令和八年四月二日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 三月二十五日 辞任 補欠選任 臼井 正一君 磯崎 仁彦君 四月二日 辞任 補欠選任 石井 準一君 西田 英範君 磯崎 仁彦君 出川 桃子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 猪口 邦子君 理 事 森 まさこ君 吉井 章君 串田 誠一君 梅村みずほ君 委 員 石井 準一君 磯崎 仁彦君 出川 桃子君 友納 理緒君 西田 英範君 松下 新平君 松山 政司君 長浜 博行君 三上 えり君 水岡 俊一君 伊藤 辰夫君 浜野 喜史君 原田大二郎君 奥田ふみよ君 高良 沙哉君 尾辻 朋実君 望月 良男君 国務大臣 環境大臣 石原 宏高君 副大臣 環境副大臣 青山 繁晴君 大臣政務官 内閣府大臣政務 官 古川 直季君 政府特別補佐人 原子力規制委員 会委員長 山中 伸介君 事務局側 常任委員会専門 員 林 晋君 政府参考人 消費者庁審議官 尾原 知明君 厚生労働省大臣 官房審議官 榊原 毅君 林野庁森林整備 部長 齋藤 健一君 経済産業省大臣 官房審議官 田中 一成君 環境省大臣官房 地域脱炭素推進 審議官 中尾 豊君 環境省大臣官房 環境保健部長 伯野 春彦君 環境省地球環境 局長 関谷 毅史君 環境省水・大気 環境局長 大森 恵子君 環境省自然環境 局長 堀上 勝君 環境省環境再生 ・資源循環局長 角倉 一郎君 環境省環境再生 ・資源循環局環 境再生グループ 長 小田原雄一君 環境省総合環境 政策統括官 白石 隆夫君 原子力規制委員 会原子力規制庁 長官官房核物質 ・放射線総括審 議官 古金谷敏之君 防衛省地方協力 局次長 末富 理栄君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○令和八年度一般会計予算(衆議院送付)、令和八年度特別会計予算(衆議院送付)、令和八年度政府関係機関予算(衆議院送付)について (総務省所管(公害等調整委員会)及び環境省所管) ─────────────
環境委員会
発言 186
○委員長(猪口邦子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、臼井正一君が委員を辞任され、その補欠として磯崎仁彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(猪口邦子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官尾原知明君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(猪口邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(猪口邦子君) 去る三月三十日、予算委員会から、四月二日の一日間、令和八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森まさこ君 自民党の森まさこです。前回に引き続き質問させていただきます。 三月二十四日、当委員会で、SPEEDI、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムが、原発事故の避難誘導のために国で百億円以上掛けて開発してきたシステムにもかかわらず、現実に原発事故が起きた際には活用されず、情報を知らされなかった避難民が滞留をしてしまった問題について指摘し、現在は活用されているかどうかについて質問しました。 これに対する答弁は、原発事故直後の情報を正確に知ることは困難であることから、避難の防護措置にはSPEEDIは活用しないことにした、現在は活用されていないという答弁でした。原発事故直後の情報を正確に知ることが困難であるからという理由です。 実際、原発事故直後のデータは、福島の場合には停電等によりモニタリングポストのデータは取れない状況でした。しかし、そのデータがなくても、SPEEDIの予測は米軍が測定した実測値とぴったり一致するものでした。 実際、この点について、同僚の上野通子参議院議員の平成二十三年五月三十一日の文科委員会の質問によりますと、その当時のSPEEDIの運営理事長である数土参考人が以下のように述べております。SPEEDIには極めて能力の優れたシステム、本来的に三つの大きなファンクションがあります、一つは放射源が得られた場合に予測する計算能力、二つ目が放射源情報がない場合でも単一の情報で予測するという計算、三つ目が積算情報ですが、この三つの極めて優れた能力のうち、一つ目はデータが取れた場合、二つ目は現地のデータが取れない場合、実際、災害のときには停電等でデータが取れない場合が多いと思われますが、そのときも単一の情報を入れる、つまり一ベクレルなどの仮の値を入れることによって、SPEEDIはソフトですから、たあっと計算をしてくれて、気象地図のように出て、今の風の状況、それから地形、雨が降っているかどうか、雲の分布、そのような状況を入れて、このような方向に放射能が流れていきますということを予測することができるんです。 それでは、本日は、これを前提に、ワールドSPEEDI―Ⅱについて原子力規制委員会及び原子力規制庁へ質問します。 今日私が皆様にお配りをしている資料をお手元に出してください。配付資料の一の八、一番最後でございますが、恐縮ですが、最後のページ、これを御覧ください。 では、これを基にして答弁者の方から、SPEEDIから現在のワールドSPEEDI―Ⅱまでの沿革について説明していただけますか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 先生御質問の沿革でございますけれども、まず、昭和五十四年、米国のスリーマイル島原子炉事故がありまして、それ以降、国内の原子力緊急事態に対応するため、大気拡散予測システム、SPEEDIというものが昭和六十年に旧日本原子力研究所、今でいうところの日本原子力研究開発機構でございますけれども、こちらにおいて開発をされました。 その後でございますけれども、昭和六十一年、チェルノービリ事故がございましたので、それを受けまして、世界中の任意の地点から放射能の大気放出に対応できるよう、平成九年でございますけれども、SPEEDIを改良いたしましてWSPEEDI―Ⅰというものを開発をいたしました。 その後でございますけれども、平成二十一年でございますけれども、こうした放射性物質の移流、拡散、地表面への沈着、こういったものをより高精度で予測できるようにするために、現在のWSPEEDI―Ⅱというものとして改良されたということでございます。
○森まさこ君 ありがとうございます。 それでは、資料一の二を御覧ください。ここにワールドSPEEDI―Ⅱ、WSPEEDI―Ⅱについて書いてありますが、これを基にしてSPEEDIとWSPEEDI―Ⅱの違いを述べていただけますか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 SPEEDI、最初に開発されたものでございます。こちらは、国内の原子力施設周辺の環境におけます放射性物質の分布状況あるいは被曝線量というものを予測するということで開発されたものでございます。 一方の現在ありますWSPEEDI―Ⅱでございますけれども、こちらは、国内のみならず海外の地域でも高精度で放射性物質の移動や拡散、沈着、それから被曝線量、そういったものを予測できる機能がありますし、加えて、先ほど先生からも御指摘ありましたけれども、海外から事故情報が入手できない場合にも備えて、国内のモニタリングポストにおける線量上昇、そういったものが現れた場合に、そのモニタリングのデータあるいは大気拡散の計算によりまして、事故の発生地点あるいはその放出量、そういうものが推定できるという機能を備えているというものでございます。
○森まさこ君 それでは、資料一の二から一の七までを用いて、今述べられた、新しくできたWSPEEDI―Ⅱの役割について述べてください。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答えいたします。 現在ございますWSPEEDI―Ⅱの役割でございますけれども、こちらは、我が国の周辺における核実験など放射性物質が外から我が国に飛来するというおそれがある事態が生じた場合に、我が国への放射能影響を把握するために政府の関係機関が協力してモニタリングを実施することとしておりまして、そういった際にこのSPEEDI―Ⅱというものも利用するということになっております。 実際のところでございますけれども、平成二十九年九月に北朝鮮におきまして核実験が実施されましたが、この際、内閣官房副長官の指示に基づきまして航空機、航空自衛隊の飛行機が大気浮遊じん等の採取を目的に日本海上空を飛行しましたが、この際に、飛行場所を特定するための参考情報としましてこのWSPEEDI―Ⅱによる拡散予測結果が活用されたというところでございます。
○森まさこ君 資料一の三を見ますと、北朝鮮の核実験の例が地図になっておりますが、このように核実験等が行われたときに、これは地下でございますからほとんど大気中には実際は出てこなかったと伺っておりますが、万が一大気中に出てきた場合にはどのように拡散するかを事前に予測してこのような気象地図に載せていくと。赤いところが一番濃いわけですね。そして、緑のところが薄いけれども拡散をしているというようなものになります。 今、核実験というのを一つの例に述べられましたけれども、仮に核実験ではなく原子力発電所事故が起きた場合、例えば近隣諸国の韓国や中国などで原子力発電所の事故が起きた場合にも予測をするのですか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 現時点で具体的なそういった場合に使うということが明確に決まっているものではございませんけれども、こういった場合に、同様な形で大量の放射性物質の拡散が予想され、それが日本上空にも飛来するおそれがあるということであれば、先生御指摘のような活用の方策というのもあるかと思います。ただ、これ政府全体での意思決定の上で行われるものというふうに我々承知しております。
○森まさこ君 もちろん、仮定の話ですからね。しかし、原子力発電所事故が起きたときに日本に影響があるかどうかというのを知りたいですから、これを予測できるシステムというのは大変頼もしいシステムであると思います。 それでは、原子力発電所事故が日本国内で起きたときには予測するのですか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 日本国内の原子力発電所での事故の場合ということでございますけれども、こうした場合には、我々、あらかじめ定められた避難計画等に基づいて放射性物質が放出される前の段階で既に対策を講じるということを考えておりまして、具体的には、原子力発電所から五キロ圏内では避難を行う、五キロから三十キロメートルの圏内では屋内退避をするということが基本としております。 その後、万が一放射性物質が放出された場合には、モニタリングポストにおいて実測をするその測定結果等を踏まえまして、更に避難を行う、あるいは一時移転を行うといった防護措置を行うこととしております。 したがいまして、WSPEEDIによる予測値については、先ほども先生おっしゃっておりましたけれども、なかなか原子力事故発生直後に正確な放射性物質の情報を得ることが困難だということなどの理由によりまして、こうした防護措置の判断には利用しないということに今しております。 以上でございます。
○森まさこ君 このSPEEDIの先ほどの説明資料のところにたしか国内外と書いてあったと思うんですけれども、国内では今の御説明だと使わない。海外で核実験や原発事故が起きたときには使うんだけれども、国内の場合には使わないというのは、この国内外と書いてあることに反するんじゃないですか。 済みません、資料一の二ですね。この国内外のところの外だけ赤く塗ってあるのがちょっと気に掛かりますが、国内外、これ私が赤く塗ったんじゃないんですよ。これ、原子力規制庁の資料そのものなんですが、国内外と書いてあるのに、なぜ国内で使わないんですか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 これ、福島事故の教訓ということで、今我々の考え方として、先ほども述べさせていただきましたけれども、やはり住民の避難あるいは一時移転といった防護措置をとるためには実測値に基づいて判断をするということを基本としておりますので、こちら、このWSPEEDI―Ⅱというものが国内の予測にも技術的には利用可能だろうという、技術的には可能、予測できるということではございますけれども、今の我々の原子力災害の対策としては利用しないということで考えてございます。
○森まさこ君 技術的には使えるけれども、原発事故のとき実測値が取れなかったから、実測値から取るようにするという、ちょっと意味が分からない答えですけれども。 それでは、実際に実測値が取れなかったんです。福島県の原発事故のときは、原発周辺にあるモニタリングポストが停電や様々なことで通信障害等によってそのデータが届きませんでした。その問題がまた起きるんじゃないですか。
○政府参考人(古金谷敏之君) お答え申し上げます。 モニタリングポストの機能につきましては、現在は、非常用発電機あるいはバッテリー、そういったものを使用して、原子力施設の周辺地域において停電が発生した場合においても機能が維持されるように考えてございます。具体的には、測定をする、あるいはその測定したデータを伝送するというような機能が維持できるようにするということで、多重の対策を講じております。 一方で、やはりモニタリングポストがそれでもなお測定できない場合には、我々、可搬型のモニタリングポストというものを常備してございますので、そういったものを現地に持っていく、あるいは自動車、あるいは航空機といったような移動手段を用いましてモニタリングを実施するというようなことも考えておりますので、こういった多重の対策を講じるところでモニタリングの欠測がないように今対策を講じているところでございます。
○森まさこ君 モニタリングの欠陥が起きないように、その後対策を講じたとおっしゃいました。 そうすると、変ですね。それでは、ここで委員長に、山中委員長に質問したいと思いますが、前回の質問で山中委員長に私が質問したら、山中委員長はこう答弁なさいました。福島のときは、あのときは現場の放射線、放射源が取れなかったからSPEEDIが使えなかった、だから、今使わないことにしました。 だけど、今の説明だと、現場の放射源はもう取れるようになりました。停電があっても、又は可搬式の、車で来て取れるようにして、まだ私もそれも完全ではないと思いますけれども、取れるようになった。取れるようになったのであれば、前回の委員長の答弁を基にすれば、今はSPEEDIを活用できる、そして活用すべきなんではないでしょうか。 と申しますのは、SPEEDIというのはソフトですね、システムです。データを入れてこの気象図を作ります。今お答えではモニタリングポストを使って避難誘導すると言うけれども、システムは何もないから現場の人が判断して、データを見て、あっち行け、こっち行けとやる。しかし、SPEEDIは人間の頭よりももっと賢く、気象条件や地形や雲や雨やいろんなものを見て、ぱっと数秒で避難先を示してくれる。 どうしてこれを使わないんでしょうか。委員長、お答えください。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 委員から御紹介いただきましたWSPEEDI―Ⅱというのは、更に高度化された計算コードでございます。しかしながら、大規模な集団移動という社会的なオペレーションの脆弱性こそがSPEEDI等の計算コードを避難に使用しない決定的な理由でございます。行政が数万人、数十万人という住民を動かす際、情報の修正あるいは二転三転というのは致命的な混乱をもたらします。大規模な避難は、一度開始されると、途中で止めることも急に方向を変えることも極めて困難な、大きな慣性を持った動きでございます。 現在の原災指針におきましては、原子力発電所から五キロ圏、PAZは予防的避難、三十キロ圏、UPZは屋内退避という単純な距離、同心円を基準としている防護措置をとっております。予測で絞り込むのではなく、まず全方位で備える防護措置をとっております。その上で、放射性物質の放出が始まり、実測値、モニタリングという動かぬ証拠に基づいて範囲を特定していくのがオペレーションとして頑健であるという判断でございます。 原子力規制委員会は、不確実な情報で住民を混乱させること自体が防護上のリスクを増大させるという認識でございます。 WSPEEDI―Ⅱは、先生御紹介のように非常に高度なシステムではございますけれども、今どこに逃げるかを決めるための戦術的な道具としては不向きであると原子力規制委員会は考えております。
○森まさこ君 おかしいですね。動かぬ証拠に基づいて決める。でも、動かぬ証拠はもうつくれますと、実測できるようにしていますと言っているけれども、あくまでも使わないと言って、トートロジーになっていると思いますが、時間になりましたので、また引き続き質問させていただくこととしまして、ここまでとしたいと思います。 今日はありがとうございました。
○三上えり君 立憲民主・無所属の三上えりです。よろしくお願いいたします。 国際情勢の緊張が非常に高まっています。特に中東情勢の不安定化は、資源供給のリスクを高めています。イランをめぐる軍事的緊張の高まりは、エネルギーだけではありません、今、レアアースですね、なかなか市場に届かないので、働く仲間の皆様からもいろいろと話を聞いております。そうした重要鉱物の供給にも影響を与える可能性があります。 こうした国際情勢の変化により、国内での資源開発を進める必要性が高まっているとの議論があります。環境保護との両立について、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 国内において資源開発進めることは、経済安全保障の観点からも重要であります。 南鳥島周辺海域においては、国産レアアースの開発が期待されるところであります。こういった資源開発に当たっては、やはり海洋等の環境保全にも配慮することが重要であります。 今後とも、資源開発が環境の保全に適切に配慮した形で進むように、関係省庁とも連携しながら環境省として取り組んでまいります。
○三上えり君 後ほど南鳥島の話も聞かせていただきたいと思います。 日本はレアアースの多くを海外に依存しております。供給が途絶すれば、再生可能エネルギー、また電気自動車などの脱炭素政策にも大きな影響が出ると予測されます。そのため、国内資源の開発、海底鉱物資源の開発が今議論をされております。しかし、これ深海の採掘は、国内の鉱山開発、海洋生態系や自然環境へのこれ影響が大きく懸念されているところでございます。 環境省として、深海資源開発に伴う環境影響評価の枠組み、これは十分に整備されているのかどうか、伺います。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 深海資源開発につきましては、実現可能性等を今検討している段階でございまして、その事業化に当たって海洋環境や生態系の保全にどのように配慮するかについては今後検討されていくものと認識しております。 国内における先進的な取組といたしましては、内閣府が実施する南鳥島周辺海域でのレアアース泥採鉱試験でございますが、これにつきましては、実施主体が設置する検討委員会において環境配慮ガイドラインの策定が進められており、環境省もオブザーバーとして参加しております。 引き続き、こうした機会などを通じ、国産の海洋資源開発が海洋環境の保全等に配慮した形で進むよう、関係省庁とも連携してまいりたいと考えております。
○三上えり君 そのとおりだと思います。特に、深海の生態系というのはまだ未知の部分が多くて、一度破壊されれば回復に物すごい時間が掛かるということ、資源の安全保障の議論が進んでいますけれども、資源確保を急ぐ余り環境保護が後回しにならないのか懸念されます。その辺りのお考えをお聞きします。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 大臣からも答弁いたしましたように、資源開発に当たっては環境保護が後回しにならないように、海洋等の環境保全にも配慮することが重要でございます。 今後とも、資源開発が環境の保全に配慮した形で進むよう、関係法令を所管する関係省庁とも連携してまいります。
○三上えり君 お話にありました南鳥島沖の件です。 レアアースを含む泥の試験掘削が成功しました。レアアースの自国供給に非常に期待が寄せられています。 一方で、日本国内に眠る使用済電子電気機器など都市鉱山からレアメタルを回収して再資源化していく、そうした活用こそがレアメタルの供給の多角化や安定化に向けて近道ではないでしょうか。 例えば、リチウムイオン電池、これ、ごみ収集車や廃棄物処理施設での発火事故、そしてモバイルバッテリーからの出火等で問題視されております。その回収ルートの整備が十分ではありません。回収されても、再資源化して活用する体制が整っていないということが急務です。また、不適正スクラップヤードを通じて、それら重要資源が海外に流出している可能性も懸念されております。 三月十八日、参議院予算委員会で我が党の村田享子議員が、総理にリサイクルの重要性について質問をいたしました。金属資源のリサイクルとして、ごみ焼却灰を溶かして金属資源を取り出す方法、これは画期的なことだと思います。総理も、ごみ焼却灰の再生利用、これ金属資源の回収ですとか廃棄物最終処分量の削減につながると大変評価をしていました。 令和八年度予算においてレアアースリサイクルの促進に関する予算、どのように確認されているんでしょうか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘いただきましたレアアースを始めとする重要な金属資源について、我が国は調達の多くを海外に依存しており、天然資源の確保だけでなく、使用済製品等からのリサイクルを推進することが重要であると考えております。 環境省といたしましては、こうした重要な金属資源等の再資源化を促進し、資源循環産業から製造業に安定的な質、量の再生材を供給するため、国内外からの循環資源の回収量拡大に向けて、大規模な保管施設のほか、解体や選別、再生資源の製造等に係る設備導入や実証事業を支援するべく、令和八年度予算案に三百七十九億円を計上させていただいております。 こうした取組の支援を通じまして、リサイクルによる金属資源等の供給拡大を実現し、経済安全保障の確保に貢献してまいりたいと考えております。
○三上えり君 三百七十九億円、これはいろいろと皆様の中で議論した中で十分だというお考えでしょうか。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 まず、この三百七十九億円、令和八年度予算案に盛り込まさせていただきましたこの予算案をしっかり十分に活用させていただいて、取組を更に前に進めてまいりたいと考えております。
○三上えり君 この資源をめぐる国際競争が一層激しくなる中で、環境と資源の両立が求められております。戦争や紛争が資源確保の名の下に環境破壊を加速させることがあってはならないと思います。環境省として、レアアースの国内循環施策などにおいても、環境保全を最優先とする姿勢を明確にすべきだと思います。大臣、お願いします。
○国務大臣(石原宏高君) 資源循環の推進は、資源の確保に貢献するとともに、自然資源の消費を抑制することになります。そのことによって気候変動や生物多様性の損失、また環境汚染等の環境問題の解決にも私は資するものというふうに考えております。 環境省としては、使用済みの製品、部品のリサイクル等を通じて、再生資源供給サプライチェーンの強靱化、日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築により資源確保に貢献してまいります。 また、スクラップヤードへの規制強化を盛り込んだ廃棄物処理法等の一部改正法案を今国会に提出すべく検討を進めておりますが、引き続き、適切な環境保全対策も併せて講じてまいります。 現在、今、本年四月をめどに循環経済行動計画を取りまとめるべく検討を進めております。引き続き、関係省庁とも連携しながら、適切な環境保全と資源の確保の両立に貢献してまいりたいというふうに考えております。
○三上えり君 四月をめどに取りまとめているというお話、ありがとうございます。 環境政策は平時だけのものではありません。国際情勢が不安定なときこそ、環境保護の原則を堅持することが重要だと重ねて申し上げておきます。 続きまして、花粉症対策と環境政策についてお伺いします。 大臣、今更申し上げることもないんですけれども、この時期、日本中でどれだけの国民が苦しんでいるか。もちろん、近くにもいらっしゃるんですけど、私もそのうちの一人です。もはや国民病という言葉では生ぬるい、これ国民的公害と言っても過言ではないのではないでしょうか。 まず、花粉症による労働生産性の低下、それによる経済損失はどれくらいだと推定されますでしょうか。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 花粉症による経済への影響については、令和七年度補正予算を活用しまして調査を進めているところでございます。具体的には、試算のために実施しましたアンケート調査結果の解釈や各種前提条件の妥当性の検証などについて検討を行った後、分析を実施する予定でございます。 それぞれの過程におきましては、専門家による検討や関係省庁との相談を行う予定としておりまして、できるだけ早期に結果を公表できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○三上えり君 パナソニックホールディングス株式会社の試算ですけれども、一日で約二千四百五十億円、年間では約十五兆円に達し、これは日本のGDPの約二・五%に相当するとも指摘をされています。これだけの損失を毎年出し続けている現状を個人のアレルギーの問題で済ませてはいいとは思えません。 大臣、この花粉症がもたらしている社会的、経済的被害の深刻さについて、率直な御意見を伺えますでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 令和元年時点で国民の四割超が花粉症で苦しんでいるというデータも承知をしているところであります。多くの国民を悩ませ続けている社会問題であって、社会経済に与える影響も大変大きなものというふうに認識しております。 花粉症対策を推進するに当たっては、その影響の全体像を定量的に把握することが必要だと思います。政策の方向性を検討する観点からも重要であるというふうに考えます。 先ほど部長の方からも話がありましたが、今般、令和七年度補正予算を活用して社会的、経済的影響の試算を行う予定であります。今委員の方からパナソニックの調査の話もありましたが、あわせて、こうした試算結果も踏まえながら関係各省と連携をして更なる花粉症対策を推進してまいりたいと思います。
○三上えり君 厚生労働省の試算によりますと、アレルギー性鼻炎の市場規模、これ約四千億円程度とも言われています。これも大変な数字です。なぜここまで被害が広がってしまったのか、日本人に多い花粉症、この原因をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。 二〇一九年の日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会の調査によりますと、杉花粉症が三八・八%、その他ヒノキ等が二五・一%となっており、杉やヒノキ等が主な原因と考えられます。
○三上えり君 そのとおりで、原因ははっきりしております。戦後、国策として杉やヒノキを植えまくったこと、安い輸入材に押されて国内林業ががたがたになって、手入れもされず伐採もされずに放置された山が巨大な花粉製造工場になってしまいました。これが現実です。植えたはいいが、後は野となれ山となれというような現状で、まあ山なんですけど。 また、近年の猛暑や暖冬といった気候変動が飛散期間を長期化させているのではないかという研究データもあります。つまり、地球温暖化対策が実は花粉症対策に直結するという話です。林業政策の矛盾が今の国民の花粉症という苦しみを生んでいるわけなんですね。これは想定外ではなかったとは、もはや済まされないのではないでしょうか。 当時の経済合理性に基づいた判断ではありましたけれども、結果として国民の健康を害し、巨大な経済損失を生んでいる、この現状についてどう総括されているでしょうか。
○政府参考人(齋藤健一君) お答え申し上げます。 戦後、荒廃した国土の緑化や高度経済成長期の旺盛な木材需要への対応として、一九五〇年代以降積極的に造林を推進したため、我が国の人工林面積は、一九五一年の約五百万ヘクタールから現状の約一千万ヘクタールに達しております。 一方で、造林は成長が早く、建築用材として有効と考えられた杉等の針葉樹が中心となっていたため、近年花粉症に苦しめられている方が多くなってきているということも事実でございます。 花粉の発生源となる杉の人工林を減少させるためにも、切って、使って、花粉の少ない苗木に植え替え、育てる森林資源の循環利用を推進することが重要と考えております。
○三上えり君 では、政府の具体的なロードマップを聞かせてください。
○政府参考人(齋藤健一君) 令和五年五月に取りまとめられた花粉症対策の全体像において、令和十五年度までに花粉の発生源となる杉の人工林を約二割減少させ、また将来的には半減させる目標を掲げ、同年十月に策定した花粉症対策初期集中対応パッケージに基づき、杉人工林の伐採、植え替え等の総合的な対策を推進しているところです。 具体的には、都道府県により、県庁所在地等の約百万ヘクタールを杉人工林伐採重点区域に設定し、杉材の木造住宅への利用促進、耐火構造の技術開発等により杉材需要の拡大を図りつつ、区域内における伐採、植え替えを推進しているところです。 加えまして、花粉の少ない苗木の生産にも力を入れており、令和六年度事業で原種苗木を増産する施設整備を完了する等によりまして、杉の苗木生産量全体に占める花粉の少ない苗木の割合が十年前の一割から約六割まで増加してきております。 引き続き、総合的な対策を進め、花粉発生源対策に取り組んでまいります。
○三上えり君 その苗木の事業は大変期待をしているところでございます。 私の地元広島県も多くの山林がありまして、やはりその多くが戦後に植えられた杉やヒノキの人工林です。面積がおよそ二十万ヘクタールございます。この広大な森林面積の維持管理が花粉飛散量の抑制において極めて重要です。 今お示しいただいたロードマップの実現を望むばかりなんですけれども、なかなかまだ道のりは長いなと思うところでございまして、もう少しでも早まるような更なる取組を期待しております。 花粉症対策は、単なる健康相談でも林業の振興でもありません。気候変動で飛散量が増加している今、これは立派な環境問題になっております。国民にマスクと薬を強いる政治はもう終わりにしなければならないと思っております。 是非とも、環境省が司令塔となって、山を再生して、国民が春に深呼吸できる日本を取り戻す、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 政府では、関係閣僚会議において、花粉症対策としての集中的に実施すべき対応を花粉症対策初期集中対応パッケージとして取りまとめているところであります。 現在、これに基づいて関係省庁において取組が進められているところでありますが、環境省としても、関係省庁と緊密な連携の下、政府一丸となって花粉症対策を推進してまいりたいと思います。そして、関係閣僚会議の、私、副議長も農林大臣と務めておりますので、しっかりと社会問題として取り組んでまいります。
○三上えり君 期待しております。来年はマスクを着けない春を迎えたいと思います。 続いては、こちらも今がシーズンなんですけれども、桜についてお尋ねをいたします。 今年の桜は、東京では土日が満開のタイミングと重なりまして、お花見客たくさんにぎわって、楽しい雰囲気を見受けられました。桜は大変に繊細で、その年によって花の数や色が異なります。これ、前の年の夏の気候が影響して、非常に気候変動の影響を受けやすい樹木だと言われております。 東京都の都の花であるソメイヨシノ、江戸末期から明治初期にかけて、これ染井村といいまして、今の豊島区の駒込に生まれた山桜の品種を植木職人が改良したというふうに言われているんですね。満開時の見事さ、散り際の花吹雪、格別です。日本の桜は世界に誇る観光資源でもございます。 その一方で、病気に弱い性質も持っています。折れた枝ですとか枝の切り口から幹を腐らせる菌が侵入しやすく、樹齢五十年を超えると幹の内部が腐ることから、六十年で寿命を迎えてしまうという説もございます。また、種で植えることができない園芸種のため、自然に新しい木が増えることもございません。このソメイヨシノ、実際のところ、寿命ってどれぐらいなのでしょうか。
○政府参考人(齋藤健一君) お答え申し上げます。 森林総合研究所の研究者の文献等によれば、ソメイヨシノに限らず樹木の寿命についてははっきりした定義がなく、生育環境などによっても異なるため、断定することは困難です。また、ソメイヨシノについては、一般的に十年から二十年程度で樹高成長が止まり、十年から三十年ほどの安定期を経て樹勢が次第に弱まり、その後は幹の腐朽などの外的要因によって枯死する個体が徐々に増加すると報告されております。
○三上えり君 こちら申告していないんですけど、心配なのは、戦後植えられた桜が町々で倒木のおそれだったり植え替えのおそれだったり、そういうことが今それぞれの自治体だったり地域の方々が手掛けていらっしゃる。その辺りのことは把握していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) 桜につきましては管理者が基本的には管理をするということでありまして、いろんな公園ですとかあるいは街路樹、そういうところがあります。ですので、管理者において対応しているというところでありまして、そこまでちょっと環境省においては調べているところではございません。
○三上えり君 では、環境省が管理運営している国民公園協会についてお聞きします。管理運営されている公園の名前を教えてください。
○政府参考人(堀上勝君) 旧皇室苑地のうち、環境省が所管しております国民公園でございますが、これ、皇居外苑、京都御苑及び新宿御苑の三つの公園でございます。その三つの公園について管理をしているというところでございます。
○三上えり君 園内にあるソメイヨシノ、枝垂れ桜、何本なんでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) 国民公園の園内に植えられている桜の本数ということでございますけれども、これは昨年度の末の時点までで、皇居外苑で三百五十一本、それから京都御苑で九百二十七本、新宿御苑は八百六十一本というふうになっています。
○三上えり君 結構な数ですね。これはどのような手入れをされているんでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) この国民公園におきましての管理でございますけれども、ソメイヨシノを含みます桜、木を適正に管理するために、日々の巡視、それから適正な剪定、施肥、土壌改良、薬剤注入、そういったことによって病虫害の防止なども行っているところでございます。 また、桜が枯れてしまった場合の植栽に備えまして、後継となる苗木の育成なども行っております。 引き続き、ソメイヨシノを始めとする桜の適正管理に努めてまいります。
○三上えり君 日本の桜は我が国の宝でございます。また、有数の観光資源でございます。桜が未来永劫、春に咲き誇ることができるように、環境省としても省を挙げて保存活動に取り組んでいただきたいと思っておりますが、大臣、どうでしょう。
○国務大臣(石原宏高君) 本当に御指摘のとおり、日本には多くの桜の名所があります。桜の開花時期には国内外の旅行者が多く訪れる観光地ともなっています。日本を代表する公園である国民公園においても、桜の開花時期には多くの国内外の来園者が訪れております。 観光資源でもある桜を楽しんでいただけるように、しっかりと環境省としても適正な管理に努めてまいりたいと思います。
○三上えり君 続いては、熊問題についてお伺いしたいと思います。よろしいでしょうか。 そろそろ冬眠が明けて熊が活動し始めております。北海道では、三月十九日時点ですけれども、熊に関する通報が十六件と相次いでおります。先日三月二十七日にはクマ被害対策ロードマップも示されたところでございます。昨年から全国で猛威を振るっている熊の深刻な人身被害、またクマ被害対策ロードマップの実効性について質問をしたいと思います。 まず、今、これまでの政策が招いた負の遺産をもう一度確認したいんですけれども、これまでの政府の対応、大きく三つの問題があったと思います。 第一に、保護に重きを置き過ぎたということによる対応の遅れです。絶滅危惧という観点から長らく熊の保護を重要視する余り、その間に熊は人里に慣れ、生息域をどんどん拡大させてきたと言われております。環境省の推計では、ツキノワグマの分布域、この四十年間で約二倍に拡大しておりますし、北海道のヒグマも過去三十年間で個体数が二倍以上となりました。 そして第二に、自治体任せの現場負担です。対策の主導権を市町村に委ねてきた結果、財政力や専門知識の差がそのまま住民の安全につながってしまいました。特に、命懸けの捕獲を無償に近いボランティア精神で支えてきた猟友会に依存し続けてきた、これはもはや限界の状況です。 そして第三に、縦割り行政の弊害です。環境省は保護、農水省は被害、警察は公共安全、この縦割りの壁が非常に厚く、市街地での銃器使用の判断や、ごみ、放任果樹の撤去といった予防策が思うように進まなかったということもございます。 そこで、質問です。これらの、これまでの三つの不備が結果として被害を深刻化させたという事実をどう受け止めていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) 熊被害対策につきましては、委員御指摘のとおり、クマ被害対策ロードマップ、今回決定いたしまして、関係省庁と連携して進めていくところでございます。 これにつきましては、これまでやってきた施策、その内容について確認しつつ進めているところでございまして、そういったことがこれから繰り返さないようにしっかり対応していきたいというふうに考えてございます。
○三上えり君 今申しましたこの縦割り行政の点なんですけれども、この縦割りを壊すために具体的にはどの省庁が司令省庁になってリーダーシップを取るのかというところをお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) まさにしっかりと政府一丸となって縦割りを排していくということで、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議の議長である、関係閣僚会議が開催されることになりまして、そして、その議長である官房長官から、環境大臣は関係閣僚と緊密に連携して、クマ被害対策ロードマップに掲げた施策の進捗を定期的に把握し、必要があれば機動的に見直すよう指示を受けているところであります。 私が先頭に立って、ロードマップに掲載された関係省庁、自治体の取組とその進捗、取組とその進捗の管理をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。
○三上えり君 よろしくお願いいたします。 あと一つ御提案なんですけど、環境省がリーダーシップを取るのは当然として、内閣官房などに熊対策推進室のような横断的な組織を置くのもどうなのかなと思いますので、この後はまた皆様方と議論をしながら、前向きに同じ問題について検討していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 では、このロードマップの目玉である個体数管理の強化について伺います。 二〇三〇年までに東北、関東、中部で現在の推定個体数の約六割まで減らすという極めて高い目標を掲げていますけれども、現場では、これ誰がやるのかということが問題になっております。ロードマップによれば、熊の捕獲作業等に従事する自治体職員、これ現在の約三倍の二千五百人を目指すということになっております。また、職員の育成が進まない自治体には、二〇二九年には集中支援をするとしております。二〇二九年に集中支援というのはちょっと遅過ぎやしないかなとも思っております。 また、単に職員に免許を取らせれば済む話ではないと思います。熊との対峙は、これ命懸けです。自治体の熊対策を担う職員の育成と確保、公務災害の適用、そして何より重要なのは、熟練したハンターから若手に技術継承をしっかりと行うということです。 この辺りはどうやって、国としてどういう仕組み化をして対策の予算を継続的に投じるつもりなのか、お聞かせください。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 まず、昨年十一月に決定したクマ被害対策パッケージにおきまして、自治体の熊対策を担う人材の雇用、それから育成を支援するということにしています。 また、今回決定されたクマ被害対策ロードマップにおきましては、熊の捕獲作業に従事する自治体職員数、二〇三〇年度までに、委員御指摘のとおりですが、現在の三倍、約三倍となります二千五百名とすることを目標としているところでございます。 この目標の達成に向けまして、令和八年度予算案におきまして自治体向けの交付金で約五十二億円を計上しまして、自治体が雇用するガバメントハンターの配置、あるいは研修等への支援を対象としています。その用途拡大をこれからも図っていくということにしておりまして、自治体のニーズを踏まえながら、熊対策を担う人材の育成、確保に向けて必要な支援、継続して実施してまいりたいと考えています。
○三上えり君 次のポイントなんですけど、二〇二五年の法改正で可能になりました、これ市街地での緊急銃猟です。 この法律、これまでの質疑でもありましたけれども、最大の懸念は責任の所在です。万が一誤射が起きた際、一瞬の判断を迫られた現場の警察官やハンターを国は法的に、そして経済的にどう守るかということについて指摘をさせていただきます。 先日、砂川の判決もございました。砂川の場合は、当時警察官や市職員が立ち会い、彼らの指示や了解の下で行われた正当な活動でした。何よりも住民の命を守るという極めて重要な意義がございました。しかし、住宅地での発砲は銃刀法違反のおそれありとされて、猟銃の所持許可を取り消されました。結果、最高裁で無罪となりましたけれども、これが有罪であったのであれば今後リスクを恐れて誰も協力しなくなります。かえって住民が危険にさらされるということにつながってまいります。 現場のハンターが最も恐れているのは、住民を守るために引き金を引いた結果、砂川の事例のように所持許可を取り消されたり、多額の損害賠償を個人で負わされたりすることではないでしょうか。法改正によって緊急銃猟によって射撃が可能になったとしても、現場の一瞬の判断に対する刑事、民事、行政上の責任、これは国はどのように担保していくのか、お聞かせください。
○政府参考人(堀上勝君) 緊急銃猟につきましては、市町村長が主としてハンターに委託して実施することとしておりますけれども、銃猟を行うことの決定、そのための安全確保措置などは、緊急銃猟の実施の責任、これ市町村長にございます。委託を受けたハンターが責任を負うものではございません。 また、緊急銃猟制度における法的責任につきましては、昨年十一月に関係省庁と連携をしまして、緊急銃猟を行う者としての注意義務を果たす限り、捕獲者が刑事上の責任等の不利益を被ることが通常想定されないと、そういうことを解説する資料を作成し、お示ししているところでございます。 環境省といたしましては、今後もハンターの皆様に安心して御協力いただけるように、緊急銃猟研修会等も通じて周知してまいりたいと考えています。
○三上えり君 しっかりこの点は進めていただきたいと思います。 別の視点になるんですけれども、捕獲の強化、これ重要なんですけれども、強化すればするほど保護団体や一部の国民からは過剰な殺生との批判も出て、これまた対立へとつながってまいります。一方で、熊が出没する地域の住民は恐怖におびえているという状況です。この対立を解く鍵、大臣、何だと思われるでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 深刻な熊被害を踏まえて、熊の個体数を増え過ぎないように地域では捕獲等を強化することが重要な一方で、やはり熊は生態系の重要な役割を果たしている、熊がいることによってほかの増え過ぎる動物みたいなのを抑えることができるとか、そういうことがあります。そういうことをやっぱりしっかりと周知をしていく必要があるんじゃないかと思います。 適正な個体数を維持しつつ、人と熊のすみ分けを実現してまいりたいと思います。具体的には、熊が市街地に出没した際の緊急的な対応体制を確立すること、緩衝帯の整備や誘引物の撤去などの出没防止対策を着実に実施すること、推定個体数、捕獲目標数を明確化し、適正個体数に向けた捕獲、管理を行うこと、人間活動の場と熊の生息地を区分して管理を行うゾーニング管理を推進すること、これによって、先ほど言いました人と熊のすみ分けを図ってまいりたいと思います。 こうした取組をしっかりと推進して、国民の皆様の安心と安全をしっかりとつくり上げてまいりたいと思います。
○三上えり君 確かにゾーニングの徹底は大切だと思います。 では最後に、是非これまでの後手後手の対応を反省して、ロードマップを単なる紙の上の計画に終わらせることのないように、そのために国が責任を持って予算、技術、法的保護の全てを出し切ることを強く求めたいと思います。大臣、一言お願いします。
○国務大臣(石原宏高君) 委員の御指摘のとおり、ロードマップに、単なる紙の上の計画に終わらせることなく、実効性のあるものとしてまいりたいと思います。 環境省としても、熊被害対策に関する予算確保や、個体数調査等を通じた科学的知見の充実に取り組むとともに、またデジタル技術の活用や人材の育成、確保等に向けた対応など、現場での意見も伺いながら、政府も知恵を出して熊被害対策の充実を図ってまいりたいと思います。 加えて、関係閣僚会議を毎年開催し、進捗管理を行っていく、ロードマップの機動的な見直しを行うことで実効性を高めていく、そういうふうに行っていくことになっております。 人と熊のすみ分けを実現し、国民の命と暮らしを守ることが実現できるように、政府一丸となって取り組んでまいります。
○三上えり君 質問は以上です。ありがとうございました。
○伊藤辰夫君 国民民主党の伊藤辰夫です。私からも順次質問をいたします。 石原大臣が所信表明の中で言及されましたとおり、世界で資源の獲得競争が激しさを増す中、我が国が経済成長を実現していくためには、天然資源のみならず、再生資源の確保に向けた取組を更に強化することが喫緊の課題であり、環境省としても、循環経済の実現に向けてプライオリティーを上げて取り組んでいただけることを期待しております。 循環経済を実現するためには、そもそも資源の確保が大変重要であります。令和八年度環境省予算案では、経済の持続的成長と豊かな生活環境の実現と銘打ち、経済安全保障の確保に貢献する金属資源などの再資源化に対する投資促進支援に三百七十九億円などが計上されております。 また、経済産業省の予算案には、重要鉱物の安定供給確保支援事業に百二十五億円、重要鉱物に係るサプライチェーン強靱化事業に五十億円など、経済安全保障の確立、強化のために予算が計上されております。 環境省と経済産業省が連携し、経済安全保障を確保しつつ、環境に配慮しながら経済成長していくことは大変重要であります。この予算はその連携の表れかと思い、関係各所の努力に感謝を申し上げるところではございますが、視点が欠けている部分を質問させていただきます。 基礎化学薬品、硝酸、塩化アンモニウムなど工業用途の薬剤の供給についてです。 硝酸、塩化アンモニウムなどの基礎化学薬品は、自動車や半導体など幅広い工業分野で使用され、日本の製造業には欠かせない原材料です。政府は、金属資源やプラスチックなどの付加価値の高い循環資源の再資源化に注力をしておられますが、私は、付加価値の低いものの日本の製造業に欠かせない基礎化学薬品などについてもサプライチェーンの強靱化を図っていかなければならないと問題意識を持っております。 日本の製造業は、原材料調達の大部分を海外からの輸入に頼っているため、レアアースでも問題になりましたように、輸出国の規制によって別の国からの輸入や代替原材料へ切替えを模索する必要が都度発生いたします。代替原材料が調達できたとしても、三か月から六か月の工程変更を経てからしか原材料の切替えができないという自動車業界を含むメーカーのルールもあると伺っております。一方、基礎化学薬品は、販売価格の低さを理由に輸入品が選ばれることが多く、国産品の販売量は縮小している状況です。 環境省におかれては、地政学的なリスクの払拭を図っていただくべく、サプライチェーンの上流である基礎化学薬品や基礎原材料の安定確保に関して経済産業省と連携する必要があります。そのためには、国産原材料の供給量を増やすこと、そして国内に適切に再資源化をしていくことが金属資源、プラスチック等と同様に必要になろうと思います。 基礎化学薬品や基礎原材料の供給確保に尽力されている製造メーカーや再資源化事業者に対し、何らかの支援をすべきと考えますが、その点について見解を伺います。
○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、基礎化学品の一部においては、価格の安さから国産品よりも輸入品が選好される状況にあると承知しております。サプライチェーンの上流である基礎化学品の安定供給は、これ経済安全保障の観点からも重要でございます。そのため、経済安全保障推進法に基づきまして、例えば半導体などの原料となる重要物資について、安定的な供給確保のため、生産設備の導入支援などを行っております。 引き続き、化学品を起点とするサプライチェーンの強靱化に尽力してまいります。
○伊藤辰夫君 温室効果ガスの二〇五〇年ネットゼロ、その実現に向けた削減目標達成のため、地域、暮らし、バリューチェーンの脱炭素化を主導すると石原大臣は所信で述べられました。このうち、バリューチェーンの脱炭素化については、中小企業における脱炭素技術の導入促進や脱炭素経営の推進、環境金融の拡大の取組が非常に重要です。 それらの取組に関連して、環境省が経済産業省と農林水産省とともに運営している温室効果ガスのJ―クレジット制度についてお伺いをいたします。 J―クレジット制度は、温室効果ガスの排出削減、吸収量をクレジットとして国が認証し、取引を可能とする制度で、温室効果ガスを排出する企業等は購入したクレジット分を排出量と相殺することができます。この制度は二〇一三年度より運営されておりますが、本年四月から本格稼働した排出量取引制度で使用可能なクレジットの一つでもあり、その活用が大いに期待されるところです。 制度運営の一翼を担う環境省として、J―クレジット制度の促進、とりわけ中小企業における活用に向けてどのように取り組む方針か、令和八年度予算を含めてお伺いします。
○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。 J―クレジット制度は、中小企業や地方自治体などを含む多様な主体による炭素削減や吸収の活動をクレジット化して取引を行うことで、排出削減と投資促進の好循環を促し、社会全体で費用対効果の高い取組を進めることができるというものでございます。 議員御指摘のとおり、この四月より本格稼働しております排出量取引制度におきましてJ―クレジットが活用可能となっていることから、J―クレジットの需要が高まることになりまして、創出側のインセンティブにもつながると考えております。 また、中小企業によりますJ―クレジットの申請書の作成や審査費用の支援、中小企業単体ではクレジット創出量が少ない場合でも、複数の企業の排出削減活動を一つのクレジットとして取りまとめるプログラム型プロジェクトの実施などにより、中小企業が参画するJ―クレジットの創出を支援してございます。 令和八年度予算案におきましては、J―クレジットの制度運営業務につきまして、環境省予算、経産省予算合わせて三・六億円の予算規模での実施を想定しておりまして、引き続きJ―クレジット制度の促進を図ってまいります。
○伊藤辰夫君 二〇二五年産では、四十都道府県の水田約八万ヘクタールで取組が実施されました。これは前年比約一・六倍との新聞報道もありますが、日本の水田面積は二〇二五年時点で約二百三十万ヘクタールです。そのため、制度を利用する水田は三%にとどまっています。これはまだまだ制度の認知度が低いことを示唆しております。制度の周知に環境省としても対応する必要があるかと存じます。 また、水稲栽培における中干し期間の延長にはリスクもあります。収穫量の減少、カドミウム濃度の上昇、高温障害の助長、生物多様性への影響などのリスクがありますが、これらのリスクへの対応も含め、環境省としても、農林水産省と連携し、制度活用に向けた広報啓発活動に努めるべきと考えますが、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。 議員の御指摘は、水田耕作におきますその中干し期間の延長といったものに関してだというふうに思いますが、この中干し期間の延長の方法論の活用余地はとても大きいというふうに考えてございます。一方で、方法論を適用するに際しましては、議員御指摘のような持続可能性の論点いろいろございますので、持続可能性の確保というのが重要でございまして、御指摘のような悪影響が生じないようにも留意が必要だというふうに考えてございます。 この点に関しまして、農業分野の方法論を所管する農林水産省におきましては、ホームページにおきまして、中干し期間の延長の方法論含め、農業関係の事例、実績、手引の紹介、シミュレーションツールの公表等を通じまして、取引の留意点も含めて活用の普及に取り組んでいるというふうに承知してございます。 J―クレジット制度の運用を担当する環境省といたしましては、制度全体について、ホームページでのクレジット創出、活用事例の紹介を行っております。 引き続き、農林水産省等関係省庁と連携し、制度の適切な活用を周知してまいりたいというふうに考えてございます。
○伊藤辰夫君 J―クレジット制度の問題点として、クレジットを創出、申請するための事務手続が個人の農家には非常に重い負担であるということが挙げられます。特に、中干し期間の延長の場合は、個人の農家が中干しの開始、終了日の記録に加え、GPS連動写真などの客観的な証拠を全圃場で捉える必要があり、また、申請から実際にクレジットが発行されるまでにはモニタリングや審査を挟むため、一定の期間を要します。そのため、農業分野のJ―クレジット制度は、事務負担を軽減して、取りまとめ事業者経由で参加する形が主流となっています。 JAと取りまとめ業者が連携し制度の普及に努めることは、温室効果ガス削減に大変重要であります。しかしながら、産業として新しいため、取りまとめ事業者に関しても様々な問題があります。収益配分と手数料の不明瞭さ、事務負担の転嫁と証跡管理、事業者選びの難しさなどがあります。 このような問題点を政府としても認識し、適正な手数料の設定や適正な事業者を広く参画させることが重要かと存じます。その点について政府の見解を伺います。
○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。 中干し期間延長に関します取りまとめ事業者に関する御指摘と思いますが、現時点で、我々具体的なトラブル事案があるといった情報は承知しておりませんけれども、一般論として、取りまとめ事業者と個々の事業者の関係は個別の契約関係によるものでございまして、費用、それから得られる便益はそれぞれの契約に基づき決まるものだというふうに承知してございます。 この点、J―クレジット制度の運用ルールでは、個々の事業者が規約等の内容について同意していること等を要件といたしまして定めておりまして、また、取りまとめ事業者に対しては、個々の実施者への収益処分方法の説明を促しております。さらに、J―クレジットに関する知見の提供、相談、手続支援などを行うJ―クレジットプロバイダーを認定しておりまして、これらのプロバイダーに対して遵守基準を定めるとともに、その事業者のリストを公表してございます。 環境省としては、引き続き適切にJ―クレジット制度を運用していくとともに、関係省庁と連携しながら、運用状況を注視し、問題があれば必要な対処を行ってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤辰夫君 続いて、予算百三十九億円の執行と民間投資の誘発について。 令和八年度予算において、二国間クレジット制度推進に百三十九億円が計上されました。 石原大臣は所信表明において、気候変動枠組条約のCOP30では、パリ協定の一・五度目標の達成に向けて気候変動対策に世界が取り組むことを確認し、質の高い炭素市場の構築とアジア・ゼロエミッション共同体構想の実現等に貢献してまいりますと発言しております。 政府目標である、JCM等の活用により二〇三〇年度までに累積一億t、CO2程度の削減、吸収量の確保を達成するには、政府予算だけでは限界があります。民間資金をレバレッジする戦略が必要です。そのような中、この予算をどのように活用し、単なる政府補助にとどまらず、いかにして大規模な民間資金を脱炭素投資へ呼び込むお考えか、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(石原宏高君) 民間の資金、人材を最大限に活用してJCMを推進していくことは、我が国のネットゼロの実現に必要であります。さらには、世界の脱炭素化を進めるためにも重要であります。また、日本の企業の海外展開にも資するものであるというふうに考えております。 こうした考えの下、例えばJCM設備への補助事業では、各国でのJCMの実施実績に応じた補助率を段階的に下げることでより効果的に民間資金の投入を促す制度設計としております。 また、環境省では、補助金によらず、民間資金を中心とするJCMプロジェクト、いわゆる民間JCMを推進しているところであります。民間JCMの取組拡大に向けて、具体的には、日本政府自らパートナー国政府と案件の実施に向けた交渉を行うとともに、令和八年度予算案及び令和七年度補正予算案では、温室効果ガスの削減量を算定する方法の確立など、日本企業による大型のJCM案件のクレジット取得を支援する事業も盛り込んだところであります。 これらの取組を通じて、官民一体となってJCMを一層進めてまいりたいというふうに考えております。
○伊藤辰夫君 クレジットの質の確保とパリ協定第六条への対応。 大臣は質の高い炭素市場の構築に言及されました。国際社会では、クレジットの信頼性が厳しく問われています。日本が主導するJCMにおいて、パリ協定第六条に基づく相当調整のルール運用をパートナー国とどのように合意し、二重計上を防ぐ透明性の高いプロセスを担当していくのか、お伺いします。 また、削減量の算定について第三者機関による確認が行われていることは承知していますが、プロジェクトの件数に対し十分な検証体制となっているのでしょうか。確認の遅れによって全体の進行が停滞することがないよう、十分な体制を構築しておくことが必要と考えます。この点について政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えいたします。 JCMがパリ協定六条に沿ったものとなりますよう、二重計上を防ぐ仕組みでございます相当調整を行うルールを含むガイドラインを各パートナー国との間で順次合意をしてございます。 このガイドラインに基づきまして、昨年、二〇三〇年のNDCに活用できるクレジットをタイ及びモルディブとの間でそれぞれ発行いたしました。こうしたガイドラインやクレジット発行に向けた手続は全てウェブサイトで公開をしており、透明性を確保しているところであります。 また、民間JCMの拡大のためには、第三者検証機関の確保が重要であります。そのため、日本及びパートナー国における検証機関の担い手拡大に向けて分かりやすいツールを作成しておりまして、これを活用した情報発信等に取り組んでまいりたいと考えております。
○伊藤辰夫君 続いて、GX排出量取引制度、GXETSとの連携と企業支援について伺います。 本年度から、GXETS、企業ごとに温室効果ガスの排出枠を決め、その枠を超えて排出した企業と削減が進んで枠が余った企業との間で排出枠を売買する仕組みが本格稼働し、国内企業のクレジット需要は急増することが予想されます。 JCMクレジットはGXETSの対象クレジットの一つとされておりますが、現状では、パートナー国側のアクションの遅れがボトルネックとなり、クレジット発行が滞る懸念があります。企業が安心して投資できるよう、政府として相手国政府への働きかけや手続の迅速化、デジタル化をどう進めるのかについて見解をお伺いします。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えします。 パリ協定六条に沿った形でJCMを実施するためには、パートナー国の承認手続等が必要であります。そのため、パートナー国における六条の実施体制構築に向けた支援、それから案件の進捗に応じたパートナー国政府への働きかけを行っております。あわせて、昨年四月には、日本政府指定のJCM実施機構、JCMAの運用を開始し、日本側の体制強化にも取り組んでおります。こうしたことによりまして、クレジット発行に向けた手続の迅速化に取り組んでおります。また、手続のデジタル化につきましても課題の整理などを行っているところでございます。 令和八年度予算案も活用しまして、引き続きクレジットを円滑に発行できるよう取り組んでまいります。
○伊藤辰夫君 現在、パートナー国は三十か国を超えましたが、依然としてアジア中心であります。一・五度目標の達成には、アフリカや中南米など、より広範囲な地域での展開が不可欠です。日本発のJCMが世界中の炭素市場の手本となるような、グローバルスタンダートとなるためにどのような外交戦略を描いているのか、お伺いします。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えいたします。 我が国は、現在、三十一か国のパートナー国と二百九十件以上の事業を実施してございます。また、日本企業の海外展開の観点を踏まえまして、パートナー国にはアフリカや中南米の国々も含まれており、これらの国で約四十件のJCM案件を実施しているところでございます。 JCMが今後も世界の炭素市場をリードしていくためには、アジアを始めとする各国との間でJCMクレジットの発行事例を積み上げていくことが重要と考えております。先ほども触れましたけれども、昨年十一月にはタイ、そして十二月にはモルディブとの間で二〇三〇年のNDCの達成に活用できるクレジットを発行したところでございます。 今後も、パートナー国と連携して、案件の推進及びクレジット発行を進めてまいります。
○伊藤辰夫君 続きまして、地域脱炭素化についてお伺いします。 環境省は、二〇五〇年カーボンニュートラルを目指し、二〇二一年に策定された地域脱炭素ロードマップに沿って地域脱炭素施策を実施してきました。先月までに脱炭素先行地域を百か所以上選定したほか、重点対策の全国展開を進め、脱炭素先行モデルを創出してきたと承知しています。いよいよ、令和八年度からこの先行モデルの横展開を促進し、地方創生に資する地域脱炭素施策に全力で取り組み、脱炭素ドミノを引き起こす地域脱炭素二・〇のフェーズに入ります。 環境省は、令和八年度予算の概算要求で、この地域脱炭素二・〇の実行に向け、地域脱炭素推進交付金として約七百億円の予算を要求していましたが、これまで、執行状況等を踏まえた補助金の見直しを経て、現在審議されている予算案で二百七十億円と、前年度比三割減となっています。 地域脱炭素推進交付金は、これまでに選定された脱炭素先行地域における脱炭素事業を支えています。令和八年度以降の五年間は、地域脱炭素二・〇の実行集中期間として、地域脱炭素の実現に向けた大変重要なフェーズです。 こうした中、出ばなをくじかれたような今回の予算額ですが、これまでの執行率や交付金事業の運用についてどのような課題があったと考えているのか、あわせて、今後、地域脱炭素事業の在り方と見通しについてお伺いします。
○政府参考人(中尾豊君) 地域脱炭素推進交付金の主たる事業であります脱炭素先行地域の取組は、二〇三〇年度までにカーボンニュートラルを実現するという極めて意欲的な取組に挑戦するものでございます。その実現に当たりましては、地域との合意形成などの様々な課題に直面することで、執行率が伸び悩む一因となってございます。環境省としても、先進事例の共有や計画の柔軟な見直しを促すなど丁寧な伴走支援を行い、改善に向けて取り組んでいるところでございます。 一方、これまで既に、太陽光発電設備、蓄電池設置等による地域のレジリエンス強化や地域の産業の脱炭素化による付加価値向上など、脱炭素の取組を通じて地域の活性化につなげる事例やノウハウの蓄積が進みつつあるところでございます。 今後についてのお尋ねでございますけれども、既に採択した脱炭素先行地域などの実現に向けて引き続き取り組んでいくとともに、地域脱炭素の取組を全国に展開していくため、脱炭素先行地域等から得られる課題や成果を整理、分析いたしまして、今後の支援策の在り方について検討していきたいと考えております。
○伊藤辰夫君 続きまして、あと一つ、続いて質問します。一般廃棄物処理施設の整備についてです。 市町村等における一般廃棄物処理施設の整備に充てる交付金として、循環型社会形成推進交付金や廃棄物処理施設整備交付金があります。例年、一般廃棄物処理施設の整備のための予算は当初予算において数百億円が計上されており、令和八年度予算でも五百三十八億円が計上されております。 一方で、この廃棄物処理施設について、例年、補正予算で当初予算よりも多い一千億円以上が計上されていることが続いています。そもそも補正予算は、本予算後に生じた特に緊要となった経費の支出のために組まれることでもありますが、施設設備費がそれに当てはまるとは思えません。まさに補正回しの状況となっています。 高市政権は、責任ある積極財政の本丸である予算編成の抜本改革を行うとして、補正予算を前提とした予算編成との決別、必要な予算は当初予算で措置との方針を掲げていますが、当然、環境省としても、令和九年度予算の概算要求からこの廃棄物処理施設に係る施設整備費は当初予算できちんと確保する方針でいくということでよろしいでしょうか。
○委員長(猪口邦子君) 時間が過ぎておりますので端的にお答え、では、いただきます。端的にお願いします。
○政府参考人(角倉一郎君) はい。 お答え申し上げます。 ただいま御指摘いただきましたような総理からの方針があることも承知しておりますので、今後の政府全体での予算編成の方針を踏まえて予算要求はしていくこととなりますが、環境省といたしましては、地方公共団体が一般廃棄物の処理を適正かつ着実に行えるよう、引き続き必要な予算の確保に向けて適切に対応してまいりたいと考えております。
○伊藤辰夫君 以上で終わります。
○原田大二郎君 公明党の原田大二郎です。本日、質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。 本日、私は、気候変動が健康に与える影響と今後の適応政策の在り方について伺います。 私は、先日、東京科学大学で社会環境と健康、子供の健康格差、気候変動の健康影響を研究されている公衆衛生学分野の藤原武男教授から、気候変動、とりわけ温暖化は、単なる環境問題ではなく、誰も回避できず全員の命と健康に影響する問題であるというお話を伺いました。 本年二月に公表された第三次気候変動影響評価報告書を踏まえ、政府は、令和八年度中に気候変動適応計画を見直す方針であると承知をしております。今まさに次の計画をどう組み立てるかが問われております。 私は、この見直しに当たって重要なのは、気候変動を単なる環境問題としてではなく、国民の命と健康に直結する課題として、より正面から位置付けることだと考えております。 そこで、まず伺います。環境省は気候変動を環境問題にとどまらない健康問題としてどのように位置付けておられるのか、またその認識を次期適応計画にどのように反映していくお考えか、基本的認識をお伺いいたします。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、気候変動は国民の命と健康に直結する重要な課題と認識しております。 環境省では、気候変動適応法に基づきまして、今年二月に公表しました第三次気候変動影響評価報告書において、全七分野の一つとして健康分野についても評価を行いました。 前回の評価に比べますと二百二十四件の新たな文献を含む合計三百九十件の文献を引用し、熱中症や感染症はもとより、メンタルヘルスへの影響、あるいは自然災害に起因する健康影響などについても評価を行い、健康に様々な影響が生じる可能性があることが明らかになりました。 こうした健康分野における影響を含めまして、本報告書を踏まえ、関係府省庁と連携し、令和八年度中の気候変動適応計画の改定に向けて検討を進めてまいります。
○原田大二郎君 ありがとうございます。 まさに今おっしゃられましたように、様々な文献も見ながら、いわゆる熱中症や感染症だけではなく、幅広い分野に健康の問題が影響をしているということが今示されております。 今、お手元の方に配付させていただいた資料を御覧いただければと思います。 今、気候変動によって、大きくカテゴリーといたしまして、子供の健康や、また妊産婦、またメンタルヘルス、そして認知症、また医療提供体制など、そういった様々なところに影響が出ているということが示されております。先ほど三上委員からもありましたけれども、花粉症も、これもいわゆる環境、温暖化による影響が十分あるというふうに考えられます。また、これ先ほども言いましたように、救急搬送や医療提供体制にもそういった負荷が掛かってきているという状況ではないかと思います。 今後、次期の適応計画におきまして、一歩更に今の対策から進めて、子供、妊産婦、メンタルヘルス、認知症も含めたより幅広い健康影響としてこれを位置付けていく、適応計画を考えていく、その状況であるとか、また今後その進捗や評価をどのように把握していくのかということに関しましてもお答えいただければと思います。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えいたします。 先ほどもお話をしましたとおり、第三次の気候変動影響評価報告書の健康分野におきましては、暑熱や感染症による影響のほか、大気汚染との複合影響、メンタルヘルスへの影響、自然災害に起因する健康影響など、現時点で十分な知見が収集できる様々な項目につきまして、重大性、緊急性の観点から評価を行っております。 今後行います気候変動適応計画の見直しにおきましては、こうした健康分野への様々な影響を含む本報告書における評価を踏まえまして、関係省庁と適応策を検討してまいります。 また、指標につきましては、科学的知見も踏まえつつ、必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○原田大二郎君 是非、適切な評価指標を見付けていただき、評価していただければと思います。 次に、健康格差の問題について伺います。 気候変動の健康影響は誰にでも同じように現れるわけではありません。高齢者、子供、障害のある方、低所得世帯、独居の方、また基礎疾患を有する方など、脆弱性の高い方ほど深刻な影響を受けやすいと考えられております。実際、暑熱による緊急入院のリスクは貧困地域ほど高いとの指摘もあります。つまり、気候変動は単に健康被害を広げるだけではなく、健康格差そのものを広げてしまう、そういったおそれがあるということでございます。 そこで、伺います。環境省は気候変動が健康格差を広げるという認識を持っておられるか、その上で、次期適応計画において脆弱な立場にある方を重点的に守る視点をどのように盛り込んでいかれるか、お聞かせください。
○政府参考人(関谷毅史君) お答えいたします。 本年二月に公表しました気候変動影響評価報告書の取りまとめに当たっては、影響を強く、特に強く受ける地域や対象など、脆弱性の観点からの知見についても収集を行いました。具体的には、高齢者の暑熱による死亡リスクの増加、気温上昇による循環器疾患の患者、小児、胎児、糖尿病患者のリスク増加等に関する文献の知見を取り入れております。 一方で、報告書では脆弱性に関する科学的知見が限られている分野があるというふうにしておりまして、今後更に知見を充実させてまいりたいと考えております。 また、脆弱性を踏まえた施策として、環境省では、例えば高齢者等に対して熱中症予防のための見守りや声掛けが進むよう、地方自治体の取組の支援を行っているところであります。 気候変動適応計画の見直しに当たりましては、こうした取組の推進の観点から、科学的知見も踏まえながら関係省庁と連携して検討を進めてまいります。
○原田大二郎君 ありがとうございます。是非積極的に進めていただけたらと思います。 次に、熱中症対策の実効性についてお伺いいたします。 政府は、熱中症対策実行計画におきまして、二〇三〇年までに熱中症死亡者数を現状から、令和四年から半減させる目標、約六百五十人を掲げています。しかし、直近の五年移動平均の熱中症による死亡者数は千五百人を超え過去最多であり、さらに、国立環境研究所の最新予測では、気候変動と超高齢社会の進行により熱中症死亡数は二十一世紀半ばに向けて一・六倍に増加するとされております。 この現実を見ますと、クーリングシェルターの指定拡大やアラート運用といった運用型の対策だけで半減目標を達成できるのか、大きな疑問があります。もちろん、クーリングシェルターは有効な仕組みです。しかし、自力で移動できない高齢者や移動困難な方には、それだけでは十分とは言えません。そうであるならば、住宅の断熱改修、都市の緑化、学校や職場環境の改善、働き方の工夫、在宅高齢者の見守りなど、社会全体のヒートレジリエンスを高める構造的な対策が必要ではないでしょうか。 そこで、伺います。現行の対策で熱中症死亡者半減目標は達成可能と考えているでしょうか。また、熱中症対策実行計画の見直しにおいて構造的な対策にどこまで踏み込むのか、御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 御指摘のとおり、熱中症による死亡者数は昨年の夏も千人を超え、依然として高い水準にあり、死亡者数の半減目標を達成するためには更なる対策が必要であると考えております。 このため、環境省としましては、令和七年度の補正予算を活用しまして熱中症対策強化事業を行うこととしております。具体的には、これまでの熱中症対策の効果、普及啓発の手法や媒体等の有効性を検証し、更なる対策の方向性を検討し、また、新規技術等を活用した高齢者等へのアウトリーチの強化に関する実現可能性調査を行う予定でございます。 加えて、今年度、熱中症対策実行計画の見直しを予定しており、御指摘いただきました学校や職場環境等を含めまして、関係省庁の施策と一体となって社会全体で熱中症対策を強化していくことは大変重要だと考えております。 今後とも、国民の健康と命を守るため、更なる熱中症対策の在り方について、関係省庁と連携しながら検討してまいりたいと考えております。
○原田大二郎君 ありがとうございます。 次に、医療提供体制への影響についてお伺いいたします。 先ほどお配りした資料の下の方ですね、下から二番目の医療体制逼迫というところにも書かせていただいておりますように、どうしても気候変動によって熱中症やぜんそくなども増えると言われておりますけれども、救急搬送や入院が増加し、本来必要な手術や治療の機会が失われるおそれがあるのではないかと言われております。つまり、気候変動は個々の被害、健康被害にとどまらず、医療提供体制そのものも圧迫し得るということでございます。 他方で、熱中症による病床逼迫の実態や救急搬送後にどういう転帰をたどっているのか、在宅に戻った後再びリスクにさらされているのではないかといった点についてはまだ十分に見えていない部分があるように思います。 そこで、お伺いいたします。 環境省は、熱中症も含めた気候変動による健康被害、健康影響が医療提供体制に与えている影響をどのように認識しておられるでしょうか。実態調査や、各省庁、自治体などと連携し、救急搬送、病床逼迫の実態、高齢者施設や学校現場への影響まで含めた横断的対応を今後どのように進めていかれるか、お答えください。
○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。 厚生労働省におきましては、熱中症を含め、救急搬送に伴う病床の使用状況については把握していないところでございます。 救急医療体制につきましては、各都道府県が策定する医療計画におきまして救急医療に関する医療機関の役割を明確化しまして、熱中症に伴う救急搬送を含め、地域において効率的かつ円滑に救急搬送を受け入れる体制を整備することとしているところでございます。 厚生労働省としましては、引き続き、都道府県と連携しまして効率的かつ円滑な救急搬送を受け入れる体制を整備し、地域の医療提供体制の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○原田大二郎君 是非、熱中症で救急搬送された御高齢の方がどのように、その後おうちに帰られたらまた同じような状況になるのではないかと思いますので、今後はそういった問題が起こってくる数非常に高いと思いますので、是非実態調査していただけたらと思います。 気候変動対策は、もはや環境政策の一分野にとどまるものではなく、健康、福祉、教育、都市整備、防災を横串でつなぐ政策課題であると捉える必要があると思います。また、現場では、自治体の予算不足、人手不足、部署間連携不足が大きな壁になっております。 私は、次の適応計画では、熱中症対策の延長だけでは不十分であり、健康を軸にして医療、福祉、教育、都市政策を横串でつなぎ、国民の命と暮らしを守る計画へと進化させる必要があると考えます。また、そのためには、国民一人一人が、気候変動を遠い話ではなく自分事や家族の健康課題として受け止め、行動変容につなげていくことも重要と思っております。 そこで、大臣にお伺いいたします。次期気候変動適応計画を熱中症だけの個別対策や環境部局中心の計画にとどめず、健康を軸に医療、福祉、教育、都市政策を横串でつなぐ計画へと進化させる決意があるか、あわせて、国民の行動変容を促す取組、地方自治体への財政的、技術的支援、そして関係省庁を束ねる推進体制の強化について大臣の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(石原宏高君) 委員の言われることは本当にごもっともだというふうに思います。 熱中症で千人を超える方が命をなくされています。気候変動は国民の生命と健康に直接影響を及ぼす問題であるということを、やっぱり我々しっかりと認識しなければいけないと思います。地方自治体や事業者、国民を含むあらゆる関係者が気候変動への適応を自分事として捉えて、国民一人一人に直接関係する健康のような切り口でこの課題をしっかりと周知していく必要があると思います。 幅広い分野における重大な影響に対応するために、本年二月には、気候変動適応推進会議を各省庁に集まっていただきましてスタートをいたしました。私から各省庁に対して協力を呼びかけをしまして、気候変動適応計画の見直しに向けた議論を開始したところであります。 御指摘の健康分野も一つの柱として、リーダーシップを発揮して適応計画をしっかりと取りまとめてまいりたいというふうに考えております。
○原田大二郎君 ありがとうございました。 まさにこの温暖化、気候変動というのは、メンタルヘルスやまた認知症の悪化、また妊産婦への影響など本当に身近なところに影響が出ておりますので、国民一人一人がしっかりと自覚を持って気候問題を考えていくきっかけに、一つの大きなスタートラインとして考えていただければと思っております。 本日は大変にありがとうございました。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 予算のことをまず最初にお聞きしたいと思うんですけれども、全国でたくさんの家庭が犬や猫などを飼われていると思うんです。そういった方々ももちろん納税して、そういう動物に関する分野にも国として予算を付けてほしいという思いがあると思うんですが、今回初めて補正予算にも動物愛護関連の予算が付きましたし、まだ確定前ではございますけれども、本予算と合算すると相当な増額を動物愛護関連にしていただきました。大変感謝をしております。 その思いを大臣からお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石原宏高君) 令和七年度補正予算では、前の委員会でも御説明をさせていただきましたけれども、ペットの災害対策を早期に強化するために、自治体が整備する動物収容施設に対する支援として、補正予算で初めて八千万円を確保いたしました。 また、令和八年度当初予算案では、主に動物愛護管理法の施行状況や在り方を調査、検討するための予算を増額いたしまして、この結果、動物愛護管理全体では、昨年度当初予算から約四千万円増となる約四・五兆円を計上しているところであります。済みません、四・五億円を、四千万円増となる約四・五億円を計上しているところであります。 犬や猫などペットは本当に家族の一員とも言える存在であり、動物愛護管理行政は国民の皆様からの関心が高く、課題も虐待の防止から災害対策まで多岐にわたっております。その重要性をしっかりと認識して、引き続き必要な予算の確保のために、予算の確保を努めて、課題解決に全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○串田誠一君 補正予算と合わせると三割以上の増額になるのかなというふうに思いますので、本当にそういう要望をしていただいたことに対して感謝をしたいと思います。 次に、やはりこれも環境省の所管なんですが、動物愛護管理という形の中で殺処分をなくしていこうというのが全国自治体的にもやってはいるんですが、ここのその殺処分数の中の計算式の中で、譲渡が不可、譲渡ができないと認定されて安楽死など殺処分した場合に殺処分ゼロの、殺処分の数字に入れない自治体と入れる自治体というのがまちまちでありまして、我が県は殺処分ゼロだということなんですけれども、実は譲渡不可ということで殺処分しているということも間々あるわけでございます。 ただ、この前、長崎の愛護センターのところに視察に行きましたところ、足がちぎれた猫を愛護センターから引き取って、そして治療をして、そうしたら里親が見付かったんですね。そういったような猫も引き取ってくださるという方は全国でたくさんいらっしゃるんですよ。ですから、一見、譲渡ができそうもないという認定を安易にせずにしっかりとこの譲渡につなげる、それが愛護センターだけでできなかったのであれば、しっかりと愛護団体と連携するなど、そういうような意味で、真の意味での殺処分ゼロを目指していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。 まず、環境省が集計しております犬及び猫の殺処分数でございますけれども、この殺処分数の中には、譲渡することが適切でないとして殺処分された数、それから引取り後に死亡した数、こちらについても含まれております。その集計ですけれども、二〇一四年度、全国で約十万一千頭でありましたが、二〇二四年度は約七千頭と、この十年間で大幅に減少してきているということをまず申し上げます。 その上で、環境省では、かみ癖があるなど譲渡に問題のある犬や猫が譲渡しやすい状態になるように、適正譲渡講習会の開催等を通じまして都道府県等を支援しているところでございます。さらに、環境省告示におきまして、都道府県等は引き取った犬や猫につきまして必要に応じて治療を行うということを定めております。 引き続き、都道府県、それから関係団体、連携し、引き取った犬や猫の殺処分がなくなることを目指して返還、譲渡を促進してまいります。
○串田誠一君 今御説明いただいたように、国としてはそれを全部入れているんですよね。だけど、自治体は入れていないところが結構多い。 そういう意味では、我が県は殺処分ゼロだということで、県民の方が、わっ、すごいなということなんですけど、実はその譲渡不可の部分の安楽死を入れていないというようなことですので、全国では、環境省はちゃんと入れてはいるんだろうと思いますけど、自治体は入れていなかったりするようなことで、そういう数値だけを都道府県で比べて一位、二位とか順位を比べても、そこら辺をある程度基準を徹底しないと、実は比較できなかったりするわけですし、そういうようなことをそのまま自治体で認めているとすると、安易に譲渡不可というような認定をして、そして殺処分はするけれども、ゼロにはなっているというようなこともあるので、ここの点は環境省としてもしっかりと指導していただきたいなというふうに思っております。 次に、先ほど大臣からもお話がありました補正予算、同行、同伴避難ということでございます。 本当に家族同然ということで、災害のときに犬や猫を家に置いて避難できないということで避難しない人たちもいるというようなことから災害に遭ってしまう、二次災害に遭ってしまうというようなこともよく報道されているところでございます。 環境省としても、同行、同伴避難、そういったようなことを進めているんですが、なかなか自治体で進まないというようなこともあるわけでございます。その原因と、どのような対策を取られているのか、お聞きしたいと思います。
○副大臣(青山繁晴君) お答えします。 まず、串田委員がおっしゃった災害起きたときにペットを避難所に連れていく上で起きている問題、主に二つ、環境省としては把握しています。一つは、せっかく避難所まで無事にペットと一緒に着かれても、入口で入るなと言われてしまうと。やっと入れても、今度は同じ避難者の中から、まあごく自然なことだと思いますけれども、苦情が出ることもあると。 主にその二点の対策として、まずは、避難所に入れないというのは、自治体と私たち環境省がきちんと話をして、特に自治体には動物愛護の部局とそれから防災の部局あるわけですけど、そういうところが良き連携をしていただくようにお話合いをして、避難所の入口でペットを連れている避難者の方が断られることがないようにする。 それから、もう一つは、そのペットを飼われている方が、ふだんから一種の危機管理として、例えばかみ癖がもしあれば、それをなるべく減らしていただく、それから、ケージに入って移動するときにも騒がないことをしていただく、それも含めていわゆるしつけというものをできれば徹底していただく。 そういうことを環境省としては進めていますが、その上で、より具体的にガイドラインというものを設定しています、作っています。その始まりは東日本大震災の教訓です。 実は、私自身が東日本大震災のときに、福島第一原発事故が進行中に原発の構内とそれから二十キロ圏内の警戒区域をつぶさに許可を得て見た専門家としては、幸か不幸か世界で一人になってしまいました。そのときの驚きの一つが、これは構内ではありません、大熊町、双葉町の町中で、プライバシーを侵さない範囲内で避難の状況を、もう僕たった一人でしたけど、もう警察官も自衛官もいませんでした、見ていったときに、自然にペットを始めとして動物が集まってきて、犬が一番多かったですけれど、実は豚とか、あるいは、信じ難いでしょうが、牛とか馬まで近寄ってきて、みんながりがりだったんです。 そのとき、これ個人的な話ししているんじゃなくて、そのときの教訓を基にして二年後に環境省がガイドラインを作りまして、ペットと、今の中の話ではペットは一部ですけれど、同行できるペットとは一緒に逃げる、そのためのガイドラインを作ってきました。 その後、御承知のとおり、最近では能登もありましたので、そういうことも含めてガイドラインの改定を今進めております。新年度に入りましたが、この新年度のできるだけ早い時期、可能であれば五月中にもその改定を完了したいと考えております。 このように進めてまいりますので、もう一つだけ付け加えておきますと、自治体がペットの防災訓練していただくときに環境省として支援をしていまして、これは補助でなくて支援で、環境省が専門家の人も用意して一緒に訓練ができるように、そういう工夫もいたしております。
○串田誠一君 最後の質問にしたいと思うんですけれども、先ほどから森林の話がありましたが、杉、ヒノキというようなこともあったんですけれども、ついこの前、高知県の方に視察に行きました。高知県というのは、八四%ですか、日本で一番森林の多いところでございますが、人工林が六五%ということで、全国平均四割なんですけれど、高知県というのは六五%も杉、ヒノキなんですね。 ただ、その大切な自然林である国見山に今風力発電というのが計画をされているということで、そこは水源涵養保安林でもあります。 私は風力発電、再生エネルギーも必要かと思うんですけれども、こういうもう本当に残された自然林まで破壊したその風力発電というのは、やはり行き過ぎなんではないかなと私は思うんです。そういう意味で、ゾーニングというのが非常に重要だと思うのですが、この点についてもっと厳しくしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○副大臣(青山繁晴君) 今、串田委員がお尋ねになった問題意識と、環境省は基本的に共有していると考えています。 再生可能エネルギーであっても、あくまで環境との共生が図られることが条件であって、大臣が何度も強調されているとおり、促進すべき再エネは促進しますが、環境との共生に問題があるものについては、今おっしゃったゾーニングを一つの有力な手段として、きちんと防ぐものは防いでいくということをやってまいります。 現在も特に、例えば国立公園の区域拡大のようなことも含めて、それから、それだけではできない場合も、環境影響評価法、アセス法を活用して、最近問題が多発していることを防いでまいりたいと考えています。
○串田誠一君 是非よろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○梅村みずほ君 参政党の梅村みずほでございます。本日もよろしくお願いいたします。 まずは、脱炭素関連のお金について伺いたいと思います。 こちらは、昨年の通常国会のときに、私、財政金融委員会で御指摘申し上げたことでもあるんですけど、脱炭素化支援機構の投資に関してなんですね。脱炭素化支援機構は、政府主導で、三年前でしょうか、設立された官民ファンド型の投資機関でございます。脱炭素分野への民間投資を促すために、出資や融資といった形でリスクマネーを供給していると承知をしております。その原資は当然公的資金、最終的には国民負担に基づく資金が活用されているということは皆様御承知のとおりかと思います。 脱炭素化支援機構は、企業やプロジェクトに対して投資を行います。もちろん、投資と言うからには将来的にこの収益を回収するというのが前提の仕組みになっているんですけれども、今のところは、まだ三年なのでというところもありますけれども、赤字になっているということでございます。 今日は皆様に配付資料を配らせていただいているんですけれども、やっぱり国民の皆さんにとっては、どんなところに幾ら投資されているのかというのが気になるところでございます。 御覧くださいませ。資料は投資案件の一覧でございます。一枚目が令和六年度の投資案件一覧、二枚目が令和五年度の投資案件一覧ということで、令和五年度の方をまず見ていただいたら、もう金額非公表のオンパレードだということがお分かりいただけると思います。 これでは適切な投資がなされているのか国民も判断できないよねということで、昨年財金の方で御指摘申し上げたということがあるんですけれども、じゃ、最新どうなっているかというと、一枚目に戻っていただきたいということで、金額は様々で、多いところですと四十九億円の投資なんかもあるんですけれども、それ、だから直ちにどうこうというわけではなくて、金額非公表が減ってはいるけれども、まだ残っていますよというところなんですね。 脱炭素化支援機構には、まだこういった形で投資額が記載されていないところがあるんですけれども、その理由を聞いていらっしゃるのか、環境省にお尋ねいたします。
○政府参考人(中尾豊君) 株式会社脱炭素化支援機構におきましては、官民ファンドの運営に係るガイドラインを踏まえ、支援決定を行った案件の概要についてプレスリリース等により開示をしてきたところでございます。 投資実績の透明性を持った情報開示及び適時適切な報告を行うために、環境省としては支援決定金額の開示について一層の取組を求めているところでございます。 また、JICNにおきましても、現在、原則、支援決定金額を開示するよう働きかけていると聞いておりますが、支援先への支援決定金額が非開示になっている案件もあることは承知してございます。 一部非開示になった理由につきましては、透明性を持った情報開示の重要性を認識しつつも、事業者や共同出資者の競争上の機微情報に当たること等の理由から開示の合意に至らない場合があったと聞いてございます。 環境省としても、引き続きJICNの情報開示につきまして適切に指導監督してまいりたいと考えております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 環境省も働きかけをしていただいているからこそ、こういうふうに開示されている投資先が多くなっているのは承知しているんですけれども、じゃ、何でここだけ非公表なのという理由もそれなりの理由があるんでしょうから、例えばスタートアップでこういった額が入っているとなると、競合のいろんな事業者さんもいらっしゃるでしょうから、なかなか難しいんだということがあれば、それはそれで注釈、米印でもいいので、どういった理由によって非公表なのかというところを記載するというせめてもの取組もできようかと思います。更に国民に対してクリアになるように働きかけを重ねてお願いしたいと思います。 先ほどもちらっと申し上げましたけれども、当然、国民の負担になってくるお金を使っているわけですから、将来的には収益が見込めると、それを信じているわけなんですけれども、今累積赤字の状態にあると。これは確認でもありますけれども、この先、収益、利益が還元されるのか、国民に対する還元という点から、環境省から、環境大臣からお言葉をいただきたいと思います。
○国務大臣(石原宏高君) いわゆる脱炭素支援機構、略称JICNは、先ほども委員からもお話もありましたが、令和四年十月に設立をしたところであります。約三年ということで、やはりこういうファンドのようなものは長期収益性の確保が必要であり、そこに努めているところであります。ですから、今のところ赤字でありますけれども、長期的にしっかりと黒字を出すように努力をしているところであります。 一方で、JICN機構の支援基準には、温室効果ガスの削減に資することのほか、我が国の経済社会の発展や地方創生に貢献する等、経済と環境の好循環の実現に貢献するということも定めているところであります。 環境省としては、JICNによる支援決定に際しては、環境大臣意見において支援基準への適合性を確認しているところであります。要は、収益性を上げて収益を政府に還元していくというのもありますが、環境の好循環とかまた地方創生とか、そういうことにもある意味国民のために貢献をしているという形になります。 その成果がしっかりと国民の皆様にも理解していただけるように、しっかりと環境省としてもフォローアップをしながら支援をしてまいりたいと思います。
○梅村みずほ君 大臣、丁寧にありがとうございます。 もちろん、我が国もマネーのためにやっているわけではないわけですから、それだけじゃなくて、大臣がおっしゃっていたように、地域にどれだけ貢献してくださっているかと、これ非常に重要だというふうに思っています。 そういう意味においても、先日の委員会で、私、電力発電というのは誰を潤わせているんですかという話をさせていただきました。外資が結局おいしいところを持っていっているんじゃないかという疑念がある中で、ちゃんと地域のために使われているのか、我が国のために行われているのかというのがすごく大事なんですね。 例えば、地域貢献で雇用が生まれるということも大事なんですけれども、例えば先日御紹介した鳥取県西部の風力発電事業に関しては、地域の方の中で喜んでいる人もいたんです。それ、どんな人かといったら、もちろん再エネだというので喜んでいる人もいるとは思いますけれども、例えば地権者さんの理解を得て事業を進めないといけないですよね、そうなると、その地上権というのを使わせてもらいたいということで、地上権設定契約によって月々お金が入るようになったんだとか、新しいトラクターを買えたんだという。それが本当に地域への貢献かというと、そうじゃないという見方もあると思うんですよね。 広く中長期的に地域社会に対してメリットがあるのかという観点で進めていただきたいという願いがございますので、大臣からもう一言、投資先の選定に関してなんですけれども、地域住民個々の利益のみならず、そういった地域全体のメリット、中長期に見て考慮していただくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) これはJICNが支援している案件なんですけれども、地方創生への貢献について様々あるんですが、例えば、熊本県の阿蘇郡小国町で実施する、地熱発電事業を実施するんですが、わいた第二地熱発電株式会社をJICNが支援しているところでありますが、本事業においては、売電収益の一部が地区住民が出資する団体に還元されて、温泉観光施設や生活インフラの整備資金など、地方創生に寄与する活動に充てられる予定というふうに承知をしております。 こういう形で地域に還元をされているケースも今後発生していくということでございます。
○梅村みずほ君 石原大臣から地熱の例を挙げていただいて、大変うれしく思います。この環境委員会でも、私、地熱こそが日本らしいエネルギーであると、世界第三位の資源量を誇っていてポテンシャルがありますと。やっぱり、私たちの国にどんなエネルギーが適しているのかということを考えると、さらにフロンティアプロジェクトも経産省の方で進んでおりますけれども、そういったエネルギーに関しては私どもも協力申し上げたいというふうに思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。とにかく、国民に対して不安を与えないような、そしてクリア、透明性があるということ、非常に重要だと重ねて申し上げます。 続きまして、香害、香りの害の方ですね、についての質問をさせていただこうと思いますけれども、皆さんも、香害に苦しむ化学物質過敏症ではないにしても、人の香りによってつらい思いをした経験というのはおありだと思います。 香害というのは、合成洗剤とか柔軟剤、あとは化粧品なんかにも含まれていまして、この合成香料によって引き起こされる体の不調なんですけれども、進行すると微量な物質にも反応してしまうようになりまして、じんま疹とか下痢とか目まいとか呼吸困難、聴覚・視覚過敏といった、いわゆる先ほども申しました化学物質過敏症に発展していくことがあるわけなんですね。 お手元の資料、最終ページに今回付けさせていただいたのが厚労省の資料でございますけれども、厚労省も、こういった被害が増えているということを受けてポスターも作っています。その香り困っている人もいますということで、困っているどころか、人によっては生き地獄だという方もいるんですね。ただ、この病態というのは化学物質との因果関係が明確に解明されていないということもあって、各国政府もなかなか対応に踏み切れていない状況にあるんですよ。 ここで確認なんですけれども、厚労省に、香害による人体への影響についてどのように認識されているか、お尋ねいたします。
○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。 柔軟剤等に含まれる香料によって頭痛、吐き気など種々の症状が生じるという声があることは承知しており、いわゆる香害などの化学物質過敏症について、症状出現に関する契機、あるいは症状出現時の脳活動の状態、併存疾患の治療による化学物質過敏症の症状改善の程度など、病態の解明に向けた研究を行っております。 現時点では病態が未解明であり、客観的診断基準、治療法の確立には至っていないものと認識してございますが、引き続き、関連する研究の推進等を通じて科学的知見の収集に努めてまいりたいと考えております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 厚労省も、何とかしたいんだけど、何とかできない状況にあるんじゃないかなというふうに思っています。先週の風力発電では、超低周波が人に与える影響というのも質問させていただきましたけれども、科学がまだ追い付いていない分野というのは世の中に多数存在します。そして、目の前には苦しんでいる方がいるというところ考えれば、何とかして手を打てないかなと思うわけでございますけれども。 ここで、実は欧州では、マイクロプラスチック排出削減の文脈で規制が進んでいるんですね。環境省もマイクロプラスチックというのは問題だというふうに言っていまして、海洋ごみになりますから、それを削減するという意味においても規制をしてはいかがかなというふうに思っています。柔軟剤なんかでは、香りの成分をマイクロプラスチックに閉じ込めて、長時間付着させて香りを持続させると。それがしんどいというもとになっているということも言われているわけなんですね。で、欧州の方では、一ミクロン以上のマイクロプラスチックを含むほぼ全ての製品に上市禁止、表示要件を設ける、報告要件を設けるというふうに網を掛け始めています。 そういった観点から消費者生活センターにも多数相談や苦情が寄せられていると思いますので、今日は古川政務官に来ていただきまして、ありがとうございます。マイクロカプセルの家庭用品への使用を規制すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(古川直季君) お答えいたします。 いわゆる香害については、病態やメカニズムに未解明な部分が多く、調査研究が続いていると認識しております。一方で、消費生活相談や消費者団体との意見交換等を通じて、柔軟仕上げ剤等の香料によって頭痛や吐き気などの症状を訴えておられる方々がいらっしゃることは承知をしております。 消費者庁では、関係省庁と連名でポスターを作成して啓発を行っております。引き続き、関係省庁で最新の科学的知見等の情報共有も行いながら、周知啓発に取り組んでまいります。
○梅村みずほ君 あと一分となってしまいましたので、この問題、非常に重要だと思っていますから、石原大臣にはまた別の機会にも聞いてまいりたいと思うんですけれども、アレルギーや更年期の症状と誤診されたりだとか、あるいはぜんそく持っている方が症状がひどくなったのかなといってお薬が強いものに変わったりということも起こっていまして、医療現場でも各医師が対応に苦慮されています。子供たちの中にも香害によって学校行けないとか、リネンが多い医療や介護の職場で職を離れざるを得ない人がいたりとか、日々の持続的な苦しみによって自死を選ぶ方もいらっしゃるんですね。そろそろ政治が動かなくちゃいけないなと思っています。 人と人の命と環境を守るのが環境省の原点であり、使命であると大臣もおっしゃっていますので、また質問させていただければと思います。 本日はこれで終わります。ありがとうございました。
○委員長(猪口邦子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(猪口邦子君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石井準一君及び磯崎仁彦君が委員を辞任され、その補欠として西田英範君及び出川桃子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(猪口邦子君) 休憩前に引き続き、令和八年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○奥田ふみよ君 れいわ新選組、奥田ふみよです。 今日は、二十一名の方が傍聴に来ています。その多くが子供です。ところが、残念ながら、この委員会室には傍聴席が十六席しかありません。今日は、委員長を始め皆様のお取り計らいにより議員席にも座らせていただきましたが、立ち見はできないとのことで、これ以上増えたら座れなかった方は委員会室の外で傍聴していくという流れになっていました。 主権者の方々が国会質疑を傍聴したい、これは国会が最も大切にしなければならないことではないのでしょうか。傍聴は主権者の権利です。これからもどんどん傍聴者が増えていくと思います。たった十六席しかない、傍聴できないこの状況、変えていかなければならないと思いませんか。委員長始め大臣、国会議員の皆さん、みんなで変えていきましょう。国会はみんなのものです。 では、質疑に入らせていただきます。 福島第一原発で発生した放射能汚染土について質問します。今日もたくさんの小中高生の主権者が傍聴に来ておりますので、中には北海道から来た新中学生もいらっしゃいます、是非、子供にでも分かるようにお答えください。 福島県内で放射能に汚染された土砂などを二〇四五年三月までに福島県外で最終処分をするという方針が法律で決まっています。あと十九年。 三つまとめてお尋ねします。一、なぜ放射能に汚染された土砂が発生したんですか。二、どれくらい遠くまで土が汚染されたのですか。三、この十五年で削った汚染土の地域はどこですか。全ての県を教えてください。
○政府参考人(小田原雄一君) ちょっと担当も違うのもあるので、分けてお話しさせていただきたいと思います。 まず、二〇一一年に東北地方太平洋沖地震が発生しまして、それに伴いまして東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生しました。それに伴いまして大量の放射性物質が環境中に放出されたことにより、その土壌というのが発生したものでございます。
○政府参考人(古金谷敏之君) 今の先生の御質問、二つ目についてお答え申し上げます。 どの程度の距離に放射性物質が拡散したのかというところでございますけれども、そちらは、平成二十四年七月に東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会、いわゆる政府事故調というところでございますけれども、そちらが取りまとめました報告書におきまして、大量の放射性物質が放出されて東日本の広範な地域に拡散したということで報告書には記載がございます。
○政府参考人(小田原雄一君) 放射性物質汚染特措法に基づきまして、国が除染を行う除染特別地域、また市町村が除染を行います汚染状況重点調査地域というものが指定されました。それに基づきまして除染等が実施されてきているところでございます。加えまして、福島復興再生特措法に基づきまして、帰還困難区域内の特定復興再生拠点や特定帰還居住区域の除染等が実施されてきているところでございます。 これらの除染を実施してきております地域につきまして、県でいいますと全体で八つの県にまたがるということになってございます。
○奥田ふみよ君 どれぐらい汚染されたかというその距離のことなんですけれども、実際どれぐらい汚染されたかということは人間が測れるわけはないんです。といいますのも、二〇一五年に、福島由来のセシウム134、これカナダの沿岸の海水から検出されています。地球は一個ですから、つながっています。この現実鑑みますと、八か所以外も汚染されていると考えるのが妥当です。このもちろん東京もです。 現在、福一を囲むように設置された中間貯蔵施設に汚染土が集められていますが、お手元の資料御覧ください。これですね。汚染土、大量にあるんですよ。この面積、東京ドーム十一個分だそうですけれども、そこに汚染土を詰めた袋が積まれています。袋は全部で何個ですか。
○政府参考人(小田原雄一君) まず、ちょっと申し上げさせていただきますが、この中間貯蔵施設、面積は大体東西が二キロ、南北が八キロぐらいで……(発言する者あり)で、千四百万立米というのは体積でございます。それで、その体積が千四百万立米でございますが、東京ドームに換算しますと十一杯分ぐらいの体積になります。
○奥田ふみよ君 千四百万個の袋が積まれているということですけれども、これ、とてつもない、おびただしい数です。この十五年でそれらを運び入れられたそうですが、大型トラックで約二百三万台分。どれもこれも気の遠くなるような数字です。 改めて確認したいですが、この汚染された千四百万個の袋、政府は二〇四五年、十九年後の三月までに福島県外に運び出さなければいけないと決めていますが、間違いないでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 福島県内で発生した除去土壌等の中間貯蔵開始後三十年以内の県外処分の方針は国としての約束であり、法律にも規定された国の責務であります。しっかりと責任を果たしてまいりたいと思います。
○奥田ふみよ君 福島県外にこの汚染土を出さなければいけないという法律、何という名前の法律ですか。
○政府参考人(小田原雄一君) 日本環境安全事業株式会社法、我々、ふだん呼ぶのは、JESCO法というふうに呼んでおる法律でございます。
○奥田ふみよ君 今の名前なんですけど、ちょっと私、この名称からして全く意味が分からないです。この法律名からは、一生懸命集めた汚染土を全国にこれから大拡散するということが隠されてしまっていませんか。国民は今の法律の名称で理解できるでしょうか。大臣、そして本当にこの十九年以内にほかの地域、受け入れてくれるんでしょうか。
○政府参考人(小田原雄一君) ちょっと先ほど、修正をさせていただきたいんですけど、法律の名前、中間貯蔵・環境安全事業会社法ということでございまして、その県外で処分するということも法律に明記されておるところでございます。
○国務大臣(石原宏高君) いわゆるJESCO法は、JESCOがその仕事を担うことになりまして、その法律によって担うことになったものですから、それと併せてその法律の中で二〇四五年までの県外処分という形になっているということで、法律の名前については是非御理解をいただきたいと思います。 それで、県外処分に向けては、やはり復興再生土の利用によって最終処分量の低減が鍵となります。そのためにも、その必要性、安全性等について広く国民の皆様に御理解をいただく必要があると思います。 そのために、環境省では、現地の視察とか他機関と連携したイベントによる展示等で取組を御理解いただく機会を設けているところであります。また、中間貯蔵施設には延べ約三万人以上の方が視察にも訪れています。そして、昨年から福島県、東京都、宮城県、埼玉県で復興再生利用に関する理解を進めるためのパネルディスカッションを計五回開催するなど、国民の理解の醸成に取り組んでいるところであります。
○奥田ふみよ君 この法律も含めて、名前も含めて、本当にこれ国民に理解してもらう目的なのかと疑ってしまいます。国民をごまかして、国民が気付かないうちに日本全国に放射能をばらまくという理解でいいのではないかって私は思ってしまうんですね、今の説明聞いても。汚染土を全国民に痛み分けをさせるという法律、こう言わなきゃ全国民に意味が伝わらないんじゃないでしょうか。 あと十九年で福島から全て運び出さなければいけないと決まっています。福島の方たちの気持ち、本当によく分かります。自分の愛着のある土地が汚されたままなのは嫌だし、そして汚染土がこんなに増えるなんて、一体これどんな罰ゲームなんでしょう。 私は、地元糸島、福岡県糸島市なんですが、糸島に受け入れるの嫌です。どうしても受入先が見付からなかった場合は、大臣、御自身の御地元で受け入れる御覚悟とかあるんでしょうか。御自身の御家族やお子さんがいても、御自身の愛着のある土地、品川区や大田区に汚染土を受け入れるなどの原子力防災大臣としての責任、それぐらいの御覚悟はお持ちなんでしょうか。まず、この防災大臣御自身が誰よりも痛み分けをする覚悟、そういう覚悟をお示しいただかなければ、やはり国民にも伝わらないし、その受入先も決まらないと思います。 放射能というのは、人の遺伝子を破壊する、生存権を脅かす、尊厳を破壊するんです。そんな放射能を自分の暮らす地域に受けるなど、正常な国民感情として到底できないです。なぜこのような地獄を国民に押し付けるのか。押し付け続けて、自民党は、政府は五十四基も原発造ったんです。 お尋ねします。福一が爆発した後、二〇一一年八月に成立させた新しい法律、放射性物質汚染対処特別措置法で決めた基準、教えてください、端的に。
○政府参考人(小田原雄一君) 確かに一一年に法律は成立しておるわけでございますが、その具体的に何の基準のことかをちょっとお聞きしないとあれなんですが。
○奥田ふみよ君 じゃ、私、ごめんなさいね、質問の仕方が悪くて。 この事故後、福一で原発が爆発した後、事故由来放射性物質とされるものは八千ベクレル、一キログラム当たり八千ベクレル以下がクリアランスレベルだとされたというのが、この放射性物質汚染対処特別措置法だと私は理解しております。この八千ベクレルの件なんですけれども、この福一が爆発する前は、通常運転の原発から出る放射性廃棄物で、これまでだったら放射能の被害が出ないと政府が設定した一定水準は何ベクレルでしたっけ。
○政府参考人(小田原雄一君) 委員が今おっしゃいました、福島のこの除染をしました土をいわゆる再生利用をする基準というものが一キロ当たり八千ベクレル以下という基準を省令の方で作らさせていただいております。 それに際しましては、私どもといたしましては、例えば飛散流出を防止するとかという……(発言する者あり)事故前というか、原子炉等規制法でいいますと、その自由流通をさせるというものを決めておる基準というのは一キログラム当たり百ベクレルというふうに認識してございます。
○奥田ふみよ君 ありがとうございます。 整理します。つまり、爆発した原発由来の汚染土というのは百ベクレルではなく八千ベクレルまで再利用しても大丈夫という一方的な政府の解釈で、全国の高速道路の橋桁のあんこに使おうとか、様々な公共事業に使おうとおっしゃっていますよね。そして、この八千ベクレル以上の汚染土も全国に、様々なその処理をして、基準値を下げたということにして全国にばらまいて処理をするとおっしゃっています。 百ベクレルと八千ベクレルって、これ七千九百ベクレルも差があるんです。事故が起きていない原発の放射能も、事故が起きた後の汚染土の放射能も同じ放射能ですよね。事故後数か月で基準を突然上げる国ってほかにあるんでしょうか。福島の前に起こった過酷事故、ロシアのチェルノブイリ原発事故でも、このように事故前、事故後でダブルスタンダード使っているんでしょうか。 もう時間がなくなってきているので、私調べたんですけれども、チェルノブイリは外に出していないので新基準は作っていないそうなんですね。少なくともチェルノブイリは二枚舌を使っていない。事故由来放射性物質を金属でしっかり固めて動かさないようにしている。固めても金属はいつか劣化するから、何万年、何十万年も固め続けなければいけない。 何でこんなことばっかり問い続けているのか、大臣、分かりますか。ささやかな幸せを子供たちに引き継いで、安心して笑って暮らしたいと願う一母親がここに立っているんです。 先ほど、汚染除去の地域には入っていなかった東京ですけれども、二〇一一年十二月、震災直後に東京の堀之内小学校の校庭に敷いていた芝生の養生シートから、百ベクレルをはるかに超えた一キログラム当たり九万六百ベクレルの放射性セシウムが検出されたんです。この報道を受けて、当時、この小学校の近くの小学校に通っていた私の子供が大好きなグラウンドで安心して遊べなくなると思い、当時の学校にグラウンドの線量を測ってほしいと直談判しに行ったんですけど、駄目でした。独断できない、校長会で足並みをそろえる必要があって、行政の判断に委ねるしかないと、保護者の願い聞き入れてくれなかったんです。 本当に、前回も言いましたけれども、人間が造ってはいけないものが原発です。この委員会で議論しなきゃいけないのは、造ってしまった原発、爆発してしまった原発をどうするか、どう廃炉にするか、汚染された土、溶け落ちた制御棒を少しでも少ないリスクで管理し続けていくのか、これを議論しなきゃいけないのではないでしょうか。命懸けで子供たちの未来を守るために……
○委員長(猪口邦子君) 申合せの時間が……。
○奥田ふみよ君 みんなで策を尽くしていきましょう。小型原子炉や再稼働を造るなんていう議論、自民党がやっているのは、もう人災としか私は言わざるを得ないです。申し訳ありませんが、子供を守るためには今すぐ廃炉、何度でも言います。是非、みんなで子供を守っていきましょう。 質問を終わりにいたします。
○高良沙哉君 沖縄の風、高良沙哉です。 予算の委嘱審議に際しまして、質問させていただきます。本日もよろしくお願いいたします。 海岸漂着ごみに対する対応について質問をいたします。 海岸漂着ごみは、漂着地の努力だけでは解決が困難な問題であり、海岸漂着物処理推進法に基づく海岸漂着物地域対策推進事業支援を得ながら、各都道府県での対応がなされております。海岸漂着ごみはプラスチックごみが多く、例えば沖縄のような日差しが強い地域では、風化、劣化によってマイクロプラスチックが海や浜へ堆積するなどの自然破壊が懸念されます。また、景観を大きく損ねることも問題です。海岸漂着ごみに関しては、漂着したごみの回収、処理だけではなく、環境中への排出を減らすことも重要だと考えます。 そこで、質問をいたします。一つ目の質問です。 海岸漂着ごみについて、海岸漂着物地域対策推進事業は、国によって七から九割補助がなされていると聞きますが、自治体での事業実施の具体的な実態、そしてこの事業によって得られている効果について環境省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 環境省では、自治体が行う海洋ごみの回収、処理や発生抑制対策に対して、海岸漂着物等地域対策推進事業により財政支援を行っております。 本事業の補助率は通常十分の七でございますけれども、沖縄を含む離島地域や過疎地域等におきましては十分の八から十分の九にかさ上げし、支援を行っております。さらに、地方負担分の八割が特別交付税により措置され、実質的な地方の負担軽減に配慮した制度としております。また、本事業により各地域で実施された様々な取組事例について自治体に共有するとともに、その回収の実績や組成等の実態につきましては、毎年度、自治体を通じて把握し、公表しているところでございます。 本事業では、全国で毎年度三から五万トン程度の海洋ごみを回収しており、令和六年度におきましては約三万九千トンを回収いたしました。 引き続き、本事業による自治体の取組内容等の実態の把握に努めていくとともに、地域の実情に応じ効果的な海洋ごみ対策が進められるよう、自治体への支援を行ってまいりたいと考えております。
○高良沙哉君 ありがとうございます。 補助率が高く利用も多い事業と聞いております。実態に関するデータの蓄積が今後の漂着ごみの対策に生きると思いますので、実態の把握と、そして分析、これからもよろしくお願いしたいと思います。 二つ目の質問をいたします。 海岸漂着ごみは、環境負荷の観点から国際的にも重要な課題です。例えば、沖縄には黒潮に乗って中国、台湾からの漂着ごみが多いですが、日本本土でも地域によってロシア、中国、台湾、韓国など様々な国、地域から海流に乗って流れ着いています。沖縄の座間味島で海岸漂着ごみの回収のボランティアをしている方の話によれば、日本から漂流したごみはアメリカの西海岸に流れ着いている場合もあるとのことです。 日本から漂流する、流出する漂流ごみの実態は把握されているのでしょうか。また、ごみは海を渡るので、日本の海岸にごみが漂着する地域、国、日本のごみが漂着していく国や地域などと多角的な対話、協力した対策によって漂流ごみ自体の減量に取り組む交流も可能ではないかと考えますが、こういった国際的な取組があれば、何かありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大森恵子君) お答えいたします。 環境省では、平成二十六年度から我が国の漂着、漂流、海底ごみの状況を調査し、海洋ごみの実態把握を行っているところでございます。これらの調査結果も活用しつつ、海洋ごみのうち日本国内から海洋へ流出するプラスチックごみの量を推計し、令和六年度から公表しております。 また、国内の海岸に漂着するごみの言語表記や種類についても都道府県と連携しながら調査をしておりまして、特に日本海沿岸や九州、沖縄では他国の言語表記が多いことなどを把握しているところでございます。 また、委員御指摘のとおり、海洋ごみは国境を越えて流出するため、国際的に連携しながら取組を進めることが必要と認識しております。 環境省では、世界的な海洋プラスチックごみのデータ共有の取組を主導するとともに、中国や韓国との対話、東南アジアにおける海洋ごみ対策に関する人材育成や共同調査の実施等の国際協力を進めているところでございます。
○高良沙哉君 ありがとうございます。 とても良い取組だと思います。海を渡るごみを介した平和外交のようなことが環境問題を介してできるんではないかと。対話が生まれ、そして共に取り組んでごみを減らしていくという取組を続けていただきたいと思います。 三つ目の質問をいたします。 海岸ごみにはプラスチックごみが多いと先ほど申し上げましたが、プラスチックごみによる汚染を国際的にも抑制する枠組みをつくっていくためにも、プラスチック汚染条約が早期に合意に達する重要性が増しているのではないかと思います。 合意に向けて、日本はプラスチックの製造、設計から廃棄、リサイクルまでライフサイクル全体で取り組むとしていますが、具体的にはどのようなアプローチ、取組を行っているのか、条約の合意実現に向けた意気込みを石原環境大臣お聞かせください。
○国務大臣(石原宏高君) これは我が国の取組でありますけれども、プラスチック資源循環促進法の下、環境に配慮した製品設計からワンウエープラスチックの削減、また排出抑制や分別、リサイクルまで、ライフサイクル全般でプラスチック資源循環の取組を促進しているところであります。ちょっと前まではプラスチックごみ、燃えるごみに入れて燃していましたけれども、各自治体でプラスチックについて特別に回収もされているところであります。 また、条約交渉では、議員御指摘の海洋ごみの回収も含めたライフサイクル全般の取組についても議論されているところであります。プラスチックの生産等、主要な論点において各国の意見の隔たりが大きい中、日本はこれまで各国の橋渡しを担ってきたところであります。 我が国としては、プラスチックの大量消費国、排出国を含むできる限り多くの国が参加する実効的かつ進歩的な条約の実現が重要という考えの下、条約の早期妥結に向けて、引き続き積極的に議論を推進してまいりたいというふうに考えております。
○高良沙哉君 橋渡しとしての日本の役割、そして実現できることをとても重要だと思っておりますので、これからも引き続き頑張っていただきたいと思います。 続きまして、米軍基地内のPFAS汚染状況の立入調査について質問をいたします。 今年一月十八日付けの琉球新報で、米軍嘉手納飛行場と普天間飛行場のPFAS汚染をめぐって、米軍が過去に実施していた消火訓練が大工廻川を汚染し、この川の水が井戸に流れ込んで地下水も汚染した可能性があることを二〇二三年に米軍自体が認めていながら、沖縄県が要求している立入り申請を拒否した旨を米軍が日本側に伝えていたということが報じられました。 防衛省は、昨年の十二月十九日に立入り申請に対するアメリカ側の回答を公表しましたが、その際には、防衛省は米軍が汚染を認めたということに触れていません。 そこで、質問をいたします。一つ目の質問を防衛省にお聞きいたします。 米軍による汚染あるいは汚染を認めたということは事実なのでしょうか。また、日本政府はなぜ米軍が汚染した可能性を自ら認めた事実を明らかにしなかったのでしょうか。合理的な理由をお示しください。お願いいたします。
○政府参考人(末富理栄君) お答え申し上げます。 沖縄県による在日米軍施設・区域への立入り申請に対する米側からの回答は、昨年十二月に沖縄県へ御説明したとおりでございます。 その上で、当該立入り申請につきましては、これまで様々な機会を捉えて米側とやり取りをしてまいりましたが、その内容は、米側との関係もあり、お答えを差し控えざるを得ないことを御理解ください。 いずれにいたしましても、沖縄県は改めて立入り申請を提出する意向を有していると承知しております。提出された際には、更なる検討が円滑に行われるよう、関係省庁と連携し、可能な限り協力してまいります。
○高良沙哉君 相手があることなので公表できないというのは何度も何度も聞いていますけれども、今回この問題を、この事例を取り上げましたのは、立入り問題を一歩前に進めるような、そういう報道であったからです。このような報道が出たことは、PFAS汚染の負担を負っている自治体、市民にとっては立入調査の可能性が生まれるかもしれないという重大な事項です。是非事実を確認してほしい、事実を確認してください。 というのは、一九七三年の日米合同委員会合意では、米軍施設・区域に源を発する水、化学物質等による汚染が発生して、地域社会の福祉に影響を与えると信ずる合理的な理由がある場合には、汚染場所の視察や調査の可能性が発生すると合意されております。なので、その合理的な理由に当たる可能性がある。 また、日米地位協定の環境補足協定では、汚染が現に発生した場合には立入調査になります。今回は過去の汚染ですので、現にとは言えない時間の経過があるんだろうと思いますが、米軍に是非経緯を確認していただきたい。それぐらい重大なことです。是非事実を確認して、公表をしてもらいたいと思います。そのことが沖縄県の今後の立入り申請にも必ず役立っていくと思います。 日本政府としては、日本の領土が米軍の訓練によってPFAS汚染された可能性があることは重大な事柄ですから、立入調査の当事者として、沖縄の立入調査が実現するように積極的に協力する役割を果たしていただきたいと思います。 私は、当事者と申し上げました。米軍基地内に立入調査をするときには、沖縄県やその自治体だけではなくて、環境省や外務省、防衛省も当事者として共に立ち会って立入調査をしていると聞いています。ですから、当事者としての役割を是非果たしていただきたいと思います。 二つ目の質問を関連して行います。 米軍が自ら汚染源であると日本政府に対して認めたような場合に、沖縄県の申請を待たずに日本政府自らが直ちに調査をすることが汚染の拡大を止めることにつながると考えます。 立入調査、汚染の除去のために、どのように沖縄県に対して協力をしますか。何度も同じような質問をしていますけれども、環境大臣の見解をお聞かせください。PFAS汚染の不安を抱える地域の人々に寄り添った見解をいただけると心強いです。お願いいたします。
○国務大臣(石原宏高君) 横田で消火剤を使ったためている水があって、それが基地外に流れ出て、そして環境省と防衛省で立入りをしたケースがあるんですけれども、今回の件に関しては、沖縄県が改めて調査のための立入り申請を行う意向が示されているというふうに、先ほどの、済みません、承知をしていますが、環境省としては、沖縄県が再申請を行う場合には、関係省庁と連携して必要な検討が円滑に行われる、可能な限り協力してまいりたいと思います。 何よりも、PFOS等については、地域の皆様の不安を抱えていることを強く受け止めて、国民の安全、安心の確保に向けた取組を環境省として着実に進めてまいります。
○高良沙哉君 ありがとうございます。 PFAS汚染に関しては、沖縄に関して言えば、もう十年、この問題で早く立入調査をということが求められています。今、PFASの汚染に関しては、この四月一日から水道基準化されたこともありますので、全国的にもとても注目されている問題です。是非、今おっしゃっていただいた、汚染の不安を抱えるその地域の人たちの不安を強くまた受け止めてくださっているということですので、より一歩前に出た環境省としての対応を今後また求めてまいりたいと思います。引き続き、PFASの問題扱ってまいります。 ありがとうございました。
○尾辻朋実君 チームみらい・無所属の会、尾辻朋実でございます。 本日は、令和八年度予算の委嘱審査でございますので、水俣病対策事業関連の計上についてお尋ねをいたします。 何度でも繰り返しますが、今年の五月一日で水俣病公式確認から七十年を迎えます。二〇〇九年に成立した水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する法律、これも繰り返し引用をいたしておりますけれども、いわゆる特措法、この二〇〇九年に成立した特措法の三十七条一項に健康調査を積極的かつ速やかに行うとされ、これを受けた同三項は健康調査に係る調査手法の開発を図るとされています。 しかしながら、そもそもこの七十年間、水俣病について一度も被害の広がりを解明するための調査は行われておりません。昨年十一月から国はようやく予備調査、フィージビリティー調査を開始なさったものと承知をいたしております。七十年であります。本当に重い腰を上げていただいた。 そもそも、七十年、そして特措法が成立してからも十六年、十七年、何をなさってこられたのか。しかもまた、この手法が当事者、関係者の皆さんの多くから懸念を示されています。この手法の詳細につきましてはまた日を改めてお伺いをいたしますけれども、とにかく今日は、まず重い腰を上げていただいておりますこの健康調査について現在の事実関係をお尋ねしたいと思います。お聞きをいたします。ちょっとだけ待っていただいていいですか。済みません。 健康調査に必要な予算、これ、まず全体で幾らかということと、健康調査でフィージビリティー調査の手法をそのまま継承なさるとすれば、調査に応じる方については交通費、謝金の支給がある、これに検査費用を加味した一人当たりの必要費、そしてそれを令和八年度で何人にお願いし、また令和八年度で何人、調査実施できると試算され、それ以外に基盤経費、幾らで見積もられるか。これ、一人当たりの経費掛ける人数と基盤経費を足すと全体で幾らの予算を見積もったかということが分かると思いますので、詳細まで含めてお答えをお願いします。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 まず、令和八年度の健康調査に対しまして、総額およそ一億八千万円を計上しております。具体的には、参加者の旅費、宿泊費、食費、脳磁計、MRIの検査費用等は一人当たりおおむね八万円程度でございまして、あくまでも予算上の、予算上の要求の積算人数でございますが、実際の人数は今後決定されるものでございますが、四百人分を計上しております。そのほか、脳磁計、MRI検査の結果等の解析に係るシステムの構築、診察の実施者やMRI検査の読影者への謝金、参加者等からの問合せに対応するコールセンターの設置に係る費用等を計上しております。
○尾辻朋実君 ありがとうございます。 次に、実施場所、すなわち調査実施、調査を実施する医療機関について、幾つ、それからまた、もし差し障りなければ具体名を教えていただければと思います。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 昨年度のフィージビリティー調査では、問診と神経学的診察を熊本大学病院、そして脳磁計、MRI検査を国保水俣市立総合医療センターで実施しております。 フィージビリティー調査において、対象者の抽出、調査への協力依頼、問診、診察、検査の実施等の調査の流れや、地域住民の参加状況、参加者の負担、診察、検査の受入れ体制、能力等を確認し、おおむね予定どおり行うことができたと考えております。 この結果を踏まえまして、今年度の健康調査も熊本大学病院及び国保水俣市立総合医療センターで実施することを想定しておりますが、引き続き、様々な関係者から御意見を伺いながら、健康調査に必要な検討、準備を進めてまいりたいと考えております。
○尾辻朋実君 ありがとうございます。 健康調査についての検討会の資料によれば、対象地域について、水俣病認定患者の発生地域、それからその周辺地域、そして比較対照とするために、水俣病、すなわち有機水銀の暴露と無縁と考えられる地域、三か所でそれぞれに対象者を決めて調査することが提案されていると理解しております。 今現時点で、具体的にどの地域、それから幾つの地域で調査実施する予定か、教えてください。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 令和七年三月の御指摘いただきました有識者によります検討会での取りまとめにおきましては、御指摘のとおり、メチル水銀暴露の高かった地域、その周辺地域、通常起こり得る程度を超えるメチル水銀暴露がなかった地域とするといった内容が示されております。 また、令和七年度のフィージビリティー調査は、不知火海沿岸の地域におきまして、調査会場までの交通の利便性が低い地域を対象としまして調査の流れ等の実施可能性を確認しましたが、おおむね先ほど申し上げたとおり予定どおり行うことができたと考えております。 御指摘の地域数につきましては、こうした検討会の検討結果やフィージビリティー調査の結果を踏まえつつ、関係自治体等の関係者の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。
○尾辻朋実君 それはまだ現時点では決まっていないという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(伯野春彦君) はい、現時点で何地域という具体的な数字はまだ決まっておりません。
○尾辻朋実君 ありがとうございます。 それに関連して、先ほど、令和八年度では四百名で、予算上のことという限定付きではございますけれども、四百名の方にお願いができればというお話を、お答えをいただいたと思いますが、これ、地域数は決まっていないということでしたけれども、一つの地域で何名の方を対象に調査をする予定か、それを教えてください。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 こちらも令和七年三月の有識者による検討会での取りまとめにおいて、対象者数については、診察や検査のキャパシティーを踏まえつつ、地域間比較をするために統計学的に必要な検出力を確保できる人数とされたところでございます。 今後の調査で一地域当たり何人実施するかにつきましては、この検討会の取りまとめや専門家とともに確認、分析、評価を進めることとしておりますフィージビリティー調査の結果も踏まえつつ、今後検討してまいりたいと考えております。
○尾辻朋実君 もう一つお尋ねをします。この調査、終了まで全体で何年の御予定であられますか。
○政府参考人(伯野春彦君) 具体的に今後どれぐらいの期間やる予定かということでございます。 今後の健康調査に必要な年数というのは、先ほどまだ決まっていないというふうに申し上げました。必要な人数、全体としてどれぐらい必要な人数があるかということによって、等によって決まってくるものというふうに認識しております。 今年度から実施する健康調査の在り方につきましては、昨年度実施しましたフィージビリティー調査の結果について、少し繰り返しになりますが、専門家による確認、分析、評価もいただいた上で検討する必要があり、必要な人数等について現時点では未定の状況でございますので、こうした状況の中、今後の健康調査に必要な年数についても現時点で未定でございますので、はっきりとお答えを申し上げることはできないんですが、いずれにせよ、関係者の方々が高齢している中、可能な限り急ぎ対応してまいりたいというふうに考えております。
○尾辻朋実君 今お聞きをいただきましたとおりでございます。何を聞いても、まだ決まっていない。実は、そんなことをいまだに、冒頭申し上げましたが、もう七十年たって、特措法からも十六年、十七年たって、積極的、速やかにと法の条文で定めたのが、いまだに何も決まっていないのが現実だ、そのことを今日は皆さんに、委員皆様に知っていただきたくて質問させていただきました。 これ、検討会では、検討会の資料ですので、もう全くあずかり知らないと言われてしまえばそれまでなんですが、検討会の資料では三年以内にという文言も出てきているんです。それから、九地域で一地域二百人というような話も出てきています。九地域で一地域二百人としますと、千八百人でございます。今、年間、今年度で四百人と計算をされました。単純に小学生が計算しても四年、五年掛かる話です。三年でとてもできない、そのことは指摘をしておきたいと私は思います。 同じ特措法で三年をめどに申請を、受付を行うとされた申請の受付は、二年三か月で打ち切られました。同じ特措法で積極的に速やかに行うとされた健康調査は、いまだにこの状況です。私は、これは本当に急いでいただかなければならないと思いますので、質問をいたしたところであります。 最後にお尋ねをいたします。この健康調査の目的は何ですか。
○政府参考人(伯野春彦君) お答えいたします。 健康調査の目的につきましては、水俣病被害者特措法の趣旨を踏まえ、昨年三月の有識者による検討会におきまして、地域に居住している方々の水俣病に関する健康不安の解消に資するよう、地域におけるメチル水銀の影響を含む健康状態を評価するとされたところでございます。 環境省では、昨年度、健康調査の実施に向けたフィージビリティー調査を実施したところでございますが、この調査結果については、先ほども申し上げましたが、専門家とともに確認、分析、評価を進めることとしております。この調査結果も踏まえまして、引き続き、様々な関係者から御意見を伺いながら、健康調査に必要な検討、準備を速やかに進めてまいりたいと考えております。
○尾辻朋実君 環境省がこだわっておられる脳磁計とMRIの調査で健康調査を行うとすると、年間四百人もなかなか厳しい目標値だと私は思います。であればこそ、当事者、関係者の皆さん方はこの調査手法に反対をしておられます。 今し方、この健康調査の目的は健康不安の解消であると御答弁を頂戴いたしましたけれども、当事者、関係者の皆様方は自分が水俣病なのかそうじゃないのかを知りたい、それが一番の健康不安の解消につながることだと思いますが、環境省は、この調査で水俣病の疑いが出ても御本人には通知をしないと、これも一貫して答えておられますことを申し述べて、また後日、残りの質問をさせていただきます。 ありがとうございました。
○望月良男君 無所属の望月です。 予算委嘱審査における質疑ということで、私自身、三度目、質疑の機会をいただきました。ありがとうございます。先輩方の時間配分の妙を感じさせていただいております。一時きっかりに終われるか、ちょっと心配なところもありますが、しっかりやりたいと思います。 そして、大臣始め環境省の幅広い分野の政策に対する御対応、敬意を申し上げたいというふうに思います。 私は、和歌山県有田市というところで四期十六年、市長を務めておりました。幅広い政策に対して一つずつ丁寧にというのは非常にエネルギーの要ることですし、そんな中、私自身は、マハトマ・ガンジーの目的を見付けよ、手段は付いてくるという、そういった言葉を胸に政治に向き合っていた、そんな十六年間でしたけれども、国政に送っていただいた今もそういったスタンスは変えずに、本日もしっかり目的意識を持って質疑させていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 で、しつこいようですが、今回もSAFということで、目的は、今年度の、二〇二六年、年度というより二〇二六年中に大手元売がプラントを建設するということが大きくエネルギー構造が転換していく始まりになるんではないかと。ですから、これまでも申し上げてきました。二〇二六年が正念場である、そして、単なる一つのSAFという政策にとどまらず、エネルギー構造転換実現への一番バッターであると、経済安全保障の観点からも国産SAFは重要な政策ですということで、前回の質疑でも申し上げました。 石原大臣からは、SAF導入促進に向け、環境省としても最大限取り組んでまいりますと、何よりも、環境大臣として、関係者の声をしっかりと聞いて、必要な政策を検討してまいりたい、おっしゃっていただきました。 目の前にある最大の課題は、これまでも申し上げていますとおり、現在のジェット燃料の価格とSAFというものを国産で作ったときの今予想される値段の差、値差であります。この難題を乗り越えるというそんな見込みを持って、二〇二六年中に大手元売がプラント建設に踏み出す決定を得るということが現時点での最も重要なことであります。大手元売のポジティブな意思決定を促すような施策について順にお聞きしたい、そんな趣旨でございます。 まず、値差対策における原料調達につきまして、先日の石原大臣からの御答弁では、環境省も参画している官民協議会の下に設置されたタスクフォースにおいて取りまとめられた基本的な方針を踏まえ、環境省では、廃棄物由来のSAF原料を安価かつ安定的に供給するための施策を講じることとしているというふうに御答弁いただきました。私も大きく賛同するものでございます。 この施策の内容をお聞きしたいんですが、私が重視しておりますのは、先ほど来申し上げたとおり、それらの施策が二〇二六年中の、何度も申し上げますが、大手元売がプラント建設に踏み出す、そんな決定を得ることができる、すなわちポジティブな決定を促すことにつながっているような内容になっているのか、そういった視点でもってこの問いをしてございますので、そういった点も踏まえてお答えをいただければなというふうに思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 持続可能な航空燃料、SAFの導入促進に当たりましては、廃棄物由来のSAFの原料を安価かつ安定的に供給することが非常に重要であると認識しております。 このため、地域における未利用資源の循環をより推進するなどの観点から、令和七年度補正予算、そして令和八年度予算案におきまして、地域における廃食用油等の回収を図るモデル事業や設備導入補助、そして、グリーストラップから回収された廃油等の未利用の資源性廃棄物の燃料化に向けた技術実証事業等、SAF原料の確保に向けた調査、実証事業や設備導入への支援を盛り込んでいるところでございます。 また、令和七年度より、市町村による廃食用油の分別収集に要する経費につきまして、新たに特別交付税措置が講じられているところでございます。 引き続き、関係省庁と連携、協力させていただきまして、本日いただきました御趣旨も踏まえまして、SAF導入促進に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。
○望月良男君 十四時まででしたね。済みません、さっき、何て言いましたっけ。十三時って言いました。十四時まででした。済みません。ありがとうございます。 どれも、今後、未来に向けて、そういった原料調達に向けての施策というものが予算化されて取り組んでいただけるものだと、いただいているものというふうに私も理解をしておりますが、先ほど後段に申し上げたとおり、二〇二六年のこの元売の意思決定、そこに本当に影響するような、もっと言うと、大手元売が、環境省がもうここまでやっていただけるんだから、これノーと言えないなというような、そういったことを起こしていけないかなというのが私のそもそもの趣旨でありまして、今おっしゃっていただいたことは、もうちょっと先の未来を見据えてじっくりじっくりやっていこうという、そういった政策で、もちろん賛同するものでありますけれども、目の前のここを乗り越えないとそういった未来に向かってつながっていかないという、そういう私は危機意識を皆さんに共有していただきたいなという、そんな思いです。 今、市町村との連携ということに触れていただきましたが、その原料調達の中の家庭系廃食用油の回収の取組、ここの拡大について一つお聞きしたいと思います。 申し上げました私の出身地であります和歌山では、SAF事業を見越しての取組がなされております。専用のポリ容器を製作しまして、地域のスーパーと協力をいたします。家庭からの廃食用油をそうやって回収しています。配っていただいたこんなちっちゃなかわいい、廃食用油を入れて、お買物行ったときにスーパーでそれを収めて、空のものをまた引き揚げてくると、そういう循環をするという、そんな取組ですけれども。 女性客のインタビュー記事がありましたので一つ紹介したいと思いますが、エビフライを揚げるとすぐに汚れてしまうので、捨てなければならず、これまでは、ぼろきれを詰めた牛乳パックに油を入れて燃えるごみの日に捨てていたので、面倒で重たかったのですが、これからは買物のついでに楽に捨てられて有り難いです、同時に良いことをしている気分にもなれますというふうな記事がございました。大規模とは言えないんですが、そのような取組が行われております。 環境省の方も予算措置で支援を行っていると承知をしておりますが、回収プロジェクトの様々な実施状況について、教えていただけることがあればお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 自治体が関わる回収プロジェクトといたしましては、ただいま御紹介のありました和歌山県による家庭用廃食用油回収の実証事業や、令和七年度、環境省が支援いたしました北関東五県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、埼玉県でございますが、この北関東五県におけるモデル事業のように、民間企業が廃食用油を拠点回収する取組に対し、自治体が支援や広報等の協力を行っている事例があると承知をしております。 現在、家庭用廃食用油を回収している自治体数は年々増加をしております。ただし、その割合はまだ全国で三割程度にとどまっておりますので、環境省といたしましては、脱炭素につながる国民運動であるデコ活との連携も含め、自治体向けに家庭用廃食用油の回収事例や分別回収への特別交付税措置に係る周知を行い、こうした取組を広げていきたいと考えております。
○望月良男君 ありがとうございます。 先ほども申し上げたとおり、規模は大きくないんですね。その原料調達という意味では調達される数字は大きくないと思いますが、こういった取組が全国の自治体どんどん普及しまして大きな国民運動としてうねりが起こるような、そういったことを私たちは想定して、日本国民のそういった感情とか気持ちを盛り上げていくと。そうすると、もう戻れないな、やっぱりやらざるを得ないな、そういったふうに、そんな論理で進んでいかないかなというふうにも思っておりますので、環境省さんには是非旗振り役、今後ともお願いしたいなというふうに思います。 家庭用に引き続いて、次は事業系の廃食用油についてです。 国内産SAFの原料となることを、これも大きく期待をしておりますが、現在約十万トン以上が輸出されているというふうに聞いておりますが、非常に何かもったいないなという思いと、逆にそこを何とかできたらという可能性を感じるわけでありますけれども、これまでの環境省さんとの打合せなどでも、非常に、その市場のやり取りに介入するという、非常に難しさ、厳しさ、そういったことを承知をしているわけでありますが、可能性という観点、視点からもそういったことを、輸出されているものを国内の循環に回すという、それを実現させるためにはどんな壁を乗り越えないといけないのか、原料としてそういうふうなことを成り立たせるためには何がクリアされないといけないのか、何が必要なのか、そういった視点で御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘もありましたように、事業系廃食用油は、国内外の需給動向に基づき、一部が有価の燃料素材として海外に輸出されておりますけれども、今後、国産のSAF製造プラントの立ち上がりに応じて国内循環を促進していくことが重要であると認識しております。 環境省におきましては、令和七年度に、廃食用油に限らず、様々な循環資源に関しまして資源循環ネットワークとその拠点に関わる調査事業を行っておりますが、そうした中でも明らかになったことといたしましては、循環、資源循環を国内で進めていくに当たりましては、回収規模の拡大や物流最適化等の効率性向上に向けた対策など、費用対効果の高いサプライチェーンを国内で構築していくことが重要であると、こういう御指摘というか、こういう結果も出てまいっておりますので、環境省といたしましては、関係省庁と連携、協働して、こうした費用対効果の高いサプライチェーンの構築を進めていくことが国内における資源循環を促進していく上で重要であると考えております。
○望月良男君 おっしゃるとおりです。そうなってほしいなと思うわけですけれども、何度も申し上げますが、二〇二六年のこの機会がですね、これを、投資の機会を逃してしまいますと、その未来への投資というのが随分と何周も遅れてしまうという現状がありますので、国土交通省や経済産業省、エネ庁や航空局が一生懸命その値段の差のところで、今年の勝負の年というところに政策を焦点を当てて、高市総理もそうですね、政府を挙げてやっているというところに対するピンポイントな、ダイレクトな政策を是非お願いしたいなというのが前回からも、今回も趣旨でありまして、時間が来ましたので最後に大臣に力強い答弁いただけたらいいなというふうに思うんですけれども、申し上げていたとおり、値差のところ、二〇二六年のポジティブな廃止決定を後押しするような、そんな支援づくりを環境省として大臣から力強く御指示いただけないかなというふうに思いますので、最後、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(石原宏高君) 少し政府委員の答弁の繰り返しになってしまうところがあるんですが、現在、国内で五件の大型SAFプロジェクトの検討が進んでいることは承知をしております。 国産SAFを推進していくに当たっては、国際競争力のある価格で安定的に供給できる体制がいかに国内で構築できるかが課題であります。 環境省としては、これまでも、先ほども政府委員の方から説明させていただきますけれども、廃棄物由来のSAF原料の拡大に取り組む民間企業をモデル事業や設備導入補助により支援をしてきたところでありますが、安定供給体制の構築に向けて更に取り組んでまいりたいと思います。 また、こうした取組を継続するとともに、家庭用廃食用油の分別回収を行う自治体増加のための取組も、政府委員からも説明ありましたが、引き続きしっかりとサポートして、国内SAFの普及に貢献してまいりたいというふうに考えております。
○望月良男君 ありがとうございました。
○委員長(猪口邦子君) 以上をもちまして、令和八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(猪口邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時一分散会
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737e5e0f…69814f(未計算)
チェックポイント
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- baa83b2f…42dd06
仕組み
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