令和八年三月二十四日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 三月十九日 辞任 補欠選任 加田 裕之君 阿達 雅志君 見坂 茂範君 藤川 政人君 鈴木 大地君 長谷川 岳君 若井 敦子君 本田 顕子君 小林さやか君 平戸 航太君 石 平君 青島 健太君 三月二十三日 辞任 補欠選任 藤川 政人君 見坂 茂範君 本田 顕子君 若井 敦子君 三月二十四日 辞任 補欠選任 西田 実仁君 司 隆史君 石井めぐみ君 石 平君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 辻元 清美君 理 事 滝波 宏文君 山本佐知子君 蓮 舫君 後藤 斎君 三浦 信祐君 委 員 見坂 茂範君 酒井 庸行君 永井 学君 山本 順三君 若井 敦子君 羽田 次郎君 吉田 忠智君 礒崎 哲史君 平戸 航太君 司 隆史君 西田 実仁君 青島 健太君 石 平君 安藤 裕君 初鹿野裕樹君 ながえ孝子君 平山佐知子君 国務大臣 国土交通大臣 金子 恭之君 副大臣 国土交通副大臣 佐々木 紀君 国土交通副大臣 酒井 庸行君 大臣政務官 内閣府大臣政務 官 若山 慎司君 外務大臣政務官 大西 洋平君 国土交通大臣政 務官 加藤 竜祥君 国土交通大臣政 務官 永井 学君 国土交通大臣政 務官 上田 英俊君 事務局側 常任委員会専門 員 清野 和彦君 政府参考人 内閣官房外国人 との秩序ある共 生社会推進室次 長 加藤 経将君 内閣府大臣官房 審議官 河合 宏一君 消防庁審議官 鳥井 陽一君 外務省大臣官房 審議官 三宅 浩史君 外務省大臣官房 参事官 上田 肇君 経済産業省大臣 官房審議官 畑田 浩之君 資源エネルギー 庁長官官房資源 エネルギー政策 統括調整官 山田 仁君 資源エネルギー 庁長官官房資源 エネルギー政策 統括調整官 木原 晋一君 国土交通省大臣 官房総括審議官 岡野まさ子君 国土交通省大臣 官房上下水道審 議官 石井 宏幸君 国土交通省大臣 官房技術審議官 小林賢太郎君 国土交通省総合 政策局長 鶴田 浩久君 国土交通省不動 産・建設経済局 長 楠田 幹人君 国土交通省都市 局長 中田 裕人君 国土交通省水管 理・国土保全局 長 林 正道君 国土交通省道路 局長 沓掛 敏夫君 国土交通省住宅 局長 宿本 尚吾君 国土交通省鉄道 局長 五十嵐徹人君 国土交通省物流 ・自動車局長 石原 大君 国土交通省海事 局長 新垣 慶太君 国土交通省航空 局長 宮澤 康一君 観光庁次長 木村 典央君 海上保安庁次長 坂巻 健太君 環境省大臣官房 審議官 成田 浩司君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査 (国土交通行政等の基本施策に関する件) ─────────────
国土交通委員会
発言 184
○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 皆様、おはようございます。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石平さん、小林さやかさん、鈴木大地さん及び加田裕之さんが委員を辞任され、その補欠として青島健太さん、平戸航太さん、長谷川岳さん及び阿達雅志さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室次長加藤経将さん外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻元清美君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田実仁君 おはようございます。公明党の西田実仁でございます。 今日は、最初に質問する機会をいただきました委員長始め、与野党の理事の先生方に心から感謝を申し上げさせていただきたいと思います。 まず私の方からは、イラン情勢と物流ということについて国交省の方に確認をさせていただきたいと思います。 国際エネルギー機関、IEAが報告書を出しておられまして、シェルタリング・フロム・オイルショックスということで、政府や企業、また家計に石油消費の即時削減を求めております。油の供給途絶の長期化に備えまして、言わば需要側に行動変容を求めているという報告書でございます。特に物流の分野で申し上げますと、国に求められている需要抑制策として三つ挙げられております。速度制限の見直し、エコドライブ、車両保守、そして配送条件の見直しでございます。 このIEAが求める需要抑制策につきまして、政府の取組を伺いたいと思います。 第一に、国交省は、警察庁とも連携し、速度管理政策を検討するかどうかということ。第二に、中小のとりわけ運送会社向けに、エコドライブ研修への助成あるいは車両保守への補助を拡充する用意はあるのかどうか。第三に、配送条件を見直すため、四月から施行されますCLO、物流統括管理者制度をどう活用していくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のIEAの報告書で提示されました需要抑制策、これにつきましては、各国が取り得る対策の例を提示しているものであり、各国がそれぞれの状況を踏まえて検討するものというふうに承知してございます。エネルギー行政を所管する資源エネルギー庁によりますと、現状におきましては、我が国における石油需給について直ちに影響が生じる状況にはないというふうに聞いておるところでございます。 その上で、今般のイラン情勢に伴う燃料油の価格や供給の動向による我が国の物流への影響を注視しているというところではございますが、国土交通省といたしましては、まずは関係省庁や業界団体とも連携しながら、必要に応じて対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。 なお、委員から御指摘ございました物流統括管理者、いわゆるCLOにつきましては、本年四月から全面施行されます改正物流効率化法に基づきまして、大手の荷主等に対して選任が義務付けられることとなります。本制度の着実な執行を通じまして、積載効率の向上などの更なる物流の効率化に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○西田実仁君 政府は、報道によりますと、今日でしょうか、関係省庁連絡会議を開くと、このイラン情勢に関して、報道がございますけれども、今の御答弁でありますと、これから検討していくということのようですが、この関係閣僚会議等でも、今申し上げた物流におけます需要抑制策、日本としての現状を踏まえて検討していくということで議題になっていくということでよろしいでしょうか。確認でお願いします。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、私どもとしましては、まずは今の現状についてしっかりと注視した上で、どういったことが必要になるかということを関係省庁と連携しながら検討していきたいというふうに考えてございます。
○西田実仁君 やはり先回りしてどんどんやっていかないと、中小の特に運送会社に関しましては、コストが物すごい上がっていて、今後はもう続けられなくなるぐらいの悲鳴が現場を回っていると聞こえてまいります。余り悠長なことを言っている場合じゃないと思いますけれども、大臣、一言。
○国務大臣(金子恭之君) 今朝、中東情勢に関係する関係閣僚会議がございました。時間が割と短かったんですけれども、それぞれの関係省庁が集まりまして、私どもも、先ほど岡野総括審議官から御説明したと思いますが、その関係閣僚会議を、前からもういろんな対策を検討しております。改めて今日の関係閣僚会議で総理から御指示をいただいたことに対しまして、ありとあらゆる関係で努力をしていきたいというように思っております。
○西田実仁君 是非、先手先手でお願いしたいと思います。 それでは、お手元に資料もお配りしましたが、先日予算委員会でも取り上げました、主に基礎工事などを請け負うとび、土工の事業者に聞いた話を基にお聞きしたいと思います。 本年一月から、旧下請法が改正されまして、いわゆる取適法が施行されました。あわせて、労務費転嫁指針も見直されたわけであります。国を挙げてこうして適正取引を推進している中、一部の住宅メーカーなど元請会社ととび、土工の事業者との間で価格に関する事前協議が一切なく、見積りもなく、着工後に注文書が送られてくるだけというとんでもない取引が常態化しているというふうに聞いております。 資料を見ていただきたいと思います。 これは実際にあったものを個人情報等を排して記載したものでありますけれども、注文書に、一枚目にあります①は七十二万一千七百八十一円、そして②が注文書②で十二万一千八百四十五円で、合わせますと八十四万三千六百二十六円ということになります。これに生コン代の六十三万六千九百六十円を削りますと、二十万六千六百六十六円、③が残るわけであります。しかし、これに右側の諸経費が砕石、ポンプ車等ございまして、これを引きますと最終的には、④十五万五千諸経費で掛かりますので、③から④を引きますと五万一千六百六十六円しか手元に残らないと。これは十一人で二日間で仕事をやったということですから、二十二人工で割りますと一人工は何と二千三百四十八円と。しかも、これに重機代や燃料代等は含まれていないということですから、もう完全に赤字の状態でございます。 なぜこんな仕事を受けたのかというふうに思いますけれども、これまでの商習慣からして、仕事を失いたくないと、あるいは費用がかさんだら後で払うからという口約束ですけれども、これが守られたためしもないと、こういうふうに聞くわけであります。 この注文書を見て、大臣のまず受け止めをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 西田委員には、予算委員会も含めて、弱い立場にある受注者の立場に立っていろんなこういう資料を御提示いただいたり、本当に有り難く思っているところでございます。 個別の事案に対してコメントすることは差し控えますが、建設業においては、一般的に受注者より注文者の方が取引上の立場が強く、受注者である建設業者の方から価格協議などを申し出ることが難しい場合もあると承知をしております。特に民民の場合はそういう状況だと思います。 このような状況を踏まえ、建設業法において、建設工事の請負契約の原則として、請負契約の当事者は、対等な立場における合意に基づいて公正な契約を締結をし、信義に従って誠実に履行しなければならない旨を定めているところであり、注文者が一方的に価格を決定し契約することはこの原則に反する行為であると考えております。また、注文者による一方的な価格決定、契約が行われた場合には、受注を強いられた建設業者において技能労働者に適正な水準の賃金を支払うことができなくなり、建設業の担い手確保をより一層困難にするおそれがあります。 このため、昨年十二月に改正建設業法を全面施行し、建設業者は労務費に関する基準を踏まえ適正な労務費等を明示した見積書の作成に努めること、注文者は当該見積書の内容を考慮して契約を締結するよう努めること、注文者は当該見積書において通常必要と認められる労務費等の額を著しく下回るような変更を求めてはならないことなど、労務費の確保と行き渡りに関する新たなルールを導入したところであり、これは注文者に一方的な価格決定の防止にも資するものと考えております。 この改正建設業法に基づく新たなルールも含め、建設業法の規定の趣旨や内容が関係者に十分理解されるよう、その周知徹底に引き続き丁寧に取り組むとともに、御提示いただいたような注文書などの情報も活用して、建設Gメンによる調査、指導を実施する等により、取引の適正化に努めてまいります。
○西田実仁君 この今年一月から施行された取適法では、協議に応じない一方的な代金決定は法律の禁止事項になっているんですね。しかし、建設工事は取適法の適用除外なんですよ。したがって、大臣はさきの予算委員会でも、そうした協議を行うことなく一方的に請負代金の額を決定することは建設業法に基づく監督処分等の対象となり得ると、こう言ってはいますけれども、取適法ではもう法律の禁止事項ですが、残念ながら建設業法では禁止事項にはなっていないんですよ、法律上。 それは、前提がこういうふうになっているんですね。建設業法二十条には、建設業者、今でいえばとび、土工に対して、建設工事の見積書を作成するよう努めなければならない。要するに、努力義務、見積書を作れという努力義務。一方、建設工事の注文者、今の私の例でいえば住宅メーカーになりますけれども、この材料費等記載見積書の内容を考慮するよう努めると。要するに、見積書をとび、土工は作るように努力せよと、そして受ける方はそれを考慮せよと。いずれにしても努力義務なんですよ。ですから、とび側がこれ見積り出していないということだから注文者は考慮しようがないということで、もしかしたらこの監督処分の対象にならないんじゃないかというまず疑念があります。そういうまず立て付けなんですよ。 今回のように、建設業者、とび、しかも小規模、見積りを出す側と、建設工事の注文者、いわゆる住宅メーカー大手、この双方に見積りを出す努力義務とそれを考慮する努力義務を課すことで、取適法が定める協議に応じない一方的な代金決定を規制しようとしているように見えるんですけれども、そうした持って回ったやり方ではなくて、取適法と同様に、協議に応じない一方的な代金決定は法律の禁止行為と業法に規定をすれば、おのずと見積りの作成にも取り組み、工事の注文者も価格に関する協議を行うようになるのではないか。 旧下請法でも、今大臣が答弁したように、長年この協議に応じない一方的な代金決定はよくないとずっと言い続けてきたんですよ。だけど、長年ずっと商習慣があって改まらないから、旧下請法を抜本的に改正をして法律の禁止事項にしたんですよ。それによって、この取適法が目的としている協議をして価格を決めるということが進んできたということがあるんですね。ですから、建設業法においても同様であって、やはり努力義務ではなくて、こういう長年の商習慣の悪弊を改めるためには、実態をよく調査した上でありますけれども、業法をやっぱり改正した方がいいと思うんですよ。 これなぜこうなっているかというと、業法の改正が二〇二四年六月なんですよ。そして、旧下請の改正は二〇二五年の五月だったんですよ。ですから、業法が先に改正して、その後、取適法になったんですよ。という順番もあって、その取適法の改正と完全に平仄が一致していないという事情は理解しますけれども、しかしながら、この協議なしの一方的な代金決定を根絶するには、努力義務ではなくて、業法を改正して、やはりそうした行為は法律の禁止事項なんだというふうに国がしっかりと意思を示さないと改まらないんじゃないかというふうに私は問題意識を持っておりますけれども、大臣は共有していただけますか。
○国務大臣(金子恭之君) 今の西田委員の御指摘はごもっともだと思っております。 建設業においても、一方的に請負代金を決定する行為については請負契約に関し不誠実な行為などに該当し、同法に基づく監督処分等の対象になり得るものとされており、その旨を建設業法令遵守ガイドラインに明記をし、適切に指導等を行っているところであります。また、一方的な請負代金の決定をなくすためには、受注者が注文者に見積書を提出をし、双方で十分に協議の上、請負契約を締結するといった商慣行の普及、定着が不可欠であります。 このため、先ほど申し上げましたとおり、昨年十二月に改正建設業法を全面施行し、注文者は建設業者が作成をした見積書の内容を考慮して契約を締結するよう努めるなどの新たな取引ルールを導入したところでありまして、まずは、引き続き、新たな取引ルールの更なる周知や見積書のひな形の活用促進などに取り組むとともに、法令違反の疑いがある場合には建設Gメンによる調査、指導等を実施するなどにより、取引の適正化に努めてまいります。その上で、委員の問題意識である一方的な請負代金の決定を防ぐことは、私としても必要なことであると認識をしております。 新たな取引ルールは、先ほどお話がありましたように、昨年十二月にスタートしたばかりのところであり、まずはその普及状況等を注視をしていただいて、更なる措置の必要性について関係者の意見も丁寧に伺いながら、引き続き検討を行ってまいります。
○西田実仁君 終わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 大臣、今日は、我が国の物流を支える貨物鉄道について質問させていただきます。 本年は東日本大震災から十五年となります。発災後、人命救助、生活支援のために、運送業の皆さんの貢献を忘れてはならないというふうに思います。その中でも、石油の配送、物資輸送に貨物鉄道が果たした役割、貢献度は極めて大きく、忘れてはなりません。さらに、現下のイラン情勢に伴って、石油供給ニーズに対応するために、千葉や神奈川から福島、岩手、栃木、長野等へ大切な石油を臨時列車としても運んでおられます。我が国の大量輸送に欠かせない貨物鉄道であります。 金子大臣、まず冒頭、鉄道貨物の重要性の認識、改めて大臣としてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 三浦委員御指摘のとおりだと思います。 災害時における緊急輸送を確保するため、多重的な輸送ルートによるリダンダンシーを確保することは極めて重要であると考えております。東日本大震災時には被災地に石油を輸送するなど、貨物鉄道は重要な役割を果たしたものと認識をしております。 また、鉄道貨物輸送は、大量輸送特性や環境性能の高さ、トラックドライバー不足への対応など、多様な社会的意義を有しております。 貨物鉄道が期待される幅広い観点からの役割をしっかりと果たせるよう、国土交通省としても輸送力の増強等に向けた支援に引き続き取り組んでまいります。
○三浦信祐君 今後、トラックドライバー不足への対応として、JR貨物のダイヤ改正では、中距離帯の輸送力の増強や利便性向上とともに、大型コンテナの増備、さらには貨物駅を核とした結節機能強化が図られると承知をしております。その上で、今後この傾向は極めて強くなり、物流の維持効率化等、鉄道貨物輸送の重要性は今まで以上に増していくものだと私は感じております。 しかし、自然災害等によって線路が影響を受けて長期不通となってしまえば、顧客離れのリスクがございます。上下分離方式となっているJR貨物としては、もうこれはいかんともし難い現実であります。 大臣の御地元で、貨物列車の線路使用料が収入の七割を占める肥薩おれんじ鉄道、貨物列車の収容能力は高いものの増便されないという現実は、災害に弱いと見られていることで荷物が集約されないことが理由と言われています。また、大臣もお詳しいと思いますけど、ここを走っている列車はディーゼルカーです。ところが電化をしてあります。それは、貨物列車を通すために電化をしている状況です。 そういう面から見ると、在来線の設備の強靱化が必要であります。保線能力の強化、予防保全に対する支援を行うことは、国家経済体制の安定性確保に不可欠であります。在来線施設の強靱化にしっかりと取り組んでいただきたいと思いますけれども、国土交通省、いかがでしょうか。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 貨物列車が走る在来線の設備の強靱化は、自然災害が頻発化、激甚化する中で重要な課題であると認識しております。 国土交通省では、自然災害等に対する鉄道施設の強靱化のため、斜面からの土砂流入防止や河川橋梁の洗掘防止に資する豪雨対策への補助を行っており、令和七年度当初予算より、従来補助対象外であったJR本州三社に対しても、貨物列車が走る片道断面輸送量一日一万人未満の路線に対して補助ができるよう拡充を行っております。 また、予防保全の観点から、経年劣化が進むトンネルや橋梁の老朽化対策への補助を行っており、将来的な維持管理費を低減し、長寿命化に資する鉄道施設の補強、改良について、貨物列車が走る地域鉄道事業者等に対しても補助しているところでございます。 加えて、保線能力の強化に関しては、令和六年度補正予算より、地域鉄道メンテナンス体制強化事業費補助を創設し、地域の鉄道事業者が技術力のある第三者と協定を結び、連携しながら、保守体制再構築を行う事業に対して補助を行っており、貨物列車が走る並行在来線事業者等に対しても補助しているところです。 国土交通省としては、引き続き、貨物列車が走る在来線の設備の強靱化、保線能力の強化、予防保全に対する支援を行い、貨物鉄道の安全・安定輸送の確保に努めてまいります。 以上でございます。
○三浦信祐君 局長、是非これ、旅客だけじゃなくて、当然そこを走る貨物列車のその先には経済が回っていますので、要望によく応えていただきたいというふうに思います。 次に、モーダルシフトには結節点が必須であります。物流のコンビネーション化には、トラック事業者のみならず、JR貨物との接点に対する支援があってこそ効果が発現されます。輸送モードのシームレス化へは、貨物駅の活用への機能アップデートに関する整備が必要であります。鉄道の線路自体が強靱化をしたとしても、そこで荷物の出し入れ、これが、効率化を更に進めていくということが重要です。 そのために、投資に対する資金的支援、また輸送機材、機関車の更新への支援、また緊締車、これらの増備などの投資が重要となると私は思います。積極的に政府は支援をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 鉄道貨物輸送は、大量輸送特性や環境性能の高さ、トラックドライバー不足への対応など多様な社会的意義を有していることから、貨物鉄の輸送力を増強し、モーダルシフトを進めることが重要でございます。 このため、国としては、輸送力増強に向けて、トラックからの積替えが容易な大型コンテナの導入や、それに対応した貨物駅におけるコンテナホームの拡幅について支援するとともに、緊締車を含む資機材等の導入などを支援しております。また、JR貨物の経営自立に向けた経営基盤強化のため、機関車などの設備投資に対する支援を行っているところです。 今後とも、こうした支援を通じて、貨物鉄道が期待される役割を存分に発揮できるよう、国としてもしっかりと取り組んでまいります。 以上でございます。
○三浦信祐君 メジャーターミナルを進めていただいて、そして、その一段細かいところへも投資ができるように、是非強力に推進をしていただきたいと思います。 安全保障上、鉄路がつながっていることは、国土保全、即応能力体制を有していることに伴う抑止力にもなります。地方路線でも大都市間貨物輸送に貢献しているということは論をまちません。 その上で、新幹線の整備が進むことで従来の在来線が変化していきます。すなわち、第三セクター化や旅客輸送量の減少による並行在来線への投資力に脆弱性が生じるというリスクが副反応として進んでしまいます。 特に、今後、北海道新幹線の建設が進んで、特急が通る海線の経営分離に伴う費用負担等の課題を克服していかなければ、本州と北海道の間の輸送力保持、これに多大な影響、経営問題になる可能性があるというふうに考えます。確実に輸送ネットワークが確保できるように、この際、国がスキームをつくり上げるべきだと私は考えます。 大臣、所信の中で貨物鉄道に対する言葉がちょっと少なかったということも踏まえて、是非取り組んでいただきたい。その決意も明確に言っていただければと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 済みません。御指摘ありがとうございます。 貨物鉄道は、並行在来線を含む全国の鉄道ネットワークを活用し、多様な役割を発揮しております。並行在来線については、旅客輸送のみならず、貨物鉄道ネットワークを構成する役割も担っていることや、並行在来線会社が厳しい経営環境に置かれていることも踏まえて、国として貨物調整金の交付による支援を実施しております。 私の地元でも、九州新幹線の並行在来線、熊本と鹿児島に二県にまたがります肥薩おれんじ鉄道もこの支援を受けておりまして、大変重要な制度であると実感をしているところでございます。 また、いわゆる海線の鉄道貨物輸送の在り方については、有識者検討会議において議論いただき、少なくとも北海道新幹線札幌延伸開業の時点では海線の維持により貨物鉄道の機能を確保することが必要との中間とりまとめが昨年九月に示されたところでございます。 今後も、旅客輸送の取扱いに関する地域の議論の動向にも留意しながら、北海道庁を始めとする関係者と議論してまいります。
○三浦信祐君 是非、鉄道は本当に国土の血管でもあります。リダンダンシーと先ほど冒頭に言っていただきました。このリダンダンシーというのは、単なる経営判断だけでそれを途切れさせてはいけないという決意でもあるというふうに私たちも理解をさせていただきたいと思います。是非、今後その強靱化に対する投資、お願いしたいというふうに思います。 次に、自動運転バスの社会実装について伺います。 地域公共交通確保維持改善事業費補助金、長くて普通は覚えられないような長い名前でありますけれども、これを活用して神奈川県内で自動運転バスの実証実験が進んでおります。県内では、川崎市、平塚市そして横浜市での更なる挑戦が今取組をされております。 私は、川崎市が進めるレベル4のL4、このバスプロジェクトについてこれまで全力で応援させていただいて、国土交通省の皆さんの御理解と御支援があって大きく進捗をしております。ミニバスタイプに加えて、日本のいすゞ自動車、この大型のエルガというバスも導入して実証実験が重ねられております。 これらの取組は、今後の公共交通の確保、さらには、先ほどこの委員会でも視察をさせていただいた交通空白地域への対処にまで発展できるということが期待できます。国産の大型バスであることは、経済安全保障上も不可欠な取組であります。 大都市部での自動運転バスの実証実験に伴う知見の蓄積と、これを横展開し全国へ活用できるようにすべきと考えますが、大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 御指摘のとおり、自動運転は、我が国が抱える少子高齢化による深刻な担い手不足の解決や安全な自動車社会を実現する上で必要不可欠なものであると考えております。 私自身も、全国の自動運転バス、そして自動運転の普通の乗用車も試乗させていただきましたし、自動運転トラックは乗ることはなかったわけでありますが、現場で説明を伺った、実車を見せていただいたところでございます。 このため、国土交通省では、令和四年度より、自動運転の導入を目指す地方自治体に対して支援を行ってきており、今年度は、委員からお話のございました神奈川県川崎市で国内メーカーの大型バスを活用して行っている実証事業など、全国で六十七か所の取組を支援をしております。 国土交通省としては、今後も、こうした既存バス路線における自動運転車両の導入や、一人が複数車両を遠隔監視する仕組みなど、運転手不足の課題解決により効果的な、より効果の高い取組への支援を重点化いたしまして、地域公共交通への自動運転の導入の優良事例として横展開することによりまして自動運転の社会実装を着実に進めていきたいと思っておりますので、御支援よろしくお願いしたいと思います。
○三浦信祐君 ソフトウェアも重ねれば重ねるほど良くなって、ブレーキの掛かり方も、また複数の道路をまたぐということもできるようになってきたということがあります。これ横展開をすることによって、かなり可能性が高まるというふうに思います。 加えて、大臣、是非、これ日本のバスを自動運転化するというこの挑戦を、是非企業の努力だけに任せないで、国でしっかり支援をしていただきたいと思いますけど、どうぞ、お願いします。
○国務大臣(金子恭之君) おっしゃるとおりです。 日本の優秀な自動車メーカーおられるわけで、少し外国の車に後れを取った、一部ですね、バスについては、導入については、先ほどお話がありましたように、いすゞ自動車を始め、国内でもそのバスの取組は進んでおりますので、我々もしっかりと支援をしていきたいというふうに思っております。
○三浦信祐君 是非、ソフトウェアを組み上げる技術者、実は、交通に全く関係がなかった方でも、ソフトウェアで社会を良くしようと思っておられる方もいます。是非、現場にまた行っていただいて、そのつながりをつくっていただくように心からお願いをさせていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○羽田次郎君 立憲民主・無所属の羽田次郎です。昨年に引き続き、今国会でもどうぞよろしくお願いいたします。 まず、実質的なホルムズ海峡封鎖の現状について、詳しくはこの後、吉田委員から御質問がありますが、私からも少し質問をさせていただきたいと思います。 イラン情勢をめぐる緊張の高まりによって、原油の安定的な調達に不透明感が漂っております。こうした中、我が国の物流を支えるトラック運送事業において、軽油の安定確保に対する強い懸念が生じております。軽油価格の高騰や供給不安は、運送事業者の経営を直撃するのみならず、物流の停滞を通じて、国民生活や産業にも重大な影響を及ぼしかねません。仮に軽油の供給が逼迫した場合、国民生活や産業を守る観点から、物流機能をどのように維持していくかということも重要な課題になると考えております。 トラック運送事業者が軽油を安定的に確保できる環境整備に向けた国土交通省の取組について、現場の実態や影響をどのように分析、把握を行っているのか、金子大臣に伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 羽田委員御指摘のとおり、イラン情勢は非常に国民生活に大きな影響を与えているというふうに承知をしております。 イラン情勢を受けた燃料油価格の高騰あるいは供給制限への対応については、資源エネルギー庁が中心となりまして、燃料油価格の緊急的激変緩和措置を講じ燃料価格の高騰を抑制するとともに、石油備蓄を放出することで国内における燃料油の供給安定化を図っているものと承知をしております。既に、一部のトラック事業者から、石油販売会社がタンクローリーによる大口購入者向けの軽油販売の停止や数量制限を行っており、従前どおりの軽油の調達が難しくなっているとの声が聞こえてきているところでございます。 こうした状況を踏まえまして、国土交通省は、全日本トラック協会に対して、三月十三日付けで、軽油の供給制限等を受けている事業者の状況を報告するよう依頼をいたしました。現在までに約千六百社のトラック事業者から、軽油価格が上昇している、これまでどおりの供給がなされていない等の報告が寄せられておりますが、運行に支障が生じている事業者は確認はされておりません。 国土交通省としては、業界団体からの報告内容を資源エネルギー庁とも随時共有をし、事業者が軽油を安定的に確保できるよう、できるだけもう全力で更なる必要な対策を求めてまいりたいと思います。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 関係閣僚会議もあったということですし、様々、資源エネルギー庁を中心に対策を打っているということですが、是非、各省庁とも連携しながら、こうした物流は本当に大切なことですので、これが途切れないように努力をお願いしたいと思います。 原油の調達とかエネルギーの安定供給というのは我が国の生命線となっておりますが、そのことに加えて、ペルシャ湾内に滞留する日本関係船舶が五十九隻、二十四名の日本人船員が、今も不安の中、船内にとどまっていらっしゃいます。予算委員会で、我が党徳永エリ議員の質疑に対して金子大臣からは、水、食料、燃料については必要に応じて現地において補給がなされており、現在のところ船員の健康状態には問題が生じているとの報告は受けていないという御答弁がありましたが、我が党による全日本海員組合からのヒアリングでは、船員皆様の精神的、肉体的な疲労は極限に達していると伺っております。 日本政府として、船員に対する物資供給体制の構築、そして一日も早い船員の皆様の御帰国が実現できるよう全力でお取り組みいただくよう、このことは要望をしたいと思います。 その上で、次のテーマに移りたいと思います。 次に、観光政策、オーバーツーリズム対策について伺います。 観光産業は、我が国経済の重要な成長分野となっております。特にインバウンドは、令和七年の消費額が約九・五兆円と過去最高を記録し、自動車産業に次ぐ輸出産業に成長しております。一方で、長野県の白馬村や上高地など私の地元においても、インバウンド観光客の増加によって交通渋滞ですとか宿泊施設不足、住民の生活環境への影響、そして自治体職員への過度な負担など、課題として顕在化しております。 こうしたオーバーツーリズムの課題について、大臣は所信の中で、国際観光旅客税も活用し、過度の混雑、マナー違反対策や、様々な観光コンテンツの造成、鉄道、航空等の交通ネットワークの機能強化による地方誘客の推進を通じたオーバーツーリズム対策の強化に取り組むと言及されております。 国として具体的にどのような施策を進めていくのか、政府の基本方針と、この施策について大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) お答えいたします。 インバウンドをめぐる最近の課題としては、旺盛な観光需要を背景に、三大都市圏を始めとした特定の都市、地域、時間帯に観光客が偏在、集中をし、過度の混雑やマナー違反等による地域住民の生活の質への影響が顕在化しているものと認識をしております。 このような状況に対しまして、国土交通省ではこれまで、例えば、西表島における自然環境の保全のための対策や鎌倉におけるマナー違反対策などの地域の取組を支援してまいりましたが、今後、六千万人を目指す上では、国際観光旅客税も活用し、更に対策を強化する必要があると考えております。具体的には、各地域が継続的かつ計画的に過度の混雑やマナー違反対策等をきめ細かく講じられるよう支援するとともに、地方の魅力を生かした様々なコンテンツの造成、交通ネットワーク等の機能強化を通じて地方誘客を推進してまいりたいと考えております。 全国各地に、長野も含めてですね、本当に我々が余り認識をしていないような、でも観光素材としては非常にいいものが、外国人のお客さんがいっぱい訪れておられます。ですから、一部の地域に偏在するんではなくて、例えば、羽田とか成田とか関空に降りた方々が全国に、そのすばらしい観光素材を見ていただけるような、そういう交通の利便性のこととか、あるいは入国しやすい体制とか、あるいはその観光素材の磨き上げとか、そういったものにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 現在検討中の第五次観光立国推進基本計画においても、インバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立を施策の柱の一つとして位置付け、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 今大臣が例に挙げていただいたように、一口にオーバーツーリズムと申しましても、発生している事象は地域によって様々でありまして、実際に各地域で自治体などが中心になって対応に当たっているという状況です。 特に、繁忙期における自治体への過度な負担を軽減するための施策を進めてほしいとの御要望もいただいております。 例えば、ウインタースポーツが盛んな白馬村では、冬の期間だけ多くの外国人が転入してくるため冬期の外国人住民登録者数が急増する、そしてそのほとんどは春前に転出するためシーズン前後の転入出に係る事務量が膨大となっており、なおかつ政府機関の連携が十分でないことから、現場では過大な事務負担を強いられているとのことです。 さらに、地方交付税交付金の算出根拠となる人口は国勢調査に基づく十月一日における人口となっておりますので、各種行政サービスはその人口に対応できる体制が必要となります。人口の急減、急増が生じる場合、一定の補正がなされるものの、一般的な交付税額の基礎となる単位費用として比較すると不十分になっている現状です。 これは一例にすぎませんが、先ほど申し上げたとおり、オーバーツーリズムの課題は地域によって様々であり、そのことによって自治体の負担が大変重くなっているのが現実です。こうした状況を踏まえ、自治体の負担軽減のため国としてどのような支援を行っていくのか、国土交通省に伺います。
○政府参考人(木村典央君) お答え申し上げます。 ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、国土交通省、観光庁といたしましては、地域が行うオーバーツーリズム対策の支援を強化してまいりたいと考えているところでございます。 これまでオーバーツーリズム対策につきましては、補正予算を活用し地域の取組を支援してまいりましたが、今後は、国際観光旅客税を活用し、関係予算を当初予算に計上するとともに、予算額も大幅に増加してまいりたいと考えております。こうした取組によりまして、地域の財政負担、それから地域の実情に応じたきめ細かい取組ができるように、しっかりと支援してまいりたいと考えております。 また、人材面につきましても、繁忙期の対応等、人材面、大変厳しい状況にあるということは承知しております。観光庁では、現場の運輸局なども通じまして、自治体の方々に対しまして、必要な助言とかノウハウの提供、それから業務の効率化に資するシステムの構築、こういった対応によりまして、効率的に業務が進められるように取り組んでまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、オーバーツーリズムの対策の強化と対策に取り組む地域の負担軽減、これをしっかり図ってまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 観光庁そして国土交通省だけで対応を全てできるわけではないという状況は承知しておりますが、しっかりとした対応を今後もしていただきたいというふうに思います。 これまでのオーバーツーリズム対策というのは、どちらかというと対症療法的な対策、生じた課題に対して対策を打つものが中心だったと感じております。しかし、各地で観光政策を進めていくに当たっては、観光と地域住民の生活や自然環境の保全との調和を図りながら進めていく必要があると考えます。 そこで、地方の観光地において中長期的な視点から持続可能な観光地域づくりを進めていくために、国としてどのような対応を行っていくお考えか、金子大臣に伺います。
○副大臣(酒井庸行君) 済みません、羽田先生にお答えをさせていただきます。 先生の御地元長野は、たくさんの自然豊かな観光地があって、オーバーツーリズムで大変不安だというふうに思います。先ほど金子大臣からも、そして次長からもお答えをいただきましたけれども、私から申し上げるのは、観光は地域の活性化、そして日本経済の発展に不可欠なものでありまして、オーバーツーリズム対策の観点からも、地方への誘客を促進し、全国津々浦々に観光の恩恵を行き渡らせることが重要だというふうに認識をしております。 そして、この観光政策の推進においては、住んでよし、訪れてよしの国づくりの実現、つまり持続可能な観光地域づくりが重要でありまして、観光が、先ほど申し上げました環境だとか、そしてまた、あるいは地場産業の保全だとか地域の魅力向上、さらには地域住民に助けとなってお役に立てるというものでなければならないというふうに考えております。 そのためには、観光地域づくり法人、DMOというのがありますけれども、が核となって、地域の事業者や地方公共団体など多様な関係者と連携をして戦略を策定をして、それに基づき具体的な取組を進めていくことが必要だというふうに考えております。 観光庁では、DMOがその役割を十二分に果たせるよう、専門人材の確保、そして育成などの体制整備、そして戦略に基づく滞在コンテンツの造成等の取組に対する支援をしておりますけれども、これらの支援を通じて、委員が御指摘のように、羽田先生御指摘のように、観光が住民生活や自然環境と調和したものとなるよう後押しをしてまいる所存でございます。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 本当に多くの地域はたくさんの外国からのお客さん受け入れたいという気持ちはあるんですが、やはり横目で、その白馬村のように自治体の職員が疲弊して離職されるとか、また、何ですか、不動産の価格が非常に高くなって相続税が払えないから土地を売るとか、ふるさとから離れなきゃいけないとかという状況も生まれておりますので、そうした、たくさん来た場合の受入れ体制がしっかり組めるようなそうした仕組み、DMOもそうですが、そうした仕組みをしっかりと支援していただきたいというふうに思います。 次に、リニア中央新幹線についてお聞きしたいんですが、リニア中央新幹線の開業は、移動時間の短縮のほか、沿線地域だけではなくて、我が国全体に大きな経済効果をもたらすと期待されております。 平成二十三年にリニア中央新幹線の営業主体、建設主体として指名されたJR東海は、平成二十六年に工事実施計画の許可を受け工事を進めておりますが、当初、令和九年としていた品川から名古屋間の開業は大幅に遅れ、計画どおりに実現できる状況ではなく、新たな開業時期を見通すことができておりません。 高市総理も本年の年頭会見において、リニア中央新幹線は国家的見地に立ったプロジェクトであり、早期整備に向けた環境を整え、一日も早い全線開業に向けて、関係自治体やJR東海と連携してしっかりと取り組む旨御発言をされました。また、金子大臣も所信において、リニア中央新幹線の全線開業に向けた環境整備等の取組を進めると述べられておりまして、地元からの期待も大変大きくなっております。 そこで、リニア中央新幹線が我が国の国家戦略上どのように位置付けられているのか、また、リニア中央新幹線開業が持つ国家的な意義について、改めて大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 先ほどは失礼いたしました。副大臣もおりますので、しっかり答えさせていただきたいと思います。 リニア中央新幹線は、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を一つの圏域とする日本中央回廊を形成をし、日本経済を牽引するとともに、東海道新幹線とのダブルネットワークによるリダンダンシーの確保を図るものであります。こうした重要性を有するリニア中央新幹線については、国土構造に大きな変革をもたらすものとして、国土形成計画、国土強靱化基本計画等にも位置付けられておりまして、国家的見地に立ったプロジェクトであると認識をしております。 国土交通省としては、引き続き、リニア中央新幹線の早期整備に向けた環境を整え、一日も早い開業に向けて、関係自治体やJR東海と連携をし、しっかりと取り組んでまいります。
○羽田次郎君 ありがとうございます。しっかり取り組んでいただけるという強い御答弁をいただきました。 リニア中央新幹線は、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を一つの圏域とする日本中央回廊を形成すると大臣の今御答弁もいただきましたが、第三次国土形成計画では、この日本中央回廊の形成を通じて地方活性化、国際競争力強化を図るとされております。そして、リニア駅は新たな交通結節の核となり、広域的な新幹線・高規格道路ネットワークを形成するとされております。駅が整備される各自治体は、リニア駅の整備に伴い、交通結節機能の強化だけでなく、駅周辺の魅力づくりによる地域活性化にも取り組んでおります。 国家的見地に立ったプロジェクトであるリニア中央新幹線整備に当たり、各自治体が進めるリニア駅周辺の町づくり、交通ネットワークの整備に対して、国土交通省としてどのような支援を実施していくのか、伺います。
○大臣政務官(永井学君) お答えします。 リニア中間駅は、リニア中央新幹線と地域交通の新たな交通結節点となるものであり、交通やにぎわいの拠点としての役割が期待されるものと認識しております。 国土交通省といたしましては、整備が進められている品川―名古屋間の中間駅については、設置される地方公共団体からの駅周辺整備に関する相談に応じるとともに、駅前広場やアクセスのための街路整備などについて、予算等による支援を行っております。 例えば、議員御指摘で御地元である長野県駅周辺地区においては、駅前広場、リニア中央新幹線や高速バス利用者などのための駐車場、地域住民が集うための多目的広場や長野県駅へのアクセス道路の整備等が飯田市や長野県により進められており、国土交通省としても、社会資本整備総合交付金等により支援を行っております。 また、名古屋―大阪間についても、国土交通省とJR東海も参画する形で、関係自治体との間で駅位置の選定、駅周辺の町づくりに向けた議論を進めているところです。 各中間駅周辺の町づくりが進むよう、引き続き、地方公共団体からの要望も踏まえ、必要な支援を行ってまいります。
○羽田次郎君 是非、地方自治体への支援、よろしくお願いしたいと思います。 そして、このリニア中央新幹線の整備に当たっては、良い面だけではなくて、静岡工区の水資源の確保とか自然環境の保全等注目されておりますが、長野県内の工事におきましても、橋梁の橋脚基礎工事に基準値を超えるヒ素などの重金属を含む要対策土を使う計画をめぐり住民から懸念が示されたり、観測井戸で水位の低下が確認されたりといった事案が生じております。 リニア中央新幹線の整備に当たっては、当然ながら地元との合意形成が欠かせません。工事に当たり、地域住民の懸念を払拭するためにも、科学的根拠に基づく丁寧な説明が求められると思いますが、国土交通省の御対応を伺います。
○大臣政務官(加藤竜祥君) お答えいたします。 環境影響評価法に基づく手続においては、事業者が関係都道府県知事から聴取した意見を踏まえた環境影響評価書を作成することとされており、事業者はこの評価書に基づき、環境に配慮して事業を進める必要がございます。 リニア中央新幹線につきましても同様に事業を進めているところであり、評価書に基づき、必要に応じ沿線の各都県が設置する会議体において、JR東海が行う環境保全措置等に対して科学的、技術的な視点からの議論がなされているものと承知いたしております。また、この議論の内容も含め、住民説明会を通じ、丁寧な説明に努めているものと認識しております。 国土交通省といたしましては、リニア中央新幹線のような大規模事業の推進には地域の理解と協力が不可欠と認識をしており、JR東海に対し丁寧な、適切な対応を取るよう助言等を行っているところですが、引き続き、関係自治体等と連携しつつ、適切に対応してまいります。
○羽田次郎君 やはり住民の理解というのが大変重要だと思いますので、是非地域の住民との意思疎通もしていただけたらというふうに思います。 先ほど西田先生からも建設業の担い手、賃金に対してのお話ありましたが、私も関連して質問をしたいと思います。 建設業は、社会資本整備の担い手であるとともに、災害からの復旧に欠かせない重要な存在ですが、建設業就業者数については令和七年平均で四百七十八万人となっており、前年比では一万人増加しておりますが、ピーク時、平成九年の六百八十五万人から見ると約三割減少しております。 また、令和七年の建設業就業者の年齢構成を見ると、五十五歳以上が三六・六%を占める一方で、二十九歳以下は一一・九%であり、全産業と比べても高齢化が進行し、建設業が持続的にその役割を果たしていくためには、若年人材の確保、育成が喫緊の課題となっております。 こうした現状の中、去る三月十九日、金子大臣は、建設業の賃金引上げや生産性向上の推進について建設業四団体と意見交換を行ったと承知しております。具体的にどのような意見が交わされたのでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 今月十九日に、国土交通省と日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会及び建設産業専門団体連合会、四団体とで意見交換会を開催をさせていただきました。その際も、先ほど話題になりました西田委員からの民間の話も含めて、こんな質問が出たんだけどどうだということも実際直接お聞きしたところでございます。 この意見交換会では、各団体の会長から、賃上げ、働き方改革と生産性向上、改正建設業法の普及、定着をテーマに、取組の現状と課題、今後の取組方針などについて御報告いただき、ざっくばらんな率直な意見交換を行ったところでございます。 その上で、本年の官民共通の目標として、まず技能労働者の賃上げについて、民間発注工事も含めた改正建設業法に基づく労務費の確保、行き渡りの徹底や生産性向上等の取組を通じ、おおむね六%の上昇を目指すこと、また生産性向上について、生産年齢人口の更なる減少や昨今の工事費高騰への対応、賃上げの原資の確保などの観点から、各団体において省人化や技術、技能の向上等による生産性向上の取組を推進することの二点について、国土交通省と建設業関係四団体との間で申合せを行ったところでございます。 今後は、この申合せを踏まえ、建設業団体とより一層連携をしながら、賃上げや生産性向上に向けた環境づくりを進め、将来に希望が持てる、若者にも魅力的な新しい時代の建設業の実現に取り組んでまいります。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 今お話あったとおり、建設技能者の賃金、増加傾向にありますが、依然として他産業に比べると大変厳しい状況、まだまだ低い水準にあります。賃金水準や労働環境の改善を進めたとしても、今後更に生産年齢人口の減少が進んでいけば、建設業の担い手を確保することが困難になり、社会資本の整備、維持管理に大きな支障を来しかねません。人口減少下においても建設業が持続可能であるためには、少ない人数でも仕事を遂行できるよう、建設業の生産性を向上させる必要があると思います。 国土交通省はi―Constructionを平成二十八年度より推進しており、ICTの活用等により、調査、測量から設計、施工、検査、維持管理、更新までのあらゆる建設生産プロセスにおいて抜本的な生産性向上に取り組んできたと承知しております。 大臣は所信において、ICTを活用した建設業の生産性向上を推進すると述べられましたが、今後、建設業における更なる生産性向上のためには、特に小規模な工事を受注している中小建設企業に対するICT施工等の普及が必要となると思われます。 そのために、具体的にどのような取組を行われるのか、大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) もう羽田委員御指摘のとおりだと思います。 地域の建設業は、防災・減災、国土強靱化など、不可欠な社会資本の整備、管理を担うとともに、災害時には地域の守り手として国民の生命、財産、暮らしを守るなど、大変重要な役割を担っています。一方で、御指摘のとおり、将来的な担い手不足への懸念に加え、一昨年四月からは建設業でも時間外労働の上限規制の適用が始まったところであり、生産性をより一層向上させ、限られた工期の中で円滑な施工を実現することが大変重要な課題となっております。 このため、昨年十二月に全面施行されました第三次担い手三法では、ICT機器の活用等ができる場合に、管理技術者等の専任規制を緩和するとともに、国がICTを活用した現場管理の指針を定めることとし、本指針を踏まえた取組が全国で進むよう、建設業者への働きかけなどを行っているところでございます。 また、建設現場のオートメーション化により省人化を目指すi―Construction二・〇の推進に力を入れるとともに、ドローンあるいはICT建機の購入等を行う中小事業者への補助を拡充をいたしますなどによりまして、生産性向上の取組を支援しているところでございます。 今後も、国土交通省が所管する各種施策を総動員し、関係省庁とも緊密に連携をしながら、地域の建設業が行う生産性向上の取組を全力で支援してまいります。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 元請の大手企業のみならず、やはり中小の企業にもこうしたICTを普及できるように是非ともお取組を進めていただきたいと、このことをお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 次の質疑に移る前に、委員の異動について御報告いたします。 本日、石井めぐみさんが委員を辞任され、その補欠として石平さんが選任されました。 ─────────────
○吉田忠智君 立憲民主・無所属の吉田忠智です。どうぞよろしくお願いします。 まず、東九州新幹線導入に向けた取組の前進について質問いたします。 本年一月二十二日、大分県などが主導して、第一回新幹線基本計画路線全国総決起大会が開催されました。私も出席させていただきましたし、大臣も出席を、あっ、大臣は出席していなかったか。今日、国土交通委員の皆さんの中にも出席された方がおられました。 それで、東九州新幹線は、東九州の県民が長年願ってきた交通課題であります。東九州新幹線を含む基本計画路線は、一九七三年の決定から半世紀以上、具体的な進展がないまま置き去りの状態にあります。 こうした中、令和八年度政府予算案において、基本計画路線を対象とした整備、運行手法の検証、ケーススタディー等の調査予算が初めて計上されたことは歴史的な一歩であると評価しています。しかし、国の新幹線整備に関する当初予算は、毎年八百億円程度に据え置かれたままであります。実際の事業費の平均が二千九百億円規模に達する現状では、現行の整備計画路線の完成すら危うく、十一ある基本計画路線の議論を具体化するには圧倒的な財源不足が大きな壁となっています。 政府は、この財源不足の現状をどのように認識し、調査をどのように着工へ結び付けていかれるのか、国土交通大臣に伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 済みません。この前の大会は、ちょうど予算委員会と重なりましたものですから、佐々木副大臣が出席をさせていただいております。申し訳ありませんでした。 吉田委員は、これまでもこの基本計画路線についての御意見、そして東九州新幹線の整備促進、建設促進に向けて御要望いただいているところでございます。 新幹線ネットワークにつきましては、順次整備を進めてきましたが、今後の整備は、まずは北海道、北陸、西九州の各整備計画路線の確実な整備にめどを立てることが最優先の課題でございます。 これらの整備新幹線の整備財源は、法令上、貸付料などと、それを除いた額の国と地方による負担とすることとされており、今後とも、JRの受益の範囲内での適切な貸付料の設定等を通じ、所要の額の確保を図ってまいりたいと考えております。 一方、御指摘の基本計画路線につきましては、委員の御地元の東九州新幹線も含めて、全国から強い御要望をいただいているほか、各地域において様々な検討が行われていると承知をしております。 国土交通省としては、こうした基本計画路線について、地域における関係者間のコンセンサスを形成しつつ検討の熟度を高めることが重要で、必要であると認識しており、先ほど委員御指摘のような、新たな取組として初めて基本計画路線に係るケーススタディーを実施することといたしました。このため、必要な経費を現在御審議いただいている令和八年度予算案に盛り込んでおります。更なる取組を進めてまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 大分県を始め、この関係者におきましても、毎年度の予算の枠の中では前進しないということで、例えば国際観光旅客税の活用でありますとか、この際、もう既に新幹線を利用されている方の乗車運賃に上乗せできないかというようなこれ議論あるんですけれども、そうした新たな財源を確保しなければ私は整備新幹線は進んでいかないと思っておりますので、これから具体的にまた提案という形でこの委員会でも取り上げさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。 次に、イラン情勢と我が国の対応について質問いたします。 先日、高市総理は訪米されまして、トランプ大統領と首脳会談に臨まれました。とにかく無難に終わってよかったなと思っております。ちょっとリップサービスが過ぎたんじゃないかと思いますけれども。 いずれにしても、日本の憲法、法律の枠内でできること、できないことを説明したということで、記者会見でも述べておられました。戦闘地域に日本の自衛隊は行くことはできません。改めて、憲法九条の重要性と意義を国民の皆さんもかみしめたのではないかと思っております。あした、参議院の予算委員会の集中審議で、直接総理に対して立憲民主党の同僚議員が質問させていただきます。 いずれにしましても、尊い人命が失われ、そしてインフラが破壊をされる、そうした状況を一刻も早く止めなければなりません。日本は、イランともイスラエルとも友好国であります。そうした外交上の立ち位置をしっかり生かして、早期の停戦、これが実現するように政府に強く私からも要望したいと思います。 それで、陸海空の運送、輸送を担う国土交通省に関連した質問をさせていただきます。 イランによるホルムズ海峡封鎖宣言後、ペルシャ湾内には、日本関係船舶五十九隻が滞留し、二十四名の日本人を含む千名以上の乗組員が取り残されています。先ほど羽田委員からも御指摘、要望という形でされましたけれども、これまでに、日本関係船舶二隻が飛散物により軽微な損傷を受けており、湾内では十六件もの攻撃が確認されています。政府は安全な場所で待機との認識を示していますが、現場は上空を飛翔体が頻繁に飛び交う極限状態にあります。 現在の正確な状況把握と、人命を最優先とした危機認識を改めて国土交通省に伺います。
○政府参考人(新垣慶太君) お答えいたします。 事案発生から三週間以上が経過し、ペルシャ湾内にとどめ置かれている乗組員の皆様におかれましては、大変な緊張の中でも御苦労されているものと承知しております。 日本関係船舶につきましては、現時点でペルシャ湾内に四十五隻が入域しているということでございます。 この今申し上げました日本関係船舶というのは、従来から政府として定義しているものですけれども、三つございます。一つ目、日本籍船、二つ目、日本人が乗船する外国籍船、三つ目、日本企業が運航する外国籍船を指しています。 今委員御指摘、五十九隻というのは、今申し上げました日本関係船舶四十五隻のほか、外国企業が運航する外国籍の船舶でございまして、そこに、全日本海員組合の組合員である外国人船員が乗船するもの、この十四隻を足したものであるというふうに承知をしています。 いずれにしましても、その上で、この日本関係船舶につきましては、現状でございます、各運航会社との間で毎日安否確認を実施しております。その現地では、様々な困難の中で、付近の状況を踏まえて、必要に応じて場所を移動しながら、船長がより安全であると判断した場所に、海域に移動して待機しているという報告を受けているところでございます。 国土交通省としましては、船員、船舶の安全確保を最優先に、情報収集を徹底するとともに、関係者への情報提供を丁寧に行ってまいります。
○吉田忠智君 今最後に言われた日本船舶、船員の安全確保について次に質問いたします。 海運業界は、日本の経済安保を支える役割を担っています。船舶と船員は、武力攻撃に対し無防備であります。政府は、閣議決定に基づき、日本関係船舶を確実に守る姿勢を明確にしていますけれども、具体的に、安全回廊の設定や安全な通航時間帯の確保について、どのような外交努力や国際連帯を主導していく方針であるのか、外務省に伺います。
○大臣政務官(大西洋平君) お答えを申し上げます。 ホルムズ海峡における航行の安全の確保を含む中東地域の平和と安全の維持は、エネルギー安全保障の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要でございます。日本としては、これまでイラン政府に対し、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為を直ちに停止するよう直接強く求めております。 また、三月十九日には、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ及び日本の連名でホルムズ海峡に関する首脳共同声明を発出し、その後、カナダ、韓国などを含め、現時点で三十か国が声明への参加を表明しております。さらに、国際海事機構、IMOにおいても、日本が主導して海上回廊などの枠組み構築を奨励する提案文書を提出し、IMO臨時理事会は、IMO事務局長に対し、関係当局と協力して、枠組み構築のための措置を速やかに講じることを要請する旨、決定をしております。今後も、こうした国際社会との連携を進めてまいります。 全ての船舶の安全が確保されることを求めること、特に日本関係船舶の安全を求めることは日本国政府として重要でございます。かつ当然のことであると考えており、今後も日本関係船舶を含む全ての船舶の安全が確保されるよう、外交努力を継続してまいります。 以上です。
○吉田忠智君 外交努力を継続していただく、国際連帯を強化していただくということはしっかりやっていただきたいと思いますが、避難経路の確保について質問します。 ホルムズ海峡の封鎖が長期化して、船舶の自力脱出が困難になった場合、乗組員の命を守るための陸路による安全な退避経路の確保が急務であります。 全日本海運組合からは、いつでも退避できる体制の整備が強く要望されています。政府は、周辺国の在外公館と連携して、上陸後の移動手段や受入れ施設、退避後チャーター機の確保など、最悪の事態を想定した生存のための脱出プランをどのように構築していかれるのか、外務省に進捗状況を伺います。
○大臣政務官(大西洋平君) お答えを申し上げます。 これまでイランをめぐる情勢を受け、政府として、湾岸諸国からの出国を希望される法人の方々の退避、出国支援を行ってまいりました。具体的には、政府チャーター機による出国支援については、空港が稼働しているオマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦から出発し、十四日までに合計六便で千百四名の方々が日本に到着をいたしました。また、陸路での退避については、イラン及びイスラエルから合計五十六名の方々が安全な隣国へ退避をしております。 船舶の乗組員を含めた邦人の退避についても同様に、必要に応じて船舶運航会社、関係国、機関とも連携しながら万全な対応を行ってまいります。具体的には、当該船舶が最寄りの港に接岸するか、当該船舶から連絡船で最寄りの港まで邦人乗組員を輸送した後に、そこから陸路で安全な隣国又は稼働している国際空港所在地へ輸送する想定で検討を進めてまいります。
○吉田忠智君 是非、長期化も想定をしながら、乗組員の皆さんの避難、しっかりこの実効が上がるように、まさに生存のための脱出プラン、これを是非加速をしていただきたいと思っております。 次に、先ほど羽田委員からも要請、要望がありましたけれども、水、食料、燃料、医薬品などの物資供給体制について質問します。 滞留が十八日を超える中、備蓄はあっても、水や食料、燃料、医薬品の補給体制に不安が生じています。現在は運航会社が小型船などで個別に補給を試みていますけれども、情勢悪化により民間の補給網が遮断される懸念もあります。 政府は、長期滞留を前提として、周辺国と協力した政府主導の物資供給ルートを確立をして、二十四時間体制で本船のニーズに応えられる支援体制を早急に構築すべきと考えますが、国土交通大臣の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) これまで国土交通省として、まずは日本船主協会を通じまして、現場の船の責任を負っておられます船長との連携も取りながら現状を把握しながら、いろんなこっちからの情報も出させていただいております。昨日も、日本船主協会の長沢会長からも最新の情報をいただきながら、また御要望もいただいているところでございます。 日本関係船舶の水、食料、燃料などの必要物資については、必要に応じて現地において既にもう何度も補給がなされていると聞いておりますし、現在までに特段の問題には至っていないとの、現状ではですね、との報告を受けております。 その上で、今後もそれら必要物資の補給が円滑になされるよう、現地における食料の流通状況や港湾の稼働状況等について外務省から情報提供いただくなど、国土交通省においては、関係省庁との連携を更に強化したところでございます。加えて、乗組員の安全確保に万全を期すため、各運航会社との間での緊急時の連絡体制も構築をしております。 また、予算委員会等では、外国人の乗組員等も含めて、日本人の乗組員は二十四人しかおりませんので、もう多くの外国人の乗組員の方々のいろんな不満があるという御指摘がありましたので、そのことも含めて船長を通じて現場の声を聞いているところでございますし、それに対応するべくこちらも取り組んでいるところでございます。 いずれにしましても、日本関係船舶、とりわけ乗組員の安全の確保は最重要であります。国土交通省として、関係省庁とも連携をし、対応に万全を期してまいりたいと思っております。
○吉田忠智君 水、食料、燃料、医薬品、しっかり補給されるように、そしてまた、乗組員の方のメンタルケアといいますか、精神的なものも危惧されておられます。船主組合からもそういうお話がございました。これもしっかりやっていただくようにお願いします。 次に、イラン情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置の継続について質問します。 政府は三月十九日から燃料価格の激変緩和措置を実施をしていますが、事態の鎮静化は見通せません。また、航空業界では、基金の残高が一か月程度で枯渇する可能性も指摘されています。石油製品価格が一リットル当たり二十円から四十円も急増する中、この措置が途切れることは物流交通網の崩壊に直結します。また、トラック業界におきましても、大口のタンクローリーによるそうした給油が事実上できなくなっているというようなことも聞いております。 いずれにしても、事態が完全に鎮静化するまで、予備費の投入を含めた追加的、継続的な財政支援を断固として継続する覚悟があるのか、資源エネルギー庁に伺います。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 今般の燃料油に対する緊急的な激変緩和措置につきましては、燃料油価格激変緩和基金の残高を活用して、先週三月十九日から実施しているところでございます。 中東情勢の先行きはいまだ予断を許さない状況であることから、価格高騰が継続する場合にも切れ目なく安定的な支援を行うために、本日、令和七年度予備費を活用して、燃料油価格激変緩和基金に七千九百四十八億円を措置したところでございます。これにより、元々の基金残高と合わせて一兆円超の基金規模を確保したところでございます。 引き続き、中東情勢が経済に与える影響を注視しつつ、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 必要な対応はしっかりやっていただきますようお願いします。 次に、航空機燃料税の段階的な廃止、着陸料負担の見直しについて質問します。 航空業界では、原油以上に航空機燃料、シンガポールケロシンが一一三%も上昇し、一ドルの上昇が年間約二億円の損失となる異常事態であります。短期的な補助金だけでは、コロナ禍で悪化した国内線の需要構造を支え切れません。政府は、航空ネットワークを維持するため、航空機燃料税の段階的な廃止や着陸料等の公租公課の軽減といった抜本的な構造改革に踏み込むべきであります。 経済安全保障の観点から、空のインフラをどのように守っていくのか、国土交通省に伺います。
○政府参考人(宮澤康一君) お答えいたします。 我が国の国内線事業につきましては、円安や物価高の影響による費用の増大や高単価のビジネス需要の減少などによって、構造的に収益確保が困難な状況にあると認識をしております。これに加えて、今般の中東情勢を受けて燃油価格が高騰しているところですが、こちらについては、先ほど資源エネルギー庁から答弁があったこととも関係しますけれども、政府として緊急的に燃料油に対する支援を行っており、航空機燃料についてもその対象となっているところでございます。 一方で、御指摘の航空機燃料税や着陸料等の公租公課は、空港の機能強化や防災・減災対策など、時代に応じて必要な空港の整備、維持に充てられております。また、空港整備勘定はコロナ禍における国内航空ネットワーク維持のため借入れを行っており、今年度当初の債務残高約八千億円の返済の観点からも、航空機燃料税、着陸料等の公租公課の収入は重要です。 国土交通省としては、厳しい状況にある国内航空ネットワークの維持と空港整備、維持の財源確保の観点から、引き続き、事業環境を注視しつつ、関係者の声を伺いながら、関係省庁と連携し、必要な取組や議論を進めてまいります。
○吉田忠智君 空港整備と財源と絡むというのは重々承知をしておりますけれども、そういうことも含めて、トータルに空のインフラをいかに守っていくかという観点からの取組をお願いしたいと思います。 次に、大分県の大分市佐賀関火災の復旧復興について質問いたします。 二〇二五年十一月に大分市佐賀関で発生した大規模火災は、住宅など百七十七棟を焼き、被害は百九十六棟と言われておりますけれども、全体は百三十世帯以上が被災をいたしました。 国土交通省としても、いち早くテックフォースを派遣をしていただきましたし、内閣府の防災担当の方も派遣をしていただいて、大分市や大分県とともに現地の対応に当たっていただきました。この間の取組にお礼を申し上げたいと思います。 現在、被災者は市営住宅やみなし仮設住宅などの仮住まいで生活していますが、再建に向けた大きな壁に直面しています。 佐賀関は古くからの漁村特有の密集地であり、高齢化率も高い地域であります。現在の最大の課題は、災害救助法に基づく支援期間が原則二年間である点であります。密集地ゆえの建築基準法上の制約や所有者特定が困難な空き家の多さ、焼損建物の約四割から、二年以内での自力再建や復興公営住宅への入居開始は時間的に極めて厳しい状況にあります。コミュニティーの維持と迅速な生活再建の両立に向けて、国による特段の支援が求められています。 災害救助法に基づく二年間の支援期間の柔軟な運用について質問します。 佐賀関大火の被災者の中には、みなし仮設の供与を受け、民間賃貸住宅にお住まいの方がおられます。しかし、高齢化が進む地域において、密集地の敷地再編や復興住宅の建設を二年で完了させるのは至難の業であります。このような被災地の状況を踏まえて、原則二年を超えてみなし仮設の供与を受けるようにしてほしいと思いますが、可能であるかどうか、内閣府に伺います。
○政府参考人(河合宏一君) お答えいたします。 佐賀関の大規模火災で自宅を失った被災者を対象とした賃貸型の旧仮設住宅、すなわちみなし仮設でございますが、こちらについては供与期間が原則二年とされております。しかしながら、境界の確定には時間が必要であることなどから、自宅の建て直しが遅れる、あるいは復興住宅が完成しないなどのやむを得ない事情がある場合には、その供与期間を延長することが可能となっております。 今後とも、自治体と連携し、地域の実情に応じた柔軟な被災者支援の実現を図ってまいります。
○吉田忠智君 柔軟な対応をしていただけるということでございます。被害に遭われた方々も少しほっとしているのではないかと思っております。是非また、今後とも、そうした観点からの支援をお願いしたいと思います。 次に、公費解体期間中の粉じん、騒音、振動などによる近隣住民への影響について質問いたします。 今後、長期にわたる公費解体工事が予定されていますが、現地に残る住民は、工事に伴う猛烈な粉じん、騒音、振動などで強い不安にさらされています。数か月に及ぶ工事期間中、高齢者が多い住民が公民館で過ごすことは現実的ではありません。生活環境の悪化を理由に地域を離れることを検討する住民が増えており、更なる人口流出が懸念をされています。 大規模な公費解体が行われる際、その近隣で騒音、振動等により健康被害や精神的ストレスを受ける住民がいると聞きますけれども、環境省としてどのように対応していかれるのか、伺います。
○政府参考人(成田浩司君) お答え申し上げます。 公費解体の実施に当たりましては、近隣住民の生活環境への影響を防止するため、粉じん、騒音、振動などに関する配慮が求められるところでございます。 大分市におきましては、これまでも解体作業に当たり、作業場所での散水や、状況に応じて粉じんにも対応する防音シートの設置を行ってきたところでございます。さらに、住民からの御要望を受けまして、延焼地域改修部の一部にも防音シートを設置することや、作業時間中の退避場所として市民センター及び公民館を開放することを検討していると承知しているところでございます。 環境省といたしましては、大分市に対しまして、粉じん、騒音、振動などに配慮した適切な施工管理が行われるよう、必要に応じて技術的助言を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○吉田忠智君 環境省としても、しっかり適切な助言と支援をお願いしたいと思います。 次に、総務省消防庁による火災原因調査報告を踏まえた今後の取組について質問いたします。 総務省消防庁が、今回詳細な原因調査をしていただきました。今後につながる大変有意義な課題についても列挙していただいております。それを踏まえて質問をいたします。 まず第一が、消防庁は三月末までに新たな活動要領を作成するとしていますけれども、現場の活動計画への迅速な反映が不可欠であります。新たに策定する延焼拡大時の活動要領を、未策定の消防本部に対してどのように周知して、いつまでに計画への反映を完了させるのか、伺います。
○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。 昨年十一月の大分市大規模火災の発生を受けまして、消防庁といたしましては、有識者による検討会を設置し、密集住宅市街地における効率的な消防活動に向けて、活動方針等を事前に定める火災防御計画の策定要領の作成について検討を進めております。 この策定要領において、急激に延焼が拡大した場合でも適切な消防活動が継続できるよう、火災防御計画に延焼拡大時の活動方針や延焼阻止線の設定要領等について盛り込む必要があること等を示す予定でございます。またあわせて、既に計画を作成している消防本部の優良事例をお示ししたいと考えております。 計画策定の期限については、消防本部ごとに密集住宅市街地の規模等が異なること等から一律の設定は考えておりませんけれども、フォローアップ調査等も行いつつ、可能な限り速やかな策定を要請してまいります。
○吉田忠智君 ちょっと時間の関係で幾つか質問、三の三の二と三、四、三つちょっとまとめますけれども。 高度なシステムの開発、そして水道に依存せずにどのように消火活動していくのかなどについて質問いたします。
○政府参考人(鳥井陽一君) お答えいたします。 まず、シミュレーションの導入についてでございますけれども、消防庁におきましては、既に市街地火災延焼シミュレーションの研究開発を行っておりまして、希望する消防機関について、必要なデータと併せて無償で提供しているところであります。また、令和八年度予算案においても、そのシステムの高度化を図ることとしております。 私どもといたしましては、引き続き、消防本部におけるシミュレーションの普及の促進や更なる高度化のための研究開発に取り組むことといたしております。 また、水道の水利の確保の関係でございますけれども、水利につきましては、確かに水道に設置された消火栓のみでは困難という場合もございまして、防火水槽や河川や海などの自然水利等の活用の必要もございます。 私どもといたしましては、消防法に基づく基準を策定しておりまして、水道、消火栓に偏ることなく、防火水槽、河川等、他の水利の確保もお示ししているところでございまして、各市町村は地域の実情に応じた取組を行っているものと考えております。引き続き、私どもといたしましては、各消防本部における取組を推進してまいります。 また、技術活用ということでございますと、ドローンやウェアラブルカメラ等の御指摘も考えられるところでございますけれども、これにつきましても、令和七年度補正予算及び令和八年度予算等について様々な施策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○吉田忠智君 最後に、国土交通大臣に質問いたします。 今回の大規模火災は大きな教訓を得たと思っております。その報告書の中でも、一点として、消防車が入れない道、坂、階段、カーブ、狭隘が多く存在し、ホース延長が長くなった、二、古い建物が多く、密集している場所もあり、延焼の速い場所があった、三、狭隘な道に建物が密に並んでいたため、周囲の見通しが悪く、延焼が飛び火に対する警戒が困難であった、四、火災予防上管理が不十分な空き家が散見され、延焼や飛び火による火災の発生に影響を与えた可能性があると記述されています。 こういうところは全国あちこちあると思うんですよね。今回の火災の教訓として、国土交通省として、こうした火災を未然に防止して被害を最小化するためにどのように取り組んでいかれるのか、最後に国土交通大臣に伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 吉田委員におかれましては、発災直後、十一月二十日の国土交通委員会でも、今おっしゃったようなことも含めて、全国の密集地域の課題について御質問いただきました。 大分市佐賀関地区のようないわゆる密集市街地は、老朽木造住宅の建て詰まり、あるいは道路幅員が狭いことなどによりまして、延焼の危険性が高いという課題を有しております。このような密集市街地の安全性を高めるためには、延焼を抑制し、避難路となる道路の整備、避難場所となる公園の整備、老朽建築物の除去と建て替えによる不燃化などが有効であります。 今回の火災を踏まえまして、消防庁と共同で大分市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会を設置をいたしまして検討を行ってまいりましたが、年度内に報告書を取りまとめ、公表する予定でございます。 検討会においては、都市部の密集市街地とは異なり、人口減少や高齢化が進行し、住宅の建て替えが進みづらい地方部の密集市街地における対応として、空き家を含めた老朽建築物の除去や狭隘道路の拡幅等により、火災発生時の延焼拡大の抑制や避難路の確保を実現すること等について検討がなされました。 検討会の取りまとめを踏まえまして、消防庁とともに、密集市街地を抱える地方公共団体と連携をしながら、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○吉田忠智君 終わります。ありがとうございました。
○後藤斎君 国民民主党の後藤です。 大臣、どうぞよろしくお願いします。 まず、リニアについてお伺いします。 先ほど羽田委員からも幾つかお話がありましたけれども、三月、今月は、リニアで大きな三つのエポックがあったというふうに私は思っています。 一つ目は、所信表明で大臣が、基幹的な交通体系の整備という中で、しっかりとリニア中央新幹線ということを明示していただいたこと、さらには、新幹線ネットワークの整備推進という中で、リニア中央新幹線の全線開業に向けた環境整備等の取組を進めるという二点であります。 さらに、大臣も御案内のとおり、三月の十一日に、一番遅れていた中間駅の山梨駅の起工式がございました。これが二点目。 そして、三点目が、昨日、ああ、十九日ですから先週ですか、に静岡、一番今懸案になっている静岡の専門部会において地質構造や水資源への影響に関して有識者専門部会を開き、残土等の議論が一定の終了に達したという報道に接しています。 そういう意味では、いろんな懸案だったこの五、六年が、ある意味ではリニアにとって非常に遅滞をした状況だったんではないかなというふうに思っています。是非、騒音の問題、トンネルの問題、さらには残土の問題、そして等々ですね、いろんな課題が、十年前のちょうど財投を決めた法律を作ったときにもいろんな議論がこの委員会でもなされたというふうにお聞きしています。 今のリニア中央新幹線の現状というものをまず国交省がどのように課題も踏まえて捉えておられるのか、まず冒頭、お尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 リニア中央新幹線品川―名古屋間におきましては、JR東海によりますと、山梨リニア実験線約四十三キロを除きます工事区間約二百四十三キロメートルのうち約九割の区間、約二百十七キロメートルで工事契約が締結されていると。それから、用地につきましては約八五%で取得が完了しておりまして、それから、工事で生じる発生土のうち約八五%については活用先を確保済みというふうに承知をしているところでございます。 また、品川―名古屋間で建設予定の駅につきましては、委員からも御指摘がございましたように、三月十一日に山梨県駅、これ仮称でございますが、着工したことによりまして、現在、全ての駅において工事が進められているというような状況でございます。 それから、レクの際に御指摘もありました電力の話でございますが、必要な電力の確保につきまして、これもJR東海によりますと、二〇一二年の交通政策審議会の審議において示したとおり、電力会社の供給余力の範囲で十分賄えると考えていると。一方、また、電力会社に対しまして安全・安定輸送の確保に必要な電力の提供を要請しているところであり、電力会社においても、長期的な電力需要想定の中にリニア中央新幹線に必要な電力を含めた上で将来の電力供給に関する計画を作成していただいているというふうに聞いているところでございます。 国土交通省といたしましては、リニア中央新幹線の一日も早い開業に向け、引き続き、適切かつ着実に工事が行われるよう、JR東海に対し必要な助言や指導を行ってまいります。 以上でございます。
○後藤斎君 大臣、現状についてはかなり進捗をしているものもあるというふうに私も思っています。 ただ、大臣もう御案内のとおり、大臣の御地元のお隣の宮崎実験線というのができて、スタートをしてもう五十二年が経過をし、山梨に実験線が移って、一九九〇年ですから、もう三十六年が実は経過をしています。そういう意味で、ちょうど十年前の、先ほどちょっと触れました鉄道・運輸機構を通じて財政投融資の低利融資を行うと、この大前提は、全体の開業計画を八年縮めると、前倒しにするということを前提に、十年前にいろんな御議論の末、十一月に成立をしたというふうに承知をしています。 課題については、その河川の残土の問題とか景観の問題とかいろいろあったんですが、そういう意味では、八年前倒しをして、そのときから二〇二七年に少なくとも品川―名古屋間は開業するというのが十年前の前提でありました。それがいろんな静岡の問題もあって遅れているのはよく分かった上で、これは大臣、五十年、三十年以上、十年前のしっかりした計画を踏まえて、ようやく静岡の問題もいろいろめどが付きつつ、まあ全部とはこの場では大臣は言えないと思うんですが、実は地元の中でも非常に今、まあ永井さんもそこに座っていますけれども、少なくとも山梨では余り大きな関心が、以前よりは関心が少なくなったように感じます。それは、ほかの多分、中間駅を持ったところも同じだと思うんです。やっぱり、めどを示すというのはすごく大切だと思うんです。 二七という数字がずれるということは明確にお話をされていますけれども、地元の例えばリニアのそばの環状道路というのが山梨にあるんですが、そこの数字では三四年ぐらいに開業するということを前提にその整備計画は作っていると。道路局長、隣に、後ろの方におられますけど、そこら辺はちょっと後で聞きますけれども。やっぱりめどがないと人間というのはなかなか動かないというのが、まあ大臣は違うかもしれませんが、少なくとも私はそういうふうに育ってきましたから。 ですから、やっぱり、この大前提がクリアできれば五年後にはできるよと、目標にするよ、いや、十年掛かるんだということでもいいかもしれませんが、やはり、それ相応のめどをやっぱりしっかりもう言っていただかないといけない時期に来ている。もう二七なんて来年ですから、まだそれが前提として残っているというのは絶対あり得ないこと。それが十年後だ五年後だというのは、やっぱりどう考えてもおかしい。 ですから、大臣、先ほどの大臣の所信で述べられたいろんな国土形成計画でも非常に大きな効果を持つと言われている以上、明言をされた以上、しっかりと開業の時期、まず品川―名古屋間はいつの開業が目途になるのかということを、是非大臣、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 後藤委員には、山梨県知事として、関係自治体のトップとして、また国会議員として長きにわたってこの問題には取り組んでいただいておりますし、今歴史についてもお話をいただきました。おっしゃるとおりだというふうに思います。なかなか厳しい質問だというふうに思いますが、今私どもでお答えできる範囲でお答えをさせていただきたいというふうに思います。 現在工事中の品川―名古屋間の開業時期については、工事実施計画では、先ほどお話がありましたように、令和九年、二〇二七年以降となっておりますが、いまだ着工のできていない静岡工区の着工が早期開業に向けた重大な課題と認識をしております。 このため、国土交通省では、有識者会議において水資源や環境保全に関する報告書を取りまとめた上で、令和六年二月に立ち上げた静岡工区モニタリング会議を通じまして、これらの報告に基づくJR東海の対策状況を継続的に確認するとともに、静岡県とJR東海との協議について、より一層の対話を促しているところでございます。 これらの取組によりまして、静岡県が着工の前提としている二十八の対話項目中二十項目で対話が完了いたしました。また、大井川の水資源に関する補償確認書が締結されるなど、静岡県とJR東海との間の協議は着実に進捗し、静岡工区の着工は近づきつつあると感じております。本当にそういう意味では、いろんな困難があって、それを一つ一つ今クリアしているところでございまして、先ほど申し上げました静岡工区においてもかなり大きく進んだものだというふうに思っております。 引き続き、リニア中央新幹線の早期整備に向けた環境を整え、一日も早い全線開通、開業に向けて関係自治体やJR東海と連携し、しっかりと取り組んでまいりますし、見通しが立った時点で、そこは皆さん方にも御報告できる日が早く来ることを我々も期待をしているところでございます。
○後藤斎君 大臣、一日も早くというふうに踏み込んでいただいてとてもうれしいと思うんですが、やっぱり今の静岡の状況、国交省もいろんな協力、サポートをして進んでいるということもよく理解はした上で、やっぱり二七という数字がまだ生き続けているというふうな前提で、それにプラスアルファという、やっぱり曖昧というのはよくないと思うんです。これは道路整備要請にもいろんな自治体が、先ほどの観光行政にも、そしてそれぞれの、今、中間駅が山梨が最後で、それぞれの県で進んでいるものも、やっぱり、いや、十年後でいいやと。この間、ある市町村長さんとお話をしたら、二〇三七年ですよと、もういろんな数字が飛び交って、これは絶対よくないと。やっぱり目標というのは、当然、それぞれの自治体の長はそれぞれの自治体ができるだけ良くなることというのをメインにしながら対応するというのは大前提かもしれませんが、大臣のお立場は、国土形成計画という大きな目標の中でリニアというものが、後ほど触れますけれども、道路行政とも連動しながら経済力そして国民生活の向上に資するということになっているので、今日はできるだけ早期にということで止めておきますけれども、次回また四月以降に対応するので、是非、省内でも静岡県ともJR東海ともしっかりと整理をして、是非次のときには、もう少しというか、明確な開業時期というものがお示しいただけるように強く強く強く要望しておきたいというふうに思います。 それでは、もう一つの大きなテーマを質問をさせていただきます。 これもちょうど三年前に、先ほど大臣が触れられた新たな国土形成計画という部分で、先ほど大臣もおっしゃられた日本中央回廊という部分で、新東名、新名神の二七年度全線開業に向けた整備というものと、リニア中央新幹線との相乗効果を高める中部横断自動車道の整備を進めるということが、二〇二三年の七月に閣議決定をされております。 その前提でお話をさせていただきます。 ちょうど十一年前の二〇一四年の豪雪のときに、私まだ衆議院議員で対応していますけれども、本当一メートル以上一夜にして降って、中央道しかそのときにはなくて、東の神奈川の部分も閉鎖をし、長野部分も閉鎖をし、まさに陸の孤島というのが一週間余り継続をしました。陸路からの部分では対応ができないというものが、その後のいろんな国交省や自治体との協力をしながら、中部横断道の南部区間というのが静岡の新清水の部分から開業を、三年くらい前に全線開業が、いわゆる中部横断自動車道の南部区間が、双葉―新清水間が開業して、ここで初めて中部横断自動車道を縦軸として新東名と中央道が連結をしたということになります。この三つ目の、大臣、出口というのは、高速道路の非常に大きな、経済的そして命を救うという部分も含めて、大きな効果を生んでいることは言うまでもありません。 ちょうどこれも十年前になりますけれども、当時の石井大臣に、長野の阿部知事と私が、北部区間がやはり一向にめどが付かないと。いろんなこれも課題があるということは承知をしているんですが、ちょうどそれも十年前だったんです。初めて両県の知事が国交大臣に面談をさせていただいて、中部横断道の北部区間について全線早期開通というのを要請に、要望にお伺いしました。 そのときにも、地元の課題を、関係者の皆さんの合意形成をしてくれということが一つの大きなテーマだったというふうに承知しますけど、この中部横断道北部区間が開業しますと、上信越自動車道と、今度縦軸でもう一つ大きな流れが日本列島の本当に背骨という部分にできることになります。 これもまず現状について、この閣議決定を踏まえた現状について、道路局長にちょっとまずお尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。 中部横断自動車道は、静岡県、山梨県、長野県の三県を結ぶ高速道路で、令和三年八月までに山梨県の双葉ジャンクションから静岡県の新清水ジャンクションまでつながったことによりまして、沿線の工業地の地価が最大約一割向上したこと、あるいは山梨県の道の駅富士川の集客数が約二割増加したことなど、道路整備による具体的な効果が現れております。 今委員から御指摘がありました北部区間、未整備区間でございます長坂から八千穂までの区間、これの整備をして全線つなげることにより、更に日本海側との連携強化が図られ、災害時のリダンダンシーの確保あるいは観光周遊ルートの形成、物流効率化など、様々な効果が期待されております。 長坂から八千穂までの区間につきましては、現在、山梨県及び長野県が都市計画及び環境影響評価の手続を進めているところでございまして、都市計画案及び環境評価準備書の公告縦覧を先月の二月二日から今月の三月二日にかけて行ったところであります。地元の説明などを順次開催しております。 国土交通省としましては、両県が行うこれらの手続が円滑に進むよう、必要な協力をしっかりと行ってまいりたいと思います。
○後藤斎君 大臣も山梨お寄りになったことあると思うんですが、先ほどリニアが、いつが、めどが、開業できるのかということで、実は当初、リニア中央新幹線も、横に今のルートで南アルプスを突き抜けてという形の部分と、今の中央線に沿って、中央道もそうですけれども、諏訪経由で、いわゆるトンネルを掘らなくて済むという大きな二ルートがあって、結局は真っすぐ通した方が経済合理性が多分あるというふうに建設主体も判断をなされたというふうにお聞きをしていますけれども。 そういう意味において、やっぱり長野県も、長野新幹線や北陸新幹線はもちろんあるんですが、長野の南側、特に諏訪地域の方々、そして中部横断道の北部区間の対応に当たる、対応の市町村というのは、対象の市町村というのがやっぱりリニア中央新幹線を上手に使うというのは、飯田駅に行くよりも山梨駅の方が、中部横断道も北部区間があればずっとスムーズに行くというふうなことで、一緒に長野と山梨が協力をして中部横断道の北部区間の早く整備、開業、開通をしてほしいという強い思いがあるんです。 ですから、先ほどお願いした、次のときには是非、リニアの開業のめどを大臣の口からやるぞと、この時期だというのをおっしゃっていただきたいのと同時に、やっぱりこの北部区間が上手につながることが、縦軸の部分をどういうふうに整備をするのかというのは、まさに未整備区間というのはもちろん全国にまだたくさんあるというのはよく承知をした上で、やっぱりもう十年たってもなかなか進まないというのは、大臣、道路行政とか社会資本の整備というのは時間が関係者の合意形成に掛かるというのはこれも百も承知の上で、やっぱり十年一昔ですから、もう当時の資材費や人件費のレベルではない、当時の多分十年前に比べれば資材費も人件費ももう二割近く上がっていると思うんです。二割じゃない、もう四割、五割、下手すると二倍になっていると思うんです。 そういう意味において、もうしっかりと、やっぱり整備をすると決めたものは計画的にしっかりと早くめどを付けて対応していくということが今必要な時期だというふうに思っていますし、是非そういう意味において、中部横断道の北部区間、できるだけ早期の、いろんな課題はあるものの、開業に向けての大臣の御決意をお伺いを最後にしたいというふうに思います。
○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。 委員御指摘の北部区間のところ、確かに計画から時間が掛かっているのは事実でございます。ただ、その間、大変丁寧にいろいろなワーキンググループなども開きながら手続を踏んできまして、今ようやく、都市計画、それからアセスの手続、最終段階のところに来ております。 通常、この最終段階の都市計画案、それから環境評価の準備書の公告縦覧というのは住民説明会は行わないんですが、今回特別に山梨県側、それから長野県側も四回ずつ開催して、丁寧に進めているところでございます。 時間は掛かっておりますが、しっかりと対応することによって、その後の工事が早く進められるように工夫しながら、計画作りしっかりやっていきたいと思っております。
○委員長(辻元清美君) それでは最後に、金子国土交通大臣、決意を。
○国務大臣(金子恭之君) 先ほどリニア中央新幹線については、はっきりしたお話ができませんでした。 多分、もうこのリニア中央新幹線を見越して町づくり、あるいはそれに付随する道路の整備とか、やっぱりみんな期待をしているんだけど、それが十年先になったときに、今やっていたの何だったんだろうとか、多分全国で一律に実感されるのは、道路が一番、先ほどお話がありましたように、道路というのはどこにもありますので、道路の開通時期というのは非常に地域の人たちにとって大きいんですね。 ですけど、やるからにはやっぱり地域の、現場の地域住民の方々と円満に話を進めていかなきゃいけないこと、あるいは予想以上に固い岩盤が出てトンネル工事が前に行かなかったり、あるいは水が出てきたりいろんな問題があって、あるいはもう一つ、資材高騰等も影響していると思うんですけれども、それを踏まえても、やはり事業は目標どおりに進めるということは重要なことだというふうに考えております。 そういう意味では、公共事業予算等々も含めて必要な予算も確保していかなければいけませんし、また、できるだけ目標を前倒しでできるように、さっきもちょっと鉄道局長とアイコンタクトをやりましたので、完成時期ということよりも、逆に、いつ事業に着手できるかということが先に来るんだろうと思います。 そのことも含めて、誠心誠意、国土交通省も国民に対してお話ができるように頑張っていきたいと思います。お許しいただきたいと思います。
○委員長(辻元清美君) お疲れさまでした。 それでは、午後一時に再開することといたしまして、休憩いたします。 午前十一時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(辻元清美君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、西田実仁さんが委員を辞任され、その補欠として司隆史さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(辻元清美君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。どうぞよろしくお願いをいたします。 今日は、まず私も、午前中の質疑でも何名かの委員の方質疑されていましたけれども、私もちょっと原油の安定供給という観点でまず冒頭お話を、質疑をさせていただきたいと思います。若干午前中の質疑と重なるところもあろうかと思いますが、御容赦いただきたいと思います。 まずは、この中東情勢を受けて、原油の安定供給に向けての懸念が広がってきています。もう日々ニュースでの扱いも多くなってきているというふうにも感じているところです。加えて、国内においては、ガソリンスタンドでの急激な価格の上昇、まあこれアップダウンというようなところもありますけれども、価格の上昇や変動に加えまして、バス事業者、トラック事業者におけます調達困難の声、こうしたものも先週、先々週ぐらいから話を聞くことが増えてきたように感じています。 改めてとはなりますけれども、政府としてのこうした調達困難に対する認識及び実態把握に向けた対応についてまず確認をさせてください。
○副大臣(酒井庸行君) 礒崎先生にお答えをさせていただきます。 イラン情勢を受けまして、燃油、いわゆる燃料の油の価格の高騰や供給制限への対応については、資源エネルギー庁が中心となりまして、燃料油の価格の緊急的激変緩和措置を講じまして燃料価格の高騰を抑制するとともに、石油備蓄を放出することで国内における燃料油の供給安定を図っているものと承知をしています。 先ほど羽田委員からの御質問で、大臣、金子大臣からもお答えをしておりますけれども、バス、トラック関係につきましては、既に一部の事業者から、石油販売会社がタンクローリーによる大口の購入者向けの軽油販売の停止や数量制限を行っており、従前どおりの軽油の調達が難しくなっているとの声も聞いているところでございます。 こうした状況を踏まえまして、国土交通省は、日本バス協会及び全日本トラック協会に対しまして、三月の十三日付けで、軽油の供給制限等を受けている事業者の状況を報告するよう依頼をいたしたところでございます。現在までに、約四百社のバス事業者、約千六百社のトラック事業者から、軽油価格が上昇している、これまでどおりの供給がなされていない等の報告が寄せられておりますけれども、運行に支障が生じている事業者は確認はまだされておりません。 国土交通省としては、業界団体からの報告内容を随時資源エネルギー庁とともに共有をして、事業者が燃料油を安定的に確保できる更なる必要な対策を求めてまいります。
○礒崎哲史君 今、副大臣から御説明をいただきました。 少しですね、私も現場の実態、話を聞いてきたところがありますので、その点、課題の認識共有ということで少し、情報提供といいますか、お話をさせていただきたいんですが、今、バス協会、トラック協会ということでお話がありました。それ以外にも、いわゆる物流の中では小口のそうしたトラックの配送業者等もあったりするんですけれども、そうした中でもやはり同じように供給の調達困難の声がありますので、より実は裾野の広い形でこれ影響が出ているというふうにまず御認識をいただきたいと思います。 一つ、ちょっと国交省さんではないんですけれども、実は自動車教習所なんかも、大手さんになると教習所の敷地内にガスタンクあるんですよ。そこに仲卸さんからガソリンとか供給してもらっている。その教習所が、実はタンクがどんどん、だんだん底が見えてきてしまって、教習車にガソリン入れられなくなっているという、ちょっとこういうところも実はありますので、結構これ裾野の広い問題になっているというふうにまず御認識をちょっといただければと思います。 今、運行に支障はないというお話がありました。確かに運行上の支障はまだないというふうに私も聞いているんですが、ただ、運行に支障ないんですけれども、結果的にタンクにはガソリン、軽油十分ではないので、どこかで入れてくることになるんですね。だとすると、市中のガソリンスタンドに軽油入れに行くことになりますから、やっぱり高い価格で入れざるを得ません。かつ、これまで仲卸から直接買っていたやつを、入れていたやつを、そうではなくて町中のスタンドで入れるわけですから、その価格上昇率は通常の価格上昇率とちょっと違います。仲卸からの調達と違うところから更に大きな価格上昇が発生してしまっているということで、収益上は通常のスタンドの価格上昇以上にダメージがあるということ、これはちょっと御理解をいただきたいというふうに思います。 あともう一点は、今言ったその調達、自分のところのスタンドで入れられないので、ほかのところ行って入れるんですよね。そうすると無駄な時間が発生しています。これ場合によっては従業員の残業時間になったりします。これ、今、働き方改革という観点でいきますと、余計な仕事が発生して残業が発生して、少しでも物流業界、トラックの負担軽減と言っている中でこうしたことも発生し得るということで、少しちょっと広い観点で課題があるということで是非御認識をいただければと、そのように思います。 もう一点、今、トラック事業含めて車の運行に関するところでお話ししましたけれども、走らせる前の車においても実は問題が発生していまして、何かというと、車の完成車を造っている工場なんです。最後、車、完成した車を世の中に送り出すときに、当然ガソリン入れて、軽油入れて、完成車検査した上で出荷しないといけないんですが、完検ってちょっと略して言っちゃうんですけれども、完検で入れるガソリンのタンク、ここに仲卸が入れてくれなくなっているということで、完成車の製造についてもちょっと生産ボリュームの調整をしなきゃいけなくなる可能性が今出てきているということで、ちょっとこういったことも市中で発生しているということで、是非懸念点ということで押さえておいていただければと、そのように思います。 今、車関係でお話ししましたけれども、もうこれ週末ニュースでたくさん流れていましたが、例えばお菓子メーカーの方が、重油を使って油を温めて揚げ物のお菓子作りたいんだけれども、それが作れないのでお菓子の生産量調整するとか、あとは農業、漁業、こちらにももう影響出かねないということで、広くそういった影響は出てきていますので、ちょっとそうした裾野の広い観点で是非政府としてもこの点調査をいただければ、注視をしていただければというふうに思います。 その観点で、ちょっと国交省という観点というよりも全体、原油あるいは石油製品としての今後の供給について、今日はエネ庁さんに来ていただいているので確認をしたいんですけれども、まず国内の原油の備蓄量、これに関しては二百四十八日、約八か月ですね、ということで既に報道もされております。これ海外と比較して備蓄量多いというふうにも言われていますけれど、まずその理由について確認をさせてください。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 我が国におきましては、石油備蓄法に基づいて定められている石油備蓄目標におきまして、国家備蓄は輸入量の九十日分、民間備蓄は消費量の七十日分に相当するよう、それぞれ下回らないという考え方とされていることも踏まえつつ、石油の安定供給確保に必要な石油備蓄を行ってございます。その結果として、他国の備蓄量がどのように決められているかというところまでは承知はしておりませんけれども、諸外国の備蓄量の平均値が今百四十二日であるところ、我が国の備蓄量が二百日を超えているということでございます。 引き続き、我が国のエネルギー安定供給の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○礒崎哲史君 今、他国としてもその備蓄量多いというお話、改めて確認をさせていただきましたが、そうはいってもこの供給、調達に難が出ているということなので、そこは一体なぜなんだろうという疑問は浮かぶんですけれども。 ちょっとその前にもう一つ確認なんですが、今政府としては、もう備蓄の放出という方針が示されていて、実際に動きが取られているわけですが、実際これ、放出されてから精製をして、その後、やっと市中に物として提供されていく、供給されていくことになるというふうに思うんですが、この実際に市場に供給されるまでの時間というのは、リードタイムはどれぐらい掛かるものなんでしょうか。
○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。 今委員御指摘ございましたけれども、民間備蓄の水準引下げということで、放出ということで話が動いているわけですけれども、民間事業者が保有している在庫の機動的な活用を可能とする措置でございまして、先週十六日に引下げを実施した当日から活用は可能となってございます。 国家備蓄原油につきましても放出ということでございますが、これは今週の二十六日から順次石油元売企業に払い出されることとなっております。原油が備蓄基地で払い出されてから国内の製油所に運ばれ、利用可能となるまでには数日程度掛かるということでございます。その上で、原油が製油所に運び込まれてから精製を経て出荷されるまでの期間は、これは各製油所の状況によって異なりますけれども、一般的に数日から数週間程度掛かるというふうに承知をしてございます。 今後とも、国内市場に原油及び石油製品が継続的に供給されるよう、迅速かつきめ細やかな対応に努めてまいりたいと考えております。
○礒崎哲史君 ちょっと改めて確認なんですけれども、今、国からの方の備蓄の放出に関しては数日から数週間と結構幅があるんですけれども、数週間というのは一、二週間ですか、それとも三、四週間ですか、五、六週間ですか。その辺、どれぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 済みません、私の答弁であれでしたが、国家備蓄の原油が、元売のところといいますか製油所ですね、そこに運ばれる期間は、そこで利用可能になるというか、そこで精製が可能になるまでの期間がこれ数日程度でございまして、実際にその製油所に入ってから、製油所といいますか、ここから精製を経て商品にしていくという期間において数日から数週間程度ということでございまして、ちょっと数週間ということでございますので、その程度の期間は掛かるということでございます。
○礒崎哲史君 何でその数週間のところにちょっとこだわって聞いたかというと、今、要は調達が難しい状態になっているということは、供給が少ないというのなのか。で、供給が少ないのであれば、備蓄の放出によってそこはちゃんとカバーされますよということだと思うんですね。それは安心感になると思うんです。 そうすると、まずは民間の方から出していただいた。これはもうすぐにでも供給できますということなので一安心だと思うんですが、じゃ、民間のその備蓄を出して、それがどれぐらいの期間大体もつのか、どれぐらいの期間充足できるのか。それがなくなる前にしっかりと国からの備蓄分の放出分というのが更に付け加えて、それに加えて世の中に回っていけば、多分世の中的には供給量が減るということはあり得ないので、安心できるというふうに思うんですね。 だから、そういうシームレスにつながっていくのかどうか、その点を確認をしたくてちょっと数週間というお話を聞いたんですが、ちょっとその点、もう少し詳しく解説いただけますか。
○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。 済みません、ちょっと分かりにくく答弁をしてしまったところがございます。 現在、その民間の備蓄といいますか、ここ日々出して、製品を作って出しているというのが、その期間というのが今全体で、先ほどその備蓄の目標ということで七十日というふうに申し上げましたけれども、数字として今そこが、民間のその備蓄のところが空っぽになっているというか七十日ぎりぎりでしかないという話ではこれございませんので、それが日々生産されていく中で、今回十五日、備蓄の目標のその量を引き下げたものですから、十五日分はそのまま市場に出せるように民間の方からなりますが、そこに三十日分の国家備蓄が埋まってつながっていくことになりますので、それはだから、今の流れでその製品ができるまでの期間というのは、これは一般的にそういう期間が掛かるということを申し上げておりますので、現在の、油が入ってきて、原油が入ってきて、それが精製されて製品になって出ていくという流れのところはシームレスになるように、何といいますか、国家備蓄がそこの民間の備蓄のところに入っていくと。それが十五日分引き下げましたけど、そこに三十日分入れることを決めたということなものですから、そういう形でシームレスにつながるような政策を今打っているということでございます。
○礒崎哲史君 ありがとうございます。 元々の輸入している分の精製して世の中に出ていく分もあるし、そこに加えて備蓄分も更にプラスアルファで出しているので、そこはシームレスにということでエネ庁さんとしては考えているということで受け止めたいと思います。 ちょっとそこをもう少し掘り下げていきたいんですけれども、今原油ということで確認をさせていただいたんですが、実際にはこの原油を精製をして、ガソリンや軽油、灯油、ナフサなど、こういった石油製品に分かれて更に市場に入っていくことになるんですが、製品として分けたときの備蓄量としては、それぞれどの程度というふうに考えられているのか、ちょっとその点を確認をさせてください。
○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。 今、製品の備蓄量についてのお尋ねでございますけれども、今、繰り返しになりますけれども、原油と製品を合わせて国として九十日分、民間として七十日分という目標というものがございます。そのうち、製品の備蓄量につきましては、この二〇二五年の一月末時点で、国が保有している量が約五日分、民間が所有している量が約五十四日分でございます。 国民生活に支障を来さないように、民間事業者とも連携をしながら、石油製品の安定的な供給の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○礒崎哲史君 今あえてこういう質問をさせていただいたのは、これ既に、これも報道で流れていますけれども、ナフサが不足しているという、こうしたのが既にいろいろとニュースでも流れていました。特にプラスチックの原料になるということで、いわゆる樹脂製品ですね、プラスチック製品のこれからの生産に影響を及ぼすということも言われていて、特にナフサに関しては、国内で作っている分もあれば、あと直接輸入している分もあると思うんですよね。だから、備蓄だけではなくて、そもそもの供給量と国内の需要と、そこのバランスが取れているのかどうかというのが、最終的には製品として世の中に出せるかどうか、それとも供給がプラスチック製品止まっちゃうのかという、そこにも影響してくると思いましたので、今少し細かいそうした質問もさせていただいたところです。 このナフサについては、事前に問取りの中で確認をさせていただいたところ、国内で調達できるものが四割、それから中東から直接入れているものが四割、その他の地域から輸入しているのが二割ということですから、この中東から直接入れている四割に関して今後どうなるかが非常に不安定な状況にあるということです。これは日本だけではなくて世界各国同じような状況になりますので、中国なんかでも既にプラスチック製品の価格が急騰していると、こういうニュースもこの週末流れてきていました。 様々なところにこういう影響が出かねませんので、是非エネ庁さんとしても、いろいろ調査もされていると思いますし、リスク分散図られているということは承知はしていますけれども、是非、そうした全体的な物流が止まらないように注視をしていただきたいというふうに思います。 あえてちょっと、今日、私少し細かいお話もさせてもらいましたけれども、改めてこうやって見ると、ありとあらゆるところにやっぱり石油が入らなくなることで影響が及んでいるということだと思います。そういう意味でいくと、七〇年代にあったオイルショックのときに、トイレットペーパーがなくなるんじゃないかという不安の中でみんなが買いあさったというのも分からないでもないなと思いました。 今お話ししただけでも、ありとあらゆるところに実は石油製品関係しているんですよね。物流止まるかもしれないだけじゃなくて、もう農業も漁業も影響するし、プラスチック製品が作れなくなるといったら、プラスチック製品作っているものって幾らでもありますので。そういう意味でいくと、正しいやはり現在の供給状況、正しい情報の下に、きちんと政府におかれては情報発信をしていただいて、無用な心配を抱かないようにしていただく必要がきっとあるんではないかなというふうに思いました。二度とオイルショックのような、トイレットペーパーがないような、そういう騒ぎにならないように、是非政府としても取り組んでいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 次の質問に行きたいと思うんですが、今のその燃料価格高騰の影響によって、やはり物流業界のことが一番気になっています。その燃料価格高騰で、実はこの物流業界の賃上げにも大変な影響が出ました。 この要求書提出、一斉の要求書提出というのが二月の十八日だったんですね。その翌週、一週間後の二月二十五日に第一回の団体交渉というのをやりまして、そこにおいては、労使の交渉においては、これまでもみんな頑張ってきたし、少しずつ適正取引も進んできて会社の収益も改善しているし、今年こそは満額なんという雰囲気があったんですが、その三日後にイランへの侵攻がありまして、そこから大きく話は変わってしまいまして、結果的には、もう皆さん御案内のとおりだと思いますが、満額には届かない状況で妥結をせざるを得なくなったということで、既に物流業界のこうした賃上げにも大きな影響が及んでしまいました。 お手元に資料をお配りしましたけれども、賃上げ率の推移ということで、一番下の赤線がトラック業界、物流業界の数字になっておりまして、全産業からは一・八八ポイントぐらい下回ったところにありました。今年は何とかこれを六%台にという思いで取り組んでいますけれども、今の途中経過ですけれども、大体四%ぐらいということですから、なかなか追い付けない状況にもなっています。 その意味で、しっかりと将来不安を取り除いていくことも含めて、やはりこの安定供給、原油、石油含めた安定供給、それから適正取引と賃上げの流れ、やはりこれ止めないようにしっかり取り組んでいく必要があるというふうに思うんですけれども、改めて、この具体的な対策について大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 礒崎委員には本当に、我々も、さっき副大臣から答弁しましたように、三月十三日付けで、日本バス協会とか全日本トラック協会から状況をしっかり報告していただく、バス協会でいくと約四百社、トラック協会でいくと約千六百社から聞き取りしているんですが、その前からですね、例のイランの状況が発生をして以来、物流・自動車局を中心にして、どういう状況が起きているかというシミュレーションもしながら、例えばさっきのタンクローリーで入れるのと、市中のガソリンスタンドより二割安いんですね、やっぱり元請から入れている意味で。そういう意味では、そのタンクローリーで入ってくるのも元請系とそれから商社系とあって、商社系の方が今供給はなかなか厳しい状況になっているんですが、元売系からしっかり入れていただく。しかし、価格が高騰しているということもあって、さっきの緊急激変緩和対応をしながら今対応しているところであります。 でも、私、先ほどお話聞いて、そうなんだと思って、自動車学校もそうだよねと。あるいは、自動車メーカーから納品する、納車するときもそうなんだなということも改めて、もちろん原局は知っていると思いますけれども、そんなこともしながら、やっぱりいろんなところに影響が出ないようにしなきゃいけないなということを改めて確認をしたところであります。 イラン情勢に伴って軽油の価格や供給の動向がトラック運送事業者に与える影響、非常にそういう意味では、コストの問題も含めて非常に大きいものだと思いますが、こうした状況においても、持続可能な物流を実現する観点から、トラック運送業における取引適正化やトラックドライバーの賃上げを推進していくことは非常に重要であると思っております。 このため、標準的運賃の周知啓発、トラック・物流Gメンによる荷主等への是正指導、中小受託取引適正化法を契機とした公正取引委員会や中小企業庁との連携強化、全国約六十四か所に設置しております運輸支局等の適正取引相談窓口における相談の受付といった取組も引き続き実施することで、軽油価格を含めたコスト上昇分を適正に運賃に反映できる環境整備を進めていかなければと思っております。 さらに、トラック運送事業者に対する軽油の供給状況については、現在、業界団体を通じて、先ほど申し上げましたように、実態把握を進めておりますが、業界団体からの報告内容を資源エネルギー庁とも随時共有をし、事業者が軽油を安定的に確保できるよう、更なる必要な対策をしっかりと求めてまいりたいというふうに思います。 イラン情勢によるトラック運送業界への影響を注視しつつ、先ほど申し上げましたように、資源エネルギー庁や公正取引委員会を始めとする関係省庁、関係団体とも連携をしながら、軽油の安定的な確保を努めるとともに、トラック運送業界における健全な取引環境の実現やドライバーの賃上げをしっかり図ってまいりたいと思います。
○礒崎哲史君 大臣、ありがとうございます。 今大臣の御答弁の中でも、公取のお話を入れていただきました。まさにここから、やっぱり燃料が上がっているので収益厳しいから賃上げ難しいよみたいな話になってはいけないと思うんですね。特に、物流業界は何が問題だったかといえば、まず書面での取引ができていないとか、あるいは荷待ちだとか荷受けだとか、あとは荷役だとか、そうした燃料とは違う課題がたくさんだったというふうに思います。ですので、燃料高騰への対策はしっかりとしていただくんですけれども、やはりこの公正な取引ですよね、適正な取引、これの実現に向けては、それとはやはり別にしっかりと公取とも連携を図っていただきながら進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 これ最後になると思います。 その物流業界の問題ですけれども、この二〇二四年問題という言葉、もうニュースでほとんど聞かなくなりましたし、もうみんな忘れてしまったのかなというふうに思います。でも、実際に、じゃ、問題が解決したかといえば、問題は解決したわけではなくて、社会的な関心が薄れているだけだと思います。 ところが、問題解決には、今申し上げました荷主であったり、あるいは我々消費者の行動変容、これがないと、適正取引を含めた本当に物流の課題解決にはなりませんので、その意味ではまだまだいろいろな意識向上に向けた社会的な働きかけが重要だというふうに思うんですが、そうした観点におけます政府の今後の対応、これについて確認をさせてください。
○国務大臣(金子恭之君) 委員御指摘のとおり、あの二〇二四年問題はどこに行ったんだろうと。これが根本的な解決をしているわけではないんですが、やはり報道にも載らないということで忘れ去られていると思っているんですが、これをしっかり解決をやっていかなきゃいけないということで、物流の二〇二四年問題については、何も対策を講じなければ一四%の輸送力不足となることが懸念されておりましたけれども、官民での取組の成果等によりまして、現在も何とか物流の機能を維持できていると考えております。 一方で、今月取りまとめられた有識者検討会の提言によれば、二〇三〇年度には約七%から最大で約二五%の輸送力不足が生じ得ると見込まれておりまして、二〇三〇年度の輸送力不足の解消に向けて、荷主、消費者の行動変容などを強力に促進していく必要があります。 このため、来月から全面施行されます改正物流効率化法に基づく荷主等に対する規制の徹底のほか、現在策定を進めている次期総合物流施策大綱、いわゆる物流大綱に盛り込まれる物流に配慮した多様な受取方法の普及、浸透や消費者への啓発、広報活動などの取組を推進してまいります。 国土交通省といたしましては、次期物流大綱の閣議決定に向けて早急に作業を進めるとともに、関係省庁や産業界とも緊密に連携をしながら、引き続き荷主企業や消費者の行動変容、意識改革に積極的に取り組んでまいります。 トラック・物流Gメンというのがしっかりやっているんですけど、そこに公取が入ることによって非常に効果が上がっておりまして、一部不適切な企業に対しても今注意勧告等々しているような状況でございます。しっかりと実効あるものにしていきたいというふうに思っております。
○礒崎哲史君 終わります。ありがとうございました。
○若井敦子君 自由民主党の若井敦子でございます。 本日は、大臣所信に対して質疑の機会をいただき、心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。ありがとうございます。 国土交通行政というのは、国民の命と暮らしを守る基盤そのものに直結する非常に重要な政策分野だと私も承知をしております。本委員会の一人といたしまして、その担う重責をしっかりと真摯に受け止め、順次政府の御所見をお伺いさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 初めに、地域経済の成長や発展につながる道路整備についてお伺いをさせていただきます。 私の地元岐阜県では、昨年八月に、地域にとって長年の悲願であった東海環状自動車道の県内区間が全線開通をいたしました。その効果は極めて大きく、沿線への工場立地の進展や雇用の創出を通じて、道路インフラが地域経済に及ぼす波及効果を改めて実感をさせていただきました。 一方で、いまだ開通に至っていない、これは山本委員の御地元でもあります三重県との県境区間については、現在、鋭意整備が進められているところであります。もしこの区間が開通をいたしましたら、海なし県の岐阜県は海を手に入れることになり、四日市港へのアクセス向上など、広域的な物流機能の充実が大いに期待をされています。当該道路の一日も早い全線開通を強く望むところであります。 また、岐阜市内におきましては、地域を東西に貫く幹線道路である国道二十一号において慢性的な渋滞や事故が多発しており、物流の輸送時間の定時性に大きな影響を及ぼしていることが積年の課題でありました。しかし、昨年十二月に当該道路の市内立体化事業がようやく着工いたしました。立体化への地域住民の期待は極めて大きく、着実な事業の推進をお願い申し上げます。 人口減少が進行する我が国において、限られた労働力と資源の下で豊かな社会を維持していくためには、生産性の向上が国家的課題であります。道路は、つながってこそその真価を発揮するものであります。道路整備は、物流の時間的価値を高め、企業が存分に力を発揮できる環境をつくるなど、まさに産業競争力を左右する極めて重要な基盤整備であります。 地域経済を活発化させることは我が国全体の活力向上に資することからも、地域経済の成長と持続的発展につながる道路整備を今後どのように推進していかれるのか、政府の御見解をお伺いさせていただきます。
○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、人口減少下においても、経済活動を縮小させず力強い経済成長を実現するとともに、暮らしやすく活力ある地域社会を構築していくことが重要であると認識しております。道路ネットワークの整備は、人流、物流の円滑化を図り、企業立地や観光交流の促進、生産性の向上につながるなど、我が国の経済産業を下支えする重要な役割を果たしております。 例えば、委員の御指摘もありましたとおり、東海環状自動車道につきましては、岐阜県―三重県境区間を除く約九割が開通したところでございますが、平成十三年と令和四年の比較で沿線の自動車関連の企業数が約二倍となる効果が確認されているほか、昨年十月には大野神戸インターチェンジ周辺において半導体メーカーの工場が稼働を開始するなど、沿道、沿線における経済活性化が図られております。また、国道二十一号岐大バイパスでは、慢性的な渋滞の解消を目的とした岐阜市内立体事業を進めており、令和七年十月には新たに橋梁下部工事に着手した事業を推進しているところであります。 国土交通省としては、地域の声もしっかり受け止めながら、必要な予算確保に努めつつ、生産性向上、経済成長につながる道路ネットワークの整備などを着実に進めてまいります。
○若井敦子君 前向きな御答弁、ありがとうございました。 午前中にも、質疑にもありましたが、リニア開業が今後予定をされているわけですけれども、その効果を最大限に取り込むためにも、この幹線道路を含む道路ネットワーク整備が求められるところであります。地域経済の成長を促すという観点からも、必要な財政的支援も含めまして、着実な整備の推進をお願い申し上げます。 続きまして、稼げる国土を実現する治水対策についてお伺いをさせていただきます。 また地元のお話になりますが、岐阜県においては、先人の方々が木曽川、長良川、揖斐川から成るこの木曽三川の水を治め、そして、これを活用して耕地を広げて豊かな暮らしを築いてきた地域であります。ただ一方で、大雨のたびに洪水などの水害に見舞われてきた歴史を有し、全国的に見ても治水対策の重要性が極めて高い地域でもあります。こうした歴史を踏まえて、治水対策の一層の強化が求められるところであります。 私が岐阜県議会議員だったときのお話です。所属をしておりました土木委員会の視察で郡上市にある内ケ谷ダムの建設現場を訪れました。そこには、百年に一回の洪水を想定した壮大な規模の、想像をはるかに超える規模の事業が進められておりました。 それまでの私は、自然の前では人は無力である、そう考えておりました。しかし、そこには、大自然の脅威に真正面から向き合い、英知を結集し、諦めることなく挑戦し続ける人の姿がありました。大自然の前では人は余りにも小さな存在です。しかし、志は高く大きく、未来を生きる人々の幸せを願い、名は残さずとも志は地図と歴史に刻む、まさに土木はロマン、そう思いました。 私たちの今日の暮らしは、先人の不断の努力と挑戦によって守られ、育まれてきたものであります。今を生きる私たちは、その志を確かに受け継ぎ、将来世代のために挑戦を重ねていく責務があります。一旦水害が発生すれば、命や財産への被害にとどまらず、工場生産やサプライチェーンの分断など、地域経済全体に甚大な影響を及ぼします。企業が安心して進出や設備投資を行うことができるよう、災害に強い基盤整備が求められます。 自然災害が激甚化、頻発化する中において、稼げる国土を実現するためにも、気候変動に対応した治水計画への見直しや治水対策を早急に進めるべきだと考えますが、大臣の御所見をお伺いさせてください。
○国務大臣(金子恭之君) 若井委員には、世界空手道を四連覇された武道家ならではの切れのある御質問をいただきまして、ありがとうございます。 近年、気候変動の影響によりまして全国で水害が発生しておりまして、今後も更なる水害の激甚化、頻発化が予想されています。 委員御指摘のとおり、一たび水害が発生すれば、国民の生命、財産が脅かされることに加え、工場の浸水や停電、断水により企業の経済活動に直接影響が出るほか、道路、鉄道の途絶により、サプライチェーンを通じてその影響がより広域に広がることになります。 例えば、委員御地元の東海地方においては、平成十二年に発生をした東海豪雨の際、部品供給が途絶え、全国各地の自動車関連工場の生産が停止をいたしました。また、近年では、令和元年東日本台風において、郡山市で工業団地が大規模に浸水し、多くの工場が操業停止に追い込まれるなど、企業の経済活動に甚大な影響が生じました。 このような被害を未然に防止するため、気候変動の影響を考慮した治水計画への見直しを進めるとともに、流域のあらゆる関係者が協働し、ハード、ソフトを総動員する流域治水に取り組んでいるところでございます。例えば、東海地方においては、新丸山ダム、設楽ダムの整備を始め、河道掘削や堤防整備など洪水を安全に流す対策、マイタイムラインの普及促進など避難体制の強化とともに、企業版BCP作成のためのセミナー開催など、企業防災力の向上支援などに取り組んでいるところでございます。 今後とも、国土交通省が旗振り役となりまして、こうした取組が全国各地で展開されるよう、流域治水を加速、深化し、国民の生命、財産、暮らしを守り、強い経済を下支えする事前防災対策に全力で取り組んでまいります。
○若井敦子君 大変心強い御答弁、ありがとうございました。 近年、気候変動の影響によって小雨による渇水のリスクも高まっておりますので、流域全体で水資源を効率的に活用して管理するこの流域総合水管理の推進により一層御尽力くださいますよう、よろしくお願いを申し上げます。 続きまして、インフラ老朽化対策についてお伺いをさせていただきたいと思います。 我が国のこの社会インフラは、高度経済成長期に集中的に整備されたものが多く、建設後五十年以上を経過する施設の割合は年々増加をしている現状でございます。この加速度的に進行をしていく社会インフラの老朽化問題は、もはや危機的状況にあります。埼玉県の八潮市で発生した道路陥没事故のように、同様の事案がいつどこで発生してもおかしくない状況に今あるわけでございます。 また岐阜県のお話をちょっとさせていただきますけれども、地元の岐阜県では、県管理道路は約四千百キロメートル、そして十五メートル以上の橋梁は、これは全国第四位の千七百二十橋、トンネルの延長は約百十六キロメートルに及び、全国的に見てもインフラを多く抱える地域であります。また、山岳、河川が多い地形であり、一本の道路が途絶するだけで地域が孤立するリスクを常に抱えており、インフラ老朽化の脅威から地域を守れるのかが喫緊の課題となっております。 一方で、自治体における技術系職員数は減少の一途をたどり、極めて深刻な状況にあります。維持管理を予定どおり進めることが困難な事例も生じており、まさに待ったなしの状況であると現場からは悲痛の声が上がっております。 国においては、AIやドローン、ロボットなどの新技術を活用した予防保全型メンテナンスへの切替えが進められており、こうした取組は地域の危機管理力を高める上で非常に重要なものであります。さらに、複数自治体あるいは複数分野のインフラを群としてまとめてマネジメントをする、いわゆる群マネについて、国が手引の整備や制度設計を主導的に進めていただいており、技術者の不足に直面する自治体にとっては実効性のある有効な取組であると考えております。 インフラの老朽化が進行する中で、全国各地で予防保全型メンテナンスへの転換を力強く進めるとともに、技術系職員が不足している自治体においても取組を確実に前進させるため、インフラ老朽化対策を今後どのように強化をされていかれるのか、政府の御見解をお伺いさせてください。
○政府参考人(鶴田浩久君) お話ありましたように、インフラの老朽化が加速度的に進む中、国土交通省では、予防保全型メンテナンスへの転換を推進しております。その際、委員から御指摘のありましたような自治体の限られた予算、体制を踏まえますと、AI、ドローン、ロボットなどの新技術を導入すること、また、複数自治体や複数分野のインフラを群として捉え、効率的、効果的にマネジメントしていく、いわゆる群マネの取組を推進することが重要です。 まず、群マネにつきましては、全国展開に向けまして、昨年十月に群マネの手引きバージョン1を公表したところであります。これにより、自治体職員の皆様に対して、各種勉強会や各地方整備局の相談窓口等を通じて、導入によるメリットや実施手順の周知を進めております。この手引では、発注者側や事業者側の連携体制に様々なパターンが存在することを具体事例を交えて解説しており、自治体と事業者の双方において地域にふさわしい連携パターンを形成していただけるよう促してまいります。 また、インフラメンテナンスにおける新技術の活用促進に向けましては、新技術の概要や活用できる場面を整理したカタログの公表、補助金の優先採択や交付金の重点配分、専門家の自治体への派遣、新技術の活用を考慮した積算基準の整備などに取り組んでいるところです。 こうした取組を通じまして、昨年六月に閣議決定された第一次国土強靱化実施中期計画に基づきまして、自治体の効率的な老朽化インフラ対策を支援してまいります。
○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。 先ほど御説明いただいた群マネについてでございますけれども、地元の自治体からは、この人材やノウハウの不足によって、自治体間との連携調整というんですか、これが円滑に進まないという声が寄せられておりますので、こういった現状を踏まえまして、国においては、御助言であったり人的支援であったり、この伴走型支援の充実に一層取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 最後の質問に入らせていただきます。建設業の担い手確保の問題についてお伺いをさせていただきます。 建設業に就業している人の数は、ピークと比べておよそ二百万人、率にして約三割減少しています。また、建設業者についても、この事業の統廃合が進む中で、人材の減少に比例して縮小傾向にあり、担い手の基盤そのものが急速に弱体化しております。さらには、高齢化の進行によって就業者の数は今後五年ごとに七%から八%ずつ減少していくとの推計も示されており、このままでは、将来にわたり必要な担い手を確保できなくなるおそれが現実のものとなりつつあります。 一方で、気候変動の影響により豪雨や豪雪は激甚化、頻発化しており、災害発生時には、道路啓開や河川、斜面の応急復旧など、建設業が最前線で担う地域の守り手としての役割はかつてなく重要性を増しております。 担い手が減少していくにもかかわらず、求められる役割が増加の一途をたどるという極めて厳しい状況に直面をしている中で、建設業の担い手である技能労働者などの確保に向けた処遇改善など、政府としてどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いさせてください。
○政府参考人(楠田幹人君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、建設業は、社会資本の整備や維持管理を担うとともに、災害時には地域の守り手として国民の生命、財産、暮らしを守り、経済活動を支える重要な役割を担っておりますが、近年、高齢化等が更に進んでおり、将来の担い手の確保が喫緊の課題となっております。 このため、令和六年に建設業法等を改正して、労務費の確保と行き渡りによる処遇の改善、資材高騰分の転嫁の円滑化による労務費へのしわ寄せ防止、工期の適正化による働き方改革や、ICTを活用した生産性向上などの措置を講ずることとし、昨年十二月に全面施行したところでございます。 このうち、御指摘の処遇の改善につきましては、公共工事設計労務単価を十四年連続で引き上げ、今月から新単価の適用を開始したところであり、これと改正建設業法に基づく労務費の確保、行き渡りを車の両輪として、他産業より低い建設技能者の賃金が厳しい労働環境に見合った水準にまで引き上がるよう取り組んでいるところでございます。 今後も、業界団体等と連携をして担い手確保の取組をしっかり前に進め、将来に希望の持てる持続可能な建設業の実現に努めてまいります。
○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。 時間になりましたので、私の質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○青島健太君 日本維新の会の青島健太でございます。 若井先生の迫力のある質疑、実は現役時代に取材をさせていただいたことがありますが、現役のときと変わらない迫力、気迫、引き継いでやらせていただこうと思います。 さて、まず初めに、能登半島地震、奥能登豪雨、その災害について伺います。 何度か能登半島ももちろん伺わさせていただいておりますけれども、大変な被害でございました。二〇二四年一月一日、発災しております。もう二年余りがたっておるわけでございますが、先般、石川県知事選がございましたので、応援もあって伺いました。 地元の方から率直なお話がありました。知事が替わると、これまでの復旧復興の対策あるいは活動なんかががらっと変わってしまうようなことはないんでしょうかというお尋ねをいただきました。結果は、馳知事から山野知事に交代されるという結果になったわけでありますけれども、ここは、でも一応念のためきちんと伺わさせていただこうと思います。 石川県御地元の佐々木副大臣いらっしゃいますので、是非ここは、佐々木副大臣に伺います。いかがでしょうか。
○副大臣(佐々木紀君) 青島委員には、馳知事が代議士時代にスポーツ立国調査会長お務めになったわけでありますけど、その下で共にスポーツ政策に取り組んだこと、大変懐かしく思い出しております。そして、そういった御縁があって能登半島地震にも大変なお力添えをいただいていることも、併せて感謝申し上げたいと思います。 能登半島地震や奥能登豪雨による甚大な被害からの復旧復興は、被災された住民の皆様の生活再建と地域の将来に直結する極めて重要な課題です。これからも、これまで同様、全力で取り組んでまいりたいと考えております。 これまでも、能登半島絶景海道の復興に向けた取組であるとか、液状化災害後の土地境界再確定に向けた取組であるとか、さらには北陸応援割による旅行需要の喚起など、石川県と緊密に連携を図りながら、市町とも共に協力して復旧復興に取組を進めてきたところでもございます。 引き続き、石川県及び関係市町との連携、協力の下、被災地のにぎわいと笑顔を一日も早く取り戻すべく、被災された方々の生活やなりわいの再建がかなうように、国土交通省、全力を挙げて、引き続きこれからも取り組んでまいること、お誓い申し上げたいと思います。
○青島健太君 実は国交委員会でも、発災後少し時間がたってからですけれども、視察をさせていただきました。能登半島の奥の方まで伺いました、珠洲市、輪島市等々。泉谷市長、珠洲市の泉谷市長や輪島の坂口市長等々にもお話を伺って、いろいろなことを思い出しますけれども、時間がたちました。まず、首長の方々も、基幹インフラをしっかり戻してもらわなきゃならない、また、人々の生活、暮らし、なりわい、それをやっぱりしっかり取り戻してほしいというお声がありました。 また、能登半島、行かれた方もあるかと思いますが、大変風光明媚なところであります。例えば輪島の朝市、大変全国的に有名なところですけど、あそこも火災があって、大変な被害が出ておりました。 こういう能登半島の現状、今どういうふうに復興が進んでいるのか、これも佐々木副大臣に伺います。
○副大臣(佐々木紀君) ありがとうございます。 復旧復興の取組状況についてお答えを申し上げたいと思います。 まず、基幹インフラのうち、電気、ガスについては、現在まで復旧が完了していると承知をしております。次に、幹線道路の通行止めも九割以上が解消しております。さらに、上下水道については、土砂崩れなどで現状帰還困難な地域を除き、上下水道も全て応急復旧済みでございます。本復旧については、令和十年度末までの完了を目指して取り組んでおります。 なりわいの再建、観光業についてでございますが、被災直後に五・六%であった宿泊施設の営業稼働率は、令和七年十二月には四八・八%まで回復をしております。特に和倉温泉については、令和八年度の可能な限り早期の完了を目指して護岸の復旧を進めているところでありますけれども、令和七年十二月までに旅館二十軒のうち九軒が再開をしておりますが、大半の旅館が令和九年度末頃までに再開すると伺っております。 また、輪島の朝市周辺エリアでございますけれども、今年二月に土地区画整理事業に着手したところでございまして、復興町づくりに向けては着実に進んでいるところでもございます。 これからも、被災地の声に丁寧に耳を傾けて、全力で復旧復興に取り組んでまいります。
○青島健太君 北陸新幹線も敦賀まで延長ということもありまして、北陸に多くの方々が観光も兼ねて行く現状があります。能登半島も、もう日に日に取り戻しているというところでございますので、多くの方がまた観光等で訪れていただければというふうにも思います。 せんだっても伺ったんですが、金沢市のすぐお隣、内灘町というところがございます。知り合いの地方議員がいるのでそこも何度も伺っているんですが、金沢市内ももちろん被害があるんですが、この内灘というところは液状化、大変な被害が出ておりました。映像等も大分紹介されていますが、道路がうねるのはもちろんなんですが、家がそのまま横滑りしている、あるいは川の場所が変わってしまっているとか、あるいは家の中にも液状化した泥がさんざん入っているというのはもう当たり前なんですが、もうこの町は一体元に戻れるのかどうかというのが被災直後の私の印象でございました。ただ、先般伺いますと、道はもちろん走れるようになっておりましたし、それから、うれしいというか、新しい家が幾つも建ち並んでいるところも見かけました。 この内灘町、本当に再起できるのかどうかという状況でしたけれども、これからの計画というのはどうなるのか、これも佐々木副大臣に伺います。
○副大臣(佐々木紀君) 大変大きな液状化災害が生じた内灘町でございますけれども、昨年三月に復興計画を作成しまして、液状化の再発防止に向けた対策を進めております。昨年八月からは地下水を下げる工事の実証実験も開始をしております。今後、実証実験の結果を踏まえ、令和九年度には住民合意が得られた地区から順次対策工事に着手する予定でございます。 国土交通省では、引き続き、本省職員を地区担当として配置をして技術的支援実施するとともに、防災・安全交付金によって重点的に支援をしてまいります。 また、液状化に伴ってずれが生じてしまった土地境界については、住宅再建などに支障を生じることから、早急に再確定することが必要です。このため、昨年九月に国、関係自治体で策定した土地境界再確定加速化プランに基づき、必要な予算の確保や全国の自治体への応援職員派遣の働きかけを進めてまいりました。その結果、内灘町においては、来年度から地籍調査等の実務に詳しい応援職員を加えた新たな体制をつくりまして、事業を進めていく予定となっております。 今後とも、関係自治体、事業者と連携しつつ、境界再確定に向けた調査を最短で令和八年度中に完了することを目指して取組をしてまいります。 国土交通省としても、引き続き、被災地に寄り添いながら、一日も早い町の再建に取り組んでまいります。
○青島健太君 続いて、埼玉県の八潮市の下水道の陥没事故について伺います。 私は、八潮市の隣、すぐ隣の草加市というところで育ちました。この事故現場も昔から何度も通っているようなところであります。 二〇二五年の一月ですけれども、この下水道管、四・七五メートルという管でございますので、この部屋でいうともう天井ぐらいは十分にあるという大きな管が突然落ちて、そこにまたトラックが落ちてしまうということが重なったわけでありますけれども、この陥没を受けて法改正もありますし、様々な対策が今打ち出されようとしております。 一体この事故なぜ起こったのか、そしてどういう課題がこれからあるのかということをしっかりつかまえなければ、これからの対策しっかり打てないかと思います。この事故についての検証、どのようにあるのか、これは金子大臣、是非伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 青島委員にお答えいたします。 私も、事故発生後、昨年六月に事故現場を視察をさせていただきました。本当に事故の社会的影響の大きさとか、あるいは、そういうことを感じながら、下水道の老朽化対策の強化にスピード感を持って取り組む必要性を感じたところでございます。 事故の原因につきましては、埼玉県が設置をした原因究明委員会が本年二月にまとめました最終報告書において、硫化水素によって腐食した下水道管に起因するものとされております。 下水道の老朽化対策の強化に向けては、昨年六月に閣議決定されました第一次国土強靱化実施中期計画において上下水道施設の戦略的維持管理、更新に係る施策が位置付けられ、同計画に基づき本年度補正予算におきまして必要な予算を確保したところでございます。さらに、令和八年度予算案においても、多数の地域住民の方々に重大な影響を及ぼす可能性がある管路の更新、災害事故後に迅速に機能を発揮することが容易ではない管路の複線化に対する補助制度の創設等を盛り込んだところでございます。 加えて、今国会におきまして、下水道の確実な維持管理、更新の実施等を図るための下水道法の改正案の提出を予定しております。 国土交通省としては、八潮市の教訓を踏まえた地方公共団体における下水道の老朽化対策の取組をしっかりと支援し、強靱で持続可能な下水道の構築に取り組んでまいります。
○青島健太君 二〇二四年三月のデータですけれども、日本中に下水道管どのぐらいあるのかと。総距離は四十九万キロだそうであります。月までの距離が三十八万キロですから、もう優に月まで届くほど日本中の地下を下水道管が走っていると。そのうち、耐用年数五十年を超える管は七%、そして十年後には二〇%、二十年後には四二%、五十歳を超える管があるという事態でございます。 大変なこれ作業になるかと思うんですけれども、これは一体、今後どういうふうにこの老朽化していく下水道管と付き合っていくのかというところの対応、これ是非、政府参考人に伺いたいと思います。
○政府参考人(石井宏幸君) お答えします。 下水道の老朽管の割合、今後の見通しについて、今委員の方から御指摘のあったとおりでございます。 一方で、下水道管路は、その構造あるいは布設された環境などの条件によって劣化の進行にばらつきがあり、メンテナンスを適切に行えば、標準的な耐用年数を超えて使用することも可能です。 このため、国土交通省としては、定期的に、計画的に点検し、その結果に基づいて、重大な異常や故障に至る前に修繕、改築を行うことで長寿命化を図る予防保全の取組が推進されるよう、地方公共団体をしっかりと支援してまいります。
○青島健太君 八潮市のあの事故の管は、四十二年たった管だったそうであります。四十二年たった管なんですが、その三年前の点検では、直ちに対応する必要がないという点検の結果があったようであります。今もお話ありましたけれども、この話から分かるのは、やはり下水道管の点検、チェックというものが極めて難しいということも分かるわけであります。 今後の点検の基準、これ今回の法改正の中にもかなり具体的にうたわれてありますが、確認させてください。
○政府参考人(石井宏幸君) お答えします。 事故の三年前に埼玉県が行った点検については、県が設置した原因究明委員会の最終報告書において、管路の構造を詳細に把握した上で再評価したところ、速やかに対応すべき、ランクAと評価できたことなどが指摘をされております。また、当時、ランクAと評価できなかった要因として、管路の安全性を評価する診断基準が事故の原因となった管路の構造に対応したものになっていなかったこと、映像が不鮮明で明確な診断が困難な場合における対応が不明確であったことなどが挙げられております。 国土交通省としては、この報告書の内容も踏まえ、重要な管路における点検基準の強化に加え、管路の構造に応じた診断基準や、十分な点検ができないなど明確な診断が困難な場合における対応について明確化を行うなど、点検基準等の見直しに取り組んでまいります。
○青島健太君 次、新しい点検方法という質問も設けていたんですが、ちょっと時間がありませんのでこれは省かせていただきますけど、今のお話から思うのは、やはりこれからの時代、更に新しい点検の技術というものも伴ってこなければ、やったはいいけれども、大丈夫だと言ってそこで事故があるということも十分あり得るわけでありますので、点検の基準、そして新しいまた点検の技術というものも高めていただきたいということをここで述べさせていただきます。 最後、残る時間で交通空白について伺います。 先般、この国土交通委員会理事会で相模原市の交通空白の現場を視察させていただきました。緑区そして相模湖周辺のエリア、これ来年、令和九年の三月に、今十三路線あるバス路線が何と一気に十一路線廃線になるという大変な事態が待っている中で町はどうするかという中で、デマンド式のタクシー、あるいはスクールバスの活用、あるいは公共のライドシェア等々、様々な今実証をしてこれに備えようとしているその現場を見せていただきました。 やるべきことたくさんあるんですが、私、特に印象に残ったのは、このバス運行を担っている神奈川中央交通の方が、一番の大きな原因は運転手がいないんですと。これは、非常に今忙しく走らせている町中のバスですら減便になる可能性があるというお話がありました。 これは相模原だけでなく、バスの運転手の方不足というのは、日本中にこれ恐らく共通するものだと思います。この運転手不足、どう対策していくのか、これ政府参考人の方、よろしければお願いします。
○政府参考人(石原大君) お答えいたします。 ただいま委員からお話のございましたとおり、路線バスの、今、減便、廃止、急増しておりますけれども、その中でも特にこの運転手不足というものの、これを理由とするものが大変増えてございます。 そのため、運転手不足の対策でございますけれども、国土交通省としましては、賃上げの促進を図るために運賃改定の手続を迅速化するですとか、二種免許取得に係る費用に対する支援、キャッシュレス化など業務の効率化、省力化の取組に対する支援、また、女性ドライバーもまだまだ少ないということで、女性にとって働きやすい職場環境の整備に対する支援、また、特定技能制度における外国人運転手の円滑な確保、こういった人材確保に向けた様々な取組、推進しておりまして、こうしたあらゆる政策ツール総動員して、このバスの運転手不足対策に必要な施策、講じてまいりたいと考えております。
○青島健太君 私はもう六十代ですから思い出す子供の頃は大分昔ですけれども、バス乗りますと、昔は車掌さんがいて、こういうかばんをぶら下げて、そして現金を渡して切符買うなり、そうやってバス乗っていたことを思い出しますが、そのときの乗員は、言えばだから二人だったわけですけど、今、二人乗っているバス、見かけないです。もうほとんどもちろんワンマンになっているわけでありますけど、それも省力化を図ってきたわけでありますが、それでも運転手の方はどんどん足りないということでございます。 二〇二四年の三月に閣議決定がありました。特定技能制度でございますが、今までなかったそのドライバー枠、バスやトラック等々のドライバーの方も特定技能で受け入れようという閣議決定があったわけです。これは、神奈川中央交通の方にも伺ったんですが、なかなか難しい面もあるという現場のお話でありました。 今、この外国人の受入れ、この特定技能を使っての外国人の入り方といいますか、現状はどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。 まず、現状の外国人のドライバーの受入れ状況ということでございますけれども、バス事業におけるこの外国人運転手の受入れ数、当方で今確認しているもの、全国で七事業者二十一人となっております。
○青島健太君 二十一人という数字をどう取るかでありますが、ほぼ、まだなかなか入っていないというふうな数字ではないかなと思います。これは地域によって、あるいはその事業者によっていろいろ考え方もあるかと思いますが、まだ、今ドライバーが足りないという中では、この制度をどう活用するのかというところは、一つ今後の考えるべき課題として今あるんだろうと思います。 その中で、さらに、じゃ、この先の時代を見たときに、もちろん足りない方を外国人の方で補っていくという施策も必要ですが、やはり、今日午前中、三浦委員からもお話ありましたが、自動運転というもの、これ私、この委員会でも何度か質問させていただきました。 思い出すのは、金子大臣とどこかでお会いしたときに、青島さん、レベル5乗ってきたよと言って、あっ、レベル4ですね、失礼、レベル4乗ってきたよというようなお話もというか、声掛けをいただいたこともあります。 バス、トラック、様々な自動運転、これかつては夢でしたが、もう喫緊の課題として現実的に取り組まなければこの国の交通インフラが成り立っていかないというところがもうすぐそこに来ております。自動運転、どういうふうに活用して取り入れていくのか、最後は金子大臣に伺います。
○国務大臣(金子恭之君) もう本当に、これまで自動運転のことについては、同じ方向で、意見を同じくするものであります。 先ほど神奈川中央交通の自動運転バスのお話がありました。これについては、自動運転の導入を目指す地方自治体、実は五分の四の補助率の支援をしているんですね。そういったものをこれからも進めていかなければいけませんし、昨年十一月にこの委員会で委員から御質問をいただいた後、AI技術を活用した国内メーカーの自動運転車に試乗しましたが、銀座、新橋などの交通量の多い通りを極めてスムーズに走行するのも体験いたしましたし、自動運転社会の実現に向けて技術が着実に進歩していることを確認をしたところでございます。 本年一月に閣議決定されました第三次交通政策基本計画における二〇三〇年度にバス、タクシー、トラックの自動運転サービス車両一万台の目標実現に向けて、私を本部長とします自動運転社会実現本部を国土交通省の中に立ち上げました。 国土交通省としては、この実現本部の下で、全国各地で行われている自動運転の取組を引き続き支援していくほか、AI技術を活用した高度な自動運転車の開発普及の後押し、国産自動運転車両の量産化につながる国際基準の策定、自動運転車両の走行を支援するインフラ側の取組など、安全性の確保を大前提に、一日も早い本格的な自動運転社会の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○青島健太君 時間が来ました。終わります。ありがとうございました。
○初鹿野裕樹君 参政党の初鹿野裕樹です。 国土交通委員会では初めての質問の機会となります。若輩者ではございますが、どうかよろしくお願いいたします。 本日は、まず外国人コミュニティーが特定の地域に集中し、生活圏が生まれている状況についてお伺いします。 資料の二枚目を御覧ください。 三月四日付けの産経新聞では、東京は池袋の一部地域について、日本語や日本円をほとんど使わず、中国系スマートフォン決済で取引が完結する商業エリアが形成されていると報じられています。特定のコミュニティーの中で消費や取引が完結する中国系の独自の経済圏が広がっており、長年掛けて地域と一体化してきた従来の中華街とは様子が異なる新しいタイプの中国人コミュニティーだと、その指摘もございます。 観光庁は、これまで訪日外国人旅行者への対応として、外国系決済を含むキャッシュレス決済の導入を推進してきましたが、その結果として、日本円や日本の金融システムを介さずに完結するこうした閉じた経済圏の形成を後押ししているのではないかと、そういった見方もあります。 こうしたコミュニティー内で経済活動が完結する動きについて、キャッシュレス導入を推進する中で想定していたものは何なのか、認識を伺います。
○政府参考人(木村典央君) お答え申し上げます。 観光庁のキャッシュレス決済普及の取組につきましては、政府全体のキャッシュレス決済普及の取組の中で、あくまで訪日外国人旅行者の利便性の向上や消費拡大など観光政策上の観点から行われてきたものでございまして、御指摘のような商業エリアやコミュニティーの形成を目的としたものではございません。 したがいまして、観光庁といたしましては、キャッシュレス決済普及の取組が御指摘のような商業エリアやコミュニティー形成の要因になっているとは考えておりません。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 キャッシュレス決済が利便性向上に資するということは否定しません。ただ、日本円や日本の金融システムを介さず、特定のコミュニティー内の内部だけで経済活動が完結する言わば閉じた経済圏が広がっていくことには、やはり注意が必要だと思っております。欧州では、いわゆるパラレルソサエティーと呼ばれる、周囲との接点が弱い社会の分断として問題視されてきました。日本としても、利便性だけではなく、地域経済への波及や地域社会への影響にも十分目配りしながら進めていただきたいと思っております。 さて、大臣は所信で、住宅セーフティーネットの着実な実施を掲げられました。公営住宅はその中核ですが、応募倍率が高く、入居できない世帯が多数あると承知しております。こうした中、在留資格を持つ外国人も日本人と同じ基準で入居対象とされています。外国人の入居については、昭和五十四年の国際人権規約批准を契機に認める考え方が示されましたが、その趣旨は、国籍による不合理な差別はなく、住宅へのアクセスを保障する点にあると理解しています。その上で、現在の運用は、日本人と同様の条件で広く入居を認めている点で政策的な判断の側面もあると考えます。 一方で、外国人の受入れと共生に関する政府の対応策でも、公営住宅等に外国人が一定程度集中することにより、学校や地域への負担、生活トラブルの発生が指摘されております。こうした状況から、特定の団地に入居者の属性が偏るいわゆる集住が進んでいるのではないかと懸念しております。外国人が民間賃貸で住宅を確保しにくい実情は理解しますが、その結果として公営住宅への入居が相対的に増え、条件の厳しい団地ほど外国人世帯の割合が高まっていく可能性も否定できません。 そこで伺います。こうした集住について、これを共生の一形態として許容していくのか、それとも、偏りの固定化は望ましくないとして一定の対応が必要だとお考えなのか、大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) 初鹿野委員にお答えを申し上げます。 公営住宅に外国人の方が住まい、コミュニティーを形成することについては、そのこと自体に問題があるとは考えておりません。今年一月に政府において取りまとめた、先ほどお話がありました外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策においても、外国人との秩序ある共生社会の実現を目指すこととしております。 一方で、公営住宅においては、ごみの分別を行わなかったり廊下等に荷物を置いたりといった生活マナーに関する問題が、外国人の多く居住する一部の地域で生じている等の指摘があることは承知をしております。このため、事業主体である地方公共団体において、入居の際に生活マナー等について示した外国語の住まいのしおりを配布をするほか、ごみ収集場所に外国語による分別ルールを掲示するなどの取組を進めた上で、それでもなおルールに従わない入居者については個別に指導を行っていると伺っているところでございます。 なお、公営住宅の入居者の国籍、在留資格等については、一部の地方公共団体を除き把握されていなかったことから、まずは今後の新規入居者についてはそれらを把握するよう、先月、国から地方公共団体に対して要請したところでございます。 国土交通省としては、公営住宅における外国人の居住の実態について把握に努めるとともに、外国人と共生に関する過去の取組を地方公共団体と共有しつつ、生活マナーの遵守や地域コミュニティーへの参加を求めるなど、外国人との秩序ある共生が実現するよう取り組んでまいります。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 私が懸念しているのは、公営住宅やUR団地において、外国人世帯が多数を占める、あるいは半数近くに達するような団地がこのまま形成されていくことです。 実際に、東京は葛飾区の新小岩では、ある公営住宅エリアで外国人比率が六割を超え、日本人が少数派となっているとの報道もございます。デンマークでは、集住が進んだ地域に対して、いわゆるゲットー法に基づき公営住宅の削減や住民の立ち退き、転居を伴う強い対応が取られ、その是非がEUの司法の場でも問われております。 日本で同様の対応を取ることは現実的ではありません。そうであればこそ、事後ではなく、入居の段階で偏りが過度に生じないようにしていく必要があると考えております。国として方針を示さないままでは、結果として、学校現場や地域での対応など、地方自治体が後追いで負担を背負うことにもなりかねません。団地ごとの偏りを抑えるための考え方について、国として一定の方向性を示すべきだと考えております。 さて、このように、特定のコミュニティーの中で経済や生活が完結する集住とも言える動きが見られます。政府は、令和八年一月に外国人の総合対応策を取りまとめたと承知しておりますが、この中で、外国人が特定の場所に住む集住の動きやその課題について、公営住宅以外にどのような記載がありますか。また、こうした課題について政府としてどのように認識しているのか。さらに、今後各地に広がる可能性についてどのように見ているのか、お伺いいたします。
○大臣政務官(若山慎司君) 御質問ありがとうございます。 委員御指摘の集住とも言える動きということ、その言葉の定義については、必ずしも同一義なものということであるとは定かではございませんが、ただいまのその御質問について必ずしも同一義ではありませんけれども、先ほども国土交通大臣の御答弁にもありましたとおり、地域において様々な課題が存在していることは認識をしております。そうした中で、こうした問題のある行為について、政府として毅然と対応し、外国人政策を秩序あるものとするために、本年一月二十三日に、新たに外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を取りまとめさせていただきました。 その中では、制度の適正化についての取組として、日本語教育の充実ということについても触れさせていただいているところでございます。我が国に在留する外国人の増加に伴って、一部の外国人による我が国の法やルールを逸脱する行為、制度の不適正な利用について、国民の皆様が不安や不公平感を感じる状況が生じております。 政府としては、司令塔である担当大臣の下に、関係省庁と連携をし、総合的対応策に盛り込まれた様々な施策を着実に実施してまいりたいと考えております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 内閣府の答弁を踏まえ、集住の課題について、町づくりや住宅政策の観点から、改めて国土交通大臣の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 今、内閣府の政務官から御答弁がありました。本当に先ほどもお答えしたとおりでありまして、公営住宅における外国人の居住の実態について把握に努め、そして、外国人との共生に関する過去の取組を地方公共団体と共有しつつ、生活マナーの遵守や地域コミュニティーへの参加を求めるなどの取組を進めていくということであります。 今政務官からありましたように、本年一月に取りまとめられた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に基づく各種施策を着実に推進し、我が国の法やルールの中で国民と外国人の双方が安全、安心に生活をし、共に繁栄する社会の実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 欧州で問題となっている事例も踏まえると、対応は待ったなしの状況にあると感じます。政府の出した対応策も、具体は各省庁任せで中身が見えません。答弁も抽象的にとどまっており、このままではなし崩し的になりかねません。速やかに一定の方向性を示していただくことを要望いたします。 次に、海上保安庁についてお伺いいたします。 尖閣諸島周辺の警備については、第十一管区海上保安本部を中心に、海上保安官の不断の努力によって、極めて厳しい状況の中でも体制が維持されているものと認識しております。政府は定員の拡大を進めてまいりましたが、こうした中でも現場では人員不足や負担の増加が進んでいるのではないかと懸念しております。 大型巡視船では船員の欠員率が一二%との報道もありますが、巡視船、巡視艇を含めた全体としてはどの程度の水準にあるのか、お示しください。
○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。 海上保安庁における船艇の欠員率でございますけれども、本年一月一日時点において約八%となっております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 この八%の不足は、超過勤務の増加や休暇の取りづらさといった形で現場のしわ寄せになっているのではと思います。 こうした状況の下で、現状の体制は過度な負担に頼らず持続可能と認識しているのか、それとも課題があるのか、政府参考人に伺います。
○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。 海上保安庁では一定の欠員を抱えておりますので、一定の超過勤務、これが発生していること、これは認識しております。その上で、業務内容を正確に分析し、管区本部あるいは事務所、船艇の業務内容に応じた職員を配置の上、業務分担、これを適切に割り振り、事案対応に支障がないように様々な措置を講じております。 他方で、欠員の解消といった観点では、近年の少子化あるいは社会の価値観の変化といった社会情勢の影響、また海上保安庁特有の海上という厳しい勤務環境による人材確保策、この難題に直面しております。そういった意味で、我々は危機感を持って取り組むべきものと考えております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 現場へのしわ寄せが続けば職員が疲弊してまいります。現状は、自己都合退職が年間三百から四百人規模で続いており、その約八割が二十代から三十代の若者です。志願者の減少や若手の早期離職が続く中で、いわゆる魅力発信として動画やSNSなどの広報を強化するだけで人材確保の課題が解決するのか、大いに疑問があります。 その上で、人材確保の観点から不断に検討を行うべきではないかと考えますが、大臣の御決意を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 先ほど次長から申し上げたとおり、海上保安庁では人材確保が厳しい状況となっているところでございます。海上保安大学校、海上保安学校における学生等の採用のみならず、退職自衛官などを対象とした中途採用や元海上保安官を対象としたカムバック採用の拡大など、あらゆる方策によりまして人材確保に努めているところでございます。 また、若手職員を始めとした職員のモチベーション向上等にも資するべく、宿舎や庁舎の環境整備や巡視船等へのインターネット環境の整備など、職員の職場環境等の改善や処遇の向上に関する取組も進めております。 私、大臣になる前に、海上保安議員連盟の現在も会長をやっておりまして、これまでもやっぱり、人材を育成するための養成施設、海上保安学校、海上保安大学校も視察をさせていただいて、その皆さん方がどういう御要望を持っているかということをしっかりと受け止めさせていただいたところでございます。 そして、先週末、海上保安大学校及び海上保安学校の卒業式に出席する機会がありましたので、あえて時間をいただいて在校生の皆さんと意見を交わして、学校の中でどういうことが要望があるか、あるいは自分が目指す海上保安官像はどういうものかということを聞き取ったところでございますし、これまでも、十管の本部があります鹿児島で巡視船に乗って、その中でやっぱり若手の人と話をする、那覇の十一管の本部でもお話をする、石垣の巡視船の中でもお話をする、もうまさにそういう現場の声をしっかり聞いて、何が問題なのかということを聞き取りをしてきたところでございます。現場で活躍したいという学生の皆さんの熱い思いを聞きながら、彼らが安心して能力を発揮してもらえるよう、海上保安官の職場環境等の改善や処遇の向上に関する取組を推進することが重要であると一層強い思いを持ったところでございます。 海上保安庁を所管する国土交通大臣として、引き続き、不断の見直しを行いながら、海上保安庁の人材確保に努めてまいります。
○初鹿野裕樹君 御答弁ありがとうございました。 是非お願いしたいのは、魅力発信の中身とその届け方です。かつて、「海猿」の映画やドラマで、これをきっかけに志願者が大きく増加したように、仕事の魅力や使命感がしっかり伝わることが重要だと思っております。発信は、つくるだけではなく、届いて広がることが重要です。例えば、外部のクリエーターと連携した発信や、短尺動画、いわゆるショート動画での継続的な発信など、見てもらうことを前提とした設計に見直していくことも必要ではないかと考えております。 次に、海難事故や海の事件など、緊急通報用の電話番号一一八番についてお伺いいたします。 近年、一一八番には多くの通報が寄せられる一方で、海難事故に関係する有効な通報は一部にとどまっていると承知しております。 まず、直近の通報件数と有効通報の割合についてお示しください。あわせて、非有効通報の主な内容について、現状の認識を伺います。
○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。 令和七年でございますけれども、一一八番の総架電件数でございますけれども、三十七万五千百二十九件でございます。このうち、有効架電件数、船舶海難あるいは人身海難等に関係する連絡でございますけれども、四千八百六十二件ということで、全体の一・三%でございます。 一方で、非有効架電の内容でございますけど、無言電話、間違い電話、着信時の即断、いたずら電話等でありまして、令和七年でございますけれども、三十七万二百六十七件、全体の九八・七%ということで、大変多くを占めております。 更なる一一八番の認知度向上が必要と考えております。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 緊急性の低い相談や長時間の通話も一定数含まれているということでしょうか。
○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。 一一八番通報においては、例えば、船舶の入港手続に関する問合せ、あるいは当庁に関する御意見など、緊急性の低い内容や長時間の通話になる場合もございます。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 お配りした資料の三枚目を御覧ください。 無言電話や間違い電話への対応で業務に支障が出ている、そういった声も報道がなされております。また、資料下段の表を御覧ください。警察の一一〇番では非有効通報が約一五%程度、有効通報が約八五%であるのに対し、一一八番は非有効通報が九九%に迫り、有効通報が約一%台にとどまっております。この差からも課題が見えてまいります。 こうした実態を踏まえると、警察のシャープ九一一〇のように、緊急性の低い相談を受ける別窓口の設置も一つの方法ではないかと思っております。長時間通話への対応も含め、現在どのような工夫や対策を講じているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(坂巻健太君) お答えいたします。 通報を受けた場合には、一件一件通報内容を聴取して有効かどうかを判断しております。 いたずら電話などの明らかな非有効架電の場合は、これが緊急通報用電話番号である旨をお知らせし、電話終了、即終了することとしております。また、緊急性の低い内容あるいは長時間の通話に及ぶような案件については、必要に応じて担当部署に架電するように御案内するなど、一一八番緊急通報用の電話番号に支障がないように対応しているところでございます。 委員御指摘のありました相談窓口、警察の専用回線九一一〇のようなものについては、今のところ導入しておりませんけれども、いずれにせよ、委員御指摘のとおり、一一八番担当者、担当職員の負担を軽減する必要は当然あると思っておりますので、今後も対策を講じてまいりたいと思います。
○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。 一一八番の認知向上については、政府広報との連携や関係機関と連携した教育の中での周知など、更なる取組の余地があると考えております。 今後、関係機関とどのように連携して取り組んでいくのか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(金子恭之君) 委員御指摘のとおり、一一八番の認知度向上のためには、若年層を含む幅広い世代の方々へ周知を図ることが重要であると認識をしておりまして、そのためには、SNS等のあらゆる媒体の活用や関係機関と連携した活動が必要であると考えております。海上保安庁では、これまで著名人を起用したポスターや動画を活用した周知活動、内閣府と連携した一一八番に関する政府広報を行っております。 要は、海に行く人、海に行く機会がある方、あるいは、たまたま海に行ったら、そこを通らなければいけないところに、そういうところで周知活動をするということは必要だと思います。 地域においては、漁港やフェリーターミナル、海水浴場などで、漁業関係者や海事関係者、マリンレジャー愛好家を始め、主に海を利用される方々に対する周知活動を行っているほか、地元警察や消防と合同でのイベントによる周知活動を行うなど、様々な活動を通じまして一一八番の認知度向上や適切な利用の促進に努めております。さらに、学びの場においても、海上保安庁職員が全国各地の小中学校などを安全啓発活動等のため訪問した際に、一一八番が海の事件、事故の緊急通報番号であることを呼びかけております。 海上保安庁を所管する国土交通大臣として、引き続き、更なる一一八番の認知度向上や適切な利用の促進に努めてまいります。ある意味では、どこにそういうものがあった方がいいのか、もしお気付きのことがあれば、是非こちらにも教えていただければと思います。
○初鹿野裕樹君 御答弁ありがとうございました。 通告していないんですが、ちょっと大臣にお伺いしたいんですが、体を張って、命を懸けて、国民の生命、身体、財産を守ってくれている海上保安官、そんな彼らを国民が当たり前のようにいつもありがとうとたたえるような、そんな世の中にしていきたいと私は思っております。 大臣は、こういった海上保安官の方々に対してどのように思われているのか、また、可能ならば激励の言葉をいただければと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(金子恭之君) 様々な海上保安庁関係の式典に出ることがあります。皆さん方は、国民の命を守り、領海を守り、本当に国の安全、安心を守っていただいている、本当に崇高な任務を担っておられます。 それは、我々にとっての誇りであるということと同時に、御家族の方々に対しても、特に御家族が来られるような式典もございましたので、そのことを御家族の方にも、そうやって皆さん方の御家族が海上保安庁の中で体を張って頑張っていただいている、本当にありがとうございますということで、御家族の方を含めて、皆さん方に感謝の気持ちを持っておりますし、そして、いろんな海難事故とか、いろんな領海警備とか、その中で、報道等々で、本当に厳しい環境の中で頑張っておられる海上保安官に向けて、国民の皆さん方がそういう思いを持っていただけるように、しっかりと頑張っていただきたいというように思っておりますし、もう一言で言えば、我々の誇りであると思っております。 以上です。
○初鹿野裕樹君 大臣、ありがとうございました。その大臣の一言で、現場で頑張っている海上保安官の苦労が報われると思います。本当にありがとうございます。 最後になりますが、私は二十三年間、警視庁の術科指導者として柔道、逮捕術、拳銃の指導に携わり、これまで一万人の警察官を指導してまいりました。こうした経験から、第一線で命を懸けて任務に当たる仕事の過酷さを実感してまいりました。警察を始め、消防、自衛隊、海上保安庁など、同じように第一線で任務に当たる方々の処遇や勤務環境の在り方について、現場を支える視点が重要であると考えております。今後も本委員会において様々取り上げてまいりたいと思いますので、今後もどうかよろしくお願いいたします。 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。 今日は空き家対策について質問をさせていただきます。 委員の皆さん方の御地元もそうだと思うんですけれども、空き家が増えていますね。総務省の調査によりますと、二〇二三年十月時点の全国の空き家数はおよそ九百万戸、過去最多を更新しています。住宅全体の一三・八%、およそ七戸に一戸の計算になります。野村総合研究所の予測では、空き家の取壊しが進まない場合、二〇三八年といいますから十二年後ですね、には三二%まで上昇する、つまり三軒に一軒は空き家、つまり両隣のどっちかは空き家という社会を迎えるということなので、本当に深刻です。 午前中、吉田委員の質問にもありましたように、去年の十一月、大分県の佐賀関の大規模火災ですね、焼失した建物のうちおよそ四割が空き家だった可能性、指摘をされています。強風に加えて、古い木造建築が密集していたことと空き家が多かったことが被害を拡大させたという指摘がされています。佐賀関は、実は私の地元愛媛県と豊予海峡を挟んでまさに目と鼻の先にありまして、愛媛側も全く同じ状況なんですね。なので、対岸の火事ではないなというふうに思っております。 手入れされていない空き家は、本当に火災のときには延焼を広げてしまいますし、これが避難や消防活動も妨げにもなります。火災だけではなくて、台風や地震といったときには、外壁とか屋根が飛んだりしまして、これまた避難路を塞いでしまうという状態にもなってしまいます。ですから、空き家対策というのは事前の防災対策と言えると思います。 そこで、まず金子大臣にお伺いしたいと思うんですが、午前中の答弁にもありましたけれども、改めて、空き家問題、これは住宅政策にとどまらず、防災の面からも、そして、人口減少時代ですから、土地利用の再編、コンパクトシティーの観点からも大変重要だと考えます。大臣の御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) ながえ委員にお答えいたします。 相続後に利用されていない状態であるなど、使用目的のない空き家は全国に三百八十六万戸存在しておりまして、空き家が放置され、地域住民の生活環境等に悪影響を及ぼすことのないよう空き家対策を進めることは、重要な課題と認識をしております。 このため、国土交通省では、空き家法に基づく施策として、不良な空き家等に対する指導、勧告や代執行等の措置のほか、空き家の活用等を促進する観点から、民間のノウハウを活用して、自治体の業務を補完する空家等管理活用支援法人の指定、自治体が積極的に空き家等の活用を促進する区域の指定等に取り組んでおります。 また、税制面や予算面での措置として、相続された空き家を一定の要件を満たして譲渡した場合に、譲渡所得から最大三千万円を控除する税制措置、空き家の改善、改修や除却などの費用に係る自治体への支援措置などを講じております。 加えて、空き家の発生を抑制する観点からは、所有者に活用や処分の方法等を早期に意思決定していただけるよう、空き家のリスクや対処方法等についての周知、広報にも取り組んでいるところであります。 国土交通省としては、引き続き、空き家の所有者や自治体に対し、これらの取組の周知を図りつつ、様々な側面から総合的な空き家対策を進めてまいります。
○ながえ孝子君 ありがとうございます。 実は、私の地元の事務所というのは、愛媛県の県庁所在地松山市の市内中心部にあります。ですが、その事務所周辺でもひっそりと空き家が増えているんですね。新しい空き家は外観からは分かりません。近所の人も御存じない。だけど、訪問活動していると、あっ、確実に増えているなというのがしっかり分かります。これを放置すれば、市内の中心市街地が空洞化してしまう、加えて、地方の衰退が更に進みかねないなと思っているんです。ですから、大臣もおっしゃいましたように、使わなくなったら早くその土地が次に活用される流れができるように、危険な建物を除くことと、その土地を次の活用につなげること、これは切り離してはいけないなと思っています。 国土交通省では、二〇二三年の法改正で、特定空き家だけではなくて、管理不全空き家にも指導、勧告ができるようにしました。ですから、危険な空き家を除却する、解体していく、この取組は進んでいるんですが、その土地が次の活用につながるような制度、ここがいま一つかな、ネックなのかなというふうに思っているんです。 資料一を御覧ください。 これは、国土交通省の令和六年空き家所有者実態調査ですね。今後五年ほど空き家として所有しておく意向のある人、つまり、しばらくは空き家のままで置いておこうと考えている人のうちおよそ二八%が、解体して更地にすると固定資産税などの住宅用地の特例が外れて税負担が増えることを理由に挙げています。 現行制度では、空き家でも、住宅が建っている土地には固定資産税の住宅用地特例が適用されるんですね。ですが、これを解体してしまって更地にすると、その軽減が外れて税負担が六倍になるということです。このため、危ない、使えない、このままでは売りにくいと分かっていても、壊したら損をするからということで放置するという逆インセンティブ、これが働いてしまっていると言えます。 ですから、放置の原因というのは、所有者の怠慢ではなくて制度にもあるんではないかと言えると思います。私も地元でよく、こういう税負担が六倍になるんだったら空き家のままみんなほっとくよ、これ変えなきゃというような、制度の改善、是正を求める御意見をたくさんいただいております。 今日は御提案なんですけれども、例えば、危険空き家を除却した場合、三年から五年程度は住宅用地並みの軽減措置を継続する、あるいは、解体して売却するないしは隣の土地と統合するなど地域で活用できるように転換していく場合などは、時限的に税負担を緩和するといったように、国が制度そのものを変えていく時代に来ているんではないかというふうにも思います。 もちろん、これは国交省だけでできることではありませんので、総務省とも連携して、税制面からの見直しを後押しするお考えはおありかどうか、教えてください。
○国務大臣(金子恭之君) 空き家を解体するのが遅れているということは、今おっしゃったようなことを言われる話を聞いたこともございます。 居住の用に供する住宅用地の固定資産税を軽減する住宅用地特例は、住民の日常生活に必要と認められる住宅用地の税負担を軽減するという住宅政策上の観点から設けられている措置であり、空き家を解体しなくても、例えば、周囲に悪影響を及ぼしかねない管理不全空き家や特定空き家として自治体から空き家法に基づく勧告を受けた場合には、本特例の趣旨に鑑み、その適用から除外される仕組みとなっております。 このため、例えば空き家を解体した後の更地について引き続き住宅用地特例を適用する等の措置を国の制度として講じることについては、今申し上げました居住の用に供する住宅用地の税負担を軽減するという特例の趣旨や、元々住宅用地ではない空き地における取扱いとの公平性の観点なども含め、慎重な検討が必要と考えております。 なお、一部の自治体においては、それぞれの地域の実情に応じまして、税制や予算上の措置を講じて空き家解体後の土地に係る固定資産税の負担軽減を図っているところもあると承知しており、これらの事例の周知等々に取り組んでまいります。
○ながえ孝子君 阪神大震災の被害を受けた神戸市ですね、神戸市では、密集市街地にある空き家の撤去費を補助して、しかも、撤去跡地を三年以上防災用の空き地として管理することを条件に、撤去後の固定資産税を免除する制度を設けております。これで、制度を変えて土地を防災に生かしていくいい例ではないかと思っているんですね。 また、香川県の坂出市あるいは埼玉県の久喜市を始めとして、自治体がもう独自に、解体後に住宅用地の特例が外れても、一定期間、解体前に近い税負担になるように固定資産税を減免したりですとか、あるいは増えた固定資産税の相当額を補助金で実質補填する、そんな制度をつくって、税負担の急増、これを緩和する工夫も始まっています。自治体は自治体でかなり努力をしています。 ただ、こういうふうな補填ができる財政力のある自治体はいいんですよね。それで地域再生ですとか市街地の活性化ですとか、そういったことも前に進められますが、その財政力のない自治体というのは、空き家が放置され、更に空き家が増えてしまう環境をつくってしまうという悪循環に陥っています。ですから、地域間格差がますます広がるおそれがあると思うんですね。 なので、ここは国土交通省として、自治体の努力を背負っていただいて、地域間格差を広げないように、全国の空き家を減らしていくように、一定の要件を満たす空き家の除却については、固定資産税負担増を、制度そのものを変えなくてもいいとは思うんですけれども、何とかこれを緩和するような新しい仕組みをつくるとか統一的な仕組み、そういったものを何か知恵を絞っていただくのが望ましいと私は考えているんですけれども、重ねてお伺いしますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 空き家の除却に際しましては、空き家が除却されますので当該空き家の固定資産税がなくなる一方で、委員御指摘のように、土地の固定資産税、これは、住宅用地特例が解除をされまして所有者の土地に係る税負担が増加をするということのほかに、そもそも除却費自体の負担があることから除却に踏み出せない所有者がいらっしゃるということが課題になっていると認識をしております。 したがいまして、国土交通省といたしましては、空き家対策総合支援事業などによりまして、老朽化が進行し周囲に悪影響が及んでいるような空き家除却を支援している自治体に対し、補助を行っているところでございます。 また、こうした除却費の補助とは別に、空き家の除却後の土地の固定資産税の上昇分に対して国として新たに補助を実施することにつきましては、先ほど大臣からは税の軽減について申し上げましたが、同様に慎重な検討が必要かと考えてございます。
○ながえ孝子君 今日、そのまま前向きな答弁がいただけるとも思っていないんですけれども、これはやっぱり、すごい長い取組が必要だなというか、地方が力を合わせて訴えていかないといけないのかなとは思っているんですけれども、せめて、現状を何とかしようと頑張っている自治体に向けて、自治体が独自に、こういう減免ですとか補助を実施しようとしているところもあるわけですから、それに対する財政支援など進めていくようなお考えはありますか。
○政府参考人(宿本尚吾君) お答えをいたします。 一部の自治体におきましては、委員御指摘のとおり、その地域の実情に応じて、それぞれの補助ですとか対応をしておるということは承知をしてございます。一般的な制度ではなかなか難しいその地域の特殊な事情ということもあるのかと思いますので、そういったことを我々も引き続き情報収集するとともに、こうした事例の周知には努めてまいりたいと考えてございます。
○ながえ孝子君 やっぱり、そういう財政的な体力があるところはいいんだけれども、取り残されてしまう地域間格差がこの空き家の問題をきっかけにしてまた広がってしまうというのはすごい残念なことなので、是非前向きなお取組をいただけたらなと思っています。 私が地元で聞いた声なんですけれども、ある年配の女性がおっしゃいました。この辺り、昔はにぎやかだったのよ、住宅がいっぱいあってね、今や周りはほぼ空き家になってしまった、すぐさま壊れかかってくるような、そんな老朽化している状態ではないけれども、元々この辺り路地が狭いじゃない、南海トラフ地震が起こったらどうなるのか心配でたまらないわということです。災害国日本でありますから、同じような心配をしていらっしゃる方は全国に大勢いらっしゃるかと思います。 やり方はいろいろあろうかと思いますが、是非、空き家の解体の妨げている根本原因であります逆インセンティブの問題をどうにかしていただけたらと重ねてお願いをいたします。 じゃ、もう一度、資料一を御覧ください。 先ほど政府参考人からもお話がありましたように、この先も空き家のままで置いておこうという理由で、四七%の人が解体費用のこと、除却費用ですね、このことを挙げています。 現行制度では、空き家を売却した場合、先ほど御説明もありましたように、一定の条件を満たせば、解体費用を譲渡所得から差し引いて、そして特別控除が受けられるという仕組みがあります。でも、これは売れた場合にしか救われないんですよね。現実には、危険だから売りに出すより先に解体しなければならないケースですとか、解体が先に来た方がいいと私は思うんですね。使わない建物であれば、まず解体して更地に戻す流れをつくることが重要だと思います。更地に戻しておけば防災の役にも立ちますし、次の土地活用の可能性も高まってくると。売れたり、貸してよという声も掛かったりとか、その可能性が高まってくると思うんです。 それで、これまた御提案なんですけれども、相続後、一定期間内に解体した場合は相続税の課税価格から解体費相当額を控除できるという仕組みをつくったら、これまた有効ではないかと考えるんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(酒井庸行君) ながえ委員にお答えをいたします。 委員からのお話は、私も地元の人たちから、相続税で、これ解体するんだけど、本当に何とかしてよというのは本当にございます、その意見は。そういう意味で、これは少し皆さんとやっぱりしっかり考えていかなきゃいけないということだというふうに、それは認識をしております。 そういう意味で、一つやっぱり課題というか問題があるのは、相続した空き家の解体費の総額を相続税の課税から控除するという税制上の特例なんですけれども、その解体されるべき空き家が相続発生まで放置されかねないということが起こり得るということや、活用が可能な空き家まで解体しちゃうという、これはいろんなケースが考えられるものですから、制度を創設していくには、やっぱりこれは本当に住宅あるいは不動産の関係というのは慎重にやっていかなきゃいけないというふうに思いますけれども、先生のおっしゃることの意味はよく分かるので、また大臣からも先ほどいろんな御答弁がありましたけれども、やっぱり検討をしていくことだと、重要なことだというふうに思います。 そして、先ほどもおっしゃられた、御指摘がありましたけれども、空き家で放置される場合も多いことから、相続された空き家については、一定の要件の下で譲渡した場合には譲渡所得から三千万円を控除するという税制措置を講じるということもあります。相続に伴う空き家の発生の抑制を図るための様々な取組を実施をしています。 例えば、住まいの将来を家族で話し合うきっかけとなる住まいのエンディングノートや、そういうものを周知して空き家の除去に取り組む自治体への支援措置なども実施をしているところでありますので、先生の意味はよく分かりますので、国土交通省としては、引き続き空き家の解消や発生抑制のために取り組んでまいりたいと存じます。
○ながえ孝子君 副大臣がおっしゃった、使える空き家まで壊されちゃたまらぬというのは大事な視点かなと思っております。 海外では、放置には負担を課して、活用にはインセンティブを与えるんだという考え方がすごい徹底していますよね。アメリカのサンフランシスコなどは、一定期間以上空き家になっていたら空き家税を課すということで、これが、建物を放置ではなくて貸し出す、賃貸する、あるいは改修する、リノベするとか売却するとかいう活用の方向に踏み切らせる一つの動機付けになっているなと思っています。 日本でも京都市が、空き家を市場や居住に戻すために、市街化区域内にある空き家の所有者に独自に課税する、これを予定しています。私は空き家活用に向かわせる新しい取組の一つだなと思って注目しているんですけれども、空き家の撤去だけではなくて活用に向けて新しい仕組みをつくる、そのために税制優遇ですとか補助を拡充していくとか、そういったところに力を入れることで地域の資源の再生につないでいけるんではないかと思うんですけれども、国交省としていかがお考えか、どんな取組をお考えか、教えてください。
○副大臣(酒井庸行君) ながえ委員おっしゃるように、京都ではそういう動きがあるということでございます。 近年の住宅の市場に関しては、供給と需要の両面での様々な要因によって住宅価格が上昇する一方で、空き家が増加しているという様々な課題があるというふうに考えています。世田谷なんかはそれがすごいんだそうですね。そのような、あんなすばらしいところでもそういうことがあるということでした。 こうした需要が逼迫するような都市部において、空き家や空室に対しての課税をする仕組みの一例として、京都において、先ほど申し上げましたけれども、住宅供給や財源確保の観点から、非居住住宅利用促進税の導入が予定されているというのは承知をしております。 国土交通省といたしましても、特に需要が逼迫するような都市部の既成住宅地においては、今後、相続等により大量に生じると見込まれる空き家等の流通、利用活用を促す観点から、こうした地域独自の取組等の効果も注視しながら、どのような政策、制度が必要なのかを引き続き幅広く検討してまいりたいというふうに思っております。 以上です。
○ながえ孝子君 最後に大臣に御決意を伺いたいんですけれども、このままではやっぱりその空き家の増えるスピードに対策が追い付かないという状況が続くのかなと思っておりまして、もちろん申し上げましたように国交省だけではできることではないので、省庁横断的な力を合わせていくことが必要だと思っています。いろんな計画とつないでいく。ですので、旗振り役になっていただきたいんですね。そちらの方はいかがでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 空き家の問題はいろんな様々な課題を抱えております。それを法律あるいは税制、予算面でフォローしているわけでございますので、空き家を一日も早く解消しなきゃいけないという部分はありますので、そういう撤去の問題も含めて、しっかり取り組んでいきたいというふうに思います。
○ながえ孝子君 ありがとうございました。終わります。
○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。 今日は、宅配の再配達削減について伺っていきたいと思います。 先ほどもありましたけれども、もう忘れられたという話もありましたが、二〇二四年問題ですね。時間外労働の規制でドライバー不足などが懸念されていたときに言われていたもので、国交省は、これまでもそうしたことから、宅配のこの再配達削減、後押ししてこられたと思います。 そういった中で、去年の十月、宅配便のこの再配達率はおよそ八・三%ということ、前年同月と比べておよそ〇・七%減、そして去年の四月と比べてもおよそ〇・一ポイント減となっています。ただ、目標としているこの再配達率六%ですから、これにはまだ届いていないということです。 再配達を削減するために、二〇二四年度は、置き配ですとか、駅とかコンビニで受取をするという、そういうことに協力した人にポイントを付与する事業なども展開されてきましたけれども、去年二月の意識調査を見ますと、この再配達を減らす取組知らないとか、若しくは知っていますけれども利用はしたことありませんという方、この方々が六〇%を超える回答があったということで、これが現状なのかなとも思います。 この再配達率が目標に達していないその原因分析、現状、これからについてどういうふうにお考えなのか、まずは伺います。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、令和七年十月時点の宅配便の再配達率は、宅配に関わる大手事業者六社の合計値で八・三%でございまして、昨年、あっ、令和六年十月時点と比較して〇・七ポイント減少しているものの、物流革新に向けた政策パッケージ等で掲げた再配達率の目標の達成には至っておりません。その原因につきましては、再配達の削減に向けた消費者の意識改革や行動変容が十分に進んでいないということなどが挙げられます。 国土交通省といたしましては、これまでも再配達削減PR月間を始めとする広報活動を行ってございますが、今後も、こうした取組を通じて意識改革を促すとともに、対面での受取だけではなく、宅配ボックスやいわゆる置き配などの多様な受取方法の更なる活用に向けた取組を進めていく必要があるというふうに考えてございます。
○平山佐知子君 燃料価格高騰もありますので、この物流の効率化、これは本当に様々な面からしっかり取り組んでいかなくてはいけないなと思っています。 この宅配便の基本ルールですけれども、貨物自動車運送事業法に基づく標準運送約款に定められていますけれども、去年の十一月、国交省は、この置き配というものを宅配の標準サービスに追加する方針を固められました。今年度内に閣議決定する、先ほどもありました次期総合物流施策大綱に約款改正などの方向性を記載するということもお聞きしています。これによって、大手だけではなくて中小の運送会社、荷主などが置き配に取り組みやすくなるのかなと思いますけれども、その一方で、消費者の方々、国民の方々は、この標準約款に明記をされるとなりますと、この置き配が標準的なサービスになってしまって、逆に手渡しの場合は料金、追加の料金が徴収されるんじゃないかという心配の声も上がっているそうなんです。 この消費者の負担増に対する懸念に対してはどういうふうにお応えになるのかということ、それから、具体的なこの総合物流施策大綱における標準約款の方向性、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 現在策定を進めております次期総合物流施策大綱、いわゆる物流大綱の案におきましては、再配達の削減に向けた環境整備を進めるため、標準宅配便運送約款を改正し、従来からの対面での受取だけでなく、宅配ボックス、コンビニ、自宅玄関前等の指定場所への配達などの多様な受取方法を受取の際の選択肢の一つとして位置付けることとしております。これを受けまして、現在、宅配事業者が対面での受取に加えて多様な受取方法の選択肢を増やすことが可能となるよう、標準約款の改正を検討しているところでございます。 なお、宅配サービスの料金設定につきましては、個々の事業者の経営判断により行うものでございまして、従前より標準約款に記載されているものではございません。 国土交通省といたしましては、引き続き、再配達削減に向けまして、多様な受取方法の普及、浸透のための環境整備の取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○平山佐知子君 多様な受取方法、選択肢を増やすということ、とても大事だと私も思っています。一方で、こういう心配な声があるということも事実ですので、これはもう丁寧に理解をしていただくように引き続き進めていただきたいとお願いを申し上げます。 この置き配について、宅配ボックス製造販売業ナスタが、去年十二月、二十代以上のネットショッピング利用者二千人を対象にインターネットで行った調査結果、これを見ますと、これまでに置き配を利用したことがあるかという問いに対して、あると回答した人は七四%。これ、調査を始めた二〇一九年の二七%と比較をしても、普及がどんどん進んでいるということがよく分かります。その一方で、荷物がぬれたとか、指定された場所に置いてもらえなかった、荷物が盗まれたという何らかのトラブルを経験した人は三四%ということで、少なくない結果も見られました。 また、別の調査、ヤマト運輸統計調査では、置き配経験者のうち四人に一人が家にいるときに置き配を利用しているという結果もありました。これ、へえと思ったんですけれども、リモート会議をしていたり、子育て中でお子さんが昼寝をしていてピンポン鳴らしてもらいたくないとかですね、あと、夜勤のため昼間は寝ている、インターホンが鳴ると犬がほえてうるさいからとか、いろんな理由がありました。 こうした調査結果を見ていますと、消費者の皆さんにも意識の差があるということがよく分かります。いろんな不安の声もありますから、その不安を解消していくには、やはり、先ほども申し上げました丁寧に進めていくということが重要なのかなと思っています。政府としては、このような調査結果など、国民の意識の差があること、不安があることについてはどういうふうに受け止めているのか。 また、自治体の中には置き配バッグ、これを無料配付しているところがあるんです。鍵が付けられたり、あと撥水加工がされているので、先ほど不安視していた、ぬれたりとか盗まれたりということがなくなりますので、これいいことなのかなと私は思ったんですけれども、こういう、自治体、地方が取り組んでいるこういうもの、取組に対して、これ国としてはどういうふうに考えていらっしゃるのか、伺わせてください。
○政府参考人(岡野まさ子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のございました民間事業者の調査結果にもございますとおり、置き配については、利用者が増加している一方で、盗難などのトラブルへの懸念も見られるところでございます。このため、置き配の更なる普及のためには、安全、安心の確保が非常に重要であるというふうに考えてございます。こうした中で、複数の地方公共団体において、利用者の利便性の向上と安全、安心の確保の両立に資するよう、置き配バッグの無料配付や宅配ボックスへの補助などが行われているというふうにも承知してございます。 現在政府において策定を進めてございます次期総合物流施策大綱の案におきましても、住民にとって住まいの安全、安心は非常に重要であるという認識の下、今後、置き配の課題やその対応方策について整理を行った上で、その内容の周知を行うということが盛り込まれてございます。 国土交通省といたしましては、物流大綱に盛り込まれました施策等を着実に実行し、置き配に対する利用者の不安の払拭に丁寧に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○平山佐知子君 もう安全、安心、国民の暮らしの安全、安心は大前提だということで、それについてもう一つ伺いたいんですけれども、国交省が去年十一月に公表した置き配の普及に向けた提言には、国が、オートロック式マンションの解錠、開けるシステムですね、この開発支援を行うということもありました。今は運送会社によってこのオートロック解除のシステムが異なるシステムを使っていまして、それを共通化を目指していくということ、早ければ今年度中に導入したいと考えているということを伺っております。 総務省の調査では、二三年時点で、全国の共同住宅でのオートロック付き物件は四四%ということです。顧客が置き配を希望しても、ロックを解除できずに部屋の前まで届けられないケースもあることを考えますと、これやっぱり宅配業者、消費者共にこれは利点があっていいのかなということ、こういうシステムを選択肢として設けるということは必要なのかなと思う反面、やっぱり考えるのが安全面ですね。この悪用する、オートロック解除して悪用する事例が起きないかと、これかなり心配をしています。 国交省は、システムの導入にはマンションの管理組合との合意なども促す方向で、防犯上の課題を含め慎重に検討を進める方針だと言いますけれども、このマンションの管理組合での合意形成、これやっぱり簡単ではないと。使用細則の制定について否決されることも少なくないということ、この検討会ですね、ラストマイル配送の効率化等に向けた検討会でも意見が出されていたと思います。また、物流に詳しい東京経済大学の教授も、マンションの管理組合との合意となりますと、これはやっぱりかなりハードルが高いんじゃないかと、行政や事業者とも連携して不安払拭になるような対応も進めるべきという意見もあったと聞いています。 難しいんですけれども、安全、安心とこの利便性とのバランスですよね、これをどういうふうに取っていくのかということ、具体的にどういうシステムを考えられているのか、併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 平山委員の御指摘のとおり、オートロックのマンションへの置き配を可能とするシステムにつきましては、既に複数の企業によりましてセキュリティーが確保されたものが開発、販売されているところであります。 これらのシステムの導入に当たっては、防犯、セキュリティーの確保が大前提でありまして、委員御指摘のとおり、マンション管理組合等における事前の合意が必要となるほか、あらかじめ受取人が登録した荷物の配達に限って配達員の入館を可能とするといった仕組みとなっております。 既に複数の事業者間でのシステム連携の、今統一したというお話がありましたけれども、システム連携の動きがある中で、国土交通省では、昨年十一月に公表されたラストマイル配送の効率化等に向けた検討会の提言を踏まえ、データ形式の共通化といった事業者間でのシステム連携に向けた実証調査とその効果検証を進めてまいります。それには令和七年度補正予算を活用することにしております。 国土交通省としては、置き配に関する防犯上の懸念などに対する国民の皆様の様々な不安な声をお聞きしながら、安全、安心と利便性の両立を図った上で、多様な受取方法の更なる普及、浸透に取り組んでまいります。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 大臣からも、セキュリティーというのがもう大前提だということをおっしゃっていただきました。単に入りやすくするというわけではなくて、防犯上のことをしっかり守った上で両方にとっていいような形を進めていくというお話もあったと思います。その辺り、しっかりとまだまだ理解できていない国民の皆さんもたくさんいらっしゃると思いますので、これはもう是非、国がリーダーシップを取ってしっかり進めていただきたいなとお願いを申し上げます。 こういういろんな問題も課題もありつつ、現状を踏まえつつ、やっぱり今考えなくてはいけないのは、将来、これからのことだとも思っています。 ECの拡大で、令和六年度の宅配便の取扱個数はおよそ五十億個。すごいです。現状、まだまだ、特に高齢者の方々は、EC利用する方、今は、現状ですね、少ないのかなという印象を持っていますけれども、現在、このEC、電子商取引が日常化している世代がこれからどんどん年齢を経ていって、将来、まあ二〇四〇年問題と言われたりしますけれども、団塊ジュニア世代の皆様が六十五歳以上の高齢者になる頃、その頃には本当に大変な数の宅配便利用がこれ予想されるわけです。 また、去年の年末、インターネット通販大手が催した米国発祥の大型セール、ブラックフライデーで荷物の量が想定を上回る量がありまして、増えて、宅配業者の中には、一部配達物の預かりとか集荷を停止した事例があったと聞いています。こうした事例、現状、どう見ていくのか、今後どういうふうに対応していくのかということ。 それから、例えば再配達が一般的ではない欧州では、再配達はしないで、集配センターとか郵便局留めになるケースが多いと伺っています。日本のこのきめ細かい再配達のシステム、これすばらしいと思うんですけれども、この維持というのは、やはり人手不足の面から限界に至ることもあるんだということ、これ今から考えておかなくてはならないと思っています。 先ほど来からもありますように、消費者側のこの行動変容であったり、それを理解してもらうための呼びかけ、取組ということもこれまで以上に今必要になってくるんじゃないかと考えているんですが、その点に対してはいかがでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 二〇二四年問題の中で、やっぱり物流が足りなくなってしまうという大変大きな問題が提起され、取りあえず今、取りあえずじゃない、真剣に政府を挙げてその解消に向けて取り組んでいるところであります。その一つが、再配達をできるだけ抑えるように、置き配も含めたいろんな取組をやっているところであります。 委員御指摘のとおり、昨年末、一部の大手宅配事業者による配送遅れとか、あるいは荷物の引受制限が発生したと承知をしております。これにつきましては、大手宅配事業者から聞き取った内容を踏まえると、ネット通販サイトのセール実施等に伴い、予想を大幅に上回る荷物量の急激な増加が発生したことが主な原因であったと認識をしております。 このため、委員御指摘のとおり、サプライチェーン全体の物流負荷を低減するために、消費者の行動変容や理解を促すとともに、とにかく便利ですから、どんどん使え、どんどん使えということではなくて、そういうことも踏まえた行動変容や理解を促すということも必要だと思います。 そのための環境整備をすることが重要であると認識しておりまして、国土交通省としては、発送までの日数を通常よりも長く設定する配送方法とか、あるいは物流に配慮した注文方法の普及に向けた先進的な取組を支援しているところであります。 さらに、ネット通販の普及によりまして、物流の小口多頻度化が進展をして、もう小さなものでも配達を何回もしなきゃいけないということも起きております。担い手不足が懸念される中でも必要な物流の機能を維持するために、昨年六月に成立をいたしましたトラック適正化二法の円滑な施行などによりまして、トラックドライバーの賃上げ、労働環境の改善を通じた担い手確保も図っていかなければいけないというふうに思っております。 国土交通省としては、これらの施策を通じまして、国民生活や経済活動を支える社会インフラである物流の維持にしっかりと取り組んでまいります。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 物流は、もう経済の血液とも言われていて、大変重要な分野でありますので、引き続き、あらゆる点でしっかりと取組を進めていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(辻元清美君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時十九分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #105 観測 2026-06-06 02:16 JST改ざん検知用の値
4d0c1a80…34d678(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。