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国会会議録

憲法審査会

第221回 · 参議院 · 第8号 · 2026-07-22

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-10 19:05 JST 記録 #93 ↗

発言 62

会議録情報

令和八年七月二十二日(水曜日)    午前十時十分開会     ─────────────    委員の異動  七月十五日     辞任         補欠選任      郡山りょう君     辻元 清美君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         長浜 博行君     幹 事                 岩本 剛人君                 古賀友一郎君                 古庄 玄知君                 中西 祐介君                 小沢 雅仁君                 吉田 忠智君                 川合 孝典君                 谷合 正明君                 片山 大介君                 安達 悠司君     委 員                いんどう周作君                 加田 裕之君                 かまやち敏君                 小林 一大君                 鈴木 宗男君                 出川 桃子君                 西田 英範君                 福山  守君                 松川 るい君                 宮本 和宏君                 山本佐知子君                 吉井  章君                 若井 敦子君                 若林 洋平君                 脇  雅昭君                 打越さく良君                 小西 洋之君                 田島麻衣子君                 辻元 清美君                 山内佳菜子君                 足立 康史君                 上田 清司君                 原田 秀一君                 山田 吉彦君                 佐々木雅文君                 原田大二郎君                 平木 大作君                 浅田  均君                 柴田  巧君                 松沢 成文君                 塩入 清香君                 宮出 千慧君                 山添  拓君                 奥田ふみよ君    衆議院議員        発議者      新藤 義孝君        発議者      高階恵美子君        発議者      鬼木  誠君        発議者      北神 圭朗君        発議者      和田 義明君        発議者      鈴木 英敬君        発議者      馬場 伸幸君        発議者      浅野  哲君        発議者      和田 政宗君    国務大臣        総務大臣     林  芳正君    事務局側        憲法審査会事務        局長       本多 恵美君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案(衆第一一号)(衆議院提出)     ─────────────

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。  日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  本案の審査においては、起立して御発言願います。  なお、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 立憲民主・無所属の小西でございます。  自民党の鈴木発議者に質問させていただきます。  鈴木発議者は、さきに成立した公選法、情プラ法の提案者、中心の取りまとめ人物でございます。その法律の中では、ネット上の偽・誤情報ですね、そのAIの利用も含めて、それに対する法的な措置を複数盛り込んであります。選挙の公正を害するおそれを防ぐための措置でございます。  であるならば、各級選挙ですらそのようなネット対策などの法改正を行うのであれば、この最高法規憲法を定める国民投票法においても当然に法改正が必要である、そのように本法案の提出者としてお考えになるのか、簡潔に答弁お願いいたします。

鈴木英敬 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(鈴木英敬君) お答え申し上げます。  公選法、今回改正ありました公選法及び情プラ法について御質問いただきまして、私も提出者で小西委員と質疑をやり取りさせていただきましたが、SNSを中心とする選挙におけるインターネット利用の適正化等を図るための改正でありまして、様々な改正項目があります。これらの改正項目のうち、公選法の改正による電子メールを利用する方法による文書図画の頒布に係る規制の……(発言する者あり)はい。  今回、例えばAIの表示義務とか、こういうものについてはこの国民投票の際にも検討項目となり得るものがあるというふうに考えておりますので、そういう検討項目となり得るものについては引き続き精力的に検討を積み重ね、各党各会派の間で一定の対応を行うとの方向性で合意が調った際には、必要な法制上の措置その他の措置が講ぜられるものと承知をしております。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  政治的なお立場からぎりぎりの答弁だと思いますが、後で御拝聴いただきます本審査会附帯決議が取りまとまっておりますので、公選法、情プラ法改正項目についても当然法改正を行うというような考え方として我々は提案させていただいておりますが、是非それも御覧いただいて、法改正をしなければいけない、抜本改正をまだまだしなければいけない、そうしたことをまず共有させていただきたいと思います。  ちょっと時間の関係があるので、改憲の内容について質問いたします。  議員任期の延長改憲について、維新の馬場提案者に質問させていただきます。  馬場提案者は、緊急集会が七十日限定であるという暴論を衆議院の憲法審で繰り返しておりますが、馬場発議者、よろしいですか、通告していますので。憲法五十四条第一項の四十日、三十日の規定について、これは解散時における内閣の居座りを排除する規定である、そのような理解で馬場提案者もいらっしゃるかどうか、それだけ簡潔に答えてください。もうイエスかノーかだけで答えてください。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 御質問ありがとうございます。  憲法五十四条一項、衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に……(発言する者あり)憲法五十四条一項の趣旨について、一般的に、政権の居座りを防ぐためとか居座り続けることを阻止するためなどと説明されていることは承知をいたしております。  参議院、あっ、以上でございます。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 いや、だから、馬場発議者は、その内閣居座り排除の規定の趣旨であるというふうに考えているのかどうか、それを簡潔に答えてください、イエスかノーかで。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 先ほども申し上げましたが、政権の居座りを防ぐためとか居座り続けることを阻止するためなどと説明されていることは承知をいたしております。そのことを含めて、よく議論を積み重ねてまいりたいと考えております。  以上です。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 馬場発議者に伺いますが、歴代政府が国会で答弁をしている法令解釈の考え方、法令解釈の考え方というものがあることを御存じですか。イエスかノーかで答えてください。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 承知をいたしております。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 二ページ、配付資料の二ページにございますが、よろしいですか。法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮し、論理的に確定されるべきものというものでございますが、馬場発議者、よろしいですか。馬場発議者が繰り返している七十日間限定説、緊急集会ですね、この法令解釈の考え方に当てはめて、そうした結論を今まで導いたことがありますか。イエスかノーかで答えてください。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 参議院の緊急集会の開催期間については七十日に限られるかどうかについては、衆議院の憲法審査会でも様々な議論がなされてまいりました。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 さっきから聞いたことを答えていないんですけど、衆院憲法審査会でのあの威勢の良さはどこ行ったんですか。ガチンコの議論ができないんですか。  七十日間限定説、緊急集会、今まで法令解釈の考え方に当てはめて、そうした結論を導き出したことが一度でもあるのかどうか、イエスかノーかで答えてください。法令解釈をやっているかどうかを聞いているんです、憲法解釈を。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) そうした法令解釈を含めて衆議院の法制局、憲法審査会事務局に整理させたものが五月十四日の緊急事態事項のイメージでございます。それを御覧いただければと思います。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 今、衆議院法制局の名前が出ましたけど、橘前局長ですね、特別参与は、立憲民主党の憲法調査会で、七十日限定説、彼、その理論的な支柱だと思いますけれども、これ説明してくださいと言ったら、憲法調査会に来なくなったんですね。早く説明していただけることを期待しますが。  いずれにしても、皆さん御覧いただいたように、七十日間限定説を説明できないんですね。参議院のこの憲法審査会における自民党会派の方々は、さきの佐藤筆頭を始め、この七十日間限定説というものを否定する論陣を今国会も張っていらっしゃいます、まさに良識の府の矜持の表れだと思いますが。毎週開催の下で、法令解釈ですらない暴論を、緊急集会は戦前の権力濫用の反省の下に作られた国民のための条文です。それを、国会議員が法令解釈ですらない暴論で、毎週毎週改憲の議論をする、こんな暴挙が許されていいはずはございません。今度、参議院の敷居をまたぐ前には、しっかりと、まともな法令解釈をやってこられるように望みます。  新藤筆頭にも法令解釈のルールに当てはめて検討したことがあるかどうか質問しようと思いますが、ちょっとこれ答えられなさそうな顔をしているので、次に行きます。  馬場発議者、よろしいですか。今度、安全保障、九条について質問させていただいてもよろしいですか、馬場発議者。  平和主義や基本的人権の尊重、あるいは国民主権など、憲法の基本原理は改正限界を超える、これは学界の通説であり、自民党や公明党の代表者もそうしたことを言っておりますが、質問通告していますよ。平和主義などの憲法の基本原理は改正限界を超える、そういう見解に馬場提案者があるのかどうか、イエスかノーかで答えてください。

馬場伸幸 日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 本日は、我々、三項目案の提出者として出席をさせていただいております。  御指摘の事項については、衆議院の憲法審査会で議論を行ってまいりましたし、参議院憲法審でも議論がなされていると承知をいたしております。  今御指摘をいただいたことは大変重要な項目だと認識をいたしておりますが、御指摘の点も含め、衆議院憲法審査会において、様々な角度から議論を深めているところであります。  いずれは参議院憲法審査会の皆様と議論を交わす機会があるやに思いますが、当面は衆議院憲法審査会の場で引き続き議論を行ってまいります。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 憲法審査会の場で、主権者国民の憲法を、改正限界を超えるような議論をすることは許されないという質問をしているんですよ。それに対して真っ正面から答えられないんだったら、憲法改正の議論なんかするんじゃないですよ。どれぐらい憲法の重要性というのを分かっていらっしゃるんですか。憲法が壊れたら、もうここから先、誰も国民を守る者はいないんですよ。だから、憲法だけは党派を超えて、法の支配、立憲主義、憲法の基本原理に基づいて審議をしなければいけないんですよ。  立憲民主党は、立憲主義に基づく論憲の力でこうした改憲を打破する、そうした決意を申し上げて、質疑を終わります。  ありがとうございました。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 公明党の原田大二郎です。  提案者の皆様にお伺いいたします。  本案は、令和三年改正法附則第四条第一号に掲げられた開票立会人及び投票立会人に関する課題に対応し、併せてFM放送による広報を追加するものです。私は、本案を速やかに成立させるべきであると考えます。  一方、附則第四条第二号が施行後三年を目途として検討を求めた広告放送及びインターネット等を利用した有料広告の制限、国民投票運動等の資金規制、インターネット等の適正な利用の確保については、三年を目途とする時期が既に経過をしております。衆議院憲法審査会の附帯決議も、これらの課題について、速やかに検討し、必要な措置を講ずるよう求めています。  国民投票運動はできる限り自由であるべきであり、表現の自由に対する過度な法規制には慎重でなければなりません。他方、自主規制、自主ルールを実効性あるものとするためには、ルールの公表、履行状況の検証、関係事業者との協議など、具体的な工程が必要です。  そこで、二点伺います。第一に、提案者は、本案の成立を一つの区切りとして、附則第四条第二号の検討を直ちに次の段階へ進めるべきとの認識でしょうか。第二に、論点整理、関係者ヒアリング、自主的取組の実効性の検証、必要な法制上その他の措置の要否判断をどのような工程で進め、いつまでに一定の結論を得るべきとお考えでしょうか。具体的な憲法改正の発議との先後関係を含め、明確にお答えください。

浅野哲 国民民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(浅野哲君) 御質問ありがとうございます。  まず、この令和三年改正附則四条については、純粋法理論的には、所定の期限の経過とともに、その法規範性の有無について議論があり得る状態となっていると承知しております。しかし、そこで掲げられている国民投票の公平公正の確保に関する施策については、これまでも憲法審査会で様々な議論の積み重ねがあるところでありまして、附則第四条の法規範性の有無にかかわらず、引き続き当該事項について各党各会派との真摯な議論を行っていくべき姿勢に変わりはございません。  今後も、これまでの議論の蓄積、選挙運動における議論の蓄積も参考にしながら、ネット情報の特性を踏まえた国民投票運動への関わりについて、憲法審査会において速やかに検討を行い、各党各会派の間で一定の対応を行うとの方向性で合意が整った際には、必要な法制上の措置その他の措置が講ぜられるものと承知をしております。  なお、工程と時期等については、各党各会派の合意を目指して、できる限り速やかに取り組んでまいりたいと思っております。  また、憲法改正発議との前後関係については、附則第四条においては憲法本体の論議や憲法改正の発議についての言及はなく、必要とされた場合に法制上の措置その他の措置が講ぜられることになっております。  つまり、必ず法制上の措置が講じられるべきとされているわけではなく、したがって、御指摘の憲法改正の発議との前後関係については、これまでも累次答弁がなされてきておりますが、法制的に決められているものではないというのがこれまでの整理でございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 検討を進めるという一般論ではなく、明確な時期をしっかりと示していただくということが必要であると思います。  続きまして、本案につきましては、FM放送を追加する国民投票広報協議会の運用について、まず伺っていきたいと思います。  現行法は、広報協議会の事務、説明の客観性、中立性、賛否意見の公正平等な扱い、取扱い、事務局の設置を定めています。一方で、具体的な運用の多くは両院議長の協議決定に委ねられております。また、広報協議会が設置されるのは憲法改正の発議後になります。  しかし、発議後に初めて具体的な準備を始めるのでは、生成AIによるディープフェイク等が急速に拡散する事態に十分対応できないおそれがあります。そのため、発議前の段階から両院の憲法審査会事務局等において、公式ウェブサイト、迅速な情報更新、サイバーセキュリティー、アクセシビリティー、公的事実に関する補足、訂正の手続、事務局の体制など、具体的な運用案を準備しておく必要があると考えます。  その際、広報協議会は、改正案の条文、要旨、新旧対照表、国民投票の手続など、客観的に確認できる公的事実を正確に提供する一方、賛否の政治的主張や価値判断の真偽を裁定する機関となってはならないと考えます。また、民間のファクトチェック機関やプラットフォーム事業者との連携を検討する場合にも、対象範囲、相手方の選定基準、連携の手続を公開し、政治的中立性を確保することが不可欠です。  そこで、提案者にお伺いいたします。第一に、発議前から両院において広報協議会の具体的な運用設計と事務的準備を進める必要性についてどのようにお考えでしょうか。第二に、偽情報、誤情報対策において広報協議会が担うべき役割と担うべきでない役割の境界線をどのように整理すべきとお考えでしょうか。あわせて、協議会の客観性、中立性を担保する具体的な仕組みについて御見解を伺います。

高階恵美子 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(高階恵美子君) 発議後に設置されます国民投票広報協議会が速やかに稼働できるようにどういったような役割規定をしていくか、こういうお尋ねを賜りました。  憲法改正のプロセスにおきましては、広報協議会におきます賛否平等の広報活動が果たす役割、これが非常に重要であります。御指摘いただきました事前の準備、そして広報協が行うその役割の範囲を明確にしていくことは、いずれも国民投票に向けて備えるべき課題と認識しております。  衆議院では、こうした認識の下、憲法審査会幹事会及び審査会におきまして、広報協議会の組織及び事務を定める規程の整備につきまして度々審議を重ねてまいりました。同様に、広報協議会が偽情報対策において果たすべき役割につきましても、各党会派と様々に議論をしております。  今後とも、各会派の皆様と精力的に議論を重ねてまいります。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 二番目にお聞きさせていただいた広報協議会が担うべきでない役割、担うべき役割、この辺の線引きについて今どのように考えているか、お聞かせください。

高階恵美子 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(高階恵美子君) 今現在は、先生から御指摘ありましたように、様々な偽情報、誤情報対策に対してどのように対応していくのか、各会派の御意見もいただきながら、衆議院では審査会におきまして議論を重ねさせていただいているところでございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 広報協議会が偽情報、誤情報を判断するということについてどのようにお考えでしょうか。

高階恵美子 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(高階恵美子君) その対象範囲も含めまして、議論が必要なところと存じます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 その線引き、今後協議することはとても重要だと思うんですけれども、提案者としましてどのように今お考えになっているか、お聞かせいただければと思います。

高階恵美子 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(高階恵美子君) いずれにいたしましても、予断を持って判断できることではなく、しかるべき形で情報収集しながら、審議会におきましてしっかりと議論を重ねさせていただきたいと存じます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 しっかりと透明性、中立性を担保するということが必要であるということを強く申し上げ、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  高市総理は、二月の総選挙で憲法改正をやらせてほしいと一度だけ訴え、選挙が終わると、時は来た、決断のための議論をなどと改憲論議をあおっています。しかし、憲法は国民のものであり、憲法によって拘束される側である権力者がほしいままにするものではありません。  朝日新聞と東京大学の調査では、最も優先的に取り組んでほしい政治課題十二項目のうち、憲法、つまり改憲を選択した有権者は僅か一%。日経新聞とテレビ東京の調査では、首相に優先的に処理してほしい政策課題を複数回答で尋ねたところ、憲法改正は一一%、八つの選択肢のうち最下位でした。  これは、今日、筆頭発議者の新藤発議者に伺いますが、こうした調査の結果が出るのはなぜだとお思いでしょうか。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) この国民の意識調査については、様々な設問の仕方があると思います。  ちょっと私、今質問の趣旨がよく分からなかったんですけれども、一体、それは聞き方によって様々な答えが出るのは当然ですし、それから、憲法改正に関する国民の意識がどうなっているかは、まさに様々なこの意識調査の結果から推し測られるのではないかなと、このように思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 恐らく、衆議院の憲法審査会でも我が党の畑野君枝議員などから何度か紹介をさせていただいています。  例えば、朝日新聞と東京大学の調査では、最も優先的に取り組んでほしい政治課題十二項目、改憲を選択した有権者一%なんですね。つまり、これは、国民は改憲を急ぐよう求めていないと、そういう結果にほかならないんじゃありませんか。いかがです。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) そのときに国民の皆様がどのような政策を求めているか、まずは物価高対策ですとか、それから国民安心、安全に関わること、そして防災や教育、様々なものがあります。ですから、まず御自身で、今何の政策が必要かという問いに対しての答えが、生活に密着しているものについてどんなものが必要かと、こういう答えで様々なことが出てくるのは分かります。  一方で、私たちが憲法改正をやらなければいけないのは、日本の国の形を整えることです。そして、これは、今まさに国が少子高齢化、人口減少の中で大きく転換しなきゃならないときに、基礎である憲法を整えることによって、その国民の様々な政策課題に更に強力に対応できる、また、この国にとってふさわしい未来の形を示すことができるのではないか、そういう観点からの憲法改正でございます。  そして、委員がおっしゃっているのとは違う調査でいえば、憲法改正必要か否かということであれば、これはもう七割を超える皆さんが憲法改正は必要だよね、しっかり議論すべきだというのは、別の調査ではとても大きな数字が出ていることも申し添えたいと思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 生活に密着した改憲論議ではないということはお認めになったかと思います。  また、憲法改正一般をめぐって賛成か反対かという世論調査は、私は大して意味があるものではないんじゃないかと。つまり、憲法改正の個々の問題についてではなく、憲法改正そのものと。だって、民法改正賛成か反対か、刑法改正賛成か反対か、そんな世論調査は見たことがありません。憲法改正に是か非かというだけの世論調査を出されるのは余りふさわしくないように思います。  先ほど原田委員から質疑がありましたが、前回の国民投票法改正が行われた二一年からは五年が経過しています。ところが、この法案は、前回の附則四条で定めた検討条項のうち、前半の立会人選任などのみを内容とし、二項に定める有料広告の規制、国民投票運動の資金規制、インターネットの適正な利用確保などには手を加えていません。なぜそうなったのでしょうか。

鬼木誠 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(鬼木誠君) 御指摘の国民投票の公平公正を確保するための事項につきましても、衆議院憲法審査会では、今国会も国民投票法をテーマに集中的な討議を行い、議論を重ねてまいりました。自由な国民投票運動の保障と公正中立な国民投票、この両者のバランスをどのように取るのかということについて各党各会派が真摯な議論を重ねてきたところでございます。  今後も、これまでの議論の蓄積を踏まえるとともに、選挙運動における議論の動向も参考にしながら、引き続き憲法審査会において速やかに検討を進めてまいりたいと思います。その結果に基づいて必要と判断された法制上の措置その他の措置が講ぜられることになると承知しております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 つまり、議論半ばで提出された法案だということかと思います。  検討が必要とされてきた事項はこれだけではありません。二〇〇七年の国民投票法制定時には参議院で十八項目の、一四年改定時にはやはり参議院で二十項目の附帯決議が付され、CM規制や公務員の国民投票運動の在り方、最低投票率の規定などについて検討や措置が必要とされました。  二一年法改正の審議では、投票環境の整備など外形的な事項とCM規制など投票の質に関わる問題は別の問題だという整理がされ、環境整備は公選法に合わせてアップデートする、そういう説明がありました。そのため、ひとまず本法案は公選法並びの改正のみにとどめるということかと思います。  これ、発議者に伺いますが、そうしますと、本法案の下でも投票の質は依然として保障できない、こういう御認識でしょうか。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) まず、投票環境の向上、外形的な事項については公選法並びで投票環境の整備をしようと、これもう四年前に決まっているんですよね。しかも、法律も出しながら、なかなか審議ができない。ですから、今回、衆議院で法律を審議して、参議院で御審議いただくことは本当に有り難いことだというふうに思っておりますが、この投票環境のまず外形的な事項を整えること、併せて投票の質を向上を図ることは常にやっていく、それは私たちも議論をしております。  ただ、その議論の中身が詰まったところからやっていくという意味において、今回はまずはこの外形的事項の改正をお願いしたいと、こういうことでございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 先週、当審査会では、与党の自民、維新を始め、改憲に積極的な会派からも、広報協議会の運営、有料広告の在り方、インターネットの利用を含めた議論が必要と、そういう意見表明がありました。こうした積み残しの課題は結果を左右し得る重大な論点だと、こういう認識は発議者もお持ちでしょうか。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) ちょっと趣旨がよく分からなくて恐縮なんですが、まず広報協議会、これはまず規程を定めなきゃならない。これも何年も前から私たちやっていて、これはもう早速作業に掛かりたいと思います。  そして、これらのことは、必要なことを常にやっていかなきゃならないし、しかも、この検討は社会の状況に合わせて常に行っていかなければいけないということで、我々衆議院の憲法審としても精力的な議論をされて、させていただいております。参議院においてもそういったことがなされるんではないかなと、このように思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 趣旨が不明瞭であったということですので、積み残しの課題は投票結果を左右し得る重要な課題だという認識をお持ちかということを伺っています。  もう一度いかがでしょう。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) 積み残しの課題ではなくて、検討して、検討できたところから整備していくものであります。ですから、それは積み残しではなくて、常に議題は、課題は常にあるわけですから、そのときの最善、最適な状況で投票を準備する、これは当然のことではないかと思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 結局、こうした投票の質をめぐる課題だと整理されてきた問題が、結果を左右し得る重大な問題かという認識も示されておりません。なお、その下で、この国会でどうしてもこの法案を通す必要は私はどこにもないと思います。  結局、憲法審査会を動かし、法改正を行えば、あたかも改憲論議が進捗しているかのように半ば演出できる、そういう効果を狙ったものにほかならないと思います。その証拠に、今日は、日頃改憲を積極的に、強く主張されている会派が誰一人質問なさっていません。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 山添君、時間が来ております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 重要な法案だから急いで通そうというように質問もされないと。それは改憲手続そのものを軽視しているのではと、そういう疑いを禁じ得ません。  改憲も改憲手続法の改定も必要ないと、このことを重ねて述べて、質問とします。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 れいわ新選組の奥田ふみよです。  二〇二一年に国民投票法が改正された際は、三年をめどにCM規制や資金規制等の措置を講じることが附則に定められました。しかし、今回の改正案では、与野党共にこの附則をあえて無視しました。  今回、附則四条のうち一項のイの開票立会人の関係、そしてロの投票立会人についての措置だけが盛り込まれました。その一方、二号に定められているCM規制や資金規制の措置はあえて盛り込みませんでした。このままでは、この憲法改正を求める国民投票で、お金のある側がテレビやCM、ネット広告を垂れ流し、組織的な拡散を行って世論操作をもくろむことが可能です。今回の改正は、三年をめどにCM規制や資金規制の措置をするよう求めたこの附則四条二号の条文を無視した違法行為とも言えます。  さらに、新藤議員は六月十一日の衆議院憲法審査会で問題発言をされています。三年をめどというこの期限を過ぎたら、CM規制や資金規制の措置を求める附則の規定は無効になるという考え方もあり得るというのです。新藤氏は次のようにも述べています。この附則四条につきましては、純粋法理論とすれば、所定の検討期限を経過してもなお引き続き規範性が残っている見方と、それから期限経過とともに法規範性は失われたという見方があり得るわけでありますと。新藤氏は、できる限り速やかに検討を行って、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることが望ましいとはいうものの、期限経過とともにこの法規範性は失われたという見方があり得るという以上、今後、CM規制や資金規制の措置をやらなくてもオーケーと認めたに等しいと思います。  ここで新藤議員にお尋ねします。  期限経過とともにこの規範性は失われたという見方があり得るということは、三年の期間が過ぎれば、CM規制や資金規制の措置を求める附則の定義は無効になるという考え方もあり得るということなんでしょうか。

新藤義孝 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(新藤義孝君) まさに委員が最初におっしゃいましたように、純粋のこの法理論として、法的理論上としては、そういったことがあり得るという見方があると、私が言ったんではなくて、そういう見方があるというのはこれ当然のことだと思いますよ。だって、三年をめどにとなっているんだから。  だけど、私たちが言っているのは、その法の理論上の有無ではなくて、そもそもこの附則というのは検討条項なんですね。そして、その中で、この今委員が大事だとおっしゃっている国民投票運動に関する広告やインターネットを利用する有料広告の制限ですとか資金に係る規制、そしてネットの適正な利用の確保を図るための方策、こういったものについて検討すると、検討して、そして必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする、これは法律で書いてあるじゃないですか。私たちは、それに加えて、今回の衆議院で、ここに速やかな検討を行うべきだという私たちの決議をしております。  ですから、これは、投票の外形的事項を整えるだけでなくて投票の質を高めていくこと、これは、常にそのときの最善のものを求めるのは当然のことであって、その議論はしっかりしていきたいと考えています。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 しっかり議論をしていきたいと思いますと言われますが、私は今聞いていて、本当にいろいろ巧みな言い訳をされているなとしか思わなかったんですね。三年の期限が過ぎればこの附則の効果がなくなるという考え方も、国会の場で示されているんです。こんな考え方の発議者が憲法改正の条件を整備する法案を通そうとしているのはやはり民主主義にとって脅威であると言わさせていただきます。  そして、七月十五日の審査会で田島議員が、衆議院においては、第四条が掲げる施行後三年というこの検討期限のめどが過ぎていることから、法規範性は失われたとする見方があるという見解が自民党の新藤筆頭幹事によって紹介されましたと述べていらっしゃいます。本日採決しようとされているこの改憲準備法の発議者の意図が、CM規制や資金規制の検討を定めた附則四条二号の効力はもう失われたとみなして、開票立会人などの整備制度だけで改憲発議に突き進もうとするものであることを正確に見抜いた御指摘だと思います。  だとすれば、どれだけ附則四条第二号の規定に基づく法改正を求めても、発議者らがその法改正をしないまま、改憲を進めるためのアリバイづくりが本日採決されようとしている法案であることは明らかだと考えています。附則第四条二号の規定はそのまま残っているんですよ。(発言する者あり)

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 御静粛に。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 法案の中身に問題はないなどと言って賛成されるのであれば、やはり私は危機感がなさ過ぎると思います。あるいは、合流を協議して他党と賛否をそろえるための苦しい言い訳なのでしょうか。そのようにしか国民には見えないのではないでしょうか。  そもそもの話をします。実態として、国民の多くが、憲法が何なのかを知らない人の方が多いんです。学校でちゃんと教えていないんです。主権者教育がまるでなっていません。国会議員に憲法尊重擁護義務があり、国民は憲法に守られているなんて教えられたことは私は一度もありません。学校で、憲法のここの条文が試験に出るぞ、暗記しとけというふうに言われました。私自身、そんな教育しか受けてきませんでした。まともな主権者教育がないから国民の多くにこの主権の意味すら伝わっていない、これが現実です。この憲法改正準備法の意味すら理解できなくて、これ当然なんです。  一方で、改憲を望む国民は極めて少ないです。なのに、乱暴に雑に、改憲のためのこの改正法、法改正、なぜ進めなきゃいけないんでしょう。それは、主権者の自由を奪いやすくするため、言論を弾圧してますますコントロールしやすくするため、戦前回帰に突き進むためです。軍事に費やす国費はどんどん増して、国民に防衛や増税を強いて、今、戦前回帰の瀬戸際にある。本当に私は危機感しかありません。  どれだけの主権者にこの危機感を伝えられるか分かりませんが、知っていただきたいんです。主権者の皆さん、戦争をやるために、あなたから主権を取り上げ、総力戦の戦時体制を築いていく、この法整備が今まさにこの瞬間も着々と進んでいる、そこに気付いていただきたい。  この改憲手続法を成立させて何をしようとしているのか。もちろん、憲法を変えること。憲法を変えて盛り込もうとしているのは緊急事態条項です。緊急事態条項が憲法に入れば、政府の判断一つで国民の権利が停止され、議会のこの機能が骨抜きにされる、国民から選挙権を剥奪することになる。いつまでもあると思うな選挙権。  緊急事態条項に反対する野党たちは、本気で与党政権と徹底的にあらがい、抵抗する気概を見せなければいけない局面です。改憲阻止を求めるのであれば、今回採決されようとしている改憲準備法のこの法案に賛成してはいけないんです。  れいわ新選組は野党第一党ではありませんが、絶対に改憲を許さない野党として先頭に立ち、あらゆる手を尽くし、徹底的に抵抗し続けます。  以上です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ただいまの奥田君の発言中に不穏当な言辞があったように思われるとの御指摘がございました。  会長といたしましては、後刻速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。  他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、国民投票法、すなわち改憲手続法改定案に反対の討論を行います。  第一に、公選法並びの改正という本法案の趣旨自体に問題があります。  本法案は、投票環境の整備については公選法並びにとの考えの下に、二〇一九年及び二二年の公選法改正でとられた措置を国民投票法にも反映させるものと説明されます。しかし、議員や首長を選ぶ公選法上の選挙と改憲の賛否を問う国民投票では、その主体も内容も全く異なります。改憲国民投票は一度行えば二度と行えなくなるかもしれないものであり、投票環境の整備の在り方はおのずから異なるものと言うべきです。直近の公選法改正をその都度国民投票法に取り込み、公選法並びでさえあればよしとするかのような改定自体が問題です。  第二に、現行法が抱える根本的な欠陥を置き去りにしていることです。  最低投票率の定めがないこと、公務員や教員の国民投票運動を不当に制限していること、資金力の多寡によって広告量が左右されることなど、二〇〇七年及び一四年の附帯決議で検討を求めた事項は脇に置かれたままです。改憲派が多数を占めることが前提となる広報協議会が改憲についての広報を行うこととなるのも、改憲をしやすくするための仕組みです。また、二一年改定法の附則四条二項で当時投票の質に関わるとされたインターネットの利用をめぐる課題などについてのまともな検討もありません。現行法の根本的な欠陥を発議者自身も自覚しながら放置し、再び公選法並びの法改正を重ねようとしています。  先週の当審査会では、与党議員を含む改憲に積極的な会派からも、広報協議会の運営や有料広告、インターネット上の情報発信など、投票結果を左右する重大な課題について議論が必要との意見が述べられました。にもかかわらず、今国会で本法案をどうしても通さなければならない理由について説明はありません。それは、国民投票法の改正により、改憲手続の整備を装い、あたかも改憲の準備が着々と進んでいるかのように演出するためであることを露呈しています。極めて不当です。  それとも、発議者は、あわよくばこの法案の下で改憲発議を行い、国民投票の公正や投票の質を担保できないままに改憲が実現できればよいとでも考えているのでしょうか。それは余りにも有権者を愚弄した姿勢と言わなければなりません。もとより、今多くの国民は改憲を政治の優先課題として求めていません。  暮らしと平和をめぐる深刻な政治の行き詰まりをよそに改憲を急ぐなど、政治の役割を何重にも履き違えています。  改憲も改憲手続法の整備も必要ないことを重ねて強調し、討論とします。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 私は、本法案に賛成の立場から討論をいたします。  本法案は、さきの公選法の改正に倣い、国民投票における立会人の確保、FMラジオにおける広報を可能にするものであり、その内容は何ら問題がないものです。また、これで国民投票法が完成するわけでは全くありません。例えば、既に衆参の憲法審で確認もされている国民投票広報協議会の規程整備と所要の法改正を行う必要があります。  しかし、立憲民主党は、本法案の令和四年の衆議院提出以降、その審議入りに反対をしてまいりました。それは、本法案が基づく令和三年附則四条一号と並ぶ同第二号が必須とするテレビ、ネットのCM規制、資金規制、インターネット利用規制のための法改正、すなわち国民投票の公平公正の確保のための抜本改正を放置し、投票環境の整備の法改正のみを先行することは許されないからであります。  この度、立憲民主党がいなくなった衆議院から送付された本法案に対しては、まずは、あろうことか、附則四条二号を修正する動きを止めて、それを守り抜いた上で、まさにその真逆の取組として、附則四条二号に基づく国民投票の抜本改正を政治的に実現、確保する方策に努めました。  その結果、我が会派が提出した附帯決議案が、与党のみならず、国民民主党、公明党、参政党も提出会派として御賛同いただき、その中では、附則四条二号に関し、法改正を始めとする必要な措置を講じると踏み込んだ文言が明記されています。  また、それだけではなく、さきの公選法、情報プラットフォーム法改正についても、それを踏まえた法改正を始めとする必要な措置の同じ文言が明記されました。先週の本審査会でも、複数の附帯決議提出会派が、附則四条二号や公選法、情プラ法改正に言及しながらCM、資金、ネットの法改正措置などを意見されており、国民投票法の抜本改正に係るこれら二つの取組が本審査会の附帯決議案に明記されることで、それらの法改正の実現は確実になるものと考えます。  同じく附帯決議案に記された広報協議会の役割に係るネット、SNS広報などの法制度を含めて、今後、国民投票法は新たに大きく三つの法改正事項が必須のものと確認されたと考えております。  もとより、我が会派はこの間、衆議院憲法審の毎週開催の下の任期延長改憲、自衛隊明記、九条改憲、合区改憲に明確に反対をしてまいりました。立憲民主党が論駁した任期延長改憲が根拠とする緊急集会七十日間限定説等や昭和四十七年政府見解の曲解による集団的自衛権行使容認など、法解釈ですらない暴論を用いて、戦前の反省に基づく憲法の現行条文を毀損し、主権者国民を欺いて行う改憲は、近代立憲主義にも例がない暴挙と言わなければなりません。国民投票法がこのような改憲の手段に利用されることは断じて防がなければなりません。  国民投票の抜本改正の議論の前に、衆参の憲法審査会が国会法百二条の六が定める憲法違反問題の調査審議を含め、立憲主義と法の支配、改憲の改正限界である憲法の基本原理に基づく審議を徹底する必要があります。我が良識の府参議院においては、これらのことも全てこの度の附帯決議案の第一項、第六項に明記することができており、衆議院憲法審査会においても真摯な対応を求めます。  立憲民主党は、立憲主義に基づく論憲の力で過った改憲論を打破し、憲法を生かし、国民を守る決意を申し上げて、私の討論といたします。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 れいわ新選組、奥田ふみよです。  会派を代表して、日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に反対の立場から討論します。  まず、この改憲準備法を通そうとしている憲法審査会、言論の自由の抑圧がひどい。中西与党筆頭理事が先日の幹事懇談会で、私、奥田の裏金、泥棒、脱税という言葉を取り上げ、根拠のない暴言だと非難。さらに、先週、自民党は、私、奥田の発言を会議録から削除するよう要請。野党第一党の議員も、七月十五日に、私の発言を修正するよう要請。国会議員の発言を会議録から抹消あるいは改変させるという言論弾圧だ。(発言する者あり)

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 静粛に。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 こんな憲法違反を許す審査会が改憲準備の法改正など言語道断です。当然、削除要請と改変要請には応じない。  さて、この法案は、憲法の国民主権を壊し、政府が好き勝手にルールを決め、戦争ビジネスに突き進むためのもの。その意味で、本国会最大の悪法の一つ。今回の改正は、国民投票法が抱える附則四条二号を全く審議しないまま、体裁だけ整え、準備は整ったと改憲発議を強行するためのものでしかない。  国民投票法は、二〇〇七年の制定時から深刻な欠陥が指摘されてきた。最大の欠陥は、放送CM規制がほぼないという点。有名タレントが賛否の表明、意見を表明するだけの広告なら制限がない。インターネットやSNSの有料広告規制も、そして国民投票運動に対する資金規制も全くない。  つまり、現行法は、お金のある側がテレビ、CM、ネット広告を垂れ流し、組織的な拡散を行って世論操作をもくろむことが可能。最低投票率の定めもないため、投票率が低く、少数の賛同しかなくても改憲が成立してしまう。  二〇二一年の法改正では、三年をめどにCM規制や資金規制等の措置を講じることが附則四条二号に定められた。しかし、今回の法改正では、与野党共にこの附則をあえて無視した。なぜか。穴だらけのままの方が資金力のある組織にとって都合がいいから。この者たちは、緊急事態条項創設を糸口に改憲をもくろんでいる。緊急事態を言い訳に選挙を先送りし、国民の意思を無視した政権に権限を集中させてしまう。戦争を始める準備であり、そして戦争ビジネスに突き進む土台となる。  何度も言うが、今回の法改正で、現行法の欠陥、附則四条二号を意図的に放置し、自らに有利な仕組みで改憲を急ぐ与党のもくろみは明らか。  一方、野党は、附帯決議を付けて賛成すると言うが、ちょっとは抵抗しましたよという国民へのアピールにすぎないのではないか。法律の条文である附則に書かれたことすら無視する与野党です。附則、附帯決議なんか守るはずがないんです。  主権者の皆さん、附帯決議を付けて賛成とか、いいかげんにやめろ、そう怒ってください。この法案に賛成した議員一人一人の名前を忘れないでください。改憲の準備をした者たちを忘れないでください。  奥田ふみよは、最後の最後まで廃案を求め、与野党の改憲加担を暴き、伝えることを主権者の皆さんにお約束し、討論といたします。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 再びで恐縮ですが、ただいまの奥田君の発言中に不穏当な言辞があったように思われるとの御指摘がありました。  会長といたしましては、後刻速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。  他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。(発言する者あり)静粛にお願いをいたします。傍聴の方は御静粛に願います。これは決まりですので、傍聴席の皆さん、よろしくお願いいたします。(発言する者あり)御静粛に。  これより採決に入ります。  日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、吉田君から発言を求められておりますので、これを許します。吉田忠智君。

吉田忠智 立憲民主・無所属

○吉田忠智君 立憲民主・無所属の吉田忠智です。  私は、ただいま可決されました日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び参政党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  一、憲法審査会においては、立憲主義及び法の支配並びに憲法の定める国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の基本原理に基づいて、徹底的に審議を尽くすこと。また、立法措置によって可能とすることができるかどうかについて、徹底的に審議を尽くすこと。  二、憲法改正国民投票は最高法規の憲法を国民主権の基本原理に基づき確定する民主主義の根幹を成す手続であるという観点から、国民の投票機会が最大限確保される必要があることに鑑み、附則第四条第一号に関する検討においては、その重要性を踏まえた検討が行われるべきこと。    また、令和三年改正において既に措置された期日前投票と繰延投票に関する制度について、政府においては、国民投票の実施に際して、憲法改正国民投票と公職選挙法が定める選挙の制度趣旨の相違を十分に踏まえ、国民の投票機会の確保が最大限に図られるよう、適切に運用する必要な措置を講じること。  三、憲法改正国民投票は、主権者である国民がその自由意思に基づいて最高法規の憲法を定める主権の行使であり、憲法改正国民投票における公平及び公正の確保は国民主権原理からの要請であることに鑑み、附則第四条第二号に関する検討においては、インターネット及びAIの急速な発展・普及とそれらの弊害などの国民の投票行動をめぐる劇的な情勢の変化を踏まえ、主権者たる国民の自由意思がゆがめられ、国民投票の結果が正当性を欠くこと等とならないよう、法改正を始めとする必要な措置を講じること。  四、「選挙運動に関する各党協議会」における議論を経て、公職選挙法及び特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律の改正により講じることとされた、①インターネット等を利用する方法によりAIを利用して作成された画像等が掲載された文書図画を頒布する者の表示義務、②選挙に関しインターネット等を利用する者の責務、③大規模特定電気通信役務提供者が講ずべき選挙の公正に対する悪影響を軽減するための措置、④大規模特定電気通信役務提供者の公表事項の追加に係る改正事項を踏まえ、国民投票の公平及び公正の確保のために法改正を始めとする必要な措置を講ずること。  五、国民投票広報協議会が行う憲法改正案の国民に対する広報に関する事務に関しては、フェイク情報等への対処の必要性など社会情勢の変化に伴う新たな課題が生じていることから、広報協議会の役割の在り方等も含めて検討すること。  六、本附帯決議で新たに付された項目を含め、平成十九年の日本国憲法の改正手続に関する法律案に対する附帯決議及び平成二十六年の日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議については、改めてその趣旨及び内容を十分に踏まえ、各項目を精査し、その実施も含め必要な措置を講ずること。  七、憲法審査会においては、国会法第百二条の六に定める憲法審査会の所掌事務である日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行うことが、憲法がその趣旨どおりに実施されているかどうか、憲法違反の事実などが生じていないかという日本国憲法の施行、遵守の状況に関する事項も含まれることに留意すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ただいま吉田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 多数と認めます。よって、吉田君提出の附帯決議案は多数をもって本審査会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、林総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林総務大臣。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) ただいま御決議のありました事項のうち、政府にお求めのありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三分散会

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