令和八年七月十四日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 七月十四日 辞任 補欠選任 石橋 通宏君 福士 珠美君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 小川 克巳君 理 事 石田 昌宏君 自見はなこ君 小西 洋之君 田村 まみ君 秋野 公造君 委 員 かまやち敏君 神谷 政幸君 木村 義雄君 福岡 資麿君 古川 俊治君 本田 顕子君 山田 宏君 石橋 通宏君 郡山りょう君 福士 珠美君 山内佳菜子君 庭田 幸恵君 芳賀 道也君 川村 雄大君 猪瀬 直樹君 新実 彰平君 岩本 麻奈君 宮出 千慧君 白川 容子君 天畠 大輔君 国務大臣 厚生労働大臣 上野賢一郎君 副大臣 内閣府副大臣 津島 淳君 厚生労働副大臣 長坂 康正君 厚生労働副大臣 仁木 博文君 大臣政務官 文部科学大臣政 務官 福田かおる君 厚生労働大臣政 務官 栗原 渉君 事務局側 常任委員会専門 員 佐伯 道子君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 原田 一寿君 内閣府大臣官房 審議官 後藤 一也君 文部科学省大臣 官房審議官 松浦 重和君 厚生労働省大臣 官房公文書監理 官 中井 雅之君 厚生労働省大臣 官房医薬産業振 興・医療情報審 議官 森 真弘君 厚生労働省大臣 官房審議官 伊澤 知法君 厚生労働省医政 局長 森光 敬子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局長 大坪 寛子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局感 染症対策部長 鷲見 学君 厚生労働省医薬 局長 宮本 直樹君 厚生労働省労働 基準局長 岸本 武史君 厚生労働省労働 基準局安全衛生 部長 安井省侍郎君 厚生労働省職業 安定局長 村山 誠君 厚生労働省社会 ・援護局長 鹿沼 均君 厚生労働省社会 ・援護局障害保 健福祉部長 野村 知司君 厚生労働省老健 局長 黒田 秀郎君 厚生労働省保険 局長 間 隆一郎君 国土交通省道路 局次長 石和田二郎君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会保障及び労働問題等に関する調査 (戦没者の遺骨収集事業に関する件) (労働者性に関する件) (労働安全衛生対策に関する件) (薬価に関する件) (後発医薬品に関する件) (血液製剤に関する件) (栄養管理に関する件) (医療法人制度に関する件) (感染症対策に関する件) (生活保護制度に関する件) (医療的ケア児等支援策に関する件) ○ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案(閣法第五八号)(衆議院送付) ─────────────
厚生労働委員会
発言 182
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福岡資麿君 おはようございます。この委員会では久しぶりの質問になります。よろしくお願いをいたします。 まず、御遺骨の収集についてお伺いします。 戦没者の遺骨収集につきましては、平成二十八年に成立いたしました遺骨収集の推進法に基づき、御遺骨を一日も早く御遺族にお戻しするために国の責務として取り組んでいます。今、御遺族も御高齢化されているために、当初の法案では、平成三十六年、令和六年までを集中実施期間としておりましたが、コロナ禍で海外渡航できない状況が長くございまして遺骨収集事業が思うように進まない状況を踏まえまして、集中実施期間を五年間延長する法改正を全会一致で行っていただきました。私自身も自民党の戦没者遺骨帰還に関する特命委員会の委員長として関わらせていただいたところです。 また、昨年、私も、パラオ諸島、ペリリュー島を訪問させていただきまして、集団埋葬地における遺骨収集の迅速化に向けまして現地政府の協力を要請させていただきました。多くの戦没者の方々が今なお異国の地に眠っておられる現実に接しまして、御遺骨を一日も早く祖国にお戻しすることの大切さを改めて再認識したところでございます。 そのような中、先般、この委員会で白川委員も御指摘をされておりましたが、去る三月に開催されました遺骨引渡式におきまして、マリアナ諸島戦没者遺骨収集団の団長から、現地では、収容自体が進んでいるものの、遺骨保管場所には約八百柱以上の御遺骨が何年も仮安置されてDNA鑑定結果を待っているとの発言がございました。 過去、御遺骨の取り違いの問題がありまして現在の手順が定められているということは十分承知しておりますが、御遺族の御高齢化も踏まえ集中実施期間を設けている、この法の趣旨に鑑みましても、収集された御遺骨が鑑定待ちで、長期間、祖国の帰還を果たせない状況というのはどうしても改善しなければいけないというふうに思っています。 そこで、まず質問ですが、現地に御遺骨が保管されたままとなって日本に送還できていない御遺骨は今どれぐらいあるのか、またその原因はどこにあると考えておられるのか、お伺いします。
○政府参考人(伊澤知法君) お答え申し上げます。 御遺骨の収容から国内の送還までに年単位の時間を要する場合もございまして、御指摘いただきましたお待たせしているという事実を大変重く受け止めてございます。 現在、現地に保管されている御遺骨は約千六百柱相当ございます。 御遺骨の送還に時間を要している理由でございますが、令和二年に取りまとめました遺骨収集事業の抜本的な見直しを受けまして、日本人の御遺骨である蓋然性が高い遺骨につきまして、まずはDNA鑑定用の検体を持ち帰り、科学的な鑑定により日本人と判別した後に、現地で焼骨した上で御遺骨を送還するという新たな手順を整備しておりますことや、持ち帰る検体部位を見直しまして、より検体数が大幅に増加しているということ、また、南方地域で収容した検体は、気候が高温多湿であるとともに戦闘地域でもございましたので、御遺骨の保存状況が大変悪く、DNAの損傷が激しいことから、DNAの分析に時間が掛かってしまっているといったことによるものと承知しております。
○福岡資麿君 今お話ありましたように、DNA鑑定には、DNAの抽出であったり、また判定において高度な技術とか経験を要するというふうに承知しておりまして、実際に行っていただく大学も限られているというふうに聞きますが、先ほども申し上げましたように、収容した御遺骨を一日も早く祖国へ、また御遺族の元へお返しすることを考えると、今、足下のその鑑定能力が約千百というふうに承っていますが、今、毎年、検体数でいうとその千百を大きく超えるというふうなことでございますから、そういう意味でいうと、その収容した御遺骨が増え続けるような今状況になってしてしまっていると、この状況はどうしても解消しなければいけない大きなテーマだというふうに思います。 そこで、このDNA鑑定の迅速化に向けてどのような取組を行っていくお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(伊澤知法君) お答え申し上げます。 迅速なDNA鑑定に向けた鑑定体制の強化の私どもの取組でございますけれども、令和四年九月に厚生労働省が自らDNA鑑定を行う分析施設を設置するとともに、令和六年四月には戦没者遺骨のDNA鑑定の迅速化等を目的としまして信州大学医学部との連携協定を締結いたしまして、令和七年度からは同大学において戦没者遺骨の鑑定に専従する人材確保事業を実施しております。令和八年度からは、同様の事業を他の大学にも拡大しております。新たな鑑定機関についても、令和六年度と令和七年度に、計二大学に鑑定機関となっていただいているところでございます。さらに、人材育成につきましても、信州大学医学部との連携協定や戦没者遺骨の鑑定に専従できる人材確保事業の中で戦没者遺骨のDNA鑑定に携わる人材育成に取り組んでおります。 引き続き、DNA鑑定機関の体制強化、それから、新たな分析手法である同位体分析の研究も進めてまいりますが、御指摘いただきましたように迅速化を求められておりますので、一刻も早く収集した御遺骨を日本に送還したいという思いを実現するため、これまでの経験の蓄積を踏まえた上で更に何らかの工夫ができないか、専門家や関係者と相談しながら検討してまいります。
○福岡資麿君 今おっしゃられたように、これまでも予算を組んで人員確保のため等に御尽力いただいていることは十分承知しています。 ただ、先ほども申しましたように、現状の足下の状況を考えますと、おっしゃられたように、その鑑定の能力を増やす取組をしていくということ、もう一つは、過去のその取り違いの教訓とか生かしながら、間違いが起こってはいけませんが、その中でその検体の在り方等について更なる見直しが可能かどうかも含めて御検討いただくということを進めていただく必要があるというふうに思います。当然、専門家の御意見も聞きながらでありますが、しっかりと作業を進めていただくことを要望させていただきたいというふうに思います。 続きまして、薬について質問をさせていただきます。 まず、MFNについてです。 最恵国待遇価格については、参照国を基準に米国の薬価を定める制度というふうに承知しています。今、表をお示ししておりますように、日本の薬価というのは米国と比べて大変低く設定をされています。そのため、MFNが、日本、要は日本で上市すれば、その価格がアメリカで参考されて、マーケットの大きいアメリカでの薬価を引き下げられる、そういう要因になるということから、MFNが日本での上市を回避することであったり上市を遅延する要因となって、我が国で更なるドラッグラグであったりロスが拡大するのではという危機に今、面しています。 日本製薬工業協会が加盟会社に実施したアンケートによりますと、回答した二十五社のうち二十三社が、MFN政策により今後日本事業に影響が出る可能性があるというふうに回答をしております。実際に、二〇二五年五月のMFN発令以降に国内で薬事承認を受けた薬剤六十八品目のうち九品目が九十日ルールを守れずに薬価収載が遅れていて、前年の同時期に比べても大きく増加している、そういう状況にあります。 厚労省は、MFNについて米国の動向を注視しながら機動的に対応するというふうにしています。それはそれで大切なことですが、先ほど申しましたように、日本への上市が米国市場へ影響を与えないという安心感を持って製薬企業が日本に上市することを決断するためには、企業の意見も踏まえながらも、政府が主導してMFNへの対応を講じる姿勢を示す必要があるというふうに考えております。その点についての大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 米国の最恵国待遇、MFN価格政策につきましては、これにより、米国で医薬品を販売する製薬企業各社のグローバルでの上市戦略が不透明になっており、仮に製薬会社が我が国への新薬導入に慎重になった場合には我が国で治験が実施されない、そのようなリスクがあると認識をしております。 こうした状況を受けまして、厚労省としては、個別具体的な内容を含め、その影響や必要な対応について日々業界関係者等と丁寧に意見交換を重ねております。先週行われました創薬力向上のための官民協議会におきましては、高市総理から、米国のMFN価格政策に関しましては、国民や患者の皆様に革新的医薬品が迅速に届くように確実に対応していくことをお約束をいたします、そのような旨の発言がございました。 私どもも、そうした総理の発言を踏まえ、今後とも、きめ細かに業界関係者等の意見に、声に耳を傾けつつ、国民や患者の皆様に革新的な医薬品が迅速に届くように、必要な医薬品等が確実に上市される環境整備を目指していきたいと考えています。
○福岡資麿君 今、官民協議会での総理の発言の御紹介もありました。しっかり政府として取り組んでいただきますようにお願いをいたします。 政府は、創薬であったり先端医療を成長戦略分野の一つと位置付けております。創薬は他産業と異なりまして、長期間にわたり巨額の投資が必要な産業です。新薬を創出するためには、四千億円を超える研究開発費が必要で、十年以上の期間を要し、さらに、低分子化合物の場合は成功確率が約三万分の一と極めて低いことが知られています。ハイリスク・ハイリターンの代表的産業でありまして、国として研究開発支援が必要と言えます。 税制面におきましては、令和八年度税制改正大綱において、研究開発税制の時限措置の継続、拡大であったり、また海外委託試験研究費の税額控除を定められたというようなことについては評価をさせていただきたいと思います。 同時に、薬価で評価することも重要だと思います。イノベーションが適切に評価されない市場には革新的医薬品は上市されず、また、研究開発投資や設備投資も行われないため、ますます市場の魅力度が低下していく負のスパイラルに入り、我が国の創薬力は低下していきます。 日本では、特許期間中の革新的新薬の薬価が引き下げられるという先進国の中でも類を見ない仕組みがあります。二〇一六年以降、市場拡大再算定、費用対効果評価、また市場実勢価格改定などによりまして、累計一・三兆円の薬価削減がなされ、国内医薬品市場は投資先として国際競争力を失っています。加えて、昨今、世界的なインフレであったり円安及び原材料費、エネルギー費の高騰によりまして、あらゆる産業で研究開発、製造、人件費などのコストは構造的に増大をしています。 公定価格のためインフレの影響を価格に反映できない上に、特許期間中も様々な手段で価格を引き下げられる現在の薬価制度は、政府が創薬を成長分野にするというその方針と必ずしも整合が取れていないようにも見えます。そういった点につきまして大臣の見解をお聞かせください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 薬価制度におきましては、これまでも、特許期間中の薬価を原則として維持するほか、製品の特性に応じた有用性の評価の充実を図っていることに加えまして、令和八年度薬価制度改革におきましては、市場拡大再算定の類似品への適用、いわゆる共連れの廃止を行うなど、企業の予見性を高める観点からの取組を行ったところでございます。 その上で、委員御案内のように、高市内閣では、創薬・先端医療を十七の戦略分野の一つに位置付けておりまして、革新的新薬のイノベーションの更なる評価の検討を含め様々な政策を総合的に講じるよう、ロードマップの取りまとめに向けて調整を進めてございます。 厚生労働省といたしまして、創薬イノベーションの推進の観点から、革新的な新薬に係る薬価制度について、関係業界の御意見も伺いながら、中医協においてしっかりと検討してまいりたいと、このように考えております。
○福岡資麿君 加えて、安定供給の面におきましても採算性の確保が必要です。 令和八年の薬価改定では、不採算品再算定であったり最低薬価の引上げなど薬価下支えの充実が図られました。一方で、日本製薬団体連合会が実施いたしました調査では、不採算品再算定の適用を希望したものの適用されなかった品目が、回答が得られた企業においては全体の八〇%以上に上るとの報告がされています。また、たとえ適用されたとしても、回答した企業の約半分では赤字を解消する水準まで薬価が引き上がった品目が一つもなかったというような回答もございます。 通例では、不採算品再算定の申請手続が改定前年の五月頃から開始されるものの、年末頃まで実際に適用となる品目の要件が明らかにならないことから、結果としてその要件を満たさない品目の申請に多大なる労力が掛けられているというケースも多くて、制度の予見性も欠如しています。今後、適用範囲を拡大するとともに、赤字を解消する水準まで薬価を引き上げること等、要件を早期に決定し、企業に提示することが必要だというふうに考えております。 時間が来ましたので、ここについて質問したかったのですが、今日はもう言いっ放しで終わらせていただきますが、不採算品再算定の拡充であったり、最低薬価の対象となる剤形の拡大や更なる引上げなど、必要な手当てを是非検討していただきたいということを申し上げて、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋通宏です。 この国会で最後の厚労委質問になるのかどうか分かりませんが、今日、せっかく機会いただきましたので、何点か確認すべきことを質疑してまいりたいと思いますが。 まず、今日、長坂副大臣に御出席をいただきました。この間も触れてまいりましたが、先月、ILO総会、年次総会が開催をされまして、今の今日的な課題にとって極めて重要なプラットフォームワーカーに関する新たな、百九十三号条約になりますが、採択をされました。 お手元の配付資料一に、主な中身、項目だけですが、紹介をさせていただいておりますけれども、せっかく副大臣、政府を代表して出席をされ、現地では総会で演説もされたということですが、今日は、この新たな採択された百九十三号条約、このプラットフォームワーカーに関する条約について、やっぱり新しい形態の労働者、なかなか、前回も申し上げたけれども、労働法制の保護が追い付かなくて、労働法制の保護から置き去りにされてしまっているような、そういった労働者をきちっと守っていこうという今日的な意義、その必要性という観点から少し御紹介をいただけないでしょうか。
○副大臣(長坂康正君) お答え申し上げます。 デジタル化の進展によりまして働き方が多様化し、国際的に見ましてデジタルプラットフォームの数は増大をしております。 こうした状況を踏まえ、今般、ILO総会において、プラットフォーム経済におけるディーセントワークに関する条約の策定に向けた議論が行われました。本総会におきまして、日本政府といたしましては、プラットフォーム就業者の保護等を図るという新たな条約の策定の意義を踏まえ、積極的に議論に参加し、条約案の採択に賛成票を投じたところでございます。 引き続き、プラットフォーム就業者の適切な保護や就業環境の整備に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 政府も賛成票を投じたということで、労使も賛成票を投じたと聞いておりますので、日本は政労使一致して賛成票を投じていただいたということです。 当然、これから、じゃ、この条約批准ができるのかどうか。これは今後また精査をされ、検討されていくものというふうに理解をしておりますけれども、ただ一方で、重ねて、これまでも累次、先ほど申した新しい形態の労働者、副大臣も触れていただいたIT、デジタル、こういったものの発展によって、いわゆるプラットフォームワーカーがどんどんどんどんやっぱり増えてきています。重ねて、既に、やはりもう明らかに労働者性が認められる、使用従属性が認められる、そういった労働者については、きちんと積極的に厚労省としてもうこういった労働者は労働者なのだということをきちんと認めていただいて、一日も早く前回成立した労災法を含めたいろんな労働者保護法制が適用されるようにすべきだというふうに思いますが、大臣、今回のプラットフォームワーカー、新たな条約を受けて、その批准は先にするとしても、できるだけ速やかにこの問題意識を共有いただいて、やはり使用従属性のある労働者、労働者として認めるべき労働者、労働法制の適用を早く拡大していくべきだと思いますが、大臣の決意をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) IT等の進展によりまして働き方は多様化をしており、委員から常々御指摘をいただいているような、今し方プラットフォームワーカーというようなお話もございましたけれども、そうした働き手がどんどん増えているという実態があろうかというふうに思います。 やはり、そうした皆さんを保護するという観点、非常に大事だというふうに考えておりますが、私どもとしては、まず、その契約の名称とか内容にかかわらず、その実態が労働者に該当する、そういった場合には労働基準関係法令の適用を受ける、これは再三申し上げているとおりでございます。 そうした観点からも、労働基準監督署の実態として、労働基準法が適用される働き方をしていると相談や申告などがあった場合には、事実確認をしっかりと行わせていただいて、労働者性を判断をし、それが判断される場合には必要な保護を図っているところでございます。こうした保護を適切に受けられるように全国の労働基準監督署に相談窓口を設置をいたしまして周知に努めております。 引き続き、関係法令の着実な履行の確保など、プラットフォーム就業者の適切な保護や就業環境の整備に向けた取組を進めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 大臣も常々、その実態を見るのであると、使用従属性がある労働者についてはちゃんと適切に保護するんだとおっしゃっているのですが、この資料の二にありますとおり、使用従属性ある労働者は労働者、これは当たり前なんですが、ここの使用従属性の判断の中で、とりわけ指揮監督下の労働であるかということの判断基準が厳し過ぎるんですよ。 これまでも、労組法上の労働者としては認められるのに、労働基準法上の労働者としては認められないケースがあちこちで出ています。それが、これ間違っていたら、大臣、教えてください。そもそものこの基準がいまだに生きている、一九八五年の労働省、当時設置した労働基準法研究会報告のガイドライン、これにこの使用従属性、この指揮監督下云々、幾つかの項目が立てられていて、これが極めて厳格に運用今もされている。でも、このときって、相変わらずいわゆる伝統的日本型雇用なんですよ。工場労働者なんですよ。もう全然現代に合わないのに、いまだにこういう厳格な指揮監督下というものが運用されている、だから労働基準法上の労働者性が認められないと専門家から指摘をされている。 大臣、これ、どこまで御存じか分かりませんが、是非、この指揮監督下、これ是非見直してください、今日的な観点で。そうすればもっと、大臣が答弁していただいた、きちんと実態を見て、使用従属性の判断がより適切に行われ、本来労働者として保護されるべき労働者が適切に保護されるように前進しますから。大臣、どうですか、これ、見直ししていただけませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今御指摘ありましたとおり、労働基準法上の労働者性の判断につきましては、昭和六十年の労働基準法研究会報告において示された判断基準、これに基づいているものでありますが、令和七年の五月以降は学識経験者で構成された研究会を開催をいたしまして、現在、判例あるいは国際動向等の把握、分析を進めているところでありますので、この判断基準の在り方等についてもそうした場を活用しながら検討を進めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 まあ、古い話を今まで引きずってきてしまった。我々、ずっとこれ見直すべきだと申し上げてきましたが、今回、ILO条約が新たに批准されたこれを機にしっかりと早期に見直しをしていただいて、保護すべき労働者がしっかりと保護されるように是非対応をお願いしたいと思いますので、我々超党派のILO議連でも引き続き応援をしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げ、長坂副大臣はこれで質問終わりですので退席いただいて結構で、委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(小川克巳君) 長坂副大臣におかれては、御退席いただいて結構でございます。
○石橋通宏君 続いて、もう一つ、先ほどいみじくも福岡委員が質問されましたが、これも触れております超党派の非正規雇用問題対策議員連盟で、かねてから非正規雇用の労働者の方々の処遇改善、キャリア形成、そういったことを累次厚生労働省にも提言、提案をさせていただいて、いろんな取組をしていただいたのですが、この取組の一つに、大臣、残念ながら、今もなおいわゆるブラック企業とかブラックバイトとか、本当に労働者の権利を踏みにじり、本来果たすべき使用者が使用者義務を果たさず、労働コストを引き下げて、それによって市場競争に勝つという、とんでもない、残念ながらはびこっているんです。 大臣、こういうブラック企業とかブラックバイト、極めて残念な事態がいまだにはびこっている現状を厚生労働大臣としてどんな問題意識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、労働者を雇用する事業主は、当然、労働条件の最低基準を定めた労働基準法を始め関係法令を遵守していただく必要がございます。 労働基準監督署においては、法令違反が疑われる事業場に立入検査、立入調査を行っておりまして、法違反が認められる場合には、是正を指導するとともに、重大又は悪質な事案については送検をするということにしております。 例えば、令和六年においては、十四万余りの事業場に定期監督等を実施をいたしまして、そのうち九万九千余りの事業場で法令の違反が認められたところでありますので、これらの取組を今後とも徹底をしていく、その必要性を、必要だと考えているところであります。
○石橋通宏君 なかなか残念ながらそれが徹底されないのですが。 資料の三に、こんなチェックリストのようなものがネット上では広く紹介はされております。警鐘を鳴らされているんですけれども。資料の四には、ブラックバイトでアルバイトを始めた学生さんたちがやっぱりいろんな問題に直面をしている。辞められないようにする、辞めさせてくれないとか、そんなことまで発生しておりますけれども。 結局、これ多くの若者たちが基本的なこと知らないんですよ。知らないままに社会に出る、アルバイトを始める、で、知らないことに付け込まれてしまって、だまされて、そして被害に遭うという実態、状況が続いているわけです。残念ながら日本は、やはりその学びの過程の中で、教育課程の中で、こういう働くことに関する基本的なこと、知識をきちんと学ばずに社会に出てしまう、放り出されてしまうので、自分を守ることができないと。なので、先ほど言った非正規雇用超党派の議連で福岡会長を先頭にこのワークルール教育を是非これ法定化していこうということで、ワークルール教育推進法を制定を目指して今努力をさせていただいております。 大臣、是非、歴代の厚生労働大臣には皆賛同をいただいて、応援をいただいてまいりましたが、是非、上野厚生労働大臣でも、やはりこういった問題が現にある、そして、それの大きな原因はやはりそういった働くことに関する基本的な知識を学ばずに社会に出ていく実態がある。なので、それを体系的にしっかり学んで、若者たちが、そして、当然、社会に出て経営側になる当然若者もいるわけですから、労使が一緒に守るべき労働法制をしっかり守り、より良い社会環境をつくっていく、必要な私たちは法制度化だと思いますが、大臣、応援をいただけないでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) ワークルール教育推進法案、学校、職場等において労働法令や社会保障の知識を学ぶワークルール教育を推進をするため、議員立法として今お話のございました超党派の議連で検討が進められていることは承知をしております。議員立法の内容自体は、私が申し上げることは差し控えたいと思いますが、その考え方というのは本当にすばらしい、大切なことだと考えております。 労働関係法令や社会保障に関する知識を身に付けるということは、先ほど来御指摘のありました様々な課題にも対応することにもなりますし、また充実をした職業生活を営むことができる、そうした働き方の実現や、あるいは健全な事業活動の促進、そうした点にも資するものだと考えておりますので、大変重要な課題だと認識をしているところでございます。政府としては、議員立法の動きをしっかりと注視をしていきたいと考えています。
○石橋通宏君 すばらしい内容と大臣に言っていただきましたので、是非我々としても努力を続けさせていただいて、これ労使だけの、使用者側の皆さんからも是非と言っていただいているんですね。それはやっぱり、良からぬ経営者がそれによって市場に勝つということは、真面目に頑張っていただいている経営者の皆さんにとってもマイナスですから、応援をいただいておるし、日弁連の皆さんや社労士会の皆さんや多くの皆さんが必要だと言っていただいておりますので、是非大臣も引き続き、中身また説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それで、やっぱりこういったワークルール教育が必要だと私たち考える一つの大きな理由が、集団的労使関係が極めて、残念ながらですが、弱体化してしまっているのではないかという問題意識で、労働組合の必要性、集団的労使関係の必要性、やっぱりこれ極めて大事な話なんですけれども、やっぱりそういったこともなかなか学ぶ機会がなくて社会に出ていく、こういった状況が続いてしまっています。 これまでも大臣にも所信質疑等で若干触れさせていただきましたが、資料の五、労働組合の組織率が一六%、昨年段階です。また、直近が、今後報告をされると思いますけれども、低下の一途をたどってしまっています。あわせて、資料の六も、これまでにも何度か触れさせていただきましたが、日本は企業別労働組合、企業別労使関係ですので、組織率が落ちればおのずと労働協約のカバー率が落ちます。これ極めて明確に、諸外国と比べて、特にヨーロッパ諸国は産業別労使関係、産業別の労働協約ですので、カバー率が極めて高いんですね。これは決定的な違いなんです。つまり、大臣、日本では大多数の労働者がこの労働法上必要とされる、労働三権として認められているこの三権が残念ながら行使できていないんです。 大臣、まず、この実態についてどのような問題認識お持ちであれば見解をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘いただきましたとおり、労働組合の組織率も低下をしておりますが、やはりその労働組合、集団としての労働者の意見をまとめ、それを使用者に伝達をし、労働関係に反映をさせていく。そのような中で、労働者の皆さんの働きやすい環境をつくっていく大変重要な役割を担っていただいているのは言うまでもございません。 また、その中で労働協約のお話もございました。これにつきましても非常に大切な取組であるのは間違いございませんので、そうした適用率が低いということについても委員から懸念を表明をされておりますが、まさにそうしたことを十分我々としても認識をしなければいけないと考えているところであります。
○石橋通宏君 そのためにも、先ほどのワークルール教育は一つ大きな柱として必要なんだということも御理解をいただければと思いますが、当面、是非、集団的労使関係の強化に向けて、厚生労働省としても、できること、やるべきこと、是非大臣先頭にやっていただきたいと思うのですが、一つ、なかなかそうはいっても、あした、あさってにぼおんと組織率が伸びるような簡単な話ではない。 じゃ、現実、今、目の前にどうするかといったときに、労働法上は、資料の七にもあります、これも皆さん重々御存じのとおりですが、過半数労働組合が存在しない事業場ないしは企業においては、従業員代表が代わって労使の交渉なり協議なりいろんな合意なりの相手方になるという取決めがありますが、これが、我々ずっと残念ながら批判をさせていただいてきました、これが実態として機能していないと。適切に従業員代表が選出をされていない、適切に労使の協議が行われていない、こういった問題がはびこってしまっていて、同じ事業場でも、えっ、うちって従業員代表なんているの、誰なの、そんなことが常態化しているのが、大臣、実態なんです。 これもう我々、是非、従業員代表、当面これが必要だとすれば、その適切な選出、適切な運営、適切な労使の協議、合意、こういったものをきちんと制度化して適切な運営が行われなければならないと考えておりますが、大臣、こういった従業員代表制がより適切に運用されるような制度化、これ是非検討していただけないでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 過半数代表者につきまして、これも様々な議論があろうかと思います。その適正な選出であったり適切な運営がなされることの必要性、また実効的な労使コミュニケーションを行うための基盤強化、そうしたことが求められていると、その中で課題が指摘をされているところであります。 現在の労政審において、過半数代表者の適正選出やあるいは過半数代表者への情報提供など、労使コミュニケーションの在り方について議論を行っておりますので、そうした場で引き続き議論を深めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 これも、実は私たち議員立法を検討させていただいています。問題提起をさせていただくために、是非ちょっと、そういった課題提起投げさせていただければと思っておりますので、是非大臣、今答弁をいただきましたけれども、御留意をいただければと思います。 もう一つ、これもこの間取り上げてきた経緯もあるのですが、大臣も御存じの労組法には、労組法十八条、労働協約の地域的拡張というのが、適用拡張というのが制度としてあるんですね。残念ながら、これできてから余り使われていなかったのですが、令和になって、資料の九に、最近の決定事項もあります。今日、田村委員もおられますが、労働組合のゼンセン同盟などが現場で頑張っておられまして、累次こういった事例を積み上げてきていただいています。 大臣、これは実はすごく有効な手段で、地域地域でもう一定のマジョリティーに協約が適用されている場合はそれを拡張適用するということで、ただ、これも実はこの要件が厳し過ぎて広がらないんですよ。 これ、大臣、もうこの有効性、必要性を、大臣、厚労省としても認識をいただければ、是非、その中でもとりわけカバー率要件、大部分要件、これが厳し過ぎて、なかなかこれがクリアできないので、それをもう少し要件緩和をしていただいて、よりこの十八条を活用して多くの労働者が地域地域で守られるように、当然保障されるべき労働基準、これが適用されるように是非前に進めていただけないかと思うのですが、大臣、是非前向きな御答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今、労働組合法十八条の労働協約の地域的拡張適用制度についての御指摘がございました。労働委員会では、同法十七条による四分の三以上という基準を参考にした上で、本制度の趣旨を踏まえ、個別の事案に応じて適切に判断されるというふうに承知をしておりますが、言うまでもございませんけど、本制度の趣旨は、多数労働者を代表する労働組合が締結をした労働協約上の労働条件をその地域の同種の労働者のための公正労働基準とみなすことによって、労働条件の切下げ競争を防止することなどにあると考えられております。日本ではやはり企業別組合が労働組合の中心である、そうしたことを踏まえますと、この労働協約の適用率を要件とすることは必要であるというふうに考えておりますが、まずはこの趣旨に沿った、のっとった運用がなされることが重要であると考えております。 最近では、委員から御示唆のありました様々な事例が進展をしております。北東北三県の大型家電量販店において年間休日等を取り決めた例もあると承知をしておりますので、厚労省においては、分かりやすいハンドブック等によって労働関係法令の基礎的な知識の付与を進めておりますけれども、引き続き本制度についても周知をしっかりやっていきたいと考えています。
○石橋通宏君 是非、この拡張適用が実施をされたところで、適用を受けた労働者の皆さんがすごくやっぱり喜んでいただいているという、こういった現実、実態も、厚労省としてもきちんと現地、実態見ていただいて、なのでやっぱりこれをできるだけ広げていく。さっき大臣が言った四分の三要件が厳し過ぎるんです。だから、それを緩和していただいて、より守られる労働者が増えるような対応を大臣のイニシアチブで是非お願いをしたいということを申し上げ、一点だけ本当は質問したかったのですが、言いっ放しで終わって郡山委員にバトンタッチしたいと思いますが。 家事使用人の労働基準法適用問題がいまだにたなざらしになっています。既に労使でも合意はされていると、労政審でも理解はされておりますが、結局、法の提出が先に送られている関係で、前回も労災法で、家事労働者の皆さんが結局、労災法の適用からも、基準法の適用を待つという判断で先送りにされてしまった、現場で労災事故起きているのにね。 大臣、これ、一日も早く家事労働の方々、本来、労働基準法、労働者として認められるべき労働者ですから、一日も早く労働基準法を適用していただきたいということをお願いをして、今日の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○郡山りょう君 皆様、御安全に。(発言する者あり)立憲民主・無所属の郡山りょうでございます。ちょっと御安全にの返しが増えて大変うれしく思います。 石橋委員から、今、ワークルールだったり労働組合の組織率の向上という質問がありましたので、私も引き続き、質問をちょっと順番を入れ替えて、労働基準監督官についての質問から入らせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 先ほど石橋委員からあったように、ワークルール教育を推進することってある意味自助なんですね。そして、労働組合、これは共助です。そして、公助の部分、まさにハードロー、法律を守ることが大事です。その法律を守るために適切にやっぱり指導していく重要な役割には、労働基準監督官の存在があるのではないかと思っております。 そこで、まず初めに、労働基準監督官の現在の定員数及び直近数年間の増減の推移について政府の認識をお伺いします。 そして次に、ILOが定める労働基準監督官の配置基準、労働者数に対する比率と我が国の現状を比較した場合、どの程度の差があると政府は認識しているのか、またその差を縮める取組についての施策についてもお伺いしたいと思います。 そして、その上で、我が国の現状はILO基準を大きく恐らく下回っているという指摘もあるんですね。要求、増員要求を続けるというだけでなく、増員増に向けた具体的な年次計画、目標値を政府として設定すべきではないでしょうか、お伺いいたします。お願いいたします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 全国の労働基準監督署における労働基準監督官の定員につきましては、近年着実に増加をしております。令和八年度の定員は三千百四十五人となっております。 御指摘のILOとの関係ですが、これは労働者数一万人当たりで日本の場合は〇・五七人に相当いたします。ILOが、日本のような先進工業市場経済国では労働監督官一人当たりの最大労働者数を一万人とすべきとしている水準と比較して下回っているものでございます。 労働基準監督官につきましては、その時々の行政課題に対応するために毎年度必要な増員を行ってきておりまして、御指摘のようなその複数年度の計画ということは必ずしも考えておりませんが、今後とも、業務効率化を図りながら必要な増員要求を行うなど、必要な人員体制を確保するよう努めてまいりたいと考えております。
○郡山りょう君 ありがとうございます。 先ほど石橋委員からもあったように、例えば従業員代表だったり過半数代表が関わる制度の一部、済みません、資料を使ってしまって、七のところにるるたくさんあるわけですよね。これをしっかりチェックをしていく。とりわけ、中小零細の皆さんに対して指導をしていくにはやはり余りにも人員が足りないと思うんですよね。実際足りていないですし、労働組合をつくっているところでもなかなかその、ちゃんと労働協約だったり守れているのか、若しくは長時間労働、サービス残業とかしっかりと管理できているのか、取り締まれているのかというと、そうではない現状があるので、やはり監督官の役割というのは非常に重要であります。 その中で、やはり先ほど言ったワークルール教育が薄い現状の中で、若い世代が労働基準監督官という職業に接する機会というのは非常に限られています。一方で、労働組合での役割ですよね、労政担当として長年積んだ方、一方で使用者側の労政担当、労務管理経験者など、現場実務に精通した人材は実は世の中に潜在的に多く存在をするんですね。 ここで提案も含めてなんですが、労働基準監督官試験の受験資格には年齢要件があると承知しています。試験制度は人事院所管と承知はしているんですが、採用官庁である御省として、こうした実務経験者が監督官として活躍できるよう、年齢要件の緩和や社会人経験者向け特別枠の創設等の具体的な取組、検討等した方がいいんじゃないかと思うんですが、お伺いしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 厚生労働省としましても、将来の労働基準行政を担う労働基準監督官について幅広く優秀な人材を採用していくことは重要と考えております。他方で、労働基準監督官は、専門職としてその専門的な業務内容に関する知識、経験を培うため、中長期的に人材育成を行う必要性も高いところでございます。 このため、労働基準監督官の人材確保におきましては、採用の方法とともに採用後の人材育成、キャリアパスといったことも重要でありますことから、国家公務員の採用や処遇の枠組みの中でどのような対応ができるかについて検討をしてまいりたいと思います。
○郡山りょう君 そうですね。中長期的に人材を育てるというのも確かに本当に大事なことだと思うんですが、一方で、先ほど言った労働組合の役員だったり、労政担当、使用者側というのは、やはり現場を知っているわけですよね、いいも悪くもいろんな現状を。 やはり、そうした経験をされてきて、正しく導こうと労使で取り組んでいた人材というのも一方で非常に必要だと思うので、是非、今後、こうした枠の拡大とかそうした緩和の検討を是非お願いしたいと思っております。そうした体制をやはり充実させるというのは、今後不可欠だと思っております。 先ほど言った提案も含めて、大臣のお考え、そして今後、労働基準監督官をしっかりと拡充していく意気込みをお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 労働者の皆さんの労働条件確保のために、労働基準関係法令に基づき権限を行使をいたします労働基準監督官の人員や体制の確保、これは大変重要だと認識をしております。 このため、厳しい定員事情の中にあっても一定の人員を確保しており、令和八年度の全国の労働基準監督署における定員は、前年度から十二人増加をいたしまして三千百四十五名というふうになっているところであります。引き続き、増員要求を含め、必要となる人員や体制の確保にしっかり取り組んでいきたいと考えております。 なかなか定数管理、大変厳しい状況でありますので、すぐに大幅にというのは正直難しい面もあろうかと思いますが、やはり非常に大切な職務を担っていただいておりますので、しっかり増員確保ができるように、体制の拡充ができるように、我々としてもしっかり努力していきたいと考えています。
○郡山りょう君 ありがとうございます。 恐らく今だと監督官の皆さんも結構負荷的に厳しいところがあると思いますので、是非、すぐには確かに、大幅に倍になるとかということは私どもも求めていないですので、やはり応援していく立場としてもいろんな提言も今後させていただきますので、一緒に推進していければと思います。よろしくお願いいたします。 続きまして、質問を遡る形でいきたいと思います。 次に、国家試験、医師、看護師、薬剤師の合格発表の早期化、前記試験の前例についてお伺いしたいと思っております。 医師、看護師、薬剤師の国家試験はマークシート方式でありながら、試験から合格発表まで一、二か月を要しているという現状です。令和八年実施分では、医師は二月七日、八日の試験で三月十六日発表、看護師は二月十五日の試験で三月二十四日発表でした。合格発表から四月一日の入職までは約、大体一、二週間ぐらいしかなくて、受験者は住居確保、引っ越しを最も費用が高騰する時期に短期間で強いられている現状です。 一方で、病院側は、経営する側も、実は病院の労働組合がある基幹労連さん通じて確認を行ったところ、先ほど言った短期間での住居確保、引っ越しに加えて、不合格の場合は進路、住居変更の全面的な見直しを図られるので、そのフォローもしなければいけない。あとは、合否によって採用人数が変動するため、内定取消しや急な追加募集など、一般企業にはなかなかない難しさを抱えて、七対一の看護配置の算定に影響しかねないとの声もあるんですね。住居面の影響、やはり寮があるところは結構大丈夫だという声も多く、その有無に大きく左右されています。多くの団体が三月上旬から中旬程度の発表前倒しを望む一方、実習準備期間の短縮の懸念も一方で懸念されている、指摘されているところでございます。 まず、採点、合否決定にこれだけの期間を要する理由をお伺いしたいと思います。 あわせて、発表の早期化には次のとおり前例があるということで、まずは医師国家試験ですね、十六年までは四月下旬の合格発表だったのが、十七年に三月三十日。同様に、看護師国家試験も、平成七年に対策委員会の報告書を受けて、平成九年から一週間繰り上げられたと。薬剤師も、かつて四月下旬の発表だったんですが、十年の苦情救済推進会議の意見を経て、平成二十二年に三月三十日発表となり、年度内発表が実現したということでございます。 このように、医師、看護師、薬剤師、いずれの国家試験にも運用見直しによって発表の日程を早期化できた前例がありますので、これらの前例を踏まえた更なる早期化の検討の必要性について、厚生労働省にお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 過去に実施いたしました年度内合格発表の繰上げについては、これは医療機関への雇用等の関係、また、先生御指摘のように、受験者のその準備といったような観点から、可能な限り年度内ということで実施をしてきたところでございます。 現行の国家試験につきましては、まず、その受験者については卒業見込み者が受験をしております。その後、受験者が、今度、合格発表の前に卒業したことを確認をするという手続を経た上で合格発表を行っております。この受験者の卒業の時期、この時期の関係からも、現時点では、これ以上その合否の決定、これを早めていくというのはかなり困難であるというふうに考えておるところでございます。
○郡山りょう君 ありがとうございます。そこも含めてどうやったら早期化できるのかという、考える検討の余地もあるのではないかと思っておりますので、お願いしたいなと思います。 司法試験では、CBT方式の導入が進められていると承知をしています。医師国家試験についても改善検討部会でCBT化が検討課題になっていると承知しています。医師国家試験のCBT化の検討スケジュールと導入時期の見通し、そして、看護師、薬剤師、介護福祉士等のほかの御省所管の国家試験への展開、今後の展開についてお伺いしたいと思います。 あわせて、CBTは即時採点が技術的に可能でございます。少しでもやはり発表するのを前倒しできるのではないかと思いますので、CBT化の検討に当たって合格発表の早期化を明確な目標の一つに位置付けるべきではないでしょうか。お伺いします。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 まず、医師国家試験のCBT化につきましてでございますが、医師国家試験の在り方については、おおむね五年ごとに医道審議会医師分科会医師国家試験等改善検討会で検討しております。本年二月から新しくこの検討を始めておるところでございます。 CBTにつきましては、令和五年四月より、医学部の四年次に共用試験をCBTで実施し、試験の合格が医師国家試験の受験資格というふうになっております。現在、この実績、やっている、実施しているその実績のほか、研究事業の成果などを踏まえて、この部会において国家試験のCBT化に係る検討を今進めているという状況でございます。ですので、その具体的な導入の時期というのは、今この時点ではお答えすることが難しいという状況でございます。 まずは、その医師国家試験について、この同部会において検討を進めた上で、CBT導入に関する課題を抽出した上で、次に、看護師等の医療関係職種並びに薬剤師及び介護福祉士については、医師に対する検討状況も踏まえて必要に応じて検討していきたいというふうに考えております。 そして、そのCBT化の目的というところで、まさに合格発表を早くするというところでございます。ただ、合格発表につきましては、私どももできるだけ早くすることが本人にもそして医療機関にも重要であるということは認識をしておりますが、CBT化だけではなくて、まさにそれぞれの大学の卒業判定、これを踏まえた上で合格発表を行うという手続がございますので、まさにCBT化は一つの方策にはあると思いますが、プラスアルファとして、それぞれの大学、要するに関係する大学、それから卒業する養成校等のまさに卒業判定をどのような形でしていくのかというようなことも併せて検討する必要が出てくると思っております。 ですので、そういうそのCBT化については先に進めていきたいというふうには思っておりますが、その合否判定をできるだけ前倒しするにはまだ更に別の課題もあるということについては、御理解をいただきたいというふうに思っておるところでございます。
○郡山りょう君 ありがとうございます。 なかなか難しいところがあるのは承知しているんですが、ただ、国交省も引っ越し時期の分散の協力も呼びかけているので、やはり費用が高くなって、やっぱりこれ個人負担が大きいと思うんですよね。病院も当然そういった補填をできる体力もないと思いますので、やはり連携をしていきながらやっていくべきだと思いますし、逆戻りするかもしれないんですが、やり方としては、むしろ例えば病院側の方の受入れをちょっと半月とかずらすという、実は、もし柔軟に対応できればという考え方もあると思いますし、あとはデジタル化ですね、ほかの事務手続の、そういったところでもスムーズに早めることができるというところもできるんじゃないかなと思っております。 あと、もう一つ大事なのが、やはり地方から結構ほかのところに学ぶために異動というのがあるので、大切なのが、やはり地域医療を支えることにも資するんですが、地元で学んで地元に関わり続ける環境をつくることがやはり一番大切なんじゃないか、地域医療、福祉を守るためでと思うんですよね。なので、国家試験の日程だったり発表時期の工夫は、その入口を支える、やはり病院側の皆さんも、そしてそれぞれ医療従事される方も含めて、安心できる、入口を支えるものとして前向きな検討を引き続きお願いしたいなと思っております。 続きまして、最初の本当は入れるための質問だったんですが、造船業の人材確保と建造能力倍増目標、あとは人材の定着率の予算配分についての認識から熱中症対策、アスベストまで、ちょっと時間入るかどうか分からないですけど、お伺いしたいなと思っております。 政府は、造船業の建造能力を二〇三五年に千八百万総トンへ倍増する目標を掲げております。一方で、就労者数は二〇一六年の約九万一千人から二〇二五年には七万六千人へと減少しているという状況でございます。一方で、新造船の需要は二〇三〇年代に倍増する見込みということでございます。今回、造船をあえて出したんですが、成長分野を横断的に支えている物づくり産業全体も造船と同じような状況であるかと思われます。設備を倍増しても、それを動かす人材がいなければ目標は絵に描いた餅になりかねません。人材の確保なくして建造能力の倍増なしではないかと考えますが、まずは大臣の御所見をお伺いしたいと思います。 あわせて、設備投資を支える基金、税制と同じ熱量で人材確保、定着率にも予算を割くべきではないでしょうか。就労環境の投資が現行支援の対象外になっている点を御省としてどう補うお考えでしょうか。併せてお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 造船も日本成長戦略の中の十七分野の一つでありまして、非常に重要な位置付けだというふうに思っております。造船にかかわらず、物づくりという観点から申し上げますと、やはり必要な人材を確保して、その定着に向けた取組を進める支援をしていく、極めて重要だと考えます。 厚生労働省としては、物づくり分野の事業主に対しまして、人材育成などの取組など、人材確保や職場定着に関する雇用関係の助成金がございますので、その活用促進を行っております。また、求人充足に向けた丁寧な相談対応や求職者との丁寧なマッチングを行うなど、必要な予算の確保も含めまして、人材確保、定着支援、しっかりとこれからも取り組んでいきたいと考えているところであります。 また、設備投資への御支援のお話がございました。なかなか今、造船の場合は基金なり、あるいは物づくり全般については投資促進税制の対象ということで、税制上の支援措置もあろうかというふうに思っておりますが、それ以外の設備投資についてはなかなかこれ当てはまるものが少ないような現実もあろうかと思いますが、そうした中にあって、例えば業務負担軽減につながる機器の導入、そうしたものについての労働環境の向上を図る事業主等の取組を助成をしたり、あるいは体温を下げるための機能のある服の導入などについて費用の一部を補助するなど、働く方の就労関係の整備についても一定の後押しをさせていただいているところでございますので、そうした助成金等を活用して、企業にとっても効果的な支援となるように取り組んでいきたいと考えています。
○郡山りょう君 大臣、ありがとうございます。 やはり現場の労働組合ですね、基幹労連の皆さん、造船に関わる皆さんが多いんですが、やはり人材確保、そのまま生産能力の増強につながるんですが、やはり寮、社宅、食堂、トイレ、更衣室、酷暑対策といった設備の投資は、先ほど言ったように基金の対象外なんですね。やっぱり長引く造船不況の中で原資がないんですね。そのような状況の中、やはり何とか、要は、造船を盛り上げていくのは本当に有り難いんだけど、ただ、人がいないといけないという中での本当に訴えなんですよね。 その中で、やはりこの谷間を埋める支援について改めて大臣に、何か今後御省として取り組んでいくべきことがあるか、お考えがあるのか、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 谷間を埋める支援という観点も大事だというふうに思っております。 造船業に適用できるものでもないんですけれども、例えば、女性の方が安心して働くことのできるようなトイレであったり更衣室などの施設、そうしたものを賃借する場合の経費の一部を助成をしたり、先ほど少し申し上げましたが、エイジフレンドリー補助金の中で、高齢者、高年齢の労働者の労働災害防止対策として、中小企業に対しまして一定の暑熱対策を実施をしているところでございますので、なかなか全体的な支援というのは難しいわけではございますが、特定の切り口から応援できる部分についてはしっかり応援ができるように取り組んでいきたいと考えています。
○郡山りょう君 ありがとうございます。是非お願いしたいなと思います。 最後の質問になるんですが、熱中症対策の義務化と対策設備への支援拡充ということです。 先ほどエイジフレンドリーあったんですが、これ年齢、対象者が限られるということで、やはり熱中症、酷暑職場で働く人たちは年齢関わらず同じなんですね。 その中で、昨年、改正労働安全衛生規則で職場の熱中症対策が罰則付きで義務化されたんですが、これあくまでも発生後の対策なんですね。大事なのは発生しないことが物すごく大事で、いろんな、今いろんな業者も商品開発しているんですけど、それはシェルターとか、要は発生した後に少しでもクーリングできるようなというところが主なんじゃないかなと思います。やはり基本的にWBGT値二十八度以下に抑えるような職場環境にする、若しくは同等の働き方にしていくのが大切だと思うんですよね。ただ、今の補助金の中ではやっぱり年齢とか制限があるんですね。 やはり熱中症対策、今後やっていかなければならないと思いますし、やはり我々ではこの環境、やはり気候というのはコントロールなかなかしにくい、脱炭素を推進したとしてもすぐに気温が下がるわけではないので、やはりまずはその熱中症にならないような対策をもう一歩踏み込んで、お金も知恵も掛けてやっていくべきだと思うんですね。 そちらのお考え、今後取り組んでいくんだという意気込みも含めて最後に大臣にお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 熱中症の防止対策は非常に大事だと考えておりまして、先ほど申し上げましたエイジフレンドリー補助金についても、現行では六十歳以上の高齢者を使用する中小企業に対しまして、体温を下げるための機能のある服の導入などについて費用の一部を補助しております。年齢制限がありますけれども、この対象年齢に係る要件についてもこれが必要かどうか検討はしていきたいというふうに思っています。 また、それ以外にも、熱中症ガイドラインにおいて、業種を問わず、注文者は、特に夏季の屋外作業が熱中症のおそれのある作業となる可能性が高いことから、経費についても配慮することが望ましい、そうした旨を示しているところでございますので、様々な方策を用いて熱中症対策についても取り組んでいきたいと考えています。
○郡山りょう君 残りの課題については、また次の機会があればやりたいと思います。 ありがとうございました。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 内示薬価が低いなどの理由で保険収載されていない、つまり、医薬品として承認されたのに医療保険適用しての薬価が設定されず、結果として残念なドラッグロス、ドラッグラグとなっている新薬、ジェネリック医薬品、バイオシミラーの数やそれぞれの理由を厚労省は把握しているのでしょうか。 調査をしていないなら、承認されたけれども保険収載に至らなかった新薬、ジェネリック、バイオシミラー医薬品の種類や数、その理由を調査すべきではないでしょうか、いかがでしょう。
○政府参考人(森真弘君) 令和三年度以降に製造、販売、承認された医薬品のうち、現時点までに薬価収載されていない品目数について、先発品が十一品目、後発医薬品が六十九品目、バイオシミラーが十品目というふうになっているところでございます。 その原因についてはいろいろございますが、企業情報となるため、個別の品目について詳細をお答えをすることは差し控えさせていただきますが、例えば、先に上市された後発品により既に市場が形成されているケース、それから特許係争のおそれがあるケース、それから薬価収載数が想定よりも少なく安定供給体制の整備に見直しが必要となった場合などが要因として考えられているところでございます。
○芳賀道也君 具体的に指摘をさせていただきたいと思います。 ジェネリック医薬品は先発薬の五〇%以下にするというルールにより、ほかの先進国で普及しているぜんそくや慢性閉塞性肺疾患、COPDの治療薬、アドエアのジェネリック医薬品や、ADHD、注意欠如多動症の治療薬のコンサータのジェネリック医薬品が我が国では発売されておらず、結果として患者も医療保険での値段の高い新薬にお金を払うことになっています。 また、これらのほかに患者での臨床試験が必要になる抗がん剤を含めた一部のジェネリックに関しても採算が合わないものがあると聞いています。ジェネリック医薬品が先発品の五〇%、バイオ後続品、バイオシミラーは先発品の七〇%とする薬価収載の基準を柔軟にして、承認を得たジェネリック医薬品やバイオシミラーが国内で販売、流通しやすくすることで医薬品に係る医療保険を少しでも抑えるべきではないでしょうか。 また、国内で承認されたジェネリック医薬品やバイオシミラーがいざ保険収載されることになる際に、厚労省側から示された内示薬価が低過ぎて開発や治験の経費を回収できない見込みとなり、保険収載の申請を断念する例があると聞いています。 発売前でも不採算品再算定のような申請を認める方向で次期薬価制度改革の中で結論を出していただけませんでしょうか。上野厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、後発医薬品やバイオシミラーの薬価につきましては、新薬とは異なって一部の開発コストが掛からないものでありますので、先発医薬品と比較して開発コストが低いことを踏まえ、先発医薬品よりも低い額としております。 薬価の算定に当たりましては、先ほど委員から御指摘のありました五〇%、七〇%という一定の基準を設けているわけでありますが、ただ、薬価の算定に当たっては加算措置、これを設けるなどいたしまして、現行制度においても一定程度柔軟に対応できるというふうにしているところであります。 また、不採算品再算定についての御指摘がございましたが、これは原価などが著しく上昇したと市場実勢価格も踏まえ認められるもの等について薬価改定時に薬価の引上げを行う制度でありますので、発売前にというのは少々なかなか難しいかなというふうには考えております。 後発医薬品やバイオシミラーの開発促進は国民負担の軽減の観点からもこれは重要でありますので、後発医薬品やバイオシミラーの薬価収載に必要な対応、これにつきましては関係業界の御意見も伺いながら中医協においてしっかり検討していきたいと考えています。
○芳賀道也君 五〇パー、七〇パー、柔軟な対応をしていただいているという前向きな御答弁もありました。ありがとうございます。 ただ、指摘したように、実際に治験なども行われて、いざ言わば発売という段になって、実際には値段が安過ぎてペイしないので発売が見送られる、これが本当に必要な薬だとすると、日本国民にとっても本当に大変なことですから、こうしたことの調査はきちんと行い、その理由がいわゆる新薬であっても安過ぎることに原因があるのであればそれをカバーするような、発売前でも何らかの、調査をした上でそのことが認められたらでいいんですけれども、やはり何らかの後発、既に発売された医薬品の不採算品再算定のような制度も検討すべきではないかと思うんですが、大臣、短くて結構ですが、この点いかがでしょう。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま委員からもお話ございましたように、このジェネリックにしましてもバイオシミラーにしても、大変国民にとって大事なものだと思っております。 その意味で、先ほど大臣からお答えしましたように、委員からも御指摘のありましたような新薬の五〇%、あるいはバイオシミラーの場合七〇%というのを基本にしつつ、例えば、その先発品と同様の要件を満たした場合には有用性加算の対象になることに加えまして、バイオシミラーの薬価算定に当たっては臨床試験の充実度に応じた加算も行ってございます。 こうしたものをちゃんと企業と対話しながらしっかりと取り組んでいくことが大変重要だと考えておりますので、丁寧に取り組んでまいりたいというふうに思います。
○芳賀道也君 是非、命に関わる薬、大事ですので、大臣にもこうした問題も認識していただけたと思うので、実際にきちんとやっぱり調査をしていただいて、問題があれば解決に向かって動いていただきますよう、またスピードも大事ですので、次期薬価改定で是非お願いをいたします。 質問を終わります。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。 まず初めに、ケアマネジャーの法定研修について伺いたいと思います。 さきの社福法、同時に改正された介護保険法の改正にて、国民民主党がこれまでも掲げていたケアマネジャーの研修受講を要件とした資格講習の仕組み、これは廃止になりましたが、一方で、定期的に受講する新たな研修を設ける、直近の制度改正や報酬改定の内容など、最新の知識が学べるよう、国レベルで一元的な研修資材を作成して研修をやっていくというような厚労大臣の答弁が委員会中、審議中にありました。 質の確保について、この研修受講、これについては現場も必要だと認識しています。今日も配付させていただいた資料、これ社保審の介護保険部会でも使われた資料ですけれども、右で、法定研修自体、これは意義があると思うというところだけを取り出すと、半分以上の人たちが意義があるということは言っているわけなんですね。 しかし、私が周りで訴えられていたのは、私、この赤字、私が強調したんじゃないんです。これ、審議会に出された資料で赤字強調されていたんです。あえてそのまま今日出しました。私が今日皆さんに見てほしいのは、上の負担についての認識のところで、赤字が付いていない真ん中辺の受講すべき科目に必要性を感じられないこと、また、一番下から二番目の二回目以降の更新の場合、同じ内容を何回も受講しなくてはいけないこと、このことがアンケート調査で答えられている。ここが一番問題だということをちゃんと捉えていたのかということを私は今日確認したかったんですね。 費用の負担、もちろん、前回指摘したとおり、ケアマネジャーの賃金改定がほかの介護従事者より行われていない中で介護のその更新研修の費用を払わなきゃいけない、それは費用高いってみんな言いますよね。しかも、人手不足の現場なので受講時間大変だ、それはみんな言いますよ。だけど、私、一番問題なのは、受けても仕方がないと思われているこの研修、ここの改善をしていかなければ、今回の法改正をしても、現場の人たちは改めてしっかり研修受講していこうというふうにならないと思うし、その時間を捻出しようということにならないと思います。 特に、答弁いただいた中で、演習についても、直近の制度改正を踏まえた事例など、近年顕在化している事例を扱うようにと都道府県に見直しを求めるなど研修の質の確保を図ると答弁されていますが、厚労省の法定研修に対する課題認識、改めて伺って、どのように改定していくか、教えてください。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 現行のケアマネジャーの法定研修は、令和六年度のカリキュラムの見直しによりまして、地域共生社会の実現に向けて、障害者施策など介護保険以外の領域も含めて、制度、政策、社会資源等についての近年の動向を踏まえたカリキュラムとなってございます。 他方で、法定研修につきましては、例えば私どもの方で実施をさせていただいた検討会、それから昨年の社会保障審議会介護保険部会でも地域ごとの研修の内容の差あるいは演習内容に関する御指摘がございました。このほか、これまでの国会における御審議の中でも、都道府県ごとに研修の内容の差があること、それから研修の質について現場関係者から様々な御意見があること等の御指摘をいただいております。 このため、演習を始めとした研修内容につきまして、これまでにいただいた御意見なども踏まえまして、本来の研修の目的に沿ったものにする必要があるというふうに考えております。このため、各都道府県で実施をする研修の内容について国として見直しの方針を示すこととし、これを受けて、都道府県においてしっかりと現状を踏まえた内容になるよう、PDCAサイクルの中で必要な改善を行っていただくということを考えてございます。 ケアマネジャーの皆さんの資質の向上、維持向上につながるよう、研修内容の見直しを進めてまいります。
○田村まみ君 価値があるものだと思えば、皆さん、受講費払って受けたいと思うはずなんですよね。でも、私は聞きました、全く同じテキストを買わされた。こういうような状況じゃ誰も受けたいなんて思わないし、そのための時間を捻出したいと思わない。そこを改めて認識していただいて、質の確保以前の問題だ、ここを改めて認識していただいて、今回のあの改正を実のあるものにしていただきたいということを申し添えて、終わりたいというふうに思います。 次に、二〇〇二年に成立したホームレスの自立支援に関する特別措置法について伺いたいと思います。 ホームレスの自立支援にとどまらず、ホームレスになることを防止するための生活上の支援等、これに関して、国の責務を明らかにして、人権に配慮しつつ、問題の解決をしていく目的、こうやって成立をされました。しかし、この法律が、令和九年、来年の八月に十年の特措法だったので延長をするということで、それの期限を迎えます。 まず、厚労省参考人にお伺いしますが、この特措法に基づく取組の現状と実態並びに課題について伺います。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 厚生労働省では、今先生のお話のあった特別措置法に基づき、毎年ホームレスの実態に関する全国調査を行っているところでございます。 この法律、平成十四年の八月に成立し、私、ちょうどその直後にここの担当課に来て、その実態調査と基本方針策定に携わりましたが、当時と比べて大分ホームレスの数も減っておりまして、令和八年一月に実施した調査では、ホームレスが確認された地方公共団体の数は前年度と比べて九市区町村減少して百九十八市区町村。また、確認されたホームレスの数については二千四百八十一人。これは前年度と比べて百十人の減少になっております。また、確認された場所は、道路が六百三十七人で最も多く、次いで都市公園、河川というところが特徴になっております。 また、支援についてでございますが、同法を踏まえて実施されていたシェルター事業等を法的に位置付けた生活困窮者自立支援制度、こちらにおきまして、生活困窮者の住まいに関する課題を含め相談に幅広く応じる自立相談支援事業ですとか、路上生活者や終夜営業店舗等にいる一定の住居を持たない不安定居住者に対する当面の日常生活支援を行うシェルター事業、また、シェルター退所者や居住に困難を抱える者に対して入居支援や地域の見守り支援を行う地域居住支援事業、こういったことに取り組んでいるほか、住宅セーフティーネット法に基づき、国土交通省と連携して居住支援に関する取組の推進を図っているところでございます。 一方で、課題でございますが、この調査では、失業や貧困などの理由でネットカフェやファミリーレストランなどに寝泊まりする、要するに場所を転々としている方、こういった方の把握が困難だという課題もあるという、こういう指摘をいただいているところでございます。 引き続き、ホームレスの方も含めた居住に困難を抱える生活困窮者の実態の把握に努めるとともに、こうした方々への支援に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 統計上の人数は減っているんですけれども、後段、課題も残っているようなことも明示いただきました。 上野大臣、所管大臣として、このホームレス自立支援特措法、現時点での必要性、認識、どのようにお持ちか、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、ホームレスの方に対する支援につきましては、今し方局長の方から説明がありましたが、同法に基づき定められております基本方針の内容等に沿って相談支援や居住支援などに努めているところでございます。 こうした支援等については、やはり減少はしているものの、全国で二千人を超えるホームレスの方が確認をされております。また、なかなか支援につながらずに路上生活が長期化をしている、そうした方も多数いらっしゃると考えておりますので、引き続きこのような支援策を講じていくことは重要だと考えております。 今年度は五年に一度のホームレスの方への大規模なヒアリング調査を行うとしておりますので、その調査結果を踏まえて必要な対応を検討していきたいと考えています。 また、この法律については、有効期限、来年八月となっております。これまで議員立法で延長をされてきた経緯がございますので、今後の国会等での議論についても注視をしていきたいと考えています。
○田村まみ君 ありがとうございます。 人数は減っているんだけれども、女性の割合が増えてきている。女性も人数減っているんですけれども、相対的には割合が増えてきているというような課題があったりとか、あとは、その他ということで、いわゆる都市公園とか河川とかという、そのヒアリングを、実態調査、都道府県の方が行ってやってくれているんですけど、じゃ、それで本当に実態の調査ができているのかというような課題も残っている。 また、そもそも前回の法改正のときに、私も、いわゆる生活困窮者支援といいながら、重層支援とかいろんな支援があって、タッチポイントが増えて支援につながりそうに見えるんだけれども、一つ一つの予算はちょっとちっちゃくなり過ぎていたりとか、都道府県、市町村の人たちがどれを使っていいのかが分からないとかいうような、本当にこの問題というのは名前を付けるから見えてきて支援につながる一方でのその難しさも指摘しているところでございますので、是非これについても、今後の特措法の改正、議員立法ですので、我々も議員としてどういうふうに対応していくかということも含めて提案をしていきたいというふうに思いますが、まずは今困っている人たちへの支援については前回の法改正に基づいて進めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 次に、労働者派遣法の施行規則、派遣先の指針の改正が今年の十月一日施行予定になっていますので、このことについて伺いたいと思います。 労働者派遣法の第二十六条第十一項の派遣先企業に対する派遣料金に関する配慮義務について、これが今回の指針で幾つか書かれていますが、例えば、派遣先が講ずべき措置の指針として、派遣元からの派遣料金に係る交渉に一切応じない場合は法の趣旨を踏まえた対応とは言えないこと、これを留意するように、また、派遣元が労使協定方式により賃金を決定する場合は、一般賃金水準を遵守した上で、経済・物価動向及び賃金動向を勘案して協定に定める賃金を決定することに留意するなどが明記をされていきます。 このことについては、今、価格転嫁、価格転嫁で、労務費の価格転嫁ができていないというのは、いわゆる中小企業を中心に物づくりのところでは盛んに言われているんですけれども、そもそもここにも私はその問題が内包化されているというふうに以前も指摘をさせていただいて、公取の調査入るのかみたいな質問もさせていただきましたが、これ指針に明記されていくということで私も前向きに捉えています。 一方で、この指針が現場でどうきちっと反映、実効的なものになるかということは、今現場の皆さん不安を感じています。例えば、派遣労働者の賃金が一般賃金の額を下回る状況になる場合は法違反となるのは皆さん分かっているんですけれども、この派遣料金に係る交渉に一切応じないと言える行為、これが何なのかというようなことはなかなか現場で判断しづらいし、この判断基準であったり、経済動向、物価及び賃金動向を勘案した水準と言える、これは何なのかについて分かりづらいというような声いただいています。 労使協定方式に関するQアンドA出されるというふうに伺っていますけれども、ここでしっかりと明確化していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。 ただいま派遣労働者の方々のいわゆる同一労働同一賃金につきまして、三点御質問をいただきました。 まず一点目、派遣料金に係る交渉に一切応じないと言える行為が何なのかということでございますが、委員の御指摘ございましたように、派遣先指針の改定によりまして、そうした一切交渉に応じない場合とは法の趣旨を踏まえた対応とは言えないことを明確化しているところでございます。 改正された派遣先指針に言いますこの派遣料金に係る交渉に一切応じないと言える行為とは、例えば、派遣元から料金交渉についての要請があったにもかかわらず、派遣先が交渉のテーブルに着かない場合や、あるいは協議を行うことなく一方的に派遣料金を据え置く場合などが考えられるところでございます。これらにつきましては、リーフレットにおける説明やチェックリスト、そして、このチェックリストに関しましては、リーフレットの中で、委員から御指摘ございました公取のガイドライン、こうしたものも引用しながら、それを活用して周知に努めているところでございます。 二点目でございますが、一般賃金水準を遵守しているか否かの判断基準でございます。 この判断基準とは、派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金として、厚生労働省では毎年度、一般賃金の額をお示ししております。この判断基準は、この一般賃金の額を下回る労使協定となっていないかどうかということが基準ということでございまして、この点につきましては、リーフレット等においてこれを遵守いただく必要がある旨を明記し、周知しているところでございます。仮にそうした下回る労使協定を締結した場合には、当然に法三十条の四に基づく労使協定を締結したものとは認められない、まさに労使協定方式を取っていないということになるわけでございまして、労働局による指導監督の対象として是正を求めているところでございます。 三点目でございますが、経済・物価動向及び賃金動向を勘案したと言える水準についてでございます。 この御指摘に関しましては、今般の派遣先指針の改正の趣旨は、直近の経済・物価動向等を勘案しまして、一般賃金水準を超えた賃金を派遣元が労使協議により設定した上で派遣料金交渉が行われることが想定される旨を留意事項として派遣先にお示ししているものでございまして、その趣旨についてはよく周知してまいりたいというふうに考えておりますが、具体的にどの程度の賃金をどのような形で引き上げるのかといったことは、まさに各社の労使間のお話合いに委ねられるものでございまして、行政が一概にその水準までお示しすることは難しい、なじまないというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、審議会における調査審議を経まして必要な基準や考え方は法令で示しているところでございますが、御指摘のございましたように、具体例を示して、そして現場の不安を払拭していくということが大事だという点につきましてはリーフレット等を活用した周知に取り組んでおりまして、引き続き、派遣労働者の方々の公正な待遇の確保、これに努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○田村まみ君 そのリーフレットの具体例が具体例じゃないんじゃないかというところが指摘ですので、また細かく委員会じゃないところで詰めさせていただければというふうに思います。よろしくお願いします。 一問飛ばして括弧二の方の最低賃金の改定の禁止で、今指摘いただいた派遣労働者の賃金が一般賃金額を下回った場合はもちろん労使協定を結び直す必要がありますし、ちょうどこの質問を考えていたときに、愛知県労働局から発表されました労働者派遣事業及び職業紹介事業に係る令和七年度の指導監督状況によれば、協定結び直し忘れによる指導の増加、これも報告されておりました。 本年十月の派遣先指針の改正に向けて、こういうところの指導監督、実効性の確保のための体制整備、準備状況、どのようになっているか、お聞かせください。
○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。 厚生労働省といたしましては、御指摘の本年十月の改正派遣先指針の適用に向けまして、先ほど申し上げましたリーフレット等を通じた周知に努めておりますほか、都道府県労働局におけます派遣元、派遣先向けの説明会でございますとか、あるいは派遣先、派遣元それぞれを対象とするセミナーの開催、また関係団体を通じた見直し内容に関する周知依頼等、改正内容の周知に努めているところでございます。 例えば、セミナーに関して言いますと、令和七年度、六百八十一回開催して、一万八千以上の事業所に御参加いただいているところでございますが、更に十月に向けて一層精力的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、同一労働同一賃金の遵守の徹底に向けましては、かねて申し上げていますように、労働基準監督署との連携によりまして、問題となり得る事案の把握ということも行っているところでございます。これによって労働局の指導につなげているところでございます。 特に、従来、職業安定行政中心に取り組んでまいりました時期と比べて派遣先の違反、例えば、比較対象労働者の方々の情報を提供していただくというのは同一労働同一賃金を検討する上で一番、一丁目一番地になることでございますが、こうしたことについての不備といったようなことに関しまして、この監督署との連携によりましてかなりその指導監督も件数も上がってきているというようなことなどもございます。 こうした点なども含めまして、一般賃金水準の遵守も含めまして、同一労働同一賃金の履行確保を図ってまいりたいというふうに考えておりますし、また、リーフレットに関して細かい点でいろいろ御指摘ということでございましたけれども、当然、リーフレット、現場の声もいただきながら逐次前へ進めていくべきものというふうに考えておりますので、また前広に御指導いただければというふうに考えています。 以上でございます。
○田村まみ君 リーフレットよりも監督署の人をきちっと増やしていただきたいというのだけ最後お伝えしておきます。 最後に、医薬品の安定供給の仕組みづくりについてで二問だけお伺いしたいと思います。 本年度の薬価改定について、後発品の安定供給確保に向けた企業指標の評価結果が本格導入されました。企業指標の中に、輸入に依存している原薬の途絶対策について、製造販売する品目の原薬購入先を複数設定するとの項目があります。しかし、実態として、主たる調達先じゃない購入先は形式的な登録にとどまっていたりとか、平時の流通実績がないので、本当に有事が起こったときにちゃんと供給されるかというのはかなり疑問だみたいなことが現場から、ほかの企業を多分指して言っているんだと思うんですけれども、聞こえてきています。 経済安全保障の観点から、政府は原薬等の内製化も一方で推進しています。今回の企業指標では、自社あるいはCMOを始めとする自社関連企業で原薬の供給強化を図っても、購入先を複数設定というふうにみなされないので評価されません。形式的な複数調達の登録だけではなくて、現実に生産力、量の強化を自社原薬でやっている方が私はよっぽど安定供給に資すると考えますけれども、厚労省はこのような対策についてどのような認識をお持ちでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) 安定供給に関しては、委員御指摘のとおり、これまで複数のその調達先を確保した企業を評価するということで、その点が重要だというふうに考えてきてこれまでそうした評価をしてきたところでございますが、委員御指摘の、そもそも原材料の供給途絶リスク等も含めて考えていかなければならないという論点であるということは認識しております。 評価指標の在り方については、研究班等において業界の意見も踏まえながら検討していくこととしておりますが、委員御指摘のとおり、自社でやった場合に本当にそれがどれだけ安定供給の向上に資しているかということも確認しながら、どういった指標が安定供給の評価に有効なのかというのを今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○田村まみ君 ちょっと簡潔に答弁をいただいたので、もう一問、では。 そういうところも今後議論するということだったので、もう一個、現行の企業指標では、製造販売事業者が製造販売する後発品について、同一成分でシェアが三%以下の品目を評価指標としていますと。しかし、今、製造販売権はあるけれども販売機能を持たない企業とか、製造受託企業が実質的な供給を支えているというのが今の後発品の現状だというふうに思っています。 この少量多品種の課題から導入されたそのシェア三%という指標なんですけれども、製造シェアなども評価指標とすべきと考えますし、実際の多くの供給量を担っている製造受託企業そのものを評価する仕組みなども今後は検討していかなければいけないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) では、こちらも簡潔に答えさせていただきますが。 少量多品目のその生産体制の観点から、今回、企業指標を設定していただきました。いわゆるそういった観点でマーケットシェアを見ていったわけですけれども、委員御指摘のとおり、製造受託している場合において、自社のマーケットシェアが下がってしまうという問題については一つの論点として検討していかなければならない課題だというふうに認識しております。 製造受託企業そのものを評価することについては今の時点では考えていないところでございますが、いずれにしても、受託製造の存在を当然認識した上でその評価をしていくということは大切なことだというふうに考えております。
○田村まみ君 上野大臣、お待たせしました。最後の質問です。 今のような御答弁いただいて、今の時点では製造受託企業のことについてというのは直接的に何か評価とかということを考えていないというふうには答弁いただきましたけれども、この供給不安解決のためには、今、現実を支えている支援も含めてのこのサプライチェーン全体というところをしっかりと見た上での制度設計が必要だというふうに感じております。 改めて、実際の生産、製造という観点で安定供給に係る制度をつくるべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 後発医薬品の安定供給につきまして、製造受託企業の皆さんが供給を支えていただいていることは承知をしております。 こうした観点から、例えば令和七年度においては、後発医薬品産業構造改革支援事業によって、後発医薬品の産業構造改革の推進に向けた企業間での品目統合等の取組への補助を実施をしておりますが、その際には製造販売業者と連携をする製造受託企業についても支援の対象としております。 今、研究班で評価指標の在り方に関する検討を進めておりますので、先ほど審議官から答弁させていただいたように、御指摘の観点も含めまして、またサプライチェーン全体をどう見るかという観点も十分踏まえた上で、どういった指標が安定供給体制の評価に有効なのかという観点から必要な見直しを実施をしていくこととしておりますので、引き続き必要な取組しっかり進めていきたいと考えています。
○田村まみ君 ありがとうございます。 簡潔な御答弁、御協力いただいたので、私が最後に言いたいことが言える時間ができました。今日、三十七分まで時間いただいています。 先ほど前厚労大臣の福岡委員が質問された医薬品の安定供給について、私からも一言是非申し上げておきたいと思います。通告はしていないので、言いっ放しになりますが。 今の実勢価改定というのは、物価を反映することが絶対にできない、下がることしかできない改定の制度なわけですね。常に申し上げているとおり、実勢価以上の値付けができないということがもう括弧で書いてあるわけなんですよね。 だから、今回、改定をするということは、政府において、別枠でちゃんと、物価上昇であったり、いわゆる原材料費の高騰だったり、エネルギー価格の高騰、物流費の高騰、これをちゃんと別枠で反映させない限り、実勢価に基づいた改定をやっている限り、下がるしかないんですよ。そこだけはきちっと私も申し伝えておきたいと思いますし、ちゃんと今言ったような、別枠で原材料費、コスト上昇、ここを反映する、上がる薬価改定、これがされることが、私は、去年の大臣合意で来年も改定しますと書いた意味だというふうに信じています。是非、実勢価改定じゃなくて、別枠でコスト上昇ちゃんと乗せた改定をやっていただきたい、それをお願いして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 まず、胃がん対策についてお伺いをしたいと思います。 資料の一でありますけれども、二〇一一年に胃がんの原因をピロリ菌と国に初めて認めていただきまして、二〇一三年、胃がん予防のためのピロリ菌の除菌の保険適用、実現をしております。その後、胃がんで亡くなる方の数は直線的に減少しているということで、世界的にも大きな成果を示すことができたのではないかと思っております。 フローチャート、日本ヘリコバクター学会のガイドラインのフローチャートをお示しをしておりますけれども、今保険で認められております除菌は左下にあります一次除菌と二次除菌ということでありまして、二段階の除菌が認められているわけでありますけれども、徐々にピロリ菌も薬剤耐性を持ち始めておりまして、もしもこの一次除菌、二次除菌で除菌をすることができなくなってしまったならば、胃がんはまた再び予防することができない病気になってしまうと、年間四、五万人の方が亡くなってしまう恐ろしい感染症に元に戻ってしまうということで、薬剤耐性ピロリにつきましては五類感染症として報告を求めるとともに、国民の皆様方に対して適切な除菌を行うように普及啓発を行うべきであるということで、厚生労働省においても検討を続けていただいているところであります。 お示しをしておりますのは、二〇二四年に日本ヘリコバクター学会がまとめたガイドラインでありまして、厚生労働省の方に要望に御案内することができなかったことを大変遺憾に思っておりますけれども、赤で囲ってある三次除菌ということで、STFX、シタフロキサシンを組み合わせた除菌を行うことが選択肢として追加がされるということになった次第であります。 一次除菌、二次除菌で耐性が増え始めております。その意味で、この三次除菌という選択肢が加わったということは大変大きな進歩だと思います。保険適用について検討を開始すべきと考えますが、御見解お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 現在、ヘリコバクター・ピロリ感染に対する治療については、除菌及び再除菌が保険適用となってございます。再除菌を行ってもヘリコバクター・ピロリ陽性となる場合に行われることがありますいわゆる三次除菌については、委員から今御紹介いただきましたとおり、それまで関係学会のガイドラインに記載がございませんでしたけれども、二〇二四年に改訂されたガイドラインにおいて、三次除菌治療の際に選択すべき治療方法として、ボノプラザン、アモキシシリン、シタフロキサシンの三剤の抗菌薬を七日間投与する方法を提案するとされているものと承知してございます。 今回の診療報酬改定におきましては関係学会から当該三次治療についての保険収載の提案はなかったわけですけれども、今後、こうしたガイドライン上の位置付けや科学的根拠等を踏まえ、中央社会保険医療協議会で適切に議論してまいります。
○秋野公造君 御検討いただくこと、ありがとうございます。薬剤耐性を確認してから除菌を行うといったようなことを徹底するような仕組みづくりと併せて御検討をお願いしたいと思います。 次に、視覚障害と生きる方の社会参画の観点から、踏切内の移動につきましてお伺いをしたいと思います。 地元福岡県の筑紫野市長さんの文書をお示ししておりますけれども、表の二つ目のところにあります西鉄の二日市駅といって、周辺市の中でも非常に大きな駅で、大きな踏切であります。歩道はちょっと狭いので、視覚障害と生きる方がこの点字ブロックなしには移動することが極めて困難な、車道に落ちてしまったり、線路内に落ちてしまったりという危険性がありますから、市民の皆様方にとっては点字ブロックの設置について希望が非常に強いところでもあります。 回答の中を見ていただきますと、国と鉄道事業者とで協議が進められていますが、当該箇所は協議の対象となっていないため、現状として対応できませんと、こんなことが書いてある次第であります。非常に大きな大きな交差点でありまして、行き交う人も非常に多いところであります。そんなことをおっしゃらずに、是非応援をしてもらえないかとお願いをしたいと思いますが、国交省の御見解、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(石和田二郎君) お答えいたします。 踏切道内における点字ブロックの設置についてでございますが、バリアフリー法上の特定道路につきましては、道路管理者と鉄道事業者との協議により、双方の意向を踏まえ、踏切法に基づき大臣が指定し、優先的に対策を進めているところでございます。また、視覚障害者団体からの御要望など、地域のニーズのある踏切道についても同様に、大臣が指定し、優先的に対策を進めているところでございます。法指定がなされた踏切に対しては、踏切道内の点字ブロックの設置に必要な費用を道路管理者に対して個別に補助するなど、国土交通省としても対策の促進に努めているところでございます。 ただいま、今委員から御指摘がございました踏切につきましても、踏切道内の点字ブロックの設置につきまして、地域のニーズを受けて、道路管理者、この場合は福岡県が道路管理者になりますが、道路管理者が行う検討に対し、国土交通省として技術的な助言等必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 国ではなく道路管理者との協議ということを理解をいたしました。取りまとまりましたならば要望に上がりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 石和田次長さん、ここまでで結構でございます。
○委員長(小川克巳君) 石和田次長におかれては、御退室いただいて結構でございます。
○秋野公造君 次に、油症の診断基準についてお伺いをしたいと思います。 資料の三にお示しをしております。いわゆるライスオイルにPCBが混入をしたということで、史上まれに見る有機塩素中毒ということで、これがどれぐらい長期的な影響を及ぼすのかといったようなことは世界には全く知見がない状況であります。赤のハイライトで、PeCDFの濃度を測定をするということを見付けるに至った厚生労働研究班の先生方や、それを支えた厚労省の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。 参照二のところの一に五十ピコグラムということで基準が示されておりまして、これも妥当なものだということを私ども確認をしておりますが、めくっていただきますと、このPeCDFの測定につきまして、上のグラフ、図を見ていただきますと、エクスポージャーということで、暴露したときは六〇ppbであったものが、三十年たつと、〇・八、青線でありますけれども、まで減少をしているということでありまして、この五十という数字は極めて妥当だと、この時点で妥当だと思いますけど、測定する時期に応じてその判断は異なるといったようなことを踏まえなくてはならないということであります。 このページには、半減期は五年という記載もあれば、一方で、その次のページでありますけれども、直近ではもう半減期無限大ということで、ほとんど変化しないということであります。直近の考え方に基づくと余り変わらないだろうということでありますが、カネミ油症が起きたときの頃は半減期も非常に短いということでありまして、この五十という数字をどう扱うかということは非常に重要だろうと思っております。 半減期を考慮した判定が行われているかを確認をしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 カネミ油症の診断基準でありますけれど、昭和四十三年の策定以降、これまで五回ほど見直しが行われてきております。 油症患者を診察する医療機関に対しましては、研究班による手引き、これが作成されておりまして、その中で、血中ダイオキシン類濃度につきましては、体内に取り込まれたダイオキシン類が徐々に排せつされること、また油症認定者の血中濃度における最大値、平均値、標準偏差値などについてはお示しをしております。 ただ、先生御指摘いただきましたように、主な原因物質とされる血中のPeCDFの濃度でありますが、以前は半減期から七から十年程度と推定されていましたが、近年発表された論文では、御指摘のように、ダイオキシン類がほとんど排出されない、いわゆる半減期が無限大の方がいらっしゃるということも報告を伺っております。このように、血中濃度や半減期に関しては個人差等があることを留意する必要があるというふうに我々も思っております。 したがいまして、現行の診断基準におきましては、血液検査の結果のみならず、発病条件と症状、それから所見を参考にして、受診者の年齢及び時間的経過を考慮の上、総合的に判断するように明記がされております。この診断に関わる医師に対しましても、研究班を通じて毎年診断基準の周知をしていただいているところであります。 厚生労働省といたしましては、引き続き、カネミ油症患者の皆様の支援に関する施策の実施、これしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○秋野公造君 どうか適切な判定によろしくお願いをしたいと思います。 次に、血液製剤と血漿分画製剤につきましては国内自給をすると、これが過去の薬害の反省であります。インフォームド・コンセントをきちんとするということも、適正に使用をするということも、そして、繰り返しですが、国内自給を行っていくということも過去の薬害の反省ということであります。 フィブリノゲンにつきましては、お示しをしておりますとおり、過去にはかなり適用を限定されましたけれども、薬害患者の皆様方のお力を得て、産科領域、心臓血管外科領域に拡大するとともに、新たな増産体制も整ったところであります。フィブリノゲンとまずグロブリンの国内自給の状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 フィブリノゲン製剤については、過去の歴史的経緯を踏まえ、関連学会や薬害被害者に加え、秋野議員の御助力もいただきながら、適正使用に関する検討が慎重に進められ、現在まで産科危機的出血や心臓血管外科領域における適用拡大が認められてきた状況でございます。 先天性低フィブリノゲン血症患者の確実な供給を確保しながら、増加する需要に対応するため、令和七年十二月に一般社団法人日本血液製剤機構において製造施設の新棟が完成したことで、引き続き国内自給率一〇〇%を確保できるものと認識しております。 一方で、グロブリン製剤につきましては、適用拡大等により需要が拡大している中、国内メーカーの供給能力が追い付かず、海外からの輸入を増やしているため、自給率が令和六年度実績で六八・一%となっており、国内で安定的に製造供給する体制の整備が喫緊の課題になっているというふうに承知しております。
○秋野公造君 大臣にお伺いをいたしたいと思います。 フィブリノゲン製剤は、適用拡大をきちんと成し遂げながら増産体制も併せて行ってきました。一方で、グロブリン製剤は、適用拡大は進んできましたが、増産体制が進まず、国内自給ができていない状況であります。これでは薬害の反省を踏まえた対応とは言えません。 今後、グロブリン製剤の国内自給を果たす、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 令和八年の三月二十四日に閣議決定をされました感染症危機対応医薬品等開発・生産体制強化戦略において、必要な施策として、感染症危機対応医薬品等の製造拠点の整備について明記をされています。 厚労省としても、関係者と連携をしながら、重症感染症の治療薬である免疫グロブリンの国内自給を達成するために必要な支援を検討してまいります。
○秋野公造君 薬害患者の皆様方の御協力を得て、フィブリノゲンは、繰り返しですが、一〇〇%を達成をしております。グロブリンにつきましての一〇〇%の達成、何とぞよろしくお願いをします。 終わります。
○川村雄大君 続きまして、公明党の川村雄大でございます。よろしくお願いいたします。午前中、私が最後の質疑者でございます。 昨年十二月四日の当委員会におきまして、上野大臣から、在宅医療、口腔管理、リハビリテーション、そして、栄養管理は健康寿命の延伸に資する取組であり、攻めの予防医療と密接に関連するとの御答弁をいただきました。 そこで、本日は、そのときに実は準備をしておりました質疑が漏れましたので、特に低栄養対策について、前回の積み残しから少し発展をさせる形で質疑をさせていただきたいと思います。 高齢者の低栄養は、フレイルを悪化させ、感染症、転倒、骨折、ひいては、それによる入院、手術、そして要介護度の悪化につながり得ます。健康寿命の延伸のみならず、医療費削減の観点からもできるだけ低減すべきリスクだと思われまして、そのことを示唆する研究も内外から発表されております。 そこで、改めて大臣に伺います。 在宅高齢者の低栄養の予防、改善を攻めの予防医療の明確な政策の柱として位置付け、新たな地域医療構想や令和九年度からの第八次医療計画の後期計画において、栄養管理を含む医療、介護の多職種連携を具体的に力強く推進していただくべきではないでしょうか。大臣の御見解を改めて伺います。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、国民の皆様が生涯にわたって元気に活躍をできる社会を実現をし、社会保障制度を含めた社会の支え手となっていただくために攻めの予防医療を推進することとしております。この中では、在宅高齢者に限らず、国民の皆様を対象とした栄養、食生活についても攻めの予防医療の取組分野に位置付け、疾病リスクの低減に資する健康的な食事の内容や適切な摂取量等の効果的な発信を進めていくこととしております。 また、在宅医療において、地域における訪問栄養食事指導を含めた医療提供体制の整備は重要です。このため、第八次医療計画や二〇四〇年に向けた地域医療構想においては、訪問栄養食事指導を含めた医療・介護サービスが患者の状態に応じて適切に提供されるように多職種連携に係る取組等を位置付けて推進をすることとしているところであります。
○川村雄大君 全くおっしゃっていただいたとおりでございまして、進めていただければと思います。 さて、科研費を用いた観察研究では、居宅サービスを利用する高齢者のうち、七二・一%の方が低栄養あるいは低栄養リスクであるというような報告がございました。低栄養群では、栄養状態良好群と比べまして、入院、再入院、施設入所及び死亡のリスクが高いことも示されています。観察研究でありますけれども、在宅の方には低栄養又はそのリスクを有する高齢者が相当数存在をして、健康アウトカムに影響し得ることを示唆する知見であると思っております。 ところで、十二月四日の私の質疑では、令和元年度分の調査解析ということで介護保険主治医意見書の解析をしますと、介護保険主治医意見書七千八百六十三件のうち、その介護保険を受給しようとする利用者の現在の栄養状態が良好と記載をされていたものが、うち七千五件、約八九%であったという御答弁がございまして、これは、先ほど提示をした在宅高齢者には潜在的な低栄養状態の方が多いという結果と乖離するんではないかというふうに感じました。 そこでお伺いしますけれども、主治医意見書の約八九%で栄養状態が良好と判定されていることについて、厚労省としてはどのように分析、評価をされていますでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答えいたします。 要介護認定は、高齢者等に係る介護の手間に着目をしまして、認定調査員による心身の状況の調査、主治医意見書、学識経験者で構成をされる介護認定審査会の審査により必要度を判定する仕組みとなってございます。 このうち、御指摘の主治医意見書の栄養状態につきましては、現在の栄養状態について、体重減少やBMI等に基づき、良好、不良の二つから選択をするという仕組みになってございます。栄養状態の具体的な評価方法につきましては、主治医意見書記入の手引きにおいてお示しをしておりますし、各自治体において研修会等の開催もお願いをしているところでございます。 委員御指摘の数字については、現在の栄養状態についての評価が行われているものだというふうに承知しております。
○川村雄大君 私も、介護保険主治医意見書も記載しまして、それから審査会にも出たことございますけれども、ありていに言うと、医師の方で栄養状態に対する意識が低いのではないかなというふうに感じております。実態との乖離、これはあるというふうに感じております。 主治医意見書の作成時におきまして、その当該の医師が患者あるいは利用者の栄養状態を正確に反映した記載がなされるように周知徹底すべきと考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 主治医意見書は、要介護等の審査判定を行うに当たっての重要な資料でございまして、主治医が栄養状態を含め適切に評価し、記載いただくことが重要だと考えております。 このため、主治医意見書の記入方法については、国において主治医意見書記入の手引きにおいて具体的にお示しをしておりますほか、各自治体においても主治医意見書の作成に係る研修等々実施していただいているところでございます。 この主治医による適切な評価、記入が行われるように、先ほども申し上げた主治医意見書記入の手引きも含めまして効果的な周知方法について検討をしてまいります。
○川村雄大君 ありがとうございます。 今お示しになられたこの主治医意見書記入の手引きですけれども、これを実際見てみますと、手引きの項目に、過去六か月程度の体重変化、BMI、これは身体所見ですけれども、それに加えて、血清アルブミン値が明らかな場合のその数値というふうに書いてございます。 体重変化とか簡便な理学所見を用いて栄養状態を評価することは極めて重要だと思っていますけれども、一方で、この血清アルブミン値というのは、炎症だったり、体液状態、つまり脱水ぎみだと高く出るとか、単独で栄養状態を判定することはできないものというふうに最近は変わってきているというふうに理解しておりまして、介護保険主治医意見書記入の手引きにおいて、血清アルブミン値は少なくとも除外すべきではないでしょうか。また、その内容は理学所見等最新のエビデンスに基づいた簡便な栄養指標に更新をしていくべきであるというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 主治医意見書の手引きにおいては、現在、低栄養の評価につきましては、委員御指摘のとおり、体重、BMIのほか、血清アルブミン値を踏まえて判断する旨が記載がございます。 この点につきましては、例えば、令和六年診療報酬改定では、入院時の栄養管理体制の基準において、GLIM基準による栄養状態の評価を位置付けることが望ましいとされるなど、低栄養の評価の見直しが行われているというふうに承知しております。 主治医意見書においても、栄養状態の評価も含めてより適切な記載をいただけるよう、エビデンス、他の制度との整合性も踏まえて対応を検討してまいります。
○川村雄大君 栄養は極めて大事でありまして、それをどう評価するかということもアップデートしなければいけませんので、私は、医師側の意識改革というか、問題改革は極めて大事であるというふうに思っておりますので、関係学会等とも連携をして進めていただきたい。 何せ、この手引きを見て書いた場合に、アルブミン値が三・六あるから良好だと判断をするわけですけれども、実際は脱水で上がっているだけで、実際は低栄養と、こういうこともあり得るわけでございまして、介護保険主治医意見書の記載そのものは介護保険の認定の審査に使われるものでありますけれども、ケアマネジャーの現場の方に聞きますと、栄養状態がどうだろうというときに参考にしないこともないというふうに言っていましたので、このケアプラン立てるに当たっても、医師が書いたものでありますから、参照され得る書類でもございますので、そこはちょっと見直していただきたいというふうに強く思います。 それから、入院中と退院後の在宅では栄養管理に大きなギャップがあるというふうに感じておりました。入院中は、栄養士の下で嚥下機能や栄養状態に応じた食事が、形、形態や量などを工夫して提供されやすいです。それは施設側としても、処方ではなく食事として提供しますので、それによる経営的なインセンティブもありまして、より充実した提供内容になりやすいわけであります。一方、退院後はそれが途切れてしまうという課題が私も感じていました。 令和八年度の診療報酬改定では、退院後訪問栄養食事指導料が新設をされまして、これは入院医療機関の管理栄養士が退院後一か月以内に患家を訪問したことに対して加算が付くというものでございます。これは、以前から私も懸念しておりました入院中と在宅との栄養ケアのギャップに対応するものであり、効果に期待したいと思っております。 その上で、国内の外来患者を対象とした横断研究によりますと、医薬品型の経口栄養剤、処方されて、缶のような形で処方される栄養剤のことでありますけれども、味や量、摂取のしにくさ、それから飲み忘れ等が理由となっておりまして、アドヒアランスが非常に悪いという結果が出ております。 要するに、例えば訪問診療をしますと、せっかく処方された栄養剤の缶が大量に積み上がって残っている、こうしたことはよく私も体験をいたしました。まず、こうした医薬品型の経口栄養剤についてのアドヒアランス上の課題について、厚労省はどのように認識をされておりますでしょうか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 先生御指摘の経口栄養剤のアドヒアランス不良に関する課題は、厚生労働省としても重要であると考えております。 日本栄養治療学会等が令和八年四月に作成した医薬品経腸栄養剤適正使用指針によれば、経口栄養補助においては、服薬アドヒアランスを定期的に評価し、アドヒアランスが低下する場合には経腸栄養剤の種類やフレーバーを患者の希望やニーズに合わせて変更することも考慮すべき、残薬が確認された場合には、医師、薬剤師等で連携の上、処方内容の調整や服薬タイミングの指導等の対策を検討することが望ましいなどの内容が定められているところでございます。 厚生労働省といたしましては、当該指針にあるような薬局薬剤師等の関係者等の連携を推進するため、研修等において周知啓発などを行い、経口栄養剤のアドヒアランス不良に関する課題に適切に対応してまいりたいと考えております。
○川村雄大君 ありがとうございます。 要するに、飽きてしまったりして摂取しなくなるので、嗜好に応じていろいろ工夫をしなさいということだと思います。 そこで、医薬品型の栄養剤というのは種類も限定をされて実はおります。これはもう医薬品としての扱いですので、医薬品として流通するのに時間が掛かるということ、商品開発の自由性が当然少ないということがございまして、一方で、特別用途食品という消費者庁が認可をする食品群がございます。これは、病者用食品として総合栄養食品、それから嚥下困難者用食品等の種類がございます。同様な成分、同様な栄養価を有しておりながら、様々な味だったり形態、例えばゼリーがあったりですね、そうした工夫がなされている、そういった食品群がございます。 低栄養改善のためには、これらの活用を推進すべきではないかというふうに考えております。これは、すなわち医薬品を一律に食品へ置き換えるというわけではなくて、医学的に必要な患者への保険給付は確保をしながら、医療保険の枠外であっても、とにかく在宅療養によっては、在宅療養において栄養ケアを進めていく、選択肢を増やすという趣旨でございます。 厚生労働省においても、在宅高齢者の低栄養改善のために、消費者庁や関係団体等と連携をして、この特別用途食品を含む経口栄養補助食品の利活用を推進するような取組を進めていくべきと考えますけれども、御見解を伺います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 在宅医療を受ける高齢者の低栄養改善には、本人の嗜好などに寄り添った食事を提供する等の栄養管理を実施し、より良い在宅環境を整える必要があると考えております。低栄養の改善のためには、こうした食事に加えて、特別用途食品を始めとする栄養補助食品を適切に活用するということも重要だと考えております。 こうした観点を含めまして、在宅療養における栄養管理を適切に提供するために、第八次医療計画における在宅医療の体制構築に係る指針において、患者の状態に応じた栄養管理や適切な食事提供に資する情報、このような食品に関する情報も含めて提供するための体制を構築することをお示しし、各都道府県において体制構築を今進めているというところでございます。 また、各職種が把握した患者の栄養状態に関する情報に基づいて、在宅医療に関わる多職種がそれぞれの専門性を発揮しながら適切な補助食品を活用した栄養管理など、患者にとって適切な在宅療養の実施につなげるということが重要でございまして、地域の在宅医療提供体制の構築、強化に向けて引き続き必要な対応を進めてまいりたいと考えております。
○川村雄大君 ありがとうございます。 最後、済みません、時間があと一分ありますのでお聞きしたいと思います。 医学部の卒前教育における栄養教育の現状について、文科省の方にお伺いしたいと思います。 医学部の卒前教育、極めて大事でありまして、栄養学の位置付け、どのようになっておりますでしょうか。 令和四年度改訂版のモデル・コア・カリキュラムの適用状況も踏まえまして、実践的な栄養教育、今後更に充実させるべきと考えますけれども、御見解を伺います。
○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。 攻めの予防医療を実践していくために、医師が卒前教育で栄養学を修得することは大変重要であるというふうに認識しております。 令和四年度に改訂した医学教育モデル・コア・カリキュラムにおきましては、実践的な栄養教育に関する学習目標として、栄養アセスメント、栄養ケア・マネジメント、栄養サポートチーム、疾患別の栄養療法について理解しているということが盛り込まれておりまして、各大学においてこれを踏まえた教育が行われていると承知しております。 文科省といたしましては、医学教育における実践的な栄養教育の充実に向けて、このような取組事例の各大学への周知等に取り組んでまいります。
○川村雄大君 時間来ました。ありがとうございました。 私、大学で、NSTで学生さんと一緒にラウンドしたりもしておりまして、極めて有効な教育だったというふうに感じておりますので、よろしくお願いいたします。 以上です。
○委員長(小川克巳君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時六分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として福士珠美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○新実彰平君 日本維新の会の新実彰平でございます。質問の機会を賜りまして、誠にありがとうございます。 まずは、医療費の窓口負担割合の見直しについて伺わせていただきます。 自維連立合意の事項の中に、医療費の窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現と明記をしておりまして、この間、自民党、日本維新の会の社会保障の協議体の議論を経まして、この方向性が改めて与党の中ではフィックスをされました。工程表づくりというものも約束をされたところでありますけれども。 まず、伺わせていただきたいのは、こういった窓口負担の割合を見直す、引き上げていく議論に当たっては、何を政府としては判断材料にしていかれるのか。過去に行った事例において何を判断材料にしたのかも含めて教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま委員から御紹介いただきましたように、高齢者の医療費の窓口負担割合につきましては、自由民主党と日本維新の会の社会保障制度改革協議体において取りまとめられました社会保障改革項目に関する具体的な骨子におきまして、原則三割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行い、そのための改革工程表を令和八年度末までに策定するとされたところでございます。 今後、また政府においても、また与党においても更に御議論されるということだと思いますが、一つには、これまで制度の持続可能性ということを考えながら、その制度間の様々な負担能力に応じたというものをよく見るということなんですが、今後の検討に当たりまして、まず、七十代を中心に就業率の上昇や健康寿命が延伸していることや、受診率も低下するなど健康状態が改善傾向にあること、あるいは一般的に高齢者は複数の疾病に罹患する傾向があること、それから高齢者に低所得者の方が多いといった家計の状況など、様々な要素を多面的に見ていく必要があると、このように考えております。
○新実彰平君 ありがとうございます。 過去の事例においてもそういった指標を参考になさったというふうに認識をしております。 さきに法案審議等で議論になりました高額療養費制度を検討する際などには、実効給付率が変化したとしても、いわゆる長瀬効果が掛かるケースと掛からないケースがあるのではないかというお話は私からも問題提起をさせていただいたわけですけれども、この窓口負担割合については非常に分かりやすい形で患者の皆様に負担感が可視化をされるわけでありますので、一定いわゆる長瀬効果が働くのではないかなと想像するわけですが、過去の窓口負担割合の見直しにおいて、長瀬効果で事前に予想していた数字と実際の受診機会の減少幅、それぞれ教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 過去の制度改正という意味では、例えば令和四年十月に、一定以上の所得をお持ちの後期高齢者の方の窓口負担割合を一割から二割に引き上げてございます。この場合の影響についてお答えいたしますと、二割負担の導入前に想定していた受診日数への影響は二・六%の減少であったのに対して、実際に二割負担になった方の受診日数は、一割負担のままの方と比べて二から四%減少となっておりまして、おおむね理論値と実績値が整合していると、このように考えております。
○新実彰平君 ということで、やはり、これだけ分かりやすく窓口での負担が増えるということになると一定の受診機会の減少は生じるんだろうと、この事実から我々また逃げてもいけないんだろうというふうに思っています。 必要なのは、必要以上の受診は抑制をされているけれども、必要な受診はしっかりと担保されていると、こういう状況をつくることであります。何が必要な受診なのかというのを見極めるのは容易なことではありませんけれども、一つには、過大な、大きな健康影響がないことというのも指標にしていいのではないかというふうに考えます。 健康影響が過度に認められるのであれば、それは制度の見直しが当然必要でありますし、過度な健康影響は見られないということであれば、結果的には、過度な受診機会を抑制をして合理的に医療費の支出を抑えられたという解釈もできるわけであります。 今後、見直しを検討するに当たり、過去の窓口負担見直しの際の健康影響の有無についての検証結果を活用してはどうかというふうに考えますけれども、ただ、残念ながら、過去の見直しを受けての健康影響の有無や程度について、政府として現状調査はされていないと認識をしております。これはなぜでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 過去の窓口負担割合の見直しに際しましては、これまでも、例えば平成二十六年以降に行いました七十歳から七十四歳の窓口負担割合を一割から二割へ段階的に引き上げるという、学年方式と呼んでおりますけれども、こういうような経過措置や、あるいは二割負担者の、これは令和四年十月に、二割負担者の外来受診の負担増加額に上限額を設ける配慮措置の実施など、激変緩和措置の観点から必要な保障が欠けないよう丁寧な施行に取り組んできたところでございます。 その上で、今委員の御指摘の、個人の健康状態とこの受診行動への影響なんですけれども、個人の健康状態には受診行動に限らず非常に様々な要因が関係しますことから、自己負担割合の見直しに伴う受療、受診行動の変化、影響のみを取り出して健康状態にどういうふうに影響があったのかないのかというのを分析するのはなかなか難しいと考えておりまして、これまでそのような、そういう形での、それだけを取り出したような分析は行ってこなかったところでございます。
○新実彰平君 ありがとうございます。 その特定個人を追跡をしてということであれば、窓口負担割合以外のファクターも様々ある中で、本当にそれが影響したのか、寄与したのかというのは分からないというのはおっしゃるとおりかと思うんですが、マクロに見たときに有意差が出ているのかどうかという比較は私はやりようがあると思っていて、多くの民間の方、あるいは民間のドクターなんかもこういう調査をされている方もいらっしゃるわけであります。 二〇一四年の七十から七十四歳の原則二割負担化からはもう十二年が経過しているわけでありまして、一定程度、そのマクロで健康影響を追跡することは可能だったんじゃないかなと思います。 ちょっと確認をさせていただきたいんですが、これが物理的、技術的に可能かどうかを確認させていただきたいんですが、窓口負担割合を決定付けることになるのは、個人の出生日、つまり、いつ生まれて何歳の方なのかということと、所得の情報だと思います。これらとひも付いて抽出できる医療情報には何がありますでしょうか。 例えば、受診いつしたのかとか、あるいはどんな疾患名で診断を受けたのかとか、入院機会がいつ何日ぐらいあったのか、あるいはいつお亡くなりになったのか等は、先ほど申し上げた個人の出生日や所得情報とひも付いて抽出できますでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 技術的な御質問だと思いますけれども、御指摘のデータについて、保険者等から提供を受けたレセプト情報や特定健診情報等を匿名化して収載しましたNDBデータ、匿名医療保険等関連情報から一定の情報を抽出することは可能でございます。 所得情報については、高額療養費の負担限度額という、かなり大くくりでありますけれども、そういったものについては抽出は可能でございます。 具体的には、出生月及び高額療養費の負担限度額区分にひも付けて抽出することが可能なNDBデータとしては、診療を受けた年月や傷病名、被保険者が受けた診療行為や処方された医薬品の数量など、それから、入院日数、死亡年月日や死亡の原因などが挙げられるところでございます。こうしたものを把握することは可能だということでございます。
○新実彰平君 ありがとうございます。 となると、やはりマクロの比較はできるような気が改めてしてまいりました。 どの対象同士で比較をしていくのかですけれども、例えば、先ほど申し上げた二〇一四年の七十歳から七十四歳の原則二割化で申し上げると、全く同じ世代で、二割負担者と一割負担者で比較をしてしまうと、これ所得が異なりますので、所得と一定その健康状態には相関があるとも言われている中で恐らくふさわしくないだろうと思います。 つまり、所得の水準もおおむねそろっている群で、なおかつ生まれたタイミングもほぼ変わらない群同士を比較をすればいいんだろうと、それで二割負担の方と二割負担でない方を比較できればいいんだろうというふうに思うんですが、それやろうと思うと、恐らく二〇一四年の三月に七十歳になった人と二〇一四年の四月に七十歳になった人、つまり、生まれた月は一か月しか変わらないけれども、その中には二割負担になった方も含まれているという、この群同士で比較をして、先ほどおっしゃった受診機会、診断、疾患、特定疾患の診断の機会、あるいは入院機会、死亡時期等を比較をすれば、ここに有意な差があるのかどうかということは抽出をできると。恐らく唯一異なるファクターが、その窓口負担割合が二割の方がいらっしゃるということでありますので、こういうふうに、もう十二年たっているわけですので、健康影響を見ることは私は可能だと思います。 これから窓口負担の割合見直していくに当たっては、その過去検証をやった結果、窓口負担割合を引き上げることがむしろ難しいという結論が導き出されるかもしれませんが、だとしても、我々逃げずに真っ正面から、まさに判断材料を国民の皆さんにも提供すべきなのではないかなと。その上で、どこまでの窓口割合の引上げが可能なのかということをもう国民的に議論すべきなのではないかなと個人的には思っておる、ここは提案にさせていただきたいと思います。 駆け足で、ちょっとテーマ変わりますが、複数の医療法人の理事長を兼任で務めることについて伺います。 同一の人物が複数の医療法人の理事長を兼務することを不適当であると明示をしている都道府県が存在しておるんですけれども、厚労省はどういう立場なのか、その理由とともに教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 医療法人の理事長は、法人を代表し、法人の業務に関する一切の行為をする権限を有しておりまして、その業務や責任、これは多岐にわたりまして、非常に重要な役割を果たしていることから、他の医療法人の理事長を兼務する場合であっても、忠実に職務を果たせるか、都道府県において確認する必要があると考えております。 また、医療法人は同一法人において複数の医療機関の開設が可能であり、通常は理事長を兼務する必要性はないため、兼務に当たっては特別の理由、必然性が求められると考えております。 こうした点も踏まえ、都道府県においては地域の実情に応じて個別具体的に判断しているものと承知をしております。
○新実彰平君 確かに、目が届きやすいという意味では一人一法人というのは分からなくもないんですけれども、実は、今回ある医療法人の理事長から伺いましたのが、二つの医療法人が統合を図っていく際にいきなり一つの法人となるのには、つまり、完全な合併にはちょっと困難が伴うということで、一時的に経営は一体化させるんだけれども、法人としては二つ置いたまま経過措置をとりたいと思う方がいらっしゃるということです。にもかかわらず、都道府県にこれを許容してもらえずに、形式的に別の理事長を半ば名義貸しのような形で置いて、でも、実際は一人の人が両方をガバナンスしていると、ガバンしているというような手間を強いられている状況があるということなんです。 こうした理由、つまり、真なる経営統合に向けた経過的な措置として一時的に理事長を兼任したいんだという申出は、これは特段の理由となり得るのかどうか、ケース・バイ・ケースかとは思うんですが、厚労省のお考えを伺えますでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 委員御指摘の事例につきましては、合併に向けた臨時的な対応という点は一定の合理性はあること、一方、複数の医療法人において、多岐にわたる理事長の業務や責任に対して職務を忠実に果たせるかどうか、果たせることができるかどうか確認する必要があること等を踏まえまして、都道府県においてケース・バイ・ケース、いわゆる個別具体的に判断されるべきと考えておりまして、その理由だけで現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。
○新実彰平君 私ももう少しこの問題の解像度は上げていきたいなとは思うんですけれども、最後にちょっと大臣に伺わせていただきますが、今、人口も減少していく中にあって、医療機関を統合再編していこう、スリム化をしていこう、効率化をしていこうというのはもう国が目指す方向性かと思います。その過程において法人自体の統合を伴うようなケースもきっとあるんだろうと思うんですが、そのネックとなってはならないなというふうに考えておりまして、場合によっては、今後、厚生労働省として、この医療法人同士の合併の途上において経過措置として行うに当たっては、一人の人物が複数の医療法人の理事長を兼務することも、法令上あるいは実務上可能である、問題ないものであると、しっかりと通知を出していただくような余地はありますでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、複数の医療法人の理事長を兼務することについて判断するに当たりましては、様々な点、これ個別具体的に見ていく必要があろうかと思いますし、実際、都道府県においてはそのような取扱いをされているものだと考えています。 今委員から通知のお話がございましたけれども、まずは、私どもとしては、都道府県における実態、これを正確に把握した上で、どういった対応が必要かということについて検討していきたいと考えています。
○新実彰平君 ありがとうございます。 実態をまずはしっかりと見たいというお言葉で十分前進かなというふうに受け止めました。是非とも、先ほども申し上げたように、時代に合ったその医療の在り方を、まさにもう民間レベルで進めていこうとしているものを阻害するような、ネックにならないようにどうかマーケットを整えていただきたいというふうにお願いを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。 一週間ぐらい前のニュースで、厚生労働省は、エボラ出血熱など一類感染症の重症患者を治療する新たな拠点病院を全国五から十か所ほど指定する方向で検討していると報じられております。このニュースを踏まえて、まず最初に、国立健康危機管理研究機構、BSL4施設の移転先選定についてお伺いします。 この問題については、我が党の神谷宗幣議員が令和六年十二月十六日付けで質問主意書を提出しており、都市部や住宅地におけるBSL4施設の稼働について、事故発生時の影響を考慮に入れた安全性を最優先にした立地選定が行われているかと問うたところ、十二月二十七日付けの政府答弁書では、少なくとも、事故発生時の影響を考慮した安全性を唯一又は最優先の基準とするものではないとの回答でした。また、国立感染症研究所村山庁舎のBSL4施設について武蔵村山市以外の適地への移転を検討すること、また、BSL4施設で感染研職員が作業を行う上で地域との十分なリスクコミュニケーションに基づく理解を得ることが重要であること等が確認されております。 それを前提に、以下、伺います。 まず、国立感染症研究所のBSL4施設について、現在、移転先の候補地を具体的に選定する段階に入っているのでしょうか。 次に、感染症戸山庁舎、国立国際医療研究センター周辺、その他の新宿区内を候補地として検討した事実又は現在検討している事実はございますでしょうか。 最後に、候補地の選定状況、今後の工程、決定主体及び決定時期をお答えください。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 国立健康危機管理研究機構、国立感染症研究所のBSL4施設につきましては、令和二年に取りまとめられた国立感染症研究所BSL4施設の今後に関する検討会報告書における立地条件等を踏まえて、武蔵村山市以外の適地の確保について検討しているところでございます。 具体的な移転先の検討状況や今後の工程等につきましてはお答えを差し控えさせていただきますが、いずれにいたしましても決定主体は国でございます。
○岩本麻奈君 では、ちょっとお尋ねしたいんですが、この候補地が正式決定される前に住民への説明や意見聴取を行う機会というのは設けられているのでしょうか。それとも、候補地を決定した後に説明を行う御予定なのでしょうか。候補地が正式に決定される前に公表等、住民とのリスクコミュニケーションを行うという理解でよろしいのでしょうか。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 先生が御指摘のように、地域の方々の理解を得ることは非常に大切なことだというふうに考えておりますので、そうしたタイミングも含めて、しっかりと地域の方々と理解を得るべくコミュニケーションをしっかり取る必要があると、そのように考えております。
○岩本麻奈君 よろしくお願いします。 次に、令和二年に開催された国立感染症研究所BSL4施設の今後に関する検討会についてお伺いします。 この検討会でも、新たに都内に建設するBSL4施設の立地、すなわち移転先選定において、アクセス等の地理的な利便性に重点が置かれ、事故発生時の影響を考慮に入れた安全性の観点は十分に議論されていなかったように感じられます。 研究機関との連携、交通アクセス、国立国際医療研究センターとの距離といった利便性は研究上は重要かもしれません。しかし、BSL4施設ではエボラウイルス等の毒性が非常に強い病原体も扱う可能性があるゆえに、最も高いレベルの安全基準や安全管理体制が必要とされる施設です。万一事故が発生した場合、実際の感染拡大の有無に関わらず、住民不安、情報の拡散、社会的混乱が生じる可能性が大いにあります。特に都心部であれば、人口密度が高く、交通網も集中し、報道やSNSによる情報拡散も一気に進んでしまいます。 そこでお伺いします。 移転先選定において、この人口密集地や住宅地を候補から除外するというような基準はございますでしょうか。ないのであれば、どうして除外しないのか、理由をお答えください。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 令和二年の検討会報告書におきましては、BSL4施設として求められる施設、立地の条件として、御指摘の人口密集地や住宅地を候補から除外する基準は挙げられていないところでございます。 BSL4施設につきましては、感染症法におきまして、施設設備であるとか安全管理体制等により基準が定められておりまして、病原体の封じ込めを図るものでございますので、人口密集地や住宅地であることのみをもって候補から除外するものではないというふうに考えております。
○岩本麻奈君 十二月二十七日等の政府答弁書でも立地選定に当たって書いてあるんですが、ここがちょっと私非常に気になったんですが、厚生労働省と近距離であることが必要であると書いてあるんですけれども、本省の方ですね、このBSL4施設というのは、厚生労働省のお役人様が日常的に訪問する場所なのでしょうか。現在のリモートワーク社会において、むしろそういう危険なところは避けて、上手にそういう技術を使った方がいいのかなと思うんですが、この厚労省と近距離である必要性というのについてちょっとお伺いしたいんですが。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 先生が御指摘のとおり、この立地要件といたしましては、BSL4施設だけをほかの施設と位置的に離れたところに設置しないこと、また厚生労働本省と近距離であることが必要、また一類感染症患者を診療する機会が多い国立国際医療研究センターと遠距離にならないようにすべきと、こうしたようなことが立地の要件として検討会の報告書の中に記載されております。 今先生が御指摘の、厚生労働本省と近距離であることが必要という御指摘につきましては、こちらは検討会の報告書の中にも記載がございますけれども、先生が御指摘のとおり、今オンライン等のやり取りなどもあるということはございますが、そういったことを踏まえつつも、やはり顔が実際見られるような形で厚労本省とこのBSL4施設がそのやり取りをする、そうしたような場所に置くべきではないかと、そうしたような指摘があったことを受けて、こうした検討会の報告書として記載がされているものというふうに認識をしております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 顔が見えると、逆にいろいろと、やはりそこは相当ハザードが立っていると思うので、国民としては、やはり、行政のそういうところの方は少しやっぱり距離を置いた方がというような選択の方が普通かなと思ったので、ちょっとそこがとても気になりました。さらに、厚生労働省本省というと、もうある意味この近くというイメージがすごくありましたので、ちょっと尋ねたところです。 私がやはり懸念するのが、この感染症危機が発生した場合に、国民の不安が一気に高まり、ワクチンとか治療薬の緊急導入、大量の調達、大量の接種など、極めて短期間にとても重要な政策判断が行われる可能性があるということです。実際、コロナパンデミックは、私たちはそのような経験をしました。だからこそ、この感染症危機の前から研究施設に関する国民の信頼と政策決定を透明化して確保しておくことが重要だと考えております。 そこで、大臣にお伺いします。 新たなBSL4施設の立地選定に当たっては、人口密度、災害リスク、住民の理解、情報公開などについて国民が納得できる客観的な評価基準を示した上で進めるべきではないかと思うんですけれども、どうでしょうか。また、特に人口密集地を候補とする場合には、その合理的根拠を事前に説明するべきだと考えますが、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) このBSL4施設につきましては、施設の構造、設備や安全管理体制等によって病原体の封じ込めを図るものでありますので、都心部や住宅密集地であることのみをもって除外をするということは現段階では考えておりませんが、令和二年の検討会報告書において、施設、立地の条件、一定整理をされておりますので、基本的にはこれに基づいて検討を進めていくことが必要であろうかと考えておりますが、その際には、委員からの御指摘のあったとおり、まずはその地域の方々の理解も必要でありますし、国民の皆さん全体の御理解というのももちろん必要になるということでありますし、また、透明性という観点も求められるのではないかと思っておりますので、そのような様々な要素を総合的に勘案しながら今後も検討していきたいと考えています。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 そうですね、やはり日本特有の事情があるかなと思います。外国を見ますと、BSL4、確かに都心の近くに建っていることも多いんですけれども、やはり、日本の場合というか災害王国というか、例えば令和二年からもあれですけれども、やっぱりトラフの可能性とかも上がりましたし、首都直下型地震とかそうなったときに、大規模停電、断水、道路の寸断、通信障害など複数の事象が同時に発生する複合災害を想定する必要があると思います。 そういうことで、ちょっと、非常に私は懸念しているんですが、次に、動物実験の話もちょっとお尋ねしたいと思います。 移転先のBSL4施設で動物実験を行う場合、実験動物の搬入や飼育、失踪防止、その他死体や排せつ物への対応、排水や感染性廃棄物の処理等が必要になると思いますが、都心において、もし、もしもですね、これ、人口密集地でこれらの工程を安全に完結できる根拠があれば、それをお答えください。こうした複合災害を想定した事業計画、いわゆるBCPは作成、策定されているのでしょうか。これについてお答えください。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 エボラウイルスなどの特定一種病原体等を取り扱うBSL4施設においては、感染症法に基づき、施設基準や保管等の基準のほか、運用面の義務も満たすものについて厚生労働大臣が指定することとされております。 例えば、御指摘の実験動物に関連するものとしましては、複数の施錠管理、給排気や排水、汚染物の滅菌等の設備に加えまして、動物の飼育管理や逸走防止、そしてこれらに関する教育訓練を行うことなどについて基準、義務を設けているところでございます。また、当該基準や義務につきましては、指定時だけでなく、指定後も感染症法に基づく立入検査や報告徴収に加え、現場における運用状況を継続的かつ繰り返し確認し、安全確保に万全を期しているところでございます。 厚生労働省といたしましては、BSL4施設の移転先が都心部の人口密集地となるかにかかわらず、こうしたハード、ソフト両面の基準等への適合状況を適切に確認することで、安全性をしっかりと確保してまいりたいと考えております。 また、先生がもう一つ最後に御質問されました複合災害というお話がございました。こうしたものにつきましては、基準の中に、耐震構造であるとか例えば非常用の予備電源であるとか、こうしたものも基準に入っておりますし、また、この感染症の発生のその予防規程の作成なども基準となっております。 そうしたようなことを、今申し上げたように、ハードとソフト、この両面でしっかりと基準を定めて、その確認をしながらしっかりと対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。やはり地域住人の安全も懸かっておりますので、是非そこはしっかりと事前に説明も含め検討してください。 次に、コロナワクチンについてちょっとお話しいたします。 七月三日付けの日経電子版が、二〇二五年の死亡数ですね、死亡者数が約百五十九万人となり、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計を約七万人上回ったと報じておりました。いわゆる多死社会が想定より約五年も早く進んでいるとの内容なのですが、別の見方をすれば、コロナ禍が一段落したにもかかわらず超過死亡数は依然として多いと言えると思います。諸外国はもうかなり落ち着いてきたという中で、日本だけ多いということですね。 この死亡数の高止まりについて、そのどの部分が人口高齢化で説明され、どの部分が新型コロナ感染、受診控え、医療提供体制の変化、生活習慣の変化、その他の要因で説明されるのか、政府から十分に分解した説明が示されてはおりません。そのため、コロナ感染そのものや後遺症、ワクチン接種との関係を含め、国民の間にいろいろな疑念が残っております。国民の中にそうした疑問がある以上、政府は超過死亡数について誠意ある検査と説明をする責任があると思います。 以前の委員会質疑で私が資料とともに御紹介しましたように、複数のエコロジカル研究において、新型コロナワクチンの四回目、五回目以降の接種と超過死亡との関連を指摘されております。もちろん、それだけで接種と死亡の因果関係を説明することはできませんし、研究者自身もその限界を繰り返し述べております。しかし、だからこそ、国が責任を持って幅広いエビデンスを突き合わせて検証すべきではないかと思っております。 そこで伺います。 コロナ禍以降の超過死亡について、国はそのような要因をどのように分析なさっているのでしょうか。また、現在、どのようなデータを用いてどのような検証を行っているのか、お答えください。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 先生御指摘の超過死亡でございますが、超過死亡は、人口動態統計の死亡者数データ及び過去の死亡データから推定した予測死亡数を用いて算出しております。 コロナ禍中でございますが、令和三年から令和四年には例年以上の超過死亡が確認をされております。当時のその超過死亡の原因としましては、新型コロナウイルス感染症を原死因とする死亡数の増加も一つの要因として考えられており、このほか、老衰による死亡の増加や新型コロナの流行による間接的な影響、具体的には、病院の不受診、生活習慣の変化による持病の悪化による死亡等も超過死亡に寄与した可能性が考えられております。そして、その後、先生御指摘の新型コロナウイルス感染症流行以降の令和七年末までの間には、超過死亡は令和七年第一週から第三週の三週間において確認されている一方、過少死亡は合計四十週確認されている、こうした状況でございます。 現在、新型コロナウイルス感染症流行が超過死亡に及ぼす影響については、厚生労働科学研究において関連する知見を整理する研究を行っているところでありまして、引き続きこうした取組を通じて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 また、先生の方からワクチンではないかというふうに言われる、ワクチンの影響があるのではないかという御質問も、国民の中であるというようなことに関しましては、死亡数増加と新型コロナワクチン接種との関係を評価するには、個人別の接種記録と死亡情報を連結した上で、年齢や基礎疾患、感染既往等の交絡因子を調整した生存時間解析等が必要となるほか、感染流行状況や医療提供体制の変動など、時間とともに変化する要因についても適切に扱う必要があることから、公表統計のみからワクチン接種との因果関係を評価することは困難であります。 また、新型コロナワクチンの接種と死亡率の関係を分析した学術論文は複数ございまして、例えばフランスの研究ではございますが、新型コロナワクチンの接種群と非接種群を比較した場合に、新型コロナによる死亡率も全死因による死亡率もワクチン接種群の方が低かったという結果を示した論文がございます。そのほか、ワクチン接種後において死亡率が低くなるという論文が複数あると承知しております。 先生御指摘のとおり、引き続き、我々としましても、科学的知見の収集に努めるとともに、適切に評価を行い、新たな知見が得られた場合には速やかに医療機関や国民の皆様に情報提供を行ってまいりたいと考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 是非その要因分析をして個票の突合をお願いしたいところです。 次に、亡くなられた方のデータの利活用についてお伺いします。 これは、先日、デジタルAI特別委員会でも確認したテーマなのですが、死亡された方に関する情報は生存者の医療情報とは法的整理が異なると理解しております。もちろん死者の、死者に関する情報であっても、個人情報保護法の配慮は必要だと思います。しかし、誤解を恐れずに申し上げますと、生存者の医療情報よりは検証に利用しやすいと考えております。その前提で大臣にお伺いします。 新型コロナワクチンの安全性検証において、国が保有し又は収集可能な亡くなられた方に関するデータを用い、接種記録、死亡情報、ワクチンのロット番号、レセプト情報等を匿名化した個票レベルででも突合、解析することは、技術的にも制度的にも十分可能ではないかと思っております。さらには、AIや統計、統計学的手法も活用して、より高度な計画的解析をすることは十分検討に値するのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今年の六月からは、予防接種の実施状況や副反応疑い報告に係る情報などを格納する予防接種データベースの運用を開始をいたしました。 この予防接種データベースは、他の公的データベースとの連結が可能でありまして、例えば予防接種記録とレセプト情報、これを個人単位で連結することによって、これまでの副反応疑い報告に加え、医師等による報告を待たずに安全性に関する分析を行うことが将来的に可能になると考えております。 新型コロナワクチンの特例臨時接種に関する記録についても、今後、各自治体において保存されているデータを予防接種データベースに格納して今後の国における必要な調査研究に活用することとしておりまして、データの提供を待って、どのような分析が可能か検討していきたいと考えています。 なお、安全性に関する分析においてAIを活用することについては、解析結果の信頼性や個人情報保護の観点から整理すべき課題が多いので、当面は想定をしていないところであります。 いずれにいたしましても、今後、JIHS等の関係者とも連携をして、予防接種データベースを用いた有効性、安全性分析を進めるとともに、新たな知見が得られた場合には速やかに医療機関や国民の皆様に情報提供を行ってまいります。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。是非、研究、分析を続けていただきたいと思います。 その点で非常に重要な確認がございます。行政文書の廃棄についてです。 新型コロナウイルス感染症対策は政府自身が歴史的緊急事態と位置付けたものですので、当時の政府の対応を後から検証できるよう、関係する行政文書は特に慎重に保存するべきだと考えております。 そこで確認します。 公文書管轄法上、保存期間が満了した行政文書を廃棄する際には内閣総理大臣の同意を得る仕組みになっておりますが、直近で内閣総理大臣による行政文書の廃棄同意が行われたものの中にコロナ対策の事後検証に資する行政文書まで廃棄対象に含まれていないか、お伺いします。その廃棄同意を得た文書はございますでしょうか。また、紙媒体を廃棄した場合でも、電子データ、バックアップ、決裁履歴、又は他部局が保有する複製、コピーは保存されているかも一緒にお伺いします。
○政府参考人(原田一寿君) お答えいたします。 新型コロナの対応を振り返り、次の感染症危機にしっかりとした対応をできる体制を整えることは非常に重要と考えております。したがって、政府としては、社会経済の専門家や医療関係者等の外部有識者を構成員とした有識者会議等を開催いたしまして、対応の振り返りを行い、政府感染症危機管理統括庁の設置、それから政府行動計画の全面改定など、必要な対応を講じているところでございます。 統括庁といたしましては、行政文書管理につきまして、行政書管理法に基づく行政文書管理のルールにのっとって適切に対応しており、統括庁において、直近で内閣総理大臣による行政文書の廃棄同意が行われた文書の中にこれらの有識者会議等に関連する資料を始め新型コロナ対応に関連する文書は含まれてございません。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。安心しました。 取りあえずみんな保存されているということなんですけれども、やはりちょっと、どのように担保、本当にそれで担保されているのかなというのがちょっと疑問ではあります。各部署がそれぞれに保存しているという回答いただけるだけでは、政府全体として本当に必要な文書が欠けることなく残されているのかというのがちょっと確認できないかなとも思っておりますが、ここら辺についてはちょっと今日は各部署の方を呼んでいないので、先に進ませていただきます。 私は、今回、保存しているかどうかだけを伺っているのではありません。仮に関係する行政文書が全て保存されていたとしても、それを省庁横断で整理しないで、接種記録、死亡情報、レセプト情報なども連結せず、政策効果や安全性の検証に活用しないまま国立公文書館等に移管して終わってしまうのであれば、国民にとっては事実上お蔵入りと同じになってしまうと思います。 もちろん、この後検証するという意味合いももちろんあるとしても、今の段階で、新型コロナ対策には巨額の予算が投入され、国民の生活、健康、行動に極めて大きな影響を与えました。それにもかかわらず、必要な記録を保存しているというだけで、速やかな事後検証を行わず、結果を国民に示さないというのはやはり問題だと思います。保存は検証の代わりになるとは思っておりません。 記録を残すだけでなく、連結し、分析し、政策の妥当性、安全性、費用対効果を検証し、その結果を国民に説明するところまでが政府の責任ではないかと思っております。今回、保存はしてあるのでそこはもういいんですけれども、それだけで責任を果たしたということではないと思っております。この公文書を未来の政策に生かしてくださいと申し上げております。 最後に、こちら通告していない質問ですので、大臣に伺いたいんですが、御答弁が難しい場合には政府参考人さんからでも結構です。 先ほどAIはまだ活用がという話にはなりましたが、AI時代は、やはり保存された行政文書や医療データを適切な法的整理の下で横断的に分析できる時代になりました。このような最新の技術を活用した事後検証は今後の行政に必要な取組であるとお考えでしょうか。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からもお答えさせていただきましたが、安全性に関する分析等におきましてAIを活用することについては、現時点ではその解析結果の信頼性や個人情報保護の観点から整理すべき課題が多いと申し上げました。 一方で、今後、その具体的な分析ということにつきましては、こうしたAIの活用がどういった形でできるのか、いろんな進歩がございますので、そうしたことを踏まえて、どういった分析が可能なのかということについては真摯に検討してまいりたいというふうに思います。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 では、是非新型コロナパンデミックの検証から始めていただきたいと思っております。 記録は保存されているということで、その記録を将来の感染症対策に生かすことこそ行政の重要な責任ではないかと思います。今なお健康への不安を抱えておられる国民の方々、そして接種を受けた全ての国民のためにも保存されているデータや行政文書を活用し、必要な検証を進めていくことが重要だと思っております。 かつて行政文書は紙の山でした。膨大な資料を人の手で読み解き、省庁をまたいで突合させることには大変限界があったと思います。しかし、今はAIの時代です。AIは、膨大な行政文書や医療データを横断的に分析し、政策決定の経緯、安全性、費用対効果まで瞬時に検証することができます。 だからこそ、行政文書は、保存することが目的ではなく、未来の政策に生かすため存在していると思っております。各省庁に散在する新型コロナ対策関係文書を集め、接種記録、診療情報、死亡情報、レセプト情報とも適切に関連させ、是非省庁横断で検証していただきたいと思います。 いや、もし、まずできるところは、もう本当、厚生労働省からでも始めてください。政府自身が歴史的緊急事態と名付けた新型コロナ対策となります。この膨大な記録をただ保存するのではなく、AIも活用して検証し、次の感染症危機に生かしていただきたいと思います。それこそがAI時代のEBPMであり、国民に対する説明責任であると私は考えております。 過去を保存する国家ではなく、過去から学ぶ国家でいていただくことを強く求め、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○白川容子君 日本共産党の白川容子です。 今日は、いのちのとりで裁判の判決に対する厚労省の対応について伺いたいと思いますが、冒頭一問、急迫保護について伺いたいと思います。 昨今、急迫保護について拒否するなど、各自治体担当者が理解できていない、そういう事案が散見をされます。住まいがなく、所持金がないなどホームレス状態に置かれている生活困窮者に対しては、生活保護法七条ただし書に照らして、申請なくても即日の保護開始や保護申請後から決定までの一時金の貸付けなどの対応がなされるべきだと思っておりますけれども、違うのでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 生活保護法によりますと、まず申請主義の原則というのはございますが、ただ、今先生から七条のお話ございましたけれども、ただし書の中で、「要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。」というふうにされておりますし、さらに、二十五条におきまして、「保護の実施機関は、要保護者が急迫した状況にあるときは、すみやかに、職権をもつて保護の種類、程度及び方法を決定し、保護を開始しなければならない。」というふうにされておりますので、生活保護について、要保護者の状況を勘案し、急迫した状況にあるときには、申請によらず、職権により速やかに保護を開始することとしております。 また、貸付けの話でございます。必要に応じて社会福祉協議会が行う貸付制度がございまして、これ、例えば臨時特例つなぎ資金というのがございます。公的給付制度を申請している住居のない離職者のうち、給付が開始されるまでの間、当面の生活費の支援を必要とする住居のない離職者を対象として、貸付上限額十万円、無利子で貸付けを行っております。 こういったものを活用しながら、個別の事案に応じて保護の実施機関において適切に対応されているものというふうに認識をしております。
○白川容子君 地方公共団体に対する厚労省の通知、ホームレスに対する生活保護の適用についてでは、病気等により急迫した状態にある、状況にある者については、申請がなくとも保護するべきものとしています。正しい理解の徹底など、是非自治体に向けても御指導をお願いをいたしたいと思います。 本題に入ります。 二〇一三年から一五年の生活扶助基準減額改定の違法性を認め、そして、保護費の減額処分の取消しを命じる判決が言い渡された昨年六月二十七日の最高裁判決から一年が経過をいたしました。高市総理そして上野大臣から反省とおわびの意向は示されましたけれども、これは、追加給付を行う事態となったことについて世間一般に対しておわびを述べただけ、原告への直接の謝罪はまだ行われていません。 なぜ原告に対する直接の謝罪行わないのでしょうか。大臣お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、今回の最高裁判決において、厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があったと指摘をされ、追加給付を行う結果となったことについて深く反省をし、私自身、国会等の場において、原告の皆様を含め、広く国民の皆様におわびを申し上げてきたところであります。 原告の皆様を含めて追加給付の対象となる方々に対して、生活保護行政に責任を負っている厚生労働省として引き続き丁寧に対応していきたいと考えています。
○白川容子君 しかし、まだ直接謝罪もされていないんですよね。これはもう到底納得のいくものではないと思います。政府の違法な処分によって、生活保護受給者を健康で文化的な最低限度の生活以下の、そういう生活に置いてきたわけです。そういう被害者を、利用者に、そういう被害を利用者に与えたということへの反省と謝罪が求められていると思います。やっぱり政府の姿勢が厳しく今問われていると思います。 さらに、政府は、各地の地裁や高裁で係争中の訴訟について、その原告への追加給付は原処分の効力が及んでいた期間以外の期間についてのみ可能で、期間中分は法的地位が未確定だなどとして、訴訟の係属中の原告には確定の判決を受けるまで追加給付を行わないという対応をしています。 最高裁の判決は統一判断であって、今後の判決でも国が負けることは私は明らかだと思っています。なぜ個々の訴訟の判決確定まで支給をしないんでしょうか、大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) 現在係争中の訴訟への個別の対応についてのお答えは差し控えたいと考えますが、その上で、追加給付の方針について申し上げますと、訴訟係争中の原告の方については、争われている原処分、これに関してはその地位が未確定でありますので、原則として判決確定後に追加給付を行うこととしているものであります。なお、判決が未確定の原告の方についても、被告自治体以外での保護受給期間がある場合には、当該期間については判決確定を待たずに追加給付を行うことを可能としております。また、被害自治体での保護受給期間のうち、原処分の効力が及んでいた期間以外は、判決の確定を待たずに、三月以降、順次追加給付を可能としているところであります。 今後とも、引き続き丁寧に対応してまいります。
○白川容子君 本当に冷酷な態度だと私は思います。支給を待っている原告は被害者なんですよ。一刻も早く被害の回復をするのが当然です。少なくとも統一判断に基づいて支給は可能なはずです。 判決が確定しているか否かに関係なく、三十一訴訟、そして千人以上の原告というのは、十年以上にわたって共に力を合わせて取り組んで、先行した大阪、愛知の訴訟で最高裁の判決を勝ち取りました。特別給付金の有無で原告とそれ以外を分断するだけでなくて、原告の中にも分断を持ち込んで、いたずらに追加給付を先延ばしすることは許されません。本来なら被告が控訴を取り下げるべきところです。元々高齢者の多い原告というのは、十数年の闘いを経て更に高齢化をしています。三権分立に基づいて、司法判断に従って直ちに給付をするべきだと強く求めておきます。 追加給付は一部の自治体で始まっていますけれども、厚労省の対応遅れで、対象世帯推計が三百万世帯のうち、四月末の時点での支給実績というのはたった二万世帯です。〇・七%ですよ。残る九九・三%の利用者が一年以上給付を待たされています。最大千二十二人いた原告も二百七十八人が亡くなりました。そのうち二十五人は、最高裁判決後に追加給付を受け取れないまま亡くなっています。余りにも無念ではありませんか。すぐに支給できるようにすべきではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、先ほどの答弁の中で、被告自治体というところを被害自治体と申し上げましたので、訂正をさせていただきたいと思います。 今の御質問に対しまして、まず、追加給付については、昨年六月の最高裁判決後に設置をいたしました専門委員会において精力的に審議を行っていただきました。その結果等も踏まえまして、必要な予算、これを令和七年度の補正予算に計上するとともに、本年二月の二十日に公布した告示等に基づいて、本年三月から各自治体における準備状況に応じて順次支給を開始しているところであります。 給付実績については取りまとめに一定の期間を要しておりますので、現時点では令和八年五月までの実績、これを集計している段階であります。一部でまだ報告をいただいていない自治体がありますが、現在のところ、五月までのところ、合計約六万五千世帯、六・五万世帯に対し給付が行われているものだと承知をしております。 引き続き、対象となる方々に対する周知、広報に取り組みつつ、本年三月から設置をしている相談センターや自治体と緊密に連携をしながら、できる限り早期に対象となる方々に支給できるように支給事務を進めていきたいと考えています。
○白川容子君 生活保護利用者、高齢者も本当に多いです。ある方は、国は私たちが死ぬのを待っているのかというふうにおっしゃいました。自治体任せにせずに、国が責任を持ってスピードアップすべきだというふうに思います。これもう、自治体もやっぱり大きな負担といいますか、本当にもう大変な状況だと思います。ですから、だからこそ、やっぱり国が責任持ってちゃんと実行に移していくということが必要だと思います。 現在、受給中の利用者はプッシュ型で追加給付をされますけれども、廃止となって今は受給していない方、自ら申請しなくてはなりません。廃止になったといえども、今なお生活に困窮している人や、高齢者や障害者も多いわけです。何より知らない人がたくさんいらっしゃいます。ホームページでの広報だけでなく、テレビ、ラジオ、新聞、SNS動画で政府広告、コマーシャルを流すですとか、あるいは障害者の作業所での紹介など、あらゆる手だてを取って周知を図るべきです。 周知が足りていないという自覚はあるんでしょうか、またどのような手だてで周知徹底をするおつもりなのか、お答えください。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 現在、保護を受給していない世帯の追加給付に当たりましては、各自治体において、対象世帯から申出を受け付けた上で支給することとなっております。申出を受け付ける期間につきましては、国において全国統一的に設定することとしておりまして、本年夏頃からの開始を予定しているところでございます。 その上で、先生、今御指摘をいただいた点でございます。国としても、対象者の皆様への周知、広報、ここがやはり、国の方に申請とかしていただく必要があるわけですから、その広報は非常に重要だというところは全く同じ認識でございます。そういった中で、申出期間内において、集中的、効率的に新聞やインターネットなどの各種媒体による全国規模の周知、広報に取り組んでいくとともに、本年三月から設置している相談センターや自治体と連携しながら、対象になる方への追加給付が円滑に進むよう取り組んでいきたいと思っております。 いずれにいたしましても、そういった方々の特性とかも踏まえながら、どういった広報のやり方が効果的なのか、そういったことをよく考えながらやっていきたいというふうに思っております。
○白川容子君 様々努力をされて、やろうとされているようですけれども、政府のやっぱり違法な処分が招いた、そういう事態ですから、更なる努力が必要だということを申し述べておきたいというふうに思います。 配付した資料なんですけれども、資料を、ちょっと前後しますけれども、資料二の方なんですけれども、令和八年二月二十日付け、厚労省の社会・援護局長通知は、申出に当たって必ず提出していただく資料として、一、顔写真付きの本人確認書類、二、全世帯員の戸籍謄本の写し、三、外国人の場合、全世帯の住民票写し、四、口座情報が確認できる預貯金通帳の写しなどを求めています。顔写真証明なんて持っているという人は本当になかなかおいでませんし、多くないですし、資料をそろえるには一つ一つ事務手数料も掛かります。生活困窮者にとっては小さくない金額です。 こういう事態になった責任は国にあるのですから、全てがそろわなくても柔軟な判断が可能となるように要件を緩和する、少なくとも事務手数料は国が負担するぐらいのことはするべきではないのですか。
○政府参考人(鹿沼均君) 現在、保護を受給していない世帯に対する追加給付に当たりましては、本人確認や存否確認のため、戸籍謄本の写し等の書類を提出いただくことが必要というふうに考えております。 戸籍謄本等の手数料についての御指摘ございました。今回の追加給付の位置付けが現在時点の給付であることですとか、戸籍謄本を求めるのは現在保護を受給していない世帯であり、その負担能力などを踏まえ、減免することには慎重な検討が必要とは考えております。その上で、支給対象世帯の実績に応じて、例えば、保護受給中の世帯であっても、追加給付の対象期間において、他の自治体で保護を受けていた場合は過去受給歴に係る必要書類を確認する必要がありますけれども、その場合は戸籍謄本に代えて保護の実施機関が発行する保護受給証明書によることも可能とすることですとか、また、DV等の事情があり、世帯構成員に係る戸籍等の写しの提出ができない場合については提出を要しないこと、こういったような柔軟な取扱いを行っているところでございます。 また、顔写真付きのお話もございましたが、この点についても、今こういったものはなくてもいいのではないかというような形での取扱い等についてもいろいろ見直し等を行っているところでございまして、いろんなそういった状況を踏まえながら、支給事務が円滑に進むよう自治体と緊密に連携しながら対応していきたいというふうに思っております。
○白川容子君 是非柔軟に対応してもらいたいと思います。 そして、やっぱり被害者が被害の補償を受けるための費用を何で負担しなければならないのかと、そもそもそこがおかしいんですよ。ですから、必要な書類であるのならば、国がやっぱり負担をすべきだということを申し述べておきたいと思います。 それから、資料一なんですけれども、厚労省が保護追加給付決定通知書の標準書式を自治体に使用するように通知を発しています。大阪市、横浜市などでは、平常時に利用されている保護決定通知書の書式で追加給付が行われています。これ見ていただいたら分かりますように、これでは何に対する給付が行われたのか全く分からないと思いませんか。受け取った方も、やっぱり何の、追加給付って何だろうかというところから始まって、分からないわけです。 受け取った者には最高裁判決を踏まえた追加給付であること全く理解できずに、不服申立ての機会も実質的に奪われることになるのではないでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) まず、追加給付を決定した際の通知書につきましては、国において標準的な様式を定めているところでございますけれども、原告以外の対象の方への通知については、自治体の負担軽減を図り、迅速に給付を行っていく観点から、既存の生活保護システムを用いた支給決定事務ですとか、それに連動した様式の活用もやむを得ないというふうにしているところでございます。これ、そこを変えてしまうと、またそのシステムを変えるために時間が掛かってしまいますので、やっぱり迅速にお支払をしなきゃいけないという観点からも、そういった既存のシステムを使っていくということがあろうかと思っています。 ただ、その中で、この保護決定の部分については、通常、結構自由に記載できる部分があるので、ここの部分については、先ほど、ここに、先生からいただいた資料にもございますが、二十五年八月から云々というふうに書いているところでございます。 その上で、御指摘の点について、支給対象となる方に対して当該保護の決定がどのような理由によって行われるものであるかをお示しすることは重要であるというふうに考えておりまして、国から自治体に対しては通知書の決定理由、先ほどのところでございますけれども、これは原則として国の標準様式の決定理由と同じ文章とするということに加えまして、支給対象者から通知書の内容について問合せ等があった場合は、必要に応じて追加給付額の内訳を含めた説明を行うことについて周知徹底を図っているところでございます。
○白川容子君 便宜上の対応ですとか、各自治体で適切になされるとおっしゃるんですけれども、現場ではやっぱりそうなっていないんですよね。 三月二十六日、厚労省の出した最高裁判決を踏まえた対応に関するQアンドA、四についての十八でも、事務負担軽減の観点から既存のシステムの保護変更決定通知書によることとして差し支えないとしか書かれていません。 各自治体に対して標準書式の利用を徹底をして、少なくとも、既存のシステムの決定通知書式を用いる場合には、保護費の種類別、種別ごとの金額や、それから、対象期間の内訳書を添付するように改めて通知すべきだと思いますし、そのための職員や経費が必要なら国の責任でやっぱりしっかりと支援をしていくべきだと思います。 最後の質問ですけれども、世帯単位で追加給付を前提としているために、虐待やDVによって世帯を離脱したような場合でも、同一世帯だった時期の追加給付というのは全て世帯主に対して行われることとなります。 実際に被害者からの話もお聞きしましたけれども、世帯主がDV加害者で、今も当時のことがフラッシュバックして仕事が手に付かなくなるときがある、世帯主に連絡しなければならないなら、私は追加給付は諦めますとおっしゃいました。 大臣は、六月二十六日の記者会見で、虐待等の被害者と加害者の双方の調整に行政として立ち入ることにもつながるのでなかなか難しいと述べられましたけれども、私たち調整を求めているわけではないわけなんです。 虐待やDVなど特別な事情があって世帯員が世帯を離脱したケースでは、例外的に個人単位で追加給付を行うようにすべきではないのでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、生活保護における保護費につきましては、世帯を単位として世帯主に支給することとなっております。 その上で、今回の追加給付について申し上げますと、御指摘の虐待やDVなどの特別な事情があって現時点で世帯を離脱したような場合に、個人単位で追加支給を行うことについては現在の離別の状況にかかわらず当時の受給状況に鑑みて支給するものであることや、虐待等の被害者と加害者の双方の、記者会見では調整と申し上げましたけれども、その間に入ることになりますので、行政として立ち入ることは難しいのではないかと考えております。そうしたことを踏まえて、基本的には難しいものだと考えているところであります。
○白川容子君 最後にします。 やはり国が減額処分を違法と断じられたことへの深い反省が私は必要だというふうに思います。それが欠けているんだというふうに思うんです。ある方がおっしゃいました。国がなぜこんなことをしたのか、私たちに分かるように説明をしてください、自分たちがしたことがどれだけの人を苦しめてきたのか考えたことがないのでしょうかと言っておられました。その思いが今、全国各地に広がっている再度の不服審査請求につながっています。 改めて速やかな全面補償を求めて、質問を終わります。
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 医療的ケアの必要な方への支援に関する法律の改正案が先週衆議院の委員会で全会一致で可決され、先ほど衆議院本会議でも可決されました。私も、超党派医療的ケア児者支援議員連盟の一員として、ここにおられる自見はなこ理事らとともに参議院での成立に向け力を尽くしているところです。 改正案に当たっては、重度障害当事者の立場から、家族の負担軽減はもちろん重要だが、あくまでも本人を中心に据えた支援の在り方をより強調すべきだと粘り強く議論を重ねてきました。 今回の改正では、新たに重症心身障害を持つ方への支援を盛り込むとともに、医療的ケアの必要な子供だけでなく、大人も射程に入れた法律に変わります。成長後の支援を充実させるために、本人中心支援という意味合いがより重要になってきます。 そこで、本日は政府に医療的ケア児者本人中心の支援という観点で伺います。 資料の一を御覧ください。 医療的ケア児者の訪問診療を行う小児科医で、北海道医療的ケア児等支援センター長の土畠智幸先生は、現行の医療的ケア児支援法により学校への看護師配置が進んだのは大きな変化だったとしつつも、医療的な安全、安心が過度に強調されると、医療者が常にそばにいなければいけない状況がつくられ、結果として支援という名の支配が生み出されてしまうことを危惧しています。それは、先生の言葉を借りると、彼らの世界を極端に狭める人生丸ごと囲い込みへの懸念です。 医療的ケア児者の支援は、本人が本当に望んでいることは何かを中心に推し進めなければなりません。たとえ言葉で表現することが難しくても、家族や医療職だけでなく様々な人たちとの関係性の中で、本人が望んでいることを共に考え、その意思を尊重することが極めて重要です。 資料の二を御覧ください。 障害者権利条約第十九条では、障害のある全ての人が、自己の人生を選択し、コントロールする自由を持って、自立した生活をし、地域社会に包容される平等の権利を認めています。土畠先生は、特に、居住地を選択し、どこで誰と過ごすかを選択する機会を有することや、特定の生活施設で生活する義務を負わないことの観点を医療的ケア児者支援にも盛り込むべきと指摘しています。 私も、医療的ケア児が成人するに当たって、医療だけに依存せず、本人が福祉サービスなどを主体的に選びながら自立した生活を営むことができるよう、意思決定に関わる支援などが極めて重要と考えます。なお、ここで言う自立とは、一人でできることではなく、ヘルパーなどのサービスを主体的に選びながら、どこで誰と暮らすのか、自らの生活を選択できることを想定しています。 政府は、本人の主体性や意思決定支援の重要性についてどのような認識を持っていますか。こども家庭庁、厚労省の順にお答えください。
○副大臣(津島淳君) お答え申し上げます。 こども基本法の基本理念にあるとおり、全ての子供について、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会が確保されることは大変重要でございます。医療的ケア児を含む障害児支援の分野においても、子供の意見の尊重は大変重要と考えております。 引き続き、子供の最善の利益が図られるように、本人の意思決定支援に取り組んでまいります。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 障害者総合支援法でございますが、障害者基本法にも規定ございますけれども、医療的ケアが必要な方も含めて、障害のある方がどこで誰と生活するかについての選択の機会が確保されて希望する暮らしを実現していくこと、これは大変重要なことであると考えております。 厚生労働省といたしましても、引き続き、障害のある方の自己決定を尊重し、その意思決定の支援に配慮をしながら、御本人が希望される暮らしや利用する障害福祉サービスを主体的に選択できるような支援、これに努めてまいりたいと考えております。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 本人は支援の対象ではなく、人生の主体ということですね。代読お願いします。 こども家庭庁も厚労省も本人の意思の尊重は大変重要と考えていることが確認できましたが、更に踏み込んで、本人が主体的にサービスや生活を選択できるような支援を確実に行ってください。例えば、重症心身障害を持つ方の意向を聞くには、意思を読み取る支援者との関係づくりに時間が掛かったり、会議の場で発言する難しさがあると思いますので、その点も留意するようにしてください。 さて、実際に本人が選択できる地域生活とはどのようなものでしょうか。私は、現在、重度訪問介護のヘルパー制度を利用しながら地域で暮らしています。こうした生活の在り方も制度によって実現可能な選択肢の一つです。 改正案の条文では、日常生活支援を目的として、家族の負担軽減とともに、本人の自立支援を主眼に置いた点が組み込まれました。日常生活における支援において重度訪問介護を明記しています。 このように将来の地域での暮らしの選択肢として重度訪問介護が明記されたことについて、上野厚労大臣はどのように受け止めていますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 厚生労働省では、これまでも、障害福祉サービスの一つである重度訪問介護について、利用者一人一人の障害の状態、その他の心身の状況及び利用意向等を踏まえて適切な運用及び支給量の設定を行うことを各自治体に対して示しております。 御指摘の改正案において、医療的ケアが必要な方や重症心身障害者の方への地域社会における自立の支援のため、そのニーズに応じて重度訪問介護も日常生活を支える一つの選択肢であることが改めて示されたものと受け止めているところであります。
○天畠大輔君 代読します。 政府も、重度訪問介護が本人の自立に向けた支援の重要な選択肢の一つであることを認識しているということが確認できました。ただ、様々な選択肢は、知らなければ選ぶことができません。 そこで、次に、情報提供の在り方について伺います。 医療的ケア児やその家族にとって、将来どのような生活が可能なのかを知ることは極めて重要です。しかし、現状では、施設入所やグループホームについての情報は比較的得やすい一方で、重度訪問介護などの障害福祉サービスを活用しながら地域で生活するという選択肢については、必ずしも十分に情報が届いていないとの声があります。 特に、医療的ケア児が成人期を迎える中で、十八歳以降に利用可能となる重度訪問介護なども含めて、卒業後や成人後の進路選択に当たって、多様な地域生活の選択肢を本人や家族が知ることは重要だと考えています。 政府として、医療的ケア児等支援センターや医療的ケア児等コーディネーター、相談支援専門員、学校における進路支援担当者などが、施設入所などの選択肢に加え、重度訪問介護などの障害福祉サービスを活用した地域生活の選択肢についても適切に情報提供していくことは重要であり、必要な取組と考えますか。また、そのような観点を相談支援や支援センターの取組の中で周知していく考えはありますか。こども家庭庁よりお答えください。
○副大臣(津島淳君) 医療的ケア児等支援センターや医療的ケア児等コーディネーター等が地域生活の選択肢について適切に情報提供することが大変重要です。 こども家庭庁では、各地域の医療的ケア児等への支援の更なる強化に向けて、自治体間で課題や好事例を共有する全国研修会を実施したところです。 また、障害児通所支援事業や障害児入所施設の運営基準において、事業所、施設に対し、子供の意思や意見の尊重と、子供の最善の利益の優先考慮の下での個別支援計画の作成や、個別支援会議の実施、支援の提供を求めております。 加えて、令和六年八月には、障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引きを作成し、意思決定等に係る支援が適切に行われるよう努めているところでございます。 今後とも、医療的ケア児とその家族のニーズに応じた情報提供、相談支援体制が整備されるよう取り組んでまいります。
○天畠大輔君 代読します。 誰が情報提供するかについて、御答弁にあった医療的ケア児等支援センターやコーディネーターのほか、特別支援学校などの進路指導担当も含めるよう重ねてお願いします。 次に、当事者や家族が支援の担い手として働き、ほかの当事者をサポートすることの意義について伺います。 改正案の条文では、相談体制の整備において、当事者同士の支え合い、つまりピアサポートも新たに組み込まれました。今後は、国や地方公共団体が当事者やその家族が支え合うための活動を支援するよう明記されます。 これは、医療的ケア児等支援センターやコーディネーターの取組においては、支援を受ける当事者としてだけでなく、医療的ケア者本人や家族がその経験を生かして相談支援やピアサポート、コーディネート業務などの担い手として参画することも重要だということではないでしょうか。 そこで、こども家庭庁にお伺いします。 実際に医療的ケア者本人や家族がピアスタッフとして支援に携わることは、将来像の提示や意思決定支援の充実にも資するものと考えますが、政府の認識をお聞かせください。 また、医療的ケア児等支援センターやコーディネーターの取組において、医療的ケア者本人や家族が当事者コーディネーターとして相談支援を行ったり、彼らと一緒に働くセンターのピアスタッフとして活躍できるよう環境整備を進めていく考えはありますか。
○副大臣(津島淳君) 医療的ケア児とその家族に対する支援について、当事者及びその家族のニーズや意向をしっかりと把握し、取組を反映していくことが重要です。 そのため、こども家庭庁では、医療的ケア児支援センターにおいて当事者や家族の相談支援を実施する医療的ケア児等コーディネーターの配置を支援しているところ、そのコーディネーターについては医療的ケア児やその家族といった当事者に担っていただくことも可能となっております。 さらに、医療的ケア児等総合支援事業では医療的ケア児等とその家族が直面する課題に対する支援の実施について助成しており、令和八年度においては家族会を活用したピアサポートについても対象として明確化したところでございます。 引き続き、当事者や御家族の御意見を踏まえながら、医療的ケア児とその家族に関する地域の支援体制の整備、充実が図られるよう取り組んでまいります。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 医療的ケア児等支援センターでのピアスタッフの有用性と配置についても検討すべきではないでしょうか。通告なしですが、津島副大臣よりもう一度お願いいたします。
○副大臣(津島淳君) ケアスタッフをどのように配置するかということが、当事者そしてその御家族の意向をしっかりと反映した支援につなげるためには大変重要でございます。 こども家庭庁としては、そういった趣旨をしっかり、まず運営主体となる自治体にしっかりと周知するところからまず始めてまいりたいと、私はそのように受け止めて、お答えとさせていただきます。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。
○天畠大輔君 ありがとうございます。当事者配置を進める方向で是非検討をお願いいたします。代読お願いします。 ここまで、本人が暮らしを選び取る権利、地域生活の選択肢、情報提供の在り方、当事者コーディネーターやピアスタッフの重要性を確認してきました。ただ、これらの選択肢は、成人後の医療的ケア者の社会参加を支える介助保障がなければ実現することができません。 そこで、介助保障をどう考えるかについてお伺いします。 医療の進歩により医療的ケア児の多くが成人期を迎え、進学や就労、独り暮らしなど、地域社会での生活を目指す時代です。とりわけ、進学や就労など社会参加の場面では、医療的ケアを含む必要な支援体制を構築できるか否かが重要です。政府は、医療的ケア児者が成人後も進学、就労、地域生活などの社会参加を継続できるよう、必要な介助保障が切れ目なく提供されることは重要な課題であると認識していますか。上野厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 医療的ケア児や重症心身障害児が成人期へ移行した後においても地域で安心した暮らしを送ることができるように支援をすることは重要だと考えています。 医療的ケアが必要な方や重症心身障害の方の支援については、個々のニーズに応じて、医療、保健、福祉、教育、労働、防災等に関する関係機関等が相互の緊密な連携の下、切れ目なく行うことは重要であると考えており、社会参加の観点も踏まえつつ、関係機関等の連携の下、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 やはり告示五百二十三号の改正が急務です。検討のスピードを上げてください。代読お願いします。 医療的ケアが必要な方の社会参加を支えるのが重度訪問介護です。まずは、修学、就労の足かせとなっている告示五百二十三号を改正すべきです。また、将来的には重度訪問介護を子供時代から使えるようにすべきとも考えていますので、私はこれからも働きかけを続けていきます。 さて、医療的ケア児者本人が地域で主体的に生活を選択するためには、医療的ケアを実施することのできる多様な担い手によって支える仕組みが必要です。 そこで、最後に、この点について具体的な支援策を伺います。 資料三の一を御覧ください。保育現場の現状です。昨年の調査では、全国の市区町村の七五%が医ケア児入園の課題として看護師の確保が難しいと回答、看護師不足を理由に入園拒否も起こっています。こども家庭庁は、昨年から保育園を巡回する看護師を雇う自治体に費用助成を始めています。 資料の三の二を御覧ください。教育現場でも依然として保護者の付添いがなくなりません。こちらも医療的ケアを行う看護職員がいないことなどが理由です。 文科省は看護職員の配置拡大を行っていると言いますが、それだけでは解決しません。先日の厚生労働委員会で高齢糖尿病患者への支援を取り上げた際に触れましたが、厚労省ですら、看護師をこれ以上広げる方向は効果的な策を講じるのが難しいと説明しておられました。ならば、生活を支援する介助者のできることを広げることも選択肢の一つとして重要です。 そこで、こども家庭庁と文科省にお聞きします。 現行の医療的ケア児支援法には、第九条、十条などに、看護師等や医療的ケアその他の支援という文言がありますが、改正案では、全国的な看護師不足を受け、医療的ケアを担う者に介護従事者が明記されます。 政府は、医療的ケアの担い手である看護師不足が懸念される中、看護師以外をどう広げ、その他の支援を誰がどう支援する展望を持っていますか。こども家庭庁、文科省の順にお答えください。
○副大臣(津島淳君) 保育所等において医療的ケア児の受入れ体制整備、これは重要です。 看護師だけではなくて、保健師や助産師、准看護師、喀たん吸引等を行うことができる保育士の配置を支援し、保育士等が医療的ケア技能を取得できるよう喀たん吸引等の研修受講や、それに伴う代替職員の配置に要する費用を補助し、さらに、医療的ケア児などの介助を行う者や、その特性を踏まえた保育を行うための専門職の配置も支援しております。 引き続き支援の充実に取り組んでまいります。
○大臣政務官(福田かおる君) お答え申し上げます。 医療的ケア児が安全、安心に学校生活を送れるように、看護師の配置のみならず、その状態に応じて、福祉や介護などの知識、技能を有する方々の配置も重要であると考えております。 このため、文部科学省では、各教育委員会による学校への医療的ケア看護職員の配置を支援する補助事業において、喀たん吸引などを行うことができる介護福祉士などの配置に係る経費についても支援を行っているところでございます。 また、各教育委員会が医療的ケア児を含む特別な支援を必要とする児童生徒に対して、日常生活上の介助や学習支援などを行う特別支援教育支援員などの配置を行えるようにするために必要な経費の支援も行っております。 文部科学省としては、今般の国会での御議論や医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえ、各教育委員会が医療的ケア看護職員の配置やそのほかの必要な措置を講ずることができるよう、引き続き必要な環境の整備に努めてまいります。
○天畠大輔君 代読します。 まとめます。 今回の法改正によって、保育園や幼稚園、学校での介護従事者の配置が進み、医療的ケア児が成長した後、地域での自立生活につながりやすくなることを期待しています。 私は、改正案に関わった議連の一員として、党派を超えた議員や当事者の方々と力を合わせ、医療的ケアが必要な方々が尊厳を持ち安心して暮らせる社会の実現に向けて、これからも全力を尽くしてまいります。 質疑を終わります。
○委員長(小川克巳君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。上野厚生労働大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) ただいま議題となりましたヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 ヒト胚又はヒト生殖細胞に対してゲノム編集技術等を用いることは、予測し得ない遺伝子改変をもたらす可能性があり、これにより、ヒト胚及び人の発育に重大な影響を及ぼすおそれや、遺伝子改変の影響が将来の世代にわたって個人や社会に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 こうした状況を踏まえ、ゲノム編集技術等を用いて加工されたヒト胚及びヒト生殖細胞等であるヒトゲノム編集胚等について所要の措置を講ずることにより、人の生命及び身体の安全の確保を図り、併せて科学技術の健全な発展に寄与することを目的として、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、ヒトゲノム編集胚等を人又は動物の胎内に移植することを原則として禁止することとします。 第二に、ヒトゲノム編集胚等の適正な取扱いを確保するため、厚生労働大臣、内閣総理大臣及び文部科学大臣が策定する指針の遵守義務、取扱計画書の作成、届出義務、取扱計画書が指針に適合しないと認められる場合の主務大臣による措置命令等の措置を講ずることとします。 第三に、禁止行為に違反してヒトゲノム編集胚等を人又は動物の胎内に移植した者等に対する所要の罰則を設けることとします。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を経過した日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三分散会
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