令和八年三月三十一日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 三月二十四日 辞任 補欠選任 臼井 正一君 磯崎 仁彦君 小林 一大君 有村 治子君 石 平君 石井めぐみ君 山中 泉君 神谷 宗幣君 三月二十五日 辞任 補欠選任 有村 治子君 小林 一大君 磯崎 仁彦君 臼井 正一君 石井めぐみ君 石 平君 神谷 宗幣君 山中 泉君 三月二十六日 辞任 補欠選任 小林 一大君 中西 祐介君 三月二十七日 辞任 補欠選任 中西 祐介君 小林 一大君 三月三十一日 辞任 補欠選任 小野田紀美君 自見はなこ君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 里見 隆治君 理 事 岩本 剛人君 山田 太郎君 青木 愛君 平木 大作君 石 平君 委 員 生稲 晃子君 臼井 正一君 小林 一大君 自見はなこ君 中曽根弘文君 堀井 巌君 若林 洋平君 田島麻衣子君 広田 一君 榛葉賀津也君 山田 吉彦君 松沢 成文君 山中 泉君 山添 拓君 福島みずほ君 国務大臣 外務大臣 茂木 敏充君 防衛大臣 小泉進次郎君 副大臣 内閣府副大臣 津島 淳君 外務副大臣 国光あやの君 大臣政務官 外務大臣政務官英利アルフィヤ君 外務大臣政務官 大西 洋平君 外務大臣政務官 島田 智明君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 内閣府大臣官房 審議官 中嶋 護君 外務省大臣官房 長 大鶴 哲也君 外務省大臣官房 審議官 西崎 寿美君 外務省大臣官房 参事官 大塚 建吾君 外務省大臣官房 参事官 山本 文土君 外務省大臣官房 参事官 田口精一郎君 外務省中東アフ リカ局長 岩本 桂一君 外務省領事局長 實生 泰介君 厚生労働省大臣 官房審議官 大隈 俊弥君 資源エネルギー 庁長官官房資源 エネルギー政策 統括調整官 山田 仁君 国土交通省海事 局次長 河野 順君 海上保安庁総務 部長 澤井 俊君 防衛省防衛政策 局長 萬浪 学君 防衛省統合幕僚 監部総括官 上田 幸司君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第一〇号)(衆議院送付) ─────────────
外交防衛委員会
発言 123
○委員長(里見隆治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に石平君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官中嶋護君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青木愛君 おはようございます。立憲民主・無所属、青木愛です。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、冒頭の質問になりますが、この間、茂木外務大臣におかれましては、日米首脳会談、またG7と外交日程をこなされておられますが、その成果についてお伺いしたいと思います。 特に、現下の困難な局面において、米国はもとより、ヨーロッパ、アジア、中東、イランなどから様々な角度からの期待が集まっていると思います。御所見と今後のかじ取りについて是非お伺いをさせてください。
○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。 まず、先日の日米首脳会談では、安全保障や経済安全保障を含みます経済など幅広い分野において日米同盟の質を更に高める多くの具体的な協力、確認できたことは大きな成果であったと思っております。 また、今年、提唱以来十年を迎えます自由で開かれたインド太平洋に対する日米両首脳のコミットメントを改めて確認をすることができました。 これらに加えまして、夕食会、大統領主催で行われたわけでありますが、ちょうど私、バンス副大統領が隣の席でありまして、バンス大統領とずっとその夕食会の間、お話をさせていただきまして、特にインド太平洋地域の情勢について、日本の立場や考え方含めてじっくり意見交換を行うこともできました。 また、先週フランスで行われましたG7外相会合においては、ホルムズ海峡を含む現下の緊迫したイラン情勢、インド太平洋情勢、海洋安全保障や経済安全保障などの国際社会が直面をする諸課題について、G7各国及び招待国、インドであったり韓国、さらにはサウジアラビア等々あったわけでありますが、この外相との間でも突っ込んだ意見交換を行うことができました。各テーマについて、アジアから唯一参加しているG7メンバーとして、日本の立場、考え、取組についてしっかりお伝えをいたしました。 欧州大西洋、この安全保障環境とインド太平洋の安全保障環境というものは一体不可分なものであると、こういった議論もさせていただいたところであります。議論全体を通じて、こうした日本の考え方や基本的な立場について、G7、さらには招待国の理解、深まったと考えております。 今回、G7の外相会合に出席をいたしまして、現下の厳しい国際情勢の中で一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待が高まっていること、痛感をしたところであります。 二日間にわたるセッションで、若干の空き時間、これ、バイ会談、物すごい申込みがありまして、日本とバイ会談をやりたいという国が非常に多くて、全部はこなせなくて、今週また電話会談でもやろうと、こういう国も出たんですが、それくらいやっぱり日本と話したい、日本と意見調整をしたい、こういう国が多かったんだなと、こんなふうに考えているところであります。 引き続き、高市内閣の掲げます平和と繁栄をつくる責任ある日本外交、これを推進するために、国際社会から期待されている、今申し上げたような日本の役割であったりとか責任を果たしていくために、多角的、そして重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交、これをしっかりと展開してまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。 一貫した姿勢の日本に対する各国からの期待が寄せられている、そういう状況をお伝えいただきました。大変難しいかじ取りの判断の連続と思いますが、是非とも、今後とも日本国民のためによろしくお願いを申し上げます。 それでは、法案の審議に入ります。 本日は、在外公館名称位置給与法の改正案ということで審議に入らせていただきます。 在外公館は、平時、有事を問わず、在外邦人の保護を図るとともに、相手国政府における情報収集活動を実施する拠点として大きな役割を果たしております。そこで働く在外職員が遺憾なくその能力を発揮できるよう、勤務、生活環境を整備することは非常に重要と考えます。 いずれの国にしましても、これまでとは全く環境の異なる中での勤務、また生活を送ることになります。ましてや、途上国で勤務する職員には様々な労苦が伴うと聞きます。中でも、気温が五十度になる地域、また治安面でも不安がある地域、また頻繁な停電が発生する、銀行口座が停止される、このようなことは先進国では考えられない状況であります。特に中東地域では、昨今のイラン情勢もあり、勤務環境は更に厳しくなっていると考えます。 そこで、まず、過去五年間、昨今における在外職員の離職率、またメンタル不調による休職者数、また危険地域勤務者の数など、具体的に教えていただければと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 まず、過去五年間の離職者数でございますけれども、本省、在外合わせまして、外務省全体で三百七十五名というカウントになっております。このうち、約三割が在外勤務を終えた直後あるいは在外任期の途中で帰国をして離職するという職員でございますので、ざっと申し上げて、五年間で百名程度が在外職員の離職者数ということになろうかと思います。 二つ目、メンタル不調による休職者数ということでございますけれども、現在、外務省全体で五十五名の人間が病気休職ということになってございます。このうち、精神の不調を理由とする者がどれぐらいいるかということにつきましては、各休職者のプライバシーにも影響し得るためお答えは差し控えたいと思いますけれども、この五十五名のうち、一番多いのはこの精神の不調によるものということでございます。 このうち、五十五名のうち在外カウント、在外職員が何名いるかというのはちょっと数えづらい部分があるんですけど、つまり、発症といいますか、不調を訴えたのは在外なんだけれども、帰ってきて休職というパターンも結構ございますので、ちょっと難しいんですけれども、過去数か月のデータで申し上げると、在外にいてこのメンタル不調を理由に帰朝した人間ということは一名ということになってございます。 最後、外務省の安全情報危険度四以上の国々、危険地域における我が国在外公館、これは定員でいいますと全部合わせて約百五十名ということになりますけれども、イラン等から一部退避したケースもございますので、今、勤務者数はこれより若干少ない数ということになってございます。
○青木愛君 御答弁ありがとうございます。 いずれ、在外勤務がきっかけとして精神不調起こしておられたり、また離職、離職には様々な理由はありますが、今のお話を伺う範囲では、やはり在外勤務がきっかけになったという数もそう少なくはないのかなというふうに理解をいたしました。 米国やイギリス、またフランス等主要国と比較した場合、我が国の在外職員の処遇、勤務環境、同等水準にあると認識しておられるか、あるいは今のようなお話を背景に改善の余地があると認識されているのか、その点についてお伺いをいたします。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答えを申し上げます。 諸外国外交官の手当の額につきましては、その仕組みが様々であることで、単純な比較は難しいということはございます。 また、金額に表れるもの以外にも、私ども実感として、引っ越し業者の選定ですとか見積りとかを自分でやったりするわけですけれども、その辺が全て公費で勝手にやってくれるような国もございますので、そういう便宜上の部分というのは別途ございますが、その上であえて申し上げますが、昨年の当省にて実施した調査に照らして見た場合、今般のこの法案、改正案が仮に成立した場合、大使館員の給与、手当の水準を、その金額で比較をいたしました。 例えば、米国ワシントンDCにおけます我が国大使館員の給与、手当の水準は、その調査に回答のございましたOECD加盟国三十か国中では、改正前は上から二十番目ですが、今回改正認めていただきますと十七番目に上がります。また、G7諸国ということで絞って申し上げますと、改正前は五番目だったのが改正後は四番目ということで、G7のちょうど真ん中に上がるということでございます。従来より改善されるということになります。 この数字をどう見るかというのは様々御議論あろうかと存じますけれども、いずれにしましても、在勤手当、その他待遇の在り方につきましては、生活実態なんかも踏まえて、引き続き不断に検討してまいりたいと考えております。
○青木愛君 先進国の中でも公費の持ち方がそれぞれであるということ、また、今回の改正によって幾らか上に上がるという、まあ程度と言ってはあれですが、そういう状況にまだとどまっているということだと認識をいたします。 それでは、在勤基本手当の基準額の改定から伺っていきます。 在勤基本手当の基準額の改定なんですが、令和六年度にも改定されたばかりであります。僅か二年で再び改定が行われる理由について、これは想定外の急激な物価、為替変動によるものなのか、それとも当初の制度設計の見通しが甘かったのか、この点についてお伺いをいたします。
○政府参考人(大鶴哲也君) 在勤基本手当におきましては、在外公館所在地の物価、為替、こういったものを勘案してその額を定めるとするその名称位置給与法の規定に基づいて、基本的に毎年度、各国の生計費ですとか為替、物価の変動等を調査して支給額を決定させてきております。 急激な為替や物価の変動等がある場合には、迅速に対応できますよう、法律の中に基準額上下二五%までの範囲内であれば政令で支給額を設定できるということになっております。令和七年度は、まさにこの基準額二五%を超える改定が見込まれなかったために、改正法案によらず、政令の改正で改定をいたしましたけれども、令和八年度は二五%超える改定となる公館が存在するということでございますので、基準額の改正等が必要となって、今般改正法案を提出させていただいているという状況でございます。 今委員の方から、こういう物価、為替変動に対する見通しについてどう見ていたのかということでございますけれども、それなりに注意をして見てはおるものの、やはり中長期的な予測というのは、一年を超える中長期的なものというのは困難かなというふうに思っておりまして、全然違う話ではございますけれども、国内勤務の一般職公務員の給与の水準についても毎年毎年の人事院勧告で一般職の給与法が改正されているということのアナロジーで捉えましても、一年に一度の改定ということはお許しいただければというふうに存じます。
○青木愛君 政令で改正できる場合と法改正が必要な場合ということでございますが、今のお話ですと、なかなか為替変動等を反映するのも難しい状況もあるんだなというのは理解いたします。 次の質問に移ります。 それでは、各種手当について伺っていきたいと思います。 これまでは夫婦と子供二人の四人家族をモデルとして、夫婦で赴任しても、また子供が何人同行しても、配偶者手当として一律に在外基本手当の二〇%が支給されてきました。本法案において初めて、単身で赴任する場合、配偶者を伴う場合、子供を伴う場合と分けて手当を設定したことは、現実に即した算定となり、評価をいたしたいと思います。 しかし、気になる点が幾つかありますので、質疑をしていきます。 まず、単身赴任の在外職員に対して、初めて在外単身赴任手当の新設及び留守宅住居手当の適用を行うこととしています。しかし、遅過ぎた対応ではなかったかと思っております。 外務省に設置される外務人事審議会は、平成十五年十月の勧告において、多数の職員がやむを得ない特別の事情のため、意に反して本邦に家族を残し在外公館に赴任する結果、二重生活を維持するために追加的な経費の負担を強いられている、やむを得ない事情による単身赴任を余儀なくされている在外職員に対して必要な手当を支給できるよう所要の措置を早急に講じることと指摘しています。二十年以上も前のことです。 また、国内の国家公務員の単身赴任者については、三十年以上前から両手当が整備されています。なぜ、在外職員の単身赴任者については、早くから問題視されていたにもかかわらず、今日まで実現に至らなかったのか、伺わせていただきます。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたとおり、外務人事審議会から、平成十五年、在外職員に単身赴任手当を支給すべきという旨を、提言を頂戴しておりました。 まず、状況の数字ですけれども、平成十七年、在外職員、全在外職員に占める単身赴任職員の比率は一五%程度でございまして、当時は約六〇%が配偶者帯同ということになってございまして、その単身赴任の数がそもそも低かったという状況がございます。また、二〇〇一年の外務省不祥事の後、当時の風といいますか、経費の節減ということが非常に声高に叫ばれておりました時期でございます。また、人事院勧告もマイナス又はゼロ改定という年が続いたということ、御記憶の方もおられると思いますが、官民共に賃金上昇の動きが極めて鈍い状況にあるという状況で、なかなかこの詳細な経緯については今、紙とかでは確認できていないんですけれども、こうした実態を踏まえて、結果として、いろんな議論の中で単身赴任手当の新設には至らなかったのかなというふうに思っております。 一方で、近年、外務省の在外職員の中で、共働き率も高まっております。単身赴任職員、現在二七・三%まで増加しているということで、今後も増加傾向が続くということが見込まれます。また、在外勤務経験者からは、経済的な負担が非常に大きい、単身赴任に特化した手当があると非常に有り難いというような声も高まっておりまして、こういう状況、それから事情の変更、全てひっくるめまして、二〇二三年、令和五年一月、改めて外務人事審議会の方から緊急提言の形で、喫緊の課題としてこういう指摘を頂戴したということでございまして、その後の検討を経まして、今回在外赴任手当の新設をお願いしようということになったという経緯でございます。
○青木愛君 単身赴任の数が、コロナ禍も経てということだと思いますが、やはり数ではなくて、在外職員が安心して働ける環境をつくることが優先ではなかったかと考えます。世論の動きもあったようには理解はいたしますけれども、国内の国家公務員については両手当が既に整備されていたわけですから、やはり遅過ぎたのではないかなということは指摘をさせていただきたいと思います。 次に、本法案では、配偶者手当の支給額、在勤基本手当の一三%になります。また、新設される同行する子供さんに対する手当の支給額は一人当たり在勤基本手当の八%とされますが、この算定根拠について伺います。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきました配偶者一三%、子供八%という数字ですけれども、民間調査会社によります調査結果などを踏まえて在外職員の実態に合わせた見直しを行ったものでございます。 この民間調査会社の調査のデータをどこで収集しているかということでございますけれども、米国ワシントンDCに赴任しております一等書記官クラスの在外職員をモデルとして設定をして調査を実施したものでございます。
○青木愛君 それで、今回の法案の改正で配偶者のみを同行する在外職員に対する手当、この支給額が減額になろうかと思います。これまでの在外基本手当の二〇%に相当する額から一三%に相当する額に減額される仕組みに改められます。しかも、配偶者が扶養対象外の場合は手当が全く支給されないということになります。 外交官として必要とされる社交活動、レセプションですとか交際等に支障が生じる可能性はないのか、外交官の体面維持に必要な水準、どのように設定し、今回の設定になったのか、お伺いいたします。
○政府参考人(大鶴哲也君) 同行配偶者手当につきましては、在外職員が配偶者を伴うことによる経費増加のために支給される手当という整理になっております。これまでの配偶者手当は、当時標準的だった家族構成であります配偶者プラス子供二名の経費を賄うということを前提に、在勤基本手当の二〇%という規定になってございました。 一方で、今般の改正案におきましては、配偶者のみを対象とする同行配偶者手当というのを新たに設けまして、これとは別途、子供を対象とする同行子女手当を新設するということにいたしました。これに伴いまして、同行配偶者手当は、在外職員の扶養対象の配偶者については在勤基本手当の二〇%から一三%に引き下げさせていただいて、扶養対象外の配偶者については支給しないということにさせていただいたものです。 見直しに当たりましては、配偶者を帯同することに伴う経費を改めて確認をいたしましてこの支給割合を設定しておりまして、今御質問のありました、体面を十分に保った上で対応し得る足下の実態に即した適切な支給水準になっているというふうに考えています。 なお、蛇足ですけれども、配偶者が在外職員の扶養対象外の場合でも、当該配偶者が外交行事等に参加することに伴います幾つかの追加的経費、これについては在勤手当とは別途官費支弁される部分が出てまいります。また、いろんな配偶者が参加する公的事業、行事ですとか会食等の参加費、そういった外交活動を円滑に遂行するために必要となる経費というものは個人の生計費補助とは性格が異なるものですから、官費支弁の対象となる部分が出てくるということを付言させていただきます。
○青木愛君 今おっしゃられたこの配偶者手当、その配偶者が扶養対象であるか否か、この配偶者が扶養対象外となるのは百三十万円とお聞きしましたけれども、百三十万円以上の収入がある場合は扶養対象外になるというふうに伺っています。 今回の改正で配偶者手当、同行する配偶者が扶養対象でない場合、手当が支給されないというのは今の御答弁のとおりなんですが、今御答弁の中にもありましたが、本法案における配偶者手当について、在外職員が配偶者を伴うことによる経費の増加のために支給される手当であると説明されています。 扶養対象であるか否かを問わず経費の増加は同様でありまして、扶養対象外の配偶者を伴う場合に手当を支給しないということは制度の趣旨に矛盾するのではないかと考えますが、このような要件を設けられたのは財政上の制約によるものなのか、それとも制度設計上の合理性によるものなのか、その点、確認をいたします。
○政府参考人(大鶴哲也君) 近年、外務省でも共働き世帯が増加しておりまして、働き方も多様化してきているということでございます。 従来、配偶者手当が想定しておりましたその専業主婦を伴う在外職員という数は大幅に減少しておりまして、海外におきましても、自らの収入によって生計を維持している配偶者、これを伴う在外職員の数も、徐々ではありますけれども、従来より増えてきております。 また、国内に目を転じますと、就業調整を念頭に、配偶者の働き方に中立的になるような給与制度の見直しが進められているというふうに承知しておりまして、国家公務員におきましても、令和六年十二月に一般職給与法が改正されて、配偶者に係る扶養手当が廃止されることになったというふうに伺っております。 こういう動静の中で、自らの収入によって生計を維持している配偶者、これを伴う在外職員にまで同行配偶者手当を支給するということにつきましては、種々議論ございましたけれども、配偶者の働き方に中立的であるべきという先ほど申し上げたような国内の見直しの動きも踏まえれば適当ではないであろうという結論に達しまして、今般の法改正では、扶養する配偶者を伴う在外職員に伴って支給対象というふうにしたものでございます。
○青木愛君 御答弁ありがとうございます。 国内の動きを見ながらということで、そこは今後議論がある部分も理解をいたします。その扶養対象にするかどうか、働き方の部分、また税金の納め方の部分、これは広く議論をしていく、論点がまた別にあると理解はいたします。 もう一点指摘をしておきたい点がございます。子女教育手当についてです。幼稚園就学に係る自己負担分二万二千円の妥当性であります。 幼稚園就学に係る子女教育手当については、帰国後の日本の学校への円滑な編入のため、日本語補習校への通学などを考慮し、月額八千円を定額支給した上で、日本国内における幼稚園就学の自己負担額に相当するものとして二万二千円の自己負担を求め、それでも不足する場合に、これまでは月額五万一千円、本法改正後は九万三千円を上限に支給することになります。 この制度が開始されたのは平成二十三年で、このときの自己負担額は一万八千円、そして平成三十年から自己負担額が二万二千円とされています。この間、日本では、令和元年から幼児教育、保育の無償化が始まり、三歳から五歳までの全ての子供たちの利用料が無料となっています。にもかかわらず、いまだ自己負担を求めるのはおかしいのではないかという指摘であります。むしろ、その分を手当てし、日本と同様に、無料で幼稚園、保育園、現地でも利用できるようにしなければならないと考えます。 制度の前提が既に崩れている、見直しが必要であると思いますが、その認識はございますでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 今般の法改正、青木委員の方から全体像について今お話もいただいたところでありますが、在外職員の子女の幼稚園に係る経費が増大をして全体的に高額になっていることを踏まえて、その負担額、負担軽減の観点から、子女教育手当の幼稚園に係る加算限度額、引き上げることといたしました。 子女教育手当における自己負担額、これは、日本国内におけます公務員の教育費の支給実態に基づいて定めているものであります。一方で、委員御指摘のように、幼児教育、保育の無償化、国内では実現をされております。 実は、この幼児教育、保育の無償化は私が担当大臣としてやったものでありまして、そういった意味で、委員の気持ちというか、それは私としても非常によく分かるところであります。今後、子女教育手当の在り方について、足下の客観的データであったりとか、また在外職員の実態も踏まえつつ、不断に検討を行わせたいと考えております。 これは、外務省の職員にかかわらず、やっぱりどういう形態で海外に、何というか、赴任をするかと。逆に海外から日本にいらっしゃる方はどうするかというときに、教育、子供の教育というのは極めて重要な視点になっているということは間違いないと今考えているところであります。 もし、更に詳しいことについて説明が必要でしたら、参考人の方から説明をさせていただきます。
○青木愛君 日本国内における幼児教育、保育の無償化、茂木大臣進めていただいたこと、本当に大きな前進だというふうに思っております。まだまだ諸外国の方がその点については遅れている部分があろうかと思いますので、是非、在外職員の方々におかれましても、日本の代表で働いていただいているわけですから、日本国内と同様に、その子育て、幼稚園、保育にお金が掛かるということを心配しないように環境を整えることが必要だと思いますので、今後とも、この算定の仕組み、是非これは、これを機に改めていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 それでは、あわせまして、今後の課題についてお伺いをしてまいります。 今も申し上げましたように、子育て支援について、現地における事情はいまだ厳しいものがあると伺います。単身で子供を連れて赴任している在外職員が、例えば大型行事などで週末も夜間も働かなければならない場合、あるいは子供さんが日本で高校受験をする場合などには、日本に帰国をし、そして長期滞在する必要もあり、滞在費も高額になるなどの声も伺います。また、親の介護が必要な世代、四十代後半からは、せめて帰国の回数を公費で増やせるようにしてはどうかといったような声も聞いております。また、独身者は本法案の見直しで全くメリットがありません。 今後の残された課題についての認識と、今後の取組について伺わせていただきます。
○政府参考人(大鶴哲也君) 御指摘ありがとうございます。 まさに先生御指摘のとおり、まだまだ検討しなければいけない課題は残されているというふうに考えております。 今挙げていただきました若手の支援、介護、子育て支援、多様な働き方という論点につきましては、引き続き、在外職員の声ですとか民間の在外勤務の方の状況なんかも調べたりしながら、こういった在外職員が直面する課題に真摯に向き合いながら、一つ一つどういうふうな解決策があるかということにつきまして、省内はもちろんですけれども、外務人事審議会といった外部の有識者からの御意見も頂戴しながら不断に検討してまいりたいと考えております。
○青木愛君 御答弁ありがとうございます。 是非、今後とも、在外職員の経験を十分に踏まえたまた予算措置、制度設計などお願いできればというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 それでは、名給法の法案質疑は終わらせていただきまして、次に、JICA海外協力隊について、残りの時間を使って伺わせていただきます。用意した質問はありますが、全て質疑を行うことは難しいかと思いますので、入口だけお伺いをしていきたいと思います。 昭和四十年に発足しましたJICA海外協力隊は、約六十年にわたって開発途上国の経済、社会の発展に大きな役割を果たしてこられました。また、隊員の帰国後を支える全国組織である協力隊を育てる会も五十周年を迎えました。長年の隊員の活躍、また関係団体のたゆまぬ御尽力は、世界の人々からの日本に対する共感と信頼を築いていただきました。開発途上国はいまだ多くの課題を抱えており、今後も協力隊の活躍は継続、強化すべきと考えます。 しかし、協力隊への応募者数、平成六年度の約一万二千人をピーク、これは平成六年で合ってましたかね、これはちょっと年数が違うかもしれません、後で訂正をさせていただくかもしれません。約一万二千人をピークとして減少し、あっ、完全に年度を間違っております、あっ、間違っておりません、済みません、大丈夫でした。 平成六年度の約一万二千人をピークとして減少し、平成十九年度には五千人を割り、そして令和六年度の長期派遣については、途上国からの要請二千九百五十一人に対し、派遣者は九百二十九人にとどまっています。現在は、令和八年一月現在では、七十四か国千六百四十八人が今も派遣中で御活躍とのことは伺っております。 これまで議連の活動による後押しがあり、また、茂木大臣も海外協力隊の活動に深い理解を持たれていると伺っています。この充足率が低下をしている現状、これをどう評価し、今後政府としてどのように取り組むお考えか、伺わせてください。
○国務大臣(茂木敏充君) JICA青年協力隊、昨年、創設六十周年迎えたわけでありますが、日本らしい顔の見える開発援助の担い手として、我が国と開発途上国との間の懸け橋となっております。 つい先日も、今回帰国をされた、任務を終えて帰国をされた方、百名近くだったと思いますが、とお会いする機会があったんですが、非常にやりがいを持って仕事に取り組んできた、そして現地の人からも非常に感謝をされた、こういう声も聞いているところでありまして、開発途上国からの評価も高く、各国からの派遣要請に応えられるようにできるだけ多くの方に応募いただきたい、こんなふうに考えておりますが、御指摘のように、応募者数が減少していると。これ、日本で若者自体が減っているということもありますし、海外での活動機会、これが違った、何というか、民間も含めて増えていて、そちらに行かれる方もいる、そことの競合等もある、様々な理由が考えられると思います。 また、要請人数に対します派遣者の比率については、コロナのときはこれ減ったわけでありますけど、コロナから明けて、海外からの、途上国からの要請数が急に増えた、これも一つの要因ではあると思っております。 外務省としても、応募していただく方、これを増やすことは極めて重要だと考えておりまして、このために、オンラインの説明会の開催であったりとか、企業の身分、企業での、会社の身分を維持したまま参加する制度、さらには、大学、地方自治体、民間企業等からの派遣、個人というよりもそこの団体から派遣してくれる、こういった制度の充実などに努めているところであります。 さらには、二十代、三十代、こういう応募者を確保するために、こういった方々は、御案内のとおり、SNSを通じていろんな情報を取得をしているということもありまして、SNSを活用した協力隊の魅力の発信であったりとか、じゃ、どうやったら応募できるのかと、この手続等についての情報提供などにも取り組んでいるところでありまして、引き続き、JICAと連携をしながら、協力隊に対する一層の理解促進や関心の喚起を図り、応募者の拡大に努めていきたいと思っております。 今、世界でグローバルサウスと言われる国々の声というか発言力、これ間違いなく高まっているという中で、協力隊の皆さん、そういった途上国、かなり気候条件等も、また生活環境も厳しい中で活動されているということでありまして、まさにそれが顔の見える日本の援助ということにもつながり、日本への信頼感にもつながるということでありまして、この青年海外協力隊の人数も含めて、また活動の内容も含めて更に充実していければと、こんなふうに考えております。
○青木愛君 御答弁ありがとうございます。期待申し上げます。 海外協力隊については、また折を見て諸課題について質疑をさせていただきます。 ありがとうございました。
○山田吉彦君 国民民主党・新緑風会、山田吉彦でございます。 茂木大臣、数多くの出張お疲れさまでございました。成果が今ネット社会を中心に広まっております。外務省の活動がようやく一般の方々にも直接SNSを通し広がっている状況を非常に頼もしく感じております。 特に、在外公館の方々、今回、給与体系等の変更に関しましては、必要なものは必要なときに適宜渡されるものであると、何よりも外交官の方が安心してお仕事に励んでいただくことこそが国益につながるものであると感じております。 私自身、前々職、日本財団のときに、外交官の方、在外公館の方々と一緒に動くこともございました。その中で、やはり時代に合わせた形で給与体系あるいは様々なサポートというのが求められていることがあると思います。もちろん、単身赴任者が増えているということと、海外での安全確保、外交官の方の安全確保というのも非常に重要なものだと思います。またそして、外交官の周辺で活動される民間人の方々の安全というのも非常に重要なことだと思います。 在外公館に派遣される外交官や、あるいはその周辺で活動している民間人の活動が滞在国の防諜活動を規制する様々な法律によって身柄の拘束等のリスクを負っていることにつきまして、どのように認識をし、どのような対策を講じているのか。実際にイランで、あるいは中国でもこのような事例が発生しております。外務大臣、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 在外公館に派遣をされます外交官におきましては、委員も御案内のとおり、接受国の法令を尊重する義務を定めます外交関係に関するウィーン条約に従って活動しております。 一方、同条約、これは、外務官の身分は、身体は不可侵であることや接受国によります外交官の保護に関する義務を定めております。その上で、突然の拘束事例など不測の事態に巻き込まれることがないように、赴任前に在外勤務での注意事項についての研修等を実施をいたしておりまして、その中にカウンターインテリジェンスの内容、これも現在盛り込んでいるところであります。 また、ビジネスマンの海外赴任については、当然、企業の側からも様々な注意事項が提供されていると、そのように考えておりますが、外務省としても、例えば、国にもよりますけど、軍事施設の周辺で写真撮ると危ないですよとか、そういった赴任国、滞在国におけます行動についての留意事項等を提供するなど、日本人ビジネスマンの安全確保に努めているところであります。 仮に拘束事案等々が起こったときには、すぐに在外公館におきまして領事面接を行うとか、また御家族と連絡を取る、そして早期の釈放に努める、こういったことも含めて、今後とも邦人の保護、また外交官の身分の保全、これには全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 インテリジェンス、非常に重要だと思います。実際に、昨今、スパイ防止法というような言い方でいろいろ議論はされておりますが、何よりもインテリジェンスに関わる方々を守るということは非常に重要だと考えております。 私ども国民民主党、インテリジェンス態勢推進法案、提出してございます。一読いただけましたら、この海外で活動される外交官、あるいは周辺にいらっしゃる民間人の方々を守るというのも国家の義務であると、日本のこの経済を支える非常に重要な役割であると認識しております。 そして今、この世界の情勢、外交官の方の活動というのが非常に注目されております。その中で、特にペルシャ湾沿岸国、大使館の活動状況、大臣の口から御説明、お教えいただけたらと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今般のイランをめぐる情勢を受けまして、湾岸諸国及びイランの在外公館では、現地に滞在する在留邦人の安否確認、これ通信事情も非常にイランの場合悪かったと、そういう中でも、大体二日以内には全員の安否を確認するなど、安否確認、さらにはメール等での集中的な注意喚起等を行ってきているところであります。 その上で、出国を希望される邦人の方々の退避・出国支援を行ってきております。具体的に申し上げますと、政府チャーター機によります出国支援で合計六便、千百四名の方々が日本に無事帰国をされました。また、陸路での退避によりまして、合計五十六名の方々が安全な隣国へ退避をいたしました。加えて、ペルシャ湾内の日本関係船舶に乗船をしていた日本人乗務員のうち四名については、下船後出国をするということで、その支援も行わせていただきました。 これら一連の退避や出国支援のために、湾岸諸国やイランの在外公館に加えまして、在外七公館及び本省から海外緊急展開チーム十三名及び医務官五名を派遣してきているところであります。 在外の方々の安全の確保であったりとか、また希望される方の帰国に対する支援、私も武漢のときのオペレーション、これも覚えており、さらには、コロナ禍でアフリカから帰国が困難になっている方々、十二か国からそれぞれ、航空便が唯一飛んでおりますエチオピア航空、アジスアベバに移動していただいて、そこから日本に戻る、こういうオペレーションもやってきまして、様々な経験も積んできているところでありまして、こういった経験も生かしながらも、今後も邦人の保護、これには最優先で取り組んでいきたいと、こんなふうに考えております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 確かに、混乱なく邦人の方々の避難、順調に進んでいると感じております。ただ、このペルシャ湾の沿岸におります日本関係船の船上には、日本人、まだ二十名の日本人の方、そして日本関係船に乗っていらっしゃる外国人船員の方残っておりますので、その方々への対応、よろしくお願いしたいと思います。 昨日、別途国交省の報告、五十九隻、十四隻は外国船、外国企業の持つ外国船だという御説明がありましたが、実際には、たどっていくとほとんどの船が日本人の所有、最終的には実質オーナーは日本人であるということが分かっております。日本人の財産という視点からも、そして日本人の財産に伴い働いていらっしゃる外国の方々の安全というのも確保していただけたらと望んでおります。 沿岸国の在外公館に派遣されている防衛駐在官、これ、世界中の国々に防衛駐在官の方、派遣されております。また、海上保安庁からの派遣アタッシェの配置状況と、それぞれの役割をお教えいただきたいと思います。特にペルシャ湾の航行安全に関しましては、以前からオマーンに海上保安官、派遣されていると思います。この方々の果たしてきた役割というのをお教えいただけたらと思います。
○政府参考人(萬浪学君) まず、防衛駐在官についてでございますけど、現時点で、全世界で兼轄も含めますと、百七大使館六代表部に計八十三名を派遣してございます。このうち、中東の在外公館で申しますと、八大使館に九名の防駐官が常勤してございまして、御指摘の沿岸国でいいますと、四大使館に四名、兼轄含めて七大使館におります。 この防衛駐在官につきましては、情報収集、派遣先国との防衛交流、防衛装備・技術協力の調整、任務活動の際の自衛隊機の受入れ等々の調整などの業務を実施しているところでございます。
○政府参考人(澤井俊君) お答え申し上げます。 海上保安庁につきましては、十二大使館七領事館に計十九名の職員が外務省職員として派遣されております。このうち、ペルシャ湾岸国には在オマーン大使館に平成二十一年より一名の職員が継続して派遣されております。 当該職員は、在オマーン大使館の指揮の下で、ホルムズ海峡を含むオマーン国の情報収集、それから王立沿岸警備隊等との連絡調整、さらには、第三国からオマーンに派遣されている各国大使館職員との情報交換等の業務に加えまして、海賊対処行動を行う護衛艦の帰港支援に係る各種調整等の業務に従事しております。
○山田吉彦君 各大使館でかねてからお働きの皆様、防衛駐在官の皆様、海上保安官の皆様、日本の経済、日本の大動脈である海を守っている、そして各国との安全保障、情報交換をしながらこの国を側面的に守っているということ、これはなかなか日本国内に伝わっておりません。今の状況を、いや、実は、陰ながらこの国は守られていて、その活動が以前からしっかりと計画的に行われてきているんだということをできるだけ多くの方々に御理解いただきたいと願っております。 続きまして、ホルムズ海峡の話題に入らせていただきたいと思います。 ホルムズ海峡に関します共同声明の具体的に向けた協力体制の推進状況、特にサウジアラビア、UAE、カタール、オマーン等、ホルムズ海峡沿岸国の賛同状況についてお伺いしたいと思います。また、沿岸国の賛同を得るために行った外交的な働きかけと成果について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 今委員御指摘のこの共同声明は、ホルムズ海峡の航行の安全、これを国際社会が一体となって訴えていく上で非常に重要なものだと考えております。 高市総理大臣も、この関連では、三月二十四日、マーシャル諸島、マレーシア、フィリピンの首脳と電話会談を行いまして、この声明にも触れつつ、特に喫緊の課題であるホルムズ海峡の安全な航行の確保を始め、事態の早期鎮静化に向けて国際社会と連携、協力していく重要性を説明したところでございます。 これを受けまして、三月二十九日には、マーシャル諸島がこの共同声明に参加するに至っております。また、今委員から御指摘ございました湾岸諸国でございますが、既にバーレーン、UAEといった国もこの共同声明に参加を表明したところでございます。 引き続き、日本としましては、関係国、国際機関とも連携しながら、この共同声明も踏まえて必要な外交努力を行っていきたいと思いますし、また、この共同声明の参加国が更に増えるように努力してまいりたいと思っております。
○山田吉彦君 ありがとうございます。 今現在、三十六か国ぐらいまで広がっていると思いますが、私、一番重要なのはサウジアラビア、カタール、オマーン等沿岸国が実際に入っていただくことだと考えております。反面、パナマとマーシャル諸島、特にマーシャル諸島も含めてこの参加を受けているということは非常に重要なことだと思います。 パナマに関しましては、日本商船隊の船籍の六〇%パナマです。マーシャル諸島、なかなかなじみがない国かもしれませんが、マーシャル諸島、日本関係船の一〇%はマーシャル諸島と。このパナマとマーシャル諸島だけでも七〇%。この旗国主義といいます、まず船籍を持つ国が責任を持つということになっておりますので、そことの連携というのは非常に重要だと思っています。また、フィリピン、フィリピン人船員、日本の商船隊の七〇%はフィリピン人船員である事実がございます。フィリピンとの関係というのも非常にこの外交で果たす役割として非常に重要で、安全を守るためには、やはり外交というのは防衛と基軸を合わせ進めていくものであると考えております。 当該声明におきまして貢献する用意という言葉が出てきます。日本が可能な貢献の具体的な内容について御見解をお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の共同声明、今日段階で正確な数字でいいますと三十五か国、これが参加ということになると思いますが、委員おっしゃるように、パナマであったりとかフィリピン、さらにはマーシャル諸島、こういった国々、船籍の関係でも極めて重要だと考えておりますが、この共同声明では、ホルムズ海峡における安全な航行の確保に向けて関係国が連携して取り組んでいく方針、これを確認するために十九日の日に発出をされたわけでありますが、我が国としては、この声明については、元々ドラフティングはイギリスが始めたんですが、もうドラフティングの段階から日本として文言調整関わってまいりまして、この貢献の具体的な内容、貢献する用意があるとかそういう文言は入っておりますが、具体的な内容として特定の取組と、こういうことをやりますよという具体的な特定の取組について念頭に置いたものではございません。
○山田吉彦君 特定の取組、後ほど私も私案ございますので少しお話しさせていただきたいと思いますが、ホルムズ海峡の航行の自由を確保するために、現在、イランとの交渉の窓口、そして交渉の状況等、進捗がございましたらお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) イランでありますが、私、アラグチ外務大臣とも旧知の仲でありまして、今月二回電話会談やらさせていただきました。直近といいますか、三月十七日の電話会談におきましては、アラグチ外相に対して、ペルシャ湾内に日本関係船舶を含む多くの船舶、約三千とも言われておりますが、これが留め置かれていると、このことについて強い懸念を表明いたしました。その上で、ホルムズ海峡における全ての船舶の安全が確保されるように、イラン側に適切な対応、強く求めたところであります。 イランとは外相レベルを含め様々なレベルで緊密な意思疎通を行っているところでありまして、実際、現在のイランと率直なやり取りができる国、これ非常に限られていると考えておりまして、日本としては、国益も踏まえ、またイランと直接対話できる、こういう関係も生かしつつ、ホルムズ海峡における航行の安全確保に向けてイラン側に適切な対応を引き続き粘り強く求めていきたいと思っております。
○山田吉彦君 是非、諦めずに、更に幅広い交渉の窓口を開いていただきたいと思います。 続きまして、ホルムズ海峡の危機に伴う石油輸入の代替航路の検討状況、あるいは政府としての把握している現状をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 原油の代替調達につきましては、民間事業者があらゆる選択肢を排除せずに検討を進めているものと承知をしております。具体的には、サウジアラビアやUAEについても、パイプラインを用いたホルムズ海峡の代替ルートによる調達を始め、供給余力に優れる米国や、過去調達実績があり増産余力のある中央アジアや中南米についても検討を進めてございます。 政府としても、民間事業者と一体となって代替調達先の確保に全力を尽くしてまいります。
○山田吉彦君 具体的にサウジアラビアのパイプライン、ヤンブー港という港、大体搬出する能力が五百万バレルまで可能であると、最大七百万バレルまではできるのではないかと言われています。また、UAE、フジャイラ港、百八十万バレルの持ち出しが可能であると言われております。サウジアラビアは大体一五%ほど日本への輸出というのが期待できます。そして、フジャイラ港は四五%ほど。実に、合わせますと百五十五万バレルは確保できるんではないのかと。そうしますと、日本で一日使う石油の量、二百四十万バレル、二百五十万バレルと言っておりますので、かなり期待できる数値になってこようかと思います。 そこで必要なことは、この地図を今日お配りしておりますが、どのルートを運ぶかということなんですが、バブ・エル・マンデブ海峡という安全保障上極めて重要な海峡がございます。その対岸にはジプチ、ジプチ、自衛隊の拠点が設けられております。この自衛隊の拠点開設するときには、当時、外務副大臣、榛葉賀津也さんが造られた基地、ときの時代に造られた基地があります。 このバブ・エル・マンデブ海峡、そしてこの周辺の安全を守る現状をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 今御指摘のこのバブ・エル・マンデブ海峡は、いわゆる紅の海、紅海とアデン湾を結ぶ我が国にとっても非常に重要なシーレーンであると考えております。 今月二十八日ですが、イエメンを拠点とするホーシー派が、今般の攻撃の応酬が開始して以降初めてイスラエルに対して攻撃を行いました。 政府としましても、こうした情勢、緊迫の度合いを深めておりますので、このバブ・エル・マンデブ海峡周辺の安全について、より一層情報収集の強化に努めてまいりたいと考えております。
○山田吉彦君 防衛大臣にお伺いさせていただきたいと思います。 このバブ・エル・マンデブ海峡周辺、海賊対処法に基づきまして、今までも警戒をしてきた海域です。そして、イエメンのフーシ派と言われるグループ、これは、政府というよりも日本としてはテロリストとして扱っております。二〇二三年、日本関係船、ギャラクシー・リーダー号が襲われたときも海賊グループであったと、実際には海賊的な行為が行われております。 この海域で自衛隊のできる、紅海ルートにおいて日本関係船の安全を確保するために自衛隊が実施可能な措置の範囲を御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 山田先生からは幾つか御質問いただいていると思いますが、既に恐らく三点目の御質問をいただいたかなと思いますので、そちらについてお答えさせていただきます。 今、航行の安全の確保を含む中東地域の平和と安定の維持は、エネルギーの安定供給の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要であり、日本政府として、現下の中東情勢については重大な関心を持って鋭意情報収集を行ってきているところです。 その上で、海賊対処法に基づく海賊対処行動については、あくまで海賊行為に対して適切かつ効果的に対処するための枠組みであり、同法に基づいて自衛隊が海賊行為への対処以外の活動を実施することはありません。また、海賊対処行動の実施に当たって定めている現行の対処要項においては、バブ・エル・マンデブ海峡に隣接するアデン湾を行動の区域に含めていますが、海峡自体は対象としておりません。 海賊対処行動については、引き続き、対処要項に定められた区域において、海賊行為への対処を適切に実施してまいります。
○山田吉彦君 このバブ・エル・マンデブ海峡の安全が国際的に確保できるのかというところが、これ世界における石油の状況というものの改善になると思います。 このバブ・エル・マンデブ海峡、どのような形で安全が守られるのか、むしろ航行の安全という視点から日本の果たせる役割というのは大きいと思います。特に、フーシ派は、イスラエル以外は敵ではないというような声明も出したと聞いております。日本の果たせる役割というのは非常に大きいと思います。 そして、このバブ・エル・マンデブ海峡を通過した石油、日本に送られることによりまして、日本の経済がまた安定に導かれていくと。そして、できれば、併せた形で、フィリピンを始め東南アジアの石油に困っている国々への支援ということも念頭に置いていただけたらと思います。 今日お願いしておりました質問、全てすることができませんでしたが、今日お集まりいただきました皆様、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 本日の議題となっております在外公館名称位置給与法について質問をさせていただきたいと思います。 現在、大変この世界の秩序が大きく変わろうとしているこの中にあって、やはり日本の持っている在外公館のネットワーク、本当に国益を守っていく上で大きな資産であろうというふうに思っております。この在外公館については、これまで長きにわたって合理化の観点から、いわゆるコンパクト化、ミニマム化、いろいろ進められてきたわけでありますけれども、やはり現下の情勢に鑑みて、現在はこの在外公館の質の維持向上、さらには時宜を見た新増館、新増設ということもお取り組みいただいております。 ただ、これ、やはり今、大使館数、日本は百九十五となっておりますけれども、実館の数は百五十六ということでありまして、この差分が要するに兼館ですよね。本来であれば一つ一つが実館であればいいわけですけれども、やはりここのギャップというのがまだ大きい。加えて、総領事館も六十七ということですから、他の主要国に比べて決して多くない。この在外公館のネットワーク、しっかりとこれ維持強化していかなければいけないというふうに思っています。 そんな観点から今日幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、まず、ちょっと今回の法案の中身の中で、大変基本的なところなんですけど、改めて確認をさせていただきたいと思っています。 今回改正におきまして、この在ラトビア大使館の位置の地名をリガからリーガへと変更ということでございます。やっぱりこれ分かりにくいのは、外務省におけるこの実態の運用上は、既にこの地名の呼称変更については法改正を待たずに基本的に行うことができるというふうになっていますから、ある意味、もう運用上は、これリガからリーガになっているわけですね。 こういう中で、改めてこの法律の中でしっかりやらなければいけない、よくある立て付けでは、いわゆる実際の地名の呼称については政令で定めるみたいなこともできるんじゃないかなと思うんですけれども、改めて、これ在外大使館所在地の地名まで含めて法律で定めることの意義ということを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 名称位置給与法は、国名ですとか地名そのものを直接定めるということを目的とした法律ではございませんで、他国と外交を行う拠点であります在外公館の設置、これを法律によって明らかにするとともに、在勤基本手当の基準額を定めるに当たりまして、在外職員の手当がどの在外公館について適用されるかということを特定するため、あくまでこの二つの目的のために在外公館の所在地の位置の地名を法律で定めるというふうにしているものでございます。まさに先生御指摘のとおり、その呼称そのものについて外務省がどういう呼称を用いるかというものにつきましては、必ずしもこの法律改正は必要としていないというふうに考えております。
○平木大作君 その上で、改めてもう一問関連してお伺いしておきたいんですが、今回のこのリガからリーガへの変更ということについては、これ昨年八月、ラトビア政府からの要請を受けて今回行われるということであります。基本的には、先ほども御説明いただいたとおり、実態の運用上は、別に、先に始まっていたりするわけでありますけれども、これ、そもそも相手国政府から、これ呼称、名称変更の依頼があっても変更を検討しないみたいなことが例えばあり得るのか、あるいは、検討の上、結局変更はしませんでしたということがあり得るのか。 これ、何を想定しているかというと、これ以前、この委員会でもこのまさに法律の改正のときに議論になったわけですけれども、かつてバチカン市国の方から、いわゆるローマ法王庁ではなくてローマ教皇庁の方がいいんじゃないかということで、できれば名称変更したいという申出があったと言われているんですけれども、実際にはそれなかなか実現しなかったということで、これ当時、我が党の高瀬弘美議員もこのテーマ取り上げさせていただきました。そのときには、結局、二〇一九年、これ当時のフランシスコ教皇の来日に合わせてこの教皇庁という名前へのいわゆる変更というのが行われたということがございました。 改めて、今の、先ほどの論点とともに、そもそも名称変更について、例えば実施の時期、要請を受けてからどのくらいのうちにやるみたいなことですとか、あるいはこの変更の是非、そもそも判断基準はどこにあるのか、こんなことも併せて御説明をいただけたらと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) まさに先生御指摘ありましたローマ教皇庁につきましては、当時、駐日ローマ法王庁、当時法王庁と呼んでおりました、の大使館からの希望がなかったということで、法王庁という名称を使っておりましたけれども、フランシスコ教皇訪日に際しまして、様々なファクターを総合的に判断いたしまして変更に至ったということでございます。 事ほどさように、在外公館の位置の地名につきましては、相手国との関係、先方の希望の有無ですとか、あと、他の国名、地名等と紛らわしくないか、それから、そもそも日本国民にとって分かりやすいか、すなわち我が国におけます慣用としてどの程度定着しているのか等、そういったものを様々総合的に判断いたしまして、また、お尋ねの時期につきましては、その時々の緊急性ですとか必要性に応じまして個別に判断をしてきておるというところでございます。 他方、もし相手国政府から正式な変更要請があった場合、これにつきましては、今何か法律に規定があるわけではございませんけれども、我々としては基本的に全て応じるという姿勢で臨んでおります。 今後も、これら要素を考慮しながら適時適切に、ケース・バイ・ケースで判断していくということになろうかと思います。
○平木大作君 よく分かりました。 次の問いなんですけれども、やはり、もう近年、この数年、特にヨーロッパの方とお話をしていると、このロシアによる脅威ということについて本当に話題にされることが多いなというふうに思っております。 我が国もロシアの隣国ではあるわけでありますけれども、やはり地上国境がないということもあるのか、欧州の、ヨーロッパの皆さんと比べるとこの実感がやや薄いなということも感じるわけです。 今回、この名称変更の対象となる在ラトビア大使館ですけれども、もうここは地理的にも歴史的にもこのロシアの脅威と基本的に向き合ってきた場所でありますし、現在まさに欧州、ヨーロッパに広がるこの緊張感の高まりですとか、安全保障環境の厳しさ、こういったことを知り、その現地の、じゃ、政府がどういう対応をしているのか、これをしっかりと知る、把握をする意味でも極めて重要な拠点なんだろうというふうに思っております。 ここ最近でも、そういう意味でいくと、ラトビアの状況を見ていますと、これバルト海に敷設をされた海底通信ケーブルの切断事案というのが、本当にこれ調べていくと頻繁に起きています。実際にこれ意図的にやったかどうかというのはやっぱり相当判断が難しいようでありますけれども、大変多発をしている。加えて、最近ですと、軍事用のドローンがこの領域内に墜落をしたりということもありまして、本当にある意味厳しい安全保障環境にあるんだなということ、分かるわけです。 これ、茂木大臣、是非お伺いしたいんですが、こういう、例えば通信が途絶をされてしまう、こういうときに大使館機能どう維持していくのか、あるいはこの在留邦人の皆さんにどう情報を伝えていくのか、避難や退避、これ必要になったときどうオペレーションしていくのか、サイバーも含めた危機対応、これ様々実は取り組まなければいけない現代的な課題というのがあるというふうに思っております。 この在外公館の機能強靱化における取組、しっかり大臣に進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 在外公館、これは我が国外交遂行上の顔であると同時に、在外邦人保護における最後のとりでとも言える場所でありまして、強靱化をしっかり進めていくということは極めて重要だと考えております。 委員御指摘のとおり、バルト三国、ラトビア、エストニア、リトアニアと、日本とも深い関係があります。 リトアニアについては、杉原千畝さんの命のビザの話があったりとか様々なことがあるわけでありますが、この地域、ロシアに近接しているということで、非常に今、脅威というか緊張感が高まっているのは間違いないと思っております。 そんな中で、ラトビアにおきましては、エストニアとの間の海底通信ケーブルの切断であったりとか軍用ドローンの墜落等が発生しておりまして、大使館の機能の維持、これ特に重要になってきていると考えております。 委員御指摘の通信途絶であったりとか、またサイバー攻撃を含みます緊急時に関しては、在外公館で衛星通信を用いたバックアップ通信装置を配備をいたしまして、サイバー攻撃に備えてシステムを常時監視すること等を通じて、大使館機能を維持できるように日頃から備えているところであります。 また、在外邦人保護等に際して重要となります在外公館施設の強靱化については、老朽化している施設への中長期的な対策であったりとか警備体制の充実などを進めておりまして、令和八年度予算におきましては、対前年度比で六十九億円増の二百三十六億円の関連予算計上してお願いをしているところであります。 外交最前線であります在外公館の体制整備、機能強化、これ、かなり、私もいろんな公館へ訪問させていただいて、歴史的にはいいんですけれどかなり老朽化しているところであったりとか、いろんな、手狭であったりとか、また一番新しいシステム等々を導入しなきゃならない、様々な課題があるところでありまして、更なる取組、しっかりと進めていきたいと考えております。
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。 次の質問なんですけれども、以前、学生時代からの友人がイラク大使館に勤めておりまして、本当に、一時帰国したときにいろいろ向こうの状況をお伺いして、大変な中で仕事をされているなと。もう本当に、ある意味、敷地の外に一歩も基本的には出れない状況で何か月も何か月も仕事をされている、そんな過酷な環境というのをお伺いしています。 この法案の中ではいわゆる手当ということが今回議題としては中心なんですが、改めて、これやはり、御家族も含めた安全ですとかあるいは心身の健康、ここに最大限やはり配慮をした環境整備を進めていただきたいというふうに思っております。 当然、これ外部委託できるものについてはどんどん委託をしながら、まさにそういうところに手当てをするということかというふうに思っておりますが、今回の、じゃ、この手当のところを見ていきますと、基本的にはこの在勤基本手当の基準額、ここについては、調査会社も使いながら、現地の物価、為替相場、生活事情を勘案して決めるということであります。ある意味、これ地域それぞれにいろいろ数字が決まってくるわけですが、一方で、この子女教育手当とか家族関連手当については、一律の額だったり、あるいはその一律の加算限度額としておりまして、ちょっとそういう意味でいくとハイブリッドな形での手当の方式になっているというふうに思っております。 改めて、これ、これまでも外務省の中でいわゆる在外勤務環境に関するアンケート調査などもされているというふうにお伺いしていますけれども、今回の改定で、これ、これまで職員の皆さんから寄せられてきている要望ですとか様々な声に十分に応えられているというふうにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) 御指摘ありがとうございます。 これまで女性職員を含めます在外勤務を経験した職員からは、例えばですけれども、単身での海外赴任、あるいは子連れでの海外赴任、これにつきましての経済的負担が大きい、あるいは在外公館での子育てはデメリットが大きい、多い、単身赴任ですとか子供に特化した手当があれば大きな助けになるといったところが非常に主な意見として聴取したところでございます。 また、今次法改正に先立つタイミングで調査を行いました結果、幼稚園に通う子供に係る在外職員の経済的負担が増大してきているということが判明しましたので、今般の法改正におきましては、同行子女手当ですとか在外単身赴任手当、こういったものを新設をして、また、幼稚園に係る加算限度額、これについては、今まで五万一千円という限度がありましたけれども、この上限を九万三千円に引き上げさせていただきたいというふうに考えております。 今まで大体、幼稚園に通う子供を持っている職員の三分の二ぐらいが持ち出しだったわけですけれども、今回の改正を認めていただきますれば、これが三分の一に減るという状況でございます。従来に比べまして、職員のライフステージ、赴任形態、様々になってきております。今まで困難を感じていた海外赴任に、今回の法改正が成れば希望が持てるようになりますという声も多数届いております。 できる限りの措置を行ったとは考えておりますけれども、一方で、更なる要望があるということ、更なる課題があるということは委員御指摘のとおりでございまして、今後とも、在外職員の声にも耳を傾けながら、生活実態も踏まえて、引き続き不断に検討を行ってまいりたいと考えております。
○平木大作君 今回、特にこの幼稚園に通われているお子様が、場合についてはある程度手当てできたんじゃないかというお話をいただきました。 先ほど、これ、経済的な負担というところについては青木委員も御質問されていましたけど、極端な例は実はたくさんありまして、私もかつて文科委員会で取り上げたことがあるんですが、ニューヨークに住んでいる昔の同僚が、自分の住んでいる地域はそもそも公立の小学校に入れられないと、危な過ぎて入れれない。結局、私立に入れるしかないという中で、別に何か高望みして選んだわけじゃなくて、もう自分として選択肢がここしかないというところ通わせて、年間の学費が三万ドル、小学校ですね、だそうでして、もう普通に考えたら払えないんですけど、そこしか選択肢がなかったというお話を教えてくれたことがあります。 改めて、このやっぱり一律の額で本当にこれ足りているのかということも含めて、不断の検討をお願いしたいというふうに思っています。 今、官房長からの答弁の中でも、女性職員の声ということで御紹介いただいたんで、その関連の問いに移りたいと思うんですけれども、やっぱりこの在外勤務環境あるいは生活環境、これを向上させる上で、そこで働く女性の皆さんの声をいかにしっかり反映できるかということが極めて重要だろうというふうに思っています。 これ、衆議院における議論を拝見しても、外務省の女性職員比率というのが四割、在外公館勤務者の割合、女性割合になると三割、これが女性の大使とか総領事の割合になると六%ということで、ここは実は本当にこれからまさに改善の余地が一番あるところだなというふうにも思っているわけです。 外務省に在籍をされている優秀な女性の皆さんに、女性職員の皆さんにやっぱり在外公館でも存分に力を発揮していただけるかどうか、このためにはやるべき仕事ってまだまだたくさんあるんだろうと思っていまして、官房長は、外務省は日本の在外勤務のロールモデルになっているということで胸を張って答弁をされていたところもありますので、ここ更に進めていただきたいなと思っているんですけれども。 これは外務省に限った話ではないんですが、この在外勤務する日本人女性からやっぱりよく聞かれる声が、子育てがしづらいという、先ほどまさに御紹介したような声でして、今回のこの外務省のアンケートの中でも私ちょっと気になっているのが、この今の制度のままでは出産を諦めざるを得ないという声、これ本当に真剣に対応していただかなきゃいけないんだろうと思っています。 そこで、今日、厚労省に来ていただいています。そもそも労働基準法が定める産休制度について、その概要と趣旨について御説明いただきたいということと、ちょっと併せて聞いちゃうんですが、これ、国内でも働いている女性から、最近、いわゆる自分が働きながら出産する環境が整っていないぞと、今の日本の産休制度おかしいぞという声が、例えばXのポストなんかで大分実はトレンドとして上がってきています。実態に合っていないとか、そもそも取れないみたいな声がたくさんあるんですが、そこの御認識と、今もし何か対応の方針あればお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(大隈俊弥君) お答えいたします。 産前休業ですけれども、母体保護の観点から労働基準法において規定されたものでございます。胎児の成長が著しい妊娠末期は、母体への負担が大きく、休養を取る必要があることから、使用者は、六週間以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合は、当該労働者を就業させてはならないこととされております。 また、妊娠中の母体の状態は個人差がありますので、男女雇用機会均等法に基づく母性健康管理措置におきまして、事業主は、医師等による指導事項に基づいて、女性労働者に対する休業等の必要な措置を講じなければならないこととされております。 様々な御意見があることは承知してございますけれども、厚生労働省といたしましては、この産前休業や母性健康管理措置につきまして、リーフレットやホームページを通じた周知徹底や法律の履行確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○平木大作君 今、本当に簡単に概要の部分だけお示しいただきました。この母体の健康管理、保護という観点から、いろんな当然理屈もあって定められているわけですが、そもそも任意の制度であって、やはりさっき言ったように、この国の法律の基準だけだとこれ取れないとか実態に合っていないみたいなことがあるわけです。 そこで、これ改めて外務省にお伺いしたいんですが、外務省ではこの在勤、勤務者に向けてどのような産休制度を設けているのか、取得状況と併せてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(大鶴哲也君) 外務省におきましては、関連の人事院規則にのっとりまして、本省及び在外公館女性職員に対しまして、最大で出産予定日の原則六週間前から出産の日までの期間については産前休暇、また、出産の日の翌日から八週間を経過する日までの期間についての産後休暇というものを認めてございます。 数字ですけれども、令和七年度、在外の女性職員については、八名の職員から産前産後休暇の申請を受けて、これを承認してございます。
○平木大作君 実態として、これ労基法の基準だけですとなかなか厳しいということで、企業等においては割とこれ、それぞれ柔軟な制度がつくられているというふうにもお伺いしています。ただ、今御答弁の範囲内で理解する限りにおいては、なかなかそこから一歩踏み出した形にはまだなっていないんじゃないかというふうにもお伺いをいたしました。 これ、当然、しっかりと女性職員の方が取りやすいように、そしてしっかり戻ってこれるようにということもそうでありますし、パートナーの方の、例えば男性育休みたいなものとやっぱり組み合わせて、しっかりとした運用をちょっと考えていただきたいというふうに思っております。 そして、最後に茂木大臣にお伺いしてみたいんですが、やはり、今後、在外公館のこの機能強化、充実進めていく上で、やはりこの女性職員の働く環境、しっかり整えていただきたいというふうに思っています。 大臣、省内で先ほどもアンケートを実施したということがありましたが、アンケート、目を通していただくだけじゃなくて、実際に在外勤務の経験のある女性職員の方とも直接いろいろお話しになる機会は多いというふうに思っています。そういった声、真摯に受け止めて先ほどの環境整備進めていただきたいですし、最後は、この大使、総領事、もっともっと女性の比率を増やすというところも含めて大臣にお取り組みいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 私も女性職員から直接声を聞きまして、そういった中で、単身赴任であったりとか子供に特化した手当がない、そのために在外赴任をためらう、こういった声も聞きまして今回の制度改正をやらさせていただきました。 委員先ほど御指摘ありましたように、外務省全体でいいますと女性職員の数が四割、そして在外公館においては約三割、ただ、大使についてはまだ非常に少ないということなんですが、今年の総合職でいいますと半分以上が女性ということになっていますし、実際、今G7の国を見ましても、日本除いた六か国でいいますと、ドイツの志野大使、それからまたイタリアの小野大使、女性の大使が二人おりまして、恐らくこの数もだんだん母数が増えていくとともに増えていくと、こんなふうに考えております。
○平木大作君 是非とも茂木大臣、先頭に立っていただいて、この外務省が女性が働くそのロールモデルに示していけるようにお取組をお願いしたいと思います。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(里見隆治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として自見はなこ君が選任されました。 ─────────────
○石平君 日本維新の会の石平でございます。 まず、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務省公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、私自身がその妥当性を認めまして、賛成したいと思います。 それで、今日の質問に入りたいと思いますけれども、まずは、先般三月、たしか三月二十四日に、本委員会における茂木外務大臣の所信に関して質問したいと思いますけれども。 茂木大臣は、先般の本委員会においては、中国との間の問題性に関しては、中国との間に、そういうふうに茂木大臣が指摘しています。中国との間には、尖閣諸島情勢を含む東シナ海や南シナ海における力又は威圧による一方的な現状変更の試み、我が国周辺での一連の軍事活動、日本企業などに対する輸出規制などの措置を含め、数多くの懸案や課題が存在しています、台湾海峡の平和と安定も重要ですというふうに茂木大臣は述べていますけれども、その中で私が気になるのは、要するに、台湾海峡の平和と安定に関しては、それ重要であると述べることにとどまりまして、どこかちょっと物足りないのではないかと思います。 いや、というのは、皆様にお配りしている参考資料でも分かるように、先般の日米首脳会談においては、やっぱり日米首脳が台湾海峡に関しては力による一方的な現状の変更に反対するという立場で一致したというふうに報じられていますけれども、そうしますと、その直後における茂木大臣の所信においては、やっぱり台湾に関して、台湾海峡に関して殊更にやっぱり現状変更に対して、日本政府としてそれを反対するという立場を明確に表明した方がいいんじゃないかと私は思いますが、いかがでございますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 中国によります一方的な現状変更の試みへの反対につきましては、米国との間やG7の場を含めてこれまでも様々な機会に確認をし、対外的にも日本としてこの立場を発信しているところであります。その上で、台湾海峡の平和と安定は、国際社会全体の安定にとって重要と考えております。 台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが我が国の従来からの一貫した立場であります。我が国としては、こうした立場、これを中国側に直接伝えるとともに、関係各国の共通の立場として明確に発信しておりまして、今後ともこうした外交努力を続けていきたいと思っております。 決して、何というか、後退しているとかそういうことではなくて、大体、この本会議での外交演説もそうでありますが、所信等におきましても、限られた時間の中で様々な課題について、何というか、御説明を申し上げるという中で御指摘のような表現になっておりますが、考え方として、今申し上げたようなことが基本であります。
○石平君 御答弁ありがとうございました。よく分かります。 やっぱり、私としては、日本政府としては恐らくやっぱりあらゆる場面において、中国側に対して、あなたたちによる一方的な現状変更には容認、そういうものを容赦しないよ、容認しないよという立場を繰り返して明確に伝えることが、それが中国に対する一種の抑止力にもなるのではないかと思っております。 続きましては、小泉防衛大臣に対して質問したいと思いますけれども、小泉防衛大臣が、先般の所信においては中国問題に関して私がすごく感心するほど詳しく述べておりまして、例えば、中国の核・ミサイル戦力の増強とか、東シナ海、南シナ海における中国の現状変更の試みとか、あるいは台湾周辺における軍事活動の活発化とか、あるいは中国軍機による自衛隊機に対するレーダー照射とか、あるいは中国が台湾周辺で大規模な軍事演習を実施しましたということをすごく詳しく述べまして、私からすれば大変適切な現状認識を示されたと思います。高く評価したいと思いますけれども、しかし、じゃ、それに対して我が国はどうすればいいかとなりますと、小泉大臣の所信では、これ小泉大臣の言葉ですよ、我が国としては、中国との様々な対話についてオープンであるという立場です、様々な懸案と課題があるからこそ、意思疎通を継続しながら、国益の観点から冷静かつ適切に対応していきますと、小泉大臣はそう述べたんですけれども、しかし、私、このくだりでちょっと何か拍子抜けかという、何か物足りなさを感じます。 いや、確かにですよ、中国との対話は重要ですし、あるいは意思疎通を継続することも必要ですけれども、しかし、それはどう考えても、外務大臣の仕事であっても防衛大臣の仕事、主な仕事ではないのではないかと思いまして、やっぱり防衛大臣としてはもっと言うべきことがあるのではないかと思いますが、いかがでございますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。御評価いただいた後に、適切なアドバイスもいただきました。 中国の対外的な姿勢や軍事動向等は、我が国と国際社会への深刻な懸念事項です。防衛省として、例えば尖閣諸島周辺を含む東シナ海においては、平素より、海上保安庁、自衛隊が連携して警戒監視等に万全を期すなど、国民の命と暮らしを守り抜くため、我が国周辺の軍事動向等に対し強い関心を持って注視しながら、冷静かつ毅然と対応しています。 同時に、中国との間には様々な懸案と課題があるからこそ率直な議論と意思疎通が重要であり、私が対話にオープンだと述べたのは、そうした我が国の姿勢を明確にするため申し上げているものであります。日本は、何か相違があるから全てのチャンネルを閉ざすようなことはしないと、こういった姿勢を申し上げております。中国に対しては、今述べたような考え方の下、今後も適切に対応してまいりたいと思います。
○石平君 よく分かりました。 実は、通告はしていませんけれども、ちょうど昨日、中国政府が、我が国の国会議員である古屋先生に対してまた制裁を行いました。去年の九月に私に対しても同じような制裁を行ったことがありまして、まあ私からすればとんでもない茶番でございますが、茂木大臣はそれに関して何かコメントがございませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先生に対する措置もそうでありますが、古屋議員に対する措置も極めて遺憾だと考えておりまして、中国政府に対しましては、その撤回、これを申し入れているところであります。
○石平君 分かりました。ありがとうございます。 私自身としては、まあ彼らが撤回しなくてもいいと思います。勲章、光栄だと思いますので、また、これからも対中国的に頑張っていきたいと思います。 ありがとうございました。
○山中泉君 どうも、委員長、委員、それから大臣、皆様、今日は、参政党代表しまして山中が質疑をさせていただきます。 まずは、茂木大臣、この最近のホルムズ海峡封鎖、一段と戦闘が激化しているわけで、国際情勢が一気に複雑化しております。大変難しい外交のかじ取り、誠にお疲れさまです。 昨年、この委員会で三回の質疑をさせていただきました。そのうち二回、世界に大きな戦争が刻々と近づいているとの、米国の地政学の大家、シカゴ大学のミアシャイマー教授の意見を御紹介させていただきました。 ミアシャイマー教授は、二〇二三年、既にアメリカとイスラエル対イランの戦争の開戦は近いと予想しておりました。しかし、今年二月二十八日、既に戦争は勃発した。ホルムズ海峡は閉鎖された。世界のエネルギー価格は急上昇しております。 アメリカの安全保障の専門家の多くは、この戦争の長期化を予測しています。つまり、今高値を更新しているガソリン、電気代は更に高くなり、それが長期化するという日本の最も脆弱な部分を狙い撃ちされたような状態が続くというシナリオがあり得ます。 私は、今こそ、この世界の危機、日本の国家の非常時だからこそ、今こそ同盟国、同志国との連帯を一層強化して、日本独自の外交を力強く進めていっていただきたいと願っております。 さて、今回の在外公館名称位置給与法の改定について外務省にお伺いします。 今回の給与制度見直しですね、優秀な人材確保のためには大変重要な法案であると考えています。かつては、語学に堪能で優秀な学生は外務省に就職するということが当たり前であったと思われます。ただ、近年は、それら優秀な人材が大学卒業後、外務省に行くより、金融会社やコンサル会社といった外資系企業へ採用されているとの指摘があります。また、外務省に入ったものの、その後、外資系企業に高い給料で引き抜かれるという話も聞くところです。実際、退職者数は増加傾向にあり、特に若手の流出が著しいとも聞いています。 私は、国際的にも優秀な人材獲得競争、ますます激しくなる中で、国家の外交を支える人材の弱体は重大な課題であると考えます。今までも現在も、外務省には非常に優秀な人材がいることは承知しています。しかし、外部条件が今後ますます厳しくなる中、優秀な人材を確保することがますます困難になっています。 そのために、外務省としてどのように国家の外交を担う優秀な人材を確保していくのか、その採用戦略についてお聞かせください。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 我が国が直面します安全保障環境、さらには国際経済秩序をめぐる厳しい状況の下、外交力の抜本的強化、これは喫緊の課題というふうに考えておりまして、そうした中で委員御指摘のその外務省員の離職につきましては極めて深刻にこれを捉えております。 離職理由はそれぞれ事情が異なります。複合的な理由による場合も多いというふうに認識はしておりますけれども、いずれにしましても、日本外交に貢献したいという高い志を持って入省してまいりました職員が直面する人事ですとか処遇面、そういったことでの不満、閉塞感、これを打開をしながら、また、外交のプロとしてのモチベーション、これの維持向上を実現できるような勤務環境の整備が必要というふうに認識しております。 こうした問題意識の下、茂木外務大臣の指導の下で、これまで働き方改革といたしまして、業務合理化、デジタル化、これを進めますとともに、定員の増強、新卒、社会人経験者採用、これの強化、マネジメントを含みます様々な研修、これの拡充、省内公募制度の拡大、こういったことを行いまして職員の成長、キャリア形成を促進するということ、さらには、今回の名称位置給与法にもございますとおり、給与、手当、こういった点での処遇改善、こういったものを通じまして、組織全体として改革を進めてきているところでございます。 引き続き、優秀な人材の維持確保に向けて一層の取組を進めてまいりたいと考えております。
○山中泉君 ありがとうございます。 様々な取組を進めていらっしゃる、是非更に進めていただきたいと思います。 ちょっと事前通告しておりました外務省職員の処遇についてなんですが、これ、青木委員の方からも大変いい質疑をしていただきましたので、ここはちょっとスキップさせていただいて、茂木大臣の方に三番目の質問ということで準備したものをお伺いしたいと思います。 イラン情勢が一気に悪化したことで、日本のエネルギー安全保障が大きな危機に直面しています。こうした状況を踏まえると、エネルギー大国であるロシアを含む各国との外交の在り方は、これまで以上に多角的な視点が必要になってきたのではないのかと考えます。日米同盟が日本外交の基軸であるとの認識には賛同いたします。また、欧米との連携は重要である。である一方、それだけで日本の国益を十分に守ることができるのかという視点も必要ではないのかと考える次第です。 対ロシア政策について、日本が他の欧米諸国とは全く違う地政学的位置にあること、歴史的経緯、シベリアでのLNG開発、北方領土問題など、欧米諸国とは違う事情を抱えていることも考えなくてはなりません。 これを踏まえて、日ロ外交に関して、日本の国益を第一に考える立場から、欧米追従一辺倒ではなく、日本のエネルギー安全保障を最重視して構築するとの観点から外交を進めていっていただきたい。是非、大臣の御意見をお聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、山中委員おっしゃるように、日本とロシアの関係、これ様々な、隣国であるがゆえに、北方領土問題であったりとか、ほかの国とは違った課題というのも抱えているのは確かだと、こんなふうに考えております。 その一方で、力による一方的現状変更の試み、これは東シナ海、南シナ海においても、欧州においても決して許すことはできない、インド太平洋における安全保障環境と欧州や大西洋における安全保障環境、これ表裏一体である、こういう思いは持っているところであります。 こういった観点から、ロシアによりますウクライナ侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でありまして、国際社会全体の平和と安定を損ねているのは間違いないと思います。こうした観点から、我が国としては、G7を始めとする国際社会と連携をしながら対ロ制裁を行っていく方針に変わりありません。 同時に、エネルギーの安定調達、これも極めて重要でありまして、海外からのエネルギーの確保、これは我が国のエネルギーの安全保障上極めて重要でありまして、調達先の多角化、これを含めて日本への安定的な供給に向けて万全を期していきたいと考えております。 引き続き、我が国外交全体において何が我が国の国益に資するのか、こういう観点から適切に対応してまいりたいと考えております。
○山中泉君 大臣、ありがとうございます。 去年、かなり似たような質問しましたが、今回は、去年と一番違うのは、イランとアメリカ、イスラエルの戦争がこの二月始まってしまったということなんです。それによりまして、世界的な、そして日本は一気にこのホルムズ海峡というチョークポイントで首を絞められている状態に陥ってしまった。一層の危機感を持って、エネルギー、今おっしゃられた多角化を進めていただかなきゃいけないんですね。 最後に、ちょっと時間が迫っておりますので、ちょっと質問にお答えいただけるか分かりませんけど、エネルギー庁、エネ庁の参考人の方にお聞きしますが、中東地域の不安定化を背景にして、現在、日本のエネルギー供給の脆弱性が改めて浮き彫りになっております。とりわけ、我が国はエネルギー供給の大半を中東に依存しており、国際情勢の変化に大きな影響を受けています。 今の状況を考えれば、ホルムズ海峡への依存リスクについて政府はどのように認識しているのか、LNGを含むエネルギー調達の多角化について、アジアやアメリカなどを含めた現状、今後のエネルギー戦略をお聞きしたいんですけれども、数分あるようですから、エネ庁の参考人の方、是非よろしくお願いいたします。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 委員御指摘のとおりでございますが、原油の大部分をホルムズ海峡経由で調達している我が国にとりまして、エネルギー安全保障を確保する観点から、調達先の多角化は不可欠でございます。 原油の代替調達につきまして、現在、供給余力に優れる米国からの調達を始め、サウジアラビアやUAEについても、パイプラインを用いたホルムズ海峡の代替ルートによる調達、また、過去調達実績があり増産余力のある中央アジアや中南米からの調達も含め、民間事業者と連携しながら対応を進めてございます。 この上で、我が国は石油やLNGなどを海外からの輸入に大きく依存していることから、第七次エネルギー基本計画に基づきまして、積極的な資源外交や国内外の資源開発支援、化石燃料の調達先の多角化、石油の備蓄の確保などの取組を通じまして、我が国の最優先課題であるエネルギー安定供給の確保に努めてきておりまして、引き続きエネルギー安定供給の確保のため万全を期してまいりたいと考えております。
○山中泉君 ありがとうございます。 非常に重要なこのエネルギー確保の多角化、是非、大臣、外務省、それからエネ庁、皆さん、政府一丸となって進めていっていただきたいというふうに思います。 時間来ましたので、これで失礼させていただきます。どうもありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 法案は、為替、物価水準の変動、在外職員の家族構成や赴任形態の多様化に対応して手当を見直すものであり、賛成です。 一点確認いたします。 配偶者手当が同行配偶者手当と名前を変え、支給額は減額となります。同行子女手当や在外単身赴任手当が新設されるため、多くの職員は給与総額が増えると考えられますが、配偶者のみ同行する場合などは減額となる職員もいるかと思います。激変緩和措置はどうなっているでしょうか。過去、国家公務員の手当が減額されたときと比べて過度に不利益となっていないでしょうか。お答えください。
○政府参考人(大鶴哲也君) ありがとうございます。 今回の改正案におきましては、配偶者のみを帯同する職員につきましては、同行配偶者手当の支給割合、在勤基本手当の一三%ということになっておりますが、その家庭生活の安定性確保等の観点から激変緩和措置を設けさせていただいておりまして、施行日から一年間はこの支給割合を一七%にとどめるということにしております。 また、今般の改正案におきましては、同時に在勤基本手当の基準額、ベースアップですね、これも改定しておりまして、昨年の為替変動、海外物価高騰なんかを踏まえまして、例えば在米国大使館に勤務する一等書記官が受け取る在勤基本手当は、令和七年度と比べ三万四千九百円、月額の増額となっております。このベースアップを前提といたしますれば、先ほどの激変緩和措置と合わせまして、同行者配偶手当、合計で二・二%増額ということになります。 経過措置、更に長くとるべきではないかという議論もございますけれども、やればやるほどそれのない職員との乖離というのも出かねませんし、また、在外公館職員、平均しますと大体一人三年間の勤務ということになっておりますので、この経過措置につきましては一年間が適当かなというふうに考えております。
○山添拓君 在外職員が職責を十分全うできるような処遇となるよう、引き続き求めたいと思います。緩和措置についても了解をいたしました。 イラン攻撃について伺います。 外務大臣は、先週G7外相会合に出席し、会見では事態の早期鎮静化の重要性について考えを共有できたと述べておられました。 そこで伺いますが、G7の中で今回の米国とイスラエルによるイラン攻撃を支持すると明確に表明している国はどこでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、先週のG7外相会談におきましては、事態の早期鎮静化を図ることが重要である、また、ホルムズ海峡の航行の安全、これを確保することが重要である、こういった点につきまして、G7各国の外相、意見の一致を見たところであります。 その上で、今回の事態に対する各国の立場、様々な機会、また形式、そして主体によって表明をされているところでありますが、これは、各国の立場表明が御指摘のような支持に当たるかどうかということにつきましては、資料も用意していただいたようでありますが、必ずしもそこのところが、見ても明らかではありませんし、政府としては……(発言する者あり)済みません、こっちの資料でした。失礼しました。 政府として有権的に解釈することは困難であると考えております。
○山添拓君 困難ということでしたが、少なくとも現時点でG7で支持を明確にしている国などありません。そうした中、総理が日米首脳会談で米国の行動を事実上支持した、これは、孤立する米国に助け船を出したと、その責任は重大だと指摘しておきたいと思います。 米軍が中東への追加派兵を加速しています。ニューヨーク・タイムズは、既存兵力に増派分を合わせ五万人に達したと報じ、ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領が中東に最大一万人の地上部隊の追加派兵を検討していると報じました。ワシントン・ポストは、米国防総省が数週間にわたる地上作戦の準備を進めていると報じています。 先ほど大臣が述べたように、事態の早期鎮静化が重要であるならば、追加派兵や地上戦を含めた戦闘準備などやめるように求めるべきじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 米国ですね、今、イランとの間で仲介者も含めて協議も進めていると、直接また間接に、パキスタンであったりサウジアラビア、エジプト、トルコ等々の仲介の下で和平に向けた協議も進めていると。 一方で、それに対する圧力という形で増派を行っている、双方を追求している、こういう可能性もありますし、その評価を行うことは難しいと考えておりますが、じゃ、米国は一方的にもう和平はないんだと、攻撃のためだけに今の選択肢を取っていると、こういう評価は少し違うんではないかなと思っております。
○山添拓君 いや、両方の選択肢があるなら増派も構わないと、こうおっしゃるんでしょうか。そもそも、攻撃を継続し、先ほど大臣がおっしゃった協議ですけれども、協議を続けると言いながら、攻撃の意思も明確に示していますね。 昨日、トランプ大統領は自身のSNSへの投稿で、早期の合意に至らず、ホルムズ海峡を直ちに開放しなければ、イランの全ての発電所、油田、カーグ島、輸出拠点ですね、完全に壊滅させると発信しています。海水淡水化施設も対象になるかもしれない、こんなことも言っています。 イギリス、フィナンシャル・タイムズのインタビューには、私の望みはイランの石油を奪うことだと、こう述べて、カーグ島を手に入れるかもしれない、しばらくの間そこにとどまらなければいけないなど、カーグ島の制圧、駐留の可能性にまで言及しています。 トランプ氏が進めているのは、ディールを受け入れるのか、さもなければ攻撃を受けるかを迫る、その期限を四月六日と区切っているわけですが、大臣、これは武力による威嚇そのものじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 私が何か攻撃を自ら行っていると、やっぱりこういうことについてはちょっと意見を、私がまるでやっているようなお話をされましたので、その部分は違うと申し上げておきたいと思っております。 その上で、事態の早期鎮静化、これが極めて重要だということは、アメリカに対してもイランに対してもイスラエルに対しても直接お伝えをいたしております。
○山添拓君 今の答弁はひどいと思いますよ。委員の皆さんの中で、私はトランプ大統領やイスラエルも含めたことは非難しましたが、茂木大臣が戦争をやっているかのように聞かれた方いらっしゃいますか。 今のような印象操作をするような答弁は撤回していただきたい。
○国務大臣(茂木敏充君) 私にはそのように理解できたので申し上げました。
○山添拓君 そのように質問者の意図を曲解して、それをわざわざ答弁で答えると、それは極めて不当だと思いますよ。 改めて伺いますけれども、トランプ大統領が、協議をしているかもしれないけれども、その一方で、合意に達しなければ、あるいはホルムズ海峡を開放しなければ攻撃するぞと脅しを掛けると、これは武力による威嚇、国連憲章が反する武力による威嚇ではないかと、その大臣の認識を伺っています。
○国務大臣(茂木敏充君) 海外の首脳含めて、日本が行動を行っているわけではありません。その一つ一つの発言であったりとか報道について、その評価についてコメントすることは差し控えたいと思います。
○山添拓君 私は、日米同盟の下で首脳会談まで行って、世界に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと総理が語りまでして、そういう下でそれに反するような更なる攻撃を示唆する、これに対しては物を言うべきだと思いますよ。 そもそも、交渉中に攻撃したのが米国とイスラエルです。昨年六月の攻撃もそうでした。これでは交渉にならないと思うんですよ。ですから、攻撃をやめ、即時に停止し、戦争を終わらせる、そういうことが必要です。これをトランプ氏にも日本からも迫るべきだと私は思います。 こうして露骨に力の支配を振りかざしているのがトランプ氏ですが、二十二日付けの読売新聞に、首脳会談の首相同行筋の話としてこんな報道がありました。首脳会談の席上、トランプ氏から力による平和に関する想定外の質問があり、困った首相が茂木氏に視線を向けると、茂木氏が代わりに回答、トランプ氏は上機嫌だったというと。 大臣、トランプ氏から何を問われて、大臣は何と答えたんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日米首脳会談の内容につきましては、既に記者会見等々で発表しているところであります。 その上で、それ以上の詳細につきましては、今、高市総理とトランプ大統領、信頼関係の下に率直なやり取りが行われております。今後もまたそういった率直なやり取り、そこの中で日本としても中東情勢の早期鎮静化が必要であると、こういった日本の立場は明確に申し上げておりますし、こういった率直な対話を続けるためにも、それ以上の発言についてはコメントは控えさせていただきたいと思います。
○山添拓君 お答えになりませんが、トランプ氏が上機嫌だったというからには、法の支配とは言わなかったということが強く推認されると私は思います。憲法九条を持つ国が力による平和を容認するなど言語道断です。 私は東京の調布市というところに住んでいるのですが、その調布の市議会で、中東情勢をめぐり、国際法の尊重、平和的解決などを求める意見書が全会一致で可決しました。全国の地方議会で意見書決議が採択されています。 地方自治法九十九条に基づく同様の意見書は幾つ寄せられているでしょうか。特徴的な内容とともに御紹介ください。
○国務大臣(茂木敏充君) 三月三十日時点で外務省担当部局が受領しております意見書の数は十一件であります。なお、御指摘の意見書につきましては、紙媒体のみならず、オンラインで発出されているものもあり、必ずしも全ての意見書が外務省に送付されているとは限らないものだと、このように承知をしております。 また、地方議会により提出された意見書の内容につきましては、例えば、事態の早期鎮静化や、それに向けた日本政府による積極的な働きかけの実施等を求めているものを複数受領いたしております。
○山添拓君 御紹介いただきました。 調布では全会一致でした。戦争を止めよというのが、国政与党の地方議員も含めた圧倒的な世論です。攻撃と威嚇を続けるのではなく、戦争を終わらせる外交交渉を行えと米国に迫るよう重ねて求めまして、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 本省及び大使館の中のハラスメント対策についてお聞きをします。 内部の監察査察官制度は承知しておりますが、そこでの訴えは過去三年で何件あり、どのような内容だったか、またどのように解決に至ったか、教えてください。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 外務省人事当局におきましては、関連の人事院規則及び外務省の内規に基づきまして、各種ハラスメントに関する職員からの苦情の申出及び相談を受ける職員を本省及び全在外公館に配置しております。 お尋ねの苦情相談の数でございますけれども、現時点で人事当局が把握している限りでは、令和五年から七年の三年間、全在外公館プラス本省全て合わせまして百八十九件でございます。ざっと半分程度が在外公館によるものだというふうに思われますので、大体百件程度、三年間と。 二つ目のお尋ねですけれども、累計ですけれども、知り得た内容を厳守するという前提でいろんな苦情相談をやっておりますので、内訳、傾向を含めてお答えすることは差し控えさせていただきます。 解決ですけれども、事案が提起された際は、非常に丁寧にそのハラスメントの提起の内容を相談者から受けまして、聴取しまして、更にその意向を確認した上で、プライバシーに配慮しながら、ほかの複数の第三者、行為者からのヒアリングも実施するなど客観的な状況把握に努めた上で、得られた事実関係を踏まえまして、関連の法令、規則に基づいた公正で適切な解決策を検討いたしまして、中には処分に至るものもございます。それも含めた対応を、しかるべき、探ってきております。
○福島みずほ君 細かい中身を教えていただけないんですが、プライバシーに配慮しつつ、例えば、セクシュアルハラスメントが多いのか、パワーハラスメントが多いのか、マタニティーハラスメントが多いのか、そして、あるいはそれがどう解決したか。それがやっぱり働きやすさというものにつながるので、それについてお答えしていただけないのは残念です。 ただ、それが本当に機能しているのかという問題もありますし、件数が結構ありますので、今後それについてしっかり取り組んでくださるようお願いいたします。また、細かい傾向などについては今後教えてください。 次に、パスポートの名前の電子データについてお聞きをします。 ICAOにおける国際標準でいうと、パスポートの電子データは戸籍名ということになるということでよろしいですね。
○政府参考人(實生泰介君) お答えいたします。 旅券の作成に当たりましては、国際民間航空機関、すなわちICAOにおいて定められた国際標準にのっとり対応する必要がございます。そのため、現在我が国は、旅券のICチップには、法律上の氏名として戸籍上の氏名を記載することとしております。
○福島みずほ君 パスポートの電子データは戸籍名しか駄目なんですよ。だから、幾ら旧姓併記と日本語で書いても、そんなの誰も読めない。結局、電子データは戸籍名ですから、外国に行く、日本で大使館に行く、あらゆるところで身分証明使うときに大混乱が起きて、おまえは誰だということで混乱になる。 内閣府、通称使用の制度化は無理です。パスポートの電子データは登録姓で、これ戸籍名で変えられないわけですから、結局使えないんですよ。通称使えないんですよ。問題が起きる。通称使用の制度化は諦めたらどうですか。
○副大臣(津島淳君) お答え申し上げます。 旧氏使用の法制化については現在検討を進めているところでありまして、現時点で具体的な制度設計について述べることはできないんでございますが、いずれにしても、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことができるよう、厳正な本人確認がなされる場面とのバランスを考慮しながら、引き続き必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 不便、不利益だけではなくて、アイデンティティーの問題でもあるんです。 結局、パスポートの電子データ、身分証明で使うものが戸籍名だったら、もう国連で働いている人、外国に行くと、経団連、同友会、あらゆる人たちが本当に不便なんですよ、通れないんですから、入管を。おまえは誰だと言われて通れないんですよ。根本的な問題の解決にはなりません。 私は、一九八八年十一月二十七日、国立大学の教授が戸籍名を強制しないでほしい、通称使用を認めてほしいという裁判をほかの弁護士と一緒に担当しました。東京高裁で和解が成立しましたが、戸籍名が使える場合、旧姓が使える場合、戸籍名括弧旧姓が使える場合、旧姓括弧戸籍名が使える場合、たくさんのものをそれに当てはめていく。結局、ダブルネームをもって戸籍名との索引をやらなくちゃいけないから、問題の解決にならないんですよ。アイデンティティー上も解決にならない。名前変えたくないといっても戸籍名変えちゃうわけですから、問題の解決になりません。 とりわけ、今日内閣府に来て、外務省にも来ていただきましたが、パスポートの電子データは国際標準で戸籍名だ、これ変えられないんですよ。結局、無理でしょう、電子データでやるんですから。この混乱は続くんですよ。是非、選択的夫婦別姓を実現し、通称使用の制度化はより困難を生じさせるというふうに思います。是非、内閣府におかれては、その立場でやってくださるよう、強くお願いをいたします。 次に、イラン状況についてお聞きをいたします。 日本船のホルムズ海峡の通過を認める用意があるとイランのアラグチ外相が明らかにしたと承知をしております。具体的にはどのように言っているのか、また、それに対して日本は何を言い、どういった条件で交渉しているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ホルムズ海峡におけます航行の安全を含みます中東地域の平和と安定は、エネルギーの安定供給を含め、日本に限らず、国際社会全体にとって極めて重要であると考えております。 私から、三月十七日の電話会談におきまして、アラグチ・イラン外相に対して、ペルシャ湾内に日本関係船舶を含む多くの船舶、三千隻とも言われております、これが留め置かれていることについて懸念を表明いたしました。その上で、ホルムズ海峡における全ての船舶の安全が確保されるように、イラン側に対して適切な対応を強く求めたところであります。 アラグチ外相は、インタビューで、日本関係船舶の通過を認める可能性について言及したと、そのように報道されておりますが、その詳細について私は存じ上げておりません。 その上で、日本としては、国益を踏まえ、また、イランとは直接、率直に対話ができる、こういった観点も生かしつつ、ホルムズ海峡における航行の安全の確保に向けてイラン側に適切な対応を引き続き粘り強く求めていきたいと思っております。
○福島みずほ君 イラン駐日大使、私もお会いをしたことがありますが、日本が憲法九条を理由に加担しないことを評価し、日本の船舶はホルムズ海峡を通過させるよう調整しますというふうに言っているんですね。日本は国際社会の先頭に立って他の国々とともに外交で戦争を終わらせることができる、イラン側が言っているわけです。日本が自分たちだけ抜け駆けでやらせてくれではなくて、イラン側が、外務大臣も、そして駐日大使も言っている。だったら、日本はまさに今、船が通らないことで、日本の経済も医療関係も大変です。だとしたら、なぜ外務省は、分かりました、それ応じますと言わないんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) イランの駐日大使とは私もお会いいたしました。多分、直近の話ですから、福島委員が会われた後ではないかと思いますけど、そういう話は私は伺っておりません。 その上で、日本から、船舶を含めた航行の安全、これが極めて重要だと、こういう話は私から申し上げたところであります。 もちろん、邦人保護の観点等々を含めて日本船舶について特段の関心を持っているということは間違いありません。その上で、日本だけが通れればいいということではなくて、やはり今回のエネルギーの価格の高騰であったりとか供給不足を考えたときに、あのホルムズ海峡というものが安全に全ての船にとって通過できる、しかも、今湾内にいる船だけではなくて、それが出た後も新しい船が入って、そしてまたタンカーを、石油、原油を積んで出られるような状態ができないとエネルギーの安定供給にはつながらないんではないかなと、こんなふうに考えております。
○福島みずほ君 全く理解ができないんです。イランの外相は、日本船のホルムズ海峡の通過を認める用意があると言っている。日本は、もちろんほかの国もですが、イランとは長い関係がある。イランとの、本当に親日ですし、イランとの長い関係がある。だとしたら、日本の外務大臣として、日本国として、分かりました、イランがそうおっしゃるのであれば、私たちはそれでやります。インドはいろんな事情があるかもしれませんが、インドの船はホルムズ海峡を通ることができる。日本こそ、今までイランとの関係があるから、できるじゃないですか。アメリカに遠慮しているんですか。何に遠慮しているんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) インドの船についても全ての船が通過したという状況にはないと、こんなふうに考えておりまして、いずれにしても、根本的な解決策というのは、ホルムズ海峡、これが、航行の安全が全ての船について確保されるということでありまして、そのことを私は強調させていただいているだけであります。
○福島みずほ君 日本の外交、理解ができません。というのは、日本の船に関して、日本はちゃんと、攻撃もしないし、憲法九条もあるし、日本の船を通しますよと言っているのに、なぜそれで調整をしないのか。日本の船ができるように他の国もだったらもっと拡大するというのが、日本がやれることじゃないですか。まさに平和の安全ができるのに、なぜ、なぜそれをやらないのか、理解ができません。 それで、我が国の法律の範囲内でできること、できないことというのがあり、我が国の法律の範囲内に関して、茂木大臣は昨日、憲法も法律に含まれる、これ一貫しておっしゃっていますが、憲法も法律に含まれるとおっしゃっています。 端的にお聞きします。憲法九条があるから自衛隊を海外に派兵できない、憲法九条が、自衛隊員が殺される、戦闘に関与する、戦争することを防いでいると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本として国内法の範囲内でできることとできないことがあると、このことは申し上げておりまして、その国内法の中には当然憲法も含まれるものだと思っておりますが、個別のどの法律のどの部分がということにつきましては、今の質問だけでは特定するのはちょっと難しいと思います。
○福島みずほ君 茂木大臣は、法律の範囲内で、憲法も法律に含まれると言う。 ここで言う憲法は、憲法九条ですね。
○国務大臣(茂木敏充君) 今申し上げたとおりです。
○福島みずほ君 もちろん、幸福追求権、十三条にあると思います。憲法九条ですよ。憲法九条が、自衛隊員が戦争に行って、イランの武力行使に一緒にやって、戦争で殺される、戦争に参加する、日本の戦後八十一年が終わってしまうというのを止めているという理解でよろしいですか。だって、憲法がまさに範囲内で機能しているわけですから。どうですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 質問の趣旨といいますか、それが必ずしも分からない部分もありますし、ざくっと憲法のあれという形で、ざくっとという言い方は失礼かもしれませんけれど、大くくりで話をされましても、今回の事態とこの憲法全体をどう結び付けるかと、これについては様々な学説もあると思いますし、この場で明確な、何というか、解釈を申し上げるというのは困難なことだと思っております。
○福島みずほ君 日本ができること、できないこと、私はできることなどないと思いますが、日本ができること、できないことという議論をアメリカとするときに、法律の範囲内でというのは、憲法も法律に含まれるとわざわざ茂木さんは言っているじゃないですか、国会の答弁でも言っているんですよ。憲法というのが出てくる。何で憲法が出てくるんですか。
○委員長(里見隆治君) 時間ですので、答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(茂木敏充君) 憲法と話されたのは、多分、高市総理だったんじゃないかなと思います。
○福島みずほ君 じゃ、なぜ憲法が出てくるんですか。
○委員長(里見隆治君) 申合せの時間が過ぎておりますので、質疑はこれまでとしてください。
○福島みずほ君 茂木大臣が憲法も法律に含まれるとおっしゃり、今日もおっしゃったから、憲法というのは九条ですね、憲法ができること、できないことの基準になっているんですね。私は、憲法九条が、まさしく自衛隊員が戦争すること、武力行使すること、殺されること、それを阻んでいるというふうに思っております。それは、憲法ということを高市さんもおっしゃったということで、憲法九条の意味は大きいというふうに思っております。 以上で質問を終わります。
○委員長(里見隆治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 内閣府副大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構です。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(里見隆治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(里見隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会
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