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国会会議録

国土交通委員会

第221回 · 参議院 · 第10号 · 2026-05-28

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-22 23:38 JST 記録 #3291 ↗

発言 105

会議録情報

令和八年五月二十八日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十日     辞任         補欠選任      若井 敦子君     青木 一彦君      原田大二郎君     西田 実仁君  五月二十一日     辞任         補欠選任      青木 一彦君     若井 敦子君      阿達 雅志君     松山 政司君      見坂 茂範君     神谷 政幸君      山本佐知子君     山崎 正昭君  五月二十二日     辞任         補欠選任      神谷 政幸君     見坂 茂範君      松山 政司君     阿達 雅志君      山崎 正昭君     山本佐知子君  五月二十六日     辞任         補欠選任      羽田 次郎君     村田 享子君  五月二十七日     辞任         補欠選任      村田 享子君     羽田 次郎君      西田 実仁君     佐々木雅文君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         辻元 清美君     理 事                 滝波 宏文君                 山本佐知子君                 蓮   舫君                 後藤  斎君                 三浦 信祐君     委 員                 阿達 雅志君                 見坂 茂範君                 酒井 庸行君                 永井  学君                 長谷川 岳君                 山本 順三君                 若井 敦子君                 羽田 次郎君                 吉田 忠智君                 礒崎 哲史君                 平戸 航太君                 佐々木雅文君                 青島 健太君                 石井めぐみ君                 安藤  裕君                 初鹿野裕樹君                 木村 英子君                 ながえ孝子君                 平山佐知子君    国務大臣        国土交通大臣   金子 恭之君    副大臣        経済産業副大臣  井野 俊郎君        国土交通副大臣  佐々木 紀君        国土交通副大臣  酒井 庸行君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       加藤 竜祥君        国土交通大臣政        務官       永井  学君    事務局側        常任委員会専門        員        清野 和彦君    政府参考人        内閣官房水循環        政策本部事務局        長        宮武 晃司君        総務省大臣官房        審議官      坂越 健一君        総務省自治行政        局公務員部長   加藤 主税君        経済産業省大臣        官房審議官    畑田 浩之君        経済産業省大臣        官房エネルギー        ・地域政策統括        調整官      佐々木雅人君        国土交通省大臣        官房長      黒田 昌義君        国土交通省大臣        官房政策立案総        括審議官     長井 総和君        国土交通省大臣        官房公共交通政        策審議官     池光  崇君        国土交通省大臣        官房上下水道審        議官       石井 宏幸君        国土交通省大臣        官房技術審議官  小林賢太郎君        国土交通省総合        政策局長     鶴田 浩久君        国土交通省国土        政策局長    佐々木正士郎君        国土交通省不動        産・建設経済局        長        楠田 幹人君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        林  正道君        国土交通省道路        局長       沓掛 敏夫君        国土交通省鉄道        局長       五十嵐徹人君        国土交通省物流        ・自動車局長   石原  大君        気象庁長官    野村 竜一君        海上保安庁次長  坂巻 健太君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査  (中東情勢による建築資材の価格高騰等への対応に関する件)  (新たな防災気象情報の国民への周知に関する件)  (気候変動の影響を踏まえた渇水対策に関する件)  (リニア中央新幹線の整備と開業の見通しに関する件)  (公共工事における公告から着工までの期間短縮の必要性に関する件)  (先端技術を活用した密漁の監視対策に関する件)  (心のバリアフリーの促進に関する件)  (しまなみ海道等を利用する島しょ部住民の負担軽減策に関する件)  (自転車の通行環境改善策に関する件) ○地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第二三号)(衆議院送付)     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、原田大二郎さんが委員を辞任され、その補欠として佐々木雅文さんが選任されました。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと思います。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山本佐知子さんを指名いたします。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房水循環政策本部事務局長宮武晃司さん外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

若井敦子 自由民主党・無所属の会

○若井敦子君 自由民主党の若井敦子でございます。質疑の機会をいただき、誠にありがとうございます。  いよいよ梅雨の季節を迎えました。この時期は、停滞する梅雨前線の影響で線状降水帯が発生しやすく、集中豪雨によって毎年のように各地で甚大な被害が発生しており、この時期に改めて大雨や水害の備えを見直していくことが大切であることは言うまでもありません。  私の地元である岐阜県は、木曽川、長良川、揖斐川、総称しまして木曽三川が流れており、長年にわたる木曽三川による氾濫によって深刻な水害の歴史を有する地域であります。このような背景から岐阜県では、消防団とは別に、水害対策に特化をした専任の水防団を独自に発展させてまいりました。現在も数多くの水防団が組織され、自分の住む地域は自らの手で守るという崇高なる使命感の下で、地域防災の要として、住民の命や財産を守る重要な役割を担っていただいております。  昭和五十一年のお話です。岐阜には、九月の豪雨で長良川の堤防が決壊し、広範囲にわたり甚大な被害が発生し、今年で五十年という節目を迎えました。先日の五月二十四日には、岐阜市水防連合演習が、水防団を中心として、消防団の方々、また中学生の方々、総勢三千人の参加の下で厳粛に執り行われました。そこでは、災害の教訓をしっかりと後世に残していくということで、リメンバー九・一二豪雨災害宣言を、災害の記憶のない中学生も共に読み上げました。  また、私は毎年、長良川のこの増水に備えた、岐阜市の長良橋というところがあるんですが、その両岸に陸閘と呼ばれるゲートの開閉操作訓練に参加をさせていただいております。この陸閘とは、増水した川の水が市街地に流れ込むのを防ぐゲートを指すわけですが、毎年、この梅雨入り前後に地元の水防団の下で訓練と点検が行われており、いざというときのために備えていただいております。  水害を減らすためには、堤防やダムといったハード整備を着実に進めていくことに加えて、地域の防災力を向上させるソフト対策を両輪として進めていく必要があります。川とともに歩んできた私たちの暮らしは、先人の方々が幾度となく災害に襲われながらも、水を治めて郷土を守るという決意で、知恵を出し合い、力を合わせ、困難を乗り越えて守られてきたものであります。その歴史と精神を受け継ぐ私たちが次の世代に安全で安心して暮らせる地域を引き継いでいく、それが今を生きる私たちの責務であって、そして使命でもあるわけです。  さきの国会で水防法、気象業務法が改正され、いよいよあした、九月二十九日から、済みません、五月二十九日から、新たな防災気象情報の運用が開始されます。気象情報の名称に警戒レベルの数値が明記され、情報と対応する防災行動との関係が明確にされます。  この見直しされた気象情報を住民が戸惑うことなく判断や行動へ移すことができるよう、周知、広報などにより理解を深めていく必要があると考えますが、政府のお取組についてお伺いさせてください。

野村竜一 気象庁長官

○政府参考人(野村竜一君) お答え申し上げます。  気象庁を含みます国土交通省では、様々な気象災害に対応するため以前から防災気象情報の見直しを随時行ってまいりましたが、その結果、複雑で分かりにくいとの国民の声もいただいておりまして、その改善が課題となっておりました。  このため、昨年の臨時国会において気象業務法及び水防法を改正し、洪水の特別警報の創設等を行うとともに、防災気象情報の名称を五段階の警戒レベルの数字も明記して分かりやすく整理し、住民の皆様が取るべき行動を理解しやすいものといたしました。これらの情報は明日五月二十九日に運用を開始するところ、これに万全を期すために、前日である今日午後からシステムを切り替え始めまして、新たな情報の運用を順次開始いたします。  今回大変大きな情報の変更となることから、委員御指摘のとおり、住民の皆様にしっかりと御理解いただくことが重要であると認識しております。このため、国土交通省では、警報等を国民の皆様に伝える報道機関や避難指示を行う市町村等へ繰り返し説明を行ってまいりました。また、報道や自治体広報紙などにより、高い頻度で新しい情報の周知に協力していただいております。  加えて、国土交通省では、様々なチラシ、リーフレットやショート動画等を作成し、ホームページやSNSを通じた情報発信、講演会の開催、駅などにおけるポスター掲示など、あらゆる機会を捉えて周知、広報に努めており、引き続きこれらの取組をしっかりと行ってまいります。

若井敦子 自由民主党・無所属の会

○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。  あしたからの運用ということで、混乱を来さぬよう、丁寧な御説明、広報をお願いいたします。  次の質問に入らせていただきます。  平時から災害に備えることは極めて重要であることは言うまでもありませんが、一たび大規模な災害が発生すると地域の力だけでは対応が難しいケースがあり、その場合は国による支援が不可欠となってまいります。  岐阜県においても、平成三十年七月の豪雨災害では県内初の大雨特別警報が十六市町村によって発表されまして、広域的に記録的な大雨となり、中小河川の氾濫によって、県内各地で土砂崩れによる通行止めが相次ぎました。  このとき、被災現場となった関市及び下呂市には、いち早く国土交通省の緊急災害対策派遣隊、いわゆるテックフォースの方々が派遣をされ、河川や道路、調査を実施していただきました。このような迅速かつ的確な災害対応は、地元の人員や資機材のみではとても対応できるものではありませんでした。この場をお借りして改めて御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。  昨年六月に、先般の能登半島地震の教訓も踏まえ災害対策基本法の一部が改正され、テックフォースの増強が位置付けられたところであります。全国的に災害対応に携わる人員が十分でない中で、被災したインフラの早期復旧のためにもテックフォースの体制の強化が重要と考えますが、政府のお取組をお伺いさせてください。

林正道 国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(林正道君) お答えいたします。  昨年六月に災害対策基本法が改正され、国による災害時の地方自治体への支援体制の強化のため、専門人材の確保、資機材の整備を進めるとともに、多様な主体との連携強化を図ることとされました。  これを受けまして、国土交通省としては、災害対応に係る専門的な知識、経験を有する人材をテックフォース予備隊員として募集し、本年四月一日時点で三百四十二名を登録するなど、隊員の充実を図ってございます。  また、災害協定を締結した建設業など民間企業、団体、学識者をそれぞれテックフォースパートナー、テックフォースアドバイザーと位置付け、例えば、本年五月十四日時点で三百四十三人のアドバイザーを委嘱するなど、全国からの迅速な応援を可能とするよう、被災地におけるテックフォースの災害体制の強化を図ってございます。  さらに、テックフォース活動に必要な装備については、現地の状況を迅速かつ的確に把握するため、衛星通信装置などの充実を図ってございます。  国土交通省の持つ現場力、総合力を生かして自治体の応援の強化を図るため、引き続きテックフォースの体制強化に取り組んでまいります。

若井敦子 自由民主党・無所属の会

○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。  国民の命と暮らしを守るため、引き続き力強いお取組をお願いを申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 立憲民主党・無所属の羽田次郎です。  昨日も長い決算委員会に御対応いただきまして、金子大臣、ありがとうございました。本日もよろしくお願いいたします。  令和六年八月に改定された水循環基本計画では、令和六年能登半島地震での被害を踏まえ、代替性、多重性等による安定した水供給の確保、施設再編や官民連携による上下水道一体での最適で持続可能な上下水道への再構築、二〇五〇年カーボンニュートラル等に向けた地球温暖化対策の推進、健全な水環境に向けた流域総合水管理の展開等について重点的に取り組む方針が示されております。  水環境基本計画が実効性のあるものとなるよう、重点的に取り組む方針について具体的な施策が着実に実施されることが重要と考えますが、政府が現在実施している取組について御説明ください。  また、気候変動に伴う環境の変化、災害の激甚化、社会動態の変化等により、水循環をめぐる情勢は日々変化しております。基本計画はおおむね五年ごとに見直すと法定されてはいますが、災害の激甚化等に十分な対応ができるよう基本計画を適宜見直して実態に即したものとする必要があると考えますが、政府参考人の御見解を伺います。

宮武晃司 内閣官房水循環政策本部事務局長

○政府参考人(宮武晃司君) お答えいたします。  現行の水循環基本計画では、健全な水循環に向けた流域総合水管理の展開や、代替性、多重性等による安定した水供給の確保などを重点的な取組として位置付けております。  内閣官房水循環政策本部事務局では、流域総合水管理の展開に向けた取組として、各地域における流域水循環計画の策定を推進しており、その計画策定や実施に必要となる技術的な助言や提言を行うことを目的として専門的知見を有するアドバイザーを現地に派遣するなど、計画の実効性の確保に努めております。  また、計画については、令和四年六月に流域治水関連法を踏まえた取組に関する記載を追記し、また令和六年八月には、能登半島地震における水インフラの重大な被害の発生等を踏まえて一年前倒しで計画変更を行うなど、災害の激甚化等に対応して適宜見直しを行っております。  今後も、施策を推進していく中で水循環に係る情勢の変化等が生じた場合には必要に応じて計画変更を検討することとしており、引き続き、水循環基本法の理念に基づき、水循環施策の総合的かつ計画的な推進が図られるよう取り組んでまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 今おっしゃっていただいたとおり、一年前倒しで改正していただいたということもございますし、ただ、大災害が発生するたびに様々な課題が浮き彫りになっておりますので、事あるごとに不断の見直しを行っていただくことを心よりお願いいたします。  上下水道は、言うまでもなく水循環を構成する重要なインフラであり、平時、災害時を問わず必要な機能が確保されている必要があるほか、被災しても早期に復旧できる構造が備わっていることが必要です。そのためには、老朽化した施設を適切に修繕、更新し、最新の技術基準を満たす構造へと転換していくことが重要であると考えます。  一方、市町村における土木系を含む技術系職員数は減少しており、新技術の導入やインフラマネジメントの計画策定等、あらゆる場面でノウハウやマンパワーに課題が生じていると耳にしております。こうした課題への対応策として複数の地方公共団体による事業運営一体化の推進が挙げられますが、これまでの広域連携は、施設の統廃合ですとか共同利用といったハード面での連携が中心的であったというふうに印象を持っておりますが、事業開始後に事業の一体化が実現した事例は少ないとも聞いております。  これから審議する法改正にも関連しますが、事業の一体化を含め、市町村を越えた連携が進まなかった理由をどのように考え、今後はどのように解決していくおつもりなのか、国交省の見解を伺います。

石井宏幸 国土交通省大臣官房上下水道審議官

○政府参考人(石井宏幸君) お答えします。  複数の自治体による事業運営の一体化を進めていく上での課題としては、自治体間の料金や老朽化の状況が異なるなどの理由で合意形成が難しいこと、地域の核となる自治体が参画するメリットを見出しにくいことなどが挙げられます。  そのため、水道については、平成三十年の水道法改正により、広域連携を推進する都道府県の責務を明確にするなどの規定を整備したところであり、施行以降、複数自治体による事業運営の一体化が新たに十二件実現するなど、取組が進展しているところです。  一方で、下水道については、委員御指摘のとおり、ハードを中心とした取組にとどまっているものが多いと認識をしております。そこで、都道府県、地元市町村等で構成する都道府県協議会の設置や広域連携推進計画の策定、都道府県による公共下水道の管理を可能とする特例、自治体間の協議により点検、修繕、改築を地域の核となる都市などが代行できる連携協力下水道制度の創設などの規定を盛り込んだ下水道法の改正案を今国会に提出をしております。  さらに、地域の核となる自治体が参画するメリットを見出しにくいことへの対応につきましては、令和八年度予算において、水道、下水道共に、こうした自治体が事業運営の一体化に参画する場合にインセンティブを付与する補助制度を創設するなど、支援の拡充を図ったところでございます。  国土交通省としては、こうした取組を着実に実施してまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 私が拠点を置いている長野県の上田市においても、先日、この広域化に反対する市長が当選されたということもありますが、なかなか拙速にこの広域連携というのを進めていくのは難しい側面もあると。合意形成が難しいというお話ありましたし、その料金のお話もありましたが、そういった意味では、住民の合意形成、なかなか一筋縄ではいきませんので、私としても、やはり粘り強く最適解を見出していくことを努力してまいりたいというふうに考えております。  令和六年能登半島地震では、浄水場や下水処理場に直結する管路など、上下水道システムの基幹施設が未耐震だったことにより、広範囲での断水や下水道管内での滞水が発生いたしました。第一次国土強靱化実施中期計画には、上下水道システムの耐震化を始めとした耐災害性の強化が盛り込まれており、給水区域内かつ下水道処理区域内における重要施設のうち、接続する水道、下水道管路等の両方が耐震化されている施設の割合を、令和三十六年時点、まだ二十八年先となりますが、一〇〇%にする目標が掲げられております。  令和六年時点の達成率は九%であると伺っておりますが、目標達成のためどのように取り組んでいく計画なのか、御説明をお願いします。

佐々木紀 国土交通副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(佐々木紀君) 上下水道についての耐震化の御質問でございますけれども、令和六年の能登半島地震でも、災害時において上下水道の機能が確保されていることがいかに大事かということが改めて認識されたところでもございます。  そのため、昨年六月に閣議決定されました第一次国土強靱化実施中期計画におきまして、浄水場や下水処理場などの急所となる施設の耐震化に加え、病院や避難所など重要施設に接続する上下水道管路の一体的な耐震化などを位置付け、計画的、集中的に耐震化を推進しているところでもございます。  同計画では、例えば、接続する水道、下水道管路の両方が耐震化されている重要施設の割合について、令和三十六年度に一〇〇%とする目標を定めております。これまで水道と下水道それぞれ耐震化を実施してきたことから、この目標に対する令和六年度末の実績は九%ととどまっておりますけれども、水道行政の国土交通省への移管も踏まえて、上下水道一体での耐震化の取組を加速化してまいる所存でございます。  国土交通省としては、引き続き、財政的、技術的支援を行い、強靱で持続可能な上下水道の構築に向けてしっかりと取り組んでまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 令和三十六年度を一〇〇%目標ということですが、いつ何どき大災害が発生するかも分かりませんので、是非一日も早い達成を目指していただきたいと思います。  災害からの迅速な復旧のためには、地方公共団体に技術系職員が確保されていることも重要です。技術系職員の確保に当たっては、通常時の業務における技術力の保持、継承だけでなく、他の地方公共団体への応援派遣も含め、災害等の緊急事態にも対応できる組織、体制を確保する必要があると考えます。  この点について、総務省の見解、そして取組について伺いたいと思います。

加藤主税 総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(加藤主税君) 地方公共団体の技術職員の確保についてでございますが、人口減少や民間との競合などにより必要な人材を十分に確保できない自治体、地方公共団体があるなど、非常に厳しい状況にあると認識しております。  このため、総務省といたしましては、平時から都道府県等が技術職員を確保し、技術職員が不足する市町村の支援をするとともに、大規模災害時には復旧復興事業に従事する技術職員を中長期にわたり派遣するため、復興・復旧支援技術職員派遣制度を令和二年度に創設し、登録された職員に係る人件費に対しまして地方交付税措置を講じております。  また、令和七年、昨年三月には人材育成、確保に関する事例集を作成し、自治体に対しまして優良事例の周知を行うなど、各地域の実情に応じた人材確保、育成の取組を支援しているところでございます。  今後とも、自治体の技術職員の確保に向けてどのような対応があり得るか、不断に検討を重ねるとともに、関係省庁とも連携しながらしっかり必要な対策に取り組んでまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 特に小規模自治体においては専門技術者の確保、育成が困難であるというふうに認識しておりますので、是非御支援のほどよろしくお願いいたします。  次に、渇水対策についてお伺いいたします。  令和七年夏、二十七水系三十五河川において渇水調整協議会が開催され、取水制限等の渇水体制が取られました。国土交通省においても、平成二十九年以来、八年ぶりに渇水対策本部が設置され、節水が呼びかけられました。  気候変動の影響により毎年のように激甚な水災害が発生している一方、年間の無降水日は増加傾向にあるとされ、更なる渇水被害の発生も懸念されております。  こうした渇水被害の発生に対応できるよう、気候変動の影響も踏まえた中長期的な施策を講じる必要があると考えますが、金子大臣の御見解を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) おはようございます。  今御指摘のとおり、毎年のように水災害が頻発化している中で、昨年八月以降、九州から東日本太平洋側の広範囲で小雨が継続しており、五月二十七日現在で全国百九の一級水系のうち延べ二十水系で渇水調整協議会を開催をし取水制限や節水の呼びかけを行っておりまして、現在も奈良県、福岡県の一部地域では水道の圧力を下げる減圧給水が行われております。  将来、気候変動の影響により雨の降らない日数の増加や積雪量の減少が予想され、このような渇水がより深刻になることが懸念されておりまして、中長期的な施策を講じる必要がございます。  このため、国土強靱化実施中期計画において、渇水被害軽減のための対策等をあらかじめ定める渇水対応タイムラインの策定を位置付け、その作成を進めるとともに、本年四月十七日に有識者検討会を立ち上げまして、雨が少なくなった際の水資源に与える影響や中長期的な対応策などについて検討を開始するなど、渇水対策を進めております。これらの取組を進め、気候変動により深刻化が懸念される渇水に対して備えてまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 週末、私、地元の川上村というところで山菜まつりというところに行ってきたんですが、やはり、子供の頃には渓流で釣りができたんですけど、今回見たらかなり水が少なくてちょっと驚いたんですが、是非とも対策の方、よろしくお願いいたします。  一つちょっと質問飛ばさせていただきますが、国民の生命、財産を守るために、上下水道インフラの強靱化ですとか、水不足、豪雨災害等を踏まえた水管理の実現は喫緊の課題であるとこれまで議論させていただきましたが、リスク管理型の水資源政策を深化、加速化するとともに、水の安定的な確保を国の安全保障政策として位置付けて取り組むべきだと考えますが、金子大臣の御見解を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 令和六年に閣議決定いたしました水循環基本計画におきまして、水は生命の源であり、国民生活の向上と経済社会の持続可能な発展のために、全国で安定的に水資源を確保することは国の政策の基本と位置付けております。水供給に影響の大きいリスクに対しても、最低限必要な水を確保できるよう備えを強化しておくことが必要でございます。  例えば、大規模災害時における水道施設や農業水利施設などへの甚大な被害や水インフラ施設の老朽化による突発事故などは水供給のリスクとなっております。このため、大規模な災害や事故、気候変動の影響などの危機的なリスクに対して、ハード、ソフト両面で対策するリスク管理型の水資源政策を進めておりまして、利根川など全国の主要水系において水資源開発基本計画を順次見直しを行い、水の安定供給の実現を目指した検討を進めているところでございます。  ハード対策としては、限られた降雨を効果的に貯留、活用するために、国及び水資源機構におきまして、全国でダムや導水路の建設を十三事業進めているところでございます。ソフト対策としては、流域のあらゆる関係者が連携をしながら水の効率的な利用や節水、雨水や再生水の利用などを推進するとともに、渇水被害軽減のための対策等をあらかじめ定める渇水対応タイムラインを作成するなどの対策を進めております。  引き続き、安定的な水の確保のため、ハード対策とソフト対策を一体的に推進してまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 御答弁ありがとうございました。  がらっと話題は変わるんですが、地方の公共交通について御見解を伺いたいと思います。  地方の公共交通も、住民の移動の足として社会生活を営む上でなくてはならない重要な社会インフラであることは言うまでもございません。しかしながら、地域公共交通のドライバー不足は深刻であり、人口減少、利用者の減少の影響も加わって、その持続が困難な地域が増加しておると認識しております。  特に、バス路線の維持のために自動運転技術が注目されております。我が長野県では全国でも先進的な実証が進んでおりまして、塩尻市では、車両や歩行者が混在する中心市街地の一般公道において、運転席を無人とする自動運転レベル4の特定自動運行を全国に先駆けて実施いたしました。  そこで質問ですが、現在、実装され、営業路線として活用されている事例は全国にどの程度あるのか、また、普及が進んでいないとすればどのような要因、課題があると分析しているか、国交省に伺います。

酒井庸行 国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(酒井庸行君) お答えを申し上げます。  先生御承知のとおり、自動運転は、我が国が抱える少子高齢化によって深刻な担い手不足の解決や安全な自動車社会を実現をする上で必要不可欠なものでございます。  関係省庁として連携して社会実装で推進しているところでございますけれども、国土交通省といたしましては、令和四年度より自動運転の導入を目指す地方自治体に対して車両の購入費等の初期投資の支援を行ってきておりまして、これらの取組を通して、これまで道路交通法上の許可を取得したレベル4の自動運転サービスは現時点で十二件でございまして、このうち旅客運送事業の許可を取得したものは四件ということでございました。このほか、委員御地元の長野県の塩尻市や神奈川県の平塚市、石川県の小松市等においてもレベル4自動運転の営業運転に向けて実証が進められているところでございます。  一方で、この自動運転は、社会実装推進事業については、地域によって社会実装に向けて低調な取組や取組に深化が見られないような事業もありまして、これまでの実証実績を適切に評価する仕組みもありますことから、大変これは重要であるというふうに認識をしているところでもございます。したがいまして、国土交通省といたしましては、今年度の同事業におきまして、採択に当たって、これまでの実証事業の実績を踏まえまして、令和九年度中のレベル4自動運転の実装が具体的に計画をされていること等を要件としたところでございます。  国土交通省といたしましては、こうした見直しを通じまして、より効果の高い取組への支援を重点化をいたしまして、優良事例を横展開することによって自動運転の社会実装を着実に進めてまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 どんな形でも自動運転というのは、やはり導入時に大変開発費用等が掛かりますのでやはり国の支援というのが必要だと思いますので、その辺、九年度に実装する事業者に対してという形ですが、是非とも好事例をたくさんつくっていただいて、横展開を広げていっていただけたらと思います。  またちょっと一つ質問を飛ばしますが、全国同様、長野県内の運転免許自主返納者は増加傾向にありまして、その半数以上を八十歳以上が占めております。ただ、長野県は車への依存度が高くて、コロナ禍以降は公共交通機関の利用者が落ち込んだまま回復し切っておりません。中山間地域を中心に、日常の買物、通院といった移動への不安が急速に高まっております。  この後御説明いただく法案とも関連しますが、地域公共交通維持のため、地方自治体や交通事業者への支援も含めて、高齢者が免許証返納後も安心して暮らせる地域づくりをどのように進めていくのか、政府の方針を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 羽田委員は長野県で私は熊本県、本当に地方にとって地域公共交通というのは非常に重要なものだと思います。まさに地域の繁栄の礎だと考えております。  しかしながら、人口減少、少子高齢化や運転者等の担い手不足が進み、その一方で、免許返納、学校、病院の統廃合等により移動の社会的ニーズは拡大する方向にあり、こうした需要と供給のギャップ等によりまして、全国で約二千五百の今交通空白が生じております。  これに対しまして、私を本部長といたします「交通空白」解消本部の下、地方運輸局等による伴走支援、必要な情報、知見の提供、全市区町村の半数以上が参加する官民連携プラットフォームを通じた連携の促進、交通空白解消に向けた取組等に対する十分な財政支援など、交通空白解消への取組を総合的に支援しているところでございます。加えて、地域の輸送資源をフル活用する新たな事業の創設などを内容とした地域交通法の改正案についても提出をしております。  予算面での支援と制度面での措置を車の両輪として交通空白解消の取組を推進し、持続可能な地域公共交通を実現してまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 ありがとうございます。  しっかりと地域の公共交通を守っていただきたい、そのように思っております。  いろいろと質問あるんですが、ちょっと時間が大分迫ってきておりますので、ちょっと先ほどの災害にも関連した話でありますが、やはり、災害が発生して甚大な被害を受けた被災地の復旧に際して、被災状況の迅速な把握ですとか緊急車両の通行ルートの確保といった初動対応に始まって、その後の瓦れきの撤去ですとかライフラインの復旧、そして住宅再建や新たな町づくりなどの復興段階に至るまで、全ての場面で必要不可欠な存在が地域に根差した建設業者の方々です。これまでもこの委員会でもそうしたことが話されておりますが、ただ、建設業者は、全国的に就業者の高齢化、若年者の入職の減少が見込まれて、中長期的な担い手の確保、育成が喫緊の課題となっていることは繰り返し議論されております。  人口減少が著しい地域においては建設需要も減少するため、中小の地域建設業者は経営状況が厳しいものとなっております。これらに加えて、今般の中東情勢に伴う建設資材の価格高騰や供給停滞などによる影響も出始めております。  このような状況の中、地域建設業が災害復旧において重要な役割を今後とも果たしていくことができるようにするためにどのような取組を進めていくのか、国交省に伺います。

楠田幹人 国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(楠田幹人君) お答えいたします。  建設業は、委員御指摘のとおり、災害時には応急対応や復旧復興を担う地域の守り手として重要な役割を担っておりまして、その役割を将来にわたって果たし続けていただくためには、担い手等をしっかり確保していくことが必要であると考えております。  昨年十二月に改正建設業法を全面施行いたしました。労務費の確保と行き渡りによる処遇の改善、資材価格分の、資材高騰分の価格転嫁対策の強化、工期の適正化による働き方改革やICTを活用した生産性向上などに取り組んでいるところでございます。  また、若者や女性などの入職を促進するため、教育機関等と連携をいたしまして、物づくり産業としての建設業の魅力、やりがいや改善が進む最新の建設現場の現状などを効果的に発信することなどにも積極的に取り組んでいるところでございます。  今後も、地域の守り手である地域の建設業について、その持続可能性を高め、災害時での応急復旧等の役割を将来にわたって安心して果たし続けていただけますよう、関係省庁や関係団体とも連携してしっかり取り組んでまいります。

羽田次郎 立憲民主・無所属

○羽田次郎君 時間となりましたので、終わります。ありがとうございました。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 おはようございます。今日はトゥンクトゥンクを付けて質疑に臨みたいと思います。よろしくお願いします。  まず冒頭、大臣にお尋ねをいたします。  一昨日、五月二十六日にJR東海が、三月二十六日に静岡県の専門部会で、今まで懸案であった課題二十八項目、了承されたことを受け、初めて住民説明会が開始をされました。非常に喜ばしいことだと私は思っていますし、是非これが、五月、六月にかけて開催されるようでありますけれども、スムーズにいくことを願っております。  その上で、三月にこの委員会でリニアについて質問した際に、その後、大臣もJR東海にもいろんな働きかけも行っていただき対応していただいたことに改めて敬意を表したいというふうに思います。  あわせて、実は五月の十三日に、南アルプストンネルの山梨区間七・七キロのうち、品川方面に向かうトンネルが貫通をいたしました。そういう意味では着々と準備が進んでいるということでありますし、まだまだ課題は多く、住民説明会がスムーズにいくことをまず願うことと、さらに、それを踏まえた協定をJR東海と静岡が結んだ上でということにもちろんなりますが、現時点でこういういろんな課題が着々と解決する中で、今後のリニア開業の見通しについて、改めて大臣にお尋ねをしたいというふうに思います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 後藤委員におかれましては、知事そして国会議員として、私以上にもうこれまでの歴史、経緯を御存じなわけでございます。先日も御質問いただきました。  リニア中央新幹線静岡工区については、三月二十六日に静岡県が着工の前提としておりましたJR東海との技術的な対話が全て完了し、着工に向けて大きな節目を迎えました。以降、直近では、静岡市を含む大井川流域の住民の方々への説明会が五月二十六日から開始されるなど、JR東海において静岡工区の着工に向けた様々な手続が着々と進められていると承知をしております。  また、品川―名古屋間の開業時期の見通しについては、JR東海からは、静岡工区のトンネル掘削工事の着手に見込みが立っていないため、現時点では新たな開業時期を見通すことはできないと聞いておりますが、沿線の方々の早期開業への期待も大きく、リニア駅周辺の町づくり等に関わる方々の予見性を確保していくためにも、早期に開業の見通しが明らかにされることが重要であると考えておりまして、三月末、私からJR東海の丹羽社長に対しまして、静岡工区の一日も早い着工に向け引き続きしっかりと対応することや、静岡工区着工後速やかに品川―名古屋間の開業の見通しを明らかにすることを強く要請したところでございます。  国土交通省としては、引き続き、リニア中央新幹線の早期整備に向けた環境を整え、一日も早い開業に向けて関係自治体やJR東海と連携をしっかりと取り組んでまいります。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 ありがとうございます。  是非、今後とも、品川―名古屋間の早期の開業に向けて大臣の御尽力をお願い申し上げたいと思います。  ちょっと順番を、ナフサ関係、変えさせていただきます。  今日は井野副大臣に来ていただいております。  今日、配付資料で、ナフサ由来の化学製品の見通しのイメージという報道の部分を抜粋をさせてもらいました。  前回の委員会でも、私から大臣に、いろんな建設資材等、非常に量が足りない、価格が高騰している、こんなことでは困るという悲痛な叫びというものを紹介をさせていただきました。  大臣は、流通の目詰まりで、今後とも大丈夫だという趣旨の御発言をされておりますが、この資料、ナフサ由来の部分を見ていただくと、基本的には、月、日本国全体では約二百八十万キロリットルのナフサを使っているということになっています。これは、踏まえた、現在、大丈夫だという部分が政府から示されていますが、この左手、今、中東産由来の部分が二百八十万キロリットルのうちの百二十万キロリットル、四割強、そして国内で原油を精製する際にできるナフサが百十万キロリットル、四割弱、そしてその他の国から輸入している部分が四十万キロリットルということになります。ここで、真ん中の、今流通の目詰まりということが議論をされ課題になっている部分には、在庫や輸入化学製品もカウントと、在庫がカウントされているんです。  そもそも、井野副大臣、このポンチ絵が正しければ、二百八十万キロリットルにプラスして、左側が、危機の前の部分にも、在庫を含めて、在庫というのは、今、ナフサ関連で大体約二十日分、約百九十万キロリットルというふうに言われていますから、その部分が抜け落ちた中で二百八十万キロリットル、月、対応できるから、今年中大丈夫だ、来年まで大丈夫だというのは余りにもやっぱり乱暴だというふうに思います。  あわせて、当然のことながら原油の価格も四月の統計を見ると五割上がっていますし、また、中東からの部分に比べれば、代替先であるアメリカの部分は九万円と十一万円で、二割から三割アメリカ産の方が高いと、価格が上がっている。ナフサも四月の輸入統計を見ると、金額ベースではほぼ変わっていないものの、単価は、輸入単価は一・六倍上がっていると。この単価を無視した部分で議論をしても、やっぱり現場にはしっかりとしたものが届いて、量も、いないし、価格も上がったままの部分が細々と継続しているということでは絶対いけないと。  まず、井野副大臣にお尋ねをしますが、なぜこの部分で二百八十万キロリットル、月という部分の流通在庫の部分を抜いた形で今議論がされているのか、トータルとしての今後の見通しも含めて御見解をお尋ねをしたいというふうに思います。

畑田浩之 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(畑田浩之君) お答え申し上げます。  ナフサの場合、その後様々な化学製品に加工をされまして、川中製品、川下製品ですね、エチレンですとかポリエチレンですとか、そういったものになって市場で様々な形で使われていくわけでございますので、全体として世の中に供給できているかということを我々としては注視をしているところでございます。  具体的には、今、これ三月の統計が出ていますので、世の中で見ますと、シンナー、塗料、印刷インキ、コーキング材などなど、具体的な製品になるところまで見ましても、それぞれ一一六%、一一一%ですとか、前月と同水準又はそれ以上に全体としては供給されているという状況にございます。  こういったものを我々としてフォローしようとしましたときに、このお示しした図で申しますと、一番左、ナフサで見れば二百八十万キロリットルでありますが、それを中東以外からの輸入も拡大したりしながら、そういうことでそれぞれのプロセス、川中、川下までいろんな製品で在庫があったり備蓄があったりしますけれども、そういうものも合わせて全体として世の中が必要とされる量、これを供給できているか、受け取れているかと、そういうことをフォローをし、まとめて表現をし、不安にならないように安心していただけるというふうに、こういう形でまとめております。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 ちょっと理解がまだできないんですが、例えば、石油化学工業会が出された、二六年、今年の四月分の生産実績を見ても、エチレンの生産は一―三で見ても前年同期比でマイナス二一%になっています。今のお答えで、三月は大丈夫だと。いや、四月、五月、今五月末ですから、それは、今の答弁はちょっと納得できません。  これやっているとちょっと時間がないので、最後ちょっと大臣にまとめてお聞きをしますけれども、裏面をちょっと見ていただきたいというふうに思います。これは石油製品、原油でどういうふうな、ガソリンやナフサ、これ温度でこういう精製になるんですが、ナフサというのが全体の原油の、石油製品に占める二五%程度あるというふうになっています。  今、ガソリン、軽油、重油、灯油、ジェット燃料は、いわゆる補助金が出て、価格高騰を抑え、生活や経済活動に影響がないという形で対応していますが、実はこのナフサ分だけその対象になっていない。それが、前回の委員会でも御指摘をしたように、四割、五割上がっているナフサ製品もあると。これじゃ困るというものが当然現場ではあるんですが、ここの原油、緊急の燃油対策の、補助金対応の部分に、井野副大臣、これは副大臣是非お答えいただきたいんですが、このナフサをしっかり入れて、そして、量は今のお話でもしかしたら足りているのかと、足りているという前提でいっても、価格が四割、五割上がっている、これからも輸入価格を見れば上がるというのが今後の見通しですから、ここについて、対象に加えるということについての経産省としての見解をお尋ねをしたいというふうに思います。

井野俊郎 経済産業副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(井野俊郎君) まずナフサについては、これ総理も御答弁されているとおり、年を越えて供給はできるという見通しでございまして、また、価格高騰対策についても、経済産業省としては、ナフサを原材料とする化学製品を含め、中東情勢影響を受ける中小企業・小規模事業者を支援すべく、全国約一千か所に設置した窓口での対応だったり、セーフティーネット貸付けの金利引下げなどで対応しております。  そして、原材料やエネルギーコストの上昇という価格転嫁の要請、とにかく価格転嫁をまずは行ってもらうということが大前提としておりまして、そういった点を経産省としては支援をしているということであります。  なお、補助金があるからナフサが精製が減っているんじゃないかという御指摘もあるようには聞いておりますけれども、原油を精製する過程において揮発、温度によって出てくるものが違ってきたりとかするものですから、決してガソリンに補助金あるからナフサの量が減っているという関係にはないというふうに理解をしております。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 井野副大臣、そこの前提をちょっと変えてもらわないとこの議論はスタートしないんです。もう輸入単価、もう量がもし仮に足りているというふうに仮定をしても、単価、金額が上がっている、それが現場で使っている建設資材も高騰を招いている、発泡スチロールが足りない、いろんなものに影響している。だから、ナフサ由来の製品は数千種類あるというから、末端の部分を補助金を出して対応しろなんということは考えていません、私も。  今、原油、ガソリンも軽油も、元請の部分に補助金を出して全体的に流していくというようなことですから、ナフサないし六品目の、その後のエチレンも含めて、中心としたところにしっかりと手当てをして全体の価格を抑えないと、五割上がったら、前回も議論、大臣したように、リフォームするだけで二百万も一年前よりも上がってしまう。今、帝国ホテルさんが典型かもしれませんけど、工期はもう今の資材価格では無理だからその再開発を延期をするというのが全国で起こっているじゃないですか。それが、今の副大臣のような形では絶対許せない。甘い、甘いだろう。  というのはまあいいけれども、そこは含めてちゃんと検討してください。検討してください、井野副大臣。

井野俊郎 経済産業副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(井野俊郎君) ナフサに関する補助金についてでありますけれども、ナフサについては、先ほど先生も御指摘のように、多層的なものになっております。エチレンができたり、ポリエステルみたいなそういったものが、いろんなものがナフサから出てきておりまして、そういった意味では、サプライチェーンが大変多層かつ複雑でございます。  そういった中で、本当に補助金でどこまでそういう効果が出てくるかということは、なかなか我々、今の段階ですぐこうすればこうなるということが見えないわけですから、そういった中で、確実に最終需要家まで波及をする制度設計が課題ということになるので、今後更に慎重に検討してまいりたいと思っております。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) ちょっと速記止めてください。    〔速記中止〕

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 速記を起こしてください。

井野俊郎 経済産業副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(井野俊郎君) 我々も、報道等では、大変ナフサの件に関してはいろんな分野で重大な影響、様々な影響が出ているということはもちろん存じ上げていますし、認識をしております。  そういった問題をなるべく早く、早期に収拾するという意味では御指摘のとおりだと思っておりますので、そういった様々な政策を総動員して、この問題が早期に収束するように検討してまいりたいと思っております。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 井野副大臣、是非、赤澤大臣とも協議をしながら、しっかりともう一度検討をしてください。  その上で、一九九三年までナフサも備蓄制度が法的に明定をされていました。この二十日間というものではなくて、九三年までは七十日、一九七五年に石油備蓄法が制定されたときには、九十日間の備蓄が当初ありました。そういう意味では、備蓄制度をしっかり対応する。二十日間もないからその手当てがなかなか準備ができないということが、今回の大きな量が不足したことの原因でもあります。  石油のように二百日以上ということにはいかないかもしれませんが、しっかりとした備蓄の在り方というのを、検討をやっぱり経産省でまずしてください。それをした上で、また改めてお尋ねしますが、これは是非してくださいという前提で簡潔にお答えください。

井野俊郎 経済産業副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(井野俊郎君) ナフサについては、揮発性が高く、年単位の備蓄が、長期の備蓄が難しいという特性があった点から、過去、備蓄というものが行われてきていなかったというふうに承知しておりますが、今後、安定供給、これだけ経済の混乱が出てきたということ含めて、安定供給を万全に期す点から備蓄の重要性は認識をしております。  備蓄方法や支援の必要性など、在り方については検討してまいりたいと思っております。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 大臣、時間もないので、今の井野さん、経産省の部分、やっぱり不十分だと思うんです。現場の声に、大臣、やっぱり応えていただくには、備蓄制度の在り方もしっかり、今後の中長期の部分を考えれば、検討していただく、これ政府全体でですね。  で、今、量も少ないけれども、価格が高騰し過ぎて、建築現場では、やっぱり来年に向けて造ろうと思ったものをちょっとちゅうちょして、もっと二年、三年後にしようということがいっぱい出てきているわけです。シンナーもまだ足りない、塗料も足りないという声は、まだ、私の山梨だけかもしれませんが、いっぱい聞こえています。農協でも、桃の、発泡スチロールみたいな、入れる緩衝材みたいなものもない。  困った困ったという声があるのに、大丈夫だ大丈夫だということじゃなくて、大臣が答える建築の部分で結構ですから、是非、その流通の目詰まりの部分について、政府の今までの見解と、そして、現場の声というものをしっかりとマッチングをしっかりしながら解決するんだ、量もそうだけど、価格もちゃんとしっかりするんだということをしっかり対応してほしいということで、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 先日も御質問いただきました。  政府として、中東情勢に関する関係閣僚会議を開いて、経済産業省や国土交通省やあらゆる省庁が一つになって、この状況を打破すべく、今それぞれ連携をしながらやらせていただいております。  燃料油から始まり、今はシンナー、あるいはユニットバスとか建設資材全般にわたって、多くの方々から、地方からも、都市部もそうでありますけれども、建設資材が足りないというような声は多く聞いておりますし、我々はこれまで、例えば日本建設業連合会とか全国建設業協会とか、あるいは住宅生産団体連合会とか、建設あるいはハウスメーカーを中心にして丁寧にお聞きをしてきたところでありますが、先ほど経済産業省からナフサ等も含めた建設資材等に対する供給の状況等についての御説明があったわけでありますが、その中でも、やっぱり地方、あるいは中小工務店、あるいは一人親方、そういう方々の声がなかなか届かないということでございまして、先日、その中東情勢の関係閣僚会議が終わりまして、国土交通省で全ての幹部を集めまして、これから、団体から聞くだけではなくて、やっぱり一番困っておられる地方や中小の事業者の方々に寄り添っていかなきゃいけない、もっと現実の声を聞かなきゃいけないということで、地方整備局、地方運輸局に号令を掛けまして、積極的にこちらから出向いて、しっかりと現場の声を聞いてくるようにということを指示を出したところでございます。  そういう意味では、まずは安定供給と、価格の問題もございますが、今後、また政府の中で、経産省とも連携をしながら、今の現状を打破すべく、国民生活に非常に大きな影響があるというのは我々も認識をしておりますので、政府全体としてこのことについては取り組んでまいりたいと思います。

後藤斎 国民民主党・新緑風会

○後藤斎君 しっかりと是非、大臣、やってほしいと思います。  量の確保がまずは第一優先だと思います。その上で価格対策をどうするのか。先ほど井野さんが言ったことを、私、絶対納得できません。やっぱり、エチレンも含めた部分の業者というのは、そんなに化学メーカーは多くはありませんから、そこにしっかりとした対応をすることで全体の安定的な供給を生産から川下に流すということが大切だと思うので、これ赤澤大臣ともしっかり検討していただくことをお願いをして、私の質問を終わります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  議会承認が必要な公共工事基準額について質問させていただきます。  地方自治法九十六条一項の五号により、議会での議決による承認が必要な公共工事基準額が決められております。現在の基準は、都道府県は五億円以上、政令市は三億円以上、市は一億円、町村は五千万円以上となっていると承知しております。この基準が決められた経緯について伺いたいと思いますが、重ねて、現状、公共工事基準額は、東京都では九億円以上に設定されて、私の地元神奈川では、神奈川県六億円以上、横浜、川崎、相模原市では六億円以上、横須賀市、藤沢市、平塚市は一・五億から二億円となっており、基準額の設定としては上回っています。  しかし、近年の建設資材の高騰、人件費の上昇等、工事価格は大幅に上昇している状況であります。しかし、議会での議決による承認が必要な公共工事基準額は三十年以上変更されておりません。基準額を市場動向を踏まえた金額に見直してはいかがでしょうか。総務省に伺います。

坂越健一 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(坂越健一君) お答えいたします。  昭和三十九年より、地方自治法及び同法施行令に基づき、工事の請負に係る契約について、予定価格が地方自治法施行令に定める基準額以上の場合には議会の議決が必要とされております。これは、一定額以上の公共事業については、住民に与える影響が大きいため、議会の議決を必要とすることにより、その事務の処理を適正に行うことを期したものと考えております。  また、現行の基準額は、平成五年に消費者物価指数等の上昇や対象となる請負契約件数の増加などを踏まえまして基準額が引き上げられたものと承知しております。一方、議会の議決事件の対象につきましては、三議長会から、現行の基準を廃止し、条例で要件を定めることができるようにすべき旨の要望がなされているほか、平成二十一年の第二十九次地方制度調査会の答申において、議会の監視機能を充実強化するため、条例に定める範囲を拡大すべき旨の答申がなされております。  基準額の見直しについては、このような地方議会の役割を踏まえつつ、物価や賃金の状況を勘案し検討することが必要と考えております。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 検討した方がいい例を、ちょっと例を挙げたいと思います。  例えば埼玉県では、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の一部を改正する条例を変更して、契約の予定価格を直近で五億円から八億円に上昇させています。その根拠として、国交省が公表している建設工事費の経年変動を数値化した建設工事費デフレーターで、直近改正時には平成三年だと言われましたけれども、この数値を一として令和七年度末の数値を集計、推計しますと一・五三となると。だから、それを改正前の五億円に掛けると七・六五億円ですけれども、物価上昇傾向を踏まえた設定としたということで八億円になっていると。  件数とかだけで整理するんじゃなくて、実態に即した対応が必要だというふうに私は思います。  さらに、契約変更の増加幅、増額幅がデフレーターに即していった場合には、各自治体の定める基準を超えるケースで、契約変更の締結についても改めて議会の議決が必要となります。例えば、先ほどの横浜で六億円、これが五億円程度のところで決着が付いたとしても、物価スライドで六億になったら、それをまた議会に出さなきゃいけないと。そうすると、その間、物ができ上がらなくなってしまうと。建設業者の皆さん困るだけじゃなくて、住民が困るじゃありませんか。  だからこそ、ここは改めて総務省で御検討いただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。

坂越健一 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(坂越健一君) お答えいたします。  繰り返しになりますけれど、この基準額につきましては、議会の役割もしっかり踏まえつつ、消費者物価指数や御指摘ありましたデフレーターなどの動向も踏まえて、かつ、その議決対象件数が最近の動向がどうなっているかということも踏まえて検討すべきものというふうに考えております。  最近、議決対象件数につきましては、前回改定の平成五年と比較しましてかなり議決対象件数が下がってきているという実態もございます。このようなことも踏まえまして、物価動向も勘案しつつ検討していく必要があると考えております。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 平成五年と言われて、いつなんだという話ですよ。今、令和八年ですよ。  もちろん、デフレーターの話とか当然あります。件数をそのまま比較するというのは、ちょっと筋が違うと思います。じゃ、なぜそうなるのかということとか、じゃ、実際に最初にやったときと後で違った場合どうするのかとか細かい議論をしないといけないので、平成五年だけじゃなくて、だったらデータ出してもらわなきゃいけないと思います。  委員長、是非、この議論について数値を出してもらえるように、委員会に諮っていただきたいと思います。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 後ほど理事会で協議をいたします。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 これだけやると、先に進んでいかなきゃいけないと思いますが、これ大臣、この後の、今の質問も含めて、建設業の大事な観点で聞きたいと思います。  まず、設計変更による増額見込み金額が当初の請負代金の三〇%を超える場合、原則として追加分を別工事として別途契約しなければならない、いわゆる設計変更三〇%ルールがあります。設定されている目的と意義、これに充当しない場合の基準等について端的にお答えいただきたいと思います。

黒田昌義 国土交通省大臣官房長

○政府参考人(黒田昌義君) お答え申し上げます。  国土交通省の各地方整備局が発注する直轄工事、これにおきましては、施工中の工事との一体性や施工体制などを総合的に勘案をいたしまして、合理的と判断される場合には適切に契約変更で対応しております。  委員御指摘の設計変更三〇%ルールというのは、変更見込み金額が請負代金額の三〇%を超える工事は、現に施工中の工事と分離して施工することが著しく困難なものを除き、原則として別途の契約とするということとなっております。  現に施工中の工事と分離施工が困難なものは契約変更で対応することとなりますが、例えば当初契約で発注者が示した地盤状況が現場の状況と、状態と一致しない場合、こうした場合には契約変更により地盤改良工事を追加するといった事例がございます。  以上でございます。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 ちゃんとルール化されているわけであります。  その上で、議会の議決を必要な公共工事について、現状、議会に上程する前に入札、仮契約まで進むものの、議決をされるまで本契約締結、着工ができずに、多くの場合、議会会期の最終日頃に議決をされるために、落札をしても二から四か月程度の間は工事着工ができないという現状があります。  物価高騰のあおりを受け価格が上昇すること、人工確保のための積み上げ、さらには、働き方改革推進にある余裕ある工期設定等が必要となることを考えて、また価格上昇のリスクに常にさらされているのが業界の課題です。  現状、設計変更ガイドラインによって、品確法等の変更に合わせつつ設計変更へのルール化がなされておりますけれども、基準額が変わらない場合、議会承認案件が増える可能性が十分にあること、そして加えて、設計変更三〇%ルールがあり、経済状況変化、着工が遅くなることでの価格変動リスクがあるゆえに、受注者が入札を渋るケース、だから議会に出てこない可能性があると、こういうことも想定しなければいけません。公告から落札、着工までの期間短縮を図ることが必要と考えます。  もちろん議会での議論は重要ですよ。ですが、建設業、その方々がいて初めてこの仕事ができると、こういう視点で、所管する国交省として、見解いかがでしょうか。

楠田幹人 国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(楠田幹人君) お答えをいたします。  先ほど総務省からも答弁がございましたとおり、一般的に、発注金額の大きい公共工事につきましては、住民に与える影響が大きいことなどから、地方自治法等に基づきまして、一定額以上の工事については、住民の代表で構成される地方議会での議決が必要とされているものと承知をいたしております。  地方議会の議決に要する審議時間等につきまして、地域の実情等に応じまして各議会において適切に判断すべきものでございますので、私どもの方からコメントすることは差し控えをさせていただきたいと思いますけれども、公共工事におきましては、スライド条項を活用することによりまして、落札決定後、契約締結までの間に資材価格が上昇した場合であっても、実態を踏まえた価格転嫁を行うことが可能でございます。  このスライド条項の活用というものをしっかり徹底して行われますよう地方公共団体に私どもとしても繰り返し働きかけを行いまして、公共工事を安心して受注し、施工できる環境の整備に努めてまいりたいと思います。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 今、後半にお答えいただいたこと、大臣に確認したいと思います。  公共工事における中東情勢の影響を受けて工期が延びている工事について、資機材価格の高騰は設計変更、追加価格設定により対応ができる、すなわちスライドが効いてくれば、当然そこ乗せればいいと。しかし、元請企業は出来高払でありますので、材料入手困難等により工事が止まって工期が延びた、そして長期化した場合には、会社の運営経費も含めて、資金繰りに困難を来す事態が生じていきます。資金繰り支援を受けても返済は当然必要であり、工期延長に伴う経費を計上しない限り負債分が積み上がるだけで、破綻を招くリスクがあります。すなわち、その間の経費をちゃんと乗っけてくれないと、借りることはできてもその分が返せないというリスクになります。  中東情勢の影響を受けて工期が延びた工事について、受注者の現状に合わせた経費支払を認めるように、重ねて大臣から全国に、この間議会にも出していただいたあれを徹底していただけるようにお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) これまで本当に、議会の議決とか、重要な御指摘をいただきました。  今般の中東情勢の影響によりまして工期に影響を及ぼす事態が生じた場合には、公共工事の契約を変更し工期を適切に延長するとともに、それに伴って必要となる経費が適切に計上されることが重要であると思います。  このため、本年三月、地方公共団体を始めとする全ての公共発注者や都道府県議会等に対して、納期が遅れる場合の工期延長や工期延長に伴う必要経費の計上などについて、文書で要請を行いました。さらに、建設業の団体等から、特に建築工事において工期延長に伴う必要経費の計上に必ずしも十分に対応してもらえない場合があるとの指摘があったことを踏まえた上で、昨日、工期延長に伴う必要経費の計上等について、全ての公共発注者等に対し改めて文書で要請を行い、徹底を図ったところでございます。  引き続き、建設業に従事する皆様の現場の声も丁寧にお伺いしながら、あらゆる機会を捉えて、地方公共団体等に対し適切な契約変更の徹底を働きかけてまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 徹底していただくということを是非重ねてお願いしたいと思います。  これまでの議論で、基礎自治体における公共工事では、現下の国際情勢や物価高騰により入札時の価格から竣工の時点での価格が大幅に上昇する事態が、今後どの案件においても想定されている状況です。スライドを掛けて総額を支払うことになるとしても、その予算自体を追加で議会に承認を得ていく必要が生じるわけであります。本来、物価高騰やスライドが必要となる事態も想定して発注時点での価格を織り込んでいく形態にしない限り、予見性を持ってして最初から発注するようにしない限り、この問題は解消しません。常に受注者である建設事業者だけが困ってしまうと。誰のために働いてくださっているのかという視点があります。  国直轄の工事の場合とは異なること、議会の問題があるとはいえ、行政は答えられません。建設業に係る所管は国土交通省です。そこの持続可能性、そして防災、安全、そして未来の投資をしっかりやって、それを形にしてくださる方々が建設業です。この問題解消の取組について、金子大臣、是非前向きに検討していただけませんでしょうか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 地方公共団体が発注する工事につきましては、資材価格等が高騰した場合には、建設業者に一方的に負担を強いることがないよう、円滑な契約変更による適切な価格転嫁の徹底を促進しております。  具体的には、第三次担い手三法によりまして、物価、賃金等の上昇に対応するためのスライド条項の運用基準の策定や適切な契約変更の実施等が公共発注者の責務とされるとともに、資材価格の高騰等の理由によりまして受注者から契約変更の協議の申出があった場合、誠実に協議に応じることが公共発注者に義務付けられたところでございます。また、同法を踏まえ、地方公共団体に対してスライド条項の活用の徹底を働きかけるとともに、予算の不足や過去の変更契約実績がないことを理由に契約変更協議に応じないことは厳に行わないよう、文書で要請を行っているところでございます。  今般の中東情勢の影響による資材価格等の高騰についても、建設業者が一方的に負担を強いられることのないよう、建設業を所管する大臣として、地方公共団体に対しスライド条項の活用の徹底を繰り返し働きかけるなど、引き続き全力で対応してまいります。

三浦信祐 公明党

○三浦信祐君 建設業者の方が弱い立場になる可能性があります。是非大臣、今の言っていただいたことを徹底していただけるようにお願いして、質問を終わります。  ありがとうございました。    〔委員長退席、理事蓮舫君着席〕

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 日本維新の会、石井めぐみです。  私もナフサ由来に関連する質問を入れておりまして、少しかぶってしまうかもしれませんが、どうぞよろしくお願い申し上げます。  ホルムズ海峡をめぐる緊張状態の収束が見通せない中、原油の供給不安を背景に、ナフサ由来の塗料やシンナー、防腐剤などの石油化学資材の不足や価格高騰が広がっております。こうした影響は建設資材の供給網全体に波及しており、供給遅延や価格上昇の深刻が増しております。その中で、一部の地域では公共施設改修工事の一時中断や民間建設工事の受注の見合せなどが発生しており、様々な問題が顕在化しております。  ナフサ由来の資材は多くの工事で不可欠な基礎資材であり、この供給の停滞は地域インフラの維持にも直結しております。この危機状況の中、まずは公共工事において迅速かつ柔軟な対策を進め、その効果を民間に波及させることが極めて重要だと考えます。  そこで、現在の資材供給の状況に対する国交省の認識、そして公共工事の円滑な施工の確保と建設市場全体の安定に向けた対応について、金子大臣にお伺いします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答えいたします。  先ほど来議論してまいりましたが、ナフサを原料とする石油製品、特に建設資材の状況については、経済産業省と連携をしながら、安定的に供給ができるように、そのことを今連携をしてやっているところであります。    〔理事蓮舫君退席、委員長着席〕  供給の偏りとか流通の目詰まりという言葉を使っているわけでありますが、その中でも、やっぱり多くの事業者の方から、特に中小の零細の事業者等から、依然として建設資材の安定供給あるいは工事代金、工期への影響などについて、本当に切実なる懸念の声が寄せられております。  国土交通省では、建設業、住宅関連団体等へ継続的にお話を聞いておりまして、建設資材の価格や需給動向などを把握するとともに、相談窓口を開設をし、流通の目詰まり情報の提供や建設工事の施工用途に見合った適切な調達を呼びかけるなど、建設資材の供給の安定化に取り組んでまいりましたが、それでもやはり現場から、全国各地から悲痛なお話が届いております。  ある程度大きな事業者であれば建設資材が確保されているところもあるんですが、やっぱり一人親方とか中小の工務店等々からなかなか我々に声が届かないというようなことのお話がございましたので、先ほども申し上げましたように、こちらから積極的に、団体から聞き取りだけじゃなくて、地方整備局、地方運輸局が全国に張り巡らされておりますので、しっかり現地に行って話を聞きなさいと、全建総連とかそういったところも含めて、今一緒になって現場の声を聞き取りをしているところでございます。  公共工事における資材価格の高騰等に適切に対処するため、二回にわたりまして、全ての公共発注者に対して、最新の単価を反映した発注やスライド条項の適切な運用などに取り組むよう文書で要請を行ったところでございます。  今は価格高騰が非常に急激なものですから、一か月前あるいは直近ではかなり違ってくるんですね。そういう意味では、実勢価格というのをしっかり把握をした中で、現場の建設業者の皆さん方に迷惑が掛からないように、そういうことも含めて、建設資材の供給の安定化と公共工事の円滑な施工が実現するよう全力で対応しております。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  まさに、全国の様々な団体からも不安の声が広がっておりますので、迅速な対応をしていただければと思います。  先ほど、金子大臣から実勢価格ということでお話がありました。更にちょっと深く聞いてまいります。実勢価格反映と単品スライドについて伺ってまいります。  全国建設業協会の調査では、シンナーや塗料が七〇から八〇%、断熱材や防水剤が三〇から五〇%上昇するなど、建設資材価格の急騰が現場に広がり、影響を及ぼしている状況が示されております。一方、公共工事においては、設計、積算から契約までに一定の期間を要するため、急激な価格変動が工事費へ迅速に反映されず、受注者側に過度な負担が生じているとの指摘があります。また、価格変動に対するための単品スライド制度についても、手続面の負担などからも十分活用されてないとの声が現場から上がっております。  こうした状況を踏まえ、公共工事の円滑な継続に向け、実勢価格の迅速な反映や単品スライド制度の活用の促進に関する取組について伺います。

小林賢太郎 国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(小林賢太郎君) お答え申し上げます。  国土交通省直轄工事におきまして、最新の価格を予定価格に反映するとともに、契約締結後であってもスライド条項に基づき契約変更を行うなど、資材価格の高騰に適切に対応するように取り組んでおります。  特に、単品スライドの適用時には、実際の購入価格、いわゆる実勢価格を用いて契約額を変更することも可能とする運用を行っており、本年四月に各地方整備局等に改めて周知を行い、短期的な価格変動についてもより的確に反映するよう指示を行っています。あわせて、こうしたスライド条項の運用などについて、四月以降、業界団体また地方公共団体に対する説明会を全国で実施するなど、運用の周知に取り組んでおります。  引き続き、適切な価格での発注やスライド条項の運用が徹底されるよう取り組んでまいります。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 ありがとうございます。  また、制度の活用に当たっては、手続面で煩雑さを感じるとか、いろんな声が上がっております。制度が現場でより円滑に活用されるよう、手続の簡素化などについても検討を進めるべきではないかと考えますが、伺います。

小林賢太郎 国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(小林賢太郎君) お答え申し上げます。  国土交通省の直轄工事では、単品スライドの手続書類につきまして、購入した材料に関する領収書等の確認書類、当初単価と実際の調達単価等を整理した計算書のみとする運用とし、可能な限り手続の簡素化を図っております。  また、スライド条項の適切な活用を促すため、業界団体や地方公共団体を対象とした説明会に加えまして、国土交通省ホームページにおきましてスライドに関するよくある質問の公表や、スライド条項の活用を促すチラシの配布など、周知徹底を行っております。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 じゃ、次に、工期延長時の資金繰りの支援について伺ってまいります。  資材の供給停滞により工期延長や工事中断が発生する中、完成時支払の遅れにより、受注者の資金繰りの悪化も懸念されております。地域建設業は災害対応や地域インフラ維持を支える重要な担い手であり、経営悪化は地域の施工力の低下にもつながりかねません。  その中で、国の直轄工事において、部分払いの柔軟な実施や前払金の活用など、受注者負担軽減に向けた対応強化が重要と考えます。既に一定の対応や周知なども実施いただいておりますが、現在の状況と今後の運用の方針について伺います。

楠田幹人 国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(楠田幹人君) お答えいたします。  建設業においては、今般の中東情勢の影響により、工事中断による建設業者の資金繰りの悪化や工期延長についての懸念の声が寄せられていると認識をしております。  このため、本年三月と四月の二回にわたり、全ての公共発注者に対し、部分払い制度や前払金制度を適切に活用することや、必要な工期を確保するとともに、それに伴う必要経費を計上することなどについて文書で要請を行ったところでございます。  さらに、事業継続に懸念がある建設事業者等に対しましては、中小企業庁等において特別相談窓口が設置をされ、セーフティーネット貸付け等の金融支援制度も用意をされておりますことから、その周知や活用促進を通じて事業継続を支援しているところでございます。  引き続き、現場の声にもしっかり耳を傾けながら、公共工事を安心して受注し施工できる環境の整備に努めてまいります。

石井めぐみ 日本維新の会

○石井めぐみ君 柔軟かつ迅速な運用を強くお願いして、私の質問を終わりにいたします。  ありがとうございました。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 参政党の初鹿野裕樹です。本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  まず、先日報道されたフェンタニルの密輸と我が国との関わりについて伺います。  資料を御覧ください。報道によれば、先週金曜日、米国麻薬取締局の高官が、中国などから出たフェンタニルの原材料などが我が国を経由して米国に密輸されているとの認識を示し、あわせて、海上保安庁との間で薬物密輸の取締り協力に関する覚書を交わしたとされています。  政府として当該発言の実際の内容をどのように把握しているのか、伺います。また、今回の覚書により、従来と比べてどのような協力が強化されるのか、その意義と今後の運用方針を伺います。

坂巻健太 海上保安庁次長

○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。  御指摘の米国からの連携につきましては、薬物全般を念頭に、海上保安庁と米国麻薬取締局との更なる連携協力の強化を図るため、先週、五月二十二日に彼末海上保安監とキング・アジア太平洋局長が薬物取締りに関する協力覚書に署名をしております。これにより、取締りに関する円滑な情報共有、相互研修の実施などが期待されるところでございます。  また、委員御指摘の報道につきましては承知しておりますけれども、米国麻薬取締局から日本政府に対し、フェンタニルが日本を経由している旨の指摘を受けた事実というのはございません。それについて、海上保安庁としても米国麻薬取締局から確認をしております、そのような発言はしていないと確認をしております。  また、フェンタニルにつきましては、我が国では麻薬及び向精神薬取締法により、輸出入、製造等が規制されております。海上保安庁においては、これまでフェンタニルに係る密輸事犯の摘発はございません。  海上保安庁といたしましては、引き続き、フェンタニルを含む違法薬物の密輸について、今般の覚書も含め、アメリカを始めとした各国との連携を強化し、厳格に取締りを行ってまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 今の御答弁で、米国側が日本がフェンタニルの密輸の経由地であると発言した事実は確認されておらず、また、我が国が経由地となっている事実も政府として確認していないということは理解いたしました。政府としては、これまでも今回もその認識は一貫しているものと思います。一方で、今回の一部報道によって、あたかも米側が日本を経由地と明確に指摘したかのような印象が広がっている点は非常に残念に思います。  我が党としても、フェンタニルをめぐるリスクは以前から注目してまいりました。参政党の神谷代表も、令和六年の国会質疑などで、国内流入や他の薬物に混入され発見が困難となるリスクを指摘し、令和七年の日経新聞による疑惑報道後には、質問主意書で日本が経由地とされる疑惑について政府の認識をただしてきました。その意味でも、日本が不当に経由地とみなされるような不名誉な印象を残さないため、引き続き実態把握と取締りの強化を進めていただきたいと思います。  今回の覚書では円滑な情報共有や相互研修を進めるとのことですが、これは米国麻薬取締局との初めての取組ではないかと思います。大臣として、近年の薬物密輸の現状をどのように受け止めているのか、また、今回の覚書を通じて、米国の知見や捜査手法も参考にしながら海上保安庁の取締り能力の強化にどうつなげていくのか、御所見を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 初鹿野委員は、警察官としてしっかり頑張ってこられました。海上保安庁も、法執行機関として、取締りに対しても強化をしながら取り組んでいるところでございます。  近年、我が国の海上における薬物密輸は、一度に大量の薬物を密輸する事犯が相次いで発生をし、二年連続して一トンを超える薬物を押収しており、密輸量の大口化、手法の巧妙化も顕著となっており、外国犯罪組織の関与も疑われます。  こうした国際的な組織犯罪への対応をするためには国際連携の強化が不可欠となっており、五月二十二日に、海上保安庁と米国麻薬取締局は、更なる連携協力の強化を図るため、薬物取締りに関する協力覚書に署名をいたしました。これにより、海上保安庁の有する日本周辺海域の情報及び米国麻薬取締局の有する世界的な薬物不法取引に関する分析を双方向で情報共有することで、両機関の捜査能力向上や国際組織犯罪への一層の的確な対処に資することが期待されます。  海上保安庁では、引き続き、各国と緊密に連携をし、我が国の治安及び秩序を乱す密輸事犯を厳格に取り締まり、違法薬物密輸の水際阻止を強力に推進してまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 水際で違法薬物を食い止める海上保安庁の現場の力は、国民の安全を守る大きな支えです。今回の覚書を、その力を更に高める取組につなげていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  尖閣対応を始め、海上保安庁に求められる役割が増す中で、密漁対策も重要な課題です。  二枚目の資料を御覧ください。密漁については、平成三十年の漁業法改正を受け令和二年十二月に罰則が強化され、取締りも進められてきました。しかし、資料の棒グラフのとおり、罰則強化後も密漁事犯は依然として高い水準にあり、増加傾向にあります。また、緑の折れ線グラフはナマコ、アワビの漁獲量の推移ですが、ここ二十年ほどは一貫して減少傾向にあり、海洋資源への影響も深刻です。特に、ナマコやアワビなど高値で取引される水産物を狙った組織的、悪質な密漁も指摘されています。  資料の次のページは、暴力団関係者が関与するナマコ密漁事件や中国人によるサンゴ密漁事件に関する海上保安庁のプレスリリースからの引用です。中国向け需要の高まりを背景に、こうした高級水産物の密漁品が暴力団の資金源となる事例も摘発されています。  罰則強化後も密漁事犯が後を絶たない要因について海上保安庁はどのように認識しているのか、取締り上の課題と併せて伺います。

坂巻健太 海上保安庁次長

○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。  委員御提出の資料につきましては水産庁の検挙件数でございますけれども、私ども海上保安庁につきましても、令和七年に送致した漁業関係法令違反の件数は二千八百四十件、前年から百八十六件増加しております。  ルールに従わない一部漁業者の違法操業、あるいは資金確保をもくろむ暴力団等による水産資源の乱獲が後を絶たないところでございます。この中には、実行部隊と買受け業者が手を組んだ組織的な形態で行われるもののほか、暴力団等による組織的かつ大規模に行われる事例も見受けられます。その手口につきましては、悪質かつ巧妙であります。  このため、海上保安庁では、水産庁や自治体、地元漁業者等とも緊密に連携し、密漁の監視や情報共有を行うなど、監視体制の強化に努めております。引き続き、関係機関と連携して、密漁の根絶に努めてまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。  密漁の手口が巧妙化する中で、限られた人員でどう監視の目を行き届かせるのかは今後の課題だと思います。  次の資料を御覧ください。二枚、両面の資料です。  私の地元神奈川県横須賀市では、アワビやサザエなどの密漁被害が長年の課題となっており、横須賀海上保安部による監視や取締りだけでは限界がある中、その解決に向けて、関東学院大学、神奈川県立海洋科学高校、横須賀海上保安部などが連携し、ドローンとAIを活用した密漁監視システムの実証に取り組んでいるとのことです。  このシステムは、ドローン映像から密漁の疑いがある行為を自動で検知しようとするものです。実証に当たっては、学生の皆さんが一万枚を超える画像を一枚ずつ確認し、手作業でラベル付けを行い、密漁の疑いをどこで判断するのかについても議論を重ねてきたと伺っております。まだまだ課題はあるようですが、地域の長年の課題に若い世代も力を尽くしている大変意義ある取組だと考えます。  このような取組についてどのように受け止めるのか、大臣にお伺いします。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 密漁問題といった地域課題の解決に向けて、若者を含んだ地域連携が進められていることは非常に有意義であると考えております。  関東学院大学が開発、検討している密漁監視取締りシステムの実証実験につきましては、横須賀海上保安部が参加をし、本システムの実現に向けて密漁取締りに関する知見の提供や意見交換等の協力を行っているものと承知をしており、引き続き、こうした地域課題の解決に向けた取組へ積極的に協力してまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。  若い世代がAIやドローンを使って地域の課題に挑んでいることは大変頼もしく、大きな可能性を感じる取組だと思います。学生や地域の努力を実際の密漁対策につなげられるよう、行政としても是非後押ししていただきたいと思います。  密漁被害に悩む地域は少なくありません。今年三月には密漁防止対策全国連絡会議が開催され、関係機関の間で情報交換が行われたと承知しております。情報交換にとどまらず、実際の取締りにつながる連携を期待したいと思います。  密漁対策は、もはや人海戦術だけに頼る時代ではないと思います。海上保安庁ではシーガーディアンによる広域監視も行われているとのことですし、先ほど紹介した学生の皆さんによる実証のように、沿岸域ではドローンやAIといった新しい技術の活用も考えられます。大切なのは、こうした技術を個別に使うのではなく、広域監視や沿岸域での監視を組み合わせ、密漁の兆候をつかみ、すぐに取締りにつなげられる流れをつくることだと思います。  限られた人員でも実効性ある取締りを行うため、技術を活用した監視、取締り体制をどのように強化していくのか。また、得られた知見を全国に横展開していく道筋について、大臣に御所見を伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 海上保安庁では、限られた人員によって実効性のある密漁取締りを実施するため、無操縦者航空機を始めとした新技術を活用した監視能力の強化に努めております。  引き続き、技術発展の動向等に関する情報収集を続けるとともに、それぞれの地域の密漁の実態に応じて新技術を積極的に取り入れ、実効性ある取締りを実施してまいります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。  密漁被害に悩む地元の漁業者の皆さんは本当に大変な思いをされています。そうした現場の声や地域の取組を海上保安庁を始めとする関係機関の取締りに生かし、密漁対策を前に進めていただきたいと思います。  私も海上保安庁のお力になれるように全力で尽力してまいりますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組、木村英子です。  本日は、バリアフリー法に基づく教育啓発特定事業について質問します。  二〇〇六年に策定されたバリアフリー法によって建物や交通機関などのバリアフリー化が進んでいく中で、二〇二〇年に改正されたバリアフリー法に、新たに心のバリアフリーが追加されました。そして、市町村が策定するバリアフリー基本構想に基づき教育啓発特定事業が行われることになりました。この事業は、バリアフリー教室や町歩き点検などを実施し、心のバリアの解消を目指すものです。  重度障害者の私も、障害者への理解を広げるために、大学などで講演会を開催したり、車椅子体験や町のバリアチェックなどを頻繁に行っています。ですから、法改正で心のバリアフリーが追加されたことにとても期待をしていました。なぜなら、私が施設から地域へ出てきたばかりの四十年前は、駅にはエレベーターがあるところが少なく、周りの人たちに声を掛けて階段を上げてもらわないと電車に乗れませんでした。また、当時は少なかったエレベーターや車椅子トイレも、周りの人が譲ってくれたり手伝ってくれたりしていました。  現在は、駅や建物などにエレベーターが多く設置され、バリアフリートイレも増えていき、誰もが普通に利用できるようになりました。しかし、まだまだ障害者への理解が広まっておらず、安心して交通機関やお店を利用できるまでにはバリアフリーは整ってはいません。  そうした中で、二〇二〇年の質疑においては、心のバリアフリーの教育啓発特定事業を実施する際に、地方自治体に対して、バリアフリー教室の企画から開催までを障害当事者の参画を促してほしいと要望しました。また、運輸局主催のバリアフリー教室には障害当事者が加えられていないことを受け、運営側にも障害当事者を入れて実施することを要望してきました。当時の国交省は、教育啓発特定事業について、当事者参画の下で実施されることは重要であり、市町村等が自らバリアフリー教室を実施する場合に、当該教室の企画運営に役立つマニュアルを作成する際、当事者参画の下で進めていくよう検討すると答弁されています。  あれから六年ほどたちましたが、国交省としてどのような検討が行われたのか、進捗状況を教えてください。

鶴田浩久 国土交通省総合政策局長

○政府参考人(鶴田浩久君) お答え申し上げます。  今お話のありましたように、バリアフリー教室など心のバリアフリーの取組を実施するに当たりましては、障害当事者の参画を得ながら進めることが重要であると考えております。  国土交通省では、心のバリアフリーの取組につきまして、具体的な進め方について標準的な手法を示すために、令和四年三月に教育啓発特定事業の実施に関するガイドラインを策定しまして、委員から御指摘のありました当事者参画についても記載をしているところでございます。国土交通省としましては、心のバリアフリーの取組の実施に際しまして当事者参画が一層行われるように、引き続きガイドラインの周知等に取り組んでまいります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。引き続き心のバリアの解消に取り組んでいただきたいと思います。  しかしながら、心のバリアフリーの教育啓発特定事業を実施するには、バリアフリー基本構想を自治体が策定していなければ利用できない仕組みとなっています。二〇二六年三月現在では、千七百四十一自治体のうち三百三十四自治体しか策定しておらず、心のバリアフリー教育啓発特定事業においては七十四自治体しか位置付けられていません。  障害や病気などで支援が必要な人たちは、学校や地域社会で分けられている現状にあり、一緒に生きられる環境が社会の中に整っていないという現状があります。誰も取り残さない社会の実現のために、障害のある人もない人も日常的に関わることが必要であると思います。  そうした現状を踏まえ、心のバリアフリーを実現するために、バリアフリー基本構想を自治体が策定していなくても教育啓発特定事業を実施できるように、バリアフリー基本構想とは切り離して予算を組んで心のバリアフリーを促進していただきたいと思っていますけれども、国交省の見解を求めます。

永井学 国土交通大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(永井学君) お答えします。  バリアフリー教室等の心のバリアフリーの取組を基本構想における教育啓発特定事業として位置付け、計画的かつ継続的に実施することは重要であると考えています。  一方、教育啓発特定事業は令和二年のバリアフリー法の改正により創設されましたが、それよりも前から各自治体等によって独自に心のバリアフリーの取組が実施されてきました。現在でも、教育啓発特定事業として位置付けがなくても取組が実施されているものと承知をしております。また、基本構想の策定の有無にかかわらず、地方運輸局等が自治体等と連携して開催するバリアフリー教室に関わる予算を確保するとともに、自治体が実施する心のバリアフリーの取組に対して国からの支援措置も講じられているところです。  国土交通省としては、基本構想を作成していない自治体においても心のバリアフリーの取組が実施されるよう、引き続き、自治体向けの説明会、セミナー等の機会を通じ、取組事例や支援制度等の周知に取り組んでまいります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。今まで取り組んでこられたということで、それも継続的にお願いしたいと思います。  しかし、バリアフリー基本構想は二割の自治体でしか作られていないという現状を踏まえますと、各自治体への広報や取組が足りていないと考えます。  旧優生保護法の最高裁判決を受けて、政府は障害者への偏見、差別のない共生社会の実現に向けた対策推進本部を設置し、二〇二四年十二月には行動計画を決定しました。その中には、心のバリアフリーの取組の強化を掲げています。  国を挙げて心のバリアフリーを促進すると言っている以上、国交省として自治体のバリアフリー基本構想作成と心のバリアフリーの教育啓発特定事業を広めるためにも、国交省と当事者が一体となって自治体職員に対し新たな研修の場をつくり、心のバリアフリーの大切さや必要性について理解を促進するための取組を強化していただきたいと思いますが、大臣の見解を求めます。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) お答えいたします。  現在、国土交通省では、昨年六月に公表いたしましたバリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会の最終とりまとめ等を踏まえ、基本構想の策定及び教育啓発特定事業の位置付けの促進に取り組んでいるところでございます。  昨年度には、障害当事者団体が参画をされました有識者会議において、計画策定に係る自治体の負担軽減等を図る観点から、基本構想等に関するガイドラインの改定や事例集の作成等の検討を行い、本年四月に公表したところでございます。また、今年度には、各自治体がバリアフリーまちづくりの取組状況を確認するためのセルフチェックシートの作成、運用を行うこととしております。これによりまして、各自治体における自主的な取組の実施を促すとともに、セルフチェックの結果に基づいた働きかけを行ってまいります。  そのほか、委員からの御指摘も踏まえ、今年度、国土交通省は、新たに開催する自治体向けのセミナー等において、障害当事者による心のバリアフリーの重要性等に関する講義の実施を検討してまいります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  今、国交省の大臣から、当事者を交えた新たなセミナーを開催すると言っていただきました。今後も、心のバリアフリーの促進に向けて、国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  ちょっと時間の都合で一問目を割愛させていただけたらと思います。  早速ですが、資料一を御覧ください。愛媛県今治市から広島県尾道市につながる瀬戸内海をまたぐ本州四国連絡高速道路、しまなみ海道の図です。  愛媛側の三つの島、そして広島側の三つの島を七つの橋がつないでいます。自動車専用道路に並行して、自転車の専用道路といいましょうか、自転車道も整備されているので、写真のように瀬戸内の多島美を堪能しつつ、潮風を受けながら爽快なサイクリングが楽しめるということで、今や世界からサイクリストが集まってくるんですね。サイクリングの聖地とも呼ばれています。来年の五月には、自転車の国際会議、ベロシティーも日本で初めて愛媛で開催されるということなので、世界に誇るしまなみは観光道路でもあるんですが、島に住んでいる皆さんにとっては、迂回路のない生活道路なんです。  橋の開通を機にフェリーなどの船便も大きく縮小、廃止をされてしまいまして、同じ市内なんですけど、市内の中心部に車で行くためにはほぼこの道しかないということなんですね。で、その道には高速料金が掛かる、しかも橋の部分は通行料が高い。それが島の皆さんの悩みです。私もずっと、これどうにかならないのというお声を聞いてまいりました。  資料一の裏ですね、資料二を御覧ください。  今、全国の高速道路には三つの料金体系が存在しております。一番左側、普通区間と呼ばれるところで、キロ当たりの料金というのが二十四・六円ですかね。真ん中が大都市近郊区間ということで、ここが一キロ当たり二十九・五二円、三十円弱でしょうか。右側が海峡部等特別区間、つまり橋です。ここはキロ当たり百八円を超えているんですね。全国で四か所のみのこの海峡部と言われるところは、普通区間のおよそ四倍の水準ということになります。ですから、本四高速は、陸地の部分は全国の高速道路と同じなんだけれども、橋の部分はおよそ四倍高い料金水準にあるということです。  それで、もう一回裏返していただいて、資料一を御覧ください。  このしまなみの中央にある大三島という島、愛媛側で今治市の北端なんですね。ここから同じ市内、今治市内にある病院に通うとなれば、三つの橋を渡って、平日、ETC料金でも往復三千八十円の負担となります。そうなんです。車で行くには実質的にこの道を使わざるを得ないので、通勤、通学、通院で毎日高い料金を払って市内中心部に通う人も少なくありません。  大臣にお伺いしたいんですけれども、生活道路として利用せざるを得ない島の皆さんへの負担軽減について、何か策を検討するお考えはありますか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) このお話は何度かお聞きしたことがございます。  本四高速は、沿線の島民の方々にとって、地域交流や医療機関へのアクセス、通勤、通学など、日常生活を支える道路として重要な役割を果たしていると承知をしております。  しまなみ海道を含む本四高速の料金水準につきましては、全国からの支援によるET車を対象とした料金引下げ措置に加えて、生活対策として平日朝夕割引等を実施しており、これらを足し合わせれば実質最大五〇%の割引となります。  高速道路の料金割引につきましては、渋滞緩和とか、あるいは一般道の騒音や振動の低減など、全国的な政策課題の解決のために導入していることから、特定地域の生活対策を対象とした割引の適用については慎重な対応が必要であると認識をしております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 そちらの割引の趣旨はよく分かりました。生活支援をしていただきたいんですよね。  実際、今治市が独自に助成策を打っていたりもするんですけど、妊婦健診とか通学定期とか人工透析など、極めて限定的なんですね。これ、財源が過疎債ですとか県の人口減少対策交付金などを使って、そこしかないものですから、使っているので極めて限定的ということですが、島の皆さんには必要な道なんですよね。私はよく、本四高速、何で橋のところは高いんだと言うと、建設費が高かったからだという説明を繰り返し聞かされてまいりました。  ですが、資料三を御覧ください。東京湾アクアラインとの比較です。  東京湾アクアラインは、十五・一キロで建設費が一兆四千億円、距離当たりでも本四高速を大きく上回る高コストの路線です。にもかかわらず、アクアラインは、地域経済活性化や首都圏との交流、連携強化、これを目的に、ETC普通車八百円という割引料金が継続されています。  今、政府は東京一極集中を是正したいんですよね。地方の人口減少をなるべく歯止めを掛けて地方に人を戻したい。となれば、地方にこそ投資、地方を豊かにの観点で、四国の生活、経済、観光、それから防災、これを支えているしまなみですから、本四高速ですから、国土政策として政策的な料金の割引、引下げ、これを検討していただきたいんです。  今日はちょっと大臣に提案がありまして、国交省では、事前登録した区間について、時間帯を限定せずに二十四時間最大五〇%割引する通勤パス制度、現在全国で七か所ですか、試験中と伺っております。現行の平日朝夕割引に代えて、今年度中にはこの通勤パス本格展開も目指しているということもお聞きしています。  この制度が使えたら、それでも島の皆さんにとっては通勤、通学、通院の負担軽減に大きく役立つと期待しているんですが、この通勤パス制度、本四高速にも適用するお考えはありますか。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 今委員からお話がありましたように、利用者が事前に登録した区間について、利用する時間帯や曜日を限定せず通行料金を最大五割引きとする通勤パスを、NEXCO三社において全国七か所で試行しているところであります。  国土交通省としては、NEXCO三社と連携をして、今後、平日朝夕割引に代えて通勤パスを本格展開することを目指しており、現在、有識者の意見も伺いながら効果分析を行っているところであり、本四高速への導入については、その結果を踏まえながら検討していく必要があると考えております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非前向きに議論を進めていただきたいなと思っています。  ここで割引制度を入れたとしても、これの減収分が収益悪化につながるなんてとっても考えられないし、極めて限定的だと思うので、是非試算をしていただいて、前向きに進めていただければと思います。  実は今日、物流の話もお伺いしたかったんですけれども、後日にさせていただくといたしまして、とにかく、しまなみで便利にはなりました。でも、通行料が高いと使えない、物流についてはボトルネックにもなっていますので、またよろしくお願いをしたいと思っています。  終わります。ありがとうございました。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いします。  今日は、先日も取り上げましたが、自転車をテーマに質問をさせていただきます。  今年四月、先月から自転車にも青切符制度が導入されました。先日の委員会で大臣からの答弁にもありましたように、歩行者、自転車、自動車のそれぞれが安全に通行できるこの環境づくりが大事であって、そのためには、交通状況に応じて適切に分離された通行空間の整備も重要だとおっしゃってくださって、私もそのように思います。  その点、以前と比べて、この自転車の通行空間、よく見かけるようになりましたけれども、一方で、資料を御覧いただきたいんですけれども、一の一、この写真のように、大半が矢羽根型の路面表示など、車道の隅にペイントされたものだけだったりします。これでは自転車側は、やっぱり後ろから追突されるんじゃないかと怖さを感じると思いますし、そのエリアには、この下の写真ですね、路上駐車していることもよくあります。  誰もが安心して走行できる自転車専用レーンは、国土の狭い日本ですから、やはり場所によっては歩道を利用するしかないのかなということも考えています。  そこで、まずは伺いたいんですが、歩道に設けられている街路樹、この右手の写真にもあるんですが、この街路樹にはどういう目的や役割があるのか、まずは教えてください。

沓掛敏夫 国土交通省道路局長

○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。  街路樹は、道路交通機能の確保を前提にしつつ、美しい景観形成、沿道環境の保全、道路利用者の快適性の確保、交通安全の確保などの機能を総合的に発揮することにより、道路空間や地域の価値の向上を図ることを目的として設置しているものです。特に交通安全の観点からは、道路線形に沿ったドライバーの視線誘導、歩道と車道等の交通の分離、さらに車両が進路を外れた場合における被害の軽減などを通じて、安全かつ円滑な道路交通の確保に資する機能を有するものであります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  安全管理、様々な役割があるということです。私もやっぱり緑豊かな景観というのは必要だと思いますし、できればなくしたくないなと思ってはいるんですけれども、場所によっては、雑草が伸びてしまってかえって景観を損ねてしまっていたり、歩行者が歩きにくくなっている場所もあるかと思います。  場所によってのやはり判断ということになるとは思いますが、この街路樹など植え込みの部分を自転車通行レーンに整備することはできないのかどうか、大臣に伺います。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) 今回も自転車を取り上げていただきまして、ありがとうございます。  自転車を活用するための基盤として安全、安心な自転車通行空間を確保することは大変重要であり、自転車事故が多いなど、自転車の安全対策の必要性が高い路線において専用の通行空間の整備などの対策を重点的に進めることとしております。その際、限られた空間を有効活用するため、道路空間の再配分が必要となるケースが多いものと認識をしております。例えば、周辺に緑地が十分存在するなどの場合には、植樹帯を縮小し、自転車専用の通行空間に活用した事例も見られます。このほか、中央帯や幅の広い歩道の活用など様々な手法があることから、沿線地域の実情も踏まえつつ、交通安全、沿道の土地利用、景観との調和などを十分に勘案しながら最適な道路空間の再配分を検討してまいります。  政府の私も、自転車活用推進本部長として、また超党派の自転車活用推進議員連盟の幹事長として、現在策定中の新たな自転車活用推進計画の下で引き続き関係機関と連携をしながら、安全、安心な自転車利用環境の実現に全力で取り組んでまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 安全、安心と言っていただきました。実情を見ながら、地域ごとに見ながら進めてくださるということで、またお願いをしたいと思います。やっぱり、国民の皆様にルールを守ってもらう以上は、これまで以上にまた道路整備、環境を整えるというのはやはり国の役割かなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  自転車の交通事故のデータ見ますと、令和六年の自転車の事故はおよそ六万七千件、そのうちのおよそ八割が自動車との事故であって、出会い頭での事故が半数以上を占めているそうです。これを防ぐためにも期待しているのが、命を守るテクノロジー、この活用です。  資料二を御覧いただきたいんですけれども、赤い枠を付けていますが、例えばV2I、路車間通信という技術です。見通しの悪い交差点などで、信号とか電柱などにセンサーを取り付けておいて、ドライバーの死角に自転車や歩行者がいたりする場合には周辺の車両にリアルタイムで注意喚起ができるという、そういう技術だそうです。  こうした技術を、その実装を急ぐべきではないかというふうに考えているんですが、具体的にこの推進のロードマップ、どういうふうに描いているのか、伺います。

沓掛敏夫 国土交通省道路局長

○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。  委員御指摘のV2I技術、いわゆる路車間通信は、道路側に設置したセンサーなどにより車両単独では把握困難な死角等の情報を収集し車両側に提供できるため、ドライバーの死角に自転車や歩行者がいる場合においても有効な手法の一つだと考えております。  国土交通省では、令和六年より、現場におけるV2I技術の有効性などを検証するため、見通しの悪い交差点において、路側、道路側センサーで検知した情報を車両、歩行者に対して提供する実証実験を自動車メーカーなどと共同で実施しているところです。これまでの実証結果では、急減速の件数が減少することなど一定の有効性を確認するとともに、本格的な実装に向けては、実証実験の対象車種や件数が限られること、また、情報を受信する車両側のニーズ等が統一されていないことなどの課題が明らかになったところであり、更なる検証が必要であると考えております。  このため、現時点でV2I技術による事故ゼロに向けたロードマップをお示しすることは困難ですが、引き続き、関係省庁や民間企業と連携してV2I技術の早期実装の実現に向けた取組を進めてまいります。

平山佐知子 各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  安全、安心で事故を未然に防ぐということが一番重要だと思いますので、あらゆる方面からまた検討をしていただきたいと思います。  ありがとうございました。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。金子国土交通大臣。

金子恭之 国土交通大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(金子恭之君) ただいま議題となりました地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  地域公共交通は、通学、通院などの日常生活に必要不可欠な移動を担い、観光旅客の移動も支えるなど、地方の暮らしと安全を守る基盤であり、地域の繁栄の礎です。  しかしながら、運転者等の担い手が不足し、バス路線等の休廃止が相次ぐなど供給が制約される一方で、高齢者の運転免許返納、学校、病院の統廃合などを背景に、地域公共交通に対する社会的需要は拡大し、全国で約二千五百の交通空白が生じております。  こうした状況を踏まえ、地域の輸送資源のフル活用や、共同化、協業化等を推進することで、交通空白を解消するとともに、その将来的な発生を抑制し、ひいては持続可能な地域公共交通の実現を図ることが急務となっております。  このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。  次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。  第一に、交通空白等を解消するため、休廃止されたバス路線等について、地方公共団体が主導する形で、運送主体を選定し、他者からの協力のあっせん等を行うことにより、バス、タクシー、公共ライドシェアによる地域の状況や課題に適した形態での運送を確保する自動車地域旅客運送サービス再構築事業を創設することとしております。また、他の事業者からの協力を得て、旅客船の法定検査の期間中における運送の休止等の回避を図る海上運送利便確保事業を創設することとしております。これらの事業が国土交通大臣の認定を受けた場合には、関係法律の特例措置などを講ずることとしております。さらに、鉄道事業再構築事業について、事業構造の変更前に現行の事業者が行う鉄道施設の改良等に関する地方債の特例措置を講ずることとしております。  第二に、市町村が連携、協働を図るべき地域の関係者として、教育文化、医療、福祉、商業、観光等に係る施設の利用者向け送迎サービスを提供する者を施設利用者用運送サービス提供者として追加し、当該提供者に対し、自動車地域旅客運送サービス再構築事業の円滑な事業実施に協力する努力義務を課すこととしております。  第三に、地域の関係者相互間の連絡調整、連携の促進を行う企業、団体を連携促進団体として位置付け、協議会の構成員として明確化するとともに、地域公共交通計画の作成等を提案することができることとしております。  第四に、地方公共団体が地域公共交通特定事業の実施計画を作成する際に行う公共交通事業者等への情報提供などの協力要請について、当該公共交通事業者等に対し、応諾義務を課すこととしております。  そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上がこの法律案を提案する理由です。  この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

辻元清美 立憲民主・無所属

○委員長(辻元清美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時十分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3291 観測 2026-07-22 23:38 JST
    改ざん検知用の値 6f9a4f23…55f7d6 (未計算)

チェックポイント

記録
#3298 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
ceb1c9bd…a91b01

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。