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国会会議録

国土交通委員会

第221回 · 参議院 · 第11号 · 2026-06-02

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 23:57 JST 記録 #3509 ↗

発言 127

会議録情報

令和八年六月二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十八日     辞任         補欠選任      佐々木雅文君     西田 実仁君  六月一日     辞任         補欠選任      長谷川 岳君     脇  雅昭君      西田 実仁君     川村 雄大君  六月二日     辞任         補欠選任      脇  雅昭君    いんどう周作君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         辻元 清美君     理 事                 滝波 宏文君                 山本佐知子君                 蓮   舫君                 後藤  斎君                 三浦 信祐君     委 員                 阿達 雅志君                いんどう周作君                 見坂 茂範君                 酒井 庸行君                 永井  学君                 山本 順三君                 若井 敦子君                 脇  雅昭君                 羽田 次郎君                 吉田 忠智君                 礒崎 哲史君                 平戸 航太君                 川村 雄大君                 青島 健太君                 石井めぐみ君                 安藤  裕君                 初鹿野裕樹君                 木村 英子君                 ながえ孝子君                 平山佐知子君    国務大臣        国土交通大臣   金子 恭之君    副大臣        国土交通副大臣  酒井 庸行君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       加藤 竜祥君        国土交通大臣政        務官       永井  学君    事務局側        常任委員会専門        員        清野 和彦君    政府参考人        国土交通省大臣        官房公共交通政        策審議官     池光  崇君        国土交通省鉄道        局長       五十嵐徹人君        国土交通省物流        ・自動車局長   石原  大君        国土交通省海事        局長       新垣 慶太君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第二三号)(衆議院送付)     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、佐々木雅文さん及び長谷川岳さんが委員を辞任され、その補欠として脇雅昭さん及び川村雄大さんが選任されました。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省大臣官房公共交通政策審議官池光崇さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

阿達雅志 自由民主党・無所属の会

○阿達雅志君 自民党の阿達雅志です。  中東情勢の長期化により、国土交通省所管分野でも、塗料、シンナー、接着剤、包装材、樹脂製品など石油化学品、石油化学由来製品の欠品や価格高騰が広がり、深刻な影響が出ています。  私は前職で危機対応の仕事をしていました。危機広報の要諦は、正確な情報と不確実性を管理する具体策です。不安を先回りすることです。現状についての問題指摘と要望をさせていただきます。  私は、予算委員会で、今回の中東情勢については、石油、石油製品供給制約の長期化を前提とした危機対応が必要と指摘してきました。現在の政府対応は、石油、ナフサ総量確保、流通の目詰まり、供給の偏りは個別調整で解消という、通常の短期サプライチェーン混乱を前提としたものです。現場では、事態長期化によって、日本の石油化学産業の構造に起因する生産の目詰まり、生産の偏りが表面化しています。危機対応の前提が、現場で起きている変化に追い付いていません。  石化産業は、エチレン、プロピレン、芳香族、C4留分など、固定比率で連産する構造であり、特定製品のみを自由に増産することは困難です。また、中国の大型設備との競争の中で国内設備縮小と高付加価値化が進み、不足する中間財や誘導品は、韓国、台湾、中国からの輸入に依存してきました。言わば、アジア全体が一つの巨大石化工場として機能し、日本はその一部を分業していました。  しかし、中東情勢悪化後は、各国でクラッカー低稼働と自国優先供給が進み、中間財の国際補完物流そのものが縮小しています。その結果、国内のブレンド加工誘導品供給機能が弱まり、小ロット特殊品や地方向け製品の欠品、納期長期化が発生しています。現場で必要なのは特定順路、特定配合、認証済みグレードであり、汎用品で代替できないものも多くあります。石化製品は複合化合物であり、一つ欠けるだけで欠品となります。ナフサの一部減少で全製品が比例して減るのではなく、少量特殊品が全面停止し、それが全体停止につながることもある産業です。  石化供給網は、固定比率連産、多段階商流、多品種少量、国際補完物流によって成立しているため、全体最適の崩れが局所欠品として表れます。局所欠品は、統計、大企業ヒアリング、欠品報告だけでは十分把握できません。多層的な石化供給網では、欠品情報が集まりにくい上に、欠品の意味が現場と政府で違っており、個別案件処理型対応では供給力の低下が見えません。価格高騰が需給状況を刻一刻変えています。こうした状況下で企業が安全在庫を積み増そうとすることは当然であり、単純に仮需要や流通問題として片付けるべきではありません。正確な情報が必要です。  今後、石油、ナフサ供給制約が長期化あるいは悪化すれば、国内石化供給網そのものの維持が困難になりかねません。そうなれば、国交関連分野でも、修繕延期、工期長期化、減便、更新先送りなど、静かな機能低下が進みます。不確実性を減らすのに必要なのは、総量確保や流通調整だけではなく、適正価格でのナフサ安定確保、クラッカー最低操業の維持、中間財確保、誘導品、ブレンド機能維持、代替原料、代替配合の迅速認証、需要抑制や代替促進、資金繰り支援、高価格在庫の処理など、供給網全体を維持する視点からの対応です。  実態に即した供給力強化をしなければ、事態は更に悪化し、地方都市、中小企業は耐えられません。インフラの低下も考えられます。金子大臣には、危機感を持って必要な取組を進めていただくよう、強く要望いたします。  それでは、本日の法案についての質問に入らせていただきます。  地域交通の現状について、今、民間地方鉄道事業者数、そして赤字事業者数、民間乗り合いバスの事業者数、赤字事業者数について、国交省の認識を教えてください。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  最新の令和六年度の実績でお答えを申し上げます。  まず、鉄道でございますが、中小民間と第三セクターの地域鉄道事業者は全部で九十八社ございます。このうち赤字の鉄道事業者が八十社、割合としては八二%でございます。  また、バスにつきましては、保有車両数三十両以上の民間乗り合いバス事業者が全部で百九十九社、このうち赤字のバス事業者が百三十六社、割合は六八%でございます。

阿達雅志 自由民主党・無所属の会

○阿達雅志君 今の数字を聞くと、もう鉄道事業者で八二%、乗り合いバスで六八%が赤字。こうなってくると、この問題というのは、単に赤字事業者を助ける云々という話ではなくて、もう地域の存続そのものの話になってくるんではないかというふうに思います。  そういう中で、実は私、昨年十一月の予算委でも金子大臣に質問をさせていただきました。それは、やはりこの地方公共交通というのは非常に大事な資本財であり、公共財なのではないかということで質問をさせていただいたんですが、そのときの御答弁では明快に公共財とはおっしゃりませんでした。  改めて、地方公共交通は公共財なのかどうか、それについて御質問させてください。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) おはようございます。  今日かりゆし閣議であったものですから、今日はかりゆしスタイルで御答弁させていただきたいと思います。  まず冒頭に、今般の中東情勢に関する燃料油、石油製品に対する国民の不安、また社会経済が混乱をしているお話で、しっかり国土交通大臣、それに対応しろということでございました。  国土交通省は、公共交通から、あるいはもう本当に、建設、インフラ等々幅広い分野を所管しておりますので、しっかりと丁寧に国民の皆さん方に正確な情報を提供するとともに、皆さん方の様々な、現場の切実な、大企業だけではなくて一人親方や中小事業者も含めてしっかりと対応していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  先ほど予算委員会のお話がございましたが、地域公共交通は主として民間の営利事業として運行されてきましたが、利用者の減少が進み、その維持が困難となりつつあったことを受けまして、平成十九年に地域交通法が制定をされ、地域が主体的に自らの地域の交通について計画をし、施策を実施する枠組みが創設されました。  同法の趣旨は、委員御指摘のいわゆる公共財にも近い考えだと思いますが、まさに地域公共交通は、地域住民の通院、通学、買物などの日常生活に必要不可欠な基盤として高い公共性を有しているものと認識をしております。  地域公共交通法におきましては、関係者の責務として、地方公共団体は主体的に交通サービスの確保に取り組むよう努めること、国はこうした地域の取組に対して必要な援助を行い、関係者相互間の連携と協働の促進に努めること、交通事業者はサービスの質の向上や利用者利便のための情報提供の充実に努めることといった旨が定められておりまして、これらの関係者がそれぞれの役割を適切に果たすことで、地域の実情に応じ、持続可能な地域公共交通を確保していくべきと考えております。

阿達雅志 自由民主党・無所属の会

○阿達雅志君 今大臣が御答弁されたのは、これ一月に策定された第三次交通政策基本計画、ここでも地域交通を明示的に公共財とまでは言っていないけれども、実質的には地域社会を支える交通、公益性、こういったことで、実質的にはそれに近いものという扱いをされているものだというふうに理解をいたしました。  また、今大臣のお話の中に地方公共団体が主体的にという文言がございました。それとの絡みでこれ副大臣にお聞きをしたいんですけれども、今の大臣の答弁を含めて考えた場合に、地域公共交通の確保責務は誰が負うのか。これ国なのか、自治体なのか、事業者なのか。それについて副大臣の見解を教えていただけますでしょうか。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) お答えを申し上げます。  先ほど大臣から御答弁がございましたけれども、地域公共交通は、国そして地方公共団体及び交通事業者などが、それぞれの役割を適切に果たしつつ、地域の事情に応じて持続可能な形でその確保を図っていくべきものと考えております。  その上で、委員御指摘にありましたけれども、KPI等の問題もありまして、国土交通省としては、その政策目標として、現在全国で二千五百に上る交通空白についての令和七年度から九年度までの集中対策期間での解消にめどを付けて、その後の発生を抑制することとしております。  この交通空白に該当するかどうかということで、地域の事情や利用者目線を踏まえつつ、その解消に向けて何らかの対応が必要だと認識しているかどうかを全国の市町村に御判断いただいて、今集計を行っております。これは、各地方公共団体が維持確保すべき地域公共交通の最低限度の水準をやっぱり画一的に設定するのではなく、地域の実情も最もよく把握している地方公共団体が地域の実態や利用者目線を踏まえて必要な水準を判断していくことが適切であるというふうに考えております。  その上で、国土交通省としては、こうした交通空白の解消に向けた地方公共団体の取組について、今般提出している本法案や財政支援等によって積極的にその役割を果たすべく、総合的支援にしてまいりたいというふうに思っております。  以上です。

阿達雅志 自由民主党・無所属の会

○阿達雅志君 今のお話を聞くと、やはりこの地方公共交通のことを一番よく分かっているのは地方自治体なんですね。そして、その地方自治体が、KPIということでいっても、例えば高齢者の通院可能率だとか高校通学可能人口、あるいは免許失効後の、免許返納後の移動手段の確保率だとか、あるいはこういったことに一体どれぐらいの補助金を自治体として出すのか、もうこういった状況というのは、これ地方それぞれだというふうには思います。  だから、私は、本来はこれは、地方自治体が一義的に地方公共交通の確保責任を持つと、そしてそれを国が財政的に全面的に支援をする、ナショナルミニマムを設定して全面的に財政支援をする、人材についても派遣をする、ノウハウについても提供する、これが本当は望ましい姿なんであろうというふうには思うんですけれども、これ地方自治体の在り方の問題にも関わるので、国交省としてお答えし切れない、そういう中で今回のこの法律改正というのをされているものだというふうに理解をしております。  ただ、この問題、公共財ということで考えれば、誰が財源を持つのか、誰が責任を持つのかに加えて、今後を考えると、地域交通のインフラ、この保守責任を誰が見ていくか、この問題にも直結すると思います。  横に見坂先生いらっしゃいますけれども、これからこういう公共交通考えたときに道路のメンテというのも大事ですから、これ鉄道の部分で見ても、橋とかトンネル、こういったものが相当傷んできている。じゃ、これを一体誰がどういうふうに修復していくのか。これはやはり、自治体がしっかりと判断をして、地域公共交通という中でやっていかないといけないというふうに思います。  それについて、これもう時間もありませんので最後になりますけれども、副大臣の決意をお答えください。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) 御質問をいただきました。  いわゆる地域公共団体の責任というものをどう考えるかということも含めてお答えいたしますけれども、やはり、人口減少等によって長期的な需要に直面している、例えば先ほど先生おっしゃった鉄道の問題等があります。ローカル鉄道の維持管理等について、これは鉄道事業者のみに委ねることには限界がある。そこで、国、鉄道事業者、地方公共団体等が、路線や地域の実情に応じた適切な役割分担の下で連携して対応することが必要だというふうに思います。  その上で、ローカル鉄道等の在り方というのは、地域における移動手段の確保であるとともに、地域振興あるいは観光振興、こうした地域そのものと密接に関わるものであることから、まずは地域が主体に取り組むということが肝要だというふうに思います。とりわけ鉄道に関しては、大量輸送、あるいはバス等もそうですけれども、としての鉄道特性が十分発揮できていない路線については、地方公共団体を始めとする地域の関係者で十分に議論をしていただいて、地域や利用者にとって最適な形での交通手段の維持確保を図ることが重要だというふうに考えております。

阿達雅志 自由民主党・無所属の会

○阿達雅志君 終わります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 立憲民主・無所属の吉田忠智です。  地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部改正について質問をいたしますが、法案質疑に入る前に、私からも二点申し上げたいと思います。  台風六号が襲来をしております。沖縄、奄美では少し被害が出ておりますが、今、気象庁等の予報によれば、日本列島太平洋側をずっと縦断するような最悪の進路をたどるのではないかと懸念をされているところでございます、懸念しているところでございます。是非また、国土交通省、気象庁としても対応に万全を期していただきたいと思いますし、また、人命も含めて被害が最小限になるように、被害がないように心から念ずるところでございます。  二点目が、先ほど阿達委員からも大変緻密な分析がございましたけれども、中東情勢を踏まえての対策について申し上げたいと思います。  私の地元のリフォーム会社に聞きました。製品を納入を要求したら、要求の大体二割から三割しか今入らないと。そして、価格も、仕入価格も、大体、一月に引き上げられたら次に引き上がるのは大体秋口なんだけど、その途中で引き上げさせてほしいという話が来ているそうであります。そうしますと、お客さんには従前以上のまたリフォーム代金も請求しなければならないということで、何とかしてほしいという切実なそうした要請もいただきましたので、そのことについて申し上げたいと思います。  それでは、法案質疑に入ります。  この間、バス事業者、タクシー事業者の皆さん、懸命にこの地域の移動手段の足の確保に努めていただきました。また、国交省もそうですが、地方自治体の皆さんもこの間、努力を重ねてこられたと思います。大臣から先ほどお話がありましたように、二〇〇八年にこの地域公共交通法が制定をされまして、この間五回、累次にわたる改正が行われてきました。その時々の情勢変化を踏まえてのものでございます。  そして、交通空白地区が二千五百か所に及んでいるということもお話がございました。モータリゼーションの進行によって公共交通事業者の経営が難しくなり、撤退を余儀なくされたところに人口減少、高齢化が進行して、マイカーによる移動もままならないようになってしまった結果であると、そのように認識をしています。  これらの地域での移動権を確保するべく、今回の法改正によって自動車地域旅客運送サービス再構築事業がスタートするわけでありますが、この事業はあくまでも普通ナンバー、白ナンバー自動車の普通免許所持者による運行が中心となります。もちろん、交通事業者に主体を担っていただきたい、できるだけ担っていただきたいと、そのように思いますけれども、現実問題としてはそういう一種免許での対応が中心にならざるを得ないと思っております。安全かつ継続的な運行の確保が絶対条件であると認識をしています。  本法案をめぐる衆議院での審議では、全国約二千五百か所の交通空白解消に向けて、スクールバス等の輸送資源をフル活用する新事業や担い手不足への交通対応策が議論されました。特に、人口五万人未満の自治体の八四%で専任担当者が不在という、そうした状況もございます。自治体の、小さい自治体はいろんな業務を担当して、現実問題としてやっております。また、データ提供要請によるガバナンスが焦点となりました。  これを受けまして、本日の参議院では、施策の持続可能性をより厳しく問うべきと考えております。地域の足を守る主体である地方公共団体からは、膨らむ赤字補填や現場の負担増に対して、もはや限界だという悲鳴の声も上がっています。地域交通を市場原理に委ねず、先ほども議論ありましたけれども、社会的な共通資本として守り抜くために、しっかり国土交通省として、今後の支援の強化について質問をさせていただきたいと思います。  資料を用意をいたしました。サンプルとして大分県の取組状況について紹介をさせていただいて、大分県だけを良くしてほしいと私は決して申しません。そのことを踏まえて、国土交通省としての見解を求めたいと思います。  資料一が、これがいわゆる交通空白二千五百の都道府県、市町村別の資料であります。申し訳ありません、全国の都道府県の数字出すとよかったんですけど、余りにも分量が多くなるものですから、大分が入っているところだけピックアップさせていただきました。  それで、ちなみに、そこのところで熊本県、大臣のところが全部入っておりますけれども、私のところが、この一枚目の下の方から始まりまして、大分県は十八市町村、十四市三町一村でありますけれども、この十八市町村のうち交通空白というふうに各市町村が挙げたところが九市町三十三地区、そして現在実施中、この交通空白をされて、もう既に取り組んでいますよというところが十三地区、また準備中というところが六地区、検討中というところが十四地区となっています。ずっと右に行きまして、要モニタリング地区というのが九地区ということで、そして、そういう状況の中で、資料二にございますけれども、大分県内におきましては、コミュニティーバス、デマンド交通という形で、一島一村の姫島村を除く十七の市町でこうした取組が今行われています。  それから、資料の三が公共ライドシェア。重複してやっているところはありますし、一島一村の姫島村は下から二番目で、姫島エコツーリズムと書いているところですが、ここは公共ライドシェアで村内全域を利用者の求めに応じてやっているということでございます。  それから、具体例として、資料四にございますけれども、別府市における公共ライドシェアの導入ということで、別府市長、大変若くて積極的で、リーダーシップを取って施策に取り組んでおられる方でありますけれども、このライドシェアは三通り。一つは、湯けむりライドシェア、南部循環線ということで、これは、路線バスそのものは廃止されておりませんが、本数が少ないと、一日一往復のみのところもあるということで、そういうところ、路線にライドシェアをしている。それから、その右側ですね、関の江循環線といいまして、これは、路線バスが残念ながら休止をして、その代替として運行しているライドシェア。一番右側が湯けむりライドシェアグローバルといいまして、別府は日本有数の観光地でございまして、外国人客も大変多いですから、それからクルーズ船の寄港が大変多いですから、そういう方々に対応するためにこういう湯けむりライドシェアグローバルというのを導入をしております。  公共ライドシェアに従事したドライバーさんに聞き取り調査を行いました。昨年四月二十八日から九月二十一日までの百四十七日間で、この実車数が五千百八十七件、一日平均三十四件と、クルーズ船が寄港した日には八十二件、やっぱり多いですね。そういう利用がなされているということでございます。もちろん、前提として、バス事業者、タクシー事業者の理解を得て、協力を得てこのライドシェアは進められております。  それから、次の資料五が、これ豊後大野市の例ですが、AIオンデマンド交通実証運行ということで、ここは平成十六年から先取りして、スクールバスの空き時間を活用したコミュニティーバスの運行を行っています。  大分県も、各市町村と連携を図りながら、本当にこれまでのこの法律を踏まえての努力を懸命にされてきたと思っております。しかしながら、もう交通空白というのは依然として三十三か所あるということでございます。  まず、総括的な質問でありますけれども、こうした大分県の取組を踏まえて、国交省としての見解を伺いたいと思います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  地域公共交通は、買物、医療、教育など日常生活に不可欠な移動を担っている中で、人口減少、少子高齢化や運転者などの担い手不足によりまして、バス路線等の休廃止が相次ぐなど、必要なサービスの供給が厳しくなっております。一方で、免許返納、学校、病院の統廃合、部活動の地域展開などにより移動の社会的ニーズは拡大する傾向にありまして、こうした需要と供給のギャップ等によりまして、全国で約二千五百の交通空白が生じております。  先ほど御紹介賜りました御地元の大分県におきましても、バス路線の廃止や減便が進んでいるものと承知をしておりまして、全国各地の交通空白を解消し、地域の足を確保していくことは喫緊の課題でございます。  こうした状況を踏まえ、本法案では、地域の輸送資源をフル活用し、交通空白を解消するための新たな事業の創設、地域における関係者の調整役として地域交通の課題解決に取り組む民間の企業や団体の活動を促進、モビリティーデータの利活用などの措置を講ずることとしております。  本法案による制度面の措置に加え、予算面での支援を車の両輪として交通空白解消の取組を推進し、持続可能な地域公共交通を実現をしてまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 今、サンプルとしての大分県の取組状況を踏まえた国土交通省としての総括的なお考えを伺いました。  それでは、個別に質問してまいります。  地方自治体のマンパワーはもう圧倒的に不足しているのは御案内のとおりでございます。全国の小さい市町村ではいろんな事業を一人の職員が担当している、この地域公共交通もそのうちの一つだ、そのような状況であります。  法案にあります連携促進団体による民間の企業、団体の活用は極めて重要であります。国はどのような効果をこの連携促進団体に期待をして、そして自治体負担の軽減をどのように図るのかということについて、国土交通省の見解を伺います。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) お答えを申し上げます。  地方公共団体は、地域公共交通の司令塔としての役割が期待されている一方、特に中小規模の市町村では人材やノウハウの不足が課題となっているところでありますので、その認識もしております。  そのため、本法案では、地域交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業あるいは団体を連携促進団体として位置付けた上で、その活動を促進し、蓄積された知見やリソースの活用を図ることとしております。地方公共団体の人材、ノウハウ面での課題の解消に資する制度を盛り込んでおります。  これによりまして、例えば、路線バスの廃止に伴う公共ライドシェアなどの代替交通手段の導入に当たっては、地方公共団体が行う地域旅客運送サービスの企画そして立案や、関係者間での調整、運行管理といった負担の軽減が図られるものと考えております。この際、こうした支援組織の立ち上げに関わる経費や交通空白解消のための移動手段の導入に必要となる経費については、令和七年度補正予算、令和八年度の当初予算を活用して支援をしてまいります。  引き続き、地方公共団体の負担を軽減をしながら、その取組を後押ししていきたいというふうに考えております。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 自治体職員の皆さんも懸命に努力をされておられます。そうした中で、連携促進団体の提案を十分に検証できず、単なる追認団体となってしまうおそれもあります。  連携促進団体の活用だけではなく、自治体職員のスキルの育成もすべきだと考えますけれども、地方公共団体の体制を、この厳しい状況をどのようにカバーをしていくのか、大臣の決意を伺いたいと思います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) まず、吉田委員から、台風六号についての御心配、また建設資材のことについてお話がございました。  台風六号、今、昨日沖縄県、そして現在九州に最接近をし、明日にかけて四国、近畿、東海、関東甲信、東北地方に接近する見込みであります。  国土交通省では、那覇市など三十六市町村とホットラインの構築、あるいは沖縄県庁へのリエゾン派遣による被害情報や支援ニーズの把握、あるいは気象庁防災対応支援チーム、JETTの派遣による気象等のきめ細やかな説明を行っております。  本日六時時点で判明している交通への影響については、航空便、旅客線の欠航や高速道路、国道などの通行止め、鉄道、バスの運休が発生をしているところであります。  国土交通省といたしましては、地方公共団体あるいは関係団体と連携を図りながら、被害状況の把握に努めながら、現場力を最大限発揮して、被災地に寄り添った災害対応、適時的確な防災気象情報や被災状況の情報発信に全力で取り組んでいるところでございます。  また、大分県においても、建設資材について非常に皆さんからお困りあるいはお怒り、そういった声も、熊本でも同じようなことでございます。この委員会でも度々先生方からその御指摘もございました。  丁寧に、国土交通省は全国に整備局、運輸局を持っておりますので、今、大分においても、九州運輸局や九州整備局からしっかりと現場の声を聞かせていただき、適切に対応できるように努力をしていきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。  そして、今、連携促進団体に対する御質問がございました。  連携促進団体はあくまで地方公共団体の機能を補完、強化する役割を担うものであり、地域公共交通施策については、引き続き、地方公共団体自らの責任の下に最終的な実施等の判断を行うこととなります。地方公共団体がそうした機能を果たしていくためには、委員御指摘のとおり、地方公共団体の職員自身のスキル向上や知識の習得が重要であり、国土交通省においては、地方運輸局による伴走支援、必要な情報、知見の提供、全市区町村の半数以上が参加する官民連携プラットフォームを通じた連携の促進、人材を育成する取組への財政支援などにより、総合的に支援しているところであります。  また、市町村の人材不足の課題に対しましては、都道府県によるサポートや複数の地方公共団体が共同しまして取り組むことが有効であると考えておりまして、こうした取組につきまして更に手厚い財政支援を行い、積極的に後押ししているところでございます。  引き続き、地方公共団体が主体的に司令塔機能を発揮できるよう、予算、制度等あらゆる政策ツールを総動員いたしまして、地方公共団体の取組を積極的に後押ししてまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 今大臣の答弁にもありましたように、やはり小さい地方公共団体、自治体は、なかなか単独で今回の再構築事業をするのは難しゅうございますから、やっぱり広域的にやっていく必要があると思っております。  小規模の市町村の事情を踏まえると、各市町村の負担が軽減できるように、地域公共交通の作成につきましても広域でまとめて実施できるようにすべきだと考えますけれども、参考人の見解を伺います。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) 吉田委員御指摘のとおりでございまして、地方公共団体の人材、ノウハウの不足の課題に対しましては、都道府県によるサポートや複数の市町村の連携によって、広域的に移動手段の確保に取り組むことが有効であるというふうに考えております。  これまでも、中小規模の市町村の負担軽減や広域的な交通ネットワーク形成の観点から、都道府県と市町村や複数の市町村が共同をいたしまして、広域的な地域公共交通計画を策定する例が見られておるところであります。例えば、鳥取県におきましては、県の主導の下で、三つのブロックごとに区域内の市町村と共同をして地域公共交通計画が策定をされております。  国土交通省といたしましては、こうした取組を後押しするべく、地方公共団体の交通政策担当者向けの研修やポータルサイト等を通じまして先進事例等の必要な情報提供を行うとともに、地方運輸局等による伴走支援も行っているところでございます。  加えて、都道府県と市町村や複数の市町村が共同をして計画策定を行う場合には更に手厚い財政支援を行っており、引き続き、広域で計画策定に取り組む地方公共団体の取組を積極的に後押ししてまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 広域的に複数の市町村が取り組む場合に、垂直補完という形で都道府県がしっかり支援をしていくこと、そして国が併せてしっかりサポートしていくことが重要だと思っておりますので、その点、どうぞよろしくお願いします。  次に、鉄道事業再構築事業における地方債特例、これ創設されたのはよかったと思います。鉄道事業再構築につきましては、先般、私も一般質疑でJRの課題について質問をいたしましたけれども、安易にこれが地方路線の廃止に向かうようなことではなりませんので、あくまでも残す、住民の移動手段を確保するという視点での取組をお願い申し上げたいと思いますが、この地方債特例を創設した意義や自治体のメリットについて伺います。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。  沿線地域の人口減少等による長期的な需要減に直面しているローカル鉄道について、大量輸送機関としての鉄道の特性が発揮できていない場合において、地域の関係者が十分に議論を行い、地域の利用者にとって最適な形で交通手段の維持確保を図ることは重要でございます。そのような中、鉄道事業再構築事業を活用したローカル鉄道の再構築の取組が全国的に進んでいますが、その流れを後押しするため、本法案において地方債の特例措置を追加することといたしました。  具体的には、民間鉄道事業者が第三セクターなどの事業者に事業の譲渡を行う際に、あらかじめ鉄道施設の改修を行うこと等に対して地方公共団体が助成を行う場合について地方債を充当できるようにします。これにより、地方公共団体において鉄道事業再構築事業の円滑な実施を図る観点から、当該地方公共団体の財政負担を後年度に向け平準化することが可能となると考えております。  国土交通省としては、引き続き、当該地方債の特例も含めて、制度面、予算面の支援を通じて、地域が主体となったローカル鉄道の再構築を促進し、利用者の利便性を高めるとともに、持続可能性の高い地域公共交通が実現するよう取り組んでまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 この地方債特例は創設したのはよかったと思いますし、鉄道事業の方も再構築に向けてまたしっかり支援をしていただきますようにお願いします。  次に、交通事業者と地方公共団体で見解が分かれた場合の、正当な理由の妥当性を判断するプロセスについて伺います。  ガイドラインによる明確化だけではなくて、第三者による裁定の仕組みはあるのでしょうか。また、データ漏えいが発生した際の地方公共団体に対する国のバックアップ体制についても伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) 本法案のモビリティーデータの利活用に関する規定についての御質問をいただきました。  モビリティーデータの利活用に関しまして、本法案では、公共交通事業者等の協力が必要となる場合として、地方公共団体が主導して事業実施計画の作成を行う場合に限定をして、必要な情報提供の協力を求めることができることとしております。この際、公共交通事業者等は、正当な理由がある場合を除き、この協力要請に応じなければならないこととしております。  国土交通省では、この正当な理由の考え方も含めまして、データ保有者がより安心してデータ提供を行える環境を整備するため、データ提供時の標準的なプロセス、関係者が遵守すべきルールなどを明確化するガイドラインを策定する予定でございます。  このガイドラインについては、公共交通事業者等及び地方公共団体などの関係者から懸念される具体的な状況を丁寧に聞き取り、十分な協議、調整を経た上で考え方を明記することなどによりまして、関係者間で見解の相違が生じる事態とならないよう、できる限り対応してまいる所存であります。  さらに、データ漏えいが仮に発生した場合ということに関しましても、そのような事態ができるだけ発生しないよう、ガイドラインを通じまして、データにアクセスできる者の制限、記録や責任者の設定など、地方公共団体におけるデータの取扱いや管理体制などについてガイドラインに明記をする予定であり、仮に具体的な事案が発生した際には、関係法令に基づき適切な対応を促してまいります。  こうした取組によりまして、地方公共団体を始めとする関係者がより容易にデータを収集でき、かつ、データ保有者、交通事業者などのデータ保有者がより安心してデータ提供できるよう、必要な対応を進めていく所存であります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 仮に漏えいした場合に関係法令に基づいて適切な対応をするということですが、もうちょっと具体的に答弁していただけますか。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  関係法令としましては、例えば個人情報保護法というのがございます。個人情報保護法に基づいて、いわゆる漏えいが発覚した場合は直ちに個人情報保護委員会に届出をする、こういった規定があります。そういったいわゆる規定をしっかり守ってまいるということについて、ガイドラインにおいても対応を促すべくしっかり明記をしていくというような形で対応してまいりたいと思います。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 分かりました。  次に、自動車地域旅客運送サービス再構築事業により自治体の負担をどの程度軽減できると見込んでおられるのか、また、協力する側の負担を地方公共団体が補填できるよう国が支援するべきではないかと考えますが、見解を伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  今般創設をする自動車地域旅客運送サービス再構築事業は、地方公共団体が主導して、交通事業者や地域の関係者の協力を受けながら、地域の運送サービスを再構築していくことを促進する事業となっております。こうした地域の輸送資源のフル活用等を地方公共団体が促進する場合、関係者間の調整が複雑になることも想定をされますが、法定事業として新たに類型化をし、さらに、施設利用者用運送サービス提供者に対し、今般、努力義務が措置されることなどによりまして、地域における事業実施の円滑化が図られるものと考えております。  また、バス、タクシーに加えまして、スクールバスなど地域における様々な送迎サービスが担い手不足等を背景にその維持が困難となりつつある中、本事業の実施が促進されることで、地域全体で様々な移動手段の持続可能性が向上していくことも期待をされます。この際、交通空白解消のための移動手段の導入に当たっては、協力いただく方の人件費や車両の燃料費などの経費も含め、令和七年度補正予算、令和八年度当初予算により支援可能となっております。  国土交通省といたしましては、地方運輸局等による伴走支援等も含めて総合的に支援することにより、地方公共団体の御負担を軽減しながら、取組をしっかり後押しをしてまいりたいと考えております。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 今般創設する自動車地域旅客運送サービス再構築事業において人員派遣等が行われる場合に、運行主体は労務管理を適切に行うべきと考えますが、賃金支払確保のための資金計画や事業者の選定、事業実施中の監督を含め、どのように事業実施の適切性を確保していくのか、伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  自動車地域旅客運送サービス再構築事業の実施に当たりまして、労働時間の適切な管理を含め、必要な労働関係法令の遵守が求められることが前提となります。また、地方公共団体が作成する実施計画においては必要な資金の額等を記載することとされておりまして、大臣認定に際し、記載内容が事業を確実に遂行するために適切であるか確認をいたしてまいることとしております。この際、大臣の認定を受けた事業につきましては、実施計画に従って事業が実施されていない場合など、必要に応じ、地方公共団体による実施要請や大臣による勧告、命令がなされることになります。  本法案の施行に当たりましては、こうした旨を手引などで改めて周知をするとともに、引き続き地方運輸局を通じて必要な指導も行い、適切かつ持続的な事業運営が図られるよう取り組んでまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 ここがやっぱり一番大事なところでございまして、この運営がどのようになされるのかというところがこの再構築事業の肝になると思っております。今後、この事業実施状況を見ながら、現場のお話も聞きながら、またこの国土交通委員会の場でも質問させていただきたいと思います。  次に、いわゆる公共ライドシェアと交通事業者との関係というか影響というか、これ、この間もう度重なる法改正の中で、交通事業者、とりわけ鉄道事業者もそうですが、バス事業者、タクシー事業者は懸命に住民の皆さんの移動手段を守る努力をされてこられました。そうした中にあっても、大分県内でも二〇二〇年から二〇二四年まで四年間で、バスそしてタクシーの乗務員がいずれも一六%減少しているという状況でございます。  そして、やっぱり事業者の皆さんの懸念は、公共ライドシェア、これはもうやむなく、先ほど私も事例を紹介しましたけれども、交通空白と言われるところで、事業者がなかなか手が及ばないところでこれは導入されて、一種免許の方にお願いをしているわけでございます。ところが、安全管理の問題もありますけれども、事業者に対するそういう影響、経営への影響も、一方ではやっぱりそういう懸念の声もあります。  そこをいかに両立していくかということも大変重要な課題だと思っておりますけれども、このことについて見解を伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  これまでの担い手不足対応への財政支援などの様々な取組に加えまして、本法案では、全国の交通空白の解消を加速すべく、地域の輸送資源のフル活用等により移動手段を確保する自動車地域旅客運送サービス再構築事業を新たに創設をすることといたしております。本事業においては、公共ライドシェアのみならず、従来からの交通モードであるバスやタクシーでも地域の移動手段を確保することができると、こういうことになっております。  また、公共ライドシェアを導入する場合でありましても、運行管理等について、交通事業者のノウハウを活用する事業者協力型の仕組みを活用いたしましてバスやタクシーといった交通事業者の方々に協力をいただく運行方式が、全国各地で百件以上実施をされております。さらに、公共ライドシェアは、協議会で交通事業者を含みます地域の関係者による協議を経まして導入が決定されるものでありまして、地域の既存のバス・タクシー事業者の方々との調整も図っております。  引き続き、バス・タクシー事業者の皆様にも地域の移動手段を支える重要な担い手としての役割を果たしていただきながら、関係者が協力をして持続可能な地域公共交通が確保されるよう取組を進めてまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 今後、国土交通省としても、それぞれのバス、それからタクシーの団体、それから関係労働組合の皆さんの意見も聞きながら、慎重に丁寧に対応していただきたいと思います。  関連いたしますけれども、公共ライドシェアにおける安全確保策や事故、非常事態発生時の責任、補償の在り方をどのようにしていくのか、また、運行管理をタクシー事業者に委託する場合や住民の協力を得る場合に自治体や市民も責任を負うことになるのか、伺います。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。  公共ライドシェアは、バスやタクシーの事業によって移動手段を確保することが困難な地域において、住民等の旅客輸送を確保する必要性に鑑み、市町村やNPO法人等が、営利を目的とせず、自家用車を活用して旅客運送サービスを提供する制度でございます。この公共ライドシェアは、道路運送法に基づき登録を受けた地方公共団体等の運送主体が、その責任の下で輸送の安全確保のため必要な措置を講じた上で運行しております。  具体的には、運転者に対して、国土交通大臣の定める講習の受講、運送主体による自動車運送事業に準じた運行管理や車両整備管理の実施、運送主体による任意保険への加入を義務付けているほか、二年ごとの運送主体の登録更新時に運転者の事故や法令違反の状況を確認し、悪質な場合には更新を取り消す等の措置を講じているところです。さらに、タクシー事業者に運行管理を委託する場合や住民が運転者として運転を担う場合においても、利用者としての関係では、地方公共団体等の運送主体が一次的な責任を負うこととなります。  国土交通省では、このような取組を通じて、引き続き公共ライドシェアの利用者の安全の確保等に万全を期してまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 先日の磐越道での事故でありますとか、またスイミングスクールの運転手による事故、八十五歳の方が運転されていたということで、そういう大変痛ましい事故も起こっておりまして、この安全管理というものをどのようにしっかりやっていくのか、これも大変重要な重たい課題だと思っております。是非その点をしっかりやっていただきたいと思います。  次に、公共ライドシェアのランニング費用については、地域公共交通部会でも徳島の町の例が出されまして、年間八千万円との紹介もございました。  一定の規模が見込まれるために、自動車地域旅客運送サービス再構築事業により公共ライドシェアを導入する場合も含めて、イニシャルのみならずランニング費用について継続的な財政支援や交付税措置が必要だと考えますけれども、見解を伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  お答えの前に、先ほどモビリティーデータ利活用のところで、委員からの御質問で、私の方の答えで個人情報保護委員会への届出と申し上げたんですけど、正確には報告ということでございましたので、済みません、それだけちょっと訂正をさせていただければと思います。  御質問に対するお答えでありますが、ランニング費用につきましては、地域で必要なバス路線や公共ライドシェアなどの運行を維持確保する観点から、現在、一定の路線につきまして国が赤字の一部補填をしているところでございます。他方で、持続可能な公共交通を実現するためには、単なる赤字補填にとどまらず、地域の実情や利用者ニーズを踏まえ、交通体系そのものを再構築していくことが本質的に重要となってまいります。  例えば静岡県藤枝市でございますが、民間路線バスをデマンド型の乗り合いタクシーに転換をいたしまして、藤枝市の負担額を六割程度削減できる見込みとなっており、再構築による具体の効果が現れている例であると認識をしております。  このため、今般創設をする自動車地域旅客運送サービス再構築事業を活用する場合も含めまして、地方公共団体が交通空白解消のために公共ライドシェアを導入する場合には、重点的な支援といたしまして、車両購入費やシステム導入費を含めた必要な経費の三分の二等を補助するとともに、令和八年度からは更に地方財政措置も含めて手厚く支援をしているところであります。  国土交通省としては、まずは令和七年度から九年度の集中対策期間において、地域におけるこうした再構築等を図る主体的な取組について後押しをしていくことが重要だと考えております。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 今の財政負担については、県に聞きましたら、地域公共交通確保維持改善事業、これ国の事業、それから県独自に生活交通路線支援事業をやっていると。そして、国と県の負担、補助を除いた市町村負担分については特別交付税措置と、それから過疎債のソフト事業でもこれ使っているということで、そうした中でも自治体の負担は大変重いものになっております。  最後に、大臣に質問をいたします。  今申し上げたランニング費用の支援についても、そもそも地域公共交通は社会的共通資本であります。社会的価値を国が示すことで、地方公共団体の財政負担の正当性が明らかになり、自治体も財政支出しやすくなるのではないかと考えます。その際、自治体の負担を国が支援する必要がありますけれども、社会的共通資本として捉える以上、そのための財源を国はしっかり従前以上に確保すべきだと考えますけれども、大臣の見解を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 交通事業者が自律的に運送サービスを提供できる場面では営利事業としてサービスの維持確保がなされ、それが困難な場面に至っては国や地方公共団体が必要な支援を行い、さらに、それも困難であれば、再構築を図り、地方公共団体が自ら公共ライドシェア等の主体となって必要に応じて交通事業者に委託するなど、地域の実情等に応じて、それぞれが適切に役割を担うべきだと考えております。このような考えの下、国としては、地方公共団体が自らの役割を果たせるよう、地方運輸局等による伴走支援や財政支援などによりまして積極的に支援しているところであります。  引き続き、国や地方公共団体、交通事業者がそれぞれの責務を果たしていくことで持続可能な地域公共交通の実現が図れるよう、全力で取り組んでまいります。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 国土交通大臣が言われていますように、この二千五百の交通空白がこの三か年で是非解消されるように、るる質問申し上げましたけれども、多くの課題があります。しっかり今回の法改正を踏まえて、また現場の状況もお聞きしながら、今後のまた国土交通委員会でも問題点の指摘はさせていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。どうぞよろしくお願いをいたします。  私からも、まず中東情勢に関して、国内産業への影響ということで、特にこの地域公共交通にも関わる自動車関係のディーラーの声をベースにして、一点御質問をさせていただきたいと思います。  三月の終わりぐらいからディーラー関係の方にお会いするたびに状況について聞いてきましたので、もう二か月ぐらいずっと常に確認をしてきました。数としてはもう三桁、数百名の方にもお話を伺ったというふうにも思っています。地域の偏りもなく、お話を伺ってきました。  三月ぐらいですと、まだちょっと不安の声でしたけれども、四月からは、納入のタイミングがずれ始めたと、あと、なかなか受注の方も少し相手が渋り始めたという声。五月に入ってくると、もう完全に納入の時期がずれ、予定の半分しか納入されない、だんだん在庫が少し切れてきているので、通常とは違うオイルを使ったりするというようなことも五月に入って聞いてきております。やはり、直近では入手困難、これが本当に声としては大きくなってきているという印象もあります。  実際に、物としては、ニュースなんかでも流れていますけれども、エンジンオイル、これはもちろんそうなんですが、ブレーキフルード、ブレーキオイルですね、これもないという話。あとは、ミッションオイル、ギアオイル、これもなかなか入手困難になってきている。さらには、クーラントといって、冷却水です。こうしたものも今入手困難になってきているということで、かなりありとあらゆるものが入手が難しくなってきているという実態があります。  そういう実態を受けて、現場の整備士さんからは、通常であれば、点検に入れていただいたお客様には、オイル交換どうですかということで、これはもう営業トークとしてするわけですけれども、それができないと。必要な方にだけオイル交換をするという状況に今なっているということで、ただ、今、一方で、点検パックって購入されている方も多いと思うんですね。オイル交換セットになっているんですけれども、それができないので、そういう方には次回使えるオイル交換チケットというのを代わりに渡して何とか一時しのぎをしているという、こういう実態も既に出始めています。  この状況が更に続くとということで、今更に不安が増長した中で出てきている意見としては、万が一、車検のときにオイル交換ができないということがあると我々としては安心して車をお渡しできない、とすると、国として車検制度の期間そのものの特例措置みたいなものというのは考えてもらえないのかなんという声もこれ実際に出てきています。それぐらい今現場が不安になっているということで、声についてはまず受け止めていただきたいというふうに思います。  そうした切実な声も出始めているところではありますが、政府として、こうした整備現場の状況に対する認識について伺いたいと思います。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、中東情勢による原油等の供給不安に伴い、自動車ディーラーや整備工場等の現場においてエンジンオイル等の入手が困難になっているとの声が上がっているのは承知をいたしております。  こうした声を受け、国土交通省では、エンジンオイル等の供給に関して自動車整備事業者の声を直接収集する相談窓口を設置をいたしております。この相談窓口には、複数の事業者から、エンジンオイル等について供給が制限又は停止されており、今後の入荷も未定と言われている、このような状況が長引けば事業停止のおそれがあり、整備の依頼を断らざるを得ないなどの声が寄せられているところでございます。  こういった情報を経済産業省とともに共有をしながら、川中、川上事業者への働きかけを行った結果、エンジンオイルの調達にめどが立ったといった改善の動きも出てきております。  国土交通省においては、先週には地方運輸局が全国五十三の自動車整備商工組合に対してヒアリングを行ったところであり、引き続き、現場の事業者の声を丁寧かつ積極的に吸い上げることで、一刻も早いエンジンオイル等の供給の偏りや流通の目詰まりの解消を図ってまいります。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ニュースでも、国交省さんの方でエンジンオイル供給の不足には対応を始めていただいているということで、そちらの方でも確認はいたしました。  今、実際に何とか納入の方が進んで当面の間大丈夫だという企業が出てきているのも承知をしていますが、ないというところも相当数あるというのが実態だと思うんですね。だから、一部目詰まりの解消はできているのかもしれませんが、それ以外のところでまだまだ状況は悪化の一途なんだということは改めて認識をいただきたいというふうに思いますし、私が話をしているディーラーさんというのは、正直言って大手が多いです。そこはメーカー系の直営の部品販売会社、だから全国規模の部品販売会社ですね。そこからオイルなんかを入手しているディーラーさんですので、比較的入手しやすい環境にある方だと思います。サプライチェーンの中においては、末端というよりも、川中、川上に近いと言ってもいいと思います。そこが入手できないと言っているんですね。  だとすると、じゃ、目詰まりってどこで起きているんだろうといったら、私、かなり限定されるんじゃないかと思うんですよ、目詰まりであったり偏りという場所が。だとすれば、もう直接考えられるところに行って、まあ言ってしまえば大手さんのところです。多分、皆さんもぱっと思い浮かぶと思います。オイルといったら、あっ、この辺の企業かなと思い浮かぶと思います。だから、もうそこに直接行って、どういう状況になっているか確認いただきたいんですね。  オイル作るといっても、単純に原油があればできるわけではありません。いろんな添加剤を混ぜて、ブレンドして、やっと一つの商品ができます。まさに、先ほど阿達委員に言っていただいたとおりなんです。その中の一つでも足りないと、商品として、製品としてでき上がらないんですね。  ですので、その意味では、単純に目詰まり、偏りだけで片付けられることがやっぱり今の現場の皆さんにとっては何の心のゆとりにもならないので、是非そこにしっかりと切り込んで調査をしていただきたいというふうに思います。これまでの流れでいくと、この六月に物が入るかどうかというのは、枯渇するかもしれないという本当に際どい今状況にあると思いますので、是非、現場で働いている皆さんの安心のためにも、徹底して調査を急いでいただきたいというふうに思います。  加えて、ちょっとこれはもう情報だけですけれども、板金作業も止まっています。事故で壊れた車を入れてもらっても、板金作業止まっていて、これはもうシンナーがない。シンナーがないので、洗浄ができないし塗料も作れない。あとは、その穴埋めのためのパテなんかも使うんですが、パテも入手できなくなってきているということで、いろんな意味で板金さんは今流れが結構止まってきていますし、今言った私のところは結構大手さんが多いですけれども、大手さんから聞くと、町の本当に自営業の整備士、整備工場なんかは本当に今厳しい状況にありますという同業他社のお声も今伺っているところですので、是非早急な対応をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、次、法案の質問に移りたいと思います。  今回、地域公共交通活性化に向けた更なる法案の内容の変更ということで、大変重要な法案だというふうに認識をしております。路線バス、鉄道の路線の廃止の距離、これはもう増加の一途でもありますし、交通空白地域も全国で二千五百に上っております。その一方で、これまでも政府としてしっかりと課題認識を持って取り組んできていただいているというふうに認識はしております。  そこで、これまでの施策に対して、まずはどのようにそもそも振り返っておられるのか。その上で、それぞれうまくいったところ、いかないところもあります。そこを含めてどのような課題認識を今お持ちなのか、その点をまず確認をさせてください。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 礒崎委員には、本当に現場の声をしっかり届けていただいております。エンジンオイルから、いろんなところから、いろんな範囲に波及をしております。  実はこんなことがありました。ディーゼル車の場合は、排気ガスを清浄するためのアドブルーという尿素が必要なんですね。これがないと。これがないとトラックが動かせないということで調べましたら、実は、アドブルーはあるんだけれども、それを入れるナフサ由来の容器がないというようなことで、本当に我々としては考えられないようなことが起きているということでありましたので、そういうところには、その容器がなくて個別に買えなくてもガソリンスタンドに行っていただければアドブルーは提供していただけますよとか、そういう情報提供をしたり、あるいは、小さな事業者であれば、やっぱり安定的に大きな企業であれば確保できているんだけれども、そういう小さなところには行かないとか、いろんなところに偏りがあるんだろうと思います。  ですから、我々も国交省だけではなかなかこの点は対応できませんので、経済産業省と連携をしながら、どこに、先ほどお話があったように、目詰まりが起きているのか、そこをやっぱり解決していかなければいけませんので、丁寧にしっかりと情報提供をしながら、ただないないとあおるだけではまた混乱をしてしまいますので、正確な情報を提供していくということが必要だと思いますので、全国に張り巡らされました運輸局、整備局、そういったところも含めて、直接声の届かないところにはお伺いして、しっかりやるようにということで今動き出しているところでございますので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。  ただいま御質問いただきました地方公共交通に関係することでございますが、地方公共交通は、主として民間の営利事業として運行されてきましたが、利用者の減少が進み、その維持が困難となりつつあったことを受け平成十九年に地域交通法が制定をされ、地域が主体的に自らの地域の交通について計画をし、施策を実現する、実施する枠組みが創設をされました。その後も、時代の変化に対応しまして段階的な法改正を経て施策を発展させておりまして、例えば地域公共交通計画については、令和七年度末時点で策定件数が千二百四十四件、策定済市区町村は全体の約八割に上っております。  しかしながら、昨今では、人口減少、少子高齢化に加えて担い手不足が深刻化し、その一方で、免許返納、学校、病院の統廃合等によりまして社会的需要は拡大をし、そのギャップによりまして全国で約二千五百に及ぶ交通空白が生じています。この交通空白につきましては、令和七年度から九年度までの集中対策期間で解消にめどを付けるため、国土交通省に大臣を本部長といたします「交通空白」解消本部を立ち上げ、現在、全国で強力に取組を進めているところでございます。  令和七年度補正予算及び令和八年度当初予算においては、従来の路線バスやコミュニティーバス等への運行費に対する補助に加え、交通空白の解消に向けた移動手段確保への支援など、約六百億円の規模を確保しております。  その上で、地域の輸送資源をフル活用し、交通空白の解消を図るための新たな事業の創設等を内容とした本法案を提出した次第でございます。  引き続き、今般の法改正と予算措置を車の両輪として交通空白解消の取組を推進いたしまして、私自身が先頭に立って持続可能な地域公共交通を実現していく決意でございます。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今、大臣から振り返りをお話を伺いました。  直近では、コロナ禍もありましたので、コロナ禍でかなりドライバーさんが減少したということもありました。当然、需要がそこには消失してしまいましたから、供給側がコントロールするしかなくなって、ドライバーさんがほかの職種に移動していくということで、急激なドライバーの減少。それをコロナ禍から戻ってきたときに、結局ドライバーさん足りないのでということで企業そのものが継続できなくなるというところもあったかというふうに思いますので、いろいろなものが重なった状況で、先ほど言った空白地域に関してはやっぱり増加の一途ということもあったかというふうにも思います。  そういった今振り返りをいただきましたけれども、そうはいっても、やはり、今大臣からお話しいただいたとおり、予算も積みながらやってきたけれど、なかなか歯止めが掛からないというのがこれもまた実態だというふうに思います。だから、どこかで何かを抜本的に見直していく、やり方を変えていくということをしなければいけなかったというのが足下の状況なんだと思うんですね。  では、その意味で今回のこの施策であります。自動車地域旅客運送サービス再構築事業ですけれども、これは、こちらの施策というのは、これまでの施策に対してどのような点が異なるのか、特徴があるのか、その点について御説明をいただきたいと思います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  昨今、担い手不足の深刻化等によりまして交通空白が発生をしており、その解消のためには、交通事業者のみならず、地域の幅広い関係者と一体となった地域輸送資源のフル活用等の取組を各地で実装していくことが重要であります。  実際、輸送資源をフル活用した取組はごく限られた地域で進められておりますけれども、こうした取組は、関係者の利害調整、協力関係の構築、事業の持続可能性の確保が必要であり、民間主導のみでは実現されにくいものだと考えております。特に、従来の事業と異なりまして、今般の再構築事業につきましては、地方公共団体や従来からのバス、タクシーなどの交通モードにとどまらず、交通以外の医療、福祉、教育などの分野との連携、これが重要でございまして、それを円滑にしていくことが肝要と考えております。  そのため、本法案におきましては、学校、病院等の送迎を実施する方々を施設利用者用運送サービス提供者として法律に位置付け、地方公共団体が中心になって企画立案を行う今般の再構築事業への協力の努力義務を措置することで、更なる連携の促進を図ることといたしました。  また、国においても、文部科学省、厚生労働省等の関係省庁と連携をし、取組内容の紹介や課題の共有、ガイドラインや通知の発出、地方支分部局同士の連携協定の締結などによります現場レベルでの連携の働きかけも強力に進めておりまして、本法案の内容を現場で円滑に運用できるよう、引き続き取組を強化をしてまいります。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今お話もありました、やはり交通以外の分野との連携をしっかりと図っていくというのが、私も大変重要だというふうに思っています。  やはり、ニーズがあるからこそそこに供給というものが成立するので、それは今までは交通事業者さんの努力で何とかしてきた、だから供給側の努力で何とかしてきたんだけれども、やはり、ニーズ側との連携というのをしっかり深めていくというのがやはり大事なのではないかなというふうに思います。  交通手段、移動というのはあくまでも手段であって目的そのものではありませんので、交通手段を使って移動した、移動した先に目的があるということであれば、その目的がまさにニーズになっていくわけですから、そのニーズを生み出しているところと連携していく。だとすれば、そこのニーズに応えるためにどういう交通網が必要なのかという、まさに一体的に進めていくということを今回力を入れたということで、その点については私も必要な施策になっているんではないかなと、そのように考えています。  では、それを進めていく上で、これまでとかなりまた違う連携をしていかなければいけないということで、この施策を絵に描いた餅にしないためにも、実効性高めていくためにも、やはり課題もいろいろあろうかと思います。  この法案の施策の実効性高めていく上での課題、ポイントはどこだというふうに政府としては考えておられるのか、大臣にお伺いします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答えいたします。  輸送資源をフル活用した取組がごく限られた地域で進められているものの、こうした取組は、関係者の利害調整、協力関係の構築、事業の持続可能性の確保が必要であり、民間主導のみでは実現されにくいものでございます。  一方で、こうした事業を実施する上で司令塔としての役割が期待される地方公共団体においてはノウハウ、マンパワーの不足が課題となっていることから、本法案では、地域交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業、団体を連携促進団体として位置付けた上で、その活動を促進し、蓄積された知見やリソースの活用を図ることとしております。  これによりまして、例えば、路線バスの廃止に伴う公共ライドシェアなどの代替交通手段の導入に当たって、地方公共団体が行う地域旅客運送サービスの企画立案や関係者間調整、運行管理といった負担の軽減が図られ、実効性が高まるものと考えております。さらに、こうした事業の実施に当たってはモビリティーデータを有効に活用することが重要であると認識をしておりまして、本事業の実施計画の作成を行う場合に必要となるモビリティーデータの提供等について、交通事業者等に協力を求めることができることといたしました。  これらの措置と併せて、交通空白の解消等に向けた約六百億円の予算を確保しており、制度面の措置と予算面の支援を車の両輪として実効性を高め、交通空白解消に取り組んでまいりたいと考えております。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今、大臣からもお話しいただきました。やはり、地域全体での取組という意味で、自治体がしっかりと取り組んでいく。ただ、専門家がなかなかいない、マンパワーが足りない、民間企業の力も必要。ただ、民間企業任せにもなかなかできないということで、いろいろな人たちがやはり連携しながら進めていくこと、これが大変重要だというふうに思いますし、その連携促進団体、これがしっかり機能するかどうかが重要だというふうにも思います。  それでいくと、それが機能してほしいんですけれども、じゃ、その連携促進団体そのものは、やはり、じゃ、誰が主体的にそこでセンターに立つのかと、誰が旗振りをしていくのか。そのときに、自治体というと、いや、マンパワー足りませんと。じゃ、民間ですかというと、民間だとまた利害調整がなかなか大変でとなると、じゃ、実際、その連携促進団体の主軸になるのは一体誰が担うんだというのが、ちょっとやはりクエスチョンマークが頭の中に付いてしまうんですけれども。  加えて、地域といいましても、市町村の単位でこれを行っていくのか。でも、公共交通という意味ではそこだけで済まないと思うんですね。お隣の町との連携も必要だと思いますし、場合によっては県もまたぐ可能性もあると思います。だとすれば、誰が主体的に取り組んでいくかと考えたときに、地方自治体、市町村単位なのか、県単位なのか、それとも事業者がやはり主導していくのか。  また、加えて、いろいろな協力者に参加してもらう必要もあるというふうにも思います。じゃ、協力者に対するインセンティブとしてどういうものがあるのか、その点について確認をさせていただきたいと思います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  まず最初に、連携促進団体の中心となる存在はという点でございますが、この連携促進団体は、地域公共交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業や団体を連携促進団体として位置付けることとしておりまして、この連携促進団体が様々な地方公共団体の施策の実施に当たりまして、それに関する必要な連絡調整でありますとか事業の実施に対する支援を行うという形での協力を想定をしております。  そもそも、今回の法律で盛り込んだ自動車地域旅客運送サービス再構築事業のいわゆる主役は誰かということでありますが、これにつきましては、地方公共団体、主には市町村が主導してこの事業を形作っていくということを想定をしております。  この地域交通法では、計画自体は市町村も単独で作れますし、あるいは共同して複数の市町村でも作れますし、また都道府県と市町村が共同して作る場合もあります。様々なケースが想定されます。今回のサービス構築事業につきましても、一応地方公共団体が主導ということでありますが、その地方公共団体といたしましても、多くは市町村だと思いますが、複数でやる場合もあるでしょうし、あるいは都道府県のイニシアチブの下に市町村が集まってやると、こういったケースも想定されるんではないかというふうに思っております。  それから三点目で、本事業の実施に当たって地域の関係者から協力をいただくということになるケースが多うございますが、この協力いただいた場合の人件費、それから車両の燃料費等の経費を含めまして、こういった必要な事業の実施の費用については、令和七年度補正予算、令和八年度当初予算によりまして、地方公共団体等に対し支援が可能となっております。  国土交通省としては、地方運輸局等による伴走支援等も含めまして、総合的に支援を行いながら、地方公共団体等の御負担を軽減しつつ、取組をしっかり後押しをしてまいりたいというふうに考えております。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 市町村単位、あるいはそこの連携、さらには県も入れて、いろいろな形ができ得るんだということで、確かにその形を取っていかないと難しいと思います。本当に市町村の小さな単位であれば、今も公共ライドシェアありますので、それで回せるところというのはあると思うんです。  やはり、今回狙おうとしているのは、さっき私言いましたけれども、ニーズがあって、需要があって供給がという話もしたとすると、できるだけ需要というのを広く取っていかないとしっかりとした供給網というのもつくれないということもあり得ますので、やはり連携というのは不可欠だと思います。ですので、そういう意味でいくと、市町村単位での連携、あるいは県も含めた連携というものがやはりスムーズにいくように、その点も実行段階においては注意をしていただきたいというふうに思いますので、それ一点お願いです。よろしくお願いをいたします。  あと、インセンティブについてですけれども、やはり交通事業者、これまでも皆さん頑張っていただいていました。ただ、その中で、やはりドライバーさんの労働条件、これを高めていくというのが少し後手後手に回っていた可能性もあります。ですので、今回、やはりドライバーさんたち、運転者の労働条件の改善にもしっかりつながるような、そういったところも意識をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続いてですけれども、やはり気になるのが、様々な運送形態の協業という事業になろうかというふうに思います。そうすると、仮に事故が発生した場合の責任の所在、これがやはり心配になってきます。また、先ほど吉田委員の質疑の中でもありましたけれども、直近でも大変悲惨な事故がありました。磐越自動車道における事故も含めて、誰が責任を持って運行するのか。特に、運転者については第一種免許の方が運転することも想定をされるというふうに思いますので、この安全についても厳格な扱いが必要だというふうに考えます。  この点について、政府の認識をお伺いしたいと思います。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。  本法案で創設される自動車地域旅客運送サービス再構築事業においては、再構築されるバス、タクシー、公共ライドシェア、それぞれの運送形態に応じ、道路運送法が求める既存の安全規制を緩めることなく引き続き適用することといたしております。この際、運送責任については、運送サービスの利用者との関係では、道路運送法に基づき、これらの運送主体が一義的に負うこととなります。  その上で、御指摘の公共ライドシェアについては、第一種免許の運転者に対して、国土交通大臣の定める講習の受講、運送主体による自動車運送事業に準じた運行管理や車両整備管理の実施、運送主体による任意保険への加入を義務付けているほか、必要な場合には更新を取り消す等、適切な措置を講じることといたしております。  本法案の施行に当たっては、このような形で、多様な関係者による事業実施時においても安全が確保されるよう万全を期してまいる所存です。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 やはり、責任の所在というものは明確にしていただきたいと思います。  運行に関しては、これまでも公共交通を担っていただいていた皆さんが主体的に行っていくということになろうかと思います。やはり、バス、タクシー、公共ライドシェアというものが主体になると思いますので、その皆さんプロフェッショナルですから、その皆さんがしっかりと安全については管理をしていくということ、まずそれはしっかりとピン留めをしていただきたいというふうに思いますし、その意味で、その皆さんに何かしわ寄せが行ったり負担が行ったりというふうにならないように、責任の所在というものも、今御説明はいただきましたけれども、明確にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  ちょっと時間がなくなってきてしまっていますので、一問飛ばして。  この法案審査の前に業界団体の方とのヒアリング等をした際に、既存の公共交通事業者の方から、施設運用者の輸送資源を活用することで、地域住民の方の相乗りなど、そういった方たちがそちらに移動してしまうことによって、結果的に、昼間の利用客、ただでさえ少ないのにそちらの方に人が取られてしまって、更に現業を圧迫するんではないかといった、こういった不安の声もありました。  この点について政府が今どのように考えておられるか、この点、確認をさせてください。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答え申し上げます。  今般創設する自動車地域旅客運送サービス再構築事業につきましては、公共ライドシェアのみならず、従来からの交通モードであるバスやタクシーでも地域の移動手段を確保することができる制度となっております。  また、公共ライドシェアを導入する場合でありましても、運行管理等について、バスやタクシーといった交通事業者の皆さんのノウハウを活用する事業者協力型の仕組みを活用して交通事業者の皆さんに協力をいただく運行方式が、全国各地で百件以上実施をされているところであります。また、公共ライドシェアにつきましては、協議会で交通事業者を含む地域の関係者による協議を経て導入をされるものでありまして、地域の既存のバス・タクシー事業者の皆さん方との調整も図っているところであります。  引き続き、バス・タクシー事業者の皆様にも地域の移動手段を支える重要な担い手としての役割を果たしていただきながら、関係者が協力して持続可能な地域公共交通が確保されるよう取組を進めてまいります。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 既存事業者さんの方としっかりと連携をした上で進めていただきたいと思います。  最後の質問、大臣にお伺いしたいと思います。  是非この施策は成功してほしいというふうに私も思っておりますけれども、本施策の達成目標やKPIに対するお考えを伺いたいと思います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 国土交通省としては、政策目標としては、現在、全国約二千五百に上る交通空白について、令和七年度から九年度までの集中対策期間での解消にめどを付け、その後の発生を抑制することとしております。  交通空白の解消に向けては、スクールバスや医療・福祉施設、商業施設などの送迎を始めとする地域の輸送資源をフル活用するなど、交通空白解消に向けた取組の選択肢を増やしていくことが重要であり、本法案において自動車地域旅客運送サービス再構築事業を創設をし、地域全体で移動手段の確保を図る取組を支援することとしております。  国土交通省といたしましては、これらの新たな制度に加えまして、十分な財政支援や地方運輸局等による伴走支援等の総合的な支援によりまして、全国の交通空白の解消に向けて万全を期してまいりたいと思っております。

礒崎哲史 国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 計画を立てることが目標値になってしまって、コンサルに丸投げ、結果的には実現できなかったということがないようにしっかりと実効性を高く進めていただくことをお願いして、質問を終わります。  ありがとうございました。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  まず、本法律改正により課題克服へ、まずは一つ一つ実行していくことが必要との前提で質問させていただきたいと思います。  交通空白地域、最近使われていませんけど、交通不便地域、この定義を定めないこと、また、バス停、駅からの距離設定等の明確な根拠がないことについて、その理由を伺っていきたいと思います。  また、現役世代においての行動範囲と年配者の行動範囲、また行動内容の違いを考慮すれば、交通空白地域の定義について現役世代と実際の高齢者との感覚のギャップがある可能性が十分にあります。例えば、不動産業界での考え方として、一分八十メーターと計算し、鉄道駅から十分の場合には約八百メーター、これは駅から近いと定義をされていると承知をしております。直線距離、平たんの場合と、実際には高低差があったり途中に階段があった場合に、一概に整理するのは難しいのがこれが現実であります。特に年を重ねた場合には、環境が変わらなかったとしても、本人の体力等が変化によって距離の概念というものも変わってくると思います。  これらを踏まえ、今後、公共交通の提供に関する考え方、そして現状の基本的考え、今後の展望について、大臣に伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 三浦委員に具体的な例も入れて御指摘をいただきました。日常生活等の移動にお困り事を抱える交通空白につきましては、誰もがアクセスできる移動手段がない又は利用しづらいなど、いわゆる交通空白であるかどうか。具体的には、バス停や駅等からの距離が遠いだけではなく、近いけれども運行の頻度が少なく使いづらい、又は、近くて一定の頻度があるが、先ほどのお話では、高低差が大きく高齢者が利用しづらいなど、地域の実情や利用者目線を踏まえ、地方公共団体で判断していただくこととしております。  これに加えまして、地方公共団体や地域の方々がその解消に向けて何らかの対応が必要と認識しているかとの基準に合致する地区を市区町村から交通空白として回答いただいております。交通空白解消に向けては、地方公共団体が地域の実情に即してより正確に交通空白地区等の実態を把握することが不可欠であると思います。  このため、本年二月に今年度の「交通空白」リストアップ調査を行いまして、現在集計作業を行っておりまして、引き続き、継続的な調査、フォローアップを行いまして、より正確な実態把握を地方公共団体へ働きかけてまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 年が重なっていきますと、住んでいる方自体も年齢が上がってくるということで、状況が変わっていくと思います。その情報をきちっと共有できる体制を取らないと、絵に描いた餅になってはいけないということがこの法案の大事な魂を入れる部分だと思いますので、よく大臣、リーダーシップの下で整えていただきたいと思います。  都市部でも交通空白地域が多いのが現状であります。例えば、私住んでおります横浜市ですけれども、公共交通圏域は、駅から八百メーター、バス停から三百メーターと市の条例で規定をしている状況です。現状の横浜市の人口が約三百七十六万人、そのうち約六十二万人が交通空白地域に該当しています。すなわち、人口の一割以上が移動不便地域であります。一割とはいえ、全国の七百十ある一般市、特例市を含めますと、その平均的な人口は約八万人であります。比較すればかなり大きな規模であるということは想像に難くありません。  都市部での交通空白の課題認識とこれらの対策、そしてどのように解消することを想定しているか。また、本法律がこの課題解消に寄与する部分はどう整理されているのか。地域のみならず、国民全体へのユニバーサルサービスの提供ということが非常に重要なことでありますので、是非、酒井副大臣に答弁いただきたいと思います。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) お答えを申し上げます。  三浦委員も御承知だと思いますけれども、この参議院の国土交通委員会でも御視察をされた相模原市を始めとして、政令市でも路線バスが多数廃止される地区があるなど、交通空白は全国的な課題でありまして、取組を一層加速する必要がございます。  こうした交通空白の解消を図るため、本法案で新たに創設する自動車地域旅客運送サービス再構築事業について言えば、都市部においても、バスの減便や廃止に伴うコミュニティーバスやデマンド交通の導入への活用が可能でございます。また、さきに申し上げた相模原市において導入を予定をされていますスクールバスを活用した公共ライドシェアについても、まさしく同事業が想定している取組に沿った内容でありまして、都市部で行われる様々な事業についても十分活用が可能な制度となっております。  加えて、こうした取組について、事前調査から本格運行に至るまでの費用に対し、十分な財政支援を行っているところでございます。  本法案の枠組みによりまして、都市部、地方部の区別がなく、地域がそれぞれの課題に対応して必要な地域公共交通を持続可能な形で維持確保していけるよう、国として引き続きしっかり取り組んでまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 参議院のこの委員会で相模原視察をさせていただいて、大変勉強になりました。そのときに神奈川中央交通の方が、都市部の朝晩の工場とかに勤務をされる方の移動のためにバスが今積み残しがあるから、そちらの方にドライバーを移さなきゃいけないと、こういう現実も言われました。そういう点から考えますと、今、副大臣御答弁いただいた、あの視察をさせていただいた地域の確保というのは大事なんですが、バスができないのにドライバー要るのかという現実的な課題も突き付けられることになります。  なので、今この事業をやっていく中で得られた情報を本当に整理をしていかないと、これ実質的に住民の皆さんにサービスが提供できなくなってしまうということがありますので、人手不足、ドライバー不足に対する対策というのが今回の法律に入っているはずだということで次の質問をさせていただきたいと思います。  本法律に規定する自動車地域旅客運送サービスの再構築事業というのは、地方公共団体が運送主体を選定し、協力を行う者をあっせんすることで、輸送資源をフル活用することができるようになる目的があると承知をしております。まさに、バスが運行できないならば、そこに代わりにやっていただける方が必要だ、そういう概念だと思います。  その際、運送主体と協力を行う者のドライバーとの雇用関係、先ほど来あります労働時間の管理、健康管理義務はどのように整理をされていくのか。加えて、アルコールチェックや基本的な安全確認等の手法と責任はどのように位置付けられているのでしょうか。  近年続発している年齢を重ねた方が運転するマイクロバス等の事故を考えれば、適切な運行管理と安全性確保の重要性、これをしっかり担保してほしいというのが国民的な理解だと思います。幾ら今度は提供しても、信頼をされなければ使ってもらえないということになりますから、ここをしっかりと整理をして、答弁をしていただきたいと思います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  今般創設をいたします自動車地域旅客運送サービス再構築事業は、地方公共団体が主導いたしまして、交通事業者や地域の関係者が車両や運転者等を協力しながら、バス、タクシー又は公共ライドシェアによる地域の実情に応じた最適な運送を確保するものとなっております。  本事業の実施に当たりまして、労働関係法令の適用がある場合には、まずその遵守が求められることが前提となります。また、安全関係につきましては、本事業の創設により現行の安全面に関する規制を緩和するものではなく、バス、タクシー、公共ライドシェアそれぞれの運送形態に応じまして、運転者の要件、運行管理の体制整備など、道路運送法が求める既存の安全規制を引き続き適用することとしております。  そのため、施設利用者用運送サービス提供者から運転者や車両などの協力をいただいた場合においても、あくまで運送主体は、アルコールチェックなどの基本的な安全確認を含め、通常のバス、タクシーや公共ライドシェアと同様の安全水準を確保することが求められます。また、輸送の安全に係る責任関係につきましては、本事業において複数の関係者が関与をする場合におきましても、利用者との関係では、道路運送法等に基づき、運送を提供する者が一義的な責任を負うということになります。  本法案の施行に当たりましては、こうした事柄を手引等で改めて周知をするとともに、引き続き、運輸局を通じて必要な監督も行いながら、安全で持続可能な事業運営が図られるよう取り組んでまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 国民的理解としては緑ナンバーだということ、それはちゃんとルールにのっとっている、また、二種を持っているから信用できるということを、さらにその先の課題解決やっていくわけですから、これを理解が深まるように、そして、現行の事業者の皆さんもその信頼を担保していただくということもあってこその話でありますので、しっかりとやっていきたいというふうに思います。  次に、公共交通の計画を推進するに当たって、モビリティーデータの利活用が第二十八条に規定をされております。計画策定時における要請ベースとはいえ、義務規定である以上、具体的なデータ収集のイメージ、すなわち方法、内容、提供方法、管理の仕方等について明確であるべきであります。内容と実装までの検討状況について、現場では、本当にコストアップしちゃうんじゃないかと、義務的だからということも心配されているということも想定できます。  なので、ここら辺について整理して、酒井副大臣、お答えいただきたいと思います。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) 三浦委員から御指摘をいただきました、質問いただきました。大変重要な質問だというふうに思います。  先ほど吉田委員からも御質問ありましたけれども、公共交通事業者等から地方公共団体へのモビリティーデータの提供を進める上では、委員御指摘のとおり、公共交通事業者等がより安心をしてデータ提供ができる実務的な環境整備が重要でございます。そのために、関係者による十分な協議、調整を経た上で、データの提供時の標準的なプロセス、関係者が遵守すべきルール等を明確化するガイドラインを今後策定する予定でもございます。先ほど吉田委員のときにもお話をしました。  具体的には、その利用実績、運行情報、事業情報に関するデータなど対象となるモビリティーデータの範囲、そして必要なデータの特定、体制の構築、提供依頼の方法など地方公共団体が踏むべきプロセス、そしてデータを提供する際の加工方法など公共交通事業者が踏むべきプロセス、そしてデータにアクセスできる者の制限、記録や責任者の設定など、地方公共団体における安全管理体制についてガイドラインに盛り込むこととしております。  これによりまして、地方公共団体を始めとする関係者がより容易にデータを収集でき、かつ、データ保有者がより安心してデータ提供ができるよう、必要な対応を進めていく所存でございます。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 事業者の皆さんに提供していただくことによってそれを活用できると。何に活用するかということも含めて、具体的なことを整えていただきたいというふうに思います。  私の地元神奈川県では、葉山町というところがあります。この葉山町では、交通不便地域の移動課題を解消するためにAIデマンド型乗り合いタクシー、はやまるタクシー、これを運行しています。  運行前において、ニーズ、アンケートを取った結果、利用したいとの声がたくさん寄せられたと伺いました。しかし、ニーズに即した体制を取って運行してみたものの実際は半分も乗らないとの現状があり、現場の悩みであったということを伺っております。全国的にももしかしたら共通する課題ではないかと思います。加えて、AIオンデマンド交通でアプリを活用しているけれども、それを使える方が少なく、予約に手間が掛かってしまう。結果、電話オペレーターを雇用してしまう必要がコストとして発生してしまって、結果コストが上がっちゃうと。さらには、では、無料券を配って、使ってみてくださいねということでやってみましたが、利用率は低迷している。  すなわち、料金の問題ではなく、利便性等に課題があるということが現場の今の判断で、この六月一日から九月三十日まで、これらをいろいろ研究した結果、再び実証運行を催行すると。使える時間帯も延ばす、金額も、またルートも変えたというふうに伺っています。  こういうことを積み上げていくということも大事でありますけど、アンケートを取った結果と実際に運行したこのギャップ、これやっぱり事業者も、地域にとっても、なかなか大変なことだというふうに思います。  こういう課題がやっぱりありますので、現状の認識、そして、本法案が寄与する部分というのは、どういうところにこの問題解消に当たるのか。また、実証実験後に本運行するということに継続性の課題があるというのも現場で伺っております。これらの課題認識とギャップ解消に対する解決策、国交省としてアドバイス等具体的な取組はどのようにされるか、伺いたいと思います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、AIを活用したデマンド型乗り合いタクシーは全国各地で導入が進んでいるところでありますが、地域によりましては想定した利用実績に達していない場合もあると認識をしております。具体的には、高齢者も含めた幅広い利用者に使いやすい利用方法となっていなかったり、周知が十分になされていないこと、また、使用する車両の規模や運行区域、運賃などの設定が適切でないこと等により利用者数が伸び悩むといった課題のほか、導入後の運行に対する費用負担が大きいことなどによりまして、地域に十分定着していない事例もあると承知をしております。  このような課題に対しまして、例えば本法案における今回新たな制度といたしまして、自動車地域旅客運送サービス再構築事業につきましては、地域の関係者から車両や運転者等の協力を得ることで最適な運送を確保する事業でありまして、本事業の活用により、交通サービスがより利用しやすく効率的なものとなることが期待をされます。また、地域の事情に精通しつつ地域交通に関する知見を有する連携促進団体が、地方公共団体とともに、地域に密着した周知、広報等を効果的に行うことも期待されます。  加えて、国におきまして、地方公共団体が人材や組織を育成する取組に対して財政支援を行うとともに、地方運輸局等による制度、事例等の情報、知見の提供も含めた伴走支援を実施し、課題解決に取り組む自治体を総合的に後押しをしているところであり、これらの支援を通じまして、引き続き持続可能な地域公共交通を実現をしてまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 横浜市では、令和七年四月から、みんなのおでかけ交通事業を開始をしています。これは、国交省の地域公共交通確保維持改善事業などの支援策を活用して、ふだんの買物、通院などといった日常生活の移動不便地域に新たな移動手段を導入してサポートする事業です。必要性と将来性があって、実装できるように知見を積み上げて、認知度を確保して利用機会の増大を図れるようにすべきと考えます。  ただ、このサービス、認知するまでにはある程度時間がやっぱり掛かります。何回もやっていかなきゃいけないということで、それにのっとって行動変容が生まれるはずです。しかし、現行制度では、支援が単年度での更新になっていると。申請準備期間を考慮すると、実質的な運行できる実証期間というのは半年程度だというのが実態です。  財政法の立て付け等もありますけれども、やっぱり複数年度にわたって連続して実施できるような実証運行を支援対象としていただきたいと思いますけど、大臣、御決断いただけませんか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 委員御地元の横浜市が取り組むみんなのおでかけ交通事業は、買物などの日常生活の移動が不便と感じる地域で、自宅周辺のエリアや最寄り駅を移動するための移動手段を導入し、地域の移動課題の解決を目指す事業と承知をしております。本事業のうち、青葉区、鶴見区での取組に対して、令和七年度に「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクトでも支援させていただいたところでございます。  一方で、本取組を含め、国土交通省が行う交通空白解消への取組に対する財政支援は、例えば、新たに公共ライドシェアを導入する際に必要となります車両、システムの取得費用やそれに付随する実証運行の費用など、まあ事業の立ち上げですね、立ち上げに係る経費を主に支援するものであり、単年度内での措置を想定したものとなっております。  委員御指摘の点に関しましては、現在でも、事業期間を十分に確保できるよう、できる限りの予算の早期執行を図るなど努力しているところでございますが、導入した移動手段ができるだけ持続可能な形で地域に定着することは重要な課題であるため、引き続き、地域の要望を伺いつつ、現在の予算制度も踏まえながら、どのような対応があり得るか、勉強させていただきたいと思います。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 これ、是非勉強していただきたいというふうに思います。もちろん、財政法としての単年度主義ということもよく分かります。だけど、その税の投入した先に、その政策の先にあるのは国民の皆さんの生活です。その生活を支えていくことが、その法律の枠組みの中ではありますけど、知恵を上手に使っていただいて、その方々に安心を届けるのが本来税の使い方であります。是非、基礎自治体の皆さんが、もしかしたらこの質疑を通して、ああそうだねと思われる方もいると思いますので、よくよく御検討をいただきたいというふうに思います。  大臣、バス事業者の皆さんの実は課題もありますけれども、次の機会に、一問用意していましたけど、二問重ねてやらせていただきたいというふうに思います。  是非、がっちりと地方公共交通を確保するということ、是非守っていただけるように、この法律を更に現場感があるような中身にして運用していきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。  ありがとうございました。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 日本維新の会、石井めぐみです。  今回の改正案は、人口減少、運転手不足などにより地域交通を取り巻く環境が厳しさを増す中で、持続可能な地域交通の実現を目指すものであります。特に、地方における生活の足の確保に向けた取組を加速させる契機となることを期待しております。  その中で、私は本年四月に韓国ソウル市の公共交通の取組を視察してまいりました。ソウルでは、準公営制の下、行政が交通ネットワーク全体をマネジメントしながら、路線編成や運賃体系の調整、交通データの活用などを通じて公共交通サービスの維持、充実を図っております。アジアにおける先進的な公共交通モデルとして高く評価されております。また、GPSや交通ICカードを活用したデータ分析に基づく運行管理も進められており、その利便性の高さに加え、行政が交通ネットワーク全体をマネジメントしながら、多様な輸送資源を効果的に活用している点が印象的でした。もちろん、人口規模や都市構造などの違いから単純な比較はできませんが、地域交通全体を見渡しながら輸送資源を有効活用していく考え方は、今回の法改正にも通じるものがあると感じました。  こうした視察をした上で、気付きも踏まえながら質問をしてまいります。  今回の法改正では、市町村が地域交通の調整主体として、交通事業者や地域の多様な主体と連携しながら地域交通の再編や輸送資源の活用を進めていることが期待されております。一方で、多くの小規模自治体では、地域の輸送資源を総合的に調整、活用していくための専門人材、データ活用の基盤整備などが十分ではない状況にあります。  こうした自治体が、地域交通の調整主体として地域にある輸送資源を効果的に活用しながら地域交通の再編を進めていくためには、政府はどのように支援を講じていくのか、お伺いいたします。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、地方公共団体は地域公共交通の司令塔としての役割が期待されている一方で、特に中小規模の市町村で人材、ノウハウの不足、これが課題となっているものと認識をしております。  中小規模の自治体の人材やノウハウ不足の課題に対しまして、国としては、地方運輸局等による伴走支援、必要な情報、知見の提供、全国の半数を超える市区町村も参加する官民連携プラットフォームを通じた連携の促進、地方公共団体における人材育成の財政支援などの取組を進めております。  これらに加えまして、本法案では、地域交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業、団体を連携促進団体として位置付けた上で、その活動を促進し、蓄積された知見やリソースの活用を図ることとしており、自治体の人材、ノウハウ面での課題の解消に資する制度も盛り込んでおります。  さらに、本法案では、地方公共団体が公共交通事業者等に対し、事業実施計画の作成に必要な情報提供等の協力を求めることができる旨、これも規定をするとともに、地方公共団体の交通政策担当者が簡単にデータ分析ができるツールの提供を進め、データ活用の基盤整備を推進をしております。  引き続き、制度、予算などあらゆる政策ツールを総動員し、交通空白解消に向けた地方公共団体の取組を積極的に後押しをしてまいります。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 今回の法改正の背景には、バスやタクシー運転手という担い手不足の深刻があると認識しております。  私が視察したソウル市においても、運転手不足への対応は大きな課題となっておりました。我が国においても、地域交通、地域公共交通を持続可能なものとしていくためには、その担い手であるドライバーの確保と定着が極めて重要な課題と認識しております。  そこで、処遇改善や労働環境の見直しなどを通じた人材確保を向けて、政府として現在どのように取り組んでいるのか、お伺いします。

石原大 国土交通省物流・自動車局長

○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、地域公共交通を持続可能なものとするために、ドライバーの処遇改善、労働環境の見直し、これは大変重要なことと認識しているところでございます。  まず、ドライバーの処遇改善ということでございますけれども、処遇改善に向けましては、その賃上げの原資となる運賃収入を引き上げていくということが重要になってまいります。このため、国土交通省としましては、この運賃改定手続の迅速化あるいは簡素化といった措置を講じております。  また、このほか、二種免許の取得に係る費用に対する支援ですとか、配車アプリの導入、キャッシュレス化など業務の効率化、省力化の取組に対する支援、そして女性ドライバーにとって働きやすい職場環境の整備に対する支援、こういった人材確保、定着に向けた様々な取組を推進しているところでございまして、今後とも、制度、予算等あらゆる政策ツールを総動員しまして、運転手不足への対応を含め、持続可能な地域公共交通の実現に向けて必要な施策を講じてまいります。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 制度、運用、環境整備の方についてちょっと伺ってまいります。  今回の法改正では、学校や病院などの送迎車両を含め、地域に存在する様々な輸送資源を有効活用していく方向性が示されております。こうした輸送資源のフル活用は地域交通の維持に向けて重要な取組だと考えますが、多様な主体が関わることから、安全管理や運行体制の整理、関係主体間の連携などが重要になると考えます。  そこで、学校や病院などの送迎車両を含む地域の輸送資源のフル活用を進めていくに当たり、政府としてどのように支援策や環境整備を進めていくのか、お伺いいたします。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。  交通空白の解消を図るためには、地域の輸送資源をフル活用することにより、地域全体として移動手段の確保を図ることが重要であると認識をいたしております。  このため、本法案において、学校、病院等の送迎を実施する方々を法律に位置付け、自動車地域旅客運送サービス再構築事業への協力を促すほか、関係省庁で連携し、分野間の連携が促進されるよう環境整備を行っているところです。この際、バス、タクシー、公共ライドシェアそれぞれの運送形態に応じ、運転者の要件や運行管理、運送主体の責任等、道路運送法が求める既存の安全規制を引き続き適用し、安全の確保についても万全を期すことといたしております。  また、本法案では、地域の多様な関係者相互間の連絡の調整や連携の促進を行う企業、団体を連携促進団体として位置付け、こうした団体の活動を通じて、地域の関係主体間の連携がより促進されることが期待されます。さらに、予算面においても、地域の輸送資源のフル活用を含む複数の地方公共団体、交通事業者等の共同化、協業化の取組に対し重点的に支援をしております。  引き続き、制度、予算等あらゆる政策ツールを総動員し、地域公共団体、地方公共団体の主導の下、地域の輸送資源のフル活用等による移動手段確保の取組が進むよう後押ししてまいります。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 岐阜県白川町のように、病院送迎バスや町営バスなどを一体的に再編し、地域の輸送資源を有効活用している好事例も見られます。こうした取組は、限られた輸送資源を有効活用しながら、地域交通の安定的な維持につなげていく上で大変参考になると考えます。一方で、その実現には関係主体間の調整や合意形成などを要することから、各地域が独自に進めていくには課題が多いと思います。  そこで、このような先行事例の知見を各地域へどのように共有し、地域の実情に応じた輸送資源の活用にどのようにつなげていくのか、伺います。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) 先ほど答弁申し上げましたとおり、交通空白の解消を図るためには、交通分野のみならず、関係分野が連携し、地域の輸送資源をフル活用し、地域全体として移動手段の確保を図ることが極めて大事でございます。  こうした取組を全国で横展開していくためには、委員御指摘のとおり、岐阜県白川町におけるスクールバスを活用した公共ライドシェアの取組を始め、好事例やノウハウを幅広く共有していくことが重要であることと認識をいたしております。  このため、輸送資源のフル活用など、関係者が連携した取組については特に手厚く財政支援するほか、全国の半数を超える市区町村が参加する官民連携プラットフォームやガイドライン等において好事例を紹介し、地方運輸局等が行う伴走支援においても事例を広く共有するなど、好事例を積極的に横展開していくとともに、地域の取組をしっかりと後押ししてまいりたいと考えております。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 最後に大臣にお伺いいたします。  私の地元である茨城県取手市では、常総線や関東鉄道常総線、路線バスを中心に、コミュニティーバスがこれらを補完する形で市内各地域の移動を支えております。また、現在、市では地域公共交通計画の策定を進めており、鉄道駅などの乗り継ぎ拠点を中心に、コミュニティーバスや新たな交通サービスを組み合わせながら、持続可能な公共交通ネットワークの構築にも取り組んでおります。しかし一方で、市内には交通空白地域も存在し、高齢者を中心に、買物や通院に不便を感じているとの声も聞かれます。  こうした地域への対応も含め、公共交通の維持と確保に向けた取組が進められておりますが、そのためには相応の財源が必要になっております。取手市のコミュニティーバスでは、利用者数が増加傾向にあるものの、運行経費の補填として毎年約一億円規模の財政負担が生じております。これは決して取手市だけの問題ではないです。  全国自治体が住民の移動手段を守るために懸命な努力を続けておりますが、人口減少や運転手不足、人件費、燃料費の高騰により、その負担は年々増加しております。地域公共交通は単なる移動手段ではなく、高齢者の通院や買物、子供の通学、地域経済を支える重要な社会基盤です。今後、地域交通の持続可能なものにしていくためには、自治体任せではなく、国が責任を持って支えていく必要がますます重要と考えます。  そこで、地域交通の維持確保に取り組む自治体への財政支援について、今後どのような考え方で取り組んでいくのか、大臣にお伺いいたします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 石井委員の地元茨城でも、私の地元熊本でも、やっぱり地域公共交通は地域の繁栄の礎だと私は考えております。  私自身、三月に、委員会でも御視察をされました輸送資源のフル活用の取組を行う神奈川県相模原市を視察をさせていただきまして、政令市でも路線バスが多数廃止される地区があるなど、まさに交通空白は全国的な課題と再認識し、取組を一層加速する必要があると改めて思いを強くしたところであります。  全国で約二千五百に及ぶ交通空白を令和七年度から九年度までの集中対策期間で解消にめどを付けるため、国土交通省「交通空白」解消本部を立ち上げまして、本部長たる私が、現在、全国で強力に取組を進めているところでございます。  令和七年度補正予算及び令和八年度当初予算におきましては、従来の路線バスやコミュニティーバス等への運行費に対する補助に加えまして、交通空白の解消に向けた移動手段確保への支援など、約六百億円規模を確保しているところでございます。  その上で、地域の輸送資源をフル活用いたしまして、交通空白を解消するための新たな事業の創設等を内容とした本法案を提出した次第でございます。  引き続き、今般の法案と予算措置を車の両輪といたしまして交通空白解消の取組を推進し、私自身が先頭に立って持続可能な地域公共交通を実現していく決意でございます。  よろしくお願いいたします。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) それでは、午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、脇雅昭さんが委員を辞任され、その補欠としていんどう周作さんが選任されました。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 休憩前に引き続き、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 参政党の初鹿野裕樹でございます。本日もよろしくお願いいたします。  先日、私の地元神奈川県にあります相模原市を視察し、神奈中バスの減便や路線見直しを受け、地域で移動手段を確保しようとする取組を伺いました。通院需要の高い北里大学病院方面でも減便があり、中山間地域では休日運休や路線の統廃合も進んでいるとのことでした。通院や通学など、暮らしに直結する大変重い課題です。現場では、二〇二四年問題で運転手の休息時間を確保する必要がある一方、その分の人手が足りず、減便や路線見直しをせざるを得ないというお話でした。  今回の改正では、第一条に旅客の運送に従事する人材の不足が課題として明記され、地域旅客運送サービスの持続可能な提供の確保が目標として掲げられています。しかし、法案の中心は、公共ライドシェアや施設送迎も含め、地域の輸送資源のフル活用に見えます。  人材不足を課題とし、持続可能な提供を目標に掲げるのであれば、その解決策である人材確保と処遇改善を法の目的に明記し、法案の中心に据えるべきだったのではないでしょうか。大臣に伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 初鹿野先生にお答え申し上げます。  私も相模原市を見せていただきました。  地域公共交通は、買物、医療、教育など日常生活に不可欠な移動を担っている中、人口減少、少子高齢化や運転者等の担い手不足によりまして、バス路線の減便、廃止が相次ぐなど、必要なサービスの供給が厳しくなっております。一方で、免許返納、学校、病院の統廃合等によりまして移動の社会的ニーズは拡大する方向にあり、こうした需要と供給のギャップ等により、全国で約二千五百の交通空白が生じております。  こうした状況に対しまして、地域交通法は地域旅客運送サービスの持続可能な提供の確保を目的としているため、その確保に支障を及ぼしている主たる背景であります人材の不足を新たに追加をし、地域の移動手段に必要な人材確保にも資する自動車地域旅客運送サービス再構築事業の創設等をすることとしております。  その上で、御指摘の個別の施策としての人材確保や処遇改善についてはいずれも重要な課題と認識をしておりまして、別途予算等の面で、担い手の処遇改善の原資となる運賃改定手続の迅速化、簡素化、二種免許取得費用への財政支援等の各種の措置を講じているところでございます。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。  これまで様々な取組がなされてきたのだと思います。ただ、相模原で起きていることは、ほかの地域でも起こり得る話です。国が休息時間の確保を求める以上、その分の人手の確保まで十分に手当てしなければ、現場は減便や路線見直しで対応するしかありません。その意味で、国の人材確保の不足が交通空白を生んだ一因になっていると言わざるを得ません。  運転手を確保するには、新たな担い手を増やすだけではなく、今働いている方に働き続けてもらわなければなりません。そのためには、賃金や労働時間の改善を避けて通れません。バス、タクシーの運転手は、いまだに労働時間が長く、賃金は全産業平均を下回っていますし、二種免許の取得支援や業務効率化支援などは間接的な支援です。これだけで処遇改善が進み、必要な人材の確保につながるとは考えにくいと思います。  これ以上、交通空白を広げないためにも、早急に、より実効性のある処遇改善策を講じた上で交通空白の解消に向けた対策を進めるべきではないでしょうか。大臣にお伺いします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) バス、タクシーは、子供からお年寄りまで、地域の大切な足を支える公共交通機関ですが、近年、運転士不足が喫緊の課題となっております。  より実効性のある処遇改善策との御指摘をいただきましたが、バス、タクシー運転士の処遇改善に向けては、運転士の賃上げの原資となる運賃を引き上げることが重要であります。  このため、国土交通省といたしましては、運賃改定手続の迅速化によりまして、事業者に対して積極的な運賃改定を促しているところであります。こうした取組の結果、事業者へのアンケートによれば、バス事業者の約九六%が運賃改定後に賃上げを実施したと回答をしておりまして、タクシー事業者についても、運賃改定を行った運賃ブロックの地域については、平均約二割の賃上げを達成しております。  このほか、バス、タクシーの運転士不足の対策としては、国土交通省としましては、二種免許取得に係る費用に対する支援、配車アプリの導入やキャッシュレス化など業務の効率化、省力化の取組に対する支援といった、人材確保に向けた様々な取組を推進しております。さらに、令和七年度補正予算において、女性ドライバーの雇用促進に向けて、女性用の休憩設備やトイレなどの、女性にとって働きやすい職場環境の整備に対する支援を新たに講じることといたしました。  こうした取組を通じまして処遇改善を含めた人材確保に向けた対策を進めているところでございまして、今後とも、制度、予算等のあらゆる政策ツールを総動員いたしまして、御指摘の運転士不足への対応を含め、持続可能な地域公共交通の実現に向けて必要な施策を講じてまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 処遇改善を事業者だけで進めるには限界があります。公共交通を公共として維持するのであれば、事業者任せにせず、国が更に責任を持って踏み込むことを今後の重要な課題として受け止めるべきだと思っております。  次の質問に移ります。  連携促進団体については、先ほども話が出ておりましたが、衆議院の議論でも、中立性や透明性、ベンダーロックインへの懸念が指摘されていました。政府は、連携促進団体について、企画立案や関係者調整に加え、場合によっては公共ライドシェアの運行管理支援まで担うことが想定されると答弁されております。しかし、人材やノウハウが足りない自治体ほど連携促進団体に頼らざるを得ません。そうなると、実質的に地域交通政策の主導権が外部団体に移ってしまうおそれがあるのではないでしょうか。  そこで、伺います。  連携促進団体はあくまで自治体を補助する立場であり、地域交通に関する最終的な判断と責任は自治体に残るという判断でよろしいでしょうか。また、国は、手引を示すだけではなく、自治体が外部団体に依存し過ぎないよう、どのように関与していくのか、伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  地方公共団体は地域公共交通の司令塔としての役割が期待されている一方、特に中小規模の市町村では人材やノウハウの不足が課題になっているものと認識をしております。このため、本法案では、地域交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業、団体を連携促進団体として位置付けた上で、その活動を促進し、蓄積された知見やリソースの活用を図ることとしておりまして、地方公共団体の人材、ノウハウ面での課題の解消に資する制度を盛り込んでおります。  この点、連携促進団体はあくまで地方公共団体の機能を補完、強化する役割を担うものでありまして、地域公共交通施策については、引き続き、地方公共団体が自らの責任の下に最終的な実施等の判断を行うこととなります。  また、地方公共団体の人材やノウハウ不足の課題に対しましては、連携促進団体の活用や、その望ましい手法を示した手引に加えまして、地方運輸局等による伴走支援、必要な情報、知見の提供、全市区町村の半数以上が参加する官民連携プラットフォームを通じた連携の促進、人材育成の取組への財政支援などによりまして、国が総合的に支援をしているところであります。  引き続き、地方公共団体が主体的に司令塔機能を発揮できるよう、予算、制度等あらゆる政策ツールを総動員して、地方公共団体の取組を積極的に後押しをしてまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 この点は、審議会でも、自治体から外部団体への丸投げを懸念する声がありました。外部団体に任せるほど自治体にノウハウが残らず、更に外部団体に頼らざるを得なくなるおそれがあります。交通空白を埋めるはずの取組が、自治体の中に公共の空白をつくることがあってはなりません。自治体側にノウハウと人材が残るよう、国の丁寧なフォローを求めます。  今回の法案は、交通空白の解消に向け、公共ライドシェアや施設送迎など、地域の輸送資源をフル活用するものとされています。しかし、これらが既存のバス、タクシーより低いコストで運行され得る以上、運用次第では、補完ではなく既存交通の置き換えになりかねません。公共ライドシェアや施設送迎が既存交通の衰退を前提にした穴埋め策にならないようどう歯止めを掛けるのか、日頃よりスポーツジムでお世話になっています加藤政務官にお伺いいたします。

加藤竜祥 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(加藤竜祥君) お世話はしていないですけど、お答え申し上げます。  これまでの担い手不足対応への財政支援等の様々な取組に加え、全国の交通空白の解消を加速すべく、地域の輸送資源のフル活用等により移動手段を確保する自動車地域旅客運送サービス再構築事業を新たに創設することといたしました。  本事業においては、公共ライドシェアのみならず、従来からの交通モードであるバスやタクシーでも地域の移動手段を確保することができることとしております。また、公共ライドシェアを導入する場合であっても、運行管理等について、交通事業者のノウハウを活用する事業者協力型の仕組みを活用して交通事業者に協力をいただく運行方式が、全国各地で百件以上実施されております。さらに、公共ライドシェアは、協議会で交通事業者を含む地域の関係者による協議を経て導入されるものであり、地域の既存のバス・タクシー事業者との調整も図っております。  引き続き、バス・タクシー事業者の皆様にも地域の移動手段を支える重要な担い手としての役割を果たしていただきながら、関係者が協力して持続可能な地域公共交通が確保されるよう取り組んで、取組を進めてまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 補完であって置き換えではないという考え方が現場で崩れないようにしていただきたいと思います。赤字でも地域を支えてきたバスやタクシーを結果として弱らせることがないよう、地域の実情をよく見ながら丁寧に進めていただきたいと思います。  次に、公共ライドシェアの安全性について伺います。  衆議院の議論でも、公共ライドシェアでは二種免許を求めない点について懸念が示されていました。政府は、大臣認定講習や運行管理、車両整備、保険加入などで安全を確保すると説明しています。しかし、運行管理や保険加入は運送主体側の体制に関するものです。運転手本人の技能については、一種免許に加えて、座学百十分以上、実技二十分以上の講習を受ければよいとされていますが、この講習には合否を判定する試験がありません。これで本当に人を安全に運ぶ技能を確認できると言えるのか、疑問が残ります。  人の命を預かる以上、なぜ二種免許ではなく講習で足りると言えるのか、二種免許制度の趣旨との関係も含め、国交省の考えを伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  公共ライドシェアは、一般的にバス事業やタクシー事業によって移動手段を確保することが困難な地域におきまして、住民等の旅客輸送を確保する必要性に鑑み、市町村やNPO法人等が、営利を目的とせず、自家用車を活用して運送サービスを提供する制度でございます。  この公共ライドシェアにおきまして、地域住民等が協力してドライバーとなる場合も多いことや、営利性の有無や運転水準などの違いから、運転者の要件を二種免許のみに限定をしておりませんが、第一種運転免許保有者が運転者となる場合においても、輸送の安全を確保する上で必要な措置を講じているところであります。  具体的には、大臣認定講習において、安全、安心な運行に必要な知識や緊急時の対応、運転方法に関する演習などを行い必要な技能を確保していることに加えまして、乗務前に酒気帯び、疾病、疲労などの理由により安全な運転をすることができないおそれがないか確認をするなど、運転手の適性や状態を踏まえた上で運行を行っていることから、輸送の安全は十分確保されているものと考えております。  さらに、運送主体による自動車運送事業に準じた車両整備管理の実施、運送主体による任意保険の加入を義務付けているほか、二年ごとの運送主体の登録更新時に運転者の事故や法令違反の状況を確認し、悪質な場合には更新を取り消すなどの措置も講じております。  国土交通省としては、今後もこうした措置を確実に実施し、地域交通の安全の確保に万全を期してまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 バスとタクシーと公共ライドシェアで性格が違うことは分かります。ただ、利用者から見れば、命を預けて移動することに変わりはありません。二種免許を求めないのであれば、その分、講習や実技確認の中身を不断に検証していただきたいと思います。  質問を一つ飛ばしまして、公共交通の在り方について伺います。  冒頭でも伺いましたが、本法案は、人材不足を課題として掲げながらも、中心にあるのは地域の輸送資源のフル活用です。相模原でも、神奈中バスの減便や路線見直しを受け、地域の力で移動手段を守ろうとする取組が進められています。大変貴重な取組であります。  しかし、地域が懸命に知恵を出し、力を合わせなければ移動手段を守れない。そのままで本当に公共交通と言えるのでしょうか。地域の輸送資源を活用せざるを得ない状況があるとしても、それは、国が公共交通を支える責任を地域に委ねてよいということではないと思います。  公共交通を公共というのであれば、民間事業者の採算性や自治体や地域の自助努力を前提とするのではなく、国民の移動を支える社会基盤として、国が安定的な財源と責任を持つ制度へ見直していくべきではないでしょうか。大臣の御認識を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。  地域公共交通は、国、地方公共団体、交通事業者などが、それぞれの役割を適切に果たしつつ、地域の実情に応じて、持続可能な形でその確保を図っていくべきものと考えております。  国におきましては、全国で約二千五百に及ぶ交通空白を令和七年度から九年度までの集中対策期間で解消にめどを付けるため、国土交通省「交通空白」解消本部を立ち上げまして、本部長たる私が先頭に立ち、現在、全国で強力に取組を進めているところであります。とりわけ、地方公共団体や交通事業者などが自らの役割を適切に果たせるよう、地方運輸局等による伴走支援や様々な財政支援などにより積極的に支援しているところであります。  こうした支援に加えまして、今般、担い手不足の深刻化を背景としたバス、タクシー等の減便、廃止によって交通空白となった地域の移動手段確保を図るため、自動車地域旅客運送サービス再構築事業の創設などを柱とした地域交通法の改正案を提出した次第です。  引き続き、国が積極的に地域公共交通政策の責務を担い、安全で持続可能な地域公共交通の実現に万全を期してまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 地域が必死に知恵を出さなければ移動手段を守れない状況を国はもっと重く受け止めるべきだと思います。公共交通を公共というのであれば、伴走支援や補助にとどまらず、国が安定的な財源と責任を持って支える制度へ転換するべきです。  地域交通を地域任せにしない、その姿勢を強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。本日はありがとうございました。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、地域公共交通活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案について質問いたします。  今回の法案では、急速な人口減少、少子高齢化や担い手不足によりバスやタクシーの減便や廃止が相次ぐ中で、地域公共交通が維持できなくなっている地域の交通空白の解消を図り、持続可能な地域公共交通を実現するものです。これに先立ち、「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクトとして、新たに令和七年度補正予算において補助金を出すこととしています。  しかし、鉄道や飛行機、バスやタクシーなど全ての交通機関において、障害者や高齢者など体の不自由な人たちにとっては、交通空白地帯に限らず利用しづらい現状にあります。  そうした状況において、道路運送法の登録を受けた自家用有償旅客運送、いわゆる公共ライドシェアが従来から活用されており、障害者や高齢者などの移動手段として福祉有償運送が行われています。例えば、各地の社協やNPO法人が車椅子のまま乗れるハンディキャブなどの福祉車両を運行し、交通機関のバリアにより移動が困難な障害者や高齢者の足の確保になっています。  二〇〇六年に道路交通法が改正、あっ、道路運送法が改正されるまでは、障害者や高齢者などの交通弱者を支援する任意団体や障害当事者団体、NPO法人などが自ら確保した福祉車両や民間福祉財団などから寄贈された車両を使って移送サービス事業を担ってきました。また、当時の東京都福祉財団も、地域福祉の担い手として移送サービス事業を行う団体への助成事業を行ったこともあり、そうした移送サービス事業の取組は、二〇〇〇年頃までにはかなり全国的に広まっていました。  その後、二〇〇六年十月、道路運送法の改正が施行され、自家用自動車で料金を受け取る行為が道路運送法違反、いわゆる白タク行為に該当する可能性があることから、福祉有償運送が自家用有償旅客運送として明確に位置付けられ、NPOなどの法人格の取得や登録制の導入、講習の義務化、保険、安全基準の強化などに加え、自治体などの運営協議会の、済みません、ちょっとお水飲みます。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 速記を起こしてください。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 失礼しました。  これにより、体力のない小規模な福祉団体やボランティア団体の多くが移送サービス事業から撤退していきました。  私の団体でも、一九九四年に地元多摩市で障害者の自立支援を行うための任意団体を立ち上げ、東京都福祉財団から助成金を受けながら、障害者の足の確保として移送サービスを行っていた時期があります。しかし、障害者の自立支援活動と併せて継続していくには運転手の確保や車両の維持管理など負担が多く、移送サービスからは撤退せざるを得ませんでした。  そうした自治体や民間団体の移送サービス事業が二〇〇六年の法改正を境に少なくなっていく中で、前よりももっと更に障害者や高齢者の足の確保は困難となっています。今回の法案は、一見、自治体や民間活力を復活させ交通空白の解消を目指していますが、撤退せざるを得なかった移送サービスをしていた団体や人材など、失われた地域の資源を取り戻すことは容易ではありません。  今回の「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクトでは、交通空白解消のために公共ライドシェアやデマンド交通の導入などに、国から五百万円まで定額とし、五百万円を超える部分は三分の二の補助率で上限一億まで助成するとされています。しかし、令和七年から九年までの僅か三年間の集中対策期間だけの助成では交通空白の解消には到底足りません。その上、交通空白の地域においては、自治体や福祉団体は将来的な不安から継続的な運営に踏み切れず、補助金を申請することをちゅうちょしてしまいます。さらに、二〇四〇年には人口の三五%が高齢者になると言われている中で、三年間の財政措置しか考えられていない本法案は、障害者や高齢者を交通空白に取り残しているとしか思えません。  令和九年まであと一年しかありませんから、一年半しかありませんから、その後も継続的な財政措置の取組を国交省として行っていただきたいと思いますが、国交省の見解を求めます。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) 木村委員にお答えを申し上げます。  地方公共交通は、地方の暮らしと安全を守るための基盤としてなくてはならないものでございます。また、支援が必要な高齢者の方々や障害者などの方々にも配慮した形で移動手段の確保を図っていくことが重要であるというふうに認識をしています。  国土交通省においては、日常生活等の移動にお困り事を抱える交通空白を解消するべく、令和七年五月に「交通空白」解消に向けた取組方針二〇二五を策定をし、令和九年度までを集中対策期間と定めて、金子大臣を本部長とする国土交通省「交通空白」解消本部の下、取組を強力に推進しているところでございます。  具体的には、本法案において、地域の輸送資源のフル活用をし、交通空白等を解消するための新たな事業の創設、地域における関係者の調整役として地域交通の課題解決に取り組む民間の企業や団体の活動促進、モビリティーデータの利活用等の措置を講ずることとしています。  加えて、本法案以外では、地方運輸局等による伴走支援、必要な情報、知見の提供、そして全市区町村の半数以上が参加する官民連携プラットフォームを通じた連携の促進でございます。さらに、財政面での後押しとして、令和七年度の補正予算、令和八年度の当初予算合わせて六百億円を確保しています。そして、総合的に交通空白解消の取組を支援をしているところであります。  その上で、委員御指摘の予算面を含めた集中対策期間後における交通空白の対応については、令和九年度までの集中期間、対策期間における取組の成果も踏まえて、今後よく検討をしていきたいというふうに考えております。まずは、ただいま申し上げた制度、予算等あらゆる政策ツールを総動員をいたしまして、最大限効果が出るように取り組んでまいります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  交通対策をいろいろ行っていただいているというところについては有り難いなと思っているんですが、ただ、やっぱり車椅子を利用する人たちにとっては、UDタクシーなど、まだまだ乗ることが難しい状況にありますので、この三年間過ぎても助成金が打ち切られないよう、検討のほどをお願いしたいと思います。  次に、車両のバリアフリー化について質問します。  今回の法案の中には、障害者や高齢者などの交通弱者への支援が明記がされていません。さらに、自治体や福祉団体がこの事業を行うにしても、車両にスロープやリフト、手すりなどのバリアフリー化を盛り込むことについては書かれていないと思います。交通空白地帯においては、特に交通機関の足の確保が困難な障害者や高齢者などの交通弱者にとっては、バリアフリー化された移動手段の確保が最も必要です。しかし、地方にはそもそも福祉団体や高齢者施設などが少なく、車両やドライバーの人手不足も深刻なことから、自治体が住民の方に公共ライドシェアの協力を求めることが重要となります。  障害者差別解消法の合理的配慮の義務規定は自治体や民間事業者には適用されていますが、個人には義務は課されていないため、車両のバリアフリー化を求めるには住民の方の理解が必要です。そのため、本法案の「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクトが実施されても、バリアフリー化された車両の確保を重点に計画していなければ、障害者、高齢者などの移動の確保はますます取り残されてしまいます。  資料一を御覧ください。  そのような状況に対して、東京都武蔵野市では、住民の自発的な取組で、地域のお店などが配達のついでにボランティアでライドシェアをしてきました。その取組を二〇〇〇年に自家用有償旅客運送として市が制度化し、車椅子のまま利用できる車両九台を市が提供する形で公共ライドシェアが行われています。  一方、現在、岩手県北上市、埼玉県飯能市では、個人所有の車を持ち込んでの有償の公共ライドシェアの取組はされてはいるものの、多くの地域ではバリアフリー化されている車両を保有しているところは少ないのが現状です。  交通弱者が地域社会から取り残されないように、国は公共ライドシェアを行おうとする自治体や団体に対して、地域住民の車両にバリアフリー化を促すよう通知を出していただきたい。また、車両のバリアフリー改修についても、自治体が補助を出すことを検討するよう周知していただきたいと思いますが、大臣の御見解をお願いいたします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答えを申し上げます。  高齢者や障害者等の移動手段の確保は重要であると考えておりまして、現在の地域交通法の基本方針においても、公共交通機関の旅客施設や車両等のバリアフリー化に積極的に取り組むことが必要であること、バリアフリー設備を使用した適切なサービスの提供、利用者支援、適切な情報の提供、職員等関係者に対する教育訓練など、ソフト対策を推進することが重要であることなどを既に定めているところでございます。  その上で、交通空白解消に当たっては、例えば公共ライドシェアを導入する場合に、高齢者や障害をお持ちの方々への対応として、スクールバスのみならず、福祉施設が保有する車両を活用すること、通常の車両に手すり、スロープを追加するなどの改修を行うこと、地方公共団体がバリアフリー車両を導入することなども考えられます。  実際に、北海道占冠村において社会福祉法人が実施をしておられる公共ライドシェアでは車椅子対応車両が使用されておりまして、これによって高齢者や障害のある方の移動手段の確保が図られているものと承知をしております。  こうした対応については、地域の実情に応じて地方公共団体に御判断いただくことが適切であると考えておりますが、このような対応も可能であることについては、手引などでもよく周知をしたいと考えております。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  公共交通機関がこれからも障害者にとって利用しやすいものとなるようにという訴えをして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  地域公共交通の現場で一番の悩みはドライバー不足だと伺っております。その対策として期待されているのが自動運転。先日、委員会視察で私も初めて自動運転の車に乗せていただいたんですが、本当にびっくりしました。ここまで進んでいるのかと驚き、今後に大変期待もしています。  運転手不足は、実は船舶も同じです。船員不足が深刻になってきています。  私の地元である愛媛県は、内航海運の船腹量、全国有数なんです。ですので、瀬戸内海の航路を支える海運事業者が多い地域で、現場からは、船員が足りない、船員が集まらない、高齢化が進んでいる、このままでは航路が維持できないという切実な声を伺っております。  ですから、すぐ船を無人にとはいかなくても、自動操船ですとか遠隔操船ですとかということで、少ない人数でも船員の負担を減らして安全に航行ができる、そんな仕組みの技術としてしっかり使えるように実装していくようお願いをしたいと思っています。  国土交通省も実証事業を今進めているとお伺いをしております。船舶の自動航行、今どういう状況なのか、これから今後どういう制度整備ですとかスケジュール感で進めようとお考えなのか、教えてください。

新垣慶太 国土交通省海事局長

○政府参考人(新垣慶太君) お答えいたします。  海事分野を含め、我が国全体で人手不足が深刻化する中、自動運航船への期待は大きく、海事局としては、自動運航船の二〇三〇年頃までの本格的な商用運航の実現に向けて、安全基準や検査方法の策定等のルール作りに取り組んできたところであります。  現在、日本財団が進めている事業、MEGURI二〇四〇というプロジェクトでございますが、これで、ここでは四隻の内航旅客船、貨物船に自動運航システムを有する船舶としての船舶検査証書を交付しており、実証運航を行っているところでございます。そこから得られる実証運航データを収集、分析した上で、船員の労働環境や運航の効率化につながるよう、これからルール作りなどの環境整備を進めていく段階でございます。  現時点では、船舶の自動運航と申しましても、船内作業の全てを無人化、省人化に至る段階ではなく、まず船内の労働や運航の効率化をどこまで進められるかを検証しているところであり、こうした検証を積み重ねて将来的な自動運航につなげてまいりたいと考えております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非お願いしたいのは、地域の中小の内航船主が使えるようにしていただきたいなということなんです。瀬戸内の内航海運は、中小の船主、それから港湾関係者、事業者によって支えられています。ですから、自動運航船に期待はあるものの、システムを導入するとか、あるいは受け入れるための港湾側の電波の状況ですとか通信環境などの整備、ここに係る費用の負担、これを大変心配している声も大きいです。  日本はそもそも海運国です。これからのモーダルシフトなどを考えますと、内航海運というのは不可欠だと思うんですね。ですので、導入補助、港湾側の受入れ環境整備、そしてそれを使えるような人材育成までを含めて、まずは瀬戸内海のような内航あるいは離島航路の集まっている地域をモデル地域にして実証実験を行うことを是非提案したいなと思っておりますが、まずは、金子大臣、こういった便利なものが地域の中小の船主が活用できるようにしていただきたい、そんな制度をお願いしたいんですが、いかがでしょう。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 私の地元も愛媛と同じように、天草を中心にして、全国の、中小ですけれども、内航海運業者の五%から六%ぐらいの実は数があるわけですね。ですからよく実態も分かっております。  国土交通省といたしましては、自動運転システム等を活用して内航海運の生産性の向上を図っていくことは重要な課題であると認識をしておりまして、自動運航船の普及を見据えた基準作り等を進めているところであります。現時点では、完全に無人化する段階というよりも、まずは船員の作業負担軽減等の環境改善につながる形での活用を念頭に、段階的に自動運航システムの導入が進んでいる状況でございます。  こうした中で、自動運航システムの導入については、大きな期待が寄せられている一方、直ちに広範な普及に至る段階にはございません。技術の成熟、社会実装の進展を踏まえつつ、将来的に離島航路を含めた地域の中小の内航事業者にも自動運航システムを活用いただけるよう、今後の課題としてしっかり検討してまいります。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非よろしくお願いをいたします。  では変わって、バスの補助制度について、愛媛県から見直しの要望を預かっております。  現行制度では、地域間幹線系統について、一日三回以上、一日当たり十五人以上の運行という補助要件があります。しかし、地方ではこの十五人を満たすことが難しい地域が少なくありません。利用者が少ないから支援をお願いしているのに、利用者が少ないことを理由に補助が切られるという大変残念な制度になってしまっています。  これだけではありません。地域内フィーダー系統では、輸送量二人以上という要件なんですね。二人だったらクリアできるだろうと思われるかもしれませんが、実はこれは、基本的に幹線に接続する路線に限る、つまりは乗り継ぎが前提なんですね。御高齢の皆さんにとっては乗換えそのものが負担なので、結果として利用されなくて補助要件満たせないという現実も起こってきています。  加えて、全国市長会は、平均乗車密度が低い路線ほど補助制度上不利になってしまうという、いわゆるみなし運行回数カット、この見直しも求めています。  制度の要件が、人口が減り続けるという地方の実情に合わなくなってきています。ですから、人口減少地域については、輸送量十五人以上という全国一律の要件あるいはみなし運行回数カットなど、国として現行の補助制度の要件の見直しを行うお考えはおありになりますか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 乗り合いバスは、子供からお年寄りまで、地域の大切な足を支える公共交通機関であります。国土交通省では、地域間交通ネットワークを維持するため、地域公共交通確保維持改善事業によりまして地域間幹線バスの運行を支援しておりまして、原則として経常費用と経常収益の差額の二分の一を補助しております。  この補助事業につきましては、委員のお気持ちはよく分かるわけでありますが、一日当たりの輸送量が十五人以上であること等の補助要件がございますが、これは、非常に多くの事業者からのニーズがあり、限られた財源の中で幅広い支援を行うために一定の要件を定めて実施しているものでございます。  今後とも、バス事業者や地域の御意見、御要望を丁寧に伺いながら、バス事業者に対する支援に取り組んでまいります。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 すぐさまとはいかなくても、これもいろんな関係者の声を擦り合わせて、地域の要望に応えていただきたいんです。  私、今回改めて地元の自治体の関係者の皆さんのお声聞かせていただいたんですが、結構な自治体でこの補助要件がネックで使えないというお声は聞かせていただきました。全国知事会も、従来の枠組みにとらわれないような柔軟な公的支援をお願いするという要望を出していますよね。地方の総意だと思います。  ですので、いろんな関係者がウィン・ウィンの関係で成り立つ仕組みも必ずあるはずなので、是非見直しをお願いできたらと思います。  じゃ、時間の都合で次の質問は飛ばさせていただきまして、ある自治体職員の率直な声を御紹介したいんですが。交通空白区はそこかしこに広がって、これからも広がり続ける、これを埋めていくには財源が足りない、国の補助金あるいは実証実験中は続くけれども、終わると維持できないんだと。ですから、地域公共交通を持続させるには、補助金だけではなく、やっぱり住民に利用してもらって料金を払ってもらうこと、これが大事だなと思います。そのためには、外出を促す仕掛け、人の交流を生み出す機会づくりも必要となってまいります。  愛媛県の宇和島市に吉田町という地域がありまして、ここに結成三十七年を誇るオレンジクイーンというNPOがあるんですね。西日本豪雨を教訓に、高齢者が災害時に自分でちゃんと逃げることができる、避難できる足腰をつくろうという、逃げトレ、逃げるトレーニングを広めています。廃校跡地を筋トレ施設にしまして、そこに地域の御高齢の皆さんが、今コミュニティーバスが主だそうですけれども、行く行くは乗り合いタクシーとか介護タクシーの活用なども考えているそうです。そうやって通ってこられるんですね。これは、交通、防災、健康が一体になった地域づくりの取組を展開しています。  資料一を御覧ください。黄色で真ん中辺り囲ったところなんですけれども、公共交通と徒歩を組み合わせた生活をすることが医療費の抑制にもつながるという研究結果、様々出ております。例えば真ん中のところですね、筑波大学の久野教授による研究では、一日一歩当たり〇・〇六一円の医療費抑制効果が示されています。つまり、仮に二万人が一日二千歩多く歩けば、年間およそ八・九億円、おおむね十億円規模の医療費抑制効果が期待されるということです。  ですから、地域公共交通の再構築は、健康、防災、福祉、教育、観光、町づくりと一体で進める方向がとても有効ということです。そのための地域公共交通計画、これを作って、関係団体と地域住民をつなぎ、実行していく人材が不可欠なんですね。でも、自治体はマンパワーですから、ずっとこの連携促進団体ですか、について質問が相次いでおりますけれども、私もこれ、今回この制度をつくるということなんですけれども、どういうところが担っていくのか、いま一つイメージが湧いてこないんです。  ですので、具体的にどういったところを国交省としては想定しているのか。民間に頑張ってもらうためにはインセンティブも必要だと思うんです。そのインセンティブも含めて、具体的な地域の人材強化の支援策、これについて教えてください。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  本法案では、地域交通に関する課題解決に積極的に取り組む企業、団体を連携促進団体として位置付けた上で、自治体の人材、ノウハウ面での課題の解消に資する制度を盛り込んでいるところであります。  事例といたしましては、例えば広島市においては、広島市とバス事業者八社により立ち上げられた一般社団法人バス協調・共創プラットフォームひろしまという組織がありまして、車両等の共有化、利用状況のデータ分析、バス路線の在り方に関する企画立案や法定協議会への提案などを実施をしているところであります。  こういった団体が今般の連携促進団体として新たに創設しました自動車地域旅客運送サービス再構築事業に協力をいただくことによりまして、地域において連携促進団体の知見やノウハウを生かした交通サービスの再構築の取組が進むとともに、車両等のリソース面での協力も促進され、地域の課題解決と団体の活動の発展が相互に促進される相乗効果も発揮され得るものと考えております。  また、地方公共団体の人材、ノウハウ不足の課題に対しましては、国としても地方運輸局長等による伴走支援ですとか、あと官民連携プラットフォームを活用した連携の促進ですとか、あと必要な情報の提供、また公共交通を担う人材育成する取組への財政支援などによりまして、総合的に支援を行っているところであります。  引き続き、予算、制度などあらゆる政策ツールを総動員をし、交通空白解消に取り組む地域の取組を積極的に後押しをしてまいります。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非、伴走支援、よろしくお願いをいたします。  終わります。ありがとうございました。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。  今回のこの法案をきっかけにして、やっぱり、地域の移動をどう確保するかとか、自分たちの足、安全な移動をどういうふうに維持をしていくのかということ、これはバス会社、事業者とか自治体任せにすることなく、やっぱり自分たちでしっかり自分事として問題意識を持ち続けることが大切なのかなと、今までの議論を聞いていましても感じるところがありました。  その上で、根本的な問題としてやはり挙げられるのがドライバー不足だと思います。バスの運転者数を見ますと、二〇二三年度のバスの運転者数は十一万四千人と、五年間でおよそ一万八千人減少しています。さらに、日本バス協会の試算によりますと、二〇三〇年には九万三千人にまで減少するとされています。  もちろん国もこれまで様々な取組を行ってきたと思いますけれども、そもそもなぜバスの運転手のなり手不足、それから離職する人がいらっしゃると考えるか、まずは大臣に伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 平山委員にお答え申し上げます。  バスは、子供さんからお年寄りまで地域の大切な足を支える公共交通機関ですが、近年、バスの運転手不足が各地で深刻化しており、地域の足を支える上で極めて憂慮すべき事態であると認識をしております。これは、バス事業においては、他の産業と比べて年間賃金が低く、また年間労働時間が長いといった厳しい労働環境にあることが主な原因であると考えております。  バス運転手不足の対策としましては、国土交通省としまして、運賃改定手続の迅速化による賃上げの促進、二種免許取得に係る費用に対する支援、キャッシュレス化など業務の効率化、省力化の取組に対する支援、女性にとって働きやすい職場環境の整備に対する支援といった、人材確保に向けた様々な取組を推進しております。  今後とも、制度、予算等のあらゆる政策ツールを総動員いたしまして、運転手不足への対応を含め、持続可能な地域公共交通の実現に向けて必要な施策を講じてまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  大臣おっしゃっていただいたような賃金ですとか労働時間、環境、この改善はもちろんですけれども、やはりドライバーというこの職業が尊敬、敬意を持たれるようにならなければやはりなり手は増えていかないと感じますので、引き続き、おっしゃっていただいたように、現場の声に耳を傾けていただきますようお願いを申し上げます。  そして、それでも移動手段の確保が難しいとなった場合、公共ライドシェアの活用と進んでいくかと思いますけれども、そうなっても当然、運転者確保しなくてはいけません。公共ライドシェアの運転者の要件見ますと、先ほど来からもありますように、二種運転免許保有又は一種運転免許保有、それにプラスして大臣認定講習の受講が必要ということです。  先ほどからもありますけれども、やはりそうなると安全面の懸念が出てきます。もう午前中からもずっとその議論ありましたが、私からもこれはしっかり申し上げさせていただきたいと思います。運転者の確保のしやすさにはつながると思いますけれども、答弁にもありましたように、講習を受けていても果たして安全面は確保されるのかどうかという懸念、また高齢化が進む地域ではやはり病院への送迎というのも多くなると思います。  そうしますと、もし乗客の方が途中で気分が悪くなったり具合が悪くなったというときに、その対応についてはどうなのか。二種免許を持っているタクシードライバーの方々は免許取得の際に応急救護処置などしっかり学ばれますけれども、そういう対応を公共ライドシェアの運転者にも果たして求められるのかどうか。さらに、万が一の場合の責任の所在についてもまた改めて教えてください。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  公共ライドシェアの運転者になるためには、第二種運転免許を保有しているか、第一種運転免許を保有し、かつ国土交通大臣が認定する講習を受けていることが必要となっております。  第一種運転免許保有者は、道路交通法に基づき、免許取得時に、第二種運転免許と同様に、一定の応急救護処置の講習を受けることとされていることに加えまして、道路運送法に基づく大臣認定講習におきましても、交通事故や利用者の体調不良等の緊急時に的確に対応するための知識や方法等に関する講義を受講することが義務付けられております。  さらに、法令に基づき、運行管理の責任者を配置をいたしまして、緊急時など必要な場合には運行の安全を確保するための対応を行うこととなっており、運転者だけに頼ることなく、利用者の安全の確保措置を講じているところであります。  また、公共ライドシェアの運行に関しましては、市町村やNPO等の運送主体が一義的な責任を負っており、法令に基づき任意保険にも加入することが求められているところであります。  国土交通省では、こうした措置によりまして、引き続き公共ライドシェアの利用者の安全の確保等に万全を期してまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 先ほどもありましたように、やっぱり磐越自動車道のバスの事故のこともあって、この安全面に関してはかなり不安の声、私の方にも届いておりますので、是非、安全第一、事故をまず未然に防ぐことが大事だと思っていますので、よろしくお願いいたします。  そして、今の地方の課題は、長距離移動とか大量輸送と、これも大事なんですけれども、それよりもやはり、家から数キロ移動することが難しいとか移動手段を全く持っていない方、その方々をどうするかという問題が大きくあると思っています。  そこで期待しているのが、資料にもありますように、時速二十キロ未満で公道を走ることができる電動車を利用した小さな移動サービス、グリーンスローモビリティーという、これ略してグリスロというそうなんですけれども、公共交通ネットワークを補完する小さな交通として、例えば駅から病院とか、駅からお店とか、バス停から家とか、もうほんの最後のラストワンマイルですね、この役割を担える一つのツールだと期待をしています。ただ、やはり公道を時速二十キロとなりますと、渋滞引き起こさないかとか、ほかの車両からあおられないかという懸念も持ちます。  政府としても、このグリスロの普及を推進をして各地で実証実験されていると伺っていますけれども、その中で見えてきたメリットやデメリット、それからこれからの可能性について伺います。

池光崇 国土交通省大臣官房公共交通政策審議官

○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。  グリーンスローモビリティーは、時速二十キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した小回りの利く移動サービスでありまして、電動車を活用することで、まず環境に優しいということ、ガソリンスタンドが少ない過疎地域などでも走らせやすいということ、低速のため高齢者でも運転しやすく、重大事故を起こす可能性が低いということなどのメリットがあります一方で、航続距離が一般のガソリン車に比べて短いこと、交通量の多い幹線道路での利用には適さないことなどの課題もありまして、地域の実情を踏まえて導入することが重要であると認識をしております。そのため、例えば、住宅団地などにおけるラストワンマイルを担う地域の足を確保するといった形で交通空白解消に貢献する可能性もあるものと考えております。  国土交通省といたしましては、このような多様な移動手段の活用を通じて、交通空白解消にしっかり取り組んでまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 特に地方においては狭い道路を走ることができるグリーンスローモビリティーって合っていると思いますので、是非一つの交通手段として考えていただきたいなと思っています。  ただ、グリスロもこの車両一台の運行に対してドライバー一人必要でありますので、そうなると現行と変わらないということになってしまいます。自動運転が早く世の中に広く行き渡ればいいんですが、まだまだその段階ではないということで、それまではやっぱり今ある技術でもって進めていかなくてはいけないということ。  そこで、福井県の永平寺町では、遠隔型自動運転レベル3による、遠隔監視をして操作をする人が一人で三台の車両を同時運行する実証を進めてこられて、さらに、その後は国内で初めて自動運転レベル4での移動サービスの提供を進めてこられたということです。  この実証の成果、それから今後の持続可能性について教えてください。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 国土交通省としては、令和四年度から、自動運転の導入を目指す地方自治体に対して車両購入費等の初期投資の支援を行ってきておりまして、これまで道路交通法上の許可を取得したレベル4自動運転サービスは十二件となっております。  今後、これらの自動運転サービスの持続可能性を向上させるためには、御指摘がございましたような福井県永平寺町の取組のように、一人が複数車両を遠隔で監視する仕組みを構築することなどが重要であると考えております。  このため、今年度の補助事業の採択に当たっては、こうした遠隔監視による効率的な運行システムの確立を目指しているか、また、レベル4を実装した後は本補助事業に頼らない中長期的な収支計画が策定できているかなど、将来にわたっての自動運転サービスの持続可能性を審査することとしたところでございます。  国土交通省においては、本年一月、私を本部長といたします自動運転社会実現本部を立ち上げたところであり、この実現本部の下、二〇三〇年度にバス、タクシー、トラックの自動運転サービス車両一万台の目標実現に向けて、安全性の確保を大前提に、一日も早い本格的な自動運転社会を実現すべく、全力で取り組んでまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  皆さんの暮らし、それから安全を守っていくには、やっぱりフル活用して、今あるものをフル活用してしっかりと交通空白を解消していかなくてはならないと思いますから、あらゆる方面から考えていただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3509 観測 2026-07-29 23:57 JST
    改ざん検知用の値 ad7e93ae…d1d6d2 (未計算)

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記録
#3513 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
03f96653…d2502b

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  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。