令和八年五月十四日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 五月十三日 辞任 補欠選任 西田 実仁君 佐々木雅文君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 辻元 清美君 理 事 滝波 宏文君 山本佐知子君 蓮 舫君 後藤 斎君 三浦 信祐君 委 員 阿達 雅志君 見坂 茂範君 酒井 庸行君 永井 学君 長谷川 岳君 山本 順三君 若井 敦子君 羽田 次郎君 吉田 忠智君 礒崎 哲史君 平戸 航太君 佐々木雅文君 青島 健太君 石井めぐみ君 安藤 裕君 初鹿野裕樹君 木村 英子君 ながえ孝子君 平山佐知子君 国務大臣 国土交通大臣 金子 恭之君 副大臣 国土交通副大臣 酒井 庸行君 大臣政務官 国土交通大臣政 務官 加藤 竜祥君 国土交通大臣政 務官 永井 学君 国土交通大臣政 務官 上田 英俊君 事務局側 常任委員会専門 員 清野 和彦君 政府参考人 警察庁長官官房 審議官 阿部 竜矢君 財務省理財局次 長 石田 清君 農林水産省大臣 官房生産振興審 議官 佐藤 紳君 経済産業省大臣 官房審議官 田中 一成君 国土交通省大臣 官房上下水道審 議官 石井 宏幸君 国土交通省大臣 官房官庁営繕部 長 佐藤 由美君 国土交通省総合 政策局長 鶴田 浩久君 国土交通省不動 産・建設経済局 長 楠田 幹人君 国土交通省道路 局長 沓掛 敏夫君 国土交通省住宅 局長 宿本 尚吾君 国土交通省鉄道 局長 五十嵐徹人君 国土交通省海事 局長 新垣 慶太君 国土交通省航空 局長 宮澤 康一君 観光庁次長 木村 典央君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査 (中東情勢に伴う資材高騰等が国土交通行政に与える影響に関する件) (上水道管路の耐震化対策の加速化に関する件) (地方鉄道の路線存続のための安定財源確保の在り方に関する件) (下水汚泥の資源化に関する件) (建築分野へのDX導入による生産性向上に関する件) (空飛ぶクルマの実用化に向けた課題に関する件) (日本人の地方部延べ宿泊者数増加に向けた取組に関する件) (鉄道駅のバリアフリー化の推進に関する件) (公営住宅へのエアコン設置に向けた取組に関する件) (自転車への交通反則通告制度適用の在り方に関する件) ○都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案(閣法第二二号)(衆議院送付) ─────────────
国土交通委員会
発言 138
○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、西田実仁さんが委員を辞任され、その補欠として佐々木雅文さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官阿部竜矢さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻元清美君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本佐知子君 ありがとうございます。自由民主党、山本佐知子です。 まずは、中東情勢の資材の影響について、先月もさせていただいたんですけれども、引き続き伺います。 高市内閣は、この五十日間で既に七回の中東情勢に関する関係閣僚会議を開き、原油の代替調達先を確保、そして多角化を進めています。また、流通の目詰まりの解消も非常に細かく要請をしていただいています。原油やナフサも年を越えてもなお十分な量を確保できていると、総理始め各大臣は再三にわたり言及をされていますし、この大型連休中も、多くの大臣の皆さんが全世界に飛んでいっていただいて、そしてエネルギーの確保、エネルギー源の確保を本当に粉骨砕身していただいていたことには感謝申し上げます。 しかしながら、この大型連休中、地元を回ると、やっぱり現場の感覚はまだまだ違っているなということを感じます。運輸業はオイルがありませんと。建設関係も同様で、重機を動かせないんだ、あるいは塗装業は塗装用シンナーがない、これはいろんな会議でも言われております。どこどこは受注停止、あるいは受注可能だけど納品未定と、物がないから仕事ができない、売上げがない、そんなことを言われるわけであります。特に塗装業者は、出口に一番近い川下産業です。価格変動への適応力も一番小さくて、なおかつ、やはり零細企業あるいは一人親方とか、自分が一人でやって奥さんが事務員でやっている、そんな方もたくさんいらっしゃいます。 火曜日の答弁で金子大臣からは、複合的な原因で今回物不足であるとのお話がありました。こういう状況下、国は原料の安定調達をしている、それを基にメーカーも安定的に製造をするんだ、それぞれの段階で情報発信をちゃんとしていただいて、原料の調達と、そして安定製造、このサイクルをやっぱり止めてはいけない、もう人為的ででも、政府が無理やりにでもやっぱりしっかりとこのサイクルをつくっていって、そして物の流れを止めないことが私は大事だと思っています。今回もこれ質問入れるかどうか迷いましたけれども、日本の現場が今一番困っていることでもありますし、また、やっぱり与党の一員としても、政府が今やっていただいていることをしっかり委員会でもお話をしてもらう、そして、これからどのようにやっていくのか、それも教えていただきたいと思っています。 経済産業省に、現在の対応と、そしてこの二か月間の教訓を今後どのように生かしていくのか、また次の一手は何なのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。 原油、石油関連製品につきましては、これ、日本全体として必要となる量は確保できております。委員から御指摘のありましたこのシンナーにつきましても、前年と同程度の供給を継続しているところですが、川中から川下への流通過程で供給の偏りや流通の目詰まりが一部で発生しているのは事実でございます。 そうした中で、サプライチェーンの幅広い事業者の不安を解消できるよう、こうした全体の供給状況や、一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりの解消事例について、可能な限り丁寧に発信してきております。具体的には、経済産業省を始めとする関係省庁のホームページやSNSでの情報発信に加えまして、経産省の広報担当官が毎日定刻にブリーフィングを実施しております。その上で、関係省庁に設置された情報提供窓口を通じまして、シンナーなどのサプライチェーンの情報を集約して供給の偏りや目詰まり箇所を特定して、一つ一つ確実に解消してきたところでございます。 その方法について、一定の知見が得られてきました。例えばシンナーにつきましては、石油化学メーカーと商社がシンナーメーカーに対しまして、四月末まで前年並み、それ以降の供給は未定と伝えたところ、シンナーメーカーがこの内容を慎重に捉え、五月分のシンナー出荷維持のため、四月分の出荷量を前年比五〇%に低減させたと、そういったケースもございました。これに対して、原料である溶剤メーカーに溶剤の安定供給の要請、サプライチェーン間での供給見通しの共有、こうした対応を実施することで目詰まりを順次解消してきております。 引き続き、全体の供給状況や、供給の偏りや流通の目詰まりの解消事例を丁寧に発信するとともに、こうした知見を業界横断で展開することにより、流通のお困り事を一つ一つ着実に解消していきたいと考えております。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 いろいろなホームページでも相談窓口ありますけれども、やはりそこに行き着けていない皆さんが本来非常に困っているということがありますので、是非、経済産業省あるいは国交省も地方の出先機関がありますから、プッシュ型でやっぱり現場に赴いていただいて、きめ細かいヒアリングをしていただきたいと思います。どんどんやっぱり厳しさも増していますので、是非お願いしたいと思います。そして、やっぱり冷静な対応をしていただくということも呼びかけなければいけませんので、その辺の情報発信もお願いしたいと思います。 さて、国の工事総受注額では、民間と公共の割合は二対一です。したがって、民間工事こそ適正な契約に基づくものでなければ、業界全体の底上げはできません。民間工事では、資材高騰分の価格転嫁が進んでいないというのが現状であります。 民民契約の片務性は長く言われていることですが、こうした状況下だからこそ、国も本気になって建設業界の不平等をなくす努力をしなければなりません。少なくとも、資材高騰に伴い価格転嫁を確実に行う、また資材がなかなか入ってこないため工期の延長をする、また工期遅延に対してペナルティーが科せられないようにすべきと考えます。工期が遅くなってしまったので、要するに開店が遅れてその分売上げが計上できなかった、まずその分を補償しなさい、そういうようなペナルティー条項を科しているところもあるわけであります。 令和六年の建設業法改正で、法的には担保されました。しかしながら、国交省は、今回の中東情勢の影響力の大きさを受けて、この点の発注者へのいま一歩踏み込んだ周知徹底、法律遵守、どのように考えていただいていますか。
○政府参考人(楠田幹人君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、今般の中東情勢の影響により、建設資材の価格高騰や工期に影響を及ぼす事態が生じた場合には、公共工事だけでなく民間工事においても、契約を変更し、実勢価格に応じた価格転嫁や工期の見直しなどが適切に行われることが重要でございます。価格転嫁や工期の見直しにつきましては、その円滑な実施を図るため、令和六年に制定された第三次担い手三法において、資材価格の高騰や資材の入手困難等のおそれがある場合に、建設業者が注文者にその旨を事前に通知することにより、契約変更の協議を円滑に進める仕組みが導入をされました。 この点も踏まえ、本年三月、民間工事の発注者団体及び建設業関係団体に対し、おそれ情報の仕組みに基づく建設業者からの変更協議に誠実に応じるなど、円滑な価格転嫁や工期の見直しに対する協力を文書で要請をしたところでございます。 その際、民間工事の発注団体につきましては、不動産業界などの代表的な発注者の団体だけでなく、小売、エネルギー、ホテル、学校、福祉など、発注者となる可能性が考えられる様々な業界の団体についても広く含めることとし、合計で七十一の団体を対象に要請を行ったところでございます。 引き続き、建設資材の供給等の動向を注視し、現場の声も丁寧に伺いながら、制度の周知徹底と実効性確保に取り組むことによりまして、円滑かつ適切な価格転嫁や工期の見直しの実現に努めてまいります。
○山本佐知子君 ありがとうございます。 この令和六年度の改正で、発注者は誠実に協議に応じる努力義務が規定されました。これは大きな一歩であったと思います。それでも、発注者からしたら、法律どおり協議に誠実に応じました、でも折り合えませんでした、終わりというふうになってしまうのがやっぱり民間工事の現実です。ここをやっぱりしっかりと見ていただく必要が本当にあると思っています。 そして、今、関係団体、建設業だけではなくて、やはり発注者あるいは施主は他業種がほとんどであるということで、そういった関係団体にも通達を出されたということをおっしゃっていただきました。小売、飲食、フランチャイズ、あるいはもっと言えば、本当に介護施設とかそういう厚労省の関係の施設も同じだと思います。こういういろんな業界で、この団体を管轄している、商業の場合には経済産業省もやはり私は協力も不可欠だと思っています。 幾ら国交省の法律に基づく通達であったとしても、やはりこれはもう縦割りではなくて、垣根を越えて経産省のそうした取組も同時にしていただかないとしっかりと前に進まないと思いますけれども、経産省の所管あるいは取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、この民間工事における資材高騰分の価格転嫁や工期延長の検討など、この受注者が発注者に対して交渉できる環境整備については、建設業以外の業界の協力も重要だと考えております。 先ほど国交省さんの方から答弁ございましたが、国交省さんから協力依頼が行われた建設工事の発注者となり得る企業が所属する事業者団体には経済産業省関連団体も含まれております。そうした団体とは常日頃から経済産業省として中東情勢を含めまして様々なやり取りを行っておりますが、経済産業省としては、御指摘の件につきましても、国交省と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
○山本佐知子君 どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問、水道事業についてです。 四月二十七日、国土強靱化推進会議が開催されました。そこで、国土強靱化年次計画二〇二六の素案が審議をされました。その中で、上水道管路の耐震化対策目標の達成が難しいということが明らかになりました。これは、広域化によって簡易水道事業が含まれるようになったと、評価対象が増えたためにその分パーセンテージが抑えられてしまったと、達成目標、達成水準が抑えられてしまったということで、理由は理解できます。しかしながら、上水道は災害時には命をつなげる最も重要なインフラです。水道施設の更新と耐震化を進めるに当たり、膨大な経費と人的資源が必要でもあります。これをやっぱり管轄している小規模事業体の水道事業会計にとっては非常に大きな負担です。 もちろん、自治体は何もしていないわけではなくて、ここ数年、全国の自治体は軒並み水道料金を値上げをしています。報道によると、もう全国の九六%の事業体は値上げをしているということで、自助努力も皆さんされているわけですね。今までであれば、もう政治的判断で先送りすべきとかそんなことをする市町もありましたけれども、そうではなくて、やはり値上げをして、市民の理解も得る努力も重ねてきた私は結果だと思います。 将来的には広域化も避けられません。そのためには県の積極的な関与も不可欠である。そして、地方は、残念ながら地域密着型の水道事業者が今非常に減っています。何十年も前に埋めた水道管、どこに入れているか分からないと、工事地図もちゃんと残っていない、そういうような自治体もあるわけでありますね。 国として、この上水道管路耐震化対策の促進、非常に大事な案件だと思いますけれども、今後どのように加速化させていくのか、また広域化の道筋をどのように立てていくのか、大臣に決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) おはようございます。 山本委員に、上水道の施設の耐震化についての重要性の御指摘がございました。 水道施設の強靱化につきましては、能登半島地震の教訓等を踏まえまして、水道の耐震化を推進するとともに、これを着実に進めるため、複数の自治体が一体となって水道事業を運営する等の広域連携を推進することが重要であると思います。 耐震化につきましては、昨年六月に閣議決定されました第一次国土強靱化実施中期計画に水道施設の耐震化を位置付けまして、同計画に基づき必要な予算を確保をし、事業を推進しております。さらに、本年四月には、病院や避難所といった重要施設に接続する管路の耐震基準を強化する制度改正を行いました。 広域連携につきましては、水道法に広域連携の推進を都道府県の責務として位置付けて取り組んでまいりましたが、更なる推進のため、令和八年度予算におきまして、複数自治体による事業運営の一体化の核となります大都市などへの財政的なインセンティブを付与する補助制度を創設したところでございます。 今後とも、強靱で持続可能な水道の構築に向けて、地方公共団体による耐震化や広域連携の取組をしっかり支援してまいります。
○山本佐知子君 ありがとうございます。着実に、そして各自治体の予算配分も是非よろしくお願いしたいと思います。 ありがとうございます。
○吉田忠智君 立憲民主・無所属の吉田忠智です。どうぞよろしくお願いします。 まず、中東情勢を踏まえての国土交通省の対応について質問をいたします。 先ほど、山本理事からも御質問がございました。今、アメリカとイランによる交渉が行われているようでございます。一時的な停戦といいますか休戦状態ということでありますけれども、日本政府も、一刻も早くこの停戦あるいはもう終結に向かうように、水面下では懸命な外交努力が行われていると思いますけれども、もう一段の努力を、少なくともイランともイスラエルとも友好関係にある日本の持ち味を生かした外交努力をしっかり発揮していただきたいと思っております。 並行して、ホルムズ海峡を通過せずに調達できる代替調達の努力もされているようであります。国民にできるだけ不安感を与えないようにということで、発信についても気を付けておられるようでございます。石油元売会社に対する補助金も今行われております。とうとうといいますか、総額、この間の元売会社による補助金はもう八兆円を超えたということも聞いております。 そうした中で、今やっぱりまずは質問をさせていただかなければならないのは、ホルムズ海峡に滞留している船舶についてでございます。 先般、出光丸ですか、通過できたということも報道で見ましたけれども、四月二十一日時点では、ペルシャ湾内には日本関係船舶四十二隻、乗組員千人以上ということで、日本人は二十人がとどまっていると報告されています。この事案の発生から一か月以上が経過をして、船員の心身の負担や生活物資、医療の確保が極めて重要になっています。 現在も残っている船舶、船員の安否確認や、物資、医療支援及び安全な退避に向けた関係国や国際海事機関、IMO、外務省との具体的な連携状況と今後の見通しについて伺います。
○政府参考人(新垣慶太君) お答えいたします。 事態発生から二か月以上が経過し、ペルシャ湾にとどめ置かれている船員の皆様におかれましては、大変な緊張状態の中で御苦労されているものと承知しております。 日本関係船舶などの数でございますが、昨日の十六時時点の日本船主協会からの定時報告によりますと、ペルシャ湾内の日本関係船舶は四十隻でございます。その四十隻の乗組員数は千人弱、このうち日本人の乗組員数は今七人となっております。 国土交通省としましては、引き続き日本関係船舶に対して各運航会社を通じて毎日安否確認を実施しておりますが、各船員共に無事であるほか、水、食料などの必要物資については必要に応じて現地において補給がなされるなど、現在までに特段の問題は至っていないとの報告を受けております。 いずれにしましても、船員の安全確保を最重要として情報収集を徹底し、関係者への情報提供を丁寧に行うとともに、外務省を始めとする関係省庁とも緊密に連携して取り組んでまいりたいと思います。
○吉田忠智君 関係者の努力に敬意を表します。 今、海事局長から特段の問題は発生していないということでありますけれども、ちょっと一点聞きたいのは、幾つか日本関係船舶が通過できておりますけれども、通過をできた経緯あるいは理由、それをお聞かせいただけますか。
○政府参考人(新垣慶太君) 大変申し訳ございませんが、その逐一の、どのような経緯でやったかということにつきましては、様々なほかへの、船への影響なども考えられることから、コメントは控えさせていただいているところでございます。
○吉田忠智君 把握はしているけど言えないということですか。
○政府参考人(新垣慶太君) ある程度把握はしておりますけれども、やはり控えさせていただきたいことは控えさせていただきたいというふうに存じます。
○吉田忠智君 把握をされている、そういう事実に基づいて、それは現状を打開できることにつながる中身ですか。
○政府参考人(新垣慶太君) その辺りもちょっと、またこれは関係省庁といろいろ情報も共有しているものですから、一つ一つにお答えするのはちょっと控えさせていただきたいと思います。
○吉田忠智君 現状の中でホルムズ海峡を自由に航行できるまでには、相当やっぱり時間が掛かると私は思っております。今把握している情報をしっかり踏まえて、いろんな手だてを使って、とにかくここに滞留している方々が一刻も早く解放されるように努力をいただきたいと思っております。 次に、長期化することを想定して、国土交通省の対応について質問をいたします。 先ほど山本理事からも質問がございました。原油、石油製品価格の高騰を通じて、まさにトラック、バス、内航海運、航空、建設、住宅資材など、国民生活を支える国土交通分野に広く影響が及んでおります、既に。 燃料費高騰分が中小の運送、バス、旅客船、建設事業者に適切に転嫁をされず、地域交通や物流の維持に支障が出ることを防ぐために相談体制の強化、これもされているというふうに私も聞いておりますけれども、また、関係省庁と連携した追加の支援策についてどのように取り組んでいかれるのか、現状の認識と今後の具体的な検討状況を大臣にお伺いします。
○国務大臣(金子恭之君) 吉田委員には、この事態発生からもう二か月以上がたって、様々な懸念あるいはアドバイス、要望等いただいておりまして、それを踏まえてお答えを申し上げたいと思います。 もちろん、原油が日本に届かないということで、燃料油のみならず様々な石油製品等々、幅広く国土交通関係団体には影響があるということでございます。燃料油、石油製品につきましては、日本全体として必要となる量は確保されているものと承知をしておりますが、一部において供給の停止や制限が行われているとの声も上がっており、供給の偏りや流通の目詰まりを解消することが重要と認識をしております。この点、中東情勢における関係閣僚会議におきまして高市総理からも、目詰まりの解消に取り組むよう指示がなされているところでございます。 先ほど少しお話があったわけでありますが、要は、油は供給はできるというふうに、当初はですね、今は大丈夫だけど将来分からないというような曖昧な話だったものですから、それを精製する、シンナー等々の石油製品を作る段階であっては、供給できなければ、今月はいいけれども来月は難しいということで、少し分けてシンナー等々を作って流していた。使う側は、やはりシンナー、品不足になるんじゃないかということで、先に先に、本当は必要なだけ購入するところが二倍ぐらい取ったりして、結局そういうことで供給側も抑えていた。 とにかく、受け手の方は可能性があるときだけ購入したということで、そういうことで不都合が生じてきたということでありますので、要は、さっき経産省からも、あっ、国交省からもお話がありましたように、安定的に供給できるんだという安定感というのを、安心感というのを与えることで、今、官邸からも、総理からも、安定的に供給ができるということになっておりますので、要は、現場の皆さん方にも、これから安定的に供給できるからそんな買占めをしないでください、そういうのが少しずつ、これが目詰まりというものでございますので、使う側も必要な分だけ、安心してください、購入してください、供給側も、ちゃんと政府が責任を持って供給するわけだから、ちゃんと川下の方に、現場の皆さん方に供給をしてくださいということでありますので。 安心感が少しずつ広がっていく中で、少しずつそれが、一気にというのはなかなか難しいわけでありますけれども、それが今少しずついい方向に進んでいるものだという、これがこの前も申し上げましたが、目詰まりというような現象であると思いますので、一日も早くこの目詰まりが解消できますように、国土交通省としても現場にしっかりと説明をしていく。団体ごとに本当にしょっちゅうやっておりますし、ホームページを、先ほど見てもというお話ありましたけど、ホームページもありとあらゆることをしながら、現場の皆さん方にも、そして供給側にも安心をしていただくことによって、その流通を正常に戻していくということでございます。 そういう意味では、業界の聞き取り、相談窓口を設ける、あるいはバスやトラック、建設、住宅といった所管の業界等におきまして、さっき言いましたように、燃料油、石油製品の供給制限や価格高騰の状況把握をしっかり今やっているところでございます。その上で、燃料油については、経済産業省との連携協力による個別の調整などによりまして、流通の目詰まりの解消を図り、公共交通や物流による事業の継続を支援しております。 もう一つ、団体に所属している大きな建設業はいいんですけど、一人親方みたいな建設業、工務店とかあるわけでありますが、そこに対しても、そこが今皆さん不安がありますので、そういったところにも更に今、我々の情報、そして現場の声を聞くようにしております。建設、住宅資材、そして工事施工の予定に見合った適切な調達を呼びかける、さっき私が申し上げました、かみ砕いていけばそういう状況でございます。 さらに、原材料価格やエネルギーコストの上昇を踏まえた価格転嫁に関する配慮につきましては、経済産業大臣、公正取引委員会委員長と連名で関係事業者団体に要請を行っているほか、関係省庁においても、特別相談窓口の設置やセーフティーネット貸付け等の施策を講じているところと承知をしております。 また、ガソリン、軽油、重油、灯油、航空機燃料につきましては、補助を継続をし、ガソリン価格を全国平均で百七十円に抑制できているものと承知をしております。 引き続き、所管業界等における供給の偏りや流通の目詰まりの解消等に向けまして、地方経済産業局や地方整備局、地方運輸局などの地方機関の連携を含め、関係省庁と連携協力いたしまして、プッシュ型で丁寧に供給状況を把握し、正確な情報の提供に努めつつ、経済産業省等の関係省庁と連携協力しながら、国民の皆様の暮らしを守るための対応を継続してまいります。 長くなって申し訳ありません。
○吉田忠智君 国土交通省として、大変丁寧な、きめ細やかな対応をしているというのはよく分かりました。そして、供給側と需要側の双方の努力が必要であるということもよく分かりました。 それで、予算委員会のときにも、月曜日の決算委員会のときにも我が党の同僚議員が、もうこの時期ですから補正予算の編成が必要ではないかということを主張しました。また、節約モードにそろそろ入るべきではないかということも主張しましたけれども、その二点について大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) まずは今やれることをやっていくということでございますので、補正予算等については、私がここで言及することじゃなくて、今後の推移も見ながら政府がしかるべき判断をするものだというふうに思っております。 あと、節約モードについても、そこは皆さん方がまずは、国民の皆さん方が現状を見ながら考えていただくということでありますし、この前発表されましたけれども、備蓄も、代替のルートが確保できたということで備蓄の放出は今回はやらないということになりましたので、そういう意味では、中東一本で依存していたものが少しずつ違う地域の国からの供給に置き換えられているということもございますので、そういうことも含めて総合的に考えていきたいと思います。
○吉田忠智君 国土交通大臣として総理以上のことはなかなか言えないというのは分かりますけれども、いずれにしても、これから逐次、国土交通省の対応についてはまた質問していきたいと思います。引き続きの御努力をお願いしたいと思います。 続きまして、JR民営化の負の側面と地方路線の維持等について質問をいたします。 この間、新幹線、整備新幹線の質問も私させていただきました。私の地域でいえば東九州新幹線早期開通、またリニア新幹線の質問も委員からございましたけれども、そういうまさに前向きな側面と、やっぱりJR民営化後の様々な課題が出てきております。 一九八七年、昭和六十二年四月一日に国鉄が分割・民営化されて、もう実に三十九年になりました。そして、分割・民営化は、JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、そしてJR貨物ということで分割をされました。 私は、この分割、もう明らかにその分割のときから、これ北海道と四国は厳しいのではないかと、それぞれ会社になるにしても。その次に厳しいのが私は九州だと見ておりました。 どこかの機会で、私、自民党の麻生副総裁が、この分割は基本的に間違いだったと、やっぱりもうちょっと分割するにしても、例えばJR北海道とJR東をくっつけるべきだとか、JR四国と西日本を付けるべきだと、そういう分割があってもよかったんじゃないかというのを、どこかで書かれたのか言われたのか、それを私見まして、あっ、自民党の中にもそういう方々がおられるんだなと思いましたけれども。できたら、もう分割じゃなくて、民営化するなら一本で私はやった方がよかったんじゃないかと、今振り返ってみますと、三十九年のこの経緯を見て思いますけれども、今更どうにもなりませんので、これからどうするかという議論が必要だと思います。 まず、無人化の問題、取り上げさせていただきます。 私の地元の大分県の津久見駅で、昨年、昨年じゃない、二〇二二年の十二月に死亡事故が発生をいたしました。視覚障害者が特急にはねられ死亡するという事故でありました。当時は時間帯無人駅ということでございまして、ホームに駅員さんがおられればこれは防げた事故だと、そのように指摘をされています。遠隔システムSSSを導入しても、物理的な転落や事故に対しては人の手による即時対応が不可欠だと思っております。 無人駅における安全確保を機械のみに委ねることの限界を今どのように国土交通省として認識されているのか、そしてどのような対策を講じておられるのか、伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 駅の無人化につきましては、その管理運営を担う鉄道事業者が利用状況などを考慮して判断するものでございますが、その際、鉄道事業者の一方的な判断のみによって利用者の安全性や利便性が損なわれないようにする必要があると考えております。 そのため、鉄道事業者が要員配置を見直すに当たっては、駅に必要な設備を整備することに加えまして、人的対応といたしまして、他の駅の係員などによる巡回や見守りの実施、乗務員などによる乗降の介助、声掛けサポート運動の協力の呼びかけなどの対応を実施していただくことが重要であるというふうに考えております。 国土交通省におきましては、障害者団体、鉄道事業者などによる意見交換会を設置をいたしまして、駅を無人化する際の障害当事者などの安全性、利便性の確保のために実施することが望ましい事項について具体的な目安を示すガイドラインを作成しておりまして、その内容に沿った取組の実施を鉄道事業者に働きかけているところでございます。 今後とも、駅の無人化が行われた場合でありましても、利用者が安全かつ快適に駅を利用することができるよう適切に取り組んでまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 無人化のことについては、やっぱり現場でいろいろ御意見を伺います。それは、鉄道事業者としては駅員さんを駅に置きたいんだけれども、乗降者数が少ないところについてはなかなかそうもいかないということもよくよく分かります。 全国的には、国土交通省の数字で、二〇〇一年度、全国で、これは民鉄も含めてですが、九千五百十四駅のうち四千百二十駅が無人、無人駅と。それから、二〇二二年、二十一年たって、ちょっと路線の廃止等によって駅の数も、総駅の数も減りまして、九千三百九十のうち四千七百七十六ということで、無人駅自体は六百五十六、この二十一年間で増えまして、五〇・九%が無人駅と、無人駅が半数を超えているという状況でございます。 そして、自治体もやっぱり無人化のまま置くのはいかがなものかということで、地方自治体が職員を置いて、まあ正規というわけにはいきませんので非正規の方を配置をして、あるいはOBの方などに頼んで、自治体の負担でこの無人化を防いでいるというところも聞いております。 この無人化の問題については、国土交通省としても丁寧に対応していただきたいと思っております。 続いて二点目が、都市部におけるワンマン運転導入と運転士のマルチタスク化による過重労働とリスクについて質問いたします。 JR東日本などは南武線や横浜線といった都市部路線でもワンマン運転を拡大をしていますが、ドア開閉やホーム監視を運転士一人で担うことで遅延が常態化するなどの影響が出ています。また、運転士が走行、案内、トラブル対応の全てを一手に引き受けるマルチタスク化は、ヒューマンエラーを誘発し、重大事故につながる懸念があります。業務負荷の検証や安全基準の策定についても、これは必要だと思っております。 地方部においても、例えば私の地元の「ソニック」とか「にちりん」においても特急列車のワンマン化も進んでおりまして、このワンマン化についても、経営上そういうことを鉄道事業者としてはせざるを得ないという状況も理解しつつも懸念されることでありまして、このことについて国交省の対応を伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、一部の鉄道事業者におきましては、労働力不足など社会環境が変化する中で、鉄道事業を効率的かつ持続可能に運営するために列車のワンマン運転化などの取組を進めているものと承知をしているところでございます。 ワンマン運転化に当たりましては、安全上必要な対策を講じた上でワンマン運転を適切に実施していくことが重要であると考えております。このため、鉄道に関する技術上の基準を定める省令などにおきまして、ワンマン運転に必要な車両設備や乗降時の旅客の安全確保、異常時の避難誘導などについて定めており、ワンマン運転導入に当たっては、この省令などに適合をしていることを確認しているところでございます。 なお、委員から御指摘のございました運転士の業務負荷につきましては、ワンマン運転を導入する線区の運行実態や設備状況などを踏まえ、鉄道事業者において事前に検証が行われるものと認識をしているところでございます。 国土交通省といたしましては、鉄道事業者に対しまして、定期的に保安上の観点から監査を行うことなどによりまして、ワンマン運転導入線区を含め、日頃の安全確保の取組が適切に行われているか指導監督しているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 しっかりこれからも指導監督してください。 次に、内部補助、内部クロス補助ともいいますけれども、この限界と、全国的な鉄道ネットワーク維持のための安定財源確保について質問いたします。 JR各社は、都市部の利益で地方の赤字を埋める内部補助を前提にネットワークを維持してきましたけれども、少子高齢化でこの仕組みは限界を迎えております。一方で、JRが、特に一部JR、多額の利益を上げ株主配当を続ける中での内部補助困難との主張には、社会的責任との矛盾も感じます。 検討会で提案された、提言された鉄道ユニバーサルサービス料のような、国民全体で鉄道網を支える新たな財源確保に向けた法整備を行うべきではないかと考えますけれども、国土交通省の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 委員御心配のとおり、一部のローカル線では、人口減少、高速道路整備に伴うマイカー利用の普及等によりまして輸送人員が大幅に減少し、大量輸送機関としての鉄道特性が十分に発揮できない状況が生じてきております。 そのような中で、全国的な鉄道ネットワークやJRの内部補助の在り方について様々な意見が出ていることを受けまして、国土交通省では、昨年十月より鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会を開催いたしまして、先月は、課題整理、今後取り組むべき方向性について有識者より提言をいただいたところでございます。提言におきましては、御指摘の鉄道ネットワークを支える安定的な財源確保については、鉄道を始めとする公共交通ネットワークが維持されることの受益がある場合には、幅広い受益者から負担を収受する仕組みを導入することが考えられるのではないかとされております。 国土交通省としては、今回の提言の内容を真摯に受け止めまして、地方自治体、鉄道事業者等の関係者と適切な役割分担の下、鉄道ネットワークの基本的な在り方や今後の安定的な財源確保などについて議論を深めてまいります。
○吉田忠智君 またしっかり議論を深めていただきたいと思います。 この内部補助という形で各鉄道会社は本当に収益の上がっているところもありますので、そういうところを地方路線の維持とかいうことで大変御努力いただいていることは重々私も承知をしております。 次に、再構築協議会における廃線、廃止ありきの議論防止とクロスセクターベネフィット、これ他分野波及効果というんだそうですが、の評価導入について質問いたします。 改正地域交通法に基づく再構築協議会が、輸送密度の低さのみを理由とした廃止へのセレモニーになることを沿線自治体は強く警戒しています。鉄道維持が医療費や福祉コストの削減につながるという、先ほど申し上げたクロスセクターベネフィットの視点を取り入れて、社会全体でのコストベネフィットを定量的に分析、評価した上で鉄道の存廃について議論すべきと考えますけれども、国土交通省の見解を伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 令和五年の地域交通法改正は、地域公共交通が厳しい状況に置かれていることを踏まえ、各地域での公共交通の在り方を地域が主体的に考え、創意工夫を凝らした取組を進めることを国が支援し、利便性や持続可能性の高い地域公共交通の実現を図ることを目的としたものでございます。とりわけ、大量輸送機関としての鉄道特性を十分に発揮できないローカル鉄道につきましては、関係者の要請に基づきまして、地域公共交通の在り方について議論するための再構築協議会を国が設置できる制度を創設いたしました。 現在、この仕組みを活用いたしまして、JR西日本の芸備線につきまして、中国運輸局が中心となって再構築協議会を設置し、地域の関係者とともにその在り方の議論を進めているところでございます。 その対象路線につきましては、廃止ありき、あるいは存続ありきという前提を置かず、ファクトやデータの収集、実証事業による対策案の検証を通じまして、経済効果などの社会的な便益を考慮しながら、地域の意見もよく聞いた上で関係者の合意形成を図ることとしております。 こうした制度も活用しながら地域の多様な関係者による議論を促し、地域にとって最適で持続性の高い地域公共交通が実現されるよう取り組んでまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 ただいま答弁がございましたように、この再構築協議会にまで至って議論しているのはJR西日本の芸備線だけということでございます。 他の地域におきましては、地方公共団体が組織する法定協議会の下で協議をされるということで、その鉄道の存廃について、あるいは代替策について議論をされておりまして、これは答弁ありませんでしたけれども、鉄道事業再構築実施計画が、その協議に基づきまして、法定協議会に基づきまして二十三件作られているというふうに承知をしています。 この再構築実施計画に至った二十三件について、国交省として何か見解がありましたらお話しください。
○政府参考人(五十嵐徹人君) 委員御指摘がございましたとおり、令和五年の改正以前に地域公共交通を鉄道中心に再構築といいますか見直していくという課題に取り組まれた地域につきましては、委員から御指摘がありました法定協議会の枠組みを活用されて実施をされているというものでございます。 それ自身も、前提として、やはり鉄道に置かれている経営の状況と、その地域における鉄道の意義とか将来にわたってのその役立てている位置付けについて、地域の関係者がやはり法定協議会を通じましてしっかりと御議論した結果に表れていると思っておりまして、我々も必要な予算措置、支援措置も差し上げているというところでございますので、私どもとしては、令和五年のスキームに限らず、地域でそれぞれの交通の課題について我が事と思っていただいて御議論されていく地域に支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 廃止ありきではなくて、しっかり存続ができる、いかにできるかという方向での議論を誘導するように、国土交通省としては是非御努力をいただきたいと思います。 次に、JR貨物と旅客会社の路線使用問題、アボイダブルコストルールについて質問いたします。 このJR貨物については、先般、三浦理事からも御質問がございました。 JR貨物も大変経営が厳しいです。その一因は、線路使用料の負担にもあります。物流の二〇二四年問題の対応やモーダルシフトを強力に推進するためにも、アボイダブルコストルールに基づくJR貨物が支払う線路使用料の更なる軽減や国による直接支援の枠組みを強化する必要があると考えますが、見解を伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) 済みません、先ほどの答弁で私ちょっと勘違いしていることがございましたので、ちょっと一点だけ。 二十三と先生が、委員から御指摘がありましたあれについては、令和五年以前と申し上げましたが、制度としては令和五年以前にある制度を使って、実際に再構築として実施されているのは令和五年後のものも、五年後の現在の数字が二十三という御指摘であったというふうに理解しておりましたけど、私、令和五年前のやつが二十三という御説明になるような答弁をしてしまいましたが、ここはちょっと、まず冒頭、訂正させていただきます。 それから、御質問にありましたJR貨物でございますけれども、JR貨物の収益性を確保し鉄道貨物輸送のサービスを維持していく観点から、JR貨物がJR旅客会社に支払う線路使用料につきましては、国鉄改革の際に、貨物輸送によって傷んだレールや枕木などの修繕費、いわゆるアボイダブルコストのみに限定することとされているところでございます。JR貨物とJR旅客会社六社との間では、この考えに沿って協定が締結されているものと承知をしております。 現在、協定の更新に向けて会社間で協議が行われているものと承知しておりますが、国としては、国鉄改革時のルール策定の経緯を踏まえ慎重な検討が必要であると考えておりまして、協議の動向を注視してまいりたいと考えております。 また、国におきましても、JR貨物の経営自立に向けた経営基盤の強化のため、機関車などの設備投資に対する支援を行っているところでございます。 加えまして、貨物鉄道の輸送力増強に向けましては、安定的な輸送を確保する上で、激甚化、頻発化する自然災害への対応能力の強化が必要であると認識しているところでございます。このため、輸送力増強や災害対応の機能強化などに向けて、トラックからの積替えが容易な大型コンテナの導入や、それに対応したコンテナホームの拡幅のほか、代行輸送の拠点となる貨物駅の施設整備などについても支援を行っているところでございます。 今後とも、こうした支援を通じまして、貨物鉄道の期待される役割を存分に発揮できるよう、国としてもしっかりと取り組んでまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 是非また、JR貨物への支援もしっかりやっていただきたいと思います。 ちょっと時間の関係で質問を飛ばしまして、並行在来線の取扱いと、地元自治体、関係者との同意形成について質問します。 新幹線開業に伴う並行在来線の経営分離が自治体の重い負担となっており、自治体の同意を盾にJRが一体経営から分立、離脱するこれまでの方式は限界に達していると思っています。国として並行在来線鉄道会社に対してはしっかりと支援をしていく必要があると思いますが、国交省の見解を伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 整備新幹線の開業に伴いまして、沿線自治体の同意を得ましてJRから経営分離されました並行在来線につきましては、地域の皆様の力で維持していただくことが基本であるというふうに考えております。 他方、こうした並行在来線につきましては、他の地域鉄道と同様に輸送需要の減少などに直面し厳しい経営環境に置かれていることから、全国の地域鉄道事業者を対象とした、安全な輸送を確保するための設備投資などに対する補助をこの並行在来線についても行っているところでございます。 これに加えまして、経営の安定化のための並行在来線特有の支援といたしまして、JR貨物が並行在来線会社に支払う線路使用料の安定的な確保のための貨物調整金制度、経営分離の際にJRから譲渡された資産に対する税制上の優遇措置といった支援措置も講じているところでございます。さらに、事業者間連携による業務効率化といたしまして、北陸新幹線の並行在来線事業者五社における車両予備品リストの共有、相互融通などの取組を、これも国が後押しをしているところでございます。 このように、国といたしましては、並行在来線事業者に支援を行ってきているところではございますが、引き続き、並行在来線事業者の経営状況を踏まえ、適時適切に支援の在り方について検討してまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 あくまでも地元の意向を踏まえての適切な対応をしていただきたいと思います。 それでは最後に、二〇五〇年を見据えた鉄道ネットワークの在り方について国土交通大臣に質問いたします。 人口減少局面における持続可能な国土形成には、鉄道網の再構築が不可欠であります。リニアのような巨大プロジェクトに偏重するのではなく、地方の生活路線を社会資本として次世代にどう残していくのか、二〇五〇年を見据えた鉄道ネットワークの在り方を国が示すべきだと考えますけれども、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 国鉄の分割・民営化によりまして、鉄道サービスの面では、駅員の対応を始めとする旅客サービスの向上、ダイヤ改善による利便性の向上、車両の近代化、多様化による快適性の向上のほか、ICカードの導入等も進められております。一方で、大量輸送機関としての鉄道特性が十分発揮できていない路線については、地域の関係者で十分に議論を行い、地域や利用者にとって最適な形での交通手段の維持確保を図ることが重要と考えております。 委員御指摘の全国的な鉄道ネットワークの在り方に関しても、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会におきまして有識者より提言をいただいたところでございます。本提言においては、国において基幹的なネットワークに関する検討を深めるとともに、その中で維持すべき基幹的ネットワークとされたものについては、維持すべきサービス水準等についても併せて検討する必要があるとされております。 国土交通省といたしましては、今回の提言の内容を真摯に受け止め、地方自治体、鉄道事業者等との関係者と適切な役割分担の下、鉄道ネットワークの基本的な在り方等につきまして議論を深めてまいります。
○吉田忠智君 社会情勢の変化とともに、鉄道の現状変わってきております。今日、この分割・民営化以後の課題については様々課題がございます。今日私が取り上げることができませんでした、例えばメンテナンス部門の外注化と技術継承の問題でありますとか、また、みどりの窓口が削減凍結後、住民サービスがどのように確保していくのかというような課題、また、鉄道路線に動物がぶつかって、その支援をどうするかとか、それから踏切の問題とか、もう本当多くの課題があります。 私は全体的な共通する課題について質問しましたけれども、JRのそれぞれ各社によって課題が違いもありますので、これはまた私も取り上げますけれども、国土交通の委員の皆さんもそれぞれの地域事情を踏まえた是非質問もしていただけたらと思います。 地域公共交通の機関として鉄道がしっかりその役割を果たせますように、国土交通省の引き続きの御努力をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○後藤斎君 国民民主党の後藤でございます。 冒頭、大臣等にお尋ねをしたいということは、先ほど山本委員、吉田委員からもお話があったように、中東危機、緊迫化してからちょうど二か月と半が経過をいたします。これまでの国交省を始め経産省、その次の厚労省も含め、いろんな分野で所管の官庁の対象分野に非常に御努力をいただいている部分はよく分かっていますが、なかなかそれが現場の感覚とちょっと違っているというのが今日お二方の大臣が御答弁された中でもかいま見られました。 特に、一昨日、大臣も目にしたと思いますけれども、カルビーのポテトチップスとカルビーのかっぱえびせんの、インクが足りないと。これは、ナフサの原料不足という形で不安定になったという形で今のカラーから白黒にパッケージが変わるということで、今までガソリン代の補助金、軽油代の補助金等々、いろんな形で現場、国民の皆さん方に影響がないようにという形がかなり明確になってきたなというのが正直な感情です。 特に、先週、帝国データバンクがナフサ関連のサプライチェーンの分析をしたという記事を拝見しました。国内製造業の三割の四万六千七百件の社がナフサ不足に伴う調達リスクに直面する可能性があるというふうなことで、かなり詳細な分析をしています。特に、価格転嫁が難しい中小企業を中心にナフサショック関連倒産の多発に警戒する必要という警告を出されています。私もそうかなというふうにも実は思っています。 あわせて、これも帝国データバンクさんが先週公表した景気動向指数、特に建設業の景気DIが二か月連続で、五月は三・九%での四二・四という形で、十業種あるうちの建設業が一番最大の落ち込みを示していると。これも原油高騰で建設資材が調達が難しい、価格が高騰するということが報告をされています。 あわせて、現場の皆さんにお話を聞くと、やっぱり物がない、価格が高くなり過ぎて対応ができない、工期が間に合わない、いろんな本当に悲鳴に近い声があると。これは、大臣や政務三役の皆さん、国交省の皆さん方も連日多分お話を聞いているというふうに思います。 この一つの原因が、ある方が分析をしている中で、三月三十日に、石油製品供給の優先順位と。これ優先順位ではないかもしれませんが、まず第一に、政府の石油製品優先順位で、医療関係の人命優先、そして二番目が物流、交通、トラックの燃料やタイヤ、梱包材の社会機能の維持、そして先ほどもあったように、新築、大きな住宅を造ったり新しい住宅を造る住宅供給義務の履行、要するに大手建設業の雇用の部分をしっかり守る、四番目がリフォームとかリノベ、これはリフォーム会社さんが分析したものですけれども、一番後回しという形でいろんな整理をしているんですが。 実態として、ナフサ由来の部分が、例えば高性能断熱材なんかは既に四〇%から五〇%単価が上がっている。塗料、溶剤は、もうないというところもありますが、七五%価格が上がっている。防水剤も四〇から五〇%上がっている。そして塩ビ管、これは下水道にも使いますけれども、一二から二〇%上がっている。そして生コンも非常に供給が、燃料不足でなかなかトラックで持ってきてくれないというふうなことで、本当にこれが一つの実態の部分ではないかなというふうに思っています。 これは、農業分野でも医療分野でも、まだ連日、報道機関もこういうところが困っている、大臣が先ほど、目詰まりの部分は何となく緩和できているしトータルしたら大丈夫なんだということも分かるんですが、やっぱり現場はちょっと違うんじゃないかなと。やっぱりそこが、しっかりと大臣、それぞれの担当部署が、私も質問通告をするときに、いっぱいこの分野で若い職員の皆さん来てくれましたけれども、いや、いいよと、大臣にしっかりまず聞くから。その部分で、やっぱりそれぞれの所管の局の皆さん、整備局の皆さん、そして県や都道府県と一体となって、まず本当に、どこが問題なのかということよりも、今悲鳴の部分にどういうふうに手当てをするのかという具体的な施策というものが感じないというのが私の率直な思いです。 是非、大臣、今の現状をどう把握なさっているのか。流通の目詰まりという言葉は結構です。そして、今の現状を踏まえて、どういうふうに国交省全体で対策を講じ、今本当に困っている、国民全体というよりも、建設業という部分でもこれだけのやっぱり価格高騰と供給不足ということがニュースになっている現状を踏まえて、どんな方策をお考えになっているのかということをまず冒頭お伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(金子恭之君) もう後藤委員のおっしゃるとおりなのかもしれません。 先ほど吉田委員のときに、いろんな私が今知っているようなこの状況を御説明をさせていただきましたが、それが全てだとは思いません。まずは、国民の皆さん方に安定的な供給をすること、そして、価格が非常にいろんな資材の高騰をしているので、どうやってそこを対応するのかということが重要なんだろうと思います。 安定供給については、先ほど申し上げましたように、本当に実需者のところにいかに物を届けるかという中で、やっぱりある程度の安心感を与えていく、現場の声を聞く、そしてそれに対してどうやっていくのか。多分、都市部と、また私の熊本や山梨のような地方においてはやはり物がまだないというような状況なんだろうと思います。あるうちに一応確保しておけと、そうすると必然的に物が不足して、あったらもう買いに行くというような状況でありますので。 まずは、やはり高市総理を中心にして中東情勢に関する関係閣僚会議をもう何回も開いて、その都度、先ほどお話があった医療関係、福祉関係、あるいは国土交通関係であればハウスメーカーとか建設業界とか、あるいは燃料油の問題、航空燃料とか船舶も含めてですけど、広い分野に対してそれをやるわけでありますので、まずは、先ほど申し上げましたように、国としても中東からの一本かぶりではなくて、今、一生懸命アメリカや中東以外の国からも原油を確保することで順次、今置き換えているところでございますので、そういったことをまず皆さん方に広報する、油あるんだよと。ですから、その様々な石油製品の業界に対してもそのことを広報していく。これは、国土交通省だけではなくて、経済産業省やあるいは厚生労働省や、全ての国民生活に関係する省庁が力を合わせてやっていく。国土交通省だけではできないので、それは連携してやっていくということになると思います。 ですから、今そういう目詰まりとか、そういう言い方をしてやりましたけれども、まずは現場にしっかりと、現場の切実な思いを聞くということでありますので、先ほど来も申し上げましたように、業界団体、あるいは業界団体に、大きな団体に属さない一人親方みたいな方も含めてしっかり現状を把握していくということと、我々から今やっていることの広報、お伝えしていくということ。その中で、例えばこの高騰をしている中で便乗というのがないように、我々も経済産業省とか公正取引委員会の委員長と連名で関係団体等についても要請を行っておりますし、セーフティーネット貸付け等の施策も今講じているところでございます。 本当に回答にはなっていないかもしれませんが、まずは全体を把握をしながら、本当にあるべき姿に戻していくということが重要であると思います。
○後藤斎君 大臣、よく御努力されているのは、繰り返しですが、よく分かっています。ただ、大臣が一点、流通で、目詰まりというか、ある程度買い占めているという言い方が適切であるかどうかは別としても、という部分であれば、供給元をしっかりつくってくれということで、量の確保、そして価格高騰をまず鎮静化させるということが多分一番大切ではないかなと思います。 今日ちょっと幾つかてんこ盛りでやっていますので、次の質問に移りたいと思います。 資料を幾つか配付をさせていただいています。 ちょうど先ほど吉田委員からもお話がありましたように、国鉄が分割・民営化されたのが一九八七年ですから、来年でちょうど四十年になります。そういう中で、当時三十七兆円あった長期債務が、今減少をしている。そういう中で、九八年の、国に、一般債務、債務というか、一般会計に繰延べされてから、九八年の法改正でたばこ特別税というものも創設をされて、今、長期債務を減少させています。 そういう中で、まず端的にお伺いをしますが、この債務残高、今十五兆をようやくやっと切ったというのが毎年報告をされている現状の令和六年度末の数字ですけれども、まず、この残高の推移と返済スキーム、そして一年間でどのくらいの返済額というのがこの五年間平均してなっているのかということも含めて、スキームと現状について御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 国鉄改革の際、約三十七・一兆円となっていました国鉄長期債務につきましては、国鉄清算事業団、JR四社などが承継をいたしました。このうち、国鉄清算事業団が承継した債務につきましては、株式市況の低迷などにより株式の売却が順調に進まなかったことなどから、平成十年、一九九八年に日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律が成立をいたしまして、一般会計に承継することと整理をされたところでございます。 債務承継時に約二十四兆円ありました一般会計の債務は、令和六年、二〇二四年度末で十四兆九千五百三十八億円と、これまでに約九兆円減少しておりまして、一年当たりの償還額につきましては、直近の五か年で見ますと、一年当たり平均で約二千六百億円程度償還されてきておるところでございます。 以上でございます。
○後藤斎君 この資料二にありますように、今、鉄道局長がお話をされたように、計画的に九八年の法律に基づいてやっているということはよく分かりましたけれども、このたばこ特別税が九八年に創設されたときに、一応この減債制度の仕組みというものと、これも九八年、違う、一昨年、令和八年の、令和六年度の数字だったというふうに理解をしていますけれども、この歳入の部分では、たばこ特別税が一千百四十九億円収入があるということになっています。 これが基本的には減債の、返済の原資になっているというふうに理解をしているんですが、このたばこ特別税、国有林野の返済にも使われているという仕組みになっていますけれども、そもそものこの原資というものが、たばこ特別税がどの程度のウエートを占めているのかということも含めて、理財局の方から御説明をお願い申し上げます。
○政府参考人(石田清君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のあったたばこ特別税ですけれども、平成十年度に一般会計に承継された国鉄長期債務の元利払いに充てられることとなっております。 令和六年度末までに元利払い額に占めるたばこ特別税のウエートは四八%となっております。
○後藤斎君 大臣、私、実は先週、衝撃的なちょっと掲示物を見まして、私、今二五%まで減った男子の喫煙者の一人でもあるんですけれども、八月十七日付けで新宿駅のホームから喫煙ブースがなくなるという形で。 やっぱり、健康増進であるとかいろんな部分で分煙をしなければいけないということもよく分かっている人間の一人ですけれども、やっぱりこのたばこ特別税、今喫煙者も本当減り、このたばこ特別税が、今理財局からお話があったように、四八%、約半分くらいはこの債務残の部分で担っているということを考えれば、余りこれゼロになっちゃうと困りますよね、ほかに財源がないわけですから。ですから、適度ないろんなルールというものを、これ国交省が今民間になっているJRにあれしろ、これしろと言うことは、強制はできないということ、これもよく承知をした上で。いやいや、そうはいっても、多分ほとんどの議員の方が、今喫煙者というのは、昔は私も衆議院時代どこでも吸えて、委員会でも何か吸ったようなところもありましたけれども、昔はですね、という時代から、時代の変遷の中で変化をするというのは、これはよく理解はできます。 ただ、行き過ぎたというか、全部ゼロにしちゃえという流れで対応するのは、この国鉄債務のまず今現状で十五兆近くあり、先ほど二千六百億円程度ということですから、あと多分これ普通に入ってきても四十年近く返済に掛かるはずです。これはどんどん減っているという、令和六年の数字だと一千百億余りしかたばこ特別税ありませんから、そうなると、あと百年以上掛かるという、現状でもですよ。 だから、JRさんも今身ぎれいになって頑張っているからということでなくて、やっぱりそれを国民の税金で返済の負の部分を賄っているという意識はやっぱり少し持っていただいた方が私はいいのではないかなと、これがまさに共生社会の一つの要因ではないかなというふうにも感じます。 是非、そういう部分で、大臣、この今の数字をいろいろお聞きをされて、このたばこ特別税が長期債務の返済の半分近くを占めているということも踏まえて、どういうふうに今のJRの喫煙スペースをなくしていくという方向性に対して、大臣のこれからの思いも含めてお話をいただければというふうに思います。
○国務大臣(金子恭之君) 後藤委員のお気持ち、そして御主張もよく理解をした上でお答えを申し上げたいと思います。 健康増進法では、望まない受動喫煙の防止のため、鉄道駅等の多数の利用者がいる施設について、原則として屋内禁煙とすること等が定められております。その上で、健康増進法上認められる条件を満たした喫煙場所の設置については鉄道事業者の判断となるため、御指摘のように喫煙場所の廃止を進めている事業者もある一方で、喫煙者にも配慮をして駅のホームやコンコースにおける喫煙場所の設置や駅舎外に設置された近隣の喫煙場所の案内などが行われている事例もあるところでございます。 鉄道利用者の中には愛煙家の方々もいらっしゃるところであり、国土交通省としては、鉄道事業者が多様な利用者の声に耳を傾けながら事業を運営していくよう、引き続きしっかり取り組んでまいります。
○後藤斎君 次の質問に移りたいと思いますけれども、先ほどの中東情勢の緊迫化で、世界の肥料価格が高騰をしています。日本でも、今の分は大丈夫だけど、夏から秋以降、大変な状況になるということも言われていますし、ある方は、今回の中東情勢の悪化を踏まえた世界的な肥料の不足また高騰というのを肥料ショックというふうに呼んでいる方もいらっしゃいます。特にリンの部分では、リンの製造に不可欠な、リン肥料の製造に不可欠な硫黄が中東産が主流であるという形で、今ホルムズが少しずつですが動き始めているものの、まだまだ全面開通、開かれるということではありませんから、世界的なリン不足ということであります。 一方で、私たちが日常使っている下水道には汚泥が発生をいたします。資料四ページの、国交省の下水道部が作られた下水汚泥の利用という形の部分を御覧になっていただければと思います。 非常に下水汚泥は高いポテンシャルを持っているという形で、今国会でも下水道法の改正を政府から提出が、法案の提出がございますけれども、平成二十七年のときにも、下水汚泥の燃料化、肥料化という形で再生利用を努力義務化という形にしています。特に、脱水汚泥、これ水の、水分量が七〇から八〇%の状態で、一トン当たり二から五キログラムのリンが入っているというふうに言われています。そういう部分で、今、各自治体、特に熱心な首長さんがいるところでは、リン回収、要するに肥料化という形で、堆肥ではない形の肥料の回収、頑張っているところがあります。 このリンが、日本では輸入、国産含めて年間大体三十万トンくらいを農家の方が使われているというふうに言われていますけれども、その二割に相当する五万トンが、日本の下水汚泥をしっかり肥料化、リンの肥料化をすると生産が、製造ができるということであります。 そういう意味では、まだまだ下水処理センター、全国二千を超えると言われていますけれども、まだ本当に導入は一部であります。堆肥化の部分は進んでいるというふうに聞いていますけれども、やっぱりこの部分で、現状、今どのくらいリン生産ができる下水汚泥処理センターがあるのか。 そして、令和五年の五月、これ資料三の六ページの、下水道部長が令和五年の三月、ちょうど三年前に出した。この中でも、二〇三〇年までに下水汚泥資源の、リンベースで国内資源の利用の四〇%まで拡大するというふうなことを農水省の食料自給率大綱を踏まえて記載をされています。その部分で、この令和五年の五月の下水道部長の通達以降、どの程度増加をしたのか等含めて、併せて現状についてお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(石井宏幸君) お答えします。 下水汚泥からリンを回収して肥料化する施設は、令和八年四月末時点で全国に十一か所ございます。その内訳は、地方公共団体の下水処理施設が六か所、国土交通省による技術実証のための施設が五か所となっております。 委員御指摘の国交省の通知、これを発出した令和五年三月以降に増えた施設は五か所ございまして、いずれも国による技術実証のための施設でございます。そのほか、下水道施設として地方自治体が整備中の施設が一か所ございます。 以上でございます。
○後藤斎君 今日は農水省にも来ていただいております。 資料の七ページ、食料安全保障強化政策大綱のポイントという部分を、資料を御覧になっていただければと思います。 この一番最後の囲みの部分に、化学肥料を二〇%減少する、二〇三〇年までに下水汚泥の資源化、使用量を倍増して、肥料のリンベースの使用量を、今、下水道部長の通達にもあった、国内資源の利用割合を四〇%まで拡大するということが閣議決定で明記をされています。 今、中国もリンについては輸入規制を、中国から見ると輸出規制をしているという報道もありますし、やっぱり大臣、これは本当にあるものを有効に使うというのは当たり前のことだと思いますし、それがやっぱりどうできるかというのが、先ほどナフサ不足で苦しんでいるリフォーム屋さん、また建築業者の皆さん、特に地方の方では非常にブレーキが掛かっていますから、やっぱりこういう使えるものをしっかりやると。まだ二千のうち十一ですから、まだ本当緒に就いたばかり、三年前の通達というのがなかなか加速をしない。 特に食料政策という部分でいえば、この安全保障の部分で、やっぱり前回いろんな大きなこの見直しをしたときもウクライナの問題というのが非常に如実に表れたときで、やっぱりそれが少し落ち着いて価格も安定をしたり輸入が普通に入ってくると何か忘れちゃって、なかなかその加速ができないと。 今回は、先ほども同僚議員からもお話があったように、長期化をするという前提で考えれば、やっぱり農水省も本腰を入れてこの政策大綱にあるような四〇%をしっかり目指すということを、この下水汚泥も活用してするということを、やっぱり国交省ともっともっと連携をしながら具体的にどういうふうにやっていくのかということが今問われているというふうに思います。 是非そういう意味で、農水省は、この四〇%二〇三〇年、もうあと四年後ですから、向けてどんな対策を講じていくのか、その具体化の施策を御答弁をいただければというふうに思います。
○政府参考人(佐藤紳君) お答え申し上げます。 令和五年十二月に策定した食料安全保障強化政策大綱において、堆肥、下水汚泥資源の使用量を倍増し、肥料の使用量に占める国内資源の利用割合を二〇三〇年までに二〇二一年の二五%から四〇%拡大するとの目標を掲げているところであります。 この目標の実現に向けては、下水汚泥などを供給する地方自治体、そして肥料を利用する農業者に加えまして、発生した下水汚泥を利用して、農業者が利用しやすく、広域流通にも適したペレット形態での肥料を製造する民間の肥料製造事業者などを含め、三者の連携が極めて重要というふうに認識しております。このため、農林水産省において令和四年度から継続的に措置しております国内肥料資源利用拡大対策において、この三者の連携計画を策定した場合に、ペレットなどを散布しやすい形状に成形するための肥料化施設の整備や散布機の導入の支援を行ってきております。 こうした支援を通じまして、現在数値は精査中ではありますけれども、二〇二一年から二〇二三年ということで、二〇二三年時点ではありますけれども、国内資源の利用割合は三割、三〇%程度まで拡大してきておるということでございまして、目標達成に向けまして、国土交通省と連携しながら引き続き積極的に進めてまいりたい、このように考えております。
○後藤斎君 大臣、やっぱり農水省と国土交通省はしっかり連携をする、そして、官だけに任せておくと、やっぱり補助金がないと市町村、事業の具体はできないよということにもうなっています。そういう意味では、民間の力というものも活用しながら、この今苦しい時期だからこそそういう知恵を出して具体化をしていっていただきたいと思いますけれども、是非大臣の意気込みを簡潔にお願いしたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 下水汚泥の資源化というのは非常に重要で、先日もエネルギーの分野から、ガス、そしてそれを使った電力の促進を図るべきだという御指摘もいただきました。今回は、食料安全保障上の重要な資源であるリンを豊富に含む下水汚泥資源を肥料として活用することは、肥料原料の国内自給率を高め、食料安全保障の強化に資する大変有意義な取組であると考えております。 肥料利用の課題としては、流通経路の確保、下水汚泥に由来する重金属に対する安全性への懸念、肥料化を行う施設の整備費用の確保などがあります。こうした課題に対しまして、今御指摘いただきましたように、農林水産省と強く連携をいたしまして、農業関係者とのマッチング、下水汚泥中の重金属の分析を通じた安全性の発信、地方公共団体に対する施設整備への支援、実証事業による技術的課題の解決を行うなど、食料安全保障強化政策大綱に掲げられた目標の実現に向けまして、下水汚泥資源の肥料利用の拡大にしっかりと取り組んでまいります。
○後藤斎君 ありがとうございます。 道路局長、新山梨環状道路の全線開通という形で、まだ未整備区間が四・五キロあります。具体的に言えば、塚原―牛句間であります。いろんな御努力をされているのはよく分かっていますが、是非、早期の開通に向けて事業化をまずやっていただきたいというふうに思っていますけれども、局長の意気込みをお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(沓掛敏夫君) 新山梨環状道路は、甲府都市圏を取り巻く延長約四十三キロメートルの環状道路であり、慢性的な交通渋滞の緩和、交通事故の減少、地域の活性化などの効果を期待されております。 このうち、国土交通省で事業を進めております北部区間については、山梨県から早期整備実現のため有料道路制度の活用の提案をいただいているところであり、山梨県と連携しながら、有料道路制度を活用した整備手法に関する検討を進めております。 国土交通省としては、渋滞緩和による生産性の向上や円滑な物流を実現できるよう、未事業化区間を含めた新山梨環状道路の早期整備に向けて引き続き取り組んでまいります。
○後藤斎君 是非よろしくお願いします。 以上で終わります。 〔委員長退席、理事蓮舫君着席〕
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 現下の中東情勢に基づき、国から地方公共団体宛てに、中東情勢の変化等による原材料費、エネルギーコスト等の取引価格を反映した適正な請負代金の設定や適正な工期の確保について、要請でありますけれども、これが三月三十一日に発出をされていると承知しております。建設資機材などの供給不足や価格高騰が生じた場合、迅速かつ柔軟に工事価格や工期について契約変更等の対応が必要だというふうに思います。 現場は、今は大丈夫だけれども、今後の見通しが立たないという声もあります。既に購買担当は毎日駆けずり回っているんだという話もあります。あるいは、物価高騰分はスライド措置を図ってはいただいているけれども、塗料、プラスチック容器、材料があってもそれを入れる容器が不足していたり、そして、シート、テープ、アスファルト合材など、ないものはないんだという現状、これが毎日のように寄せられているのが、私のところだけじゃなくて委員の皆さんのところにもあるというふうに思います。 政府から発出をしていただいたこれ、地方公共団体に対して徹底的に対策を、また対応を図っていただきたいというふうに思いますけど、大臣、しっかり取り組んでいただけませんでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 委員御指摘のとおり、今般の中東情勢の影響によりまして、建設資材の価格高騰や工期に影響を及ぼす事態が生じた場合には、公共工事の契約を変更し、実勢価格に応じて転嫁等が適切に行われることが重要でございます。このため、本年三月、全ての公共発注者に対しまして、最新の単価を反映した発注やスライド条項の適切な運用、納期が遅れる場合の工期延長などについて文書で要請を行ったところでございます。 また、国土交通省では、先ほど来お話をしておりますが、業界団体等からの聞き取りや情報提供窓口の設置を通じて実態の把握に努めておりますが、その中で、この通知の趣旨にそぐわない事案を把握した場合には、当該地方公共団体に対し個別に改善を促すこととしております。さらに、本年夏頃、全国の都道府県等の担当者を対象とする会議を開催し、この通知を踏まえた弾力的な契約変更について改めて徹底することを予定しているところでございます。 引き続き、建設業に従事する皆様の現場の声にもしっかり耳を傾けながら、あらゆる機会を捉えて地方公共団体に適切な契約変更の徹底を働きかけてまいります。国だけではなくて、地方公共団体、全ての発注機関に対しても徹底をしたいと思います。 〔理事蓮舫君退席、委員長着席〕
○三浦信祐君 これ大事なポイントで、要請していただいた先が、行政だけじゃなくて議会にも出していただいていると。要は、契約変更しようと思っても、既に議会では予算積んでいるからもう積めないという話になると、そこで行政も困っちゃうという現実があると思います。 是非、情報をしっかり集めていただいて具体的な対策を進めるということを、これ業界の皆さんにとってみればもう死活問題、それを受ける側の市民や県民の皆さんだって死活問題になるはずです。是非、リーダーシップを図っていただきたいと思います。 その上で、通告していないことですけれども、大臣、実はこの要請文書の中には、建設業フォローアップ相談ダイヤルについて受け付けています。一方で、政府では、中東情勢関連対策ワンストップポータルがあります。見ただけではどっちに電話したらいいか分かりませんという現状があります。 もっとこれ、ちゃんとアプローチをしてもらいたいなというふうに思います。契約の関係だったらまさに要請文書の電話、一方で、物が入らないということに関してはポータルサイトの方なんだろうというふうに思いますけど、大臣、是非この辺も整理して、今後御発言いただけませんか。
○国務大臣(金子恭之君) おっしゃるとおりだと思います。やっぱり分かりやすく情報を発信するということが重要だと思いますので、しっかり、どういう状況になっているのか、まずは状況を確認させていただきたいと思います。
○三浦信祐君 これ、件数として電話が掛かっていなかったりしたらこれ大変なので是非要望させていただきますし、業界にきちっとお伝えをいただくということは大事だと思います。これ国交省の枠組みだと思いますので、お願いしたいと思います。 さて、昨今、地方公共団体において、公共建築工事における入札不調、不落が生じております。国交省ではその現状を把握する立場にはないということは当然承知をしておりますけれども、現場では多岐にわたる要因があると推察をしております。 その中で、工事費積算におけるコンクリート量、鉄筋量、また仕上げ等の算定数量が施工実態より過少となっているとの報告が寄せられており、これの差異が受注を妨げる要因とも考えられる。 公共建築工事の積算は国土交通省公共建築工事積算基準によっておりますけれども、実際の仕様は公共建築工事標準仕様書及び発注者の特記仕様書によるものとなります。この場合、例えば鉄筋工事の材料の遺失率、ロス率と現場で言っているでしょうけれども、これは公共建築工事積算基準で四%であるとされております。しかし、実際の現場、工事の実態ではそれを超える率に達しており、本来は一五%程度としなければいけないんじゃないかという声すら上がっているのが現状です。 不足する数量を受注者の負担により補填しているという状況でもあるとも伺っております。他の鉄筋量、コンクリート量、土、また仕上げ量等についても、実際の施工数量が積算よりも多くなる工種が多いと現場からも声が上がっております。さらに、竣工の三か月前にしか実際の使用量は分からない状態であり、バッファーが低い時点での損失が確定してしまうというのも実態だというふうに伺っています。 公共建築工事積算基準が施工実態に即したものに見合わなければ、受注者負担が大きくなってしまい、不落、不調、そして受け手が損失を被るという状況が変わってはいきません。基礎自治体工事は国の状況を伺うしかない状況だというふうに思います。特に、建築主事がいないような公共団体においてはこの状況がより深刻だというふうに思います。 これらについてはまた詳細を別途やりたいと思いますけれども、これらの対処が必須であると思います。契約並びに実行は地方自治体ではありますけれども、国交省が監督官庁であることには変わりません。これらについて是非取り組んでいただきたいと思いますが、現状の認識を含めて、国交省に伺います。
○政府参考人(佐藤由美君) お答えいたします。 公共建築工事の円滑な施工確保の推進の観点において、適正な予定価格の設定は重要であると認識しております。地方公共団体等の発注において、発注者の積算と現場の実態に乖離が生じている事例があるということの要因について、幾つか考えられると存じます。 国の建築工事において統一的に使用している数量積算に関する基準は、地方公共団体等にも広く活用されておりますが、この基準は施工等の関係業界団体との官民合同での検討を基に作成しているものでございます。今後とも、現場実態を適切に反映したものとなるよう、関係業界団体から意見を伺いつつ、必要に応じて見直し等を検討してまいりたいと存じます。 また、基準に基づき適正な積算を行うためには、個々の工事の内容に即した補正を行うなどしながら積算する必要がありますが、発注者内の体制が十分ではなく、適切な積算方法に対応し切れていないなどの課題がある可能性も考えられます。 国土交通省においては、営繕積算方式活用マニュアルを作成し、公共建築工事積算基準等に基づく適切な積算方法について周知に努めるとともに、全国の地方整備局等に公共建築相談窓口を設置して、個別の相談に対して支援をさせていただいております。 今後とも、関係業界団体等から現場実態を把握するとともに、地方公共団体など公共建築工事の発注者との連携を図り、情報共有や技術的支援に努めてまいります。
○三浦信祐君 これ、例えば大きな単位、都道府県とか政令市とかによくちょっと聞いていただきたいと思います。来るのを待っているだけでは、問題は解消していない状況のまんま現場はこうなっていますという声がたくさん出てきますから、是非、国交省がそれをやることによって業界の持続可能性ということも担保できるはずだと思います。 ですので、公共団体が実際には現実的に建築主事がいなかったりすると、結果、コンサルから出てきたものをそのまんま判こを押して終わりとなっていれば実際にその現場感がない、そういう状況の中で物が進んでいったら現場が苦しむということになってしまいます。是非、ここはリーダーシップを発揮する局面だというふうに思いますので、是非お願いしたいというふうに思います。 次に、建設業、特に建築におけるDX導入に伴う効率化について、現状の進捗に関する認識を伺いたいというふうに思います。 DX導入による生産性向上における効果発現について、課題の認識について、併せて金子大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 建設業における将来的な担い手不足に対応する観点から、DX導入をより一層進めることは大変重要であると認識をしております。特に民需が中心である建築分野におきましては、建築生産プロセスに合わせた推進方策を講じることが必要であります。 このため、これまで建築行政手続の電子化、建築BIMの活用促進や、これらによって蓄積された建築データの活用に向けた検討等を進めてきたところでございます。また、令和六年に改正をいたしました第三次担い手三法に基づき建設現場でのICT活用の指針を定めるとともに、この指針を踏まえた取組が全国で進むよう、建設事業者への働きかけを行っているところでございます。 これら建築DXを進める上では、データの活用、流通における権利関係や個人情報保護の観点からの整理、DX技術を活用できる人材の育成、技術開発に係るコスト負担など、多くの課題があると認識をしております。今後も、こうした課題の解決を図りつつ、スピード感を持って建築分野のDX推進に取り組んでまいります。
○三浦信祐君 これ、生産性向上という視点で更に深掘って質問させていただきます。 現在、建設プロジェクトにおける生産性向上の鍵、これは施工段階ではなくて、設計上流における統合調整、特に設備工事なんかにはあるんではないかなというふうに考えます。 海外事例では、先ほど大臣も触れていただきましたけれども、BIM、ビルディング・インフォメーション・モデリング、これを活用して設計初期段階で設備を含めた整合を確定させることで、施工段階の手戻りを削減している施策を展開していると認識をしております。 海外の事例についての検証も踏まえて、我が国の行政としてBIM等を活用した生産性向上に向けて、例えばBIMによる確認申請、これ電子化の制度化として、図面ではなくてBIMモデルを審査対象として、設備を含めた整合性を申請段階で担保できる仕組みを導入するということ、また、設計、施工分断の見直し、責任範囲の再設計をちゃんとして、そして、設計段階で施工性、設備ルートまで一定レベル、これを確定させることを前提とした契約、また報酬体系への転換を検討、導入するということが、これが効果を発現することになるんではないかなというふうに私は思います。 生産性の向上へ、フロントローディング、これが重要であると考えますが、国交省、いかがでしょうか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 建築分野の生産性向上は、将来的な担い手不足が課題として挙げられる中で、大変重要な取組と認識をしております。 生産性向上の取組の一つとして、通常ですと施工段階で決定をする設備工事などに必要な仕様について、設計段階に前倒しをして決定するいわゆるフロントローディングは、意思決定の早期化を通じた施工の手戻りの防止などに効果があると認識をしてございます。このフロントローディングについて意味あるものとして行うためには、設計段階での詳細な検討と合意形成がポイントになると承知をしております。 なお、海外の建築設計と日本の建築設計の大きな違いとして、設計図面の密度、描き込み度合いみたいなことが挙げられることがございますが、これはフロントローディングができているか否かによるところが大きいとも言われておるところであります。 いずれにいたしましても、設計段階から調達をも含む施工を見据えた三次元モデルによる詳細な設計の検討を可能とするBIMの活用を通じた取組は、フロントローディングのための効果的な手段であると考えてございます。 国土交通省といたしましては、令和元年に建築BIM推進会議を設立いたしまして官民連携した丁寧な議論を重ねて、この四月には建築確認制度という行政手続においてBIM図面審査を始めるなど、官民一体となってBIMの推進に取り組んでまいりました。さらに、この会議において、御指摘のフロントローディングの考え方も盛り込みまして、建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用に関するガイドラインといったものを策定いたしまして広く普及を図っているところでございます。また、こうした取組を進めるに当たっては、BIMの活用が進む諸外国の取組なども参考にしてきたところでございます。 引き続き、BIMの活用の促進を通じた建築分野の生産性向上に向けた取組を進めてまいります。
○三浦信祐君 意外とこれ国会で取り上げられていませんで、しっかりと推進をしていくことが重要だというふうに思うところでありますけれども、であるならば、公共工事における上流統合設計の発注要件化として、基本設計段階から、建築、構造、設備の統合モデル作成及び干渉解消を必須とする調達基準の整備が生産性向上にもつながっていくというふうに確信をしております。 一定規模以上の公共建築などから段階的に適用することを推進していただきたいと思いますけれども、現状いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤由美君) お答えいたします。 国土交通省が発注する営繕事業においては、設計及び工事の品質を確保し、事業の円滑化を図り、生産性向上に資することを目的として、設計及び工事におけるBIM活用を推進しております。 その中で、令和五年度からは原則として延べ面積三千平米以上の全ての新築設計業務においてBIM活用することを求めており、これによって関係者間の合意形成の円滑化や、建築、構造、設備の図面間の整合性確認の効率化を図っております。 今後とも、更なる生産性向上に資するよう、BIM活用の推進に取り組んでまいります。
○三浦信祐君 これが現場でどういうふうに生産性が上がったかという実感が伴ってくると、発注者側との話をするときにもかなり効果が出ると思いますので、今後、より事例検証とか、それを情報発信をするということに是非御尽力をいただきたいというふうに思います。 次に、建設用複合材料について質問します。 後施工アンカーについて、我が国では欧米と異なる評価によって、信頼性の壁に直面をしております。 例えば、我が国では前提条件としてひび割れのない健全なコンクリートであるのに対し、欧米ではコンクリートというのは必ずひび割れるものだというふうに前提段階が考え方として違っています。すなわち、ロバスト性の欠如が我が国ではあるんではないかと思います。また、設計連動として、カタログ値等に基づく仕様規定であるのが日本であるのに対し、製品個別の性能に基づく性能規定としているのが欧米、そのほか、長期耐久性の空白、分野の分断、また製品性能評価に課題があると、私は今いろいろ学ぶところで思っているところであります。 後施工アンカーは、工場で完成する製品とは異なって、現場での穴空け、清掃、充填を経て初めて性能が確定するものであります。これら課題が、克服を図っていくことが私は重要だというふうに思いますけれども、御対応いただけないでしょうか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 後施工アンカーは、一般的には既存建築物の耐震補強や新築の際に建築工事の効率化などを目的として用いられるものと承知をしておりますが、この後施工アンカーを建築物の構造部材として使用するためには、国土交通大臣から当該後施工アンカーを使用した接合部の強度の指定を受ける必要がございます。 委員御指摘のように、後施工アンカーの性能を担保する上では、後施工アンカーそのものの強度だけではなく、現場で適切にそれが施工されているかどうかといったことも重要となってまいります。 このため、国土交通大臣が強度を指定するに当たっては、後施工アンカーそのものの強度に加えて、施工方法や施工者の資格などにつきましても審査を行い、その性能を担保することとしているところでございます。
○三浦信祐君 是非、世界の標準と本当に整合できるかというのは常にアップデートをしなきゃいけないと思いますので、そこもよく把握をしていただきたいと思います。 建築プロジェクトの生産性向上への設計上流における統合調整に際しては、発注者、設計者が設計段階において用いる建築材料、この性能を把握して設計に反映することができれば、施工段階では認定、評価データに基づいた施工管理が可能となると思います。具体的には、アンカーのような現場施工を経て性能が確定する建設材料には性能規定の導入が重要であると。また二つ目に、性能規定に当たっては、国際基準化を目指すことで日本の技術を世界に示すことができるというふうに思います。そして三つ目には、一般建設プロジェクトにおける労働力というのは国際化をしていますので、施工管理しっかりとやっていただくということで、過去のデータに基づくその経験値を生かすということが重要だというふうに思います。 日本の製造業における国際競争力の観点から、強化に資する性能規定化は必要であり、是非推進していただきたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 建築基準の性能規定化は、建築に関する技術開発を促進するとともに、建築設計の自由度を拡大することや建築コストの削減などにも寄与するものと考えております。 我が国の建築基準は、そもそもは一定の性能を満たす特定の材料、設備、構造方法を定める方式であるいわゆる仕様規定であったところ、平成十年の建築基準法改正によりまして、一定の性能を満たせば多様な材料、設備、構造方法を採用できる規制方式であります性能規定を導入したところでございます。こうした性能規定化によりまして、例えば中大規模の木造建築物の建築や免震構造の導入などが容易になったところであります。 引き続き、性能規定化された建築基準を的確に運用することで、建材などの製造事業者の技術力向上を促進してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○青島健太君 日本維新の会の青島健太です。 ゴールデンウイークのさなか、五月の六日です、福島県郡山市走ります磐越自動車道で大変大きな事故がございました。新潟市の北越高校ソフトテニス部の部員が乗るマイクロバスがガードレールに突っ込むということになりました。十八人の人が、生徒ですね、重軽傷、そして本当に残念なことに、一人の部員が、高校生が亡くなるという大きな事故がありました。 いろいろ詳細が分かってまいりましたけれども、本当にびっくりするような事実が出てきております。まず、運転をされていた方、二種免許はお持ちでなかった、それと、最近非常に頻繁に事故を起こしていたということが伝えられています。何でそんな人が運転を担当することになっているのかというところでございます。また、このバスはいわゆる営業の緑のナンバーではなく、白ナンバーでありました。これについては白バス行為が疑われるというようなことも出てきております。そして、もう一つ気になりますのは、というか大変大きな問題は、これ学校側の説明と、それからこのバスを用意した、運転手を用意した会社の説明が全く食い違っているというところであります。 一体真相はどういうことなのか、何かが隠されているのか、大変気になるところでございます。何としても、これはバス、もちろん所管の国交省としても原因の究明、また再発の防止というものをしっかり取り組んでいただきたいと思います。 通告はしておりませんけれども、金子大臣も部活動、野球で活躍された方でいらっしゃいますけれども、もし何か御感想があればいただければと思いますが、よろしいですか。
○国務大臣(金子恭之君) まずは、起こってはいけないような事故が発生をいたしました。まずは亡くなられた高校生の方に哀悼の意を表し、そして、けがをされた方々の一日も早い回復をお祈りしたいと思います。 この件については、過去に事故が起きまして改善をしていたさなか、このことが起きているのが現状であります。現在としては、バス会社等に対するヒアリングや監査、あるいは北越高校に対する聞き取り調査を行ってきておりまして、現在、レンタカーや運転手がどのように手配されたのかという点も含め、運行形態やあるいは契約関係など、事実関係を精査をしているところでございます。 国土交通省としては、事実関係をしっかり踏まえた上で適切に対処するとともに、将来ある生徒がこのような悲惨な事故で亡くなるということが二度と起こることがないよう、学校教育活動における移動時の安全確保について文部科学省とともに検討してまいりたいと思っておりますし、現在も文部科学省とも一緒に取り組んでいくつもりでございます。
○青島健太君 ありがとうございます。 我が党も、関連する、所管する省庁に要望書を今鋭意作っておりますので、またそれも御対応いただければと思いますが。 金子大臣からもお言葉いただいた、将来のある、もう本当に一番いい時期、部活動を頑張っていた子がこういう形で命を落とすと、本当に残念でならないです。これ、日本中で部活動、こういう形で子供たち動いておりますので、何としても再発防止、運動部の子だけじゃないです、文化部の皆さんだってこういう移動がありますので、これは対策をしっかり打たなければならないという、そういうことをまず訴えさせていただきます。 さて、今日は、空飛ぶ車、取り扱わさせていただきます。 一枚の紙でございますが、資料を御用意させていただきました。よろしければ御覧いただければと思いますけれども、これは、さきの大阪・関西万博でデモフライトを行った空飛ぶ車の写真でございます。 残念ながら、一般の方を乗せて万博の期間中に飛ぶことはできませんでしたけれども、デモフライトということで飛んでおりましたので御覧になった方もいらっしゃるんではないかなと思います。四つのタイプの空飛ぶ車がこのとき披露されております。 この空飛ぶ車ですが、私ぱっと思ったのは、空飛んでいるのに何で車なのかなという、まず率直な疑問がございます。車であるなら道路交通法、もし飛行機ならば航空法と、またこれは法規も変わってくるんだろうと思うんですが、なぜ、まず空飛ぶ車という名前を持っているのか、ここから入らせていただこうと思います。お願いします。
○大臣政務官(永井学君) お答えします。 空飛ぶ車とは、垂直離着陸が可能なため離着陸場所を柔軟に選択できるとともに、電動であるため環境に優しいといった特徴を有しており、次世代の空の移動手段として期待をされています。 これらは航空法上の航空機に該当しますが、日常的な移動手段として気楽に利用されることをイメージして車という名称を用いています。 この空飛ぶ車を運航するために航空法上の航空機としてのルールに従う必要がありますが、空飛ぶ車は従来の航空機とは異なる特徴を有していることから、機体や運航、操縦者の技能証明、離着陸場所の安全基準などについて、官民一体となって制度整備を進めております。
○青島健太君 三月の二十七日に、経産省と国交省がこの空飛ぶ車のロードマップを示しました。この中で、二七年から二八年にかけて商用の運航が始まるということで、うわあ、いいスピード感だなと私も素直に思ったわけですが、この商用の運航、どのような形で始まるのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(宮澤康一君) 具体的な運航の形態という御質問でございました。お答えいたします。 初期的な商用運航においては、機体や離着陸場の数も限られることから、一部の先行する地域において、ベイエリアでの遊覧飛行や限定的な二地点間運航など、非日常的な体験としての運航が想定をされております。 その後、運航エリアや運航頻度を拡大をし、二〇三〇年代後半には、大都市圏や地方部において日常の移動手段として利用されることを目指しているところでございます。
○青島健太君 今、一部御説明ありましたが、二〇三〇年代前半には旅客の分野でこれがもう始まると、三〇年代後半になると個人ユースが始まるという、四〇年代になるともっと気軽に誰もが乗れるようなものになっていくと。非常に楽しみなこの空飛ぶ車でありますが、ただ、今はまだ大きな問題というか課題がもちろんあるわけであります。 機体の量産化を進めるに当たっては、航空法の型式証明ですね、これを取らなければならない、量産化できないというところなんですが、なかなかなじみのない言葉ですけれども、型式証明とはいかなるものなのか、これも御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(宮澤康一君) お答えいたします。 お尋ねの型式証明は、量産される航空機の設計について、安全基準及び環境基準に適合することを審査をし証明するものであり、この審査はメーカーによる開発と並行して行われます。 空飛ぶ車には、高出力なバッテリーやモーターなどの従来の航空機にはない新しい、新たな技術が採用されており、安全基準及び環境基準に適合することを確認をする際に、従来の航空機とは異なる様々な性能試験や解析等が必要となっております。 国土交通省としては、メーカーによる開発を後押しするよう、これらの試験や解析等の方法についてメーカーと議論しながら、審査を滞りなく進めていく所存でございます。
○青島健太君 型式証明、どうやって安全を担保するか、これまだ今自由に飛んでいませんから、何をもって安全なのかというところを決めていく作業というのは非常に難しい面があるというのは承知しておりますけれども、でも、これが通らないとこの先進んでいけないということでありますので、先ほど資料で四つのタイプも御覧いただきましたけれども、この各社も型式証明を今取ろうとして申請をしているという状況でございます。 日本語で難しく言うと、電動垂直離着陸機という言い方になるんだろうと思うんですが、ローターが幾つもありますから、仮に一つ止まったとしても、ヘリコプターの一つが止まったら大変ですが、幾つもある分、それで安全を確保できるというようなところもこの車の一番の持ち味かと思いますが。 実際にまだまだ壁があるという中で、ただ、この空飛ぶ車は、いろんな関係者の方々、もう百年に一度の移動革命なんだということで、大いにこれに対する期待が今あるという状況でございますが、これはなぜ、空飛ぶ車、こんなに期待が、期待というのは飛行機の機体ではなくて、楽しみとしての期待が集まっているんでしょうか。
○政府参考人(宮澤康一君) お答えいたします。 空飛ぶ車は、電動であるために低騒音であり、垂直離着陸により離着陸場所を柔軟に選択できることから、都市部での送迎サービスなどの活用が期待されております。 また、従来の航空機と比較し運航コストの低減を目指していることから、離島や山間部における新たな移動手段としての活用など、社会課題の解決にも資するものと期待をされております。 また、将来的には、自動、自律化が進むことにより日常生活における空の移動が当たり前の社会の実現を目指しており、空飛ぶ車は、これまでとは全く異なる新たな移動手段として期待をされているところでございます。
○青島健太君 この空飛ぶ車が離着陸する場所のことをバーティポートというふうに呼ぶようであります。垂直に上がれるので、そんなにスペース、例えば羽田空港のようなあんな膨大な土地は要らないということが、またこれが期待されているところの一つの要因だと思いますが、これ何としても、日本としては世界に先駆けて私たちの誇るべきものにこれもしてもらわなきゃ困る。高市総理が進めている十七の成長分野の中にもこれちゃんと空飛ぶ車、盛り込まれているわけであります。 ただ、今日ちょっと時間がありませんが、ちょっとあれですが、少し課題も触れたんですが、これ最後は金子大臣に是非伺わさせていただきますが、この実用化に向けて今どういう課題があるのか、そしてどういう展望を持っているのか、ここを是非御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 私も、もう片田舎で白黒のテレビを見ながら、未来はこんなふうになるんだという、まさかと思っていましたが、まさにこれが夢が実現しようとしているというのが現状だと思います。 空飛ぶ車の社会実装の実現に向けまして、空の移動革命に向けたロードマップ、二〇二七年から二〇二八年頃の商用運航開始という目標を明確化いたしました。まずはこの目標を達成するとともに、その後の運航拡大や自動化、自律化といった高度な運航を実現をしまして、利活用の拡大を図っていくことが重要であると考えております。 もちろん安全を第一にということでございますが、国土交通省といたしましては、改定されたロードマップに従って、制度整備や機体の安全性の審査などの必要な取組を着実に進めてまいります。
○青島健太君 いろいろルール作りも世界的にまだ整っていないという現状だというふうに聞いております。例えば、どの空域、コリドーを飛ばすのか、あるいはたくさんの空飛ぶ車がいる中でどういうオペレーションを設けるのかとか、まだいろいろな課題を抱えている。ただ、これ逆に言うと、まだ世界が整っていないので、日本にも全然チャンスがまだあって、日本語がおかしいな、全然だとないと言わなきゃいけない、物すごくあるわけであります。 ただ、ライバルはやっぱりいます。もうアメリカでは、この夏からエアタクシー、これが始まるというようなことも聞いていますし、貨物輸送ももう始まるということで、日本も二七、二八からの商用の運航が始まりますが、また少し先をアメリカが行くような形が今始まっています。 何としても、これからの日本、これを支えるまた大きな技術になっていくかと思いますので、この空飛ぶ車、しっかり力を入れて世界をリードするものにつくり上げていただきたいと思います。 終わります。
○初鹿野裕樹君 参政党の初鹿野裕樹です。 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 今回は、日本人の国内観光についてお伺いしたいと思います。 最近の観光の議論は、どうしてもインバウンドを中心に語られがちです。ただ、日本に住む私たち自身が日本各地を訪れ、その土地の自然や文化、食に触れ、日本の豊かさを改めて感じることもこの国の観光の大切な土台だと思っております。そして、日本人の国内旅行は、地方の旅館、飲食、交通、土産物店などを支える大切な内需でもあります。観光白書では、地方の延べ宿泊者数の約九割は日本人であり、地方の旅行需要は日本人が下支えしていると整理されています。 一方で、日本人の国内延べ旅行者数や旅行経験率は長期的に伸び悩んでいるとも指摘されております。観光立国推進基本計画では、日本人の地方部延べ宿泊者数について、令和十二年までに三・二億人泊とする目標があります。しかし、令和七年は三億人泊にとどまっており、目標までなお開きがございます。 そこで、大臣に伺います。 日本人が地方に宿泊する機会を三・二億人泊まで伸ばす上で、今一番の壁は何だとお考えでしょうか、お答えください。
○国務大臣(金子恭之君) 初鹿野委員御指摘のとおり、日本人の国内観光については、旅行消費約三十八兆円の約七割を占めるなど、地域経済、社会の活性化に重要な役割を果たしていることに加え、旅行者が豊かな人生を生きるための活力を得て、日本の文化、風土の魅力を再認識するきっかけとなるなど、様々な意義があると考えております。 一方、人口減少や少子高齢化によって何も手だてを打たなければ市場が縮小していってしまうという強い危機感を持っております。御指摘の日本人の地方部延べ宿泊者数を増やすためには、まずは日本人の国内旅行を更に活性化していくことが必要であり、そのための課題については年代によって異なっていると考えております。具体的には、国内宿泊旅行をしなかった理由のデータによれば、二十代から六十代の方々については、仕事などで休暇が取れないことを最大の理由と挙げております。また、七十代以上の方々については、健康上の理由を最大の理由として挙げておられます。 こうした状況を踏まえ、今年三月に閣議決定された第五次観光立国推進基本計画においても国内交流、アウトバウンド拡大を施策の柱として位置付けており、必要な対策に取り組むこととしております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。 年代別の課題があるとのことですが、問題はその課題を乗り越えるだけの施策と予算がどれだけあるのかということだと思います。 そこで、予算について伺います。資料を御覧ください。 観光庁の令和八年度当初予算は千三百八十三億円ですが、そのうち約千三百億円は国際観光旅客税を財源としています。国際観光旅客税は国際観光の振興に使う目的税ですので、基本的にはインバウンドを意識した財源だと理解しております。では、残りの一般財源八十三億円が日本人の国内旅行向けなのかというと、そうでもありません。この中にも、訪日プロモーションや通訳ガイド制度の充実など、インバウンド関連の施策が入っています。 先ほど、三・二億人泊に向けたボトルネックを伺いました。そうすると、気になるのは、この目標達成に向けて、日本人の国内旅行、特に地方への宿泊、滞在を直接後押しする予算は一体どこにどれぐらいあるのかという点でございます。観光庁予算の中でそのような事業は具体的に何があり、予算規模はどの程度なのか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(木村典央君) お答え申し上げます。 観光庁では、令和八年度当初予算と令和七年度補正予算を一体的に活用して、必要な施策を推進しているところでございます。 観光庁が行う施策につきましては、インバウンド、国内旅行、いずれの振興にもその効果が及ぶものも多く、必ずしも明確な切り分けができるわけではございませんが、多くの効果が日本人の国内旅行の振興に及ぶものといたしましては、例えば令和七年度補正予算に計上されました、高齢者、障害者の方々の旅行需要を喚起するためのユニバーサルツーリズムの促進に向けた環境整備事業として四十億円、第二のふるさとづくりなどを通じまして新たな国内交流人口を創出するための新たな交流市場・観光資源の創出事業として三億円などの予算がございます。 そのほか、インバウンド対応として実施している地方誘客のための観光・地域資源の掘り起こしや磨き上げ、観光地における二次交通の整備などの施策につきましても、結果として国内観光の振興にも寄与していると考えているところでございます。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。 国内旅行にも裨益する、少し難しい言葉ですが、訪日外国人向けの環境整備が結果として日本人の国内旅行にもプラスになるという趣旨だと受け止めました。 ただ、三・二億人泊という目標を掲げる以上、結果としてつながるということだけではなく、日本人の地方旅行を増やすことを正面の目的にした施策や予算も次年度以降、是非検討していただきたいと思います。 次に、休暇の取り方について伺います。二枚目の資料を御覧ください。 観光庁の調査によれば、国内宿泊旅行をしない理由として、仕事などで休暇が取れないが最も多く挙げられています。 高市総理は就任時に、働いて働いて働いてまいりますと述べられ、その後、国民に働き過ぎを奨励する趣旨ではないと説明されています。私も、日本のために一生懸命働くことは大切にしたいと思います。ただ、長く働き続けるためにはしっかり休むことも同じぐらい大切でございます。温泉に行く、海や山に出かける、地域の食や祭りに触れる、家族や友人と時間を過ごす。こうした旅は、心身を休め、暮らしを豊かにし、地域とのつながりを取り戻す大切な機会だと思います。 観光庁は、休暇分散化やワーケーションなどに取り組んできました。しかし、休暇改革が、混雑する時期を避けましょう、平日に旅行しましょうという呼びかけにとどまっていては、実際に出かける人はなかなか増えません。大事なのは、休暇を取りやすくすること、地方で過ごすきっかけを結び付けることだと思います。例えば、平日の温泉地、農山漁村での滞在、ローカル鉄道を使った旅、地域の祭りや文化行事など、地方側の受皿と働く人の休暇取得をつなげる取組を国交省として一層進めるべきではないかと思います。 三・二億人泊という目標を掲げるのであれば、休暇改革を、日本人が実際に休み、地方に滞在し、地域と関わる機会を増やす政策として進めるべきではないか。大臣の認識をお伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) 地方部への国内旅行を振興していくためには、委員御指摘のとおり、休暇取得の促進に加え、国民が地方部への旅行需要を喚起するための魅力あるコンテンツの造成と、その発信が必要であると考えております。 このため、国土交通省では、経済界と連携いたしまして、休暇を取得しやすい職場環境を整え、旅行を楽しむことを積極的に推進するポジティブ・オフ運動の実施、地域のコンテンツ造成やその発信、関係業界によるデスティネーションキャンペーンの促進等を行ってまいりました。 こうした取組に加え、地方に滞在し、地域と関わる機会を増やすための政策についても実施しているところでございます。具体的には、テレワーク等を活用し、旅先で仕事と休暇を両立する、いわゆるワーケーションによる地域への滞在機会の創出、反復継続した来訪による地域との交流、滞在を促進する第二のふるさとづくりや二地域居住の促進等に取り組んでおります。 今後とも、こうした取組を促進することにより、日本人が地方に滞在し、地域と交わる機会を増加させていきたいと考えております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。 休暇を取りやすくし、地方で過ごす機会を増やしていく必要性については大臣とも認識を共有できたと思います。是非、呼びかけにとどまらず、実際の行動につながる取組を進めていただきたいと思います。 次に、シニア層の国内旅行について伺います。 国内観光を考える上で、今後、鍵を握るのはシニア層だと思っております。シニア層は比較的平日に旅行しやすく、一定の消費力もあります。ところが、観光白書では、シニア層の旅行割合が低下していることが指摘されています。先ほどの資料でも、六十代以降、健康上の理由で旅行しない人が急増していることが分かります。そうしたシニア層が健康上の不安などを理由に旅行から遠ざかっているとすれば、大きな機会損失でございます。 そこで、伺います。 観光庁として、シニア層の国内旅行を、厚労省が進める健康寿命の延伸や介護予防の取組と連携しながら、健康寿命を支える観光として位置付け、強化していく考えはないのでしょうか。
○政府参考人(木村典央君) お答え申し上げます。 旅行や観光は、地域の魅力を最大化し、持続可能な地域社会、経済の形成に貢献するとともに、人生に活力をもたらし、より豊かな暮らしや余暇を充実させる重要な要素の一つだと考えております。 特に高齢者につきましては、旅行支出が高く、また平日の旅行が可能であり、旅行の平準化につながることから、その需要を喚起することは観光政策上、大変重要であると考えているところでございます。このため、観光庁といたしましては、高齢者が旅行しやすい環境の整備や需要喚起のため、例えば、宿泊施設のバリアフリー化改修支援や高齢者向けの旅行商品造成などの施策を講じているところでございます。 また、高齢者に活力をもたらす観点からも高齢者の旅行振興を図ることが重要であると考えておりまして、今後、具体的な方策につきまして、関係省庁などともよく連携して検討してまいりたいと考えているところでございます。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。 これまで、この観点で厚労省との連携は十分ではなかったと聞いております。今回の御答弁は大事な第一歩だと思います。是非、シニアの国内旅行を健康寿命の延伸や介護予防にもつながる取組として進めていただきたいと思います。 次に、温泉地の再生について伺います。 私の身近な温泉といえば箱根や鶴巻温泉ですが、温泉は心身を休め、その土地の文化や空気に触れられる、日本人にとって身近で大切な観光資源だと思います。しかし、各地の温泉地では、後継者不足や老朽化、採算悪化を背景に、旅館の廃業や大型廃屋の放置が課題になっているとの報道があります。あわせて、経営に行き詰まった旅館やホテルが外資に買収される事例も報じられています。 例えば、山梨県の石和温泉では、主要施設の四分の一が中国資本に買収され、中国人オーナーが経営し、中国人観光客が利用するホテルが多いとの報道もございます。地元からは、ゴーストタウンになるよりは明かりがともっていた方がよいといった趣旨の切実な声も紹介されました。 資料三枚目を御覧ください。 観光庁の廃屋撤去・再生による地方温泉地等のまちづくり支援事業は、大規模な廃旅館等の撤去、減築や周辺廃屋の撤去等を支援し、町のにぎわい再生や地方誘客の促進を図るもので、今年度の新規事業として十億円が計上されています。 廃屋を放置し、温泉地が衰退していくことは避けなければなりません。ただ、公費を入れて再生する以上、結果として特定の外国資本や特定の外国人観光者向けのリゾート化を後押しするような形になっては、国民の理解は得にくいと思います。 そこで、伺います。 本事業の採択に当たり、再生後の施設が地域の町づくり方針に合い、地域住民や幅広い旅行者に開かれたものになるのかをどのように確認するのか、伺います。また、外資取得やインバウンド依存が進む地域では、公費による再生が特定の資本や客層に偏らないよう、国としてどのような配慮を求めるのか、伺います。
○大臣政務官(上田英俊君) 地方の温泉地の中心地などにおいて、かつて団体旅行向けに建築された大規模な廃旅館が放置され、撤去が進んでいないことは、地域の活性化を妨げる重要な課題の一つであると認識をしております。 こうした課題に対応するため、今年度予算において、廃屋撤去・再生による地方温泉地等のまちづくり支援事業を創設し、廃屋の跡地で新たな旅館などを再生する場合に、廃屋の撤去や撤去に併せて行う周辺の整備を国が支援することで町のにぎわい再生を後押しすることといたしました。 この補助事業による支援を受けるためには、市町村が地域の関係者とともにエリア再生計画を作成することが必要であり、その計画の策定に当たっては、地域の御理解をいただくことが前提になると考えております。このため、地域の将来像や町づくりに関する方針などの地域の意向と異なる形でこの事業が活用されるということは想定をしておりません。 その上で、採択に当たっては、事業を実施する予定の土地には新たな民間事業のニーズが確実に存在するのか、また、廃屋再生を契機とした地域一体となったにぎわい再生の取組となっているのかといった観点に基づき、有識者の方々にも御意見を伺いながら審査を行う予定としております。 国土交通省といたしましては、この事業の活用等を通じて温泉地を含めた地方の観光地がその魅力を発揮していただけるよう、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 今回の十億円は、温泉地再生に向けた大事な第一歩だと受け止めております。ただ、温泉街の中心部に残る大規模な廃旅館や老朽施設は全国各地にあり、解体費の重さから手を着けられない案件は、この事業で対応できる件数を大きく上回っているのではないでしょうか。 温泉地は、日本の大事な自然資源であり、地域の歴史や文化とも結び付いた重要な観光資源です。今回の事業を出発点として、必要な規模への拡充や他制度への連携も含め、中長期的に温泉地再生に本腰を入れて取り組む考えはないのか、大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 地方の温泉地などの中心地におきまして放置された廃旅館が温泉地の活性化の妨げになっている場合には、観光政策上、そのような廃屋の撤去、再生は大変重要な課題であると考えております。 本予算はこうした取組を国が後押しすることとした大変重要な予算であり、国土交通省としては、各地域の実情やニーズを踏まえながら中長期的な観点から対策を講じることによりまして、魅力的な観光資源である温泉地の再生にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 最後に、神社仏閣と観光の在り方について伺います。 神社やお寺は、観光地である前に、地域の信仰や暮らしに根差した場所です。しかし、最近、立入禁止区域への侵入や無断撮影、落書きなど、観光客のマナー問題も報じられています。いわゆる映えスポットのように扱われ、地域の方々が大切にしてきたものが置き去りになっていないか、私は気になっております。 そこで、大臣に伺います。 観光庁として、神社仏閣を訪れる観光客が増える中で、誘客と、その場所への敬意、地域の暮らしや文化財保護をどう両立させていくのか、大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 委員御指摘のとおり、外国人観光客が日本の寺社仏閣や文化財を訪れる際には、我が国の文化や習慣を尊重しながら観光を楽しんでいただくことが重要と考えております。このため、まずは我が国の文化や習慣を外国人観光客にも知っていただくことが重要であり、日本政府観光局のウェブサイトや国内外の旅行会社等と連携した情報発信、観光庁が作成した未来のための旅のエチケット、観光ピクトグラムなどの各種コンテンツの地域での活用等を通じましてマナー啓発に努めております。 その上で、無断撮影や私有地への立入りなど、地域で生じているマナー違反行為については、地域の実情に応じた対策に対して国としても総合的な支援を講じております。また、貴重な国民的財産である文化財を観光振興に活用するためには、文化財の適切な周期による修理、整備、歴史的、文化的背景を理解するための多言語での解説の充実などが不可欠であると考えております。 こうした点につきましては、本年三月に閣議決定をされました第五次観光立国推進基本計画にも位置付けたところでございます。関係省庁とも連携しつつ、マナー啓発やマナー違反対策、文化財の保護、継承にもしっかりと取り組んでまいります。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。引き続き、地域の実情に即した取組を進めていただきたいと思います。 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。 本日は、障害者の移動の権利を守るためのバリアフリー化について質問します。 二〇〇〇年に交通バリアフリー法が制定され、二〇〇六年には現行のバリアフリー法へと統合、強化されました。これに基づき、国が鉄道駅のバリアフリー化に対し三分の一の補助を行うようになりましたが、国交省は二〇二一年に鉄道駅バリアフリー料金制度を創設しました。 資料一を御覧ください。これは、都市部において利用者に広く薄い負担を求めることで整備を加速化させるというものです。二〇二三年以降、三大都市圏を中心に導入され、資料二のとおり、令和八年四月時点で十三事業者が活用しています。資料三を御覧ください。JR東日本を始め、西武鉄道、京阪電鉄、西日本鉄道などがこの料金制度を廃止し、改定した運賃の中に整備費用を含める形へと切り替えています。 国交省は運賃改定後もバリアフリーの整備は進むと説明していますが、昨今の物価高騰や人件費、燃料費の増大を考えれば、事業者が自主的にバリアフリーを優先し続けられるのか極めて不透明であることから、障害者や高齢者などの交通弱者の人たちは不安を抱いています。バリアフリー料金制度がなくなることで本当にホームドアやエレベーターに鉄道事業者が徴収した運賃が使われるのか、また国交省がその後のチェック機能を果たしてくれるのか、不透明な中で懸念が残ります。 本来、公共交通のバリアフリー化は、国の責任で公費を投じて行うべきものです。バリアフリー化は、障害者だけではなく、高齢者、ベビーカーの親子連れなど、全ての人に保障される公共の利益です。鉄道事業者がバリアフリー料金制度をやめて運賃改定に切り替えている現状においても、国が予算をしっかり補助し、バリアフリー化を後退させないようにするべきだと考えます。 公共の利益であるバリアフリー化を促進するために国からの補助を行っていただきたいと思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(金子恭之君) 木村委員御指摘のとおり、鉄道駅のバリアフリー化は、全ての方の安全、安心、かつ円滑な鉄道利用に資する大変重要な施策であると考えております。その推進につきましては、高齢者や障害者だけでなく全ての利用者が受益するとの観点から、運賃や鉄道駅バリアフリー料金による利用者からの薄く広い負担や予算措置による重点的支援を活用しながら行ってきているところでございます。 国としましては、国、地方公共団体、鉄道事業者などが連携、協力しつつバリアフリー化を総合的かつ計画的に推進していくというバリアフリー法の趣旨を十分に踏まえ、引き続き、関係者と連携をしながら鉄道駅のバリアフリー化を推進するとともに、必要な予算の確保に努めてまいります。 以上です。
○木村英子君 障害や病気など体が不自由な人にとっても、社会生活をする上で鉄道の利用はなくてはならないものです。物価高騰による厳しい社会情勢によってバリアフリー化が後退することは、ますます弱い立場の人たちは社会から取り残されてしまう状況を生み出します。 バリアフリー法が制定され交通機関が少しずつ使いやすくなったことで、障害のある人たちが地域社会へ出られるようになってきています。ですから、今後バリアフリー化が後退しないためにも、料金制度を廃止した事業者がバリアフリーを後回しにしないように、国として、ヒアリング調査や検証を行うための会議体を設置するなど、フォローアップする仕組みをつくっていただきたいと思いますが、国交省の見解を求めます。
○大臣政務官(加藤竜祥君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、近年、運賃改定に併せて鉄道駅バリアフリー料金を廃止する鉄道事業者もあるところでございます。鉄道事業者のバリアフリー整備を含む設備投資は、従来、運賃収入を原資として行われてきたものでございます。他方、長きにわたるデフレ環境下において運賃改定が行えない状況が続いてきた中で、社会的課題であるバリアフリー整備を加速化するため、令和三年に鉄道駅バリアフリー料金制度を創設し、鉄道事業者におけるバリアフリー整備の一層の推進を図ってまいりました。 近年においては、人件費や物価の高騰等を踏まえ、鉄道事業者においてバリアフリー整備の推進を含む今後の必要な投資に資する運賃改定を行うことが可能な状況になったことから、バリアフリー料金の廃止と併せた運賃改定が実施されているようになってきたものです。 こうした運賃改定に当たって、各鉄道事業者はバリアフリー整備を引き続き継続していく旨を公表しており、国としても、これまで鉄道駅バリアフリー料金等を原資としてきたバリアフリー整備が引き続き計画的に行われることを前提として運賃認可を行っているところでございます。 国土交通省としては、これらの背景、経緯を十分に踏まえ、各鉄道事業者と連携して、鉄道事業者におけるバリアフリー整備の進捗について、鉄道駅バリアフリー料金が適用されていた場合と同等のフォローアップを適切に行うとともに、整備の実施が遅れることのないよう、必要に応じ指導してまいります。 なお、具体的なフォローアップの仕組みについては、委員の御指摘も踏まえ、省内関係部局において協議をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○木村英子君 ありがとうございます。 今の答弁の中のフォローアップについてですけれども、今まで行ってきた移動等円滑化評価会議、鉄軌道のバリアフリー化の整備推進に関する検討会など、当事者を含めた会議体でも行っていくというような理解でよろしいでしょうか。国交省のお答えをお願いいたします。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 基本的にはそのようなことを前提に、どういう体制でやるか、省内の関係部局で相談してまいりたいと考えておるところでございます。 以上でございます。
○木村英子君 次に、駅のエレベーターの充実についてお尋ねします。 エレベーターの設置が進んでいなかった頃、私たち重度障害者は、駅員さんや周囲の乗客の人に車椅子ごと持ち上げてもらわなければ電車に乗ることができませんでした。その後、激しい障害者運動を経て、ようやくエレベーターが設置され、私たちの移動の権利は少しずつ守られてきているようになりました。しかし、今、その移動の権利の保障が後退する危険を感じています。 資料四にあるガイドラインでは、エレベーターの最低基準は十一人乗り程度とされています。しかし、これではリクライニング型や医療的ケアを使う機材を積んだストレッチャー型の大型車椅子が乗れません。また、ほかのお客様が乗っているときは、少ない人数でも車椅子の人は乗ることができず、何回も待たされてしまいます。 資料五を御覧ください。これは私自身の経験でもありますし、二〇二三年には、舩後靖彦前議員も宇都宮駅でエレベーターのサイズを理由に新幹線の利用を断られそうになったという事態が起きました。また、人工呼吸器利用者とその家族でつくるバクバクの会からも、車椅子を最小に縮めないと乗れないエレベーターばかりだ、ストレッチャーで寝たまま乗れる広さを確保してほしいという切実な声が届いています。資料六にある鉄軌道のバリアフリー化の整備推進に関する検討会のとりまとめでも、利用者の状況に応じたエレベーターの大型化、複数化が提言されています。 現在の十一人乗りという最低基準を、ストレッチャー型車椅子等も余裕を持って利用できるよう引き上げる検討をすべきではないでしょうか。少なくとも、今後新設や大規模改修されるエレベーターについては、十一人乗りという規定に縛られず、大型サイズを導入するよう国が各鉄道会社に対して通知を発して促していただきたいと思いますが、国交省のお考えをお答えください。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 鉄道駅に設置されているエレベーターは、障害者や高齢者の方を始めとして多くの方が利用する設備でございます。 バリアフリー法に基づく移動等円滑化基準では、エレベーターのかごの大きさについて、車椅子と介護者の同乗を想定して十一人乗り以上とした上で、障害者等の利用の状況を考慮して定めるものとしております。 この障害者等の利用の状況の考慮につきましては、移動等円滑化整備ガイドラインにおきまして、緊急時の対応などに配慮し、可能な箇所にはストレッチャーを乗せることができる奥行きのあるエレベーターを導入することが望ましいとされております。 さらに、令和七年三月に公表いたしました鉄軌道のバリアフリー化の整備推進に関する検討会のとりまとめにおきましては、かごの寸法について、駅の大規模な改良をする際などには、最低基準である十一人乗りを上回る大きさのエレベーターを整備することが目指すべき方向として打ち出されており、この旨を全ての鉄軌道事業者に周知しているところでございます。 国土交通省といたしましては、今後も移動等円滑化基準や同検討会のとりまとめの内容などに基づき、鉄道駅が障害者や高齢者の方にとって使いやすい施設となりますよう、関係会議や関係文書の発出を通じて鉄軌道事業者を指導してまいります。 以上でございます。
○木村英子君 ありがとうございます。 障害者や高齢者など体の不自由な方だけでなく、全ての人たちが安心して快適に利用できる駅を実現していただくために、これからもバリアフリー化を促進していただきたいと思います。 質問を終わります。
○委員長(辻元清美君) 午後一時四十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ─────・───── 午後一時四十五分開会
○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。 今年もまだ五月半ばというのに暑くなってまいりました。さっき扇子を使っておいでの委員もいらっしゃいましたけれども。今年はまた、梅雨明け後に極端な高温が続く可能性がありまして、災害級の猛暑がやってくるとも言われております。本当に心配ですね。 資料一を御覧ください。これは、去年五月から九月、全国の熱中症による緊急搬送人数などを表したものですが、去年は過去最多の十万五百十人に達しました。熱中症で亡くなる方が年間二千人を超え、もはや熱中症というのは毎年起こる災害ですね。 東京消防庁の去年のデータによりますと、熱中症の緊急搬送のおよそ二割が夕方六時から翌朝の五時台にかけて発生しておりますので、この夜間の熱中症リスクというのを考えますと、住宅へのエアコン設置、とても重要だと思います。政府も広報で、御高齢の方々へ昼夜を問わずエアコンを適切に使用するよう呼びかけています。 そこで、まず金子大臣にお伺いしたいんですけれども、国として、住宅における熱中症対策でエアコンの重要性、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 私も暑がりの方でございまして、近年は、屋外だけでなくて屋内でも熱中症にかかるという方がおられます。特に、近年の夏の酷暑化等によりまして重要性が高まっている。住宅における熱中症対策としては、エアコンの適切な利用が重要であると思っております。
○ながえ孝子君 本当そうですよね。実は、熱中症、屋内で発症するという例が意外に多いというのも指摘されております。 私がこのエアコンの問題、強く意識するようになったのは、地元での声からなんです。夏場に街宣活動をしておりましたら、公営住宅から汗びっしょりかかれた高齢の女性が出てこられて、もう扇風機じゃ間に合わぬ、暑くて部屋の中にはおれぬとおっしゃるんですね。また、ある日、事務所に、公営住宅に入ろうと思ったがエアコンがない、設置したいなら自分で工事しろと言われ、出るときには元に戻す工事もするように言われた、そんな負担はできないというお電話も頂戴いたしました。 そこで、今日は、公営住宅におけるエアコンの設置について質問させていただきます。 資料二を御覧ください。一般家庭のエアコンの普及率です。既に九割を超え、当たり前にもなってきていると思うんですけれども、一方で、公営住宅に目を向けますと、状況は大きく異なるようです。 国土交通省の公営住宅整備基準に、浴室あるいはトイレの基準というのはちゃんとあるんですけれども、エアコンはありません。自治体判断に委ねられています。 そこで、伺います。 現在、公営住宅のエアコン設置率、どのぐらいなのか教えてもらえますか。あるいは、新築時、改築時にエアコンを設置している自治体が全国にどの程度あるのか把握しておられますか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 公営住宅のエアコンにつきましては、一般的に事業主体である地方公共団体ではなく入居者が設置をしていると、入居者自らが設置している場合が多いと承知をしております。そうしたことから、御指摘の公営住宅におけるエアコンの設置率については把握をしていないところでございます。 また、公営住宅を新築、改修する際にエアコンを設置している地方公共団体、事業主体の地方公共団体についても、同様に把握をしていないところでございます。
○ながえ孝子君 政府は、二〇三〇年までに熱中症で亡くなる方を半減するというのを目指していますよね。それだったら、自治体任せにせずに、まずは現状を調査して、しっかりどの自治体がどういうふうに熱中症対策をしているのか把握するべきだと思うんです。もはやエアコンはぜいたく品ではありません。生きていくために必要な道具です。私は、この問題は、快適性の問題ではなくて命の問題だと捉えているんですね。 公営住宅には、御高齢の方あるいは障害を抱える方、熱中症リスクの高い方が多く住んでおられます。しかも、古い公営住宅ほどコンクリート造りで、夏場というのは非常に厳しい住環境になっています。ところが、多くの自治体では、さっきありましたように、エアコン設置は自分でやってください、必要な工事も自分でやってください、退去時には原状回復してくださいという扱いになっています。さらに、電気容量が不足している、壁の強度が足りない、専用コンセントや配管用のスペースがないために、そもそもエアコン設置が難しいという部屋も少なくありません。 私は、直ちに全戸へエアコン本体を設置できないとしても、少なくとも専用コンセントや配管スペースがちゃんとあるような、いつでも設置できる住宅にしておくということは最低限必要だと思うんです。 国として、エアコン設置可能な仕様になっているか、専用コンセントや配管用スペースなどがちゃんと整備されているのか、エアコン設置が難しい部屋がどの程度残っているのか、実態把握の全国調査を行う必要があると思うんですが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 公営住宅におきまして、エアコン設置に必要な専用コンセントや配管スリーブなどがいかに整備されているのか整備されていないかといった整備状況につきましては、現在のところ把握ができておりません。一方で、その配管スリーブがないような古い公営住宅の中にも、換気用の小窓などを利用して、活用してエアコンを設置している事例はあると承知をしてございます。 いずれにいたしましても、まずは地方公共団体へのヒアリングなどを通じまして実態把握を行ってまいりたいと考えてございます。
○ながえ孝子君 是非前に進めていただくようお願いをいたします。 今、長く物価高が続きまして、家賃の負担に悩む方、増えていますよね。一方で、安いはずの公営住宅なんだけれども、空き部屋が増えているという現状は私もよく承知をしております。その理由の一つは、やっぱり公営住宅、古くて暑くてエアコンが付けにくくてということで、住まいの選択肢にもうなっていないんですよね。大変残念です。 国土交通省も、今、古い公営住宅の改修を進めておりますけれども、その際に、エアコンの設置、又は少なくともエアコンを設置できる環境を整備して、安心して住める住宅、選ばれる住宅にしていくことが大変必要だと思うんですね。 国として、公営住宅の改修を進める中で、エアコン設置が可能な仕様をもう標準化、スタンダードにしていくというお考えはありませんか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 公営住宅の改修につきましては、例えば耐震性能の確保やバリアフリー性能の向上など、様々な目的で事業主体である地方公共団体が判断をして実施をしているものでございます。一律に国の方で特定の工事を行うことを要件付けるというのは少しなじまないのかなと考えてございます。 ただ一方で、委員御指摘のとおり、公営住宅においてエアコンを設置している、設置できるようにしておくこと、これ重要でございます。国土交通省といたしましては、既存の公営住宅の改修を進める際にエアコンの設置を可能とする工事を併せて行うこともできますし、また、そうした工事も国の補助対象になっているというようなことにつきまして、担当者会議などを通じて公共団体に情報提供してまいりたいと考えております。
○ながえ孝子君 資料三を御覧ください。これ、家庭にエアコンがどのぐらいあるのかと、ある家電メーカーが調査したものなんですけれども、家庭に複数台エアコンがある世帯、増えている一方、ない、一台もないという世帯も一〇%弱やっぱり存在します。エアコンの有無というのは経済格差の現れです。 資料四を御覧ください。これはアメリカのデータといいましょうかグラフなんですけれども、もうこうやって見ると、アメリカでは新築住宅への冷房設備の設置というのをどんどん進めておりまして、ほぼ一〇〇%に近くなってきた、標準になってきたというグラフです。 さらに、アメリカでは、冷房格差を縮小するために、低所得世帯や六歳未満の子供又は六十五歳を超える高齢者がいる、あるいはぜんそく患者がいる家庭など、健康リスクのある世帯に無料でエアコンを配付する取組も進めています。 日本でも、自治体独自に、高齢世帯あるいは低所得世帯向けにエアコンの設置、導入を支援する事業を始めるところ増えてきました。いろいろ知恵を絞って、例えば公営住宅にリース設置しますよとか、いろんなことをやっているんですよね。 さっき、自治体に任せている、自治体の自主性を重んじてというお話もありましたけれども、私はこれやっぱり、命に関わる問題ですから、自治体に任せておいてよい問題とは思えないんですね。夏の高温というのは、一時の異常気象ではなくて、これからますます深刻化してまいります。熱中症は、ですから毎年起こる災害なんですね。これだけの死者が出ているんですから、国として方向性を示すだけで空気は変わってくると私は思うんですね。 なので、繰り返し申します。今やエアコンはぜいたく品ではありませんよね。命と健康を守るために必要な不可欠なもの。公営住宅は、高齢者や低所得の方など、住まいの確保に困難を抱えている皆さんにとってはセーフティーネットです。そのセーフティーネットに、命綱であるエアコンが使えない、こんな状況を放っておいていいわけがないと思うんです。 是非、政府の熱中症対策実行計画の中に、住まいの冷房確保、とりわけ公営住宅へのエアコン設置、又は設置に向けた環境整備を位置付けていただきたいなというふうに思っているんですね。国交省を中心に頑張っていただきたいと思いますが、金子大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(金子恭之君) 冒頭に申し上げましたとおり、住宅における熱中症対策としてエアコンの設置というのは有益だと、有効だと思っております。そして、健康に生活できる環境を整備する上でも非常に重要だと思っています。 このため、公営住宅を新築、改修する際には、エアコンを設置可能な仕様とすることに加えまして、地方公共団体がエアコンを設置することについても国の社会資本整備総合交付金等による支援の対象となっているところであり、先ほど宿本局長からお話がありましたように、地方公共団体の担当にもこういう形で支援制度があるんだよということを今報告をしているところでございます。 国土交通省としては、公営住宅におけるエアコンの設置が円滑に行われるよう、国の支援の対象となることや取組事例などについて事業主体である地方公共団体への周知等を行ってまいりたいと思います。
○ながえ孝子君 そういう現実的な支援、是非力を入れていただきたいと思っていますし、やっぱり空気を変えていくことが大事だというふうにも思います。エアコンはもうぜいたく品ではないと、標準装備に日本もやっていくんだという決意表明などをいただけると大変力強いなと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○平山佐知子君 お願いします。平山佐知子です。 今年の四月、先月から自転車にも交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が導入されました。 私の地元の静岡市でも、平たんな土地が多いからか、結構、子供さんから高齢者まで本当に幅広く自転車利用しているなという印象があるんですけれども、周りの方にも通勤で毎日自転車使っているという方いらっしゃいますので、ちょっといろいろこの青切符導入について意見を募ってみました。そうしたところ、正直、評判が余りよろしくない、というか、余り正しい情報がしっかり伝わっていないなという印象がありました。 私が聞いた一人の方は、通勤で自転車使っていて、これまでは歩道を走っていたそうなんですが、青切符制度が導入されるということで車道を走っていたところ、ほかの自転車と接触しそうになって、それを避けるために転んでしまったと、そして全治一か月のけがをしてしまったという話も聞きました。 大きな道路、国道などの大きな道路は怖いので裏道を選んで通っていたんですけれども、そうすると、道幅が狭いので車がなかなかその自転車を追い越せない、そのドライバーの方のいらいらが伝わってきて、迷惑掛けちゃいけないという思いからスピードをどんどん出してしまって、もうもはやママチャリのスピードではないなという速度まで上がってしまって、もう怖さを感じながら走っていますという声もありました。 もちろん、歩行者を守るためであったり当然自転車の安全を守るためという意味では、制度を変えていく、見直しをしていくということ大事だとは思っているんですが、それ以前に、自転車が安全に走ることができる道路環境整備であったり、又は十分な周知をして幅広く理解を高めていくこと、これがより必要になってくるんじゃないかと思っています。 金子大臣、政界きっての自転車通と伺いました。それから、政府の自転車活用推進本部の本部長として、政府全体のこの自転車活用に関する施策を統括する立場でもいらっしゃるということです。 申し上げたような、けがをしてしまったという声ですとか心配の声、様々な御意見に対してどういうふうにお考えがあるのか。また、国民に分かりやすく理解してもらうためにはどうしたらいいのかなど、もしお考えがあれば聞かせてください。
○国務大臣(金子恭之君) 政界きっての通ではございませんが、これまで超党派で自転車活用推進議員連盟というのをつくっておりまして、その幹事長を務めております。超党派で、与野党でまとまって自転車活用推進法も作らせていただいて、自転車に乗る方が歩行者あるいは自動車の方々と共存して安全に自転車を楽しんでいただくために取り組んでいるところでございます。 そういう意味では、私自身、今年四月の青切符制度の導入以降、地域から自転車の通行に関する様々な声をいただいておりまして、歩行者、自転車、自動車のそれぞれが安全に通行できる環境づくりが重要であると考えております。 このためには、交通状況に応じて適切に分離された通行空間の整備と、自転車の走行に関するルール周知を共に進めていくことが重要であると思います。現在、政府において策定中の第三次自転車活用推進計画においても、自転車通行空間の計画的な整備推進や、全ての道路利用者におけるルールの遵守による交通安全の確保を重要施策として位置付けることとしております。 他方、通行空間の整備につきましては、以前、衆議院の国土交通委員会の海外派遣でイギリス、オランダを訪問したときに、与野党の先生方で一緒に自転車専用の通行空間を走りまして、我が国でも同様な環境を目指したいなと感じたことはありますけれども、日本のような過密なところと外国とではまた条件も違うので、できる限りそのことはやりたいと思っておりますし、また先週イタリアを訪問した際にも、充実した自転車専用の通行空間を視察をして、その思いを新たにしたところでございます。 引き続き、政府の自転車活用推進本部長として、また超党派の自転車活用推進議員連盟の幹事長として、警察庁を始めとする関係機関と連携しながら、自転車が安全に通行できる環境づくりにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 さすが、幅広い、諸外国の事例も、現場も訪れながらということで、しっかり何よりも自転車の安全、歩行者の安全、自動車の安全、道路環境の整備含めて、安全を守るという目線で進めていただきたいなというふうに思っております。 今回、この交通反則通告制度の対象となる反則行為ですが、これ、何と百十三項目、百十三項目もあるということで、すごくたくさんあるわけですね。これだけたくさんあれば、やはり伝える側も、それから受け取る側、理解する側も本当に大変だなという印象を持っています。 中でも混乱していることの一つが、歩道は禁止ではないということですね。歩道を走れば即青切符ということではないということで、この辺りがまだまだしっかり伝わっていないなというか、混乱を招いているなというところを感じておりますので、改めてここを、警察庁お越しいただいています、説明をお願いいたします。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 道路交通法におきましては自転車は軽車両とされておりまして、自動車と同じ車両の一種であることから、車道を通行することが原則でございます。 ただし、普通自転車については、いかなる場合も車道を通行しなければならないわけではございませんで、道路標識、道路標示で歩道を通行することができるとされているとき、また、十三歳未満の方若しくは七十歳以上の方、又は一定の身体障害を有する方が運転するときには歩道を通行することができます。また、著しく自動車の交通量が多いなど、通行すると事故の危険があるときなども歩道通行が可能となっているところでございます。歩道を通行する際には歩道の車道寄りの部分を徐行しなければならず、自転車の進行が歩行者の進行を妨げることとなるときは一時停止をしなければならないこととされているところでございます。 引き続き、自転車が歩道を通行することができる場合及び歩道を通行する方法について周知を徹底し、自転車の関係する交通事故防止に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○平山佐知子君 すごく細やかに丁寧に教えていただきましたが、皆さんも難しいという声も聞こえてきたように、やっぱりこれ難しいんですよね。何歳未満とか何歳以上とか、じゃ、ここは車道側をとか細やかで、細かくて、なかなかやっぱり実際皆さんに聞いても混乱されている方が多い。 じゃ、結局どうすればいいのということで、声もたくさん届いています。例えば、小学生の子供さんを持つ親御さんからは、この四月からは、小学生のお子さんは歩道を走って、お母さんは一緒に走っているんだけど車道を通らなくちゃいけなくて、かなり負担を感じていて困っていますという声も実際届いています。 また、もう一つ混乱していると感じている事例について、皆さん、資料一を御覧いただきたいと思います。 これ、静岡駅前の交差点の様子を写真で撮ってきました。通常ですと、先ほどあったように自転車というのは軽車両ですから、自動車と同じ信号を見て渡ります。ですが、ここは歩車分離式の交差点で、写真にもありますように、この歩行者、自転車専用という標識があるため、自転車も歩行者と同じ信号を見て進むことになります。ですが、それを知らずにここでも車と同じように走ってしまって、ドライバーの方からは、実際、危ないという声ですとか、これではこの交差点を歩車分離式にした意味があるのかといった声も届いています。 道路を使う方々というのは大きく、自動車、自転車、歩行者と、三つのパターンに分けられると思うんですけれども、自動車は免許がありますから、ルールに沿って走行する。歩行者はシンプルですね。歩道を走って、歩行者用の信号を見て、青信号になったら渡るということでシンプルですけれども、私は、その中で自転車だけは、言うならば宙ぶらりんの状態なんじゃないかなと思っています。時によって歩行者と同じ信号を見て、時によって車と同じ信号を見るという、この微妙な判断がその時々必要になってくるということで、とても難しいと思うんです。 自転車は、この日本の交通のルールを余り知らない外国の方もたくさん乗っていらっしゃいます。自転車に乗る際には必ず、例えばですけれども、一回は講習を受けましょうといったルールを設けるなどの仕組みづくり、これから必要になってくるんじゃないでしょうか。 より安全な道路環境を築いていくためには何かしらの対策が必要だと思いますけれども、その点の考えを聞かせてください。
○政府参考人(阿部竜矢君) お答えいたします。 自転車乗用中の死亡・重傷事故の約四分の三は自転車側にも法令違反が認められるということを踏まえますと、委員御指摘のとおり、自転車の交通ルールについて周知を行っていくことが極めて重要であるというふうに考えております。 そのため、警察庁におきましては、昨年の九月に自転車の基本的な交通ルールを分かりやすく解説する自転車ルールブックを作成し、また同じ年十二月には、自転車の交通ルールなどを取りまとめた特設ポータルサイトを開設するなどしたところでございます。 また、ライフステージに応じた自転車の交通安全教育の充実を図るため、同じく昨年十二月には、自転車の交通安全教育の充実化に向けた官民連携協議会におきまして、学校や保護者などの自転車の交通安全教育に携わる幅広い方が活用することができるように、自転車の交通安全教育ガイドラインというものを作成したところでございます。 引き続き、関係機関や団体と連携しながら、ただいま申し上げました自転車ルールブックや自転車の交通安全教育ガイドラインなどを活用した効果的な広報啓発や交通安全教育などを推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 何よりも、事故を未然に防ぐというのが一番大切だと思っています。この青切符導入が単なる取締りにとどまれば、ばれなければいいとか、どうやって擦り抜けようということになってしまってはこれは本末転倒でありますので、なぜこうした制度を設けなければいけないのかということも含めてしっかり周知するように、またお願いをしたいと思います。 以上です。ありがとうございます。
○委員長(辻元清美君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。金子国土交通大臣。
○国務大臣(金子恭之君) ただいま議題となりました都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 近年、地方部を中心に人口減少が進む中、仕事や町中の魅力の不足により、若者の地方離れが深刻化し、地方都市等においては、生活サービス機能の維持が一層困難となっているものと認識をしております。また、災害に強い地域づくり、市街地整備事業における所有者不明土地対策等の課題にも対応することが求められております。 こうした状況を踏まえ、地域に民間投資を呼び込み、各地で個性ある都市空間を実現していくため、地域の稼ぐ力を強化し、町の魅力を磨き上げる対策を講じていく必要があります。 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、都市機能の更なる集積、連携による地域の活性化を推進するため、立地適正化計画について、業務施設等の誘導に関する事項を位置付け、容積率制限の緩和等の誘導措置を講ずることができることとしております。また、都市機能の集積や更新等を担う市街地整備事業の円滑な施行を確保するため、事業施行者が所有者不明土地管理人等の選任請求の主体と認められることを明確化するほか、地域の活性化に資する民間都市再生プロジェクトについて、国土交通大臣の認定を申請することができる期限を延長する等の措置を講ずることとしております。 第二に、地域の歴史、文化や、景観、環境に根差す町づくりを推進するため、都市再生整備計画に地域固有の魅力の維持向上を図る区域を定め、地域の核となる建築物を改修、活用するための制度を創設することとしております。また、歴史的風致維持向上計画の作成に必要な文化財を市町村の指定文化財等にも拡大するほか、景観再生のため、景観整備推進法人等が所有者に代わり建造物の改修、活用等を行う制度の創設等の措置を講ずることとしております。 第三に、官民連携による町の適切な維持管理を推進するため、公共公益施設の整備、管理に関する協定制度を創設し、民間事業者の積極的な公共貢献を引き出すとともに、一定の区域において、町の維持管理の活動を計画として見える化し、支援する制度の創設等の措置を講ずることとしております。 第四に、頻発化、激甚化する災害に対して急務となる都市の安全確保を進めるため、立地適正化計画について、居住誘導区域から災害危険区域の全域を除外するとともに、町への来訪者にも対応した防災施設整備のための防災指針の見直し等の措置を講ずることとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(辻元清美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時十三分散会
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