令和七年十二月四日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 十二月二日 辞任 補欠選任 東野 秀樹君 片山さつき君 十二月三日 辞任 補欠選任 ラサール石井君 福島みずほ君 谷合 正明君 竹内 真二君 十二月四日 辞任 補欠選任 末松 信介君 東野 秀樹君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 熊谷 裕人君 理 事 赤松 健君 石井 浩郎君 古賀 千景君 伊藤 孝恵君 金子 道仁君 委 員 上野 通子君 清水 真人君 末松 信介君 鈴木 大地君 橋本 聖子君 東野 秀樹君 宮本 和宏君 斎藤 嘉隆君 福島みずほ君 水野 孝一君 下野 六太君 竹内 真二君 中条きよし君 後藤 翔太君 吉良よし子君 国務大臣 文部科学大臣 松本 洋平君 副大臣 内閣府副大臣 鈴木 隼人君 事務局側 常任委員会専門 員 北脇 達也君 政府参考人 内閣府科学技術 ・イノベーショ ン推進事務局審 議官 原 克彦君 文部科学省総合 教育政策局長 塩見みづ枝君 文部科学省初等 中等教育局長 望月 禎君 文部科学省高等 教育局長 合田 哲雄君 文部科学省高等 教育局私学部長 小林万里子君 文部科学省科学 技術・学術政策 局長 西條 正明君 文部科学省研究 振興局長 淵上 孝君 スポーツ庁次長 浅野 敦行君 文化庁次長 日向 信和君 厚生労働省大臣 官房審議官 松本 圭君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査 (教職員の働き方改革に関する件) (学校における子供の心のケアの在り方に関する件) (不登校児童生徒の体験活動に関する件) (芸能従事者の労災保険への特別加入に関する件) (公的研究費の確保・配分の在り方に関する件) (学校における性教育の在り方に関する件) ─────────────
文教科学委員会
発言 96
○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、東野秀樹さん、ラサール石井さん及び谷合正明さんが委員を辞任され、その補欠として片山さつきさん、福島みずほさん及び竹内真二さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官原克彦さん外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古賀千景君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の古賀千景です。 大臣、初めての質問となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、各地で出没している熊対策についてお伺いします。 まだ私の耳には子供たち、学校の子供たちが熊に出会って被害に遭ったということは聞いておりませんが、実際、学校施設への侵入事案、またけが人の有無など、把握されていたら教えてください。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。 学校への熊の侵入による人的被害につきましては、現時点で確認しておりません。また、学校敷地内に侵入した事案につきましては、網羅的には把握しておりませんが、関係自治体からの聞き取りですとか報道等によりまして、熊が多数出没する県におきましては相当数あるというふうに承知しております。また、物的被害につきましても、例えば小学校の敷地内の窓ガラスが割られるなどの事案があったと把握しております。 文科省といたしまして、引き続き、全国の教育委員会と密に連携しながら、状況の把握に努めてまいりたいと考えております。
○古賀千景君 ありがとうございます。 自治体の方では、子供たちに熊鈴を配ったりとかスプレーを配ったりとかスクールバスを手配して安全を確保するというような対応がされていて、学校では、子供たちが、教職員の方が子供が来る前に学校内を点検したりとか早めに子供たちの安全を確認する、校外で行う学校行事を中止していく、子供たちの送迎をする車、保護者が車で全部来られているものですので、その交通整理をする、そのようなことが学校で行われております。 しかし、幾ら大人が一人、子供たちが十人いて大人が一人いて、どうやって熊から子供を守るというのはとても不安だということがあって、教職員の業務としても過多になっているというところがあります。子供たち自身も、外で遊べなかったりとかしているために、新型コロナ感染症の頃のようなストレスが子供の中にもたまってきているという話も伺っています。 国としての対策をお伺いしたいと思っております。 クマ被害対策パッケージは見せていただきました。しかし、どうも自治体とか学校任せという感じが私は見ていて思いました。もっと詳細な国としての具体案を作るべきではないか、そして、今年はもう熊は冬眠しちゃうかもしれないけど、来年とかその後に向けての具体策、今年これだけのことが起きておりますので、策定をする必要があると思いますが、文科省として、国としてどのような予定があるか、教えてください。
○国務大臣(松本洋平君) 熊出没に対しましての学校及び登下校の安全確保は喫緊の課題と考えているところであります。何よりも、やはり児童生徒、そして教職員を始めとする学校関係者の皆さんの安全を、これだけ熊被害が出ている中で守っていくということが最優先事項というふうに考えているところであります。 このため、文部科学省では、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議に先立ちまして、全国の教育委員会及び学校に対しまして熊出没に対する学校及び登下校の安全確保の取組を周知するとともに、緊急連絡会を開催したところであります。これらにつきましては、十一月十四日に決定されました政府のクマ被害対策パッケージにおける緊急的な対応として盛り込まれているところであります。 また、令和八年度概算要求におきましては、専門家の派遣や教職員研修、見守りボランティアなどの熊対応に必要な物品等の支援を行うための予算を要求しているところであります。 さらに、保護者の負担軽減策として、自治体における熊出没時におけるスクールバスの対象距離の緩和や増便、公用車やジャンボタクシーの活用をした児童生徒の送迎などの取組について承知をしているところでありまして、こういった事例も参考にしていただけるよう、各自治体に周知等を図ってまいりたいと考えております。 これが要は対症療法で抜本的解決にはなっていないから、そこをどうするんだというお問いだと思いますけれども、おっしゃるとおりだと思います。一方で、この熊被害をどういうふうに防いでいくのかということは、これは文部科学省だけで対応できることではなくて、農林水産省であったり環境省であったり、様々な関係省庁と連携をしていくということが極めて大事だと思います。同じ問題意識を共有して取り組んでまいりたいと思います。
○古賀千景君 ありがとうございます。 私も学校現場におりましたが、結構いろんなことが起きてから、その後には調査があったり、その後にはいろんなことをされるんですが、その前、結構後手後手になっているなと感じていたことがたくさんありました。是非、子供たちの命を守るために、柵をどんなふうに、熊が入ってこないような柵を作っていくとか、非常時に子供たちに、非常時には誰が付けるとか、そういうのをきちんとマニュアル化していくとか、あと、好事例を文科省から全国に知らせていくとか、そのようなことができるんではないかと思っています。 国が主体的に対策をしていく、マニュアルを作って、はい、やってねではなくて、どうにか動くというところで、経済的支援も含めて具体的な対策で是非お願いしたいと思います。よろしくお願いします。 じゃ、続けて、教職員の働き方改革についてお伺いします。 私はしつこく教職員の働き方改革を常に質問しておりますが、なぜ教職員の働き方改革が必要だと大臣は思われますか。
○国務大臣(松本洋平君) まず、子供たちの教育という大変大事な、そして崇高なお役目に就いていただいている、そして大変激務の中でこれらに携わっていただいております教員の皆さんに心から敬意を表したいと思います。 その上で、教育は人なりと言われるように、学校教育の成否は教師に懸かっていると言っても過言ではなく、全国的に教師不足が指摘されている中、教職の魅力を向上させ、教師に優れた人材を確保することが喫緊の課題であると考えております。教師が教師でなければできないことに専念できる環境を整え、全ての子供たちにより良い教育を実現することが最も重要だと思います。 そのために、学校における働き方改革を始めとする教師を取り巻く環境整備を一層推進する必要があると認識しているところであります。
○古賀千景君 ありがとうございます。 大臣も所信の中で、誰一人取り残されることなく、子供たちの学びの機会を確保することは、文部科学省の使命ですとおっしゃっていただきました。そのとおりだと私も思っております。 私が言いたいのは、教職員のためだけに私が言っているのではないということです。その背景にいる子供たちのことを中心に教育行政は動いていくべきだと考えています。教職員が多忙になると子供たちが見えなくなります。つまずいている子供たちに寄っていって教えてあげることができません。心の余裕がなくなります。子供の変容に気付きません。 ですので、教育行政は子供を優先に、最優先に、そのために教職員の働き方があると私は認識をしておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 私も全く同じ思いであります。 私が大臣に就任をいたしまして一番最初の就任会見でも、記者さんから同じようなというか、働き方改革をどう進めていくんですかというような問いがありました。その場で私がお答えをさせていただいたのは、この働き方改革を進めていくことの大切さを私自身お話をした後に、そして、それは教師の、先生のための施策ではなくて、それを実現することによって実際に教育を受ける子供たちであったり学生さんたちに結果としてそれはしっかりと伝わっていく、そういうものだと思っておりますということも記者会見の場でお話をさせていただいたところであります。 おっしゃるとおりで、教師の皆様方の働き方、処遇改善を進めていくことは、これはひいては子供たちのためだというのは私も同じ思いを持っております。
○古賀千景君 昨日の高市総理の言葉の中に、公教育の再生とあるべき教育の姿というのを問われた質問に対して、我が国の未来を見据え、豊かな道徳心を培い、国家、社会の形成者として必要な資質、能力を育成するとともに、強い経済の基盤となるイノベーションを興すことのできる人材を育成していくことが重大、重要だというお言葉がありました。 私はこの言葉に、どこに子供がいるのかなというのを正直感じたところです。教育行政って往々にして、国がこういう人材が欲しいという型をつくり、それに教育をして押し込めていく、入れ込んでいくというのを私は感じることが多々あります。子供たちの夢とか希望とか人権とか思いとか、そんなものがあって、そして教育は成り立っていくというのを私は考えています。 子供たちは環境を整えてやると自ら学びます。ですので、こちら側の、国のこんな人材が欲しいからこんな教育をしていくという大人の感覚での教育ではなく、子供を中心に据えた教育行政ということを是非お願いしたいと思っております。これからもそのような質問でさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 では、子供のいじめについて伺います。 御存じのとおり、少子化で子供たちの数は減っています。しかし、いじめの件数は約七十七万件、過去最高です。大臣も所信の中で、関係省庁と連帯し、より一層対策を推進しますと言われておりますが、どのような対策を推進しようと考えていらっしゃるのか、教えてください。
○国務大臣(松本洋平君) まずもって、いじめは決して許される行為ではありません。現在も児童生徒が深く傷つく事案が発生していることについて、文部科学大臣としても極めて深刻に受け止めているところであります。何としてでもこれを解決をするために頑張っていきたいと思います。 いじめの対応に関しましては、いじめの未然防止から再発防止に至るまで、様々な場面における総合的な対策を進めていくことが重要であると考えております。 このため、文部科学省といたしましては、児童生徒に対する取組といたしまして、いじめの未然防止教育の推進に向けた教職員用動画教材等の作成、周知徹底や、教育相談体制の強化に向けてスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置充実、SNSなどを活用した相談の推進などに取り組んでいるほか、令和七年度補正予算案につきまして、多職種の専門家による支援チームを教育委員会に設置をいたしまして、学校におけるいじめ対応に伴走できる体制のモデル構築に必要な予算を計上しているところであります。 また、各教育委員会や学校に対する取組といたしまして、生徒指導担当者などを対象とする研修会の開催や、文部科学省職員を直接教育委員会などが開催する研修会へ積極的に講師として派遣し、いじめ対策に関する行政説明を行うことなどを進めているところであります。 大切なのは、現場を見まして、しっかりと見まして、現場に力点を置いた対策を打つということだと考えており、文部科学省としても、現場の状況のヒアリングなども行いつつ、学校が全ての児童生徒にとって安全で安心な環境となるよう、引き続きいじめ防止対策に力を尽くしてまいります。
○古賀千景君 実は、ある地域でいじめが疑われた事案があり、いじめ防止対策推進法に基づいて第三者調査委員会が設置されて、調査の結果、いじめと認定されました。しかし、その調査報告書が作成されても学校は調査報告書を受け入れないというケースがありました。こういったケースがまだまだ起こり得るのがいじめ防止対策推進法です。 いじめで苦しむ子供や保護者は、大臣もおっしゃってくださったとおり、とてもつらい思いをしております。それが命なくしてしまうことにもつながります。いじめ防止対策推進法をもっと実効性のあるものにする必要性があるのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 個別の事案についての言及というものはなかなかこの場ではできないわけでありますが、一般論として、いじめの重大事態調査は、いじめ防止対策推進法に基づきまして、いじめにより児童生徒が重大な被害を受けるに至った事実関係を可能な限り明らかにし、当該重大事態への対処及び同種の事態の再発防止を講ずることを目的として実施される調査であります。 この調査の結果を踏まえまして、重大事態が発生した学校又はその学校の設置者は、報告書の内容及び提言された再発防止策について真摯に受け止め、いじめの防止、早期発見及び早期対応等について、これまでの対応を見直すとともに再発防止策の確実な実施に取り組まなければならないと考えており、その旨、昨年八月に改訂をいたしましたいじめの重大事態の調査に関するガイドラインにも記載をしているところであります。 文部科学省としては、引き続き、法や基本方針、ガイドラインの内容の周知徹底を図るとともに、個別の事案に応じた教育委員会等からの相談に応じたり、必要に応じ指導、助言を行ったりすることによりまして学校現場における法やガイドラインなどに沿った対応の実効性を高めていきたいと思いますし、また、法やガイドラインなどに基づく対応がされていない場合につきましては、文部科学省として都道府県などに対し指導、助言を行ってまいることで徹底をしてまいりたいと思います。
○古賀千景君 いじめ防止対策推進法に関しては、第三者委員会の調査権限の強化をするための規定の見直しとか、あと、国の関与など改善点が、今大臣もおっしゃってくださったような改善点がたくさんあると思っておりますので、そこも一緒に考えていきたいと思っております。 次に、五月二十一日の本会議で、我が党の斎藤嘉隆議員の教職員不足の質問に対して、当時のあべ文科大臣は、現在の教師不足の状況は、産休、育休取得者や、特別支援学級の見込み以上の増加に対し、臨時講師のなり手が減少しているといった構造的な要因が大きいと述べられました。 また、十一月五日の本会議で、我が党の水岡俊一議員の教職員不足の質問に関して、高市総理大臣は、大量の定年退職や、また大量採用を背景とした産休、育休取得者の増加により臨時講師の採用が増加する一方、正規採用の大幅な増加により、臨時講師のなり手であった既卒者が減少していることが要因であると述べられました。 松本大臣は、教職員の欠員状況についてのどのような御認識をお持ちか、お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 現在の教師不足の構造的要因といたしまして、今お話があったように、近年の教師の年齢構成に起因した大量退職と、それに伴う大量採用を背景とした育休、育産休取得者の増加、想定を上回る特別支援学級の増加などにより臨時講師のなり手が不足しているという構造的な要因が大きいと認識をしておりますが、それに加えて、やはりその新規学卒での教員採用選考受験者が減少をしているというのも大変大きな問題だと思っております。 これによって結局その臨時講師のなり手というものが不足をしているということにもつながっているわけでありますから、そういう意味では、もちろんその構造的な要因として、今申し上げたような様々な、大量退職の問題であったりとか育産休取得者の増加というようなお話だけではなくて、やはりその新規学卒での教員採用選考受験者が減少しているというところが一つベースとしてはあるのではないかと私は思います。
○古賀千景君 先日の委員会のときに大臣は述べられました。民間の将来なりたい職業アンケートで、中学校、高校では教職員がトップと、十年間。 じゃ、なぜ今おっしゃったみたいに大学になって教員の人気がなくなるんでしょうか。大臣はどのように分析されていますか。
○国務大臣(松本洋平君) 令和六年度教員採用選考での採用倍率は、小学校で二・二倍、中学校で四倍、高等学校で四・三倍とそれぞれ過去最低となっております。採用倍率の低下や受験者数減少の傾向が続いている状況について、強い危機感を持って受け止めているところであります。 文部科学省の調査によると、大学で教員免許取得を目的とした教職課程を取らなかったり教職課程を履修したが免許取得に至らなかった理由といたしまして、民間企業など他の職種への志望度合いが高まったから、教員免許取得に必要な単位数が多く全ての単位を取得することが困難だったからといった回答が多かったところであります。 また、同じ調査の中で、教師を志す学生の声として、教師の勤務環境に対する不安の声もあると承知をしているところであります。
○古賀千景君 最後に言われた勤務環境というところで話をさせていただきます。 大学生は教員免許を取るために教育実習に行きますが、教育実習に行ってやめた、その人がたくさんいるんですよ。教職員が疲弊している、余りにも多忙だった、教職員が子供と向き合う時間は学校にはない、このような現実を大学生が見るわけです。そして志願をやめていく。教職員となっても、余りにも学校の働き方がひどいので辞めていくんです、なられても。 なり手不足という認識は、一因ではありますが、要因ではないと私は思っています。大臣、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 先ほどもお話をしましたけれども、いわゆる教職になりたいという、そういう思いを持ちながら実際にその道を諦めてしまうということの一因として、教師の勤務環境に対する不安の声もあるということであります。 現下の教師不足の解消に向けまして、文部科学省としては、各教育委員会に対しまして、現職以外の教員免許保有者向けの研修の実施など、教師の確保を強化する取組を促しているところであります。 また、本年六月に成立をいたしました改正給特法等を踏まえまして、給特法に基づく指針に則した業務の精選、教職員定数の改善や支援スタッフの配置充実などに係る必要な予算の確保、働き方改革に係る計画の策定などに取り組む教育委員会への伴走支援などに取り組みまして、教職員の魅力向上に努めてまいりたいと存じます。
○古賀千景君 文科省は志願者を増やそう志願者を増やそうといつもされるんですけど、私は、中途退職者、早期退職者、この人たちを減らすのも大きな手だてではあると私は思っております。 介護や子育てで早期退職をしなければならない方がたくさんいる、その方たちが現場にとどまってもらいたい。そうすると、その方たちは学校教職員としての経験もありますし、若い人を採用するときは指導者をもう一人定数で付けなければなりませんよね。その人たちも要らない。私は、この介護とか子育てで仕事が困難になった場合辞められている方、この方が、例えば五年以内であれば学校現場を離れていいよ、その代わり帰ってきてね、そして帰ってくる際は面接ぐらいの、経験があるから大丈夫というような制度をつくったらいかがかなということを思っています。 数年後には学校に帰ってきてくれるという学校側の安心感、そして帰ることが、帰る場所がある、働く場所があるという安心感で子育て、介護ができる、こうやっている自治体があります。少し離れて、そして必ず帰ってこれる。そのような自治体があるということで、どっちも私はウィン・ウィンで助かるんではないかと思いますが、このような育児、介護の制度の充実は国としていかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 育児・介護休業等の取得促進に向けては、希望する教員が気兼ねなく育児・介護休業等を取得できるようにしていくことが重要でありますが、他方で、例えばそもそも業務が多忙である、取得しづらい雰囲気があるといった状況の場合、育児・介護休業等の取得をちゅうちょしてしまうことが考えられております。 このため、学校における働き方改革を加速し業務多忙化を解消していくことや、管理職の意識を含め学校における育児・介護休業等を取得しやすい環境の整備、そして代替者を安定的に確保するために正規の教員の計画的な採用を進めることなどに取り組むことが必要であると認識をしております。 今委員御指摘のとおり、育児や介護などにより一度退職した職員が、教員が再度同じ自治体の採用選考を受ける際に選考の一部が免除される自治体があることは承知をしているところであります。採用につきましては任命権者であります教育委員会の権限と責任において行うものではありますけれども、必要に応じてこうした自治体の取組をしっかりと周知をしていくことによって、こういう制度もあるということを各任命権者である教育委員会の皆さんにも知っていただくことによってそれぞれの工夫した取組というものを進めていくことができればと思います。
○古賀千景君 退職ではなくて、休職でいいと思います。休職で間が空いて、そして面接で帰ってこれるような、そんな制度が私は必要だと思っています。 もう一つ提案いたします。 定年延長の方の賃金です。これは教職員も国家公務員や皆さんそうだと思いますが、六十歳を超えると七割、年収二百万ほど減ると、月に十万以上減ると話を伺っております。これは学校現場だけじゃないよと言われるでしょう。しかし、学校では七割で働ける仕事がないんです。 例えば、四月には担任外にしてくれ、七割だから、教科担任にしてくれ、あります。しかし、そこの中で、学校の中で病休者が出ていく、育休の、産休の方が出られる。病休、産休者が悪いのではありません。その方たちが出られたときに代替者が来ないんです。御存じですよね。代替者がいなくて担任がいない学校がたくさんある。そのときに、退職者の皆さんは、俺は七割やけん、担任外やけん、せぬとは言いません。学校が困っとうなら俺が行っちゃろう、じゃ、私がするしかないね、そうやって入って、結局最後はみんな担任になるんです。六十歳までの経験がある、みんな頼りますよ。定年延長だから責任ある仕事も掛かってくる、そして十万以上賃金が安い、これでモチベーションが上がるわけがありません。だから、一年やってみて、あっ、これはばからしいって辞める方がまたここでもたくさんいるんです。 そういうことを考えたときに、定年延長の教職員として、そこだけは七割ではなく、現状維持で結構ですから、そのようにできていかないかということを私は考えます。 今回の補正予算の中でも、サプライティーチャー制度という、退職者の教職員に入ってもらうというのも出ていましたよね。それだけ退職者にも頼むのであれば、定年延長の皆さんの環境をしっかり整えていく、それが子供たちのためになる、将来の日本の子供たちのためになる。いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 公立学校の教職員を含めまして、地方公務員の給与は、地方公務員法に基づき、国家公務員などとの均衡の原則などを踏まえた上で各地方公共団体の条例において規定されているものと認識をしております。定年引上げに係る給与制度は、公立学校の教育を含めまして公務員全体に共通する制度であります。俸給月額などは七割水準とされておりまして、直ちに引き上げることは困難と考えております。 他方、国家公務員の給与水準につきましては、定年前後で連続的なものとなるよう検討されており、文部科学省としてもこうした動向を注視してまいりたいと存じます。 なお、教師の処遇改善の観点からは、令和七年六月に成立した給特法等の改正に伴う教職調整額の引上げや学級担任への義務教育等教員特別手当の加算は、定年引上げの教員にも適用されることとなっているところであります。 今申し上げましたように、国家公務員の給与水準につきましても定年前後で連続的なものとなるよう検討ということでありますので、まずはこちらの方の動向というものも注視をしつつ、そうした定年後の、定年延長の教職員の皆さんにも少しでも働きやすい環境というものを整えるように努力してまいりたいと思います。
○古賀千景君 教職員の仕事の特殊性といって給特法があるんでしょう。人材確保法もそうですよね。教職員の特殊性というところで七割撤廃ということをお考えいただきたいと思います。 それでは、資料を御覧ください。 教師の業務量管理のために、先日アップデート、業務の三分類、アップデートしていただきました。ありがとうございました。 見させていただいたときに、黄色で線を引いておりますが、これだけ事務職員、事務職員、事務職員、事務職員、事務職員、これだけの業務が事務職員に割り振られました。前回よりも増えています。なぜこんなに事務職員に業務を割り振られたんですか。教えてください。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 社会全体の働き方改革が進む中にありまして、御指摘の学校と教師の業務の三分類、これにつきましては、平成三十一年の中教審答申におきまして、事務職員の校務運営への参画を拡大する必要性と併せまして、業務の担い手を教師以外の方にも担っていただくという観点から業務の仕分の考え方を整理したものでございます。その中で、調査、統計等への回答など、事務職員が担うべき業務を示したところでございます。 事務職員は総務、財務に通ずる専門職でございまして、チーム学校の一員でございます。本年六月の給特法改正を踏まえました、この今御紹介いただきました新三分類、各自治体がこの新三分類を踏まえてそれぞれ自治体の方で計画を作っていただくわけですけれども、この中に、十九の項目の中でも事務職員が、これ事務職員だけではないんですけど、事務職員が関わっていただきたいものを例示をしてございます。 一方で、その指針におきましては、業務の分類を示すだけではなく、事務職員に過度に業務が集中することにならないように、管理職や教職員同士の連携、事務職員の負担が過重なものとならないよう、そうした必要性なども明記をしているところでございます。
○古賀千景君 事務職員って四学級ないといないんですよね、学校には。ですので、全学校にはいないんですよ。 多分、こう言ったら共同学校事務室があるじゃないかときっと言われるし、概算要求でも定数一付けていますよ、言われると思いますが、私にはこれは事務職員の業務増につながると、確実につながると思いますが、そこはいかがですか。
○政府参考人(望月禎君) 今回の十九の分類の中でも、先ほど申し上げましたように、事務職員が総務や財務の専門家であるという観点からの知見を学校の中でも生かしていただきたいと考えてございます。 まさに学校のそれぞれの方々の役割の分担というものを考えていただいて、教師が子供たちと向き合っていただくという時間を確保するために、事務職員だけに業務を寄せるということではなく、教員業務支援員、あるいは、これも、今後作っていただく計画にも必ず議論していただくことになりますけれども、首長部局も含めた地域との連携ということも必要になる中で、事務職員の方も、今までの業務のやり方や、あるいはそのDX等も含めて、今共同事務室のことも古賀先生からございましたけれども、そうした業務の在り方を今回併せて見直していただきたいというふうに考えているところでございます。
○古賀千景君 これだけ書かれたら、文書にされたら、事務職員、働かざるを得ないと思います。 私は、これをやっていくのであれば事務職員を定数を増やしていく、又はこれから文面の事務職員を減らす、どちらかが必要だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 教師を取り巻く環境整備を進める上で、学校における働き方改革と学校の指導、運営体制の充実は一体的に進める必要があると考えております。 先ほど御説明をしましたけれども、指針におきましては、事務職員の負担が過重なものとならないよう学校と教師の業務の精選を記載しているところであります。このため、現時点で三分類を含む指針を再度改正することは考えてはおりませんが、各教育委員会において、指針の趣旨を踏まえまして、事務職員を含む教師以外の職員との連携、協働による業務の見直しを含めて進めていただけるよう、文部科学省としても引き続き指導、助言に努めてまいりたいと存じます。 おっしゃられましたけれども、令和八年度概算要求において、事務職員を含む教職員定数の改善に係る予算を要求しているところでもありますし、また同時にいろいろと、それこそ教育委員会などと連携をしながら、例えば公会計の推進などというようなものも今回、これ予算の、補正予算の中でですね、ごめんなさい、要求をさせていただいているところでもありまして、要求というか付けさせていただいているところでありまして、こうした予算などもうまく活用をしながら、学校や地域でできる限り学校での事務負担というものを減らしていく、そして教師の皆さんには子供たちに向き合っていく時間をとにかく増やしていただく、こうした取組を是非進めていただきたいと思いますし、そうした先進的な事例などにつきましても、是非いろんな自治体に広報をすることによって参考にしてもらいながら、それぞれがより効率的かつ子供たちに対しての教育の質の向上、こうしたものにつながるような取組を進めさせていただければと思います。
○古賀千景君 専門職だからって業務を増やしていいわけではないので、専門職だからこそ人をしっかり付けて専門のことができるような、そういう環境を是非お願いしたいと思います。 ちょっと飛ばさせてください。 高校の英語の教員、ALTの業務担当者となっている場合があります。高校のALTの皆さんの、何をするかといったら、帰国や入国の業務、飛行機を取る、それに関わる費用の請求書を作成する、帰国の際の不動産会社、電気、ガス、水道、電話の解約手続、転居手続、ほかにも運転免許証や病院にも随行、このような業務が高校の英語教員に課されている自治体があります。このことは御存じでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 御指摘の件につきまして、文部科学省で網羅的には把握してございませんけれども、今、古賀先生から御紹介がございましたように、例えばALT等の方が帰国する際の航空券の手配あるいは住居の契約等に関しまして、教育委員会が学校の方に依頼をして、英語に御堪能な英語の教師が支援している例もあると承知をしているところでございます。
○古賀千景君 じゃ、その仕事は、この三分類の中ではどこに入りますか。
○政府参考人(望月禎君) 三分類は一つのこれは例でございますので、ここに全部網羅的には示してはございませんけれども、また、ALTの支援といいましても、授業、あるいは授業を一緒にやっているわけですから、その授業準備に関わるところということもありますので、必ずしもALTの業務そのもの自体も一つにまとめることができないわけでございますけれども、先ほど私が申し上げましたような帰国の準備とか、そうした教育委員会として当たっていただくべきものに関しましては、少なくとも教師以外が積極的に参画すべき業務に該当するんではないかというふうに考えているところでございます。
○古賀千景君 じゃ、是非、自治体の方に、こういう業務は教職員の業務ではないよということを是非文科省から言っていただきたいと思います。 私が知っている人は、猫をその人は持ち帰りたいと言われたので、猫の航空券まで取って、ワクチンまで打たせて、そんなことまで全部高校の教員がしているんです。そういうことは絶対教職員の仕事ではないと思いますので、そこのところ、文科省、どうぞよろしくお願いします。 時間がなくなってきましたので、済みません、ちょっとずっと飛ばして、最後の共同親権のところについて伺います。 四月から導入されていきますが、法務省はマニュアルを作成されていますが、文科省としては作成されますか。いかがですか。
○政府参考人(望月禎君) 令和八年四月から実施をされます新しい共同親権制度導入に当たりましては、令和六年に成立しました民法等の一部を改正する法律に関する関係省庁の連絡会議におきまして、QアンドA形式の解説資料を作成してございます。その資料には、これ法務省ともよく連携を取りながら、学校行事への参加に関する対応の考え方など、学校教育に関する内容も含まれているところでございます。 この解説資料の考え方につきまして、各都道府県教育委員会等に対して周知を依頼をしてございます。新しい資料を、文部科学省としてというよりも、この資料をしっかりとそれぞれの市町村の教育委員会や学校に周知をするということによりまして、制度の趣旨、その運用について適切な周知をしてまいりたいと考えているところでございます。
○古賀千景君 クラスの子供たちのどなた、誰かが離婚された場合に、共同親権かどうかというのは学校は知らないんですよ。教える義務がない。 ですので、これはとても怖いことで、もし子供がプールとかで溺れました、同居の親の方にはもちろん連絡はしますが、学校は知らないので、その共同親権のもう一人の方には連絡しません。でも、こちら側にしてみたら、何で共同親権なのに私には連絡しないのってなりませんか。私、そこ、すごく危ないし、とても怖いし、子供が大きな不利益を被ると私は思っているんですが。 書かれているのは、保護者に、申告するのが望ましいという言葉はありました、保護者が学校に。今の時代に、誰がプライベートで、私、離婚して共同親権でとか学校に言われると思いますか。 これ、申告するのが望ましいという言葉だけではいけないと私は思いますが、大臣、どのように思われますか。
○国務大臣(松本洋平君) 委員がおっしゃられましたとおり、学校やその設置者である教育委員会は、当該学校に通う子供に対する親権や監護権に関する情報を知り得る立場にはないということであります。 このため、例えば親権を持つ別居親が学校行事への参加を希望する場合などには、親権者同士が事前に協議を行い、学校や教育委員会にあらかじめ申し出ることが学校における円滑な対応に資すると考えられます。こうした考え方については、文部科学省を始めとする関係府省庁の連絡会議において作成しておりますQアンドA形式の解説資料において整理しているところであります。 文部科学省といたしまして、この解説資料の周知にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○古賀千景君 いろんなパターンがあって、パスポートも両方の親権、保護者の方が了解しないと取れなかったりしますよね。その子、もしかしたら修学旅行に行けないかもしれないとか、いろんな課題が学校の中であるので、是非そこは文科省として整理をしていただきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、末松信介さんが委員を辞任され、その補欠として東野秀樹さんが選任されました。 ─────────────
○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一でございます。 十一月二十日、松本大臣の所信に対する質疑の機会をいただきました。その冒頭、私は、今何よりも優先して取り組むべきは、教育行政に対する信頼を取り戻すことであると申し上げ、その具体的な課題として、名古屋が震源と報じられた一連の性暴力、盗撮事案を取り上げました。子供たちに対する性暴力は断じて許されない行為であり、いかなる例外も認めず、制度や運用の擦り抜けを決して許してはならない。何よりも、子供を守り抜くという強い思いを松本大臣と共有させていただけたことは、私にとって大変心強いことでありました。 本日は、その思いを具体の形にしていく第二弾として、子供たちの心の変化や小さなSOSをどう見付け、どう支えるのか、引き続き議論を深めさせていただきたく存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、児童生徒の心のケアについて伺います。 一連の性暴力事案では、教員ら七人が六つの自治体にまたがって逮捕されました。重く受け止めるべきことは、直接に被害に遭った子供だけでなく、その教員から日常的に指導を受けていた子供たちなど、一人一人が今なお大きな不安と動揺の中にあるということです。 ところが、事件直後の子供たちの心のケアについては、自治体や学校ごとに違い、言わばむらがありまして、対応に当たる教員らが子供たちと向き合うことにちゅうちょした場面がありました。事件に接した方々から伺った実際の声の一部を御紹介します。 自宅や学校に連日のようにマスコミが来る。子供も保護者も教職員もマスコミの執拗な取材が本当に怖くて本来であれば子供たちの不安を受け止めるために開きたかった保護者会の開催をちゅうちょしてしまった。教員が教壇を去った理由を子供たちに説明できなかった。結果としてその説明を保護者任せにしてしまった。自分の写真が出回っているのではないかと病気になるほど不安を募らせている子供たちがいる。それでも推定無罪の原則の中でどこまで何を子供に話しかけてよいか分からず接することをちゅうちょしてしまった。 これらいずれのケースでも、先生方は子供たちを守りたい一心で、悩みながら必死に対応してこられています。それでも、結果として子供たちの心のケアがおろそかになってしまった。生徒指導提要や危機管理マニュアルが現場にとって頼りにならなかったのではないかと考えています。 ここで大臣に伺います。 この一連の事案において、各自治体、各学校が取ってきた初動の心のケアが時におろそか、不十分になっている実態について大臣はどのように受け止めておられるのか、大臣の思いを聞かせてください。
○国務大臣(松本洋平君) 教師から児童生徒への性暴力は決してあってはならないことであります。本当に大変遺憾に思いますし、大変深刻に受け止めているところであります。直接の被害者のみならず、日常的に指導を受けていた児童生徒についても、心に傷を受け、その後の生活に大きな支障を来すことがないように取り組んでいく必要があると考えております。 今委員からも、自治体によってむらがあるというような、そういったお話もございました。おっしゃるとおりで、属人的に対応をして濃淡が出たりとか不足が生じることがないように、国として、省として、組織として取り組んでいくということは大変大事な観点だというふうに承知をしているところであります。 文科省といたしましては、一連の事案を受けまして、該当の自治体や学校におきましては、児童生徒の心身の状況の把握や必要な相談体制の構築、スクールカウンセラーの追加配置、相談窓口の周知などの対応がなされてきたと承知をしておりますけれども、更なる対応も必要だと思います。 このため、文部科学省といたしましては、事案発生後の七月、全国の都道府県教育委員会等に対する通知の発出や緊急都道府県・指定都市教育委員会教育長会議を実施をいたしまして、児童生徒等に対する定期的なアンケート調査の実施、児童生徒や保護者が安心して相談できる環境の整備、一人一台端末を活用した相談窓口の整備、周知、警察などの関係機関との迅速な連携などの教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な指針も踏まえた対応の要請を行ったところであります。 今、当事者の声、生の声というものもお聞かせをいただいたところであります。現場の声にしっかりと寄り添いながら、国としてどういう対応をしていくことができるのかということについては不断の検討を重ねてまいりたいと存じます。
○水野孝一君 ありがとうございます。前向きなお言葉いただき、ありがとうございます。 この生徒指導提要というこの基本書がありますけれども、これ平成二十二年に初版発行されてから主な改訂は一度だけとなっておりまして、十二年後の令和四年の十二月となっています。性被害を自ら開示した場合などの対応は書かれていますけれども、今回のようなケースには当てはまりません。児童生徒性暴力防止法が施行された後の改訂であるにもかかわらず、触れられていないんです。学校の危機管理マニュアル作成の手引に至っては、平成三十年二月から改訂されていません。これらには修正を加える必要があるように思います。是非とも御検討をいただきたいと思います。 そして、事件が起きた際に初動の心のケアを確実に行うためには、心の変化、そして小さなSOSを早期に見付け、支える体制が必要です。 そこで次に、心の健康観察について伺います。 一人一台端末を用いて子供たちの日々の気分や気持ちの変化を把握して、早期に支援につなげることを目的とした取組です。導入状況を見ますと、令和七年度は、小中学校ともにいずれも過半数を超えて着実に広がってきています。 一方で、現場からは、実施はしているけれども実際には子供のSOSを十分に拾い切れていない、例えば、未回答の児童生徒を見逃してしまったり、取りあえず回答はさせているもののその後の分析までは手が回っていないといった声も聞かれます。 文科省は、これまでもチーム学校という考え方を掲げられてこられました。しかし、実際の現場では、例えば、保健室に一時間ルールというものがあって保健室の滞在時間に制限があったり、養護教諭と話をしたくても、保健室は体を休める場所だからという理由でスクールカウンセラーへの相談を促されたり、一方で、そのスクールカウンセラーは職員会議に入れてもらえず、子供の状況などが共有されないといった縦割りの実態も少なくありません。専門性を明確にしつつ、必要に応じて専門職につなぐ流れ自体は重要だと思いますが、こうした運用が行き過ぎると、ここから先は自分の担当ではないという意識を生んでチーム学校の理念とは逆方向に進むことも、おそれとしては懸念がされます。 そこで大臣に伺います。 心の健康観察についても、担任任せとするのではなく、学年や校内のチームで情報共有して、例えばスクールカウンセラーに健康観察データの分析を含む司令塔としての役割を付与するなど、複数の目で子供を見る仕組みにしていく必要があると考えますが、チーム学校の観点から見た課題についてどのように認識しておられるのか、松本大臣の認識を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 様々な悩みを抱える児童生徒への支援に当たりましては、子供の心身の状況の変化に気付き、早期発見、早期支援を行うことが重要であります。 このため、文部科学省においては、一人一台端末を活用した心の健康観察の導入推進に取り組んでいるところであります。令和七年度におきましては、児童生徒の心身の状況の把握に一人一台端末などを活用している学校は、小学校で五四・九%、中学校で五七・五%となっているところであります。 こうした新たな一人一台端末という道具を使うことによりまして、子供たちがどういう状況に置かれているのかという状況を把握することに役立てるのと同時に、今おっしゃられたように、その縦割りを排して必要な情報というものをしっかりと共有をした上で、チームが一体となってこれら一人一人の子供たちに対して対応をしていくということも併せて進めていくことが大変大事だと思います。実際に、この端末を利用した心の健康観察の実施によりまして不登校の新規発生が減少したなどの学校の声も寄せられているところであります。 そういう意味では、今申し上げたようなそうしたチーム学校としてこうしたデータを活用する、また、スクールカウンセラーなどを含めた関係職員で対応について議論をするための会議をしっかりと開いていただく、こうした取組も行われているところもあるわけでありますけれども、一方で、先ほど申し上げたように、入力された結果を十分に活用できていない学校もあると認識をしているところでありまして、ここの、この心の健康観察を学校がチームで活用していく取組を更に促していくことも重要であると考えているところでもあります。 我々といたしましては、この一人一台端末を活用した児童生徒の学校生活を支援するツールの整備に必要な経費も踏まえまして地方財政措置を講じているところでもあります。 是非、こうした取組というものを多くの自治体、多くの学校現場に活用をしていただくことによって、おっしゃられるように、まさにそのチーム学校で縦割り行政を排し、しっかりと対応していただくことができるような取組を進めてまいりたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。利用を促すだけでなくチームで活用するという考え方、ありがとうございます。もう是非ともその考えで進めていただければというふうに思います。 私は教育委員在任中に、毎日太陽の晴れマークが付いていた子供が命を絶ったという悲しい出来事に直面したことがあります。この記録だけでは判断ができないと思いますが、でも、この記録を見ていなければ何もできないということも確かだと思います。チーム学校でみんなで情報を共有して取り組んでいくと、この考え方、是非とも進めていただきたいというふうに思います。 そして、今後、心の健康観察を周知する際には、養護教諭、スクールカウンセラーなど、誰がこの役割を担うとよいのかということについても是非とも触れていただきたく、お願いを申し上げます。 次に、こうしたデータをどのように生かしていくのか、データ活用、AI、ICTの観点からお話を伺いたいと思います。 心の健康観察で日々蓄積される情報に加えて、欠席、遅刻などの記録、保健室の利用状況、学校医による健診結果、全国学力・学習状況調査など、学校には子供の変化を映し出す様々なデータが集まっています。いじめや不登校、自殺、虐待のサインなど、これまではなかなか把握が難しいと言われてきた領域こそ、まさに松本大臣が構想するAIとビッグデータの力を生かすところだというふうに思います。幾つかの自治体では、既にこういったデータを一元管理して活用する取組が始まっています。 ここで大臣に伺います。 このように、これまで見えにくかった子供の小さなSOSを見えるようにする仕組みを松本大臣はどのように構想しておられるのか、御所見を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 児童生徒に一人一台の端末がある環境におきまして、教師による観察や見取りに加えまして、様々な教育データを活用し、生徒一人一人に対しきめ細かな指導、支援を行うことがより重要になってきていると考えております。 文部科学省の実証事業では、例えば、心の健康観察や欠席に関するデータを一覧にして可視化することによって教員が児童生徒の状況を把握することをサポートし、児童生徒に対する支援の充実を図る取組が実施をされております。また、文部科学省としては、このような先進的な取組の横展開やデータ収集、分析などの手法をまとめたガイドブックの作成などによって、学校現場において目的意識を持って教育データを利活用できるよう自治体の取組を推進しているところであります。 引き続き、これらの取組を通じて教育データの利活用を推進してまいりたいと存じますけれども、これ、結構いろいろと私も調べたり聞いたりしているんですけれども、やっぱりそれぞれの地域だったり学校によって相当利活用の状況がまちまちであるということがあります。また、国として、こういうデータをビッグデータとして取得をして、何らかの分析であったりそういうものに活用するというところもまだまだこれ進んでいないというような状況であります。 もちろん、これ、子供たちのプライバシーの観点とかいろいろと検討をしなければならないことがありますけれども、そうしたことをしっかりと理解をした上で、感覚的に対応するということも、もちろんその教育、大事だと思います、直接児童と会ってですね。でも一方で、これを科学的にしっかりと分析をして対応をしていくということも、これも併せて行うことによって恐らく、それぞれいろんなものが、また新たなものが見えてきて、新たな解決策が導き出されるということもあり得るんだろうなと思って個人的にいるところでありまして、そういう意味では、せっかくこうした一人一台端末によって様々な情報を収集しやすくなっている環境にありますから、何度も申し上げますけれども、プライバシーであったりとかそれらのデータが悪用されないようにとか、いろんなことを検討はしなければいけないですけれども、そうしたこともしっかりとクリアをしながら、是非子供たちのためにこれらのデータをしっかりと活用していくことができるように推進をしていきたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。子供たちを守るための仕組みでもあります。是非力強く推進をしていただきたいと思います。 そして、これらを読み取って活用して子供への具体的な支援につなげるためには、最終的には現場の教職員一人一人ということで、最後に教職員の研修について伺いたいと思います。 今回の一連の事案の舞台となったある自治体の研修担当は、この事案に関する研修を実施したくても、使える教材が手に入らないと言います。令和四年に児童生徒性暴力防止法と基本指針が整備されたにもかかわらず、現場で活用できる研修教材は文科省やNITS、独立行政法人教職員支援機構、警察庁が制作する僅か数本にとどまっていまして、近いテーマの動画を寄せ集めて研修を行っているというのが実情です。性暴力の防止や初動対応、子供の心のケアを体系的に学べる教材パッケージは、いまだ十分とは言えません。 そして、資料一を御覧ください。 文部科学省が定める小中学校の初任者研修目標・内容例です。法定研修である初任者研修の年間研修項目を例示しているものです。表紙にありますとおり、平成十九年が最新版だそうです。その後、学習指導要領は二度改訂されていますし、当然、令和四年に定められた児童生徒性暴力防止法の理念もここには含まれておりません。 ここで大臣に伺います。 文部科学省として、例えばNITSとも連携していただいて、現場でそのまま使える動画等の研修教材を計画的に整備、拡充することについてどのように進めていかれるのか、もっと実務、実践に即した研修教材が欲しいという現場の声にどのように応えていかれるのか、また、性暴力の防止、初動対応、心のケアなど、法定研修も視野に全国共通で学ぶべき基礎カリキュラムの方向性を示すことについて、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省では、今委員がお話をいただきましたような、そうした現場からの声も踏まえつつ、教員が判断に迷うような事案のケーススタディーなど、心理学の知見も生かした実践的、効果的な研修動画を作成し、その活用を促すとともに、継続的な研修の実施を周知しているところであります。 さらに、本年十一月には、警察庁と協力をいたしまして、警察庁が新たに作成した研究教材や盗撮防止に向けた点検ポイントなどを周知するなどの取組を行っているところであります。 また、初任者研修は都道府県等教育委員会がその内容を定め、実施するものではありますけれども、文部科学省としては、引き続き、NITS、独立行政法人教職員支援機構と連携をいたしまして、国が提供する教材も是非御活用いただきながら、初任者を含む全ての教員が危機感を持って対応するよう、研修、啓発等の充実を図ってまいります。 そうした研修に資するような材料の提供というものに関しましても、しっかりと、置かれた状況、問題というものに鑑みて、更なる充実を図ってまいりたいと存じます。
○水野孝一君 大臣、ありがとうございます。 実際には、自治体の方で研修教材を作るということは、それぞれ程度差はありまして、相当難しいと思います。ですので、NITS、教職員支援機構のホームページなどを見ながら教材を集めているのが実態だと思います。しかし、この性暴力に関して言いますと、本当に教材限られています。是非とも、体系的に現場の教職員が研修できるような仕組みとして、研修教材の充実について御協力をいただければというふうに思います。 そして、私、先回の質疑の際にもデータベース調査、年内がめどだというふうに共有させていただいたというふうに思いますけれども、是非とも大臣のメッセージも添えていただきたいと思います。全国の子供たちが、教職員が、国民が、大臣の温かい、熱いメッセージを待っていますので、是非メッセージを添えて発信をしていただきたいことお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。本日も質問の機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。 早速、質問の方に入らせていただきたいと思います。 まず、不登校の子供たちに対する支援のありよう、取組について質問をしていきたいと思います。 不登校の子供たちの支援の場として、各行政単位くらいで教育支援センターを設置しているというふうに思っておりますが、その教育支援センターではどのような成果を上げているのかということを教えていただきたいということと、教育支援センターで今現在どのような取組を行っているのかということを確認していきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(望月禎君) 不登校の児童生徒に対して学校の中で学習ができるという体制を整えていくことは大事ですけれども、やむを得ず学校に来れない児童生徒に対して学校外での学びを止めないという観点から、今ほとんどの自治体で教育支援センター、御指摘の教育支援センターが設置をされているところでございます。 教育支援センターにおきましては、不登校児童生徒に対する個別の学習支援や相談支援に加えまして、豊かな人間性やあるいは社会性を育む観点からの体験を重視した活動、家からどうしても出ることができない児童生徒に対するアウトリーチの支援、あるいは保護者への相談支援などを行っているところでございます。 教育支援センターが加盟する団体が実施した調査結果によりますと、令和六年度、教育支援センターへ通所していた不登校児童生徒のうち約三四%の児童生徒が学校に登校できるようになったというような、そうした成果も見られているところでございます。 個々の児童生徒の不登校の原因やあるいは背景がこれ様々であるところ、教育支援センターが学校外で保護者も含めましてきめ細かく対応することによりまして、不登校児童生徒に対する対応の大きな役割を果たしているというふうに考えているところでございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 実は、私、一期六年間の中で、不登校の御家庭の親御さんから、我が子が今不登校で悩んでいると、励ましに来てほしいということを言われて、要請があったところには全て参りました。 そうしたところ、どういう状況だったのかということをちょっとお話ししたいと思いますが、不登校のお子さんは心のどこかにやっぱり後ろめたい気持ちを持っているわけで、そこに私がやっていくと、大抵、その不登校のお子さんと対面で向き合うということになると、そのお子さんは大体こんな感じで、緊張しています。緊張して、また何か言われるんじゃないか、学校に行きなさいと言われるのか、どういうふうな指導をされるんだろうかというような不安な面持ちなんですね。そのお子さんに対して私が話をするのは三つだったんです。一つ目が御飯はおいしく食べることはできていますか、二つ目は夜はゆっくりぐっすり寝ることができていますか、三つ目は何かに夢中になること、熱中することに取り組めていますかという、この三つだけだったんです。 そうすると、その子にですね、私がその三つを通してその子に言いたかったことは、私はあなたのことを大事にしていますよ、あなたのことが大切なんですよということを、この三つの言葉を通してその本人に伝えたいという気持ちを持って対面で向かい合っていくと、その三つだけなのかということを本人が感じた瞬間に、その子のこの緊張状態の肩の力がすとんと抜けるような状態になって、笑顔になるんですね。笑顔になったら、そこからは楽しい話に花が咲いて盛り上がります。笑顔で楽しく会話が盛り上がります。その状態でおいとまします。 そうすると、不思議なことに、その直後か、まあその家庭によっては、親御さんによっては状況はいろいろ違いましたけれど、直後に電話が掛かってくるか、ちょっとして電話が掛かってくるかで、まず電話掛かってきます。そして、どういう電話かというと、あれから我が子が、学校には行っていないけど、夢中になることに取り組んでいいんだな、御飯おいしく食べていいんだな、夜はゆっくり寝てもいいんだなというような気持ちになったみたいで、笑顔が増えましたと、元気になっていっていますという、まずそういう連絡が来るんですね。そして、しばらくしたらもう一回連絡が来るんです。その連絡も、期間は様々でしたけど、どういう内容の連絡だったかというと、実は学校に行き始めましたという連絡だったんです。物すごくうれしい気持ちでいっぱいになります。 そうしたことを持っているものですから、体験として、ですから、不登校の子供たちに対する社会、地域社会の関わり、私は、これから学校と家庭と社会教育、地域社会における力、これをやっぱり不登校の子供たちにどのように持っていくことができるかということが非常に重要ではないかというふうに感じております。 その中にあって、不登校の子供たちに対して、私は先日、東京の江東区にある小学校に、実は落語家の林家一門の林家まる子さんが司会で、そこで大道芸を披露する方、高座、落語ですね、披露する方、そして、NHKの「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さん、だいすけお兄さんが最後に歌を歌っていくわけですね。そうすると、全校生徒が集まって、小学校です、全校生徒が大笑いするわけです。跳びはねるんですね、大喜びするんです。その姿を見たときに、私は、今日休んでいる子供はこの大笑いと大喜びを体験することがなく時間が過ぎていっているんだな。様々な形でそれは言えると思います。自然教室での体験もそうですし、修学旅行や社会科見学なんかもそうだろうと思います。 そこで、今何を感じているかというと、私は引きこもりの大人、青年とか大人の方々と対面でも、そしてそれに関わる方々ともずっと交流を積み重ねてきていますが、つまり、学校教育の中では発達段階に応じた形で適切に学校行事が体験重視として組み込まれていっているものが、不登校であるという、学校に行っていないということでその間がすっぽり抜けた状態で大人になってしまったというような方々が世の中には少なからずいるということで、その引きこもりの方々の支援をしている団体が、大人になった青年たちを相手にしてニート甲子園というような取組をしているわけです。それは、ソフトボールを通じて、その引きこもりの青年たち同士の団体が試合をして交流を重ねていくという体験活動をやっているんですね。済みません。 それが一体何なのかというと、しかし、そこに対しては予算が組み込まれていないんです。今日、質問、ここでしませんから。だけど、そうやって不登校の体験を、不登校状態だったという状態で大人になっていくということは、体験が不足したまま大人になってしまったということを私たちは重く受け止める必要があるのではないだろうかと思っているんです。 教育支援センターもそうなんですけど、例えば、そこで、学校に行っていないのに、様々な、例えば水族館に連れていくとか動物園に連れていくとか、様々な体験活動をそこでやった場合に、学校に行っていないのにそういうことにやっていいのかとかいう、そういう声も少なからずあるわけです。私は違うと思います。 やはり、人間が豊かな人生を送っていく上で、学校はすばらしいやはり体験重視の学校行事を発達段階に応じて組み込んできたということ。それがあって、私たちは今の社会の中で人生を前向きに生きることができている。しかし、それがすっぽり抜け落ちているということが、不登校の子供たちが大人になった場合に実際に起き得ているということを重視すべきではないかということを考えたときに、これからしっかり考えていかなきゃいけないなと思っています。 学校教育ではそのとおりで体験が生じておりますけど、この問題を解決していくためには地域社会との連携、これが重要ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 下野委員おっしゃるとおり、学校教育の中では、人と人との関わり、教師と児童生徒との関わりという中で、もちろん基礎的な知識、理解は必要ですけれども、いろいろな経験や体験を通じて自身が成長していくことを実感したり、あるいは、さらに上級学年になっていくときに下級生とも関係の中でいろんなことを学んでいくということがございます。 そうした多くの経験や体験というものが、不登校の児童生徒がその期間、その機会がないという状況になってくることについては、大変我々としても残念なことだというふうに考えてございます。 したがって、不登校児童生徒に対する対応というのは、そうした学力の面とともに、今地域社会との連携ということも御指摘ございましたけれども、いろんな方が多く関わっていくことによって、まさにその地域のいろいろな資源とか、あるいは方々との御協力をいただいて、そうした経験を積み重ねていくことが大事だと思ってございます。 そうした取組の重要性につきまして、我々としても大変認識をしてございます。取組の好事例の周知等も行いながら、不登校児童生徒の体験活動の充実の取組を進めてまいりたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 社会には善の心を本当に持っている団体がたくさんあります。そういったその団体の力をやはり苦しんでいる、生きづらさを抱えておられる方々に結集していくということをこれからもうしっかり考えていかねばならないと思いますので、よろしくお願いします。 それでは、そういった心と体の発育に非常に重要であった部活動の地域展開について質問をしていきたいと思います。 令和八年から令和十三年度までの改革実行期間では、休日については原則全ての学校部活動において地域展開の実現を目指すとしておりますけれども、現状の課題を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 部活動の地域展開に当たっては、各地域の実情に応じて様々な課題に対応していただく必要があります。 一つ目は、指導者の確保については、人材バンクを設置して地域の幅広い人材を確保することに加え、希望する教師等の兼職、兼業を促進することが重要であり、小学校の体育専科教師と地域クラブの指導者を兼ねる新たな働き方のモデルの創設も含めて、実証事業等を通じて各地域における取組を推進してまいります。 二つ目は、活動場所の確保につきましては、特に子供たちにとって身近で安全、安心に活動できる学校施設の活用が重要であり、教育委員会に対して、地域クラブ活動についても、学校施設の優先的な利用を認めていただくよう働きかけを行ってまいります。 最後に、予算の確保でございます。下野先生始め先生方の御支援をいただき、先月閣議決定されました補正予算案におきまして、地方公共団体の体制整備等や重点課題への対応等について、スポーツと文化芸術活動を合わせて、昨年度の補正予算の大幅な拡充となる八十二億円を計上しております。 地域クラブ活動の活動費等の支援や経済的困窮世帯の生徒への支援についても令和八年度当初予算への計上に向けて要求中でございます。 文部科学省としても、必要な予算をしっかりと確保し、地方公共団体への支援を継続的に行うことで、各地域の実情等に応じた部活動の地域展開を推進してまいりたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。しっかり進めていっていただきたいと思っておりますが。 次の質問は、もう私が答えます、済みません。質問せずに私が、次、ちょっと時間の関係でもう答えてしまいますので。済みません。 宗像市、福岡の宗像市ですね、福岡市と北九州市の間にあります宗像市の、ここの部活動地域展開の取組について、私は、先日、その宗像市の教育委員会、そしてこの地域展開に関わっておられる方々と懇談会、意見交換会に参加をしてきました。非常に勉強になりました。この部活動の地域展開が地域にもたらす可能性の大きさを実感をしました。 そこでは一体どういうことが行われているかというと、むなかたアカデミークラブ、地域クラブでは、市在住か市内の学校に通学をしている子供たちを対象にして、従来の部活動に代わる新しい活動の受皿として、令和七年度、今年度ですね、十一種目の十三クラブは、基礎、基本、学業との両立、生涯スポーツとして続けられるということ、うまくなりたいという子供にも対応をしていくというような、楽しみたいから、それからうまくなりたいというようなところまで幅広く受け入れることが可能なクラブを地域クラブとしてつくっているということ。ここでは海外交流も盛んに行っていて、子供たちのニーズに非常に有効であるというふうに思っております。そして、地域のスポーツクラブ団体としては、既存の芸術団体等もしっかり地域で活躍をできるように調整してもらっています。 そしてもう一つが、学校においてサークル活動を緩やかな形で行っている。つまり、競技志向ではなくて楽しみたいというような形の子供たち、緩く、気軽に、継続的に学校という身近な場で活動したいという人向けで、活動は週二日、勤務時間内、教師の勤務時間内に行っているというような、こういうような形を整えているというようなことで。 宗像では、これが周辺の市町にも宗像のこの部活動の地域展開の先進的な取組が非常にすばらしいということで、問合せが多く寄せられているそうです。どうしたらそこでの参加をすることができますか、宗像市外の方が。いや、宗像市内の在住と、宗像市で学校に通学しているということが条件ですよということを言うと、転校を考えられる、いわゆる移住ですね、考えていかれる、本気で考えられる方もおられるというようなことで、ここに私は大きな可能性を見ているわけです。 やはり、子育てと教育に力を入れていくということは、そこで子育てをしたい、そこで教育を受けさせたい、そこに新たに、そこで部活動の代わりとなる地域クラブ活動に参加をさせたいというような、こういう意思が働いて、多くの方がそこに移住の対象となってくるということも大きいということで。 最後に、その中の課題として、これはお答えされなくても構わないんですけど、そこで、先ほど兼業の話がありましたが、教師が兼業した場合に謝金が発生するんですね。謝金が発生した場合に、年度末に確定申告等を個人で教師がやらなければならないということが負担になっているというような声も聞いてきました。これは、やはり指導に専念をさせていくということから考えると、この辺のところは教師が個人で確定申告をしなくてもいいような制度をこれからちょっと検討していただければというふうに思っております。 では、宗像の評価についてもちょっとお答えしていただければと思っています。
○政府参考人(浅野敦行君) 私どもも宗像の取組は非常に先進的な取組事例だと思っております。今後とも、先進自治体として着実に改革を進めていただくことを期待しております。 もう一つの、個人の申告の問題については、私どもも何か収入があると個人で申告しなければならないので、なかなかちょっとそれを組織的にやるというのは公務員でもなかなか難しいのかなと思いますけれども、ちょっとしっかりと勉強させていただきたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 その宗像のアカデミークラブ、むなかたアカデミークラブで所属をしている、そこに要するに人材バンクみたいな形で所属をしている教師は、このむなかたアカデミークラブがその確定申告等をやってくださっているということで、そこに安心感があると、だからそこに集まりやすいという、そういう声もありますので、今後、一つ検討の余地があるのではないかというふうに思っております。 以上で終わります。ありがとうございました。
○中条きよし君 ありがとうございます。日本維新の会の中条きよしでございます。 昨年から私は、自身の経験や問題意識も踏まえて、芸能の仕事をする人が安心して自分の力を発揮できる環境をどう整えるかということを考えて質問をしてまいりました。今日もそういった観点から質問をさせていただきます。 芸能の仕事というのは、一見するととても華やかな世界に見えますが、その裏側というのはなかなか厳しい労働環境がありまして、例えば、映画やドラマの撮影では一日のスケジュールが非常にタイトで、夜通し撮影が続くことも珍しくありません。私自身も、現役時代には、朝六時まで映画の撮影をして、そのまま今度はテレビの撮影のために九時から次の現場に入るなんということはざらにありました。また、音楽活動や舞台でも、本番に向けたリハーサルが連日のように続き、深夜まで稽古を重ねて、公演が始まると休みはほとんどないまま何週間、何か月続くこともございました。 さらに、演者だけではなくて、照明、音響スタッフ、カメラマン、演出家など多くのスタッフも同じスケジュールで動いているために、長時間労働が当たり前の世界でございまして、また、芸能の現場には危険を伴う仕事も少なくありません。高所での作業やスタント、爆破シーン、火を使った演出など、リスクの高い場面も多いです。 今年四月には、ドラマの撮影中に火薬装置がうまく作動せず、俳優が鼓膜の一部を損傷する事故がありました。また、昨年九月にも、動画配信サービスのドラマの撮影中に照明器具が俳優の頭部に落ちてけがをする事故も報じられております。 こういった問題は昔からありましたが、制作現場の実態が発注者であるテレビ局のプロデューサーやスポンサーにまで届きにくいというその構造が長年解決を難しくしてきた原因だとも考えられます。 一方で、このような下請が何重にも連なる構造というのは芸能界だけではなくて、運送業や建設業でも同じ課題が指摘されております。また、建設業では、国土交通省が重層下請構造の実態調査を進めており、二〇二五年度中には結果がまとまるそうです。こうした取組はとても意義深いものだと感じております。 そこでお尋ねをいたします。 芸能や映像制作の分野においても、建設業のような重層的な下請構造があるのではないかと思います。建設業や運送業では、こうした問題について実態の把握や制度的な改善が既に進められておりますが、これらの取組を参考にして、芸能、映像制作の現場にも同じような改善が必要ではないでしょうか。政府の御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(松本洋平君) 文化芸術の担い手は小規模な団体やフリーランスなどが多く、不利な条件の下で業務に従事をせざるを得ない、そういう状況も生じていると認識をしているところであります。今委員からも御指摘いただいたとおりだと思います。 文部科学省におきましては、文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けたガイドラインの公表や、弁護士が相談に対応する文化芸術活動に関する法律相談窓口の開設などによりまして、芸術家などの皆様方の活動環境の改善に取り組んでいるところであります。 また、内閣官房及び公正取引委員会におきまして、本年九月に実演家等と芸能事務所、放送事業者等及びレコード会社との取引の適正化に関する指針を公表をいたしまして、実演家への適切な収益還元の観点等に照らし、具体的な考え方が示されたところであります。 さらに、公正取引委員会において、本年一月から、映画、アニメの制作現場におけるクリエイターの取引環境に係る実態調査を進めていると承知をしているところであります。 こうした実態調査の結果等々もしっかりと見定めてまいりたいと思いますが、文部科学省としては、引き続き、関係省庁と連携をいたしまして、芸術家等の活動環境の改善に務めてまいりたいと存じます。
○中条きよし君 ありがとうございます。 昨年十二月に、日本芸能従事者協会の代表である森崎めぐみさんが、「芸能界を変える たった一人から始まった働き方改革」という本を出されました。この本では、芸能の現場の実態と改善への取組が詳しく紹介されております。芸能従事者の多くは、事務所に所属をしていても正規に雇用されている社員とは働き方や受けられる保障が全然違うようです。いわゆるフリーランスの働き方が多く、これまでは労災保険の適用もなく、全て自己責任となっておりました。 しかし、令和三年四月から芸能に従事するフリーランスでも労災保険に加入できるようになり、さらに、昨年十一月には企業などから業務委託を受けるフリーランスも加入できるようになりました。これによって、現場で働く人が安心できる環境に一歩近づいたとは思います。 ただ、その一方で、どこまでが労災の対象になるかというのが分かりにくいという声もありました。例えば、映画監督は通常の映画もドキュメンタリー映画も撮りますが、ドキュメンタリー映画は芸能ではないと判断されて加入を見送った例もあったと聞きます。一口で芸能と言っても分かりづらいところがあるんだと思います。 そこでお尋ねをいたします。 労災保険の特別加入の対象になる芸能従事者とは具体的にどのような人たちなんでしょうか。また、対象となるのはどれくらいの人数で、どのように分類されているんでしょうか。もし把握をされていれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松本圭君) お答え申し上げます。 まず、芸能従事者の総数としては、令和二年の国勢調査によれば約五十二・五万人なのでございますが、このうち労働者、つまり雇用されてその業務に従事する方が約二十三万人強いらっしゃると承知でございます。つまり、差引きが雇用されていない方ということだと存じます。 まさに御指摘のございましたように、特別加入制度の対象といたしましては、芸能関係作業従事者というカテゴリーで特別加入の対象、これは労働者ではなくて、労働者じゃない方、労働者の場合は労災保険の強制加入ですけれども、特別加入の対象となる方は、放送番組、映画、寄席、劇場等における音楽、演芸その他の芸能の提供の作業又はその演出若しくは企画の作業に従事する方という定義になってございます。
○中条きよし君 ありがとうございます。このような制度ができたことで安心して仕事に打ち込める環境が整ってほしいと思います。 そこでお聞きをいたします。 特別加入の制度が始まって三年以上たちました。現在どれくらいの芸能従事者が労災保険に加入しているのか。また、実際に適用された事例はどれくらいあるんでしょうか。さらに、事故やけがの傾向、過労死などのリスクについては政府はどのように把握して分析や対策をしているのか。そこのところをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松本圭君) お答え申し上げます。 芸能関係作業従事者というカテゴリーで特別加入していただいている方は、直近の実績といたしまして、令和五年度末の時点では千九百九人でございます。また、令和五年度中に労災保険給付を新たに受給された方は六十五人でございます。 先ほど委員が御指摘のありましたような事故事例のようなものとして、この六十五の中のあくまでも例示でございますけれども、映像制作のためのセッティング作業中に、段差を下りる際に死角にあった別の段差に足を取られて足首を捻挫された方といったものが積み重なって六十五件ということでございました。今のはあくまでも例示でございます。例示と申し上げましたのは、現時点ではこの芸能従事者の方も含めた個人事業者の業務上の災害を網羅的に把握する仕組みがないのでございます。 令和五年十月に取りまとめました、個人事業者等に対する安全衛生対策のあり方に関する検討会報告というのを出しているんですけれども、ヒアリングなどを通じて個人事業者等の業務上災害のリスクがあるという指摘がされてございます。委員の御指摘のとおりでございます。 このため、厚生労働省では、まず、令和六年五月に個人事業者等の健康管理に関するガイドラインを策定するとともに、今年の五月に公布されました労働安全衛生法の改正法によりまして、労働者と同一の場所で作業する個人事業者の業務上災害の報告制度、これを創設したところでございます。つまり、これの報告がたまってくると分析が可能になるということでございます。 今後も、ガイドラインに基づく対策を推進するとともに、この報告制度を通じて把握した業務上災害等を踏まえて必要な施策の充実を図ってまいりたいと考えております。
○中条きよし君 労災保険の特別加入をもっと広めて、必要な人が確実に加入できることは非常に重要だと思います。 そこでお尋ねをいたします。 会社員の場合は労災保険料というのは会社が全額負担していますが、特別加入の場合はそうではありません。保険料は大きな負担でなくても、収入が不安定なことも多くて、加入するのをためらうこともあるようです。一般の労働者との違いを踏まえた上で、安全確保のための経費として発注者側が負担する仕組みも考えられると思いますが、どうお考えでしょうか。
○政府参考人(松本圭君) お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおり、労災保険は使用者が負う災害補償責任に対応するための保険制度ですので、使用者が保険料を全額負担ということでありますけれども、今御指摘いただいている、労働者ではない、ですけれども業務の実情や災害の発生状況から見て労働者に準じて保護することが必要である、適当である方に対して特別加入制度を設けているわけですが、まさに特別加入ということもあって、その保険料負担は御自身で負担いただくという制度の立て付けになっているところでございます。 とはいっても、この保険料につきましては、発注者と受注者の間でどちらが実質的に負担するかというのを話し合って取り決める様々なコストの一部であると思います。また、特別加入は任意ということもあります。ということですので、一律に発注者の負担とすることは困難ではありますけれども、発注者と受注者の間での合意によりまして、発注者が保険料相当額を実質的に負担するということはあり得るものと考えてございます。 また、特別加入の保険料の基礎となる給付基礎日額は、これは特別加入者の申請に基づき三千五百円から二万五千円の範囲の十六段階から選んでいただくということでございますので、いずれにせよ、実態に応じた保険料負担となるような仕組みとしているので、引き続き制度の適切な運営に努めてまいりたいと存じます。
○中条きよし君 御丁寧にありがとうございます。 私も半世紀以上芸能の世界で生きてきましたので、今は現場から離れておりますけれども、人に夢を与えて日々の生活を豊かにしてくれる、その芸能の道を歩む皆様を支えたいという気持ちは変わりありません。この問題については、これからも政府や関係機関の皆さんと協力しながら、より良い環境づくりに取り組んでいきたいと思います。どうぞ引き続き御協力をお願いいたしまして、質疑を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○後藤翔太君 参政党の後藤翔太でございます。本日もよろしくお願いいたします。 今回は、科学技術分野についてお伺いしたく存じます。 先日、大阪大学の坂口先生、京都大学の北川先生がノーベル賞を受賞されました。誠におめでたく存じます。 ただ、その誇らしい話題がある一方で、我が国の科学技術を取り巻く環境の厳しさが様々な場面で指摘されています。科学技術政策は、理研やJAXAのような公的研究機関や大学といった社会組織、制度への資金援助が主な手段であるというふうな特徴があります。研究を行うのはあくまで研究者であるため、誤解を恐れずに言えば、政治、行政ができることは主として資金の確保であり、その資金配分のコントロールです。よって、今回は科学技術政策の大部分を占めるファンディング、資金調達、資金配分の要素に焦点を当てて御質問したいと思います。 そこで、今回、私は、納税者の一人として、言わば投資家の視点に立ち、政府の皆様をファンドマネジャーに見立てて質疑を進めさせていただきたいと思っております。 さて、十一月十八日に文部科学省の有識者会議が科学の再興に向けての提言を公開いたしました。これを取りまとめる過程で、第四回有識者会議において委員から次のようなコメントがなされたようです。我が国における科学への投資が世界主要国と比べ相対的に縮小した中で、科学は投資されるべき分野であるということを社会全体に向けて改めて強く発信し、理解を得る必要がある。そのためには、行政、研究機関、企業、社会を始めとする様々なステークホルダーが相互に対話することや、社会的な理解や支持を得るために社会に何を約束するかを示し、それを社会と共有することが必要となる。 私は、科学は投資される分野であるという、この部分には賛同します。しかし、社会に何を約束するかを示すことが必要となるというこのコメントは、科学技術研究への資金を集め、また投資を促す上でマイナスの影響を与える可能性をはらんでいるのではないかというふうに考えました。特に基礎研究への投資を促進する観点からはなおさらです。 このコメントからは、科学への投資を促すためには研究を社会の分かりやすい成果や利益と結び付けなければならないという意図がうかがえます。私もそうですが、多くの人は、研究者ではなくビジネスパーソンになります。その結果、多くの人が科学技術に対しての期待やイメージをするものは、産業利用、要するに便利な発明となり、それは基礎研究というより応用研究の分野と親和性が高くなります。 基礎研究という言葉は、昨日の高市総理の答弁でもあったように、イノベーション、産業、それを生み出す基礎研究という形でセットで使われているように思います。しかし、それにより、我々のような一般人からすると、基礎研究という言葉は、イノベーションや経済産業発展のための土台としてイメージ、連想されやすいと思います。 もちろん、基礎研究は土台であり、イノベーションの源泉であることも間違いありませんが、基礎研究は、短期的な経済利益を生むために存在しているのではなく、直接的な産業や経済利益につながらなかったとしても、知の総和を広げていくため、つまり人類の知的資産を蓄積し、新しい概念を増やしていくために存在します。基礎研究は基礎研究の時点で価値を有しているのです。 先日、ノーベル賞を受賞した坂口先生がおっしゃっていた基礎研究への支援が必要という言葉には、そのような意味も込められているというふうに私は考えました。 よって、研究開発のアウトプットや出口を強調するコメントは、逆に言うと、産業や経済的利益につながらないことには投資しにくいといった価値観が醸成され、基礎研究への理解、共感を損なうおそれがあるのではないかというふうに思うのです。 ここで大臣にお伺いしたいと思います。 基礎研究が基礎研究として、むしろ基礎研究であるがゆえに投資されるべきであるという社会的な理解、共感を醸成するために、政府としてどのようにお取組をすべきとお考えでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) 基礎研究は、真理の探求、基本原理の解明や、新たな知の発見などを志向する研究活動であり、人類の発展の基盤となる貴重な知的財産を創造するものであります。これらの積み重ねが、結果的にイノベーションの源泉を生み出し、我が国の将来を切り開く基盤となるものと考えております。その推進に当たりましては、学術的価値やその社会的意義を世の中へ丁寧に説明し、幅広い支持を得ていくことが極めて重要であります。 先日、今年のノーベル賞を受賞された坂口、北川両先生から私もお話を聞きましたけれども、息の長い基礎研究の重要性を伺いまして、改めてその意義を痛感したところであります。また、今回のノーベル賞受賞によりまして、我が国の研究者が高い研究水準を有することが改めて世界に示されるとともに、次代を担う世代の方々に夢や希望をもたらしていると存じます。 委員御指摘のとおりでありまして、しっかりとこの基礎研究の大切さというものがなかなか国民の皆さんに実感として伝わらないという、伝わりにくいという部分があるのは承知をしているところでありますけれども、しかしながら、この基礎研究があればこそイノベーション等も起きるというその出口の話もそうでありますし、そもそものこの人々の生活を、それは物質的な意味だけではなくて、真理の探求といったような、そういう意味合いにおいても、こういうものをやっていくということがいろいろとやはり人類のこの、何というんですかね、豊かさを伸ばしていく上でも大きな役割を果たしてきたんだというふうに思っているところでもあります。 これからも、そうしたことをしっかりと国民の皆さんに御理解をいただけるように、我々文部科学省としても、国民の皆さんに説明を尽くしてまいりたいと思いますし、そうした国民の皆さんの御理解の上に、しっかり予算の確保もした上で、これらの研究を日本として進めていくことができるように頑張っていきたいと思います。
○後藤翔太君 大臣の真っすぐな思いを聞かせていただきまして、誠にありがとうございました。 以上が、科学技術、特に基礎研究の重要性を訴え、資金を集めるという観点からの質問でございました。 続いて、公的研究資金の配分メカニズムについて取り上げます。こちらは、集めた資本を、失礼しました、集めた資金をどのような分野にどのような割合で投資していくのかという観点からの質問です。 まず、研究分野をカテゴライズさせてください。広田氏の論考によると、配付資料のとおり、研究資金は、非競争的研究資金と競争的研究資金に分けられ、さらに、非競争的研究資金は国家プロジェクト型と基盤的経費型に分けられると整理しています。そして、日常的な教育研究活動を支えるための基盤的経費と社会的、経済的リターンが見込まれやすい分野を優先的、重点的に助成するという競争的研究資金を組み合わせた研究資金の配分メカニズムをデュアルサポートシステムというふうに呼ぶようです。研究費として総額が無限ではなく、ある一定の制限を受けるという前提においては、この総額の研究費を状況に応じてどのように配分することが最も国益に資するのかという戦略的概念は非常に重要になると考えますが、ここで内閣府又は文部科学省の皆様にお尋ねしたいと思います。 研究資金を今お伝えしたような分類をした場合に、戦略的にどのような構成比が望ましいと試算しているのか、現状の構成比、分野ごとの試算、またその予算額が決定された投資戦略的背景を教えていただきたく存じます。
○政府参考人(原克彦君) お答えいたします。 御指摘の中の競争的研究費制度の予算額については、毎年度、私ども内閣府科学技術・イノベーション推進事務局におきまして、各競争的研究費を所管する府省に確認し、公表しているところでございます。 その結果、これまでに公表した各年度の当初予算額でございますけれども、令和三年度には六千三百五十三億円、それから令和四年度には六千四百九十九億円、令和五年度一兆一千七十四億円、令和六年度七千三百八十六億円、令和七年度には七千三百四十六億円というふうになってございます。済みません、令和五年度については一兆一千百七十四億円となってございます。 以上でございます。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 過去十年の文部科学省に関して当初予算の推移で見ますと、文部科学省における競争的資金につきましては、平成二十八年度に三千四百四十五億円であり、令和七年度は三千七百四十五億円となってございます。また、同様に、国立大学法人の運営費交付金につきましては、平成二十八年度は一兆九百四十五億円、これが十年後、令和七年度におきましては一兆七百八十四億円となっております。また、文部科学省が所管する八つの国立研究開発法人の運営費交付金の合計額につきましては、平成二十八年度は四千五百五十二億円、令和七年度は四千九百三十二億円となってございます。 これらの競争的資金、競争的研究費と運営費交付金の合計額の割合、これは今申し上げたものを足し上げたということだけで比較いたしますと、令和七年度で比較しますと、およそ一対四という割合にはなってございます。 文部科学省といたしましては、国立大学法人や国立研究開発法人の活動に不可欠な基盤的経費である運営費交付金と、また、研究者が多様で独創的な研究に継続的、発展的に取り組むための研究資金である競争的資金、競争的研究費、この双方共に科学技術、イノベーションの推進に重要であると考えておりますので、引き続き必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えてございます。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 今の答弁をお伺いしますと、総合的な指揮官がいて研究予算を戦略的に分配しているというよりは、各セクションがその努力によって予算を取り合っている、そういった現状かなというふうに感じました。また、今、国立大学の運営費交付金という話が出ましたが、その削減というところが、現在、二〇〇三年の独立行政法人化以降ございます。また一方で、競争的研究資金の増大により、これによって日本の研究力の後退の原因という声も聞かれています。 この流れで最後に、競争的研究資金の制度が有効に運用されているのか、質問させてください。これらは、誰がこのファンド、資金運用をどのように成功に導くのかという、責任者を明確にさせてほしいという意図です。 競争的研究資金運用のキーパーソンとしてはプログラムオフィサーが挙げられます。プログラムオフィサーは、研究者としての能力が必須であり、さらに、自己の専門領域よりも広い研究領域の見識が必要になります。加えて、ファンディングに関するマネジメント能力も求められます。しかし、政府が二〇〇三年の総合科学技術会議においてプログラムオフィサー及びプログラムディレクター制度について取り扱っておりますが、それ以降は多くの文献が見られず、必ずしも十分とは言えない状況にあるとされてきたプログラムオフィサーの数が充足できているのか、そういったことを測る文献もございませんでした。 改めて、現在、このプログラムオフィサーの現状の位置付けや機能度合い、また、この制度を活用する今日の意義について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原克彦君) お答えいたします。 プログラムオフィサーの基本的な役割につきましては、今御指摘ございましたとおり、二〇〇三年の総合科学技術会議の意見、競争的研究資金制度改革についてで示されているところでございます。 その中で、具体的な役割として三点ございます。第一点目は、プログラムの方針案の作成など担当プログラムの方向付け、それから第二点目として、評価者の選任、採択課題候補案の作成など公募、審査、採択の決定、それから三点目といたしまして、進捗状況の把握、研究計画の変更の提言などフォローアップと事務管理と、以上三点が取り上げられているところでございます。 一方、現在におきましては、多くの競争的研究費制度におきまして、プログラムオフィサーを始めとしておおむねこのような役割の者が配置されておりまして、各競争的研究費制度の運用において中核的な役割を果たしていただいているというふうに認識してございます。 以上でございます。
○後藤翔太君 ありがとうございました。 提言によると、科学の再興とは新たな知を豊富に生み出し続ける状態の実現であり、それによって我が国の基礎研究、学術研究の国際的な優位性を取り戻すということを指しているようです。 研究を行うことは当然であり、研究者であります。政治、行政にできることは、主として資金を確保し、戦略的に分配することだと考えます。今回の答弁をお聞きし、ファンディングという観点からは、その質を高める余地は十分あると考えました。国際的な研究開発競争が激化する中、科学技術における我が国の相対的な位置付けを更に高めるためにも、私自身も科学の再興についてどのように寄与できるか考え抜いていきたいと思います。 これにて質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今日は、性教育について取り上げていきたいと思います。 この間、子供たちを取り巻く性加害、性暴力などの性犯罪というのは増え続けているわけです。 お配りした資料一を御覧ください。 警察庁の公表資料、児童買春事犯等の検挙件数ということで、これ年々子供への性犯罪というのが増えていると。昨年、令和六年は過去最高の四千八百五十件にも上るということで、こうした性加害、性犯罪から子供たちを守るということは緊急の課題だと思うわけです。とりわけ、被害に遭った子供たちが性に関する知識がないために被害を被害と認識できず告発もできない、犯罪が闇に潜ってしまうような問題もあるわけです。 こうした事態を改善するためにも、何よりも子供たちを性暴力から守る、若しくは加害者にさせないためにも、学校における性教育、性に関する指導というのは不可欠、必要だと思いますが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 学校における性に関する指導につきましては、発達段階を踏まえつつ、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるように取り組むことが必要であると考えております。 このため、各学校におきましては、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達段階に応じ、身体的側面のみならず、様々な観点から学習が行われているところであります。 文部科学省といたしましては、引き続き、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるよう、学習指導要領に基づく着実な指導に努めてまいります。
○吉良よし子君 学習指導要領に基づきながら必要な指導は行っているというようなお話だったと思うわけです。 では、実際の性に関する指導というのは、学校でどの程度行われているのかと。令和五年度における性犯罪、性暴力を防止するための教育の実施率及び文科省が進めている生命の安全教育の実施率、それぞれお答えください。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 令和五年度において、性犯罪、性暴力を防止するための教育を実施している学校の割合は学校全体で四五・三%となっております。また、これらのうち生命の安全教育の教材を活用していると回答した学校は学校全体で三二・八%でありまして、全学校数に占める割合といたしましては一四・八%となっております。
○吉良よし子君 この性に関する指導というのが行われている割合というのが全体で四五・三%にすぎず、文科省が集中強化期間などと言いながら進めているはずの生命の安全教育についても、全体でいえば一四・八%の実施率にとどまっているというのは余りにも少な過ぎる状況じゃないかと思うわけです。 その背景には、当然教員の多忙化の問題などもあると思うんですけれども、同時に、先ほど大臣が繰り返しおっしゃられた学習指導要領にのっとってと、その学習指導要領の中にある歯止め規定というものが学校での性教育の大きな障壁になっているという問題があると思っているわけです。 この学習指導要領について、初中局長、座っていただいたんですけど、時間がないのでこちらで紹介させていただきますが、この中学校の学習指導要領解説総則編によりますと、学習指導要領に示している内容は、全ての生徒に対して確実に指導しなければならないものであると同時に、生徒の学習状況などその実態等に応じて必要がある場合には、各学校の判断により、学習指導要領に示していない内容を加えて指導することも可能であるとあるわけです。 つまり、学習指導要領というものはあくまでも基準、最低限学ぶべき最低ラインを示したもので、現場で必要だとすれば加えて指導することは当然に可能だと、それを禁止するものではないというものだと思うんですが、お配りした資料二を見ていただきたいんですけど、これがいわゆる歯止め規定と言われるもので、中学校の保健体育の心身の機能の発達と心の健康の中で、妊娠の経過は取り扱わないものとするという記述があるわけです。最低限の学ぶべきことを示すものであるはずの学習指導要領の中で、取り扱わないということを書くこと自体が私は矛盾しているんじゃないかと思うんですね。 保健体育についてなのでスポーツ庁次長に聞きたいと思うんですけど、この妊娠の経過は取り扱わないとするという記述というのは、つまり妊娠の経過を教えることを完全に禁止しているのかと。いや、そうじゃなくて、やっぱりこの指導要領の位置付けを踏まえれば、必ずしも教えることを禁止するものではないということだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 御指摘の学習指導要領の規定は、当該事項を教えてはならないという趣旨ではありません。性に関して、児童生徒間で発達の差異が大きいこと、保護者の理解を得ながら実施する必要があることなどを踏まえ、個々の児童生徒の状況等に応じた個別指導により対応するという趣旨のものでございます。 全ての児童生徒に一律に指導する内容としては妊娠の経過等は取り扱わないこととしていますが、学習指導要領の趣旨を踏まえ、子供たちが性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるようになることが大切であると考えており、引き続き児童生徒一人一人の状況等に応じた着実な指導を努めてまいります。
○吉良よし子君 この妊娠の経過について、教えてはならないものではないとはっきり答弁いただきました。これ重要なことだと思うわけです。 でも、教えてはならないものではないのであれば、この学習指導要領上で取り扱わないと書かない方がいいのかと、じゃないのかと、取り扱わないなどと書くべきではないと思うんですね。実際に、平成二十年、前々回の学習指導要領改訂に関する答申でも、この誤解を与えるような、取り扱わないという記述を改めるようという指摘もあったところなんです。 なおかつ、この歯止め規定があることによる矛盾というのはまだありまして、お配りした資料三を見ていただきたいと思うんですけれども、これ実際に使われている中学校の保健体育の教科書、一番シェアの大きいものから抜粋したものですけれども、これ主に中学三年生で学ぶ内容になると思うんですけど、性感染症の予防という項目があるんです。この性感染症の予防のところで、赤枠くくったところ、コンドームが有効だとの記述があるんですね。学習指導要領上も、この性感染症について、その主な感染経路は性的接触であることから、感染を予防するには性的接触をしないこと、コンドームを使うことなどが有効であることにも触れられるようにするとあるんですね。 一方で妊娠の経過は取り扱わないと書いてあるのに、このコンドームや性感染症については触れるというのは矛盾しているのではありませんか。次長、いかがでしょう。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 中学校三年生の保健体育におきましては、性感染症に関する内容として、性感染症の疾病概念やその感染経路等について、性感染症は性的接触によって感染者の精液、膣分泌液、血液などに含まれている病原体が性器の粘膜や皮膚の傷口などを通じて感染する疾病であること、性感染症の予防にはコンドームを正しく使用することが有効であること等について学ぶこととなっております。 御指摘の妊娠の取扱い、経過の取扱いの規定については、中学校一年生の保健体育の指導内容である心身の機能の発達に関する内容の取扱いとして示されているものですが、先ほど申し上げましたように、児童生徒間の発達の差異や保護者の理解を得ながら実施する必要があること等を踏まえ、中学校三年生の性感染症の指導に当たっても、学習指導要領の解説において、発達段階を踏まえること等の配慮が大切であることが示されております。
○吉良よし子君 ちょっとよく分からなかったのでもう一回聞きたいんですけど、先ほどのお話でいくと、中学校一年生では妊娠の経過は取り扱わないと、しかしこの中三の性感染症の項目になったらその妊娠の経過も含めて取り扱っていいと、そういう認識だということですか。
○政府参考人(浅野敦行君) 繰り返しになりますけれども、その中学校三年生の性感染症の指導に当たっても、学習指導要領の解説において、発達段階を踏まえること等の配慮が大切であることを示しております。
○吉良よし子君 いや、発達段階等の配慮じゃなくて、この中三のこの性感染症の予防に当たっては妊娠の経過を取り扱ってもいいということですか。
○政府参考人(浅野敦行君) 繰り返し答弁になりますけれども、先ほど申し上げましたように、児童生徒間の発達の差異や保護者の理解を得ながら個別的に指導をしていくという趣旨でございます。
○吉良よし子君 結局、個別じゃないとそれを指導できないというのは変わらないということなんですね。 実際、教科書の記述見ていただければ、これ、性交という言葉は一切出てこないんですよ。性的接触を避ける、コンドームを正しく使用するとあるんですね。でも、この性的接触というのは一体どういう行為なのかということはどこにも載っていないんですよ。コンドームの正しい使用とありますけど、正しい使用方法とはどういう使用方法なのか、使用する場面がいつなのかが分からない。そして、このコンドームという言葉は出てきていますけれども、それが避妊にも有効であるということすらもここでは分からないんですね。 つまり、性暴力や性感染症から身を守るといったときに、この妊娠に至る経過と、つまり性交という概念を一切教えずに、正しい知識、性感染症から守るとか性暴力からも守るとか、そういう知識を教えるのは非常に困難じゃないんですかということを言っているんです。 歯止め規定があることで、多くの現場の教員の皆さんは、実際には、教育委員会や管理職から、この性に関する指導、教えないように、取り扱わないようにと指示された経験持っているということも聞いています。ある教育委員会では実際に性的同意という言葉すら使うなと現場に伝えていたということも報道されているわけで、性暴力を防ぐ、特に加害者にならないためには性的同意について学ぶことは当然必要だと思うんですけど、その言葉を使うなという助言が成り立つのがこの学習指導要領、歯止め規定になっていると思うんですね。 改めて、大臣、こういう現場の指導を困難にしてしまうような歯止め規定はもう見直す、なくしていくべきではありませんか。
○国務大臣(松本洋平君) 学校における性に関する指導につきましては、発達段階を踏まえつつ、児童生徒が性に関して正しく理解をし、適切な行動が取れるよう取り組むことが必要であると考えております。 先ほど次長が答弁したとおりでありますけれども、学校における性の指導につきましては、児童生徒間での発達段階の差異が大きいこと、保護者の理解を得ながら実施する必要があることなどを踏まえつつ、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるように取り組むことが必要であり、御指摘の学習指導要領の規定は、こうした趣旨を踏まえ、個々の児童生徒の状況などに応じて個別指導により対応するというものであります。 なお、学習指導要領の改訂につきましては、現在、中央教育審議会において専門的かつ総合的な議論をいただいているところであります。こうした議論の状況も踏まえながら、子供たちが性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるよう、引き続き対応してまいります。
○吉良よし子君 今、中教審で議論の最中だというんですけど、先ほど来、大臣も、そしてスポーツ庁次長も、性に関して正しい理解をすること、行動をすることが必要だとおっしゃっているわけです。しかし、今の歯止め規定がある状態では、個別には教えられても、集団的に一斉に教えることができない。つまり、そうすると必ず取りこぼされてしまう子供たちがいるわけです。そういう性に関する正しい知識を得られない子が出てきて、その中で、被害に遭ったときに被害と認識できないような事態が起きてしまう。やっぱりそれは改善しなきゃいけないことだと思うんです。 この学習指導要領改訂に向けて、「はどめ規定」をなくしていまこそ当たり前の性教育をこの国にという署名、現在四万一千三百筆を超えて集まって、十一月末に文科省に届けられたものと承知しているわけですが、この中教審での議論に当たって、こうした署名があるということ、やっぱり大臣の責任でその中教審の議論の場に紹介していくべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 当該団体より提出のあった署名については、私も報告を受けているところであります。この署名につきましては、中央教育審議会に所属をする関係の委員などへ事務局から情報提供をさせていただきつつ、専門的かつ総合的な議論を深めていただきたいと考えているところであります。 繰り返しになりますが、文部科学省としては、中教審の議論も踏まえながら、子供たちが性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○吉良よし子君 届けていただくということで、是非お願いしたいと思うわけです。 もうこの歯止め規定をなくしてほしいという声はもう本当に大きく広がっておりまして、子どもの安全世論調査では、歯止め規定なくすべきとの回答、八八%に上っているわけですよ。 既に現場では様々な実践もあって、そうした性教育を実際に受けた中学生の子供たちからは、生きていく中で必要な知識だ、正しくない避妊をしてつらい思いをする人を一人でも多くなくせると思ったとか、みんなが考えている誤解を解くことができるなど、積極的に受け止めて、そういう感想を寄せていると聞いているわけですね。 子供たちも本当に正しい知識を求めているわけで、歯止め規定をなくして、自分の体も相手の体も大切にできる人権教育としての包括的性教育こそ進めることを強く求めまして、質問を終わります。
○委員長(熊谷裕人君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時八分散会
この記録を確かめる
S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #764 観測 2026-06-06 07:46 JST改ざん検知用の値
67778a11…79a474(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。