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、現在、この示談に向けての協議を進めていくということでございますので、この協議中の中において、今御指摘がございましたような債務者が生活に困窮するような事態、例えば差押えと、そういったようなことがないように、我々としては監督上よく監視、監督をしていきたいと思っております。
○大島九州男君 それは、差押えされたら、いろんな家財とかそういうのだって生活困窮するよ。競売は、今の理屈からいったら、その物件を持っていかれちゃう、だからその分は生活に困窮しないみたいな、そういうへ理屈を言われても困るんだよ。 だから、差押え、競売、こういったことはさせないように指導すると一言言えませんか。
○政府参考人(石田晋也君) お答えを申し上げます。 債務者とのこの示談の協議をこれから行っていく最中に、今御指摘のようなこの債務者の生活を困難に、支障を来すような事態、今御指摘いただいたような競売ですとか差押えですとか、そういった無理な状態に至るようなことはしないように、我々、監督上よく監視、指導していきたいと思っております。
○大島九州男君 スルガ銀行、よく聞いておきなさいよと、今の答弁をね。だから、結局、差押え、競売はやっちゃいけないよと金融庁がはっきり言ったと私はそういう理解しますが、皆さんも是非そういう共通の理解で。このスルガ銀行には徹底して言ってあげないといけませんからね。さっきも声が上がっていますけど、債務者じゃないからね、これ、被害者だからね。だまされた人を救えない金融庁は駄目だよ。 大臣にちょっとお聞きしたいのは、結局こういう指導しかできない、だからそのシェアハウスからアパマン問題というような、こういうふうな被害者を多く含んでいる、そういった金融庁の指導の足りなさ、それは彼らから言わせれば、そういう制度がないんだとか、そういう指導をできるような法律がないんだみたいなことであるならば、被害者を救済する法律を作るべしだし、また、財務省として、金融庁からそういった強い指導をすることは私はできると思うんですよ。いや、だから、正直言って、私ならですよ、いやいや、もうそういう人たちの、言ったら代物弁済でもうなかったことにすると、そういうような指導とかいうことは僕は十分できると思うんですけど、大臣、そこら辺どう思います。
○国務大臣(片山さつき君) 本当に業務改善命令を出してから七年がたっているのに最終的な解決に至っていないということは非常に遺憾でありまして、金融庁としては、これまで可能な限りこの問題に寄り添って早期に問題解決が図られることが重要と考えて同行の対応を確認、指導してきたわけでございます。 私も昨年の十月に引き継いでから、この間も弁護団の河合団長ですか、そして代表の方もいらっしゃった中での質疑ということもあったかと思いますが、私どもが先ほどから申し上げようとしているのは、司法の場で十一件ぐらいの民事訴訟を出しておられて、全て、銀行側の方が負けている例がないということは、実際に責を問うだけの司法判断は出ていないということは事実なんですよね。それは、我が国は司法国家ですから、それはちゃんと事実は認めなきゃいけないので、その上でこれ以上のことを何かするということになったら、確かに、議決をされるとか議員立法をされるとか、それはもう国会にお任せをさせていただきたいと思うし、一切私どもがコメントすることではありませんが、こういう流れになってくると、金融庁としてできることは、調停の勧告に、今、調停に全債務者さん入られたわけですから、示談の成立に向けて適切に対応を行っているかを確認をしていくということになるんだと思います。 そして、こういった事案の反省を踏まえて、再発を徹底的に防止すべく、各金融機関の法令等遵守態勢の整備状況等をしっかりとモニタリングしてまいりたいと考えております。
○大島九州男君 不法ではないけど不正であるみたいな、何かどっちかよく分からないようなグレーな部分がありますよとか、これは企業、これはもうスルガ銀行の私は姿勢だと思うんです。前、ここに社長が来られたときにも言いましたけど、こういった被害を受けた、その原因をつくっている会社の社長として、これを本当に立て直そうとするならば、そういう被害者を救うということは、今の問題を解決するということはもう不良債権を処理してあげると。で、銀行自体は相当それで利益を得ているわけです。今でもそういった利息をもらったりとかするということは不正にそういった利益を得ているという、僕らはそういう理解ですよ。国民はみんなそういう思いだと思うんですよ。 だから、そこを金融庁がしっかり指導できない、また、業務改善命令出して七年もたっても変わらないって、そうしたら、もう私から言わせれば潰していいよというぐらいのことですよ。だけど、それをできないで、今言う被害者がずっと苦しんでいるというのを見るに堪えない。 この間、被害者の会にも自民党の先生方もたくさんおいでいただいていたわけですから、これはもう国会として議員立法でも、そうやって、そういう人たちを、被害者を救うということをやるべきだというのが私の理解でありますから、是非、財政金融の関係する先生方、各党中心となって、是非そういった方向でも支援をしていただいて、議員立法なんかを作っていただければ有り難いかなということをお願いして、私の質問を終わります。
○ラサール石井君 社民党、ラサール石井でございます。 長きにわたって皆様お疲れさまでございます。かなりお疲れだとは思いますけれども、私で最後でございますので、よろしくお願いいたします。 今日から参議院での審議が始まりまして、財政金融委員会におきましては、野党委員の方が多い、言わばねじれの状態でございます。片山大臣も参議院議員ということで、年度内の法案成立にこだわることなく、熟議の府にふさわしい充実した議論をしてくださるよう、是非お願い申し上げます。 公債特例法についてお聞きいたします。 まず、大臣に、先ほど御指摘もありましたが、財政法四条に関する基本的な御認識をお願いします。我が国の財政法は、赤字国債の発行を原則禁止しています。その理由はなぜか。財政法四条が作られた歴史的背景を踏まえてお答えください。
○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘の財政法第四条は、国の歳出は租税等をもって賄うといういわゆる非募債主義の原則を示したものでありまして、公共事業費等の財源として建設国債を発行する以外の公債発行を禁じております。 この非募債主義を規定した理由については、昭和二十二年に財政法が制定される際に、国会の法案審議において説明されているのは、公債をむやみに出して国の債務を膨大ならしめ、そうして財政全体の基礎を危うくするということがないように公債発行を限定したものであるというふうに認識をしております。
○ラサール石井君 財政法四条は、ただインフレ抑止のために作られた規定ではありません。我が国がかつて軍事国債を乱発し、人々に塗炭の苦しみを味わせたことの反省に基づく規定であります。 財政法制定時に大蔵省主計局法規課長であった平井平治氏は、自著「財政法逐条解説」三版に、第四条は、健全財政を堅持していくと同時に、財政を通じて戦争危機の防止を狙いとしている規定である。戦争危険の防止については、戦争と公債がいかに密接不離の関係にあるかは、我が国の歴史を見ても、公債なくしては戦争の計画遂行の不可能であったことを考察すれば明らかである。換言するならば、公債のないところに戦争はないと断言し得るのである。したがって、本条は、また憲法の戦争放棄の規定を裏書保証せんとするものであるとも言い得ると書いております。 赤字国債の原則禁止は、憲法九条といったような戦争への歯止めのための規定だということについて、大臣の御認識をお答えください。
○国務大臣(片山さつき君) 財政法制定当時は、政府が司令部、いわゆるGHQですね、との間で財政法についても議論をしていたということは、それは当然事実でしょうが、財政法は、あくまで日本政府の立案により草案を作成し、司令部との議論を経た上で国会に提出されております。既にこの問題についてはこのように国会で答えておりますが、私と前任者も含めて。 このように、財政法第四条は、日本政府側の立案によって健全財政の原則というのを規定したものであって、司令部が再軍備を阻止するために財政の自由度に制限を設けたものであるとは考えておりません。
○ラサール石井君 私たち社民党の前身、日本社会党の木村禧八郎参議院議員は、一九六〇年三月十日の予算委員会で、「財政法四条、五条でも、公債の発行について厳重な制限をしたり、継続費予算というものを認めなかったのは、日本が、防衛費が継続費とか公債費という形でふえて、再び軍国主義化する危険がある、そういうのを財政面で押えるという意味を持っていたと思うのです。」と述べられております。私たち社民党も、赤字国債の発行には極めて抑制的であるべきだという考えであるということは改めて申し上げておきます。 そして、さて、今回の内閣提出法案は特例公債の発行可能期限を五年間延長するとしております。原則禁止されている赤字国債の発行を行う権限を、参議院議員の任期を、ごめんなさい、衆議院議員の任期を超えた五年間も政府に与える理由をお答えください。
○政府参考人(中山光輝君) お答えします。 今般の特例公債法の改正法案につきましては、現行法と同様、五年間の発行根拠を定めるものとしておりますが、これは平成二十四年度に、国会における議員修正によって、安定的な財政運営を確保する観点から、複数年度の発行根拠を設けることとされた枠組みを引き継ぎつつ、現行の経済・財政新生計画で、令和十二年度までの期間を通じて債務残高対GDP比を安定的に引き下げることとしているなど、経済・財政一体改革の方針が示されていることを踏まえ、五年間としているものでございます。 その上で、今般の特例公債法の複数年度授権に当たりましても、各年度の具体的な特例公債の発行額は毎年度予算案として国会で御審議いただくことになる点については御理解いただきたいと考えてございます。
○ラサール石井君 五年間赤字国債を発行してよいとなると、毎年度財政健全化をしようという意識が生まれづらく、財政規律が弛緩するおそれがあると思うんですね。 財政法四条に忠実になり、我が国は原則赤字国債を発行しないように努めているんだという意思を市場に示すためにも公債特例法は毎年審議すべきだと考えますが、五年間という衆議院議員の任期を超える長期にわたって赤字国債の発行を可能にすれば、日本は財政健全化に真剣でないと取られるのではないでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘のとおり、今般の特例公債法改正法案については五年間の特例公債の発行を可能としていただくという内容でございまして、その前提としては、同法のこれまでの枠組みを引き継ぎまして、この授権期間中に経済・財政一体改革に取り組み、中長期的に持続可能な財政構造を確立することを旨として、国債、公債発行額の抑制に努める、この第四条を置いた上で、毎年度の特例公債の発行額については各年度の予算をもって国会において議決をいただくということにしております。 さらに、今般の改正に当たっては、改革の姿勢を明確に示して、市場の信認を確保する観点から、租税特別措置、補助金の適正化など、行財政改革を徹底する旨の新たな条文第五条を設けることとしております。 このように、財政規律に配慮しつつ、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うことで成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことによって、財政の持続可能性を実現して、マーケットからの信認を確保してまいる考えであります。
○ラサール石井君 租税特別措置や補助金を見直せば財政健全化ができるということですが、その見直しでどれだけ財政健全化が図れるという見通しでしょうか。衆議院の審議では、いわゆる教育無償化とガソリン、軽油暫定税率の廃止に係る財源として、賃上げ促進税制及び極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し等により二・二兆円の財源を確保したとの答弁がありましたが、今後の租特の見直しでどれだけの財源を確保する見通しなのでしょうか。それで本当に市場の信認を得られるほどの財政健全化が図れるのでしょうか。
○副大臣(舞立昇治君) 租税特別措置及び補助金の見直しの趣旨につきましては、日本維新の会と自民党の連立政権合意書に基づきまして、政策効果の低い租特や補助金の中身をしっかりと見直すことに意義があると考えておりまして、金額ありきということではなく、むしろ政策効果を高めるための総点検をしっかりと行っていくことが重要と考えております。 次の令和九年度予算編成、税制改正プロセスにおきまして、要求、要望段階から一貫して見直しに取り組んでいくこととしておりまして、年明けから二月末まで三万六千件以上国民の皆様から御意見いただきましたが、こういった募集した御提案を見直しの検討に当たり参考にするとともに、既存の取組とも、行政事業レビュー等々ですね、取組とも連携しながら進めていくものと承知しておりますが、私といたしましても、今後、片山大臣を支えていきながらしっかりとこの政策効果を高めるための取組を続けていきたいと思っております。
○ラサール石井君 租特を見直すから大丈夫ということであれば、せめて目標額は決めるべきではないでしょうか。租特、補助金の見直しが思うように進まないからといって社会保障を削り、セーフティーネットに穴を空ければ、もう本末転倒であります。財政健全化は社会保障を削るのではなく、大企業優遇となる租特を基本的に見直すとともに、担税力のある富裕層、大企業に応分の負担を求める公平な税制の樹立によって行うべきだと思います。 赤字国債の発行可能期限を五年とする公債特例法が二〇一六年に制定された際には、第四条にプライマリーバランスの黒字化が挙げられていましたが、二〇二一年改正で削除され、今回の改正案にもPB黒字化規定がありません。なぜPB黒字化規定がないのですか。
○政府参考人(中山光輝君) お答えします。 特例公債法につきましては、平成二十四年に複数年度化して以降、特例公債を発行せざるを得ない状況の中で、特例公債の発行の授権を受ける期間、政府として財政健全化に取り組み、公債発行額の抑制に努めることを前提に、安定的な財政運営を確保する観点から複数年度の発行根拠を設けるとの枠組みの下、改正を行ってまいりました。 現行の特例公債法第四条では、御指摘いただいた改正前における、具体的には、平成三十二年度までの国及び地方公共団体のプライマリーバランスの黒字化に向けてという記載に代わりまして、財政の健全化に向けて経済・財政一体改革を推進する旨が規定されておりますが、これは、特例公債法第四条では特例公債の発行抑制の努力義務について規定するものであり、その取組の方向性を示す上で具体的な目標まで法律に書き込む必要はないとの考え方によるものと承知しております。 政府としましては、この枠組みの下、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、閣議決定されました骨太方針で定める令和十二年度までの経済・財政新生計画の期間を通じて経済・財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいりたいと考えてございます。
○ラサール石井君 高市政権は、単年度でPBが赤字になってもドーマー条件が満たされる、つまり名目GDP成長率が名目実効金利を上回れば政府債務残高対GDP比が安定するのでよいのだという考えのように思われますが、そのように理解してよいか、お答えください。
○国務大臣(片山さつき君) 委員はドーマー条件のお話もされたというやに伺っておりますが、政府として特定の学説等を前提にしたということはなくて、今も前提にしているところではございませんので、経済財政運営に当たっては、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑え、マーケットの信認を確保していくため、これまでの取組の進捗、成果を後戻りさせることなく成長率を高めて、あわせて金利動向にも十分目配りする必要があるという考えでございまして、PB黒字化目標につきましても、高市総理は、単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見ていく方針を数年単位でバランスを確認する方向に見直すなど取り組んでいくとおっしゃっていただいていまして、今後とも、そういう視点も残しながら、今後とも債務残高対GDP比の安定的な引下げに向けて、具体的な主張も明確化しつつ、骨太の方針の策定がもう近づいておりますので、今年の骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいると、こういう方向性でございます。
○ラサール石井君 大和総研が二〇二五年十月に発表した調査報告、「財政運営の分岐点」シリーズ第二弾、「日本財政の論点 PB赤字と政府債務対GDP比低下両立の持続性」という、名目実効金利は緩やかながらも上昇を続ける見込みであることから、政府、中長期の経済財政に関する試算の高成長実現ケースで示された名目GDP成長率が実現した場合でも、ドーマー条件は二〇三〇年代半ばには成立しなくなる公算が大きい、成長移行ケースや過去投影ケースに近い成長軌道をたどる場合は、ドーマー条件は二〇二〇年代後半には成立しなくなる可能性があると指摘しています。 同じく大和総研が今年三月十三日に発表した調査報告、「財政安定化の条件 ドーマー条件成立だけでなく、PB黒字化が重要」という発表には、これまでの債務残高対名目GDP比の変化を要因分解すると、PB赤字が債務残高対名目GDP比の押し上げに常に寄与してきた、ドーマー条件が成立した場合であっても、PB赤字が大きければ、債務残高対名目GDP比は上昇し得るし、債務残高対名目GDP比を継続的に上昇させてきたのはPB要因であることを認識する必要があると指摘しています。ちょっとややこしくて済みません。 PB黒字化目標を放棄して、ドーマー条件さえ満たされればよいという考えは危険だと考えますが、大臣の御認識をお答えください。
○国務大臣(片山さつき君) 繰り返しになりますが、市場動向、経済動向を常に十分注視しながら運んでいくのが責任ある積極財政で、単なる規模のエクスパンショナリーなる増発というのをその目的にしているわけではありませんので、そういった意味で、PBにつきましても、繰り返しになりますけれども、単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見てそれに拘泥していくということはしないというふうに申し上げているんですね、総理は。それであって、数年単位でバランスを確認する方向に見直していきたいという取組でございますから、一切視野に入れないということでは全くないということは御理解をいただきたいと思います。 その上で、中長期財政試算も含めまして幾つか成長率を置いて仮定を置いておりますが、もちろんそういったものも我々見ているわけでございますが、いかなる状況におきましてもしっかりと将来にわたって債務残高の伸び率を確実に成長率の範囲内に抑えていきたいという方針を、いかにしたらマーケットの信認も得て、かつ、責任ある積極財政と言えるにふさわしいラインで保っていけるかということにつきましては、より具体的な取組を今年のもうじき、もうじきもうじきというのは何月とは言えないんですけれども、骨太の方針に向けて示してまいりたいと考えております。
○ラサール石井君 報道によりますと、二月十六日に高市総理が日銀の植田総裁に面会した際、追加利上げに難色を示したと報道され、実際、日銀は三月十九日の発表で利上げを見送ったんですが、日本銀行法第三条第一項は、日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は尊重されなければならないとしていますから、総理が利上げするな等と日銀に言うことは適切ではありません。 政府債務残高対GDP比を抑え込もうと、利上げを許さないということはゆめゆめあってはならないと思います。日銀の金融政策の独立性をきちんと尊重するということ、大臣の姿勢をお示しください。
○国務大臣(片山さつき君) 御指摘の報道については私も会見等で答えているんですが、その総理と植田総裁の会談の内容自体について、会談後、植田総裁が説明しておりまして、一般的な意見交換としてお会いしたと、総理から政策についての御要望は特になかったというふうに御説明をしておりますので、それ以上でもそれ以下でもないと理解をしております。 その上で、日銀法第三条におきまして金融政策における日銀の自主性の尊重が規定されており、総理も従来からおっしゃっているとおり、金融政策の具体的な手法については日銀に委ねられるべきと、総理もそうですし、私もそのように考えております。 他方、日銀法第四条では、金融政策が経済政策の一環を成すものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、日銀が政府と連携を密にし、十分な意思疎通を図ることが求められております。 こうした認識の下、日銀には、引き続き政府と密接に連携を図って、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、コストプッシュではなく、賃金上昇も伴った二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策運営を行っていただくことを期待しております。
○ラサール石井君 それでは、国債に関連して財政法四条で認められた国債、いわゆる建設国債についてお伺いします。 来年度予算案の予算総則第七条に建設国債の対象とできる公共事業費の範囲が定められていますけれども、その中に防衛省所管の防衛本省施設費、防衛力基盤強化施設整備費、艦船建造費、潜水艦建造費等が含まれております。 防衛費の財源確保のための建設国債発行はいつから行われているのでしょうか。新年度予算案ではどれだけの防衛費が建設国債の対象となるのでしょうか。
○政府参考人(吉沢浩二郎君) お答えいたします。 防衛関係費につきましては、令和五年度予算以降、その一部を建設公債発行対象経費と整理をしてきております。令和八年度予算におきましては、建設公債発行対象経費といたしまして艦船建造や防衛省・自衛隊の施設整備に係る経費を五千九百七十三億円計上いたしております。
○ラサール石井君 防衛費のための建設国債発行は二〇二三年度だと思うんですが、それまでは禁じ手だったわけです。 一九七五年の衆議院大蔵委員会で大蔵省主計局次長の高橋元氏は、国民経済的な定義でいたしましても軍事費というのは消費的支出でございます、防衛庁関係の施設費等は防衛関係費の中に含めておりまして公共事業費といたしておりません、これは過去十年来変わらない取扱いでございます、今後とも同様であろうと思っておりますと答弁されております。 防衛費は消費的支出で建設国債の対象としないという政府の認識はいつ変わったんでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 過去に防衛費が消費的支出であるという旨の御答弁が行われたことがあるということは承知しておりますが、防衛関係費につきましては、令和四年度に策定された国家安全保障戦略におきまして、防衛力の抜本的強化を補完する取組として防衛省と海上保安庁との連携及び公共インフラ等が明確に位置付けられ、海上保安庁を含む各省庁において施設整備費や船舶建造費等が以前から建設公債の発行対象であるということを踏まえて、安全保障に係る経費全体で整合的な考え方を取るという観点から、令和五年度予算以降、防衛関係費のうち防衛省・自衛隊の施設整備や艦船建造に係る経費について建設国債の発行対象として整理してきているということでございます。 今事務方から答弁もございましたが、令和八年度予算において、防衛力整備計画に基づいて防衛力の抜本的強化のために防衛省・自衛隊の施設整備や艦船建造に係る必要な経費を計上した結果、建設公債発行対象経費として五千九百七十三億円を計上するということになっているものでございます。
○ラサール石井君 軍事国債の発行というかつての過ちを繰り返しかねない財政は行うべきではないと強く申し上げます。 それではもう一つ、防衛特別所得税について。 今回の税制改正で、防衛財源の確保のため、所得税に一%付加する防衛特別所得税を新設することになっていますが、防衛特別所得税は恒久的に徴収するのですか。防衛の額は将来の政権の考え方によって大きく変わり得ると思いますが、なぜ当分の間、徴収し続けるのですか。
○副大臣(舞立昇治君) 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で防衛力の強化は必須と考えておりまして、こうした状況が近い将来に根本から変わるかというと、その可能性は低いのではないかと考えております。 その上で、今般、防衛力強化に向けた安定的な財政基盤の確保の一環として、令和五年度与党税制改正大綱等で示されてきた既定の方針に沿いまして、令和九年一月から、所得税額に対して税率一%の新たな付加税として防衛特別所得税を課すことといたしております。 その際、防衛特別所得税は、防衛力を抜本的に強化し、強化された防衛力を安定的に維持していく限りにおいて措置するものであることから、防衛特別法人税やたばこ税の見直しと同様、当分の間の措置といたしているところでございます。
○ラサール石井君 政府は、二〇二二年に、五年間の防衛費を計四十三兆円ほどと定めた際、必要な追加財源十四・六兆円の内訳を税外収入で四・六兆円から五兆円強、決算剰余金で三・五兆円程度、歳出改革で三兆円強、法人税、たばこ税、所得税の引上げで一兆円強と決めております。 一方で、片山大臣は、三月十日の衆議院財務金融委員会での答弁で、防衛力整備計画に必要な追加財源十四・六兆円の財源として、税制措置により三兆円程度の確保を見込んでいると答弁されました。結局、防衛費に充てる税収は一兆円強か三兆円か、どちらなのでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 現行の防衛力整備計画におきまして、五年間で四十三兆円を措置するために追加的に必要となる歳出分十四・六兆円の財源として、税制措置により三兆円程度の確保を見込んでいたというふうに承知しております。 他方、令和八年度から適用が開始される防衛特別法人税及びたばこ税の措置に加えまして防衛特別所得税の創設を織り込んだとしても、税制措置による財源確保額は令和八年度及び令和九年度で約二兆円弱の見込みでございまして、現行の計画との関係、先ほど申し上げた三兆円との関係で申し上げますと、一兆円程度の不足が見込まれておるところでございます。
○ラサール石井君 この先ももっと防衛費を拡大するのであれば、防衛費のために更なる増税が必要になるとしか考えられないんですけれども、防衛特別所得税、防衛特別法人税の税率を引き上げる可能性はあるのでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) 現行の防衛力整備計画に基づく防衛力の抜本的強化につきましては、歳出改革、決算剰余金の活用、税外収入、税制上の措置により財源を確保することとしております。 その上で、本年中に三文書を改定した後は、新たな三文書に基づき防衛力の強化を進めることになると考えておりますが、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準につきましては、まさに三文書の改定に向けてこれから本格的な議論がなされていくものと承知しております。 したがいまして、財源の在り方につきましても、こうした議論を踏まえて、財政の持続可能性にも十分配慮しながら、安定的な財源が確保されるよう必要な対応を検討していくこととなろうかと存じます。
○ラサール石井君 少なくとも、防衛費のための上乗せ税率を引き上げる可能性は否定されないということだと思います。 防衛費のための恒久的な財源がつくられれば、防衛費の拡大に歯止めを掛けることができません。防衛費の拡大により、市民の暮らしに必要な財源が圧迫されています。防衛特別所得税の導入そのものに反対だということを強く申し上げて、終わりたいと思います。
○委員長(宮本周司君) 本日の質疑はこの程度にとどめまして、これにて委員会は散会をいたします。 午後五時散会
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