令和八年六月二日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 五月二十九日 辞任 補欠選任 朝日健太郎君 小野田紀美君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 里見 隆治君 理 事 岩本 剛人君 山田 太郎君 青木 愛君 平木 大作君 石 平君 委 員 生稲 晃子君 臼井 正一君 小林 一大君 中曽根弘文君 若林 洋平君 田島麻衣子君 広田 一君 榛葉賀津也君 山田 吉彦君 松沢 成文君 山中 泉君 山添 拓君 福島みずほ君 国務大臣 外務大臣 茂木 敏充君 防衛大臣 小泉進次郎君 副大臣 防衛副大臣 宮崎 政久君 大臣政務官 防衛大臣政務官 若林 洋平君 防衛大臣政務官 吉田 真次君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 外務省大臣官房 審議官 石川 誠己君 外務省大臣官房 審議官 三宅 浩史君 外務省大臣官房 審議官 西崎 寿美君 外務省大臣官房 サイバーセキュ リティ・情報化 参事官 花田 貴裕君 外務省大臣官房 参事官 門脇 仁一君 外務省大臣官房 参事官 北郷 恭子君 外務省大臣官房 参事官 山本 文土君 外務省中南米局 長 石瀬 素行君 経済産業省大臣 官房審議官 田中 一成君 国土交通省総合 政策局次長 三宅 正寿君 国土交通省海事 局次長 河野 順君 海上保安庁総務 部長 澤井 俊君 防衛省大臣官房 衛生監 日下 英司君 防衛省防衛政策 局長 萬浪 学君 防衛省整備計画 局長 伊藤 晋哉君 防衛省人事教育 局長 廣瀬 律子君 防衛装備庁装備 政策部長 小杉 裕一君 防衛装備庁プロ ジェクト管理部 長 家護谷昌徳君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○外交、防衛等に関する調査 (アジア安全保障会議(シャングリラ会合)に関する件) (自衛隊の衛生機能に関する件) (防衛装備移転に関する件) (北極海航路に関する件) (日印関係に関する件) (中南米情勢に関する件) ○予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案(閣法第五〇号)(衆議院送付) ─────────────
外交防衛委員会
発言 150
○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官石川誠己君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○臼井正一君 自由民主党、千葉県選出の臼井正一です。 我が国の平和と独立、そして日本人の命を守り抜くことは、我々国会議員の最も重要な責務です。戦後最も厳しく複雑と言われる東アジア情勢の中にあっても、その責務を全うするためには、やはり確かな外交とその裏付けとなる安全保障、これが切っても切り離せない条件だと思います。今日は、その裏付けとなる安全保障について、防衛省にお伺いをしてまいりたいと思います。 まず、防衛大臣に伺います。 我が国は、複数の核保有国と隣り合わせという厳しい安全保障環境に置かれています。こうした核を持つ大国が一度侵略を決意した場合、一国の外交努力のみでそれを思いとどまらせることは困難であります。隣国に万が一にも野心的な意欲を抱かせないためには、防衛力を高い水準で維持し、また、日進月歩、秒進分歩とも言われる激しい技術革新に対応できるよう、我が国の戦略を常にアップデートしていかなければなりません。 現在の安全保障は、一か国のみで完結するものではなく、日米同盟の更なる深化、同志国との連携強化が不可欠であります。大臣は、先日、アジア安全保障会議、シャングリラ・ダイアログに出席されました。こうした隣国に対抗し、多層的な抑止力を構築する上で、国際会議の機会に同志国との多角的なネットワークを深めることは極めて重要です。 今回の会議における具体的な成果と今後の安全保障環境を見据えた我が国の課題について、まず大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 シャングリラ会合の具体的な成果というお尋ねをいただきました。今回、国会の方にもお認めをいただきまして、五月の二十九日から三十一日まで、シンガポールを訪問してシャングリラ会合に出席をしてまいりました。スピーチを実施をするとともに、各国との会談を重ねました。 例えば、最初に、ベトナムの国家主席のトー・ラム主席とも会談の機会をいただきまして、先日、高市総理がベトナムで国家主席ともお会いしたこともありますので、そこのところについて、高市総理からも改めてのメッセージと、そして感謝の意も伝え、また、私からは、防衛装備や技術協力を進めていく上で必要となる、先方のザン国防大臣との間でも、国防大臣も同席をされたので、今後、私とザン大臣の下で装備移転に係るワーキンググループを、具体的な議論を進めていこうと、そしてその成果を両首脳に報告をすることでも一致することができました。 また、韓国の安長官ともお会いをしました。安長官との間では、約九年ぶりとなるSAREXと言われる日韓捜索・救難共同訓練を実施することでも一致をしました。そして、私が韓国に訪問するというこの正式な招待も安長官からいただいたことでもあります。 また、今回初めてとなったのは、日本とオーストラリアとニュージーランドの三か国での会談であります。今、オーストラリアが自衛隊の護衛艦「もがみ」型の選定をしてくれましたけれども、ニュージーランドも関心を示してくれています。今回、この三か国で、「もがみ」型のことも含めまして会談を実施することができたのも、一つの成果だと思います。 そして、イギリスとも会談を行いまして、ヒーリー国防長官との間でも、このGCAP、これに関して、引き続き我々がしっかりと進めていく責任、これを確認をし、そして日本の安保三文書の見直しについても、ヒーリー長官からは歓迎する、その意向も示されたところでもあります。 そして、今回、シンガポール、開催国でありましたけれども、チャン長官とは、国防大臣とは、今回新たに私とチャン長官のリーダーシップの下でワーキンググループを立ち上げ、その下で様々な具体的な防衛協力を進めていくことでも一致をすることができました。そして、シンガポールのウォン首相とも面会をする機会、また大統領からは、主催をされた夕食会でもお話をする機会もいただきました。 また、フィリピンとも五月の中で二度目となる会談を行いまして、今回、「あぶくま」型の護衛艦については、除籍後速やかにフィリピンに向けて移転をするという方向で大筋合意をできたこと、また、TC90という練習機、これにつきましても、一機を二〇二七年度中に移転する方向でも大筋合意をすることができたことも含め、これもスピード感を持って加速させることができました。 また、私のスピーチにも非常に多くの関心や御反応をいただきました。私からは、自由で開かれたインド太平洋の重要性、そして我が国の防衛力の強化の方向性、また問題や摩擦があるからこそ対話が大事だという日本の対話を軸にしているというこういった方向性について、また防衛装備移転の政策、これも、日本の今の政策の変化も私からも丁寧に説明をさせていただきましたし、地域全体の抑止力と対処力の向上のために、装備協力を始めとして、同盟国、同志国との連携を強化していく方針などを明確に発信することができたと思います。 今回の会合での様々な意見交換を通して、各国のカウンターパートからは、自由で開かれたインド太平洋の重要性への共感、我が国の防衛政策についての理解が示され、日本に対し、地域の平和と安定により一層貢献してほしいという期待を感じることができました。 私は、大臣着任以来、様々なリーダーとの間で個人的な信頼関係を構築をしてきました。日米同盟を基軸としつつ、こうした信頼関係を基礎として、同盟国、同志国のネットワークを重層的に構築、拡大をして、同盟国、同志国との間で相互連結性を高めて、地域全体での抑止力の向上を努めていきたいと思います。 なお、もちろん、今回、日米でも七回目となるヘグセス長官との会談を行いました。お互いがしっかりとこれから連携をし合って、このインド太平洋地域でのアメリカのプレゼンスの明確なコミットメントも含めて発信できる貴重な機会になったと思っております。しっかりとフォローアップを続けたいと思います。
○臼井正一君 この一回の会合でこれだけ多くの成果を上げてきた大臣には心から敬意を表します。我が国の取組を諸外国にしっかりPRもされたということでありますし、アメリカの東アジアに対する関心もしっかりつなぎ止めておくことに成功したということであります。 昨日の全国防衛協会連合会総会、懇親会、大臣御出席をなさったということで、このシャングリラ・ダイアローグの成果に対して、参加された方から盛大な鳴りやまぬ拍手があったというふうに聞いています。どうぞこれからも、国の内外に対して、我が国の正しい安全保障に対する取組、これを刺さるワードと大きな発信力で続けていただければ有り難いというふうに思っております。 安全保障のためにはやっぱり、人は石垣、人は城、人は堀と言われるように、どれだけ最先端の技術を用いても、それを扱う人こそが安全保障には最も大事な要素だというふうに思っております。 私の地元の地本長とこの間お話をしましたところ、千葉県においても、近年の処遇改善策と、あるいは防衛省や自衛隊に対する国民の好感度の上昇から、近年まれに見る募集の成果を上げたというふうに伺っております。誠に頼もしい限りであります。 しかし、本来の国防任務以外にも、頻発する災害派遣や海外任務など、隊員が担う任務は増加の一途をたどっています。私の千葉県でも、鳥インフルエンザが発生した際に、自衛隊員の方々が、命に関わらないと言われればそうかもしれないけれども、こうした命に関わらないかもしれない任務に隊員の方々が来ていただいて、やっぱり我々と隊員の体力違いますから、鳥をきゅっきゅきゅっきゅ対応していただいたというのは本当に有り難いなというふうに思っております、千葉県民の一人として感謝を申し上げますが。 こうした個人の厳しい任務に対して、果たして、その信賞必罰は武門のよって立つところというふうに言われますけれども、自衛隊員には普通の公務員に上回る厳しい罰則規定というのがその任務の遂行に当たって設けられているということであるんですが、その信賞の部分ですね、褒章、そうした部分に果たして十分に国として応えられているのかというような懸念が私は持っているわけであります。 我が国は、憲法上、諸外国の軍隊が持っているような軍法会議というものを設けることができない。だからこそ、現行法の枠内であっても、有事という極限状態において正当に任務を全うした隊員を国家として法的に守る制度設計を行うと同時に、その功績に対して、これは信賞の部分ですね、国として最大限の敬意と恩賞を尽くす環境を整えるべきと考えますけれども、政府参考人、端的にお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(廣瀬律子君) お答えいたします。 自衛隊員は、国の防衛という崇高な使命を負っており、その任務は高い責任と危険を伴うものであって、その功績に対して国家として敬意を表すことは極めて重要であると認識しております。 特に、自衛官に対する叙勲は、長年にわたり任務に精励した功績をたたえるとともに、自衛官であったことの誇りと名誉や、国民からの尊敬を得る上でも重要であると考えており、こうした観点から、昨年度から受章対象の範囲を拡大するなど、その功績にふさわしい栄誉が与えられる仕組みを逐次整備してきているところです。 また、実力組織としての栄誉の付与は特に重要な事項であることから、防衛省・自衛隊においては、自衛隊法第五条の規定に基づき、功績のあった者には防衛大臣から表彰いただいているほか、特に顕著な功績があった者に対しては内閣総理大臣から表彰をいただいております。 引き続き、隊員が誇りを持って職務に邁進できるよう、必要な環境の整備に努めてまいります。
○臼井正一君 昨日の防衛協会の総会でも、自衛官に対する叙勲、これは退官時に制服のまま叙勲を受けられるようにという要望も出されたというふうに伺っておりますので、しっかりこれ、今後も更なる褒章の在り方、検討していただきたいと思います。 ちょっと三番飛ばさせていただいて、大臣に四番目、お伺いをしたいと思います。有事医療についてであります。 私の地元千葉県には、最精鋭部隊、特殊作戦群、あとは空の神兵で有名な第一空挺団、これがあります。後方医療に頼れない孤立環境での任務が想定されますけれども、こうした現場の隊員の命を守るための取組、これはどうなっているのか、課題等がありましたら、大臣から端的にお願いをいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 まさに臼井先生御地元の千葉の習志野駐屯地で、第一空挺団の皆さん、そして特殊作戦群の皆さんと意見交換をした中で、先生に今触れていただいた医療における課題を率直に隊員から寄せられたことがありました。 そのことをきっかけに、我々も部隊の声を反映すべく、先日、この要望を受けて、今まで可能であった救命処置では処置できないような対応、救命処置ですね、新たな措置ができるように今規制も広くしまして、対応できるように拡充をしたところであります。六つの処置ができるように追加をしたんですが、この六つに限らず、今後も必要な対応をやっていきたいと思います。 私の中で非常に今回問題意識を持ったのは、やはり、現場の隊員から聞いてみると、今回のこの要望も三年越しだというふうにも言っている隊員もいましたし、中には十年越しだと言う隊員もいました。その心は何かというと、医療の関係は厚労省とか医療の世界の人たちいますから、なかなか現場が求めても形にならないだろうと、実現しないんじゃないかと、そのことで、本当はこれをもっとやってほしいと思っても、諦めの境地でなかなか今までは言ってこなかったというふうに言われました。 ですので、そういったことがないように、今、衛生監もいますから、衛生監と連携をして、できることはもう可能な限り一日でも早くあらゆる取組をやっていこうと。そのことがまさに先ほど先生が触れていただいた隊員の皆さんや家族が安心して任務を遂行できる環境だと思いますので、今後もしっかりと、孤立環境での物資の補給や自分で様々処置できるための携行品、こういったものの充実も含めて対応するように考えていきたいと思います。
○臼井正一君 積み残しの質問もございますが、もしまた機会をいただけるのであればそのときに質問することとして、今日は以上で質問を終わらせていただきます。 御答弁ありがとうございました。
○広田一君 どうもおはようございます。立憲民主・無所属会派の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず最初に、先ほど小泉大臣の方からも御答弁がございましたフィリピンへの装備品の移転に関してお伺いをいたします。 私は、シーレーン防衛など我が国にとって望ましい安全保障環境を構築するためにはフィリピンの存在は大変大きいというふうに考えます。その意味で、防衛協力を推進すること自体、これは必要なことであるというふうに考えるところでございます。 一方で、日本が殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁したのは、去る四月二十一日、一か月ちょっとしかたっておりません。つまり、殺傷能力のある武器の移転に慎重な世論が示すように、国民の理解はまだまだ進んでいない状況であります。そのような中で、五月三十一日、小泉大臣は、フィリピンのテオドロ国防相と会談し、現在、海上自衛隊が運用している護衛艦について、退役後速やかに移転を目指すことで大筋合意したというふうに承知をしております。 大臣、ここでいう速やかな移転を目指すことで大筋合意とは一体どのような意味なのか。フィリピンとの協議状況について、小泉大臣に御説明を願いたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 五月三十一日のお話を今、広田先生からいただきましたが、五月にはその前にも会談を行っておりまして、五月五日に、ゴールデンウイークの際に出張しまして、テオドロ大臣とも会談をして、ワーキンググループの議論において、「あぶくま」型の護衛艦とTC90の移転に向けた基本的な方向性について防衛当局間での議論が進捗をしています。このワーキンググループでの合意が五月の五日です。 これを踏まえて、そのときにテオドロ大臣とも、これはしっかりとお互いリーダーシップを取ってスピード感を持って進めていこうと、そしてお互い、もうそのときから、仮に国会に認めていただけたらシンガポール・シャングリラで会えるねという話はしていたので、じゃ、そこまでの間に、お互いの事務方で、事務方のトップは萬浪局長が務めていますが、先方は装備庁の長官のような方が務めて、その間でしっかり詰めて、お互いの成果をシャングリラ会合で持ち合って確認をしようと、こういったやり取りをさせていただきました。 そして、今回これを踏まえまして、シンガポールで会談をした際に、確認をすべきことや事務方同士でも詰めること、こういったことも含めまして、「あぶくま」型護衛艦については除籍後速やかに移転をすること、そして、TC90については一機を二〇二七年度中に移転する方向で議論を進めることで大筋合意を発表できるところまで議論を積み上げることができたということであります。
○広田一君 経緯は承知をしましたけれども、ですので、大臣、大筋合意というのは一体どういう意味なんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) これは、今般の大筋合意をもって政府として移転を認め得ると判断したわけではなく、日本とフィリピン間の議論の進捗を踏まえつつ、今後、防衛装備移転三原則と運用指針に従って国家安全保障会議において厳格審査を行い、適正管理が担保されることを確認した上で我が国として移転を認め得るかどうかの判断を行うことになります。 ですので、引き続き、このワーキンググループの下で、フィリピン海軍への教育訓練、維持整備、移転後の装備品の適切な管理の在り方を含む詳細について具体的な議論を進めて、最終的に、じゃ、正式合意は何かといったら、これは安保会議、こういったところでも判断をするということになります。
○広田一君 そういった整理で今後進めていってもらいたいというふうに思いますが。 その上で、退役した護衛艦、退役という言葉から、我が国の安全保障にとっては、もうお役御免になった、一丁上がりのものと考えられるかもしれませんけれども、決してそうではございません。確かに、退役となる護衛艦は、長年にわたり我が国周辺海域の警戒監視、防衛という最前線で任務を全うし、第一線での役割は終えるわけでございますけれども、我が国が本当に培ってきました優れた維持整備の技術により、本当に大切に運用をされてきたところでございます。つまり、これまで多くの隊員の皆さんが心血注いで運用してきた護衛艦は、私は極めて価値のある資産だというふうに思っております。 よって、必要とされる地域の平和と安定のために新たな任務に就く、こういう理解をしているところでございますが、その一方で、フィリピンへの護衛艦の供与が南シナ海での軍事バランスにどのような影響を与えると想定しているのか。すなわち抑止力や対処力の向上にどのように寄与するのか、逆に更なる圧力への口実とはならないのか、軍事的緊張は高まらないのかといったことについてもしっかり検討、協議をしなければならないというふうに思います。 そこで、小泉大臣にお伺いをいたしますけれども、今回、殺傷能力のある武器輸出の第一号というこの重みについてどう認識して防衛省として検討、協議を進めているのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) フィリピンへの「あぶくま」型の護衛艦、まだ正式には第一号というふうには、まだそこまでは行っていませんけれども、仮にそういう方向になったとしても、丁寧に説明をすることには変わりはありません。 そして、これから、フィリピンの「あぶくま」型の護衛艦に限らず、オーストラリアが既に選定をしている「もがみ」、そして、今回、日豪ニュージーランドの三か国で議論をした「もがみ」型、こういった面的な広がりが見えてきている中で、そのことが地域の抑止力と対処力を強化する方向になり、結果、我々が大事に思っているこの地域が自由で開かれたインド太平洋であり続けるためには、私は、間違いなく地域全体にとっても理にかなう、プラスになることが多いと思いますし、今回シャングリラ会合でもそういった説明をさせていただき、私は、まあ一部の国は別かもしれませんが、全体として、日本の方向性に対する透明性、そして日本が今まで以上にこの地域全体に貢献する意思を持っているということの歓迎する声、寄せられました。 しっかりとこれからも丁寧な、透明性を持った説明をしていきたいと思います。
○広田一君 引き続き透明性を持った丁寧な説明というふうな大臣の御答弁がございました。しっかり進めてもらいたいというふうに思いますし、あわせて、先ほど私の方から指摘しましたように、今回のこの移転によって、もしそれが成ったときに、更なるやっぱり圧力の口実になってしまわないか、そしてまた、南シナ海の軍事的緊張を高めないのか、こういったことについてもきちっと想定をして対応をしていただきたいというふうに思います。 そこで、丁寧な説明、しっかりとした議論というふうなお話がございましたので、これについてお伺いをしたいというふうに思います。 今回の護衛艦の移転について大筋合意、この発表にあるように、どうしても前のめり、移転ありき、既成事実化、こういうふうな指摘があるわけであります。私は、そのような疑問が出る一つの理由が、政府内で慎重かつ丁寧な議論がなされている、そういった姿がなかなか見えないからであります。 そこでお伺いしますけれども、例えば、我が国の外交、安全保障の最高意思決定機関、これ国家安全保障会議なんですけれども、対フィリピンへの護衛艦の装備移転についてこの会議で何か議論されているのか、メンバーの一人でもある小泉大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) これは防衛政務官もお務めいただいた広田先生だったら御承知のことだと思いますが、国家安保会議などで議論された詳細については私から説明をすることは控えさせていただきます。 ただ、最終的な装備品の判断というのは国家安保会議の中でも判断をされるというふうに私が申し上げたとおりでありますので、もちろんその中で厳格管理、そして適正な管理、これを、厳格審査と適正な管理、これを担保して最終的な判断をする、これは当然のことであります。
○広田一君 装備移転を実際に決定するときの厳格審査を国家安全保障会議で行うということは、これ装備移転三原則、運用指針でも明確になっているわけで、大臣、私が聞いているのはその点ではなくて、今回大筋合意ということを発表されたというふうなことで、非常に前のめり感があるわけでございます。 それはそれとして、さすれば、国家安全保障会議においてこのフィリピンへの装備品の移転について議論されたのか。詳細な中身について私は問うているのではありません。議論をしたのかどうかという事実確認であります。
○国務大臣(小泉進次郎君) それはもちろん、政府全体で頭一つにして臨んで進めているのは当然です。防衛省だけがこれを考えて、最終的には違うということは、これはあり得ませんので、そこの御心配はされないでください。 ただ、私が申し上げているのは、この国家安保会議の中の詳細についてはお話しすることは差し控えさせていただくということは、防衛政務官をお務めになった広田先生だったら御理解をいただけることだと思います。 一方で、この防衛装備品の移転につきまして、厳格な管理を、厳格な審査をした上で、相手国にも適正な管理を義務付けると、こういった中で丁寧な説明をさせていただくということは、国民の皆さんにとっても、そしてまた地域に対しても必要なことだというのは、全く同感でありますので、このように国会でも説明をさせていただき、かつ、私は、今年に入ってからもミュンヘンの安保会議、そして今回のシャングリラ会合、こういった国際舞台の場でも日本の政策についての説明をさせていただいているように、これからもしっかりと説明してまいります。
○広田一君 ちょっと正面から答えていただいていないんですけれども、もちろん、こういった重要なことでありますから、各関係省庁間、事務方レベルも含めて議論、協議しているというのは、それは当然のことだろうというふうに思います。 しかし、そこの最高意思決定機関が国家安全保障会議でありますので、その詳細な内容、具体的にどういったやり取りをしたのかということを私は問うつもりはありません。議論をしたのかしていないのか、この事実確認だけ明確にしてください。
○国務大臣(小泉進次郎君) これは、基本的なことですけど、最終的には国家安保会議において、相手国に移転をするかどうかですから、このテーマについて議論をすることがなければ判断できないわけですから、そこは当然のことです。(発言する者あり)
○委員長(里見隆治君) 小泉防衛大臣。
○国務大臣(小泉進次郎君) この後に何を言いたくてこれ確認をされているか分かりませんけれども、当然、判断する上では議論が不可欠ですから、広く、この防衛装備移転の政策の見直しについても最終的には安保会議の方で決めていますし、これからも移転については判断をされますから、議論を政府の中でするのは当然です。ただ、その議論を、誰がその中で何を言ったかとか、こういったことについてはつまびらかにすることは控えます。
○広田一君 いや、小泉大臣の御答弁を聞くと、何か国家安全保障会議では議論していないような感じがいたします。 というのは、今回、大筋合意でありながらも、フィリピンの国防省の方としては、この移転については情報発信をする。しかし、国家安全保障会議では議論したかどうかもなかなか明確に答えない。つまり、やっていないんだろうというふうに思いますけれども、というところは、やっぱり丁寧な説明、しっかりした議論というふうに大臣がおっしゃっていることと私は整合性が取れていないんじゃないかなというふうに言わざるを得ません。これは指摘をしておきます。 その上で、次に、中古の装備品移転に係る法改正の必要性についてお伺いします。 退役する護衛艦は、国民の貴重な税金によって建造され、これまで運用されてまいりました。安全保障政策の推進とは違う観点、つまり、財政民主主義の論点からの整理が必要だというふうに考えるところでございます。 そこで、具体的に、自衛隊法百十六条の三、開発途上地域の政府に対する不用装備品などの譲渡に係る財政法の特例、この見直しについて今後検討されていくのか、小泉大臣の御所見、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生から、さっき議論していないんじゃないかということを言われましたけれども、これ、私や茂木大臣は安保会議出席メンバーです。広田先生が政務官のときはまだ安保会議なかったと思うんですね。これ、我々出ているメンバーでも、中の議論というのはつまびらかにしませんが、この議論をしていることを、出席をされていない方にしていないというふうに決め付けられることは、私はそれは違うと申し上げておきたいと思います。 そして、今お尋ねいただいた中古の装備品の移転について、自衛隊法、これを改正する必要があるのではないかというお尋ねでありますが、自衛隊の中古装備品の移転に係る各国からの期待も踏まえて、無償譲渡等の対象に自衛隊法上の武器を加えるべきではないかといった御指摘もあることは承知をしていますが、現時点において、御指摘の自衛隊法の改正については、決まったことはありません。 その上で、今般の防衛装備移転三原則の運用指針の見直しを受けて、今後自衛隊の中古装備品を同志国のために有意義に活用していくことは、積極的に検討していくべきだと考えています。 お尋ねの広田先生の今御指摘のあった論点も含めて、中古装備品の移転に係る様々な論点については、今後の同志国との防衛装備移転に向けた議論の具体的なやり取りの中で考え、そしてまた踏まえながら、不断に検討を進めていきたいと思っております。
○広田一君 是非不断に検討をしていただいて、この自衛隊法百十六条の三については、これは当然のことながらどうしていくのかということはクリアしていかないといけない大変重要な論点だというふうに思うところでございます。 一方で、先ほど指摘しましたように、国民の皆さんの貴重な税金を使って建造されたものでございますので、この点についての説明責任ということも併せてしっかりとやるようにお願いをしたいというふうに思います。 それでは次に、防衛装備移転三原則に関してお伺いをいたします。 資料一を御覧ください。以前、この点につきましては、我が会派の田島委員も御質問されたところでございます。 この原則一の③、移転を禁止する場合を明確化し、次に掲げる場合は移転しないとございますが、その③が紛争当事国への移転となる場合とあります。 まず、その前提として、外務省にお伺いしますが、国際法上、紛争当事国とはジュネーブ条約など国際人道法上どのように定義又は理解されているのか、お伺いします。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 お尋ねの紛争当事国について、国際法上、特定の、特段の定義規定があるとは承知しておりませんけれども、一般論として申し上げれば、例えば、今委員から御指摘のあったジュネーブ諸条約については、この条約が基本的には武力紛争の当事国の間における関係を規律するというものでございますので、紛争当事国とは武力を用いた紛争の当事者たる国を指すと解されるものというふうに理解をしております。
○広田一君 そうすると、明確な定義がないというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) 繰り返しますが、国際法上特段の定義規定はございませんので、それぞれの条約によると思いますけど、例えば、ジュネーブ諸条約においては、先ほど申し上げたとおり、武力を用いた紛争の当事者たる国を指すというふうに解しております。
○広田一君 紛争の当事者たるということであります。 その上で、原則一の③、ここでいう紛争当事国は、この資料にございますように、武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、国連安保理がとっている措置の対象国というふうに、これ明確に定義をされております。 小泉大臣、国際法上の紛争当事国について明確な定義がない中でこの規定が設けられた、定められた理由について御説明ください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 従来の武器輸出三原則等において、国際紛争の当事国という基準については、その定義は示されておらず、その意味、内容は曖昧でした。また、それ以外の地域に対しても輸出を慎むとしていました。 このため、二〇一四年に防衛装備移転三原則の策定時には、まず、国際紛争の当事国という基準については、紛争当事国の定義を明確に定めた上で、該当する国に対しては防衛装備を移転しないことを改めて明記し、防衛装備の海外移転に係る歯止めを明確化したと、そういうふうに承知をしております。
○広田一君 経緯はそのとおりなんだろうというふうに思いますけれども、大臣、これ、どうして国連安保理の措置を対象国としているんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) これ、先生の今お配りいただいている資料の中の①、②、③のうちの、この②のところに絡むところだと思いますが、防衛装備移転三原則の原則一、この中の、資料でいうと、先生の②ですね、国連安保理の決議に基づく義務に違反する場合のケースは、国連安保理が決議によって特定の国等に対して一定の防衛装備の移転を禁止している場合を想定しており、移転が禁止される防衛装備の範囲はその決議に従うこととなります。 一方で、最後の③のケース、紛争当事国への移転となる場合は、武力攻撃が発生した場合、国連安保理が国際の平和及び安全を維持し又は回復するためにとる措置の対象となる国への移転の禁止を想定したものであり、国連安保理決議において当該国への武器等の移転が明示的に禁止されるか否かにかかわらず、我が国として一切の防衛装備の移転を禁止する、こういった趣旨であります。
○広田一君 その上で、大臣、その意味するところは、日本が紛争の当事国となる国への武器の輸出をすることで、現地の武力衝突を激化させたり、あと国際紛争を助長したり巻き込まれる、こういったことを防ぐためにこの規定が設けられた、定義をされたと、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) この今の先生の規定された理由につきましては、二〇二三年十二月の防衛装備移転三原則の運用指針の改正において完成品を含むライセンス生産品の提供を認め得ることとした際に導入されましたが、同規定に該当するか否かは、地理的に見て移転先国の領域内において武力紛争の一環として現に戦闘が行われているか否かを判断することとなります。 また、我が国がライセンスバックをする際に、移転した防衛装備がライセンス元国以外の国に更に提供される蓋然性が比較的高いと考えられます。このため、自衛隊法上の武器に該当するライセンス生産品のライセンス元国以外の国への提供については、審査基準の考慮要素に加え、我が国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がない限り、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への更なる提供を移転を認め得る案件から除外をしたものであります。 また、その際に、国際的な紛争のみならず、例えば国内における内戦のように、必ずしも国際的な紛争とは直ちに判断し難いような状況であっても、自衛隊法の武器の海外移転を慎重に検討することが適切と考えられるため、武力紛争の一環として現に戦闘が行われているとの定義としたものであります。 これ以上丁寧にやりましょうか。それとも、ここら辺で一回……(発言する者あり)いいですか。
○広田一君 大臣、ありがとうございます。ただ、大臣、その今の御答弁はその次の質問項目でございまして、つまり、これ原則二における論点についての大臣の御答弁であります。 今、私が質問しておりますのは、原則一の紛争当事国のこの規定が定められた理由についてお伺いをしているわけでございますので、ちょっと、今の大臣の答弁を聞いたままちょっと議論を進めることはできないんですけど、委員長、ちょっと整理をお願いします。
○委員長(里見隆治君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(里見隆治君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 多分、私は先生の質問に答えているというふうに認識をしていて、先生は私がそれに答えていないというふうに、多分何度やってもこれなので、理事会で議論していただければというふうにも思いますけれども、ただ、先生が言っているのは③に対する問いで、私はそれに答えていて、先生はそれを②だと思っているわけですよね。(発言する者あり)済みません、もう一回、じゃ、お願いします。
○広田一君 小泉大臣、先ほど小泉大臣の御答弁は、原則二についての、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国に関しての考え方について答弁をされました。これも質問通告しているんですが、ただ、これは今のテーマではないんです。今議論しているのは、原則二ではなくて、原則一の③の紛争当事国への移転となる場合について議論をさせていただいておりますので、先ほどの大臣の答弁は違うので、訂正した上で御答弁願います。
○国務大臣(小泉進次郎君) いや、だからこれ、多分いつまでやってもこの同じ堂々巡りが続くと思います。 私が答えているのは、まさに先生がお配りしている原則一の③についての回答を、お答えをさせていただいているので、いずれにしても、もう一回今の答弁しろと言われればもう一回答弁をさせていただきますが、それでよろしいんですか。
○広田一君 後でまた議事録を精査をして、後日質問していきたいというふうに思いますので、これはこれで賜りました。 前に進めさせていただきたいというふうに思いますけれども、この③の定義に該当する国というのは、これまで、小泉大臣の御答弁によりますと、現在、国連安保理のとっている措置の対象国は基本的に存在しないというふうに大臣は答弁をされておりますけれども、このように紛争当事国の対象国が少ない理由の一つは、政府の定めている紛争当事国の定義がかなり狭いからではないかなというふうに思いますけれども、大臣の御所見お伺いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 防衛装備移転三原則における紛争当事国とは、武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、国際連合安全保障理事会がとっている措置の対象国を指します。 ここでいう国際連合安全保障理事会がとっている措置とは、武力攻撃が発生し、国際の平和と安全を維持し又は回復するため、安保理が国連憲章第七章に基づきとっている措置のことをいいます。 その上で、防衛装備移転三原則は、武器輸出三原則等が果たしてきた役割に十分配慮した上で、防衛装備の移転に係る具体的な基準や手続、歯止めを明確化し、内外に透明性を持った形で明らかにしたものであり、移転を禁止する場合を明確化した第一原則については引き続き意義があるものと考えております。
○広田一君 大臣、そこの意義については理解をしたところでございますけれども、ただ、実は、これ明確化しているつもりが、定義が狭いがために一体何が起こっているかというふうに申し上げますと、皆さん御承知のとおり、今世界では紛争、戦闘が絶えません。それなのに、小泉大臣が答弁されたように、今は対象国が存在しないわけであります。 それはどうしてなのかということを考えたときに、今、国連安全保障理事会の常任理事国である米国とロシアが他国に対して計画的、組織的、継続的な武力行使を行っている状況だからであります。そのために、国連安保理自体がこの定義にある国際平和の維持のために機能しているとは言い難い、私は機能不全に陥っているのが実態ではないかなというふうに思うわけでございます。 そういうことによってこの③というのが歯止めとしては有効に機能していないのではないかというふうに考えますけれども、小泉大臣の御所見、お伺いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) これは、国連の機能不全については我々が防衛省としてコメントするのは今控えますけれども、今先生の御指摘が、例えば、結局この要件が狭いんじゃないかと、そういった御指摘だとすれば、今現在、武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、国連安保理がとっている措置の対象国は基本的に存在しないと考えていますが、そもそも、国連憲章において一般に武力の行使は禁止されておりますので、このことをもって要件が狭過ぎることにはならないのではないかと考えています。 ただ、いずれにしましても、改正後の運用指針においては、自衛隊法上の武器の移転について、移転先を国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務付ける国際約束の締結国に限定し、今これ十七か国ですけれども、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への移転を原則認めないこととしており、引き続き、より厳正かつ慎重に移転の可否を判断してまいります。
○広田一君 また大臣、後段のところで原則二に触れられているんですけれども、是非ちょっと整理していただきたいんですが、原則一の②、③というのは、これは移転が禁止される国に関する規定なんです。そして、今大臣が後段の方に述べられた原則二というのは、移転が禁止されない国の中でどうすれば移転が認められる国になるか、こういったことに関する規定なので、全く位置付けが本質的に違うんです。今議論をしているのは、この原則一の紛争当事国というのが本当に機能しているのか、歯止めになっているのかというふうなことでございます。 今、残念ながら国連の安保理が、米国、ロシアが実質的な紛争当事国になることによって機能を果たしているとは言い難い状態にあります。そして、実際、その対象国もないわけであります。ということになりますと、国連安保理の決議がなければ、どんなに激しい武力行使や侵略を行っている国でも、今のこの日本の定義だと非紛争当事国になってしまう。つまり、武器の移転が禁止されない国になってしまう。小泉大臣、こういったことでいいんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、厳格な審査をして、適正な管理を義務付けて、かつ国連加盟国百九十三か国中の十七か国としか今協定は締結をしていなくて、その国に対してのみ我々はやりますというふうに言ってある中で、しかも、しっかりとこうやって国会で皆さんからも質問を受けて、この移転についても、安保会議の最終的な判断はありますけれども、我々このように質問を受けて説明をする機会は十分にあります。 そして、国際社会においても、今回私がシャングリラ会合でも説明をしたように、地域に対しても全体に対しても説明をしていますので、まるで、全く歯止めがない、説明責任も果たしていない、透明性もない、こういったことは全く当たらないと思っています。
○広田一君 大臣、本当これ繰り返しになって恐縮なんですけれども、今大臣がおっしゃったのは原則二についてのことなんです。ですから、防衛装備移転は三原則あって、原則一、原則二、そして原則三があるわけであります。今大臣がおっしゃったところは原則二に当たって、これについても時間があれば議論したかったんですけれども、原則一で今日はとどまってしまいました。 ですから、私が言っているのは、この原則一が本当に機能しているのか、歯止めになっているのか、これは今の国際状況を勘案して不断に検証しなければいけないんじゃないかなというふうな観点からでありますので、是非ともそこの理解、整理といったものはお願いをしたいというふうに思っております。 そういう意味で、大臣、原則二のところでしっかり歯止めを掛けるんだということであれば、原則一のところで、例えば、もう現に武力行使を行っている国への移転は禁止する、先ほど外務省の方からも答弁があったように、武力紛争のところについて判断していくということが誰の目にも、見ても明らかな原則、こういったものを書き込めば私はいいのではないかなというふうに思いますけれども、この点についての御所見、お伺いをいたします。
○委員長(里見隆治君) 時間が参っておりますので、小泉大臣、端的に御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) はい。 じゃ、時間がないということですので、引き続き、またこういうふうに丁寧にやらせていただければと思います。 ありがとうございます。
○広田一君 終わります。
○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。ちなみに、私、出身地は臼井議員と同じ千葉県千葉市でございます。祖父同士は極めて近しい関係であったと聞いております。 暑くなってまいりました。先週は南極の話で進めさせていただきまして、今週は北極海の話、言及させていただきたいと思います。 その前に、まず小泉大臣、アジア安全保障会議、シャングリラ・ダイアログ、お疲れさまでございました。バティックシャツを着た姿、極めて地元になじんだ形で、有意義な会話ができたんであろうということが想像できます。 この会議におきましては、友好関係あるいは新しい枠組みということ、大分新しい方向でお話が進んでいると極めて期待しておりますが、大臣のコメントの中に、中国の脅威に関して、大分オブラートに包んだ形で優しいような表現であったと思っております。 この会議におきまして、本来この会議、大体、私も例年様子を見てまいりましたが、基本的には対中関係、どのような中国の進出、それに対して周辺国はどう対応していくのか、あるいはその時点で一番問題となっております、例えば今であればイランとアメリカの関係等であると思いますが、その辺も含めまして、防衛大臣として今回の会議に対する実際的な成果あるいは今後の社会の方向性のようなもの、感じたものがございましたら、大臣のお言葉としてお教えください。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 今回、成果については先ほど臼井先生にお答えをさせていただいたので重複は避けたいと思いますが、間違いないと思うのは、今、やはり地域の中で日本に求める更なる役割、貢献、こういった期待が非常に大きいということでありますし、我々はそれに応えていく責任があるだろうと考えております。 そして、先ほど触れられなかった一つでいえば、やはりアメリカの地域に対する関与、このコミットメントを全体として確認をするということも私は大事な点だったと思います。その観点から、今回私とヘグセス長官で会談を行った後に、概要、結果概要を発表させていただきましたが、その中で、両閣僚は、具体的な成果に重点を置きつつ、豪州、韓国、フィリピンを始めとする地域のパートナーとの間で協力を更に進展させていくことで一致したと、こういったところでも我々の認識は一致することができましたし、両閣僚は、本年三月の高市総理訪米の成果も踏まえ、首脳間で一致した日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していくための幅広い安全保障協力について、その具体的な実行に切迫感を持って取り組み、日米同盟を更なる高みに引き上げていくことでも一致したと、こういったことも私はこのシャングリラ会合の機会で確認をできたことも意義あることだと思います。 引き続き、しっかりとこの地域全体の中で抑止力、対処力の強化に日本の貢献が期待をされているものがありますから、応えていくべく、更に政策の加速に全力を尽くしてまいりたいと思います。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 今回の、私も非常に気になっていたのは、アメリカのコミットメント、まさにそこですね。アメリカがどうアジアに対して、今、西半球という言葉をトランプ大統領が使っている中でどのようにアジアの平和に貢献していくのか、その点、日本はインド、オーストラリア、あるいは今回ニュージーランドも含めてのお話だったと聞きます。沿岸国と、済みません、友好国と力を合わせてこのアジアの平和、特に中国の進出に関してどのように対処していくのか、台湾危機を起こさないようにしていくための戦略というのは非常に重要であると考えております。 今日話題とさせていただきたいのは、北極海航路の話でございます。この北極海航路、非常に重要な役割を持ってまいります。 一枚の資料をお配りさせていただきました。地図が入っていると思いますが、まず、北極海、この右側の図を見ていただきたいんですが、氷が本当に減っているんです。今は、五月から十一月、この航路、船が通れるような環境になっております。 私自身、この北極海航路に関わりましたのが一九九五年からです。横浜とムルマンスクの間を実験航海をする広報担当をやっておりました。それから時間は過ぎているのですが、日本の研究というのがなかなか進んでこなかった。それに比べまして、ロシア中心に、そして中国もこの北極海に対して非常に興味を示しております。なぜかといいますと、この北極海、アジアとヨーロッパを結ぶ航路、三分の二、実に三分の二の航程で結ぶことができます。そして、この北極海航路、三分の二ということは、人件費も含めまして経費が三分の二、時間も三分の二であるということで今後有効であるということが期待されていたのですが、現在のロシアの状況、ウクライナ戦争の状況において、日本がほぼ研究も停止に近い状態になってしまっているということがあります。 この北極海航路の開発の状況、利用の状況をお教えください。
○政府参考人(三宅正寿君) お答えいたします。 北極海航路は欧州―アジア間の航行距離を大きく短縮できるため、我が国の海上輸送ルートの多様化の観点から、第四期海洋基本計画において我が国海運企業等の北極海航路の利活用に向けた環境整備を進めることとされております。 近年の北極海における海氷面積の減少傾向に伴い、ロシア北方沖の北東航路を利用する海上輸送は増加傾向にあります。そのほとんどはロシア国内輸送ですが、ロシア又は欧州とアジア間の海上輸送も増えております。我が国海運企業は二〇一八年からロシアのヤマルガス田からのLNG輸送に参画しておりますが、ロシアによるウクライナ侵略の影響もあり、現在、北極海航路は一定の制約を受けている状況にございます。 国土交通省では、引き続き、同航路の将来のポテンシャルを見据え、国際情勢や政府の方針等を踏まえつつ、関係行政機関、民間事業者等とも連携しつつ、適切に取り組んでまいります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 北極海航路、非常に重要かつ、そして有効な航路であると考えております。アメリカも今、逆にロシアの沿岸を通らない航路の研究も進めていると聞いております。 この北極海航路、ロシアによる管理方法、警備の状況、あるいは、私、今回、北極海航路をあえて取り上げさせていただきましたのは、この海域、通航料に値するような費用の徴求をしております。その件も含めまして、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(三宅正寿君) お答えいたします。 国連海洋法条約第二百三十四条では、氷に覆われた海域であって、特に厳しい気象条件で海氷が航行の障害をもたらす等のおそれがある場合に、沿岸国に船舶からの海洋汚染の防止のための法令を制定、執行する権限を与えています。 北東航路の航行に当たっては、安全航行確保と海洋汚染防止の観点からロシア国内法令に基づく航行手続が実施されており、事前申請による許可制に加え、国営企業ロスアトムによる砕氷船のエスコートの義務付け等が定められております。 砕氷船のエスコートに係る料金は、船舶の総トン数や支援を受ける海域数、船級の一種であるアイスクラス、航行時期に応じて上限値が定められております。例えば、総トン数十二万トン級の船舶でヤマル半島から欧州への航行をした場合、その場合のエスコート料をロスアトムのタリフに基づき当省において試算をしたところ、約三千五百万円、一千五百万ロシア・ルーブル程度となります。 以上です。
○山田吉彦君 今御説明いただきましたのが、ヤマルという、この地図でいきますと、書いてあります北極海、北極に面したところの地域からヨーロッパに向けてと。実は、かつてアジアと結んでいたときにはかなり高い。実はこの費用というのはスエズ運河の通航をした場合の費用から逆算するような形で算定されております。かなり費用的には高いものであると。 そして、また今回、このあえて通航、特別に許された航路としてこの費用徴求認められているということ、既に前例があるということを考えますと、ホルムズ海峡、今後通航料という、あるいは通航料に相当する費用というものを考えられると思います。今、イランの主張を見ておりますと、航行の安全あるいは油流出事故に備えるためにも費用を徴求しておく必要があるというようなことを言っておりますので、私は非常に警戒しております。その中で、この北極海の費用徴求の状態、現実、そこを十分に分析しておく必要があると考えております。 既にこのヤマルというガス田、これ世界でも第二の規模のLNGの基地ができております。このヤマルから中国に向け、かつては日本の商船三井の砕氷型LNG船が三隻動いておりまして、最近はヨーロッパを中心に動いているようですが、いずれこの航路というのがまた再開される時期に備えまして、十分に研究開発が必要であると考えております。 外務大臣にお伺いしたいと思います。 我が国のこの北極海航路への取組姿勢、あるいは期待、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 山田委員には、先週は南極、そして今週は北極と、さすがにグローバルだなと、こんなふうに感じているところでありますが。 そこで北極でありますが、近年、地球温暖化に伴う北極海の氷の減少、地図にも示していただいておりますが、これは我々がふだん見る地図とは違って北極点を中心に作ってありまして、若干違いますけど、少なくとも氷が圧倒的に減少している、このことは御理解いただけると思うんですが、この氷の減少によりまして、アジアと欧州を最短距離で結ぶ北極海航路の潜在性、これが関心を集めております。 北極海航路は、スエズ運河、示していただきましたスエズ運河を経由するルートに比べまして欧州―アジア間の航路距離を大きく短縮できることから、我が国の海上輸送ルートの効率化、多様化の重要性に鑑み、外務省としても関心を有しているところであります。 同航路のポテンシャルを見据えまして、外務省としても、これまで北極評議会を始めとする北極関連の国際会議等におきまして、北極関係国との間で、北極海航路を含みます北極情勢に関する情報収集であったり意見交換を重ねているところであります。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 この北極海航路が結ばれるようになってきますと、日本の港湾情勢も全く変わってきます。これからは中堅どころの港、特に外洋に面した港、例えば苫小牧、あるいは茨城の鹿島、仙台、鹿島、あるいは清水港、静岡、清水港など、外洋に面した港の優位性。そしてまた、これは速度を非常に重要視します。短い夏の間に何往復できるかということになってきますので、そうしますと、アジアのハブ機能をもう一度日本が取り戻すということにもつながってまいります。外交戦略としても非常に重要な航路であると考えております。是非、今後とも北極海航路に対する取組をよろしくお願いしたいと思います。 先週、フィリピンの大統領いらしていただきまして、日本とフィリピンの関係、将来性を期待できる演説を聞かせていただきました。 このフィリピンと日本との関係、広田議員のお話の中にも出てまいりました。フィリピンと日本の海上警備に関する協力関係、極めて深いものであると聞いております。今までの経緯と今後の展開について、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(澤井俊君) お答え申し上げます。 海上保安庁におきましては、フィリピン沿岸警備隊に対しまして、約三十年間にわたりまして、海上保安能力の強化とか、あるいは人的ネットワークの構築というものを進めてまいりました。 具体的には、平成十年から、海上保安行政全般に関わりますアドバイザーとして、長期専門家を派遣をし続けてございます。また、平成二十七年からは、海上保安政策に関する修士課程の教育を行います海上保安政策プログラムというものを開講しております。それにフィリピンを含むアジア諸国から研修生を受け入れておりまして、今、その第一期の卒業生がフィリピン沿岸警備隊の幹部職員というふうになってございます。 さらに、我が国では、ODAでフィリピン沿岸警備隊に、四十四メートル型あるいは九十七メートル型の巡視船の供与というものも行っております。海上保安庁におきましても、それに併せまして、海上保安能力向上支援の専門部門であります海上保安庁モバイルコーポレーションチームを派遣しまして、乗組員に対する安全航行、法執行、救難技術、それからメンテナンスといった広い分野にわたります海上保安能力の向上支援を行っております。 海上保安庁といたしましては、引き続き、フィリピンを含みますアジア、太平洋島嶼国等からのニーズを踏まえまして、海上保安能力支援向上に取り組んでまいります。
○山田吉彦君 実に三十年の時間を掛けて今非常に密接な関係ができている、これが日本とフィリピン、そして、この日本とフィリピンの関係があって、アジアの航路、アジアの海が守られるということであると思っております。 このフィリピンに対する支援、最初は環境、海洋環境というところから入っていったと思います。環境問題から、まずは手に取りやすい、関係が築きやすいところから始めて、今は海の安全を守る具体的な関係になってきたと承知しております。 そして、この関係は、人と人とのつながりが非常に重要であったと聞いております。特に、世界海事大学という、IMO、国際海事機関、国連の機関なんですが、の大学がございます。この大学に毎年、日本の資金、これは日本財団の資金なんですが、日本財団の資金をもちましてフィリピン・コーストガードの幹部が例年派遣されていて、そして、そこには日本の海上保安庁からも人が行き、同じ大学院大学で学び、人的関係をつくってきたと聞いております。 この世界海事大学、日本では余り知られていない大学院大学なんですが、この御説明を聞かせていただけたらと思います。また、日本との関係についてお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(河野順君) お答え申し上げます。 世界海事大学は、船舶の安全や海洋環境保全に関する国連の専門機関である国際海事機関、IMOの附属機関として一九八三年に設立された海事・海洋分野の国際的な教育訓練研究機関であり、これまでに百七十一か国・地域から六千六百人を超える卒業生を輩出しております。 我が国との関係では、同大学の理事及び教務部長に日本人が就任しているほか、同大学で学んだ多数の日本人卒業生が産学官の海事・海洋分野で活躍しています。 さらに、委員御指摘のとおり、日本財団が世界海事大学への奨学金支援を実施してきており、支援を受けた奨学生はフィリピンを含め延べ八十九か国、八百四十四名に上ります。これら奨学生は、卒業後、海事教育訓練、海洋法、海上安全、海洋環境など、多岐にわたる分野において世界中で活躍されており、我が国にとっても、IMOや諸外国との国際協力を進めるに当たっての貴重な人的ネットワークであると認識しております。 国土交通省として、引き続き、このような世界海事大学を通じたネットワークも活用しながら、国際的な海事政策の推進に取り組む所存であります。
○山田吉彦君 八百四十四名と、非常に多くの方々が世界の海を結び付ける仕事をしていると。 私、モンゴル海事局という、調査に行ってまいりました。モンゴルという海のない国なんですが、海事局はあるんですね。便宜置籍国なんです。モンゴル船籍というのが存在しておりまして、その調査に行きましたところ、説明してくれた海事局長はこの世界海事大学出身で、知見を持っていると。 なかなか、便宜置籍国、問題を起こすことも多うございます。その中でやはり人と人とのネットワーク、しっかりつくっていくということは非常に重要だと思います。国土交通省の皆様におかれましては、是非、今後とも、世界海事大学との密接な関係をつくっていただきまして、世界中の海に関わる人のネットワークを確実に押さえていただけたらと考えております。 そして、続きまして、今、私ども、引き続き最も気にしているところでございますが、イランと米国、イスラエルとの紛争の動向、昨今、ニュースも、だんだんテレビニュース等はマンネリ化してきておりますが、現在、日本のなし得ることについてお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 米・イラン間の交渉について、大きな方向性としては、まずMOUを結んで、その上で残された論点、三十日になるか六十日になるかありますが、協議を行うという、二段階での合意を目指す方向で交渉が進められていると、このように理解をしております。 これに関連して、合意文書における核問題であったりホルムズ海峡等の扱いを含めて様々な報道、まあマンネリ化してきていると、こういうお話もありましたが、それでも毎日のように報道が出ているところでありますが、現時点で米・イラン間で何らかの合意に達したという確たる情報には接しておりません。 そういった中で、日本のなし得ることということでありますが、日本としても、事態の鎮静化に向けて外交努力、二月二十八日以降続けているところであります。詳細については、外交上のやり取りでありますが、私自身、五月の二十二日には、事態発生以来六回目となりますイランのアラグチ外相との電話会談、これを行いまして、アラグチ外相に対して、イランが引き続き最大限の柔軟性を発揮して、米国との協議が早期に再開されること強く求めるという、こういう働きかけを行いました。また、先週二十六日には日米外相会談を実施しまして、ルビオ国務長官に対して、ホルムズ海峡の安定を含め、米・イラン間の合意が一刻も早く実現することが重要であると、この旨を伝えて、日米で緊密に連絡していくことを、連携していくことを確認いたしました。 日本としても、引き続き、米、イランとの協議や仲介国の外交的な取組、これを後押しするとともに、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の回復に向けて、国際社会と緊密に連携しながら、あらゆる考え得る外交努力、続けていきたいと思っております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 お時間になってしまいました。 今、いろいろ情報を収集しておりますと、ホルムズ海峡の管理体制、イランあるいは米国がそれぞれ提案をしていると。やはり、この航行の自由を守るということは非常に重要であると思います。そこに日本の役割というのがあると思います。そして、この海域の安全を守るためには、できましたら、いち早くこの紛争後の機雷処理、掃海活動のために日本は準備に入っていただけたらと、大臣、今も望んでおります。よろしく御検討お願いいたします。 以上、今日の質問を終わらさせていただきます。どうもありがとうございました。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 今日は、日・インド関係を中心に質疑を進めさせていただきたいと思っております。 まず、先週、五月二十六日ですけれども、日米豪印四か国の枠組みであるクアッドの外相会合開催をされました。茂木大臣もここに御参加をされているわけであります。 クアッドってなかなかちょっとつかみどころがないというか、外から見ていると分かりにくい枠組みなのかなというふうに思っています。あえてこの四か国をくくるならば、インド太平洋地域における主要民主主義国のグループなんだと、こういう言い方ができるかもしれませんが、必ずしもいろんな面で一枚岩の四か国というわけではありません。 また、特に今、アメリカのトランプ政権がなかなかこのマルチの枠組みというものを余り重視していないように見える中で、クアッドもしばらくお休みなのかなと思っていたら、今回このような形で外相会合が開かれた。なので、国内の今回メディアを、例えば新聞等見ていると、割と見出しに多かったのが、クアッドの再起動ですとか再結束みたいな形の書きぶりをしていました。これまで寝ていたわけじゃないんだと思うんですけれども、ただ、なかなか、何を目指すのか、あるいはどういうグループなのかということがいまいち外に分かりにくい中において、今回の会合というのは国内ではそう受け止められたんだろうというふうに思っています。 また、やっぱり難しくしているのはインドでありまして、私、インド大好きなんですけれども、この外交方針という意味でいくと、戦略的自律性という方針。要は、言い方格好いいんですけれども、ある意味全方位でおいしいところをつまみ食いしているようにも見えなくもない。特にエネルギーですとか安全保障に関して言うと、インドはもう極めて明確にロシアと距離が近いということもあるわけであります。 やっぱり、こういう中で、今回も、日本ではこの五月のクアッドというものがとても注目されましたが、同じ月の中で、中国とロシアが参加するこのBRICSのいわゆる会合も、これニューデリーでやられているわけですね。 なので、ますますちょっと、外から見ていると何がやりたいのかが分かりにくくて、海外のメディアもこれちょっと見てみると、今のこのインドの姿勢を、見出しとしては、ビジー・ドゥーイング・ナッシングと。要は、インド外交というのは、忙しくしているんだけど、何がしたいのか分からない、何もしていないみたいな形のいわゆる見出しで評価されているということで、何かちょっと、クアッドどうなるんだろうという思いがやっぱりあります。 ただし、私、今回、そういう意味で、是非茂木大臣に、この参加された感触も含めてお伺いしたいんですが、インドの、今回も、ジャイシャンカル外相、クアッドというものは何なのかということに、問いについて、クアッドというのは自由で開かれたインド太平洋のための戦略的プラットフォーム、つまりFOIPのためのプラットフォームなんだよということを言っていて、大分、実は日本の立ち位置にここはすごく寄ってきているんじゃないかというふうにも受け取った次第であります。 改めて、ここ、茂木大臣に、このタイミングでこのクアッドの外相会合を開かれた意義、そして、今後クアッドって一体何を目指していくのかということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) この日米豪印、クアッドの外相会合、第一回目が二〇一九年の九月、国連総会の際に開かれまして、そのとき私、第一回目の外務大臣で、第一回目の会合にも出席をさせていただいたわけでありますが、先週のクアッドの外相会談におきましては、国際秩序の構造的な変化に直面する中でこの日米豪印四か国をどう捉えるかということですけれど、いろんな考えありますけれど、基本的な価値を共有して、また、地域の課題を解決する意思と能力を有するこの日米豪印の外相が国際情勢について戦略的かつ率直な意見交換を行うことができたと、このように考えております。 私からは、先般、高市総理が発表しました自由で開かれたインド太平洋の進化、特に各国の自律性、強靱性を強化していく重要性を説明して、日米豪印がそのために必要な具体的な協力支援を進めていくとの揺るぎないメッセージを発する機会になったと考えております。 日米豪印、このクアッドの性格でありますけど、単なる議論の場ではなくて、FOIPの実現もあります。また、今申し上げた地域の自律性、強靱性の向上を進める枠組みでありまして、引き続き、このような観点から、四か国で緊密に連携して具体的な協力を着実に進めていきたいと考えております。 あるインド太平洋の、どちらかといいますと途上国であったりとか、非常にいろんな意味で困っている国があると。我々が手を差し伸べなかったら誰が手を差し伸べるのか、その手法というのは正しいのかということを考えたときに、我々が、やっぱり選択肢、新たな、より魅力的で長期的にその国も裨益するような選択肢を提供することが重要だということも私からも発言をさせていただきました。 また、インドのジャイシャンカル外相とも個別にバイ会談も行いましたが、このクアッドの役割についても、ジャイシャンカル外相とも認識を一致させたところであります。
○平木大作君 ありがとうございます。 やはりこの次のステップ、クアッドにとっての次のステップは、やっぱり首脳会談を開けるかどうか、次につなげるのかどうかというふうに思っております。これ、現地でも茂木大臣がこの開催への期待を表明したというコメントもされておりましたが、今やっぱりちょっと気になるのは、アメリカとインドの関係は余り良くないんじゃないかというふうに見えております。 これ最近でいきますと、例えばインドがロシアのいわゆる原油を買っているということで、アメリカが大きなこれ追加関税を課していたり、あるいは、インドと軍事衝突をしているパキスタンにアメリカの方がF16のいわゆる更新等も含めて軍事援助しているということで、米印関係、ちょっと前まで本当に一番近年でいくと悪いんじゃないかというふうにも映っているわけであります。 ここ、大臣の率直な感想として、今後米印関係改善の兆しって今回の会合でも見られたのかどうか、お伺いできればと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 米国とインドの間には御指摘のように様々な課題があるというのは事実だと思っております。 その一方で、先端技術であったりとか様々な協力の余地、こういったものもあるんだと、そんなふうに私も、今回、ルビオ長官とも、それからジャイシャンカル外相とも会談を行いましたが、感じているところでありますが、いずれにしても、両国は自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて重要なパートナーであることは間違いないわけでありまして、我が国としては、日米豪印を通じた取組も含めて、両国と引き続き緊密に連携をしていきたいと考えております。 その上で、次回の日米豪印の首脳会合の日程について決まっているわけではありませんが、先日の外相会談において、首脳会合の開催への期待を四大臣で表明をしたところであります。あるべき首脳会合、これを見据えて外交間でしっかりとコミュニケーションを取ったところでありまして、引き続き緊密に連携していきたいと考えております。
○平木大作君 ありがとうございます。 まさにこの地域の課題をしっかりと解決をしていく、そして選択肢も提示をしていくという積極的なこの枠組みの位置付け、そしてその中で、アメリカ、インド共に重要なパートナーであるということで、ここ本当に、ある意味、日本がこの連結点になっていくというんでしょうか、しっかりとしたその連携の中のやっぱりかすがいになっていくんじゃないかなという期待も込めて今お伺いをできたかというふうに思っております。 やはり、じゃ、この地域課題にどう向き合っていくのかという上で、今回もう一問だけちょっとこれ外務省にお伺いしておきたいのが、今回の会合の成果の一つでありますエネルギー安全保障イニシアチブの立ち上げということであります。 これ、今まさに大臣の御答弁にもあったように、この四か国がということよりは、このまさにインド太平洋地域、この地域としてエネルギー需給のいわゆる安定に向けてどういう取組ができるのか、そこに向けた取組だと思っておりますし、先般政府の方からも発表があったいわゆるパワー・アジア、こういったものと多分組み合わせてというんでしょうか、連動しながらいろいろこれから取組をしていくのかなというふうに思っています。 これどうなっていくのか、その会合の中でも、アメリカのルビオ国務長官は、日米豪印燃料セキュリティーフォーラムを年内に米国で開催したいみたいな、こんな発言もされていたかなと思っております。スピード感を持って動き出すんじゃないかというふうに思っておりますけれども、このエネルギー安全保障イニシアチブ、立ち上げの趣旨と、今後見込まれる具体的な取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(花田貴裕君) お答え申し上げます。 日米豪印は、堅固な経済及びエネルギーシステムに支えられた自由で開かれたインド太平洋という共通のビジョンによって結束しており、委員御指摘のエネルギー安全保障イニシアチブは、グローバルなエネルギー情勢の変化を認識し、エネルギー安全保障及びエネルギーの強靱化に関して協力するため、まさに先般の日米豪印外相会合において立ち上げられたものでございます。また、同イニシアチブは、日米豪印として、インド太平洋におけるパートナーと協力し、地域のエネルギーの強靱化を支援するものでございまして、イラン情勢がエネルギー供給の観点からもインド太平洋地域に重大な影響を与える中で時宜を得た取組であると考えております。 その上ででございますが、今後見込まれる具体的な取組につきましては今この現時点で確定しているわけではございませんが、同イニシアチブにおきましては、各国それぞれの戦略石油システムを強化することを含めまして、各国のエネルギー部門が有する独自の資源と能力を認識、活用することを目指しております。そして、技術ですとかマネジメント、政策、国際市場分析及び緊急対応訓練など、具体的な協力分野を特定すべく取り組んでいくこととしております。 また、同イニシアチブは、アジア各国の安定を支え、高市政権が掲げる自由で開かれたインド太平洋の進化の具現化でもある我が国のパワー・アジアとも相互に連関し得るものでございまして、今後連携させていきたいというふうに考えております。
○平木大作君 是非、このエネルギー分野進めていただきたいというふうに思っています。 そして、やはりクアッドとして四か国でいろいろやっていくことあると思うんですが、今日やっぱり強調したいのは、このクアッドの枠組み、より強固にしていくという意味でも、日印関係、しっかりやっぱり進めていくことだろうというふうに思っております。 ここについてちょっとお伺いしていきたいんですけれども、両国間で、日印の間で二〇一一年に、いわゆる包括的経済連携協定、CEPAが発効しております。ただ、これもう二〇一一年のものということもありまして、今のこのいわゆる我々が重要課題として捉えている例えばデジタル貿易のことですとか経済安全保障、重要鉱物、半導体のサプライチェーン、こういったものが基本的にはちょっとスコープ外になってしまっている。あるいは、関税率なども含めて、インド、基本的にはなかなか保護主義的な政策がメインに出ることが多いということもあって、これもハイスタンダードなものになっておりません。 これ、ジェトロのレポートを見ると、この二〇一一年、このCEPAが発効したこの二〇一一年以降、インドに進出する日本企業というのは結構増えたんですね。二〇一一年が八百十二社なんですけれども、二〇一八年までの七年間で千四百四十一社まで増えていますので、七割から八割増えたという意味でいくと、これすごく大きなステップアップになったんだろうと思っています。 ただ、これ、このレポートはやっぱり指摘しているんですけど、二〇一八年以降横ばいなんですよね。この間も、二〇一八年以降もインド経済ずっと好成長を続けてきているんですけど、ある意味、ここの波には乗り遅れているというか、ある意味そこを取りこぼしているというふうにも映るわけであります。 私自身も、ちょうど二〇一一年から一二年の頃というのは毎月のように仕事でインドに行っていた時期と重なりまして、感じる、何というんでしょう、この増えたというのも含めて実感としてはあるんですね。ちょうどこの時期というのは、次、インド来るぞということで、日本の様々な企業が現地に新規事業を展開したいといって行って、私も一緒に行かせていただいたりしたんですけど、関心高いんですけど、見には行くんですけど、これ、やっぱりインド市場特有の難しさにぶつかって、みんな何となく、調査をした後に腰が引けるというのを私も随分体験をいたしました。 新市場戦略で人脈を開拓して、仲よくなった人に結婚式にも呼んでもらって朝まで一緒に踊ってみたいなこともやるんですけど、何かなかなか仕事は進まないみたいなことがやっぱりあったり、インドの独特のいわゆる法規制みたいなものが複雑で、いろいろ契約書も結んでいるんだけど、実は何か破られてしまうみたいなことがやっぱり繰り返される中で、うまく進まないといって多分立ち止まってしまった。 改めて、これやっぱり、今もう一段の成長を見込んでいる中で、本当にインドに出ていくチャンスなんだろうとも思っています。保護主義的なスタンスが強いというふうに先ほど申し上げましたけど、本年一月には実はEUとインドの間でFTA、自由貿易協定が締結をされていまして、この双方で大分実はこれ、関税率ですとか撤廃したり、大幅な引下げということも行われております。これ、日本もこれ負けていられない、しっかりCEPAのアップグレード、早急にこれ取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(北郷恭子君) お答え申し上げます。 日印包括的経済連携協定、CEPAにつきましては、昨年八月、モディ首相の訪日時に発出された日印首脳共同声明において、より将来を見据えたものにすべくその実施に関する更なる検討を加速化することとされておりまして、日印政府間でやり取りを進めているところでございます。 直近では、本年三月に日印CEPAに基づき設置された合同委員会の第七回会合を実施しまして、インド側との間で日印CEPAの運用、実施等について協議を行ったところです。 成長著しいインドの成長を日本の成長にも取り込みながら、インドとの間で相互補完的な関係を構築していくべく、時代に合った日印CEPAの在り方を含めて、引き続き様々な方策を検討してまいりたいと考えております。
○平木大作君 政府の取組、本当これ重要でして、しっかりこれ進めていただきたいと同時に、私行っていたときにやっぱりちょっと感じたんですけど、当時私行っていたのは、インドにこれから巨大な住宅市場が立ち上がると、地方に展開していた人たちが都市部にぐっと動いてきて、まさに十億人単位でいわゆる都市部に住宅が建ち上がるんだということで、私もその一環で行っていたんですね。 当時、年に四回、クオータリーベースでインドの各地をぐるぐる回りながらアフォーダブル・ハウジング・フォーラムというのが開かれていて、今後、これから経済力付けていくにしても、やっぱりなかなか住宅にお金掛けられない、なので、アフォーダブル、最近日本でも言うようになりましたけど、いわゆる安価に住宅を大量供給するにはどういう技術が必要なのかということをインドの各地を回りながらやっている会議があって、私も何回かそこを連続して出ていたんですけど、このときにやっぱり愕然としたことがありまして、これ、第一回の会合の参加者リストを見ると日本の名立たる企業がずらっと並んでいるんです。だけど、第二回以降、実は全く来なくなってしまっていて、私たちしかいなくなるんですね。一方で、確かにちょっと展示されている技術がすごく未熟なものが多かったりするんですけど、実はアメリカやヨーロッパの企業というのはそういうのをばかにしないでずっとそこに付き合い続けて、二回、三回、四回と来続けていて、ちょっと日本の企業のアニマルスピリットどこ行ったんだという思いでやっていました。そういう意味でいくと、これ、企業の方のガッツと政府の取組とうまく合致しないとなかなか前に進まないんだろうというふうに思っているわけであります。 そこで、今日経産省にも来ていただいていますので、この、じゃ次、インド、自動車だということであります。 今、自動車市場、いろんな市場あるんですけど、やっぱりアメリカの市場というのは高単価である意味収益性が高い。そして、インドというのがまさに今伸び盛りの市場でありまして、加えて、この両国というのはいわゆる政策的に中国の車と競合しにくい構造になっていまして、まさにここで日本がしっかりとしたシェアを取ることができるかどうか、非常に重要なところであります。これまでスズキさんですとかトヨタさんですとか頑張ってきたということもあって、まだ存在感がある。でも、ちょっと現地メーカーも育ってきているし構造が変わるかもしれないという中で、これしっかり政府として、完成車メーカー、そしてそこのみならず、部品ですとかアフターサービスも含めてしっかり支援していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中一成君) お答え申し上げます。 インド、世界有数の成長市場でありまして、日本の自動車産業にとって極めて重要な市場です。これまで、委員御指摘のとおり、多くの日系完成車メーカー、部品メーカー進出し、現地の自動車産業の発展に貢献してきておりますが、今後、日系企業がインド市場の成長を取り込み、更なる成長につなげていくことが必要です。そうした中で、インド市場で競争力を発揮するためには、現地サプライチェーンの強化、人材育成や次世代技術への対応など、様々な課題への対応を求められます。 このため、政府としては、インドにおける自動車関連産業の事業環境整備やGX、DXに向けた協力について、日印の官民の枠組みで議論しているとともに、グローバルサウス補助金を活用しまして、中小企業を含む自動車関連企業の現地生産、人材育成、脱炭素化などの実証事業を支援しております。さらに、日本式ものづくり学校などを通じてカイゼンやものづくり技能を備えた人材の育成を支援してきたほか、日本自動車部品工業会によるインドミッションなども通じて、日系部品メーカーの現地進出を後押ししております。 今後とも、日系完成車メーカーや部品メーカーがインド市場で競争力を発揮できるよう、官民一体で取り組んでまいります。
○平木大作君 一年前のアメリカのいわゆるトランプ関税の問題に直面したときに、私もいろんな自動車メーカーですとか部品関連も含めてお伺いしました。あのときに何を言われたかというと、本体車のメーカー、完成車のメーカーはともかく、その下、例えば部品のメーカーなんかでいくと、ティア1までは一緒にくっ付いて世界に出ていけるけど、その下は本当に難しいんだという声を伺いました。ある意味、このティア2以下も含めて、サプライチェーン丸ごと日本から乗り込んでいく私最後のチャンスだと思っていますので、是非しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っております。 そして、ちょっともう時間なくなっちゃったので、次の問いやめたいと思いますが、今日の日経新聞も、一面は世界でEVのいわゆる販売が急増しているという、そういう内容でありました。今回のイランの危機を受けて結局実は一番得をするのは中国の完成車メーカーじゃないかというふうに言われ始めていると、大きくガソリン車からこのEVに転換する中にあって、安価に大量にこのEVを造る、そういったものを、キャパシティーを持った中国がこれから一気に世界市場に乗り込んでくるということも言われております。 これ、経産省としても、エネルギーの安定供給ですとか価格動向も見据えながら、やっぱり次の一手をしっかり打っていただきたい。次の問いは、このいわゆる石化製品から代替品への転換というテーマで実はお伺いしようと思っていましたけれども、こういったところ、しっかり先々を見据えて手を打っていくことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 先ほどから、シャングリラ会議での防衛大臣の報告、また活躍、すばらしいものがあったと思います。ただ、防衛装備品の件でもいろいろ議論が進んだということですが、私が一番ヒットだと思ったのは、中国に対して、新型軍国主義というのはこれは間違いだとはっきりとトップリーダーが物申したということが私は今回の一番大きな成果かなと思えるぐらいに、やっぱりリーダーがはっきり物を言うということは、やっぱり国民も鼓舞しますし、真実を世界に伝えることになるし、本当にすばらしかったと思います。お疲れさまでした。 さあ、今日は、同じ防衛装備品でも、私はパトリオットミサイルの在り方について質問をしていきたいと思います。 まず、米国からライセンス生産を受けて国内で生産しているパトリオットミサイルは、迎撃ミサイルとよく言われていますけれども、敵のミサイルを、飛んでくるミサイルを追撃するための防御的武器ということで解釈でよろしいでしょうか。また、現在日本には大体何発ぐらいの備蓄というか在庫があるんでしょうか。
○政府参考人(伊藤晋哉君) お答え申し上げます。 自衛隊のペトリオットミサイルは、我が国に飛来する弾道ミサイルや侵攻する航空機等からの防御を目的とした装備品でございます。 このペトリオットミサイルの弾薬の保有数につきましては、自衛隊の具体的な能力を明らかにするおそれがあることからお答えできないということについて、御理解いただきたいと思います。
○松沢成文君 それは仕方ないとして、今回、防衛装備品移転三原則及び運用指針の抜本的な改定がなされまして、防衛装備品、この主体的支援を行えるようになったわけですね。国産装備品の輸出を限定してきた従来の五類型を撤廃して、戦闘機や護衛艦も含む殺傷能力のある完成品の輸出までも容認される方向が示されたわけであります。 戦闘機や護衛艦のように攻撃的な用途に用いられ得る装備品ですら移転が可能になった以上、専ら飛来する敵のミサイルを迎撃し、国民の生命を守るためのある意味純粋な防空迎撃システムであるパトリオットミサイルについては、その移転に制度上の支障はないはずであります。 この五類型の枠組みが正式に撤廃されたので、パトリオットミサイルは、制度上、防衛装備品・技術移転協定を締結する国に対しては、武器として日本から直接移転可能な装備品として位置付けられると考えますが、防衛大臣の見解を伺います。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 今、松沢先生お尋ねのペトリオットミサイルのようなライセンス生産品につきましては、二〇二三年十二月の防衛装備移転三原則の運用指針の改正において、ライセンス元国からの要請に基づいてライセンス元国以外の第三国にも移転することを可能としましたが、我が国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がない限り、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への提供は除いたところであります。 このように、ライセンス生産品のライセンス元国以外の国への移転については、ライセンス元国からの要請があれば、ライセンスバックの一環として日本から第三国に移転することは可能であり、この場合、移転先を我が国との防衛装備品・技術移転協定の締結国であることは移転を認め得る場合の要件とはなっていません。 いずれにせよ、ライセンス元国からの要請があった場合に、厳格に審査を行って適正管理が確保されることを確認した上で、我が国として移転を認め得るかどうか主体的に判断を行うことになります。
○松沢成文君 お話がありましたけれども、改正された運用指針では、自衛隊法上の武器に該当する完成品については条件があって、現に戦闘が行われていると判断される国への移転を原則認めないとしつつも、安全保障上の必要性から特段の事情がある場合に限り認め得ることとされました。 しかし、ウクライナは、侵略を受けて主権と国民の生命を守るためにやむを得ず防衛戦を戦っている国であります。戦闘継続のみをもって被侵略国を一律に支援対象外とするのではなくて、まさにこの特別の事情がある場合として防空装備の移転を認めるべきであって、硬直的な運用は積極的平和主義の理念にも反すると私は考えます。 ロシアからウクライナ都市部への無差別ミサイル攻撃が続いてウクライナ市民が犠牲となる中で、防空装備の提供は戦争を助長するものではなく、人命を守り、国際平和の回復を支援する行為であると思います。 ウクライナのような被侵略国への防空システムの提供を特段の事情として認定し、支援の道を開くべきと考えますが、防衛大臣の見解を求めます。
○国務大臣(小泉進次郎君) 我が国は、ウクライナに対し人道、財政、復旧復興などの分野で国際社会と連携した幅広い支援を着実に実施をしてきています。その中には防弾チョッキや自衛隊車両などの供与も含まれ、こうした我が国からの支援に対してウクライナ側からは繰り返し謝意が表明されています。 また、装備品の提供だけではなく、防衛省・自衛隊としては、例えばUNHCR、国連難民高等弁務官事務所からの要請を受けた自衛隊機による人道支援物資の輸送、自衛隊中央病院等へのウクライナ負傷兵の受入れ、欧州等の有志国が参加するITコアリション、地雷除去コアリションの活動への参加など、様々な取組を通じて支援を行ってきています。 ウクライナ情勢をめぐり様々な動きが続いており、政府としても重大な関心を持って注視するとともに、アメリカ、欧州諸国を含む各国による外交努力が国際社会の結束の下、公正かつ永続的な平和の実現につながることが重要と考えており、関係国と緊密に連携して取り組んできています。 こうした背景や状況等を総合的に考慮した結果として、政府としては、現時点でウクライナに対して自衛隊法上の武器の移転を行うことは考えておりません。 いずれにせよ、防衛省・自衛隊としては、困難に直面するウクライナの方々を支え、ウクライナにおける一日も早い公正かつ永続的な平和の実現に向け、国際社会や関係省庁と連携しながら適切に対応していきたいと思います。
○松沢成文君 ウクライナにペトリオットを日本から直接送る場合に、もう一つこの協定の問題があります。 今般の防衛装備品移転三原則及び運用指針の改定によって防衛装備品・技術移転協定、これは国連憲章の目的と原則に適合する使用を義務付ける国際約束なんですけれども、これを締結している国、現在十七か国、ここに対しては完成品である武器についても原則として直接移転が可能となりました。しかし、残念ながらウクライナはこの締約国に含まれておりません。 これ、ウクライナへパトリオットミサイルを直接供与することができるように、現在防衛装備品・技術移転協定を締結している十七の締結国にウクライナを加えるべきだと思います。ウクライナは大歓迎ですよ。日本が是非とも締結しましょうとなれば、この締結国に入ってハードルが一つ下がるわけですけれども、これは協定締結ですので外務大臣でしょうかね、見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、ロシアによりますウクライナ侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であります。このような力による一方的な現状変更の試みを決して許すことはできないとの考えに変わりありませんで、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現することが重要と考えております。 小泉大臣からも日本の支援策について説明があったところでありますが、若干ダブる部分もあるんですが、我が国は、人道、財政、そして復旧復興の分野で総額約二百億ドルの支援、ウクライナに対して行うと表明しておりまして、今着実に実行しているところであります。 今後とも、国際社会と緊密に連携しつつ、ウクライナの社会、経済を強靱なものにしていく、こういった観点も必要だと考えておりまして、官民一体の復旧支援、推進をしていきます。 また、これまでウクライナに対しては、先ほど小泉大臣の方からもありましたように、防衛装備移転三原則の範囲内で、防弾チョッキであったり様々な供与可能な装備品も提供しているところであります。その上で、ウクライナとの防衛装備品・技術移転協定については、現在何ら決定していないところであります。 その上で、今後の戦況を含め、様々な検討要因があると考えておりまして、引き続き、日・ウクライナ両国政府間で意思疎通、継続をしていきたいと考えております。
○松沢成文君 まだそういう考え持っていないということでありますけれども、これもう時間がないので、防衛大臣、ちょっと最後の質問に入っていきますけれども、今、ウクライナ・ロシア戦争、大変重要な局面を私迎えていると思うんですね。 もうロシアの軍事国にウクライナはいつ潰されて降伏するかというふうに国際社会はこの二、三年見ていたと思います。ところが、戦況が大分変わってきて、ロシアは物すごく経済も消耗もしているし、兵隊もたくさん戦場に送って犠牲者が出ています。これはもう五十万とも言われているんですね、三十万とも言われていますけれども。それに対して、ウクライナは最少の兵士の犠牲で済ませていて、ロシアの半分とも言われています。 しかしながら、ロシアは物量作戦ですから、ウクライナはロシアの軍事基地やエネルギー基地をドローンなんかで攻撃している。これもうしようがないですよね、守らなきゃいけないんだから、自分の国を。ところが、ロシアは都市部に無差別攻撃やっているんですよ。それも弾道ミサイル、巡航ミサイルで。これで民間の犠牲者が一万五千人ですよ。どうにかこれ世界の同志国で守ってやらなきゃいけない。 ウクライナは日本に対しても、ゼレンスキー大統領はアメリカに対しても、パトリオットどうにかもう少し送ってくれないか。でも、イラン戦争で使い過ぎちゃって送るものはないと言うんですよ。そして、日本に対しても、実は私はウクライナの大使から直接言われました、どうにかパトリオットミサイル、日本も防衛装備品の移転がかなり可能になったので送ってくれないかと。そうしないと、キーウもう守れなくなっちゃうと。今、ロシアは、ウクライナの軍事攻撃の反撃としてキーウに無差別攻撃掛けると。だから、外交官、キーウから逃げた方がいいと、ここまでやっているんですよ。 今、ウクライナが渇望しているのはパトリオットミサイルです。これ、三つの条件がある。一つは、本当は紛争当事国には送れないけれども、特段の理由、これ幾らでも付けられると思います。ロシアが完全に勝っちゃったら、これ東アジアにも影響を与えますからね。北方領土にも影響を与えますからね。二つ目は、協定に、ウクライナも協定国になること。そして三つ目は、ライセンス国のアメリカから承認をもらうことです。これ、どの三つも、これ決して不可能じゃない。 防衛大臣、これね、是非とも国家安全保障会議で提起して議論して、本当に一番大切な局面を迎えているウクライナにパトリオットの支援という、日本から目に見える、能動的な積極的な平和貢献していきませんか。是非ともこの国家安全保障会議で議論していただきたい。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、先ほどから私、茂木大臣が申し上げているとおり、ウクライナへの支援は様々な形でやっております。 私も、先日省内で、この自衛隊の車両などのウクライナへの支援に具体的に携わった職員などからも話を聞きました。そして、先週は、今、松沢先生からお話のあったウクライナの日本大使館の、この在日のウクライナ大使館の大使ともお会いをして、そして意見交換をさせていただきました。大使からも、日本の支援に対する感謝、そしてまた防衛装備移転、こういったことについての今の日本の政策についての御理解をいただいております。 その中で、先ほど茂木大臣が申し上げましたが、今後の戦況を含め、様々な検討要因がありますが、引き続き日本とウクライナ両国の政府間で意思疎通を継続していきたいと思います。 現時点では、自衛隊法上の武器に当たるものについてウクライナへの移転というものは考えておりません。
○委員長(里見隆治君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○松沢成文君 是非とも、今後、政府内で御検討いただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○山中泉君 参政党の山中泉です。本日はよろしくお願いいたします。 まずは、小泉防衛大臣に、シンガポールでのアジア安全保障会議出席、大変お疲れさまでした。また、中国政府に対するコメントも、私は、大変的確で、タイムリーだったと評価しております。 今回、中国政府は、日本は新型軍事国家、軍国主義ですか、との批判を行いました。それに対して小泉大臣は、日本側の反論を公式に発表しました。その発言に対して、国内でも批判をする人たちはいるようです。ただ、小泉大臣は、中国を含む関係国と意思疎通を重ねていくという発言をされました。日本のドアは常に開かれていると、中国との対話を続けていくという意思表示、これが私、大変重要だと考えております。 前回の質疑で、平木委員からケネディ大統領の話が出ました。一九六二年、アメリカとソ連の間で起きた有名なキューバ危機、このとき世界は核戦争に最も近いところまで行ったと言われました。ただ、このとき、水面下では、アメリカとソ連はぎりぎりの交渉を行っていたことが分かっています。つまり、言葉では相手を激しく非難しても、水面下では外交で最善を尽くす、これが本来の外交の在り方ではないでしょうか。それが世界核戦争を未然に防いだと言われることにつながったと言われています。 日本外交は、たとえ意見の違う国であっても対話のドアは常にオープンにして外交を重ねる努力を続けるという意思表示、これが極めて重要だと考えており、その意味でも今回の小泉大臣の発言は大変重要であったと考えるところです。 今回のシャングリラ会議の感想も是非お聞きしたいと思うんですが、まず最初に、この会議の前から協議を重ねてきた関係国との防衛協力についてお伺いします。 小泉大臣は、先月、フィリピンとインドネシアを訪問されて、それぞれの国との防衛協力について話合いが行われてきました。フィリピンとの間では「あぶくま」型護衛艦の移転に向けた協議、インドネシアとの間では防衛装備技術協力に関するワーキンググループの設置などが話され、話合いされて、防衛協力は新たな段階に入っていると考えます。 南シナ海と東シナ海は、安全保障上密接に関連しています。そして、この地域での中国によるアグレッシブな海洋進出が続く中、日本としてはフィリピンやインドネシアを始めとする地域の同志国との連携を一層強化していくことは重要であると考えるところです。 質問ですが、そこで、大臣は今回の訪問を通じてどのような手応えや認識を得られたのか、また、装備移転にとどまらず、共同訓練、人材交流、運用協力などを含めて、これらの国々との防衛協力やインド太平洋地域全体の抑止力強化を今後どのように発展させていくお考えかを伺います。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 まず、フィリピンとインドネシア、これは共に我が国のシーレーンの要衝に位置する戦略的に重要な国であり、また、同じ海洋国家として、防衛面での協力強化が不可欠なパートナーです。我が国は、フィリピン、インドネシアとの間では、人的交流や共同訓練を始め、様々な協力活動を実施してきています。 例えば、フィリピンとの間では、五月に日・フィリピン円滑化協定、RAAを適用したアメリカ、フィリピン共催の多国間共同訓練、バリカタン二六において、地対艦ミサイルの実射を含む実動訓練を実施したほか、一月の日・フィリピン物品役務相互提供協定、ACSAの署名、そして五月の秘密軍事情報保護協定、いわゆるGSOMIAの正式交渉開始など、制度面と運用面の両輪で、防衛協力を大きく進展させています。 そして、インドネシアとの間では、今後の協力の幅を一層拡大するため、五月上旬に私がジャカルタ、バリ、訪問した際に、防衛協力取決め、DCAに署名したほか、統合防衛対話メカニズムの立ち上げ、軍事情報の保護の在り方に関する議論の前進等についても一致をしました。 また、今般の防衛装備移転制度の見直しを踏まえ、両国との防衛装備・技術協力を推進しております。フィリピンとの間では、もう先ほどから議論にもなっていますが、「あぶくま」型の護衛艦や、TC90、これも大筋合意をしましたし、インドネシアとの間でも、五月四日の防衛大臣会談で、ワーキンググループを設置をして、私の隣に今いる萬浪局長がトップとなって、両国の間で必要な防衛装備、技術分野の協力を特定をした上で推進をしていく、こういったことについてもスピード感を持って議論していくことで一致をしました。 どういった手応えを感じているかということで申し上げれば、やはり個人的な信頼関係をベースにして、このインドネシアやフィリピンも、やはり一定のトップダウンがすごく機能しているというふうな思いはあります。相当大臣のグリップが強いと感じますので、そこで信頼関係をベースにして、我々トップ同士が意思疎通を図り、その意思の下で事務方の協議を加速をさせるという、こういう仕事の仕方が比較的やりやすいスタイルとして確立をされているというふうに思っています。フィリピンのこのスピードも、私とテオドロ大臣の中での緊密な意思疎通の中で事務方にも詰めてもらう、こういった形で結果として出ていると思います。 また、シャングリラについても触れていただきましたが、日本の対話に常にオープンだという姿勢は、今回国際社会にもしっかりと印象付けることができたのではないかなというふうに思います。 引き続き、様々な反応あると思いますので、日本の姿勢を明確に伝えていきたいと思います。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 国と国との関係、そしてまた人と人との関係も極めて重要だと思いますし、そういった個人的な関係を大臣がおつくりになられている、大変私は国家への貢献という意味でも寄与していると考えます。 三番目に、防衛省の方に、防衛装備品が国産であるということの重要性、これについてお聞きします。 日本国内の造船所や多くの部品メーカーによって支えられている「あぶくま」型護衛艦、日本の艦船ですね、これが非常に、やはりフィリピンが今回の護衛艦導入を決められていると、決められたということに対して、やはり日本製品の装備に対する高い信頼性があると考えています。つまり、支える国内の造船所や地方の中小部品メーカー、これらを含めた幅広い技術の蓄積、これが日本にはあるということですね。 ですので、私は、防衛装備移転を進めるということであれば、単に装備を供与するだけではなくて、それを支える国内の造船所や地方の中小部品メーカーを含めた幅広い技術の蓄積、こういうものを更に発展させて、日本のものづくりや技術力の更なる発展につなげていくことが重要だと考えます。 特に、艦艇は我が国の防衛産業や造船技術を支える重要な装備です。政府として、この「あぶくま」型護衛艦を含む我が国の艦艇について、搭載機器や主要部品など国産比率をどの程度把握しているのか、是非お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(家護谷昌徳君) お答えいたします。 艦艇の搭載機器につきましては、各種ありますので、求められる任務や性能により異なっており、国産比率について一概にお示しすることは困難でございます。 その上で申し上げますと、艦艇に搭載されるエンジンを例に取れば、護衛艦については、速力や静粛性を重視して、海外メーカーが開発したガスタービンエンジンを国内でライセンス生産したものを搭載しております。また、輸送艦等であれば、燃費等の効率性を重視して、国産のディーゼルエンジンを搭載しておるところでございます。
○山中泉君 ありがとうございます。ねじ一本までというのはなかなか難しいとは思いますけれども。 最後に、防衛装備移転三原則の運用見直し指針、これについてどのような意義が日本にあるのか、これを小泉大臣にお伺いしたいと思います。 いわゆる五類型撤廃、そしてより幅広い防衛装備移転を可能とする方向で見直す、これが進められていると。 私は、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を考えれば、防衛装備移転制度の見直し自体は避けて通れない課題であると考えます。ただ一方で、武器の移転については、移転先を、今までもずっと議論がありましたが、国連憲章に適合した使用を義務付ける国際約束の締結国に限定すると。国際紛争を助長しないための実効的な歯止めと国会によるチェック、これが不可欠です。 そのために、移転後の管理や確認をどのように行うのか、また、万が一、約束に反するケースが発生した場合どのような対応を取るのかなどは、しっかりした管理とチェック体制を行うことが重要です。防衛装備移転は我が国の安全保障や国益に関わる重要な政策ですから、その運用に当たっては厳格な管理の下で進める必要があると考えています。 私は、この装備移転は、相手国だけではなく、その周辺地域の安全強化、そして、それがひいては日本自身の防衛にもつながる装備移転でなければならないと考えているところです。これら防衛装備移転を進めることが我が国にとってどのような意義を持つと考えているのか、防衛産業基盤の強化や同志国との安全保障協力の観点も含めて大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生おっしゃるように、先ほどから議論になっていますように、装備移転についての厳格な審査と、そして適正な管理を相手国にも義務付ける、そして国民の皆さんや地域全体への丁寧な説明を怠らない、こういったことはもちろん大事なことだと思っております。 また、今回、防衛装備移転の政策の見直しを受けた後の初めてのシャングリラ会合でありましたけれども、確実にこの政策が前向きに評価をされ、歓迎され、そして具体的な同盟国、同志国との連携の強化の質が変わっている、そういうふうに感じています。 例えば、今回、初日にはベトナムの国家主席のトー・ラム主席が夕食会での基調演説がありました。その演説が終わった後、もう会場は自由に動き回って各国の大臣などが意見交換をしたり会話をしたりするところになるんですけれども、ある国の大臣が私のところに来まして、日本の政策が変わったと聞いたと、ついては、装備移転について我々の関心も含めて持ってきたと、なので、このレターを、今日はこの広い開かれた夕食会なのでこの場ではあれだけど、大臣に渡したいと思って持ってきたんだと、こういった展開もありました。 そして、今回、シンガポールとも、実際に大臣と話した中で、新たに我々の下でワーキンググループをつくって具体的な連携考えようと、こういったことになったのも、そしてフィリピンの展開、また、ニュージーランドとオーストラリアと日本と三か国でこの「もがみ」型の移転の可能性についての議論ができる環境になっていること、これは間違いなく同志国との連携強化によって地域の安定に資することは言えますし、日本だけではできないことを地域の中の同志国が能力を向上することによって、決して新たな戦争を起こさせない環境をつくるという面においても私は非常に大きな意義があると思っております。 こういった政策の方向性や今地域で起き始めた前向きな変化を国民の皆さんなどにも御理解をいただけるように丁寧に説明をしていきたいと思います。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 最後の、非常にこの、我々一般の国民が分からない非常に重要な情報をこの間のシャングリラ会議でもされたと。こういうことは非常に貴重な、重要なことだと思います。 まだまだ世界はこの戦争、二つの、イラン戦争あるいはウクライナ・ロシア戦争もすぐに終結するという見通しがない中、欧米の専門家の間ではロシア・ウクライナ戦争、もう次の段階に入ったというような非常に危険な兆候、ロシア対NATOの直接対決というようなリスクが高まっているというようなことも多分、外務省、防衛省は既におつかみになられていると思いますが、そういう中で、我々日本が決して何か戦争を好んでこういうことをやっているんではない、世界に起きているもう非常に厳しいこの安全保障環境の中で、我々は日本と地域を守る非常に重要な役目をしていると考えております。 お時間が来たようですので、私の質疑を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 今日は、キューバの現状について伺います。 キューバは石油の六割をベネズエラから輸入していましたが、一月の米国によるベネズエラ攻撃の後はなくなりました。さらに、トランプ大統領がキューバに直接、間接に石油を販売、提供する国への追加関税に署名したことから、メキシコなどからの輸入も止まりました。現在、一滴の石油も入っていません。言わば兵糧攻めの燃料封鎖です。 備蓄が枯渇し、首都ハバナでも一日十八時間停電という事態であり、電力不足のために約十万人が手術を待ち、うち一万一千人が子供たちだとも伺います。記事をお配りしていますが、ここでは、燃料不足でごみ収集車が来なくなり、ごみがあふれ、蚊やネズミが増えたということも紹介されています。 非人道的な事態が生じております。まず、外務大臣の認識を伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) キューバは、私も三年前に訪問いたしましたが、コロナ禍以降、主要産業の観光業、打撃を受けたこともありまして、国内経済の状況が悪化をして、国民生活は厳しい状況に当時からありました。 また、当時から燃料不足の問題もありまして、キューバに行くとアメリカのクラシックカーが走っているのかと思ったら、あんな燃費の悪い車なんかとても使えないと、こんなことを言っていたのを非常に覚えているところであります。 それが今年に入りまして、主要な燃料供給国でありましたベネズエラ等からの供給が途絶、燃料事情が急激に悪化したと承知をいたしております。これによりまして、キューバ国内では大規模停電、以前から停電はしていたんですけれど、大規模停電であったり断水、さらには医療機関での手術の遅延等が頻発に発生をし、公共交通の制限であったり学校閉鎖等の緊急措置がとられるなど、国民生活に重大な影響が拡大していると、このように認識をいたしております。
○山添拓君 ありがとうございます。 先週末、我が党の志位和夫議長と共にキューバのヒセラ・ガルシア大使と懇談し、状況を伺いました。乳幼児の死亡率、半年前は千人に四人、これはアメリカよりいい数字だったのですが、今は倍以上の九人になってしまったということです。モーターが回せず、二百万人以上に水へのアクセスに問題が出ているとも伺いました。看過し難い事態だと思います。 日本とキューバは二〇二九年に国交百年を迎えます。伊達藩、支倉常長のヨーロッパ使節団が一六一四年にハバナに立ち寄ったことを含めると、四百年以上のつながりがあるとも伺います。良好な関係を維持してきた二国間だろうと思います。近年、日本政府はキューバに対してどのような支援を行ってきたのか、また外務省は五月十二日、十・六億円の無償資金協力を発表しています。内容を御説明ください。
○政府参考人(西崎寿美君) お答え申し上げます。 我が国は、近年、キューバに対し、人道的観点からの支援や同国が進める経済改革を後押しするような人材育成を行ってきております。最近では、昨年のハリケーン被害に対し、水、衛生及び保健インフラ改善のための無償資金協力をユニセフと連携して実施しております。 また、現在、キューバでは、深刻な電力不足のため、特に病院への電力確保が緊急の課題となっていると承知しております。かかる状況及びキューバ側からの要請を踏まえて、太陽光パネルなどの整備を行うことを決定しました。同支援は、キューバ国内十か所の病院におけるエネルギー供給の安定化及び医療サービスの持続可能性の向上を図り、現下の人道状況の改善を目的としたものでございます。
○山添拓君 キューバは、この間、太陽光発電の比率を短期間で三%から一〇%に引き上げ、エネルギーの確保を探っているそうです。そうした下での今御紹介のあった病院への太陽光パネル設置の支援は大変歓迎されております。 二〇二五年十月二十九日、国連総会は、アメリカ合衆国によるキューバに対する経済、通商、金融上の禁輸措置を終わらせる必要性についての決議を賛成多数で採択しました。内容と日本政府の対応について御説明ください。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 御指摘の国連総会決議は、全国連加盟国に対し、米政府による禁輸措置のような他国の自由貿易を妨げるような法令、措置の制定を差し控えるよう要求し、現在そのような法律や措置をとっている国に、早期にそれらを廃止、無効化することを要求するものと承知しております。 我が国は、日本企業を含む第三国企業、国民の米国外での経済活動の保護の観点から、一九九七年以降、現在まで、本決議に対して一貫して賛成票を投じてきておりまして、御指摘の昨年の決議にも賛成票を投じたところであります。
○山添拓君 同種の決議は、九二年以来、毎年圧倒的多数の国の賛成で採択されてきました。六十年以上続く米国の一方的な禁輸政策に対して、国際社会は反対してきたわけです。 外務省に重ねて伺いますが、日本政府が賛成してきたのも、今、日本企業への影響なども御紹介ありましたが、基本的には、主権の平等あるいは内政不干渉、こうした国連憲章や国際法の原則をも考慮してこういう態度を取ってきた、こう考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) この賛成票を投じてきた理由でございますけれども、こういった制裁、米国のキューバに対する経済政策、これが日本企業を含む第三国企業、国民の米国外での経済活動が、こういったことが過度に制限されますと、国際法上許容されない国内法の域外適用に当たるおそれがあるということを、各国の懸念を共有して一貫して賛成票を投じてきているところであります。
○山添拓君 国連憲章や国際法の原則をも当然考慮したものですよね。
○政府参考人(門脇仁一君) 繰り返しになりますが、日本企業を含む経済活動の制限について、あるいは国際法上許容されない国内法の域外適用に当たるおそれがあるという懸念を共有してのことでございます。
○山添拓君 こうした下で、米国トランプ大統領が、次はキューバだなどと述べて、対キューバの軍事作戦を示唆しているのは重大です。 アメリカメディアは、トランプ政権がキューバへの軍事行動に備えて机上演習を実施したと報じ、空母打撃群がカリブ海に入った、あるいは強襲揚陸艦が米南部バージニア州沖で待機していると伝えられています。 一方で、ブラジルのルラ大統領は、トランプ大統領との首脳会談後、トランプ氏がキューバ侵攻を考えていないと述べたと明らかにしています。また、ルビオ米国務長官は、キューバとの外交交渉の見通しを説明する中で、我々が常に望むのは外交的解決であり、交渉による合意だと述べています。 これは外務大臣に伺います。 キューバをめぐる現状は危険をはらんでいますが、外交的、平和的解決が重要であり、必要であることは確かだと思います。認識をお示しください。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国として、あらゆる国家間の問題について、話合い、外交的に解決することが重要であると、このような姿勢は一貫しております。
○山添拓君 ブラジル、メキシコ、スペイン三か国の首脳は四月十八日に共同声明を発表し、一方的な武力行使に反対する姿勢を示しました。キューバ問題は、国際法に沿った真剣で相手を尊重した対話を通じた解決をと訴え、キューバ国民の生活状況を悪化させる行動を避けるよう求めています。 この声明は米国を名指しをしていませんが、趣旨は日本政府も同意できるものだろうと思います。ですから、やはり平和的な解決が前提だと、こういう態度で臨んでいただきたいと思いますが、改めて、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) これ、先ほど申し上げたような形で、問題が起こった場合には話合いによって解決をする、これが基本だと考えております。 ただ、その上で、個別具体的な状況につきましては、その事情がどういうことから発生してどうなっていくかと、様々な課題があるということもあれでありまして、個別の事象に対してどうであるべきだと第三国として申し述べるのは控えたいと思います。
○山添拓君 先ほどの外交的な解決が重要だという御答弁だと思います。 キューバの現状、依然として深刻です。状況を踏まえて更なる人道支援についても検討すべきと考えますが、外務省、いかがでしょう。
○政府参考人(西崎寿美君) お答え申し上げます。 現状、キューバでは国内全土で大規模停電が頻発するなど、人道面で困難な状況に直面していると承知しております。こうした状況を踏まえ、人道的観点から、今後必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○山添拓君 あしたから始まる世界島嶼国海洋会議に合わせて、副首相が来日中と伺います。良好な関係を築いてきた日本政府として必要な対応を取るよう求めたいと思います。 米国司法省は、五月二十日、三十年前の小型機撃墜事件を理由にキューバのラウル・カストロ元国家評議会議長を起訴しました。同じように米国が体制転換を狙う相手の国家元首を起訴したのがベネズエラです。 今年一月、米国はベネズエラへの軍事作戦によってマドゥーロ大統領を拘束し、本国に連行して裁判にかけました。この点について、日本政府は、ベネズエラにおける民主主義の回復及び情勢の安定化に向けた外交努力を進めていくなどと表明しましたが、いかなる理由があっても主権国家に対して軍事攻撃し、指導者を拘束、連行することなど許されません。国連憲章と国際法を乱暴に踏みにじる侵略にほかなりません。大臣の認識を改めて伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) ベネズエラの現状についてお話をしますと、一つは、米国との外交関係再開が発表され、そして一部の政治犯の釈放が実施され、さらに経済改革に向けた法改正等の動きがあると、このように承知をいたしております。 我が国として、ベネズエラにおける民主主義が回復されることが重要であるとの一貫した考えに基づきベネズエラ情勢に対応してきましたが、今後、これらの動きがいかにベネズエラでの民主主義の回復につながっていくかということを含め、情勢を注視していきます。 引き続き、G7や関係国と緊密に連携しつつ、ベネズエラにおける民主主義の回復や情勢の安定化に向け、避難民等ベネズエラ国民の民生支援、そして周辺国の支援を含め、関連の取組を進めていきます。
○山添拓君 私が伺ったのは、トランプ政権が行った軍事作戦による大統領の拘束、連行、この問題です。いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 一月の事案についての評価でありますが、国連、各国政府、専門家等、国際社会で様々な議論が行われているところでありますが、我が国として、今回の事案について正確かつ詳細な事実関係を十分把握することは困難であることから、評価を行うことは差し控えたいと思っておりますが、いずれにしても、今必要なこと、今やるべきことについては先ほど答弁をさせていただいたとおりです。
○山添拓君 軍事攻撃によって指導者を拘束、拉致することを容認されるのですか。これは詳細な事実関係がどうかという以前に、客観的な事実関係で誰もが承知していることじゃありませんか。容認されるのですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 事案全体について申し上げると、評価できないと、評価することは困難であると申し上げております。
○山添拓君 それは、私は極めて情けない、法の支配とは懸け離れた態度だと思います。だって、先ほど別の方の質問に対しては、ロシアのウクライナ侵略に対して、国際秩序を根幹から揺るがす、力による一方的な現状変更、こうお話しになったじゃありませんか。ベネズエラに対して行われたこともそうだと思いますよ。誰が見てもそうとしか言えないと思います。 米国は戦後、ニカラグア、グレナダ、パナマなど、中南米で侵略を繰り返してきました。日本政府は一度も批判していません。いや、米国が世界中で行う国際法違反の先制攻撃、侵略戦争に一度として反対したことがありません。しかし、力による平和を許さないためには、法の支配を貫くことが求められます。それは相手がどんな国であってもです。西半球を再び米国の裏庭にしようというトランプ大統領です。私は、このベネズエラ侵略はもちろんですが、キューバへの軍事介入など断じて許されないと、そういう立場を日本政府としても表明していくことが必要だと思います。そのことを強く指摘をして、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 日本が移転した防衛装備品を米国が第三国に移転する場合に、日本が事前に同意を要するとする法的な根拠規定は何ですか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 外国為替及び外国貿易法、いわゆる外為法の運用基準である防衛装備移転三原則に基づきまして、防衛装備の海外移転に際しては、国際約束により、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を移転先の政府に義務付けることとしてございます。 米国の場合、日米相互防衛援助協定、MDA協定の下で、目的外使用及び第三国移転についての我が国の事前同意を義務付けております。
○福島みずほ君 我が国の事前同意が必要であるという、極めて重要なことです。 米国がPAC2を第三国のカタールに移転することについて、日本が事前の同意をしましたか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 防衛装備の海外移転に当たりましては、海外移転後の適正な管理を確保するため、先ほど答弁しましたとおり、原則として第三国移転について我が国の事前同意を相手国政府に義務付けることとしてございます。 その上で、先ほど御指摘の本件につきましては、部品をライセンス元に納入する場合に該当する場合には、防衛装備移転三原則の運用指針上、仕向け先の管理体制の確認をもって適正管理の確保が可能とされてございまして、第三国移転等については我が国の事前同意を米国政府へ義務付ける必要はございません。 なお、仕向け先の管理体制の確認として、最終需要者である米国企業におけるジャイロの管理体制を確認し、加えて、ジャイロが組み込まれたPAC2を一元的に管理する米国国防省からPAC2ユーザー以外への移転が厳しく制限されること等、その管理体制について確認を行い、適正な管理を確保してございます。
○福島みずほ君 シーカージャイロは防衛装備移転三原則の防衛装備に当たりますか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 防衛装備移転三原則におきましては、防衛装備とは武器及び武器技術をいいまして、武器とは、輸出貿易管理令別表第一の一の項に掲げるもののうち、軍隊が使用するものであって、直接戦闘の用に供するものとされてございます。 御指摘のシーカージャイロは防衛装備移転三原則上の防衛装備に該当するものです。(発言する者あり)該当するものです。
○福島みずほ君 まさに、このシーカージャイロは防衛装備の装備に当たるという答弁でした。 このシーカージャイロはとても重要で、お手元に配付資料を与えておりますが、アメリカはもう生産ラインがない、パトリオットPAC2のシーカージャイロ、つまり目標を捜索、検知及び追尾するための構成品で、ジャイロはシーカーの向きを検知する部品、つまり極めて重要なもので、今装備に当たるという答弁がありました。 では、シーカージャイロは、交換公文、これはまたお手元に配付資料をしておりますが、二〇二四年、アメリカと日本で交換公文をMDAの下に交わしております。このシーカージャイロは交換公文にある装備、資材に当たりますか。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 防衛装備の海外移転に際しましては、防衛装備移転三原則に基づきまして、国際約束により、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を移転先の政府に義務付けることとしております。 米国の場合、日米相互防衛援助協定の下で、目的外使用及び第三国移転についての我が国の事前同意を義務付けることとなります。 その上で、我が国がライセンス生産を行っていたペトリオットPAC2の部品である今御指摘のシーカージャイロの我が国から米国のライセンス元への移転については、平成二十六年七月の防衛装備移転三原則及びその運用指針に従いまして国家安全保障会議で審議した結果、海外移転を認め得る案件に該当することを確認したものでございます。 したがって、部品をライセンス元に納入する場合においては、防衛装備移転三原則上、仕向け先の管理体制の確認をもって事前同意の義務付けに代えて適正な管理を確保することが可能となっております。 我が国からのPAC2の部品であるジャイロの米国への移転に際しては、先ほどもあったように、米国企業におけるジャイロの管理体制を確認し、加えて、ジャイロが組み込まれたPAC2を一元的に管理する米戦争省からPAC2ユーザー以外への移転が厳しく制限されること等、その管理体制について確認を行い、適正な管理を確保しているということでございます。
○福島みずほ君 質問に実は答えていません。 私は、この交換公文ですね、MDAの下で交わされた二〇二四年の七月二十四日の交換公文が書いておりますが、四の(c)、各政府は、MDA協定に従って受ける装備、資材又はとあって、事前の同意を得ないで移転はできないって書いている。つまり、今お答えになったことは一般的な防衛装備に関する運用などで、アメリカと日本に関してはこの交換公文があります。 だから、お答えください。この交換公文の四の(c)の装備、資材に当たりますか。
○政府参考人(山本文土君) 繰り返しになる部分もありますが、部品をライセンス元に納入する場合、この場合においては、防衛装備移転三原則上、仕向け先の管理体制の確認をもって事前同意の義務付けに代えて適正な管理を確保することが可能としているということでございまして、MDA協定により事前同意を義務付けることを要するものではありません。
○福島みずほ君 いや、交換公文のこの条文、条文というか、交換公文の文章に照らしてお聞きをしています。 四の(c)に、装備、資材などについて、これをする場合は事前の同意をしなければならないって書いてあって、この装備、資材に当たるかという質問です。
○政府参考人(山本文土君) 先ほど申したとおり、MDA協定により事前同意を義務付けることを要するものではないということでございます。
○福島みずほ君 いや、交換公文があるので、この条文に照らしてお聞きをしているんです。 四の(c)は、各政府は、日本とアメリカは、MDA協定に従って受ける装備、資材又は役務の所有権又は占有権を、これらの援助を供与する政府の事前の同意を得ないで移転しないことを約束するとしているわけで、この交換公文に従って日本もアメリカも行動しなければならない。ですからお聞きをしているんです。 さっき、まさに、シーカージャイロは防衛装備移転三原則の防衛装備、装備に当たるという答弁がありました。四の(c)は装備、資材をやる場合には事前の同意が必要だと書いてあるので、装備に当たりますか、資材に当たりますかという質問です。当てはめについて答えてください。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 今委員御指摘の交換公文という文言でございますけれども、その四の(c)には、各政府は、MDA協定に従って受ける装備、資材というふうに書いております。先ほど私が答弁したとおり、ライセンス元に納入する場合において、三原則上、仕向け先の管理体制の確認をもって事前同意の義務付けに代えて適正な管理を確保することが可能となっておりまして、MDA協定により事前同意を義務付けることを要するものではないということでございます。
○福島みずほ君 いや、私は法律家なので、分からない。防衛装備移転のときの装備に当たるとさっき答弁がありました。そしたら、同じ。では、防衛装備移転の装備には当たるけれども、交換公文の装備には当たらないということなんですか。この条文はそうしか読めないじゃないですか。今おっしゃったようなライセンスがどうのこうのなんというのは、この交換公文に書いていないですよ。書いていないことを言うのは、おかしくないですか。 この四の(c)にのっとったら、装備に当たる。だって、防衛移転装備の装備に当たるんだったら、この四の(c)の装備にも当たるでしょう。だとしたら、事前協議が必要だと思いますが、いかがですか。ほかの要件は何も加味しておりません。
○政府参考人(山本文土君) 先ほども、ちょっと繰り返しになりますけれども、ライセンス生産を行っていたペトリオットPAC2の部品ですね、このシーカージャイロ、これの我が国からの米国のライセンス元への移転については、平成二十六年七月の防衛装備移転三原則及びその運用指針に従って国家安全保障会議で審議した結果として、海外移転を認め得る案件に該当するということを確認したということでございます。
○福島みずほ君 ただ、装備というものに関して、海外移転の装備に当たるというのが答弁で、そして、4の(c)に関しては、装備、資材に関しては同意が必要というふうに書いてある。だとしたら、この交換公文はアメリカと日本の関係ですから、そこで事前の同意が、本当に条文上、条文というか、この交換公文上必要だというふうに言えると思います。 それが何で事前の同意が要らないのか。防衛装備移転の中の装備に当たるんだとしたら、この条文の装備、同じ装備という言葉を使って、何で違う概念になるのかというのが分からないんです。 カタールに輸出することに関して、これは、二〇一五年もこのカタールに移転することがあり得ることは国会の答弁でありますけれども、今回、日本がシーカージャイロを、アメリカに行っている。それをアメリカはカタールにこれを移転したわけですから防衛装備の装備に当たる、で、交換公文の装備に当たるとして事前同意を日本は求めるのが筋じゃないですか。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 事前同意を求めるべきだというお話でございますけれども、そこは運用指針に書いてありますとおり、事前同意を求めずに適正管理を確保するやり方が書いてございまして、その中に、今回のライセンスの部品については軽易なやり方でいいと、相手国の管理体制を確認するということで適正管理ができるというふうに書いてございますので、そこを適用させていただいたということでございます。
○福島みずほ君 でも、納得がいかなくて、防衛装備のこの運用はありますが、交換公文に書いてある、そして装備、さっき防衛装備移転の装備に当たると言っているんだったら、この交換公文の装備に当たる、この装備に関する解釈を変えることはおかしいというふうに思うんですね。 このシーカージャイロはとても重要なもので、アメリカはライセンスを持っていませんから、これを日本がアメリカに輸出することで、それが世界に行くことはとても、極めて重要なことで、事前同意を得ないというのは問題だというふうに思います。 この今回の米国とイランの戦争において、イランからの攻撃に対処するためにカタールはPAC2を使用しております。使用したのであれば、使用されたPAC2に日本が移転したシーカージャイロを用いたPAC2は含まれているんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 他国の政策や軍の運用について我が国としてお答えする立場にはありませんが、その上で申し上げれば、本年五月のアメリカの公表資料によれば、カタール等の国々がアメリカが提供したパトリオットシステムを使用して多くの攻撃に対する迎撃に成功していること、カタールに対し、PAC2二百発などについてFMSによる売却を実施することをアメリカ国務省が承認することについて承知しています。 なお、我が国からアメリカへのPAC2のシーカージャイロの移転に際しては、最終需要者であるアメリカ企業におけるジャイロの管理体制を確認し、加えて、ジャイロが組み込まれたPAC2を一元的に管理するアメリカ戦争省からPAC2ユーザー以外への移転が厳しく制限されること等、その管理体制についても確認をしています。 さらに、その上で一般論として申し上げれば、ジャイロが組み込まれたPAC2のアメリカ以外の第三国への移転については、PAC2は自国を攻撃するために飛来してくる巡航ミサイルなどの経空脅威から自国民の命を守るためのあくまで防御的な装備品であること、PAC2で使用されているシーカージャイロはPAC2の一部品にすぎず、アメリカのライセンス元からの要求性能を基に設計、製造されているものであることなどを勘案すれば、日本製ジャイロが組み込まれたPAC2がアメリカから同国による厳格な管理体制の下でアメリカの安全保障上のパートナーである他のPAC2ユーザーに移転されたとしても特段の問題はないものと考えております。
○福島みずほ君 大問題です。 日本は、このシーカージャイロ、これはPAC2の中で極めて重要な部品です。これで行き先をこうやるわけですから、とても重要で、アメリカはもう、ライセンスもう生産中止をしている、それをアメリカに輸出している、そして、それがカタールに使われている。カタールに使われていることを今日お認めになられたんですよね。もう一回確認します。
○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。 カタールにシーカージャイロ使われているということかどうかということでございますけれども、先ほど答弁したとおりでございまして、カタールのところにシーカージャイロ使われているかどうかというのは確認は取れているということで、確認は、当時ですね、二〇一四年当時は、カタールで使用されるんじゃないかということで我々確認しているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(里見隆治君) 指名をされて御質問ください。 時間が参りましたので、おまとめください。
○福島みずほ君 私の質問は、今回使われているかどうかです。アメリカはカタールに対して売却したというふうに言っていて、カタールはPAC2を使っていると言っている。そうすると、日本が輸出したものが、シーカージャイロがカタールで使われているというふうに言えるのではないか、だから問題だと、だから武器輸出が問題だという質問です。 カタールにPAC2が移転されたのであれば、国際紛争助長の回避、国際紛争助長の回避のために武器輸出三原則があったわけですが、まさに今回のようにアメリカに行ったものがカタールに行って使われているのであれば、国際紛争をまさに助長しているということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(里見隆治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。小泉防衛大臣。
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいま議題となりました予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 この法律案は、予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資するよう、予備自衛官等が招集に応ずるための環境を整備するとともにその職務の重要性に対する国民の関心と理解を深め、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るため、国家公務員及び地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合における国家公務員法、地方公務員法等の特例の措置を講ずるものであります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。 第一に、一般職の国家公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合には、その職員の所轄庁の長の承認を受けることができることとし、予備自衛官等として招集される期間においては、その職員の勤務時間における職務専念義務を免除するなど、国家公務員法等の特例の措置を講ずることとしております。この特例の措置は、一般職の国家公務員のほか、特別職の国家公務員である裁判所職員及び自衛隊員についても同様に措置することとしております。 第二に、一般職の国家公務員と同様に、一般職の地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合には、その職員の任命権者の承認を受けることができることとし、予備自衛官等として招集される期間においては、その職員の勤務時間における職務専念義務を免除するなど、地方公務員法の特例の措置を講ずることとしております。 第三に、国は、広報活動、啓発活動等を通じて、予備自衛官等の職務の重要性について、国民の関心と理解を深めるよう努めることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 ありがとうございます。
○委員長(里見隆治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会
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