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国会会議録

憲法審査会

第221回 · 参議院 · 第1号 · 2026-04-15

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-29 17:25 JST 記録 #3486 ↗

発言 86

会議録情報

令和八年四月十五日(水曜日)    午後零時三十分開会     ─────────────    委員氏名     会 長         長浜 博行君     幹 事         岩本 剛人君     幹 事         古賀友一郎君     幹 事         古庄 玄知君     幹 事         中西 祐介君     幹 事         小沢 雅仁君     幹 事         吉田 忠智君     幹 事         川合 孝典君     幹 事         谷合 正明君     幹 事         片山 大介君     幹 事         安達 悠司君                いんどう周作君                 加田 裕之君                 かまやち敏君                 小林 一大君                 鈴木 宗男君                 出川 桃子君                 西田 英範君                 福山  守君                 松川 るい君                 宮本 和宏君                 山本佐知子君                 吉井  章君                 若井 敦子君                 若林 洋平君                 脇  雅昭君                 打越さく良君                 小西 洋之君                 田島麻衣子君                 辻元 清美君                 山内佳菜子君                 足立 康史君                 上田 清司君                 原田 秀一君                 山田 吉彦君                 佐々木雅文君                 原田大二郎君                 平木 大作君                 浅田  均君                 柴田  巧君                 松沢 成文君                 塩入 清香君                 宮出 千慧君                 山添  拓君                 奥田ふみよ君     ─────────────    委員の異動  四月十四日     辞任         補欠選任     いんどう周作君     進藤金日子君      加田 裕之君     石田 昌宏君      小林 一大君     朝日健太郎君      鈴木 宗男君     生稲 晃子君      福山  守君     臼井 正一君      山本佐知子君     山田 太郎君      吉井  章君     山田  宏君      原田 秀一君     牛田 茉友君      宮出 千慧君     櫻井 祥子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         長浜 博行君     幹 事                 岩本 剛人君                 古賀友一郎君                 古庄 玄知君                 中西 祐介君                 小沢 雅仁君                 吉田 忠智君                 川合 孝典君                 谷合 正明君                 片山 大介君                 安達 悠司君     委 員                 朝日健太郎君                 生稲 晃子君                 石田 昌宏君                 臼井 正一君                 かまやち敏君                 進藤金日子君                 出川 桃子君                 西田 英範君                 松川 るい君                 宮本 和宏君                 山田 太郎君                 山田  宏君                 若井 敦子君                 若林 洋平君                 脇  雅昭君                 打越さく良君                 小西 洋之君                 田島麻衣子君                 辻元 清美君                 山内佳菜子君                 足立 康史君                 上田 清司君                 牛田 茉友君                 山田 吉彦君                 佐々木雅文君                 原田大二郎君                 平木 大作君                 浅田  均君                 柴田  巧君                 松沢 成文君                 櫻井 祥子君                 塩入 清香君                 山添  拓君                 奥田ふみよ君    事務局側        憲法審査会事務        局長       本多 恵美君    参考人        全国知事会副会        長        鳥取県知事    平井 伸治君        徳島弁護士会合        区問題PT座長        弁護士      志摩 恭臣君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査  (憲法に対する考え方について)  (憲法に対する考え方について(参議院議員選挙における一票の較差))     ─────────────

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査のため、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について、本日の審査会に全国知事会副会長・鳥取県知事平井伸治君及び徳島弁護士会合区問題PT座長・弁護士志摩恭臣君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。  本日は、まず、憲法に対する考え方について各会派の意見表明を五分以内で行います。  発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。  なお、御発言は着席のままで、また、氏名標はお立ていただかなくて結構でございます。  それでは、御意見を順次お述べいただきたいと存じます。  中西祐介君。

中西祐介 自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。  本審査会が設置以来、これまでの憲法審査会における各会派の御議論を積み重ねていただいたことに心から敬意を表します。今国会においても、吉田筆頭とともに、丁寧に、また緊密に協議ができるよう、させていただけるように、与野党で充実した審議が図られるよう、与党筆頭幹事として憲法審査会を運営していきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。国民の皆様の負託に応えるため、この議論というものを積み重ね、形にしていく努力をしてまいりたいと存じます。  我が党は、これまでの憲法審査会において重ねて主張してまいりましたが、自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、そして教育充実の四項目について、条文イメージ、たたき台素案というものを有している旨申し上げました。その中でも、我々参議院に関連する項目であります合区の解消と憲法第八章、地方自治の充実について議論をより深めてはどうかと考えております。  合区については、有権者において、政治的に一つのまとまりを有する単位、まさに民主主義のユニットである都道府県ごとに地域の実情に通じた国会議員を選出すべきとの考えがなお有権者の中において強いにもかかわらず、これを無視した合区選挙区を導入した結果、投票率の低下や無効票の増加という弊害が顕著になってまいりました。私自身も身をもってこの弊害を感じてまいりましたし、昨年の選挙で当選をされました直近のこの選挙の弊害を経験された出川桃子委員からも、リアルで厳しい実体験も御開示をいただいたところでございます。民主主義制度をゆるがせにするこのような弊害というものを十年という長い時間放置してきたことは、立法府の不作為としてその責を問われかねません。  本日、参考人として御出席いただく徳島弁護士会が昨年取りまとめられました合区反対の意見書では、合区制度は住民がひとしく持つ公務員を選定する権利を侵害しかねず、国民主権を定める憲法に違反する疑いがあると訴えられています。  さらに、衆議院議員不在時に大規模災害等が発生し、現憲法上唯一の緊急事態対応である参議院の緊急集会が開催されたとしても、合区選挙区対象県ではその中に代表がいない県がある可能性があり、まさに制度上欠陥があるという深刻な問題でございます。改めて、合区選挙区の一刻も早い是正を参議院を挙げて取り組むべき課題であると申し上げたいと存じます。  加えて、本日、もう一人の参考人として御出席をいただく全国知事会からは、合区問題の主たる原因は、現憲法の地方自治の規定が第八章の僅か四条目にとどまり、第九十二条の地方自治の本旨が余りにも抽象的であるということを指摘されております。  そのことをしっかりと受け止めて、憲法上の地方自治の規定を充実すること、そして地方自治や地方に関わる問題を調査審議する機能の強化というものを参議院において図り、二院制における参議院の役割を一層明確にすることは、参議院憲法審査会においてこそ議論を深めていくべき領域のことであると考えています。  次に、緊急事態対応についてですが、参議院の緊急集会が現憲法において唯一の緊急事態条項であり、参議院の重要な権能であるということは当然とした上で、その活動期間や権能などについては、これまでの議論を踏まえて、参議院としての考え方を整理すべきだというふうに考えています。  その上で、憲法で明文化されている衆議院解散時のみならず、衆議院任期満了時にも参議院の緊急集会が対応し得るよう、憲法上明記することが好ましいと指摘させていただきます。  さらに、任期特例については、我が党の条文イメージの中で、一定要件を満たすときには認めるべきであるということも言及しておりますけれども、これまでの議論を整理しながら審議を深めるべきであると考えます。  自衛隊明記につきましては、我が会派は、九条一項、二項の条文及びその解釈を維持し、必要な自衛の措置を担う等身大の自衛隊を明記する条文イメージの枠組みを前提とすべきと確認しているところでありまして、今後更に議論を前に進めたいと考えています。  また、教育の充実ですけれども、憲法制定当時から八十年を経過し、教育環境や、また子供たちを取り巻く環境が大きく変化をしています。これらを踏まえて、経済的状況のいかんにかかわらず教育が受けられるように、憲法に教育充実に関する理念と規定を定めるべきと考えています。  最後になりますが、憲法改正広報協議会の運営や組織を定める規程など、憲法条文以外にも多くの制度的な環境整備について議論を深めるべきことが求められていると考えていますので、各会派の皆様との協議を重ねさせていただく中で整理をさせていただきたいと存じます。  以上でございます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 小西洋之君。

小西洋之 立憲民主・無所属

○小西洋之君 会派を代表して、憲法に対する考え方を述べます。  立憲民主党は、さきの総選挙で立憲主義の論戦に尽くしてきた多くの衆議院の同志を失いました。しかし、立憲民主党は、党綱領の下、党の憲法見解を堅持し、全国の自治体議員、党員、協力党員、パートナーズ、そして市民の皆様とともに、より重要となった党の使命、責任を果たすため、これまで以上に、立憲主義に基づく論憲の力で憲法を守り生かすための取組を進めることを党の憲法調査会長として申し上げさせていただきます。  さて、四月十二日の自民党党大会で高市総理は、改憲の時は来た、一年以内に改憲発議のめどをなどと演説し、九日の衆議院の憲法審査会でも、日本維新の会などが、国会議員の任期延長改憲について、論点は出尽くした、条文起草委員会の設置をなどと主張しています。しかし、このような主張は、衆参の憲法審査会の実態と懸け離れた、改憲ありきの国民を欺くものと言わざるを得ません。  まず、任期延長改憲は、その根拠とする参議院の緊急集会が平時の制度であり、七十日間限定などの主張が緊急集会創設の立法事実に反するなど、およそ法制に関する適切な立法とは言い難い暴論であり、このことは、この三年余りの衆参憲法審での立憲会派の論戦によって、改憲会派の衆参での分裂、さらには改憲会派同士の見解の分裂に至るなど明々白々となっています。  すなわち、任期延長改憲は、時は来たのではなく、その時は完全に失われているのであり、論点は出尽くしたどころか、その論理破綻ぶりが出尽くしているという誠に遺憾な状態にあります。条文起草委員会の設置など断じて許されません。  なお、中西筆頭を始めとする参議院自民党の奮闘によって、二〇二四年に、今は衆議院の憲法審査会長を務められる古屋本部長の下で、衆議院の改憲会派の見解とは異なる緊急集会の正しい見解、自民党見解がまとめられたことは極めて重要であり、深く敬意を表します。  また、高市総理は、どのような国をつくり上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法ですと訴えていますが、これは、憲法とは国家権力を制限するものという近代立憲主義とは相反する見解であり、これこそが九条や自衛隊明記の改憲論に決定的に欠けているものであります。  すなわち、九条及びその法的母体である前文の平和主義が有する立憲主義に基づく権力制限の規範力の意義が全く顧みられていないのであります。九条とは何か、それは、政府の行為による再びの戦争の惨禍を許さない国民の決意などの前文の平和主義が示すように、国民による国会や内閣への武力行使に関する民主的統制の規範です。その規範力の根幹は、九条の文言は一見すると、我が国は国際関係において一切の武力行使が禁じられているように見えるという歴代政府の一貫した文理解釈にあります。武力行使の組織である自衛隊を憲法に明記すれば、この九条の文理解釈に致命的な矛盾が生じ、国民による権力者たる国会、内閣への民主的統制が根本的に毀損するおそれがあります。  立憲民主党は、ホルムズ海峡への艦船派遣の制約にもなった、こうした九条の立憲主義の規範力と、日本国民を侵略から守り抜く、その専守防衛の力を正当に評価し、九条改憲及び自衛隊明記改憲とその条文起草委員会の設置に明確に反対いたします。そして、現下のイラン紛争の日本による主体的な和平仲介など、平和憲法を生かす現実の外交防衛政策を訴えてまいります。  さきの総選挙で、令和三年附則四条に基づく国民投票法の抜本改正の必要性がより一層明白となりました。異例の再生回数と指摘される自民党の高市総理の広報動画、再生回数ビジネスの横行など、国民の憲法改正の判断が資金力の多寡やビジネス目当て、フェイクや誹謗中傷などの不正目当てで左右される環境を放置することは断じて許されません。  その他、さきの臨時会での吉田筆頭の会派意見で申し述べた、緊急集会の機能強化、国会法百二条の六に基づく安倍政権以降の深刻な憲法違反問題の調査審議のほか、同性婚禁止、選択的夫婦別姓の実現、高額療養費と二十五条の生存権の適合性、臨時国会の召集義務違反、解散権の濫用など、国民の人権や民主主義の在り方に直結する重要な憲法問題の調査も必要であることを強く訴え、私の意見とさせていただきます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 山田吉彦君。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会の山田吉彦です。  憲法は何のためにあるのか。言うまでもなく、国民の安心、安全な生活を守るためです。それは、主権国家の三要件である国民、国土、主権を維持することにほかなりません。しかし、今の日本を取り巻く現実はどうでしょうか。平和を希求する理想の陰で守られるべきものが崩れているのではないか。私は強い危機感を感じております。  まず、憲法前文ですが、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と書かれています。美しい言葉です。しかし、今の国際状況を直視したい。力による現状変更を試みる国、一方的に威圧を繰り返す国、他国の領土を侵略し、戦争を起こしている国が隣に存在する中で、果たしてそのような諸国民の信義に我々の命を委ねてよいのでしょうか。他国の善意に依存し、自らの手で守る覚悟を曖昧にする、この構造的矛盾こそが今の日本の安全保障を縛り、結果として国民を不安に陥れているのではないかと考えます。  特に深刻なのが、日本と世界をつなぐ海の安全保障です。日本は広大な管轄海域を持つ海洋国家です。しかし、尖閣諸島を始めとする国境離島では、連日のように領土、領海、主権が脅かされています。憲法に主権と領土を守る理念が明記されず、現場で対峙する海上保安庁や自衛隊には常に限界が付きまといます。  また、ホルムズ海峡の問題に見られるように、日本の経済の根幹を成すシーレーンすら自らの手で守ることができないのが現状です。国土を守る、国民を守るという国家の最も基本的かつ崇高な義務を憲法に明確に位置付ける必要を感じております。  そして、もう一つ重大な問題があります。日本の国土は津々浦々、島々、山村、厳しい生活環境でも暮らす人々により維持され、守られています。しかし、離島や過疎地域などに暮らす人々の声を国政に反映することが難しくなっています。  現在、合区制度により、複数の県が一つの選挙区にまとめられました。その結果、地域特有の社会、文化を維持している人々の声が国政に届きにくくなっているのではないでしょうか。人口が少ないから声を聞かなくていいのか。日本の国土を守り、文化を守り、食を守るために、厳しい生活環境において頑張っている人々の思いを反映できる選挙制度を考える必要があると思います。  また、若い世代からは、時代が変革しているのに憲法が改正されないことに対する疑問の声も聞こえます。今、強く、美しく、優しい日本で生きる人々を守れるように、制度を現実へとアップデートすることが必要です。  自分の国は自分で守る。混沌とした国際社会の圧力から国民を守り、AIを始めとした科学技術の変革、サイバーセキュリティーにも対応できるように憲法を見直す時期に来ていると考えます。  私たちはこの国を次世代へ引き継ぐ責任があります。そのために、今こそ憲法に関する議論を国民の視線において尽くすことを提案いたします。  以上です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 谷合正明君。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  公明党として、改めて憲法に対するスタンスを申し述べます。  昨年十一月二十六日の本審査会で申し述べたとおり、日本国憲法の国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の三原理を普遍の原理として堅持した上で、新たな理念や課題を踏まえつつ、必要な規定を付け加える加憲が検討されるべきです。  こうしたスタンスを前提に、憲法九条と自衛隊をめぐる問題、参議院の緊急集会、国民投票法、マイノリティーの人権、参議院の選挙制度、政党条項を主要論点として議論を深めていくべきです。  冒頭、公明党として基本スタンスを堅持している点、議論を深めていくべきと考えているテーマは変わっていないことを申し上げたいと思います。  その上で、その後の国内外の情勢の変化なども踏まえ、以下四点申し述べます。  一点目、平和安全法制と国会の関与についてです。  本年三月二十九日に施行から十年を迎えた平和安全法制は、憲法九条の下での自衛の措置の限界を示したものです。この平和安全法制の整備により、我が国防衛のための日米防衛協力が大きく進展し、抑止力が強化されましたが、その制定過程において、公明党としても尽力し、一、憲法上の歯止めとしての新三要件、二、国際法上の正当性の確保など自衛隊海外派遣の三原則、三、我が国の主体的判断や外交努力など政策判断上の歯止めとしての基準という三重の歯止めを掛けられたことはとても大事な意義があると考えます。  また、法制定に先立ち、自民、公明に加え、元気、次世代、改革という当時の野党三党を加えた五党間で平和安全法制に基づく自衛隊の活動に対する常時監視、事後検証のための国会組織の在り方等に関わるいわゆる五党合意がなされ、政府もその趣旨を尊重し、適切に対処する旨閣議決定したことも極めて重大な意味を持つと考えます。  イランやホルムズ海峡をめぐる緊迫した情勢が続く中、こうした法制定時の議論に立ち返りつつ、現下の情勢に対処していくべきです。  法制定時、安倍総理などから、我が国が自衛権を発動して、国際法上認められていない違法な武力行使を行った国を支援することはない旨答弁されましたが、大前提として、今般の米国とイスラエルによるイラン攻撃に関わる国際法上の正当性について我が国として法的評価を行う必要があると考えます。  また、去る三月十七日の参議院予算委員会で、我が党の西田幹事長から高市総理に対し、ホルムズ海峡情勢への対応に関して与野党の党首間できちんと議論しておく必要がある旨提起しましたが、五党合意や、これを尊重するとした閣議決定がある以上、こうした点もしっかりと議論を深めていく必要があると考えます。  二点目、解散権の在り方についてです。  先般の衆議院解散をめぐっては、国民置き去りの解散に歯止めを掛けるべきだとの指摘もなされています。解散権の在り方について本審査会で議論していく必要があるのではないでしょうか。  三点目、デジタル時代の民主主義と国民投票についてです。  去る二月の衆院選をめぐっては、公示後のネット広告収益化が民意をゆがめる懸念が指摘されましたが、この問題は憲法改正時の国民投票の公平性にも直結します。SNS上の偽情報、誤情報対策等とともに、本審査会で議論を深め、早急に具体的なルール作りを検討すべきです。  四点目、参議院の在り方と選挙制度についてです。  衆議院では、与党内で定数削減ありきの議論が進められているようです。しかし、選挙制度は、両院の役割分担や院としての在り方、独自性なども踏まえて議論されるべきものです。参議院では、投票価値の平等を追求しつつ、その在り方も踏まえた選挙制度の抜本的見直しに向けて速やかに取組を進めるべきであると重ねて指摘したいと思います。  結びに申し上げます。  自民、維新の連立政権合意書では憲法改正について踏み込んだ言及がなされ、高市総理は先般の施政方針演説で、憲法審査会における議論の加速と国会発議の早期実現への期待を示しました。しかし、憲法に関わる議論は、政府主導ではなく、立法府が主体となり、幅広い合意形成を得つつ熟議を重ねていくべきものです。二月の衆院選では与党が大幅に議席を増やす結果となりましたが、一方で、参議院は昨年七月の選挙からいまだ一年も経過しておらず、その結果としての少数与党の状況が継続しています。  参議院は参議院らしく、衆議院に追随することもなく、これまで以上に幅広い会派の合意を得て丁寧に議論を進めていくことが重要であると最後に指摘し、意見とします。  以上です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 片山大介君。

片山大介 日本維新の会

○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  参議院憲法審査会の審議は、去年十一月以来、五か月ぶりとなります。今国会では去年とほぼ同じ四月からの始まりですが、今国会は、既に今週、来週と二週続けての開催が決まるなど、今まで以上に議論を行う機運が高まってきていることをうれしく思います。  我々日本維新の会は、既に、教育の無償化、統治機構の改革、憲法裁判所の設置、自衛隊の明記、それに緊急事態条項の創設の五項目の改正原案を公表し、緊急事態条項に関しては国民民主党などとともに条文案を策定しています。  それに加えて、去年九月には、提言「二十一世紀の国防構想と憲法改正」を発表しました。この提言では、憲法九条について、これまで主張してきた自衛隊の明記から踏み込み、九条二項削除による集団的自衛権行使の全面容認の必要性を訴えています。  なぜかといえば、戦後八十年を経て、国内の状況、同盟国たるアメリカの状況、それに今回のイラン情勢を始めとする国際社会の安全保障環境は大きく変化し、現在の日米同盟の形のみで必要十分な抑止力を保持するには限界があると考えているからです。  その上、去年十月に結んだ自民党との連立合意書には、我が党の提言を踏まえ、九条改正に関する両党の条文起草協議会を設置すること、緊急事態条項に関する両党の条文起草協議会を設置し、令和八年度中に条文案の国会提出を目指すこと、可及的速やかに衆参両院の憲法審査会に条文起草委員会を常設すること、憲法改正の発議のために必要な制度を設計することが盛り込まれました。このうち、両党の条文起草協議会については既に設置され、これまで三回会議を開いて議論を積み重ねています。条文起草委員会についても、是非とも参議院憲法審査会の下に設置し、議論を進めていきたいと考えています。  また、緊急事態条項については、参議院には基本的かつ重要な権能である緊急集会があること、そして、我々が提言している緊急事態条項案においても緊急集会の重要性が変わることはないことを改めて申し述べておきます。  しかしながら、緊急集会には長期にわたる場合を想定していないなどの課題があるのも事実です。去年の参議院憲法審査会では、参考人質疑で災害時等の選挙制度を取り上げたことがありました。いわゆる選挙困難事態には緊急集会と繰延べ投票で対応できるといった意見もありますが、参考人からは、過去の実例で、災害の発生から選挙の実施まで実に八か月以上要していたことが示されました。緊急集会が七十日を超え、さらに、八か月、二百四十日もの間対応することが国民主権の原理の下で許されるのかは疑問です。  どのような事態であっても立法府が機能を維持できるよう、議員任期の延長を想定していくことは必要だと思います。  さて、参議院の憲法審査会は、衆議院に比べて遅れているとの指摘もありますが、参議院なりの考えで審議を進めてきたことは否定されるものではありません。  その上で、これからはテーマごとに各党各会派の意見を出し合いながら考えをまとめていくことを提案したいと思います。まとめる時期を見据えてスケジュールを策定し、議論を重ねていく、そして条文起草委員会の下で改正案の作成を目指していきたいと思います。  国民主権を掲げる日本国憲法が一度も国民の審判を仰いでいない状態が続いています。国民の命と暮らしを守るための基本法たる憲法に向き合い、時代に即したものに作り上げていくことは国会議員に課せられた重大な責務です。  日本維新の会は、一日も早く国民投票が実施されるよう全力を傾けることをお約束し、私の意見表明を終わります。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 塩入清香君。

塩入清香 参政党

○塩入清香君 参政党の塩入清香です。  まず、我が党の基本的な立場を申し上げます。  参政党は、現在の日本国憲法の制定過程について、占領下で策定されたという点から、その正統性に一定の疑義を持っております。憲法は与えられるものではなく、自ら定めるものであるべきです。憲法には、日本人の価値観を反映し、日本が自立するための理念が必要です。  そのため、私たちは、部分的な改憲ではなく、国民自身が主体となって憲法を一から作り直す創憲を提唱しております。戦後八十年、今こそ借り物の憲法から卒業すべきときです。  我が国は現存する世界最古の国家であり、長い歴史の中で培われた知恵は、習慣や常識、作法として今も生きています。一方、西欧近代国家が作り上げた憲法には、その歴史観や人間観、国家観が反映されています。明治以降、日本は、西欧憲法の型を積極的に取り入れてきましたが、そもそもが自国の歴史に根差していない型を当てはめたところで、言わば合わない靴で歩かされているのと同様、中身の方に多くのゆがみを生じさせている側面があるのではないでしょうか。  現行憲法には、日本人の歴史や生活実感に根差した視点が十分に反映されているとは言い難い。だからこそ、今こそ日本にふさわしい憲法の在り方を検討すべきです。  もっとも、現行憲法が戦後日本の基盤として重要な役割を果たしてきたことは否定いたしません。しかしながら、日米安保、保障体制と不可分に結び付いた憲法第九条の在り方など、独立国家としての姿と現実との間に乖離が生じている条文については、早期の見直しが必要であると申し上げます。  さて、本日の議題である参議院選挙における一票の較差について申し上げます。  これまでの問題は、一人一票の価値は平等であるべきという原則に基づき判決が重ねられ、国会でも議論されてきました。私たち参政党もこの考えには賛同し、まず合区を解消することについて賛成する立場です。隣とはいえ、都道府県は江戸時代の旧藩の流れで成立してきたところが多いことから、二つの県を一つの選挙区にするというのは、文化や考え方の違いからあつれきを生みかねないと考えております。  しかしながら、ここで立ち止まって改めて問うべきです。平等とは本当に同じにすることなのでしょうか。東京への一極集中、地方の人口減少をそのままにしながら一票の較差をびほう的に是正し続けることには限界が来ているのではないでしょうか。  そこで、私たちは大きく二つの考え方に向き合う必要があると考えます。第一の考え方は、徹底した一票の平等を追求する道、すなわち、投票価値の較差を極限まで是正し、比例代表制を中心とした制度へ転換することで、票と議席の対応関係をできる限り一致させる、言わば同じ一票は同じ結果をもたらすべきだという考え方です。  第二の考え方は、実質的な平等を重視する道です。すなわち、地理的に、社会的に条件の違いを踏まえて地方の声が埋もれないよう、あえて代表の配分に差を設ける。人口の少ない地域ほど政治的影響力を厚くすることも含めて、国土全体の均衡ある発展を支える仕組みを重視する考え方です。  どちらも平等を志向しておりますが、その中身は大きく異なります。人は、生まれる国も時代も家庭も選べません。人間は本質的に不平等な条件の下に存在しております。置かれた状況の違いを踏まえて影響力を調整することも、また平等の一つの側面であるということを見落としてはならないと考えます。  地方においては、交通、医療、教育、雇用など、あらゆる面で都市部とは違った環境に置かれています。そうした現実の中で、政治に対する関心や参加の意思はむしろ高いという側面もございます。そのような人々に対して一票の重みまで同じでよいのかという問いは決して軽いものではありません。  平等にはあらゆる観点からの平等がございますが、最終的には、より多くの国民を幸せにし、国全体の繁栄を見据えた平等という概念の調和が必要なのではないでしょうか。今求められているのは単なる選挙制度の修正ではなく、平等とは何なのかという根本的な問いへの答えであります。  以上申し上げ、私の意見表明とさせていただきます。ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 山添拓君。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、憲法に対する考え方について意見を述べます。  高市総理は、施政方針演説以来、どのような国をつくり上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法と繰り返しています。最も重い憲法尊重擁護義務を負う総理のこの言い分は、憲法は権力を縛るものという立憲主義をわきまえない暴論です。発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたいとも述べますが、権力の座にある総理が期限を切って改憲発議を迫るなど論外です。  自民党の新ビジョンは、改憲が今後三十年の安全保障を考える上でもこれまでになく死活的に求められているとし、衆議院の憲法審査会では、国防の規定を憲法に明確に位置付ける必要があるなどと述べました。狙いが九条にあることは明らかです。  維新の会は衆議院で、ホルムズ海峡への自衛隊派遣について、九条のおかげで自衛隊派遣を断れるはざれごとと述べました。  今般のイラン戦争は、米国とイスラエルによる国際法違反の先制攻撃が発端です。今やトランプ大統領は、停戦合意を破って、逆封鎖と主張しています。この下で、九条に反して自衛隊を派遣すれば事態を打開できるとでも言うのでしょうか。世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけなどという恥ずべき米国従属外交をやめ、イランとの伝統的な友好関係も生かした戦争終結のための外交交渉こそ必要です。  政府は、厳しい安全保障環境、抑止力、対処力の強化をあたかも合い言葉に大軍拡を進めています。その実態は、無法な戦争を繰り返すトランプ政権の米国との軍事一体化の強化にほかなりません。抑止力と言い、長射程ミサイルの配備を始め、軍拡を加速させれば、安全保障のジレンマに陥り、周辺国との緊張を強め、リスクを高めますが、住民の不安と懸念に応える姿勢はありません。  また、抑止のためと言いながら、抑止は破られることを前提にシェルターを造らせようとし、継戦能力と言い、長く戦えるように備えよとあおっています。食料自給率三八%、エネルギー自給率一三%の日本で戦争を長く続けようとするなど余りにも非現実的です。  今年度の軍事費は九兆円に上り、戦後初めての軍拡のための増税まで強行しました。まさに暮らしも平和も押し潰しています。  中国の脅威に対抗するには軍拡が必要でしょうか。日中関係が極度に悪化しているのは、総理の台湾有事発言が原因です。日中間には、互いに脅威とならないとした日中共同声明を始め、友好関係の礎となる幾つかの合意があります。言うべきことは率直に言いつつ、外交によって両国関係を前に動かす、そのために知恵と力を尽くすことこそ政治の役割です。  憲法九条が戦争の放棄と戦力不保持という世界に例を見ない徹底した平和主義を掲げたのは、国内外におびただしい犠牲をもたらした侵略戦争と植民地支配への反省からです。この下で、歴代政権は、軍事費はGDP比一%以内、専守防衛、集団的自衛権は行使しない、敵基地攻撃能力は保有しない、非核三原則を堅持し、国際紛争を助長する武器輸出は慎むなど、平和国家の原則を掲げてきました。国民が九条を我が物とし、権力を縛ってきた表れです。  集団的自衛権の行使を認めた二〇一五年の安保法制を始め、九条を骨抜きにする政治が加速しています。それでも、今日、米国の無法な戦争への加担を抑えているのは、九条が生きているからにほかなりません。  今月八日、国会前には三万人に上る市民が集まり、戦争反対、九条を守れと声を上げました。全国でこれに呼応した集会は百六十を超え、そのうねりはなお広がり続けています。高市政権の危険を前にいても立ってもいられないという多くの若い世代が、初めて参加する人々が、ペンライトの光を掲げて行動しています。  九条を変えようと躍起になる皆さんの目に、この姿はどう映っているのか。主権者の声など聞こえないかのように戦争国家づくりに血道を上げるのは、日本国憲法の下で立法府の任を預かる者として、その自覚も資格も問われます。  どの世論調査でも、国民は改憲を政治の優先課題として求めていません。憲法審査会を動かすべきでなく、改憲案を具体化するための条文起草委員会など必要ありません。  今、死活的に重要なことは、イラン戦争を終わらせ、直面する物価高騰や資材不足による苦境から国民生活を守ることであり、暮らし、平和、人権、憲法を徹底的に生かす政治への転換であることを強調し、意見とします。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 奥田ふみよ君。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 れいわ新選組、奥田ふみよです。  憲法は主権者である国民から政府に突き付けた命令。私たち政治家は、それを決して忘れてはいけない。どこかの総理が、国の理想の姿を物語るのは憲法だとたわ言を言っていた。憲法は理想を語っているのではない。政府に突き付けた命令だ。  なぜか。理由は、憲法ができるきっかけとなった八十年前の戦争。外交の大失敗と政府の暴走により戦争を引き起こし、三百十万人もの国民が殺された。政府は、その行為が国家犯罪であることを認め、主権を国民に享受した上で、国民が最高権力者として、おい、政府、二度と私たちの国民の自由を奪うなよ、命を奪うなよと叫び、命令を突き付けている。それが憲法。  それなのに、自民党は、立党から七十年、時は来た、国会で議論を進めていこうと言った。高市総理は憲法のおりに入れられているのにもかかわらず、とんでもない。  つい先月も、日本は憲法に守られたことを忘れるな。イランに、ホルムズ海峡に自衛隊を派遣しなくて済んだのは憲法九条があったから。この国に暮らす国民が殺し合いに巻き込まれずに済んだのも憲法九条があったから。本当は政府が国民を守らなきゃいけないのに、自民党は、国民を戦争に巻き込もうとした。最高法規の憲法がこの国を守った。憲法九条、永久に戦争を放棄する。平和というのはたくさんの血が流れた上で成り立っているということを、戦争を知らない私たちは今こそかみしめるべきだ。  ここ最近、憲法改正の動きに反対する大規模デモが続いている。ちょうど一週間前の四月八日も、国会前に三万人もの主権者が集まった。何度でも言う。国会議員の皆さん、私たちは憲法に縛られている。私のような新人国会議員でもそれぐらいのことは知っています。  この国に暮らす国民の平和と安定した暮らしをお支えする、これこそが国会議員の務めであり、憲法二十五条、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」、全ての国民の前に平等に二十五条がある。これを実現させるため、私はれいわ新選組の国会議員となった。  今、六・五人に一人が貧困、単身女性二人に一人が貧困、憲法二十五条違反。六十五歳以上のお年寄り五人に一人が貧困、憲法二十五条違反。片親世帯四人に一人が貧困、憲法二十五条違反。ここまで国民が貧乏にさせられている。政府の愚策により、この国に暮らす国民はとことん疲弊し続けている。  所得の中央値は、この三十年間で百四十万円も下がっている。この国は曲がりなりにもOECD加盟国なのに、先進国なのに飢え死にする人が急増している。お金がなくてお米が食べられないから、十七歳の女子高生がお米を万引きして逮捕された。刑務所に入りたいがために九十五円のおにぎりを盗んだお年寄り、セーフティーネットが刑務所という地獄が、今の落ちぶれた日本の現実。憲法二十五条により、全ての国民の生活を安定させなければいけない。政府・自民党は恥を知れ。今すぐ憲法二十五条を全国民に保障しろ。自民党は憲法を触る資格などみじんもない。  他方、この国は、アメリカに次いで第二位の超富裕層国家。純金融資産一億円以上のお金持ちが二〇二三年時点で約百六十五万世帯、全世帯の三%を占める。ここに極端に富が集中している。たった三%の人が富を独占し、あとの国民は置き去り。とんでもない憲法違反だ。国民が諦めてじっとしていても、安定した暮らしや平和は絶対に訪れない。それは歴史が証明している。  憲法十二条、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。」。十二条は、暴走政府のせいで多くの血を流した先人たちが私たちに与えてくれた生き抜くための知恵であり、財産だ。  不断の努力をふだんから。憲法に縛られている者たちが憲法を改正するなど言語道断。憲法は主権者である国民から政府に突き付けた命令。政治家も国民もそれを絶対に忘れてはいけない。  本日は、奥田事務所を通して七十二名の主権者が傍聴されています。ほかにもたくさんの主権者が傍聴席で政治家を監視しています。国会の中で主権者をど真ん中にする気が全くないことを露呈している、まるでお飾りのような少な過ぎる傍聴席を主権者でどんどん埋め尽くし、二度と憲法改正など口にさせぬよう、国会の中で自民党政権を見張り続けていきましょう。  終わります。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 以上で各会派の意見表明を終了いたします。     ─────────────

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) これより、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について憲法審査会事務局から令和四年通常選挙定数較差訴訟の最高裁判決の説明を聴取いたします。  なお、発言は着席のままで結構でございます。  本多憲法審査会事務局長。

本多恵美 参議院憲法審査会事務局長

○憲法審査会事務局長(本多恵美君) 令和四年通常選挙定数較差訴訟の最高裁判決について御説明いたします。  お手元の判決九ページを御覧ください。  同判決は、まず、憲法は、投票価値の平等を要求していると解されるとした上で、投票価値の平等は、選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準となるものではないとし、十ページから十一ページにかけ、憲法が、二院制の下で、参議院議員について任期を六年とし、解散もなく、半数改選を行うと定めている趣旨は、多角的かつ長期的な視点からの民意の反映、衆議院との権限の抑制、均衡等を図る趣旨であると解されるとして、いかなる選挙制度によって、その趣旨の実現と投票価値の平等の要請とを調和させていくかは、二院制の下における参議院の性格や機能及び衆議院との異同をどのように位置付け、これをそれぞれの選挙制度にいかに反映させていくかという点を含め、国会の合理的な裁量に委ねられているとしております。  また、政治的に一つのまとまりを有する単位である都道府県の意義や実体等を一つの要素として考慮すること自体が、直ちに国会の合理的な裁量を超えるものとは解されないとする一方、参議院議員選挙について直ちに投票価値の平等の要請の後退を認める理由は見出し難いともしております。  その上で、十二ページで、参議院議員選挙における選挙区間の最大較差は最大三倍程度で推移しており、有意な拡大傾向にあるとも言えず、また、合区対象県における投票率の低下や無効投票率の上昇等を勘案すると、有権者において、都道府県ごとに地域の実情に通じた国会議員を選出するとの考え方がなお強く、これが選挙に対する関心や投票行動に影響を与えていることがうかがわれ、このような状況は、選挙制度の見直しに当たり、国民の利害や意見を公正かつ効果的に国政に反映させる観点から慎重に検討すべき課題があることを示唆し、立法府が較差是正に向けた取組を進めていくには、種々の方策の実効性や課題等の慎重な見極めと国民の理解が必要であり、合理的な成案に達するにはなお一定の時間を要することが見込まれるとしております。  そして、十三ページで、立法府が、較差の更なる是正とその持続のための具体的方策を講じなかったことを考慮しても、本件選挙時の選挙区間の最大較差が示す投票価値の不均衡は、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものとは言えないと結論付けております。  なお、以上の多数意見とは見解を異にする四つの少数意見が付されております。  十四ページ以降の三浦裁判官の意見は、三倍を超える投票価値の不均衡は看過できず、本件選挙時において較差の是正を指向する姿勢を国会がなお維持していると評価することは困難であり、違憲状態と結論付けるものです。  次に、二十五ページ以降の草野裁判官の意見は、結論は合憲判決に同調するものですが、多数意見で論じられている投票価値とは異なる新たな投票価値として、選挙区選挙と比例代表選挙を合わせた総合的投票価値を用いるべきという平成二十一年の那須裁判官個別意見等に類似する見解が示されています。  引き続き、三十一ページ以降の尾島裁判官の意見は、三倍程度という最大較差の不均衡が依然として深刻な状況であることと、国会における是正への取組状況を総合すると、やむを得ない事情があるとは認め難く、違憲状態と結論付けるものです。  引き続き、三十八ページ以降の宇賀裁判官の意見は、一票の価値の不均衡は明らかに憲法上許容される範囲を超えており、この点について国会の説明責任が果たされていないため違憲無効と結論付けるもので、選挙を無効とする個別意見には平成三十年の山本裁判官等の例があります。  令和四年通常選挙に対する判決については以上でございますが、その後の令和七年通常選挙につきましては、昨年十一月に全十六件となる高裁判決が出そろい、その結果の内訳は、違憲状態が十一件、合憲が五件となっております。  以上でございます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。  この際、憲法審査会会長として申し上げます。  傍聴の方に申し上げます。  傍聴人は、傍聴規則により、議事に関する賛否の表明その他議事の妨害になるような行為は禁止されております。御理解と御協力をよろしくお願いをいたします。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 速記を起こしてください。  これより、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について参考人の皆様から御意見を伺います。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ本審査会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。  議事の進め方でございますが、平井参考人、志摩参考人の順にお一人十分程度で順次御意見をお述べいただいた後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。  全体の所要は一時間二十五分を目途といたします。  なお、御発言は、質疑、答弁とも着席のままで結構でございます。  それでは、まず平井参考人にお願いいたします。平井参考人。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 本日は、こうして、長浜会長の下、憲法審査会に私ども全国知事会を呼んでいただきまして、誠にありがとうございました。  日頃は、中西議員、古賀議員、岩本議員、古庄議員、そして吉田議員、小沢議員、川合議員、谷合議員、また片山議員、安達議員始め、この審査会の皆様にいろいろと御審議をいただき、特に今日からこの審議が活発化するということになり、我々地方団体も、新しい世の中をこの憲法の下で改正をしながらつくっていくのかな、どんな議論があるのかと非常に期待をしているところでございます。是非、私どものそうした意見も聴取をしていただきまして、忌憚のない意見交換、今後、地方側ともできるようにお願いを申し上げたいというふうに思います。  今、裁判のお話がございましたけれども、実は裁判が大分入れ替わってきているんですね。元々、昭和五十八年四月二十七日の大法廷判決がありまして、それが我が国の参議院議員のリーディングケースだったと言われています。そのときに言われていたのが、歴史的、さらには政治的、経済的、社会的な単位として都道府県というものを単位に選挙をすることはそれは合理性があると、立法裁量として認められるということでございました。  また、憲法上、半数改選が参議院について定められていますので、偶数の配分をしなきゃいけないと。この偶数の配分というのは、昭和二十一年、参議院議員選挙法が日本国憲法と併せまして提案をされるという際に、大村当時の内務大臣が提案理由説明をしています。それは、人口をある程度考慮をしながら二人から八人とし、そして偶数を配分すると、これを半数ずつ改選するという、そういうものをつくったわけですよね。  これがやはり影響するわけでありまして、どうしても一定程度、人口の比例の原則というのは後退せざるを得ないと昭和五十八年の大法廷でははっきり言っていたんです。その後、平成二十四年の判決がありまして判例が変更になったようでありますが、ただ、令和五年、先ほど解説がいただきましたけれども、その昭和五十八年のベースに戻ってきているということです。  それはなぜか。それは、例えば徳島県さんは、ここのところずっと参議院の選挙の投票率が最下位になってしまっている。私ども山陰も、島根県さん、そして私ども鳥取県、大体一、二、三位ぐらいを争っていたんです。ところが、今ではもう全国平均並みに鳥取県なんかも落ちている。なぜか。それは、これは私たちの代表じゃないですよというふうに感じるようになってしまったからなんですね。  こういう残念な状況をやはり一刻も早く解消するために地方単位、都道府県単位のことをやるべきではないかというふうに我々は考えました。累次にわたりまして全国知事会では決議を行い、この度、令和七年七月二十四日にもそういう決議をいたしました。  そして、皆様のお手元の方に冊子をお配りをしていますが、これはできたばかりなんですけれども、この度、研究会、民主主義と地方自治の確立に向けた研究会というのをやりまして、その研究の状況、結果を一ページ目、二ページ目に詳細、詳細といいますか、概要だけ書いてあります。また御覧をいただければと思いますけれども。  今日のテーマは、下の方にございますこの参議院合区選挙区についてのものでございます。これは、国会図書館におられた大山礼子先生始め、学識経験者にも入っていただきまして議論を重ねた結果であります。その結論として、ここに書いてありますが、我が国の民主主義、地方自治というのはやはり都道府県を単位として発展してきたということです。これ、歴史が古く、明治二十三年の府県制から始まっているわけです。  この府県制は、なぜ当時都道府県つくることになったのか。それは、モッセの提案に基づいて山形有朋卿が、日本で選挙をやる、衆議院の選挙をやるためにはまず地方自治をつくらなきゃいけないと、みんなで議論をして、そういう固まりをもって、単位をつくってやろうと、そのために府県制というのをつくったということです。これが何と、一貫して当時から今まで一寸も変わらずにその都道府県の区画があるわけですね。  この都道府県の区画に基づいて、例えばPTAの連合会が組織されたり、あるいはJAが組織されたり、商工会関係も労働関係もそうです、みんなここで意見集約して国会へぶつけようということをやるわけです。ですから、都道府県単位の代表でなければ民意がつながらない、糸が切れたということになる。このことが私どもの深い憂慮なんです。そういう意味で、都道府県単位として今日まで発展してきた、合区対象県では声が届けにくい、届かない、こういうことをここで述べております。  地方においては人口減少が進んでいます。令和七年の国調に基づいた次のことを考えようというときに、今回までは我々、島根、鳥取、徳島、高知だったんです。これは人口少ないところだったんです。次から出てくるのは、人口が多いところが横にいるんですよね。この合区って本当にできるのかなということになってきます。そして、我々のところも、もう既に無効票も増えているから何とか回復してくれという強い意思がございます。そのことを是非お酌み取りをいただき、合区の解消にいち早く進んでいただきたい。そういう意味で、憲法論も含めて議論をしていただきたい。もし憲法論が難しくとも、現行公職選挙法に基づく選挙で、最高裁の判例が変わっていますので、踏み出せるはずだろうというふうに思っております。  そして、下の方に、一番下に書いてありますが、この議論に当たっては、地方自治の章、第八章を是非議論していただけると有り難いと思います。その中にございます地方自治の本旨というのがまだ十分明確ではない。特に財政の問題とか行政執行の問題、これを、地方制度調査会でも今議論が始まっていますが、国と地方とどういうふうに事務分担をするかというのを決められるんだと思います。その事務分担をした地方のところ、これを各都道府県、各市町村がそれぞれ公平に財政を執行して行政を執行できるようにする必要があると。こういう財政保障ということ、自律権ということを是非もっと明確に書いていただきたい。それが書かれることによって地方が強くなるということがあります。  そういうことと併せて、最初に大村大臣が参議院議員選挙法で選挙制度を提案したときに明確におっしゃっているのは、都道府県の代表と、当時は職能代表です、全国区、これの組合せで民意を反映するんだということで当時議論を提唱されて今の参議院議員選挙制度が仕上がってきています。これ、その前にGHQと一緒に日本国憲法を作るとき、日本政府側は、上院の方については、これは地方代表と全国代表、職能代表にしたいということを言ったんですが、これ憲法に明記されなかったんです。憲法にはただ、衆参の両院ということと、全国民を代表して選挙で選ぶということまで書かれていますけれども、この地方代表という一言は残念ながら明文化はされなかった。しかし、それがそのまま実は参議院議員選挙法の提案に結び付いているわけですよね。以来、ずっと都道府県単位で選挙を行ってきた、それが我が国の民主主義の健全な発展に我々も貢献してきたというふうに思っています。  そして、そういう意味で、我々、都道府県の知事の間でいつも議論するんですが、是非、参議院は、ドイツだとかアメリカだとか、フランスだとかもそうです、州だとか、ラントだとか、そうしたところと結び付きながら、地方の声を代表していただきたい。地方の府としてのそうした権限行使を参議院の枠組みの中で是非実行していただけないだろうか。これは、GHQに持ちかけた日本国憲法の最初の日本政府の提案の中にもそういうことは実は入っていたわけでございます。  そういうような歴史のある問題でございますが、私は、三年前もこの場に呼ばれました。で、結局進まなかったので、是非、今度こそ、次は令和七年の国調に基づいてもっと厄介なことになりますので、根本的な解決をこの合区問題で図っていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ありがとうございました。  次に、志摩参考人にお願いいたします。志摩参考人。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 徳島弁護士会の志摩でございます。  この度は、このような機会を与えていただき、ありがとうございます。  私の所属する徳島弁護士会では、昨年四月に参議院議員選挙区選挙の合区制度の早急な解消を求める意見書を発表しました。本日は、その意見書を基礎にお話をさせていただきます。  まず、当会がこの意見書を発表することになった経緯について説明します。  合区制度は、平成二十七年の公職選挙法改正により、一票の較差の是正のため、四県を二合区とし始まりました。合区制度下では、合区対象四県とも、以前よりも有権者の関心が高まりづらくなりました。最高裁判決でも指摘されているように、各県共に、投票率の低下、無効票の増大という有権者の関心離れをうかがわせる結果が出ています。  とりわけ、徳島県においては、過去四回の合区制度での投票率が都道府県別で下から二位、一位、一位、一位と最低を記録し続けています。このような合区制度の弊害に対し、ずっと合区制度に対する違和感を持ち続けていました。徳島・高知合同選挙区では、令和五年十月に補欠選挙がありました。その際の徳島県の投票率は二三・九二%にとどまり、有権者の四分の三が棄権し、国政選挙における過去最低の投票率となりました。これを機に、私は、合区制度の解消に取り組めないかと考えるようになり、当会で合区問題PTを設置し、議論の上、意見書を発表したのです。  当会の意見書は、三つのことを書いてあります。順に説明します。  意見書の第一項には、合区は、合区内有権者の選挙権の行使を制限するものであり、憲法の基本原理である国民主権に抵触し、公務員選定、罷免権を侵害するなど、憲法違反の疑いがあることを訴えています。  国民主権を基礎とする我が国の憲法において、国会議員を選ぶという選挙権は民主政治の根幹であります。この投票する権利に、例えば住む場所により質的に差異があってはなりません。現在の選挙制度においては、衆議院は小選挙区及びブロック別の比例代表で、参議院は都道府県単位の選挙区及び全国一区の比例代表で成されています。基本的に、いずれの選挙制度も各有権者の選挙権の内容は同じはずです。ところが、参議院議員選挙区においては、原則的に都道府県単位の選挙区であるところ、鳥取県、島根県、徳島県、高知県の四県のみ二県で一つの選挙区とされ、他の都道府県単位の選挙区とは明らかに質的に差異が設けられているのです。  合区制度は、一票の較差の解消が目的でした。しかし、識者も指摘しているように、合区対象県においては、参議院議員選挙の投票行動に変化があり、投票率が低下し、無効票が増大しています。  本来、東京都民も鳥取県民も徳島県民も同じ日本国民であるのに、合区対象の四県のみ自分たちの県は一人前に扱われていない、自分たちは二県で一人しか代表を出せないとなりますから、国民がひとしく有する公務員選定、罷免権、国民主権が侵害されていることになります。これは、一票の較差のような量的な問題を超えて、質的に異なる選挙制度を強いられているのです。よって、合区制度が憲法違反の疑いがあります。  また、意見書には明記していませんが、合区制度の内実は、異なった選挙制度の混在ではないかと考えています。参議院選挙制度の改革案にブロック別の選挙区を求める見解があります。用いるブロックの数、概念は、広狭様々あります。  現在、合区制度が導入されている鳥取県と島根県は山陰ブロックと表現できます。徳島県と高知県も南四国ブロックと区分できます。すなわち、現在の合区制度は、他の四十三は都道府県別の選挙区とし、合区四県のみブロック選挙区を導入している、そう解釈できるのです。  そう考えると、参議院の選挙区は統一した基準で区割りをすべきなのに、都道府県別で構成される選挙区、ブロック単位で構成される選挙区という異なった制度が混在していることになります。異なった複数の区割りで選挙区を設定することは、その両者が異質であり、そして国民代表の選出過程に弊害が生じている以上、国民主権の理念に反するのです。  意見の趣旨第二項は、一票の較差の判定についてです。  一票の較差の判定基準は、判例の集積により、一応確立した感があります。しかし、私は、当時の一連の最高裁判決を契機に合区制度が導入された頃から、一票の較差の判定手法に疑問を持っていました。一票の較差の議論の本質は、国民が自分たちの代表たる国会議員を選出する際、その価値の差ができる限り小さくあるべきだというものです。ここで価値が問題になるのは、各国民の、衆議院議員を、参議院議員を選ぶ重みができるだけひとしくあるべきということであり、それぞれの比較対象は、衆議院議員を選ぶこと自体、参議院議員を選ぶこと自体のはずです。  現在の選挙制度は、衆議院選挙も参議院選挙も、各国民二つの投票から成り立っています。そうすると、各国民の衆議院議員を選ぶ重み、参議院議員を選ぶ重みは、それぞれ二つの投票を併せて議論すべきです。ところが、一票の較差は、衆議院、参議院共に選挙区選挙部分についてのみ論じられています。しかし、本当は、衆議院選挙全体、参議院選挙全体を通じて、各国民の国会議員を選ぶ権利が他者に比べ軽んじられているかどうかを議論すべきなのです。  私たちが行っているのは、二枚の投票を通じて一つの参議院議員選挙なのです。そうすると、一票の較差は、選挙区と比例代表を個別に判定することなく、選挙区、比例代表を総合した参議院選挙全体で判定すべきだということになります。実は、この考えは、補足意見ながら最高裁判決にも同種の考えがあります。  さて、仮に選挙区と比例代表を切り離さず総合的に判定すればどの程度の一票の較差になるのか、関心があるのではないかと思われます。昨年の参議院選挙時で合区が解消されたとして、一票の較差を算定した表を資料に添付してあります。これによれば、合区制度を解消したとしても、一票の較差は二・七八倍程度にとどまります。  意見の趣旨第三項は、合区制度解消後の選挙制度の在り方についてです。  合区制度解消後の選挙制度はいろいろ議論されていますが、当会では都道府県単位を維持するのが望ましいとしています。都道府県は明治期から確立した制度であり、一貫して現在の一都一道二府四十三県で安定している制度です。国民も、自分は何々県の出身など、属性把握に普遍的に用いており、我が国を合理的に分割、区分する手法として、また各国民がそれぞれ帰属意識を持ち得る存在として有効に機能していることは疑いがありません。  参議院が一貫して都道府県単位で選挙区としてきたのも、都道府県が歴史的にも、政治的、経済的、社会的、文化的にも地域としてのまとまりを有する行政単位として確立し、それを議員の選出単位とする合理性があったからであり、議員の選出単位として地域的なバランスからもこれに勝るものはありません。  また、各都道府県にはそれぞれの課題、要望等があり、国政ではそれらを効率的、合理的に集約し、反映させる責務を有しているところ、都道府県単位での議員の存在がかかる集約、反映のためにも不可欠です。このことは、災害発生時の対応に地元議員が尽力する例で明らかです。加えて、我が国は、二院制を採用し、二つの議院を有する以上、多様な民意を国政に届けるために両院は異なった選挙制度とすべきです。参議院が都道府県単位を採用しているのは、その観点からも有効です。  憲法四十七条では議員の選挙に関する事項は法律事項とされ、その定め方は、それが合理的である限り、両院制などの基本理念に即している限り、基本的には立法府の裁量に委ねられています。仮に、立法府の合理的な裁量の結果、都道府県単位を選挙区とすることが是となった場合で、仮に一票の価値を同等にしようとすれば、東京都と鳥取県では二十五倍以上の人口較差があることから、鳥取県に一議席を割り当てるために東京都には二十五議席を割り当てなければならず、非現実的です。そうすると、立法府の合理的判断により、参議院で都道府県単位の選挙区を採用することが適当であると認められるのであれば、それを採用する限り、必要な範囲で一票の価値の均衡は制約を受けざるを得ないと考えるべきです。本来投票価値の平等は、選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準ではなく、国会が正当に考慮すべき他の政策的目的ないしは理由との関連において調和的に実現されるべきものだからです。  なお、合区制度解消と一票の価値均衡を図るため、ブロック制度の導入の意見がありますが、それには消極的です。その理由は、ブロック制度はより広域の選挙区となり、議員と有権者の関係が希薄になりかねないこと、都道府県の中で参議院議員が誰もいないという事態が発生しかねないこと、ブロックは合区制度と同様の弊害があり得るからです。  以上で私の意見陳述を終えます。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑を希望される方は、氏名標をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言を願います。  なお、質疑が終わった方は、氏名標を横にお戻しください。  参考人の方々におかれましては、答弁の際、挙手の上、会長の指名を受けた後、御発言を願います。  それでは、質疑のある方は氏名標をお立てください。  質疑時間は答弁を含め各八分以内といたします。  中西祐介君。

中西祐介 自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 自民党の中西祐介でございます。  本日は、平井伸治全国知事会副会長様、また志摩恭臣徳島弁護士会PT座長様、それぞれ大変お忙しい中、御出席を賜りまして、心から感謝申し上げます。持ち時間八分でありますので、簡潔に申し上げたいと思います。  まず、二点平井参考人に伺いたいと思いますが、先ほどは、都道府県単位で行政執行する上で、この合区というものが、まさに投票率の低下であるとか白票の増加という弊害を述べていただきました。  別の観点から伺いたいんですが、憲法制定当時には予想できなかったこの人口集中が、この八十年、七十年ないしで行われているというふうに存じております。仮に一人一票というものの平等性が実現するならば、人口の大きな都道府県上位八つで全部の過半数の定数を超えるというふうな、今人口の偏在が認められるわけでございますが、こうした事態におきまして、都道府県、全国知事会の立場として、国全体を統括する立場として、どういう弊害が考え得るのか、現在掌握されている立場でお伺いしたいというふうに思います。  もう一点につきましては、平井知事も鳥取県の合区対象県の知事であられますが、四十七都道府県の議論を熟成させる過程において、合区対象県ではない都道府県の知事さんからこの合区解消に向けたどういう御意見がありますか、併せて付言をいただければ、その二点をよろしくお願いします。(発言する者あり)

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 平井参考人。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 失礼いたしました。  ありがとうございます。  中西議員の方からお話をいただきましたが、まず、いろんなことが考えられますけど、人口が集中している中で今後どうなっていくのかということだと思います。先ほどもいろいろと議論がございましたけれども、やはりどういうふうに参議院の民意の構成をつくっていくかということに尽きるのだと思っています。  例えばアメリカであれば、ワイオミング州でもカリフォルニア州でも、全て一人の一回の選出であって、二人の上院議員ということであります。こういうようなことは、例えばドイツであれば、ラントに対して任命をするというような行為がある。また、イタリアも、実はこれ州単位で上院の方は選出することになっています。これ、決して二倍の較差とか三倍の較差ということではなくて、どこもどちらかというと緩やかなんですね。それはなぜかというと、地域によってその代表を、やはりそれぞれの院の中にその意見を入れることが大事だと。  こういうような観点で構成するということがあって、昭和五十八年の大法廷判決でも、一定程度、人口比例の原則としては、こういうような実情からすると後退せざるを得ないと自ら認めているわけであります。令和五年の最高裁の判決も同様の趣旨だと思いますけれども、やはり都道府県単位で選挙をするということが国民の意思としてかなり定着していると、このことをわきまえた上で参議院の選挙制度を考えるべきだという、こういうような判決の中の文章があるわけですね。ですから、そこは一定程度のそのバランスの問題ではないかと思っております。そういう意味で、大切なのは、必ず代表者を都道府県単位で出せること、ここに尽きると思っております。  そして、二つ目の点についてでありますが、合区対象県の四つ以外のところも実は危機感を持っております。次はどこに順番が行くかというのは大体人口で見えるわけでありまして、それは危機感を共有している中、四十七都道府県のうち大阪府さんを除いては、毎回この合区解消の決議に参加をしていただいております。  今日、上田先輩や松沢先輩もおられて、ちょっと話しづらいですけれども、そういうようなことで毎回、人口の多い県も含めて、やはり都道府県が代表を出すべきだでは一致をしている、これが大方であるというふうに御理解をいただきたいと思います。

中西祐介 自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 貴重な御意見ありがとうございます。  とりわけ第八章の充実のことにも御言及がございましたけれども、参議院においては、まさに国の緊急事態を想定した緊急集会の充実ということの議論も深めたいと考えておりますので、今後、全国知事会からの御意見も賜っていきたいというふうに考えています。  次に、志摩参考人にお伺いしたいと思います。  非常にユニークな発想を御開陳をいただいたと思っております。  一つは公務員を選定、罷免する権利という角度から、もう一点はまさに較差の定義ということで、選挙区だけに注目したものではなくて、同日に投票する比例区の権利も併せた発想を御開陳をいただきました。  与野党のゲストで弁護士会の勉強会にも私も出席させていただいたことがあるんですが、一つ伺いたいのは、こうした新しい較差に対する考え方、このことを、例えば、今まで立法府は、選挙制度を変えるときに、較差の定義は司法の判決に任せて、我々は選挙制度だけを考えてきたわけですが、今後、その一票の較差を争われるということを念頭に置きながら、立法府自身がこうした較差というものの軸を、構想を持った上で選挙制度を考えると、これからの訴訟によってどういう影響が導かれる可能性があるのかということを、弁護士でもあられますので、そのお立場から伺いたいというふうに思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) ありがとうございます。  十分な答えになるかどうかは分かりませんけれども、昨年、参議院の通常選挙がございまして、今、それの一票の較差の訴訟、上告審にかかっております。昨年の十月から十一月にかけて合計で十六の高裁判決がありましたけれども、そのうち私が注目すべきだと思っているのは、令和七年十月三十日の東京高裁の判決だと思っています。非常にその判決自体、ユニークなことを書いてあって、高裁判決自体の中で、裁判所なりに今のこの参議院の一票の較差の問題、整理をし、その独自の見解を述べている部分があります。  その中で私が若干違和感を持ったのが、立法府と司法府のキャッチボールという話があり、平成二十四年の最高裁判決以降、一応キャッチボールがなされてきたんだけれどもというくだりがございます。しかし、私が思うには、やはり一連の公職選挙法の改正については、立法府がそれを改正したものに対して、ちょっとまあ言葉は過ぎるかもしれませんけれども、司法府がそれを採点する、要するに合憲だ、違憲状態だと、その採点の結果に対してまた立法府がそれを打ち返すということで、何となく、双方向のキャッチボールではなく、何となく司法府の方にイニシアチブというか、それがあるように感じているわけなんです。  やはり、これはおこがましい言い方かもしれませんけれども、これから先、選挙制度の抜本的改正を行うに当たっては、是非立法府の方で国民に対し、また司法府に対し、こういう視点でこういうふうに改正するんだということですね、理解を求める、それを浸透させるということを是非お願いできれば、また司法府の方もそのことを踏まえて変わっていくのではなかろうかと考えています。

中西祐介 自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 大変示唆に富む御発言であったというふうに承知いたします。  最後にお触れいただきましたブロック制の評価につきましても、この合区制度はまさに徳島、高知は南四国ブロックであると、この弊害をブロック制にすれば拡大するだけだという御指摘は非常に実感の伴うものでございました。大変貴重な御意見を誠にありがとうございました。  以上です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 小沢雅仁君。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 立憲民主・無所属の小沢雅仁でございます。  私からも両参考人の御出席に深く御礼申し上げたいと思います。  質問の前に、我が会派の参議院の選挙制度と一票の較差、さらには合区問題への取組について御説明をさせていただきます。  我が会派は、合区は投票率の低下、無効投票、白紙投票の増加など民主主義の根幹に関わる深刻な弊害が生じ、制度として限界に至っており、その不合理は解消されるべきと考えております。そして、我が会派は、そのための取組として、憲法改正の手段にはよらず、さきの本多事務局長からの説明にもありました歴代の最高裁判決が繰り返し示している一票の較差と国会裁量に関する基本論理に基づき、まずは参議院が国民のために果たすべき衆議院とは異なる独自の機能や役割、すなわち参議院の在り方論の検討を求め、まさに参議院の改革協議会でそうした方向で議論が進んでいるところでございます。我が会派は、今後の参議院の役割として、高齢化や人口減、過疎化などの地方問題への対処や参議院の緊急集会の機能強化を含む広域災害への対処などを提案しておりますが、是非、知事会からの御指導や弁護士の先生方からの知見を賜ればと存じます。  それでは質問させていただきたいと思いますが、先ほど来言及に出ておりますけれど、今後、合区の対象の候補に挙がっているであろう山梨県、私が地元でございまして、隣、もし長野県ということになれば、まさに人口が三倍という状況でございます。  その上で、平井参考人と志摩参考人にお伺いをしたいんですが、それぞれ島根県、また徳島県、合区対象の、あっ、ごめんなさい、鳥取県と徳島県ですね、合区である島根県、高知県民、県民の皆さんがこの合区に対する具体的な受け止めをどのようにされているのか、どのような切実の声があるのか、それぞれお二人の参考人から伺いたいと思います。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) まず、平井参考人。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) ありがとうございます。  合区につきまして、非常に党としても見識のあるお話をいただき有り難く存じますし、緊急集会、先ほどもございましたが、そういう参議院の独自の機能というものを是非お果たしいただくように、憲法論も含めて御議論をいただければ有り難いと思います。その際に、地方の府のようなことが多分参議院の議員構成、選挙区制度にも影響すると思いますので、是非御検討をいただければ有り難いと思います。  私ども、それぞれ鳥取、島根両県、それから徳島、高知両県が合区したことになりますけれども、歴史的には実は非常に微妙なものがございまして、それぞれ一遍一緒になったところが独立をしてきたというような、明治時代のそういう歴史があります。ですから、折に触れて、例えば地境争いとかそういうことがありまして、鳥取、島根の両県でも、真ん中に中海が走っていますが、あそこに県境をどう引くかというので結構大きな争いになったこともあります。  ただ、そうはいっても、私の代になりまして、今歴史的和解を遂げていますから、両県、別に問題もなく、出川先生も伸び伸びとやっておられますけれども、ただ、利害が異なるわけでございまして、それが時にぶつかることってやっぱりあり得るわけですよね。非常に微妙な問題があります。話し合いながら、実は水面下も含めてやっているのであれですけど、例えば原子力発電所の問題、これも、片方は立地で、片方は周辺、実は非常に微妙な問題です。ただ、ちゃんと話し合って我々は解決しようとしていますので、山陰は一体的に動いているんですけれども、ただ、この辺は利害が分かれ得る。そうなると代表者が困るということになります。この辺の不安を抱えながら私たちは動いているということを御理解いただきたいと思います。  また、選挙運動をされる方にとりましても、非常に動きづらいということを言います。例えば徳島、高知の間であれば、その間を行き来するのは非常に難しいんですよね。たまたま島根、鳥取は真ん中に大都市圏があるので、そこでつながっていますけれども、そういう意味で、山梨県さんがもし仮にどこかとくっつくということになると同じような課題を生じると思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 今の平井知事のお話を受けて、私も徳島、高知のこと少しお話しいたしますと、明治の初期の頃は、実は一度だけ徳島と高知、合併したことがございました。それは、高知県に徳島県が吸収されました。高知県庁があり、それの支部として、徳島に高知県庁の支部が置かれ、数年だったと思いますけれども、吸収されたことございます。  今の都道府県の原型ができたのは、明治二十一年に香川県が愛媛県から独立して、それで今の原型ができているわけなんですけれども、四国四県につきましても、やはり利害関係は非常に、四国は一つと言いながら、やはりいろんな利害関係はあると。私が知る限りでは、一番それが大きかったのはオイルショック、昭和四十年代終わりの頃、本四架橋と早明浦ダムの設置のときにやはり駆け引きがあったようには聞いています。余談ですのでそれぐらいにさせていただいて。  合区に対して徳島と高知どういう弊害があるのかで私が一番印象に残っているのは、徳島弁護士会の先輩の弁護士が参議院議員選挙に出たことがございますけれども、その際、徳島から出た場合に、やはり高知の選挙民に対してはなかなか名前が浸透しない。また、同じ県内であれば、どこの出身ですか、例えば何とか市です、何とか町ですで分かるんだけれども、高知でその話をしても徳島出身の候補者のことを理解してくれないというところで、やはり徳島と高知、もう今としては歴史的、文化的、社会的、経済的にも独立したものですから、なかなか浸透ができないというのが一番印象的でした。  以上です。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  もう一点、志摩参考人に簡潔にお伺いしたいんですが、投票価値の平等とはどういうことかということと、投票価値の平等至上主義の弊害について、簡潔にお考えを聞かしていただければ有り難いと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 投票価値の平等というのはやはり、先ほどの意見陳述で申し上げさせていただきましたけれども、我々有権者が持っているのはあくまで選挙区選挙の投票用紙、比例代表選挙の投票用紙、それを合わせて我々は主権者として参議院議員を選んでいるんです、衆議院議員を選んでいるんです。そうだとすると、そのうちの一つの投票用紙の部分だけで議論するのがどうなのかと。あくまで、価値としては、我々国民が参議院議員を選ぶとして、その参議院議員全体を選ぶことについてどういうふうに差があるのか、その差が許されるのかということを考えるべきだと思っています。  少し長くなって申し訳ないんですけれども、衆議院選挙に関しては、以前は中選挙区制でした。中選挙区制のときは投票用紙は一枚しかなかったんです。それが今二枚になっています、小選挙区比例代表並立制で。そうすると、元々一枚だったものが二枚に分かれて、そのうちの片側だけで議論するのがどうなのかというところで御理解いただけたらと思っています。  済みません、もう一つの質問何でしたっけ。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 いや、時間が参りましたので、大丈夫です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) よろしいですか。

小沢雅仁 立憲民主・無所属

○小沢雅仁君 はい。  大変参考になりました。これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 上田清司君。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございます。  両参考人には、本日誠にありがとうございます。国民民主党の参議院議員上田清司でございます。  まず、志摩参考人にお伺いしたいんですが、合区制度は四十七都道府県単位の選挙制度の中では非常に異質である、このように認識しているところではまさしく同じでありますが、例えば、たまたま今回、今回というか今、現行制度の中では、徳島と高知、また島根と鳥取は隣り合わせでありますけれども、人口の少ないもの同士を掛け合わせていくという概念に立っていけば、場合によっては飛び地ということもあり得る。こうしたことが選挙制度上あり得るのかと、こういうことを考えると、これはとてもできない話だと思うんですが、この点についてどのようにお考えでありますか、お伺いしたいと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) これから先、これまでも議論が出ているように、仮に合区を進めるならば、次は、福井、佐賀、山梨など出てくるわけですけれども、当然、鳥取・島根、徳島・高知のように似通った人口規模の県はございません。そうすると、飛び地にするのか、人口の大きいところと小さいところをくっつけるのかということになりますけど、飛び地の合区というのはやはりあり得ないと思います。それは、候補者からしてもその飛び地の選挙区を渡り歩くというのはなかなか難しいと思いますし、一体化はない選挙区になってしまうからです。  以上です。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございます。  私も全くそのように思っております。そもそもこの制度が極めて便宜的に扱われているという、こういう課題を私たちは正しく認識しなければいけないというふうに思っております。  基本的に平等という、一票の価値を平等という考え方からスタートしていくと、この国は成り立ちません。なぜならば、長い海岸線、あるいは離島、あるいは広大な中山間地域を守っている人口というのは極めて少ないんですね。しかし、エリアだけはでかいと。こういう日本国の現状の中で一票の価値の平等だけを追っかけていくと、この制度上の課題というのは、とてもじゃありませんが、成り立たないというふうに思っているところです。  とりわけ鳥取県の平井知事などは一番痛烈にそのことを感じておられると思いますので、この点について重ねてお伺いしたいと思います。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 上田議員の方からお話ありましたとおり、正直、投票価値の平等だけが選挙制度のクライテリアなのだろうか、これは衆議院も含めて今議論もあるというふうに思います。  世界的に見ましても、決して投票価値を平等にしよう、一にしようということだけでやってないんですね。アメリカにおいては、それを追求した時期があって、それがゲリマンダーという選挙区を自分の都合のいいようにやっていく、これ正直、今もやっています。これが果たして健全な姿なのかどうかということがあるわけですね。  今おっしゃったように、もしこれを合区ということだけで処理しようと思った場合に、飛び地を認めるかどうかになりますと、もう選挙区の合理性すら失ってしまうことになると思います。これは、このような都道府県単位ということを重んじているようであって、結局組み合わせてやれということだけであると、その組合せは恣意的でありますので、たまたま隣にいるか遠くにいるかということになってしまいかねない。そういう意味で、根本的な発想の転換を図るべきだと思います。  そういう意味で、国会においては、元々四十七条、憲法では立法裁量権が認められていて、選挙区の設定や投票方法などは広範な立法裁量権が認められています。それに基づいて、人口価値、人口の平等以外の価値、例えば地理的な問題だとか社会的な課題だとか、そういうものを入れて実は選挙制度というのは定立し得るわけであります。そこは立法裁量として最高裁も裁量権の逸脱でない限りは認めることになり、合憲になるわけです。この理屈を是非もう一度我々は考えるべきではないかと思っています。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございます。  まさしく平井知事が言われたとおりだというふうに思っております。しかも、参議院においては、選挙そのものが選挙区と比例区と二つ併用しておりますので、こうした点も考えながら制度の根幹を考えるべきだというふうに考えたいと思いますが、この点については、志摩弁護士、いかがでしょうか。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 参議院に関しましては、確かに選挙区と比例代表とあり、それを、さらには半数改選という問題がございますので、当然一回のその選挙区選挙で選ばれる議員数が少ない。その中で四十七都道府県に割り振って都道府県別でやるとなると、先ほど意見陳述で申し上げたように、当然のことながら、一票の価値の平等取ろうとしても、もう限界があるというところでございます。  そうなってくると、そもそものその物理的な限界、論理的な限界ということを捉えて、それをいかに国民と、また司法府に分かっていただけるのか、そのことの努力がやっぱり必要になってくるんだと思っています。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 同じ質問に関して、平井知事はどのようにお考えでしょうか。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 今おっしゃったような形でございまして、やはりいろんなこの考慮要素、価値観というのはあると思います。  そういうものを複合的に考えながらやっていくべきだと思いますし、そして議員の皆様もお気付きだと思いますが、選挙運動をやる立場というのは、やはり民主主義にとって大切なんですね。候補者が本当に選挙運動ができるような選挙制度になるかどうか、このまま合区だけで対象県を増やしていくことに合理性はだんだんと薄れてくる、むしろ選挙運動自体が成り立たなくなる、こういうことなども今後は考慮していかなければいけないのではと思います。

上田清司 国民民主党・新緑風会

○上田清司君 参政権というのはやっぱり基本的人権を担保するもの、そういうことを考えていくと、徳島あるいは島根、鳥取、高知における投票率の低下、あるいは有権者が選挙そのものに対する拒否感等々も含めて、これ重大な欠陥があるというふうに思わざるを得ませんので、この点に関しても国政はしっかり正していかなきゃならないということを私自身申し上げて、質疑は終わらせていただきます。  ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 原田大二郎君。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。公明党の参議院議員、原田大二郎です。  本日は、両参考人より貴重な御意見をいただきまして、大変にありがとうございます。  私自身も、昨年の参議院選挙で徳島、高知、また鳥取、島根と回らせていただきまして、本当に多くの皆様から様々なお声をいただきました。やはり、人口減少、少子高齢化等に伴って医療体制であるとか様々な行政サービスが行き届かなくなっている、何とかしてほしいという声をいただいております。そういった声をしっかりと国政に届けていくためにも、やはりこの選挙制度、またそういった地域に住まわれている方の声が届くような、そういったことが非常に重要であるということを私自身も強く決意をさせていただいた選挙でありました。  この点に関しまして、まず平井参考人の方にお伺いさせていただきたいと思うんですけれども、地方の声を国政にしっかり届けるべきだという問題意識、これは非常に重要なことでございます。公明党といたしましても、この鳥取・島根、そして徳島・高知の合区は解消すべきであると考えております。その解決策といたしまして、平井参考人は、合区を確実に解消するためには、憲法改正などの抜本的な対応が必要不可欠であると強く主張されておられます。  そこでお伺いいたします。  公職選挙法の改正など現行憲法の枠内での制度変更を模索するアプローチもある中で、知事が行政、地方行政のトップとしてあえて憲法改正というハードルの高い根本的な解決にこだわる決定的な理由は何でしょうか。現行憲法の地方自治の章などの規定を含め、我が国の憲法において都道府県や地方の代表選出はどのように位置付けられるべきであるとお考えか、お伺いいたします。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 原田議員からお話がございましたけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、本来は、憲法改正、これ憲法審査会でございますので、そのことを重点的に申し上げましたが、私としてはオルタナティブあると思っています。例えば、国会法改正をして衆参の役割というものを明確にする、その中で地方代表ということを入れながら、公職選挙法の改正により人口比例の原則を若干修正しながら地域代表というものを確立していくと、こういうような立法論というのは合憲の範囲内として十分成り立ち得るだろうと思います。  ただ、これまでの経験からして、元々昭和五十八年の大法廷判決のリーディングケースでそういう理念を認めていたはずなんですけれども、現実には、その後、違憲状態というようなことになってきた。こういうことを考えますと、やはり憲法の中の条文の中で、例えば地方自治の章をやり変えて、そこに大きな意義を、憲法上の価値を与えて、それで参議院の選挙制度のところに、もしかすると都道府県代表のような、地域代表ということを明記をする、仮にそうなった場合には、これもう違憲判断が出ようがなくなるわけです。  ですから、一〇〇%確実な合憲の選挙制度をつくろうと思うと、やはり憲法の中を修正しながら、本来、マッカーサーと日本政府が交渉した際に、地方代表の府ということを入れようとして頓挫したということがありますが、その原則に戻るということは多分あり得るんだろうなというふうに思います。  ただ、現状において憲法改正ができなかったから、じゃ、合区はほったらかしていいかというと、実は地元の感覚はそうではございませんで、公職選挙法の改正等で解決していただくという道も当然考えていただきたいと思います。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 貴重な御意見、大変にありがとうございます。これからの論議にしっかりと参考にさせていただきたいと思います。  続きまして、志摩参考人にお聞きしたいと思います。  合区制度は、国民の公務員選定、罷免権を侵害する、違憲の疑いがあると指摘をされる一方で、一票の価値の平等の判定につきましては、選挙区制と比例代表選挙を別個に考えるのではなく、両者を合わせた参議院選挙全体で総合判定すべきと御主張がありました。  そこでお伺いをいたします。  この総合判定、先ほど最高裁でもそのような御意見があったということで御示唆いただきましたけれども、この新しい解釈枠組みを用いれば、現行憲法下でも、都道府県単位の選挙区を維持しつつ、最高裁が求める投票価値の平等の要請と十分に調和し得ると考える、その法的な論拠を詳しくお聞かせいただけたらと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) ありがとうございます。  総合判定ということを当会の意見書では書かせていただきましたけれども、当然のことながら、その総合判定というのが国民の皆さんにそれが受け入れられるのか、また司法府でどのような判断になるのか、それはまだ現時点では分からないところです。最高裁の判決に出てくるとはいえ、それはあくまで補足意見のレベルですので、いわゆる法廷意見ではないものですから、それがどこまで浸透していくのかというのは分からないところです。  ただ、当会としましては、やはりその合区の問題の解消で、投票価値自体をないがしろにしてはいいとまでは我々も考えているわけではございません。当然投票の価値も大事だし、また、地方地方からきちんと地方の声が届けられるような選挙制度を構築するというのも大事だということを考えた場合に、やはり投票の価値をもう少し広げられる方策はないのかというところで、当会の意見書の意見の趣旨第二項ができております。  それを法的にということになりますと、先ほど私が申し上げたことは、やはり、本来、一票の価値の判定というのは、参議院議員を選ぶという国民のその行動、衆議院議員を選ぶという行動、その全体を見る方が正しいんじゃないかと。なぜそれを、小選挙区だけを、選挙区だけを取り上げてする合理性がどこまであるのかということは、それはいま一度立ち返って考えていくべきではなかろうかと考えているところです。  以上です。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 大変に重要な御指摘ありがとうございます。  最後、総論的な御質問になりますけれども、法曹のお立場から見られまして、基本的人権としての法の下の平等と、過疎地を含めた多様な民意、地方の声を国政に反映させる要請という二つの価値を、現行の法制度の中でどのようにバランスを取り、法的に調整をしていくべきであるとお考えでしょうか。お聞かせいただけたらと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) なかなかバランスは難しい問題だと思いますけれども、本日の意見陳述ではちょっとそこまで触れられませんでしたけれども、私の資料の中の九ページに一票の格差の考え方という資料を入れさせていただきました。  それで、現時点では、一票の較差というものは、一番投票価値の大きな都道府県と小さな都道府県のみを比較をしていて、第二位から第四十六位までの四十五都道府県については結局議論の対象になっていないんですね。そうした場合に、実際は、仮に一票の較差が三倍を超えたとしても、大多数の国民が一票の価値が小さい場合、逆にごく少数の国民の一票の価値が小さい場合、それは評価として異なるべきではないかということを考えさせていただいていました。  そうなってくると、単に最大と最小だけを比較するのではなくて、四十七都道府県の全体の分布を考えるような新たな判定も考えるべきではなかろうかということは、ちょっと今日時間がなかったものですから申し上げてはいないんですけれども、そういう中で、やはり、全国民の福利、人権、そういうものが最大化するようなためにどういう選挙制度にすべきなのかということを考えるべきだと考えております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 貴重な御意見をいただき、大変にありがとうございました。しっかり今後も議論をして深めてまいりたいと思います。  以上でございます。ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 柴田巧君。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。  今日は、お二人の参考人には、お忙しい中、また遠路、この審査会に御出席をいただきまして、なおかつ、それぞれのお立場で、この合区によるいろんな影響、あるいはまた、このあるべき参議院の選挙制度などについても御教示を賜りましたことに感謝を申し上げたいと思います。  まず最初に、お二人にお聞きをしたいと思いますが、ブロック制の評価についてであります。  先ほど志摩参考人からも一部その見解が述べられているところがありますけれども、我々日本維新の会としては、基本的にはやはりこの投票価値の平等というのは追求をしていかなければいけない、これがやはり民主政治の正統性の基礎になっているという考え方を持っています。  ただ一方で、今のこの合区の在り方は、特定の地域だけにその合区を余儀なくしているというのは、これはあるべきやっぱり姿ではないのではないかと思っていまして、そういう意味でも、根本的に、さっき平井参考人もおっしゃいましたけれども、根本的にこの参議院の制度の在り方を衆議院と全く違った考え方に立って考えていくというのは必要だというふうに思っています。  それで、我々がブロック制を申し上げるのは、やはり現在の都道府県単位の下では、やっぱりこれだけ地方の人口減少が進んでいきますと、この一票の較差、投票価値の実現って、やはりなかなか都道府県制を基本にしていると難しいのではないか、ブロック制にすることによって、我々は、全国十一ブロックにして、その前に定数の削減も一割してという考え方を持っていますが、そのことによってどこの県が影響を受けるということにはまず基本的にはなっていかないのではないかと思っていますし、衆議院は小選挙区制という、より細かく住民の、有権者の声を拾っていきますが、参議院は、ある意味このブロック制で、都道府県を超える、今や災害対応、産業振興、インフラ整備なども都道府県の枠を超えてやっている、そういったことも視野に入れてブロック制を入れていく必要があるのではないか。このことによって、今特定の地域だけが合区になるので投票率が下がる、しかし、ブロック制にすれば、どこのところが合区ということではありませんから、決してそういうことにはなかなかなっていかないのではないか。  それから、ブロック制はうちの党も公明党さんも唱えていらっしゃって、まあちょっと違うところがありますが、例えば公明党さんの案でいくと、四国だと裏表合わせると八を見ています。そうなると、結果的には各都道府県から一人ずつ出てこれるということにもなり得ると想像しますが、それが、それぞれの県のまた代表として働いてもらえる余地も出てくるのではないかと思っておりますけれども、こういった観点から、このブロック制を導入していくことが根本的な解決になっていくのではないかという考えを我々は持っていますが、このブロック制についての評価をですね、また今申し上げたいろんなことをクリアできるんじゃないかと考えますが、御両人の御見解をお聞きをしたいと思います。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 柴田議員からブロック制につきましてお尋ねをいただきました。  それも一つの言わばプラットフォームというか案にはなるとは思うんですけれども、私ども知事会の方でかねて議論していますのは、都道府県というものが、明治二十三年以来、一切変わることなく、これが安定して続いてきたことです。これが多分、日本の中の民主主義のユニットになっていまして、ここでいろんな、例えばそれぞれに議会が置かれたわけですね、同時に。そういう議会が置かれて、ここで民意を集約するということをこれまで百三十年ですかね、ずっとやってきていると。その上に立って考えれば、やはり民意集約のシステムが崩れてしまうのではないかということを危惧しています。そういう意味で、合区ということに私ども知事会は反発をしたという経緯がございます。  もし仮にブロック制を導入したとなりますと、衆議院も今ブロック制です、ブロック単位での比例代表制を取っていまして、同じような選挙制度になります。そして、衆議院のブロック制の比例代表でお分かりいただけると思うんですけれども、余りそこに、おらが先生という意識は余り出ないと思います。  残念ながら、やはりそれは、地域性が薄れて、その地域の中のいろんな、例えば産業どうしようかとか農業どうしようかとか、子供たちをどういうふうに、少子化対策をやっていこうかとか、教育しようかと、こういうのは、それぞれの地域で議会もあり団体もあり、みんなで議論をしているというこの輪っかの中に、じゃ、その議員が、候補者が必ず入るかというと入らなくなりますので、どうしても縁は薄くなると思います。  じゃ、そこを、地域で代表を選んで個人名で書くような投票をしたらいいじゃないかということは当然あると思うんですけれども、実は、柴田議員御案内のように、私どもは関西広域連合入ったんですが、関西広域連合のときに、じゃ、最初に議会を設置しようかという議論したんです。そのときに、直接選挙はできるんですよね、連合制度というのは、広域連合。ただ、それをやった場合に、多分うまく選挙は回らないだろうなって議論しました。ちょっと想像していただきますと、それだけ大きな選挙で一人の人を選ぶということを、それを投票人に託したときに、うまくそのリンケージができるかどうかというのは難しいと思います。  そういう意味で、便宜的に世界的には選挙区制度というのが設けられていて、参議院においては都道府県単位の選挙区というのを伝統的に戦後貫いてきた、そのことの意義はあると思いますので、私どもは、やはり基本に立ち返った都道府県単位の代表選出というのにあえて決議をさせていただいていると御理解いただきたいと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) まずは投票価値の平等を貫徹し、なおかつ合区を解消するという観点においては、ブロック制の採用というのは確かに一つの案だとは思っています。しかしながら、当会の議論としましては、ブロック制を構築、で行うということはやはり弊害があるんではなかろうかと考えています。  それは一つ目には、やはり、合区の中で投票率の低下、無効票の増大が起こっているというのは、どうしても選挙区の範囲が広くなれば広くなるほど有権者と議員との距離が遠くなってしまう、その結果としてやはり関心が低くなるということがあって、この弊害自体はブロック制も同じではなかろうかと考えています。  それと、当会の意見書の最後の方に出てきますけれども、フランスの専門家の意見で申し訳ございませんけど、バリンスキー氏が、憲法によって約束された平等は、代議士のない県を許容することはできない、その住民は、他県に比して限りなく不利益に扱われることになろうと。当然ここでいう憲法というのはフランスの憲法ではございますけれども、やはり、国会議員のいる県いない県というのが仮にできるとした場合に、いない県というのの不利益ということはあり得るんではなかろうかということを考えた場合には、やはり都道府県別の選挙区で各都道府県から参議院議員がきちんと出るという制度の方がいいのではないかと考えています。  また、参議院改革協議会の資料の中にございましたけれども、国立国会図書館の資料によりますと、OECDの加盟諸国の中で、最大のその自治体の範囲を超えた選挙区を構成しているところは日本の合区ぐらいなんだというような資料もございまして、やはり世界的に見ても余り大きな選挙区というのは異例になるのではなかろうかと考えています。  以上です。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 ありがとうございました。  あといろいろお聞きしたいことありましたが、およそ時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 安達悠司君。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 参政党の安達悠司です。  今日は、お越しいただき、ありがとうございます。  まず、参政党の基本的な立場から少し御説明しますが、参政党は、憲法を一から作り直す創憲を主張しております。これは、国民が自分たちの意思で改めて憲法を作り直そうという主権者教育や国民主権の実現という意義を有しております。  今の憲法は、占領下で制定され、国民の自由な意思で作られていません。参議院についても、当初、GHQは一院制を主張しており、また、日本側が二院制にして参議院の設置を求め、地域別又は職能別により選挙するといった条文を提示しましたが、これの地域別といった文言もGHQに削られたといった経緯があります。  参議院の合区問題も占領下で作られた憲法に起因しており、このような意味で、選挙制度も憲法とともに根本的に見直すべきだと考えております。ただし、今の選挙制度を続けるならば、各県一つの選挙区というのは大切であり、参政党は、合区は解消すべきであると考えております。  党内では、憲法に入れたい条文をたくさん出し合うというワークショップを行いました。すると、食料自給率であったり、外資の土地買収の規制、あるいは文化や伝統の保護といった様々なアイデアが出され、四国では模造紙に縦書きで発表したり、山陰地方では神話教育とか、それぞれの地域差もありました。この地域性、県民性というのは非常に大事なことだと感じまして、合区解消という思いにも、この地域性や県民性の尊重、固有の文化の保護といった思いが含まれているのではないかと思います。  また、各県、各地域ごとに民間憲法案を作る取組も重要だと考えております。明治時代の自由民権運動などの期間を通じて、鳥取や徳島でもそうですが、過去数多くの私擬憲法、民間憲法草案が作られたと承知しております。  そこで、平井参考人にお尋ねいたしますが、鳥取県は明治時代の先人が鳥取県の再設置運動を行ったということで、過去もありますし、国の在り方や県の在り方も国民自ら考えていかなければならないと思います。全国知事会では主権者教育ということを行っておりまして、大変興味を持っておりますが、この主権者教育の中に、国民が自ら憲法を自分で考えたり作っていくといったことを含めていくことについてどうお考えでしょうか。もう一つは、地方自治の本旨の話もありましたが、今の時代に合った憲法としてどんな条項を盛り込むべきだと考えておりますか。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 安達議員から御質問いただきました。先ほどは大変失礼いたしました。  それで、安達議員の方のお話がございましたことにはおおむね私どもも賛同するものでございますが、鳥取県の場合も、再置運動というのをよく御存じでいらっしゃるなと思いましたが、島根県に一旦は吸収された後、独立したという経緯がございまして、その頃、アイデンティティーについて大分大きな議論がありました。そういう意味で、都道府県単位というのを大事にしたいというのは当時のものだったと思います。その後、明治二十三年に府県制というのが全国にできまして、それで完全に確立していったわけですね。  こういうような流れの中でありますので、是非そうした合区を解消して、言わば、我々が本来GHQと議論していた地域代表というものを憲法上も明記をするということが大変に筋論としては有り難いなというふうに思います。  それで、主権者教育についてお話がございましたが、先ほど手前どもの方で配付をさせていただきました、地方自治・民主主義の確立に向けた研究会というのがございまして、これの一ページ目のところの上の方に、この研究会の中で扱った中に主権者教育というのも入れております。今の投票率の低下だとか、それからメディアリテラシーの問題なども含めまして、これからは有権者そして若い人がこうしたことに関心を持っていただくことが必要だろうと、学校現場でのものも含めまして、いろいろと今後手を講じていくべきだということを議論をさせていただき、提言させていただいております。そういう意味で、この問題を取り上げていただくことは大変有り難いと思います。  この主権者教育の中で憲法改正を議論するかということでありますが、それは形式的にはあり得ると思いますが、この研究会の議論では、憲法自体という重たい問題よりはもっと身近な問題、要は学級委員の選挙みたいなことでありますけれども、例えば、鳥取県でも先般、小学生に投票を求めたんですね。そのテーマは、出土した弥生人の女性に名前を付けると。その名前をその投票のとおりに実は命名したりしていたんですよ。そうやって子供たちが参画してもらったということであります。こういうような体験を積むということが大事でありまして、一足飛びに憲法改正まで行けるかどうかというのはあろうかと思います。  ただ、先ほど来申し上げていますように、やはり、もう一度基本に立ち返って、地方自治の問題であるとか、それから、私どもはこれに絡んでいると思うんですが、衆と参とどういうふうに違った院なのか、それが国民の役に立つ違いになり得るのか、こうしたことは憲法論としても議論に値すると思っていまして、そうした問題提起は今後も知事会としてさせていただきたいと思っております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ありがとうございました。  次に、志摩参考人にお尋ねしたいんですけれども、私も京都、弁護士で、この徳島弁護士会の今回の意見書を読ませていただきまして、大変興味を持ちました。  特に、投票価値の平等至上主義の弊害や、あるいは人口比例主義といったものも絶対ではないということ、様々な興味を持ったわけなんですけど、今日のお話の中で、都道府県に帰属意識を持ち得る存在だといった視点を述べられましたり、あと、人口の減少であったり、あるいは国土の保全、それから環境保護といった領土的な問題解決の視点といったこともありまして、こういった発想は従来の日本国憲法の観念だけでは議論し得るのだろうかといったことを思いました。  公共の福祉の内容とも言えるかもしれませんが、日本の歴史やこれまでの実情に合わせて、憲法に日本固有の価値、歴史、そういった、文化や伝統、こういったものを盛り込むことについて、これは個人的なお考えでも結構ですが、そういったことについてはどのようにお考えか、この都道府県の平等とか、そういった在り方も含めて、お考えをお聞かせいただけると有り難いです。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) ありがとうございます。  若干、私がここにお招きいただいたのが合区の問題に関してお話をするということで、ちょっとそこから広がったところで御質問いただいたということで、私、あくまで徳島弁護士会の弁護士として出てきていて、ちょっとお答えづらいところがあるのは御承知ください。  それで、当会の意見書の中には、やはり、あくまで合区の問題ですから、地方地方においては、環境の問題、災害の問題、そういうところがやっぱり地域地域によってはあり得て、そのことをちゃんと国政に反映させるためにも各都道府県から参議院議員はちゃんと選出すべきだという趣旨で書かせていただきました。  先ほど、安達議員からの御質問の中には、いろいろその昔からの、何というかな、日本人としての考え方であったり、そういうものの反映をどう考えているのかということだと思いますけれども、当然のことながら、それはそれで大事なことではあるとは思っています。  また、それをどのようにしていくのかになってくると、少し、ちょっと私の立場からなかなか申し上げようがないところがございますので、御容赦いただけたらと思っております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 私からは以上です。ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 山添拓君。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  今日は、御意見をいただき、ありがとうございます。  日本共産党は、一部の県だけが対象となる合区制度は不公平であり、反対をいたしましたし、解消すべきという立場です。今日は、十一年前に合区制度の導入を強行された自民党からも民主主義をないがしろにする制度だという言葉がありまして、大変意を強くしたところです。  その上で、お二人に参議院の意義について伺いたいと思います。  日本国憲法が議院内閣制の下で二院制を採用しているのは、衆議院の多数派による横暴を抑制し、審議の慎重を保障することに意義があると言われます。熟議、再考の府とも呼ばれます。  現に、今国会では突然の解散・総選挙で予算審議が遅れたにもかかわらず、政府と衆議院の多数派が年度内成立ありきで予算審議を進めたのに対して、参議院で不十分とはいえ一定の審議時間を確保し、暫定予算を組み、年度をまたいでも審議を続けました。  参議院の意義について、改めてお二人の御意見を伺います。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 我が国におきまして二院制が採用されたことの意義は、今、山添議員の方からもおっしゃいましたけれども、やはり熟議を尽くすと、これに尽きるのだろうと思います。  そして、私ども知事会でもかねて主張しておりますのは、できればその熟議の内容として、我々、地方にいて、実際現場でいろんな仕事をやります。議員立法で出てきたものも含めて制度化されます。例えば、計画こういうもの作りなさい、あるいはこういう基準で何か仕事をしなさい、それが意外に、やっぱり現場でフィットしなかったり、大変に手間になって後々困ったりということは正直ございます。ですから、そういう意味で、もっと我々現場に沿ったような、そういうことを国会の中でも立法に当たりまして議論していただけると有り難いなと。  そういう意味で、先ほど来、地方の府のような性格も盛り込んでいただけると有り難いんではないかなというふうに申し上げているところであります。例えば、少なくとも、例えば委員会審議の際に我々地方を呼んでいただくということを衆はやらなくても参ではやるとか、そういうことをやっていただくともっと日本は良くなるんじゃないかなというふうに思いますし、それが熟議の内容を成すのではないかなというふうにも思います。是非、そうした幅広い視野で、この二院制の在り方を先生方にも議論していただきたいなと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 参議院の意義につきましては、ここで皆さんが議論しているとおりでございまして、やはりその多様な民意を反映させるために衆参両院があり、やはり衆のその考えに対して、参において熟議、再考を果たすためにあるんだと考えております。  なお、参議院において一票の価値の最高裁の判例が平成二十四年、二十六年と、ある意味、判例変更に近いぐらい大きく変わったというのが、昭和五十八年の最高裁の大法廷判決以降、やはり培ってきた判例理論に対して、ちょうど平成二十四年、二十六年頃というのは政権交代等もあって、衆議院と参議院が同じような役割、権限を持っているではないか、そうであれば、やはり衆議院と同じような一票の価値の判定をすべきだという背景があったようにも聞いてはおります。  やはり、これから先、参議院の選挙制度を考えるに当たっては、衆議院と参議院の権限分配といいますか、役割をどうしていくのかというのは、選挙制度と表裏の関係かもしれないなとは考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 ありがとうございます。  私、参議院の今指摘されたような役割を果たし得るのは、やはり衆議院と同様に参議院議員が全国民の代表だという憲法に位置付けられた立場があるからこそではないかと。またそれは、投票価値の平等を基礎とした参議院議員の民主的な正統性あってこそではないかと。だからこそ一票の較差の是正、それ自体は大変喫緊の課題だと考えます。  次の質問もお二人に伺いたいのですが、議会制民主主義の下で何より選挙制度に求められるのは、多様な民意を正確に議席に反映させることにあるかと思います。一人だけが当選して必然的に死に票が多くなる小選挙区に対して、比例代表の方が多様な民意を正確に反映すると言われております。ところが、現在、衆議院の議員定数削減の議論では、比例代表のみを一年後、四十五削減する、そういう案が取り沙汰されております。  比例代表制度の意義について御意見を伺います。

平井伸治 全国知事会副会長/鳥取県知事

○参考人(平井伸治君) 改めて比例代表制度につきまして山添議員からお話がございましたが、比例代表制度というのは大陸系、ヨーロッパ大陸で発達した考え方であり、プロポーショナルリプリゼンテーションという立場であります。それに対してアングロサクソン系は、どちらかというと小選挙区制、一つの選挙区で一人を選ぶ、一票で選ぶということを採用しました。どちらもメリット、デメリットはあると言われています。  後者の小選挙区制の方は、これは決めることは多数派を形成しやすいということがありまして、例えば政権交代を起こしやすいというような面もあるんではないだろうか。そういう意味で、民意の反映ということを政権選択そのものに行きやすいということが言われます。現に、アメリカとかイギリスの選挙はそうなっているだろうと思います。ただ、これには逆に死に票が発生をする、切り捨てられる民意があるという根強い批判も他方でありまして、そういう意味で、比例代表制度によって多様な民意を反映するということがあるんだろうと思います。  現行の参議院選挙、そして衆議院選挙においては、その両方を選択をして組み合わせるという、いかにも日本的な中和剤を入れたようなやり方でございまして、これには一定の合理性は多分あるだろうと思います。  ただ、実際中身をどういうふうに割合を組むかとか、例えば、やるに当たりまして、復活制度を認める、あるいは選挙制度の選挙区の設定のやり方等々、やはり議会において、国会において、立法裁量で幅広い中からより良い制度を選択していく、それを我々としても是非フォローして、また、そういうことによって実りの多い民意の集約とそれから政権の選択とが同時に行われるような、そういう政治制度の在り方というのを我々としても望んでまいりたいと思います。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 比例代表の意義につきましては、選挙制度、要するに、いわゆる代表論の話になって、私、若干は門外漢になるかもしれませんけれども、基本的には選挙制度の在り方は多数代表制と少数代表制と大きく二つに分かれるんだと思っています。多数代表制、要するに多数者から代表を出すべきだというのの最たるものが小選挙区、で、少数代表制、少数者からも代表を出すべきだというのがやはり、それの典型的なものが比例代表だと思っていて、やはりその比例代表が今現時点での我が国の選挙制度として衆議院にも参議院にもあるのは、やはりその少数からの意見もそれぞれくむべきだということで構築されているんだと考えています。  したがって、比例代表の意義というのが御質問だったかと思いますけれども、やはり単純な選挙区で拾えない民意について、比例代表の方で当選した議員さんたちからその意見をくみ上げるというのが大事な意義だと考えています。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 ありがとうございます。  この間の選挙結果からは、民意は決して二大政党に収れんされるような、そういう状況ではないということは明らかだと思います。多様な民意を正確に議席に反映させる上では、比例代表制度を中心とした選挙制度とするべきだというのが私どもの考えですけれども、今日いただいた意見を今後の議論の参考にしたいと思います。  ありがとうございました。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 奥田ふみよ君。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 れいわ新選組、奥田ふみよです。  本日はありがとうございます。  合区の憲法に係る問題点は理解しましたが、疑問に思っているのは、この合区が解消したら投票率の低下というのは本当に食い止められるのかどうかという点です。  私は、三年前、参議院の選挙区、そして衆議院の選挙区、そして今回参議院の比例と、三回の選挙に出ました。そこで感じたのは、政治と暮らしが直結しているという国民の意識の希薄さです。自分が主権者であるという意識のない有権者が多いと感じます。最近の選挙では、有権者の半数、五〇%ぐらいが棄権するということも珍しくないです。  その原因は、合区とは私は別のところにあるのではないかと考えています。私は、主権者教育に変えなければやっぱりならないんじゃないかと思っているんですね、ずっと。自分がこの国の最高権力者であるという意識を主権者御自身が自ら持つことが最も重要だと考えていますが、先ほど、この点、平井参考人はお答えくださっていたので、この件に関して志摩参考人の御意見を是非お聞かせください。

志摩恭臣 徳島弁護士会合区問題PT座長/弁護士

○参考人(志摩恭臣君) 御質問としましては、合区が解消して本当に投票率が上がるのか、むしろその主権者として別のところに要因があるんではなかろうかというところではございます。  それで、今日資料としてはお持ちはしておりませんけれども、参議院の選挙における合区対象の四県、当然のことながら、衆議院議員選挙、総選挙もしております。参議院議員選挙の投票率と衆議院選挙の投票率、それを比較した場合、もちろん各回、それぞれの名によりますけれども、参議院ほどひどくはないというところで、やはり合区対象四県の投票率の低下自体は、それはやっぱり合区からくるものではなかろうかと私は考えております。  なお、合区四県以外のところも含めて、投票率の低下がどういう原因なのかということは、奥田議員の指摘の部分は首肯し得るところがあると考えています。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 ありがとうございます。  残りの時間なんですけれども、私、この委員会自体に、何度もこの合区をテーマにされている件について言及させていただきます。  そもそも、れいわ新選組は憲法審査会自体を否定しています。なぜなら、憲法に縛られているはずの政治家たちが、一部の主権者だけに有利に働く法律を作って国民生活を破壊し続けた上に、八十年間守られてきた平和憲法まで破壊しようとしているからです。  憲法審査会で一番議論しなきゃいけないのは、今ある憲法を政治家たちが守っているのかという点です。特に、全国民の前にちゃんと平等に憲法二十五条を保障しているのか、そこを議論や調査すべきではないのでしょうか。それでももし憲法改正をこの憲法審査会で議論したいのであれば、自衛隊の明記や緊急事態条項といった全国で改憲反対デモが広がっているその核心の項目こそ議論すべきではないのでしょうか。  憲法審査会でこれまで、今日含めて百六回開催されていますが、本日の議題となった自民党の改憲項目の一つ、合区に関しては八回、今回が八回目。一方、この自衛隊明記に関しては一回も議題となっていませんし、もはや否定のしようもなく、自民党が切望している改憲の本丸である緊急事態条項明記については参議院の緊急集会をテーマに八回しただけ。国会の外で今を生きる主権者の危機感や緊張感、国会の中ではそれ一切無視されています。一体これ、誰のための憲法審査会なのかと考えます。  主権者から目をそらすために国会機能維持条項と名前を変えたって、主権者たちは見抜いていますからね。今週末も全国中でこの改憲反対デモは開催されますからね。  国民の本当に不安に思っていることからはとことんずらしまくるテーマで、アリバイづくりのような茶番憲法審査会は今すぐやめて、主権者ど真ん中の憲法審査会を今すぐ開催すべきだと申し上げて、発言を終わります。自民党と維新はですね、特に、今ある憲法を守れという思いで最後申し述べさせていただきます。  以上です。

長浜博行 立憲民主・無所属

○会長(長浜博行君) 他に御発言もないようですから、参考人に対する質疑は終了いたします。  参考人の皆様には貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。審査会を代表いたしまして、厚く御礼を申し上げます。(拍手)  本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時四十二分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3486 変化 2026-07-29 17:25 JST
    改ざん検知用の値 73061c9d…086f76 (未計算)
  2. 記録 #2499 観測 2026-06-18 14:37 JST
    改ざん検知用の値 6b88ff5b…338d5d (未計算)

チェックポイント

記録
#3497 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
5141bc20…2be422

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。