令和八年五月二十九日(金曜日) 午前九時開議 出席委員 委員長 冨樫 博之君 理事 加藤 鮎子君 理事 国定 勇人君 理事 高木 宏壽君 理事 武井 俊輔君 理事 田中 良生君 理事 福重 隆浩君 理事 住吉 寛紀君 理事 臼木 秀剛君 五十嵐 清君 石坂 太君 伊藤 忠彦君 井上 貴博君 上田 英俊君 小里 泰弘君 加藤 竜祥君 菅家 一郎君 北神 圭朗君 熊田 裕通君 黒崎 祐一君 小池 正昭君 坂本竜太郎君 白坂 亜紀君 高鳥 修一君 高橋 祐介君 土井 亨君 中山 泰秀君 根本 拓君 向山 淳君 山口 晋君 山本 左近君 山本 大地君 鷲尾英一郎君 渡辺 孝一君 赤羽 一嘉君 犬飼 明佳君 佐藤 英道君 西園 勝秀君 奥下 剛光君 美延 映夫君 西岡 秀子君 古川 元久君 吉川 里奈君 須田英太郎君 辰巳孝太郎君 畑野 君枝君 ………………………………… 国土交通大臣 金子 恭之君 経済産業副大臣 山田 賢司君 国土交通副大臣 佐々木 紀君 国土交通大臣政務官 加藤 竜祥君 国土交通大臣政務官 上田 英俊君 政府参考人 (警察庁長官官房審議官) 阿部 竜矢君 政府参考人 (総務省大臣官房審議官) 橋本憲次郎君 政府参考人 (法務省大臣官房審議官) 竹林 俊憲君 政府参考人 (スポーツ庁スポーツ総括官) 大杉 住子君 政府参考人 (厚生労働省大臣官房審議官) 榊原 毅君 政府参考人 (厚生労働省労働基準局安全衛生部長) 安井省侍郎君 政府参考人 (経済産業省大臣官房審議官) 浅井 俊隆君 政府参考人 (中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君 政府参考人 (国土交通省大臣官房長) 黒田 昌義君 政府参考人 (国土交通省大臣官房技術審議官) 小林賢太郎君 政府参考人 (国土交通省国土政策局長) 佐々木正士郎君 政府参考人 (国土交通省不動産・建設経済局長) 楠田 幹人君 政府参考人 (国土交通省道路局長) 沓掛 敏夫君 政府参考人 (国土交通省住宅局長) 宿本 尚吾君 政府参考人 (国土交通省物流・自動車局長) 石原 大君 政府参考人 (国土交通省海事局長) 新垣 慶太君 政府参考人 (国土交通省港湾局長) 安部 賢君 政府参考人 (国土交通省航空局長) 宮澤 康一君 政府参考人 (気象庁長官) 野村 竜一君 政府参考人 (防衛省大臣官房審議官) 伊藤 哲也君 国土交通委員会専門員 國廣 勇人君 ――――――――――――― 委員の異動 五月二十九日 辞任 補欠選任 五十嵐 清君 黒崎 祐一君 坂本竜太郎君 向山 淳君 赤羽 一嘉君 西園 勝秀君 畑野 君枝君 辰巳孝太郎君 同日 辞任 補欠選任 黒崎 祐一君 五十嵐 清君 向山 淳君 石坂 太君 西園 勝秀君 赤羽 一嘉君 辰巳孝太郎君 畑野 君枝君 同日 辞任 補欠選任 石坂 太君 山本 大地君 同日 辞任 補欠選任 山本 大地君 坂本竜太郎君 ――――――――――――― 五月二十八日 建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号) は本委員会に付託された。 ――――――――――――― 五月二十五日 アメダス(地域気象観測システム)の早期設置に関する意見書(群馬県太田市議会)(第九七四号) 大雪に対する支援の拡充を求める意見書(新潟県議会)(第九七五号) 簡易水道基盤強化のための予算確保を求める意見書(長野県筑北村議会)(第九七六号) 豪雪地帯特有の課題に対応した財政支援等の更なる充実強化を求める意見書(山形県議会)(第九七七号) 豪雪の状況下において建設事業者の工期延長や一時中止指針の適切な運用を求める意見書(青森県議会)(第九七八号) 今冬の豪雪災害を踏まえた豪雪対策への支援強化を求める意見書(青森市議会)(第九七九号) 自賠責保険の賦課金上乗せ制度を廃止することを求める意見書(東京都荒川区議会)(第九八〇号) 社会資本施設に起因する事故発生時における経済的損失等の補償制度の構築を求める意見書(埼玉県議会)(第九八一号) 住民の居住環境保護と適正な民泊運営の実現に向けた制度見直しに関する意見書(東京都新宿区議会)(第九八二号) 上水道事業に対する国の財政支援等の強化を求める意見書(埼玉県三芳町議会)(第九八三号) 二地域居住の促進に伴い住民税、介護保険制度など住民票を前提とする制度の見直しを求める意見書(和歌山県議会)(第九八四号) 燃料油価格高騰に対する緊急的かつ実効的な財政支援を求める意見書(滋賀県議会)(第九八五号) は本委員会に参考送付された。 ――――――――――――― 本日の会議に付した案件 政府参考人出頭要求に関する件 建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号) 国土交通行政の基本施策に関する件 ――――◇―――――
国土交通委員会
発言 120
○冨樫委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、国土交通省大臣官房長黒田昌義君外十九名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨樫委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○冨樫委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。佐藤英道君。
○佐藤(英)委員 おはようございます。中道改革連合の佐藤英道です。 まず、ドクターヘリの操縦士の養成についてお伺いをしたいと思います。 ドクターヘリの推進については、私もかねてから取り組んできており、超党派のドクターヘリ推進議員連盟の副会長としても関わってまいりました。 そこで、まず、インフレや人件費の高騰に直面する運航会社の現状認識とドクターヘリを維持するための持続可能な財政措置について伺います。 人口減少や過疎化が進む我が国において、救急医療の最後のとりでであるドクターヘリの重要性はますます増すばかりであります。大規模災害時における被災地への迅速な医療提供や患者搬送の要としても、極めて高い期待が寄せられております。 しかし、他方で、足下のインフレや緊迫する国際情勢の影響を受け、燃料、機体部品の価格や人件費などの運航経費が急激に増加しており、老朽化した機体の計画的な更新も困難になりつつあります。整備士の不足などによる計画運休も相次ぐ中、現行の補助金制度の枠組みだけでは、地方の救急医療体制を維持することは極めて困難な状況にあると思います。 今後、ドクターヘリの安定的かつ持続的な発展のためには、これらの現下の厳しい社会情勢や物価高騰を適正に反映した持続可能な制度設計や財政措置が必要と考えます。国としてどのように取り組まれようと考えているのか、政府の考え方を伺います。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。 ドクターヘリは、地域における救急医療体制を確保する上で大変重要な役割を果たしており、その安定的かつ持続的な運航体制の維持、確保に向けて、必要な支援を総合的に講じることが重要であると認識しております。 このため、厚生労働省としましては、当初予算で措置しておりますドクターヘリ導入促進事業において、燃料費等の上昇を勘案した運航経費に係る補助基準額の見直しを行いますとともに、今般の整備士不足による一部地域での運休という事態を受けまして、関係者からの御要望等も踏まえ、令和七年度補正予算において、ヘリコプター機体の調達、整備や整備士確保のための訓練経費などに対する支援を措置しており、必要な経費については、補正予算を適切に御活用いただきたいと考えております。 今後とも、現場の状況もよくお伺いしながら、ドクターヘリを取り巻く環境の変化を踏まえ、国土交通省を始めとする関係機関と連携しながら、持続可能で安定的な運航体制の確保に向けて必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○佐藤(英)委員 ドクターヘリは、所管はまずはやはり厚生労働省が第一であると思います。一人でも多くの方々の命を守るために、厚生労働省、しっかりと先頭を担っていただきたいと思います。 その上で、ドクターヘリの運航において最も深刻な課題の一つが、操縦士の確保であります。その機長には、一刻を争う救急医療の現場へ医師や看護師を迅速かつ安全に送り届けるため、極めて高度な操縦技術と豊富な飛行経験が求められます。 我が国では、これまでベテラン操縦士に大きく依存してきましたが、現在、その七割が五十代以上に達しております。これらベテラン世代の大量退職時期が目前に迫っており、若手への世代交代は待ったなしの状況であります。 かつては農薬散布などで報酬を得ながら必要な飛行時間を積み重ねることができましたが、近年は、ドローンなどの無人航空機に代替されたことによりまして、実務を通じて飛行時間を積む機会も減少していることもあり、若手操縦士が不足しているのが現状であります。 このままでは、ドクターヘリの運航体制そのものが全国規模で崩壊しかねない、操縦士の深刻な高齢化と将来の絶対数の不足の現状について、国土交通省としてどのような危機感を持っているのか、お伺いをしたいと思います。
○宮澤政府参考人 お答えいたします。 国土交通省としても、ドクターヘリの運航を担う人材の確保は重要な課題であるというふうに考えております。 現時点において、操縦士不足によってドクターヘリなどのヘリコプター運航が休止に至る状況ではありませんが、委員御指摘のとおり、操縦士の高齢化は進んでおり、今後、操縦士の退職数が増加することも見込まれております。 特に、ドクターヘリなどの運航に当たり高い技術と十分な経験が必要な操縦士の高齢化は顕著であることから、安定的な運航体制を確保するためには、養成の加速化となり手の拡大の両面から取り組む必要があると認識しております。
○佐藤(英)委員 やはり操縦士の不足に危機感を持って抱いているという認識でございました。 その上で、大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますが、操縦士の不足が懸念される背景には、我が国のヘリコプター操縦士の養成構造そのものに課題があるのではないかなと思うのであります。 現在、国の航空大学校にはヘリコプターの操縦士養成課程が存在しておりません。しかし、かつては、農薬散布を行うヘリコプター操縦士の養成のために昭和五十三年から平成十年までは行っておりました。 現在は、自衛隊や海上保安庁での内部養成を除けば、操縦士を目指す若者は、主に民間の養成機関で訓練を受ける必要があります。しかし、その高額な費用は原則として自己負担であります。百五十時間以上の飛行経験が求められている事業用操縦士の資格取得のためには、一千五百万から二千万円もの費用がかかるとも言われております。 インフレで運航会社による自社養成も限界を迎える中、運航会社同士の連携強化に国が主導して取り組んだり航空大学校に新たにヘリコプター操縦士養成の課程を新設するなど、私は国が責任を持って体制を整備すべきではないかと考えます。未来の地域医療の担い手を国費で育てるという観点も含めて、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○金子国務大臣 おはようございます。 佐藤委員が副会長を務めておられますドクターヘリの議員連盟、私も末席におりまして、一緒に勉強をさせていただいております。 ドクターヘリは、人命救助等の重要な役割を果たしており、安定的な運航体制を確保する必要がありますが、委員御指摘のとおり、操縦士の高齢化が進んでおり、今後操縦士の退職数が増加することが見込まれます。 このため、国土交通省では、ドクターヘリを含む今後のヘリコプター操縦士の確保策について、御指摘の独立行政法人である航空大学校の活用も含め、厚生労働省などの関係省庁との間で検討を進めております。 国土交通省といたしましては、引き続き、ヘリコプター運航の安全かつ持続可能な運航体制が確保されるよう、取組を進めてまいります。
○佐藤(英)委員 今、大臣から前向きな御答弁をいただきました。いわゆる航空大学校でのヘリコプター操縦士養成課程の新設も含めて、厚生労働省とも検討されるというお話でありますので、検討結果を是非いい方向に進むように見守らせていただきたいと思いますし、後押しをさせていただきたいと思います。 次に、航空整備士の人材確保について伺います。 ドクターヘリは、全国に五十七機が配備され、救命率を約三割向上させるなど、地域医療や災害救助の要となっております。さきの能登半島地震でも、寸断された陸路を越え、多くの命を救いました。 しかし、現在、深刻な航空整備士不足などにより一部地域で運休が出るなど、危機的な状況に直面しております。 背景には、コロナ禍以降の航空専門学校の入学者激減があり、二〇二四年度は一七年度比で半減しております。さらに、操縦士の高齢化や物価高騰による資機材費の上昇が民間航空会社の経営を厳しく圧迫しております。さらに、なり手不足が進む一方、インバウンドの増加を背景に航空業界全体では人材需要が高まり、待遇面で優位な大手航空会社への人材流出も指摘されておるわけであります。 先日、我が党の同僚議員が愛知県での取組を視察し、関係者から直面する課題をお聞きした際も、このことについて触れられておりました。また、昨年十月、私も、当時の党ドクターヘリ・ドクターカー配備推進PTの一員として、当時の中野国土交通大臣に対し、整備士や操縦士などの人員を安定的に確保できるよう十分な予算措置を求める提言を行いました。 政府は、二五年度の補正予算で緊急支援事業として約二十二億円を計上いたしましたが、一過性の措置では根本的な解決にはならないのではないかと不安を抱いております。 将来にわたり国民の命を守るために、整備士の確保を図っていくことが極めて重要であると考えますが、見解を伺います。
○宮澤政府参考人 お答えいたします。 人命救助等の重要な役割を担うドクターヘリや消防防災ヘリなどの安定的な運航を実現するためには、航空整備士の人材確保は極めて重要です。 委員御指摘のとおり、航空専門学校への入学者数が減少している状況も踏まえ、国土交通省では、有識者会議において人材確保策の検討を進め、整備士の魅力を伝える動画等を用いたPR活動、退官した自衛隊整備士の活用促進、業務の幅を広げ生産性を高めるための整備士資格制度の見直しなどの具体的な取組を昨年三月に取りまとめ、現在、関係機関とも連携を密に、全力で取り組んでいるところです。 国土交通省としては、引き続き、航空機の安全かつ持続可能な運航体制が確保されるよう、取組を進めてまいります。
○佐藤(英)委員 どうか、人口減少、またやはり医療活動という問題もあります。やはり大切な大切な命を守るためにドクターヘリの重要性はますますこれから高まっていくと思いますので、是非、国土交通省挙げて、操縦士また整備士の養成に努めていただければと思います。 次に、丘珠空港についてお伺いをいたします。 ドクターヘリと並んで、広大な北海道で一刻を争う重症患者を医師や看護師が同乗する航空機で迅速に高度医療機関へ搬送し、命を救う重要な役割を果たしているのがメディカルウイングであります。いわゆるドクタージェット機であります。このメディカルウイングが離発着しているメインの空港が、札幌にある丘珠空港であります。 北海道において、札幌の中心部から約六キロメートルに位置する丘珠空港は、道内の医療だけではなく、ビジネスや観光、さらには防災を支える多大な潜在力を持つ都市型空港であります。 しかし、現状の一千五百メートルの滑走路の長さでは、近年の航空技術革新で登場したいわゆる低騒音のリージョナルジェット機が冬季間に運航できず、夏ダイヤのみの運航制限が生じているのであります。この制限は、メディカルウィングの冬の運航を妨げ、新千歳空港への代替着陸に伴う陸路搬送のタイムロスを生んでおります。また、観光やビジネス機会の損失も招いているのが現状であります。 滑走路を一千八百メートルへ延長すれば、メディカルウィングなど小型ジェット機の、いわゆる冬季間などを含めた通年運航が可能となります。命を救う救急医療体制の強化と冬の北海道観光の活性化に直結するわけであります。 機能強化の必要性は極めて高いと考えますが、冬季間の運航制限緩和によってもたらされる医療や経済面での整備効果について、広域的な地方空港ネットワークの充実及び地域経済活性化の観点も含めて、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○金子国務大臣 私も丘珠空港は二回ほど使わせていただいて、すごく便利さを実感したところであります。 丘珠空港は札幌都心部に近く、大きなポテンシャルを持った空港だと考えております。一方で、先ほどお話がありましたように、滑走路延長は千五百メートルとなっており、小型ジェット機については冬季に運航できないという制約があります。 このため、地元の札幌市において「丘珠空港の将来像」を取りまとめ、小型ジェット機の通年運航、航空ネットワークの拡充、さらには医療、防災機能の強化といった観点から、滑走路延長千五百メーターから千八百メートルの早期実現を訴えてこられました。 国土交通省といたしましても、設置管理者である防衛省とも協議の上、令和七年度から所要の調査費を確保し、本事業について広く住民の意見を伺うパブリックインボルブメントや環境影響評価の手続に着手したところでございます。 引き続き、できるだけ早期の事業着手を目指して、必要な手続を進めてまいります。
○佐藤(英)委員 大臣も二回ほど丘珠空港を御利用されたということで、現状については把握されていらっしゃると思いますので、是非、丘珠空港の運用について、引き続き先頭に立って取り組んでいただければと思います。 次に、地域住民との共生、環境配慮等、国の技術的、財政的支援について順次伺ってまいりたいと思います。 丘珠空港の整備の歴史においては、過去に二千メートルへの延伸が検討された際、生活環境悪化を懸念する地域住民の方々の声を受け、千五百メートルでの運用にとどまった経過がございます。そのため、札幌市の「将来像」でも、現在の生活環境を悪化させないことを基本として、三百メートルの延伸や環境基準を超えない範囲での運航便数設定を地域との合意形成の柱としております。本年四月に改正された空港の設置及び管理に関する基本方針においても、空港管理者や地方自治体、地域住民等の密接な連携と環境の保全への配慮が基本理念として明記をされております。 今後、騒音の低減された機材の活用や実測調査の継続など、周辺の環境に最大限配慮した滑走路延伸事業を円滑に進める必要があると考えます。管理主体の一部でもある国として、地元住民の理解促進に向けた説明への協力や、必要な技術的、財政的支援をどのように行っていく方針なのか、見解を伺いたいと思います。
○宮澤政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、丘珠空港の滑走路延長に当たりましては、地域住民の皆様の理解と協力を得ながら進めていくことが極めて重要であると認識しております。 このため、国土交通省としては、御地元の札幌市に協力をいただきながら、広く住民の意見を伺うパブリックインボルブメントの手続を、有識者の御意見も伺いながら丁寧に進めてきております。 この中で、九回の住民説明会や住民、利用者に対するアンケート調査を行った結果、千件以上の御意見をいただき、全体の九割超が丘珠空港の機能強化が必要と回答されたところでございます。 国土交通省としては、引き続き、空港と地域との共生の観点から、札幌市や空港関係者と密接に連携しながら必要な対策を適切に講じてまいります。
○佐藤(英)委員 どうぞよろしくお願いしたいと思います。 さて、丘珠空港は、防衛省が設置、管理し、国土交通省が共用する、我が国の安全保障や救急医療にとって重要な拠点でもあります。 札幌市の試算によれば、滑走路の延伸や駐機場の増設などの空港整備事業が国により決定された場合、空港法の規定に基づいて、国が全体費用の八五%、地方自治体が一五%を負担する試算となっております。基本方針では、需要を厳格に見極めた上で、効果的かつ効率的な運営の確保を図ることが急務とされております。 この多額の国費が投入される事業において、冬季間も含めた通年でのリージョナルジェット機の運航による経済波及効果やメディカルウィングの安定運用といった便益をどのように評価されているのでしょうか。国の財政負担の妥当性と、事業実現に向けた費用対効果の検証及び地方自治体負担の調整をめぐる国としての今後の対応姿勢についても伺いたいと思います。
○宮澤政府参考人 お答えいたします。 滑走路延長事業の費用対効果分析においては、一般に、旅客の移動の輸送時間短縮や費用の低減効果等を便益として評価をします。また、救急医療搬送への対応に係る効果についても、付随的な効果として考慮します。 十分な費用対効果があるとして事業化された場合の、自衛隊共用空港に係る空港整備事業の国の負担率については、通常は三分の二であるところ、委員御指摘のとおり、北海道特例として八五%と高率に設定されているところです。 残る一五%の地方公共団体負担分については、空港法第六条三項に基づき北海道と協議を行うこととなりますが、十分に時間的な余裕を持って行うなど、丁寧な協議に努めてまいります。
○佐藤(英)委員 どうぞよろしくお願いしたいと思います。 次に、冬期間における道路管理と除雪車両の自動運転化について伺ってまいりたいと思います。 本年一月、札幌市を中心として発生した大雪で、JR北海道において一千本以上の運休が発生しました。札幌市内で深刻な交通渋滞が生じ、高速道路の通行止めも相次いだことから、都市間バスや路線バスのダイヤが大きく乱れるなど、札幌圏を中心に大規模な交通障害が生じました。さらに、新千歳空港に最大で七千人もの旅行者などが足止めを余儀なくされるなど、空の便にも大きく影響が及びました。これらの事象は、大雪の発生時における北海道の交通インフラの脆弱性を改めて浮き彫りにしたものでありました。 こうした課題に対応し、冬期間においても、人流、物流を安定的に維持する道路管理の高度化を進めていく必要があると考えます。 具体的には、除雪作業の履歴、除雪機械の位置情報、積雪量、路面状況、気象情報などの各種データを道路管理者間で連携し、AI分析に活用可能なデータ基盤を整備し蓄積する、いわゆるAIレディー化の取組が必要と思います。その蓄積データを活用し、出動判断の支援や除雪ルートや雪の運搬ルート、排雪場所の最適化を実施することで、除排雪作業の効率化と迅速化が重要であると考えます。 これらのAIを活用した除排雪の効率化や道路管理者間の連携による除雪体制、除排雪作業の効率化、高度化が必要であると考えますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○金子国務大臣 近年、集中的かつ継続的な豪雪が発生するなど、雪の降り方が変化しているということに加え、除雪作業員の担い手不足等も進行しており、冬期の道路交通を確保する上で、除排雪体制の強化は重要な課題であると認識をしております。 このため、国土交通省では、地方公共団体への財政支援や除雪機械の貸与に加え、道路管理者が連携して除雪を行うスクラム除雪を昨シーズンより本格導入したところであり、今後、更なる広域的な連携体制の充実を図ってまいります。 また、委員御指摘のAIやデータの活用については、GPSによる除雪機械の位置情報の見える化やAIの画像解析によるスタック車両の早期検知など、一部の分野で取組を進めております。 一方、AIを活用しても、局地的な降雪や道路状況の変化を正確に見極め、除雪作業全体の判断につなげることについては、なお多くの技術的課題があるものと認識をしております。 国土交通省としては、こうした課題や実用性を踏まえながら、AIやデータを活用した除排雪作業の効率化について、地方公共団体等と連携して検討してまいります。
○佐藤(英)委員 是非、検討されるという御答弁でありましたので、御期待を申し上げたいと思います。 次に、除雪車の自動運転実証実験の進捗状況と映像鮮明化の技術について伺います。 近年、積雪寒冷地における冬期の道路交通確保は、地域住民や住民の命を守る上で極めて重要な課題であります。しかし、現場を支える除雪オペレーターの高齢化と担い手不足は深刻化の一途をたどっており、持続可能な除雪体制の構築は一刻の猶予も許されません。 こうした中、国土交通省が進めている除雪車両の自動運転や操作補助を始めとするi―Snowなどの技術開発は、熟練技術の継承や労働負担の軽減、さらには安全性の向上に大きく寄与するものと期待しております。 現在の除雪現場における担い手不足の深刻度に対する認識と、それらを打破するための切り札として期待される除雪車両の自動運転化、省力化に向けた開発実証実験の現在の進捗状況及び今後の展開について見解を伺います。 また、あわせて、除雪の際、最大の障壁となるのが積雪寒冷地特有の過酷な気象条件です。猛烈な吹雪によって視界が完全に遮られるホワイトアウトの中での作業は、一歩間違えば、道路脇への構造物への衝突や路外逸脱による転落、さらには巻き込み事故など、常に命の危険と隣り合わせであります。 こうした、近年注目を集めているのがAIを活用した映像鮮明化技術であります。私も以前視察をさせていただきましたが、この吹雪時における映像鮮明化技術を活用した除雪支援技術について、どのような取組でどのような効果があるのか、また現在の導入状況についても伺ってまいりたいと思います。
○小林政府参考人 お答えいたします。 除雪現場における将来の担い手不足や熟練オペレーターの技術伝承は重要な課題と認識しております。 これらの課題を踏まえ、除雪作業の省力化、省人化に向けて、ICTを活用し除雪車両のブレードの上げ下げなど作業装置の操作を自動化する技術の開発に取り組み、これまでに四十四台を実現場に配備し、実証実験を行い、適用範囲の確認等を行ってきたところでございます。 また、除雪作業の安全性の担保に向けて、激しい吹雪による視界不良、いわゆるホワイトアウト時などにも安全に除雪作業を継続するため、車両に搭載したカメラで撮影した映像をリアルタイムで画像処理を施し鮮明化するとともに、AIなどを用いて、人や車両、スノーポール等を認識し、オペレーターに警告する装置など、視界不良時における運転支援技術の導入を進めているところでございます。 国土交通省としては、引き続き、ICTや運転支援技術を活用した除雪車両を追加配備し、除雪体制の強化に努めてまいります。
○佐藤(英)委員 道路除雪の多くを担う地方自治体や中小の民間施行業者にとって、高額な自動運転車両の導入やそれに伴う運行管理システムの構築コストは極めて重い負担になります。技術の社会実装を速やかに進めるためには、国による強力な財政的、技術的支援が不可欠であります。 今後、地方自治体や開発企業、民間事業者が一体となった官民連携の推進体制をどのように構築していくのか、見解を伺います。
○小林政府参考人 お答えいたします。 国土交通省では、北海道において産官学で連携したICT技術の活用による除排雪作業の省力化を目指すプラットフォーム、i―Snowにより、関係者が一体となった技術開発の促進に取り組んでおります。 また、民間企業の革新的な技術、アイデアを積極的に取り込む観点から、今年三月に、建設分野のフィジカルAI活用を目指したピッチイベントを開催したところでございます。このイベントの中では、除雪作業の自動化を重点分野と位置づけ、スタートアップを含む多様な事業者との推進体制の構築に取り組んでいるところでございます。 引き続き、こうした取組を通じて、産官学の連携による除雪車両の技術開発を進めてまいります。
○佐藤(英)委員 終わります。ありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、西園勝秀君。
○西園委員 中道改革連合の西園でございます。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。早速、質問に入らせていただきます。 まず、特定利用空港・港湾について質問をさせていただきます。 特定利用空港・港湾は、民生利用を主としつつ、自衛隊や海上保安庁のニーズにも配慮し、安全保障上の重要性を踏まえながら、必要な機能強化や既存事業の促進を図る制度と認識しております。 しかし、その多くは北海道や九州・沖縄地域に集中しており、昨年四月一日時点では、太平洋側の関東、中部地方には一件も指定がございませんでした。 そこで、私は、昨年四月十日の衆議院安全保障委員会において、特定利用空港・港湾の対象拡充について質問をさせていただきました。その後、政府において対象の拡大が進められ、本年四月には、愛知県において、名古屋港、三河港、中部国際空港で新たに指定がなされました。地元の要望に応えていただいたことに心より感謝申し上げます。 一方、特定利用空港・港湾は、南海トラフ巨大地震など大規模自然災害における自衛隊の活動拠点としての役割も期待されています。 昨年八月三十一日には、愛知県田原市において、自衛隊による救援物資の空中投下訓練が実施され、防災関係機関との連携強化が図られました。今後は、自衛隊艦船による救援物資の搬入や被災者の輸送など、三河港の更なる活用が期待されるところです。 こうした観点から、特定利用空港・港湾制度をより実効性あるものとするため、災害時において、救援物資を輸送する自衛隊艦船が円滑に接岸、停泊できるようにするとともに、被災者の陸上輸送を迅速に行えるよう、自衛隊の活動を主目的とした岸壁や道路の整備を可能とする制度的対応が必要と考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラ整備の取組においては、自衛隊、海上保安庁が、平素から必要な空港、港湾について、民生利用を主としつつ、自衛隊、海上保安庁のニーズも考慮し、安全保障上の重要性も加味しながら、必要な整備や既存事業の促進を図ることとしております。また、平素から円滑な自衛隊の人員、物資輸送等に資するよう、特定利用空港・港湾と自衛隊の駐屯地等とのアクセスの向上に向け、道路ネットワークの整備を図っております。 こうした取組により、空港、港湾の利便性向上や機能強化を図り、自衛隊、海上保安庁の航空機、船舶などによる円滑な利用を可能にすることは、災害対応を含む各種事態の対応を実効的に行うことにつながり、我が国の総合的な防衛体制の強化に資するものであると認識しております。 防衛省といたしましては、平素から訓練等で空港、港湾を利用させていただき、それぞれの空港、港湾の特性に習熟しておくことが重要であると考えております。 議員の御指摘も含め、引き続き、本取組の更なる充実化に向け、関係省庁と連携し、検討を行ってまいります。
○西園委員 ありがとうございます。是非、地元の要望も踏まえまして、積極的な活用をお願いいたします。 次に、サーキュラーエコノミーポートについて伺います。 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、製鉄分野では、高炉に比べCO2排出量を大幅に削減できる電炉の活用拡大が求められています。その原料となる鉄スクラップの需要は今後更に高まることが見込まれますが、国内では、スクラップを効率的に集荷、保管、輸送するための岸壁やヤードが十分とは言えません。鉄スクラップは大量輸送が基本であり、海上輸送拠点となる港湾機能の強化は不可欠です。 政府として、サーキュラーエコノミーポートの取組の中で、鉄スクラップを取り扱う岸壁、保管ヤードの整備をどのように進めていくのか、伺います。 あわせて、一部の不適正なスクラップヤードでは、油分の流出あるいは火災、有害物質の漏出など、環境汚染への懸念も指摘されております。さらに、経済安全保障の観点からは、重要資源である金属スクラップの不適正な国外流出を防止していくことも重要です。地域住民の安全、安心を確保しながら資源循環を推進するため、サーキュラーエコノミーポートにおける金属スクラップや廃プラスチック等の適正処理や環境管理、さらには資源の適切な国内循環をどのように徹底していくのか、政府の御見解を伺います。
○安部政府参考人 お答え申し上げます。 御質問一点目の鉄スクラップについては、石狩湾新港や三河港において、取扱機能の向上のために岸壁やヤードを整備しています。 サーキュラーエコノミーポートについては、現在公募中であり、八月上旬を目途に選定を予定していますが、鉄スクラップなどの貨物需要を踏まえつつ、必要な岸壁やヤードの整備を含め、循環資源の物流システムの構築を推進してまいります。 二点目の金属スクラップや廃プラスチックなどの処理及び管理については、令和七年三月に取りまとめたサーキュラーエコノミーポートの在り方を踏まえ、港湾管理者による不適正ヤードの是正や水際対策など、循環資源の輸送の適正化を促してまいります。 取組を徹底していくためには、関係省庁や港湾管理者との連携が重要であり、それにより適切な港湾利用による循環経済の構築を推進してまいります。
○西園委員 御答弁ありがとうございます。今回、廃棄物処理法の改正もされる中でスクラップヤードの規制強化がされる見込みですので、このサーキュラーエコノミーポートも是非それに対応する対応をよろしくお願いいたします。 次に、コンテナターミナルのゲート混雑の解消に向けた取組について伺います。 現在、東京港や横浜港のコンテナターミナルのゲート前では、依然としてトレーラーの渋滞が発生しており、多くのドライバーが長時間の待機を余儀なくされ、一般車両の通行にも支障が出ています。 ゲートの渋滞対策緩和のため、コンテナ搬出入予約システム、CONPASの導入を始め、ゲートオープン時間の前倒しや夜間等の時間拡大、さらには遠隔操作RTGの導入支援による荷役能力の向上など、多岐にわたる取組が進められてきました。実際、東京港で実施されたCONPASの試験運用において、コンテナトレーラーの平均時間が七八・八%減少したという成果も承知をしております。 しかしながら、現場ではいまだ厳しい状況が報告されております。特に、CONPASの運用については、予約枠が少なく、予約の取り合いになっていることに加え、既存ゲートの一部を予約専用に割り当てたことで、かえって予約外のトレーラーの待機時間が長くなっているとの指摘もございます。また、荷主側の都合による特定時間帯への車両集中という根本的な構造問題も残されたままです。 ドライバーの残業時間が規制される中、待機時間削減は待ったなしの課題です。ゲートの混雑緩和に向け、現行のCONPASの予約枠の拡大や、使いやすいシステムへの改善、さらに荷主企業を巻き込んだオフピーク搬出入の本格的な普及拡大が必要と考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。
○安部政府参考人 お答え申し上げます。 コンテナターミナルゲート前の渋滞発生の主な要因として、コンテナトレーラーの来場時間が集中し、ゲートの処理能力やターミナルの荷役能力を超えてしまうことが考えられます。 このため、ゲート前の混雑解消のために国土交通省が開発した予約システムであるCONPASの導入を各コンテナターミナルにおいて進めてきたところです。 委員御指摘の点に関しては、今後、横浜港の一部コンテナターミナルにおいて、原則予約の運用により、予約枠を拡大するとともに、ゲート到着前にコンテナ情報を照合することができる機能を実装してゲート手続のトラブルを回避するといった利用者の利便性向上に取り組んでまいります。 また、オフピークのコンテナ搬出入については、昨年度、関東地方整備局において、オンシャーシデポを設け、CONPASを用いて閑散時間帯にコンテナの搬出入を行う現場実証を横浜港で行ったところであり、得られた課題を踏まえ、関係事業者や港湾管理者とも連携して改善に取り組んでまいります。 国土交通省といたしましては、引き続き、我が国コンテナターミナルのゲート前混雑の解消に向けて、関係事業者や港湾管理者等と連携して対応してまいります。
○西園委員 ありがとうございます。是非、取組をお願いいたします。 ゲート混雑が原因かどうか分かりませんけれども、本年四月、邦船社を母体とするオーシャンネットワークエクスプレス、通称ONEですが、こちらが日本発着の欧州航路から撤退をしました。これは、我が国港湾の国際競争力の低下を象徴する出来事であり、強い危機感を抱かせるものです。 二〇一一年、国土交通省は、国際戦略港湾政策を打ち出し、コンテナ港湾の選択と集中を進めることでアジア主要港との競争力強化に取り組んできました。しかし、現実には、コンテナ物流の中心は上海や釜山へと移りつつあり、日本の港湾の地位は相対的に低下しています。一度海外主要港へ流れた物流を再び日本に取り戻すことは容易ではなく、我が国の港湾政策は今極めて重大な局面を迎えていると言わざるを得ません。 私は、この状況を打開する鍵は、徹底した港湾の効率化にあると考えます。アジアの主要港では、コンテナターミナルの自動化、デジタル化が急速に進展し、荷役効率の向上や船舶滞在時間の短縮が実現されています。我が国においてもコンテナターミナルの完全自動化を一刻も早く実現すべきです。 特に、日本のガントリークレーンオペレーターは、一時間当たり三十個以上のコンテナを荷役できる世界トップレベルの技能を有しています。この高度な技能をAIや自動制御技術に学習、実装し、ガントリークレーンの完全自動化につなげていくべきです。 さらに、こうした先端技術の導入は、国際戦略港湾のみならず、地域経済を支え、フィーダー輸送を担う国際拠点港湾や重要港湾にも広げていく必要があります。 特に、地方の港湾では港湾労働者の人手不足や高齢化が深刻化しており、ターミナルの運営の効率化は喫緊の課題です。政府も港湾ロジスティクスを戦略十七分野の一つに位置づけていますが、その効率化は日本経済全体の競争力を左右する重要課題です。 コンテナターミナルの自動化、高度化に向けた具体的な取組方針について、政府の御見解をお伺いいたします。
○佐々木副大臣 委員御指摘のとおり、コンテナターミナルの効率化、自動化、高度化は、大変重要な課題だと認識をしております。 港湾の競争力強化や労働力不足といった課題に対応するため、国交省では、遠隔操作RTGの導入、コンテナターミナルゲートの高度化に対する支援を行ってきたところでありますが、さらに、今年度には、遠隔操作ガントリークレーンの導入支援制度を創設いたしました。 また、港湾技術開発制度により、コンテナターミナルの更なる生産性向上や労働環境改善に資する技術開発への支援を実施しております。 加えて、港湾手続のデジタル化を進めるため、データプラットフォームであるサイバーポートを運用しております。 その上で、金子大臣を座長とする港湾ロジスティクスワーキンググループにおいて、港湾荷役機械やサイバーポートの官民投資ロードマップや、港湾ロジスティクスの強化に向けて講ずるべき施策について議論を行っているところでもございます。 今後、これらを踏まえ、港湾荷役機械の自動化、遠隔操作化の促進や、サイバーポートの機能改善、普及促進等により、コンテナターミナルの自動化、高度化に全力で取り組んでまいります。
○西園委員 佐々木副大臣、力強い御答弁ありがとうございます。港湾ロジスティクスは戦略十七分野の一つですので、是非、港湾への予算の重点配分をよろしくお願いいたします。 本日は、ここにちょっと一冊の本をお持ちいたしました。これは、平成十一年に旧運輸省港湾局が監修した「港湾の施設の技術上の基準・同解説」です。 港湾施設を建設する際に必要となる技術基準と、その具体的な設計手法が示されており、まさに港湾技術者にとっての教科書というべき存在です。この基準・同解説はおおむね十年ごとに改定が行われております。 平成七年に運輸省へ港湾技官として入省した私は、係長時代にこの改定作業に携わる機会をいただきました。当時、検討委員会の委員長を務めておられたのは、防波堤に作用する波圧算定式、いわゆる合田式を確立された合田良実先生でした。港湾工学の世界的権威である合田先生から直接御指導を賜る機会をいただいたことは、私にとって、技術者人生におけるかけがえのない財産でございます。合田先生がこの基準・同解説に自らの人生を懸けていると語られた言葉は、今もなお私の胸に深く刻まれております。 私はその後、二度にわたる基準改定にも携わらせていただき、現在使用されている平成三十年版では、編集小委員長として事務方の取りまとめをさせていただきました。合田先生に胸を張って御報告できる仕事ができたかどうか、自信があるわけではございません。しかし、ただ一つ確信を持って申し上げられるのは、編集作業に関わった全ての皆様がそれぞれの立場でベストを尽くし、我が国の港湾技術の発展のために最大限の努力を重ねてくださったということです。この場をおかりして、関係者の皆様に改めて深く敬意と感謝を申し上げます。 新たに開発され、その有効性や汎用性が確認された技術であっても、基準・同解説に掲載されなければ全国的な普及にはつながりません。そして、その見落としは、結果として我が国の港湾技術の進歩を停滞させることにもなりかねません。だからこそ、将来を見据えながら、今後普及すべき技術を的確に評価し、基準へ反映させていくことが極めて重要であると考えてまいりました。 前回の改定から既に八年が経過しており、現在、次期改定に向けた検討作業が進められているものと承知しています。その意味では、前回改定以降に新たに蓄積、確認された技術的知見については、積極的に基準・同解説へ反映させていくべきと考えます。例えば、しゅんせつ土砂を脱水固化し築堤材として有効活用する技術については、新門司沖土砂処分場において十年以上にわたる実証、検証が重ねられ、実用化可能技術として高く評価されています。 こうした新技術を今後どのように基準・同解説へ位置づけ、普及につなげていくお考えか、政府の御見解をお聞かせ願います。
○安部政府参考人 お答え申し上げます。 委員がお持ちの「港湾の施設の技術上の基準・同解説」は、港湾法第五十六条の二の二に規定されている技術基準や関係省令、告示等の解説書であり、その改定はこれまでおおむね十年ごとに大幅に実施、発刊しているほか、必要に応じて一部実施し、こちらについてはホームページで公表してきております。 改定に際しては、国土交通省や各分野の専門家などが参画する委員会において内容を検討しており、委員御指摘の新技術については、港湾の施設の建設、改良等の参考になる技術情報や標準的な検討項目、検討手法を対象としております。 委員御指摘のとおり、本年三月より次の大幅な改定を見据えた検討を開始しておりまして、これまでの改定と同様に、新技術について、技術的知見が確認され普及が必要と認められたものについては、関係者とともに積極的に反映するように取り組んでまいります。
○西園委員 ありがとうございます。新しい技術をつくり出すベースとなるのが基準ですので、技術者が意欲を持って研究開発に取り組めるよう、是非基準改定の方、よろしくお願いいたします。 さて、近年、気候変動の影響により、全国各地で河川の氾濫や内水被害が激甚化、頻発化しています。その要因の一つが、河道内に堆積した土砂による流下能力の低下であり、国は地方交付税措置率七〇%の緊急浚渫推進事業債を創設し、地方自治体によるしゅんせつ事業を財政面から支援しております。 しかし、現場では、財政力の弱い自治体ほど必要なしゅんせつが十分に進まず、地域住民の不安が高まっています。特に、中山間地域を抱える自治体では、対象河川やしゅんせつ箇所が広範囲に及ぶ一方、確保できる財源には限界がございます。 また、八潮市の道路陥没事故を契機に、老朽化した下水道インフラの危険性も改めて浮き彫りとなりました。現在、下水道管路の修繕には、同じく地方交付税措置率七〇%の緊急自然災害防止対策事業債が活用されていますが、こちらについても地方負担の重さが課題となっています。 河川のしゅんせつや下水道の老朽化対策は、いずれも住民の生命財産を守るため、極めて重要な事前防災であり、地域の財政力によって安全性に格差が生じるようなことがあってはなりません。そこで、地方自治体がこれらの事業により積極的かつ計画的に取り組めるよう、緊急浚渫推進事業債及び緊急自然災害防止対策事業債の地方交付税措置率について、かさ上げを検討すべきと考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。
○橋本政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の緊急浚渫推進事業債また緊急自然災害防止対策事業債につきましては、それぞれ、地震、豪雨など自然災害が激甚化、頻発化する中で、財政力の弱い自治体においても、単独事業として実施する緊急的な防災・減災対策に取り組めるよう、事業期間を区切って地方債充当率一〇〇%、元利償還に対する交付税措置率七〇%の特別の措置を講じているところでございます。 既にほかの地方債と比較いたしまして高い措置率となっており、また、実際に各自治体において十分に活用はなされていることから、交付税措置率を引き上げることは考えてはいないところでございますが、引き続き、両事業債の活用が進むよう、総務省といたしましても、活用事例の周知などを含め、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○西園委員 ありがとうございます。 この両事業が特別な措置でつくられたというのは重々理解をしておりますが、やはり現場の自治体ではお金がなくてできないという、大変その声を聞いております。現在、都道府県間の税収格差というのは大変問題となっております。これはもう地方交付税の全体を底上げしていただくしか私は問題の解決にならないと思いますので、是非、総務省におかれましては財政力の弱い自治体を助けていただくようお願い申し上げます。 この地方債を活用した事業がある一方で、道路や港湾などのインフラ整備の多くは国庫補助事業として実施されています。しかし、これらについても地方自治体の負担は依然として大きく、厳しい財政状況の中で大きな課題となっています。 特に、近年は、少子高齢化の進行により地方の働き手が減少する一方で、高齢者介護や社会保障関係費が増大しており、インフラ整備に必要な予算の確保が年々難しくなっています。その結果、老朽化した橋梁の損傷や港湾施設における岸壁エプロンの空洞化、陥没など、重大事故につながりかねないリスクが高まっています。 加えて、南海トラフ地震など巨大災害への備えが急務となる中、道路や港湾は災害時の救援復旧活動を支えるだけでなく、物流機能を維持し、地域経済を下支えする極めて重要な社会基盤です。地方部においてもその機能強化や老朽化対策を着実に進めていかなければなりません。 しかし、人口減少や税収減が進む地域ほど財源確保が難しく、このままでは地域間における社会基盤の格差が更に拡大することも懸念されます。 道路や港湾などのインフラは、地方の産業活動や国民生活を支え、日本経済全体の発展を下支えする重要な役割を担っています。地方自治体が道路、港湾を始めとする必要なインフラ整備を着実に推進できるよう、公共事業における道路、港湾分野等の国庫補助率のかさ上げや、公共事業予算の総額の確保を目指すべきと考えますが、金子大臣の御見解をお聞かせ願います。
○金子国務大臣 西園委員には、国交省の役人の時代からレクチャーをしていただいたり、一緒に視察に行ったり、そういう意味では、今質問されている公共事業に対しては、一番、私以上に御存じだというふうに思います。 道路整備あるいは港湾整備については、それぞれ道路法、港湾法において基本となる国庫補助率が定められておりますが、政策上の観点や各地域の重要性、事情を踏まえ、特例として道路財特法、離島振興法や沖縄振興特別措置法等に更に高い国庫補助率が定められており、国庫補助率の在り方については様々な観点からの議論が必要であると考えております。 国民の安全、安心を守る国土強靱化の取組を柱とした危機管理投資や、経済成長を支える道路や港湾等のインフラ整備等を柱とした成長投資による強い経済をつくる上で、公共事業は大変重要な役割を担っており、まさに未来への投資であると考えております。 厳しい財政状況ではありますが、地域の実情にも応じた様々なニーズに的確に対応できるよう、必要十分な公共事業予算が確保されるよう、取り組んでまいりたいと思います。
○西園委員 力強い御答弁、ありがとうございます。 過去二十年ぐらい、公共事業予算というのはずっと横ばいですよね。今物価が上がっていますので、そうすると結局、実施できている事業活動というのは減っているということなんですよね。やはりこれは、公共事業予算の総額をしっかり確保していく必要があると思います。私は国交省の応援団ですので、是非、予算の確保に全力で取り組んでいただければと思います。ありがとうございます。 済みません、順番をちょっと変えて、次の住生活リテラシーを向上させる和の住まいについてお伺いいたします。 新たな住生活基本計画では、住生活リテラシーの向上の一環として、和の住まいのよさを再認識することが明記されています。 令和七年十一月十日の予算委員会において金子大臣は、畳の機能性を高く評価され、UR都市機構やハウスメーカーへの需要拡大への働きかけや、シンポジウム等を通じた普及啓発を進める旨御答弁なされました。 和の住まい、とりわけ畳の価値は単なる情緒的、文化的な側面にとどまりません。JIS規格においては、断熱性能を有する畳、JIS A 五九一四や、衝撃緩和性能を有する畳、JIS A 五九一七が規定されており、その機能的価値は科学的、客観的にも裏づけられています。この機能は、我が国が直面する社会課題の解決にも直結します。 厚生労働省の二〇二二年国民生活基礎調査によれば、介護が必要となった主な原因の第三位は骨折、転倒であり、その割合は一三・九%に上っています。 衝撃緩和性能を有する畳を活用した住環境整備は、高齢者の転倒事故防止や健康寿命の延伸に寄与するものと考えます。また、断熱性の高い畳は、災害時に避難所となる体育館等の床環境を改善し、被災者の命と健康を守る上でも有効です。国民の住生活リテラシー向上とは、こうした機能性を国民が正しく理解し、適切に活用できる環境を整えることにほかなりません。 そこで、大臣にお伺いいたします。 さきの御答弁以降、国土交通省としてどのような取組を進め、どのような成果が得られているのでしょうか。また、防災、医療、福祉を所管する関係省庁とも連携し、機能性が実証された和の建材を社会課題解決のツールとして積極的に活用すべきと考えますが、大臣の御見解をお聞かせ願います。
○金子国務大臣 国産畳の原料でありますイグサの国内の九五%以上を私の地元で生産をしているということで、畳についてはこれまでも取り組んでまいりました。本当に今日は取り上げていただきまして、ありがとうございます。 我が国の気候、風土、文化に根差した住まいづくりや住まい方である和の住まいの推進は、日本の住文化の再発見や伝統産業の振興、さらには地域の活性化を図るため、重要と考えております。 中でも畳は、和の住まいを象徴するものであり、快適な湿度の調整機能、抗菌、空気の浄化作用、香りによるアロマ効果、あるいは乳児や高齢者の転倒時のけがを防ぐ適度な弾力性を有するなど、様々な効能があると承知をしております。 国土交通省におきましては、関係省庁による連絡会議を設置をいたしまして、畳の活用を始めとする和の住まいに関する工夫や事例、関係省庁の取組などの情報提供や、全国各地におけるシンポジウムの開催等による普及啓発に取り組んでおります。 本年三月に閣議決定されました新たな住生活基本計画では、畳、あるいはふすま、瓦もそうでありますけれども、を始めとする地域の自然素材を活用し、気候、風土、文化に根差した和の住まいの推進や、国民の住生活リテラシー向上に当たって、和の住まいなど伝統的な住文化のよさや技能の継承に向けた担い手育成の必要性を再認識する機会の創出が必要であることなどをしっかりと位置づけたところでございます。 今後も、来年三月から開催される横浜グリーンエクスポにおいて和の住まいに関する幅広い情報を発信するなど、関係省庁と連携し、あらゆる機会を捉えて、イグサや国産の畳の振興にも資する和の住まいの推進にしっかりと取り組んでまいります。
○西園委員 ありがとうございます。 今、インバウンド需要が大変増えてきているということでございますし、是非、イグサの畳、このよさを海外の方たちにも紹介いただける、観光庁がまさに国交省所管ということでございますので、是非その分野も取り組んでいただければというふうに思います。 ちょっと最後、質問が多分できない、時間があれですので、要望だけさせていただきますが、昨日から大雨とか洪水に関する防災気象情報が運用開始されましたが、まだ現場では非常に混乱が生じています。特に、同じ警戒レベル、河川でも、大河川では氾濫特別警報、小河川では大雨特別警報という、この違いがやはり分かりづらいというのがございます。是非、国交省としましても、住民に分かりやすい説明をお願いできればと思います。 これは要望とさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。 本日はありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、西岡秀子君。
○西岡(秀)委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。 今日も一般質疑、よろしくお願いいたします。 前回の一般質疑におきまして、ドローンについて、国家資格制度の取得促進、また取得後の研修の充実について質問させていただいたわけですけれども、時間の関係で一問、できなかった質問がございますので、その質問から今日は始めさせていただきたいと思っております。 ドローンについては、レベル4の飛行の活用が今後一層進んでいく中で、安全性、プライバシーの保護、また我が国の安全保障の面からも、ドローンの国産化を進めることが極めて重要な課題であると認識をいたしております。政府においても、国産化の方針を示され、取り組んでいただいているというふうに思いますけれども、国交省としての取組、今後の方針についてまずお伺いをいたします。
○宮澤政府参考人 お答えいたします。 国産ドローンの社会実装を進めるに当たり、国土交通省では、メーカーによる機体の開発と並行して、機体の安全性を確保するため、ドローン等の無人航空機の認証を行っております。この認証については、これまで九機種について行っており、このうち八機種が国産のものとなっております。 ドローンの認証に当たっては、機体の安全性が確保されていることを示すため、メーカーにおいて様々な性能試験や解析等が必要となります。 国土交通省としては、国産ドローンのメーカーによる開発を後押しするため、これらの試験や解析等の方法についてガイドラインを作成したほか、技術面での助言を随時行うなど対応してきたところです。今後も、こうした対応をしっかりと行ってまいります。
○西岡(秀)委員 ありがとうございます。 他省庁とのしっかり連携をしながらの取組も大変重要だと思います。国産化の取組、是非強力に進めていただくことをお願い申し上げたいと思います。ありがとうございます。 続きまして、本日は、造船業の再生、復興についてお尋ねをさせていただきたいわけでございます。 まず、あらゆる分野でナフサ由来の石油化学製品の供給不足、そしてそれに伴う価格の高騰というのが大変深刻な影響を与えているという状況がございますけれども、造船業の現場においても深刻な状況、お声をお聞きをいたしております。 特に、シンナーの供給の不安定、そして価格が七〇%程度も上昇する、また、今は在庫があるけれども、この在庫については枯渇をしかかっている、また今後のめどが立っていないなど、現場においては、このことによる工期の遅れや事業継続へ大変不安が広がっているということもお聞きをいたしております。 造船業は裾野の広い産業でございまして、多くの協力会社に支えられている面もございます。中小の造船所ですとか協力会社も含めて、今、国交省としてどのような把握をされ、どのように取り組んでおられるのかということについてまずお伺いをさせていただきます。
○新垣政府参考人 お答えいたします。 造船業におきましても、シンナー、潤滑油を始めとする様々な石油化学製品等を使用しておりまして、委員御指摘のとおり、今般の中東情勢に起因する供給制限や価格高騰について懸念の声は寄せられてきております。 このため、国土交通省では、中小の造船所が加盟する団体を含め関係事業者団体への聞き取り等を通じて、造船事業者における調達状況について継続的に把握するとともに、相談窓口を開設し、供給の偏りや流通の目詰まりの情報の提供を呼びかけるなど、経済産業省と連携して、石油化学製品の供給の安定化に取り組んでおります。 また、価格高騰の関係でございますが、原材料価格やエネルギーコストの上昇を踏まえた価格転嫁に関する配慮につきまして、経済産業大臣、公正取引委員会委員長と連名で、関係事業者団体に要請も行っております。 国土交通省としては、引き続き、現場の声をよく伺いながら、関係省庁とも連携しつつ、石油化学製品等の安定供給に努めてまいります。
○西岡(秀)委員 ありがとうございます。 補正予算も提出される見通しということでございますので、中長期的な見通しをしっかり持った、事業継続に資する取組を強力に進めていただくとともに、今、現状の把握をしっかりされているということでございますけれども、その状況把握とともに、やはり資材が届く体制を、協力会社、中小造船業を含めて、しっかり取り組んでいただくことをお願い申し上げたいと思います。 関連いたしまして、造船業を始めとして、製造業における労働安全衛生対策についてお伺いをいたします。 労働安全衛生法の改正もさきの国会で行われたところでございますけれども、職場における働く者の安全と健康を守るための職場環境の改善を図ることは極めて重要な課題でございます。 様々な安全対策が図られておりますけれども、近年、造船業もそうですけれども、職場における熱中症対策、これが大変、喫緊な、重要な課題となっておりまして、製造業を中心に熱中症による死亡事故が急増したことから、労働安全衛生規則が改正されまして、熱中症対策が義務化されたところでございます。 働く皆さんを守るための対策については、様々な熱中症対策として、設備投資や必要な装具の購入など、事業者にとっては、特に中小の事業者にとっては、しっかりそろえていくためには、財政的な負担というものも大変重いものとなっているというふうに認識をいたしております。 現状、製造業の現場で熱中症対策を講じるために事業者が活用できる国の補助金、助成制度について厚労省にお尋ねをさせていただきます。
○安井政府参考人 熱中症対策につきまして御質問をいただきました。 厚生労働省といたしましても、職場における熱中症防止対策は非常に重要であると考えているところでございまして、委員からも御指摘がございましたが、昨年六月、法令を改正いたしまして、熱中症の重篤化を防止するための対策を事業者に義務づけたところでございます。 さらに、熱中症の発生予防の観点から、事業者が業種、業態に応じて適切な対策を講じることができるよう、本年三月、職場における熱中症防止ガイドラインを策定し、その周知を図るとともに、エイジフレンドリー補助金において、六十歳以上の高齢者について、体温を下げるための機能のある服の導入などについて費用の一部を補助しているところでございます。 これら熱中症対策につきましては、厚生労働省ホームページ、労働基準監督署などが実施する説明会などを通じて周知、広報を行うとともに、毎年実施している「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」により重点事項として取り組んでいるところでございます。
○西岡(秀)委員 今、厚労省の方から、エイジフレンドリー補助金について御紹介をいただきました。 こちらは、高齢者の労働災害防止対策のメニューでございまして、役員を除いて、六十歳以上の雇用者が常時一人従事をしているということが要件になっておりますけれども、やはり今、年齢を問わず、熱中症リスクが製造業、造船業の現場においても深刻な状況だというふうに思いますので、柔軟な運用をしていただくということも大変重要かというふうに思いますけれども、一言、このことに見解をいただくことはできますでしょうか。
○安井政府参考人 熱中症対策について御質問いただきました。 先ほど御指摘いただきましたように、エイジフレンドリー補助金と申しますのは、元々高年齢労働者の対策の補助金ということでございますので、そちらに年齢制限があるわけでございますが、こういった対象要件なども含めまして、今後とも、職場における熱中症予防対策の推進に向けまして、必要な対策を検討してまいりたいと考えてございます。
○西岡(秀)委員 ありがとうございます。 厚労省と別の、経済産業省の省エネ投資促進支援事業にも熱中症対策として活用できるものがあるんですけれども、省庁横断的に、先ほど厚労省の方からもしっかり周知、広報に努めるというお話がありましたけれども、現場からはどういう補助制度があるのか、どういう状況で使えるのかということが大変分かりづらいという御意見もお伺いをいたしておりますので、労働安全法制を所管する厚労省がリーダーシップを取っていただきまして、他省庁とも連携をして、周知、広報にもしっかり取り組んでいただくことをお願いを申し上げたいと思います。本日はありがとうございました。 続きまして、造船業の復興再生の質問に入らせていただきますけれども、我が国の国際競争力強化のため、他国の自国企業への保護主義的な支援に対しては、国際機関を通じて我が国としてもこれまでも取り組んできたというふうに承知をいたしております。 保護主義的な不公平、不公正な国の支援が根本的な問題としてある一方で、我が国と中国、韓国との建造コストには約二割のギャップがございます。この価格差を解消していくことが、我が国の造船業の国際競争力を強化していく上でも大変重要な取組であるというふうに考えますけれども、このことについてどのように取り組んでいく方針であるかということについて、お伺いをさせていただきます。
○新垣政府参考人 お答えいたします。 我が国造船業は、建造する船舶の品質や環境性能の面では優位にありますが、船価の面では、委員御指摘のとおり、特に中国との間で厳しい競争を強いられています。 この船価の差につきましては、そのときの船価市況を始めとする様々な要因によって生じることから、どの要因が船価にどのように影響しているかを特定することは困難ですけれども、OECDの報告書では、日本の造船所は、中国、韓国と比較して、人件費や造船所が購入する資材価格が高いといったことが示されています。 国土交通省としては、AI造船ロボットの開発、実証や全天候型ドックの導入等を通じ、造船所の生産性の抜本的な向上を進め、建造コストの低減につなげてまいりたいと存じます。
○西岡(秀)委員 生産性向上のお話もあったんですけれども、鋼材価格がそもそも一割から二割やはり差があるということもお伺いをいたしておりまして、様々、共同購入含めたいろいろな対策も考えられるというふうに思いますけれども、総合的な対策を講じていただきまして、是非この価格差というものをなるべく埋めるための施策を強力に進めていただくことをお願い申し上げたいと思います。 続きまして、今日、私も資料を配付させていただいておりますけれども、今後も海上運送に必要な船舶の需要は伸びていくということが予想されております。 一方で、日本船主による中国造船所への発注が増加しているという、我が国の海事エコシステムのリスクというものも顕在化いたしております。その原因は、日本の建造能力が日本船主の発注需要を下回っているということが原因であると認識をいたしております。 このことを踏まえて、国交省では、二〇三五年までに日本船主建造需要と見込まれている千八百万総トンを建造する体制を整備する目標を掲げておられます。 二〇一九年以降、技能者が大きく減少し、現在深刻な人手不足の中で、どのようにこの目標を達成していかれる方針であるかということについて、具体的な施策について大臣にお伺いをいたします。
○金子国務大臣 お答え申し上げます。 造船業は、海上輸送に不可欠な船舶を安定的に供給し、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業であります。 近年、我が国造船業が建造量を減少させてきたことから、国内の建造需要を十分に受け止めることができず、船舶の建造を海外の造船業に頼らざるを得ない状況となっております。 こうした状況の中で、高市内閣では、造船を戦略分野の一つに位置づけており、船舶建造量を二〇三五年までに千八百万総トンに倍増させ、世界の造船市場の中で我が国の競争力を強化する目標を打ち立てました。今後、造船業再生基金を通じ、省力化、自動化設備の整備や時間を要するドック拡張、クレーンの導入等への支援を計画的に行うとともに、造船AIロボットの開発、普及と併せて人材の確保、育成等に取り組んでいくこととしております。 なお、造船業再生基金につきましては、今年三月に基金造成を行っており、現在、安定供給確保支援法人において、供給確保計画の申請を検討している多数の造船事業者からの相談を受けているところであります。供給確保計画の内容が確定された後に速やかに造船事業者が設備投資に着手できるように努めてまいります。 これらの施策を着実に進め、他国には負けない競争力を確保し、日本の船は日本で造る、その実現に向けて世界を牽引する確たる地位を確保してまいります。
○西岡(秀)委員 今、大臣から、日本の船は日本で造る、本当にこのことを実現していくことが大変重要な課題だというふうに思っておりますので、大臣のリーダーシップを持って、しっかりこの目標に向けて取り組んでいただくことをお願い申し上げたいと思っております。 今、大臣からも基金のお話がありましたけれども、この造船再生基金については大変多くの期待が寄せられておりまして、当然、計画の認定が大前提でございますけれども、中小の造船所を含めて活用できる体制をしっかり整えていくということも大変重要だと思っております。 計画策定に当たっての相談、支援など、国の支援が大変重要であると考えますけれども、どのようにお考えになっている方針かということについて、お伺いいたします。
○新垣政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、中小の造船所も我が国にとって必要不可欠でございます。 このような認識の下、連携や協業によって船舶建造能力を向上させる意欲のある中小造船所を対象として、昨年末にお認めいただいた補正予算一千二百億円を元に新設することとなりました造船業再生基金において、施設整備等に対する支援を行うこととしております。 この基金を管理する安定供給確保法人におきましては、中小造船所からも相談を受ける体制を整えております。その業務が的確に実施されるよう、国土交通省としても必要な対応を行ってまいります。
○西岡(秀)委員 是非、国の支援、中小造船所も活用できるための支援をお願い申し上げたいと思います。 大臣から先ほど力強いお言葉をいただいたんですけれども、私が労働安全法制につきましてお尋ねをいたしましたのは、私がお聞きをしているところでは、若い方が造船所への就職を考えて現場を見学に行ったときに、やはり余りにも過酷な、特に夏場においては熱中症を含めて喫緊の課題があるわけでございますけれども、その過酷な状況を見て、そこに仕事として携わりたいけれども、ちょっとちゅうちょしてしまう学生さんもいらっしゃるというお声もお聞きをいたしております。やはり、働く皆さんの安全、健康を守ることと同時に職場環境をしっかり整えていく、熱中症というのは一つの例ですけれども、特にやはり若い方に、この業界にしっかり入っていただいて、支えていただくためにも大変重要だという思いで今日は質問させていただきましたことを申し添えさせていただきたいと思っております。 最後の質問になりますけれども、先ほど日本の船は日本で造るという力強いお言葉がありましたけれども、船舶の修繕事業についても今後大きな需要が見込まれております。現状の課題をどのように認識し、今後、国内修繕の強化を図っていく方針であるかということにつきまして、加藤政務官にお尋ねをいたします。
○加藤大臣政務官 お答えいたします。 我が国の船舶修繕は、国際貿易を担う外航船や、地域住民の生活に欠かせない旅客船、国内貨物の海上輸送を行う内航貨物船、官公庁船などの運航を支え、国民生活、経済活動のみならず、安全保障も支える極めて重要な産業でございます。 高市内閣では、造船を日本成長戦略会議の戦略分野の一つに位置づけ、その主要な製品、技術等として次世代船舶と船舶修繕を選定し、これらの官民投資の方向性を取りまとめました。 船舶修繕については、我が国外航船修繕の特定国への依存の解消などに向けて、国内の修繕能力の向上に取り組むとともに、同志国の修繕事業所の活用、確保などを図っていくことといたしております。 今後、官民投資ロードマップを取りまとめ、これに基づき、船舶修繕も含め大胆な成長戦略を促進してまいります。
○西岡(秀)委員 時間となりましたので、これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、臼木秀剛君。
○臼木委員 国民民主党・無所属クラブの臼木秀剛です。本日もよろしくお願いいたします。 まず一問目、辺野古の転覆事故に係る件について御質問をさせていただきたいと思います。 先日、五月二十二日に、今回亡くなられた「不屈」の船長につきまして、海上運送法違反に該当すると判断し、海上保安庁への告発を実施するということが国交省から発表されました。同日発出された文科省の通知の方がかなり注目はされていますけれども、私としては、そもそも、人命や輸送の安全をないがしろにするような、法令に違反した運航が当然のように行われたということ自体が本来的には問題だと思っておりますので、この点少し確認をさせていただきます。 先般、四月十五日の本委員会でも、この件を取り上げさせていただきました。その際には、非旅客船を使用した運送については、不定期に、他人の需要に応じて、他人を運送する事業であるかどうか、そして、それは有償であるか無償であるかは問わないということを確認をさせていただき、この事実関係を今行っている最中だったとの答弁だったと記憶しております。 今回、出されたものを見てみますと、1から3の事実を認めた上で告発をするということでありますが、1については、他人の需要、要は依頼があったということ、そして二番目については、反復継続ということで、これは業務性があるということ、そして三つ目ですが、いずれの年も学校から謝礼を領収しているということで、これは有償性ですね、お金を受けていたということを受けて告発をするとありますが、先般確認させていただいたとおり、海上運送法に当たるか否かを判断するに当たっては、1と2、他人の需要であるか、そして事業性があるかということで必要十分ではないかと私は思うんですが。 なぜこの3の事実を入れているのか、要件としては本来必要ではないんじゃないか、そして、要件でないとしても、なぜ3を入れているのか、この点について御説明いただいてよろしいでしょうか。
○新垣政府参考人 お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、他人の需要、反復継続ということに関しましては、1、2とおっしゃっておりましたが、同志社国際高等学校からの依頼に応じていたということ、それから、二〇二三年以降、反復継続して同校の生徒、教員を運送していたこと、こういったことから、事業性が認められるという判断をしたところでございます。 また、御指摘の有償の観点でございますけれども、これも前回答弁申し上げましたとおり、無償であっても事業に該当するかどうかという判断はできますということで、これに間違いはございません。 一方で、当該運送行為が有償である場合には、これも一般的な観点ではありますけれども、事業性を認定する要素として、事業性が高まる要因であるということでございますので、今回、金井氏が学校から謝礼を領収していたことにつきましても、ほかに確認された事業性判断の根拠と併せて公表したというものでございます。
○臼木委員 ありがとうございます。大分言葉を選んでお話をいただいたなと思いますが、レクの際には、やはりより悪質性が高くなるのではないか、そういうまさに補強材料であるというような御示唆もいただいているところでありますし、私もそこは全く同感だと思っています。 当然、有償、無償を問わないとはしつつも、やはり有償であるということであれば、より悪質性が高まるということだと思いますので、そういう意味では、今回のこの事故の事実以外にも様々なこともまだあるんじゃないかという御指摘もいろいろあるようではありますので、その他、海上運送法違反の事実がなかったのか、引き続き、徹底的な原因究明、真相究明、さらには、これに対して厳格な対応で臨んでいただきたいと思いますので、この点要望をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 それでは、話題を変えて、道路橋梁の点検について御質問をさせていただきたいと思います。 我が国の公共インフラが多く建設設備されたのは一九七〇年代ということで、先般、下水道法の改正もありましたが、一九七〇年代というのは様々な公共インフラが整備され、道路もその一つということであります。 道路統計を見ると、一九七〇年代というのは、毎年一万本以上の橋梁が整備されていたということでありますが、橋梁の設計上、また法定の耐用年数はおおむね五十年から六十年と言われています。既に対応が取られているものがあるにせよ、二〇二〇年代後半から二〇三〇年代にかけて、毎年一万本以上架けられてきた橋梁への対応というのが本当に喫緊の課題になってくるわけです。 既に、二〇一二年の笹子トンネルの崩落事故も受けて道路法の改正、そして、二〇一四年からは、全ての橋梁、トンネル等について五年に一度の法定点検が義務づけられ、二〇一八年度には一巡目、そして二〇二三年度には二巡目の点検が終了し、今まさに三巡目の三年目の点検が行われている最中だと思います。 まず、この点検が二巡して、法定点検が五年に一度、これが二巡したわけですけれども、どのような知見が得られたのか、そして、この点検というのは点検要領に基づいて行われているものと承知をしていますが、こういった得られた知見がどのように点検要領に生かされているのかという点について、まず御答弁をいただいてよろしいでしょうか。
○金子国務大臣 今、臼木委員から御紹介いただきましたように、橋梁などの老朽化対策につきましては、平成二十六年度より、各道路管理者において、五年に一回の点検を行い、早期又は緊急に措置を講ずべき状態と診断された橋梁などを優先的に修繕等に着手しているところであります。 これまでの橋梁点検を通じて、長さの短い橋においては大規模な部材の損傷が見当たらない傾向が見られることや、河川内の橋脚基礎については周りの地盤が削り取られた状態や基礎ぐいの腐食の損傷が見られるなど、橋梁の構造ごとに特徴的な損傷事例が確認されました。 また、近づいて確認することが困難な場所での点検においては、足場や高所作業車を不要とするドローン等のロボット技術を試行した結果、作業の効率化も確認されたところであります。 そうした点検で得られた知見を基に、橋梁の構造や損傷の特性に応じて、点検時の着目箇所や留意事項を明確にし、ドローン等の新技術の活用方法を明記するなど、点検要領を改定をいたしまして、点検の効率化、合理化を図ってきたところであります。 引き続き、効率的な点検の実施に向け、得られた知見等も踏まえながら、新技術の活用促進や点検要領の改定を実施してまいります。
○臼木委員 ありがとうございます。まさに、現場現場の状況に応じて、また橋梁自体の構造自体に関して様々な差があるということも今お話をいただきました。 まさに、私は、先ほど来北海道の話も出てきますが、北海道は面積も広く、広域分散型、さらには積雪寒冷地でありまして、こういった道路、橋梁の損傷は、やはり他の積雪寒冷地ではない地域と比べると早いというようなこともあります。 さらには、地域によって、やはり都市部であったり人口密集地であればきちんとメンテナンスができているところが多いんですが、交通量が少ないところになると、意外となかなか修繕、改修が進んでいないというようなものも見て取れると思っております。 今ほどありました法定点検については、状況に応じて四段階の判定がされます。令和七年八月発表の道路メンテナンス年報を見ると、全国約七十二万四千橋あるうち、早急に措置すべき健全性3と判定されたのは五万二千八百六十四橋で約七%、緊急に対応すべきとする健全性4の判定が六百二十三橋で〇・一%。 これは全国平均ではありますけれども、先ほどお話をさせていただいたとおり、積雪寒冷地、また人口減少が進む地域、そして、どうしても橋梁の長さが長くなるような地域、こういった地域特性によっては、かなり3、4判定の割合が多い地域が見て取れますし、北海道もその一つであります。 こういった健全性3、4への対応状況や措置状況というのはどのように今なっているのか、そしてどのような優先順位を行って対応しているのか。また、この対応状況についても、それぞれ地域特性や、どこが管理をしているか。国管理であったり、都道府県であったり、市町村、また高速道路事業者が管理している橋梁もあると承知をしていますが、こういった点について、差異も含めて御説明をいただきたいと思います。
○沓掛政府参考人 お答え申し上げます。 橋梁などの老朽化対策につきましては、委員御指摘のとおり、五年に一回の点検を行い、早期に措置すべき状態にある判定区分3と、緊急に措置を講ずべき状態にある判定区分4に診断された橋梁について、各道路管理者において、橋梁の損傷の規模であったり、あるいはその橋の上を走る交通量や大型車の混入率、さらにはその橋がまたぐ鉄道事業者あるいは河川管理者などの関係機関との協議状況、そういったことを踏まえて計画的に修繕等に着手しているところであります。 令和元年度から令和五年度までの二巡目の点検におきましては、判定区分3、4と診断された橋梁の修繕の着手状況は、令和六年度末時点におきまして国の七八%に対して、都道府県等では七〇%、市区町村では五二%となっており、国と比較しまして、地方公共団体が管理する橋梁の修繕に遅れが生じてございます。 このように地方公共団体が管理する橋梁の修繕に遅れが生じている理由としましては、財政的な要因であったり、又は技術者不足などの技術的な要因などがあると認識しています。
○臼木委員 ありがとうございます。まさに今おっしゃっていただいたとおり、この市区町村のレベルになってくると、人員、技術力、そして何よりも予算の不足であったり、また住民合意の形成などでも苦慮しているというようなお声も伺っております。 こういう意味では、これからあまねく全ての道路橋梁というものを修繕、改修して供用し続けることができるかといえば、これはやはりなかなか難しい時代に入ってくるんだろうなと思っております。 下水道法のところでも、今までは下水道の普及が文明のバロメーターだと我が党の飯泉議員からもありまして、パラダイムシフトだという話もありましたが、道路橋梁に向けても、やはり一定程度、集約、撤去や供用廃止も含めて、いろいろな、人口減少社会やある程度限られた予算をどのように配分していくのかということをやる時代に来ているんだろうと思っています。 冒頭お話もさせていただきましたが、一九七〇年代は、本来必要なもの以上に、言葉を選ばずに言えば、過剰に投資をし設置をしてしまったんだろうなという反省があると私は思っていますので、これからの時代に向けての在り方というのは検討していかなきゃいけないと思っております。 そのような中で、四月に国交省さんは、道路橋の集約や撤去の進め方を地方自治体向けに新たにガイドラインを作り、お示しをされていると承知をしています。これは元々、二〇二二年の三月に作成をした道路橋の集約・撤去事例集を刷新し、様々、地方自治体の皆様に向けて集約や撤去を進めていくものだと承知をしていますが、まず、このガイドラインについてのポイント、やはり老朽化が進む道路橋の集約、撤去、先ほどありましたとおり、人員や技術力、予算、さらには住民合意の形成など、いろいろな課題があると思っておりますので、このガイドラインのポイントといいますか考え方について、政府参考人で結構ですので御説明いただいてよろしいでしょうか。
○沓掛政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、集約あるいは撤去等についてガイドラインというものを作成してございます。 その目的と位置づけとしましては、今後、道路橋等の維持管理あるいは更新費の増加が懸念される中で持続可能な道路管理を実現していくために、老朽化対策の一つとして、地域の実情や利用状況などに応じて集約、撤去を選択肢として検討していくことが重要であることから、地元の利用者の理解を得るため、あるいは集約、撤去を進める順序あるいは作業内容について地方公共団体における取組の一助になることを目的としまして、検討の進め方あるいは検討に当たってのポイント等を追記したガイドラインを策定したものでございます。
○臼木委員 ありがとうございます。 このガイドラインについて、地方自治体の皆様にはきちんと御理解もいただき、また活用もいただきたいと思いますし、国土交通省としても、様々な事例集の横展開ということはよくおっしゃいますけれども、さらに、技術的な指導であったり、様々な形での支援は行っていっていただきたいと思っております。 私も、道路メンテナンス年報というものをいろいろと見ておりますと、本当に様々な公共インフラがこれから老朽化をしていって、どのように国として対応していくのかといえば、当然、予算があれば全て修繕、改修をして使っていくということがやはり望ましいんでしょうが、先ほどお話をさせていただいたとおり、人口増加の時代に更に過剰投資をしていたものを人口減少で財政の制約がある中で対応をしていかないとということでありますから、どうしても、橋梁でいえば集約や撤去、ずっと私もお話をほかのところでもさせていただいていますが、どうシュリンクをさせていくのか、縮めていくのかということは、これは本当に真剣に考えなきゃいけないですし、法律や制度をつくったから終わりということではなく、やはり住民、国民の皆様にきちんと理解をしていただいて政策を進めていく。多少今までの生活より不便になるかもしれないけれども、その他も含めて必要なサービスを維持していく上での縮小だということを御理解をいただかなきゃいけないものだと思っております。 そういう意味で、今回、橋梁を取り上げさせていただきましたが、今回の道路メンテナンス年報でいえば、橋梁、トンネル、道路附属物もありますし、様々な、国交省が抱えるいわゆる公共インフラについて、これから、特に道路等でいえばネットワーク機能、どこか切って、小さいミクロの視点での集約や撤去というものもありますが、必要な、広域的にもっとマクロの視点で見て、様々、集約、撤去というものも併せてネットワーク機能は維持させつつも進めていくという、ある意味難しい課題だということは私も今回質問するに当たって改めて感じておりますけれども。 こういった必要な機能は維持させつつも集約、撤去をしていくということについて、これから課題又は対策も含めて国交省としてどのようにやっていくべきと考えているのか、この点、大臣に御答弁いただいてよろしいでしょうか。
○金子国務大臣 まさに委員が御指摘のとおり、今後、道路インフラの老朽化が進展する中で、道路ネットワークの持続可能性を考えると、既存の道路を適切に維持管理、更新していくとともに、橋梁の集約、撤去も行いながら維持管理の効率化を図っていくことが必要であると認識をしております。 地域の置かれた状況は様々であることから、橋梁などの集約、撤去に当たっては、各道路管理者が地域の実情や利用状況等を踏まえながら進めていくものと考えております。 このため、国土交通省では、集約、撤去の取組の推進が図られるよう、必要な検討項目や留意事項等を取りまとめた、先ほど局長からお話ししましたように、道路施設の集約・撤去ガイドラインを令和八年三月に公表するとともに、道路メンテナンス事業補助で財政面の支援を行っているところであります。 国土交通省としては、引き続き、地方公共団体が行う集約、撤去の取組を支援しつつ、道路インフラが将来の世代にわたりネットワークとして効率的、効果的に機能を発揮できるように取り組んでまいりたいと思っております。
○臼木委員 ありがとうございます。道路については今御答弁をいただきました。必要なネットワーク機能を維持しつつという御答弁もいただきました。 そして、私はずっと言っていますが、本当に、国交省には国土形成というものの役割がありますので、この間ずっと私も訴えています鉄道や物流を含めて、航空、海運、本当に様々なネットワークがありますから、国土全体、全ての、地域で住む方も都市部で住む方もきちんと安心して生活ができるネットワーク形成に向けて取組を行っていただきたいと思いますし、私もその一端、是非御協力させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、吉川里奈君。
○吉川委員 参政党の吉川里奈です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 中東情勢の悪化により、原油、ナフサを原料とする化学製品の供給に不安が生じております。ナフサは、接着剤、包装材、塗料、インク、樹脂といった住宅設備部材だったり建設資材といった基礎的な原料となっております。その供給が滞りますと、建築現場に直接影響を及ぼします。 しかし、政府は、いまだ日本全体として必要量は確保できている、しっかりとそういった発言がなされているわけでありますが、五月二十八日の日経新聞の報道にもあるように、日本を取り巻くナフサ相場は約三割上昇しているということで、今後様々な製品の値上げを通じて、企業活動や家計への負担が更に強まる可能性があるというふうに示唆しております。 私は、やはり大切なことは、数字の上で総量が足りているかではなくて、必要な資材が必要な地域に、そして必要な時期に、適正な価格で実際現場へ届いているのかというところに目を向けなければならないと考えます。 建設業は、一つの部材が欠けても工事全体が止まってしまいます。塗料がなければ塗装工事は進まず、防水材がなければ建物の完成や引渡しに直接影響を及ぼす。断熱材、接着剤、配管部材、住宅設備部材の遅れというものは、住宅建設、リフォーム、そして、先週下水道法の改正がございましたが、そういった水道事業といった公共工事、あるいは災害復旧にも直接波及をするかと思います。 ここで、国交省に伺います。 国交省として、中東情勢の悪化に伴うナフサ由来製品の供給不安について、建設業界の影響をどのように把握されているのでしょうか。建設現場で工程停止になり得る品目、地域、価格上昇、納期遅延の状況をどの程度具体的に把握をしておられるのか、お示しください。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、ナフサ由来の建設資材は多岐にわたり、様々な工種、現場で使用されておりますことから、今般の中東情勢の建設業への影響について、実態を丁寧に把握し、対策につなげていくことは大変重要なことであると考えております。 このため、国土交通省では、建設業、住宅関連団体や物価調査団体等に対するヒアリングを継続的に実施をいたしまして、建設資材の品目ごとに、価格や、受注、出荷に係る状況、これに伴う需給の動向や工事の施工への影響の状況などの把握に取り組んでまいりました。また、相談窓口を開設し、流通の目詰まり情報の提供や建設工事の施工予定に見合った適切な調達を呼びかけるなど、建設資材の供給の安定化に取り組んできたところでございます。 これらの結果から、ナフサ由来の建設資材につきましては、中東情勢の影響により、供給の偏りや流通の目詰まり等が生じており、経済産業省と連携してその解消に向けた取組を着実に進めておりますけれども、特に、地域の中小の建設会社、工務店や一人親方など、経営規模の小さい事業者から、依然として建設資材の安定確保や工事代金、工期への影響などについて懸念が寄せられている状況にあるものと認識をいたしております。 引き続き、関係団体等と連携し、建設資材の価格、需給の動向はもちろん、現場の声についても丁寧にお伺いをしていくことによりまして、具体的な影響の把握に努めてまいります。
○吉川委員 いろいろとヒアリングをされたり、建設資材についても様々情報収集をされていると。ですが、目詰まりの解消というところが、実際やはり川下の現場にはまだまだ届いていない部分があるのではないかと考えます。 二問目に移るんですが、先ほど相談窓口を開設されたということでありましたが、国交省としては、どのような相談内容、そして相談件数があったのか、具体的に教えてください。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 国土交通省では、四月の二日に中東情勢に関する建設産業分野の相談窓口を開設をいたしました。それ以降、昨日までに四十七件の相談が寄せられているところでございます。相談内容については、建設資材の調達の困難化に関する相談が半数程度、また価格高騰に関する相談や情報提供が二割程度となっております。 また、業種や品目から見た特徴といたしましては、塗装工事業者の方からの塗料、シンナーに関する相談が最も多くなっておりますが、そのほかに、防水工事業者からの防水シート、コーキング材に関する相談なども多く寄せられているところでございます。 地域別の特徴については、現時点において大きな偏りは見られませんで、広く全国各地から相談をいただいております。 いただいた相談につきましては、相談者から詳細な情報を聞き取りまして、その取扱い等について必要な確認を行った上で、当該相談者が取引をしている資材販売業者などに対する流通状況の確認などを、サプライチェーンを遡る形で順次進めていくことによりまして、経済産業省と連携をして、供給の偏りや流通の目詰まりが生じている箇所の特定、その解消を進めているところでございます。
○吉川委員 その四月から開設されている窓口、国交省としては四十七件ということで、数としては、多いかというとそこまでないような状況であると。しかし、やはり、先ほども申しましたように、現場で非常に影響が起きていて、私が察するに、現場で親方をされている方々、工務店の方々は電話する暇があったら資材の供給に走っておられるんじゃないのかというところが考えられるんですね。 そういった状況の中で、やはり現場の経営悪化というのが深刻化しています。 東京商工リサーチによれば、塗装工事業の倒産というのが二〇二六年一月から四月までの累計で四十八件ということで、前年同期と比べますと二六・三%増。これは、もちろん人手不足や物価高騰といった中東情勢悪化以前からの期間も入っておりますので、全てが中東情勢の悪化というところの理由にはなりませんが、物価高による倒産というのもどんどん増加しています。二〇二六年四月、物価高での倒産は八十五件、前年同月比五一・七%増というふうにされており、帝国データバンクの調査でも、物価高騰倒産は百八件、こちらも前年同月から五割増しということで、一月の期間としては集計開始以降最多という状況となっております。 特に、建設業というのもやはり多くありまして、この中東情勢の悪化により、石油化学資材の価格の高騰、そして、シンナーであったり塗料であったりとか、これの供給が非常に大きな影響を及ぼしているというふうに考えられます。 こうなりますと、価格高騰や資材不足というのは、中小零細企業の建設業者にとってもはや経営の限界に来ているのではないかというふうに考えられます。 やはり、とりわけ専門工事業者というのは、元請との契約関係の中で、資材価格の上昇分をすぐに請負代金へ転嫁できるとは限らないんですね。特に下請でありますと、やはり、上になられる業者の方に値段を上げてくださいと言いますと、じゃ違う業者を使いますというふうに言われますから、結局泣き寝入りするところになっている。そうなりますと、資金繰りを考えますと、工事自体、仕入れしてから工事して、工事が終わってから入金になりますので、現場を追い詰めている可能性ということが考えられます。 こういった状況に関して国交省としてどのように把握をされているのか、教えてください。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 建設業においては、近年、人手不足や資材価格の高騰により、業界全体で倒産件数が増加傾向にあると承知をいたしております。 例えば、塗装工事業については、東京商工リサーチの調査によれば、令和八年一月から四月の累計で四十八件の倒産があり、その主な要因は、中東情勢が悪化する前からの人手不足、資材価格の高騰であるとされているところでございます。 また、帝国データバンクの今年四月の景気動向調査によれば、中東情勢の緊迫化を背景に、塗料や接着剤、防水材料などの供給不足や価格の高騰が生じているほか、他の業界も含めてではございますけれども、「今後の景気は、下振れリスクを抱えながら、弱含みで推移するとみられる。」というような記述がされているところでございます。 引き続き、様々な機関のこのような調査結果の把握、分析も含めまして、建設資材の価格、需給の動向や御指摘ありました専門工事業者等への影響を緊張感を持って注視をしてまいります。
○吉川委員 ありがとうございます。 私が説明した民間データについても、国交省はしっかり把握をされているわけであります。 では、国交省が独自でなされている調査体制について伺いますが、国交省として、建設資材の需給や価格の安定化、建設事業の円滑な推進を図るために、主要建設資材需給・価格動向調査というものを昭和五十年から毎月実施をされています。 これは、毎月同じ資材についての需要と供給状況を把握して、価格の安定対策を図るために行われているというふうに捉えておりますが、令和八年の五月の調査では、生コンクリート、鋼材、木材など七資材十三品目について調査され、需給は全て均衡、在庫は全て普通というふうにされています。 しかし、昨今問題となっているのは、こういった従来の主要資材だけではなくて、塗料やシンナー、接着剤、防水材といった、原油、ナフサ由来の石油化学系の建築資材かというふうに思います。 このような現在の調査対象では、そういった石油化学系の資材についての供給制約、価格高騰、納期遅延等を把握できるような調査ではないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○金子国務大臣 今般の中東情勢によって、日々刻々、状況が変わっているというふうに思っております。 政府といたしましても、もう既に八回だったと思うんですけれども、中東情勢に関する関係閣僚会議、国土交通省だけではどうしてもできないような、ナフサ由来の建設資材の供給状況とか、まあ油もそうなんですけれども、ガソリンとかそういったものもそうなんですけれども、そこで経済産業省と連携をしながら、しっかりと国土交通省としての現状を伝えながら、課題解決に向けて取り組んでいるところでございます。 先ほど局長からもお話がありましたけれども、ナフサ由来の建設資材への影響について、建設業あるいは住宅関連団体等への継続的なヒアリング等によりまして、建設資材の価格あるいは需給動向などを把握するとともに、相談窓口を開設して流通の目詰まり情報の提供を呼びかけるなど、実態調査に努めてまいりました。 これまで建設業団体あるいは住宅関連団体には大臣室にもお見えいただきましたし、やはり、現場の声は団体の皆さん方がある程度把握をされているということで、頻繁に情報交換をしているところでありますが、先ほど来お話がありますように、大きな事業体と違って、中小の事業所、あるいは一人親方、あるいは中小の工務店等々、なかなかその情報が上がってこないということもありまして、この前、第八回の中東情勢に関する関係閣僚会議を終えて、国土交通省で幹部全員に集合していただきまして、全国各地に地方整備局、地方運輸局等がありますから、こちらから積極的にそういう声の届かないようなところに出かけていって、実際、現場の声を聞いていこうじゃないかということで、実はまさにプッシュ型でこちらから積極的に現場に今向かっているところでございます。 委員御指摘の需給の状況の把握については、引き続き、地域の中小の建設会社、工務店や一人親方など、様々な方々から現場の声を丁寧に聞いていきたいと思います。体力が非常に弱い方々でございますので、そういったこともしっかりと丁寧に聞き取りながら、経済産業省等々、関係の省庁とも連携をしながら、解決に向けて全力で今取り組んでいるところでございます。 情報収集については、受け身だけではなくて、こちらから積極的に今出ている状況でございますので、そういう情報をしっかりとまとめながら、これから対応に努めていきたいと思っております。
○吉川委員 ありがとうございます。 様々な方が集まって、会議体はしっかりとされている、情報収集もしっかりやっていると。ですが、二月末から始まっている中東情勢の悪化によって、もう倒産件数はどんどんどんどん増えていっている状況ですので、一刻も早い対応を行っていただきたいという思いで今日も質問させていただいているわけであります。 中東情勢に関して、全国千か所に設置している相談窓口があるということで、中小企業庁は現在、一万四千件の相談を受けているというふうにお聞きしました。 しかし、先ほどから繰り返しになりますけれども、大工さんは、白いウレタンボンドがない、スタイロフォームという断熱材もない、外壁コーキング保全資材もない。ペンキ屋さんも、シンナー系の化学物質、化学製品がもうない。さらには、自動車整備事業者においても、シンナーが約九割欠品又は納期遅延が起きているというところで、大手はそういった資材を確保できていても、先ほど力のない方々は困っているとおっしゃいましたが、そういう皆さんの手元に資材がなくて、今月は何とか乗り越えられるけれども、来月は本当に資材が入ってこなかったらもう無理ですという会社が日本全国にたくさんあるんですね。 そういった状況の中、大手のカルビーなんかも、ポテトチップスの包装、これはカラーからモノクロにしましょうというような、インクに対する対応策を大手すらもやろうという状況にありますが、中小企業庁としても、今対応していますというところで、融資の対応、四月からの融資に対して〇・四%の金利の引下げを行ったりとか、価格転嫁に配慮できるように自治体に要請文、関係団体に要請文を出しているというふうにおっしゃられていますが、これで本当に手を差し伸べられているというふうにお考えなのか、教えてください。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、中東情勢の影響を受ける中小企業への支援策といたしまして、これまで、特別相談窓口を千か所に設置をしまして、セーフティーネット貸付けの金利の引下げ、さらには価格転嫁要請というのを実施してきたところでございます。 引き続き、特別相談窓口、さらには全国の地方経済産業局を通じまして、中小企業、小規模事業者の方々から、調達の遅れ、さらには価格転嫁に関する懸念の声を多数いただいているところでございます。 こうした声も踏まえまして、二十五日月曜日に総理から発表されたとおり、まず、資金繰り支援の強化といたしまして、債務を一般保証とは別枠で保証するセーフティーネット保証五号というものがございます。こちらに、中東情勢の影響を受ける業種を追加指定するという検討に入ってございます。 さらには、価格転嫁を徹底すべく、我々は取引Gメンというものを持っていますが、取引Gメンが中東情勢の影響を重点調査を行う。 さらには、これまで原油などを原料として製品を製造していた事業者の方が代替材料を活用した新製品を開発するといった革新性のある製品、サービス開発などを支援する補助金がございます。こうした補助金において、中東情勢の影響を克服しようとする事業者に対して優先的な採択を行う、こういった追加的な対策を今後行っていくこととしてございます。
○吉川委員 中小企業庁、経産省そして国交省としても様々な対応をされているということではありますが、やはり、我が国の建設事業者というのは、ほとんどが中小零細企業というふうになってまいります。これは、本当に今の状況のままでは、国に対する信頼、そして、多くの国民の皆さんが高市政権に信託をされて、今この現政権は動いていますが、かなり多くの国民の皆さんにとって信頼を失いかねないのではないかというような対応策に私は感じています。 ですので、これから補正予算等も組まれていくことになると思いますので、しっかり現場の皆さんの手元に物も、そしてお金も行き届き、我が国日本の産業をしっかり支えていただけるように対応をしていただきたいというふうに考えます。 ちょっと時間がもうないので、文科省さんに来ていただいたんですが、済みません。最後の質問をさせてください。 離島の児童生徒の移動に関わる支援についてなんですが、子供たちの成長のために、スポーツや文化活動などを通して、様々な活動の機会に触れる機会を設けることは重要かと思いますが、近年、経験格差であったり体験格差という言葉をよく耳にするようになりました。 国交省において、離島振興間の地域格差の是正についての様々な対応をされているかと思いますが、私は、与論町からいろいろと意見を伺っておりまして、離島特有の環境によって地域活動の機会や費用面で著しい格差が生じている、家庭環境による機会の不平等があるというふうに意見を伺っております。 こうした状況の中、やはり離島振興の観点から、国交大臣として、是非、子供たちに対する機会格差を埋めるためにも何か取り組んでいただくことはできないのかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○金子国務大臣 委員御指摘の子供の成長に係る取組としては、豊かな自然環境や多様な文化に恵まれた離島において、教育の場として都会ではできない魅力的な体験を求めて島外の子供たちが離島の学校で教育を受ける離島留学の取組が拡大しております。 この離島留学は、離島地域の小規模な学校の維持や活性化のみならず、離島留学生と離島住民との交流等を通じ、将来の関係人口の創出にもつながる重要な取組であり、国土交通省においては、離島活性化交付金によって離島に来ていただけるように支援をしているところでございます。 国土交通省としては、離島住民の足の確保はもちろんのことでありますが、若い世代が希望を持って離島に暮らし続けることを可能とする環境整備に向け、関係省庁と連携をして、引き続き離島振興に取り組んでまいりたいと思います。
○冨樫委員長 申合せの時間が過ぎております。
○吉川委員 はい。 離島に住んでいる子供たちが引き続きその離島で住み続けられるための対策もしっかりと取り組んでいただけますことをお願いいたします。 ありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、須田英太郎君。
○須田委員 チームみらいの須田英太郎です。 順番を変えてお聞きいたします。 本日は、まず、日本の貿易を支える事業者の皆様の御負担を減らし、我が国の港湾の国際競争力を高めていく上でも欠かせない船荷証券の電子化についてお伺いいたします。 先ほど西園委員から、コンテナ物流の海外港へのシフトを踏まえて、我が国の港湾政策が極めて重要な時期にある、そういった御指摘がございました。政府として、今、港湾ロジスティクスを成長戦略十七分野の一つに位置づけておりますし、先ほど佐々木副大臣からも、サイバーポートの官民投資ロードマップの策定や港湾手続のデジタル化、荷役機械の自動化など、普及、改善に全力で取り組むとの御答弁がございました。 我が国の国際貨物の九九%以上を担うこの海上輸送において、これらの取組は極めて重要でございます。しかし、その効果を十分に発揮する上では、海運取引の根幹となる書類である船荷証券、いわゆるBLの電子化が欠かせません。 船荷証券は、貨物を船で運ぶ際に船会社が発行する書類です。船会社にとっては貨物を確かに預かりましたよという証明の書類になりますし、輸入する側にとってはこの書類と引換えに目的地で貨物を受け取りますよという書類になります。これは、例えるならホテルのクロークの預かり札ですね、これが各国をまたいで国際郵便でやり取りされている、そのような状況でございます。この書類のやり取りや決済の効率化は、釜山やシンガポールといったアジアの主要港との競争における日本の港湾の国際競争力の維持強化にも直接つながるものでございます。 国際的には既に電子船荷証券の利用が広がっておりまして、英国やシンガポール等では国内法上の整備が進められています。我が国においても、法務省で船荷証券の電子化を可能とする商法等の改正に向けた検討が進められておると承知しております。しかしながら、まだ法案の国会への提出には至っておりません。貿易の現場では、この紙の船荷証券による事務負担や決済の遅れが今でも続いている、こういった状況でございます。 そこで、法務省にお伺いいたします。 船荷証券の電子化について、貿易DXの推進、物流の効率化、国際競争力の強化に資する重要な取組であるとの御認識や、及び商法等の改正法案の早期国会提出に向けた検討の御状況について政府の見解をお聞かせください。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。 国際貿易における競争力を維持向上させるため、貿易DXを推進して貿易手続の迅速化、効率化を図ることは重要な課題でございます。 貿易書類の一つでございます船荷証券のデジタル化を実現できていないことは貿易DX阻害の一因であるとも指摘されてございます。また、国連において船荷証券等のデジタル化を実現するためのモデル法が制定され、以後、諸外国におきましてもこのモデル法に準拠した立法がされるなど、国際的にも船荷証券のデジタル化に向けた動きが続いてございます。 このような状況を踏まえまして、法務省といたしましては、貿易DXを推進し国際貿易における我が国の競争力を維持向上させるためにも、船荷証券のデジタル化を実現するための法案をできる限り早期に国会に提出したいと考えております。
○須田委員 御答弁ありがとうございます。 おっしゃっていただいたとおり、この貿易DXの推進、競争力向上のために船荷証券をデジタル化していくことは非常に重要だと考えておりますので、是非、国会への提出に向けて迅速に進めていただけますと幸いです。こちら、担当は法務省さんですけれども、国土交通省が進める港湾DXや海事DXとも連動する重要な取組です。関係省庁が連携しつつ、早期の法案提出に向けて御尽力いただきますよう、よろしくお願いいたします。 次に、レベル4の自動運転の許可における都道府県警察ごとの運用のばらつきについてお伺いいたします。 政府は、二〇三〇年度までに自動運転のサービス車両一万台の稼働を目標に掲げております。レベル4の自動運転を全国で活用していくためには、事業者は複数の都道府県をまたいで運行することが前提となってきます。このレベル4の特定自動運行の許可、これは道路交通法に基づいて各都道府県の公安委員会が出すこととなっておりまして、警察庁は、全国で統一した基準で運用されるように県警を指導しているというふうにお伺いしております。また、申請書等の記載要領も公開しております。 一方で、事業者からは、現場の審査において県警ごとに対応がばらつきがあるよというような声も繰り返し伺っております。これは、レベル4の許可制度が本格的に運用される前の実証実験のときから、県警ごとの対応の違いは長く指摘されてきた問題でございます。 その要因の一つには、過去にほかの県警がどういう審査を行ったのか、つまり、どんな申請があって、それに対してどのような修正を求めて、どのような判断で許可を出してきたのか、こういった新たな審査を行う県警においても、そういった情報が十分に参照可能となっていないために、また事業者にとっても見えにくい点がある、こういったことが問題になっていると考えております。各県警が過去の事例を踏まえずに一から審査を行うことになって、結果として、審査の手続の際に現場の警察と申請者の双方が混乱するということが生じており、自動運転の普及を遅らせる要因になっております。 そこで、警察庁にお伺いいたします。 申請書等の記載要領の公開にとどまらず、過去の許可審査の具体的な事例、つまり、どういう内容の申請に対してどういう修正を求めて、どのような判断で許可を出してきたのか、そういった情報を集約、整理をして、事業者や各都道府県警と共有するような仕組みの整備を検討するべきと考えますが、政府の方針をお聞かせください。
○阿部政府参考人 お答えいたします。 特定自動運行の許可制度につきましては、各都道府県警察におきまして適切な運用が図られるように、警察庁として、都道府県警察に対し、許可に当たっての審査の具体的な基準を示すとともに、過去の審査事例を踏まえた必要な指示も行うことにより、許可事務の斉一的な運用の確保に努めているところでございます。 また、警察庁では、自動運転の開発事業者等向けに、ただいま委員からも御指摘がございました特定自動運行許可に係る申請書等の記載要領を公表し、特定自動運行許可申請の参考となるよう、特定自動運行許可審査における着眼点、審査に当たっての各要件について過去に許可したものの事例などを記載しているところでございます。 さらに、国土交通省及び経済産業省と連携して策定し公表しております自動運転移動サービス社会実装・事業化の手引きにおいて、特定自動運行の許可を取得した自治体の社会実装例などを掲載しているところでございます。 引き続き、特定自動運行の許可制度につきまして適切な運用が行われますよう、都道府県警察を指導してまいりたいというふうに考えております。
○須田委員 ありがとうございます。 今、整備状況を御共有いただきましたけれども、このレベル4の自動運転の全国展開に向けては、ある県警で行われた審査の知見がほかの県警でも参照できるようになっていくこと、これは非常に重要だと考えております。既に要領の整備を進めていただいておりますけれども、内容を拝見しましたけれども、もう少し踏み込んだ内容を、どういった申請があって、それに対して何を修正を求めたのか、そういった内容も含めて共有していくこと、県警への共有のみならず、事業者への共有も含めてしていくことが重要だと考えておりますので、是非御検討のほどよろしくお願いいたします。 そして、次に、同じく自動運転に関連して、自動運転の事故時のデータの取扱いについてお伺いいたします。 自動運転車の社会実装が進む中で、事故が発生した際の原因の究明、こちらは安全確保の根幹でございます。事故時のデータを事故調査機関等が独自に解析できる体制を整えることが重要だと考えております。 データを取得する権限が制度上あったとしても、メーカーごとに記録項目や記録の方式が異なるために、現状では、メーカーの協力に過度に依存せずに十分な解析ができない懸念がございます。記録の項目や記録の方式が標準化されれば、事故調査機関等が独自に事故原因を解析でき、再発の防止と自動運転車の安全性向上の双方に資するものとなってまいります。 まず、本件について警察庁にお伺いいたします。 第一に、自動運転車の事故時のデータ取得の枠組みについてお伺いします。 事故が発生した際に、車両側に記録されているデータを警察が取得することが想定されますけれども、道路交通法や刑事訴訟法などの既存の法体系の下でどのような枠組みで取得することを想定しておられるのか、お聞かせください。
○阿部政府参考人 お答えいたします。 道路交通法上、自動運行装置を備えている自動車の使用者は、自動運行装置の機能の作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置であります作動状態記録装置により記録された記録を保存しなければならないこととされております。 交通事故が発生した場合などにおきまして、都道府県公安委員会は、作動状態記録装置の内容について、道路交通法上の特定自動運行許可を受けた者に対し、許可の効力の停止を始めとした行政処分の要否及びその内容を検討するため報告若しくは資料の提出を求め、又は警察職員に立入検査等を実施させることができることとなっております。 また、交通事故の捜査をするに当たって、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正かつ迅速に適用するという捜査の目的を実現するために、作動状態記録装置に保存された記録が必要な場合には、捜索差押えを始め、刑事手続にのっとって証拠化されることとなっております。 以上でございます。
○須田委員 御答弁ありがとうございます。 つまり、道路交通法に基づく行政の手続と捜査に関する刑事手続、この二つの経路が警察としてのデータ取得の権限としてあるというふうに理解をいたしました。 それに関して、データ取得の権限があるものの、メーカーの協力に過度に依存せずに事故調査機関等が事故原因を独自に解析できるように、事故時のデータの記録項目や記録方式の標準化を進める必要性についての見解をお聞かせいただければと思います。警察庁さん、お願いいたします。
○阿部政府参考人 お答えいたします。 自動運行装置の機能の作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置であります作動状態記録装置に関しましては、記録するデータの要素、形式、保存、取得などに係る技術基準は、国土交通省の道路運送車両の保安基準の細目を定める告示において規定されているものと承知しております。 現在、国際連合の欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム、WP29とも称しておりますが、こちらにおける自動運転システムに係る国連規則の検討におきまして、作動状態の記録に係る技術基準についても取り扱われているというふうに承知しておりまして、この検討結果を踏まえて、保安基準などにどのように盛り込むか、国土交通省において検討がなされていくものと認識しております。 特定自動運行許可制度の運用や交通事故捜査を行う立場にある警察としましては、このような動向をしっかりと注視しながら、国土交通省と必要な情報交換などを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○須田委員 ありがとうございます。国連のWP29での検討状況も踏まえてというような御答弁をいただきました。 同じ内容を国土交通省にもお伺いいたします。御回答をお願いいたします。
○石原政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま委員から御指摘ありましたとおり、事故時のデータの解析は、事故の再発防止や自動運転車の安全性向上のために重要であると考えております。 このため、道路運送車両法及び関係規定におきまして、自動運行装置の作動状態の情報を記録する装置の装備を義務づけるとともに、記録項目、記録方式の規定、これも既にしているところでございます。 そのうち、記録方式につきましては、円滑なデータ解析ができるよう、データは、市販されている手段又は電子通信インターフェースにより取得できなければならない、こういう要件を定めているところです。 国土交通省としましては、自動運転の更なる普及や技術進展、国連WP29における国際議論等を踏まえ、継続して基準の見直しを行ってまいる予定ですので、データの記録方式等についても、関係省庁とも連携しつつ、必要に応じ検討してまいります。
○須田委員 ありがとうございます。 今御答弁いただいた内容は非常に重要だと考えております。市販されている手段やツールで読み取ることも要件として位置づける検討を進めていただいているとのこと、非常に重要だと考えております。これは、事故調査機関等がメーカーの個別協力に過度に依存せずに解析を進めるためには極めて重要な措置でございます。是非、前向きに御検討いただけますようよろしくお願いいたします。 最後にもう一点お聞きしたかったんですけれども、時間が参っておりますので、一言だけ申し添えさせていただきます。 事故やインシデントの情報に関して、事業者間でより共有が進むような取組についても非常に重要だと考えております。こちらの件についても、また別の機会でお聞きさせていただければと考えております。 私の質問は以上となります。ありがとうございました。
○冨樫委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 万博工事費未払い問題について質問をいたします。 昨年来、私は何度もこの問題を取り上げてまいりました。民民の問題ではないと政府は言うんですね。これは当たり前なんですよ。なぜならば、この未払い問題は、建設業法に基づく解決が本来は可能だからであります。 重層下請構造の下、建設業法では、工事の完遂のため、とりわけ元請事業者により重い責任を課しております。例えば、下請間の未払いであっても、工事を完成させるために元請がその未払いを立て替えるということを監督行政庁が建設業法四十一条に基づいて勧告もできるわけなんですね。 国交省、確認します。 この建設業法に基づいて、未払いを起こしている元請に立替え払いを勧告する、あるいは元請と下請間の協議の場を設けるべきではないでしょうか。いかがですか。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 建設業法第四十一条第三項は、下請が他人に損害を与えた場合において、必要があると認めるときは、許可行政庁が元請業者である特定建設業者に対して、立替え払い等の適切な措置を講ずるよう勧告することができる旨を規定をしております。 建設工事の代金支払いの問題が生じた場合は、個別の事案に即して、当事者が十分に話し合った上で、それぞれが納得する形で解決の道を探ることが重要であり、当事者間の話合いによる解決が図られることが基本になると考えております。 なお、元請が工事代金の支払い問題の当事者である場合、同項の規定は適用されません。 また、話合い等の当事者間の協議が調わない場合には、建設工事紛争審査会等により解決を図っていただく方法もあるものと考えております。
○辰巳委員 それぞれの当事者間での解決を図ると。それが図れないからいろいろな問題が起こっているわけで、これは元請にきちんと立替え払いをさせるという勧告を出すべきだと思います。 それと、今あったように、本来、建設業法上は工事の完遂のために重い責任を課せられている元請が未払いを起こしているケースというのがあるわけなんですよ。だから、これももっと問題なんですね。 アメリカのパビリオン、アメリカ・パビリオンでも工事費未払い問題が起こっています。 工事を受注したESグローバルジャパン社の下で三次下請として内装工事に関わった事業者は、二次下請業者が破産手続を開始して、代金をもらえない、未払いとなっております。しかし、驚いたことに、この破産した二次下請業者も、その上の一次下請業者との契約書が交わされていなかったということが分かりました。ところが、元請のES社は、下請間のことは分からない、知らぬということで逃げ回っているわけなんですね。 今回、このアメリカ・パビリオンも元請責任が本来は問われなければならないケースであって、監督行政庁が勧告に動くべきだと私は思うんですね。 ここで一点指摘をしておきたいのは、この万博工事において無許可営業が横行している問題であります。 実は、このESグローバル社は、東京都許可の業者なんですね。建設業法第三条及び施行令第一条では、二つ以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業する者は国土交通大臣の許可が必要となっております。 国交省、ESグローバル社は、ホームページでも堂々と大阪の拠点を表示しておりますし、企業情報でも支社店は大阪の弁天町となっております。無許可営業の疑いがあるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 建設業法第三条第一項では、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合は、当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならないとされております。また、二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業をしようとする場合は、国土交通大臣の許可を受けなければならないとされているところでございます。 この建設業法上の営業所は、本店又は支店若しくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所とされておりまして、支店であっても、建設業に係る営業に実質的に関与するものでない場合には、建設業法上の営業所には当たらないとされているところでございます。 なお、仮に御指摘の大阪の拠点が建設業法上の営業所に該当する場合には、東京都知事の許可業者であるESグローバルジャパン社が東京都以外に営業所を設置していることになり、建設業法の規定に違反することとなりますので、許可をした東京都において指導監督を行い、その是正を求めることになると考えております。
○辰巳委員 これはもう、絶対、無許可営業は許されてはならない、放置されてはならない、早急に措置を取るべきだというふうに思います。 続けて、今日は発注者の責任を問いたいと思うんですね。 私は何社もの未払い業者の話を聞いてまいりました。共通するのは、支払いが遅れたり、あるいは追加工事の契約書がなかなか交わしてもらえずに、もらえないんだったらもうここで工事をやめて引こうかと何度も考えた、そういう業者ばかりなんですね。ただ、開幕目前で、自分が工事から手を引いたらパビリオンはもう完成しない、それはしたくないと、悩みに悩んで、それでも元請などからの必ず支払うからという言葉を最後は信じて、契約書は交わされないんだけれども、交わしてくれないんだけれども、工事を最後までやり遂げた、こういう業者ばかりなんですね。 口では、政府は、民民ではないんだ、業法でも対応できることはあるんだ、こう言うわけです。だけれども、具体的な行動を取っているのか、私にも被害事業者にもなかなか見えてこない。これは業者の立場に立って動くことが必要だと思います。 そして、私は、今回の万博の未払いがなぜ起こっているのか、様々な理由はあるかと思うんですけれども、極端に短い工期での無理な発注、これが未払いを引き起こした要因の一つになったと考えております。 国交省、そもそも、建設業法上は、極端に短い工期で発注することも禁じているんじゃないでしょうか。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 建設業法第十九条の五第一項及び第二項において、注文者と建設業者は、建設工事を施工するために通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはならないと規定をされております。 建設業者は、これらの規定に違反した場合、都道府県等の許可行政庁が同法第四十一条による行政指導や第二十八条による監督処分の実施を検討することとなります。 また、第十九条の五第一項は建設工事の発注者にも適用されるものでございまして、同項の規定に違反した場合において、特に必要があると認めるときは、許可行政庁は、第十九条の六第二項の規定により、当該発注者に対して必要な勧告をすることができるとされております。 また、発注者がその勧告に従わないときは、許可行政庁は、第十九条の六第三項の規定により、その旨を公表することができるとされております。
○辰巳委員 ということなんですよね。 ちょっと重ねて確認したいんですけれども、今回、パビリオンを建設してくださいというふうに発注したのは、参加してくれている国ですよね。外国政府、外国政府の委託を受けた政府機関などの建設業者もあるかと思いますけれども、今言っていただいた建設業法第十九条の発注者というのは、この政府も含まれるという認識でよろしいでしょうか。
○楠田政府参考人 お答えいたします。 外国政府に対する我が国の法令の適用については、対象国との条約や関係法令等に基づき個別具体に判断する必要がございますけれども、一般論として申し上げますと、日本国内における建設工事については建設業法が適用されるものと考えております。
○辰巳委員 ということなんですよね。これは、非常に、なかなか、建設業法上でかなりのことができるということが分かってきたと思うんですね。 要するに、極端に短い工期というのは、労働者の命と健康が守られないと同時に、突貫工事、工事が雑になったり事故が起こりやすくなってしまうということで、安全も守られないから、そういうものを発注すること自身が駄目だよということなんですね。 さて、万博開幕まで一年半を切った二〇二三年の十一月に、日本建設業連合会の宮本会長はデッドラインを過ぎたと述べました。タイプAのパビリオンは最終的に四十七造られたんですが、当時はその半分の二十四しか建設業者が決まっていなかったんですね。逆に言えば、デッドラインを過ぎてから契約したパビリオンというのが半分もあったということにほかなりません。 大手や中堅ゼネコンは、パビリオンの建設元請、これはもうやめたと拒否しましたね。なぜか。極端に短い工期では、完成させるために相当な無理をしなければならないし、そうなれば利益も出せないからであります。 結局、日本で建設工事の経験がほとんどない企業や、本来建設業を営んでいないような海外イベント会社が元請となって、中小の建設業者を巻き込んだわけです。マルタ館の内装を受注した業者は、契約が二〇二四年の十二月ですからね。開幕まで四か月ですからね。しかし、図面の不備や資材の使用指示の遅れなど、まともな現場ではなかった。GLイベンツなる元請は、払うと言ったが、結局、未払い。この企業は、ほかにも、セルビア、ドイツ、ルーマニアでも未払いを起こしております。 今日は、経産副大臣にも来ていただきました。この極端に短い工期がこれらの未払いを引き起こしたという認識はございますでしょうか。
○山田副大臣 お答え申し上げます。 大阪・関西万博の海外パビリオンの建設につきましては、開幕二年前の段階で、ドバイ万博の開催延期に伴う参加国の設計等の遅れや、国内における資材価格高騰、人手不足等の課題が顕在化し、開幕までの完成が楽観視できない状況にあったと認識をしております。 御指摘のパビリオン工期の短さを指摘する事業者の方々の声も承知しているところであります。 海外パビリオンの建設工事につきましては、参加国と自ら選定した事業者との間で、工期、金額、作業内容等の条件について合意した上で進められたものと承知をしております。その上で、建設代金支払い問題につきましては、契約内容や精算協議の状況等、案件によって事情が異なることから、工期との関係について一概に整理することは困難であると考えます。 本問題は一義的には契約の当事者間における問題とは考えておりますが、政府及び博覧会協会といたしましては、全く関与しないとの立場は取っておらず、引き続き、関係行政機関とも連携しつつ、個別の契約問題解決に向け、後押しを行ってまいります。
○辰巳委員 いや、今の答弁はちょっと不十分で、一概には言えないのは分かるんです。だけれども、工期の極端な短さが未払いの要因の一つになった、そういう認識は持てないでしょうか。いかがですか。もう一度、答弁を。
○山田副大臣 様々な要因がございますので、これは工期の短さによるものだということは一概には言えないというお答えになります。
○辰巳委員 同じ答弁の繰り返しなんですけれども。 ゼネコンや中堅ゼネコンはこれではもう無理だといって撤退したところに入ってきた事業者が未払いを起こしているんですよ。 問われなければならないのは、やはり政府の立場だと思うんですね。つまり、今の、ドバイがコロナ禍で一年延期の中で、とにかく遅れ遅れになったけれども、私たちは中止や延期も求めましたが、二〇二五年の四月の開幕をずらさずに、延期せずに強行した。これは、万博協会、政府が決めたわけですね。 国交大臣、これは、やはりこういう遅れの中で、政府が、斉藤大臣、当時の大臣も、やはり実態に合った金額、適正な工期での発注を業界にも要請しましたと。遅れているということを前提に、きちんと工事が完遂されなければならないということを業界にも要請しているわけですね。 私は、やはり未払い問題、本当に頑張ってきた、日本の工事、建設業を支えてきた事業者たちが工事完遂のために頑張って、未払い被害者になっている、私はここは寄り添うべきだと思うんです。やはり政府の未払いを起こさないという取組が不十分だった、そういう認識があるかどうか、大臣に最後聞きたいと思います。
○金子国務大臣 お答え申し上げます。 建設工事の代金支払い問題に関する紛争を未然に防止するためには、契約当事者が対等な立場に立って契約を締結すること、書面による契約を締結することが極めて重要であります。 建設業法では、第十八条で、契約当事者が対等な立場で公正な契約を締結する旨を規定するとともに、第十九条で、書面による契約を締結する旨を規定しております。 また、建設業法の遵守に関するガイドラインに適切な書面契約の方法を明示するとともに、発注者や建設業の各団体に対し、書面による契約締結等の徹底を求める通知を毎年発出し、これらに基づいた指導を積極的に実施するなど、従来から書面による契約締結の徹底に力を入れているところであります。 今後も、対等な立場での契約、書面での契約の重要性等について、あらゆる機会を捉えて、建設業の取引当事者に対し周知徹底してまいります。
○冨樫委員長 申合せの時間が過ぎております。
○辰巳委員 はい。 大臣、それだったら、未払いの被害者事業者に責任を負わすことになると思いますよ。対等じゃないんですから。対等じゃない。何度も、契約書を交わしてくれ、追加発注は必要だと言ったにもかかわらず、やってくれなかったのが元請事業者なんです。 建設業法に基づいて解決の道を図ることを強く求めて、私の質問を終わります。 以上です。 ――――◇―――――
○冨樫委員長 次に、内閣提出、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣金子恭之君。 ――――――――――――― 建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○金子国務大臣 ただいま議題となりました建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、我が国の温室効果ガス排出量の約四割を建築関連分野が占めていることを踏まえ、これまで取り組んでまいりました建築物の使用段階の省エネ対策に加え、今後は建設から解体に至るまでのライフサイクル全体で脱炭素化の取組を進める必要があります。 また、二〇三〇年において新築建築物についてZEH、ZEB水準の省エネ性能を確保する等の目標を掲げており、これに向けた環境を整備する必要があります。 このような趣旨から、この度、この法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、建築物のライフサイクルカーボンを削減するため、建築主、建築士、建設業者、建材・設備メーカー等の関係者の責務等を定めるとともに、ライフサイクルカーボンを算定、評価するための統一的な基準を定めた指針の策定、特定の用途に供する大規模な建築を行う場合の建築主のライフサイクルカーボンの評価結果の届出等の措置を講ずることとしております。 第二に、ZEH、ZEB水準の新技術の開発、実装を促すため、現在の仕組みでは評価が困難な特殊な技術を用いた建築物の省エネ性能を国土交通大臣が個別に認定し、認定を受けた建築物を建築物エネルギー消費性能向上計画の認定対象とする措置を講ずることとしております。また、二〇五〇年に建築物のストック平均での省エネ性能をZEH、ZEB水準とするため、住宅の供給量の割合が特に大きい事業者を上位住宅トップランナーとして指定し、供給の目標及びそのための取組を定めた計画の策定、計画に基づく取組の状況の報告を義務づける等の措置を講ずることとしております。 第三に、建築物の環境性能の見える化を進めるため、国土交通大臣の登録を受けた認証機関が建築物のライフサイクルカーボン及び省エネ性能を認証し、これを建築主等が表示できる制度を創設することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○冨樫委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る六月三日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時三十九分散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #3465 観測 2026-07-28 23:50 JST改ざん検知用の値
05d37633…1f2bd2(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #3471 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 676ff9c0…da260c
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。