令和七年十一月二十八日(金曜日) 午後二時五十八分開会 ───────────── 委員の異動 十一月二十七日 辞任 補欠選任 大島九州男君 伊勢崎賢治君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 福岡 資麿君 理 事 小林 一大君 山田 太郎君 打越さく良君 川合 孝典君 委 員 自見はなこ君 清水 真人君 山田 宏君 山谷えり子君 吉井 章君 三上 えり君 森 ゆうこ君 牛田 茉友君 三浦 信祐君 中条きよし君 櫻井 祥子君 松田 学君 伊勢崎賢治君 北村 晴男君 百田 尚樹君 国務大臣 外務大臣 茂木 敏充君 国務大臣 木原 稔君 副大臣 内閣府副大臣 鈴木 隼人君 防衛副大臣 宮崎 政久君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 清水 雄策君 内閣官房内閣情 報調査室次長 町田 達也君 金融庁総合政策 局参事官 田部 真史君 外務省大臣官房 審議官 松本 恭典君 外務省大臣官房 審議官 石川 誠己君 外務省大臣官房 参事官 大塚 建吾君 外務省総合外交 政策局長 有馬 裕君 外務省領事局長 實生 泰介君 防衛省防衛政策 局次長 松尾 智樹君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査 (拉致問題への取組に関する件) (拉致問題解決に向けた国際的連携に関する件) (拉致被害者の認定に関する件) (拉致問題の啓発・広報に関する件) (日朝交渉に関する件) (北朝鮮に対する我が国の制裁措置に関する件) ─────────────
北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会
発言 109
○委員長(福岡資麿君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として伊勢崎賢治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(福岡資麿君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官清水雄策君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(福岡資麿君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(福岡資麿君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牛田茉友君 国民民主党・新緑風会の牛田茉友と申します。 今日は、冒頭での質疑の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。 拉致被害者の御家族の高齢化が進み、時間との闘いが続いております。今日、この場での議論が少しでも前進へのきっかけとなりますよう、真摯に質問させていただきます。よろしくお願い申し上げます。 十一月十四日に木原大臣が特定失踪者家族会の御家族の皆様と面会されたとの各社の報道を目にいたしました。これまでも歴代の拉致問題担当大臣が特定失踪者家族会の関係者の方たちとの面会を続けてこられたこと、承知をしております。大臣は、今回、政府としては引き続き拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い帰国に向けて全力で取り組んでいくと述べられました。この言葉、御家族、そして国民にとって、政府が本気で動き出すという重要なメッセージであったと思います。 また、高市総理大臣も、十月二十三日に拉致被害者家族会及び救う会の皆様と御面会されましたほか、今月三日に、拉致被害者の命と国家の主権が懸かった問題に対し、私は手段を選ぶつもりはありませんと明言されました。 そこで、木原大臣にお伺いいたします。 高市総理のこの御発言と、これまでの拉致問題担当大臣の取組を踏まえまして、木原大臣はどのような姿勢と決意で拉致問題に臨まれるのでしょうか。また、特に重点を置いて取り組みたい課題や観点がありましたらお聞かせください。
○国務大臣(木原稔君) 私は、今回、拉致問題担当大臣拝命しましたが、この大臣を拝命する前から、というよりも、議員になる前からこの拉致問題に対しては強い関心を持っておりました。 特に、私の選挙区の中に拉致被害者がおられるということもあって、熊本県内では、啓発活動、署名活動であったり、そういった呼びかけなどをこれまでしてきたところであります。国民の理解を深めるための啓発活動、非常に多くの方々が全国各地でやっていただいておられます。 私の地元の場合は、松木薫さんという存在、これが私の啓発活動のモチベーションになっておりました。特に、お母様は、スナヨさんというんですけれども、スナヨさん、残念ながら御逝去されましたが、御生前には病院にお見舞いに行ったこともありました。その際には、薫さんを必ず連れて帰りますと申し上げました。もう意識はもうろうとされておりましたが、そのときは一瞬明るい顔をされて、その笑顔を私は忘れることはできないと、今でも時々思い出すところであります。 これも私が所管大臣となったことは何かの御縁かなとも思っておりますし、ほかにも拉致被害者の方おられます。遠く離れた地で故郷を思っているだろう拉致被害者、そして肉親と再会を果たすべく懸命な活動を続けてこられたその御家族、長年にわたる苦しみを思うと、拉致問題の解決には一刻の猶予もない、拉致問題をめぐる全ての課題にはあらゆる手段を尽くして取り組んでいく、高市総理もおっしゃったとおり、私も同様の思いであります。 何としても全ての拉致被害者の御帰国を実現したいと、心からそう思っております。そして、私が最後の拉致問題担当大臣になるという、そういった覚悟を持って、総理とともに、全ての拉致被害者の一刻も、一日も早い御帰国に向けて全力で取り組んでまいります。
○牛田茉友君 ありがとうございます。 心強い決意の言葉をしっかりと受け止めました。しかし、長年動かなかったという現実があります。総理がおっしゃいました手段を選ばないという言葉も、是非具体的な行動として示していただきたいと強くお願い申し上げます。 では次に、お手元に配られました十一月十六日の新潟日報、そして十七日の産経新聞でも報じられましたとおり、国連人権理事会の強制的失踪作業部会が、特定失踪者十二人を新たにリストに追加し、北朝鮮に対して安否確認を求めたと承知しております。既に照会対象となっていた三十九人と合わせますと、五十一人について国連が北朝鮮に照会したことになります。 これは、特定失踪者家族会や調査会の皆さんが国連との会話や情報提供を粘り強く続けてこられた成果でもあり、拉致問題をめぐる国際的な取組が前進していると受け止めています。 そこで、政府参考人の方にお伺いします。 今回の十二人の追加について、外務省は、いつ、どの段階で把握されたんでしょうか。作業部会からの正式な連絡があったのか、まずは事実関係を確認させてください。
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。 政府としては、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて全力で果敢に取り組んでいく考えでございます。このような観点から、強制的失踪作業部会と常日頃から緊密に意思疎通を図ってきております。 今般の関連事案につきまして、作業部会の手続に従い、事案に関する連絡を受けておりますが、作業部会とのやり取りの詳細については、先方との関係上、お答えすることは差し控えたいと思います。
○牛田茉友君 では、続きまして伺います。 では、国連の作業部会が合わせて五十一人を照会しました今回の動きを外務省としてどのように受け止めているのか、この国際的な動きが拉致問題の解決にどのような意義を持つと考えるのか、お答えください。
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。 強制的失踪作業部会は、北朝鮮に対して、拉致被害者に関する調査、捜査を要請していると承知しております。 拉致問題の即時解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加え、国際社会の理解と協力を得ることが不可欠でございます。政府としても、強制的失踪作業部会を含む国際社会とも緊密に連携しながら、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、あらゆる手段を尽くして取り組んでまいりたいと考えております。
○牛田茉友君 国際社会がこのように動いている今こそ、日本政府としてもこの流れを最大限に生かして、解決に向けた動きを加速させていただきたいと存じます。 では、政府は、先ほどもおっしゃっていました、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の救出を目指すとしていますけれども、外務省としても、この方針に沿って必要な情報提供を積極的に行う姿勢が重要だと考えます。 この点についてどのように取り組んできたか、また今後どのように強化していくのか、外務大臣、お聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) 牛田委員とは、こういった形で議論させていただくのは初めてになると思います。まず、御当選おめでとうございます。あと、「日曜討論」等でもいろいろお世話になりましたこと、改めて感謝を申し上げるところであります。 国際社会の動向、さらに、今政府参考人の方から答弁もさせていただきましたように、認定の有無にかかわらずということで、一日も早い御帰国、もう時間的な猶予がありません、しっかりと進めていきたいと思っております。 こういった観点から、強制的失踪作業部会との間では、関連する情報提供を含めまして日頃から緊密に意思疎通してきておりまして、こういったことを更に強化をしてまいりたいと考えております。
○牛田茉友君 ありがとうございます。 今回のこの国連による照会の拡大は拉致問題の解決に向けての前進であり、政府としても、迅速な把握と丁寧な対応が求められる局面だと考えます。先ほど繰り返しおっしゃっていました認定の有無にかかわらずという政府の方針、御家族にとって極めて重要な意味を持つものだと考えます。どうか具体的な改善につなげていただけますよう強くお願い申し上げます。 では、次の質問に移ります。 今月十五日、十一月十五日、横田めぐみさんが新潟市で拉致されてから四十八年となった日でした。新潟市ではこの日、県民集会が開かれましたが、二〇〇二年に五人が帰国して以降、一人の帰国も実現していません。更に申し上げますと、拉致認定自体も、十九年前の松本京子さん以降、一人も増えておりません。 拉致問題が停滞してきたこの二十三年間について政府としてどのように総括されているのか、大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) この十一月十五日の新潟での県民集会は私も出席をさせていただきましたけれども、その際にも申し上げましたが、二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現できていないこと、このことについては、一言で申し上げると、政府の立場としては大変申し訳ないということであります。 拉致問題を含む北朝鮮に対する対応については、何が最も効果的かという観点から不断に検討を行ってきておりますが、今後の対応に影響を及ぼすおそれもあるので、明らかにすることは差し控えたいと思います。 この二十三年間で、拉致被害者もその御家族も、もう既に御高齢となっておられます。その長年の苦しみを思いますと、拉致問題の解決にはもはや一刻の猶予もございません。政府としては、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国に向けて引き続き全力で果敢に取り組んでまいります。
○牛田茉友君 御答弁ありがとうございます。 次に進むための具体的な改革と判断、期待をしております。 この拉致問題の解決には、警察庁、外務省、公安調査庁など多様な機関の協働が不可欠だと思います。政府は、公式サイトなどにおきましてオールジャパンの取組という言葉を用いて、関係省庁、機関が一体となって拉致問題解決に当たるべきだとの理念を掲げております。 そこで、大臣にお尋ねいたします。 オールジャパンで取り組むとの理念に基づき、どのような省庁横断の取組を実行してきたのか、具体的にお示しいただけますでしょうか。そして、今後どのような仕組みを設けて縦割りを突破し、改善、強化策を講じていくのか、お答えください。
○国務大臣(木原稔君) この拉致問題の解決に向けましては、平素より関係省庁が緊密に連携して取り組んでいるところです。 内閣には拉致問題対策本部を設置をしております。そして、その事務局において各省庁と連携をし、拉致問題に関する対応を協議しながら総合的対策を推進しているところです。 私自身、拉致問題担当大臣として、また内閣の総合調整を担う内閣官房長官でもありますので、総理を支えつつ全力で取り組んでまいります。
○牛田茉友君 ありがとうございます。 先ほどの、最後の拉致問題担当大臣になるという決意と、この縦割りを突破する実効性のある仕組みづくりに是非とも強いリーダーシップを取っていただけますようお願い申し上げます。 では次に、拉致被害者や特定失踪者の御家族、高齢化が進んでおります。この問題は、当事者の世代の問題ではなく、日本社会全体が継承すべき国家的な課題であると思います。そのためには、若い世代に対し、SNSを含むデジタル空間での発信が不可欠だと考えます。 若い世代に対し拉致問題の重要性を伝えるため、政府のSNS、デジタル発信はどのように強化しているのか、具体的な取組と成果、そして課題を伺わせてください。あわせて、今後どのようにして取り組んでいくかもお聞かせください。政府参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(清水雄策君) 政府として、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代の理解、関心を高めることが重要な課題であるとの認識の下、この点の取組を強化しております。 その中で、若い世代向けの広報素材として動画コンテンツの拡充にも努めております。これらのコンテンツにつきましては、拉致問題対策本部のホームページやユーチューブ公式チャンネル等に掲載し発信するとともに、SNS等を対象としたデジタル広告配信を実施するなど積極的に活用しております。 例えば、中学生サミット参加者のアイデアを基に作成したCMは、デジタル広告等によりユーチューブ配信され、一年で約百万回視聴されています。CM動画の視聴回数のみで啓発の効果を評価することは必ずしも適当ではありませんが、関心を持った多くの若者が次の段階として拉致問題について理解を深められるよう、各種コンテンツに触れていただくことが重要と考えております。このため、現在、拉致問題の経緯、拉致問題に対する政府の取組、北朝鮮側の主張の問題点などを解説する若者向け動画を作成中です。 今後とも、拉致問題についての関心と認識を深めるために何が最も効果的かという観点から、SNS等デジタル空間での発信を含め、有効な方策を不断に検討しつつ、拉致問題に関する啓発活動を引き続き推進してまいります。
○牛田茉友君 ありがとうございます。 拉致問題の風化を防ぎ、社会全体で共有していくためには、若い世代への発信が鍵となります。今おっしゃった作られた動画も多くの方に見ていただけますよう、戦略的な発信を是非お願いいたします。 拉致問題は、被害者の命と尊厳、そして国家の主権に関わる我が国にとって最も重い課題です。国連の場でも動きが生まれ、国際社会が改めて注目しています。その流れを確実に生かし、政府には具体的な行動と成果として示していただくことを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○三上えり君 立憲民主・社民・無所属の三上えりです。 今日は、大臣所信に対する質疑をさせていただきます。 では、早速ですが、質問に入らせていただきます。 高市内閣が発足し、木原官房長官は拉致問題担当大臣として任命されました。これまで大臣の拉致問題に対する真摯な取組、存じ上げております。全ての拉致被害者を必ず取り戻すという断固たる決意を持って、私が最後の拉致担当大臣になるという決意の下でしっかりと頑張ってまいりますと表明されました。先ほどもしっかりとその決意をお伝えいただきました。 私も、この拉致問題に対する特別委員会に所属して、岸田内閣、石破内閣、歴代の拉致担当大臣に質疑を行いました。そのときもそれぞれの大臣から、一人の拉致被害者の帰国も実現していない、全力を尽くしたいとの決意を聞いてまいりました。この委員会に所属されている全ての理事、委員の皆様もそうです。何としても北朝鮮から一刻も早く拉致被害者を取り返したいという気持ちに変わりはありません。 そこで伺います。最後の拉致担当大臣になると表明されました。この趣旨をお聞かせください。
○国務大臣(木原稔君) 先ほども申し上げたとおり、私の選挙区に拉致被害者がおられ、また、議員になる前からそういった拉致問題に強い関心を持っておりました。国民の理解を深めるために、また、この問題を風化させないための啓発活動等にもこれまで取り組んでまいりました。そのような中で、この度、拉致問題の所管大臣を拝命したことは何かの御縁だというふうに思っております。 拉致被害者やその御家族の長年にわたるその苦しみを前にして、問題解決には一刻の猶予もありません。私が担当大臣になったからには何としても全ての拉致被害者の御帰国を実現したいと、そういう決意を込めて、最後の拉致問題担当大臣になる覚悟であるという、そういう発言をしたところであります。
○三上えり君 大臣は、今月十五日ですよね、新潟市の横田めぐみさんが北朝鮮工作員に拉致されたその現場を視察されました。めぐみさんの弟の拓也さん、そして哲也さんから説明を伺ったと聞いております。まずは、どうお感じになったのか、お聞かせください。
○国務大臣(木原稔君) 十一月十五日に、新潟で開かれた県民集会へ参加をしてまいりました。それに先立ちまして、今御指摘があったように、横田拓也さん、そして哲也さん、めぐみさんの弟のお二人に御案内を受けて、当時その御本人も通われていた中学校から、それから御自宅までの、そして御自宅から海岸まで一緒に歩いていただいて、状況の説明をいただいたところであります。 四十八年前になります、横田めぐみさんが拉致された当時の様子というのを伺いながら現場の視察を行った感想としましては、その周辺というのは、学校も多い、いわゆる文教地区であります。閑静な住宅街と言ってもいいかもしれません。そういったところで、我が国の主権やまた国の安全が損なわれる事件が発生したということ、まさに理不尽なことであり、このことは大変遺憾であり、許せないという気持ちが、またその思いを新たにいたしました。 今回の視察で、拉致問題を一刻も早く解決しなければならないという、そういう思いを一層強くしたところであります。
○三上えり君 私も、委員になってすぐに同じ現場を視察させていただきました。本当にあの場に立つと、更に強く、一日も早く御家族を取り戻さねばと誓いました。 今後どのようにして拉致問題担当大臣として解決のために取り組んでいかれるのか、繰り返しになりますが、お願いします。
○国務大臣(木原稔君) 特に感じますのは、私の地元の松木薫さんのお母様も亡くなられたように、親の世代の方がもう亡くなられておられます。拉致被害者自身ももう高齢化されております。まさに人命に関わる拉致問題、一刻も早く解決しなければならない人道問題であるとともに、国家主権の侵害であり、まさしくこれは高市総理とも気持ちを同じくする、そして内閣の最重要課題というふうに位置付けているところです。 拉致問題は、我が国が主体的に解決をすべき問題であると思っています。高市総理は、日朝の互いに実りある新たな関係に向けて、金正恩委員長と首脳同士で正面から向き合って、そして総理自らが先頭に立って様々な状況に応じて果敢に行動することで具体的な成果に結び付けていきたいと、そのように総理は述べています。 総理のそういった強い決意の下で、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、私も担当大臣として全力で取り組んでまいります。
○三上えり君 では次に、茂木外務大臣に、対北朝鮮外交についてどのように進めていこうと考えていらっしゃるのか、お伺いします。 茂木大臣は、安倍内閣のときから外務大臣を務められました。安倍前総理は、金正恩委員長と条件を付けずに向き合うと発言をされました。それから四年ぶりに外務大臣に就任されました。 これ、四年という期間が過ぎました。再度、北朝鮮に関する情報、また拉致問題に関する情報は何かございますでしょうか。もちろん明らかにできないこともあるかと思います。対北朝鮮外交の活路を見出すことができるとお考えでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 北朝鮮に関します情報につきましては、何というか、四年前もそうでありますが、現在も、必要なできる限りの情報の提供、また世論でのその共有というのを図っているところであります。 今御案内のとおり、北朝鮮、四年前と比べても、様々な軍事動向も強めておりまして、核、ミサイル、この開発能力も増やしているところであります。さらには、懸念すべきなのはロ朝の軍事的な協力が進んでいるということでありまして、単にこれ北朝鮮が兵力と火力をロシアに提供するだけではなくて、逆にロシアの方が今度は北朝鮮に資金を提供し、軍事技術であったりとか情報を提供するという形で、これは我が国の安全保障にとっても国際社会全体にとっても非常に懸念すべき材料だと思っております。 拉致問題、最優先で取り組んでいきたいと思いますが、こういった拉致、核、ミサイルを含めて包括的な問題の解決につなげてまいりたいと、こう考えております。
○三上えり君 軍事的なこと、また核については後ほどしっかりと伺いたいと思います。 まずは、高市内閣としての拉致問題の取組について、その方針を確認させてください。 先週十九日の当委員会における木原大臣の所信表明では、拉致問題は高市内閣の最重要課題であり、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に取り組むと決意が述べられました。 この認定の有無にかかわらずという部分です。高市内閣で全ての拉致被害者と言う場合の、これ、全てなんですけれども、現在、政府が拉致被害者として認定している十二件十七人いらっしゃいます。このほかに、警察が拉致の可能性を排除できない行方不明者として捜査、調査を行っている、今月二十一日現在でこれ八百七十一人の方の行方不明者も含むということでよろしいのでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない、そういった行方不明者の方々、御指摘のように八百七十一名の方がおられます。平素より、国内外からの情報収集、分析や捜査、そして調査に鋭意努めているところです。 政府としては、拉致被害者として認定された十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在すると認識をしておりまして、認定されていない方々を含めて北朝鮮に拉致された全ての方々の一日も早い御帰国に向けて全力で取り組んでいるところです。
○三上えり君 じゃ、確認ですが、全て含まれているという方、この方々もそういうことでよろしかったでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 御指摘のとおりです。
○三上えり君 なぜ伺ったのかといいますと、今の大臣のこの御発言、八百名を超える方の帰国の実現に向け本当に諦めずに粘り強く懸命に活動を続けてこられている特定失踪者問題調査会の皆さん、本当に勇気付けられると思います。引き続きよろしくお願いいたします。 長期にわたって拉致が行われてまいりました。拉致認定すら十九年前の松本京子さん以来ただ一人もされていないこの責任はどこにあるとお考えでしょうか。お答えください。
○国務大臣(木原稔君) 拉致被害者の認定でございますけれども、情報収集、分析や捜査、そして調査の結果というものを総合的に判断した上で、北朝鮮による拉致行為があったことが確認された場合に行うこととしておりますが、拉致の可能性を排除できない事案については、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったことを確認するには至っていないという状況です。 その責任というお尋ねだったと思いますが、拉致という未曽有の国家的犯罪による被害者を救出することは、これは国としての責務であります。 私自身、官房長官であり、また担当大臣、その仕事を兼務する立場として、こうした責務を果たすために個別の省庁の取組の調整を含めて責任を持って取り組まなければならないと、そのように考えております。
○三上えり君 国の責務ということで、引き続きの調査、よろしくお願いいたします。 家族会、救う会は、拉致被害者の帰国について、全ての拉致被害者の即時一括帰国の実現を掲げています。この点につきましては、この拉致問題特別委員会の調査におきましても、家族会のめぐみさんの弟の横田哲也さんや飯塚耕一郎さんが参考人として陳述されておりまして、即時一括帰国を求めていらっしゃいました。 しかし、十月二十四日の高市総理の所信表明演説など公式の場での発言は、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとして、これ、一日も早い帰国というフレーズが使われています。これは、家族会が求めている即時一括帰国とは異なるわけです。 総理は、自民党の総裁選の最中には、一括帰国という文言を使ったとも報じられていました。ですが、この一括帰国という文言は、総理就任後、総理が使うことはなくなりました。 そこで伺います。高市内閣では、家族会が求める即時一括帰国という方針がこれ同じ立場であると言えるのでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 拉致被害者やその御家族が御高齢となる中で、人命に関わる拉致問題というのは一刻も早く解決しなければならない人道問題であると先ほども申し上げました。また、これは国家主権の侵害であり、高市内閣の最重要課題であります。引き続き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて取り組んでまいります。 その上で、今御質問をいただいた点でございますが、こちらにつきましては、今後の交渉における対応方針にも関わってくるものですから、事柄の性質上、明らかにするということはこの場では差し控えさせていただきます。
○三上えり君 是非、御家族の気持ちを重く受け止めていただきたいと思います。 また、総理は、今月三日開催された拉致被害者の救出を求める国民集会に出席して、既に北朝鮮側には首脳会談をしたい旨お伝えしておりますと表明されました。つまり、首脳会談を打診していることを明らかにされました。 この対北朝鮮外交を議論するときに必ずこれ疑問点として浮上するのが、果たして日本と北朝鮮との間にどのような交渉ルートが存在するのかという点でございます。総理のこの既に北朝鮮側には首脳会談をしたい旨お伝えしておりますとの表明は、報道でも大きく取り上げられました。私は、これを聞いたときに、ああ、もうお伝えしたんだと思いました。 その一方で、今月十三日の予算委員会で総理は、今は首脳会談を実施するそのためのルート、方法を探っている最中でございますと御答弁されました。また、いろんなルート、今手繰り寄せながらトライしているとも述べられています。 これらの表現について、報道では、既に北朝鮮側に首脳会談を行いたいという総理の意思が何らかのルートで伝わった、北朝鮮側はそのメッセージを受け取ったと感じさせるものなんですけれども、よくよく答弁聞いてみますと、首脳会談は実施したい、北朝鮮にもそのことは伝えたい、でもどのルートが北朝鮮側に伝わるルートなのか分かっていないようなふうに聞こえてしまいます。 果たして、総理の金正恩総書記と首脳会談行いたいというこの意思なんですけれども、現在どうなのか、北朝鮮側に本当に伝わっているのか、北朝鮮側にボールがあって、総書記の返事を待っているというところなのかどうか、教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 北朝鮮に対します様々な働き方、またルートにつきましては、ミサイルの発射につきましては北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議を行っております。それ以外にも御指摘の点を含めまして様々なルートを持っているわけでありますけど、事柄の性質上、どういうルートがあるんだということを明らかにしますとそのルート自体が断ち切られる、そういった懸念もあるわけでありまして、是非、それにつきましては答弁を差し控えるということは御理解いただければと思います。
○三上えり君 その点は非常に理解しているんですけれども、御家族、家族会の皆様に本当少しでもいいので何か伝えられる情報がありましたら、どうか密接なコミュニケーション、対話を持っていただけたらと思います。 もう一つ、日本政府の対北朝鮮政策として重要な方針を確認させていただきます。それは、日朝間において連絡事務所、これを設置する案についてです。 この日朝間の連絡事務所については、石破前総理が衆議院の一月三十一日の予算委員会で、北朝鮮と交渉するに当たり連絡事務所があるというのはそれなりに有効なことだと思っていると明確に答弁をされました。この点に関して、家族会、救う会ではその運動方針に、連絡事務所ですとか合同調査委員会の設置はどのような名目であれ時間稼ぎにしかならないと、その設置に反対していらっしゃいます。 高市内閣ではこの日朝間の連絡事務所の設置を進めていこうとされるのでしょうか。ちょっと時間がたったので、今の状況を教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の連絡事務所につきましては、懸念や反対の立場からの声が多いということは十分理解をいたしております。そういった声も踏まえながら、全ての拉致被害者の皆さん、この認定の有無にかかわらず、一日も早い御帰国を含めて、北朝鮮と諸課題を解決する上でどういう手段が最も適切なのかということは考えなければいけないと思っております。 御案内のとおり、拉致、核、ミサイルと、こういった問題を包括的に解決し、不幸な過去を解消して、国交正常化を図る、これが日朝平壌宣言にあるわけでありまして、そういった長い道のりになってくるかと思いますが、そこのプロセスのまだ第一段階なのは間違いないわけでありますから、そこの段階においてどういう手段を取るかということについてはよく検討したいと、こんなふうに思っております。
○三上えり君 それでは、改めて確認なんですが、この連絡事務所はそれなりに有効だという認識でいらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今直ちに連絡事務所を持つことの有効性と、これにつきましては必ずしも私も、何というか、それが有効であると、こういう判断をしているわけではございません。
○三上えり君 是非お願いしたいのは、いま一度家族会の皆さんと話合いを続けていただきたいと思います。 次に、北朝鮮による拉致問題について常に国際社会に向けて発信していくことが重要だと思っております。国際社会に、北朝鮮による日本人拉致の問題が存在している、それが継続している、基本的人権という国際社会の普遍的な価値を侵害している人道問題であるということを国連などでやっていただいておりますけれども、何度でも何度でも訴えていく必要があると思います。 今後、どのように国際社会へ発信を進めていこうと考えていらっしゃるでしょうか。御説明お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 拉致問題の即時解決のためには、我が国自身の主体的な取組、これがもちろん一番大切でありますが、それに加えて国際社会の理解と協力を得ることは不可欠だと、そんなふうに考えております。 私、二〇〇二年から三年まで外務副大臣を務めておりました。当時、この拉致問題、各国の例えば外相であったりいろいろ政府の関係者と話すときに、アブダクションイシュー、こういうふうに言っても説明が必要だったんですけど、今全く、アブダクションイシューと言えばすぐに分かっていただける、こういう段階まで来ておりますし、高市総理も就任直後から、ASEAN関連の首脳会議であったりとかAPECの首脳会議といった機会を捉えて各国首脳に対して拉致問題についての支持を働きかけているところであります。 私もASEAN関連の首脳会議にも出席をしました。また、APECの閣僚会議、そして先々週はカナダのナイアガラで開かれましたG7、主要七か国の外相会談、出席をしてまいりましたが、そういった機会に各国に対して拉致問題の解決に向けた理解と協力を求めたところであります。 さらに、私も同席をさせていただきましたが、拉致被害者の御家族との面会において、先日のトランプ大統領の訪日の際に、トランプ大統領、そしてルビオ国務長官、御家族の皆さん、お会いをいただきまして、真摯にその声に耳を傾けて、改めて御家族の皆さんに対して拉致問題解決に向けた全面的な支持ということをお話をいただいたところでありまして、引き続き、あらゆる外交の場面において拉致問題に関する日本の立場を説明し、理解と協力を得るべく今後も積極的に取り組んでいきたいと思っています。 国によってかなりこの北朝鮮との関係とかあるわけでありますけれど、どちらかといいますと外交関係を持っている国とか、そういう国もあるんですけれど、そういった国に対しても強い働きかけをすると。また、国際社会全体の機運を盛り上げていくためにも、北朝鮮とそんなに関係が深くない国に対しても働きかけを強めて、国際社会全体としての雰囲気づくりといいますか、体制づくりというのを進めていくことも重要だと考えております。
○三上えり君 そうなんですね。懸念されているのは、ロシアと北朝鮮が昨年、包括的戦略パートナーシップ条約を締結したということです。 現在のロシアと北朝鮮の協力関係、どのように分析されているのか、御説明をお願いできますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 若干、先ほど、何というか、委員の御質問の中でこの軍事問題も含めて若干お話をしてしまったというか、北朝鮮とロシアの関係についてお話ししてしまったので、ダブる部分はあるんですが、改めて御説明を申し上げますと、北朝鮮、ロシアとの間で、北朝鮮兵士のウクライナに対する戦闘への参加であったりとか、北朝鮮からロシアへの武器、弾薬の供与といった軍事協力を行い、様々な見返り、これを受けているところであります。 こうした動き、様々な見返りにつきましては先ほどお話ししたとおりでありますけれど、こうした動きは、ウクライナ情勢のみならず、我が国周辺地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に懸念すべき今動向でありまして、我が国としても強く非難をしてきているところであります。 我が国として、引き続き、関連情報の収集、分析を行うとともに、関連する安保理決議の完全な履行であったりとか、ウクライナにおける一日も早い公正かつ永続的な平和の実現に向けて国際社会と緊密に連携して取り組んでいきたいと思っております。 今日のウクライナ、これは決してヨーロッパで起こっていることではないと、今日のウクライナというのは明日の東アジアかもしれない、こういう緊迫感、切迫感を持って取り組んでいくということが重要ではないかなと考えております。
○三上えり君 その核の問題について、また少し触れさせてください。 高市内閣が非核三原則の見直しを論点の一つとして掲げていることに大変な危機感を持っております。政府としては、非核三原則、これを政策上の方針として堅持をしておりますと、茂木外務大臣は今月二十日の外交防衛委員会でお答えになりました。今後も堅持されますかとの問いに対しては、明言はされませんでした。 政府として将来にわたって今後も非核三原則を堅持し続けるかどうか、高市内閣における立場を明確にしていただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 政府としては、非核三原則、これを政策上の方針として堅持をしております。 その上で、この持ち込ませずの部分につきましては、二〇一〇年、我々野党でありましたが、当時の岡田外相によります答弁、これを引き継いでいるところであります。
○三上えり君 広島で先週二十一日、国会前で核兵器廃絶を訴える集会と同時に、原爆ドーム前でもそういった集会がありました。何とぞ、被爆者の方々の思いを重く受け止めていただきたいと思います。 あともう一つ、核兵器廃絶に向けて、核兵器禁止条約の取組、これ、来年十一月に核兵器禁止条約の運用検討会議オブザーバー参加、これも今大きな課題になっていますけれども、この点についてお答えください。考えがあるのかどうか、お願いします。
○委員長(福岡資麿君) 申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) 様々な観点から慎重に検討したいと思います。
○三上えり君 これからも、いろんな視点で拉致問題を一緒に取り組ませていただきたいと思います。 質問は以上です。
○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。 北朝鮮による日本人の拉致問題については、以前も申し上げましたが、私自身、多くの国民の皆さんと同じように、とても強い怒りを感じております。その思いは、時間がたてばたつほど大きくなるばかりです。既に長い年月が過ぎており、多くの親世代が亡くなられてしまいました。いや、しかし、それでもまだ日本に帰ってこられない被害者がたくさんいます。これは、政治の力が十分に届いていないというつらい現実を示しています。 高市総理は、就任してすぐに、拉致被害者の御家族と会い、日朝首脳会談を実現させたいという強い気持ちを示されました。また、トランプ大統領が日本を訪れた際には、家族との面会の場をつくり、アメリカに協力をお願いしました。さらに、十一月三日の国民大集会では、私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決したいとはっきり述べて、既に北朝鮮側へ首脳会談をしたいという意思を伝えたことも明らかになさいました。今度こそ結果に結び付くのかと、国民は強く期待しながら、厳しい目で見ております。 そこで質問なんですが、政府は、現在、どのような手応え、反応を北朝鮮から得ているのか、また、交渉の場を確保できる見通しをどう見ているんでしょうか。そこのところを改めて御説明を願います。
○国務大臣(木原稔君) 北朝鮮に対しましては、様々なルートを通じて、また様々な働きかけを行ってきております。しかしながら、事柄の性質上、外交上のやり取り、今後の見通しということでございましたけれども、詳細についてお答えすることは差し控えます。 いずれにしましても、高市総理は金正恩委員長との首脳会談に臨む覚悟はできている旨を述べており、政府として、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、あらゆる手段を尽くしてまいります。
○中条きよし君 被害者の御家族にとっては、一日一日が本当に取り戻せない重い時間です。北朝鮮側の反応が見えず、進展が感じられない状況というのは、大きな不安と焦りを生んでいます。政府には、具体的な交渉につなげるという強い気持ちで突破口を開いていただきたいと思います。 さて、次にですが、今年の二月十六日、家族会と支援団体である救う会が新しい活動方針を発表しました。その中で、政府に対して、全拉致被害者の一括帰国を実現させることが北朝鮮に人道支援や独自制裁解除といった経済協力をする条件だと内外に明らかにすることを求めるという方針が出されたと思います。この表現は、これまでのやや柔軟な立場から、更に一歩踏み込んだものだとは思います。この新しい方針は御家族の方々の我慢というのが限界に近づいていることを表しており、政府は、これを受け止めて、改めて方針を見直すべきではないかと考えます。 そこで伺います。家族会と救う会のこの新しい方針を政府はどのように受け止めているんでしょうか。また、今後の北朝鮮との交渉にどのように反映していくのかを御説明を願います。
○国務大臣(茂木敏充君) 官房長官ですね、今記者会見で退席をされましたので、私の方からお答えをさせていただきますが、御指摘の運動方針については、拉致被害者の即時帰国に向けた御家族や救う会の方々の強い思いの表れとして、真摯に受け止めているわけであります。 その上で、北朝鮮に対する政府の基本的な方針、もうこれ先ほども申し上げましたが、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイル、こういった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものであります。中でも、御指摘の拉致被害者や御家族も御高齢となる中で、人命に関わる拉致問題、これ、人道問題であり、また国家主権にも関わる問題でありまして、一刻も早く解決しなければならない問題であると考えておるところであります。こういった認識に立って、拉致問題を含みます諸懸案の解決に向けて、政府の対応として何が最も効果的かという観点から不断に検討してきているところであります。 検討している内容であったりとか様々なルートについてしっかりと把握をしておりますが、これは、例えばルートにつきましても、こういうルートがありますよと言うこと自体がそのルートを断ち切ることにもなりかねないということもあるわけでありますし、これは場合によっては人命にも関わる問題にもなってくるということで、答弁を控えさせていただくということは御理解いただければと思います。
○中条きよし君 ありがとうございます。 この新しい方針というのは、御家族の切実な思いです。即時一括帰国、これは理想じゃなくて、最低限必要な要求なんです。時間がたてば、再会の機会というのは失われてしまいます。政府には、御家族の声を中心にして、強い姿勢と戦略で交渉をしていただきたいと思います。 そこで、次の質問です。 これまで歴代の政権が拉致問題の解決に努力をしてきましたが、被害者の帰国というのは、先ほども申されましたように、二〇〇二年の五人の帰国以来実現しておりません。 先日の国民大集会で高市総理は、あらゆる選択肢を排除せず、私の代で拉致問題を解決したい、拉致被害者の方々の命と国家の主権が懸かったこの問題に対して手段を選ばないと、強い決意を述べられました。その言葉には、長年の停滞を打ち破る強い覚悟と責任がにじんでいました。本当に深く胸に響くものでした。 そこで伺います。突破口を開くというこの決意を政府はどのような覚悟で進めようとしているのか、改めてお聞きをいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて、もう二十三年がたつわけであります。それ以降、一人の拉致被害者の御帰国も実現できていないということについては、大変じくじたる思いを持っているところでありまして、これはもはや一刻の猶予もない、こういう問題だと考えております。 拉致問題、高市内閣の最重要課題でありまして、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく様々な状況に応じて果敢に行動するということで、具体的な成果に結び付けていきたいと思っております。 取り得るあらゆる手段を取って、それでも、何というか、御家族の皆さんいらっしゃるうちに、肉親同士が抱き合える、そういう環境を実現しなければいけないと、こんなふうに思っております。
○中条きよし君 私の代で解決するという言葉は、国民への約束であり、御家族にとって最後の希望です。御家族はその言葉を信じて今日まで生きてこられたんだと思います。その思いに応える政治を、総理の代で是非実現をしていただきたいと思います。 政府、そして関係閣僚の皆さんには、日々困難な外交交渉や実務担当に尽力されていると思いますが、今後も正義と良心に基づく真摯な対応を重ねていただくことを強くお願いを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。 高市内閣となり、拉致被害者の家族会、救う会、多くの国民が解決への期待を高めています。自民党本部の玄関には、北朝鮮による拉致問題対策本部と大きな看板が立てられています。 高市内閣発足二日後に、総理は官邸で御家族と面会。木原大臣、茂木大臣も同席をされました。 十月二十八日は、トランプ大統領が来日され、三度目の家族会、救う会と面会。大統領は、いつもこのことは忘れていない、できることは全てやると語られました。 十一月三日の国民大集会で高市総理は、既に北朝鮮側には首脳会談をしたい旨を伝えている、拉致被害者の命と国家の主権が懸かったこの問題に手段を選ぶつもりはない、拉致問題が解決すれば北朝鮮も大きな利益を得ることになると語られ、私も出席しておりましたけれども、満員の集会所は、おおっという声と拍手で埋まりました。 鈴木副大臣はこの二十四日にも、拉致問題の早期解決を願う国民のつどい、鳥取県米子市での集会で解決への思いを話され、それ以前からも街頭演説などをしてこられました。強い思いを感じておりますが、今回補正予算、あるいは来年度の本予算について、そのポイント、考え方をお示しください。
○副大臣(鈴木隼人君) お答えいたします。 拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、人命に関わる拉致問題は一刻も早く解決しなければならない人道問題であるとともに、国家主権の侵害であり、高市内閣の最重要課題であります。全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向け、果敢に全力で取り組んでまいります。 そうした中、日本国民が心を一つにすることが全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けた力強い後押しとなります。そのような認識の下、政府としては啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。 令和七年度補正予算案においても、若年層が多く集まる都市部のターミナル駅等においてデジタルサイネージ広告を放映し、世論の喚起に取り組むこととしております。また、令和八年度予算案においては、情報収集・分析体制と若年層に対する拉致問題啓発の充実強化等に重点を置いて要求を行っております。 以上です。
○山谷えり子君 補正予算では、駅とか空港なんかでその拉致問題のDVD、動画を流すと、そしてまた情報収集にも非常に力を入れて調査分析にお金を増額をしているということで期待をしているところでございます。 北朝鮮は世論の風化狙っていますけれども、そうはいきません。広報啓発に関して、自民党拉致本部では、青年局、女性局と地元への働きかけを強めております。 国民は怒っています。署名は千九百万を超えています。しかし、二〇〇二年に拉致被害者五人帰国から二十三年たっているので、今、牛田委員からもございましたが、小中高生への働きかけ、DVD、SNS、様々なツールを使ってやっていきたいというふうに思っています。 教育委員会で働きかける動きも様々な自治体であるところです。そしてまた、中学生によるアイデアでの動画は百万を超える、はるかに超えるアクセスがありまして、十二月十三日には、政府主催の拉致問題に関する集会でも中学生による動画の紹介があると聞いておりまして、私も参ります。ユーチューブなどを皆さん本当に見てほしいなというふうに思っております。 政府の拉致問題対策本部の具体的施策のトップ項目には、更なる対応措置について検討、現行法制度の下での厳格な法執行を推進するとあります。政府全体で全力で取り組んでいらっしゃっていることを承知をしております。例えば、瀬取りやサイバー攻撃への警戒監視、インテリジェンス、情報収集の強化などなどであります。警察の外事課、特別指導班、あるいはサイバー局、フル回転で行っております。 家族会、救う会、拉致議連は、訪米してアメリカ政府への働きかけを継続的に行ってまいります。私も参りました、今年の五月ですけれども、アメリカは、北朝鮮との首脳会談の糸口をつかむべく戦略を練っているなということを強く感じました。ホワイトハウスの高官、国務省、シンクタンク、多くの関係者と意見交換を重ね、アメリカは米朝会談を探っているという感触を得ています。 茂木外務大臣はアメリカではタフネゴシエーターとして知られているわけでございますが、カウンターパート、外務大臣のお相手はルビオ国務長官であります。 アメリカには、北朝鮮に拉致されたのではないかとアメリカのNGO北朝鮮人権委員会が述べているデービッド・スネドンさんという青年がおられます。下院に続いて、二〇一八年、上院本会議でも可決した、拉致の可能性のある米国人に関する決議の採択に積極的に働きかけてくださったのが、このルビオさんだったんです。 実は、この件に関しましては、日本から強力に実は働きかけたんですね。私も、アメリカの議員会館の部屋から部屋から部屋から部屋へと説明に参りました。私は、ルビオ上院議員、そしてスネドンファミリーにも何度もお会いをしております。 茂木大臣は十月二十八日、トランプ大統領、ルビオ国務長官と家族会との面談に同席されました。感じられた所感をお伺いしたいと思います。解決に向けては我が国が主体的に動く問題ではありますけれども、働きかけの強化について、お考えをお示しください。
○国務大臣(茂木敏充君) 山谷委員、この拉致問題について本当に自民党の中でも中心的に活動していただいていること、改めて敬意を表したいと思います。 アメリカの上院議員、全体で百名しかいないという中で、率直に申し上げて、アポを取るのが非常に難しいんですね。特に、マルコ・ルビオ上院議員の、当時の上院議員のような、かなりポストが上の立場の人とアポを取るというのは非常に難しい中で、直接会われてこの拉致問題の重要性について話をしていただき、それがきっかけになってアメリカでも動きが生まれてきた、こういったことは、何というか、一歩の前進であると思っております。 御質問いただきましたその拉致被害者御家族との面会、私も同席をさせていただきましたが、トランプ大統領、そしてルビオ国務長官、本当に御家族の声に真摯に耳を傾けておられたと。そして、その場ですぐにトランプ大統領から、全面的に協力すると、できることは何でもやると、こういう話があり、ルビオ長官はその後も残られて、また話を聞くと。 私もそこに同席をさせていただきましたが、そこでもしっかりとそういった御家族の声にお応えをいただいたということが印象に残っておりまして、もちろん、この拉致問題の解決、日本が主体的に取り組む問題でありますけれど、米国を始め国際社会の協力を得ながらしっかりと進めていきたいと思っております。
○山谷えり子君 九月、中朝ロ首脳が北京でそろい踏みをしまして、連帯を誇示しました。しかし、それぞれの内情、経済、軍事、外交、利害は複雑であります。だから、切り込めると思います。北朝鮮は日本の経済力に期待しております。私たちは、今、可能性の中にいると考えております。 北朝鮮が本気で拉致問題解決に向き合ったのは、小泉政権、そしてストックホルム合意期の安倍政権、いずれも高支持率であった、そしてリーダーシップのある総理であったということで、私は、高市政権は十分に切り込むチャンスというものをつかむことができるというふうに思っております。政府全体で一丸となって解決の糸口をつかんでいきたいというふうに思います。 鈴木副大臣に伺います。 認定の有無にかかわらず、全被害者の帰国を求めるのが日本政府の方針、この方針は変わらないですね。そしてまた、親世代が生きているうちでなければ拉致問題解決とは言えない、拉致問題が解決しなければ国交正常化はない、これが絶対条件だと思いますが、いかがですか。
○副大臣(鈴木隼人君) 認定の有無にかかわらず、全被害者の帰国を求めるという日本政府の方針に変わりはありません。 また、我が国の方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指すというものであり、この方針に変更はありません。
○山谷えり子君 私たち与野党、国民一丸となって、熱量を持って、一日も早く解決の日を迎えたいというふうに思います。非常に強い思いを持って、みんなで頑張りましょう。 ありがとうございます。
○委員長(福岡資麿君) 午後四時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後四時一分休憩 ─────・───── 午後四時三十分開会
○委員長(福岡資麿君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 拉致問題は、時間的猶予が限られております。一刻も早く解決をすべきであります。政府は、あらゆる手段を講じて、求められている結果を出すべく全力で取り組んでいただきたいと思います。 木原大臣に質問させていただきます。 木原拉致問題担当大臣が、先般、時間がない、親の世代が存命のうちに全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ、国民大集会にて、御家族の差し迫った思いをしっかりと共有しながら、全ての拉致被害者を必ず取り戻すという断固たる決意を持って、私が最後の担当大臣になるという、そういう決意の下でしっかり頑張ってまいりますとの御発言がありました。先ほどもありました。大変重要で、深い決意、また重い御発言であると思います。最後の担当大臣としてとの気概は重要であります。 最後の意味するところ、そして、それにのっとって具体的にどのように動いていかれるのでしょうか。木原大臣に伺います。
○国務大臣(木原稔君) 私は、政治家を志した段階でもう拉致問題の解決に向けて取り組むという決意をしたところであり、今回、担当大臣になったことは本当に何かの御縁だと思っております。 一刻も早く、もう一刻の猶予もないと申し上げたのは、地元の拉致被害者の松木薫さんのお母様、スナヨ様がお亡くなりになりましたけれども、そのお見舞いに行った際に約束したこと、これが御生前には果たすことができなかった、そのことについて、大変私は悔しく、申し訳ない思いを持っているところであります。そういう意味で、親の世代というのは、もう横田めぐみさんのお母様の横田早紀江さんのみとなってしまいました。 そういう意味で、もうまさに拉致担当大臣になったからには、何としても、その親の世代のいらっしゃるうちに全ての拉致被害者の御帰国を実現したいと、そういう気持ちを込めて、最後の拉致問題担当大臣となる覚悟であるということを申し上げた次第でございます。
○三浦信祐君 是非、具体的な行動をお願いしたいというふうに思います。 拉致問題は政府が最重要課題と位置付けていることは誰もが承知をしております。被害者家族の高齢化を踏まえれば時間がありません。今後の達成指標はどのように考えられているのでしょうか。それに基づいてどのように動かれるのでしょうか。KPIのような指標、工程表をしっかりと立てるなど、具体策を示すぐらいの覚悟が必要ではないでしょうか。家族会、救う会の運動方針の中にもそういう記載があります。 国際社会へのアプローチ、予算面等、進捗について、木原大臣、これはいろいろ難しいことがあると思いますけれども、是非御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(木原稔君) 二〇〇二年に五人の拉致被害者が御帰国をされて以降は一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは、政府として大変申し訳なく思っております。 拉致問題は高市内閣の最重要課題です。拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、人命に関わる拉致問題は一刻も早く解決しなければならない人道問題であります。 事柄の性質上、政府の対応について具体的に何を検討しているかというのは明らかにできないこと、このことは是非御理解をいただきたいわけですが、拉致問題の即時解決に向けてあらゆる努力を行ってきておりましたし、これからも私としてもしっかりと行ってまいります。 即時解決のためには、こうした我が国自身の主体的な取組に加えて、今委員が御指摘のように、米国を含む国際社会との連携が重要であると思っております。そのような考えに立って、日米間では、本年十月の日米首脳会談で、拉致問題の即時解決について、高市総理大臣から引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。その他の国との二国間会談や国際会議等のマルチの場でも、我が国から各国に対して拉致問題の即時解決への理解と支持を求めてきていることは、外務大臣からも紹介があったとおりです。また、米国議会関係者を含む米国の幅広い層に対して、拉致問題の即時解決に向けて一層の支持、協力を働きかけているほか、海外メディアへの意見広告掲載等、国際広報にも取り組んでまいります。 同時に、やはり日本の問題、日本の問題として日本国民が心を一つにして全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが、その力強い後押しになるものだと思っています。このために、拉致問題に関する啓発活動が重要であります。 少し長くなりますが、例えば、中学生サミットであるとか、また作文コンクール等、若年層向けの活動であるとか、国民の集い、また映画上映会、舞台劇等、全国各地で開催をしております。令和七年度の補正予算案においては、世論喚起のためのデジタル広告などの経費も計上しており、令和八年度予算案についても、若年層に対する拉致問題啓発の充実強化等に重点を置いて要求をしているところです。 引き続き、私自身、最後の拉致問題担当大臣となる覚悟で果敢に取り組んでまいります。
○三浦信祐君 大臣、今でも、このバッジを見て、これは何ですかって聞かれるケースがたくさんあります。逆に、これを付けていることによって伝えられるということでもあるので、我々もしっかりやっていきたいと思いますが、その広報、周知ということは、学校教育現場、拉致なんかもうあってはならないんだということでありますから、しっかりそれを伝えていくということも、その予算の執行の段階できちっとやっていただかなければいけないというふうに思います。 拉致被害者家族会、救う会の皆様は、これまで、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国が実現するならば、我が国が人道支援を行うことと独自制裁を解除することに反対しないとの現実的姿勢でありました。時間的制約からくるもので、被害者、親世代が存命のうちにとの深刻な願いでありました。 しかし、世界情勢の変化に伴って、また、いろんな状況の変化によって、家族会、救う会の皆様は、親世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国を実現することが人道支援や独自制裁解除、国交正常化後の経済協力をする条件だと内外に明らかにすることを求めるとの新運動方針を示されております。もし実現できなければ、私たちは強い怒りを持って独自制裁強化を求めるとも言われております。 政府は、先ほど来ある拉致、核、ミサイルの問題を解決するために、北朝鮮に対する制裁を継続をしております。当然、これは結果が出るまでやり続けることが必要であります。その上で、総理は、あらゆる選択肢を排除しないとの決意も賜っているところであります。 いずれも相関する中、政権としての方針、外交、整合性についてどのように整理されるのでしょうか、茂木大臣に伺いたいと思いますし、首脳会談の実現こそがトップリーダー同士での道を切り開くことにほかなりません。それを実現できるために、外務大臣としても是非取り組んでいただきたいと思います。この思いも含めて御答弁いただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 三浦委員、三年前、参議院選のときに応援に行かさせていただいて、防衛大学で教鞭も執られて、外交、安全保障に精通をされている政治家だと、こんなお話をさせていただいたのを昨日のように覚えているところでありますが、北朝鮮については、御案内のとおり、日朝平壌宣言、これに基づいて、拉致、核、ミサイル、こういった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現すると、こういう方針に変わりありませんが、時間が切迫をしている、このことは間違いないことだと思っておりまして、やはりトップ同士でないと解決できない問題であると、こういう認識を持っております。そして、家族会の皆さんの思い、こういったものも重く受け止めながら、拉致問題を含みます諸懸案の解決に政府を挙げてオールジャパンで取り組んでいきたいと思っております。 対応策につきましては、様々な検討であったりとか働きかけも行っているところでありますが、先ほど来お話ししておりますように、手のうちを明かすことになってはいけない、またルートを明かすことにはなってはいけないということで、この場では答弁を差し控えさせていただいている、このことは御理解いただければと思っております。
○三浦信祐君 北朝鮮は、外交、国交がある国はたくさんあります。我が国のアセットを使ってきちっとアプローチをして、その結果を出すまでに、外務大臣も是非全力を挙げていただきたいということをお願いさせていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○松田学君 ありがとうございます。参政党の松田学でございます。 この拉致問題は、本当に長い長い年月、全く膠着状態が続いていて、歴代内閣からも決意を表明されてはいるんですが、しかし動きはない。何か動いているかなといっても、機密事項なので国民にはどうなっているか伝わってこないということがずっと続いてきたと。 そのような中で、今回、やはり被害者の御家族あるいは関係者に希望を与えることも大事だという観点から、私が質疑に立つということで、先般、横田めぐみさんのお母さんである横田早紀江さんとお電話で話をいたしましたし、また、本日も、横田めぐみさんとの再会を誓う同級生の会の代表の池田正樹さんも傍聴に来られていると。そういった方々からの声を私の方から申し上げますので、木原長官からそういう方々へのメッセージを是非出していただければというふうに思っております。 早紀江さんは、拉致から二十年経過した一九九七年に、公に拉致が北朝鮮の仕業だと分かったら、これですぐに日本国政府が助けてくれると思ったと、で、国内であれば警察がもっと動いてくれるのにどうしてという思いを抱いたと。横田早紀江さん、もう八十九歳で、来年二月には九十歳になられるということで、拉致被害者の親世代として、めぐみさんとの再会ができるかどうか、解決に向けて許される時間がもう迫っているというふうに思います。 政府の本気度が今度こそ問われるわけですが、横田早紀江さんがおっしゃっていたのは、被害者救済に向けて、政府にはどのような計画があって、どう実行しているのか、伝えられる範囲で自分だけでも教えてくれないかと、そうすれば、やっぱり国は動いていただいているんだと、ほんの少しは気が休まるとおっしゃっておられました。これが一点です。 それから、ほかの関係者の方なんですが、ある大学の先生なんですけれども、かつて内閣府や公安調査庁、警察が拉致被害者の現地の情報を定期的に収集していて、自分のところにも、協力者である自分のところにもよく来ていたと。ところが、この十年間、全然コンタクトがないということで、もう政府は諦めたんじゃないのかと、本気で今も取り組んでいるのかと疑問を呈しているということで、どうして協力者がいるのに動かないのかという疑問を持っている方もいらっしゃいます。 この二点について木原長官のメッセージをいただければと思います。
○国務大臣(木原稔君) まず、政府として、これは高市内閣でありますから、高市総理の言葉を借りて言えば、あらゆる手段を排除せずということを申し上げております。何としても総理は自らの代で突破口を開いていきたいと、そういった旨を度々述べさせていただいております。 そういった、まずは、高市内閣、総理の強い決意というものが今この内閣には根底にあります。その決意の下で、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国に向けて全力で果敢に取り組んでいるところであります。 引き続き、官房長官である私が拉致問題担当大臣となりました。まさにこの内閣の要と言われており、関係省庁の取りまとめを務めるわけですから、関係省庁との連携という意味でいうと、私が拉致問題担当大臣となること、これ全省庁での取組になるということであります。 引き続き、御家族の皆様方のお気持ちというのをしっかりと酌み取り、また寄り添いながら、御家族の皆様方には丁寧に対応しつつ、そして北朝鮮に対しては真剣に、まず首脳会談、そしてこの全面解決に向けて取り組んでいきたいと、そのように固く誓っております。
○松田学君 次に、特定失踪者の関係の方からなんですが、まず、拉致被害者の認定者が十七名、特定失踪者が八百七十一名というふうに伺っておりますけれども、特定失踪者から拉致被害者に認定される人は、五人の拉致被害者が帰国を果たしてから二十年たつのに、十九年前に松本京子さんが認定されてから、あとは一向に出ていないと。 これ、拉致した北朝鮮が明らかにしてくれるものでありませんので、日本政府の調査、捜査の取組では解明されるものでありますが、この際、警察などの現場任せではなく、もっと統合した指揮下で海外情報の収集も併せて迅速な捜査、調査が進められる体制を確立してほしいという声もいただいています。 高市政権はインテリジェンスを強化するという話もされていますけれども、これについてのこれからの体制の、どういう体制をつくっていくかについて御答弁いただければと思います。
○政府参考人(町田達也君) お答え申し上げます。 委員が御指摘された情報機関における包括的な集約体制についてでございますけれども、現在の情報コミュニティーでは、官邸直属の情報機関として内閣情報調査室が設置され、また警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省などの関係省庁が相互に緊密な連携を保ちつつ、情報収集・分析活動に当たっております。 具体的には、内閣官房長官が議長となる内閣情報会議やその下に置かれる合同情報会議などにより、各省庁の連携協力や情報の集約が行われ、政府を挙げた総合的な評価、分析を行う体制が整備されているところでございます。 引き続き、情報コミュニティーにおける連携、集約、総合的な分析などの機能の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○松田学君 認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い帰国ということも長官も述べられていると思いますが、この特定失踪者の問題調査会を、あるいは家族有志会が既に要請しているということなんですけれども、特定失踪者家族にも高市総理御自身が面談してほしいということなんですが、そのことを強く求めているんですが、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(木原稔君) 拉致の可能性を排除できない行方不明者の方々の御家族に対しましては、拉致問題担当大臣である私がお会いをしまして、そしてお話をお伺いし、また要望の内容については総理に報告をすることとしております。 私自身、今月の十四日には特定失踪者家族会の皆様方と面会をいたしました。愛する家族に一刻も早く会いたいという、そういう痛切な思いを私自身が直接に伺いました。そのことは総理とも共有をしたところです。 そういった切実な思いを胸に刻み、認定の有無を問わず、北朝鮮に拉致された全ての方々の一日も早い御帰国に向けて全力で取り組んでまいります。
○松田学君 是非、総理が面会していただくことを御要望したいと思っております。 次に、映画の、「めぐみへの誓い」という映画がございまして、これは有志の方々が一生懸命やって、海外で拉致問題についての理解を深めるために活動してくれています。NPO法人Mプロジェクトで取り組んでいます。既に外務省在外公館の協力も得て、韓国、アメリカ、ドイツ、フランス、チェコ、スロバキア、ポーランド、スイス、オーストリアの九か国、国によっては複数回の上映が行われていまして、現地邦人はもとより、各国国民の方々に驚きと共感、理解を広げているということで、私の属している参政党の中にも、このことに献身的に努力して各国を回ってくださっている方もいます。 この映画は、政府の拉致対策本部が支援して全国で上映が進められてきた同じタイトルの舞台劇を映画化したものでありますが、政府、外務省として、各国での上映を民間と協力して進めながら、各国に置かれた日本人学校あるいは邦人関係団体での上映を推進すべきではないかというふうに思っております。 木原長官はこの映画は御覧になったというふうに思っておりますけれども、この推進について外務省のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の映画、めぐみの誓い、元々舞台劇で行われていたものを映画化したものでありますが、民間団体が主導する形で、今御紹介いただきましたように、世界各地で上映会が開催されていると承知をいたしております。外務省としても、開催団体から申請がありましたら、内容に応じて、現地の日本国大使館、総領事館による後援名義の付与であったり、また館員によります行事への出席等の支援を行ってきているところであります。 今委員の方から、日本人学校であったり邦人関係団体での上映と、こういう御提案もいただいたところでありまして、拉致問題に関する国際世論の理解と支持を得るためにどういう方策が最も効果的かと、こういう観点から、積極的にこの映画の上映も含めて広報活動に努めてまいりたいと考えております。
○松田学君 ここから先は、少しこの拉致問題や北朝鮮との関係もなきにしもあらずと思うのがロシアの問題だと思っております。ロシアとの関係について外務大臣にお尋ねしたいと思います。 我々参政党は、多分、国政政党の中で唯一、今世界の潮流になりつつある反グローバリズムの立場に立つ政党でありまして、ウクライナ戦争についても一般とは少し違う見方も持っております。この戦争は、とにかくプーチン大統領の領土的野心による暴虐な侵略とされておりますし、確かにその面はあるんですが、戦争というのはそんな単純な図式で割り切れるものじゃないんじゃないかと、このように言いますと、私どもはロシア派だとかプーチン派だとか批判されるんですが、我々はあくまで日本派であるということで、もう少し距離を置いてこの問題を見た方がいいんじゃないかということを言ってきたところであります。 ロシアを正当化するつもりも全くありませんが、ここで誤解を恐れずに、世界の有識者がいろいろ指摘している点について申し上げますと、この戦争は元々、NATOの東方拡大でありますとか、あるいはグローバリズム勢力が、あれですね、挑発したと、ロシアをですね、それも大きな原因だという指摘もあちこちからなされているところであります。ウクライナ戦争をめぐり、日本は経済制裁などを率先してやりましてロシアをすっかり敵国に回しているわけですが、ただ、日本はロシアのすぐ近隣の国でありますし、北方領土問題もあります。資源、エネルギーの豊富なロシアを近隣諸国とする日本には、様々な面でロシアとの協力関係が国益であるという独自の立場もあろうと思います。 また、世界を見回しましても、対ロ経済制裁に参加していない国もありますし、また、ロシアを主要国とするBRICSですね、これに次々に大国が参加して、G7とは異なるBRICS秩序も形成されると。その契機になったのがウクライナ戦争ですし、この戦争を契機に、我が国にとって非常に懸念されるのが、ロシア、中国、北朝鮮が緊密化していると。核保有三兄弟という言葉もありますが、これも非常に大きな脅威になっているのではないかと思います。 そして、ロシアからのいろいろな協力で北朝鮮のミサイルの脅威も増しているんじゃないかという世界の大きな秩序の変動について外務大臣の所見も伺いたいと思いますし、その上で、これまで北朝鮮は、自国が経済的な苦境に陥るたびに日本やアメリカとの対話の姿勢を示してきたと。五人の拉致被害者の帰国が実現した二〇〇二年の当時も北朝鮮はひどい大飢饉だったと。 現在、ロシアと緊密化した北朝鮮は大変強気になっているんじゃないかなというふうにも想像されますが、そういった中で、これまでロシアを敵に回したことは日本の外交にとってどうだったのか、いろいろバランスも取らなければいけないと思いますし、また、故安倍元首相もプーチン大統領との間で北朝鮮の問題を取り上げて、その拉致問題の解決が不可欠であると、また、プーチン大統領がこの安倍元総理の発言に対して身を乗り出して聞いていたという話もあります。 そういった点も踏まえて、この対ロシアの関係、そして、手段を選ばないとか、国際的な中で今北朝鮮に一番影響力の強いロシアというカード、これをどういうふうに考えるか、外務大臣のお考えを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) なぜ戦争が起こってしまうかと、グレアム・T・アリソン始め様々な論説というのがありまして、若干委員とは考えを違うところを、異にする部分はあるかと思いますが、ロシアによりますウクライナの侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であると考えておりまして、我が国は、G7を始めとする国際社会と連携をしながら対ロ制裁講じてきたところであります。 同時に、委員御指摘のとおり、日ロ両国の間には隣国として解決しなければならない懸案事項も山積をしております。北方四島の帰属の問題であったりとか、様々なコミュニケーションを取っていかなけりゃいけないと、こんなふうに考えておるところであります。 そういった中で、先ほど来議論になっております、今、ロ朝の間で進んでいるこの軍事協力というもの、これをどう見るかということでありますけれど、こういった両国が関係を深めているのは間違いないわけでありますけれど、それをどういった形でてこで使えるか、これはまた若干違った視点も必要かなと思っておりまして、何が最も効果的かと、こういう観点から見ていきたいと、こんなふうに考えております。 確かに、安倍総理、プーチン大統領と二十七回にわたって首脳会談を行う、こういった中で、非常に、何というか、北朝鮮の問題も取り上げながら交渉に当たられた、このように承知をいたしているところでありますけれど、若干そのときの日本とロシアの関係と現状は違うという部分もあることを念頭に置きながらしっかりと対応していきたいと思っております。
○委員長(福岡資麿君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○松田学君 はい。 手段を選ばず、国際社会の理解も得ながらこの問題を一日も早く解決に向かうことを祈りまして、私からの質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○伊勢崎賢治君 本日は、この機会を与えられたことを深く感謝すると同時に、厳粛に受け止めております。 私こと伊勢崎賢治は、去る十一月十四日の予算委員会の質疑に立つ機会を得ました。そこで、拉致問題解決のための高市総理の確固たる決意を伺い、敬意の念を表させていただきました。その中で、石破前総理の国連総会演説でも表明された日朝国交正常化への試み、そして首脳会談の実現に向けた御意思も再確認でき、大変に心強く感じました。 思い返せば、岸田前総理の時代に、岸田総理は同じ国連総会において、共に新しい時代を切り開いていくという観点から、条件を付けずにいつでも金正恩委員長に直接向き合うとの決意を伝え、首脳会談を早期に実現と言及いたしました。 その後、北朝鮮側も、二〇二四年二月十五日ですね、金与正副部長が談話を発表し、時代錯誤の敵対意識と実現不可能な執念を引っ込め、関係改善の新たな活路を開く政治的決断を下すならば日朝首脳会談の可能性があるとの見解を示しました。 現在、北朝鮮側は、拉致問題単独の交渉には応じる気配を残念ながら見せておりません。そして、時間がありません。 ですので、これは鶏が先か卵が先かのような議論になってしまいますが、まず日朝国交正常化に向けた交渉を再開し、それを軌道に乗せる作業の中で拉致問題の解決を求めていくというのが現実的なアプローチだと考えられますが、お考えをお聞かせください。外務大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) どういった形でこの問題を解決していくかと。御案内のとおり、日朝平壌宣言、これは、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をして、そして不幸な過去を清算をして、国交正常化を実現するということでありまして、基本的にその方針に変わりはございません。なかなかこの問題が解決しないのに国交正常化を先に進めるというのは、現実的には私は難しいのではないかなと思っております。 ただ、拉致被害者、そして御家族の皆様も御高齢となる中で、人命に関わる拉致問題、一刻も早く解決をしなけりゃならない問題でありまして、どういった方法が一番適切なのかについては不断の検討が必要だと、こんなふうに考えております。
○伊勢崎賢治君 何となく分かりました。心に留めておきます。 次に、国交正常化の交渉、ちょっとこれを頭の体操していきたいと思います。それも、リアリストの観点から掘り下げたいと思います。 こちら側が何をどのタイミングで交渉の俎上にのせるかはもちろんですが、相手側がどう出るか、何を言ってくるかをシミュレーションし準備するのも、これは外交上当然のことであります。交渉再開ということであれば、これちょっとビジュアライズ、頭の体操ですからね、日本が二〇〇五年以来北朝鮮に対してやってきた数々の制裁措置が俎上に上ることが当然予想されます。貿易関係の完全遮断、北朝鮮籍船舶の寄港禁止、朝鮮総連幹部の渡航禁止などであります。その中でも人道援助を含む日本の独自制裁、これは少しだけ注意が必要です。 二〇一七年になりますが、国連の北朝鮮における人権に関する特別報告者、彼はトーマス・オヘア・キンタナ、僕の友達の友達かな、これは、この方が、国際制裁が北朝鮮の一般市民に対して集団懲罰として機能している可能性を指摘しました。ここでいう集団懲罰、英語で言うと、これ、コレクティブパニッシュメントと言っています。ある集団の一部の者が犯した行為を理由に、その集団全体に罰や制裁を科すことをいいます。このような手法は無差別攻撃やジェノサイドを誘発しかねず、その理由で、国際人道法の中で最も重要なジュネーブ諸条約、これ日本も加盟していますからね、これで厳禁されております。 日本が人道援助を含む北朝鮮に対する制裁を現状維持、もし拡大し続ければ、国際世論、特に制裁の人道的影響に大変に敏感なグローバルサウス、そのほとんどが北朝鮮と国交があります、この世論を敵に回すおそれがあります。 政府は、制裁措置において、北朝鮮市民の生活への不要な打撃を回避していることをこれやっているはずですね。なお、いま一度はですね、具体的な事例を示しつつ、国際社会に向けて今以上に明確に発言すべきだと思います。どうでしょうか。外務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 北朝鮮に対する制裁について、コレクティブパニッシュメントと、こういう言葉を使われましたけれど、恐らく国連決議に基づきます様々な制裁のうち、これは北朝鮮だけではなくて、イランであったりとか様々な国にとってきた措置も同じようで、これは一部の指導者であったりとか政府が行った問題についてもその国に対する制裁として進めていると、こういう側面は私は否めないんではないかな、こんなふうに思っております。 二〇〇三年に、対話と圧力と、こういう言葉で、日本として北朝鮮にどう向き合っていくかということを話したわけでありまして、もちろん、何というか、話合いによって物事は解決しなけりゃいけない、このように思っておりますけど、そのためには一定の圧力が必要であるのは委員も御案内のとおりだと思います。
○伊勢崎賢治君 今まさに言われましたように、この制裁の効果の話ですよね。今言われましたように、それをターゲット制裁といいます。これは実は学者時代の僕の専門の一つでして、これいつでも御相談に乗りますので、御相談ください。よろしくお願いいたします。 続けます。 交渉において、これも頭の体操ですけれども、障害になりかねないもう一つの懸念材料があります。高校無償化の件であります。 朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外する措置に対して、国連の人権差別撤廃委員会は、二〇一〇年三月、在日コリアンの子弟が朝鮮学校に通うことを理由に高校無償化制度から排除されている状況は公的支援の面で差別的扱いであると懸念を表明し、日本政府に是正を求めました。さらに、国連社会権規約委員会ですね、二〇一三年四月、高校無償化拡充措置から朝鮮学校を除外したままにすることが教育を受ける権利の平等な享有を侵害すると指摘し、無償化の対象への速やかな復帰を勧告いたしました。 したがって、朝鮮学校の除外が差別的であり、国際人権基準に反するということは、既に国連の主要な条約監視機関の公式見解になっていると思います。 北朝鮮側もこれ極めて重要視しているようであります。確認できるのは、朝鮮新報のデジタル版、今年五月二十五日、僕も読みました、これ。金総書記が在日同胞に宛てた書簡の中で、朝鮮同胞の子女が高校無償化のような教育制度の適用から除外される悲劇的現実は根絶されていないと言及しました。国交正常化の交渉に際して、当然北朝鮮側はこれを俎上に上げてくるに違いありません。 日本政府にとって、これいいとか悪いとかの話じゃなくて、これ、リアリストの観点であります、日本政府にとって、朝鮮学校の除外が、拉致問題という日本人が被害者である圧倒的な人権侵害、これが背景にあり、そして安全保障上の措置の結果であるという正当性はあるのでしょう。しかし、国連を始め……
○委員長(福岡資麿君) 伊勢崎君、時間が参っておりますので、おまとめください。
○伊勢崎賢治君 はい。 国連機関で長年働いた一人として、一つ申し上げなければなりません。子供には罪はない。この言説にかなうものは、この国際社会においては残念ながらありません。どんな理由を述べようとです。国交正常化の交渉を有利に運ぶために、どうか再考をお願いいたします。これはお願いです。お願いいたします。
○委員長(福岡資麿君) 短くお答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) 朝鮮学校に対する高校の無償化について、人権の問題、おっしゃいましたけど、じゃ、十三歳の少女が拉致をされた、何らかの罪があるんでしょうか。私は全くないと思います。完全にこれが人道問題であって、主権の侵害だと、こういう立場から対応してまいりたいと思っております。
○伊勢崎賢治君 それに対しては異議はありません。 ありがとうございました。
○百田尚樹君 日本保守党、百田尚樹です。 初めて拉致問題特別委員会の質疑に出席させていただきましたが、私は少し失望しております。といいますのも、質問の多くは政府の姿勢や方針を問うもので、またその答えも、まあ従来の建前論に終始するものと私は受け止めました。拉致問題は日本にとって最重要課題であることは今更改めて言うまでもないことです。この場で貴重な時間を使ってそれを再確認するのは若干時間の無駄かなという感じがいたしました。 そこで私は、解決のために、具体的な方法について幾つか質問させていただきます。 政府の皆さんは、もちろん質問の皆さんもですね、交渉が大事ということをしょっちゅう言われます。もちろん当たり前です。それは当然です。しかしながら、北朝鮮はまともな話合いができる国ではありません。そもそも、もう言語道断な犯罪を国家ぐるみで行ってきた国です。そんな国が誠意ある話合いの場に臨むはずがありません。そんな国と交渉するには、圧力と制裁、これが最も効果的であるのはもう論をまちません。 そこで、まず追加制裁についてお尋ねします。 政府の拉致問題解決に向けた方針と具体的施策、いわゆる八項目施策の第一には、早期の解決に向けた北朝鮮側の行動を引き出すため、更なる対応措置について検討するとあります。ただ、今は家族会の皆様が早期の日朝首脳会談による解決を求めていますので、直ちに追加制裁を発動するタイミングではないかもしれません。しかし、あえてお尋ねします。政府は、追加制裁を今準備しているのでしょうか。準備しているとすれば、概略で結構です、それはどんな内容なんでしょうか。お尋ねします。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国ですね、関連する国連安保理決議に基づきまして、特定品目の輸出入の禁止措置や資金移動防止措置等に加えまして、我が国自身の独自の措置として北朝鮮との全ての品目の輸出入の禁止等の措置をとっておりまして、北朝鮮への人、物、金の流れを厳しく規制する措置、これを実施しているところであります。 更なる追加措置ということで御質問いただいたところでありますが、政府の検討の内容、これを明らかにしますことは今後の交渉に影響を及ぼす懸念がありますので、これまでもこの委員会の中で、今日、何というか、お話をさせていただきましたが、それについてお答えすることは控えたいと思います。
○百田尚樹君 明らかにするのは今後の交渉にマイナスであるというようなお答えですけれども、私はそうは思いません。これは日本の政府が、日本国がこういう姿勢でいるんだと、北朝鮮に対して非常に厳しい追加制裁を取るぞと、こういうことを明らかにすることによって、かの国に対してそれが圧力になる、そしてそれが更に日本にとって有利な交渉、有利といいますかね、交渉の場に引き出す、そういうことになると思いますので、何でもかんでも秘密主義というのは私は間違いだと思っています。 もちろん、明らかにしちゃいけないこともありますよ。しかしながら、追加制裁に関しては日本はこれぐらいの厳しい態度を取るんだと、そういう用意があるんだということを示すことが大事だと思います。 しかしながら、時間がないので次の質問に参ります。 制裁について、同じ質問。 現在、政府は北朝鮮の最高人民会議代議員、北朝鮮の国会議員でしょうかね、である許宗萬朝鮮総連議長を始めとする総連の最高幹部六人、それを補佐する立場の者たち、さらに京都大学の現職の准教授の卞哲浩氏ら核・ミサイル技術の専門家である在日朝鮮人に対して、北朝鮮に渡航した際の再入国を不許可にする制裁を行っています。 これについてお尋ねします。現在、北朝鮮に渡航した際の再入国を不許可にするこの制裁、この対象者は今現在何人ですか。その名簿を公開していただけませんか。また、政府はこの再入国不許可の範囲を拡大する準備をしていますかと。しているなら、どこまで拡大するつもりか、お答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) 再入国禁止措置の対象については、関係省庁の情報に基づいて政府全体として総合的に判断しております、外務省だけではなくて。本当に私がお答えするのが適切かどうかという問題はありますが、その氏名、肩書、人数等の詳細については、事柄の性質上、お答えは差し控えたいと思います。
○百田尚樹君 これもおかしな話でね、既に今もう明らかにされている人がいるわけで、更にそこに政府が認定をするとなれば、これはもう直ちに発表するのが正しいと思います。 しかし、次の質問に参ります。 次は、朝鮮総連の現状について質問させていただきます。朝鮮総連系の金融機関である朝銀信用組合が全国で破綻して、もう何年も前ですけどね、預金保険機構から多額の資金が投入されましたが、その総額を知りたいと。 さらに質問続きます。この破綻の原因の一つは、意図的に不誠実な融資を行い、その金を北朝鮮に送ったという専門家らの指摘があります。国民の一人としてはらわたが煮えくり返る思いがありますが、今、その焦げ付いた債権の回収作業を整理回収機構が進めています。現時点で整理回収機構が総連に対して持っている債権の総額、元本と利子を合わせた総額は幾らになるのか、これも聞きたいです。 そして、さらにもう一つ。現在、総連中央本部は山形県のある某企業の所有となっています。まあこれは不思議なんですけれどもね。総連が今ここに居座っていられることが納得し難いのですが、総連はその企業に家賃を幾ら払っているのかと、もし家賃を払える元気があるならば、なぜ整理回収機構はそれを差し押さえないのかと、そういう疑問もあります。 以上、この三つをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田部真史君) お答えいたします。 預金保険機構は、預金保険法に基づきまして、破綻した北朝鮮系の信用組合の預金者を保護するために、受皿の金融機関に対して総額で一兆一千四百四十三億円の金銭贈与を行っております。この金銭贈与は預金者を保護するためのものでございますので、その後回収を行っていくという性質のものではございません。 これ以外に、預金保険機構から委託を受けた整理回収機構が、破綻した北朝鮮系信用組合の不良債権、これを二千九億円で買い取っております。こちらにつきましては、買い取った後、整理回収機構が預金保険機構と密接に連携をして厳格に回収を進めておりまして、令和七年三月末時点で二千六百七十六億円の回収を行っております。 御質問のありました朝鮮総連向けの債権でございますけれど、これ元々、整理回収機構が北朝鮮系信用組合から買い取った朝鮮総連向けの債権の総額は六百二十八億円でございますが、そのうち、これまでに六十二億円の債権を回収しておりまして、令和七年九月末時点で債権の残高は五百六十六億円となっております。また、この朝鮮総連の整理回収機構に対する遅延損害金、これが、令和七年十一月二十七日、昨日現在で五百九十四億円となっているという状況でございます。 次に、賃料に関する御質問でございますけれども、朝鮮総連中央本部ビルの賃料を含む朝鮮総連における資金の流れについては、関係省庁とも連携をしながら、預金保険機構に付与された権能など様々な情報を活用して把握に努めているところでございますが、お尋ねにつきましては、個別具体的な債権の回収に関わる事柄でございますので、整理回収機構における今後の債権回収業務に支障を及ぼすおそれもあることから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれといたしましても、金融庁といたしましては、整理回収機構が引き続き預金保険機構と連携して朝鮮総連の資金の流れの実態把握に努め、あらゆる回収手段を排除することなく検討し、法令にのっとり厳正な債権回収に努めるよう指導してまいりたいと考えております。
○百田尚樹君 私は、朝鮮総連が毎月家賃を何ぼ払うているかお尋ねしたんですが、それをお答えしていただけませんか。そして、その家賃が実際に不動産相場に適しているものなのか、それもついでにお聞きいたします。
○政府参考人(田部真史君) お答えいたします。 繰り返しになりますけれども、家賃、賃料につきましては、個別具体的な債権回収に関わる事柄でございますので、今後の債権回収業務に支障を及ぼすおそれがあるということで、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○百田尚樹君 それは納得できませんが、しかしながら、次の質問参ります。 拉致被害者の親の世代は、横田めぐみさんのお母さん、八十九歳の早紀江さんお一人になってしまいました。家族会の横田拓也代表も、時間がないと繰り返して言っておられます。ここの皆さんも、何度も今日の質疑で時間がないとおっしゃっておられました。 これは非常に言いにくいことですが、もし親世代が御健在のうちに全拉致被害者の帰国がかなえられなかった場合、政府はどのような措置をとるつもりでしょうか。まあこれ、責任と言ってもいいんですが。 米国のトランプ大統領と金正恩氏の会談が実現した場合、どんなことを託すつもりでしょうか。外交上の秘密だから言えないという型どおりの答弁は、できたら控えてください。四十八年間待っておられる横田さんのお気持ちを考えてお答えください。
○国務大臣(木原稔君) 委員御指摘のように、拉致被害者、またその御家族、特に親の世代、高齢化しておられます。もう亡くなられた方もおられます。そういう中で、拉致問題は人命そのものが懸かった人道問題であるというのはもうまさしく委員と共有をしているところであり、国家主権の侵害でもあります。拉致被害者御本人、そして御家族の長年にわたる苦しみを前に、その解決は一刻も猶予もないことはよく認識をしております。 今委員御指摘のあったその帰国がかなわない場合という、私どもは、帰国をさせるという、そういうつもりで活動、行動しておりますし、そういう取組をさせていただいておりますから、仮定の質問にはお答えはしかねますが、いずれにしましても、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて全力で取り組んでいるところであります。御理解ください。
○百田尚樹君 何も私は、もちろん木原大臣が責任を取れとか言うつもりはありません。しかしながら、やっぱりこれ、企業とかいうことになりましたら、その担当はやっぱりそれなりの覚悟を持ってやるというのが、これは普通の社会常識ということであります。 最後に、これは質問ではございませんが、一つ私のお願いを申し上げます。 政府は、全力を尽くす、あるいは手段を選ばないと、そういうことをおっしゃっておられますが、おっしゃっているというか、そういう姿勢でありますが、一日も早い解決のためにもう何でもやりましょうというのが私の気持ちです。 その一案として、私の個人的な一案です。救う会会長を長年務めてこられた西岡力さんという方がおられます。この方を、是非、拉致担当問題の首相補佐官に任命していただきたいと私は思います。本当にどんな手段も取るということでしたら、是非この手段を取っていただきたい。この西岡力さんというのは、もう本当に、拉致問題にもう二十年以上携わってきて、そして北朝鮮にももう多くのパイプを持って、情報もあります。是非ともそういう人を、拉致担当問題の首相補佐官、民間の人ですけどね、そういう人も活用したりと。何でもやるということならそういうこともやってくださいというのが私のお願いです。 これで私の質問は終わります。
○委員長(福岡資麿君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十二分散会
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