令和八年六月十八日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 六月十六日 辞任 補欠選任 石橋 通宏君 古賀 千景君 六月十七日 辞任 補欠選任 古賀 千景君 石橋 通宏君 六月十八日 辞任 補欠選任 猪瀬 直樹君 青島 健太君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 小川 克巳君 理 事 石田 昌宏君 自見はなこ君 小西 洋之君 田村 まみ君 秋野 公造君 委 員 かまやち敏君 神谷 政幸君 木村 義雄君 福岡 資麿君 古川 俊治君 本田 顕子君 山田 宏君 石橋 通宏君 郡山りょう君 山内佳菜子君 庭田 幸恵君 芳賀 道也君 川村 雄大君 青島 健太君 猪瀬 直樹君 新実 彰平君 岩本 麻奈君 宮出 千慧君 白川 容子君 天畠 大輔君 国務大臣 厚生労働大臣 上野賢一郎君 副大臣 厚生労働副大臣 長坂 康正君 事務局側 常任委員会専門 員 佐伯 道子君 政府参考人 厚生労働省医政 局長 森光 敬子君 厚生労働省社会 ・援護局長 鹿沼 均君 厚生労働省老健 局長 黒田 秀郎君 国土交通省大臣 官房審議官 出口 陽一君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会福祉法等の一部を改正する法律案(閣法第四五号)(衆議院送付) ─────────────
厚生労働委員会
発言 145
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会福祉法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長鹿沼均君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 社会福祉法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○かまやち敏君 自由民主党・無所属の会、かまやち敏でございます。今日は質問の機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。 我が国は、人口が減少し、そして人口構成も大きく変わってくる中で、様々な領域における働き手の不足ということが今後大きな課題になってくると思います。この今回の社会福祉法等の一部を改正する法律のカバーする領域でありますけれども、そのような人口減少とか働き手が減ってしまう中でも、質の高い福祉サービスを求める需要というのはますます高まることが予想されます。 そのような中で、社会福祉事業等の安定した経営基盤をしっかり確立していかなければならないわけですけれども、特に中山間あるいは人口が急激に減ってしまう地域、また小規模の市町村などにおいて福祉サービスをしっかり継続していくということは更に容易ではないと思います。したがいまして、今回のこの法律の改正によって手当てがしっかり行われ、サービスが継続するために、この法案、非常に重要であるというふうに認識をしております。 改正の内容がいろいろ出ておりますが、幾つか御質問を申し上げたいと思っております。 まず、今回の改正の中で、中重度等の要介護者を入居させる有料老人ホームに係る都道府県等への登録制度の導入、また、その入居者に対する相談支援を行う登録施設介護支援等の新設、そして利用者の負担ということが加わってきておりますけれども、この有料老人ホーム、特に住宅型の有料老人ホームにおける現在の課題についてどのように認識をしていらっしゃるか、上野厚労大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 有料老人ホームには、介護付きホームと、また住宅型ホーム、二類型が存在をしておりますが、近年、多様な介護ニーズの受皿としてその重要性が増しております。中重度以上の要介護者の増加など、今申し上げました二つのホームの機能には機能的に近接をしているものがあります。その一方で、制度上の位置付け、これにつきましては顕著な差がありますので、その制度上の均衡確保ということが課題だと考えております。また、一部の住宅型ホームでは、利用者のニーズを超えて過剰なサービスを提供する、いわゆる囲い込みの問題が指摘をされているところであります。 このため、本法案におきましては、一定の要件に該当する有料老人ホームに係る登録制、これを導入をいたします。また、その際には、運営、人員に係る基準や利用者保護に関する規制を導入することとしているところであります。また、相談支援や介護サービスを提供する事業者との独立性確保の措置を導入するほか、入居者に対してケアプラン作成と地域生活相談を包括的に提供する新たな相談支援類型を導入するものでございます。 住宅型ホームを始めとする有料老人ホームにおいて、入居者の安全性あるいは尊厳、そうしたことがしっかり確保されるとともに、介護サービスの選択が保障されるということが大事でありますので、そうしたことをこの法案で実効性を高めて、充実支援に資する高齢者の住まいとして健全に発展をしていただけるようにしっかり取り組んでいきたいと考えています。
○かまやち敏君 どうもありがとうございます。 今大臣から御指摘のあったとおりだと思います。元々この住宅型の有料老人ホームは、介護度がそれほど高くない方々が、自分でもかなり動けるというような方々が元々は入っておられたわけですけど、だんだん中重度の方々も受け入れるという中で、介護のサービス、また医療のサービスも必要になってくるということがありますので、今回の変更は非常に重要なポイントだろうというふうに思っています。 一方で、例えば特別養護老人ホームなどは、元々、入居しようと思っても待機が非常にあってなかなか入れないというような状況がずっとあったんですけれども、最近は稼働率が落ちてきて、少し空いているところもあるというような状況がありますし、それから、デイサービスについても利用が少し減ってきているというような状況もあって、介護の現場はいろいろ状況が変わってきています。その中で福祉サービスがしっかり安定して提供されるということは非常に大事だと思いますので、今回の法律改正による変更が行われた後も、現場の状況をしっかりよく見ながら、またきめ細やかな対応をしていかなければいけないというふうに認識をしております。今回のこの有料老人ホームの変更点は非常に重要だと思いましたので、取り上げてみました。 次に、介護支援専門員に関してでありますけれども、介護支援専門員、ケアマネジャーに係る研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止するなど、法定研修に係る見直しを行うというふうにされています。 介護支援専門員、ケアマネジャーについては様々な今課題が指摘をされておりますが、今回の法改正の趣旨について政府参考人から御指摘をいただきたいと思います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 複合的な課題を抱える高齢者の増加に伴いまして、ケアマネジャーの役割の重要性は増大をしております。そうした中で、その専門性を生かして個々の利用者のケアマネジメント業務に注力をしていただくということが肝要でございまして、ケアマネジャーの方々への負担軽減等の環境整備が重要でございます。 こうした観点から、今回の法改正では、頼れる身寄りのない高齢者等への支援として、ケアマネジャーがこれまで対応せざるを得なかったいわゆるシャドーワークにつきまして、市町村が主体となって地域課題として対応できるように、まず、地域ケア会議の実施につきまして市町村から地域包括支援センターへの委託ができることとすると、あわせて、障害や生活困窮といった他分野も含めた関係会議、関係主体との連携といったことを法律に明記をいたしまして、地域ケア会議での実効的な議論を推進するための枠組みの整備を行うことを予定をしております。 あわせまして、委員御指摘くださった更新制の廃止、それに伴う研修の見直しについてでございますが、ケアマネジャーの法定研修につきましても、研修受講を要件とした資格の更新制を廃止いたします。これと併せて、資質の維持等の観点から定期的な研修を求めるということを盛り込んでおります。 加えまして、受講者の経済的、時間的負担を軽減をするために、研修の内容につきましても、まず、五年間など一定の期間内での分割受講を可能とすること、特に時間数が多くて負担が大きい研修課程を中心に全体の時間数を可能な限り縮減すること、全国一律的、統一的な実施が望ましい研修内容につきましては国レベルで一元的に教材を作成をし、オンライン、オンデマンドによる受講を可能とすること等の見直しを予定をしております。 こうした取組を通じまして、ケアマネジャーの業務負担を軽減しつつ、専門性を十分に発揮し、安心して働き続けることができる環境の整備に努めてまいりたいと存じます。
○かまやち敏君 ありがとうございます。 今、黒田局長からお話があったように、ケアマネジャーの方になるべく負担を軽減するということは是非必要だろうと思いますので、今回の変更がそれに大きく資することを期待しております。 一方、どうしても介護支援専門員、ケアマネジャーの方々に、いろいろ御本人も、そのサービスを受けられる御本人もそうですし、家族の方もいろいろ相談をする事項というのが多くなって、それが御指摘のシャドーワークが増えちゃうというようなことにもつながりかねないところがあります。ですから、自治体の支援というのは非常に重要だろうというふうに思っております。 一方で、介護支援専門員の方々の、これは今回の法改正とは別でありますけれども、処遇改善がやはりどうしても必要であって、なかなかここは、これまでちょっと介護保険のはざまになっちゃったりしているところもあって十分手当てができていなかったというふうにも私は感じておりますが、やはりきちっとした処遇の改善が安定してなされて、そしてケアマネジャーをやってみようという意欲を持っていただく方を増やしていかないと、介護保険が導入されたときは、医師も含めてかなりの人が受験しまして、いろいろ、これはやらなきゃいけないという認識が高まったんですけれども、最近はどうも大変負担の多い仕事だというような認識も増えてしまっていて、その辺りのところを是非改善していかなければいけないと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いを申し上げます。 それから、今回の法改正の中に災害派遣福祉チームとして活動する人材登録の仕組みを整備するという項目を入れていただきまして、これは災害対策等の特別委員会でも触れさせていただきましたけれども、非常に大事な内容だと思います。 これも既に申し上げたことではありますが、医療の方は、メディカルのチームの場合はDMATというのが先に入って、そして、その人たちに対して、今度は、長期に必要な場合には日本医師会のチーム、JMATなども、そのほか様々なチームが支援をするという形になっていますので、DWATを、まずきちっと自治体で登録をした方々がちゃんと循環してうまく回っていくような仕組みが是非必要だろうというふうに思っております。その辺りの、今回のこれをここに取り上げていただいたことも含めて政府参考人から御指摘をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 最近、五十年に一度ですとか百年に一度、そういうような言葉が割と常態化しているような感じでおりまして、災害への対応というのは非常に重要な課題だというふうに思っております。 今回のDWATの見直しにつきましても、DMATの様々な状況も踏まえながら仕組みをつくらさせていただいたところでございます。具体的には、DWATにつきまして、現在は各都道府県が名簿の管理ですとか研修を実施している状況にございますが、迅速な派遣ですとか広域的な派遣も想定して、平時からの体制整備ですとか、研修、訓練を通じた資質の向上を全国統一的に取り組む必要がある、このように考えまして、今回の法案では、DWATチーム員の登録を国で行うとともに、研修、訓練の実施を国の義務というふうにしているところでございます。 また、国が定めているガイドラインにおきましては、DWATの被災地への派遣に当たっては、御指摘のように、特定の施設や職員に負担が掛からないように、一チーム当たり派遣期間は五日間程度を目安とし、派遣期間を短期間に区切ってローテーションで派遣できる体制を定めることとしております。 このような迅速な派遣ですとかチーム員の負担に配慮した派遣体制の整備のためには、DWATの人材養成、こういったものも不可欠だというふうに考えております。厚生労働省としては、研修や社会福祉施設等への普及啓発等を実施することにより、引き続きDWATチーム員の養成のための取組を進めてまいりたいと考えております。
○かまやち敏君 ありがとうございます。 まず、きちっと登録されることによって平時において顔の見える関係をきちっと構築しておくということが、いざというときには是非大事でありますので、よろしくお願い申し上げます。 終わります。
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋通宏です。 早速質疑に入りたいと思いますが、これ、今回の改正案、本当に極めて重要な、現下の大変厳しい現場の実態、実情を含めて考えると、僕ら本当はもっと時間掛けて質疑をさせていただきたかったと強く思います。僅か六時間の審議というのが極めて残念至極です。今日も、三十五分いただいておりますけれども、本来であればもっといろいろ確認をさせていただかなければならないことも含めて多々ある中で、絞って、今日、大臣と改めてやり取りをさせていただきたいと思います。 まず、何より、前回の訪問介護報酬のマイナス改定の問題、その時点から、もう歴代大臣に対しては、今日、福岡さんもおられますが、もうさんざんこの場で、これは大変なことになると、現場が、介護事業者の皆さん、ただでさえ懸命に、厳しい財政事情の折、厳しい人手不足の折、頑張っていただいている訪問介護事業者始め多くの事業者の皆さん、担い手の皆さんが、このマイナス改定によって経営的に厳しくなるだけではなくて、政府のメッセージとして、現場を見ていないと、現場の実態を、もうこれで続けられないと、そういうことになりますよとさんざん言った。でも、歴代、大丈夫ですと言い続けたけど、大丈夫じゃないじゃないですか、大臣。これ、昨年も結局、倒産、廃業、もう過去最多、特に訪問介護が大変な状況になってしまっています。 まず、大臣、今回の様々な施策云々する前に、前回の訪問介護報酬のマイナス改定、これに対する反省あるんですか、大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、現状の認識でございますが、現行の訪問介護の介護報酬は、全国の事業所のサービスに要する平均的な費用の額、これを勘案して設定をしているものでございます。 一方で、訪問介護事業所の経営状況につきましては、地域の特性であったり、あるいは事業所規模であったり、また事業形態によって様々だというふうに認識をしています。これまでの調査においても、特に中山間地域等の事業所では、人員不足に加えて、訪問回数の減少などに伴う経営環境に課題を抱えていることが明らかになりましたので、現行の訪問介護の介護報酬の体系では十分に対応することが難しい状況が生じているものと認識をしております。 こうしたことを踏まえまして、今回の法案に、制度改正によりましては、包括的な評価の仕組みの活用などによりまして事業所の経営の安定を図る、また、経営の予見性を高め、地域の訪問介護サービスの維持確保を図ることとしているところであります。 令和六年度の改定におきましては、訪問介護の収支差率が他のサービスに比べ良好であったことを踏まえまして、基本報酬を見直すと同時に、介護職員の処遇改善に充てる加算措置は他のサービスに比べ高い率といたしまして、職員の処遇改善が図られたものと考えております。 一方で、今し方も少し申し上げましたが、やはり訪問介護事業所の経営状況につきましては、地域の特性であったり事業所規模、事業形態、これ様々でありますし、また報酬改定後も、長引く物価、賃金の上昇に加え、依然として厳しい人手不足等の状況が続きまして、厳しい状況にあると認識をしております。 その意味で、前回の改定においてはこうした特性などを十分に考慮し切れなかった、そういった面はあろうかと考えておりますが、そうしたことも十分踏まえまして、次期改定等におきましては経営状況などをきめ細かく把握した上で適切に対応していきたいと思いますし、また、今回の報酬単価の設定等についても、そうした観点を踏まえしっかり対応していきたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣、長々長々と答弁されましたけど、重ねて聞きます。 前回の訪問介護報酬マイナス改定、失敗だったと、失政だったと、現場の皆さんに大変な御迷惑をお掛けしたということでよろしいんですね、大臣。それをちゃんと言ってください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今し方申し上げましたとおり、訪問介護事業所の経営状況は、まさに地域の状況であったり特性であったり事業形態によって様々であるので、六年度改正においては、こうした特性など、あるいは物価等、賃上げの状況なども踏まえてですが、そうした特性などを十分考慮し切れなかったという面があろうかと考えておりますので、今後はそうしたことを十分踏まえてしっかり対応していきたいということを申し上げさせていただきました。
○石橋通宏君 いや、大臣、正直に謝罪すべきだと思いますよ。我々、さんざんそのことはこの場で指摘をしたんです。指摘をしたのに、大丈夫だと言い続けてきたのは厚労大臣ですよ。そのことは真摯に、いや、上野さん、自分じゃないって言わないでくださいよ。いや、本当に。厚労省がこの場でそれをさんざん言ってきた、加算を付けました、大丈夫ですと。でも、大臣がいみじくもおっしゃったとおり、全国平均で財務省から、いや、収支差がいい状況だから下げますって。そんなことしたら、多くの事業者は大変なことになると言ってきたじゃないですか、大臣。 まず、今回の様々な提案していただいているけれども、前回の反省、これまでの反省、それに立って、大臣、聞いていますか、反省に立って、真摯に、これまで対応してきたことは間違いでしたというところから始めないと、ちゃんとした対応できませんよ、大臣。だから聞いているんです。そのことはきちんと、大臣、しっかりと反省、教訓に立って、じゃ、どうしていくのかということで建設的な議論していかなければいけませんから、重ねてそのことは、大臣、しっかりと肝に銘じていただきたいと思います。 その上で、今日、大きく一つは、特定地域、中山間地、人口減少地域の特定地域、これ、この間もずっと議論をさせていただいてまいりました。 まずは、この問題は、黒田局長お見えですけれども、かねてから厚労省の担当の皆さんと真摯に、現行の制度上の問題、課題、現行の地域加算等々では、中山間地とか人口減少地域とか離島、二次離島、三次離島とか、そういった現場の状況が反映できないという問題で、島根県の雲南、そして奥出雲、安来、担当の皆さんに入っていただいて、現場の声、実態を調査をいただいたことは感謝したいと思います。それを踏まえて、この間議論してきていただいて、今回こういう提案が出てきたということについても、前向きな議論として評価をさせていただきたいというふうには思っております。 ただ、これまでの議論も踏まえてですが、大臣、改めて、じゃ、今回、中山間・人口減少地域、特定地域制度、これを導入することで、包括払いを導入することで、今こういった地域で懸命に頑張っていただいているサービス提供事業者の皆さん、経営は良くなるんですね、収入改善されるんですね。そこで担い手として頑張っていただいている皆さんの処遇は改善されるんですね。そのことをまず、大臣、明確に答弁してください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、いみじくも今委員から御指摘があったとおり、現行制度下ではなかなか対応ができないサービスの維持確保、課題を抱えていらっしゃる中山間や人口減少地域、こうしたところにおいて制度上の対応を行うということで、今回、法律の改正を提案させていただいているところであります。 特定地域サービスにおいては、包括的な評価の仕組みの活用によりまして事業所の経営の安定につながると考えておりますし、また、具体の報酬設定に当たりましては、まさに、中山間・人口減少地域における戸別訪問型のサービス提供の実態、これを十分丁寧に把握をした上で、標準的な利用形態を基に報酬設定を行うということを考えております。また、特定地域居宅サービス等事業の方でございますが、これは市町村が介護保険財源を活用して近隣市町村からの移動経費なども含めて事業費として支払うことが可能となるものであります。 これらによりまして、事業者にとっては、移動時間等の地域の実情を踏まえた報酬や事業費が確保され、安定的かつ予見性のある経営が可能になると考えております。また、事業者に、従事する介護事業従事者にとっても、こうした改革は雇用の安定や処遇の改善にも資するものだと考えています。
○石橋通宏君 経営は安定するのだと。収入は確保されて、経営は安定されて、従事者の皆さんの処遇は改善されるのであると。 大臣、重ねてもう一度、それは確実にそうなるのであると、ここで、大臣、保証していただけるということでいいんですね。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、事業所の経営につきましては、安定的な経営が確保できるように、予見可能性などが非常に向上するということはまず間違いがないというふうに考えております。 また、そうした経営の見通しが立つことによりまして、介護事業従事者にとっても雇用の安定や処遇の改善にも資することになると考えておりますし、まさに処遇改善につきましては、令和九年度の改定に向けて、物価等の状況を十分勘案をしながら、しっかりとした対応ができるように努めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 いや、大臣、そうはおっしゃいますけど、資料の三、先日、火曜日の参考人質疑の際に三原参考人から、特定地域のメリット、そして想定されるデメリットとして、こういった具体的に幾つかの視点に分けてデメリットが指摘をされております。 総論的に結論を言えば、今後の制度設計次第だよねと。制度設計次第では絵に描いた餅に終わる可能性もある、制度設計次第では大臣が言われたような形になるかもしれない、全ては制度設計次第ですと。大臣、予見可能性も何もないんです、全ては制度設計次第と。 ということは、大臣、今ここで重ねて私がお聞きしているのは、これは、確実に、今いろんな地域事情で、中山間地もある、人口減少地域もある。中山間地っていったって、どこどこの県の中山間地とほかの県の中山間地、それぞれ全く違う事情がある。離島、二次離島、三次離島、全然違う事情がある。これ、全ての地域のきめ細かな実情、状況を勘案していただいて、そういった全ての地域地域に対してきちんと事業者の収入の安定、経営の安定、従業者の皆さんの処遇の改善が必ず実現できる制度設計になるのであると、大臣の責任においてそうするのであるということでよろしいですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、先日の参考人質疑でミウラ参考人から指摘をされました想定されるメリット……(発言する者あり)失礼しました、三原参考人から御指摘をいただきました想定されるメリット、そして想定されるデメリット、両方を御提示をいただいたところでございまして、まさに、想定されるデメリット、こうしたものにしっかり対応するということが我々にとっても非常に大切なことだと考えております。 このデメリットにつきましては、利用者、事業者、自治体、被保険者といった多岐にわたる観点からお示しをされたものでありますので、そうしたことを十分踏まえて今後の制度設計に当たりたいと考えております。 具体的な制度設計を行うに当たりましては、まさにそうした介護事業者、自治体、利用者、また被保険者など現場の関係者が参画をしていただく関係審議会において御議論をいただくこととしております。報酬上の評価、詳細な配置基準、制度運用後のサービスの質の確保の仕組みなどにつきまして厚労省からお示しをすることになりますが、そうした様々な懸念点も含めまして関係者の御意見をお聞きをしながら丁寧に検討してまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 今ちょっと関係審議会について触れられたので、ちょっと若干前後しますが、この制度設計に向けた議論のプロセス、その後のPDCAもそうかもしれませんが、そこにはまさに今回の特定地域を、対象となるそういった地域の中山間地、二次離島、三次離島、へき地、人口減少地域、そういった様々な、様々な多様な実態、状況を現場の必死で担っていただいている従事者の皆さん、施設の皆さん、自治体の皆さん、そういった皆さんが参加、参画をする場で議論がされるということで、大臣、よろしいですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、今回の制度改正に当たりましても、まさに長崎県の離島におけるサービス提供の実態等につきまして県庁等からヒアリングを行って議論を進めてまいりました。 本法案を成立をさせていただいた場合には、制度設計の更なる具体化に向けまして、現場の実情を踏まえた内容になるように、関係審議会において対象地域の自治体や介護事業者、従事者など現場の関係者から御意見をいただくことも含めまして、関係者とも相談の上、検討を進めていきたいと考えております。
○石橋通宏君 冒頭申し上げたとおり、そもそものプロセスの中で、厚労省の担当の皆さんが、島根県の雲南や奥出雲や安来や現場に入っていただいて、現場の実態、実情をヒアリングしていただいたことは、先ほども言ったように評価をする。 だから、大臣、今答弁いただいたように、今後具体的な制度設計をする中で、まさにそういう現場の実態、状況の中で頑張っていただいている当事者の皆さんがしっかりと声を上げて、それが報われる形をつくっていただきたい。大臣、先ほどの答弁、是非やってください。それは我々もモニターウォッチをして、本当にそういう形で制度設計がされるのかということは見ていきたいと思いますので、是非約束として果たしていただきたいということをお願いしておきます。 その上で、やはり改めて、今回、包括払いに対する、三原参考人もおっしゃっていたとおり、期待がある一方で、基準緩和について、これやっぱり基準緩和がおかしな方向に行ってしまうと、今も人手不足の中で従事者の皆さんが本当に過重労働、そして、それがなかなか処遇にも評価にも反映されないという中で懸命に頑張っていただいているのに、基準が緩和をされることで更に負担が増して、いや、もうさすがに続けられないと言って離れてしまわれたら、更に人手不足が深刻化してしまって、サービス低下、提供できないという悪循環に陥ってしまうという懸念が強く衆議院でも参議院でも示されてきました。 大臣、重ねてお聞きします。 この基準緩和、絶対にそれが過重労働につながってはいけない、つながせないのだと、絶対にサービスの低下につながってはいけないのだということで、それは絶対にそうしない、大臣、約束していただけますか。制度的にそれどう担保するんですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、制度の導入に当たりましては、サービスの質の確保、また職員の負担への配慮、これは大変重要だと考えております。 現行の、現在約二百の保険者で実施をされております現行の基準該当サービスの取組などを踏まえて、ICT機器の活用や、あるいはサービス事業所間での連携、管理者や専門職の常勤、専従要件、夜勤要件の緩和などを行うことを想定をしております。 本法案が成立をした場合には、国において人員配置に係る従うべき基準を設定することを予定しておりますが、その具体的な内容につきましては、例えば、管理者や専門職については、基準該当サービスにおいて管理者の常勤要件や専門職の配置数を弾力化している例、これを踏まえまして、事業所規模の縮小に伴い管理運営上に支障が生じない、そのことを前提に検討を行っていきたいと考えております。 また、サービスの質の低下に関しましては、やはりその保険者である自治体が事業所と連携をしていただいて、随時サービス提供の状況の確認を行っていただきたいと考えておりますし、また、ケアマネを始めとする地域の関係者の外部の目が入る、こうした仕組みも導入する必要があろうかと考えているところであります。 いずれにいたしましても、そのような点につきましては、先ほど申しました関係審議会において、関係者の皆様の御意見も十分お聞きをしながら丁寧に検討を進めてまいります。
○石橋通宏君 重ねて、この点極めて重大な課題だというふうに思います。 大臣も今認識を示していただいたと思いますが、もう絶対に、現場に更なるむしろ負担をお掛けして、そしてサービスが提供できなくなるような事態は絶対に招いてはいけないということだと思いますので、この点については、我々も引き続き、大臣、今後の対応についてはしっかり見ていきたいと思います。 その上で、先ほど大臣にもちょっと離島の話も触れていただきました。 資料の四、先日、私も沖縄県の竹富町の黒島というところを訪問してきました。いわゆる二次離島、三次離島と言われるところでありまして、これ、竹富町の島々ですけれども、黒島というのがありますが、ここも既に一つあった事業所さんが畳んでしまわれたので、黒島は今事業者がおられません。この辺りの島々のサービスを受けておられる方々、多くは石垣島の事業者さんが石垣島から離島フェリーに乗って島々渡り歩いていただいてサービス提供をしていただいています。 西表、左の大きな島ですね、西表は、実は航路が二つありまして、夏場はこの上の上原港の航路、これが生きているので、これを使っていくと。この西表の上の方のサービス提供については、石垣島から行っても一時間、一時間半、片道、それでもそれぐらい掛かるわけですが、提供できるんですけれども、これ、波が高くなるとこの航路が止まるそうなんです。そうすると、南の大原港ルートで西表に行って、陸路を南側から北側まで移動する、これ五十分から一時間近く掛かるそうです、行ってサービスを懸命に提供していただいていると。ということになりますと、本当にお一人のサービス提供で片道二時間から三時間、だから往復で五時間から六時間ぐらいの時間が掛かるということで、頑張っていただいているという話を事業者さんから直接伺いました。 大臣、例えば、今回の包括払い制度を含めて、先ほどきめ細かくと言っていただいた。例えば、夏場で、それでもまだ上原港で使って一時間から一時間半片道、でも、冬場は二時間から三時間掛かる、こういった状況、事情をしっかり勘案をしていただいて、そして今、燃料費の高騰、物価高騰、これ本当に費用高騰で大変なことになっている、こういったことも、大臣、全てきちんと丁寧に、現場の実態、状況を勘案していただいて、今後も安心して、こういった島々でお過ごし、お暮らしをいただいている利用者の皆さんがこれからも住み慣れた地で安心して過ごしていただけるように介護サービス提供されるようになるのであるということで、大臣、よろしいんでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 離島における訪問介護につきましては、今委員から御指摘をいただいたとおり、様々な困難な状況に直面をしながら、必死にサービスの提供に励んでいただいているものだと考えております。 移動コストが高いこと、あるいは効率性の確保が困難であることなど特有の事情が生じて、全国一律の報酬をベースにした対応では運営が厳しく、サービス基盤の維持に当たっては課題になっている、そうした声を多数寄せられているところであります。 こうした特有の事情への対応も踏まえ、本法案では、中山間・人口減少地域に特化した仕組みとして、まず、特定地域サービスによって、中山間・人口減少地域に所在する事業所の運営状況をベースとして、移動コストも勘案した包括的な評価の仕組みを導入可能とし、安定的な収入を確保することとしております。さらに、利用者の減少等によってなお対応が難しい、そうした地域においては、通常の圏域を越えて訪問する際の経費など離島へのサービス提供に係る追加的な経費についても、市町村が介護保険事業を活用した特定地域居宅サービス等事業により支援することを想定をしているものであります。 法案が成立をした場合には、離島に所在する事業所の収支状況について決算データなどに基づいて丁寧に把握をした上で、具体的な単価設定、事業の設計について関係審議会において議論を進めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 現場行ったときに、制度あってサービスなし、保険料を払ってサービスなし、これでは本当に島々にもう住んでいけないという現場の声聞かせていただきました。 大臣、今回の制度、現場は期待をしています。是非、今大臣が言っていただいたとおり、現場の実態、実情をしっかり勘案をして、これからも継続していただける状況をつくるのであるという約束を、是非しっかり制度設計の中で反映していただいて、果たしていただきたいということを重ねてお願いをしておきたいと思います。 その上で、ちょっと有料老人ホームの登録制度、ケアプランの話もしたかったのですが、時間の関係でちょっと順番入れ替えて、先に従事者の処遇改善問題について触れたいと思います。 もう今回も、今の包括払い、新たな地域、特定地域制度も含めてなんですが、冒頭申し上げたとおり、前回の訪問介護報酬のマイナス改定、そして、加算だ、加算だ、大丈夫なんだと厚労省言い続けた。でも、やっぱり賃金は上がらない。 これ、今日もまた資料で改めて、資料の六、介護従事者の皆さんの推移、これ、利用者はどんどん増えておられるわけですけれども、明確にこれもう職員数は頭打ちです。全く伸びていないという状況、現場の実態、お分かりになると思います。 資料の七、これ、厚労省がこの間ずっと出してきた今後の必要数の推計ですけれども、基準年度、二〇二二年度が二百十五万人と言っておられますが、直近の、さっきの資料の六見ていただければ減っていますので、今これ二百十二万人ちょっとという状況であるとすると、増えるどころか減っているわけです。 でも、大臣、今後これだけの数の従事者の皆さんが必要であると。どうするんですか、大臣、この確保。それができなかったら、今回提案いただいていることも全て絵に描いた餅に終わるのではないかという危機感は、大臣、当然お持ちなんだと思うんです。 ところが、資料の八、介護職員の皆さんの賃金推移、縮まっていないじゃないですか、大臣。いや、この間頑張って上げているんだ、処遇改善できているんだと言いながら、やっぱりこれだけの全産業平均との格差縮まらないじゃないですか、大臣。縮まらなかったら、現場で頑張っていただいている皆さん、でももうこれ以上続けられないと言っておられる皆さん、本当にもう離れますよ、大臣。 まず大臣、この状況、実態について厚生労働大臣としてどのような問題認識をお持ちか、まずは聞かせてください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、地域の実情に応じたサービス提供体制の確保、福祉人材の確保、これは喫緊の課題でもございますし、中長期的な視点からも大変重要な課題だと考えております。そうした認識の下で、今回の法案におきましては、包括的な支援体制を構築すべく、所要の法的措置を一体的に講ずるものだと、講ずるものでございます。 今般の法改正の内容も踏まえ、特に介護報酬上の対応として、処遇改善の取組、これも併せて着実に進めることが非常に重要であります。介護報酬上の対応としては、他職種と遜色のない処遇改善に向けまして、令和八年度、臨時の報酬改定を実施をしたところでございますが、これにつきましては、最大月一・九万円、六・三%の賃上げを実現する見込みでございまして、これにつきましてもしっかり対応していかなければいけないところであります。 また、令和九年度の定例改定におきましても、まさに介護分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保、そうした観点からも、やはり物価や賃金の上昇なども適切に反映した上で必要な対応を取っていくことが大切だと考えております。
○石橋通宏君 大臣、今、三%とおっしゃった。今、世の中、五%、六%、七%という賃上げがある中で……(発言する者あり)えっ、六・三、はい、六・三%。 かねてからここで申し上げているとおり、今現実にこれだけの全産業平均との差がある、追い付き追い越せじゃないと駄目だと。だから、大臣からは、じゃ、今回の臨時改定、さらには来年度のまた改定、そこも含めて、大臣、向こう何年間かで必ず介護従事者の皆さんの処遇を全産業平均に追い付きますと、大臣、ここで言っていただけますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 私どもとしては、先ほど申しましたが、他職種と遜色のない処遇改善に向けてこれからも取り組んでいきたいというふうに考えております。 なお、具体的な目標の在り方については、他産業との人材の引き合いの状況や職務内容、職責、資質や専門性なども踏まえた多角的な検討が必要だと考えておりますので一概には申し上げられないとは思いますが、先ほど来申し上げているとおり、物価、賃金の上昇等も十分踏まえた上で適切な対応を取っていきたいと考えております。
○石橋通宏君 なので、全産業平均に追い付くんですか、追い越すんですか。大臣の決意として、それを確実にやりますというメッセージを、メッセージを、今本当に日夜頑張っていただいている全国の従事者の皆さんに大臣からの決意としておっしゃっていただけるんですか、いただけないのですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 先般の期中改定でもそうでございますが、一回一回の改定においてしっかりと目標を立ててやっていくことが大事だと考えております。他職種と遜色のない処遇改善、これからもしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○石橋通宏君 今の大臣の答弁で、全国の皆さんがどこまでそのメッセージを前向きに受け止めていただけたか。決意としては弱いのではないかというふうに正直思います。 重ねて、もうこれ以上続けられないと言って、今現場から、資格を持ちながら、本当にこれまで頑張っていただきながら、でもお辞めになっている方々がおられる現実、大臣分かっておられるのか。 本当に介護という極めて大事なサービスをこれからも維持していく、そのためには従事者の皆さん、担い手の皆さんが安心して続けていただけるだけではなくて、若い世代の皆さんがこの分野にやりがいと希望を持って入ってきてもらわないと駄目ですよ、大臣。それが大臣のメッセージなんですよ。でなかったら入ってきてくれませんよ。うなずいていただいているけど。だから大臣のメッセージが必要だということを重ねてお願いをしているわけです。 資料の九、有効求人倍率はもう皆さんも重々御存じのとおりです。これだけの有効求人数がありながら、もうこれだけ求職者がとどまっている中で、有効求人倍率は高止まりの状況が続いてしまっています。こういう実態、実情、若い世代の皆さんにどうこの大切な分野に希望を持って入ってきていただけるか。大臣、これ厚生労働省の本気の頑張り次第ですが、口では駄目で、ちゃんとしたそれを、実態、実情を制度として示していかないと駄目だということも重ねて申し添えておきたいと思います。 最後、残りの時間で資料の十、これもかねてから、大臣、問題意識は共有させていただいてまいりました。今申し上げたとおり、これからどうやって若い世代の皆さんにこの大切な介護分野、目指していただいて、これから支えていただけるか、そのために抜本的な処遇改善、働き方の改善、キャリア形成、社会的な評価、認知、これをトータルで上げていかないといけないということもずっと申し上げてまいりました。 資料の十、介護福祉士養成校、これ残念ながら、養成校も閉鎖に追い込まれています。定員数はどんどん減っている。でも、定員が充足されていない施設が増えてしまっているのですが、これ数字見ていただけるとお分かりのとおり、ここに来て若干定員の充足数が上がっています。上がっているのは、全て外国人留学生の方々です。もう数として見ていただけるとおり、外国人留学生の方々がかなりの数増えていただいておりまして、そういった方々が今養成校でも毎日頑張って勉強していただいて、資格取得のために努力をいただいています。 前回も一般質疑のときに申し上げました。こういった外国から日本で、来ていただいて、学んでいただいて、資格を取得をする、生活をする、そういった方々が安心してこれからも来ていただける環境をつくっていかないといけないというふうに申し上げました。 大臣、今回、多くの皆さんが、国家試験のこれ義務付け、経過措置を更に結局延長することになった、それに対する懸念を、これ延長すべきではないという強い意見もある。その中で、大臣、経過措置延長してしまったことについてマイナス影響考えておられますか。どうやってこの分野で大切な皆さんにこれからも安心して担っていただく、そしてサービスの提供を受けていただく、そのために経過措置の延長というものがマイナスになるのではないかという心配に、大臣、どうお答えになりますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員からお示しをいただいたとおり、外国人留学生数が大変増えている状況でもございます。このため、これまで外国人材への、外国人介護人材への支援につきましては、海外現地への働きかけや、また海外現地での介護事業者の採用活動経費への補助、また定着支援、また介護福祉士資格取得の支援として多言語による学習教材の作成など、様々な取組を行っているところであります。 こうした取組を進めることによりまして、外国人留学生の方が介護福祉士国家資格、国家試験に合格できるようにしっかりと支援することが大事だと考えておりますし、逆に、そのことは今後国家試験に関する経過措置を必要としない環境を整備することにつながっていくものだと考えております。 いずれにいたしましても、今し方申し上げましたような取組、またさらに、好事例の分析、収集や展開、日本語教育の更なる充実など、各般の施策を進めることによりまして、外国人材の方が介護福祉士の資格を取得をして介護現場で長く活躍していただけるような環境づくり、我々もしっかり応援をしていきたいと考えています。
○石橋通宏君 大臣そうおっしゃるけど、国としての責任をどこまで現場果たしていただけるか。結局、現場丸投げ、現場にお願いをして、現場は必死で頑張っていただいています、養成校も含めて。だから、国としての責任をしっかり果たしてください。養成校に対する支援、自治体に対する支援、そういったことも含めて、環境整備、さっき大臣言っていただいたことを国として、厚労省としてきちんと責任持って関係省庁と連携してやっていただきたい。 時間が来てしまいましたが、資料の十一には外国人介護人材の受入れの様々なルート、今の在留資格の制度も極めて複雑で、極めていろんなルートで来ていただいている。でも、現場では、サービスを受ける側の皆さんは、どういった資格で来ていただいているかは実は余り関係なくて、大切なこの場面担っていただいている皆さん、だから、それぞれにおいて、きちんと外国籍の方々が今後もこの大切な分野で一緒に担っていただける環境をつくっていってほしいということ、重ねてお願いし、我々も具体的な提言、提案もまたさせていただきますので、大臣、しっかり受け止めていただいて、前進させていただきたい、そのことをお願いして、今日の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いいたします。 参議院の本会議の質疑に続いての質問になります。高齢化に伴う医療・介護需要の伸長と医療・介護従事者の減少によってサービス提供そのものが困難になっている課題に対して、今ほど石橋議員からもるる御質問ありました。 そういう中で、処遇改善、これ大前提です。この後、私も質問しますし、正直、本会議場で、人材の必要数、不足数をどのように把握して分析していくのか、全産業平均に追い付かないこの賃金どうしていくのか、永遠に、処遇改善が必要だと言いながら全産業平均に追い付かない、また、予算確保が、それぞれ投資ができない状況の中で、介護事業者にICTの活用によって生産性の向上せよ、また、本当に配置基準等々厳しい状況だと言っているのに、この効果測定が難しい職業の魅力向上の発信、これじゃ無理なんじゃないかということで、どうやって対応するんですかと本会議で質問したんですけれども、引き続き、処遇改善、魅力向上、生産性向上、大事です。いや、それ大事だと分かっているから、でもそれができていないということを指摘したのに、明確な答弁いただけなかった、繰り返しの答弁だったということで、とっても残念に思っています。 そういう中で、実は国交大臣にも、私、来ていただいて、質問をさせていただいたんですね。都市政策、住宅政策による誘導策、これを用いてやはりサービス提供の集約化や効率化、これももちろん、地方創生、国土を守るための離島、国境離島の住民の生活環境維持も重要ですけれども、一方で、サービスの質を担保しようと思ったときのもう一つの政策として、この住宅政策、そして都市政策、ここやっていかなきゃいけない、そういう思いで国交大臣、厚労大臣に認識を伺ったのが、かつてコンパクトシティー政策と呼ばれていたコンパクト・プラス・ネットワーク形成、ここの支援の中でも、健康、医療、福祉との連携、これについて明確に書かれていましたので、ここについて質問しました。 今日、国交省参考人にもお越しいただいております、ありがとうございます。このコンパクト・プラス・ネットワークのための計画制度のうち、都市機能と居住の集約、誘導するための立地適正化計画の対象として、福祉施設、医療・介護施設等の立地促進を図るというふうに書かれております。 ここで示している施設について伺います。いわゆる老人ホームと呼ばれるような介護保険等で定める小規模多機能型居宅介護、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホームといった高齢者向けの住まいや施設、これも含まれるのか。特に、施設と呼ばれるものじゃなくて住まいというところの集約も、この医療、介護というようなところの文脈のところで対象になっているのかというところを御説明ください。
○政府参考人(出口陽一君) お答え申し上げます。 立地適正化計画制度におきましては、医療や福祉といった都市機能の町中への誘導を図るため、これらの機能を提供する施設を誘導施設として位置付け、各種の誘導策を図ることとしております。 御指摘の介護保険等で定める小規模多機能型居宅介護、介護付有料老人ホームなどの福祉機能が提供されている施設につきましては、立地適正化計画における誘導施設として位置付けることが可能であるというふうに考えてございます。 なお、各自治体の計画の中で具体的にどのような施設を誘導施設として位置付けるかにつきましては、これは施設の立地状況など地域の実情に応じて自治体の方で適切に判断されるものと考えてございます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 その上で、令和六年厚生労働省の告示第十八号で出された介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針では、他の計画との関係のうち、市町村介護保険事業計画は、高齢者住居安定確保計画、賃貸住宅供給促進計画、住宅セーフティーネット法のところですね、そして生涯活躍のまち形成事業計画、地域再生法等との調和が保たれることというふうに告示が出されております。 他方で、昨年の臨時会で成立した医療法等の一部を改正する法律では、医療、介護の連携強化、これ大きな柱として、私たち改正法案議論させていただきました。具体的には、これまで市町村が担っていた介護・福祉政策についても、都道府県が定める地域医療構想に市町村が定める地域包括ケアを包含していくことで、計画策定等に都道府県がしっかり関与していこうということになってまいりました。 その上でなんですけれども、このコンパクト・プラス・ネットワークでは、先ほど適用になると言っていただいた立地適正化計画は市町村が作成するということになっていて、この計画の条文上では都道府県の関与ということが書かれていないんですね。そういう中でいくと、このコンパクト・プラス・ネットワークの中でも地域公共交通計画なんかは市町村、都道府県が作成というふうに、国交省の中での御判断だと思うんですけれども、都道府県が関わる政策、計画もあるわけなんですね。 ですので、是非、厚労省としてもこの医療・介護分野、都道府県の関与が読み取れるように、しっかりと国交省にも、この立地適正化計画というところに、市町村しか今作成することになっていないんだけれども、都道府県の関与を求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 先生御指摘の医療、介護とそれから住まい、居住等の実施計画との連携は非常に重要でございます。 現行の基本指針の中でも、先ほど先生御紹介いただきましたが、医療、介護の提供体制の整備を、住宅や居住に係る施策との連携も踏まえつつ、地域ごとの将来の姿や課題を踏まえた町づくりの一環として位置付けていくことが重要だということになっておりまして、介護保険事業計画、これ市町村が定めます、あるいは都道府県が定める介護保険事業支援計画の策定に当たりまして、住宅担当部局や交通担当部局等と連携して必要な施策に取り組むということが書かれているところでございます。 現在、令和九年度からの第十期介護保険事業計画あるいは支援計画に向けまして、関係審議会において基本指針の見直しの議論を進めているところでございますが、この中で、さらに、市町村が介護保険事業計画の策定に当たり調和を図るべき計画として、御指摘の立地適正化計画を明記をするということを検討しております。 これによりまして、今後、都道府県の関与の下で市町村が介護保険事業計画を策定する、あるいは都道府県が介護保険事業支援計画を策定するという中で立地適正化計画との関係というものが明確に意識されるということを想定をしておりますし、広域的な取組が求められる医療、介護の提供体制の整備との整合性の観点から、計画の作成に当たりまして都道府県が市町村に対し、より緊密な連携支援を図ることが重要であるということをお示しをするということも併せて検討してまいります。 こうした取組を通じまして、医療・介護サービスの提供体制の確保に当たり、都道府県と市町村が連携をして町づくりに関する取組との調和が保たれたものとなるよう、この部分の取組を強化をしていきたいと考えております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 その上で、改めて出口審議官にお伺いしたいんですけれども、今年の三月十八日、予算委員会でも私、高市総理に質問させていただいて、施設から住宅というところだけにこだわらずに、集住により必要な介護サービスを効率的に包括的に提供していくべきだという質問をさせていただいたんですけれども、このコンパクト・プラス・ネットワーク形成支援チームの会議というのが昨年の四月から開催がされていません。 このチーム会議の持ち方、状況というようなところを、国交省の方でもお考えがあるんだというふうに思うんですけれども、分野ごとの政策の重要性や緊急性を鑑みて、この今回の議論、厚労省でのこの社会福祉法の議論をもう一度ちょっと見ていただいて、医療・介護分野については政務レベルに引き上げて、連携してしっかりと町づくりのところで医療・介護分野進めていくというところを検討いただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(出口陽一君) お答え申し上げます。 先生御指摘のコンパクト・プラス・ネットワーク形成支援チーム会議でございますが、各省庁の十分な連携の下でコンパクト・プラス・ネットワークの形成に向けまして実務的な対応を進めるため、十二の関係省庁が一堂に会して開催をしているものでございます。関係省庁とは日頃から協議、調整をしております中で、近年はおおむね年に一度のペースで開催をしているものでございます。 この会議におきましては、これまでも、分野別の支援施策集を策定、公表するとともに、例えば、厚生労働省さんにおきまして、都市機能誘導区域等への介護施設等の集約、再編を行う場合に整備費を支援対象とするなどの事業執行面での連携も図ってまいりました。こうした取組の結果、人口減少等が進んでおる中でございますが、介護福祉施設を町中に誘導する自治体の約八割におきまして、町中におけますこれらの施設の数が維持又は増加をしているというところでございます。介護、福祉機能の維持、充実に寄与しているというふうに考えてございます。 こうした状況を踏まえますれば、実務面での連携というのを旨とするこの会議の実効性は確保されているというふうに考えておりまして、現時点では会議メンバーの引上げということは想定をしておりませんけれども、先生御指摘を踏まえまして、医療・介護分野におきますコンパクト・プラス・ネットワークの形成が一層進みますように、厚生労働省を始め関係省庁との連携を更に深めてまいりたいというふうには考えてございます。
○田村まみ君 町づくり全体ということですので、課題認識はいただけたとは思うんですけれども、やはり厚労省側からのしっかりとした働きかけが私は必要だというふうに思っております。 大臣に伺います。 先ほど黒田局長の方からも一部御答弁あったというふうには思いますけれども、この自治体による介護保険事業計画の策定に当たっては、この本法案の内容も踏まえつつ、住宅、交通担当部局と連携する、町づくりに関する取組、調和保たれるように取り組むと本会議でも答弁いただきましたけれども、実務レベルで導入したところは八割方進んでいるというけど、全体でのその見直しみたいなところにしっかりと組み込まなければ、私はこの今の介護人材の確保というところが先ほど挙げた三点だけでは到底追い付かないというふうに思っていますので、この集住に関してのところの取組について、具体的な取組、改めて大臣の御決意含めて御答弁いただきたいというふうに思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) ありがとうございます。 まず、自治体レベルにおきましては、先ほど局長からも答弁がありましたとおり、介護保険事業計画と立地適正化計画の調和を図るということを今後明確化をしていくと、そういった方向で検討をさせていただきたいと考えております。 それに加えまして、政府の省庁レベルの話で申し上げますと、先ほど来お話があるとおり、コンパクト・プラス・ネットワークの取組推進に向けましては、この形成支援チームに厚労省も参画をしておりまして、先ほど国交省からも少し答弁がありましたが、立地適正化計画の中の都市機能誘導区域等に介護施設などの集約、再編を行う場合には整備費の支援対象とするということを令和七年度から実施をしているところでございます。 こうした施策、これからもしっかり取り組んでいきたいと考えておりますし、また、それに加えまして、本法案におきましては、市町村による介護保険事業計画の策定に当たって有料老人ホームなどの入居定員総数を勘案することを盛り込んでおりますので、これを通じて、町づくりと連動した形で将来にわたる介護サービスの確保を図っていく。また、高齢者の移動手段の確保が難しい地域については、複数の介護サービス事業者による、事業所による共同送迎や、送迎車両の空き時間を活用した、例えば地域の高齢者の買物などの支援についての移動支援など、様々な取組があろうかと思いますので、そうしたことにつきましても厚労省としてしっかり後押しをしていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、住宅、交通、町づくりなどの分野において省庁間の連携を更に強化をすることは大事でありますので、先ほど委員からも御指摘がありましたが、厚労省としても、国交省への働きかけを更に強められるように努力したいと考えています。
○田村まみ君 医療、介護の連携していくという中でいけば、人々の暮らしも必ず町づくりの中で重要となっていきますので、そのそれぞれの計画これから立てていくタイミングですので、是非今の御決意の下に動いていただきたいと思います。 ここで、出口審議官、質問終わりますので、委員長、御配慮お願いします。
○委員長(小川克巳君) 出口審議官におかれましては、御退室いただいて結構です。ありがとうございました。
○田村まみ君 ありがとうございます。 資料一を御覧ください。これ、NCCUという職業別の介護の労働組合のところからいただいた資料になっております。これ、ケアマネジャーの処遇、賃上げについて私も伺いたくてこれを準備しました。 二〇一二年に介護職員の処遇改善加算が始まり、その影響が出てくる二〇一三年、ここまではケアマネジャー、まだ一番高い処遇でした。全産業平均はもちろんそのときも超えていない状態です。 こういう中で、介護人材の確保ということで処遇改善加算や特定加算、ベースアップ加算、この辺が拡充はされていて、全体の賃上げは進んでいるんですけれども、この処遇改善加算の対象外であったケアマネの賃金、これが介護職、特に管理者の賃金より低くなっているというのがグラフで見て取れるかというふうに思います。そしてまた、今回の補助金、臨時改定でケアマネも辛うじて対象にはなりましたけれども、他職種は一万七千円までの措置がありますけれども、ケアマネ一万円にとどまっている状態です。 下の数字のグラフ見ていただいて、一番右下は全産業平均で一五・五%の増加率、二〇一三年から二〇二五年までの数字です。しかし、一個上のケアマネジャーのところ、二〇一三年から二〇二五年、七・七%しか上がっていない。ほかの職種は、見ていただいたら、もう二三から四三のところの数字で増加率なっているわけなんですね。 ここまでケアマネジャーの賃上げがほかの職種に比べてされていないというところがこれで分かるというふうに思います。もちろん、限られた母数の中での数字ですし、もちろん組合員が入れ替わることがあるのでちょっと上がったり下がったりはあるんですけれども、傾向値として見ていただければというふうに思いますし、是非この数字、国としても調べてほしいんですよね。 もちろん、絶対値としてケアマネジャーの賃金、ほかに比べて介護職員としては高いのかもしれないけれども、こんなにも上がっていない。しかし、今回の改正の中では、ケアマネジャーの確保、そして、資格保持者が職能発揮してもらわなければいけない改正がたくさん出てきているわけですよね。相談支援もそうですし、ケアプランの有料化、こういうことも出てきているわけなんです。 ケアマネジャーの確保やしっかりと環境整備整えていくためにも、今後のこのケアマネジャーの処遇改善についての大臣のお考え、伺いたいと思います。一番最後の問いです。
○国務大臣(上野賢一郎君) まさにケアマネの方の皆さんの人材確保、喫緊の課題だと考えております。他産業あるいは同業の他職種に見劣りをしない処遇を確保すること、また、その専門性を生かして個々の利用者へのケアマネジメント業務に注力をいただく、そうしたことが大事でありますので、負担軽減等の環境整備も重要だと考えています。 ケアマネの処遇改善につきましては、委員御案内のとおりでございますが、令和七年度の補正予算によって賃上げ支援を実施をしているほか、令和八年度の介護報酬改定においても居宅介護支援等を新たに処遇改善加算の対象として位置付けたところであります。新規の入職を促進する観点からは、令和七年度補正予算ではケアマネジャーの魅力発信のための予算の確保も行っているところであります。 また、いわゆるシャドーワークについては、今回の制度改正においても地域ケア会議での実効的な議論を推進するための枠組みを整備をしているところでございまして、ケアマネの皆さんがこれからも意欲を持って働いていただけるような環境整備に向けて、今後の報酬改定等も含めてしっかり対応していきたいと考えています。
○田村まみ君 NCCUに所属している皆さんから伺っているのは、介護保険ができた当初はケアマネジャー目指して頑張っていくぞというふうな声がたくさん聞こえてきたんですが、もう今ほとんどの人たちが、ケアマネなんて損するからやめた方がいい、管理者でいておこう、こういう声の方が多くなっているというふうに聞いています。 今の答弁も、実際にこの中での、何ですか、環境整備についての対応をされているということは答弁としてよく分かりましたけれども、この賃金というところですよね、処遇改善というところ、これだけの期間でこんなにも、何でしょう、改善率の差が付いているというところはもう一度調査いただいて、しっかりとこのケアマネの役割果たしていただくための対応取っていただきたいというふうにもう一度お願いしておきたいと思います。もう恐らく答弁同じになると思いますので、質問はしません。 次、済みません、四番目の特定地域サービスの創設と包括的な評価の仕組みについて伺いたいと思います。 これ、先ほども具体的な制度設計によりますよねという話がずっとされましたし、私も本会議で質問をしたときに、今後の議論の中でサービスの利用内容、利用回数、利用のパターンに応じて複数の報酬区分設定するというような答弁いただいております。 これは、事業者のサービスが抑制的になったりというようなモラルハザード的なところでちゃんと組んでいかなきゃいけない、仕組みをつくっていかなきゃいけないという認識は確認できたんですけれども、一番確認したいのは、それぞれの自治体が特定サービスを導入するに当たって、例えば、保険財政悪化しているから、もう予算コントロールできるように、多くを特定サービスにしちゃえば大体年間でどれぐらい使うかというのが分かるわけなので、どんどんこの特定サービスというのを地域当てはめて使っちゃおうということになるんじゃないかということを私懸念しています。 中身の仕組みもそうなんですけれども、この特定地域サービスを導入できる、ここに対しての歯止め、これというのはどういうふうに考えていらっしゃるのか、厚生労働大臣、課題認識と対応策、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今回の特定地域サービスにつきましては、先ほど来御指摘をいただいておりますが、包括的な評価の導入によりまして、地域の訪問介護サービスの継続確保につながっていくことを目指しているものでございます。 今回の特例の対象となる特定地域の対象エリアでございますが、サービス需要の減少を捉える観点で、高齢者の人口密度や高齢者人口の減少などに着目をした一定の基準を設定をすることとしております。具体的な基準を設定をいたします。そうした上で、国の定めた報酬単価や地域の基準に基づいて、導入の是非について各地域において決定をしていただくことになります。 この導入に当たっては、都道府県と市町村に協議をしていただくことになりますし、保険者である市町村を中心に、事業者や住民の意向を十分に反映した対応が行われることを想定をしておりますので、制度創設の趣旨から離れた、今御指摘のあったような導入が行われるようなことは想定はしておりませんけれども、我々としては、しっかりその制度の趣旨が周知をされて、適切に対象地域の範囲などが設定されるように努めていきたいと考えております。
○田村まみ君 保険者がしっかりとという、その保険者が財政をコントロールしたいがゆえに、たくさん包括払いを設定すればコントロールしやすくなるわけじゃないですか。ケアマネがどういう計画を立ててくるかではなくて、何人でどれぐらいの包括払いでというふうになるわけなんですよね。なので、その保険者の恣意的な利用が私は懸念されると言っています。 中山間地とか過疎地の二〇二四年までの対象地域というのは、正直、現場から聞いていたら、もうこれ過疎地域での加算してほしいと言うんだけれども、保険者から、いや、まだそういう地域じゃないということで、はねられていたという実態があるわけなんですよね。なので、保険者がその恣意的に利用するというところをどうやってコントロールするかというところを今問うているわけです。 高齢者の人口減少等々の歯止め、その数字を出していくと言ったんですけど、それ、だから、一律な基準をしっかりと明確にしていくのか、また厚労省が、結局そこは現場の、地域の実情に合わせてと言うかによって大きく変わってくると思うんですね。そこのところについて、ちょっと細かいので、局長の方でお願いします。
○政府参考人(黒田秀郎君) 先ほど大臣からお答え申し上げましたが、特定地域の対象についての考え方を、一定の基準をお示しします。それは客観的な基準を想定をしております。 それで、この仕組みの導入の背景は、先生よく御案内のとおりなので釈迦に説法になりますが、サービス需要が減っていくということに着目をして、そこを起点にした検討になっております。ですので、高齢者の人口密度あるいは高齢者人口の減少、こういった客観的な要素、あるいは、その地域に事業所がないとか、そういう客観的な状況をベースにした基準をお示しをするということを考えておりまして、具体化は審議会での議論になりますが、恣意的な運用ということにならないようなものとして議論を進めてまいりたいと存じます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 本会議では、利用者がケアマネにもっとたくさんサービス入れろということが起きるんじゃないかとか、事業者が包括の範囲でサービス減らしちゃって質が悪くなるんじゃないかという、こういう質問させていただいたんですが、そもそも特定地域の指定についてもしっかりと見ていただきたいというふうに思います。 次に、包括的な支援体制の整備、重層的支援体制事業について伺いたいと思います。 資料の二、付けております。これ、この重層の話をしたりとか地域の福祉の話をするとよく見る図なんですけれども、この地域共生社会の実現に向けた取組として、今回の包括的な支援体制の整備、重層的な支援体制整備事業が展開されている中でのここの体制強化、言われています。 今回、改正法の百六条の三の二に基づいて支援会議が設けられて、同五項の連携、同五項において、連携をしっかりと図っていくというふうに、その努めなければいけない規定が置かれました。 都道府県、市町村における会議体のこの設置数や連携を図るなどの取組、この活用状況を今後どのように把握して効果を図っていくのか、お示しください。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 社会福祉法に基づく支援会議につきましては、これまで、いわゆる重層事業を実施している自治体のみが設置できる仕組みとしていたところでございますが、関係者間の連携、協働体制を地域の実情に応じて構築できるよう、この法案におきましては全ての市町村において設置を可能とする内容を盛り込んでおります。 支援会議につきましては、これまでも設置数や活用状況の把握をしておりまして、例えば令和六年度におきましては、重層事業を実施している三百四十六の自治体のうち三百二十八の自治体で支援会議を設置していると承知しており、法改正後の状況についても継続的な把握に努めていきたいというふうに思っております。 また、昨年度の調査研究事業におきましてロジックモデルというものを作成させていただきましたが、この中で、世帯全体の課題を捉えた支援ですとか共通の方針の下での支援など、多機関が協働した支援ができるようになったかについて評価項目を掲げているところでございます。 支援会議を設置することによりこうした効果が発現することが期待されており、自治体自らそれを自己点検できるというふうに考えております。今年度は、このロジックモデルを自治体で検証した上で、使いやすいツールの開発、こういったものを行うこととしておりまして、こうしたものも活用いただきながら、支援会議などを始めとする多機関による連携効果等を検証いただくとともに、厚生労働省としても自治体における取組状況をよく注視していきたいというふうに考えております。
○田村まみ君 なぜこの質問をしたかというと、平成二十六年六月の消費者安全法の改正によって、高齢者、障害者、認知症等による判断能力が不十分となった方の消費者被害を防ぐための、地方公共団体及び地域の関係者が連携して見守り活動を行う消費者安全確保地域協議会、よく見守りネットワークというふうに言っているんですけど、今回の法案でもよく見守り見守りと言って、じゃ、どっちの見守りなんだというふうに一般の人が聞いたら思うと思います。利用する予定になる高齢者や障害者の方たちもそうだというふうに思います。 そういう意味でいくと、この今数を聞いたんですけれども、例えば、この今回の表、図に入っていないと思われるこの新設の支援会議において連携を図るように努める自治体の会議体に、私が今指摘した消費者安全確保地域協議会、見守りネットワークなど、社会的な困難を抱える方を支援する他省庁の会議、取組というのも多くあるというふうに思いますし、会議体もあるというふうに思っています。これがこの支援会議に含まれるのかというところを、厚生労働大臣、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、社会福祉法に基づく支援会議につきましては、課題を抱えていらっしゃる住民の支援について、必要な情報の交換と検討を行う場です。ほかの関係会議で支援の内容が十分に検討されていない場合など、他の関係会議と相互に連携を図りながら検討を進めることなどが法律に規定を、改正法に規定をされているところであります。 ここで言う他の関係会議でございますが、これは、他省庁の制度に基づくかどうかにかかわらず該当するものだと考えております。消費者安全確保地域協議会についても、認知症高齢者や障害者等の配慮を要する消費者の消費者被害の早期発見や福祉サービスへの円滑な移行といった支援を行う会議体でありますので、支援会議が連携を図る関係会議に含まれるものと考えております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 これ、だから、市町村、自治体がどこまでの会議がどういうふうに支援会議に入っていって、どのように支援をしていくかというのは、本当にそれぞれになっていくんですよね。あえて今数を聞いたのは、厚労省のこの重層のところに入っているところだったと思うんですけれども、自治体ごとに、どういう会議で何が議論されているかということを連携させていくというところをどこが旗振り役になってやっていくか、これ重層と生活困窮の議論をしたときも同じような議論がありました。そして、今回は、そこに付ける予算に関しても減らしていく傾向が出てきているんじゃないかとか、数だけを見る指標は出して、質はしっかりと担保しようという議論にはなってきていると言っているが、本当にこれが活用されているかというのが今後の大きな課題になっていくと思います。 例えばなんですが、金銭管理に不安を覚えた頼れる身寄りのない高齢者の支援について、この日常生活支援事業の身寄りのない高齢者の支援なのか、今回の成年後見制度、いずれを選択するのか、こういうようなところとかも利用者は分からないと思うんですね。一個だけ事例として、これ、じゃ、どういうふうに今後対応されるかというところを参考人にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(鹿沼均君) 成年後見制度のうち法定後見制度は、本人の判断能力が不十分である場合に家庭裁判所が選任した成年後見人等が本人を法律的に支援する制度でございます。 一方、今回の第二種社会福祉事業に位置付ける新たな事業につきましては、福祉サービスの利用援助や金銭管理等の日常生活支援、入院、入所等の手続の支援、死後事務支援について利用者と事業者の契約により実施する事業でございます。 いろいろとその地域の一次相談窓口であります地域包括センターや障害者の相談支援機関が御指摘のような様々な相談を受けた場合に、本人の意思ですとか、選好、価値観、また判断能力や生活の状態、権利擁護や意思決定支援が必要になる状況、福祉サービス等による支援の状況や支援者との関係性の情報、様々な情報を集めて本人の支援ニーズを精査した上で、成年後見制度でもありますし、また、今回の新たな事業ということだけでなくて、それ以外にも様々な支援がございますので、そういったものも含めて必要な支援へのつなぎを行っていくというふうに考えております。
○田村まみ君 引き続き現場に届く内容にしていただきたいということをお願いして、終わります。
○川村雄大君 公明党の川村雄大でございます。今日もありがとうございます。 まず、田村委員からもお話ありましたけれども、ケアマネジャーさんについて私も取り上げさせていただきたいと思います。 本改正案で、介護支援専門員、ケアマネジャーさんの更新制が廃止される、これ本当にケアマネジャーさんに活躍していただけるために非常に大きな一歩であるというふうに思っておりますけれども、その上で、本会議でも取り上げさせていただきましたけれども、ケアマネジャーさんの安全確保についてお伺いをさせていただきたいと思います。 過日、居宅訪問中のケアマネジャーさんが御利用者の御家族に命を奪われてしまうという大変痛ましい事案がありまして、元々ケアマネジャーさんというのはカスハラを受けやすいということは、これは言われておりました。日本介護支援専門員協会の令和六年度調査では、四割のケアマネさんが過去一年間にカスハラを受けた経験があるというふうに回答してございます。カスハラ、その受ける対象というのは、御利用者様だけではなくて、その御家族であったりキーパーソンであったりというようなことが挙げられております。これは調査の結果でございます。 そこで、まずお伺いをいたしますけれども、ケアマネジャーさんを始めとする在宅の介護従事者の方が、カスハラ、それから暴力、脅迫、身体的危険事案等についてどの程度受けているとか、そういったことについての厚労省としての実態把握についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘くださいましたとおり、介護分野で働く方々が、利用者やその家族からハラスメントを受けることなく、安心して働くことができる環境整備が重要でございます。 訪問現場における在宅介護従事者の安全確保につきましては、これまでも利用者や家族等との間で深刻なトラブルになるおそれがある事案への安全確保対策として、事業者が講ずることが望ましい措置の明確化等々は行ってまいりました。あわせて、関係団体による調査等を通じましてハラスメント対応等の実態把握に努めてまいりました。 先ほど委員が御指摘くださったケアマネ協会の話も、私どももその調査に対して協力をさせていただいておりますし、その結果についても課題認識も共有させていただいております。 本年十月には改正労働施策総合推進法が施行されまして、介護事業者を含む全ての事業主に対してカスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上必要な措置が義務付けられるということになっております。このため、カスタマーハラスメントの防止に関して介護事業者が取り組むべき具体的な内容について、今後関係審議会で御議論いただいた上で、運営基準への位置付けなど必要な措置を講じることを予定をしておりますが、そうした中でも、関係者と連携をしてハラスメントの対応状況等を把握をした上で必要な検討を行っていくということを想定しております。
○川村雄大君 ありがとうございます。 今局長からも触れていただきましたけれども、まさに今年十月から、労働施策総合推進法等が改正されまして、カスハラ対策が事業主の義務となるというふうに承知をしてございまして、一方で、今、現行の令和四年三月改訂の介護現場におけるハラスメント対策マニュアルの記述ぶりの中では、利用者、家族等から受けるカスハラ防止の方針、明確化等を推奨とされておりますが、この今般の改正も受けまして、やはり、これは推奨ではなくて、今局長もちょっと触れましたけれども、義務であるとか実効性のある内容に格上げといいますか、変更するべきだと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 現在の厚労省側での介護現場に対する整理につきましては、法律上の整理と連動しておりまして、例えばセクハラ、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントにつきましては、男女雇用機会均等法等において事業主による雇用管理上の措置が義務付けられておりますので、この義務付けと連動する形で、介護サービスの運営基準で介護事業者が講ずべき措置として位置付けられております。 それに対しまして、カスタマーハラスメントにつきましては、まだ現在は、十月になると変わりますけれども、現在は、労働施策推進法に基づく指針において事業主が講ずることが望ましい取組というのが現在の位置付けでございますので、これに連動する形で、介護現場へのお示しの仕方につきましては、介護サービスの運営基準の解釈通知においてその旨が明確化しているというのが現在の整理でございます。 ただ、先ほど先生も御指摘くださいましたように、改正労働施策総合推進法が本年十月から施行されますと、介護事業者を含む全ての事業主に対してカスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上必要な措置が義務化をされます。同法に基づく指針等に基づき必要な対応を行うことが求められます。 こうしたことは、言ってみれば前提となる法律の位置付けが変わるということでございますので、介護事業者が取り組むべき具体的な内容につきましては、今後、社会保障審議会介護給付費分科会で御議論いただいた上で、運営基準への位置付け、これは義務という意味ですけれども、など必要な措置を検討し講じてまいりたいと存じます。
○川村雄大君 ありがとうございます。 じゃ、ちょっとまた別の角度からお聞きしますけれども、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第五条というのがございまして、ここにこういうふうに定められております。「指定居宅介護支援事業者は、正当な理由なく指定居宅介護支援の提供を拒んではならない。」とされております。 これは、当然ですけれども、利用者保護の観点から、みだりにケアをすることを拒んではならないということですので、利用者保護の観点からは重要でありまして、これは事業所の都合で不当にケアの支援を拒んではならないということでありますが、一方で、そのケアマネジャーさん、現場の方を守るという観点から考えてみますと、この正当な理由があればケアの提供を拒んでいいわけですけれども、この正当な理由の例として解釈通知がなされていまして、一、事業所の現員から利用申込みに応じ切れない場合、つまり人員不足である場合、二、通常の事業実施地域外である、遠い、遠隔である場合、三、他の事業者にも依頼している場合等が示されている一方で、暴力とか脅迫とか身体的危険がある場合の取扱いについては必ずしも明確ではありません。 利用者又は家族等からの暴力、脅迫、身体的危険等がある場合には、契約解除、担当変更、それから訪問方法の変更等が正当な安全確保策となり得るということを指定基準の解釈通知等でより明確に示すべきではないかと考えますが、見解を伺います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘の居宅介護支援の指定基準におけるサービス提供拒否の禁止の規定につきましては、居宅介護支援の公共性に鑑みまして、正当な理由なくサービス提供を拒否することを禁止するものでございます。 居宅介護支援は在宅介護サービスの利用の入口になるサービスでございまして、正当な理由の判断に当たりましては、職員の安全確保の観点、これは非常に重要な観点です。それと併せまして、必要なサービス提供の継続、サービスへのアクセスということですね、こちらの両面に十分な配慮を行うことが必要だというふうに考えております。 正当な理由につきましては、先ほど委員御指摘くださいましたように、解釈通知の中で一定の事由をお示しをし、それから、介護事業者向けのマニュアルの中で、ハラスメントを理由とする契約解除について、正当な理由が肯定される可能性がある場合、否定される可能性がある場合をそれぞれ例示としてお示しをしております。 今回の事案を踏まえまして、先ほど申し上げた二つの側面、つまり職員の安全性の確保、それからサービス継続の必要性、この両面に配慮した上で、基準の明確化に向けてどのような方策が考えられるか、関係者の意見をお聞きして検討してまいります。
○川村雄大君 ありがとうございます。 是非やっていただきたくて、これ、私、個人的なことにもなりますが、私も訪問診療をしていて、男性三名で訪問していました。高齢の男性でしたけれども、本当にささいなことで暴れてしまって、落ちていた工具で襲われそうになって、男性三名いましたけれども、一目散に逃げて、警察事案になりました。 これ、介護支援専門員の方、訪問系の介護に従事されている方、単身で訪問することが非常に多いです。特に介護支援専門員さん多くて、ただ、やはり当然、利用者様、それから御家族のことを思って行くわけでございます。そして、そこから様々ないろんな事由とかを聞かれて、それに応えようというふうにやって、それがシャドーワークにもなっているわけですけれども、そうした方の心身の安全というのは、これ確保されないと、これからまさに活躍いただかなければいけない分野でありますので、是非明確に実効性のある施策をお願いしたいということでございます。 そこで、最後、改めてケアマネジャー始めとする在宅介護従事者の安全確保に向けた具体的な取組について大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) ケアマネを始めとする在宅介護従事者の方々は、要介護高齢者を支える非常に重要な存在でございます。こうした皆さんの安全確保を図ることは極めて重要であります。このような、今回のような事案が決して生じないように万全の対応を取ることが非常に大事だと考えております。 今般の事案を受けて発出をいたしました事務連絡においても、自治体に対して、在宅介護従事者の安全確保に向けて、関係機関と連携の上、必要な対策を積極的に講じていただくようにお願いをしております。 その中では、安全確保として、個人でやはり対応するのではなくて、組織として必要な体制、これを取っていただくことが大事だということ、そうしたことに加えまして、日頃から地域ケア会議での共有を含め、地域の関係者と連携して地域全体で対応できるような、そういった体制を築いておくことが特に重要だということを示させていただいております。 こうした現行の仕組みがきちんと活用されるように、また今後とも、ケアマネの方を始めとする在宅介護従事者の安全確保、これについては全力で取り組ませていただきたいと考えております。
○川村雄大君 是非よろしくお願いします。ありがとうございます。 じゃ、次に、頼れる身寄りのない高齢者等への支援について伺います。 今回の法案では、日常生活支援、入院、入所手続支援、死後事務支援等を第二種社会福祉事業として位置付けることとされておりまして、これはケアマネジャー等が担ってきたシャドーワークを軽減することにも資するというふうに認識をしています。 六月十六日の参考人質疑の中で、認知症の人と家族の会の志田参考人から、こうした事業ができて一定のシャドーワークの軽減はできるが、例えば認知症の人を介護する家族が抱える不安とか愚痴とか長時間の相談とか、精神的負担を受け止めるケアマネジャーの負担というのはこうした事業では余り軽減されないのではないかとの指摘がありました。さらに、例えば認知症の人と家族の会が行っている電話相談や面接相談なんかをうまく活用してほしいという、大変示唆に富む御意見がございました。 今回の第二種社会福祉事業の新設でシャドーワーク軽減されるということを想定していますけれども、こうした本人や、利用者本人や家族への継続的な相談支援とか傾聴とか精神的支援については当事者団体が担ってきていただいた取組も重要でありまして、新たな第二種社会福祉事業の実施に当たっては、当事者団体、こうした当事者団体の連携も図っていくべきではないかと思いますけれども、御見解を伺います。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 今回の新たな事業につきまして、そのサービス等の利用に係る手続支援につきましては、実施主体と利用者との契約に基づいて実施するものでございますので、まず、そのシャドーワークの軽減につながるかという点も含めて、最終的には、どのような内容が対象になるかについて個々の契約の内容により決まってくることになると思っております。 国としては、事業に含まれる支援内容の考え方など事業の詳細について、今後、調査研究事業を活用し、検討を深め、ガイドライン等で示すことを考えております。 また、支援団体との関係でございます。 頼れる身寄りがいない高齢者等や判断能力が不十分な者を支えるためには、委員御指摘のとおり、本事業だけでなく、様々な主体の参加により地域全体で包括的に支援する体制を整備することが必要だというふうに考えております。 特に意思決定支援の観点からは、本人や家族の立場から本人を理解し、本人の気持ちに寄り添って接することができる当事者団体の存在は地域において重要な存在だというふうに考えております。 例えば、事業の利用等に当たって当事者団体が本人の意思決定支援を行うことも想定され得ると考えており、こうした内容も含めて、制度の施行に当たっては、当事者団体等の取組との連携も促してまいりたい、このように考えております。
○川村雄大君 ありがとうございます。 次に、デジタル遺品、デジタル遺産とか亡くなった方のサブスクへの対応について伺います。 五月二十九日の消費者問題に関する特別委員会で、私が、デジタル遺品やサブスクの解約についてどう扱っているかということを質疑をさせていただきまして、デジタル遺品に関する消費者相談は既に多く寄せられていることが確認をされました。黄川田担当大臣からは、昨年十一月から現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会で、死後課金に関する論点として、死亡時の対応手順について検討して、必要な法制度の見直しを検討していくような旨の御答弁をいただきました。 今後、身寄りのない高齢者や判断能力が不十分な方の死後事務支援を行っていく中で、行政手続等だけではなくて、スマホのパスコードに始まり、クラウド上のいろんなデータでありますとか、電子マネーとかネット銀行の残高ですとか、サブスクの契約が存続してしまう、いわゆるデジタル遺産、遺品への対応も考慮すべきではないかというふうに思います。 デジタル遺品やサブスクリプション契約の解約等についても、新たな第二種社会福祉事業の事業者が関与することも想定されるところでございまして、厚労省としては、消費者庁とか金融庁等と連携をして適切な対応を検討していくべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 御指摘のデジタル遺品等への対応につきましては、例えば令和七年度まで実施してきましたモデル事業におきましては、類似の取組を行った事業主体が少ないこと等を踏まえれば、今回の事業による死後事務支援の標準的な業務内容として位置付けることについては、少なくとも現時点では慎重な検討が必要だとは考えております。ただし、高齢者等終身サポート事業においてもそうでありますけれども、実際にどのような内容のサービスが提供されるかについては、先ほども申し上げたとおり、最終的には個々の契約の内容によって決まるものと考えております。 一方、御指摘のように、頼れる身寄りのいない高齢者が増加する中で、デジタル遺品の整理ですとかサブスクリプション契約の解約支援等に関与する場面、こういったことも生ずることはあり得ると考えておりまして、こうした点については、厚生労働省としても、消費者庁を始めとする関係省庁における検討状況を注視しつつ、必要に応じて連携し、適切に対応していきたい、このように考えております。
○川村雄大君 ありがとうございます。 次に、住宅型有料老人ホームの登録制度、新たな相談支援類型、ケアマネジメントに対する原則一割負担について伺います。 過日の参考人質疑では、特にケアマネジメントの原則一割負担に伴う現場への影響についてお聞きしたところ、永井参考人からは、ケアマネジャーの業務増大、処理負担増につながり得るとの懸念が示されました。また、三原参考人からは、新たな相談支援類型の報酬水準がどうなるかを見極める必要があるとした上で、利用者負担の徴収、現金管理が新たなケアマネジャーにとって負担になってしまうこと、そして、地域の外部ケアマネジャーが結局住宅型ホーム入居者の担当を敬遠して、その結果、内部又は系列側のケアマネジャーに集約されて、かえって囲い込みが助長されるんではないかというような御意見がございました。お二方共通した課題意識といたしましては、やはりケアマネジャーの処遇改善が不十分であれば、新たな有料化に伴う負担増に対応することは難しいというような、そういった課題だったというふうに思います。 そこで、伺います。新たな相談支援類型における報酬水準をどのような考え方で設定するのか。住宅型有料老人ホーム入居者への相談支援、ケアプラン作成、外部サービス調整、利用者負担の説明、請求、債権管理等に伴う業務負担増が想定されますけれども、これを十分に評価して水準を設定していく必要があるんではないでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 まず、今回創設をいたします新たな相談支援類型につきましては、その事務負担の軽減が非常に重要でございまして、この点につきましては、可能な限り事務負担を軽減するための方策について関係団体とともに検討し、手続面、それから、新しい類型に移行する際の手続です、これは例えばその指定の新たな手続が要らなくなるとか、そういった事務負担の軽減も含めて検討していきたいというふうに存じます。 それで、お尋ねの新たな相談支援類型についての報酬の考え方ですけれども、今回の新たな類型は、ホームと対等な立場で、ホームからの協力を得て、本人の生活状況を聴取した上でケアプランを作成するというケアプラン作成業務、それから、それに加えまして、ホーム外での地域の活動へのつなぎなど地域資源の把握、活用を含めた支援を行うといった新しいサービスでございます。その報酬につきましては、現行の居宅介護支援の報酬等を踏まえつつ、ケアプラン作成と地域生活相談を包括的に評価する必要があるというふうに考えております。 地域の居宅介護支援事業所が制度施行後も登録施設介護支援のサービス提供を円滑に実施することができることが重要だと考えておりまして、御指摘の点も踏まえまして、登録施設介護支援が担うサービスの在り方を含めて、関係審議会において丁寧に議論を行ってまいります。
○川村雄大君 済みません、ありがとうございました。 最後のDWATの話だけ質問させてください。かまやち先生からもありました。 参考人質疑で菊池参考人は、災害が起きるたびに専門家が集中的に支援に入るけれども、経験やノウハウが十分に蓄積されないと継続性が担保できないんではないかと、そういう御意見がございました。 DWATについても、DMATの活動要領に相当するような全国標準のガイドラインであったり、平時からの司令塔機能を整備すべきであるというふうに思っておりますけれども、具体的にどのようにDWATを整備されていきますでしょうか。大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、DWATについては、国が定めるガイドラインに基づいて、平時から各都道府県において災害福祉支援ネットワークを構築をしていただいて、チームの組成方法や派遣ローテーション等の協議などを実施をしているところであります。災害発生時には、このネットワークが本部となって被災地の情報収集を行い、DWATの派遣に関する調整などを行うこととなります。 今回の法案では、DWATチーム員の登録を国が行うとともに、研修、訓練の実施、これを国の義務としているところでございます。各都道府県においても、DWATチーム員の登録名簿の閲覧が可能でありますので、派遣体制の確保に活用できると考えておりますし、また研修、訓練を実施する際にも活用いただけるものだと考えております。 厚労省としては、DMATの運用をこれ参考にこれからもさせていただいて、例えば市町村との連携の在り方であったり、あるいはリーダーとなる方の養成であったり、そうしたことについても更に踏み込んで取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、今後とも、ガイドラインの改定など行うことも含めまして、必要な体制整備に取り組んでいきたいと考えています。
○川村雄大君 ありがとうございました。 福祉と医療、介護、全部連携することが必要ですので、しっかりよろしくお願いいたします。 以上です。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、猪瀬直樹君が委員を辞任され、その補欠として青島健太君が選任されました。 ─────────────
○新実彰平君 日本維新の会の新実彰平でございます。 先週に続いて機会を賜りました。誠にありがとうございます。 まずは、頼れる身寄りのない高齢者、そして判断能力不十分の方への支援策について伺います。 第二種社会福祉事業としての新設を目指す制度ですけれども、社会情勢に応じた前向きな制度改正かと存じておりますが、幾つか確認をさせていただきます。 まず、既存の福祉サービス利用援助事業は、利用料無料、あるいは、いただくとしても一回千円とか千五百円程度、廉価な利用料設定となっておりまして、基本的には民間参入が成立せず、公費の補助を受けた社会福祉協議会が担われています。一方で、ある程度経済力のある方については、民間の高齢者等終身サポート事業を使われているというのが現状でございます。 その中で、今回新設される第二種社会福祉事業としての新制度ですけれども、経済力の言わば中間層にもリーチすることが期待されているんではないかなと思います。ただ、果たしてどこまで受皿となる事業者がいらっしゃるのかというところが少し気になっております。既存の民間サービスの担い手は介護事業者とかあるいは行政書士等の士業の方が主でありますけれども、こうした皆さんが業態をいわゆる中間層にも拡大をしてくださらなければ絵に描いた餅となるわけであります。 今、政府は、どのような事業者がこの新業態に参入すると期待をしているんでしょうか。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 今回の新たな事業につきましてですが、地域の多様な主体による取組や他の公的制度の活用も含め、地域全体で支援体制の確保に取り組むことが重要であると考えております。この新事業につきましても、まず社会福祉協議会、これが重要な担い手として、全国どこの地域でもこの事業による援助を受けることができるよう、都道府県社会福祉協議会にはその区域内で着実に本事業を実施されるために必要な事業の実施を義務付けることとしております。 一方で、本事業については、今後、制度設計の検討を含め進めて、その内容をガイドラインとしてお示しする予定でございますので、社協以外の実施主体の参入の見込みについて現時点で数字をお示しするのはなかなか難しいですが、私どもとしては、まずは社会福祉法人ですとかその他地域の中の様々な公的な団体、またNPO法人、こういったところも御参入いただければと思っております。 参入が容易な第二種社会福祉事業と位置付けることで多様な主体の参画を促していけるよう施行に向けて取り組んでまいりたい、このように考えております。
○新実彰平君 ありがとうございます。 既存の民間サービスを提供している事業者が業態拡大をされるんだとすれば、恐らく利幅は小さくなるでしょうから、どこまで参入をいただけるのかというのは慎重に経過を観察をいただきたいと思いますし、まず、やはり社協だということを御言及をいただきましたが、まさに、この社会福祉協議会ですけれども、既存の事業におきましても、これ判断能力の不十分な方のみを対象とした制度でありますが、それ、その現状においても、全国およそ千六百余りの基幹的社会福祉協議会が、四千人余りの専門員と一万五千人ほどの生活支援員、合わせて、ですから二万人弱の人員で五万六千人程度の利用者を支えていらっしゃるということであります。 当然、その他の業務も負担としては存在をしているわけですので、既にその業務量はオーバーフローしているんではないかなと指摘をされております。ここに更に新制度においては頼れる身寄りのない高齢者の方も対象に加わって、更に対象業務も拡大をされて、更に経済力中間層にまでリーチしてもらうとなりますと、これ果たして社協のキャパシティーは十分なのかどうか、この問題意識を伺わせていただきます。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 まず、前提といたしまして、社協さんについては非常にその存在が大変重要だ、実施を義務付けておりますので大変重要だと思っておりますし、一方で、社協さんだけではなくて、様々な民間主体にこの事業に参入いただけるよう、我々としても努力していきたいというふうには思っております。 その上で、現在、社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業につきましては、待機者が生じていることや、同事業を支える専門員や生活支援員の充足状況等に課題があるというふうに認識をしております。 また、社会保障審議会の報告書におきましても、この事業の詳細の検討に当たっては、現在の日常生活自立支援事業の実施状況や社協の実践の経験を踏まえること、また、事業実施に向けて丁寧な説明や十分な準備期間を設けること、事業実施までの準備期間を通して関係者との継続的な調整を行うこと、こういったことが指摘をされているところでございます。 御指摘の社会福祉協議会の体制につきましては、これらの御指摘も踏まえながら、本事業が利用料収入による運営を原則としている点ですとか、他の民間事業者も担い手になるという点といった特徴も踏まえまして、今後の予算編成過程で必要な対応を検討していきたいと思っております。
○新実彰平君 ありがとうございます。 もう既に多大な御負担を掛けているのが社協であるということは、是非とも引き続き御留意をいただきたいというふうに思います。 何となく役割分担のようなものも見えてまいったわけですけれども、その上で行政の関わり方をちょっと整理をすべきではないかなということを御指摘申し上げます。 民間の高齢者等終身サポート事業については、明確な監督官庁が存在をしておりません。やはり、質の低い事業者が参入をすれば、高齢者の方の老後の生活の安定を脅かすことにもなりかねないわけであります。 そこで、例えばこの高齢者等終身サポート事業にも届出制を導入するなどして行政によるチェック機能を強めるべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 頼れる身寄りがない高齢者等の増加に伴いまして、高齢者等終身サポート事業に対するニーズが高まっていくことが想定をされます。先ほど第二種社会福祉事業の話がございましたが、こちらは公的な位置付けもかなり強いものだというふうに存じます。これからお話しするのは民間のサービスの方です。 それで、こうした事業の適正な運営を確保することは大変重要でございますので、利用者が安心して事業を利用できるように、令和六年に関係省庁が連携をして事業者向けのガイドラインを策定しております。このガイドラインを踏まえまして、昨年八月、高齢者等終身サポート事業者による全国レベルの業界団体が設立をされました。この同団体におきまして、今月から国のガイドラインを上回る基準を満たす事業者を優良事業者として認定する制度が創設をされました。この仕組みが動き始めるということでございます。こうした民間の事業者による質の向上に向けた取組が極めて重要かと存じます。 厚生労働省としては、引き続き、関係省庁と連携をして、ガイドラインの周知を図りながら、こうした業界団体の取組の後押しをしてまいります。 また、今回の法案では、頼れる身寄りがない高齢者等からの相談対応について、各市町村において関係者で協議をし、課題解決につなげる取組が推進されるということが盛り込まれております。例えば、こうした地域の協議の場に、先ほど御紹介をしました団体の加盟の優良事業者として認定されているような方々の参画を促すということも一案かと存じます。こうした事業者が各地域において適切に選ばれて、地域の関係者との信頼関係を構築できるような必要な環境整備にも努めてまいりたいと存じます。
○新実彰平君 現状よく分かりました。 業界団体ができるということは大変大きな前進だというふうに思いますし、引き続きコミュニケーションを丁寧に取っていただければというふうに思います。 加えまして、この第二種社会福祉事業ですけれども、これは既に届出制なわけですが、これ都道府県知事への届出で完結をすると。一方で、関係者にとって最も身近な存在であるのは市区町村であろうと思いますが、市区町村の制度的な関与が担保されていないようにも思います。そのため、自治体の窓口や医療機関が、地域にどんな支援事業者がいるのか、どのようなサービスが行われているのかを把握、コントロールできない可能性も今後出てくるんではないかと、新規参入もあればなおのことというふうに思っておりまして、有機的な連携やあるいは悪質な終活ビジネスの排除を阻む可能性も指摘をされているところでございます。 新設のこの福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業への市区町村の関与を強めること、この関与を制度的に担保することの必要性について御所見を伺います。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 頼れる身寄りがいない高齢者等を地域全体で支援する体制の整備につきましては、包括的な支援体制の整備を行う市町村がその責務の一環として地域の実情に応じて体制整備を行っていくことが重要だというふうに考えております。 また、頼れる身寄りのいない高齢者等への支援に当たっては、市町村単位で設置される相談支援機関への相談を端緒として必要となる支援につなぐことが考えられるところでございますし、その場合にこの新たな事業というのはその重要なつなぎ先の一つになり得るというふうにも認識しております。このため、本事業の開始後の届出義務に基づき都道府県が把握した本事業を実施する事業者の情報について市町村においても把握すること、こういったことは有用だというふうに考えております。 こうした観点から、今後、この事業の詳細の設計ですとか、頼れる身寄りがいない高齢者等の支援に係る市町村の役割等を整理する際には、御指摘の観点も踏まえながら、都道府県による情報提供の在り方ですとか、都道府県と市町村の連携方法、こういったものも含めて検討を進めていきたいと思います。
○新実彰平君 前向きな御答弁ありがとうございます。 このテーマの最後に伺いたいのは、医療との連携でございます。 頼れる身寄りのない方が入院された後の生活におきましては、どうしても医療関係者に責任が偏重します、当然かと思いますが。その中で、例えば医療ソーシャルワーカーや看護師さんが日々のちょっとした買物を手伝ったり、場合によってはお金の管理を任されてしまうとか、任される以前にもう担わざるを得ない現実があったりとか、そんなケースがございます。これ、当然、必須の医療行為とかケアとは呼べないわけでありまして、まさにシャドーワークであります。お金ですからトラブルのもとにもなるわけで、大変なストレスも掛かってくるわけです。当然ながら、また治療方針の決定なども共同意思決定で行わざるを得ないというのは大前提でございますが、様々な負担が掛かってくると。 この医療サイドが担う負担も含めて、シームレスに把握をして連携を図る必要があろうかと思いますが、今回の新制度においてはちょっと余り医療に言及がなかったもので、このシームレスな連携等についての厚労省の所見を伺います。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。 今回の事業でございますが、単身世帯等の増加が進む中で、これまで家族、親族等が担ってきたと考えられる日常的な手続等への支援が受けられないことが生活上の課題として顕在化してきているというふうに思っております。 こうした課題への対応として、新たな事業におきましては、頼れる身寄りがいないことで必要となるものとして、この委員会でも何度かお話をさせていただきましたが、福祉サービスの利用援助等の日常生活支援、入院、入所等の手続の支援、死後事務支援、こういったことを内容としており、サービスの利用に係る手続支援については、実施主体と利用者との契約に基づいて実施するものと考えております。 したがって、委員御指摘の点も含めて、どのようなことが対象になるかについては最終的には個々の契約の内容によって決まることになると思いますが、国としても今後事業の詳細について調査研究事業を活用し検討を深め、先生の御指摘も踏まえながらガイドライン等で示すことを考えていきたいというふうに思っております。
○新実彰平君 ありがとうございます。 医療関係者の皆さんの負担にもどうか御留意をいただきたいというふうに思います。 時間なくなってまいりましたけれども、有料老人ホームの囲い込み対策についても伺わせていただきます。 今回、特定の事業者の利用を入居要件とすることを登録事業者については禁止していくということで、これは一定効果を発揮すると思うんですが、ただ、なおも、やはり当法人の訪問介護を使わないと安全、保証できないよとかいった口頭での強い推奨とか誘導を継続する可能性というのはあるんだと思うんですね。 様々な方法、今、同一建物減算の強化とか、ケアマネさんへの特定事業所集中減算なども並行して走らせてこの囲い込み防止を行われているのは重々認識をしておりますが、もしまだ効果が不十分であった場合の将来の話ですが、例えば、当該ホーム入居者の利用するサービスの特定事業者への委託の集中率に上限を設ける等の施策も検討すべきではないでしょうか。当然、地方においては事業所自体が不足をしておりますので、余りにもその上限を設け過ぎると頼む事業所がないということにもなりかねませんので、一定の距離の中に委託可能な事業者が複数存在しているケースのみ適用する等の適用除外の条項は必要でしょうけれども、このサービスの集中率の上限規制など将来検討すべきではないかという点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 いわゆる囲い込みの対策につきましては、その介護報酬上の取組を中心にこれまで行ってまいりましたが、今回、登録制の導入に伴いまして、ホーム側の規制も併せて検討するということになります。 それで、介護報酬上の仕組みについては、委員御指摘くださったように、いわゆる集中減算という仕組みを用いまして、これは一件当たり提供するコストの違いということに着目をした一定の措置でございますが、あわせて、その内容についても御確認いただきたいというような意味合いで設けているものでございます。 それで、今回のその登録制度の導入に伴いまして、これに加えて新たに老人福祉法に基づく規制の中で対応していくということを予定をしておりまして、その中では、以前衆議院でも御議論いただきましたが、入居者の入居要件として特定のサービスを求めるということを禁じていくという話に加えまして、言わば選択していただくということが重要なので、複数の、選択肢として複数の事業所が提示されるということが望ましいというふうに考えております。そうしたことも考えていきたい。 あわせて、契約前において、その入居者が希望する介護サービスの利用を妨げない旨を含めた重要事項説明の実施、入居契約書の事前交付、こうしたものも位置付けてまいりますし、入居契約時にケアマネジャー等の変更を強要することや特定の介護サービス事業者の利用を入居条件とすることの禁止について、登録ホームについては老人福祉法に基づく登録基準において、届出ホームについては老人福祉法に基づく入居者の利益のために遵守すべき事項として定める等の所要の改正を盛り込んでおります。また、こうした措置の実効性を担保するために、ホームにおけるこうした取組の内容を公表いただくということも想定をしております。 こうした枠組みに加えまして、委員御指摘のような、例えばホーム入居者における特定の事業者の利用状況の公表といった措置が更に必要かにつきましては、地域ごとの状況、事務負担等を踏まえながら、有識者検討会等の場において関係者の意見を丁寧に伺いながら議論を行ってまいります。
○新実彰平君 最後、質問はかないませんでしたけれども、この問題も含め、また加えて、その紹介業者の存在等もあって、やはり特養や老健などの公的な施設が少し厳しい状況に相対的に置かれていると、ここも今後是非とも目配りをいただきたいということを御指摘申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。 本日は、社会福祉法等改正案について、二〇四〇年を見据えた高齢者支援の在り方という観点から質問させていただきます。 私は、昨年の夏、自身の選挙戦のさなかに九十五になる母を見送りました。母は産婦人科医として昭和の地域医療を支えた後、父を見送り、最期まで自宅での独り暮らしを望みました。その過程で私は、地域包括支援センター、ケアマネジャー、ヘルパー、訪問看護、訪問診療、そして救急医療の全ての現場を、医師としてではなく、一人の娘として経験することになりました。そこで見えてきたのは、日本の介護や福祉は、制度だけで成り立っているのではなく、人で成り立っているということです。 まず、制度の縦割りについて伺います。 現場の方々からは厳しい状況を聞いております。実はこの現場の方というのは、私の母を大変献身的に支えてくださったケアマネジャーでございます。その方から印象的な話を幾つか伺いましたので、今回質問させていただきます。 その一つが、六十五歳までの要支援者、要するに六十四歳に介護のことで窓口に来ても、ちょっと待ってくださいと、六十五まで待ってくださいってことを言われるということで、この六十五歳までの要支援者が六十五歳になるまでの移行期に生じる支援の空白について、厚生労働省はどのように認識し御対応しているのか、教えてください。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 六十五と一つの線に置いているということで、介護保険の御説明からさせていただきます。 介護保険制度は、二〇〇〇年に設けられましたが、高齢化に伴う、加齢に伴う介護ニーズに応える、つまり高齢化対応がベースですという制度として、新しい社会保険制度として設けられたということが経緯でございます。 その仕組みの現在の立て付けは、六十五歳以上の高齢者に加えまして、第二号被保険者と法律上申しますが、四十から六十五歳前、未満の方々につきましても、加齢に起因する疾病を原因として要介護状態等にある場合には介護保険給付がなされると。その特定疾病の対象にならない場合については介護保険制度からの給付はなされませんので、逆にそれ以外の支える手段としては、例えば障害者関連の施策の中で認定なり決定を受けてサポートを受ける、あるいは、その他疾病に着目した施策の対象になる場合にはそうした制度のサポートを受けると、こんな立て付けになっているということでございます。 障害者、障害認定を受けて、障害認定、済みません、障害者の給付の決定を受けてサポートを得ることも可能なわけですけれども、その場合については、あらかじめ設けられた基準に基づいて、市町村において個々の状況を丁寧に勘案した上で、支給決定を受けて障害福祉サービスの利用が可能でございますが、その場合は、六十五歳に到達をした時点で介護保険サービスへの移行、それから必要な場合は障害者サービスから給付が受けられますけれども、そうした手続の切替えに関する事務が発生をするというのが現行の仕組みでございます。 あわせまして、医療であれば、国民皆保険の中で年齢に関わりなく入院医療、外来医療、在宅医療等の医療を受けることが可能になっております。 六十五歳未満の方々も含めて必要な支援が適切に届けられるためには、窓口が市町村になることが多いので、こういう窓口における対応も極めて重要かと存じます。丁寧な対応がなされるように、私どもも関係部局と連携をしながら取り組んでまいります。
○岩本麻奈君 ありがとうございました。 この制度を知らない人もいるかと思いますので、そういう意味で、告知をいただいて有り難いと思います。 次に、さんざん出てまいりましたケアマネジャーのシャドーワークなんですけれども、私は、もう本当に逆に非常に有り難かったというのが事実でして、なぜなら、やはり誰でも代替ができる業務では決してないんですね。やはり家の中のなかなか言えないこととか、あと、家族の確執とか歴史とかも全部お話ししながらやってきたというのがありまして、やはりこのケアマネジャーさんの善意や献身、このシャドーワークに依存している側面があるとはもういろいろ認識なさっているとは思うんですけれども、今後これをどのように評価して待遇につなげていくのか、もう一度お聞きしたいと思います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 在宅の生活を継続していく上での要がケアマネジャーさん、ケアマネジャーの皆さんですし、彼ら、ケアマネジャーさんたちの信用でこの仕組みが成り立っているということは先生おっしゃるとおりだと思います。 それで、他方で、これから身寄りのない高齢者の方々、あるいは医療ニーズ、介護ニーズ両方お持ちの方々等々も増えてまいりますので、ケアマネジャーの皆さんの仕事をどこにウエートを置いてやっていただくのかという話が重要になってまいりますのと、あとは、ケアマネジャーの皆さんの中心的な、本来業務と申しますか、中心的なお仕事は、利用者の方へのアセスメントと必要なサービスにつなげるという、そこが真ん中の業務ですので、そうした業務にできるだけ専念していただくという環境をつくっていくということも重要だろうと。あるいは、それが、先ほど別の委員からの御審議にもありましたが、ケアマネジャーさんが大変忙しくてなかなか本来の業務に集中できないという、それが人材を確保していく上でも課題だという話もございますので、そういった対応が求められるということかと存じます。 今回の法改正の中では、そういった意味では、本来業務の周辺にある業務については、支え手、担い手の方々を確保しながら順次お渡しをしていくということが、それ、いわゆるシャドーワークというやつですけれども、が重要だという観点で、地域ケア会議の中でそうした会議ができるように、地域ケア会議の地域包括支援センターへの委託、あるいは障害や生活困窮といったほかの分野も含めた関係会議、関係主体との連携等が法律に明記をされまして、地域ケア会議の中で実効的な議論を推進するための枠組みというものをつくっていきたいと思っております。 こうしたこと、これは少し時間を掛けて議論していくことになりますけれども、ケアマネジャーの皆さんが業務に専念できて、それで利用者の方々と向き合う時間も確保しながら専門性を発揮をしていくということの環境づくりを関係者と連携をして取り組んでいきたいと存じます。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 いずれにしましても、評価をきっちりして、それが報酬に結び付くような形になるといいなと思っています。ほかで代わることができない方もいると思いますし、それぞれの状況に応じて変えていくといいのかなと思います。 次に、介護現場のDXについてお話しします。 政府はDXを推進しているのは存じております。現場の負担軽減、人材不足に対応する必須の対策であると思っています。しかし、現場では実際に、依然としてファクス、紙が舞って、電話が中心である、更に驚くべきことに、いまだにガラケーが使われている現場もあり、場合によっては行政がそれを前提としているとのお話も聞きました。若い職員が介護現場に入ると、そのアナログさに驚くという声もあります。 地域包括センター間ですら、その地域包括センターの中で幾つか部署が、部署というか、分かれていたり、地域が分かれていますけれども、それですら情報共有が十分ではなく、担当者が替わるたびに知見や情報が失われるという指摘もありました。 また、地域包括センター間では、この紙ベースですら、書類、様式、システムの統一が図られておらず、エリアをまたぐケアマネジャーは非常に苦労して対応しているとのことです。これもまたケアマネジャー負担を逆に押し上げる要因になっていると思います。もちろん、AIやロボット以前の問題として、まず通常のICT化やシステム統一が進んでいないのではないかと思っております。 厚生労働省は、介護現場において、紙、ファクス、重複入力、自治体や支援センターごとの様式の違いが大きな負担になっている実態をどのように認識していらっしゃいますでしょうか。また、高齢者人口が最大になる二〇四〇年までに介護DXをどのような形にするつもりでしょうか。ファクスや紙文化から脱却する具体的な工程表があるのか、お伺いします。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 まさに委員御指摘くださったように、紙のやり取りが非常に多い分野、特に在宅の事業者の方々同士は紙のやり取りが一月の中で複数回起こりますので、その保管も含めて大変御苦労されているということですので、そこの部分の取組が大変急がれるというのは先生のおっしゃるとおりです。 〔委員長退席、理事自見はなこ君着席〕 この紙からデジタルのやり取りに移していくということで、私どもは今、在宅事業者の方々をオンラインでつなぐケアプランデータ連携システムというものの導入を皆さんに呼びかけております。これを使いますと、ケアプランのやり取り、これ計画を立てて実行するので、それでケアマネ事業所とその在宅の事業所との間のやり取りですが、これが紙、ファクスで行われているので、これをオンラインで行うということを推奨しております。 現在、この利用登録率が大幅に上昇してきておりまして、大体半数近くの事業所の方々がこのシステムにアクセスできる状態に近づきつつあります。これをまず使っていただくということを通じて、デジタルのやり取りにしていくということがまず急がれます。 このシステムをベースにして、それから市役所、それから保険者などで、市役所とそれから事業者の方々とのやり取りも電子でできるという介護情報基盤というものの構築を今準備進めておりまして、令和十年度から本格稼働するということに目指して準備を進めております。これに前半で申し上げたケアプランデータ連携システム統合いたしますので、この二つを稼働して使っていただくことで紙を大幅に減らしていきたいと思います。 この電子をベースにしたシステムに移行する過程で項目をそろえていくという、これをやりませんと電子に乗らないので、それも併せて進めていくということにしておりまして、この二つの仕組み、ケアプランデータ連携システムと介護情報基盤ということを基軸に置いて、紙から電子への移行ということを進めてまいりたいと存じます。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 是非、早急にと思います。実際に国政の場でも、いまだ紙、ファクス、重複入力、いろいろなっていますので、まず国政から直さないといけないのではないのかと、介護現場だけにDXを求めても説得力がないかなとは思っておりますが、是非進めていただけるといいかなと思います。 〔理事自見はなこ君退席、委員長着席〕 ちょっとお時間がなくなってきたので、この次の孤独死と孤立死の話はちょっと飛ばさせていただきまして、ACPの話に移りたいと思います。ACP、いわゆる人生会議についてお伺いします。 私、母が熱中症で救急搬送された際に、私は高齢者が多く入院する病院で多くの方々の姿を目にしました。胃瘻、中心静脈栄養、あと人工呼吸器の音しかしない部屋とかですね。その中で、もちろん延命医療そのものを否定するつもりは全くございません、救われる命もあると思います。しかし、私は娘として、自分事としていろいろ考えました。本人は本当にそれを望んでいたのだろうか、家族はその意思を本当に知っているのだろうかというところで、母はその入院の後に、もうあそこには絶対戻りたくないと、もう病院には絶対行かないということで、ベッドから落ちても、転んでも、もう絶対に行かなくなりました。延命はもういいと、死ぬなら自宅がいいので、もうそれは救ってくれるなと何度も繰り返したんですね。これこそがACPというか、人生会議なんですね。医師の、一人娘である私に言いました。私は、母は、幸い私だけではなくケアマネジャーさんや、あとヘルパーに来た人、支援者の皆さんともその意思を共有しておりました。だからこそ、本人の希望に沿った支援ができ、亡くなる前日にはにこやかに夕食を食べ、翌日、庭で熱中症で倒れたという最期だったんですね。 今回の法案では、頼れる身寄りのいない高齢者等の支援が大きな柱となっております。しかし、私は、二〇四〇年問題の本質は、人生の最終段階において誰が本人の意思を支えるのかという問題ではないかなと考えております。 そこで、大臣に伺います。 介護認定、地域包括支援センターでの相談、後期高齢者健診、自治体の高齢者向けアンケートなど、高齢者と行政、介護が接点を持つ機会に本人意思の確認、本人意思の確認を自然に促す仕組みをつくるべきではないかと思いますが、御見解を伺います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 人生の最終段階の医療やケアに関しまして、本人が前もって御家族やあるいは医療・ケア関係者などと繰り返し話し合うプロセスでありますが、このいわゆる人生会議でございますが、国民の理解促進をしていく、また医療・ケア関係者の理解も促進をしていくことが重要だと考えています。 医療・介護関係者を対象とした意思決定支援に関する研修などを進めておりますし、また、普及啓発資材を作成をいたしまして、自治体等による周知、あるいは普及啓発イベントを自治体と協働して実施をしているところであります。 人生会議の周知であったり、あるいは医療・介護関係者による意思決定支援の体制の整備、これを更に進めていくことが必要だと思っておりますし、また、今御指摘があったように、入院、入所など様々な機会を捉えてこの人生会議の取組やあるいはその実施、こうしたことにつながるように努力することが必要だと考えておりますので、御指摘なども十分踏まえて今後対応していきたいと考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 時間がなくなってきたので、またすぐ、また大臣にお伺いしたいんですけれども、このACPについても、延命治療、みとり、緊急連絡先、死後事務に関する本人の意向を任意で記録し、更新し、必要なときに確認できる仕組みというのを国として検討すべきではないかと思っております。また、少なくとも、全国共通の簡易なACP意向表明書式などを作り、自治体、医療機関、介護事業者で活用できるようにすることについてはいかが思われますでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) やはり、関係者の連携の下で切れ目なく本人が望む医療や介護などの情報が共有をされる、このことが大事だと考えています。 ガイドラインがありますけれども、今年度、新たにACPの記録として具体的に関係者間で共有すべき項目について検討を行ってまいります。また、これらの情報が電子的にも共有されるということが大事でありますので、そうしたことにも用いながら、本人の意思に沿った医療ケアが提供されるように検討を進めていきたいと考えています。
○岩本麻奈君 どうもありがとうございます。 現場の、先ほどのケアマネジャーは私にこう語りました。二十五年、この方は二十五年、勤続二十五年だったんですけれども、二〇〇〇年にあの介護保険制度が始まった当時を覚えていると。これは多分、参考人の方も二人ぐらいが同じようなことをお話ししていたと思うんですが、あの頃はそこには夢があったと、明るい未来が見通せたと。家族だけに介護を背負わせない、認知症になっても地域で暮らせる、専門職が支える、地域で支える、そうした大きな未来像があったと。しかし、現在、現場から聞こえてくるのは、人手不足、処遇改善、外国人材、資格制度見直しなどの対症療法の議論ばかりだと。もちろん、それぞれは重要な課題であると。しかし、現場が本当に求めているのは未来への方向性ではないかと感じたということをお話ししていました。 私は、介護職やケアマネジャーの離職の背景には、もちろん待遇はあると思うんですが、それだけではなく、自分たちが目指す未来像の不在というものがあるのではないかと考えております。 そこで、大臣に伺います。 大臣は、二〇四〇年の日本において、高齢者がどこで暮らし、誰に支えられ、どのように人生を全うする社会というのを目指していらっしゃいますでしょうか。そして、今回の社会福祉法等改正案は、目先数年の対応にとどまらず、その大きなビジョンを視野に入れた改正だと考えてよろしいのでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員から今御指摘のありました、どこで暮らし、誰に支えられ、どのように人生を全うするかという観点は非常に大事だと思います。課題が山積をしている中であっても、将来の見通し、将来の明るい方向性、そうしたものを我々が共有できればなおいいかなというふうに考えているところであります。 やはり、その本人の、御本人の希望あるいは選択が重要だと考えておりますので、介護保険制度におきましても、施設、居宅、居住系などのサービスを本人の選択によって利用できる、そのことが大事だと考えております。できるだけ住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように、医療、介護、予防、住まい、生活支援、これが包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築を推進をしているところでもあります。 二〇四〇年に向けては、自治体の規模、また地域によって高齢化や人口減少のスピードに大きな差が生じてまいります。やはり、その地域の実情に応じて適切にサービスを組み合わせて提供できる、そうした体制をしっかり確保していくということが大事でありますので、今回の法案におきましても、先ほど来御議論いただいておりますが、中山間・人口減少地域の配置基準の弾力化、包括的な報酬の設定が可能となるようなサービス類型の創設、また有料老人ホームについての事業運営の透明性や質を確保するための登録制の導入、こうしたことも先ほど申し上げました大きな方向性に資するものだと考えておりますので、方向性に沿ったものだと考えております。そうしたことについても、そうした方向性をこれから目指して取り組んでいきたいと考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございました。 最後に、申し上げたい一言があります。 今回のケアマネジャーの一言の中で一番心に残っているものがあります。それは、皆、自分はまだ大丈夫だと思っているということなんですね。介護も、認知症も、ACPも、相続も、身元保証も、終活も、多くの方は自分はまだ関係ないと思っていると。しかし、現場では、病気や事故は年齢を選びません。介護が必要になる時期も人によって大きく異なると思います。そして、そのときが来てから皆さんすごく慌てていらっしゃるということなんですね。だからこそ、私は、ACP、人生会議にしても、終活にしても、身元保証や死後事務にしても、五十代を過ぎたら少しずつ考え始めても決して早過ぎることはないと思っております。 高齢者支援とは高齢者だけのための政策ではございません。未来の私たち自身のための政策でもあります。人生の最終章がその人らしく穏やかで尊厳あるものであってほしいと心から願っています。その願いは高齢者だけではなく、全ての国民に共通する願いでございます。 二〇四〇年に向けて希望の持てる福祉社会の実現をお願いし、私の質問を終わらせていただきます。
○白川容子君 日本共産党の白川容子です。 質問に入る前に一言申し上げますが、現場からは、今回のこの法改正、審議を進めれば進めるほど、こんなに大事な法案だとは思っていなかったという声も寄せられております。やっぱり今回のこの法改正は、人口減少を口実にして、全国規模で人員配置基準の緩和で保険給付を縮小して、そして自治体事業による保険給付外しをなし崩し的に拡大するなど、介護保険にとってはやっぱり歴史的な大改悪だと思うんです。このような大事な法案を僅かな審議で採決に至ることについて強く抗議をしておきます。 質問に移りますが、今日は、特定地域居宅サービス等事業についてお聞きをしたいと思います。 前回質問をいたしました特定地域サービスで、職員配置の基準緩和をしてさえ介護サービスが提供できない場合、介護給付ではなく、市町村が地域支援事業として居宅サービスを実施できる、そういう仕組みが導入されるということです。 介護保険部会がまとめた意見では、他の地域支援事業と同様に、高齢者の伸び率等を勘案した予算の上限額を設定することが考えられるとありますけれども、予算上限は設けることになるのでしょうか。設けるとしたら、どのような基準で設けるのか、その考え方をお示しください。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 特定地域居宅サービス等事業は、中山間・人口減少地域におけるサービスの維持確保を図る観点から、特定地域サービスの給付を基礎として、通常の圏域を越えて訪問する際の経費など、中山間・人口減少地域へのサービス提供に係る追加的な経費を含めて、市町村が地域支援事業として介護保険財源を活用して、給付に代えて居宅サービス等を実施可能な仕組みとして御提案しているものでございます。 御指摘の事業費の上限につきましては、こうした費用を安定的にカバーすることを前提として、保険事業の予見可能性を確保する観点から、自治体単位で設けることを想定をしております。 本事業につきましては、導入する各自治体において、介護給付として行われている費用をベースに、圏域を越えて訪問する際の経費など、中山間・人口減少地域へのサービス提供に係る追加的な経費も含めて、自治体ごとに事業費を設定するものであること、本事業の対象サービスの範囲等によって事業に係る費用が大きく変わることなどから、現行の事業とは上限の設定の仕方は異なるものと考えております。 なお、法案が成立した際には、こうした前提の下、自治体等の関係者の意見を丁寧に聞きながら、関係審議会において御議論をいただき、具体的な制度設計について検討してまいります。
○白川容子君 この事業の対象というのは要介護一から五までの認定者ですけれども、要介護認定を受けた人が、介護給付ではないというこういうサービスを受けるという仕組みというのは初めてではないのでしょうか。 それから、特定地域居宅サービス等事業は、総合事業と同じく人員配置等の定めがありません。サービス内容や料金設定などは市町村によって異なりますけれども、総合事業の実施主体は、従前相当サービスでは介護サービス事業ですけれども、それ以外は、介護サービス事業者以外はボランティア団体などが実施をしています。 当該事業では、要介護五の重度の方に対しても、短期間研修を受けたような無資格の方による介護が可能となるのでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 まず、前半のお尋ねでございます。要介護認定を受けた方が介護給付でないサービスを受けられる仕組みがあるのかというお尋ねです。 現在の制度の中では、例えば総合相談支援事業を始めとする地域支援事業における包括的支援事業のほか、要介護認定を受ける日以前に介護予防・日常生活支援総合事業におけるサービス・活動事業を利用してこられた方が、要介護認定を受けた日以後も継続的にこれらの事業を利用する場合などが存在しております。 後半のお尋ねですが、特定地域居宅サービス等事業の導入に当たりましては、利用者の安全などサービスの質の確保が重要であると認識しております。 特定地域居宅サービス等事業の人員配置の在り方についても、給付サービスである特定地域サービスにおける基準をベースに、その基準を省令等において規定することを想定しております。 今回、法案が成立した場合には、特定地域サービスにおける詳細な配置基準や制度運用後のサービスの質の確保の仕組みについて、介護事業者、自治体、利用者など現場の関係者が参画する関係審議会において議論いただいた上でお示しすることとなりますが、特定地域居宅サービス等事業に係る配置の考え方につきましても、こうした議論を踏まえてお示ししてまいりたいと存じます。
○白川容子君 前段の質問なんですけれども、こういうサービスというのは初めてではないのかということに対して明確な御答弁が、よく分からなかったんですけれども、初めての仕組みですよね。
○政府参考人(黒田秀郎君) お尋ねの、サービスを受けられるということで申しますと、先ほど申し上げましたその総合相談支援事業というのは介護保険事業の中にありますので、その対象にはなっておりますし、そういう意味では、制度の中にそういう事業があるということは事実でございます。 一方で、今回のような、例えばその中山間地域に特化をした仕組みというのは今回新たに設けるものでございますので、そういったその地域限定の仕組みという意味では初めてという面もございます。両面あるということでございます。
○白川容子君 これまでは介護給付として要介護一から五の方が対象だったわけですけれども、新しい制度として、給付に代えて、地域支援事業の枠で特定地域居宅サービス等事業が創設をされ、そして要介護認定を受けた人がその対象になるのですから、初めてのことだということだとお認めになったというふうに受け止めます。 これまで、この要介護一、二の人たちを介護給付から外して日常生活支援総合事業に移行することについては議論があったと思うんですけれども、今回は要介護五という重度の方まで介護給付を受ける権利が外される、そういう仕組みが持ち込まれるということだと思うんです。 同じ地域支援事業である総合事業ですけれども、要支援者へのサービスとして成り立っているとは言い難い状況です。単価が低くて引き受ける事業者がいない、自治体間格差が大きくて、札幌市や仙台市はほとんどが従前相当サービスですけれども、川崎市ですとか千葉市、大阪市では多くが基準緩和型に移行していて、報酬は二割から三割の減となっています。 基準緩和サービスでは、無資格者が短時間の研修を受けただけでサービス提供ができるとされましたけれども、実際には、その多くが短時間の研修を受けただけではサービスの提供ができずに、結局は有資格者が報酬を削って従事せざるを得ない、そういう事態になっています。報酬が削減をされて、事業所の経営は困難になり、ヘルパーの待遇は悪化をし、そして人材不足に拍車を掛けているのが今の現状です。 こうした総合事業の現状を考えても、特定地域居宅サービス等事業は、義務的給付ではなく、予算の上限がある中で、利用者にとっては事業費の枠内でしかサービスが受けられなくなるのではないでしょうか。それから、参考人からも、必要なサービスが受けられなくなる、家族の介護の負担が増えるという不安の声が出されました。 大臣、結局、事業所は報酬が削られ、利用者も受けられるサービスが制限をされる、そういう仕組みになるのではないんですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 特定地域居宅サービス等事業は、中山間・人口減少地域におけるサービスの維持確保を図る観点から、市町村が地域支援事業として、介護保険財源を活用して、給付に代えて居宅サービス等を実現することが可能な仕組みです。 導入する各自治体において介護給付として行われている費用、これをベースにして、圏域を越えて訪問する際の経費など、中山間・人口減少地域へのサービス提供に係る追加的な経費についても事業費として一括で支払うことが可能となりますので、事業所の経営の予見性が高まると考えております。 また、こうした仕組みによりまして、地域外からのサービス提供も含めたサービス提供体制の後押しを図ることで、中山間・人口減少地域においても介護サービスを利用できる体制の確保につながるものだと考えております。
○白川容子君 今回対象となる居宅介護サービス、それから訪問介護、通所介護、短期入所介護は、自宅での生活を支える介護保険制度の要の支援です。そして、需要も高いです。市町村の約七割が該当する人口減少地域に暮らす車椅子や寝たきりの中重度の要介護者の方たちが、こうした必要なサービスが制限される可能性があると思うんです。 参考人の方からも、総合事業では、要支援認定者が右肩上がりに増えているにもかかわらず利用率が減っている、つまり、利用できない、総量が減っている、介護のある生活が脅かされるという指摘がありました。 認定を受けたにもかかわらず介護給付を保障しないというのは、衆議院の参考人質疑でも、介護保険法第二条、介護保険は、被保険者の要介護状態又は要支援状態に対し必要な保険給付を行うものとすると定めたこの介護保険法第二条の違反だと厳しく指摘をされました。 まさに、保険あって介護なしという状況になるのではないでしょうか。大臣、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) この仕組みは、やはり現行制度下では対応が難しい中山間・人口減少地域に、要介護認定を受けた高齢者のサービスへのアクセスを確保することができるようにするものであります。 介護給付との関係については、先ほども少しお話をいたしましたが、介護給付として行われる場合の費用に加えまして、圏域を越えて訪問する際の経費などサービス提供に係る追加的な経費も含めて、介護保険財源を活用して、給付に代えて事業費として支払うことを可能とするものでありますので、介護事業者の経営の予見性が高まり、地域の訪問介護サービス等の継続確保に資するものだと考えております。
○白川容子君 二十年前になるんですけれども、要支援認定者の訪問介護と、それから通所介護を地域支援事業に移すときも、最初は任意事業で実施をする市町村というのはごく僅かでした。しかし、一五年度以降、全ての市町村が実施することになりました。当該事業も全面的な実施につながる可能性があると思うんです。 特定地域は、同一市内でも、人口減少地域等で一部の地域を指定することができます。同一市内で、特定地域に指定されているか否かで提供されるサービスに格差が生じることになります。特定地域でない地域は、介護給付から給付をされ、そして配置基準も守られたサービスとなります。しかし、特定地域であれば、基準緩和されたサービス、また、特定地域居宅サービス等事業であれば、そもそも基準の定めもない市町村事業のサービスとなります。 同じ自治体に住んで同じ保険料を払っているのに支給されるサービス内容に違いが生じるのは不公平だと、大臣、思われませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、制度の導入に当たりましては、やはり利用者の安全など、サービスの質の確保が重要だと考えております。 この事業における人員配置基準についても、特定地域サービスにおける基準をベースにいたしまして、省令等において規定することを想定をしているところであります。 制度の運用に当たりましては、サービスの質の低下につながらないように、保険者である自治体が事業所と連携をして随時サービス提供状況の確認を行うこととしております。また、ケアマネジャーを始めとする地域の関係者と事業所との連携体制を確保するなど、外部の目が入る仕組みとすることも想定をしているところであります。 また、その上で、この地域においては、事業の導入に当たっては、都道府県と市町村が協議をすることになりますし、保険者である市町村を中心に事業者や住民の意向を十分に反映した対応が行われるということを想定をしておりますので、このような手続については、法案を成立させていただいた際には関係者に丁寧に周知をしてまいりたいと考えております。
○白川容子君 この法案の審議の時点でなかなかその中身が詳しく分からないというのは本当に大きな問題だというふうにも思うんです。 それから、民間が採算性を理由に撤退する地域にこそ、やはり国が責任を持って介護を提供する体制を整えるべきなのに、同事業は要介護認定者ですら介護給付を受ける権利を損なうものであって、私はもう到底認められないものだと考えています。 前回の質問で取り上げた地域でも、中山間地、過疎地は特に要介護者も多くて、介護保険を利用する人も多いために、一号保険者も二号保険者も毎年保険料が、保険料の負担が上がっていると、サービスを増やすと介護保険料に跳ね返るから保険料が毎年上がるとお聞きをしました。 全国的にも同じ状況で、保険料は制度創設時から、第一号は二倍に、それから二号は三倍に引き上がっています。介護ニーズが今後ますます増える中で介護保険料を抑えるためには、市町村は介護給付を圧縮せざるを得ないと思うんです。現場に矛盾を押し付ける保険制度の構造的問題があります。 大臣、保険料負担を抑えるためにも、介護ニーズに応じた給付を行う上でも、やはり国が公費負担を増やすしかないのではないでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、制度の持続可能性の観点から、能力に応じた負担の、持続可能性の確保のために、能力に応じた負担の観点から、六十五歳以上の第一号の保険料については、負担の多段階化、あるいは公費負担による低所得者の保険料の軽減を図っているところでありますし、また、負担能力に応じた自己負担の見直しなども行ってきたところであります。 また、地域によって高齢化、人口減少のスピードに大きな差が生じることも踏まえまして、より精緻な調整を行う観点から、保険者間の高齢化等の差を調整する調整交付金について、新たに高齢化の影響をより精緻に反映する見直しを行い、より高齢化の進んだ自治体の保険料負担を抑制することとしております。 介護保険における国庫負担割合については、介護保険制度は、社会保険方式の下、保険料を公費でそれぞれ五割を負担する仕組みとして創設されたところでありますので、この引上げ、公費負担割合の引上げということについては慎重であるべきだと考えております。
○委員長(小川克巳君) 時間が参っております。
○白川容子君 はい。 終わりますが、今回の法改正で介護崩壊が解消されるとは考えられません。基準緩和すれば介護現場の負担が増して、サービスの質は低下をします。人材不足は加速して、保険あって介護なしの状況が広がることが懸念をされます。やはり私は、介護保険の国庫負担割合を一〇%増やして公的助成で介護職の賃上げを行うことを求めて、質問を終わります。
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 障害者の権利擁護について伺います。 日本には、認知症や知的、精神障害などにより判断能力が不十分な人の権利や利益を保護し、その生活を支えるための制度として成年後見制度があります。政府は二〇二二年三月に、成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づいて第二期成年後見制度利用促進基本計画を策定しました。 しかし、この基本計画について、国連の障害者の権利に関する委員会は、二〇二二年十月に採択した日本の第一回政府報告に関する総括所見の中で懸念を表明しました。同時に、障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドラインについては、本人の最善の利益という言葉が使われていることについても懸念を示しました。さらに、総括所見では、意思決定の代行制度の廃止とともに、障害者の自律や意思、選好を尊重する支援を受けて、その上で意思決定する仕組みを設置するよう勧告しています。これは、端的に日本の成年後見制度の廃止を求めているものと言えます。 成年後見制度については、一度成年後見を開始すると終わることができないなどが問題視され、今国会では民法改正による制度改革も議論されました。しかし、国連の委員会による報告が出た後も、政府は、第二期成年後見制度利用促進基本計画の見直しをせず、成年後見制度の利用拡大を進めてきました。なぜなのでしょうか。 大臣にお聞きします。成年後見制度利用促進基本計画を国連勧告に沿うよう見直す考えはありませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘の障害者の権利に関する委員会による日本の第一回政府報告に関する総括所見では、意思決定を代行する制度を廃止をする観点から、全ての障害者が法律の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正することを勧告し、併せてその民法を前提とする第二期成年後見制度利用促進基本計画について懸念を表明したと承知をしています。 昨日成立をいたしました民法等の改正法においては、成年後見制度について、後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止して、本人にとって必要な範囲で利用できる制度へと見直しが行われておりますが、このような内容は勧告の趣旨をも踏まえたものと承知をしています。第二期成年後見制度利用促進基本計画については、専門家会議による中間検証報告書において、同計画の具体的な施策は障害者権利条約の理念にも沿ったものと評価をされているところです。 現在の第二期成年後見制度利用促進基本計画の計画期間は令和八年度で終了いたします。令和九年度以降に向けて次期計画を策定する必要がありますが、次期計画においても、障害者の方に寄り添い、本人の意思を尊重した権利擁護支援が行われるよう、専門家会議の御議論を踏まえつつ、適切に対応していきたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。
○天畠大輔君 勧告で求められているのは、成年後見制度そのものの廃止です。代読お願いします。 第二期の成年後見制度の利用促進計画は障害者権利条約の理念に沿ったものという御説明がありましたが、実際は勧告に沿ったものになっていないと思うのです。 重ねて大臣にお聞きします。今回の社会福祉法改正案の中で、国連の勧告に応じた改善策になり、障害者権利条約の履行に資するのはどの点でしょうか。大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 本法案においては、判断能力が不十分な方の権利擁護支援について、市町村が実施に努めなければならない事務を明確化しております。その事務を行う機関として、中核機関を地域権利擁護相談支援センターとして法律上にしっかりと位置付けております。地域における適切な支援体制の構築のために必要な対応を盛り込んでおり、これらは先ほど申し上げた条約の一般原則や、これらは条約の一般原則や適切な意思決定支援を求める国連勧告の趣旨にも沿ったものだと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 確かに、改正案では、中核機関を法的な組織に格上げしていることや意思決定支援に配慮していることなどは評価できます。しかし、問題は、意思決定が適切に行われていることをどのように担保するかです。配慮では不十分なのです。そのためには新たな仕組みが必要になります。この点、二〇二五年三月にまとまった第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証報告書で重要な指摘がありました。その一つが、意思決定支援の確保を目的とした相互牽制機能の確立です。 日弁連の意見書では、この相互牽制機能について次のように説明しています。相互牽制機能では、日常生活自立支援事業における日常的な金銭管理や福祉サービスの提供などを行う生活基盤サービス事業者とは別に、常に本人の側に立ち、本人の意思、意向、選好及び価値観に根差した意思決定を支持する意思決定支持者と、生活基盤サービス事業者を監視、監督しつつ、本人及び意思決定支持者を支援する第三者機関としての権利擁護支援委員会と、同委員会から要請を受けて独立した立場で活動する権利擁護支援専門員がそれぞれ独立した立場から確認、評価し合う仕組みを持ちます。関係各所が相互に活動をチェックすることで、本人の意思決定を支援する枠組みの透明性を確保し、本人の意思決定に対する関係性の濫用や不当な影響力の行使を抑制するのが相互牽制機能です。 簡単に言えば、この国会も含まれる三権分立の仕組みです。言い方を変えると、蛇とカエルとナメクジの三すくみの状態を制度としてつくることになります。 お手元の資料を御覧ください。これは、相互牽制機能のモデルケースになると思われる愛知県豊田市の事例です。 豊田市では、権利擁護支援を必要とする人たちの増加に対応するため、日本財団などの支援により、試験的に地域生活意思決定支援事業を実施していました。意思決定支援に配慮するとはいえ、それを担保する具体的な仕組みが見えない国の取組との最大の違いは、意思決定支援を制度として担保できる仕組みになっていることです。 豊田市では、実際に金銭管理などのサービスを提供する生活基盤サービス事業者と、とよた意思決定フォロワーと呼ばれる意思決定支持者、そして市民後見人や福祉の支援者、弁護士やピアサポートなどの権利擁護支援専門員による合議体の権利擁護支援委員会の三主体がお互いに活動をチェックしたり、必要に応じて他の主体のバックアップをしたりしながら意思決定を支援する仕組みを構築しました。 豊田市は、身寄りを頼ることのできない市民などの権利擁護支援に関する課題は増大、多様化しており、人材、財政など持続可能性の観点から、成年後見制度だけで対応していくことは困難としているほか、成年後見制度以外の新たな支援策の必要性を感じていることからこの事業を実施したそうです。 政府にお聞きします。 中間検証報告書で明示されている相互牽制機能は、今回の法改正には含まれていません。政府は、権利擁護のための相互牽制機能をなぜ法改正に含めなかったのですか。相互牽制機能は、当事者の権利を確実に守るための仕組みとして重要と考えますが、どのように見ていますか。見解をお願いいたします。
○政府参考人(鹿沼均君) 御指摘の相互牽制機能についてですけれども、成年後見制度利用促進専門家会議の中間検証報告書において、意思決定支援の確保に関連して、本人を支援するチーム支援においては、協働しつつ、相互に牽制し合う相互牽制機能を確立することの必要性を指摘しているものと承知をしております。 厚生労働省においては、令和七年度まで実施した持続可能な権利擁護支援モデル事業において、相互牽制機能を確保するため、生活支援と意思決定支援を行う主体を分けて、日常的金銭管理と意思決定支援を行う取組を市町村において実施してきたところであり、先生から御提出のあった資料についてもその例の一つだというふうに承知しております。 一方で、その過程で確認された課題として、同じく中間検証報告書では、日常的金銭管理サービス事業者の確保が困難であり、意思決定サポーターや監督、支援団体に期待される具体的な役割、立ち位置が明確にならないですとか、意思決定サポーターの養成がなかなか進まない、こういったような課題が指摘されたところでございます。 私どもといたしましても、支援者以外の立場で本人に寄り添うことにより、支援者との間で相互牽制的に意思決定支援を行うこと、これは有用だというふうに認識をしておりますが、モデル事業において指摘された課題を踏まえれば、本人の利益になるよう効果的な意思決定支援を進めるには、中核機関を始めとする権利擁護支援の実施主体の体制整備を進める必要があることですとか、標準的なノウハウの共有を図る必要があることから、御指摘のような仕組みを直ちに法制化することは困難というふうに考えた次第でございます。 なお、意思決定支援の確保の観点からは、本法案においては、福祉サービスの提供者等に当たって、利用者の意思決定支援に配慮する旨の規定を盛り込んでおります。また、本人を支援するチーム支援において、意思決定支援を確保するためには、後見人等を含む支援者がチームを編成し、本人を交えたミーティング等を行うことなどにより、本人が自らの価値観や選好に基づく意思決定ができるようにすることが重要である、このように考えているところでございます。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。
○天畠大輔君 困難を理由に先延ばしにすると、権利擁護を必要とする方たちに不利益が生じませんか。 改めて、相互牽制機能の早期の導入について大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 支援者以外の立場で本人に寄り添うことにより、支援者との間で相互牽制的に意思決定支援を行うことは有用だと認識をしています。 本人の利益になるように効果的な意思決定支援を進めるためには、中核機関を始めとする権利擁護支援の実施主体の体制整備、これを進めることが必要であることや、標準的なノウハウの共有を図る必要がありますので、現在直ちに法制化することはなかなか難しいとは考えておりますが、その上で、令和七年度の補正予算によって新たに実施している事業、中核機関コーディネート機能強化事業では、支援者とは別の立場から本人に寄り添って意思決定を行う者と本人とのマッチングを支援をしているところであります。 まずは、こうした事業の活用を進めながら課題をあぶり出して、その把握をしっかりとやっていきたい、そこから始めさせていただきたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 大臣、相互牽制機能の導入を前提とした取組という理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 相互牽制機能の重要性については、先ほどから申し上げているとおりであります。ただ、それを実行するには様々な課題があるというのは局長からも答弁をしたとおりでありまして、その課題の整理なり解決に向けてどういうことができるかということを研究していくことが必要だと考えています。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 検討をよろしくお願いします。代読お願いします。 繰り返しですが、改正法案の第五条二項にある利用者の意思決定の支援に配慮するという文言は、事業者の一般的な配慮の努力義務にすぎず、相互牽制機能とは制度的な仕組みの有無において別物です。 例えば、現状で、権利擁護も担う権利擁護相談支援センターという名称になる予定の中核機関と、サービスを提供する日常生活自立支援事業、日自の実施主体をいずれも地域の社会福祉協議会が受託しているケースがあります。本来、互いにチェックすることが求められる二つの機能を同じ実施主体が担うのでは、利益相反を疑われても仕方がありません。意思決定に配慮する努力義務では実効性を担保するのは困難です。 こうした現状について現場の社会福祉士にヒアリングしたところ、委託先が同じでは利益相反と言われるのはそのとおりだと思う、自治体の業務負担が大きく、社協に丸投げするのが慣例化しているという根本的な問題はあるが、権利擁護というデリケートな問題を考えると、到達点としては分離するのが望ましいと話していました。さらに、現実にはすぐに分離することは難しいが、利益相反関係になっていることを十分に理解した上で、それが起きないように留意することはもちろん、詳細な条件を成文化して、市町村が委託先にしっかり指導することは必要だ、それが社協の職員を守ることにもなると、政府の今後の取組に期待をしていました。制度をつくることによって、現場の人たちが安心して働くことができるようになるというのです。 様々な問題が起きたことを受けて、これまでも、厚労省は二〇二一年に、日常生活自立支援事業の適正な実施の徹底についてという通知も出しています。しかし、制度の抜本的な改革は行われていません。利用者の意思決定支援に配慮するというだけでは不十分です。 障害者や高齢者などの権利を守るため、是非、確実に利益相反を防ぐことができる仕組みをつくってください。権利擁護、意思決定支援などについては今後も質疑を続けたいと思います。 質問を終わります。
○委員長(小川克巳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○白川容子君 日本共産党を代表して、社会福祉法等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。 反対する理由は、本法案が、要介護、要支援の認定を受けた方に全国一律のサービスを提供するという介護保険制度の原則を根底から覆す制度改正であるからです。 全国で訪問介護事業所がゼロか一という自治体が二割となり、介護崩壊の実態が明らかになっていますが、今回の法改正は、処遇改善や経営改善という本質的な課題には手を付けず、人員配置基準の緩和や要介護認定者への保険外しで対応しようとするものです。 新設される特定地域サービスは、都道府県が条例で規定すれば、人員配置基準の弾力化や月単位の定額報酬の導入が可能となりますが、市町村の約七割が既に高齢者人口のピークを過ぎており、多くの自治体でなし崩し的に基準緩和された定額払いのサービスが広がるおそれがあります。基準緩和により事業が継続できたとしても、低賃金のままでは人員確保は展望できず、介護労働者の負担の増加で離職が増え、人材不足に拍車が掛かることが懸念されます。既に基準緩和された基準該当サービスを実施している事業では、担い手の高齢化や赤字経営により事業所の存続が問われる事態になっています。 もう一つ、今回新設される特定地域居宅サービス等事業では、要介護認定を受けた方が介護給付でないサービスを受ける仕組みが初めて制度化されます。既に、要支援者、要支援認定者は介護給付から外され、地域支援事業で訪問介護、通所介護を実施していますが、地域間格差が顕在化しており、利用者は予算の上限があり、利用を制限せざるを得ない事態となっています。当該事業においても必要なサービスが受けられなくなることが懸念されます。 また、障害者、障害児分野にまで特定地域サービスを新設し、人員基準の緩和が可能となりますが、その必要性や具体的な内容が十分検討されたとは言えません。また、住宅型有料老人ホームに新設されるケアマネジメントの有料化については、居宅介護支援のケアプランの有料化に道を開くことにもなりかねず、認められません。 今求められるのは、全国一律のサービスを保持するために介護職員の処遇を改善し、事業を継続できるように経営基盤を安定化することであり、介護報酬の引上げや国による公費負担の引上げです。そのことを申し上げ、反対討論といたします。
○天畠大輔君 福祉国家の前進を感じられない法案ばかりです。代読お願いします。 れいわ新選組の天畠大輔です。 私は、会派を代表して、社会福祉法の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論を行います。 昨今、厚労省が国会に提出する法案には、社会福祉国家としての前進をほとんど実感できないものばかりです。どうか、厚労省としての意気込みをお示しください。 以下、本法案への反対理由を述べます。 反対理由の第一は、一部住宅型有料老人ホームにおけるケアマネジメント費用の自己負担化です。 政府は、事業者による特定のサービスへの囲い込み是正と適正運営を図るとしていますが、制度発足からの眼目である、利用者がサービスを自由に選ぶ意識を高め利用控えを排除するという目的から大きく逸脱するものであり、自己負担拡大へのアリの一穴という危惧が絶えません。 反対理由の第二は、障害者や高齢者の支援付意思決定における相互牽制機能、チェック・アンド・バランスの問題です。 政府は、このチェック・アンド・バランス原則の重要性を理解しながら、法改正には盛り込みませんでした。立法、行政、司法の三権分立において典型例とされるこの大原則は、お互いの行為や決定をある場面では全面否定するほどの強い権力を与える場合すらある伝家の宝刀です。 先日の参考人質疑で認知症当事者団体の志田参考人が述べられていましたが、現場では関係各所が利益相反をめぐる課題を改めて認識し、その課題と向き合う様子がうかがわれました。当事者参画の熟議の末には、必ず解決策が見えるはずです。 反対理由の第三は、人口減少地域を対象とする特定地域サービスの創設です。 これは、介護保険の給付として保障されてきたサービス提供を自治体事業へと置き換えかねず、居住地域によるサービス格差や人員配置基準の緩和による質の低下を招くおそれがあり、制度の根幹を揺るがします。さらに、この仕組みを障害福祉に持ち込むことで重度障害者の地域生活が脅かされないかという制度批判が強く寄せられています。 我が党の木村英子議員が六月十一日、参議院厚労委員会において上野厚労大臣に対してこの点をただしたところ、重度訪問介護を対象にするかは未定で、当事者の意見を聞きながら慎重に検討するとの答弁でした。 このような政府の姿勢は、緊張感が極めて足りないと言わざるを得ません。今ここにある生死の危機をしっかりと直視し、報酬引上げを含む抜本的な制度見直しこそ早急に行うべしと付言し、反対討論といたします。
○委員長(小川克巳君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 社会福祉法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川克巳君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、小西君から発言を求められておりますので、これを許します。小西洋之君。
○小西洋之君 私は、ただいま可決されました社会福祉法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び参政党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 社会福祉法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、全ての市町村において包括的支援体制を構築し、誰もが取り残されることなく地域で支え合う社会を実現するため、市町村への伴走支援の強化を図ること。また、小規模市町村における包括的支援体制の整備に当たっては、人員配置基準の柔軟化が安易な兼務による現場の過重負担や専門性の低下を招くことのないよう留意し、必要な研修機会の確保並びに都道府県及び近隣市等による後方支援体制を整備するなど必要な措置を講ずること。 二、重層的支援体制整備事業を活用する自治体における包括的支援体制の構築が円滑に進むよう、各自治体の取組状況や実情を十分に踏まえ、小規模市町村における体制整備への支援とあわせて、必要な予算の確保に取り組むこと。また、重層的支援体制整備事業実施計画の目標設定に際しては、単なる相談件数等の数値のみならず、質的な成果を適切に評価できる項目を設定するとともに、それらの進捗についてロジックモデルを活用し、PDCAサイクルによる検証と改善が図られる仕組みを構築すること。 三、生活困窮者自立支援法における各事業の委託については、支援の質の向上や相談支援員等の処遇改善を含めて事業の継続性を確保するため、地方自治体に対して複数年度契約の方法も採り得ることの周知を委託先選定ガイドラインの再周知も含めて図るとともに、相談支援員の雇用の安定と専門性の向上を促進すること。併せて、事業の委託期間や相談支援員の雇用形態及び賃金水準等の実態を把握し、良質な人材確保を促す補助体系の見直しを検討すること。 四、中山間・人口減少地域における特定地域サービスの対象地域について、国として基準を可能な限り具体的かつ明確に示し、都道府県による指定に係る考え方を公表すること。特に、同一市町村内に一般地域と中山間・人口減少地域が混在する場合においては、市町村未満の地域指定について客観的基準を明確化するとともに、その適用がなし崩し的に拡大することのないよう、適切に運用すること。また、指定状況、サービス提供状況及び質の評価結果について、国が検証を実施し公表すること。さらに、制度の運用に当たっては、サービスの質及び職員の負担への影響を十分検証すること。特に、夜勤要件の緩和については、テクノロジーの活用による生産性向上には一定の効果が認められる一方、それが介護職員に代替するものではないことを踏まえ、夜間帯における利用者の安全確保及び職員の負担軽減の観点から、慎重に対応するとともに、緩和後における転倒・急変等への緊急対応体制を確保し、小規模事業者を含む地域の介護提供体制の維持に配慮すること。 五、中山間・人口減少地域における包括的な評価の仕組みの導入については、利用が少ないほど事業者の収益の増加が生じ得ること等に留意し、サービスの質及び量並びに介護保険制度の公平性及び公正性が損なわれることのないよう丁寧に検討すること。また、移動時間等に係るコストや人材確保に必要な賃金水準等を踏まえ、事業継続が可能となる報酬体系の在り方について労使等の関係者の参画する場で検討を行うこと。その際、特定地域に係る負担が著しく増加することのないよう、調整交付金の機能強化、地域医療介護総合確保基金の拡充等の財政支援措置について幅広く検討すること。併せて、特定地域以外の訪問系サービスについて、利用者宅間の移動コスト等を勘案した包括的な評価の仕組みの導入の可否について、地域間格差及び利用者負担の公平性等に配慮しつつ検討すること。 六、頼れる身寄りのない高齢者等への新たな支援事業の実施に当たっては、本事業が利用料収入による運営を原則としていることも踏まえつつ、低所得者や生活保護受給者が経済的理由によって必要な支援から漏れることのないよう、適切な利用料の設定や減免措置の在り方を検討すること。また、当該事業の具体的な制度設計に当たっては、対象者の範囲、支援内容、利用者との契約の在り方、死後事務の範囲及び相続関連事務との切り分け等について、社会福祉協議会を始め、福祉、医療、法律等の関係者が参画し、検討を行う場を設けること。併せて、社会福祉協議会における適切な人員体制の確保が図られるよう、安定的な運営を可能とする実情を踏まえた必要な支援を検討するとともに、対応困難なケースが社会福祉協議会に集中することのないよう、社会福祉法人や民間事業者を含む多様な担い手の参画を促すこと。さらに、いわゆる「高齢者等終身サポート事業」については、トラブル未然防止の観点から、優良事業者認定制度の創設等、品質確保のための方策を検討すること。 七、成年後見制度や日常生活自立支援事業における権利擁護支援体制の強化に当たっては、市町村が設置する地域権利擁護相談支援センターが中核機関としての機能を発揮できるよう、必要な支援を講ずること。 八、中重度の要介護者等を入居させる住宅型有料老人ホームの登録基準の策定に当たっては、要介護三以上の者の安全性確保、夜間における緊急時対応並びに介護・医療ニーズへの対応等の観点から、必要な人員配置基準を法令上明確化するとともに、現行の標準指導指針を遵守する既存ホームの円滑な移行に必要な経過措置を設けること。その際、登録要件については事業者及び自治体に十分周知するとともに、地域の実情、事業運営及び人材確保への影響を十分踏まえること。併せて、住宅型有料老人ホームの登録制への移行に当たっては、未登録運営及び虚偽報告を防止するため、市町村から都道府県への未登録疑い施設の通知の徹底、罰則の実効的適用及び自治体の指導監督体制の整備等の措置を講ずるとともに、登録制への移行状況、利用者負担、重度者の受入れ、指導監督体制等の制度運用について継続的に検証を行い、必要な見直しを行うこと。 九、中重度の要介護者等を入居させる住宅型有料老人ホームの入居者に対する新たな相談支援類型への利用者負担の導入が介護付きホーム等との均衡の観点から行うものであることについて説明に努めること。また、新たな相談支援類型の導入後、サービス利用の抑制による重度化リスク、利用者負担及び居住継続への影響並びにケアマネジャーへの過剰な要求の状況を施行後一定期間ごとに把握し、必要な見直しを行うこと。さらに、ケアマネジャーの中立・公正な立場が損なわれることのないよう配慮するとともに、新たな請求・債権管理業務等による過度な事務負担が生じないよう標準的な事務手順及び情報システムの整備等の必要な措置を講ずること。併せて、在宅サービス利用者全体のケアマネジメントの取扱いについては、これまでの利用者負担の対象に係る議論の経過に鑑み、関係者の意見を踏まえて慎重に対応すること。 十、有料老人ホーム等におけるいわゆる「囲い込み」の解消に向けた対策の実施に当たっては、特定のサービス事業者の利用を入居の条件とする行為の禁止や、ケアマネジメントの独立性確保のための措置が、単なる形式的なものにとどまらないよう、実効性を厳格に担保すること。特に、登録対象外のホームを含めて、系列サービス事業者への不自然な集中や、利用者の自由な選択を妨げる不適切な誘導が行われていないか継続的に把握・検証を行うとともに、利用者本位のサービス選択が真に保障されるための運用上の監督を強化すること。 十一、物価上昇や賃金上昇等に適切に対応するため、制度の持続可能性を確保しつつ、令和九年度介護・障害福祉サービス等報酬改定において、介護・障害福祉従事者の他職種との遜色ない処遇改善、経営の安定、生産性向上に全力で取り組むこと。また、介護・福祉職の魅力を広く国民に伝えるための広報及び教育の在り方を改めて早急に検討し、介護・福祉人材の確保・定着に向け注力すること。 十二、介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務付けに係る経過措置の度重なる延長については、本来速やかに終了させるべき措置であり、今回の延長を最後とすることを基本として、五年後の終了に向けた必要な施策を確実に実施すること。介護福祉士養成施設の留学生や特定技能等の在留資格で就労しつつ資格取得を目指す外国人に対し、日本語教育の充実、好事例の共有、多言語による学習教材・試験対策講座の提供、留学生指導ガイドラインの整備等を通じて、国家試験合格に向けたきめ細やかな支援を充実させること。併せて、パート合格制度の効果について分析を行い、必要な見直しを検討すること。 十三、ケアマネジャーの資格更新制廃止及び研修の見直しに当たっては、更新制廃止後も引き続き受講が求められる法定研修が、実質的な負担構造の継続とならないよう、国レベルで一元的な教材を作成するとともに、研修受講に係る負担の軽減の観点から、研修内容の精査、短時間化、オンライン活用の推進等を図ること。また、新たな研修制度がケアマネジャーの人材確保や負担軽減に資するものとなっているかを確認するため、ケアマネジャーの就業継続及び復職の状況並びにケアマネジメントの質及び利用者への影響について継続的に実態調査を行い、その結果を踏まえ、必要な措置を講ずること。 十四、福祉的な支援の重要性が増大する災害からの復旧・復興フェーズにおいて、円滑な被災者支援に移行できるよう、災害派遣福祉チーム(DWAT)を始めとする福祉支援と、保健・医療との一体的な連携調整を担う「都道府県保健医療福祉調整本部」について、平時から災害時まで切れ目なく機能する司令塔として、その組織体制や人員配置の検討、関係機関との連携、訓練の実施等が円滑に進むよう、保健医療福祉調整本部の位置付けも含め検討を進めること。併せて、災害時福祉業務従事者の派遣に当たっては、派遣元事業所における人員的負担への配慮を行うこと。 十五、二〇四〇年に向けて人口構造及び地域構造が大きく変化する中で、介護保険制度の持続可能性を確保するため、被保険者及び受給者の範囲、公費負担の在り方、給付と負担の構造等の論点について、社会保障審議会において幅広く検討を行うとともに、その前提となる中長期的な財政影響試算については、複数のシナリオ及び主な前提条件を明示して公表し、有識者及び関係者の検証に付すことを検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小川克巳君) ただいま小西君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川克巳君) 多数と認めます。よって、小西君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、上野厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。上野厚生労働大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。
○委員長(小川克巳君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十六分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #3624 観測 2026-08-06 00:06 JST改ざん検知用の値
f7b77cf3…a5d325(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #3626 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- bc1cb623…703f2d
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。