令和七年十一月二十七日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 十一月二十六日 辞任 補欠選任 鈴木 宗男君 若井 敦子君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 伊藤 孝江君 理 事 古庄 玄知君 こやり隆史君 打越さく良君 川合 孝典君 横山 信一君 委 員 有村 治子君 岡田 直樹君 山崎 正昭君 山谷えり子君 若井 敦子君 泉 房穂君 福島みずほ君 小林さやか君 嘉田由紀子君 安達 悠司君 仁比 聡平君 北村 晴男君 国務大臣 法務大臣 平口 洋君 副大臣 法務副大臣 三谷 英弘君 最高裁判所長官代理者 最高裁判所事務 総局総務局長 清藤 健一君 最高裁判所事務 総局刑事局長 平城 文啓君 最高裁判所事務 総局家庭局長 馬渡 直史君 事務局側 常任委員会専門 員 武蔵 誠憲君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 鶴代 隆造君 警察庁長官官房 審議官 鈴木 敏夫君 法務省大臣官房 司法法制部長 内野 宗揮君 法務省民事局長 松井 信憲君 法務省刑事局長 佐藤 淳君 法務省矯正局長 日笠 和彦君 法務省保護局長 吉川 崇君 法務省人権擁護 局長 杉浦 直紀君 出入国在留管理 庁次長 内藤惣一郎君 公安調査庁次長 霜田 仁君 外務省大臣官房 参事官 貝原健太郎君 文部科学省大臣 官房審議官 橋爪 淳君 文部科学省大臣 官房審議官 松浦 重和君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○法務及び司法行政等に関する調査 (養育費の不払問題に関する件) (刑事施設における矯正処遇に関する件) (刑務所における医療体制に関する件) (技能実習制度に関する件) (ヘイトスピーチ解消法に関する件) (離婚届書の記載事項に関する件) (いわゆるスパイ防止法案に関する件) (離婚後の子の養育に関する件) (帰化制度の見直しに関する件) ○更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案(閣法第三号)(衆議院送付) ─────────────
法務委員会
発言 154
○委員長(伊藤孝江君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、鈴木宗男さんが委員を辞任され、その補欠として若井敦子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官鶴代隆造さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤孝江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。 本日は、養育費不払問題について質問させていただきたいと思います。 我が国では、一年間に婚姻する件数は、二〇二四年が十四・五万組であります。これに対して離婚件数は十八・五万組です。婚姻した夫婦の三分の一以上が離婚をしているというのが日本の現状です。 子供のいる夫婦が離婚をする場合、財産分与や親権の問題に加え、養育費の点が問題となります。離婚の際に養育費の取決めをしているのは、母子家庭で四六・七%です。しかしながら、取決めをしても途中で支払がなくなるのが圧倒的に多く、母子世帯の貧困率は四四・五%です。これはOECD諸国の中でも最悪水準になっております。 取決めをしなくて別れるには、様々な理由があります。とにかく子供さえもらえれば養育費なんかどうでもいいと思ったとか、冷静に金額の話などできる精神状態ではなかったなどなどです。また、取決めがあっても支払を受けていない事情も様々です。養育費不払の理由としては、支払う側が経済的に困窮しているとか、あるいは様々な理由を付けて意図的に払わないとか、あるいは生来の無責任であるなどなどです。 このように、支払をしてもらえない場合に養育費を相手方から取り上げることは極めて困難です。まず、養育費の取決めがなされていない場合には、相手に対して調停の申立てをする必要があります。しかしながら、この調停ですら数か月という期間を要するのです。パートなどで働いている母親が平日休んで調停に通うことはかなり負担がありまして、養育費請求を諦めることすらあります。 仮に養育費が取り決められていたとしても、いた場合に相手が払わない場合、このような場合に現行制度の下で相手方から養育費を取り上げるためには、今の法制度はどのような立て付けになっているでしょうか、政府参考人にお尋ねします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 養育費の支払義務を負う親が養育費の支払をしない場合には、養育費債権を有する親は民事執行の申立てをすることが考えられます。 現行法の下で、民事執行の対象となるべき債務者の財産が特定できない場合には、債務者の財産を特定するための情報を得るため、財産開示手続、具体的には、債務者を裁判所に呼び出し、債務者に自分の財産についての情報を陳述させるという手続がございます。また、債務者の給与等に関する情報を保有する第三者から情報提供を受ける、第三者からの情報取得手続の申立てというものもございます。 以上です。
○古庄玄知君 あくまでも差押えというのが基本的な考え方になっておるんですけれども、相手の住所や勤務先を転々とされたら、これを探し出すのは一大事です。勤務先が分からなければ、給料の差押えはできません。また、預金口座を探そうとしても、これがまた大変です。裁判所から財産開示命令を出してもらっても、これに素直に相手が応じるかどうかは分かりません。支払義務者が公務員など安定した職業の場合は給料の差押えが可能ですが、自営業者であったり住所を転々と変えられたりすると差押えするのが非常に難しい。長年実務に関与していた立場からいいますと、相手方の住所や勤務先を調べ上げることは極めて困難です。 そこで、質問通告にはないんですけれども、住所や勤務先が判然としない場合、どうやってこれを探し出すのか、法務大臣にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(松井信憲君) 民事執行手続の技術的な側面でございますので、私の方から御説明させていただきます。 先ほど申し上げました第三者からの情報取得手続、こちらによることが考えられると考えております。(発言する者あり)
○委員長(伊藤孝江君) 指名があってから。
○古庄玄知君 済みません。 今よく分かりませんでした。
○政府参考人(松井信憲君) 先ほど申し上げました第三者からの情報取得手続というものがございまして、これによってその債務者の方がどの勤務先にいるかということを情報取得するという手続が、昨今、数年前に民事執行法の改正によって導入されているところでございます。
○古庄玄知君 よく分かりません。 相手がどこに住んでいるか、どこで働いているか分からないのに、どうやってそれ調査するんですか。ついでに、第三者というのは誰ですか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 第三者というのは、市町村等の第三者から勤務先等に関する情報を取得する手続というものが令和元年の民事執行法の改正におきまして創設されているところでございます。
○古庄玄知君 そんなのは私ら余りやったことないので、やっているかどうか分かりませんけれども、もう住所が分からぬ、ほんで、住民票を移していなければ住所がそもそも分からない、どこに働いているか分からない、職業を転々としたらもう本当どうしようもないというのが我々の実感です。だから、私が余りその辺よく知らぬのかも分かりませんけれども、大半の実務家はそこで苦労して諦めざるを得ないという状況になっているんじゃないかなと思います。 次の質問に行きます。 母子家庭の貧困率が高い大きな理由は、養育費を支払義務者から受け取っていないからです。結果、養育費を受け取っていない母子家庭は生活保護や児童扶養手当などという公的支援に依存しております。本来支払うべき養育費支払義務者が支払を免れ、代わりに国民の税金が使われていると言っても過言ではありません。 そもそも差押えの手続による回収には限界があります。パート等で働いている母子家庭の母親がパートを休んで弁護士事務所に相談に行くことすら大変な上、弁護士も、この種の事件はお金にならないためやりたがりません。仮に、さきに述べたような様々な課題を克服してようやく給料の差押えができたとしても、相手が勤務先を辞めてしまっては、またこれは元のもくあみです。 結局のところ、支払義務者側に支払わなければならないという動機を形成させない限り、養育費不払問題は抜本的に解決しないというふうに思います。 そこで私が提案したいのは、養育費の不払に罰則あるいは制裁を科すという案です。海外では養育費不払に対しては罰則や制裁を科している例もあるというふうに聞きますので、この点について具体的にどういう例があるか、政府参考人の方からお答え願いたいと思います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 令和二年四月に公表した父母の離婚後の子の養育に関する海外法制についての調査結果によれば、養育費の不払に制裁を科す外国の例として、例えばブラジルにおいては、当事者の訴えにより、裁判官が債務者に養育費の支払を命じ、三日以内の支払又は支払が不可能であることの証明がないときは拘留を命じ、支払が行われたときは釈放するという民事訴訟法上の仕組みがあるものと承知しています。このほか、アメリカのワシントンDCには、行政が養育費を求める親を代理して裁判所の支払命令の取得や支払命令の執行手続を行うといった支援の仕組みがあり、フランスには、執行力を有する判決等により定められた扶養定期金について、債権者が私法上の執行手続を試みたにもかかわらず支払を得られなかった場合には、公的機関が債権者に代わって取立てを行う仕組みなどがあるものと承知をしております。
○古庄玄知君 海外にはそういう例があるということですね。 いずれにいたしましても、不払をすれば罰則か制裁が科せられるというふうに支払義務者の意識を根本から変えていく方法が最も直接的な手法であろうと思われますが、この点についての大臣の御意見はいかがでしょうか。
○国務大臣(平口洋君) 養育費の履行を確保するため、刑罰等の導入を期待する声があることは承知をいたしております。もっとも、不払に対する罰則等の導入については、慎重な検討を要する項目が多く、今後の課題であると認識をいたしております。
○古庄玄知君 検討を要する事項というのは、具体的にどういうことでしょうか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 例えば刑罰の導入について考えますと、一般に、民事上の債務の不履行それ自体に対して刑罰を科している例に乏しく、そのような制度の導入については、なぜそれが養育費の不払の場合のみについて妥当するのかですとか、我が国の法制上の観点から整合的かという見地から検討を要すると考えております。
○古庄玄知君 子供は国の宝であるという考え方に立てば、理屈は幾らでもやろうと思えばできると思います。 養育費不払対策として国の方もいろいろとこれまで法整備をしてくれておりますけれども、現場を知る人間としては、財産の差押えをメインとする対策にはおのずと限界があるのではないかというふうに思っております。是非、それに加えて、罰則、制裁を取り入れてもらいたいというふうに考えております。それが養育費不払で貧困にあえいでいる母子家庭のお母さん方の切なる望みであるということを是非法務省及び法務大臣には認識していただいて、前向きに、積極的に検討していただきたいと思います。 時間前ですが、以上で終わります。
○打越さく良君 立憲民主・社民・無所属の打越さく良です。 最近の物価高は、一人親家庭をも直撃しています。そして、離婚後の養育費の金額ですけれども、家裁実務ではいわゆる算定表というものが参考にされているんですが、この算定表ではもう非常に養育費が低くなってしまうと、子供の福祉に反するということも日弁連などから繰り返し批判をされてきました。それでもこの批判というものは一顧だにされてきていないと。 それで、十一月二十五日に、私も一員である子どもの貧困対策推進議員連盟の方から、子供の貧困、これに胸を痛めて支援をなさっている団体、幾つかの団体からお話を伺いました。本当に大変な状況で、物価高の中で、子供たちが食事を減らす。子供たちが食事を減らすということは、その前に親の方も、大人の方も減らしているわけですね。それで、子供たちがそれでもなかなか食べられないということで体重も落としているような、そんなもう本当に大変な状況を伺いました。このような状況、何が起こしているのかと。様々な要因ありますけれども、やはりこの算定表が見直しがなかなかなされていないと、この物価高に見合っていないんじゃないかということも指摘がなされました。 二〇一九年にこの算定表、見直しがされましたけれども、それ以降も子供の養育に係る費用上がってきております。この算定表について、日弁連などの批判を踏まえて抜本的に見直すべきではないかと私は思いますけれども、せめて、せめてですね、毎年見直してもいいんじゃないかと思います。そして、もっと譲歩すると、二〇一九年の改定以後、この改定以後の物価高を踏まえた見直しが必要なのではないかと思いますが、最高裁に所見を伺います。
○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 委員御指摘の養育費の標準算定方式及び算定表は、平成十五年に家裁の実務に携わる裁判官の研究結果に基づく提案として生み出され、その後、御指摘のとおり、令和元年十二月に改定されたというものでございます。これにつきまして、社会各層において様々な声があるということは承知しております。 この標準算定方式というものは、父母の収入、子の年齢、人数等を前提に、公租公課、その他の諸費用などを勘案して標準的な養育費等を算出するものでありますことから、その改定の要否や時期につきましては、委員御指摘の物価高や生活費の上昇のみならず、様々な社会経済状況の変化のほか、実務における安定的な運用の要請等についても総合的に考慮した上で検討される事柄であると考えているところでございます。 この算定表につきまして、現時点で具体的な見直しの予定があるとは承知しておりませんが、最高裁としても、今回いただいた御指摘も含め、社会各層において様々な声があることにつきまして、引き続き、家裁の実務に携わる裁判官に情報提供をしてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 本当にこの養育費算定表というものがまるで法律かのように現場を硬直的に縛っているということもありますので、是非見直しを不断にお願いしたいと思います。 そしてまた、古庄委員が先ほど御指摘なさったとおり、立替払とかあるいは不払について罰則など、そうしたことも検討すべきだと考えまして、立憲民主党の会派としても、立替払制度について法案も提出させていただいておりますので、是非参考にして、法務省におかれては参考にしていただきたいと考えます。 では、次の質問に移ります。 最高裁におかれては、これで質問は終わります。
○委員長(伊藤孝江君) 馬渡家庭局長、御退席いただいて結構です。
○打越さく良君 大臣は所信で、本年六月に導入された拘禁刑の理念の実現に向け、刑事施設で働く職員が使命感を持って職務に取り組み、併せて個々の受刑者の特性に応じた処遇や社会復帰を支援しますと述べられました。 今まで、保安とか、あるいは規律、秩序というものが強調されていたと思います。それが今回、受刑者の特性に合わせて改善更生及び円滑な社会復帰を図るということで、大きく転換されたということは私は大変評価をしておりますが、それに見合うような体制が取れているのか、それが甚だ疑問でございます。 今年四月、衆議院の法務委員会で、松下玲子代議士が映画「プリズン・サークル」というものを取り上げました。この映画の舞台となった島根あさひ社会復帰センター、ここで行われているセラピューティックコミュニティー、TC、回復共同体プログラムというものは、まさに受刑者の特性に合わせて改善更生、円滑な社会復帰を図るというもので、大変有意義な処遇だと私は考えております。 本当にこのTCというものを積み重ねることによって、もう感情を失っていた受刑者たちが感情を取り戻していくと。何で失っていたかといえば、虐待とか、もうひどい、集団からリンチを受けたりとかそういうことがあって、自分の痛みを、悲しみを忘れることによって何とかサバイバルしてきたんだと。それによって、相手に自分がひどいことをしても、そのことに対する痛みを、何というか、想像できないような、そんなことになってきたということで、この安心できるTC、対話の中で自分を取り戻していくんですね、感情を取り戻していくと。それが非常に優れた取組だと思われます。 そして、この松下代議士の質疑において、法務省の方から、拘禁刑の下で対話的処遇を推進するという答弁があったんですが、果たして実施体制はどうなっていくのかということはいま一つ不明確でございました。 そして、この島根あさひ社会復帰促進センターで行われているセラピューティックコミュニティー、回復共同体プログラムが全国でどれほど行われているのでしょうかと、ここ、伺いたかったんですけれども、事前のレクで、何とこのプログラムはこの島根あさひ社会復帰促進センター一か所のみということで、非常に残念な御回答をいただきました。 では、この回復共同体プログラムを受講されたのは一体何人なのでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) お答えいたします。 回復共同体プログラムは、島根あさひ社会復帰促進センターの開放的な居室棟の構造を生かし、民間事業者が招いた外部の専門家による指導を実施するなど、民間の創意工夫を取り入れたものであります。 プログラムの対象者は、受講を希望する受刑者の中から、集団生活をすることが可能な者など一定の要件を満たした人を対象とし、対象者を二十名程度の二つのグループに分けて、三か月を一クールとして実施しております。 令和六年度のプログラム受講者数につきましては、延べ百七十名となっております。
○打越さく良君 本当にこのTCというものに関わった方々が徐々に変わっていくさまというのは非常に感動的なんですね。初めはへらへらしているというか、そういう方が、実は一度誰かに抱き締められたいと、恥ずかしいんだけど抱き締められてみたいんだと、お父さんやお母さんにも抱き締められた経験がない、だから抱き締められたいということを言って、そうしたら、そこで、参加者、ほかの参加者が、自分はむしろ怖いと、お父さん、お母さんが近づくということはもう暴力を振るわれるということだから怖いと思ってしまうんだというようなことを語り合えるんですよね。 そういうことによって回復していくというところが見られていて、それが、今の答弁のように、可能な人にやるとか、あるいはこれ、これは民間の創意工夫だからということで、何というか、これは特別にやっていることということじゃなくて、是非全般的な取組にしていただきたいんですね。 ほかの施設で回復共同体プログラム、TCは行われていないということですが、対話的処遇が行われているということで、それは受刑者の方たち何人になされているのでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) ほかの刑事施設でも行われている対話的処遇として、例えば令和五年十月から一般改善指導、対話という新たな指導類型を設けまして、その内容の一つである対話実践を行っております。この指導は、受刑者が自身のことを語り、自身の状況を改めて認識させることなどを通じまして、更生への動機付けを高めることなどを目的として行っているものであります。令和六年度は全国六十六の刑事施設で約七百名の受刑者を対象としておりまして、約千七百件の対話実践を実施したところであります。 また、拘禁刑の導入により、受刑者ごとの特性に応じた処遇類型である矯正処遇課程において、依存症回復処遇課程を新設いたしまして、薬物依存からの回復という共通の目的を持った受刑者同士が体験を共有し、お互いに薬物依存の背景にある問題に向き合い、回復に向けて自発的に行動できるようにすることを目的とした処遇を実施しております。本年度から全国十八の刑事施設で、各施設十名から二十名程度のグループを組んでこの課程の処遇を開始しているところであります。
○打越さく良君 そうした取組、是非進めていただきたいんですが、私としては、先ほど申し上げたとおり、TCというものは非常に有意義なのではないかと、それを民間の取組に委ねるということではなくて、是非全体的に広げていただきたいと。その観点から、このTCあるいは対話的処遇というものは、設備の面でも工夫をしなければならないのではないか。対話やグループワークが可能な部屋などですね、具体的に整備を進めていただきたいのですが、見通しはいかがでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) 対話を取り入れた処遇の効果的な実施に当たりましては、受刑者が安心して話すことができるような適切な環境の整備が重要であると考えております。 現在、全国の刑事施設において、対話実践に適した部屋の環境整備を進めているところでありまして、今後も対話を取り入れた処遇の効果的な実施のため、適切な実施体制を整えてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 TCを含めて、対話的処遇というものは、これ専門的なファシリテーションが不可欠でございます。外部の専門家に関わっていただくことが非常に有益だと思います。また、薬物関係などでは当事者が関わってくださるということも非常によいのではないでしょうか。 そういった外部の専門家あるいは当事者との連携を積極的に取っていただきたいんですが、いかがでしょうか。また、そのための予算措置もとっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) 対話実践につきましては、令和六年度に有識者を交えた検討会を複数回開催しておりまして、効果的な実施方法などについて助言をいただいたほか、職員研修にも外部の専門家を招くなどの連携を図っております。 依存症回復処遇課程につきましては、出所後に対象者を社会内処遇に円滑に移行させることも意識しまして、ダルクや自助グループ等の民間協力者の協力も得ながらミーティングを積極的に行っております。 今後も、外部の方々の協力を得て、対話的処遇について、その必要性に応じて適切な実施体制に努めてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 時間の関係で、済みません、一問飛ばしまして、大臣に伺いたいんですが、二〇二一年、名古屋刑務所職員による暴行、不適正処遇事件というのはもう非常に衝撃的なものでした。この事件を機に、法務省が全国の刑務所や拘置所、少年院の職員にアンケートを行ったということは高く評価したいと思います。 五千五百八十九人の回答を得たこのアンケート、本当に刑務官が仕事に対して使命感や誇りを感じていないんだと、もう被収容者の関係でストレスを感じていると、そうしたことが非常に高いということが分かりました。特に、事件を起こした名古屋刑務所は、もう同じ規模の府中や大阪、福岡の各刑務所の二倍なんですね。そして、名古屋刑務所の刑務官たちは、一〇ポイントほども、職場で収容者の人権に十分配慮する意義を感じないとか、収容者は多少つらい目に遭っても仕方ないと回答した割合がほかの刑務所よりも高いんですよね。 この刑務官のストレスが収容者への暴力、脅しあるいはいじめにつながっているのではないでしょうか。ですから、刑務所の職員のストレスとかモチベーション喪失というものが被収容者の扱いに直結するということを是非念頭に置いていただきたいと。 今年に入っても、朝日新聞の報道で、刑務官が仕事にやりがいは正直ないですと答えていることがございました。メンタルヘルスなど、刑務官自身のメンタルヘルスなどについて対策を取っていただきたいと。刑務官が感情労働であることを踏まえた研修あるいは相談体制をお願いします。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 刑務官は、我が国の治安を守るという使命の下で、二十四時間三百六十五日、昼夜を問わず勤務し、休日であっても緊急事態が発生した場合には非常招集され、また、被収容者の処遇に当たっては常に冷静沈着に職務を遂行することが求められるなど、その心身の負担は極めて大きいと認識しております。 これまで、刑務官が冷静に職務を遂行できるようにロールプレーイング等を取り入れた研修を行ったり、刑事施設全庁に職員のメンタルヘルスケアの相談員を配置するなどしてきたところでございます。 法務省としては、引き続き、刑務官の心身の健康の保持に留意しつつ、更なる矯正処遇の充実に努めてまいりたいと考えております。
○打越さく良君 終わります。
○福島みずほ君 立憲・社民・無所属会派の福島みずほです。 刑務所の中の医療について質問します。 各地の刑務所で外部の社会福祉士など他の職業の人にも加わってもらってチームで矯正処遇をやるようになっていることについては、注目をしておりますし、敬意を表します。 ただ、医療の問題は課題が山積をしています。 十月三十日、国家賠償請求を認めた東京地裁の判決は、診察の時点で男性の症状はがんを疑わせるもので、拘置支所の医師は超音波検査の重要性を認識しながら、施設の物的、人的体制に配慮して適切とは言えない検査を選択した、こうした対応は著しく不適切で、適切な医療行為を受ける利益を侵害したと指摘し、国に賠償を命じました。 重要な点は、例えば、治療に当たった医師が法廷で、思うように外部医療機関に診察等の依頼はできない、医療に対する理解の不十分さが組織内にあったと証言をしていることです。 判決は、本件拘置支所の医師の判断の当否の問題ではないとしつつ、僅かな注意をすれば、刑務所の慣習や体質にとらわれず、自身の医学的な知識と経験を頼りに鑑別の当否の判断をすることができたのであり、もしもそうしていれば必要な検査の必要性に容易に思いを致すことができたと厳しい判断を述べています。 死亡した人は二十代の若い人で、婚約者は、亡くなった人が生前、刑務所には人権はない、外の病院で診てくれれば生きられたのにという言葉を記憶をしております。 刑務所の医療環境は、医師が専門性や技術を発揮できなくなるようなものであってはならないんじゃないでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) お答えいたします。 矯正医官が、患者である被収容者を診療の上で、精査等の必要性から外部医療機関等での検査を行うべきであると判断した場合におきまして、委員御指摘の、思うように外部医療機関に診察等の依頼ができないなど、矯正医官を始めとする医療従事者が医学的な知識等に基づいた対応を行うことをちゅうちょさせるようなことはあってはならないと当局としても考えており、これまでも機を捉えて必要な注意喚起を行ってきているところでありますが、引き続き改善すべき点は正してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 刑事収容施設法五十六条は、刑事施設においては、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置、講ずるものとすると規定をしています。 一般のものに引き上げる必要があると、また、この判決もそのことを、引き上げる必要があると述べていると思います。改めて努力についてお答えください。
○政府参考人(日笠和彦君) 被収容者の健康を保持するため、社会一般の医療の水準に照らし適切な医療上の措置を講じることは、国の重要な責務であると認識しております。 その上で、矯正局におきましては、内部医療体制の強化や矯正医官特例法の施行を含む様々な取組を進め、それによって矯正医官の充足状況の高い水準での維持、医師、看護師等の医療従事者の医療知識、技能の向上のための研修機会等の確保、矯正施設間や外部医療機関等との連携の強化による専門的な医療の実施体制の確保などを行ってきたところであります。 さらに、矯正医官特例法の施行により、矯正医官は広く民間病院でも勤務できることとなっており、このことは、社会一般の医療の水準に照らして適切な医療上の措置を講じる矯正医官の能力の維持向上の機会を得ることが可能となっているほか、地域医療機関に貢献することにもつながっており、円滑な外部医療機関との連携強化にも資することにもなっております。 引き続き、社会一般の医療の水準に照らし適切な医療が講じられるよう、医療従事者の研修機会等を推進するなどの必要な対応を行ってまいります。
○福島みずほ君 金沢刑務所の医療についてお聞きをいたします。 金沢刑務所の医療処遇に関する公益通報が何度も出ております。法務省矯正局に対して金沢刑務所の元医師や元看護師から、本件、六月十六日付けで申入れ書が出されております。 私自身、金沢でこの医者の人たちからも話を聞きました。社会一般と同様の医療水準に照らして適切な医療を行おうとしたけれども、医師の医療行為が妨害をされたということです。職員から医師に対する発言、東京拘置所では医師二人を辞めさせてきた、刑務所の医療は医師の資格があれば力量は問わない、矯正医療は被収容者が死ななければよいとの発言。つまり、刑事収容施設法を全く理解しない不適切な発言が繰り返されております。 ですから、これ私は、真面目な、真面目というか、医者の、患者をちゃんと診たいということができない、そのお医者さんたちに話を聞いたんですね。 当事者のヒアリング等の事実調査を行い正確な事実関係を把握すること、医療行為が社会一般的な医療水準に照らして被収容者に対し適切な医療を求める刑事収容施設法五十六条に明確に反していることを認定すること、金沢刑務所において刑事収容施設の規定を注視した医療を妨害されることなく行うことのできる就労環境を整備すること。これらは申入れ書の中身ですが、これをどう受け止めているでしょうか。
○政府参考人(日笠和彦君) 御指摘の件に関しましては、個別の公益通報に係る事項についての御質問であると思われますので、通報者や関係者のプライバシー保護の観点から回答は差し控えたいと思いますが、一般論として、刑事施設におきましては、国の責務として、被収容者に対して社会一般の医療の水準に照らして適切な医療上の措置を講じることが医療の原則として刑事収容施設法にも規定されております。 専門的知識や技能を有し、また被収容者の人権を十分に尊重した適切な医療上の判断を行うという重要な職責を負う医師の確保は、矯正施設において適切な医療を実施する上で必要不可欠であります。また、刑事施設の医療を通じた被収容者の健康の保持、回復は、被収容者の改善指導を行うための基盤を構築するという重要な意義を持つものであると認識しております。 さらに、被収容者と日頃から接する刑務官に対しても、刑務官の適正な勤務態度を保持するための取組として、新たに採用となった際の研修の中で職業倫理等の講義をするなどして、被収容者の人権を十分に尊重した取扱いがなされるよう指導をするなどしており、医師や看護師等の医療職はもとより、全ての職員が医療の原則を理解し、同原則に基づき適切な対応を行っているものと認識しております。 委員御指摘のような内容、これは当局の矯正医療の重要性に対する意識と大きく異なるものであると考えておりまして、矯正医療の重要性につきましては、国民の理解を得るとともに、その実施を担う刑事施設の職員も強く認識していることが肝要でありますから、こうした意識の浸透を引き続き図ってまいりたいと思います。
○福島みずほ君 意識も問題だけれど、予算の問題もあります。予算をきちっと獲得をして、ちゃんと医療に当たれるように、医師がちゃんと医療に当たれるような体制をつくってください。 そして、公益通報が何度も出されていて、申入れ書も出されています。これは法務省、どういうふうにこれ対応するんですか。これについてきちっと公益通報も含めて対応すべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(日笠和彦君) 先ほども申し上げましたように、個別の案件についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として、そのような公益通報があった場合には適切に調査をしてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 公益通報何度もやっているんですが、問題ないということで、改めて公益通報し、かつ申入れ書も出しています。やっぱり、そういう医療体制を応援することを、矯正局、本当にやってください。 それで、行政改革の会議のときに、刑務所医療については……
○委員長(伊藤孝江君) お時間になりましたので、質問をおまとめください。
○福島みずほ君 はい、分かりました。 外部委託を検討することとなっております。これを検討してくださるよう、行く行くはフランスやドイツのよう、フランスやイギリスのように、医療全体を厚生労働省が所管する一般医療に統合していくことが必要だと考えます。 終わります。
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。 平口大臣には、どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日、私からは、二〇二七年の四月一日に施行される育成就労制度、この移行に向けて様々な取組が今進んでいるわけでありますけれども、その中で、現時点で、現行技能実習制度の運用に係る問題ですとか課題というものが現時点でもいろいろと指摘をされておりますので、現在の状況について少し意見交換をさせていただければと思います。 まず、外国人技能実習機構、OTITの現状と課題について大臣に御意見を伺いたいと思いますが、言うまでもなく、外国人技能実習機構は、技能実習生、外国人労働者の諸課題について対応を行う窓口として二〇一七年に設置されたものでありますが、今年調査を行ったところ、技能実習生が例えばトラブルに巻き込まれていわゆる技能実習機構に相談に行ったところ、この自治体の窓口、入管と自治体の窓口との連携が不十分なのかもしれませんけれども、たらい回しにされているという指摘が少なからずございます。 私が問題視しておりますのは、技能実習生の就労や在留資格の継続手続等に空白期間が生じることで生活基盤自体が崩れること、このことを懸念しております。行政が主導する技能実習支援の一元化の窓口ですね、速やかに対応するための窓口の設置を行うこと及び情報連携のDX化についてより急ぐべきなのではないのかと思っておりますが、この点についての平口大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 まず、技能実習支援の一元化窓口の設置に関するお尋ねについてですが、現行技能実習法においては外国人技能実習機構が相談対応を行うこととされておりまして、これまでも、技能実習生からの個別の相談内容に応じ、外国人技能実習機構や技能実習を共管する厚生労働省との間で情報を共有しつつ、支援を実施しているところでございます。法務省としては、引き続き、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図る観点から、技能実習生等からの相談に対して適切に対応していきたいと、このように考えております。 次に、入管手続のデジタル化に関するお尋ねについてですが、入管庁においてはオンライン申請の促進等を進めておりまして、引き続き、人員の確保とともに、在留手続の迅速化や効率化の観点から、デジタル化を進めてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 これ通告しておりませんので政府参考人で結構なんですが、私もろもろ聞きましたところ、そもそも技能実習機構がいろいろな取組を行っているということは知っている人間は知っているわけでありますし、ホームページ見に行けば、決して見やすいホームページではないですけど、必要十分なだけの情報が入っていることも我々は分かっています。なんですが、当事者である利用される技能実習生自身が技能実習機構の存在をいまだに知らないという方が結構多いんですよね。 この周知に関して何らかの手だてを今後講じるべきだと思うんですけど、この点について見解があればお述べください。
○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。 技能実習機構の存在等につきましては、かねて技能実習生手帳、こういうものございまして、こちらの方を入国するときに全員の実習生の方にお配りしています。そこに様々なことが書いてありますけれども、技能実習機構のことも当然記載しておりますけれども、御指摘も踏まえて、どういうふうな取組が可能かもまた考えてまいりたいと思います。
○川合孝典君 ありがとうございます。 私もその入国時にいただくという手帳を見せていただきました。大部にわたる相当な情報がぎっしり詰め込まれた、何というんでしょう、我々がもらっても読む気にならないほどの情報量のものが詰め込まれています。もう必要十分なだけのものが入っているということはよく分かるんですけど、あれを読むかと言われたら、読まないですよね、絶対。と考えたときに、要は、困ったときにどこに連絡くださいというごくシンプルな、いわゆるそのやっぱり教育だとか情報、新しい未知の国に来たときに情報を取るということを考えたときに、より分かりやすい入口の整備をするということが必要だと思うんですよね。 だから、いまだにそこまでやっているのに技能実習機構の存在自体知らないという方が多いということ自体が、やり方に問題があるという前提に立ってどう取り組むのかということ、このことを、二〇二七年に向けてあと一年数か月ということでありますので、是非お取り組みいただくことを御指摘しておきたいと思います。 その上で、もう一点、この技能実習機構に関して、これも通告していませんけれども、これ所管が、厚生労働省と法務省が技能実習機構の所管をしているということなんですが、入管と労働局の連携が余り取れていないのではないのかという指摘がありますが、この点についての調整等についてどういったことをやっていらっしゃるのかということをお分かりの範囲で教えていただければと思います。
○政府参考人(内藤惣一郎君) 御指摘のとおり、厚労省と我々で共管しておるわけですけれども、そういう、共管しているということで、ここ何年かはすごい緊密に共同作業をするようにはなっておりますし、様々な課題あるごとに連携してやっていて、私が見ていてもかなりよくやっているなという気はしておりますが、ただ、問題の点あれば、具体的な問題点教えていただきながら改善をきっちり図ってまいりたいと考えております。
○川合孝典君 突然の質問ですからいいんですけれども、つまりは、技能実習機構に電話を掛けて、相談をしたことでその相談者に対して相談先を紹介してということになるんですけど、そこのところで、例えば技能実習機構から労働局の方に電話、相談を、紹介をして、そこで、要は紹介されて電話を掛けてみたところ、また別のところを紹介されてみたいなことに結局なっているわけですね。 となったときに、やはり、その相談を受け付けるための一元窓口ですよね、これをもう少しきちんと整備をしないと、要は手続自体に物すごく時間が掛かるということなんです。だから、そこのところ、次長が直接行かれてどうですかと聞いたら、それはもう完全に受入れ状態しっかりして話、説明をされますから、まあ、余り言いたくないですけど、非常にいいところが見えてくると思いますけれども、実際の現場で前線で職務に当たっていらっしゃる方々がどうなのかというところがやはり一番重要だと思いますので、そこのところについては是非目を光らせていただきたいと思います。 その上で、せっかくこの深掘りしましたので、もう一点、これも通告していませんけれども、問題の指摘をさせていただきたいのは、在留資格の継続、在留資格のいわゆる切替え等の手続を行うということをやったときに、当然のことながら、申請期間中就労できないですよね。要は、申請、確定するまでの間は就労ができないということになっているんですけれど、手続に時間が掛かることで就労できない期間が結構長期化する、数か月就労できない期間が生じてしまうという、このことが問題指摘されています。そのことによって、いわゆる日本で働いていらっしゃる外国人の実習生の方々が生活基盤が非常に危うくなってしまうという、このことも指摘されているんですね。 したがって、いわゆるその手続行っている期間、在留資格の更新等の手続行っている期間のその間の就労というものについて何らか工夫するべきなのではないのかと思います。つまり、空白期間が生じないように少し前倒しで申請ができるような手続の方法を取るだとかという、こういうことは私考えるべきだと思うんですけれども、この点について御検討いただけませんか。
○政府参考人(内藤惣一郎君) 問題状況をよく把握しつつ検討していきたいと思います。
○川合孝典君 あともう一点、この技能実習機構のいわゆる職員さんの構成について。 二〇一七年に設置されたときの状況等、これネットの情報なので、今はどうなのか分かりませんけど、職員数三十二名となっているんですよね。実際には五百数十名の職員さんが働いていらっしゃるということは聞いたんですけど、いわゆる正規の職員さんと契約職員さんとの言わば比率、人数というものは把握していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(内藤惣一郎君) 昨日委員からお尋ねいただきまして、職員がちょっとなかなかそのときは数字を持ち合わせていなかったんですけれども、その後ちょっと調べさせていただきまして、令和七年十月一日現在、外国人技能実習機構においては、本部のほか全国十三か所に地方事務所及び支所が設置されておりまして、法人全体で五百七十九名が在籍しております。このうち、役員六名を除き、正規職員、これは期限なき無期の雇用というふうに考えまして、非正規をそれ以外の職員と考えますと、正規職員が三百八十七名、非正規職員が百八十六名と、こういうことでございました。
○川合孝典君 済みません。昨日の今日でそこまで調べていただいたことに感謝を申し上げたいと思います。全く分からないと昨日は言われたものですから、余り期待はしていなかったので、感謝します。 その上で、これは大臣にも御認識をいただいておきたいのは、今後、育成就労制度が動き始めることで、外国人の労働者の受入れについてもこれまで以上に増えてくる可能性が当然考えられるわけであります。人手が慢性的に足りない状況の中で現場も必死に仕事を回していらっしゃるということを考えたときに、いわゆるその定員というか、必要な要員というものがどうあるべきなのかということについては今のうちから考えておくべきなんじゃないのかと私は思うんですけど、済みません、これ通告していませんけど、大臣、この人員の今後の在り方、受入れに当たっての人員の在り方について大臣に是非お取り組みいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(平口洋君) 技能実習機構や、法務省の方で入国管理手続をやる際に審査官なんかがおるわけですけれども、やっぱり相当足らないというのが実情でありまして、場合によっては半年近く掛かるというものもあるわけでございます。 この点については毎年要求をしておりまして、その十分な人が確保されるように努力したいと思っております。
○川合孝典君 是非頑張っていただきたいと思いますし、私どもとしても、応援できることは応援はさせていただきたいと思っております。 その上で、人件費の問題等を考えるとどうしてもコストとして受け止められがちということでありますが、いわゆる日本の経済を下支えする、日本の経済を発展させる上で必要な人材として受け入れているということでありますので、そのことの結果としての、国に、日本の国に対するプラスの経済波及効果、生み出しているものも当然あるということを考えたときに、要は、コストという面だけではなくて、メリット、ベネフィットというものについてもやはりきちんと検証を行った上で人材の確保に向けた取組というのは進めていただくべきだと思いますので、そのことを申し添えさせていただきたいと思います。 ちょっと時間、済みません、深掘りし過ぎて時間がなくなってまいりましたので、せっかく今日、文科省さんにお越しいただいておりますので、文科省さんに、日本語教育をめぐる現状と課題についてということで少し御質問させていただきたいと思います。 現在、認定日本語学校を、日本語学校の認定等を行うと同時に、日本語教師のいわゆる登録も行うことで、日本語教育の質を高める、質、量を高めるためのお取組を進めていただいていると承知しているんですが、二〇二七年の育成就労制度の本格施行に向けて、この日本語学校と日本語教師のいわゆる認定状況がどうなっているのか、それから、制度が始まるまでの間のこの目標ですよね、どれだけの認定を行い、どれだけの教師、認定教師を生み出していくのかということについての、その辺りの目標についてお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(橋爪淳君) お答え申し上げます。 我が国における日本語教育の質の維持向上を目的に、令和六年度から日本語教育機関認定制度を創設したところでございますが、これまでに計六十四機関を認定日本語教育機関として認定するとともに、令和七年十月時点で一万百八十六人を登録日本語教員として登録してございます。 また、日本語教育機関認定制度につきましては、これ、申請に基づきまして、一定の基準、要件を満たす者、機関を認定、登録することによって教育の質を確保するという制度でございますので、具体的な数値目標というのをあらかじめ設定しているという状況ではないところでございます。 一方で、在留外国人の増加というものが見込まれる中で、認定日本語教育機関等へのニーズが高まることが想定されますので、文科省としては、各種の説明会や資料の充実等に取り組んでございまして、そうした取組を経て、例えば日本語教育機関の認定につきましては、令和七年度の一回目の申請数七十四機関から、現在審査中の本年度二回目において申請数が百機関と着実に増加しているところでございまして、こうした取組をしっかり進めていきたいと考えてございます。 以上でございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 現在六十四校認定されているということをお伺いしましたが、六十四校で受け入れられるいわゆる生徒数というのは何人ぐらいなのかというのは把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(橋爪淳君) お答え申し上げます。 今、済みません、ちょっと機関の規模等にもよりますので、今ちょっと正確な数字は持ち合わせてございませんので、もしあれでしたらまた後ほど。
○川合孝典君 いや、済みません、急に質問しまして。 問題意識として持っていますのは、何校認定したのか、何人認定日本語教師がいらっしゃるのかということもさることながら、どれだけのキャパシティーがあるのかということの方が大事なわけでありますので、したがって、今後、入国されて日本語教育を受講される方というのもおおむね今の政府目標を考えれば想定できるということなわけですから、やっぱりそのキャパというものを考えた上で、どういうプロセスで認定を進めていくのかということが必要だということは御指摘をさせていただきたいと思います。 次、もう一個質問させていただきたいんですが、この日本語学校の認定に当たってのいわゆる認定基準についてということなんですが、当然文科省さんが教育機関として要は取組を進めていらっしゃるわけですから、学習指導要領といったようなものに基づいて認定を行うということになっているんですけど、いわゆる現場で必要とされる日本語、日本語力というものを身に付けるために、もっと言ってしまえばN2の試験を合格するための、いわゆる試験の合格のための対策の日本語教育では駄目らしいですね。 つまりは、そのカリキュラム、学習指導要領に基づいた要は教育カリキュラムを組んでいないと、試験に受かるための教育をしているのでは認可をされないといったようなことが実は指摘されていて、現場の方からも、気持ちは分かるんだけど、そもそもの目的を考えたときに、ちょっと認定、認可基準というものが絵に描いた餅みたいな話になっているんじゃないのかと、こういう実は御指摘もあるんですけど、その辺りのところについて把握していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(橋爪淳君) お答え申し上げます。 日本語教育機関認定制度につきましては、先ほども御説明させていただいたとおり、その日本語教育の質を維持向上させるために創設されたものでございます。こういったことから、認定日本語教育機関には、各教育機関の目標や学習者のニーズを踏まえつつ、日本語による聞く、読む、話す、書くといった言語活動の能力を総合的に伸ばす教育課程を実施していただくということにしてございます。 その教育課程に係る基準につきましては、日本語教育関係者からの御意見を踏まえて策定したものであるとともに、また、運用面におきましても、日本語教育機関からの御意見も踏まえながら、一定程度柔軟な課程編成を認めているところではございます。 また、関係者といろいろ私どもも意見交換をさせていただく中で、認定日本語教育機関に求められる教育課程編成についてまだ現場の日本語教育機関の方々におかれまして必ずしもこの御理解が十分に浸透していないというようなことも課題と認識しておりますので、文科省といたしましては積極的に各種の説明会や資料の充実などに取り組んでございます。 以上でございます。
○川合孝典君 時間が来たのでこれで終わりにしたいと思いますが、いわゆるその認定の基準等を考えるときに、カリキュラムということと同時に、例えばN2試験の合格率がどうかとか、留学、要は、進学した大学の評価がどうかとか、さらにはその日本語学校の卒業生の中で失踪者がどの程度出ているのかとかという総合的なやっぱり判断指標が必要だと思うんです。その辺りのところも是非御検討いただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、先日のちょっと取り残した民事法律扶助のところから聞いて、伺っていきたいと思います。 家事事件は審理期間が長く複雑化している一方で、物価上昇の中でも法テラスの民事法律扶助報酬は低く抑えられています。民事法律扶助制度における弁護士の報酬基準は、弁護士報酬の一般的な水準よりも低く、業務量や労力に見合わないという声があります。 日弁連の調査によると、民事法律扶助の着手金と報酬の合計は三十万二千円であったのに対し、私選では六十万円と約二倍もの開きがあります。民事法律扶助の業務量に対する収入が少なく、事務所経営に影響が大きいという声もあります。同じく、日弁連の民事法律扶助契約に関するアンケートでも、八五%が報酬が低いと回答しています。このままでは、国民の裁判を受ける権利に影響が及ぶ可能性が出てまいります。 日弁連から有識者による検討組織の設置を求める要望も出ていますけれども、法務省におけるこうした検討組織の準備状況どうなっているのか、伺います。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 民事法律扶助制度は、あらゆる人に司法アクセスを担保するものであり、極めて重要な制度というふうに承知をしております。 その上で、民事法律扶助における弁護士への報酬額については、委員の御指摘のとおり、担い手となる弁護士等の確保等の観点から、その引上げを求める要望をいただいているところでございます。 民事法律扶助における弁護士報酬の引上げについては、一方で、弁護士報酬をその業務内容や事件の困難性等が適切かつ公平に反映されたものとする必要があり、その観点から、事案によっては低過ぎるという声があることは承知をしております。 一方で、この現行の立替え償還制度におきましては、この報酬を引き上げるということは直接利用者の負担増につながっていくこと、また、償還免除の場合やこの報酬が一時立替えとなっている現状の仕組みを踏まえますと、法テラスの財政的基盤に与える影響も少なくありません。また、本来当事者が負担すべき弁護士費用等を国民負担とすることが合理的かなどの観点も踏まえまして慎重な検討が必要であると考えております。 もっとも、委員の御指摘のとおり、国民の司法アクセスを充実強化するためには、担い手となる弁護士等の確保は重要でございます。御指摘の点も踏まえた法テラスの総合法律支援の在り方について、どのような形で検討するのが適当かも含めまして、引き続き日弁連や法テラス等と必要な協議、検討を行ってまいりたいと考えています。
○横山信一君 しっかりと検討組織をつくって検討していただきたいと思います。 現在の制度上、未成年は法テラスを利用できない場合もあります。ホームページには、未成年であっても利用できるよう、具体例を示しながら利用を促しております。さらに、子供の権利確保のために、未成年者には給付を認める等の措置も必要ではないかと考えますけれども、これは大臣に伺います。
○国務大臣(平口洋君) 民事法律扶助を給付制とすることにつきましては、本来当事者が負担すべき弁護士費用等を国民負担とすることが合理的かどうかなどの観点からの慎重な検討が必要であると考えております。 法務省としては、既存の取組の運用状況も十分に踏まえつつ、未成年者が適切な支援を受けられるよう、未成年者に対する民事法律扶助その他の法的支援の在り方等について、日弁連や法テラス等と引き続き必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○横山信一君 先日の共同親権のところでも申し上げましたけれども、やはり子供がどういう考えを持つかということも大事でありますし、そういう意味では、法テラスの利用ということも、未成年者の利用もこれから増えてくる可能性がありますので、適切に対応していただきたいと思います。 次に、ヘイトスピーチについて伺ってまいります。 ヘイトスピーチ解消法が施行されて明年で十年になります。出入国在留管理庁による調査では、ヘイトスピーチの経験のある外国人の割合は、受けたことがあるが一二・七%、受けたことはないが見聞きしたことはあるが三一・六%でした。これらのうち、インターネット上によるものが六五・五%と最も多い結果でした。 法務省では、来年度に、ネット上のヘイトスピーチに関する全国規模の実態調査を行う予定だと聞いております。調査手法については外部有識者による検討が始められていると聞いていますが、どのように取り組むのか。また、ヘイトスピーチ解消法が施行されてからどこに課題があるかも浮き彫りになるような調査を期待をするところであります。そのような観点では、調査結果についても外部有識者による検討を行ってはどうかと思いますけれども、三谷副大臣に伺います。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 先ほど委員御指摘でございますが、出入国在留管理庁の調査におきまして、一定数、決して少なくない数だとは承知をしておりますが、の在留外国人がヘイトスピーチを受けた、あるいは見聞きしたと感じていらっしゃるとの結果などを踏まえまして、法務省においては、令和八年度の予算の概算要求において、ヘイトスピーチに関する実態調査を実施するために必要な経費を計上しております。この実態調査は、いわゆるヘイトスピーチの現状を客観的に把握し、調査結果をヘイトスピーチの解消に向けた更なる取組の検討に活用することを目的としており、調査の一環として、インターネット上のヘイトスピーチに関する情報収集等を行うことを想定しております。 調査結果の検討の在り方及びその活用については、御指摘の点も踏まえまして、今後しっかりと検討してまいりたいと考えております。 以上です。
○横山信一君 調査をするということは、その先にその調査結果をどう使うかということが想定をされていくわけですから、そういう意味では、外部有識者の検討もしっかりやっていただきたいと思います。 改めてになりますけれども、このヘイトスピーチ解消法、これが果たしてきた役割、効果をどのように見ているのか、伺います。
○副大臣(三谷英弘君) 法務省では、平成二十七年度に、ヘイトスピーチに関する実態調査を実施いたしました。同調査では、ヘイトスピーチが行われていると指摘されていた街頭デモなどの発生状況やそこでの発言内容を中心に調査を行ったところでございます。 前回の調査から約十年が経過し、その間に社会状況やヘイトスピーチとして問題視される表現の手法、手段、方法が変化していることを踏まえまして、現在検討中の実態調査は、インターネット上のヘイトスピーチに関する情報収集を行うなど、現状に即した調査内容、手法とする必要があると考えております。 先ほどお答えしたとおりでございますが、現在、調査内容、手法などにつきましては検討を進めておりますが、御指摘いただいた点も踏まえまして、改めてとなりますが、今後しっかりと検討してまいりたいと考えております。
○横山信一君 インターネットに、当初この法律ができたときにはデモ等が中心であったわけでありますが、ある意味それは減少してきていると、一方で、インターネットは大変な状況になっているということでありますので、その実態を浮き彫りにしていくという調査はしっかりやっていただいた上で、このヘイトスピーチ解消法というところの、どういうところに効果があって、この十年間、また、今後どうしていったらいいのかというところがしっかり浮き彫りになるような形にしていただきたいと思います。 人種差別撤廃条約には、人種差別を防止、処罰するための法的措置が義務付けられています。しかし、ヘイトスピーチ解消法には、この法的措置はありません。人種差別撤廃委員会からは、ヘイトスピーチの解消法の改正がこういう点で求められております。これについてどのように対応しているのか、これは外務省と大臣、それぞれに伺います。
○政府参考人(貝原健太郎君) お答え申し上げます。 人種や国籍などによって差別が行われることはいかなる社会にあっても許容されることではございません。 お尋ねの人種差別撤廃委員会による勧告につきましては、この条約の規定を踏まえますと、加盟国に対し法的拘束力を持つものではございませんが、その上で、関係省庁において勧告の内容を十分に検討した上で適切に対応してきているものと承知しております。 いずれにしましても、外国人等に対する偏見や差別の解消に向けて、関係省庁と協力の上、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○国務大臣(平口洋君) 委員御指摘のとおり、日本の第十回、第十一回定期報告に関する人種差別撤廃委員会の総括所見においては、いわゆるヘイトスピーチ解消法の改正が勧告されているものと承知をいたしております。 平成二十八年に議員立法により成立したいわゆるヘイトスピーチ解消法は、憲法で保障された表現の自由に配慮し、一方的な表現行為に対する萎縮効果を避けるため、いわゆる理念法という形で、禁止規定や罰則の定めをあえて設けないこととして制定された経緯があるものと認識しております。 御指摘の総括所見は規制の強化等を求めていると承知しておりますが、当該所見の対応については、こうした法律の制定経緯等を踏まえ、その要否も含めて慎重に検討される必要があるものと考えております。 もとより、特定の民族や国籍の人々を排斥しようとする不当な差別的言動はあってはならないものと認識しており、今後とも、ヘイトスピーチ解消法の趣旨を踏まえ、互いの違いを認め、尊重し合う共生社会の実現を目指して、各種人権啓発活動や人権相談の実施にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○横山信一君 人権上の問題ですので、この人種差別撤廃委員会からの勧告は、この解消法ができて十年というこの節目の中でどう捉えたらいいのかということをやっぱり判断をしていかなきゃいけない、勧告をどう受け止めるかということですよね。何か所管委員会で検討してもらいますみたいな、そういうことではなくて、我が国の矜持が求められているというふうにも言えると思います。 一方で、その生活習慣の違う外国人とやはり同じ生活空間を共にした場合、例えばごみの曜日が、日本人だときちっと分別しますけれども、そういうところが全くやっていないところから来るわけですから、何か違和感があってどうしても地域住民とのあつれきが生じるみたいなところもあるわけでありますが、そういったところを総合的にやはり判断をしていかなきゃ、対策を打っていかなきゃいけないというふうにも思います。 しかし、冒頭触れたように、これ人権上の問題としてどう取り組むかという、共生社会というのはそこが根本にあるわけですから、そういう意味でこのヘイトスピーチ対策というのは重要になるわけですけれども、このヘイトスピーチ対策で重要なのは、啓発を強化することであります。啓発を強化するという意味では、法務大臣など影響力の強い公人による発信が大事だというふうに思いますけれども、大臣、どう取り組むのか、伺います。
○国務大臣(平口洋君) 特定の民族や国籍の人々を排斥しようとする不当な差別的言動はあってはならないものと認識しております。 法務省の人権擁護機関では、ヘイトスピーチに焦点を当てた様々な人権啓発活動に取り組むとともに、人権相談及び人権侵犯事件の調査処理を通じて被害の救済を図っているところでございます。 今後ともこれらの人権擁護活動にしっかりと取り組むとともに、私自身としてもヘイトスピーチ解消に向けた情報発信に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○横山信一君 じゃ、次に、大川原化工機問題について伺います。 刑事事件における被疑者又は被告人の自白は重要な証拠となり得ると。このことを踏まえて、虚偽の自白の誘発や冤罪の発生を防止するため、被疑者、被告人に対する取調べの手続を可視化することの重要性が指摘をされているところであります。 現状では、裁判員裁判対象事件や一部の独自事件に限定をされているところであります。対象を拡大することによって、供述内容の信用性を高めるとともに、冤罪の発生防止にもつながるというふうに考えるところであります。 取調べの可視化にはどのような課題があり、取調べの可視化はどの程度進んだのか、副大臣に伺います。
○副大臣(三谷英弘君) お答えいたします。 この取調べの録音・録画制度につきましては、これまでも被疑者から供述を得にくくなるという弊害や一定の人的、物的の負担の発生などの指摘もされてきたところではございますが、被疑者の供述の任意性等の的確な立証を担保するとともに、その取調べ等の適正な実施に資することを通じて、より適正、円滑かつ迅速な刑事裁判の実現に資するために導入されたものであることを踏まえ、これまでその対象とする事件の範囲についても検討が重ねられてきたものと承知しています。 検察当局におきましては、刑事訴訟法により義務付けられた事件の取調べの録音、録画に加えまして、取調べを録音、録画することの有用性や問題点も踏まえ、事案の内容や証拠関係等に照らし被疑者等の取調べを録音、録画することが必要と考えられる事件については、その運用によって積極的に録音、録画を実施してきたものと承知をしております。 具体的には、これも公表された資料でございますけれども、検察当局におきましては、令和六年度に取り扱った身柄事件の被疑者の取調べのうち、約九九%については録音、録画を実施しているものと承知をしています。 加えて、検察当局は、取調べの適正確保にも資する取組の一つとして、本年四月一日から一定の在宅事件の被疑者の取調べについても録音、録画の試行を開始したものと承知しております。 以上です。
○横山信一君 これはもう一〇〇%録音、録画、可視化をすべきだというふうに思います。これは双方、取り調べる側にとっても、取り調べられる側にとっても、双方有益だというふうに思いますので、何か隠すというようなふうに見えてしまうので、可視化に更に取り組んでいただきたいと思います。 改正刑訴法に関する在り方協議会、ここでは、今年の七月、取りまとめを行いまして、令和七年七月ですね、取りまとめを行い、そこでは、新たな検討の場を設けるということを強く期待するというふうにされています。 大川原化工機事件やプレサンス事件など近年発生した個別事件の経緯や結果を踏まえた具体的な検討がなされるような新たな検討の場、これを設け、当事者からヒアリングを丁寧に行うなど、実際に発生した事件を基に具体的に検討することが必要と考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤淳君) 御指摘の協議会の取りまとめにおきましては、取調べの録音、録画の対象範囲の拡大を含む制度改正や運用の見直し、その他刑事手続における新たな制度の導入について、新たな検討の場を設けて具体的に検討を行うなど、所要の取組を推進することを強く期待したいとされているところでございます。 御指摘の新たな検討の場については、現在、立ち上げを検討中でありまして、お尋ねについて現時点においてお答えすることは、確たることをお答えすることは困難ではありますが、取りまとめの結果も踏まえて適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○横山信一君 ちょっと時間がなくなってきたんですけれども。 もう大川原化工機問題というのはあってはならない冤罪事件だというふうに思います。取調べの可視化、あるいは警察官や検察官による取調べにおける弁護人の立会いがあれば防げた事件であったかもしれません。 接見は憲法で保障されているのですから、捜査機関の判断に委ねることなく弁護人の立会いの機会を実質的に保障すべきと考えますけれども、これは大臣に伺います。
○国務大臣(平口洋君) お答えいたします。 被疑者取調べへの弁護人立会いについては様々な御議論があることは承知いたしております。被疑者取調べへの弁護人立会いの制度化について、以前、法制審議会において議論されたものの、収集方法として重要な機能を有する取調べの在り方を根本的に変質させて、その機能を大幅に損なうおそれが大きいとかなどの問題点が指摘されておりまして、法整備の対象とはされなかったものと承知しております。 また、近時、法務省で開催した改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会においても議論が行われましたが、そこでも、必要な説得、質問を通じて被疑者からありのままの供述を得ることはおよそ期待できなくなるなどの指摘がされ、法整備を行う方向性は示されなかったものと承知いたしております。 したがいまして、現時点において、被疑者取調べへの弁護人立会いを制度化することについては慎重な検討を要すると考えております。
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。
○横山信一君 はい。 圧倒的に悪い人がいるということを前提にしてね、今のような話だと分かるんだけれども、大川原化工機事件って、冒頭言ったように、あってはならない冤罪だったわけですよ。だから、こういう冤罪を起こさないためにどうするかということが重要だということで、また次、また次回に質問させていただきます。 以上であります。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子です。 十分の時間をいただきましたので、来年四月一日に施行が決まった離婚後の共同親権が選択できるようになる、その手続などについて質問させていただきます。 今回の質問も全国の当事者や関係の皆さんが見ておりますので、答弁は分かりやすくお願いをいたします。 先ほど来、古庄議員、また打越議員御指摘のように、日本では婚姻数の三分の一の離婚案件がありますが、そのうち九割はいわゆる協議離婚です。親子交流や養育費の取決めがなくても離婚が言わば紙切れ一枚で成立するという、国際的に見ると極めて異例な制度です。 これは、特に子供の貧困、ここも先ほど来問題になっておりますけれども、子供の貧困あるいは精神状況の不安定化という問題も惹起しておりますし、それから、子供と会えないお父さん、お母さん、実は昨日も、もう何年も子供に会えないんだ、でも養育費だけは月二十五万円払っているという事例の方が直接訴えてまいりました。 ですから、この養育費の支払、親子交流、これはあらかじめ離婚が成立するときに約束をしましょうということをずっと一貫して私、お願いをしてまいりました。三谷副大臣、その辺りよくよく御理解いただいていると思いますけれども、今回の民法改正、まずは、入口は市区町村の戸籍担当の窓口なんです。協議離婚、九割が協議離婚で、戸籍担当の窓口です。 資料一として、来年四月一日に施行が決まったときの具体的な離婚届様式をお出ししております。それを見ながら答弁をお願いいたします。 まず、民事局長さんに、今回の戸籍法施行規則の一部改正に伴い、離婚届において具体的に何が変更、追加されたのか、御指示いただけますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 現在パブリックコメント中の戸籍法施行規則の改正案におきまして、資料一の離婚届書の様式の改正については、まず、大きく分けて次の三つの項目に関し欄を追加することを検討しております。 一つ目は、左下の未成年の子の氏名の欄のうち、父母双方が親権を行う子を記載する欄及び一番下の親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされている子を記載する欄の追加です。 二つ目は、右側の中ほどで、届出人署名欄の下にございますが、親権者の定めをした場合について、離婚後も共同で親権を行使すること又は単独で親権を行使することの意味を理解し、真意に基づいて合意したことを確認するチェック欄の追加です。 三つ目は、証人欄の下に幾つかチェックボックスございますが、そのうち、離婚後の子育ての分担について、その取決めの有無を尋ねるチェック欄の追加です。 さらに、このほか、その下の親子交流及び養育費の分担の取決めの有無を定める、尋ねるチェック欄についても文言等の修正を行っております。
○嘉田由紀子君 御丁寧にありがとうございます。 その中で、二つ目のこの真意に基づいて合意したことを確認するチェック欄、夫と妻双方にありますけど、チェックがなかった場合、窓口の戸籍担当どう対応したらいいんでしょうか、御指示ください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 離婚後の親権者の定めについては、子の利益を確保するため、父母の真意に基づかない合意がされることを防ぐ必要があると考えております。 御指摘のチェック欄は、離婚後の親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることを確認するための法制上の措置として、改正民法の附則の趣旨も踏まえて新たに設けることを検討しております。 そのため、御指摘の欄にチェックがなかった場合には、市区町村の担当者から、チェックのなかった離婚当事者に対し、離婚後の親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることの確認を行うということになると考えております。
○嘉田由紀子君 確認を行う、具体的にどういうふうにということ、これはかなり現場では混乱あるいは不備があると思いますけれども、そこは是非とも現場の混乱避けていただきたいと思います。 あわせて、三点目ですけど、この下の欄、親子交流、子育ての分担、養育費の分担の取決めの有無を尋ねるチェック欄があります。改正民法では監護の分掌となっていた、その言葉を子育ての分担というように分かりやすい表現にしていただいた、ここは当局の工夫に感謝を申し上げたいと思います。 ただ、それぞれにここもチェックがなかった場合、また決めてないという場合、現場の窓口どう判断したらいいでしょうか。チェックがない場合に、具体的な指導を共同養育計画作りなど活用して行っていくのか、あるいはそれぞれの該当市区町村の子育て部局と連携できるような、次のステップに行くよう指導していくのか、これは是非とも前向きに市区町村の戸籍担当の皆さんが理解できるような対応のモデルを示していただきたいと思います。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 親子交流や養育費の分担についての取決めを促進するため、平成二十四年から通達に基づく運用として離婚届書に親子交流や養育費の取決めの有無を尋ねるチェック欄を設けており、現在、今回の改正を検討しているところでございます。 現行法下では、このチェック欄に関してチェックがない場合や親子交流等についてまだ決めていないにチェックがある場合でも離婚届を受理する扱いとしております。 もっとも、現在検討中の戸籍法施行規則において、このチェック欄を離婚届書の記載事項とすることを検討としておりまして、このような規定が設けられた場合においては、チェックがないときなどには、離婚届を受理する取扱い自体には変更はないものの、実務上の運用として戸籍窓口等においてチェックの促し等が行われることになるものと考えております。 そして、チェックがない場合等には、法務省において作成した養育費や親子交流についてのパンフレット等を用いた情報提供を行うほか、自治体内における連携の一環として、戸籍の担当部署から支援の担当部署へ相談を促すなどの取組を行うことが望ましいと考えているところです。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 ここ是非、入口として戸籍担当でまずは問題を把握していただいて、そして、それぞれの市あるいは町村、東京都内の場合二十三区ですね、の横串を刺していただけたらと思っております。 最後に、法務大臣に、この千七百四十一基礎自治体で真に子供の最善の利益が実現できるよう、今、全国知事会からも要望いただいております。全国市長会、町村会、特別区長会からは直接要望いただいていないんですが、自治体の首長さんの理解が大変重要なんです。 そもそも、離婚の問題タブーにする、だから貧困、そして親子交流ができないということがありますので、来年四月の施行前できるだけ速やかに、全国でこの問題に関心が広がるよう広報啓発よろしくお願いいたします。法務大臣の御覚悟をお願いできますか。
○国務大臣(平口洋君) お答えをいたします。 父母の離婚等に直面する子の利益を確保するという改正法の理念を実現するためには、御提案のように、自治体における部署間の適切な連携のほか、自治体と地域の専門職や関係機関との間の連携も重要であると考えております。 そこで、法務省では、今年度、共同養育計画の作成を促進するための調査研究を委託し、地域における支援ネットワークの構築について検討が行われているところでございます。 この調査研究で得られた支援のモデルについては、支援に関する施策を所管する関係府省庁とも連携して横展開に努めてまいりたいと存じますが、御指摘のように、広報、大変大切でございますので、そこにも力を入れてまいりたいと、このように思っております。
○嘉田由紀子君 共同養育計画作りのための調査研究、百五十七ページの報告書を作っていただきました。また、モデルとしては、八尾市と豊島区ですか、出していただきましたけれども、是非ともこれを横展開していただくよう、本当に全国の皆さんが待っておりますので、よろしくお願いいたします。 以上です。
○安達悠司君 参政党の安達悠司です。 スパイ活動は、戦争の前哨戦とも言われます。国家と国民の安全を守るため、外国のスパイ活動に対し我が国はくれぐれも警戒監視を怠ってはならないと思いますが、対象となる外国勢力によるスパイ活動について法律上の定義があるのかどうかを教えてください。
○政府参考人(霜田仁君) お答え申し上げます。 御指摘のスパイ活動につきまして、公安調査庁が所管する法律で定義、分類しているものはございません。
○安達悠司君 参政党は、二日前の十一月二十五日、スパイ防止関連二法案、スパイ防止法案といいますけど、これを提出いたしました。 参政党の案では、まずスパイ活動の定義をつくり、情報を取る行為だけじゃなくて、宣伝と謀略もスパイ活動に含めたという点が特徴的です。秘密情報を取得するための活動、それと加えて、国の意思決定に不当な影響を及ぼすような宣伝活動、また、その他、国や国民の安全を害する不当な活動と、こういった三つに分類しています。これらは、情報収集、宣伝、謀略の三つに言い換えられます。戦前の内務省も、防諜講演資料という中で、諜報、宣伝、謀略といった三つの分類を作っています。 ここで大切なのは、スパイは単に情報を取るだけではないということです。宣伝や謀略を駆使した我々の認知領域に対する戦いということですね。宣伝を繰り返し、事件を起こすことによって、私たちを怖がらせたり、あるいは怒らせたり、一定の行動に駆り立てたりします。例えば、戦争の原因について相手国に不利な宣伝をする、特定の政治家をスキャンダルで、お金の問題とかで攻撃をしたり、あるいは政権転覆や時にはパンデミックを起こすといったこともあるかもしれません。 したがって、この外国勢力による宣伝や謀略に対して非常に注意をする必要があると思いますが、政府はこれらも警戒監視対象にしているんでしょうか。また、政府は、政治家のスキャンダルや暗殺、あるいは大規模な通信障害、放火、パンデミックなど、こういった事件が起きるたび、これは外国勢力のスパイ活動によるものなのかどうか、こういったことを調査、確認しているのか、お尋ねします。
○政府参考人(霜田仁君) お答え申し上げます。 まず、カウンターインテリジェンスの取組につきましては、政府の行政機関が、外国情報機関の我が国に対する情報収集活動の状況等に関する情報の収集、分析を行っているものと承知しております。 公安調査庁におきましては、政府によるカウンターインテリジェンスに関する取組に寄与するために、破壊活動防止法及び団体規制法に基づきまして、人的情報を始めとする情報の収集、分析に努め、関係機関に提供しているところでございます。 また、公安調査庁は、破壊活動防止法及び団体規制法に基づきまして、破壊的団体等の規制に関して必要な調査を行っているところでございますけれども、その調査の対象ですとか具体的な内容等につきましては、今後の調査業務遂行に支障を来すおそれがございますので、お答えを差し控えさせていただければと思います。
○安達悠司君 今お話を伺うと、やっぱり宣伝とか謀略に対する警戒監視というのがまだまだ足りないのではないかと思っておりまして、例えば歴史認識問題でいきますと、日本が不当な侵略戦争を仕掛けたという点に関して、これは、東京裁判の弁護人であり、昭和三十七年に日弁連会長も務めた林逸郎弁護士は、その著書「敗者」の中で、あれは日本が不当な侵略戦争を仕掛けたものではなく、連合国の逆宣伝であると、こういったことを指摘しています。また、江藤淳氏は、「閉された言語空間 占領軍の検閲と戦後日本」という書籍の中で、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム、これは、日本人の心に国家の罪とその淵源に関する自覚を植え付ける目的で開始、かつ、これまでに影響を及ぼしてきた民間情報活動であると、こういった指摘のある文書を紹介して、連合国軍が日本人の歴史認識についても情報宣伝工作を行ってきたことを指摘しています。 この真偽はともかくとして、私たちが依拠している認識が外国の宣伝や謀略によってつくられたものだとしたら、これは恐ろしくないでしょうか。 また、新型コロナのパンデミックに関しても、例えば戦前であれば、昭和十一年五月に浜松事件というのがありまして、これは浜松第一中学校の運動会の翌日、患者二千二百五十名、多数の中学生を含む四十六名の方が亡くなったという大変痛ましい事件でありますが、これについては、内務省、県警察が動いて調査した結果、これは大福餅のゲルトネル菌の食中毒と判明しました。ただ、このときは陸軍が動いてですね、陸軍軍医学校防疫研究室が動いて原因調査を行い、外国の謀略や生物兵器の可能性も調査しているということです。しかし、今回の新型コロナに関してこういった動きは見当たらなかったように思います。 アメリカのトランプ大統領は今年の四月、ラボリークというサイトを立ち上げて、このウイルスは自然界に存在しない生物学的特徴を持っている、また、武漢の研究所からの漏えいの可能性が最も高いと、こういった見解を発表しているわけですから、これについても謀略や宣伝といった調査が必要なのではないかと思います。 このように、外国勢力によるスパイ活動の実態を国民に広く知らしめ、事件の背景を考える、こういうことを訓練として行っていく、国民の防諜リテラシーを高めるということが大切ではないかと思いますが、これに関する政府の取組を教えてください。
○政府参考人(霜田仁君) お答え申し上げます。 公安調査庁におきましては、外国の情報機関等による情報収集活動を始めとする対日有害活動につきまして、その抑止、防止を図るという観点から、我が国の機微情報の窃取を目的とした活動等の懸念動向に関しまして、官民連携の一環として、我が国の企業、団体に対するアウトリーチ活動を実施しているところでございます。 また、ホームページですとかSNS、各種刊行物等によって広く国民に向けた情報発信を行っているところでございまして、今後もこうした取組を行っていく所存でございます。
○安達悠司君 ここで大臣にお尋ねしますが、大臣は、今述べてきた宣伝や謀略に対する取組について十分と考えておられますでしょうか。 高市政権はスパイ防止法というものを掲げておりましたので、大臣のお考え、宣伝や謀略に対する対抗についての考えをお聞かせください。
○国務大臣(平口洋君) 諸外国の情報機関等による情報収集活動などの対日有害活動の抑止、防止に関して、緊密な官民連携及び国民の皆様への発信は大変重要であると認識しております。 今後とも、公安調査庁において、内外の動向を踏まえ、情報の保全にも留意しつつ、これらに積極的に取り組んでいくものと承知をいたしております。
○安達悠司君 やはり国民は、今本当に、いろんな事件が起きるたびにその背後に何があるのかということを国民は知りたいわけですね。だから、インターネットにいろんな情報が流れます。 ただ、これをSNS規制すればいいというだけじゃなくて、これは本当は国民は正しい情報が知らされていないんじゃないかと、そういう不安があるわけですよね。なので、是非、こういう宣伝や謀略の背後関係、あるいはその国民の理解と増進と、こういったことを参政党は今訴えておりますので、そういうことも是非やっていただきたいと思います。 次の質問に移りますが、また、今、現行の秘密保護法令に関しては特定秘密保護法や不正競争防止法などがありますが、特定秘密保護法に関しては、施行されて十年がたちますが、いまだこの犯罪で処罰された人はなく、起訴された人すらいません。この原因を政府はどう分析しておられますか。
○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。 御指摘の特定秘密保護法違反事件につきましては、これまで起訴された例はないものと承知しております。 その上で、個別の案件における事件の処理につきましては、捜査機関により収集された証拠に基づいて個々に判断されるものであることから、特定秘密保護法違反事件で起訴された例がないことについて、その理由を一概にお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。
○安達悠司君 現行法令のままでは、犯人を特定秘密保護法違反で起訴した場合に、裁判で秘密が漏れるリスクを払拭し切れていないのではないかと思います。 現に、その特定秘密保護法で起訴された犯人が被告人質問など公判で特定秘密を暴露するのを防ぐ手段は、現行法には備わっているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤淳君) お答えいたします。 まず前提といたしまして、一般に、秘密漏えい事件の刑事裁判におきましては、いわゆる外形立証の方法が取られておりまして、秘密の内容そのものを明らかにすることなく実質秘性を、実質秘密性を立証することが通例でございます。 ここで、外形立証というのは、秘密の種類あるいは性質、当該秘密文書の立案、作成過程などを明らかにすることによって実質的秘密性を立証する方法を指すものでございます。 その上で、刑事訴訟法第二百九十五条の第一項の規定に基づきまして、裁判長は、訴訟関係人のする尋問又は陳述が相当でないときは、訴訟関係人の本質的な権利を害しない限りこれを制限することができることとされておりまして、被告人に対する供述を求める行為についても同様とされております。 そのため、弁護人が被告人質問において被告人に対し秘密の内容に係る供述を求めた場合には、裁判長において弁護人の質問を制限することが考えられます。さらに、被告人が被告人質問において秘密の内容に係る供述をしようとした場合には、裁判長においてその供述を制限することも考えられるところでございます。 なお、もとより、犯罪の成否というのは、個別具体の事案ごとに収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄であるということでございますが、あくまで一般論として申し上げれば、被告人が被告人質問においてみだりに特定秘密の内容を供述することは特定秘密の漏えい罪に当たり得るものと考えられ、こうしたことも被告人が公判において特定秘密の内容を漏えいしないための抑止力として機能し得るものと考えているところでございます。
○安達悠司君 今いろいろおっしゃっていただきましたが、不正競争防止法は、二十三条以下に、刑事裁判の特則ということで秘匿決定の制度がございます。これは特定秘密保護法には見当たりませんので、この点、改正が必要なのではないかと思いますが、ちょっと時間の関係で次に飛ばして、また、産業スパイに関しては、処罰事例が相次いでいるんですけれども、量刑が低くて執行猶予の事案が多いといった問題点もあるので、これに関しても法定刑の引上げの検討が必要なのではないかと思います。 あと、ちょっと時間の関係で一個飛ばしまして、新型コロナの関係に行きたいと思います。 この新型コロナウイルスの感染症ワクチンは、人類史上初のメッセンジャーRNAワクチンでした。治験期間も非常に短く、中長期的な影響や心筋炎や免疫系の副反応の懸念など様々なことが未解明の状態でしたが、緊急承認によって接種が進められました。 このワクチン接種をめぐっては様々な圧力が掛けられて、法務省のホームページには新型コロナワクチン接種に関連した不当な差別はやめましょうという記載があったわけですけど、法務省にはこの人権相談としてどんな内容の相談がどのくらい件数があったか、またそれに対する法務省の対応を教えてください。
○政府参考人(杉浦直紀君) お答えいたします。 新型コロナウイルス感染症に関連する人権相談の内訳につきましては把握をしておりませんけれども、例えば令和二年には、全国の法務局、地方法務局に、人権相談合計としまして二千六十二回の相談がございました。 法務省の人権擁護機関におきましては、これらの人権相談等を通じて人権侵害の疑いのある事案を認知した場合には、人権侵犯事件として調査を行いまして、事案に応じた適切な措置を講じるなどしているところでございます。
○安達悠司君 この新型コロナの問題が深刻だったのは、このワクチンというのがまだよく分からない状況の中で、緊急事態宣言とかそういったものに関して慎重意見又は反対意見を述べた政党、国政政党が皆無に近かったことでした。これも、情報戦や宣伝活動といったことに対しての警戒という点も本来必要だったんではないかと思います。 また、実際、ワクチン接種がどれほど効果があり、またワクチン接種によりどれほど健康被害が出たのか、七回接種が妥当だったのかなど、これからも多面的な情報を集めて客観的に検証する必要があると思います。 最後に、裁判所でのマスク着用に関する問題をお尋ねします。 法廷でのマスク着用は、真実発見との兼ね合いが問題になります。例えば、刑事事件の証人尋問や被告人質問においてマスク着用を漫然と許した場合、証人に顔を隠されてしまうと、虚偽供述かどうか判断するための表情や供述態度の観察が困難になり、被告人の防御権を侵害するだけでなく、裁判における真実発見の使命が著しく後退すると考えられます。 これについて、証人や被告人が尋問の場で顔を隠すことを原則禁止する必要はないか、こういったことを裁判所に求めたいと、裁判所の見解を求めたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) お答えいたします。 一般論として申し上げれば、証人尋問や被告人質問における供述の信用性につきましては、当該証人等の供述態度だけでなく、その供述内容はもとより、その他の証拠で認められるもろもろの事情を含め、総合的に判断されているものと承知しております。 その上で、証人等にマスクを外すよう求めるか否かは、訴訟指揮の問題として各裁判体が個別に判断すべき事項でございまして、最高裁事務総局、事務当局として、その訴訟指揮の具体的な行使の在り方について所見を述べることはできません。 各裁判体は、それぞれ証人尋問や被告人質問において的確な心証形成ができるよう訴訟指揮を行っているものと承知しております。
○安達悠司君 今のマスクの点は是非また取り組んでいただきたいと思います。 あと、最後に、この司法アクセスの、あっ、ごめんなさい。
○委員長(伊藤孝江君) 時間が来ております。おまとめください。
○安達悠司君 時間来ていますね。じゃ、済みません。 あと、帰化の点に関して大臣にお聞きしたかったのと、あと司法アクセス改善と迅速化についても是非これからまたの機会にお尋ねしていきたいと思います。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今日は、離婚後共同親権とDVについてお尋ねしたいと思います。 父母が離婚後共同親権ないし共同養育を合意できないという場合があると。このときに子供の利益をどう考えるかというのが、改正八百十九条の七項が適用される場面ということになるんだと思うんですね。この点について、子供の成長発達にとって安全、安心を与えてくれる養育者、同居者、同居親との安定した環境が守られることが最も重要という知見について、法案審議の際にも繰り返し指摘をしてまいりました。 資料の一枚目御覧いただきますと、改めて、二〇二二年六月二十五日の日本乳幼児精神保健学会の声明を御覧いただいています。離婚後の子どもの養育の在り方についてということなんですが、詳しくはお読みいただきたいと思いますけれども、二枚目、上の方に、子供の成長発達にとって最も重要なのは、安全、安心を与えてくれる養育者との安定した関係と環境が守られることである、そのためには、安全、安心は子供自身のみならず、子供に安全基地を提供する同居親についても確保されなければならないと、こうした知見が示されているわけですけれども、裁判所はこの八百十九条七項の場面においてこうした知見をどのように考えるべきなのか、改正法の趣旨について、まず民事局長にお尋ねします。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 離婚後の親権者の定めについて、父母の協議が調わない理由には様々なものが考えられます。そこで、改正法は、裁判所が父母双方を親権者と定めることができる場合を父母の合意がある場合に限定はしてはおりません。裁判所が、子の利益のため、父母と子の関係、父と母との関係その他一切の事情を考慮して離婚後の親権者を定めることとしております。 もっとも、委員御指摘のとおり、子が安全、安心な環境で養育されることが子の心身の健全な成長にとって重要であるというふうに考えております。そこで、改正法は、虐待等のおそれやDV被害を受けるおそれの有無等の事情を考慮して、父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるときには必ず父母の一方を親権者と定めなければならないこととして、父母双方を親権者と定めることによって安全、安心な養育の環境が害され、子の利益が害されることがないように配慮をしているところでございます。
○仁比聡平君 大事な御答弁だと思うんですね。 改めて、この八百十九条の七項が、子供に対する虐待はもちろんですが、父母どちらか一方のDV、これを必要的単独親権にしている理由は、この条文上も明らかなとおり、子の利益を害するからなんですよね。DVは子の利益を害するという、このことをしっかり裁判所は判断しなきゃいけないと思うんです。 そこでお尋ねをしたいんですが、これまでの、つまり現行民法に基づく調停や裁判の中で、離婚それから子の養育をめぐって、極めて高い葛藤の紛争があります。そのときに、調停委員さんだったり裁判官だったりあるいは弁護士だったりが、あなたへの暴力、DVがあったとしても、相手方と子供さんの面会、養育の問題は別ですと言って強く説得することが頻繁にありました。 そのことについてちょっと紹介しておいた方がいいでしょうが、昨年の四月三日の衆議院の参考人として、DV被害者として、住所を秘匿して、いつ居場所を突き止められて目の前に夫が現れるか分からない恐怖と隣り合わせの毎日を送っていますという斉藤参考人から、議事録の三段目のところありますけれども、子供さんの主治医の意見書を裁判所に提出したと。どう書かれているか。妻は配偶者によるストレスで重度のうつであり、障害のある子供の監護に悪影響になるので面会の負担を考慮すべきだと、子供は障害の状態から面会交流は控えるべきだという主治医の意見書が出ているという事案なんですね。これに対して調停委員や裁判官は、それは離婚事由で、面会では理由になりませんねと言い、調査官も、子供に障害があっても親がうつでも面会には関係ないとはっきり言っていました、恐怖と不安、絶望感でいっぱいになりましたと。 このDVの主張があるにもかかわらず、あなたが言うとおりであったとしても、というのは、つまり、DVであろうがなかろうが、子の養育、面会などの問題とは別問題ですという、こうした見地は法の趣旨に反するのではありませんか。局長、いかがですか。
○政府参考人(松井信憲君) まず、個々の調停手続、裁判手続における発言については行政府としてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げますと、父母の別居や離婚後も適切な形で親子交流の継続が図られることは子の利益の観点から重要ではありますが、親子交流の実施に当たっては、子及び監護親の安全、安心の確保が必要不可欠であると考えております。
○仁比聡平君 私はこの斉藤参考人がおっしゃっている斉藤参考人の事案についての見解を伺っているのではなく、今もお話があったんですけど、DVがあろうがなかろうが、子供の面会、養育の問題とは別問題だというこの見地は法の趣旨に反するのではないか。何しろ、DVを必要的単独親権の事由にしているのは、それが子の利益を害するからですよね。その趣旨は、今日、局長、きちんと答弁いただいているわけです。 となれば、このDVがあったとしても、面会、養育の問題は別ですよと、そう考えなきゃいけませんよという説得はしちゃならない。というか、法の立場と違うんじゃないですか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、親子交流の実施に当たっては、子や監護親の安全、安心の確保が必要不可欠でありまして、夫婦間の暴力やDVの有無というものはその際の重要な考慮要素になるものと考えております。
○仁比聡平君 ちょっと聞き方変えますけれども、このDVや虐待という必要的単独親権の事由があるかないかについて、あると訴えている当事者に立証責任はない、当事者に立証責任を負わせるものではないということはこれまでこの委員会でしっかり答弁をいただいていることなんですね。局長、そうですよね。
○政府参考人(松井信憲君) 訴訟と異なって、非訟事件と言われているこの家事の関係につきましては、立証責任というものはないというふうに御答弁申し上げているところでございます。
○仁比聡平君 中でも、DV被害者が、例えば写真だとかあるいは録音だとか、そうした物的証拠というか客観的証拠というか、こういうものがなければ言い分を認めないよとされてしまったら、沈黙を強いられる、加害者の支配に縛り付けられ続けるしかないという絶望になるでしょう。 裁判所関係者があるいは弁護士が暴力やDVがあったとしてもという発言をするのは、あろうがなかろうがという意味で、つまり当事者の訴えを否定してしまうということだと思います。本当に思いを決して調停の場でその話をしたら、あろうがなかろうがと言われたら、沈黙を強いられるということになるじゃないですか。 仮にそうした説得によって親権などについての合意があったかのような外形がつくられても、私は、それはこの八百十九条が求める真摯な意味での合意にはならないし、この八百十九条の七項の趣旨について、父母間に意見の違いがあるというか、まとまらないという状況があっても、裁判所がそうしたプロセスを置くことによって子の利益、最善の利益を探求するプロセスがつくれるんだというような趣旨の発言、答弁を法案審議の際にされておりましたけれども、強引に説得する、抑え付ける、沈黙を強いるというのは、これはそもそも法の趣旨に反する、あるいは法の趣旨ではないのではないですかということを聞いています。
○政府参考人(松井信憲君) 一般論として申し上げますと、御指摘のような事情によって、DV等の事情があるにもかかわらず、父母の一方が不適切な形で合意を強制される、強要されることがあってはならないと考えているところです。
○仁比聡平君 時間が迫っていますので、大臣に今議論していることについて一問ちょっとお尋ねをしたいと思うんですよ。 これまでの法務委員会の法案やこの委員会での議論で、法務省民事局は、DVの本質が支配であるということをお認めになっています。改めて、大臣がその点をどう捉えておられるかということと、今申し上げているような、DVの主張を認めず否定してしまう、事実上否定してしまうというようなことになってしまったら、それは裁判の手続なりあるいはこの離婚後共同親権の取組が支配の継続に加担するということになってしまうのではないか。離婚がやっと成立したのに、その後、共同親権だということでDV被害当事者が逃げられなくなってしまうということになってしまうのではないか。そうした支配の継続ということは許すものではないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(平口洋君) 改正法におきまして、裁判所は、DV被害を受けるおそれの有無等の事情を考慮して、父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるときは必ず父母の一方を親権者と定めなければならないというふうに定められているところでございます。
○仁比聡平君 その実質的な意味をこれまで民事局長も答弁をしてこられていますから、大臣御自身のお言葉で御答弁いただければと思うんですが、いかがですか。あと一分ちょっとあります。
○国務大臣(平口洋君) 民事局長の答弁したとおりであると思います。
○仁比聡平君 お答えになりたくないんでしょうか。 民事局長、改めて伺いますが、この八百十九条の必要的単独親権事由としているDVというのは、これは加害の権力的な支配という、そういう構造だと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 委員御指摘のような事情によって父母間に様々な力の差を背景として一方的に他方を支配するような関係が認められるような場合には、父母が共同して親権を行うことが困難であると言えるものと考えられますので、父母の一方が親権者と定められることになるものと考えております。
○仁比聡平君 先ほどヘイトスピーチの議論でもありましたけど、大臣が、政治家として、あるいはこの法務行政の責任者として、あるいは高市内閣の一員として、正面から駄目なものは駄目だときちんと政治家として発言する、発信するということが、今日申し上げていることでいえば、DV被害者の人権を保障し、子の最善の利益を本当に進めていく上で大切なことだと思います。 今日きちんとした答弁がなかったのはとても残念なことで、引き続き議論をしたいと思いますが、裁判ってえてして公平中立だという建前でですね……
○委員長(伊藤孝江君) 時間になりましたので、おまとめください。
○仁比聡平君 これが加害への加担になりかねないという事態があるんですよね。家庭裁判所は真の子の利益とは何かということを本当にきちんと科学的に調査するということこそが大事だということ強く申し上げて、質問を終わります。
○北村晴男君 日本保守党の北村晴男です。 本日は、まず、中国人留学生が署名する秘密の誓約書に関連してお聞きします。 中国は、国家情報法により国民全員に情報活動への協力を義務付けており、留学生、中国からの留学生についても、いつでも情報活動に協力させられる、すなわちスパイとして働かされる法的義務を負っています。 それに加えて、CSC、中国国家留学基金管理委員会を通じ、奨学金を受けて留学する者は、中国、中国共産党への忠誠を誓ういわゆる秘密の誓約書に署名させられており、このことが近年スウェーデンで発覚しました。これによれば、留学生は積極的に在外大使館、領事館の管理を受けることとされています。これ以降は、単に誓約書と言います。学生が、留学生が誓約書の内容に反したとか退学したなどの場合、損害賠償責任を中国に対して負うだけでなく、中国にいる学生の家族やその学生を送り出した中国の母校の恩師も連帯責任を負わされています。また、学生の亡命を防ぐために、保証人である家族は、留学中、短期間を除いて国外に出国することができません。 つまり、この誓約書を書いた留学生はがんじがらめに縛られて、中国共産党の指揮命令を受けることとなりますから、自由な学問、研究を行うことができず、言わば学問の自由を奪われた留学生ということになります。 以上の誓約書が発覚して以降、一つ、先端技術などの漏えいリスクがあること、二つ、学問の自由を奪われた留学生は留学生としてふさわしくないことなどから、欧米では、CSCとの契約を解消し、この言わば留学生を装った工作員の入学を拒否する大学が相次いでいます。例えば、スウェーデン、ドイツ、デンマーク、オランダ、アメリカなどであります。 これに対して日本では、東京大学、早稲田大学、京都大学、名古屋大学、横浜国立大学などがいまだにCSCと連携して多くの中国人留学生を受け入れています。言わば無防備な協力関係にあると言えます。この点、文部科学省は、各大学に対し、留学生が誓約書に署名した事実の有無、あるいは誓約書の内容について調査を要請したことはないものと認識しています。 そこで、質問します。 中国からの留学生に入管当局が在留資格を付与することの可否を判断する前提として、文部科学省は、留学生が誓約書に署名した事実の有無、誓約書の内容などについて詳細な調査を行うべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。 委員御指摘の中国人留学生がCSCから奨学金を受給する要件について、公表情報に基づき確認できる範囲では、現地大使館、領事館の管理、指導を受けること、帰国後は中国国内で勤務することなどの記載があるというふうに承知しております。 いずれにせよ、CSCの奨学金を含めた外国政府等からの留学資金の提供を受けている留学生の受入れに当たりましては、外為法に基づく安全保障貿易管理の対象となり、各大学において厳格な個別審査が行われているというふうに承知しております。 なお、在留資格を付与することの判断の前提となる調査につきましては出入国在留管理庁において判断されるべきものですが、文部科学省といたしましては、特定の国からの留学生についてのみ調査を行うことは慎重に検討すべきというふうに考えておりまして、引き続き、出入国在留管理庁を始めとする関係省庁と連携して、適切な留学生の受入れに努めてまいります。
○北村晴男君 特定の国の留学生のみ調査することには問題があるかの発言ですが、御回答ですが、その特定の国のみが、把握される限りはその国のみがこういった誓約書を取り付けているという事実があります。これについては慎重なあるいは積極的な行動を求めたいというふうに考えます。 さらに、日本の各大学が、先ほど申し上げたような先端技術漏えいのリスク、あるいは学問の自由への侵害について、何らの問題意識もなく誓約書に署名した留学生を受け入れているとすれば、国が各大学に多額の公的資金や補助金を拠出しているにもかかわらず、そのような大学の状況を放置することになります。 これについては重大な問題があると考えますが、文科省としては、各大学に対してそのような問題意識を喚起し必要な対策を行うよう指導すべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。 まず、大学は学術の中心でありまして、その教育研究に関しましては当然にして自主性が尊重されることが重要であるとともに、大学等の機微技術の流出がないよう、大学等において外為法に基づいた安全保障貿易管理を徹底することが不可欠であるというふうに考えております。 このため、文部科学省といたしましては、大学等におけるオープンで自由な教育環境、教育研究環境の確保や機微技術流出防止に向けまして、これまでも、関係省庁と連携して、大学等に対して、教育研究における健全性や公正性の確保に係る取組を推進するとともに、安全保障貿易管理の徹底を要請する通知や説明会等において注意喚起してきたところでありまして、引き続きこうした取組を徹底してまいります。
○北村晴男君 各大学が留学生を受け入れる動機につきましては、この少子化の中で、中国人留学生を多数受け入れることで経営を成り立たせると、経済的な要因が大変大きいというふうに認識しておりますので、その点も含んで、各大学の自主性に任せていたのみでは到底解決しないというふうに考えられますので、検討をお願いしたいというふうに考えております。 続きまして、日本の各大学が誓約書に署名した留学生を受け入れているところ、入管当局としては、実態調査終了までの間、中国人留学生に対して在留資格の付与を停止するなど必要な措置を講ずべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、出入国在留管理庁としては、在留資格「留学」に係る申請があった場合、申請人の行おうとする活動が入管法に定める活動に該当し、かつ申請人が上陸許可基準省令に定める基準に適合していることのほか、申請人が入管法に定める上陸拒否事由に該当していないことについて審査を行っているところでございます。 この点、在留資格の許可については個別案件ごとの判断になるという特性がございまして、委員御懸念の点につきましては、留学生の受入れの在り方として関係省庁と連携して対応すべきものと考えております。 出入国在留管理庁としては、引き続き、関係省庁とも連携して、適切な留学生の受入れのための審査に努めてまいりたいと考えております。
○北村晴男君 個別の審査では対応できないような国家ぐるみの誓約書の取付けということに対して、問題意識が大変欠けているというふうに理解しております。 続きまして、苛烈な反日教育などを続ける国、特に中国の出身者の帰化の問題についてお聞きします。 一九八九年に発生した天安門事件以降、中国における共産党による独裁支配の正当性が大きく揺らぎ、これを回復する手段として、中国国内では、幼児教育から高等教育まで一貫して苛烈な反日教育が行われ、書物、ドラマ、映画などを通じて苛烈な反日宣伝、プロパガンダが行われています。 そこで、お聞きします。 インテリジェンスの一翼を担う法務省としては、中国による苛烈な反日教育の実態について、教科書による歴史教育の内容や、書物、ドラマ、映画などを通じたプロパガンダの内容の詳細な調査は行っておられますか。
○政府参考人(霜田仁君) お答え申し上げます。 公安調査庁は、破壊活動防止法及び団体規制法に基づきまして、破壊的団体等の規制に関しまして必要な調査を行っているところでございまして、同調査の中には、そのような団体の活動に影響を与える可能性のある内外の動向に関する調査も含まれております。 しかしながら、調査の具体的な内容につきましては、今後の業務遂行に支障を来すおそれもございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
○北村晴男君 まあ今後の業務に差し障りがあり得るということ自体は理解をしております。 さて、様々な在留資格の付与、帰化の許可などを判断するに当たっては、当該出身国がその国民に対しいかなる教育を行っているか、特に反日教育を行っているかどうか、あるいはその内容や程度を詳細に調査することなくして適正な判断を行うことはできないと考えております。 そこで、SNSなどによれば、中国国内で撮影されたものと思われる、幼児が例えば日本兵を模した人形に向かって銃剣のようなものを突き刺し、これを大人が称賛する動画。あるいは、高校の運動会と思われる場で、安倍総理が凶弾に倒れる様子を寸劇にし、安倍総理に扮する者が倒れると群衆が拍手喝采するなどの動画が流れていたり、中国人の教師が小学生の生徒に将来何になりたいかと問うと、大人になったら軍人さんになってたくさんの日本人やアメリカ人を殺したいと回答する、そういう者が多数いるという情報があります。 これらの事実から、長年にわたる反日教育や反日プロパガンダによって、相当数の中国国民の中に反日憎悪感情が醸成されてきたことがうかがわれます。 そのような国の出身者に対し、在留資格を付与するとか、あるいは、とりわけ日本への許可を、許可することについては、日本社会の安全を守るために、他国の出身者に比べ格段の慎重さが要求されるべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 帰化を許可するかどうかについては、国籍法五条一項に定められている帰化条件の充足の有無を中心としつつ、日本社会に融和しているかを含め、個別の事案における具体的な事情を踏まえた上で、日本国籍を与えることが適切か否かを個々の事案ごとに厳格に審査をしているところです。 そのため、その国籍にかかわらず、申請者が日本社会に敵対する意思を有していないかについても、日本社会への融和の観点から厳格に審査をしているところでございます。
○北村晴男君 例えば、中国人の方が帰化申請をしてきたとします。中国は、日本の領土の一部について自国の領土であると主張しているところ、国防動員法により、中国国民は帰化前日まで、例えば中国の日本に対する軍事侵攻に際しては中国の兵士として日本を攻撃する義務、法的な義務が課されています。 そのような国から帰化しようとする者に対し、例えば面談において、あなたは本当にマインドチェンジできるんですか、帰化が許可されたその日から日本のために尽くすことができるのですかと、そういった日本への愛国心があるのかどうかを問う質問はしておられますか。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 委員お尋ねのように、質問しているかどうかという点につきましては、帰化許可申請についての具体的な調査事項等に関するものであり、これを明らかにすることにより、帰化の許否の判断に必要な調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えすることは差し控えさせていただきます。 その上で、一般論として申し上げると、帰化を許可するかどうかに当たっては、申請者が日本人として日本の法令を遵守する意思を有しているかについて、日本社会への融和等の観点から厳格に審査をしているところです。
○北村晴男君 今やSNSの時代ですから、帰化をしようとするその国の人たちは相互に様々な情報交換をしており、どういう質問を入管当局からされたかどうか、これはもう情報は蔓延しています。ですから、今更ここで答弁されたとて何の支障もないと考えますが、次の質問に移ります。 中国出身者に限らず、帰化を許可する時点では、その者に例えば苛烈な反日憎悪感情があることや、あるいは遵法精神に欠けていること、あるいは経済的自立能力に欠けていることなどを十分に判断できず、帰化を許可してしまうことがあり得ます。そのため、帰化後にそれらの事情が客観的に明らかになった場合には、例えば帰化後八年間などに限って帰化を取り消すことができる制度を創設すべきと考えますが、いかがですか。
○委員長(伊藤孝江君) 時間が来ておりますので、簡潔におまとめください。
○政府参考人(松井信憲君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げますと、帰化した者は、通常は帰化によって日本国籍の単一国籍となることから、帰化を取り消されますと無国籍の状態になってしまいます。これら、ほかにもいろいろな事情がありますが、帰化の取消しによってその効果を覆すことについては、法的安定性の観点などから慎重に考えるものと考えております。
○北村晴男君 おっしゃること自体は理解できますが、しかし、日本の国の安全、治安の維持を考えれば、どちらを優先すべきかは自明であります。その点も十分考慮して制度について検討していただきたいと。 以上です。
○委員長(伊藤孝江君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(伊藤孝江君) 更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。平口法務大臣。
○国務大臣(平口洋君) 更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 更生保護制度は、犯罪をした者及び非行のある少年に対し、社会の中で適切に指導や支援を行うことにより、再犯を防ぎ、非行をなくし、これらの者の自立と改善更生を助け、もって個人及び公共の福祉を増進することを目的としています。 近年、人と人とのつながりが希薄化し、孤独、孤立が深刻化している社会において、この目的を実現していくためには、更生保護の活動をより一層充実強化し、切れ目のない継続的な指導や支援を行っていくことが急務であります。 そして、保護司は、地域社会において、犯罪をした者等の指導や支援を行い、また、犯罪予防活動を行うなど、我が国の更生保護において中核的な役割を担っています。 しかし、社会環境の変化等に伴い、保護司の担い手の確保が次第に困難となっており、その高齢化も進み、また、保護司がその活動中に犯罪被害に遭う事案も発生しています。 こうした状況に対応するため、保護司の安全確保を含めた持続可能な保護司制度の確立を始めとし、更生保護制度の充実を図るための法整備を行うことが喫緊の課題となっています。 そこで、この法律案は、以上に述べた情勢に鑑み、保護司法、更生保護事業法及び更生保護法の一部を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。 この法律案の要点を申し上げます。 第一は、幅広い世代から多様な保護司の担い手を確保するための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司の委嘱条件等を現代に求められる保護司像に即したものに見直すとともに、保護司の推薦を行う保護観察所の長が、保護司の職務に関する広報の実施や、関係機関の協力を得ることに努めるものとし、また、保護司に委嘱された者がより長く安定的に活動できるよう、その任期を延長するものです。 第二は、保護司の活動環境を改善するための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司の活動拠点として保護司会が運営する更生保護サポートセンターを法定し、保護観察所の長が、保護司会等に対して必要な支援を行うものとするとともに、地方公共団体が、保護司や保護司会等の活動に対して必要な協力をすることに努め、また、保護司を従業員として雇用する民間事業者が、保護司の活動のための休暇を取得しやすい環境等を整備することに努めなければならないこととするものです。 第三は、保護司が安全に安心して活動できるようにするための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司が保護観察対象者等と面接をするのに適当な場所を確保することを国の責務とするとともに、保護司が面接場所を柔軟に選択できるよう、その職務の執行区域を弾力化し、また、保護観察対象者の有する再犯リスクや特性に応じ、保護観察官と保護司が適切に役割を分担できるよう、保護観察所の長が、保護観察対象者が犯罪に至った要因をより的確に把握するための措置を講ずることとするものです。 第四は、更生保護制度をより一層機能させるための規定の整備を行うものです。すなわち、生活環境の調整を行う対象者や、更生保護事業における保護の対象者の範囲を拡大するとともに、地方公共団体が、更生保護の諸活動や更生保護事業に対して必要な協力をすることに努めなければならないこととするものです。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(伊藤孝江君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会
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- 記録 #785 観測 2026-06-06 07:56 JST改ざん検知用の値
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いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。