S4RCIV 公的記録の観測ログ

観測した事実を記録し、判断はしない 監視対象 3,073 件 直近署名チェックポイント seq#4,281 (09-12 14:00 JST) ▸検証

← タイムライン
国会会議録

決算委員会

第221回 · 参議院 · 第6号 · 2026-06-01

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-08-23 01:17 JST 記録 #3945 ↗

発言 261

会議録情報

令和八年六月一日(月曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十七日     辞任         補欠選任      見坂 茂範君     山田 太郎君      下野 六太君     司  隆史君      竹内 真二君     上田  勇君      青島 健太君     高木かおり君      金子 道仁君     嘉田由紀子君      杉本 純子君     櫻井 祥子君      奥田ふみよ君     伊勢崎賢治君  五月二十八日     辞任         補欠選任      若井 敦子君     藤井 一博君      山内佳菜子君     吉田 忠智君      竹詰  仁君     奥村 祥大君      白川 容子君     吉良よし子君  五月二十九日     辞任         補欠選任      末松 信介君    いんどう周作君      森 まさこ君     自見はなこ君      山本 順三君     長谷川英晴君      奥村 祥大君    かごしま彰宏君      上田  勇君     佐々木雅文君      司  隆史君     川村 雄大君      高木かおり君     佐々木りえ君      櫻井 祥子君     安達 悠司君      伊勢崎賢治君     木村 英子君  六月一日     辞任         補欠選任     いんどう周作君     星  北斗君      長谷川英晴君     出川 桃子君      吉良よし子君     小池  晃君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         西田 昌司君     理 事                 井上 義行君                 小林 一大君                 中西 祐介君                 羽田 次郎君                 宮崎  勝君                 嘉田由紀子君     委 員                いんどう周作君                 かまやち敏君                 小林孝一郎君                 自見はなこ君                 滝波 宏文君                 出川 桃子君                 長谷川英晴君                 藤井 一博君                 藤木 眞也君                 星  北斗君                 山田 太郎君                 岸 真紀子君                 郡山りょう君                 古賀 千景君                 吉田 忠智君                 江原くみ子君                かごしま彰宏君                 堂込麻紀子君                 川村 雄大君                 佐々木雅文君                 佐々木りえ君                 安達 悠司君                 山中  泉君                 吉良よし子君                 小池  晃君                 木村 英子君    国務大臣        法務大臣     平口  洋君        厚生労働大臣   上野賢一郎君    副大臣        外務副大臣    国光あやの君        財務副大臣    舞立 昇治君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局経理局長   染谷 武宣君        最高裁判所事務        総局民事局長   福田千恵子君        最高裁判所事務        総局家庭局長   馬渡 直史君    事務局側        常任委員会専門        員        小松 康志君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       原田 一寿君        内閣府大臣官房        審議官      由布和嘉子君        警察庁長官官房        審議官      遠藤  剛君        個人情報保護委        員会事務局審議        官        小川久仁子君        こども家庭庁長        官官房審議官   竹林 悟史君        こども家庭庁長        官官房審議官   源河真規子君        法務省大臣官房        政策立案総括審        議官       村松 秀樹君        法務省大臣官房        司法法制部長   内野 宗揮君        法務省民事局長  松井 信憲君        法務省刑事局長  佐藤  淳君        法務省保護局長  吉川  崇君        法務省人権擁護        局長       杉浦 直紀君        文部科学省大臣        官房文部科学戦        略官       神山  弘君        文化庁審議官   梶山 正司君        厚生労働省大臣        官房医薬産業振        興・医療情報審        議官       森  真弘君        厚生労働省大臣        官房高齢・障害        者雇用開発審議        官        盛谷幸一郎君        厚生労働省医政        局長       森光 敬子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局長  大坪 寛子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局感        染症対策部長   鷲見  学君        厚生労働省労働        基準局長     岸本 武史君        厚生労働省労働        基準局安全衛生        部長       安井省侍郎君        厚生労働省職業        安定局長     村山  誠君        厚生労働省雇用        環境・均等局長  田中佐智子君        厚生労働省社会        ・援護局長    鹿沼  均君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    野村 知司君        厚生労働省老健        局長       黒田 秀郎君        厚生労働省保険        局長       間 隆一郎君        厚生労働省年金        局長       朝川 知昭君        経済産業省大臣        官房審議官    浅井 俊隆君    説明員        会計検査院事務        総局事務総長官        房審議官     山崎  健君        会計検査院事務        総局事務総長官        房審議官     長森浩一郎君        会計検査院事務        総局事務総長官        房審議官     奈良岡憲治君    参考人        NPO法人ワン        ステップかたつ        むり国立理事長        全国公的介護保        障要求者組合委        員長       三井 絹子君          三井参考人陳          述補佐人   渡辺 一代君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○参考人の出席要求に関する件 ○令和六年度一般会計歳入歳出決算、令和六年度特別会計歳入歳出決算、令和六年度国税収納金整理資金受払計算書、令和六年度政府関係機関決算書 ○令和六年度国有財産増減及び現在額総計算書 ○令和六年度国有財産無償貸付状況総計算書  (裁判所、法務省及び厚生労働省の部)     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る五月二十九日までに、奥田ふみよ君、杉本純子君、竹内真二君、下野六太君、見坂茂範君、金子道仁君、青島健太君、山内佳菜子君、若井敦子君、白川容子君、竹詰仁君、末松信介君、森まさこ君及び山本順三君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君、嘉田由紀子君、吉田忠智君、藤井一博君、吉良よし子君、佐々木雅文君、川村雄大君、佐々木りえ君、木村英子君、安達悠司君、いんどう周作君、自見はなこ君、長谷川英晴君及びかごしま彰宏君が選任されました。     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に嘉田由紀子君を指名いたします。     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和六年度決算外二件の審査のため、本日の委員会にNPO法人ワンステップかたつむり国立理事長・全国公的介護保障要求者組合委員長三井絹子君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 令和六年度決算外二件を議題といたします。  本日は、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算について審査を行います。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 自由民主党・無所属の会、かまやち敏でございます。本日は、決算委員会で初めて質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  国民の皆さんが、全国どこでも、どこに住んでいても、必要なときに医療、介護、福祉の提供を受けることができるというのは、大変大事な社会基盤であります。しかし一方で、人口が減少、特に若年人口がどんどん減少していく中において、この医療、介護、福祉の基盤を同様に維持、継続していくことはなかなか困難になってきております。医療、介護、福祉を提供する提供側が事業の継続ができなければ、基盤は崩れてしまうということになります。  まず、医療についてでありますが、令和六年の診療報酬改定は極めて厳しい状況を引き起こしてしまいました。改定内容が決定した時点ではある程度予測はできましたけれども、なかなか実際にこの適用になってやってみると、なかなかはるかに厳しいという状況につながってしまったような状況でありました。国民の皆さんの求めに応じて安定した医療を提供できることが重要でありまして、そのためには、公定価格の医療費の下で、医療機関が適正な収支差を確保できなければならないわけであります。  資料を御覧いただきたいと思いますが、医療機関、病院も診療所も、経営状況、経常の収支はかなり悪化しております。資料の一枚目でありますが、これは病院の事業利益率の推移で、厚生労働省保険局医療課の資料でありますけれども、二〇二三年までの状況で、二〇二〇年からコロナがありました。その後の様子でありますが、コロナに対しては国から手厚い様々な補助金等が出されたわけでありますが、コロナの補助金の影響を除いた右側のグラフで見ていただきますと、一番上の折れ線グラフが療養型の病院です、そして赤が精神科の病院で、一番下の病院が一般病院。これは、一般病院の中にはいろんなものが含まれますけれども、特に急性期を担う病院というものがここに主に入ってくるわけですが、非常に事業利益率が下がってしまって、マイナスが続いているという状況であります。  それから、二枚目のスライドは、これは医療法人の診療所について見たものであります。診療所の数は、医療法人それから個人立で全国に十万医療機関くらいあるわけですけれども、そのうちで医療法人の部分を取り上げて見ています。  医業利益率と経常利益率を令和五年度と六年度を比較したものですけれども、令和六年度はかなり落ちています。特に一番右の有床診療所、この有床診療所は診療所ではありまして、十九床までの病床を持っているというところでありますけれども、有床診療所の数はどんどん減ってしまって、なかなかこの維持が困難だという状況で、二〇二六年の三月、直近のデータでは、全国で有床診療所の数が五千五十六施設というふうになっています。  そのような中でこれを見てみますと、経常利益率がこのように令和六年度には下がってきているということが分かりますし、赤字の割合を見てみますと、医療法人全体で見た場合もこのようにかなり下がっていると、赤字が増えているということが分かります。医業利益とそれから経常利益を見ているわけですけれども、こういう状況になっておるということで、これが続きますと、とても事業の継続が難しいという状況になっております。  そのような中で、高市政権においては、令和七年度の補正予算とそれから令和八年の診療報酬改定において、これまでにない非常に手厚い手当てをしていただきました。この経過において上野大臣に大変御尽力を賜りまして、心から御礼を申し上げるところでありますが、そういう形で決着をすることができました。片山財務大臣にも御理解をいただいたというふうに思っておりますが。  その中で、しかし一方、今回の報酬改定の大きな一つの前提として、現役世代の社会保険料を上げないということもとても大事な一つの取組でありましたので、その結果、先ほど御覧いただいたような医療機関の厳しい経営状況を全面的に改善できるだけの手当てができたわけではないというふうに私は判断をしております。  ちょうど今日、六月一日から新たな診療報酬で請求が行われるという日でありますけれども、現時点においてですね、現時点において、これから実際に運用していって徐々に結果が明らかになってくるわけですが、現時点において、今後の医療の状況、特に医療機関の経営状況についてどのように大臣が判断をしていらっしゃるか、まず医療の部分から伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療機関の経営改善、しっかり後押しをしていくことは大変重要だと考えております。物価あるいは賃金等の上昇に直面をしておりますので、そのような認識の下で、令和七年度の補正予算による医療・介護等支援パッケージ、また、令和八年度診療報酬においては、三%を上回る改定率を確保した上で、物価上昇や賃上げに対応するための措置を講じるということでございます。また、これに加えまして、WAMによる物価高騰の影響を受けた病院等に対する無担保無利子の優遇融資も実施をしているところです。  診療報酬につきましては、今後の経済・物価動向が大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合、令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うということとしておりますので、足下の経営状況についてしっかり調査を実施する予定であります。  まずは、令和七年度補正予算による支援、また本日から施行されます診療報酬改定、これをしっかりと医療現場にお届けをする、これが非常に大事でありますので、お届けできるようしっかり努めていきたいと考えておりますし、また、足下の状況、これを注視をしながら、必要に応じて的確に対応していきたいと考えています。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 大臣、どうもありがとうございます。  今御指摘をいただいたとおりだと思いますが、物価の上昇、これは中東の危機等もあって、また今後の状況はよく分からないところもあります。また、資材の不足というようなことも起きてくるかもしれないという状況です。  そして、処遇改善のための原資が必要なのは、これはもう大臣もおっしゃっていただいたとおりでありますが、一方で、医療機関の事業を継続するための必要な収支差の確保というのがほとんどできない状況がずっと続いていて、赤字になっていたのは、赤字は直さなきゃいけないんですけれども、将来のことも考えていろいろな体力を付けておくというための余力が是非必要で、適正な、これあくまでも適正な収支差の確保というのは是非必要だろうと思います。  それから、診療所については、政府でもまだまだ体力あるいはこれまでの余力があるというふうな判断をしておられるようにも見受けられますけれども、診療所は、個人立の診療所でも、全体の平均値で収支がどうなのかということを見るのも一つの指標ですけれども、実際にはかなりいろいろな条件で頑張っている診療所に平均値が引っ張られてしまって、実際の現状はもっと平均値よりもかなり厳しいということがよく分かっています。  これは、中央値がどうかとか、あるいは最も多くのボリュームを占める最頻値がどうなのかというようなことも踏まえて診療所の経営状況というのは理解をしなければいけないと思っておりますが、その辺りについて大臣の御見解を伺いたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) いずれにいたしましても、医療機関の経営状況、我々としてもしっかり注視をしていくことが必要だと考えております。  その際には、今御指摘のあった最頻値であったり中央値であったり、様々な御指摘もいただいておりますので、そうしたことも十分踏まえて検討していくことが大事だと考えています。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 どうもありがとうございます。  次に、介護の領域でありますけれども、介護も非常に介護施設の経営状況は厳しいものであります。  特別養護老人ホームを例に取りますと、以前は入所を希望する方の待機者がかなり多かったんですけれども、直近では、ベッドの稼働率が下がってなかなか埋まらないという状況がありますし、それから、通所のデイサービスの利用者もかなり減ってしまって、非常に当初想定した経営状況には遠く及ばないというようなところが出てきていて、介護の施設も非常に厳しい状況にあります。一方で、介護の場合にはもう物価高の影響を直接受けますし、そして人手不足が何しろ介護はとても大変ですから、そのための処遇改善はしっかりしなければいけない。  今回、介護の報酬の改定は三年に一回ですけれども、令和八年に、処遇改善の部分と、それから給食費の補足給付の手当ても今回やっていただいたということで、これまでにない対応であるというふうに思っておりますが、令和九年の介護報酬、また障害福祉の報酬改定に向けて大臣の御見解を伺いたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘のとおり、まさに介護の現場は、人手不足あるいは物価上昇などで厳しい状況に直面をしていると認識しています。介護事業者への支援は急を要すると考えております。  令和七年度の補正予算におきましても一定の対応を行いましたが、加えまして、令和九年度の定例改定を待たずに令和八年度に報酬改定を実施をいたしました。介護分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けた対応、あるいは、近年の食材料費の上昇等を踏まえ、食費の基準費用額の引上げを行うこととしているところであります。  その上で、令和九年度の定例改定でございますが、やはり介護分野の賃上げや経営の安定、離職の防止、人材確保、そうした点を図っていく必要があるという、そうした認識の下で、介護事業者の皆さんの経営状況を的確に把握した上で、物価、賃金の上昇などを適切に反映するための対応を実施をしていきたいと考えています。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 どうもありがとうございます。大臣の御指摘のとおりだと思います。  特に、介護の領域については更に医療との連携がますます求められてきて、特に在宅等に対する取組も必要ですし、介護と医療の連携というのが特に重要になってくると思います。医療に携わる者の一人として、積極的にやはり介護の領域との連携を取って顔の見える関係をつくって、そして、いざというときに医療もしっかり役に立つという形の体制を各地域においてしっかり構築しておくことが大事、顔の見える関係をつくっておくことが大事だというふうに強く感じております。  大臣からもお話をいただきましたが、急激な物価の上昇、あるいは処遇改善のための人件費のための手当てが必要という中で、急激に物価やあるいは人件費が上がってきた場合に、二年に一回の診療報酬あるいは三年に一回の介護報酬の改定ではなかなか対応が難しいというような形がこれまでも見られてきていました。ずっとデフレが続いていたときはよろしいとしても、今のように急激に物価が上がる、またいろいろ変動要因が大きいという場合に、どういうふうに対応するのかということが課題になります。  大臣が先ほどおっしゃっていただいたように、その状況をしっかり把握しながら適切に対応していただくということは非常に大事だと思いますが、一方で、その物価の上昇を見越して、またこれは下がるときは下がるときで考えなければいけないと思いますが、物価の上昇を見越して、ある程度、大きな変更にならないように少しずつでも微調整をしていくというような取組、例えば物価の上昇をいろいろな指標で捉えて、それに基づいて何らかの手当てを打つというようなことについて政府として何か検討しておられるかどうか、その辺りは政府参考人からお話を伺いたいと思います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  医療機関の経営に対して、物価それから賃金の上昇といったものが非常に影響を与えるということを背景に、診療報酬については、今後の医療機関の経営状況に支障が出た場合に関しては令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしておりまして、そのために、医療機関の経営に関する臨時調査等について今実施を計画をしているということでございます。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 どうもありがとうございます。  是非、現状をなるべくリアルタイムで把握していただいて、そしてそれに応じて迅速に対応していただくということが医療、介護、福祉の体制を維持する上には今後是非必要になってくると思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いを申し上げます。  それから、人口の減少、特に若年人口の減少というのは今後当初の予想よりも更に進んでしまうということが考えられる中で、これまでの例えば産婦人科であるとか、小児を取り扱う診療科、これは小児科だけではありませんで、いろいろ小児をしっかり取り扱う診療科があるわけですが、それらの、人口が減ってしまって受診者がかなり激減してしまった場合に、それをどういうふうに対応をしていくかというと、これはそれぞれの医療機関の努力だけでは思うようにいかないところがあると思います。  ですから、そういうふうに人口が減ってしまって、その結果、受診者が減ってしまう診療科でも、やはりどうしてもなくてはならないものについてどういうふうに維持していくかということが今後大きな課題になると思います。  このためには、それぞれの地域の事情というのが様々ですから、それぞれの地域において、地域医療構想の調整会議のような協議の場において皆さんの意思を統一というか、共通の認識の下で対応していくというようなことも必要になってくるのではないかと思いますが、政府としてその辺りの検討があれば教えてください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  人口減少が更に見込まれる中、新たな地域医療構想においては、全ての地域、世代の患者が必要な医療を適切に受けることができる医療提供体制の構築を目指しております。  新たな地域医療構想の取組を進めるため、地域医療介護総合確保基金において、これまでの病床区分、連携の支援に加え、新たに、医療機関の機能に着目した医療機関の連携、再編、集約化に向けた施設整備、設備整備に対する支援を行うこととしております。  この前提といたしまして、各地域において、地域医療構想調整会議、これを実施をしていただきます。その地域医療構想調整会議におきましては、その地域における様々な、人口減少を含めたそれぞれの診療科ごとの受診の状況といったことも題材に、その地域に必要な医療はどのようなものかといったようなことも含めて議論をしていただく。特に、御指摘いただきました周産期、そして小児に関しては、それぞれの集約化、それから再編といったこともございますが、どうしても必要な場合に関して、厚生労働省予算の中で必要な予算措置を講じているという状況でございます。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 今のお話は非常に大事なところだと思います。  それで、やはり地域にどうしてもこれは残した方がいいんだという皆さんの合意が得られるものについては、国としてもしっかり支援をしていただくということが有り難いなというふうに思います。  健康保険法の改正が賛同されて通過しました。その中でも、妊婦さんをしっかりお守りするというためにどういう対策が今度強化できるかということについて、具体的な検討が今年中にしっかりできると思いますし、それから大事なことは、分娩を取り扱っている医療機関が何とか減らないように、今やっている医療機関はちゃんと継続できるようにということも、この間も厚労委員会でも申し上げたかと思いますけれども、大変大事な点でありますので、繰り返し申し上げさせていただきます。  あと、もう残りの時間がそんなになくなりましたけれども、今後の、いろいろな地域に様々な事情がある中で、必要な医師を必要なところにきちっといてもらうためには、特に医師が、医師少数区域において幅広い年代の医師が、決して若い人たちだけじゃなくて、幅広い年代の医師が医師少数区域で期間を区切ってでもしっかり勤務をするという体制をもっと強化しなければいけないということはもう論をまたないと思います。これは早くやらなきゃいけないと思います。そのためには、大学附属病院本院、特定機能病院とも言われますけれども、そういう大学附属病院の本院がしっかり医師を派遣することができる機能というのは今後も是非必要であります。  平成十六年に臨床研修の仕組みが大きく変わったことによって、これまでの大学附属病院が担っていた機能が大分落ちてしまいました。  それをまたしっかり補強していくという動きは是非必要でありますが、全国医学部長病院長会議のアンケートが行われて、それを見ますと、その大学附属病院に勤務をしている人たちは、もう半数あるいはそれ以上が他の病院で働きたいという希望を持っておられるという調査も出ているし、医学部の五年生、六年生に聞くと、更にもっと多いような、大学病院に対してややネガティブな印象を持っている方があって、やはり教育研究の役目も非常に大きいですし、大学病院の附属病院というのは今後しっかり更に役割を担わなければならないと思いますが、その辺りについて最後に大臣のお考えを伺いたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 大学病院は、教育、研究、また高度な診療機能に加えまして、今委員からも御指摘のございました人的な協力を通して、医師偏在対策、これも含めて医療提供体制を支えていただいているというふうに認識をしております。  まさに、新たな地域医療構想によって、こうした大学病院本院が担う機能を位置付け、都道府県との連携強化を図っていきたいと考えております。また、大学病院の大半が含まれております特定機能病院の承認要件についても、大学病院が果たす機能を含める形で見直しを行っているところでございます。  令和八年度の診療報酬改定においても必要な措置を講じてはおりますが、引き続き、大学病院がその機能を果たしながら、医師偏在への対応も含めまして、地域全体で適切な医療提供体制が確保されるように、文科省とも協力をしながら取り組んでいきたいと考えています。

かまやち敏 自由民主党・無所属の会

○かまやち敏君 どうもありがとうございました。  終わります。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 皆さん、おはようございます。自由民主党・無所属の会の小林孝一郎です。  私はこれまで、地方の勤務医として血液腫瘍内科に従事し、白血病や悪性リンパ腫など、重い病気と向き合う患者さんの診療に携わってきました。また、岡山県議会議員として地域医療や高齢者福祉の課題に取り組み、現在は、四人の子供を育てる父親として、子育て世代の悩みや不安も身近に感じながら活動しています。  私が政治を志した原点は、今から約二十年前、十七歳の少年との出会いにあります。臍帯血移植後の重い合併症により長期間集中治療で治療を続けていた少年の御家族から、もう治療費を払い続けることができない、治療をやめてほしいと涙ながらに告げられました。私は、その言葉を聞いた瞬間、医療技術だけでは救えない命があるという現実を突き付けられました。御家族がどれほど苦しい思いでその言葉を口にされたのか、自分の子供の命を前に経済的な理由で治療を諦めなければならない現実に、私は医師としての無力さを痛感しました。  制度を変えなければ救えない命がある。医療者が制度の壁の前で無力感を抱き、患者や家族が経済的な理由で希望を失う社会であってはならない。私はそのとき、最後のとりでとなるセーフティーネットを守る政治が必要だと強く感じ、政治の道に進みました。  本日は、決算委員会で初めて質問の機会をいただきました。私は、政治の役割とは現場の声を制度に変えることだと考えています。医療、介護、福祉の現場には、数字だけでは見えない苦しみや不安があります。そして、その声を政策へつなげることこそ、現場を知る者の責任だと思っています。  本日は、命を守る政治を現場に届く政策としてどう具体化していくのか、その観点から、これまで地元岡山でお聞きした声を基に質問をさせていただきます。  まず、熱中症対策についてお伺いします。  高市政権が掲げる経済成長と国民の命を守る社会の実現には、働く世代の健康を守る産業保健政策の強化が不可欠であります。  昨年の全国平均気温は観測史上最高水準となり、熱中症による救急搬送者数は九万七千人を超え、過去最多を更新しました。  私自身、昨年初挑戦した参議院選挙において、観測史上最も暑い夏と言われた中で県内各地を回り、暑さが命に関わる問題であることを改めて実感いたしました。特に、建設業、物流業、農業、警備業など、我が国の社会基盤を支える現場は、その何倍も厳しい環境の中で働く方々がおられます。私も産業医として、岡山県内で職場の熱中症予防の啓発に携わってまいりましたが、中小企業では人材や資金の制約から対策に苦慮する現場も少なくありません。昨年の労働安全衛生規則の改正により、WBGT測定器の導入や休憩体制の整備など一定の前進は見られますが、依然として労働災害は発生しています。  私は、今後、注意喚起中心の守りの対策から、ウェアラブルデバイスやAIを活用してリスクを未然に察知する攻めの産業保健に転換していくべきと考えます。  そこで、お尋ねします。  これまでの熱中症対策の成果と課題をどのように評価しておられますでしょうか。また、攻めの産業保健への転換に向け、特に中小企業への支援をどのように進めていかれるのか、御見解をお伺いします。

安井省侍郎 厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(安井省侍郎君) 熱中症対策につきまして御質問をいただきました。  厚生労働省といたしましても、職場における熱中症の防止対策は大変重要と考えているところでございまして、議員御指摘のとおり、昨年六月、熱中症による死亡者数が高止まりしている状況に対応するため省令を改正いたしまして、事業者に対して熱中症の重篤化を防止するための措置を義務付けたところでございます。  昨年の熱中症による休業四日以上の死傷者数は、記録的猛暑の影響もございまして、昨年比約四割増の一千八百三人と統計を始めて最多となっているところでございます。一方、死亡者数につきましては、前年比四割減の十九人となったところでございまして、改正省令によりまして事業場における熱中症の防止対策が一段と進んで、死亡災害の防止に一定程度寄与したのではないかと考えるところでございます。  課題でございますが、増加を続ける休業四日以上の死傷者数をいかに減らすかということでございまして、厚生労働省といたしましては、事業者が業種、業態に応じて適切な対策を実施できるよう、本年三月に職場における熱中症防止のためのガイドラインを策定いたしまして、その周知を図るとともに、毎年実施しておりますSTOP!熱中症クールワークキャンペーンの重点項目として取り組んでいるところでございます。  さらに、中小企業に対する支援でございますが、エイジフレンドリー補助金というのを用いまして、六十歳以上の高齢者について、体温を下げるための機能のある服の導入などについて費用の一部を補助しているところでございます。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。  是非、エイジフレンドリー補助金、若い方にも是非広げて、しっかりと対策を打ち立てていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、周産期医療についてお伺いします。  私は、岡山県内で地域医療に携わり、地方や中山間地域の若い世代から、安心して子供を産み育てられない地域には住み続けることができないという切実な声を数多く聞いてまいりました。  昨年の出生数は七十万人を下回り、少子化は深刻さを増しています。一方で、産科医不足や分娩取扱施設の減少が続き、地元岡山でも地域のお産の場が失われつつあります。周産期医療は二十四時間三百六十五日の対応が求められ、医療安全への責任も重く、現場の努力だけで支え続けることが難しくなっています。  私は、ハイリスク分娩への対応や医師確保の観点から、一定の集約化は必要であると考えています。しかし、集約化だけを進めれば地域からお産の場がなくなり、若い世代の流出や地域の衰退につながりかねません。これから必要なのは、病院の集約化だけでなく、周産期医療のネットワーク化ではないでしょうか。基幹病院が高度専門医療を担い、地域の産婦人科が妊婦健診や産後ケアを担う、さらに助産師、小児医療、救急搬送などが連携し、一つの周産期医療圏として地域のお産を支える体制づくりが必要であります。  そこで、お尋ねします。  安心して子供を産み育てられる環境整備に向け、地域を支える産科ネットワーク整備を今後どのように進めていかれるのでしょうか。上野厚生労働大臣にお伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、周産期医療体制の整備につきましては、都道府県が国が示す指針に基づいて医療計画を策定し、二次医療圏にとらわれない周産期医療圏の柔軟な設定、また、分娩取扱施設と妊婦健診、産前産後ケアを担う施設等との適切な役割分担や連携の推進といった取組を進めており、厚労省としても財政支援などを行っているところです。  また、本年度は地域連携周産期医療体制モデル事業を実施をいたしまして、高リスク妊娠を周産期母子医療センターに集約するだけではなくて、正常分娩を含めた低リスク妊娠についても適切に役割分担を行いながら連携をするセミオープンシステムの整備を推進していくこととしております。さらに、産科医の負担軽減の観点からは、医師の働き方改革を進めるとともに、タスクシフト、タスクシェアを推進しておりますが、その一環として、助産師活用事業を行って、院内助産や助産師外来などの理解促進への支援を行っているところであります。  こうした取組を都道府県や市町村等とも連携をしながら総合的に進めていきたいと考えています。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 大臣、御答弁ありがとうございました。都道府県や市町村とも連携して、周産期医療圏をしっかりと設定して取組を進めていくという御答弁、ありがとうございます。  設定をしていただくこと、とても大事なことだと思うんですけれども、やはり大切なのは、そこで妊婦さんが安心して出産ができる、こうした体制が整っている、その医療圏がしっかり機能しているということがとても重要かと思っておりまして、また、こういった妊婦さんの視点から、この周産期医療圏が機能しているかどうかということをそれぞれの様々な指標を通じまして評価をしていただきまして、必要に応じた支援をしていただけたらと思いますので、よろしくお願いをいたします。要望させていただきます。  続いて、高齢者救急についてお伺いします。  我が国の救急搬送人員は年間で七百万人規模となり、その約六割を高齢者が占めています。特に八十五歳以上の搬送は増加を続けており、高齢者救急への対応は超高齢社会における重要な課題となっています。  私自身、高齢者医療に携わる中で、地元岡山の医療や介護の現場から多くの声を聞いてまいりました。救急搬送先の調整に苦慮するケースや、退院後に支援する家族がいない、あるいは介護サービスにつながらないといった課題は決して少なくありません。高齢者救急では、単に急性期病院へ搬送するだけでは十分ではありません。認知症、独居、高齢夫婦世帯など複合的な課題を抱える患者が増えており、治す医療だけでなく、治し支える医療の視点が求められています。  そこで、お尋ねします。  新たな地域医療構想においては、救急医療と介護との連携強化が重要になると考えます。受入れ医療機関の役割分担、消防と医療機関の情報共有、介護施設や在宅医療との連携など、地域全体で高齢者救急を支える体制整備を今後どのように進めていかれるのか、上野厚生労働大臣にお伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、二〇四〇年頃を見据えると、医療と介護の複合ニーズを抱えていらっしゃる八十五歳以上の高齢者の増加に伴いまして、高齢者救急の増加が見込まれます。高齢者救急は、手術等の医療資源を多く要する医療は必要としないことが多い一方で、ADLの低下防止に向けたリハビリテーションや、在宅医療、介護とも連携した退院支援などを包括的に提供していくことが求められると考えています。  このため、新たな地域医療構想におきましては、高齢者救急に対応する医療機関が担う機能として、救急搬送、入院早期からのリハビリテーションや退院支援などを行う機能を位置付けているところであります。これによりまして、治し支える医療を担う医療機関を確保するとともに、急性期医療の拠点として治す医療を担う医療機関との役割分担の明確化を図ることとしております。  その上で、地域において高齢者救急の受入れに係る考え方を傷病者の搬送及び受入れの実施に関する基準に反映をさせ、適切な搬送先の選定につなげていくとともに、ICTを活用した医療機関と消防機関の情報連携の強化による救急搬送の迅速化、また、介護施設入所者の急変時に備えた医療機関と介護施設の平時からの連携体制の構築などにつきましても、関係省庁と連携をしながら取り組んでいきたいと考えています。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 大臣、御答弁ありがとうございました。  高齢者施設と協力医療機関との連携なんですけれども、これは既に制度改正により体制整備が進められているところであります。しかし、重要なのは、連携協定を結んだという形式だけでなくて、その結果として高齢者の安心や救急医療の効率化につながっているかどうかという実効性であろうかと思います。  私の地元岡山県では、介護施設から急変時に相談を救急医が受ける仕組みが構築されており、現場の介護職員の安心につながっていると伺っています。  今後、高齢者施設と医療機関との連携において、救急搬送件数や軽症搬送割合、あるいは施設での適切な対応率など、成果が見える形で検証をしながら全国展開を図っていくお考えはありますでしょうか。お伺いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  高齢者施設とそれから協力医療機関、この関係が更に深化していくことが必要だと思っております。  おっしゃるとおり、救急搬送の手前で病状が悪化してくる、この指標を事前に捉えて、そして救急搬送ではなく事前に病院に搬送するというか受診させるといったような取組も必要だというふうに考えておりまして、これにつきましては、介護施設とそれから協力医療機関、この関係につきましては介護報酬それから診療報酬双方で位置付けを行っておりまして、それのどのような形で進むかということについては、先生おっしゃるような指標などを使って評価をしていくということを考えておるところでございます。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。是非、指標を通じまして評価をしっかりしていただきまして、次につなげていただけたらと思います。  それでは次に、がん医療についてお伺いします。  我が国では、年間約百万人が新たにがんと診断され、国民の二人に一人が生涯でがんを経験するとされています。  私は、血液腫瘍内科医として多くの医療関係職種の方々と造血幹細胞移植を始めとする高度専門医療に携わってきました。その経験から強く感じるのは、高度ながん医療の集約化と患者さんが住み慣れた地域で安心して治療を受けられる体制整備をいかに両立させるかという課題であります。  特に、血液がんや乳がんでは、高度な専門的判断が必要である一方、治療は長期にわたる通院や経過観察が必要になります。地方では、専門医療機関への通院そのものが患者さんや御家族の大きな負担となっています。  そこで期待されるのが、専門病院と地域医療機関が連携するDトゥーPウイズD型オンライン診療であります。高度医療の質を維持しながら患者負担を軽減し、地域医療を支える有効な手法として期待をされています。  そこで、お尋ねします。  今後、こうした専門医療と地域医療の連携モデルを診療報酬や人材育成も含めてどのように進めていかれるのか、お伺いをいたします。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  先生御指摘のように、がん患者の皆様がどこに住んでいらっしゃっても質が高く必要ながん医療を受療できるように医療提供体制を整備することが重要だと考えております。  先生御指摘の専門医不在の地域において、DトゥーPウイズDによるオンライン診療等を活用して専門的な経過観察を受けられるようにすることは有効な手段だというふうに考えております。  私どもも、昨年、二〇四〇年を見据えたがん医療提供体制の議論をする中で、かかりつけ医と拠点病院等の専門医の更なる連携強化のために、病院におけるDトゥーPウイズDによるオンライン診療等などが重要である旨の取りまとめを昨年の夏に行ったところであります。  また、このようなDトゥーPウイズDによるオンライン診療を活用した医療機関連携につきましては、診療報酬において遠隔連携診療料として評価をしております。令和八年度の診療報酬改定におきまして、外来の場合の対象患者の見直しを行いました。その際、希少がん患者や人口減少地域における悪性腫瘍の患者等を追加したほか、入院中の患者や訪問診療における活用も可能となるように、新たな評価を行う見直しをしたところであります。  また、人材育成といたしましても、地域の診療従事者を対象とした研修の開催をがん診療連携拠点病院の要件とし、その開催に係る経費を補助しているほか、がんに限らず、オンライン診療の指針におきまして、オンライン診療を実施する医師は厚生労働省が定める研修を受講した上で行うこととさせていただいております。  厚生労働省としましては、住み慣れた地域での質の高いがん医療、これを必要とする患者様が適切に治療を受けられるよう、DトゥーPウイズDの活用も含め、がん医療の提供体制の確保に引き続き取り組んでまいりたいと思います。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。遠隔診療料の評価の拡大、また人材育成進めていっておられるという御答弁をいただきまして、ありがとうございます。  こうした取組を進めることによりまして、最終的には、その患者さんが地方においても地域で診療、医療を受け続けることが、受けられることができるという、こうしたことがきちんと数字として積み上がっていくことがとても重要かなと思っておりまして、地域で治療、経過観察を継続できている患者さんの割合とか、こうしたものも今後データを積み上げていく中で最終的には評価をしていただき、また次の取組へと進めていただけたらと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続いて、医療材料確保と医療機関経営についてお伺いします。  先ほど、かまやち委員の御質問と重なる部分があろうかと思いますが、一段掘り下げて質問させていただきます。  私は、コロナ禍において地域医療の最前線に立ち、また、能登半島地震ではJMATの一員として活動してまいりました。その経験から、医療を支えるのは医師や看護師だけでなく、医療材料やエネルギーの安定供給であることを痛感いたしました。現在、中東情勢の緊迫化などを背景に、医療用グローブや注射関連資材、エネルギー価格の上昇が続いております。コロナ禍ではマスクや医療用グローブが不足し、医療提供体制そのものが揺らぎかねない事態を経験しました。医療材料の不足は、国民の命を守る医療安全保障の課題でもあります。  そこで、お尋ねします。  本年五月十八日から開始された備蓄医療用グローブ放出の要請受付について、その後の状況をお伺いします。  また、医療機関は一般企業と異なり、価格転嫁が極めて困難な構造にあります。令和八年度診療報酬改定では物価対応料が創設されましたが、今後も物価や資材価格の大きな変動が生じ得ます。現場の実態を的確に把握しながら、必要に応じて機動的な見直しを行うことも含め、急激な物価変動に対応できる医療機関経営支援をどのように構築していくのか、併せて上野厚生労働大臣にお伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、国におきましては、コロナ禍を踏まえたパンデミックの発生に備えまして、医療用マスクや手袋などの個人防護具を備蓄をしております。  今般の中東情勢の緊迫化の状況などを踏まえまして、供給の目詰まりが生じている医療用手袋については、備蓄の余剰分のうち、確保が困難な医療機関向けにまず五千万枚放出することにしておりまして、五月の二十二日時点では二千七百六十九件の医療機関等を対象に最大で一千百四十万枚を配付する予定でありまして、医療機関等に順次届き始めているところであります。  その他の医薬品、医療機器等については、医療機関等への相談窓口等を通じて情報の把握を行いまして、経産省と連携の上、目詰まりの解消を進めておりまして、そうした取組を一層進めていきたいと考えております。  また、物価高騰への対応については、令和七年度補正予算、また令和八年度診療報酬改定において取組を進めてまいりました。診療報酬については、今後の経済・物価動向が大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしており、そのために、足下の経営状況について調査を実施する予定です。  まずは、令和七年度補正予算による支援、また、本日から施行される令和八年度診療報酬改定が現場に行き届くようにしていくとともに、引き続き、経済・物価動向や経営状況を注視しつつ、必要に応じて的確に対応していきたいと考えています。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 御答弁ありがとうございました。実態調査を実施するという前向きな御答弁をいただきました。是非、現場の声を丁寧に把握していただきたいと思います。  その上で申し上げたいのは、調査そのものが目的ではなく、やはり地域医療を守ることが目的だと思っております。診療報酬上の対応も含め、迅速かつ機動的な支援につなげていただきたいと考えますが、地域医療の持続可能性を守るために、大臣の力強い御決意をお伺いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まさに地域医療をこれからしっかりそれぞれの地域で確保していくことは非常に大切でございますので、診療報酬での取組を含めまして様々な対応を進めていきます。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 ありがとうございました。是非よろしくお願いをいたします。  次に、医療・介護人材の確保についてお伺いします。  私は、地方議会議員として、人口減少が進む岡山県の中山間地域で地域医療、介護を守るためには、人材確保こそが最大の課題であると痛感してまいりました。人がいなければ診療も介護も成り立たず、配置基準すら満たせません。そのため、多くの医療・介護事業者は高額な紹介手数料を負担しながら人材確保に努めています。  医療・介護、医療・福祉分野の有効求人倍率は依然として全職種平均を大きく上回る状況が続いています。一方で、有料職業紹介事業者を介した採用では、高額紹介料や早期離職が経営上の大きな課題となっています。  そこで、お尋ねします。  ハローワークは、地域密着型の就職支援や定着支援を担う公的インフラとして重要な役割を果たしていると考えます。例えば、採用後の定着率や継続就業率などにおいて民間紹介事業者と比較した優位性を示すデータや実績があれば、是非お示しいただきたいと思います。また、その上で、地域医療、介護を支える人材確保に向け、ハローワークのこれまでの成果を踏まえて、本年度、新たにどのような機能強化に取り組むお考えなのか、お伺いをいたします。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  お尋ねのございましたハローワークの取組実績についてでございますが、全国百二十四か所に医療・福祉分野等の人材確保を強化するための専門窓口でございます人材確保対策コーナーを設置いたしまして、マッチング支援の強化に取り組んできたところでございまして、令和七年度の就職件数で見れば、医療分野で約四万四千件、また介護分野では約十万四千件のマッチングを実現しているところでございます。  特に、委員から御指摘のございました定着率の差ということでございますけれども、これ反対側の六か月以内の早期の離職率で見ますと、例えば看護師、准看護師の分野で見ますと、民間職業紹介事業者の場合は一四%強の離職に対しましてハローワークの場合は一二%程度の離職ということで、ハローワークの方が確かに定着しているというような調査結果もあるわけでございます。  さらに、本年四月からは、全国五百四十四か所にございますハローワークの最重点事項といたしまして、所長を始め幹部職員が病院や施設を訪問して、求人開拓や求人条件の見直しでございますとか、あるいは求人票の書き方の助言など、充足支援を行うアウトリーチ型の支援の実施を通じまして、医療・介護分野に対するハローワークの取組を一層強化しているところでございます。  御指摘のとおり、医療・介護分野の求人者の皆様方が職業紹介手数料に大変負担を感じていらっしゃるということは我々も十分痛感しているところでございまして、地域医療、介護を支えるため、誰でも無料で御利用いただける公共機関としてのハローワークがしっかりと機能を果たせるよう全力で取り組んでまいりたい、このように考えてございます。

小林孝一郎 自由民主党・無所属の会

○小林孝一郎君 ありがとうございました。質問を終わります。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 立憲民主・無所属会派の岸真紀子です。  二〇二五年の六月に、参議院決算委員会は、補正予算により追加された予算科目の翌年度繰越率が高い傾向にあるとした会計検査院の検査結果を踏まえ、補正予算における追加額に係る執行状況を公表すべきという措置要求決議を行っています。  法務省においては、二〇二四年度補正予算における主な事業として、一つ、経済取引を支える登記関係システム等の強化、補正追加額として百十一億円に対し、支出済額が二十六億円、執行率にして二三・四%となっています。二つ目として、戸籍上の氏名の振り仮名記載法制化を含む民事基本法改正対応二百十三億円に対し、支出済額は一億円未満、三つ目として、法務省施設の防災・減災対策の強化百九十九億円に対し、支出済額七十六億円、執行率で三八・二%となっており、いずれも執行率が低く、多くを翌年度に繰り越しています。  緊要性を要件としている補正予算で追加計上したにもかかわらず、翌年度繰越しで執行されていない理由をまずはお伺いします。

村松秀樹 法務省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(村松秀樹君) お答え申し上げます。  まず、一つ目の事業でございます登記関係システム等につきましては、令和六年度補正予算において約百十一億円が計上されたところ、約八十四億円が翌年度に繰り越されてございます。これは、資材経費の高騰等を考慮して仕様の見直しを行わなければならなくなったために、年度内に執行を完了することができず、やむを得ず繰り越したものでございます。  また、二つ目の戸籍上の氏名の振り仮名記載という部分でございます。こちらにつきましては、戸籍の振り仮名制度の開始に伴いまして、市区町村において行うこととなる振り仮名の戸籍への一括記録作業のためのシステム改修などについて補助を行うものでございましたけれども、御指摘のように、二百十三億円のうち二百十二億円が翌年度に繰り越されてございます。これは、今申し上げたものの前提として必要となる市区町村の戸籍情報システムにおける振り仮名の記載機能の追加の改修そのものにつきまして、想定よりも時間を要するなどし、事業全体のスケジュールを見直すことが必要となったために、やむを得ず繰り越したものでございます。  また、法務省施設の防災・減災対策、建て替えですとか修繕等、各地の法務省施設について実施するものでございますけれども、約二百億円が計上されたところ、百二十億円が繰越しということでございます。  各案件の執行に当たりまして、関係地方自治体との協議において計画を変更せざるを得なくなったり、当初の入札において落札に至らず再度の入札手続が必要となったりするなど、工事が年度内に完了しなかったために繰り越したものでございます。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 今御説明では全てにおいてやむを得ずと言うけれども、補正で追加する予算額の積算に当たって、想定していた年度内のスケジュールについてどうであったのか、法務省にお伺いします。

村松秀樹 法務省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(村松秀樹君) お答え申し上げます。  まず、登記関係のシステムでございますけれども、登記関係の大小様々なシステムの更新ですとか機能強化、新規機能の導入等、これらを速やかに行って強化する必要があるということで、特に早期に整備、更新等の手続を進めるめどが立ったものについて計上したものでございました。スケジュールですけれども、補正予算の成立後に速やかに契約を行った上で、システムの開発を実施し、令和六年度中に執行を完了することを想定していたところでございます。  また、二つ目の振り仮名の記載でございますけれども、市区町村が事務を担いますが、市区町村から法改正に向けた準備を早期に行いたいといった御意見、御要望を多数いただいてございました。その関係で、できるだけ早く、令和六年度中から補助金交付のための準備等を進める必要があると判断して計上したものですけれども、スケジュールにつきましては、補正予算の成立後直ちに補助金の交付に係る手続を開始し、事業が完了したものから補助金交付確定通知を行って、令和六年度中に執行を完了するということを想定しておりました。  三つ目の防災・減災の対策強化でございますけれども、こちらも、施設利用者ですとか職員の執務環境の確保をできるだけ早期に実現するということで、建て替えや修繕等に係る所要の経費を補正予算に計上いたしました。スケジュールにつきましては、補正予算の成立後速やかに契約を行った上で、耐震化、老朽化対策のための必要工事等を実施し、令和六年度中に執行を完了することを想定していたところでございます。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 今いろいろと御説明いただいて、全てをちょっと触れることはできないんですが、例えば登記簿や戸籍システムに関するものは、当初から年度内に執行することは困難であったと指摘するところです。なぜ新年度予算に入れずに補正予算としなければならないのか、やっぱり決算として見ても理解ができないかなというところでございます。  財政法の趣旨に反して年度内に執行されなかったことは、率直に言って反省すべきではないでしょうか。法務省の見解、そしてそういった補正予算については、予算案と同時に、各事業の補正追加額について想定している年度内のスケジュールを国民に分かりやすく公表すべきではないかと考えます。前段は法務大臣に、後段は舞立財務副大臣にお伺いをいたします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。  令和六年度補正予算に計上された委員御指摘の各事業につきましては、いずれも財政法の規定を踏まえて、令和六年度当初予算の作成後に補正予算として措置する必要性が生じたことから計上したものでございます。  法務省としましては、補正予算で措置されたこれらの事業については、いずれも年度内執行を前提とした上で、やむを得ない事由により年度内の支出が困難となったことから、結果として翌年度に繰り越されたものと認識しておりますが、今後とも、補正予算に措置された事業について速やかに執行に努めてまいりたいと考えております。

舞立昇治 財務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(舞立昇治君) 御質問ありがとうございます。  補正予算の年度内実施スケジュールの公表の関係だと思うんですけれども、各事業を所管する各省庁において、補正予算成立後に速やかな執行に努めつつ、スケジュール等についても分かりやすい説明に努めることは大変重要であると考えておりますが、一方で、編成又は提出と同時期に各事業の年度内実施のスケジュールを公表することにつきましては、成立する前段階でございますので執行団体等とスケジュールを調整することは難しく、事前に公表することは困難ではございますけれども、予算成立後には、例えば内閣府において経済対策のフォローアップとして個々の施策の進捗状況を取りまとめて公表する取組ですとか、最近ではこれに加えまして、各省庁において補正予算における主な事業の執行状況を公表する取組を実施しているところでございまして、今後とも、予算執行の透明性を確保して、国民への説明責任を果たしてまいりたいと考えております。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 やはり、単年度ということをきちんと意識付けていただきたいんです。決算としても、予算が分かりにくい、それは国民の皆さんもチェックがしにくいということになります。  本来であれば、補正予算は三月末までに使い切る額を、それ以降のスケジュールであれば翌年度の新年度予算に入れるというのが、当たり前ですが基本でありますので、引き続き、そういった観点で、分かりやすく国民に公表すべきであるということを指摘しておきます。  次に、先ほどもちょっと触れた戸籍の振り仮名記載については、通知している振り仮名に対して、本人からの届出がない場合は本籍地の市町村長が職権で振り仮名を戸籍に記載するという手続に入ってくる時期となりました。実は、これが戸籍担当者に相当負担が掛かっていて、困り事の今の一つとなっています。少なくとも、臨時的職員の雇用であったり超過勤務手当は必要であるため、国費での予算付けをお願いしたいとの要望であります。  それと、戸籍の広域化というものも行っております。これは二〇二四年三月一日から始まりましたが、これが、驚くことに、いまだにシステムトラブルが多いと現場から聞いています。余りにもトラブルが多くて、今でも戸籍元自治体と申請のあった自治体との間で電話によるアナログでの確認を行うことがあると、大きい都市、大都市の方では本当に困っている事象として聞いています。  なぜいまだにこんなことが起きているのか、速やかに改善してもらえませんかという質問なんですが、いかがでしょうか。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  市区町村が行う戸籍への振り仮名の記載については、これを職権で一括して効率的に実施することができるよう、国のシステムである戸籍情報連携システムについて所要の改修を行った上で、市区町村のシステムである戸籍情報システムの改修についても、改修費相当額の補助金を交付してきたところでございます。  先月末より、振り仮名の職権記載が開始し、市区町村において新たな事務を行っているため、適時に助言を行うことを含め、引き続き市区町村に寄り添って必要な支援を行ってまいりたいと考えております。  二点目に、広域交付の関係でございますが、広域交付による戸籍証明書は、戸籍情報連携システム内の副本記録情報に基づいて発行されますが、システム上の不具合等が原因で、戸籍情報連携システム内の副本記録情報が市区町村の戸籍正本情報と一致せず、正確な戸籍証明書を発行できなくなることがございます。  法務省では、このような不一致を解消するため、全件について戸籍正本情報と副本記録情報との突合を行うとともに、システムを改修し、現在は不一致がほぼなくなったところではありますが、個別のデータに起因した不一致がなお残存していると承知をしております。こうした不一致があることが判明し、広域交付をする際に本籍地市区町村に電話で確認をする必要がある場合には、法務省の戸籍情報連携サポートポータルにおいて各市区町村に情報を共有しているところであり、これに基づいて市町村間で電話による確認がされることがあると承知をしております。  戸籍事務は国民生活の基盤に関わるものであって、広域交付に係るトラブルが発生しないよう万全を期すとともに、今後も、市区町村と緊密に連携して、正確な戸籍情報の提供に努めてまいりたいと考えております。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 戸籍の広域化の方は、恐らく今いただいた答弁以外のものでもシステムトラブルということが起きていると聞いていますので、そちらの方も速やかに改善をしていただきたいと言っておきます。  次に、オンライン接見です。  民事訴訟手続のデジタル化に関する改正民事訴訟法が五月二十一日に全面施行となりました。裁判所のデジタル化は道半ばというところではありますが、今地方を中心に急ぎ実現してきているというところです。これが、刑事手続における被疑者、被告人の防御権を保障し、地域間格差を是正するためにも、弁護士と面会するオンライン接見の法制化と全国導入も必要だというところです。  日弁連も長らく実現を求めているものではありますが、私の地元北海道においては、広大な面積であり、警察署や拘置所まで接見に行くとしても、移動距離が大変あります。しかも、公共交通機関が限られており、どんどんどんどん減便になったり廃線になっているので自分で長時間運転していかなきゃいけないですし、雪が降るので、雪になるともっと大変だというところです。  行きたくても行けないという実態があるので、技術的には十分可能であると思うんですが、法務大臣に、警察との関係も含めて法制化を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えをいたします。  いわゆるオンライン接見につきましては、法制審議会において、全ての刑事施設等でオンライン接見を実現する、できる見通しがないのに権利化してしまうと、大部分の施設において被疑者等が法律上認められた権利を行使できないという状態が長期にわたって続くことになるといった課題が指摘されたところでございます。  他方で、オンラインによる外部交通については、事務的な運用上の措置として、従来から一部の地域において、検察庁や法テラスと拘置所との間で実施してきておりまして、現在、弾力的にその実施の拡大を図るべく、関係機関及び日本弁護士連合会との間で協議を実施しているところでございます。  法務省といたしましては、必要性の高い地域において迅速に環境整備を行うことが必要であると考えておりまして、引き続き日弁連等と協議して取組を進めてまいりたいと存じます。  その上で、いわゆるオンライン接見の法制化については、情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律の附則や附帯決議の趣旨を踏まえ、この取組の進捗状況も見ながら不断に検討していきたいと考えております。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 本当にすごく大変なんですね。今朝の新聞でも、弁護士登録の方はいるけれども、やっぱり地域間格差が激しいということも報道されていました。一日でも早く、全国一律というわけではなくて、やはり地方には本当に必要な制度だと思いますので、進めていただきますように重ねてお願い申し上げます。  次に、コロナ後遺症についてお伺いをいたします。  二〇二四年三月をもって新型コロナウイルス感染症の治療に係る公費負担は終了し、通常の保険診療となりましたが、今なお新型コロナウイルス感染症に罹患した後の症状、いわゆる後遺症に悩まされている患者の皆さんは多くいらっしゃいます。  コロナ後遺症への支援として厚労省が現在行っているもの、決算ですので、二〇二四年度における実績をお伺いします。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  罹患後症状の患者が対象となり得る支援制度としましては、労災保険給付や傷病手当金等があり、これらにつきましては、厚労省ホームページや新型コロナウイルス感染症診療の手引きの別冊である罹患後症状のマネジメントにおいて、支援制度に関する情報を周知しているところでございます。  お尋ねの支援実績につきましては、各制度におきまして、新型コロナの罹患後症状であることを直接的な給付の要件とはしておらず、各制度の給付要件に該当するかどうかによって給付の有無を判断しているため、正確な実績を把握することは困難でございます。  その上で、令和六年度に厚生労働科学研究により行ったアンケートによる実態把握調査におきましては、罹患後症状が十二か月以上持続した者で何らかの支援制度を利用していた者の割合は約一〇%でございました。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 一〇%となると、ちょっと低いかなというふうに思うところです。  厚生労働省としても取組をしていることは存じておりますが、一方で、全国コロナ後遺症患者と家族の会が五月十四日にも要請書を提出しております。残念ながら、診療体制の課題があるというところです。  これも以前から指摘をしているところですが、少なくとも都道府県に一か所以上整備してもらいたいということへの受け止め、大臣も御存じのとおり、罹患後の症状が発出している方は遠くまで通院ができる状況にはない方がいらっしゃいます。しかも、御自身が就業困難であったり、お子さんなど家族が後遺症で自宅での看護が必要などの理由から仕事を辞めたり、就業を抑えているということから、経済的にも困難な状況にあります。せめて近くで受診につなげることができる、しかも専門的知識がなければなりません。  再三にわたって要望をしていることではありますが、時間が経過し、ますます忘れ去られているんではないかと皆さん心配しておられます。大臣、診療体制の強化、取り組んでいただけないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 新型コロナウイルスの罹患後症状に悩まれている方については、まずはかかりつけ医や地域の医療機関等に適切につなぐことが重要だと考えています。  現在、厚労省のホームページ上で、各都道府県における罹患後症状に悩む方への診療を実施している医療機関を公表しております。また、医療従事者向けとして、診療の手引きにおいて、罹患後症状に悩む方への適切な対応について周知をしているところです。  罹患後症状につきましては、国内外で様々な研究が行われておりますが、いまだその病態は解明されておらず、予防、診断、治療法も確立していない状況にあると承知をしておりますが、最新の専門的知見の周知と併せ、引き続き、罹患後症状で悩む方々の実態把握、また、これらの方々が地域で適切な医療機関、そこにつなぐ取組をしっかり進めていきたいと考えております。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 本当に、まずはかかりつけ医と言われるんですが、なかなか分かりづらいんですよね。それで、違うんだと言われてしまって、どうしようもなくて困っている方がたくさんいるので、やはりこの体制をつくっていくということが重要であると考えています。  東京感染症対策センターが作成し、公開しているコロナ後遺症ポータルのハンドブックや啓発資料を厚生労働省としても把握しているとは思いますが、当事者の皆さんからは、こういった啓発資料が活用しやすい実践的な内容となっているといった声があります。  先ほどの質問にも通じているんですが、残念ながら適切な医療に接続できていないコロナ後遺症が学校や職場でも理解が薄い中で、少しでも生活しやすい環境をつくるためにも理解の醸成というのは欠かせません。東京都での取組ではあるものの、こういった分かりやすいものを厚労省としても発出していただきたいですし、文科省や労働を所管する担当者とも連携をし、全国での周知を急ぎ図っていただきたいんですが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 厚労省におきましては、医療従事者以外の方に向けまして、罹患後症状について解説をした動画やリーフレット等を作成をいたしまして、ホームページに掲載をしております。また、新型コロナウイルス感染症診療の手引きにおいて、産業医やかかりつけ医等に向けて、職場復帰支援を行うためのポイントを記載をし、周知を行っているところです。また、文科省とも協力をいたしまして、各自治体に対し、教育機関等に罹患後症状に関する情報提供を十分に行うよう通知をしているところでございます。  こうした取組を更に進めて、新型コロナの罹患後症状で困難を抱える方々の不安や負担を軽減できるように取組を進めていきたいと考えています。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 ありがとうございます。引き続きしっかりと連携を取って、理解の醸成に努めていただきたいです。  コロナ後遺症に関する適切な治療方法についてもお伺いをいたします。  新型コロナ後遺症として、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群や線維筋痛症に似た激しい全身の倦怠感や全身の痛みが長期化するケースが報告されていると承知しております。これらは、ウイルス感染が契機となって免疫や自律神経に異常が生じることで発症すると考えられていますが、現時点ではまだ明らかになっていないところもありますし、特効薬もなく、対症療法が中心となっています。  この神経免疫分野における研究、治療薬開発や臨床試験の推進は、コロナ後遺症のみならずワクチン副反応の方々にも共通するものもあると承知しています。とっても重要なんです。厚労省としても、予算を付けているとは承知しておりますが、更にこの治療に向けた予算を拡充する必要があるとは考えます。  大臣、患者や家族の苦しみを少しでもなくすためにも、治療に向けた取組を促進していただくようにお願いしますが、このことについて御答弁をお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、厚労省では、令和三年度から継続して、AMEDにおいて罹患後症状の病態解明や検査、治療薬を含めた治療法の開発に取り組んでおりますが、しかしながら、現在も有効な治療法の開発には至っていないのが実情です。  また、令和二年度から、厚生労働科学研究において、罹患後症状に悩む方々の実態把握、またリスク因子等の調査研究などを行っております。その結果から得られた知見を先ほどの手引きに反映をしているところです。  また、今御指摘がございました神経免疫症状に焦点を絞った調査項目を令和五年度の調査より加えるなど、関連疾患との関連性、これを含めた科学的知見の蓄積にも努めているところでございます。  引き続き、必要な予算や体制をしっかり確保して罹患後症状の研究などを進めていきたいと考えています。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 国としても一生懸命やっていただいているとは承知しておりますが、やっぱりこの分野においての研究開発というのが、どうしても予算不足というところもありますので、引き続き患者に寄り添って対応をお願いいたします。  次に、福祉的就労支援制度についてお伺いをいたします。  障害福祉サービス等報酬の一つとして、一般就労への定着に向けた継続的な支援体制が構築されている事業者を評価する就労移行支援体制加算があります。二〇二四年度報酬改定により、同一利用者につき過去三年間に加算の算定実績がある場合に原則として実績人数に算定できないとされましたが、大阪市が二〇二四年度、二〇二五年度に加算を届け出た全二百七十一事業所を調査した結果、三十四事業所で加算要件に抵触する可能性のある同一の利用者名が確認されたと報道されています。  このグループ会社の傘下の事業所は、障害者の就労支援の加算金制度を濫用して、大阪市から約七十九億円、関西を中心とした他の七十五市町村から約七十一億円を受け取ったとなっています。大阪市は、四事業所の指定を五月一日付けで取り消し、障害者総合支援法に基づく不正受給のペナルティー額を含め計約百十億円を返還請求しています。  厚生労働大臣として、この事案に対する受け止め、不適切な算定が可能な制度設計となっていたことについてどのように対応していくのか、お伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、御指摘の大阪市の事業所において障害福祉サービス費の不正請求に伴う指定取消処分がなされる事案が発生したことは、極めて遺憾だと考えています。  御指摘の就労移行支援体制加算は、障害者の一般就労への定着に向けた継続的な支援体制が構築されている事業所を評価するものですが、今委員から御指摘のありましたとおり、令和六年度報酬改定においては、原則として同一の利用者について過去三年間で複数回算定することはできないこととするとともに、令和八年度の報酬改定において、加算の算定対象にできる人数について事業所の定員数を上限とするなどの必要な見直しを行ってまいりました。  令和九年度の報酬改定に向けましても、サービスの質の確保に向けて、事業者の事業運営の状況などを踏まえ、必要な対応を検討していきたいと考えています。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 大阪市ではチェック機能が働いて発覚した事案でございますが、全国で同様のことは生じていないのでしょうか。少なくとも北海道でも不正受給が報道されています。  残念ながら、悪用されやすい制度設計となっていたことは遺憾ですし、こういった不適切加算による過大支給が、本来活用されなければならない利用者の支援への質への影響が出てしまっていないのか、予算執行に与えた影響を検証すべきではないかと考えますが、大臣にお答えをお願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 事業者による障害福祉サービスの提供が適切に行われないことによりまして、利用者が必要な支援を受けることができず、また、そうしたサービスに公費が過大に支出されることは極めて問題だと考えています。  厚労省においては、令和八年度に、先ほど、人数上限の設定等の適正化を図りましたが、さらに、昨年十一月には、指定権者に対し就労系サービス事業所の適切な運営に向けたガイドラインを発出をいたしまして、事業所の新規指定や指導業務の適切な実施を依頼をしているところであります。  引き続き、各種調査あるいは関係者へのヒアリングなどを通じまして、障害福祉現場の実態を丁寧に把握をしていきたいと考えております。そうしたことで、事業者による支援が適切に実施をされるように、必要な対応は検討していきたいと考えています。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 引き続き、そういったことをしっかりチェックしていくということが重要です。  時間がなくなったので要望だけにしておきますが、北海道の就労継続支援B型とかA型においても、残念ながら不正な受給が相次いで発覚をしております。私は、やっぱりチェックする国とか自治体の職員も増やしていかないと、監理というか、そういうものができないのではないかと考えておりますので、そういった人数を増やしていくということもお願いいたします。  最後になると思いますが、しっかりと、就労支援事業者もいます、良質なところもいますし、現場で働いている方々、職員の皆さんは一生懸命やっています。しかし、支援する側の賃上げができるような、障害福祉サービスで働く人たちの賃上げができるような状況にありません。  就労支援は、共生社会の実現としても重要でありますし、基本的人権に関するものであります。障害福祉サービスを支える側の処遇改善についての必要性を大臣はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 障害福祉分野の職員の処遇改善については、累次の取組を講じてきた結果、賃金は改善をしておりますが、他産業とはまだ差がある状況であります。また、人材不足も厳しい状況にありますので、障害福祉分野の職員の処遇改善は極めて重要だと考えています。  このため、令和七年度の補正予算、また、令和九年度定例改定を待たずに行いました令和八年度の臨時の報酬改定などを実施をしてきたところでございます。  その上で、令和九年度の定例改定においても、障害福祉分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保、こうしたことを図る必要があるという認識の下で、障害福祉サービス等事業者の経営状況をしっかり把握をした上で、事業所の生産性向上や協働化のための取組と併せ、物価や賃金の上昇などを適切に反映するための対応、実施をしていきたいと考えています。

岸真紀子 立憲民主・無所属

○岸真紀子君 本当に現場の皆さん、一生懸命障害者の皆さんを支えたいと頑張っておりますので、引き続き予算付けも含めてお願いし、質問を終わります。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 立憲民主・無所属の郡山りょうでございます。  今回、決算委員会初めての質問となります。委員長を始めとする理事会の皆様、そして委員の皆様、このような……(発言する者あり)緊張していますか、このような機会をいただき、ありがとうございます。  また、平口法務大臣も初めての質問となります。よろしくお願いいたします。また、上野厚労大臣におかれましては、いつも質問をぶつけさせていただいております。政府参考人の皆様を含めて食傷ぎみだと思いますが、どうか最後までお付き合いいただければと思います。よろしくお願いいたします。  引き出しも少ないので、早速質問に移ってまいりたいと思います。  まず、第一問目の質問でございます。司法通訳の充実に向けた課題についてお伺いしたいと思います。  法廷通訳人なんですが、平成二十六年から令和六年の十年間にかけて約一八・一%減少する一方で、通訳翻訳人付外国人被告は倍増しているような状況でございます。  そんな中、二〇一一年の十一月に、覚醒剤の営利目的譲渡の疑いでフィリピン国籍の女性の方が取調べを受けるということになりました。その中で問題があったのが、誤訳をしてしまったという問題でございます。  捜査機関が証拠としたタガログ語メッセージが誤訳になったんですが、これ、タガログ語のスラングであるにもかかわらず、捜査機関側の和訳であだ名に置き換えられたというところでございます。通訳人はそのスラングの意味を確認し、その回答をそのまま反映をし、原文の忠実訳を怠って、結局判決を受けたんですが、その後、これ無罪ということで、誤訳が認定されて無罪となりました。この方、二年以上勾留期間があって、子供とも一年以上会えていないということで、ある意味人生が変わったような大きな問題になったということございます。  そこで、大臣に伺いたいと思います。  この問題については、先ほど説明した需給ギャップが誤訳、誤審を生む構造的な土壌になったと考えていますが、大臣はこの事態をどのように認識していらっしゃるでしょうか。お願いします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えをいたします。  お尋ねの件について、個別事件における裁判所の判断や、警察及び裁判所における通訳人確保の取組に関わる事項に関しては、法務大臣としてはお答えすることは差し控えたいと思います。  その上で、一般論として申し上げれば、適切な刑事手続の実現のためには、有能な通訳人を確保することは不可欠でございまして、検察庁においては、平素から有能な通訳人の確保に努め、各地検が通常必要な言語及び人数を確保した上で、外国人の取調べについて適切に行っているものであると承知しております。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  そうですね、ただ、これ、なかなか法廷通訳人の方たちの処遇というのが、恐らく希望される方、需給ギャップにつながっているのかなとは思うんですよね。  法廷通訳人の報酬なんですが、事前翻訳時間が含まれておらず、公的な資格制度も、民間の資格ということで存在しないんですね。責任の重さに見合った処遇改善が必要ではないかと思います。恐らく、処遇の額が一時間当たり一万五千円というデータも出ております。やはり、アメリカやオーストラリアに倣った公的資格制度の整備が必要だと思いますが、政府の検討状況を伺います。お願いいたします。

内野宗揮 法務省大臣官房司法法制部長

○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。  外国人である被告人や当事者の権利を保障しつつ適正迅速な裁判等を実現すること、これは裁判を受ける権利の保障の観点からも重要なことでございまして、有能な通訳人を確保し、正確な通訳が行われることが必要であると考えておるところでございます。  その上で、お尋ねの法廷通訳人の通訳料につきましては、刑事訴訟費用法、刑事訴訟費用等に関する法律及び民事訴訟費用等に関する法律に基づきまして、裁判所が相当と認めるところによるものとされており、事件ごとに事案の内容や複雑さ等を考慮して通訳料を決定しているものと承知しております。  また、法廷通訳人の質の向上につきましては、現在、裁判所において研修やセミナーを行ったり、実際の通訳人の選定に当たっても事件内容に個別に応じて適切に運用しているものと承知しておるところでございます。  したがいまして、法廷通訳人の通訳料や質の確保につきましては、いずれも裁判所の運用、判断によるところがございますところ、委員御指摘の質の確保に向けての選択肢の一つである公的資格制度についても、裁判所の運用状況、これを注視しつつ慎重に検討していくべきものと考えておるところでございます。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  法廷通訳というのはすごい責任が重いのではないかなと、その人の人生も決めてしまう。本当に誤審はあってはならない中で、できたとしても生計が立てられないような報酬だと、この責任の重さがある以上、やりたがらないと思いますし、また、片手間でもできるものではないと思うんですよね。  例えば、やっぱり全国統一の資格、倫理規定もありませんし、各機関の研修、教育も不足しているような状況です。また、通訳人が自白を促すのも仕事と誤解したまま活動するケースも存在していると。また、警察官から説得してほしいと頼まれた際に、断れるかどうかも問われる場面がある中で、やはりこれ、民間団体任せの養成体制から国が責任を持つ仕組みの転換が必要かと思いますが、大臣、こちらについてどのような方向性を考えているのか、教えていただけたらなと思います。お願いいたします。

内野宗揮 法務省大臣官房司法法制部長

○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。  先ほどの答弁でも申し上げましたところでございますが、委員の問題意識にございます正確な通訳、これをしていくこと、これ極めて重要なことだと考えているところでございます。  ただ、今申し上げましたとおり、現在、裁判所において様々なセミナーを行ったり、通訳人の能力に対応して、また個別の事案に対応して人選を柔軟に行っているという実情がございます。  したがいまして、やはり御指摘の問題意識、これは我々も問題意識としては共感するところはあるわけでございますけれども、まずはこの裁判所の運用状況、これを注視しつつ、制度としては慎重に検討していくべきものであると考えておるところでございます。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  ただ、これ、AIで代替することも、結構法的概念の理解が不可欠なので難しいというところもあるんですよね。やはり、国がちゃんと公的資格をつくって責任体制を持つということが大事だとは思うんですが、大臣、改めて大臣にお伺いします。今後、公的機関、考える予定はございますでしょうか。お願いいたします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) 御指摘の点は非常に大事なポイントになると思いますので、よく検討していきたいと、このように考えております。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 大臣、ありがとうございます。是非、今後前向きに検討をしていただいて、誤訳がない正しい取調べからの判決というか、そういった形で進めていくような形にしていただきたいと思っております。  続きまして、過去最多となった医療機関の倒産、休廃業等と、あとは室蘭市民病院についてお伺いしたいと思います。  まず、令和七年の医療機関の倒産は過去最多六十六件、休廃業、解散は八百二十三件に達し、一般病院の損益率は令和六年度でマイナス七・三%、深刻な状態です。この連鎖的な経営悪化が地域医療提供体制、特に二次、三次救急の空白域に与えている影響を政府はどのように分析しているのか、お伺いしたいと思います。お願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療機関の経営改善、非常に重要な課題でございます。  これまでからも、そうした観点も含めまして、物価や賃金等の上昇に直面している、そのような認識の下で、令和七年度の補正予算、また令和八年度の診療報酬、またWAMによる無担保無利子の優遇措置、優遇融資などを講じているところでございますので、まずは、こうした支援、しっかりと医療現場に届けるとともに、足下の状況には注視をしながら、必要に応じて的確に対応していきたいと考えております。  地域の医療提供体制につきましては、都道府県が策定をする医療計画に基づいて、医療機関の役割分担を明確化をして、地域において効率的かつ円滑に患者を受け入れる体制整備を進めているところでございまして、国としても、そうした観点で補助金等による支援を行っているところでございます。  経営悪化の状況、これ私どももやっぱりしっかり注視をしていきたいと考えております。実際、その上でもなお仮に経営が悪化をする医療機関が生じた場合には、まず都道府県において必要な情報収集や情報把握、これを適切に行っていただいて、関係機関と連携をしながら、地域医療に空白が生じないように、救急医療の問題も含め空白が生じないような調整が図られることが必要であると認識をしておりますので、国としても、こうした対応が円滑に行われるように、必要に応じて助言や支援を行っていきたいと考えています。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  今日から診療報酬の改定、先ほど、かまやち委員からも言及があったわけでございますが、今回の診療報酬の改定については、二六年度二・四一、二七年度三・七七%で、平均三・〇九%という本体の改定率とのことですが、何軒程度の病院に収支改善に寄与するか、試算はされていますでしょうか。また、令和七年補正予算の賃上げ、物価上昇支援五千三百四十一億円の執行状況をお伺いしたいと思います。お願いいたします。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  医療機関の物価や賃金の上昇等への対応としては、これまで、令和七年度補正予算による医療・介護等支援パッケージにおいて賃上げ、物価対応支援を措置するとともに、重点支援地方交付金や、あるいは病床数適正化への支援など、医療機関に対して支援を行ってきております。  その上で、ただいま委員から御指摘いただきましたように、本日から令和八年度診療報酬改定が施行されます。ここでは、三十年ぶりとなる三%を上回る改定率確保した上で、一つやっぱりポイントになりますのは、医療機関等の施設類型ごとの費用関係データに基づいて、物価上昇に対応するための物価対応料の新設を行いました。これは、病院を含めて全ての医療機関で算定をいただくことができます。  そして、救急医療を担う医療機関の特性も踏まえて、物価上昇への対応を行った令和七年度補正予算の効果を減じることのないように、施設類型に応じたきめ細やかな対応を診療報酬改定においても行ってございます。  加えまして、改定率のうち〇・一四%分を使わせていただきまして、高度な医療等を提供する病院への特例的な対応を措置するとともに、特に地域で急性期医療やかかりつけ機能を担う医療機関等の評価を引き上げたところでございます。  これらの措置の積み上げによりまして、病院全体の収支の底上げがなされるというふうに考えておるところでございます。  また、医療・介護等支援パッケージの執行状況でございますけれども、全国約八千病院のうち約七五%に当たります約六千病院から当初いただいた申請に対しましては、三月三十日までに国から給付金の振り込みが完了しております。またさらに、いただいた申請、残りのうち、既に申請を受け付けた約千四百病院にも順次支給するということにしております。診療所などは、五月末までに四十一道府県が申請受付を開始しております。  一刻も早く現場に支援をお届けできるよう、引き続きスピード感を持って対応していきたいと、このように考えております。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  中には、魚沼基幹病院が三年ぶり黒字といういい傾向もある中で、やはり中東情勢もあるし、なかなか老朽化した設備更新ができない中で苦しんでいる医療機関ある中で、北海道の具体例として、室蘭市立総合病院は二〇二八年三月末に閉院をするということでございます。様々、この間、そのほか製鉄記念室蘭病院だったり日鋼記念病院と、三病院といろんな協議会を開きながら調整をしてきたんですが、それぞれのやっぱり選択の中で、決して間違っているとは言えないと思いますし、選択の中で閉院を余儀なくされ、決意をされたということでございます。  その中で、会計任用職員約千人、再雇用先確保が課題となっているんですね。公立病院の民間移行、要は、そこから次のやっぱり医療体制を整えていくには引き続き従事をしていただきたいという中で、やはり従事者の雇用条件、賃金水準の維持について非常に室蘭市自体が困っているんですね。  元々、例えば、そこの補填を埋め合わせるお金があったら閉院には至らないと思いますし、じゃ、どうやって、例えば退職金でその分を補填するのか、じゃ、何年分なんだ、一方で、じゃ、民間に勤められている医療従事者の方については、その差を考えたときにモチベーションを維持できるのかという、いろんな今課題が出てきているわけですよね。  そこで伺いたいのが、まずは、従事者の雇用条件、賃金水準の維持について国の指針だったり支援措置はあるのか、賃金差の補填希望等々は確認はできないんですが、類似事例の対応方針を伺いたいと思います。お願いいたします。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  本年二月に、御指摘のように、赤字経営が続きます市立室蘭総合病院を二〇二七年度目途で閉院し、急性期機能等につきましては製鉄記念室蘭病院に統合する方針が発表され、現在、御指摘にもございましたように、室蘭市、製鉄記念室蘭病院との間で必要な調整や検討がなされているものと承知してございます。  こうした公立病院の経営形態の見直しに関わります国の御指摘の指針についてのお尋ねでございますけれども、総務省、地方の公営病院所管しておられるという意味での総務省におきまして、令和四年三月に持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドラインを策定されておりまして、その中で経営形態の見直しに係る選択肢と留意事項等が示されているものと承知してございますが、委員から御質問いただきました雇用条件や賃金水準の維持に関する内容は確認できませんし、また、経営形態の見直しといたしまして、御指摘にございましたような民間譲渡の事例というのは実際には少ないものというふうに私どもとしても承知しているところでございます。  いずれにいたしましても、まずは、御指摘ございました室蘭市と製鉄記念室蘭病院との間で移動する労働者の方々の賃金等の労働条件について丁寧な調整が行われる必要があり、実際に様々な協議が行われているということは私ども承知しているところでございます。  その上で、私ども厚生労働行政、それから職業安定行政といたしましても、既に市や病院などの関係者とよく連携を図りながら、求職者一人一人の希望に応じたマッチングができるように、管轄する、ハローワーク室蘭になりますけれども、ハローワークにおいて丁寧な再就職等の支援に努めてまいる方針でございまして、既に個別のこういったサービスをという御要望もいただいているところでございますので、丁寧に一つ一つ対応していきたい、このように考えているところでございます。  以上でございます。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  やはり、医療法も改正を昨年末されたことですし、これからいろんなところ、施行されるに当たって足らざるところがあれば改善していただいて、やっぱり地域医療で同じようなケースがないように、また、どうしてもそういったケースがあったとしても、やはり命を守ること、そしてそれぞれの医療従事者の皆様の雇用を守っていく点で是非推進を、私もしっかりと協力していきたいと思いますので、お願いいたします。  続きまして、緊急時における雇用調整助成金の在り方について質問をしていきたいと思います。  令和八年三月の職業安定分科会において、緊急時における雇調金の在り方について報告書案が示されました。報告書からは、特例措置の内容だったり期間を平時のうちから検討しておく必要があると指摘をしています。  コロナ特例を経て約六・五兆円もの支給を行った経験を踏まえ、今後の緊急時の特例措置の在り方について政府はどのような制度設計の見直しを行う方針か、お伺いしたいと思います。お願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) この報告書ですが、過去の雇用調整助成金の特例措置について、経済変動、自然災害、コロナ禍など異例の緊急対応を要する危機に類型化をいたしまして、それぞれの具体例、その効果等の調査や研究分析結果等を踏まえつつ、今後の緊急時における雇用調整助成金の在り方について労政審における公労使の議論を重ね、その方向性や考え方を取りまとめたものであります。  この報告書は、雇用調整助成金の制度設計の見直しを求めるものではありませんが、緊急時の在り方の方向性や考え方といたしまして、危機の状況に応じて段階的な対応を行うこと、在籍出向など別な形での雇用維持支援の有効性も検討すること、公労使の知見に基づく審議会での検討や議論が政策判断に十分反映されることなどとしているところであります。  今後の緊急時に当たりましても、これらを踏まえつつ、必要な雇用維持支援等を適切に行ってまいりたいと考えています。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  実は、五月二十五日の決算委員会で、杉尾委員からの質問によれば、中東情勢による原材料入手困難、価格高騰で事業縮小、休業となった場合、現行制度でも要件を満たせば既に支給対象とのことでした。  この支給要件を満たせばとは、通常の雇調金の、同じ一般的な支給要件を指しているのか、それとも中東情勢に特化した緩和要件が適用されるのか、要件の具体的な内容を明確にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘の要件を満たせばというのは、通常の雇用調整助成金の支給要件を指しております。主な支給要件としては、最近三か月間の生産量等の生産指標が前年同期と比べて一〇%以上減少していること、対象となる労働者が雇入れ後六か月以上の雇用保険被保険者であることなどでございます。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  現時点では雇調金の活用を具体的に検討している事業者が少ないということなんですが、恐らく事業者の皆さん、努力をしていて、この前も厚労委員会の中で言わせていただいたんですが、振替休日、前倒しで振替休日をして、年度の後半に忙しくなったら振り替えた分出勤をするとか、あとは有休消化などの内部での柔軟な対応でしのいでいる段階と考えられるんですね。長期化すれば、こうした内部対応の限界が一斉に訪れて、申請ニーズが急増する事態が想定されます。申請が集中してから対応を始めるのでは、支援が遅れ、雇用が守れない、若しくは会社自体が倒産してしまうことも考えられます。  長期化シナリオを見据えた選定の体制整備について考えをお伺いしたいと思います。お願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今般の中東情勢に係る雇用への影響については、厚生労働省としても、アンテナを高くして、全国の労働局やハローワークなどを通じて、影響を特に受けている可能性のある製造業あるいは建設業を始めとする皆様の声を直接把握しているところであります。  現時点では、雇用調整助成金の活用を具体的に検討されている事業所は少ないわけでありますが、生産ラインの一時停止又は実施を検討しているという声や求人を見送っているというような声も伺っているところでございますので、引き続き状況は十分に注視をして、今後適切に対応していきたいと考えています。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 是非、大臣、私も情報を流していきたいと思いますので、是非今後も対応を前向きに検討していただければと思います。  続きまして、最後の質問となります。  ブラック社労士問題と社労士制度の規律の強化についてお伺いしたいと思います。  先ほど取り上げたコロナ期の雇調金の不正受給が四千五百五十七件、約一千百三十八億円、不正受給をされているんですね。その中で、社会保険労務士、社労士が申請書類の作成代行に関与したとされる案件はどの程度あったか把握していらっしゃいますでしょうか。関与社労士の行政指導、懲戒申立て、刑事告発の状況と併せて実態を明らかにしていただきたいと思います。なお、当該数値が非公表であるならば、その理由と今後の公表方針を伺います。お願いいたします。

村山誠 厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  御指摘の助成金の不正受給に関与いたしました社会保険労務士の関係ですが、まず事実関係としては、都道府県労働局で都度公表しているところでございます。  令和二年十二月から七年十二月末現在までに公表したそうした社労士のうちで、雇用調整助成金の不正受給に関与したのは三十人程度でございまして、件数としては延べ百三十件程度となっているところでございます。  それらについて何か取りまとめて公表しているのかということについて、やっていないとしたその理由ということでございますが、先ほど申しましたように、その都度全て実名も含めて公表しているところでございまして、それらによってきちんとした情報提供、特に事業主の皆さんがこういった社労士を使ったら危ないということについての周知は行き届いているんではないかというふうに考えているところでございます。  なお、不正受給に関与した社会保険労務士につきましては、不正受給を決定した日から五年間、雇用関係助成金の申請をその者が取り扱うものに関しては受理しないということにしておりまして、事業主等に対しては情報提供など先ほどの措置をとっているところでございます。  引き続きしっかりと対応してまいりたい、このように考えてございます。  以上でございます。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  ただ、社労士法第二十五条に基づく懲戒制度の実効性には疑問があるところがございます。先ほど言った懲戒処分件数は、年間二十件から三十件ですかね、程度にとどまっていると。さっき三十人、百三十件ということがございましたが、申立て手続が複雑で、被害を受けた労働者や事業者が利用しにくいとの声もございます。  その中でも、私やほかの議員にも不定期ですが届く御意見と資料がございます。蓄積された実績は、苦情申立ての対象は四十七都道府県七百四十名に上り、修正に応じている社労士はいるものの未解決もあるということなんですね。さらに、その資料によれば、社労士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議ですね、の決議や、社労士法第二十五条四に基づく大臣への申告まで進んだ例は記録上確認できないと拝読することができます。  そこで、お伺いします。  懲戒処分の内訳を定期的に公表する考えはあるか。申立て手続の簡素化、アクセス向上策について政府の見解を伺いたいと思います。お願いいたします。

岸本武史 厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  厚生労働省におきましては、社会保険労務士の不正事案等を把握した場合には、社会保険労務士法に基づき調査を実施し、事実関係を確認した上で、懲戒事由に該当する場合には懲戒処分を行っております。  懲戒処分に関する情報提供、情報公表につきましては、今し方答弁もありましたとおり、懲戒処分を行った際に厚生労働省のホームページを随時更新しまして、そこに処分対象者の氏名、名称や処分対象となった行為などをその都度公表しているところでございます。  懲戒請求について、実際のやり方としましては、請求方法、特段限定はしてございませんで、様式についても定めはなく、任意の様式で、対象となる社会保険労務士の氏名、名称ですとか、懲戒に値すると考える行為、どんな行為があったか、こういったことを書いていただくという任意の様式でございますので、必ずしも複雑なものではないのではないかと考えておりますが、御指摘を踏まえまして、例えば懲戒処分に関する相談先がどこであるかといったことを厚生労働省のホームページに明記するといったことを検討してまいりたいと考えております。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 ありがとうございます。  社労士は、本来、使用者と労働者双方の利益を守る専門家であるはずです。そのために、一生懸命、難関、合格率も低い中、頑張って資格を取られるはずなんですが、ただ近年、私もいろいろ声を聞いているんですが、解雇代行業者への助言であったり書類作成への加担、あとは今話題になっている三六協定の形骸化の支援であったり、ハラスメント調査結果の隠蔽支援など、これがブラック社労士と言われているゆえんなんですが、ブラック社労士的行為が問題視をされています。  社労士法の欠格事由の見直しであったり、職務範囲、倫理規定の強化、特に労働者の権利を侵害するようなそうした行為への明示的な禁止規定の整備について、検討状況、そして前向きにしっかりと動いていく考えはあるのか、伺いたいと思います。お願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、社労士法第一条の二の規定に基づき、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で誠実にその業務を行わなければならないとされているところであります。  こうしたことを踏まえまして、まず、社会保険労務士会において、会員に対して研修の受講を義務付け、労使への公正な対応を含む職業倫理の保持を図るように研修をされております。また、不適切な行為を行った社労士に対しては、会則に基づく注意勧告などを行っているものと承知をしております。  厚労省においては、これらの対応が適切に行われるように社会保険労務士会に対して必要な指導などを行っておりますが、社会保険労務士について労働社会保険諸法令の違反が確認された場合には、立入検査や懲戒処分などを行っているところでございます。こうした制度の適正な運用にこれからも努めていきたいと考えております。  現段階では法改正は検討しておりませんが、引き続き業務が適正に行われるように取り組んでいきたいと考えています。

郡山りょう 立憲民主・無所属

○郡山りょう君 是非、真面目にしっかりと取り組んでいらっしゃる社労士の皆様もいることですので、是非、今後、そういうブラック社労士に対する取締りというか、やはり厳しくしていただいて、労使双方、しっかりと正しく、働き方であったり、様々な就業規則運営できるようにお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、吉良よし子君及び長谷川英晴君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君及び出川桃子君が選任されました。     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 休憩前に引き続き、令和六年度決算外二件を議題とし、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 国民民主党・新緑風会の江原くみ子でございます。  本日は、令和六年度決算に関連し、自殺対策について厚生労働省に対して質疑を行います。上野厚生労働大臣並びに政府参考人の前向きかつ誠実な答弁を期待をいたします。  自殺は、その多くが追い込まれた末の死であり、個人の問題にとどまらず、社会的な要因が複雑に絡み合った結果です。私たちは、一人一人の命の叫びに真摯に耳を傾け、制度の隙間で苦しむ人を一人たりとも見捨てない社会をつくっていかなければなりません。  限られた時間ではございますが、通告に従って順次質問いたします。  まず、令和六年度決算における地域自殺対策強化交付金についてお伺いをいたします。  決算関係資料を拝見しますと、この大変重要であるはずの交付金において約三億円の不用額が生じております。今なお多くの方が自ら命を絶ち、現場では一円でも多くの予算、一人でも多くの人手を求めて必死に活動している状況がある一方で、なぜこの予算が使い切られず、不用額として残ってしまったのでしょうか。予算の見積りが甘かったのか、それとも自治体側が申請しにくいような制度上のハードルや使い勝手の悪さがあるのか。厚生労働省として、この不用額が生じた理由をどのように分析をし、捉えているのか、まず政府参考人の明快な説明を求めます。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  令和六年度の地域自殺対策強化交付金の予算額、これ、当初予算と前年度から繰り越しています補正予算ございまして、両方を足すと五十一億円。返還額も全て足した場合の不用額、これ約六・七億円というふうになっております。  不用額が生じた要因につきましては、主に自治体等からの申請があった後に変更に伴う返還、こういったものがございます。例えば、相談支援のために人員の確保ができなかったですとか、予定した研修や会議に変更があったなどということだというふうに承知をしております。  いずれにいたしましても、自治体、現場、こういったところのニーズにしっかり合ったような交付金にしていきたい、このように思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  そもそも、国の自殺対策に関する交付金は大きく分けて二つ存在しております。自殺対策は成果や効果がすぐにはもちろん測れるものでもございませんが、この二種類の交付金について、国はそれぞれどのような明確な目的意識を持って連携させ、どのような具体的な効果を上げていると分析しているのでしょうか。それぞれの役割分担が重複して非効率になっていたり、逆に、どこからも支援を受けられない隙間が生じたりしていないか、これまでの執行実績を踏まえた政府の自己分析と評価をお伺いをいたします。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  交付金といたしましては、地域自殺対策強化交付金と調査研究等業務交付金、この二種類がございます。  地域自殺対策強化交付金につきましては、地域における自殺の実態及び特性に即した自殺対策等を支援することを目的といたしておりまして、交付対象については、地方自治体や民間団体等に対して交付をすることとしております。効果といたしましては、相談体制の整備ですとか普及啓発等が進んできた、このように認識しております。  もう一つの調査研究等業務交付金、こちらにつきましては、調査研究等の推進により自殺対策の一層の充実を図るということを目的といたしまして、指定調査研究等法人である一般社団法人いのち支える自殺対策推進センターにおける調査研究等の業務に要する費用を交付をしております。効果としては、例えば調査研究や自殺未遂に着目したデータ分析等を基に未遂者支援事業の立ち上げ、改善を進めたというふうに承知をしております。また、全国の自治体や医療福祉関係者に対する研修事業、こういったことも網羅的に実施することにより、地域における実践的な自殺対策の取組の底上げが図られたというふうに承知しております。  いずれにいたしましても、大切な交付金でございますので、重複ですとかまた隙間が生じないようにしっかり考えていきたいと思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  交付金の使い勝手の話にもつながりますけれども、自殺対策を実効性あるものにするためには、何よりも現場のリアルな声、つまり、自治体でしたり日夜当事者に寄り添い続けている民間団体、先ほど来御答弁ございましたけれども、そういった現場のニーズを国がどれだけ正確に酌み取っていくのかということが極めて重要であると考えております。電話相談がパンクしている、SNS相談の相談員の確保が追い付かない、夜間の対応が困難であるなど、現場は悲鳴を上げています。  政府は、これらの自治体や民間団体など、最前線の現場のニーズや直面している困難を具体的にどのようなルートで、どの頻度で酌み取っているのでしょうか。その仕組みと、直近で把握している主要な現場の課題について伺います。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  今先生からも御指摘いただきましたとおり、自殺対策の最前線で御苦労をいただいております自治体あるいは民間団体、こういったところの現場のニーズを把握するということは、その地域の実情に応じた実践的な自殺対策を進めていくに当たって極めて重要であるというふうに認識をしております。このため、国におきましても、自治体、民間団体、関係団体、学識経験者等を構成者とする自殺総合対策の推進に関する有識者会議、こういったものを開催し、自殺対策の実施における現場の実情や課題等を伺っているところでございます。  また、自治体との連携強化、こういった観点から、先ほど申しました一般社団法人いのち支える自殺対策推進センターにおきまして、全国の担当者向けの連絡会議、また全ての地域においてブロック会議、こういったものを開催し、自治体等との意見交換を行い、対策の進捗状況や課題の把握に努めているところでございます。  さらに、民間団体とも様々な機会を捉えてヒアリングや意見交換を実施しているところでありまして、例えば、大規模な全国的な団体とは例えばもうそれこそ二週間に一回の頻度で意見交換を行ったり、また定期的に意見交換の場を設けたりしているところでございますし、また視察に私どもお邪魔をさせていただくところもございますので、そういったときには相談員の方から直接話を聞くとか、また学会とか関係団体のイベントもございますので、こういったものにも積極的に参加をし、対応をしているところでございます。  引き続き、現場のニーズの把握に取り組み、自治体や民間団体などの様々な関係者との連携の下、自殺対策の推進に努めていきたいというふうに思っております。  課題といたしましては、いろいろなことを言われていると思いますけれども、昨今ですとやはり子供の関係が、結構自殺者数も増えておりますので、そういったところに対してどういうふうにアプローチしていくのか、こういったところが重要だと思っております。  全体といたしましては、かつては三万人自殺いましたが、今は二万を切っているという状況で、経済の状況とかいろんな状況あると思いますが、やはり今は子供の部分のところをどういうふうにしていくのか、こういったところを現場の方々とよくお話をしながら進めていきたいと思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。いろいろなチャネル、いろいろな団体といろいろな意見交換をしてくださっているということは認識をいたしました。引き続いてよろしくお願いをいたします。  ただ一方で、現場の声を踏まえて懸念されるのが自治体間格差の問題であると思っています。実際、自殺対策の推進に当たっては、お住まいの地域によって受けられる支援の手厚さとか相談のしやすさなどに格差があってはならないと考えます。どこに住んでいても、命の危機に瀕したときにはひとしく迅速な公的支援につながれるべきだというふうに考えます。しかし、実際には、財政力のある大都市圏や、首長、担当部局が極めて熱心な自治体であったり、先進的な取組が進む一方で、財政難や深刻な人手不足に悩む地方自治体では最低限の啓発活動にとどまっているケースなども見受けられます。  厚生労働省として、この自殺対策における自治体間格差の現状についてどのような実態を把握し、そしてどのように認識をされているのか伺います。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  地域における自殺対策につきましては、各地方自治体において地域の実情に応じて地域自殺対策計画が策定され、この計画に沿って実施をされているところでございます。  まず、自殺の状況ですとか自殺に関連すると指摘されている様々な状況、こういったものは地域によって異なっております。また、自殺対策は、自治体が中心となって実施されているほかの例えば精神保健ですとか福祉等の関連施策とも非常に関連が深いということもございます。さらには、自殺対策を担う自治体の組織に違いがあるというふうなことがある中で、地方自治体においてこうした地域の実情に応じた対策を講じていただくとともに、その内容に違いが生ずる部分も出てくるというふうに認識をしております。  これ、この自殺対策に限らず福祉施策も医療施策でも同様でございますが、やはり都道府県、市町村、そういったところが地域の実情を非常によく分かっていらっしゃる、その中で施策を打っていただく中において若干やっぱりそういった差が出てくるところがあろうかとは思いますが、一方で、国としてもそういったことをなるべく平準化していくように様々な支援に努めているところでございます。  例えば、相談の話についてお話をさせていただければ、国の方で、夜間帯も含めて全国規模で電話、SNS相談を行う民間団体に対して補助金を交付して、相談事業や相談員の研修などの活動を支援する、こういったような取組を行っているところでございます。  いずれにいたしましても、やっぱり地方自治体が施策の中心になるというところはやむを得ない部分もあると思っておりますが、そういったことについて国もしっかりと支援をし、地方のそれぞれの自治体の中で施策に差が大きく生じないようにしていきたい、このように思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  悩みを抱えた方が最初に頼るプラットフォーム、先ほど来からありましたけれども、相談事業についてございましたが、それが相談事業であると思います。  相談事業というものは、先ほど全国規模の団体の皆さん方に補助金などを出しているというお話もございましたけれども、やはりそこも、現場の職員とかボランティアの皆さん方の熱意とか、その自治体の予算規模によって実施状況などやっぱり違うんですよね。もちろん、その背景となる状況も違うので一概にはもちろん捉まえられませんけれども、そういった相談できる環境を整えていくのも国の責務であるというふうに考えております。  そこで強調したいのは、命を救うためのセーフティーネットが現場の誰かの善意とか個人の責任感の下で辛うじて成り立っているような現状はやはり改善していかなければいけないと思います。善意や熱意への依存は、一歩間違えれば現場の共倒れを招きますし、何より制度としての持続可能性がないと考えます。これは、仕組みとして担保されなければならないものであると考えています。  とりわけ、人が孤独や不安に最もさいなまれて、希死念慮といいますが、死にたいとか消えてしまいたいという高まり、そういうものが高まりやすいというのは、夜間であったり、深夜、早朝の時間帯です。  しかし、先ほど全国規模の団体にそういったものも出しているというお話ではありましたけれども、多くの自治体の相談窓口は、平日の日中であったりですとか、夜間対応があっても週に数日であったり数時間というような状況も散見されているところでもございます。こういった命に直結する相談事業は、夜間も含めて三百六十五日二十四時間、全国どこからでも一律にアクセスできる体制が整備されるべきだと考えます。  現在のこの不均等な状況に対する政府の認識と見解を伺います。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  やっぱり相談の対応につきましても、地方、地域のそれぞれの特性に応じた対応と併せて全国でしっかりやっていく部分、こういったものもあろうかと思っております。  先ほど地域自殺対策強化交付金のお話しましたが、こういった中では相談体制の整備、こういったことも行っているところでありますし、また、ちょっと繰り返しになって恐縮でございますが、夜間帯も含めて、先生おっしゃるように、確かに自治体の中では夜間はやっぱり対応していないというところもございますので、そういった夜間帯も含めて全国規模で電話やSNS相談を行う民間団体、具体的に言えば、日本精神保健福祉士協会さんですとか日本公認心理師協会さん、こういったところに依頼をする形で夜間対応も実施しているところでございます。そういったところに対して、交付金、補助金、こういったものを交付しているところでございますし、そういったものをしっかりとしていきたいと思っております。  やはり、何というんですか、やっぱり自殺したいといいますか、その衝動、困っていることというのは、二十四時間いろんな場面で出てくるということだと思っておりますので、そういった意味でいえば、そういった方に昼も夜もないということでございますので、夜間も含めてしっかり対応できるようにしていきたいと思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。  もちろん、国と地方自治体の役割というのをしっかり分けておられますので、そういったところも隙間がないような形で目くばせいただければというふうに思います。  質問を一問飛ばしまして、地方の現場が抱えるもう一つの切実な構造問題について指摘したいと思います。  地方自治体においては、法律や国の通知に基づいて設置が求められるような○○会議とか○○協議会とか、いろいろそういった法定、任意の組織が最近特に多いなというふうに感じております。もちろん、自殺対策に関わるものだけではなくて、困窮者支援であったり、児童虐待であったり、障害者、高齢者、医療連携など、厚生労働省所管だけでも多分数え切れないほど会議体の設置、それに伴うPDCAサイクルの構築、様々な事務作業が求められているんだと思っております。  地方、特に小規模な市町村の福祉部局は、マンパワーの面でも、あらゆる面で完全に手いっぱいであるような現状がございます。会議のための会議であったりとか、計画策定のための事務作業に追われて、本来最も注力すべき住民への直接的な支援やアウトリーチに割く時間が奪われているというのも見て取れます。どこかでこれらの会議体をスクラップ・アンド・ビルド、あるいは統合して整理するとともに、財源や専門人材の確保については国が責任を持って丸ごとケアする仕組みに転換しなければ、地方の施策はこれ以上進んでいかないのではないかと危惧をしております。  せめて、まずは、厚生労働省の所管する分野だけでも、現場の負担感のために、これらが乱立する会議とか協議体の整理や簡素化に手を着けていただきたいなというふうに思っているのですが、政府参考人の前向きな答弁をいただきます。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) まず、自殺対策関係でございますが、地方自治体や関係機関、関係団体等を構成員とする会議体といたしましては、地域自殺対策計画を策定するために、医療、保健、生活、教育、労働、こういったところに関する相談機関、さらには様々な分野の関係者が参画する自殺対策連絡協議会、こういったものがございます。また、これ以外に、改正自殺対策基本法に基づき新たに設置される子供の自殺対策に係る協議会がございます。ほかには、やっぱり関連する会議ということで、自殺対策そのものではございませんが、孤独、孤立の関係ですとか要保護児童の関係とか、そういったものがございます。  これらの協議会につきましては、合同開催などの工夫により一体的に運営されているケースもあり、新たな協議会の設置に当たっては関連する会議体の活用も可能であることを示し、周知をしていきたいという、周知をしているところでございます。  ちょっと自殺対策とは離れますが、私ども今、社会福祉法等の改正案を国会に出させていただいて御審議をいただいておりますが、その中で、福祉人材の確保の関係で都道府県に協議会というものの設置をお願いしております。あわせて、生産性向上の関係で協議会もお願いしているところでございますが、こういったものについては、一つの会議体、プレーヤーが同じであれば一つの会議体で二枚看板でやっていただいても構わないということもしっかり周知していこうと思っております。  いずれにいたしましても、引き続き、ガイドライン等を通じた周知を行うとともに、今後も、地方自治体での会議体の運営状況、御意見、こういったものも伺いながら、地方公共団体の負担に配慮して効率的な運営ができるように努めてまいりたいと思っております。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。  これまで、交付金の執行状況から現場の負担、自治体間格差、国の主導権の必要性について議論をしてまいりました。最後に、上野厚生労働大臣に総括としてお伺いをいたします。  我が国の年間自殺者数は、平成十年代から二十年代前半にかけてピーク時である、先ほど来からありましたけど、三万人に比べれば、関係各位の御努力によって少なくなっていることは事実です。しかし、依然として年間約二万人もの尊い命が自ら命を絶っているという事実がございます。これは決して小さな数字ではないと考えます。毎日五十人以上の方が亡くなっている計算にもなります。  特に配慮すべきは、子供の自殺が近年高止まり、あるいは増加傾向にあるということでございます。未来ある子供たちが学校や家庭で真剣に悩み、誰にも頼れずに絶望して命を絶つということは、本当に痛ましく、社会の敗北と言わざるを得ないと思います。  さらに、単身世帯、いわゆるお一人様も全世代で、全世帯で急増しています。社会的孤立や孤独は、経済的困窮や病気とも結び付いた際、本当に深刻な希死念慮に直結し得る最大の引き金となります。  時代の変化とともに自殺をめぐるリスクや背景は変化しており、自殺対策は、過去の成功体験にとらわれることなく、今後も引き続き最重要課題として強力に推進されなければならないと思っています。  年間の二万人の命、とりわけ子供たちの命を守るため、そして孤独、孤立を深めるお一人様を救うために、大臣のトップとしての力強い答弁と決意を伺いたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘のとおり、令和七年の自殺者数は、統計開始、昭和五十三年以来過去最少となっております。一万九千百八十八人ということでございますが、依然として年間約二万人の方が自殺に追い込まれていることや、小中高生の自殺者数が五百三十八人と過去最多となっていることを大変重く受け止めているところであります。  こうした状況からも、自殺対策は引き続き非常に重要でありまして、自殺対策基本法や第四次自殺総合対策大綱を踏まえ、関係省庁等と連携をし、政府一丸となって誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指してまいりたいと考えております。  委員から御指摘のありました自治体間格差の問題や、あるいは誰かの善意に頼るのではなくて制度的な担保が必要だというお話はまさにそのとおりだと思いますので、そうした点もよくよく重視をしながら取り組んでいければと考えております。  また、議員御指摘のとおり、孤独、孤立の影響も指摘をされておりますので、そうした関連施策との関係、こうしたことも十分に意を用いて取り組ませていただきたいと考えています。

江原くみ子 国民民主党・新緑風会

○江原くみ子君 ありがとうございました。  以上で質疑を終わりにします。ありがとうございました。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏と申します。  日頃は農林水産委員会の所属で鈴木農林水産大臣に質問をさせていただいておりますが、本日は、決算委員会の場をお借りをして、上野厚生労働大臣に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。全問い、私の地元の方からお伺いした意見を基に作っている質問でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。  まずは、国民健康保険についてお伺いをいたします。  こちら、先日、予算委員会でも上野大臣にもお伺いをしたんですが、そのときちょっと時間が少なかったので、今日改めて少し腰を据えて質問させていただければと思っております。  まず、前提として、国民健康保険、これは世帯単位での設計となっておりますが、その理由についてお伺いをできますか。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  国民健康保険制度につきましては、委員御案内のとおり、ゼロ歳から七十四歳までの、また職業的にいっても、無職の方や農家やその他の自営業、フリーランス、小規模個人事業所の従業員の方、年金受給者など、様々な就業、生活形態の方が加入されております。その加入者お一人お一人を被保険者として位置付け、応能負担、応益負担の観点から保険料を負担いただいています。  その上で、こうした様々な被保険者が加入されていることから、保険料納付については世帯を単位とし、そして世帯主に納付義務を課すこととしてございます。そのため、保険料の算定に当たっては、応能負担と応益負担の観点から、世帯の人数や世帯の所得を勘案しているものでございまして、これによって負担の公平性を確保することとしております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  今御答弁をいただいたとおり、世帯単位での加入となっておりまして、人数当たりに保険料が掛かってくる制度になっております。  元々、やっぱり農家であったり自営業の方、こういった方が世帯として勤務をされている、そんな背景から、設計当時、世帯単位で加入をするというものになったわけでありますが、現在は働き方も多様化をして、フリーランス、それぞれエンジニアの方であったりデザイナーの方であったり、それぞれ夫婦別々に個人事業主として働いていらっしゃる方もいらっしゃいますし、また時代によって、片親で子供を育てながらフリーランスをされている方もいらっしゃいます。そうした中、国民健康保険、人数当たりやっぱり掛かってくるので、子供が生まれると自動的に保険料が増えるというような制度になっております。  現在、未就学児の均等割保険料は五割軽減措置とられております。先週可決をしました健康保険法等の改正におきまして、これが高校生年代まで拡充をするということで、私も一歩前進だなというふうに思ってはおりますけれども、ただ、本音を申し上げれば、そもそも子供に保険料が掛かるという時点でこれはどうなのかというふうに思っております。特にこの少子化の中、いかに安心して子供を産み育てられるかということが待ったなしの最重要課題となっている中におきまして、この国民健康保険の加入世帯、これは子供が生まれると世帯主に掛かる保険料が増えるという中で、極めてこの制度のはざま、見直しのはざまに取り残されている重大な事例であると私は認識をしております。  そうした中、なぜ子供にも人数当たりで保険料が課される仕組みとなっているのか、その背景を御説明ください。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  一部、先ほどのお答えと重複する部分がございますが、国民健康保険においては、加入者お一人お一人を被保険者として、それはお子様も含めてひとしく保険給付を受ける権利があるというふうになっております。また、無職の方も含めて多様な方が加入し、所得の形態も様々である中での負担の公平さを確保する必要があることから、世帯の所得のほか、応益負担の観点から、子供も含めた世帯の被保険者の人数に応じた均等割保険料を負担いただくこととしているものでございます。これは基本的な考え方でございます。  その上で、先ほど委員からも御紹介賜りましたように、この均等割保険料については、そもそも子供だけに限りませんけれども、所得の低い世帯に対してはその所得に応じて二割、五割又は七割の軽減を行った上で、子育て世帯への経済的負担軽減の観点から、現在、未就学児の均等割保険料を更に半額軽減しているところ、先週、今国会で成立していただきました健康保険法の改正法におきましても、対象年齢を拡大することを主眼に置いて、保険料軽減の対象を未就学児から高校生年代まで拡充することとしたところでございます。  そういう意味では、公平性というのと、一方、子育て世帯への支援というものを両立させた仕組みとしているところでございます。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  国民健康保険の制度の立て付けであったり、これまでの経過を踏まえて、そのおっしゃっていることは分かりはするんです、ただ一言だけ除いてですね。子供も含めてという点については、やはりこれは応能負担、応益負担の観点、あるいは世帯で仕事をしていたという過去の経過を踏まえて見ても、やはりなぜここに子供も含めてなのかという点については、私は疑義を感じざるを得ません。私の元にも、夫婦でフリーランスをされている方で、お子様が生まれた、生まれた途端に保険料が増えたということで、とても悲しくなったという声を実際に聞いております。  先ほどおっしゃっていただいた今回の健康保険法の見直しの所要額はおよそ百六十億円というふうにお伺いをしています。仮に、じゃ、ゼロ歳から高校生年代までの均等割保険料、これを無料に、十割軽減したときに、果たして、じゃ、幾らくらい掛かるのかといえば、恐らく一千億円は掛からないと思います。もちろん、それが小さい額だと言うつもりは全くありませんが、ただ、現役世代、子育て世代の保険料軽減というものを掲げる中において、やはりこの一千億円をいかにして捻出をしていくのか、そのための見直しをしていくのか。  後期高齢者医療制度には一兆円以上拠出をしているわけでありますから、こうしたところ、しっかりと見直しながら、やはりこれは大臣にお願いをしたいのが、国民健康保険においても児童扶養制度を導入をする、あるいは、それが制度の立て付けとして困難なのであれば、児童の、十八歳未満の均等割保険料の五割軽減を十割軽減にするといったことを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 局長の答弁とやや重なりますが、国民健康保険については、複数世帯であっても、家族で事業や農業を営んでいる場合など、被用者保険のような被扶養者の制度になじまない形態の世帯も多々ございますので、そのような制度は取ってこなかったところであります。  その上で、御提案、前回の予算委員会でも御提案をいただいております児童扶養制度を創設をした場合に、国保には様々な属性の方が加入をされている中で、子供分の保険料を子供のいない世帯や、あるいは低所得の方の世帯も含めてほかの被保険者の方が負担をされることになりますので、その点から、公平性の観点からの議論も必要になろうかと思いますし、また、子供分の保険料負担をゼロということになりますと、これいろいろ議論ありますが、応益負担の観点からどうだというような議論、そうした保険料負担の趣旨なども検討する必要があろうかと思います。  いずれにしろ、この制度の導入に際しましては、多岐にわたる論点が必要だと、論点の整理が必要だと考えておりますので、より慎重な検討をすべきではないかと考えております。  また、十割というようなお話がございました。今般の子供に係る均等割保険料、五割を軽減する措置、まずはこれをしっかりとお届けをするということが大事だと思っておりますので、そうした取組を通じて、引き続き子育て世帯への支援、努めていきたいと考えています。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  公平性というところからすると、個人的には、やはり社保、協会けんぽ入っている場合には、扶養制度というものがあり、子供に保険料は掛からないわけです。一方で、国保には子供に保険料が掛かるという時点で、社会全体で見ればそもそも不公平ではないかというふうに思っています。もちろん、これ様々な議論が必要だとは思いますけれども、是非前向きに御検討いただき、私も、どういった制度が必要なのか、よいのか考えてまいりたいと思います。  続いて、これからマイナンバー、マイナンバー制度についての質問に移らせていただきます。  現在、国保の限度額適用認定証、マイナ保険証を使えば申請が不要になるということでありますけれども、これ幾つか例外措置がございます。  私の地元の方でも、入院日数が九十日を超える住民税非課税世帯の方が入院時の食事療養費の減額、これを受けようとする場合には、マイナ保険証では申請が完結せず、限度額適用認定証の交付申請が必要なんですね。  調べてみたところ、私の地元横浜以外でも様々な全国自治体でこの例外措置がとられておりますが、これはどうしてこの措置がとられているんでしょうか。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  二つ申し上げたいと思うんですが、まず、マイナ保険証を利用していただくことで、医療機関の側では患者の所得区分を確認できます。その患者さんが高額療養費の対象となる場合には、同一医療機関の受診であれば、あらかじめ限度額認定証等の発行を受けていなくても上限額以上の自己負担は不要となります。それは委員御指摘のとおりでございます。  逆に言うと、複数の医療機関を受診する場合には還付申請が必要になるということでございます。これが次の話とつながってまいります。  その上で申し上げますと、住民税非課税世帯の方が入院された場合、原則として一食当たり二百七十円の食費を御負担いただきますけれども、過去十二か月の入院日数の合計が九十日を超える場合には、入院時の食費の自己負担額が更に軽減される減額措置が講じられております。  この減額措置を受けるために、マイナ保険証だけではなくて保険者が発行した証明書を必要としているわけですけれども、その理由としては、受診した翌月に診療報酬が保険者に請求されるということなものですから、保険者が加入者のレセプトデータを把握するまでにタイムラグがあると、リアルタイムにはちょっと把握ができていないということ、また、転勤、転職等で加入する保険者が変わる場合もあることから、患者からの申告によらなければ保険者は過去十二か月間の入院日数の合計をリアルタイムで正確に把握することが困難であるため、申請行為をお願いしているものでございます。  ただ、こういうことについて、できるだけ簡便にというふうな視点は大事だと思っておりまして、本年一月から協会けんぽにおいては、スマートフォンを利用して減額措置の証明書の申請を可能とするなど、できるだけ簡易な形での申請を可能としておりまして、今後ともこのような手続の周知を図っていきたいと、このように考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。今御説明をいただいたとおりの理由だと思っております。  実際に、これも私の地元の方の声ではあるんです。その方も、やはり御自身ではいかんともし難い困難な状況を御家庭に抱えていらっしゃって、そうした中、少しでも手続が便利になるならということでマイナ保険証を申請をしたけれども、便利にならなかったということで、大変落胆をされております。  こうしたところの不便がやはり解消できないと、こういう方々に対するマイナ保険証の浸透というのも進んでいかないと思いますし、こうした例外措置をとってくださいと言われる方こそ、やはり様々な困難な環境を抱えていらっしゃる方々だと思います。そうした例外措置こそ撤廃をしていくことが最終的にマイナ保険証を可能な限り広めていき、給付付き税額控除の話にもつながっていく点だと思いますので、是非こうした不便を一つ一つ解消していただきたいというふうに思っております。  今御答弁もいただきましたとおり、例えば保険者が変わるとか医療機関が変わるとかすると、マイナンバー制度の中では情報連携が今うまくできていない、タイムラグも発生をするし、そもそも情報が取れないといったようなところがあります。  例えば、健康保険法の改正の中でも議題に、話題になりました高額療養費の多数回該当、これも保険者が変わるとリセットになりますし、そもそも回数のリセット以前に算定もゼロ円からになると思います。国民健康保険、引っ越して市町村をまたぐと保険者が変わりますので、また各種申請し直しであるとか、こういったところの情報連携をしっかりと進めていくということは、これから先、マイナンバーカードでしっかりと各種申請を完結をさせていくために必要なことであると思っておりまして、こうしたマイナンバー制度の在り方を見直して更に拡充をしていく時期だと思いますが、こちら、大臣のお考え、お伺いできますでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療分野におきましてもマイナンバーの一層の活用を図るべきだということにつきましては、委員と問題意識、共有していると考えております。  現在、マイナ保険証は、医療機関に受診された方の約三人に二人に御利用いただいているところでありますが、マイナ保険証を御利用いただくことで、例えば先ほどの高額療養費の適用などの際にはメリットが十分あろうかと思いますが、今御指摘のあった多数回該当のリセットの件については委員会等で様々御指摘をいただいておりまして、その実現に向けまして、今、実務面、システム面、また個人情報保護法との関係、これを整理をしております。保険者等との調整を進めていって、一刻も早く実現をしていきたいと考えているところであります。  ほかの取組も含めまして、いずれにいたしましても、患者の皆さんの利便性向上という観点から、マイナンバーあるいはマイナ保険証の更なる活用についてしっかり研究をしていきたいと考えています。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございます。大きな方向性について一致ができたというふうに思います。是非とも私も応援をしていきたいと思います。  もう一点、マイナンバー制度の拡充をして情報連携をしっかりと広めていくことのほかに、やはりこのマイナンバーという制度を受け入れる側のシステム整備もしっかりしておかないと、これは制度は浸透していかないわけであります。マイナンバーで限度額認定証の申請が不要になるといった中にも必ずやっぱり書いてあるのが、そのシステムが整っている医療機関に限りますよと。つまり、整っていないとやっぱりできないわけですね。なので、こうした医療機関一つ一つにシステムを導入をしていくことであったりですとか、それを受け入れる医療機関、保険機関、あるいはその自治体側も、結局、マイナンバーで電子で受け付けても、中で処理をしているのは人みたいなこともよくお伺いをいたします。  人材的な側面、またシステム的な側面からも、やはりこのマイナンバー制度がしっかりと普及していくために更なる予算を拡充をしていくべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) マイナ保険証は言うまでもなく医療DXの基盤でもあり、昨年からはスマートフォンをマイナ保険証として利用できる環境整備をするなど、利便性の更なる向上に取り組んでいます。  今後とも、マイナ保険証を便利なものとしてより一層使っていただくためには、連携可能な情報、これを増やしていくことが必要であり、その際には、医療保険の実務や現場の運用などを踏まえるとともに、費用対効果にも留意しつつ、保険者や医療機関等とも連携をして検討を行っていくことが大変重要だと考えています。  患者の皆さんのマイナ保険証の利用体験がより良いものとなるように、引き続き、必要な体制整備等に取り組んで、保険者、自治体での整備についても丁寧に検討をしていきたいと考えています。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  残った時間で二問、別のものを聞かせていただきます。  障害者手帳を取得できない指定難病患者の雇用に係る企業の障害者雇用率の算定についてお伺いをいたします。  こちら、昨年の秋にこちらの制度を拡充をし、二〇二七年の法改正を目指すという旨の発表がありましたけれども、こちらの検討状況をお伺いできますでしょうか。

盛谷幸一郎 厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官

○政府参考人(盛谷幸一郎君) お答えいたします。  難病患者につきましては、現在、障害者手帳を所持しない場合は障害者雇用率の算入対象とならないというわけでございますけれども、本年二月に取りまとめられた有識者研究会の報告書におきましては、手帳を所持していない難病患者について、個別に就労困難性を判定し、一定水準にある場合には実雇用率の算定の際に算入するといったことの妥当性等について引き続き丁寧に議論を進めていくべきとされたところでございます。  そうしたことを踏まえまして、本年四月からは、労働政策審議会におきまして、制度設計の具体化に向けた議論を行うべく関係団体からのヒアリングを開始したところでございまして、五月には難病患者の当事者の団体からも直接御意見を伺ったところでございます。  引き続き、様々な関係者の皆様からの御意見をお聞きしながら、丁寧に議論を行ってまいりたいと考えております。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  今回の制度の見直しは、就労困難性がある程度高い一方で、障害者手帳を得られないという方の就労をどのように支えていくのかといったものだと思います。同じ疾患でも症状というのは人それぞれでありますし、一日の中の日内変動もあります。必ずしも身体症状だけで判断ができない部分もあります。  是非、この就労困難性の判定は丁寧にしていただいて、企業ももちろんですが、やっぱり患者の皆さんに大きな負担を求めるというものになってはならないと思いますので、是非その点も御留意をいただければと思います。  ただ一方で、やっぱり忘れていただきたくないのが、今回の制度の見直しは就労困難性が高い方々に対するものでありまして、一方で、この症状ってやっぱりグラデーションでありますから、このはざまにいる方、あるいは就労困難性が低くて今回の対象にならない方、つまりは働ける方で難病罹患者の方ももちろんいらっしゃいます。  私の地元の方でも、ある日、やはり指定難病に罹患したことをきっかけに就労を諦めざるを得ないという方がいらっしゃいました。自分が勤めていた会社でも理解を得られず退職をしてしまい、また転職をしようと思っても、病名を明かせば障害者手帳の有無を聞かれる、ないと言えば採用に至らないといった形で、服薬をすれば健常者同様に元気に働けるのに勤労の機会が得られないと、働く熱意をどこも応えてくれないといった声がありました。  こうした中で、もちろん企業であったり従業員の方々に配慮が必要なものと私も認識はしておりますけれども、是非、こうした就労困難性が低くてまだまだ働けるんだというような方の熱意にも応える社会をつくっていく必要があると思います。是非、その点、大臣からも御認識、最後にお伺いできればと思います。

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 時間が来ております。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 難病患者の方を含め、心身機能の障害により働きづらさを抱えていらっしゃる方に対しましては、企業による合理的配慮の提供が適切になされるように、取組のための指針を策定し、効果的な事例の周知啓発等に取り組んでおります。  そのほか、ハローワークにおける就労支援、あるいは事業主に対する助成金の支給など、そうした様々な政策で今御指摘のあったような課題についても十分対応できるように取り組んでいきたいと考えています。

かごしま彰宏 国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。質問を終わります。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 公明党の川村雄大でございます。  まず、決算委員会で初めて質疑に立たせていただきます。今日御答弁いただく上野大臣、それから政府の皆様、西田委員長、大変にありがとうございます。  僣越ながら、まず冒頭申し上げさせていただきます。  決算委員会の役割は、国会で議決された予算が実際に適正かつ効果的に使われたのかを検証し、その結果を次年度以降の政策や予算編成に反映させることにあると承知をしてございます。参議院は決算重視の府であります。その観点から、高額療養費制度の見直しについて一言申し上げさせていただきます。  政府は、令和八年、令和九年の見直しを一体のパッケージとして実施する方針を示されておりますけれども、令和九年度においては、当然ながら、いまだ予算編成も国会における予算審議も行われておりません。令和九年の見直しについては、施行ありきで進めるのではなく、まずは令和八年の見直しによる影響等を丁寧に検証をし、来年度予算編成に関する国会での議論を十分に踏まえていただきたいと思います。それこそが財政民主主義の趣旨、そして決算重視の参議院の役割をも尊重することにつながるということを冒頭申し上げさせていただきまして、質疑に入らせていただきたいと思います。  最初に、災害拠点病院における浸水対策に係る事業について伺います。  令和元年度決算審査措置要求決議では、厚労省所管の三機構、すなわち独立行政法人労働者健康安全機構、国立病院機構、地域医療機能推進機構に属する災害拠点病院六十三病院のうち六病院について、浸水想定区域にありながら自家発電機等の浸水対策が不十分であると指摘をされました。  これらを受けて、厚労省は災害拠点病院の指定要件そのものを見直しまして、令和六年四月一日からは、浸水想定区域又は津波災害警戒区域に所在する場合には、止水板の設置や自家発電機等の高所移設などの浸水対策を求めることとしたと承知をしております。  また、第八次医療計画においても、災害医療体制の確保の観点から、耐震化に加えて浸水対策を進めることが重要とされています。  一方で、浸水想定区域等に所在し、移転が困難な医療機関を支援する医療施設浸水対策事業というのがありまして、これの執行率が令和四年度が一・七%、令和五年度が四・四%、令和六年度は九・三%と、上昇傾向にはあるものの、依然として低い水準にとどまっております。  そこで、厚労省に伺いますけれども、この医療施設浸水対策事業は積極的な活用が求められる事業だと思いますけれども、同事業の執行率が低調な状況をどのように受け止めておられるでしょうか。また、その要因をどのように分析されておられるでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  この医療施設の浸水対策事業というのは、災害拠点病院において非常に重要な事業であるというふうに認識をしております。  この事業につきましては、医療設備や電気設備の移設、それから止水板等の設置等を補助対象としておりますけれども、まず、なかなか進まない要因としてでございますけれども、これらの設備整備には医療機関の状況によって費用が非常に多額になるという場合があるということと、それから、設備の移転、移設、特に先ほどありましたように自家発電機等の移設を実施する場合には診療の継続の確保に困難が生じる可能性があるといったような医療機関が取り組みづらい事情があるというふうに承知をしております。こうした点が低い執行率の要因の一つと考えております。  また、もう一点、本事業は医療提供体制施設整備交付金の一事業として実施されております。この交付金では、一体として執行されている他の事業の要望額が予算額を超過しているということから、事業全体で調整を行い、交付額の内示を行っているということも影響していると考えております。  厚生労働省としては、引き続き、医療機関における事業実施上の課題について都道府県等を通じて把握に努め、必要な支援につなげてまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  令和七年三月には南海トラフ巨大地震に関する新たな被害想定等が示されておりますけれども、まずは実態把握も重要だと思います。厚労省として、南海トラフ地震で浸水被害が想定される地域に所在する災害拠点病院等について、浸水対策の実施状況、現状を詳細に把握をし、本事業等を通じた必要な支援につなげていくべきであると思いますけれども、御見解を伺います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  津波や大雨といった水害が発生した場合においても地域における医療提供体制を確保するため、浸水想定区域等に所在する災害拠点病院の浸水対策、これは極めて重要だと考えております。  このため、厚生労働省といたしましては、毎年度、全国の災害拠点病院が浸水想定区域に所在するかどうか、これを調査を実施するとともに、令和六年四月、災害拠点病院の指定要件に、議員御指摘のように浸水対策の実施を追加いたしました。この浸水想定区域に所在する災害拠点における浸水対策の取組を進めるとともに、先ほど御指摘のあったその支援を対象としているということから、引き続き、この当該事業の活用を促進するとともに、それが実際にどうなっているのかということにつきましても確認をしておるというところでございます。  引き続き、指定要件を満たすよう働きかけしつつ、浸水想定区域等に所在する災害拠点病院の浸水対策を推進してまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  令和六年四月一日に、指定要件に、そのものに浸水対策をせよということを盛り込んだということでありますけれども、現時点でまだ浸水対策ができていない災害拠点病院がいわゆる浸水想定区域にどのくらいあるのか、そういったこともしっかり分析をしていただいて、早急に対策を打っていただきたいというふうに思います。  次に移りたいと思います。  個人情報保護法改正案における医療情報の取扱いについて伺いたいと思います。  衆議院では、この論点について様々踏み込んだ議論が行われております。例えば本会議におきましては、AI開発やデータ利活用の必要性は認めつつも、医療情報などの要配慮個人情報を本人同意なしに流通させ、事業者の義務や責任をむしろ軽くするような制度設計では、国民の信頼を得られず、結果として持続的なAI開発や健全なイノベーションにつながらないという趣旨の反対討論がなされました。  私は、この国民の信頼を失ってしまえば、せっかく制度をつくっても適切な情報の利活用そのものにブレーキが掛かってしまうという観点が極めて重要だというふうに考えます。医療現場に身を置いていた私としての感覚からすれば、この医療情報というのは、患者さんが医師、医療従事者、そして医療機関を信頼して提示した極めて機微性の高い情報であります。それから、診療録、すなわちカルテは医師法二十四条に基づき作成、保存される医療記録であります。また、医師には刑法百三十四条に規定された守秘義務が課されておりまして、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはなりません。したがって、個人情報保護法上の統計特例に該当するからといって、医師の守秘義務や職業倫理が当然に消えるわけではないと承知をしております。  そこで、まず個人情報保護委員会に伺います。  統計特例に基づく医療情報の第三者提供について、具体的な提供方法に制限はあるのでしょうか。例えば、USBメモリースティックに入れたり外付けハードディスク等の記録媒体による提供の場合でも、事業者が取りに行くのか、医療機関の人が持っていくのか、運送会社を使うのかといった方法が考えられます。また、オンライン送信、クラウド上での共有、それから外部事業者が医療機関に直接行って電子カルテへのアクセス権限を付与してデータを抽出する方法等々考えられますけれども、これらはいずれも提供の方法としては排除されないという理解でよろしいでしょうか。端的に教えてください。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  統計作成等特例に基づく医療データの提供方法についての御質問でございますけれども、一般の第三者提供の場合と同様に、法律上一律の制限はございません。例えば、データを外部記憶媒体に保存してこれを物理的に提供する方法、メール等を用いてデータを送信する方法、ウェブサイト上でデータをダウンロードさせる方法、データベースへのアクセス権限を付与する方法など、様々な方法があり得ます。  個人情報取扱事業者は、個人データの漏えい等の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じることが義務付けられておりまして、提供するデータの性質や量などに応じまして個別事案ごとに適切な方法を選択し、安全性を確保した上で提供することが求められております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  そうしますと、今言っていただいたように、物理的な運搬、それから電子的な授受、いろんな情報のやり取りのやり方があり得るということでございましたけれども、しかし、医療情報というのは一たび外に出ますと、まあこれは医療情報に限らず全ての個人情報そうでありますけれども、なかんずく医療情報、外に一たび出ますと漏えいとか滅失とか様々なリスクが発生するわけでございますけれども、医療情報の提供過程で、通信事業者、クラウド事業者、外部委託事業者、配送事業者など第三者の事業者が介在をする場合、その介在する事業者の安全管理措置の質はどの主体が担保することになるんでしょうか。提供元の医療機関なのか、提供先の統計作成等事業者なのか、それとも提供そのものに関わる第三者事業者なのか。また、仮に漏えいや滅失が発生した場合の責任はどの主体が負うことになるのでしょうか。それぞれお答えいただけますでしょうか。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) お答えをさせていただきます。  外部事業者を介在させデータを提供する場合の責任の所在についての御質問でございました。  まずは、データの提供元の事業者が、提供する個人データの安全管理が図られますように、データの性質や量に応じまして、当該外部事業者に対しまして必要かつ適切な監督を行う必要がございます。また、提供先の事業者におきましても、提供を受けた後ですね、当該個人データについて必要かつ適切な安全管理措置を講じる必要がございます。例えば、外部事業者のサーバー上でデータを受け取り、そこで保存する、提供先の事業者が保存する場合でございますけれども、そういう場合には、提供先の事業者におきましても、データの性質や量に応じまして、当該外部事業者に対しまして必要かつ適切な監督を行う必要がございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 済みません、一番最初の御回答で、提供元の事業者にもその責任が当然発生するということでよろしいか。提供元の事業者、例えば医療機関にもその監督責任が発生するということでよろしいでしょうか。済みません。

小川久仁子 個人情報保護委員会事務局審議官

○政府参考人(小川久仁子君) はい、御指摘のとおりでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 大変にありがとうございます。  医療機関、私も医療機関に勤務していたという立場からですけれども、患者情報の持ち出しや漏えいというのは極めて重大な問題として今も扱っております。例えば実際に診療情報が書かれた紙ですとか、診療に使う、例えば患者さんから取った問診を書いたメモ用紙なんかを白衣のポケットに入れたままクリーニングに出してしまうというようなことが絶対ないようにですとか、自分の研さん用にメモを持ち出すこともないようにですとか、これは極めて厳しく慎重に、これはもう学生の頃から極めて厳しく指導を受けてやっております。ましてUSBメモリーなど、紛失を万が一でもしますと、病院への信頼が大きく揺らいで、医療機関や、時に医師個人が厳しい社会的責任を負うというようなことが今もありますので、医師は強い緊張感と矜持を持って患者さんの情報を扱っております。  一方、今回の統計特例では、本人のそもそも同意がなく医療機関の外に医療情報がいろいろな方法で出ていき得るということでございますので、その安全の質の担保というのはやはり極めて重要だというふうに思います。  私は、医師として、患者さんの医療情報というのは一般のその他の個人情報とは質的に異なるのではないかというふうに考えておりまして、それは先ほども言ったように、患者さんというのは医師を信頼をして症状、既往歴、それから家族歴、中には遺伝性の疾患の家族歴もあります。また、精神状態、女性であれば妊娠歴等も重要な情報になります。薬物摂取歴、感染症の既往、それから生命予後なんかも、時に家族にさえ伝えていない個人の尊厳そのものの情報が含まれるわけでございます。医師はそれに対して、記録と保管、そして守秘義務を負っております。  そこで、厚労省に伺いますけれども、厚労省としてはまずはこの医療情報というものの特殊性というものをどのように認識しておられるでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 医療情報の特殊性でございますが、医療情報は、個人情報保護法で定める要配慮個人情報の一つである病歴を始めとして、機微性の高い情報を含む個人情報であると考えております。適切な管理がなされなければ、本人の権利利益を侵害するおそれが高いものであると。  そのため、医療機関においては、医療情報について慎重な取扱いを行うことにより、患者の権利利益を適切に保護することが求められているものと認識しております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  医療情報を守ることというのは、患者、医師関係そのものを守ることでありますので、それが崩れてしまうと医療が崩れかねないというふうに思います。  そこで、もう一度厚労省に伺いますけれども、厚労省、これまで医療情報の二次利用ということについて、次世代医療基盤法や公的データベースの二次利用など、仮名化、匿名加工等を前提に慎重な制度整備を進めてこられたと思いますけれども、これまでの厚労省の取組、それから姿勢について確認をさせてください。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 厚労大臣等が所管する公的データベースの第三者提供においては、医療のみならず、介護、予防接種、がん、感染症など行政の幅広い分野を対象としておりまして、対象者全員の悉皆性のあるデータベースであって、これらのデータベース間で正確に個人をひも付けてデータ連結が可能であるといった性質を有するデータの提供となります。このため、提供するデータに関しては、現在、匿名化の加工を実施して提供することとし、また、提供に際しては、社会保障審議会等の意見も聞いた上で提供の可否を判断することとしております。  それに加えまして、昨年末に成立いたしました医療法等の改正法により、今後、仮名化情報の利用、提供も可能となりますが、仮名化情報は匿名化情報と異なり、他の情報との照合により特定の個人を識別し得る情報であるため、クラウド環境の情報連携基盤上で調査、分析を基本とするなど、匿名化情報よりも手厚い保護措置を講ずることとしているところでございます。  こうした取組により、公的データベースに関しては、本人の権利利益の保護を適切に担保しながら利活用の推進を図っているところです。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  今御答弁いただきましたように、私もそのような理解でおりまして、まさに厚労省といたしましては、医療情報の利活用を進めるに当たっては、何よりも患者を守って患者の信頼を損なわないように、何層にもセーフティーネットといいますか、慎重に慎重を期して運用をしてこられたんじゃないかなというふうに思います。そして、何より本人への通知、それから本人の求めに応じた場合オプトアウトができるというようなことも認めているということも承知をしてございます。  それから、今御答弁ありましたけれども、仮名化情報については、データをダウンロードできないようなクラウド上での解析環境での利用を基本とするということも定めているというふうに承知をしておりますので、翻って、今回の個人情報保護法の運用でいいますと、統計特例に基づけば病院外の中に、病院外に個人情報を氏名や全て入ったような状態で生のデータで持ち出すことができるというような法改正であるというふうに考えておりますので、これまでの厚労省が進めてきた慎重な運用との整合性が問われるんではないかなというふうに考えております。患者の立場であれば、目的が何であれ、自分の病歴や診療情報が同意なく外部に出るという点では同じでございます。  それから、医師の側からしても、先ほど来申し上げているように、守秘義務、それから医師の職業倫理、それから医療機関と患者との信頼関係の問題もありますので、厚労省に伺いますけれども、今回の統計特例によって医療機関が保有する医療情報が第三者に提供される場合、個人情報保護法上は可能であっても、医師の守秘義務や医師の職業倫理との関係で医療現場が不安を感じる可能性があると思います。厚労省としてこの点をどのように認識しておりますでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 医師に対しては、刑法において、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らした場合の守秘義務違反の規定が存在しております。また、医療機関等においては、医療情報の機微性に鑑み、患者の権利利益を適切に保護するため、医療情報について慎重な取扱いが行われているというふうに認識しております。  こうした中、仮に今般の個情法の改正法案が成立し、統計特例により医療情報が統計作成等の目的であれば本人同意なく第三者に提供されることになったとしても、医師が安心してその責任を果たし、医療現場に混乱が生じることのないよう、厚労省としても、個情委とともに、統計特例であることを担保するための措置等を医療従事者の方々に周知すること等を通じて適切に対応してまいりたいと考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 大変にありがとうございます。  最後、大臣からお一言いただければと思います。  厚労省として、医療機関向けの実効性のあるガイドライン等を作成するに際して、これまでの厚労省の取組を踏まえた厚労省だからこそ示せるガイドライン等について、大臣から一言いただけませんでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医師等の医療関係者が安心して利用できるように、統計作成等のみに利用されることを担保し、適切に運用されることが重要です。具体的な内容等は、法案の施行に向けて個情委において規則を定めるとともに、個情委と厚労省の共管で医療分野独自の事情を踏まえたガイドラインを策定し、リスクに応じた具体的な対応策などを明確にしていきます。  厚労省としては、医師等が守秘義務違反に問われることがないと一定の蓋然性を持って判断し得るよう、ガイドライン等について個情委と連携しながら策定してまいります。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 大変にありがとうございました。  質疑時間終わりました。以上で終わります。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文です。  私からは、主に法務省また裁判所に関連する項目について質疑を行わせていただきたいと思います。  初めに、更生緊急保護の執行状況等についてお伺いをしたいと思います。  満期で釈放をされたり、また執行猶予や罰金刑の言渡しなどによりまして刑務所また拘置所、また不起訴などによって留置場から出られた人に対しまして当面の生活の給与を行っていく措置というのがこの更生緊急保護になります。私自身も刑事弁護をやっていたときに、頑張って不起訴、不起訴になって出られるようになったときに、実際その方が、その後すぐ、お金もないし、住むところもない、こうした状況を対策取っていくためにもこの更生緊急保護というのは大変有用なものであったというふうに認識をしています。  具体的にその緊急保護の中身ですけれども、食事、旅費の給与や貸与、保護施設への宿泊場所供与の委託など、こうしたことが主な主たる措置内容というふうに承知をしております。  この措置ですけれども、当該の者の、その人の申出に基づいて措置を講じることとなっているわけですけれども、そうした対象となる方への周知というのはどのように行われているものなのか、また行っている場合はどのような方法でなされているのか、その点についてお伺いをしたいと思います。

吉川崇 法務省保護局長

○政府参考人(吉川崇君) お答えいたします。  更生緊急保護は、御指摘のとおり、刑務所からの満期釈放者、保護観察に付されていない執行猶予者、起訴猶予者、罰金の言渡しを受けた者等が身柄を釈放された後に、その者の申出に基づき住居や就業先、医療の確保等について緊急の保護を行うものでございます。必要な保護を受ける機会を逸することがないよう、刑事施設等に収容中又は身柄の釈放時に制度の説明を行うこととしております。  具体的には、検察庁、刑事施設等の職員が、更生緊急保護の対象となる者に対し、刑事施設等に収容中又は身柄の釈放時に必要があると認めるとき又はその者が希望するときに、更生緊急保護の制度及び申出の手続について記載した書面を交付して説明を行っております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  特に、起訴猶予となる場合は、終局処分判断される際には、こうしたことを当該の方に伝えなければ実際に手続できないということだと思いますので、そうしたことに関しましても是非周知を徹底をしていただきたいなというふうに思っています。  こうした更生緊急保護については、再犯を防止していく上でも、その方が社会復帰をする上で当面の生活環境を整える上でも有意義であるというふうに思っています。  現状はどの程度の申出の数があって、実際どの程度認容されているのか、また認容されている場合にはどういった基準で具体的な支給内容を決めていらっしゃるのか、その点についても伺いたいと思います。

吉川崇 法務省保護局長

○政府参考人(吉川崇君) お答えいたします。  令和六年に更生緊急保護の申出を行った人員は七千五百二十人であり、申出を受けて保護観察所で更生緊急保護を開始した人員は七千四百五十二人でございます。  更生緊急保護は、申出をした者の個別事情を客観的、総合的に判断し、改善更生のために必要かつ相当な限度で行うこととされております。保護観察所では、これらの事項に留意して、食費や交通費の支給、更生保護施設等への宿泊の委託、福祉的支援の調整などの保護を行っているところでございます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  今のお話にもありましたとおり、この措置をしていく中で、社会復帰を支援していく上でも福祉とのつながりをつないでいく、そうした必要が重要だというふうに思っています。  この保護観察所と基礎自治体、また社会福祉協議会などというこの福祉を担っていらっしゃる方々との協働体制が今どのようになっているのか、この点についてもお伺いをします。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) お答えを申し上げます。  更生緊急保護の対象者のうち、福祉的支援が必要な者については、保護観察所と地域の福祉機関等が連携して支援を実施することが重要でございます。  保護観察所においては、個々の更生緊急保護の対象者について、地方公共団体や福祉機関等と連携して必要な福祉的支援を受けられるよう調整を実施しております。また、定期的にこれら福祉機関等との協議会を開催するなどして、平素から緊密な連携の確保に努めております。  引き続き、これらの取組を充実させ、福祉的支援を必要とする更生緊急保護の対象者の再犯防止に努めてまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。是非、引き続き適切な実施に努めていただきたいというふうに思います。  次の質問になります。  損害賠償額の在り方につきまして、二〇〇一年、司法制度改革審議会から意見書等が出されております。その中で、損害賠償の額の認定については、全体的に見れば低額に過ぎるとの批判があることから、必要な制度上の検討を行うとともに、過去のいわゆる相場にとらわれずに、引き続き事案に即した認定の在り方が望まれるという意見書が出されています。  この点について、予算委員会でも私も損害賠償額の適正化という点でお伺いをさせていただきましたが、その際の答弁の中も踏まえまして、今年四月に、法務省民事局におきまして、インターネット上の名誉権侵害等の損害賠償額等に関する調査報告書が公表をされています。  この調査内容につきまして、法務省としてどのように受け止めているのか、また報告書を今後どのように活用される考えでいるのか、伺います。

松井信憲 法務省民事局長

○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。  お尋ねの調査報告書は、法務省において、民間の判例データベースを利用し、公開されている一定の裁判例を調査し、インターネット上の名誉毀損等とインターネット以外の媒体による名誉毀損等のそれぞれで認容されている慰謝料の額等を調査、分析したものでして、本年四月、法務省ホームページに公表したところです。  この調査報告書は、近時の多数の裁判例について、慰謝料の額やその判断に当たって考慮された事由等を分析したものであり、国内の名誉毀損等に関する司法判断の実情を把握するための有益な資料を得られたものと考えております。  法務省では、現在、イギリス、フランス、ドイツの三か国における名誉毀損等による損害賠償額に関する司法判断の実情調査を実施し、報告書の公表に向けて準備を進めております。これによって、先ほどの調査報告書と併せ、国内外のインターネット上の名誉毀損等による損害賠償額の動向を一定程度把握することが可能となるものと認識をしております。  これらの報告書については、同種の訴訟に携わる弁護士等の実務家にも広く御活用いただくとともに、法務省としては、名誉毀損等による損害賠償額の実情を把握し、さらに、どのような取組が必要かについて検討するための資料として活用してまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 是非有効に活用していただきたいと思いますとともに、弁護士がこの考慮事由を判断するだけにとどまらず、この慰謝料を適正化していく上では裁判所が変わっていかないといけないと私は思っていますので、裁判所におかれましてもこうした資料をしっかり活用して確認をしていただきたいなというふうに思いますので、その点をちょっと申し添えたいと思います。  そして、次の質問に行きますが、少年事件に関しての質問です。  少年事件と成人の事件、その性質の違いは可塑性があるということが指摘をされているところですし、私自身もそのように感じているところです。  少年事件において、弁護士は付添人として審判が適正に行われるように少年側の立場から手続に関わるわけですが、それだけではなくて、学校、家庭、職場、また少年を取り巻く環境調整を行って、少年の立ち直りを支援する活動を行います。その結果、再犯防止につながるということは社会にとっても利益になるところであります。けれども、少年自身、またその家族が自ら弁護士を付添人に選任するということができない環境にいらっしゃる場合も多いですし、だからこそ国選付添人制度が不可欠であり、意義も大きいところだと思います。  これまでの法改正でも、被疑者国選に関しては対象が全ての勾留事件に拡大をされましたが、この国選付添人の対象事件は長期三年を超える懲役又は禁錮の罪のままとされています。そうすると、被疑者段階では成人も少年も国選弁護人は選任され、また成人はそのまま刑事弁護でも国選弁護人が選任されますけれども、少年事件では家裁送致があった後に国選弁護人が選任できない場合も生じ得るところです。  現行の国選付添人制度の対象事件を拡充して、全ての事件に、特に身柄が拘束されている事件については国選付添人を選任できるようにすべきだと考えますが、この点の所見を伺いたいと思います。

佐藤淳 法務省刑事局長

○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。  現行の少年法では、死刑又は無期若しくは長期三年を超える拘禁刑に当たる罪の事件において、家庭裁判所が検察官関与決定をした場合などに家庭裁判所が国選付添人を選任することとしているところでございます。  お尋ねの国選付添人の対象事件を拡大することにつきましては、刑事手続と異なり、家庭裁判所が自ら少年の後見的役割を果たすという少年審判の基本構造に鑑みると、国費を支出して国選付添人制度の対象を全ての事件に拡大すべき必要性は必ずしも明らかとまでは言い難いこと、拡大には相応の予算措置を伴うところ、現下の厳しい財政状況の下、国民の理解を得るためにはその必要性を慎重に吟味する必要があることなどを踏まえると、慎重な検討は必要であると考えているところでございます。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 そうなんですけれども、件数は決してそんなに多く拡充になるわけでもないと思いますし、また家裁の後見機能を否定するわけじゃないですけれども、やはり付添人がいるからこそ社会資本をしっかりと整備して少年の立ち直りにつながっていくものだと思いますので、是非この点は御検討いただきたいと思います。  次に、いわゆる谷間世代につきまして伺います。司法修習生のいわゆる谷間世代の問題です。  これは、修習、司法試験合格後の修習を受けられた新六十五期から七十期までの方が給付を受けられなかった世代、約一万一千人いらっしゃいますが、その人たちを指した課題です。その人たちは、経済的負担そして不公平感を取り除くということが課題となっています。これは、単に給付を受けられなかったということに対する問題を解決するだけではなくて、幅広い公益的活動に法曹が取り組むことを可能にするもので、司法を利用する全ての国民に資するものだと思います。  昨年のいわゆる骨太の方針二〇二五におきまして、法曹人材の確保及び法教育の推進等の人的、物的基盤の整備を進めるということが記載をされまして、その注釈では、法教育の推進、公益的活動を担う若手、中堅法曹の活動領域拡大に向けた必要な支援の検討を含むということも記載をされています。  是非、法務省におかれましても、この点、知恵を振り絞っていただきまして、解決に向けて取り組んでいただきたいと思いますが、大臣の御決意を伺いたいと思います。

平口洋 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平口洋君) いわゆる谷間世代の問題でございますけれども、我が国においては、例えば少子高齢化の進行や地域における人口偏在等を含む人口動態や社会構造の変化が進行しております。このような状況を踏まえますと、あらゆる地域、あらゆる方々に司法アクセスを確保するためには、将来の担い手不足が懸念される分野を中心に、谷間世代を含む若手、中堅法曹を育成し、その方々に活躍していただくことが重要であります。  現段階で確たることを申し上げる段階ではないということを御理解いただきたいのですが、法務省としても、このような問題意識の下で、若手、中堅法曹に幅広い分野で活躍していただけるよう、必要な情報発信などの環境整備を行うべく、日弁連等の関係機関、団体と連携しながら検討を行っているところであります。引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。是非前向きにお取組をいただきたいとお願いを申し上げます。  この弁護士業務に関しましては、五月二十一日に改正民事訴訟法の施行によりまして訴状提出等の手続がオンライン化をされました。そのシステムとして従前から導入されていたmintsが改修をされて、稼働をしています。その稼働状況、利用者からの評価などとともに、本来導入される予定であったTreeeSの開発進捗につきまして、費用面も含めまして伺いたいと思います。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、民事訴訟手続のデジタル化に関する改正民事訴訟法が本年五月二十一日に全面施行され、民事裁判書類電子提出システム、mintsと呼ばれるシステムで対応をしております。  mintsは、現在までのところ大きな問題なく稼働をしております。民事訴訟手続の全面デジタル化の開始から間もないこともあり、mintsの使用感については利用者から様々な声があり得るところと存じますが、引き続き、状況を注視した上で適切に対応を検討してまいりたいと考えております。  新たなシステムであるTreeeSについては、本年三月に完成いたしました。今後、令和九年一月に名古屋高裁本庁及び名古屋地簡裁管内で先行して導入し、令和九年度に全庁で導入することを目指して準備を進めているところであります。こちらについても、円滑なシステム移行を目指して準備に努めていきたいと考えております。なお、TreeeSの費用面に関しましては、裁判所に計上されている予算内で執行して完成に至っております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。  TreeeS、今、来年中に利用開始というお話もあったんですけれども、今年度に限って言うと、引き続きmintsで対応するわけです。mintsを利用して始まった訴訟については、TreeeSが稼働するとデータ等は移行されるようになるのか。並行して利用するとなると更に混乱が生じかねないところでもありますし、実際使っている代理人の主に弁護士については、それ、二つのシステムを習得しなければならないという煩雑さも生じるところです。  TreeeSを展開するに当たっての現状の見通しを改めて伺いたいと思います。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  まず、mintsからTreeeSへのデータの移行についてですけれども、mintsからTreeeSにシステム上でデータを移行することは技術的に困難であり、そのような機能は設けられておりません。そのため、mintsで申し立てられた事件については、TreeeSの導入後においてもmintsで事件処理を行うこととなり、委員御指摘のとおり、利用者の皆様には、しばらくの間、二つのシステムを並行して使用していただくこととなります。  両システムは、電子申立てや電子記録を取り扱うといった基本的な機能面に関しては変わるところはございませんが、表示画面が異なるほか、機能にも一部異なる点がありますので、TreeeSについて十分な習熟の機会を設け、その機能について丁寧に説明していくことが重要であると認識しております。  現在、関係機関とも協議しながら、その準備の進め方について検討をしているところであり、円滑なシステム移行の実現に向けて、引き続き遺漏のないよう取り組んでまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 ありがとうございます。是非、円滑にお願いをしたいと思います。  済みません、ちょっと時間の関係で一問飛ばさせていただきます。  最後に、家事事件について伺いたいと思います。  家事事件につきましては、当事者間の主張や争いが熾烈な場合も多いですから、その中で家事調査官の果たす役割が大きいところですし、また、その作成する報告書というのは事件を左右する大切なものでもあります。  だからこそ、適切に事件が解決する上で、調査官の人員を拡充するとともに、高い専門性の習得がより一層求められるところでもあります。調査官の皆さんの教育体制について伺いたいと思います。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。  家裁調査官の専門性の確保、向上に向けた教育体制といたしましては、まず、採用後二年間の研修において、心理学、社会学、社会福祉学、教育学等の行動科学の知見や技法を習得するための養成が実施されております。加えて、OJTも重要でありまして、担当する事件の調査に当たっては、他の家裁調査官からそれぞれの専門性を生かした助言を受けたり、共同調査を実施することなどを通じて様々な分析の視点や技法、知見等を習得し、これらを調査事務に生かしているものと認識しております。  最高裁といたしましても、各家裁調査官が適切な調査事務を行えるよう、引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

佐々木雅文 公明党

○佐々木雅文君 済みません、時間が参りましたので、ちょっと幾つか割愛になりましたが、以上で終わります。ありがとうございました。     ─────────────

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、いんどう周作君が委員を辞任され、その補欠として星北斗君が選任されました。     ─────────────

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  三十五分いただいておりますので、前半は、私、嘉田由紀子が女性の労働参加、子育ての問題、後半は、佐々木議員の方で子供の自殺、先ほど江原さんが自殺問題を扱っておられましたけど、特に子供の問題など、後半、佐々木議員から質問させていただきます。  決算委員会は、まさに予算、お金の使い方の結果も見るものですから、私自身は少し長期的な視点で女性の労働参画、特に厚労の上野大臣にお願いしたいと思います。  昨年の十二月三日の決算本会議で、女性の有業率が高いところは出生率が高い。これ、皆さん意外に思われるかもしれませんが、経済成長の初期は逆なんですけど、経済成長後期になりますと、女性が子育てか仕事か二者択一を迫られなければ出生率は上がると、これが世界的な傾向でございます。そういう中で、高市総理は、女性の有業率が高いところは出生率が高いということを、日本もそうなっていると言っていただきました。  今日は、それに関連して三つの資料をお出ししています。  まず、資料一ですが、「男の家事が世帯を豊かに」、日経新聞の五月十五日です。ぱっと見て、あらっと思われるかもしれませんが、ここは東京大学の瀬地山さんの資料ですけれども、少子高齢化が加速している中で労働力が減る社会にあっては労働力を増やすのはどうするか、女性か高齢者か外国人しかないということです。そして、今まで、特に今の日本の労働法制の場合には配偶者控除と第三号年金、これがある意味で女性の労働参加を足を引っ張っているということで、これ自身は高度経済成長時代のシステムで時代遅れだと言っておられます。  それで、この男の家事がどう関わるのかということですけど、実は男性の家事、育児参画が日本は極めて低い。欧米に比べて、そうですね、この瀬地山教授のグラフにありますけど、女性が、例えば、これ共稼ぎです、共働きですけど、女性が二百五十八分近く、男性はたった五十三分、この差が五倍近くある。韓国でさえ一・七倍、あっ、二・九倍ですか。それで、台湾は二・〇倍。これ、欧米になるとかなり均衡します。ということで、男性の家事が世帯を豊かにできていないということです。  その具体的な事例として、資料二に女性の年齢階級別の正規雇用率を挙げております。正規雇用が特に三十代、子育て中は下がってしまう、つまり両立できないということです。  そこで、まずは上野厚労大臣にお伺いしたいんですが、この男性の家事、育児参画の持つ意味ということをお願いできますか。男女共同参画の方かしら、内閣府ですか。はい、内閣府さんで結構です。

由布和嘉子 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(由布和嘉子君) 日本の男性の家事参画の現状についてお答えいたします。  令和五年版男女共同参画白書におきまして、OECDが二〇二一年にまとめた生活時間の国際比較データを基に、我が国と諸外国の男女別に見た生活時間の比較を行っております。  それによりますと、日常の家事等を含めた無償労働時間は、我が国の男性は一日当たり平均四十一分で比較対象国の中では最も短く、また、我が国の女性の無償労働時間は男性の五・五倍と、比較対象国の中で男女差が最も大きくなっております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  それは男性の方が夜勤もできるし当然だろうと思われるかもしれませんけど、この体質自身が実は日本国全体として女性の労働参画を言わば足を引っ張っているということでございます。  資料三の方にありますけれども、あっ、資料二ですね、年齢階級別の正規雇用率。かつては、女性の労働参加がM字カーブということで、就業率が三十代下がるということを問題にしていたんですけど、今、M字カーブは残ってはいるんですけど、L字カーブ、つまり正規雇用率が低いということで、この正規雇用の低さというのは収入の低さにも関わるし、それから、それこそ社会保険の納入者の低さにもつながってしまいます。そういうことで、労働力調査で女性の潜在労働力は百四十二万人いると、もしこの人たちがフルに仕事したら四・四兆円程度の付加価値が高まるということでございます。  そんなところで、この問題ですね、非正規のままでおられるこの問題について、上野厚労大臣でしょうか、ここ、どういうふうな対応を取っていったらよろしいか、お願いできますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 子育て世帯の共働き、共育てを推進をして、働く女性が出産や育児と両立してキャリアを継続できるようにしていくことが重要だと考えています。  昨年から施行しております改正育児・介護休業法において、フレックスタイム制や短時間勤務制度といった子供の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための企業による取組の拡充、あるいは、男性の家事、育児等への参画を促すため、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大などを行っているところです。  加えて、男性の家事、育児参画に向けた社会的機運の醸成を目的とした共働き・共育て推進事業、育児休業や短時間勤務をしている方の業務を代替する労働者に対して手当を支給するなど、仕事と育児を両立しやすい職場環境の整備に取り組む企業に対する助成金による支援、また労務管理の専門家による無料の個別相談支援なども実施をしておりまして、こうした取組を通じて引き続き共働き、共育てを推進してまいりたいと考えています。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。共働き、共育てというのが普通の日常語になるような、その辺りをお願いしたいと思います。  それで、これは質問というかリマインドさせていただきたいんですが、去年の決算委員会でも、そもそも育児、介護は休業ではない、育児・介護参画だということで名前を変えてくださいと、厚労大臣とそれから高市総理大臣にお願いしたんですけど、これは労働法上、休業法だから名前変えられないとおっしゃったんですが、もう男性で家事、育児参画していただいたら、本当に子育てというのは休業ではありません。おむつ替えて、御飯食べさせて、そしていつでも要望があるところで対応しなきゃいけない。ある意味で仕事場よりきついので、私は正直、子育てと仕事と両立していたときは職場が息抜きのようでした。これ言うと申し訳ないんですけれども、それくらい子育てというのは休業ではないということで、まさに社会参画、少子化対策に対する参画だということも繰り返し申し上げたいと思います。  そこで、最終的に、先ほど四・四兆円の付加価値が高まると、これ社会的にですね。資料三に、女性の仕事継続するかしないかでこんなに大きな生涯賃金、ライフタイムインカムの差があるということ、是非これは知っていただきたいと思います。条件としては、大卒の正社員で、二人を出産して六十五歳で退職をしたケース、就業を継続した場合は二億八千二百万、育児休業を計二年間利用した場合、従前の給与の四割が支給、それで二億六千万、育児休業を二年間利用し、二子の就学時まで時短勤務、それでもフルタイムで復職する、フルタイムで復職するというのが大変重要なんですね、二億を超えています。  ところが、このフルタイムで復職がなかなか日本はやれません。本人も、あるいは旦那さんも、そしてこの職場も、あなた、そんなに病気で休むとか、あるいはPTAで休むとか、それだったらもうパートに行きなさいという、そういう職場の目もあり、なかなかフルタイムで復帰できません。フルタイムで復帰できないとなると、この生涯所得は七千八百万、この差が二億円ほど下がってしまうんです。  この辺りのところ、是非皆さん理解いただいて、これは決して誰か遠い人の話ではありません。皆さんの息子さん、娘さん、あるいはお孫さんも含めて、私は大学の教員をしているときに、当時は少し数字は違いましたけど、男女ともライフタイムスタディーというところでこれを示しました。特に男性に、奥さんがフルタイム続けられたら家族全体としてこんなに所得が安定するんですよということを申し上げて、その当時の学生さん、ちゃんとフルタイムでやっている人は多いんですけれども、こういう個人の選択が社会の構造を変えていくというところで、是非ともこの二億円の差があるということは若い人たちに知っていただきたいと思います。  あわせて、女性もキャリアを継続できるわけですから、今のこの日本、残念ながら、企業の経営陣、そして国会もそうですけれども、女性参画がまだまだ進んでおりませんが、そこのところを是非ともフルタイムでキャリアを継続できるような、そういう社会に持っていけたらと思っております。  その一つが、やはり保険制度でございます。実は、瀬地山さんもちょうどこの新聞記事の真ん中辺りに書いていますけれども、専業主婦で、この年金ですね、三号被保険者制度を使っている人は、どちらかというと都会の夫の所得が高いところだということで、この三号被保険者制度が結果的には地方の貧しい共働き層から相対的に豊かで少数の専業主婦世帯に所得移転をするという非合理的な社会的差別だというようなところまで踏み込んでいただいております。  三号被保険年金については、いろいろ今、社会保険の方で議論いただいていると思いますけれども、ここのところ、今後見直しをして、そして結果的には、そろそろこの昭和の時代の働き方、昭和の時代の保険の在り方から、一人ずつがフルタイムで働き貢献するという、まさに現在の、令和の時代の働き方に変えていく、その第一歩がこの三号被保険者制度の見直しだと思いますけれども、ここの、上野厚労大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、第三号被保険者制度については、令和七年の年金改正法の附則で、調査研究を行い、その在り方について検討を行う旨が規定されたところです。また、日本維新の会と自由民主党の連立政権合意書では、第三号被保険者制度の在り方も検討項目となっております。  まずは、令和七年の年金改正法に盛り込まれました被用者保険の適用拡大、これを進めることで第三号被保険者の対象者の縮小を進めていきたいと考えています。その上で、様々な属性の方が混在をするこの第三号被保険者でありますので、まずその実態を精緻に分析をしながら、御党との連立政権合意書の内容も踏まえて、様々な論点についての国民的な議論を深めていきたいと考えています。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  今、数百万人、この受給者がおられますから、抵抗は多いと思います。ただし、これは本当に昭和の時代の保険制度です。私はずっと一貫して一九七〇年代から仕事と子育て両立を目指してきたんですが、当時は、まずは配偶者控除、これ女性を一人前に扱ってないことだと。ただし、子育てや介護で女性が貢献しているんだから、配偶者控除、当然だろうと。その後、ようやく一九八四年に、男女雇用均等法ができて、あっ、これで女性を一人前に扱ってくれるなと思っていたんですが、八六年にこの三号被保険者制度が時代を戻るように入ってしまったというところで、ここは三十年、四十年出遅れておりますけれども、ちゃんと一人ずつをフルタイムの働き手、そして家庭人として認めていただけるような、そんな社会にしていただけたらと思います。  少し時間は余りましたけれども、後ほどまた佐々木議員の方が子育てなどで質問させていただきます。  ありがとうございました。これで終わります。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 日本維新の会、佐々木りえです。本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  先ほど、江原委員より自殺について質問がありましたので、私は、子供の中心とした自殺について質問させていただきたいと思います。  八年前、私が大阪市議時代、地元で一人の中学一年生の生徒が命を絶ちました。私はその件に直接深く関わりました。あのお子さんのことを忘れたことは一日もありません。あの対応でよかったのか、今も自問自答しています。どれだけ制度を整えても、どれだけ第三者委員会、委員会を立ち上げても、目の前の子供の孤独や苦しみに大人が気付かなければ意味がないと思っております。  昨年、児童生徒の自殺者数は五百三十八人に上り、これはG7の中でも子供の死因第一位が自殺なのは日本だけです。背景には、学業成績、進路、受験のプレッシャー、そして家庭問題、SNSでの比較、承認不安、そして孤立、自傷行為、市販薬のオーバードーズ、摂食障害といった精神的不調など、複雑な要因が絡み合っています。  現在、対策は相談窓口の整備や啓発活動中心ですが、SOSを待つだけではやはり限界があります。必要なのは、SOSを出せない子供と、社会全体でどうそれを見付け、どう支えるかという視点だと思います。学校に通っているように見えても内面では極めて危険な状態にある子供、特にこうした表面化しにくい高リスクをこども家庭庁としてどのように把握して支援されているか、お伺いします。

源河真規子 こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(源河真規子君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、令和七年の小中高生の自殺者数は五百三十八人で、こども家庭庁としても大変重く受け止めております。  こども家庭庁が実施した令和六年度こどもの自殺の多角的な要因分析に関する調査研究において、自殺で亡くなった子供の九六%が、言動、様子の変化などの兆候を一つ以上身近な人によって知覚されておりました。こうした情報を共有し、支援につなげていくこと、非常に重要であると考えております。  政府では、関係省庁が連携し、こどもの自殺対策緊急強化プランや推進パッケージに基づき、自殺リスクの早期発見、対応に関する取組を推進してまいりました。加えて、改正自殺対策基本法において、地方公共団体は、学校や医療機関等が把握した自殺の危険性が高い子供に関する情報を共有し、関係機関が連携して必要な支援等を協議するための協議会を設置することができることとなりました。  こども家庭庁としては、都道府県、市町村に対し、協議会の設置を働きかけているところでございます。引き続き、地方公共団体や関係機関と連携し、子供の自殺対策にしっかり取り組んでまいります。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  是非お願いしたいのは、相談を待つ支援から見付けに行く支援で、先ほどもございました自殺対策基本法改正により地域の協議会ですね、地域が協議会設置、努力義務化されました。これ、四月から制度が始まります。実際に自治体レベルで起動をしていく、これ責任の所在がやはり私は不安があります。こういったことを多機能連携しっかりと強化して進めていただきたいと思っております。  時間の都合上、一問飛ばさせていただきたいと思います。  次に、AIチャットボットの問題についてお伺いします。  孤独や悩みを抱えた子供が生成AIを相談相手のように使うケースが増えています。児童相談所よりAIの方が寄り添ってくれると感じる子供も存在していると思います。AI技術そのものを否定するものではありません。実際に著名人で逮捕された事案とかもございます。AIチャットボットへの相談を関与していたと報じられたこともあります。  極度に孤立した状態にある子供が、AIとの対話の中で死や自傷について繰り返し相談をし、そして心理的に誘導されるリスクを改めて示していると思います。AIだけを心のよりどころにしてしまう状況を社会としてどう考えるか。子供の孤立を埋める、人間関係の代替になってしまう危険性は社会全体で真剣に考えなければいけない時期に来ていると思います。  子供がAIに過度に依存し孤立を深めるリスクについて、こども家庭庁としての認識をお伺いいたします。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。  御指摘のAI技術につきましては、昨今その利用が一層普及しており、こども家庭庁が実施した令和七年度青少年のインターネット利用環境実態調査におきましても、高校生の四六・二%が生成AIを利用しているとの結果が示されています。  こうした中、AIへの依存リスクを含めて、インターネット上では子供を取り巻くリスクが多様化していると認識しております。例えば、こども家庭庁に設置した有識者会議が令和七年八月に取りまとめた課題と論点の整理におきましては、AI等によるアルゴリズムにより過去の検索履歴等に基づいて情報が表示されてしまう問題等への対応が論点として提示されました。また、海外では子供がAIを使用し自殺に至ったとされる事例があることも報道で承知をしております。AIと依存などのリスクとの関係につきましては、引き続きしっかりと注視してまいります。  他方、AIにつきましては、そうしたリスクへの対応だけでなく、子供の自殺防止に向けて活用していくという観点も重要であり、令和八年四月に全面施行された改正児童対策基本法におきましては、自殺対策はICTやAI等の適切な活用を図りながら展開するとされているところです。  こども家庭庁では、今年度、デジタルデータやAI等を活用した新たな取組について有識者等の参画を得て検討することとしており、安全性等についても十分留意しながらAI等の活用について検討を進めてまいります。  いずれにせよ、関係府省庁とも連携しながら、子供を守るため、引き続き必要な取組をしっかりと進めてまいります。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  実際、私もSNSの検索等を通して、自殺とか入れるとそれ以外は出てこないようにとか、規制なんかもしっかりと、海外で自殺案件もあったので、防御としてそういった対策も取り組んでいただいておりますが、やはりAIチャットは、私もふだん生活をしている上で活用させていただいていますが、絶対に悪い気分にはさせない、そして寄り添ってくれる、自己肯定感を上げてくれるような、いい答弁ですねとか聞くとそういった励ましの言葉ももらえるような、そういったものもありますので、やはり子供たちは正しいAIリテラシー教育が必要だと思っておりますので、どうか引き続きよろしくお願いいたします。  次に、CDR、すなわち子供の死亡事例を多機関で検証する仕組みについて伺います。  亡くなった後の検証を単なる統計の処理で終わらせず、次の命を救うことにつなげていくためには、やはり全国展開が不可欠だと思います。CDRの全国展開をこども家庭庁として今後どのように進めていくのか、お伺いをいたします。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。  子供の死亡事例について、医療、警察、行政等の関係者が死因等の検証を行い、効果的な予防策を導き出すチャイルド・デス・レビュー、すなわちCDRの取組は大変重要であると考えており、こども大綱やこどもまんなか実行計画二〇二五におきましても、関係省庁と連携した全国展開に向けた体制整備の検討が盛り込まれております。  こども家庭庁といたしましては、令和二年度から、予防のための子どもの死亡検証体制整備モデル事業によりまして、都道府県においてCDRの取組を実施していただき、全国的な体制整備に向けて課題の抽出を行うとともに、令和七年の四月からはCDRの制度のあり方に関する検討会を開催し、御遺族、自治体等の関係者や有識者の御意見を伺いながら、制度の在り方について検討を行っているところです。あわせて、CDRの取組やその意義につきまして広く国民の皆様に理解していただくため、CDR特設サイトの開設やシンポジウムの開催など、広報啓発にも取り組んでいるところです。  引き続き、モデル事業の参加自治体数の拡大を図りつつ、CDRの全国展開に向けた体制整備の検討を強力に進めてまいります。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 次の命を守るために、しっかりと全国に根付けるような取組をお願いいたしたいと思います。  先ほどAIの話をしましたが、子供の自殺の背景にはSNSの空間の問題も極めて大きくなっていると思います。匿名アカウントによる誹謗中傷、死ねとか消えろといった言葉、過度な比較文化、自傷行為、オーバードーズを拡散、助長する投稿まで存在をしています。  思春期の子供たちは大人が思う以上にデジタル空間の影響を強く受けています。これは単なるネットのマナーの問題ではなく、子供の人権と命の問題だと考えます。テクノロジーの変化は早く、行政がもっと本気で子供のデジタル環境を守る視点を持つ必要があると思います。SNSの規制議論が進む今こそ、より早い対応をしていただきたいと思います。  SNS上で子供が深刻な心理的被害を受けている現状をどう認識しているか、また削除要請、人権救済、相談についてどのような対応を行っているのか、法務省、お聞かせいただきたいと思います。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) お答えいたします。  スマートフォン等のインターネット接続機器やアプリケーションソフトウェア等の多様なサービスの利用が子供の間にも普及する中で、SNSやインターネット上での誹謗中傷やいじめなどの事案は深刻な問題となっていると認識しております。  法務省の人権擁護機関では、子供も含め、インターネット上での誹謗中傷等の投稿によって人権が侵害されたとする被害者から人権相談を受け付けております。人権相談を通じて人権侵犯の疑いのある事案を認知した場合には、相談者の意向に応じ、プロバイダー等に対する情報の削除依頼の方法を助言するほか、違法性の有無を判断した上で、プロバイダー等に対して情報の削除要請をするなどの対応を行っているところでございます。  また、法務省の人権擁護機関では、啓発活動強調事項として、子供の人権を守ろう、インターネット上の人権侵害をなくそうを掲げ、例えば小中学生などを対象に、SNS上のいじめ等への対応として、携帯電話会社等と連携協力し、スマートフォン等の安全な利用について学ぶための人権教室を実施するなど、子供に対する人権侵害やインターネット上の人権侵害を防止するため、各種人権啓発活動を行っているところでございます。  今後も、こうした取組を通じまして子供の人権侵害事案に適切に対応するとともに、子供が最大限尊重される社会を目指して、被害者にも加害者にもならない責任ある情報発信を行うことができるように、インターネットリテラシーを向上させていくため、各種人権啓発活動をしっかり推進してまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  未成年のSNS利用については、今総務省が今夏に向けていろいろと検討されているということも承知をしておりますが、また法務省とも事業者ともしっかりと連携を図っていただき、子供たちのデジタルリテラシー、そういったものがしっかりと守っていけるように取り組んでいただきたいと思います。  最後に、最高裁判所にお伺いをいたします。  数日前、父親が親権をめぐって子供に会えないということを苦に自殺し、遺族が元妻を訴えるという痛ましいニュースがありました。  家庭環境の不安定さが子供の精神的負担につながるケースが指摘されています。DVや虐待があるケースは慎重な対応が必要であることも大前提です。  しかし一方で、子供にとって信頼していた親との関係が突然失われることが大きな心理的に負担になる場合もあると思います。  この四月から共同親権がスタートいたしました。二人が一緒にいる必要はなくても、子供にとってはやはり二人親がいる、それが当たり前だと私は思います。共同養育、共同親権が原則であるべきなんですが、我が国ではシングルマザーやシングルファーザーという言葉が少し、私も含めてですが、きらきらしたもののように取り扱ってしまうことがございます。でも、原点に立ち返ると、男だけでも女性だけでも子供が生まれるわけではありません。もちろん、事情があればシングルという選択肢はもちろんあると思います。でも、子供にとっては二人の親がいるのが当たり前だという原点に立ち返らなくてはいけないと思います。  家庭裁判所として、離婚、親権をめぐる手続の中で、子供の心理的孤立や、そして両親の関係断絶リスクについてどのように配慮しているか、お聞かせをいただきたいと思います。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。  お尋ねは個別の事件における審理運営の在り方に関わるものですので、調停委員会等において判断されるべきものではございますが、一般論として申し上げると、当事者間に未成年者がいる離婚調停等の家事事件の手続におきましては、各調停委員会等におきまして、子の最善の利益を最も重視しつつ、父母が離婚後も適切な形で子の養育に関わり、その責任を果たすことが子の利益の観点から重要であることなど、今般の改正法の趣旨も踏まえた運用がされているものと承知しております。  例えば、家庭裁判所では、離婚調停等の当事者である父母に対して、事案に応じて、手続の早期の段階から子の利益に目を向けてもらうための取組として、両親の紛争下における子の心情や父母が子のために配慮すべき事項等の情報をDVDやパンフレット等を用いて提供する親ガイダンスという取組が行われているほか、離婚調停等の手続の過程におきまして、子の最善の利益を確保する観点から、必要かつ適切な場合には、各裁判体の判断により、当事者に対して親子交流の試行的実施や暫定的な婚姻費用の支払等につきまして、その実現に向けた働きかけを行う場合もあると承知しております。  最高裁といたしましては、引き続き、家事事件手続において子の最善の利益を重視した適切な運用が行われるよう、必要な支援をしてまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 ありがとうございます。  今の時代は、夫婦げんかを子供の前でするだけでももう虐待だと言われる時代でございます。  私が申し上げたいのは、子供の時間感覚というものは大人はもっと重く受け止める必要があると思います。大人にとっての半年、一年と子供にとっての半年、一年はその重みが違うと思います。  家庭裁判所の中で手続が長期化し、子供本人の不安や孤立感が深まるケースもあると思います。子供の意見聴取や心理的ケア、そして調査官体制を含め、子供の最善の利益をどのように確保していくか。高葛藤の家庭の中で子供の孤立を防ぐための取組について、お聞かせいただきたいと思います。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。  まず、子の意思等につきましては、家事事件手続法六十五条に基づきまして、家庭裁判所は、未成年者の子がその結果により影響を受ける事件において、適切な方法により子の意思を把握するように努めるものとされております。  各調停委員会等におきまして、家裁調査官の調査、書面による子の陳述聴取又は子のふだんの様子を見ている父母からの事情聴取など、事案に応じた適切な方法により子の意思を把握しているものと承知しております。  家裁調査官の調査につきましては、両親の紛争下に置かれた子の心情等の行動科学の知見を活用して、子の置かれている状況を踏まえ、子の年齢、発達状況等に応じて調査を行い、子の利益にかなう紛争解決に向けた方策を検討して裁判官に報告を行うなどするものでございますが、このようにして、家裁調査官がその専門性を発揮すべき局面には確実に関与するよう適切な運用に努めているものと認識しており、各調停委員会等におきましても、その調査結果も踏まえ、子の利益にかなった解決が図られるよう父母に対し適切な働きかけを行っているものと承知しております。  最高裁といたしましては、子の最善の利益を重視した適切な運用が行われるよう、必要な支援を引き続きしてまいりたいと考えております。

佐々木りえ 日本維新の会

○佐々木りえ君 是非お願いしたいのは、家庭裁判所が大人同士の法的整理の場にとどまるのではなく、子供人生そのものを支える視点を更に強めていただきたいと思います。  子供たちは決して死にたいではなく、孤立したくないのだと思います。この子は危ないと気付ける大人がいて、助けてと言えなくてもつながり続けている社会がある、それが今問われていると思います。子供たちが死にたいのではなくて生きていたいんだと思える社会を私たち大人の責任としてつくっていくことを強く求めて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 参政党の安達悠司です。  令和六年度決算に関し、政府の施策の検証や見直しのため、以下質問してまいります。  まず、新型コロナワクチンに係る質疑を行うに当たり、新型コロナウイルス感染症及びワクチン接種により亡くなられた方々、重篤な障害を負った方々、その他今なお苦しんでおられる方々に心から、またその御家族にも心からお見舞い申し上げ、私の質疑を始めます。  新型コロナウイルス感染症の特徴は、情報戦だったということです。トランプ大統領は昨年四月、これは人工ウイルスであり、中国武漢の研究所が発生源である可能性を強調しています。  我が国も、国の守りの観点、安全保障の観点から考えるなら、これが自然なのか人工なのか、意図的なのか非意図的なのか、意図的なら狙いは何なのかなど、相手方の陽動作戦の可能性も考えながら対処に当たっていく必要があったのではないかと思います。  アメリカのホワイトハウスが昨年四月十八日に、研究所からの流出、コロナウイルスの真の発生源と、ラボリークと題するウェブサイトを公開しました。参政党のホームページにも仮訳を公開していますが、例えばそこにはこういうことが書かれています。  このウイルスは自然界で見られない生物学的特性を備えている。WHOのCOVID―19対応は、中国共産党の圧力に屈し、国際的義務よりも中国の政治的利益を優先させたことにより、完全な失敗に終わった。六フィート、約一・八メートル離れるべしという推奨は科学的根拠に基づかない恣意的なもの。マスクがCOVID―19から米国民を保護するという明確な科学的根拠は存在しなかった。最も深刻なのは、連邦政府が代替治療や研究所流出説のような好ましくない見解を悪者扱いし、国民の医療選択を強制しようとしたことであるなどですね。様々なことが書かれておりまして、やはり今こそこの新型コロナ対策がワクチンも含めて本当に良かったのかということを、我が国の安全保障の国家の防衛の観点から、また我が国の健康の在り方から、もう一度見直していくべきではないかと思います。  これをやることは、実は、私は、この医療費の増額の問題や我が国の財政の問題、国家運営の問題とも大きく結び付いていきますので、何かこの論点やっぱり話しづらいなと。当時、令和二年当時、私も弁護士していましたけれども、やっぱり当時の国会見ていますと、なかなか反対をしてくれる政党、慎重な意見を言ってくださる政党がワクチンに関してはほとんど見当たりませんでした。それは私がここに今立っている理由でもあります。そのとき、参政党は国政政党ではありませんでしたが、やはり新型コロナに関して、私が見る限り、本当に一番慎重で、かつ、ただ反ワクチンではなくて、これはやっぱり強制はしてはいけないと、しかし子供には打たせてはいけないと、こういった明確な方針を打ち出して国民の自由や権利をきちっと守ろうとしたのが参政党の提言であったと私は理解していまして、それは私、弁護士から見ても非常に真っ当なものだと思っておりました。  質問に入ります。  一つ目は、まず、新型コロナウイルスワクチン等の生産体制整備臨時特例交付金四兆四千百九十一億円余りの交付等に係る残額ですね、これの処理が不適切だったとして会計検査院に指摘されていますが、そのことはさておくとして、そもそもこの四兆余りの交付金の目的や使途、効果の検証が必要ではないかと考えます。  ワクチン生産体制等の緊急整備事業としてこの今言った四兆円余りの予算措置を行って、今年度中に成立、終了すると言いますが、この基金残高、令和七年度末で四千五百六十五億円です。では、この四兆円余りのお金、一体何に使ったのか、使途を具体的に明らかにしていただきたいと思います。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  ワクチン生産体制等緊急整備事業につきましては、令和七年度末までにそれぞれ国内でのワクチン生産施設の整備、研究開発の支援、これで約三千六十億円、そしてワクチンの製造に必要な部素材の品質評価、これで約四億円、そしてワクチンの購入、こちらに約二・七兆円、そして新型コロナワクチンの定期接種を実施する市町村に対する支援、こちらが約五百九十億円、そして新型コロナ治療薬の購入、配送、保管等、こちらが約六千八百二十億円の合計約三・七兆円を執行してきたところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 内訳は今言っていただきましたが、今日は時間もないので、まずこのワクチンの購入に関する二・七兆円のお金についてなんですけど、ワクチンを購入した数量、使用数量、未使用の数量、それから廃棄又は返却した数量をそれぞれ答えていただきたいと思います。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  お尋ねにつきましては、新型コロナワクチンを購入契約した数量は九億二千八百四十万回、そして使用した数量は約四億三千六百十九万回、そして未使用、すなわち廃棄したと見込まれる数量は約二億四千四百十五万回でございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 以前もその数値は出ましたけど、特段変わっていないということですかね。  この購入数量に関連して、なぜこれだけの回数分が一体購入を政府はしたのかということで、その判断の理由ですね。これは、要は、今言った九億以上というのは、日本の人口が一億二千万人余りですから、よく言われますけれども、本当に七回以上ですね、になりますと。これを買ったのが令和二年だとか令和三年、令和四年にかけてですけれども、ほとんどが令和二年や三年に買っているわけです。その当時も七回打たないとという話だったんでしょうか。  なぜこれほどたくさんのワクチンを買ったのか、またこれを国民に努力義務を課して全員に接種させるべきだと判断した理由は一体何なのか、その辺りをお聞かせください。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  ワクチンを確実に確保することは、国民の生命や健康を守る観点から極めて重要であります。  新型コロナワクチンにつきましては、緊急の蔓延予防の観点から、世界各国で獲得競争が継続する中で、接種を希望する全ての国民の皆様にワクチンをお届けできるよう、政府としてはその時々の置かれた状況の中で購入数量を決定してきたものでございます。  また、新型コロナワクチンの接種勧奨や努力義務につきましても、審議会で議論いただき、緊急の蔓延予防の観点から対象者が決定されたものでございまして、初回接種以降も、その時点の科学的知見等を踏まえ、適宜接種対象等の見直しが行われてきたものと認識しております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 今のでいくと、やっぱり新型コロナウイルスはほかの肺炎や感染症と違ってこれは全員のワクチンが必要だと、こういう理解なんでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  先ほどお答えしたとおりでございますが、今回のこの新型コロナワクチンに関しまして、ワクチンを確実に確保することは国民の生命や健康を守る観点から極めて重要であると考えているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 結果的に、この新型コロナワクチンというか、新型コロナウイルス感染症は、もちろん亡くなられた方はそれなりにいらっしゃるんですけど、ただ、政府が公表している致死率などを見ると、例えばインフルエンザの致死率ともうほとんど変わらない段階に入っているという数値もありまして、例えば〇・〇一%ですとかですね。あと、例えば統計上見ても、全数検査やっている時点でも、三千三百八十万人余り感染して七万人余りの死亡率でいくと〇・二%。オランダなんかもこの〇・二%の数字が使われていまして、インフルエンザは大体〇・一六%という数字はオランダの方もおっしゃっていまして、日本でも似たような感じだと思うんですけど、果たしてどこまでこの新型コロナウイルス感染症のリスクがあったのかということも、もちろんリスクはあるわけですけど、それがほかの感染症などと比較してどこまでのものだったのかは慎重に検討しなければならないと思います。  また、次に、やはりPCR検査についてお尋ねしたいんですけど、この新型コロナウイルス感染症の陽性者の判定に当たってPCR検査がどんどん行われました。これは連日マスコミの報道もあって、陽性者イコール感染者ということで、毎日毎日感染者がこれだけ増えたという報道があって、我々のこの危機感というか恐怖感もあおられたわけですね。  そういうことによって、このPCR検査なんですけど、これ一体、全体で何回行ったのか、またこれに対して政府は一体幾ら支出したのか、それらの効果についても説明を求めます。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  令和二年二月以降の新型コロナウイルス感染症に係るPCR検査につきましては、症状のある方を対象とした検査のほか、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金により、都道府県が行う無料検査が実施されたところでございます。  このうち、症状のある方を対象とした検査の回数につきましては、厚生労働省において全国の地方衛生研究所、医療機関等が実施した検査件数を取りまとめておりまして、令和二年二月十八日から令和五年五月七日までに約一・二億回となっているところでございます。  また、当該検査のうち、感染症法に基づき都道府県等が行政検査として実施した検査につきましては、検査費用の一部を国が負担しておりまして、令和元年度当初予算から令和五年度当初予算までの関連予算計四千五百五十一億円の中で支出いたしましたが、検査に要した費用のみを切り出してお答えすることは困難でございます。  厚生労働省といたしましては、検査の実施により、感染者の早期発見や治療につなげるとともに、感染の蔓延防止に効果があったものと考えております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 元々、このPCR検査を感染症の検査に使えるのかということは医学者の間でも議論がありまして、偽陽性の問題であるとか、検体汚染や特異度の問題、あるいは交差反応の問題や、そもそも、このウイルスの同じ断片があったとして、それが本当に新型肺炎の原因なのかどうかと、こういった様々な問題がある中でありました。この費用についても検証が必要だと考えております。  また、次に一問、二を飛ばしまして三なんですけれども、今度、予防接種健康被害救済制度の話に入ります。  新型コロナウイルス予防接種健康被害給付費負担金は、令和六年度は四百七十億円の予算措置に対し二百六十六億円を支出しています。で、三十一億円余りは不用額ということで余らせているんですね。健康被害も救済も別に予算余っているわけですね、令和六年度はね。ということは、検査も救済も厳しくやっているのかなというふうなことも考えられるわけなんですけれども、現在までこの救済制度の給付、総額で幾ら予算措置を行って幾ら支出したのか、またその明細として医療、後遺障害、あるいは死亡に係る給付の件数と金額、それぞれ明らかにしていただきたいと思います。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  新型コロナウイルス予防接種健康被害給付費負担金は、令和三年度から令和六年度までの四年間で総額六百四十七億円の予算を措置しているところでございます。  当該期間における給付額総額は四百十九億円でありまして、その内訳として、医療費、医療手当として七千八百二十九件の認定に対して三十三億円、また障害年金、障害児養育年金として二百四件の認定に対して十四億円、また死亡一時給付金及び葬祭料として九百九十八件の認定に対して三百七十二億円となっているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 現在、死亡は千七十一件だと思うので、あれですね、これは令和六年度までで計算されているということですかね。はい。  今のを見ても、やはり死亡件数が千件、この当時で千件弱ですけど、今はもう千件超えているわけですね。死亡認定だと一人頭四千九百五十万ですかね、の一時金と、あと葬祭料ということで、なかなか結構なお金を国も支払うわけですけれども、なぜこれほど多額の給付費負担金を支出したのかと。こういった給付費負担金を支出した例は過去このワクチンではないわけですけれども、一つのワクチンではないわけですが、その原因を政府は一体どう分析しているんですかと。  また、従来のインフルエンザワクチンの場合と比較して、給付の基準は何か緩和するといったことを行ったのか。また、比較のため、インフルエンザワクチンとの比較でこれまでの接種回数や給付件数、どのような差があるのか、お尋ねします。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  予防接種法に基づく予防接種健康被害救済制度は、厳密な医学的因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とするといった考え方に基づき、審査を行っているところでございます。  新型コロナワクチンにつきましても、ほかのワクチンと同様の考え方に基づき個別に審査を行っており、その結果として御指摘の件数の給付を行ったものでございます。  また、予防接種法に基づく六十五歳以上の方などを対象としたインフルエンザワクチンは、平成十三年度から令和六年度までに約三・八億回接種されているところでございますが、インフルエンザの健康被害救済につきましては、平成十三年の定期接種開始後から令和三年十二月末までにおきまして、医療費、医療手当として四十四人、障害年金として七人、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料として五人となっており、さらに、令和四年一月から令和七年三月までに、こちらは少し集計方法を変更しているのでそうした形で分けておりますが、その期間におきましては、医療費、医療手当として三十三件、障害年金として一件、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料として十二件となっているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 今の比較しても、すごく新型コロナワクチンによる健康被害救済の給付が突出しているのが分かりますね。ちなみに、新型コロナのその接種回数なんですけど、令和六年四月一日公表で四億三千六百十九万三千三百四十一回と出ていますけど、これで間違いないですか。これ分かれば、分かります。まあまあ、じゃ、質問せずに次行きますね。  それで、今回のワクチンはファイザー製とモデルナ製が主ですけれども、この今言った国が支払った分に関して、これらの製薬メーカーのせいじゃないかということで求償したり、あるいは個人が製造物責任を問うといったことはできるんでしょうか。政府にお尋ねします。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  新型コロナワクチンを含め、予防接種法に基づくワクチン接種につきましては、その健康被害の迅速な救済を図ることを目的として、同法に救済措置、予防接種健康被害救済制度が規定されているところでございます。  これは、法律に基づくワクチン接種が公衆衛生上の見地から必要な措置として行われるものである一方で、一定の割合で不可避的に健康被害が生じ得るものであることに鑑み、健康被害を受けた方が必要な補償を受けられるよう、無過失責任による公的な救済制度として法律上位置付けられているものでございます。  こうした趣旨の、こうした法律の趣旨に照らし、国が製薬企業に対して健康被害に係る賠償請求をすることは考えてございません。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 あと、そうですね、政府が例えばこの製薬メーカーとの間で契約を交わして、求償しないとか免除するといったことを交わしたという話もちょっと聞こえてくるんですけど、まあ真偽はともかくとしてですね、個人の方がその製薬会社に製造物責任を問うことは可能なんですか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  まず、各社と損失補償契約などを締結しているのではないかという御質問ということでございますが、損失補償契約につきましては、締結の有無も含めて各社との秘密保持契約の対象であり、お答えは差し控えたいと思います。  加えて、健康被害を受けた方が製薬企業に対して民事訴訟を提起することは、こちらは予防接種健康被害救済制度の申請の有無にかかわらず、そちらは考えられるものと理解しております。  以上でございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 既に訴訟も起きておりますが、で、ここで厚生労働大臣に御質問しますが、今言ったような健康被害救済制度の件数や、今までの統計などを見ても、接種回数を見てもですね、これやはり新型コロナウイルスワクチンというのはインフルエンザワクチンなど様々な今までのワクチンと違って、数十倍以上のオーダー、割合で死亡や重度障害のリスクが高かったというふうに評価できるんではないか。つまり、こういった千人もの、千人以上の人に亡くなったということで給付をしている、こんなワクチンはちょっと許容できないんではないかと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 予防接種健康被害救済制度は、予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、御本人や遺族からの申請に基づき、予防接種と健康被害との因果関係を個別に審査会で審査した上で幅広く救済をする制度であり、ワクチンの安全性の評価を目的とはしておりません。このため、救済制度の認定件数などを根拠にワクチンの安全性を評価することは適切ではないと考えています。  その上で、新型コロナワクチンの安全性については、医師等に報告義務のある副反応疑い報告等に基づいて評価しており、審議会において副反応疑い報告を全例評価しているほか、国内外の様々な科学的知見を収集、評価しており、現時点で重大な懸念は認められないと評価されているところであります。  引き続き、科学的知見の収集に努めるとともに、審議会において適切に評価を行い、新たな知見が得られた場合には、医療機関や国民の皆様に速やかに情報提供を行ってまいります。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 ワクチンというのは、やはり私は一億分の一未満のリスクじゃないといけないと思うんですね、日本で打つ場合は。今回、千人ということは十万分の一ですよね。十万分の一のリスクのあるワクチン、それ以上に多分亡くなっていらっしゃるわけですが、それだと本当にやはり千人が亡くなるわけですね。  今、先ほど予防接種健康被害救済制度は、因果関係とかそういう安全性の評価を基にするもんじゃないとありますが、実際、この予防接種法の十五条一項は何て書いてあるかというと、予防接種を受けた者が、疾病にかかり、障害の状態になり、又は死亡した場合において、当該疾病、障害又は死亡が当該予防接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは給付を行うということなんで、厚生労働大臣がそのワクチンが原因ですよというふうに認定した場合に給付を行っていらっしゃるわけですから、あたかも因果関係がないかのような言い方はおかしいと思いますが、厚労大臣、いかがですか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  先ほど答弁させていただいたところでございますが、健康被害救済制度の考え方でございます。  こちらの法に基づく予防接種は社会防衛上行われる重要な予防的措置であり、極めてまれではあるが不可避的に健康被害が起こり得るという特性があるにもかかわらずあえて実施しなければならないということに鑑み、健康被害を受けた者に対して特別な配慮をするために設けられた制度であるということでございまして、本制度による給付を受けるためには、審議会におきまして、症状の発生が医学的な合理性を有すること、時間的密接性があること、ほかの原因によるものと考える合理性がないこと等について、医学的な見地などから慎重な検討が個々の事例ごとに行われております。  その上で、認定に当たっては、厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とするという方針で審査が行われているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 その審査も、ですから予算余らせているように、全然、別に緩やかにやっているわけじゃないと思うんですね。WHOもその厳密な医学的証明を認めるのはおかしいということも言っています。  さらに、これはやはり私は、科学的な問題で専門家に任せる問題だという次元は一旦今終わって、もうこうやって数字出ているわけですから、この数字を基に、ここからは政治判断の話だと思うんですね。要するに、我が国は今後、こういった千人の死亡が出るようなワクチン、十万人に一人のリスクが、しかも亡くなっている方でそれですからね、重度障害とかもっといらっしゃるし、超過死亡とか人口の問題を考えたらもっといらっしゃると、いろんな意見もありますし、私も身の回りにそういう方もいるわけですよね、申請していない方だって。  そうすると、こういうふうな千人亡くなるようなワクチンをこれからもこれは厚生労働大臣として許容していくんですか。これ、お尋ねします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) いずれにいたしましても、ワクチンの安全性につきましては、例えば先ほど申し上げました副反応疑い報告で全例評価をして、専門家の知見を生かしながら評価をしているところでございますので、そうした方針はこれからも守りながら進めていきたいと考えています。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 私は、このワクチンに依存し過ぎた在り方にやはり問題があったと思うんですね。  例えば健康とは何かということを考えていった場合も、健康というのは、私たちの健康は薬やワクチンに頼らなければ実現できないんだと、薬やワクチン、西洋の薬やワクチンに頼らなければ駄目なんだという考え方を取る限り、私たちの医療費は上がり続けるし、私たちの健康も全部、メンタルも大分とやっぱり、子供のいろんなことも本当に悪くなっていく一方だと思います。  もう一つの健康の考え方は、健康というのは薬やワクチンだけじゃなくて、やはり食生活であるとか、あるいは人間関係とか、コミュニケーションとか親子の関係とかいろいろ、先ほどいろんな、議員の方もおっしゃっていましたが、その人間の幸せ、精神性も含めたですね、そういう運動とかもろもろのこの社会的な環境とか、人の、何というんですかね、クオリティー・オブ・ライフというか、そういったものをうまくやっていくことによって私たちの健康は保たれていくんじゃないかと。  似たような概念として、プライマリーヘルスケアという概念と、あとそれと対比する概念で選択的プライマリーヘルスケアという概念があります。選択的プライマリーヘルスケアというのは、今言ったようなワクチンや、例えば一つのワクチンを何本打ちましたということで健康を達成していこうとかいう考え方であり、他方、プライマリーヘルスケアというのは包括的に考えていきましょうよと、こういった考え方です。  このことはちょっとまた割愛しますが、そういう考え方に基づいて、これからちょっとマスクの話とか、あと健康の話、食生活とかも質問していきたいわけなんですね。この辺の健康に関する考え方の転換を是非考えていただきたいという趣旨で質問しております。  新型コロナ以降、施設や、あっ、次は面会の話です。  新型コロナ以降、施設や病院に入所、入院中の者に関し、家族や友人、知人、場合によっては専門家の面会さえ断られるようなケースがよく見受けられます。集中治療室に入っているような場合はともかくとして、患者や入所者の外部との面会の機会を奪うことは人権侵害である上、特に高齢者にとって子供や孫との面会という貴重な時間を奪わせてしまうものですし、著しく人生の幸福を害します。  これにつき、日本弁護士連合会も令和三年、コロナ禍でありますが、四月十六日に、コロナ禍における社会福祉施設・医療施設での面会機会の確保を求める意見書を出しています。  そこで、大臣にお尋ねしますが、特段の理由もなく面会を拒絶したり、面会時間を著しく短く制限したり、また別室を用意するなどの代替手段も講じないことは、施設やあるいは病院の在り方として面会に関して不適切だと考えますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けを五類へ移行するに当たりまして、医療機関、高齢者施設における面会について、感染対策にも留意しながら面会の機会の確保を可能な範囲で行っていただくよう医療機関や高齢者施設等へ周知をしているところでございます。  高齢者施設などでは入所者と家族等の面会の機会を確保することが重要ですので、適切な面会の実施方法や面会を積極的に実施する施設の事例をリーフレットや動画により情報発信をしております。また、医療機関においても、五学会による新型コロナウイルス感染症診療の指針二〇二五における面会の考え方を紹介しつつ、面会の重要性と院内感染対策の両方に留意しながら、過度な面会制限にならないように、患者及び面会者の体調等を総合的に考慮した上で、患者及び面会者の交流の機会を確保いただけるよう周知をしているところでございます。  厚労省としては、高齢者施設、医療機関等において、感染拡大防止の観点を踏まえた御家族との面会の機会の確保に向けて引き続き丁寧に周知を進めていきます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 これ今も続いていまして、やっぱり本当に十分しか会えないとか、本当に一か月に何か一回だけとか、もう本当にひどいところはひどいし、施設によっても差があります。コロナ禍でも会えるところは会えていましたし、私も後見人とか弁護士やっていましたけど、後見人でもなかなか難しいと言われたり、逆に会わせてくれたりとか、本当に様々で、これコロナを機に今もう変わってしまったんですよ、病院や施設の在り方が。  なので、これ、本当にいろんなところで家族の方々、本当にいっぱいそういう声が寄せられているので、是非厚生労働省からも厳しく御指導をお願いしたいと思います。  次に、WHOの勧告とパンデミック緊急事態宣言についてお尋ねします。  新型コロナ対策についてもWHOの様々な勧告を受けてきました。IHRの改定やWHOパンデミック協定の発効後についても、我が国は主体性を持って健康政策、判断を行っていくべきだと考えます。  IHRの改正やWHOパンデミック協定の締結が行われましたが、これによってWHOによって新たにパンデミック緊急事態の宣言を行うことが可能になりましたが、WHOの勧告や基準、こういったものが出てきたときに、我が国の政府は一体どういうプロセスで我が国に情報が入って、どんな機関によって我が国の政策や基準、ガイドライン、場合によっては法令の改正が行われていくのでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答え申し上げます。  WHOの勧告や基準が示された場合、WHOから厚生労働省に設置しているIHR国家中央連絡窓口へまず情報提供されることとなっております。その後、情報提供を受けた内閣感染症危機管理統括庁や厚生労働省などの関係省庁におきまして、国立健康危機管理研究機構、JIHSなどの感染症の専門家による当該感染症についてリスク評価などを踏まえながら、必要な政策の決定、場合によっては法令改正等の検討を行うこととしているところでございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 また、IHRの改正によって、WHOによって、今まではPHEICというものしか出せなかったんですけど、今度、パンデミック緊急事態宣言が出せるようになりました。これによって、我が国の政治的意思決定に与える影響はどのように変わるのでしょうか。

原田一寿 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(原田一寿君) お答え申し上げます。  パンデミック緊急事態におきましては、従来のPHEICと同様に、法的拘束力のない勧告がWHOから発出されることになります。  感染症危機の対応につきましては、WHOの勧告や国際的な動向に加え、感染症対応に対する専門的な組織でございますJIHS、それから、そこの科学的な知見やリスク評価を踏まえまして、内閣感染症危機管理統括庁の司令塔機能の下、必要な対応を日本政府として自律的に検討、実行することとなります。このことは、従来のPHEICの頃とこの新しいパンデミック緊急事態でも変わることはないと考えてございます。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 今までのPHEICと変わりがない、法的拘束力もないとのことでした。  次、子供のマスク着用についてお尋ねします。  新型コロナウイルスの感染症の三年余りにおいて、子供のマスク着用は半ば強制されていたような実態があると思っております。子供は新型コロナに罹患しても重篤化するリスクは低いとされる一方で、呼吸がしづらくなる、顔が見えづらくなる、自己調整がしづらい、子供のマスク着用のデメリットは非常に多いと感じております。  これにつき、政府は、幼稚園や学校においてこれから、あっ、これまでですね、いかなる理由に基づき子供のマスク着用、事実上強制をしていたのでしょうか。また、子供の、パンデミック、今後パンデミックが起きたときに、政府は学校や幼稚園においてマスク着用をどのような対応を行うのでしょうか。

神山弘 文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○政府参考人(神山弘君) お答え申し上げます。  新型コロナウイルス感染症が発生した当初、政府全体の方針として、その後の国内での健康被害を最小限に抑えるため、国民の皆様に対して、風邪症状であれば外出を控えていただくことや、やむを得ず外出される場合にはマスクを着用していただくようお願いしてきたところでございます。  その後、最新の知見等を踏まえながら、政府全体の方針について見直しが行われ、その方針に基づき、学校においても感染症対策と子供たちの学びの保障を両立できるよう、文部科学省において新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルを作成し、随時改定を行ってきたところでございます。  新型コロナウイルス感染症が五類感染症に移行する前においては、同マニュアルにおいて、児童生徒及び教職員は基本的にはマスクを着用することが望ましいことや、幼児については本人の調子が悪い場合や持続的なマスクの着用が難しい場合は無理して着用させる必要はないことなど、マスクの着用の考え方を示してきたところでございます。  五類感染症に移行した後は、感染状況が落ち着いている平時においてはマスクの着用を求めないことを基本とした上で、手洗いやせきエチケット等の指導を行い、感染が流行をしている場合にはマスクの着用を促すなど、各学校において感染状況に応じた対策を適切に講ずることが重要であるということで、こうした考え方について周知を行っております。  今後、新型インフルエンザ等が発生した際には、新型インフルエンザ等対策政府行動計画等に基づき、関係省庁等と相互に連携しながら、迅速かつ適切な対応を行ってまいります。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 やはり、子供は風の子と昔言われていて私も育ったんで、本当にマスクを着ければいいとかじゃなくて、やはり子供の免疫力ですね、子供が健康でしっかり体を鍛えて心も鍛えて、で、風邪にかからないようにしましょうねという教育も私は必要だと思っております。  次に、医療費の話に移ります。  医療費の国庫負担、令和六年度は年間十二兆円で、保険料とか自己負担も入れると医療費は四十八兆円となります。  医療費を使えば使うほど健康になるわけでありません。医療機関にかからず健康にいる人もいます。医療費の増加は、社会保険料を増加させ、財政を圧迫するデメリットもありますし、国民皆保険制度の下、過剰診療や過剰投薬等も指摘され、例えばレセプトチェックのシステム導入など設備投資の多さを指摘する声もあり、また一方で、病院や医療機関は赤字経営が増加しております。  これは何かおかしいわけなんですけれども、まず一つ目の質問は、病院や医療機関に対して、アメリカなど海外の医薬品、医療機器メーカーから購入額も増加しています。これらの分野においての海外依存度、これを政府はどのように把握しておりますでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 医薬品や医療機器の輸入状況については、薬事工業生産動態統計調査で毎年把握しておりまして、令和六年度、令和六年のデータによれば、医療用医薬品について、国内において供給された金額は十二・八兆円、うち完成品の輸入も含め主な原材料を海外に依存する製品は約十・二兆円でございまして、これを十二・八兆円で除すと約八〇・一%というふうになっております。  医療機器については、国内において供給された金額は約八・二兆円、これで輸入金額三・五兆円でございまして、これを八・二兆円で除すと四二・三%というふうになっております。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 やはりこの医療機器や医薬品も、デジタル赤字ならぬ医療赤字になっていないかという点もこれから気を付けていかないといけないと思います。  また、政府はこの医療費が増加している原因をこれどのように分析していますでしょうか。すごい大きな質問ですけれども、これに関連して、やはりこの医療機関にかからない人、かからないでいる人に経済的なインセンティブを与えていく、そういった仕組みをつくっていくことを考えるべきではないでしょうか。大臣にお尋ねします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、最近の医療費の動向ですが、おおむね年二%程度の伸びで推移しておりまして、医療費増加の要因としては、高齢化の影響、また新しい治療法や新薬の開発などの医療の高度化などがあると分析しています。  委員お尋ねの医療機関にかからないことに対して経済的インセンティブを与えること自体については、必要な医療を受けるべき者が受診を抑制し、結果的により重症化することがないよう、単に医療機関を受診しなかったことをもって評価するということは慎む必要があると考えております。  ただ、医療費の増加を抑えるためには、個人の予防、健康づくりの取組を推進することが重要でありますので、医療保険各法においては、保険者の努力義務として、予防、健康づくりに取り組む個人の自助努力への支援を位置付けるとともに、こうした保険者の取組を推進するためのガイドラインを作成をしております。このガイドラインでは、保険者の意欲的な取組事例、これを紹介をしつつ、金銭的なものに限らず様々なインセンティブの方策をお示しすることで、保険者の取組が個人の行動変容につながり、健康づくりの取組が継続されることを目指しております。  引き続き、ガイドラインの周知啓発などを通じまして、各保険者における取組の実施が更に拡大するように支援していきたいと考えています。

安達悠司 参政党

○安達悠司君 やはり、健康について、これまでの考え方はやや西洋の医薬品やワクチン依存に偏り過ぎていたように思うので、それを転換して、免疫や私たちの精神や人間関係といったところも含めた健康の在り方へと是非転換をお願いしたく、私の質疑を終わります。  ありがとうございました。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  一九四二年二月、山口県宇部市長生炭鉱の海底坑道で起きた水没事故で、百八十三名が亡くなりました。そのうち、七割が朝鮮半島の出身者。この間、市民団体長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の皆さんが潜水調査に取り組んで、坑道内から御遺骨が発見されています。  この問題について、今年一月、日韓首脳会談の共同記者会見で、高市首相と李在明大統領が、御遺骨のDNA型鑑定の協力に向けて日韓間の調整が進展しているということを歓迎したと表明されています。さらに、先月の首脳会談で、韓国の李大統領は、長生炭鉱で見付かった遺骨のDNA鑑定が始まるとして、両国が過去の歴史問題で人道主義的なものから協力していく小さいながらも意味のある第一歩になると。  今日、国光副大臣来ていただいていますが、この日韓政府合意には私は大きな意味があると思っているんですが、どのように評価されていますでしょうか。

国光あやの 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(国光あやの君) 小池委員にお答えをいたします。  御指摘のとおり、長生炭鉱におきまして発見されました御遺骨のDNA鑑定につける協力につきましては、今年一月の日韓首脳会談において、調整を進展させるべく両首脳間で合意をしたところでありまして、昨月のですね、昨月の五月の日韓首脳会談に先立ちまして調整を重ねていたところであります。  日韓で技術面や制度面について、関してですね、緊密な意思疎通をされた結果、五月の首脳会談におきまして、DNA鑑定の協力について、日韓で共同でDNA鑑定を行って、またその結果を共有するということについて一致をしたものであります。  この協力につきましては、更なるこのDNA鑑定、そして、身元の確認までの進展、進むことを外務省としても期待をしていきたいと思いますし、また本件の実施を含めて、一九六五年の国交正常化以来、これまで築かれてきた日韓関係の基盤に基づきまして、日韓関係を未来志向で安定的に発展していくために、引き続き韓国政府との間で緊密に連携をしてまいりたいと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 ありがとうございます。非常に重要な私は合意だと思うんですね。  警察庁来ていただいておりますが、日韓政府合意したこのDNA鑑定、いつからどのようにして行うことになるんでしょうか。

遠藤剛 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(遠藤剛君) お答えいたします。  鑑定を実施する具体的なタイミングにつきましては、日韓双方にとって都合の良いタイミングで実施されることとなるものと承知しております。また、このDNA型鑑定につきましては、御遺骨等から採取されたサンプルについて日韓両政府がそれぞれDNA型鑑定を行い、その結果を共有することとなります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 一九三〇年、ILOで採択された二十九号条約、いわゆる強制労働条約、この第二十一条では、鉱山での地下労働での強制労働が禁止されています。この条約を日本は一九三二年に批准をしております。ですから、長生炭鉱の事故の時点で既に批准されていた。  私は、長生炭鉱では強制的な地下労働が行われていたことは間違いないと思うんですが、これはILO条約、二十九号条約二十一条の強制労働の禁止に違反していたんではないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 水没事故当時、長生炭鉱で働いていた朝鮮半島出身の労働者の方々については、自由渡航又は官からの認可を受けた事業主による募集により就労していたものと認識をしています。  したがって、当時、長生炭鉱で働いていた朝鮮半島出身の労働者の方々は、自由渡航や募集によって移入したという経緯を踏まえれば、いずれもILO第二十九号条約で定められている強制労働には該当しないものと承知をしています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 私は、それは実態とはかなり違うんではないかと思うんですね。  幾つか紹介したいんですが、一九三九年、内務省警保局の特高月報では、最初に長生炭鉱に雇い入れた二百三十八名の朝鮮人労働者のうち、十七名の逃亡者があり警戒中、更に二名の逃走せんとするのを労務係員が発見して、事務所に連行、殴打したところ、その報告を聞いた労務者が一斉に事務所に乱入、混乱に乗じて更に二十四名が逃走したという記録がございます。  それから、朝鮮人労働者を寝起きさせていたと言われる合宿所、今も倉庫として残っております。私も行ってきましたが、窓のない異様な建築物です。当時は周囲を三・六メートルの塀で囲み、出口は一か所だけ、常時見張りがいたとされています。当時の見取図も宇部市の郷土資料館で保存されております。  それから三つ目、犠牲者の一人である金元達さんが、事故の数日前にお母さんに送った手紙もあります。こう書かれています。  お母さん、私は今、日本の山口県というところで炭鉱の仕事をしています。海の下に坑道が通っていて、海の上を通る漁船のとんとんという音が聞こえてくるほどのとても危険な場所です。垣根は三メートルほどの厚い松の板で囲っており、その外側をぎっしりと鉄条網が張り巡らされています。その囲いの中にある宿舎はまるで捕虜収容所のようなところです。警備も厳しく、一切の自由もなく、外出もできない拘束の中で生活をしています。  さらに、市制百年の記念事業で作成された宇部市史にはこうあります。長生炭鉱は特に坑道が浅く、危険な炭鉱として知られ、日本人鉱夫から恐れられていたため朝鮮人鉱夫が投入されることになった模様であり、その当時、朝鮮炭鉱と蔑称されたほどで、昭和十七年二月に発生した水没事故の犠牲となった鉱夫の位牌のうち約八〇%が朝鮮人名とみなされていることからも、同十六年以降も朝鮮人労働者が強制連行され続けていたと考えられる、こういう記録もあります。  大臣、やっぱりこれは実態としては強制を伴うものだったんじゃないか。私は強制労働というふうに言える内容であったんではないかと思いますが、少なくともやっぱりきちんと調査をすべきじゃありませんか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 現時点で当時の労働実態を正確に確認することはなかなか難しいと考えておりますが、いずれにいたしましても、政府としては先ほど申し上げたような考えでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 それで日韓関係、せっかくこれ首脳間で合意したものを更に前に進めることができるんだろうかと。今も冷たい海の下に眠っておられるわけですね。せめて御遺骨を一日も早く御遺族の元に返すことが私は必要だと思いますし、しかもこれは日韓政府間の合意になったわけですよ、DNA鑑定についてはですけど。今までとはこれステージ変わったと私は思います。レベルの違う問題になったんだと思います。この日韓首脳の合意を前に進めるためにも、DNA鑑定とともに、やはり残された御遺骨の収容も含めて私は日本政府の責務というふうになったんだと思うんです。  大臣、今までこれ厚生労働省の職業安定局人道調査室というところで対応されてきた。これ、予算毎年一千万円程度ですよ。今年度予算も千二百万円だと聞いています。で、ほとんど使い残している。こういうやり方でいいんだろうかと。やっぱり日韓首脳の合意に基づいて遺骨収容のための国家的なプロジェクトを立ち上げて、やっぱりこの問題、抜本的に取組を強化すべきではないかと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御遺骨の収容につきましては、現時点で政府が直接行うことは考えてはおりませんが、厚労省としては、これまでからも、関係省庁の協力を得て、現地において市民団体の活動状況や遺骨収容のための潜水調査等の安全性に関する専門家の知見を伺ってきているところであります。  引き続き、関係省庁と連携をいたしまして、これまでに集積した専門的な知見などを整理した上で、適切に対応していきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 大臣、この問題はやっぱりステージが変わったという認識は、大臣、お持ちですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) DNA鑑定について日韓でそのような合意があったということは、私どもとしても重く受け止めております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 重く受け止めると言うのであれば、私は、政府の今までこの民間団体に任せてきた、そういうやり方でいいんだろうかと。やっぱり政府としてきちんと、安全確保のためのボーリング調査であるとか、あるいは水中ドローンの活用であるとか、ありとあらゆる手段でやはり御遺骨の収容のために力を尽くす、そういうことがこれ日韓関係を前に進める上でも私は非常に重要な課題になっているというふうに思いますので、そのことを申し上げておきます。  次のテーマ行きます。  アメリカとイスラエルのイラン攻撃を発端にしたホルムズ海峡の封鎖で非常に深刻な影響が出ております。仕入れ、資材の調達そのものが困難に直面しています。何よりも国際法違反の戦争を終わらせることが必要ですが、やっぱり暮らしと雇用、そして営業を守る緊急の手だて、必要です。  そこでお聞きしたい。ちょっと一問飛ばしますが、これ、石油製品の価格上昇などの影響によって休業が発生した場合に、やっぱり事業を継続して雇用を守るために、コロナ禍で行われたような雇用調整助成金の特例措置、講じるべきではないかと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 雇用調整助成金については、今般の中東情勢に伴う様々な影響によりまして事業活動の縮小などを余儀なくされた場合には、要件を満たせば支給対象となります。  コロナ禍での雇用調整助成金の特例措置は、国が事業者や国民に対し強い休業要請を行った際の異例の対応でありますので、今般の状況とは性質的にも大分異なるものではないかと考えておりますが、また、現時点では雇用調整助成金の活用を具体的に検討する段階に至っている事業者は少なく、要件緩和など特例措置を行う状況にはないと考えておりますけれども、引き続き状況については十分注視していきます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 現在申請が増えていないと言うけど、要件が厳し過ぎるんですよ、これ。だから、申請を諦めている方が大変多いと私は思いますよ。  神戸で美容室を経営されている方にお話聞きました。コロナのときはお客さん来なくなって休業したと、雇調金で四人の雇用を維持したと。今回は、手袋、カラー剤、パーマ剤などが入らなくなってヘアカラーできなくなった。コロナのときはお客さんが来なくなって休業した、今回は物資が来なくなって休業せざるを得なくなるんじゃないかと、同じじゃないかと、むしろコロナのときよりひどいんじゃないかというふうにおっしゃっている。  この今の要件は、直近三か月の生産量の平均が一〇%以上低下となっているんですよ。三か月状況見ないと申請できないわけですよね。しかも、円安とかインボイスとかいろんなことが加わって、中小企業、本当大変なわけですよ。  私は、コロナ特例のときは、三か月で一〇%以下というのを一か月で五%以下にした、で、対象も助成率も拡大したわけですよね。私は、申請が余り来ないからと先ほどおっしゃったけど、申請しやすくして雇用を守るのが厚生労働省の役目じゃないかと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 私どもとしてもアンテナを高くして各労働局等で地域の実態等は詳細に把握をさせていただきたいと思いますが、先ほど申しましたように休業の計画等も件数も少なく、少ない状況でございますので、しっかり、少ない状況ですが、当然状況についてはしっかり注視はしていきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 これからこれ長期化する可能性高いですよ。これからそういう申請、私増えてくるというふうに思いますけど、でも、今の要件は厳し過ぎると、だからやっぱりその検討も今からでも始めるべきだということを申し上げます。  医療現場からも悲鳴が上がっています。お配りしておりますが、神奈川県内の医師、歯科医師約六千五百名で構成する神奈川県保険医協会が歯科の会員に向けて緊急アンケートを実施をしております。  これ、五月十一日までに寄せられた回答では、医療用の手袋、グローブ、供給状況は、入荷時期未定が八六・一%、通常どおり入荷というのは三・二%にすぎません。在庫状況は、枯渇しているというのが二六・七%、不足ぎみが五五・九%で、それから値上がり幅は、一〇%程度以上が八一・五%で、三〇%程度二九%、五〇%程度一四%、こういう値上がりもひどいんですね。  やっぱり一番深刻なのは今現場では医療用手袋だと言われていますが、その他についても、メーカーからの供給状況は、これは入荷時期が今後未定だという答えが五割超えています。  やっぱり、いろんな声が寄せられているんですが、例えば出荷調整と価格上昇が同時に起こっていると、これは医療継続の困難だという声が来ています。あるいは、個人の歯科では薬、麻酔薬も入らないと、そこに追い打ちで材料も入らなくなってきていると、これでは開業医はやっていけないという声ですよ。  先ほどやり取りがあって、五千万枚ですか、放出をする方向で、今千百四十万枚ということですが、私、二千七百六十九件って少ないんじゃないかなと思うんですよね、申請。これもっとやっぱり大幅にやらなきゃいけないし、これ、聞くところでは四億枚以上備蓄量あると聞いています。それは事実ですかね。だったら、もっと踏み込んで対応すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療用手袋につきましては、五億枚近くの備蓄を超える水準で備蓄をしておりますので、それを放出をさせていただくということで、第一弾として五千万枚の放出を決定をいたしました。  これにつきましては、五月二十二日時点では、二千七百件余りの医療機関から御要請をいただき、最大一千百四十万枚を配付予定だということでありまして、その後も、それから一週間程度経過をしておりますので、今件数は整理中ではございますが、医療機関等からの御要請があるところでございます。  しっかりそうした御要請に対応できるように取り組んでいきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 五億枚備蓄あるんだったら、本当に本格的にやるべきだというふうに思いますが、値段が上がっているということが本当に現場では大変だという声なんですよ。だから、やっぱり放出するだけではなくて、これは財政的な支援が必要だろうと思います。  本日から診療報酬改定実施されています。三・〇九というのは、私はやっぱり今までにない水準ではあると思います。まだまだ不十分だと思いますが、今までとは違う対応をされたということはあると思います。ただ、この三・〇九だって、今の中東情勢反映されていないわけですよ。やっぱりこれでいいのかと。  先ほど、令和九年度の加減算だという話あったようですけど、それだと一年後ですよ。これでいいんでしょうか。一年間我慢しろと言っていたら大変なことに私はなると思うんですね。やっぱり期中であっても、これ私は期中改定すべきだと思いますが。  補助金なども視野に入れて、やっぱりこの中東情勢の下で起こっている医療機関に対する、医療機関の危機的な経営状況に対して、やっぱり政府として責任持った対応をすべきではないかと思うんですが、大臣、踏み込んだ対応をすべきだと。午前、何か先ほど自民党の方からも同じ意見。自民党と共産党が言っているんですから、これ間違いない話だと思いますけど、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 医療機関におきましては、今後の経済・物価動向が大きく変動いたしまして、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和九年度予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしており、そのために足下の経営状況について調査を実施をしてまいります。  まずは、委員御指摘のとおり、令和七年度の補正予算や、本日から施行されます診療報酬改定、介護報酬改定、これしっかり現場に届けるということが大事でありますので、その上で、足下の状況を注視をしながら、必要に応じて的確に対応していきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 いや、だから、令和九年度の加減算では一年後でしょうと言っているんですよ。それでいいんですかと。これから一年あるわけですから、それだけ耐えられるんですかと。私は、今の時点で、これから調査して年内ぐらいには結果出るんでしょう。経営実態調査みたいな緊急調査をやられると聞いているんですけど、だったら、もう急いでこの年度内に手を打つべきじゃないですか。  診療報酬はなかなかそれは、これはいろいろと中医協などもやらなきゃいけないから大変だってもちろん分かるので、だったらば、例えばその間つなぎでも補助金のような形で医療、介護のやっぱり現状を維持するための手だてを打つとか、そういったことを真剣に検討すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 大変恐縮でございますが、先ほど申し上げましたとおり、補正予算、診療報酬をしっかりとお届けをするということがまずは大事だと考えておりまして、その上で状況を注視をしていきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 だから、お届けするものには今の中東情勢反映されていないからと私言っているんです。だから、やっぱり、今のようなこういう、デフレ経済の下のやっぱり診療報酬と変わってきているわけですよ。どんどんどんどんやっぱりインフレが進んだり、今回の中東情勢みたいな経済の変化が起こるわけですよ。それに対して二年に一回ぐらいの対応しかできないような今のやっぱり仕組みでいいんだろうかと。  やっぱり、だからもっと柔軟に、きちんと医療機関、介護施設が支援できるような仕組みをこれ本気で考えるべきだと思いますが、大臣、今後の課題としてどうですか。そういったことを考えるべきじゃないですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 一般論として、必要な経済状況あるいは経営状況等を注視して対応していくということは考えられるかと思いますけれども、先ほど申しましたところで、繰り返しで大変恐縮ではございますが、令和七年度補正予算と診療報酬、これをしっかりとお届けをする、それがまずは大切だと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 もう大臣なんだから、一般論で済ませないで政治家として語ってくださいよ。  私は、今の仕組みはちょっとこれ考えた方がいいと思いますよ。経済状況にやっぱり対応できないような仕組みになっちゃっているわけですから。九年で加減算という、そこだけでも、それは今までとは違うというのは分かりますよ。でも、やっぱり根本的にこの在り方は見直すことが必要だということを申し上げて、質問を終わります。  以上です。

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 速記を起こしてください。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、介護の必要な障害者が地域で生きるためにつくられた重度訪問介護について質問します。そして、この制度をつくってこられた三井絹子さんを参考人としてお呼びし、その経過と現状についてお話ししていただきたいと思います。あわせて、資料一と二も御参照ください。  それでは、三井参考人、お願いいたします。

三井絹子 NPO法人ワンステップかたつむり国立理事長/全国公的介護保障要求者組合委員長

○参考人(三井絹子君)(陳述補佐) 皆様、こんにちは。三井絹子です。  私はこの文字盤を使って話をします。今日は時間がないので、書いてきた文章を介護者に読んでもらいます。それでは始めます。  今日は、皆様の前でお話しできること、大変にうれしいです。  皆さん、見てください。私は今、介護者に頭を支えられています。なぜか。理由は、生まれてこの方、首が据わったことがないんです。頭を支えられなければ息ができない、すなわち生きていられないんです。  一九四五年五月、疎開先の埼玉で生まれました。母親の強い愛情と、私にも生きる権利があるんだという母の教えのおかげで、現在の私が存在していると思います。  私が二十歳になる前の出来事です。毎晩のように夜遅くまで母親と長男の言い争いの声が響き渡りました。長男が結婚することになり、私と、同じ障害を持つ兄を施設に入れてくれと懇願していたのです。母は、長きにわたる話合いの後に、一家心中するくらいならと施設行きを決め、私たちは入所させられました。  一生いられる施設だと言われた最初の施設から追い出され、次に入れられた施設は、当時東洋一だと言われた都立府中療育センターでした。病院管理のこのセンターでは、私たち障害者はモルモットとして扱われ、人権なんて存在しませんでした。  私は、悔しいにつけ悲しいにつけ、それを日記に書いた。言わば私のはけ口だった。また、それしかはけ口はなかった。  ここで日記を少し紹介します。これは偽りのない全くの事実だということを加えておきます。  六九年九月二十三日。悔しい。本当に悔しい。この世で一番不潔なものをいじるような顔、態度を取る。同じ人間なのに、世話をされる者とする者と、なぜこんなに違うの。手を洗いながら二人は、汚い、嫌ね、全く、どこか行こうか、つらくないところは税金が高いし、安いと思えばこんな変なと話していた。まるっきり金だけが目当てだ。こういう人たちに世話をしてもらっているんだから、私はつらい。つい涙を落としてしまった。  こんなこと、一々母には言えない。知らない、知らなくていいんだ、私さえ我慢すればいいんだから。お昼のときも、食い方が遅いと文句を言われ、半分にされた。  私は、センターへ来て、女というものを強く感じた。女である悲しみを知らされた。私だけではない。生理どき、いつも言われるのは、何でこんな体なのに生理があるんだろう、世話が焼けることを持ってきて余計手が掛かる、取ってしまえばいいんだよ、本人もそういう気持ちにならないのかしら、そうしたら本人だって気が楽だし、こっちだって。障害者の女性に生理があるのが不思議に思われた。  私も一時悩んで、毎月のことだし、言われるのがつらくて、いっそのこと取ってしまおうと思ったこともあった。しかし、取ったという女性は、聞くところによると後悔しているという。  日記は以上です。  よく、この実態をお話しすると、昔の話でしょうと皆さん言います。では、なぜやまゆり園の事件が起きたのですか。なぜ同じ社会にいられないのですか。考えてください。  そして、一年九か月の都庁前の座込みを経て、私は施設ではなく地域に飛び出して、脱施設を実現していきました。五十年前の地域は、障害者が受け入れられる制度も、バリアフリーも、人々の気持ちも何もなかったのです。だから、必死で闘いました。座込みも辞さなかった。そうやって、一つ一つの制度をつくり、町を住みやすく変え、人々の心も変えていきました。障害者が生きられる社会へと。私の兄、新田勲を中心に、地域で生きられる制度づくりをしていったのが、現在私が委員長を務める全国公的介護保障要求者組合でした。一九七四年当時から長きにわたりこのような動きをしている団体は、ほかにはありませんでした。  私たち要求者組合が都や国と一緒につくったり、変えていった制度はたくさんあります。一九七四年、重度脳性麻痺者介護人派遣事業、在宅の介護保障がない中で何とか障害者が介護者を入れて生活ができるようにと話し合い、東京都と組合がつくった制度です。この制度は、現在の重度訪問介護という国の制度になりました。  そして、重度訪問介護をつくったのが当事者である私たちでした。重度訪問介護は、ほかの制度と全く異なります。まず、介護保険に存在しないのは見守りです。障害者の見守りとは、一瞬でも目を離せない障害者にとって必要不可欠なものです。そして、外出の制限がない、季節の料理も一緒に作れる、大掃除もできる、犬の散歩にも一緒に行けます。  試験を受けて資格を取る必要はありません。資格なんて取っても全く意味がない。障害者は一人一人障害が違うのだから介護も違う。だから資格を取って学んでも介護ができるようにはなりません。介護保険と一緒にされたらたまったもんじゃないんです。  私たち要求者組合は、障害者が当たり前に生きられる制度を死に物狂いでつくり、今でも闘い続けています。重度訪問介護は、重度の障害者が地域で生きるためにつくられた制度ということを覚えておいてください。そして、重度訪問介護が障害当事者にとって地域で当たり前に人間らしく生きられる制度としっかり理解し、間違った運用がなされないように守っていってください。  これで終わります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 三井参考人、ありがとうございます。  三井参考人を始め、障害者たちの運動によって一九七四年に東京都の単独事業としてつくられた重度脳性麻痺者介護人派遣事業が現在の重度訪問介護の基盤となっています。この制度の誕生によって、地域で生活する障害者は、現在一万四千人以上となっています。  しかし、二〇〇〇年の介護保険の施行に伴い、介護福祉士などの資格が義務付けられ、高齢者の介護マニュアルが中心となる中で、障害者に対して不適切な介護により骨折などの事故が起きています。さらに、介護保険の通知を準用して一律に介護内容を制限する自治体や事業所があり、夜間のトイレや体位変換など必要な介護時間数が認められず、体調を崩す事例もあり、これでは生活できないという切実な相談が相次いでいます。  資料四を御覧ください。厚労省は、主管課長会議資料において、介護保険の老振七六号の通知を障害福祉に適用、準用しないようにと明記しています。これに伴い、資料五と六では東京都や多摩市でも通知を出していますが、各自治体や介護事業所などの現場にはいまだに周知が行き届いていません。  更に深刻なのがいわゆる六十五歳問題で、重度訪問介護の利用者が六十五歳になった途端、自治体が介護保険への切替えを強制される問題が全国で相次いでいます。重度訪問介護は長時間の見守り等を含む制度ですが、介護保険に強制移行されると支給量が大幅に減らされ、障害者の方の地域生活が崩壊してしまいます。障害者にとって命に直結する死活問題です。  国は、平成十九年の通知や令和五年の事務連絡等で、一律に介護保険を優先せず、障害福祉サービスの利用意向を丁寧に聞き取り、個々の状況に応じて適切な支給決定を行うことと定めています。それにもかかわらず現場で強制が後を絶たないのは、国の通知が自治体の末端まで届いていない証拠です。  障害者と高齢者の介護方法は全く違います。障害者の地域での生活を壊さないために、重度訪問介護の適切な支給決定と運用を遵守し、六十五歳になっても介護保険を強制しないよう、資料三の国が作成したホームページの充実も含め、改めて全ての自治体に周知していただきたい、さらに、自治体に対し、管轄内の事業者へも障害者への適切な介護提供に向けた周知を徹底していただきたいと思いますが、大臣のお答えをお願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 重度訪問介護を含む障害福祉サービスの利用については、障害者総合支援法上、市町村は、障害者の置かれている環境や障害福祉サービスの利用意向等を勘案して支給の要否の決定を行うとされており、各自治体に対しては、関係通知等において、支給決定に当たって一人一人の事情を踏まえて適切に行うよう示しているところであります。  その上で、重度訪問介護は、介護保険の訪問介護と違い、見守り等を含む比較的長時間にわたる支援を想定しているものであることから、利用者一人一人の障害の状態、その他の心身の状況及び利用意向などを踏まえて適切な運用及び支給量の設定を行うことを示しております。  また、障害福祉制度と介護保険制度の関係ですが、保険優先の原則に基づいて、同様のサービスを介護保険サービスにより利用できる場合には、まずは介護保険制度を利用していただくこととしておりますが、その運用に当たっては、お一人お一人の個別の状況を丁寧に勘案し、その方が必要とされている支援を受けられることが重要ですので、介護保険サービスでは十分なサービスが受けられない場合には障害福祉サービスを利用できるなどの取扱いを示しています。  これらの周知については、本年三月に開催をいたしました自治体向けの関係課長会議の場でも改めて周知をしておりますが、今御指摘のありました厚生労働省のホームページ上での周知、これも含めて検討していきます。また、各自治体を通じて事業所に対しても周知徹底を図ってまいりたいと考えています。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。ただ、まだまだ自治体がこの重度訪問介護を知らない自治体もありますので、周知を徹底していただきたいと思います。  次に、重度訪問介護の報酬単価引上げと国庫負担基準について質問します。  現在、介護保険の訪問介護が一時間当たり四千円であるのに対して、重度訪問介護は僅か千八百円台と低く、この著しい格差は深刻な人手不足と事業所の倒産を招いています。そのような現状において、派遣を打ち切られた障害者はショートステイや施設収容を余儀なくされ、地域での生活を断念せざるを得ない状況に追い込まれています。このような事態の背景には財政上の問題があり、国の国庫負担基準が低い上に、障害者が六十五歳になると自治体への重度訪問介護の報酬単価がこれまでの三分の一に減らされていることが大きな要因と思われます。  重度訪問介護は、介護の必要な障害者にとって地域で生きるための命綱となっています。重度訪問介護を利用している障害者が地域から取り残されないように安心して地域生活を継続できるよう、重度訪問介護の報酬単価を介護保険並みに引き上げるとともに、国庫負担基準額の充実を図っていただきたいと思いますが、大臣の見解を求めます。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 重度障害者の方が地域で安心して暮らすことができるように必要なサービスが受けられる、このことが大変重要です。  重度訪問介護の報酬単価や国庫負担基準については、これまでも一定の対応を図ってきましたが、引き続き、サービス利用の動向、サービスを提供する事業所の運営状況などの実態を丁寧に把握をしながら、障害当事者の方を含む関係団体へのヒアリングなどを踏まえ、次期報酬改定に向けて検討してまいります。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 今までの重度訪問介護を利用している人たちは介護保険を受けなければ六十五歳からは打ち切りますよということを言うような自治体もありますので、是非その辺も周知していただきたいと思っております。  最後に、障害者の社会参加を阻んでいる厚労省告示五百二十三号の外出制限の規定について質問します。  現在、介護の必要な障害者が地域で生きるための介護保障は重度訪問介護しかありません。この制度は、半世紀にかけて、地域で当たり前に生きることを願い、訴え、闘い続けた障害者の命の結晶でもあります。しかし、重度訪問介護制度は、就労、就学を始め、宗教活動、飲酒を伴う外出や余暇活動、政治活動などによる外出が、厚労省告示五百二十三号の通勤、営業活動等経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出という文言によって厳しく制限されています。この外出を縛る告示を撤廃しない限り、本当の意味で障害者の社会参加は実現されません。  障害者が社会から取り残されず、誰もが当たり前に享受する基本的人権や尊厳が私たち障害者に保障されるためにも、厚労省告示五百二十三号を速やかに撤廃していただきたいと思いますが、大臣の見解を求めます。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘の告示の規定は、事業主や教育機関等の役割として、障害者に対する合理的配慮の提供を法令上求める中で重度訪問介護における外出時の利用範囲を定めているものでありますので、この告示の規定自体を見直すことは難しいと考えておりますが、自治体への補助事業などによりまして、雇用、教育、福祉が連携をしながら、通勤や通学など重度障害者の外出支援を実施をしているところであります。  重度障害者の就労や修学支援の在り方については、令和四年の障害者総合支援法改正法の附帯決議を踏まえて調査を行っております。令和六年度には、重度障害者等の就労・修学の支援の在り方等に関する調査研究において、重度障害者の就労、修学や外出支援の実態を把握する調査を実施をいたしました。  こうした調査結果などを踏まえ、重度障害者の方々の就労中や修学中の支援ニーズ、企業や教育機関による合理的配慮の実態などについて分析を進め、議員御指摘の社会参加の観点も踏まえながら検討を進めていきたいと考えています。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 調査研究が行われているということなので、その結果はもう出ていますから、それに基づいて、障害者が社会参加できる権利を保障してもらうためには是非この五百二十三号の撤廃を検討していただきたいと思いますが、大臣、どうでしょうか、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 先ほど申しましたとおり、通知の規定自体、なかなか難しいとは思う、撤廃は難しいとは思いますが、一方で、議員から様々な御指摘をいただいておりますので、社会参加の観点を深めながら、どういった形で支援をできるか、十分検討はさせていただきたいと考えています。

木村英子 れいわ新選組

○木村英子君 昨年、私が選挙に出た際に、石破総理から、石破前総理からですね、選挙に出るための権利として五百二十三号の一部を変えていただきました。ただ、五百二十三号自体は撤廃しませんけれども、その選挙の権利は保障されるということを一部認められたので、それと同じように就学も就労も今後検討していただきたいと思います。  それでは、質問を終わります。

西田昌司 自由民主党・無所属の会

○委員長(西田昌司君) 他に発言もないようでありますから、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算についての審査はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十五分散会

NDL 国会会議録検索システムで原文を見る ↗

この記録を確かめる

S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3945 変化 2026-08-23 01:17 JST
    改ざん検知用の値 d3cb726a…421a6d (未計算)
  2. 記録 #3669 観測 2026-08-09 00:14 JST
    改ざん検知用の値 26d9f29a…f45999 (未計算)

チェックポイント

記録
#3946 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
7ebd7c47…72ed34

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。