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国会会議録

外交防衛委員会

第221回 · 参議院 · 第8号 · 2026-05-14

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-07-28 17:35 JST 記録 #3455 ↗

発言 158

会議録情報

令和八年五月十四日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十四日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     宮本 和宏君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         里見 隆治君     理 事                 岩本 剛人君                 山田 太郎君                 青木  愛君                 平木 大作君                 石   平君     委 員                 生稲 晃子君                 臼井 正一君                 小林 一大君                 中曽根弘文君                 堀井  巌君                 宮本 和宏君                 若林 洋平君                 田島麻衣子君                 広田  一君                 榛葉賀津也君                 山田 吉彦君                 松沢 成文君                 山中  泉君                 山添  拓君                 福島みずほ君    国務大臣        外務大臣     茂木 敏充君        防衛大臣     小泉進次郎君    事務局側        常任委員会専門        員        中内 康夫君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       笹野  健君        外務省大臣官房        審議官      野村 恒成君        外務省大臣官房        審議官      濱本 幸也君        外務省大臣官房        政策立案参事官  坂田奈津子君        外務省大臣官房        参事官      貝原健太郎君        外務省大臣官房        参事官      今西 靖治君        外務省中南米局        長        石瀬 素行君        外務省欧州局長  北川 克郎君        外務省中東アフ        リカ局長     岩本 桂一君        外務省中東アフ        リカ局アフリカ        部長       高橋美佐子君        外務省経済局長  股野 元貞君        財務省大臣官房        参事官      渡邉 和紀君        農林水産省大臣        官房審議官    関村 静雄君        経済産業省通商        政策局国際経済        部長       藤澤 秀昭君        資源エネルギー        庁資源・燃料部        長        和久田 肇君        国土交通省海事        局次長      河野  順君        防衛省整備計画        局長       伊藤 晋哉君        防衛省地方協力        局長       森田 治男君        防衛装備庁装備        政策部長     小杉 裕一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○連合審査会に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(閣条第四号)(衆議院送付) ○投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(閣条第五号)(衆議院送付) ○投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(閣条第六号)(衆議院送付) ○投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(閣条第七号)(衆議院送付)     ─────────────

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  国家情報会議設置法案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。  四件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 おはようございます。自由民主党の岩本剛人でございます。  質疑の機会をいただきまして、委員長、理事の先生方には心から御礼を申し上げたいと思います。  投資協定の前に、ちょっと数点、いろいろ伺いたいと思います。  まず、防衛生産、技術、防衛基盤整備のことについて伺いたいと思うんですけれども。  もう皆さん御承知のとおり、我が国を取り巻く国際環境は非常に厳しい状況であります。安全保障環境は最も、昭和以後、厳しい状況だというふうに認識をしております。そうした中で、本日は米中の首脳会談が行われるわけでありますけれども、このことについてはしっかり、茂木大臣もよく御承知のとおりかと思いますけれども、冷静にしっかりと分析をして我が国の対応を考えていかなければならないというふうに受け止めているところであります。  もう御承知のとおり、中東情勢については、経済的にも我が国に対して本当に大きな影響を及ぼしているような状況です。  前回の三文書策定時でありますけれども、ちょうど、私、政務官でありましたが、当時の三文書を作ったときの想定以上に、今の状況を見ると、防衛技術、能力、戦い方、物すごい勢いで変化をして、それに我々はしっかり対応していかなければならないというふうに思います。  そうした中で、今回、政府の中で前倒しで三文書を改定していくと。このことは、これからの五年間でありますけれども、今までの状況を考えると、更に先に、先を見て三文書を改定していかなければならないというふうに思います。  そうした中で、小泉大臣の御発言のとおり、防衛生産・技術基盤は防衛力そのものだと、それはもう自分も強く同感するものであります。ですから、そこをしっかり支えていかなければ我々の国を守っていくことはできないというふうに自分も受け止めております。  ただ一方で、防衛産業独特の苦しみもありまして、その一つでありますけれども、サプライチェーンに連なる企業は中小企業、零細企業が多くて、資金調達力も非常に厳しい状況です。契約と同時に、本来でありましたら、民間企業ですから、先行的に設備投資、工作機械ですとか、旋盤ですとか、CADだとか、そういうものを投資をしなければならない。また、さらには資材調達も考えていかなければならない。そういうことを考えると、かなり早期に資金の手当てが必要になってくる状況です。その対応をするために、元請の方の企業が特にそういったことを配慮してキャッシュフローに苦労している、工面をしているというような現状があるわけでありますけれども。  そうした中で、政府、防衛産業は防衛力そのもの、そういう位置付けでありますから、このような面でも防衛産業をしっかり連携して我が国の防衛力をつくっていかなければならないというふうに思いますけれども、まず、どのように取り組んでいくのか、小泉大臣に伺いたいと思います。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。  岩本先生からは、特に防衛産業企業にとってのキャッシュフローの面から御指摘をいただきましたので、お答えをさせていただきます。  岩本委員が御指摘のとおり、装備品の開発、生産、維持整備を担う防衛産業は言わば防衛力そのものであり、防衛省として、企業の資金繰りの悪化によって装備品の製造、納入等に支障が生じることがないように対応していく必要があると考えます。  そのため、防衛省として、各企業の状況をお伺いをしながら、企業の資金負担を考慮した予算の計上及び契約、そして、状況に応じた前金払いの活用、債権譲渡の承認等を行ってきており、例えば、昨年度の補正予算においても、装備品等の早期確保に係る経費を計上し、企業が必要とする資金を確実かつ早期に確保することとしました。また、昨年三月に、経産省と合同で、中小サプライヤーのキャッシュフロー配慮の観点も含む防衛産業における受託適正取引等の推進のためのガイドラインを策定し、中小サプライヤーの適正な利益の確保を促進しています。  企業の規模や業態等により、直面する資金繰りの問題は多様であると認識をしております。引き続き、サプライヤーを含む関連企業から状況を丁寧にお聞きしながら、先生御指摘のとおり、キャッシュフローなどで苦労して、また悩まれて、結果として日本が必要とする自前の防衛力が構築できない、このようなことにならないようにしっかりと取り組んでまいります。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 ありがとうございます。大変力強い御答弁をいただきましたので、是非大臣には、防衛産業を守っていただくために努力を重ねていただきたいと思います。  大臣におかれましては、ここで退席されて結構ですので。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 小泉大臣は御退席いただいて結構でございます。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 ありがとうございます。  今、サプライチェーンの話をさせていただいたんですが、もう先生方も御承知のとおり、今回、五類型を撤廃して防衛装備品の輸出を原則可能と、厳格なルールで十七か国に対して防衛装備品を輸出できるということが可能になったわけであります。これ、同盟国や同志国としっかり連携強化をしていくという大きな方針転換だというふうに受け止めております。  これ、装備品を輸出するということは、単なる物を輸出するだけではなくて、もう以前から御議論があったとおり、国際社会の平和と安定に装備協力で貢献していくという大きな判断だというふうに思います。  ただ、具体的に装備品を移転するということになりましたら、部品供給を始めそのメンテナンス等の対応を強化していかないと、ただ物を送っただけでは対応することが将来に向けてできないというふうに思います。やはり、そのときには、先ほど質問させていただいたとおり、防衛産業、一次、二次のいわゆるサプライチェーンを含めた基盤をしっかり強化していかないと、幾ら装備品をただ送っても、向こうで壊れて使い物にならなくなった、そういうような状況になるというふうに考えます。  ですから、装備の移転というのは、考え方は分かりますけれども、単純に物ではないというふうに受け止めているんですけれども、今後どのように取り組んでいくお考えなのか、伺いたいと思います。

小杉裕一 防衛装備庁装備政策部長

○政府参考人(小杉裕一君) お答えいたします。  安定的な装備品の供給とともに防衛装備移転を推進していくためには、委員御指摘のとおり、サプライヤーを含めた国内の生産基盤の強化、これが重要であるというふうに考えてございます。  このため、国内の生産基盤の強化の観点から、これまで、品質、コスト、納期に係る企業の努力を反映した利益率やコスト変動調整率の設定など企業の適正な利益の確保、それから防衛生産基盤強化法に基づくサプライチェーン強靱化、それから製造工程効率化、事業承継等といった取組への財政上の措置、そして、中小サプライヤーの適正な利益の確保を促進する防衛産業における受託適正取引等の推進のためのガイドラインの設定、こうしたことを行ってきたところでございます。  今後、更に生産基盤の強化を進めていくという観点から、産業界や経済産業省等の関係省庁と緊密に連携しながら、例えば、民需が見込めず安定供給確保が困難となる重要装備品の製造設備を国が保有することも含めた官による直接的な関与の強化、それから状況に応じて装備品にも転用可能なデュアルユース物資の供給力強化といった施策の検討を進めてまいりたいと考えてございます。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 是非、これからスタートしますから、本当にどういう形の体制で対応していくのか、まさか防衛省・自衛隊がメンテナンスを受け持つわけではないでしょうから、その契約の形態ですとかそういったことを含めて、是非検討していただければというふうに思います。  それでは、投資協定について伺いたいと思います、時間もそろそろ来ていますので。  まず、衆議院の方でいろいろ議論しているのは承知をしております。今回、セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンと投資協定で、衆議院でも様々な国際ルールの質疑があるのは承知をしております。  そうした中で、まず初めに基本的なことを、済みません、伺いたいと思うんですけれども、これまで何か国と投資関連協定を締結しているのか。その上で、今国会にも四か国との投資協定が今回提出されているわけでありますけれども、そうした投資協定の締結によりまして、我々の日本企業にどのようなメリットがあるのか、どのような効果が期待できるのか、まず伺いたいと思います。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  我が国が進めてきた投資協定につきましては、署名済み又は交渉中の協定を含めれば、九十七の国・地域をカバーしているところでございます。  投資協定は、締約国の企業が安定的に、予見可能性を持って相手国において投資活動を行うための法的枠組みを定めるものでございます。これによりまして、例えば、投資受入れ国による不当な収用、法律の恣意的な運用といったリスクから日本の投資家を守ることができ、また日系企業の海外展開を下支えする効果が期待されるところでございます。加えまして、相手国の企業による日本の投資の促進も期待できるところでございます。今回御審議いただく四本の協定につきましても、いずれもそうした効果が期待できると考えております。  政府としましては、我が国経済界からの要望も踏まえつつ、相手国の状況、それから我が国の国益の観点も含め、今後とも投資協定の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 是非、積極的にこれからも投資協定進めていっていただければというふうに思います。  今回の投資協定の中で法的な環境を整えるという観点から考えますと、これから、今既に現地に進出している企業、あるいは進出しようとしている日本企業を具体的に支援していく、それは本当に重要なことだと、今回の投資協定の大きな役割だというふうに思うんですけれども、今回提出しているのも含めまして、投資関連協定が発効した後、現地の日本企業の支援のためにどのような対応、体制で取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  御指摘いただきましたとおり、投資協定につきましては、交渉や締結のみならず、締結した協定の着実な履行を含めて、事後の状況のフォローも重要であると考えております。  政府としましては、例えば、在外公館に設置した日本企業支援窓口を通じて、日本企業が抱える問題について日々相談に応じております。また、一部の公館では、既に海外に進出済みの日系企業による第三国市場への進出など、国境を越える活動を効果的にサポートするため、経済広域担当官を指名しております。必要に応じて、ジェトロの海外事務所などとも協力して、各種情報の提供、相手国政府に対しビジネス上の課題についての是正の申入れ、査証や許認可証の発給等に関する各国政府への働きかけ、こうしたことを行っております。  また、投資協定の中には、両国の代表から成る合同委員会等の仕組みが規定されておりまして、そうした場における議論を通じて、課題の解決を含め、協定の実施や運用等についても協議を求めることができるところでございます。  政府としましては、引き続き、こうした様々な仕組みや経済界からのヒアリング、こうしたことを通じて、協定締結後の状況についてフォローしつつ、日系企業の海外ビジネス展開の支援、しっかりと必要な支援の提供、万全を期してまいりたいと考えております。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 今回の四か国につきましては、いろいろ資料を拝見していましたら、これから可能性が非常に高い各四か国だというふうに受け止めておりますので、是非、そうした中で、日本からの進出の企業、先方からの要請、様々なエネルギー等の対応について可能性があると思いますので、是非その点については積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。  今回、パラグアイ、投資協定あるんですけれども、実は私、北海道でありますので、私の地元北海道からパラグアイへ移住した方々がたくさんいらっしゃいまして、もう既に八十五年、八十五周年やっております。実は、ブラジルには百五年前に北海道から移住して、ブラジルでいろいろ活動されている方がいらっしゃって、パラグアイもブラジルも、実は記念事業で八十五周年とか百五周年とかというのをやっているのが実情です。同僚の新潟の小林先生のところもブラジルとは大変縁が深いというふうにも伺っております。ブラジルのサンパウロには、四十七都道府県の全ての県人会があるとも実は伺っております。  ですから、我々の全国四十七都道府県でも、それぞれ各国との様々な人的交流、経済交流があるというふうに考えるわけでありますけれども、やはり、その今までの歴史もありますし、地域的なつながりも強い中で、今回の四本の投資協定含めて署名済みが約六十一本、八十五か国をカバーしているというふうにも伺っているんですけれども、今回のような投資関連協定を推進する、また投資協定を締結した、そういうことも、可能であれば都道府県ですとか市町村だとか我々の国内に対してもしっかり、どういう内容でどういう締結をしたのか、情報提供を進めていくべきかと考えるんですけれども、見解を伺いたいと思います。

藤澤秀昭 経済産業省通商政策局国際経済部長

○政府参考人(藤澤秀昭君) お答え申し上げます。  地方の中小企業を含む我が国企業の海外進出が増大する中、委員御指摘のように、地方自治体を含めまして、国内で投資関連協定の情報提供等を行い、さらに、人的及び企業間交流を促進することにより地方経済を活性化していくことは極めて重要だと考えてございます。  経済産業省では、これまでも、投資関連協定に関し、地方の経済産業局やジェトロ国内事務所と連携した地方での説明会の実施、ジェトロと連携した解説動画、ハンドブック等による広報や相談対応などにより、中小企業を含む事業者に対する情報提供等に取り組んできたところでございます。  また、地方自治体を含む支援機関が結集し、海外展開を図る中小企業に対してワンストップの支援サービスを行う新輸出大国コンソーシアムを結成いたしまして、各企業それぞれの課題やニーズに対応した専門家による伴走支援等を行っているところでございます。  今後も、今申し上げました新輸出大国コンソーシアムも活用しながら、都道府県や市町村と連携をして地方の中小企業の海外展開支援を効果的に行い、地方経済の活性化に貢献してまいりたいと存じます。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 是非、各都道府県に情報発信を是非、先日は我々の北海道にも知事のところに様々な海外からの方も来られていますので、情報提供を是非まずお願いしたいというふうに思います。その上で、経済的な発展があれば、しっかりとした積極的な支援をお願いしたいというふうに思います。  それでは、最後になりますけれども、先般、高市総理はベトナム、オーストラリア、また、茂木大臣におかれましてはザンビア含むアフリカ四か国を歴訪されたというふうに承知をしております。  いずれの訪問先でも、エネルギー資源をめぐる情勢を踏まえまして、資源や重要鉱物、サプライチェーンの強靱化に向けた協力、連携強化をされたというふうに伺っているんですけれども、今回の投資協定を含めまして、経済安全保障や食料安全保障の観点からどのような意義があるというふうに受け止められているのか、大臣の見解を伺いたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 岩本議員御指摘のとおり、先般の高市総理のベトナム及び豪州の訪問、そして私のアフリカ四か国訪問におきましては、二国間関係、これはもちろんでありますが、エネルギーの安定供給や重要鉱物を含みますサプライチェーンの強靱化に向けた協力、連携について各国との間でしっかりと確認をすることができました。経済安全保障であったりとか食料安全保障の重要性は高まってきておりまして、資源調達の多角化、安定供給や、サプライチェーンの強靱化の観点も踏まえて、資源国との間で投資協定を締結することは極めて効果的であると考えております。  今般御審議をお願いしている協定の相手国の中でも、先般私が訪問したザンビア、銅であったりとかコバルト等を産出いたします。日本にとっても重要な鉱物資源国であります。タジキスタンは、アンチモン、原子番号でいいますと五十一番になるんですか、といった鉱物資源も有しております。このほか、パラグアイには、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性があるほか、大豆の一大輸出国である等、農業分野、そして一万人近くの日系人がこの分野を支えている部分もありますが、農業分野における投資の潜在性もあります。  投資協定の締結、これは、日系企業がそうした国へ展開する際に、法的な安定性であったりとか事業の予見可能性、これを高めることにつながると考えておりまして、引き続き、こうした観点も踏まえながら、日本の国益に資するように、戦略的に、今かなり広げてきておりますが、投資協定の拡大、更に進めていきたいと考えております。

岩本剛人 自由民主党・無所属の会

○岩本剛人君 終わります。ありがとうございました。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 立憲民主・無所属の青木愛です。本日もよろしくお願い申し上げます。  投資協定四件について、早速質疑に入ります。  投資協定とは、海外に投資を行う際の規制をできる限りなくし、投資を自由に行うことのできる環境を整え、投資家及び投資財産を保護するための協定です。  全世界で署名又は締結された投資関連協定の数は、一九九〇年代から急増し、国連貿易開発会議のデータでは、二〇二六年二月現在で約三千九百八十一件とされています。二〇二六年の三月現在、日本では、発効済みの投資関連協定が五十四本、内訳、投資協定が三十七本、EPAが十七本です。また、署名済み、未発効の投資関連協定が七本、内訳が投資協定五本、EPAが二本となっています。これら六十一本で八十五の国・地域をカバーすることになりますが、これで日本の対外直接投資残高何%をカバーするのかを伺います。  また、あわせて、二〇一六年に策定されましたアクションプランでは、二〇二〇年までに百の国・地域との投資関連協定の署名、発効を目指すとされていました。現状に対する評価について伺いますとともに、投資協定を国家戦略としてどのように位置付けているのかを確認をさせていただきます。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  政府としましては、先ほど委員から御指摘ありました、二〇一六年五月に公表しましたアクションプラン、これにおきまして、二〇二〇年までに百の国・地域を対象として投資関連協定の署名、発効を目指すこととしております。その上で、二〇二一年三月の成果の検証と今後の方針、これにおきまして、こうした目標値が設定されたことを踏まえつつも、戦略的観点や質の確保の観点を考慮した取組を進めることも盛り込まれております。  こうした経緯を踏まえつつ、我が国としてもその後も精力的に協定の交渉を進めてきました結果、これまで、欧州、アジア、中東などの国・地域を中心に、署名済みや交渉中の協定も含めれば、九十七の国・地域をカバーしております。また、これらの相手国・地域は、二〇二五年時点で我が国の対外直接投資残高の約九五%をカバーしており、二〇一六年時点の約三五%から大幅に増加しているところでございます。  政府としましては、協定締結後も、経済界からのヒアリングなどを通じて事後の状況をフォローしてきております。企業側からは、おおむねカントリーリスクのある国を含め海外への日系企業の展開に資する内容の投資協定とすることや、今後の締結先として中南米、アフリカ、中央アジア・コーカサス諸国と連携強化を念頭に置くことについて要望を受けております。  投資協定の締結は、こうした日系企業の海外展開支援といった観点に加えまして、資源国とのサプライチェーン強靱化、グローバルサウス諸国との連携強化といった意義があると考えております。さらに、国際経済秩序が不確実性を増す中で、FOIP、自由で開かれたインド太平洋を通じて我が国が実現を目指す法の支配に基づく国際秩序の構築や経済的な繁栄につなげるとの観点も重要であると考えております。  いずれにしましても、政府としましては、引き続き、こうした様々な観点も踏まえつつ、日本の国益に資するよう戦略的に投資協定の推進に取り組んでいきたいと考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 御答弁ありがとうございます。交渉中を含めれば、対象国は九十七か国で、九五%カバーをしているという御答弁だったかと思います。  それでは、衆議院でも様々議論が行われておりますので、本日は、それぞれの対象国に対する質問としてお伺いをしていきたいと思っております。  まず、バルカン半島に位置いたしますセルビアに関して質問をしてまいります。  二〇一八年に発表されました日本が主導する西バルカン協力イニシアチブにおきまして、EU加盟を目指す当該諸国の経済社会改革を支援するとされていますが、今回のセルビアとの投資協定もこのイニシアチブの一連の流れなのでしょうか。また、西バルカン地域の安定化、そしてEU統合、これは日本にとってどのような意義があるのかを伺います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) バルカン半島を含めまして、歴史的に半島というのはどうしても、様々な勢力の対立があったりと、こういう地域でありまして、その地域の安定というのは国際社会全体の安定にもつながると考えているところであります。  その上で、我が国は、西バルカン協力イニシアティブの下でセルビアのEU加盟プロセスの進展に向けた支援を継続してきておりまして、その一環として、日系企業の進出を促す取組を行ってきております。  本協定の締結後、日本からの投資の促進と保護につながることが期待されます。そして、その日本からの投資は、EUとの経済統合、民間セクターの更なる改革の推進とともに、改革を支える人材を育成することにもつながると、このように考えております。  セルビアを含みます西バルカン諸国が、欧州の一員として安定と発展、これを実現し、欧州が基本的価値の下で結束すること、これは欧州全体、ひいては国際社会全体の安定と発展にとって欠かせないと考えております。第一次世界大戦を考えても、このバルカン半島から欧州全体の戦争につながったと、こういうこともあるわけであります。  このような観点で、我が国としては、今後とも、西バルカン協力イニシアティブの下での経済社会改革であったり地域協力の促進への支援を通じて、セルビアを含みます西バルカン諸国のEU加盟、後押しをしていきたいと、このように考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 御答弁ありがとうございます。  このセルビアなんですが、中国、またロシアの影響が強く、首都ベオグラードには中国の方々が多く住んでおられ、また中国からの直行便も就航しています。セルビアは、質の高い労働力を有し、EU市場へのアクセスが良く、有望な投資先として注目をされています。二〇二四年十月のジェトロの報告によりますと、セルビアの対内直接投資額は年々増加をしており、中国が最大の投資国となっております。  セルビアが中国、ロシアとの関係を深める中、日本として投資協定を通じてどのように経済的、また地政学的関与を強化しようとしているのか、日本企業進出拡大の意義について政府の御認識を伺います。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  まず、委員御指摘のとおり、セルビアが中国、ロシアとの関係が深まっているということは、我々もそのように認識をしております。そういった中であればこそ、日本との関係が深まること、あるいは日本のプレゼンスが増すこと、これは非常に重要だと考えております。  また、セルビアでは、中国、ロシア以外の各国から、海外からの直接投資、これも近年増加傾向にございます。こういった中で、日系企業が他国の進出企業に出遅れないよう、法的枠組みを速やかに整備することが重要と判断し、今般の署名に至ったものでございます。  本協定を締結することにより、セルビアにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日本からの投資の促進と保護及びセルビアからの対日投資の拡大につながることを期待しておりますし、このことによって日本との関係が強化されることを期待しております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 このセルビアと中国とは、二〇〇九年に戦略的パートナーシップを締結しています。また、二〇一六年には包括的な戦略的パートナーシップへの格上げ、また、二〇二四年には自由貿易協定、FTAが発効されておりまして、関係深化が急速に進められたように感じております。  しかし、日本とセルビアの外交関係は非常に古く、一八八二年にセルビア国王と明治天皇が親書を交換したことによって始まったとお聞きしております。先ほど茂木大臣からも、この地域はヨーロッパの火薬庫とも呼ばれ、第一次世界大戦が勃発した地域でもあるとの御指摘がございました。来年の二〇二七年は、日・セルビア友好百四十五周年に当たるとお伺いをしております。日本では横浜で国際園芸博覧会が開催され、一方、セルビアではベオグラード国際博覧会が開催されるとのことであります。こうした記念事業を意味あるものとして成功を期待するところでありますけれども、来年に向けた外務省の取組状況についてお伺いをさせていただきます。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、二〇二七年、来年は日本とセルビアの友好百四十五周年に当たります。セルビアからは、横浜でのグリーンエクスポ二〇二七に参加の表明を既に得ているところでありますし、我が国も、二〇二七年ベオグラード国際博覧会の参加を表明しております。  先ほど申しましたとおり、セルビアは西バルカン諸国中、最大の経済規模を有する非常に重要な国であります。この国との関係で日本企業の更なる進出が期待されているところですが、来年の二〇二七年の国際博覧会を含めて、経済を始めとする様々な分野で日本とセルビアとの連携を更に深めてまいりたいと考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ありがとうございます。是非、このまた記念事業をいいきっかけとして、セルビアと日本の両国のまた進展に期待するところでございます。  次に、南米にありますパラグアイに関する投資協定について質問を行ってまいります。  パラグアイとの投資協定及び南米政策についてもお伺いしていきますが、パラグアイは、南米で唯一、台湾と外交関係を維持しています。そして、大規模な日系社会を有する親日国でもございます。今回の投資協定が日本とパラグアイの経済、また外交関係をどのように発展させるものと考えておられるのかをまず伺います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) パラグアイと台湾、御指摘のように、一九五七年に外交関係を開設しまして、それ以降、パラグアイは一貫した台湾の承認国であります。また、本年、移住九十周年を迎えた約一万人の日系社会、これ、農業分野を中心に幅広い分野でパラグアイの発展に貢献をしてきております。私も五年前、前回の外務大臣時代にパラグアイ訪問しましたが、大変な歓迎を受けたということが非常に印象に残っているところであります。  パラグアイは、自由、民主主義、法の支配、自由貿易等の価値や原則を共有する我が国にとっての戦略的なパートナーであります。また、大豆を始めとした国際的な食料供給国であるほか、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性があり、現在その調査行われているところであります。  今般の投資協定締結を通じまして、戦略的な重要性を持つパラグアイとの間で経済関係を強化させることは日本外交にとっても大きな意義を持ち、こうした観点から、今後も二国間関係、強化をしていきたいと思いますし、どちらかといいますと、アフリカであったりとか、また南米、これ日本から見ると遠い地域のように見えるかもしれませんが、様々なこういう日系社会を通じたつながりであったりとか、今後日本が必要とする、例えば経済安全保障、そして食料安全保障等についても極めて重要な地域ということで、これから更に重視をしていきたいと、こんなふうに考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 地理的には遠いけれども実は近い、こうした南米でありますけれども、その中において、ブラジルなんですけれども、約二百万人以上の日系人が暮らしておられ、また多くの日本企業が進出していますけれども、いまだブラジルとの投資協定が進展していない理由を伺わせていただきたいと思います。また、あわせて、国会において今日の審議のように、承認された投資協定であるにもかかわらず、アルゼンチンがいまだ未発効な理由を併せてお伺いしたいと思います。

石瀬素行 外務省中南米局長

○政府参考人(石瀬素行君) お答えいたします。  まず、ブラジルとの間でございますけれども、貿易や投資を一層拡大していくということでは一致をしておりますけれども、投資協定に関しては交渉開始に至っておりません。  その背景の一つとして、我が国経済界も重視する、国と投資家との間の紛争解決、いわゆるISDS条項について、ブラジル国内で憲法違反とされ、その規定を含む協定が議会承認を得られず、ブラジルがISDS条項を含む投資協定の締結に消極的であることなどが挙げられると考えております。我が国としては、ブラジル側に対し、日本の経済界が期待する投資協定の内容について累次説明を行ってきているところでございます。  また、アルゼンチンでございますけれども、日・アルゼンチン投資協定については、我が国は締結に必要な国内手続を完了しておりますが、協定の効力発効に必要なアルゼンチン側の国内作業が現在まで完了をしていないということでございます。我が国としては、アルゼンチン政府関係者、議会関係者に対し、早期に国内手続を実施するよう様々な機会を利用して継続的な働きかけを行っております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ブラジルではISDS条項が憲法違反であるということ、アルゼンチンでは先方の国会承認が得られないという御答弁だったと思います。もう少し突っ込んで聞きたいところではあるんですが、ちょっと先に進ませていただきます。  このような課題を踏まえて、この南米において、ブラジルが中心となっているメルコスールとの早期EPA締結を求める提言が日・ブラジル経済合同委員会や日・ブラジル戦略的経済パートナーシップ賢人会議からなされるなど、経済界からも関係強化に強い関心が示されているとの御答弁が衆議院側でございました。  政府がこのメルコスールとのEPA交渉を通じて南米地域全体との経済連携をどのように進めようとお考えなのかを確認させてください。

石瀬素行 外務省中南米局長

○政府参考人(石瀬素行君) お答え申し上げます。  まず、今委員御指摘のとおり、メルコスールとの経済関係の強化については、経済界からも強い関心が示されていると理解しております。同時に、日本とメルコスールとのEPAという話もございますが、これにつきましては、国内に様々な声があるということも理解をしております。  その上で、ブラジル、アルゼンチン、先ほどお話のありましたこの二か国を含むメルコスールとの経済関係を強化することは、重要物資のサプライチェーン強靱化、経済安全保障の強化、こうしたことを含めまして、我が国の経済的基盤の強化、これに寄与するのみならず、国際社会の分断、これが深まっております中で、グローバルサウスとの連携強化といった戦略的な意義も有すると思っております。  いずれにしましても、昨年末に立ち上げました日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みの下で、メルコスールとの具体的な経済関係強化の在り方について引き続き検討してまいりたいと思います。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 承知いたしました。  それでは、パラグアイ関係では最後の質問になりますけれども、このパラグアイとの協定において、通常の投資協定に見られるような詳細なパフォーマンス要求禁止規定ではなく、TRIMs協定の再確認にとどまっております。この理由についても説明をお願いします。

石瀬素行 外務省中南米局長

○政府参考人(石瀬素行君) お答えいたします。  まず、一般論といたしまして、投資協定がカバーする内容、これは幅広く、規定も多岐にわたっております。その中で、特定の規定が含まれるか否かというのは、経済界の要望、相手国の状況、我が国の国益の観点等、様々な状況を総合的に勘案しつつ、交渉を通じて決まります。  その上で、投資の阻害要因となり得る要求の原則禁止について申し上げれば、WTO協定により、海外投資家が投資を行う際、投資受入れ国が一定の要求を行うことは既に一定程度禁じられております。日・パラグアイ投資協定では、WTO協定のこの当該規定を明示的に再確認する規定を置いております。  交渉過程についてつまびらかにすることは、相手国との関係もあり、差し控えさせていただきますが、パラグアイ国内の諸制度、それから実際の投資環境、投資協定の全体的なバランスも考慮しつつ、さきに述べました諸点も踏まえながら双方で交渉した結果、今般の内容で合意に至ったものでございます。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ありがとうございます。  これでパラグアイに関する質問を終了させていただきまして、次に、アフリカのザンビアとの投資協定について質問をさせていただきます。  茂木外務大臣は、今般の大型連休中、本日投資協定を審議しておりますザンビア、そしてアンゴラ、ケニア、南アフリカのアフリカ四か国を訪問されました。アフリカ四か国訪問の成果、様々なところで語ってくださっておりますが、日本政府が掲げる自由で開かれたインド太平洋と、そしてアフリカ外交との関係についての手応えについてお伺いしたいと思います。  また、併せてお伺いいたしますが、ザンビアについては今審議中であります。そして、アンゴラについては二〇二四年、ケニアは二〇一七年にそれぞれ投資協定が結ばれております。訪問された四か国の中で、南アフリカ共和国だけがこの投資協定については手付かずとなっております。  茂木大臣が現地で行った臨時会見の中で、アフリカで最大数の日本企業が活動する南アフリカとの間で、投資促進での連携、投資協定とはお述べになっておられませんが、投資促進での連携についても一致を見たところでありますと述べられていますが、具体的にどのような一致点、前進が見られたのか、併せてお伺いをさせていただきます。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) かなり多岐にわたる御質問をいただきましたので、若干長くなるかもしれませんが。  まず、今回のアフリカ訪問におきましては、主に三つの目的と、また成果があったと考えております。第一に、国際社会で発信力を増しておりますいわゆるグローバルサウス、この主要な地域の一つでありますアフリカとの連携を強化したこと。第二に、資源や重要鉱物等を豊富に有するアフリカ各国と資源外交を展開し、サプライチェーン強靱化に向けた協力、連携を深めたこと。そして最後に、第三番目としまして、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの進化及び日本の対アフリカ外交について発信し、広く歓迎されたことであります。  今年は、自由で開かれたインド太平洋の提唱からちょうど十年を迎えるわけであります。FOIPの中核的な理念、これは維持をしつつ、地域の国々の自律性、強靱性を高め、地域全体として共に強く豊かになることを目指すという進化したFOIPのビジョンの下で、重要な位置を占めるアフリカ外交を力強く展開をしていきたいと思っております。  FOIPの発祥の地でありますケニアでの私のスピーチでは、アフリカ外交を展開する三本柱として、一つは、平和大陸アフリカの実現。御案内のとおり、アフリカは様々な民族対立であったりとか地域対立もあるわけでありまして、この平和大陸を実現していくということが極めて重要だと考えております。そして二つ目に、日本とアフリカの成長の好循環を図っていく。一方だけが利益を得るのではなくて、共に成長していくと。そして三つ目に、次の世代、次世代の、共に創る、共創によります誰もが豊かさを実感できる社会の実現。アフリカの諸国もかなり経済格差、これが大きい地域でありまして、誰もが豊かさを実感できるということが極めて重要だと考えております。こういった点について述べさせていただきました。  スピーチの会場、当初二百五十人ぐらいの方に集まっていただければという設定だったんですが、実際には五百七十人の方に集まっていただきまして、立ち見も出るという形で、非常に熱気にあふれ、そして日本のアフリカ外交への関心の高さ感じたところであります。また、各国要人との議論を通じて、各国がこうした日本のアフリカ外交の姿勢を高く評価していると、このことを感じたところであります。  今回訪問しました四か国いずれも、我が国と基本的価値を共有し、更なる成長が見込まれる国々でありまして、これまでのTICADの実績であったりとか信頼関係も踏まえて、大統領や外務大臣等の間で率直で有意義な意見交換を行うことができたと考えております。今後も、日本がTICAD等を通じてアフリカ各国と長年築いてきた信頼と協力の実績を基礎に、更に力強くアフリカ外交を展開していきたいと考えております。  その上で、この投資協定について、既にアンゴラ、ケニアとは締結済みでありまして、ザンビアについてはまさに今御審議をいただいているところでありますが、一方で、南アフリカについては結んでいないではないかというお話でありますが、南アフリカは同国の国内事情から二〇一〇年の時点で新たな投資協定の締結はしないと、こういった方針を閣議決定をしているところであります。  一方で、今回、ラマポーザ南アフリカ大統領及びラモラ外相との会談においては、日系企業の安定的な活動を可能にする投資環境の整備に向けた協力をこちらから要請をしたところ、先方から、日系企業の一層の投資促進に向けて引き続き協力していきたいと、こういう反応があったところであります。  また、重要鉱物であったりとかサプライチェーンの強靱化、重要鉱物、サプライチェーンの強靱化、さらに、南アフリカ、かなり石炭使っているんですね。この脱炭素エネルギー移行に関して、両国の官民連携、一層強化することで一致を見たところであります。  投資協定については、相手のこういった意向もありますが、関係省庁と連携をして、また民間企業等と意思疎通しながら、引き続き日系企業の海外展開、そして南アフリカ、今、二百六十の企業、アフリカ大陸の中で最も多い企業が進出しておりまして、これを更に促進していければと、こんなふうに考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 御答弁ありがとうございます。  南アフリカには、既にもう二百六十の日本企業が進出しているということで、なかなかほかの国には分からない南アフリカ独特の、特有の、なかなか投資協定を結べない事情があるのだと拝察をいたしました。  続きまして、本年三月ですが、ザンビアにおいてジェトロとJICAの共催によって、日本企業十八社と、そしてザンビアの政府、企業関係者が一堂に会しました日本・ザンビアビジネスフォーラムが開催されています。  その際、ザンビアのムレンガ大臣からは、ザンビア経済はこれまで資源の採掘や原材料輸出に依存してきたけれども、これからは付加価値化を通じて産業や雇用を創出していくという方針が述べられ、また三上在ザンビア大使からも、近年の対アフリカ援助方針が援助から投資へと転換しつつある点について言及されています。  このザンビアにおいて、援助から投資への方針転換が示される中、ODAによるインフラ整備とこの民間投資の在り方について今後政府はどのようなビジョンを持って取り組まれるのか、お伺いをさせていただきます。

今西靖治 外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。  ザンビアは、近年経済成長を続けておりますけれども、一人当たりの国民所得、GNI、これは千二百六十ドルでして、依然として経済社会開発上の課題に直面しております。一方で、ザンビアは高品位の銅を始めとする重要鉱物を産出する国であり、我が国として重要なパートナーの一つであると考えております。  先般、茂木大臣がザンビアを訪問した際には、先方から、ナカラ回廊開発、それから鉱物分野の人材育成などの我が国の支援に対して感謝の意が表明されるとともに、日本企業による投資を通じた互恵的な経済発展への期待が示されたところです。  今回の訪問の成果も踏まえまして、二国間関係の強化、それからナカラ回廊開発を通じた資源のグローバルサプライチェーンの強靱化、これを推進すべく、ODAによるインフラ整備も活用しつつ、日本企業の投資促進に取り組んでまいります。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 今、ナカラ回廊のお話がありましたので、続けて質問させていただきます。  昨年の第九回アフリカ開発会議、TICADにおきまして、ナカラ回廊開発によるグローバル・サプライチェーンの強靱化、立ち上げが発表されました。ナカラ回廊は、内陸国のザンビア、そしてマラウイからモザンビークのナカラ港を経てインド洋へとつながる国際回廊です。  ナカラ回廊開発の現状、そして今後の展望、また日本の資源外交、サプライチェーン戦略における位置付けを再確認させていただきます。

今西靖治 外務省大臣官房参事官

○政府参考人(今西靖治君) お答え申し上げます。  ただいま委員から御指摘ありましたように、ナカラ回廊開発、これはザンビアからマラウイ、そしてモザンビークへとつながるナカラ回廊の輸送インフラ整備、それから産業開発を通じまして資源のサプライチェーンの強靱化を目的としており、我が国の経済安全保障の観点からも重要な協力と考えております。  このナカラ回廊につきましては、昨年のTICAD9において、本件をオファー型協力として発表させていただきました。それ以降も様々な取組を進めてきており、例えば、マラウイの首都リロングウェ市で幹線道路の建設を無償資金協力によって支援させていただいておりまして、本年の二月に完工式が行われたところでございます。  また、モザンビークのナカラ市ですけれども、ここはいわゆるサイクロンの被害が多発する地域でありまして、本年の二月から無償資金協力によりまして、土砂災害の対策を支援しておるところでございます。このナカラ市は、我が国が円借款で支援、整備しましたナカラ港が所在するナカラ回廊の言わば起点でありますので、この回廊の連結性強化に資するものと考えております。  引き続き、様々なツールを組み合わせてナカラ回廊に関する協力を推進してまいります。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 御答弁ありがとうございました。  それでは、四件目になりますが、中央アジアに位置しますタジキスタンに関する質問をさせていただきます。  タジキスタンは、中国、ロシア、イラン、アフガニスタンに囲まれた、中央アジアという地政学的に要衝な位置にあります。旧ソ連の構成国の一つであり、ソ連崩壊後に設立された上海ファイブの一国でもあります。従来、タジキスタンに対する主な投資国はロシアと中国でありますが、今回の日本との協定がタジキスタン初の自由化型投資協定となったということでございます。  是非その経緯について伺いたいと思いますし、また、日本政府が同国とどのような関係、タジキスタンとの関係をどのように位置付けているのかを伺わせていただきます。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) タジキスタンを含みます中央アジア諸国、歴史的に見ても、中国から天山山脈を越えまして、最終的にはアラブのバグダッドに通ずるシルクロードの最後の中継点がウズベキスタンのサマルカンドになるわけでありまして、歴史的に見ても地政学的な要衝に位置していたわけでありますが、現在も、タジキスタンを含みます中央アジアの国々、諸国ですね、五か国は、中国、ロシア、イラン、アフガニスタン等に囲まれ、アジアと欧州を結びます地政学的な要衝に位置をするわけであります。  そして、旧ソ連時代の歴史的な経緯を有するロシアとは、政治、軍事を始めとする様々な分野で緊密な関係があると、基地があるということもございます。中国とは、また近年、投資、貿易等の経済分野を中心として関係が深まっております。一方で、日本や欧米諸国等との間でも中央アジアプラス1形式で協力枠組みを通じて関係の多角化を進めているところであります。  日本とタジキスタン、一九九二年の外交関係樹立以来、二国間及び中央アジアプラス日本対話での協力を通じて一貫して良好な関係を築いております。  今後の二国間関係につきましては、昨年十二月に東京で開催されました中央アジアプラス日本対話・首脳会合や二国間会談の成果を踏まえて、中央アジアとの重点協力三分野というのがあります。一つがグリーン・強靱化、二つ目にコネクティビティー、連結性ですね、そして三つ目に人づくり、これを中心にしてタジキスタンの産業の高度化であったりとか多角化を後押しし、互恵関係強化をしていきたいと考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ただいまの御答弁、ありがとうございます。  自由化型の締結になった経緯については、もう少し御説明いただけますでしょうか。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  まず、委員も御指摘されましたタジキスタンとの協定は自由化型ということですけれども、いわゆる保護型の投資協定、これは実際の投資を行った後のその投資の保護について規定するものであり、これに対していわゆる自由化型投資協定、これは、保護型の投資協定に含まれる規定に加えて、実際の投資を行う前段階からの内国民待遇や最恵国待遇の措置についても規定する協定であります。  こういった投資協定の内容、各国と交渉するに当たって、いわゆる自由化型とするかあるいは保護型とするかを含めまして、まずは我が国経済界の要望を踏まえる、それから相手国の状況、我が国の国益、これらを踏まえた上で交渉を行って、その中において決まっていくものでございます。  こういった諸点も踏まえながら交渉いたしました結果、タジキスタンとの投資協定については自由化型の投資協定ということで合意したということでございます。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ありがとうございます。  加えて、日本はICSID条約の締約国でありますけれども、タジキスタンは同条約を締結していません。そのため、本協定が発効しても、現状ではICSID条約に基づく仲裁手続を用いることはできないということにはなります。  世界の各投資関連協定に基づく仲裁手続の中でICSID条約に基づく仲裁手続が利用される場合が多いのは、仲裁判断が自国の裁判所の確定判決とみなされるほか、締約国が仲裁判断に従わない場合には世界銀行による貸付けが停止される可能性があるなど、仲裁判断の実効性を確保する手段が認められていることが挙げられます。  本協定に基づく投資紛争解決手続、これはどのように担保していくのか、確認をさせていただきます。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、タジキスタンはICSID条約を締結はしておりません。他方で、この日・タジキスタン投資協定におきましては、ICSID条約による仲裁以外にも、国連国際商取引法委員会、その仲裁規則による仲裁、又は紛争当事者が合意する他の仲裁機関若しくは仲裁規則による仲裁に付託することができると規定されております。したがいまして、これらの仲裁を利用することが可能であると考えております。  したがいまして、タジキスタンとの間で確かにICSID条約に基づく仲裁手続、こういった選択肢はございませんけれども、それ以外の今申し上げた仲裁手続を利用することができるということで担保されていると考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 まだ時間があろうかと思いますので、このタジキスタンが有する銀、アルミ、アンチモン、世界上位の埋蔵量を誇る鉱物資源、また水資源、こうした分野において日本企業進出をどのように後押ししていくのか、お考えを伺います。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  まず、委員おっしゃいますとおり、タジキスタンは鉱物資源、水資源等豊富な国でございます。他方で、日本企業、既に進出はしておりますけれども、まだまだそういった分野に進出してはおりません。今回の投資協定は、締約国の企業等が安定的に予見可能性を持って相手国において投資活動を行うための法的枠組みを定めるものですので、この協定を締結した暁に、日本企業がそういった鉱物資源や水資源分野においても活動ができるようにする基盤を整備したいと考えております。  改めて申し上げますが、この協定で投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まること、既に進出している日本企業による投資を保護すること、良好な投資環境を整備すること、こういったことで、今後、鉱物資源や水資源関連分野も含めてタジキスタンに進出している、あるいは今後進出する日系企業を後押しする効果を期待しております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 最後の質問になります。  今回のこの四件の協定は、東欧、中央アジア、南米、アフリカと、地球を俯瞰した外交政策であると考えます。中国、ロシアの影響圏に対する日本外交、また親日国との関係深化、また各種資源のサプライチェーンの強靱化に資する地政学的にも歴史的にも、また戦略的にも日本にとり重要な協定であると考えます。  改めて、今回の四件の投資協定の意義と今後に向けた更なる日本の外交戦略と、そして外交姿勢について、茂木大臣にお伺いをさせていただきます。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 青木委員の方から、地球を俯瞰する日本外交というお話がありました。かつては地球儀を俯瞰する日本外交、こんなふうにも言っておりましたが、どちらも私は同じ意味ではないかなと思っております。  委員御指摘のとおり、投資協定の推進に当たっては、日系企業に対する支援等の経済的な観点に加えまして、まさに外交的観点も踏まえながら我が国の国益に資するように戦略的に取り組んできたところでありますし、またこれからも取り組んでいきたいと考えております。  その上で、セルビア、西バルカン諸国中最大の経済規模を有しまして、良好な経済運営の下、安定的な経済成長を続けておりまして、日系企業を含め、海外からの直接投資も増加傾向にあります。  また、パラグアイはメルコスール加盟国でありまして、南米地域の中核を占めるブラジルに隣接をするといった地理的な特色もあります。また、大豆の輸出量で世界第三位を占めるなど世界的な食料供給国であるほか、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性、これも指摘をされているところであります。  また、先般、私が訪問したザンビアは、銅、コバルト等を産出する日本にとっても重要な鉱物資源国でありまして、世界的な銅の需要量を見込んで、鉱業分野を中心に、日系企業の関心も高いと考えております。  そして、タジキスタンでありますが、先ほども申し上げましたが、地政学的な、重要な中央アジアに位置をし、ここ二十年の実質GDP、年平均で約七%の成長と、こういう高成長を続けております。ダム、そして水力発電の分野において経済的潜在性があるのに加えまして、委員からも先ほど御指摘がありましたが、アンチモン等の鉱物資源が生産されておりまして、注目をされております。  今般の日本の投資協定、これたまたま地域的にバランスよくというか、地球儀を俯瞰する、地球を俯瞰するような形で四本お願いをしているところでありますが、日系企業の海外展開の下支えや相手国企業によります日本への投資の拡大に加えまして、資源国とのサプライチェーンの強靱化、グローバルサウス諸国との連携強化、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持強化を含めて、様々な観点から大きな意義があると考えているところであります。  これらは日本外交にとっても重要な課題でありまして、引き続き、投資協定を含めまして様々な外交ツール活用しながら、戦略的な外交を進めてまいりたいと考えております。

青木愛 立憲民主・無所属

○青木愛君 ありがとうございました。今後、ますます日本の果たす役割が大きくなってくると思います。茂木大臣始め外務省の今後のお取組に期待をして、質問を終わります。  ありがとうございました。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。  かなりこの投資協定関係、岩本議員、青木議員から細かく御質問をされておりますので、私、一点、セルビアに関して御質問をさせていただきたいと思います。  このセルビアという国、一九九〇年代、大変な事態となっておりました。民族紛争の中、そして今のセルビアがあると。そして、今セルビア、この西バルカン地域においても非常に注目される国であるということ、御説明ありました。この未来も含めての、日本とセルビアとの外交関係について御説明いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) ここまでセルビアに関して幾つか御質問いただいて答弁もさせていただいているので重なる部分もあるんですが、日本とセルビア、一八八二年に明治天皇と当時のセルビア国王との間で書簡が交換されて以来、百四十年以上にわたって伝統的な友好関係を維持しております。  そして、来年、二〇二七年は日・セルビア友好百四十五周年に当たりまして、横浜でのグリーンエクスポ二〇二七にセルビアが参加表明をいただいておりまして、我が国も同じ年、二〇二七年ベオグラード国際博覧会への参加を表明しております。国際博覧会を含めまして、経済を始めとする様々な分野でのセルビアとの交流、連携を更に深めていきたいと考えております。  また、我が国は西バルカン協力イニシアティブの下、セルビアのEU加盟プロセスの進展に向けた支援を継続をしてきておりまして、昨年九月に訪日をされましたブチッチ大統領からも、日本の責任ある真摯な役割を称賛するとともに、今後も様々な分野での協力を強化していきたい、こういった旨の発言があったところであります。セルビアを含みます西バルカン諸国が欧州の一員として安定と発展を実現して、欧州が基本的価値の下で結束をする、このことは欧州全体、ひいては国際社会全体の安定と発展にとっても欠かせないと考えております。  このような観点で、我が国としては、今後とも、西バルカン協力イニシアティブの下での経済社会改革や地域協力の促進への支援を通じて、セルビアを含みます西バルカン諸国のEU加盟も後押しをしていきたいと、このように考えております。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 ありがとうございます。  セルビアがEUの中で、EUに対してどのように関わっていくのか、非常にヨーロッパ、これは世界の平和に関わる重要な問題だと思っております。  私、一九九五年十一月、セルビアに行っております。ベルグラードにおりました。その場で見たことが私の人生を変えました。民族浄化ですね。守る力を失うと民族が滅びていく、子供たちが殺されていく、だから、しっかりとした守る力を失ってはいけない、極めて重要なことだと思います。  今、日本は防衛力をしっかりと確立しつつあり、そして今、抑止力をしっかりと固めております。ただ、日本の周りにはまだまだ守る力の弱い国がたくさんあります。そこに今ようやく我が国も方向として、日本の持つ抑止力を、近隣のまだ力の足りない国、あるいは力の足りない国を支援する国々に移転していくことで世界の平和を守っていけるのではないのかと考えております。二度と民族浄化のようなことが特にこのアジアでは起こらないようにしていかなければいけないと思います。  この重要な事例としてのセルビア、そしてこれからセルビアがどのように発展していくのかということが、私は、しっかりと日本とセルビアが付き合っていく中で、そして日本の目指す世界というのも見えてくるのではないかと考えております。  この投資協定により経済的にも密接な関係がつくられ、そして日本の未来、そして世界の平和がつくられていくということを私は望んでおります。今回の協定、非常に喜ばしく、そして日本の経済にも明るい兆しであると考えております。  続きまして、若干方向が変わるのですが、中東情勢ですが、かなりまだ予断を許さないところが多いとは思うのですが、日本、すばらしい外交努力、この二か月間、たゆまざる動きの成果、かなりオイルの手配というのが予想以上に私は進んでいると感じております。  特に、なし崩し的にというよりも、自然発生的にでもありますが、しっかりとした交渉の上でホルムズ海峡を通過するという船が何隻か出てきております。特に出光丸の事例のように、大型タンカー、日本人の生活を支えるタンカーが通過しておりますし、また、フジャイラ始め、幾つかの港からも出てきている状況だと思います。  ただ、何分、この中東情勢、日本にまだまだ情報が少のうございます。中東情勢、特にホルムズ海峡の通航に関する最新情報がありましたら、お教えいただきたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) まず、イラン情勢でありますが、米国とイランの間では協議の再開に向けて引き続きやり取りが行われている。パキスタン等の仲介国を介してのMOU、原文の交換というかやり取りも行われておりまして、また、パキスタンを始めとする仲介国によります外交努力というのも、私もパキスタンの外務大臣とも電話会談を行いましたが、本当に熱心にやっているなと感じるところでありまして、こういった外交努力も続いているところであります。  今最も重要なこと、これはホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保も含めて事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることでありまして、米・イラン間の協議が再開をされ、話合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを強く期待をいたしております。  日本としても、当事国であります米国とイランの協議や、パキスタンを始めとする仲介国等の外交的取組、後押しをするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めていきたいと考えております。  こういったことは、例えば三月のG7の外相会談の際にもかなり時間を掛けて話合いをさせていただきましたし、私も、二月二十八日の事態発生以来、電話を含めまして、外相会談、三十回以上重ねる、こういった形を取っているところであります。  また、御指摘のありました日本を含みます全ての国の船舶の一日も早いホルムズ海峡の通過の実現に向けて、引き続きあらゆる外交努力を続けているところであります。  日本関係の船舶、まだペルシャ湾に四十隻残っていると、こういう状況でありまして、乗組員、日本人の船員の方が現段階では、少なくとも今日の午前中の段階では七名いらっしゃるということであります。もちろん、その七名だけではなくて、全ての船舶、全ての乗組員が安全に航行できるような状況一日も早くつくっていきたいと、こんなふうに考えております。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 ありがとうございます。  日本人のみならず、世界各国の日本関係船に乗船されている乗組員の方々の安全な航行、今現在既に努めて、かなり努力していただいております。全ての船員の方が元の生活に戻るように引き続き御努力の方、お願いいたします。確実に成果を上がっていると感じております。一層よろしくお願いいたします。  ヤンブー港からバブ・エル・マンデブ海峡通過ルート及びフジャイラ港から石油の積出し、輸送がコンスタントに行われているように感じております。コンスタントという言い方は言い過ぎかもしれませんが、ほぼほぼ、私もいろんなデータを調べていますと、毎日のように出港しているように見られます。現状及び安全性に関してお教えいただけたらと思います。

和久田肇 資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(和久田肇君) お答えを申し上げます。  ホルムズ海峡を通過しない原油の代替調達でございますけれども、現時点では、五月は約六割、六月は約七割以上の代替調達にめどが立ってございます。中東や米国に加えまして、中南米、アジア太平洋、五月には中央アジア、六月にはアフリカにも原油調達先が拡大される予定でございます。  委員御指摘のバブ・エル・マンデブ海峡ルート、それからフジャイラ港からの積出しの安全性でございますけれども、現地の状況全て詳細に確認することは困難であるため予断を持って回答することは差し控えさせていただきたいと存じますけれども、現時点では中東から日本への原油の代替調達には支障が生じないと理解してございます。  引き続き、代替ルートによる調達拡大に最大限取り組みまして、エネルギーの安定供給確保に万全を期してまいりたいと考えてございます。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 これも各国の努力によりましてバブ・エル・マンデブも今通航ができる状態を維持されているということ、これも外交努力、なかなか言葉にすることは難しいのかもしれません、安全保障に関わる問題でもございます。  ただ、日本、今七割とおっしゃっていましたが、恐らく今の各国の、あるいは各タンカーの動きを見ておりますと、それ以上の効果が期待できるのではないかと見ております。この件に関しましても、引き続き、日本人の生活を支える問題でございます。よろしくお願いいたします。  今回、ホルムズ海峡の問題で、便宜置籍船及び外国人船員の問題が注目されております。改めまして、日本関係船における便宜置籍船及び外国人船員の実態をお教えいただきたいと思います。

河野順 国土交通省海事局次長

○政府参考人(河野順君) お答え申し上げます。  二〇二四年六月時点で、我が国の外航海運企業が運航する日本商船隊二千二百七十七隻のうち、日本籍船は三百二十三隻、外国籍船は千九百五十四隻となっております。また、日本商船隊に乗り組んでいる船員約五万五千人のうち、日本人船員は約二千人、外国人船員は五万三千人となっております。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 この数字を多いと見るか少ないと見るかなんですが、国土交通省、非常に謙虚にお話しされていますが、外航船、百を切る事態からようやく三倍までなってきた。ただ、まだまだ少ないと思いますが、一層の努力をしていただきまして、便宜置籍船よりも日本国籍を持つ船を増やして、日本船籍を持つ船を増やすべきであると考えております。  また、いかに日本が外国人の方の努力により物流が支えられているのかと。この外国人の船員に対する処遇、あるいは外国人船員、今回のホルムズ海峡の問題にしましても、安全を守れる体制を取りませんと、日本に物を運んでくれる船員がいなくなってしまうということにもなりかねないと思います。また反面、やはり二千人は余りにも少ない、この日本人船員を一層増やす努力をしていただきたいと思います。  続きまして、外務大臣にこの件に引き続きましてお伺いしたいのですが、外航船における排他的管轄権は旗国主義、これは船籍を持つ国、船は船籍国の旗を船尾に掲げることになっております、そこから旗国主義と言われますが、この旗国主義に基づいておりますが、日本関係船における主権を日本政府が持っていないことについて問題はないのでしょうか。また、日本関係船を操船する人の多くが外国人であることについて、問題意識をお伺いさせていただきたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 四方を海に囲まれました我が国、貿易量のほとんどを海上輸送に依存していることもありまして、海上輸送、これは我が国の経済、国民生活を支える基盤としてまず極めて重要であると考えております。  また、我が国における安定的な海上輸送の確保を図る観点で、先ほど国土交通省の方から数字については答弁があったところでありますが、日本船舶、そして日本人船員はその中核となるべき存在でありまして、これ確かに企業の経営判断、こういった部分もありますが、委員の問題意識、共有をするところであります。もちろんこれは日本に限った問題ではなくて、多くの主要国において、こういった状況に多少の差はあるにしてもあるというところでありますが、こうした問題意識を踏まえて、関係省庁と連携して海洋安全保障の強化に取り組んでまいりたいと考えております。  同時に、先ほど申し上げましたけれど、日本人の乗組員が全員例えば下船できるとかホルムズ海峡抜けられればいいということではなくて、そういう日本に大事なエネルギーであったりとか物資を運んでくれているインドの方であったりとかフィリピンの方であったりとか、そういった海外の方、これから全く依存しないということはないわけでありますから、そういった方々の安全確保ということもしっかりと考えていかなければ私はいけないんではないかなと思っております。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 ありがとうございます。  日本船籍、日本人外航船員を増やす取組というのが必要だと私も感じております。  では、具体的に、今現在、日本船員が足りないという問題に対しましては、国土交通省の方ではどのようにお取り組みで、そしてどのようなことをお考えなんでしょうか。

河野順 国土交通省海事局次長

○政府参考人(河野順君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、我が国における安定的な国際海上輸送の確保を図る上で、日本船舶、日本人船員はその中核となるべき存在であり、経済安全保障の観点から、通常時より一定規模を確保することが必要であると考えております。  このため、日本船舶、日本人船員の確保に向けて、日本船舶・船員確保計画の着実な実施、トン数標準税制の活用、一般大学の卒業生を対象とした三級海技士の養成数の拡大などの取組を進めているところであります。  この結果、日本船舶の数は、最も減少していた平成十九年の九十二隻から、先ほど委員御指摘のとおり、令和六年には三百二十三隻まで増加をしております。また、日本人船員は近年約二千名程度で横ばいで推移しており、従来の減少傾向に歯止めが掛かっている状況でございます。  今後とも、このような施策の着実な実施を通じて、日本船舶、日本人船員を確保し、日本商船隊による安定的な国際海上輸送の確保を図ってまいります。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 ありがとうございます。  実は、九十二から三百二十三、かなり増えている中で、これ、日本船籍が増えるということは日本の造船業にとっても非常にプラスになってくることだと思います。引き続きよろしくお願いしたいと思います。  ただ、船員を増やす問題に関しましては、幾つかのまだ解決しなければいけない課題があると考えております。例えば、船員における高等機関、大学ですね、船員に係る大学の入学定員は増やしてはならないというルールがまだ文部科学省の中に、通達の中に残っております。これは医師あるいは獣医師、かつて問題になりました獣医師と同じ文面の中で、船員は増えない、高等教育機関としての船員の入学定員は増えないということがまだ決められているままであると思います。  これに対して、私、非常に問題意識を持っております。できるだけ高等教育機関でも船員が増えるように、ということは、船員の教育をできるような環境、船の、教育船の普及も踏まえまして、改めてプラスで考えていただけたらと思っております。  少しまた方向を変えさせていただきますが、昨今、辺野古における船舶転覆、乗船者の死亡事故が取り沙汰されております。その中で、辺野古の工事の進捗状況及び完成の見込みについてお教えいただきたいと思います。

伊藤晋哉 防衛省整備計画局長

○政府参考人(伊藤晋哉君) お答え申し上げます。  普天間飛行場代替施設建設事業の工事の進捗につきましては、二〇二四年一月に大浦湾側における工事に着手をし、着実に進捗をしてきているものと承知をしております。その上で、工期につきましては、変更後の計画に基づく工事に着手してから工事完了までに九年三か月、提供手続の完了までに約十二年を要する旨御説明をしてきているところでございます。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 私も沖縄に頻繁に行っておりますが、沖縄では、いち早い各基地の、それぞれの基地の返還によりまして、新たな更なる沖縄の発展、国際都市としての沖縄の発展ということが期待されております。  この辺野古の建設というのは、普天間基地からの移設ということが一つの目的であると聞いております。普天間基地の返還交渉及びこの返還予定時期をお教えいただきたいと思います。また、そのほか米軍施設の返還実績、交渉状況及び返還予定をお教えいただきたいと思います。特にキャンプ・キンザーは、これ地元ではかなり周辺の整備も整っている状況の中で、速やかに返還が期待されています。その状況も含めまして、お教えいただきたいと思います。

森田治男 防衛省地方協力局長

○政府参考人(森田治男君) お答えを申し上げます。  普天間飛行場の具体的な返還時期につきましては、代替施設完成後における部隊の移転などのプロセスを考慮した上で決定されることになりますけれども、提供手続が完了後、早期に普天間飛行場の全面返還が実現できるよう、米側と引き続き連携してまいりたいと考えております。  また、そのほかの米軍施設・区域につきましては、これまで、近年におきましても、沖縄の本土復帰以降最大の返還となりました北部訓練場の過半の返還、これを始めとしまして、SACO最終報告などに基づき様々な返還の取組を実現しております。また、現在は、沖縄統合計画に基づきまして沖縄本島の中南部の土地の返還を推進しているところでございまして、これまでに一部につきましては既に実現したものもございます。直近におきましては、先月、キャンプ瑞慶覧の喜舎場住宅地区の一部につきまして日米間で返還の合意をしたというところでございます。  委員から特に今お尋ねのありましたキャンプ・キンザー、牧港補給地区につきましては、これまでに北側進入路、第五ゲート付近の区域、そして国道五十八号線沿いの土地について、それぞれ一部の返還が実現をしております。その他の残る区域につきましては、具体的な返還時期につきまして現時点においてはお示しできておりませんけれども、この地区に所在する多数の施設につきまして、他の地区に集約するための移設先における工事、調査、設計、配置検討などの作業や、これらに関する米側との調整を鋭意進めているところでございます。  御指摘ありましたように、沖縄統合計画に基づく土地の返還については大変期待が大きいと考えておりまして、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 この返還、そして返還のための辺野古の工事、是非着実に、確実に進めていただきますと、沖縄の未来がつくられる。そして、この沖縄というのはアジアの結節点でもあります。この沖縄の発展というのは、その後の日本全域の発展にもつながるものであると思っております。  この返還ですが、なかなか全体的には進んでいない。多くの方が望んでいる返還がなぜ進んでいないのか、そしてこの辺野古の反対運動が、一つは沖縄の未来、あるいは日米関係の未来をつくる返還を遅らせているのではないかということも聞こえておりますが、このような問題につきまして、どのようにお考えでしょうか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、戦後八十年を経た今もなお沖縄県民の皆様に大きな基地負担を担っていただいていることは重く受け止めておりますし、沖縄の基地負担軽減は政府の最重要課題の一つであります。  その上で、先生の問題意識が辺野古での反対運動ということでしたので、一言述べさせていただくと、おととし、普天間飛行場代替施設建設事業に対する抗議活動に際し、抗議者を車から守ろうとした警備員一名がお亡くなりになるという痛ましい事故が発生しました。私はこのときの動画を見ましたけれども、このような事故が発生したことは誠に遺憾であります。  そして、一般論として申し上げれば、辺野古移設への抗議活動について、表現の自由や国民の知る権利は最大限尊重するべきものと考えていますが、法令に反する行為や危険を伴う行為を無制限に行うことが認められないことも当然です。ましてや、抗議活動とは関係のないどころか、抗議者を守ろうとした警備関係者が犠牲になる、このようなことは決してあってはなりません。  先ほど政府参考人からも答弁をさせていただきましたが、牧港補給地区、キャンプ・キンザーのうち、返還が実現をしていない区域の具体的な返還時期について、現時点においてはそのめどをお示しできておりませんが、同地区には県内のほかの施設に集約する施設も多数所在をし、現在、移設先の工事等を進めている段階です。また、普天間飛行場の具体的な返還時期については、代替施設完成後における部隊の移転などのプロセスを考慮した上で決定されるものです。  他方で、基地負担の軽減や跡地利用の観点から、土地の返還を早期に実現してほしいとの地元の皆様の声は大変強いものと認識しています。返還時期の御提示は極めて重要であり、返還の見通しをお示しできる段階に至った際には、地元の皆様に対し丁寧な御説明や適時適切な情報提供をしっかりと行ってまいります。  政府として、一歩でも、そして一日も早くという思いで、返還に向けて、また基地負担の軽減に向けて具体的な努力を、現場の沖縄の防衛局の職員も含めて、具体的な努力を積み重ねてきているということも併せて御理解いただけるように努めていきたいと思います。

山田吉彦 国民民主党・新緑風会

○山田吉彦君 できるだけ具体的に、さらに、できるだけ多くの方に御理解をしていただけるように努めていただきたいと思います。  冒頭お話しさせていただきまして、ちょっと私、冒頭のセルビアの件なんですが、大変失礼いたしました。セルビアのことを思い出すと涙が出てしまいます。  子供たちの命は大人しか守れません。そして、ある日突然いさかいというのは起こり得ることであると、偶発的な問題も含めまして。そのためには、事前に紛争が起きない準備、整えておくことが何よりも重要だと考えております。  そのために、かけがえのない人生を懸けながら訓練に励んでいただいている防衛省の方々、そして安全を守る警察の方、消防の方、海上保安庁の方、そしてまた、先ほどガードマンという形で警備をしていただいている方々、この国の人々の安全を守る方々に敬意を払いたいと考えております。  今日の質問はここまでとさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

平木大作 公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  今日はセルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンとの投資協定の審議ということでありますが、先立ちまして、本日行われます米中首脳会談に関連して幾つか質問させていただきたいと思っています。  この五月の十一日から十三日までの間で、米国のベッセント財務長官が訪日をされました。ちょっと私の認識では、これ元々何か予定されていたというよりは、割と急に決まったのかなというような認識でもあるんですけれども、どういう目的で、しっかりと時間を割いて日本にも滞在されたようでありますけれども、いらしたのか。政府との協議内容について御説明是非いただきたいということと、当然、ベッセント財務長官、今日のこの米中首脳会談にもトランプ大統領とともに出席をされるということでありますから、これは日米間でテーマですとか、あるいは主張すべきことについてきちんとこれは確認が取れているんじゃないかと思っております。  ベッセント財務長官と会談をされた茂木大臣、是非御答弁いただけたらと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) ベッセント財務長官、おとといの夕刻から日本に訪日をされて、基本的には昨日一連の会談をされたということでありますが、昨日の私のベッセント財務長官との会談では、三月の日米首脳会談のフォローアップとして、経済面での協力の更なる推進や関税に関する日米間の合意の着実な実施を行っていこうと、こういったことを確認をさせていただきました。また、今日からの米中の首脳会談も見据えまして、中国をめぐる諸課題を含め、インド太平洋地域情勢についても率直な意見交換行ったところであります。  さらに、輸出規制を含め、日本だけではなくて米国にも影響を与える問題、例えばデュアルユースの品目というのが日本への輸出が途絶えるということになりますと、結果的には部品、製品という形で米国にも影響が及ぶと、こういった品目もあるわけでありまして、こういったことについても意見交換をいたしまして、重要鉱物を含みますサプライチェーンの強靱化を始めとする経済安全保障について日米の協力を更に強化していくことで一致を見たところであります。  今回、ベッセント長官、訪日をされると。なかなか、外交上のやり取りでありますので、いつ内々に決まったと、こういったことは申し上げられない部分はあるんですが、いずれにしても、トランプ大統領によります訪中の直前に訪日をし、その機会に今申し上げたような意見交換を行うことができたことは外交上も非常に意義深いものであったと、こんなふうに考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 本当このタイミングで日米でしっかりと呼吸合わせをすることができた、また中国をめぐる問題についても様々な率直な意見交換をできた、本当にすばらしい機会だったんじゃないかというふうに思っております。  やはり関心として、これ、ちょうど一昨日の質問の中でもちょっと時間的に入り切らなかったことがあるわけでありますが、今、茂木大臣から御答弁あったように、一月以降、これ、中国からはこのデュアルユースに関連するような様々な物資の今対日輸出規制というものがなかなか続いたままになっておりまして、こういったところの打開にも是非この米中首脳会談でつなげていただきたいというふうに思っております。  前回、この一昨日のときにも、このゴールデンウイーク期間中、政務の中国出張ありませんでしたねというところまでで前回実は終わらせていただいていて、今のままでいいはずがないという思いの中で、経済界も例えば動きがいろいろ出てきているようであります。  来月には、日本国際貿易促進協会の代表団、これ、いわゆる日本の経済ミッションとしては昨年十一月以降、ちょっと関係が悪くなってから初めて訪中団を公式に送るというような話もありますし、これはちょっと対中外交とは違う角度だとは思いますけれども、五月二十一日から中国で開催されるAPECの貿易担当大臣会合、ここは日本政府としてもハイレベルの派遣を今検討されているというふうにもお伺いをしております。ある意味、米国の力も借りながら、あるいはこういった国際会議の場みたいなものも活用しながら、今の様々、これ日本の経済活動に大きな影響を与える問題、一つ一つの問題に取り組んでいただきたいということをまずお願いしたいと思います。  そして、ベッセントさん、今回とにかく様々なテーマで議論されたとも聞いていまして、私から見て、ベッセントさん、お会いしたことはないですけれども、私からすると、ベッセントさんといえば、あのジョージ・ソロスのクォンタムファンドにいた人なのかというやっぱり基本的には認識の方であります。  一九九二年に、イギリスのポンド売りを仕掛けてイングランド中央銀行をある意味破綻させてしまうぐらいの大ばくちを特に金融のマーケットでは打ってきた人であります。あの当時、ERMから結局イギリスは脱退せざるを得ないところまで追い込まれた。また、日本に関して言うと、あの東日本大震災を受けて、この後は円売りだということで、円の空売りを仕掛けて、そのディールだけで一千億円以上もうけたというふうにも言われています。ある意味、敵にしておくと本当にこんな怖い人いないなと思うわけでありますが。  そして、今、日本との文脈でいきますと、一月に大きく円安が進んだ際において、これはアメリカの財務当局がレートチェックをしたということが大変話題になりました。私も、これは日米協調介入なのかなと思っていましたら、そうではないと、ベッセントさん御自身が自分で判断をして自分でレートチェックをしたと。レートチェックって、要は、ディーリングルームに電話して今幾らって聞くんですけれども、それをやられたということで、電話した人は当然違う人だと思いますけれども。  これも、どういうきっかけで、どういう意図でやったのか。日米協調介入という文脈ではないということは御本人もいろんなところのインタビューで答えられていまして、ちょっと私もある意味まだまだやっぱり現役の方だなと思ったんですけれども、この日本の債券市場を見ていたときに、いわゆる六標準偏差、シックスシグマのいわゆる動きがあった、値動きがあった、これを自分は判断の根拠としてレートチェックしたんだということを述べられているんですね。アメリカのある意味政権に入る直前までヘッジファンドのオーナーをしていた人というのはやっぱりこういう感覚で見ているんだな、マーケットを見ているんだなということをとても感じます。  卑近な例で大変恐縮なんですけど、私も、九〇年代の終わりにマーケットのリスクを見ていた時期があります。当時も、とはいっても、アジア金融危機の直後とかそういうこともありましたから、例えば、ドル・円の為替レートが一晩で十円以上ばんと円安に吹っ飛んでしまって、翌日さらに逆の方向に、円高の方に十円以上吹っ飛んでしまって、毎日、モニターを見ると振り切れてしまっていて、もう何か毎日頭を抱えながら仕事をしていたのを思い出すわけですけど、そういう中でも、例えば金融機関でこのマーケットのリスクを見るときって、大体正常って二標準偏差なんですね。ざっくり言うと、これまでの過去九五%の範囲内にあるものを平常と見て、そこをはみ出すものをちょっとアラートを立てるということをやります。そして、これはいよいよ危ないぞって、マーケットの方がちょっとこの先本当に注視していろいろとアクションを起こさないと大変なことになるというのは、三標準偏差でやるんですね。だから、九九・七%を超える、〇・三%の動きに物すごく注目をして金融機関って対処するんですけど、あのアジア金融危機のときでも大体そのくらいの感度なんですよ。それを六標準偏差でやるということは、一億回に一回とかそういう単位で自分である意味アラートが鳴るようにしておいて、即さまレートチェックをしているということであります。  これ、とても、さっきも言いましたけど、敵にしておくと本当怖いんですけれど、逆に言うと、このマーケットの暴力性ですとか、あるいはマーケットの信認を得ながらやる、責任ある積極財政という観点からしたら、こんなにある意味頼みになるアドバイザーはいないなとも思うわけであります。  これ、今日、財務省にも来ていただいています。特に為替ですとか金利、こういったものについてどのような議論がなされたのか、お伺いしたいと思います。

渡邉和紀 財務省大臣官房参事官

○政府参考人(渡邉和紀君) お答えいたします。  片山大臣が会見等で述べられているように、ベッセント長官と片山財務大臣との会談では、中東情勢を受けた為替等の金融市場の動向について議論を行い、足下の為替動向につきましては日米間でよく連携できていること、それから、今後とも昨年九月に発出いたしました日米財務大臣共同声明に沿って引き続きしっかりと連携をしていくということを確認したところでございます。

平木大作 公明党

○平木大作君 まあなかなか内容は答えにくいということかもしれません。  ただ、本当に、そういう意味でいくと、様々自由に今回議論されたようでありますし、まさに、マーケットの信認を得るかどうかというのは極めて、極めて今の日本政府の政策の遂行において重要なことだと思っています。どんなところにいわゆるアラートを張っているのか、今回も、債券の市場の値動きといっても、別に日本国債が急落したわけじゃないので、本当の意味で、暴落しているわけじゃないので、これ、普通にいわゆるできている値を追っていってシックスシグマという話じゃないはずなんですね。ボラティリティーの話をしているんだと思います。そして、債券の市場が動いたけれども、彼がやったのは為替市場のレートチェックであります。  そういったところも含めて、どういう連鎖が起きそうなのか、あるいはそのマーケットのまさにほかのヘッジファンドのオーナーたちは何を今、日本を見ながら考えているのか、そういったところで、多分、ベッセント財務長官以上にアドバイスのできる人はいないと思っていますので、そういったところも含めてしっかり日米の連携を図っていただきたいと思います。  済みません、ちょっと時間使っちゃいましたが、では本題に入ってまいりたいと思います。  改めて、もう今日何度も出てきているテーマではありますが、やはりこの投資協定ということを考えるときに、もうこれは、従来の様々なこれまでのいわゆる日本企業が行った投資を保護するということ、これのみならず、当然これも重要なわけですけれども、やはりこれまで以上に原油ですとか重要鉱物、こういった資源の安定確保、あるいはサプライチェーンの分断リスクへの対応、こういった戦略的意義というものを当然意思を持ってこれから取り組んでいくんだろうというふうに思っております。  これは茂木大臣に改めての問いにはなりますが、今回審議されますこの四つの投資協定、その戦略的意義ですね、日本の国益から考えたときの戦略的意義、そして今後の投資協定の方向性について、改めて御答弁を伺いたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 基本的な考え方は平木委員のおっしゃるとおりだと思っておりまして、今般の四本の投資協定、これは、日本企業の海外展開の下支えや相手国企業によります日本への投資の拡大に加えまして、特に近年重要になってきております資源国とのサプライチェーンの強靱化、グローバルサウス諸国との連携強化、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持強化を含めて、様々な観点から大きな意義があると考えております。  その上で、それぞれ簡単にお話をしたいと思うんですが、まずセルビア、これは西バルカン諸国中最大の経済規模を有しまして、良好な経済運営の下、安定的な経済成長を続けておりまして、日本企業を含め、海外からの直接投資、これも増加傾向にあるわけであります。  また、パラグアイ、これはメルコスールの加盟国でありまして、南米地域の中核を占めるブラジルに隣接をするという地理的な特色もございます。また、大豆の輸出量が世界第三位と、こういうことで世界的な食料供給国であるほか、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性、これも指摘をされているところであります。  そして、このゴールデンウイークに私が訪問いたしましたザンビア、ここは銅であったりコバルト等を産出する日本にとっても重要な鉱物資源国でありまして、世界的な銅の需要増、これを見込んで、鉱業分野を中心に、日系企業の関心も非常に高いと考えております。  そして最後、タジキスタンでありますが、先ほど来申し上げておりますように、地政学的に重要な中央アジア地域に位置をし、ここ二十年の実質GDP、年平均約七%の成長を続けております。ダム、水力発電の分野において経済的潜在力があるのに加えまして、アンチモン等の鉱物資源が埋蔵されており、今注目をされております。  政府としては、我が国経済界からの要望も踏まえつつ、相手国の状況や我が国の国益の観点も含め、冒頭申し上げたような視点重視をしながら、今後とも戦略的に投資協定の拡大に取り組んでいきたいと考えているところでありまして、数の問題もあります、確かに何か国にしていくかということもありますが、どれくらいの国をカバーし、そしてまた、日本の貿易関係、投資関係からいったらどれぐらいの割合を占めるのか。戦略的に、ただ何か国になればいいという話ではなくて、この国が重要なんだということでターゲットを絞ったアプローチ、これも私は極めて重要だと、こんなふうに考えています。

平木大作 公明党

○平木大作君 丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございます。まさにその戦略的視点、どこまで広げるのか、どういう順番で取り組むのか、本当に重要だと思っています。  同時に、投資案件一件一件を見ると、それは個々の企業で当然やっていくものに基本的にはなるわけでありますけれども、相手国が受け止めたときに、やはりこの日系企業、日本の企業がやっている投資というのはやっぱりほかと違うという形をこれからつくっていくことが本当に重要なんだろうとも思っております。  先ほども大臣の御答弁の中で、相手国の側のニーズですとか声もしっかり聞いてということで今御答弁いただきましたが、まさに、じゃ、相手側の経済社会の発展ですとか日本企業も得意としている人材の育成ですとか、あるいは自然環境の保全ですとか労働環境の向上、こういったものにちゃんと寄与する形の、ある意味、個々の企業の名前でどの会社がどうというのは当然あるわけですけど、日系企業がやはり進出してきて投資をしてくると、それは相手国のある意味ニーズにも本当にかなったものになる、お互いウィン・ウィンになるという形をやっぱり戦略的に取り組んでいただくことが本当に重要なんだろうと思っています。私が勝手に日本型投資というふうに呼んでいるんですけれども、そこはまさに、ここまで協定を結んだから後は企業の皆さんよろしくということではなくて、官民相まって取り組んでいくことにすごく意義があるんだろうと思っていますが、この点について茂木大臣の見解をお伺いしたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 投資協定の締結、これは日本にとって様々なメリットがありますが、同時に日本から海外への投資を考える際には、委員御指摘のとおり、相手国の経済社会の発展であったり人材育成、さらには環境、労働問題といった点への配慮も必要であると考えております。  今回アフリカを訪問する中で、これは日本の例ではないんですが、違う国の例として、例えば様々な鉱山の採掘を行う、その際に出ます廃棄物、この貯蓄の仕方が悪かったために大きな事故が起こったと、こんな話も聞いたところであります。  その点、私が訪問したアフリカにおきましては、進出した日本企業、人材育成等を含めて地域社会への貢献、これを積極的に行う例が多く、各地で日本企業の進出、投資の拡大を歓迎する声を聞きました。そういった声を聞きまして、これはまさに政府が進めているODAとも一致をするところがあるなと。単につくるだけではなくて、じゃ、そういった施設であったりとかインフラを運営していくノウハウを提供する、また人材育成にも貢献する、これは政府、企業を通して日本の強みというか、評価につながる点なんだと考えております。  もちろん、企業の努力によるところが大きいわけでありますが、政府としても、ODA等様々なツールを活用して企業の活動をしっかりとバックアップをしているところでありまして、重要なことは投資先の相手国と日本の双方にとって利益、恩恵がもたらされているということでありまして、私は、何というか、短期的な利益とか、それから単に資源を確保するために議論をしているのではないと、もっと中長期的な信頼関係に基づいて、お互いがメリットのあるような、そういった関係を築きたいということをそれぞれの国との間でも議論をしてきたところであります。  また、先般発表しました進化したFOIPにおいても、相手国との間で官民一体での経済フロンティアの共創、共に創るですね、そしてルールの共有に重点を置いております。  今後とも、官民が緊密に連携をして、同盟国、同志国はもちろんでありますが、グローバルサウス諸国ともより緊密な、そしてテーラーメードな形での関係構築に取り組んでいきたいと考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 もう今の大臣の御答弁に端的に表れていたと思うんですが、例えばこれまで日本がアフリカとの関係の中でやってきたTICADの取組、本当すばらしいと思うんですね。九〇年代の初頭からこのアフリカの可能性というものに着目をしながら、現地のニーズに沿うような形で様々大事な取組を重ねてきて、そこにある意味日本の民間投資も乗る形でこれまでやってきた。  ただ、この日本のやり方が、ある時期から他国のいわゆる金額とか物量の大きさにちょっとかすんで見えるような時期がちょっとしばらく続いたのかなという印象を持っているんですけれども、改めて少しスパンを置いて見てみたときに、やっぱり日本の企業が、そして政府と一緒に来てくれることによって、質の高い例えばインフラができている、あるいはちゃんとした雇用が現地で生まれている、技術の移転が適切に行われている、こういった相手国にとっても分かりやすいメリットをやっぱりきちっと今積み上げてきているんだろうと思っています。引き続き、そういったまさに日本型の投資、民間企業とも連携してお取り組みいただきたいと思います。  残りの時間使いまして、ちょっと個々の協定について、それでは時間の許す限りお伺いしていきたいんですが。  まず、日・セルビア投資協定というところです。今回、政府の説明からも、西バルカン地域における日本の経済的、外交的プレゼンスの向上と、こういう意義について御説明をいただきました。  若干ここが分かりにくくて、いわゆる旧ユーゴスラビア地域、この中で、いわゆる西バルカン地域と言われない例えばクロアチアみたいなところはとても分かりやすいなと思っていまして、NATOにも加盟していて、ある意味、ヨーロッパを中心に今世界の秩序の中でしっかりとこれ大事に守っていかなきゃいけない。そして、今エネルギー需給なかなか大変な中だけれども、でも、じゃ、例えばもう一回ロシアの方にエネルギーの供給を頼るようなことはしないんだみたいなことも含めて、割と価値観として分かりやすく発信をしているので、例えばクロアチアとやるみたいなことだと、まあそうだなというのは割と分かりやすいんですが。  西バルカン地域って、じゃ、具体的にエリアとして日本にとってどういうふうに重要な地域なのか、この戦略的重要性ですとかそういったところも含めて、今後の見通し、そもそもEUにこの後加盟していく国々なのか、こんなところをまず政府から御説明いただきたいと思います。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  まず、西バルカン諸国、EU加盟プロセスを進めておりますのは六か国、モンテネグロ、セルビア、アルバニア、北マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、そしてコソボでございます。そういった国々がこのEUに加盟する際の後押しをする、これが西バルカン協力イニシアチブでございます。  この西バルカン諸国が欧州の一員として安定と発展を実現する、欧州が、広い意味での欧州が基本的価値の下で結束すること、これが欧州全体のみならず、国際社会全体の安定と発展にとって欠かせない、そういった観点で我が国はこの西バルカン協力イニシアチブの下で地域諸国の経済社会改革、地域協力を支援し、さらに日系企業の進出を後押ししております。  例えば、モンテネグロ、先日、ミラトビッチ大統領、来日されましたけれども、高市総理との会談の中で、高市総理に対して、この西バルカン協力イニシアチブを通じた日本の支援に対する謝意が示されて、両国関係の更なる発展に向けて、今般日本に大使館を開設することを決定したというふうに述べられたところでもございます。  我が国としましては、今後とも、西バルカン協力イニシアチブを通じて西バルカン諸国を支援し、今申し上げたような地域の安定と発展に積極的に関与していきたいと考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 事今回の協定の相手国であるセルビアに関して言うと、今、西バルカンということで御説明いただきましたが、やはり、これ先ほど来の質問で指摘されているように、基本的には今、中国との距離を大分詰めてきている国だということであります。そして、私なりにちょっといろいろ見てみると、今回の協定も、そもそも二〇二四年に中国とセルビアの自由貿易協定が発効していて、ある意味、ここにある意味乗っかるような形で日本も後れを取らないようにということで進んでいるんだろうと思うんですけれども。  一方で、中国企業の今セルビアで行ってきている投資というのが、例えば労働法ですとか環境法、土地利用法、これ遵守していないんじゃないかというような指摘があるやにも聞きますし、また、セルビアの与党、セルビア進歩党ですとか、そういったところのいわゆる権力基盤の強化にもこの中国の投資が使われているというような指摘も読ませていただきました。  この環境下で、ある意味、このひな形どおりの投資協定やったときに、日本企業が活動していく上で、先ほどもありましたけれども、投資環境の透明性ですとか法的な安定性、予見可能性、ちゃんとやっぱりこれ担保できるのかというところに懸念を持つわけでありますが、この点いかがでしょうか。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  全般的に、セルビア政府、海外からの直接投資の誘致、これ優先事項と位置付けております。そのためには、例えば国内で外国人投資家に対する差別的行為を禁止する、そういった国内法も制定しています。  日本とセルビアの投資協定におきましては、経済界、我が国経済界が重視しております、例えば幅広くカバーされた投資財産の保護、内国民待遇、最恵国待遇、公正な待遇、紛争解決手続の整備、こういったもの盛り込まれておりますけれども、同時に、協定では二十一条におきまして、投資を目的に、健康、安全又は環境に影響を与えるような措置の緩和及び労働基準の引下げを行うことは適当ではないと定めております。  また、この協定におきましては協定のフォローアップを議論する合同委員会の仕組みも設けておりますし、さらに、この協定の枠組みに加えて、大使館に設置しております日本企業の支援窓口を通じた日々の相談あるいは現地のジェトロの海外事務所等を通じた各種情報の提供などで相手国政府に対する必要な申入れ等、企業との間で適切なサポートを行ってまいる所存でございます。  こういった形で、政府といたしましては、引き続き日系企業が海外ビジネス展開をきちんとした形でできるよう、協定の条文も踏まえつつ、ビジネス上の課題の解決等に支援をしていきたいと考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 多分最後の問いになるかと思うんですが、日・パラグアイについても一点だけお伺いして終わりたいと思います。  ここは、もうパラグアイについては、南米市場への玄関口、そして豊富な農業生産、先ほども御説明いただきました。そして、今年は移民九十年ということで日本とのつながりも深い、こういったことを考えると、本来であれば実はもっと両国間の経済交流がそもそもあっていいんじゃないかと思ったりもします。今のところ進出している日系企業十八社ということでありますから、これからなんだと。  改めて、この本協定足掛かりにしてしっかり今後パラグアイと経済、外交関係、強化していただきたいと思っていますし、一点、これどうなっているんだろうと思っているのが、メルコスールと日本によるEPAの構想、ここも含めて最後に御答弁いただいて終わりたいと思います。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 端的にお願いいたします。

石瀬素行 外務省中南米局長

○政府参考人(石瀬素行君) はい。  パラグアイはメルコスールの加盟国でございまして、南米地域の中核を占めるブラジルと隣接するといった地理的特色から、パラグアイに対する日系企業の関心も高まってございます。具体的には、製造業、建設業、卸売業を中心に、御指摘のあったとおり、十八社の日系企業が既に進出しております。そのほか、潜在性のある食料分野、資源分野のみならず、近年は豊富な水、水力資源を活用したグリーン水素、肥料の生産、データセンターにも関心が集まってございます。また、インフラ整備分野にも需要があると考えております。  先ほどメルコスールとの関係ございました。これのEPAをめぐりましては国内に様々な声があると理解しております。その上で、メルコスールとの経済関係を強化することは、重要物資のサプライチェーンの強靱化といった経済安全保障の強化を含め、我が国の経済的基盤に寄与するのみならず、国際社会の分断、これが深まっております中、グローバルサウスとの連携強化といった戦略的な意義もございます。  昨年末に立ち上げました日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みの下で、メルコスールとの具体的な経済関係強化の在り方について引き続き検討してまいりたいと思います。

平木大作 公明党

○平木大作君 終わります。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  ちょっと順番変えまして、投資四協定の前に、ちょっと東シナ海の問題についてお伺いしていきたいと思います。  私は、本委員会でも何度も尖閣諸島を中国に侵略されかかっていると、日本はどう対応するのかと、この問題取り上げてきましたが、今日は尖閣諸島だけじゃなくて、東シナ海全体を中国は海洋権益としてもう着々と狙って行動しているんじゃないかと、こういう視点から質問していきたいと思います。  四月二十日に新聞記事で、外務省は、東シナ海の日中中間線の中国側で中国による新たな構造物設置の動きを確認し、強く抗議するとともに、二〇〇八年の日中合意に基づく国際約束締結交渉の早期再開を求めたと、こういうものがあります。  この東シナ海の日中中間線の中国側にちょっと入ったところに圧倒的に多いんですけれども、この中国による建造物、これ多分ガス油田開発の施設だと思うんですけれども、これ本当、歴史長いんですよね。  いや、改めてびっくりしましたけど、二〇〇三年ですよ、中国がこの構造物を置いて開発を開始した。石油やガスが出るんじゃないかということでしょう。それで、勝手にやられちゃ困るということで、二〇〇八年、日中で共同開発区にしようじゃないかと、その合意で相談しようじゃないかと、国際条約締結を目指したわけですね。二〇一〇年に一回だけその交渉をしております、日中で。その後、これは二〇一八年、尖閣国有化しました。それで、今度は二〇一八年の日中首脳会談で、この二〇〇八年の合意の完全な堅持、これをやっていこうということを確認しているんですね。しかし、その後何も行われずに、ほっておいたら、二〇二二年、再び構造物の設置がどんどん始まって、昨年は三基ですよ、今年も二基設置されたのが分かったということなんですね。  いや、これ、政府はそのたんびに中国に抗議しているんです。誠に遺憾ですと、やめてくれと。遺憾砲を何発も何発も撃つんですが、全く効果ない。全て無視されて、中国がどんどんどんどん進めていると、こういう状況なんですね。  これはもう単なる資源開発問題ではなくて、この境界の画定海域で中国がこの既成事実を積み重ねる、それも約束を破って積み重ねるという、これ外交問題なんですね。ですから、私は、この遺憾、抗議の繰り返しだけではもう中国側は何にもコストを感じず、日本の遺憾砲なんというのは無視してどんどん進めていると、こういう状況だと思います。  もう一度言うと、中国の最初の、当初の目的というのはエネルギー確保だったかもしれませんが、私は台湾有事を見据えた東シナ海の海洋権益の確保という戦略的な行為にもなっているというふうに見ています。  さあ、そこで外務大臣、お伺いしたいんですが、政府は今後の日中外相会談あるいは首脳会談においてこの問題を主要議題として取り上げて、構造物新規設置の停止と二〇〇八年の合意に基づくこの条約を作ろうと、共同開発の、その交渉再開を中国に明確に求めるべきと考えますが、外務大臣の見解はいかがでしょう。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 現段階で日中外相会談について何ら決まっていることはありませんが、日中間には様々な、隣国でありますから、懸案だったりとか課題もあると。  そして、松沢委員の方から御指摘いただいたような問題、日本としても遺憾の意を示すだけではなくて、二〇〇八年の合意、これに基づきます国際約束の締結交渉の再開、これについても強く求めてきているところでありまして、当然、何というか、どこかのタイミングでハイレベルの会談等がありましたら、こういった問題も含めて日中間の懸案や課題については率直に話合いを行い、解決に向けての方策を探るということになってくると考えております。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 やっぱり、私、中国に対する日本外交はカウンターアクションが弱い。カウンターパンチが遺憾である、これだけですからね。もう中国、全然関係ないですよ、どんどん自分たちの権益確保のために動いていきますから。ここはちょっと日本も性根を入れてやらないと、どんどん権益荒らされると思うんですね。  特に、この東シナ海のこの海洋開発に向けては、大臣もおっしゃっていたように、二〇〇八年六月に日中間で共同開発に関する合意をしているんですね。しかし、その後、中国側は合意の実施に関する国際約束締結交渉には全く応じずに、逆に、この日中中間線の付近でぼんぼん構造物を増やしている。こんな約束違反、ありませんよね。  それで、さらには、この五月五日の記事ですけれども、尖閣諸島のEEZで中国の海洋調査船、これ向陽紅二二とか言うのかな、ちょっと漢字難しいんですけれども、この船がパイプのようなものを海中に下ろして走航しているのを確認したと。  これ、日本のEEZ内ですからね、尖閣諸島は日本のものですから。日本側の同意がない限り、この海洋の科学的調査というのは認められないわけです。これ、海の憲法、国際海洋法条約にそう書いてあるわけですよね。これは、完全な国際海洋法違反であるのでありますから、私は、今後、中国側がこういう行為を繰り返す、今後も、特にガス田の問題、構造物の問題については実施交渉に応じずに構造物増設を続けるという場合には、政府は抗議をするだけではなくて、国際会議での提起、G7各国との認識の共有、あるいは国際法上の立場の対外発信強化などの、やっぱり次の措置に踏み込んでしっかり対応していかないと、これ、どんどんやられっ放しで日本の海洋権益が中国にむしばまれていくと、これが続くと思いますが、こうした行動を取る覚悟はありますか。大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) これまで政府としては、委員の方から御指摘のありました中国側への抗議にとどまらず、例えば東シナ海におきます一方的な資源開発に関する現状であったりとか我が国の立場について、外務省のウェブサイトにおいて、写真や地図も用いて、日本語、英語、両言語で発信するなど、国際社会に向けた発信にも努めてきているところでありまして、こうした取組を進めつつ、国際会議、これはいろんなテーマがあります、そのテーマの中でどう話すという問題ありますけれど、日本として戦略的な観点からしっかりと検討していきたいと思っております。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 もちろん国際会議でもしっかりと日本から提起していただきたいのですが、私としては、最初に申し上げたように、日中外相会談、あるいは日中首脳会談で、これ完全な外交問題ですから、約束違反ですから、ここはしっかり取り上げて、もう一回きちっと、条約を作るなり、共同開発の、その方向に持っていくという行動に是非とも出ていきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。  それでは、四協定、投資協定について質問をしてまいります。  この投資協定については、この二〇一六年のアクションプランがありまして、投資市場への新規参入段階から無差別待遇を要求する自由化型を念頭に、高いレベルの質を確保するとしております。二〇二一年の検証時点で、自由化型は三十四本、保護型が二十本、自由化型の割合が七五%に達しています。  ところが、今回の審議のこの四協定のうち、自由化型というのはタジキスタン一本のみで、ほかの三本は保護型にとどまっているんですね。先ほどからお話出ているように、西バルカンの最大の経済規模を有するセルビアや、あるいはメルコスール加盟国のパラグアイで、私は自由化型に持ち込めなかったのは日本側の交渉力不足ではないかというふうに思っているんです。  保護型にとどまった三協定について自由化型へ格上げするための再交渉の見通しと、そして方針を明確にすべきであると考えますが、外務省の見解はいかがでしょうか。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  今委員御指摘ございましたが、いわゆる保護型の投資協定とは、実際の投資を行った後の投資の保護について規定するものでありまして、これに対していわゆる自由化型の投資協定とは、保護型の投資協定に含まれる規定に加えて、実際の投資を行う前段階からの内国民待遇や最恵国待遇を規定するものであります。  その観点から、今回御審議いただく協定のうち、セルビアとの協定は保護型である一方、タジキスタンとの協定は自由化型で、また、パラグアイ及びザンビアとの協定は、言わばその中間に当たり、最恵国待遇についてのみ、投資保護に加えて実際の投資を行う前段階から規定しているということで、それぞれ違いがございます。  その上で、自由化型とするか保護型とするかを含めて、投資協定の内容につきましては、繰り返しになりますが、我が国経済界からの要望を踏まえつつ、相手国の状況、我が国の国益等を踏まえた上で、それぞれ個別に交渉を行い、その中において決まってまいるものでございます。  今般御審議いただいております四協定につきましても、我が国として重視する規定は含まれていると考えておりますが、政府として、引き続き、自由化型か保護型かという点も含めて、我が国の国益に資する協定となるように精力的に交渉に取り組んでまいる所存でございます。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 このアクションプランについて外務大臣にちょっと質問するのを忘れちゃったんで、ごめんなさい、もう一度質問させてもらいますけれども。  政府は、二〇一六年五月に、投資関連協定の締結促進等投資環境整備に向けたアクションプランを作ったわけですが、大臣、これにおいてこう書いてあるんです。二〇二〇年までに、百の国・地域を対象に、投資関連協定の署名、発効を目指すと、これ明確な数値目標を掲げたアクションプランなんですよね。  しかし、二〇二一年三月のこの成果の検証と今後の方針が出ましたけれども、これでは、政府自ら目標の未達を認めて、実はそれから五年経過した二〇二六年三月の時点でも、交渉中の協定を含めて九十七の国・地域、カバーにとどまっているんです。  やっぱりこれ、政治、行政は結果責任が問われますので、目標は百と掲げた以上、未達のまま十年放置するということは、私は、結果責任、説明責任として問題があるというふうに思うんです。  この交渉難航の具体的な原因はどこにあるのか、あるいは、新たな数値目標と達成期限について、外務大臣、明確な御答弁をいただきたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、二〇一六年五月に公表した御指摘のアクションプラン、これ、二〇二〇年までに百の国・地域を対象として投資協定、署名、発効を目指すということになっております。そして、二〇二一年三月の成果の検証と今後の方針を踏まえて、現状は、委員おっしゃるように、署名済みや交渉中の協定を含めれば九十七の国・地域をカバーしておりますし、また、これらの相手国・地域は、二〇二五年時点で我が国の対外直接投資残高の約九五%をカバーしておりまして、二〇一六年時点の三五%から見ると三倍近くに増えているところであります。  百という数字を達成していないということについて強弁をするつもりは全くありませんけれど、一つ一つ戦略的に進めていくということが極めて重要なのではないかなと思っておりまして、ほとんど取引のない国と結ぶ効果というのはどこまで大きいかということもあるわけでありまして、可能な限り質の高い、また日本にとってもメリットのあるような協定を一つ一つ結んでいきたいと、こんなふうに考えているところでありまして、現時点で、政府として新たな目標数値、もう九十七まで来ているわけですから、百をまた下げるというのも変な話ですし、ここから上げるというのもどうなのかなと思っておりまして、新たな数値目標、また期限等定めておりませんけれど、経済界からの要望もあります。  また、相手国の状況であったり、我が国の国益の観点、これも踏まえながら、精力的に投資協定の交渉に臨んでいきたいと、こんなふうに考えております。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 もう少しで百ですから、まず百を達成して、新たな目標に取り組んでいただきたいと思います。  タジキスタンとかほかのいろんな国も出ていましたけど、やっぱりこれセルビアについて一件、最後お伺いしますが、これ、セルビアはバルカンの大国であります。中国の一帯一路構想において、ハンガリー・セルビア高速鉄道、あるいは高速道路網等の大型インフラを中国企業が次々と受注する欧州側の重要拠点です。セルビアは、中国とロシアと大変深い関係にあるんですね。  中国による対セルビア開発投資は、累計数十億ドル規模に達していると言われています。日本企業が中国国有企業と入札等で競合する市場参入の局面こそ、内国民待遇あるいは最恵国待遇による公正な参入機会の確保が決定的に重要だと思います。  しかし、このセルビアとの協定は、先ほど申し上げましたように保護型にとどまっておりまして、設立前段階でのこの内国民待遇等は適用されずに、市場参入競争に協定の保護が及ばないわけです。これ、一帯一路の欧州側拠点であるセルビアにこそ、私は自由化型が不可欠であったと思います。  対中、地政学的観点からも、政府の交渉上の戦略的な誤りがあったのではないかなと思いますが、外務大臣の認識をいただきたいと思います。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 時間が参っておりますので、端的にお願いいたします。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) はい、端的に申し上げます。  セルビア、交渉の相手国ですけれども、五十か国以上と投資関連協定を締結しております。それは、中国との協定を含めて、ほとんどがいわゆる保護型を結んでおります。更に申し上げれば、セルビアでは、海外からの直接投資が増加傾向にある中、既に現地に進出している日系企業から、他国の進出企業に出遅れることがないように法的枠組みを速やかに整備すること、これが求められているという背景もございます。  そういった中で、今回のセルビアとの投資協定、幅広くカバーされた投資の保護、内部の規定ございますけれども、我が国経済界が重視している規定が盛り込まれたものとなっております。  引き続き、関係省庁と連携し、民間企業と意思疎通しながらですけれども、セルビアにおける日系企業の進出を後押ししてまいりたいと思っております。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) おまとめください。

松沢成文 日本維新の会

○松沢成文君 終わります。

山中泉 参政党

○山中泉君 今日はよろしくお願いいたします。  今回のこれら投資協定、我々参政党としましては、これらの投資協定や外交がどの程度国益にかなう外交なのかという点について、これ非常に我々の重要な参政党の問いなんですけれども、この点に基づいて今日は質問をさせていただきたいと思います。  私も一番目、二番目、三番目の三つの質問を用意しているんですが、これをちょっと順番を、三番目を先に外務大臣の方へお伺いをさせていただきたいと思うんですね。そして、一番、二番とお聞きしたいと思っております。  この三番目というのは、ハード、ソフトの両面からの外交ということです。そして、その両面からの外交がどのように日本のプレゼンスを高めていけるのか、その戦略について外務大臣にお伺いしたいと思っております。  この投資関連協定、日本企業が進出が進むということで、人の往来も二国間で更に深まるというわけですね。このような人的交流などを通して、これらをどのように外交に生かしていくのか。  そして、ここで非常に重要なのは、今、アフリカ、今日の四つの国もあるんですが、中南米、アジア、これは資源国なんかかなり入っています。非常に重要な国々で、この中で、先ほど松沢議員からもお話がありましたけれども、中国は、これらの国だけじゃなくて、このアフリカ、中南米、アジアで、鉄道、港湾、これインフラ投資を通して、そして資金を物すごく入れ込んでいって、急速にプレゼンスを高めている。一帯一路というと、私どもやっぱりアジアとか、ユーロアジアとか、こういったことで考えちゃうんですが、中米、南米、特に南米ではここ数十年来、非常に大きな、強力なプレゼンスを中国は高めている。これは一帯一路という名の、私、囲い込み戦略だというふうに考えているんですね。  こういう中で、これらの国際環境の中で、我が国としても、投資協定をきっかけにする経済関係の強化だけでなくて、これを日本に対しての好意的な環境を意識的につくっていく、長期的に我が国の国益のために我が国独自の囲い込み外交が必要なのではないかというふうに考えているわけなんです。  日本も投資や資金供与、これらのものをきっかけとする、しかし、これ以前もちょっと質問させていただいたことなんですが、日本には他国にないソフトパワー、これ非常に、ハード以外の、お金とか投資とかそういうもの以外の強力なコンテンツがあるんですね。  これは、前回の質疑の中でも山田太郎委員なんかもおっしゃっておられたんですけれども、漫画、アニメ、これは目に見えない、お金には勘定できないものなんですが、非常に影響力が高い。そして、これらのコンテンツを使って独自の、日本独自の外交、こういうことができるのではないか、こういうようなことを考えておりまして、ハード面、当然です、そしてソフト面、両面から中長期的に日本の理解者を育てて関係を深めて、実質的な外交にまでつなげていくことが重要だと考えておるんですけれども、外務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 囲い込みと言うかどうかは別にして、確かに、委員おっしゃるように、アニメ、漫画といったコンテンツ、日本として非常に世界的にも強みを持っていると考えております。  そして、国際社会で日本に関する理解が深まり、客観的事実に基づく認識が形成されるような取組を強化していくことは重要だと考えておりまして、いわゆるパブリックディプロマシー、この二本柱は、政策発信、広報と、我が国の魅力の発信、文化外交であると考えております。  我が国によります発信を含めまして、日本が好意的に受け入れられる国際環境を醸成すべく、ソフトパワーの活用も重要であります。伝統文化からポップカルチャーまで日本文化の多様な魅力を発信して、ジャパン・フレンズの輪を一層広げていきたいと思っております。また、現在もそれを進めているところであります。  コンテンツについて申し上げますと、TICAD9のフォローアップとして、エジプト及びコートジボワールでアニソン公演、これを実施をしまして、非常に高い反響を得たところであります。また、今年の三月には、「にっぽんの心」語り手派遣事業の一環としまして、茶道、お茶ですね、茶道の専門家をインド、ブータンに派遣をいたしまして、駐ブータン大使の国王陛下謁見の機会に手前を披露したほか、現地の大学における茶道の講演等を通じて、日本の文化、日本の心、こういったことに対する一層の理解を促進してまいりました。  今後とも、政策発信、広報に加えまして、我が国の魅力の発信、文化外交を通じて、日本に対する親近感、好感度、信頼感の向上を図ることで対日理解の一層の促進に取り組んでいく考えであります。  こういったソフトパワーの中でも、漫画であったりとかアニメといったコンテンツもありますし、日本には、食文化、さらには、すばらしい四季折々の自然もあります。そして、これだけ安心、安全な国というのは極めて少ないんじゃないかなと。日本の持っている様々な良さというのを海外に発信をする。また、そういった方々が実際に日本に興味、関心を持って日本を訪れ、それを実感してもらうということは極めて重要であると、そんなふうに考えております。

山中泉 参政党

○山中泉君 大臣、ありがとうございます。  今、最後におっしゃられた、非常に、例えば華道であるとか茶道であるとか、これは日本の伝統的な文化でありますし、私、長く稽古してきました空手、これ武道ですね、これも世界的に広がって非常に大きなプレゼンスを持っている。世界中に日本の愛好者、日本のいわゆる支援者というか味方を増やす意味で、アニメ、漫画なんか非常に強力なこれやっぱりコンテンツなんですよね。是非それを外交にも生かしていただきたいし、外務省からのお話を伺っても、結構その辺にも、ハード面だけではなくてソフト面のところにも力を入れて日本の外交を強くしていきたい、こういうことだと伺いますので、大変、今後それを更に進めていっていただきたいと思います。  ここで質問を最初の、投資協定のことなんですが、投資関連協定、企業活動の拡大、これ非常に重要です、日本の企業が進出していく。これらの国々のそれぞれ、これ今回の四か国に関して言うと、セルビア三十四社、日本の会社ですね、パラグアイ十八社、ザンビア十一社、タジキスタンが六社と聞いておりますので、それほどまだ数は多くはない。これから更に日本の企業が進出していっていただきたいわけですけれども。  私ども参政党の主張としまして、これらというのは、単にそれら企業が進出していって、その企業が利益、もうかればいいのかと、そういう問題ではなくて、我が国自身の経済成長であるとか雇用促進であるとか技術力の強化であるとか、そして一番重要な資源エネルギー、こういった食料、重要鉱物を、これは日本にない、自給できない部分を補完できるようなこれらの国が幾つも先ほどから名前が出ているわけなんですけれども、こういった側面において、我々、これほど国際情勢が一気に不安定化しており、資源やサプライチェーンがここまで分断される危機かつてなかったと思うんですが、こういう段階で、我々の国益にかなう国家戦略としてのこの投資協定、こういった観点でどのようにお考えになっていられるか、大臣かあるいは参考人の方でも結構なんですが、お話を少し伺えればと思っております。

北川克郎 外務省欧州局長

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  まず、全般的な戦略という問いですので、それについてお答え申し上げますと、投資協定の締結、繰り返しになりますけれども、これは、各国における法的安定性、企業にとっての予見可能性を高めるといった効果がございます。良好な投資環境の整備、これが促されることで投資の増大、あるいは経済分野での交流の一層の促進ということを期待しております。既に九十七の国・地域をカバーした協定、全体の我が国の対外直接投資残高の九五%をカバーしております。  資源の観点から言えば、鉱物資源を含む重要物資サプライチェーンであるベトナム、あるいは日本の原油の主要な輸入先であるサウジアラビア等の中東諸国、さらには大臣が最近訪問いたしましたアフリカ諸国、アンゴラとの間での投資協定、こういったものを発効させてきております。  このように、投資協定全般的に見て、資源国とのサプライチェーン強靱化、あるいはグローバルサウス諸国との連携強化促進する意義がありますので、この国際経済秩序、不確実性が増す中で、FOIPを通じた我が国が実現を目指す法の支配に基づく国際秩序の構築、経済的な繁栄につながるとの観点を持ち、引き続き我が国の国益を見据えた戦略的な投資協定の拡大に取り組んでいきたいと考えております。

山中泉 参政党

○山中泉君 二番目の質問なんですが、これ、かなり今までの委員の方々からも細かく、パラグアイ、ザンビア、タジキスタン、セルビア、こういった国々との関係において、どのぐらい我々の、日本の国益として将来資するようなことがあるのかお聞きしたかったんですが、かなりお答えもいただいておりましたので、もう一度、委員の方でもいいんですが、私が質問したかった最大のポイントは、日本の企業が進出する、それによって日本のプレゼンスも上がる、いろんな意味あると思うんですが、果たしてそれが、その企業が進出したことによって、これだけでも数十社あるわけですけれども、日本国としてどのぐらい国益に資する、国益として還元することができるんだろうか、それをもう一度ちょっと教えていただければというふうに思うんですが、よろしいでしょうか。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  投資協定は様々な効果ございます。経済関係の拡大に始まりまして、さらには資源国、最近でいえば資源国、それからサプライチェーン強靱化、グローバルサウスとの連携強化を促進する、こういった意義、さらに加えて、企業自身が裨益する形で、より大きく国際経済秩序が不確実性を増す中で、FOIPを通じた我が国が実現を目指す法の支配に基づく国際秩序の構築、経済的な繁栄、これにつながると思っております。  何より、とにかく企業のリスク、これを、投資家を守ることができますし、様々な法律的な恣意的な運用、投資国からによる不当な収用、こういったものからも守る、先ほど申し上げた大きな意味の文脈の中、さらには個別の企業に対しても個別の安定性、予見可能性というメリットが出てくるものと考えております。

山中泉 参政党

○山中泉君 ちょっと質問を幾つか順番を変えまして皆様に御迷惑をお掛けしましたが、失礼いたしました。  非常に、しかし、これら投資協定、幾つもの重要な国との関係、これから更に、我々は更に拡大していかなくちゃいけないということの中で、前回、茂木大臣も非常に重要な国を幾つも外交で回られて、更にこれらを発展させていただいて、私どもは是非、日本の経済そのものへの、そして日本の国益そのものへの重要な役目をこれらの投資協定がされるということで是非応援をさせていただきたい、そのように思います。  どうも、時間が来ましたようで、私の質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。     ─────────────

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として宮本和宏君が選任されました。     ─────────────

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  近年、投資協定には、投資家と投資受入れ国との間の紛争解決手続、ISDSが定められることが多く、議題となっている四つの協定にも盛り込まれています。  国連人権理事会の独立専門家は、二〇一五年、こうした協定は人権や環境保護のための国家の規制権限を制約しており、人権や環境に悪影響を与えると懸念を表明しています。  外務大臣に伺います。  投資受入れ国が国内で人権や環境のためにとった措置が外国投資家に不利益をもたらすとしてISDSで仲裁にかけられ、受入れ国が多額の賠償金の支払を命じられることがあり得ます。現にそうしたケースも多々報じられております。そして、それを見越して規制に及び腰になるという萎縮効果も考えられます。  大臣、どういう認識でしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) まず、萎縮効果になるという話でありますけれど、これまで日本としてISDS含めた投資協定たくさん結んできておりまして、全体の日本の輸出入、投資等でいいますと九五%を超えると、こういう形でありますので、それが必ずしも萎縮効果につながっていると考えているわけではありませんが、ISDS手続、これは公正中立的な仲裁に付託できるという選択肢を投資家に与えるものであります。これは相手国に投資を行う日本企業を保護するためにも有効でありまして、日本の経済界が重視している規定でもあります。また、相手国から日本への投資の拡大にも寄与するものと考えられます。  日本がこれまで締結した投資協定は、締約国が正当な目的のために適正な手続にのっとって、また差別的でない形で、必要かつ合理的な規制を行うことを妨げるものではありません。  また、日本は、投資協定の締結に当たっては、必要な例外規定であったりとか留保を置くこと等によりまして、国内法との整合性を図り、必要な政策判断の裁量の余地、こういったものを確保をしているところであります。  このように、投資協定の交渉に当たりましては、日系企業によります投資を保護するための選択肢を与えるとの目的に加えまして、投資家の利益と国家の規制権限のバランスの確保の観点も重要と認識をいたしております。  政府としては、こうした観点も踏まえながら、ISDS手続の規定を含め、我が国の国益に資するような内容の協定となるよう、今後とも鋭意取り組んでまいりたいと考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 我が国が必要かつ合理的だと考えて行った規制が後に紛争で争われる可能性があるという、そういう制度です。  今回の四つの協定ですが、投資家の義務として、受入れ国の人権や環境保護のための措置を遵守するよう求める、そういう規定というのはあるでしょうか。

高橋美佐子 外務省中東アフリカ局アフリカ部長

○政府参考人(高橋美佐子君) お答え申し上げます。  今回の四本の投資協定におきましては、健康、安全及び環境に関する措置並びに労働基準に関する条を設けており、投資を目的に、健康、安全又は環境に影響を与えるような措置の緩和及び労働基準の引下げを行うことは適当ではないと定めております。投資協定を含め、日本から海外への投資においては、人権や環境といった点への配慮も必要と考えております。また、投資協定の有無にかかわらず、海外に進出した日系企業は、地域社会への貢献を積極的に行う例が多いと承知しております。  引き続き、日本からの投資を受け入れる国や地域の状況に配慮しつつ、投資環境を整備し、日系企業による投資を後押ししていきたいと考えております。  いずれにしましても、投資協定の交渉に当たりましては、投資家の利益と国家の規制権限のバランスの確保の観点も重要と認識しております。政府としましては、こうした観点も踏まえながら、我が国の国益に資するような内容の協定となるよう、今後とも鋭意取り組んでまいります。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 今御説明があったのは、受入れ国側が規制してよいと、そういう規定だけで、投資家の義務を定めたものではありません。外国の投資家が日本の裁判制度、憲法秩序の枠外で日本国内の人権や環境保護の規定を争い得るとすること自体が私は大問題だと考えます。多国籍企業の利益のために、これ、日本であれ他国であれ、投資受入れ国の主権を脅かすISDS条項を含む投資協定には賛成できません。  対外投資と関わって、この際、トランプ関税について伺います。  米国連邦最高裁は、二月二十日、トランプ大統領が世界各国に一方的に課した相互関税などを違憲無効とする判決を下しました。トランプ氏が根拠とした国際緊急経済権限法、IEEPAは、緊急事態宣言の下で輸入を規制する権限を認めていますが、関税を賦課する権限までは大統領に与えていないとするものです。  米国は、憲法で課税権を議会に与えています。代表なくして課税なしです。そこで、議会への説明も同意もないまま大統領が課税するのは違法としたものです。これは、トランプ氏が指名した二人の裁判官も判決に賛成しています。  大臣に伺いますが、この間の首脳会談や外相会談の公表された文書では、トランプ関税が最高裁で違法となったことへの言及は確認できません。米側にいかなる対応を求めたのでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘いただきました判決、これを受けまして、まず、速やかに日本政府から米国政府に対しまして、通関等の現場の混乱によりまして、日本企業を含みます現地の輸入業者に悪影響が生じないよう申入れを行いました。その後、米側は、米国税関・国境警備局におきまして関税還付のシステムを導入し、運用してきていると承知をいたしております。  また、我が国としては、米側に対して、米国政府が新たな関税措置をとる中で、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないよう、あらゆるレベルで確認をしてきております。  私自身、昨日、訪日中のベッセント財務長官と会談をしまして、関税に関する日米の合意の着実な実施、確認をしたところであります。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 そもそもの出発点のトランプ関税、相互関税が違法とされたわけです。着実な合意ということでよいのかが問われます。  私は、昨年、国際貿易裁判所の違法判決について質問した際に、当時の岩屋大臣、内容や影響を十分精査すると答弁がありました。最高裁判決の第一報を受けた赤澤大臣のコメントも同様でした。  ところが、トランプ氏が判決直後に、ばかげた判決を盾に駆け引きをしようとする国はより高い関税を課す、そういう表明をしたせいか、その後、この判決について公式の場では述べられておりません。  トランプ氏は最高裁判決を受け、代替措置として、今度は一九七四年通商法百二十二条を根拠に、全ての国からの輸入品に百五十日間限定で一〇%の関税を課す大統領令を発動しました。  資料二枚目にありますが、米国の国際貿易裁判所は、五月七日、この百二十二条関税について違法と判断しました。御説明ください。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  お尋ねの判決につきましては、通商法第百二十二条に基づく暫定輸入関税は違法、無効であるとしつつ、一部の原告のみに対して同関税の適用の差止めを命じたものと理解しております。この判決を受けまして被告側の米国政府が控訴するなど、引き続き係争中の状況であるというふうに承知しております。  いずれにしましても、引き続き関連の動向を注視しながら、その影響を十分に精査しつつ、適切に対応していきたいと考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 判決の結論だけで中身の御説明がなかったので、余り精査されているように感じなかったんですが。  この百二十二条というのは、国際収支が大規模かつ深刻な赤字である場合に関税を課すことができるというものです。トランプ政権は国際収支の赤字を貿易赤字と読み替えて関税を発動しましたが、巨額の貿易赤字があっても、物だけでなくサービスや投資の配当、利子なども含めた国際収支全体を赤字とする根拠は薄弱、こう判断したのが判決です。  違法とされたその新関税は、百五十日間の暫定措置で、元々七月下旬には期限を迎える予定でした。トランプ政権はこの間に別の関税措置を検討中だとされます。その一つが通商法三百一条に基づく恒久的な関税です。これは相手国の不公正な貿易を理由に制裁関税を課せるとするもので、米国政府は既に、日本や中国が自動車などを過剰に生産して不当に安い価格で輸出しているなど主張しています。  この三百一条関税の発動には、百二十二条とは異なって、綿密な事前調査、証拠を示す必要があるとされています。日本政府に対して何らかの事前調査は既にあったのでしょうか。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) お答え申し上げます。  今の御質問の件は、まさに通商代表部が三月十二日に、製造業における過剰生産能力、強制労働等に対して、日本を含む複数国の地域対象に通商法第三〇一条に基づく調査を開始したという旨発表しております。  その上で申し上げますと、我が国としては、今後明らかになる措置の具体的な内容、それから我が国への影響を十分に精査しつつ、適切に対応していきたいと考えておりますが、その一方で、米国からは既に、この今般の調査の開始に伴いまして協議要請があった状況ではございます。  その一方で、今後の対応につきましては現時点で予断することは差し控えますが、緊密な意思疎通を継続していきたいと考えております。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 既に協議要請があったということでしたが、私、この出発点の相互関税をめぐって最高裁判決、連邦最高裁が示したのは、議会の承認なく大統領の権限で関税を課すこと自体が違憲というものだと思います。今後、どれだけ手を替え品を替え関税を持ち出したとしても、トランプ政権による関税の全てについて今後も違憲が問われ得るということです。  私は、新たな関税のための事前調査を受ける場合には、政府は何よりも、こんな法的安定性を害するようなやり方はやめよと求めるべきだと思いますが、いかがですか。

股野元貞 外務省経済局長

○政府参考人(股野元貞君) いずれにしましても、現在、具体的な措置の内容及び我が国への影響を十分に精査する状況でございますが、一方で、この三〇一条の調査手続におけるパブリックコメント手続におきましては、今般の調査に対する日本政府としての立場を明らかにしておりまして、また、米側に対して日本の立場、これを明らかにすべく、我が国としての意見を提出しているところでございます。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 大臣、どうですか。こんな法的安定性を害するような、手を替え品を替え、やめるよう求めるべきじゃありませんか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) いずれにしても、日米間では既に通商問題については合意をしておりまして、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保に向けた協力の拡大、経済成長の促進につながる、そういった合意であると考えておりまして、我が国として合意を引き続き着実に実施する考えでありまして、同時に、米国に対しても合意を着実に実施するよう引き続き求めていきたいと思います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 いや、我が指摘しているのはその合意の前提が崩れているという話です。  連邦最高裁の違憲判決で、日本が約束した対米投資も前提を失っています。トランプ氏が通告した二四%に上る高関税を免れるために、五千五百億ドルの対米投資で一五%まで引き下げてもらったと、これが協議でした。しかも、その後の通商法百二十二条に基づく実効税率は一一%から一三%だと。巨額の投資約束で勝ち取ったはずの一五%の合意よりも現実には低い関税に今なっているわけですね。どちらも根拠が崩れている。  トランプ氏は、今後、投資の進捗に不満があれば一五%まで引き上げると言って、関税を人質にして投資を実行させようとしていますが、現在続いている百二十二条関税それ自体違法となり得る、既に違法と判断されているものでもあります。五千五百億ドル、八十七兆円というのは、国債の償還や利払いを除く日本の実質的な国家予算に匹敵する額です。これを残り三年足らずのトランプ政権の期間中に提供するという約束、これ、大臣、こんなに法的に安定性を欠いて次々に違法と判断されているような、この先も違法判断が目されるような、その下で対米投資だけは合意したことだと言ってやってくるんですか。撤回を求めるべきじゃありませんか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく、山添委員と考え方が違いますのは、山添委員は一方的に日本の資金を米国に提供する、こういうお考えだと思うんですが、今進めております日米合意、これは、先ほども申し上げたように、日米の相互利益を促進すると、経済安全保障の確保に向けた協力、これは極めて重要でありまして、日米間で進めていく、また経済成長の促進につながるものだと思っておりまして、何か一方的に、何というか、関税のために日本が資金を一方的に提供するという、こういう内容だとは理解いたしておりません。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 米国は出資も融資もしませんよ。元本回収まで日米五割ずつ、そして元本回収後は米国は九割を得るというスキームです。投資の決定はトランプ氏です。リスクの大半は日本です。こんな不平等な話がありますか。  今日、皆さん、国益、国益とおっしゃりますけれども、米国内では既に反対の世論も広がり、最高裁も含めて違法判断を下して、その下で日本だけは合意に基づいてと言って投資を続けていく、こんな不合理な話はありません。  私は関税だけじゃないと思うんですね。力の支配を振りかざしてホルムズ海峡封鎖の事態を招いて、日本と世界の経済に大混乱をもたらしています。そのトランプ政権の米国にひたすら従属を続けて国益を損なうのはもうやめるべきだと指摘をして、質問を終わります。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  まず、四か国との投資協定についてお聞きをいたします。  今日も様々な委員から、日系企業の保護、法の支配の徹底という言葉が出ました。また、この協定の中には投資の円滑化、透明性、腐敗防止といった要件もあります。それで、ビジネスと人権というのは国連の中でも大いに議論され、日本にはビジネスと人権に関する行動計画があります。この協定、投資の件に関して、この投資協定が持っている意義について、外務大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(茂木敏充君) 投資協定の推進に当たりましては、日系企業に対する支援等の経済的観点、これに加えまして、外交的観点も踏まえながら、我が国の国益全体に資するように戦略的に取り組んでいくことが重要であると考えております。  その上で、セルビアは、西バルカン諸国中最大の経済規模を有しまして、良好な経済運営の下、安定的な経済成長を続けておりまして、日系企業を含めまして、海外からの直接投資も増加傾向にあるところであります。  また、パラグアイにつきましては、メルコスール加盟国でありまして、南米地域の中核を占めるブラジルと隣接するといった地理的な特色もあります。また、大豆の輸出量で世界第三位を占めるなど世界的な食料供給国であるほか、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性も指摘をされております。  また、先般、私が訪問しましたザンビアは、銅、コバルト等を産出する日本にとっても重要な鉱物資源国でありまして、世界的な銅の需要増を見込んで、鉱業分野を中心に、日系企業の関心も高い国であります。  そして、タジキスタンは地政学的に重要な中央アジア地域に位置をし、ここ二十年の実質GDPは年平均約七%の成長を続けております。ダム、水力発電の分野において経済的潜在力があるのに加えまして、アンチモン等の鉱物資源が生産をされておりまして、注目をされているところであります。  こういった形で、今般の四本の投資協定は、日系企業の海外展開の下支えであったりとか相手国企業による日本への投資の拡大に加えまして、資源国とのサプライチェーンの強靱化、グローバルサウス諸国への連携強化、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持強化を含め、様々な観点から意義があると考えております。  同時に、先ほど来答弁をさせていただいておりますが、日本企業、現地に進出するに当たって、人材育成の面であったりとか環境保護の面であったり、様々な配慮をしていて、受入れ国企業からも日本企業の進出については高い評価がなされていると、このように理解をいたしております。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 ビジネスと人権の考え方はとても重要で、日本にも行動計画があります。今日もいろんな委員から話がありましたが、投資の中で、地域住民への健康や環境の配慮、あるいは雇用、労働条件の問題や持続可能な社会への貢献、それからジェンダー平等の実現など、投資の中で日本がやらなければならない、あるいは期待されていることも大きいと思います。是非、その観点から投資が進められるよう、私たちも、私もちゃんとチェックをしていきたいと考えております。  次に、有事における避難についてお聞きをいたします。  沖縄、南西諸島におけるまさに避難なんですが、南西諸島十二万人の人は島外避難、沖縄本島百二十万、観光客も入れると百四十万ぐらいになるのではないかと言われておりますが、島内避難なのはなぜなんでしょうか。これ、二年前に地方デジタル委員会で質問したときに、沖縄県とこれから話合いをしますということでした。二年前にも同じような質問をしているんですが、なぜこれ違いがあるんでしょうか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  沖縄県国民保護訓練は特定の有事を想定したものではございませんが、先島諸島については広域避難、沖縄本島については屋内避難という訓練上の想定を置いて検討してございます。これは、先島五市町村の御意向、輸送手段の確保など避難の困難性がより高いことから、沖縄県、先島五市町村と協議をいたしまして、まずは先島諸島の避難について優先的に検討することとなったものでございます。沖縄本島の屋内避難という想定は、まずは先島諸島の避難について優先的に検討するという目的に沿いまして訓練上の想定を設定した結果でございます。  沖縄県におきましても、沖縄本島を含む県全体の検討につきましては、先島諸島の避難について検討し、その成果を踏まえて行う必要があるものと認識されていると承知をしてございます。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 それ、もう何年もそうやって言っているんですよ、何年も。私、これおかしいと思いますよ。沖縄本島には嘉手納基地や普天間基地や大きな基地もある、ミサイルも配備されると言われている。なぜ南西諸島十二万人は島外避難で、沖縄本島は島内避難なのか。人口が多いからじゃないんですか。いつまでもいつまでもこの違いを説明せずに、沖縄とは議論していくというのでは納得がいきません。  これ、島を離れたくない、避難したくないという人はどうなるんですか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  住民避難につきましては、武力攻撃より十分に先立って住民等の広域避難を開始し、完了することが住民等の安全を確保する上で最も重要であると認識してございます。島に残りたいと希望する住民の方々に対しましては、避難を行うよう丁寧に粘り強く説明に努めることになると考えております。  今後も、住民の皆さんに対する意見交換会などを通じまして、住民避難について住民の皆様に丁寧に説明し、御理解を得られるよう、市町村とともに努力してまいりたいと存じます。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 宮古島や石垣島でも、避難したくない、自分の島をずっと離れたくないという人たちもたくさんいます。簡単に島外避難、島内避難とやっているけれども、島を捨てろというのかという声もあります。問題です。  ところで、南西諸島の人十二万人は、安全な九州、山口に避難すると言われております。九州、山口は安全なんですか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) お答え申し上げます。  我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の中、万が一の事態に備えまして、平素から関係機関が連携して様々な訓練、検討を行っておくことが重要でございます。  先島五市町村からの離島避難の検討におきましては、訓練上の想定として九州、山口各県を避難先として設定しているものでございまして、この想定は特定の有事を想定したものではございません。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 意味が分かりません。  防衛大臣、有事のときに何がどこでどう起きるか、どう考えているんですか。九州は安全ですか。九州、鹿屋基地、宮崎新田原基地、そして熊本の健軍基地、長距離ミサイルが配備される、佐賀空港はオスプレイ基地、大分の大分市には弾薬庫、そして湯布院には長距離ミサイル設置、築城基地、そして佐世保はまさに海兵隊の基地です。  九州、安全ですか。先島諸島から八代、熊本の八代に行くと。でも、健軍基地に長距離ミサイルが配備されるんですよ。有事になったときに何がどう起きるか、防衛省としてどう考えているんですか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 政府として、武力攻撃事態、そして武力攻撃予測事態について、先生は、何がとかどこでと、こういったことをお尋ねになるわけですけれども、何がどこで起きるといった特定の事態をあらかじめ想定しているわけではありません。いかなる事態がこれらの事態に該当するかは、これは今までも各委員会の国会答弁でも使わせていただいていますが、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して判断するというのが政府としての一貫した立場であります。  ですので、重要なのは、どのような事態が発生しても国民の皆様を守り抜けるような、平素からの必要な備えを行っておくことだと考えております。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 全く分かりません。  内閣官房は、先島諸島の人は安全な九州に避難する、熊本に避難するって言うんですよ。そして、防衛大臣は、何が起きるか分からない、総合的に考えると言う。九州、全く安全じゃないじゃないですか。健軍基地に長距離ミサイルが配備なんですよ。安全じゃないですよ。狙われるじゃないですか。安全な九州に避難をすると言う内閣官房、絵に描いた餅じゃないですか。  防衛大臣、改めてお聞きします。有事になったときどうなるんですか。こんな避難計画、意味があるんですか。九州も安全じゃない、先島、沖縄本島。  じゃ、まだお聞きします。台湾有事といったときに何が起きるんですか。何が起きるって防衛省は考えているんですか。避難との関係はどうなんですか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、先ほども申し上げましたとおり、何が起きるとか、どこで起きると、こういったことを、特定の事態をあらかじめ想定しているわけではありませんし、今、世界の安全保障の現状を見たときに、先生はお分かりだと思いますけれども、何が起きるということをあらかじめ考えて、その事態にのみ特化をして対応するということではなくて、何が起きても、平素から備えをしっかりして、いかなる事態であっても国民の皆様の生命、財産を守ることができる、そして日本の主権と領土、領海、領空を守り抜くと、こういった構えで、我々としては自前の防衛力の整備、そして同盟国、同志国との連携の強化、ここについて今新たな安全保障環境が出てきているのは、これは先生も御理解いただけると思いますので、そこに合わせていけるような、全体としての日本の安全保障戦略を再構築しなければいけないから、年内に三文書の改定を進めておりますので、具体的な議論を積み上げていきたいと思います。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 いや、全く納得いきません。  何を想定して何を準備するのか。日本全体に百三十棟弾薬庫を造るわけですよね。そして、内閣官房は、いや、沖縄本島は島内に避難する、そして南西諸島は、十二万人は船で六日間掛け、あるいは飛行機で、民間機で九州、八代などに、あるいは山口に避難する。安全じゃないじゃないですか。  何のシミュレーションもしていなくて、何が起きるか分からない。台湾有事が起きたときにどう考えているのか。日本に来るんですか、日本のミサイル基地は攻撃されるんですか、それ考えているんですか。

小泉進次郎 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(小泉進次郎君) 日本がミサイルで攻撃されるんですかというのは、それは我々に聞く質問じゃないんじゃないですか。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 お笑いにしないでください。  というのは、ミサイル基地が長距離ミサイルの配備をやって、だから長距離ミサイルの配備をやることに地元の人たちはすごい危機感感じていますよ。にもかかわらず、地元説明会すら防衛省やらないじゃないですか。説明すらしないんですよ。説明すらしていないんですよ。いや、だって、地元説明会をやっていないじゃないですか、展示だけやっていて。そして、その中でいろんな、何が起きるか、どう考えているのかすら国民に明らかにしなくて、そして避難してください、避難計画やりますなんて、そっちの方が茶番じゃないですか。全く絵に描いた餅ですよ。  今日も、なぜ、そして九州、山口は安全かということに答えられないじゃないですか。どこも安全でないかもしれない、答えられないですよ。しかも、さっきの笑い声は何なんですか。とっても大事なことで、どこの地域も物すごい危機感持っていますよ。宮古や石垣島、宮古で訓練、米軍が来るかもしれない、みんな本当に危機感ですよ。  かばん一個持って避難せよと言われる。飼っている牛や豚はどうなるんですか。

関村静雄 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(関村静雄君) お答えいたします。  有事においては、避難のための輸送力が限定され、住民避難が最優先であること、家畜の受入先や輸送手段の確保が必要なことを踏まえると、家畜を島外に避難させることは容易ではありません。このため、島外へ避難させる家畜の優先順位付けや島内での避難を検討する必要があり、自治体や関係機関と連携し検討を進めているところでございます。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 二年前に聞いたときは、牛や豚や何でも全部置いていく、かばん一個だけ持って飛行機か船に乗れでしたが、牛や豚も連れていくんですか。

関村静雄 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(関村静雄君) 有事における家畜の取扱いにつきましては、自治体が作成する避難実施要領の具体化を進める中で検討されるものと考えております。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 与那国は有事があるかもしれない、何があるか分からない。もうお医者さんが一人もいなくなりましたよ、ドクター・コトーの島でしたけれども。みんな本当に今困っていますよ、逆に。  九州、山口への避難はホテルですか。一か月と言われておりますが、一か月後はどうなるんですか。有事で被害を受けた際の補償はどうなるんでしょうか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) まず、ホテル、収容施設の関係でございますが、令和六年度末に作成、公表しました受入れに係る初期的な計画では、九州、山口八県三十二市町が先島五市町村の住民約十一万人を受け入れるに際しまして、避難当初の一か月の間の受入れで必要となる事項が盛り込まれました。この受入れに係る初期的な計画では、避難をする住民についてコミュニティー維持を考慮しながらホテル、旅館等に滞在することを想定して、住民に係る体制を検討したものでございます。  避難当初の一か月間以降の収容施設につきましては、令和七年度以降の検討におきまして、県、市町村、関係団体等の関係者が相互に連携、協力し、賃貸型応急住宅等に入居することを想定して検討を行っております。  今後、更に検討を進め、今年度までに受入れ基本要領として取りまとめることとしております。  そしてまた、補償の関係でございますけれども、国民の皆様の被害に係る財産補償につきましては、武力攻撃による国民の被害には様々な場合がございます。個別具体的な判断が必要でありますことから、武力攻撃事態が終了した後の復興政策の在り方の一環として検討するべきものでございまして、その状況下で可能な検討がされることになると認識してございます。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 時間が参りましたので、おまとめください。

福島みずほ 社会民主党

○福島みずほ君 はい。  一か月しか念頭に置いていなくて、その後はこれからの検討事項、補償についても分からないんですよ。そして、安全な九州、山口に避難するって、絵に描いた餅じゃないですか。今日、何一つ説明などされていないですよ。それを言われて、避難せよと言われてどうなるんですか。先が見えなくなっているし、まさにやっていることがとんちんかんで、何が、説明もないというふうに思っております。  以上で終わります。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 他に御発言もないようですから、四件に対する質疑は終局したものと認めます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。  これより四件について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

山添拓 日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、日・セルビア投資協定、日・パラグアイ投資協定、日・ザンビア投資協定、日・タジキスタン投資協定の承認にいずれも反対の討論を行います。  四投資協定は、投資協定の締結加速を求める経済界の要望に応え、日本の多国籍企業の海外展開による利益の拡大を促すために、相手国との間で投資環境の整備を図るものです。いずれの投資協定にもISDS条項が盛り込まれています。  ISDSは、投資環境を整備するためとして、投資受入れ国の制度や政策の変更によって不利益を受けたと主張する投資家、多国籍企業が受入れ国政府を相手取り、損害賠償等を求めて提訴できることとする制度です。提訴された受入れ国がたとえ勝訴するとしても、多額の裁判費用の負担が想定されるために、ISDSの対象とされるおそれのある措置を抑制する萎縮効果を生むなど、受入れ国の主権を脅かします。  国連人権理事会の独立専門家は、二〇一五年、こうした協定は、人権や環境保護のための国家の規制権限を制約しており、人権や環境に悪影響を与えると懸念を表明しています。ところが、多くの投資協定と同様、四投資協定にも、投資家の義務として、受入れ国の人権や環境保護のための措置を遵守するよう求める規定はありません。  財務省の国際収支統計によれば、昨年度の日本の海外投資の経常収支は三十一兆八千七百九十九億円と、二年連続で過去最高の黒字を更新。海外投資に伴う利子や配当の収支を示す第一次所得収支は四十一兆五千九百三億円の黒字となり、やはり過去最高を更新しました。  大企業が収支比率を上げるために海外投資を広げる一方、国内では賃金や設備投資に回さない構造が続き、空前の物価高騰の下で国民生活は困難を強いられています。四投資協定は、こうした下で大企業の海外投資の拡大を一層後押しするものです。  以上、反対討論とします。

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 他に御意見もないようですから、四件に対する討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

里見隆治 公明党

○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十三分散会

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