令和七年十一月十四日(金曜日) 午前八時五十五分開会 ───────────── 委員の異動 十一月十三日 辞任 補欠選任 杉尾 秀哉君 古賀 之士君 佐々木雅文君 横山 信一君 中田 優子君 安藤 裕君 小池 晃君 山添 拓君 十一月十四日 辞任 補欠選任 伊藤 孝恵君 川合 孝典君 奥村 祥大君 牛田 茉友君 猪瀬 直樹君 串田 誠一君 金子 道仁君 石井めぐみ君 伊勢崎賢治君 天畠 大輔君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 藤川 政人君 理 事 阿達 雅志君 加藤 明良君 長谷川 岳君 本田 顕子君 田名部匡代君 森本 真治君 浜野 喜史君 杉 久武君 青島 健太君 委 員 朝日健太郎君 石田 昌宏君 今井絵理子君 古賀友一郎君 古庄 玄知君 こやり隆史君 自見はなこ君 長谷川英晴君 船橋 利実君 松川 るい君 宮本 和宏君 山本佐知子君 吉井 章君 脇 雅昭君 石垣のりこ君 古賀 之士君 小島とも子君 広田 一君 福島みずほ君 村田 享子君 牛田 茉友君 川合 孝典君 田村 まみ君 平戸 航太君 窪田 哲也君 原田大二郎君 横山 信一君 石井めぐみ君 串田 誠一君 新実 彰平君 安達 悠司君 安藤 裕君 神谷 宗幣君 山添 拓君 伊勢崎賢治君 天畠 大輔君 国務大臣 内閣総理大臣 高市 早苗君 総務大臣 林 芳正君 法務大臣 平口 洋君 外務大臣 茂木 敏充君 財務大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(金融) ) 片山さつき君 文部科学大臣 松本 洋平君 厚生労働大臣 上野賢一郎君 農林水産大臣 鈴木 憲和君 経済産業大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(原子力 損害賠償・廃炉 等支援機構)) 赤澤 亮正君 国土交通大臣 国務大臣 金子 恭之君 環境大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(原子力 防災)) 石原 宏高君 防衛大臣 小泉進次郎君 国務大臣 (内閣官房長官) 木原 稔君 国務大臣 (デジタル大臣) (内閣府特命担 当大臣(サイバ ー安全保障)) 松本 尚君 国務大臣 (復興大臣) 牧野たかお君 国務大臣 (国家公安委員 会委員長) (内閣府特命担 当大臣(防災、 海洋政策)) あかま二郎君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(沖縄及 び北方対策、消 費者及び食品安 全、こども政策 少子化対策 若 者活躍 男女共 同参画、地方創 生、共生・共助 、アイヌ施策) ) 黄川田仁志君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(経済財 政政策、規制改 革)) 城内 実君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(クール ジャパン戦略、 知的財産戦略、 科学技術政策、 宇宙政策、人工 知能戦略、経済 安全保障)) 小野田紀美君 副大臣 財務副大臣 舞立 昇治君 政府特別補佐人 内閣法制局長官 岩尾 信行君 公正取引委員会 委員長 茶谷 栄治君 最高裁判所長官代理者 最高裁判所事務 総局総務局長 清藤 健一君 事務局側 常任委員会専門 員 山田 千秀君 政府参考人 内閣官房日本成 長戦略本部事務 局次長 田尻 貴裕君 内閣府大臣官房 審議官 水田 豊君 内閣府総合海洋 政策推進事務局 次長 川崎 暁君 復興庁統括官 新居 泰人君 総務省自治税務 局長 寺崎 秀俊君 法務省民事局長 松井 信憲君 外務省大臣官房 参事官 貝原健太郎君 外務省経済局長 股野 元貞君 財務省財務総合 政策研究所長 木村 秀美君 厚生労働省労働 基準局長 岸本 武史君 農林水産省農産 局長 山口 靖君 農林水産省経営 局長 小林 大樹君 林野庁長官 小坂善太郎君 水産庁長官 藤田 仁司君 経済産業省大臣 官房審議官 河野 太志君 経済産業省大臣 官房審議官 小見山康二君 資源エネルギー 庁長官官房資源 エネルギー政策 統括調整官 山田 仁君 資源エネルギー 庁資源・燃料部 長 和久田 肇君 資源エネルギー 庁電力・ガス事 業部長 久米 孝君 中小企業庁次長 山本 和徳君 中小企業庁経営 支援部長 山崎 琢矢君 国土交通省国土 政策局長 佐々木正士郎君 環境省地球環境 局長 関谷 毅史君 環境省自然環境 局長 堀上 勝君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○予算の執行状況に関する調査 ─────────────
予算委員会
発言 271
○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日の質疑は総括質疑方式による集中的審議として九十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十三分、立憲民主・社民・無所属二十二分、国民民主党・新緑風会十四分、公明党十一分、日本維新の会九分、参政党八分、日本共産党三分、れいわ新選組三分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤川政人君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。古賀之士君。
○古賀之士君 おはようございます。 委員長、まず、時間のお取り計らい、ありがとうございます。和みました、おかげで。 立憲民主・社民の古賀之士でございます。参議院は古賀さんという方が三人いらっしゃいまして、千景さんでもなく友一郎さんでもなく、之士と申します。どうぞ、高市早苗総理、よろしくお願いいたします。 まずは、百四代内閣総理大臣の御就任おめでとうございます。大変な時代、そして大変な時期に御就任になりましたので、大変だとは思いますけれども、しっかりと質疑で国民の皆様のためにいい議論をしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 空前の物価高でございます。その物価高の中で、賃上げについてまずお尋ねします。 高市総理にとりましてのこの賃上げというのは、今どのような位置付け、そして御所見をお持ちなんでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 所信表明演説でも申し上げましたとおり、この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応でございます。ですから、物価上昇を上回る賃上げが必要だということを考えております。 ただ、賃上げをするといっても、それを事業者に丸投げしてしまっては事業者の経営が苦しくなるだけですから、しっかりと対応をさせていただきます。
○古賀之士君 では、その賃上げに欠かせない法律の施行が迫っておりますので、取り上げさせていただきます。取適法というものです。今、パネルも御準備いただきました。(資料提示) 来年の一月一日からです。これまで使われてきました下請法、これがおよそ二十年ぶりに改正をされまして、来年の一月一日からは、いわゆる取適法になります。下請代金支払遅延等防止法という名前がそもそもの下請法の名前なんですが、それがオレンジ色のこの二行の長い、略して取適法という形になります。 例えば、名前が随分変わります。下請代金という名前は製造委託等代金へ、親事業者という言葉も委託事業者というふうに変わります。これは、親と子、あるいは孫、こういった上下関係ではなく、対等な業者間の関係を意識した意味での法律の改正です。そして、下請事業者、下請という言葉もなくなります。中小受託事業者という形になります。 この取適法が果たして、一か月半まで迫っているのに十分周知徹底がなされているのかというのが問題の提起でございます。高市総理は、この辺についてどのような御所見をお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 取適法の施行に向けましては、この内容を事業者の皆様にしっかり知っていただくことが重要で、これ皆様が御承知でないと何も効果がないということになってしまいます。 現在、全国各地で説明会を開催したり、電車内広告を含む多様なコンテンツを用いた広報活動を進めております。来年の春季労使交渉も見据えまして、これからも、公正取引委員会ですとか中小企業庁を始めとする関係省庁が一丸となって、取適法の周知、広報に取り組んでまいりたいと存じます。
○古賀之士君 今日も、たまたまでしょうが、タイムリーなんです。日経新聞の電子版も、今日午前五時、朝方ですね、この取適法に関して、事業者が間に合うのかどうか悲鳴を上げているという記事が上がっております。つまり、それぐらい、まだ周知徹底がなされていないというのが現状だと思われるんですね。 では、この周知徹底をさせる、今、総理のほかに、人的にこの下請Gメンを始めとする皆さんたちの状況はどのようになっているのでしょうか、お尋ねいたします。じゃ、公正取引委員会。
○政府特別補佐人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 価格転嫁を強力に推進していくためには、取適法の周知、広報に加えて厳正な法執行が重要であり、このため、公正取引委員会においては、法執行担当職員の増員を含めた抜本的な体制強化を進めているところでございます。 今般、特に、改正法の御審議の際に附帯決議でいただいたとおり、あまねく全国において適正な取引の確保が図られるよう、公正取引委員会の地方事務所も含めた体制強化が必要であると考えておりまして、公正取引委員会では、令和八年度の機構・定員予算要求におきまして、地方事務所を含め、常勤、非常勤合わせて百三十七人の増員を要求しております。これは、定員が千人に満たない公正取引委員会の組織規模から比べますと、かなり大規模な要求と考えております。 また、今回の法改正により事業所管大臣にも指導、助言の権限が与えられたことから、下請Gメンによる取組を進めている中小企業庁や事業所管省庁と連携した面的執行の強化を引き続き図っていくこととしております。このため、関係省庁連絡会議の開催や各省庁への執行マニュアルの配付など、公正取引委員会がこれまで培ってきた法執行業務のノウハウの共有を図り、政府一丸となって執行体制の強化を図り、取引適正化の実効性確保に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○古賀之士君 今のような規模感で、まあ公正取引委員会としては空前絶後というようなことなんでしょうが、ただ、これ、高市総理、これで十分だとお考えか、改めて伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、取適法が施行されて、それでこの定員も増えたわけですから、しっかりとやってみて、その上で必要な人員があれば、また確保をしていくと考えております。
○古賀之士君 十分とは言えないという記事が日経新聞にも上がっていますし、私個人もそのように思っています。 というのは、やはり総理がおっしゃっているように、賃上げというのが最優先課題であるとおっしゃるなら、だから、この取適法の適正な価格の見直しの推進をするために必要な方法ではあるんですが、それだけの法ではなくて、先ほど公取からもお話がありました附帯決議の中に、本来のこの取適法の理念は、適正取引をしっかり行って価格転嫁に結び付けて、それを賃上げとする結果に結び付けるんだというのが附帯決議にも盛り込まれているんですね。この辺からするとまだまだ不十分だと思うんですが、高市総理、もう一度御答弁いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 機構・定員要求につきましては、去年まで相当厳しかったんですね。どこかを増やしたらどこかを削らなきゃいけないというような、そういう状況になっておりました。当時、私は宇宙政策も担当していたんですが、例えばロケット発射に関してその審査をする人が一人しかいないとか、もうとんでもない状況だったんですが、なかなか要求しにくかった。そこで、閣議決定をやり直していただいて、必要なところに必要な人員を配置できるようにはなりましたので、これから、やはり執行の状況を見て必要な要求をしていける、そういう環境は整ってきたと思います。
○古賀之士君 ありがとうございます。状況を見ながら是非増やしてください。お願いします。 やっぱり、あと一か月半しかないんです、施行まで。そして、取適法って、私も町の声聞くんです、御存じですかって。知らない方がほとんどなんですよ。だから、やっぱり周知徹底していく、そして事業者の皆さんたちが適正な価格で取引ができるように、それが賃上げに結び付くだけの適正な価格転嫁ができるように是非お願いしたいと思っております。企業の数、三百万社を超えるとも言われています、釈迦に説法ですが。その中で、一千人プラスアルファの百人余り、これで本当に適正な価格、来年一月一日からできるのかと、もう一度考えていただきたいとお願いを申し上げます。 現場では、協議を提案すると契約を打ち切られるんではないかと不安の声も上がっていますし、また、協議を行わなきゃいけないと明記されていますし、その記録も残しておかなければいけないということもまたお互いの負担にもなっているわけです。ですから、例えば、これ提案なんですけれども、人員がそろわないなら、例えば目安箱のような、特定のところがそういう意見や現状を受け付けるような窓口をしっかり設けるというのはいかがでしょうか、高市総理。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 今回改正された取適法におきまして、適切な協議を後押しするための規定が設けられております。 中小の受託事業者の皆様には、もしこれに反するような行為を受けた場合には、公正取引委員会や中小企業庁が行う大規模な書面調査などを通じて是非お知らせをいただきたいと思います。
○古賀之士君 ちなみに、高市総理肝煎りで始められました、今週の月曜日初めての会合が行われました日本成長戦略会議、この委員を務めていらっしゃる皆様方からのほとんどの意見書の中に、この適正な取引をしっかりと実現してほしいという意見書が出されております。例えば、連合の芳野会長はもちろんですけれども、日経連からも日本商工会議所からも、委員に選ばれている女性経営者の方も異口同音に、この適正な価格をしっかりと実現しないと賃上げに結び付かないという文言が明記されております。 是非、総理としてリーダーシップを、強いメッセージを是非発揮していただきたいんですが、その辺についていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 実際にこの賃上げに結び付けていくためには、これやはり適正な取引価格というのが必要です。 ですから、今回私どもから提案をさせていただく対策の中にも入ってまいりますけれども、例えば官が発注するような事業であったら、これに対してコストアップの分をちゃんと反映する、それから、企業間のものであっても、取適法もそうです、あとフリーランス法もありますけれども、こういったものをしっかりと対応させるということ、これ、とっても重要なことだと考えております。
○古賀之士君 是非その重要さを形に出していただけたらと思いますし、またその提案を是非取り入れていただけたらと思います。 そして、暮らしのいわゆる国民の皆様方の底上げの中でも、それにも明記していらっしゃいます電気・ガス料金の値下げについて、確認の意味でも伺います。 これ、全ての方々に関係のあるこの賃上げ、さらに、電気料金、ガス料金、この厳冬期を見据えて電気、ガスの負担の軽減、これどのようなスキームなのか、現時点での最新情報を教えていただけないでしょうか、高市総理。
○内閣総理大臣(高市早苗君) この電気・ガス料金につきましては、寒さの厳しい冬の間、深掘りした支援を行うと、これまでよりもちょっと金額を上げて支援を行う方針でございます。具体的に検討するように、これは指示をしております。 詳細につきましては、速やかにこれ経済対策を取りまとめて、必要な補正予算を提出させていただいた上でまた御説明をさせてください。
○古賀之士君 是非、規模感、こういった具体的な数字を是非お示しいただけると有り難いと思っております。 それと、ガスと電気というだけではなくて、実は厳冬期に限って言えば、これ灯油を使われる地域というのは北海道始め非常に多いんですね。これを厳冬期に限るということであれば、地方議会が三月などに開かれる場合があって、ずれずれになってしまう可能性もあるわけです。こういった点も御配慮、御考慮いただけたら大変有り難いんですが、高市総理、いかがですか、その辺については。
○国務大臣(片山さつき君) 大変良い御指摘をいただきまして、ありがとうございます。 その電気、ガスは、非常にこれからの寒い冬の季節に、重要なことであると同時に分かりやすい支援にもなるので、前にも、例えば暑い時期にも行いましたし、また前の寒い時期にも行いましたが、いつも申し上げておりますが、必要十分感は私は高まっていると思っていますので、総理も既に申し上げておりますように、その値引きというか補填分について上増ししたいということも御意見としていただいておりますので、私どもとしてもそういうことを調整してまいりたいと思っておりますし、さらに、それに加えまして、灯油とかほかのLPガスとかもございますので、漏れのないように、委員の御指摘も踏まえて目配りをさせていただきます。
○古賀之士君 ありがとうございます。とにかく、厳冬期がもう過ぎてしまっては何にもなりません。これも、取適法ではありませんが、期限があると考えておりますので、是非よろしくお願いいたします。 さて、安定したエネルギーの供給という中に、やっぱり国策の中に、電気、電力についてお話をさせていただきます。 電気料金といえば、最重要インフラと考えています。そして、危機管理投資の対象ということで、高市総理、よろしいですか、確認の意味で。
○内閣総理大臣(高市早苗君) エネルギー安全保障という形で安定して、また安価に電力が供給されること、これは入っております。
○古賀之士君 その安定した電力を供給するための中に連系線がございます。これは電力のいわゆる大動脈です。例えば関門海峡にあります。これは、ブロックでいうと、九州と中国、本州を結ぶための連系線、安定的な。ただ、一本しかないんです。これをやっぱり将来的には複線化していく。これは道路や様々なインフラと同じです。 総理も、まさに最重要の大切なエネルギー支援だといえば、この電力の連系線、一本しかない連系線の複線化、しかもこれ国策でやっていくという、この考え方について、高市総理、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 九州と本州をつなぐ関門連系線、もう先生御指摘のとおり大変重要でございまして、再生可能エネルギー含めた電力の流通量の増大、災害時のレジリエンス強化を目的に送電線の増設が進められているところでございます。海底に新たに送電線を敷設する大規模な工事でございまして、工事費は四千四百十二億円、工事完了は二〇三九年三月と見込まれていると承知をしております。 一方で、北海道と本州間の送電網を増強する新々北本連系線は既存のインフラ活用することから、工事費は四百七十九億円、工事完了二〇二七年度末と見込まれています。 関門連系線は工期が長期間に及ぶ見込みでございますが、国としても、開発に必要な法令上の手続の円滑化に取り組むなど、可能な限りの工期短縮に尽力してまいります。また、資金面では、電力会社の初期投資資金の確保を支援するため、公的な貸付け等の活用を検討してございます。
○古賀之士君 この物価高、インフレもあって、この連系線って幾らぐらい掛かるのかといいますと、一本で実は総事業費が一兆円とも言われています。造るのに四千億円、維持管理するのに五千億円。これ、まさに国策だと思うんですね。必要なものだと思うんです。 これについて、やっぱり利用者の負担、できるだけ掛からないようにしていただきたいんですが、国策としてしっかり国がお金を出していく、この点について、高市総理、どのようにお考えですか。赤澤大臣ですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 関門連系線の工事費は、まさに委員御指摘のとおり、工事費四千四百十二億円、運転維持費五千三百八十四億円、合わせれば約一兆円ということで見込まれると承知をしております。 工事費については、設備の種類によりますが、三十年前後の期間で分割して、運転維持費については、運転期間通じて電気料金の中で回収することになります。また、関門連系線の便益は広範囲に及ぶことから、全国大で負担することとしております。こうした枠組みにより、単年度の電気料金の負担が過度に上昇することを抑制をしております。 関門連系線の増強は、再生可能エネルギー含めた電力の流通量の増大、災害時のレジリエンス強化の観点で、国として非常に重要であるというふうに認識しております。このため、公的な貸付け等の活用、必要な法令上の手続の円滑化など、電力会社任せにすることなく国としても最大限の支援を行い、早期の整備に尽力してまいりたいと考えてございます。
○古賀之士君 では、その伺った中での利用者の負担、これについてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 済みません。今申し上げたとおり、いろいろな仕組みを通じて、国も負担をするし、新たに公的な貸付け等の活用等、あるいは必要な法令上の手続の円滑化などを通して利用者負担を極力抑えるように、先生の御指摘も踏まえて努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○古賀之士君 高市総理はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 今、赤澤大臣から答弁させていただいたとおりですが、全国大での費用負担について、これ全国で費用を負担するということになります。また、先ほど交付金の交付や貸付けという話がありましたが、これ、電力広域的運営推進機関から交付金の交付や貸付けを行うということでございます。
○古賀之士君 高市総理は、電気料金、ガス料金の値下げ検討され、一方で、この国策に関しても、ある程度国民の皆さんの負担をというようなことを正直に今述べられたと思うんですね。ですけど、そこがやっぱり行って来いになって過度な負担にならないように是非お願いしたいと思っております。 そして、実はこれ、人手不足にも密接に関わっておりまして、国民民主党の浜野委員も先日指摘をされましたけれども、このやっぱり連系線を維持管理、造っていくのもそうですし、それはひいては建設業界や様々な裾野の広い産業分野に大きな影響を受けていますし、その人員が集まらないと。つまり、計画ができても人が集まらない、こういう状況が実は生まれています、連系線だけではなくて。 これについてどのような御所見をお持ちでしょうか、人手不足に関して。じゃ、赤澤大臣、お願いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 発電所や送配電網など電力インフラの維持更新は、電力の安定供給に必要不可欠でございます。国として、電力事業者の事業環境を支援するなど、電力の安定供給に責任を持って対応してまいりたいと考えております。 具体的には、配電設備や送配電網の建設投資や維持更新の費用を回収する制度的な枠組み、すなわち発電設備であれば容量市場や長期脱炭素電源オークション、送配電網であればレベニューキャップ制度の中で、物価上昇の反映や予見性を高められるよう必要な見直しを行ってまいります。また、脱炭素電源や送電網の迅速な整備に向けて、必要な投資資金の調達を円滑化するための方策についても検討してまいります。 これらの方策を通じて、電力産業を支える方々が安心して働くことができるように、少しでも人手不足の解消に資するように事業環境を整備してまいりたいと考えてございます。
○古賀之士君 是非お願いします。 なかなか本当に計画どおり進んでいないというのは皆さんも御存じだと思います。そして、先ほどの取適法ではありませんけれども、やはりなかなかその実効が伴ってこない可能性もあるということは是非皆さん留意されて、しっかりとその辺を現実化していくということをお願いしたいと思っております。 安定した電力供給に欠かせないのが、やはり私たちの暮らしもそうですけれども、精密機械を始めとする様々な産業づくりです。中でも半導体、今、国策で文字どおり行っている半導体関連ですが、これも安定した電力、そして豊富な水源が必要でございます。そして、産業の米とも言われています、半導体は。これについて質問させていただきます。 AIと半導体と、十七分野の中では一緒になっちゃっているんですね。これに対して、やっぱり司令塔をしっかり立てた方がいいんじゃないだろうかというお声もあります。 これについては、高市総理、どのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 日本成長戦略本部で進める危機管理投資の重要分野のうち、AI・半導体の分野、これは赤澤経済産業大臣と小野田人工知能戦略担当大臣に担当してもらうことといたしました。この戦略分野の各担当大臣に関しましては、供給サイドに直接働きかける措置だけじゃなくて、戦略的投資促進につながる需要サイドからの政策支援を含んで、多角的に戦略的な供給力の強化策を取りまとめるよう指示しています。 その上で、スマートフォンや医療機器など、あと自動車ですね、あとAIロボティクス、こういうことを考えますと、幅広い用途でこの半導体需要を創出するということで半導体分野への戦略的な投資を促進していくことが必要なんですね。特に、小野田大臣にAIを担当してもらって、半導体とセットにしたというのはそういう意味がございます。特にAIロボティクス、こういった分野で需要をつくっていくということです。 国内で生産する半導体、特に先端半導体の国内需要を相当牽引するのがAI分野になっていくと思いますので、小野田大臣と赤澤経済産業大臣に協力して取り組んでいただきたいと思っております。
○古賀之士君 ちなみに、今日、十一月十四日は、いい投資の日でもございます。是非、そういう未来に向けたしっかりとしたやっぱり投資戦略というのは大事だと思っております。 しかも、産業の米とも言われる半導体、残念ながら、まだ日本はその物づくりに関しては厳しいです。経済産業委員会でも私、質問しました。大臣のお答えでは、今から作られる半導体の三分の二ぐらいは米国に輸出する可能性があると。 ということは、やっぱり日本でそれを生かす道がない。そのためにも、やはり人型ロボット、先ほどおっしゃったようなサービス型ロボットの需要は非常に高まっていると思います。それによって人手不足も解消すると思います。 高市大臣、いかがでしょうか、もっと推進するべきだと思いますが。
○内閣総理大臣(高市早苗君) おっしゃるとおりだと思います。特に、もう日本もいよいよシングルナノ、二ナノの半導体、こういったものも国内生産していくということで取り組んでおります。今では、今の段階ではまだ自動車に搭載されていないんですけれども、将来はこれ、自動運転ですとか生成AI、AIロボティクスで不可欠ですから、今後、日本国内だけじゃなくて、外国でも相当な市場拡大が見込まれます。 他方、二〇〇〇年以降、相当世界でこのデジタル市場が進展する中で、国内のデジタル投資が遅れてしまっていた、半導体産業が十分に育たなかった、これは委員が指摘されたとおりです。だから、そういった反省も踏まえて、ユーザー産業の先端半導体の利活用促進、これを促す取組を支援してまいります。
○古賀之士君 特にこの人型ロボット、サービスロボットというのは、世界的に見ると、日本は残念ながら遅れています。中国では、この間聞いてびっくりしました、年間、このロボット分野だけで年四〇%の成長をしていると。ですから、本当に時間がないんです。だから作っていただきたい。 そして、高市大臣も御存じかもしれません。一九八三年、「ミスター・ロボット」という曲がはやりました、ポップスで。この中の歌詞にちゃんと、パーツはメード・イン・ジャパンという歌詞が出てくるんですよ。そういうことも含めると、やっぱりもう一度、日本がこのラストチャンス、ロボット作るべきだと思うんですね。高市大臣、力強いメッセージ、お願いします。
○内閣総理大臣(高市早苗君) いや、まさにパーツは日本産ということになると、これ、経済安全保障分野の視点も含めると非常に重要です。 このサービスロボットですとか人型ロボットというのは、すごい期待しているのは、介護業務など人手に頼らざるを得ない現場の持続可能性を含めて、高齢化という日本の社会課題に対するまさに危機管理投資になると思っております。世界的にもこの高齢化と向き合っている国というのは増えてきています。先般のAPECでもその話が出ました。高齢化どうするかという話が出ました。その解決に資する製品、サービス、インフラ、先手を打って日本で開発をして展開していきたいと思います。 そのおっしゃっているAIロボットなどですけれども、やっぱり複雑な環境で様々な動作を自律的に行うことができるということで、これは、最先端の半導体を活用して、是非とも安心して使えるロボット、これをしっかりと支援して、そして展開していきたいなと思っております。
○古賀之士君 ありがとうございます。働いて働いてという人間の基本というのはあるかもしれません。一方で、本当に将来はロボットに働いて働いてもらうという、単純計算すれば、六倍、人間よりもロボットの生産性は高いとも言われているわけですから、その辺は本当に重要な部分だと思います。 そして、先ほど申し上げましたが、産業の米、残念ながら料理がないわけです、日本で。メニューがないんです。私、済みません、数少ない、骨から豚骨ラーメンが作れる国会議員ですけれども、骨があっても豚骨ラーメンが作れるかどうかはまた別問題なんですよね。だから、お米があったら、じゃ、何を作るのか。おにぎり作るのもいいでしょう。チャーハン作るのもいいでしょう。スペイン・パエリアでもいいでしょう。でも、その方法を、今、日本ではもう明らかに足りないんです。だから司令塔が、いわゆる産業の米のシェフが必要なんだという視点に立っていただきたいと思っています。 それと、もう一点は、その人型ロボットに課税をしようという声も今海外ではもう当たり前のように上がっています。人に所得税を課税するのではなくて、人に働いてもらって人に税金を掛けるのではなく、ロボット一体につきその生産性に対して税金を掛けていくという考え方です。これはいろんな御意見があるかと思いますが、広く皆さんに周知していただくことによって、この日本の未来を考えていく上でのヒントにしていただければ幸いです。 この考え方や今の状況について、高市大臣、もし御感想などあればお願いします。
○内閣総理大臣(高市早苗君) そうですね、人よりもかなり生産性が高いということになると、AIサナエというのが実はありましてね、私よりも生産性が高いかもしれません。 やはりこれから、やっぱり需要を増やすということ、ここにも力を入れたい、研究開発にも力を入れたいと思っております。自動車に搭載する先端半導体の設計開発の支援をするとか、最先端の半導体を活用したAIをロボットと組み合わせたAIロボティクスの開発をする、導入促進を進めるということで、今せっかくラピダスが製造する二ナノ世代の半導体、これが国内産業でも幅広く活用することを目指してまいります。 今日、先ほどの委員の御指摘も受けてしっかりと、小野田大臣、そしてまた赤澤大臣に頑張ってもらいます。
○古賀之士君 高市総理、是非この半導体分野を、せっかくお米がある日本で生まれようとしている量産型の、しかも最新型が、そして九州ではもう既に、量産型といいますか、いわゆる通常使われている半導体ができ上がろうとしていますので、是非その辺も含めて基盤整備をしていただくことによって、私たち人間のために、日本のためになるような、そしてそれが世界のためになるような産業を育てていただけるようお願いしたいと思っております。 さて、一方で、将来ではなくこの直近の課題で幾つかちょっと心配があります、懸念がございますので伺います。 具体的にこれ、例えば賃上げの話に戻りますが、例えば時給が今後、将来幾らぐらいになるかというような具体的な何か目標等はございますか。例えば、ニューヨーク市長が先日当選したばかりのときの選挙では、時給四千五百円を公約に掲げていました。時給四千五百円です。ニューヨークは今二千五百円から三千円弱ぐらいだと思うんですが、もうほぼほぼ、とてつもない金額ですが。 ただ、具体的な数字を是非挙げていただければ大変有り難いんですけれども、最近その数字がどうも見えてこないような気がいたしておりますが、その辺については、高市総理、どのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 時給、今の段階で、そうですね、明確にこの目標というのを示すのは非常に難しいです。 ちょっとでも上がっていくように、春闘の数字もございますけれども、そして、またそれぞれの党で目標とされているような数字もあるかと思いますけれども、今明示的にここで何円までとお示しする、そういった政府として統一したものは今ございません。
○古賀之士君 一時期、時給千五百円を目指すという内閣もたしかあったやに記憶しておりますけれども、それがもう今はないという考え方でよろしいんでしょうか。確認ですが。
○国務大臣(城内実君) お答えいたします。 十一月四日に設置されました日本成長戦略本部におきましては、高市総理から賃上げ環境整備担当大臣である私に対しまして、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略策定の指示があったところです。 この戦略の中で、今後、最低賃金を含むこれまでの政府決定の対応について、経済動向も踏まえて今後具体的に検討していくということであります。
○古賀之士君 じゃ、千五百円というのはもう本当になくなっちゃったという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(城内実君) 繰り返しになりますが、最低賃金を含む、これ今後の政府決定の対応につきましては、今後の経済動向等を踏まえて具体的に検討していく、こういうことであります。(発言する者あり)
○委員長(藤川政人君) 城内国務大臣。
○国務大臣(城内実君) これ繰り返しになりますけれども、撤回するとは申し上げておりませんで、経済動向等を踏まえて今後具体的に検討していくということであります。
○古賀之士君 明確な御答弁をいただけた方がよかったと思います。 なぜかというと、やっぱり直近当選されたニューヨークの市長さんがもう公約として時給四千五百円を掲げていらっしゃって、そしてその具体的な数字に向かってトゥードゥーしていくわけですよね、民間の会社ではもう当たり前の話なんですが。そういうこの目標値に向かって進んでいくということをしておかないと、後で政策の検証ができなくなってしまいます。 なので、その辺は明確な数字を挙げていくということを是非努めていただきたいと思いますが、高市総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 最低賃金を含むこれまで政府が申し上げたものへの対応について、やはりこれ、経済動向を踏まえて具体的に検討するというお答えしかできません。 とにかく今私たちは、物価高を超える賃上げ、これを目指していこうとしております。ですから、結果的にはこれまで示された目標よりも高くなっていく可能性もあるし、非常にこの外的な要因でショックが起きて、なかなかそれが難しいというような場合もあります。ですから、私は、やっぱり責任を持って国民の皆様に数字をお示しするということを考えますと、今必ずいつまでに幾らということを申し上げるわけにはいかない。 物価高を超える賃上げができる環境を示していくと。だって、金額を今私が申し上げてしまいますと、これは本当に、地方も含めたたくさんの中小企業・小規模事業者に対して丸投げをしてしまうことになるんです。それは、私はとても無責任なことだと思います。 だから、賃上げをしやすい環境をつくるために、まず、もうじきお示しをする補正予算も含めて、そしてまた来年度の予算も含めて、そしてまた税制も含めて御判断をいただき、また私たちも一生懸命努力してまいります。できる限りの賃上げができる、そういう環境をつくるための努力をしてまいります。
○古賀之士君 事実上のこれ時給千五百円撤回というふうにも言わざるを得ないと思うんですね。 是非具体的な数値をお示しいただけたら有り難いと思います。それがやはりある種の目標値になって進んでいきますし、それと、日銀さんが出している金融政策決定会合、ついこの間の十月の二十九、三十で行われた中の委員の一人の方が指摘しています。企業の賃金設定行動、特に来年の春季労使交渉に向けた初動のモメンタム、いわゆる勢いが重要であるということですね。 だから、こういうことは、やっぱり国として、政府として、そのしっかりとした目標、指針を掲げることによって、この日銀の委員の方の指摘のように、やっぱり来年一月一日からの取適法も含めて、初動のモメンタム、勢いを付けていくことにとってとても重要なことだと思うんですが、高市総理、もう一度お願いできないでしょうか。あるいは、片山財務大臣、お願いします。
○国務大臣(片山さつき君) いろいろと関係してまいりますので、私、財務大臣の方からもお答えいたしますが、おっしゃるとおり、実質賃金をプラスにしていく、これはもう大変大事なことでございまして、当面の経済政策の肝中の肝でございますが、総理も申し上げているとおりに、給料が払えるかどうかを全部国が決めてしまったら、極めて社会主義的になりまして、今回のニューヨーク市長のコメントについても、早速アメリカの政界でもそういう声も出ていますよ。 ただ、じゃ、目標が全くなくてもいいのかとか、モメンタムがなくてもいいのかということは一切申し上げておりません。 先般給与閣僚会議もございまして、今年も公務員給与は、当然いろいろな諸般の経費が上がっておりますから、上げるということになりまして、もう委員がよく御承知のように、それを見ますと、地方の方もほぼ同率で上げていくんですよ。それを見まして、来年の二月頃に、様々な地方における予算の単価とも関係あるような、人件費に関係あるような部分が出てくると。 こういう状況で日本は回っておりますので、そういったカレンダー的なモメンタムを総理は全部御理解した上で、だんだんだんだんじわじわ行きますよということも申し上げているわけで、そういう意味では、今現在分かっているところとしては、人勧が上がったと、それを財政当局としても全面承認したということは言えますので、決して賃上げ環境を整えない政府や政策の内閣ではなくて、むしろ積極的にそちらに行こうとしているということは御理解をいただきたいと思います。
○古賀之士君 逆に言うと、今まで上げられた歴代の内閣や、あるいは賃上げ賃上げということを積極的に歴代の内閣の方々もおっしゃっていたと思うんですけれども、具体的なその金額が今なくなったという理由をもう一度御説明いただけると有り難いんですが。
○国務大臣(片山さつき君) まず、御担当大臣からもお話がありましたように、今、賃上げできる環境をつくるという、一番資本主義においては基本中の基本ですが、それを早急に検討しているところでございますが、その結果において全く目標が示されないかどうかについて、全く予断はありません。 どういうことが起きてくるかというのは、その結果、もしかしたらそういうことになるかもしれませんが、今は、その賃上げ環境を維持できるのか……(発言する者あり)
○委員長(藤川政人君) 御静粛に。
○国務大臣(片山さつき君) あるいは向上できるのか、それが本来の安定的に賃上げをし、それが実質プラスにつながると。実質プラスが安定することになるかどうかということを一番の目的としてやっているということで、それは完全に否定されたということではないのではないかと私は理解しております。
○古賀之士君 高市総理も同感でしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 令和七年六月の閣議決定の骨太の方針ですが、これ、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続することとしております。これ、五年間ぐらいでたゆまぬ努力を続けていくという目標でございます。 他方、私どもの考え方は、その千五百円、これが出たとき、やはり地方の事業者からは相当な不満の声が上がりました。いや、政府は数字だけ出して、じゃ、丸投げかと。自分たちがその賃金を支払うんで、国が支払ってくれるわけじゃないじゃないかというお声をいただいたんで、だから、何とか今は企業が賃上げをできる、そういう環境をつくるための政策を実行する、そのための対応に入っている、その段階でございます。 いずれにしても、中央最低賃金審議会、ここで議論をもうされるわけでございますけれども、最低賃金に関しては、でも、やっぱり私の答えは変わりません。これは、企業が賃上げできるその環境をまずつくる。結果としてもっといい結果が出れば、それは成功ということになりますので、もうそこを目指して頑張っていくということでございます。ちょっと、丸投げをするという形にはならないし、その環境づくりに政府が一生懸命取り組むということを御理解ください。
○古賀之士君 少しかみ合わない印象です。最低賃金の例えば時給千五百円の目標を設定するというのは、逆に言うと、例えば東京都は十月三日から千二百二十六円、時給がですね、なっています。地元の、私、福岡県でも大幅に上がって、今回千円を超えました。いわゆる、やっぱりそういう数値や最低賃金があることによって、一つの目安、目標にはなってくると思うんですね。ですので、是非その辺は再考いただけたらと思っておりますし、また、そのための数値を後で検証していくために、この政策をどうすればよかったのか、あるいは今後どうしていったらいいんだろうかということに結び付ける重要なやはりデータになりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 さて、次は、賃上げとも関係してくるんですけれども、奨学金の企業の弁済制度について、これまで私何度も取り上げてまいりました。公明党さんからも国民民主党さんからも非常に前向きな建設的な御意見が出てきた。非常に有り難いことだと思っております。 で、提案です。例えばこの企業弁済の奨学金制度、釈迦に説法ですけれども、一人当たり平均三百万円ぐらいの借金をいわゆる抱えていて、返す平均も十五年。ですので、相当な負担になっています、二十代の皆さんたちにとって。先日も地元で、二人が結婚しようとしていたんですが、その奨学金の弁済が、借金を背負っているから反対されて破談になったという声も聞きました。 やっぱり、そういう若者、現役世代の皆さんたちに、お二人ともそういう平均三百万円マイナスのスタートでいけば、トータル六百万円スタートになります。ですから、この辺をしっかりと、自治体でやっているところはあります。ですが、国がしっかりと、文科省だけではなくて経産省さんも含めて、国策として、少子化対策にもつながりますし、是非お願いしたいんですが、その点について御意見ありましたら、高市総理、お願いします。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 先日も答弁したんですけれども、政府としてこれまで、貸与型奨学金の減額返済制度の拡充、また企業による代理返還の促進、給付型奨学金による支援の拡充に取り組んできております。それを更に拡充するかどうかというのは、これまでの支援の効果も見定めながら取り組んでいくということをお答えいたしました。 特に、高等教育費の負担軽減については、直近でも令和六年度から授業料などの減額等の対象を多子世帯の中間層に拡充しましたし、さらに、今年度からは、多子世帯の学生等に対して、所得を制限することなく授業料等の減免を実施するといった取組を進めてきておりますので、奨学金制度の更なる拡充について、現時点でその時期ですとか内容をお答えできるものではありませんが、この新しく拡充した制度の利用状況、課題も踏まえて検討をしてまいるということでございます。
○古賀之士君 代表質問で、先日の参議院の、塩村あやか委員や、それから公明党さんからも御指摘がありました。様々なその中でのお答えは、答弁としては、税制上の措置は、所得が小さく所得税の税額がない方や少ない方にはその効果が限定的であるという答弁だったんですね。 だからこそ、提案をもう一つ申し上げます。時間がなくなってきたので、これを結びにしたいと思いますが、給付付き税額控除、最終的には、検討も今始められていると伺っております。この中にこの奨学金の返済制度を組み込んで、先ほどの御答弁があったような、その所得税の税額のいわゆる効果が限定的であるというふうなことをなくすような制度をつくる考え方というのはないでしょうか。これ、私の個人的な考えなんですけれども、御答弁いただけ、つまり、大きな意味でその負担が、差がなくなるような形にならないだろうかということです。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 奨学金の返還支援をこの給付付き税額控除に盛り込んでいくということなんですけれども、奨学金制度全体の在り方の観点からは、この奨学金の貸与を受けなかった方との公平性ですとか、必要のない奨学金を借りるといったモラルハザードが起こる可能性も考えなきゃいけないと思います。あと、約五百万人の返還者に対応するための日本学生支援機構の実施体制といった課題もございます。 ただ、給付付き税額控除、これから制度設計に入っていくわけでございますし、これ、各党各会派とも御議論いただきながら、税と社会保障一体改革ということで国民会議もつくっていきますので、その中で是非また御提案賜れたらと思います。 ありがとうございます。
○古賀之士君 時間になりましたので結びます。 諸問題に関しましては、急な御提案もあったかと思いますが、引き続き、私は所管が、自分の委員会が経済産業委員会がメインフィールドでございますので、また引き続き御指導賜れればと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 以上で古賀之士君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次に、こやり隆史君の質疑を行います。こやり隆史君。
○こやり隆史君 おはようございます。自民党のこやり隆史でございます。 高市総理始め閣僚の皆さんには、連日の審議お疲れさまでございますが、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 まず、茂木大臣、カナダでのG7外相会合、大変お疲れさまでございました。直後ではありますけれども、まず茂木大臣に少し質問させていただきたいと思います。 茂木大臣が外相会合で議論している間にも、この予算委員会で、国際社会が分断と対立、これが深刻化していること、また我が国が大事にしてきた法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序、これが揺らいでいる、国際的な共通認識が薄れていっている、そうした議論がなされていました。 茂木大臣は、安倍、菅、そして岸田各政権で外務大臣を歴任されてきましたし、また、あのトランプ大統領をしてタフネゴシエーターと呼ばれておられました。まさに外交のプロであるというふうに思います。こうした国際情勢が変わっていく中で、外交の現場、それがどういう形で変わってきているのかどうかということにも関心が高いというふうに思います。 今回のG7外相会合を実際に出られて、これまでとやっぱり雰囲気が変わってきたのか、G7の結束が弱まってきているのか、実際の感触をまずお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(茂木敏充君) ありがとうございます。 私にとってG7の外務大臣会合、出席するのは四年半ぶりということなんですが、この四年半の間に、ロシアによるウクライナ侵攻が起こったり、ガザ紛争、中東情勢が厳しくなる、さらには、海洋安全保障であったりエネルギー安全保障、重要鉱物と、国際社会が対応しなければならない課題というのはより幅広い、そして深刻なものになっていると感じております。 昨日まで二日間にわたります議論をしてきたわけでありますけれど、こういった議論を通じて、我が国が提唱してきた自由で開かれたインド太平洋をつくると、この重要性、これについても強く訴えてきたところであります。安全保障環境がより厳しさを増す中で、G7、さらには、今回はG7に加えて、二日目の議論は南アであったりとかブラジルであったりとかインドであったりとか、そういった同志国七か国、十四か国全体で議論をして、それぞれの課題に対してみんなで対処していかなければいけない、こういう共通認識、確認をしたところであります。 確かに、こやり議員おっしゃるように、国際社会の結束について、例えば中ロ朝が連携を深めるということで分断が深まるとか、こういった様々な指摘もあるところでありますけれど、そういった時代だからこそ、法の支配であったりとか、自由であったり民主主義、こういう基本的な価値観を共有するG7の結束、これがより重要になっていると、こういう認識を深めたところであります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 大変な状況の中でもG7の結束を深める、そういう機会になったということでございます。 大臣も今お触れになられましたけれども、こういうときだからこそ、自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIP、これをしっかりと外交の場で強く訴えながら、この激しい国際情勢に負けない、そういう意思をこの日本が示し続けていくこと、これが大事だというふうに思っています。 今少し触れられましたけれども、今回、このFOIP、これは多分、恐らく来年のG7会合でも大きな柱になる、その大きな柱にしないといけないという立場で日本は臨んでいかないといけないというふうに思っておりますけれども、今回、この外相会合で、来年のサミットに向けて、茂木大臣が二国間対話も含めてどのように具体的に訴えられてきたかというのをもう少し詳しくお話しいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 来年の議長国、カナダからフランスに移るわけでありますけれど、フランスの外務大臣とも二国間会談も行ったところでありますが、フランス、太平洋島嶼国の中にも領土を持っていると。まさに、インド太平洋地域に、何というか、拠点を持つというか領土を持つ国でもあります。 そういった中で、自由で開かれたインド太平洋、FOIPと、この概念というか考え方ではなくて、そこの中で、例えば連結性を強化するであったりとか具体的な法執行能力を高めると、こういう実践の部分についてもいろいろ日本の取組も含めて紹介も、あの会議の中でもさせていただいたところであります。 そして、来年ということですが、ちょうど来年は、FOIP、安倍総理が二〇一六年、ケニアで提唱されて十年ということになるわけでありまして、高市政権においては、このFOIPを時代の変化に合わせてより進化をさせていくということでありまして、G7だけではなくて多くの国の様々な枠組み、そして実践を通じてそれを図っていきたい、そんなふうに思っているところであります。 それをリードするのは当然日本になってくるということで、今回の議論の中でも、こういったFOIPの考え方ではなくて具体的な実践と、さらにはその広がりということもしっかりと説明をして共通認識をつくることができたと思っておりまして、これを来年のG7にも生かしていきたい、つなげていきたい、こんなふうに考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 懸命に外交努力を通じてこの概念を広め、浸透させて、更に浸透させていく、そういう取組を今回の外相会合でも懸命にやられてきたということが分かりました。 今、外交全般の話ですけれども、経済面についても少しお聞きをしたいというふうに思います。 これまで国際経済秩序というのは、WTOであったり、あるいはTPP、CPTPP等、自由貿易体制に基づいて構築をされてきたし、日本もそれに努力をしてまいりました。他方で、赤澤大臣も大変苦労してまとめられましたトランプ関税に見られるように、特にアメリカでは、多国間というよりは二国間の交渉、これを中心とした枠組み、これが出てきたし、これは今後も続くんではないかというような懸念もあります。また、その他主要国、中国始めですね、経済安全保障、これを盾にして、様々な貿易制限、これを加えようとする、そうした動きも見られ始めています。 こうした新たないろんな動きに対して、もちろん、WTOであったりCPTPPであったり、そうした枠組み、これを強めていくという外交、これ大事だというふうに思いますけれども、他方で、例えばエネルギーの問題に特化したAZECで、これアジア諸国を中心に日本が働きかけて、CO2、温暖化問題を始め様々な課題、このエネルギー問題に着目して新たな枠組みをつくっていこう、そうした動きも始まっています。既存の枠組みが大変揺らいでいたり、そうした新しい動きが出てきたりと、この経済枠組みについても様々動いてきているというふうに認識をしています。 いずれにせよ、経済、我が国の経済をしっかりと安定した形で進めていくためには、こうした経済の国際的な枠組み、こうしたものも安定化をさせていく、これが極めて大事だというふうに思っています。 これは、茂木大臣、そして赤澤大臣にそれぞれその取組についてお話をいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) ルールに基づきます自由な貿易体制、これは我が国の経済外交の柱でありまして、また、我が国のみならず、世界経済の発展のためにも不可欠なものだと、こんなふうに思っているところであります。 国際経済の不透明感、トランプ関税の問題もあります。一方で、中国が、市場歪曲的な措置をとりながら、まるで自分が自由貿易の旗手であるような発言をしたり、様々な問題あるわけでありますが、まさに我が国がこの自由貿易のリーダー役なんだと、こういう気概を持ってしっかり取り組んでいかなければいけないなと思っております。 特に今、WTO、これがしっかり機能をするかどうかと。オコンジョ事務局長も、この問題というのは、WTOの機関じゃなくて、加盟している国々全体に関わる問題なんだと、みんなが自分のこととして取り組んでくれと、こういう話もありましたが、このWTOの維持強化であったり、委員御指摘のCPTPP、これをこれから、イギリスも入りましたし、拡大をしていくと。様々な取組をする上で、WTO、そしてそれを補完するような多国間の枠組みというのを広げていく上でも、我が国の役割に対する期待感、これ極めて強いと思っております。 そして、単にこの貿易の問題に限らず、こやり委員御指摘のAZECのような気候変動と、こういったことについても、我が国の知見であったりとか技術、生かせる分野多いわけでありまして、こういった枠組みも更に活用するということが極めて重要になってくるんではないかなと思っておりまして、これAPECでもそうでありますけど、高市総理がAZECの会合に出席をして日本としてしっかり取り組むと、このことを明確にASEANの国々に発信したり、さらにはこういった具体的な取組も進んでいるところでありまして、日本としてその中心になって、こういった貿易面、また気候変動を始めとする国際社会の課題にしっかり取り組んでいきたいと、こんなふうに思っております。
○国務大臣(赤澤亮正君) 外交全般については、今、茂木大臣がおっしゃったとおりなんでありますが、経済面についてちょっと私からお話をいたします。 ルールに基づく自由貿易体制に揺らぎが今生じている中、委員御指摘の日米関税交渉の例のように、我が国が他国や地域に交易条件で劣後しないとか、ビジネスの予見可能性を最大限確保するといったことと併せて、安定した国際経済秩序に向けて、我が国の経済外交の基盤であります自由貿易と法と支配の取組を進める言わばハイブリッド外交を展開していくことが重要であると考えております。 自由貿易と法の支配の取組は、繰り返しになりますが、日本企業が他国の、あるいは地域の企業と比べて交易条件で劣後しない、あるいはビジネスの予見可能性を最大限確保していくといった面、大変重要であると思っております。そのために、WTO改革を引き続き進めるとともに、CPTPPを始めとした経済連携の推進、また、御指摘のAZECですね、アジア・ゼロエミッション共同体の枠組みを通じたアジア地域における脱炭素化とエネルギー移行の促進などに関係省庁と連携しながら着実に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 しっかりと着実に、そうした動き、新しい動きも含めて、大変難しいと思いますけれども、新たな枠組みの、安定した枠組みの構築のために努力をしていただきたいというふうに思っています。 次に、経済政策について幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず、高市総理は所信表明におきまして、経済あっての財政、これを基本理念に掲げられました。私もそのとおりだというふうに思います。(資料提示) このフリップを見ていただきますと、これは、民主党政権のときから今までの一般会計税収の推移を示しております。 別に民主党政権を批判するためにやっているわけではないんですけれども、当初、もう我が国の一般会計税収って、四十兆を下回っていました。大変厳しい経済状況の中で、税収も一番底をついていました。 その後、様々な、アベノミクスを始め経済政策の効果もあったと思います。着実に経済の復興とともにこの税収も増えてまいりました。これは、コロナの大変厳しい状況も乗り越えて増えてきています。 もちろん、消費税の増税の効果というのもありますけれども、それに伴って、法人税の税率であったり所得税の税率、これ直間比率の見直しで低くしたにもかかわらず、全ての税収、これがアップをしてきています。そういう意味で、財政あっての経済、これはもう基本だというふうに思っています。 そうした中で、今、まさに新たな経済財政政策、高市政権として掲げておられます。まず、こうした経済あっての財政、これが実績、そうしたものも踏まえながら、これまで十年余り、どういった課題があって、またどういった評価を総理がされているか、認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、安倍内閣のアベノミクスですけれども、これは、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向にもつながりました。他方、おっしゃっていただいたように、新型コロナウイルス感染症の影響で雇用状況が悪化したり、いわゆる第三の矢としての民間投資を促す成長戦略が、結果的にはその成果が十分ではなかったんじゃないか、こう考えております。そういった評価をしています。 それから、成長と分配の好循環ということでいいますと、その実現に向けては、岸田内閣で始めた新しい資本主義の取組の結果、二年連続で五%を上回る高水準となった春季労使交渉での賃上げ、それから、六百兆円を超える名目GDPや過去最高水準の設備投資が実現したということで、ここは大きな成果があったと思っております。 これまでの政権で行われた議論、これを包摂した形で、私は、危機管理投資を肝とした成長戦略によって更なる我が国の成長をつくっていきたい、そう思っています。 経済あっての財政という考え方を私も基本といたします。強い経済を構築するための責任ある積極財政という考え方の下で戦略的な財政出動というのを行い、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益も上がり、税率を上げずとも税収が増えていく、こういった姿を目指してまいります。これで国民の皆様の今や未来への不安を希望に変えていける、そういう世の中にしたいと思っております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 まさに総理がおっしゃった投資、これが大きな今後の経済発展にとって大事であるというふうに思いますし、ようやくバブルの時代の民間投資額、これを今超えたような状況、そこまでは回復をしてきているということだと思います。 他方で、やっぱり何をしていくかということが大事であるというふうに思います。世界を見れば、米国や欧州、中国、こういった国も、国内産業、これの競争力を強化をする、これ大変懸命に今行っておられますし、言わば世界で産業競争力強化のための大競争が、政策的な大競争が今まさに展開をされているということかと思います。 先日、危機管理投資を始め、これからの成長を促していくということで、成長戦略、これを来年の夏までに作ると、そして民間投資を引っ張っていく、そうした強い決意を示されましたけれども、やっぱり各国との競争であるということも前提に考えていかなければならない。そうすると、各国を上回る、十分上回る投資促進策であったり、その中に、民間がやっぱり付いていこうという、思える強いメッセージであったりするものが入っていないと絵に描いた餅になるということにつながると思います。 やっぱり、この強い決意、そしてしっかりとした成長戦略、これを作っていく、その総理のリーダーシップがまさに求められているというふうに思いますけれども、もう一問、総理にその決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) ありがとうございます。 おっしゃるとおり、他国、特にアメリカ、中国、顕著でございましたけれども、特定の分野を選びながら相当な規模の投資をしてきました。その結果、数年前には日本はAI敗戦と言われたり、残念な状況にあったりしましたけれども、まさに私の成長戦略の肝は危機管理投資でございます。AI・半導体、造船、量子など戦略分野を決めました。そして、リスクや社会課題に対して先手を打って供給力を抜本的に強化するということで、官民連携、ここが大事なんですが、そういった戦略的な投資を促進します。世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラ、これをちゃんと提供できるようになったら、更なる我が国経済の成長が実現できます。 このため、日本成長戦略本部で、各戦略分野について、供給サイドにも直接働きかける措置だけじゃなくて、先ほど来申し上げてまいりました、需要サイドからの政策支援も含む多角的、戦略的な総合対策を取りまとめるように関係大臣に指示をいたしました。 今週開催した日本成長戦略会議で、経済対策に盛り込むべき補正予算の確保、重点施策をまとめた上ですが、補正予算の確保や税制の実現に努めること、それから、経済対策の取りまとめを待たずに、できるものは直ちに着手するように、これも関係大臣に指示をいたしました。 とにかく予見可能性が大事なので、複数年度と私が繰り返し申しておりますのは、余り短期的に政府の施策が終わってしまうということになりますと、これは企業も予見可能性を持てない、リスク取れないという話になりますので、できるだけ中長期見通せるような対策を打っていこうと思っております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 まさに中長期的な観点で、投資の利益は後の何年か後にしか現れてきませんので、しっかり長期を見据えて政策を、強力な政策を打っていただきたいというふうに思います。 さっき古賀委員が、今日はいい投資の日だと、そういう話をするのにちょうどいい日かなと思いますが、民間企業の設定した日だそうですので、是非、また政府全体としてもそうした日を設定するというのもいいのかなというふうに思っています。 ただし、この投資というのは、本当に根深い問題であるということは言わざるを得ないと思います。このフリップを見ていただきますと、これは直近の現預金、これはよく批判の対象にもなるものでありますけれども、これを見ていただくと、大企業に対する批判はよく聞くんですけれども、見ていると、大企業の何倍も、二百十八兆円という、現時点で、中堅・中小企業の現預金、これが銀行なりにたまっているという状況になっています。大変そういう意味で、日本全体の経済構造の中にまだまだ防衛的態度というのが根差している、その証左であるというふうに思っています。 この態度を、さっきの投資の方針であったり、変えていかないといけないというのが今の状況であると思うんですけれども、まず我が国の経済にとっても欠かせない中堅・中小・小規模事業者、これの投資、これをどうやって促していくか、経産大臣にお伺いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者は、雇用の七割、そして付加価値の五割を占める日本経済の屋台骨であり、地域の投資と賃上げを担う重要な存在でございます。 このため、労働供給制約等の課題がある中でも成長に向けた投資を実現するため、価格転嫁、取引適正化を徹底するとともに、売上高百億円を目指し投資を行う中小企業・小規模事業者の成長投資を含む生産性向上、省力化投資の支援や事業承継、MアンドA等による経営基盤の強化を行い、稼ぐ力の強化を進めております。 加えて、令和七年度税制改正においては、成長意欲の高い中小企業・小規模事業者の積極的な設備投資を後押しすべく、中小企業経営強化税制を拡充、延長しております。さらに、よろず支援拠点などによる伴走支援をこれまで以上にきめ細かく行うなど、あらゆる層の中小企業・小規模事業者の投資と賃上げを支援してまいります。 こういった措置により、企業の成長や生産性を向上させ、委員の御指摘にもあるように、強い中小企業を目指して、経営投資を行う中小企業・小規模事業者を全力で応援してまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 しっかりやっていただきたいと思いますけれども、本当にたくさん中小企業というのは全国に存在しています。そうしたのを、いろんな既存の力を結集して、やっぱりその経営態度というのを変えていく、変えていかないとこの日本経済は再生しないというふうに思っています。 その大きな存在が地域金融機関であるという認識をしています。さっきお話しした現預金、これの大半は地域金融機関に預けられているということも考えると、これ、今私も財務金融部会長をさせていただいておりますので、党としても検討していかないといけないというふうに思うんですけれども、そうした経営態度を変えていくためには、この地域金融機関が、投融資だけではなくて経営戦略も含めてこれまで以上に強力な支援を中小企業に対して行っていかないといけないというふうに思っています。 そういう意味で、片山大臣は党の金融調査会長も務められ、この分野に大変造詣が深くて思いも強いというふうに思いますけれども、片山財務大臣にその取組についてお伺いします。
○国務大臣(片山さつき君) 大変的を得た御質問をいただきありがとうございます。 財務大臣であり、かつ金融担当大臣でございますが、私は、地方創生大臣終わって党に帰ってから、ほぼずっと金融調査会長をやっておりまして、もう地域金融力強化ということをずうっとやってきているんですが、まさに地域金融機関には資金繰り支援、これは、ゼロゼロ融資のときには民間金融機関は二十三兆円貸して、明らかにほかのコロナ後よりは、国を比べると破綻は少なかったという意味では効果はあったんですが、逆に中小企業側はやや債務が過剰になっているところもあるので、早急に事業再生支援を強力にやらなくちゃいけないんですよ。 その上では、MアンドAや事業承継もあるし、DXについては、地方の金融機関もそうですが、地方の中小企業もまだ遅れております。これが入ってくるだけでどのぐらい、もうあらゆる意味で、利益率も、いろんな意味で数字が上がってくるか分からないので、経営人材を確保しDXを支援するということについて、まさに企業価値を地域において上げていく、これの主導役が地域金融機関であるべきだと考えております。 これまでも、地域の金融機関が投資の専門会社をつくれる、これを通じて、ベンチャーや事業再生や事業承継会社に対して、ローンだけではなくてエクイティー、要するに、資本が持てる、資本が出せるようにはしてきたんですよ、五年を十年にしたり。かなり今実現例も出てきておりますが、今後も、検討を踏まえて更に緩和して、狙った効果がずばっと出るように明確な手を打ってまいりたいと思います。 政府全体としても、地域金融機関が企業価値の向上に一層貢献すべきであり、そのためにはいろんな方策が必要で、環境整備として、金融機能強化のための資本参加制度ですとか資金交付制度の期限の延長や拡充等も検討していきたいと、こういう方向になっておりまして、総理から私に下りました御下命の中にも入っております。これをパッケージ化してまとめて地域金融力強化プランとして年内に策定し、皆様にいろいろある意味で御意見をいただいて、これを実施、推進してまいりたいと思いますので、是非、委員におかれましても、御指導をよろしくお願いいたします。
○こやり隆史君 ありがとうございます。踏み込んだ答弁をいただきました。部会としても、協力しながらやっていきたいというふうに思っています。 次に、成長戦略について簡単に問いたいと思います。 十七分野あるいは横断的分野、様々な項目が挙げられています。私も、役人時代、内閣官房で成長戦略取りまとめに当たらせていただきました。大変難しい作業になると思います。 一点懸念しているのは、大変広い分野で、しかも超短期の視点、あるいは超長期の視点、あるいは直ちに政策的な、政策を講じなければならないもの、様々混在しています。この戦略というのは、民間投資をしっかりと呼び込まないといけないということで、魅力があって意思が入っているということが大事だと思うんですけれども、一見総花的にならないかというのも危惧しています。 相当な工夫が必要と思いますけれども、担当大臣、どういう取組を行うかを教えてください。
○国務大臣(城内実君) 大変いい御指摘だと思いますが、先ほど高市総理からも御指摘がありましたように、危機管理投資、これは、リスクや社会課題に対しまして先手を打って供給力を強化するため、官民連携の戦略投資を進めることであります。 十一月四日に設置されました日本成長戦略本部では、御指摘のとおり、この十七の戦略分野の関係大臣に対しまして、設備投資などの予見可能性を高めること、そして、複数年度の予算措置のコミットメントに留意しつつ、多角的、戦略的な総合対策を取りまとめること、そしてまた、担当大臣の私に対しまして、全体の取りまとめ、これ総理からの御指示がございました。 その後、十日には、日本成長戦略会議を開催いたしまして、民間有識者にも御参加いただいて、総合経済対策に盛り込むべき重点施策を取りまとめるなど、スピード感を持って現在検討をスタートした段階であります。 したがいまして、まずはこの十七の戦略分野、横断分野、担当大臣がそれぞれおりますので、しっかりとその担当大臣を通じて、危機管理投資、成長投資に効果的なもの、できれば世界の動きなども見て爆発的な効果があるもの、そして、やはり何といっても我が国の自律性、できれば不可欠性を確保して、勝ち筋となるもの、こうしたものをしっかり出していただきながら、決して、御指摘のとおり、その総花的、あるいはホッチキスで留めたものということではなくて、ちゃんとめり張りを付けるように、しっかりと総理とも相談しながら取り組んでまいる次第でございますが、ただ、今の段階で、その官民の投資の合計額の多い少ない、多寡を予断を持って決めるべきではなく、やっぱりこの分野は、もう本当に物すごいスピードでAI・半導体、動いていますので、そういったまさに生き物でありますので、そういったものをしっかりよく見ながらスピード感を持って、何といっても前例にとらわれない、しっかりスピード感を持って取り組んでまいる所存でございます。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 大変御苦労が多いと思います。各省庁にまたがるものはたくさんありますので、強い意思を持ってまとめ上げていっていただきたいというふうに思います。 極めて短期的にやっぱり対処しない、分野の例として、一つエネルギーについて取り上げたいというふうに思います。これは、石油、ガスといった化石エネルギーの輸入動向とその他の分野の輸出額の推移を表しています。御承知のとおり、このピンクのやつが輸入のところに入っています。これが石油、ガス等の燃料であります。今、二十四兆円になっています。我が国の最強の自動車、あるいは半導体製造装置などの一般機械、こうした輸出額を上回る、そうした規模でこの燃料を輸入をしています。これが資源国に流れていると。これを一刻も早く止めないと、これは経済安全保障という観点だけではなくて、国富の流出、まさに我々の富がどんどんどんどん流出している、これを止めないといけない、これは喫緊の課題だと思います。 昨日の議論でも浜岡原発の議論がありました。第六次エネルギー基本計画、これは二〇三〇年の見通しを出していますけれども、原発の割合、三〇年で二十数%だったと思います。今、恐らく数%、一桁にまだとどまっていると思います。やっぱりその取組を加速化して、やっぱり我が国の安全保障上もそうですけれども、この富を逃がしていかない、これを投資に回していくんだ、そのためには国が前面に立って取り組んでいく、これが大きな一歩。 今回のエネルギー基本計画でも書いていただきましたけれども、やっぱり、加速するためにこれから何をしていくかという決意と具体的な取組、これをまずお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 原子力は、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として重要であり、安全性の確保と地域の理解を大前提に最大限活用していく方針でございます。 委員御指摘のとおり、二〇二一年十月に公表した二〇三〇年度のエネルギーミックスにおいて、原子力は二〇%から二二%、また二〇二三年度時点での原子力の比率の実績も、委員御指摘のとおり、一桁%、八・五%でございます。 政府としては、再稼働を加速させるため、引き続き、先行電力による審査知見の共有や人材の相互支援など、事業者間の協力を強化するよう産業界を指導してまいります。また、国も前面に立ち、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう、原子力の必要性などについて丁寧に説明を行うとともに、地域の実情を踏まえつつ必要な対応をしっかりと行ってまいります。
○こやり隆史君 立地自治体の御理解、これはもう前提ではありますけれども、しっかりと、日々、一秒一秒、日本の国富が流れていっているということも認識しながら取り組んでいただきたいと思います。 次に、国土強靱化の分野についてお伺いしたいというふうに思います。 強靱化実施中期計画、これでは、今後五年間の対策予算としておおむね二十兆円強程度、ちょっとまどろっこしい表現ではあるんですけれども、の措置を講じていくということとしていますけれども、これはもう皆さん御承知のとおり、労務費あるいは資材費、これがこの五年間だけでも三割ぐらいアップしているというふうに言われています。本当に、地方の皆さんが事業量が本当に確保できるのかという心配の声が上がっています。 この計画には、同時に、この資材価格の影響等については予算編成過程で適切に反映するという形で記載をされていますけれども、何が適切かというのは結果を見ないと分からないということになっています。実際に本当にこの五年間を含んで過去の上昇分も考慮するのか、あるいは今年の上昇率だけを入れるのかとか、いろんな論点があってこれ交渉大変だと思います。 もう言うまでもなく、この国土強靱化の中核を担うのは国土交通省であります。国土交通省のこの補正予算あるいは来年度予算、その獲得の結果が他の他省庁に大きな影響を及ぼすということでありますので、これは全省庁を代表して、国土交通大臣にもうしっかりと、実施計画一年目、スタートが大事ですので、予算をしっかり確保するという決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 国土強靱化を後押しする、そして激励の御質問だと思います。 国土強靱化におきましては、これまで、五か年加速化対策としておおむね十五兆円程度の事業規模で取り組んでまいりました。これによりまして全国各地で着実に効果積み上がっておりますが、その一方で、自然災害が激甚化、頻発化しており、また、老朽化したインフラの整備や保全が喫緊の課題となっております。 このような状況の中で、議員立法によりまして成立させていただいた改正国土強靱化基本法に基づく第一次国土強靱化実施中期計画が本年六月に閣議決定されました。本計画において、事業規模については、先ほどお触れになられましたが、五か年加速化対策を上回る水準として、今後五か年でおおむね二十兆円強程度を目途として、今後の資材価格、人件費高騰等の影響については予算編成過程で適切に反映することとされたところでございます。 国土交通省といたしましては、第一次国土強靱化実施中期計画の初年度から防災・減災、国土強靱化を切れ目なく進められるよう、本計画に基づく取組を今般の総合経済対策に位置付け、労務費や資材価格の高騰の影響等も考慮した必要かつ十分な事業が実施できる予算の確保に努め、関係省庁とも連携しながら、国土強靱化の取組を全力で取り組んでまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 強い決意を示していただきました。片山大臣にもよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 こうした投資分野幾つか挙げましたけれども、こうした取組の前提として、やっぱり我々は忘れてはいけないのは福島復興であります。この福島の復興を果たさない限り日本の再生はないということを心に刻みながら取り組んでいく必要があります。 この福島復興につきましては、最大の課題の一つ、これが除去土壌、これの最終処分であります。私も事務局長を務めさせていただいておりますけれども、東日本復興加速化本部の提言も受けまして、今回、官邸あるいは霞が関官庁に率先垂範として土地利用、ごめんなさい、花壇に使っていただいたり、そうした取組が始まりました。これは高く評価すべきものだというふうに思っています。 他方で、中長期的なプランもお示しいただきましたけれども、やはりまだ、二〇四五年の最終処分、県外処分に向けて道筋がまだまだはっきりしないといったことを、やっぱり福島の皆さんから心配の声が上げられています。これから、まさに党とも協力しながら、その道筋をしっかりと明らかにしていって取組を進めていかないといけないと思うんですけれども、そのためにも国が最後まで責任を持って取り組んでいく、その決意が示され地元の人に理解される、これが一番大事だというふうに思います。 現場主義である、現場主義がモットーの復興大臣にその決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(牧野たかお君) こやり委員にお答えいたします。 福島県内で発生した除去土壌等を二〇四五年三月までに県外最終処分するという方針は国としての約束でありまして、法律にも規定された国の責務であります。 このため、昨年十二月に閣僚会議を立ち上げ、本年八月に当面五年程度で取り組む内容をロードマップとして示したところでございます。現在、このロードマップに基づき、政府が率先して復興再生利用を推進するとともに、その必要性や安全性等に係る理解の醸成の取組を進めております。これらと並行して、有識者の専門的知見を活用しつつ、県外最終処分に関する検討を進めていくことにしております。また、これらの取組につきましては、閣僚会議におきまして、進捗状況を継続的に確認してまいります。 福島復興の司令塔であり、また閣僚会議の副議長を務めております復興大臣として、環境省を始めとする各府省庁と連携しつつ、除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた取組を政府一丸となってしっかり進めてまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 共にこの取組、最後まで完遂をしたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、一つ、暫定税率廃止に伴う措置について一点確認をさせていただきたいと思います。 先日の六党合意が至りまして、暫定税率が廃止となりました。私も今、財金部会長としてその法案の党内手続を進めているところでございますけれども、やっぱりしっかりとした安定財源が地方に確保されるのか、地元滋賀県でいいますと、七、八十億になるというふうに試算をされています。 また、地方のこの財源の中には、運輸事業振興助成交付金と言われる、これ昨年、二〇二四年問題の物流の滞りというのを懸念されましたけれども、そうした物流であったり、あるいはバスなどの公共交通、こうしたものの安全対策なりを担う重要な交付金も含まれます。 安定財源は当面一年程度掛かると思いますけれども、確保されるまでの間、地方財政措置で補うということが決められておりますが、これしっかりとこれまでの額以上を確保する、その決意を是非総務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今お話がありましたように、軽油引取税とこの地方揮発油税、暫定税率が廃止ということで、令和八年度以降、年間で大体五千億円の減収が見込まれます。今お触れになった六党間の、与野党六党間の合意では、地方の安定財源については、税制措置による地方増収分を活用するほか、具体的な方策を引き続き検討し、速やかに結論を得ると。まあ一年程度と今お話があったところでありますが、安定財源確保が完成するまでの間、地方の財政運営に支障が生じないよう、地方財政措置において適切に対応すると、こうなっております。 さらに、運輸事業振興助成交付金、これは六党合意で、この運輸事業振興助成交付金の取扱い等の軽油引取税に特有の実務上の課題に適切に対応と、そうなっておりまして、トラック協会、バス協会の所管省庁であります国土交通省の対応方針、これもお聞きしながら適切に対応してまいります。 この六党間の合意を踏まえながら、総務省としては、今後の税制改正、そして地方財政対策において地方の安定財源の確保をしっかりとやってまいりたいと思っております。
○こやり隆史君 是非林大臣にはしっかりと確保をお願いをしたいというふうに思います。 次に、厚労大臣にお伺いします。滋賀県の大先輩の上野大臣に何点か確認させていただきたいと思います。 時間もありませんのであれですが、昨日のやり取りでも高市総理が、働き方改革に対して事業者が過度に反応しているのではないか、そうしたやり取りがありました。私もそのとおりだと思います。地元の事業者と話していると、税務署怖いですよねという話をすると、労基署の方がもうめちゃ怖いというような話もされます。やっぱり労基署の指導を受ける前に一律に、例えば時間外労働をやめる、認めないとか、そういったこともあるのではないかというふうに懸念をしています。 今、これから労働基準規制について検討されるということでありますけれども、それに当たっては、労働の、働き方の実態ももちろんなんですけれども、そういう規制の受け止めだったり、そういうものの実態、これも踏まえて効果的な枠組みをつくっていただきたいというふうに思いますが、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員におかれましては、かつてコロナ禍の中で厚労政務官もお務めいただくなど、厚労行政にこれまで本当にお力をいただいておりまして、感謝を申し上げたいと思います。 働き方改革につきましては、法の施行から五年を経過したことを踏まえ、現在、審議会等におきまして議論を進めているところであります。そもそも三六協定を締結をしていない事業者が四割以上あったり、また、御指摘あったように、時間外労働の実態あるいは上限規制との間に相当の隙間があって、上限規制の範囲内で柔軟に働けるようにすべきだという御意見もございます。 そうした御意見もしっかり踏まえて対応したいと思いますし、また、労働基準監督署が怖いというお話もありましたが、これ司法警察官で、重大な法令違反については送検をしているという、そういったこともありますが、今、労働時間相談・支援班というのを設けたり、あるいは働き方改革推進支援センター、そうしたところで働き方改革全般についての相談を、しっかり相談していただこうということで相談支援を行っております。その窓口のハードルを下げていって、気軽に相談いただけるような体制もしっかり取っていきたいと思います。 いずれにいたしましても、この関係につきましては、総理からの指示もありますので、総理指示を踏まえて、しっかり現場の働き方の実態やニーズ、これを把握して取り組んでまいります。
○こやり隆史君 最後、もう一点、時間も限られておりますので。 OTC類似薬、昨日も議論がありましたけど、一般患者、患者の皆さんから不安の声をよく聞きます。多分これ、情報発信不足の面も大きいんだと思います。もう骨太の方針等でも、医療機関、あるいは子供さん、慢性疾患の患者、低所得者、これは配慮を十分にしながらやっていくということをしっかりとメッセージとして出しながら改革を進めていただきたいと思いますが、厚労大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) まさに御指摘あったとおり、骨太の方針二〇二五におきましても、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに十分配慮するというふうに明記をされておりますので、こうした方針をしっかり踏まえて厚生労働省としても検討を進めていきたいと考えています。 現在、審議会の方で様々な議論を進めておりますが、医療保険制度の持続可能確保の観点から保険給付の在り方の見直しは必要だという、そういった御意見もありますし、一方で、受診遅延による健康被害あるいは飲み合わせリスクなど懸念をされる、そういった御意見もありますので、様々な御意見を頂戴をしておりますが、そうしたことも踏まえて、具体的な内容につきましては、また与党間でも協議があるというふうに思いますので、そうした御議論も踏まえてしっかり結論を導き出せるように努力していきたいと思っています。
○こやり隆史君 ありがとうございます。しっかりと、上野大臣にお任せしていますので、よろしくお願いしたいと思います。 時間ももうすぐなくなりますので、本当は、土地改良を始めとする農業であったりとか、同期の小野田大臣にもお話を聞きたかったんですけれども、全部聞くことはできませんので、次回に譲って、これで私の質疑を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 以上でこやり隆史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次に、川合孝典君の質疑を行います。川合孝典君。
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。 高市総理には、本日はどうぞよろしくお願いしたいと思います。 私から、まず、労働時間規制の緩和の問題、ここまで様々な方が御指摘をされていますが、労働時間規制の緩和に対する総理のお考えについてまず確認をさせていただきたいと思います。 私、実は、今から五年、六年前、二〇一八年から一九年にかけて働き方改革を安倍総理と直接議論させていただいた立場でございまして、そのときに議論してきたことを様々思い返しておりました。そうした状況の中、総理が御就任をされて、働きたい人が働けるといった趣旨の御発言をされたことを聞いて、正直言って違和感を感じたわけであります。 今後、労働時間規制の見直しの議論を当然行うということに当たっては、そもそもの働き方改革関連法案の法の理念、目的というものをきちんと踏まえた上で、その法改正の趣旨がきちんと踏まえられて、働き方の改革にきちんとつながっているのかどうかということが検証された上で今後の対応というものが考えられなければいけない、このように考えておりますので、本日、その辺りのところを少し丁寧に総理に御確認をさせていただきたいと思います。 まず、労働時間規制の緩和の検討を総理が今回指示をされた背景にある総理の課題の御認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 働き方改革関連法の施行から五年以上たったということを踏まえて、今厚生労働省の審議会で議論が行われているということが一つ。ですから、今、必要な議論の最中でございます。 それから、労働時間規制については、今、世の中に様々な御意見があります。例えば、緩和すべきという方もいらっしゃる、それから維持すべきという方もいらっしゃる。で、これが私の意見に一番近いかもしれませんが、上限規制の範囲内でもっと働けるようにすべきと。例えば、この裁量労働制の拡大に対するニーズであったり、それから、先ほど厚労大臣が答弁していたように、時間外労働の実態と上限規制の間に相当な隙間があって、ちょっと働き方改革のメッセージが強く効き過ぎて企業側が残業を過度に抑制している、こういった御意見がございます。 ですから、そういった場合にどうしても過度に抑制されてしまっていると。メッセージが企業に効き過ぎている。残業代が出ないとか、それから、働きたいだけの時間、もちろん健康第一ですけれども、十分な賃金がもらえないということで届出をせずにまた副業をしてしまっているような方がいらっしゃる。そういったことを総合的に考えて、今審議会で議論はしていただいているんだけれども、それでも働き方の実態とニーズをしっかりと踏まえて検討を深めていきたい、これが現段階の問題意識でございます。
○川合孝典君 今、丁寧にお答えはいただいたんですけど、ちょっと具体性に欠けるところがございますので、確認をちょっとさせていただきたいと思うんですが、もっと働きたいと考える就業者、調査しましたところ、全体の六・四%程度いらっしゃるという数字が出ておりますが、実はそのうち半分以上が週三十五時間程度の労働をしていらっしゃる方で、いわゆる年収の壁に関わる部分でもっと働きたいとおっしゃっている方が多いということで、実際に今の現行法を超えて働きたいとおっしゃっている方は全体の〇・一%しかいらっしゃらない。八十時間という上限規制の枠内で働くということを問題がないと思っていらっしゃる方がほぼ全ての方々であるのが今の状況です。 そこで、改めて確認なんですけど、もっと働きたいとおっしゃっている方はどういった職種の方をイメージしておっしゃっているのか、確認をさせてください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 総理の方から後ほど答弁があろうかと思いますけれども、やはり、先ほどもお話を申し上げましたけれども、とりわけ中小企業などを中心にして三六協定が結ばれていない、そうすると、時間外労働が一切できないということになります。そうした方であると、本当はもう少し頑張って仕事をしたいけれどもということで副業に走られるような、そういった例もあろうかというふうに思っております。 あるいは、先般の過労死等の白書の中でもいろんな分析がありましたけれども、そうした中において、やはり様々な職種については、済みません、少し訂正させてもらいますが、様々な職種については、やはりそれぞれの業界ごとの御意見等もしっかり頂戴をしながら議論を進めていくことが必要だと思いますので、現在のところ特にこの業種ということを申し上げるような状況ではございません。
○川合孝典君 ちょっと論点が曖昧になりそうなので、ちょっと視点を変えて指摘をさせていただきたいんですが、パネル一枚目を。(資料提示) 過労死等に関する支給決定件数、請求件数の推移の資料をお手元にお配りをさせていただいております。 働き方改革を行うことで労働時間の見直しを行って長時間労働を是正して、過労死やいわゆるメンタルヘルス対策を行うというそもそもの働き方改革の趣旨を踏まえた法改正が行われたにもかかわらず、過労死、労災申請・認定件数、それぞれ増えているという、この事実関係については総理はどのように御認識されているでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 過労死等防止対策推進法におきまして、過労死等というのは業務に起因した長時間労働による脳・心臓疾患を原因とする死亡、精神障害を原因とする自殺による死亡、死亡には至らないが、これらの脳・心臓疾患や精神障害のこととしています。 過労死等の労災認定につきましては、脳・心臓疾患の労災認定件数は令和四年度以降増加傾向にありまして、令和六年度は前年度より二十六件多い二百四十七件となっております。それから、精神障害の労災認定件数も、令和元年度以降増加傾向にありまして、令和六年度は前年度より百七十件多い千五十七件となっております。それぞれ請求件数も増えてきていると。 この過労死等防止対策白書によりますと、近年の傾向としては、精神障害が年々増加しており、自殺以外の事案が増えている、それから女性が男性を上回り、業種では医療、福祉が多い、精神障害の要因は上司とのトラブルを始めとする対人関係が全体の四割以上を占めるとなっている。 以上でございます。
○川合孝典君 内容について大変丁寧に御説明をいただいたわけですが、なぜ増えているのか、増えている原因がどこにあるのかという御認識をされているのか。このことについて、改めてお答えをお願いします。
○国務大臣(上野賢一郎君) とりわけ精神障害の増加が大きいと考えております。年々増加しておりますが、先ほど総理からお話のありました例えば医療や福祉分野が多いということにおきましては、いろんな分析によりますと、やはり悲惨な事故あるいは災害を体験した、目撃をした、あるいはハラスメント、同僚からのハラスメント等の要因で精神障害にかかったというような報告も受けておりますので、そうした点があるのかなというふうに考えております。また、対人関係のトラブル、上司とのお話もありました。そうした問題も最近、より顕在化をしているような印象があります。 さらに、職種で申し上げますと、自動車運転従事者の方のこれは脳・心臓疾患の認定が高い水準にあるということもその白書の中で分析がされております。これによりましては、やはり、今物流の改革が進められておりますが、これまで過酷な労働環境の中で頑張っていただいたと、そういったこともあろうかと思っております。 いずれにいたしましても、そうした要因についてはこれからもしっかり分析をして、過労死対策全般に進めていく必要があると思いますが、また、ハラスメント対策であったり所要の対策についてもしっかり進めていきたいというふうに考えています。
○川合孝典君 今厚生労働大臣から、過酷な労働環境等が背景にあってといった趣旨の御発言がありましたけれども、過酷な労働環境が実際に現実にある状況の中で、全体としてマクロの部分で労働時間規制の緩和の議論を始めようとされているということでもあるわけです。このことについて、今厚生労働大臣が御説明された内容も踏まえて、こうした背景がある状況の中で労働時間規制の緩和を行うことについての正当性がありやなしやということについて、是非御検討を私はいただきたいと思っております。 ここで次の質問に移りますけれども、働き方改革の改めて趣旨や目的について確認をさせていただきたいと思います。厚生労働省で結構です。よろしくお願いします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 平成三十年に成立いたしました働き方改革関連法の基になりました平成二十九年三月の働き方改革実行計画におきまして、長時間労働は、健康の確保だけでなく、仕事と家庭の両立を困難にし、少子化の原因や女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参加を阻む原因になっている、これに対し、長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなり、労働参加率の向上に結び付くなどとされているところでございまして、働く方の健康確保、仕事と子育てや介護を無理なく両立させること、女性や高齢者が働きやすい環境を整備すること、こういったことが働き方改革の趣旨、目的として立てられたものでございます。
○川合孝典君 これが厚生労働省としての基準局の説明ということでありますが、そうした背景があって作られた働き方改革関連法案、この働き方改革の実現に向けた取組状況について、現時点での高市総理の御評価をお聞かせください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 働き方改革につきましては、時間外労働の上限規制などの取組によりまして週六十時間以上の長時間労働が減少傾向となったこと、それから、生産年齢人口が減少する中で女性や高齢者の労働参加が進んだという一定の成果が見られております。他方、過労死等の件数は近年増加傾向というのも認識をいたしております。何よりも大事なのは心身の健康でございます。 労働時間規制につきましては、やはりこういった実態、そして働き方の実態ですね、それからニーズ、これも踏まえながらしっかりと検討を深めていくべきものだと考えております。
○川合孝典君 これまでの総理の御発言の中で気になったところがありまして、もう少し働いて収入を増やしたい人がいらっしゃるという趣旨の発言をされていますけど、私思うんですけど、そもそも、残業しなければ生活が成り立たないような給与水準自体にそもそも問題がある、所定内労働時間の中で働いて得られた賃金できちんと生活が成り立つ状況をどうつくり出すのかということがそもそもベースになければいけない。我々国民民主党が手取りを増やすと言っているのも、そうしたことがそもそもの背景にあるからであります。 したがって、収入が少ないからもっと働きやすくする環境をどう整えるのかということではなく、要は、一コース一人分の働きをすることできちんと収入が、生活が成り立つだけの収入が得られるようにどのように制度設計をするのかが求められているということだと改めて申し上げておきたいと思います。 同時に、医療、介護、自動車運送等々がニーズが高いといったいろいろ指摘、問題指摘もこれまでありましたけれども、二〇二四年問題等もありまして、二〇二四年に初めて本格導入された業種でもあるわけですよね。と考えたときに、この働き方改革のそもそもの趣旨が、長時間労働を是正するということ、同時に、正規、非正規の不合理な待遇差の解消、これを実現するために多様な働き方をどう実現するのかということであり、この多様な働き方を実現するためにこの間、企業、産業界がどのように取り組んできたのかということが本来問われなければいけないと思っております。 この産業界ごとに働き方改革の取組にばらつきがあることについて総理はどのように御認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) この産業界ごとに取組に差があるということなんですけれども、これはやっぱり法律の趣旨にのっとって当然遵法をしていただくと、そしてまた政府の方も啓発をすると、労働基準監督署もしっかりと対応する、これが重要なことだと思います。
○川合孝典君 時間の関係がありますので、本日はここまででこの問題は終わりにさせていただきたいと思いますけれども、あくまでも、一部の産業の人手不足を理由にして労働時間の規制緩和の議論は決してするべきではないと私は改めて申し上げておきたいと思います。 働き方改革、多様な働き方をどう浸透させるのかということについて、法の趣旨を各産業界がきちんと受け止めた上で、対応を行った上で、それでも問題があるということなのであれば、これは見直さなければいけないと思いますけれども、取組を行わずに、単純に残業時間だけ削ったことで人手が足りなくなったから、だから労働時間の規制緩和をしろなどという議論に総理には乗っていただきたくないと思いますし、このことを検討をこれから進めるに当たっては、是非前提に置いた議論を進めていただくことをお願いしたいと思います。 次の質問に移ります。 持続的な賃上げの実現に向けてということであります。 政府は、物価上昇を上回る賃上げを骨太方針二〇二五で掲げていらっしゃいますけれども、実際この三年間も実質賃金はマイナス傾向が続いております。三十数年ぶりの賃上げが行われても、それでも実質賃金が物価上昇を上回らない状況、この状況の中で、個人消費が抑制されることで結果的に持続的な賃上げの障害となっている、このように捉えております。 こうした状況の中、政府は実質賃金の上昇を実現するためどのような具体的な対策を講じようとされているのかということを、少し詳しく総理には御説明をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 賃上げ担当大臣もおりますけれども、今、経済対策、これからお示しをし、また補正予算等にも反映する経済対策におきましても、物価上昇を上回る賃金上昇を実現するということで、一つは、重点支援地方交付金を活用した中小企業・小規模事業者を始めとする賃上げ環境の整備、これ細かくいろいろ対応できます。例えば、賃上げ税制を使えない赤字の企業の方に対して地方から補助金の形でやっていただくということもできますし、そのほかの方法もこれは自治体でお考えいただけます。それから、価格転嫁対策、これはもう絶対に大事だと思っております。それから、中小企業の稼ぐ力を強くする、省力化支援ですね、これも重要だと思います。 そのほかに、やっぱりほかのコスト高もあって、負担が増えて賃上げに回せないといったところに関して少し効いてくるのは、例えばガソリン価格や、あと軽油の価格、もう今週から徐々に下がっていきますけれども、最終的には暫定税率廃止ということで、今基金で下げていっています。そうすると、運送などのコスト、これに係るコストも変わってくる。電気、ガス代支援というのもございます。 それで、私重視していますのは、官が発注する請負契約ですね。この単価というのはもう絶対に、労務単価やそれから資材単価、この引上げをちゃんと反映しなきゃいけないと思います。 こういったことをずっと一つずつ行っていく中で、できるだけその企業が賃上げのための原資を確保できる、そういう環境をつくってまいりたいと思っております。
○川合孝典君 次のパネルをお願いします。 これは政府参考人の方に御質問させていただきたいと思いますが、近年の企業の利益剰余金の動向について御説明お願いしたいと思います。
○政府参考人(木村秀美君) お答え申し上げます。 法人企業統計調査における利益剰余金の金額は、金融業、保険業を除く全産業で、直近の令和六年度では約六百三十七・五兆円となり、前年度からは約三十六・五兆円増加し、また五年前の令和元年度からは約百六十二・五兆円増加しています。
○川合孝典君 ということで、過去最高値を更新し続けているということは既に広く知られていることであります。 ここで、このパネルでちょっと確認していただきたいのは、企業規模別のいわゆる利益剰余金の金額も実はパネルに載っけさせていただいておりまして、支払余力がないと、賃上げする原資がないということをしきりとおっしゃっていますけれども、実際にそうした状況の中でも利益剰余金が内部留保され続けているという事実をここ示しております。 次のパネルをお願いしたいと思いますが、次に、いわゆる人件費の推移ということについてであります。 こちらのパネルでは、御覧のとおり、株主配当金は企業収益に応じて上昇しておりますが、一方で、人件費はこれだけ賃上げを行っても一九九二年以降ほぼ横ばいの状況にあるということであります。 支払余力がないということが、本当にこの間、賃上げが続く中で産業界からも声として上がっていることは事実でありますけど、実際この数字を見ている限り、支払余力は高まっているということをこのグラフは示しているということをこの場でお示ししておきたいと思います。 次のパネルもお願いします。 労働分配率のグラフであります。特に注目していただきたいのが二〇二一年以降の数字ということでありますが、これだけ賃上げ促進税制等も措置していただいているにもかかわらず、労働分配率は統計開始以来過去最低水準にまで落ち込んでいる、こうした状況にあります。 政府が賃上げ促進税制などで企業に分配を促しても、労働分配率が上がっていない、全く効果がないというのが数字で出ておりますけれど、これはなぜだと総理は思っていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(城内実君) お答えいたします。 これまでの企業の動向を見ますと、リーマン・ショック、そしてコロナ禍による落ち込み、これがありながらも経常利益は伸びた一方で、賃金は伸び悩んできたことなどもありまして、御指摘のとおり、労働分配率は低下傾向が続いております。 こうした背景として挙げられるのは、長年のデフレの中で企業部門がコストカットを行ってきた結果、収益の増加に比べまして、賃金や将来の成長のために必要な投資が抑制されてきたことにあると考えております。 なお、強い経済を実現するためには、やはり、企業が過度に現預金を保有するのではなく、設備や人への投資などに効果的に活用することを通じて労働者への分配をしっかり増やしていくことが重要であると考えております。
○川合孝典君 効果的にとはどういったことを想定されているのか、改めてお聞かせください。
○国務大臣(城内実君) 賃上げ環境整備担当大臣として様々なこれから賃上げ環境整備に向けて取り組んでまいりますが、一つは、例えば十日に日本成長戦略会議開催いたしましたが、その重点施策の中では、重点支援、これ足下の話でありますけれども、重点支援地方交付金を活用した賃上げを行う中小企業・小規模事業者への後押し、あるいは、価格転嫁、取引適正化の徹底、さらには、中小企業等の稼ぐ力の強化や省力化投資促進プランの推進などを取りまとめました。こういったものをしっかり活用して、スピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。 いずれにしても、継続的に賃上げができる環境を整えることが最終的には分配にも資するのではないかというふうに考えております。
○川合孝典君 ちょっと質問の切り口変えましょう。 赤澤大臣にお伺いしたいと思いますが、この労働分配率を見る限り、賃上げ促進税制の政策効果は限定的だと思わざるを得ないんですけれど、所管される赤澤大臣としてはどのように検証していらっしゃるのか、お答えください。
○国務大臣(赤澤亮正君) 経済産業省としては、賃上げ促進税制の措置に加え、価格転嫁、取引適正化の徹底、それから、生産性向上、省力化投資への支援、事業承継、MアンドAなどによる事業再編の支援など、あらゆる施策を総動員して賃上げに向けた支援に取り組んでまいりました。今年の春季労使交渉においては三十三年ぶりの高水準となった昨年を上回る賃上げ率となっており、これらの施策が一定程度寄与していると考えております。 御指摘の賃上げ促進税制は、令和五年度に、大企業、中小企業、幅広く二十五万社を超える企業が適用を受けておりまして、経済産業省による直近の調査では、適用を受けた企業の約七割が税制が賃上げを後押ししたという回答をしてくださっているところでございます。 現在、アンケート調査結果に基づいた更なる分析や、経済産業研究所とも協力をし、統計分析手法を用いた精緻な効果分析を進めているところでございます。これらの結果も活用して、より良い制度となるよう議論を深めてまいりたいと考えます。
○川合孝典君 税制優遇が受けられるんですから、アンケートを取ったらポジティブな回答が返ってくるのは当たり前のことだと私は思っておりますが。 今のやり取りを踏まえて総理に御答弁をお願いしたいのは、分配構造、いわゆる労働分配率の是正に向けて追加的な政策が私は必要だと思っておりますけれど、総理の御認識をお伺いします。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 賃上げをしやすい環境をつくるということは城内大臣にまた新たな戦略を打ち出してもらいますけれども、私が問題視しておりますのは、企業が過度にこの預貯金をため込むというんじゃなくて、賃上げを含む人への投資に効果的に活用してほしいということです。そしてまた、お取引先ですとか、従業員はもちろんですけれども、お取引先などのことも考えながら、やっぱり企業には、それから社会への貢献も考えながら活動してほしいなと。ちょっと行き過ぎた、株主に目を向ける行き過ぎた傾向というのがあったんじゃないかなと思っています。 よって、私自身は、コーポレートガバナンス・コードを改訂して、企業が経営資源を株主の還元のみならず働いていらっしゃる方々も含めて適切に配分するということを促してまいります。そしてまた、先ほど申し上げました経済対策の中で、賃上げしやすい環境、本当に今かつかつで賃上げができないというところもありますので、余裕があるところばっかりじゃありませんので、余裕のないところに対して対応できる、そういう政策を打ち出すということで、それは先ほどるる申し上げたとおりでございます。
○川合孝典君 前向きな御答弁いただいて大変感謝しております。 これ、高市総理が政調会長の時代に企業の現預金への課税について言及されたことがおありになりましたけれども、例えばその企業の現預金への課税の考え方をまずベースにしつつも、この上振れした現預金をターゲットに、賃上げ促進のための何らかの仕掛け、仕組みを組み込むといったようなこともいわゆる人への投資を促すための政策としては有効なのではないのかななどということを、私自身、岸田内閣のときにも一度提案をさせていただいておりますので、是非そういったことも含めて実効性を、賃上げ促進税制の実効性を高めるためのお取組を積極的に進めていただくことをお願い申し上げたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 価格転嫁推進に向けた取組について、要は賃上げしたくてもない袖は振れないと中小企業経営者の方がおっしゃっている、このことも一面の事実だと思っております。そのことをもって全体のいわゆる緩和政策を行うだとかということは一切やってはならないと思っておりますけれども、価格転嫁を進める上で具体的にどういった取組を行うのかということについて、価格転嫁の状況のパネルを作らせていただきました。 実際、ここで質問でありますが、先ほど、最低賃金千五百円の達成の千五百円が曖昧なちょっと状況になっているので、ちょっと唖然としているんですけれども、実際に、これから二〇二九年、三〇年までに四百円近い賃上げを実現しようと思ったときに、中小企業を始めとする賃上げの余力がないところに対してどう要は収益を高めさせるのかという意味では、価格転嫁、特に中小で価格転嫁が求められるんですけど、これが遅れているということをこれ示したグラフであります。 この問題と改めてどう向き合っていくのかということについて、私にもちょっと御説明をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 中小企業の価格転嫁につきまして、本年四月、これ中小企業庁が三十万社の中小企業に行った調査によりますと、コスト全体の転嫁率は改善傾向にあるものの、五二・四%でした。つまり、その価格転嫁、取引適正化の徹底に向けてまだまだ後押しが必要だということです。前の国会で改正した取適法、振興法、これ着実な執行に向けて取り組みます。 それから、先ほど申し上げましたが、国や地方自治体から民間への請負契約単価、これはもう物価上昇などを踏まえて適切に見直します。 そういったことを通じて、官公需を含め、価格転嫁、取引適正化を強力に後押しをするということを考えております。
○川合孝典君 経済産業大臣に確認させていただきたいと思いますが、価格交渉促進月間ということで年二回やっていらっしゃるわけでありますけど、この年二回というのを常時監視の形に変えることで価格転嫁交渉の監視を強化するべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 経済産業省では、四月と十月に価格改定を行う企業が多いことから、価格交渉が活発化する三月と九月を価格交渉促進月間と設定をし、積極的な価格交渉、価格転嫁等に取り組むことを広く要請をしております。 月間終了後には、受注側の中小企業約三十万社に対して主要な発注者との価格交渉、価格転嫁等の状況を調査し、リストとして公表することをしております。その上で、調査結果の芳しくない発注者に対しては、三百三十名体制の下請Gメンヒアリングも活用して、事業所管大臣名での指導、助言等を実施してきております。 加えて、価格転嫁、取引適正化を徹底すべく、前の国会で改正した取適法あるいは振興法の着実な執行に努めるとともに、全国四十七都道府県に設置した下請かけこみ寺における相談対応などの取組についても引き続き粘り強く進めてまいりたいと思っております。 こうした取組を通じて強い中小企業への行動変容を促していきたいと、張り切った人が報われる社会、現状維持ではなく変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移していきたいと考えております。
○川合孝典君 時間の関係がありますので、通告飛ばして、公正取引委員長に最後一つ御質問させていただきたいと思いますが、取適法が今後施行されるということなんですが、チェックを強化するとともに、改正法の実効性を高めるために、お願いベースから脱却をして、罰則や課徴金制度などを導入することが有効かと考えられますが、この点についてのお考えをお聞かせください。
○政府特別補佐人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 取適法は、簡易迅速に公正な中小受託取引を確保し、受注者の利益保護を図るため、独占禁止法の優越的地位の濫用規制を補完する法律として、委託、受託関係や禁止行為を外形的に明確な形で定め、迅速な対応を行うことを主眼としております。 このため、取引条件の明示義務といった手続に関する義務違反に対しては罰則が設けられておりますが、買いたたきや減額などの取引の内容に関する禁止行為に関しては、受注者の利益保護を重視して、罰則ではなく不利益額の返還や再発防止措置の実施などを勧告し公表するという行政指導で対処する規制になっています。 しかしながら、加えて、取適法の勧告に従わない場合には、排除措置命令や課徴金納付命令といったより強い執行力を有する独占禁止法で対応することが可能となっております。 このように、取適法は簡易迅速な事件処理を行うという仕組みで独占禁止法との役割分担がなされているところでございますが、公正取引委員会としては、価格転嫁、取引適正化の推進に向けて、この改正された取適法、それと独占禁止法の執行にしっかり取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○川合孝典君 総理、今、長らく続いたデフレからいかに脱却して本格的に強い日本をつくるのかということで御議論されていることを十分承知をいたしております。そうした意味では、価格転嫁をいかに実現していくのかということが肝になりますので、是非、取適法の実効性の高い運用も含めて、お取組をしっかり進めていただくことをお願いを申し上げまして、時間が参りましたので、これで終わります。 ありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 以上で川合孝典君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次に、横山信一君の質疑を行います。横山信一君。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 では、早速質問に入らせていただきます。 まず、米政策について伺います。 令和八年と令和九年の民間在庫量の見通しは適正水準を超える可能性があります。これらを背景に、生産現場では需給緩和が懸念されています。 そこで、需給緩和が生じた場合には、早期かつ機動的に備蓄米を買い戻すことができるようにすることが重要です。どう対応するのか、鈴木大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、足下の米の需給環境でありますけれども、令和七年産の米の生産量が現場の皆さんの努力によりまして七百四十八万トンと過去十年で最大規模となりました。結果として、民間在庫量も令和八年六月末で二百十五から二百二十九万トンと、直近十年程度では最も高い在庫に匹敵する水準となる見込みです。委員がまさに今御指摘をいただいたとおりです。 こういう中で、政府備蓄米については需給状況等を見ながら水準の回復を図ることとしておりまして、まずは令和八年産米について政府備蓄米として二十一万トンを事前契約により買入れ予定です。 また、主食用として売り渡した約五十九万トンについても、今後の需給状況等を見定めた上で買戻し、買入れを行うこととしており、備蓄水準の回復に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○横山信一君 米の適正価格形成に向けたコスト指標の準備が今進められています。これを用いて、生産者の手取りがコストから見通せる最低価格を下回った場合には、安定した米生産のためにその差額を補填する新たなセーフティーネットを検討してはどうかと思いますけれども、鈴木大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、米の合理的な費用を考慮した価格形成につきましては、先般成立をした食料システム法を受けて、十月に生産、卸売、小売の関係者から成る米のコスト指標作成のための準備会合、これを設置したところであります。 準備会合におきましては、来年四月の制度施行に向けて議論を進めているところでありますが、コスト指標の作成に当たっては、生産資材などの直近の物価、そして生産規模や地域ごとの生産条件の違い、こういったことをしっかり考慮すべきという御意見をいただいている、出ているところであります。 コスト指標は、生産から販売に至る各段階でどれだけのコストが掛かっているのかを明確にして、コスト割れでの供給を抑制しよう、抑止しようというものであり、米のコスト指標の作成に向けた検討が着実に進むよう、我々としては引き続き後押しをしていきたいというふうに思います。 また、令和九年度以降の水田政策の見直しの一環として、現場の声もお伺いをしながら農家経営の安定のための施策を検討してまいりますが、今委員から御提案がありました生産者の手取りがコストを下回った場合にその差額を補填するということにつきましては、まずはその現行の制度でどこまで何が手当てができているのか、こうしたことをしっかりと検討させていただいた上で、さらには、この生産性向上に向けた取組に与える影響、また生産コストは規模によって異なるということ、そしてまた適正の手取りの水準をこれ誰がどのように設定するのがいいのかなどの観点もよく踏まえなければならないというふうに考えておりまして、こうした点も踏まえて、我々としては慎重にこれは検討させていただきたいというふうに思います。
○横山信一君 ナラシもあるわけですが、現実に、この今コストを、コスト指標が出てくるというところでしっかりと農家に、今まで苦しんでおられたわけですね、そこをしっかりと救えるような形で検討していただきたいと思います。 スルメイカのTACについて伺います。 スルメイカのTACが、TAC、漁獲可能量のことでありますけれども、これが十一月に増枠をされました。これで本年の期中改定は九月に続いて二回目となります。 スルメイカは寿命が一年なので資源量推定が難しく、資源管理基本方針では、加入量の予測値よりも良好な加入が発生している場合には速やかに収穫期中改定することになっています。本年はこれに基づいてされたわけですけれども、その量は現場の実感とは懸け離れた少ないものでありました。スルメイカのTACは当たらないと、これが漁業者の常識に今なっています。中国も韓国もロシアも北朝鮮も同じ資源を利用しているんですけれども、これらの漁獲量すら分からない中で、正確に資源量を推定することは大変難しいというふうに思います。 スルメイカについては抜本的に資源管理を見直してはどうかと思いますけれども、これは総理に伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) スルメイカの漁獲可能量、TACにつきましては、漁業者の皆様に様々なお声があるということで、今御紹介をいただきました。 現場の御理解をいただくためにも、外国漁船の影響も含めて、資源評価の精度向上、これに不断に取り組む必要がございます。さらに、漁獲量のタイムリーな把握など、この管理手法の改善、これを検討しております。 詳細につきましては、農林水産大臣から説明をさせます。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 スルメイカ、今総理からも答弁していただきましたが、調査船による調査や漁獲の状況、外国漁船の影響などを踏まえた資源評価に基づき、このTACを設定をしております。 ただ、スルメイカの寿命が一年であるということ、そしてその漁獲する年の環境の影響を強く受けるということから、この漁獲が始まる前に資源量を高い精度で予測することは難しい面があるという議論があることは承知をしていますし、現場からもそういった声いただいているところであります。 ですので、このため、令和七年度のスルメイカTACの設定の際には、良好な資源状況が認められた場合にはTACの見直しを行うということとしていたところ、令和七年度においては、七月以降のデータを基にした科学的根拠により、当初の予測よりも良好な資源状況にあると認められたため、十一月五日の水産政策審議会において、二回目の増枠ですね、千八百トンを諮問をし、了承を得たところであります。 今後とも、様々な御指摘も踏まえながら、海洋環境の変化に対応した資源調査体制を整備をし、資源評価の精度向上に取り組んでまいりたいと思います。
○横山信一君 繰り返しになりますが、スルメイカのTACは非常に難しいと、その資源量評価は難しいということを前提にして、どういうTACをつくるのかということを考えていただきたいと、ほかのTAC対象魚種とは違うんだということでお願いしたいと思います。 十一月の期中改定は、採捕停止命令が出ている小型イカ釣りに配分されたものの、命令の解除には至っていません。大臣許可イカ釣り漁業、それから大中型巻き網漁業、これTACの消化率はかなり余裕があります。そういう意味では、この未消化分を再配分してはどうかと思いますけれども、鈴木大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答えを申し上げます。 まず、今期の小型スルメイカ釣り漁業の操業においては、現場からの漁獲状況の報告にタイムラグがあったことが超過の原因となったと認識をしております。また、これ特定の地域における漁獲の集中による先捕りなど、地域間に不公平が生じているとの指摘もあるところであります。ですので、全漁連とともに、小型スルメイカ釣り漁業の配分数量について、海域別や期間別の管理等について今検討をしているところであります。 なお、十月までの漁獲量を取りまとめたところ、昨日、十三日時点の当該漁業の漁獲量は七千七百九十六トンとなりました。十一月五日の水産政策審議会で了承を得たこの追加配分後の合計五千七百五十二トンを二千三十九トンも超過をした状況となっております。これ、配分量のもう一三五%ということになっております。 引き続き、こうした状況も踏まえて、業界団体と連携をして、国の留保からの追加配分の振替やほかの漁業種類からの漁獲枠の融通ができないか、今先生から御指摘をいただいたことも含めて調整を進めていきたいと思っておりますが、ただ、小型スルメイカ釣り漁業の漁獲量が相当量配分数量を超過をしているという状況でありますから、採捕停止命令が解除がすぐにできるかというと、これが解除の見通しは正直言って遠のいたと言わざるを得ない状況だというふうに思っております。
○横山信一君 TACを超えているということは、逆に言えば、それだけ資源量が豊富だということなんですよね。だから、そこをよく配慮していただきたいと思います。 熊対策について伺います。 熊による人身被害を防止するには熊の個体数管理が重要です。しかし、指定管理鳥獣対策事業費のうち、熊類事業費はニホンジカ、イノシシの三割程度の配分となっています。これだけ被害が増えているので、熊対策の配分を増やすべきではないかというふうに思います。 加えて、この事業の補助率は二分の一で、地方の負担が生じます。十分な地方財政措置も必要と思いますけれども、石原大臣に伺います。
○国務大臣(石原宏高君) お答え申し上げます。 熊による人身被害の防止には、科学的な根拠に基づく個体数管理の徹底が重要な取組の一つと考えております。本日、木原官房長官の下、取りまとめたクマ被害対策パッケージにもこうした考え方を位置付けているところであります。 環境省では、これまで都道府県等に対し、熊の捕獲や出没防止対策等について交付金により支援をしてまいりました。今後、熊の捕獲に要する費用など、熊被害対策として自治体が必要とする経費に対する支援を拡充してまいります。 また、クマ被害対策パッケージにおいて、交付金を受けて自治体が実施する事業に加えて、自治体が交付金を活用せず地方単独事業として実施する熊の駆除等に要する経費についても特別交付税措置を講じることとしております。 熊による被害から国民の命と暮らしを守り、国民の安全と安心を取り戻すため、関係省庁と連携し、自治体への技術的、財政的な支援にもしっかりと取り組んでまいります。
○横山信一君 よろしくお願いします。 熊の報奨金を引き上げられれば、今よりも熊の捕獲も進むというふうに思います。 これから冬眠に入る熊の個体数管理、これ、クマ被害対策パッケージによっても拡充をされるということでありますけれども、いわゆる春期管理捕獲でありますが、これは見通しが利き、痕跡が残りやすいなど、比較的安全に捕獲圧を掛けることができ、人里周辺に生息、繁殖する熊の低密度化や人への警戒心への植付けが期待できます。しかし、北海道や秋田県ではこの春も春期管理捕獲が行われましたが、十分な効果が得られず、過去最多の人身被害が出ているという状況になっています。 今後は、クマ人材データバンクに春熊捕獲の経験者を登録するなど工夫が必要だというふうにも思いますけれども、十分な効果を得られていないこの春期管理捕獲の拡充をどのように取り組むのか、ここは総理に伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 本日、木原官房長官を議長とする関係閣僚会議でクマ被害対策パッケージ取りまとめたところです。その中に、これまで北海道など一部の地域で行われていた春期の熊捕獲の推進などによりまして個体数管理を徹底していくということを盛り込みました。 政府としては、先ほど環境大臣からもありましたが、自治体に対する交付金の補助率の引上げ、それから研修による自治体間のノウハウの共有、ガバメントハンターの人件費の支援、クマ人材データバンクの充実などを通じて、この熊の被害に苦しむ多くの地域で春期の捕獲事業を含む被害防止対策を着実に実施できるように必要な支援を拡充してまいります。
○横山信一君 よろしくお願いします。 病院船について伺います。 本年三月に船舶活用医療推進計画が閣議決定され、来年一月からの運用を目指して今準備が進んでいます。 大規模災害が発生すると被災地の陸上の医療機能が逼迫すると予測され、病院船は陸上の医療機能の補完として必要とされます。 能登半島地震では官民の船舶が多数活躍をいたしましたが、医療を要求される船舶の活用はありませんでした。その理由としては、緊急を必要とする傷病者はドクターヘリ等で被災地外の医療機関に搬送したため、医療機能の補完には至らなかったというふうに考えられます。 他方、能登半島地震は災害関連死の多い災害でした。NHKの調査によると、体調が悪化した場所で最も多かったのは介護施設でした。医療を必要とする高齢者や介護施設利用者を病院船に効率的に収容すれば、災害関連死を減らすことができると考えます。船舶を活用した有力な医療提供と考えますけれども、総理の見解を伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 船舶は、多くの被災者を収容できること、それから居室を確保して良好な避難環境を提供できるということ、そしてまた、高齢者の方々も含めて必要な医療を提供したり、安全な地域に搬送することによって災害関連死の減少にも資するということから、非常に有効な取組だと思っています。 この船舶活用医療につきましては、船舶活用医療推進法に基づいて今年の三月には整備推進計画を閣議決定して、来年、令和八年一月からの運用開始に向けた体制整備を進めております。 政府としても、この発災時に実効性の高い船舶活用医療を提供できるように、陸上の医療機能との役割分担、連携、ここにも留意しながら準備に万全を尽くしてまいります。
○横山信一君 総理が推進本部長でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 南鳥島レアアースについて伺います。 安全保障上重要な海洋の保全や利活用を進める第三期SIPの海洋安全保障プラットフォームの構築では、南鳥島周辺のレアアース生産技術の開発が主要テーマになっています。 総理は、一月に水深六千メートルからのレアアース泥の揚泥の実証試験を表明されました。多くを中国から輸入に依存しているレアアース資源の国産化を急がなければなりません。中でも、海洋資源の開発や監視に資する自律型無人探査機、AUVと言っていますけれども、このAUVを用いた海洋ロボティクス調査技術の開発が鍵になります。無人で広範囲に複数機を運用できるAUVは、海洋進出を強める国々に対し安全保障上も有効です。 令和六年十一月の総合経済対策には二〇三〇年までの国産化と海外展開を掲げていますが、海洋ロボティクス調査技術の開発の見通しと海洋安全保障上のAUVの利活用について総理に伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) AUVといった海洋ロボティクスは、海洋資源の探査、それから海洋監視など、委員がおっしゃったとおり、海洋安全保障分野での活用というのが期待されています。 政府としましては、新たにAUVの活用が期待される洋上風力発電施設の管理などでの利用実証を進めてまいります。そして、官民協議体において導入方策などの検討を行っております。南鳥島周辺海域でのレアアース生産に向けたこの研究開発を実施しているんですが、その一環で、AUVを活用した海洋環境広域モニタリングのための技術開発も進めております。 二〇三〇年までのAUVの国産化、それから海外展開を目指して取組を進めてまいります。
○横山信一君 伝統工芸品の海外展開について伺います。 令和八年度概算要求の地域産品の高付加価値化・海外展開推進事業では、地域資源を生かして稼げる地域経済をつくるとして事項要求をされております。 伝統工芸品を欧州の富裕層市場に展開するためには、土産物からアートに磨き上げる必要があります。高市政権が重点投資分野としているゲームやアニメなどのコンテンツ産業について、同じく日本が競争力を持つコンテンツであるアート性ある伝統工芸品は、富裕層が集まるアートフェアにアクセスすることができます。伝統工芸品をアートとして海外富裕層へどのように展開していくのか、これも総理に伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 海外で高く販売できるポテンシャルを有する伝統工芸品などの地域産品につきまして、特に欧州の富裕層向け展示などのプロモーションを通じて海外市場への販路開拓を支援してまいります。 ちょうど新たに設置した地域未来戦略本部の下で、地域が持つ伸び代を生かし、国民の暮らしと安全を守るため、伝統工芸品など地場産業の付加価値向上や世界への販路開拓を強力に支援するための方策、これを推進してまいります。
○横山信一君 よろしくお願いします。 じゃ、次に、ブルーカーボンについて伺います。 十一月十日からブラジル・ベレンでCOP30が開催されています。我が国は、一・五度目標の達成に向けて主導的役割を果たさなければなりません。 目標実現に向けて、温室効果ガスの排出削減と併せて吸収源対策が重要です。吸収源対策としてのブルーカーボン、これは四方を海に囲まれた我が国の特性を生かしたものです。 地球温暖化対策計画では、ブルーカーボンによる吸収見込み量を二〇四〇年度に二百万トン目指すというふうにしています。これを達成するには、ジャパンブルーエコノミーなどが精力的に取り組んできた藻場などの沿岸域のブルーカーボンだけでは足りません。海藻は種類によっては養殖が可能ですから、沖合域でも大規模養殖による人工的な吸収源の創出が考えられます。 海は沿岸を離れれば砂漠のように貧栄養になっていきますので、EEZで大規模に海藻養殖を行えば、海域の生産性が高まるだけではなく、育てた海藻を深海に沈めればブルーカーボンとしての価値を生みます。深海に輸送された海藻は長期間分解されずにCO2を貯留すると考えられるからです。これらを実現するには、漁業等の経済活動への影響、養殖海藻の深海への輸送、クレジット化など課題が多くあります。とりわけ、企業参入の道をどう開くかが重要と考えています。 二〇四〇年度のブルーカーボン二百万トンの目標達成のためにどう取り組むのか、石原大臣に伺います。
○国務大臣(石原宏高君) 横山委員にブルーカーボンについて御質問いただきまして、誠にありがとうございます。 二〇五〇年のネットゼロの実現には吸収源対策が不可欠であります。中でも、ブルーカーボンによるCO2の吸収、固定量については、御指摘のとおり、二〇四〇年度二百万トンとの目標を設定し、取組を推進しているところであります。 また、ブルーカーボンの取組を適切に反映する観点から、我が国は昨年から、世界に先駆けて、海草と海藻によるCO2吸収量を算定し、国連に報告を行っているところであります。直近の二〇二三年度実績は、沿岸域における藻場等の保全、再生、創出の取組により、約三十四万トンとなっております。 今後は、沿岸域での取組に加え、吸収源としての期待が大きい沖合等においても取組を推進する必要があるというふうに考えております。 そのために、漁業の利用実績を考慮した海域利用の在り方、大規模藻場を造成し深海域へ沈める技術等の開発、深海への貯留、固定量の評価などについて、関係省庁連携や官民連携による推進体制を構築し、関心が高い民間企業等の参画を得ながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○横山信一君 よろしくお願いします。 税関業務について伺います。 近年急増するインバウンドや少額貨物の増加などにより、税関業務量は著しく増大しています。財務副大臣在任中は、関税局が担務でしたので、大変な地域で頑張る職員の激励に全国九税関中七税関訪問させていただきました。日本の安全を守るために各地で奮闘する税関職員には、もうただただ頭が下がる思いであります。 税関定員数はコロナ禍以前から毎年度増員されているものの、足下の入国者数や少額貨物の輸入申告件数はそれを上回るペースで急増しています。適正な業務運営を確保するには、その負担に見合う定員数の増加が必要であり、その上で志望者数を増加させる取組も必要です。また、限られた人員を最大限に活用するための物的体制、応援体制の整備も必要です。 増大する税関業務に対してどのように対応するのか、片山大臣に伺います。
○国務大臣(片山さつき君) 委員におかれましては、九税関中七税関を御訪問ということで、さらに大変応援をしていただいて、誠にありがとうございます。 御指摘のとおり、仕事が増えています。外国人旅行者数も四千万人ですから、輸入件数の方も五年前と比べると四倍に増えておりまして、中でも、不正薬物、金、知的財産侵害物品等の摘発件数も増えて、しかも増えて高止まりをしておりますし、密輸の手口の方は非常に巧妙になってきておりますので、厳格な水際取締りと貿易の円滑化のための迅速通関という両方のバランスというか、両方を実現しなければいけないので、非常に拡大、複雑化した業務になっておりまして、現状、率直厳しいんでございます。 加えまして、経済安全保障環境の方の問題もありますし、まあアメリカからもいろいろフェンタニルとか指摘されておりますので、税関は、水際の物の流れを管理する機関として経済安全保障に貢献するため、軍事転用のおそれのある製品等の不正輸出の防止も含めて取り組む必要が出てきております。 このために人員確保が非常に重要で、八年度の定員につきましても、喫緊の課題に対応するために大幅な増員要求を行っており、また平成二十八年度以降毎年三百人以上を採用しており、これは有り難いことではあるんですが、引き続き、オンラインも含めまして、採用説明会、広報活動を積極的に行ってまいりたいと考えております。 その上で、業務量は更に増えておりますので、人員の適正配置も行う、官署間の応援派遣体制もどんどん構築するとともに、エックス線のCTスキャン検査装置、不正薬物・爆発物探知装置等の高性能な取締り検査機器の採用によりまして、効果的、効率的な業務の運営をやっております。こういったものもどんどん要求していかなきゃいけません。 輸入貨物の急増に対しては、通関業者や保税業者の適正な業務運営の確保を通じた対応も図っておりますし、また更にそれを強化してまいりますが、この役割を適切に果たすためには、定員確保、取締り検査機器等の配備等は喫緊かつ将来にわたっても重要な課題でございますので、必死に取り組んでおりますので、また更なる応援をお願いしたいと思います。 本当に御質問ありがとうございます。
○横山信一君 農家の収入減対策について伺います。 昨年七月の豪雨災害で甚大な被害を受けた山形県酒田市八幡地域の大沢地区を訪問してまいりました。農業者から意見を伺うと、大沢地区、今も農地の災害復旧が続いていて、今年の営農は断念をしたということであります。 農業の経営安定のための制度に収入保険がありますが、単年度設計のため、作付けも収穫の計画もない年の収入減少は補償対象にはなりません。災害は年々激甚化し、復旧に一年以上要する例も多くなっています。 そこで、複数年度にわたる収入減少の補填制度を整備すべきではないかと考えますけれども、鈴木大臣に伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) まずは、横山委員には、私の地元の山形の酒田に行っていただいていること、本当感謝を申し上げますし、私自身も、七月ですかね、お邪魔をしまして、要するに単年度では復旧ができないという現状についてよく確認をしてきたところであります。 収入保険の保険期間については、農業者の営農計画等が基本的に一年間のサイクルとなっている実態を踏まえまして一年間の単位としていますが、例えば、能登半島地震を受けて、継続加入をしていれば収穫後に被災をし翌期に作付けができない場合も補填対象とするなど、被災された農業者の生活を下支えする観点から、可能な限り柔軟な対応を実施してきているところであります。 また、収入保険以外でも、被害状況を踏まえまして、農業委員会による農地のあっせんなど代替農地での営農支援、そして、被災された農業者が農業法人等に研修雇用される場合の経費等への支援、これに加えて、災害復旧事業において市町村等と委託契約をした農業者自らが農地の土砂撤去等を行う直営施工に対する受託費の支払、そして地域共同で農地等の土砂撤去等を行った場合に多面的機能支払による日当の支払などを行ってきているところであります。 今後も、この豪雨災害が多くなっていることもよく踏まえまして、まずは早期の改良復旧というのが第一になるわけですが、なかなかそれが酒田の現場のように難しいということも多々ありますので、災害により複数年にわたって営農できない場合でも、我々自身も、現場現場によって課題が違うと思いますので、しっかり現場に入らさせていただいて、生産者の皆さん、そして自治体の皆さんと連携を取りまして、被災された農業者の方々の営農意欲、これが途切れることのないよう努めていきたいと思います。 そして、済みません、先ほどちょっと私のスルメイカの答弁で一点訂正をさせてください。 追加配分した後の枠が、先ほど五千七百五十二トンと申し上げてしまったんですが、正確には五千七百五十七トンだったということで訂正をさせてください。
○横山信一君 最後の質問ですけれども、有人国境離島法では、特定有人国境離島地域を別表に掲載し、特別な措置を講じています。見直しに向け、山形県酒田市の飛島、新潟県の粟島などから新たに指定を望む声が出ています。 有人国境離島法の見直しに当たっては、特定有人国境離島地域の基準を省令事項とし、それに基づいて指定する方が根拠の透明性が高まり合理的と考えますけれども、同法の運用を担うあかま大臣に見解を伺います。
○国務大臣(あかま二郎君) 委員にお答えいたします。 有人国境離島法でございますけれども、御案内のとおり、平成二十八年四月に、先生も御尽力される中での議員立法、これ制定された法律でございます。 同法において、有人国境離島地域のうち、継続的な居住が可能となる環境の整備を図ることがその地域社会を維持するために特に必要と認められる地域を特定有人国境離島地域として指定した上で、当該地域に対して必要な施策を実施することと定めております。 具体的には、特定有人国境離島地域は有人国境離島法の、議員立法による、議員立法による制定当初から法律の別表において指定されておるところでございます。 有人国境離島法、これ、令和九年三月三十一日までの十年間の時限立法でございますので、既にその法改正、延長に向けて立法府において議論が開始されたというふうに伺っておりますので、その議論の対象は特定有人国境離島地域の指定、その形式も含まれるんだというふうに承知をしておりますので、内閣府といたしましては、立法府の議論を踏まえつつ、しっかりと対応したいというふうに思っております。 以上です。
○横山信一君 時間参りましたので、終わります。
○委員長(藤川政人君) 以上で横山信一君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(藤川政人君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。串田誠一君。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 高市総理、御就任おめでとうございます。 所信、大変力強いものでございました。そこで、所信にのっとってちょっと質問させていただきたいと思います。 こちらには、エネルギー安全保障という項目の中で、国産エネルギーは重要であると述べられています。エネルギーは非常に重要であるというふうには思うんですけれど、国産と付けられた意義を教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) ありがとうございます。 まず、国民生活や国内産業を持続させて、更に立地競争力を強化させていくためには、エネルギーの安定供給が必要です。 その上で、今、ロシアによるウクライナ侵略ですとか中東情勢の緊迫化に加えまして、DXの進展による電力需要増加が見込まれております。そういう中で、原子力やペロブスカイト太陽電池など国産エネルギーを最大限活用するということで、エネルギー自給率を向上させておく必要がございます。 やはり、午前の質疑の中でもありましたけれども、たくさんの富が海外に出ていくよりは、しっかり国内でほかのことに使える、そういう環境づくりも必要だと考えております。
○串田誠一君 事前にお聞きしましたところ、自給率一五%台というお話でございました。ただ、そこの一五%も、国内の製品が海外製品であったとしてもそこに入るということなんですね。ただ、その太陽光パネルを言うと、海外製が九割以上、中でも八割以上が中国製ということでございまして、大変ここの点に関して経済安全保障の観点からアメリカもすごく脅威であるということで取り上げております。 日本におきましては、小野田大臣が大臣就任前からこの問題を取り上げていただいておりますので、是非問題点などを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(小野田紀美君) 委員御指摘の太陽光発電を始め、国民生活、経済活動の基盤となる重要なインフラについて安定的な役務の提供が確保されることは重要でございまして、ですので、私としても、委員と同様の問題意識から、本年五月の環境委員会で、遠隔操作可能な通信機器が組み込まれていることは問題ではないかというような旨の質問をさせていただいております。 その際、経産省からは、五十キロワット以上の太陽光発電設備については、電気事業法において不正アクセスからの防護措置を講ずることを求めるなど様々な取組を行っているという旨の御答弁をいただいたんですけれども、五十キロワット以下はとか、いろいろ思うところはございまして、その後、経産省から、太陽光発電を含む分散型電源について、送配電網に接続する際、発電設備の設置者に対して一定のサイバーセキュリティー基準を要求するJC―STARを取得した機器の利用を求める方向で関係者と調整を進めているというふうに聞いております。 我が国の経済安全保障の取組は特定の国を念頭に置いたものではないんですけれども、太陽光発電設備を含めて、経済、産業が直面する様々なリスクを継続的に点検して万全な対応を期していくことは重要であると認識しておりますので、引き続き関係省庁と連携して、経済安全保障の観点から必要な取組を推進してまいりたいと思っています。
○串田誠一君 大変頼もしい答弁でございました。 ところで、自給率が大変低いということではあるんですが、日本はまだまだすごい潜在能力があるということで、ペロブスカイト太陽電池、大臣の、総理大臣の所信にも述べられていますけれども、これについて、どのようなもので、どんなようなことが今後考えられるか、教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) ありがとうございます。 まず、ペロブスカイト太陽電池、これ、元々この材料を発明したのは日本国内の学術研究機関であります。これは誇れる話です。 そして、原材料も含めたサプライチェーンの観点から申し上げますと、現在主流の太陽電池は、原材料のシリコンやパネル、これは海外に大きく依存しております。一方、ペロブスカイト太陽電池の主な原材料の一つであるヨウ素、これは日本が世界二位の産出量を有していますので、国内に有望な製造技術を有する企業がございます。 こうした観点から、ペロブスカイト太陽電池というのは、原材料も含めてサプライチェーンの自律性が高い、安定して供給を確保できますので、国産エネルギーの中でも特にエネルギー安全保障に貢献するものだと思っております。非常に薄くていろんなところに使えますので、これは非常に有望な分野だと思っております。
○串田誠一君 シリコンなどは、森林に対して設置するとか、環境破壊も非常に強いのかなと。ペロブスカイトは、今大臣おっしゃられたように、歪曲するような、非常に曲がったところにも設置できるということで、都市にも設置できるということなんですけれども、先ほど、そういった意味で今メガソーラー問題が非常に各地で起きております。 日本維新の会と自民党との連立の政策協定の中にメガソーラー入れさせていただきました。我が党としても、メガソーラーへの規制、しっかりとしていただきたいというふうに思っております。 これに対する対策、どのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 全国各地でこのメガソーラーの建設によって森林伐採や不適切な開発による環境破壊、また災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じております。 政府としては、安全、景観、あと野生生物を含む自然環境などに関係する規制の総点検を行います。連立政権合意に基づいて、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行してまいりたいと思っております。
○串田誠一君 先ほど小野田大臣のお話もありましたけれども、場合によってはやっぱり、しっかりしたセキュリティーつくったとしても、製造国が他国ですから、今まで銀行だとか大企業においてもハッキングされているわけですので、メガソーラーもそれに例外では私はないと思うので、そういったようなことがあったときには大規模な停電が起きる可能性もあるという意味で、重要なインフラへの大変な危機であるかと思います。 そういう意味からも是非規制をしていただきたいと思うんですが、先ほど、日本はエネルギーに対して大変まあ自給率低いということでは現状ありますけれど、将来的には実はすごいエネルギー大国だという中に地熱発電というのがございます。地熱発電に関しての現在の展望などをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 地熱発電は、天候に左右されず安定的に発電が可能な再生可能エネルギーでございます。 委員御指摘のとおり、火山列島である我が国は、他国と比較した場合、マグマだまりが浅い位置に多く存在していることから、世界第三位の地熱ポテンシャルを有しているとされています。 一方で、温泉への影響などが指摘されますが、これ克服する上で、特に次世代型の地熱というものは自然由来の熱水がなくとも開発を可能とする技術であり、大きな期待を集めているところでございます。この技術の活用により、温泉資源に影響を与えずに我が国の地熱ポテンシャルを更に拡大することが可能になります。 このため、本年十月に、地熱事業者や金融機関、有識者、関係省庁が参加する官民協議会において、次世代型地熱の二〇三〇年代早期の実用化と二〇五〇年の抜本的拡大に向けたロードマップを取りまとめたところでございます。 今後、二〇三〇年代早期の実用化のために、二〇二〇年に二兆円でスタートしましたグリーンイノベーション基金を活用して早期に国内実証への支援を行うなど、官民一体で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○串田誠一君 次世代型の太陽光パネルはペロブスカイトはヨウ素が第二位の埋蔵量、地熱発電は世界第三位なんですよね。是非とも期待していきたいと思いますので、是非開発お願いをしたいと思います。 次に、熊の問題を取り上げたいと思いますが、昨今大変なニュースになっていて、人身被害を阻止しなきゃいけないというのはもう第一、これはもう本当にそう思うんですけれど、出てきたら撃ち殺す、出てきたら撃ち殺すと、これだけではやはり、その捕殺を損ねたときにはやっぱり人身事故になってしまうわけですし、いつ出てくるかということの脅威にいつもさらされなければいけないということで、やはり同時に出てこない政策というのもしていかなければいけないというふうに思います。 先ほどのメガソーラーや尾根沿いの風力発電もそうですけれども、日本の今森林の四割が杉、ヒノキ、ドングリのできない人工林になってしまっている。自然林から人工林に植え替えたのも私たちなんですよね。あとは、里山だとか農地の放置されているところ、これもやはり果樹などが生え、伸びてしまっていて、森林との延長線になってしまっているということもあります。 したがって、この熊対策というのは農水省が一番に力を入れていただきたいというふうに思っております。その点についてのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、熊が人間の生活環境に出没することを防ぐため、熊を含む野生動物の生息環境を山奥に確保し、野生動物と人とのすみ分けを進めていくということが大事だというふうに考えております。 今朝のクマ被害対策等に関する関係閣僚会議でクマ被害対策パッケージ、これが取りまとめられましたが、その中でも、まず短期では、緩衝帯や強固な柵を設置をすることで集落への侵入を防止するということなんですが、中長期では、林業に適さない人工林を伐採し、天然力も活用しながら針葉樹と広葉樹が交じり合った針広混交林への転換、そして広葉樹林への誘導に取り組むこととしております。 委員の御指摘も踏まえて、森林環境の整備、しっかり進めてまいりたいと思います。
○串田誠一君 緩衝地の木材を伐採したことによって目撃情報が激減したというデータもありますので、是非すみ分けをしっかりと進めていただきたいと思います。 次に、私、動物愛護議連の事務局次長で、今、動物愛護改正法を進めているんですけれども、その中の一番の目玉が緊急一時保護ということで、今、高齢者が飼われていて、もう高齢者が亡くなったりあるいは緊急搬送されたときに残された家の中の犬や猫を助け出せないんですよね。なぜかというと、飼い主の所有物、物として扱われているからなんですが、普通の物であれば放置していても大丈夫なんですけど、生き物ですからそのままにしていれば死んでしまうんですね。是非とも、この部分についての所有権、物としての扱い方から多少制限をしていくという改正を今進めております。 是非、法務大臣におかれましては、所有権を所管しておりますので、是非この部分の改正に関して大臣としても応援をしていただきたいと思います。一言お願いいたします。
○国務大臣(平口洋君) お答えをいたします。 まず、議員立法として検討されている法案の内容については、法務大臣として見解を述べることは差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げれば、民法上、所有者は、法令の制限内において、その所有物の使用等をする権利を有するとされております。したがって、法令により所有権を適切に制約することは可能であるということでございます。 委員御指摘のとおり、動物は所有権の対象となるものでありますが、命ある存在でもございます。このような動物の所有権について適切に制約を設けることは民法の規定に反するものではないということでございます。
○串田誠一君 大変力強い答弁で、議連としても大変助かる答弁でございました。 例えば、動物虐待を行ったときに、犯罪ですから逮捕することができるんですよね。逮捕することができるということは、飼い主が身柄を持っていかれるわけですよ。身柄持っていかれたのにその飼い主にいる動物たちを保護できないというのは法の欠缺だと思うし、あるいは動物虐待の状態にしているときに飼い主が逃走していった場合、これも、そこに残された犬や猫を保護できないというのは法の欠缺だと思いますので、今、そこはおかしいということを、長年来ている所有権の壁と言われている論点なんですが、そこを打破しようと一生懸命やっていますので、是非とも法務大臣としてもお力添え、今の答弁、本当にありがとうございます。 次に、これは環境大臣に質問させていただきたいと思うんですが、昨今、SNSを子供も見る、まあほかの方々も見るんですけれど、動物虐待の動画がもう本当によく流れてくるんですよね。特に海外からも流れてくるんで、これも何とか言ってほしいということを事前にちょっとお話ししたら、それは国内の問題であるということで、内政干渉になっちゃうんじゃないかということもあるんですけれど、ただ、そういったようなことを見ることができるということで愉快犯が助長されるということもあると思うし、子供が見た場合というののその精神的なものというのはすごくあると思うんですよね。 是非とも、何かあったときにやっぱり警察とも連携するなり、あるいはそういったようなことの動画を阻止するようなことというのは環境大臣としても是非お考えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原宏高君) 串田委員にお答え申し上げます。 動物の虐待は、道義的にも法的にも許されるものではありません。また、動物虐待の動画を投稿することについても、動物愛護の観点から許されないものというふうに認識をしております。 環境省では、動物の虐待事案に対応することになっている都道府県等が適切に対処するためのガイドラインを策定し、周知しているところであります。ガイドラインでは、虐待映像を発見した場合のサイト運営者への削除依頼や警察への相談などの対応についても掲載しているところであります。 環境省として、引き続き、都道府県等や関係機関と連携し、動物の虐待を始めとする課題解決に取り組んでまいります。
○串田誠一君 最後に一番肝腎なところをお聞きしたいと思うんですけれども、片山財務大臣におかれましては動物愛護に大変熱心にやっていらっしゃるということで大変有名でございまして、この前も動物愛護センターに行きましたところ、片山大臣も来てくださっていますよというお話がありました。 是非とも、動物行政に関する予算もしっかりと立てていただきたい。そういったようなところの保護犬や保護猫活動をしていると、個人や団体丸投げで身銭を切って今やっているというのは大臣も一番よく御存じだと思うんですよね。今回、環境省も譲渡に関しての予算というのも組み立てるということでもありますし、ほかにも、愛護センターが避妊、去勢手術ができるような施設というものも設けていただきたい。とらばさみも悪用されているので、是非そういったような調査も必要なんですけれども、先ほどの農地問題、あるいはペロブスカイトもそうなんですが、動物実験、これ代替法をどんどん進めないと、グローバル競争に製薬会社勝てないと思うんですよ。厚労省としても、この代替法に思い切って予算をして出していただければ、恐らく片山大臣はよしと進めていただけるんではないかと思います。一言お願いいたします。
○国務大臣(片山さつき君) 委員におかれましては、私の財務省の方の所管法には先ほどの法務省のような直接の関わりはないかなと思うんですが、自民党には二〇一四年からペット関連産業・人材育成議連というのがありまして、私が鈴木俊一先生の後を引き継いで二〇二二年からずっと会長をしていまして、委員にもお世話になった愛玩動物看護師の二十年越しの国家資格化とかいろんなことをさせていただいておりまして、この分野も含めて、高市内閣は責任ある積極財政、積極財政でございますので、今委員がおっしゃったような保護猫、保護犬活動を、その背中を押すものとか、あるいは動物実験の代替法、もちろん環境整備も全部ございますし、今ワンヘルスの問題もありますから、関連する予算の裾野というのは非常に高いもの、裾野というのは非常に広いものがございますので、何とか着実に推進できるように、各省としっかり議論しながら、応援をできるところはしてまいりたいと思いますので、またいろいろと御協力をよろしくお願いいたします。
○串田誠一君 特に、動物実験をしないような形にはiPS細胞も非常に活用できるので、是非お願いしたいと思います。 高市内閣におきましては、強さはすごくよく分かりましたので、是非とも優しさも組み合わせた内閣にしていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次に、安藤裕君の質疑を行います。安藤裕君。
○安藤裕君 参政党の安藤裕です。 まず、高市総理、就任おめでとうございます。是非、夜は睡眠しっかり取っていただいて、健康に留意をして、国民のために仕事をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 まず、大臣給与についてお伺いをしたいと思いますが、高市内閣では、政務三役の給与について、国会議員の報酬を超える部分については受け取らないという方針を決定されました。この意図するところ、国民に対するメッセージについてお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 今回の方針は、私自身の判断として、自由民主党と日本維新の会との間で身を切る改革としての議員定数削減にも合意したことも踏まえまして、高市内閣においては閣僚等の給与を不支給とする法改正を行うこととしました。 この措置は、議員歳費の範囲内で、議院内閣制の下、内閣を挙げて物価高への対策を始め様々な課題に取り組む決意を示したものでございます。
○安藤裕君 答弁ありがとうございます。 我々は、これから国民の給料を上げていかなきゃいけない、そして経済を活性化させていかなきゃいけないと、その中で給料を引き下げるというのは、むしろ逆のメッセージを出していると思うんですね。 これから、高市総理始め各閣僚の皆さんも世界各国のトップと交渉しなくてはなりません。そのときに、できれば日本最高の生地を使って、日本最高の職人さんが作った服でしっかりと外交交渉をしてもらいたいんですよ。安物の服で対応していたらなめられます。 これ、まさに国益に反する判断ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 閣僚等を除きましては、ほかの国家公務員の給与の引上げなどは認めております。 そしてまた、今、自衛隊員の処遇改善なども、これも私たち打ち出しておりますけれども、これも非常に多くの自衛隊員とまたその御家族が消費をしてくださることによって、これはまた経済にいい影響を与えます。 でも、身を切る改革と言っている限り、私たちは議員歳費をいただいていますから、その範囲内でしっかりと、そんなに恥ずかしくない格好で海外に行けるようにいたします。そんなに服持っていないですけれども、物もちがいいので、十五年ぐらい前の服も引っ張り出して着ていますので、どうか御安心ください。
○安藤裕君 いや、それ安心するとかそういう内容ではなくて、いい服を着て、いや、本当にこれ個人消費をちゃんと高めていかなきゃいけない、そして世界に日本の最高のものをアピールするというのはすごく大事な仕事だと思うんですね。物もちがいいことをアピールするのではなくて、日本の最高のものはこれなんだということを総理の立場でアピールしてもらいたいんですよ。 もう一回、いかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) でもですね、多分、多分、その内閣総理大臣給与として上乗せされる分をいただいたとしても、そんな日本最高レベルのものは絶対に買えないと思います。あっ、誕生日とかのプレゼント、じゃ、よろしくお願いします。 いや、もう私、そういう日本最高のものが何なのか、そういうセンスも実は余りないものですから。済みません。
○安藤裕君 ただ、我々は、身を切る改革というのは非常に私は悪いメッセージだと思っていまして、身を切る改革というのはデフレスパイラル加速装置です。積極財政と賃上げを推進する高市内閣としては絶対やってはならない方針であると我々は強く申し上げておきたいと思います。 次に、消費税について伺います。基本的には財務大臣に伺いますけれども、ところどころ総理にも見解を確認させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず財務大臣に伺いますが、消費税の納税義務者について教えてください。
○国務大臣(片山さつき君) 消費税法上、納税義務者は事業者と規定されておりますが、消費税は大変な議論の末、難産でできたその一九八八年の税制改革法においては、直間比率を正していくという中で出てきた税金であるだけに、事業者は消費税を円滑かつ適正に転嫁するものとするということが書いてあるということでございまして、事業者が納税義務者なんですけど、価格への転嫁を通じて最終的には消費者が負担することを予定しているということをずっと御説明をしてきてまいります。
○安藤裕君 ありがとうございます。 重ねて伺いますが、法律上は消費者は納税義務者ではないですね。
○国務大臣(片山さつき君) 今申し上げたとおり、事業者がその法律上の納税義務者になっておりますが、その納税、立法時の性格付けという意味で今税制改革法上の転嫁の話を申し上げたと、そういう整理でございます。ですから、それは事業者です。
○安藤裕君 ちょっとしつこいようで申し訳ないんですけれども、国民の中では、消費税は消費者が納税しなくてはならないと思っている方多いと思うんですが、改めて、消費者が消費税を納めるものではないということを明言していただけますか。
○国務大臣(片山さつき君) その最終的な経済的な負担が転嫁によってどうなるかという議論と、誰がそれをその経済取引の中で把握をいたして申告をして納税できるかというのは、これは納税技術では別のことなので、その意味では税法上の納税義務者ははっきりと事業者であります。
○安藤裕君 ありがとうございます。 それでは、次に伺いますが、消費税の制度上、小規模事業者に対する免税、簡易課税制度、インボイス特例など、いろいろな制度がありますけれども、これらの制度があるために、消費者から受け取った消費税を税務署に納めずに自分の利益にしている、いわゆる益税というものは制度上存在するんでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 益税は存在するかということですが、その一義的な定義が、おっしゃっていることは多分こういうことだと思うんですが、例えば免税事業者が仕入れ時に支払った消費税額を超えて、いわゆる本体価格に消費税相当額を上乗せした対価を売上時に受け取れば、その超えた部分についてはいわゆる益税の問題というふうに言われている、そういうものはございます。
○安藤裕君 私が聞きたいのは、消費者が消費税として払っているもののうち、ちゃんと税務署に払われていないものがいわゆる益税というふうに世の中で言われているんですが、先ほどの問いとかぶりますけれども、消費者が、法律上ですよ、消費者が負担するものではないということであれば、消費者が負担、支払った消費税が税務署に納められなくて益税になっているということはないということでよろしいですね。
○国務大臣(片山さつき君) その消費者が御負担しているものとの差があるということだったんだと思いますけれども、いろんな議論で益税がどのぐらいあるかみたいなことも、免税事業者がある制度ですから、免税事業者について、御承知のように我が国の制度では全容を把握できていないものですから、その差がどのぐらいあるか分からないんですが、繰り返し先ほどからおっしゃっているように、その差はありますから、その益税的なものはあるので、そうすると全部ではないということになるということにはなると思います。
○安藤裕君 ちょっとよく分からないのですが、消費者が、法律の話ですよ、法律の話をしています。法律上、消費者が負担している消費税というものが税務署に納められなくて益税になるという事象はあるのかという質問です。法律上です。
○国務大臣(片山さつき君) そういう切り口からの質問でございますと、消費者がこの消費税法の納税義務者として書いてないから、法律上そういうことにはならないということでございます。
○安藤裕君 ありがとうございます。法律上、益税はないということですね。(資料提示) ただ、この益税があるとよく世間一般で言われるんですけれども、国民は多くこういうイメージで消費税について捉えていると思います。つまり、適正な経費、原価に適正な利潤、利益が乗せられてまず適正な売価が設定されて、そこに更に消費税が一〇%か八%上乗せされて適正な販売価格が設定される、これで全ての取引が行われていると、ほとんどの皆さんがこう思っているんじゃないかと思いますが、消費税の設計上、こういう設定で消費税が設計されているんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) この委員会において、インボイスがなぜ出てきたのかというお話も実はお答えをさせていただいたので、多分これを、この議論を突き詰めていくとそこに行くと思うんですが、私が今国税の法律と制度所管の大臣でございますので、事業者の値決めについてのイメージについて確定的にここでお答えするのは非常につらいというか、なかなかできないんですが、一般論として、先生がおっしゃっているように、事業者が消費税を支払った上で所要の利益を確保しようとすれば、今お示しのあったような形での考え方も当然リーズナブルなものとしてあって税込みの販売価格というのは決まるのかなと、そういうことは分かります。
○安藤裕君 ありがとうございます。 ほとんどここにおられる国会議員の皆さんもこのイメージで消費税について捉えているんじゃないかと思いますが、これが成り立っていたら日本国内に赤字企業って存在しませんね。低賃金労働者もいません。買いたたきもありません。そのような夢のような社会です。ちゃんと利益が取れて、そこに更に消費税分が一〇%上乗せされているならば、消費税というのは全く問題のない税金です。 だけど、日本国内には赤字企業がいっぱいあって、低賃金労働者がいて、買いたたきもいっぱいあるわけです。これはあくまでもイメージであって、幻想です。現実ではありません。だけど、多くの皆さんはこのイメージで消費税について語っています。だから、まともな消費税の減税についての議論にならないんですね。 いかがですか、財務大臣。
○国務大臣(片山さつき君) 委員の御指摘の点、すごく分かるんですよ。 この税金は、間接税しか、広く御負担をいただける、国民から、そういう徴収制度はないということが、主に行われてきたヨーロッパのフランスで戦後経済が非常にきつくなったときにできた、それをヨーロッパ中がほぼみんな使ったというものですから、元々所得税についての源泉徴収など全くないと、基本的にみんなが広く薄く負担するものは間接税しか無理だと思っていますから、その間接税が、これも委員よく御存じのように、仕送り、前段階控除制度がなくて、それを前段階控除制度を入れて、みんなが払うようにしようということで納得してできたものを、一九八五年に自民党税調が初めてフランスに調査に行って立法者と話をして、そのとき通訳していたのが私なんですけど、ということででき上がった、で、一回失敗してやっと入ったというものなんですけれども。 それと、ずうっとそのいろんなギャップを何とか調整しようとして出てきているんですが、あちらの国では元々、間接税は毎月毎月払うんだよねというのがあるので、日本と違って毎月納税とか二か月納税にしているところが多いんですよ。 何を言いたいかというと、日本の場合は第二法人税的に取ってきたものですから、年度の最後の調整のところで取っているので、何が起きるかというと、キャッシュフローを使ってしまうということが起きるんですよ、私は税務署長をやっていましたから分かりますけれども。それが、何とかそうじゃなくて毎月毎月こういう適正と思われる値決めが行われて納税できるようになっていれば、おっしゃるとおりに消費税が払えないということで資金繰りで倒産する人はいないはずなんですけど、実際にはいるので、非常に多くの税理士を抱える団体の中から改めてドイツやフランスを見てきて、きついかもしれないけれども毎月納税にして、その代わり、取引先は毎月納税なんだよということを理解して、少しでもこういう形に近づけなきゃという意見さえ今回の税制改正は出てきているので、そのおっしゃっていることはよく分かりますが、実際にはそうはなっていないのでそういうことが生じているということも承知をしております。
○安藤裕君 今の御説明だと、結局この値決めができている前提でいろいろ考えようというイメージになっていると思うんですよ。 もうそもそもみんな給料も上がっていなくて、給料も上がっていないから値上げなんかできないんです。だから、赤字企業があったり利益が薄いというところは当然消費税分なんか上乗せできていません。 消費税というのは売上税です。売上げに課税している税金です。売上げの一〇%を持ってこいというのが原則であって、そしてインボイスのある経費だけ差し引いて残りを納税しろという仕組みになっていますよね。これ、間違いないですね。
○国務大臣(片山さつき君) 大まかに大体そういう納税の仕組みでございます。
○安藤裕君 ということは、売上げから全ての経費が差し引けない、経費の一部しか差し引けないから赤字でも課税されるんですよ。こんな税金あり得ないんですよ。納税できる能力がない、応能負担の原則でなくてはならないのに、赤字企業にも課税しているのが消費税です。だから廃止なんですよ。先ほど来、賃上げの話もしていますけれども、賃上げする原資を持っていく前に消費税納税しろと言われているんです。だから賃上げできないんですよ。 消費税というのは賃上げ妨害税です。これを是非認識をしていただきたい。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 賃上げ対策としては、この委員会でもるる述べてまいりました。別途の政策で取り組んでおります。 でも、先ほど片山大臣が答弁した内容は決して間違っているものではなく、私自身がそういう要望を受けている議員連盟の会長を務めています。納税事業者である事業者が本当、毎月納税をする義務がないレベルの事業者であってもこれ毎月納税に変えるべきじゃないかと、こういう要望が来ているんです。何でかといったら、毎月納税だったらそのたびにいろんなフローも含めて見ますよね。だけれども、そうじゃない。まとめて払おうと思ったら、もう使っちゃって払えなくなってしまう。そうなると、例えば公共調達なんかも入れなくなりますよね。それで倒産に至ってしまうと。そういう状況も起きているということでございます。 先ほどの財務大臣の答弁というのは、そういうケースを紹介したものであろうかと思います。
○安藤裕君 ありがとうございます。 残念ながらこのイメージから抜け出せていないと思いますし、こんなに値上げができていない事業者がいっぱいあることは是非御理解いただきたいと思います。 それで、次に、食料品の消費税ゼロについて伺いたいと思いますが、食料品の消費税ゼロにすると全ての食料品の価格はきれいに八%下がるんでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 全てにきれいに下がるかどうかというのは、価格への反映がどのぐらいできているかとかそういうことになるので、それができていれば税率引下げ分が価格に反映されることがあるんですが、これ率直に言って、よく簡単に税率を引き下げた国があるねといってドイツとかイギリスとかの話を聞かれるんですけれども、それらの国で、じゃ、食料品が下がってこれらも下がったかというと、総額表示だけやっている国が多いので、今おっしゃったように、一連の商取引の中で全部抱いてしまって余り値段は変わっていないということがありました。 だから、認識としてはそうあるのかなと思いますが、実体経済については我々も何も分かっていないわけでもないので、先生はよくもっと御存じかもしれませんから、そのようになるかどうかは確たることは申し上げないですけれども、そういう整理はあると思います。
○安藤裕君 ありがとうございます。 それでは、食料品の消費税をゼロにすると飲食店は仕入れ税額控除が取れなくなるので間違いなく増税になる、この認識でよろしいですか。
○国務大臣(片山さつき君) 消費者等が支払った消費税相当分の納付は各段階の事業者が分担して行う、今の仕組みはそういう仕組みでございますが、飲食店が売上時に受け取った消費税相当分については、飲食店自身とそのいろんなたくさんある仕入先が分担して納税していることになるわけですが、食料品の仕入先、食料品を売ってくれている仕入先については、消費税相当分が上乗せして支払わなくなるのでその控除もできなくなるということになりますから、消費税の、食料品の消費税率が八%であり、食料品の仕入先と分担として納税していたときと比べて自ら納税する金額が増えるということになりますから、これをそのように、委員がおっしゃったように解せればそうなると思いますが、これは飲食店さんが食料品の仕入先の消費税相当分を支払うのか、自ら納税するかの違いにすぎないというのがこの制度の本来の建前上の整理なので、税率引上げ等によってそれを増税したわけではないけど、おっしゃったようなことになる可能性はあるということでございます。
○安藤裕君 ちょっと答弁が長過ぎてよく分からないんですが、飲食店の税負担は増えるのか増えないのか、そこだけお願いします。
○国務大臣(片山さつき君) 今、中段までに申し上げましたように、控除できない分が出てくるわけですから、それは増え得るというか、増える可能性が高いですね、食料品の仕入れが当然あるでしょうから、という意味です。
○安藤裕君 ありがとうございます。 それでは、食料品の消費税をゼロにしても食料品の価格が税率どおり下がらなかった場合には、飲食店は増税のダメージが発生するので経営は悪化するという理解でよろしいですか。
○国務大臣(片山さつき君) 今現在、その食料品ゼロにつきまして経済的な分析までしておりませんから、委員がおっしゃったような現象だけなのか、いろいろな副次効果があって例えば売上げ全体が増えるとか環境が消費にとって良くなるとか、そういうものが全く見込めませんから、そこだけ計算すればそういうこともあり得るとは思います。
○委員長(藤川政人君) 時間が来ております。おまとめください。
○安藤裕君 はい。ありがとうございます。 今日は消費税の本質について質疑をさせていただきましたが、消費税というのが売上税であって、この先ほど来示しているような価格に必ず上乗せされているものではない、そして価格が値上げできていない場合には中小企業に多大なるダメージを与えている、このことを是非御認識いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 以上で安藤裕君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 最高裁は六月、二〇一三年からの生活保護基準引下げを取り消す判決を下しました。生きる権利を侵してきた政治が断罪されました。 総理に改めて認識を伺います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 御指摘の最高裁判決において、厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があったと指摘されました。当時の基準改定が違法と判断されたことについては、深く反省し、おわびを申し上げます。 その上で、今回の最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方については、現在、厚生労働省の専門委員会において検討が進められていると承知をいたしております。 また、今、生きる権利というお話でございましたが、当時の生活保護基準が最低限度の生活を下回っていたとは最高裁判決では認定されておりません。
○山添拓君 最低限度の生活を下回る状態を強いてきたことは間違いありません。 原告団にも、総理、直接謝罪されますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 総理が国会の場でそういった思いを表明されたということは、国民に対して表明されたということだと理解しております。
○山添拓君 総理、原告団に直接謝罪なさいませんか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) これは、厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があったと判断されました、指摘されました。ですから、当時の基準改定が違法と判断されたことには、この場をお借りしまして、深く反省し、おわびを申し上げます。(発言する者あり)
○委員長(藤川政人君) 高市早苗内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 今回の最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえた今後の対応の在り方について、現在、厚生労働省の専門委員会で検討が進められております。その上で、厚生労働大臣とも相談をいたします。今後の対応についてでございます。
○山添拓君 直接謝罪されるべきだと思います。 何の議論もなく、独断で最大一〇%も削減した背景には、二〇一二年自民党マニフェスト、生活保護費一〇%削減への忖度があったと一部地裁の判決も指摘しています。 二〇一二年、政権復帰の後、自民党の政調会長はどなたでしたか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 私でございます。
○山添拓君 自民党としての責任をどう認識されていますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 平成二十五年の生活扶助基準の見直し、デフレ傾向が続く中で基準額が据え置かれておりました。ですから、従来の方法である低所得者世帯の消費水準を基にした場合は一〇%以上の引下げになってしまうところを、物価によりマイナス四・七八%の引下げということを行ったものでございます。これは、自民党の公約、つまり、一〇%のマイナス、目安にかかわらず、政府の判断として見直しを行ったものでございます。 しかしながら、判決では、物価変動率のみを指標として、審議会による審議手続を経なかったのは、判断の過程及び手続に過誤、欠落があったとされたものでございます。
○山添拓君 私、全然反省されているように聞こえないですね。 違法と判断されたと、独断でやったと。まともな指標もなく、一〇%もの戦後最大の削減ですよ。それをあおってきたのが自民党のマニフェストだったということが指摘されています。その反省はありませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 今総理からお話があったとおりでございまして、この当時の改定の経緯といたしまして、平成二十四年の八月に、これは民主党政権時代ですが、民主党、自民党、公明党の三党合意に基づく社会保障制度改革推進法が成立をいたしました。その規定の中に、附則の第二条におきまして給付水準の適正化を含む生活保護制度の見直しが規定をされておりますので、政府といたしましても、こうした国会での動向等も判断をし、そして当時の物価水準であったりそうした支出の水準であったり、そうしたものも総合的に判断をしながら引下げの方針を決定してきたものだと理解をしています。
○山添拓君 既に違法とされたものを今から正当化されようとなさるその発言ぶりには、私は理解に苦しみます。党としても反省、謝罪されるべきだと思います。 厚労大臣、二〇一三年以降、生活保護を利用した実人数、示してください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 平成二十五年から令和七年までの生活保護受給者数の実際の実人員、これはいろいろ出たり入ったりありますので、それを総合的には把握をしておりません。 ただ、ただですね、ただ、平成二十五年基準改定前の平成二十五年七月の生活保護受給者数は二百十六万人でありまして、直近の令和七年八月の生活保護受給者数は百九十九万人となっております。 また、仮に、平成二十五年改定前の平成二十五年七月の生活保護受給者数二百十六万人に、平成二十五年八月から令和七年七月までに保護開始となった人数をそれぞれの毎月ごと機械的に合算をしていけば五百四十三万人になりますが、これは非常に機械的な粗い試算でありまして、当然亡くなられた方もいらっしゃいますし、さっきまさに委員おっしゃったように出入りがありますので、これがそのままの人数というわけではないかと思っています。
○山添拓君 大変な人数です。減額の影響は、しかも今日まで続いております。生活保護の利用者はもちろんですが、そうでない低所得者にも被害をもたらしました。 全額補償はしないとか、原告とそれ以外で補償額に差を付けるなどと報じられています。しかし、苦しんできたのは原告もそれ以外も同じです。 総理、最終的には政治決断です。全ての被害者への全額補償を決断すべきだと考えますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 先ほど来申し上げていますとおり、専門委員会で検討が進められております。それは今後の対応の在り方ということでございますが、できるだけ速やかに、専門委員会としての結論を得た上で、政府としての方針を決定してまいります。
○山添拓君 暑くてもエアコンを我慢して、お風呂は冬でもシャワーだけ、食事は一日二食、最高裁判決で少しは安心できると思ったのに四か月たっても何の対応もないと、そういう怒りの声が広がっております。 私は、減額をもう一度やり直すかのような議論がされていることに、これも信じ難い思いですが、このような紛争の蒸し返しは断じて許されないと考えます。いかがですか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 繰り返しになって恐縮でございますが、この間、専門委員会の場で法律の専門家あるいは社会福祉の専門家、そうした皆さんに御参加をいただき、熱心に今後の対応等につきまして御議論をいただいているところでありますので、我々としては、その専門委員会での議論等を十分踏まえて対応を決定してまいりたいと考えています。
○山添拓君 政治決断が必要です。直ちに全額補償を重ねて求めます。 厚労大臣、生活扶助基準が影響する他の制度、全て挙げてください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御案内のとおりでありますが、社会保障の様々な制度につきましては、創設、改廃が度々行われますので、この生活扶助基準の改定が影響し得る制度は何かということにつきまして、その全てを網羅的に申し上げることはなかなか難しいと考えております。 ただ、ただ、平成二十五年改定当時の対応といたしましては、個人住民税の非課税限度額、また生活扶助基準等を参考にしている国の制度三十四制度、そして地方単独事業である三制度につきまして、改定の影響ができる限り及ばないように関係府省また地方自治体と連携をしながら対応を行ってきたところであります。
○山添拓君 制度の中身、代表的なものでいいですから挙げてください。
○国務大臣(上野賢一郎君) 一つは、個人住民税の非課税限度額であります。また、中国残留邦人等に対する支援給付、また、国立ハンセン病療養所等入所者家族生活援護費等でございます。
○山添拓君 例えば就学援助、経済的に苦しい家庭の子供に給食費や学用品代を補助する制度の対象は、生活扶助基準と連動させる自治体が多いです。当時、東京中野区では二百人が対象から外れると報じられました。影響があったんじゃありませんか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 就学援助制度につきましては、各市町村の判断でそういう制度を実施されている場合が多いというふうに考えておりますが、各市町村の判断で実施されているものだと理解をしておりますが、当時、そうしたことも含めまして、できる限り影響が出ないように政府としてはお願いをしてきたと承知をしています。
○山添拓君 しかし、影響があったと。影響があったかなかったか、全部確認できますか。
○国務大臣(上野賢一郎君) 網羅的に全てを把握しているわけではないとは承知をしております。 ただ、通告もございませんでしたので、その影響につきまして確たることは現段階では申し上げることができません。
○山添拓君 私は通告しております、どのような影響があったかということを。 これは総理に伺いたいんですけど、生活保護基準というのはナショナルミニマムです。多くの人に関わるまさに命のとりでです。ですから、内閣の責任で、他制度への影響も全て把握をして、全ての被害者に対して回復をさせる措置をとるべきだと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(上野賢一郎君) 様々な影響が出ないようにするということで、これまでの改定に対する対応を行ってまいりました。 その上で、最高裁判決を踏まえた今後の対応の在り方につきましては、現段階で結論が出ておりませんので、どうするかということを今確定的に申し上げることはできません。
○山添拓君 総理に答えていただきたい。影響があったのは生活保護だけじゃないんです。他の制度も把握されるべきじゃありませんか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 厚生労働大臣とよく協議をしてまいります。
○山添拓君 千人を超える原告が立ち上がって、既に二百三十人以上が亡くなっておられます。 私は、生存権侵害は極めて重い問題だと考えます。そして、社会保障削減路線そのものが駄目だということが断罪されたわけですから、転換すべきだと、このことを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(藤川政人君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(藤川政人君) 次の質疑者の天畠大輔君の発言席の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。 次に、天畠大輔君の質疑を行います。天畠大輔君。
○天畠大輔君 代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 かつて、ハンセン病への差別から、憲法違反の隔離法廷が九十五件も開かれました。その一つで冤罪事件でもある菊池事件を取り上げます。(資料提示) 資料一。一九五一年、村役場職員の家にダイナマイトが投げ込まれ、Fさんが逮捕されました。当時は、差別的ならい予防法の下、地域ぐるみで患者を見付け、通報、強制収容が全国でありました。被害者は過去にFさんを熊本県に通報していたため、恨みによる犯行だと、警察は見込み捜査。裁判はハンセン病療養所の中で行われ、懲役十年。まともな審議も弁護もない、傍聴人もゼロ。その後、Fさんが逃走中、その被害者が殺されました。裁判はまたも隔離法廷。裁判官や検察官はゴム手袋をはめ、調書をめくるのに箸を使用、人間扱いではありません。Fさんは無実を主張しましたが、死刑判決、執行がされました。 資料二。この菊池事件の隔離法廷について、熊本地裁は二〇二〇年、違憲判決を出し、確定しました。そして、来年一月末までに熊本地裁は再審の可否を決めます。 最高裁に伺います。 二〇一六年、隔離法廷についての調査報告書を発表、その記者会見で当時の事務総長が憲法違反が疑われる旨言及しました。そうですね。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) お答えいたします。 委員御指摘の記者会見において、当時の今崎幸彦事務総長が、ハンセン病を理由とする開廷場所指定に関する記者からの憲法十四条違反の疑いがあったということかとの質問に対し、そのように理解していただいて結構である旨答えたことは事実でございます。
○委員長(藤川政人君) 天畠大輔君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 改めて、最高裁よりハンセン病元患者とその家族に謝罪願います。
○最高裁判所長官代理者(清藤健一君) 委員御承知のとおり、裁判所では、昭和二十三年から昭和四十七年までの間、基本的に当事者が現にハンセン病に罹患していることが確認できれば、科学的な知見や当事者の病状の程度ないし他者への伝染可能性の有無及び程度、伝染予防の措置をとることが可能か否か、将来における病状の改善や伝染可能性の低下の見込みの有無等の諸事情を具体的に検討することなく、裁判所外における開廷の必要性を認定して開廷場所の指定を行うとの定型的な運用を行っておりました。 このような開廷場所指定の運用は、遅くとも昭和三十五年以降については、合理性を欠く差別的な取扱いであったことが強く疑われ、認可が許されるのは真にやむを得ない場合に限られると解される裁判所法六十九条二項に違反するものであったと考えております。 平成二十八年にはこの問題に関する調査結果をまとめた調査報告書を公表し、その際にも申し上げたところではございますが、改めて、誤った開廷場所指定の運用がハンセン病患者に対する偏見、差別を助長することにつながるものになったこと、さらには、当事者であるハンセン病患者の人格と尊厳を傷つけるものであったことについて、ハンセン病に罹患された患者、元患者の方々はもとより、その御家族など関係者の皆様に対して深い反省の意を表するとともに、おわびを申し上げます。
○委員長(藤川政人君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 最高裁が憲法違反が疑われると認め、謝罪もしました。その隔離法廷での判決ですから、菊池事件は再審すべきです。代読お願いします。 さて、総理、資料三と四、ハンセン病問題について総理談話は二つあります。元患者と家族への極めて厳しい偏見、差別を認め、苦難に対しおわびしています。 総理、この二つの談話を高市内閣も維持されますね。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 現内閣におきましても、御指摘の二つの内閣総理談話を継承いたします。 ハンセン病患者の皆様、元患者の皆様、その御家族の名誉の回復や、偏見、差別の解消、御家族への補償金の支給などの取組を進め、ハンセン病問題の解決に向けて力を尽くしてまいります。
○委員長(藤川政人君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 四十余りで死刑で亡くなったFさんに、総理、何と声を掛けますか。差別は繰り返さないと約束してください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) その尊厳を傷つけ、筆舌に尽くし難い苦しみを与えてしまったこと、もうお亡くなりになった御本人もそうですけれども、御家族の皆様に対しても深くおわびを申し上げます。
○天畠大輔君 代読します。 談話を出した当時の小泉総理も安倍総理も、国が敗訴した判決に控訴しないと決断しました。菊池事件でも、熊本地裁で再審開始が認められた場合、政府が即時抗告をしないよう強く求めます。 さて、Fさんが逃走した二十七日間、支援したのは友人たちでした。このことは逃走中の殺人容疑への有力なアリバイでしたが、彼はそれを隠しました。仲間に犯人隠避の罪が及ぶからです。たとえ死刑になっても話せない。苛烈な差別の中にあってなお、人間への信頼を保とうとする姿がそこにあります。 資料五は彼が残した歌です。「澄み渡る空の青さよ 真実の再審を寄せよ 我は祈る」。差別の中で世を去った人間の血のにじむ叫びです。 終わります。
○委員長(藤川政人君) 以上で天畠大輔君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時七分散会
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