令和八年三月二十四日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 三月二十三日 辞任 補欠選任 いんどう周作君 福岡 資麿君 若井 敦子君 本田 顕子君 三月二十四日 辞任 補欠選任 山内佳菜子君 鬼木 誠君 新実 彰平君 上野ほたる君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 小川 克巳君 理 事 石田 昌宏君 自見はなこ君 小西 洋之君 田村 まみ君 秋野 公造君 委 員 かまやち敏君 神谷 政幸君 木村 義雄君 福岡 資麿君 古川 俊治君 山田 宏君 石橋 通宏君 鬼木 誠君 郡山りょう君 庭田 幸恵君 芳賀 道也君 川村 雄大君 猪瀬 直樹君 上野ほたる君 新実 彰平君 岩本 麻奈君 宮出 千慧君 白川 容子君 天畠 大輔君 国務大臣 厚生労働大臣 上野賢一郎君 副大臣 厚生労働副大臣 長坂 康正君 厚生労働副大臣 仁木 博文君 大臣政務官 厚生労働大臣政 務官 栗原 渉君 厚生労働大臣政 務官 神谷 政幸君 事務局側 常任委員会専門 員 佐伯 道子君 政府参考人 こども家庭庁長 官官房審議官 竹林 悟史君 文部科学省大臣 官房審議官 松浦 重和君 厚生労働省大臣 官房医薬産業振 興・医療情報審 議官 森 真弘君 厚生労働省医政 局長 森光 敬子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局長 大坪 寛子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局感 染症対策部長 鷲見 学君 厚生労働省医薬 局長 宮本 直樹君 厚生労働省労働 基準局長 岸本 武史君 厚生労働省労働 基準局安全衛生 部長 安井省侍郎君 厚生労働省社会 ・援護局障害保 健福祉部長 野村 知司君 厚生労働省老健 局長 黒田 秀郎君 厚生労働省保険 局長 間 隆一郎君 厚生労働省政策 統括官 辺見 聡君 経済産業省商務 情報政策局商務 ・サービス政策 統括調整官 江澤 正名君 国土交通省物流 ・自動車局次長 久保田秀暢君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会保障及び労働問題等に関する調査 (厚生労働行政の基本施策に関する件) ─────────────
厚生労働委員会
発言 286
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、いんどう周作君及び若井敦子君が委員を辞任され、その補欠として福岡資麿君及び本田顕子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長森光敬子君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○自見はなこ君 自由民主党・無所属の会の自見はなこです。どうぞよろしくお願いをいたします。 大臣所信ということでございまして、まず一問目に入る前に、言いっ放しでございますけれども、週末の産経新聞の報道によりますと、パラオを訪問された戦没者の慰霊の皆様におかれましては、残念ながら埋葬地の中に入っての拝礼が許されなかったという報道がございました。私どもみんなそれぞれそうでありますし、また、福岡大臣も、大臣職としても、あるいは参議院としても、パラオの訪問といったこと、あるいは今までの遺骨収集といったことについては特別な思いを持って我々も議員という立場をいただいてございます。 是非、厚生労働省におかれましては、援護局の皆様、本当に一生懸命遺骨収集していただいておりますし、DNA鑑定、またこういった訪問団のアレンジも本当に丁寧にやっていただいているのを重々承知をしておりますが、やはり遺族の方のお気持ち、とにかく、自分の肉親がどういう場所で亡くなったのか、その少しでもいいから近くに行きたいとか、その土を触りたいとかですね、いろんな本当に深い思いを持って皆様行かれておりますので、こういった遺族の方のお気持ちが少し害したという記事が出ることの今後ないように、十分な配慮と調整というものを行っていただきたいということを冒頭まず申し上げさせていただけたらと思って発言をさせていただきました。 それでは、質問に入りたいと思います。 高市政権になりました。そして、去年の十月二十一日に発足したわけでありますが、高市総理が大変大きな声で私どもに号令を掛けていただいたことの一つが攻めの予防医療ではないかと思ってございます。 攻めの予防医療、いろんな分野があると思っておりまして、小児期からの切れ目のない、これは私がずっと力を入れておりますが、家族性高コレステロール血症、小児の生活習慣病予防の学校健診での実現と、こういったものもありますが、同時に、やはりがんというのも非常に大きな要素ではなかろうかと思っております。 その中でも特に、対策型のがん、五つございます。胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんとございますけれども、これらのがん検診の受診率と、それから、これが陽性の方が確実に次の検査に進んで精査をしていただいて治療を受けていただくという、この一連のフローを確保していくということが極めて重要ではなかろうかと思います。特に、がん検診については、未受診の理由の最大が、受ける、病院に行く時間がなかった、忙しかったというところが理由でございます。 是非ここは、厚生労働大臣は医療とそれから労働という二つの大きな所管を束ねる大臣でございますので、大きなリーダーシップを期待したいというふうに思っております。是非、この事業者においても、がん検診の結果を踏まえた医療機関への受診の勧奨に関しましての役割強化、行うべきではないかと考えておりますが、いかにお取組を進めていくのか、お願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) ありがとうございます。 攻めの予防医療、これを一層これからも推進をしていくことが大切であります。先般、衆議院の審議の際には、総理も、自見委員からこの点につきましていろんな御示唆をいただいたというような答弁もありまして、ありがとうございます。 職場においても、がん検診の結果を踏まえて、必要な方に精密検査なども含めまして医療機関への受診、これにつなげていくということが大事であります。 がん対策推進基本計画におきましても、令和十年度までにがん検診の受診率を六〇%、また精密検査の受診率を九〇%、これを目標に掲げておりますので、この実現に向けて全力を尽くしたいと考えております。 目標達成のためには、まず自治体も大事でありますが、住民の職域等を含めた受診状況を把握をしていただく、それで未受診者への受診勧奨の徹底に努めていただく、そうしたことも重要だと考えております。 また、やっぱり職場ですね、今委員からお話のありました、職場でしっかりとがん検診取り組んでいただくことが受診率の向上に必ずつながると思っておりますので、その点特に力を入れて取り組ませていただきたいと考えています。 現在、労働安全衛生法におきましては、労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を講ずることを事業者の努力義務としております。こうした枠組みを活用することによりまして、働く人々のがん検診と、それから医療機関への受診勧奨、これを行う方策をしっかり検討していきたいというふうに考えております。そうした検討を基に、やはり職場でのがん検診の受診率を高めて全体を押し上げる、そうしたことも取り組ませていただきたいと考えておりますので、今後ともまた委員からもいろんな御意見をいただければと思います。
○自見はなこ君 是非お願いしたいと思います。 今日、資料の一に付けておりますが、今、先ほど大臣がおっしゃられた労働安全衛生法第七十条の二というところだと思います。事業主の方が、生活習慣病やメンタルヘルスというふうには書いてございますが、ここに具体的にがん検診ということも含めてしっかりと、職場で働く方々の健康寿命延伸に事業主もこれはしっかりと役割を果たすのだという国全体の機運が一層盛り上がっていくことを心から期待したいと思います。よろしくお願いいたします。 次の問いに入ります。 昨年の十一月二十日でございますが、この厚生労働委員会の質疑をさせていただきました際に、北海道では義肢装具士の養成校が既に募集停止となっているということに具体的に触れまして、今既に東北にはないものですから、東北、北海道で義足を作りたい、あるいは重症心身障害児の方々のを含めて、バギーとかですね、フィッティングをしたいといっても、それを整形外科や小児科の先生が処方したものを作る人、フィッティングする人たちがそもそもいなくなってしまうんじゃないかと、もう大変深刻なエッセンシャルワーカーの減少に地域があえいでいるこの現状を厚生労働省としては真っ正面から捉えるべきではないかといった趣旨の質問をさせていただきました。もちろん理学療法士さん始めほかの職種もこれは本当に同じでありますし、看護についても石田先生が別のときの質問でされておったところであります。 その後の進捗状況につきまして、検討会、是非立ち上げてほしいと申し上げましたが、是非お尋ねしたいと思ってございます。 また、その際にでありますが、現在、全国でこの課題が起こっております。医療、介護、福祉の提供体制というものをそれぞれの地域で持続的に図る、守るという観点から、圏域、都道府県を越えた広域連携といった概念がこれからの厚生労働省の分野においても必要になってくるんであろうと考えてございます。 例えば、高市政権におきましては、地方創生の地域未来戦略においては、十七の成長分野というものの成長を促すために、今まで以上に地方にあります地方経済産業局がそれぞれの、例えば九州だったら九州の経済産業局が九州の知事とかですね、九州の知事会あるいは県庁とかを束ねて、こんな施策しましょう、あんな施策しましょうって束ねていくという、そういう新しい仕組みを、体制を打ち出しております。 今後、厚生局といったところはあるものの、今、厚生局の役割はどちらかというと指導監査でございますけれども、そろそろこういった厚生局にも地域医療計画を広域的に実行するための何らかの役割を付与していく必要があるのではないかというふうに考えております。 合わせて二問になりますけれども、厚労省からの御見解を伺えればと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 まず、御指摘のとおり、多くの医療関係職種の養成校の定員充足率、これは低下傾向にございまして、さらに今後地域によっては十八歳人口の減少が急激に進むということから、養成体制の確保、これは更に厳しい状況になるものと認識をしております。 このため、昨年十二月に、社会保障審議会医療部会におきまして、地域における医療関係職種の安定的な養成体制を確保するため国、都道府県等が取り組むべき事項について検討を進めることとする等の方向性を取りまとめたところでございまして、これを具体的に議論するための検討の場を立ち上げるべく、現在、必要な調整を行っているところでございます。 次に、自見議員から御指摘ございました都道府県を越えた場合の支援ということでございますけれども、医療関係職種につきましては、各都道府県にない職種等もございます。そういった場合の、都道府県を越えた場合の支援や連携の在り方、こういうものを含めまして、この医療関係職種を安定的に養成、確保するための方策につきまして必要な検討を併せて進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 検討会については調整を行っているということでありますので、立ち上げに向けて調整を行っているというふうに理解をいたしました。大変大きな一歩だと思いますし、関係者からすれば、厚労省が動いてくれたというのは本当に有り難いというふうに感謝する方々の方が本当に多いと思いますし、あわせて、出口が大事ですから、是非厚生局の在り方の見直しというのも、今までにないことだと思うんですけれども、そういった抜本的なところも合わせ技で、是非、上野厚労大臣のリーダーシップ、そして森光医政局長のリーダーシップの下でしっかりと進めていっていただきたいと思ってございます。 さて、資料の二を御覧ください。 私は、脳卒中、心臓病等対策基本法が二〇一八年十二月に成立をして、二〇一九年から施行されておりますけれども、超党派の議員連盟の事務局長を拝命しておりまして、この議連は大変有機的な活動を田村憲久会長の下でさせていただいておりますけれども、両学会、脳卒中学会と循環器学会が、政治の意図として二つを一緒にして基本法を作るというところになってから、二〇一六年からこの計画を作って活動されています。 第三次五か年計画がもうそろそろ始まるところでありますが、第一期では急性期について非常に集中した取組をしまして、第二期では、特に循環器学会については心不全療養指導士というものも立ち上げながら、慢性期、特に心不全は四回ほど、一回心筋梗塞などのイベントが起こった後に四回ほどイベントがあって、急性増悪を繰り返して、最後に本当に心不全でお亡くなりになると、四回予防できるんだということで、それ自体知られていないことが多いものですから、そういったところとか、それから、在宅、あるいは理学療法士の方々、栄養士、薬剤師、あらゆる職種の皆様と一緒になってこの体制を地域でつくっていくんだという活動をされています。 それがこの資料二のタイトルにございます脳卒中・心臓病等総合支援センターというものでありまして、ハブ機能となって様々な職種の方々が、あるいは患者様に対してのシンポジウム等々を企画するというものでありますが、まずモデル事業からさせていただきました。 基本計画の中に四十七都道府県に設置するのだと書いていただいて、令和七年度には設置はしたんでありますけれども、その活動のための費用が十分ではなかったということがありました。資料の二と資料の三はその赤裸々な都道府県の数字が書いてございまして、事業に必要な予算一千万円以上、年必要だ、専属の職員が二人は欲しいと思っているけれどもなかなかうまくいっていないんだ、十三都道府県のみだという数字、あるいは、次のページもそうでありますが、必要な予算が確保されていないところの都道府県も具体的に列記をして、議連でもそうでありますし、厚生労働省の検討会でもこういった資料を提出をしながら、予算獲得と必要な施策について厚労省と一緒になって、議連と厚労省と団体と一緒になって施策をもんできたところであります。 四ページ御覧ください。 厚生労働省も本当によくやっていただいておりまして、指針といったものを整備していただきました。やはり都道府県がこれら予算を確保、例えば都道府県が一千万確保すると国が一千万支給するという仕組みでありますので、そもそも都道府県が理解しなきゃいけないんだというところから指針まで作っていただいたわけであります。予算も今回の予算案にはしっかりと盛り込まれておりますので、いよいよ年度が明けたらしっかりとこれを分厚く全国展開してほしいと強く願っております。 材料はそろったかなと思うんですけれども、厚生労働省にお伺いいたしますが、さらにどのような取組を実行に向けてしていくのか、教えてください。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 今先生からお話がありましたように、令和七年度には全ての都道府県に対して当該センターが設置をされまして、モデル事業で得られた知見や成果を踏まえまして、指針を今年の二月に発出をさせていただき、当該センターに求められる事項というものを明確化したところであります。 また、これも先生お話しいただきましたように、脳卒中と心臓病等特別対策事業の一環としてこのセンターの取組を位置付けておりまして、都道府県の支援を行っております。令和八年度の予算案におきましては、このセンターの設置数の増加を踏まえまして、対前年度と比較して五千万増額の三・一億円、これを計上しているところでございます。 都道府県や関係団体への働きかけについてのお尋ねがございましたが、令和八年度からは国立研究開発法人国立循環器病研究センターが実施します脳卒中、心臓病等の対策に係る総合推進事業、これにおきまして、全国の総合支援センターが参加する会議体、これを運営などを行い、脳卒中、心臓病等の関係団体と連携をしながら、医療機関間のネットワークの構築、これを支援するほか、困難事例に対する助言や好事例の横展開などきめ細やかに行ってまいりたいと思っております。 これらの取組を通じまして、各医療機関におけるセンター運営が円滑に進むよう、都道府県を支援してまいりたいと思っております。
○自見はなこ君 大変心強いお言葉だったと思います。 ちょうど週末には、福岡におきまして、佐賀大学の野出先生が大会長であられましたけれども、日本循環器学会の学術集会が行われまして、そこで健康ハート・シンポジウムというのにお招きをいただきまして参加をさせていただきました。そこでは、高円宮妃殿下の御臨席もいただいておりましたけれども、やはり患者様のお声を、団体のお声をしっかりと聞いてほしい、また、活動費がないとか、様々なお声もいただいたところであります。いろんな疾患の成り立ちや関わりがありますので、どちらかというと、小児科領域は患者様団体と一緒に、小児科医とお母さん、お父さんと大変近くなりますので、一緒に活動するという、学会に行くとブースが、患者様団体のブースがたくさん出ているんですけれども、循環器学会は実は今回初めて患者様団体のブースが出たということでありました。 これから支援センター、総合支援センターを進めるに当たりましても、こういった当事者の経験者、患者様たちのお声をしっかりとピアレビューとしても聞いていくようなことも是非一緒に併せて進めていただけたら有り難いなというふうに思ってございますので、よろしくお願いいたします。 さて、周産期についての質問をさせていただきたいと思います。 資料の五も開いていただけたらと思います。 まずは、分娩数が大変減ってきておりますので、是非、それぞれの地域、私も今、回らせていただいておりますが、この間は新潟県のとある地域に伺いましたところ、やはりその地域、市で、一つの市でありますけど、人口五万六千人で、出生数が年間二百であります、二百件。 そうしましたところ、今まで公立病院があったところが二年前になくなって、民間の産婦人科のクリニックで頑張ってお産を取っていたんだけれども、やっぱり二百件下回るときついということで、去年の十月に、今年の三月でレディースクリニックになりますと、お産をやめますといって、大変だといった状況のヒアリングもしてきたところでありますので、是非、厚生労働大臣におかれましては、この二百件を下回ればきついんだと、体制整備するための基本的なお金が必要なんだということも併せて是非念頭に置いていただきながら、そういったアンダーラインを支えるための補助金とか何らかの仕組みということも、これから先は政策医療として残していくために考えなくてはいけない時期になっておりますので、是非そういった点も留意いただきたいというふうに思います。 それから、やはり妊娠、出産につきましては当事者の目線というものが非常に重要だというふうに考えてございます。 この切れ目のない支援という言葉はよく聞くわけでありますけれども、実際は、出産というものはどちらかといえば医療の分野、そして産前産後は母子保健の分野、周産期医療は地域医療計画で都道府県としては県が責任持ってこれ医療部局でやっている。で、さっき申し上げた母子保健の分野は、これは結構まだ分かれていまして、福祉部局で行っているので、医療分野と連携していない都道府県や市区町村もたくさんまだあるという状況の中であります。 その中で、お手元の五ページに示しております交通費支援というものがありますが、妊産婦が遠方の分娩施設に行くときの交通費、宿泊費ということでありまして、これ、私が地方創生担当大臣のときに当時の加藤鮎子担当大臣とともに始めさせていただきましたが、大変人気で好評だというふうに聞いております。今では有り難いことに大変多くの自治体で使われているんですが、同時に、令和八年度の当初予算においては、産後ケアと乳幼児健診にも助成が拡大されるという予算案が示されているというふうに聞いておりまして、本当に有り難い使い方をしていただいているなというふうに思っております。 そういった中でありますけれども、次のページもおめくりいただきたいと思います。 さっき申し上げた切れ目のない支援をするためのキーパーソンは誰かということであります。それはやはり助産師さんだというふうに私は思っております。助産師さん、今までには、どちらかというと病院の中で働く助産師さんが非常に多いので、その中で研さんを積んでこられたということもあるんでしょうけれども、これからは、病院の中はもちろんなんですけど、その病院の中、あるいは診療所の中、それから助産所の中もあるんですが、特に大きな病院等で働く場合には、やはり介助、医師の介助ということだけではなくて、自らがお産を取り上げる主体者なんだというその感覚の下で、厚生労働省も進めてきてくださっておりますが、院内助産、そして助産師さんによる外来、こういったことをしっかりとやっていくということ、それから、病院の中で産後ケアもやっていただく、あるいは病院の外にリーチアウトの産後ケアもやって、リーチアウト事業としてもやっていただく。 また、これはユニットマネジメントということで前回質問させていただきましたけれども、産科の病棟が混合病棟であるのはちょっといかがなものかと、お産に集中させてほしいということで、ユニットマネジメントにしましょうよという話、地域連携、こういったことを、母子に配慮した周産期医療の提供が可能な体制、こういう要望をずうっと成育の超党派の議連でもさせていただいております。 こういったことの中で、今回、六ページでありますが、要望を出させていただきましたところ、大変有り難いことに、厚生労働省の皆様が汗をかいてくださいまして、産科管理加算の新設というものにこぎ着けたところであります。これにおきましては、さっき申し上げた連携をする体制を評価するということになっています。 ここで、三問まとめてになりますけれども、お尋ねしたいと思っております。 地域での出産数の減少に伴ったこの地域の確保、経営の確保についての施策を具体的にお答えいただきたいということと、それから、こども家庭庁におきましては、母子保健との連携、これをしっかりとこども家庭庁の立場からも伝えていくべきではないかということ。それから次は、大学病院のことでありますが、大学病院の関わりというものの中で、非常に重要です、大学病院機能強化推進事業がございますが、大学病院が果たすべき役割、機能は地域医療提供体制上の重要事項であり、自治体等の連携協力関係の中で、対話していきながら教育と研究の質を高めていくというふうになっておりますが、これは助産師も含まれるのかということも併せてお答えいただければと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 まず、分娩医療機関の経営の話でございますけれども、それにつきましては、昨年、これまで、厚生労働省といたしましては、例えば、その地域、二次医療圏の中で分娩医療機関が非常に減ってしまって、例えば二医療機関ぐらいまでに減ってしまったような状況におきましては、その運営費も含めて助成するといったようなことを始めております。 また、あわせて、昨年度の補正におきましては、分娩数が減っている医療機関及び減っている地域にある医療機関に対してこの補正予算で助成するということをもちましてその分娩医療機関を支えるという姿勢で、分娩医療機関を支えているという状況でございます。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 母子保健行政と医療行政の連携についての部分でございます。 先生御指摘のとおり、妊産婦の方々が住み慣れた地域において専門職等による切れ目のないケアを確保し、安心して妊娠、出産、子育てができる体制を整備していくことは大変重要と考えております。 このため、市町村の母子保健担当部局とそれから都道府県の医療政策担当部局が連携をし、妊婦健診を行う産科医療機関、周産期医療センター等の分娩取扱施設、そして産後ケア施設について、地域の体制をしっかり整えていくということが必要だと思っております。 そこで、こども家庭庁といたしましては、先ほど先生からも御紹介いただきましたけれども、妊婦健診や出産のために遠方の産科医療機関や分娩取扱施設を受診する必要がある妊婦に対しまして、その移動に係る交通費や宿泊費を支援しておりまして、令和八年度からは新たに産後ケアも補助の対象に追加することとしております。また、産後ケア施設の施設整備や改修に係る費用を補助しておりますが、産科医療機関や分娩取扱施設が産後ケアを実施する場合についてもその対象としておるところでございます。 各自治体において、こうした取組を効果的に活用しながら地域における体制を整備していただけるよう、市町村の母子保健担当部局に対しましても、私どもから都道府県の医療政策担当部局との連携についてしっかり行うよう周知や働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○政府参考人(松浦重和君) 委員から大学病院機能強化推進事業について御質問がありました。 この事業は、病院運営の構造転換を図る大学病院に対しまして、教育研究の質を高めるために必要となる経費等を支援することとしております。この事業の実施に当たりましては、大学病院と自治体等との連携を一層推進することを求めておりまして、周産期医療に関しましては、例えば都道府県等との緊密な連携の下、助産師を含めた医療人材の養成、確保や、それを通じました広域的な高度医療の提供等に取り組んでいくことを想定しております。 文部科学省といたしましては、関係省庁とも連携しつつ、引き続き、大学病院が地域医療提供体制の維持強化に貢献できるよう取り組んでまいります。
○自見はなこ君 質問を終わります。ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○石田昌宏君 おはようございます。自民党の石田です。 今日は三月二十四日ですけれども、看護師、保健師、助産師の国家試験の合格発表日ですね。二時からだと思います。本当に皆さん受かっていることをお祈りいたします。 私も三十何年前に受けて、このときを思い出すだけで今でもどきどきしますね。受かるんじゃないかなって思っていたんですけど、実際合格したというふうに分かるまではやっぱり心配でした。自分もどきどきしただけじゃなくて、多分、病院の先輩たちもどきどきしているというふうに思います。まあ新人の頃はそんなこと全く考えないで自分事だったんですけれども、特に管理者からすると、看護師さんとしてせっかく採用したんだけど、もし看護師になれないと、やっぱり人員基準というのがあって、この基準を下回っちゃったらどうしようとか、いろんなこと考えるんですね。せっかく配置したんだけど配属先で配属できなかったとか、本当に大変な話で、実はこの国家試験の合格って自分事だけじゃなくて、むしろ看護需給全体の話をしています。 それは、看護だけじゃなくて、昨日、理学療法士、委員長の、発表だと思うんですけれども、先ほど自見はなこさんの方からもお話ありましたけど、もう医療職、恐らく医師を除くというふうに言った方がいいかもしれませんが、もう全部が今急激に減少じゃないかといった傾向が見え始めてきていて、とても大変になっています。仕事の仕方や需給の在り方を大きく変えなければならないといったもう危機感でいっぱいです。 地域医療計画、今それぞれこの間の医療法改正で地域医療構想頑張ってきていると思うんですけれども、そもそもその足下で人手がいなくて成り立たないんじゃないかという、こんな地方もたくさん出てくると思いますし、タスクシフトとかというふうにやっているんですけど、最近はむしろ看護助手さんが非常に今集まりにくくて、看護師から看護助手のタスクシフトが今逆方向に向いています。いないので、看護助手さんにお願いしていた仕事を今看護師さんがやると、こういう話ですが、このまま行くと更にその先行って、医師に対して看護師がタスクシフトをするといった話で、先生、診察ついでにちょっとおむつ替えておいてくださいって、こういった話はもうあり得る話になってきていて、需給全体をもう一遍見直すことも大事だと思いますし、医療の在り方を変えていかないと難しいところまで来ているというふうに思っています。危機的な状況というのを是非共有していきたいと思います。 まず、資料一なんですけれども、この資料一は、看護の大学と養成所の受験者数の減少です。私がちょうど当選させていただいた二〇一三年は両方ともそれぞれ十一万人ぐらい受験していまして、それなりの倍率であったんですけれども、その後、看護大学は一時十三万人、十四万人ぐらいまで増えましたが、今は元に戻って十一万切っています。看護学校に至っては、十一万人受験者がいたのが、今やもう四万人切っているんですね。この急激な減少があります。この傾向が仮に続いたとすると、もう看護学校の受験者数いなくなるのは数年先の世界であって、もう地域医療構想の前の話になってしまいます。大学もそうかもしれません。 まず、この受験者数の減少について厚生労働省がどう把握しているか、お願いします。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、看護大学、看護学校の受験者数、これは近年減少傾向が続いておりまして、令和七年ではそれぞれ、看護大学が約十・九万人、看護師養成所三年課程が約三・二万人にとどまっている状況でございます。これに伴いまして、看護師養成所の定員充足率は、令和七年では看護大学九九・七%、看護師養成所三年課程が七九・五%と、とりわけ地方部の看護師養成所を中心に定員充足率も低下傾向にあります。 このような状況を踏まえますと、新規の看護師の養成者数は更なる減少が避けられない状況であると危機感を持っております。
○石田昌宏君 今のような状況で、かなり危機的だというふうに思っています。 充足率が看護学校、今、七九・五%と言いましたけど、実際平均しているわけじゃなくて、一〇〇%のところは当然一〇〇%なんです。ただ、一部が一〇〇%行かなくて下がっているので、平均が七九まで、八〇%まで下がってしまったということだと思うんですが、学校もひたすら下がり続けることは不可能で、充足数が例えば五割ぐらいまで行ってしまうとそもそも存続の問題になってきますので、やめざるを得なくなってしまいます。学校がやめると、その分平均値からはじかれるのでまた上がってくるんですよ。でも、この充足率がやっぱり一〇〇切っている状況というのは、まあ八〇近くあるからいいやじゃなくて、もう危機的で、毎年何%かずつの学校がなくなっていっている状況が続いているといった意味だと思いますから、数字以上に重みをしっかりと捉えていただきたいと思いますし、それが今答弁にありましたように地方部から始まっています。 資料二も御覧いただきたいと思いますが、これはたまたま中国、四国の話を中心に書いています。全国同じような傾向ですが、青の方が看護大学、赤の方が専門学校の場所です。大学はもう明らかに人口が多いところを中心にあります。その一方で、看護学校は人口が少ない、それでも地方の中心部にもあります。今問題は、地方の中心部の方に特に学校の充足率が下がっていて維持が困難だといった状況だと思います。 この点について、今、厚生労働省の見解をお願いしたいと思います。
○政府参考人(森光敬子君) おっしゃるとおり、都道府県別に見ますとかなり充足率が違っております。また、看護養成所におきましては、地方部における、それも地方都市の中心から外れた市町村、ここにあります養成所、これの充足率が急速に下がっておりまして、これについての存続が危ぶまれている状況だと認識をしております。
○石田昌宏君 そうですね。学校がもしなくなると、地方の特に急性期病院で中核的な中心となる病院は、その地方の新人看護師をその学校に大体依存してきています。逆に、学校がなくなるということは、地方の中核的な急性期の病院に新人が来なくなるという、こういう状況でして、まず中核的な病院が最初に人手が確保できず倒れていくというこの状況です、なります。そうなると、もう地域医療全体が崩れてその地方の人の命を守ることができないといったことになりますから、これはかなり緊急の問題です。 現実的にもうそういうことは起きていまして、去年までは十人新人が来たんだけど今年は一人だったとか、そんな話がもう聞こえるようになってきていました。それは、数年間ならまだ我慢できると思います。でも、それが五年と続いてくると、本当に病院の維持ができなくなってしまうし、機能が本当に止まってしまうといった課題ですから、極めて大事です。 したがって、受験者が減っているということだけではなくて、それはもう地域の医療の構想こそができなくなって命を守れなくなるといったものだというふうに考えていただきたいと思います。 しかも、それはさらに量的な話だけではないと思います。受験者数が減少すると、学校としてはやっぱり定員がないと維持ができませんから、今までだと合格ラインを下回っている人はちょっと無理だよねという話ができたんですけれども、やはり定数を目指して学生を確保するために合格の基準を下げるということをえてして行います。例えば、この間聞いたところでは、例えば推薦入試、今までは最低内申点三点は絶対要るんだといってキープしてきたんですけど、それでは人が集まらないので二・五まで下げたそうです。そうしても一人か二人しか増えなかったので、今二まで下げるという話を考えているという話です。 別に成績が全てではないことは重々承知しながらも、なかなか学生が授業付いていけないことも増えていまして、昔と比べて今は一人一人の生徒指導ですとか個別指導にすごくエネルギーが掛かっていて、もう本当に、学生は減っているんだけど、先生はより大変になったという話も聞きます。 また、看護師になった後、受験して合格した後に何とかなれるんですけれども、その後に、看護師の仕事はえてしてマルチタスクの仕事が、特に病棟の仕事はそうです。同時に何人かの患者さんを受け持って、それぞれ全部に対して一つ一つ違う仕事を設計して、それを順番にじゃなくて交互に仕事を提供します。それだけでもなかなか大変なことです。一つの仕事を集中してできるといった仕事ではないです。さらに、途中でナースコールが鳴ってその仕事がぱんと中断されて、また、それ終わったらばまたそのマルチを復活させなきゃならないといった、非常に大変な仕事、困難な仕事の仕方をしています。 これはやはりある程度の力が必要なんですけれども、今その仕事が本当にできるのかといったことも心配になってきていて、各病棟、病院ではなかなか対応に苦慮し始めています。ある意味、これ質というのはいいか分かりませんけれども、量だけじゃなくて一人一人の看護の力といったところにもっと注目していかなければならないと思います。 このような学校の現状について認識を聞きたいと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 まず、看護師等の養成所におきまして、学生を確保するために選抜方法の見直し等を実施したことに伴い委員御指摘のような様々な課題が生じているということにつきましては、厚生労働省としても現場等から話を聞いております。また、私も鳥取まで伺いまして、その懇切丁寧な指導の様子というのを伺わさせていただきました。 また、引き続き関係者の声を伺うなど実態把握を行いながら、小中学生を始めとする学生への看護職の魅力の発信により、看護職を希望する優秀な学生を集めること、これらの促進にも努めたいと思っております。 また、あわせて、質を確保するということのために、その丁寧な指導等が可能となるように、必要となる養成所の在り方についても検討していきたいというふうに考えておるところでございます。
○石田昌宏君 言葉としては分かりますけど、本当にこれは難しい話なので、一緒に頑張っていきたいというふうに思っています。 こういった状況に対して、昨年末にこの委員会でも私質問したんですけれども、そのときに、看護職及び医療従事者の養成、確保、更に質の向上に関して抜本的に厚生労働省は進めてほしいといったことを質問しました。それに対して上野大臣の方から、将来的な看護職員の養成や確保などに関する議論の場を本年度のできるだけ速やかな時期に立ち上げるべく、現在準備を進めているというふうに聞いています。 本年度のできるだけ速やかな時期に立ち上げるということなんですけど、今日は三月二十四日なんですけど、どうなっているんですか、これ。
○国務大臣(上野賢一郎君) 議論の場の設置につきましては、昨年そのような答弁をさせていただきましたが、大変恐縮ではございますが、現在、来月早々の開催に向けまして調整を進めているところでございます。 この看護職員をめぐる状況につきましては、委員から様々な御指摘をいただいておりますし、これから新しい地域医療構想などで二〇四〇年を見据えてどういった医療体制を地域において構築していくか、そうした議論を進める中にあっても、この人手不足の問題、看護職員の養成の問題、非常に重要な位置付けにあるというふうに考えておりますので、我々も危機感を持ってこの問題に取り組みたいと思います。 そういった意味で、この場を、四月になって大変恐縮ではございますが、設置をさせていただいて、議論を進めて、様々な準備も早めにやって、精力的な取組を進めていきたいと考えています。
○石田昌宏君 本当に、この検討会を設置していただくことは大変有り難く思っていますし、これはうれしい話ですし、これは是非成功させていただきたいというふうに思っています。 ただ、繰り返しになりますけれども、スピード感大事ですし、危機感がとても大事だというふうに思っています。これは本当に将来の地方の人の命をどう守るかという話であって、二〇四〇年と言っていますけど、二〇四〇年よりもっと前に起きている話になると思います。是非、危機感を持って進めていただきたいというふうに思います。 今回、この検討会では、需給の話は当然さっきのように出てくると思うんですけれども、それだけでなくて、養成とか、それから働き方とか、資質の向上についても議論されるというふうに思います。これは是非進めていただきたいです。 ある意味で、今までずっと医療体制の中で看護も、またほかの仕事もそうですけれども、ずっと仕事をしてきましたけれども、これからの体制を抜本的に変える極めて大きな課題です。私たちもまだ取り組んだことのないぐらいの課題だと思います。これをスピード感を持ってしっかりとやるという場です。 それですから、まず質問をしたいと思います。この検討会の前提を確認したいというふうに思います。 二〇四〇年に向けてということなんでしょうけれども、まず、人口構成の変化、これが大きく起きます。そこは是非前提としていただくことは当然だと思いますけれども、それだけではなくて、人々の価値観とか生き方という、また暮らし方というのも変化が求められていくんだと思いますし、実は起きていると思います。 こういったことをどう反映していくのかということも前提として必要ですし、やっぱりテクノロジーの話もあります。AIの話もどんどん進んでいきますけれども、こういったものをどう導入していくかということも併せて考えなければならないというふうに思っています。 つまり、現状の延長線上に解があることを前提として進めるんじゃなくて、現状の延長線上ではない新しい解を求めていくといった検討会になるんであるというふうに思っていますけれども、それはそれでよろしいですよね。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、まず、二〇四〇年に向けた医療、介護の課題につきましては、人口構造の変化、これは前提でございます。さらに、人々の価値観、生き方の変化、さらに加えて、現在急激に進むテクノロジーの進展といったものに応えるものでなければならないというふうに考えておりまして、その上で検討会を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○石田昌宏君 ありがとうございました。 また、学校の減少があるように、また人口そのものが減少、若手ですね、していくように、今までだと、どうしてもその看護職は数が足りないので、数をどう需給を満たしていくかといったことは議論の中心でやってきたんですけれども、それが成り立たなくなるというふうに思っています。 したがって、看護職の配置をどうするかだけではなくて、質の高い看護職がどう効果的、効率的に看護を提供できるかといった視点がとても大事だというふうに思います。したがって、質の問題についてしっかりと中心的に議論をするということでよろしいですね。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 その二〇四〇年に向けまして、医療従事者の確保がますます困難になるということが見込まれる中、質の高い看護職が効果的に仕事をするということでより効果的、効率的な体制をつくるためにも、看護現場でのDXを始めとする、その使い方も含めたことを推進するというのが重要だと考えております。 これまでも、そのDXの普及に向けて、令和五年、六年というふうに進めてまいりました。また、令和七年の補正予算において、DXにおける情報伝達の効率化など、業務の効率化、職場環境の改善により生産性向上に取り組む病院を支援するといったこととしているほか、今般の改正健康保険法等におきまして、地域医療介護総合確保基金の中に、業務効率化、勤務環境改善を支援する新事業の区分を設ける旨の内容を設けております。 また、令和八年の診療報酬改定において、ICT機器等を組織的に活用し業務効率化を図った場合には、診療報酬上求める病棟の人員配置基準を柔軟化することとしたところでございます。この活用に当たっては、医療機関内で看護業務を始めとするDXを推進するということが必要でございまして、その推進するための知識と、そして能力、さらに、全体の看護業務を見渡す資質が必要であるというふうに考えておりまして、これを基に検討会を進めていきたいというふうに考えております。
○石田昌宏君 是非、そうだとは思いますが、もうちょっと強調してほしいのは、DXの話は当然です。どんな産業でも、人が足りなくなったら、人がやったことをどう人じゃない機械などに置き換えていくかというのは当然の話なんで、是非進めていきたいんですけど、もう一つやっぱり中心にしてほしいのは、一人一人の看護の質だというふうに思っています。 ある意味で、今まで日勤で六人の患者さんを診ていたのがどうしても八人診なけりゃならないけれども、人が、対象者が増えたとしても、それぞれの患者さんがより幸せな看護を受けるためにはどうしたらいいかというのは、機械もありますけど、一人一人の実力の差もあります。ある意味、ベッドサイドに今日は僅か数分しか行かなかったかもしれないけど、看護師が発する言葉や態度や看護の仕方によっては人は幸せになることができます。こういったことをきちんと意図してできるような力をどれだけ付けるかということが大事ですから、生涯にわたって看護職は成長していくといったプランを、教育プランというか成長プランをしっかりと作っていって、それに基づいて医療を経営していくといったことが大事になってくると思いますので、是非進めていただきたいと思います。 したがって、今回、数だけの話じゃなくて、質の話をしなければならないというふうに思います。質のシミュレーションについてもちょっとお話ししたいと思うんですけど、図三見てほしいんですけれども、今、十八歳人口が急激に減っている中で、これは十八歳人口に対して、看護学校、大学への進学する割合とか、いろんな職種で割合見てみたんですね。そうすると、大体、医師、薬剤師、理学療法士とありますけど、医師はだんだん微増していますけど、大体横ばいぐらいです。割合としては変わらないんですが、看護職は、一九九〇年代の後半が約三%が看護師になっていたわけですけど、今は五%超えるぐらいまでぐっと増えてきました。二十人に一人以上が今看護師になるという状況があって、やっと今の需給を維持できているという、この状況です。 ところが、最近はもう多分減り始めてきているんですね、この割合も。したがって、十八歳人口が減るだけじゃなくて、さすがにこれはある意味でちょっと多過ぎるぐらいであって、多分三%台ぐらいが標準だと思います。したがって、いずれ、やっぱりこの五%を更に上げていくということよりも、むしろ下がっていく、割合が、ということを前提にして考えた方がよりリアルな推計ができるというふうに思っています。 そういった点で、数の推計を質にしっかりつなげるためには、この受験者数の減少がむしろ、起きないんじゃなくてこれからも起きてしまうかもしれないということも含めて、様々なシミュレーションの下にリアルに今後を語っていただきたいと思いますが、そういったことはちゃんと計画していらっしゃるんでしょうか。確認したいと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 検討会において様々な推計を基に進めていきたい、検討を進めていきたいと考えております。 まず、その二〇四〇年に向けた看護職員の需給の見通しにつきましては、今後の人口の減少、高齢化に伴う医療ニーズの質的、量的な変化や、医療DX等による医療現場の効率化を踏まえた医療、看護の提供体制改革の動向に加えまして、少子化の中、議員が指摘されました看護師等学校養成所における受験者数の減少なども踏まえた推計が不可欠というふうに考えております。 様々な地域ごとの、例えば需給の状況、働き方改革の影響、それから多様な勤務形態の広がり、こういうものを含めて推計を行って、さらに質の問題も含めて検討していきたいというふうに考えております。
○石田昌宏君 このように、総合的なというか本当に抜本的な話なので、この検討会次第であって、未来が全部決まるというふうに思っています。それぐらい重要な話を今進めていただいているというふうに認識していますので、これは是非、本当に真剣になって、しかも危機感を持って、緊急性持って進めていただきたいというふうに思います。これも是非注目していきたいというふうに思います。 次に、ちょっと時間僅かしかないので数問になりますけれども、電子カルテの話をちょっと話したいと思います。 電子カルテと私たち聞くと、患者さんの氏名とかだけじゃなくて、実際の既往歴とかアレルギーの内容とか服薬状況、感染状況、そういったものだけでなくて、例えば診察したときの所見ですとか日々どういった状況が起きているかといった経過記録ですとか、もうありとあらゆるものが情報として入っているのが電子カルテで、今その運用をしっかりとしています。 そして、国は、この電子カルテ化を推進しましょうということを方針として出していただいています。それはとてもいいことだというふうに思うんですけれども、今、国が計画している電子カルテ情報共有サービス、これ是非本当に進めてほしいと思うんですけれども、この電子カルテ共有サービスをよく見ると、何か我々がイメージする電子カルテと違うんですね。何かその入退院のときの状況というか、健康診断の結果と、情報提供書と、退院サマリーと、傷病名、アレルギー、感染症、禁忌な薬、検査情報、処方情報だけなんです。 ということは、これ、例えば紙カルテでふだんの私たちの記録書いておいて、行ったところの情報だけを電子化しても、これ電子化された電子カルテだというふうに言うんですか。
○政府参考人(森真弘君) 電子カルテの情報共有サービスについてのお尋ねでございますが、この情報共有サービスの目的が、その診療情報を地域の医療機関で共有してその医療に使っていただくことを目的にしているというものでございます。 したがいまして、御指摘のようなケース、例えば手書きで書いたものを電子的に共有した場合については、一応、この電子カルテの情報共有サービスの目的に沿った使い方になるというふうに考えておりまして、今後、電子カルテの情報共有サービスの導入率を検討する際にはこうしたケースも含めて考えていくんではないかというふうに検討を進めていきたいと考えております。
○石田昌宏君 ということは、手書きでふだんもこれからもやっていって、出と入りところの一部の情報だけを電子カルテというかパソコン使ってやれば電子カルテが入っているといったことでよろしいんですか。
○政府参考人(森真弘君) 電子カルテの導入のそのプロセスに当たっては、いろんな方いらっしゃるというふうに考えております。これまで電子カルテ活用されてこなくて、なかなか使いづらいといった高齢者のケースもありますので、そういった場合においても一定のその情報を共有していただくということをまずは優先していくことが必要ではないかというふうに考えておりまして、そうしたケースについても考えていかなければならないんではないかというふうに思っております。
○石田昌宏君 電子カルテと言うのをやめた方がいいんじゃないですか。これ、電子カルテの一部の情報だけを共有するサービスなので、多分誤解生むと思います。ちょっとちゃんとやっていただかないと困るんだと思います。 あとは、標準型電子カルテとか標準仕様とか様々な言葉が使われているんですけれども、我々現場でイメージするのって、やっぱり電子カルテって全部なんですよ。それやっぱりやらないと話にならないんだと思います。それを一部だけとか、標準やるけどそれ以外はオーケーとか、何かそういったやり方するから混乱するんであって、本来は国が一括して電子カルテシステムをつくってそれを現場と共有するぐらいのことをしないと、デジタル化ってそうだと思うんですね。それこそが情報共有であって、それをちょっとだけちょっとだけってやっていると、多分混乱になる可能性の方が高いんじゃないかなって気がします。 もう時間なのでこれでやめますけれども、この点はちょっと次回また詳しくやらさせていただきたいと思いますので、是非検討をよろしくお願いします。 以上です。
○小西洋之君 立憲民主・無所属の小西洋之でございます。 厚労大臣の所信に対する質疑をさせていただきます。 まず最初に、大臣、済みません、ちょっと通告ができていなかったんですけれども、総選挙が二月にございました。残念ながら、私たち立憲民主党の多くの同志が中道改革連合に結集して総選挙に挑んだんですけれども、大敗をしてしまいました。結果、衆議院は自民党だけで法案の再可決できる三分の二の多数を持つというような状況になっています。ただ、参議院は依然として少数与党でございます。 さきの臨時国会で、衆参の少数与党の政治状況下で、我々野党の政策提案に対して、国民、国家の見地からこれは真に酌むべきものであるものについては積極的に政策に取り上げていただくというような趣旨のことを、立派な答弁をいただいたんですが、それは選挙の結果に限らず、まあ釈迦に説法ですが、内閣法の第一条という規定がございまして、内閣は、行政権の行使に当たって、全国民を代表する議員から成る国会に対して連帯して責任を負うという規定がございます。これ、橋本行革の時代に付け加えられた条文なんですが、その趣旨は、全国民を代表する国会議員、これは当然野党議員も含むわけでございます。これ政府答弁です、政府解釈です。 我々一人一人が国民代表として、国民、国家のための政策提案などを行わせていただいているわけでございますけれども、衆参の国会のこの議席数の情勢がどういう情勢であれ、大臣が率いる厚労省、厚労行政の在り方としては、我々野党の国民、国家のために真に酌むべき政策があれば、そうしたことについてもしっかり耳を傾けていただき、もちろん与党とも協議の上で取り上げるものは取り上げていただくと、そうした政治姿勢については変わらないということについて答弁をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 前回、昨年答弁をさせていただいた趣旨は変わりませんので、そのとおりやらせていただければと思います。 与党との関係ですが、やはり法律案を作ったり予算案を作ったり、それはまず与党と政府で相談をしてやらせていただくことになりますが、国会の審議等も、野党の皆さんからもいろんな御意見もあるでしょうし、それ以外の場面でも様々な御意見、議連とかでも様々な御意見を頂戴をしておりますので、そうした意見も十分参酌しながら必要な対応ができるように努めさせていただければと考えております。
○小西洋之君 ありがとうございました。 昨年の私の質問は衆参の少数与党という政治状況を踏まえた質問だったのですが、大臣の答弁の趣旨の根幹のところは変わらないというふうに受け止めさせていただきましたので、しっかり我々も頑張って国民、国家のための政策提言、また行政の監視、監督も頑張らさせていただきたいと思います。 では、質問に入らせていただきますが、所信の中で、全世代型社会保障の構築という章で、中長期的な社会保障の構造変化に対応した社会保障制度の改革を進めていくと、また社会保障国民会議のことについても言及をされております。 ただ、私が思うに、先ほど申し上げました、高市政権は衆議院で三分の二を自民党だけで超える、また維新さんとの数を含めると圧倒的な多数を得ているわけなんですが、それはやっぱりそれだけの国民の負託に応える大きな使命があると思うんですね。それは端的に申し上げれば、ポピュリズムに陥ることなく、また社会に分断を起こすことなく、やはりこれだけの多数を国民に負託された以上は、国民の皆さんにとってなかなか耳触りが良くないようなこと、具体的には負担をお願いするようなことも含め、社会保障についての大きな改革をこの高市政権というのは私はやっていかなければいけないというふうに思います。 で、質問なんですが、今伺ったこの全世代型社会保障の取組だとか国民会議というのは、私は実はそうしたものには足りていないと思うんですね。言わば令和版社会保障と税の一体改革を今ここでしっかりと行わなければいけないと思うんですが、大臣のそうした思いについて答弁をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、社会保障の改革の在り方でございますが、委員からも少し御紹介をいただきましたけれども、これから少子高齢化、また人口減少の中で社会構造の変化は大きく生じます。そうした変化が生じた場合であったとしても、やはり安定した社会保障制度が維持できるように取り組んでいくことが必要だと考えております。 全ての世代で能力に応じて負担をし支え合う、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される、いわゆる全世代型社会保障改革、社会保障制度ですが、それをしっかり実現ができるようにこれからも必要な改革に取り組む必要があろうかと考えております。 やはり社会保障改革全体をいろんな観点から進めていくということが大事だというふうに考えております。例えば、今般法律案を提出をさせていただいておりますが、医療保険制度改革につきましても、OTC類似薬等の問題、あるいは高額療養費等の問題、そうした課題がございますので、負担に応じた御負担ということもある意味お願いをしていかなければいけないわけであります。 また、医療、介護、また障害の現場、大変厳しい状況にありますので、そうした皆さんをしっかりお支えをいただくために、今年度の補正予算や令和八年度の診療報酬改定などにおきましても必要な対応をさせていただいております。 また、攻めの予防医療で社会保障の担い手の皆さんを増やしていく、そうした観点も大事であります。これをやれば全てが解決するというわけではありませんが、様々な政策の積み重ねによって安定で持続可能な制度をつくっていくことが必要だというふうに考えます。 国民会議におきましても、給付付き税額控除等の議論が進められると思いますし、また税と社会保障の一体改革についても射程に入っているのではないかなというふうに思っておりますので、そうした場も通じながら、しっかりとした対応ができるように努めていきたいと考えております。
○小西洋之君 ちょっと少しかみ合っていないかと思うんですが、私の問題意識は、これから厳しい質問をさせていただきますが、高額療養費ですとかOTC類似医薬品の検討など、まさに社会保障全体の改革の理念と、あるべき社会保障像の理念と、そのグランドデザインたる制度設計がないので、いろんな個別の対応について本質的な制度の在り方にも関わるような問題を生んでいると思うんですね。 一例を申し上げるんですけど、昨年、二〇四〇年問題を想定した、に向けた医療法の改正、我々も修正案の提案等々を政府に、与党にのんでもいただきましたけれども、この二〇四〇年の社会保障給付費の推計が約百九十兆円という数字がございます。これいつのものかというと、平成三十年の内閣官房、内閣府、財務省、厚労省の二〇四〇年を見据えた社会保障の将来見通しに基づいたものなんですが、申し上げるまでもなく、昨今の物価高騰の状況等々を踏まえると、あるいは先ほどの高齢化や人口減のこの動態というものもいろんな変化もございましょう。医療費の中の大きな医療資機材などの高騰などもございましょう。 そういうことを踏まえると、やっぱりいま一度、きちんとした数字、統計的な数字に基づいてグランドデザインを議論するという進め方、政府としての在り方が必要だと思うんですが、厚労大臣、これはやっぱり厚労大臣が火の玉になって旗を振っていただかないと。高市さんは積極財政ですから、積極財政、私も全否定はしないんですが、高市総理が言っている積極財政は恐ろしいインフレを生むことになるんじゃないかと私は思っているんですが。 それはともかく、やはり社会保障の改革は厚労大臣が主担当ですので、いま一度、このグランドデザインを描く改革を、この高市政権、国民の大きな負託を受けて頑張るという思いについて答弁お願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) グランドデザインという非常に大きなビジョンを今すぐ示せるかというと、なかなかそういうわけでもないかというふうに思っておりますが、やはり二〇四〇年、人口減少、また少子高齢化、これがますます進展をしていきますし、また地域ごとの対応というのは様々であります。そうした社会構造の変化というのを十分踏まえて、今後の社会保障制度のあるべき姿というのは、やはり我々としてもしっかり検討していくことは必要だと考えています。
○小西洋之君 こうした問題提起、これからもずっと続けますので、また大臣、よろしくお願いいたします。 では、高療費の質問に移らせていただきますが、まさに今の質問に関わる話なんですが、昨年の冬のこの高療費の制度の見直しなんですけれども、多数回該当の金額の据置きですとか、あるいは年額上限ですとか、患者団体の皆さんなどの意見も踏まえたいろんな工夫した取組をなさっているのは一定評価をできるものだというふうに私も思っております。ただ一方で、月々の負担額が大きく跳ね上がる所得層があるなど、やはり懸念の声も上がっているところでございます。 それで、質問なんですが、そもそも大臣として、我が国の公的医療保険制度における高額療養費のこの位置付けですね、高額療養費の意義や目的について、どのように政府として、大臣として考えているのかということについて答弁を、また、それに当たって、当然そうした、あっ、じゃ、まずそれを答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 例えば現役世代の皆さんであれば、医療費に対しまして一律三割の窓口負担を求めております。そうした中におきまして、やはり高額療養費制度につきましては、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないように自己負担額に上限を設ける制度でございますので、患者の皆さんにとっては重要なセーフティーネットだと考えております。 今回の見直しによりまして、やはり高齢化あるいは高額薬剤の普及などにより高額療養費が増加をする中で、制度の持続可能性の確保と、そして長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、この両立を目指して見直すものであります。 こうした考え方につきましては、患者団体の方にも御参画をいただきました専門委員会や、あるいは超党派の議連におきましても一致をしているものだと考えております。
○小西洋之君 セーフティーネットというふうな言葉をおっしゃられたんですが、そのセーフティーネットというのが一体、実際の国民の皆さんの個々の生活、人生においてどういう意味を持つかということが大事なんだろうと思います。 私なりの理解なんですが、やっぱりこの国民皆保険制度というのは、やっぱり人生、生きている間に病気というものになり得りますので、なったときに自分の力では守ることができない、命、健康、そして尊厳、そして生活、自分の力では守ることができないそうしたものと、そして大切な家族を守り抜くのが国民皆保険制度の趣旨であって、そのまさに根幹が、私、高額療養費制度だと思うんですね。 私の父は脳卒中の一級障害で、この制度にお世話になったといいますか、使って、今日私などが働いているのもこうした日本の社会保障の恩恵の、恩恵というか、そういう制度の恩恵のおかげなんですけれども、そういう認識、大臣、ございますでしょうか。高額療養費制度こそが国民皆保険制度の根幹の制度である、中核の制度という認識はございますでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 言葉の問題、それこそが根幹だというような言い方は我々としては今のところしていなかったかと思いますが、大変重要な制度であるのは委員御指摘のとおり間違いがないわけであります。
○小西洋之君 じゃ、高額療養費制度より、患者さんの命を守り、生活を守るために重要な制度って何があるんですか、国民皆保険制度の中で。 いろんな制度はありますよ。ありますか。だったら、他に並ぶものがない根幹の制度であるとか中核の制度、まあ中核の制度ということは言えるんじゃないですか。大臣、お願いいたします。必要でしたら、政府も補佐して。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 委員御指摘のように、皆保険、医療保険そのものが、やはり個人の負担には帰すことのできない、しょえないような医療費が発生したときにその負担を軽減するものですので、そういうその医療費負担を軽減するという意味で高額療養費というのは今委員のお言葉を借りれば中核的な制度であるというのは、高額療養費という制度が医療保険の中で中核的な制度の一つであるというのは間違いないんだろうというふうに思います。
○小西洋之君 中核的な制度というふうにおっしゃっていただきました。そういう、高額療養費というのは一体何なんだというその制度論を厚労省の中でまずしっかりやっていただいて、その前提には、さっき申し上げた社会保障のこのグランドデザインという話があると思うんです、国民のための給付とそのための負担の話があるんだと思うんですが。 大臣に質問ですけれども、じゃ、そういう、今おっしゃっていただいたその高額療養費制度は皆保険制度の中核の制度であると。意味としては同じだと思いますけど、根幹の制度だということであります。だとすると、それを見直すに当たって政府として踏まえるべき観点あるいは手続としてはどのようなものがあるというふうに大臣としてはお考えですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 見直すべき観点は、先ほどの繰り返しになりますが、やはり、それだけ大切な制度でありますので、その制度自体の持続可能性という確保も重要だと考えております。また、同時に、長期療養者あるいは所得の低い方へのセーフティーネット機能、これの強化を図っていくということも大事でありますので、そうした観点を踏まえて検討を進めることが大事だと考えます。 そのための手続でございますが、一つは、やはりその現役世代を中心に保険料負担をできる限り抑制をするためには医療保険制度全体の改革も重要でありますので、こうした観点から、社会保障審議会におきまして多岐にわたる論点につきまして御議論をいただきました。その際にはやはり当事者を含めた関係者の御意見を伺うことが重要でありますので、専門委員会におきまして委員以外、患者団体を始め保険者や医療関係者などからのヒアリングも含めて議論を重ねてきたところでございます。当然、専門委員会には患者団体の皆様にも御参画をいただいたところであります。 また、外来特例などを利用される方は高齢者層でございますので、そうした皆さんからのヒアリングも実施をして、関係者からの御意見というのも十分踏まえながら、先ほど申しました二つの観点に沿って検討させていただくことが大事だと考えております。
○小西洋之君 分かりました。 じゃ、今大臣がおっしゃられたような問題意識について、認識について更に質問を深めさせていただきたいと思いますが、問いの二番なんですけれども、先般閣議決定をされた健康保険法等の改正ですね、それで、健康保険法等の方で百十五条の改正、高療費の部分なんですが、また法案が付託されましたらしっかり審議をさせていただくんですけれども、重要な課題なので先取りさせていただきたいと思うんですが、百十五条の第二項に文言を追加していまして、とりわけ長期にわたって継続的に療養を受ける者の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して政令で高療費を定めるというふうに書いてあるんですが、このとりわけ長期にわたって継続的に療養を受ける者の家計という文言を追加したこの改正の趣旨について具体的に御説明をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) こうした点につきましては、先ほど申し上げました専門委員会でも特に重視をされた点だというふうに認識をしております。 見直しに当たっては、特に経済的負担がかさむ毎月治療を受ける必要があるような長期療養者の家計への影響について十分配慮する必要があると、そうした意見もたくさん頂戴をしておりますので、そのような考え方を踏まえたものでございます。 また、この点につきましては、第二百十七回通常国会の衆議院厚生労働委員会におきましても、長期にわたり高額療養費の支給を受けた者の療養に必要な費用の負担の家計に、影響を分析、考慮するとともに、必要かつ適切な受診への影響に留意することと決議をされておりますので、こうしたことも踏まえながらその趣旨を法律上明確化するということで、このような改正案とさせていただいているところであります。
○小西洋之君 ちょっと重ねて問いの三番の方に行かせていただきますけれども、今般の、昨年の冬の制度の見直しですね、いわゆるWHOで指摘をされている考え方でありますけれども、破滅的医療費支出、これに当たってしまうような所得層が幾つもあるのではないかというようなことが学者の方々あるいは患者団体などの当事者の方々の指摘によってなされております。私もそういう分析、学者の先生方の分析を見てみたんですけれども、多分当たるようなところがあるんだろうなというふうに思うんですけれども。 大臣に質問ですが、昨年の冬のこの制度の見直しに当たって、このWHOの破滅的医療費支出について、こうしたことが陥ることがあるのかないのか、厚労省が定めた制度が陥ることがあるのかないのかについて精査を行ったのか、精査を行ったかどうかの事実関係を答弁してください。また、その精査の結果があるのであれば答弁をお願いをいたします。 また、あわせて、大臣、この破滅的医療支出というのがよく分からないんですけれどもみたいな答弁を衆議院の方でされていたように思うんですけれども、では、代わりの概念ですね、代わりの概念。先ほど大臣もセーフティーネットだというふうにおっしゃられて、ちょっと次の答弁の中では、是非大臣の方から高療費は中核的な制度だというふうに、中核的な制度と是非おっしゃっていただきたいんです。 せっかくだから大臣答弁で残していただきたいんですが、そうした中核的な制度をちゃんと適正化、実効化を確保するために、つまり、こうした破滅的な医療費支出といったような実体面の経済的な困難に陥らないようにするためにどういう、じゃ、厚労省なりの基準を設けて精査をしたのか、そういう基準を設けて精査したのかの事実関係と、そうしたことをしたのであれば、その結果について併せて答弁をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、いわゆる破滅的医療支出でございますが、この概念は、WHOが家計の支払能力の四〇%以上である医療費支出と定義をしております。 これまでも委員会等の場で様々な委員から御紹介をいただきましたが、これ具体的には、一定の仮定を置いて機械的な分析を民間の研究者の方が行っていらっしゃるというふうに承知をしておりますが、よく分からないというのは、その詳細について私自身はこれまで存じ上げなかったという意味で申し上げさせていただきました。 その上で、今回の専門委員会における議論の過程においても、事務局からいわゆるこの概念としての破滅的医療支出の議論、こうしたものを参考にして、家計調査を用いて、家計の総収入から税、社会保険料、生活費、これを控除した額と年間の自己負担限度額を比較をした資料を提出をし、御議論をいただいております。 その結果、専門委員会においても、例えば、年収二百万円未満で、仕事と治療を両立しつつ長期にわたり療養されているような方の経済的負担は現行制度でも大変厳しい状況にあること、そのため、例えば、所得区分を細分化し、よりきめ細かい制度とする際には、そのような方の経済的負担に特に配慮をすることも検討すべきだという御意見をいただいております。 こうした議論を踏まえまして、今回の見直しでは新たに年間上限の仕組みを設けることで経済的負担を軽減をしておりますが、これによりまして、年間二百万円以上の方の年間の医療費支出は、家計の年間総収入から、先ほど申しました税、社会保険料と生活費を差し引いた金額の四割を超えることはないものと推定をしております。 また、年収二百万円未満の課税世帯の方につきましては、多数回該当の金額を約一万円引き下げており、負担軽減を図っているところであります。これによりまして、例えば、年収二百万円未満の方で、これまで毎月五万円の負担をされているような方であれば、見直し前であれば年間で六十万円の支出であったものが、今回の見直しにより年間四十一万円の支出に引き下げることになります。 いずれにいたしましても、今回の見直しによりまして、低所得者の方を含め、患者の皆様の影響を注視をする必要があると考えておりますので、今後ともしっかり対応していければというふうに思います。
○小西洋之君 ちょっと大臣無理だったら政府参考人でも結構なんですが。 今、大臣の方で、専門委員会で、働きながら治療を受けると、その両立のケースについての家計調査の話があったんですが、政府参考人で結構なんですけど、この年末の政府が定めた高療費の見直しに当たって、大きな疾患を被る、かかることによって、治療と仕事の両立ができなくて、所得が大きく減るケースがあると。全がん連の資料では、三割ぐらい減るということがあるというんですが。 そうした所得が減ることを前提とした家計への影響、高療費を見直すに当たって、その所得の減少というのを考慮して何らか計算や検討を行っているか、その事実関係を答えてください。やってないんだったらやってないって言ってください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 専門委員会では、ただいま大臣から御紹介しましたような家計調査に基づく、いわゆる自由に使途が決められるものと、あと医療費の自己負担との関係の資料を出しました。この議論をする中で、委員の中からは、やはり、今委員お話ありましたように、専門委員会の委員の方からは、やはり働いているときに変動することがあるので、そういったところが大変なのだと。だから、その専門委員会の議論としては、だから年間上限というものが必要なのだと、こういった議論になったところでございます。 今回の制度におきましては、年間上限は、所得細分化をしたとしても、従来のかなり大くくりな所得区分の中で年間上限を低く抑えるというような構造になっておりますので、その意味で、議論、年間上限を入れることによってそういう所得変動にも一定対応ができるというものだというふうに考えたところでございます。
○小西洋之君 いや、だから、厚労省がその十四の所得区分ですか、設けてそれぞれの金額を設定されているんですけど、そういう計算、計算というか、そういう制度設計するに当たって、病気になることによって所得が減少すると、そういう影響を考慮の上でこういう制度をつくったんですかということを聞いているんです。専門委員会でのこの議論の過程を聞いているんじゃなくて、制度設計のときにそうしたことを要素として織り込んでやっているんですかって、要素として織り込んでやっているんですかということを聞いているんです。 時間なんで事実関係だけ答えてください。考慮してないんだったら考慮してないで結構ですから。
○政府参考人(間隆一郎君) そういうことも一定考慮して、年間上限を大くくりな所得階層区分でつくったということでございます。
○小西洋之君 その一定考慮というのは、何らかの計算式に基づいて計算を行っているんですか、あるいは考えとしてそういうことも考慮しながらつくっているのか、どちらですか。計算があるんだったら出していただけますか。ありますか。
○政府参考人(間隆一郎君) 先ほど申し上げた家計調査に基づくものと、それから、それに対して年間上限を設定したときにどうなるのかということは見ながら設定したものでございます。
○小西洋之君 私が求めているような、例えば、いろいろ疾患にもよると思いますけど、こういう疾患になった場合には、私の父は脳卒中で一級障害ですから、もう職場には、二十一年間闘病人生送りましたけど、戻れませんでしたよ。 そういういろんなケースがあると思いますが、あるけれども、そういう具体的ないろんな、頑張ってそういう推計を用いながらやらざるを得ないんだけれども、そういう働けなくなることによってどれぐらいの所得が失われると、そういうことを数値をもって計算式をもって計算をしてつくった制度ですか、それだけ答えてください。まだ答えていないので。やってないんだったらやってないって言えばいいですから。
○政府参考人(間隆一郎君) 所得の変動は本当に患者さんお一人お一人によって様々だと思いますので、そういう、何というんでしょうか、個別具体的に様々なケースがある中で、個別の計算をしているわけではございません。
○小西洋之君 不誠実な答弁なんで、まあ計算をしていないって、あるんだったら出していただきますので、まず、だから、その所得の減少については具体的には織り込んでいないんだと思うんですね、制度設計においてはですね。 もう一つよくおっしゃられていることが、一番この三八%ぐらい月額負担が上がって、三割ぐらい上がってしまう層はまさに子育て世帯が想定されるような所得層になっているんですけれども、そういう教育費などの家計支出が重くのしかかるであろうと、そうしたこと、要素については、政府参考人で結構なんですけど、さっきと同じ質問ですが、計算式の中に要素として計算して制度設計をされていますか。
○政府参考人(間隆一郎君) 家計調査におきましては、勤労者世帯の所得階層、五十万円区分でございますけれども、そういったようなデータがあって、その中に教育費も入っているということだと認識しております。
○小西洋之君 だから、さっき大臣が答えてくださったまさに専門委員会が出したその家計調査の中で、いわゆる自由に使えるお金の中で、じゃ、教育費がどれぐらいこの働く世代にはあるのか。その働く世代は、更に重いというか、それなりの高額の健康保険料毎月払っているんですけれども、いずれにしても、その働く世代の教育費の負担ということを具体的に数字として計算式の中に要素として入れて制度設計されているんですか。それを答えてください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 先ほど委員から御紹介のありましたWHOの破滅的医療支出というものは、その家計の支払能力の四〇%以上ということでございますので、それは概念的に言うと、家計の総収入から税、社会保険料や生活費、衣食住のものですね、それを引いたものということでございますので、教育費はそれ以外の中に入っているということでございまして、その中で細かくそれが幾らであるということを見ているわけではございません。WHOの概念に沿ったものと考えております。
○小西洋之君 この学者の、立教大学の安藤先生の、全がん連の皆様が使っているようなこういう資料などを拝見していると、やはりこの破滅的医療費支出に陥る所得層が非常にたくさん出てくるんです。特にこの所得減少ですね、先ほど申し上げた所得減少を考慮に入れた場合には、ほとんどの所得層がこの破滅的医療費支出に月額では入り、また年額でも大きな影響を受けるような状況にあるというふうに思います。 そうしたときに、さっきの問いの二番なんですが、今回の健康保険法の百十五条のこの改正条文なんですが、政府の立場としては、大臣、政府の立場としては、昨年冬のこの見直し案というのは政府としては最大限の適切なものであって、その適切な制度改正をやったと。で、その適切な制度改正の在り方を将来にわたってもちゃんと続けるためにこういう条文を政府として提案をしているということなんですが、私が先ほど申し上げた問題提起というのは、今回の制度の、政府の見直し案というのは、その中身面についても、あるいはそのプロセス面についても、プロセスについてはちょっと時間があれですけれども、金額を専門委員会の皆さんに示したのは金額決まった後ですからね、昨年ですね。一番大事な金額をもう決まった後に示すというのはプロセスからして私はおかしいとは思うんですが、そうしたことを含めて、今の私の観点では決してよろしからぬこの見直し案、足りないところある見直し案の在り方を何か肯定するような条文になってしまっているように思うところでございます。 ちょっとその条文の問題について質問をさせていただきたいんですが、さっき大臣、この問いの二番の条文に対する答弁の中で、昨年の衆議院の厚生労働委員会の決議文について言及をされました。ただ、決議文の全文、私、今手元にあるんですが、まず柱書きにこういうふうに書いてあるんですね。政府は、働きながら、働きながらがんの治療を受ける患者などというふうに、働きながら、働く患者さんのことをうたっているんですね。かつ、全部言いますと、政府は、働きながらがんの治療を受ける患者など、長期にわたって高額な医療費の掛かる患者が適切な自己負担額で、適切な自己負担額で高額療養費制度を利用できるよう、今後の制度変更は以下の考慮と手続を経た上で行うことというふうにあります。 この第一項の考慮の中に、さっき大臣がおっしゃられた今回の法律の条文と同じ趣旨ですかね、長期にわたり高額療養費の支給を受けた者の療養に必要な費用の負担の家計に与える影響を分析、考慮するとともに、必要かつ適切な受診への影響に留意をすることというふうに書いてあるんですけれども、やっぱり私は、この決議を受けたもので言うのであれば、この長期にわたりというのは当然、働きながらと書いてあるわけですから、働けなくなることあるいは所得が減ることの影響などについてもちゃんと考慮をしなきゃいけないし、かつ私が今早口でしたが読み上げた第一号のところには、必要かつ適切な受診への影響に留意するというふうにあります。 今回のこの負担増によって治療の断念あるいは生活破綻、先ほど申し上げましたが、起きるのではないかというこの懸念の声が上がっているわけでございますけれども、必要かつ適切な受診に悪影響がないように留意するということがうたわれておりますので、私は、この百十五条、もっと適切な言葉を書かなければいけなかったのではないかなというふうに思うところでございますんですけれども、時間になりましたので、大臣、短めにお願いするので、この健康保険法等の審議はまた別途行いますけれども、ちょっと私の今申し上げた問題意識ですね、さっき申し上げた高額療養費は公的皆保険制度の中核制度であるという言葉を使いながらちょっと所感をおっしゃっていただけますか、短くだけお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まさに中核制度としての高額療養費制度、これを持続可能なものにしていくために様々な改革も進めなければいけないと考えております。 まさにこの委員会の決議、私も当時筆頭理事としてこの決議をまとめさせていただきましたけれども、やはり、書いてあるとおりではございますが、長期にわたり高額療養費の支給を受けた者の療養に必要な費用の負担の家計に与える影響を分析、考慮、非常に大事な観点だと考えておりますので、先ほど局長からもお話がありましたが、専門委員会の中でも様々なケースを想定をして議論させていただいたところでございます。そうしたことを踏まえて多数回該当の維持であったり年間上限額の設定をさせていただいておりますので、そうしたことも踏まえた対応を今回の改正の中でもさせていただいていると考えております。 条文につきましては、また法案審議の際にまた御意見をいただければと思います。
○小西洋之君 高療費の問題、予算審議ですね、参議院の予算審議でも重要な問題になっておりますので、引き続き取り上げさせていただきたいと思います。 ちょっと時間が来てしまいましたので、問いの二番の一だけ、裁量労働制の話だけ大臣に質問させていただきます。 高市総理の施政演説の中で裁量労働制の見直しというのが、ある意味いきなりどんと出てきて、昨年の所信演説でも、高市総理、やや唐突な、で、立法事実はあるんですかって聞くと、大臣も、何を根拠にそれを言っているのか、総理が言っているのかよく分かりませんというようなことを言ってきたんですが。 大臣に質問ですが、今回の裁量労働制のこの見直しは一体何の立法事実に基づいてこうしたことを、閣議決定ですからね、この演説やられているのかというのと、あと、大臣が長を務める労働市場改革分科会というものがありますが、それと労政審のデマケについてどうなっているのか、それについてちょっと簡潔に答弁をお願いいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 施政方針演説のお話ですかね。 施政方針演説については、総理の方から、働き方改革の総点検においてお聞きをした働く方々のお声を踏まえということで、様々な声を踏まえて裁量労働制の見直しや、副業、兼業に当たっての健康確保措置の導入、テレワークなどの柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進めるということをまず宣言をされているものだと考えております。 これにつきましては、労働市場改革分科会においては、まず労働生産性の向上あるいは労働移動の円滑化、労働参加の確保につきまして、構成者、構成員の皆様から幅広く御意見を頂戴をして議論を行ってまいりますが、それと併せて、労働政策審議会についても具体的な制度の在り方につきまして公労使の委員の皆様に具体的議論をいただきたいと考えております。現在のところ、分科会において何らかの方向性を決め打ちしているものではありませんので、御参加いただく皆様から自由に様々な御意見をいただいて、検討を進められればと考えています。
○小西洋之君 時間なので終わりますが、医政局長、医療計画、医療法の質問できませんでしたが、ロジックモデル、よろしくお願いします。 終わります。
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋です。 大臣、昨年の十一月の大臣所信に続く所信質疑ということで、今回、大臣所信冒頭、大臣も、大臣就任以降、半年頑張ってきたというような話もありましたが、具体的に何をどう頑張られたのかよく分からないので、今日、そのことを中心にお聞きをしたいと思います。 昨年十一月のときに、特に今の労働者が置かれている現状、三十年間賃金が上がらない、過労死、精神疾患も、なくならないどころか、むしろ増加をしてしまっているという、こういった問題に対して、大臣の問題意識、具体的に何をされるのか、私の方から提案も含めて提起をさせていただきましたが、そのときは就任後間近だったこともあって、大臣、ほとんどの質問に対して、これから勉強します、検討します、研究しますという御答弁でした。なので、半年の成果があろうかと思うのですが、先日の参議院予算委員会で我が会派の小沢委員が私と同様の質問を大臣に投げられました、今の小西委員が触れられた裁量労働制の話も含めて。大臣の答弁、半年前と同じだったんです。これから検討しますとか、いろんな人の話を聞きますとか。あれっ、半年間、大臣、何を具体的に行動されてきたのかな、疑問に思いましたので、今日はちょっとそのことを中心にお聞きをしたいというふうに思うのですが。 資料の一、改めて、これ、大臣も重ねて答弁もされておりますが、残念ながら、働き方改革関連法、二〇一八年、残業時間の上限規制導入しましたが、過労死を撲滅するというみんなの目標は達成されていないどころか、過労死、精神疾患、結果的に自殺に追い込まれる労働者、増加傾向にあります。 大臣、具体的に何をどう指示されて、どんな行動をされたんですか。十一月の時点でもう、大臣、改めてこの問題に対応していくというふうにおっしゃいましたが、何をどう取組をされてきたのか、そのことをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、再三申し上げておりますが、働くことで命を落としたり、健康を損なうようなことが決してあってはならないと考えておりますので、そのような思いでこれまでから行政に当たらさせていただいております。 昨年の所信質疑以降も精神障害の労災認定件数、これは増加をしています。このことも踏まえまして、労働基準監督署における長時間労働が疑われる事業場への監督指導、これを徹底をさせていただいているところであります。 また、メンタルヘルス対策といたしまして、小規模事業場のストレスチェックの実施義務が課されましたので、これにつきましては十分それを実施をしていただけるように、まずはマニュアルの整備を行うと同時に、これを周知徹底できるように取り組ませていただいているところであります。 また、ハラスメント防止、これも非常に大事でありますが、本年の二月に改正労働施策総合推進法に基づくこの防止指針を公布をいたしました。これにつきましては、関係省庁に集まっていただきまして連絡会議を設けておりますけれども、これ、それぞれの業種でやはり真剣に取り組んでいただくことが必要でありますので、各所管省庁におきましては、各業種ごとのマニュアルの策定ということを是非お願いをしたいということでやらせていただいております。 また、厚労省といたしましても、スーパーマーケット業界、これも非常に非常にハラスメント等が懸念をされる状況かというふうに思いますが、そうした業界のその指針策定につきましてはもう全面的に協力をさせていただくことにしたり、あるいは介護の現場の様々な指針につきましてもその徹底を図らさせていただいているところでありますが、そうした情報も各省庁、業所管の省庁に流させていただきまして、それぞれの取組を強化していただけるように働きかけを進めているところでございます。 一つ一つの取組自体は事細かなものかもしれませんが、総合的な対策を法律に基づいてしっかり進めるということが大事だと思っておりますので、そうした観点でこれまで取り組まさせていただいてまいりました。
○石橋通宏君 例えば大臣、今監督指導の徹底とおっしゃいました。監督指導の徹底の結果、成果、ちゃんと報告受けておられますか。教えてください。
○国務大臣(上野賢一郎君) この間の監督徹底につきましては、全体としては報告を受けておりますけれども、報告を受けているところであります、全体としてですね。
○石橋通宏君 その報告の結果どうなんですか、大臣の受け止めは。監督指導徹底した、でもこれ、我々ずうっとこの十年お願いしているんですよ、監督指導の徹底なんというのは。ただ、大臣、監督指導の徹底おっしゃいますけど、労働基準監督官の数が絶対的に足りないことも何度も指摘したことは、大臣も既に昨年のこの半年間で現状報告を受けていると思います。少しずつ増えている、微々たるものです。 国際基準、ILO基準全然足りていません。その状況で四百万ある全国の事業場の監督指導の徹底、大臣、現状、どう大臣として受け止めておられるんですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 全体的な行政改革の中でなかなか増員ができないというのは委員御指摘のとおりだと思います。 ただ、我々としてもできるだけ人員を体制を強化をさせていただいて、しっかりとした監督指導ができるように努めたいと考えています。
○石橋通宏君 努めたいと考えている。またこれから半年間掛かって何かやられるんですかね。 大臣、具体的にこういった問題をこの半年間取り組んでこられた、いろいろ問題を認識された。それに対してどういう指導、どういう指示を大臣として出され、その指示されたことは逐一やっぱり現場からきちんと報告を受けていただいて、それが進捗しているのかどうか。進捗していなかったら、それでは足りないわけですから、更なる何らかの対策を講じられる、それがPDCAでしょう。大臣、それ、やられているんですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まさに御指摘のとおりでございますので、今現在でも適宜報告は受けておりますけれども、これからもそうした報告をしっかり受けて、必要な指示ができるように取り組みたいと考えています。
○石橋通宏君 大臣がこの半年間現場をしっかり見られたのであれば、今やるべきは、労働時間規制の緩和ではなくて、むしろ規制強化だと、そしてその徹底だというふうな結論が出されるはずですが、大臣、そうならないんですかね。 さきの参議院予算委員会、先ほど言った小沢委員の答弁に対して、高市総理も過労死認定ラインである上限規制を超えるなどということは決して言いませんと言っていて、大臣、私も同じ考えだというふうに答弁をされています。 大臣、じゃ、二〇一八年に成立した今の残業時間の上限規制、これ、特例基準やってしまうと、過労死水準超えませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員もよく御案内のとおりでございますが、平成二十九年に、連合と経団連、それぞれ両団体が合意をした内容を法制化したものでありまして、この水準につきましては、脳・心臓疾患の労災認定基準、これを念頭に設定をしたものと承知をしています。
○石橋通宏君 答えていただいていないです。今の特例水準は過労死水準を超える水準になるのではないですかという質問です。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 現行の時間外労働の上限規制につきましては、先ほど大臣から御答弁があったとおりでございますが、月単位の規制となっておりますので、業務が集中した場合に、ある仮定のケースですけれども、ある前月の月末と翌月の月初めに時間外労働が集中をしたと。それぞれの月の中では時間外労働の上限規制に収まっているという場合に、その四週間を区切ってみると上限規制に相当する時間を超えるということは生じ得ますが、先ほど御答弁ありましたとおり、この現行の時間外労働規制は平成二十九年に労使が時間外労働の上限規制に関して合意した内容を法制化したものでありまして、脳・心臓疾患の労災認定基準を念頭に、実効性があり、かつ実現可能な内容はこういう内容であるということで、この合意に基づいて設定されたものでございます。
○石橋通宏君 どうして答弁ずらすんですか。 これ、今の基準で特例水準結んでしまえば、単月百時間までできちゃう。平均八十時間云々で、二か月から六か月の平均。でも、大臣、報告、大臣もこれ受けているでしょう。過労死、働き過ぎで過労死になる、これ、六十時間以上でも過労死になっているケースがあるんですよ。もっと少ない時間でも働き方次第で過重労働で過労死に至ってしまっているケースというのはあるんです。だから、あのときも、我々、これでは駄目だと、過労死は止まらないですよと言ったにもかかわらず、当時与党も含めてこのままやってしまって、結局、今現状、過労死なくならないじゃないですか。 大臣、この実態、状況を踏まえれば、重ねて、もうこの今の特例水準を認めているような、過労死水準を超えてしまうような特例はやっぱり認めるべきではないと、大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) やはり、繰り返しになって恐縮ではございますが、平成二十九年にまさに経団連そして連合のそれぞれトップが合意をした内容を基に設定をさせていただいておりますので、やはりそれはそれでしっかり尊重していくことが必要ではないかなと思います。 ただ一方で、長時間労働を是正しなければいけないというのはまさに委員おっしゃるとおりでありますので、これに基づく指針等もございます。そうしたものを徹底をすることによって長時間労働の是正というのを果たしていきたい。実際、六十時間以上の労働者の人口比は、比率は低下をしておりますので、更にそういった取組を強化していくことは大切だと考えています。
○石橋通宏君 大臣、逃げないでくださいね、現実から。もう二〇一八年、その前の労使がどうのこうの言われますけど、連合だってそのときに相当意見を言っていたはずです。それを一切無視して、そういうことを言うのはやめていただきたい。 それから、二〇一八年に導入してからもうかれこれこれだけの歳月がたって、現実は過労死、精神疾患がなくなっていないどころか増えているということに対して、大臣としての問題意識、それを確認しているのに、やれ一七年にどうのこうのって、余りに無責任な答弁を事務方もされるのはいかがなものかと思いますよ。これを現実を踏まえてきちんと対応するのが大臣の責任だと思います。 我々は、重ねて、むしろ、この特例水準を当時認めてしまった、この結果こういう状況だ、だったらやっぱりそれを改善しないといけないと、むしろ特例水準見直してきちんと、誰もが安心して、過労死に至るようなむちゃな働き方、そんなのが合法的にやられるような状況は改善する、大臣、それこそ大臣がリーダーシップ取ってやるべきだということは強く申し上げておきたいし、これはずっと追及していきますからね。 それから、裁量労働制の問題についても小西理事からもありました。 改めて、資料の二、資料の三。これも大臣、これ厚労省の実態調査、もう何年か前ですけれども、結果的に裁量労働制の方が長時間労働の割合が多いとか、裁量労働制なのに裁量がないとか、裁量労働制だけれど結局賃金が高くないとか、むしろ制度の問題、まあ我々これ経営者の都合で働かせ放題制度だというような指摘もさせていただいてきましたけれども、現実、厚労省の調査でもこういう実態があるわけです。大臣、だから今やるべきは、裁量労働制の規制緩和をするのではなくて、むしろこういう濫用、悪用の実態があることを踏まえて規制を強化する方向に議論するのがこれまた大臣の労働者の安心、安全、働き方守るためにすべきではないかと。 大臣、改めてどういう答弁されますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員の資料からもあれですけれども、裁量労働制の実態調査、そしてその分析でございますが、まず一日の平均実労働時間、これにつきましては委員からもお示しありましたが、裁量労働制の適用労働者の方が非適用の労働者よりも若干長いという結果が出ております。また、適用労働者における一日の平均実労働時間数は一日の平均みなし労働時間数よりも長くなる、そういったことも出ております。 一方で、専門型、企画型共に約八割の方が制度の適用に満足をしている又はやや満足をしているという回答をされているのも事実であります。 回帰分析、この結果を回帰分析したところによりますと、制度の適用によって労働時間が著しく長くなるとは言えない、処遇が低くなるとは言えない、健康状態が悪化するとは言えない、何か否定の言い方で恐縮なんですが、こういう結果の分析もいただいているところでありますので、いずれにいたしましても、こうしたことも踏まえて議論をしなければいけないというのはもちろんそのとおりだと考えております。 裁量労働制につきましては、先ほど満足度のお話をさせていただきましたが、やはり労使双方、適正な運用がなされれば労使双方にとって一定のメリットのある働き方だと考えております。ただ一方で、委員からの御懸念もあろうかと思います。労働者、制度の趣旨に沿っていない運用がなされた場合には、健康確保あるいは処遇の改善等の観点から、処遇の確保などの観点から非常に問題があるとも考えておりますので、その両面の点を十分考慮しながら検討を進めることが必要だと考えています。
○石橋通宏君 労側は徹底的に裁量労働制の緩和拡大には反対だということを明言をされておりますので、大臣、何やら労使がどうのこうの、こうのこうの言われますけど、労側はそのことを明確にしていることは大臣重々御承知だと思いますので、そのことはきちんと言及していただきたいというふうに思います。 よく労働時間を増やしたい人がいるんだみたいなことを言われる。厚労省のこれまた働き方改革関連法施行後五年の総点検等で労働時間を増やしたい人が一〇%、約一割いるということをもってそういうことを言われる人もいるのかもしれませんが、ほとんどの方々はやっぱりもっとお金を稼ぎたいんだと、生活が苦しいんだと、家計が大変なんだということでそれを希望されている人が六割なんですよ。 でも、大臣、裁量労働制でもっと働いたら給料増えますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) それはそれぞれのケースによって、どのような契約内容によるかによって変わろうかと思いますが、いずれにしろ、その働かせ放題で残業時間を、残業時間の規制がありませんので、残業手当なしで働かせ放題というようなやり方があれば、それは良くないことだというのはもちろんであります。
○石橋通宏君 裁量労働制適用されたら、もう労働時間、一生懸命働いても給料変わりませんので、増えないんですね。なので、そこは大臣、きちんと理解をされて対応された方がいいと思いますので、改めて、今後、今大臣言っていただいた、むしろ裁量労働制、この適正化、徹底を図る。徹底されていないようであれば、むしろ、やっぱりこの裁量労働制の在り方自体をむしろ規制を強化する方向での議論、検討を、ちゃんと労働者の意見、労側の意見も聞いていただいて対応いただきたいということ、これ今後もしっかりこの委員会の中で検討させていただきたいと思います。 いろいろ昨年の十一月の臨時国会のときの所信質疑で質問して、大臣に、勉強します、研究しますと言っていただいたこと、今日やりたかったのですが、余り時間がないので、それまた今度の機会に回したいと思いますけれども、一つだけ、重ねて、大臣、昨年、さっきハラスメントのことについて触れていただきました。残念ながら、やはり今もなお、多様な、いろんな形態のハラスメントによって、労働者が就業継続が困難になったり、時に命を失ってしまうような事態にまでなってしまっていると。 なので、去年、臨時国会のときにILO百九十号条約について触れさせていただきました。職業における暴力、ハラスメントを根絶をするためのILO条約ということで、大臣、これやっぱり是非この批准に向けて、日本が国内法制の整備、早期の批准実現、これやってほしいという声がすごく強く上がっているんです。 大臣、昨年十一月に勉強しますと言っていただいた、その後、勉強の成果はどんな感じでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) これは、勉強すると言ったかどうかあれなんですが、いずれにしましても、これ、条約の各条文について、改正労働施策総合推進法の内容も含めまして、国内法制との整合性に関する疑問点、これを洗い出す作業を行ってまいりました。一定その洗い出しが終了しておりますが、様々な疑問点が出てまいりましたので、これは、ほかの批准国の例などの情報収集を現在行っております。 ですから、疑問点が明らかになりつつありますので、そうしたことを踏まえて、更なる精査も行いながら、各省庁連携をしながら、締結に向けた検討も進めていければというふうに考えております。
○石橋通宏君 これ、是非、今日、自見さんもおられますが、超党派のILO議連で百九十号条約の国内法制との整合性の問題は厚労省に精査して報告をしてほしいということもお願いをしておりました。大臣、今、一定の整理が付いたということですので、またそういった場も含めて、きちんと整理をさせていただいて、批准に向けた努力、我々も応援していきますので、是非一歩一歩前進をしていただければというふうに思いますので、ハラスメントで働く方々が命を落としてしまうような、働けなくなるような、そんな状況はとにかく根絶をしていかなければいけないという問題意識は共有いただけると思いますので、その状況をつくるためにも御努力をいただければと思います。そのことを、エールをお送りしておきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、済みません、行かせていただいて、スポットワーク、隙間バイトの問題もかねてからいろいろと議論をさせていただいてまいりまして、厚労省にも、少しずつかな、問題意識を持っていただけたのではないかなというふうにも思いますが、その努力もあってかなかってか、今月になって、スポットワーク協会がかねてから出しておりました考え方なるものの改訂版を出されました。 オリジナルの、昨年段階の改訂版は相当に問題があると指摘を私もさせていただいたし、専門家、有識者からもかなりの問題があるという指摘があって、厚労省の方でも協会の方とやり取りを表に裏にやられたのではないかな、その結果が改訂版なのかなというふうにも思っておりまして、資料の四に今日お付けをしておりますが、厚労省のそもそもの、資料の五、スポットワークの労務管理。 じゃ、大臣、確認なんですが、今回協会が出した考え方改訂版、これは少なくとも厚労省の方針、厚労省のその労務管理としてお示しをいただいているもろもろの扱いと整合性が取れたものになっているというふうに、大臣、ちゃんと言っていただいても大丈夫なものなのでしょうか。御答弁ください。
○国務大臣(上野賢一郎君) この協会のリーフレットの内容自体について、これ民事上の問題でもありますので、見解を述べるというのは少し差し控えさせていただきたいと思いますが、今般の改訂につきましては、やはりその厚生労働省のリーフレットとの整合性も踏まえて検討されて改訂をされたものだと考えています。
○石橋通宏君 いや、大臣、厚労省もね、ようやく問題意識を持っていただいて、この資料の五にあるようなスポットワークの労務管理、我々はもっと強いものをきちんと出してほしいというふうにお願いしておりましたが、まずは第一歩としてこの労務管理出していただいたわけですね。 今回、じゃ、スポットワーク協会が見直しをされたというのであれば、厚労省としてきちんと評価すべきじゃないですか。多くの今労働者がこのスポットワークを活用されている。私自身はその問題意識については昨年からずっと共有もさせていただいてきましたけれども、現実として多くの労働者がこのスポットワークを活用している。ということであれば、きちんと労働者の権利や労働者の基本、安心、安全も含めて守られる形でこれが実行されることが、厚労省、大臣の責任だと。だったら、この改訂版がこれに合致して適正なものになっているかという判断をちゃんと示された方がいいと思いますよ。 大臣、示されないんですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 先ほど来申し上げましたとおりでございまして、やはりその民間の協会が作られたものに対して、私どもが一々、逐一申し上げるというのもこれもどうかなというふうに思います。 ただ、先ほど来申し上げましたとおり、相当改訂に当たっていろいろと検討されたのではないかなというふうに考えておりますので、引き続き協会の対応については注視をしていきます。
○石橋通宏君 弱いと思います。もうちょっときちんと厚労省として、大臣、これがどうか、適合がしているのかどうかという判断出された方がいいのではないか。 ちょっと私も心配しているのは、特に、雇用の成立の時点、それからそれが、雇用者、使用者都合でその仕事がなくなってしまったとき、その場合の休業手当の扱い、使用者責任、こういったことについて、例えば資料の五で、休業手当について、これ、まあ厚労省の立場というのは、会社の都合とは何かということで、天災事変のような不可抗力の場合を除く全ての場合のことで、使用者側に起因する経営上の障害も会社都合に該当するというふうに示しておられるわけです。 翻って、この資料の四の考え方改訂版で、使用者からの解約が認められると考える場合で、幾つも不可抗力以外の事由が書いてあります。 これ、これで厚労省の立場に合致しているのかどうかということで、私、個人的にはまだ疑問があるんです。だから聞いているんです、大臣。大臣、うなずいておられますけど、厚労省としてこれきちんと精査するべきではないですか、改めて。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 スポットワーク協会が本年改訂をされましたリーフレットの内容につきましては、民民の問題、民事上の問題ですので、これについて内容のいい悪いということを行政から、まあ決め付けるといいますか申し上げることは差し控えたいと存じますが、内容的に、例えば改訂前と改訂後を比較をいたしますと、従来から当委員会始め関係者から指摘がありました労働契約成立後の解約について、まず労働契約成立後、使用者からの解約は原則として不可という考え方を示された点ですとか、従来は掲載ミスについても解約理由になるというふうにされていたところを撤回されたでありますとか、そういった様々な議論を踏まえた内容となっていることは事実だろうと思います。
○石橋通宏君 それは事実です。だから、私は今、例えば休業の扱い、手当の扱い、そういったことも含めて使用者責任によるどうの、そこが極めて大事なんですよ、いろんなことに関わるから。だから、その点についての判断をお願いをしたわけですけれども、この点について、私は重ねて、厚労省としてきちんと態度を示すべきだというふうに思いますので、これ今後またやり取りをしていきたいと思います。 それからもう一つ、ここ二年ぐらいずっと継続的に厚労省に対応をお願いしてまいりましたが、日本にある外国公館における、そこで働いておられる多くの労働者の皆さんがおられるんですけれども、こういった労働者の皆さんの基本的権利の一つとして、社会保険、実は多くの人たちが社会保険に入れていない、加入できていないと、除外をされてきたという問題について指摘をさせていただきました。 この間、厚労省でも問題意識共有いただいて、いろんなお取組をいただいて前進してきたというふうに理解しておりますので、ちょっと簡潔にこの間の取組と現状についてここで御報告をいただければと思いますので、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御案内のとおり、任意適用という取扱いになっております。これにつきましては、昨年成立いたしました年金改革法で附帯決議がありまして、現行の取扱いを改めて検討すべきだと、そうした趣旨の附帯決議が付けられておりますので、それに沿って見直しを検討しております。 具体的には、これまで外国の公館を対象に計二回説明会を開催をさせていただきました。現状の取扱いや見直しについて説明を、見直す方向性について説明を行って御意見もお伺いをしております。 各国からは予算的な課題を始め様々な御意見をいただいておりますが、こうした課題も整理をしながら、できるだけ速やかに被用者保険が適用されるように、外務省とも連携をしながら調整をしていきたいと考えています。
○石橋通宏君 これまで任意で、多くの労働者の皆さんが残念ながら社会保険に入れていなかったということ、それに対して、原則適用するんだということで方針出していただいたこと、これ、現場の皆さんからすごく厚労省の対応評価をいただいておりまして、そのことについては対応に感謝申し上げたいと思います。 あとは、なかなか、おっしゃったとおり、予算も関わる話かもしれませんし、いろんな多種多様な国の皆さんが今対応どうするか御協議をいただいているので、なかなかあした、あさってというわけにはいかないことは重々理解をしますが、この状況がこれまでもうずうっと長期にわたって残念ながら置き去りにされてきたことを考えれば、やはり速やかに適用していただくことが必要だと思いますので、是非一刻も早く適用が実現するように引き続きの努力をお願いしたいと思いますし、我々もその点については応援していきたいというふうに思います。 あと、ちょっと何点かあるんですが、これやっておかないといけないので、ちょっと順番変えさせていただいて、これ、昨年の法案審議のときに、医療機関、病院の赤字問題、経営難の問題について取り上げさせていただいて、とりわけ私の出身の島根県の自治体立病院の極めて厳しい経営状況について取り上げて、政府が、これからどう厚労省として、この本当に地域地域で懸命に住民の皆さんの命を守っていただいている現場の病院、医療機関、そして従事者の皆さんの安心、安全を守っていただけるのかということで対応をお願いしておりました。 その後、補正予算があり、今審議をしている来年度予算があり、こういったところで、具体的なその医療機関の安心、安全を確保していただくための様々な支援措置等講じられてきたと理解をしておりますが、それによって本当に、私が取り上げた島根県の自治体立病院も含めて、こういった厳しい経営状況、赤字状況が改善をされて、従事者の皆さんの安心もつくられて、これからも継続的、持続的に医療を守っていただけることになるのかどうか、大臣からきちんとした説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 昨年の十二月に本委員会で委員からも御指摘のありましたとおり、医療機関は物価や賃金の上昇に直面をしております。その際御指摘のありました自治体立病院につきましては、令和六年度における全病院の経常損益を見ますと、前年度から約千九百億円悪化をし、約四千億円の赤字となっております。 この点ですが、昨年の質疑の際には、前年度から約千四百億円の悪化と誤って申し上げました。自治体立病院の深刻な経営状況について誤った印象を与える可能性のある発言でありまして、石橋委員には議事録の修正を御了承いただいたところでございます。 こうした状況を踏まえまして、今委員から御紹介のあったとおり、補正予算の約一兆円規模のパッケージで支援をさせていただいております。これにつきましては、病院について既に三月六日から順次振り込むなど、早期執行に努めております。 令和八年度の診療報酬改定は御案内のとおりでございますが、とりわけ地域で救急の受入れなどを担っていただいている、そうしたところを重視した報酬となっておりまして、自治体立病院も含めまして相当の経営の改善につながるものだと考えているところであります。
○石橋通宏君 現実、現場の病院、医療機関の皆さんが本当にこれによって経営状況を改善され、安心してこれからも継続していただけるかが大事なので、ちょっとまた現場の状況などを、大臣、共有させていただきたいと思いますので、対応をよろしくお願いします。 最後に、黒田局長も来ていただいていますが、介護の問題もかねてからずっと取り上げて、特に、前回の訪問介護報酬引下げによって、訪問介護、現場極めて厳しい状況だということもずっと申し上げてきました。訪問介護の事業所さん、なかなか本当に立ち行かなくて、倒産、廃業増加してしまっているという現状が続いているし、現場の担い手の皆さんも本当に厳しい状況で、それでもなお頑張っていただいております。 これも、現場の処遇改善が何としても大事だと。今春闘の話も先ほども出ましたけれども、今、大手はもう五%、六%、七%。連合平均でも五・二六%。中には七%、八%。介護従事者の皆さんの処遇も、大臣、現場で頑張っていただいています。それに見合う、いや、それ以上の、全産業平均に追い付き追い越せ、ずっとお願いしておりますが、それぐらいの処遇改善実現しないと続けられません。 大臣、これ約束してください。必ずそういった処遇改善抜本的に実現をする内容で、期中改定も含めてやっていくと。メッセージを是非お願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 介護事業所に関しましては、委員御案内のとおり、大変厳しい状況、また人手不足に直面をするなど、厳しい状況が続いております。令和七年度の補正予算におきましても、しかるべき対応を取らせていただきました。これは緊急的な対応でございますので、今般、令和九年度の定例改定を待たずに、令和八年度に介護報酬改定を実施をすることとしております。 また、こうした取組を通じまして、介護分野の職員の他職種との遜色のない処遇改善、これに向けてしっかり取り組ませていただきたいと考えています。
○石橋通宏君 終わります。
○委員長(小川克巳君) 午後一時に再開することとして、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山内佳菜子君が委員を辞任され、その補欠として鬼木誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 昨年十一月二十日の厚労委員会の質問で、原薬が過度に中国に依存している抗生物質ペニシリンやコロナワクチンの国内製造への支援はしても、その出口、その後、備蓄する、定期的に買い上げるなどの一貫した支援がないと指摘をさせていただきました。その後、臨時国会後、一月になって、予備費から七十一億円の予算を付け、備蓄と買上げの道を開いていただいたことに、上野厚労大臣に感謝を申し上げます。ありがとうございました。 その際の質問の大臣のコメントを短く再び御紹介させていただくと、特定重要物資として指定をし、生産体制の維持に必要な製造費等の経費につきまして支援を行っているところでありますが、その後のフォロー、これをどうするかについても重要な御指摘だと思いますので、我々としても十分そうした認識を持って検討していきたいと考えています、大臣はこう前向きにお答えをいただきました。 そこで、質問をさせていただきますが、特定重要物資に指定されているペニシリンなどベータラクタム抗菌薬、それから、国の方針で国内のワクチンの製造力を維持するんだということで国内開発した新型コロナワクチン、これも含めた備蓄や買上げ、国の政策にのっとって協力した製薬会社などへの出口についても、しっかりと支援が前もって決まっていると、喜んで国の施策に製薬会社でも協力できると思うのですが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) お答えをいたします。 委員におかれましては、この問題に対しまして大変熱心に御尽力をいただき、御提案をいただいておりまして、ありがとうございます。 ベータラクタム系抗菌薬につきましては、経済安全保障推進法に基づきまして、製薬企業がその原薬の国内生産体制を整備する費用に対して補助を行っておりますが、国産原薬を用いることに伴いましてコストが相当程度増加をすることが想定をされまして、これが非常に大きな課題だと認識をしております。 このため、この法律に基づく特定重要物資に指定をし、製薬企業が国内で原薬を製造する体制の整備などを行っておりますが、引き続き、中医協でも安定供給確保に向けた必要な対応について今議論が行われているところであります。どういった支援措置などがとり得るか、少々お時間をいただく形になりますが、これらの医薬品が国内供給、これしっかりされるということが非常に大事でありますので、この環境整備に取り組ませていただきたいと考えております。 また、ワクチンのお話もありました。これにつきましても、生産体制の整備を支援、コロナワクチンですが、生産体制の整備を支援するとともに、生産体制の維持に必要な製造費等の経費について支援を行っております。 今後の生産体制の維持確保でありますが、まず日本成長戦略会議の中の官民投資ロードマップ素案、また本日閣議決定をされましたMCM戦略、これにこのワクチンの体制整備につきましても今明記をさせていただいておりますので、これについては、必要な支援の在り方につきまして、こうした戦略等も踏まえて具体的に十分検討していきたいと考えております。
○芳賀道也君 答弁ありがとうございます。 資料でも、ペニシリン系の原料が三十一年ぶりに国内で製造ができたというニュースであるとか、その一月の抗菌薬の積み増しの七十一億円の資料も付けさせていただきました。 国の求めに応じて、呼応して頑張っていた製薬会社が、言わば協力はしたけれども、正直者がばかを見るというようなことにならないように、しっかりとした支援を約束していただきたい。その点はどうでしょうか、一言で結構ですので。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員と問題意識は共有をしておりますので、具体的にどういった支援ができるか、これは関係省庁ともよく相談をして取り組ませていただきたいと考えております。
○芳賀道也君 よろしくお願いいたします。 次に、ペニシリン、三十一年ぶりに原薬ができました。しかし、これ、原料から製剤、錠剤であるとか注射薬にするには今度は製剤工場も必要ですが、薬というのは長年やっぱりコストがとにかく削減されてきましたので、この系列の製剤工場などが、まあ中国とは言いませんが、東南アジアなど、やはりコストが安く生産できるところに国内から既に移転している、こういったことがあると思うんですけれども、緊急時のため、この原料はできたけれども、製剤はやっぱり国外でやらなければいけない、このような状況では困る。 今度は製剤の力も国内に取り戻す、このことも重要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) 製造能力に関するお尋ねでございますが、医療上の重要性が高く、かつ原材料の原薬の製造を特定国に依存するベータラクタム系抗菌薬につきましては、海外からの供給途絶リスクに対応するため、経済安保法に基づく特定重要物資として指定させていただいております。基金を設置の上、製薬企業が国内で原材料や原薬を製造する体制の整備への支援を行っているというところでございます。 原材料や原薬だけでなくて、製剤の安定供給体制の確保も重要であるというふうに考えておりまして、原薬以外にも最終製品の備蓄等の補助というのも現在行っているところでございまして、こうした取組により、安定供給体制の整備についても取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 短く、イエスかノーかでお答えいただきたいんですけれども、例えば、中国からの原料が途絶えたと。あしたからというわけにいかないでしょうけど、じゃ、来週から急遽、原料はあるんだから、ほかの製薬会社に頼んで、じゃ、作ってもらおうということ、そういったことが今の法制上可能なのかどうか、そのことについて、イエスかノーか、できるかできないのか、そんな認可がすぐに下りるものなのかどうか、それだけお答えいただけますか。
○政府参考人(森真弘君) いわゆるその別の工場で作る際にどの程度掛かるかというのは、これはケース・バイ・ケースでございまして、一定の時間は要するものというふうに考えておりますが、ただ一方で、現在、この製剤を作る過程については、日本でも幾つかのメーカーが作っているところでございますので、本当に緊急事態になった場合についてはそういったところも活用しながら対応していくことが必要だというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 必要なのは分かりますが、法的に、じゃ、できるのか、法の立て付けで、そのことをイエスかノーかだけでお答えください。
○政府参考人(森真弘君) 今の立て付けで一定のその承認等の手続を踏むということは必要になるというふうに考えております。
○芳賀道也君 すぐにはできないということですので、やはりこうした製剤の能力も国内で確保する、このこともしっかりと行っていただきたいと思います。 それから、この一連の中で、ペニシリンはできたけど、バンコマイシンも最後のチャンスなんだよと聞きました。 私もよく分かってはいなかったのですが、これ、薬だから化学的に合成すればいいのかなという程度の認識だったんですけれども、どちらかというと、微生物に作ってもらうということは、酒造りでやっぱり杜氏と同じように経験がないと駄目なんだと。三十年、三十数年ぶりだと、かつて日本で作った経験者が辛うじて残っていると。だから、今最後のチャンスなんだということで、そのほかの特定物資に指定されていないメロペネム、バンコマイシン、セフトリアキソン、これも重要物資に指定しなければならないのではないかと思いますが、同様に、やはり日本化学療法学会も同様の主張をしております。いかがでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) メロペネム等に関する、バンコマイシン等に関してお尋ねでございますが、現在、特定重要物資として指定されているのが四種類のベータラクタム系抗菌薬というふうになっているところでございまして、この特定重要物資の指定に当たっては、その重要な医薬品に対して、医療上の必要性がどの程度あるのか、それからサプライチェーンの潜在的リスクがどの程度あるのかというのを評価させていただいて、定期的に点検を行った上で検討するということになっているところでございます。 御指摘のそのメロペネム、バンコマイシン、セフトリアキソンの三成分については、現在、特定重要物資として指定されてはいないところでございますが、供給確保医薬品のサプライチェーンリスクについては令和八年度に点検を行うこととしておりまして、そうした結果も踏まえつつ適切に対応していきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 質問でも触れたんですが、経験がないとなかなか作れないという面で、今やらなければならない最後のチャンスなんだという認識はおありかおありでないか、イエスかノーでお答えください。
○政府参考人(森真弘君) おっしゃるとおり、抗菌薬の製造、本当に経験、ノウハウがないと全くできないというふうに聞いております。 今回も、ベータラクタム系の話ですけど、数十年前にその技術者がやっていたことが、たまたままだ働いていらっしゃったということでできたケースもあるというふうに聞いておりまして、そうしたノウハウも大切にしながらやっていきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 大臣もこのやり取りをお聞きいただいています。最後のチャンスですので、是非早急に進めていただきたいと思います。 次に、確かに昨年末決定した診療報酬アップ、介護報酬アップはありました。我々はまだまだ足りないと、これでは病院が潰れちゃうということを言っているわけですけれども、そこに加えて、令和のオイルショックにつながるのではないかという事態が生じております。 この物価上昇にとてもこのアップが追い付いていない中で、医療・介護分野だけでなく、障害福祉でも緊急のこれから支援策が必要になってくるのではないか。今の予算で、来年度予算での取組も含めてですし、また、こういう状況が悪化したら期中改定なども含めて速やかな、その現在の状況に応じての支援行っていただけるのかどうか、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) お答えをいたします。 まず、医療分野でございますが、御案内のとおり、令和七年度の補正予算においてパッケージを措置をいたしました。さらに、令和八年度の診療報酬改定におきましても、物件費の増加に対応すべく物価対応料の新設などを講じておるところであります。今後、経済・物価動向が大きく変動をして医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、加減算を含む必要な措置を行うこととしております。 また、介護分野、そして障害福祉分野につきましては、令和七年度の補正予算による緊急的な対応、これに加えまして、令和九年度の改定を待たずに令和八年度に介護報酬改定、障害福祉サービス等報酬改定を実施することとしております。 令和九年度の定例改定におきましても、事業者の経営状況などを適切に把握をした上で、物価あるいは賃金、この上昇を適切に反映するための対応を実施をしていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、今、イラン情勢等も中東情勢も緊迫をしております。こうした影響が国内の物価水準にどのような影響があるかということは十分に注視をしていかなければいけないと思いますし、それをしっかり把握をした上でどういう対応が必要かということは考えることが重要だと考えております。
○芳賀道也君 状況を見て速やかな対応が必要だというのは当然ですが、関連して、このアメリカ、イスラエルによるイラン攻撃の影響で中東からの原油あるいは石油製品の輸入が滞っている。医薬品の包装材も含めて、医療に使う資機材の原料供給にもやや不安が出ています。 これ、先手を打って、先回りして対策を取ると、取っておくというのが重要だと思いますが、こうしたことについて大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 医療用の医薬品であったり、あるいは医療機器につきましては、平時より、供給不安のおそれが発生した場合などには企業に対して厚生労働省への報告を求めているところであります。供給不安の迅速な把握に努めているところです。 現在、直ちに供給が滞るという報告はありませんが、今般の中東情勢の影響については、緊密に企業と連携を取って、安定供給に関する情報の把握などを行っていきたいと考えています。その上で、課題が生じた場合には必要な対応を取ってまいります。
○芳賀道也君 例えば一つの例としてですけれども、薬の包装材が上がる、薬価はすぐには変わらない。それから、配達するためには、命に関わるものですから、少量でも、例えば山形などでも、遠いところまで医薬卸は配達しなきゃいけない。そうすると、ガソリン代も値上がりすれば、合わなくて赤字になってしまうということがありますが、そういったことにも機敏に対応していただけるのかどうか、一つの例ですけど、大臣、いかがでしょう。
○政府参考人(森真弘君) 個別具体的なケースについては、本当に状態を、状況を把握しながら対応していくことになると思いますけれども、必要な薬がきちんとその患者さんの元に届くというような対応というのは、必ずやっていかなければならないものだというふうに考えております。
○芳賀道也君 安心のためにも、こういう状況になったらこうやるんだと、先回りしてアナウンスをしておくというのも大事だと思いますので、大臣、その点もよろしくお願いします。 それから、具体的に既に調査をして、例えば幾つかの例だけでいいんですけれども、こんな資機材についてはこういう対応をしているよという具体例があれば、参考人にお願いしたいんですけど。
○政府参考人(森真弘君) 先ほどから申していますとおり、平時より、医薬品の供給状況等について業界等と連携を密にしてやっているところでございまして、今回は、平時よりも緊密に連携取って情報把握に努めているところでございます。 その際は、医薬品の包装材とか資機材を含めて、特段の対象物資というのを限定することなく情報収集を行っておりまして、今の段階で緊急に課題が生じているという認識は、というふうには把握してございませんが、課題が生じた場合には必要な対応というのを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 是非、コロナ禍でもいろんな、手術用の手袋であるとかマスクだけでなく、なくなったものがあって混乱が生じました。先回りして対策をしていただくことをお願いします。 次に、いわゆる耐性菌に効く薬を国内で開発するには、患者に協力してもらって、治験もなかなか患者数が少ないので難しい、さらには、実際に薬を開発しても、使ってもらえる患者数が少ないのでなかなかビジネスにならないということで薬の開発が進まないという点があります。 また、先日もニュースにもなっていましたが、九州に多いと言われる成人T細胞白血病でも、資金が少なくて開発が進まなくて、クラウドファンディングまでやって資金を集めているという、命に関わる薬がクラウドファンディングしないと開発されないという国であっていいのかという思いがあるんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今お話しの、患者数の少ない希少疾病に対するものだと理解をしておりますが、そうした治療薬というのは本当に必要な人にしっかり届けるということが大事でありますので、非常に重要な御指摘だと考えております。 今、AMEDを通じまして、企業などによる研究開発の支援、これをやらせていただいておりますし、希少疾病用の医薬品として指定をされた品目につきましては、医薬基盤・健康・栄養研究所を通じた助成により、開発経費の負担の軽減を図る、また、優先的に承認審査を行うなどの取組を実施をしているところであります。 また、それに加えまして、例示として御提示をいただきました薬剤耐性菌向けの抗生剤につきましては、これは余り使い過ぎると薬剤耐性菌向けの抗生剤の効かない場合が生じますので、できるだけ抑制的に使っていただく必要があるということで、上市用の薬に対しましては、一定額の収入を支援をして研究開発などを促進する取組を進めております。そうした取組をしているところでございます。 また、成人T細胞白血病につきましても、AMEDを通じて治療薬の開発の研究支援を行っています。 そうした支援、様々な支援策を通じて、患者数の少ない疾患に対する治療薬、これをしっかり確保していくことは大事ですので、そうした取組をこれからも充実できるように努めていきたいと考えています。
○芳賀道也君 是非、患者数の少ない命を守る薬、しっかりとやっていただきたいと思います。 次に、資料で新聞記事を、ちょっと前のものですけれども添えました。 山形県最上町の建設会社大場組では、若い人たちにがん検診を積極的に受けてほしいということで、毎年山形県内の若者のがん検診に多額の寄附を行っています。スタートした二〇一七年から二〇二一年度は、山形県で二十代、三十代の男性、女性のがん検診がワンコイン五百円で受けられるようにしていた。もう二二年度からは無料で、五百円も要らないということで、大腸がん検診、それから肺がん、そして乳がんなど、胃がん、この合わせて四種類のがんの検診、検査が受けられるようになっています。 データで見ると、千六百人の枠、最新のデータではこの枠ほぼいっぱい無料で検診、検査を受けている。無料にすると若者も検査に足を運んでくれるという山形でのデータがあります。 是非、がん検診をできるだけ負担を低く、あるいは無料にして、若者も含めて積極的に受けてもらえるように促すべきだと思いますが、厚労省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 今現在、我々が健康増進法に基づいて行っております市町村が実施するがん検診、これにつきましては、科学的な根拠に基づいて、社会全体としての死亡率の減少効果という利益が偽陽性などの不利益を上回ることが明らかとなった検査方法、またそういった対象者というものを指針に定めた上で地方財政措置を行っているという立て付けになっております。 したがいまして、現在行っているがん検診は、指針におきまして四十歳以上を対象としている肺がん、大腸がん、乳がん及び五十歳以上を対象としている胃がんがございますが、これらがん患者数の全体のうち、検診対象年齢が占める割合が極めて高く、具体的に申し上げますと、肺がんでありましたら四十歳以上が実に九九・七%を占めているというところでございまして、いずれにおきましても九割以上ということであります。 死亡率の減少効果というものが、発症率、好発年齢が低い年齢層では確認がされないということが事実としてございます。こういった知見を我々は踏まえながら、各がん検診の対象年齢を定めさせていただいております。どうしても、地方財政措置を入れるに当たりまして、一定のこの科学的根拠に基づいた考え方ということは極めて重要になるというふうに思っております。 一方で、その対象年齢層であったとしてもその受診率というものが必ずしも我々が目標としている数値まで届いていないと、こういったことにつきまして、より一層多くの方にがん検診受診していただけるような方策を検討してまいりたいと思っています。
○芳賀道也君 この新聞記事でも、今日も自見委員が職場と協力して検診進めるべきではないかという御質問されていましたけれど、当時は勤務先のがん検診のオプションは三十五歳からだったということで、この方は二十代で発症して三十代で亡くなっているということなので、やはり若い人もがんにならないわけではないので、より無料での検診、希望すれば受けられる、こうした仕組みを考えていただきたいと思います。 次に、地元の医師会の総会に出席しましたら、特に膵臓がん、五年生存率がいつまでたっても上がらないんだと、これ検診も含めて何とかしてほしい、こういう訴えがありました。そうしたらある先生が、尾道方式といういい方式があって、山形大学医学部でもこれを取り入れようと今頑張っていると。 検診であるとかこうした全国の優れた取組、これが広がるように、国も、いい取組、実績上げているこういったものを全国に広がるようにサポートしていただく、そういうことが必要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。簡潔にお答えいただけたら。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 今、先生の方から例示で出されました膵臓がんですけれど、膵臓がんにつきましては、社会全体としてのその死亡率の減少効果、これが確認された検診の手法がないために、ただいま現在におきまして、健康増進法の検診項目の中に位置付けられていないということであります。 一方で、その他の位置付けられているがん検診につきましては、地方自治体それぞれ工夫をされているもの、こういったものにつきましては、国の方で整理をして横展開を図っているというところでございます。
○芳賀道也君 今、大学病院も大きな赤字、地方の病院も大変です。そんな中で、この膵臓がんの検診に必要なEUS、超音波内視鏡であるとか、核磁気共鳴胆管膵管造影、MRCPなど設備が必要なんですが、こうした例えば講習会であるとか、こうした設備の導入に国が補助をしていただくなんてことはできないものなんでしょうか。これも簡潔にお答えいただければ。済みません。
○政府参考人(大坪寛子君) 繰り返しになりますが、現在、膵臓がんにおきましては、その死亡率の減少効果が期待される手法が確認されていないため、健康増進法上の検診としては位置付けられておりません。 一方で、先生がおっしゃっている症状がある場合には、今先生がおっしゃったような手法での医療提供ということが行われるんだと思っておりますけれど、それはそれぞれの医療資源の中で考えていくことかなというふうに思っています。
○芳賀道也君 次です。 子宮がん検診について、答申を受けて、せっかく新しい科学的な検査法が導入されて、約二年たちます。しかし、なかなかこの新しい検査法が全国で行われていない。これ、せっかくの新しい検診が行われていない理由、これを理由を調べてちょっと進めるべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 御指摘のとおり、子宮頸がんにつきましては、これまでの細胞診による検査、これと、令和六年四月から導入をいたしましたHPV検査単独法、このいずれかを自治体が選択して実施をしていただいているというところになります。細胞診は二年に一回でありまして、二十歳以上、HPVの検査単独法は五年に一回ということを原則としておりまして、診断の検査結果に応じてその次の検査の間隔が異なってくるというやや複雑なアルゴリズムになっております。 現在で、まだ多くのところが、自治体が導入を選んでいないわけでありますが、未導入の自治体に話を聞きますと、やはり、その検査間隔が個人の検査データ、検査結果に応じて異なるということ、検査結果を含めたデータベースを管理して適切に受診勧奨を行う体制、これの整備に時間を要するという御意見をいただいているところであります。 多くの自治体でこの導入を進めていただけるよう、先行して導入されている自治体の取組などを周知してまいりたいと思っております。
○芳賀道也君 伺うと、数か所の自治体しかまだ実施できていないということですので、これは実施できない理由を考えて、せっかくの新しい科学的な検査法ですから、進める方向に進めていただきたいし、それからもう一つ、これ、なかなか新しい検査法が進まないので、例えば山形県の最上郡には様々な自治体がありますが、新庄市だけがちょっと予算の負担が大きくてできていないんですけど、それ以外の町や村は全てのところで、この中間に位置するというんでしょうか、従来の検診に加えて、感染の有無を、ウイルスの感染の有無を調べるという併用法をやっています。この併用法についても、自治体の予算負担が特に大きな市などでは大変なんですが、これも、この新しい検査法が普及するまでの間、地方財政措置があるような形でこれ認めていただくようなことはできないのでしょうか。
○政府参考人(大坪寛子君) 繰り返しではございますが、今、指針に位置付けられている検診の方法というものがその死亡率減少効果が確認されたもの、これに尽きるところでありまして、子宮頸がんでありましたら、二年に一遍の細胞診又は五年に一度のHPVの単独検査ということでありまして、先生今御指摘の、同時に併用して二年ごとに行うということに関しましては、その死亡率の減少効果ということを確認されているわけではありませんので、指針において推奨していないというところであります。
○芳賀道也君 それから、このHPVのワクチンの接種ですけれども、前に質問したときには、まだ男性に対してのワクチン接種、エビデンスがないということでしたが、今回エビデンスが認められて、肛門がんなど幾つかには効果があるということになりました。しかし、それを受けて、まだ男性への接種は推奨されていませんが、その理由は伺いました。肛門がんなどはごくまれであると、極めてまれながんだから、まだ推奨までには行っていないんだということまで説明を受けましたが、地元の医師の方に伺いますと、これ、性感染症で、ピンポン感染、男性、女性の間でうつし合うんだから、女性だけワクチンを打っても駄目なんだということがありました。 こういった観点から、男性の接種にも進むべきではないかと思うんですが、この男性接種についても端的にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(鷲見学君) 男性に対するHPVワクチン接種につきましては、現在、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会において議論を行っているところでございます。男性に対するHPVワクチンにつきましては、先生が御指摘のとおり、尖圭コンジローマや肛門がん等が薬事承認されているところでございますが、女性と比べてその範囲が限られているということもございまして、これまでの議論では費用対効果に課題があるとされているところでございます。 一方、昨年九月の同審議会におきましては、最新のエビデンスや信頼性の高いデータにつきまして引き続き情報収集を行うこととされておりまして、定期接種化について必要な検討を進めてまいります。
○芳賀道也君 既に山形県では、例えば南陽市でこの男性への接種が行われていて、実に南陽市では、地元のお医者さんがしっかりと説明をすると、小学校六年から高一、女性では五〇・五%、男性でも実に三七・二%が、接種を無料であるということでしてくれております。 さらには、日本だけではなく、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア、これはその審議会に厚生省が出した資料の中で、既に男性接種が行われているんですね。こうしたことも考えると、やはり日本も進めるべきではないかと思います。 ここまでの大腸がん、膵臓がん、子宮がんなど各種のがん検診、検査、もうやっぱり命を守るためですから、進めるべきではないかと思うんですが、これまでのやり取りもお聞きになっていた大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) がん検診の充実をさせていく、あるいは受診率を上げていくということは、私どもが進める予防医療の中でも非常に重要な位置付けにあるというふうに認識をしておりますので、これからもしっかりがん検診の充実については取り組んでいきたいというふうに思っておりますが、ただ、先ほど来局長が再三答弁をしておりますとおり、やはり科学的な知見、エビデンスに基づいた判断というのもあろうかというふうに思います。 これは、やや保守的な印象を持たれるかもしれませんが、やはり地方財政措置として国として支援をしている以上、ある程度の、ある程度というか確かなエビデンスがなければ、なかなか全国的に取り組むということは難しい、そうしたことを前提にしているものだというふうに御理解をいただければと思います。 ただ、いずれにいたしましても、今、国立がん研究、がんセンターなどで様々な研究が進められております。対象年齢の問題であったり、あるいはその効果であったり、そうしたものをこれからは科学的な知見に基づいて我々としても十分検証した上で必要な対応を取っていきたいと思いますし、また、五つのがん種以外のがん種についても同様に様々な研究が進んでいると思いますので、最新の知見の動向も十分把握した上で、今後必要な対応があればしっかり取っていきたいと考えています。
○芳賀道也君 例えば、HPVウイルスの検査併用法、これも生存率が上がるとかエビデンスがないという説明ですけれども、二年に一回の検査でも、感染しているか感染していないか、本人が分かればですね、がんになる可能性が高いと分かれば次の検診に行く、自己責任ですから、そういった効果もあります。さらには、既にアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリアでは男性のワクチン、HPVワクチンの接種も始まっている。 こうしたことも考えると、やはりもう一歩前へ、命を守るために進める必要があると思うんですが、大臣、最後に一言いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) そうした思いを委員が強く持たれているということは十分理解をしているところであります。 先ほど尾道の例もありましたけれども、市町村独自でやっていらっしゃる取組も優れたものもあろうかと思いますので、そうしたものの情報収集は我々としてもしっかりやらせていただきたいと考えています。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。 上野大臣、今日は二十分、よろしくお願いいたします。 上野大臣は所信表明において、昨年成立した改正薬機法を着実に進め、医療用医薬品等の安定供給体制の強化に取り組んでまいりますというふうにお述べになりました。 私も、参議院になってちょうど今六年、七年目を迎えているんですけれども、その半分以上を医薬品の安定供給について取り組んでまいりました。もちろん、今、十七分野の戦略的な成長を目指していくというところの中での創薬であったり革新的な医療用の医薬品、これについての議論も大事なんですけれども、人数でいけばというか、やっぱり日々の国民生活という意味でいけば、この安定供給、私大事だというふうに思っております。その医薬品の安定供給に悪影響を及ぼしている赤字で生産を続けなければいけない問題、ここに対して今日議論をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。 三月二日の衆議院予算委員会において、我が党の長友慎治議員から、指定難病のパーキンソン病治療薬、これについて、毎年、薬価の引下げによって製造販売メーカーが採算性を維持できなくなって、赤字生産、もう供給も限界だということで、そういう話を患者団体の方たちが知り、私たちの下にお越しいただいて、この治療や医薬品のアクセス、大変問題が生じるということで、自分たちの命や生活に大きく関わることだということでやってこられました。その問題を長友慎治議員、取り上げました。 質疑後に、厚労省としては、この状況把握など、対応を迅速に進めていただいたというふうに受け止めております。それについては感謝申し上げたいと思います。 一方で、現行の薬価制度については、医療上の必要性が高いにもかかわらず、薬価が低過ぎて製造販売の継続が困難な医薬品に対して、薬価を引き下げた後に不採算品再算定といって下支えする、そんな仕組みがあります。この例に出していたパーキンソン病の治療薬を作っているメーカーは、もうけがないんだけれども、患者へ供給、これをしていかなきゃいけないという思いで、不採算品再算定の要件を目途に生産等の営業の活動、改善を続けていて、毎年申請をしていたんですよね。ですけども、令和八年度の薬価改定においても、結果、その対象品目ということにはなり得ませんでした。 そこで、まず参考人にお尋ねしたいというふうに思います。 不採算品再算定の対象品目の要件が、毎年毎年要件が変わっていく、前年の適用要件が今回改善してクリアできた、だから申請しようというふうにするんですけれども、翌年は違う要件になっているので申請ができない。この現場の努力が反映されない制度上の課題について、厚生労働省としてどのように認識をされて、このパーキンソン病の治療薬の事案、詳しくやり取りさせていただいたので、これを踏まえた上で、今後の不採算品再算定の要件の在り方、どのような方向で見直しを行っていくのか、教えてください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 安定供給が必要な医薬品については、医薬品の安定供給確保の観点から、薬価の下支えが重要だというふうに認識しています。 このため、八年度の薬価改定においても、物価動向を踏まえた最低薬価の引上げを行ったほか、医療上の必要性やサプライチェーンリスクなどを勘案して特定された供給確保医薬品のうち特に重要なものについては、不採算品再算定として不採算品を対象とした薬価の引上げを行いました。今委員からその要件の変更のお話がありましたが、今回の改定におきましては、一部その要件緩和を、そのシェアに関する要件を緩和したところでございます。 今委員おっしゃるように、企業の活動も考えましたときに、一定のその透明性といいましょうか、予見可能性を高めていくということは、これに限らず必要なことだというふうに思っています。その意味では、この、何というんでしょうか、議論自体もオープンなもの、透明なものにしていくということは引き続き必要だというふうに思っています。 今御指摘のありましたこのパーキンソン病治療薬についてなんですが、個別品目についてですが、これ実は、不採算品再算定となるというのの前提に、供給確保医薬品の枠組みに入っているかどうかというのが実は前提となっておりまして、このパーキンソン病治療薬については、関係学会からの御提案もなかったことから、現時点で供給確保医薬品とはなっていないと。そうしたことから、今回、不採算品再算定の対象とはならなかったということでございます。 ただ、今後、不採算品再算定の対象の考え方につきましては、当該企業も含めて関係者の御意見を伺いながら、中央社会保険医療協議会において、令和八年度薬価制度改革による医薬品の安定供給への影響も検証しながら、薬価制度に関する議論の中でしっかり検討していきたいというふうに思います。
○田村まみ君 個別の案件でいけば、供給確保医薬品への申請がなかったと。その申請も始まったばかりで、いわゆる医療の学会の皆さんも、そしてメーカーもその仕組みについて十分に理解がされていなかったということも、私、今回課題だったというふうに、やり取りをさせていただく中で分かってまいりました。薬価での下支えという意味での新しい仕組みをつくっていただいたのは認識しているんですけれども、改めて、今回の件を受けた上でちゃんと活用されるものにもう一回していただきたいなということを、あとは各学会とのコミュニケーションを取っていただきたいということをお願いしてまいりたいと思います。 そういう中で、改めて厚生労働大臣に確認させていただきたいと思います。 二月二十五日の衆議院の本会議で、国民民主党の玉木代表から高市総理への質問の中で、答弁として、近年指摘されている革新的な新薬の開発の強化や暮らしに不可欠な薬の安定供給の確保につながるものとすることが必要でございますという答弁がありました。 上野大臣、革新的な新薬の開発力の強化、この議論は最初にも申し上げたとおり見えてきているんですけれども、五年以上も続く、この暮らしに不可欠な薬の安定供給の確保、これが現状なされているという認識をされているのかどうなのか、御答弁ください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 安定供給の確保に向けましては、これまでからも様々な取組を続けておりますけれども、製薬企業への増産の働きかけ、あるいは増産体制整備に対する補助、そうしたことによりまして、通常出荷の割合、これは令和六年二月は八一%でございましたけれども、今年の、八年の二月には八九%まで増加をしております。状況は改善をしているというふうに思います、考えておりますが、この流れを着実なものにしていくということが大事かと考えております。 令和七年の薬機法改正によりまして、例えば国による需給状況のモニタリングの実施体制の強化であったり、また新たな基金の造成によりまして品目統合の取組を支援をする、そうしたことを進めることとしておりますので、医薬品の供給不安の解消に向け更に取組を進めてまいりたいと考えております。 とりわけ、ジェネリック等につきましては、業界の構造改革といいますか、しっかりとした再編であったり、事業の統合であったり、様々なことができようかと思いますので、そうしたことも念頭に置いてしっかりとした取組を進められるように頑張っていきたいと思います。
○田村まみ君 生産体制、企業の在り方については、再三質疑する中で法改正もしていただき、取組が進んでいっているというふうに私も認識はしているんですけれども、そもそも、利益幅のない医薬品を製造させ続けているということに対しての真っ向からの課題認識を持って対策をしているということが私はないというふうに思っていますし、ここが一番課題だというふうに思っています。 今日、ちょっと拙い資料なんですけれども、資料作ってまいりました。今の薬価、価格以上には上がらない薬価制度の仕組みというふうに私は題しまして作りました。 資料の下段左側ですけれども、医薬品の納入価格、原価は、卸売業者と医療機関等の間の、民間企業同士の交渉で決まってまいります。現状、その交渉した価格が今の薬価よりも低く販売をされて、これが市場実勢価格といって、実際の取引されている価格だからこれが現状の価格なんだということで、次の年の市場実勢価なんだということで、目途としてされるわけなんですよね。 例えば、十円の薬価のものがいろんな交渉で、それはもちろん経営もありますから、値下げ交渉とかして九円になりましたと。そうすると、九円で販売取引されているわけなので来年は九円ですと。すごく単純には言っていますけど、こういう仕組みだというふうに私は理解しております。 しかし、今この実際に取引されている価格というところなんですけれども、民民の企業ですので、営業ありますし、競争にさらされている民間企業同士の交渉なので、特にデフレ下は医療機関の赤字の改善の経費削減対策ともなりまして、引下げがもう完全に起きる仕組みになっておりました。ただ、現状は物価高、エネルギー高が続いています。ほかの業界ではコストを適切に反映して価格転嫁がもう始まっています。 しかし、資料下段の右側御覧いただくと、医薬品の卸業者が、例えば交渉で適切にコストを反映させて、医療機関も受け入れて、現行薬価を上回る価格で取引をされる。普通、そうすると十円に、次からは実際取引されているのが上がっていっているので、十一円になったり十円になったりとなる可能性あるかもしれないんですけれども、実は、上に戻っていただいて、この新しい薬価を決めるときの算定式が決まっているんですけれども、その算定式の横に特別ルールとして、ただし、改定前薬価(税込み)を上限とするという、ここが入っています。 適正な価格転嫁が行われるという観点から、少なくともこの薬価改定における改定前薬価を上限とするというただし書、これがある限り価格転嫁というのは絶対進まないわけですよね。これ、そもそも仕組みとしておかしいし、今ほかの業界は全て価格転嫁しっかりしていきましょうというふうになっているのに、これが残っているまんま、一度指摘させていただいたんですが、全く答えていただいておりません。もう一度これ検討いただけないか、上野大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、委員御指摘のように、物価高の局面におきますそうした経済環境の変化を踏まえて薬価の価格転嫁というのは適切になされるということは重要なことだというふうに考えております。 ただ、薬価改定におきましては、やはり国民負担軽減の観点から、市場実勢価格を踏まえた改定を基本としており、薬価改定前の薬価を超えることはできないとする規定の必要性については是非御理解をいただきたいと考えております。 一方で、あわせて、物価上昇を踏まえて、安定供給の確保の観点などから、必要な薬価の維持、引上げなどの対応を行っていく、これも重要でありますので、今般の令和八年度の薬価制度改革におきましても薬価の引上げにつながる対応を行わせていただいております。具体的には、最低薬価について物価動向を踏まえておおむね三・五%引き上げる。また、不採算品再算定については、要件の一つである類似薬の中で不採算品が占める販売数量シェアの要件を、これまで十割でありましたけれども、五割以上に緩和するなどの対応を行いました。結果的に約二五%の品目で薬価の引上げが実現をしております。 ちなみに、令和六年度改定におきましては一二・一%の引上げでありましたので、引き上げられた品目数というのは増加をしている、相当増加をしていることに御理解をいただければというふうに思います。 引き続き、委員からもお示しをいただきました物価上昇の局面でどう考えるかというのは非常に重要な観点だと考えておりますので、今後の薬価改定の際にはそうした観点も踏まえて検討する必要があろうかというふうに思いますが、ただ、創薬イノベーションであったり安定供給であったり国民負担の軽減であったりというそのバランスも大事でありますので、そうしたことを総合的に勘案しながら薬価の改定に臨んでいきたいと考えています。
○田村まみ君 御理解できないんで、もう一度更問いさせていただきます。 というか、横の仁木副大臣がすごくうなずきながら聞いていただいたので、問いを準備していないんですけどしたいところなんですけれども、上野大臣に質問させていただきます。 もう一度伺いたいんですけれども、この制度云々というよりかは、赤字で作り続ける状況があるこの産業構造についての課題認識、ここを課題として捉えて、何らかの手を入れていかなければいけないというところの認識にも立てないんでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 赤字というのは企業全体が赤字という趣旨なんですかね、済みません。
○田村まみ君 もちろん一品しか作っていないということではないのは理解しております。企業としてそこも分かりつつ、値入れミックスというんですかね、私が商売しているとそういう、利益をミックスしながら、もちろん経営を立て直すということで、例えば医療用医薬品じゃない健康食品作られたりとか、本当に総合的に努力はされて、先ほどのような難病の治療薬を作っているところとかも何とかそれを維持しなきゃということをしていただいている。工夫、経営の努力はされているのは分かるんですけれども、少なくとも、ジェネリック医薬品だけが入るわけじゃないんですが、日本の成長戦略の十七分野に、バイオというふうに書いてありますけど、医薬品というところがこう大きく入っている中で、ほかの分野で赤字製品作っているのが当たり前の産業構造ってないと思うんですよね。 もう少しそこに対しての課題意識ですよね。もちろん国民負担は考えなきゃいけない、それは私たちも同じです。政党としても、現役世代の社会保障費負担何とかしなきゃいけないというのは私たちも政策として打ち出しています。ただ、やっぱり産業ですし、民間企業です。その中での企業努力というところだけに甘えて、この赤字生産を、この皆保険制度の中での薬価制度で不採算品再算定あるからいいじゃないかといって赤字で作らせ続けるということ、ここに対しては、今すぐどうこうできないのは分かるんですけど、課題認識としては共有していただけないかなというのをもう一度答弁いただきたいんですが、お願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 制度の詳細についてはまた局長の方から補足をしていただければと思いますが、当然、企業活動の中で、ある部分だけ取り出して、それが赤字でいいというふうにはなかなか申し上げにくいというふうに思っております。 ただ、重ねて恐縮ですけれども、やはり国民負担の問題、あるいは公定的な価格の問題、様々な課題がありますので、全体のバランスの中で企業の収益をどう考えるかという議論もしていく必要があろうかというふうに思っておりますので、委員もよく御案内のとおりでございます、今日言って何かすぐ大きく改善するものではありませんが、今のルールはルールとしてしっかりやらせていただく中で、価格が引き上がる品目も増やしていく努力、そうしたものも併せてやらせていただくことで企業の活動についても一定は応援ができるんではないかなと考えています。
○田村まみ君 ですので、最後の質問になるんですけれども、先ほどから触れている日本成長戦略の十七分野の中で、赤字で生産を強いられている製品、産業というのは、なかなか医薬品以外では考えづらいというふうに思っています。 この健康医療安全保障の構築に向けて医薬品産業を成長基幹産業として位置付けているのであれば、やっぱりその研究開発だったり人材育成、ここも私は十分支えていかなきゃいけないんだけれども、民間企業がやることなので、最後にできた商品がもうからなければ、やっぱり予見可能性だけじゃなくて、そもそも経営として継続的に産業として成り立たないわけなんで、そこに足を踏み入れようという判断にならない、成長分野にならないというふうに私は思います。 ですので、この薬価制度、この制度自体、ここをやっぱり抜本的に見直す時期に来ているのではないでしょうか。これまでも同じ問いしてきたんですけれども、改めて高市政権として、高市内閣としてこの成長戦略の分野として位置付けたわけですので、ここについて、上野大臣、是非薬価制度の抜本的な見直しですね、これを行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 創薬イノベーションを推進をしてドラッグロスを発生させない、そのためには革新的な新薬を我が国からどんどんと生み出していくということが大切でありますので、成長戦略の中におきましても十七の分野の一つとして創薬・先端医療が位置付けられているところであります。これから、官民ロードマップの素案の作成が終わりましたので、これからより具体的な戦略の作成に向けて、関係省庁としっかり連携して取り組んでいきたいと考えております。 その上で、薬価制度につきましては、革新的な新薬につきましては創薬イノベーションを推進する観点から特許期間の薬価を原則として維持することに加え、有用性の評価の充実などを図ってきているところであります。 まだまだ十分でない面もあろうかと思いますが、薬価制度の基本を維持をしながら、やはり創薬イノベーションの推進という観点から、しっかりとした革新的新薬のイノベーションの更なる評価につながるようなその在り方についてはしっかり検討させていただきたいと考えています。
○田村まみ君 今出していただいた有用性であったり特許期間のところの価格維持とか、これは今の制度の中でできることを工夫しているというふうに私は受け止めています。それが限界が来ているのではないかというところが今日の問題の指摘でございます。 今、官民のロードマップができて、それぞれの分野ごとに議論が始まっていることも承知しているんですけれども、アジェンダ見てみると、価格についてというところを真っ向議論するようになっておりません。やはり企業の持続的な経営、ここがなければイノベーションも生まれてこないんです。是非そこに対しての産業成長、成長産業としての育成のための議論、進めていただきたいことを最後にお願いして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、新実彰平君が委員を辞任され、その補欠として上野ほたる君が選任されました。 ─────────────
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 私は、二〇一三年に成立をいたしましたがん登録等の推進に関する法律の発議者でもあります。古川さんと一緒に発議をいたしました。二〇一三年だから、古川さん、もう十年前のことになりますけれども、それまではがんで亡くなった方の数は取れておりましたけれども、罹患をした時点で登録を行うという立て付けにさせていただきましたので、がんにどれぐらい罹患をしているかといったようなデータも取れるようになりまして、よって、治療の状況やその結果どうなったかといったようなことも取れるようになったということであります。 対策がより一層充実できるようになったということでありますけど、資料の一、御覧をいただきますと、胃癌の取扱い規約変わったわけでありますが、赤の四角で囲ったところを御覧をいただきますと、胃がんは、粘膜の中からできて、どんどんどんどん浸潤して悪化していく、重症化していくわけでありますけれども、この上から二層目の粘膜下層に至らないときには内視鏡を使って切除をすることができますけれども、これより先に浸潤してしまいますと腹腔鏡とかおなかを開けて切除をするということになりますから、まあT1a、T1b、この期下で分けるということが非常に重要だという考えの下から、全国がん登録におきましてもこのT1aとT1bを区別して情報を集めるということは治療法といったことも含めて重要ではないかという御提案をしてきた次第であります。 まず一問目、問いたいと思いますが、胃がんの登録、全国がん登録において胃がんの登録をT1aとT1bを区別できるようにする提案の進捗につきまして、まずはお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 昨年四月に先生から御指摘をいただきました胃がんのT1aとその他の分類についてでありますけれど、全国がん登録の届出はもうがんの進行度でこれまで分類をしてまいりました。胃がんにおきましては、限局の中に、いわゆる国際対がん連合のTNM分類におけるTis、T1a、T1b、T2、T3、こういったものが含まれているところであります。 先生からの御指摘を受けまして今年二月にがん登録部会で審議をいたしまして、令和十年の診断症例からは国際対がん連合が定める国際的ながんの分類方法でありますTNM分類を導入すること、これにつきまして了解をいただいたところでありますので、こういった形で進めていきたいと思っております。
○秋野公造君 T1a、T2、T1bが分けられるようになったということで、お礼を申し上げたいと思います。 この一ページ目の、これ新しい胃癌取扱い規約でありまして、赤の図の中を更に見ていただきますと、一番左にTisといって、更に粘膜内の中でもまあ上皮内という、本当にもっと小さな、これは粘膜内、上皮内がんということで日本にとっては非常に大事な概念でありましたけれども、国際分類に合わせるといった流れの中で、T1a、粘膜内のがんとして統一をされてきた経緯もあるわけでありますけれども、早く見付けることができる日本でありますから、こういったTisの状況のがんの情報も取ることが重要である、病理の先生方もそうだということで、この三月に新しい胃癌取扱い規約ができまして、Tisの分類が設けられたところであります。 そうなりますと、これまで、先ほど大坪局長、胃がんにおいては限局で取ってきたということでありますが、Tisが設けられましたので、ほかのがんと同じく上皮内としても情報を集める状況が整ったと思いますが、上皮内で取ることにつきまして御提案申し上げたいと思いますが、御答弁お願いをしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 御紹介いただきましたように、今般、日本胃癌学会の取扱い規約、これが令和八年三月六日に第十六版と改訂をされまして、UICCのTNM分類と同じように、胃がんにおける上皮内がんTisがT1aから分離されるようになったことを受けまして、私どもといたしましては、Tisと確認されたものについてはT1aと区別をして全国がん登録の進展度における上皮内として届け出ていただくように対応してまいりたいと思っております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 そうなりますと、これからTis、上皮内がんの胃がんが情報が取れるということになりますが、これ、がんはがんでありますので、その治療に当たっては、診療上の評価につきまして変更はないと理解してよろしいか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 日本胃癌学会の胃癌取扱い規約が十六版に改訂されまして、今委員から御紹介ありましたようにT1aとTisが分離されたわけですけれども、そのことによって診療報酬上の胃がんの取扱いの変更はないものと考えてございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。 大臣、何でこんな細かい話ばかりしているのかということなんですけれども、欧米では胃がんと診断をされたら八割は末期であります。日本は胃がんを早く見付けることができる国でありまして、命を救うことができる状況にある極めて類いまれな国であります。 さらに、命を救うだけでなく、おなかを開けて手術をして命を守るだけでなく、胃カメラを使って切除をすることができる、こうした治療を行うことが、質の高い医療を提供することができるものですから、それをきちんと掌握する意味でも、せっかく全国がん登録法という法律もでき上がっておりますので、そこと連動させることが重要であると、こういう問題意識で申しております。 その意味では、欧米ではこのTisはがんとは必ずしも診断していなかったり、そういう背景もあったりいたしますので、がんはがんです。だから、こうして日本で診療の評価を変えないで、早く見付けて早く治療するという仕組みが整えられているということは非常にすばらしいことであり、これで胃がんに関する必要な情報というのは全て整ったと思いますので、これからも命を守るための取組に私自身も邁進をしていきたいと思います。 次に、福岡県鉄構工業会から御指導を仰いでおりました床上運転式クレーンの免許についてでありますけれども、いわゆる運転席から操作をする場合には免許が必要と、一方で、有線でそれを、クレーンを動かす場合は技能講習又は限定免許でよかったところ、無線でそれを運転、クレーンを動かす場合には運転席から操作するクレーンの免許が必要であるという状況でありまして、少し負担が重いのではないかとお願いをして検討をしていただいたところであります。 無線により運転される床上運転式天井クレーンの資格の検討につきまして進捗をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(安井省侍郎君) 本日御質問いただきましたクレーンの資格につきましては、一昨年三月、五月、また昨年四月にも御質問をいただいた件でございます。 床上から無線で運転する方式の天井クレーンにつきましては、従来、クレーン運転士免許が必要であったところでございますけれども、有識者検討会におきまして、本年一月、新たな限定免許を創設し、それにより運転ができるようにすべきとの御提言をいただき、検討を進めたところでございます。 本年二月、関係の審議会に諮問し、新たなクレーンの限定免許を創設すること、当該限定免許はつり具から一定の距離の範囲内で特定の無線式コントローラーを用いて床上で低速で運転するクレーンなどを対象とすることなどの法令改正案につきまして妥当という答申をいただいたところでございます。 令和九年四月一日の施行に向けまして、速やかに法令を改正してまいりたいと考えているところでございます。
○秋野公造君 新しい免許ができると、限定免許ができるということで、御礼を申し上げたいと思います。 今日、攻めの予防医療の質疑も行われておりますけれども、検診という二次予防の話ばかりでありまして、重症化予防でありますとか、よく寝て、よく食べて、よく運動するといったような一次予防についての議論は余りなされていないようであります。 眠るということは非常に重要で、それに、睡眠障害による生活習慣病の重症化といったような課題もあり、また、睡眠に悩む方がどこを受診していいかということがなかなか分からないような背景もあったことから、睡眠障害科の標榜につきまして御提案をさせていただいたところであります。 進捗につきまして、何度も聞いておりますが、改めてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 令和六年四月二日の参議院厚生労働委員会で委員から当時の医政局長に御質問いただきました睡眠障害の標榜についてでございますが、睡眠障害の標榜につきましては、日本睡眠学会より、関係学会の賛同を得た上で、内科、精神科等の単独で標榜可能な診療科と組合せで用いることができるものとして新たに睡眠障害を追加することにつきまして、令和七年四月に御要望をいただいたところでございます。 標榜可能な診療科の名称につきましては、医療法施行令で定めた診療科名に限って標榜することを可能としておりまして、診療科名の追加に当たっては、医療法に基づき、医学、医術に関する関係団体や医道審議会の意見を聞いて総合的に判断することとされております。 今般、医道審議会医道分科会診療科名標榜部会において、標榜診療科名に関する基本的な考え方に基づき議論を行った結果、令和八年三月の六日に、睡眠障害を組合せで標榜可能な診療科名に追加することは適当であるとの結論が得られたところでございます。 今後は、パブリックコメントの実施、厚生労働大臣から医道審議会及び医学、医術に関する学術団体への意見照会を経まして、必要な法令改正を行う予定となっております。
○秋野公造君 これ、できましたら十八年ぶり、十九年ぶりの追加になろうかと思います。久留米大学の内村理事長先生から御指導を仰いだ案件ではありますけれども、スピード上げて御検討をいただきまして、心から御礼を申し上げたいと思います。 福岡県トラック協会の皆様方からのお話でありますけれども、大きな、そして長いものを輸送するトレーラーにおきましては、これまでノイズリダクション装置を付けた最高出力が低いトラクターで牽引をしておりましたけれども、トラックドライバーの働き方改革のために、今後は、最高出力が高くてノイズリダクションの装置が必要ない、こういったトラクターで牽引をすると、こういったような要望があるわけであります。 一方で、引っ張られているトレーラーがしっかり安全に止まることができるのか、ブレーキの制動性能を示す書面が求められておりまして、一方で、トレーラー部門が撤退するなど、もう造っていなかったりして、その証明書を出せないような場合にどうしたらいいのかといったようなことにつきまして御相談をしておりました。 これにつきましても、進捗、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(久保田秀暢君) お答え申し上げます。 橋桁など極めて重量の重い荷物を輸送する場合は、必要な牽引能力や必要な制動能力を確保した上で、騒音等周りの環境に影響を及ぼさないことを前提に運行することを義務付けておりますが、この場合に、ブレーキ性能等が十分確保されていることが証明できない場合には、委員御指摘のとおり、速度を制限して、速度を制限する装置を搭載して運行することとなります。 具体的には、安全性確保の観点から、引っ張るトラクターとトレーラーが連結した状態におけるブレーキ性能について、トレーラーメーカーが作成したブレーキ性能に関する書面を用いて確認しておりますが、先ほど御指摘いただきましたとおり、古いトレーラーの場合には、トレーラーメーカーが廃業等により運送事業者が当該書面を準備することができない、あるいは困難な場合がございまして、この場合には安全性が確保できないため速度を低くして走行していると、実態がございます。 このような実態を踏まえまして、国土交通省では、今月、当該書面の提出が困難な古いトレーラーの場合には、トレーラーメーカーが作成した書面に代えまして、計算式により算定したブレーキ能力でも安全、計算式により策定したブレーキ能力でも安全性を確認できるよう必要な規定を見直したところでございます。 これによりまして、これまでメーカーのブレーキ性能に関する証明がないために牽引側のトラクターの速度を低くして走行せざるを得なかったものが、計算書を提出いたしまして安全性の確認が取れた速度より高い速度で、より短時間での輸送が可能になったということでございます。 国交省といたしましては、今後とも、安全の確保を前提としつつ、持続可能な運送事業の実現に向けた取組を引き続き行ってまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。これで働き方改革は大きく進むと思います。感謝申し上げます。 医療的ケアを必要とする方や、重心、重症心身障害を有する方の受皿が不足をしておりまして、特に離島やへき地などで療養介護を受けられる施設がないと、こんなお声が福岡でも多くあります。病院が統合再編で大きくなっていったり、あるいはその病床を減らしたりする中で、一方で、有床診療所の先生の中にはこういった仕事をしたいといったようなことをおっしゃってくださる方もおりますけれども、今要件が、療養介護が実施できる施設が病院と定められておりまして、これを有床診療所でもできるようにしてはどうかと考えますが、御見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 御指摘の療養介護サービスでございますけれども、こちらも、事業としての安定性、継続性でございますとか、そこで提供されるケアの質の担保、そして効率的な提供といった観点から、現在は、病院において二十人以上が利用できる規模で実施するということを求めておりまして、設備、運営に関する基準などにおいても医療法に規定する病院の基準というのを参照させていただいているところでございます。 一方で、委員御指摘ございましたように、医療的ケアが必要な方でありますとか重症心身障害を有する方の受入れ体制を整備をしていくこと、これも非常に重要な課題でございます。御指摘の点も踏まえながら、関係者の方々の御意見も丁寧に伺いながら検討していきたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 昨年は医療法の改正がありまして、高齢者の医療の需要が増えるということで、一方で、入院をしていただきますとお金が掛かるだけでなく要介護度も上がるということで、入院させないで済むような在宅医療とか外来も非常に重要であると、こういった議論を行ったかと思います。 中でも、低栄養がもたらす肺炎とか骨折の影響が非常に大きいということでありますけれども、今回、栄養保持を目的とした医薬品につきましては、令和八年度診療報酬改定で、術後や経管による栄養補給を行う場合を除いて、そういったことを、その理由を記載を求められるということになりました。 でも、私は、先ほど申し上げたように、医療法の改正は入院させないで済むようにすることが重要でありまして、この栄養保持を目的とした、必要な患者に対して栄養保持を目的とした医薬品の投与に支障があってはならないと考える次第であります。 いろんな努力はしたけれども、なお摂取カロリーが不足する場合というのはあろうかと思います。こういったときに、栄養保持を目的とした医薬品を今後も投与できるようにするべきであると考えますけど、この考え方につきまして確認をしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 栄養保持を目的とした医薬品の使用に当たりまして、今回の令和八年度診療報酬改定におきましてその保険給付の要件について見直しを行いました。 具体的に、今委員からも御紹介一部ありましたが、手術後又は経管による栄養補給を行っている患者である場合にはその旨を、また、こちらの方が重要でございますが、必要な栄養を食事により摂取することが困難な患者である場合その他これに準ずる場合であって、医師が当該栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した患者に投薬する場合にはその理由を処方箋及び診療報酬明細書に記載することを要件としたところでございます。 これによりまして、委員御指摘のように、当該医薬品の使用がやむを得ないような症例につきましては、経口による食事摂取が一部可能だからといって、保険給付の対象から一律に除外するといったことは考えていないところでございます。
○秋野公造君 ちょっと一問できませんでした。申し訳ございませんでした。 終わります。
○川村雄大君 公明党の川村雄大でございます。 私も元々医師で、患者さんを多く診療してまいりましたので、今日はその立場に立って、高療費の見直しについてお伺いをしたいと思います。 私も、高額療養費制度というのは国民皆保険を支える根幹であるというふうに、私もそういうふうに認識をしております。 高市総理は、施政方針演説の中で、税、社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方々の負担を減らすため、給付付き税額控除の制度設計を含めた社会保障と税の一体改革について、超党派で構成される国民会議において検討を進め、結論を得ると述べられました。 この物価高に苦しむ中所得、低所得の方々の負担を減らすという総理の思いには強く共感するものでございますけれども、そもそも医療保険制度においては、この高額療養費制度こそが本質的に中低所得者を守るための制度ではないでしょうか。また、仮に比較的所得が多い個人、世帯であったとしても、例えば現役世代で育児中であるなど個別の事情があり得て、いずれにしても、急な闘病による負担が著しく重くなる場合は当然あるわけでございます。 また、前回の高額療養費の見直しの議論においては、衆議院での修正、更に参議院での再修正という異例の経過をたどった末に凍結の判断となりました。この事実は極めて重いわけでございます。つまり、自己負担増を伴う見直しは極めて慎重かつ丁寧に行われるべきであります。もっと言えば、前回の反省と検証が一層求められるはずであります。 今回、患者団体を含む高額療養費制度の在り方に関する専門委員会で全九回にわたって議論がなされたこと自体は前進であると考えますけれども、肝腎の自己負担増の具体的数値が示されたのは議論の最終回の第九回であったということでございます。これは小西委員も指摘されておりました。 全がん連の天野理事長は、三月十日の衆議院予算委員会の公聴会で登壇をされまして、そのような議論の経過を受けて驚いて、昨年の十二月二十四日に、自己負担額引上げについて更なる抑制を検討するような共同声明を発出された旨を公述をされました。 結局のところ、負担増を強いることになる患者さん、それから誰もが当事者になり得る国民への説明として、議論の経過は不十分ではないかと思います。患者参加を掲げながら、自己負担増の結論ありきで、最も重要な数値だけが最後に示された。そうした議論の進め方で命のセーフティーネットを揺るがす制度見直しへの信頼は得られないではないかというふうに私は考えますけれども、改めて大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(上野賢一郎君) この見直しに当たりましては、委員からもお話がありましたけれども、患者団体の方にも御参画をいただきました専門委員会におきまして、患者団体を始め、保険者、医療関係者、学識経験者などからヒアリングを重ねました。第四回から第八回の延べ五回の会議におきましては、事務局から資料もお示しをしつつ、見直しの考え方について御議論を重ねてまいりました。 こうした議論の結果、近年の一人当たり医療費の伸びを念頭に、負担額の、負担限度額の見直しを行うこと、現行において大ぐくりとなっている所得区分について、応能負担の考え方を踏まえつつ、他方で現在の限度額から著しく増加することのないよう細分化をすること、見直しに当たっては長期療養者や低所得者の経済的負担に配慮する必要があることといった基本的な考え方について合意をいただいたものであります。 その上で、具体的な金額については、こうした考え方を踏まえ、政府で責任を持って決定をし、予算案が閣議決定される前の昨年十二月二十五日の第九回の専門委員会において、具体的な議論を踏まえた、具体的な金額を踏まえた御議論をいただいたものであります。 いずれにいたしましても、今回の見直しは、年間上限を導入する、あるいは年収二百万未満の方の多数回該当の金額を引き下げるなど、長期療養者や低所得者へのセーフティーネットの強化を図るものであります。国民の皆様にもこの見直しの意義や内容を十分に御理解いただけるように趣旨を丁寧に説明してまいりたいと考えています。
○川村雄大君 要するに、患者さんはこの引上げ額について納得をされていないわけでございます。そうした声、私のところにも届いてございます。 そして、今回、大臣もおっしゃったように、見直しの基本的な考え方として、年間上限額の設定であるとか長期療養者の配慮ということもおっしゃいますけれども、要するに患者自己負担を引き上げることが本質でございます。であれば、引上げ額の設定の根拠については少なくとももう少し明らかにするべきであるというふうに思っているわけでございます。 患者さんの側に立てば、一体自分は、一体家族はどれくらい負担が増えるんだろうかということが当然知りたいわけでございます。応能負担の原則に基づいて所得区分細分化したのであれば、各所得区分ごとに、実際にどの程度自己負担が増えて、それが実際どの程度その患者さんの生活に直接影響を与えるのかということは細かく算出をして、試算をして明確に示すべきであったと思います。 提出された資料等を拝見しますと、症例ごとのミクロの試算は提示されておりますけれども、それはあくまで制度設計する側のある種エクスキューズでありまして、患者の側からの要求ではないというふうに思います。今自分がこのくらいの収入があって、この保険に入っていて、この家族構成で働いているが、実際がんになったら幾ら掛かるのか、それが関心事でございます。 そして、政府は、年間上限額の設定、多数回該当の据置き、低所得者、長期療養者の配慮等を強調していますけれども、逆に言えば、そこから漏れる現役世代、中間所得層にどの程度の打撃があるのか、経済的打撃があるのかについての説明は全く不足していると思います。 患者さんは、現行制度の下ですら、闘病に当たっては貯蓄の切り崩し、生活費の切り詰め、就労制限、それによる収入減など、実際に経済的なダメージが生じております。こうした、医療経済の専門家から様々な媒体で種々報告がなされております。予算委員会でも多くそのことは取り上げられていました。 そして、本日はお示しをいたしませんが、がん患者における経済毒性に関する論文、原著論文がつい二週間ほど前にパブリッシュされました。これはナショナルセンター発のエビデンスでございます。そこでもやはり、がんの闘病においては患者の実に七割弱、六九%が経済毒性を感じている、そうした研究がなされています。 負担増による経済的ダメージの実態をもう少し詳しく試算をした上で少なくとも議論すべきではないでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 当事者団体の方も御参画いただいた専門委員会では、患者お一人お一人の置かれた状況は本当に様々だという前提に基づいて、しかし、先生ミクロの話だというふうにおっしゃいましたけれども、そういう実情に即したようなデータを出すべきだという御議論がちょっと議連の方からもありましたし、そういう必要性を求められたものですから、先ほど大臣もちょっと申し上げましたけれども、家計への影響を検討するために、延べ二十を超える様々な疾病、所得の患者の医療費と家計調査を基にした家計の収支の状況、つまり、こういうような疾病の方はこういうようなその医療費の掛かり方をして、その方の所得階層によって違うわけですけれども、医療費や家計の状況はこうであるというのをお示ししました。これ御覧いただいていると思います。 それに加えて、事務局から、家計調査を用いまして、所得区分ごとに、家計の総収入から税、社会保険料や生活費を控除した額と年間の自己負担限度額を比較した資料も提出しまして御議論をいただいたところでございます。その意味では、丁寧に議論を重ねてきたというふうに考えております。 その中で、先ほど大臣からもお答えしましたような、専門委員会で考え方、例えば医療費に応じて見直していくのであるとか、その所得細分化をするときにも、去年の案に比べると半分ぐらいの高さになるわけですけれども、そこのところ負担抑制すべきだといったような考え方もお示しした上で、その大きな方向性については合意していただいた上で、最終的に私どもが数字を示したということでございます。 今、がん患者さんのお話ありました。またいろんなものを勉強しながら、勉強していきたいと思いますが、やはり自分は再発するかもしれないとか、やっぱり医療費の心配というのは、一体幾ら掛かるか分からない、いつ終わるか分からないという、そこの先が見えない不透明感というのがやはり一番御心配の中心にあるんだろうというふうに思います。 そうしたことから、先ほども委員からも御紹介いただきましたように、この専門委員会の中で、そういう月々のまた所得の変動もあるような中で、そういうトータルでやっぱり年間上限みたいなのを入れなきゃ駄目なんだと、そこでキャップをはめたいんだと、そういう強い御要望あるいは超党派議連からの御提言もいただきまして、それを今回入れさせていただいたということでございます。様々な方がいらっしゃる中でも、やっぱりキャップをはめるということについてはこれは大きな前進だと思っておりまして、そうしたことについて改めて皆様に丁寧に説明してまいりたいというふうに思っております。
○川村雄大君 それでは、家計調査に基づいた上で、今回の引上げ額については患者の家計を破壊することはないという、そういう認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) そのように、家計調査に基づいた資料を出させていただいて、午前中の御質疑でもありましたけれども、要するに生活費、税、社会保険料と生活費以外のものがどれぐらいあるかという、との比較もお出しをして、その上で年間上限を入れているところでございます。 ただ、その上で、やはり二百万円以下の所得階層の方については非常に厳しいという御意見がございました、そのデータを見た上でですね。そういうことから、今回、年間上限のほかに、二百万以下の方については多数回該当、それから年間上限を設けるだけじゃなくて多数回該当についても引き下げるといったような取組をしたところでございます。
○川村雄大君 分かりました。 じゃ、次、四番に行きたいと思います。 当然、言うまでもなく、現下、物価高、エネルギー価格高騰の下で、多くの方、困っておられます。その中での追加の負担というのは極めて重くのしかかる、このことも十分に配慮すべきでございます。 私、もう本当に医師として多くのがん患者さんに私が、がんだと宣告をして、そこから手術、薬物治療、それから緩和治療等を当たってきた、その実感からいたしますと、多くの患者さん、がんと宣告をされますと大変大きな精神的ストレスを感じます。その次にやはり心配するのがお金のことでございました。これ、私の実感でもございます。 それから、私、訪問診療の経験もありますけれども、初めて伺った患者さんが、たまたま乳がんのターミナルの四十代のお母さんでありました。もうがん性腹水になっておりまして、おなかの中に二リットルぐらい腹水たまって苦しんでおられたというところで、私が訪問をしまして腹水を除去いたしました。その光景を小学生の息子さんと、奥様の介護といいますか看護で休職を余儀なくされたお父さんが見ていました。その息子さんは正座をして私のことを見ていました。御主人は、今、お母さんがおなか苦しいのを先生が楽にしてくれるからなと言って息子に語りかけていました。その息子さんも学校に通えなくなっているような状況、当然こうした御家庭の抱える困難というのは想像を絶するものがあるわけでございますし、そして、このことは誰でも当事者になり得るわけでございます。 これはもう、病というのは、誰しも、いつ襲ってくるか分からない、免れることができない、だからこそ予防医療は大切だというふうにも思うわけでありますけれども、例えばこうした方を思い描いたときに、やはり高額療養費制度というのが本当にセーフティーネットになるということについては、皆さんよく心情としては御理解いただけるものではないかと思います。 しかるに、今回の見直しによる社会保険料負担の軽減効果、これが年額平均約千四百円というふうに聞きました。これに対して、いざ重病になった場合の人生へのダメージを考えたときに、どうでしょうか。現役世代の社会保険料負担軽減、これは大切でありますけれども、ある種、この程度の負担軽減であれば保険を残しておきたい、そのように考えるんじゃないでしょうか。本当に年間千四百円の社会保険料の負担の軽減と、こうしたいざというときのセーフティーネットを比べたときに、社会保険料年額千四百円の負担軽減を選択するでしょうか。この受益と負担のアンバランスについて、どのように御認識されているでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 まず、保険料の件は委員おっしゃるとおりでございまして、今回の見直しによる保険料への影響は、総額で保険料財源に対しては、最終形でございますけど、約千六百億円ということでございまして、保険者によって影響は異なりますけれども、機械的に算出すると、平均で加入者一人当たり年額千四百円となっております。一般的に、数千億円規模の改革でございましても、加入者一億二千万人で割りますと、どうしても保険料の軽減効果はそのような水準になってくるという点は御理解賜れればと思います。 その上で、やはりその高額療養費が大事だよねということについては、これは異論をまたないんだというふうに思っています。ただ、その上で、医療保険制度を次世代に引き継いでいくとともに、その現役世代を中心に保険料負担をできる限り抑制するためには、医療保険制度全体の改革は避けて通れないというふうに考えています。 こうした観点から、社会保障審議会においても多岐にわたる論点をいただきまして、今回の高額療養費の話だけでなくて、OTC類似薬の見直しでありますとか、あるいはリフィルの処方を進めるとか、残薬対策でありますとか、様々なものを取り組む中でこうしたものについてもお願いをしたいということでございます。 ただ、先ほど申し上げましたその年間上限について申し上げると、例えば三百七十万円から七百七十万円ぐらいの働く世代の一定のボリュームゾーンがあろうかと思います。この層について、今回、月額の限度額については階段状に、去年の案よりも半分ぐらいの高さにした階段状にするわけですけれども、しかし、その多数回該当、それから年間上限については、この階層について一くくりにした上で、四万四千四百円、あるいは年間上限で申し上げますと五十三万円というキャップをはめたところでございますので、こうしたところについて、一定の所得変動はあろうかと思いますけれども、それについてある程度幅で対応できるようにしているということについては御理解いただきたいと思います。 こうした点も含めて、よくよく関係者の皆様方に御説明していくことが必要だというふうに改めて感じたところでございます。
○川村雄大君 ありがとうございます。 じゃ、ちょっと三番に行きたいと思います。 患者側から見たときに、加入している保険によって、実際に疾患にかかって闘病するときに実際に負担する金額に実は差があるんではないかということを指摘しておきたいと思います。 つまり、組合保険、共済組合の保険ですとかあるいは組合健保の保険と、国保あるいは協会けんぽ等々の保険とで、実際に同じ所得水準で同じ疾患であったとしても、実際に患者が負担する金額に実は差があるのではないかということを指摘がありますけれども、それについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) 委員御指摘のとおり、各医療保険でその、何というんでしょうか、今回の見直しの影響というのは、どういう方が加入されているか、年齢構成等も違いますので、その影響は様々だというのは事実でございます。 具体的にちょっと申し上げますと、あっ、これ一般論で申し上げますと、相対的に年配の方よりも若い世代の方がフルファイトされるということもあって、そういうような、例えば年間二百万円以上のレセプトの割合というのを、例えば協会けんぽとか、あるいは組合健保とか、あるいは後期高齢者医療なんかで比較してみますと、若い方が加入されているところの方が実はそういう高額レセプトの割合が多いんですね。そういう意味で、実は若い世代にとってこの活用をされているということはあります。 その上で、保険制度別の保険料への影響につきまして具体的に申し上げますと、健保組合の場合には、先ほどのような機械的な計算でございますが、加入者一人当たり約二千百円の減少と。それから、国民健康保険の場合には、加入者一人当たり、家族何人かいれば、それぞれいらっしゃるわけですけれども、加入者一人当たりで約五百円の減少と。後期高齢者医療の場合には、加入者一人当たりで約六百円の減少というような違いが生じるということでございます。
○川村雄大君 時間もなくなってきました。 そういうことを言いたかったんではなくて、患者側からしますと、加入する保険によって福利厚生が違ったりする実態ございますので、実際には協会けんぽだったり国保の方がより多く負担するようなことになるんではないかということを指摘させていただきたいという、そういう趣旨でございました。 三十五分で私の持ち時間は終わってしまいますので、残余の質問ちょっとありましたけれども、とにかく、受益と負担のアンバランス、それから、高額療養費制度というのは本当にセーフティーネットであるという、そういう私も信念がございますので、そのことを触れさせていただきました。 以上でございます。
○猪瀬直樹君 日本維新の会、猪瀬直樹です。 今日、まず、先週十七日の予算委員会でも取り上げましたが、協会けんぽの準備金や保険料率、そして国庫補助率の在り方について質問します。 資料一、御覧になってください。(資料提示)これですね、けんぽで積み上がったお金が六兆円、協会けんぽの資料です、これはね。予算委員会で指摘したとおりで、六兆円も積み上がっているというのは、これ異常事態ですからね。 これまでの推移を見ると、協会けんぽの財政が厳しかったこのちょっとオレンジ色が付いている期間ですね、二〇一〇年から五年間が財政特例措置期間となっていて、この間に保険料率が九・三四%から一〇%に引き上げられたと。 これを今回初めて、今度は一%、〇・一%下がって九・九%になるということですけれども、同時に、国庫補助率も、二〇一〇年度には、それまで一三%だったものが現行の一六・四%に引き上げています。これは、当初五年間の時限措置だったわけですが、これ二〇一五年度から事実上無期限の措置になってきていると。だから、そこから準備金がどんどん増えていって六兆円にとうとう達しているわけですが、今回の健康保険法改正案に千五百億円の国庫返還というのが盛り込まれているんですね。これでは全く不十分で、それから、保険料率の引下げもたった〇・一%ではこれ少ないんじゃないかと。これらを今後再検討すべきだと予算委員会で申し上げたわけです。 これに対して、上野大臣から、財政状況などをよく見ていく必要があるとの答弁がありましたけれども、その後に、基本的に、その財政状況で保険料率をどうするかというのは、まず協会けんぽの方で考えられることだというふうに答弁されているんですね。協会けんぽのせいにしているんですよ。これ少し無責任な言い方じゃないかと思いますよ。 では、この今回の保険料率引下げに当たって、では、厚労省として、何かその検討プロセスに関与してきたんでしょうか。関与しないわけないですよね。具体的に国庫負担率の引下げとか〇・一%の保険料率の引下げ幅について、何か見解を伝えたんでしょうか。ここを上野大臣にお答え願います。これ、大臣にお答え願います。
○政府参考人(間隆一郎君) 事実関係ですので、私の方からお答えさせていただきます。 まず、協会けんぽの医療保険料率の水準は、今後の医療費や賃金の伸び、加入者数の見込み、積立金の状況等を総合的に勘案した上で、労使や学識経験者で構成される協会けんぽの運営委員会で議論の上、協会けんぽにて自主的、自律的に決定されるものでございます。これが基本でございます。 その上で、昨年、自民党の社会保障制度調査会において保険料引下げに関する決議もありまして、それも踏まえまして、昨年十二月に、厚生労働省から協会けんぽに対しまして、関係者の努力もあって財政運営も健全化し、十分な積立金も確保されている状況を踏まえ、そうした努力の成果を加入者の皆様に還元する等の観点から、具体的な保険料率を検討していただきたいという趣旨の要請を行っております。 この協会けんぽの運営委員会において、今後の医療費や賃金の伸び、加入者数の見込み、賃金、積立金の状況等について様々なシミュレーション結果に基づき精力的に議論が行われた結果を踏まえて、協会けんぽの判断として医療保険料率の引下げが決まったものと承知してございます。
○猪瀬直樹君 その過程で〇・一%という保険料率の引下げ幅というのがこれ出てきたということで今説明していましたけど、これは厚労省としては妥当だとお考えなのか。 それは、いわゆる組合健保の方の総合型組合健保の平均料率が現状九・九%だからそれに合わせたんだと、そういうバランスで考えたんだということで理解していいのか、これは大臣に伺いますよ。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、今し方局長から答弁させてもらったとおり、協会けんぽの保険料率の水準は、労使あるいは学識経験者で構成されます運営委員会で議論の上、協会けんぽにて自主的、自律的に決定されるものであります。 その上で申し上げますと、今回の保険料率の決定は、賃金上昇率や医療給付費の伸びを踏まえた様々なシナリオに基づくシミュレーションを行ったものだと承知をしておりますし、料率の頻繁な変更が必要となるなど将来の財政運営に支障が生じない範囲で、また、総合健保の保険料率が平均で約九・九%であることも踏まえた見直しであると理解をしております。 厚労省として、その協会けんぽの保険料率そのものに具体的なコメントをすることは控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げますと、現役世代を中心とした社会保険料負担の抑制は重要な課題である一方で、協会けんぽの医療保険料率の引下げが、協会けんぽと同程度あるいはそれ以上の医療保険料率を課しているような財政基盤の脆弱な健康保険組合に与える影響も注視をする必要があろうかと考えております。
○猪瀬直樹君 今の説明は、いろんな説明の仕方をしているけれども、結局、この資料の下のところの、一番下に赤いところで囲ったところがありますけれども、結局、協会けんぽの法定準備金というのは、実は給付、拠出に必要な額の一か月分と定められているんですよ。だから、現状の六・六か月分というのは全然これ合わないよね。大きな差がありますよ。どういうことを検討しているのかさっぱり分からないんだ。 じゃ、聞きますよ。実際に妥当な水準というのはどのくらい、何か月分なんですか。ここに一か月分て書いてある。六・六か月分ある。これ矛盾しているよね。大臣、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、準備金の残高としてどの程度が適当かというのは一概にお答えすることはなかなか難しいと考えております。確かに、協会けんぽの法定準備金は給付費及び高齢者への拠出金の一か月分とされておりますが、健保組合の法定準備金は給付費の二か月分及び高齢者への拠出金の一か月分とされており、協会けんぽよりも手厚い準備金を確保する必要があるとされている、このことも考慮する必要があると考えております。 他方で、これまでの関係者の努力の成果を加入者の皆さんに還元すべきという問題意識は理解できるものでありまして、そうした観点から、今般、医療保険料率の引下げが決定をされ、また、先日閣議決定をされた改正法案におきまして、健康保険法等の改正法案におきまして、協会けんぽの準備金残高のうち約千五百億円を、国庫支出金から年間五百億円三年差し引くことで、言わば国庫に返納をするということとしているところであります。
○猪瀬直樹君 厚労省の担当者にいろいろ確認しましたけど、つまり、厚労省は、この準備金は保険者のものだから勝手に取り上げるわけにいかないという考えのようなんですよね。 でも、それおかしいんですよ。国庫補助率が今より低ければ、その分余るお金も少なくなりますよね。そうしていればこんなに積み上がらなかったわけですよ。毎年一兆円以上の国庫補助を続けてきた結果がこれだけ積み上がったのだから、つまり、準備金の原資は全部税金だと言っていいわけですよね。大臣、これどう思いますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 協会けんぽにつきましては、平成二十七年度以降は、準備金残高が積み上がっていく場合には、この超過分、超過分の国庫補助相当額は翌年度の国庫補助額から減額をしています。言わば国庫返納の措置を講じているところであります。 その上で、先ほど申しましたように、約千五百億円を三年で差し引くこととしておりますが、残りの準備金につきましては、これは平成二十六年度以前のものと理解、という整理でございます。そのため、残りの準備金につきましては、国庫補助は入っておらず、労使で拠出した保険料を積み上げたものと整理されているところであります。
○猪瀬直樹君 確かに過去からの流れを見れば、それは二〇一〇年から五年間ぐらいは財政的に非常にしんどい時期があったけれども、その後、二〇一五年から、景気も良くなって、想定よりも財政に余裕ができてきたと。それなら、もっと早く見直しすればよかったんじゃないですか。今になって、六兆円たまってから見直しするんじゃなくて。例えば、それから、五年後の二〇二〇年に国庫補助率と保険料を見直していれば、とにかく六兆円もたまらなかったはずなんですよね。 つまり、これ、六兆円あるんでしょう。これ、たんす預金ですか。運用しないんですか。これ、生かすように何かしたんですか、ただ積んであるわけですか。まあ要するに、こうやってこういう無責任体制みたいなのを放置しているということは、これ厚労省の不作為と言われても仕方ないんじゃないですかね。これからもっと機動的にやれるようにしてもらいたいですけれどもね。 つまり、今度、健保法改正ですから。その次回の見直しっていつやるのか、早めにその点を明確に、やるんならやるで、ちょっと手遅れになっていることについてあえて仕方なく僕今指摘しているのであって、きちんとやるということを言ってもらわないと、この健保法改正の意味、なくなっちゃいますからね。この点、大臣、もう一度よろしくお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) ちょっと繰り返しで恐縮ですが、保険料率の水準につきましては、運営委員会で議論の上、協会けんぽにて自主的、自律的に決定されるものでありますので、具体的なコメントは控えさせていただきますが、その上で、一般論でありますけれども、保険料率の引下げにつきましては、現役世代を中心とした社会保険料負担の抑制、そういった観点から重要な課題であると考えております。 ただ、その一方で、協会けんぽの医療保険料率の引下げが、協会けんぽと同程度あるいはそれ以上の医療保険料率を課しているような財政基盤の脆弱な健保組合に与える影響、これも注視をする必要があると考えているところであります。 また、国庫補助率につきましては、国庫補助率の引下げにつきましては財政状況に応じて機動的に見直すべきとの御指摘については、その趣旨は理解をしておりますが、一方で、今回の引下げと併せて、賃金上昇率や医療給付費の伸びを踏まえた中長期的な保険財政への影響についても同時に検討する必要があろうかと考えております。 いずれにしろ、その国庫補助の在り方については、今回の措置が終了をいたします令和十年度末までの間において、今回の料率引下げ等も踏まえた協会けんぽの財政状況や将来見通し、これを踏まえて改めて検討していく必要があろうかと考えております。
○猪瀬直樹君 じゃ、次の質問に移りましょう。 資料二ですけれども、医療費の自己負担割合についてですね。 後期高齢者が、医療費を誰が負担しているのかというのを内訳で見ますと、保険料と窓口負担を合わせて自分たちが負担しているのはたった、ちょっと待ってください、これ、高齢者の窓口負担の三割負担の話なんですけれども、年齢別の自己負担割合の図ですけれども、七十五歳以上は三割負担がごく僅かです。七%しかいないんですけれども。 これ、まあ維新のいろいろ提案、維新の会も提案していて、二党協議でもいろいろ言いましたので、いわゆる金融所得を勘案して三割負担を増やしましょうという方向には今回なりました。多少、だから三割負担の比率は上がるんですけれども、年齢によらず原則三割負担とすべきじゃないかということはずっと申し上げてきました。 今、次の資料、間違えました、資料三ですけれども、後期高齢者、医療費を誰が負担しているのかという内訳を載せていますが、保険料と窓口負担を合わせても、自分たちで負担しているのはたった、後期高齢者ね、一七%にすぎません。残りは公費と現役世代からの仕送りです。現役世代に重くのしかかっているこの負担を軽減するためには、後期高齢者自身にもう少し負担をしてもらって、仕送りを減らしていく必要があります。 ところが、現行の制度では、三割負担の人の分には公費が投入されないということになっている。そうすると、今の仕組みのまま三割負担の人の割合が増えていくと、現役世代からの仕送り、その負担がどんどん増えてしまう、こんなばかな仕組みはおかしいのではないかと、直ちに直さなくてはいけない。 上野大臣に伺いますけれども、なぜ三割負担の後期高齢者には公費が投入されていないのか、歴史的経緯も含めて御説明いただきたい。 それから、このままでは政策の整合性が全く取れていないので見直すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、この仕組みなんですけれども、経緯を申し上げますと、かつて高齢者医療の財源の公費負担が三割であったところを五割に引き上げるとともに、対象年齢を七十歳から七十五歳に引き上げた際に、現役並み所得を有する高齢者の医療給付費については公費負担を行わないとされたことが背景にあるものだと考えております。
○猪瀬直樹君 だから、それって単に歴史的経緯にすぎないということであると思いますよね。 これ、仕組みを変えると公費負担が増えてしまうように感じるんですけど、それ錯覚なんですよね。今、一割負担の人が三割負担になると、今の仕組みでは公費が減ってその分仕送りが増え、仕送りの負担が増えてしまうんです。それを見直して、三割負担でも公費負担をそのまま続けるということなので、公費負担分はそれまでと同じで増えるわけではありません。それから、高齢者の窓口負担が増えたら、その負担軽減分は公費ではなく仕送りを減らす方向に充てるべきと思います。 先ほどの歴史的経緯、この歴史的経緯を引きずる必要ないので、この件をもう一度確認したいので、参考人の方から、これ繰り返すけれども、三割負担にしたら何で公費が入れられないかということをお答え願いたいです。
○政府参考人(間隆一郎君) 三割負担にしたら公費が入れられないというよりも、入れていないということについては、歴史的な経緯については先ほど大臣からお答えをしたとおりであります。 結局、これは一つの価値判断があり得るんだと思いますけれども、公費でやるのか、それとも現役の、つまりある種、何というんでしょうか、被保険者という意味で、大きな意味で仲間、自分がいずれ後期高齢者になるという方側の支援でやるのか、それとは全く別に、公費というような形で、誰のものというふうな、言わば保険集団というのとは関係ないところから入れるのがいいのかといったことから、そこのところの負担能力の高い人については現役と同じなんだから、それについては被保険者集団の中で負担しましょうと、恐らくこういう考え方だったんだろうというふうに思います。 ただ、その上で、今その現役世代の負担をどうするのかといったことも非常に大きなテーマとなっておりますので、その意味では、全世代型社会保障の構築の観点からは、高齢者の医療費の窓口負担割合の在り方は避けては通れないと考えておりますし、これを考える場合には、現役世代の支援金の負担軽減の観点から、その財源の在り方についても併せて検討していく必要があるんだろうと、このように考えております。
○猪瀬直樹君 このままでは、ちょっといびつになったままになっちゃうよねというお考えはお持ちだということだよね。
○政府参考人(間隆一郎君) 今委員から原則三割という話がありましたけれども、この辺の窓口負担割合の話は、やはり高齢者の医療の実情というのも十分踏まえて丁寧に検討する必要があると思います。その上で、三割と、いわゆる現役並み所得と言われている人を拡大した場合には、財政構造上、おっしゃるよう、御指摘のような課題ございますので、その点については検討していく必要があると。これは、社会保障審議会医療保険部会でも同様の意見をいただいているところでございます。
○猪瀬直樹君 現役世代の仕送り、負担がおかしくならないようなやり方をするということでいいですよね。
○政府参考人(間隆一郎君) そうしたことも含めてどうするのかというのをこれからしっかり検討しなきゃいけないというふうに思っています。
○猪瀬直樹君 次の資料四ですけれども、先ほどから現役世代の窓口負担と同じように高齢者の窓口負担もきちんと相応の負担をしていくということを申し上げているんですけれども、これ窓口負担が増えると受診回数が減るという、そういう研究結果をこれ、この図で一目瞭然だと思うんですけれども、これはちょっと前の、七十から七十四歳に二割負担が導入される前の調査なんですけれども、当時は七十歳を境に自己負担割合が三割から一割に減っていったんですね。その図なんです、これはね。だから、七十歳を境に縦軸の外来患者数が大きく上がっていきます。そして、もし七十歳以上の負担割合が三割のままであれば受診頻度が下がることはこの図で想定できるわけですね。つまり、窓口負担増えると受診回数が減るよねという、相関関係にあるということですね。 行動経済学という学問が今当たり前になりましたけど、やっぱりどういうふうにその一つ一つの動きがこうやって形で表れるかということをちゃんと前提にしながら政策をつくっていく必要があるわけですね。だから、厚労省としては一般的に自己負担割合が上がれば受診頻度は下がるという認識を持っているということでよろしいですね。
○政府参考人(間隆一郎君) 医療費の窓口の負担割合の変化と患者の受診行動の関係については様々な研究があることは承知しておりますし、厚生労働省としても、窓口の負担割合を変更した場合に受療行動、受診行動の変化を確認していくことは重要だと考えております。 例えば、今委員からお話がありました、この今お配りされている資料の後の話でございますけれども、令和四年に一定以上の所得をお持ちの後期高齢者の窓口負担割合を一割から二割に引き上げました。この際には、平均的な受診日数が一月当たり二から四%減少したことを確認してございます。
○猪瀬直樹君 それも一つのデータでしょう。幾つかこれからこういうその学問的な業績、はっきり出てくると思います。 それで、いろいろこれからちょっとお話しするのは提案ですけれども、今後負担割合を上げるということになったときの具体的なプロセスについてなんですけれども、各個人では今より負担が増える人をつくらないようにして、段階的に一歳ずつ上げていく方がよいんじゃないかと。 これは、例えば、七十から七十四歳に二割負担を導入するときにもやったやり方なんですけれども、例えば今七十四歳で二割負担の人には、来年七十五歳になっても二割負担のままにすると。次の年にその人が七十六歳になっても二割負担のまま行くと。同じく、今六十九歳の人が、三割負担の人は来年七十歳になっても三割だと。再来年七十一歳になっても三割だと。このようにして毎年一歳ずつ対象年齢を引き上げていけば、各個人では今より負担が上がる人はいませんということですね、階段式にずっと一年ずつずらしていくと。 こういうやり方についてどう思われるのか、メリット、デメリットがあるのかどうか。僕は、こういう考え方で最終的にオール三割負担になっていけばいいんじゃないかと思いますけどね、反対する人も少なくなるんじゃないかと思いますけど、この辺り、大臣、お考えお聞かせください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、議員御指摘の方法は、平成二十六年度から平成三十年度にかけて、七十歳から七十四歳の方の窓口負担割合を一割から二割段階的に引き上げた際の手法だというふうに認識をしております。この方法は個人単位で見れば負担が増加をしない、このため、受け入れられやすいのでないかと考えます。 一方で、施行時に今回の場合は七十歳又は七十五歳に達していたかどうかを境に負担割合が異なる状態がそのままずうっと継続して、継続する、そのことをどう考えるかということが一つの論点になろうかと考えております。前回の場合はその上に一割負担がありましたので、そのラインを超えれば全員一割になったんですが、今回はそのラインがなくなる形になりますので、ずうっとそのまま継続していくという形になります。 窓口負担割合の在り方については、これは、今後、日本維新の会と自由民主党の協議、これが進展をしていくというふうに考えておりますので、その状況を十分踏まえながら政府としても対応してまいりたいと考えています。
○猪瀬直樹君 そういう方向に行かせたいですね。余りそういう気持ちないのかね。 次に、資料五に移ります。 社会保障関係費と消費税収の関係についての推移を示したものなんですけれども、これですね、予算委員会でも説明しましたが、一般歳出の五六%を占める社会保障関係費は、これまで毎年膨張を続けてきました。社会保障目的税である消費税はその膨張に追い付くように税率を度々上げてきましたが、その引上げには大きな政治的なコストが伴ってきました。 特に、消費税の減税を各党が主張して、高市総理も前向きな姿勢を示している現状を見れば、今後税率を上げていくということはとても困難であって、その税収は今後横ばいになると考えておく必要があると思います。そう考えていくと、これまでのトレンドのとおり社会保障費が膨張を続けると、消費税収とのギャップが拡大していきますが、そのギャップをどのように埋めていくのか。 予算委員会では、この間の予算委員会で高市総理から、効率的で質の高い医療の実現に向けた取組を進めると、こういう答弁がありました。これ、どうやってギャップ埋めていくんでしょうね。効率的って、どういうことでしょうね。厚労大臣としても覚悟をお尋ねしたいというか、覚悟してこの具体的なこのギャップを埋めていく、その辺り、御答弁をお願いします。効率的ってどういうことでしょうね。
○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘のとおり、国分の消費税収では社会保障四経費、これを賄い切れておりません。また、高齢化等の進展に伴いまして、今後も社会保障関係費は増加をし続けると見込まれております。 厚労省としては、このギャップというよりは、この社会保障制度を持続可能なものとして全世代型社会保障制度をしっかり構築をしていく、そのためには不断の改革が必要だというスタンスでありますので、今回の自民党と日本維新の会の議論を踏まえまして、今国会におきましてもまさにOTC類似薬等の問題など様々な改革を盛り込んでいるところでありますので、委員の御質問にそのまま答えているわけではないかもしれませんが、社会保障制度の改革をしっかり推し進めていくことと、持続可能な社会保障制度をしっかりと構築をしていく、そのことを実現をしていくことが大事だと考えています。
○猪瀬直樹君 とにかく、このギャップを埋めるのは容易じゃないですよね。きちんとした改革を進めていかない限りこのギャップは埋まらないと思っています。 次に行きますが、先ほど芳賀道也委員の方から質問ありましたので、少し省略しながら進めていきますけれども、資料六ですね。 後発医薬品の原薬調達状況についての質問ですけれども、資料六で御覧のとおり、ペニシリンが足りなくなってくると。これをどうやってきちんと対策を立てているのかと。 この資料、次に、七で現状というものをやっぱり認識共有しようと思うんですけれども、結局、その後発医薬品全体でどのくらい原薬を海外に依存しているかという表なんですけれども、国内製造のものは僅か三割で、全体の三分の二が海外に依存していると。国別で見たら、一位は中国で二一・八%、次、イタリア、インド、韓国と。要するに、中国への依存度が高いんですね。 この現状について、過去からの経緯はどうだったのかということもあるんですけれども、スピード感を持って対策を練らないといけないということになると思うんですが、参考人、御答弁ちょっとお願いします。
○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、現在、約六割が原薬を海外に依存しているというところでございます。昨今の国際情勢の変化、それから地政学リスクの変化等を踏まえれば、御指摘のとおり、スピード感を持ってこの安定供給、必要なサプライチェーンの強靱化に取り組んでいかなければならない問題だというふうに考えております。
○猪瀬直樹君 あと、加えて、昨日の読売新聞の朝刊でこういう記事が出ました。大臣、御覧になりました。これ、通告していないんだけど、昨日の朝刊ね。こんな大きく出ているんですけれども、どういう記事かというと、放射線医薬品の原料を国産化するという記事なんですけど、国産化していないということ、だからこれからしますよという記事。日本原子力研究開発機構が輸入依存からの脱却を目指して研究開発の取組をしていくということで、原子力委員会も放射線医薬品の原料となる放射性同位元素の国内製造を増やすという目標を掲げていると。がん治療なんかで使われるわけですね。 ですから、経済安全保障という言い方とかありましたけど、今までね、この医薬品の分野については余り考えてきていなかったんじゃないかということですね。ですから、これから経済安保の観点から非常に重要なことになってきて、単なる後発医薬品の原薬の安定供給だけじゃなくて、こういう最先端のがん治療に必要な放射線医薬品も全部海外依存になっていると。これ非常に深刻な事態だと思いますね。 時間もなくなりますので、最後、これについて大臣のお考えをきちんと言っていただきたいと思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、ベータラクタム系抗菌薬につきましては、経済安全保障推進法に基づく特定物資に指定をしておりますので、国内で原薬を製造する体制の整備あるいは備蓄の積み増しなど、補助を行っているところであります。 また、重要な医薬品のサプライチェーンの潜在的なリスク、これにつきましては定期的に点検を行うこととしておりますので、令和八年度でも点検を行い、重要なものにつきましては指定をするなりなんなりの検討を進めていきたいと考えているところであります。 また、特定重要物資以外についても、製薬企業が原材料等の調達先の複数化、あるいは代替供給先の探索を行う際の費用への補助などの必要な取組を行っておりますが、必要な医薬品の安定供給に向け、今委員の問題意識も踏まえてしっかり対応していきたいと考えています。
○猪瀬直樹君 では、時間になりましたので終わりにさせていただきますけれども、これ経済安保と同じように特別対策室みたいのつくったらいいかもしれませんね。特に放射線医薬品の原料の国産化についてなど、そういうことをちょっと考えたらいかがでしょうかということで、どうもありがとうございました。 質問を終わりにします。
○岩本麻奈君 参政党で医師の岩本です。 今日は、国家のOS、構造について問いを立てたいと思います。 昨年の厚生労働委員会でも、私はカルテの保存期間についてお尋ねしたと思いました。そのときに、答弁の方は慎重な検討にとどまっているということで理解しております。 そこで、改めて伺いたいんですけれども、現在、日本では、医師法に基づき、カルテの保存期限、義務は五年、医療法では更に短く、手術記録や検査記録は二年、保険関連は三年となっております。しかも、これは昭和二十三年、戦後三年目ぐらいの約八十年前に制定されたものでございます。 今の、現代のゲノム医療とか最先端医療、そして現代医療の時間軸と考えても余りにも乖離しているのではないかと思いまして、実際、司法の世界では、DNA鑑定の進歩に合わせて、過去の証拠を長期に保存し再検証する仕組みというのが整えられてきました。一方で、医療は、未来の安全性検証に不可欠なデータを制度上消してしまっている、あるいは医師の良心に任せているというような形になっております。 医学においては、がん、慢性疾患、薬剤の長期安全性、後で述べますがRS母子ワクチン等、あるいは環境要因、PFASなんですね。この辺りは、いずれも十年、二十年という時間軸で初めて見えてくるものでございます。医療DXやEBPMを掲げながら、その前提となるデータが制度上残らない。AI活用のこの時代において、データの蓄積というものはその基盤であると思われます。現場の医師からも、五年では短過ぎるという声は少なくないと聞いております。 そこで大臣に伺います。 これは、カルテは、やはり余りにも保存期間が短過ぎないかと思われるんですが、いかがでしょうか。このカルテの保存期間の延長について、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) その保存期間につきましては、医師法等の規定におきまして、罰則をもって保存期間を担保する期間として五年間としているところであります。継続的な治療が医学的に必要と判断される場合などにあっては、五年間を超えても各医療機関において適切に保存されているものと考えております。 〔委員長退席、理事自見はなこ君着席〕 一律のルールとして保存年限を延長することにつきましては、長期間にわたって保存することによるメリットがあろうかと思いますが、その一方で、個人情報としての厳格な取扱いが必要な情報の保存について漏えいした場合のリスク、あるいは保存が義務付けられるデータ量が増えることによる医療機関の負担が増える、そうしたことにも配慮をする必要があろうかと考えております。 今後、電子カルテの使用状況を踏まえながら、この問題については慎重に検討する必要があろうかと考えています。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 個人情報の漏えいの問題とかそういうリスクについては非常に理解はできるんですが、この現代、この電子化で、しかもDXをうたっているこの日本の政府で、実際、今そこかなという部分もありますのと、あと、今回、委員の皆様、議員の皆様が検査とか薬とかの問題意識が大変高いということが分かりました。これでは、なおさら検証できるデータというのはないと、もう医療国家というか、科学国家として成り立たないんじゃないかなと思われます。 次に、午前中に石田議員が問題提起ございました、電子カルテ共有の、電子カルテ情報共有サービスについて、私からもちょっとお伺いしたいなと思います。 こちらなんですけれども、現在、予算案では、電子カルテ情報等分析関連サービスや、この標準型電子カルテアルファ版整備事業に予算を計上しているというのは分かっております。 また、二〇二六年三月時点の資料では、遅くとも二〇三〇年におおむね全医療機関で必要な情報、患者を共有できる電子カルテ導入を目指しているということも存じております。 ところが、やはり私もこの資料を見てちょっとびっくりしたんですけれども、カルテのサービスですね、三文書六情報ですか、その中で、何と検査情報とかはサービス提供の一年間若しくは直近三回分。あと、患者サマリーなどはやはりサービスの登録日から百八十日間。さらに、退院時サマリーや診療情報提供書に関しては百八十日、登録日から百八十日。さらに、紹介先医療機関が受信した後は一週間後、一週間後程度に自動消去と、そういう形になっておりまして、先ほど言っていた普通のカルテよりも何か電子になって更に短くなってしまっているという状況はちょっと驚きました。これで考えると、数か月単位で情報が切れていくという設計は余りにも短くて、理論的、合理的でないかなと思います。 せっかくこのように電子化しても、共通基盤の上で情報が次々に見えなくなっていく、細切れになっていくということが本当に未来の医療基盤と呼べるのか、私はいささか疑問に思っております。むしろ紙の不便さを電子で再現しているだけではないのかという感じにも思われます。 そこで質問です。 電子情報は基本的には永久に保存できるのに、なぜこの短い保存期間を設定したのかということと、あと、これは紹介状や三文書六情報を短期閲覧する仕組みだけで終わるつもりでいらっしゃるのか、それとも二次利用、質の評価、AI時代まで見据えた国家基盤を視野に入れるのか、その進化の途中と見ていいのか、それとも、今のただ短い期間での使用と見ていいのか、その辺についてお聞きしたいです。
○政府参考人(森真弘君) 電子カルテ情報共有サービスについてでございます。 御指摘のとおり、それぞれの項目について保存期間が定められておりますが、これについては、例えば、健康・医療・介護情報利活用検討会の中のワーキンググループ等、開かれた公開の検討の場において設定したものでございます。そうした中で、例えばその健診情報等であれば、検査値等であれば、やはり最新のものでなければその意味がないという観点から、直近一年間、失礼いたしました、一年間又は直近三回分というふうになっているところでございます。 その上で、先ほども大臣も申しましたとおり、継続的に確認が必要と判断した傷病名等については五年を超えて取得、閲覧できるようにしているところでございます。 データの、さらに、これ、今申し上げているのは、基本的には一次利用でやる場合の、共有する場合の保存期間というか利用できる期間というのを想定しているものでございまして、二次利用等については別途検討することになっているところでございます。 データの取得、閲覧が可能な期間の在り方については、サービスの開始後においても、更なる利用ニーズ、それから保存に係るコスト、それから実際にその稼働していくスピードも含めて考えながら、必要に応じて検討してまいりたいというふうに考えております。
○岩本麻奈君 時間がどんどんなくなるので先に進ませていただきます。 〔理事自見はなこ君退席、委員長着席〕 今のところとちょっと関係があるんですが、電子カルテの様式についてお尋ねします。 現実の医療現場では、こちらも先生の議員さんいらっしゃいますが、初診のたびに患者も毎回問診を記入し、医師も既往歴、投薬歴、アレルギー歴、検査の結果を常に常に再構築しながら、短い時間で診療しております。しかも、患者は全てを正確に覚えているわけではありません。薬の名前が分からなくなったり、昔出た副作用を忘れていると。あるいは、そもそも伝えられていないことさえあると。例えば、薬剤アレルギーなんかは命に直結するわけですね。 今の医療というのは、やはり本来データで防げるはずのリスクを、現場の記録と問診、電子でも、まあ多くはまだ紙カルテのところもありますので、これに依存している構造になっております。そして、その背景にあるのが、つながらない電子カルテとやっぱり消えていくデータだと思われます。現場に配慮という御答弁がよくございますが、現場の負担は、むしろつながらないカルテによって生まれていると思われます。 そこで、私自身も四つの医療機関で同時に診療をしたことがあるんですが、これが物すごくもう相互性が全くない、もうびっくりするぐらい違う世界の仕様の電子カルテでした。どれも電子だったんですけれども、もうこれが要するにベンダーロックインみたいのを自分で体験してきたんですが、そういうことも考えまして、効率の問題だけではなくて、医療の質と安全性の問題であると思います。これらはトラフなどの災害時なんかにも非常に、極めて重要な基盤になると思われます。 私は、この連休、ちょうど韓国で開催された大きな医療DX、AIの展示会、KIMESというところに行ってまいりまして、そこで実際に電子カルテの展示を視察したんですけれども、現在は、一番進んでいるところでは、医師と患者の会話をAIが構造化し、記録し、鑑別診断や処方支援まで行うレベルになっておりました。 また、ヨーロッパの方では、これもEHDSのモデルのことはよく書いてあるんですが、これが、国家が標準化を主導し、公益的な第三者が監視を行う方向で進んでいるということです。これはもう非常に理想型だと思います。 ですので、日本とのこの差というのは、技術そのものよりも国家としての設計思想にあるのではないかと思っております。日本ではしばしば、老年の医師は電子カルテや医療DXの対応が難しいという説明がなされますが、今や、今お話ししたように、音声入力ですね、あとAIの補助のもう時代に入ってきていますので、それは理由にならないんじゃないかなと思います。 そこで質問です。 この電子カルテなんですけれども、ベンダーを横断した様式の統一化、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(森真弘君) 電子カルテのベンダーを横断した様式のインターフェースの統一化についてのお尋ねでございます。 電子カルテについては、どの医療機関においても直感的に操作できて診療を円滑に進められる環境を整えるというのは、医療従事者の負担軽減を図るという観点からも非常に重要だというふうに考えているところでございます。一方で、電子カルテの画面構成、操作方法については、診療科の特性とか医療機関の特性、規模に応じて、現場に応じて多様な実情があるというふうに考えております。 特にインターフェースの、政府としては基本的な標準型の電子カルテというのを作っていく、標準仕様をお示ししていくことになりますので、その内容的な部分については標準型を求めていくわけですけれども、実際にユーザーが使われるそのユーザーインターフェースの部分については、基本的にはこれが、民間事業者が現場の意見を踏まえながら工夫を重ねて改善を図ってきているという、その貴重な競争領域であるというふうに考えておりまして、そうした視点も大切にしていかなければならない面もあるというふうに考えております。 このため、操作方法、画面構成等を統一するというのはユーザビリティーの低下につながる可能性もあることから、現在策定を進めている電子カルテの標準仕様においては、稼働率、データの保管、セキュリティー対策、バックアップ等を中心に定めることとしており、現時点ではその仕様を一律に定めるということは考えていないところでございます。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 そのように、逆に企業が主導型になってしまった結果が今だと思います。ほかの、エストニアとか、あとフランスとかヨーロッパとかのほかの国々は、やはり国家がもうそれを自分で覚悟をして、こうやってくださいといって予算を決めてやってきたことですので、そこは是非今後の課題としてお願いしたいなと思います。 次に、医療DXを国家戦略へというところで大臣にお伺いしたいと思います。 厚生労働行政は、医療、介護、年金、雇用、子育て、感染症と極めて広範にわたっております。この人口減少と人手不足が進む中で、私はその中でのこの医療DXこそが最重要の基盤だと考えております。なぜなら、今後は単に給付を積み増すだけではもう持続が不可能だと思います。AIとそれこそビッグデータを用いて、医療資源の配分そのものを最適化していかなければならないからです。 例えば、病床の再編にしても、本来は政府がやったような一律的な補助ではなく、地域の需要、人口動態、医療提供体制に応じて、より精密に設計できたはずです。更に言えば、医療、医師の偏在の問題も個別事情を踏まえた政策設計が可能になったはずだと思います。つまり、このDXというのは、単なる電子化、デジタル化だけではなく、この人口減少社会における厚生労働行政そのものの再設計だと思っております。 今回の予算を拝見すると、ちょっと違和感があります。医療DXは、補正予算が約三百億で、一応十五億で計上されております。その一方、医療機関への賃上げ、物価高対策に五千三百四十一億円。病床再編、先ほど、大体一病床四百十万で、一律ではないんですけれども、それで全体で三千四百九十億円ということで、日本の医療費は年間約今四十五兆円です。この中には、重複検査、過剰入院、薬剤の過剰投与、情報分断による非効率、医療資源のミスマッチといった構造的ロスが含まれております。これがもし五%最適すれば約二兆円、もし一〇%なら四・五兆円の財政効果があると思います。 こういうことで、電子カルテ導入のことも先ほどから言っていますが、こちら、私、たまたまおとといぐらいに約三百八十一万円という相場観で電子カルテ導入しませんかというのが、あるやっぱり企業から来ていました。こういうことをやはり個々の医療機関任せというのは、本当にかわいそうというか、やはりこれは国家が本当に公共のインフラとして基盤を整備するべきものだと。この監視とかガバナンスとか、それこそセキュリティーとかはその公益性を持つ第三者が担うという、ヨーロッパを基調とした、こういったものが理想だと私は思います。 さらに、これはプラス要因なんですが、レセプトとか、あと特定の健診とか、世界的にも非常にまれなデータというものを日本は持っております。これらと診療情報を連結すれば世界トップレベルの医療AI基盤になり得ると思っておりますので、現在これらは全部分断されたままなので非常に残念だと思っております。 そこで、伺います。 政府は、医療AI、AIも含めたこの医療DXについて、国家戦略としてデータ連結を進める明確なビジョンなどは持っていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 現在、医療DXにつきましては、令和五年六月に決定をいたしました医療DXの推進に関する工程表にあるとおり、サービスの効率化、質の向上によりまして、国民の更なる健康増進や、切れ目なくより質の高い医療等の効率的な提供などの実現を目指すものであります。その実現に資する様々な情報の標準化や、AIの活用なども念頭に置きつつ議論を行っているところであります。 現在、先ほど来御議論いただいております電子カルテ情報共有サービスの普及とともに、AIを活用した業務効率化ツールなどを利用しやすいクラウドネーティブ型であることを含む電子カルテの標準仕様の策定や、標準仕様に準拠した電子カルテ製品の普及、さらには医療機関のシステム間の標準インターフェースの構築などによりまして全国的なデータ連携に向けた基盤整備を進めることとしております。 その中で、電子カルテ情報共有サービスは、こうした医療DXの取組を進めるための主要な柱の一つと認識をしておりまして、今後とも情報の拡充にも、取り扱う情報の拡充にも取り組んでいくこととしているところであります。 引き続き、データ連携に向けた基盤整備に努めてまいりたいと思いますし、委員からお話のありました大きな医療DX全体も、政府全体としてもしっかり進められるように努力したいと考えています。
○岩本麻奈君 では、本当にカルテ、五年の検討、統一電子カルテの件をよろしくお願いいたします。 次に参ります。 次は、ちょっとワクチン問題について幾つか質問があります。これはもう、コロナワクチンは、私はまだ終わった話だとは決して思っておりません。なぜなら、これからも何回でもいつでもやってくる未来のことが関わっているからです。私、この審議会というのがすごい気になったので、直近五年とランダムに過去の幾つかを読んでみたんですね。 そこで、まず、このアルファ、ベータ、ガンマ、この違いというか、この区分が私は審議会でやっていると思っていましたら、審議会の方のまた別に専門家がいるという形で書いてありましたので、じゃ、それはまた別なんだなというところで、このアルファ、ベータ、ガンマの判定者は一体どなたになるのかと、また別なんですかというのの問いと、あと、この副作用報告制度についてちょっと皆様にお知らせしたいことがあります。 これが実際の現場で医師が書かなくてはいけない資料になります。(資料提示)副作用が見付かったら、どんなに軽くても、もちろん重かったらなんですけれども、こちら全部で三十四ページあって、記入しなければいけない、医師が記入しなければいけないページが二十四ページございます。 これを、これを忙しい医師が、しかもこちら、手で書く形。もし電子でも、多分それは手入力だと思うんです。本当に忙しい医師が一体これをやるのかと。普通に人間の行動心理学からとか考えましたら、ちょっとしたものはもうやらないよというのを、わざとこうやってちょっと持ってまいりましたけれども、こういうことで、結果として本当に重いものしか出てこない。ちょっとしたものはこれはもうやめるというか、多分氷山の一角ではないかという、軽症例や境界例なんかは無視されやすいんじゃないかなと思いましたので、となると、現在見えている数字というのは本当に小さいものになるんじゃないかということです。 こんな状態で本当に安全な監視ができていると考えていらっしゃるのか、あるいは今後の改善はあるのか、このことをアルファ、ベータ、ガンマと一緒にお答えいただけるとうれしいです。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 副反応疑い報告制度に基づいて報告された症例については、先生御指摘のとおり、PMDAにおいて、個別の副反応ごとの領域の専門家によりまして、個別の報告症例ごとに因果関係評価を実施をしているところでございます。 先生もずっと御指摘されていたと思いますけれども、コロナのワクチンの死亡事例では、因果関係が評価できないですね、いわゆるガンマ判定とされているものの割合が九九%を超えていて、個別症例でガンマ評価判例とされたもので大丈夫なのかという御懸念がありましたけれども、個別症例でガンマ評価とされたものでありましても、安全性の検討においてはそれは必要な情報でございまして、報告された症例全体の情報を基に評価、解析を行い、安全対策の措置につなげることをしているところでございます。 評価された症例につきましては、また審議会においても、先生御指摘の審議会においても、国内外の学術的な研究から得られた科学的知見も含めて総合的に評価をいただいておりまして、直近で開催された本年二月の審議会におきましては、現時点でコロナにつきましては安全性に係る重大な懸念は認められていないというふうに評価されているところでございます。 このように、副反応疑い報告を受けた安全性の検討に関しては、これまでの情報を基に十分な安全性対策が講じられていると我々は認識しておりますが、引き続き、科学的知見の収集に努め、専門家に御評価をいただき、ワクチンの安全性評価を適切に行ってまいりたいと考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 次に、審議会の報告内容について、こちら大臣に伺いたいと思います。 令和七年四月十四日の第百六回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会というところで、国立健康危機管理研究機構の参考人より、接種後遷延する症状についてです、百四十四例の追跡結果が報告されました。皆さんの一枚ぺらで行っているこのグラフになります。 こちらなんですけれども、この百四十四例のうち、症状の多くは接種後の一週間以内、この下が出た日にちなんですけれども、五週間以内に改善したのは約三割で、更に二割以上で、この一番右の線ですね、これが何と一年以上症状が持続していたということで、こちら参考人御自身が、長期間掛かる可能性があり、継続的なフォローが重要であると明言していらっしゃいます。 ここで私はもう因果関係のことを言うつもりはありません。ただ、このように長期化する症例があって、追跡の必要があるということを認識していただきたいんですね。ここで重要なことは、現に長く苦しんでいらっしゃる方が実際にいるという事実なんです。フォローしていかなくてはいけないということであれば、もう本当に、先ほどのまた話になりますが、長いカルテの保存というのはすぐもうマストであるというところはあるんですが、こちら、厚労省としてこの審議会報告をどのように受け止めているかというのを伺いたく思います。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘の資料につきましては、新型コロナワクチン接種との因果関係にかかわらず、ワクチン接種後に継続する症状の実態を把握することを目的とした研究班の事例の中で、症状の持続期間が明らかな百二事例のうち、一年以上のものが二十二例であったことを示すものであります。 その上で、安全性の観点は今し方局長から説明があったとおりでありますが、審議会におきましては、副反応疑い報告として報告された個々の事例の把握、検討に加えまして、今御指摘のありました研究班によるものも含めた国内外の学術的な研究から得られた科学的知見も併せて総合的に評価をいただいており、現時点で安全性に係る重大な懸念は認められないと評価をされているところであります。 引き続き、科学的知見の収集に努めていきたいと考えております。それを基に適切に評価も行えるよう努めていきたいと思いますが、新たな知見が得られた場合には、速やかに医療機関や国民の皆様に情報提供を行ってまいります。
○岩本麻奈君 私は、自分がもう接種を受けた一人として申し上げます。だからこそ、こういう政策は何をもたらしたのかということを常に冷静に検証をしていただきたいなというところで、ちょっと審議会のこの在り方についてなんですけれども、直近四、五回の議事録を拝見して、率直に申し上げて、こちらも何か違和感がありました。これは本当に十分に審議会をしているのかという点なんですね。 まず、このコロナワクチンの直近のもの、延べ人数が算出できていない。さらに、報告頻度が算出していないと。あと、死亡例の報告が存在するにもかかわらず、ガンマがやはり多いままであると。で、議論自体が極めて短く、質問もほとんど出ず、最終的には毎回ほぼ同じ、重大な懸念は認められない、これで締めくくられております。 その後、コロナ以外のワクチンについては、もうより具体的に踏み込んだ、もうそれこそ統計学の数字がいっぱい出てくるような議論が行われているんですね。 それがもう非常に、一回だけかなと思ったら、やっぱりずっとそういう形で定型的になっていたので、なぜこういうふうに違ってしまうのかと。これがちょっと自分の中では予定調和的な確認作業に思えてしまったということですね。 やはり、今コロナの死亡数、認定したのが千六十八件ですね、あと最新のもので。そうでないものは百五十五人プラス数件という形だと思うので、通常の医薬品であればもう既にこれでストップされているものであるので、本当に安全基準が適用されているのか。 先ほどの件、また蒸し返すあれではないんですが、ガンマはすなわち評価不能が一定数含まれているということで、これは重大な懸念なしというか、安全であるということではないと思うんですね。評価をできていないものを含めて安全と信頼している構造ではないかと思われます。 こちらですが、最高責任者は大臣にあるというのは以前お言葉がありましたので、こういうような審議会を経てでも、本当に今でもやはり重大な懸念なしと言い続けられますでしょうか。
○政府参考人(鷲見学君) 先ほど大臣からもお答えさせていただきましたが、審議会におきましては、副反応疑い報告として報告された個々の事例の把握、検討に加えまして、御指摘のその研究班、先ほど先生がおっしゃった研究班によるものを含めた国内外の学術的な研究から得られた科学的知見も併せて総合的に評価いただいているところでございます。 そうした議論の中で、現時点で安全性に係る重大な懸念は認められないと評価されているところでございますが、今後その新たな知見が得られた場合には、速やかに医療機関や国民の皆様に情報提供を行ってまいりたいと考えております。
○岩本麻奈君 是非やはり国民の声を聞く厚労省であってほしいと心から思います。 次は、今度四月から妊婦への定期接種が始められるというRSウイルスワクチンについてですね、これについて、新たな公費投入と安全性の評価の責任も生じていると思われますので、この点についてまずお聞きしたいと思います。 大体の公費投入額がどのぐらいであるのかということと、あと、公費を投じた以上、後から第三者が検証できる形に制度設計はされているのか、これについてお答えください。
○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。 RSウイルス感染症は小児の罹患率や重症化率が高いことから、令和八年四月より予防接種法のA類疾病に位置付け、母子免疫ワクチンを用いた定期接種を開始する予定でございます。 定期接種に要する費用は市町村の支出となりますが、A類疾病につきましては、市町村が支出する額の九割程度が地方交付税として財政措置されることとなります。 また、先生が御指摘のその第三者的な検証制度ということでございますが、母子免疫ワクチンの安全性に関しましては、定期接種に位置付けられる以前から、審議会におきまして、医療機関等から報告があった接種後の副反応疑い報告事例を全例評価しており、安全性に係る重大な懸念は現時点で認められないと評価されているところでございます。 定期接種化した後も、科学的知見の収集に努め、専門家に評価いただき、ワクチンの安全性の評価を適切に行うとともに、新たな知見が得られた場合には速やかに医療機関に情報提供を行ってまいります。
○岩本麻奈君 また同じことになりますが、そうなると、やはり長い、特に胎児に関わるものですので、長い期間でのカルテを保存して見ていかなくてはいけないなと思います。 そして、やはり定期接種は国家が推奨するイメージが強いんですけれども、私は、仮に接種単価を二万四千円として、対象を約七十万人とすると、年間約百五十億円規模ではないかなと。これについてはお答えは全然いいんですけれども、その九割を多分、ぐらいを国が持つというイメージかなと。これぐらいのやはり公費を投入したのであれば、というか、そもそもやっぱり総額を言っていただきたかったなと思います。 こちらなんですが、私ちょっと、やっぱりこれも、審議結果ですね、こちらの紙を、これも全部厚労省のサイトから取れるものですので、公開されているものですが、ここで一つ見付けた文章がこれですね、有効性についてのところです。ここにはっきりとRSVを原因とするMA―LRTI、これは医療機関の受診が必要になった下気道感染症のことなんですけれども、これは特に重症では、取りあえず医療機関の受診が必要になったという、この発症率は低く、本剤の有効性を検証する大規模な臨床試験を日本のみで実施することは困難であるというようなことがもう書かれてございました。 ということは、私が欲しい絶対リスクですね、コロナのときもこの話をしたんですけれども、実際にどのぐらい効果があって、それ絶対数ですね、それで見なくては、やはりワクチンの話は相対だけでは今は世の中は回っていないと思われますので、それで見ても、今回はFDAの有効率は八一・八%だったんですけれども、こちら、もう一つの絶対リスクで計算すると、九十日以内の重症の疾患、〇・七八%差ということで、約百人の中で八十一人が守られるという話ではなくて、千人接種して約八人分が減るという話なんですね。 このような数字の印象を聞くと多分いろいろ印象が変わると思いますので、ここまでやはりいろんな情報を開示してほしいと思います。先ほど言ったように、日本の集団が、Nが二百十四とか二百十三人と非常に少ないので、この発症率自体も一対八とか一対四という少数でなっていますので、そこら辺もちょっと疑問に思ったところです。さらに、やはり季節変動の多い疾患ですが、一律接種というところもちょっとどうしてだろうと思っております。 次に、これ質問なんですけれども、一応、日本では二十四、まあ二十八週から三十六週を承認範囲に残したということで、この医学的、政策的理由は何かということをお尋ねしたいんです。これはなぜかというと、同じように、FDAの方がもう安全を取って、三十二から三十六週に絞っているんですね。ところが、日本はもっと広い範囲で承認していますが、この差は何でしょうかということで、その根拠を明確にお示しください。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 RS母子ワクチンであるアブリスボ筋注用は、妊婦の接種により、その後に生まれた新生児及び乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防に関する有効性、安全性を確認した上で、令和六年一月十八に薬事承認されました。 国際共同第三相試験では、妊娠二十四週から三十六週の妊婦を対象として試験が実施をされ、日本ではRSウイルスによる下気道疾患の予防効果が確認をされ、被験者全体として安全性は許容可能というふうに判断され、妊娠二十四週から三十六週の妊婦を対象として薬事承認をしたというところでございます。 なお、米国では、先生御指摘のように、妊娠三十二週―三十六週として承認された一方、ヨーロッパでは、日本と同様、薬事承認では妊娠二十四週―三十六週の妊婦について適用を認めているものというふうに承知しております。
○岩本麻奈君 ありがとうございます。 やはり、この早産のリスクというものは慎重に考えなくてはいけないと。今もう本当に少子化ですので大事、もう本当そうでなくても母子は大事だと思います。 その中で、より広い範囲にして、ちょっと定期接種というのも世界では異例かなと思っております。世界は慎重で、日本はちょっと前のめりになっていること、これが気になりました。そもそも論で、先ほど言ったように、子供、胎児への影響ということで、これは新しい薬、ワクチンであれば本当に長く見てあげていただきたいなというところです。 ところが、今のままだと五年でカルテはなくなってしまう、しかも、母子だったら本当に母と子供がつながったカルテがあるといいなと私思っていたぐらいですので、そんなところの話ではないとなると、まずそこの基盤があってこういうことをやるのであればいいんですが、先に行け行けでワクチンというのは、しかも先ほど言ったように、本当になってしまう方にはもう有効でありますし、そういう方、リスクがある方とかなってしまう方にはこういうワクチンはいいのかもしれませんが、一律に全員というところにとても疑問を持ちました。 次ですね、では、ウエルネスについて、ちょっと時間が、どこまでお話しできるかあれなんですが、お聞きしたく思います。 健康日本21で、ウエルネス政策ということで、この健康政策には、医療介入と行動変容、生活習慣とか行動の二つの軸があると思います。先ほどから私ずっと聞いていますと、攻めの予防医療って、攻めというだけあって日本はどうも前者に偏重している。例えばワクチンとか定期接種とか定期検診の勧めみたなところに、あとは薬剤介入ですね、こっちにすごく重心が行っているような気がします。 ただ、私なんかはずっと、どちらかというと代替医療とか東洋医学で体を整えていた方なので、やはり大本になる睡眠とか運動とか栄養とかメンタル面、こういうものの、何かそういうことで健康になるといいなと思って、さらに、その中で美容の位置付けというものについて皆さん余り関心を払ってこなかったということで、私は、この美容というか、医療美容も含めた美容の位置付けというのに注目しております。 人は健康だから美しくなるというものでもなく、美しくあろうとする意思が健康行動を生むと。これはもう結構ロンジェビティーとか海外の学会でも言われていることで、人に会う、外見を整える、人と会う意欲を持つ、社会との接点を維持する、こういう行動が、女性の場合はメークをする、一つするだけで認知症のなる率が減ったり、遅くなったり、またフレイル予防ですね、歩いていろんな人に会いたくなったり、きれいだねと言われれば、みんな身だしなみがいいねと言われると男性も女性も喜ばしいということで、非常にこれプラスなことなんですね。 私は、だから、この美容というのは、もう医療の外側に置いてぜいたくだとかいうものではなく、この健康を支えるそのまんまの行動変容インフラとして位置付けるべき分野ではないかと思っております。 ところが、この美容という領域が制度上明確に位置付けられていないと。予算の見え方としても、復興対象というのではなく、監視の方で扱われている印象がございます。でも、私は、日本は元々美学の国であると思いまして、この美を制度として支える制度、設計、これを是非つくっていただきたいと思っています。 ちょっと、今日、本当、時間がもう余りあれなので、例えば化粧品一つあります。私、ちょうどアドバイスというか、化粧品作ったりいろいろ輸入とかそういうのに関わっていたので、国際比較をしますと、日本の化粧品というのは、いまだに角層といって一番上のパラフィンみたいな、肌の一番表面のここしか浸透してはいけないという形になっておりまして、これは、実はもっと深く入って、表皮だったり、場合によっては真皮とか入っていくといっても、化粧品の場合はもう言えない、言えないという形になっているんですね。その結果、科学的知見があってももうアピールできませんから、そこで研究は終わってしまうと。 一方で、EUや韓国や、そういうのは、ルールは一定のエビデンスがあると、もうそれがうたえるとなっていますので、そういう意味で、ブランディングの面で、非常に日本はせっかくいいものを作っているのに損をしているという気がします。そういうことで、あと、アカデミアとしても日本は、大学でも、二、三、数校の学部しか大学でないんですけれども、例えば、今ちょっと行け行けであれしているのですけれども、韓国なんかではもう二十四とか五とか結構な数の大学でみんな学んでいるということでですね。 この化粧品について、皮膚科学や製剤の技術は進展している一方で、この知見が広告規制に十分反映されていないのは、反映されていないかと思うんですが、この点について、どの部署がどれほど認識して検討されているのか、お聞きしたいと思います。これを最後にします。
○委員長(小川克巳君) 時間参っておりますので、コンパクトにお願いします。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 化粧品の広告につきましては薬機法に基づいて規制を行っておりまして、これは厚生労働省医薬局が担当しております。 化粧品の広告については、海外と比べて科学的データを用いた表現がしづらいなどの御指摘がございまして、現在、広告制度の国際調和を図るという観点から、現在、広告制度の国際調和を図る観点から令和七年度補正予算を措置し、諸外国の調査を行うこととしております。 当該調査結果を活用し、関係業界ともよく意見交換をしながら、化粧品の広告規制の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。
○岩本麻奈君 ありがとうございました。
○白川容子君 日本共産党の白川容子です。 最低賃金についてお伺いをしたいと思います。 二〇二五年度の改定額、各都道府県で六十三円から八十二円の引上げとなりました。最高額が東京の千二百二十六円、そして最低額が沖縄、高知、宮崎の千二十三円、この金額差は昨年に続いて縮まりました。これ自体は労働者の声、運動が動かしてきたものだと思いますが、元々余りにも低過ぎる額なので、物価高騰分も考えれば生活改善を実感できる引上げにはなっていません。 今回、発効日の大幅な先送りが相次ぐという事態になりました。発効日は公示の日から起算して三十日を経過した日が原則です。例年はおおむね十月に発効されていますが、昨年は十一月の発効が十三府県、そして十二月が八県、一月が四県、三月が二県となりました。最も発効の遅い秋田県では三月三十一日ですけれども、まだ発効していないということになります。 これまでにもこのようなことあったのでしょうか。なぜこのような事態が生じているのか、大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) お答えいたします。 地域別最低賃金が四十七都道府県に設定をされた昭和五十年度以降、その発効日が年明け以降に後ろ倒しになった例は昭和五十年度、昭和五十七年度とあります。 令和七年度に発効日が後ろ倒しとなったいずれの地域におきましても、公労使三者構成の最低賃金審議会において、発効日も含め、法定三要素に関連するデータを基に地域の実情に即した真摯な御議論をいただいた結果であると認識をしております。発効日が例年より後ろ倒しとなった地域では、昨年度までと比べて高い引上げ額となったことから一定の準備期間が必要であるという御意見があったことなどを踏まえて発効日が設定をされたものと承知をしております。 なお、発効日につきましては、複数の地方最低賃金審議会から、中央で一定の方針を示してほしいなどの要望が出されましたので、先月、中央最低賃金審議会の目安制度の在り方に関する全員協議会を開催をいたしまして、発効日を含めた議論を行っていただきました。その議論におきましては、早期発効が重要との意見や、発効日がばらつくと制度の安定性、信頼性が揺らぐとの意見がある一方で、最賃引上げに対する地方の中小企業の負担感を懸念をする、そういう声もありました。 引き続き議論を深めてまいりたいと考えています。
○白川容子君 お答えになりました先送りの理由とされている準備期間というのは何のことでしょうか。最大で半年間も先送りにする合理的事情というのは何なのか、大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 発効日が例年より後ろ倒しとなった地域では、最低賃金の引上げへの対応に向けて、昨年度までと比べて高い引上げ額となったことから、支払の原資を確保するための準備期間が必要であるといった御意見があったことなどを踏まえて設定をされたものと承知をしております。 いずれの地域におきましても、公労使三者構成の最低賃金審議会において、発効日も含めた、法定三要素に関連するデータを基に地域の実情に即した真摯な御議論をいただいた結果であると認識をしております。
○白川容子君 この先送りの影響というのはどうなんでしょうか。 二〇二五年の九月十九日付けの毎日新聞によれば、北海道大学の安部由起子教授が示す発効日遅れを考慮した最低賃金額では、引上げ額が国の目安より低くなっているというのが二十五府県あると報道されておりました。秋田県は、半年の先送りにより実質は四十円しか上がらず、目安を二十四円下回る結果だったと。そして、安部教授は、金額だけ見るとたくさん上がって見えるが、一年にならして考えると実態は国の目安に達していないと話し、発効日の遅れに懸念を示す、こう報じられていました。 秋田の県労連の、秋田県の労働組合総連合も、東京都とは半年で二十八万円を超える収入格差になるとしています。地域間格差を是正すると言いながら、これでは新たな格差を生み出してしまっているのではないでしょうか。大臣、お答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 発効日は最大で約半年の差が生じることになりました。その間は、一時的には地域別最低賃金額の最高額と最低額の差が広がったのは事実でありますが、一方で、今年度の改定の結果を見ますと、三月に発効する地域では、中央の目安額を大幅に上回る引上げ額、御例示をいただきました秋田では八十円の引上げとなっております。 地域別最低賃金額の最高額に対する最低額の比率は、先ほど御紹介をいただいたかと思いますが、八三・四%と、十一年連続で改善することとなっております。今年度の改定の結果は、地域間格差の是正を図るとしてきた政府の方針とも整合的だと考えております。
○白川容子君 地域間格差を図るということで、要は、一時的に差が広がることはあるけれども、全て発効されれば差は縮小するという御意見だと思うんです。しかし、いずれ全ての県で発効すれば格差の是正に向かう、そうおっしゃいますけれども、最低賃金法は第一条で、賃金の最低限を保障することにより、労働者の生活の安定を図ることを目的として掲げています。そのための最低賃金です。それにもかかわらず、発効を先送りにすれば、その間、最低限の保障すべき賃金が保障されないということになるのではないですか、大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになりますが、発効日も含めまして、地域の実情に即した真摯な御議論をいただいた結果を受けた結果でありますので、不適切なものではないと考えております。 ただ、今年度の地域別最低賃金額の結果、発効日については、先ほども申し上げましたが、中央で一定の方針を示してほしいなどの要望が出されました。これを受けまして、先月、先ほど申しました協議会を開催をいたしまして議論を行っていただいたところでありまして、先ほどのような議論が展開をされましたので、引き続き議論は深めてまいりたいと考えています。
○白川容子君 おっしゃるとおり、そもそもこの問題というのは、全国一律の最賃で、速やかに発効すれば生じない問題です。後で質問もいたしますけれども、中小企業そして小規模事業者への支援が足りていないから先送りという話になっているのではないでしょうか。 そもそも最低賃金が余りにも低過ぎることが問題です。ところが、上野厚生労働大臣、所信表明で最低賃金について一切触れられませんでした。なぜ言及しなかったのか、大臣、お尋ねをいたします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、最低賃金への対応も含めまして事業者の皆様が継続的に賃上げができる、そうした環境を整えることが政府の役割だと認識しておりまして、先週もこうした趣旨で所信表明を述べさせていただきました。 今後とも、最低賃金への対応を含め、企業が賃上げを行いやすい環境整備に向けまして、賃上げ支援助成金パッケージによる支援に取り組むほか、最低賃金を含むこれまでの政府決定の対応については、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略の中で、経済動向等を踏まえて今後具体的に検討をしていくこととしておりますので、そのような取組を進めてまいりたいと考えております。
○白川容子君 いやいや、大臣、おっしゃいませんでしたよ。一言も触れられませんでした。 安倍内閣で全国の加重平均千円を目指すと掲げて以降、歴代の政権、達成すべき目安を定めてきました。厚生労働大臣も、二〇一九年の根本大臣から七人の大臣、福岡厚労大臣に至るまで、この七人の大臣が毎年通常国会の所信表明で、目指すべき最低水準を、最賃の水準を示して中小企業支援にも取り組むと言及をしてきました。これは大きな後退ではありませんか。 現状認識について大臣にお聞きをしたいと思います。 今の最賃というのは、最賃の審議会が使っている月百七十三・八時間労働の換算をしても、沖縄、高知、宮崎の千二十三円では十八万円に届きません。東京の千二百二十六円でも二十一万円ほどです。税そして社会保険料を引けば、手取りは更に減ります。しかも、この月の労働時間というのは、一日八時間、週四十時間、年間を通じて休みなく働くという前提で、お正月もお盆もゴールデンウイークもないという計算になります。完全週休二日、そして有給休暇が年間二十日取得をでき、祝日も休めるという前提で考えるならば、月百五十時間ほどです。沖縄、高知、宮崎の額では十五万三千四百五十円、東京は十八万三千九百円で、ここから更に手取りは減ります。 大臣に率直にお聞きをしたいんですけれども、フルタイムでこうして働いている、こういう収入で安定した生活できると思われますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 最低賃金は全ての労働者の賃金の最低限を保障するセーフティーネットとして機能するものであり、令和七年度改定では、全国の加重平均で千百二十一円、過去最大となる六十六円の引上げ額となりました。初めて全ての都道府県で千円を超えました。また、先ほど申しましたように、最高額に対する最低額比率は八三・四%と、十一年連続で改善をしたところであります。 安定した生活に関して、これ、労働者の皆さんの置かれた状況は様々だと考えますので一概にお答えすることは難しいわけでありますが、最低賃金の決定に当たりましては、地域における労働者の生計費、賃金、賃金支払能力の三要素を考慮することとされておりますので、この三要素に基づき真摯な御議論を積み重ねていただくことが重要だと考えております。 その上で、近年の消費者物価の上昇が続く状況下においては、審議会において最低賃金に近い賃金水準の労働者に関連の深い物価の状況を評価をするなど、労働者の生計費を重視をした審議をしていただいているものと承知をしています。
○白川容子君 その審議の結果の最低賃金が、滋賀県の最賃でも、月百五十時間なら年収二百万円以下のワーキングプア状態です。これで安定した生活に十分なのかを私は問うたわけです。 岡山県の最賃審議会では、労働者からこういう陳述がありました。ダブルワークをしても生活できず、子育てには借金もしなければならなかった、大学生の子供の学費は奨学金に頼らざるを得ず、教科書代も携帯代も子供にアルバイトで賄ってもらっていると、スーパーに行けばまず見切り品の棚の野菜を見るし、牛肉なんて数か月買っていません、こういう陳述でした。自らが主たる生計者である非正規雇用労働者も増えている下で、生活が懸かった問題だという認識を持っていただきたいと思うんです。 全労連が行っている最低生計費の調査では、どの都道府県に住んでいても時給千七百円から千九百円が必要だという結果が出ています。こういう水準を目指す必要があると思います。 そして、要は中小企業支援です。これをどうするのかについて、次にお聞きしたいと思います。 まず確認したいと思います。昨年の最低賃金の改定の際に、地方最低賃金審査会からの中小企業への直接支援を求める意見が出されたのは幾つありますか。うち、社会保険料負担軽減を求めるものはどこから出ているのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 令和七年度地方最低賃金審議会から中小企業への直接支援を求める意見が出されましたのは、計十三となっております。うち、社会保険料負担軽減を求めるものは、青森、宮城、山形、福島、群馬、京都、和歌山、鳥取、島根、山口、宮崎の計十一の地方最低賃金審議会から出ております。
○白川容子君 厚労省から一定の条件の下で試算を出していただいたんですけれども、例えば、五人の従業員について、大臣の地元であります先ほども言いました滋賀県の現行の最賃額から千五百円に引き上げた場合、新たに年間六十三万円の事業主負担が生じる。そして、私の住んでおります香川県では六十九万円です。小規模事業者にとって大きな負担になるのは間違いありません。 全国商工会連合会など中小企業団体からも、賃上げに必要な支援策として社会保険料負担の軽減をという声があります。社会保険料の事業主負担の軽減、この声に応えるべきではありませんか、大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) 社会保険については、保険料負担の軽減につながるよう、負担能力に応じて適切に支え合う改革を進める、それとともに、賃上げが実現できるように中小企業に利益を上げていただくための適切な価格転嫁や生産性向上を支援する、このことが大切だと考えております。 こうした中で、中小企業に対しては、非正規雇用労働者の正社員転換や処遇改善を実施をする事業主に対するキャリアアップ助成金など、政策目的に応じた助成金による支援を行っております。引き続きこうした支援に取り組んでいきたいと考えております。 中小企業に対して社会保険料の事業主負担を公費で助成すべきという御提案かと考えますが、この点につきましては、社会保険料が医療や年金等の給付に充てられるものであり、労働者を支えるための事業主の責任であることを踏まえると、慎重な検討が必要だと考えています。
○白川容子君 もちろん、社会保険給付というのは、社会保険の給付というのは重要です。だから、政府が支援すべきだと言っているんです。 フランスでは、二〇〇三年から二〇〇五年に最低賃金の大幅引上げをした際に、最賃の一・六倍未満の労働者について社会保険料の事業主の負担の軽減を行いました。韓国でも、二〇一八年に最賃一六・四%の大幅引上げをしたときに、社会保険料の事業主負担の軽減を行いました。雇用者数三十人未満の雇用主を主な対象に、最低賃金の一・二倍未満の労働者一人当たり月十三万ウォン、約一万三千円の直接支援も行いました。社会保険料の負担軽減を排除せずに、諸外国の事例を研究すべきだと思います。 そして、日本でも、岩手、茨城、群馬、奈良、徳島など、自治体独自に中小事業者の賃上げを支援をしています。このような独自制度を労働省はどのように把握をしていますか。大臣は、自治体がなぜこのような支援に取り組んでいると思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 各自治体によって支援施策をされている場合もあろうかと思います。例えば、一定以上の賃上げを行った中小企業等に対する生産性向上に資する設備投資に補助をしている例、あるいは、価格転嫁支援アドバイザーによる助言や専門支援機関への橋渡しを実施をする例など、地域の実情に応じまして中小企業・小規模事業者への様々な支援に取り組んでいただいていると承知をしております。これらは、各地域の実情に応じて必要な支援を行っているものと認識をしております。 政府といたしましても、今年度の補正予算に盛り込みました重点支援地方交付金の拡充におきまして、中小企業・小規模事業者の賃上げ環境整備を推奨事業メニューに盛り込み、各自治体の取組を後押しをしてきたところであります。 このような取組によりまして地域の実情に応じた支援が行われることを今後とも後押しをしてまいりたいと考えております。
○白川容子君 例えば、私の地元、仁木副大臣の地元でもありますが、出身地、四国の徳島県、一昨年、大幅な引上げが行われました。後藤田知事が、最低賃金法第一条の労働者の生活の安定、ひいては憲法二十五条の生存権を重視すべきだとして、審議会にも引上げを要請しました。そして、県独自の支援として、五十円上回る賃上げをした企業に、正規一人五万円、非正規一人三万円、一事業者最大五十万円を支援をいたしました。知事が、労働者の生活の安定を重視し、最低でも最低賃金を千円にする必要があると言うように、あるべき水準を示し、その上で、どうすれば事業者がその賃金を払えるかと中小企業の支援の対策を講じたことというのは大きな問題提起だったと思うんです。 大臣、最低賃金法の目的である労働者の生活の安定を図るために、必要な最賃を掲げて、それに見合う直接支援を含めたあらゆる施策を行うのが政治の役割だと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、最低賃金でありますが、この決定に当たりましては、地域における労働者の生計費や賃金、賃金支払能力の三要素を考慮することとされておりますので、この三要素に基づいて、最低賃金審議会において公労使三者で真摯な御議論を積み重ねていただくことが重要だと考えております。 その上で、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応につきましては、経済動向などを踏まえ、夏の成長戦略の取りまとめに向け、具体的に検討していくこととしております。 政府の役割でありますが、やはり中小企業が継続的に賃上げができるその環境を整えるということであろうかと考えております。政府全体として、価格転嫁対策の徹底、生産性向上支援の強化などに取り組む必要があると考えております。また、自治体による地域の実情に合った賃上げ環境整備の取組を後押しをするため、先ほども申しましたが、地方交付金、重点支援地方交付金の拡充が盛り込まれたところでありますけれども、こうしたこともございます。また、厚生労働省としても、賃上げ支援助成金パッケージによる賃上げに向けた支援を進めております。 これらの取組を総合的に進めることによりまして、事業者の皆様が継続的に賃上げできる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
○白川容子君 重点支援交付金などで地方の取組を後押しするというのはもう当然のことだと思います。それでも中小業者は苦しいんです。 我が党の徳島県の県議団が、県内の中小事業者の調査、懇談もしてまいりました。ある事業所では、年間の社会保険料の負担額は、従業員一人につき事業主負担で二万三千二百円増、賃金が十六万七千三百二十八円増の合わせて十九万円、五人で約九十五万円増になると言われたそうです。 意見交換を行った徳島県生活衛生営業指導センターの西條事務局長からは、一時金もないよりはましだが、一時的措置だけでは乗り切れないので恒常的な制度が必要だと、社会保険料の負担軽減などできることはしてほしいと要望されたそうです。 大臣、こういう思いにどうお応えになりますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 様々な地域の実情、個別の事情、様々あろうかと思います。先ほど来申し上げておりますとおり、地方での最低賃金の決定につきましては三要素に基づいて真摯な議論の上で決定されていると思いますが、そうした決定がしっかりとできるように我々としてもバックアップをさせていただきたいと考えています。
○白川容子君 やはり、ここに踏み込んで支援をするかどうか、それが最低生計費を保障する最賃額にするために政治の姿勢と役割が問われていると思います。是非とも最低賃金しっかりと引き上げて、暮らしを底支えをする、そして人間らしい暮らしを進めていく、そういう方向で政治が責任を取るという意味も示しまして、そのことを指摘をして、私からの質問を終わります。
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 本日は、昨年に引き続き、障害年金の問題を取り上げます。 まず、日本年金機構において、障害年金の審査を担う職員が、認定医が作成した判定書類、つまり認定調書を組織的なルールに基づかず独断で破棄し、別の認定医に判定し直させていた問題です。 本件は、単なる文書管理の問題にとどまりません。認定医の医学的判断が本人に知られることなく差し替えられ得た、その過程の透明性が問われています。制度への信頼に直結する問題です。政府は本件の原因分析をきちんとしているのか伺います。 資料一を御覧ください。 厚労省は、令和八年一月十六日に障害年金における認定調書の取扱いについてという報告書を出しています。大臣、本事案を受けて、職員の恣意的な判断が認定に影響を与えていた可能性を完全に排除できますか。調査結果を踏まえて簡潔に御答弁ください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 障害年金の認定調書につきましては、一月に確認できる限りの調書、八百十一件、お手元の資料のとおりでございますが、この八百十一件を活用した調査を行いました。 認定医を変更した理由は、調書に記載誤りなどがあり確認が必要であったが、対面審査がこれ基本となっておりますので、その中でスケジュールが合わず、認定医を変更していたものが主なものでございました。また、等級判断の結果について、一月の調査で当初の判断が支給で最終的な判断が不支給となった事案を常勤の医師が改めて確認をいたしましたが、不適切な点はありませんでした。 このように、今回の事案は、審査のスケジュールを遵守をする、標準処理期間が決まっておりますので、審査のスケジュールを遵守することを重視した結果のものであり、職員が恣意的に判断を変えようとしていたものではないと考えておりますが、現在、更に年金機構職員へのヒアリング調査を実施をしております。不適切な取扱いがなかったか確認をしてまいりたいと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 改めて、資料一を御覧ください。 検証対象の中には、当初の認定医が支給と判断した事案について、別の認定医も同等級支給が八十九件、さらに上位等級支給が四十三件あったとされています。 この八十九件、四十三件についても、結果として同等又は上位になったのだから問題はないと整理するのは適切ではありません。問題は、最終結果ではなく、当初の認定医の判断がなぜ差し替えの対象になったのかという過程です。職員がどの段階で疑義を持ち、その疑義は形式的な誤りの指摘だったのか、それとも認定内容そのものへの評価だったのか。報告書には、三ページ目に類型は示されていますが、統計数字と個別事案の具体的経緯が十分に結び付いているとは言えません。 さらに、当事者にとって不利な変更がなされたいわゆる四十一件についても同様です。その内訳は、支給から不支給等となったもの十一件、支給から下位等級となったもの六件、そこに当初未判断から不支給等となったもの二十四件も含めた四十一件です。 この四十一件について本報告書で強調されているのは、最終判断に問題はなかったという結果論です。四十三件が上位等級となったことも、四十一件が最終的に妥当とされたことも、それは結果の評価にすぎません。 私が問うているのは、当初の認定医の判断がどのような経緯で差し替えられたのか、その過程において職員の判断がどのように作用したのかという点です。結果が妥当であったかどうかと過程が適正であったかどうかは全く別の問題です。この度の調査結果だけでは、職員が実質的に認定内容へ介入していなかったと断言することはできません。 更に申し上げます。障害年金法研究会の分析によれば、判定結果が出ていた五百二十七件のうち、再認定によって結論が変更されたものは二百二十九件、約四三%に上るとされています。これはもはや形式不備の補正という説明では成り立ちません。結果を変更させる運用が相当程度行われていたと評価せざるを得ない水準です。にもかかわらず、最終判断に問題はなかったとする今回の整理は、過程の検証を外したものであり、職員の関与の実態を覆い隠しているのではないかという疑念を払拭できません。 現在、職員へのヒアリングを実施しているとのことですが、それだけで十分でしょうか。当初の認定医は、自らの判断が差し替えの対象となった事実を把握していなかったと承知しています。そうであれば、認定医の専門的判断がどのように扱われたのかを検証する視点が欠けてしまうのではありませんか。少なくとも、認定に関わる疑義ではじかれた事案については、当初の認定医の見解を確認することは、変更理由の妥当性を検証する上で必要ではないでしょうか。 加えて申し上げます。障害年金法研究会は、これまで厚労省が行ってきたヒアリング調査について、今回のような重大な問題が把握されてこなかった点を指摘しています。つまり、内部調査だけでは実態が把握できなかった実績が既にあるということです。さらに、先ほど申し上げたとおり、再認定により、約四三%で結論が変更されているという事実は、単なる事務的補正ではなく、判断過程そのものに踏み込んだ運用が行われていた可能性を示唆しています。 このような状況で、内部のヒアリングのみで全体像を解明できると考えるのは困難ではありませんか。職員の介入の有無という制度の根幹に関わる問題について、内部調査のみで国民の信頼を回復できると大臣はお考えでしょうか。調査の客観性を担保するため、外部有識者を含む第三者の目を入れて調査、検証をすべきではありませんか。認定医へのヒアリング、そして第三者の目を入れた調査、検証について、大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 一月に調査をいたしました認定調書の誤り等につきましては、基本的には認定基準等に照らして客観的に判断できるものであります。また、等級判断も常勤医師が改めて確認をして問題はなかったため、別の認定医に依頼し直した理由などを職員からヒアリングをしているところです。 また、ヒアリング調査につきましては、一月の調査において、認定基準等の違反が確認をされていない中で、日本年金機構を監督する立場にある厚生労働省において対応することといたしました。この調査結果自体は、社会保障審議会の年金事業管理部会、また日本年金機構の運営評議会といった外部の有識者が参画する会議に報告をして議論に付したいと考えております。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 社保審等に結果だけを報告するのではなく、調査、検証から第三者を入れるべきではないですか、大臣。
○国務大臣(上野賢一郎君) 社保審あるいは日本年金機構の運営評議会、これには外部有識者に御参加をいただいております。 これにつきましては、まず、結果だけの報告ではなくて、そのプロセス等につきましてもしっかり報告をさせていただいて議論をしてまいりたいと思います。そこで議論をしていただいた上で、さらに、現状では例えば不十分だというような御意見などがあった場合には、更にどういった対応が必要か、御指摘の点も踏まえて検討していきたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 発言の準備をしておりますので、少しお待ちください。
○天畠大輔君 今大臣がおっしゃったような外部組織を入れることを積極的に検討してください。代読お願いします。 大臣は、社会保障審議会等に報告し議論させると言います。そこに外部有識者が入っているということですけれども、社会モデルの視点も含めて、障害年金の認定の仕組みに関する議論がこれまで十分されてこなかったということは、何度も総理や厚労大臣に指摘をしてまいりました。当時の石破総理も議論の重要性そのものは認識されているようでした。 しかし、年金部会の中に障害年金の専門家はいません。社会保障審議会にかけるのであれば、障害年金を議論する会議体をつくり、そこに当事者団体、障害者権利条約に詳しい弁護士や当事者の生活実態に詳しい社会福祉士などの障害年金の専門家も参画し、障害認定基準や認定審査方法などを具体的に議論すべきと考えております。この点も検討をお願いいたします。 少なくとも四月末に予定されている報告においては、単なる結果の妥当性の確認にとどまるのではなく、どの段階で疑義が生じたのか、それが形式的な不備なのか、認定内容への評価なのか、どの分野、どの類型で多く生じていたのかといった過程の実態が検証可能な形で示されるべきです。そうでなければ、今回と同様に問題はなかったという結論の繰り返しになり、信頼回復にはつながりません。 また、この度の調査結果では、八百十一件について障害種別も明らかになっていません。ヒアリングにおいては当該点も聴取しているはずですので、次回の報告では、どの分野の案件において職員が平均的な認定から逸脱していると判断し、疑義案件として扱っているのかについても公表してください。 次に、認定調書の破棄そのものが適正な手続にのっとっていたのか伺います。 当初認定医が支給と判断した調書が本人に知らされることなく差し替えられ、その調書も保存されていませんでした。その結果、申請者は自らに有利な判断が存在していた可能性すら知ることができませんでした。日弁連は、本件について、憲法第三十一条の適正手続の保障や行政手続法の趣旨に照らし、認定手続に瑕疵がある可能性があると指摘しています。 当初の判断が本人に知らされることなく差し替えられ、その過程が当事者から見えない形で進んでいたことについて、手続の透明性という観点から課題はなかったと大臣は本当に言い切れますか。行政手続法や公文書管理法上の問題点も含め、大臣の認識をお聞かせください。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、認定医を変更する取扱い自体は違法又は認定基準に違反するものではなく、また別の認定医に依頼した後のプロセスにおいても、不支給とする場合は複数の認定医による審査を経るなど、認定基準等に基づく適切な審査が行われているものと認識をしております。ただ、他方で、一月の調査結果を踏まえると、今回の事案においては、文書管理の整理を含め、別の認定医に依頼する際の取扱いが明確ではなかったと考えております。 より客観的で丁寧な審査を行う観点から、別の認定医に依頼する際には、当初の認定医の意見も、認定医の調書も生かして複数の認定医による審査の対象とする運用改善を既に講じたところであります。このような取扱いでさせていただければと考えています。
○天畠大輔君 代読します。 大臣、今回の問題は違法かどうかという形式論ではありません。認定医の判断が本人に知らされることなく差し替えられ、元の調書が破棄されていた、その過程が見えないこと自体が制度への信頼を損なっています。統計上、そして法律上問題がなかったという説明では当事者の不安は消えません。少なくとも大臣は文書管理の問題点は認識されているのですから、結論を出す前に、やはり障害年金や文書管理等の専門家も関与させた形での調査、検証が必要だと改めて強く求めたいと思います。 次に、障害年金の不支給事案増加問題を受けて、統計の取扱いについて伺います。 資料二を御覧ください。 障害認定日請求と事後重症請求を同時に行い、一方が支給、他方が不支給となった場合、業務統計上は支給一件として整理をされ、不支給一件は統計上なかったことにされてしまいます。しかし、当事者にとっては不支給となった事実は重大です。 令和七年九月十九日、社会保障審議会年金事業管理部会の資料では、今後の対応策として全ての不支給事案にセカンド認定医が付くことになっています。この全てということは、障害認定日請求と事後重症請求の同時請求において片方が不支給となった事案についてもセカンド認定医のチェックが入るのでしょうか。大臣からお答えください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 障害年金につきましては、昨年六月の調査報告書において、全ての不支給事案について複数の認定医が審査を行うことといたしました。 御指摘のケースは、いずれかの年金は支給されている事案であるため、その報告書では複数認定医による審査の対象とはされておりません。 その上で、御指摘のケース全てを複数の認定医による審査の対象とすることにつきましては、審査体制を見極めつつ、前向きに検討していきたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 今は必ずしもチェックはしていないということですね。ただ、その必要性は認識されているということですね。大臣、確認です。
○国務大臣(上野賢一郎君) 必要性は認識をしておりますので、その方向で対応を検討していきたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 発言の準備をしていますので、お待ちください。
○天畠大輔君 ありがとうございます。代読お願いします。 では、同時請求における不支給側、いわゆるマル・バツのバツもセカンド認定医のチェック対象の方向で検討されているのであれば、その件数を把握していなければ制度設計はできないのではありませんか。先ほど大臣がおっしゃった審査体制の整備にも関わると思います。 同時請求について、片方が支給であれば、統計上、支給と整理するのではなく、不支給側の実数を把握し公表すべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、障害年金では、令和元年度より、業務実態を継続的に把握をする観点から、一年間の決定件数等を業務統計という形で毎年九月に公表をしています。 御指摘のケースにつきましては、一つの請求書として一体的に審査、そしてシステム上の管理が行われております。また、認定結果として障害年金が支給されていることを踏まえ、業務統計上は支給事案としてカウントしております。 今御指摘をいただきましたが、これを細分化し分割することは、分割して請求事由ごとに集計する方法に改めるということは、これどうしても相当なシステム改修が必要になりますし、これまで統計的に継続して業務実態を把握をしてまいりましたが、それを大幅に変更することにもつながりますので、現時点では慎重な検討が必要だと考えています。
○天畠大輔君 代読します。 しかし、昨年六月三日に厚生労働省年金局から理事会に提出された障害年金センターで管理する内部資料では、同時請求の不支給件数もデータに含まれておりました。年金機構は実際に同時請求の不支給件数もカウントはしているということだと思います。不支給の実態が見えなくなる集計方法のままでは制度の透明性は確保できません。障害年金は生活の命綱です。不支給となった部分を見えないものにしてはならない、実態把握は行政の責任であると重ねて申し上げます。 次に、そもそもの審査体制について大臣に伺います。 障害年金法研究会は認定体制そのものについても重大な問題を指摘しています。年間およそ四十五万件から六十万件の認定に対し、認定医は約百六十名程度、しかも全員非常勤です。単純計算でも一人当たり年間三千件以上を処理していることになります。これは個々の事案を丁寧に審査する前提自体が成立していない水準です。 今回のような不透明な運用が生じた背景には、こうした過重で非現実的な審査体制があるのではありませんか。この体制強化の必要性について大臣の認識を伺います。
○国務大臣(上野賢一郎君) まず、体制強化は大変重要だと考えております。 日本年金機構におきましても、障害年金に関わる職員の数を増やす取組や認定医の数、審査件数を増やす、そうした取組を順次進めているところであります。 障害年金の申請は増加傾向にありますので、こうした中でより丁寧な審査を進めていく観点からは、審査体制の更なる強化の必要性、これは私どもも認識をしておりますので、引き続き取組を進めてまいりたいと考えています。
○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。
○天畠大輔君 できるだけ早く抜本的な人数増をお願いいたします。代読お願いします。 今回の問題は、書類の取扱いの問題、そして職員や認定医の資質の問題に矮小化すべきではありません。医学的判断のみで障害年金の可否を決する現在の審査の枠組みそのものが限界に来ているのではないでしょうか。障害は医学的所見だけで完結するものではなく、生活機能や社会参加の制約と不可分です。将来的には、福祉職や生活支援の専門職も参画した合議制の審査体制について、立法府としても本格的な検討を始めるべき段階に来ていると私は考えます。 障害年金は生活の命綱です。問題がなかったで終わらせるのではなく、なぜ疑念が生まれたのかまで解明することこそ政治の責任だと考えます。大臣の責任において透明性の確保と信頼回復に踏み出していただくことを強く求めます。 最後に、重度障害者の就労時の介助保障について質問をする予定でしたが、時間の関係で今日はこれで終わりたいと思います。ありがとうございます。
○委員長(小川克巳君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十四分散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #96 観測 2026-06-06 02:11 JST改ざん検知用の値
7fb9287f…3bea84(未計算)
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- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
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