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国会会議録

厚生労働委員会

第221回 · 衆議院 · 第14号 · 2026-06-10

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-08-01 00:03 JST 記録 #3554 ↗

発言 157

会議録情報

令和八年六月十日(水曜日)     午後一時開議  出席委員    委員長 大串 正樹君    理事 畦元 将吾君 理事 井上 信治君    理事 鬼木  誠君 理事 勝目  康君    理事 古賀  篤君 理事 浜地 雅一君    理事 伊東 信久君 理事 浅野  哲君       伊藤  聡君    上野 宏史君       衛藤 博昭君    岡本 康宏君       長田紘一郎君    加藤 貴弘君       加藤 大博君    金澤 結衣君       川松真一朗君    栗原  渉君       斉藤 りえ君    佐藤 主迪君       繁本  護君    鈴木 拓海君       高階恵美子君    田野瀬太道君       田畑 裕明君    田宮 寿人君       田村 憲久君   中川こういち君       橋本  岳君    藤田  誠君       古井 康介君    丸尾なつ子君       丸田康一郎君    三原 朝利君       山本 裕三君    吉村  悠君       沼崎 満子君    山本 香苗君       早稲田ゆき君    梅村  聡君       高見  亮君    村上 智信君       岡野 純子君    日野紗里亜君       福田  徹君    豊田真由子君       古川あおい君    山田 瑛理君       辰巳孝太郎君    畑野 君枝君     …………………………………    厚生労働大臣       上野賢一郎君    内閣府副大臣       津島  淳君    内閣府副大臣       今枝宗一郎君    厚生労働副大臣      仁木 博文君    内閣府大臣政務官     金子 容三君    内閣府大臣政務官     川崎ひでと君    厚生労働大臣政務官    栗原  渉君    政府参考人    (内閣官房日本成長戦略本部事務局次長)      坂本 里和君    政府参考人    (個人情報保護委員会事務局審議官)        小川久仁子君    政府参考人    (こども家庭庁長官官房審議官)          竹林 悟史君    政府参考人    (こども家庭庁長官官房審議官)          源河真規子君    政府参考人    (文部科学省大臣官房文部科学戦略官)       三木 忠一君    政府参考人    (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君    政府参考人    (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君    政府参考人    (厚生労働省健康・生活衛生局長)         大坪 寛子君    政府参考人    (厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長)   鷲見  学君    政府参考人    (厚生労働省医薬局長)  宮本 直樹君    政府参考人    (厚生労働省社会・援護局長)           鹿沼  均君    政府参考人    (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    野村 知司君    政府参考人    (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君    政府参考人    (厚生労働省保険局長)  間 隆一郎君    厚生労働委員会専門員   森  恭子君     ――――――――――――― 委員の異動 六月十日  辞任         補欠選任   尾花 瑛仁君     伊藤  聡君   草間  剛君     古井 康介君   斉藤 りえ君     長田紘一郎君   繁本  護君     中川こういち君   田野瀬太道君     三原 朝利君   藤田 洋司君     鈴木 拓海君   阿部 圭史君     高見  亮君   日野紗里亜君     福田  徹君   古川あおい君     山田 瑛理君   辰巳孝太郎君     畑野 君枝君 同日  辞任         補欠選任   伊藤  聡君     佐藤 主迪君   長田紘一郎君     斉藤 りえ君   鈴木 拓海君     加藤 大博君   中川こういち君    繁本  護君   古井 康介君     山本 裕三君   三原 朝利君     田野瀬太道君   高見  亮君     村上 智信君   福田  徹君     日野紗里亜君   山田 瑛理君     古川あおい君   畑野 君枝君     辰巳孝太郎君 同日  辞任         補欠選任   加藤 大博君     藤田 洋司君   佐藤 主迪君     尾花 瑛仁君   山本 裕三君     川松真一朗君   村上 智信君     阿部 圭史君 同日  辞任         補欠選任   川松真一朗君     草間  剛君     ――――――――――――― 六月九日  ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案(内閣提出第五八号) 同月三日  国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(岡本康宏君紹介)(第五八五号)  同(金城泰邦君紹介)(第五八六号)  難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(井林辰憲君紹介)(第五八七号)  同(田中健君紹介)(第五八八号)  同(根本拓君紹介)(第五八九号)  同(浅野哲君紹介)(第五九七号)  同(石川昭政君紹介)(第五九八号)  同(江藤拓君紹介)(第五九九号)  同(大岡敏孝君紹介)(第六〇〇号)  同(小渕優子君紹介)(第六〇一号)  同(坂本竜太郎君紹介)(第六〇二号)  同(階猛君紹介)(第六〇三号)  同(世耕弘成君紹介)(第六〇四号)  同(角田秀穂君紹介)(第六〇五号)  同(中曽根康隆君紹介)(第六〇六号)  同(長友慎治君紹介)(第六〇七号)  同(福重隆浩君紹介)(第六〇八号)  同(古川禎久君紹介)(第六〇九号)  同(山本大地君紹介)(第六一〇号)  同(池下卓君紹介)(第六二二号)  同(上野宏史君紹介)(第六二三号)  同(衛藤博昭君紹介)(第六二四号)  同(金子恵美君紹介)(第六二五号)  同(河井昭成君紹介)(第六二六号)  同(笹川博義君紹介)(第六二七号)  同(谷川とむ君紹介)(第六二八号)  同(玉木雄一郎君紹介)(第六二九号)  同(西山尚利君紹介)(第六三〇号)  同(井原巧君紹介)(第六五三号)  同(加藤貴弘君紹介)(第六五四号)  同(輿水恵一君紹介)(第六五五号)  同(鈴木貴子君紹介)(第六五六号)  同(高橋祐介君紹介)(第六五七号)  同(武井俊輔君紹介)(第六五八号)  同(田村憲久君紹介)(第六六八号)  同(長谷川淳二君紹介)(第六六九号)  同(平林晃君紹介)(第六七〇号)  同(藤原崇君紹介)(第六七一号)  同(上杉謙太郎君紹介)(第七〇九号)  同(岡野純子君紹介)(第七一〇号)  労働基準法の規制を強化し、長時間労働根絶・労働時間短縮を求めることに関する請願(笠浩史君紹介)(第五九〇号)  同(塩川鉄也君紹介)(第六一一号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六一二号)  同(田村智子君紹介)(第六一三号)  同(畑野君枝君紹介)(第六一四号)  パーキンソン病の原因究明と根治治療法の確立等に関する請願(西田昭二君紹介)(第五九六号)  筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群・線維筋痛症・コロナ後遺症等難病患者への障害福祉サービスの適切な提供・障害認定に関する請願(田村智子君紹介)(第六二〇号)  障害福祉についての法制度拡充に関する請願(福田徹君紹介)(第六二一号)  同(玉木雄一郎君紹介)(第七三〇号)  同(鍋島勢理君紹介)(第七三一号)  同(西園勝秀君紹介)(第七三二号)  国立病院の機能強化に関する請願(田村智子君紹介)(第六三一号)  コロナ後遺症等患児・者への医療・福祉支援体制構築を求めることに関する請願(田村智子君紹介)(第六三二号)  同(犬飼明佳君紹介)(第七二七号)  同(角田秀穂君紹介)(第七二八号)  同(平林晃君紹介)(第七二九号)  ロキソニンやアレグラなどの薬の追加負担をやめるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六四八号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六四九号)  同(田村智子君紹介)(第六五〇号)  同(畑野君枝君紹介)(第六五一号)  同(山岡達丸君紹介)(第六五二号)  同(山本ジョージ君紹介)(第六六七号)  同(神谷裕君紹介)(第六八一号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六八二号)  同(笠浩史君紹介)(第六八三号)  同(橋本幹彦君紹介)(第七〇八号)  誰もが安心できる年金制度への改善を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六六三号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六六四号)  同(田村智子君紹介)(第六六五号)  同(畑野君枝君紹介)(第六六六号)  同(長友慎治君紹介)(第六九六号)  最低賃金全国一律制度の法改正を求めることに関する請願(神谷裕君紹介)(第六七三号)  同(塩川鉄也君紹介)(第六七四号)  同(田嶋要君紹介)(第六七五号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六七六号)  同(田村智子君紹介)(第六七七号)  同(畑野君枝君紹介)(第六七八号)  同(笠浩史君紹介)(第六七九号)  同(渡辺創君紹介)(第六八〇号)  同(西岡秀子君紹介)(第七二二号)  精神保健医療福祉の改善に関する請願(田中健君紹介)(第六八五号)  同(山本ジョージ君紹介)(第六八六号)  同(長友慎治君紹介)(第七一一号)  同(笠浩史君紹介)(第七一二号)  同(鍋島勢理君紹介)(第七三三号)  従前の健康保険証を復活させるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六八七号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六八八号)  同(田村智子君紹介)(第六八九号)  同(畑野君枝君紹介)(第六九〇号)  ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援とB型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発に関する請願(池下卓君紹介)(第六九二号)  同(中野洋昌君紹介)(第六九三号)  同(三ッ林裕巳君紹介)(第六九四号)  同(沼崎満子君紹介)(第七三四号)  同(日野紗里亜君紹介)(第七三五号)  自己免疫性肝疾患患者への支援と治療薬開発に関する請願(三ッ林裕巳君紹介)(第六九五号)  同(沼崎満子君紹介)(第七三六号)  同(日野紗里亜君紹介)(第七三七号)  介護保険制度の抜本改善、大幅な処遇改善を求めることに関する請願(有田芳生君紹介)(第六九七号)  同(塩川鉄也君紹介)(第六九八号)  同(辰巳孝太郎君紹介)(第六九九号)  同(田村智子君紹介)(第七〇〇号)  同(野間健君紹介)(第七〇一号)  同(野村美穂君紹介)(第七〇二号)  同(橋本幹彦君紹介)(第七〇三号)  同(畑野君枝君紹介)(第七〇四号)  同(山岡達丸君紹介)(第七〇五号)  同(山本ジョージ君紹介)(第七〇六号)  同(笠浩史君紹介)(第七〇七号)  同(神谷裕君紹介)(第七二三号)  同(田村智子君紹介)(第七二四号)  同(西岡秀子君紹介)(第七二五号)  同(野村美穂君紹介)(第七二六号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案(内閣提出第五八号)  厚生労働関係の基本施策に関する件      ――――◇―――――

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 これより会議を開きます。  厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房日本成長戦略本部事務局次長坂本里和君、個人情報保護委員会事務局審議官小川久仁子君、こども家庭庁長官官房審議官竹林悟史君、長官官房審議官源河真規子君、文部科学省大臣官房文部科学戦略官三木忠一君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、健康・生活衛生局感染症対策部長鷲見学君、医薬局長宮本直樹君、社会・援護局長鹿沼均君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉村悠君。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 福岡十区選出、自由民主党の吉村悠です。(発言する者あり)ありがとうございます。  二回目の登壇となります。この貴重な機会を再びいただきましたことに、関係者各位に心より感謝を申し上げます。  早速、冒頭、この度、埼玉県川口市において、訪問先でケアマネジャーの方が命を落とされるという大変痛ましい事件が発生した件について質問をいたします。  まずもって、亡くなられた被害者の方の御冥福を心よりお祈りを申し上げます。  介護を支える専門職が訪問先で命を奪われるという事態は、介護現場全体に大きな衝撃を与えております。  ケアマネジャーは高齢者や家族の生活に深く関わる仕事です。時には、認知症や精神疾患、家族間トラブル、経済問題など、複雑な課題を抱えた家庭に一人で訪問しなければなりません。しかし、現場からは、危険を感じても一人で訪問せざるを得ない、利用者や家族からの暴言や威圧行為が増えているとの声も寄せられております。  厚生労働省は、今回の事件を受け、事務連絡を発出し、組織的対応や警察との連携を促しております。  一方で、現場では、依然として、個人の善意や経験に依存している部分が大きいと感じます。  そもそも、ケアマネジャーの方は、現場で経験を積むまで、精神疾患を持つ家族の対応を学んでいないのが基本であります。以前から、現場からは厳しい状況が続いていたというお声もお聞きをしております。  今回の件は訪問診療、訪問介護に関わる重大な問題だと考えますので、上野大臣にお伺いをいたします。  ケアマネジャーが安心して働ける環境を整備するため、危険事例の共有、複数名訪問への支援、警察との連携体制強化など、安全対策を更に強化すべきと考えますが、大臣の認識をお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 これまでからもケアマネジャーに対しましては、利用者あるいは家族等による暴言や精神的な攻撃などが一定数発生をしているとの声があることは承知をしております。ケアマネジャー等の在宅介護従事者の安全確保を図ることは重要です。  厚労省においては、これまで、ケアマネジャーの方々を含む介護従事者の安全確保の観点から、介護事業者が講ずることが望ましい措置などを明確化し、事業者が暴力を含めハラスメントに対応するためのマニュアルなどを作成してまいりました。また、自治体による介護事業者のハラスメント対策への助成も行ってきているところであります。  今回の事案を受けまして、事案発生後、二日後に、今月三日になりますが、各自治体宛てに事務連絡を発出をいたしました。警察等への相談、連携等を含め安全確保に関する対策、これを改めて周知をするとともに、安全確保の観点からケアマネジャーが利用者宅に複数名で訪問する場合、その経費については補助の対象となるということを明確化をいたしまして、各自治体への積極的な活用をお願いをしたところであります。  本年十月には労働施策総合推進法の改正法が施行されます。カスタマーハラスメント防止のための雇用管理上必要な措置が全ての事業主に義務づけられることになりますので、ケアマネジャーを始めとした介護従事者が安心して働ける環境をこれからも整備をできるように、関係者と連携をしながら取組を進めていきたいと考えています。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 最後に関係者と連携をしてという答弁がありました。業界や団体からも今後の対応が大きく注目をされております。現代社会において重要な役割を担っているエッセンシャルワーカーの安心、安全のためにも、本人や精神疾患家族等の対応について、どのような問題が起こっているのか、実際の現場の聞き取りもお願いをいたします。  次に、患者の安全確保と外国人の共生社会の在り方について質問いたします。  先日、福岡県で衝撃的なニュースが報道されました。その報道では、医師資格を持たない外国人が患者に対して医療行為に類する行為を行っていた疑いがあり、その結果として重大な健康被害が発生した可能性が指摘をされています。  捜査中の案件でありますので、個別事案の評価は差し控えますが、報道を受けて、国民の間には、不適切な医療行為が行われたのではないかという大きな不安と、それがそもそもなぜ無資格の外国人によって行われたのだという強い懸念が広がっております。  私は、北九州市においても、助産師資格を持たない者が本来行うべきでない処置に関与し、妊婦が亡くなるという極めて痛ましい事案について関係者から話を伺ったことがあります。  妊娠、出産医療は、一つの判断ミス、一つの処置の遅れが母子の命に直結します。常位胎盤早期剥離や大量出血など、一刻を争う事態は決して珍しくはありません。だからこそ、医師、助産師、看護師など、それぞれの国家資格ごとに業務範囲が法律によって厳格に定められているわけであります。  私は、高市総理が施政方針演説で示された、秩序ある共生社会という考え方は極めて重要であると考えています。日本で暮らす外国人の方々と共生していくことは大切です。一方で、日本のルールを守ることは、日本人であれ外国人であれ、当然の前提であります。無資格医療行為や資格外行為は人命に関わる重大な法令違反であり、断じて容認されるものではありません。  そこで、大臣にお伺いいたします。  厚生労働省として、無資格医療行為や資格外行為について、全国の医療機関に対し、どのような監督指導を行っているのか、また、同様の事案の発生、再発防止に向けてどのような対策を講じるお考えなのか、お聞かせください。  あわせて、特に厚生労働省として、日本で働く外国人に対して、日本の医療制度の仕組みや医療関係法令についてどのような周知を行っているのか、また、多言語対応を含めて周知を強化する考えがあるのか、お聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 まず、医師等の免許を有さない者が医行為を反復継続する意思を持って行うことは、医師法等で禁止をされております。法令違反の疑いがある場合には、医療法の規定に基づきまして、都道府県等が医療機関に立ち入り、管理者が医療法に基づき適正な管理を行っているかどうか、検査等を行うことができることとしています。  厚労省では、こうした無資格者の医療行為を防止するため、立入検査を実施するに当たっての留意事項等を都道府県に対して示しておりますので、本件の事案も踏まえて、改めて周知していきたいと考えています。  外国人への対応でございますが、日本の医療機関においても、資格に応じて業務を行うなど、その適切な管理については、外国人を採用する場合であっても当該医療機関の責任で行われるべきものだと考えております。外国人労働者の雇用につきましては、一般的に、言語、習慣などの違いから様々な問題点が生じる可能性があります。厚労省としては、実際にその必要性に応じて適切な対応を行っていきたいと考えています。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 日本人、外国人にかかわらず、無資格の医療行為は重大なルール違反です。ただ、外国の方ですと、日本の医療のルールを日本人以上に知らない可能性も高くなりますし、そもそも違反後に国へ帰ることも考えられます。実際、この案件で書類送検されたペルーの方は、報道によると既に日本を出国されていたということでした。  同様の事例が決して起こることがないよう、是非とも御尽力をよろしくお願いいたします。大臣、御答弁ありがとうございました。  次に、ICT化についてです。  医療・介護分野では、深刻な人手不足が続いております。その中で、マイナ保険証対応のカードリーダー更新や電子カルテ、薬局DXなど、ICT活用は避けて通れません。その中でも、特にカードリーダーの補助についてお伺いをいたします。  令和三年十月から導入された現行の顔認証つきカードリーダーが、五年のメーカー保守期限を順次迎えるため、買換えの必要が出てきております。初回導入時は全額補助でしたが、今回の新型への買換え補助は二分の一となっており、そもそも前回導入時より倍ほどの値段になっていることもあり、特に地域を支えている診療所や歯科診療所、薬局では大きな負担となっております。  そこで、お聞きいたします。  保守期限の切れたカードリーダーの切替えを推し進めるため、更なる補助制度をつくってほしい、費用負担が重いというお声をしっかりと聞き、それに応える必要があるかと思いますが、そのことに対する厚生労働省のお考えをお聞かせください。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○間政府参考人 お答えをいたします。  マイナ保険証につきましては、関係者の御協力をいただきまして国民の皆様の利用が進んでおりまして、今年の三月時点でマイナ保険証の利用率は、三人にお二人が御利用いただいている、こういう状況となっております。  こうした中、マイナ保険証について、患者、医療機関双方の利便性の向上を図るために、医療機関等に設置された顔認証つきカードリーダーの保守期限が順次切れることに伴い、委員御指摘のように、新たな規格の顔認証つきカードリーダーに対し、令和七年度補正予算により導入の補助を行うこととしてございます。  この新しい規格の顔認証つきカードリーダーでは、特徴は、一つは、汎用カードリーダーなしで単体でスマートフォンの読み取りが可能、つまり、スマホのマイナ保険証が単体で利用、アクセスできるという点、あるいは、視覚障害者の方などでも利用しやすいように音声案内機能やテンキーの搭載をいたします。また、顔認証精度の向上によるエラーの低減などの機能の改善を図っており、医療機関、薬局におかれては、補助金の活用により導入を進めていただきたいと考えております。  足下では実は補助制度がない中で、改めて今回補助の仕組みをつくり、委員御指摘のように補助率を二分の一としていることについては御理解を賜りたいと思いますけれども、引き続き、マイナ保険証の利用環境の整備向上を図るために、現場の声にもしっかりと耳を傾けながら必要な取組を進めてまいりたい、このように考えております。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 現時点での厚生労働省のお考えは理解しました。しかし、現場の切実なお声が届いているわけでありますので、これからの導入状況をしっかりと注視をしていただきたいと思います。  続けます。薬局のICT化についてです。  地元の薬剤師の方とお話をしていると、薬局のICT化についての補助が薄い、医療・介護分野の中でも特に薄いんじゃないか、というか、ないんじゃないかという言葉を度々聞いて驚くことがあります。  先日の我が党の藤田洋司委員の質問が記憶に新しいところでありますが、そのときの答弁にあったように、実は補助制度がないと少なくとも私の地元で言われている薬局のICT化ですけれども、経産省の補助金を活用すれば負担が減ると。実際、補助があるということですので、現時点で周知が足りていないところがあるのではないかなと考えております。  そこで、薬局のICT導入について、厚生労働省として経済産業省と連携をして周知を広げる必要があると考えますけれども、その件についてお考えを端的にお聞かせください。

宮本直樹 厚生労働省医薬局長

○宮本政府参考人 お答えいたします。  薬局における業務の効率化、高度化のために、ICT化というのは重要な課題であると認識しております。御指摘の中小企業におけるITツールの導入を支援するデジタル化・AI導入補助金も、薬局が活用できる支援の一つであると承知しております。  先生の今の御指摘を踏まえまして、薬局がICT化に伴い活用できる補助金の周知について、経済産業省等とも相談しながら、しっかり検討してまいりたいと考えております。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 是非とも周知をよろしくお願いいたします。  続きまして、介護現場のICT化についてです。  介護現場ではICT化や介護ロボットの導入が進んでおりますが、単位に大きく加算される生産性向上推進体制加算一の取得率は法人単位で五・九%にとどまっているとお聞きをしております。単なる人減らしではなくて、ICTによって業務効率化とサービスの向上、質の向上が確認できる施設については、より柔軟な人員配置を検討していくべきだと考えます。  現場からは、タイムスタディー調査が過度に煩雑であること、三対〇・九要件が厳格過ぎることとの声が上がっていますので、これから現場の声を聞いた上で、ICT活用を前提とした人員配置基準の柔軟化や加算要件の見直しをどのように検討していくのか、お伺いをいたします。

黒田秀郎 厚生労働省老健局長

○黒田政府参考人 お答え申し上げます。  委員御指摘の人員配置の特例的な柔軟化につきましては、令和六年度の介護報酬改定において新設をした、特定施設に係る人員配置と特例的柔軟化でございます。介護サービスの質の確保、職員の負担軽減が図られている等の一定の要件の下で認められているものでございます。改定後の実施状況はつぶさに把握をした上で、安定的、継続的な介護サービスの提供につながるよう、必要な検討を進めてまいる予定でございます。  また、タイムスタディーの簡素化についてでございます。先ほど申し上げた特例的な柔軟化、あるいは介護施設等における生産性向上推進体制加算の取得に当たり必要とされている各事業所におけるタイムスタディー調査につきましては、今年二月に策定をされた規制改革推進に関する中間答申において、今年度中に調査対象項目の簡素化が必要とされたところでございます。  この点も踏まえまして、事業所における事務負担の軽減、介護サービスの質の確保の観点から、必要な検討を進めてまいります。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 是非とも、今御答弁にありましたようにICTの導入支援を行っていくことで、しっかりと導入の促進を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  最後に、人材確保についての質問を行います。  この問題に関しましても、先日、我が党の加藤貴弘委員から質問がありました。介護、医療、保育分野では、人材紹介会社への高額な紹介手数料が現場の大きな負担となっております。  一方で、厚生労働省は、医療・福祉ささえる求人充足プロジェクトにより、ハローワーク職員が直接施設を訪問するアウトリーチを進めております。私は、大変重要な取組だと考えております。もはや社会問題となっている紹介会社依存から脱却し、現場の負担軽減につなげるためにも、この取組を更に強化すべきです。  ただ、その一方で、特に保育士に関しましては、そもそも、保育士養成学校の学生数が深刻に減少しているという問題があります。地元の保育士の先生方とお話をしていますと、その深刻さから、危機感が足りないと保育園の園長が養成学校側から怒られるほどとのことです。具体的には、全体的な学生数の減少、大学、短大、専門学校、人口減によって令和三年度から六年度で六・三%減に比べて、保育士養成学校においては二五%減という数字であります。  いろいろなことをやっても、現在、本当に先細りをしているわけで、現状を考慮した上での、更なる保育士の処遇改善を含めた人材確保の取組についてのお考えをお聞かせをください。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○竹林政府参考人 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、保育人材不足は喫緊の課題でございまして、保育士の処遇改善、業務負担の軽減、職場環境の改善、働きやすい魅力ある職場としていくこと、いずれも重要であると考えております。  このうち、保育士等の処遇改善につきましては、令和七年度補正予算において五・三%の改善を実施し、八年度予算においてもこれを反映し、平成二十五年度以降では累計で約三九%の改善を図っているところです。  また、保育士の業務負担の軽減につきましては、保育補助者や保育支援者の配置、あるいは登降園管理システムの導入などのICT化の推進に取り組んでいるところです。  加えて、指定保育士養成施設の入学者数が減少している状況がございます。保育の現場、職業の魅力を発信することも重要と考えておりまして、中高生に対する保育体験講座の実施、保育職の魅力を伝えるキャリア教育の実施など、新規資格取得者確保に向けた取組を支援しているほか、保育の現場、職業の魅力を発信するためのプラットフォームの整備などについても取り組んでおります。  引き続き、保育人材の確保に向けて、あらゆる施策を総動員して対応してまいります。

吉村悠 自由民主党・無所属の会

○吉村委員 介護、医療、福祉の現場は、人材不足と高齢化の最前線にあります。ICTを活用しながら、持続可能な制度を構築していくことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、田宮寿人君。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 自由民主党の田宮寿人です。  本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日は、現場で頑張る人が報われる制度設計というテーマで質問いたします。先日、金澤結衣議員も同じ問題意識で質問をしていました。  制度には一定の基準が必要です。しかし、制度をつくった当時には合理的だった基準も、時代の変化や地域の実情によって現場とのずれが生じることがあります。私は、地元を回る中で、地域医療、保育、介護、学童保育の現場からそのような声を数多く伺ってきました。  本日は、制度の趣旨を生かしながら、現場の実態に即した制度設計をどのように進めていくかという観点から質問をさせていただきます。  まず、地域医療について伺います。  大学病院には、高度な医療や研究を行うだけでなく、地域の病院へ医師を派遣し、地域医療を支える重要な役割があります。そのため、厚労省は、大学病院などが地域へ医師をどれだけ派遣しているか、特定機能病院の承認要件の一つとして評価をしています。  一方で、現在の制度では、大学病院がほかの病院に医師を派遣した場合は評価されますが、自らが設置している大学病院の分院に派遣をした場合は原則として評価されません。ただし、その分院が医師不足地域に当たる場合には例外的に評価される、こうした仕組みになっています。  そこで、厚労省に伺います。  医師派遣要件は地域医療への貢献を評価するための制度と理解していますが、現在のような取扱いとなっている趣旨は何か。  また、医師不足地域には該当しないものの、救急医療、周産期医療、専門医療、研究、医療費、育成などを担い、地域の中核として機能している大学病院の分院について、地域医療への実質的な貢献をどのように評価しているか、厚労省の見解を伺います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○森光政府参考人 お答え申し上げます。  特定機能病院の承認要件につきましては、特定機能病院における大学病院の位置づけ、これを明確化する視点を含めて検討会で御議論いただき、昨年九月の取りまとめの中で、大学病院本院を想定いたしました基礎的基準を設定し、特定機能病院の承認要件については、この基礎的基準を満たすこととし、将来的に大学病院本院が自主的に実施している取組を発展的基準として評価するといった方向性が示されたところでございます。  この取りまとめを踏まえまして、まず、承認要件である基礎的基準の整理を行い、令和八年四月に、議員御指摘のように、一定人数以上の大学病院本院の医師が地域医療へ人的な協力を行うことを含む新たな承認要件を設置いたしました。  この際、大学病院本院から分院に対する地域医療への人的協力、これにつきましては、医師少数区域や医師少数スポットへの人的協力を除き、その人員に算入しないこととなっております。この理由でございますが、これは、分院を含めた同一法人内の人的協力が大学病院本院以外でも行われ得ることや、他の医療機関に対する協力とは性質が異なる場合もあるということ等を踏まえまして、特定機能病院において、大学病院本院の位置づけを明確化する観点からは算入の対象外としたということでございます。  他方で、大学病院の分院が重要な役割を担っているケースもあると承知をしています。議員御指摘のとおり、地域の中核病院となっているという分院もございます。  今後、個々の大学病院が自主的に実施している取組を発展的基準として評価していく場合には、委員御指摘の、都道府県等との連携状況なども踏まえて検討していくことも重要だと考えているところでございます。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 ありがとうございます。  私は、地域医療の貢献を評価するのであれば、それは、評価すべきは分院か本院かではなく、その分院が本当に地域医療に貢献しているかどうか、ここを私は丁寧に評価してほしいと思いますし、発展的基準でということだけではなくて、今まさに施行されているこの基礎的基準の中でも、大学の分院が少し懸念を抱えているので、その点、しっかり対応していただきたいと思います。  現在の制度では、派遣医師六十人以上という定量的な基準が設けられています。派遣先については、申し上げたように、分院かどうかという形式的な区分ではなく、地域医療の実質的な貢献を踏まえて評価する余地が私はあっていいと思います。  大臣にお伺いしますが、地域医療を支える病院の努力が適切に評価される、こうした制度とするために、地域医療への実質的な貢献という観点から、分院への医師派遣について、地域の実情を是非踏まえて制度や運用を見直す考えはないか、お伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 大学病院については、高度な医療提供、教育、研究に加え、人的な協力を通じて地域の医療提供体制を支えていただいていると認識しています。  本年四月に、特定機能病院における大学病院本院の位置づけ、これを明確化する観点も含め、制度の見直しを行ったところです。今後、個々の大学病院の本院に対する更なる評価として、自主的に実施をしている地域医療への人的協力の取組を評価していく場合には、地域医療にどの程度貢献をしているかを適切に評価する、その仕組みを検討していくことが重要だと考えております。  委員御指摘のとおり、大学病院の分院が地域の中核病院として地域医療を支えていただいているケースも多いということは承知をしておりますので、その点にも留意をしながら、様々な関係者の御意見を伺って、どのような評価の在り方が適切なのか、検討していきます。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 是非、地域の実情を丁寧に評価していただければと思います。  次に、保育士の処遇改善について伺います。  政府は保育士の賃上げを進めていますが、現場からは、地域区分について様々な声を伺っています。  まず、こども家庭庁として、地域区分の違いが保育人材の流動性や人材確保に与える影響についてどのように把握しているか、伺います。  また、こども家庭庁として、生活圏や通勤圏の実態を踏まえた制度設計について、今後、地域区分、どのように考えていくのか、お伺いします。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○竹林政府参考人 お答え申し上げます。  保育については、民間施設においても公立施設と同水準の保育を提供できるよう、公定価格における保育士等の人件費は公務員の給与水準に準じています。具体的には、毎年の人事院勧告に基づき公定価格の改定を行うとともに、人事院の設定する地域手当の支給割合に準拠した地域区分を用いた仕組みとしております。  先生お尋ねの、地域区分の違いが保育人材の流動や人材確保に与える影響につきましては、人材確保には様々な要因が影響を与える中で一概にお答えすることは困難でございますけれども、市町村を始め様々な関係者から影響があるとの御指摘をいただいていることは認識をしております。  この地域区分の見直しにつきましては、令和六年人事院勧告における地域手当の見直しを保育の地域区分にそのまま当てはめた場合には、県内の隣接する市町村との不均衡は解消する一方で、一部では県外の隣接する市町村との差が現行より拡大することとなります。  こうした様々な課題を踏まえまして、本年三月十八日の子ども・子育て支援等分科会におきまして、公務員の地域手当に準拠することを基本としつつも、従来設けてきた補正ルールに加えまして、他の自治体への通勤者率の高さなどを勘案した新たな補正ルールを検討するという方向性をお示ししたところです。  本年四月には、全都道府県及び市町村に対し意見照会やデータ提供等をお願いさせていただいたところでございまして、引き続き、自治体を始めとする関係者の御意見を伺いながら、丁寧に検討を進めてまいります。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 ありがとうございます。  今、御答弁の中で、地域に与える影響、これを一概に答えることは困難とありましたけれども、現場では、やはり同じ保育士という仕事をしていても、ここの自治体で働けば一五パー、こっちでは八パーということが同じ通勤圏内で発生してしまうと、本当に人手の確保にすごい困っている方々がいるので、今後検討の中では、是非そうした実態を丁寧に検証していただきたいと思います。  また、保育士だけでなく、私は学童保育も大変重要だと思っています。放課後児童クラブは、子供たちの安全な居場所であると同時に、保護者が安心して働くことができる社会の重要な基盤だと思っています。その現場を支える放課後児童支援員そして非正規職員の皆さんの処遇、必ずしも十分ではないと私は考えています。  こども家庭庁として、放課後児童支援員の賃金水準や非正規雇用の割合についてどのように把握しているか、伺います。  また、非正規職員も含めた処遇改善について今後どのように具体的に取り組んでいくのか、お伺いします。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○竹林政府参考人 お答え申し上げます。  放課後児童支援員の賃金や雇用形態につきましては、常勤職員か非常勤職員かという区分の下に調査を実施しております。  このうち、賃金につきましては、数年置きに年間賃金の調査を行っており、直近の令和四年度におきましては、常勤職員が二百八十五・七万円、非常勤職員が百四十六・一万円となっております。  また、雇用形態につきましては、毎年度五月一日時点の状況を調査しており、直近の令和七年五月一日の時点では、放課後児童支援員のうち常勤職員が四八・六%、非常勤職員が五一・四%となっております。  職員の処遇改善につきましては、これまで、非常勤職員も含めまして、平日十八時半を超えて開所する事業所におきまして職員の賃金改善等を実施する場合に必要となる経費への補助や、職員の給与を月額九千円程度引き上げる場合の補助など、様々な支援を継続的に行ってまいりました。  また、令和八年度からは、今年度からは、職員のキャリアアップに対する補助につきまして、これまで経験年数が一年目、五年目、十年目の職員を対象としていたところ、新たに勤続年数三年目の職員を対象に含めるよう制度の拡充を図ったところです。  こども家庭庁としては、放課後児童支援員の方々が安心して働き続けられる環境となるよう、引き続き、自治体に対し、処遇改善に係るこれらの補助事業を周知し、積極的な活用を呼びかけてまいります。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 ありがとうございます。  せっかく要件を見直して非正規の方も含めた処遇改善を行っているので、是非フォローアップも行っていただいて、現場の非正規の方々、本当に子供がかわいくて一生懸命頑張っていますので、是非とも処遇改善に実際につながるようにお願いします。  最後に、介護についてお伺いします。  先ほど吉村委員からも質問がありました。ケアマネの皆さんからいろいろなお声を伺っています。特に、要支援のケアプランの作成、これについて様々な声を伺っています。  要介護とは異なって、要支援は大体単価が三分の一ぐらい、要支援のケアプランは地域包括支援センターが作成し、居宅介護支援事業所へ再委託することも可能となっています。しかし、要支援のケアプランの作成費は要介護に比べて低く設定されていることもあり、再委託を受ける事業所がなかなか見つからない、こういった声があります。  また、要支援から要介護に移行するとき、ケアプランの様式が異なるということで、非常にこの事務の煩雑さ、指摘されています。  これは厚労省に是非要望として申し上げますが、要支援に関して、今後、単価の見直し、あるいはケアマネの皆さんの事務負担軽減、是非取り組んでいただきたいと思います。  最後に大臣に、介護分野の地域区分における人材偏在や不公平感について、ちょっとお伺いをさせていただきます。  私は、先ほど保育士のこともありましたけれども、地域区分そのものを否定するつもりはありません。家賃、人件費、物価など、様々な地域ごとの違いがありますので、一定の地域差を制度に反映する合理性はあると思います。  ただ、その一方で、現場からは制度と実態のずれを指摘する声も多く聞いております。私の地元である千葉九区で申し上げれば、見直し前の現行の地域区分については、千葉市、政令市は一五%、佐倉、四街道は一〇%、八街は三%となっています。もちろん制度上の根拠はあると思いますが、実際には、これらの地域は日常的に人が行き来できる生活圏であり、同じ経済圏でもあります。端から端まで車で一時間程度の地域の中でこうした差が人材確保に影響しているという声を、介護のみならず、保育、障害福祉、様々な現場から伺っています。  地域区分は、元々、国家公務員の地域手当を基礎として導入された経緯がありますが、保育、介護、障害福祉はそれぞれ、人材確保の状況もサービスの提供実態も国家公務員とは全く異なります。私は、単に公務員の制度を準用するだけでなく、これらのサービスの実態を踏まえた制度設計が必要ではないかと思いますが、大臣の今後の地域区分の考えについてお伺いいたします。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 上野厚生労働大臣、簡潔にお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 はい。  現行の地域区分につきましては、地域における民間の賃金水準を反映をして設定をされる公務員の地域手当に準拠したものであります。隣接市町村とのバランスを考慮し、より公平性を確保すべき場合には、隣接市町村の状況に応じた地域区分の設定を可能とする特例を設けるなど、大きな差が生じないように配慮しているところです。  御案内のとおり、公務員の地域手当につきましては、令和七年度から順次見直しをしているところでありますが、都道府県単位に広域化されるということであります。  この見直しを基本的には踏まえて対応することになりますが、やはり、委員御指摘のとおり、関係者の皆さんの御意見であったり、あるいは市町村の御意見であったり、そうした御意見も丁寧に伺いながら、次期報酬改定に向けて見直しの検討を進めていきたいと考えています。

田宮寿人 自由民主党・無所属の会

○田宮委員 終わります。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、古川あおい君。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいでございます。  本日は、まず、中東情勢による医療物資の不足についてお伺いしたいと思います。  中東情勢の悪化により、医療物資の供給に懸念が広がっております。政府は、五月十八日から、国が備蓄する医療用手袋約五千万枚の放出を開始しました。原料となるナフサの供給制約が長期化する中で、現場の医療機関の不安を緩和するためのこちらは重要な取組であると受け止めております。しかし、現場からは、まだまだ医療物資の供給について不安の声が聞こえてきます。このギャップについて本日はお伺いしたいと思います。  六月二日の中東情勢に関する関係閣僚会議に厚生労働省が提出した資料を配付しております。こちらを拝見いたしますと、五月二十七日時点で、医療用手袋を要請し配付対象として確認された五千七十七の医療機関のうち、実際に購入手続に至ったのは千百七十八機関、約二三%にとどまっています。配付対象となった機関の四分の三以上がまだ購入に至っていないという状況です。  まず厚生労働省にお伺いしますが、この購入率の低さを厚労省としてどのように分析しておられるのでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○森政府参考人 備蓄手袋の購入枚数の関係でございますが、御指摘の医療用手袋につきましては、流通の目詰まりにより医療用手袋の確保が困難な医療機関向けに備蓄の放出を行っているところ、五月二十七日の時点で、五千七十七の医療機関等に対し、最大で約一千九百八十万枚が配付対象となっております。御指摘のとおり、既に一千百七十八の医療機関等が四百二十六万枚を購入したというところでございます。  医療用の手袋の放出の流れは、医療機関がまずG―MISを通じて手袋を要請する、その次に都道府県、国において要請内容を確認し配付対象機関を決定した後、販売業者において、販売業者のサイトから登録された情報とマッチング作業を行った上で、配付対象機関に購入案内のメールを送付し、医療機関が購入の手続を行っていただくという仕組みになっております。このため、配付対象が決まってから実際に購入するまでに一定のタイムラグというか時間を要するということになりまして、配付対象機関数と実際の購入件数との間に差が生じているというのが原因の一つだというふうに考えられております。  それからあと、医療機関側が念のため要請はしたけれども、まだ今はそんなに困っていないなというところが要請枚数ほどは購入しなかったとか、まだ購入していないといったケースがあるというふうに考えられております。  厚労省としては、引き続き、現場の声を丁寧に聞きながら、医療用手袋を必要とする医療機関が速やかに手袋を購入できるように取り組んでまいりたいと考えております。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 お答えありがとうございます。  今詳しく説明ございましたけれども、後者のように、念のため要請したけれども、やはりまだ大丈夫かなというところで控えているのであればいいんですけれども、前者のように、登録をしてから実際に購入に至るまでに幾つかの手続があって、時間もかかってというところでございますと、やはり医療機関としては一刻も早く確保したいと思っているところもあると思いますので、そういった手続のスピードアップであるとか、簡素化であるとか、そもそもちょっと時間がかかるので早めに声を上げてねとか、そういったところの周知というものも是非お願いいたします。  続きまして、同じく厚生労働省が関係閣僚会議に出した資料、「石油関連製品の供給不足に伴う医療分野の影響・対応について」という資料についてお伺いいたします。こちらは、お配りしている資料の二ページ目となっております。  こちらの資料では、医療分野における各種品目について、対応検討中、解決済みという整理がなされており、五月二十七日の時点で五十三品目が解決済みと整理して挙げられております。気管切開チューブの部品製造用溶剤、PTPシート、医薬品の容器キャップなど、医療現場に不可欠な品目が並んでおります。これだけの品目の供給不足が実際に解決されたのであれば、それは喜ばしいことだと思いますが、これが実態を正確に反映しているのかという点に疑問がございます。  厚生労働省にお伺いしたいんですけれども、こちらの資料で解決済みの品目と挙げられているものが多数ございますけれども、こちらはどのような検証を経て解決済みという判断をしておられるのでしょうか。  また、厚労省としては、これらの品目については既に供給の不安は解消されているという認識でおられるのでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○森政府参考人 解決済みの確認の方法についてでございます。  医療物資等の安定供給については、医療において万が一の事態は絶対に許されないという強い問題意識の下、総理大臣から、厚生労働大臣と経産大臣とが連携して医療分野での目詰まりゼロに全力で取り組むよう、指示を受けているところでございます。  問題があった場合には、事業者からの相談を受けて、それからヒアリング等を通じて、特定された個別の流通の目詰まりなどについて迅速に解消してきているところでありますけれども、必要に応じて、他の流通経路からの融通支援、それから代替製品の調達などを行っているところでございます。例えば、当面の生産に必要な原材料が確保され、医療用に使用される原材料として供給が継続する見込みが立つなど、当面の間、安定供給が確認されたというふうに判断した品目については、解決済みというふうに整理させていただいております。  なお、経産省と連携の上、五月二十七日時点で十六品目が新たに解決済みとなっておりまして、合計五十三品目について供給不安を解消しているところでございます。  当然、解決済みとした場合であっても、仮にまた供給不安みたいなことが起きるような可能性もあるわけでして、そういった場合についても、当事者を始め、改めて相談を受け付けて、仮に供給不安が再度発生した場合には、速やかにヒアリング等を行い、必要な対応を行うこととしているところでございます。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 ありがとうございます。  こちらの解決済品目については当面の間の供給不安が解消されたというところでございますけれども、ちょっと状況も不透明なところとか、流動的なところもございますので、こちらに載っている品目についても、お話にもありましたように、やはり足りないとか、また、今まで声を上げていなかった医療機関の方でとかメーカーの方で不足が生じるということもあるかと思います。  そこで、ちょっと確認しておきたいんですけれども、こうした個別の事業者が、解決済みと載っている品目、それに限らずですけれども、について供給不安が起きたときに、先ほど相談をということがありましたけれども、こちら、具体的にどのような相談先が用意されているのかというところについて、改めて御答弁をお願いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○森光政府参考人 お答え申し上げます。  厚生労働省では、医療機関向けの情報提供窓口、これはEMIS、G―MIS、どちらもございます、を通じまして、中東情勢に関する医療物資の供給状況を把握しております。解決済みとされている医療物資も含めて、医療機関において供給不安を感じていらっしゃる医療物資がございましたら、この情報提供窓口に御連絡いただくことで、厚生労働省としましても、その情報についてリスク分析を行った上で、目詰まり解消に向けて取組を実施していきたいというふうに考えておるところでございます。  引き続き、医療機関の現場の声を丁寧に伺いながら、こうした取組を通じて、安定供給に向けて必要な対応を実施していきたいと考えておるところでございます。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 ありがとうございます。  御答弁いただきましたとおり、今の相談窓口の設置を始め、医療用手袋の備蓄放出などについて、一定の時間がかかるものでございますので、引き続き、スピードアップを図っていただくとともに、医療機関、メーカーからの相談についても迅速に対応いただきますよう、お願いいたします。  続いて、合成核酸スクリーニングをめぐる国際動向と厚労省の認識についてお伺いしたいと思います。  合成核酸、すなわち人工的に作られたDNAやRNAは、医療や研究に不可欠な技術でございます。しかし、悪用すれば、危険なウイルスを人為的に再構築することもできます。  実際に、米国では、このようなリスクが重要な政策課題として認識されつつあります。例えば、二〇〇四年には、MITの研究者が関係当局の承認を得て行った検証において、三十八社のDNA合成企業に対し、一九一八年に発生したスペイン風邪のウイルスに関係するDNAの断片を注文したところ、三十六社が出荷をしたことが米国議会で報告されています。注文者は偽名を用い、インフルエンザ研究とは無関係の所属としていたにもかかわらず、多くの事業者が出荷に至ったという点で、合成核酸の注文段階における確認体制の課題を示す事例だと受け止められております。  また、本年六月三日には、オープンAIやアンソロピックなどのAIの経営者、ノーベル化学賞受賞者を含む生命科学の専門家、安全保障の専門家、合成DNA製造企業の関係者らが連名で、合成核酸の注文段階における配列確認、顧客確認、記録保存等の義務づけを求める公開書簡を公表しました。AI技術の進展により、危険な配列の設計や既存のスクリーニングの回避に対する懸念が高まっていることが、この背景にございます。  こうした状況を受けて、米国では、民間取引も視野に入れたスクリーニング要件の導入義務化に関する超党派の法案提出など、合成核酸の注文段階を制度的に管理しようとする動きが進んでいます。  では、我が国の制度はどうなっているのかといいますと、我が国にも、感染症対策、病原体等の管理、遺伝子組み換え生物の取扱い、輸出入管理などに関する既存の制度は存在いたします。しかし、今回問題になるのは、病原体等そのものの所持や使用、あるいは輸出入の段階の話だけではありません。合成核酸の注文段階において、悪用を防ぐための確認や管理が制度上求められているのかという点です。  日本国内でも、経団連のバイオエコノミー委員会において、政府が主導してスクリーニング機能を国内に確立すべきではないかという問題提起もなされております。  そこで、厚生労働省にお伺いしますが、厚生労働省として、合成核酸のスクリーニング義務化をめぐる国際動向を認識していらっしゃいますでしょうか。  また、合成核酸の受注、合成及び提供の各段階について、スクリーニングの義務化等、悪用防止に係る仕組みは現行法に存在しますでしょうか。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○鷲見政府参考人 お答え申し上げます。  まず、先生御指摘の国際動向でございますが、米国を中心に、AI技術の急速な進展を踏まえ、バイオセキュリティーの観点から、ウイルスを遺伝子組み換えすること等により病原性を高める等の危険な機能獲得研究に対する規制や、核酸の合成を行う事業者に対して、合成する核酸の配列の審査や顧客の確認、注文記録や配列データの保存を義務づけるといった合成核酸スクリーニングの必要性、こうした議論が行われているということは承知しているところでございます。  それに関しまして、国内法制はどうなのかという御質問でございますが、我が国におきましては、バイオセキュリティーの観点から、感染症法に基づき、病原性の高いウイルスなどの所持、使用、輸入等について規制を行っているところでございますが、核酸それ自体に対しての規制は存在せず、悪用を防止する仕組みはないため、国際動向を注視し、対応を検討する必要があると考えております。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 ありがとうございます。  今御答弁いただいたとおり、国際動向を認識していらっしゃるというのはよかったと思いますけれども、合成核酸の悪用を防ぐ仕組みというもの自体は、現行法、なかなか難しいものだと承知をしております。  AIの発展によりまして、専門的な知識がなくとも危険な配列の設計や受発注が容易になり、技術革新のスピードは加速をしております。従来の延長線上の対策では追いつかない可能性もございます。こうした現状というのは、感染症対策上のリスクになる可能性もあると私は認識しております。  そこで、厚生労働大臣にお伺いいたしますが、こうした合成核酸の悪用を防ぐ仕組みについて、国として制度整備に取り組む必要性について、大臣の見解をお伺いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 大切な御指摘だと考えます。今説明があったとおり、現行法制においては、合成核酸を規制する手法はございません。そうした観点からも、これは感染症対策上のリスクになり得るというふうに考えております。  厚生労働省としても、諸外国における動向は注視をしつつ、国内における感染症対策上、具体的にどのようなリスクが想定をされるか、また、合成核酸の研究や製造の受発注等においてどのような規制を導入することが考えられるかなどにつきまして、厚生労働科学研究等を活用して情報収集などを行って、対応を検討していきます。

古川あおい チームみらい

○古川(あ)委員 ありがとうございます。  大臣としても非常に重要な問題と認識していらっしゃるということで、御回答ありがとうございました。  チームみらいとしても、これは非常に重要な問題だと思っておりまして、様々な省庁が関連していくと思いますので、ほかの委員会でも引き続き聞いていきたいと思います。  ありがとうございました。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、辰巳孝太郎君。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。  今日は、生活保護世帯の自動車保有についての厚労省の考え方と運用についてただしていきたいと思います。  三重県鈴鹿市が、自動車の利用を同居する障害のある次男の通院用に限定するため、日々の走行距離や行き先を報告するようこの生活保護世帯に指示をして、それを拒否したことを理由に生活保護を停止した事件、これに対する争いについて、二〇二四年三月二十一日の津地裁は、判決で、補足性の観点からしても、原告らの日常生活に不可欠な買物等の必要な範囲について利用することは、むしろ原告らが自立した生活を送ることに資するものであり、本件車両をその範囲で利用することは非難されるべきものではないとして、市の対応を違法といたしました。  また、同年十月三十日の名古屋高裁の判決でも、むしろ、被控訴人らが自立した生活を送ることに資する面があったというべきであり、補足性の観点から見ても、被控訴人らが本件車両を上記範囲で利用することを厳格に制限する指導を行う必要性は低かったというべきであると、市の厳格な自動車利用制限が厳しく指弾される判決となりました。  そこで、厚労省は、二〇二四年十二月二十五日、一定の留保をつけた上で、通勤や通院等のために保有が認められた自動車の他用途への利用を認めた事務連絡を発出いたしました。中身を紹介してください。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  生活保護制度は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが要件とされておりまして、まず原則として自動車の保有は認めていないところではありますが、障害者や公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する者が通勤、通院、通所又は通学のために自動車を保有、必要とする場合などであって、一定の要件を満たす場合には、例外的にその保有を認めているところでございます。  生活保護制度において、通勤、通院等のために例外的に自動車の保有が認められた場合における他用途への利用については、令和六年十二月に自治体向けに事務連絡を発出し、日常生活に不可欠な買物等についても自動車を利用できるよう、取扱いを明確化したところでございます。  具体的には、日常生活に不可欠な買物等の判断に当たって、最低生活を保障する生活保護制度の運用として、遊興のために度々使用することは望ましくないと整理しておりますが、それ以外については、障害のある方については、その障害による支障を勘案し、原則として利用を認めるとともに、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する者等については、地域の交通事情等を考慮して、低所得世帯との均衡を失しないと保護の実施機関が認める場合に、利用を認める取扱いとしているところであります。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 一定緩和されたということで、この判決や、あるいは運動団体、あるいは国会の様々な論戦などの一つの成果、到達点ではあると思うんです。  同時に、今日、資料にもこの事務連絡をつけておりますけれども、懸念されるのは、この事務連絡において、日常生活に不可欠な買物等に自動車を利用する場合において、地域の交通事情や世帯の状況等を勘案して、低所得者世帯との均衡を失しないという文言がありまして、これを制限的に解釈をして運用されてしまう、これが懸念されることなんですね。  しかし、そもそも、自動車の利用を認めるケースにおいては、公共交通機関の利用が著しく困難な地域で認められているわけなので、そのような地域は、生活保護利用者であろうが一般の低所得者世帯であろうが、日常のあらゆる場面で自動車が必要になってくると思うんですね。  したがって、これは制限的な運用には私はなり得ないと思うんですが、大臣、今回のこの事務連絡の趣旨というのは、制限的ではなくて、他利用も含めて、他用途を広く認めていくということでよろしいでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 扱いにつきましては、今し方局長の方から答弁をしたとおりでございますが、その趣旨について申し上げれば、遊興のために度々使用することを容認するものではないのは当然でありますが、それ以外の用途として、日常生活に不可欠な買物等に自動車を使用する場合については、その用途の範囲を一概に制限するものではなく、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する方等の実際の支障を踏まえ、一般の低所得世帯との均衡を失しない範囲内で利用を認めるという趣旨でございます。  こうした趣旨を踏まえつつ、地域の交通事情や個々の世帯等の状況を勘案して、保護の実施機関において適切に判断していくことが必要だと考えています。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 ということなんですね。  この事務連絡には、保有が認められた自動車の他用途への利用について、日常生活に不可欠な買物等としか書かれていないわけなんですね。  ここで厚労省に確認をしたいと思いますけれども、例えば、子供の学校行事、あるいは塾や習い事の送り迎えなどで使用することも可能でしょうか。あるいは、郊外でいうと、何とかモールとかありますよね。子供を連れていけば、かなり子供も喜んで遊んだりもするんですけれども、こういうショッピングモールに車を利用することも可能という理解でよろしいでしょうか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  先ほど申し上げましたとおり、遊興のために度々使用することを容認するものではないことではありますが、生活保護受給者が通勤や通院等のために保有を認められた自動車について、一定の要件を満たしている場合には、日常生活に不可欠な買物等として、御指摘のような用途に使用することも認められるものというふうに考えております。  いずれにしても、保護の実施機関において、地域の交通事情や個々の世帯等の状況を勘案して、適切に判断していくことが必要だというふうに考えております。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 一応念のために、先ほど来、遊興のためには駄目だよという話がありますので、この遊興とは何なのかということも一応念のため確認しておきたいと思うんですけれども、要するに、最低生活が維持できないような、ギャンブル施設とか、そういうものの類いだということでよろしいですね。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  先ほど先生がおっしゃったときに、ショッピングモールという例をお出しになられたときに、子供を遊ばせてという話があったので、例えばゲームセンターとかいろいろあると思いますけれども、そういったことをおっしゃられているのか。それとも、ショッピングモールで普通にお買物をするときというのはございますので、買物をするついでというとあれですけれども、そういった買物のために使われるということであれば多分違うだろうということでお話をさせていただいたものでございますので、遊興というのはそういったものだというふうに思っております。競馬とかそういったことだけではないというふうに思っております。(辰巳委員「だけではない」と呼ぶ)  繰り返しますが、競馬とかだけではなく、例えば先ほど言ったゲームセンターとか、そういったものを度々利用するということについてはどうなのかということだと思っております。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 それはどうなんですか。それはどうなのかというのを確認したいと思います。  ショッピングモールの中には、もちろん、ショッピングモールですから、買物施設なんですね。同時に、小さいお子さんがちょっと遊ぶようなところで遊ばせながらショッピングするということも、普通の世帯ではあり得ることだと思うんですよ。これは大丈夫ということでよろしいですね。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  個々の事情の話でありますけれども、例えば、買物をしてついでにということであれば、それは基本的には買物がメインだというふうに思っておりますが、買物ではなくて、例えば、ゲームをしに行くことがメインでほかのことは何もしない、それを度々ということであれば、これは一般的に言えば遊興ということに当たるのではないかというふうに思っております。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 分かりました。ある程度明確になったのかなとは思います。  もう一点、ちょっと改善が必要な点があるんですね。  当事務連絡において、事業用の自動車について一番下に書いてありますね。これは事業用以外の利用については認めませんよということになっているんですね。ただ、これは、この度の事務連絡の趣旨から考えても、ちょっと合理的な運用ではないんじゃないかというふうに思います。  事業用で認められた自動車の保有についても、事業以外の日常的な買物など、他用途への利用も認めていくべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  繰り返しになりますが、生活保護制度においては、原則として自動車の保有は認めていないところでございますが、一方で、今先生からお話のありました事業用自動車につきましては、その業種や地理的条件等から判断して、当該地域の低所得世帯との均衡を失しない範囲で、現に最低生活維持のために利用しているか、おおむね一年以内に世帯の収入増加に著しく貢献する場合に例外的に保有を認めており、原則として、保有が認められた事業以外の利用は認められないこととしているところであります。  こうした取扱いについては、事業用自動車が事業を営むために直接必要となるもので、その事業活動を通じて当該世帯の自立に果たす役割も含めて利用価値を判断していくこと等を踏まえたものでございますので、他用途への利用を通勤や通院等と同様に認めることについては、保有目的ですとか、自動車の保有が認められていない被保護者との公平性、こういったものとの関係で慎重に検討すべきではないかというふうに考えております。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 いや、ちょっと厳しいですね。  つまり、今回緩和された内容も、通勤のために認められているんですよ、だけれども、通勤以外のためにも使っていいですよという緩和なんですよ。だったら、事業用で認められた車についても、事業以外でも認めるべきだと私は思いますよ。  もちろん、都市部で公共交通機関があるところではなくて、公共交通機関を利用することが著しく困難な、そういう地域で事業用で認められたところはやはり認めていくべきだと思うんですけれども、これはどうですか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○鹿沼政府参考人 お答えいたします。  先ほど答弁いたしましたのは、まさに事業用として認められているということだけでございますので、そこに先生今おっしゃられているような、公共交通機関が著しく困難であるとか、また障害者だとか、そういったことがあるのであれば、そちらはそれで、先ほど、冒頭申し上げたとおり、通勤とか通学等について認めているわけでございますので、そういったこととの関係で認めるという判断になろうかと思っています。  それは、事業用だけなのか、それとも公共交通機関が著しく困難な地域という、両方、ダブルでかかっているのか、そういったことによって判断は変わってくると思っております。

辰巳孝太郎 日本共産党

○辰巳委員 これは重要な答弁だと思うんですね。  事業用と認められたというのは、仮に、その地域が公共交通機関が著しく発達していない、ほかの世帯も大体車を利用しなければ日常生活が送れないというところについては、事業用で認められたとしても、事業以外にも使うという判断は実施機関によってあり得る、こういうことですね。うなずいていただきました。ありがとうございます。  これはやはり、様々な運動もあり、厚労省とのやり取りもあり、一定緩和をされてきたものではありますけれども、やはり、地方によっては、車なしでは生活できない。それは一般世帯であれ生活保護利用世帯であれ同じですから、これは広く、更に広く緩和をして、自立の助長に資していくという運用を引き続き求めていきたいというふうに思います。  以上です。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、梅村聡君。

梅村聡 日本維新の会

○梅村委員 日本維新の会の梅村聡です。  今日は、いわゆるメタボ健診、特定健診、保健指導、これについて質問をさせていただきたいと思います。  まず、何で私がこの質問を取り上げるかの背景をちょっと申し上げますと、私が医師免許を取ったのがちょうど二〇〇一年でして、メタボの基準、ウエスト、男性が八十五センチ、女性が九十センチ、これはいろいろな御批判も浴びましたけれども、この基準を作ったのが実は私の医局だったんです。  毎日、診察を終えましたら、山ほど医局にCTの、当時フィルムですから、束が届けられて、さあ、順番に内臓脂肪の面積を測れということで、今みたいにAIがありませんから、みんな研修医が総出になって、内臓脂肪のところを点で結んで、面積を測っていくわけですよ。  これは雑用みたいにずっとやっていくんですけれども、何のためにこの作業をやるのかというと、実は、今、世の中では、メタボの人の方が健康状態が悪い、こういうふうに認識されているんですが、当初の研究目的は、メタボと言われた人は薬を飲む前に生活習慣を改善すればよくなります、だからメタボと言われたら喜んでください、まだ薬の前にやることがありますと。  問題は、八十五センチより細いにもかかわらず血糖値が高いとか血圧が高いとか、そういった方は、痩せても意味がないので、早く医療につなげなさいと。だから、メタボと言われたらまだ何か手が残っている、メタボじゃなければ早く医療につなげないといけないという、実はこういう基準で八十五センチ、九十センチという基準を作ったんです。  というのが元々の背景にあったんですが、いつの間にか、これは誰が悪いということじゃないんですが、メタボの人をたくさん見つけてきて、その方々へ何かアプローチをすれば、健康状態はよくなるかもしれませんが、医療費が削減されるのではないか、こういう話に政策的に転換をしていって、今いわゆるメタボ健診というものが行われてきている。  ですから、元々の目的と、そしてそれを政策に生かすこと、それが結果に出ているのかどうか、ここの三段階がちゃんとつながっているかどうかということを、今日、是非皆さんと議論をさせていただきたいな、こういう背景で今日はさせていただきたいと思います。  確かに今、全国医療費適正化計画、ここにも、いわゆるメタボ健診の医療費適正化額、目標値というのが書かれております。第三期全国医療費適正化計画は二〇一八年から二〇二三年の間に行われていますけれども、特定健診、保健指導による適正化効果額が約二百億円。それから、第四期医療費適正化計画、これは二〇二四年から二〇二九年ですけれども、これの目標は、適正効果額は約百二十億円。以前は何兆円というのがありましたけれども、今は二百億円や百二十億円ということになっています。  まず、今日お伺いしたいのは、この百二十億円、まあ二百億円でも結構なんですけれども、これの算定根拠、これを教えていただきたいと思います。  あわせて、この算定をするに当たっては、特定健診の受診率が七〇%、特定保健指導が四五%、メタボ該当者等の数が二〇〇八年度比で二五%減るということを達成することを前提とした数字なのかどうか、ここも併せて教えていただきたいと思います。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○間政府参考人 お答えいたします。  二〇二四年度から二〇二九年度までの第四期全国医療費適正化計画におきましては、メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率二五%を達成するために、特定健診実施率七〇%と特定保健指導実施率四五%を数値目標とし、この目標を達成した場合の、つまり、まさに委員御指摘のように、達成した場合の医療費適正化効果額を算出してございます。  御指摘のとおり、二〇一八年度からの第三期は約二百億円とこれを出しておりまして、第四期は百二十億円ということなのでございますが、実は、第三期と第四期の目標とするメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率は同じでございまして、特定保健指導や特定健診の実施率も同じでございます。  第三期は目標が達成できていないということでございまして、しかし、第三期の間に特定保健指導実施率が向上し、実施者数が増加をいたしまして、いわば発射台が上がったということなので、そこからの医療費適正化効果の余地が減少して、第四期は約百二十億円というふうに試算したところでございます。

梅村聡 日本維新の会

○梅村委員 だから、総合的に勘案して二百億円や百二十億円と。それは、目標を達成してということかと思います。現実にはなかなか目標達成がまだ難しい状況だと思います。二〇一八年と二〇二〇年を見ましても、特定健診の実施率は五〇%台ですし、特定保健指導の実施率も二三・二%、二六・五%ですから、これは目標の半分ぐらいなわけですね。ということから考えると、二百億や百二十億という数字すら、実際どうなのかなということが言えるかと思います。  一方で、じゃ、これが導入された二〇〇八年はどういう計算をして二兆円という数字が出ていたかといいますと、二〇〇六年度、これは国会答弁でありましたけれども、糖尿病の通院患者さんが、二〇〇六年は二百二十万人おられた。これが、二〇二五年には、メタボ健診をやっていけば百十万人になる、糖尿病患者さんは半分になると計算しているわけですね。高血圧の通院患者さんは、四百九十万人が、二〇二五年には、半分になって二百五十万人になる。この二つで八千億円削減をされる。さらに、この二つが患者数が半分になると、それに伴って脳血管、心疾患の患者数が減って、そこで一・一兆円削減される、こういう試算が国会答弁ではあるんです。  二〇二五年は終わりましたので、実際にこの数字がどうなっていったのかというのを、これもちょっと割り戻して教えていただきたいと思います。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○間政府参考人 お答えいたします。  まず、糖尿病、高血圧についてですけれども、最新の通院患者数では、二〇二二年に、糖尿病は三百九十万人、高血圧症は八百万人となっており、実は増加をしているということでございます。  他方で、通院医療費の方は、二〇二二年の糖尿病の通院医療費は十二万円で、二〇〇六年当時は二十二万円ですから、単価の減がある。それから、高血圧症の通院医療費は七・二万円で、二〇〇六年当時は約十一万円ということでございました。二〇〇六年当時と同様の仮定で算出をいたしますと、糖尿病の通院医療費の総額は二〇〇六年時から増減なし、それから、高血圧の通院医療費の総額は二〇〇六年時から約三百億円増となってございます。  それともう一つ、脳血管疾患と心疾患に係る医療費でございますけれども、二〇〇六年の推計のときには、特定健診、特定保健指導の効果的、効率的な実施によって、二〇二五年には医療費が四・三兆円になるであろうというものを、三・二兆円に抑え込むという見込みで立てておりました。二〇〇六年当時と全く同じような、同様の手法での算出は行っていないんですが、二〇二三年度の国民医療費で申し上げますと、脳血管疾患は約一・八兆円の医療費、そして心疾患は〇・七兆円となっておりまして、合計は約二・五兆円ということでございます。  ちょっと単純な比較は難しいですけれども、これはむしろ、伸びを抑えるというよりも、伸びていないというような状況だというふうに考えております。  最後、こうした背景につきましては、厚労科研におきまして、特定保健指導の実施が脳卒中の発症等を抑制する効果が示唆されておりますので、特定健診、特定保健指導は、糖尿病、高血圧症の早期発見につながりまして、重症化予防には寄与しているのではないか、そういうこともあるのではないかというふうに考えているところでございます。

梅村聡 日本維新の会

○梅村委員 ですから、まず、通院患者さんについては、医療費は変わっていないか、むしろ微増ということなんです。  これはこの後の議論につながるんですが、要は、メタボだと言われて病院に来たら、まずやらないといけないのは、薬の前に痩せてみませんかということが本来必要なのに、そこで薬を出している可能性があるわけですね。そうすると、メタボ健診の意味がないわけですよ。  さっきも言いましたように、痩せ型の人は早く医療をしないといけないんだけれども、メタボの人は、早めに、先に保健指導から入った方がその人にとってはいいにもかかわらず、今そういうことは医療機関は思っていませんから。メタボの人でも、やってきたら、ああ、薬を出さないといけないと、出すことに何のちゅうちょもないわけです。だから、こういう医療側の行動変容につながっていないことが一つ原因ではないかということが私は考えられると思います。  それから、もう一つは、心疾患、脳血管に関しましては、必ずしもメタボ健診の成果というよりも、脳梗塞や心筋梗塞に対する再発予防とか、あるいは、発症予防の薬物治療が進化してきたから実はこの患者数が減ってきている、そういう解釈もできるわけです。  私は大臣に、こういう議論を聞いていただいて、メタボ健診が今のような形、すなわち、あなたは腹が出ていますね、もうちょっと何とかしなさいといって保健指導を三十分受けて、そしてそれを言われることによって行動を改善するということだけに頼ってこの医療費適正化というものが本当にできるのかと。私はやはり、行動変容につながるような施策をここにかまさないと、いつまでたっても話を聞けば終わりじゃないかということで終わってしまう可能性があるんじゃないか、もう一手間かけないと、今のままのメタボ健診を続けていても意味がないんじゃないかな、そういう問題意識を持っていますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 なかなか鋭い御指摘かというふうに思っております。  過去には、例えば、特定保健指導を受けた方は、受けていない方に比べ、一年間の医療費が約六千円下回ることを示唆する実証事業も存在したと承知をしております。そうしたこともございますけれども、とりわけ特定健診の効果がどうかということについては、よく検証していくことが必要だと思っております。  また、第四期の特定健診、特定保健指導の見直しにおいては、成果を重視する観点から、特定保健指導にアウトカム評価も導入をいたしました。  引き続き、効果的、効率的な特定健診あるいは特定保健指導、これを実現、実施をしていきたいと考えておりますが、やや繰り返しになりますけれども、特定保健指導のみに頼っていいのかという御指摘については、もちろんそれ以外の様々な手法なりを十分研究していくということは大切かというふうに考えています。

梅村聡 日本維新の会

○梅村委員 我々維新の会は医療費適正化ということを訴えておりますので、やはりそれに資するもう一手間をやはり厚生労働省の皆さんには御検討いただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。  今、メタボ健診を取り上げたんですが、その中で、上流を抑えることも大事なんですが、それぞれの疾患をきちんとサポートしていく、これも大事なことじゃないかなと思っております。  実は、がん対策基本法の中には直接入っていなかったので、その後の議員立法で、いわゆるがん登録の推進に関する法律、これに基づいたがん登録というのがスタートいたしました。これによって、がんが全数調査で、どういう患者さんが何人生まれて、そしてどういう治療をして、どういう帰結をたどったのか、これが全国のデータベースでそろってきておるんですが、脳卒中に関しては、学会単位ではやっておるんですが、それを全国レベルできちんと把握する仕組みが現時点ではありません。  ですから、がん登録と同じように、脳卒中に関しても、やはり全国できちんと登録できる仕組み、これをつくる必要があるかと思いますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 まず、循環器病ですが、社会全体に大きな影響を与える疾患でありますので、今委員御指摘のあったとおり、既知データを収集をして、そのデータに基づいて循環器病対策を実施をして、その効果についても評価をしていくということは非常に重要だと考えております。  がんについては、御指摘のとおり、がん登録の推進に関する法律に基づいて、がん登録、様々な病院に努力をしていただいて、その登録を実施をしていただいて、その成果も上がっているというふうに考えております。  ただ、当時と比較いたしまして医療DXが進展をしておりますので、必ずしも法律の整備がなくても、公的データベースの利活用の環境は向上しておりますので、様々な分析が可能かと考えております。また、今後、電カル情報の共有サービスが始まりますので、それを組み合わせることによって様々な分析ができるのではないかと考えております。  やはり、国としては、データの利活用に関する学術上のニーズ、これを十分把握をした上で、現在利用可能な公的データベースの連結、学会データベースの活用、また及び、今後実装が予定される電カル情報共有サービスのデータの二次利用、こうしたものを通じまして、脳卒中等の様々な、例えば新規発症者数であったり再発数の集計であったり、あるいはそうしたものの公表であったり、ほかのいろいろなデータの公表、分析もあろうかと思いますが、その適切性を検証することが必要かと考えております。  今年度から、国立循環器病研究センターにおいて具体的にそうした事業も取り組んでいただいておりますので、そこと連携をしながら、データ分析あるいはデータの公表の在り方についてしっかりと検証した上で検討を進めていきたいと考えています。

梅村聡 日本維新の会

○梅村委員 これで終わりますが、要は、脳卒中というのは、医療費が大きいだけではなくて、社会的損失の金額も非常に大きいですので、法的根拠に基づいた脳卒中データベースが必要ではないか、このことを改めて訴えまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、山本香苗君。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 中道の山本香苗でございます。  今日は、聞こえない、聞こえにくい子供たちへの支援についてお伺いしたいと思います。  新生児聴覚スクリーニングの普及によりまして、聞こえに困難のある子供が早期に発見されて、精密検査へつなぐ医療の仕組みも整いつつありますが、本当に必要なのは、重要なのは、その先であります。早く分かった後に、その子供と家族をどう支えていくのか、その環境づくりが問われています。  先日、大阪府が手話言語条例に基づきまして実施しております「こめっこ」の活動を視察をしてまいりました。この「こめっこ」というのは、ゼロ歳児から未就学の聞こえない、聞こえにくい子供たちが、親と一緒に遊びを通じて手話を獲得、取得する場です。手話があふれる環境の中で、子供たちは遊びや交流を通じて自然に手話を身につけ、仲間や聾者との関わりの中で、人とつながる力を育んでいます。  実際に利用されている保護者の方々からは、耳が聞こえないと分かったときは将来が真っ暗になったが、ここで手話で笑い合う親子を見て初めて希望が持てた、人工内耳をつけるまで待つしかないと思っていたが、今この瞬間から手話で親子コミュニケーションを取っていいのだと分かったといったような声が寄せられていると伺いました。  私も実際、ゼロ歳から三歳のお子さんと保護者を対象とした「べびこめ」という活動に参加をさせていただいたんですが、本当に目からうろこが落ちる思いがいたしました。  というのも、子供たちは、手話をやっているスタッフの方をじっと見ているんですね。そして、表情だとか手の動きで反応しているわけなんです。その姿を親御さんは見ながら、我が子が目で言葉を理解し、そして獲得し、目で人とつながっていく姿に喜びを感じながら、一緒に手話を学んでおられました。親子で共に新しい言葉を育んでいく姿がとても印象的でした。  そこで感じたのは、子供にとって一番大事なのは、まず親や周囲の人と心を通わせて、伝わったとか分かったという経験を積み重ねていくことなんだなと思いました。そして、そのために手話が極めて大きな力を持っていると感じました。更に印象的だったのは、人工内耳をつけるから手話は必要ない、口語が身につくまで待つという考え方ではなくて、乳幼児期から手話と日本語の双方に触れ、豊かな言語環境を保障することの重要性です。インターナショナルスクールに子供が通って英語を自然に身につけるように、手話もまた、手話があふれる環境の中で自然に獲得されている言語なんだということも強く実感いたしました。  この「こめっこ」のスーパーバイザーで、かつ、この分野で長年研究を牽引されてこられた神戸大学の河崎佳子先生も、遊びを通して子供たちは手話を自然に獲得し、見て分かる手話で様々な知識を吸収し、学び、人と関わる力を育みます、手話言語の獲得は日本語の習得にも生かされますと指摘をされておられます。  聞こえない、聞こえにくい子供たちは、目で生きる子供たちでもあります。だからこそ、脳と言語能力が最も発達する乳幼児期に、手話と日本語の双方に触れる豊かな言語環境を保障することは、子供の成長の土台を築き、将来の可能性を広げる上で極めて重要であると強く感じました。  このような大阪府の「こめっこ」の取組をこども家庭庁としてはどのように評価をしておられるのでしょうか。副大臣の御感想、率直なお声をいただきたいと思います。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○津島副大臣 お答え申し上げます。  委員御指摘のとおりだと思っております。つまり、乳幼児期からの手話を含むコミュニケーション支援及び保護者支援が重要であるということですね。そのことは大変重要なことだと認識しております。  こども大綱において、子供や若者本人のみならず保護者や兄弟の支援を進めることや、障害や発達の特性を早期に発見、把握し、適切な支援、サービスにつなげていくとともに、乳幼児期から大人になるまでの円滑な接続、移行に向けた準備を、保健、医療、福祉、保育、教育、労働など関係者の連携の下で早い段階から行っていくべきことなどを掲げているところです。  また、令和六年度障害福祉サービス等報酬改定においては、家族への相談援助について、兄弟も対象であることを明確化し、オンラインでの対応も含め評価を充実するとともに、家族に支援場面を通じた学びの機会を提供することを評価する加算の創設を行うなど、家族支援の充実を図ったところでございます。  引き続き、障害のある子供とその家族が安心して地域生活を送ることができるように、必要な支援の充実に取り組んでまいります。     〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 大変すばらしい取組だということは副大臣も認識していただいたと思うんですが、また、是非一度来ていただきたいと思いますが、いい取組であったとしても、そこにつながらなくては意味がありません。ですので、是非このような取組を、新生児聴覚スクリーニング後の支援、精密検査や医療につなぐだけではなくて、このような支援を、しっかりとつなぐ先、相談先として明確に位置づけて、推進をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

竹林悟史 こども家庭庁長官官房審議官

○竹林政府参考人 お答え申し上げます。  新生児聴覚検査を通じまして、難聴の疑いのある子供を早期に発見し、医療機関における精密検査につなげるのみならず、保護者の不安に寄り添い、医療以外を含めた必要な支援につなげられる体制を整備することは大変重要であると考えています。  このため、こども家庭庁では、自治体においてこうした体制が整備されるように、ちょっと長い名称でございますが、新生児聴覚検査から療育・支援までを遅滞なく円滑に実施するための手引き書を作成しているほか、新生児聴覚検査体制整備事業を通じまして、各都道府県における医療機関、教育機関等の関係機関による協議会の設置や、自治体内の手引書作成に対する補助などに取り組んでいるところです。  その上で、令和七年度にはこの手引書を改定いたしまして、新生児聴覚検査で難聴の疑いの指摘のあった子供が精密検査で診断がなされるまでの間、保護者への早期相談支援が重要であること、それから、先天性難聴がある場合には、生後六か月までに専門的機関、専門的支援への紹介を行い、手話等のコミュニケーション支援や補聴器の検討について選択肢を広く提示し、子供の言語発達支援や家族支援を行うなど、難聴児の状況に応じた適切な対処が必要であるということを新たにお示しをしたところでございます。  今後、自治体に対しまして、この手引書の改定内容につきまして周知を図ることなどを通じまして、引き続き、新生児聴覚検査を通じて、難聴の疑いの指摘があった子供が医療だけでなく必要な支援に確実につながるように、体制の整備に努めてまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 今、竹林さんからおっしゃっていただいた手引につきましても拝見させていただきました。明確に位置づけていただいておりますので、しっかりと自治体に対して周知をしていただきたいと思います。  と同時に、大事なのが、医療関係者への理解促進でございます。大阪府の手話言語条例シンポジウムの報告書をちょっと拝見させていただく中で、こんなことを耳鼻科の先生がおっしゃっていたんです。より医学的には、早期診断、早期に補聴という流れがあります、その中で、手話言語に触れる機会をどのように提供し、紹介していくかは、我々耳鼻科も、それをいいと思い、知っておかないといけない時代です、そのようにお医者様自体がおっしゃっていたわけなんです。また、人工内耳や補聴器の技術は大きく進歩していますが、それと手話を使うことは決して矛盾するものではなく、両方を保障していくことが大切である、しかし、こうした考え方はまだ日本の医療現場に十分浸透しているとは言えないと述べておられました。  是非、子供の言語発達とコミュニケーションの可能性を最大限に保障する観点から、保護者に対して多様な選択肢を適切に情報提供すること、そして、手話の取得と聴覚活用は両立し得るものであることについて、厚労省としてきちっと医療関係者の方々に周知をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○森光政府参考人 お答え申し上げます。  聞こえに課題を抱える子供の支援については、議員御指摘のように、保健、医療、福祉、教育の関係機関等が連携し、早期からの切れ目のない適切な支援を実施することで、自立した生活を営むために必要な言語やコミュニケーションを獲得することが重要だというふうに考えております。また、その際の支援も、本人や家族等を中心として行われる必要があり、家族や当事者同士が交流する機会が確保されること、これは支援体制の整備に当たって重要な要素であると考えています。  医療機関については、先生御指摘のように、まさに新生児聴覚スクリーニング等でスクリーニングの対象となったお子さんの精密検査を行うのが医療機関であり、また、その際に適切な指導をするのが医師ということになります。そのため、医療機関を通じた取組の周知というのは重要だと思っております。  どのような方法が適切なのか、関係省庁や関係部局とも連携して考えてまいりたいと考えております。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  「こめっこ」のような乳幼児からの手話や家族支援の取組というのはまだ一部の地域にとどまっております。一昨年六月に全会一致で成立した手話施策推進法の第六条におきましては、手話を必要とする子供や保護者への情報提供、乳幼児からの手話学習機会の提供、家族への学習支援などが明記をされております。「こめっこ」の取組は、まさにこの法律の規定を現場で先駆的に実施している、全国のモデルとなるような先駆的な事例であると思っております。  この手話施策推進法を日本全国で具体化していく観点からも、是非こうした取組を国が主導して全国展開をしていただきたいと思っておりますが、予算的には聴覚障害児支援中核機能強化事業、これが使えて、「こめっこ」でも、大阪府でも使っていただいておりますが、予算の問題というよりも、しっかりとこども家庭庁が先頭を切って自治体を応援していくことが必要だと思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○津島副大臣 そのとおりで、こども家庭庁としてしっかり取り組んでいくということがまず重要だ、そういう認識は持っております。  その上で、聴覚障害児に対しては、多様な状態像を踏まえて、乳幼児期から切れ目なく、保健、医療、福祉、教育等の各分野の多職種が連携して支援を行っていくことが重要と先ほどお答えを申し上げました。  こども家庭庁では、令和九年度から令和十一年度までを計画期間とする第四期障害児福祉計画の策定に当たり、国の基本指針において、都道府県による聴覚障害児支援に関する計画の策定や体制等を成果目標に盛り込んでおり、自治体における聴覚障害児支援のための支援体制の整備をお願いしているところでございます。  また、聴覚障害児支援の体制づくりの中核となるコーディネーターの配置等に要する費用を助成し、例えば、保護者講座の場における、乳幼児等とその保護者に対する手話取得支援を行う専門人材を派遣する取組、あるいは手話を含めたコミュニケーション手段についての情報提供を行うなど、保護者からの相談を受け、適切に専門機関につなげる体制整備を進めているところでございます。  引き続き、聴覚障害児と保護者の状況に応じた支援が可能となるよう、必要な支援の取組を実施してまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 各自治体、やっていないわけではなくて、結構やってはいるんですけれども、乳幼児からというところなんです。是非そこを強調して取組を進めていただきたいと思います。  次に、小耳症の子供への支援についてお伺いしたいと思います。  小耳症というのは、生まれつき外耳の形成が不十分な疾患であり、耳の形という外形上の特徴と外耳道閉鎖などによる難聴を伴います。症状が片耳に表れるケースもあれば、両耳に表れるケースもございます。その聞こえにくさの度合いや困難さというのは、子供によって千差万別です。私の地元堺でも、小耳症のお子さんを持つ保護者の方々から直接、切実なお声を伺わせていただきました。そこで見えてきたのは、現行の国の制度の深刻なはざまです。  そこで、まず、こども家庭庁にお伺いいたしますが、小耳症の子供たち、あるいはその保護者に対しまして、保育、医療、福祉、また福祉用具の支給、あるいは相談体制など、現在、どのような支援メニューがあり、支援制度があるのか、具体的に御説明いただけますでしょうか。

源河真規子 こども家庭庁長官官房審議官

○源河政府参考人 お答えいたします。  小耳症を含めた聴覚障害をお持ちのお子さんに対する早期かつ適切な療育の実現に向けては、医療や補聴器の進歩も踏まえつつ、個々の子供の状況に応じた専門的な支援体制の整備が重要であると認識しております。  障害者総合支援法における補装具費支給制度においては、障害者及び障害児の身体機能を補完、代替する用具として、補聴器を始めとする補装具の購入などに要する費用の一部を支給しております。  また、都道府県等に設置された児童発達支援センターにおいて相談を受け付けるなど、聴覚障害をお持ちのお子さん及びその保護者に対する支援を行っているところでございます。  また、児童発達支援や放課後等デイサービス等の障害福祉サービスの利用につきましては、令和六年度障害福祉サービス等報酬改定において、人工内耳装用児支援加算の見直しや、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算の創設を行うなど、聴覚障害児に対する専門性の高い支援が適切に評価されるよう対応したところです。  引き続き、小耳症を含め、聴覚障害児とその保護者の状況に応じた支援が可能となるよう、必要な支援や取組を実施してまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 次に、文部科学省にお伺いいたします。  学校などの教育現場において、文部科学省としては、現在、小耳症の特性、すなわち、教室内での聞き取りの困難さや音の方向感覚のつかみにくさ、さらに、マスクや眼鏡が耳にかけられない不便さや、外見に伴う心理的ケアなどに対して、どのような具体的な支援や配慮を行っているのでしょうか。

三木忠一 文部科学省大臣官房文部科学戦略官

○三木政府参考人 お答えします。  先生おっしゃるように、小耳症を含む難聴の子供たちの聞こえの状態は様々でございまして、学校教育におきましては、子供たちの一人一人の聞こえの状態やそれぞれの思いに応じた適切な指導や必要な支援を行うことが大変重要であると考えております。  このため、文部科学省におきましては、小耳症を含む難聴の子供たちが適切な支援を受けられるよう、教育支援の手引において難聴の概要や必要な支援例などを示すとともに、言語聴覚士などの外部専門家や特別支援教育支援員の配置などの取組を進めてきております。  さらに、国立特別支援教育総合研究所におきましては、聞こえにくさのある子供の理解と支援に関するリーフレットを作成し、学校の教室環境の工夫や授業における配慮などの具体的な支援の方法について示しており、子供の聞こえの状態や思いを把握しながら、適切な支援を行う重要性について発信してきているところでございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、こうした取組を通じて、小耳症を含む難聴の児童生徒に対して、聞こえの状態や思いに応じた教育の一層の充実に努めてまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 今、両省庁の答弁を聞いていただいて、お分かりになっていただけると思いますが、小耳症の子供たちが抱える困難を現行の制度では十分捉え切れていないんじゃないかと思います。  小耳症の子供たちが直面しているのは、単なる聞こえにくさだけではありません。外見上の特徴に伴う悩みや心理的負担、学校生活での困難、さらには補装具の問題など、様々な課題が複合的に重なり合っております。にもかかわらず、今、教育においても、また福祉においてもですね、一般的な聴覚障害の枠組みの中で捉えようとしているわけです。小耳症特有の困難さが見えにくくなっているんじゃないでしょうか。  そこで副大臣にお願いしたいと思うんですが、是非、小耳症の子供たちやまた保護者が、どのような困難を抱えて、どのような支援を必要としているのか、その実態をしっかりと把握をして、見える化をしていただけないでしょうか。その上で、関係省庁とも連携しながら必要な支援につなげていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○津島副大臣 小耳症の子供たち及び保護者の方が抱える複合的な困難さの実態をまず見える化し、そして必要な支援につなげていく、そのために、こども家庭庁では、令和八年度の子ども・子育て支援推進調査研究事業において、聴覚障害児支援の中核機能強化や障害児通所支援事業での支援の状況について、実態の把握や課題の整理を行うこととしております。  御指摘の小耳症の子供たちの抱える困難さも含めて聴覚障害児の実態を把握した上で、必要な支援の充実が図られるよう取り組んでまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 ありがとうございます。  是非、小耳症というのは非常に数は少ないんですけれども、そこの特有の困難さというのが見えるような形の調査をしていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  もう一つお願いしたいことがあります。  小耳症の子供たちにとっては、骨導補聴器や軟骨伝導補聴器は、単に聞こえを補うための機器ではありません。言葉を覚え、学び、人と関わり合いながら成長していくための、まさに身体の一部というべき存在です。  しかし、これらの補装具は高額で、一般的な補聴器の二倍以上いたします。さらに、子供は成長が早く、活動量も多いため、調整や修理、買換えも頻繁に必要となります。保護者の方々からは、子供にとってなくてはならないものなのに、成長や破損のたびに大きな負担が生じ、本当に大変だというようなお声をいただいております。  ここで重要なのは、大人の補装具と子供の補装具は目的が違うということなんですね。大人の方は、日常生活や社会生活の向上を目的としておりますが、障害児、子供については、将来の自立に向けた成長や発達を支えることを目的としております。特に、脳や言語能力が大きく発達する乳幼児期、児童期において、必要な補装具が使えない、あるいは身体の成長に合わない状態が続くことは、子供の発達に大きな影響が及ぶ可能性があります。  厚生労働省の補装具費支給事務取扱指針でも、児童については、身体の成長や発達上の必要がある場合、耐用年数にとらわれず柔軟に対応することが認められておりますけれども、現場では、手帳を必要としない制度であるにもかかわらず、手帳と同等水準の聴力基準や耐用年数が重視をされておりまして、必要な支援につながりにくいという声が寄せられております。  そこで、是非ともお願いなんですが、現在の運用が障害児の成長と将来の自立を支えるという制度の本来の目的にかなったものとなっているのか、まず実態を検証していただきたいと思います。その上で、小耳症の子供たちについて、成長や発達の実態に即して補装具の支給や修理、買換えが、耐用年数や形式的な基準、この七十デシベルということだけで、数字ありきじゃなくて、柔軟に行われるようにしていただきたいと思いますが、副大臣、よろしくお願いいたします。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○津島副大臣 小耳症のお子さん方を含め、補聴器の支給対象者について。まず、障害児の場合には、聴覚障害六級以上として身体障害者手帳が交付される高度難聴用及び重度難聴用の補聴器が必要な方、又は同程度であると医師の意見が出された方としております。これらの要件に該当しない場合は、制度の対象外ということになります。  一方、御指摘の耐用年数等については、厚生労働省告示において、耐用年数とは、通常の使用状態において当該補装具が修理不能となるまでの予想年数を示しているものであるため、耐用年数を一律に適用しないこと、なお、児童については、成長速度や使用環境等を踏まえ柔軟に対応することと明記してあるところでございまして、引き続き、実施主体である市町村に対する周知に努めてまいります。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 周知じゃなくて、是非運用の実態を調べていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

津島淳 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○津島副大臣 先ほど、実態調査を、見える化というところでお答え申し上げましたが、そういった中で、引き続き把握に努めてまいりたいと考えております。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 是非、その点、よろしくお願い申し上げたいと思います。  最後に、大臣、質問です。がらっとテーマが変わります。  生活保護では、災害による住宅修理費などに充てる義援金について、自立更生計画書を提出すれば収入認定しない取扱いとなっておりますが、能登半島地震の被災地で、独り暮らしの高齢者の方が、書き方の説明も十分ないまま提出した自立更生計画書に記載漏れがあったため、義援金が収入認定されまして、生活保護が打ち切られたという相談を受けました。  災害時に高齢者が複雑な書類を不備なく作成することは容易ではないことはよくお分かりだと思います。是非、災害時においては、福祉事務所やケースワーカーが自立更生計画書の作成支援を積極的に行うこと、そして、提出前に確認や補正を丁寧に行って、形式的な不備だけで不利益が生じないようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 この問題に関しましては、生活保護に関する原理原則を踏まえつつではありますが、被災された被保護者の生活再建に向けて、寄り添った形での支援がとても重要だと考えています。  御指摘の自立再生計画書の作成につきましては、被災者の事情を考慮をして負担の軽減が図られるように国からも通知を示しているところでありまして、例えば、費目の例を提示するなど、計画書作成に必要な支援を要請をしているほか、緊急時には簡略化を行うことも可能だということで、そうしたことも示しているところでございます。  こうした取扱いにつきましては、各種会議の機会を捉えて周知をしていきたいと考えておりますし、個別の被災、発災した場合におきましても、計画書の作成の支援につながるように、しっかり自治体に周知をしていきたいと考えています。

山本香苗 中道改革連合・無所属

○山本(香)委員 なかなか、これをどういうふうに書けばいいのかというところが、実際のケースワーカーさんたちも迷っているところもありますので、是非、具体的な事例も示していただきながら周知を図っていただきたいとお願い申し上げまして、終わります。

鬼木誠 自由民主党・無所属の会

○鬼木委員長代理 次に、早稲田ゆき君。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。  それでは、通告に従いまして、上野大臣、そしてまた内閣府今枝副大臣にもお越しをいただきましたので、どうぞよろしくお願いいたします。  その上で、まず、先々週ですか、私も質問をした点についてでもございますが、その前に、六月四日の予算委員会、こちらの方で、長妻議員の質疑に対しまして、高市総理が、個人情報保護法改正につきまして、その内容ですね、様々懸念点を示された上で、こうした懸念点について総理には説明があったのか、報告があったのかということについては、ありませんでしたと。懸念については説明を受けていないということでございますが、これは大変重要な懸念点ばかりでありまして、それについて総理が御存じないというのは、閣議決定をする前に当然説明をすべきであったのではないか、そしてまた、もし今もされていないのなら、すぐにでも説明をされるべきではないかと思いますが、副大臣、いかがでしょうか。     〔鬼木委員長代理退席、委員長着席〕

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 総理に対しましては、今回の改正法案の概要につきまして、個人情報保護委員会より、閣議決定前に必要な御説明をさせていただいているものと承知をしております。  なお、これまで国会で御説明してきたとおり、今回の改正法案の統計作成等の特例においては、個人の権利利益を適切に保護するための措置が十分に講じられており、御懸念は当たらないと考えております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 いや、懸念点については伺っていないとはっきり明確におっしゃいました。  今、法案の説明はされたでしょうけれども、でも、その懸念点が、私も資料をつけさせていただきましたので、三から十と、皆様御覧いただければ。それは一部ですから、もっとたくさん、消費者団体からも懸念点が出ている。そうしたものについて、懸念点については説明をされていないのではないでしょうか。そういうふうに総理はお答えになっていらっしゃるので、そうすると今枝副大臣とそごができてしまいますので、確認していただきたいと思います。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 一般論といたしまして、法案を始め様々な案件につきまして総理に事前に御説明をするに当たって、あらゆる内容、論点を全て御説明するということは通常想定をされず、どのような論点を総理に対して御説明するかということにつきましては、その時々の状況により判断をするものと我々は承知をしております。  その上で、先ほど御説明申し上げたとおり、総理に対しましては、今回の改正法案の概要につきまして、個人情報保護委員会より、閣議決定前に必要な御説明をしているものと承知をしております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 じゃ、医療情報に関して等、特に要配慮個人情報についての懸念点、これだけたくさん出ているのは、その時々に応じてとおっしゃいましたけれども、都合のいいものは出すけれども、都合の悪いものは御説明しないということなんでしょうか。  全く説明されていないのか、それとも、一部については、医師会や何かからはこういう懸念点が出ていますよということは御説明されたという意味なんでしょうか。明確にお答えください。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 今お話をさせていただきましたとおり、それぞれの説明につきましては、そのときの様々な状況により判断をするものと承知をしておりますので、その点で御理解をいただければと思っております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 それは理解できません。  懸念点を説明は受けなかったという総理の御答弁、じゃ、その趣旨を御確認いただきたいと思います、個人情報保護委員会として。今枝副大臣、いかがですか、その懸念点は聞いていなかったのか、それとも、もう払拭されたと総理がおっしゃるならそれで結構ですけれども。いかがでしょうか。確認をしていただきたい。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 では、その点につきまして、確認の方をさせていただきたいと思っております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 是非確認をいただきまして、また当委員会で御説明を、確認の内容について教えていただきたいと思いますので、委員長、よろしくお願いいたします。文書で総理についてお答えをいただきたいと思いますので、今枝副大臣から確認してください。委員長、お願いいたします、お取り計らいをお願いいたします。  それでは、上野大臣に伺います。  懸念点について今伺ったんですけれども、上野大臣は当然、厚労省の、医療情報所管でありますから、そういう懸念点も含めて全て聞いていらした、説明を受けていらしたということでよろしいですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 この法案の審議の前に当省に関係する部分についての説明は受けておりますし、その際に厚労省からこうした懸念点のペーパーを出したということも承知をしておるところであります。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 厚労省以外の医師会等々の厚労関係の団体、それの懸念点ももちろん聞いていらっしゃるということでよろしいですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 全ての団体については恐らく承知をしていないと思いますが、医師会等の主要な団体についてのお話については事前にお伺いをしているところであります。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 私が資料に出したのが重立った団体ですので、またお目通しいただきたいと思いますが、これは聞いていらっしゃるというふうに理解をいたしました。  その上でですけれども、五月二十九日、当委員会で、今枝副大臣から、法に上乗せするような規則を定めていくことは可能かという私の質疑に対して、御指摘のとおりとおっしゃっておられました。  上乗せについてもきちんと書いていくということでありますという答弁でございましたが、これについて、では、例えば、本人同意なく、病歴など、そして名前入りで、統計作成等の目的であればできるということに改正がされるわけですけれども、その病歴について、それでは、実名入りではなく、匿名化又は仮名化することということも規則に書くことが可能という意味でよろしいのか、伺います。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 お尋ねの答弁につきましては、本法案を認めていただいた後に、本法案の規定のうち、委員会規則に委任されている事項ですとかまたガイドライン等を検討するに当たっては、情報の機微性等に応じて、通常の個人情報の取扱いの場合よりも厳格な内容を定めることが検討できる旨を述べたものであります。  一般に、法の委任の範囲内で規則やガイドライン等の内容を定めるに当たって、情報の機微性等に応じた厳格な内容を定めることも可能であると認識をしております。  その上で、法の委任を受けた規則やガイドライン等においては、具体的にいかなる内容を定めるかは、本法案をお認めいただいた後に、法の委任の範囲内におきまして、現行の法体系や改正法案の趣旨等も踏まえながら、個人情報保護委員会において検討されるものと承知をしております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 法の委任範囲内にということでありますけれども、私が申し上げた匿名化、仮名化ということも考えられ得るということなんでしょうか、考えられないということなんでしょうか。教えてください。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 現時点におきまして、統計作成等の特例に基づく提供を行う場合について、匿名化や仮名化を規則上、一律に義務づけるということは想定していないものと承知をしております。  ただ、いずれにいたしましても、仮に本法案をお認めいただいた場合には、厚生労働省とも連携をして医療分野を対象としたガイドライン等の改正等を行い、医療分野独自のリスクに応じて必要となる具体的な対応策等を明確にしていくものと承知をしております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 一律というのは、病歴についてということであれば、それは一律ではなくてですか。病歴ということに限ってだったらそういうことも考えられ得るということでよろしいでしょうか。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 先ほど申し上げた一律にというのは、全ての分野ということでのお話をさせていただいております。まさに、医療分野独自のリスクに応じて必要となる具体的な対応策等については、今後明確に検討をしていくというふうなものと承知をしております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 全ての分野で規則で仮名化云々ということは書けないけれども、医療分野、今厚労省で所管をしている分野であって、病歴とかいうことであれば、それは今後考えていくという、検討の余地があるということで理解をいたしましたが、うなずいていただきましたので、そういうことと。よろしいですね。検討の余地があるということですね。病歴については仮名化とか匿名化。分かりました。ありがとうございます。  今は決まっていない、法律が成立した後ということで、なかなかそういう意味では懸念が払拭ができないわけなんですけれども、今は、病歴については御答弁をいただきました。  しかし、もう一つ、EUにおいては、GDPRの統計作成等の中にAI開発を含めていないと聞いております。日本はなぜAI開発を含めたのか。それでは、AI開発としても、分類、推測、評価をする従来型のAIなのか、それとも、それだけではなく、本物そっくりの画像や映像、音声を作り出す、チャットGPTなどの文章作成等の生成AIも含めるのか。そのことについて伺います。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 今般の改正案における統計情報等の特例は、特定の個人との対応関係が排斥をされた統計情報等の作成のためのみに個人情報が利用される場合であれば、個人の権利利益を害するおそれが少ないことから、第三者提供等について本人同意を不要とするものであります。  本特例に基づきまして第三者提供等を行うことの可否につきましては、あくまで統計情報等の作成のみに利用されると整理できるか否かによって判断されるものであり、個人に関する情報を作成する行為ではなく、個人の権利利益を害するおそれが少ないものであることを要件としております。  その上で、AIモデルの開発につきましては、大量の情報の解析を行い、そうした大量の情報の傾向又は性質に係る情報を作成する行為であるという点で統計情報の作成と同様の性質を持つものと考えており、データの分析や評価等を行うAIや、テキスト等を自律的に生成をするいわゆる生成AIのモデルの開発も、本特例の要件を満たす場合において対象となるものと考えております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 生成AIももちろん含めるというふうにお答えをいただきましたが、統計作成等だから個人の情報が分からないといつも繰り返しておっしゃいますけれども、それは漏えいがない場合の話ですよね。いっぱい、たくさん人の手に渡るということでいえば、加工していく中で、そのリスクがゼロということはあり得ないわけです。  さらに、資料の方の一を御覧いただきたいのですけれども、対象に関する多数の統計情報と、さらにその統計情報が関連づけられているため、元の情報に相当するものをひもづけすれば元の情報が再構成できてしまうということを佐藤先生はおっしゃっておられまして、AIではそうしたことが起こり得るんだという懸念も非常に多くの方も示されているわけです。  だから、私たちは、こうしたことを一気に生成AIまでやるということ、そして病歴でも犯歴でもそうしたことをやるということには非常に懸念が払拭はできません。  その上ででありますけれども、生成AIまで開発に含めるんだと、病歴。そしてまた、次世代医療基盤法との整合性について伺いますが、この次世代医療基盤法、これも資料二につけておりますが、これにつきましてはこの図が非常に分かりやすいわけですけれども、病院からの情報を、まずは認定作成事業者が全て請け負って、ここで仮名化などをして、そして利活用の提出先に渡すというものですから、直接の情報は渡っていないわけなんですね。  しかしながら、今回の改正法では、当然この認定作成事業者はいません。それから、オプトアウト、つまり、誰かが知ったときに、自分の情報はやめてほしいと後から言うことも認められていません。それから、とにかくこの青の病院から黄色の利活用者に直接に生データが行くというもので、大変これは、病歴に関しても犯歴であっても、要配慮個人情報について、非常に危険だと言わざるを得ません。この次世代医療基盤法との整合性もないということをお分かりいただきたいと思います。  そしてまた、ゲートキーパー役の認定作業者の仕組みがないわけですけれども、これは国が認定をした事業者の仕組みですね。そしてまた、利活用者も、今回は、法の外にある規則とかガイドラインで定められた条件を満たすと御自身は宣言をするでしょうけれども、そうした事業者というのは国が認定したものでも何でもありません。この次世代医療基盤法では、こちらの利活用者も国が認定をしております。  そうした意味で、あらゆる意味で、外国企業にもこうした生データの個人データ、病歴も渡せるということがいかにこの次世代医療基盤法と違うのかということをもちろん分かった上で、個人情報委員会の副大臣はこれを今改正を進められようとしているんでしょうけれども、それが統計作成等であっても生成AIの開発まで含めたという、これは一足飛びの、一っ飛びの改正でありますから、穴が空いた中でやるというのは非常に危険ではないかということを申し上げておきます。  そして、さらに、ゲノム情報も、これからヒトゲノムの法律のことを次回は議論するわけですけれども、このゲノム情報、ゲノムデータも生データで提供できる、誰か分からない、認定されていない利活用事業者に、外国の、中国であってもどこであっても、事業者に、企業に提供できるということでよろしいですか、ゲノム情報について。

今枝宗一郎 デジタル副大臣・内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○今枝副大臣 特定の個人との対応関係が排斥をされた統計情報等の作成のためのみに個人情報を利用する場合に、今回の特例については適用対象が限定をされております。また、適用対象となる統計作成等が個人の権利利益を害するおそれが少ないものに限定をされており、提供先においては、安全管理や、不要になったデータの削除等に係る必要かつ適切な措置を講じることが求められるということ、一定の事項の公表、目的外利用の禁止や第三者提供の禁止等が規定をされているということ、本特例に違反する行為については課徴金の対象となり得ること等を踏まえれば、本特例は個人の権利利益の保護を十分に図られる制度となっているものであり、これは、取り扱うデータが今お話しのようなゲノムデータであっても、同様に妥当するものと考えております。  さらに、本特例が導入をされた場合には、個人情報保護委員会において、特例に基づく公表の把握等を通じて、事業者の規律の遵守状況について必要とされるモニタリングを積極的に行い、適切に監督を実施することにより、本特例の適切な活用を担保していくものと承知をしております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 ゲノム情報が対象になるかというふうにお聞きしているので、それが対象になるというお答えをいただければよかったのではないかと思います。もちろん、法の説明をなさりたいでしょうけれども、私もそれは何度も聞かせていただいておりますので、端的にお答えいただきたいと思います。  そうなんですね。統計特例作成等ならば、ゲノムデータは民間の病院から民間企業、外国にも、本人同意なく提供される。これは世界で例がないのではないですか、今において。本当に危険過ぎると思います。  それで、私が申し上げたいのは、ここの三から十のものを是非御覧いただきたいと思います。医師会も、それから薬剤師会も、そしてまた歯科医師会も、とうとう皆さんが、危険過ぎる、極めて危険である、懸念が払拭がされないということを一様におっしゃっていらっしゃいます。  それから、今、今枝副大臣が御答弁された点においてでありますけれども、誰もが提出先、取得者になり得るのであれば、そもそも義務を守るつもりのない主体が提出先、取得者として参加するおそれがあるということも考えなければならない、だから、それらを防止するためのマネジメントシステムを有する主体であることが必要であり、これを担保するために第三者認証等の仕組みが必要であると森亮二弁護士は書かれております。そういうことも一切ない中でこうやってやっているわけですから、大変危険がある、危ないものだということを私は申し上げたいと思います。  その上で、参議院では病歴についての修正も考えているということでありますが、今の議論を聞いていらして、上野大臣はどのように感想をお持ちでしょうか。もちろん、これは個人情報保護委員会のものでありますけれども、やはり国民の命のデータを守るというお立場の上野大臣として、感想をお聞かせください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 まず、感想ということでございますので、一般論で申し上げますと、個人に係る様々な医療上の情報、データというのは非常に大切なものでありますので、しっかり個人情報保護の観点からそれが守られるということは大切なことだと考えております。  その上で、この法案に関しましては、先日来申し上げておりますとおり、当省としても、昨年になりますが、懸念点を表明をさせていただきました。それはガイドライン等の作成において実際には払拭をできるものだと考えておりますが、その策定に当たりましては、我々としても主体的に関わって取り組んでいきたいと考えております。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 ガイドラインだけでは大変厳しいと思います。それはもう大臣が一番よくお分かりでしょう。法の委任範囲内でございますから、それに上乗せといっても、なかなか厳しいのではないかと思っております、穴は塞げないと思っています。  その上ででありますけれども、私は、ここのところの懸念点を国民の皆様にきちんと払拭していただくためにも、AI開発が進まないのは、大量データがないからではありません。国民の信頼度が低いからだということをしっかりと頭に入れておいていただいてAIの開発についても考えていただかないと、幾らこういうものを改正しても、誰も病歴を渡さないということになります、怖いですから。それから、守秘義務違反という問題もありますし、そうしたことも先般やりました。ということでありますので、また引き続きこの議論はさせていただきたいと思います。  その上で、次の質問に参ります。時間が短くなってしまいましたので。  それから、今枝副大臣、もしよろしければ。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 御退室いただいて結構です。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 それで、上野大臣に伺いますが、ケアマネの、先ほども与党の方から議論がございましたので、最後の質問だけ一点させていただきます。  大変厳しい御家庭があるということ、私も、現場、訪問介護、そうした方々に何軒か伺いましたけれども、そうしたときに、こうしたことは本当にあり得るんだと。その中で、先ほど、警察との連携、それからまた、いろいろ、同行支援も今回通知で出していただいたことは大変評価しますが、女性が二人で行くのか、じゃ、ヘルパーさんが行くのか、事務職が行くのか、そういうこともございます。もうとにかく職場は人員不足でありますので、その中でどうやったらいいのだろうということで、もう一歩踏み出していただきたい、その提案でございます。  ケアマネさんが月一回、自宅訪問されて、本人の様子を見ることになっています。これは大変重要なことでありますけれども、例えば、そのお宅で、非常に御近所づき合いもなくて、大変精神疾患があるようなお宅にも行くんです、そうしたときには、ずっと私たちは二、三時間拘束をされる、その上で、やはりケアは結構ですといって断られるケースもあるというお話も伺いました。  こういうやむを得ない事情がある場合に限り、やはり、そうした事情を記録した上で、時限的に電話やリモートで確認する、あるいは、デイサービス、ショートサービスなど自宅以外の場所でも家族と話せるようになることができないかという問題です。  厚労省から解釈通知などにより、是非検討をしていただきたい、これは現場の声でございますので、一歩踏み出してこうしたことも考えていただきたい、検討会でやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 現行の取扱いは、原則として、毎月居宅を訪問するということが原則であります。この際、利用者の同意を得ていること等、一定の要件の下で、オンラインで利用者、家族と面接を行うことも可能であります。また、現行でも、利用者側の事情により利用者の居宅を訪問し面接することができない場合には、デイサービスやショートステイといった、居宅以外の場所での面接をすることも行われているという認識をしております。  こうした現行の取扱いも踏まえまして、オンラインによるモニタリングの取扱いを含めまして、職員の安全性の確保、またサービスの継続の必要性の両面に配慮して、どのような方策が考えられるか、関係者の御意見もお伺いをしながら必要な検討を進めていきます。

早稲田ゆき 中道改革連合・無所属

○早稲田委員 是非進めていただきたいと思います。これは給付費検討会というものにかけないとできないということでございますので、是非、そこも今年度の検討会にかけていただきまして、前向きに御検討いただき、こうした痛ましい事件が二度とないような方策を踏み出していただきたいということを要望しておきます。  ありがとうございました。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、福田徹君。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。  社会保障政策は、給付と負担の最適なバランスを見つけることが大切だと思います。私は、人に優しい医療改革というキャッチフレーズを掲げ、たくさんある日本の医療の中で、科学的根拠に基づいて、効果の大きい、価値の大きい医療とそうでない医療、これをしっかりと見分けて、価値の大きい医療に集中投資する、そうすることで、現役世代の負担を抑えながら、世界一の日本の医療を守る、救える命を必ず救う、この実現を目指してまいっております。  そして、それを実現するために、様々な医療について、効果やコストを世界中の文献を見て勉強したり、現場へ足を運んだり、時には自分自身が現場に立って、現場の声やその感覚、これを集めようとしております。  まず最初に、お尋ねしたいと思います。  これはごく一般的な話として、患者の生命予後がよく、しかも医療費、コストも低いという治療法があれば、それはよい医療だと御判断いただけますでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 厚労省では、現在そして将来の医療提供を考えるに当たっては、質が高く効率的な医療を一つの理想として掲げております。委員の御指摘の、患者の生命予後がよく、医療費も低い医療は、これに通ずるものがあると考えています。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  生命予後がよく、医療費も安い、しかも、患者さんの生活における時間的な制約とか食事制限とか、こういうのも少なく、そんな価値の大きい医療というものがあれば、多くの国民に知っていただき、それをしっかりと支えていただくことが望ましい医療改革につながると思っております。  本日は、我が国の少なくない医療者がすごく不思議に感じています末期腎不全の治療、人工透析と腎移植について質疑をさせていただきます。  様々な理由で腎機能が落ちて、なかなか戻らない状態、末期腎不全に至りますと、何らかの手段で腎臓の機能を代替する治療が必要となります。腎代替療法といいます。代表的なのは人工透析と腎移植です。  正確には、人工透析の中には、週三回、一回四時間程度、医療機関へ通って機械を使って透析を行う血液透析と、あと、自分のお腹の中にある腹膜という膜の機能を使って、日常生活を行いながら透析を行う腹膜透析という、この二種類の手段があるのですが、実態は約九七%が血液透析を行っておりますので、圧倒的に血液透析が多数派ですので、本日は、血液透析と腎移植を比較しながら質疑させていただきたいと思います。  そして、お聞きします。  まず、我が国の末期腎不全に対する腎代替療法として、人工透析と腎移植の状況を教えてください。また、日本の臓器移植事情について、海外と比較しながら教えてください。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  一般社団法人日本透析医学会の調査によりますと、令和六年末時点で人工透析を行っている患者の数は、我が国、約三十四万人であります。令和六年中に新規に透析導入となった患者の数は約三万六千人であります。  令和七年度末時点で腎臓移植の希望登録者数は一万五千百八十三名いらっしゃいまして、令和七年度における脳死下及び心停止後の腎臓の移植の実施件数、これは二百九十三件にとどまっているところでございます。  また、生体の提供による腎移植でありますが、ちょっと年度が変わりまして、移植学会がお調べいただいたもので令和五年のものがございまして、こちら、一千七百五十三件でございます。  令和六年における人口百万人当たりの脳死下及び心停止後の腎臓も含めた臓器提供者数に関して、日本は百万人当たり一・一三人でありまして、諸外国と比べますと低い水準かと承知をしております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。細かいデータまで、本当に感謝です。  現在、人工透析の患者数が先ほどおっしゃったように三十四万人、そして毎年、人工透析の導入件数が、今年は三万六千人ですか。そして、腎移植は、献腎と生体を合わせて約二千件。やはりほとんどが人工透析となっています。  そして、海外の先進国と比較して、我が国は臓器提供、臓器移植の件数が際立って少ない現状があります。  今日、委員の皆様には日本臓器移植ネットワークのホームページにあります資料をお示しさせていただいておりますが、人口百万人当たりの臓器提供者数というのは、多いスペインが五十三・九三件、アメリカは四十九・七件であり、世界で見て少ない方のお隣の韓国でも九・三二件ある一方で、我が国は一・一三件。突出して少ない、際立って少ないことは明白です。  私は、何が何でも世界に合わせればいいという考えでは全くありませんでして、特に、我が国の国民皆保険制度というのは、医療提供体制というのは、世界に突出して優れたものだと信じております。しかし、基本的には、持てる資源の中で最善の結果を出そうとする治療方針ということに関して、ここまで海外と比較して突出して違っているということは、その中身がいかがであるのか、十分に検討される必要があると思うんですよね。  次に、血液透析と腎移植において、生命予後、食事、水分制限の程度、時間的な制約、そして医療費について、比較しながら教えてください。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  透析や腎移植に関連をいたします五学会ございまして、日本腎臓学会を始めとする五学会でありますが、こちらが作成した患者様向けの説明資料というものがございます。「治療選択とその実際」というタイトルであります。  その資料によりますと、生命予後につきましては、血液透析を受けている方と腎移植を受けている方を単純に比較をいたしますと、腎移植を受けている方の方が生命予後がよい。生活の制約につきましては、血液透析を受けている方は通常、週三回、一回四時間程度の通院が必要となりますが、腎移植を受けている方は免疫抑制剤の内服が必要となる。これは外来通院で可能ということになります。食事の成分制限につきましては、血液透析を受けている方は、たんぱくや水分、塩分、カリウム、リンなどの制限が必要となります。腎移植を受けている方は、こういった制限がないというふうに記載がされております。  また、医療費に関しまして申し上げますと、日本の保険診療における一人当たりの医療費を比較してみますと、これは正確に比較することは困難ではありますが、代表的な診療報酬についてのみ着目をいたしますと、当該治療の導入時につきましては、腎移植の方が血液透析と比較して費用が高くなりますが、導入後の慢性期につきましては、血液透析の方が腎移植と比較して費用が高いというふうに承知をしております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  まず前提として、我が国の腎代替療法として血液透析が選択されることが多いのですが、我が国の血液透析のレベルというのは極めて高く、我が国の血液透析を支えてくださる医療者であったり研究職であったり、全ての方にまず心からの敬意を表します。  その上で、血液透析と比較して、腎移植というのは、生命予後がよく、食事制限が穏やかで食事を楽しむことができて、そして通院や透析を受ける時間的制約もなく仕事ができる、そして医療費も低いと報告されており、ほぼ全方位で優れた選択肢であると言えます。  大切な点ですので、少し細かい中身についても説明させていただきたいと思います。  まず、生命予後についてですが、腎臓内科を専門とされる東京慈恵医科大学の横尾教授からいただいた資料を共有させていただいておりますが、十年生存率は、血液透析で四〇から五五%、腎移植で八二から九一%となっております。こう出ると、腎移植の方が若い症例が多いからではないかという疑問が出るはずですが、こちらに関しては、実は、順天堂大学泌尿器科のホームページに、アメリカの腎臓データベースから作ったグラフとして、透析患者、腎移植患者の年齢別の平均余命が報告されておりますが、こちらでも、腎移植の方が透析よりも平均余命が長いことが示されております。こちらはアメリカのデータですので、日本の透析医療のレベルの高さ、恐らく日本の透析患者の平均余命というのはアメリカよりも長いのかなと思うのですが、それでも腎移植ほどではないと想像されます。  次に、時間的拘束についてです。血液透析の場合、週に三回の通院と一回約四時間程度の透析が必要になります。これは、現役世代の患者さんにとっては仕事に大きく影響します。一方で、腎移植というのは月に一回の外来通院で済むことがほとんどですので、ほぼ通常どおりの仕事を継続できます。仕事をできるできないというのは、患者さん自身の生活の安定に寄与することはもちろんですし、これは日本や企業の成長にも大きくつながるものだと思っております。  そして、食事制限については、透析をし始めると、要は尿が出ませんので、次回の透析までどんどん水が体にたまっていきますので、体に水をためないように、毎日、厳格な水分管理、塩分管理、これが必要になるのですが、一方で、腎移植を受けた後は、我々と同じように尿が出ますので、食事制限はなく、私たちと同じように、健常人と同じように食べたり飲んだりすることができます。  医療費に関しても、腎移植の方が安く済むと見積もられております。透析の場合、一人当たり年間約五百万円の医療費がかかり、これが生涯にわたって続きます。一方で、腎移植は、手術時に六百万から七百万円かかりますが、その後は毎年百七十万円程度で、約二十か月、二年弱で透析と腎移植にかかる医療費は逆転すると言われております。  これらの事実を併せて、日本腎臓学会から出ているエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン二〇二三においては、現代医療において、腎移植は末期腎不全患者に対する腎代替療法の第一選択として考慮すべき治療となったと書かれています。  その上で、現状を確認させてください。  現状は、末期腎不全の治療の選択肢として、生命予後がよく、生活の制約も少なく、医療費も低いにもかかわらず、腎移植が少なく、人工透析が多い、その認識でよろしいでしょうか。今後、末期腎不全治療の選択肢として腎移植の割合が増えることが望ましいとお考えでしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  末期腎不全の治療として、生命予後ですとか生活上の規約などを鑑みますと、腎移植は極めて有効な選択肢の一つであるというふうに考えております。  厚生労働省といたしましては、善意の意思による臓器提供が確実に腎移植につながるように、結果として臓器移植件数が増加するように、国内における移植医療対策の推進に取り組んでいるところでございます。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  これは繰り返しになりますが、日本の人工透析というのは、世界と比較して極めて優れておりますので、日本の末期腎不全の患者様に、命とそして希望を与え続けたと思っております。このことに心からの敬意を持っております。  それと同時に、世界に誇る日本の移植医の技術、知識の下に提供される腎移植という選択肢をもっともっと多くの人に届けたいと心から願っております。これは、届けたいという願いだけではありません。今この瞬間も腎移植を待っている方というのが、先ほど一万五千人とおっしゃっていただきましたが、もっと普通に腎移植を受けられるような環境があれば、これはもっともっと増えるはずだと思います。  私、医師免許を持つ政治家として、届けたいという願いだけではなくて、届けるという義務があると思っているんですね。どうしてこれほど腎移植が少ないのか、しっかりと原因を特定して解決に近づきたいと思っております。  そして、こちらも政府の認識を確認させてください。  海外と比較して我が国の腎移植件数がこれほどまで極端に少ない理由というのは何でしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  先ほど先生からお示しありましたように、令和七年度末における死体腎移植の待機者数は一万五千百八十三名であります。他の臓器と比較して、腎臓の場合はかなり多い待機者数ということであります。  死体腎移植の実施件数は二百九十三件にとどまっておりまして、待機者数に対しまして移植実施件数が少ない理由といたしましては、先ほども申し上げましたが、諸外国と比較いたしまして臓器の提供者数が極めて低い水準にあるということが理由であると考えております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  そう、臓器提供者数が圧倒的に少ない、誰の目から見てもこれが大きな課題だと思っております。臓器提供者のことをドナーといいますが、ドナーが圧倒的に少ない、腎臓がないから腎移植ができない。  このことに対して、もう一点、我が国の腎移植というのは大きな特徴があります。それは腎臓の出どころの話です。腎移植には二つの種類があります。生体腎移植と献腎移植です。生体腎移植というのは、親御さんであったり子供、兄弟など、親族や配偶者などから腎臓の提供を受けるものです。もちろん存命の人間から腎臓を得るものです。もう一つの献腎移植は、亡くなった方から腎臓の提供を受けるものです。これは脳死移植が有名ですが、実は、腎臓は、心停止後、つまり一般的な死亡確認の後でも移植することができます。  この生体腎移植、献腎移植のうち、日本では、二〇二二年のデータでは、生体腎移植が八九%、献腎移植が一一%と、ほとんどが生体腎移植です。一方で、腎移植の多いアメリカでは、生体腎移植は二二%、スペインでは一〇%と、ほとんどが献腎移植となっています。日本では、他国と比較して献腎移植の割合が非常に少なくなっている、このことは大きな課題です。  そして、この献腎移植を増やすために、まず多くの国民に臓器提供への意思表示をしていただく必要があると考えます。これは、運転免許証やマイナンバーカードに意思表示を示す部分があります。  厚生労働省、令和七年度移植医療に関する世論調査においては、臓器提供に関する意思表示をしている人の割合は一九・九%です。私は、少ないと言わざるを得ないと思います。その根拠として、意思表示をしている人、一九・九%です、意思表示をしているしていないにかかわらず、臓器提供に対する意識を尋ねると、臓器提供をしたいという人が四二・四%、臓器提供をしたくないという人は二三・六%、つまり六六%の人が意思を持っていることが分かります。六六%の人が意思を持っているにもかかわらず、一九・九%の人しか意思表示をしていない、このギャップは今すぐ埋めるべきものと考えます。今すぐドナーを増やせるかもしれないギャップです。  お聞きします。  この意思はあるけれども意思表示をしていない問題を解決するために、政府が行っている取組は何でしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  臓器提供に関する意思表示、これを促進するために、厚生労働省では、もう既に先生からもお話がありました運転免許証やマイナンバーカードの交付時のリーフレットの配布、また全国の中学校へのパンフレットの配布や授業での活用の働きかけ、また、毎年十月に臓器移植普及推進月間として、様々イベントなど、集中的な実施を行っております。  こういった取組によりまして、令和七年度の移植医療に関する世論調査、御紹介をいただきましたが、マイナンバーカードや運転免許証の意思表示欄に係る認知度、これはかなり上昇してきているという現状にございます。  引き続き、お一人お一人の臓器移植についての理解を深め、御家族と話し合って意思表示をしていただけるような環境、普及啓発に努めたいと思っております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  普及啓発活動はもちろん大切です。ただ、これらの活動は随分前からされています。そして、少なくとも現時点においては、その効果は決して満足のいくものではないはずです。  事実、先ほど引用させていただいた厚労省の令和七年の調査では、臓器移植に関心がある人の割合は、令和三年度の六五・五%から、令和七年度の六一・七%、やや低下しております。今、政府が取り組んでくださっている普及啓発活動に加え、何か大きなインパクトのある政策が必要だと考えております。  そこで、オプティングアウト方式というものを検討いただくことを提案させていただきます。臓器移植に対する意思表示の仕方には、オプティングイン方式とオプティングアウト方式があります。本人が生前、臓器提供の意思を示していた場合に、臓器提供が行われるのがオプティングインです。一方で、本人が生前、臓器提供しないという意思を残さない場合、臓器提供するものとするのがオプティングアウトです。臓器提供しないという意思を自由に示すことができるため、当然、無理やり臓器提供というものではありません。  世界を見ると、オプティングアウトを採用する国では臓器提供が多い傾向にあります。委員の皆様にお示しした資料のグラフで、緑がオプティングイン、青がオプティングアウトですが、御覧のとおり、オプティングアウトの国で臓器提供が多くなっています。アメリカは、オプティングインでも移植件数が多いのですが、アメリカでは、公的医療保険制度の対象病院に対して、患者が死亡や瀕死の場合に、患者家族に臓器提供を要請することが連邦規則で義務づけられているものです。  お聞きします。  オプティングアウトは、決して意思に従わない制度ではありません。我が国で導入すれば、恐らく臓器提供件数は増えると予想されます。移植を待つ人の命を救えます。我が国でオプティングアウトへ変更することは検討されませんでしょうか、そのための課題は何でしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。  臓器提供に関する意思の取扱い、これは平成九年に臓器移植法が成立したときに、かなり慎重な議論があったところであります。  この法律の創設当時におきましては、まず、ドナー御本人の正しい知識と理解があるのかということを極めて慎重に判断をする、これが前提であるといったことから、まず、十五歳以上の書面による意思表示のみを有効とすること、十五歳以上であっても、知的の障害等があった場合には見合せをしなければならないといったことなど、大変限定的に始まったところでございます。  その後にも、度々この見直しを行っておりまして、国会における議論を経まして、平成二十一年の法改正によりまして、本人の意思表示がなかった場合でも、家族の同意があれば臓器提供を行えるというふうに仕組みを変えたところであります。その後にも、度々、その十五歳以上の方の取扱い、知的障害者等の障害がある方の扱い、かなり様々議論を尽くしてまいりました。  このように、臓器提供に関する意思の取扱いというものは、国民の感情といいますか、国家によっても考え方は相当程度異なるんだろうというふうに思っております。これはこの制度の根幹に関わる重要な論点でありまして、拒否の意思表示がない場合に臓器提供を可能とするいわゆるオプトアウト、この導入に当たりましては、国民の皆様の受け止めを含め、様々な団体の方々、観点から慎重な検討が必要であるというふうに認識をしております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  国民が受け入れられるか、理解が得られるかが問題だと分かりました。そのとおりだと思います。そして、それが根幹だとおっしゃられました。それであれば、受け入れられるか、理解を得られるのか、それを調べる必要があると思うんですよね。これが実現すれば臓器提供は増えます。本当に無理なのか、政府がしっかり調べていただきたいと思うんですね。  そこで提案させていただきたいのですが、政府で、オプティングアウトに対してどの程度国民に大きな抵抗があるのか、受け入れられるのか、アンケート調査をしていただけないでしょうか。これは決して難しい調査ではないと思うんですね。いかがでしょうか。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○大坪政府参考人 臓器提供に関して拒否の意思を表示していない場合に臓器を提供するという、いわゆるオプトアウトにつきまして、先生から、その調査をしてはどうかという御提案であります。  国民の意識を把握すること、これまで世論調査等を度々やらせてはいただいております。これをダイレクトに聞いたときに、皆様がどういうふうに受け止めるかというか、正しく理解した上でアンケートに答えていただくような方法も含めて、どんな調査をすることが適当か検討したいと思います。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  実は、偶然、昨日、国立の日本医療研究開発機構、AMEDより、とても興味深いプレスリリースがありました。  救急医療現場、私の専門とするところです、で、超緊急で判断が必要な治療法に関する臨床試験において、当然、超緊急ですから事前に同意を取ることが難しいんですよね。そのような場合、事前の同意がなくても臨床試験参加を受け入れるかどうかというアンケート調査が行われ、その結果が公表されていました。  結果は、事前の同意がなくても臨床試験参加を受け入れると回答した人が六〇・五%、通常の十分な事前説明と同意のある臨床試験に参加したいと回答した人は三三・四%でした。  これはすごく思い切ったアンケートなんですよね。国はこの大切なアンケート調査を行い、国民の一分一秒を争う命の現場への意思というのを確認されたんですよね。これは簡単なウェブ調査です。亡くなった後、臓器を届け、命を届けることに国民がどのような意識を持っているのか、どうかこのことにも、確認いただけたらなと思っております。  次に、生体腎移植でもない、献腎移植でもない、異種臓器移植についてお聞きします。  遺伝子改変した豚の腎臓を人に移植することで、長期の生着を実現した報告が出てきました。これが実現すれば、我が国の抱える大きな問題、臓器不足の問題は大幅に改善します。  お聞きします。  我が国は、異種臓器移植というイノベーションに対してどのように取り組みますでしょうか。教えてください。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○森政府参考人 異種移植についてのお尋ねでございます。  遺伝子改変した豚の臓器を用いた腎移植については、遺伝子改変技術の進展とともに、近年、米国や中国において急速に臨床応用が進展しており、特に米国においては、既に二社、二つほど企業治験を開始しているというふうに承知しております。  また、我が国においても、我が国発の技術を用いて、米国の遺伝子改変豚のクローンを作成することに成功した企業が出てきているところでございます。  こうした、いわゆる異種移植については、国としても、経産省やAMEDを通じた遺伝子改変豚の臓器製造の拠点整備支援や技術開発支援を行ってきたほか、現在検討を行っている日本成長戦略会議のバイオ、合成生物学ワーキングにおいても、国産技術の確立や製造体制を整備し、早期実用化を図るべき技術の一つとして議論を行っているところでございます。  異種移植も一つのオプションとして今後考えていくことは非常に重要だと思っておりまして、国としては、安全性の確保を前提としつつ、関係省庁で連携し、引き続き本技術の開発支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  乗り越えなければいけない壁が多々あることは重々存じ上げていますが、これは待っている方がたくさんいらっしゃいます。是非、届けることを大切にいただきたい。それで、当然、海外との競争もあります。アメリカ、中国が先行しております。それと戦うことももちろん、共同して一緒に前へ進むことももちろん、一刻も早く国民に届ける、待っている人に届けるということを最優先した政策を是非お願いしたいと思っております。  そして、もう一つ、透析患者さんや移植を受けた患者さんの障害者認定について教えてください。  今、特に、血液透析を受けていらっしゃる方というのは、腎機能が悪い方ですので、障害者認定を受けて、医療費であったりその他様々な支援のサービスを受けていらっしゃると思います。  その支援に対して、一体総額幾らぐらいかかっているのか。そして、腎移植を受けて腎機能が戻った場合、その扱いはどうなるのか。そして、最近は、先行的腎移植といって、腎臓の機能が悪くなって、透析を受けずに最初から腎移植を受ける方が増えてくる見込みです。そのような方の障害者認定はいかがなのか、教えてください。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○野村政府参考人 お答え申し上げます。  透析の導入によりまして、腎臓機能障害として障害者として認定された方に対する公費投入の総額という点でございますけれども、これは各種利用料の減免であるとか各種制度による助成など、各省庁であったりとか、あるいは各地方自治体で、それぞれ多岐にわたって取り組んでおられるということで、これを合計した金額というのを把握することはなかなか正直申し上げて難しいところではございます。  ですが、その中で、私どもで担当している制度として、身体障害のある方々の医療費の助成、つまり健康保険が適用された後の患者負担部分について軽減を図る自立支援医療制度というのがございますけれども、こちらの方で、令和六年度に腎臓機能障害の方に対して、国と地方合わせて約千五百三十五億円の公費負担による医療費の助成がなされているというふうになっております。  次に、認定の関係でございますけれども、身体障害の認定基準におきましては、腎移植を行った方については、抗免疫療法を要しなくなるまでは、障害の除去あるいは軽減がされたという状態が固定をしたということにはなりませんので、抗免疫療法を必要とする期間中は、その療法を実施しないと仮定した場合の状態で判定をして認定を行っていただくということになっております。  このような認定基準を踏まえまして、疑義解釈の方でございますけれども、腎臓移植後の抗免疫療法を継続して実施している間には、この障害認定の区分を継続することとして、再認定は要しないというような旨をお示しをしております。  さらに、もう一点お尋ねの、先行的腎移植の場合でございますけれども、この場合は、腎臓機能障害の基準というのが、クレアチニン濃度などについても一定の数字の基準がございますけれども、これに加えて、日常生活が著しく制限されるか、又は透析を必要とするものあるいは極めて近い将来に透析治療が必要となる状態の方というふうに定義をしております。  こうした定義に該当するという場合であれば、抗免疫療法の継続を要する期間というのは、これを実施しなくなると腎機能が壊れてしまうという可能性があるということになりますので、そういう意味では、先行的腎移植の方であっても、抗免疫療法を実施をし続けている期間については、障害者として認定される可能性もあるというふうに承知をしております。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  障害者認定されるかどうかが、透析にするのか移植にするのか、この判断をもしかしたら左右してくることがあり得ると思いますので、それが起こらないよう、配慮だけお願いしたいと思っております。  最後に、上野大臣、よろしいでしょうか。命を延ばし、生活での拘束から解き放ち、医療費も適正化できる、この腎移植という医療に対して我が国はどのようなビジョンを掲げるのか、御発言をお願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 先ほど来様々な御指摘をいただきました。非常に私も勉強になりました。  この問題は、まず、救える命を救いたい、そうした、移植を受けられる方の切実な思い、それにどういうふうに応えるかという、そうした観点でも重要であろうかと思いますし、また一方で、これはやはり、それぞれの人の価値観なり、あるいは生命に関する考え方、あるいは倫理についての課題、そうしたものにも関わる深い問題でもあろうかというふうに思っております。  臓器移植法の改正等につきましても、国会でこれまで様々な議論がありました。これはやはり、行政から様々な提案をするというよりは、まさに国民の皆さんの思い、そうしたものを代表する国会の方で、臓器移植法の経緯等も踏まえて、その議論についても先導していただくことが重要ではないかなというふうに考えております。そうしたものにつきまして、厚労省としても、様々な条件であったり様々なデータであったり、必要な協力はしっかりとやらせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、大変重要な問題につきまして御提起をいただいたと考えています。

福田徹 国民民主党・無所属クラブ

○福田(徹)委員 ありがとうございます。  国会での国民的な議論が必要と今おっしゃっていただきましたので、私もその大切な仕事を担いたいと思っております。  やはり、ドナーを増やすこと、そして臓器提供を行う医療機関、あっせんする機関、移植を行う医療機関、そしてその移植後をフォローする医療機関、これらの組織と働く人を支える必要な取組がたくさんあると思います。現役世代の負担を抑えながら、世界一の医療を守るために、救えるはずの命を必ず救うために、私も提案させていただきながら、協力していきたいと思います。  本日はありがとうございました。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、豊田真由子君。

豊田真由子 参政党

○豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。  今、野党の筆頭理事の方から、厚労委最長質問時間だ、頑張れと御声援をいただきました。倒れないように頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。  まず、質問のちょっと順番を変えまして、精神医療につきまして厚労大臣に一問お伺いをいたしたいと思います。問いは同じでございます。  本日、吉村委員の方からも御指摘がありましたけれども、私の選挙区でございますが、埼玉で、川口で、ケアマネジャーの方が訪問先の家族に殺されるという大変痛ましい事件が起こりました。また、二〇二二年には、同じ埼玉のふじみ野市で、在宅医療を担われる医師が、家族に散弾銃で撃たれて亡くなるという事件が起こりました。  これは本当に、私も介護現場、医療現場を見ておりますけれども、やはり訪問診療、訪問介護、訪問看護、個人のお宅に入っていくということの大きなリスクがございます。様々な困難を抱えた御本人、御家族の中にはメンタルの問題がある場合もありまして、本当にただでさえ大変な医療、介護の現場において、訪問をして、時間をかけて一軒一軒行く、機材も少ない、それにさらに、そういった本当に命の危機を招くような事態において、必死で、この人たちを何とか救おう、支えようとしておられる本当に現場の方の苦労を思えば、何かできることを最大やらなきゃというふうに思うわけでございます。  今回のことを受けまして、複数のケアマネの方の訪問の場合の補助でございますとか、安全管理の徹底ということを御指示いただいたことは重々承知をしております。本当に、この方たちがいらっしゃらなければ今の日本の医療、介護は持続することができませんので、本当に本気でお取り組みいただきたい。これは要望でございます。  今回の個別のケースとはちょっと切り離した形で、一方で、やはり引きこもりとか家庭内暴力、御近所トラブル、これは家庭や地域で、御本人ももちろんつらいんですが、周囲の方々が非常に困難な状況に陥っている。だけれども、御本人が拒否された場合というのは、医療や福祉へつなげるということは、非常にこれは事実上困難、無理でございます。その結果として、苦しむ方が大勢いるにもかかわらず、それを救うこともできない、そして結果的に、家庭内あるいは地域、あるいは無差別であったり、殺人などのような、本当に痛ましい結果になってしまうこともございます。  こうした状況にある方々をどのようにして適時適切に医療や福祉のアクセスにつなげていけるのか。このことは、その御当人、御家族だけではなくて、地域、社会全体にとって非常に大切なことであるはずでございますが、実際には、それの実効的な解決策、すべがほとんどないという状況でございます。これは一つ、問いとして指摘をさせていただきます。  また一方で、日本における精神医療、メンタルヘルスに対しての強いスティグマというものを私はずっと以前から問題だと思っておるんですが、米国に留学をしておりましたときに、ハーバードの大学の学生向けの医療機関というのがございまして、そこはみんなとても明るく、精神科のフロアもいつも大変混んでいるんですけれども、みんな、ハーイみたいな感じで、頑張る人ほど非常にサポートが必要であるという概念が恐らく米国は広く浸透しているんだというふうに思うんです。  実際、例えばアスリートであれば、トレーナーさんがついて心身のケアを行います。それと同じように、今どなたも、やはり日本は我慢することが美徳、壊れるまで働いて頑張って、最後壊れて医療機関に何とか行けるというような感じの状況だと思うし、隠さなきゃいけないということが多くあると思いますが、逆に、そうではない。壊れてから行く場所ではなくて、壊れないために行くところであり、それは弱さであったり隠さなきゃいけないことではなくて、あくまでも責任感のある人間の自分を管理するセルフケア、コントロールであるという発想の転換とともに、個人を救うとともに、やはり社会におけるスティグマがなくなっていくことが、それは逆に個人が救われることで、社会において不適切な、本当に、非常に殺人のようなことも含めた事件を未然に防ぐというようなことにもつながっていくんだというふうに思います。  こうした精神科医療、長期入院のことなども含めて様々な課題がある中で、こうした引きこもりというか家庭内暴力当事者の方をどうやって適切に医療、福祉につなげていくのか、あるいはこういったスティグマを構造的に解消していくのか、そして、安心して信頼できる精神医療を実現していけるのか、お取組について大臣にお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 非常に大事な御指摘だと思います。メンタルヘルスは国民の皆様お一人お一人に関わる問題、課題でもございます。  厚労省では、メンタルヘルス問題への偏見をなくして正しい知識を普及する、そのために、メンタルヘルスに関する研修を受講した心のサポーターの養成であったり、あるいは十月十日、国際記念日でもございますが、世界メンタルヘルスデーに合わせた普及啓発イベントなどに取り組んでいるところであります。  メンタルヘルスの問題は多様化をしております。例えば、引きこもりであったり、あるいは家庭内暴力であったり、そうした事例においては、やはり精神保健上の課題、そうしたものが背景にある場合があろうかというふうに思います。そのため、当事者の御意向なども踏まえた上で、支援が行き届くように、まずは地域住民にとって身近な自治体での精神保健に係る相談支援体制の整備、これは単に精神保健部局のみならず、子育てや介護、あるいは高齢者支援等の関係部局との緊密な連携の下で相談支援体制を構築していただきたいというふうに考えておりますが、そのために必要な人材の支援、そうしたことにも取り組んでいるところでございます。  そうした地域における相談体制の整備であったり、あるいは長期入院というお話がございました。これにつきましても、令和九年度からの次期障害福祉計画では、一年以上の長期入院患者数の減少などを設定することなどを想定をしておりますが、地域での基盤整備と合わせた早期の地域移行ということも推進していくことが必要だと思います。  これらの取組によりまして、必要な方が医療等の必要な支援につながるということが大事だと考えておりますので、そうした観点からもしっかり、多方面になりますが、取組を進めていきたいと考えています。

豊田真由子 参政党

○豊田委員 本当に地獄なんですよね。私もたくさん御相談を受けてきましたけれども、家庭内において、あるいは地域においてそういう方がいて何の支援も受けていない状況であると、それをかぶるのは本当に家族であり、近隣の方であり、例えば警察ですとか医療機関にアクセスをしても、結局本人が拒んでいたら、それはもう帰すしかないということになって、救われない負のスパイラルに苦しむ。あるいは、そこにもそもそもアクセスできない方というのも今、日本各地にたくさんいらっしゃると思います。それを取り残してはいけない、見ないことにしてはいけないと思いますので、御支援をどうぞよろしくお願いしたいと思います。  問いを冒頭に戻しまして、また内閣府から政務官がいらしていただいております。私、先日、NHKの日曜討論に出させていただきまして、各党の政調会長の方々と補正予算や国民会議などについて議論をさせていただきました。本日これを厚労委員会で取り上げますのは、やはりこのイシューというのは、社会保障制度の見直しや雇用環境の整備など、厚労省の施策と不可分一体でございますので、改めて皆様とともに考えたいということでございます。  今回、国民会議の問題については触れません。まず、給付つき税額控除の話なんですが、五月二十七日の実務者会議の「中間とりまとめに向けた議論の整理」で示された内容に基づきましてお話をいたします。  もちろん、正式に決まっていないということも承知をしております。あくまで仮定の話でございますが、これを今回拝見するに、所得に応じた支援でありますとか、就労促進、また子育て世帯の配慮といった点については、これは評価できるものだなというふうに思います。  ただ一方で、対象となる方がどれぐらいいるのかという点でいえば、これは資料にありましたのですが、アメリカ、イギリス、フランスなどと同様に、基準をおおよそ平均年収の五割から六割以下の方というふうにしますと、あくまで仮定の話ですが、民間給与所得者のうち二から三割程度ということになり、これは国民全体で見たらもっと少ないわけですね。国民会議というお名前がついて、これだけ国民を巻き込んで期待させている割にちょっと少ないなという感じがいたすんですが、もちろん、中低所得の方の対策であるということは理解はしております。  では、何を伺いたいかというと、済みません、本件を考える上では、社会保険料負担の引下げ、あるいは所得再分配などの機能改善、また被用者保険の適用拡大などなど、社会保障、雇用、税の各制度の抜本的な見直しと併せた総合的かつ継続的な議論が必要だというふうに考えるんですけれども、今後の見通しも含めた現時点での御見解を伺いたいと思います。

金子容三 内閣府大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○金子大臣政務官 国民会議におきまして、議論の進め方といたしましては、まずは給付つき税額控除と食料品の消費税率ゼロを同時並行的に議論を進めていまして、夏前を目途に今は中間取りまとめを行う。その上で、給付つき税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題などについて、改めて調整の上、協議を継続するというふうにされております。  このため、現在は、給付つき税額控除につきまして、国民会議の実務者会議において「中間とりまとめに向けた議論の整理」が提示されまして、これを基に検討が進められている段階にあると承知をしております。  御指摘の点は、議論の整理の中におきまして、社会保険料負担を含めた純負担率を構造的に引き下げていく観点、応能負担、所得再分配等の社会保障の機能改善の観点から、医療・介護制度改革など社会保障、雇用、税の各制度の見直しを継続的に議論する必要があるとされていると承知をしております。  政府といたしましては、国民会議における充実した議論を期待するとともに、全世代型社会保障の構築に向けた取組を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。

豊田真由子 参政党

○豊田委員 ありがとうございます。  是非、行政府、若しくは立法府、憲法にきちんと根拠のある、そして、全ての多様な民意を反映した政党などの自由闊達な意見を、民主主義のプロセスにおいて正当性を担保して行っていただきたいと思います。  二問目に参ります。実質賃金の引上げについて伺います。  今、補正予算でも中東情勢を受けました物価高対策が行われておりますが、日本経済の根本的な問題は、物価上昇に賃金が追いつかない、実質賃金が上がっていないことにあります。この三十年で見ますと、名目賃金はほぼ横ばいでありますが、実質賃金は約一五%も下がっております。ですので、場当たり的な物価高対策、もちろん物価高対策は必要でございますが、本質的には実質賃金を上げて国民の購買力を取り戻すことが必要だということは、ここにいらっしゃる皆様が共有する認識だと思います。  では、一体何をなすべきか。ここが非常に難しいことでございますし、例えば学者の方であるとかによっても意見、効果についてはいろいろ違っておりますし、また、実際のそれぞれの国や地域の実体経済に合わせて、何をしたら何が効果が出るというのはもちろん変わってくるとは思います。  ただ、いろいろなメニューがございますが、例えば、国民の可処分所得を増やすでありますれば税や社会保険料の負担軽減、生活必需品のコストを下げるでありますればエネルギー代などの補助とか、あとは物流支援とか流通改革など、そういった構造的な経済の問題も解決しなきゃいけないと思います。また、賃上げ、これもお願いするだけではなくて、中小企業が自ら賃上げできるように、価格転嫁、資金繰り支援とか労働生産性の向上などを図らなきゃいけないと思いますし、また、政府が一〇〇%コントロールできることとしては、最低賃金の引上げといったことがあると思います。  こうしたサプライサイド、デマンドサイド双方への実効的な対策が総合的に必要だと思いますけれども、それは言うのは簡単だよという突っ込みをいただきつつ、もうちょっと強力に推し進めていただきたいと考えるんですが、いかがでございましょうか。

金子容三 内閣府大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○金子大臣政務官 委員御指摘のとおり、高市内閣として、物価上昇を上回る継続的な賃上げの実現は極めて重要な課題と認識しております。先行きが不透明な中東情勢の中にあっても、高市内閣が掲げる強い経済の実現に向け、物価上昇を上回る賃上げを実現し定着させていくため、今が重要な局面であるとも認識しております。  政府といたしましては、中東情勢に対し万全の備えを取るべく編成された補正予算も先週金曜日に成立したところでございまして、こちらも活用し、引き続き臨機応変に対応してまいりたいというふうに考えております。  その上で、最低賃金を含め、賃上げを事業者の皆様に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を整備するため、全力で取り組んできております。  具体的には、今年一月に施行されました取適法の厳正な執行により、価格転嫁、取引適正化を徹底する。加えて、多様な経営課題に対するプッシュ型の伴走支援や生産性向上、省力化支援、MアンドAや事業承継の環境整備に取り組み、中小企業、小規模事業者の皆様の稼ぐ力を抜本的に強化してまいります。  さらに、労働生産性の向上など、賃上げ環境整備のための政策の充実強化について検討した上で、夏に日本成長戦略を策定することとしております。

豊田真由子 参政党

○豊田委員 国民の皆様は本当に頑張っておられます。それぞれの持ち場で一生懸命働いたり、家庭を維持したり、地域に貢献したり。でも、将来に希望が持てない、賃金が上がらない、何でなんだろうと。やはりここは、国家がしかるべくやるべきことをやるということと、国民の努力と、双方でありますけれども、何とかここで踏ん張っていきたいというふうに皆様とともに思う次第であります。  次に、個人情報保護法の関係でお伺いをいたします。  本件は、先般の予算委員会でも長妻議員が、また、本日も早稲田議員が非常に詳細に詳しい本質的な質疑をなさっておりますので、私はシンプルに一問だけお伺いをしたいと思います。  本件、今回の個人情報保護法改正が医療分野の人間にとってちょっと違和感があるのは、幾つか論点があると思いますが、本来、いわゆる研究開発等につきまして、医療の分野では、これは当然、データの入手に際しては、医療データなどは患者個人の同意を取って行うか、次世代医療基盤法に基づいての仮名加工か匿名加工のデータを入手することになっております。次世代医療基盤法を改正するときにもこの条件を厳しく設けまして、仮名データを作成する事業者も利用する事業者も国の認定が必要というふうにいたしました。  一方で、特別法である次世代医療基盤法というのは、一般法である個人情報保護法を特別に緩くしたということだったはずなんですが、今回の個人情報保護法の改正では、統計情報等の作成のみであれば、顕名データ、個人が特定できる顕名データでもよいし、データを入手、利用する側には国の認定といった仕組みもない。この点だけ見れば、次世代医療基盤法よりも緩和された仕組みとなってしまっているという、非常に何か頭にクエスチョンがつく仕組みになっております。  また、皆様御案内のとおり、いろいろな医療におけるビッグデータというのは、もちろん研究開発ですとか治療法を考える上でも非常に重要なデータでございます。疫学研究には欠かせません。しかし、特定の個人が特定される必要は全くないわけですね。例えばいろいろな、疫学のときも、属性、例えば性別であるとか年齢とか既往歴とか生活習慣などは疫学上重要ですが、それがどこにお住まいの誰さんであるかは別に関係ないはずなんです。  それで申しますれば、今回、統計情報等の作成において、これは顕名データである必要もなく、仮名データで十分だというふうに思うんですが、まずこの点について整合的な御説明を伺いたいと思います。  そして、二点目でございますが、医療情報に加えて、犯罪歴や病名、思想、信条や社会的身分などの要配慮個人情報も含まれることになっておりますし、また、個々人の教育に関する情報やお子さんに関する情報も、個人の同意が不要で、顕名での、個人が特定ができる状態での第三者提供が可能になります。これは当然、個人情報保護事業者としての規制はかかるんだと思いますが、やはり万が一漏えいや目的外利用がなされた場合の影響や責任について、そのリスクがちょっと高まったのではないかと思いますが、その点についてどうお考えなのか、この二点、お伺いをいたします。

川崎ひでと デジタル大臣政務官・内閣府大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○川崎大臣政務官 豊田委員の御質問にお答えいたします。  お尋ねの統計作成等の特例について、AI開発等においては、開発しようとするAIの内容に照らして氏名等の情報が必要である場合、あるいは、データが構造化されておらず技術的に削除することが困難である場合も想定し得ることから、提供に際して氏名等を一律に削除することまでを要件としているわけではございません。  ただし、本特例は、条文にて、提供先がAI開発等の目的で取り扱う必要がある場合であることを要件として規定しておりますので、例えば、漏えいした場合のリスクが極めて高いデータを提供する場合であって、統計作成等の内容に照らして氏名等が不要であることが明らかであり、かつ、氏名等の削除が技術的に困難ではない場合であると客観的に認められる場合には、本特例による氏名等の提供はできません。  以上の前提の下、統計作成等を行う提供先には安全管理措置や目的外利用の禁止、第三者提供の禁止等の義務が設けられており、提供されたデータがリスクに応じて適切に取り扱われるための制度的な措置を講じております。  また、特に医療情報については、漏えいした場合のリスクが極めて高いものも含まれることから、医療機関等が提供する時点において明らかに不要な項目が提供対象に含まれていないかを適切な方法で確認するように、ガイドライン等において示していくことを想定しております。  なお、個人情報保護委員会において、これらの規律の遵守状況について適切なモニタリングを実施し、必要に応じて監督上の措置を講じることにより、事業者による本特例の適切な活用を担保していくものと承知しておりますので、併せてお伝えをしたいと思います。

豊田真由子 参政党

○豊田委員 私、そこにまさにひっかかっていてですね。統計情報作成に必要なんです、そして、仮名化するにはコストとか手間がかかるんですというふうにいうと、顕名のままで渡していいよとなっているんですよ。でも、それは私、主観だと思うんですよ。確かに分かります、事情も分かるんですけれども、どれぐらいの手間だったらその特例が使えるのか、あるいは、統計情報作成に使うんですよと言えば使えちゃうというのも、これは性善説に立てばいいことがたくさんあるんですけれども、もちろん生成AIも研究開発も必要です、だけれども、ちょっとそこのリスクを甘く見ることによって個人の権利が侵害されることを私も心配しておりますので、適切な運用をお願いしたいというふうに思います。  以上です。ありがとうございました。      ――――◇―――――

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 次に、内閣提出、ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。上野厚生労働大臣。     ―――――――――――――  ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○上野国務大臣 ただいま議題となりましたヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。  ヒト胚又はヒト生殖細胞に対してゲノム編集技術等を用いることは、予測し得ない遺伝子改変をもたらす可能性があり、これにより、ヒト胚及び人の発育に重大な影響を及ぼすおそれや、遺伝子改変の影響が将来の世代にわたって個人や社会に重大な影響を及ぼすおそれがあります。  こうした状況を踏まえ、ゲノム編集技術等を用いて加工されたヒト胚及びヒト生殖細胞等であるヒトゲノム編集胚等について所要の措置を講ずることにより、人の生命及び身体の安全の確保を図り、併せて科学技術の健全な発展に寄与することを目的として、この法律案を提出いたしました。  以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。  第一に、ヒトゲノム編集胚等を人又は動物の胎内に移植することを原則として禁止することとします。  第二に、ヒトゲノム編集胚等の適正な取扱いを確保するため、厚生労働大臣、内閣総理大臣及び文部科学大臣が策定する指針の遵守義務、取扱計画書の作成、届出義務、取扱計画書が指針に適合しないと認められる場合の主務大臣による措置命令等の措置を講ずることとします。  第三に、禁止行為に違反してヒトゲノム編集胚等を人又は動物の胎内に移植した者等に対する所要の罰則を設けることとします。  最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を経過した日としています。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。  御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

大串正樹 自由民主党・無所属の会

○大串委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  次回は、来る十二日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時四分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #3554 観測 2026-08-01 00:03 JST
    改ざん検知用の値 4323f6bc…0aa80f (未計算)

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#3557 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
a3485c04…680820

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  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
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いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。