令和八年七月十六日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 六月二十六日 辞任 補欠選任 西田 英範君 小野田紀美君 松川 るい君 堀井 巌君 七月九日 辞任 補欠選任 岩本 剛人君 進藤金日子君 山添 拓君 大門実紀史君 七月十日 辞任 補欠選任 進藤金日子君 岩本 剛人君 大門実紀史君 山添 拓君 七月十三日 辞任 補欠選任 生稲 晃子君 高橋 克法君 岩本 剛人君 岡田 直樹君 臼井 正一君 山崎 正昭君 小林 一大君 青木 一彦君 広田 一君 徳永 エリ君 七月十四日 辞任 補欠選任 青木 一彦君 小林 一大君 岡田 直樹君 岩本 剛人君 高橋 克法君 生稲 晃子君 山崎 正昭君 臼井 正一君 徳永 エリ君 広田 一君 七月十五日 辞任 補欠選任 田島麻衣子君 牧山ひろえ君 七月十六日 辞任 補欠選任 牧山ひろえ君 田島麻衣子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 里見 隆治君 理 事 岩本 剛人君 山田 太郎君 青木 愛君 平木 大作君 石 平君 委 員 生稲 晃子君 臼井 正一君 小林 一大君 中曽根弘文君 堀井 巌君 若林 洋平君 田島麻衣子君 広田 一君 牧山ひろえ君 榛葉賀津也君 山田 吉彦君 松沢 成文君 山中 泉君 山添 拓君 福島みずほ君 国務大臣 外務大臣 茂木 敏充君 防衛大臣 小泉進次郎君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 警察庁長官官房 審議官 鈴木 敏夫君 出入国在留管理 庁審議官 福原 申子君 外務省大臣官房 審議官 野村 恒成君 外務省大臣官房 審議官 石川 誠己君 外務省大臣官房 審議官 大場 雄一君 外務省大臣官房 政策立案参事官 坂田奈津子君 外務省大臣官房 参事官 門脇 仁一君 外務省大臣官房 参事官 上田 肇君 外務省中東アフ リカ局長 岩本 桂一君 資源エネルギー 庁資源・燃料部 長 和久田 肇君 気象庁大気海洋 部長 石田 純一君 防衛省防衛政策 局長 萬浪 学君 防衛省整備計画 局長 伊藤 晋哉君 防衛装備庁防衛 技監 堀江 和宏君 防衛装備庁装備 政策部長 小杉 裕一君 防衛装備庁プロ ジェクト管理部 長 家護谷昌徳君 参考人 独立行政法人国 際協力機構理事 三井 祐子君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○外交、防衛等に関する調査 (駐留軍等労働者に関する件) (中東情勢に関する件) (サイバーセキュリティに関する件) (日中関係に関する件) (防衛力の整備に関する件) (国際刑事裁判所に関する件) (非核三原則に関する件) ─────────────
外交防衛委員会
発言 153
○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、西田英範君、松川るい君及び田島麻衣子君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君、堀井巌君及び牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岩本剛人君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官鈴木敏夫君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事三井祐子君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牧山ひろえ君 牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。 昨年の防衛白書によりますと、全国で約二万六千人の駐留軍労働者が在日米軍基地の運用を現場で支え、日米同盟の土台を支えております。今日は、その現場で働く皆様の給与支給日が時折遅れてしまう、これ半世紀続く問題なんですね。是非、小泉防衛大臣と改善策を議論したいと思っております。 問題の構図は、毎月末米軍が残業代を計算したデータを防衛省所管の行政執行法人エルモが計算し、働く人へ支払うという三者の体制なんですね。働く人の契約は十日払いとなっているんですが、例えば十日が土日の場合は、民間企業であれば当然九日や八日に給与が支払われるんですが、残念ですが、駐留軍労働者によっては十一日や十二日に給与が支払われるんですね。もちろん、エルモは米軍からのデータを急いで処理するんですけれども、曜日や連休によっては処理が追い付かず、結果として十日払いに間に合わない事態となっているのが現状でございます。 例えば、住宅ローン、家賃、電気代、学費などの支払にはそれぞれ期限があります。生活する上で誰もが直面するこうした支払に間に合わせるためには、給与が予定どおりの支払日に安定して支給されることが大変重要となってまいります。給与の支払が遅れた場合に、支払に充てる資金が不足したり、やむを得ず借入れをしたり、NISAなどの資金を取り崩したりしなければならない可能性だってあるわけですね。その結果、借入金利の負担や資産運用によって得られたはずの利益を失うなど、経済的な不利益が生じる場合が当然ながら出てくるわけです。支払日が約束されていない不安定な状況だと、ただでさえ人手不足と言われている基地の人材不足はやはり悪化する懸念もございます。そしてまた、就職、転職を考える上で、基地で働くことをためらう人もこれから出てくると思うんです。 この基地従業員の給与支払日問題は、三月の質問主意書や昨日の衆議院厚生労働委員会の質問でも取り上げられましたが、残念ながら答弁は、十日払いでなくてよいとか、労働基準法違反ではないに終始していたそうです。 私が小泉大臣にお願いしたいことは、この問題がこれ以上労使間の紛争にならないようにしてもらいたい、組織の長である大臣自らが率先して動くことによって、防衛省の皆さんが具体的な改善をできるように模範を示してほしいんです。できることや可能な解決策は昨年来既に団体交渉ですとか組合からもたくさん出尽くしているそうなんですが、残念ながら解決に至っていないんですね。この局面を突破できるのは、やはり小泉防衛大臣しかいないんです。大臣のお膝元で日々生活し、そして働く皆さんの思いを是非代弁してください。 是非、横須賀海軍の当該司令官に面会して、基地で働く日本人労働者のために残業データを早く提供して、そしてエルモでタイムリーに計算させてもらえないか、安定した形で従業員に給与を支払いたいんだという、そういったお願いを一緒に考えてほしいんです。それを伝えていただけませんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 牧山委員からお話がありました駐留軍等労働者が安心して働くことのできる労働環境を確保することは、雇用主である防衛大臣として重要な責務であると考えておりますし、横須賀出身の私としても、その重要性というのはひしひしと感じているところであります。 駐留軍等労働者は、同盟を現場で支えていただいている重要な役割を担っておられる大切な方々です。その雇用の安定や適切な労働環境の確保は、在日米軍の安定的な駐留を支える観点からも大変重要であると認識しております。 私は、防衛大臣に着任して以降、駐留軍等労働者の労働環境の改善に精力的に取り組んでまいりました。本年三月には、長い間解決されてこなかった課題の一つである子の看護休暇の拡充を私のリーダーシップの下、実現させました。これにより、駐留軍等労働者の皆様がお子様の卒園式や入学式に有給休暇で参加することが可能となり、たくさんの感謝の声をいただいたところであります。 また、全駐労の関係の皆さんとも意見交換をさせていただいて、先日、大臣室でも意見交換したんですが、全駐労の委員長などが大臣室で大臣と会ったのは初めてだと、非常に有り難いと、これからも緊密に連携していこうということで、大変前向きな意見交換ができましたので、今日御指摘をいただいたような、まだまだ乗り越えなければいけない課題というものがあります。しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○牧山ひろえ君 いろいろ基地で働く人たちのために御尽力いただいていらっしゃることは承知しております。更なる改善を是非御協力いただきたいと思います。 制度上あるいは事務処理上難しい面もあるとのことですけれども、この問題は、米側からの月末時点での残業データ提供が遅いという事務処理の問題なんですね。米側によるデータ転送が一日でも早く終わればこれ解決する問題だと思うんですが、そう思われませんか。
○国務大臣(小泉進次郎君) この給与につきましては、アメリカ側から毎月、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構に対し、毎月分の駐留軍等労働者の就業記録書が提出された後、この機構において給与を計算し、当該月の給与額を確定した上で、指定した毎月の支払日に地方防衛局から給与が支払われています。 このような事務処理の過程において、関係機関では、平素から事務処理の効率化や改善に取り組み、可能な限り給与支払日の前倒しが可能となるよう、鋭意取り組んでいるところです。 雇用主である防衛大臣として、引き続き、労務管理事務を合理的かつ効率的に実施し、駐留軍等労働者の適切な労働環境の確保に努めてまいります。
○牧山ひろえ君 これ、三者が、みんなそれぞれが頑張らなきゃいけない問題で、特にアメリカ側がデータ転送が一日でも早くできたらエルモが計算できるわけです。AIを使うなり新たな方法を考えるべきだと思うんです。米軍、エルモ、防衛省の三機関がシステムを改善していかなくてはいけないと思うんです。 民間企業では、残業計算などは何とか給与支払日まで間に合わせて社員の安定した生活を支えています。国レベルで予算を組んで、日米安保を支える人たちへの安定した給与を十日までに支払えるようにシステムの改善をしてもよいのではないかなと思うんですか、大臣、どうしてもお忙しいようでしたら、お電話でも構わないんです、担当の司令官に一言声を掛けていただけませんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 私は、今回、この案件も含めて、全駐労の委員長と大臣室でお会いをしたというのは、今まで前例にないことなんですが、その思いというのは、この基地で働いている日本人従業員の皆さんは日米同盟を支えていただいている本当に草の根の大切な方々だと。その方々が抱えている課題を、これは大臣が自らしっかりとウォッチしながら解決していくその所存だと、この思いを伝えるという思いもあります。 そのためには、牧山委員が御指摘のとおり、アメリカ側の理解も必要な面もあります。ですので、高いレベルで緊密に意見交換をしながら一つ一つの課題をクリアしていく、その思いは全く同感であります。
○牧山ひろえ君 大変有り難いお言葉、ありがとうございます。 トップレベルで連絡を取り合ってくださるという理解でよろしいですね。
○国務大臣(小泉進次郎君) 高いレベルで、私も含めて、基地従業員の皆さんの労働環境の改善、これについて高い関心を持っているというのは間違いなく伝わっているはずですし、全駐労の皆さんとお話を私以上に緊密にやっているでしょうから、確認をいただければと思いますが、相当、防衛省と全駐労の間でも、私も含めて、連携を取りながらやっているというのは委員長に聞いていただければ分かると思います。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 トップレベルの、アメリカ側とも連絡を取ってしっかりコミュニケーションを図っていただける、トップレベルでアメリカ側とも連絡を取っていただけるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) もう日頃から防衛省の本省や地方防衛局の様々なレベルで緊密にアメリカ側と協議していますし、私も、高いレベルの、私自身もこの問題というのはしっかりと関心を持って見ていると、そういった思いというのは必ず伝わっております。 しっかりと結果が出るように今後もしっかりと見届けたいし、私の思いも各所に伝えてありますから、今、防衛省本省、地方の防衛局含めて、全力で日々やり取りをしていただいています。
○牧山ひろえ君 大変しつこいようで申し訳ないんですけど、日本側の、防衛省側とは連絡を取ってくださっているのは今のお言葉で重々分かりますけれども、先ほどおっしゃってくださったように、米側ともしっかりコミュニケーションを取っていただけるということで、米側のトップレベルでも、例えば該当する担当の司令官の方と、お電話でも結構なんですけれども、連絡を取っていただけるということで、その理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 目的は問題解決をすることなので、電話をすることが目的ではありません。一番解決に資する形というのがありまして、やはりこれは相手の中でも交渉事みたいなものもありますから、いかにこの交渉が円滑にしっかりと進むようなプロセス、進め方を考えております。しっかりアメリカ側とも連携するのは当然のことです。
○牧山ひろえ君 最善の方法を尽くしていただけるというお言葉、大変重く受け止め、感謝の気持ちでいっぱいでございます。 是非、しかるべきアメリカ側の方々とコミュニケーションを取っていただき、それはアメリカ側の担当する司令官も排除しない選択だという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) やはり、物事を解決していく上では、誰の理解が必要かとか、そういった様々な構造的なものを確認をしたり判断する必要があります。そういった複雑な要素もいろいろあるものですから、私としてはハイレベルでの、私も含めたハイレベルでの緊密なコミュニケーションを欠かさず、課題が解決するために必要なことは、あらゆる選択肢を含めて私はやっていく決意であります。
○牧山ひろえ君 大変有り難いお言葉、ありがとうございます。今のお言葉では、ハイレベルの、トップ同士のコミュニケーションも省かないという理解でおります。ありがとうございます。 昨日の衆厚生労働委員会で副大臣も思いを共有してくださった場面がありましたが、やっぱり、まあ百歩譲ってですよ、副大臣だから発言を御遠慮されたかなと思うので、大臣自ら是非お願いいたします。 もう半世紀も続く問題なので、せめて大臣の親書を副大臣や政務官に託して司令官の元へ伺うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 副大臣もそうですし、今まさに、この質疑を若林政務官、全部聞いていますから、もう親書を渡す必要はないと思います。もう今のやり取り全てを頭に入れていただいていると思うので、私の名代として若林政務官にもしっかりと取り組んでいただいていますので、そこは御心配なきようお願いします。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。では、トップレベルのコミュニケーションを是非お願いいたします。 現場の従業員らは、例えば二十五日締めの十日払いとすることでも構わないと提案しているんですね。せめてこの条件ならば米側も応じてくれるんではないかなと思うんですが、このことも司令官に一言打診してみていただけないでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今日は、牧山委員の関心事はこの十日払いについてでありますけれども、先ほどの基地従業員の皆さんの子の看護休暇の課題や、そして、今日は牧山先生触れておりませんが、その他幾つかの、全駐労の皆さん、関心を持って、そして私に対しても要望書を持ってこられた案件というものがあります。そういった幾つかの課題についてどのようなプロセスで運んでいくか、こういったことというのは総合的な判断などもありますので、いずれにしても、課題が解決をしていく上で最も適切なこちらとしてもプロセスを踏んでいきたいと考えておりますので、そこは御理解いただければと思います。
○牧山ひろえ君 基地で働く従業員の皆さんは、日米同盟を縁の下で支える重要な任務を遂行しておりますので、給与が約束どおり支払われないという半世紀続く問題に是非終止符を打ち、小泉防衛大臣の歴史的な答弁を是非お願いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今までもかなり歴史的答弁をしているつもりなんですけれども。 全駐労の委員長と防衛大臣が大臣室で会うというのは今までなかったことで、それはまさに、労働組合は自民党とは近くないとか、そういったことを超えて、皆さんを応援しているからとか関係なく、我々は、この日米同盟の重要性を鑑みたときに、基地で働いて、実際に米軍の艦船などもメンテナンスなどをやったりしているのも、日本人の基地従業員の皆さんがいるからこの隙間のない、シームレスな日米の同盟の運用というものが成り立っているわけで、私はそこに思いがありますし、生まれ育ってから、そういった働いている方も友人、知人の中でいます。ですので、その牧山委員の問題意識は完全に共有しています。 その上で、今回の十日の給与支払の話に限らず、私には、今、ある意味パッケージで全駐労の皆さんからいただいている要望がありますので、その中で何が一番一つ一つの課題を最速で前に進めていくことに資するかという判断の中で進めさせていただければと思っております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。是非お願いいたします。 二〇二七年三月三十一日で切れる日米間の特別協定など、現在は同盟強靱化予算となっている日米政府負担額の交渉が始まっている時期であろうと思います。トランプ政権側からも相当のリクエストがあるでしょうし、小泉防衛大臣自らが日頃から発信されているとおり、その交渉の一部には、基地従業員の皆さんの労働条件改善のための費用負担増や、自衛隊以上に労働力不足に苦しんでおられる雇用確保対策面での投資財源拡大なども含まれているだろうとお察しいたします。 基地労働者の確保は在日米軍基地の円滑な運営に絶対欠かせない基盤ですから、是非そこに一段の力を注いでいただくことと併せ、より円滑な、円満な労使関係、また日米共同管理間の協力関係の強化のために、その最も重要な給与支払の在り方、十日払いの徹底について、大臣自らの地元の課題でもありますから、この機会を逃すことなく御考慮いただきますよう是非お願い申し上げ、入管法改正に関する質問へ移りたいと思います。 小泉大臣、ここまでありがとうございました。 続いてですが、配付資料二を御覧ください。 今回の手数料改定についてですが、例えば永住許可手数料が幾らから幾らへ改定されるのか、法務省、簡単に御説明ください。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 現在、出入国在留管理庁でパブリックコメントの手続を実施しております入管法施行令の改正案におきまして、在留許可手数料の具体的な額につきましてお示ししているところでございますが、御質問ありました永住許可につきましては、窓口の申請ということでございまして、改定前の手数料は一万円でございましたが、改定後でございますけれども二十万円ということでお示しさせていただいているところでございます。
○牧山ひろえ君 現在これについてパブリックコメントが実施されており、十月から施行予定と承知しております。 パブリックコメントの日程、今後のスケジュール、寄せられた意見を踏まえ、制度を見直す可能性があるのか、是非お答えいただければと思います。
○政府参考人(福原申子君) お答え申し上げます。 出入国在留管理庁におきましては、今年の七月三日から八月三日までというスケジュールで在留許可手数料の額等を定める政省令案等についてパブリックコメントの手続を実施しているところでございます。手数料の具体的な額につきましては、パブリックコメントの手続で提出されました御意見等を踏まえ、適切に検討してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 是非、パブリックコメントの中では、どちらかというと弱い立場の側のことをしっかりと念頭に入れて決めて、進めていただきたいと思うんですね。 外務大臣に伺います。 日本で働く外国人は、永住者、技術・人文知識・国際業務、技能実習、留学、特定技能の順に多く、所得税や住民税、社会保険料などを納め、日本経済を支えてくださっております。 そうした在留外国人に対し、在留を続けるための手数料を大幅に急激に引き上げることは負担を増やすだけではないでしょうか。外務大臣はこの影響をどのように受け止めておられますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 在留許可手数料につきましては、出入国在留管理庁がその引上げに向けた準備、これを進めておりまして、その背景等については、これを所掌する出入国在留管理庁がこれまでも説明を行っているものと認識をいたしております。 諸外国と比べた場合に、日本の手数料等、合計したものが高いかどうかというのは、なかなか制度が違いますから一概には比較ができない部分はありますけれど、突出して高いものにはなっていないと、このように考えているところであります。 その上で、外国政府であったりとか海外の関係者から照会等が寄せられる場合には、必要に応じて外務省としても丁寧な説明に協力をしてまいりたいと思っております。 恐らく、日本という国を考えたときに、この手数料だけではなくて、この安心、安全で様々な意味で生活しやすい環境の国というのは少ないと思っておりまして、トータルの意味で、きちんと日本のルールを守って日本で生活をする、また経済活動をする、こういった海外の方が日本で活動することに対していろんな不便を感じないような形を作っていくということは極めて重要だと、こんなふうに考えております。
○牧山ひろえ君 入管が手数料の算定に参考とした諸外国の金額ですが、もう法務部会なんかでもさんざん議論したんですけど、その多くは、実は雇用主が負担する手数料の金額だったということが判明したんです。 それから、ほかの国の手数料と比べるということですけれども、これ全然考慮されていなかったのは、最低賃金が全然違う。もう世界中、日本と比べたらもう何倍もになっているんですよ、最低賃金が。それから、円安、これも考慮されない中で勝手に案を作られてきたという、本当に懸念しております。日本で働く方々は全然賃金が違います、そもそも。こういう法外な手数料が彼らに課せられたら生活どうなるのかなとみんな心配しましたよ。 そういった彼らの生活がどのぐらい脅かされるかというのは、私は外国の方々と、いろんな国の方々と日頃からお付き合いしておりますけれども、本当に各国でいろんな職業、日本で職業を持ち、働いてくださっている方々、いろんな労働者の方々、学校の先生とか大使館で働いている人とかいろんな方々がいますけれども、日本と外国じゃ全然給料も違いますし、それでそのまんま金額だけで比べるというのはどうかと思います。そういったことも含めて、やっぱりパブコメだけじゃなくて、そういった状況もしっかりと正確に把握した上で決めていただきたいなと思います。 さて、日本では、深刻な人手不足が続き、世界各国と人材の獲得競争をしています。そのような中で在留手続の負担だけが大きくなれば、日本で働こうという外国人が当然ながら減り、選ばれない日本になることは私は避けられないと思っております。外務大臣は、この危機感を共有されますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本が選ばれる国になるかどうかということは、様々な要因によって決まってくると思います。 例えば、逆に日本から海外に行かれる方、今の円安で相当苦労されていると、これも事実なんだと思っております。それから、例えば観光で日本に来る方というのは、日本が様々な、それは歴史であったりとか文化遺産を持っている、さらにはすばらしい四季折々の自然環境もある、こういったことで日本を訪れる方も非常に多いと、こんなふうに考えております。また、日本でビジネスに携わると、こういう方につきましては、日本が持っている優れた技術を学びたい等々、いろんな要因というのはあると思いますので、一概にそれを比較するということは困難であると思っております。
○牧山ひろえ君 せっかく日本の四季を、本当に日本の四季に感激したり、そういった日本のいいところを考えながら日本に来てくださる方々、日本に滞在してくださる方がいるのに、この大幅な、急激な手数料の上昇は、国内行政の問題だけでなく、日本の国際的なイメージ、また人的交流にも関わる問題ではないでしょうか。外務大臣、御意見があればお願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) この手数料の問題については所管しておりませんので、出入国在留管理庁の方にお聞きいただければと思っておりますが、決して日本が海外から見て住みにくい国であるとか、全体的にそういう評価があるとは私は承知をいたしておりませんが、この手数料の額等々については所管の方にお尋ねいただければと思います。
○牧山ひろえ君 是非、円安だとか最低賃金の大幅な違い、こういったことを、パブリックコメント以外にもこういった、事実ですから、この事実、この正確な状況、これを踏まえて、本当に手数料が例えば一万円から二十万円に急激になることが正しいのかどうか、こういったことも踏まえて、日本が選ばれる国になれるように是非していただければと思います。 さて、次にJICAの方にお伺いしたいんですが、最近では、まだ質問していないです。(発言する者あり)
○委員長(里見隆治君) 出入国管理庁福原審議官。
○政府参考人(福原申子君) 申し訳ございません。 先ほどパブリックコメントの手続のスケジュールについて答弁いたしましたが、正確には、先ほど八月三日までと答弁いたしましたけれども、正確には八月二日までということでございます。答弁修正させていただきます。申し訳ございませんでした。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 最近では、アンゴラで視覚障害のある妊産婦のための点字版の母子手帳が作成され、これ唯一のサンプル借りてきたんですけど、これ点字なんですね。(資料提示)日本企業も参画したと承知しております。こうした取組の概要と今後の母子保健分野における展望についてお聞かせいただければと思います。これ、ちょっと両方持ってきましたので、お見せいたします。
○参考人(三井祐子君) 御質問ありがとうございます。 委員がお示しされた点字版母子保健手帳ですけれども、JICAが母子保健協力を実施しているアンゴラにおいて作成されたものです。JICAとしては、本事例のように、障害のある方も含めて誰もが母子手帳を活用できるよう、これからも引き続き協力を拡大していきたいと思っております。 また、新しい取組という観点では、この点字版母子手帳ですけれども、豊田通商株式会社の現地グループ会社が印刷を支援しました。これは、官民連携の好事例として引き続き拡大していきたいというふうに思っています。またさらに、西アフリカでは、母子手帳を導入したガーナ、シエラレオネ、リベリアの三国同士の学び合いというのを促進しております。これは、母子手帳の導入拡大によって広域での学び合いが可能になったということで、こうした事例も拡大していきたいというふうに思っております。 以上です。
○牧山ひろえ君 実は、昨日、ODA特別委員会でもこれらを御紹介させていただいたんですけれども、蚊取り線香ですとかジョチュウギクについても日本らしい国際貢献をしていますので、時間があれば改めて御紹介させていただければと思います。 さて、大臣、外務大臣、日本が世界に誇るODAの一つが母子手帳です。資金を供与するだけでなく、人の命を守る仕組みを私も二十年掛けて応援し、各国とともにつくり上げてきました。近年、世界で自国優先の考え方が広がっていますけれども、日本は、母子保健の分野で国際社会をリードするなど、こうした命を守るODAを展開しております。 命を守るODAとして、外務大臣の御決意をお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 今日、紛争や自然災害、これが多発、激甚化することによりまして、世界の人道危機、これが長期化、複雑化する中で、保健医療を始め人の命や健康に直結する分野における支援の重要性、これが一層高まっていると考えております。 これまで日本は、その経験や知見を生かした、議員御指摘の母子手帳の普及を始めとする支援を行うとともに、開発途上国におけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進に貢献をしてまいりました。ちょうどコロナの頃もそうだったと思いますけれど、世界各国でコロナが蔓延をするという中で、大体先進国で収まってきても、途上国においてはまだその感染が広がっている、残っているという中で、ノー・ワン・イズ・セーフ・アンティル・エブリワン・イズ・セーフ、こういう考え方で、自分の国だけが大丈夫だったら大丈夫ではなくて、どこかの国で危機があったり、そういった病気があったら、それはいつか世界にまた波及してしまう、こういう考え方というのは極めて重要だと私は考えております。 日本の支援によります母子手帳、三十六か国・地域で今活用をされております。私自身も、今年五月にアフリカ四か国歴訪いたしましたが、御指摘のガーナにおいては、失礼しました、アンゴラにおいては病院を視察をしまして、母子手帳、これが広く活用され、ちょうど委員お示しいただいた右側の方というか、私から見たら左側、その小さい形の母子手帳なんですね。これも直接拝見をさせていただいて、現地において高く評価されていることを実感いたしました。私も、現地からSNSを通じて、いかに日本の母子手帳というのがアンゴラにおいても使われているかと、この発信もさせていただきまして、結構再生回数も多かったと、こんなふうに考えているところでありますが。 いずれにしても、保健分野を含みます人間の安全保障の考え方、これは開発協力大綱においても基本方針や重点政策として明記をされているところでありまして、引き続き、こうした方針に基づいて、相手国のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めていきたいと思っております。 母子手帳、紙でできているわけですから、値段的にはそんなに高いものではありません。そして、言語さえ変えれば、ほとんどその国で使える形になる。そして、最初のページといいますか、開けますと右側のページに、自分の子供がこれからどういうふうに育ってほしいかとお母さんが書けるページというのが右のページの下半分にありまして、こういったことを通じて、子供たちに対するお母さんの思いというのもこの母子手帳に込められているんだなと、こういったことを実感いたしました。
○委員長(里見隆治君) 質疑をおまとめください。
○牧山ひろえ君 命のためのODAも是非お願いしたいんですけど、日本が人権立国として国際社会をリードできる国、これも是非お願いいたします。 終わります。
○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。 また、とてもとても暑い夏がやってまいりました。世界的に見ても今年は特に異常気象で、スーパーエルニーニョ現象ということも言われております。 そのような環境の中で、七月三日から四日、沖縄久米島沖海域に、東方紅三、東方の紅と書きます、これは中国の大型海洋総合科学観測船と言われるもので、五千トン級の観測船です。この船、実は今、世界の海洋研究の最高峰にある船。二〇一九年にできまして、中国海洋大学が所属している船なんですが、水中放射ノイズの最高級等級を持っていまして、この船が調査している海底では、その下の海底では魚すら気付かないというほどの静けさを維持できる、ということは、潜水艦にも気付かれにくいというような機能を持った調査船です。さらに、電磁干渉を徹底的に抑え、サイバー対策にも使われて、精密機械が安定して機能できるという、極めて精度の高い調査船が、実はこの七月三日から四日にかけて、久米島沖で海洋調査を行っておりました。 この様子を見ますところ、恐らく海流の調査だろうと私は見ております。この海流、どういう意味があるかといいますと、潜水艦の運用に関する航路の測定、そして潜水艦同士がどう距離を保っていくかという細かなデータを取っていたということが考えられます。 この東方紅三に対抗できる日本の調査船というのは、実は同じ機能を持ったものというのはなかなかありません。この二〇二六年十一月に完成しますみらいⅡ、これは八千七百トンある大型の調査船なんですが、であるとほぼ同等の能力が持てると。実はまだ中国に対して海洋調査能力というのは劣っているというのが現状でございます。 なぜ中国がこの海域にまた改めて調査船を出してきているのか。その一つは、よく言われるスーパーエルニーニョ現象。海水温が非常に高くなっております。これは気温も高くなっております。大体、日本の周辺海域というのは、世界のレベルに比べて倍、二倍ほど高くなっている。これが非常に問題になってきております。また、この海流、海水温の変化によって黒潮の流れというのは大きく変わってきます。 この久米島沖海域というのは、黒潮の影響を多大に受ける海域、そして、日本周辺、沖縄トラフと言われる浅い東シナ海が急速に沈降する海域、そこのデータを取っていたということが考えられます。 この気候変動、非常に大きな問題になっております。このスーパーエルニーニョ現象というのは、今まで我々のセオリー、エルニーニョ現象といいますと、日本の場合は冷夏になるということがセオリーだったんですが、今の状況は全くそういうことがありません。過去のデータに比べましても、今回、一般的にスーパーエルニーニョ現象と言われるもの、報道されてはおりますが、これが、過去のデータは余り役に立ってこないということが言えます。 実は、気象、海象というのは非常に安全保障上も影響を及ぼすものであると考えております。この夏の日本の気象、海流について気象庁参考人の方、お教えいただけたらと思います。
○政府参考人(石田純一君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、この春からエルニーニョ現象が発生していると見られ、今後、秋にかけて徐々に発達し、強い勢力になるというふうに予測しております。報道等では、このような予測を基にスーパーエルニーニョと表現しているものと聞いております。 エルニーニョ現象も踏まえた最新の予報では、この夏の日本の気温は、東日本、西日本及び沖縄、奄美では平年より高く、北日本は平年並みか高いと見込んでおります。 また、最新の海流に関する予報では、黒潮大蛇行等の顕著な変化は予測されておりません。 以上です。
○山田吉彦君 特に海水温ですね、この百年間で、世界平均は〇・六六なんですが、日本近海の平均というのが大体一・四四度ほど上がっていると。特に日本の周辺海域の変化が大きいということは、一般的に海水高くなりますと海水膨張しますので、周辺の海流、黒潮の影響も多大に出てくるかと思います。ちなみに、これは安全保障だけではなく、魚の生態、一般的に言われる生物移動が行われている原因にもなってこようかと思います。 実は、海洋データを確認しておくということは、安全保障、そして日本人の生活に多大な影響を及ぼすことだと考えております。是非、この海洋データというのを安全保障上も非常に目を向けていただきまして、これを重要なデータと扱っていただきたいと思います。 そして、このスーパーエルニーニョ現象と呼ばれるものに対し、非常に暑い、特に私、日々生活も、私自身も暑いと思っているぐらいですから、多くの高齢者の方あるいは小さいお子さんをお持ちの方、非常に生活に対しても不安を感じていることだと思います。 この猛暑に対し準備すべきことがありましたら、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(石田純一君) お答え申し上げます。 気象庁では、環境省と連携して熱中症警戒アラートを発表するなど、気象情報の適時的確な発信に努めております。 国民の皆様におかれましては、最新の気象情報に留意いただき、エアコンの適切な使用ですとか、小まめな水分補給、塩分補給など、暑さから身を守る行動を取っていただきたいというふうに考えております。
○山田吉彦君 是非、気象庁からの発信、情報というのがテレビ、ラジオというものが中心であったと思うんですが、なかなか今の御家庭、テレビ、ラジオ、テレビを見ない、ラジオを聞かないという家庭も多いと思います。どのような形で、SNSを中心に、この自然、気象状況の、あるいは海象状況の、お伝えしていくかということが課題になってくると思いますので、是非その辺、念頭に置いていただきまして、より細かな、そして生活に密着した情報発信をお願いしたいと思います。 そして、この気象、海象なんですが、外務大臣にも頭の、念頭に置いていただきたいんですが、非常に外交上も重要な今は情報交換の一部になっております。 特に今回、エルニーニョ現象というのは、皆様御存じのように、東太平洋における現象が日本あるいは世界に与えている状況ですので、国際的な気象、海象の情報というのがどう交換されていくのかと。今までは研究者間の情報交換というのが主だったんですが、これからはもう政治としても外交としても、この気象、海象のデータを重視した会談というのが、会話というのが必要になってこようかと考えております。 さて、今回、世界情勢というのがまた動き始めております。ホルムズ海峡の周辺、落ち着いたような落ち着かないような、今の状況というのが非常に不安視されております。 我々、海の条約、海のルールというのは、国連海洋法条約というものを基準に考えておりますが、実はこのホルムズ海峡の周辺、この海峡で今問題になっている当事国、アメリカとイラン、両国ともこの国連海洋法条約を批准していない国。ということは、この両国とも念頭に国際法、国連海洋法条約が置かれていないという中でこの海峡の問題というのは起こっていると考えております。 このホルムズ海峡の航行安全に関する現状、両国の合意された、また、されていながら変わってくる現状について、外交上の見方をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 今委員から御紹介ありましたとおり、まずは、六月十八日にアメリカとイランの間で覚書が署名されまして、両者の協議が進むことを期待していたところでございます。 ただ一方で、逆に現在は米・イラン間の軍事的緊張が継続をして、特にイランによる民間の船舶に対する攻撃も発生している。今朝も両者の間の攻撃の応酬が続いているという状況でございます。日本としましても、こうした状況を深刻に懸念しておりまして、このホルムズ海峡をめぐる情勢、これ重大な関心を持って注視をしてきているところでございます。 特にこの船舶の安全、これが最重要でございますので、我が国もイラン政府に対しまして、日本関係船舶を含む民間船舶の安全確保について、外交ルートを通じて申入れを継続してきているところでございます。 また、同時に、日本としましては、これまでも、アメリカ、さらに湾岸諸国、そして国際海事機関、IMOとの間でも緊密に意思疎通をしてきております。 引き続き、ホルムズ海峡における全ての船舶の自由で安全な航行の一刻も早い回復に向けて、こうした外交努力を重ねていきたいと思っております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。細かい御説明していただきました。 ただ、一つ気になって、今話が出てこなかったのが、このホルムズ海峡、分離通航帯、非常に重要な航路はオマーンの海域であると。このオマーンに対して今政府はどのようにアプローチをし、オマーンはどのような対応をこの海峡に対してしているのか、追加で教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(岩本桂一君) オマーンとの間でも様々なやり取りを続けてきております。 例えばですけれども、六月十七日には、オマーンとの間で、茂木外務大臣と先方の外務大臣の電話会談を実施いたしました。そして、その際にもやはり中心になったのは、このホルムズ海峡の自由で安全な航行の確保、これが非常に重要だということを確認をして、引き続き緊密に意思疎通をするということで一致をしております。 その後も、現地の日本大使館等を通じても、オマーン政府との間では様々なやり取りを続けてきておりますので、今後もオマーンとの間でこの航行の安全の確保についてしっかりと連携をしていきたいと思っております。
○山田吉彦君 私は、恐らくポイントになってくるのは、やはりオマーンの対応だと思います。 このオマーンの海洋管理に関しましては、日本も今まで、マラッカ・シンガポール海峡への管理等を含めまして、海峡管理、分離通航帯の管理に主導的な役割を果たしてきたということを認知しております。その辺も踏まえまして、日本の新たな協力、これ、IMO、国際海事機関も含めて新たな協力体制というのが構築できると考えておりますので、是非積極的な役割を果たしていただきたいと願っております。 そして、この今月十日、日本船主協会の会長は、ホルムズ海峡の従前の通航帯の早期、確実な機雷除去を求めております。この機雷除去に関する、今まで私も、この場でも何度か防衛大臣に御相談させていただいておりますが、現状、今防衛省の方ではどのようにお考えなのか、防衛大臣、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) イランをめぐる情勢は刻々と変化しておりまして、前回委員会を開催したときは、私と茂木大臣がこのように並んで、覚書が交わされた直後若しくはその日だったかもしれませんが、あれからまた更に情勢は変わりまして、アメリカ・イラン間の軍事的な緊張が再び高まっており、攻撃の応酬に至っていることは深刻に懸念をしています。 今何よりも重要なことは、事態の早期鎮静化とともに、アメリカ・イラン間の協議が継続され、ホルムズ海峡における自由で安全な航行が一刻も早く回復され、最終的な合意が早期に実現をすることであります。そのために、我が国として、これまで同様、アメリカ、イランや湾岸諸国を始めとする関係国を含む国際社会と緊密に意思疎通をしております。 その上で、現時点で自衛隊の派遣については何ら決まっておりませんが、今申し上げたような国々ともよく意思疎通をしながら、現下の情勢をよく踏まえて、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討してまいります。
○山田吉彦君 是非、可能な範囲、できる範囲というのを改めて確認していただきまして、私は早い動きというのが非常に重要だと思っております。必ずしもすぐに機雷除去という作業に入れないとしても、その準備を十分に、もう既に自衛隊の方では十分にお考えのことと思いますが、動けるような体制整備というのが必要であると考えております。 そして、今、世界、私は先般、台湾における海洋問題に関する会議に出ておりまして、そのときに、今、安全保障に関しまして話が出るのが認知戦、この認知戦に関わるものというのが全てテーマになってまいります。特に、海底ケーブルの切断、そしてサイバー対策。まずは海底ケーブル、あるいは通信衛星、ハードの整備、そしてハードに対する攻撃。さらに、サイバー対策として、その機能を麻痺させる、あるいは混乱させる。そして、プラス、その先にあるのが情報。偽情報であったり世論を誘導する情報、ソフトの部分を織り込んでいく。この三つが動き出していて、今、安全保障における非常に重要な課題はこの認知戦対策であると考えております。 防衛大臣のこの認知戦に対する問題意識と、防衛省の対応と認知戦戦略をお教えください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 山田委員が御指摘のとおり、近年、偽情報や影響工作等により他国の世論や意思決定に影響を及ぼすとともに、自らに都合のいい社会状況や安全保障環境の構築を狙って認知戦が行われている状況であります。 こうした中、防衛省としては、関係省庁や同盟国、同志国とも連携しつつ、多様な情報収集能力を獲得し、他国が流布する情報の真偽や意図等を見極め、適切な情報を戦略的かつ迅速に発信するといった手段により認知戦に対応していくこととしています。 特に、SNSが社会に広く浸透し、言論空間の中でも重要な存在になっている中、自衛隊の活動や制度に関する誤った情報を放置し黙っているだけでは、うそも本当になりかねない危険性があります。事実と異なる情報や誤解が広がることは、自衛隊に対する国民の皆様の理解や信頼、さらには自衛隊の人材確保にも影響を及ぼしかねません。したがって、国内外に対し事実や我が国としての考え方を分かりやすく示し、伝えるべきことはしっかりと伝えるなど、丁寧かつタイムリーな情報発信を積極的に行うことが重要だと考えています。 私自身、防衛大臣に着任以降、安全保障環境の厳しさや自衛隊の活動などについて国民の皆様からの御理解、支援を得るために、保全上可能な範囲で正確で透明性を持った発信を行ってまいりました。また、防衛省の報道官や統合幕僚長の公式SNSを開設するなど、防衛省全体としての情報発信を強化してきています。 認知戦は我が国安全保障にも関わる重要な課題でありますし、先ほどの機雷の話も含めて、まいているかまいていないか、そういったことについても認知戦と実際の様々な行動というのは絡んでくることでもあります。防衛省として必要な取組を着実に進めていきたいと思います。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 防衛省設置法の改正というのが成立しております。これから情報発信も含めて新たな情報提供というものをお考えいただきたいと思います。 その中で、私、非常に重要なのは、今の発信の方法を防衛省に興味のある方は見ていただけます。そこは小泉大臣が発信していただき、大分広がってきたと。さらに、今まで安全保障に余り興味を持ってこなかった方々に対しても情報提供をしていただきまして、分かりやすい安全保障、この国をどう、自分の国を自分で守っていくのかという意識を醸成するために、情報提供を更に進めていただきたいと考えております。 そして、防衛大臣に今お伺いしました。認知戦というのは、多くは他国、国境を越えて情報がやってくる。その中で、AIの普及によりまして言語の壁は簡単に越えられてしまう時代になっております。 外務省としての認知戦への対応をお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 情報空間、恐らくこの数年で大きく変わってきていると。特に、やっぱりSNSの発達、これが大きいんだと思っておりまして、これまでのテレビであったりとか新聞とは違って一方的な情報を、受け取る側が優先してそういった情報が入ってくるということになりますと、認知戦、これまさに安全保障分野でも新たな戦略領域の一つである、こんなふうに認識をいたしております。 外務省としては、我が国の正当な外交活動であったりとか名誉を毀損する偽情報等に対しては、反論も含めまして適切に対応するとともに、単純に守るだけではなくて、攻め、能動的な情報発信の強化に取り組んでいるところであります。具体的には、各国のメディアであったりとか有識者に対する積極的な情報提供であったり、情報空間の動向に関する情報収集、分析を進めながら、SNSの効果的な活用にも取り組んでおります。また、こうした発信の効果について、AIを始めとする先端技術、在外公館の幅広いネットワークであったりとか専門人材を活用して、情報収集や分析に取り組んできているところであります。 今後も、必要に応じて関係国等と情報交換を行いまして、偽情報等の拡散を含みます情報操作への対応の強化に着実に取り組んでいきたいと思っております。 基本的にはそういうことで対応していくんですけど、同時に、偽情報、どこが発信しているか、ある程度分かる部分もあるわけでありまして、そうすると、例えばそういう主体が国又は国と関係する機関であった場合に、その国の信用そのものというものがやっぱり大きいんだと思っておりまして、日本としては、やっぱり日本は信頼できる国だと、日本からの情報というのは決してそういった偽情報は流さない、一方、違うところの情報というのはよくよく注意しなければいけない、こういうふうに思うような国際関係、これをつくっていくことも、幅広い意味では、この偽情報といいますか、認知戦、この分野では極めて重要だと私は思っております。
○山田吉彦君 この認知戦は、地域の壁を越え、地域をはるかに越えて動き始めております。今、外務省のお考え、非常に分かりやすく、ありがとうございました。 そこで、この専守防衛の原則を取る日本が、この度、NATOとの関係の構築を目的に、防衛大臣も外務大臣も、NATOの首脳会談、御参加されてきたと思います。 このNATOとの関係に関してのこの首脳会談の参加した意義とその成果を、防衛大臣、お教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、今回、NATOの関連行事は、日本の防衛大臣としては初めての出席となりました。 そういった中で、NATOに出席する前日に中国の潜水艦のミサイル発射がありました。こういった地域情勢のことについてもタイムリーに意思を、我々の情勢認識、そして危機感、こういったものも共有する機会になりましたし、現にNATOのルッテ事務総長は、記者会見で私とのやり取りを紹介をしながら、欧州大西洋とインド太平洋との安全保障は一体不可分だという認識を発表していただいたと、これは一つの大きな成果だと思っています。 今、世界が目まぐるしく動いている中で、アンカラにおいて我が国の主張や情勢認識をNATOや各加盟国等と共有できたことは、間違いなく我が国の国益に資するものであったと考えておりますし、この会合に出席をした世界各国の国防大臣と、私は二十か国以上の大臣と意見交換をさせていただきました。その中には、二回目となるオーストラリア、ニュージーランドとの三国会談もやりまして、太平洋島嶼国の関係の様々な今の協力状況とか、こういったことについても意思疎通を深めることができたことも、私としても非常に有益であったなと考えているところであります。 今後もしっかりと同志国の連携を、NATOの関連国、参加国も含めてしっかりと深めてまいりたいと思っております。
○委員長(里見隆治君) 質疑をおまとめください。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 国際関係というのは認知戦に対しても非常に大きいと考えております。 本来でありますと外務大臣からも成果をお教えいただきたいところでございますが、お時間となってまいりました。申し訳ございません、終了とさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として田島麻衣子君が選任されました。 ─────────────
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 明日が会期末ということで、今国会における最後の質問かもしれないなと思って今日立たせていただきます。 まとまった時間が今日余りありませんので、これまでちょっと時間の関係で収まらなかった質問ですとか、あるいはこれまでお伺いしてきたことのフォローアップの観点で幾つかまずお伺いしていきたいと思います。 初めに、先月二十四日にベネズエラを襲った大地震であります。なかなか全容が分からないというふうに言われてきましたが、今のところ、死者、お亡くなりになった方が四千五百人を既に超えているということ、負傷されている方が一万七千人余り、住居を失った方が一万八千人余りということで、時間がたつにつれてこの数字が更に今大きくなってきているというような状況にあります。 私も先日ベネズエラ大使館を訪れまして、イシカワ大使にお見舞いをしてきたところなんですけれども、まずは初期の段階から、日本政府として、この緊急援助物資、医療チーム、さらには三百五十万ドルのこの緊急無償資金協力、速やかに決定していただいたことを高く評価したいというふうに思っております。 その上で、今回の地震、マグニチュード七レベルの地震が僅か二分余りの間に二回あった、立て続けにあったということで、これ本当に大規模な被害が拡大したということであるわけですが、それだけでは恐らくないんだろうとも思っています。 国内の声の中には、特に大事なこの発災から四十八時間、政府からの支援がほとんどなかったじゃないかというような、実は内政に対する大分御批判の声も大きいというふうにお伺いしております。同国がこれまで内政の混乱の中でなかなか行政の機能不全みたいなことが続いてきたということ、さらには、今年一月の、これ米軍によります軍事作戦でマドゥーロ大統領が拘束をされたと。現時点においても、暫定政権の中での非常に不安定な内政の運営になっているということもありまして、これまでの長きにわたるこの行政の機能不全みたいなところから、同国からはいわゆる国外に脱出をする方というのがこの数年ずっと続いてきて、結果として、それが米国を始め北米、中米、南米、様々この地域の不安定要素になってきたということ。ここはしっかりと見据えた上での支援にならなきゃいけないんだろうというふうに思っております。 こういった状況も踏まえ、さらにはこの建築物の倒壊とダブるわけでありますけれども、このより良い復興、ビルド・バック・ベターのこの経験が大きい日本に対する、そういった意味でいくと中長期の支援を期待する声というのも上がってきているというふうに思っております。 是非、これ政府だけじゃなくて、民間のNGOなんかの協力も得ながら、しっかりとした支援、やっていただきたいんですが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 現地時間で言いますと二十四日、日本時間で言いますと六月の二十五日になるわけでありますが、ベネズエラにおいて大きな地震が発生して、平木委員御説明いただきましたように、被害、まだ完全に全容は分かっておりませんが、相当大きな被害が出ているということで、我が国は、すぐに緊急援助物資の供与、さらには二次にわたります国際緊急援助隊医療チームの派遣、そして国際機関を通じた緊急無償資金協力、これを実施をしてきているところであります。さらには、政府だけではなくて、NGOに政府、経済界も加わった緊急人道支援の仕組みでありますジャパン・プラットフォームを通じた人道支援も実施をしてきております。 日本としては、ベネズエラの中長期的なより良い復旧、ビルド・バック・ベター、これに向けて国際機関、団体とも緊密に連携して、防災分野におけます日本の知見を活用して、現地のニーズも踏まえて、被災された方々に必要な支援を行っていきたいと考えております。 ベネズエラ、これから、過去にわたって相当やはり政治体制というものが腐敗をするというか、こういった状況が続いてきたわけでありますけれど、まずはきちんと行政機関といいますか、これが機能していくようにしなければならない。その上で、経済も疲弊しておりますから、国民生活の向上に取り組まなければいけない。最終的には、もう一回民主的な選挙を経て、正統なというか、国民が選んだ政権というのを確立していかなけりゃいけない。こういう三つのステップを踏んでいくことになると思うんですが、そこの中で、日本としてできる、また必要な支援というのを最大限行っていきたいと、こんなふうに考えております。
○平木大作君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 続いて、これ先ほども議題になりましたが、ホルムズ海峡をめぐる状況についても少しお伺いしておきたいと思います。 先月十八日にこの覚書結ばれたわけですけれども、本当になかなか難しいなと思っております。米国によるこの海上封鎖の再開ということもありますし、もう五日連続でこの攻撃が交わされているという、そういう報道も目にするわけであります。 改めて、先ほども御答弁ありましたので、重複するところは余り強調していただかなくていいかなと思っていますが、六十日間のいわゆる交渉期限を設けて最終合意を目指していたはずなわけでありまして、今日はそういう意味でいくと大体折り返しの辺りなんですね、一月余りたっていますので。この中で、改めて今どうなっているのか、そして、特にこの六十日の中でまとまるかどうか、最大のやはりこれ実は焦点は核問題だったわけでありますけれども、ここが今議題にそもそも上っているのか、外務省としての認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 御指摘のとおり、この六月に署名をされた覚書では、まずはホルムズ海峡をお互い開放して、その上で、第二段階目として核の問題に関する協議を進めていこうと、そういうことになっておりました。 ところが、残念なことに、この第一段階目のこのホルムズ海峡の開放をめぐって現在のような状況が生じているということで、したがって、核問題に関する協議の具体的な進展は今のところ見られていないということだと考えております。 日本は、このイランによる核兵器の開発、これは決して許されないという立場で一貫しております。そうした立場から、これまでも関係国、そしてIAEAなどの国際機関と緊密に連携をしてまいりました。 先般、このIAEAのグロッシ事務局長が訪日をされました。その際、茂木大臣、さらには高市総理とも会談をしていただきまして、今後、このイランの核問題についても日本もしっかりと連携をしていきたい、そして協力をしていこうということを確認したところでございます。 したがいまして、日本としましては、まずはこのホルムズ海峡の一刻も早い安定の回復、これをしっかりと後押ししつつ、最終的にはこの核問題の合意に向けた環境醸成、これについても日本としての役割を積極的に果たしていきたいと思っております。
○平木大作君 このなかなか油断できない、そして、むしろ後退しているようにすら映るこのホルムズ海峡の状況、日本としてできることをしっかりまずやっていただきたいと思っています。 その上で、これも先ほど少し論点として上がりましたが、先般、日本政府として、このホルムズ海峡に関しては、国連海洋法条約の定める国際海峡だと位置付ける立場を明示をされたわけであります。これ、当委員会でもこれまでも議論してまいりましたが、茂木大臣、衆議院の外交委員会で五月にそういった趣旨の答弁もされているわけであります。 これやっぱり現状を見るとなかなか、じゃ、実際に国際海峡としての運用への道のりというのは厳しく見えるわけであります。アメリカとしてもイランとしても、そもそも国連海洋法条約を批准していないということ、そして攻撃の応酬をしている、さらには、米国、撤回は後ほどしましたけれど、この通航する船舶に対して輸送する貨物の二〇%に相当する額を安全確保の対価として受け取ると最初表明をしたということもあって、なかなかそもそもの国際海峡の認識とは遠い、懸け離れたところで今応酬がなされているというわけであります。 改めて、こういう中でもまさにこの国連海洋法条約のより法的な規範性を高める努力、そして、周辺国も含めて、巻き込んで合意をつくっていく努力というのが日本には求められているんじゃないかと思いますが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 覚書の署名、これが六月の十八日でしたから、ほぼ一か月がたつということで、覚書の署名、日本を含め多くの国が歓迎をしたわけでありますが、恐らく、六十日間でまとまるかどうかということについてはいろんな見方というのはあったと思いますけれど、また緊張が高まっていると。さらには、そういった状況の中、トランプ大統領の発言も含めて、状況というのは日々刻々変わっているというのが現状であると思っております。 ホルムズ海峡について申し上げますと、我が国としては、国際法上、通過通航制度が適用される国際海峡である、こういった認識を持っておりまして、通航のみを理由として外国船舶に対していかなる名目でも課徴金が課されることは認められない、こういう立場であります。 私も、イランはもちろんでありますが、湾岸諸国全ての外相と会談を行いましたけど、基本的には、イランを除きますと、ほとんどそういう認識については一致をできるのではないかなと思っております。 ただ、これは連立方程式なんですね。ホルムズ海峡をどうするかという問題、それから、先ほど岩本局長の方からもありましたように、核の処理をどうしていくかと。ウランの235と238があるわけでありますけれど、この235、これが基本的には核兵器として使われて、これを濃縮していくと、こういうプロセスなんですけど、希釈すること自体が困難なわけではないんですけれど、じゃ、そういう濃縮されたウランのところにアクセスできるのかどうか、こういう問題もありますし、じゃ、そういったウランをどこで保管をするかと、こういう問題もある。 さらには、これは、米、イラン、若しくはイラン、イスラエルだけではなくて地域全体、レバノンもヒズボラも含めた地域全体の平和をどう確保していくかという問題がある。その一方で、イランの凍結資産をどう解除するか、また、一次、二次の制裁というものをどういうタイミングで解放していくか、こういう連立方程式の中で解いていかなきゃならない、こういう難しい問題なんだと思っておりますけれど。 イランが核保有することは認められない、そして、ホルムズ海峡は国際海峡でありますから、通過通航についていかなる課徴金も取られない、こういう基本的な立場を国際社会全体で確認をしながら、今厳しい状況でありますけど、最終合意に向けた機運醸成を国際社会が連携してつくっていくと、そのために日本としても、主導的な役割、これを果たしてまいりたいと考えております。
○平木大作君 現下のホルムズ海峡の状況、ここから少し俯瞰して考えたときに、今ホルムズ海峡で起きていることから何をじゃ我々学ぶのかといったときに、一つの指摘として、そもそもこの海峡を封鎖するということが大分従来考えていたよりも簡単になってきた、そして、その影響というのが、これも従来に比べて本当に広範囲に及ぶようになってきた、こういうことなんだろうと思っています。 十一年ほど前に平和安全法制の議論をしていたときには、まさに海峡の中に機雷を敷設されたらこれはどうするんだと、取り除いて通ればいいのかみたいな議論をしてきたわけですが、もう今や考えなきゃいけないのが機雷だけではなくなってしまったということなわけです。沿岸監視システムですとか陸上発射型の対艦ミサイル、ドローン、無人水上艇、こういったものと、ある意味どれも最高性能のテクノロジーを使っているわけじゃないんですけれども、安価な技術で、機雷と組み合わせることによって海峡の封鎖というものが、ホルムズ海峡三十三キロありますけれども、できるようになってしまったという本当に難しさがある。 そして、世界の貿易も大きく、かつてと比べて広がってきたわけですけど、加えて、こういったホルムズ海峡以外も、貿易とかエネルギーの流れがごく少数のこの狭い航路に実は集中しているということで、その影響も大きくなってきた、こういうことだろうと思っています。 今日、経産省にも来ていただいています。これ、我々のインド太平洋地域というところに目を転じると、同様に、例えばマラッカ海峡ですとか台湾海峡、ルソン海峡、サプライチェーンにおけるこのいわゆる海路の要衝というものがたくさんあるわけであります。こういう中にあって、この海路のチョークポイントというものをきちんとやっぱり意識した形での、例えばエネルギー供給元の分散ですとか、あるいは、様々、経済安全保障上の観点から、グローバルサウル支援、例えばこの深い港の整備ですとか、様々今取組があるかと思っています。こういったところをしっかりやっていただきたいと思いますし、世界を今動かしている半導体、ここも製造拠点の分散みたいなことも、まさにこの海路ということの考え抜きにやっぱり考えることができないんだろうとも思っております。 この紛争時にも機能するようなサプライチェーンの強靱化に向けて、今どのようなお取組をしているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。 まず、今回の中東情勢に関しましては、原油の調達については、七月分について、前年平月比約十割の調達の回復にめどが立ってございます。八月以降、保守的に前年平月比七五%の調達が継続すると仮定した場合におきましても、備蓄を活用して、二〇二八年三月末まで石油の安定供給が可能となってございます。 その上で、委員御指摘のとおり、足下だけではなく、中長期にわたりましてエネルギー安全保障を確保する観点から、やはりそのサプライチェーンの強靱化が不可欠であるということは十分認識をしてございます。私どもといたしましては、積極的な資源外交、それから資源国における開発支援を始め、調達先の多角化を進めるために必要な措置、これをあらゆる選択肢を排除せずに検討してまいりたいと考えてございます。 また、半導体につきましては、これは経済安全保障の観点から重要な物資でございまして、そのサプライチェーン全体の強靱化を図ることは重要でございます。経済産業省といたしましては、国内の半導体生産基盤の確保に取り組んでございます。熊本のJASMを始め複数の半導体や製造装置、部素材等に関する国内大規模投資を支援しているところでございます。 こうした取組を通じまして、委員御指摘のとおり、紛争時にも機能するサプライチェーンの強靱化に努めてまいりたいと考えてございます。
○平木大作君 例えばですけれども、マラッカ海峡は、狭いところ二・八キロしかありません。ホルムズ海峡は三十三キロなわけですけど、本当にその十分の一以下のところがあるわけでありまして、多いときでは世界の貿易の約四割がここを通過しているということで、本当にこの海路の重要性ということを改めて感じるわけですが。 例えば、このマラッカ海峡に関連しても、最近ですけど、インドネシアの財務大臣が、ここの航行に対して通航料を徴収する可能性というのを実は発言をされたりしております。その後に外務大臣が撤回されていますけれども、ある意味、先ほどの茂木大臣にお伺いをした点も踏まえて、やっぱりきちっとこの国連海洋法条約の法的な規範性というものを高めながら、日本として重要なポイントをしっかりまた具体的に手を打っていただく必要があるんだろうと思っております。 次の質問に行かせていただきたいと思います。 防衛産業の再生とサイバーセキュリティーという観点で二問ほどお伺いしたいんですが、まず、今、日本の防衛産業をしっかり立て直すという中で、政府としてこの輸出というものをてこにして成長産業にという方針を打ち出されているわけであります。なかなかこれ簡単じゃないというふうに思っています。 実際にいろんなところから実はレポートも出始めておりまして、やっぱりこれまでそもそもこの防衛投資みたいなことを日本としてしてこなかったということもあって、いわゆる技術系の人材の不足、産業基盤がない、あるいは重要な製造施設というのはほとんど、大分手を入れないと基本的にはなかなかいけない時期に来ている、部品が中国に依存をしている、あるいは、いわゆる防衛関連企業というのが重工業コングロマリットで、本当にこの防衛の占める部分というのがまだその一部でしかない、様々な実は課題があるぞと。こういうのを一つ一つ解き明かしていかないとなかなかその成長に至らないんじゃないかという指摘があるわけですが。 その中で、実は最も差し迫った課題というのは、サイバーセキュリティーの脆弱性なんじゃないかという指摘がございます。ちょうど今日のニュースでも、冷凍食品、あるいは物流の大手のニチレイがサイバー攻撃によって今様々な広範な影響が広がっているというものがありましたが、防衛関連分野でも、先般のいわゆるUSBの事案のみならず、この数年見ていっても、三菱電機さんとかNECとかパスコ、これ空間情報の会社ですね、こういったところのいわゆる情報漏えい案件というのがほぼほぼ毎年のように実は続いております。 結局、こういったところがきちっと、大丈夫なんだと、セキュアなんだということがない限り、やはりこれ輸出につながらないわけでありまして、今、防衛省として、防衛関連企業に対しては、この米国のNIST、国立標準技術研究所のサイバーセキュリティー基準、これを、同水準のものを防衛産業サイバーセキュリティ基準として定めて、今、対応を求めているわけです。これ下請企業にも相当な、相応のこれ負担ということを求めてやっているわけですけど、サプライチェーンのこのサイバーセキュリティー強化支援、どう取り組んでいるのか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 防衛省といたしましては、高度化、巧妙化するサイバー攻撃に対応するためには、防衛省と契約関係にあるプライム企業のみならず、サプライヤーを含む総合的、一体的にサイバーセキュリティー対策を講じることが重要と考えてございます。 このため、防衛産業の機微な情報を取り扱う保護システムのサイバーセキュリティーを万全にするため、委員御指摘の米国防省と同等の基準である防衛産業サイバーセキュリティ基準を適用することとしており、中小企業の方々に対しましても丁寧な技術的、財政的支援を行っているところでございます。 例えば、防衛生産基盤強化法に基づき、防衛省から提供する機微な情報を取り扱う企業のサイバーセキュリティー強化のため、一次サプライヤーや二次サプライヤーを含む中小企業を中心に、令和七年度までに累計約四十件、金額にして約三億円の取組を認定し、支援してございます。このうち中小企業向けは約三十件、約二億四千万円となってございます。 また、企業におきましては、この基準への全ての項目に適合できるよう、参入におきましては、マニュアルの防衛装備庁ホームページへの掲載や企業説明会の開催といった支援を行っておりまして、契約後につきましては、この基準に基づき、防衛省が継続的に情報セキュリティー監査等を行い、必要に応じて改善を促すなどをすることによって全ての項目を満たし続けることを求めております。 防衛省としましては、防衛産業を取り巻くサイバー脅威の動向を踏まえつつ、防衛産業サプライチェーン全体の情報セキュリティー水準の向上に向けまして、必要な施策の強化に取り組んでまいる所存でございます。
○平木大作君 今お伺いしたのは国内のいわゆる垂直的なこのサイバーセキュリティーの徹底ということなんですが、最後に小泉大臣にお伺いしたいんですが、GCAP、日英伊で今お取り組みいただいている、これは今度、国境を越えて取り組むということであります。最後に一言、もし、ここもしっかりサイバーセキュリティーやるということでお示しいただけたらと思いますが。
○委員長(里見隆治君) 簡潔に願います。
○国務大臣(小泉進次郎君) イギリス、イタリアとのGCAPにおきましては、日英伊三か国の制度と整合を図った上で、システムや製品を設計する段階から安全に作るというセキュア・バイ・デザインの考え方を取り入れてサイバーセキュリティー対策を講じています。 具体的には、サプライチェーンを担う企業も対象に含めた上で、情報システムに対する脅威や潜在的なリスクを評価し、それに応じたセキュリティー対策をシステムのライフサイクル全体にわたって継続的に行うこととしています。 その上で、GCAPに参画する企業は、取り扱う情報に応じてGCAPの定める基準を遵守し、国内法令に基づいて適切な措置を講じることが求められております。
○委員長(里見隆治君) おまとめください。
○平木大作君 終わります。
○石平君 日本維新の会の石平でございます。 中国では、去る七月一日から民族団結進歩促進法という法律が施行されております。この法律には、チベット問題やウイグル問題などを念頭に、民族の団結を損なう行為を刑法などを適用して処罰する規定があります。 問題は、この法律の第六十三条は、次のような内容となっております。中華人民共和国国境外の組織と個人は、中華人民共和国に対し、民族の団結と進歩を破壊し、民族分裂を生み出す行為を行った場合、その法的責任を追及するというふうに書いておりますけれども、じゃ、この条文は、明らかに中国の国内法であるはずのこの法律のいわゆる域外適用を明記しておりまして、要するに、例えば日本人あるいは日本国内の組織も含めた中国国外の全ての個人と組織に適用されることになります。つまり、それですよ、例えば日本人あるいは日本国内の組織が日本国内で中国の民族問題や台湾問題について発言したり何か行動したりした際、その発言や行動が、中国当局によって、民族の団結と進歩を破壊し、民族分裂を生み出す行為だと認定されてしまえば、当該の日本人あるいは日本の組織が中国の国内法の処罰する対象になってしまうということでございます。 そういうような中国国内法の日本人あるいは日本国内の組織に対する余りにも乱暴な域外適用に対して日本政府はどういう見解を持つのか、まず茂木大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の民族団結進歩促進法については、様々な報道がなされておりますし、また、石委員の方からも今、解釈についてお話があったわけでありますが、他国の法律でありまして、その解釈、運用に関わる事項について、日本が法解釈をする、また運用するわけではありませんので、政府としてお答えすることは困難だと思っております。 いずれにしましても、委員御指摘のような懸念も念頭に置きつつ、政府として国民の安全、そして日本国内での正当な言論、研究活動等が阻害されないよう適切に対応していくことが重要であると考えておりまして、関連の動向も注視をしていきたいと思っております。
○石平君 御答弁ありがとうございます。 じゃ、現実の問題として、今既に始まっていることでございますが、要するに、七月一日以降、例えば日本人が中国に渡航したり、あるいは中国本土へ行かなくてもマカオとか香港とか行ったりすると、じゃ、この日本人が日本国内で行った発言が理由となってそういう中国の国内法の処罰対象になって、場合によって拘束されたり、場合によって何か刑を言い渡されたりというような危険性も生じてきています。 じゃ、それに対して、このような事態が起きてこないためには日本政府はどういう何か措置、あるいはどういう対策を取るのでしょうか、そこをまたお聞きしたいと思います。
○政府参考人(上田肇君) お答え申し上げます。 繰り返しにはなりますが、御指摘の民族団結進歩促進法は他国の法律でありまして、同法律の個々の規定の解釈、運用については政府としてお答えする立場にはございませんが、海外に渡航、滞在する邦人の保護は外務省にとって最も重要な責務の一つでございます。日本政府として、中国における邦人の安全、安心の確保に全力を尽くしてきておりまして、同法との関係においても、邦人の安全が害されないように適切に対応していくことが重要と考えております。 委員御指摘の危険性についてでございますけれども、現時点で予断を持ってお答えすることは困難ではありますけれども、いずれにしましても、日本政府といたしましては、同法の域外適用の懸念、こうしたものも念頭に置きながら、今後、必要に応じて注意喚起を行うなど、中国における邦人の安全、安心の確保のために全力を尽くしていく考えでございます。
○石平君 満足のできた答えではございませんが、万が一そのようなことが起きてしまった場合は、是非日本政府にきちんと対処していただきたいだろうと思います。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 去る七月六日、産経新聞の前台北支局長であって、台北を拠点とする民間シンクタンク、インド太平洋戦略シンクタンクの執行長である矢板明夫さんという人が台湾の台北市で暴漢に殴られて負傷したという事件がありまして、台湾のメディアによりますと、警察は既に容疑者の男を台中の国際空港で逮捕したということでございますが。 それで、台湾の外交部、要するに外務省が発表したところでは、この逮捕されたのは中国籍の香港人であって、また台湾の外交部は、中国の民族団結促進法が七月一日に施行されて以降、初めての越境弾圧暴行事件だと批判して、国際社会に対して、中国による越境弾圧の内容に共に対抗すると呼びかけました。 また、現時点での関連情報からすれば、この暴行事件は計画的、組織的な犯行である可能性もあります。それは、海外で起きた暴行事件ではありますが、しかし、元日本人のジャーナリストとして活躍した矢板さんという人が、まさに言論を行ったことで暴行を受けたという事件に対しては、じゃ、日本政府はどういう見解を持つか、それが、茂木大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の事案、もちろん承知をいたしておりますが、御案内のとおり、この事案、捜査中でありまして、捜査中の個別の案件についてコメントをするということは差し控えたいと思っておりますが、いずれにしても、日本政府として、海外の在留邦人の安全確保、これには万全を期してまいりたいと考えております。
○石平君 確かに今捜査中の事件ですけれども、でも、ジャーナリストの人が暴行を受けたという視点からすれば、やっぱり日本政府としてもそういうような暴行に対してきちんとした姿勢も示していただきたいと思いますが、そこはいかがでございますか。
○国務大臣(茂木敏充君) この事件そのものについては捜査中でありますからコメントは差し控えると。ただ、邦人の安全確保の観点からは、こういったことが起こらないような様々な注意喚起をしたり、仮に起こってしまった場合は、事後に政府として様々な形で支援をすると、こういったことについては万全を期してまいりたいと思っております。
○石平君 御答弁ありがとうございます。 じゃ、問題は、場合によって日本でも同じようなことが起きてしまう、そういう可能性もあるとは思いますけれども、じゃ、政府としては、日本でも同じようなこと起きてこないためにどういう対策取るべきでしょうか。そこをまたお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木敏夫君) お答え申し上げます。 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、公共の安全と秩序の維持に当たるという警察の責務を果たすために必要な情報収集活動を行っておりますが、その詳細につきましては、事柄の性質上、お答えを差し控えたいと存じます。 その上で、一般論として申し上げれば、人の生命又は身体に危害が加えられるおそれがあると認められるときは、その危険性、切迫性に応じまして警戒などの必要な措置を講じますとともに、刑罰法令に触れる行為を認めた場合には、法と証拠に基づき厳正に対処することといたしております。
○石平君 御答弁ありがとうございます。 日本でも同じことが起きてしまう可能性もあると思います。例えば、私自身でもそうですけれども、例えば中国から入ってきた男に何発殴られてもおかしくないとは思いますけれども、是非そういうことがないように対処していただきたいだろうと思います。 質問、以上でございます。ありがとうございます。
○山中泉君 参政党の山中泉です。本日はよろしくお願いいたします。 実は、先日、この外交防衛委員会で自衛隊の大宮駐屯地と入間基地を見学させていただきました。日本の誇るすばらしい装備、そして自衛官の方々の高いモチベーションを拝見して、大変感銘いたしました。ますます感謝を強めた次第です。 それではまず、防衛分野におけるAIの大局的な戦略について、小泉防衛大臣にお伺いします。 この外交防衛委員会でも何度か指摘させていただいておりますけれども、ロシア・ウクライナ戦争、イラン戦争、戦い方自体が日々進化して全く変わってきてしまいました。我が国を守るためには、こうした新しい戦い方に対応した新たな戦略と戦術を構築していくことが重要だと考えます。 本年四月に公表された防衛科学技術委員会レポートでは、AIを活用した指揮統制支援システムを現代戦の中核技術と位置付けています。情報分析から意思決定支援までを一体的に強化する必要性が示されています。 防衛省でも、令和六年度から、三菱重工と連携してAIを活用した指揮統制支援システムの開発を始め、令和八年度末の運用を目指していると承知しております。AIは、もはや防衛力全体を支える基盤技術になってきたとも考えられます。 そこで、防衛分野においてAIを今後どのような位置付けで活用し、防衛力の中核技術として育成していくお考えか、小泉防衛大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 現在、山中委員がお話しされたとおり、AIを活用した高度なデータ処理、分析を背景とした戦い方も顕在化しています。特に、意思決定のスピードが飛躍的に高まることで、戦闘全体のテンポ、いわゆるバトルリズムについてもこれまでとは異なる速さとなってきております。 各国がこうした問題意識を強めており、例えば、アメリカの太平洋軍司令官であるパパロ海軍大将も、AIを習得し、その能力を実際に活用した者が二十一世紀における優位性を得ることになると発言しており、AI抜きには今後の安全保障の確立は考えられない時代に入っていると認識しています。 また、人口減少下にある我が国においては、自衛隊員の命を守り、人的被害を局限することは極めて重要な課題であり、自衛隊における無人化、自動化、省人化も図っていく必要があります。 このような考え方の下、防衛省・自衛隊においては、無人アセット、情報の収集、分析、指揮統制などの分野においてAIの活用を推進することとしており、強い危機感を持って導入を進めているところです。 防衛省・自衛隊としては、AIの効果を最大化できるよう適切にAIを活用しながら、防衛力強化のための取組を進めてまいります。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 次に、海外製のAIと日本独自のAI基盤の活用についてお伺いいたします。 アメリカでは、防衛分野におけるAI開発で世界を大きくリードしています。プロジェクト・メイブンでは、衛星や無人機などから収集した膨大な情報をAIで分析し、目標の探知、識別を始め、指揮官の意思決定さえ支援する運用が進められています。我が国でもメイブン・スマート・システムの導入が検討される中、当面は既に実績のある海外AIを活用していくことは現実的な選択肢であると考えます。ただ一方で、将来を見据えれば、我が国独自のAI基盤を育成していくことが極めて重要です。 NATOでは米国製AIが採用されていますが、フランス、ドイツ、オランダ、ポルトガルなどでは、独自のAI基盤の開発も進められていると承知しております。これは、自国以外の海外製AIでは判断のプロセスが十分に把握できない、いわゆるブラックボックスになってしまう懸念があるためと考えられます。どのような分析や提案が行われたのかを検証することが困難であることは、安全保障上の重大なリスクを伴う問題です。 政府として、プロジェクト・メイブンなどの海外製のAIを活用する分野と日本独自のAIを開発すべき分野についてどのように使い分けをしていくお考えなのか、お答えできる範囲でお願いいたします。
○政府参考人(伊藤晋哉君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、指揮統制などの分野におきまして、AIの活用を推進し、この導入を進めていく必要があるというふうに考えております。その際、特に指揮統制の分野におけるAIの活用においては、我が国の主体的な意思決定を確保するということが当然の前提だと考えております。 その上で、AI技術を搭載した指揮統制システムにつきましては、海外製は、他国の軍隊において導入実績のあるものが存在をいたします。他方、国産につきましては、現時点では海外製と同等の能力を有するものは存在をしないものの、運用の柔軟性や安定性等が期待できるものと考えております。 防衛省・自衛隊としましては、AI技術を活用した統合作戦全体を支える指揮統制システムの導入は喫緊の課題でございまして、こうした点を踏まえつつ、国産技術も含め複数の選択肢を視野に入れながら速やかに検討を進めてまいりたいと考えております。
○山中泉君 ありがとうございます。 次に、AIの要となるデータの蓄積について防衛大臣にお伺いします。 日本は、戦後長年にわたり平和国家として歩んできたため、AIの学習に必要となる実戦データや運用経験については諸外国に比べて蓄積が全く十分ではありません。これは、我が国が平和を維持してきたあかしでもあり、決して否定的に捉えるべきことでもありません。 ただ一方で、AIは入力されるデータによって成果が大きく左右される技術です。そのため、同志国や同盟国と共同研究や共同演習、情報共有などを通じてデータや知見を蓄積し、日本独自のAI開発を進めることが極めて重要であると考えます。 AIに関する実戦的なデータをどのように収集また蓄積し、我が国のAI開発、運用につなげていくお考えか、防衛大臣にお伺いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、山中委員がお話しされたとおり、AIを活用していく上で、実際の部隊運用等に基づく知識や経験で得たデータを始め、同盟国、同志国や企業などから多面的にデータを取得し蓄積していくことが大切であると考えています。また、実動演習や机上のシミュレーションなどによる共同訓練・演習は、実効的な連携を確認、強化する重要な機会です。 こうした考え方の下、各国との間の連携を先端技術の面から支えるための取組も進めてきており、例えば、昨年七月のタリスマン・セーバー25では、アメリカ、イギリス、オーストラリアとともに、海洋無人機システムの水中音響通信に関する実験演習に初めて参加しました。 今後とも、我が国として、日米同盟を基軸としつつ、同盟国、同志国のネットワークを重層的に構築、拡大し、各国との間で、訓練はもとより、部隊運用、情報共有、装備品、産業基盤などのあらゆる面で相互連結性と相互運用性を高め、地域全体で抑止力を向上させていきたいと思います。
○山中泉君 大臣に具体的な例を幾つも挙げていただいて、ありがとうございます。 最後に、AIにおける産官学の連携について防衛大臣にお伺いします。 AIの研究開発は防衛省だけで進められるものではありません。AIの技術革新のスピードは極めて速く、最先端の研究開発、大学や研究機関、スタートアップ、民間企業が担っています。米国では、民間で開発された技術が防衛分野でも広く活用されています。逆に、防衛分野で開発された技術を民間に応用することも多くあります。だからこそ、大学、研究機関、スタートアップ、民間企業がそれぞれの知見や技術を持ち寄り、防衛省と連携して研究開発を進める産官学の体制づくりが今まで以上に重要であると考えます。 政府として、AI分野における産官学の連携を今後どのように強化し、その研究成果を防衛分野における実用化や能力向上につなげていくお考えか、お伺いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今御指摘の産官学、スタートアップも含めた連携を強化した防衛イノベーションエコシステムを構築することが必要だと考えています。 例えば、スタートアップ企業に関して申し上げれば、防衛イノベーション科学技術研究所が実施する研究で、無人機等から収集する様々な情報の処理や統合などに関するサカナAI株式会社との契約や、スタートアップ企業等の優れた技術を防衛分野に迅速に導入するためのファストパス調達制度の整備のほか、今月一日は、防衛大臣として初めて日本最大級のスタートアップイベントのIVS二〇二六に参加し、防衛分野への参入や事業展開に当たっての様々な課題や要望について、私と防衛装備庁長官一緒になって率直な意見交換をさせていただきました。 加えて、昨日は金融機関の方々を防衛省にお招きをし、防衛分野におけるスタートアップの活躍を後押しするため、スタートアップを取り巻く金融面の現状や課題について意見交換を行いました。 このように、私自らが先頭に立って、有望な技術を有するスタートアップ企業との連携強化や防衛分野への参入の環境づくりに力を入れているところです。 防衛関連の研究開発は、国民の命を守ることに直接つながる高い公共性を有するとともに、国民生活に役立つ新技術を生み出し、民生分野への波及効果などを通じて我が国の経済成長にも寄与し得るといった認識を様々な場において発信し、国民の皆様との共通認識を醸成しながら、関係省庁とも緊密に連携して、防衛イノベーションエコシステムの構築を進めていきたいと思います。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 実は、今年の春先、たしか二月だったと思うんですが、防衛省の装備品展示会がございまして、私も参加させていただきましたんですが、あのとき、たったもう半年もたたないようなうちに既に大きく世界は、戦争は既にいろいろな形で起きてしまって、戦術も大きくまた半年で変わってしまった。それぐらい世界の戦い方、いろんなところで進化している中で、我々はもっともっとスピードアップしてこれらの、今防衛省が中心になって行われる開発を進めなくてはいけないなと改めて思った次第です。 お時間少し早いようですが、こちらで私の質疑を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 パレスチナ・ガザをめぐる情勢について伺います。 七月二日で、二〇二三年十月七日の戦争開始から千日となりました。昨年十月の停戦合意後も、ガザの面積の半分以上にイスラエル軍が駐留し、ほぼ毎日攻撃を続け、停戦後の死者が千人を超える状況です。衛生環境が引き続き悪化し、ガザ広報局は、多くの汚水貯留槽からの漏出があり、地下水の汚染や感染症が拡大する危険が高まっているとしています。ごみが収集されず、ネズミやシラミ、ノミ、ダニなどの急増も伝えられます。 この下でネタニヤフ首相は、ガザの七割を支配下に置くよう軍に指示しました。これは和平計画を無視したものです。日本政府はトランプ大統領が主導した和平合意を歓迎すると表明してきましたが、完全に形骸化しています。容認し難いのではないでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) ガザの情勢につきましては、昨年十月に当事者間で合意が成立したこと我が国として歓迎をしておりまして、今状況についてお話もあったわけでありますけど、それを改善するためにも包括的計画の着実な実施に向けた取組が必要であると考えておりまして、日本としても積極的な役割を果たす考えであります。 私も一月にイスラエル、パレスチナへ訪問いたしまして、日本が双方との間で築いてきた良好な関係を基礎として、相互不信の払拭というのはどうしてもやっぱりこの問題の根本的な解決には必要だと思っておりまして、また二国家解決、この実現に向けて双方共にやるべきことがある。例えば、イスラエルでいったら不法な入植活動、これはやめるべきだと、またパレスチナについてもPA改革、これは極めて重要であると、こういったことも、こういった日本の考え方も率直に当事者、両方のハイレベルに申入れをしたところであります。 さらに、私からは、ガザの統治メカニズムへの継続的な関与、そしてパレスチナの国づくりに向けた包括的な支援、そして日本が主導しておりますパレスチナ開発のための東アジア協力促進会合、CEAPADですね、等を通じた支援の拡大という日本ならではの取組、これも直接説明いたしました。近く、日本、パレスチナ、そしてASEANの議長国でありますフィリピンの共催で第五回目となりますCEAPADの閣僚級会合を開催して、日本としてイニシアティブを発揮したいと、こんなふうに考えております。 引き続き、地域における永続的な平和と繁栄の実現に向けて外交努力を尽くしていきたいと考えております。 基本的に、何というか、いろんな細かい問題はあるんですけれど、お互いが持っている相互不信、これは長い歴史もあるわけでありまして、これを解消するためにお互いが自制をしたり行動を変えない限り問題というのは解決しないと思っております。今、レッドゾーンで起こっていること、またグリーンゾーンでうまくいっていないこと、様々把握をしておりますけど、根本にあるのは私はそういう問題なんだろうと考えております。
○山添拓君 いろいろお話をいただきました。確かに合意を進めていくことが必要ですし、そのための外交努力を求めたいと思いますが、しかし、それに反するような事態が起こっているということは直視すべきだと思います。 暫定統治機構、ガザに入っておりません。権限移譲の見通しが立っていないと。それはイスラエルが妨害していると、そういう状況はやめさせるべきだと思います。 そのイスラエルによる攻撃について、国連人権理事会の独立調査委員会が、六月二十三日、報告書を発表しました。パレスチナ人の子供が意図的に標的にされ、殺害されていると指摘するものです。これまでに約七万三千人が殺害され、うち二万一千二百八十人以上、約三割が子供です。報告書は、白旗を持って避難する少年が狙撃された例や難民キャンプで乳児が頭を撃たれた例なども挙げ、子供を標的にすることでガザのパレスチナ人の将来を破壊する意図的な戦略の一部を形成している、そう結論付ける合理的な根拠があるとしています。 委員会の声明は、イスラエル軍の作戦が継続している結果、パレスチナの子供たちが前例のない死と負傷とトラウマに見舞われていると述べています。 大臣の認識を伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の報告書についてはもちろん承知をいたしております。パレスチナ占領地及びイスラエルに関する独立国際調査委員会、これは個人の資格で活動する三名の委員から成る独立した委員会でありまして、その個人の資格から成る独立した委員会の個別の報告書について政府としてコメントすることは控えたいと考えております。 その上で、一般論として申し上げますと、子供を含みます文民、民間人は攻撃の対象としてはならず、我が国としてイスラエルに対して人道危機を終了させるために実質的な措置を講じることを求めるとともに、引き続き国際人道法を含みます国際法の遵守、強く求めていきたいと思っております。一月の訪問の際にもそういったことはしっかりと申し上げております。
○山添拓君 この報告書についてイスラエルの側は、プロパガンダだ、誹謗中傷だと、こう非難しているのですが、委員会は、イスラエルによるジェノサイドの意図を立証する主要な要因になったと、こういう報告をしています。大臣は個人の報告だと強調されるのですが、それを無視するわけにはいかないものだと思います。 ジェノサイドや人道に対する罪、戦争犯罪の加害者を捜査し、訴追するために世界で初めてとなる常設の国際刑事裁判所としてつくられたのがICCです。二〇〇二年設立。日本は二〇〇七年に正式に加盟しました。 大臣に改めてこのICCの意義について伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく次の質問の前段としてお聞きになるんだと思うんですけれど、国際刑事裁判所、ICC、ここは、国際社会全体の関心事であります最も重大な犯罪、すなわち集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪を犯した個人の責任を追及する世界唯一の常設国際刑事裁判所であります。 我が国は、二〇〇七年にICCローマ規程を締結して以降、一貫してその活動支えてきております。現在、我が国はICC分担金の最大の拠出国でありまして、また我が国出身の赤根智子氏が所長を務めているところであります。我が国としては、ICCが国際社会における法の支配の徹底に果たす役割は大きい、そのように考えております。
○山添拓君 次の質問への前振りまでしていただきましたが、そのICCを解体するキャンペーンを始めたのが米国です。ルビオ国務長官は、十三日、ビデオメッセージでICCはアメリカの主権を脅かしていると述べ、あらゆる手段を駆使して解体すると主張しています。 ICCは、二四年十一月に、ネタニヤフ首相やガラント前国防相に対して、ガザで民間人への攻撃を意図的に指示したことなどを理由に、人道に対する罪や戦争犯罪の容疑で逮捕状を発行しておりますが、ICCに加盟していない米国が、昨年六月、判事四人に対する制裁を発表し、ルビオ国務長官は当時、ICCは政治的に偏った組織、危険な主張と権力の濫用などと非難していました。 私はそれ自体とんでもない話だと思いますが、今回は、米国の同盟国に対しても圧力を掛け、加盟国は脱退を促し、米軍と連携する国にはICCの訴追権限を拒否するよう要求することも検討しているといいます。 日本は、今大臣も意義を強調されましたが、このような乱暴な要求に従うわけにはいかないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 米国の発表については承知をいたしております。その上で、我が国としては、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底を重視してきておりまして、その中で、先ほど申し上げましたが、常設の国際刑事法廷でありますICC、一貫して支持をしてきております。 今般の米国の発表については懸念を持って注視をしておりますが、いずれにしても、今後米国が実際にどういう対応を取るのか、こういったことも踏まえながら、ICC、米国、他の締約国と意思疎通しながら日本政府として適切に対応してまいりたいと、このように考えております。
○山添拓君 私、懸念や注視では済まないと思うんですよ。 国務省の声明は、ICCの脅威を取り除くためにはどんな外交手段も除外しないと、こうしております。 大臣、日本として断固抗議し、米国に対してこんな方針は撤回するように求めるべきじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本の立場、今私が答弁をさせていただいたとおりであります。
○山添拓君 繰り返しお尋ねしますが、日本の立場としては、ICCの独立性を擁護し、そして外交上も財政上もこれを支えていくと、法の支配の貫徹だと、こういうことですね。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど、ICCを一貫して支持してきていると、こういったことは明確に申し上げました。そして、ICCの重要性については十分認識をしておりまして、現在日本は最大の拠出国である、こういう立場にあると、こういったことを申し上げたところであります。
○山添拓君 この米国の方針は、やはり私は法の支配をかなぐり捨てるものだと思います。日本政府が一貫してICCを支持してきたと、そうであれば、米国に対して、やはりこれはやめるべきだと、撤回を求めるべきだと思います。そのことは、重ねて強く申し上げておきたいと思います。 ウクライナに関して伺います。 米国トランプ大統領が八日、防空システム、パトリオットのウクライナでのライセンス生産を認めると表明しました。トランプ氏が、私たちはパトリオットを持っている、だがそれほど多くない、自分たちの分も必要だと述べているとおり、米国はイラン戦争で備蓄の半分以上を消費したため、僅かでも手放したくないという事情があるのだと推測されます。 これを受け、翌九日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、パトリオットミサイルのライセンス生産について、日本の三菱重工業にウクライナで活動してほしいと表明しました。 防衛大臣に伺います。政府に対しても既に打診があるのでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 報道については承知しておりますし、ゼレンスキー大統領の発言一つ一つについて、防衛大臣として、防衛省としてお答えする立場にはありませんが、お尋ねについて何ら決まった事実はありません。 一般論としては、日本の防衛産業が評価をされると、そういったことについては、私は、今後防衛産業をしっかりと創出して強く生産基盤をつくっていく上では必要なことだと思っておりますから、これは今後あらゆる、各国とも今コミュニケーションをしていますが、その中で自衛隊としてできることは考えます。 ただ、防衛省・自衛隊として、今、ウクライナに関して言えば、既に防弾チョッキ、そして自衛隊の車両、こういったものを支援をしてきております。その上で、今後のウクライナとの防衛装備協力の在り方については、今後の戦況を含めて様々な検討要因を踏まえながら、引き続き、日本とウクライナ両国の政府間で意思疎通を継続してまいります。
○山添拓君 この技術移転も武器輸出の一環ですが、ウクライナは武器輸出先国の条件である装備・技術移転協定の締約国ではありません。十七か国に限定されていると述べてこられた協定の締結国ではないわけですが。 大臣、ところで、ウクライナというのは我が国の同志国なのでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 選挙で選ばれて、リーダーが今その政府の中で様々な判断をして国家運営をやっていると、この民主主義国であると。こういった中で、引き続き国際秩序が、力による、また威圧による一方的な現状変更を起こしてはならないと、こういった思いの中で、より自由で開かれたインド太平洋地域をつくっていかなければいけないと思っている我々と、また、今回、私はトルコにも行きましたけれども、NATOの加盟国などとも、引き続き、地域、また世界、国際秩序がそのように、自由で開かれた法の支配の下での国際秩序をつくっていかなければならないと。そういった中で、思いというのは私はあると思いますが、いずれにしても、この山添先生の防衛関係でウクライナとどうするかということについて言えば、先ほど協定の話がありましたが、その十七か国の中にウクライナは入っておりません。
○山添拓君 同志国かどうかはお答えがないように思いますが。 その輸出のための協定ですけれども、現に紛争当事国と締結したという例は過去ありますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 通告のないあれですからあれですけど、現時点で確認できる限りはないと承知をしております。
○山添拓君 それは当然ないです。問題は、私、ウクライナが紛れもなく今紛争当事国ということだと思います。 四月に改定した武器輸出の運用指針では、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国へは原則不可とする一方で、特段の事情がある場合には例外的に可としております。しかし、今まさに紛争当事国、戦争中のこのウクライナに対して輸出をしていくということは、これは到底許されないと思います。国際紛争を助長する武器輸出、技術移転となりかねません。 日本は非軍事分野での国際貢献に徹するべきだと、この点を指摘して、質問といたします。 以上です。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 高市内閣は、非核三原則を国是として堅持していますか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 我が国は、非核三原則を国是として堅持しているところでございます。我が国は、非核三原則を国是として堅持しております。
○福島みずほ君 国是として堅持しているという答弁でした。ありがとうございます。 ずっと、歴代の内閣、そして防衛白書におきましても、国是として堅持しているというのがあります。国是ってどういうことでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 国是というものに法律上の定義があるというのは承知しておりませんし、政府が法律によって認定をするといった、そういうものでは、類いではないと考えておりますので、ちょっと、国是の定義についてここでお答えするのは差し控えたいと思います。
○福島みずほ君 なぜこの質問をするかといいますと、今まで国是とは言わず、政策として維持を、政策上の方針として堅持しているということだったので、今日、国是として堅持しているということを答弁をしていただきました。 大臣も、もちろん同じ見解ですよね。
○国務大臣(茂木敏充君) そう御理解いただいて結構ですけど、これまでも国是として堅持していると、こういった用語は使っていると思います。(発言する者あり)使っていると思いますと申し上げました。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 大臣からも力強く、非核三原則を国是として堅持して、そのように使っているということがありました。 高市内閣は、将来にわたって非核三原則を堅持しますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 堅持していると申し上げました。それ以上でもそれ以下でもありません。
○福島みずほ君 ですから、私は、将来にわたって堅持するかとお聞きしているわけです。
○国務大臣(茂木敏充君) 堅持していると申し上げました。それ以上でもそれ以下でもございませんと申し上げました。
○福島みずほ君 いや、堅持、将来にわたって堅持するかという質問をしているのは、現時点において国是として堅持しているというのは分かっています。しかし、将来にわたってもこれは堅持すべきだと思います。 もうじき、広島、長崎の平和記念式典があり、日本が非核三原則を国是として堅持し続けることを多くの被害者の皆さんも望んでいます。 将来にわたって堅持するということでよろしいですか。つまり、現在堅持している、で、将来に向かって堅持しますかという質問です。
○国務大臣(茂木敏充君) 御質問は分かっております。 その上で、堅持しておりますと、それ以上でもそれ以下でもありませんと申し上げております。
○福島みずほ君 質問に答えていないですよね。今堅持していることは分かりました。しかし、将来どうかという質問に対しては、答えられないということなんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員も御案内のとおり、答えられる質問と答えられない質問というのは当然あるわけであります。全ての質問に対して福島委員の意図どおりにお答えしなければいけないということではなくて、私としては、答えられる範囲できちんと答弁をさせていただいている。これを聞いていただければ、みんなそうだと思いますよ。あらゆる質問に対してイエスかノーかで答えろと言われても、答えられない部分というのはあるというのは御理解ください。
○福島みずほ君 いや、これは答えてくださいよ。 だって、非核三原則を将来にわたって堅持するって、別に私の言うとおり言ってくれというんじゃなくて、日本の政策としてそうあるべきだと思っているんです。国是ですよ。ずっと歴代の総理大臣も言ってきて、防衛白書もずっと言ってきた国是ですよ。これ、変えられないでしょう。日本は唯一の戦争被爆国で、将来にわたっても堅持すべきですよ。どうですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 福島委員のお考えはよく理解いたしております。その上で、堅持をしております。それ以上でもそれ以下でもございませんと何度も申し上げているとおりです。
○福島みずほ君 将来にわたっては堅持しない可能性があるんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) そうは申し上げておりません。
○福島みずほ君 だったら、堅持するんですよね。
○国務大臣(茂木敏充君) 堅持しております。それ以上でもそれ以下でもございません。
○福島みずほ君 いや、将来にわたっても堅持すべきです。その答弁が今日いただけないのは残念ですが、国是であるということをはっきり、高市政権の下でも国是であるということなので、この非核三原則が揺らぐことがないように、本当に大事なことですから、被爆者の皆さんはこの非核三原則が揺らぐことにも物すごく傷ついていますよ。ですから、将来にわたって非核三原則を堅持するということを強く要望もしますし、それは被害者の皆さんたちもとても望んでいることです。 原子力潜水艦についてお聞きをいたします。 昭和四十年、愛知揆一科学技術庁長官は政府見解を示し、自衛隊が殺傷力ないし破壊力として原子力を用いるいわゆる核兵器を保持することは、同法の認めないところであり、原子力が殺傷力ないし破壊力としてではなく、自衛艦の推進力として使用されることも、船舶の推進力としての原子力利用が一般化していない現状においては、同じく認められないと答弁しております。 昭和四十六年二月十六日、衆議院本会議で、中曽根康弘防衛庁長官は、原子力推進の商船が通常化した場合には自衛隊も保有可能であるというのが従来の見解だが、現在はまだその条件下にはございませんと答弁をしています。 たくさん答弁はありますが、直近でも、二〇一七年六月六日、稲田防衛大臣は、自衛艦の推進力として使用されることも、船舶の推進力としての原子力利用が一般化していないこの現状においては同じく認められないと、このように解釈をしているところでございますと言っています。 令和六年九月五日の記者会見で、林芳正内閣官房長官は、原子力基本法の現行解釈に従えば、我が国が原子力潜水艦を保有することは難しいと述べました。 今日現在、一般化していないということでよろしいですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、福島委員から昭和四十年の愛知科学技術庁長官の発言が紹介されましたが、同じく昭和四十年に愛知科学技術庁長官が、推進力として原子力の利用が一般化した状況というものが現在においては想像の域を出ないと答弁をしており、原子力の利用が一般化した状況について具体的にお答えすることは困難です。 また、現時点で次世代の動力について何か決め打ちをしているわけではなくて、原子力も含めてあらゆる選択肢をしっかりと議論をするというのは、新たな戦略に向けた議論の中では当然のことだと思っております。ただ一方で、特定の動力を念頭に決め打ちをした議論というのは行っておりません。 こうしたことを踏まえれば、お尋ねの今現在原子力の利用が一般化した状況にあるのかといった事柄についてもお答えは困難であります。
○福島みずほ君 いえ、はっきり政府の答弁で、昭和四十七年六月八日、江崎真澄防衛庁長官、あらゆる商船、タンカー、いろんな船というものをひっくるめまして、原子力エネルギーで航行ができるようになったという時点、少なくとも原子エネルギーによってあらゆる船が動く状況、これを一般化と言っています。そして、小泉大臣、二〇一七年、稲田大臣は、一般化されていない、一般化の状況ではないと言っています。今日の答弁は違うじゃないですか。一般化していないでしょう。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほども申し上げたとおりでありまして、この昭和四十年の愛知長官発言を福島委員は最初に言及をされておりますが、福島委員が言及していない部分を私は言及したんですね。その言及していない部分は、愛知長官は、推進力として原子力の利用が一般化した状況というものが現在においては想像の域を出ないと、この答弁をしております。ですので、原子力の利用が一般化した状況について具体的にお答えすることは困難でありますし、このことは御指摘の答弁や発言の当時と今とで変わるものではないと考えております。
○福島みずほ君 二〇一七年六月六日、稲田防衛大臣は、昭和四十年に愛知科学技術庁長官が答弁において、原子力が殺傷力ないし破壊力としてではなく、自衛艦の推進力として使用されることも、船舶の推進力としての原子力利用が一般化していないこの現状においては同じく認められないと言っているんです。この数年の間に一般化したんですか。誰が考えても一般化していないでしょう。過去の政府の答弁で言っている、まさに、あらゆる商船、タンカー、いろんな船というのをひっくるめまして、原子エネルギーで航行できるようになったということと違うでしょう。愛知さんの答弁はあります。でも、二〇一七年の答弁もあるし、その間の答弁もあるんです。一般化していないでしょう。この数年の間に一般化したんですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 繰り返しになりますけれども、私の答弁は先ほどと変わりません。 昭和四十年に愛知長官がこの一般化した状況というものは想像の域を出ないというふうに述べているんですね。その答弁のとおり、原子力の利用が一般化した状況については具体的にお答えすることは困難であると。そのことは今御指摘の答弁や発言の当時と今とで変わるものではないということです。
○福島みずほ君 二〇一七年の稲田さんの答弁は何なんですか。稲田大臣は、一般化していないこの現状においては同じく認められないと言っているんですよ。 政府の答弁って大事じゃないですか。歴代の人たちが一般化していないってずっと言って積み上げてきたんですよ。稲田さんもそう言いました、一般化していない。それを小泉大臣がこの期に及んで一般化というのは分からないと言うから危機感を感ずるんです。違うでしょう。政府答弁は大事でしょう。積み上げを何で壊すんですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) この期に及んでという意味がよく分からないんですけれども。 私が申し上げているのは、先ほど福島委員が言及をされた愛知長官発言というのは、またその同様のまた発言が別にあり、その中で原子力の利用が一般化した状況というのは想像の域を出ないというふうに言っているんですよ。その想像の域を出ない中で使われた一般化した状況というものについて、今、福島委員の言葉は、じゃ、何が一般化した状況なのかということは、それは、当時想像の域を出ないという前提の中でお話をされたことで、今私が具体的に、じゃ、その一般化とは何かと言われて、具体的にお答えすることは困難であるというのは、私は極めて明確だと思っております。
○福島みずほ君 でたらめですよ。だって、二〇一七年、稲田大臣が答弁しているじゃないですか。一般化していない、だから持てないって言っているんですよ。それがどうして、もちろん愛知さんの発言はありますが、歴代ずっとやってきているんですよ。中曽根康弘さんも言っているんです。ずっと歴代言ってきているんです。それがどうして今、その一般化していないというふうになるのかが分かりません。一般化していないでしょう。 じゃ、大臣、答弁、質問を変えます。稲田大臣のときと小泉大臣のときと何が変わっているんですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 変わっていることといえば、安全保障環境は相当変わっていると思いますが、福島委員が言いたいのは、この答弁の継続性ということからいえば、まさにそのスタートの昭和四十年の答弁を福島委員は引かれて、私もずっとその昭和四十年の答弁を引いて、この一般化した状況というのは想像の域を出ないと述べられた愛知長官の発言の中であるとおり、具体的なお答えをすることは困難であるし、今の御指摘の答弁や発言の当時と今とでも変わるものではないと、まさに一貫して答えているつもりです。
○福島みずほ君 小泉大臣、私は、愛知さんのだけでなくて、その後の答弁も全部言っています。稲田さんは、二〇一七年ですよ、大臣の答弁で、一般化できないから持てないと言っているんですよ。一般化できないから持てないと言っているのに、一般化で愛知さんのときと状況が分からないというのはごまかしていますよ。持てないですよ。政府の答弁大事です、戦後積み上げてきた。歴代の大臣が言っているじゃないですか。これを今一般化かどうかが分からないというのは駄目で、まさに原子力潜水艦を持つことはできないというふうに思います。 原子力潜水艦は放射能事故は日常的に起きています。また、この原子力艦船は非常に造るのにお金も掛かる。また、このまさに原子炉の冷却場所、処分場、核のごみをどうするか、各国も非常に苦労しています。横須賀には、原発のない横須賀に放射線濃度等を計測するモニタリングポストが十八基もあります。なぜか。米軍原子力艦船、原発用核燃料工場があるからです。だからモニタリングポストがある。常にこういうことで放射能が漏れているんじゃないかということがあるんです。 で、今日の質問は、一般化していないから持てないんだと言っている大臣の答弁を何で今ここで覆すのかが分かりません。これ、原子力潜水艦持てないですよ。持てない。政府の今までの答弁を維持する、維持してください。勝手に壊しちゃ駄目ですよ。 最後に、今日は、非核三原則、国是として堅持することや、原子力潜水艦の従来の見解について、一般化していないから持てないというのを踏襲すべきだということを強く申し上げました。 核兵器禁止条約締約国会議第三回会議が去年の三月、国連で開かれて、ここに、というか、平木大作議員も含めて超党派で参加をしました。その場で何で、何で日本政府がいないのかと思いました。被団協の皆さんたちは議論を牽引しています。 今年の十一月、再検討会議が開かれますが、日本は核兵器禁止条約を批准すべきだ、そして、せめてオブザーバー参加をすべきだということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(里見隆治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時十八分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #3614 観測 2026-08-05 00:06 JST改ざん検知用の値
bb6b5ac1…7e6f19(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #3618 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 79c8087c…01d622
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。