令和八年五月二十七日(水曜日) 午後一時開会 ───────────── 委員の異動 五月二十五日 辞任 補欠選任 東野 秀樹君 藤木 眞也君 宮本 和宏君 滝波 宏文君 原田大二郎君 上田 勇君 石井めぐみ君 高木かおり君 柴田 巧君 嘉田由紀子君 五月二十六日 辞任 補欠選任 山田 太郎君 見坂 茂範君 足立 康史君 奥村 祥大君 江原くみ子君 山田 吉彦君 上田 勇君 竹内 真二君 司 隆史君 下野 六太君 嘉田由紀子君 金子 道仁君 高木かおり君 青島 健太君 櫻井 祥子君 杉本 純子君 岩渕 友君 吉良よし子君 伊勢崎賢治君 奥田ふみよ君 五月二十七日 辞任 補欠選任 藤井 一博君 若井 敦子君 吉田 忠智君 山内佳菜子君 奥村 祥大君 竹詰 仁君 山田 吉彦君 江原くみ子君 吉良よし子君 白川 容子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 西田 昌司君 理 事 井上 義行君 小林 一大君 中西 祐介君 羽田 次郎君 宮崎 勝君 委 員 かまやち敏君 見坂 茂範君 小林孝一郎君 末松 信介君 滝波 宏文君 藤木 眞也君 森 まさこ君 山本 順三君 若井 敦子君 岸 真紀子君 郡山りょう君 古賀 千景君 山内佳菜子君 吉田 忠智君 江原くみ子君 竹詰 仁君 堂込麻紀子君 山田 吉彦君 下野 六太君 竹内 真二君 青島 健太君 金子 道仁君 杉本 純子君 山中 泉君 白川 容子君 奥田ふみよ君 国務大臣 文部科学大臣 松本 洋平君 農林水産大臣 鈴木 憲和君 国土交通大臣 金子 恭之君 副大臣 財務副大臣 舞立 昇治君 厚生労働副大臣 長坂 康正君 事務局側 常任委員会専門 員 小松 康志君 政府参考人 文部科学省大臣 官房学習基盤審 議官 堀野 晶三君 文部科学省大臣 官房文教施設企 画・防災部長 蝦名 喜之君 文部科学省総合 教育政策局長 塩見みづ枝君 文部科学省初等 中等教育局長 望月 禎君 文部科学省高等 教育局長 合田 哲雄君 文部科学省研究 開発局長 坂本 修一君 スポーツ庁次長 浅野 敦行君 厚生労働省大臣 官房審議官 尾田 進君 農林水産省大臣 官房総括審議官 押切 光弘君 農林水産省大臣 官房技術総括審 議官 堺田 輝也君 農林水産省消費 ・安全局長 坂 勝浩君 農林水産省農産 局長 山口 靖君 農林水産省経営 局長 小林 大樹君 農林水産省農村 振興局長 松本 平君 林野庁長官 小坂善太郎君 水産庁長官 藤田 仁司君 経済産業省大臣 官房エネルギー ・地域政策統括 調整官 佐々木雅人君 国土交通省大臣 官房長 黒田 昌義君 国土交通省大臣 官房技術審議官 小林賢太郎君 国土交通省不動 産・建設経済局 長 楠田 幹人君 国土交通省都市 局長 中田 裕人君 国土交通省道路 局長 沓掛 敏夫君 国土交通省鉄道 局長 五十嵐徹人君 国土交通省物流 ・自動車局長 石原 大君 国土交通省海事 局長 新垣 慶太君 国土交通省港湾 局長 安部 賢君 海上保安庁次長 坂巻 健太君 説明員 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 富澤 秀充君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 長井 剛彦君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 篠崎 智宏君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○令和六年度一般会計歳入歳出決算、令和六年度特別会計歳入歳出決算、令和六年度国税収納金整理資金受払計算書、令和六年度政府関係機関決算書 ○令和六年度国有財産増減及び現在額総計算書 ○令和六年度国有財産無償貸付状況総計算書 (文部科学省、農林水産省及び国土交通省の部) ─────────────
決算委員会
発言 227
○委員長(西田昌司君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、原田大二郎君、宮本和宏君、東野秀樹君、柴田巧君、石井めぐみ君、岩渕友君、伊勢崎賢治君、櫻井祥子君、司隆史君、山田太郎君、江原くみ子君及び足立康史君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君、藤木眞也君、吉良よし子君、金子道仁君、青島健太君、奥田ふみよ君、杉本純子君、竹内真二君、下野六太君、見坂茂範君、山田吉彦君及び奥村祥大君が選任されました。 また、本日、藤井一博君及び奥村祥大君が委員を辞任され、その補欠として若井敦子君及び竹詰仁君が選任されました。 ─────────────
○委員長(西田昌司君) 令和六年度決算外二件を議題といたします。 本日は、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○見坂茂範君 自由民主党、見坂茂範でございます。 今日は、決算委員会において初めての質問の機会を与えていただきまして、西田委員長を始め、与野党の理事の皆さん方、そして委員各位に感謝を申し上げます。よろしくお願いいたします。 さて、国が使うお金、予算でございますけれども、予算が増えた減ったというのはとにかく皆さん気にすると思います。でも一方で、それが適切に使われているのかどうか、どう確実に使われているのか、決算をよくチェックする、これがやはり大事なことではないかなと私は考えております。 かく言う私も、霞が関の役人を長らくやっておりました。役人時代は、予算を獲得することには一生懸命になってしまいますけれども、その後の決算については、正直申し上げましてほとんど関心がございませんでした。今となっては、これは反省しております。はい。 そこで、本日は、とりわけ予算の中でも規模の大きい公共事業予算につきまして、その執行状況、そしてそれがどう効率的に使われているか等につきまして国土交通省に質問をしてまいりたいと思います。数字も含めましてできるだけ具体的に答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 公共事業予算というのは、通常、工事やコンサルタント業務として発注、契約して執行されます。 そこで、最初の質問でございます。 国土交通省所管の公共事業費の令和七年度当初予算、これ前年度からの繰越予算も含めまして、今現在集計できている最新の時点での契約率について答弁をお願いいたします。
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。 国土交通省の公共事業におきます令和七年度の当初予算の契約率、これ前年度からの繰越しも含めてでございますが、今年の二月末時点で約八七%というふうになっております。
○見坂茂範君 今、繰越予算も含めて予算総額のうちの八七%が契約になっているというふうな答弁をいただきました。大体九割近くが契約済みということは、まあ一年間でほぼほぼ全ての予算を工事やコンサルタント業務などに契約されているということであります。 一方で、公共事業予算というのは、皆さん御存じのとおり、一年繰り越して使うこともできます。これは、本来その年に工事を契約しようと思っていたが、地元との調整が難航したり、あるいは用地交渉に時間が掛かり、やむなく翌年度に繰越しをしないといけなくなったりするケース、これがやっぱり時々発生をいたします。 また、工事の契約というのは、予定していた価格、つまり予定価格一〇〇%で契約するわけではなくて、競争入札をいたしますので、予定した価格のまあ大体九割ちょっとぐらいで契約することが多いというのが実態であります。その分、予定した予算額に対して余りが出るんですね、余りが。落札差金というふうに呼んでおりますけれども、契約してみたら予定よりも安い価格で契約が、発注してみたら予定より安い価格で契約ができた、そして少しお金が余るといったケースが通常発生をいたします。こういった予算を有効に使うために翌年度に繰越しをしてまた別な工事の予算に充てたりする、こういった予算の有効活用、使い方の工夫も現場ではやっているのも事実でございます。 私自身も国土交通省時代、工事事務所の事務所長もやっておりましたし、地方整備局長もやらせていただきました。特にそういった契約の責任者をやっておりましたので、その実情はよく理解をしているつもりでございます。 あともう一つ、理解が必要なのは、ここ数年、年末に編成する補正予算についてでございます。補正予算というのは、緊急性がある予算なので、当然、契約は速やかに行いますけれども、その執行は、公共事業予算という性格上、金額も大きいし、工期も数か月と長い、長いものですから、翌年度に繰り越して執行するケースが多いというのも、これも事実であります。 そこで、次の質問に入らせていただきます。 国土交通省所管の公共事業予算、繰越しも含めて使おうとしたんだけども、結局使い切れずに国庫返納する予算、これを不用額と呼んでおりますけれども、予算額全体に対するこの不用率をお答えください。本日は令和六年度の決算の審議でございますので、令和六年度決算ベースで令和六年度の不用率をお答えください。
○政府参考人(黒田昌義君) お答え申し上げます。 国土交通省の公共事業におきます令和六年度の決算の不用率は〇・七%というふうになっております。
○見坂茂範君 不用率、今〇・七%という数字をいただきました。不用となる予算、意外と少ないですよね。びっくりしました。私はもっと多いのではないかと思っておりました。 先ほど言いましたとおり、工事を発注する場合、大体九割ぐらいで契約しますので、まあ一割ぐらい、一〇%ぐらい不用率ができる、不用率が一〇%ぐらいあるんじゃないかなと私自身は思っておりましたけれども、不用率、今僅か〇・七%、一%程度ということで、すごく少ないということがよく分かりました。 私も現場で実務を担当しているときに、この落札差額といいますか不用額をなるべく少なくしようというふうに一生懸命努力をさせていただきましたけれども、なかなか、現場レベルではなかなか難しいことでございます。先ほど申し上げましたとおり、予定価格に対してその一〇〇%で契約することにはならないので、競争性が働きますので、どうしても差額が生じる、お金が余る。それをいかに有効に使うのかというのが、現場の方でもやっぱり苦労しながら使っていたというのが思い出されます。 各発注機関とも多少は不用額が発生する、これがごく当たり前のことかなと私自身も理解をしております。ある意味、今の答弁、官房長の答弁聞いていると、国土交通省は公共事業予算を極めて有効に無駄なく執行している、こういった状況がよく分かりました。 次に、最近よく言われているのが建設産業におけるその人手不足、技能労働者不足でございます。 配付している資料、御覧ください。 これ、建設技能労働者の過不足率の推移でございます。これ、平成の二十八年四月から令和八年四月まで、約十年間ぐらいのこの六職種計というのを出しておりますけれども、型枠工であったり、左官、とび工、鉄筋工、こういったものというのは大体どの工事でも必要な職種でありますので、大体こういった人たちの過不足率を見ると建設技能労働者が不足しているかどうかというのがよく分かるわけでございます。一般的にプラスマイナス三%に収まっていると過不足はほぼないなというのが状況でございます。これ、見ていただくと、上に上がるほど不足率が多くなる、下に行くほど人が余っていると、そういった見方をしていただければというふうに思います。 このデータを見る限り、大体三%以内に、不足でもないし過剰でもないというところに収まっておりますので、私自身、これ見る限り、建設業も他の産業と同様に今は人手不足だと言われておりますけれども、このデータを見る限り、マクロ的に見たら人手不足にはなっていないように見えますが、建設技能労働者の過不足感に対する国土交通省の見解をお答えをください。
○政府参考人(楠田幹人君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、建設技能労働者の需給状況等を調査をしております建設労働需給調査によれば、型枠工、鉄筋工など六職種の建設技能労働者の過不足率の全国平均は、平成二十八年四月から令和八年四月までの過去十年間で三・二%の不足から一・二%の過剰の間で推移をしておりまして、足下ではおおむね均衡の状況となっております。 また、建設業の団体からも、全国の建設技能労働者の過不足については現時点では総じて落ち着いていると聞いておりますが、今後の動向については引き続き注視してまいります。
○見坂茂範君 答弁ありがとうございます。 今国土交通省が答弁したように、日本全体としてマクロ的に見ると人手不足にはなっていない。しかしながら、地域によっては、個別の工事によっては、人の集まりに偏りがあったり、一部地域では人が足りない、そんな状況があるのじゃないかなと思っております。 例えば、大都市、都市圏でおきましたら再開発事業なんかが盛んに行われておりますので、そこら辺りは一部人手不足感が生じてきているんじゃないかなと思いますし、その辺りを引き続き国土交通省としては注視していただき、工事のその発注時期の平準化や分散化、あるいは人繰りの平準化などに努めていただきたいと思います。 次に、工事の不調、不落について議論をしたいと思います。 工事を入札するに当たりまして、誰も入札に参加してもらえなかった、あるいは予定していた公示価格、いわゆる予定価格の範囲内で落札してもらえなかった、こういったケースを不調、不落と呼んでおります。 そこで、次の質問でございます。 国土交通省の直轄工事の不調、不落対策への取組と、ここ三年間、令和四年度から令和六年度の国土交通省直轄工事の不調、不落の発生率について答弁をお願いいたします。
○政府参考人(小林賢太郎君) お答え申し上げます。 国土交通省直轄工事における不調、不落の状況につきましては、東日本大震災を始めとする大規模災害の発生後などには、工事需要の増加等を背景として一時的に発生しやすくなる傾向にはございました。こうした状況などに対応するため、最新の実勢価格を適切に反映した予定価格の設定、適切な工期の設定、発注時期の平準化などに取り組んでまいりました。 これらの取組の結果、近年における不調、不落の発生率は、令和四年度三・五%、令和五年度三・〇%、令和六年度三・九%と、おおむね三%台で推移しております。
○見坂茂範君 ありがとうございます。 今、三・五%、三%、三・九%という、三%台だという答弁がございました。これも、正直申し上げまして私が予想していた数字よりも低い数字であります。 公共工事の場合、大体一割ぐらいが不調になるケースが多かったように私自身は認識しております。 例えばですけれども、私が関東地方整備局の企画部長をしていた頃、これは令和二年度、令和の二年度でございますけれども、その前の年、令和元年に発生した東日本台風というのがあります。令和元年台風というのがありまして、そこで関東一円に大きな災害の被害が発生をいたしました。そこで、関東一円で一斉に災害復旧工事を当時関東地方整備局として出したものですから、そのときの工事の不調・不落率は三割を超えておりました。不調・不落率が三割を超えるというのは、つまり、十件工事を出しても三割は誰も取ってもらえなかった、取っていただけなかったという状況でございます。 そこで、私どもは、やっぱりこの不調、不落の原因というのはやっぱり突き止めないといけないということで、当時は各県の建設業協会の皆さん方の意見をつぶさに聞きまして、何で仕事を取りに来てくれないのか、何で不調、不落になっているのか、そんなことを聞き取りを行いまして、どうすれば不調、不落対策になるのか、そんなことをやりました。 そこで分かったのは、この災害復旧工事というのは、大体災害というのは夏から秋にかけて発生をいたしますので、補正予算で災害復旧工事というのは出すケースが多いです。災害復旧工事、補正予算で出すと、補正予算というのは大体秋から年末にかけまして編成されて、そして成立します。予算が成立した後に、実際に工事を具体的に発注するのは大体年が明けて一月から三月頃になりまして、正直言って、その頃はどの建設会社も大体当初契約している工事が年度末、工期末を迎えておりますので、もうどの建設会社も技術者が手が離せなくて、もう人繰りができない、そんなタイミングで新しい工事を災害復旧工事として出してもらっても自分たちは取りに行く余裕がない、そんな声をよく聞きました。 そこで、私ども、当時、関東地方整備局がみんなで知恵を絞って考え付いたのがフレックス工期というやり方でございます。ちょっと聞き慣れない方もいらっしゃると思いますけれども、このフレックス工期というのは、工事の契約は二月から三月、いわゆるその年度内に行いますけれども、実際に現場で工事に着手するのは年度が明けて四月以降でもいいですよと、そういうやり方でありまして、この方式を令和三年度に取り入れた結果、令和三年度の不調・不落率は前年度の三割から一割程度まで一気に減りました。こういった発注者のちょっとした工夫があれば、工事の不調、不落も減らすことができると思います。 引き続き、国土交通省の皆さん方におかれましては、不調・不落率が高くなった場合には、何が原因なのか、よく地元の建設業者の話を聞いていただいて、現場の声を聞いていただいて、適切な工事発注、そして何よりも適切な予算執行に努めていただくようによろしくお願いを申し上げたいと思います。 さて、ここまでの議論を見てくると、国土交通省所管の公共事業予算に関しては、繰越しした予算も含めて順調に執行し、まあほぼほぼ全額を執行できているんじゃないかというふうに私自身は理解をいたしました。 また、ちまたでよく言われているようなその建設産業の人手不足についても、先ほどお配りしたこのデータ、このデータを見る限りでは、マクロ的には何とか人手不足も今大丈夫なのではないかなというふうに理解をいたしました。 そこで、金子大臣に質問をさせていただきます。 国土交通省所管の公共事業予算につきましては、ある意味、私自身の解釈でありますけれども、全く現在のところ予算執行には問題がない、あるいは建設業界のいわゆるこの施工余力も十分にあるのではないかと私は考えますけれども、金子大臣の所見をお聞かせください。
○国務大臣(金子恭之君) 見坂委員には国土交通省在職時代からこれまで丁寧に御指導いただいておりまして、ありがとうございます。 また、国民の安全、安心、あるいは地域社会をつくっていく上で大変重要な予算、とりわけ公共事業予算について本当に熟知をされておりまして、私の熊本も被災を度々したわけでありますが、そのときの事業が円滑に進むためのいろんな工夫も含めて御努力いただいたこと、本当に心より感謝を申し上げたいというふうに思います。 先ほど官房長から御答弁させていただきましたとおり、国土交通省の公共事業予算については順調に執行されており、最終的には繰り越した分も含めほぼ全額が執行されております。また、直轄工事における不調、不落の状況につきましては、東日本大震災などの大規模災害の発生後に一時的に発生しやすくなる傾向も見られますが、近年はおおむね三%台で安定的に推移しております。 さらに、公共事業の現場を担う建設業の団体からも、適正な工期や金額で発注されれば施工余力は十分にあるとの声を繰り返しお聞きしているところでありまして、国土交通省といたしましても、委員御指摘のとおり、現時点において公共事業を執行するための施工余力は問題ないものと考えております。 引き続き、将来にわたる建設業の担い手確保やi―Construction二・〇などの生産性向上に全力で取り組みまして、適切な施工体制を確保することにより、公共事業予算の円滑な執行に努めてまいります。
○見坂茂範君 大臣、丁寧な御答弁どうもありがとうございました。 公共事業というのは、私も長らく国土交通省、その昔は建設省で携わってまいりました。とかくやっぱり批判されることが多いんですよね。やっぱり規模も大きいですし、無駄な仕事をしているんじゃないかと、無駄な事業をしているんじゃないかと。 でも一方で、やっぱり地元に行けば、それぞれ先生方の地元に行けば、やっぱり道路を造ってほしい、もうちょっと防災、安全、安全対策をしてほしいとかですね、やっぱり要望も多いのも事実でございます。ですので、そういった意味で、今日、決算委員会でこの問題を取り上げさせていただきましたけれども、やはり適切に公共事業予算を賢く使うというのが私大事なんじゃないかなと思いますし、ある意味、無駄なく余すことなくうまく工夫しながら使うというのが私は大事なことなんじゃないかなというふうに思って、今日はこの問題を取り上げさせていただきました。 先ほど大臣から答弁いただいたとおり、今の公共事業予算、現時点においては極めて順調に執行されておりますし、ある意味効率的に、かつ丁寧に使っていただいているんじゃないかなというふうに思いまして、私自身も質問者として今日は安心をいたしました。 ただ、建設業界も、今本当にこの中東の問題などもありまして、またこれからいろいろ、人手不足の問題なんかも、これ建設業だけではございません、どの産業も人手不足になりますので、やっぱりいろんなことを現場の声を聞きながらこの予算の執行、工事の発注にも努めていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。 こういった状況を踏まえまして、決算の話は大体よく分かりましたんで、これを踏まえて、次は、来年度、令和九年度の予算、これをどうやって要求していくのか、そういったところを、次のフェーズに入っていくんじゃないかなと私は思います。 ここ数年間の状況を振り返りますと、公共事業予算については、大体全体の公共事業予算ですね、国交省所管だけじゃなくて農林水産省なども含めて、公共事業予算、大体総額で、大体当初予算で六兆円程度で、毎年補正予算で二兆円程度、合わせて八兆円程度が毎年予算措置されている状況でございます。 そして、いわゆる国土強靱化五か年加速化対策、国土強靱化実施中期計画に基づく予算というのは、毎年これは補正予算でここ数年確保していただいてきました。しかし、高市政権におきましては、補正予算を前提とした予算編成ではなくて、必要な予算は当初予算で措置するという方針が示されております。また、危機管理投資や成長投資については、予見可能性を確保するために投資のための新たな予算枠を設定し、市場の信認を得ながら複数年での機動的な財政出動をすることとされております。 最近の頻発する自然災害への備えや、あるいは日本を強く豊かな国にするためには、昨年六月に閣議決定されました国土強靱化実施中期計画につきまして、これ予算規模は大体五か年でおおむね二十兆円強というのが昨年六月に閣議決定されておりますけども、昨今のこの急激な物価上昇や資材価格の高騰、人件費の高騰を踏まえると、この二十兆円強という総額のこの強の部分をやっぱりもっともっと大きくしていかないと、今の現場は、これからの現場は回っていかないんじゃないかなと私自身は考えております。 また、国土強靱化というのは、国民の皆さん方の生命と財産を守る大変重要な政策でもございます。毎年の予算を、ある意味もっと上積みして、あるいはもっとスピード感を持って国民の皆さん方の安全、安心が図れるように予算執行していただきたいというふうに私は考えております。 一方で、人手不足で、公共事業予算をこれ以上積み増ししても使い残しが増えるだけで使い切れないんですよというような話であれば、これはお願いするのはやめようかなと思っておりましたけれども、先ほどの答弁をお聞きする限り、データ的にも全くそのような事態ではないということがよく分かりました。 そこで、最後の質問でございます。 国民の生命と財産を守る国土強靱化、さらに、日本の成長を促す道路や港湾などのインフラ整備を更に加速化して進めていく必要があると考えますけれども、来年度の予算の概算要求に向けた金子国土交通大臣の決意をお願いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) 国民の安全、安心を守る国土強靱化の取組を柱とした危機管理投資や、経済成長を支えるインフラ整備等を柱とした成長投資による強い経済をつくる上で、公共事業は大変重要な役割を担っており、まさに未来への投資であると考えております。 こうした中、国土交通省では、近年の資材価格の高騰の影響等を考慮しながら、必要な事業が実施できるだけの公共事業予算の確保に努めてきたところであり、令和七年度補正予算と令和八年度当初予算の合計は、東日本大震災以降最大となる七兆円以上を確保いたしました。 今後も、中長期的な見通しの下で安定的、持続的に公共投資を行うことによりまして、インフラ整備の予見可能性を高め、民間投資を強力に後押しすることが必要であると考えております。令和九年度概算要求につきましても、骨太の方針に向けた議論等を踏まえながら、責任ある積極財政の考え方の下で、資材価格や労務費等の上昇を考慮し、必要十分な公共事業予算が確保されるよう検討を進めてまいります。 御協力よろしくお願い申し上げます。
○見坂茂範君 大臣、力強い答弁ありがとうございました。 今日、財務省から舞立副大臣もお越しいただいておりまして、是非今のやり取りを片山財務大臣にもお伝えいただきまして、公共事業予算、全く問題ないということをお伝え願いまして、お伝えになられることをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○若井敦子君 自由民主党の若井敦子でございます。 参議院では決算重視ということで各省庁別に丁寧な審議が重ねられているわけでございますけれども、私もその一端を担わせていただき、こうして本日質疑に立たせていただきましたことを心より感謝を申し上げます。 先ほど見坂委員からは国交委員会、国交に関する質疑をされましたので、私からは農水関係の質疑をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 我が国は、国土の三分の二が森林という、世界に冠たる森林大国であります。私の地元である岐阜県も実に県土の八一%が森林であり、その面積は東京都の約四個分に相当いたします。私たちの暮らしは、森とともに共生してきた地域であります。 そして、私たちの暮らしは、今も昔も森林の持つ様々な働きの恩恵を受けて成り立っているわけでございます。その恩恵の最大の恩恵というのは、やはり何といっても木材でありますが、この人工林資源の六割が一般的に利用期に入るとされる五十一年生を既に過ぎており、もう既にこの伐採の時期を迎えているわけでございます。しかしながら、この木材価格の長期低迷による林業不振に加えて、森林のある中山間地域では人口の流出また減少が進んでおり、林業や木材産業の担い手の確保が困難な状況であります。 こういった状況を踏まえまして、新たな森林・林業基本計画の策定について議論を深めるために、先般、我が党の移動政調会と、そして林政対策委員会が岐阜県を訪問していただきました。そして、そこでは森林の整備やこの森林整備の視察ですね、また関係者との意見交換を行い、私も林政対策委員会のメンバーとしてその視察に参加させていただきましたところでございます。 そこで、岐阜県知事や岐阜県議会の皆様からは、林業を産業化する上で支障となっている所有者が不明の山林問題について強い危機感を伺いました。また、森林整備の現場では伐採から積込みまでの作業を拝見し、安全と効率性を両立した施業を実感をさせていただきました。あわせて、若い林業従事者の皆様の声や夢に触れまして、林業を希望の持てる産業へと発展させていかなければならないとの思いを強くしたところでございます。 今回の視察での意見交換を基に、初めに所有者不明の山林問題から、そして森林の集約化、ここからお尋ねをさせていただきたいと思います。 森林資源が充実し、伐採、利用の時期を迎えている今、安定的かつ効率的で計画的な木材生産を進めていくためには、森林の集約化が、森林の集約化ですね、そしてこの所有者不明山林問題の解決を着実に進めていくことが不可欠であります。 一方で、人々の生活様式の変化による木材需要の低下やそれに伴う木材価格の低迷、さらには山村地域から人口流出などによって山林の手入れが十分に行き届かない状況が続いております。また、林道整備や木材生産の効率化を進める上でも森林の集約化は極めて重要でありますが、完全な境界確定を待っていては森林整備が進まないという実態がございます。 そのため、この外縁のみを確定する手法や所有権の移転を含めた新たな集約化の手法を今後どのように全国に展開していかれるのか、御所見をお伺いをさせていただきたいと思います。 そこで、また加えて、相続登記が行われないまま何世代にもわたり放置された林地が少なくありません。国土交通省の調査によれば、全国の林地の約三割が登記簿上所有者不明とのことであります。こうした土地は境界の確定も困難であり、維持管理に不可欠な林道整備を進める上でも大きな支障となっております。 所有者不明山林問題は適切な山林管理を行う上で極めて深刻な課題であり、その早期解決に向けて政府としてどのような取組を進めておられるのか、お伺いをさせていただきます。
○政府参考人(小坂善太郎君) ありがとうございます。お答えさせていただきます。 議員御指摘のとおり、木材価格の低下であるとか世代交代等により、頑張っていただいている森林所有者もあるんですけど、総じて森林所有者の林業経営の関心が低下する中、持続的な林業経営を担い得る林業経営体に森林の集積、集約化、これを進めていくことが極めて重要だと考えております。 このため、平成三十一年より実施している市町村が仲介役になって林業経営体に森林の集積、集約化を進める森林経営管理制度につきまして、先般、令和七年五月に法改正いたしまして、市町村に加え、森林所有者、林業経営体など関係者が連携し、所有権移転も含め効率的に集約化が進められる集約化構想、こういった制度を導入したところでございます。 また、こういったことを進めるに当たり、これも議員御指摘のとおり、所有者不明森林への対応が極めて重要だと考えております。これにつきましても、森林管理制度におきまして、公告等の一定の手続を経ることで市町村や林業経営体へこの所有者不明の森林の経営管理の権利設定ができる特例を措置しています。これにつきましても令和七年五月に法改正させていただきまして、例えば共有林の場合、間伐をする場合、共有者の一部が不明でも、全員合意じゃなくて共有者の全体の二分の一超の合意があればこの権利設定ができるということも導入したところでございます。 現在、こうした手法によって森林の集積、集約化をより一層進めていくため、これも議員御指摘のとおり、一団の森林の外縁のみを確定して、個々の森林については利益の配分割合等を定めることによって個々の境界管理をなくす、こういった新たな手法であるとか、先ほど申しました法律に基づく集約化構想、所有者不明に関する特例、こういったことをモデル的に支援しております。こうしたこのモデル支援の成果を今後全国的に横展開して広げてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。着実に進めていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。 続きまして、林業従事者の就業環境の改善についてお尋ねをさせていただきます。 林業従事者は減少傾向が続いており、三十年前の半数以下となっております。私の地元岐阜県におきましても、三分の一近くまで減少してしまいました。その原因の一つである労働災害は、長期的に見れば減少はしています。しかしながら、その発生率は全産業平均の約十倍と、極めて高い水準にあるわけでございます。 このような危険な作業を伴うにもかかわらず、平均給与は全産業と比べて約百万円低い水準にとどまっています。この新たな森林・林業基本計画案では、これまでになかった新たにKPIを設けていただいて、林業従事者の所得水準を全産業並みに引き上げるとされているわけですけれども、これだけ所得が低い原因をどのように分析をされておられるのか、また平均給与を全産業並みにまで引き上げるためにどのような施策を進めていかれるのか、政府の御所見をお伺いさせてください。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。 林業従事者の所得が低い、これはやはり林業経営体の収益性が低い、不十分であるということがやっぱり大きな要因だと思っています。 この収益性の向上に向けては、まず生産性の向上を図る必要がありますから、先ほど答弁させていただいたように、まずは集約化を進め、効率的な経営ができる基盤をつくった上で、先進的な林業機械の導入であるとか路網の整備、こういった支援を進めているところでございます。 さらには、適正な価格を確保していくということも必要であります。川下の需要拡大を通じて付加価値の高い木材需要をつくりながら、木材価格転換、取引の適正化に向けたガイドライン、こういったものの策定、周知等を行い、サプライチェーンの各段階における価格転換を適正に推進する、そういった取組を進めさせていただいているところでございます。 さらには、技能検定制度ということがありまして、林業従事者の技能の見える化を図るとともに、能力評価、昇給基準の導入等を促進することによって、働く方々のキャリアに応じた給与体系、こういったことを実現する、そんな取組を進めさせていただいているところでございます。 このような取組を通じて、林業従事者の所得水準が全産業並みになるよう、引き続き努めてまいりたいと考えております。
○若井敦子君 稼げる林業・木材産業のために力強く推し進めていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。 続きまして、林業の機械化、DX化の推進についてお尋ねをさせていただきます。 木材生産性の向上と林業従事者の労働災害の減少を図るためには、高性能林業機械の導入を進め、チェーンソーによる伐採など危険な作業をできるだけ、できる限り減らしていく必要があると考えております。作業現場では既に多くの機械が導入をされており、私も先日の視察ではプロセッサーによる造材作業を拝見させていただき、林業の未来への大きな可能性を強く感じたところでございます。 今後、さらに、その木材の生産性向上を図り、労働災害を減らしていくためには、ICTの活用により林業機械の自動化を進めて、林業従事者の森林内での作業を減らしていかなければなりません。 そこで、ICTを活用した林業機械の開発は現在どのような状況にあるのか、またこうした先進的な機械の導入を今後どのように林業事業体へ拡大されていかれるのか、政府のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。 我が国の林業の現場は、急傾斜地での伐採、造林など厳しい自然条件下の人力作業が多く、労働安全の確保や生産性の向上を図ることが課題だというふうに認識しております。 こうした課題に対応するため、議員御指摘のとおり、ICTなど最新の技術を活用したスマート林業等の取組を推進しておりまして、今、遠隔操作で伐倒できるような機械、直接チェーンソーを使って伐倒者が伐倒をするんじゃなくて、遠隔操作で伐倒する機械であるとか、切った丸太を運材、これも遠隔操作でできるような機械、架線集材をこれも遠隔操作で、こういった、下刈りも含めですね、遠隔操作の機械というのは大分開発され、普及されるようになってきております。 今後は、こういう機械の導入に対する支援を行うとともに、遠隔操作からこれからは自動運転、そうした機能を有する機械の開発、実用化、それを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○若井敦子君 ありがとうございます。これらの取組は担い手の確保にもつながりますので、是非一層のお取組、お願いを申し上げます。 続きまして、都市部での木材利用の推進についてお尋ねをさせていただきます。 安全でやりがいのある効率的なスマート林業を実現し、稼げる林業・木材産業を築いていくためには、国産材の需要拡大をオールジャパンで取り組んでいく必要があります。 令和三年十月一日に施行されたまちの木造化推進法では、木造化、木質化の対象が公共建築物から建築物一般に拡大されました。この議員立法による法改正には、鈴木大臣が森林を活かす都市の木造化推進議員連盟の法案検討ワーキングチームの事務局長として深く関わられたと伺っております。 御著書も拝読させていただきました。そこには、鈴木大臣にとってのまちの木造化法のスタートについて記されていました。何とあったかと申し上げますと、議員会館の窓から見えるビル群をもし木造ビルに置き換えることができたら、私たちの国日本の首都東京は森の中にあると言えると思わないか、そんな世界に誇れる日本にしたい、このような熱い言葉を掛けていただいたことにあると記されていました。 東京のど真ん中で森とともに呼吸をする、何と夢のあるお話なのか、私もとても感銘を受けました。今は夢物語かもしれません。しかしながら、脱炭素社会の現実やウエルビーイングへの関心の高まりを背景に、社会全体で木材利用の機運は着実に高まっております。 また、非住宅、中高層建築物におきましても、木材利用技術の進展や建築用材の自給率向上を背景に、民間建築物の木造化や木質化など、木材利用の事例は広がりを見せてはおりますが、令和七年の非住宅、中高層建築物の木造化率は一割未満にとどまっており、木材利用はなお発展途上にあるのが現状であります。 今後、国産材の需要拡大や非住宅、中高層建築物における木造化、木質化をどのように推進していかれるのか、鈴木大臣の御所見をお伺いさせてください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。また、本を読んでいただいて、しかも、今の若井さんの何というか表現ぶりが当時を思い出すような表現ぶりをしていただきまして、本当にありがとうございます。 我が国の森林の多くが利用期を迎える中で、森林資源の循環利用のサイクルを確立するには、非住宅、そして中高層建築物の木造化、これによって木材需要の拡大が進んでいくということがもう不可欠であるというふうに考えております。 私も制定に深く関わりました先ほどのまちの木造化推進法に基づきまして、民間建築物における木材利用を促進するための建築物木材利用促進協定制度、これをつくりまして、これが今現在、国と地方公共団体において締結数が二百五十件を超えて、だんだん広がりを見せているところ、見られるところであります。そしてまた、中規模ビルの標準的な木造化モデルの作成、普及をいたしますし、また耐火性や強度に優れた製品、技術の開発、普及もしていきます。そして、何よりもこれ基本的なことになりますが、地域材をしっかりと利用したモデルとなるような公共建築物の木造化支援も行うことによって、十数年前にはちょっと考えられなかったような建築物の木造化、木質化が、少しずつではありますが、着実に前進をしているというふうに考えております。 若井先生は、たしか空手世界選手権四連覇、ギネス記録です。私の地元には、山形県南陽市、シェルターなんようホールというのがありまして、これがオール木造の千四百席の世界ギネスのオール木造のコンサートホールというのがあります。これは今、山形の話なんですけれども、できれば今後、東京みたいな大都市でもこういった世界に誇れるような建築物が木造でできていくということが私としては望ましいと思っております。 今後は、このような取組に加えまして、非住宅、中高層建築物の木造化による炭素の貯蔵やCO2の排出削減効果の見える化、そして何よりもこれ花粉症対策にも貢献をすることができるといったことの理解も進んでいきまして、より一層木造が選択されやすい環境整備に取り組んでまいります。
○若井敦子君 鈴木大臣、私も歩みを共にさせていただきますので、町の木造化の実現に向けて引き続きリーダーシップを発揮していただき、御指導賜りますようによろしくお願いを申し上げます。 続きまして、木育の推進についてお尋ねをさせていただきます。 林野庁では、木造利用に対する国民の理解を深めるため、子供から大人までが木に触れつつ木の良さや利用の意義を学ぶ木育を推進されておられます。 岐阜県におきましても、ぎふ木育という、子供を始めとする全ての人々を対象とした、森林に誇りと愛着を持ち、責任ある行動を取ることができる人材を育成することを目的とした取組が進められており、先日の移動政調会でも、岐阜県の木育施設、ぎふ木遊館を訪れていただき、様々なおもちゃを手に取るなどして木のぬくもりを体感していただいたところでございます。 木育を通じた人づくりは、将来における木材需要の拡大や林業の担い手確保につながるものであります。このような取組が全国津々浦々に広がることで、国民の間に森林を大切にする思いが着実に根付いていくことが期待をされるわけでございます。 とりわけ、子供の頃から木に親しむ習慣というのは、木の文化への理解を深め、木と共生する心を育むため、文部科学省やこども家庭庁など省庁横断的に連携をして取り組んでいく必要があると考えますが、どのように木育を進めていかれるのか、御所見をお伺いさせてください。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。 議員御指摘のとおり、子供から大人までを対象に、木の良さ、利用の意義を学んでいただく木育、これは極めて重要な取組だと認識しております。 このため、林野庁におきましては、これまでも木育等の取組に対する支援であるとか、各種展示会、情報誌等での情報発信、さらにはイベントの後援、表彰、そういった取組を進めさせていただきました。議員の御地元の今お話がありましたぎふ木遊館始め、全国にこういった取組が広がってきているところでございます。 さらに、こういった取組をより加速化、一層拡大していくため、現在検討を進めている森林・林業基本計画の見直しの中において、関係府省、文科省とかこども家庭庁、そういったところであるとか、民間事業体、この連携をより充実させる、さらには木育を担う人材の確保、育成を図る、学校教育等における教育プログラムを充実させる、さらには情報発信による普及啓発、こういったことを今基本計画の中にも位置付けようと検討を進めているところでございます。 今後とも、新たな基本計画にも基づきまして、この木育を更に広がるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○若井敦子君 御答弁ありがとうございました。 最後の質疑をさせていただきます。中山間地農業についてお伺いをさせていただきます。 農業の担い手である基幹的農業従事者は、高齢化や後継者の不足などにより減少の一途をたどっており、その結果、遊休農地の増加や農地の分散化が深刻な課題となっているわけでございます。特に中山間地域では、小区画、不整形の農地が多く、平たん地域に比べて担い手への農地集約が進みにくいなど、大規模経営へのこの移行が構造的に難しい状況にあるわけです。 私のふるさと岐阜県内の市町村が策定をしている地域計画では、十年後の担い手が位置付けられていない農地面積の割合が、平たん地域では三一%に対し、中山間地域では五七%に達しております。半数以上の農地で将来の担い手が見通せない状況にあり、中山間地農業の維持に大きな懸念があるわけでございます。 高齢化や人口減少が著しい中山間地域において農業と暮らしを守っていくためには、営農と生活を一体と捉えて、地域全体の共同活動を支えていく視点が極めて重要になってまいります。 そこで期待されるのが、複数集落の機能を補完しながら、農用地の保全、地域資源を活用した経済活動、生活支援などを一体的に行う農村型地域運営組織、いわゆる農村RMOであります。 農村RMOに対しては、組織の立ち上げから形成、活動における伴走支援まで、段階に応じた総合的支援が用意をされており、国としてはその形成を推進しておられると承知をしております。 地元の岐阜県中津川市加子母地域では、加子母むらづくり協議会が令和五年から農村RMO形成推進事業に取り組んでおられます。農家と地域が一体となって、耕作放棄地を活用した体験農園による担い手の育成、木材など地域資源を活用した取組、さらには高齢農家への集荷や買物支援などを通じて持続可能な地域づくりを進めている好事例であります。 中山間地域における農業の衰退に歯止めを掛けるためには、こうした地域ぐるみの共同生活を支える農村RMOの取組は極めて重要であると考えております。政府として今後どのように推進していかれるのか、お伺いさせてください。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 委員からも御紹介のございました農村RMO、この取組につきましては、我が方とも非常に重要と認識しております。 このため、令和四年度から、モデルとなる実証事業の取組を開始をいたしました。また、地域で都道府県レベルでの伴走支援体制、こちらの構築の支援をしているところでございます。また、関係府省と連携をしました制度の普及、これにも取り組んでいるところでございます。 御紹介にありました加子母むらづくり協議会を含む全国百二十三地区におきまして、モデルとなる取組を実施しております。また、二十の府県で伴走支援体制を構築しているところでございます。 今後とも、中山間地域等におきます地域コミュニティーの維持に向けまして、農用地の保全や生活支援等を行う農村RMOの形成に関する支援を行ってまいりたい、このように考えております。
○若井敦子君 時間となりましたので、質疑を終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(西田昌司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として白川容子君が選任されました。 ─────────────
○古賀千景君 立憲民主・無所属の古賀千景です。今日もよろしくお願いします。 数年前より、公立小学校、中学校の教職員の産休、育休の代替教員を、本来なら五月から産休という方も四月に遡って一緒に代替者を付けていいよというふうに運用が見直されました。そして、学校現場はそのことで大きく助かっています。 それが、一つ不思議に思うことがあって、対象者が産休に入るのは五月一日から七月三十一日という産休予定者という点です、対象者が。学校現場では、想像してみてください、六月に産休に入る教職員には代替者が付いている、四月に産休に入る教職員には、おなかもこんなに大きいのに代替者が付かない。私はこれはとてもおかしいことだと思うんですが、この対象者が五月一日からというのはなぜなのか。四月に産休に入る方が除外されている理由を教えてください。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 全国的な教師不足の状況を踏まえまして、産休、育休の取得に際しまして年度途中に代替者を確保することが困難なケースが多くなっていることから、自治体の要望も踏まえまして、国としても任命権者である教育委員会が代替者を確保しやすくなるよう支援していく、その趣旨からこの制度を設けたところでございます。 令和五年度より、年度初期である五月から七月末までに産休、育休を取得することが見込まれる教職員の代替者を年度当初から確保できるように、現行の加配定数の範囲内で優先的に措置する取組を行っているところでございます。 この取組につきましては、年度途中に代替者を確保することが困難であることから、代替者を年度当初から前倒しで確保することを支援するものでございまして、年度当初である四月中に産休、育休を取得する教職員の代替者につきましては、四月の年度当初からの確保が可能でございますことから、この支援の対象とはなっていないところでございます。
○古賀千景君 可能だということですかね。じゃ、四月一日から二人付け、もう一人付いてもいいということですか。
○政府参考人(望月禎君) 教職員の人事は、先生も御承知のとおり、多くの方が四月に人事異動、人事配置されますけれども、四月の当初から産休、育休に入るという場合が見込まれる場合には、それを見越しまして四月の当初からの人事異動に合わせて採用するということが通常都道府県教育委員会等でも見込まれますため、今回のこの加配の中の制度においては五月からというふうにしているということでございます。
○古賀千景君 じゃ、四月三十日から産休に入るという方は、四月一日から付くということですか。
○政府参考人(望月禎君) 四月一日からの仮にこの産休に入る場合というのは、それは、仮にそうなった場合は兼務となることもあるかと存じます。
○古賀千景君 兼務となることもある。付いてもいいということですか。
○政府参考人(望月禎君) 済みません。私の説明が少し不正確だったと思います。 この加配制度につきましては、四月から、四月一日から四月三十日までの間に活用する場合には活用ができるものではしておりませんで、その場合には兼務という形になります。
○古賀千景君 兼務って、何を兼務するんですか。そこが分からないです。教えてください。
○政府参考人(望月禎君) この教職員の給与費に関しては、御承知のとおり、国が三分の一、そして地方公共団体が三分の二、それを地方交付税で負担しているという仕組みでございますけれども、四月一日から四月三十日に採用して配置をする場合、この場合はほかの、国の定数の措置の中での国庫負担ではなくて、県費負担教職員としての県の負担として実施をしていただくということになるという、そういう意味でございます。
○古賀千景君 分かりました。 実態として、でも、四月中に入る人、こんなおなかの大きい人は、次の代替者来るかなと心配に毎日仕事をしなければならない。五月、六月に入る人は、ああ、次はこの人がうちのクラス持ってくれるから安心だなと思って過ごすことができる。 その四月に入らないというのは、人間的、人間の体から見て、私は四月一日からきちんと二人付けてあげるべきなのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 今局長から答弁をさせていただいたとおりでありますけれども、年度途中に代替者を確保することが困難であるということから、代替者を年度当初から前倒しで確保することを支援するというものでありまして、年度当初である四月中の産育休を取得する教職員の代替者については、年度当初からの確保が可能であることからこの支援の対象とはしていないというふうに整理をされているというふうに承知をしております。
○古賀千景君 今、学校では代替者なかなかいなくて、四月から確保することはとても難しいということはもう御存じだと思いますので、そのことを申し述べます。 それと、今、年度途中で教職員不足で代替者来るのは大変だと言われたんですが、じゃ、なぜ反対に五月一日から七月三十一日までなのか。その後、八月、九月、十月、この人たちには何もないんですよね、そういう制度。 そうやって、今少子化対策とかいって国が進めていくのであれば、例えば、学校は春休み、夏休み、冬休みがあるので、その初めの四月と九月と一月に遡って二人、今の制度のような代替者を付ける。これ、自治体の方が先んじてやっているところもあるんですけど、国としてこれをやろうということはないですか。お願いします、大臣。
○国務大臣(松本洋平君) ちょっと先ほどと重なる部分もありますが、産育休代替教職員については、年度途中からの確保が困難になるケースが多いことから、年度途中から産育休に入ることが年度開始前の時点で決まっている場合に、現行の加配定数の範囲内で優先的に措置を行うことで代替者を年度当初から前倒しで確保することを支援しているものであります。 このため、任命権者であります都道府県教育委員会などが年度開始前の時点で対象者をあらかじめ把握することが可能であります七月末までに産育休を取得する場合を対象としております。 文部科学省としては、教師の皆様が産休や育休を安心して取得できる職場環境を整備することが重要と考えておりまして、新たな定数改善計画や学校における働き方改革を着実に進めることで、指導運営体制の充実を図ってまいりたいと考えているところであります。 ただ一方で、先ほど委員がお話をありましたように、この制度を五月から七月までということでつくったことによって、かなり学校現場もそれで助かっている人たちも大勢いらっしゃるというお話も今御紹介をいただいたところであります。 要は、この加配の配分も含めまして現場がきちんと回るのか、また同時に、それによって子供たちの教育を始めとしたその学校運営に混乱が生じないのかということが一番大切なポイントだと思っております。 それに加えて、当然、学校のその先生方の状況というものだと思っておりますので、現場の状況というものを我々としてもしっかりと注視をさせていただきながら、よりこの制度が使い勝手が良く、そして学校にとっても良くなるような、そうした運用というものをどういうことが考えられるのかということは、よくよくちょっと現場の状況というものも注視をしながら考えさせていただきたいと思っております。
○古賀千景君 ありがとうございます。 現場の状況は、産休代替者はほぼ来ない。全部、教頭先生とか主務教諭とかが、主幹教諭とかがそのクラスを入って、子供を帰した後に本来の自分の仕事をする、これが普通になっています。 ですので、今、三月中に人数が分かるって言われましたが、年度末に、毎月調査されていますよね。産休、育休に入りますかというのは職員に聞かれています、管理職はきちんと。だから、きちんと数は把握できるはずです。だから、きちんと、もう本当に、五、六、七、有り難いんですが、年間を通してそのような制度に是非していただきたいということ、四月の人たちも入れてほしいということを要望します。 では、次の話題に行きます。 二〇一九年から始まりました高等学校等就学支援金オンライン申請システム、e―Shienについてお伺いします。 今年から始まった高校の授業料無償化にもこの申請方法が使われています。本年度は、オンライン申請が開始された後にシステムダウンが起こり、申請期間、停止期間が生じました。高校無償化も始まったばかりで、保護者は不安に思い、混乱が広がり、学校には問合せが殺到したと伺っています。制度運営上のトラブルがそのまま学校現場に転嫁され、学校が謝罪、制度説明、再開連絡等の対応に追われました。 このシステムダウンの期間、原因、そして学校や保護者への対応はどのようにされたのかを教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 今般の新しい就学支援金制度の実施に当たりまして、システムの停止に関しまして生徒、保護者の皆様に御迷惑をお掛けしました。申し訳ございませんでした。 システムの、新しいシステムの停止につきましては、兵庫県での個人情報漏えい事案に起因しまして、本年四月の十七日の十八時に一時停止をいたしまして、同様の事案が発生しないようシステム上の対応を完了したことを確認した上で、一週間後の四月の二十四日十五時に再開をしたところでございます。 このシステムが停止した原因でございますけれども、従来、高等学校等就学支援金につきましては、生徒、保護者からの申請書類の内容を学校が代わりにシステムに入力する代替申請の方法を取ることができるようになってございましたけれども、兵庫県の学校におきまして、二年前の申請時に学校が誤って登録した別の保護者情報が今年度の申請時に表示されてしまう事例が発生をいたしましたことに鑑みまして、同様の事例が全国で発生しないように、一時的にe―Shienシステムを停止をしましてシステムの改修を行ったものでございます。 その際、四月にもう就学支援金の申請が始まっているところでございましたので、就学支援金の申請をした方もいるし、まだこれからという方もおりましたので、各都道府県に対しましては申請の締切り時期の変更を求めまして、仮に四月中に申請手続が行われなかった場合におきましても四月分の就学支援金が支給できるよう、都道府県に対して弾力的な取扱いをすることにつきまして四月二十日にお願いをしたところでございます。
○古賀千景君 でも、一番そこ、申請したい時期の一週間の場合にそのようなことが起こってしまいました。このような場合に備えての対策はその後また新たに考えられているんですか。お願いします。
○政府参考人(望月禎君) 今回の事案につきましては、学校が過去に誤登録をしたデータにつきまして、本来は学校において当該データをシステム上において非表示にする処理を行わなければならなかったところ、その処理が行われていなかったことから発生したものでございますけれども、文部科学省としましても、同様の事案が起きないように、その手続の手順を明らかにするなどの業務マニュアルを改訂をいたしました。説明会もまた通じまして、その内容の周知徹底に努めることとしてございます。
○古賀千景君 e―Shienについては、毎年、就学支援制度は制度改正が行われていて、それに伴うシステム改修や通知発出の遅れが常態化していると。特に、年度末のシステム改修後、正式通知が学校へ届く時期が遅いために、新入生向けの入学説明会等で制度説明や申請内容を十分に行うことができないというような声が私のところに届きました。保護者からは、今年はどう変わったんですかと、申請はいつからですか、申請書類はいつ配付されるのですかというような問合せが学校に全部来ています。でも、しかし学校も、システムが毎年変わっているので、それを詳細を把握できていないこともあり、十分な説明ができないというような状況だと伺っています。 大臣にお伺いします。 このように毎年保護者や学校現場が混乱していることについての御見解をお願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 今回の制度改正に当たりましては、昨年十月末の三党合意を踏まえまして、本格的な準備を進めてまいりました。昨年末から計六回にわたりまして、支給事務を担う都道府県に対しまして事務手続の変更点などの説明をできる限り行うなど、周知に努めてきたところであります。 いずれにいたしましても、制度変更の際にはその仕組みをしっかりと理解してもらうことが重要でありまして、都道府県とも連携をいたしまして、今後とも丁寧な説明と周知に努めてまいりたいと考えておりますし、また、保護者や学校現場が混乱をしないように我々としても努めてまいりたい、そのように考えております。
○古賀千景君 よりそうやって申請しやすいようにと改善していただいているという点から見たらとても有り難いし、御尽力いただいているのはよく分かります。しかし、それがどうしても保護者に、結局困る、混乱を招いているというところで、是非それをもっと前倒ししたりとか早めたりとか、そして学校や保護者が混乱しないようにしていただきたいということを御要望します。 それと、外国籍生徒の申請はもっと大変なんです。事務担当者が一人ずつ電話連絡や国籍又は在留資格を確認したりしています。名前を見て、ああ、この子もしかしたら日本籍じゃないかもしれない、国籍欄がないそうです。ですので、すごいデリケートな個人情報で、日本の国籍をお持ちですかとか普通聞けないでしょう。何かそういうことを学校がしなければならないんです。配慮を必要とします。おまけに、パソコンではなく紙申請。だから、場合によっては住民票、在留カード、小中学校の卒業証明書など多数の添付書類が必要な場合があります。そして、日本語がおしゃべりになれない保護者の方もいらっしゃるというのが実態です。でも、学校の事務担当者は、この目の前にいる生徒たちの学びを止めるわけにはいかないと、この子たちに不利益が行ってはならないと必死に対応してくれています。 本当に外国籍生徒をそのように分ける必要があるのか、また外国籍生徒の申請方法については改善が必要なのではないかと思いますが、参考人、いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 新たな就学支援金制度の実施に当たりまして、御担当の都道府県あるいは学校の方で手続につきまして御苦労を掛けておりますこと、私どもとしてもいろんな説明会を行ってございますけれども、また連携を図ってまいりたいと思ってございます。 今御質問の件でございますけれども、新たな就学支援金制度におきましても、生徒がオンライン又は書面によって申請することになっております。 その外国籍生徒に係る就学支援金制度の申請に当たりましては、今回制度が改正されたことがございまして、受給資格を丁寧に要件を確認をするために国籍や在留資格に応じまして必要書類を提出していただくことになりますけれども、制度改正初年度でございます今年度は書面による申請としてございます。 ただ、現在、e―Shienの改修、そのシステムの改修を検討をしてございまして、今後、それらの申請につきましてもオンラインで実施できるようにすることを含めまして検討し、事務手続の簡素化に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○古賀千景君 ありがとうございます。そうやって改善していただくことで、保護者のこともすごく分かってくださったりとかするのはすごくうれしいと思っております。 元々、この制度なんですが、一度保護者が学校へ授業料を振り込む、そしてその後、その確認をした後、また学校から家庭へ同じ金額が振り込まれるという、保護者にも学校にもとても煩雑な事務作業を発生させているというふうに考えますが、その点の改善はできないでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 高等学校等就学支援金制度の趣旨ですとか目的を鑑みまして、就学支援金は授業料債権に充てることとされているものでありまして、文部科学省におきましては、あらかじめ就学支援金相当分を差し引いた上で授業料を徴収することが基本であることなどを各都道府県に対して通知をしているところであります。 ただ一方で、今御指摘をいただきましたように、学校によっては、財務状況等を踏まえまして、保護者から授業料を一度徴収し、そして就学支援金相当額を還付している方式を取っている学校もあるというふうに承知をしているところであります。そのため、文部科学省としては、できる限り保護者の負担の軽減が図られるように、各都道府県から私立学校への就学支援金の支出時期の早期化の依頼をしているところであります。 引き続き、制度の趣旨の浸透でありますとか保護者の負担軽減に取り組んでまいりたい、そして、今委員がおっしゃるような方向というのは我々も同じ思いを持っておりますので、そうした方向にしっかりと進んでいくように取組を進めてまいりたいと思います。
○古賀千景君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 それでは、話題を変えて、先日、沖縄県の八重山地方に行かせていただきました。そのとき驚いたことです。高校が石垣島に三校あるのみで、ほかの離島には小中学校があるにもかかわらず全く高校がない。多くの島の生徒は十五歳で親元を離れて、那覇市等にある高校へ進学するという事実です。 十五歳ですから、まだまだ親にいろんなことを相談したり甘えたりしたい年頃だと私は考えます。十五歳で親元を離れないと学べない、この島の高校生の現実を文科省はどのように受けていますか。大臣、お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 公立高校は、多様な背景を有する生徒の様々な学習ニーズに応えるとともに、セーフティーネットの役割も果たす、また、地域が求める人材育成などの観点から高校教育の普及や機会均等を図る、地域社会に根差した重要な存在であります。 公立高校の配置の在り方についてでありますが、こちらは、都道府県がその責任において地域住民の御意見を伺いながら判断をいただくことが大切であると考えているところであります。 二月に公表した高校改革のグランドデザインにおきましても、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会、そしてアクセスの確保を掲げておりまして、生徒の地理的アクセスの確保に留意することを明記をしているところであります。 是非、地域の実情や公立高校の果たすべき重要な役割を踏まえまして、各都道府県におきましては、今、実行計画をグランドデザインに基づいて検討していただいているところでありますが、是非、各都道府県におきましてもしっかりと考えていただきたいと思っておりますし、また我々としても伴走支援をしてまいりたい、そのように考えております。
○古賀千景君 自治体だけではなくて、国が引っ張っていくというぐらいの勢いを持って是非やってほしいなと思っています。 その十五歳で離れた子供たちは、寮を探さなければなりません。那覇市には、沖縄県立離島児童生徒支援センター、群星寮があります。これは、定員が百二十人、学年四十名が入所です。 この寮についてお伺いしたいんですが、この寮には希望すれば、四十名ですが、全員入寮することができているのか。もし定員より多い人数が希望した場合はどのように入寮者を決めているのか。国ではないかもしれませんが、教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 今先生から御紹介いただきました沖縄県立離島児童生徒支援センター、通称群星寮と言われているこの寮でございますけれども、高校のない離島出身者の経済的負担の軽減を図るとともに、離島振興に資するため、高校進学する際の生徒の寄宿舎と小学校、中学校、高校生の交流拠点としての機能を併せ持つ施設として平成二十八年に開所をした施設であると承知をしてございます。 沖縄県教育委員会に確認をいたしましたところ、入舎の資格は沖縄県の条例で定められてございまして、寄宿舎が設置されていない全日制の高等学校に在学又は入学が決定しているということ、そして陸上交通により通学することができる高等学校が所在していない離島の中学校を卒業したこと、そして秩序ある共同生活ができると認められることの三つの要件を満たした生徒が対象となっているとのことでございまして、例年八月から十月に、対象となる市町村教育委員会を通しまして、全日制の高等学校に進学予定の中学三年生を対象に募集が行われると聞いてございます。 入舎希望者が定員を超過した場合でございますけれども、応募人数に応じまして市町村ごとに入舎の人数が決め、割り当てられているという形になってございまして、市町村教育委員会が決めました優先順位に合わせまして入所者が決定されると聞いているところでございます。
○古賀千景君 優先順位ってどんな順位なんだろうとちょっと思いますが、多分国だからですね、かもしれませんが、とか、あとは、言葉の中に秩序あるとか、秩序あるって言われたら、じゃ、障害のある子たちは駄目なのかとか、何かその辺の部分、全ての子供たちを文科省は学ぶ機会をというふうに言われているのに、秩序あるというところがちょっと私の中には引っかかりました。 高校に寮がある高校もありますが、入れない場合はアパートを借りたりとかやっています。そして、親戚がいらっしゃるところで生活をさせてもらう。そして、まだ十五歳ですから、家族も島を離れて転居して、そして二拠点生活を余儀なくされたりしている場合もあります。保護者への経済的負担もかなりのものです。 地域によって家庭に経済的負担が重くのしかかっているこの現状は、果たして教育の機会均等と言えるのでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 済みません、ちょっと、沖縄の例に限らず日本全体の話としてちょっとさせていただきたいと思いますが、文部科学省におきましては、へき地児童生徒援助費等補助金におきまして、高校未設置の離島の高校生を対象にいたしまして居住費などを支援する都道府県及び市町村に対する補助事業を行うとともに、高校教育に係る家庭の経済的負担を軽減するため、高校生等奨学給付金によりまして、低中所得世帯を対象にいたしまして、学用品や教材費などの支援を行っているところであります。 我々といたしましては、こうした措置を通じまして、そうした離島などから離れて暮らす、そして同時にアパートを借りるなど、そうした居住費の支援などを行っているところでありまして、こうした取組、加えて、沖縄に関して言えば沖縄独自の取組というものも行っていただいているというふうに私自身聞いたことがございます。 是非、そういう意味では、そうした制度というものを組み合わせながら、こうした離島やへき地に暮らしている、出身の子供たちもしっかりとした教育を受けられるような、そういう環境というものを我々としてもこれからも進めて、努めてまいりたいと思います。
○古賀千景君 環境が変わるわけですから、その寮に合わなかったりとかするお子さんもやっぱりいらっしゃるそうなんですね。人間だから当たり前だと思います。そういう場合に、退寮していって、そしてそこにまたアパートを借りていったりとかする。だから、寮を選べないというのが正直なところだと思います、この十五歳の生徒さんにしたら。 私は、ここに行きたいとか、ちょっと子供がここ合わなかったからこっちに行こうとか、そういう選べる選択肢が要るのではないかと思っています。大臣、国立で寮をつくりませんか。いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しになりますけれども、全国どこにいても多様で質の高い学びを提供できるように、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会、またアクセスの確保は大変重要であると考えております。 寮を含めまして、公立高校の施設整備につきましては、設置者であります地方公共団体の責任において実施されてきたところであります。 他方で、国が高校改革を牽引し、地域の実情に応じて高校改革を進めるための取組というものもしておりますし、また、都道府県の計画に基づく取組に活用可能な高等学校教育改革等推進事業債といったようなものにおいて、改革に伴う施設並びに設備整備を支援対象としているところであります。 こうした制度というものを是非とも御活用をいただきながら、引き続き、離島地域に含む教育機会の確保や公立高校の特色化、魅力化に我々としても取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○古賀千景君 大臣は所信のときに子供たちの責任のないところで学ぶ機会を奪われてはならないということを言われたことを、私はとてもよく心に残っています。この子たちが離島に住んでいることは、子供の責任のないところです。 ですので、そこをきちんと是非御検討いただきたい。あの子たちに学ぶ機会を、保護者の方の経済的負担を減らしていけるように、国としても取り組んでください。お願いします。 終わります。
○吉田忠智君 立憲民主・無所属の吉田忠智です。 今日は、農林水産大臣、政府参考人に質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 まず、中東情勢が農林水産業に与える影響と対策について質問いたします。 二月二十八日に、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃がなされまして、もう三か月になろうとしています。そして、何隻かはホルムズ海峡を通過いたしましたけれども、原油タンカーがホルムズ海峡を通れないということで、今、政府も代替調達先の確保なども努力をいただいておりますし、また戦闘終結に向けた外交努力もしていただいているんじゃないかと思います。 あわせて、様々な対策を講じておりますけれども、農林水産業の関係におきましても、例えば農業機械用の軽油や施設園芸の加温用A重油が高騰していることとか、あるいは石油製品を原料とする包装資材、また栽培資材が不足するんじゃないかという懸念の声も上がっておりますし、また高騰しております。そうした声が私の事務所にも寄せられております。 今の現状を農林水産大臣としてどのように認識されて、そしてどのように取り組んでいかれるのか、そのことについて考えを伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、現在、原油につきましては、備蓄の放出や代替調達を通じまして、年度を越えて安定供給を確保できることになっておりまして、また、ナフサ由来の石油製品についても、年を越えて供給継続が可能となってはおるんですが、しかしながら、供給見通しの共有が不足をしていることや、また一部で実績以上の発注が行われていたりなどで、農林水産業の現場も含めまして、すぐに皆さんが思った量を調達ができないといったような声なんかもお伺いをしているところであります。 農林水産省といたしましては、農林水産業関連資材の流通構造などの実態把握を今現在進めておりますとともに、本省及び地方農政局に相談窓口を設けまして、いただいた情報などに基づいて経済産業省と連携をして一つ一つの問題の解決に取り組んできております。 また、燃油価格の高騰に対しては、政府全体として燃油価格の緊急的な激変緩和措置を講じておりますが、農林漁業者の皆様の負担が軽減されると考えております。これに加えて、農林水産省としては、燃油などの価格の高騰に対して、経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度を措置しているほか、セーフティーネット資金などに対する金利負担軽減の措置を講じております。 生産者の皆様が安心して経営を継続できるように、少なくとも、まず物資の件については一つ一つ御不安あればしっかり解消させていただきますし、あと同時に、様々な資材が値上がりしているという状況ですね、経営に与えるインパクト、よく研究させていただいて、必要な対策があればそれはしっかり講じさせていただきたいと考えております。
○吉田忠智君 やはり現場ではもうよく言われる目詰まりが起きているということで、余分にため込んでいるという話も聞いております。相談体制をしっかり充実させることや、セーフネット資金などでき得る制度はフル活用して、現場で農家の皆さん、また関係の、農業関係の皆さんが困らないように、引き続きの御努力をお願いしたいと思います。 続きまして、水土里ビジョン策定の事務的、財政的支援の拡充について質問いたしますが、お手元に資料を用意させていただきました。 資料の一は、これ大分県の資料でございます。農業、農村の多面的機能を支える土地改良区など多様な団体への支援についてということで、特に担い手への農地集積が進む一方で、農村では少子高齢化による人口減、また農家数が減少しております。そして、農地や水路、また農業用のダムやため池、頭首工、水路など、また農道もそうでありますけれども、そうした保全管理が課題になっております。農村においては混住化も進んでおりまして、地域としてどのように農村、農地、そして地域を守っていくのかというのが課題でございまして、この資料の右にありますように、その中核を担う土地改良区の運営の強化でありますとか、後ほど質問します水土里ビジョンの策定の推進、またこれも後ほど質問しますが、多面的機能支払交付金の取組拡大などについて問題点として指摘をいただいて、また国に対して強い要望が出されているところでございます。 水土里ビジョンについて、資料の二、水土里ビジョンの必要性。それから資料の三、水土里ビジョンの取組によるあるべき姿、将来像、関係機関がしっかり協力していくんだと。それから資料の四として水土里ビジョンの策定支援ということで、これは農水省のマニュアルから取らせていただきましたけれども、そうした水土里ビジョンが農林水産省としては令和七年度から、土地改良施設の維持管理を支援する水利施設管理強化事業におきまして、将来の保全体制を描く水土里ビジョンの策定ということで推進をしていただいております。 策定によりまして国費率を実質一九%から二五%へ引き上げるメリットを提示していただいているわけでありますけれども、大分県内での策定事業、私の地元の大分県内ではいまだゼロであります。どうしてかと聞きますと、現場の改良区は日々の維持管理と突発的な事故対応で手いっぱいだと、将来の再編や合併を伴うビジョン策定に向けた合意形成や事務作業を担う余裕がない、あるいは、策定を促すための補助率上乗せは魅力でありますけれども、そもそも策定に至るまでのハードルが高過ぎると、そのようなお言葉もいただいております。 農林水産省として、ビジョン策定そのものに要する事務経費や合意形成を支援するアドバイザー派遣など、策定プロセスに対する直接的な財政、人的支援を強化すべきであると考えますけれども、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 大切な御指摘ですね。ありがとうございます。 農業の持続的発展を図るためには、土地改良区を始め、地域が一体となりまして生産基盤である農業水利施設の保全管理を適切に進めていくことが不可欠であります。 このため、昨年四月に施行しました改正土地改良法に基づきまして、土地改良区が市町村、水利組合などとの連携の下で水土里ビジョンを策定することを明記をし、また、令和七年度より農業水利施設の管理保全に係る取組を計画的に進めているところであります。 先生から今御指摘ありましたこの水土里ビジョンの策定が円滑、適切に策定されるように、農林水産省としては、このビジョンの策定経費のほか、これ協議会の運営費とか人件費とか施設の調査費なんかも含みます。このほかに、県の土地改良事業団体連合会が行う土地改良区の経営診断や経営改善指導に係る経費などを支援をしてきております。 吉田先生の御地元の大分県ですが、今現在、確かに水土里ビジョンはすぐにないんですけれども、令和八年度から、二地域ですね、大分市の一部の地域と玖珠町でビジョン策定に着手予定というふうに承知をしております。 引き続き、都道府県や土地改良事業団体連合会と連携をし、地域の農業インフラである農業水利施設の将来にわたる適切な保全管理を推進してまいります。
○吉田忠智君 土地改良区、規模の大きいところ、小さいところございまして、規模の小さいところは再編も必要だ、必要であると思っております。 言われるのが、資料の四で、例えば補助率が一ビジョン当たり三百万円を上限と。それから、ずっと下に行きまして、支援内容、経営診断、改善指導、それぞれ指導一地区当たり八万円定額補助ということで、もうちょっと上乗せしていただけないかという声もございますけれども、大臣から御指摘ありましたように、大分県内でも二か所でこれから策定をするということでございますので、また適切な御支援をいただきたいと思っております。 続きまして、その土地改良区の事務所の老朽化対策への公的支援について質問をいたします。 地域で本当に農村をしっかり、また土地改良施設をしっかり守っている土地改良区の事務所の多くは、過去の土地改良事業の実施時に建設されて、数十年を経て著しく老朽化しています。 これらの事務所は、災害時には水利施設管理の拠点となる極めて公益性の高い施設です。しかし、現在、農業水利施設の補修には補助がありますけれども、改良区の事務所自体の建て替えや大規模改修に対する公的支援、補助金は事実上存在しません。市町村で土地改良区を統合して一本にして、市町村の中に事務所を構えたりしているところもありますけれども、市町村もなかなか財政的な余裕がなくなって、やっぱり国の公的支援が必要だということも聞いております。また、賦課金収入そのものが減少する中で自力の建て替えは不可能だと、そのような声も聞いております。 公共法人である土地改良区の持続可能性を確保するために、防災拠点として機能強化を名目とした事務所建設への支援制度、これを是非つくっていただきたいと思いますが、政府参考人に伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 委員からもお話がありましたように、農業水利施設は、農業上の機能に加えまして、浸水被害の防止などの防災機能も有しております。その管理を行う土地改良区の役割は重要と認識するところでございます。 一方、土地改良区は、農業者などから構成される自治的組織でございまして、その運営は組合員から徴収する賦課金を財源として行うことが基本、このように考えているところでございます。 このため、土地改良区の事務所の建て替え等に対しまして補助金による支援は行ってはおりませんが、事務所の建て替えなどの整備を行う際には株式会社日本政策金融公庫によります長期かつ低利の融資を行っているところでございます。この融資を活用いたしまして直近十年間におきまして九件の事務所の建て替え等が行われており、資金の活用について引き続き周知してまいりたいと思います。 また、土地改良区は、農業水利施設を適切に管理し、地域の防災機能を、防災に貢献していくため、水土里ビジョンの策定によります地域との連携強化や農業水利施設が有します防災・減災機能の強化のための整備、こちらに対し支援を行っているところであり、引き続きこれらの支援を適切に実施してまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 土地改良区が地域のこうした施設の保全を、管理を担っているという重要性に鑑みて、また是非検討して、支援制度を具体的に検討していただきたい、これは強く要望させていただきます。 次に、土地改良事業団体連合会、いわゆる土地連の技術者確保とICT施工、設計支援について質問をいたします。 土地改良事業団体連合会は、例えば災害が一たび起こりますと、やっぱり小規模な市町村はなかなか技術職員が少ないということですぐ応援に入る、そうした状況になっております。 また、農業農村整備事業に取り組む際にあっても、技術的な支援、場合によっては工事の施工管理、設計から施工管理まで担っているというところも、全国の土地改良連合会はそうした役割を担っていると思いますけれども、そうした役割を担っているんですが、ありますが、地域において、例えば民間コンサルタントの話聞きますと、技術職員が不足している、そういう話も聞いております。そういう意味においては、この土地連の役割は、私非常に大きくなっていると思っております。ICT施工や三次元設計、CADなどの高度な技術を担って、地域の技術的拠点として期待されているところでございます。 一方で、この土地連自体も人材確保や若手技術者の育成に苦慮しておりまして、特に、高度な機器導入には多額の費用が掛かるわけであります。国は、土地連が地域農業のインフラドクターとしての役割を期待していると思いますけれども、この役割を十分果たせますように、ICT技術導入の費用の補助や若手技術者の教育訓練に対する財政的支援、これを強化すべきと考えますが、政府参考人に伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 地域農業の発展に寄与いたします土地改良事業の推進に当たりましては、事業の実施を担います地方公共団体の技術者の不足、これらが大きな課題になっております。また、ICTの活用によります省力化を進めますとともに、技術者の育成、確保を図ることが重要である、このように考えておるところでございます。 このため、都道府県営等の土地改良事業の測量、設計、施工管理等に土地改良事業団体連合会、いわゆる土改連が果たす役割が期待されているところであり、土改連や土地改良区の職員に対しまして研修などの人材育成の取組を支援するとともに、そのほか、例えば土地改良工事の実施に必要となります測量、設計等におきまして、先ほど委員からも御指摘のありましたドローンを用いました三次元測量、またBIM、CIMなどの三次元設計データの作成に土改連が取り組む場合には、これらの費用を含めまして補助の対象としているところでございます。 また、農地の大区画化等の取組を加速化するために、令和七年度補正予算で新たに創設いたしました大区画化等加速化支援事業では、大区画化等推進協議会への事務費を支援しているところであり、都道府県の土改連が同協議会の事務局として、簡易な基盤整備に取り組む農業者などに対しまして技術的指導の役割を果たしていくことを期待しているところでございます。 農林水産省といたしましては、引き続き、これらの取組を通じまして、地域農業の発展に寄与いたします土地改良事業の推進に土改連が十分な役割を果たせるよう努めてまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 今参考人から答弁がございましたように、土地連に対する様々な支援はやっていただいております。まだまだ私は不十分だと思っておりますので、是非またこれから充実をしていただきたいと思います。 次に、多面的機能支払交付金の安定確保について質問をいたします。 資料五に付けております多面的機能支払交付金ということで、先ほど申し上げました農村の現状、農業を取り巻く状況の中で、この多面的機能支払交付金、また中山間地域の直接支払交付金ということで、諸外国の例に倣いましてこういう交付金が充実してきたことは私は大変良いことだと思っております。 お手元の資料の五に事業イメージと書かれておりまして、農地維持支払そして資源向上支払ということで、農地維持支払は農地を守っていくこと、そして資源向上支払はこうした水路や農業、ため池等の軽微な補修、また老朽化が進む水路や農道などの長寿命化のための補修までできるということで、今年度予算額が五百億、前年度と並みでありますけれども、ここまで増やしていただきました。 一方で、会計検査院からは、多面的機能支払において農地の不適切な転用による過大交付が指摘をされています。もちろんこの不適切な交付は厳格に排除しつつ、本当この多面的機能支払交付金はこれからますます充実をしていただきたいと思いますし、それぞれ都道府県、また私の地元でいいますと大分県からの要求については是非満額を確保していただきたいと思っております。大臣の見解を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) この多面的機能支払交付金につきましては、会計検査院が行った調査で、対象農用地が宅地駐車場などに転用されている、そして保全管理などが適切に行われていないなどの不適切な事態が確認されたため、会計検査院から是正などの処置要求を受けたところであります。 農林水産省としてこの今般の会計検査院からの処置要求を重く受け止めておりまして、該当する市町村に対しては過大に交付された交付金の返還手続を行うよう求めるとともに、本交付金を活用する全ての市町村に対し、現地確認を適切に実施することなどを十分に周知徹底していくことで、不適切な交付は厳格に排除していく考えであります。 ただ、その上で、現場に行けば本当に農業者の皆さん、これを活用していろんなものの維持管理行ってくださっていますので、この多面的機能支払交付金は地域の共同活動を通じて農地、水路などの保全管理、そして農地周りの農業用排水路や農道などの施設の長寿命化に本当に大きく貢献をしております。 先生御指摘のように、必要額を必ず確保することが重要だと認識をしております。従来まで約四百八十七億円で推移していた予算ですが、令和七年度予算、令和八年度予算では五百億円に増額をしてきておりますので、今後とも地域からの御要望に応えられるよう、必要な予算の確保に努めてまいります。
○吉田忠智君 この多面的機能支払交付金、本当に重要な事業であります。 大臣から今答弁がありましたように、この間、前年度と今年度は同額でありますけれども、是非、また今後充実をしていただきたいと思っております。 続きまして、ため池廃止工事の安全性確保について、会計検査院から指摘された事項について二点続けて質問をさせていただきます。 農林水産省が実施したため池廃止工事において、下流域の既設水路の流下能力を把握せず設計した結果、新設水路の流量が既設水路を上回り、溢水や浸水被害を招くおそれのある箇所が多数指摘されています。農水省として指摘された箇所の受け止めと、今後どのように取り組まれるのか、伺います。参考人に伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 ため池廃止工事におきます会計検査院からの指摘事項につきましては、令和七年三月に新たに策定をいたしました農業用ため池廃止工事の設計に関する手引き、こちらにおきまして、事業実施主体が工事の実施に先立ち、新設水路の計画排水量に対し、既設水路の排水能力に不足がないかを確認することや、必要に応じて既設水路の拡幅等の検討を行うこと等を明記するとともに、都道府県、市町村に対しまして通知を発出し、ため池廃止工事に際しまして留意すべき点、こちらの事項をお示ししたところでございます。 会計検査院からの指摘を受けた箇所につきましては、既設水路が溢水して下流域に被害を及ぼすおそれがあるかを確認を行い、確認の結果、対策が必要と判断された箇所につきましては改修を進めているところでございます。 今後とも、ため池工事、ため池廃止工事が適切に行われるよう、事業実施主体に対しまして必要な周知、助言を行っていく、このように考えているところでございます。
○吉田忠智君 使わなくなりましたため池というのは廃止しませんと、大雨が降ったときに、それが決壊したりすると甚大な被害を及ぼします。これ極めて大事な事業でありますので、是非、会計検査院の指摘を受けて御留意をいただきたいと思います。 次に、ファームポンドの耐震設計指針と設計実施指針の不整合について質問します。 会計検査院の報告によりますと、ファームポンドの耐震設計指針と設計実施指針が長年不整合のまま放置され、農政局直轄の施設ですら最新の耐震基準を満たさないおそれがある状態で設計されていたことも判明をいたしました。これらは国民の安全に直結する重要な落ち度だと思っております。 農水省として、指摘された箇所の早急な改修と、指針の不整合を放置してきた体制の抜本的改善をどのように進めるのか、政府参考人に伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 本件は、ファームポンドの設計に当たりまして、設計指針、耐震設計等、直近の耐震設計の考え方が適用されず、必要な耐震性能が確保されていないおそれがあり、改善の必要があると、このように令和六年次会計検査におきまして指摘されたものでございます。 農林水産省としましては、会計検査院の指摘を厳粛に受け止め、適切に対応することとしております。 具体的には、耐震性能が確保されていないおそれがある国営造成のファームポンドにつきましては、令和八年度内に耐震性能を確認し、必要な対策を講じることといたしております。 また、地方農政局等に対しましては、設計指針、耐震設計に基づきファームポンドの耐震設計を行うよう、令和七年八月に改めて指示をしますとともに、都道府県に対しましては、国の対応につきまして周知をしたところでございます。その上で、設計指針間の不整合を解消するため、ファームポンドに関する設計指針の改定作業を進めているところでございます。 今後、設計指針等の改定に当たりましては、過去のほかの指針等との整合を確認しつつ必要な改定を行い、併せて適切に適用されるよう周知徹底に努めてまいりたいと思っております。
○吉田忠智君 しっかりやっていただきたいと思います。 最後に、五十歳以上の新規就農者への支援拡充について質問いたします。私の地元から、是非農林水産大臣にこれやっていただくように話してくださいと、質問してくださいということで、質問させていただきます。 お手元に、資料六として新規就農者育成総合対策という資料と、それから資料七として新規就農者チャレンジ事業、そして資料八として日本農業新聞の記事を付けております。 農業従事者の平均年齢は六十八歳を超えました。今後十年間で担い手が六割減少すると予測されておりまして、担い手の確保は農林水産省としてももう最大の課題と言っていいと思っております。 即戦力として期待される五十歳以上の新規就農者が重要性を増しております。資料にもございます就農準備資金、経営開始資金は、原則、この資料にも書いておりますが、四十九歳以下が対象ということでございます。新聞記事にもありましたが、ありますが、大分県や山形県、島根県などは自治体が独自に五十歳以上への資金支援を行っております。 五十歳以上の支援は、お手元の資料の七のこのチャレンジ事業、これは六十五歳まで可能ということでありますけれども、是非とも、これ自治体任せじゃなくて、国として年齢要件をもう六十五歳まで上げていただきたいんですけど、まずは五十五歳程度まで、いやいや、もっと上げてですね、六十五歳からも思い切って上げていただきたいと思いますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、この農業従事者につきましては、これ六十歳以上が約八割であるなど、年齢構成のアンバランスが大きな課題となっておりまして、できるだけ若い世代が就農し、より長期にわたって農業生産を担っていただくことが重要であります。そういう意味で、この四十九歳以下の者に対して経営開始資金などにより集中的にこれまで支援をしてきているところであります。 一方で、農業従事者の減少が進む中で、この五十歳以上の方についても、当然、これは担い手が不足している地域において、離農する農家の農地を引き受け、地域農業を維持してもらうことが期待をされておりますし、何も別にこれは何歳であろうが新規就農していただける方は大変大事であるというふうに考えております。 ただ、そうした皆さんに伺うと、やはり何が課題かというと、その技術習得や機械などの負担が大きいということが一番に挙げられておりまして、それが要は就農時の一番の課題だということだというふうに伺っておりますので、現在、五十歳以上の方に対しても、農業大学校などにおける研修機会、技術研修の機会を提供するとともに、六十五歳未満の新規就農者について、従来から行っていますこの青年等就農資金の融資に加えて、先ほど先生からも御紹介のありました機械などの補助を導入する新規就農者チャレンジ事業を新たにこれ創設をして、令和七年度補正予算からスタートしているところであります。 それぞれの世代のニーズに応じた施策を講じていくことで、新規就農者の育成、確保に今後とも努めてまいります。 ちなみに、この農業新聞の記事だと、私の地元の山形、そして島根県は私の妻の出身地であります。そして、先生の御地元の大分と、それぞれ県独自にプラスでやっているということですから、よくちょっとそうした実態もお話を伺って、国としてどこまで何をすべきかはしっかり考えたいというふうに思います。
○吉田忠智君 前向きな答弁として私は受け止めたいと思います。 最近、ここ数年、以前は六十歳で退職して、農業を第二の人生でやりたいということで大分多かったんですけど、最近ちょっと少なくなっていると。なぜか聞いたら、定年延長になるところが多くなって、六十五まで。それと、あと人材の取り合いになっているんだそうで、関係企業から是非来てくださいということでね、それで六十歳以上の方がちょっと減っている。それから、雇用されて新規就農の方が多くなっているということで、そういう農業法人に対するやっぱり力を入れるとか、やっぱり現状ちょっと状況が変わっていますんで、そういうことも実際把握をしながら、大変前向きな答弁と私は受け止めましたので、是非大臣、そのことを強くお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 まず、養殖業で働く仲間の声を基に質問をさせていただきます。 養殖業は、労働基準法第四十一条の適用除外としているため、労働時間、休憩、休日に関する規定がありません。その理由は、天候、自然条件に大きく左右される、労働時間を画一的に規制することが困難などとされております。 しかし、養殖業で働く人に働き方の実態、養殖現場の実態を聞きますと、養殖業は、自然状況、自然条件の影響を受けにくいという労働をしていますという、そういった声もいただいております。 また、養殖業の現場においても労働災害のリスクがありますけれども、労働時間、休憩、休日という疲労の蓄積を防ぐための基本的な労働者を守る規制が及びにくく、労働災害防止の観点から課題があると思っています。 養殖業の現状に鑑み、養殖業を労基法の適用とすべきと考えますけれども、厚生労働省の見解を伺います。
○副大臣(長坂康正君) お答え申し上げます。 養殖業を含む水産業及び農業につきましては、その性質上、天候等の自然的条件に左右をされるため、法定労働時間及び週休制になじまないものとして、労働基準法に定める労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されないこととされております。 養殖業につきましては、現時点において、労働基準法を全面的に適用し得るような実態にあるとは承知しておりませんが、養殖業を含めた労働基準法の適用除外の在り方につきましては、農林水産省など業所管省庁とも連携をしつつ、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 休憩、休日が事業者の運用任せになりやすく、労働者にとっては、いつ休めるのか事前に分からない、家庭生活や通院、育児、介護の予定が立てにくい、疲労回復が本人任せになるという問題が生じております。労働時間の把握が曖昧になりやすいということからも、時間外あるいは休日労働に相当する労働への手当、この支払状況も含めて労働実態を把握しにくいという、こういう状況です。 養殖業を所管する農水省として、養殖業の現状、労働の実態、どのように把握しているか、お伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、この養殖業といいましても、これ魚類だけではなくて、貝類や藻類を対象にするものまで様々な種類の養殖がありまして、それに応じた作業が現在行われております。 例えば、魚類の養殖では、一定の期間内に全ての稚魚に対してワクチン接種を行う必要があることや、出荷に合わせて早朝から魚類や貝類などを水揚げして一次加工の作業まで行うなど、特定の時期に特定の作業を集中的に行うなどの実態があります。 また、こうした作業、現実的には海に出れるのか出れないのかみたいな話が当日の天候によって大分左右されますので、この天候に左右されるということだけではなくて、この経営体の規模も大規模経営体から零細まで様々であるため、養殖業の関係団体を通じて生産現場の労働環境をお聞きしたところ、作業工程の見直し及び省人、省力化に資する機器の導入により労働環境が改善されている事例も我々としても把握をしております。 私自身も、先日、愛媛県の宇和島市の方に伺ってまいりまして、そこで、タイマーで餌が自動投入されて、それを餌をやる際の水しぶきの状況から適量が給餌されたと判定した時点で自動的に餌やりが止まるAI自動給餌機について話を伺ってきまして、またこの餌についても、今後はドローンでやっぱり運べないかと、一々船で行くんじゃなくてですね、そういった取組も研究されておりましたので、これは間違いなく労働環境の改善につながるものだなと感じたところであります。 農林水産省としては、これまでも省力、省人化に資する自動給餌機の導入などについて支援を行ってきたところでありますが、引き続き、これ養殖業の労働環境の改善が進むような、そういう観点も持って取組をさせていただきます。
○竹詰仁君 今、鈴木大臣がよく御存じで、しかも御自身でも足を運んでいただいているというのはよく分かりました。 ちょっと重複しますけれども、私も働く人たちから声を聞いておりますので。 まず一つ特徴的なのは、例えば九州地方では、熊本の半導体だとかいろんなことがあって、ある意味人の取り合いになっていて、それが養殖業から人が避けてしまうと、そういった実態があるということです。今おっしゃったように、養殖業自体高度化が進んでいますので、まさに自動給餌システムだとか、かつての働き方とは大分変わっているということでございます。 ですので、私は、労働基準法というのは労働者を守るためのまさに基準でありますので、今大臣がおっしゃっていただいたように、働き方が変わっているというこの実態を踏まえて、是非、労働基準法の適用、このことについても御検討いただきたいと思いますけど、見解を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと先ほどの繰り返しになってしまいますけれども、一部で確かに労働環境の改善、これ進んでいますが、まだなかなか全体として見ると多様な労働環境となっていることから、現時点において全面的にこの養殖業において労基法を適用し得るような状況にはないと農林水産省としては考えております。 ただ、先生からの御指摘もごもっともでありますので、やはり我々としてこれを、どのような状態になればそこで働く皆さんがしっかりと、ある種労働者の保護という観点からもしっかりと守ることができて、また、他産業と比べても遜色のない労働条件だというふうに思っていただけるのかという観点を持って様々な支援策を講じ、将来的には、当然、ほかの産業と比べて遜色がないんだという状況をつくってまいりたいと思います。
○竹詰仁君 大臣、御答弁ありがとうございます。 ちょっと例が違う例を申し上げますけれども、例えば、社会保険の適用も全部百かゼロじゃなくて、できるところからやるというふうに、適用事業者の拡大だとか、あるいは労働時間の大きい少ないというのを変えてきているわけですね。ですので、養殖業も今おっしゃったように多様な、中小零細だとか大企業もあるという、それは実態はそうなんですけど、だからといって大企業も当てはまらないんですかというのとはまたちょっと違うと思いますので、是非、引き続きの御検討、改めてお願いさせていただきたいと思います。 続いて、今度はJRで働く人たちの声を踏まえて質問させていただきたいと思います。 この鉄道の関係の予算、これ令和八年度の鉄道予算、鉄道局の予算でありますけれども、総額一千六十三億円と承知しております。そして、近年おおむね一千億円程度で推移していると。このうち八百億円程度が整備新幹線建設への充当と。これも近年大体同じ推移ということですけれども、道路の予算と比較すると、二十分の一とかそのぐらいの少ない予算でございます。 一方では、近年、建設コストというのが上がっていまして、例えば十年前比べるともう二倍といったような、そういった御指摘もいただきます。現在建設中の北海道新幹線あるいは北陸新幹線の延伸工事費も増額、増えてしまうと、こういったことも指摘されていて、これに対して政府は事業者であるJR側の負担を強めたいと、そういった意向もあるんではないかと聞いております。 この整備新幹線の鉄道網、まさに国の重要な基幹インフラでありますので、鉄道局の予算を拡充し国庫負担を高めるべきではないかと考えますけれども、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) 鉄道局予算の増額についての応援、ありがとうございます。 新幹線は、交流の促進、産業発展や観光立国、地方創生に重要な役割を果たすとともに、災害時の代替輸送ルート確保など国土強靱化の観点からも重要であり、順次その整備を進めてまいりました。 現在、北海道、北陸、西九州の各整備計画路線の着実な整備に向けた取組を進めておりますが、これらの整備新幹線の整備財源は、法令上、貸付料などと、それを除いた国と地方による負担とすることとされておりまして、まずは貸付料をしっかり確保していくことが肝要であります。この貸付料については、現在、交通政策審議会の下に設置をいたしました小委員会におきまして、適正な額の貸付料が継続的に確保できるよう、今後の在り方の議論を進めております。 また、貸付料と同様に整備財源となる国費については、これまでも毎年度必要な額を確保してきたところであり、今後とも所要額の確保を図ってまいります。 国土交通省といたしましては、引き続き、整備新幹線の着実な整備に向けて必要な整備財源の確保を図ってまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 是非必要な、今財源の確保というお言葉をいただきました。 一方で、日本における鉄道事業は独立採算という旨としてきた経緯があるというふうに承知しております。その観点からすると、このコスト高の状況におきましては、鉄道事業者が柔軟に価格転嫁を図る、あるいは適正な収入を得られる、こういった環境整備も重要ではないかと思っております。 鉄道の運賃制度、これは総括原価方式による上限認可制となっております。運賃改定がしにくいといった事業者の声を受け、収入原価算定の在り方を令和六年四月に変更し、実際に運賃改定を行った事業者も複数ございます。しかしながら、改定手続に時間が掛かるといった意見も出ております。さらに、更なる見直しが必要なのではないかと思います。 とりわけ、現在のようなエネルギーコストの上昇は、鉄道の動力費の上昇につながり、経営を圧迫することになりますけれども、個社だけでは、個社の経営努力だけでは何ともし難い、こういった状況もあるかと思います。 この運賃改定の手続の簡素化、短縮化を含めた制度の見直し、そして燃料費の高騰を踏まえた鉄道運賃のインフレ対応制度、こういったものを設けるべきじゃないかと考えますけれども、金子大臣の見解を伺います。
○国務大臣(金子恭之君) もう竹詰委員おっしゃるとおりであると思います。 将来にわたって鉄道事業が維持されるためには、鉄道運賃に物価上昇等が適切に反映されることが重要であると考えております。 国土交通省におきましては、鉄道事業者が運賃改定を行う際に用いる収入原価算定要領について改正を行いまして、令和六年四月より物価上昇等を適切に反映する仕組みといたしました。 その上で、鉄道運賃の改定につきましては、申請から許可までの標準的な処理期間を一か月から四か月と定めておりまして、鉄道事業者から申請があった場合には、運賃改定の妥当性や利用者に与える影響をしっかりと確認した上で、可能な限り速やかに認可を行っているところであります。 一方、燃料費の高騰を踏まえた鉄道運賃のインフレ対応制度につきましては、ICカードシステム等の改修などに一定の期間を要することや、定期券での利用も多いといった鉄道固有の事情や利用者の利用実態を踏まえまして、慎重に見極めることが必要だと考えております。 国土交通省としては、引き続き、鉄道事業者や利用者の声を伺いながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 今、事業者の声あるいは利用者の声も聞きながら適切に対応していただけると、そういうふうにお答えもいただきました。 今の中東情勢を受けまして、潤滑油などの調達に係る懸念が広がっております。この潤滑油が不足する場合において、鉄道業界では車両のメンテナンスができなくなると、こういった可能性があって、これが長期化した場合はダイヤへの影響も考慮する必要があると考えております。 この中東情勢に対応するための閣僚関係会議というのがございます。五月の二十一日に第八回のこの閣僚関係会議を開かれておりますけれども、潤滑油という言葉が出てきているんですけれども、その中には自動車整備の関係、このことに触れられていて、鉄道については触れられていなかったと私は承知しております。 ただ、この鉄道も、車両のメンテナンスができないと運転本数を減らさざるを得ないなど、通勤通学、様々な人々の移動に影響が出るわけでございます。 この鉄道の車両メンテナンスに必要な潤滑油等の安定的な調達について、この実態の把握と有効となる対処について政府の見解を伺います。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 鉄道事業における中東情勢による潤滑油等の調達への影響につきましては、本年四月以降、地方運輸局と連携いたしまして、鉄道事業者に対し、潤滑油等を含む石油製品などの資材調達状況について継続的に調査を行い、実態把握に努めているところでございます。 その上で、鉄道事業者から具体的に相談、要請を受けた場合は、国土交通省において追加調査を行い、流通における目詰まり箇所を特定するとともに、必要に応じて経済産業省に対応を要請するなど、鉄道事業の運営に影響が出ないよう対応しております。 引き続き、地方運輸局と連携しつつ、プッシュ型で鉄道事業者の資金調達状況の丁寧な把握に努めるとともに、必要に応じて経済産業省と連携協力しながら、鉄道事業者が安定して列車の運行を継続できるよう適切に対応してまいります。 以上でございます。
○竹詰仁君 今の御答弁の中でちょっと確認したいんですけれども、今、鉄道の事業者からそういう申出があった場合という言葉だとか、一方では、実態把握をしますとかプッシュ型でやりますと言って、何かどちらのこともおっしゃっているような気がしたんですけれども、ということは、今ではまだ鉄道事業者から潤滑油等が足りていないとか、困っていますとか、そういった声は今はないという、そういう認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。 まず、先ほど答弁の中で、資材調達状況というのを資金調達状況とちょっと言い間違えたことを訂正をさせていただきます。 本日この時点におきまして、鉄道事業者から潤滑油等の不足により列車の運行に支障が生じているとの報告は受けておりませんが、過去には、一部の鉄道事業者から、潤滑油等について販売事業者等から販売の制限を行う動きがあるといった報告もございました。ちょっと具体的な固有名詞は挙げるのはお控えさせていただきますけれども、報道である事業者からそういう御要望がいただいたことにつきまして、先ほど申し上げたシステムで私ども対応させていただいて、その問題は解決したということも報道されているところでございます。 国土交通省では、繰り返しになりますけど、これらの報告を踏まえまして、個別に事業者から聞き取りを行い、資材調達に具体的な影響が生じている場合には、先ほど申し上げましたとおり、流通の目詰まり箇所の特定調査を実施いたしまして、経済産業省に対して対応を要請しているところでございます。 繰り返しになりますが、引き続き、鉄道事業者の資材調達状況の丁寧な把握に努めるとともに、必要に応じて経済産業省と連携協力いたしながら適切に対応してまいります。 以上でございます。
○竹詰仁君 答弁ありがとうございました。今この御答弁を多くの仲間が聞いていると思いますので、またそれで対応することになると思います。 最後に、BバイC、費用便益分析についてお尋ねいたします。 この鉄道の世界、BバイC、費用便益分析というのがあるんですけれども、これは、公共事業の有用性を客観的に評価するための参考指標というふうに認識しております。 このBバイCのB、ベネフィットですね、これは、事業が社会にもたらす便益のうち貨幣換算できるものというものもあるんですけれども、貨幣換算できないものももちろんあると承知しております。この貨幣換算してこのBに計上することができない便益が多数ある中で、このBバイCの精緻な数値化にはやはり本質的な限界があるんじゃないかと思っております。この数字を絶対的なものとして権威化しないように注意する必要があると思っております。 最後に金子大臣に伺いますけれども、この鉄道事業、計算には向いていない様々な効果や影響、あるいは国民的、国家的な意義がある鉄道、この現行のBバイCの考えを改めるべきではないかと考えますけれども、大臣の見解を教えてください。
○国務大臣(金子恭之君) 済みません、お答えする前に、前の答弁で、鉄道運賃の改定について、申請から許可までと申し上げましたが、これ認可の間違いでございます。訂正させていただきたいと思います。 委員御指摘のとおり、費用便益、BバイC分析以外の視点として、利用者、供給者や住民生活、地域社会といった社会全体に対する事業による効果、影響の評価、採算面での事業の成立性について評価する採算性分析、地元との調整状況、将来の人口、経済動向や関連する他の事業計画との整合など事業の実施環境の評価の三つがあり、これらには貨幣換算することができない効果も含まれております。 国土交通省としては、これまでも鉄道プロジェクトの評価手法マニュアルを適時見直してきたところでございますが、引き続き、有識者の御意見も伺いながら、社会情勢や最新の知見等を踏まえて鉄道事業の評価手法の改善に取り組んでまいります。
○竹詰仁君 是非、いろんな方の、有識者の意見、あるいはそして働く仲間とか事業者の意見も聞いていただいて御検討いただくようお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。 日本という国は海洋国家でございます。今日は、時間の許す限り大海原に思いをはせていただきまして、私の質疑、進めさせていただきたいと思います。 海は広うございます。海洋国家です。よく海なし県だとおっしゃる地域の方もおありになろうかと思いますが、世界地図から見ますと、奈良も、栃木も、長野も、埼玉も、みんな沿岸部でございます。当然、松本大臣の国分寺、小平、小金井辺りも全部沿岸部で、元々海だったところも多うございます。海の話、今日進めさせていただきたいと思います。 昨今、レアアース、マンガンノジュール、メタンハイドレート、海底熱水鉱床、海に関わる資源、注目されております。私も以前は研究者をやっておりまして、国に予算がどれだけ付くのかということをいつも楽しみにしておりました。ようやく、その予算の結果、決算。いずれ近い将来、SIPの進めてまいりましたレアアース、これも実現、どれぐらいの貨幣価値が出てくるのかということも明らかになってこようかと思います。 このレアアースの開発、SIPを中心に進めてまいりましたが、この研究に使われました地球深部探査船「ちきゅう」という船ですね、海洋研究開発機構、文部科学省の管轄の中で動いている船でございます。 この船、とても忙しく、例えばメタンハイドレートも、当然このレアアースも、あるいは海底のガス開発等に活躍している船でございます。また、重要な仕事で、南海トラフの地震のメカニズムをこの船で研究されていると。非常に多くの役割を持つ船なんですが、いかんせん二〇〇五年の完成、竣工ということで、時間もたってまいりました。そしてまた、この船、ドック入りに係る、修繕等に係る時間も非常に長く要します。 今後の「ちきゅう」の活動計画について、この地球深部探査船「ちきゅう」の活動計画につきましてお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(坂本修一君) お答えいたします。 地球深部探査船「ちきゅう」は、海洋研究開発機構、JAMSTECが所有する世界最高の掘削能力を備えた科学掘削船であり、これまで、今委員から御指摘がございました巨大地震発生の仕組み、あるいは海底下の微生物生態系の解明等にも貢献してきたものでございます。 本年二月には、内閣府のSIP事業における「ちきゅう」を用いたレアアース泥の採鉱システム接続試験において、南鳥島周辺海域の水深約六千メートルの海底からレアアース泥を船上に引き揚げることにも成功しました。 今後の予定として、本年度は、同じく内閣府のSIP事業において、南鳥島を拠点としたレアアース泥の引揚げ量を増やした試験を行うほか、将来的には海域地震発生帯の実態解明に向けた研究開発も実施していく予定と承知しております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 この「ちきゅう」、非常に重要な船だと思っております。このメンテナンスを含めて、あと、スケジュール等に関しましても十分検討していただきまして、大事に使っていただきたいと思います。 そして、この「ちきゅう」を始め、JAMSTEC、海洋研究開発機構の所有する船舶というのは実は非常に多うございます。この船舶の運航管理体制についてお尋ねしたいと思います。船員の確保及び管理体制についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(坂本修一君) お答えいたします。 JAMSTECが所有する船舶については、一部自主運航のものもありますが、その運航や観測に係る支援業務の多くを民間企業に委託し、運用をしております。運航を委託している船舶における船員の手配は委託先の事業者が実施しており、JAMSTECは所有船舶の航海計画の立案、あるいは運航委託契約の管理等を実施しております。 文部科学省としては、船舶の運航に関するJAMSTECと民間企業の連携が円滑に進むよう、引き続き支援をしてまいります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 これから先、少し不安になりますのは、「ちきゅう」の動き、このレアアースの開発等、やはり機密の部分というのも多くなってこようかと思います。その中で、必ずしも日本人船員には限らず、中の研究者も大分外国の方も入っている中で、船の管理体制というのは非常に私は重要になってくると思っております。 そしてまた、このJAMSTECには有人潜水調査船「しんかい六五〇〇」という、これもまた画期的な深海調査をできる船があります。そして、この支援母船「よこすか」という船があります。この活動状況についてお聞かせいただきたいんですが、この二隻とも一九九〇年、私が海洋研究に入りましたのが一九九一年で、私より一年長くこの船の方が研究を続けているという船なんですが、もう三十六年になってしまいます。この建造、古くなっておりますが、その状況についても御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(坂本修一君) お答えいたします。 有人潜水調査船「しんかい六五〇〇」及び調査船支援母船「よこすか」は、委員御指摘のとおり、建造から三十六年以上が経過しております。JAMSTECや関連会社の努力、工夫によって安全な航行が行われているものの、特に「よこすか」については燃料タンクの腐食が発生するなど、これらの老朽化は深刻な状況となっております。 四方を海に囲まれた我が国にとって、特に深海は地震、防災研究や海洋資源開発の観点から重要であり、我が国の深海探査能力の維持拡大は喫緊の課題と認識しております。 文部科学省としては、本年四月に深海・海溝域の探査・採取プラットフォームの構築に向けたタスクフォース報告書を取りまとめるとともに、令和七年度補正予算及び令和八年度予算において、「しんかい六五〇〇」及び「よこすか」の老朽化対策、超深海探査母船の設計、一万メートルを超える深度、フルデプス対応の試料採取探査システムの開発等に必要な経費を計上しており、引き続き、我が国の深海探査を推進してまいります。
○山田吉彦君 昨今、宇宙ばかりが夢のあるところとして見られているようにも思います。「しんかい六五〇〇」だけではなく、いっそのこと一万を超える、やはり世界でも最も深く潜れる探査船というのを、日本の造船技術だからこそできる船、そしてその支援船、早急に造っていただきますと、日本のこの造船技術も、また世界に冠たるものとして誇れる造船技術、更にこれ造っていかないと技術というのは廃れていきます。今、この「しんかい六五〇〇」を造った技術、まだ伝承されている間に次の船を造っていただけたらと願っております。 そしてまた、この調査研究、あるいは深海に関わる船というのが、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、JOGMECですね、あるいはそしてあのJAMSTEC、いろんなところに分散しております。 私、提案したいのは、是非、一元化といいますか、共有の形で船員たちを確保できるような機構づくりをですね、つくっていただけたらと思います。 そしてまた、拠点港湾として、深海に関わる、あるいは海洋開発に関わる船を、今「ちきゅう」は静岡の清水港に主に、これ外洋に面している非常に深さもあるいい港ですので、そういうような、例えば静岡の清水港などに研究船を集めて、そして管理ができるようになると、効率的に、そして船員たちを十分に確保できるのではないかと考えます。もしも、両大臣いらっしゃいますので、港湾の問題もありますので、頭の中に入れていただきますと、一元管理ができると、それは先に進んでいけるんではないかと思っています。ちなみに、私が今も客員教授をやっております東海大学の海洋学部がこの清水にありまして、サポートする学生たちはたくさんおりますので、覚えていていただけたらと願っています。 JAMSTECを中心とした海洋調査や開発についてなんですが、今後の取組、これ夢ある計画で、日本の海洋資源は五百兆円の価値があるんではないかということも言われております。この取組について、今後の姿勢、そして予定されている計画等がございましたら、文部科学大臣、是非お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 日本は海洋国家でありまして、海洋は、日本の成長戦略会議におきましても、危機管理投資、成長投資の戦略分野にも位置付けられているところであります。 海洋開発を推進するためには、深海を含む海洋の状況や存在する資源などを様々な研究船や探査機を用いて把握をすることが大変重要であると考えております。そのためには、船舶や探査機の整備を通じまして、深海そして海溝域の探査・採取プラットフォームの構築など必要な手段を確立することが必要であると考えております。 文部科学省といたしましては、「ちきゅう」などの研究船の安定的な運用、整備に加えまして、超深海探査母船の建造などの研究船の計画的な整備など、深海を含めた海洋探査技術の確立などを通じまして、海洋研究開発を推進し、我が国の成長にも貢献をしてまいりたいと存じます。 今委員からいろいろと御指摘をいただきましたけれども、我々に対する大変な応援のメッセージとしてお受け止めをさせていただいて、我々としても務めを果たしてまいりたい、そのように考えております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 財務省から舞立副大臣いらしていただいていますが、この海洋開発、非常にお金が掛かるんです。そして、人も育成していかなければいけないので、是非、当然造船技術の日本の未来を背負う技術の開発も含めまして、是非、予算の方よろしくお願いいたします。 少し造船の話をさせていただきたいと思います。 造船について、補正予算、二〇二五年補正予算で千二百億円の基金が設置されております。その具体的な使用計画についてお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(新垣慶太君) お答えいたします。 造船業は、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業です。こうした造船に関する経済安全保障の確立に向け、経済安全保障推進法に基づき、船体、船のことでございますが、船体を特定重要物資として指定し、令和七年度補正予算で一千二百億円を計上し、造船業再生基金を造成したところでございます。 この基金事業では、国土交通大臣が供給確保計画を認定した事業者に対し、船体の生産能力拡大のための造船所におけます各種設備の投資、さらに研究開発に必要な費用の一部を助成することとしております。本基金は今年三月に造成を行っており、現在、安定供給確保支援法人において、申請を予定している造船事業者からの供給確保計画の内容について相談を受けているところでございます。
○山田吉彦君 今相談を受けているということでございますが、非常に心配なのは、今、造船建造量拡大という方向、やはりこれは他国、中国の状況、韓国の状況を見ましても必要だと思うんですが、私も数多くの造船所、海沿いの町回ってまいりまして、今、これ以上拡大していくということが非常に難しい状況でもあるということもあろうかと思います。 そして、今、例えば大型の造船所を造ろうと思い、大型のクレーンを発注しても、恐らくできるのは七年後と言われております。今まだ、調べましたところ、発注は全く入っていないという状況でもあるので、これは周辺産業も含めてしっかりとした計画、そしてこれはクレーンを造る事業者の方にも国策として協力していただくということが非常に重要だと考えております。 そしてまた、今ようやく始まってきているロボティクス化、そこをどこまでできるのか。私は、是非、実験的に中堅どころのドックでも構いません、よいかと思います。是非、どこまで機械化できるのかということも含めまして、挑戦をしていただけたらと考えております。 そして、この造船能力の拡大について、今後の規模的なものも含めまして、手法がもしありましたら、国土交通大臣、お教えいただけたらと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 山田先生には本当に海洋政策のスペシャリストとしていろんな会合で何回も御講演を聞かせていただきまして、勉強させていただきました。その山田先生に答弁するのは非常に緊張しているところでございます。 高市内閣では造船が日本成長戦略の戦略分野の一つに位置付けられておりまして、私自身、我が国の造船能力の向上に向けて全力で取り組んでおります。 その具体的な取組内容は、昨年末に策定いたしました造船業再生ロードマップに示しております。今後、船舶建造量を倍増させ、世界の造船市場での中での我が国の競争力を強化すべく、例えば造船業再生基金を通じ、造船所における省力化、自動化設備の整備や、時間を要するドック拡張、クレーン、七年掛かるということを、まさしく私も現場を見させていただきまして現実を聞かされたところでございますが、その導入への支援を計画的に行いまして、また人材の確保、育成などについても政策を盛り込んでまいります。 これらの政策を着実に進め、他国には負けない競争力を、日本の船は日本で造る、そういう意志の下、しっかり頑張ってまいりたいと思います。
○山田吉彦君 ありがとうございます。やはり、日本の船は日本で造りたい、そして日本人が操船したいと思います。 その夢、かなえていきたいと思うんですが、今、お手元に配りました日本の造船業の就労者数等の推移という表が、大臣の手元にお渡ししてあると思うんですが、今、日本の造船業で働いている方が七万六千八百七人、これ二〇二五年のデータです。そのうち、職員、営業職、事務職、設計等、現場に出ない方が一万四千八百七十四人ですね。実際に、造船の現場といいますか、造船所の中で汗を流されている方が六万一千九百三十三人なんですね。そのうち、実に外国人の方が一万四千五百二十七人、現場へ行きますと二三%、四人に一人は外国人の方なんです。私も、瀬戸内海の造船所、特に中小型造船業を回りますと、多くが外国人の方、もうコミュニティーを実際につくって働いているという状況です。 この方々、今、真面目に働く方が多いために比較的トラブルは少のうございます。ただ、時折ちょっとした事故が起こってしまう。どうしてもコミュニケーションの問題が出てきていたりしますので、そういう面も考えまして、今後、外国人の労働者の方、そしてあるいは日本人の労働者をどう増やしていくかという人材確保の問題について、御意見、お考えをお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 山田委員御指摘のとおり、まずは日本人の人材確保に向けて関係省庁と連携をし、大学等における造船分野の教育体制の強化や各地域内における産学官による連携の促進等に取り組んでいくこととしております。また、造船の現場での省力化、自動化を進めるため、AI、造船ロボットの開発やその導入を支援し、加速してまいります。 その上で、なお人材不足を完全に解消することができない状況であるため、特定技能制度等の下、外国人材を受け入れることとしておりますが、その際には、受入れ環境の確保や地域との共生等、適正かつ秩序ある形での外国人材の受入れがなされることが重要であり、各地で先行する優良事例を取りまとめ、横展開を図るなど、適切に対応してまいります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 この人材の問題も含めまして、このように人材が偏ってまいりますと、どうしても中小型造船工業界に、中小型造船業の方々に人材が回らないようなことになります。是非、中小型造船業の振興についても十分お考えいただきまして、方策を取っていただけたらと願います。 お時間来てまいりました。実は尖閣諸島の問題も少し聞きたかったんですが、今日の私からの質問の方はここまでとさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(西田昌司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、吉田忠智君が委員を辞任され、その補欠として山内佳菜子君が選任されました。 ─────────────
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 もう時間が余りありませんので、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。 この決算委員会でもネオニコチノイド系農薬の問題について度々取り上げさせていただいております。養蜂家からはもう悲鳴にも似た要望が毎回届いております。蜜蜂が神経系に影響があって帰巣ができていないというような状況、また河川に生息をする淡水魚にも大きな影響が出ているというような相談が常に寄せられてきております。二〇二四年の決算委員会では、日本釣振興会が河川の河川水の調査結果をまとめた結果について質問もさせていただきました。 この二年間においてネオニコチノイド系農薬の規制は進んでいるのでしょうか。農水大臣に答弁をお願いしたい。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、農林水産省におきましては、農薬の安全性を一層向上させるため、ネオニコチノイド系農薬を含む全ての農薬につきまして最新の科学的知見に基づき再評価を実施をしております。その中で、魚類への影響評価に加えまして、蜜蜂や環境中の動植物への影響評価の充実も図ってきているところであります。 そして、今、下野先生からのお尋ねのここ最近の進捗、これについて申し上げますと、まずこのネオニコチノイド系農薬、全部で七種類あります。七種類のうち、このイミダクロプリドというものにつきましては、専門家によりまして蜜蜂への影響評価の案が今取りまとめられまして、開花期に使用しないなどの使用を制限する案が現状としては検討されているところであります。 今後、関係府省の審議会等における科学的な評価の結果を踏まえまして、必要に応じて使用方法などの見直し、これはしっかり行ってまいりたいと考えております。
○下野六太君 しっかりよろしくお願いしたいと思います。 次に、青少年の子育てにおきましては、度々、直接体験が必要であるということを文教科学委員会でも取り上げさせていただいております。中でも釣りの体験は、青少年のみならず、大人にとってもメンタルヘルスにとっても有効であるということも、イギリスでの大規模アンケートの結果からも証明がされているところであると思っています。 この中にあって、今の社会において、私は、スマホにおける例えばSNSの規制も、今オーストラリアから始まったこの青少年の子育てにおいての規制も、世界中に今広がっています。このデジタルデトックスの必要性をこれからしっかり議論もしていかねばならないと思っています。常に誰かとつながっている、情報が無限に流れてくる、そして比較と評価が絶えない。それにさらされているということで、人の精神が不安定になっていくのではないだろうかと。脳が常に緊張状態で、通知、反応、また通知、この連続の中で、デジタルのデトックスを我々大人も、ましてや成長著しい子供たちにとっては、このデジタルデトックスをどこで何をするのかということが、私たちの大人の責任としても非常に重要ではないかなと思っています。 そこで、この釣りがいいというのが、どうして釣りがいいのかというと、まずスマホを見ない時間がある。当然、スマホを見ながら釣りはできませんから。それから、水や風、潮、鳥の声など五感が刺激される。待つという時間がある。成果だけでなく、過程を楽しめる。朝日、夕暮れなど、体内リズムを整えやすい。釣りの中においては、御存じの方もいるかと思いますけれども、朝まずめ、夕まずめというような時間帯で、大体、そこが大体釣りの一番のターゲット時間なんですね。それが非常に体内リズムを整えやすいというようなことで、すぐに結果が出ないということ、思いどおりにならない、無駄と思えるような時間があるというようなことが釣りにおいては非常にいいというようなことで。 そこで、今日は、国交省の港湾局が、観光資源としての港湾、国交省的には港湾に注目をして、既存の防波堤の利活用を進めておられると。地域の関係者による地方創生を目的とした、何と国交省が釣り文化振興という目的で、全国二十一の港湾を釣り文化振興モデル港として指定をされているというような状況です。これは本当にすばらしい取組だと思っております。大いに進めてほしいと思います。 しかし、その一方で、依然として港における釣り禁止エリアが多いと。鹿児島県では、釣りが認められているところは僅かに二か所だけだというような状況なんですね。この問題は、文教科学委員会でも取り上げさせていただいたときの答弁は、釣りをしてはいけないとは言っていないという、何かよく分からないような答弁なんですね。 地元で協議して、漁業の妨げにならないように配慮して、観光資源としても有効活用をできるようにすべきだと私は思っておりますが、国交省、農水省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(安部賢君) お答え申し上げます。 釣りなどの観光振興の観点から、防波堤などの港湾施設を有効活用することについては、施設本来の用途や目的を阻害しないこと、十分な安全を確保した上であれば、重要なことと承知しております。 このため、国土交通省では、防波堤などの多目的使用に関するガイドラインを平成二十四年四月に策定し、以降、所要の改正を行いつつ、釣りなどに防波堤等の利用を検討する際に留意する事項を、考え方を示してまいりました。 港湾管理者や地域の関係者の方々は、ガイドラインに基づき協議会などを設置し、必要な検討を行った上で、国土交通省に釣り文化振興モデル港への指定を申請していただいておりまして、先生御指摘のとおり、これまで二十一港が指定されたところです。 引き続き、釣り関係者や地域の皆様の御意見を踏まえつつ、防波堤などを有効活用する取組を推進してまいります。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 まず、鹿児島県の事例につきましては、その二港というのは、釣り桟橋などで釣りを目的とした施設があるところが二港という話でございまして、その他の百三十九の港においては、危険な場所につきまして禁止区域があるという、そういう話でございますので、そこはちょっと正確な認識をお願いしたいと思います。 農林水産省におきましては、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業であります海業、これを推進をしております。令和六年四月には、改正漁港漁場整備法の施行によりまして、漁港施設の長期貸付け等が可能となる漁港施設等活用事業を創設をしたという状況でございます。 他方で、漁港につきましては、漁業の根拠地であることから漁業活動による利用が優先されるということは、これは間違いないことでございまして、個々の漁港の利用の在り方につきましては、漁港管理者であります都道府県あるいは市町村が判断し、必要な対応を行うということになってございます。 一方で、秩序ある漁港の利用の下で行われる釣りというものは、海業の取組の一つとなりますので、その釣り利用者の安全確保、あるいは漁業利用とトラブルにならないような必要なルール作り、さらには釣りを行います利用者自身のマナーの遵守、こういったものが行われているということが重要だと考えてございます。 農林水産省といたしましては、秩序ある漁港利用の下で水産物の消費の増進や交流の促進を図るため、漁港を活用した海業の取組、これを推進してまいる所存でございます。
○下野六太君 ということは、漁業者の妨げにならないような形であれば、地元でしっかりと協議をして釣りも認め、そして漁業も発展にしっかりやっていく、釣り人たちのマナーを整えて、そして誰もが喜びを堤防や漁港等で味わえるような、そういうふうなことをしていくというような形で捉えてよろしいですか。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 委員おっしゃるとおりでございます。
○下野六太君 その答弁が欲しかったんであります。待望の答弁だと思います。 これによって本当に、鹿児島においては、御存じのとおり海に面しているところが非常に多いですので、安全で、しかも楽しく、それが観光資源にもなり得るというような形、地域の皆さんの生きがいや喜びにもつながるということで、私は、駐車場とかも整備して、漁業者の皆様に絶対に迷惑にならないようなところはきちんと整備をして、皆さんに喜びをもたらしていくようにしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 続けて、知床の旅客船事故以来、遊漁船に対する規制が厳しくなっているというような状況の中で、沖堤防への渡しをなりわいとする遊漁船の廃業が全国で相次いでいるような状況にあります。ライフジャケット等の安全義務を満たすようにすれば、沖堤防の遊漁船は以前のようにできるようにするべきではないかと考えています。 昨年十二月に沖縄に参りまして、那覇港の一文字堤防への渡し船の復活に向けて、関係者と意見交換をさせていただきました。 一文字堤防では、年間七千人から一万人の釣り客が訪れていました。沖縄で安心して釣りが楽しめる場所として人気の堤防でしたが、二〇二四年以来、渡し船が禁止となり、釣りにおいても観光においても大きな打撃となっています。 立入禁止の堤防には人を運んではいけないということは当然です。理解できます。堤防等を管理する地元自治体の関係者がより厳しい安全基準等の条件を整備し、立入禁止の堤防でなくなれば渡し船の復活も再開できるようになると思いますが、国交省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(安部賢君) お答え申し上げます。 委員御指摘の施設については、那覇港の新港第一防波堤と承知しております。 港湾管理者である那覇港港湾管理者は、二〇二四年以前からも、この安全性の確保について課題があることから、釣りを含む立入りを禁止してございます。 他方、現在、那覇港では、釣りの振興団体が中心となりまして、当該防波堤の多目的使用に向けて、釣り人の落水検知、通報システムの実証実験を行うなど、安全対策について議論されていると伺っております。 安全基準の整備や立入禁止の解除は那覇港管理組合において判断することになりますが、国土交通省としましては、他港における防波堤の多目的使用の例などを参考にし、港湾管理者や地元の関係者、釣り振興団体などに必要な助言をしてまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 地元に勇気と希望が湧くような形で、しっかりと安全基準を満たして、そして何よりも安全最優先でしっかり楽しむことができるような、そのような形で今後も関わっていきたいと思いますので、国交省の皆さんは見守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。 生物多様性保全のトレードオフについて質問させていただきたいと思います。 農水省の資料によりますと、令和八年の鳥獣被害防止総合対策交付金は九十九億円。鳥獣の生態に即した対応を取ることで被害を軽減することもできる一方、その逆もあり得るのではないかと考えています。気候変動対策ばかりに重点を置くと、生物多様性の劣化に加えて農業被害を誘発する可能性も考えられ、このような気候変動対策と生物多様性保全のトレードオフをどう解決するのか。さらに、営農、気候変動対策、生物多様性保全の三者を両立させるきめ細やかな取組を行うべきだと思っておりますが、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、気候変動対策につきましては、生物多様性の面から影響が生じるケースがあり、例えば、水稲の中干し期間の延長のような湛水を行わない期間が存在する気候変動対策につきましては、水生生物の生息に影響を及ぼす可能性があると考えております。こうした影響への対応策としては、水田の一部に生物の避難場所となる湛水状態を保つ場所を設置したり、地域内で中干し期間を分散するなど、生物多様性への影響が軽減されるような取組を促しているところでございます。 こうした中干し期間の延長の取組に限らず、気候変動対策の実施に当たりましては、地域の実情に応じて行うことを基本といたしまして、科学的知見に基づき、農業者の営農、生物多様性保全とも両立するように進めてまいりたいと考えております。
○下野六太君 非常に今いい答弁をいただきました。地域の実情に応じてということが私は重要ではないかと考えております。 これから次の質問の中でも取り上げさせていただきますが、十一月、中部日本ですね、十一月頃まで待つことで、水田ですね、二番穂の結実後に秋耕した場合と収穫後早期に秋耕した場合とでどの程度異なるのかということを地域ごとに確認をすることが有効ではないかと思っております。 私は、この二番穂を、野鳥とかのためには、今、全国的には何か一律に秋になって稲刈りをした後はすぐに秋耕してしまう、耕してしまうという、そういうことが推奨されているような現状にあるのではないかと。しかし、地域においては、野鳥でいえばマガモとかカルガモ、タンチョウ、あるいは北関東でいえば渡りの鳥が、貴重なエネルギー源として二番穂のもみから、それを餌にしてエネルギー源としてまた渡っていくというような、そういうふうな場面もあるにもかかわらず、これが稲刈りをした後に全部すき込んでしまうと二番穂ができない、それによって野鳥がそれを餌にすることができないというようなことがあるので、もちろん、有機農業においてはすぐに秋耕する場面ももちろんあっていいと思います。大事なことは、地域の実情に応じて柔軟にそれを実現していただきたいと。当然、漁業者の皆さんが中心なんですけど、そこに少し、生物多様性の意識を少し持ってもらえたらいいかと私は思っておりますが。 それで、もう時間がなくなってきましたが、それで、次に、営農型の太陽光発電において、営農型の太陽光発電では上の方が遮蔽されるので、鶴やガン類など下が見えないというようなことで、猛禽類等が利用しなくなってくるという可能性があるということで、特に希少種の生息する地域では、営農型の太陽光発電のパネルの配置の仕方によっては生物多様性に影響を与えると考えられているところもあります。 地域ごとに細やかな配慮を行うことが必要ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 営農型太陽光発電につきましては、取組が増加するに従いまして下部農地で営農が適切に行われていないケースが出てきたことから、農林水産省では、食料・農業・農村基本計画に基づき、営農型太陽光発電の望ましい取組を明確化するとともに、関連する制度の見直しを行うこととしているところでございます。 具体的には、農林漁業の健全な発展と調和の取れた再生可能エネルギー発電を促進する法律である農山漁村再生可能エネルギー法に基づく認定を受けることを農地の一時転用の条件として位置付けることで、地域との共生が図られる取組の導入を促すものとするよう検討しているところでございます。 この農山漁村再生可能エネルギー法におきましては、自然環境の保全との調和について配慮すべきものと位置付けられているところでございまして、同法の運用に関するガイドラインにおいては、この解釈として、希少な野生動植物及びその生息・生育環境等に対し、設備の整備による影響を回避することを示しているところでございます。 こうした枠組みを活用することによりまして、営農型太陽光発電の導入に当たっては、生物多様性への配慮を始めとした自然環境の保全との調和について適切な配慮を促してまいりたいと考えております。
○下野六太君 しっかり、農業者の皆さんの視点だけではなくて、生物多様性の視点も重視していただければと思っています。 以上で終わります。ありがとうございました。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 久しぶりに決算委員会で質問させていただきます。機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 初めに、松本大臣に、教師の日について伺います。 ユネスコは、十月五日を世界教師デーと定め、教師への感謝を伝える取組というものが世界各国で広がっております。日本でも、一般社団法人「教師の日」普及委員会などの活動によって、着実に広がりを見せているところであります。 松本文科大臣は、こうした取組を認識されていたでしょうか。また、諸外国と比べると日本ではまだまだ認知度が低い現状についてどのように受け止めているのか、この点に関しても伺いたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 世界教師デーについては私も承知をしております。 世界教師デーの趣旨でありますけれども、ユネスコは、教師がいかに教育の変革を推進しているかを記念するとともに、教師の才能や使命を十分に発揮するために必要なサポートについて考え、さらに教職という職業の未来を世界規模で再考する日としているところでもありまして、その趣旨は、日本においても意義を持つものと考えております。 この世界教師デーを含めまして、やはり教師の社会的な地位の向上及び教師が担う職務への理解の促進、これは非常に重要であるというふうに認識をしているところであります。こうした取組について、より広く社会に認知されるようにしていく必要がある、そのように考えているところであります。
○竹内真二君 大臣、非常に分かりやすく答えていただきまして、ありがとうございます。 今お配りした資料を御覧いただきたいと思うんですけれども、これ、今御紹介しました「教師の日」普及委員会が策定したものであります。大きく十月五日、教師の日と書かれております。その下に、「「先生、ありがとう」を日本中に。」と、こういう表記もあります。その更に下には、十月五日というのは、一九九四年、三十二年前にユネスコが制定した教師の日でありますと、このようにも書かれております。 普及委員会の皆様方、本当に熱い思いを持って、これまで十年以上にわたって周知啓発に取り組まれてきており、本当に敬意を表するものであります。 実は、松本大臣、公明党は、今から三十八年前に、一九八八年の国会におきまして、鍛治清衆院議員が当時の竹下登総理に対して教師の日を創設すべきだと提案をしております。その中で、鍛治議員は、国民皆で教師に感謝をし、尊敬の気持ちを新たにする日を設けるべきだと、このように訴えました。そして、竹下総理も、国民が先生方を尊敬し感謝する気風を育てる上で示唆に富んだ提言と、このように答弁をされています。 それから三十八年がたちます。教師の方々を尊敬し感謝する気風をもっともっと日本社会全体に広げていく必要があるんだと私は強く思います。先生、ありがとう、この言葉は、教育現場で奮闘される教師の皆様にとってきっと何よりの励ましになるに違いありません。そして、子供たちにとってもきっと先生とのきずなを深める大切な大切な機会になるに違いありません。 教師の日について、学校現場はもちろん、子供や保護者の方々、地域社会への周知啓発も含めて、これまで以上に積極的に推進すべきだと考えますが、大臣の決意を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) まず冒頭、私から、教師の皆様方には大変大切な役割を担っていただいております。また、加えて、教師の皆様方が生徒の皆さんに寄り添っていただき、そして、勉強のみならず様々なことを教え伝えいただいていることによって我が国の教育制度というものは成り立っているところでもありますし、また社会全体も成り立っているところでもあります。そして、そうした制度というものは、様々な現場の課題はありつつも、世界からも非常に高い評価をされている部分というものもあります。 改めて、こうして現場で日々御活躍をいただいております先生方、教師の皆様方に、私からも感謝と敬意を表させていただきたいと思います。 我が国においても、民間団体が、世界教師デーである十月五日、これを教師の日と位置付けまして、教師や教育に関するイベントを開催をしております。文部科学省といたしましても、このイベントを後援するなど積極的に推進をしているところであります。 一方で、TALISという、OECD加盟国五十五か国・地域が参加をいたしました国際教員指導環境調査というものを見てみますと、実は日本は、世界の国々、OECD加盟諸国に比べますと社会的評価を感じている教員が少ないというデータが出ているところでもありまして、そういう意味では、やはりこれは大変大きな問題でありますし、また同時に、教師の皆様方が誇りを持って仕事をしていただくことは、ひいては子供たちのためにも大変大切な事柄であるわけでもありまして、この問題を解決をしていくということは、教師のみならず、教育全体に大変大事な、そうしたことだと思っております。 民間でのこうした取組を今後も我々として後押しをしてまいりますとともに、教職の魅力発信について積極的に行ってまいりたい、そのように考えております。
○竹内真二君 やはり、教師を大切にする社会でなければ教師を目指す若者も増えてまいりません。 これは、あと要望なんですけれども、実はこの「教師の日」普及委員会の貴重な取組なんですけれども、今大臣答弁していただいたように、これまでも文科省の皆様方に大変力強い支援をいただいてきております。それでも、更に何とか松本大臣のリーダーシップでこうした民間の取組を力強く後押しをしていただきたい、このことを強く要望させていただきたいと思います。 次に、教師不足について伺います。 実は、今、世界の多くの国で教師不足が深刻化をしております。その背景には、長時間労働、過度な業務負担、そして社会的評価の低下など、教師を取り巻く環境の悪化があるとも指摘をされております。 この世界的な教師不足についてどのように認識をされているのか、これは文科省の方に伺います。
○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。 世界各国における教師不足につきましては、近年、OECDですとかユネスコ等が公表した報告書においても指摘をされているところでございます。その原因につきましては、各国において様々ではあるものの、議員御指摘のような長時間労働など厳しい労働条件ですとか過度の事務負担、また低い社会的地位なども要因として挙げられているところでございます。 こうした様々な課題、一部においては日本においても見られるものであると考えておりまして、文部科学省としても、しっかり状況の改善を通じた教師不足の解消を進めていく必要があると考えているところでございます。
○竹内真二君 意外に、各国で教師が不足しているという現状というのは一般の方余り知られていないかもしれないんですけれども、やはり、教育は人なりという言葉があるように、子供たちにとって本当に大切な存在である教師を取り巻く環境というのが、日本だけではなくて非常に世界的に厳しいんだということは、しっかりと私たちも認識して取り組んでいかなくてはいけないと、このように思っております。 そして、日本のことに移りますけれども、我が国でも教員不足は大変深刻であります。不足している教員は三千八百二十七人に上ります。 教育現場は、教職員を始め、関係者の皆様の必死の努力によって支えられてきました。しかし、今もう限界だという声が現場からは上がっているところであります。 不登校の小中学生は三十五万人を超え過去最多、小中高校生の自殺者数も五百三十八人と過去最多、さらに、公立学校教員採用試験の全国平均倍率は二・九倍と過去最低を更新しました。 これは、まさに日本の危機の、教育の危機であると思います。今こそ、この教室からのSOSを真正面から受け止めるべきだと考えます。そして、教育現場での様々な課題の根っこにある教員不足を、教育行政、失礼しました、教育政策における最重要課題と位置付けるべきではないかと思います。その上で、教員不足ゼロを旗印に、教員の採用、配置、働き方改革を一体で進める必要があると考えます。 この点について、松本文科大臣の見解と決意を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 今委員が御指摘をいただきましたように、教師不足につきましては、全国的に厳しい状況であるというふうに考えておりまして、文部科学省といたしましても、引き続き、解決に向けて全力で取り組むべきであると考えているところであります。 教師不足対策及び教師に優れた人材を確保するために、文部科学省として、学校における働き方改革の更なる促進や処遇改善、教職員定数の改善や支援スタッフの充実を通じた指導、運営体制の充実などの、教師が働きがいと働きやすさを共に実感できる環境整備などに取り組んでいるところであります。あわせて、専門性を持つ社会人などの入職などの多様な分野からの入職を促進をするため、特別免許状の更なる活用でありますとか、柔軟な任用形態の拡大などを進めているところであります。 私といたしましては、まさにこの教師不足対策及び教師を取り巻く環境整備は、文部科学行政の最重要課題であると考えているところでありまして、私から事務方に対しまして指示をいたしました教師不足に関する対策プロジェクトチーム、これを中心にいたしまして検討を進めております。早いものであれば次年度の概算要求に盛り込むことができるように、更なる対応を検討しているところであります。 特に状況が厳しい自治体に対する伴走支援などを通じて、課題の解決に全力で取り組んでまいりたい、そのように考えております。そういう意味では、委員の問題意識と我々は共有をして、問題意識を共有している、そのように考えております。
○竹内真二君 大臣、本当に具体的な答弁いただきました。また、認識を共有していると力強い答弁をいただきました。 本当に、この教員不足というのは、単なる人材不足ということではありません。子供たちの学び、命、やはり未来を支える教育基盤そのものであります。是非、引き続き強力に取り組んでいただきたいと思います。 次に、教員志望の皆様への支援について伺います。 教員不足を解消するためには、深刻な教員志望者の減少に歯止めを掛けなければなりません。しかし、教職を目指す学生への経済的支援、なお十分とは言えません。 現在、教職大学院修了後に正規教員に採用された先生方を対象に、日本学生支援機構奨学金の返還免除制度がございます。しかし、教員確保を本気で進めるのであれば、大学や短期大学の学部卒業者などにも対象を拡充していく必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) まずは、今御紹介をいただきましたように、御党が大変熱心にお取組をいただいた結果、優れた教師人材を確保するために、昨年度からではありますが、教職大学院等を修了をいたし、そしてその翌年度から正規採用となる教師を対象にいたしまして、新たに奨学金の返還支援を開始したところであります。まずは、この制度を着実に実施をしてまいりたいと考えております。 奨学金返還支援の更なる充実ということでありますが、こうした取組により得られた成果というものを生かしつつ、過去の返還免除制度の廃止経緯でありますとか各教育委員会での教師人材の確保の状況、高等教育段階の修学支援の動向なども踏まえながら検討をしてまいりたい、そのように考えております。
○竹内真二君 さらに、自治体の取組についても大臣に伺います。 教員不足、深刻化する中で、千葉県と千葉市では、新規採用者が借りている奨学金の返還を全額補助する新たな事業が始まっております。既に新卒の志願者数減少に一定の歯止め効果も出ていると、こういう報道もなされているところであります。 こうした自治体の先進的な取組について、国としてもしっかりと支援を検討すべきではないでしょうか。松本大臣の見解を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 今議員から御紹介をいただきましたように、千葉県及び千葉市も含めまして、複数の自治体において、学部卒業後に教師になった者に対しまして独自に貸与型奨学金の返還支援を実施しているというふうに承知をしているところであります。 先ほどの繰り返しにはなりますけれども、そうした自治体も含めた奨学金返還支援の更なる充実に関しましては、是非、そうして先行して実施をしていただいている自治体の状況というものも我々としてもしっかりと、その成果というものを我々としても注視をしつつ、またそれらも参考にしながら、また今後の制度設計というものに生かしてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 今大臣も、幾つかの複数の自治体でやっているという趣旨の御答弁いただきましたけれども、この自治体の取組は千葉県だけではなくて、東京都でも、令和七年度以降に初めて採用された公立学校教員等を対象にして、一定期間勤務することを条件として、大学在学時に貸与を受けた奨学金の返還を支援する事業が始まっております。また、茨城県におきましては、臨時的任用教員の九割以上、約千六百人を二〇三二年度までに段階的に正規教員へ転換する方針というものを打ち出しております。これは、現場を支えてきた教員の雇用というものを非常に安定させる、教員不足の解消にもつながる大変重要な取組であると考えます。 こうした自治体の取組に対しましても是非とも、今答弁いただきましたけれども、支援を検討していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、もう最後の質問になりますけれども、最後、教育理念についても大臣に伺います。 公明党は一貫して、社会のための教育から教育のための社会への転換を訴えてまいりました。教育のための社会とは、社会の都合ではなく、子供たちの幸せを第一に考える教育とも言えます。今、学校現場からは、先ほども言いましたが、教室からのSOSが上がっています。このSOSを社会全体で受け止めて、子供たち、そして先生方を孤立させない、そのために必要な人的支援、財政支援というものをしっかり講じていく、その意味でも、教育のための社会という理念は私は極めて重要であると考えております。 松本文科大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 教育は、子供たちの未来をつくる上で大変重要な役割を担っているところであります。子供たちを誰一人取り残さず、また子供たちに寄り添いながら、一人一人が持つ可能性を最大限に引き出すことが大変重要でありまして、そのためにも教育の質を不断に向上させることが必要であります。 現行の教育振興基本計画におきましては、持続可能な社会のつくり手の育成とともに、日本社会に根差したウエルビーイングの向上をコンセプトとして掲げているところでありまして、このウエルビーイングにつきましては、多様な個人が幸せや生きがいを感じるとともに、個人を取り巻く場や地域社会が幸せや豊かさを感じられるものとなるよう、教育を通じてその向上を図ることとしているところであります。 こうしたコンセプトというものも踏まえながら、今委員が御指摘をいただきましたような、まさに教育のための社会ということも実現をすることができるように取組を進めてまいりたいと思います。
○竹内真二君 松本大臣、本当に、少し答えにくい答弁を本当に真っ正面から受け止めて答えていただきました。 やはり、言い換えると、私は、人間教育というものがこれからますます大事になってきていると思います。一人一人が深く自分の人生というものを生きられるようにする、そのことが私は教育の非常に大事な部分だと思います。今求められているのは、社会の都合を優先する教育ではなくて、子供たち一人一人の幸福と成長を中心に据えた人間教育、これを進めていくことだと思います。その推進を最後に大臣にまたお願いしまして、今日の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(西田昌司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山田吉彦君が委員を辞任され、その補欠として江原くみ子君が選任されました。 ─────────────
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。 本日も、松本大臣、是非しっかりと議論、よろしくお願い申し上げます。 本日は資料を配付させていただいております。今週の月曜日に文科省の方から発表されました日本語指導が必要な児童生徒の受入れ状況に関する調査、令和七年度調査結果という資料を配付させていただきました。一部抜粋したものでございます。 日本語の指導が必要な児童生徒、これは今に始まった課題では全くございません。もう随分前から、外国人児童生徒への教育の充実ということで、体制の整備であるとか指導内容の構築等は予算措置がされ、行われてきたわけです。ただ、残念ながら、昨今の外国人、外国籍の児童生徒の増加に対して教育現場が体制として整っているかというと、整っているとはなかなか言い難い、そのような状況が現場現場で起こっているのではないかというふうに考えております。 最初に大臣にお伺いしますが、全般的質問になります。日本語指導が必要な児童生徒に対する課題の認識、そして今後の対応の方向性について、まずお答えください。
○国務大臣(松本洋平君) 今回の調査結果によりますと、公立学校における日本語指導が必要な児童生徒等の数は約八万五千人ということでありまして、前回調査から約一万五千人増加をいたしまして、当該児童生徒が在籍している学校数は前回調査から約一千五百校増の一万三千校となったところであります。 いわゆる特徴でありますけれども、いわゆる集住化と散在化、多言語化が同時に進行をしているということかと思っております。 日本語指導が必要な児童生徒が急激に増加をしている中、文部科学省としては、日本人、外国人双方の児童生徒の教育の質を保証しつつ、学校現場の負担軽減を図ることが急務であるというふうに受け止めているところであります。 本年一月に取りまとめた政府の外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策におきましても、日本語教育の充実の方向性が示されているところであります。 こうした状況も踏まえまして、現在、文部科学省の有識者会議におきまして、プレクラスなどの日本語教育の初期指導を強化すること、どの地域でも一定水準の指導が行えるよう、国が主導して、生成AIやオンラインの効果的な活用方法を含めた指導内容、方法に関するガイドラインを作成すること、日本語指導補助者等の配置への支援を拡充することなどについても御議論をいただいているところであります。 スピード感を持って、日本語教育の充実、これに取り組んでまいりたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 課題としては、集住が進み、散在が進み、そして多言語化が進んでいくと。この課題は私も共有するところですし、まさにこれは今後広がっていく、収束していく方向ではない、そのように考えております。だからこそ、今有識者の様々な意見がありましたけれども、早急に政策効果の高い政策をしっかりと立てていく必要がある、そのような喫緊な課題であるというふうに理解をしております。 資料の一にありますけれども、この調査の目的のところで、小中高等学校における日本語指導が必要な児童生徒の学校でというふうに書いてありますが、この日本語指導が必要な児童生徒の定義というのは何なんでしょうか、お答えください。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 文部科学省の調査、先ほど御紹介いただきました調査でございますけれども、日本語指導が必要な児童生徒とは、日本語で日常会話が十分にできない児童生徒、又は、日常会話ができても、学年相当の学習言語が不足し、学習活動への参加に支障が生じている児童生徒を指すとしております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 それが一つの指針ですが、しっかりとしたアセスではないというふうに私も考えるわけです。というのは、インタビューされる側、アンケート取られる側としては、課題がある生徒がいるという答えを出すということは、じゃ、それに対してどのような対策を取っているんですかという、当然その次の質問が来るわけですから、主観的に書くとしたらどうしても課題のある子は少ないように書いてしまう危険性があるのではないか。それよりも、しっかりとアセスをして、客観的に、この人は必要だ、この人はどのようなレベルだといったことまで明確なアセスメントの基準を作る必要があると思うんですね。 この前、レクをしていただいて、課題のある、必要のある児童生徒の数と各県の外国人労働者の数を比較してみると、結構ばらつきがあるわけです。例えば、広島県と岐阜県、外国人の労働者数ほぼ一緒です。でも、ごめんなさい、北海道と岐阜ですね、ほぼ一緒なんですが、北海道と岐阜だと、必要な児童生徒の数が、岐阜が三倍というふうな数字で出ています。同じように、鹿児島と新潟に関しても三倍以上の開きがある。 それぞれの職種が違うかもしれません。家族帯同があるなしがあるかもしれない。でも、それにしても、三倍の違いがあるというのはやはり何らかアセスのところに課題があるんではないかな、そのような問題意識を持っております。 是非、全国一律のアセスの基準を設定して、真に指導が必要な外国籍の子供たちをしっかりと把握すべきじゃないでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 日本語指導が必要か否かの判断に当たりましては、児童生徒一人一人の日本語の習得状況に加えまして、教科学習の理解状況、また学校生活への適応状況など総合的に把握する必要がございます。 こうした判断をより客観性を持って行うことができるよう、文部科学省におきまして、児童生徒との対話を通じて日本語能力等を把握するアセスメントツールでありますとか、児童生徒の日本語習得状況や年齢に応じた言語発達の状況を評価するための基準であります、ことばの力のものさしといったものを開発いたしまして、教育委員会や学校での活用を促してきているところでございます。 一方で、現状におきましてこれらのツールの活用には課題もあると認識しておりまして、文部科学省といたしましては、一層の周知に取り組み、積極的な活用を進めていきたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 ものさしとしての案はあるけれどもまだ使われてないということだと思いますし、忙しい教育現場の中で先生方が工夫しながらやるのではなくて、全国一律で基準を渡して、早急に、そして明確にアセスができるようにする。 アセスのためにアセスをするわけじゃなくて、そのアセスは次の支援につながっていくわけですから、そこは現場としても必要な作業になると思いますので、是非、文科省主導で全国一律の基準をしっかりと設定して、二年後の調査の際にはそれを使うようなイメージで作業していただきたいと思います。 この資料一の真ん中右側、括弧の二、日本語指導状況ですけれども、そのような課題のある子供たちに対して特別な配慮に基づく指導を行っている割合と、二つ目の黒丸、特別の教育課程による指導を受けている児童の状況というふうに書かれております。 ただ、この特別な配慮というのは、下に米印があるように、何らかの日本語指導が行われているということであって、少しでも、例えばタブレットで言葉が変換できる、これも何らかの指導になるわけですよね。必要な指導じゃなくて何かを指導しているというのが八八・六、言い換えれば、一一・四は何にもしてないという数字になってしまっているわけです。 文科省としては、これ、何にもしないという生徒は早くゼロにするというのが共生社会を目指す我が国としては当然あるべきだと思うんですが、その点をまずお伺いしたいのと、もう一つ、この特別な教育課程に関しては、これは特別な配慮に基づく指導を行っているとありますが、必要な指導かどうかは分からない、つまり、課題のある、日本語が十分分からない子を週に一回一時間だけ取り出しても、特別な教育課程が施されているというカウントになっていくわけです。 本当にその子が週に一日一時間の指導で適切なのかどうか、その辺はアセスに基づいた適切な、特別な教育課程というふうにすべきではないかと思うんですけれども、その二点、お答えいただけますか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えをいたします。 文部科学省の調査におきましては、御指摘いただきましたように、令和七年度におきまして、日本語指導が必要な児童生徒のうち、特別な配慮に基づく指導を受けられていない児童生徒が約一割いるところでございまして、課題であると受け止めているところでございます。 この理由といたしまして、教育委員会からは、対応できる教員の確保が難しい、日本語指導の専門性を持った指導者が確保できない、支援員の配置への十分な予算措置が確保できないといった回答がございました。こうした状況の改善に向けまして、現在、文部科学省の有識者会議におきまして、プレクラスなどの日本語教育の初期指導の強化、また日本語指導補助者等の配置への支援拡充、登録日本語教員の積極的な活用などが議論されているところでございます。 また、もう一点の特別の教育課程につきましては、制度上、年間十単位時間から二百八十単位時間までを標準としているところでございますけれども、児童生徒の実態を踏まえまして、各学校におきましてその授業時数や内容を適切に定めるということが必要でございます。調査結果によりますと、年三十五単位以上七十単位未満という児童生徒が最も多いという状況と承知しております。 御指摘踏まえながら、引き続き、現場の実情も聴取し、外国人児童生徒に対する日本語教育の充実に努めたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 人員が足りない、予算が足りない、そのような声がありましたけれども、私も現場見させていただいて、一つの小学校で必要な子供が二十人ぐらいいると、そこに一人の日本語指導教員が入っていました。その方と意見交換すると、一人では全く無理だと。二十何人の課題のある生徒に対して一人の先生がいても、その先生がその二十何人に対応できるのは一週間で一時間だけ。じゃ、一週間に残りの四日と五時間はどうしているのかというと、周りの同じ言語を使っている子供たちが支援してくれたり、タブレットを見たり、ぼうっとしたりみたいな。 今、文科省は一人、十八人に対して一人という基準でやっておられると思いますけど、これが十五人になったら解決するかというと、なかなか人やお金では根本的に、どこでも、全国どこでも対応するというのはなかなか難しい、そのように考えております。 先に五番、大臣にお伺いさせていただきたいんですが、そういったことを考えれば、日本語教材は是非全国一律で優れたものを蓄積し、アーカイブを作り、そして、それをオンラインで全国共有することによって日本語指導に苦慮している現場の先生方の負担を軽減すること、また、それぞれの教師個人の能力とか経験に裏打ちされたような指導ではなくて、どんな先生でも、若しくは日本語指導の先生がいなくても、全国どこでもある一定レベルの日本語教育を受ける、そのような機会を確保する、そのようなことができるんではないかと思います。 先ほど大臣からも、有識者の中で、そのようなアーカイブを作り、それをオンラインで全国配信するガイドラインを作るというふうにおっしゃられましたけれども、ガイドラインではなくて、是非文科省でそれを作って、実際のものを作って、そしてそこに優れた教材がどんどん蓄積していくような、その教材のアーカイブを質を向上していき、そしてそれが全国の先生方が利用できるような、裨益されるような、そのような仕組みを是非検討していただきたいと思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省におきましては、外国人児童生徒などに対しまして効果的に日本語指導、教科指導等を行う環境づくりを支援をするために、教育委員会や大学などが作成した教材などを集約をいたしました情報検索サイト、かすたねっとを運営しております。このかすたねっとにおきましては、児童生徒が日本語を自学自習できる動画教材を始め、多言語に対応した教科用教材などが多数掲載をしているところでありまして、オンラインを通じて全国の学校が活用できるようになっております。 一方で、文部科学省の有識者会議におきましては、どの地域でも一定水準の指導が行われるよう、国が主導して、オンラインの効果的な活用方法を含めた指導内容、方法に関するガイドラインの作成に向けた議論がなされているところであります。また、政府の総合対応策においては、かすたねっとにおける掲載教材等の充実を図ることが盛り込まれているところであります。 実際、私は先日、横浜にお伺いをいたしまして、こうして日本語指導が必要な、そうした生徒に対する教育の現場、中学校でありましたけれども拝見をしてまいりましたし、また、初期の日本語並びに日本の生活のルールというんですかね、そういうものを教えるためのプレスクールにも拝見を、行ってまいりまして、その内容というものを拝見をさせていただいたところであります。 大変先進的な取組をしていたところでありますけれども、こうしたそれぞれの地域でやっていただいております様々な先進的な事例というものもしっかりと我々としては参考にしながら対応というものを考えてまいりたいと思っているところでありますし、また、そうした、全国で使えるようなそうした教材だけではなくて、指導方法等についても全国に展開をしていくことができるようにしていくこと、これが大切なことであると考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 かすたねっとの話が出てきましたけれども、やはり、この多言語化であったりレベル別であったり、先生が使うだけではなくて、生徒がふだん個別の、一対一の対応がないときでも自分で勉強できるようにしていくとか、そういったところまで至っているかというと、まだまだ改善の余地があるんではないかと思いますし、これ早急にしていかないと、どんどんこの課題は膨らんでいく、現場からの悲鳴も聞こえていくことになりますので、是非、どんな先生でも、日本語指導員が置けないような小さな過疎地域の小規模な学校でも、そのような外国籍の人が来て、安心してその子供たちが日本語の勉強ができるような、そのようなアーカイブへと早く発展させていただきたい、そのことは是非お願いしたいと思います。 時間がありますので、最後の質問させていただきたいと思いますが、この偏在、集住に関してですけれども、ごめんなさい、集住と散在ですね。 資料の二のところで、こちらで集住と散在の現状についての資料が出されています。これは、見ますと、右の黒いところ、つまり外国籍の児童生徒が在籍していない自治体がどんどんどんどん少なくなっていって、二十人未満のところも増えている、二十人以上のところも増えていると。 そういう点では、外国籍の児童生徒が全国に広がってきているということは分かるんです。ただ、実際の現場の困り感は、これではなかなか出てこない。それぞれの規模の学校にどれくらいの外国籍の人がいるのか、どんな言語の多様化があるのか、そういうことを見ないと、例えば一つの学校に三人の子供が来ていますと、でも、全員同じ言葉であれば、全員同じ学年であれば簡単ですが、三言語異なれば、それは全く違うことになるわけですね。 もう少ししっかりと集住、散在のところを把握するような調査が必要なんじゃないでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 御指摘のとおり、文科省の調査結果におきまして、散在、集住、同時進行しているということが明らかになっているわけでございますけれども、これを、今御紹介いただきましたのは自治体別でございましたが、学校別にその状況を見てみますと、令和七年度に、日本語指導が必要な児童生徒が五人以上在籍する学校が令和五年度から約八百九十校増えまして四千三百二十九校、四人以下が在籍するいわゆる散在と見られる学校は約六百五十校増の八千三百三十九校という状況となっております。 こうした状況に対応していくために、主に集住地域を念頭に置きまして、初期の日本語指導を行うプレクラスの充実を図っていくこと、またさらには、都道府県による市町村への先進事例の提供や専門人材の確保など、広域的な取組の推進やICTの一層の活用などに国が主導して取り組んでいくことにより、教員の負担を軽減しつつ、全ての地域における日本語指導の充実を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○金子道仁君 ありがとうございました。 是非、これからもしっかりとアセスを行って、全国どこでも子供たちがしっかりと日本語教育を受けることができるように御指導いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○青島健太君 日本維新の会、青島健太です。 去る五月六日、ゴールデンウイークのさなかです。磐越自動車道で大変痛ましい事故がございました。新潟市の北越高校ソフトテニス部の部員二十人が乗るマイクロバスがガードレールに激突ということで、十八人が重軽傷、一人の高校生亡くなっております。私も新潟市の生まれであります。そして、高校時代はもちろん部活動に明け暮れておりました。同じような活動をしている子たちがこういう形で事故に遭う、もう本当、大変残念な思いでおります。まだ捜査中でございますので不確かなことは言えないという段階は十分承知しておりますけれども、外形的に見るだけでも随分いろいろ問題があるぞというところが見えてまいります。 まずは、松本文部科学大臣にお伺いします。 この事故をどういうふうに受け止めていらっしゃるか、あるいは現段階でどの辺りに問題、課題を感じていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) まずは、今回の事故によりましてお亡くなりになられました生徒の御冥福を心からお祈りを申し上げますとともに、おけがをされた皆様方の一刻も早い御回復をお祈りを申し上げたいと存じます。 文部科学省におきましては、これまでもガイドラインなどにおきまして、部活動を含む校外活動等の際の安全確保について求めてきたところでありますが、今回の事案につきましては、現時点において、バス事業者との契約における契約主体や内容等の明確化、実際に運転する者を運転者として明記することを含むレンタカー事業者との貸し渡し契約の遵守、移動距離や運行時間、運転者等の観点から無理のない移動の計画、必要な教職員等の配置も含め、顧問の教師等任せにせず学校組織全体で対応に当たることなどに課題があったのではないかと考えているところであります。 文部科学省としては、事故の発生に至る経緯などについて引き続き新潟県を通じて確認を依頼しているところではありますが、今月十九日に、可能な取組を速やかに実施する観点から、部活動の遠征等について安全確保を徹底するための一般的な留意点等を示す通知を発出したところであります。 また、新たに国土交通省と文部科学省との間で局長級の連絡会議を立ち上げ、部活動を含む学校教育等に関する移動の安全確保に向けまして、対策の実効性の向上のための検討を行っているところであります。文科省として、国交省と連携しながら、子供たちの安全確保に向けて取り組んでまいります。
○青島健太君 バス、乗り物を所管する国土交通省、金子大臣にも伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) まずは、私からも、亡くなられた生徒さんの御冥福をお祈り申し上げますとともに、けがをされた方々の一日も早い回復をお祈り申し上げたいと思います。 今回の事故を受けまして、北陸信越運輸局におきまして、バス会社等に対する監査、北越高校に対する聞き取り調査を行っておりますが、これまでの監査等によりまして、バス事業者が車両と運転手の手配に関与していたものの、学校側との具体的なやり取り等を裏付ける書類が残っておらず契約関係が不明確である点、また、本件以前から同様の手配形態が複数回にわたって行われていた点等を確認しておりまして、安全管理の観点から問題であると考えております。 このような点を踏まえまして、今文科大臣からお話がありましたように、部活動を始めとした学校教育活動における移動時の安全確保についてどのような対策が効果的であるか検討するため、既に文部科学省との間で両省の担当局長をヘッドとする連絡会議を設置しておりまして、実は先ほど第二回目の連絡会議が終わったと聞いております。六月末を目途に精力的に対策を取りまとめてまいります。
○青島健太君 学校保健安全法第二十九条で、各学校には、安全対策をする、危機管理マニュアルを作るということが義務付けられているわけですが、その中で、五月の十九日にまた各教育委員会に、文科省からでしょうか、これは新たな通知が出されました。 これはどのようなものを伝えたんでしょうか。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 今回の文部科学省の通知におきましては、五月六日に発生した重大な事故を受け、部活動の遠征等について子供たちの安全確保を徹底するための一般的な留意点等を周知するものであり、国土交通省とも連携の上、五月十九日に全国の都道府県教育委員会や私学担当部局等に対し通知の発出を行いました。 通知の主な内容といたしましては、部活動の移動を含め校外で活動を行う際には、事故防止や事故発生時の対応等について関係者間で共有するなど安全確保に万全を期すこと、事業者に貸切りバス等による運送を依頼する場合は事業者と適切な契約を締結すること、長距離、長時間の移動が必要な遠征等については、実施の必要性について検討し無理のない移動を計画すること、また、地域の実情等を踏まえつつ、公共交通機関の利用も含めて移動手段の検討を行うこと、部活動中の安全確保について、必要な教職員等の配置など事故発生に備えて事前に必要な措置を講じるとともに、事故等が発生した際は、生徒の安全確保と生命維持を最優先に迅速に対応することなどを示しております。 文部科学省としては、こうした通知を学校現場で確認、活用いただき、学校における具体的な取組が改善されることが必要であると考えており、様々な機会を通じて本通知の周知を図り、部活動の遠征等を含めた子供たちの移動の安全確保に取り組んでまいります。
○青島健太君 改めて、事故を受けて注意を喚起するということでは大事な通知だと思うんですが、私、この通知全て読んで、ちょっと抜けているぞこれはと思うようなことがあるんですね。そのことについてちょっと伺いたいと思うんですが、旅客運送事業運転という運転者と、ちょっと言い方硬くなりますが、貸切りのバス等々を、あるいはタクシーの運転手さんなんかもそういうことになるわけですが、これ業務として運転を担う人、事前にどういうチェックがあるのかというところを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(石原大君) お答え申し上げます。 旅客自動車運送事業者におきましては、道路運送法に基づき、営業所ごとに運行管理者という方、これを選任しまして、運行管理者による乗務前の点呼を行うことが義務付けられております。 この乗務前点呼におきましては、運行管理者が運転者に対しまして、乗務前の車両点検の実施結果、アルコール検知器による酒気帯びの有無、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無、こうしたことについて報告を求め、確認を行うこととしております。
○青島健太君 今は、業務用のバスを運転するならば、当然会社でアルコールチェックだとか健康状態とか、それは当然会社がチェックをして、そして仕事として依頼先に行くということが普通行われているわけであります。 ただ、今回のバスはレンタカーだということが分かっております。また、レンタカーだけでなく、学校が保有しているバスは自家用ということになりますので、これを運転する人は今お話しいただいたようなチェックを受けずにドライバー席に座ることができるということであります。そして、今回の事故においては、最も恐らく運転席に着いてはいけない状況の方が運転席に着いてしまった。なぜそこに座れたのかというところであります。 私、知る限り、長くスポーツも取材してまいりました。例えば、名前を伏せますけれども、九州のサッカーの大変すばらしい指導者の方、最後校長先生になられて、自分で大きなバス運転して全国を試合で回るとか、そういった善意の指導者の方はたくさんいらっしゃるんですが、ただ冷静に見ると、何のチェックも受けずに運転ができているわけであります。このことも、今回の通知の中ではそれはうたっていないわけですし、この誰でもが運転する、例えば子供の少年野球だとか学童だとか、そういうところでも、ほかのお子さん預かって運転する方でも、それはもう誰でもができちゃうわけですね。 このことをしっかりと何か手だてを打たないと、ここが核心だと私思っているんです。誰が運転するか、運転する人は向こう一週間ぐらいの体調をちゃんと出すとか、あるいは運転する前に第三者の方に会って、大丈夫そうなのかを面談というか何か簡易なものでもやらなきゃならない。そのことがないとこういう事故が起こってしまうんではないかなと思うんですが、松本大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 五月十九日に発出をいたしました通知におきましては、学校等が保有する自動車やレンタカー事業者などから手配した自動車を利用する場合には、運転者が適切な運転免許を保持していることや、当該自動車が適切な保険に加入していることの確認を含めまして、安全確保の徹底を求めたところであります。 さらに、現在、国土交通省とともに、学校教育等に関する移動の安全確保に向けた連絡会議、先ほど来触れていますけれども、を開催しているところでありまして、今議員御指摘の、校外活動における自動車を使った移動時において、安全確保のために更にどのような事項を確認することが求められるかなどについて検討を行っておりまして、スピード感を持って取りまとめ、分かりやすい形で学校現場にお示しをしていきたい、そのように考えております。
○青島健太君 我が党は、先ほど質疑をした金子委員を中心に、学校における校外活動の安全確保対策に関する提言というのも出させていただいております。この後は、国交省とそれから文科省とで連絡会議、一緒になってこの課題に、問題に向き合うと。これ、とても大事なことだと思いますので、今私が指摘したドライバーの件を含めて、高校生たちの安全守れるような方向にしっかりと対策を打っていただきたいと思います。 続いて、テレビ、スポーツのテレビ、地上波について、ちょっと中継について伺います。 WBCが随分話題になりました。地上波で見れなかったというお声を私も随分いただくわけなんですが、これ驚いたんです。四月の二十三日に松本文科大臣がこのWBCの組織、ワールド・ベースボール・クラシック・インクに要望書を出されたということでありました。 いかなる内容だったのか、そしてどうして要望書を出されたのか、御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 今回、WBCに関しましては、地上波等々では残念ながら見る機会というものがない状況でということになったところであります。国民の見る機会について、私自身も様々なお声というものをいただきまして、四月二十三日付けでWBCの主催者に対しまして次回以降の大会運営についての対応の申入れを行ったところであります。 具体的には、スポーツ振興の観点から、収入、年齢、地域の隔てなく、幅広く国民のスポーツを見る機会を確保することが重要であること、日本においてスポーツをテレビで視聴する年齢層とオンライン配信で視聴する年齢層に差異があることを踏まえる必要があるという内容をお伝えをしたところであります。 先ほどいろいろな声をいただいたというお話をさせていただきましたけれども、我々といたしましては、やはりスポーツを見る機会、触れる機会というものを広く国民の皆さんに提供をするということは大変大切な観点だというふうに承知をしているところでもあります。 今後も、国内のスポーツ団体等と連携をいたしまして、WBCの主催者を始め国際競技団体とコミュニケーションを継続をいたしまして、スポーツ振興に取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○青島健太君 この件で一番気になるのは、先方からの返事がいかなるものだったのかというところですが、ここ、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 先方からの返答に関しましては、先方からこれを公表していいという、まだそういう話がありませんので、話合いの末、相談をしたというか確認をした結果、お話をできる点に限られるわけでありますけれども、WBCの主催者からは、WBC及び全てのメジャーリーグベースボールのイベントにおいてできるだけ多くの方に見てもらうことが最優先の目標であり、次回のWBCを計画する際に日本の考えを十分に念頭に置きたいとの返答をいただいたということであります。 私といたしましても、見る機会の確保について重要性を共有するとともに、日本の状況について御理解をいただいたものというふうに認識をしているところであります。
○青島健太君 結構前向きなお答えかなというふうに取りました。 去年、ネットフリックスが、動画配信大手ですが、この権利を取ったという大きなニュースになってから私もずっと追いかけていたんですが、選挙等々もありました。 ただ、これ、これはと思ったのは、一次ラウンドです。オーストラリアに四対三で勝ったすばらしい逆転のゲームやりました。実は、この試合に天皇皇后両陛下がいらっしゃって、そして愛子様もいらっしゃって見ていらっしゃったんですが、せっかく天覧試合、すばらしいゲーム、これが限られた方にしか見てもらえないという環境であったというところは大変私気になって、これでいいのかと、やっぱりこの問題しっかり考えなきゃいけないというふうに思いました。 詳しい方はもう御存じのように、例えばこういう問題の先駆的なのはイギリスであります。リステッドイベントですか、幾つかの大事な国民的なイベントをリストに挙げて、これは地上波で見てもらうというようなルールになっております。また、ユニバーサルアクセス権と、こういうものに誰もがアクセスできるという権利をそう呼んでいるわけですが、このユニバーサルアクセス権についての議論も今始まっているというふうに伺っております。 松本大臣、今、これについての所感といいますか所見、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) スポーツを見る機会の確保の在り方につきましては、先月、ごめんなさい、先日、五月二十日に、総務省とともに、スポーツを観る機会の確保及びスポーツ放映に関する検討会の初会合を開催をいたしました。 ユニバーサルアクセス権、御紹介いただきましたが、この法制度、各国で異なるものと承知をしておりまして、今後、検討会において、スポーツ放映に関する現状や海外情勢、ユニバーサルアクセス権も含めた関連制度、法令等について、有識者に御議論をいただいて論点を整理をしていくこととしておりまして、そうした検討の中を通じて、我々としても、そうしたユニバーサルアクセス権も含めて議論をしてまいりたいと考えております。
○青島健太君 私は野球やっていましたから野球の応援団でありますが、野球だけ見られればいいとは思っていません。 イギリスでは、オリンピック、パラリンピック、あるいはウィンブルドンテニス、全英オープン。日本でも今週末、ダービーですが、イギリスのダービーもこれはちゃんと見れるようになっています。 こうやって、私たちのもう文化というべき、財産というべきスポーツをどうやってみんなで楽しむか、多くの人に見てもらうかという工夫は、今このタイミングでは必要になってきたかと思います。ユニバーサルアクセス権の議論をしっかりと見詰めていきたいと思います。 今日はありがとうございました。
○杉本純子君 参政党、杉本純子です。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。初めての決算委員会となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 まずは、先日、五月十六日の東京大学五月祭で起こった事件に関連してお尋ねいたします。 当日は、学生による企画団体からの招待を受けて、私ども参政党の代表である神谷議員の講演会が予定されておりました。しかし、同団体と五月祭常任委員会にキャンパスの爆破予告メールが送られてきたため、多くの方の安全確保が困難であると判断しました。それによって、講演会だけでなく全てのイベントがその日中止となったという非常に残念な事件がありました。 これについて、東京大学も、自由な学術の場である大学において開催される学園祭が中止となったことに強い遺憾の意を表明しており、五月祭常任委員会からも同様の強い遺憾の意が表明されております。 当然、学生の皆様、関係者の皆様や一般のお客様の安全が何より大切であることは間違いありません。しかし、同時に、このような非常に悪質な脅迫行為により大学という場が危険にさらされ、学生の方の言論又は表現の自由の場を妨げられてしまうという前例になりかねず、今後、政治的活動や言論の場を計画することに対して危険だと判断してしまったり、狙われるのではと萎縮してしまうのではないかと強く懸念いたします。 今回の事件は、学生の自由な発想や挑戦、異なる意見を尊重しながらも討論するという自由な開かれた言論の場に暴力的な封殺行為があったということで、日本の言論の自由における危機とも言えるのではないでしょうか。参政党としても、自由な言論の場を暴力的な行為により奪われたことに関して強く遺憾の意を表します。 文部科学省は、今回の事件を単なる安全上の問題としてだけではなく、これからの日本を支え、引っ張っていく学生の表現の自由を奪った、言論の自由に関わる日本の重大な事案として認識していらっしゃいますでしょうか。大臣の見解をお示しください。
○国務大臣(松本洋平君) 今回、東京大学の学園祭であります五月祭におきまして、予定されていた講演が中止されたことは誠に遺憾であります。 言うまでもなく、憲法に定める言論の自由は、基本的人権として尊重されるべきであります。大学という場であるか否かにかかわらず、自由な言論活動が確保されることは民主主義の根幹に関わる重要な前提事項の一つであり、十分に尊重されなければならないことは言うまでもない、そのように考えております。 いかなる理由があろうとも、今回のような爆破予告などの脅迫行為によって、大学における自由な言論活動や教職員、学生などの安全が脅かされることも決してあってはならないことと私自身も考えているところであります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 今回の事件は、日本の憲法が保障する自由に対する重大な侵害行為として共有されることが言論の自由を守ることにつながると考えます。是非、文部科学省としても、大学での自由な議論の機会を今後も守られますようお願いいたします。 世の中には多種多様な人がいて、様々な意見が存在し、対立する考えも含め、討論する場をしっかり持てることが大切です。しかし、近年は、気に入らない意見、自分と異なる意見を認めようともせず、嫌がらせや脅迫で封じ込める事態が増加していると感じます。また、SNS等でも、意見が異なるというだけで、平気で人を傷つけたり追い詰めたりする例が見られます。明らかにこれは言論の自由を履き違えてはいないでしょうか。 今後、学生の自由な学びと議論の機会を保障し、言論の自由を守るためには大学側も対応の必要があり、今回の事件を教訓として、どのように今後、大学に対応を促していくのか、文部科学省としてどんな措置をすべきとお考えなのか、見解をお願いいたします。
○国務大臣(松本洋平君) 御指摘のとおり、今回の事案の影響によりまして、今後、学生による言論活動の機会が阻害されることはあってはならないと考えております。 私といたしましても、学生の皆様には、安全面に十分配慮することは当然の前提とした上ではありますが、自分の考えを基に様々な人と活発な議論を交わすことに大いに取り組んでいただきたい、そのように思っているところであります。 文部科学省といたしましては、今回のように爆破予告が行われた場合などは、警察などの関係機関との速やかな連携、また、学園祭など学生の自主的な活動を支える相談、協力体制の充実といった大学の取組を促すことによりまして、学生が萎縮することなく、大学において自由な言論活動を安心して行うことができる環境確保に努めてまいります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 本当に、日本では様々な考えや意見を自由に言える社会でありたいと考えます。言葉で人を傷つけたり追い詰めたりするのではなくて、言論の自由が強く守られる日本であり続けるよう、しっかりと示していただきますようお願いいたします。 次も文部科学省に、本年三月十六日に起きました辺野古沖での転覆事故に関してお伺いいたします。 まずは、この場をお借りしまして、お亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表します。そして、多くの方がどれほど深い悲しみの中におられるか、本当に心よりお悔やみ申し上げます。 今回の事故を受けて、四月七日、学校における校外活動の安全確保の徹底等についてという通知が文部科学省から出されています。また、二十二日には、新たに、同志社国際高等学校の研修旅行等についてという資料も出されております。それによると、文部科学省は、今回の活動は政治的活動を禁じる教育基本法第十四条第二項に反すると考えているとのことでお示しいただきまして、ありがとうございます。 そこで、これは、政治的教養の教育の実践が、今回の転覆事故が起きてしまったことの原因として考えているということなのか、それとも、事故とは関係なく、研修旅行内の活動内容や趣旨が反しているということなのでしょうか。今回の事故に関連して、教育基本法違反と判断された趣旨を改めてお示しください。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 同志社国際高等学校の事故に関しまして、今回、文部科学省がお示しをいたしました、これまでの把握事項と文部科学省の見解におきましては、同校が、辺野古訪問の経緯や、あるいは計画、事前準備などの研修旅行の状況、安全管理の状況、そして教育活動の状況のそれぞれにつきまして文部科学省の見解をお示しをしたところでございます。 その中でもお示しをしてございますけれども、今回の事案につきましては、事前の計画や当日の対応、安全管理が著しく不適切であったという観点、そして、辺野古への移設工事に関する学習につきましては、現時点で把握した情報からは、政治的活動を禁ずる教育基本法第十四条第二項に反するものであったことをそれぞれお示しをしたところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 子供たちの安全の確保と教育内容の適切さについては、まず別々に議論されるべきであると考えます。 今回の事故は、生徒たちの安全の確保について重大な問題が幾つもありました。さらに、活動の内容も教育基本法に違反すると判断されており、今後、安全上の更なる改善と取組を強化するだけでは問題解決として不十分ではないかと考えます。命の重みをもっともっと考えて、そして心身共に傷ついた方たち、子供たちの苦しみにしっかりと寄り添い、真摯に向き合うべきだと考えます。 教育基本法第十四条第二項には政治的中立性を確保することが求められるとあり、該当する条文には、特定の政党を支持したり、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならないともあります。二十二日に発表された資料でも政治的中立性に言及していて、この言葉の解釈は曖昧となる部分もあり得るとは思いますが、大切なのは、子供たちに、特定の思想ではなく、多様な視点から自ら考えさせる教育を重視して、教員も様々な意見をきちんと示すことで、社会問題や政治的問題を教育の場でしっかり取り上げられることではないでしょうか。 文部科学省は、政治的中立性の教育の実践の在り方についてどんな教育が望ましいのか、是非見解をお示しください。
○国務大臣(松本洋平君) 教育の政治的中立性とは、教育基本法第十四条第二項が、法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならないと規定をしているところでありまして、多数の者に対して強い影響力を持ち得る教育に一党一派に偏した政治的主義主張が持ち込まれてはならないことを意味するものであるというふうに承知をしているところであります。 文部科学省としては、教育基本法も踏まえ、学習指導要領や通知などで、多様な見方や考え方のできる事柄などを取り上げる際には、特定の見方や考え方に偏った取扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないよう留意することが必要である旨、これまでも繰り返し示してきたところであります。 各学校におきましては、学校設置者の適切な管理の下、政治的中立性を確保した上で創意工夫を生かした取組を行うことが重要である、そのように考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 政治を排除したり利用したりするのではなく、様々な意見を理解し、その上で自分の主張を考えるという思考の過程を大切にする教育が政治的中立性を確保した教育へとつながるのではと考えます。 一方で、この件により先生方が萎縮してしまい、政治的教育の機会が減ってしまうのではなくて、安心して先生方が授業に取り組めるよう、教育の実践の場での対応が必要だと考えます。 大臣は、この今回の件から、今後の政治教育の在り方に関してはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省としては、これまでも、教育基本法や学習指導要領に基づきまして、特定の見方や考え方に偏った取扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないように留意することが必要である旨、通知で丁寧に示すとともに、具体的な実践事例を含めた教師向け指導資料等を提供してきたところでありまして、これらによって、実際、学校現場での教育というものを我々としてお助けをしてきたというか、そういう形で指導してきたところであります。 各学校におきましては、これらの通知などを踏まえまして、副教材等も活用しながら創意工夫のある適切な教育活動を行っていただきたい、そのように考えているところであります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 いかなる教育や学習であっても、日本の宝である子供たちの命を、かけがえのない尊い命を守ることは最優先であります。 その上で、いかにして日本を守り、未来へ発展させていくかということを大切にすること、そして、片方の主張や偏った考え方を一方的に教えるのではなく、先生も生徒も表現や政治的発言の自由は保たれつつも政治的中立性を両立させること、そんな中で言論の自由がしっかり認められる、そんな日本を守れるよう、今後の対策、是非よろしくお願いいたします。 次に、農林水産省にお伺いいたします。 令和八年二月十六日に会計検査院から出された、多面的機能支払交付金及び中山間地域等直接支払交付金に係る対象農用地の保全管理等についての指摘に関わる現況と対応についてお伺いいたします。 本来は農地を守るための交付金ですが、宅地や駐車場に転用されている土地や農地として管理が不適切とされる土地にも交付金が支払われていたことが判明いたしました。その理由の一つに自治体の過度な負担による人手不足もあると大臣は示されていましたが、より詳細な理由はどのようなものだったのでしょうか。 そもそも、農地は、農地以外の土地の使用をする場合は転用の申請手続が必要です。転用の手続と交付金の手続が横にきちんとつながってチェックされていたならば、このようなことは起こらないと考えます。この点はどうだったのでしょうか。先ほども御指摘ありましたが、様々な例はあるだろうと思います。改めて、現時点で把握している理由を詳しく事例も挙げてお答えください。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 今回、会計検査院から指摘を受けました田や畑の交付対象農用地が宅地や駐車場等に転用されている事例につきましては、基本的に、農地法に基づきまして、市町村農業委員会へ転用許可申請が行われているものと考えております。 会計検査院が指摘した事例につきましては、町の担当者が要綱等を確認せず、現地確認を実施する必要性を認識していなかったため、対象農用地につきまして現地確認等を実施しておらず、転用の事実について確認できなかったものがあったと承知しているところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 ほかの事例も合わせると、令和元年から六年度までに計二億二千百二十万円の過大交付が見付かったと会計検査院からの指摘を承知しております。その内容として、農地が宅地や駐車場に転用されている、又は保全管理等、つまり草刈りなどが適切に行われていないと指摘された相当額は八千七十一万円で、十七道県、二百七市町村、四百二十事業主体となります。また、田の交付単価により交付金が交付されている対象農用地が、畦畔がない、つまり田んぼとしての要件をきちんと満たしていないという状況が十七道県、二百十七市町村、五百四十二の事業主体で、一億四千四十八万円となっております。 これらについては、十七道県を通じて返還の手続を行うものと聞いておりますが、手続の現状はどのようになっているのでしょうか。また、検査の対象となっていなかった約四万事業主体についてもこれから市町村を通じて確認していくとありますが、その確認の方法、現状の状況、そしていつまでに終了する予定であるのか、もし新たに過大交付が見付かった場合にはどのように対応するのか、併せてお答えください。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 会計検査院から指摘のございました多面的機能支払交付金及び中山間地域等直接支払交付金に係ります過大交付につきましては、該当する十七道県の関係市町村に対しまして返還手続を適切に行うよう調整を進めているところでございます。また、会計検査対象外の約四万事業主体につきましても、市町村に対し同様の事態の有無につきまして調査を実施しているところでございます。 この確認作業に当たりましては、できるだけ早期の確認完了を目指しているところでもございますが、各市町村の業務負担にも配慮する必要があり、現場の状況をよく確認しながら進めることとしております。 なお、新たな過大交付が判明した場合には、要綱、要領等に基づきまして過大交付額を確定した上で返還を求めていく、このような手続になると考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 今若い地方公務員のなり手は減少しています。地方過疎化が進んでいるとはいえ、業務量が減るということもありません。高齢化は進み、地方に人がいない分、住民やボランティアで地域を支えたり守ったりということも減少しているので、自治体の方々には本当に日々大変尽力されていることと思います。 そんな中、過大交付の返還業務も加わり、四万件の確認も行わなくてはなりません。さらに、新たな申請も受け付けなくてはならない。ただでさえ多くの交付金や補助金制度がある上に、申請や手続は容易でもありません。農家の方々の疲弊や不満の声も多く聞きます。自治体の方の御負担も同様に大きいのではと懸念しております。 そのため、大臣も地方の人手不足を挙げられておりましたが、具体的にどのくらい不足があると把握していますか。また、このような負担増に対応するには、手続の簡素化やデジタル技術の活用による効率化など対策が必要です。どのように対応していくおつもりなのか、大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、市町村の農林水産部門の職員数ですけれども、多面的機能支払交付金が創設をされた平成二十六年度には三万一千二百七十六人でありましたのが、直近の令和七年度には二万九千五百五人と、六%減少していると承知をしております。また、規模の小さな市町村においては、農林水産部門のみならず、地域の産業全般を一つの部署で担当しているところもあります。 このような状況を踏まえますと、この多面的機能支払交付金及び、また中山間地域などへ直接支払交付金に係る現地確認について、市町村の職員の皆様の事務負担をできる限り軽減をするということが大切であるというふうに認識をしております。 このため、職員による現地確認に代えて、例えばですけど、ドローンなどによる航空写真や人工衛星の写真の活用、そしてまた、農業委員会の有する農地台帳の情報や農業委員会の農業委員の皆様による定期的なパトロール情報などを活用して、農地の現状や転用の有無を確認できることを市町村に周知徹底しているところであります。 引き続き、今後も、農林水産省のいろんな交付金、補助金ありますので、これについての市町村の事務負担の軽減は精いっぱい努力をさせていただきます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 本当に日々汗を流して真面目に頑張っている農家の方々、この方たちをしっかり支えるための交付金と、そして地方の人手不足の解消、また自治体の多過ぎる負担軽減、是非お願いいたします。 続いても農林水産省に、森林環境譲与税を財源とする森林整備事業の現状についてお伺いいたします。 令和元年から五年度までは地方公共団体金融機関の準備金によって市町村及び都道府県には資金が充てられていましたが、令和六年度からは人口一人当たり千円の森林環境税が徴収されています。しかし、資金を受け取っている自治体側では、このお金をどう使っていくか執行計画が決まっていなかったり、森林の所有者から市町村が委託を受け森林管理を担う管理制度においても、所有者の意識調査実施面積が進んでいなかったりと、森林環境を守るためにしっかり使われていないという実情が判明しております。 令和六年度決算検査報告においても、本事業について検査対象となったのは三百二十四市町村ですが、令和五年度までの譲与累計額に対する執行率は六二・二%という結果でした。令和五年四月時点で二百八十二の市町村が執行計画も立てていなく、そのうちの百六十市町村は、四年度までの毎年度、こうした使っていないお金を後年度の事業に充てるとしていたことも指摘されております。 大臣は、こうした事態をまずはどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。また、このような森林環境譲与税が活用されていないことに対して、以前から報道等でも指摘されておりましたが、現在までにはどのような対策が取られてきたのか、今後の対応と併せてお示しください。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、会計検査院から、この森林環境譲与税の執行が十分に進んでいないとの所見が示されたことに関しまして、我々といたしましては、市町村のマンパワーや知見の不足などによりまして、しっかり活用できていない自治体があるものというふうに認識をしております。 このため、農林水産省では、譲与税の具体的な使途の例のリスト化及び周知を図ってきております。そしてまた、全国の優良事例の収集や共有、また、市町村事務を支援する地域林政アドバイザー制度の周知などによる体制の強化などに取り組んできております。 その結果、間伐などの森林整備関係を中心に、木材利用や普及啓発、人材育成、担い手確保など、幅広く活用がされてきておりまして、令和七年度の活用計画は譲与額の九九%となっております。そしてまた、累計についても、令和五年度末までの七二%だったのが七九%まで上昇する見込みです。 引き続き、市町村の支援に取り組みながら、森林環境譲与税が国民の皆様の御理解を得ながら一層有効活用されるように努めてまいります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 大分改善されていると聞き、安心しました。とはいえ、林業も人手不足が深刻です。幾ら計画や予算があっても、それを実行する、任せられる人がいなくては森林を守れません。是非、人材確保にも力を入れていただきたく、お願いいたします。 同じく、森林経営管理制度についてです。 調査対象となりました三百二十四市町村における意向調査実施面積が割合にして四割弱と決算検査報告で述べられております。また、林野庁による森林経営管理制度と森林環境譲与税という資料においては、集積計画作成時の全員同意が手続のハードルとなっていると示されています。つまり、何かを計画しても、それを実行するには一定の範囲の森林に対し所有者全員の同意を取らなくてはならないのですが、複数の所有者が名前を連ねていたり、相続等によりそもそももう誰のものか分からなくなっているため、全員の同意がなかなか困難であるということです。 こうした状況に対応するため、法改正が昨年なされたことも承知しておりますが、今後の取組や目標の設定に対しての大臣の見解をお聞かせください。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。 森林経営管理制度の実施に当たっても、市町村の人員不足等が課題であるというふうに認識しております。このため、議員御指摘のとおり、令和七年五月に森林経営管理法を改正させていただきまして、一つは、市町村の事務を支援する民間事業者等を経営管理支援法人として指定する制度をつくりました。さらには、集積計画策定時の同意要件につきまして、今まで全員合意が必須であったものを、共有林で間伐、保育を実施する場合は二分の一超でオーケーと、そういった改正もさせていただいたところでございます。 また、目標につきましては、今、新たな森林・林業基本計画において、このような森林経営管理制度に基づく取組等により民有林の人工林のうち集積、集約化した面積を、現状の百六十万ヘクタールから令和十二年度には二百十万ヘクタールに増加する、そういったKPIの設定を検討しているところでございます。 いずれにしても、このような取組により、市町村による森林経営管理制度の円滑な実施を図り、森林の集積、集約化をきちっと進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○杉本純子君 ありがとうございます。改善に向けて対応されているということですので、そこの辺はこれからも続けていただけたらと思います。 日本の山々、森林など、自然環境と地方を守ることは本当に非常に重要であると考えます。自然災害による土砂崩れや、最近特に多い鳥獣被害などにもつながっていると思います。人材不足、後継者不足も大きな問題として、改めて、第一次産業の人材育成と人材確保にもっと国としてしっかり予算を掛けて守らなくてはならないのではと考えます。 先日の委員会で、四十九歳以下の新規就農者へのサポートだけでなく、五十歳以上の新たに農業をやりたいという方々にもしっかりサポートすることを提案させていただきました。林業でも、やはり若い方へとつないでいく五十歳以上の方への支援が重要ではないでしょうか。先ほども同様の意見があり、うれしく思いますが、そこをしっかり支えることで、子供たちや若い方が育つまでの間、日本の第一次産業と地方を守ることにつながると思います。 外国人による安い労働力に過度に頼らなくても、国内人材による林業の発展を目指して是非取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。 次に、国土交通省にお伺いいたします。 令和七年九月十二日、三重県四日市市の地下駐車場、くすの木パーキングが観測史上最大の集中豪雨の影響により浸水し、二百七十四台の車両に被害が発生してしまった件についてですが、既に多くの指摘があるとおり、駐車場入口に設置してあった止水板が機能しなかったことが分かっています。しかも、この止水板の故障は、四年前から国土交通省三重河川国道事務所は把握していたにもかかわらず、対策がされていませんでした。また、毎年実施されるはずの訓練も平成二十九年から令和四年の間実施されていなくて、令和五年以降では、参加すべきとされていた国への参加要請も行われていませんでした。 この駐車場は国と四日市市がそれぞれ一体的に管理運営していて、故障したまま機能しなかった止水板も、国の責任の下、整備されるべきだったと国土交通省の謝罪もありました。 昨年の十二月二十四日には、四日市市地下駐車場施設復旧検討委員会が、早期復旧を最優先に進めると最終とりまとめを提出しています。この中で、早期復旧と安全性向上や全国の地下施設の防災力向上が掲げられています。今後どのように復旧の見込み、見通しを考えていらっしゃるのか、大臣の見解をお示しください。
○国務大臣(金子恭之君) 杉本委員からお話がございましたように、昨年九月の豪雨によりまして浸水被害を受けた四日市地下駐車場は、地域の生活や経済を支える上で重要な施設であり、四日市市を始め、地元から早期復旧への強い要望をいただいているところでございます。 現在の復旧状況につきましては、まず、国が管理する国道側部分について、被災した構造物の補修設計や設備の撤去を進めております。一方で、国道側と接続する市道側部分については、管理しておりました第三セクターが破産したため、現在、四日市市において取得に向けた調整が進められておりまして、復旧を担う主体が決まっていない状況と承知をしております。 地下駐車場全体の復旧に向けては、中央監視室など国道側と市道側が共有している施設の復旧等も必要となることから、現時点では地下駐車場全体の復旧時期を見通せる段階にはございません。 国土交通省としては、国道側部分の復旧を着実に進めるとともに、市道側部分も含めた地下駐車場全体の早期復旧に向けて、四日市市と連携しながら必要な対応をしっかりと検討してまいります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 日本全国で集中豪雨など、いつどこで発生してもおかしくない状況の中、地下駐車場など地下にある施設は公共も民間も多数存在いたします。特に、事前の備え不足によって被害を防げなかったり、大切なものや命など救えたものが救えなかったということは本当にあってはならないことです。是非教訓として、信頼できるインフラ整備に努めていただきたいと思います。 今回の件を受けて、今年三月に国管理の地下駐車場に関する浸水対策ガイドラインが設置されました。これは、国が管理する地下駐車場に適用されるほか、地方公共団体でも参考にしていただく意図があると認識しています。民営も同様に強化が必要だと考えます。 最後に、国土交通省の今後に向けた認識と現在の取組状況、お示しください。
○政府参考人(中田裕人君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、民間事業者が管理運営する地下駐車場につきましても適切に浸水対策を進めること、これは安全、安心な社会の実現にとって極めて重要であると考えております。 昨年九月の四日市市におけます浸水被害に際しましては、発生後直ちに、民間事業者に対しましても集中豪雨時の対応などを再点検するように、地方公共団体を通じまして注意喚起を行っております。 本年三月には、浸水防止技術や駐車場の閉鎖基準等の考え方、訓練の実施などを示しました国管理の地下駐車場に関する浸水対策ガイドライン、これを策定いたしましたけれども、民間の駐車場にも参考となる、そういう内容でございますので、業界団体を通じまして、地下駐車場を運営する民間事業者に幅広く周知してございます。 さらに、本年四月でございますけれども、浸水想定区域内の当該民間事業者に対しまして、まずは出水期までに防災訓練の実施などのソフト対策を実施するよう働きかけますとともに、止水板の設置などのハード対策、これにつきましても検討を進めるよう促しております。 今後とも、民間の地下駐車場におけます浸水対策が進むよう、地方公共団体と連携しましてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○杉本純子君 ありがとうございます。 大雨や集中豪雨が激甚化する中で、それでも少しでも被害を少なくするためには、事前に可能な限りの対策をできるだけしておくことが重要だと思います。命に関わる問題として、国のインフラ整備と管理運営を改めて位置付けし直していただきたいと考えます。 また、今回はいわゆる第三セクターの事業者が平常の運営管理を行っていましたが、民間の力を活用することを全て否定するつもりはございません。しかし、重要なインフラについては、より厳格に国が又は自治体が責任を持って管理することが、結果、国民を守ることにつながると思います。営業優先ではなく、今でももちろんそうだとは思いますが、命優先の判断基準を示していただきたいと思います。 私は名古屋ですが、名古屋は非常にたくさんの地下街があります。地下街にはたくさんのお店が入っていて、多くの人でいつもにぎわっています。お店や車、そして何より命を守るために、やはりしっかりした管理運営、そして責任を持って国が主導すること、これを強くお願いいたしまして、本日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○白川容子君 日本共産党の白川容子です。 決算委員会、初めての質問です。どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、島民の生活を守り、そして島の、地域の経済を支える重要な交通インフラである離島航路についてお聞きをしたいと思います。 アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃をきっかけにして、離島航路事業は大打撃を受けています。私の地元香川県は、約七百もの島がある瀬戸内海に面しています。そして、離島航路事業者も多くあります。 先日、そのうちのある事業者が、燃油価格の高騰によって、高松から小豆島、土庄港を結ぶ航路の高速艇を一日十五便から当面八便に減便をせざるを得なくなりました。その事業者からは、島の皆さんに迷惑を掛けるわけにはいかない、高速船は減便せざるを得ないが、フェリーは減便せずに頑張りたい、しかし、燃料高騰がいつまで続くのか、めどが立たないことが問題だと苦渋の思いを語られました。 また、瀬戸内海を挟んで対岸の広島市でも、似島への航路が、島民の人口減少による乗客減少に燃料の高騰が追い打ちを掛けて、存続が危ぶまれています。島内にある学園の学生、教員の足を守ってほしいという島民の声が上がっています。 燃料油価格の急激な高騰について、一つに物価高騰対応の重点支援地方創生臨時交付金の支援策がありますが、離島航路事業者のみに振り分けられるものではありません。地方自治体の支援だけでは限界があります。 そして、二つ目に燃料油価格定額引下げ措置がありますが、石油元売企業に補助金を支給して卸売価格を抑制する制度です。 五月十四日に香川県知事が国土交通省海事局長宛てに提出をした要望書には、元売の系列外で取引をされる業転玉の高騰が航路の事業者の収支を急激に悪化させていると訴えています。そして、燃料油の必要な量を適切な価格で安定的に調達できるようにする措置と潤滑油安定供給のための措置を講ずることを要望しています。 この香川県知事からの要望に対する手だてが必要ではないかと思いますが、まず、経産省にその意向をお聞きをいたしたいと思います。
○政府参考人(佐々木雅人君) お答え申し上げます。 経済産業省では、中東情勢の影響を受けて高騰する燃料油価格を抑制するため緊急的な激変緩和措置を開始し、ガソリンについては小売価格を全国平均で百七十円程度に抑制するための補助を行うとともに、本土と離島を結ぶ船舶やフェリー等に使用される軽油や灯油につきましても、ガソリンと同額を補助するということとしているところでございます。 他方、軽油や潤滑油等の一部では供給の偏りや流通段階での目詰まりが生じていると認識しており、経済産業省からは、船舶やフェリーなど公共交通等の重要分野については、優先順位を判断の上、直接販売を行うよう元売側に要請するとともに、軽油につきましては、石油元売に、系列事業者かどうかにかかわらず、前年同月比同量を基本として販売するよう要請を実施し、かつ、潤滑油につきましても、石油元売や潤滑油製造業者に前年同月比同量を基本とした供給を要請したほか、関係省庁から業界団体等を通じて、需要家や卸売事業者に対しましても前年同月比同量を基本とする購入の協力を呼びかけるなどの取組を実施してきているところでございます。 経済産業省では、石油製品や燃料油等の供給に関して情報提供窓口を設置し、供給の偏りや流通の目詰まりの解消に向けた取組を進めているところでございます。軽油や潤滑油等については、需要家から具体的に必要な製品品目や必要量、在庫の状況等を細かく確認するなど、一つ一つきめ細やかに対応してきているところでございます。引き続き、経済活動や国民の皆様の暮らしに支障が生じないよう、必要な対応を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○白川容子君 ありがとうございます。 離島航路の問題、香川県や、そして瀬戸内だけの問題ではありません。五月十二日付けの日経新聞によれば、佐渡島の事業者が七月から、大人一人二百八十円のサーチャージを島民に求めた基本料金に上乗せをするとしています。四月七日には、全国知事会からも航路維持のための船舶用の燃料支援の要望書が提出をされているところです。 公共性の高い重要分野を選定し、そして原油や石油製品の優先供給を図ること、そして交通、物流における燃油の調達を確保して、コスト増に対して必要な援助を行うなど、実効性のある対策が必要だと思います。中小業者に対する固定費の補助も含め、抜本的な対策をすべきだと申し上げておきます。 さて、ここからは国交省に伺いますが、そもそも離島航路事業者には、島の有力者など、営業収支よりも地元の航路を守ろうと歯を食いしばって頑張ってきた事業者も多く存在いたします。中東情勢にかかわらず、平素からの支援も大変重要です。 さきに述べました小豆島の事業者は、唯一の事業者でないために補助の制度が適用されません。国の離島航路の補助制度は全て、唯一かつ赤字の航路と条件が付いているからです。離島航路の二百七十六航路のうち、離島航路補助制度の適用の航路は百二十七航路しかありません。離島航路は、通院に利用されるなど、島民の皆さんにとってかけがえのない、命をつなぐものです。小豆島は以前、瀬戸内海の観光船が、島の北部にある大部港と本州の岡山の日生を結ぶ航路事業を担っていましたけれども、現在は休止中です。高松と小豆島の草壁港を結ぶフェリー航路なども次々と休止をされ、再開のめどは一向に立っていません。 赤字で、しかもたった一事業者しか残らず、風前のともしびにならないと補助制度が適用されないのでは遅いんじゃないでしょうか。離島振興という点からも考え直して、唯一かつ赤字という要件を緩和することをもう検討すべきではないかと思います。全国知事会からの要望にもあるとおりだと思いますが、国土交通大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 私の地元熊本県には天草がございまして、離島を抱えております。また、御地元の小豆島にも、大臣就任以来、離島対策ということでお邪魔させていただきました。 そういう意味では、離島航路は、島民の日々の生活や産業を支える必要不可欠な交通インフラとして極めて重要な役割を担っております。このため、ナショナルミニマムを確保する観点から、ほかに代替する交通手段がない、唯一かつ赤字の離島航路を対象に、運営費の欠損額に対する補助等の支援を実施しております。 一方で、このような運営費補助の要件を満たさない離島航路についても、補正予算も活用いたしまして、例えばキャッシュレス決済の導入とか、環境性能に優れたエンジンの交換といった交通DX、GXを活用した離島航路事業者の経営改善に資する取組について支援をさせていただいているところでございます。 いずれにしましても、離島住民の足の確保のため、必要な予算の確保にしっかりと取り組んでまいります。
○白川容子君 ありがとうございます。 唯一の航路事業者でありながら、黒字のために適用されない航路でも、減便などで島民や観光客の足を泣く泣く削った上に成り立つ黒字の場合もあります。DX、GXとおっしゃいましたけれども、やはりそもそも事業者の体力が必要だと思うんです。それが厳しいから、全国知事会からも要望が出ているのだと思います。是非、要件緩和を御検討よろしくお願いをしたいと思います。 次に、離島航路では事業者も多い小型旅客船の支援についてお聞きをいたします。 二〇二三年、前年の知床遊覧船の事故を受けて成立をした改正海上運送法で小型旅客船事業に対する要件が厳しくなりました。安全第一なので、日本共産党はもちろん賛成をいたしました。しかし、その対策のための費用が出せないために、輸送の安全確保を第一に考え、自ら撤退を考えている、そういう事業者もいると聞いています。悪質事業者の撤退は当然でありますけれども、真面目に離島航路事業を続けてきた事業者について、島民の生活を守る、そういう航路の存続のために手だてが必要だと思います。 また、二〇二二年補正予算にあった救命いかだ等の補助は当時のみで終わりなんでしょうか。また、離島航路の事業者にとって、講習とか資格試験のために島を離れるのは困難な事業者もいると思います。対策が必要ではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 先ほども申し上げましたとおり、離島の運航事業者は離島の生活や産業を支える重要な役割を果たしておられます。 国土交通省としては、先ほどお話がありましたように、知床遊覧船事故のような痛ましい事故が二度と起こることがないよう、旅客船の安全、安心対策に取り組んでおり、そのために必要なものとして、旅客船に対する救命いかだなどの安全設備の搭載義務化を順次進めているところであります。 これら旅客船への安全設備の搭載を促進するため、国土交通省では、令和四年度補正予算を用いて、購入費の三分の二を支援する事業を離島の運航事業者を含む事業者に対して実施してきたところであります。また、昨年五月からは、民間団体において、安全対策に積極的に取り組む事業者に購入費の三分の二を支援する事業を実施しているところでございます。 離島の運航事業者もしっかりと安全を確保した上で経営を維持できるよう、国土交通省としてもできる限りの対応を図ってまいります。
○白川容子君 もう一つお伺いをしたいんですけれども、全国知事会の要望書には船員確保のための要望もありました。船員を増やすための施策についてお聞きをしたいと思います。 船員不足で船員が手当てできずに減便をしたり航路事業から撤退してしまう、そういう事業者もいると聞いております。内航運送というのは、内航海運というのは自国船に限るというカボタージュ規制を堅持するためにも、国内での船員確保は待ったなしであると思っています。 そこで、船員を職業に選んでもらうための施策と船員を養成するための予算を拡充することが重要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) 知事会から大臣室にもお見えいただきました。 船員の確保に向けた国土交通省の取組について、まずは所管する独立行政法人海技教育機構におきまして学校教育や大型練習船による航海訓練を行い、毎年四百人程度の船員を内航海運業界に輩出しております。その運営予算については、国土交通省として所要の運営費交付金を確保しつつ、海運業界等からの協力を得ながら自己収入の拡大を図っているところであります。 また、船員確保に向けた支援策としましては、船員の計画的な雇用、育成に取り組む事業者が新人船員に対して行う訓練に要する経費への助成、あるいは陸上からの転職者等を対象とした海運事業への就業促進などの取組を実施しております。 国土交通省としては、海技教育機構の運営やこれらの施策に必要な予算を引き続き確保した上で、海運業界等と連携しながら、離島航路を始めとして船員の確保に向けて全力で取り組んでまいります。
○白川容子君 大臣もお答えいただきました海事教育機構の国立館山の海上技術学校、近年、教員の確保が難しくて教員体制を維持することが厳しい状況となっているためとして、今年度より入学生の募集を停止をしたとお聞きをしております。寄附金やネーミングライツに頼っているとも聞いております。 国が責任を持って船員養成機関の拡充をすべきだということを再度訴えておきたいと思います。やっぱり、離島航路おろそかにせずに拡充をしていく、そのための十分な予算を求めて、次の質問に移りたいと思います。 次に、中東情勢による燃料、そして肥料、資材高騰で、全国各地で農家に影響が出ていることについて伺います。 施設園芸は特に影響を受けています。冬場に使うハウスの暖房用の燃料費が高騰し、そして経済負担が極めて大きくなっています。燃料だけではなくて、ハウスやマルチのビニール、ポリエチレン製品も価格が高騰しています。農業資材メーカーは去年の実績比で最大四割の出荷制限を打ち出して、供給制限で発注が殺到し、一部メーカーでは受注を停止しているとの報道もあります。 中東情勢悪化前から資材も肥料も全て値上がりをしていて、国として対策が必要ではないかと、検討している補正の中に支援策は入っているのかどうかを農水大臣にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、今回の補正予算については、先日、二十五日に高市総理から、中東情勢は依然として不透明であり、電気・ガス料金支援に限らず、必要な施策を臨機応変に講じていく、このため、リスクの最小化の観点から資金面で万全の備えを取るべく補正予算を編成をし、来週にも国会に提出する旨の御発言がありました。 そして、政府としては、今後、総理の御指示に沿って検討を進め、適切に対応してまいりますし、農林水産省としても必要なものがあれば適切に対応させていただきます。
○白川容子君 和歌山でお聞きしたんですけれども、果樹ですとか野菜を作る農家さんが、もう包装用のウレタンマットもない、ハウスのビニールもない、タマネギのマルチも手に入らない、かんがい用の塩ビ管が手に入らないと、もう困り切っていらっしゃいました。私も、先週末に伺った長崎県の南島原でも同じお声をお聞きをいたしました。本当に心配が大きくなっている状況です。 供給に問題はないと言うんですけれども、どこで目詰まりをしているのか、どう対応を打つのか、いつ手に入るのか、農家に示すべきではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、現在、原油につきましては、備蓄の放出や代替調達を通じて年度を越えて安定供給を確保できることになっています。そしてまた、ナフサ由来の石油製品については、年を越えて供給継続が可能となっているんですけれども、供給見通しの共有がちょっと不足していたり、当事者同士で、あとは実績以上の発注が一部であるなど、農林水産業の現場も含めて、要するに欲しいものが欲しいだけ今すぐに手に入るかどうかといえば、すぐにという状況ではないというようなお話もよく伺っているところであります。 ただ、我々としても、農林水産業、食品産業、関連資材の今現在の流通構造などの実態把握を進めてきておりまして、これまでに農業ハウス用のビニールなど三十項目につきましては、業界シェアで過半以上に相当する事業者などから聞き取りを行い、全体としては供給には問題がないことを確認をしております。 ただ一方で、資材調達などの懸念や実際に流通の目詰まりなどの問題が起きている個々のケースについては、一つ一つ相談を受け付けてきておりますので、もしそういった方がいらっしゃいましたら、先生の方からも直接我々の窓口に御相談をいただくようにちょっと言ってもらえると大変有り難いと思います。我々としては、寄せられた情報を基に、経済産業省と連携をいたしまして、一つ一つの問題の解決に取り組んでまいります。 また、農業用のハウス用のビニールにおきましても、これ実際に前年実績を超える発注があるなど、生産現場でのやはり物資不足につながる情報があったことから、製造・流通事業者などに対しまして、調達支障時の関係者との協議と農林水産省への相談、そして受発注の平準化などについては要請をもう既に行ったところでありますので、今後とも農業資材の安定的な確保に取り組まさせていただきます。
○白川容子君 最後にカキの大量死もお聞きしたかったんですけれども、農水でお聞きする機会が私もあるかどうか分かりませんけれども、次の機会に回したいと思います。 とにかく、今本当に目の前で困っている農家さんや漁業者の皆さんの目線でしっかりと必要な手を打っていただきますようにお願いを申し上げまして、私からの質問終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○奥田ふみよ君 れいわ新選組、奥田ふみよです。 先ほど他党の議員からも質疑ございましたが、まずは、辺野古での船の転覆事故について質問と言及をさせていただきます。 冒頭、亡くなった女子生徒さんへ心からの御冥福をお祈りいたします。そして、御遺族の皆様と、今もあの事故により傷ついた全ての子供たちに私は寄り添いたいと思っています。 今日も、配信を通してこの質疑を見ている未来世代の主権者たちが本当に守られる政治に変えたいと思い、ここに立っています。 さて、昭和二十二年制定の教育基本法、政治が教育現場には介入しないという基本軸があります。政府が戦争の惨禍を再び起こさないために政治不介入を決めた、それにもかかわらず、文科省は今回、同志社国際高校の平和学習は政治的中立性に違反すると初めて認定、公表しました。高市政権率いる文科省は、なぜ今認定をしたのでしょうか。事故があったからですか。でも、これまでも学校での授業中や部活での死亡事故は起きています。それでも、ここまで踏み込んだ対応というのは今までありませんでした。 そもそも今回の学習の何が政治的中立違反だったんでしょう。文科省の言い分では、辺野古基地建設の賛成意見を十分に教えていなかった中で抗議船に乗せたということですが、しかし、そもそも県民投票では辺野古基地建設反対七一%だったんですよ。その民意を全く無視し、建設強行したのは誰ですか、自民党政府じゃないですか。 そして、例えばですが、広島の原爆教育は被爆者の方の話をたくさん生徒たちに聞かせます。その際に、その学校に対して、加害したアメリカ側の言い分を十分に教えていないから政治的中立性に違反すると大臣は言いますか。 沖縄の戦争教育は、住民が日本軍や日本の護衛隊から追い詰められ、集団自決という名の集団死をさせられたごうの跡を歩くんです。その際、その学校に対して、日本軍の立場からの説明が足りないからといって政治的中立性に違反すると大臣は言いますか。決して戦争を繰り返しちゃいけない、二度と暴走政治による戦争を起こさせない、子供たちに二度と再び戦争には巻き込ませない、そのために平和教育をしているんじゃないんでしょうか。 辺野古の問題だって同じです。基地の建設に反対する人たちの声を聞くことは、政治的活動ではなく主権者教育なんです。一番弱い立場の主権者たち、暴走権力に対して追いやられてしまっている主権者たちの話を主体的に聞いて、一人一人が主権者として考え、そして一人一人の主権者が不断の努力を重ね平和をつないでいくということ、それが主権者教育ではないでしょうか。 ちなみに、この問題は、先ほど他党の議員さんも発言されてはいましたけれども、私も二つに分けなければいけないと考えています。下見をしなかったから、そして引率の教員が乗らなかったからといったような、その安全管理がずさんだったことは徹底的に検証されなければいけないと私も思っています。それがもし事実であれば、そこは厳しく問われるべきだと思っています。 しかし、この安全管理の問題と教育内容の問題は全く別の話だと思います。それを踏まえた上で、世界の子ども権利条約に批准しながらも、先進国で最も子供の人権を侵害しているよ、主権者教育がなっていないよと、国連からずっと勧告を受けておりますこの日本の教育機関のリーダーである松本文科大臣にお尋ねします。 教育機関においてやってはいけないはずの政治的中立の線引きを国が決めるのであれば、その基準を全ての主権者が分かるように明確にお示しください、お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省といたしましては、これまでも教育基本法や学習指導要領に基づきまして、特定の見方や考え方に偏った取扱いにより生徒の主体的な考えや判断を妨げないように留意をすることが必要である旨、通知で丁寧に示すとともに、具体的な実践事例を含めた教師向け指導資料等を提出してきたところであります。 各学校では、こうした関係法令や通知などを踏まえながら創意工夫をいたしまして、政治的中立性を確保した上で政治的教養の教育や平和に関する学習に積極的に取り組んでいただきたいと考えているところでもありますし、また、平和教育につきましては学習指導要領においてもしっかりと記述をさせていただいて、それに基づいて是非進めていただきたいということで我々としても考えているところであります。
○奥田ふみよ君 いろいろとお話しいただきましたが、その御説明で、本当に政治的中立がなかったとした今回のこの認定、それで明確に説明できたんでしょうか。今回の認定はやはり撤回すべきではないんでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(松本洋平君) 私どもといたしましては、今回、慎重にも慎重な検討を重ねた上でこうした形で発表をさせていただいた、出させていただいたものであります。撤回は考えておりません。是非、この思いというものをお受け止めをいただきたい、そして是正をしていただきたい、そのように考えております。
○奥田ふみよ君 この問題の本質、それは何か。自民党、高市政権が、あらゆる角度から憲法解釈をゆがめて、国民感情を無視し続け、戦争の準備をどんどん推し進めている、そういうところなんですよ。この国に暮らす国民の不安や懸念、きな臭さがますます膨れ上がってきているんですよ。皆さん御存じですよね、自民党の議員の皆さん、昨日も今日も、連日連夜、国会周辺でどれだけ戦争反対、憲法改正反対のデモが行われているか、御存じでしょう。 文科省は今回、私立学校の教育内容に強固に踏み込んで、偏っている、是正せよという行動を取り、学校に本来掛けちゃいけない大きな圧力を掛けた。どっちが偏っているんでしょうか。どっちが是正しなきゃいけないんでしょうか。 大臣、教育基本法の根幹も憲法精神にのっとっているのはもちろん御存じだと思います。政府の暴走により再び、二度と再び戦争の惨禍が起こらないように、教育に対して政府は不介入だと憲法から命令を受けているんです。その自覚をしっかり持っていただかなければ、また政治が暴走し、また八十年前の戦争の惨禍を繰り返しかねない。そこに国民は危機感を感じているんです。高市政権は軍拡をあおり、緊急事態条項を追加するだの、憲法九条をいじるだの、国民が戦後最大の不安に陥っているんです。そこを御自覚いただきたい。 そして、もう一つ言及します。 京都府が私学助成金の減額を検討しているという報道があります。お金減らすぞといって学校の教育内容を変えさせる。これ、脅しじゃないですか。とんでもない権力濫用なのではないですか。 実は昨日、事前のレクで聞きましたら、私学助成金は文科省の管轄ではない、所管は京都府だから文科省として答える立場にないというお答えだったんですが、ここで同じことを聞いても同じことを繰り返されると思いました。でも、文科省は、京都府と一緒に今回の事故の件を確認し、一緒に足並みをそろえて調査をしたと。京都府が本当に自らの判断で私学助成金の減額を検討したと言えるんでしょうか。子供の命を悲しむ気持ちが本当にあるのであれば、その尊い命を政治的介入の道具にしないでいただきたい。文科省の行為は、高市自民党の軍拡を推し進める中での稚拙かつ愚行であると強く抗議させていただきます。 では、本題に入らせていただきます。学校の体育館の空調問題の件です。 今年三月、中学生だった娘の卒業式に参加しました。親は寒くてコートを脱げないほどの寒さだったんです。でも、卒業生たちは寒くても体育館の中でコートを着させてもらえませんでした。理由は、体育館は室内だから、そして地域の方が来たら見栄えが悪いからということで、コートを禁止。そうしましたら、式の途中でばたんという大きな音を立てて卒業生倒れました。余りの寒さと緊張で気絶をしたんです。 そして、夏の体育館もひどいものです。梅雨明け頃から、窓を開けても熱風しか入ってこない、床からじわじわと熱が上がってくる。ほとんどの体育館に断熱材が敷かれていない状況の中で、子供たちは全力で走らされ、汗だくで顔を真っ赤にして動き続ける。必死に水を飲ませてくれる先生もいれば、決まったときにしか水を飲まさせないというかたくなな先生もいらっしゃいます。休憩を入れる先生も、入れない先生もいらっしゃいます。様々な因果関係で熱中症で倒れ、死亡者が出たり、後遺症が残ったりする生徒が毎年報告されています。 このような事故が相次ぐにもかかわらず、いまだ体育館の冷暖房の設置、全くもって不十分です。しかも、地域によって格差がひどいんです。東京都の公立の小中学校の冷暖房完備は八八・三%、その一方で、二十八道府県では設置率一〇%未満です。富山県、佐賀県、長崎県に至っては一%にも満たっていません。東京に住んでいるか地方に住んでいるかで、子供が安全に体育の授業を受けられるかどうかが変わってきています。 これは教育を受ける権利、憲法二十六条の理念に反していると思いませんか、大臣。イエスかノーでお答えください。
○国務大臣(松本洋平君) イエスかノーはちょっと難しいんですけれども、端的にお答えをしたいと思いますが、今御指摘のことをもって憲法第二十六条第一項に反しているというふうには考えてはおりませんが、それぞれの地域の状況を踏まえた適切な教育環境を整備していくことは重要である、そのように考えております。
○奥田ふみよ君 ありがとうございます。大臣のお気持ちは分かりましたが、やはりどうしてもその動きが生ぬるいというふうに思うんです。 この体育館の冷暖房の問題は、何も子供たちのためばかりではありません。今国会で防災庁設置法案が審議されております。地震や台風、豪雨などの災害時での避難所として、この体育館での避難が最も多いですよね。学校の体育館は、地震や台風、豪雨のときに地域住民が避難する場所になっています。能登半島沖地震や東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などで、被災者が一週間以上、長い場合は数か月単位でこの体育館での生活を余儀なくされました。 私は、去年の八月に能登半島地震で被災をした大谷地区を訪れました。そこで出会ったおばあちゃんの話が今でも忘れられません。私は命からがら体育館にたどり着いたんだけど、寒くて寒くて、それであんた、段ボールで雑魚寝だよ、天変地異の地獄の後にだよ、第二の地獄だよこれは、もう死んだ方がましかと思ったね。そういう声でした。 冷暖房のない体育館で、しかも段ボールを床に敷いての雑魚寝です。プライバシーも何もあったものではありません。しかも、十分な食料の支給もなかったんです。真夏や真冬に何週間もこのような体育館で過ごす。お年寄り、そして赤ちゃん、病気を抱えた方がそこで寝起きをする。これがどれだけ過酷か想像していただきたいんです。 避難生活で更に体を壊し、亡くなった方もいる。災害関連死という言葉があります。直接の被害では助かった、でも愚劣な環境、避難環境で命を落とす。その一因が体育館の環境の悪さにあるのは明らかではないでしょうか。人災としか言いようがありません。国が本気で国民を守らない、政府による人災です。避難所になる体育館の七割以上に冷暖房すらない。これで本当に災害に強い国づくりと言えるのでしょうか。防災の司令塔である内閣府は、この現実をどう受け止めていらっしゃるのでしょうか。お尋ねします。 今後、防災庁設置以降、国は体育館の冷暖房完備に助成金を出すと言っておりますが、体育館一棟に冷暖房を完備するの、一体幾ら掛かりますか。
○政府参考人(蝦名喜之君) 公立小中学校の体育館の空調の整備につきましては、設置者である地方公共団体において、設置の時期や整備する体育館の規模あるいは地域の実情等を踏まえた整備が必要であるというように考えてございます。 このため、公立小中学校の体育館一棟に対する空調設置のための費用について平均額を算出するということはいたしてございませんけれども、令和六年度の補正予算におきまして、空調設備整備臨時特例交付金というものを空調整備を加速化するために創設をしたところでございますが、その際には、過去の整備事例を踏まえまして、一棟当たり六千九百万円を想定をしてこの制度をつくったところでございます。
○奥田ふみよ君 ありがとうございます。 二〇二四年の九月二十四日、日刊建設タイムズの記事によりますと、これは千葉県千葉市の限定となってしまうんですけれども、そこにおいて、断熱改修と冷暖房設備の整備を実施した場合の工事費に百四十五億円を見込んでいると、これ千葉県の千葉市に限ります。もちろん、学校によってどのような整備をするかで額の大小は本当に幅広であるとは思うんですけれども、この千葉市、百六十七校で百四十五億円としますと、ここで平均しましたら、一校当たり八千七百万円となります。 そこで、またちょっとお尋ねしたいんですけれども、体育館一棟につき、大体国がどれぐらいの補助を一棟につき出すんでしょうか。今さっきの八千、ごめんなさい、今さっきの金額になるんですかね。ちょっと、もっと明確に知りたいです。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたのは、令和六年度補正予算において、新しく交付金を策定をした際に前提とした一棟当たりの整備金額は、直近の工事事例なども踏まえると六千九百万円というふうに申し上げました。 一方、工事費については、年々これ変化をしてございます。七年度の補正予算におきまして、体育館の空調整備をする事業を引き続き予算計上してございますけれども、その際には、この時点での実際の工事の施工の状況、金額のばらつきの状況なども踏まえまして、上限額としては、例えば電気を活用した空調整備の場合、一・一億円、それからガスを活用した整備の場合、一・四億円を上限として設定をし、それを上限として地方自治体が実際の工事を行っていただくという仕組みにしているところでございます。 ただ、冒頭も申しましたように、じゃ、実際幾らでこれらの工事が行われているのかということにつきましては、正確に把握しているものではございません。
○奥田ふみよ君 ありがとうございます。 それでは、もう一つ別の質問をさせていただきますが、この避難所指定されている、避難所指定の体育館の冷暖房完備を、もう一〇〇%完備するという場合、一体何年掛かるというふうに試算されていらっしゃるでしょうか。お答えください。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 現状、避難所となる公立小中学校の体育館等の空調の整備の状況につきましては、議員も御案内のとおりと思いますが、令和七年五月現在では二三・七%となってございます。 これに対しまして、昨年、令和七年六月に閣議決定をいたしました第一次国土強靱化実施中期計画におきましては、体育館等の空調設備の設置率を令和十七年度までに一〇〇%にすることを目標として掲げているところでございます。
○奥田ふみよ君 ありがとうございます。 ほぼほぼ十年も先ということですよね。国は、この三十年のうちに高い確率で直下型の地震、関東大震災や南海トラフ地震があると言っていますよね。この十年のうちでこのような地震など天変地異が起きたら、一体どうするおつもりでしょうか。やはり、のんびりし過ぎなんじゃないでしょうかと言わざるを得ません。 ちなみに、国が全額負担、この空調設備全額負担すると、一体幾らになるんでしょうかという質問をしたかったんですけれども、ちょっともう時間も迫ってきております。こちらで、先ほど言った日刊建設タイムズの記事の示されている千葉市の一校当たりの工事単価八千七百万円、これをこちらで、本当にばっくりなんですけれども、今、令和七年度の公立小中学校の体育館の数、避難施設というふうに認定されていますね、その数が二万四千五百九十四となっていますので、合わせましたら、それを掛け合わせましたら、単純計算なんですけれども、二兆千三百九十七億円となったんです。 国が二兆円ほど負担すれば完備できるというふうな見立てをこちらは取ったんですが、高くて出せないでしょうか。二兆円の財源どうするんだとおっしゃるんでしょうか。一方で、防衛費は、中国が攻めてくるぞとか、北朝鮮も危ないぞとして、この国会で財源どうするんだというような議論ほとんどせずに、四十七兆円ぽんと予算付けているんですよ。なぜ、国民を守るためのたった二兆円、そういったものを付けられないんでしょうかと私は感じてしまいます。少子化なんですよね。安倍政権は、少子化が国難だとして解散も以前していました。本当に子供を守る気があるんでしょうか。少子化を解消する気が本当にあるんでしょうか。 松本大臣、是非、真の少子化対策のためにも、真に災害に強い国づくりのためにも、二兆円の予算、責任ある積極財政を付けていただきたいと、申し伝えたいと私は今思い、発言させていただきました。是非、二兆円の予算付けていただきたいと。よろしくお願いいたします。 最後になりますが、主権者の皆さん、そして今日、傍聴にお越しの皆さん、見極めていただきたいんです。政治は全ての国民を守るためにあり、全ての国民の暮らしを安定するためにあります。今の政治はどこにぽんと予算を付けていますか。国民を守るといいながら、今回の質疑でも、少子化が真の国難なんだと思い、せっぱ詰まった少子化の対策をしたいと思い、真の災害に強い国に変えたいと思い、当たり前の国民目線で、国民感情で質問しましたが、しかし、やはり緊張感を一緒に共有できるような答弁はいただけませんでした。大きな温度差を私はまた感じた今回の質疑、答弁となりました。
○委員長(西田昌司君) 質問時間が終了しております。おまとめください。
○奥田ふみよ君 このかみ合わなさ具合を一人でも多くの主権者の皆さんに感じていただきたい、そして、様々な自分たちの欲を政治に持ち込み続け、国民の命や平和な暮らしを脅かす国会議員は誰かということを主権者の皆さん一人一人見極めてください。 質問を終わりにいたします。ありがとうございます。
○委員長(西田昌司君) 他に御発言もないようですから、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時一分散会
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