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国会会議録

厚生労働委員会

第221回 · 参議院 · 第11号 · 2026-06-09

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 23:58 JST 記録 #3512 ↗

発言 244

会議録情報

令和八年六月九日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月二日     辞任         補欠選任      原田大二郎君     川村 雄大君  六月九日     辞任         補欠選任      石橋 通宏君     柴  愼一君      秋野 公造君     原田大二郎君      新実 彰平君     上野ほたる君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小川 克巳君     理 事                 石田 昌宏君                 自見はなこ君                 小西 洋之君                 田村 まみ君                 秋野 公造君     委 員                 かまやち敏君                 神谷 政幸君                 木村 義雄君                 福岡 資麿君                 古川 俊治君                 本田 顕子君                 山田  宏君                 石橋 通宏君                 郡山りょう君                 柴  愼一君                 山内佳菜子君                 庭田 幸恵君                 芳賀 道也君                 川村 雄大君                 原田大二郎君                 猪瀬 直樹君                 上野ほたる君                 新実 彰平君                 岩本 麻奈君                 宮出 千慧君                 白川 容子君                 天畠 大輔君    国務大臣        厚生労働大臣   上野賢一郎君    副大臣        厚生労働副大臣  仁木 博文君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       神谷 政幸君    事務局側        常任委員会専門        員        佐伯 道子君    政府参考人        内閣官房ギャン        ブル等依存症対        策推進本部事務        局審議官     成松 英範君        個人情報保護委        員会事務局審議        官        小川久仁子君        総務省総合通信        基盤局電気通信        事業部長     吉田 恭子君        厚生労働省大臣        官房医薬産業振        興・医療情報審        議官       森  真弘君        厚生労働省大臣        官房審議官    伊澤 知法君        厚生労働省医政        局長       森光 敬子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局長  大坪 寛子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局感        染症対策部長   鷲見  学君        厚生労働省医薬        局長       宮本 直樹君        厚生労働省労働        基準局長     岸本 武史君        厚生労働省労働        基準局安全衛生        部長       安井省侍郎君        厚生労働省職業        安定局長     村山  誠君        厚生労働省雇用        環境・均等局長  田中佐智子君        厚生労働省社会        ・援護局長    鹿沼  均君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    野村 知司君        厚生労働省老健        局長       黒田 秀郎君        厚生労働省保険        局長       間 隆一郎君        農林水産省大臣        官房審議官    関村 静雄君        経済産業省大臣        官房審議官    田中 一成君        国土交通省海事        局次長      河野  順君        観光庁審議官   田中 賢二君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会保障及び労働問題等に関する調査  (臓器移植に関する件)  (戦没者の遺骨収集事業に関する件)  (労働者派遣制度に関する件)  (子宮頸がん予防策に関する件)  (医療提供体制の整備に関する件)  (医療分野の個人情報保護に関する件)  (生活保護制度に関する件)  (依存症対策に関する件)  (仕事と生活の両立支援に関する件)  (糖尿病対策に関する件)     ─────────────

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、原田大二郎君が委員を辞任され、その補欠として川村雄大君が選任されました。     ─────────────

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康・生活衛生局長大坪寛子君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。  臓器移植に関する件及び戦没者の遺骨収集事業に関する件について、上野厚生労働大臣から報告を聴取いたします。上野厚生労働大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 臓器の移植に関する法律に対する附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況等について報告します。  臓器の移植に関する法律は、平成九年の施行から今年で二十九年を迎えます。この間、臓器を提供された多くの方々、また、様々な立場から移植医療の普及に取り組んでこられた関係者の皆様に心から感謝申し上げます。  令和七年度には、過去最多の百五十五名からの脳死下における臓器提供が行われました。また、令和七年度の移植実施数は、心臓移植が百二十六件、肺移植が百四十九件等となっています。  さらに、臓器の移植に関する法律の施行後に実施された移植に関する生存率や生着率は、例えば、心臓移植について一年生存率が九六・六%、一年生着率も九六・六%となるなど、良好な結果となっています。  厚生労働省としては、関係機関とも連携しながら、臓器移植に関して国民の皆様への周知啓発を行っていくとともに、臓器提供施設、臓器あっせん機関及び移植実施施設の体制等の見直しに係る取組を進め、善意の意思による臓器提供が確実に移植に結び付くよう、国内における移植医療対策の更なる推進に努めてまいります。  今後とも、委員の皆様におかれましては、御理解を賜りますようお願いいたします。  戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に対する附帯決議に基づき、戦没者の遺骨収集事業の実施状況等について報告します。  まず、戦没者の遺骨の有無を確認するための現地調査及び遺骨収集の実績について申し上げます。  令和七年度は、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に基づき、計四十回の現地調査を実施し、令和八年三月末までに、埋葬等の地点に関する八百四か所の情報を新たに取得するとともに、千四百六十六か所について遺骨の有無を確認しました。また、形質鑑定等により日本人の御遺骨である蓋然性が高いとされた六百二十五柱相当の検体を採取するとともに、二百五十八柱の御遺骨を収容しました。  次に、戦没者の御遺骨の鑑定及び御遺族への引渡しについて申し上げます。  令和七年度においては、DNA鑑定を通じて、新たに十八柱の御遺骨の身元が判明しました。また、令和六年度に身元が判明した御遺骨を含めて九柱の御遺骨を御遺族へお渡ししました。  今後とも、遺骨収集推進法に規定する集中実施期間の趣旨を踏まえ、一柱でも多くの御遺骨を収容し、御遺族に早期にお渡しできるよう、遺骨収集事業を推進してまいりますので、委員の皆様におかれましては、御理解を賜りますようお願いいたします。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 以上で報告の聴取は終わりました。  なお、厚生労働省から提出されております両報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 おはようございます。自由民主党の山田宏でございます。  本日は、臓器移植に関する件、戦没者の遺骨収集事業に関する件ということでの質疑と相なります。私からは、中国での臓器収奪問題と我が国の渡航移植政策についてまず取り上げたいと思います。  海外での移植手術というのが増えているんですけれども、中国政府のデータによると、中国における臓器移植は二〇〇三年以降急増してございます。一九九一年から一九九八年まで七年間の肝移植の総数が七十八件であったのに対し、一九九九年から二〇〇六年の七年間では一万四千八十五件に達し、平均して毎年千七百六十件に急増しました。この増加率は百八十倍を超えてございます。なぜ中国でこんなに一気に二〇〇〇年前後から急増したのかということについて問題があるわけであります。  中国衛生部は、九〇%の臓器は死刑囚から摘出されていたというふうに言っていますけれども、国際人権NGOによりますと、中国での年間死刑執行囚は千人強で、中国の当局のデータだと臓器移植件数は年間一万件以上ということで、大きなこのドナーの差がございます。  一体これ、どうしてこんなにたくさんの臓器が出てくるんだろうということで、このカナダの弁護士のデービッド・マタス、デービッド・ギルガーという、この人は大臣をやっているんですけど、中国の臓器狩りというこの本を二〇〇六年に出しました。(資料提示)  そして、そのスタートは、中国の女性の証言から始まっているわけです。アニーという女性の証言がメディアに載りまして、私の家族の一人が法輪功学習者から臓器を収奪する事業に関わっていました、そのため我が家は大きな苦しみを味わっていました、こういう証言から、一体、中国の臓器移植どうなっているんだろうということで出されたのがこの二〇〇六年の本でございます。  中国における良心の囚人、良心の囚人というのは、人種とか宗教とか言語とか思想信条とか性的指向とか、こういった理由で、暴力も振るっていないのに拘束又は投獄された人々のことをアムネスティーではいいます。  この良心の囚人からの強制的な臓器摘出、これを臓器収奪といっているんですけど、は、ロンドンにおいての国際民衆法廷の裁定や欧米の議会での非難決議など、これまでその実態が厳しく指摘されてきています。先進国では、不透明な海外渡航移植を抑止する法制度も進んできています。今日皆さん方にお配りをしている二枚の資料であります。台湾では、人体臓器移植条例が厳格に適用され、中国への渡航移植をあっせんした名医が起訴され、禁錮六年を求刑される事案が起きました。また、台湾では、帰国後に免疫抑制剤の治療等を受ける際、海外のどの病院で移植を受けたかの申告、登録を法的に義務付けております。  厚労大臣は、中国におけるこの不透明な臓器調達の実態及び国際社会が渡航移植の規制へとかじを切っている現在の潮流について、どのような認識をお持ちでしょうか。御見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 中国における臓器調達について、欧州議会などが不透明性に関して指摘をしていることは承知をしておりますが、厚生労働省としては、中国におけるその実態自体は把握している状況ではございません。  渡航移植の規制に関しては、臓器移植に関する国際的な原則でありますイスタンブール宣言に基づいて各国において対応されております。厚労省としては、このイスタンブール宣言の趣旨に基づき、移植医療が適正に実施されるよう各医療機関等に周知をするとともに、臓器移植法の運用に関する指針においても、イスタンブール宣言の趣旨に基づいて移植医療を適切に実施することについて明記したところであります。  引き続き、このような周知等の対応に努めていきたいと考えています。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 そのイスタンブール宣言は、二千たしか六年か何かにできたと思うんですけれども、国際移植学会が発表した宣言で、言わば、臓器の売買を通じた移植みたいなものを中心として、不透明な臓器調達というものに対して厳しく警鐘を鳴らし、それを禁止すべきだと、自国でやるべきだということを宣言した宣言ですね。  その趣旨をと言うけれども、中国のこの今までやってきている二〇〇〇年以来の臓器移植というのは、厚労省、その実態とかはよく分からないということなんですけれども、これだけ社会問題になっているんですね。日本だけは、なぜかメディアは産経新聞以外は取り上げないし、いつも人権人権と叫んでいる政党や議員も取り上げない、中国の問題になると引いてしまうということで、おかしいんじゃないかと。世界はここまで言っているんですね、おかしいじゃないかと。  そのように、私が聞いたところによると、普通は大体、臓器移植海外でやるときに最低五、六年は待つんですよ、まあ臓器によるけど。まず適合臓器出てこないですからね。だけれども、中国の場合は、臓器移植に行けますよと申し込んで、向こうに着いてから早いと二週間、遅くても一か月以内に適合臓器が届くんです。オンデマンドなんです。なぜオンデマンドなのか。それは、もう事前にこういう臓器を持っている人たちがいるということを把握しているからなんですよ。  良心の囚人、法輪功の学習者又はウイグルの人たち、こういった方々が強制収容所に入れられて、彼らの証言によると、もう毎月のように血液検査や健康診断をさせられている、こういうことであります。こういう人たちが生きたまま、臓器移植の方が中国に到着されると、各病院に到着されると、そこでその人に合った臓器をということで、これまでの健康診断に合わせてその人が選ばれて、その囚人が選ばれて、切り裂いて、そして、生きたまま眼球を取り出したり、腎臓を取り出したり、これが国際社会で報告されているんですよ。私は極めてゆゆしき問題だと、こう思っております。  現在、日本人が海外で不透明な臓器移植を受けて帰国した場合でも、国内の医療機関でアフターケア、免疫抑制剤の処方などを受ける際、日本の公的医療保険が実質的に適用されています。これは、出所不明の臓器売買や国家犯罪に日本の公的資金が間接的に加担しているのではないかという倫理的な懸念を生んでいます。つまり、向こうで、中国で臓器移植をするということは、誰か殺されているわけですね。それで臓器移植が行われているわけです。  現在は、政府は現在、日本人が海外のどの国、どの医療機関で移植手術を受けて帰国したかという正確な統計や実態を調査しているんでしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  令和五年に厚生労働科学研究費補助金による研究班や関係学会と連携をいたしまして、先生御指摘の臓器移植後の患者の外来診療を実施している移植実施施設を対象として、海外で渡航移植を受けた患者の実態調査を行っております。  その当該調査の結果によりますと、令和五年三月三十一日現在ではありますが、移植後の外来通院患者、今、三万一千六百八十四名のうち、海外で移植を受けた患者の数が五百四十三名でございました。そのうち中国で移植を受けた方が百七十五名でございまして、内訳といたしますと、腎臓移植を受けた方が百四十名、肝臓移植が三十四名、心臓移植が一名ということで、海外で移植を受けた患者様のうちの三割強が中国であったという事実がございます。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 海外移植を受けた方の実態調査をすると三割が、百七十五名が中国。中国で移植をするということは、さっき私がお話ししたようなことなんですよ。誰かを殺して、そして自分が移植を受ける、それなんですね。言わば殺人の加担なんですよ、これは。  この不透明な中国における臓器移植に健康保険を適用しているということの是非について、厚労省はどのようにお考えなのか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、海外で臓器移植を受けられた場合に、その医療保険の適用についてはこれまで一定の基準を通知でお示しをしてまいりました。国内の待機状況に鑑み、海外で移植を受けない限りは生命の維持が不可能となるおそれが高いことなど、その要件を満たした場合には我が国の医療保険の対象としているところであります。  このように、現在でも一定の要件を満たした場合に限った取扱いをしておりますが、まずは臓器移植の国際的な原則であるイスタンブール宣言の趣旨にのっとって、国内における臓器移植の推進などを適切に推進、進めていくことが重要だと考えております。  引き続き、希望する方が国内で移植を受けることができるように、体制の強化に努めていきたいと考えています。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 まあ、そこまでしか今の厚労省は答えられないかもしれないけれども、イスタンブール宣言の趣旨を鑑みと言うんだったら、不透明な臓器の提供があるような国、それが国際社会で言われている国について規制するのが当たり前じゃないですか。それが趣旨を生かすということじゃないんですか。これはただ口だけ言っているんですよ。で、百七十五名も行っているんです、中国へ。  私は、そういったことを考えると、今、台湾や欧州の一部の国々、例えばイスラエル、スペイン、イタリア、先ほど資料を渡しました、臓器売買や不透明な渡航移植に関与、あっせんした医療関係者に対し、医師免許の取消しや刑事罰を科す法整備が完了しているんですね。ここまでやっているんです。そういうことをあっせんしたお医者さんの医師免許も取消しなんです。これ、死刑だよね、一種の。さらに、禁錮まで。  日本は、臓器移植に関する法律で臓器売買禁止の規定はあるけれども、国外で発生した不透明なあっせん行為に対する網の目が極めて緩いと世界から批判されているんですよ。私は、台湾の事例のように、自国の医師が中国での不透明な臓器移植に関与、加担した場合は厳格な刑事罰や医療免許の取消しといった厳しい処分を下す法的な仕組みが必要だと考えております。  我が国においては、医療関係者が臓器収奪のリスクが極めて高い中国への渡航移植に関与することを防ぐため、現行の臓器移植法や関係法令の不備を認め、国際水準に合わせた海外渡航移植の申告義務化や、又は臓器入手ルートの不透明な国への渡航移植へのあっせん加担者への厳罰化に向けた法整備、検討すべきではないかと考えてございます。  臓器移植法は議員立法ではございますけれども、厚労省としても、しっかりこの問題、問題意識を持って、やっぱり調査ももうちょっとしっかり、まず渡航、海外で、行った人たちの、移植した人たちにきちっと申告をしてもらう、どこの国、どこの病院って。そして、その中で、やっぱり、例えば中国の不透明な臓器の、入手ルートがはっきりしないところ、はっきりしているところはいいんですよ、はっきりしないところは、イスタンブール宣言に従って、もう少し、申告も義務化して、やっぱりそれをあっせんしたような関係者へのきちっと罰を加えるような仕組みというものを厚労省としても考えていただきたいと、こう考えておりますので、大臣の御所見を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、臓器移植法におきましては、海外渡航移植の申告に関する規定はございませんが、海外において行われる場合も含めて、臓器売買を禁じる規定、あるいは臓器売買のあっせんを行った者やあっせんを受けた者に対する罰則を設けているところであります。  臓器移植法につきましては、委員御指摘のとおり、議員立法で成立をしたものでございますが、立法府においても必要な議論がなされるものと考えておりますが、委員の御指摘も踏まえまして、厚労省としても、まずは各国においてどのような法整備を行っているかなど、必要な情報の収集を検討して、必要な対応を取れるように努めていきたいと考えています。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 まずは、やっぱり日本の厚労省、情報を持っていないので、しっかり調査をしてもらいたい、そして報告をしていただきたい。その上で、やっぱり少なくとも海外での移植手術を受けた人の申請、又はそういったものをしっかり報告する義務というものを何らかの形で設けていただきたいことを改めて御要望申し上げます。  それでは、こうやってやっぱり不透明な臓器入手をしている国に対しては、きちっと私はそういう意味で規制を掛けるべきだと、日本は遅れていると、こう思いますけれども、そこで、イスタンブール宣言は、自分の国の中でなるべく臓器移植はしっかりと完結してくださいよというのがイスタンブール宣言の趣旨なんですけれども、日本の移植学会もそれを大いに支持しております。  そこで注目されるのが、iPS細胞を用いた再生医療です。これまでのiPS細胞技術は、年間で一人分程度の製造にとどまっており、コストも一人当たり数億円から十億円も掛かっていましたけれども、近年では、我が国の製造技術や自動化技術を活用して、年間数千人の規模の生産と一人当たり数百万円のコスト、までコストを削減するのに可能となりました。iPS細胞は、量産可能な言わば産業基盤へ移行する転換点にあります。iPSは、再生だけでなく創薬、また予防医療など、幅広い分野を支える基幹的な技術、また医療の言わば半導体みたいなもんですわ。ここの生産をどうするかということで、今世界ではどの国がiPS細胞を製造し、供給するのかという国家間競争が始まっているんです。  我が国は、iPS細胞の発明国、山中先生、発明国としての技術的な優位は持っていますけれども、製造能力は立ち上がりの段階にあり、今後、政策対応次第で、その優位性や産業競争力を確保できるかという重要な今局面にあります。  iPS細胞の製造には、健康なドナーの血液が不可欠であります。しかし、血液法では、基本的に輸血のための血液、血液製剤を製造するための血液の採取のみが認められ、そのほか検査もありますけれども、極めて限定的な採血しか認められておらず、iPS細胞を製造し保管するための、そういう目的の採血は認められておりません。そこで、そのために我が国のバイオ産業は、高いお金を払って米国などから血液細胞を輸入して研究しているというのが今現状なんです。  そこで、安全性を確保した上で、再生医療、細胞医療の原材料に特化した血液法の適用除外、また新法の制定を行う必要があると考えますけれども、大臣の御所見を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、血液は人の生命を維持していくために不可欠なものですので、一人から採血できる量には限界がある、そうしたものでありますので、むやみに採血を許すべきではなくて、具体的な医療上の必要性が認められる場合に限定をするべきものである、これは血液法の考え方でもございます。血液法自体はこのような考え方に立っておりまして、業として採血等を行える範囲が規定されております。具体的には、再生医療等製品等や研究用具を製造すること、治療行為を行うことでございますが、そうした目的以外で採血することは現行法では認められておりません。  いろんな御指摘があろうかと思いますが、血液法の規制の在り方については、限りがある人の血液の適正利用を図るという法目的とiPS細胞に関する医学的な有用性を含めた具体的な医療ニーズや事業化の可能性を比較考量しながら検討していく必要があろうかと考えています。

山田宏 自由民主党・無所属の会

○山田宏君 これから、やっぱりこのiPS細胞、血液細胞由来なんですけれども、これがやっぱり医療の、先ほども申し上げたようにインフラとなっていく、そのことに各国はもうしのぎを削っているんです。半導体を作っていたその工場ももう滅菌して、そういうようなiPSの製造工場にするということに変わっている状況なので、よく調べて一歩を踏み出していただきたいとお願いを申し上げ、私からの質問に代えます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋通宏です。  今日は一般質疑ということで、一時間時間いただきましたので、大臣、かなり問題意識、多岐にわたる課題を今日共有させていただきながら、今後の厚生労働省としての対応について、いろいろ提言も含めてやり取りをさせていただければと思いますので、できるだけ簡潔明瞭、シンプルな答弁に努めていただければと思いますので、大臣、よろしくお願いします。  今日、まず入口、大きな話から。やっぱり今我々が最大の課題として直面しているのは、やっぱり人口減少問題だというふうに強く思います。  大臣、先日、去年の二〇二五年の出生数の速報値が公表されました。予測はされておりましたけれども、六十七万人ということで、過去最低をもうずっと続けているということで、国立人口問題研究所の予測からも十五年早いペースで出生数が減少していると。  まず大臣、この我が国の労働市場、働き方、そういったことを所管する責任者として、この大幅な出生数の減少傾向、この問題についてどういった問題意識をお持ちか、まず考えをお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、六月三日に公表いたしましたこの人口動態統計では、今委員から御指摘ありましたとおり、令和七年の出生数及び合計特殊出生率はいずれも過去最低となりました。依然として少子化に歯止めが掛かっていない状況は重く受け止める必要があろうかというふうに考えております。今後の労働力やあるいは経済状況にも大きく影響していく可能性があるわけであります。  ただ、今回の調査の中で、例えば十三県では合計特殊出生率が改善をしておりますし、三十歳から三十四歳のお母さんから生まれるお子さんの数は前年より増えているということで、少しこれまでと様相が変化してきた、そういった兆しもあるのかなと考えておりますが、先ほど申しましたように、依然として歯止めが掛かっていない状況は深刻に受け止めなければいけないと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 重く受け止める、深刻に受け止める。であれば、今何をしなければならないのかということが厚労大臣としての責任だろうというふうに思います。  これ、大臣、まあ一部でそういうポジティブな兆しもあるというお話もありましたけれども、これ見ていただきますと、百万人割れてからの減少のペースが加速化しているのは、これもうグラフを見れば明らかです。私も島根県出身ですけれども、島根もあっという間にもう六十二万人まで県民人口が減ってしまいまして、もうあと数年で六十万人を切るのではないか、一層加速化が進んでしまっています。  この現実を厚労大臣としてどう受け止め、十年後、二十年後、三十年後の我が国の様々な経済産業分野、そしていろんな厚生労働省が所管をしていただいている大切な医療、介護、福祉のサービス、こういったものを維持していくのかということが今問われているんだろうというふうに思います。  大臣、改めて、資料の二で、これ私よく多くの皆さんに問題認識を共有、なかなかイメージが湧かない人たちが多くて、これ参考までに、これ二〇二四年の数字ですけれども、それぞれの年齢で今何人の人口がおられるかということ、今はもういろんな分野で人手不足、人手不足って大変な状況になっております。特に地方や、特に一次産業を含めて、大変な状況になっておりますが、それでも、私も六十になりましたけれども、百六十万人、五十代前半の方の方々は二百万人いるんですね。ところが、大臣、二十年後の二十歳は六十七万人しかいません。この、この数字をやっぱり我々重く受け止めなければいけなくて、今年更に出生数が減少すれば、もう二十年後、二十歳前後六十七万人、六十六万人、六十五万人という状況になったときに、いかに、経済もそうですが、社会保障もどう支えていくのかという課題、問題があるわけです。  大臣、労働市場をどうやって支えていきますか。今大臣として、じゃ、重く受け止めると言っていただいたけれども、何をしなければならないのか、大臣のお考えあればお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 生産年齢人口が今後減少、急減をします。足下でも人手不足感が強い建設等の現場労働職種や、あるいは医療、介護などの分野を始めとして様々な分野において、人手不足など労働供給の制約がより厳しさを増していくことが見込まれるところであります。また、多くの都道府県においても人口減少が進んでいく、そうしたことを踏まえますと、地域における労働力不足への対応、これも併せて重要になります。  今、日本成長戦略本部の下に設置をいたしました労働市場改革分科会においてもいろんな議論をしておりますが、そのとりまとめを踏まえながら、労働生産性の向上や、多様な人材の労働参加の促進に向けた取組を進めていきたいと考えています。  また、地方における人材や社会保障の支え手の確保については、ハローワークによる医療、介護、保育分野の求人充足対策の取組強化など、マッチングの強化を進めると同時に、女性や高齢者などの多様な人材が活躍できる環境の整備による労働参加の促進に取り組んでいきたいと考えています。  また、社会保障のお話がございました。  今、医療分野におきましては、まさに二〇四〇年のニーズを見据えまして医療人材の確保についての検討会を立ち上げまして、コメディカルの皆さんの、職種の皆さんの人材確保についての検討を始めているところでありますので、そうしたものを踏まえて、しっかりとした対応ができるように取り組んでいきたいと思います。  介護分野におきましても、中山間や人口減少地域における柔軟な対応につきまして今般の法律改正にも一部盛り込ませていただいたところでございますが、そうした対応を進めるなり、あるいは、処遇改善という問題ももちろん重要でありますので、そうした複合的な対策についてしっかりと取り組んでいく必要があると考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 余りにばくっとして、具体性に欠くと言わざるを得ないと思います。何を一体やろうとされているのかが見えてきません。  厚生労働省では、いろんな分野で今人手不足が深刻化しているというのは、もう現に進行している話です。そして、先ほど言った、十年後、二十年後に一体どの分野でどれだけの人手不足が生じるのか、こういった予測シミュレーションは、例えば人口研究所などと連携、協力をして、具体的にどういった分野でどれだけの人手不足が生じるのかという、そんなシミュレーションは国としてやってるんですか。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  労働力供給推計に関しましては、雇用政策研究会等で行っているところでございますけれども、産業分野別には近年行っていないところでございます。  以上でございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 やるべきじゃないですか。  資料の三で、これ、よく使われる、民間の研究所が予測を立てたシミュレーション、二〇四〇年に一千百万人もの労働力が不足をするという、そういった推計で、かなり衝撃的な数字です。  実は、これ全体としてなのですが、都道府県別のシミュレーションも立てられておりまして、北海道、山形、茨城、新潟、長野、京都、徳島、愛媛などでは何と不足率が三割を超えると。三割を超えるって、これ物すごい数字です。産業分野別に見るともっと、大臣、医療、介護、福祉触れていただいたけれども、分野別に見れば、もっと深刻に人手不足が加速化する産業分野があります。  こういったことを厚労省として、国としてしっかりやっていただいて、どうしていくのかというのを各論で具体的に対応していかなければいけないのではないですか、大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘、そのとおりだと考えております。  とりわけ医療、介護の分野につきましては、将来見通しも含めていろんな推計をしているところでありますので、そうした推計に基づいて、先ほど申し上げました検討会などで必要な対応を取っていきたいと考えております。  その他、様々な産業分野についての推計などについては、これはやはり経産省とも連携をしながら、そうした分野の人手不足感がこれからどう進展していくかなど、そうしたものを慎重に見極めながら対応を考えることが必要だと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 引き続き具体性に欠けるんですけど、各論で、具体的に幾つか我々が今やっぱりやらなければならないことがあります。これ、厚労省だけでやる話ではなく、政府全体として取り組んでいただかなきゃいけない。  一つは、これ現に、資料の四、外国人労働者の方々の数が増えています。日本の若手、支え手、労働力人口が減る一方で、それを補う形で支えていただいているのは外国人労働者。既に、資料の四にありますとおり、直近では、もうほぼほぼ三百万人近い外国人の方々が、いろんな分野で、全国各地で我々の産業、いろんなサービス、先ほど大臣が触れていただいた介護も、今外国籍の方々が懸命に支えていただいております。  まず、今後の人手不足、労働力不足、それを補っていく一つの極めて大事な方向性として、この外国人労働者、今後更に受入れを拡大したい、拡大してほしい、そういった要請、各分野、そしていろんな地方からも、大臣、行われていると思いますが、大臣、これについての今、今後の方針も含めて、外国人労働者の受入れ拡大、これについてどういう所見をお持ちか、お聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、我が国における深刻な人手不足などの労働供給制約に対応するべく、まず、平成三十一年より特定技能制度を開始をいたしました。また、技能実習制度における人権保護などの観点からの課題も踏まえまして、令和九年の四月から育成就労制度の受入れを開始することとしております。  国際的にも人材獲得競争というのは激化しておりますが、その中で我が国がやはり魅力ある働き先として選ばれるという観点も大事でありますので、そうした国であり続けることが重要だと考えております。そのために、各般の制度をしっかりと運用していくことが重要だと考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、今、選ばれる国であり続けなければならないと言っていただいた。何が必要なんですか。選ばれる国であり続けるために、じゃ、何が必要ですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 様々な要素が考えられると思いますが、まず、私どもとしては、外国人労働者、あるいはその帯同される御家族の受入れの諸課題がございますので、そうした課題を解決をしていく。  今年の一月に閣僚会議で決定をいたしました外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策においても、これはもう全省庁横断的にそれぞれのライフステージとかライフサイクル、これに応じて施策を明示をいたしまして、外国人の方が、受入れ対策として取り組んでいるところでございます。  厚生労働省においても、例えば適正な労働環境の確保という観点から、外国人労働者の方々が労働局やハローワーク等において労働相談あるいは職業紹介、そうしたことを多言語で相談できるような体制整備にも取り組んでいるところでございまして、それぞれのライフステージごとに対策を進めていくことが重要かと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 資料の五。  大臣、今いろいろ対策をしている、対策をしているって、聞くと必ず厚生労働省はそう言うんですけれども、現実問題として、例えばですよ、これ必ずしもピンポイントで技能実習生に対するというデータではない、あくまで技能実習生を雇用されている事業場でのということは前提としてありますが、しかし、これ見ていただけると、技能実習生を雇用していただいている事業場に対して、監督指導、違反率、全く減少してないんですよ、大臣。何されているんですか、適正化。全然減っていないし、技能実習生で労働法令違反、被害に遭っているそういった方々を支援していただいている多くのNPO、NGO、労働組合、我々話聞いていますが、全然減ってないよと。大臣、何しているんですか、大臣。

岸本武史 厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  令和六年に労働基準監督署が外国人技能実習生や特定技能外国人を使用する事業場に対して行いました監督指導においては、当該事業場の約七割に労働基準関係法令違反が認められております。外国人労働者の労働条件確保の徹底は重要であると考えております。  なお、違反率につきましては、監督指導の性格といたしまして、監督指導を効果的に行っていくため、労働者等からの情報などに基づいて法違反が疑われる事業場を中心に入る、こういうやり方をしているものですから、結果として違反率が高くなる、そういう面も一部でございます。  また、労働基準監督署におきましては、外国人技能実習生等を使用する事業場に対して重点的に監督指導を行うとともに、外国人技能実習機構との合同監督、調査なども実施しておりまして、違反が認められた場合にはその是正を指導しておるところでございます。  引き続き、労働基準関係法令違反などについて厳正に対処し、外国人労働者の労働環境の確保、改善を図ってまいりたいと考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 いや、分からないのは、結果として違反率が高くなる。じゃ、いいんですか、野放しにして。これだけ多くの事業場で労働法令違反がある。これ、技能実習生に対するだけじゃないかもしれない。でも、やっぱり同じ職場でこれだけの労働法令違反がある、ひょっとしたら日本人の労働者に対しても違反があるのかもしれない。これがなくなっていない、減っていないという現実、現状。これ、大臣、もっと徹底的にやらなきゃいけないんじゃないんですか。  これでなくしていかないと、我々ずっと技能実習生に対するそういった人権侵害、労働法令違反、ハラスメント、取り上げてきましたよ。それで、もう命を守るために逃げざるを得なくて、失踪せざるを得ない、そんな技能実習生もこれまで物すごい数なんですよ。大臣、ベトナム人の技能実習、大臣、聞いていただいていますかね、ベトナム人の技能実習生で自ら命を絶った、そういった方々もおられることも、大臣御存じですよね。こういった現実に対して、さっき大臣、重くいろいろ対応していかなければいけない、環境をつくっていかなきゃいけない。まず真っ先にこういった環境を抜本的に変えていかないと選ばれないですよ、もう。  大臣、もっとちゃんとこれ監督指導徹底して、違反する企業、事業場に対しては徹底的な取締り、処罰も含めてやってください、大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) もちろん、委員御指摘のとおり、人権侵害等が想定される場合には適正に監督指導を行う必要があるし、違反する場合にはそれに厳正に対処することが必要だと考えております。  先ほど局長が申し上げましたとおり、これ、何らかの情報に基づいて違反が疑われる事業場を指導しているわけでございまして、その数も御覧いただくとおり増えている。増えているということは、そうした指導も徹底をしているということでございます。  そうしたことを更に徹底することによって、結果的にはこの違反率を下げていくということが非常に大事だと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、危機意識が極めて低過ぎませんかね。もっと徹底。大臣も海外出張行かれるでしょう。アジアの国々、最近行かれました。やっぱりすごいですよ、ダイナミックで。若者の賃金上がって、物価も上がって、若者たちが自分の国で安心して働いていける。いや、もう日本なんか行かなくていいやという、そういう声も聞こえてきている。そういう状況なんですよ、大臣、既に。  このまま日本が、こういう外国籍の方々に対する今残念ながらヘイトやバッシングや排外主義的な、悔しくてなりませんが、選ばれない国になりますよ、大臣。もうなりつつあると言われています。もっと厚労省として、これからも安心してアジアの若者たちが日本に来て、いろんな産業分野、介護、福祉サービスも含めて支えていただけるように環境改善、大臣、改めて決意を述べてください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 先ほど申しましたとおり、選ばれるということが非常に大事でありますので、そのためには、委員御指摘のとおりいろんな課題があるわけでありますが、不適切な、例えば人権侵害のような事案がないように労働環境が守られる、そういったことが大事でありますし、また、そこで働いていただいている皆さんには、当然、社会保障の観点においても守られているということが大事でありますので、そうした点からしっかり対応していきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これ、違反の中にはやっぱり賃金問題、結構でかい要素なんです。これ、もうかねてから、技能実習生も労働者、特定技能はもちろん労働者、だから安かろうであっては絶対駄目だと。日本人と同等、それ以上でもいいぐらい、スキルを持った方々は正当に評価をしていただいて、きちんと労働者として守られ、適正に処遇され、働いていただける、そういう環境をつくっていかないと駄目だということは、これは一部の方々言っておられるそのとおりなので、きちんとそういったことも含めて徹底していただきたいということで、これは引き続き我々しっかり現場からの声も、大臣、お届けしますから、しっかり対応していただきたいということを重ねてお願いしておきたいというふうに思います。  その上で、今、まあ外国籍の方だけではありませんが、ハラスメントの問題、時に暴力の問題、本当に深刻です。前回も、なかなか残念ながら労働災害がなくならない、むしろ増えていると、精神疾患も、様々な理由ですけど、過重労働だったりハラスメントだったり、なくならないという問題も指摘をさせていただきました。  改めて、前回、何度も取り上げていますが、超党派のILO活動推進議員連盟で、ILO百九十号条約の批准実現に向けて、何が国内法上の課題になっているのかということで、資料の六で参考までに、厚労省として作成をいただいた、検討いただいて提出をいただいた資料、ちょっと小さい文字で申し訳ありませんが、お付けをしております。  我々、超党派の議連でも、これ批准できるんじゃないと、これ批准して、で、内外に、もう職場における暴力やハラスメントは駄目なんだと、大きなメッセージとして、大臣、しっかり出していただいて、そして、職業、職場における暴力やハラスメント、これ一切もう禁止してなくしていくのであるということを、大臣、国全体として取り組んでいきませんか。大臣、批准に向けて、是非、これもう実現可能だと我々超党派議連で、みんなの思いですので、大臣、実現していただきたいと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) この問題に関しましても、もう委員を始め、超党派議員連盟の皆さんから大変貴重な御意見、御提案をいただいておりまして、しっかり受け止めたいと考えております。  第百九十号条約につきましては、条約の各条文と昨年六月に成立をいたしました改正労働施策総合推進法の内容も含めた国内法制との整合性に関する疑問点について一定の洗い出しが終了したところであります。現在、国内法制との整合性に関する疑問点について、ILO第百九十号条約を批准している各国政府への照会、これを現在進めてきております。直近では、ILO事務局に対する各国法制等についての照会、相談も開始をいたしました。  今後、これらの取組の結果を踏まえまして、更なる精査を行い、関係省庁とも連携をして、締結に向けた検討を進めていきます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 今朝の朝日新聞朝刊で、私も、おっと思いながら勇気付けられたのですが、三重県がカスハラを犯罪化するという条例を検討されていると、罰則付きで、もうカスハラは駄目なんだということで、今準備、検討されていると。  これ、まさに我々は、もう長年にわたって段階的に、セクハラからマタハラからパワハラから、そして今カスハラ、いろんな取組を厚生労働省にもしていただきましたが、我々、一貫して遅いということと、もっともう厳正な対処を厳しくやるべきだと。それが、百九十号条約はこれをやっぱり禁止をして、そして、罰則も含めた法制度の整備を、今まさに三重県がそれをカスハラの分野で検討されている。本当に、時に労働者の命が失われるような深刻な事案もある中で、こういった議論が現場でされている。  大臣、これ是非国としてやっぱりやるべきだと思います。是非検討していただいて、こういった地域地域、地方の取組も参考にしながらですが、やっぱり国としてやるべき時期だと思いますので、我々議連としてもまた、大臣、応援していきますので、是非これはリーダーシップ取ってやっていただきたいということもお願いしておきたいと思います。  その上で、先ほどの少子化、そして今後十年、二十年、労働力不足、これどう具体的に対応していくか、これも大臣、昨年の大臣所信質疑から一貫して、私、大臣とやり取りをさせていただきましたが、やはり非正規雇用問題に対する抜本的な制度対応が必要不可欠であると。それは、やっぱり若い世代の皆さんが、とりわけですよ、特に女性の皆さんが非正規雇用で本当に懸命に毎日頑張って仕事をされている。でも、処遇は上がらない、正社員ならもらえる手当ももらえない、休みも取れない、十年頑張っても、二十年頑張ってもキャリアアップしない、評価されない。大臣、これでどうやって希望を持って、やっぱり結婚してお子さん持ちたいときに持っていただいて、そういう環境にないことが出生率一・一四、この状況になっているのではないかということを、大臣、一貫してやり取りをさせていただいてきました。大臣、そうですね。大臣は一貫して、いや、厚生労働省としても同一労働同一賃金の取組をしているんですと、余り具体的なデータも数字もなく、それを一貫して言っておられるのですが。  じゃ、改めて、大臣、お聞きします。同一労働同一賃金、これまでの取組で一体どれだけの格差解消が実現をしたのですか。格差解消はされているんですか。これは、正規、非正規間の様々な格差、時給だけではありません。手当や生涯賃金、いろんなベネフィット含めた格差の解消が実現できているのかが問われます。そして、それは多くの場合、男女間の賃金格差、手当格差、処遇格差なんです。大臣、一体格差が解消されているのかどうか、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 正社員の方と非正規雇用労働者の方との間の不合理な待遇差を禁止をします、禁止をするいわゆる同一労働同一賃金については、施行から五年が経過をいたしまして、非正規雇用労働者の待遇改善の取組は着実に進められてきたと考えております。  フルタイムの比較で正社員、正職員の賃金を一〇〇とした場合、それ以外の者の賃金については、令和元年では六四・七から六七・四へと改善はしているところであります。また、その施行に当たりましては、各都道府県の労働局が事業主に対し報告徴収や助言、指導などを行うことにより法の履行確保に取り組んでおり、是正指導件数は、令和六年度ですが、三千六百五十三件となっております。  こうした取組を通じまして、引き続き現場における同一労働同一賃金の履行確保に取り組んでいきます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 資料の七に、大臣今引用されたデータをお付けしております。この見せ方をすると何か改善が進んでいるように見えるのですが、でも、結局まだ六〇、厚生労働省のこの調査において六七まで上がってきた。でも、決定的な進捗効果ではないのではないか。いまだにこれだけやっぱり差別、格差が残ってしまっているという見方の方が僕は適切ではないかなというふうに、良く見せるのではなくて、まだこんなにも課題があるというふうに受け止めるべきではないかと思います。  例えば、この後も触れますが、資料の八、派遣労働者の方々、これ、派遣労働者の方々については派遣先均等方式若しくは労使協定方式ありますが、これも厚生労働省の評価では半分ぐらいが良くなっているって言うんですけど、裏返せば半分は上がっていないという見方をすべきではないかということも含めて、極めて課題が大きいと。  大臣、同一労働同一賃金、これは進めていくべきだと思います。でも、五年たって、まだこういう状況にとどまってしまっているということは、むしろ厚生労働省としてまさに重く受け止めて改善していかなければいけないのではないかと思うのですが、大臣、違いますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘のとおり、今委員から御指摘のあったとおり、これは見方によっては当然半数は上がっていないというようなことが言えるわけでありまして、そうしたところについては当然しっかり対応していかなければいけないのは当然だと考えております。  先ほども申し上げましたとおり、労働局による対応、現場における履行確保、これをしっかりと取り組ませていただきたいと考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 しっかり取り組む、しっかり取り組むはいいんです。大臣、具体的に対応してください。何をしなければならないのか、何をするのか。かねてから我々は、同一労働同一賃金はあくまで最初のステップとして日本型雇用の下では必要かもしれないけれども、やはりILO百号条約は、大臣、重々御存じかと思います。男女間の賃金格差、これを解消していくためには、同一労働同一賃金では駄目で、同一価値労働同一賃金を制度化しなければならないということで、もう何十年も前にILOの場で百号条約が採択をされ、男女間の賃金格差を解消していこうということがILOの場でも政労使三者で決められて、日本も批准をしています。ところが、男女間の賃金格差、資料の九にありますとおり、まだまだ大きな格差が残されておりますし、百号条約の履行について、いろんなILOからの勧告等も受けてきたのが歴史的な事実であります。  大臣、改めて、同一価値労働同一賃金、同じ事業場内だけではなくて、産業分野横断的にきちんと労働の価値というものを判断できるような指標も持っていただいて、男女間の賃金格差を構造的に改善していく、今こそそこに踏み込んでいくべきだと思いますが、改めて、大臣、同一価値労働同一賃金の導入に向けた大臣の見解をお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) これも委員から度々御指摘をいただいているところでございますが、これにつきましては、まず、複数の労働の価値の評価方法を確立をするということが、これは実務的には相当難しいのではないかというふうに考えておりますし、また、我が国の雇用環境、あるいはそれを基礎とした労働市場の在り方なども踏まえることが必要ではないかと考えております。  こうした課題も含めまして、諸外国の状況等について改めて研究をしたいと考えているところでございまして、現在、その手法等について検討しております。  いずれにいたしましても、そうした諸外国の動向なども踏まえつつ、必要な検討は進めていきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 検討を進めていくと言って何十年たっていますか、大臣。諸外国でできている、何で日本でできないんですか。日本でできない、できない。  重ねて、先ほどちょっと触れた、日本型の雇用というものが戦後確立をされてきました。でも、もうこの間ずっとそれが変容してきている。政府が日本型、ジョブ型のどうのこうのって言っていませんかね。であれば、そういった議論と併せて、同一価値労働同一賃金の導入に向けた本気の対応が求められているとずっと言ってきたけれども、相変わらず、検討していかなければなりませんと、一向に進みません、大臣。大臣の代でずっとそれやってください、本当に。  それは、我々としても、具体的に、どういった形であれば、どういった方式でこの異なる職種の労働の価値を算定できるのか、これ、専門家、有識者の方々からもう具体的な提言は何年も前に出ているんです、大臣。それを踏まえて、厚生労働省として本気の検討をしていただきたいということ。それやらないと、非正規、正規の間の処遇改善とか、制度的な抜本対策とか、男女間賃金の本当の意味での構造的な変革とかできませんよ、大臣。本気でやろうと言っていただくなら、是非そこに踏み込んでいただきたい。重ねてお願いをしておきたいと思います。  その上で、先ほど、派遣労働者の方々の賃上げが甚だまだまだ不十分ではないのかという指摘をさせていただきましたが、今回、大変びっくりした事実が報道で明らかになりました。公正取引委員会、これ資料の十でありますが、公正取引委員会がカルテルの疑いで人材派遣会社大手五社への検査に踏み切ったという報道であります。  大臣、これ、今、派遣業界って、前回、前々回かな、大変ここでも大きな議論させていただいた派遣法の改正のときに、認可制、制度変えて、要件も強化をして、厚生労働省の言い分では、これで適正化を図るのであると。でも、我々は、これ絶対大手の寡占が起こるよと、大手の寡占が起きるとこういったことが起きるのではないですかって、質疑読み解いていただければ、あのときに我々さんざん議論させていただいたんだけれども、まさに、この間、派遣の事業者数は大きく減少しています。中小零細を含めて淘汰をされてきたんだろうというふうに思います。一方で、売上げは過去最大、物すごい利益を、売上高、利潤も上げておられます。  そんな中で、このカルテル、絶対に許してはいけない、大臣、けしからぬと思いますが、大臣、けしからぬとお思いですよね。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、公正取引委員会が、独禁法違反の疑いがあるとして複数の労働者派遣事業者に立入検査を行った、そのこと自体は報道により承知をしているところであります。  仮にこれが事実であれば誠に遺憾だと考えておりますが、一般論としてですけれども、独禁法違反疑いの事案については公正取引委員会において厳正に対処されるものと認識をしておりますので、引き続き厚労省としては注視をしていきたいと考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、報道により知ったんですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 私は、報道により承知をしました。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 大臣、こんな重大事案、報道により知るんですか。担当の皆さん、これ、大臣にすぐ、公取がこうやって、あれ、昨日公取呼んだけど、公取は厚生労働省と情報共有しているような説明を事前レクではいただいたけど、公取がこれ派遣法の関係で人材派遣会社にカルテルの疑いで入るのに、入る前に、検査入る前に厚生労働省とやり取りってしないものなんですか。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  公正取引委員会の調査方法に関わるところでございますので、私どもとして承知している事実関係のみ申し上げますが、私どもとしても報道により一報を知り、それで公正取引委員会の方に照会を掛けて情報交換しているということは事実でございます。その内容については差し控えさせていただきたいと思います。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 いや、ちょっとびっくりですけど、こういった重大事案について、公取が検査に入られる前に厚生労働省と何ら情報共有されずに、皆さんが報道で知ってびっくりしたというのは、ちょっとこっちもびっくりしました。  これ、大臣、今、今後の状況を見ていきたいというような答弁でしたけど、そうすると、これ公取の検査って一年ぐらい掛かるというふうに昨日公取からお聞きをいたしました。一年間何もしないんですか。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) この個別の事案への対応に関しましてはお答え差し控えさせていただきますが、本件ということではなくて、先ほど大臣からお話ございました派遣労働者の方々の処遇の改善に向けましては、同一労働同一賃金の徹底、また派遣労働者に対する計画的な教育訓練、希望者へのキャリアコンサルティングを派遣元事業主に義務付けるなど、これまでの取組につきまして更なる履行確保の徹底に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。  以上でございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これ何もしないってわけにはいかないでしょう、大臣。こういった、いや、中身はしっかりこれから検査、一年間掛かるのかもしれませんが、やっていただくとして、公取も何の根拠もなく検査に入りませんから、当たり前だけど。とすれば、こういった事実が現に行われていた蓋然性は極めて高い中で、これもう徹底的に厚生労働省として、こんなことを許してはいけないという決意でやっていただかなきゃいけないんじゃないですか。  これ、資料の十一、これ京都新聞の社説でありますけれども、ピンはねなら許されぬ、当たり前です。これだけ現場で派遣の方々頑張って日々いただいている。前回、大臣、派遣の方で無期転換された方々が、新たな派遣先を提供されるのに片道二時間掛かるような現場を紹介されて、受けないならもう無期やめてくださいといって有期、この問題取り上げましたね、大臣。こういったことが横行している。大臣として許せるんですか、こんなこと。  大臣、もっと毅然として、こういった実態について、改めてこれを機に、派遣業界、これだけ莫大な売上高、利益を上げている、それが労働者にきちんと還元されているならまだしもですよ、先ほど言ったように半数は賃金が上がっていないとか、こうやってカルテルでピンはねされているかもしれないとか、これマージン率が分からないんですよ、個別の労働者。  大臣、このマージン率の問題もこれを機に踏み込みませんか。やっぱり、個々の労働者が一体どれだけマージン率があって、そして適正に派遣料金が自らの賃金として派遣労働者に支払われているのか、それをきちんと明るみに出すべきです。大臣、これを機にマージン率の見直しやりませんか、大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) マージン率につきましては、労働者の皆さんがより適切な派遣会社を選択できる、そうした観点から事業全体のマージン率の公表を義務付けているところであります。  また、この公表義務と併せて、労働者がマージン率を把握できるように、派遣元の事業主は派遣労働者に派遣料金の額と賃金の額を明示しなければならないとしておりますが、この明示すべき派遣料金の額は、当該労働者の派遣料金の額又は事業所の派遣料金の平均額のいずれかとされているところでございます。これは、個々の派遣料金額が事業主の経営情報であることなどを踏まえ、平成二十三年当時になりますけれども、民主党、自民党、公明党、三党協議や労働政策審議会の議論の結果定められたものでありますので、そうした経緯も踏まえて対応していきたいと考えております。  マージン率の公表義務及び明示義務については、その履行確保の徹底が重要だと考えておりますので、引き続き指導監督に取り組んでいきます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 あのとき、大臣、我々は、マージン率をもっときちんと公表すべきだという議論をさせていただいたんだけれども、残念ながらそうならなかったんです。なので、全体としてばくったマージン率しか出なくなっちゃったので、分からないんですよ、個々の労働者は。一体、自分に支払われている賃金が、本当に派遣先事業者が派遣元事業者に対して派遣料金として支払っている、どれだけマージン取られているのか分からないんですよ、大臣。  これ、おかしくないですか。労働者が自らの適正な能力がどう評価をされて、キャリアがどう評価をされて、これも何度も大臣やった、皆さん、本当に頑張って、資格を取られたりキャリア積まれたり、やっているんですよ。でも、それがどう評価をされているか分からないって、大臣、おかしくないですか。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) 先ほどの大臣の御答弁の敷衍になりますけれども、委員御指摘の点につきましては、マージン率、先ほど大臣からございましたように、事業全体のマージン率の公表になっているというのは派遣法二十三条五項にあるとおりでございます。一方で、その個々の方がそのマージンの状況について分からないというのが、確かにあの三党協議、あるいは当時の民主党政権の下での様々な御議論の中であったということは事実でございます。  先ほど大臣からいみじくも御答弁ございましたように、個々の労働者が、まさに委員御指摘のとおり、マージン率を個別に把握できるように、先ほどのマージン率の公表とは別途の措置といたしまして、派遣法の三十四条の二というところで、労働者派遣に関する料金の額の明示という規定を設けまして、派遣元事業主は派遣労働者に対して派遣料金の額と賃金の額を、その最初の労働契約の締結のときとか、あるいはそれを切り替えるときとか、そういったときに明示しなければならないということを法律上の義務ということにしているということでございます。  これが先ほど大臣から御答弁のございました平成二十三年の当時の三党協議や、さらに、その具体的なやり方に関しましては労働政策審議会の議論を経て現行の法令になっているところでございまして、私どもとしては、まさに委員御指摘の点、重要だと思っておりますので、これらの規定の履行確保をしっかり努めてまいりたいというふうに考えています。  以上でございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 とすると、それに基づいて今派遣元事業者は派遣労働者の皆さんに対して、派遣料金が幾らであって、その内訳が幾らで、賃金が幾らで、ちゃんと並べて派遣労働者に提示をして、そしてマッチングをしているという理解でいいんですか、村山さん。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  明示すべき派遣料金の額に関しましては、先ほど大臣からございましたとおり、その方の派遣料金の額にするか、あるいは事業所の派遣料金の平均額とするか、これは人数も多いというような実態にも照らしてこの選択制にはなっておりますが、基本的にはこれらを通じて把握していただけるものというふうに考えているところでございます。  以上でございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 分からないじゃないですか、それじゃ。じゃ、派遣労働者の方が自分の、個別のを教えてくれと言ったら、必ず教えなければならないという義務は課されているんですか。それに違反したら派遣元事業者は罰せられるという理解でいいですか。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) 繰り返しにはなりますけれども、今委員御指摘のような問題意識も含めて審議会等で議論を詰めていただいた結果、現行の選択制になっているということでございます。  以上でございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 結局、派遣事業者、業界の皆さんがそれはやりたくないから、そうやって選択制にして、個別のものを出さなくていいようにしてきたんじゃないんですか、大臣。  であれば、今回、こういったカルテルで、これだけ売上げを上げておられるような企業さんたちが、もしそれを適正に、適正に派遣労働者の皆さんの賃金、処遇、手当としてちゃんと支払っていただいてないのだとすれば、これはもう徹底的に厳正に対処していただく。これを機にマージン率の公表の在り方も、もう個別の労働者ごとに、きちんと適正なのかどうか判断できるように公表していただく方向で議論すべきだと思いますが、大臣、重ねてお伺いします。大臣、重ねてお伺いします。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) 御指名ですのでお答え申し上げます。  基本的な姿勢といたしまして、委員御指摘の点でございますけれども、現行の派遣元指針におきましても、派遣元の派遣企業の方々に遵守していただくべき指針におきましても、派遣料金に関わります派遣先との交渉が派遣労働者の待遇の改善にとって極めて重要であることを踏まえつつ交渉に当たっていただくとともに、派遣料金が引き上げられた場合には可能な限り当該派遣に係る派遣労働者の賃金を引き上げるよう努めることとされているところでございまして、こうした内容も踏まえてしっかりと対応してまいりたい、このように考えているところでございます。  以上です。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 大臣、補足ありますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まさに今局長の方から申し上げました指針の中で派遣労働者の評価等について定めておりますので、そうしたことが本年十月から適用の予定でございます。そうした適用状況も見ながら、委員の問題意識は十分受け止めさせていただきたいと考えますが、現行制度の下でどういった対応ができるかというのは検討していきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 こういったところでの答弁では、そういうふうに、今後努力できるよう検討していきたい。その後の具体的なアクションが余り見られないんですよ。決意として、もし大臣、今答弁いただいているのであれば、決意として具体的な行動を示してください。我々、それはきちんとウォッチをして、結局、これでも何もされないようなら、やはり重ねて追及していかないといけないと思っています。  働いておられる、毎日本当に頑張って仕事をされている方々の処遇、安心、安全、守ってください、大臣。そのことが大臣の責任だと重ねて申し上げておきたいと思います。  安心、安全を守るという観点で、ちょっと季節柄、熱中症の対策についても少し。この間も我々ずっと熱中症対策の強化について厚生労働省にるる申入れもさせていただいて、この間取組をいただいてきました。  これからまた本格的な猛暑を迎えるという中で、既に熱中症の被害に遭われている方々が出ているということも含めて、これ、更に熱中症対策の強化、徹底をしていかなければならないと思っておりますが、資料の十二に、熱中症による健康被害、データいただいたものを参考までに皆さん共有させていただいておりますけれども、やっぱり年々増加をしています。大臣、年々増加しているんですよ。やっぱりこれだけ年々猛暑が厳しくなっている中で、業種、業態で、やっぱり本当に熱中症被害が厳しい業界、職種、大変な状況になってます。  大臣、改めて、もう熱中症で命を奪われるような、そんな職場、そんなことあってはいけないという決意で、大臣、これから夏を迎えるに当たって、厚生労働省としてどう対処されていくのか、このことについて確認をさせてください。

安井省侍郎 厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(安井省侍郎君) 熱中症につきまして御質問をいただきました。  熱中症による休業四日以上の死傷者数は、御指摘のとおり、昨年は記録的猛暑の影響もございまして、昨年度比四割増の一千八百三人と、統計を始めて最多となったところでございます。一方、死亡者数につきましては、令和三年以降、二、三十人で推移していたところ、昨年は前年度比約四割減の十九人にとどまったところでございます。また、業種別では、過去五年間、約五千五百人のうち、製造業、建設業、なっておりまして、この二業種で四割を占めているというところでございます。  こういった状況でございますので、とにかく休業四日以上の死傷者数を減少させるために、業種、業態に応じた予防対策の普及が課題であるというふうに認識しているところでございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 三月にガイドラインを更新されたと聞きましたが、今、それ触れられた。三月にアップデートして、その業種、業態に応じた改めてガイドラインを周知されたと、昨日レクでお聞きをしておりますが、問題は、じゃ、それが、全てのきちんと現場に下ろされて、それが徹底されているのかどうかを確認しないといけないんです。ガイドライン作りました、公表しました、それじゃ駄目です。  なので、これ、例えばそのガイドライン更新していただいて以降、四、五、六、もう三か月たっておりますけれども、労基署が、監督官の皆さん、この間も定検、臨検、いろいろ現場に入っていただいております。  とりわけ、熱中症の健康被害が発生しているようなそういった業種、業態、事業場、職種、こういったところにもし監督官、臨検、定検入っていただいているのであれば、そこでしっかりとこのガイドラインが周知され、徹底され、具体的な策が講じられているのかどうかを確認すべきだと思いますが、されていますでしょうか。

安井省侍郎 厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(安井省侍郎君) 熱中症の監督指導などにつきまして御質問いただいたところでございます。  御指摘のとおり、建設業、製造業、運送業、警備業、こういったところで熱中症が多いところでございまして、これにつきましては昨年六月から九月までの四か月間に約一万七千件の監督指導を行ってございます。このうち約六%で、今回改正をいたしました熱中症の重篤化防止対策を義務付けた労働安全衛生規則六百十二条の二に関する違反の是正、また改善を行ったところでございます。  また、御指摘のガイドラインにつきましても、こちら本年三月に制定されたものでございますので、それ以降、監督指導を行う場合につきましては、リーフレット等を用いて丁寧にこのガイドラインの内容を説明しているように指示しているところでございます。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これ是非、三月にもし改定されたのであれば、それ、現場に監督官入っていただくときには徹底してその内容がしっかり現場に下ろされ遵守されているのかどうか、それを確認していただいて、重ねて、これから本当に本格的な夏を迎えるに当たって、尊い命が奪われることがないように、健康被害に遭われることがないように、現場の対応を徹底していただきたいと思います。  一点、これ事前通告の中に細かくは入っていないんですが、いろんな方々、特に高齢者、後で時間あれば高齢者雇用の話もさせていただくのですが、御高齢の皆さんや未成年で就労する方々、そういった方々には、特に未成年の子供たちには特別な対処、対応が求められるのではないかと思いますが、このガイドラインには未成年のそういった就労されている子供たちにも熱中症対策徹底されているという理解でよろしいか。これ、確認までです。

安井省侍郎 厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(安井省侍郎君) まず、こちらのガイドラインは全ての労働者ですので、全ての年齢について適用されるものですが、まず、高齢者につきましては、高齢者の特別な記載がございます。未成年につきましては、明示的に未成年に対してこういうことをしなければならないという記載はございません。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 これ、未成年、例えば芸能分野ですとか、スポーツも一部そうなのかもしれませんけど、スポーツは労働というよりは活動ですけれども、こういったやっぱり未成年の若者たちが、特に子供たちが就労する環境があるとすると、そこでの熱中症対策が必要だというの、業界団体からも要請として出ていますので、これ、是非今後も若い世代、とりわけ子供たちの命を守る観点から具体的な対応を是非、ガイドラインにないのでしたらそれまた検討いただければと。大臣、それはちょっと申し添えておきたいと思いますので、よろしくお願いします。  その上で、一時間あったけど時間がなくなってきましたが、これ、何度も予算委員会等で我が会派の議員たちが取り上げてきた、重ねて、労働者の皆さんの適正な処遇、そして、税、社会保障、社会保険料の在り方というときに、通勤手当とか帰郷旅費が社会保険料の標準報酬月額に全額含まれなければならないというルールによって、今一方で、企業さんの中でも例えば帰郷旅費を拡充させていこうと、単身赴任の方々などを中心に、今までは何か月に一回だったのを、もう月一回にしようとか、月一回だったのを複数回帰れるようにしようとかいう、そういった取組を企業によってはされているんだそうです。ところが、増えれば増えるほど社会保険料が高くなるという大逆転現象が起きていて、うれしいけどうれしくないという問題が起こっているんです、大臣。  これ、何度も、昭和二十年代、三十年代からこの問題ずっとして、当初のこれ通知から含めてですよ、もう五十年以上この議論されているにもかかわらず、検討する検討すると言って一向に検討されないのですが、大臣、いいかげん、これ通勤手当とか帰郷旅費ですよ、これ実費ですよ、実費。自分が好きに使える給料じゃないんですから。何でそれを社会保険料の算定の根拠にして保険料に跳ね返るのか。大臣、いいかげん見直しませんか。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  かねてよりこれは、今委員御紹介ありましたように、予算委員会等でも御質問いただいてきたところでございますけれども、このやはりなかなか難しい点がありますのは、現在、令和七年の就労条件総合調査によれば、一人当たりで、平均でございますけれども、月平均約一・三万円のまず通勤手当が支給されておりますけれども、これを社会保険料の算定対象から除外した場合には保険料収入が減少することになります。そのため、現行の給付水準を維持するためには、全体の保険料率の引上げが必要になります。厚生年金保険の方は、もう御案内のように料率が上限まで来ているということでございますけれども、そうなると給付水準に影響ということでありますし、医療保険についてはそういうような制約がないので、仮に引き上げるということになりますと何が起こるかというと、ミクロで見れば、通勤手当が支給されていない方、あるいは通勤手当の支給額が相対的に少ない方にとっては保険料負担が増加するということになるわけでございます。  じゃ、どれぐらいその影響が出得るかということで、粗い試算で、極めて粗い試算でございますけれども、仮に、平均標準報酬月額が三十三・六万円、平均の通勤手当が月一・三万円、医療保険料仮に一〇%というような保険者があったとして機械的に試算したとしますと、通勤手当は保険料の算定から除外した場合には、保険者に入る保険料収入が一人当たりでは年額約一・六万円減少するということになります。  仮にこの減少した保険料収入を補填するためには保険料率を一〇・四%に引き上げる必要があるということでございまして、全体で見ると、例えば協会けんぽとか総合健保など、いろんな会社の方が入っておられるような保険者の中で見ますと、通勤手当を出していないようなところ、委員も御案内のように企業規模によってその通勤手当の支給状況様々でございますが、出しておられないような企業の方により相対的に負担が重くなる。個々の中で、会社の中で申し上げますと、残念ながら、まだパートタイムの労働者の方について出されていない、八掛けぐらいしか、正社員から八掛けぐらいしか出ていないというふうに聞いておりますので、そういう方の負担が重くなるということでございまして、こういった、よりどういうふうに負担を分かち合うのかという点については、引き続き社会保険の在り方として検討する必要があるというふうに考えております。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 ここもまた検討すると言って、何十年検討しているんですか。ずっとその答弁を繰り返して、いまだにこれがなくならない。多くの現場の労働者から悲鳴が上がっているのに、全然対応しないじゃないですか、大臣。  これ、二つおかしくて、何でそれを、じゃ、通勤費そしてまた帰郷旅費、そうやって、帰郷旅費って結構な額ですよ。それを負担、それで帰郷をしているそういった労働者にツケ回すんですか、莫大なツケを。そしてまた、それをもらっていない人、厚生労働省、いや、非正規雇用の皆さん中心にもらっていない、それがむしろ問題でしょう。何で通勤手当が出ないんですか、非正規雇用の方々は。その方がよっぽど問題なのに、それについては何にも言わずに、いや、それやったら保険料が上がるからって、大臣、それおかしいでしょう。誰のため、何のための政策なんですか、大臣。  重ねて、そういったむしろ不平等、不公正、それを是正する、それが、大臣、役割じゃないんですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) いろんな議論があると思いますが、長年課題になっているのも確かであります。  先ほど局長が申し上げましたとおり、大企業等で通勤手当が出されているところについてはそういったことに、負担の軽減ということになりますが、一方で、例えば中小企業での皆さん、あるいは、まさに近所の皆さんが働きに来ていらっしゃるような小さな事業場であれば、そもそも通勤手当というのはないわけでありまして、そうした方に対しましては負担が上がるということになりますので、そうしたこともやはり考えなければいけないということであります。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 全然、大臣、答弁説明になっていないと思いますが、重ねてこの問題について、我々、このむしろ不公正、ここを正していく、その必要があると思っています。  済みません、時間なくなってしまったので、最後に、こういった今日取り上げてきたもろもろの課題、やっぱりすごく大きいのは、我が国において集団的労使関係が減退してしまっていること。大臣御存じですよね、労働組合の組織率。今、一六%にまで減少してしまっています。大臣、もし、やっぱりなぜ、なぜ労働三権があるのか、なぜ労働組合法があって、集団的労使関係が認められているのか。弱い立場、一人一人ではなかなか弱い立場の労働者が、労働組合をつくって団体交渉して、自らの権利、処遇、賃金守っていく、安心、安全、だからあるんです。それが一六%、極めて危機的な問題だと、大臣、思いませんか。  思われるのであれば、この状況を打開するために、具体的な重ねて対応を厚生労働省として、大臣として具体的にやっていただく必要があると思いますけれども、その問題認識、具体的に何をやるおつもりか、そのことをお聞きをして、終わりにしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 労働組合の重要性については、私も度々申し上げさせていただいているかと思います。良好な労使関係を通じまして労働者が安心して働ける社会、そうした社会を実現するためには、集団的な労使関係というのは極めて大事だと考えております。  労働組合の組織率は、今委員からお話のありましたとおり、減少傾向にあります。ただ、集団として労働者の皆さんの意見をまとめていただいて使用者と交渉する、そういった意味でも、組合の皆さんの重要性というのはますます重要になっているんではないかなと考えておりますが、労働組合の結成又は加入につきましては、基本的には労働者の自主性に委ねられておりますので、労働者の皆さんが労働組合法を始めとする労働関係法令について十分知ることができるように、労働関係法令の知識の啓発に私どもとしては努めていきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・無所属

○石橋通宏君 甚だ不十分ですが、引き続き、また機会ありましたらこの問題を深掘りしていきたいと思います。  ありがとうございました。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  まず初めに、HPVワクチンの男性への接種についてお伺いをいたします。  前回もこの委員会で質問をさせていただきましたが、そのときに、山形県の地元の医師からの意見、そもそも、HPVワクチン、これウイルスは性感染症であると、男女間のピンポン感染でうつるものであるから、そもそもが女性だけに接種してもしようがないんだということを質問させていただきましたが、時間の関係でもそのことに対する答えというものが前回の質疑の中では抜けていたように感じます。  この地元の専門家の、そもそもピンポン感染なんだから女性だけの接種では駄目なのだということへの国の、厚労省の回答と、それから前回の回答にもありました、男性への子宮頸がんワクチンの接種には費用対効果に課題があるという答弁がありました。このことを分かりやすく簡潔に御説明いただけませんでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  男性に対するHPVワクチンの定期接種化につきましては、現在、審議会において議論を継続しているところでございます。  男性に対するHPVワクチン接種につきましては、尖圭コンジローマや肛門がん等が薬事承認されている一方で、男性接種による女性の子宮頸がん等への予防効果につきましては、薬事承認では認められておらず、予防接種として直接的な効果を示すものはなく、エビデンスは限られているものと承知しております。  HPVワクチン接種の費用対効果でございますが、HPVワクチン接種に係る費用と期待される便益に基づき分析されるものでございますが、男性への接種は女性への接種と比較しますと、先ほど申し上げましたように、薬事承認されている対象疾病が狭いこと等の理由により費用対効果の結果に課題があるというふうに承知しております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ピンポン感染だからやはり男性にも打つべきだと、これに対する答えがないような気がするんですが、お願いします。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) 先ほど申し上げましたけれども、薬事承認されている疾患というものは、男性に対しましては尖圭コンジローマと肛門がんのみでございます。こうしたことに関しまして、女性へのHPVワクチンの接種につきましては尖圭コンジローマ以外にも子宮頸がん等々がございまして、この範囲が異なるということでございまして、そのような関係から、費用対効果にいたしますと、この便益と費用との関係で分析をしたものでございますが、それが低い、課題があるということでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ちょっと質問に答えていないような気がするんですが。つまり、感染を防止する効果はないというふうに考えているということでよろしいでしょうか。イエスかノーかだけでお答えください、時間もありませんので。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) ちょっとイエスかノーかで答えるということではございませんけれども、一般的に、先生がおっしゃるように、性交渉を介して感染するということは承知しているところでございます。一方で、HPVワクチンを男性が接種することによって女性の子宮頸がんへのその予防効果につきましては直接的な効果が示すものはないと、エビデンスは限られているということでございまして、薬事承認が得られていないということでございます。  今現在、今、エビデンスであるとか信頼性の高いデータ、こうしたものも情報収集を今行っているところでございますので、必要な検討を引き続き進めてまいりたいと思います。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 では、質問変えます。  ここ一、二年で男性にも接種を決めた国は世界で何か国あって、男性接種を認めている国、合計何か国になっていると把握しているんでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  HPVワクチンにつきましては、WHOのホームページによりますと、この令和八年四月十四日時点におきまして男性接種を導入している国、これ八十五か国というふうに承知しております。  なお、そのHPVワクチンの男性接種を導入している国・地域の最近の増加数でございますけれども、正確な数値は把握してございませんが、例えば、最近では少なくとも、昨年九月には台湾、今年五月からは韓国が男性接種を導入したというふうに承知しております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 これはWHOで既に韓国も含めれば八十六になったわけですが、これ、多くの国、過半数の国が男性にも接種しているという理解でよろしいんでしょうか。この情報はつかんでいるんでしょうか、どうでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、男性接種を導入している、男性も女性にも導入している国というのは八十五か国というふうに承知しているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 だと、女性だけに接種している国の把握はしていないということですか、厚労省は、今の答えだと。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) 申し訳ございません、今こちらの手元に資料ございません。これ、確認したいというふうに思っております。  以上です。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 私どもの調べた中では、女性だけが七十八ですね。そして、どちらにも、男女共に打っているのが八十六。さらに、台湾なども含めて加わってきて、またアジアでも、台湾、韓国、そしてさらにはインドネシアが既に接種を決めているということですが、これらの多くの国それから先進七か国、G7でいえば、男性への接種をしていないのは日本のみ。そして、G7の多くの国、アメリカは二〇一一年に既に男女接種ですし、多くのG7の国が二〇一〇年代に男性にも接種を行い、そして最も遅れた一国だけが二二年ということですが、日本だけが取り残されているんですね。  今、エビデンスがない、エビデンスがないと、今検討中だということですけど、日本だけが、多くの先進国や世界中の過半数の国が認めているこの接種を日本だけがエビデンスがないとまだ認めていない。このことに何か理由はあるんですか。簡潔にお答えください。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) ただいま、先ほど申し上げました審議会において議論を進めているところでございます。必要な有効性、安全性等に係る最新のエビデンスに加えまして、性行動の頻度、あとは男女間のHPVの感染確率などの信頼性の高い国内データ、こうしたものを用いまして、今後、ダイナミックモデルというような形でその推計をしながら検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 これだけ多くの国が効果を認めて接種をしているのに、余りにも遅いと思います。  さらに、聞き方を変えますけれども、では、検討を進めている男性への接種ですが、昨年九月のワクチン評価に関する小委員会で議題に上がり、引き続き情報収集を行うとされましたが、スピードが余りにも遅いんですね。昨年九月にやって、二回目は既にその後開かれたのか、あるいはこの後いつ一体開くのか、いかがでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) 今先生が御指摘のとおり、この男性に対するHPVワクチンの定期接種化につきましては、現在審議会において議論を継続しているところでございます。  昨年九月に開催した審議会におきましては、費用対効果分析の評価モデルをより精緻にするために必要な有効性、安全性等に係る最新のエビデンスや、性行動の頻度、男女間のHPVの感染確率の信頼性の高い国内データについて、引き続き収集を行うこととされております。  今後の具体的な議論のスケジュールについて申し上げること自体は困難でございますが、最新の科学的知見を広く収集するとともに、費用対効果を含めた評価を再度行う等、定期接種化について必要な議論を進めてまいりたいと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 昨年九月に行われて、命に関わることですから、これは本当に命のために急がなきゃいけないのに、次の予定も決まっていないということですね、今の回答はね。これは余りにも遅過ぎるのではないかと。多くの国に日本が取り残されている。地元の医師の皆さんも、大体、日本は女性の接種を決めるのにも最も遅くて、十年も掛かったんだと、そのことが男性でも繰り返されているということを指摘をさせていただきたいと思います。  こうしたことを受けて、厚労大臣に、やはり検討は少なくとも急ぐべきじゃないか、余りにもこのスケジュールは遅過ぎるのではないかということを含めてお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今、部長の方から説明がありましたとおり、現在、審議会で様々な議論を進めております。医学上の有用性であったり、あるいは費用対効果の問題を始め、様々な課題があろうかと思いますので、それがしっかり審議会でクリアされることが大事だというふうに考えております。  諸外国との比較でおきましても、やはり予防接種制度の枠組み自体が異なりますので、一概に比較するのはなかなか難しいわけではございますが、諸外国の状況なども注視をしながら、やはりその科学的知見に基づいてどうかということが大事でありますので、そうした観点で審議会の議論が進むということを期待しておりますし、我々としてもしっかりそれを後押しをしていきたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 科学的でなければならないという大臣のお答え、そのとおりだと思いますが、しかし、余りにも遅い、急がなければならないということも考えます。  国がやらないものですから、多くの市町村、既に男性への接種補助に踏み切っているところが多くなっています。東京都などもかなり多いですけれども、地元山形県南陽市でも、この男性の希望者へは無料接種を市の独自の予算で行っていまして、地元の開業医が協力をして丁寧にやっぱり説明をしてくれているということで、小学校六年生から一年生までの接種率、女子では五〇・五%、さらに、男性でも三七・二%、四〇%弱の接種が実際に行われていることがあります。実際に、地元の医師がこうやってやっぱり必要性を認めて、既に多くの、国が遅いものだから、多くの市町村が取り組んでいる。  このことも踏まえて、少なくとも科学的でなくてはならないという大臣の御意見には賛同しますが、しかし、審議は、審査は、各国の例を見ると、少なくともちょっともう少しスピードアップしなければいけないと思うんですが、大臣、この点だけはいかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) いずれにしても、その地方で様々な取組が進んでいると、そうした状況も踏まえる必要があろうかと思いますし、繰り返しになって恐縮ではございますが、やはり科学的な知見がどうかということで、審議会においてしっかりとした議論が進められるものということを期待をしているところでありますし、我々もしっかりそれに協力をしながら、必要な検討が進むように努力していきたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 次の審議会がいつかもまだ決まっていないということなんですが、やっぱりこれ急ぎましょうよ。大臣、どうですか、その一言だけでも。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) 大臣からお話しさせていただいたとおりでございます。  科学的知見をしっかりと得ながら、私ども、審議会においてしっかり議論を進めてまいりたいというふうに考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 G7で取り残されているのは既に我が国だけという状況ですし、世界の過半数の国で男性の接種も行われている。東アジアでも、二〇二五年から台湾、二六年から韓国、そして二七年からはインドネシアでも男性の接種が始まる。この状況で、アジアでも取り残されることのないように、この審議をスピードアップして結論を得ていただきたいということをお願いしますし、また、結論が出ても、男性に接種が広がれば、無料接種が広がれば、このワクチンの準備にも期間が掛かるということになりますので、いち早い結論を求めて、次の質問に参ります。  次に、三月二十四日、厚生労働委員会で、森審議官が、供給確保医薬品のサプライチェーンリスクについては令和八年度に点検を行うことにしていると答弁されました。現状の調査フォーマットについて、サプライチェーンリスクを包括的に把握するための充実、改善が必要ではないでしょうか。  また、調査の上を通じて、サプライチェーン上に様々な海外依存となっているポイントや、避けて通れない重要な箇所などのリスクがあることが明らかになってくると考えられますが、この点検で明らかになった海外依存やいわゆるチョークポイントについて、対応が必要な点について、国としての強化支援策を講じるようにお願いできませんでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 今御指摘のありました幾つかの品目等も含めて、厚労省においては、医療上の必要性のあるサプライチェーンに係る調査結果等を踏まえて、現在四種類のベータラクタム系抗菌薬を経済安全保障推進法に基づく特定重要物資に指定し、製薬企業が国内で原薬を製造する体制の整備や備蓄の積み増しなどへの補助を行っているところでございます。特定重要物資の指定に当たっては、重要な医薬品について、医療上の必要性の整理、サプライチェーンの潜在的なリスク等について定期的に点検を行った上で決定することとしております。  今御指摘のありました三月二十四日の私からの答弁において、令和八年度に調査を行う旨お答えさせていただきましたが、令和八年度において既に点検作業を開始しているところでございます。その際は、調査様式の検討も含めて、原材料の製造国等の情報の収集を進めていくこととしているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 調査をしっかりと始めていただいたことに感謝申し上げますが、一つお聞きしたいんですけど、原薬のもとになる出発原料を原薬にするための溶媒について、これについては調査がされていないのではないかという現場からの指摘がありますが、重要なポイントですので、こうしたものも調査すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) そうしたことも含めて、様式等についてこれから検討していくことになっておりますので、引き続き調査を適切に進めていきたいというふうに考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、しっかりと調査をしていただいて、役立てていただきたいと思います。  次に、四月二十一日、厚労委員会のメンバーで千葉大学医学部附属病院を視察、見学させていただきました。最新の技術、日本に三つしかないという、リアルタイムで画像で動く臓器を見ながらピンポイントで放射線を当てていくとか、すばらしい最新の技術、機器が導入されている一方、その懇談の中で、その優れた機器の話の後に、ある要望があって、ちょっと私びっくりしたんですけれども、行かれた方はお分かりだと思いますが、その病院本体はちょうどよく建て替えが済んだけど、その後の附属の建物の建て替えが予算がなくて進んでいない。  たまたま行ったのは大学病院ですから文科省かもしれませんが、同じ声が、地元の公立病院、それから私立病院、とてもとても建て替えまで病院いかないんだと、建て替えのために積み立てていた資金も、このところの病院の赤字で取り崩してしまっているんだと、そういう声を聞くんですけれども、そのときも、最先端の大学病院でも、びっくりしたのは、厨房の蒸気で、蒸気漏れで膨らんで垂れ下がっている天井ですとか、それからコンテナのドアが腐食して、この間指挟んだ人がいるとか、さらにはコンセント発火した、古くなっていて。それから、機器も、置いてある建物も冷房がもう古くなって利かない。スポットクーラーが、写真で皆さんも御覧になったと思いますが、スポットクーラーが検査室に、ホースが空中を舞っていて、各検査機器のところをスポットクーラーで辛うじて冷やして診察を続けている。こんな状況が大学病院だけではなくて全国の病院、それから公立病院、私立病院でも現状あるということです。  是非、山形県内でも老朽化した建物、設備の病院が建て替えができず、多くの病院が困っています。緊急の加減算など、病院の診療報酬を更に引き上げることで、病院経営の状況を改善させ、病院の建て替えの余力も生み出すべきではないでしょうか。また、現状の調査、どれだけの病院が潰れていっているのかとか、危機に経営的に瀕しているのか、それから建て替えの資金をもう取り崩しているのか。こうした調査は行われているのでしょうか。いかがでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、医療機関の建て替えということでございますが、まず経営状況ということでございます。  医療機関は物価高や賃金上昇に直面しているという認識の下で、物価対応等の支援として、令和七年度補正予算による約一兆円規模の医療・介護等支援パッケージのほか、令和八年度診療報酬改定において三十年ぶりに三%を上回る改定率を確保した上で、物価上昇や賃上げに対応するための措置を講じたところでございます。  また、診療報酬については、今後の経済物価動向が大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合は、令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしており、そのために足下の経営状況について調査を実施する予定としております。  調査の関係でございますけれども、今申し上げました経営状況につきましては、医療機関の経営実態調査という形で調査を行い、病院のまさに経営がどうであるのかということを調査をいたします。  建物につきましての質問がございました。建物につきましては、これは病床機能報告という形で、その病院がどのような形で何年に造られたのかというようなこと、病院の建物が何年に造られたものかということについて私ども把握をしておりまして、その病院が一体どのような今状況に、状況って、何年の、築何年であるかということについては全体として把握をしておるというところでございます。また、機器等につきましても同様に、所持の状況等々についても同じように把握をしておるというところでございます。  全体といたしまして、まずは令和七年度補正予算による支援や、今月から施行されました診療報酬改定をしっかりと医療現場に届けるとともに、足下の状況を注視しつつ、必要に応じて的確に対応してまいりたいと考えておるところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 しっかりと調査を行うということでしたので、是非、大臣にも、科学的にいつも対応することが大事だというお答えをいただいていますので、しっかりと調査を基に、支援が必要であれば支援を行っていただきたいというお願いをさせていただきます。  次に、先日、就労支援をしているB型作業所を訪ねましたら、いや、芳賀さん、今大変なんだよ、通ってきてくれる人たちの状況が悪化していて、これまで弁当を持ってきていた人が弁当を持ってこないんだと、カップラーメン一つで過ごしているとか、それから、これまでは作業所で頼んでいた比較的安いお弁当を頼んでいた人がもう頼まないということで、自分でほんのちょっとしたものを持ってくると。それだけ昼食に掛けるお金も、昼飯に掛けるお金も、やっぱり作業に来てくださっている方が困っている状況が手に取るように分かるんだと。  その方がおっしゃるには、そして、通所している方だけではなくて、その作業所を運営している我々も、実は、ホルムズ・ショックもあって、物価高で大変な中にホルムズ・ショックも加わって、文房具もプラスチック由来のものが多くて仕事が、組立ての仕事がなくなったり、あるいは弱電部品なども仕事がなくなって、作業の発注が減っている中で、約束した一万円、二万円まで行くのはなかなかないそうですけれども、そうした手当は約束したので払わなきゃいけない、その作業所の経営自体も非常に厳しくなっているという声を聞きました。  こうしたホルムズ・ショックまで加わって、作業所の経営の苦境もいち早く調査して、必要であればいち早い対策が必要なのではないでしょうか。いかがでしょうか。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の中東情勢でございますけれども、この中東情勢の影響について、この就労継続支援B型を含めて、障害福祉分野につきましては、関係団体を通じて、まず日々のサービスへの影響ということで、燃料であるとか手袋であるとかマスクなどについて、毎週不足状況の調査を実施をしております。こういった物資の面、サービス提供につながる物資の面につきましては、現時点では、将来に向けての不安のお声というのはお聞きをすることはあるんですけれども、たちまちのサービスの提供に支障が生じているというような情報はないという状態でございます。  一方で、御指摘のように、この中東情勢の前後を通じてということにはなろうかと思いますけれども、物価が上昇し続けているという昨今の状況を受けて、その工賃のお支払を含めた事業所の運営でございますとか、あるいは、その事業所で行われているもろもろの生産活動、こちらの展開に影響が生じかねないというようなお声はお伺いをしているところでございます。  その点は、令和七年補正で積み増しをしたものでございますけれども、重点地方交付金、こちら各地方自治体に対しまして、この物価高騰への対応の支援ということで、このB型事業所に対する支援を展開してほしいということを促しながら、これから令和九年度の次期報酬改定に向けてでございますけれども、事業者の経営実態の調査を行いますとともに、当事者の方々の団体を含む関係団体へのヒアリングを実施することとしております。  こうした取組を通じまして、現場の実態を更に丁寧に把握しながら、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、本当に悪化しているところもあるようなので、いち早い調査、判断をお願いしたいと思います。  一方、最低賃金を保障されるA型ですけれども、就労継続支援A型作業所でも、山形県内では、やがて社会保険料の負担が増えることが決まっているので、経営上もうやっていくことは無理だということで、大きな作業所が閉鎖、廃止を決めたり、様々大きな問題になっています。  全国的には、就労継続支援A型作業所の経営はどのような状況なのか、また、社会保険料の負担で継続が困難になっているところ、そうした調査などが行われているのか、A型作業所の調査と経営対策が必要なのではないかと思いますが、この点はいかがでしょうか。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  A型事業所でございますけれども、全体の状況として見ると、事業所の数はおおむね四千数百か所、利用される方の数は大体八万人台半ばということで、令和六年度から七年度にかけては推移をしているというような状態でございます。  このA型の事業所としての収支の状況でございますけれども、障害福祉報酬で得られた収入とその事業運営に必要な支出、人件費とか施設への光熱費とかですけれども、これを差し引いた収支差でございますけれども、先般行いました経営概況調査によると、六年度決算にはなりますけれども、六・八%のプラスということで、これは障害福祉サービス全体の加重平均は六・五%ですので、それよりは若干数字としては上回っているというような収支の状況でございます。  そうした中ではございますけれども、やはり社会保険の適用拡大であるとか、あるいは最低賃金引上げなども進んでいる状況でもありますので、経営支援の一環として、例えばでございますけれども、昨年十一月には賃金引上げの際に活用できる助成金などについてまとめたパンフレットを作成し、周知を行わせていただいたりしたところでございます。さらに、先ほど御紹介申し上げたこととダブりますけれども、次期報酬改定に向けてということで、事業者の経営実態の調査を行いますとともに、このA型事業所を含めた関係団体へのヒアリングを実施することとしております。  こうしたことを通じて、現場の実態を更に把握をしながら必要な対応というのを検討させていただきたいと考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非いち早く必要な対応をお願いしたいし、山形県で、社会保険料の負担があってもう続けられないということでやめたところは、社会保険料の負担が七千万円になると。翌年、うちの事業所の売上げを七千万円増やすのは不可能であると。そのうち、事業所側の負担分は半分ですから、三千五百万なんですが、とてもとても、三千五百万円でも、その利益を三千五百万突然来年から確保するなんてことは不可能だということで、残念ながらもう廃業することを決意したということで、相当多くの方が通っていて、大きな問題になっています。  こうしたところもしっかりと調べて、このA型に通っていた人が行き場を失うことのないような対策、そして、やはりホルムズ・ショックも加えて、物価高だけでもそうなんですが、ホルムズ・ショックもプラスしてあります。弱い者のところ、弱いところに一番影響が出るということがありますので、大臣、この弱き者のところが一番影響を受けるという可能性も含めて、A型、B型作業所の状況について、質疑を聞いていて感想と、それから就労支援に向けた、支援継続に向けたお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) A型、B型共に、その経営の安定やあるいは利用者の賃金、工賃の向上に向けて取り組んでいくことが大切です。  中東情勢、社会保険の適用拡大の影響につきましては、今し方説明があったとおりでございますけれども、厚労省といたしましては、これまでからも経営力の強化、販路開拓、経営改善など事業所への支援に取り組んできているところであります。  今後とも、様々な状況の変化もございます。そうしたものを踏まえまして、現場の状況を丁寧に把握をしていきたいと考えております。その上で、必要な対応を検討していきたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 A型、B型、物価高騰の中で大変な中でホルムズ・ショックが襲い、A型にとっては社会保険料の更なる負担をどうするんだという大きな深刻な問題も抱えていますので、引き続き、しっかりと調査もしていただき、対応もお願いしたいと思います。  次に、二十代、三十代という若年層へのがん検診について、三月二十四日、質問をさせていただきましたが、肺がん、大腸がん、乳がん、胃がん、いずれもがん患者が、がん患者の九〇%以上が四十歳以上の検診対象年齢ということでした。死亡率の減少を裏付ける、低い年齢では検診を行うことで死亡率が下がるという確認がされていないということでしたけれども、さらには検査による負担、副作用、そういったものもあるので、検査をした方がいいのか、それは検査をしない方がいいのか、この判断もできない部分もあるのだという若年層への検査拡大への課題、答弁がありました。  しかし、例えばその中で一つ挙げさせていただくと、大腸がんの便潜血検査などは、検査自体は余り負担がありませんし、患者の負担が少ない。副作用も、それを考えなくてもいい。こうした検査についてだけは、若い人へもその検査を拡大する、そういったことは検討あるいは考えていただけないのでしょうか。いかがでしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  市町村が実施するがん検診でありますが、科学的根拠に基づいて社会全体の死亡率の減少効果が偽陽性などの不利益を上回ることが明らかとなった検査方法、検査対象者、これを定めておりますということは前回申し上げまして、その際、先生がおっしゃいましたような、例えば患者の負担、受診者の経済的ですとか実務的な負担、こういったもので対象の検査方法というものなどは検討をしていないと、その負担が大変だからとか、そういったことで考慮はしていないというところであります。  例えば大腸がん検診でありますが、今四十歳以上を対象とさせていただいております。大腸がんの罹患者数のうち四十歳以上が占める割合が九八・九%であるということ、これは前回も申し上げました。死亡率減少効果が四十五歳未満の集団においては確認がされていないことから、現在四十歳以上を対象とさせていただいております。  また、大腸がんの便潜血検査でありますけれど、偽陽性が出る場合もありますし、また、大腸がん以外で陽性になることも多うございますので、こういった過剰診断ですとかその陽性という反応を見たときの精神的な負担、様々不利益等を考慮いたしまして、死亡率減少効果が確認できていない集団に対して対策型検診として行うことは現在適当ではないというふうに考えております。  ただ、なお、任意型で個人の御判断に基づいてなさる分につきましては、その実施を妨げているものではございません。  引き続き、適切な年齢で多くの方にがん検診を受診していただけるように努力してまいりたいと思っております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 若くてがんになった人にとっては、パーセンテージではないわけで、若年でがんにならないわけではないということもありますので、そうした、逆に若年でがんにならないわけではないのだと、検査は必要なのだということのPRについてはしっかり厚労省もやっていっていただきたいし、その中で、ある程度の無料検診、広げられることがあれば更に進めていただきたいと思います。  それから、三月二十四日の厚労委員会では、いわゆる早期発見がなかなか進まない、そして平均の余命もなかなか延びない、膵臓がんの専門家として検診、治療に当たっている県内の医師の皆さんから、その悔しさもあって、何とか今度は膵臓がんを寿命、平均余命を延ばすとか早期発見につなげることをやりたいんだというので質問をさせてもらいましたけれども、その中の回答では、膵臓がんについては死亡率減少効果が期待される手法が確立されていないという答弁でした。  今、いわゆる尾道方式、リスクの高い人を調べてということが全国に広がっていますけれども、これは私どもは効果があるものだというふうに認識はしているんですが、国はやはり、この尾道方式も死亡率減少効果が期待される手法として確立はされていないというこの答弁どおりの認識なのか、確認をさせてください。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) 先生から御指摘をいただきまして、この尾道方式、論文になっておりましたので読ませていただきました。  この方法論としましては、ハイリスク者に関して血液検査などを積極的に行った上で、その予後などを比較したものだというふうに承知をしております。いわゆる観察研究だというふうに承知をしております。これは、同じ方式を導入した方たち十年間でなさっていて、前期と後期で二群に分けて、この方式を通じたことで発見時の膵がんのステージ、また五年生存率を比較したものだというふうに承知をしております。  考察を拝見しますと、まず、このステージにつきましては、十年間のうち後半でなさったものについては、一期以下で発見された割合が二二・一%、また始めた当初、前期は一三・九%ということで、後期の方がステージアーリーのものが多くありましたということ、また、五年生存率につきましても、後期で二〇・七%、前期で一四・九%と比較して有意に延長されていたと報告がなされていると承知をしております。  ただ、この先生方の報告、考察にもありますように、これで様々バイアスが排除されませんので、生存率の改善については慎重に解釈する必要があるというふうに結んでいらっしゃいました。これの研究といたしましては、一定の評価、観察研究としての評価はあろうと思いますが、要すれば、この集団、同じ集団の中での時期を比較した二群間でありまして、実施していない群とした群ということでツーアームで比較しているものではございませんので、死亡率減少効果を直ちに比較した研究ではないのであろうというふうに認識をしております。  国といたしましては、地方財政措置を講ずる観点からやはり一定の科学的根拠というものは必要であろうと考えておりますので、死亡率減少効果が確認された検診方法、こういったものを追求してまいりたいと思っております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、なかなか治療に当たっていてもその効果が上がらない、いろんな分野ではいいがんの治療薬ができている中で、この膵臓がんの治療に当たっている皆さんの思いに応える政策というのも必要じゃないかと思いますので、是非、前回も述べた、様々なこの検診に使う機械とか、さらには、何とかこの膵臓がんを早く見付けようということで、各地で尾道方式を導入するに当たっての開業医と病院の連携であるとかその研修の費用、そういったものの補助をするとか、そういったことができないものかなということを考えております。  最後に、厚労大臣に、若いがん検診、それから、なかなか五年生存率が低い膵臓がん、上がらない、これを何とかしたいと思って頑張っている医療関係者、医師、この思いに応える、そういう政策も取り入れてもらえないでしょうか。大臣、一言、感想も含めてでも結構ですので、お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員からの御指摘、まさにこれからのがん検診の、ついての貴重な御提言だと考えておりますが、ただ、局長からも答弁がありましたとおり、やはりこれにつきましてもそのエビデンスというのが非常に重要だというふうに考えておりまして、現在、年齢に応じて四十歳以上あるいは五十歳以上を対象しているものについては、それなりのエビデンスがあってそのような対策に、そのようなことになっていると承知をしております。  膵臓がんにつきましても、生存率が非常に厳しい、大変厳しいがんだというふうに認識をしておりまして、やはりその治療方法なり、あるいは検査手法、これについての開発をこれからもしっかりやっていただくことが本当に望まれていると思いますので、我々としてもそれにつきましては引き続き支援を行っていきたいと考えております。そうした中で、死亡率減少効果などの知見、これの集積、充実についても努めていきたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 命を守りたいと思っているその専門医の思いに応える政策を是非、研修会を開く、病院との連携に様々な支援を行うというふうなことを是非やっていただきたいということをお願い申し上げます。  次に、世界的に医薬品市場の主戦場は低分子化合物からバイオ医薬品へとシフトしております。  我が国の新薬開発は、かつては欧米の製薬企業と肩を並べていましたが、最近は特にバイオ医薬品開発で大きく差が付いています。製造能力の面でも、韓国など諸外国に大きく遅れています。  確かに厚労省では、バイオ後続品国内製造施設整備支援事業で、バイオ医薬品、バイオシミラーのメーカーを支援していますが、しかし、いまだに周回遅れという評価です。  薬価という面では、令和八年度薬価改定において、バイオ公認後発薬、バイオAGは、薬価収載時に先発品と同薬価とするという販売継続、供給という観点での一定の支援があったものの、原薬を含むバイオ医薬品、バイオシミラーへの支援を更に拡大して継続するとともに、バイオ医薬品、バイオシミラーの根本的な産業振興策が必要なのではないでしょうか。いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘のとおり、バイオ医薬品の重要度は大変高まっております。医療用医薬品の世界売上高の上位に占める割合も大変上昇しているところでありますので、重要度が増しているというふうに認識をしています。  今御指摘ありましたとおり、製造設備への費用の補助であったり、経産省等とも連携をしておりますが、あるいは製造人材の育成のための研修事業などを実施をしているところであります。  現在、高市政権では、日本成長戦略の中に、創薬・先端医療、そして合成生物学・バイオ、これを十七の戦略分野の一つに位置付けております。三月にはロードマップの素案を公表をいたしましたけれども、この中では、講じるべき政策パッケージとして、例えば革新的新薬のイノベーションの更なる評価の検討、あるいは人材育成、スタートアップ、ベンチャーへの支援など様々な政策を総合的に推進する、そうした旨が盛り込まれているところでありまして、現在、その最終的取りまとめに向けて調整を進めているところでございます。  日本成長戦略の中でしっかりとした位置付け、対策、政策が取れるように我々としても取り組んでいきたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 バイオ医薬品については、今様々な支援の検討も進められているということは評価をし、御礼を申し上げたいと思います。  バイオ医薬品については、令和八年度改定において、バイオAGは薬価収載時に先発品と同薬価とすると措置され、販売あるいは販売供給という観点では一定の御支援をいただいたと認識をしております。しかしながら、バイオ医薬品の製造体制については、韓国を始め諸外国、まさに周回遅れというほど劣化しているのではないでしょうか。そのように諸外国に後れを取っている現状下、国内のバイオ医薬品生産能力と生産規模を増強させるには、これまでにない大規模な投資が必要な状況だと考えています。  一方、通常の民間企業の大規模投資は、十分なリターンへの期待、経済的合理性がなければ実施判断は困難です。そのため、バイオ医薬品産業自体を魅力あるものに変えるための国による強力な産業振興策の打ち出しが必要だと私も考えていますし、国民民主党もそうした政策を要望しております。この点についてはいかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、バイオ医薬品、本当に重要な産業だというふうに考えております。  先ほども大臣から申し上げたとおり、いろんな製造設備の拠点をつくっている事業等ございますが、こうしたものも含めて、今回の成長戦略会議で、やっぱり抜本的にその投資を強化して、さらにその日本で作ったものが外国も含めて売れるようにしていく、若しくは日本の市場できちんとそのマーケット確保できるようにしていく努力というのをしていかなければならないというふうに考えております。  必要な対策、もうあらゆるものを講じて、バイオの関係、やっぱり周回遅れだという指摘ございますが、これをきちんと克服していきたいというふうに考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 そろそろ時間ですので、周回遅れだという御指摘があるということを厚労省もお認めになっているということで、かつてナンバーワンだった日本の製薬、これを取り戻すために、是非、厚労大臣含め、皆さん頑張っていただくことをお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 午後一時半に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十一分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、新実彰平君、秋野公造君及び石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として上野ほたる君、原田大二郎君及び柴愼一君が選任されました。     ─────────────

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 公明党の原田大二郎です。  本日、二回目の厚生労働委員会の質疑になります。質疑をお許しいただきました小川委員長、また理事の先生方、大変にありがとうございます。  私の方からは、先日、午前中もお話がございましたが、四月二十一日の千葉大学病院の視察を踏まえまして、大学病院や基幹病院への支援について質問をさせていただきます。  視察におきまして、大学病院は、高度医療、救急医療、医師養成、研究、地域医療の支援を担う一方で、物価高、物価高騰、人件費高騰、医療材料費や光熱水費、委託費の上昇により極めて厳しい経営状況にあるという実態を伺いました。  令和八年度診療報酬改定におきましては、特定機能病院入院基本料の引上げなど一定の対応が行われたと承知をしております。しかし、今回の改定だけで大学病院や基幹病院の赤字構造が解消されたとは言い難いと思います。大学病院を始めとする基幹病院の経営危機は一病院の問題にとどまらず、これらの重要な地域医療の医療機能の持続可能性に直結する問題でございます。  そこで、厚労大臣にお伺いをいたします。  厚生労働省として、現下の物価高騰、人件費高騰が大学病院、基幹病院の経営に与える影響をどのように認識しているのか、また、今後、基幹病院への支援をどのように充実させていくのか、お伺いをいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘のとおり、大学病院は、高度医療や医師養成、研究のみならず、地域医療への人的協力など重要な役割を担っていただいております。その性質から、近年の物価上昇等の影響を受けやすく、令和六年度は特に厳しい経営環境にあったと認識をしております。  こうしたことから、令和七年度の補正予算におきましては、医療・介護等支援パッケージにおいて、賃上げ、物価対応支援を措置をいたしました。また、文科省でも、大学病院機能強化推進事業において三百四十九億円の支援を実施をすることとしております。  また、令和八年度診療報酬改定ですが、三十年ぶりとなる高水準での改定率を確保した上で、大学病院を含む高度機能医療を担う病院については、診療報酬の改定率のうち〇・一四%分の特例的な対応措置をいたしました。この財源を活用して、大学病院が算定する特定機能病院入院基本料の引上げを行ったところであります。こうした措置によりまして、大学病院全体の収支の底上げはなされていると考えております。  今後、改定による影響については、検証等を実施をいたしまして、それを踏まえて必要な対応を検討していきます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。今回の改定、確かにすごく一定の評価はあるかなというふうに思っております。  しかしながら、やはり大学病院や基幹病院におきましては、高度医療を担うために、医療材料や医療機器、また保守費用、専門人材の配置など多額のコストが要します。加えて、最近は、医師の働き方改革、タスクシフト、医療人材確保に伴う人件費高騰などがございます。中間業者によるマージンであったりとか、そういった部分もあるかと聞いております。  また、最近、民間シンクタンクの調査におきましては、中東情勢の混乱に伴う原油高騰で、先行きの総合CPI、これは更に上昇していくのではないかということが見込まれているという状況でございます。  今後も、やはり医療材料費や光熱水費、委託費、人件費等の上昇が続けば、次期診療改定を待つだけでは現場の経営の悪化は十分に対応できない。今回の診療報酬改定におきましても、今回の中東情勢の前の決定ということでもございますので、十分にそういったおそれ、対応ができないおそれがあるのかなというふうにも考えられます。  そこで、政府参考人にお伺いをいたします。  更なる人件費高騰やそういったこと、物価高騰、これらを今後調査、実態をしっかりと調査をし、補正予算や臨時的措置も含めて、大学病院、基幹病院への追加支援を機動的に検討すべきではないかと思いますけれども、見解をお伺いいたします。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  今回の診療報酬改定は、御案内のように、物価対応料というものを創設したわけですけれども、これ、一律にやるものではなくて、医療機関ごとの費用構造に基づきまして、特に急性期の病院が非常に物価の影響を受けやすいということもあって、そういうところに手厚くした上で、先ほど大臣からもお答えいたしましたように、大学病院を含む高度な医療を提供する病院、特定機能病院などにつきましては、改定率〇・一四%分を更に措置したところでございます。  その上で、委員御指摘のように、今後の経済・物価動向は変動をし得るわけでございますので、その今後の経済・物価動向が大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしておりまして、そのために足下の経営状況について調査を実施する予定としております。今回のその改定後、六月、七月、八月、九月の状況を調査するように、もう既に動き出しているということでございます。  まず、さきの令和七年度補正予算による支援や診療報酬改定の措置をしっかりと医療現場に届けるとともに、医療用材料の価格の動向も含めた物価動向や医療機関の経営実態を注視しつつ、今後の対応については必要に応じて的確に検討していきたいと、このように考えております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。是非しっかりと丁寧に調べていただけたらと思っております。  あと、大学病院に関しましては、自院で高度医療を担うだけではなく、地域の中核病院といたしまして、救急、周産期、小児、専門診療など、地域を支える医師派遣機能を担っております。特に、地方におきましては、大学病院からの医師派遣が地域医療を支えているという現状がございます。一方で、大学病院の経営が悪化をしたり、働き方改革等によってこの医師派遣の機能が継続することが難しいという状況になってきますと、地域医療に深刻な影響が及ぶということが考えられます。  そこで、政府参考人にお伺いいたしますが、今回、特定機能病院への承認要件の中に医師派遣実績、これが位置付けられたということがございます。そういったことも踏まえますと、大学病院による医師派遣機能の現状を今どのように考えて把握しているのか、そしてまた、地域医療を守る視点から、医師派遣を担う大学病院への支援をどのように今後進めていくのかについてお伺いをいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、議員御指摘のとおり、大学病院は、教育、研究、高度な診療機能に加えて、人的な協力を通じて地域の医療提供体制を支えていただいていると認識をしております。こうしたことから、大学病院の大半が含まれる特定機能病院の承認の要件、これを本年四月に見直し、特にその新しい基準の中に地域医療への人的協力ということを入れたという状況でございます。  その際には、令和七年九月末時点における各大学病院本院の地域医療への人的協力の状況について調査を行って、その結果を踏まえて、全ての特定機能病院である大学病院本院が満たしている常勤医師換算数が原則六十人以上であること、これを地域医療への人的協力に係る特定機能病院の承認要件としたところでございます。  また、引き続き、この特定機能病院の要件の一つとして、この人的協力の状況というのを各病院から出していただくという形で把握をしていきたいというふうに考えております。  また、こうした見直しを踏まえまして、令和八年度の診療報酬改定においても、入院基本料の引上げですとか必要な措置を講じたということでございまして、大学病院が引き続きその機能を果たしながら地域全体で必要な医療を提供する体制が適切に確保されるよう、関係省庁とも協力しながら取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  大学病院、非常に、診療も研究も教育もということで多くの役割を担っておりますので、しっかりと対応していただけたらと思っております。  ちょっと一問飛ばさせていただきまして、前回の質疑を踏まえまして追加の質疑をさせていただきたいと思います。  前回、進行がん患者への所得保障と粒子線治療へのアクセスについて質問をさせていただきました。  まず、傷病手当金終了前からのプッシュ型の支援ということについてお尋ねをいたします。  前回、質疑におきまして、傷病手当金の、通算一年六か月でこれが終了するわけでございますけれども、一方、進行がんの患者さんにおきましては、なかなか病状が改善せず、その後も就労困難が続くという場合が想定されるかと思われます。すなわち、一年六か月満期でもらった方というのは、その後働けるようになっていない方も十分に可能性があるということでございます。  例えば、政府から、障害年金につきまして、今、政府広報やリーフレット、がん相談支援センターとの連携や年金事務所等々におきまして事前相談により周知をしていると、障害年金について周知をしているという答弁がございましたけれども、しかし、制度があっても、やはりそれが実際にその患者さんや御家族にちゃんとその制度が伝わっていなければ申請ができないという状況でございます。基本的には、患者さんからの申請によってそれがなされるわけでございます。  そこで、厚労大臣にお伺いをいたします。  例えば、その傷病手当金の支給開始後、一定期間が経過した方、若しくは長期療養が今後見込まれるような方に対しまして、保険者、医療機関、またがん相談支援センターや年金事務所などが連携をいたしまして、障害年金や就労支援制度、これを積極的に案内するプッシュ型の支援を検討するべきではないでしょうか。特に、傷病手当金の通算一年半程度、満期受給が見込まれるような方に対して、継続した経済的支援が必要となる可能性を踏まえて、そういった連携を、年金事務所、がん相談支援センターでの相談を促すなど、直接こういうのがありますよとまでは言わなくても、年金事務所やがん相談支援センターで今後の経済的な困難等についてもしあれば相談してみてはどうですかと、そういったようなお知らせだけでもいいと思うんですけれども、そういった形での、そういった制度につながるようなプッシュ型の支援を行うということに関しましてどのような御見解をお持ちか、お伺いをいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 進行性のがん患者の場合、療養期間が一年半にとどまらないので切れ目なく対応できるようにすると、そういった御指摘かと思います。非常に重要な御指摘だと考えます。  患者への周知という意味では、先日も政府参考人から申し上げたかと思いますが、例えば、がん相談支援センターに対して、傷病手当金を受給しているがん患者の方に対して障害年金の制度案内、あるいは早期申請の呼びかけに対する協力をお願いするなどの取組を進めております。また、年金事務所でも、障害年金の申請前から事前相談をお受けをしているところであります。  その上で、本年四月からは、事業主に対しまして治療と仕事の両立支援に関する努力義務が課されておりますので、社会全体として治療と仕事の両立支援に関する環境整備あるいは意識改革も進みつつある状況にあるというふうに考えております。  こうした方々に対しましてプッシュ型でということでございますが、行政機関はもとより、保険者や医療機関、事業主などが連携して支援をしていくことは重要でありますので、どのような対応が考えられるのか、関係部局連携して知恵を出していきたいと考えています。例えば、それぞれの窓口で障害年金や治療と仕事の両立支援の相談先などを紹介をしたり、リーフレットを配布するなども考えられますので、そういった意味でどういった連携が取れるか検討を進めていきたいと考えています。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  私自身も、医師としてやっている中で、患者さんがこの情報を余り知らなかったと後から言われたりして、もっと積極的に言ってほしかったということも私自身も受けたことがございますので、臨床の現場におきましても、ドクターも含め、やはりこの仕組みということをもうちょっとしっかり普及していくということも重要なのかなというふうに思いました。  続きまして、政府参考人にお伺いいたします。  先ほども、まあ前回もちょっとお話をしたんですけれども、実際、患者さんやまた御家族が、この制度、障害年金を傷病手当金の後に受けられる可能性があると、こういった状況や知識についてどこまで知っているのか、また医療者などからそういった、また相談支援センターや、また保険者等からそういった情報が提供があったとか、あったかなかったか、そういったことについて一度調べていただくと、実態を調べていただくということが非常にこれ重要なのかなというふうに思っておりまして、そのような、知らないまま申請をせずに亡くなられてしまう方もおられるかと思いますので、そういった実態について調べていただくことが重要かと思いますけれども、この辺に関しましていかがでしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  今、令和五年度から第四期のがん対策基本計画の最中でございますが、その基本計画の中では、がん患者が障害年金等の制度が利用可能なことを知らずに必要な支援につながっていない場合があることや、取り組むべき施策として、がん患者の経済的な課題等を明らかにするということが計画の中に盛り込まれております。  こういったことを踏まえまして、がん患者を対象とした調査であります患者体験調査、これが、がん対策推進基本計画に掲げた患者の体験の観点から評価することを目的として、国立がん研究センターにおいて数年に一度実施をさせていただいております。  今先生から御指摘の項目の中で傷病手当金や就労支援制度につきましては既にこの患者体験調査の中に盛り込まれておりまして、休職、休業中に利用した金銭的保障の有無ですとか、治療と仕事を両立するために勤め先で利用した制度の内容、こういったことを調査をさせていただいております。  障害年金につきましては、確かに今項目に入っておりませんので、この調査内容が今八十項目ぐらいございますので、患者の負担なども考慮しながらではありますが、国立がん研究センターとちょっと検討してまいりたいと思っております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。是非前向きに検討いただければと思います。ありがとうございます。  続きまして、粒子線治療のアクセスと地域連携についてお伺いをいたします。  前回質疑におきましては、粒子線治療は、高度な装置と人材が必要なため一定の集約が必要であるということではございますけれども、やはり均てん化ということに関しましては、どの地域に住んでいてもアクセスはできるというような最低の条件はやはり整えていくべきではないかということを指摘をさせていただきました。  政府から、今後、都道府県又は広域で集約が必要な医療として今後粒子線を位置付けて、例えば都道府県がん診療連携協議会などで計画的に議論を促していくという答弁がございました。しかし、アクセス格差を評価するためには、実施施設の有無や、またその治療件数を拾うというだけでは不十分ではないかと思っております。  そこで、政府参考人にお伺いをいたしますけれども、粒子線治療非実施施設から専門施設、まあ実施施設ですね、への紹介件数や、また専門施設から地域へ逆紹介をした件数、またがん相談支援センターでのそういったことの相談件数などをがん診療連携拠点病院の現況報告書などで把握をし、第五期がん対策推進基本計画に向けたアクセスの指標の一つとして検討をしてはいかがでしょうかということをお伺いしたいと思います。  また、粒子線治療につきましては、治療適応の判断と治療の実施に関しましてはその専門施設が、適応の判断と実施は専門施設が担って、日常的な経過観察であるとか粒子線治療以外の抗がん剤治療や手術、そのほかの放射線治療、これは拠点病院が担うと、こういった役割分担が重要ではないかと思っておりますので、そのための粒子線施設と非実施施設との間の紹介、逆紹介の手順や、またそういった地域連携の標準的なモデル、そういったものの好事例があればそれを積極的に展開、横展開をしていくというような、そういった取組を推進していくべきではないかと思いますけれども、見解をお伺いいたします。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  先生御指摘のようなその紹介、逆紹介といった地域との連携、これ極めて重要だろうというふうには思っております。  御指摘をいただきました現況報告書でありますけれど、これは全ての拠点病院等から悉皆的にがん医療提供体制等の状況について報告をいただいているものでございます。病院等の事務負担を考慮して、報告する項目というものを事前に設定されているというものであります。  今後、粒子線治療のアクセス状況ですとか粒子線治療施設との紹介、逆紹介の好事例の実態把握、こういったことにつきましては、次期がん対策推進基本計画における指標として位置付けるかどうかも含めて、がん対策推進協議会の議論を踏まえて検討させていただきたいと思っております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  お時間になりましたので、終了させていただきます。本日、かなり前向きな御答弁いただきましたことを感謝申し上げます。大変にありがとうございました。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 公明党の川村雄大でございます。  ちょっと時間もありませんので、早速質疑に入らせていただきたいと思います。  今日は、個人情報保護法改正における医療情報の取扱いについて伺いたいと思います。  医療における要配慮個人情報の二次利用、つまり研究とか統計とかに使うための二次利用ですけれども、これ、これまでも厚労省も中心となって、次世代医療基盤法とか公的データベースの二次利用等において、匿名、仮名加工、それから関与する業者の国による認定制度など、幾重にも慎重な制度運用が重ねられてきたというふうに思っております。  医療現場においては、医師は、医師法二十四条に基づきカルテを作成、保存をし、刑法百三十四条に規定された守秘義務が課されております。また、憲法十三条には、個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由が保護されると規定されてございます。  今般の改正においては、統計特例の下であれば、本人同意なく要配慮個人情報を第三者提供できるという制度設計でございます。しかも、患者が自らの病歴や診療情報を統計特例に基づいて第三者提供をしないでほしいと事前に明示した場合であっても、統計特例の要件を満たせば、医療機関は当該患者の要配慮個人情報を第三者提供できるとしております。  まず、この点について、他の既存の法体系や憲法との整合性はあるんでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  我が国の個人情報保護制度におきまして、基本的に、個人情報の取得者や提供先が本人を識別することができ、本人に対する分析や働きかけ等が可能であれば、本人の権利利益に対する具体的な影響が予想されることから、その影響の度合いに応じまして、本人を関与させるべく、本人同意の取得義務や利用停止請求等の規定が設けられているわけでございます。事前に本人の意思が明示されている場合における提供の可否につきましても、こういった制度全体の考え方に照らして検討することが適切であるというふうに考えております。  今回の統計特例、統計作成等の特例におきましては、提供先におきまして個人に関する情報に当たらない状態にまで加工されることが前提となっておりまして、さらにこれを確実に担保するための各規定が設けられていることから、個人の権利利益を害するおそれが少ないことが制度的に担保されているため、本人が提供元に対する提供停止等を無条件で請求できることとはしておりません。  他方で、利用停止請求でございますけれども、違法に個人情報が取り扱われている場合に加えまして、本人の権利利益が害されるおそれがある場合につきましても、現行法に基づきまして請求することができることになっております。そのため、本特例が導入された場合であっても、本人は、引き続き、現行法の規定に基づきまして、提供先に対する利用停止請求であるとか、提供元に対する第三者提供の求めを行うことも可能になっております。  このように、今回の改正案でございますけれども、現行の個人情報保護法の基本的考え方を踏まえまして適切な本人関与の機会が確保されたものでございまして、憲法及び他法令との整合性につきましても問題ないものと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 済みません、ありがとうございます。私のちょっと理解が違ったかもしれません。  患者さんがあらかじめ病院に対して、私の情報は統計特例に基づいても出さないでほしいと言った場合には、その患者さんの情報というのは提供されないということでよろしいんですか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) 今御説明させていただきましたのは現行法の規定に基づくものでございまして、利用停止等請求でございますけれども、違法に個人情報が取り扱われている場合、また、本人の権利利益が害されるおそれがある場合には請求ができるということになっておりまして、これは今回の法改正が行われた場合にも同様であるということでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 明らかに、違法に使われた場合が明らかであった場合ということですかね。  患者さん、私、医療現場におりました感覚で言いますと、やっぱり自分の病歴であったりそういう機微な情報というのは、先生、医者にだから話しているわけで、医療従事者を信用して話しているわけで、それ以外にはなかなか使ってほしくないというのは感情としてあると思いますし、そもそも、統計等作成事業者があって、提供元があって、提供先があって、提供先から加工されて出るデータにおいては確かに本人との識別がなくなっている情報になっているかとは思いますけれども、医療機関から統計等作成事業者に当たるまでの過程に複数の事業者が介在することもこれはあり得るわけでございまして、これは決算委員会でも聞いたとおりですけれども、そこにおいて不作為に漏えいや逸失するリスクというのはあるわけでありますけれども、その場合の責任の所在はどこになるんでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) 外部提供、第三者提供などを行う際に介在する外部事業者がいた場合の責任の所在についての御質問でございました。  まず、提供元の医療機関が外部事業者を介在させてデータを提供する場合でございますけれども、当該医療機関が、提供する個人データの安全管理がしっかり図られるように、データの性質や量に応じまして、当該外部事業者に対しまして必要かつ適切な監督を行う必要がございます。  仮にでございますけれども、データを介在する当該外部事業者における不作為、安全管理措置をしっかりしないとかそういうことも含めまして、不作為によって提供しようとした医療データが漏えいしてしまったという場合につきましては、提供元の医療機関につきましては個人情報保護委員会に対する報告なども行うという必要が出てくる場合がございます。  また、これが、提供元の医療機関が当該外部事業者に対して監督を適切に行わなかった結果、当該事業者が必要な措置を講じず、当該漏えい等が生じてしまったという場合につきましては、当該医療機関自らの安全管理措置の義務違反となって、当委員会による権限行使の対象となる可能性もございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 そうしますと、提供元の医療機関は、その途中介在する業者に対しても監督責任を負うということであります。これは前回の答弁と一緒で、多分現行法の整理でもそうだと思いますけれども、これ前回、予算委員会で長妻議員が言っていましたけど、例えばその介在する業者が、例えば仮に外国の企業であって、そこから外国に日本国民の医療情報が漏れ出てしまうような事案も発生し得るというようなことが議論にもなっておりましたけれども、医療機関側からしますと、そういう提供をしていくことはもう医療の発展のためにはいいとする医療機関もたくさんあるとは思いますけれども、情報が漏れてしまったことに対しても医療機関が責任を負うとなると、それは非常に大きな負担になるわけでございます。むしろ、そのデータの利活用を後退させてしまうんじゃないかなというふうに感じているところであります。  それから、済みません、括弧三番、時間で飛ばします。括弧四番に行きますけれども、医師の守秘義務との関係について、これも整理してちょっと伺いたいと思います。  先ほど言ったように、統計特例に基づく第三者提供において、個情法上は可能であったとしても、医師の守秘義務についてはどのように担保されるんでしょうか。厚労省から。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  法務省に確認をしましたところ、刑法百三十四条の秘密の漏示罪において、一般に、正当な理由の有無は、個別の事案において、手段の相当性に関わる事情等の諸般の事情に照らして個別具体的に判断されるものと考えられているとのことでございました。医師等の医療関係者が、今般の個情法改正法案に盛り込まれている統計特例を安心して利用いただくためにも、データの提供先において統計作成等のみに利用されることを担保することが重要でございまして、当該医師等が守秘義務違反に問われることがないと一定の蓋然性を持って判断し得るよう、ガイドライン等について個情委と連携して丁寧に作成をしてまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  厚労省としてまさにそういうお立場だというふうに思いまして、医師の守秘義務違反については一律に違法性が阻却されるわけではないということですので、万が一、さっき言ったように、情報の提供の過程でどこかで漏えいや逸失があった場合に、医療機関の監督義務違反になって、かつそこに勤務している医師の個人の一種守秘義務違反等の責任が発生し得ると、そういう可能性は阻却できないというようなそういう形で、しかもそのことをガイドラインでしっかり整理をしていくというような御答弁かというふうに思っております。  私は何が言いたいかといいますと、個情法の今回の改正によって、本人に提供なく第三者に医療情報、要配慮個人情報が提供されるということになりましても、結局現場の医師や医療機関に、本当に提供して大丈夫なんだろうかという、そういうリスクが残るような制度設計ではないかというふうに考えてございます。そうであれば、結果として、医療機関や医師が萎縮してしまって医療情報の利活用が進まないんではないかと思うんですけれども、この点について、個情委の見解をお伺いいたします。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  今回の法案でございますけれども、統計作成等の目的のために利用されることが担保されておりまして、一定の要件を満たした場合において制度的に第三者提供を可能とするものでございます。一方で、提供元が実際に個人データを提供するかどうかにつきましては、ほかの規律との関係や当該データの取得経緯なども踏まえまして適切に御判断いただけることが想定されているものでございます。御指摘の医療現場における医療データにつきましても、機微な情報という特性を踏まえまして適切に御判断いただく必要があると考えております。  その観点からも、本法案をお認めいただきましたら、本特例の各要件の考え方についてガイドラインなどにおいて明確化を図っていくわけでございますけれども、その際に、先ほど厚生労働省からも御答弁をいただきましたように、厚生労働省などの関係府省と密接に連携して、医療分野独自の事情なども踏まえながら検討を行うとともに、その内容についても、関係者の方々に対しましても丁寧に周知を努めてまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ガイドラインや規約でしっかりやっていくということだと思います。  ちょっと済みません、また括弧六番も飛ばさせていただいて、括弧七番に行きますけれども、さきの衆議院の厚生労働委員会の早稲田議員への質疑でありますけれども、個人情報保護委員会規則というのは厚労省の共管ではない、ガイドラインは共管でやっていくということでありましたけれども、医療情報の機微性を踏まえて法律に上乗せするような詳細規律を検討するような旨の答弁がございました。  この答弁を踏まえますと、例えば、本人同意の義務付けであったり、事業者の認定であったり、匿名加工、仮名加工を義務付けたり、それからオプトアウトを認めるとか、今、これまで当たり前に医療情報を取り扱ってきたような義務のようなものを上乗せすることもできるような御答弁だったと思いますけれども、そもそも個情委の規則で法律の条文に上乗せ的にこれらを義務付けるというようなことは、何といいますか、法技術的に可能なんでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  お尋ねの答弁でございますけれども、これは、本法案をお認めいただいた後に、本法案の規定のうち委員会規則に委任されている事項や、ガイドラインなどを検討するに当たりまして、情報の機微性などに応じまして、通常の個人情報の取扱いの場合よりも厳格な内容を定めることが検討できる旨を述べたものと承知しております。  一般に、法の委任の範囲内で規則やガイドラインなどの内容を定めるに当たって、情報の機微性などに応じた厳格な内容を定めることも可能であると考えております。具体的にいかなる内容を定めることが可能となるかにつきましては、本法案をお認めいただいた場合に、法の委任の範囲内において、現行の法体系や改正法案の趣旨を踏まえながら、適切に検討してまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  済みません、時間がないので、括弧八も、ごめんなさい、申し訳ございません、飛ばさせていただきまして、括弧九番、お聞きいたします。  入口規制の緩和の方向性は理解するんですけれども、情報提供の過程や第三者事業者のガバナンスをどうするかが極めて重要だというふうに私は考えております。ここの議論が曖昧では、結局、医療現場のみならず国民の理解が得られなくて、情報の利活用という根本目的が達成できないのではないかというふうに考えてございます。  今回の個人情報保護法の改正が、少なくとも医療現場における要配慮個人情報のこれまでの取扱いの実態と著しく不整合を来す可能性があると感じています。それから、統計作成であれば、現行法の下でも所期の目的は達成し得ると識者も言ってございます。これ、そもそもの立法事実は何なんでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  本法案における統計作成等の特例でございますけれども、AIが急速に発展、普及する中で、幅広い分野におきまして、複数の事業者が持つデータを共有し、横断的に解析するニーズが高まっているという事実などを踏まえまして、医療分野を含む幅広い分野のステークホルダーから御意見を聴取いたしました上で、あらゆる分野に適用される一般法である個人情報保護法におきまして、個人の権利利益を保護しながら適正なデータ利活用を行うための制度的な条件について検討したものでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 済みません、じゃ、続き行きますけれども、括弧十番ですけれども、今回の統計特例、例えばヨーロッパのGDPRなどの基準との整合性について伺いますけれども、ヨーロッパ、例えばEUで今、GDPRという、そういう個人情報の保護規則、大きな体系がございまして、そこと今回の個人情報保護法改正は整合しないのではないかというふうに考えていますが、これ何が問題かというふうに考えているかといいますと、当然ですけれども、疫学研究、臨床研究、創薬、全てそうですけれども、国際的な基準の中で共同研究をするということが実際に行われております。  今回の統計特例がGDPRの保護措置と整合するのか、それから、国際共同研究とか製薬企業との共同研究において、日本側の制度が簡単に言うと余りに緩いので、それによって信頼を損なって、データの提供制限とか、つまり研究の不利益を招くという、そういうおそれはないんでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。委員から御質問がありましたGDPRとの整合性についてお答えをさせていただきます。  EUの一般データ保護規則、GDPRでございますけれども、そちらにおきましては、医療情報などの機微情報でございますけれども、特別な種類の個人データとしておりまして、原則としてその取扱いが禁止された上で、本人の同意がある場合やそのほか一定の例外的な場合につきましては第三者への提供を含む取扱いが許容されているわけでございまして、その例外的な場合の一つとして統計の目的のために取扱いが必要となる場合というのが規定されているわけでございます。  この例外に依拠する場合でございますけれども、一定の保護措置を講じること等が求められておりますけれども、本規則上、一律に匿名化とか仮名化とかという、そういう措置が求められているものではないものというふうに承知しておりまして、この点でもこの本法案の統計作成等の特例と整合しているものと理解しております。  また、本特例の対象となる統計作成等につきましては、個人の権利利益を害するおそれが少ないものに限定する観点から、委員会規則においてより具体的に目的外利用の禁止、また違法な第三者提供の禁止、また安全管理のために必要かつ適切な措置、不要なデータ項目を随時削除するために必要かつ適切な措置などを講ずることを求めることを想定しておりまして、制度全体としてGDPRと同等の保護水準が図られる規律となるものと想定をしております。  また、日本とEUの間では、互いのデータ保護制度を同等と認める相互認証の枠組みを構築しているわけでございまして、個人情報保護法は、EUの一般データ保護規則に基づきまして、欧州委員会より、十分な保護水準を確保していることについての確認が得られているところでございます。  先ほど述べたとおりの理由から、委員御指摘の国際共同研究等も含めまして、本特例によって当該認定に基づくデータ流通に影響を与えるものではないと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 時間が来てしまいました。  今回の改正によってもヨーロッパとの整合性は引き続き取れるという御認識でよろしいですか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) はい、御指摘のとおりでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 済みません、残余の質問、答弁用意していただいたと思うんですけれども、時間が来てしまいましたので、またの機会にいたします。  ありがとうございました。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 日本維新の会の猪瀬直樹です。  本日はモラルハザードについて質問したいと思うんですね。  上野大臣は、まず、現在の任期中に手着けてもらいたいんですけれども、生活保護制度について質問します。生活保護受給者は、医療費扶助を受けるため、医療費の自己負担が一切ありません。そのため、患者と医療機関の双方にモラルハザードが生じて、頻回受診や多剤・重複投薬が生じていると言われています。  この問題の解消を目的として、二〇二四年に生活保護法が改正されました。詳しくは、資料一と二、御覧になってください。ごちゃごちゃ書いてあるけど、余り内容ないんです、これね。(資料提示)一応言いますけれども、だから、都道府県によるデータ分析等を通じた市町村支援の枠組みの創設や、頻回受診等の未改善者等に対する健康管理支援モデル事業の実施というのが予算化されましたということなんですが、それは二〇二五年四月一日に施行され、もう一年以上経過しましたが、受給者の頻回受診、多剤・重複投薬など、どれほどの効果がありましたか。上野大臣、御説明ください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、生活保護受給者の医療費は、医療扶助として、その全額が公費で賄われております。累次の制度改正などを通じまして、適正受診、あるいは医薬品の適正使用等の取組を推進してまいりました。  具体的には、生活保護受給者は外来受診者の一人当たり薬剤数が多く、重複投薬の割合も一定程度高い傾向にございます。そうした課題がありますので、また、頻回受診の背景には、孤独、孤立を背景とした医療機関への依存などがあると指摘されているところであります。  令和七年度の改正におきまして、今委員からお示しのありました都道府県における取組や、あるいはモデル事業を開始をしたところであります。これらの取組は令和七年度に開始をされたものでありまして、例えば多剤・重複投薬対策や頻回受診対策の実施状況、そうしたものを現在調査をしているところであります。調査結果を踏まえて取組の効果評価を行いたいと考えておりまして、その上で必要な対応を取っていきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 大した効果は上がっていないんですよね。というのは、医療扶助費はここ三年間一・七兆円で横ばいですから、余り効果出てないんです。なぜそうなるかといえば、生活保護受給者の行動変容を促すような施策じゃないからなんです。  二〇二四年の、二年前ですけど、この厚労委員会で僕、武見大臣ですね、当時ね、国保や後期高齢者医療制度に加入させたらどうかと質問しましたが、厚労大臣の答弁では、まずは医療DX化により医療扶助費の適正化、効率化を進めていくという答弁でした。それ二年たっているんですね。  実際に医療DX化により医療扶助費の適正化、効率化は進みましたか。上野大臣、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療扶助につきましては、令和六年の三月からオンライン資格確認の運用を開始をしております。福祉事務所において、いつ誰がどこの医療機関で資格確認を行ったか随時把握可能な資格確認実績ログ機能を備えたものであります。令和六年度及び七年度には、幾つかの自治体の協力を得まして、この実績ログ機能を活用し、頻回受診の傾向にある者を早期に把握するためのマニュアル開発、これを進めてきたところでございます。  こうした取組状況を踏まえまして、本年三月には、各自治体に対して、この機能を活用して頻回受診の傾向のある者に対してケースワーカーによる指導を行うなど、頻回受診対策を進めるよう通知を発出をいたしました。  こうした取組による効果は今後分析を行うことにしておりますが、オンライン資格確認の利用促進を図りながら、医療DX化による適正化の取組が全国的に実施されるように促していきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 そうおっしゃるけど、大して効果が上がっていないというのは、今申し上げたように、医療扶助費は一兆七千億円でずっと変わらないわけですよ。だから、結局誰も反対していないようなそういうところしかやらないから、結局何も生み出さないんですね。反対を押しのけて抵抗勢力と戦うというふうなモラルハザードを引き起こす仕組みを抜本的に改めない限り、この巨額の生活保護費の削減はできません。  二年前に質問したんですけれども、生活保護受給者の頻回受診、多剤・重複投薬などを抑制して、医療扶助費の適正化、効率化を進めるために生活保護受給者を国保や後期高齢者医療制度に加入させるべきではないかと。こうやって解決しないと、さっき、今までの、みんなびほう策なんですよね。これについて、大臣、もう一度お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、生活保護受給者は保険料の負担能力がなく、またその多くが医療扶助を受けていらっしゃいます。国保や後期高齢者医療に加入をした場合には、他の被保険者の保険料負担や保険財政に与える影響が大きいなどの課題がありますので、保険者である地方団体の御意見もよく伺った上で慎重に検討する必要があると考えています。  その上で、生活保護受給者の医療扶助の適正化につきましては、被保護者と日常から接点のある福祉事務所のケースワーカー等により、医療と生活の両面からきめ細かな健康管理等の対応を行っているところでありますし、先ほど来申し上げていますとおり、データ分析モデル事業などの実施を進めているところであります。  こうした取組を着実に進め、その効果等を分析をしながら医療扶助の適正化に取り組む必要があると考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 今のお答えだと前へ進まないので、乱暴なことを言っているように聞こえるけれども、やり方はあるんですよ。  例えばこの間、高齢者の自己負担を三割に引き上げる際には、学年式といって、そういう一年ずつ積み上げていくような時間軸を設定するとか、そういうアイデア出して段階的にやっていけばいいわけですよ。生活保護受給者の自己負担についても、段階的に進めればできることはできるんです。  まずは定額負担で、例えばこれ、前から言われているワンコインにするとか、その後定率一割負担にしたらどうかとか考えるんですけれども、上野大臣、こういうワンコインとか一割負担とか、何かこれまでのやり方より前へ進めるような考え方してくださいよ。どうですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 生活保護制度は、困窮のため最低限度の生活を維持することができない方に対して必要な保護を行う制度でありますので、そうした保護の一つとして医療費の全額を公費で負担をするものであります。  一回当たりの金額が少額であったとしても、自己負担が用意できずに必要な受診まで抑制されるおそれがある、そのようなことを考慮すれば、慎重な検討が必要だと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 あのね、生活保護受給者もちゃんとやれるやり方はあるんですよ。自己負担を一割にするとか、七十五歳以上の住民税非課税で所得が一定以下の者については高額療養費制度に基づいて月額上限が一万五千円となっていることを踏まえれば、これと同様に一万五千円を月額上限額と設定すれば適切な医療サービスを享受できて、かつモラルハザードを防げると思いますけれども、そういうふうに一万五千円設定すればいいわけですね。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 先ほどの繰り返しで恐縮でございますが、自己負担の導入については、必要な受診まで抑制されるおそれがあることも考慮しますと、慎重な検討が必要だと考えております。  現在、厚労省の有識者検討会においては、医療扶助の適正化に関する議論を進めていただいております。NDBデータの分析などを通じまして、医療扶助の実態、課題を整理をしながら、診療、処方等に係るガイドラインや基準、ルールの設定について検討をしていくと、そうした方針とされておりますので、そうしたことも踏まえて引き続き実効的な対策について検討を進めていきたいと考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 何か従来型の固定観念で考えているからで、生活保護受給者が医療保険に加入が認められていないのはおかしいので、つまり、生活保護受給者が保険制度と無縁じゃないわけです。例えば、現に介護保険に加入していますよ。  だから、参考人にお尋ねしますけど、生活保護受給者が介護サービスを利用する場合の保険料はどのようになっているんですか。なぜ医療保険制度と介護保険制度でこのような扱いの差が生じているんですか。つまり、介護保険に加入できるなら医療保険に加入できるでしょう。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  介護保険制度においては、介護ニーズの高い高齢者をひとしく被保険者とすることにより普遍的に介護費用の保障を行うという観点から、六十五歳以上の被保護者も被保険者とし、介護保険料を賦課するという取扱いとしております。  これも、背景には、介護保険の被保険者のうち要介護認定を受けている方が約二割ということでございますので、その被保険者集団の中で介護サービスを使われている方、そしてそうでない方という方が相当数いらっしゃるということでございます。  これに対しまして、国民健康保険及び後期高齢者医療制度においては、生活保護の被保護者について、先ほど大臣からもお答えいたしましたとおり、保険料の負担力がないことや、その多くが医療扶助を既に受けておって、仮に被保険者とした場合には他の被保険者の保険料負担や保険財政に与える影響が大きいことなどの理由から、従来から被保険者の対象から除外しているものでございます。この点については自治体からも慎重な御意見を頂戴しているところでございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 それで、僕、納得できるような合理的説明だとは思わないんですね。  生活保護受給者が医療保険に加入した場合には、自己負担分を医療扶助として支給することとして、モラルハザードがなくならないので、自己負担相当額をあらかじめ生活扶助に上乗せしたらいいんじゃないですか。つまり、生活保護の人でも上手にやってあげればいいわけで、生活扶助として支給しておけばいいわけで、自己負担額をね、初めから、そうすれば困らない。  厚労大臣は、二〇二四年の四月十六日の僕の質問に対する答弁で、生活保護受給者が医療保険に加入した場合、他の被保険者の保険料負担や保険財政に影響が生じると述べています。  その点について、資料三をちょっと御覧になっていただければいいんですけれども、ちょっと質問一部省略していますけれども、右側の市町村国保と後期高齢者に生活保護受給者が入ると、右側の支出の給付費が増えるというふうになるんですが、だったら左側の公費の部分を増やせばよいんじゃないかと。  これについて、つまり、生活保護受給者が国保や後期高齢者医療制度に加入することによってモラルハザードがなくなり、公費である数千億円ぐらいの医療扶助費が削減できると考えられるので、浮いた分の一部を資料三の左側の公費のところに回せばよいと考えるんですけれども、上野大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、生活保護受給者を国保あるいは後期高齢者医療制度に加入をさせた場合には、国保等の他の被保険者の保険料負担あるいは保険財政にも大きな影響が及ぶことは避けられないと考えております。仮に委員御提案のようにそこに公費を一部投入をするとしても、影響を受けますので、保険者、被保険者の納得を得られるような制度としなければならないと考えておりまして、なかなか課題は多いと考えております。  いずれにいたしましても、保険者である地方団体の御意見もよく伺う必要があろうかと考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 もう一度ちょっとお尋ねするのは、医療保険が、もう一度これ、分からない、合理的な理由が。つまり、介護保険に入れてなぜ医療保険に入れないのかというのをもう一回ちょっと合理的な根拠説明してほしいんですけれども。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) 先ほどのお答えとの繰り返しになりますけれども、介護保険は御案内のとおり二〇〇〇年にスタートした仕組みでございますけれども、これを設計するときに、その被保護者の扱いどうするかというのも議論になったわけでありますが、先ほど申し上げましたように、この介護保険においては、皆さんが直ちに介護サービスをお使いになるわけじゃないと、一定の年齢になられると要介護認定を受けられることが通常でありますし、それは別に真っ当な権利だと思いますけれども、先ほど申し上げたように、実際に六十五歳以上という一号被保険者の集団で申し上げれば、要介護認定を受けておられる方、割合は二割ということでございます。その上で、介護保険の場合には限度額設定もあるということでございます。  医療保険の場合には、実際、例えば後期高齢者医療で申し上げますと、介護サービスじゃなくて、失礼しました、後期高齢者医療のうちの被保険者のうち、医療給付を受けている方の割合は九七・七%ということになっておりますので、保険料は御負担いただくということでありますけれども、どちらかというと、かなり給付もお受けになるというようなもので、構造的には違うというところがございます。  現状、今被保険者となっておられない中で、これを被保険者とするということになりますと、当然、現在の被保険者の方々への影響というのは当然出得るということでございまして、この点については議論を続けておりますけれども、自治体からは慎重な御意見を頂戴していると、こういう状況だということでございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 僕は現在、今国民会議の、社会保障国民会議の実務者会議に出ているんですけど、要するに給付付き税額控除というのは、負の所得税といって、お金のある人からお金を、税金を取るんだけれども、貧しい低所得の人に対しては逆に給付をすると、こういうことになります。そのときに、生活保護の方も全部シャッフルして、そして給付をするという、そういう改革をこの生活保護制度そのものも全部ひっくるめてやらないといけないんじゃないかと。それが給付付き税額控除の本来の思想だと僕は思っているんですね。  そういう中で、今参考人の説明はその説明として、それはそれで全く根拠はないと言わないが、しかし、考え方として、医療保険制度にきちんと自立した形で入っていただく、しかし、ちゃんと給付はしますよと、そういうことを申し上げているので、きちんと給付をすることによって勤労意欲を、就労機会を得るようにしながら、なおかつ、そうではない人にもきちんと給付をして、そして医療保険にも入っていただくと、こういう形がやっぱりこれからの在り方じゃないかと。  だから、給付付き税額控除の今議論をしているけれども、そういう大きな絵の中で、この生活扶助で、これ要するに生活保護者の医療費が一兆七千億円にずっと行っていて、そしてその頻回受診とか多剤投薬とか、そういったものを何とか変えていかなきゃいけないというふうに考えていただきたい。  時間が来ましたので質問はこれで終わりにしますけれども、上野大臣任期中にちょっと手を着けてもらいたいというふうに思っております。  以上です。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 参政党の宮出千慧です。  本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  私、選挙区が大阪でございまして、大阪では、御存じのとおり、二〇三〇年にIR開業予定でございます。ということで、本日は、依存症対策、とりわけギャンブル等依存症について御質問させていただきます。  ギャンブル等依存症については、いまだに意思が弱いからだとか自己管理ができないといった個人の資質や自己責任の問題として捉えられがちであります。しかし、WHO始め、国際的な医学的知見においては、依存症は脳の報酬系に関わる精神疾患であるとされております。また、ギャンブル等依存症の発症、重症化には、アクセスのしやすさであったり、広告宣伝による誘引など、個人を取り巻く社会環境が大きく影響するということが言われております。  私、今年の三月に、ギャンブル依存症自死遺族会が主催されました仲間を偲ぶ会に参加をさせていただきました。そこで、ある大学の先生が、講演があったんですけれども、その中で、ギャンブル等依存症は、個人の問題に帰着させるのではなくて、これはもはや社会全体で取り組むべき公衆衛生上の課題として位置付けるのがいいのではないかと、そういったお話がありまして、私も全くそのとおりだなというふうに思いまして、そこで、まず、政府として、このギャンブル等依存症をこのような意思の弱さや自己責任の問題ではなくて、社会環境の影響を受ける公衆衛生上の課題であると考えておられるか、大臣の基本的な御認識をお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 議員御指摘のとおり、ギャンブル等の依存症は、個人の心の弱さの問題ではなくて、自分の意思ではコントロールできない病気であり、その予防や回復支援は社会全体で取り組むべき課題だと認識をしています。  現在、政府全体では、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づいた取組を進めておりますが、厚労省におきましても、適切な相談や治療によって回復できるといった正しい知識と理解について、SNS、ユーチューブ動画などを活用して普及啓発を行っているところです。また、依存症の当事者あるいはその御家族に対しましては、精神保健福祉センターや保健所において専門職による相談支援を行っています。また、都道府県等での依存症専門医療機関の選定などを通じまして、地域の医療提供体制の整備に取り組んでいるところであります。  こうした取組を始めとして、ギャンブル等依存症に苦しむ当事者、あるいはその御家族が適切な支援を受けることができるように、関係省庁とも協力をしながら必要な施策を進めていきたいと考えています。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  次に、ギャンブル等依存症対策の推進体制について伺います。  先ほど大臣からもお話ありましたが、現在は、ギャンブル等依存症対策基本法に基づいて、内閣官房にギャンブル等依存症対策推進本部が設置され、基本計画の策定はそこが担っていただいているということです。  しかしながら、実際の施策は複数省庁に分散しておりまして、指導監督する省庁については、競馬であれば農林水産省、競輪、オートレースは経済産業省、そして競艇は国土交通省、パチンコ、パチスロは警察庁ということで、所管がばらばらに分かれております。  対策が複数省庁にまたがるということですけれども、この省庁間の連携を含めて、依存症対策、これ十分に機能しているとお考えでしょうか。政府参考人にお伺いします。

成松英範 内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官

○政府参考人(成松英範君) お答え申し上げます。  先生御指摘のギャンブル等依存症対策基本法というのがございまして、こちらの方は官房長官が本部長である推進本部の下で、関係省庁が連携して、基本計画に沿って総合的かつ計画的に取り組んでいるところでございます。  省庁間をまたがるという意味で一例を申し上げれば、昨年三月には幹事会というものを開催させていただきまして、議長である官房副長官から、ポイント制度について適切に見直すよう関係省庁に指示をさせていただいたところでございまして、本年二月には、関係事業者が広告・宣伝指針を改正して、例えば友達紹介ポイントなどというものの廃止等を行ったところでもございます。  このように、政府としては、引き続き、この推進本部の下、基本法等の趣旨を踏まえながらギャンブル依存症対策を実行してまいりたいと考えております。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 少しずつそういった取組もしっかりと進めていただいているということで、私も全ての省庁さんにレクに来ていただいたんですけれども、この対策がやはり少し縦割り構造になっているというふうに少し感じまして、省庁間の連携のところですね、やはりちょっとだけ不十分なのではないかなと思ったところでございます。もう少し横断的に、何といいますか、包括してできるといいかなというふうに思っております。例えば、本人、御家族の申告の入場制限の申請なんかもそれぞれに出さなければいけないであったりとか、限度額の設定もそれぞれで違っていたりということで、対策の空白地帯というものが少し生まれているのではないかというふうに感じております。  続いて、現状認識についてお伺いをします。  まず、厚生労働省が把握をしているギャンブル等依存が疑われる者の数の推移はどうなっているか、そのうち若年層における数の変化についてはどのように把握されているか、そして、専門医療外来における受診患者数の推移はどうなっているか、この三点についてお答えください。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  令和五年度に、ギャンブル等依存症が疑われる方の実態などを明らかにすることを目的といたしまして、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターにおいて実態調査を行わせていただいたところでございます。  その調査では、過去一年においてギャンブル等依存症が疑われる方の割合は、回答者全体のうちの一・七%というふうになっております。この回答いただいた方を年代別に割合見てみますと、割合でいうと四十代が一番この該当ありという方の割合が多くて、次いで三十代の方々の世代というふうになっております。  また、厚生労働科学研究補助金で実施しているモニタリング研究の方では、ギャンブル等依存症の専門医療機関に外来受診した方の数をフォローとかをしております。この外来受診した患者数でございますけれども、令和元年度は四千四十六人、令和五年度は五千四百五十八人というふうになっておりまして、数としては増加の傾向にあるということが言えるかと思います。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  令和五年度の調査ということなので、令和八年度、今はちょっと少し変わってきているかなと思うんですけれども、この若者の依存症については、お示しいただいた全国調査のデータでは四十代が一番多いということですけれども、ギャンブル依存症家族の会への相談件数はこの二十代とかそういった若者が増えているということで、例えば大学生が奨学金をギャンブルに使ってしまうという、そういった不幸なことも起こっているということです。  この若年層へのギャンブルの浸透は、大きく二つの要因があるのではないかと考えております。  一つ目は、イメージ戦略の変化といいますか、かつてギャンブルといえば中高年男性のものというようなイメージがありましたが、近年は人気の若手俳優をCMに起用したり、家族や友人と一緒に楽しめるレジャーであるというような、そういったイメージの宣伝が展開されるようになりました。このようなイメージ戦略がやはり若年層の心理的なハードルを大きく下げたのではないかというふうに思います。  二つ目は、やはりオンライン化です。コロナ禍以降、この競馬、競輪、競艇といった公営ギャンブルのオンライン投票が急速に普及して、スマートフォン一台で、自宅にいながら二十四時間いつでも賭けられるという環境が整っているということが大きいのではないかと思います。  そこでお伺いしますが、この公営ギャンブルの売上げは、コロナ禍以前と以降でどのように推移をしているか、オンラインでの購入率についても併せて各省庁の把握している数字をお示しください。

関村静雄 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(関村静雄君) お答えいたします。  競馬のうち中央競馬の売得金は、二〇一八年が二兆八千五十九億円、二〇二五年は三兆五千百七十八億円となっており、オンライン投票の割合は、二〇一八年は六八・八%、二〇二五年は八一・三%となっております。  また、地方競馬の売得金は、二〇一八年度が六千三十四億円、二〇二五年度は一兆一千四百六十九億円となっており、オンライン投票の割合は、二〇一八年度は七二・五%、二〇二五年度は九一・五%となっております。

田中一成 経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。  まず、競輪の売上額でございますけれども、二〇一八年度の売上額は約六千五百四十一億円、二〇二五年度は約一兆五千四百八十八億円となっておりまして、そのうちオンライン投票の割合でございますけれども、二〇一八年度は四六・八%、二〇二五年度は八七・七%となっております。  次に、オートレースの売上額でございますけれども、二〇一八年度は約七百四億円、二〇二五年度は約一千二百九十七億円となっておりまして、オンライン投票の割合は、二〇一八年度は五〇・七%、二〇二五年度は八六・四%となっております。

河野順 国土交通省海事局次長

○政府参考人(河野順君) お答え申し上げます。  モーターボート競走の売上高は、二〇一八年度は約一兆三千七百二十八億円、二〇二五年度は約二兆六千六百五十八億円となっており、オンライン投票の割合は、二〇一八年度が五三・六%、二〇二五年度は八一・三%となっております。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  今お答えいただいたように、かなりこのオンラインの購入率、二〇二五年度はほぼ全て、全て八割を超えているということで、かなり上がっていると思います。このオンラインで手軽にできるということがこれまでと依存の質を変えてきているのではないかというふうに思います。  関連して、オンラインカジノについてもお伺いをいたします。  芸能界やスポーツ界での摘発事例が相次いだことで、オンラインカジノが違法であるという認識はある程度浸透したのではないかと思います。しかし、やはりこれもスマートフォン一台で国境を越えて海外のサイトに容易にアクセスできるということから、高校生などへの浸透も報じられるなど、深刻な社会問題となっております。  こうした状況を受けて、総務省の有識者検討会では、サイトへの接続を強制的に遮断するブロッキングの是非について検討が続けられていると伺っておりますが、検討会での審議状況についてお伺いいたします。

吉田恭子 総務省総合通信基盤局電気通信事業部長

○政府参考人(吉田恭子君) お答え申し上げます。  委員御指摘のオンラインカジノサイトに係るアクセスブロッキングについては、昨年より総務省の有識者検討会において法的、技術的課題の検討を行っており、本年四月に報告書案の提示があり、現在、報告書案について意見募集を行っているところです。  報告書案におきましては、政府全体で引き続き包括的な対策を講じていくべきとした上で、特にブロッキングに関しては、通信の秘密や知る自由等に抵触し得ることから、他のより権利制限的ではない対策が十分に尽くされたか検証が必要であること、ブロッキングの実施の可否を判断するために、ギャンブル等依存症対策基本法の改正に基づく取組を含め包括的な対策を進めるとともに、その効果を十分に検証することが必要であること、現在のインターネット利用環境に照らせば、若年層やカジュアルユーザー保護の観点から、対策としての有効性は否定できないことといった方向性が示されているところです。  総務省におきましては、引き続き、検討会における議論等を踏まえ、関係省庁と緊密に連携しながら検討を進めてまいります。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  オンラインカジノへのアクセスは若年層に急速に広がっておりまして、若者はこのリスクをちょっと過小評価してしまう傾向があるため、これが依存症を引き起こす要因になったり、ギャンブル依存症が進行すると借金を重ねるケースも多く見られます。それから、ギャンブル問題を抱える人の中には自殺念慮や自殺未遂のリスクが高まるという研究もあります。  こうした被害は、やはり本人だけではなく、家族や関係者にとっても深刻な影響を及ぼします。児童ポルノについては、被害の重大性を理由に、刑法上の緊急避難に当たるとしてこのブロッキングを認めてきたという経緯があります。依存症と児童ポルノとは、もちろんその被害類型が異なるのは理解はしているんですけれども、やはり海外からもこれ結構狙われておりますので、ブロッキングに限らず、実効性ある対処を早めにしていただけることを願っております。  次に、FXや信用取引、先物取引といった、いわゆる投機色の強い投資についてもお伺いいたしますが、こういったものも、例えば損失を取り戻そうとするほど深みにはまっていく心理構造であったり、借金がどんどん膨らんでいったり、そしてもう家族には言い出せなくなってしまったり、そしてまた自殺のリスクも大きくなるということで、これ臨床の現場なんかではギャンブル障害と同様の依存状態を引き起こし得るものとして捉えられております。  若年層がこのFXや信用取引、先物取引といった投機的取引に引き込まれやすい環境というのも年々強まっているのではないかと思います。民間の支援団体でも、この類いの相談件数が近年かなり増えているようでございます。  そこでお伺いしますが、このFXや信用取引、先物取引など投機的行動による依存症について、厚生労働省として実態を把握されているでしょうか。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘のFXなどでございますけれども、このFXなど自体、FXなどに資金を使う、投入するということ自体がギャンブル行為かというと、そうではないということにはなっていると思います。これは、国際疾病、ICD10であるとか、あるいはギャンブル等依存症対策基本法などの定義でもそのように整理をされているというふうに承知はしております。  ただ一方で、御指摘のように、人によっては射幸心があおられて依存症というような状態になっているというようなことがあるということで、これは臨床上確認をされているということもあります。  そうした観点から、先ほど御紹介申し上げた令和五年度の実態調査の中では、この関係の項目も選択肢を設けまして一定程度把握をしております。具体的に申し上げますと、一般住民に対する調査ではございましたが、その中で、ギャンブル等依存症であることが疑われる方、先ほど回答者の一・七%と申し上げましたが、その方々のうち、過去一年間で経験したものとして証券の信用取引、先物取引市場への投資、FXという選択肢を選択された方が全体の八・六%、これはほかの選択肢と併せて複数選択可能という状態でありますけど、その一方で、これは単一の選択でございますけれども、過去一年間で一番、最もお金を使ったものとしてこの項目を選ばれた方が全体の五・四%という状態でございました。  厚生労働省といたしましては、引き続き、いろいろな調査研究などを通じて依存症に関する実態は把握をしていきたいとは考えております。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 ありがとうございます。  こういった投機的な投資というものも依存症のようなものになり得るということをもっと多くの国民にも知っていただくことも必要ではないかというふうに考えております。  次に、大阪IRの開業に向けた依存症対策についてお伺いをいたします。  二〇一八年、このIR整備法が審議されていたときに、推進派の方々の中で、やはりこのギャンブル依存症対策をしっかり進めていくから新しくギャンブルを許可していこうということで、そのときに先進的なシンガポールのカジノ規制を参考に検討されたと理解をしております。このシンガポールの先進的なカジノ規制とはどういったものか、教えてください。

田中賢二 観光庁審議官

○政府参考人(田中賢二君) お答え申し上げます。  依存症対策に係るシンガポールのカジノ規制の特徴といたしまして、入場回数制限、入場料の徴収、本人、家族の申告による利用制限、国民等を対象とした広告の禁止、貸付上限額の設定などが挙げられます。  特定複合観光施設区域整備法、いわゆるIR整備法の立法に当たりましては、このようなシンガポールなどの先進的な制度も踏まえ、我が国のIR整備法におきましても、カジノ導入に伴うギャンブル依存症等の懸念への対応といたしまして、入場回数制限、入場料の賦課、本人、家族の申告による利用制限、貸付規制、広告規制などを組み合わせた重層的、多段階的な依存症対策を講じることとされたところでございます。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 今年の一月二十九日の日本経済新聞に、日本初のカジノを含む統合型リゾート、IRですね、の二〇三〇年開業に向けて、大阪府・市が大阪依存症対策センター、これ仮称ですけれども、を二九年度に稼働させる方針であることが分かったと、そういう記事が出ておりました。  ちょっと、そもそも論で言いますと、やはり、依存症患者を生み出してしまうようなものをわざわざつくっておいて、依存症対策センターを設置しますということであれば、最初からつくらないでほしいという声もやはりたくさんいただいておりますが、今回はこれはちょっと横に置いておきます。  まず、政府として、この仮称大阪依存症対策センターについて、その開設時期や予算規模、それから相談、治療体制など、こういったことをどのように認識をされているでしょうか。また、仮にこの大阪の依存症対策センターの本格稼働がIR開業の一年前ということであれば、これ開業前の予防という観点からも少々遅いのではないかという印象を私は受けましたけれども、このことについて、政府の御認識をお伺いいたします。

田中賢二 観光庁審議官

○政府参考人(田中賢二君) お答え申し上げます。  委員御指摘の仮称大阪依存症センターにつきましては、第三期大阪府ギャンブル等依存症対策推進計画に基づきまして、二〇二九年度の開設に向けて準備が進められているものと承知をしております。  予算規模につきましては、大阪IRの区域整備計画におきまして、当該センターを含めましたギャンブル等依存症対策の費用について、年間約十四億円と見込まれております。  また、組織規模につきましては、現在、大阪府の方で検討されているものと承知をしております。  また、IR整備法に基づきます特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針におきましては、カジノ施設へ入場した者がカジノ施設を利用したことに伴い受ける悪影響を防止するため、IRを整備する都道府県に対しまして、地域における相談窓口や治療体制の整備などの施策を講じるとともに、依存症である者などやその家族などが早期に必要な治療や支援を受けられるよう地域における包括的な連携協力体制を構築するなど、カジノ行為に対する依存防止のために万全の対策を講ずることを求めております。  これを踏まえまして、大阪府におきましては、従前からギャンブル等依存症対策が進められておりましたが、IRの開業に向けまして、総合的な支援体制の強化拡充を図る観点から、より多くのギャンブル等依存症に悩む人が気軽に相談等の必要な支援を受けることができるよう、当該センターの設置を大阪IRの区域整備計画に盛り込んだものでございます。  その上で、この大阪IRの区域整備計画の認定審査におきまして、ギャンブル依存症等の有害な影響の排除の観点も含めまして、IR整備法及び先ほど申し上げました基本的な方針に基づく審査が重ねられ、認定し得る計画との審査結果が得られたところでございます。  国土交通省といたしましては、引き続き、当該センターの検討状況や開設後の効果などにつきまして、毎年度の実施状況評価などを通じて確認してまいります。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 先ほどシンガポールのカジノ規制についてお伺いしましたけれども、シンガポール政府は、二〇〇五年の四月にIRの導入を発表しまして、その僅か四か月後の同年八月に国家賭博依存症評議会、NCPGというものを設置をして、国民のギャンブル依存症対策に本格的に乗り出したということでございます。シンガポールでこのカジノを含むIRが実際に開業したのは二〇一〇年のことですから、この対策機関の設置はカジノ開業の実に五年前ということになります。つまり、このカジノ規制をするだけではなくて、そういった依存症に対応するための機関をかなり早めにつくったというわけです。  この二〇〇五年にNCPGを設置をして、二〇〇八年の調査では、ギャンブル依存症の有病率が、二〇〇五年に比べて、この問題あるギャンブラーについては二・一%から一・二%へ、そして病的ギャンブラーについては二・〇%から一・七%へ減少したということでございます。  日本でやはりこのカジノの議論がされていたとき、一部の方、家族の会の方などは、やはりカジノができることはかなりこれ心配をされていたわけですけれども、シンガポールでこのカジノを開業するに当たって、こういう先進的な取組があって、その一環としてこうした対策機関を設置をしたことで依存症が減ったというその実績があったから、同じような取組をしてくれるのであればということで、その方々の中には、やはりカジノの入場規制などだけではなくて、こういった対策機関の設置というものがやはり頭の中にあったと思います。それが、やはり日本ではなかなか進んでいないということで、もどかしく感じておられたというふうに思います。  シンガポールは、ギャンブル産業全体の売上高の詳細は把握できませんけれども、およそ二兆円ぐらいというふうに言われております。日本はといいますと、公営ギャンブルとパチンコ、宝くじで総売上高が二十兆円を超えておりまして、これとは別に違法のオンラインカジノがあって、警察庁の推計では一兆二千億円ということですけれども、これよりもっと多いのではないかと言われております。  もし本気でこの依存症患者を減らすための対策をするならば、令和八年度の公表されている予算が、これアルコール依存症や薬物依存というものも含めてですけれども、約八・六億円というのは余りにも少ないのではないかと思います。  ここで、依存症対策の財源の考え方についてお伺いをいたします。  我が国では、たばこについては、たばこ税が健康被害対策の財源の一部として利用されており、お酒については、アルコール健康障害対策基本法の下で製造販売事業者にはアルコール関連の健康障害を防ぐための責務が明確に定められて、広告や販売促進活動についても一定の規制があります。つまり、この有害性のある商品、サービスを提供する事業者がその社会的コストを応分に負担するという考え方は既に確立されていると言えます。この考え方がIR整備法においても採用されて、カジノ事業者に納付金を課す仕組みは、まさにこの利益を得る者が社会的コストを負担するという原則を制度化したものというふうに理解をしております。  しかし、この同じ依存症リスクをはらんでいるギャンブル業界全体を見たときに、この原則が一貫して適用されているとは言い難い状況ではないかと思います。競馬、競輪、競艇、宝くじなどの公営ギャンブル主催者、パチンコ、パチスロ業界、さらにはコロナ禍以降急速に拡大したオンライン公営ギャンブルの受託事業者に至るまで、この依存症対策への費用拠出を義務付ける仕組みというのはやはり存在はしておりません。  先ほどのお話のとおり、国の令和八年度依存症対策予算は、これ、アルコール、薬物、ギャンブル全て合わせても約八・六億円ですから、一方で、公営ギャンブルやパチンコ含めた日本のギャンブル産業全体の売上高は年間二十兆超えておりますから、この非対称性といいますか、これ本当に看過できないものがあるのではないかというふうに考えます。  そこでお伺いしますが、この公営ギャンブルの主催者、受託事業者、パチンコ、パチスロ業界、オンラインを含む関連事業者に対して依存症対策費の拠出を法的に義務付ける制度設計を検討すべきではないかと考えます。利益を得る者が社会的コストを負担するという原則をこのギャンブル産業に対しても一貫して適用することが持続可能な対策体制を構築する上で不可欠と考えますが、政府の御見解をお聞かせください。

成松英範 内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官

○政府参考人(成松英範君) お答え申し上げます。  御提案のありましたギャンブル等依存症対策に関する予算確保のため関係事業者が資金拠出をする制度検討につきましては、一つの考え方であるというふうに承知しておりますが、一方で、公営競技につきましては、既に公営競技各法において、国や自治体等に対する収益配分だとかあるいは公益への還元の仕組みが設けられておりますし、あるいはパチンコ営業事業者は民間事業者であることを踏まえる必要があると思いますので、まずはこれらを含めて、関係各所管省庁において検討されるべきものと考えております。  いずれにいたしましても、政府といたしましては、ギャンブル等依存症対策がより実効性のあるものになるよう、先ほど対策費のお話もありましたけれども、引き続き必要な予算の確保あるいは対策に力を尽くしてまいりたいと考えております。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 民間事業者だからというのは、ちょっとおかしいのではないかなというふうに思います。  二〇二五年の四月六日にイギリスで法定ギャンブル賦課金というものが施行されました。これはギャンブル事業者に依存症対策費の拠出を法的に義務付ける画期的な制度でございまして、イギリスで許可を受けたギャンブル事業者は売上総利益の〇・一から一・一%の拠出が義務付けられているとのことです。これで年間約一億ポンド、日本円に換算すると約二百十四億円の財源を生み出すことが見込まれておりまして、その配分は、治療に五〇%、予防に三〇%、研究に二〇%充てられるということでございます。やっぱり、こういった取組を日本でも是非取り入れていただきたいということを要望しておきます。  なぜこれをお願いするかといいますと、やはり依存症というのは人の人生をめちゃくちゃにしてしまいます。家族にもやはり打ち明けられずに借金に追われて、本当に社会からどんどん孤立していってしまうと。一度なってしまうと、治るという概念が余りなくて、寛解という言葉の方が正しいと思いますけれども、寛解するまで、これもすごく大変ですし、じゃ、少し状態がいいときが続いたからといって、それ油断はできないですし、最後、最悪の結末は、本当に命を絶ってしまうということもあります。今、若者の依存症がやはり増えているということで、やっぱりせっかく日本に生まれてくれた子供たちにつらい思いをしてほしくないということがあります。  そこでお伺いをします。  ギャンブル等依存症との関連が疑われる自殺者数が分かる数字があればお示しをください。そして、依存症の自殺対策としてどのような施策を講じているでしょうか。政府参考人にお伺いします。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  自殺は、やはり多様でかつ複合的な原因、背景があったり、様々な葛藤、摩擦を抱えた方が自殺に直面するということがあるということで、いろいろな要因がある中ではありますけれども、自殺の中でその考えられる要因として、負債、ギャンブルなどというのが原因、動機と考えられる件数というのは、令和七年の統計で三百九十五件というふうになっております。  ギャンブル等依存症に関連する問題、もう一つとして、やはりこれは自殺対策との連結といいましょうか、連携といいましょうか、こういったことは重要な観点であると認識をしておりますので、都道府県、指定都市が開催する依存症対策連携会議の中に警察であるとか地域の自殺対策推進センターなどといった関係機関も参画をしていただくこと、その関係機関においてもギャンブル等依存症に関する研修を連携して実施すること、相互に窓口を案内し合うことなどなどの連携体制の構築を進めていただいているところでございます。  引き続き、自殺対策も含めて、依存症に苦しむ方への支援の充実に努めてまいりたいと考えております。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 最後に、対策費の議論をする上で忘れてはならないのが、この依存症が社会全体にもたらすコストだと思います。人の人生が懸かっているものですから余りコストという言葉は使いたくないんですけれども、ギャンブル等依存症がもたらす社会的な損失を考えたときに、その範囲は物すごく広いと思います。依存症による失業や離婚、家庭崩壊、多重債務、自己破産、精神科を始めとした医療の受診、生活保護へ移行する人もいるでしょうし、そして犯罪に手を染める方もいらっしゃいます。犯罪被害や司法のコストも考えなくてはなりません。さらに、自殺もあります。これらは本人だけの問題にとどまらず、やはり家族や地域社会にも大きな負担がもたらされます。  イギリスでは、このギャンブル依存症による社会的コストが年間約十四億ポンド、日本円で約二千八百億円に上るとの試算が過去に公表されまして、それが先ほどの法定賦課金制度を含む政策議論の重要な根拠の一つとなりました。ですから、日本においても、やはりこの対策に投じるコストと社会的損失を比較する費用対効果の議論が必要だというふうに考えます。  現在、日本ではこうした社会的コストを包括的に試算した公的な数字は存在しないと承知しておりますが、どれだけの損失を防ぐための投資かが分からなければ、やはり国民に対しても政策の必要性を十分に示せないと思いますので、そこでお伺いしますが、ギャンブル等依存症がもたらす社会的コストを試算して、エビデンスに基づく依存症対策を推進すべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今、コストのお話がございました。その治療に必要な直接的なコストのみならず、例えば依存症になられた方の生産性が低下をしたり、あるいは失業される、またその家族に与えられる影響、そうしたことも含めて様々な問題を引き起こし得るものと考えております。  社会的コストを試算するに当たりましては、まずどこまでの範囲を考えるのかといった問題があろうかと思いますので、多くの論点があろうかと思います。どのような試算方法が考えられるかを含めまして検討していきたいと考えております。  いずれにいたしましても、その予防や回復支援というのは、先ほど申しましたが、社会全体で取り組むべき課題でありますので、引き続き依存症対策の推進に取り組んでいきます。

宮出千慧 参政党

○宮出千慧君 おっしゃっていただいたように、本当にどこまでコストとして含むのかといった難しい問題はあると思うんですけれども、大切な取組だと思いますので、是非前向きに御検討していただけることを願っております。  ありがとうございました。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 日本共産党の白川容子です。  今日は、まず不登校の子供を持つ保護者への雇用支援についてお聞きをいたします。  今、小中学生の不登校は約三十五万四千人、十二年連続で増加をしています。不登校の子供の多くは、様々な理由から心が折れた状態にあると思います。学校や社会の中で違和感を抱えて、傷つき、我慢を重ねていく、そして登校できなくなる。休息、回復が必要な状態だというふうに思っています。  そして、保護者も、子供の見守り、教育相談や心理相談、医療機関の受診など、様々なケアを担うことになります。ケアのためには仕事を休む必要もあり、職場で肩身が狭くなることもあるでしょう。ついには離職をしなければならないことにもなりかねないわけです。しかも、その多くを母親が背負っているというジェンダーの問題もあると思います。  昨年十一月に、厚労省と文科省が連名で、「事業主・労働者の皆さまへ 不登校の現状をご存じですか?」という啓発のチラシを出しています。そこには、保護者が離職や休職をせざるを得ない状況に追い込まれてしまうといったケースも指摘をされていますと書かれています。いわゆる不登校離職のことですが、五人に一人が離職しているという民間調査もあります。  大臣、不登校を契機に保護者を望まない離職に追い込むということはあってはならないと思いますけれども、まずその認識をお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 不登校を契機に保護者の方が望まない離職に追い込まれる、そうしたことがあるということは本当大きな問題だというふうに考えております。  お子さんが不登校になった保護者の方を含め、働くことを希望する方が仕事と生活を両立できるような環境をしっかり整備をすることが大切だと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 ありがとうございます。  そこで、確認をしたいんですけれども、厚労省は、不登校の、この不登校離職者数など、実態についてどのように把握をされていらっしゃるでしょうか。

田中佐智子 厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(田中佐智子君) 御指摘をいただきました不登校離職の実態でございますが、厚生労働省におきましては、統計的、網羅的な把握というものは行っておりません。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 不登校離職の実態つかむことから是非とも始める必要があると思うんですね。  厚労省は、仕事と介護の両立等に関する実態把握のための調査研究事業というものを行って、介護離職の理由も含めて調査をしています。医療的ケア児、障害児、不登校児など、子供のケアのために離職せざるを得ないケースもあるわけですから、例えばこの調査に不登校を理由とした離職を確認するような質問項目を追加するなど、厚労省として実態を把握をすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

田中佐智子 厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(田中佐智子君) 御指摘をいただきました不登校の問題に関しましては、子供さんの状況ですとか、地域で受けられる支援内容は様々であることなどを踏まえますと、保護者の離職への影響を一概に把握するということは難しいと考えております。  まずは、企業の取組事例の把握などを行うとともに、相談窓口などの必要な支援や制度に適切にアクセスできるように周知に努めてまいりたいと考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 不登校の子供を持つ保護者がどのくらい困っているのか、どれぐらい離職に追い込まれるのか、国は実態をつかんでやっぱり対策を強める必要があると思います。  そこで、啓発チラシには、不登校を理由とした休業制度を導入している企業の例も紹介をされています。しかし、現実には、利用しようかと問い合わせたら、会社からそんな制度はないと言われるような状況もあるとお聞きをしています。まだまだ知られていないと思うんです。企業の取組事例を調査、把握をして、そういう事例とともに、不登校であっても子供の状況によっては介護休業の対象になり得ることについて、保護者や職場への周知、強めていくべきではないでしょうか。お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 昨年の四月に見直しを行いました育児・介護休業法におきましては、常時介護を必要とする状態に関する判断基準に適合する事例の中には、子供が不登校の状態にある事例も含まれ得ることについて明確化を行いました。  また、昨年秋には、今お話があったことかと思いますが、関係省庁と連携をいたしまして事業主、労働者向けのリーフレットを作成をし、不登校のお子さんが介護休業制度等の対象に含まれ得るということを周知をしたところであります。このリーフレットの中では、厚労省で情報収集をいたしました不登校を理由とした休業制度を実際に導入されている企業の例も周知をしております。  社会全体で連携して取り組む必要がありますので、当面、個々の状況に応じた多様な学びの場の確保に向けた取組や、不登校対策に関する取組や地元の相談窓口に関する情報などをこのリーフレットの中ではお示しをしているところであります。  こうした取組などを通じまして、相談窓口などでの必要な支援や制度、こうしたことに適切にアクセスをしていただけるように周知に努めていきたいと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 是非、周知、強化を進めていただきたいと思います。  それから、不登校へのケアには、やっぱりお金も掛かるんですね。フリースクール費用もあります。医療機関にかかることもあります。相談などのための交通費も掛かります。毎日の昼食もあります。それから、気分を静めるために夜のドライブなど、そういうことを毎晩やっているというお母さん方、いらっしゃいます。これにもやっぱりお金が掛かるわけです。  私が伺った事例を紹介したいと思います。  看護師をされている方なんですけれども、介護休業を取得した後、週三回の勤務や有給の消化で対応してきたけれども、その勤務形態も来年度からはもう使えないと。パート勤務に切り替えることもできないために、今年いっぱいで仕事を辞めるということなんです、経済的な不安も募るわけなんですけれども。さらに、この方は、看護師として社会の中で役立っていると、自分の存在を実感できているとおっしゃっていました。子供たちも看護師をしているお母さんが好きと言ってくれていて、仕事を辞めてほしくないとも言われたそうです。仕事を辞めることを子供たちに伝えられずにいると。  不登校離職というのは、経済的な困難はもちろん、保護者の働きがいを奪うし、子供にも自分のせいで辞めてしまったと、仕事を辞めてしまったと思わせてしまえば、更なる心の傷になりかねません。不登校離職がもたらす影響について、大臣の率直な認識を伺いたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 不登校児の状況であったり離職の状況などは様々かと思います。一般的に、離職によって、家庭への経済的な影響であったり、あるいは希望するキャリアへの影響など、様々な影響が生じるケースがあろうかと考えております。  いずれにいたしましても、お子さんが不登校になった保護者の方も含めまして、働くことを希望される方がやはり仕事と生活を両立をできる、そうした環境を整備することが重要ですので、関係省庁とも連携をいたしまして、相談窓口などの必要な支援、制度に適切にアクセスできるように周知に努めてまいりたいと考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 もう一人、先ほどとは別に、四国の民間病院で働く看護師の女性の声を紹介をしたいと思います。  不登校の娘さんがリストカットをしたり、また不眠、食事を食べられないなど大変な中で、仕事との両立は大変でしたと。介護休業が取れると言われたとき、この職場にいてもいいよと、そういうふうに言われたようで、安心してとても助かったとおっしゃっていました。  不登校になったときに、親が子供に向き合うことができ、この介護休業というのは仕事との両立を図るための重要な制度になっています。  一方で、利用してみると、不登校の実態にはなかなか合わない面もあって、改善要望も出されています。例えば、この方、夫さんが休日となる土日は働くことができるといいます。また、別の方も、お昼御飯を食べさせるところまでいけば、午後からは出勤できる場合もあって、半休として介護休業が使えれば、職場の人手不足の中でも制度を使いやすいとおっしゃっていました。  不登校離職を防ぐためにも、不登校児童生徒への対応というニーズからも、介護休業制度の九十三日の分割回数、現在三回からもっと緩和をする、あるいは半休という形で取れるようにするなど柔軟な運用が求められています。見直しが必要だと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、御指摘の介護休業制度の更なる拡充につきましては、この育児・介護休業法に定める休業制度は全ての事業主に適用される最低基準でありまして、事業主が原則として拒めない権利である、そのようなことを踏まえますと、更なる拡充につきましては慎重な検討が必要ではないかと考えております。  なお、介護休業制度については、平成七年の創設以降、制度の利用実態等を踏まえた検討を行っておりますが、直近のこの育児・介護休業法改正に向けた労政審の建議では、現段階では制度目的の理解促進を通じて効果的な利用を促すことが重要であり、介護休業ができる期間や分割回数については改正を行わないと結論を付けられたところでありますので、当面は、先ほど申しましたような両立支援制度に関する個別周知と制度利用の意向確認、あるいは相談窓口の設置等の雇用環境整備、済みません、失礼しました。  こうしたことを踏まえまして、昨年四月から施行された改正育児・介護休業法で、両立支援制度に関する個別周知と制度利用の意向確認や雇用環境整備等を事業主に義務付けたところでもございます。  ということもございますので、当面、現行制度を維持をした上で必要な対応を取っていきたいと考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 御答弁、とても残念なんですけれども、全国知事会も介護離職の大半を女性が占めるということを指摘をして、介護休業の取得の回数制限の緩和ですとか取得可能日数の拡大、そして介護休業中の社会保険料の免除など、具体的に提言をしています。検討するぐらいの、そのお言葉いただきたかったんですけれども、是非検討をお考えいただきたいということを強く要望しておきます。  そしてさらに、制度利用すること自体のハードルも幾つかあると思うんです。例えば、介護休業制度を申請するときには事業所から医師の診断書を求められる場合があります。しかし、そもそも小児心療内科がある病院が少なくて、予約は半年待ちなどということも珍しくありません。ですから、特に不登校の初期の対応で診断書を求められると困るという声もたくさん聞いています。  厚労省は、申請書のひな形で、医師の診断書などの提出を求めることはできますが、制度利用の条件とすることはできませんと書いています。そして、局長通知でも、同僚等第三者の申立書の提出なども含め様々な方法が可能だとして、証明方法について労働者に過大な負担を掛けることのないようにすべき、臨機応変かつ柔軟な対応が望まれるとしています。  第三者の申立書ということでは、スクールカウンセラーや学校教員などの所見を添えて申請することなども含まれると思いますけれども、厚労省の見解を伺いたいと思います。

田中佐智子 厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(田中佐智子君) 介護休業制度ですけれども、事業主、介護休業の申出があったときは、当該申出をした労働者に対して、申出に係る対象家族が要介護状態にある事実等を証明することができる書類の提出を求めることができるというふうにしてございます。  そこで、この証明することができる書類でございますが、利用可能な書類については、医師の診断書や要介護認定の結果通知書等の証明書、こういったようなものもありますけれども、これらに代わりましてその事実が証明できる他の書類を提出することを妨げるものではございませんので、議員お示しのように、第三者の申立書の提出なども含めて様々な方法が可能でありますので、この旨をお示しをしているところです。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。  第三者に含まれるということで確認をさせていただきたいと思います。学校とも連携をして対応するなど、保護者に過大な負担を強いることのないように対応を続けていただきたいと思います。  それから、やはり基準がそもそも高齢者介護を中心に想定したもので、不登校の子供の実態に合わないという面があると思うんです。医療的ケア児、障害児を念頭に、この間整理をされてきているとは思いますけれども、不登校では不安や抗うつなどで親の寄り添いが必要な状態も生じます。  現行基準の下でも、厚労省は判断基準についてこう言っています。この基準に厳密に従うことにとらわれて労働者の介護休業の取得が制限されてしまわないように、介護をしている労働者の個々の事情に合わせて、なるべく労働者が仕事と介護を両立できるよう、事業主は柔軟に運用することが望まれます。  ところが、実際には多くの保護者がはねられてしまっていると聞きます。柔軟な運用ということでいえば、例えば一人で放置したら深刻にメンタルを病んでしまうような状態というのは、私はまさに要介護状態の定義の項目の十の、日常生活に支障を来すほどの認知・行動上の課題があるということに当てはまってくるんだろうと思います。  不登校の子供の状態を見て柔軟に判断、運用していくことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

田中佐智子 厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(田中佐智子君) 御指摘ございましたように、介護休業の判断基準でございますけれども、先般のその見直しで、子の状態、子供も対象となり得るというようなことについては明記をさせていただいてございます。  御指摘の不登校の状態にあるお子さんについてですけれども、お子さんの状況様々でございますので、常時介護を必要とする状態に該当するか否かの判断基準の在り方について今ここで一概にお答えすることは難しいと思いますけれども、個々の企業が働く方のニーズや実情を踏まえて制度を設計をし運用するというようなことは重要なことであるというふうに考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 厚労省も、基準を参照しつつ、しかし厳密に従うことにとらわれて取得が制限されないよう個々の事情に合わせて柔軟な運用をと言っているわけですから、今の基準の下でもできる限り広く保護者を支える運用にしていってもらいたいと思います。  さらに、不登校という特性に合った休業制度というのも考える必要があると思います。少なくとも、不登校の保護者のニーズも把握をしながら、子供さんの看護休暇の日数増加や有給化などの拡充、そして、育児目的休暇や養育両立支援としての休暇、テレワーク、時差出勤、短時間勤務などを就学後も拡充していくことなどを検討していくべきだと思います。保護者は不登校を契機にすぐさま離職となってしまいかねませんから、支援をする、手厚くする、そういう制度の見直しを強く求めてまいりたいと思います。  そして次に、本日御報告をいただいた遺骨収集についてお伺いをしたいと思います。  三月の十二日に行われました硫黄島及びマリアナ諸島の戦没者遺骨引渡式と遺骨収集団の解団式に、私、初めて出席をさせていただきました。その式で、マリアナの団長さんが、現地では遺骨がたくさん収集をされているけれども、DNA鑑定が追い付かず、日本に持ち帰ることができない、早く御遺族に返してあげたい、じくじたる思いだという、そういう内容の発言をされていたことが私はもう強く心に残りまして、今も本当にこの言葉は忘れられない言葉となっています。改めて、絶対に戦争を繰り返してはならないというその思いを、決意を新たにしたところです。  そこで、先ほどこれまでの進捗と到達について御報告いただきましたけれども、DNA鑑定の実施状況について、検体数、それからDNAの抽出済み、未抽出の件数、御遺族に返還できた件数、それぞれどれくらいあるのでしょうか。また、鑑定機関数の推移も併せてお答えいただけたらと思います。

伊澤知法 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(伊澤知法君) お答え申し上げます。  お尋ねのDNA鑑定の件数につきましては、令和八年一月末時点の集計で、日本に持ち帰った検体数は一万七千二百六十九件、うちDNA抽出済みの検体数が一万四千二百五十四件、未抽出であって今後DNA分析を実施予定の検体数が二千六百七十二件となっております。  DNA鑑定により身元が判明した御遺骨は千二百九十三柱でございますけれども、御遺骨の返還に当たりましては、御遺族側との日程調整等が必要となりますため、御遺族に返還できた柱数は合計千二百八十四柱となっております。  また、御質問いただきました鑑定機関数につきまして、直近の十年度の数でお答えさせていただきます。平成二十九年度と平成三十年度が十一機関、令和元年度から令和三年度までが十二機関、令和四年度と令和五年度が十三機関、令和六年度が十一機関、令和七年度から現在までが十機関となっております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。  戦没者遺骨のDNA鑑定、非常に高度かつ専門性の高い作業が必要な中で、連携して御尽力をいただいております信州大学などに心からの感謝と敬意を表したいと思います。  本当に大変な仕事だというふうに思うんですけれども、ただ、検体数一万七千二百六十九に対して、御遺族に返還できた件数というのが千二百八十四ということですから、割合にすると約七%ぐらいでしょうか、九割以上が返還できていないということになります。また、鑑定機関数も近年減少しています。  今年の八月を迎えれば、戦後から八十一年です。厚労省は、アジア太平洋戦争による戦没者数が三百十万人であるというふうに公表しており、このうち海外における戦没者が約二百四十万人だと公表しています。  一九五二年に衆議院と参議院で決議をし、近年では二〇一六年に成立をした遺骨収集推進法に基づいて、二〇二九年度までを集中実施期間として遺骨収容を進めてきたわけですけれども、まだ半数近い百十二万人分の遺骨が未収容です。しかも、ここ十か年度の収容遺骨数、この十年で三千九百八十一と、遅々として進んでいない状況が続いていると思うんですね。  戦没者の御遺族の高齢化が進行していて、速やかな遺骨の収集と御遺族への返還が求められています。どういう問題があって今ここまで進まないのか、また今後どう解決をしていくのかをお尋ねをしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 我が国の戦没者の遺骨収集は、戦後間もなくの開始以来、確度の高い情報について順次調査を行ってきております。それで御遺骨の収集につなげてまいりました。  かつては旧戦域の状況を知る現地住民や帰還された戦友の遺骨情報等によりまして可能な限り遺骨収集を実施をしてまいりましたけれども、時の経過とともに当時を知る方も少なくなり、地形も変わっていく、そうした中で遺骨収集が難しくなってきた面があろうかと考えております。  こうした状況に対応するために、平成二十八年以降、遺骨収集推進法に基づき、民間団体等の協力による情報の掘り起こし、あるいは海外での公文書館での情報収集、現地での聴取調査など、関連情報の一層の収集とその精緻な分析を進めてまいりました。  こうした情報を基に、集中実施期間である令和十一年度までに、政府が保有する約三千三百か所の埋葬等に関する情報等について御遺骨の有無を確認する現地調査を実施することとしておりまして、その結果を踏まえて収集を進めていきたいと考えております。  現在では、一部の地域を除きまして、コロナ禍前と同程度に実施はできてきております。例えばパラオ諸島のペリリュー島においては、資料調査等で得られた情報に基づく現地調査によって集団埋葬地が確認をされるなど、着実に成果が上がってきております。  一柱でも多くの御遺骨を収集できるように、これからもしっかり取り組んでまいります。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 戦争で犠牲になられた方々の御遺骨を御遺族へ返還する真摯な国の姿勢が問われているというふうに思います。  現時点で国が公表している三百十万人の戦没者数に対して、国立社会保障・人口問題研究所の研究者による調査では、あくまで推計値だということではありますけれども、戦没者数が約三百七十六万人に上るとされていて、約六十万人の差が出ています。  戦没者の数というのは戦争を検証する非常に重要な基礎的なデータです。軍人軍属だけではなくて、民間人も含めてどれだけの犠牲者が生じたのか、速やかな把握と対象者の拡大を求めて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  れいわ新選組の天畠大輔です。  医療技術の飛躍的な進歩や医療従事者の方々の献身により、糖尿病を持つ方の寿命がそうでない人と変わらなくなりました。しかし、更なる高齢の糖尿病を持つ方の増加が予想される中で、糖尿病を持つ高齢者が入所できる介護施設の整備や地域で暮らすための治療サポートが追い付いていません。この点について、令和五年十一月九日、厚生労働委員会で指摘をしたところ、当時の厚労大臣より、現場の声を聞き、議論を始めると御答弁いただきました。  そこで、本日は、糖尿病を持つ高齢者に焦点を当て、施設や地域での受入れ実態やニーズを明らかにした上で、政府が取り組むべき施策について伺います。  まず、糖尿病を持つ方は、高齢になると、認知、視力、筋力の低下や独居等の理由から、自己注射が難しくなったり、気付くのが遅れることで、体調が悪化したり、合併症の危険が高まります。また、それまでサポートしてきた御家族の高齢化等により更に治療がままならなくなります。特に、一日複数回注射が必須なインスリン依存状態の糖尿病患者は、生命に、命に危険が及びます。超高齢社会が続く日本には、成長後の医療的ケア者を支える仕組みが絶対に必要です。  そこで、まず上野大臣に伺います。  現時点において、高齢糖尿病患者のニーズをどのように把握していますか。また、それを踏まえて、糖尿病を持つ高齢者の支援について、具体的にはどのような対策が必要だと認識していますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、高齢糖尿病患者の増加に伴い、介護保険サービスを利用する糖尿病患者も増加をすることが見込まれる中、介護現場における糖尿病患者への対応は重要であります。  令和五年十一月の本委員会におきまして、委員からの質疑も踏まえ、訪問介護事業者における医療的ケアに関するサービス提供の実態について、令和六年度に調査を行いました。医療的ケアの必要がある利用者数や各事業所における医療ニーズへの対応に対する意識などについて調査を行ったところです。この調査では、約半数の事業所から、医療ニーズへの対応については、責任の重さや判断の難しさ、業務量増加の負担などから、ヘルパーが対応することは難しいとの懸念の声があることが判明をいたしました。  こうした実態も踏まえつつ、高齢者施設における実態について、更にどのような実態把握の方策があるか、関係団体ともよく相談をして検討をしてまいります。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  関係団体にヒアリングした際には、糖尿病の高齢者の方への製剤の投与というのは担当するケースの中で実際にあり得るので、投与そのものが簡単にできるものであれば介助者でもやっていいかもしれないという意見があったと聞いています。また、先ほど大臣答弁されませんでしたが、調査結果では、約三割の事業所が研修や訓練を受け、利用者が必要としている医療ニーズに対応したいという回答もあったと承知をしております。介護現場は国の判断を待っています。  施設関係も確認いたします。  資料一を御覧ください。  令和六年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査です。  介護保険の公的施設、特養、老健、介護医療院のうち、九割近くがインスリン投与可能ですが、残りの一割は夜間の体制などから受入れ体制がありません。この結果を受け、厚労省は、糖尿病の高齢者が増えても必要な処置はある程度可能だと説明していますが、見通しが甘過ぎます。  資料二を御覧ください。  介護施設では、インスリン注射を理由に強制退去や門前払いの事例が多数報告をされています。  資料三を御覧ください。  日本糖尿病協会、JADECの医療者教育委員や福岡県糖尿病協会常務理事をお務めの糖尿病専門医赤司朋之先生は、在宅や施設でインスリン注射を継続するための最低条件を整理しております。一、食事を食べることができる、二、誰かがインスリンの注射を実施できる、三、時々は血糖の状態を知る手段がある、四、患者、患者家族、支援スタッフいずれにも困ったときの相談窓口がある。この何とか一番がクリアできても、二番と三番が問題です。四番については未整備です。  赤司先生によると、厚労省が十分な医療体制があるという特養でもインスリン注射を理由に入所を断られる事例はとても多く、打診の際、一日一回の注射なら何とか可能であっても、一日四、五回注射が必要な1型糖尿病患者などの受入れは極めて困難で、拒否されることがとても多いそうです。また、夜間の対応を行うようにするために人員を増やしたり、手当を充実させたりする必要があるため、現場は人的運用上の負担が増えてしまう状況だそうです。  特に、1型糖尿病などのインスリン依存型の方や2型糖尿病でも頻回注射が必要な方の場合は、必ず一日複数回の注射が必要です。また、インスリン量は運動量や体調、食事量によって変える必要があるため、その都度、血糖値を簡便に知ることが必須ですが、現在、周囲はすぐに把握できる状況にありません。針による血糖測定は医行為であること、持続血糖測定器はそもそも費用負担が重く、導入できない方が多いからです。  また、訪問系の実態はより深刻です。訪問医や看護師が毎食時に注射を打ちに行くのは現実的には非常に難しいからです。  これらの理由から、頻回注射が必要な方は、在宅生活の継続も施設入所も困難なケースが少なくないのではないでしょうか。そして、同居家族がいれば、家族の負担がおのずと増え、単身の場合は生命維持すら困難になります。しかし、その実態が見えていません。厚労省の認識と現場の実態には大きなギャップがあるのではないでしょうか。これまでの調査では、糖尿病を持つ高齢者の生活実態やニーズが把握し切れていない可能性があります。  そこで、まず糖尿病を持つ方の介護施設への受入れ実態については、薬の投与方法や頻度に場合分けをして調査を行うべきと考えます。例えば、食事ごとの頻回注射が可能か、一日一回の単回注射なら可能か、不可かの三つに分けた実態調査等で、受入れが可能かどうかだけではなく、受け入れた実態も把握することが必要ではないでしょうか。厚労省、いかがでしょうか。

黒田秀郎 厚生労働省老健局長

○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘の、一日に頻回の注射が必要な高齢糖尿病患者のような特に医療依存度が高い要介護高齢者につきましては、先ほど御紹介いただきました介護保険施設の中で、医療の必要な要介護高齢者の長期療養生活施設であります介護医療院等において受入れが想定をされているものだというふうに承知をしております。介護医療院につきましては、医師の配置、それから看護師の配置等々が基準でも担保されているところでございます。  いずれにいたしましても、介護保険施設におけるインシュリン投与の実態等に関しましては、引き続き、介護現場関係者等から丁寧にお話を伺いながら、投与頻度、委員御指摘の投与頻度も含めまして、対応状況の詳細を把握するように努めてまいります。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  施設への頻回注射の受入れ状況を早急に把握いただくようお願いいたします。  また、より課題が顕在化しにくい在宅の実態把握も改善すべきです。  資料四を御覧ください。  民間の調査の中には、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーに着目をして、在宅でインスリン療養を行う要介護者の実態把握に努めるものがあります。これらによると、一部の地域では、訪問看護利用はインスリン療法者全体の二、三割しかいません。また、介護保険サービスを利用している者のうちインスリンを使用している高齢者では、独り暮らしの約半数が要介護三以上であり、六〇%以上に認知機能の低下があるといいます。このような中では同居家族の負担感や単身の場合の課題は顕在化しにくいことから、在宅でインスリン療法を行っている高齢者の介護保険サービス利用状況や生活実態に関する調査が不十分であると考えます。  民間の先行研究を参考に、一部の地域だけではなく、対象を広げ、ケアマネやケアプランを通して在宅の方の生活実態を把握する調査をしてはいかがでしょうか。

黒田秀郎 厚生労働省老健局長

○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。  介護現場での受入れの状況についてのお尋ねでございます。  まず、訪問看護の事業所、こうした事業所での受入れも想定をされているわけですが、訪問看護事業所で実施をされている医療処置のうちインスリン注射を含む注射の実施は、政府統計の介護サービス施設・事業所調査によりますと、一月当たり約一万六千件でございまして、訪問看護における医療処置の実施件数は増加をしております。  また、看護小規模多機能型居宅介護の利用者につきましては、令和七年度の老人保健健康増進等事業におきまして、利用者に提供したケアとして、インスリン注射が九・四%、簡易血糖測定が八・二%といった実施状況を把握してございます。  また、先ほど大臣から御答弁申し上げましたが、訪問介護事業所における医療的ケアに関するサービス提供の実態につきましては、令和六年度の老人保健健康増進等事業におきまして、医療的ケアの必要性がある利用者数、事業所における医療ニーズへの対応に関する意識等について調査を行っております。この調査結果の中では、インスリン注射を実施している状態の利用者数について、約七割の事業所でゼロ人、約三割の事業所で一人から五人未満との回答がございました。  また、事業所における医療ニーズの対応につきましては、先ほど委員からも御紹介いただきましたが、約半数の事業所から、責任の重さや判断の難しさ、業務量負担の増加などから医療ニーズに対応することは難しい、約三割の事業所が研修や訓練を受け利用者が必要としている医療ニーズに対応したいとの回答が得られたところでございます。  こうした実態を踏まえつつ、御指摘の在宅で療養する高齢糖尿病患者のインスリン注射や血糖管理のニーズ、家族の負担感等の実態把握につきましては、その手法も含めまして検討が必要だと考えております。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 家族の負担感や単身高齢者の大変さは想像に難くありません。少なくとも、実態把握の必要性は認識されていらっしゃいますか。大臣お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 高齢者、単身世帯の増加などによりまして、糖尿病、高齢の方の糖尿病患者の状態がどうかということは、その実態といいますか、それについて我々としても状況を把握をするということは大切だと考えております。  どのような方法でできるかというのはよく考える必要があろうかと思いますし、全国的に調査というと、それはなかなか難しいわけでありますが、何らかの形で実態把握ということは十分考えていかなければいけないと考えます。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 是非実態把握を進めてください。代読お願いします。  どの施設でも、夜間に看護師を配置するのに苦労しており、厚労省ですら、看護師をこれ以上広げる方向は効果的な策を講じるのが難しいという説明をしておられました。ならば、生活を支援する介助者のできることを広げることも選択肢の一つとして重要だと考えています。  そこで、法律上の規定を確認いたします。  インスリン製剤は劇薬に指定され、注射自体は医行為に当たります。現在、インスリン注射等の医療的ケアが認められているのは、患者本人、家族のほかに、業としては医師、看護師のみです。  一方、糖尿病ネットワークが二〇一五年二月に公表したアンケート調査では、医療従事者から、高齢の糖尿病患者が認知症や視力低下などによってインスリン投与の管理が困難になる実態が指摘されていました。また、患者や家族からは、介助者がインスリン投与などの処置が行えるよう制度を見直してほしいとの要望が寄せられていました。こうした訴えは十年以上前から続いており、全国老人福祉施設協議会や日本IDDMネットワークなども、現場の切実な課題として改善を求め続けています。  資料五を御覧ください。  現実的には、介護福祉士に認定特定行為業務従事者を取得するためのインスリン研修を行い、実施するという方法が考えられます。  そこで、大臣にお伺いします。  施設に入所している高齢糖尿病患者や在宅療養中の糖尿病患者に対して介護職がインスリン療法を行うことについて、違法性が問われることのないよう法整備が必要だと考えます。社会福祉士及び介護福祉士法で認められる認定特定行為に追加するべきではないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まさにインスリン注射は医療行為に当たりますので、医師法第十七条等の規定によりまして、医師、歯科医師、看護師等の免許を有さない者が反復継続する意思を持って行うことは禁止をされております。  介護職員が医行為として行うことができる行為については、現行制度上、社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、医師の指示の下で喀たん吸引及び経管栄養を行うことのみが認められております。  介護職員によって実施できる医行為の範囲を拡大することについては、医行為が利用者の体に危害を及ぼし得る行為であることを踏まえて、利用者の健康を害するリスクや事故発生時の対応、安全な取扱いに係る研修の必要性、提供する者の心理的負担など、介護現場等の実情も考慮しながら慎重に検討する必要があると考えています。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  喀たん吸引のように介護職ができる医行為について積極的に議論を積み上げるべきです。  令和六年六月二十一日に閣議決定された規制改革実施計画では、介護現場における医療職、介護職間のタスクシフト・シェアについて議論されました。介護現場で行われる医療的なケアとして、インスリン注射、血糖測定などが例示に挙げられましたが、その後の厚労省内の議論で、原則として医行為ではない行為にインスリン注射、針での血糖測定は整理されませんでした。現時点での議論はここまでですが、このような侵襲性のある医行為についても今後積極的に議論すべきです。  そもそも、今国会では医療的ケア児支援法の改正について議連で議論をしておりますが、改正案では、全国的な看護師不足を受け、医療的ケアを担う者に介護従事者が明記される予定です。政府としても、医療的ケアを担う介護従事者にも制度の立て付けを実態に即していく規制改革を行っていただきたいと思います。  JADECの糖尿病専門医の先生方は、きちんとインスリンに関する研修を受けた介護福祉士に限定し、迷ったときに相談できる窓口があれば十分に可能だとおっしゃっていました。  介護現場における糖尿病患者への対応が重要だということであれば、介護福祉士のインスリン投与を含む高齢糖尿病患者への支援について、まずは専門家に話を聞いていただきたいと思いますが、厚労省、いかがでしょうか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) まず、先ほど大臣からも答弁をさせていただいたとおり、インスリン注射については医療行為に当たり、医師法第十七条等の規定により、医師、歯科医師、看護師等の免許を有さない者が反復継続する意思を持って行うことは禁止されておりますし、インスリン注射を含め、介護職員等が行うことができる医行為の範囲を拡大することについては慎重に検討する必要があるものとは考えております。  その上で申し上げれば、過去に介護職員等が喀たん吸引等の医行為を実施できるよう法令に位置付けた際には、医師、看護職員との適切な連携、研修の内容など、関係者の意見も聴取しながら枠組みを整備しております。仮に新たな行為を追加するというような議論を行う際には、専門家を含む関係者との慎重かつ丁寧な議論が必要になる、このように考えております。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  専門家などからの情報収集はすぐにでもできると思います。大臣から事務方に御指示いただくことを求め、次に行きます。  さて、令和六年度に原則として医行為ではない行為ガイドラインが発表され、介護職ができる行為について整理されましたが、とても分かりにくいのが難点です。  資料六を御覧ください。  ガイドラインの中では、点鼻薬について、鼻腔粘膜への薬剤噴霧の介助も主治医からの指示、指導を受けていれば介助者が投与できるとされています。糖尿病にも重症の低血糖発作を起こした際の緊急対応薬として点鼻薬のグルカゴン製剤、バクスミーがありますが、厚労省によると対象外でした。一方で、教育現場は、二〇二四年一月に事務連絡が発出され、特に研修等を受けなくても主治医の指示書で行うことができる状況です。  入所施設が高齢糖尿病患者の受入れを断る背景の一つに、緊急対応の点鼻薬、バクスミーを投与できる人が限られていることが考えられます。介護現場でも介助者のバクスミー投与が可能となるよう整理ができれば、現場の不安を取り除ける一助となるはずです。重症低血糖時の緊急時対応は日常的な行為ではありません。将来的には介護職への通常業務として整理していただきたいですが、まずは、目の前の命を救うために、教育現場と同様に介護現場でも介護職やスタッフが緊急時対応できるよう違法性阻却で整理すべきではないでしょうか。  厚労省は、文科省等と連携をして、教育現場でバクスミー投与が可能になった経緯や方法等の情報収集を行い、事務連絡を早急に出すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) まず、医師法第十七条等の規定により、医師等の免許を有さない者が医行為を反復継続する意思を持って行うことは禁止されているのは先ほど来答弁をしているとおりでございます。  ただし、医師等の免許を持たない者が医行為を行った場合であっても、公衆衛生上の危害を防止することを目的とする医師法の趣旨に照らし、結果としてその行為の違法性が阻却される場合があるというふうに承知しております。  御指摘の重症低血糖時の緊急時対応に関する取扱いについて、まずは文部科学省等における対応の経緯等を丁寧に把握するとともに、御指摘の点も含め、介護現場での対応については、現場への影響や利用者の安全確保の方策等を総合的に勘案しつつ検討していきたいというふうに思っております。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 教育現場ではできて介護現場ではできない理由は何でしょうか。大臣、検討のスピードを上げていただけませんか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 教育現場とそごがあるということでありますので、まず文部科学省等に対応の経緯等十分にお伺いをした上で、利用者の安全確保の方策、これを総合的に勘案しながら検討を進めます。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 ありがとうございます。是非文科省と連携して進めてください。代読お願いします。  重症低血糖を起こした子供に教職員がバクスミーを投与できることが可能になった経緯には、医療的ケア児の教育を受ける権利を保障するという趣旨がありました。ならば、成長した後の高齢患者の日々の暮らしを守る権利も保障されるべきです。  また、介護福祉士の特定認定行為にインスリン治療支援の追加が可能か検討する際には、地域と連携して混乱なく業務を行うことのできる具体的な仕組みもセットで考えることが必要です。特に資料三で示しましたJADECの糖尿病専門医が指摘をするインスリンに関する相談窓口は絶対に必要だと考えますので、喀たん吸引等の医行為を制度化した経緯を参照として、地域と連携して混乱なく業務を行うことのできる具体的な仕組みも併せて議論をしてください。私はこの件については今後も追及いたします。  本日は質疑を終わります。

小川克巳 自由民主党・無所属の会

○委員長(小川克巳君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時五十五分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3512 観測 2026-07-29 23:58 JST
    改ざん検知用の値 823a414e…27d0c6 (未計算)

チェックポイント

記録
#3513 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
03f96653…d2502b

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  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。