令和七年十一月二十日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 十一月二十日 辞任 補欠選任 谷合 正明君 宮崎 勝君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 熊谷 裕人君 理 事 赤松 健君 石井 浩郎君 古賀 千景君 伊藤 孝恵君 金子 道仁君 委 員 上野 通子君 清水 真人君 末松 信介君 鈴木 大地君 橋本 聖子君 宮本 和宏君 斎藤 嘉隆君 ラサール石井君 水野 孝一君 下野 六太君 谷合 正明君 宮崎 勝君 中条きよし君 後藤 翔太君 吉良よし子君 国務大臣 文部科学大臣 松本 洋平君 副大臣 文部科学副大臣 中村 裕之君 事務局側 常任委員会専門 員 北脇 達也君 国立国会図書館側 館長 倉田 敬子君 政府参考人 こども家庭庁長 官官房審議官 竹林 悟史君 文部科学省大臣 官房長 茂里 毅君 文部科学省大臣 官房学習基盤審 議官 堀野 晶三君 文部科学省大臣 官房文教施設企 画・防災部長 蝦名 喜之君 文部科学省総合 教育政策局長 塩見みづ枝君 文部科学省初等 中等教育局長 望月 禎君 文部科学省高等 教育局長 合田 哲雄君 文部科学省高等 教育局私学部長 小林万里子君 文部科学省科学 技術・学術政策 局長 西條 正明君 文部科学省研究 振興局長 淵上 孝君 スポーツ庁次長 浅野 敦行君 文化庁次長 日向 信和君 農林水産省大臣 官房生産振興審 議官 佐藤 紳君 水産庁漁港漁場 整備部長 中村 隆君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査 (初等中等教育段階における文化芸術教育の充実に関する件) (男性教員の育児休業取得に係る代替要員に関する件) (高等学校等就学支援金制度の見直しに関する件) (教員による児童生徒性暴力等の防止策に関する件) (いわゆる給食無償化に係る課題に関する件) (高校教育改革の在り方に関する件) (教員の処遇改善に関する件) (次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)の見直しに関する件) ─────────────
文教科学委員会
発言 249
○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官竹林悟史さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(熊谷裕人君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○赤松健君 おはようございます。全国比例、赤松健でございます。質問の機会をありがとうございます。 では、早速始めたいと思います。 大臣の所信で、デジタル教科書の活用を進めるという御発言がございました。そこで、まずこのデジタル教科書に関してお伺いします。 現状は、紙の教科書と全てが同内容のいわゆるデジタル化した教科書、これを代替教材として教育課程の一部において使用することが認められておりますが、デジタル教科書の今後の推進策に関して概要を教えてください。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 今御指摘のとおり、文部科学省では、子供たち一人一人の学習効果を上げていく、あるいは学習の興味、関心を高めていくという観点から、教科書の内容をより分かりやすくするための方策としてデジタルの可能性に着目いたしまして、令和元年度以降は、紙の教科書の内容をそのままデジタル化したものを教科書代替教材として使用しております。これをいわゆるデジタル教科書と今は呼んでございます。そして、小中学校の英語や算数、数学のデジタル教科書を小学校、中学校に配布をしているというところでございます。 こうした活用状況や効果を踏まえまして、中教審でも本年九月に教科書の在り方について検討をいただいたところでございます。その上で、その答申では、紙だけでなく、デジタルで作成することも含めまして教科書の形態について結論をいただきまして、紙とデジタルのハイブリッドの形態も認めることで更に子供たちの学びの充実を図るという方向性が示されたところでございます。 当面の推進方策といたしましては、制度改正を見据えまして、これまでの英語、つまり外国語、そして算数、数学の学科や学年について、やはりもっと多角的な効果検証を進めるとともに、現場のいろいろな事例を我々としても収集しまして、そして教師の指導力の向上や健康影響等の対応などについての取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○赤松健君 ありがとうございます。 十一月十八日に、読売新聞のアンケート調査なんですけれども、九十市区の教育委員会の六割がこのデジタル教科書で視力の低下とか使用の際の通信障害などを心配しているという記事があったんですけれども、もしこのような懸念とか心配があるとすればどのように対処していくのか、教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 御指摘の新聞、私も拝見いたしました。 先ほどの中教審の審議の中では、小学校や中学校、保護者等も含めた関係の団体やそういった教科書を実際使ったり見たりする方々にも多く意見をいただいてございまして、関係団体の意見でも、デジタル教科書については賛同の意見が多かったとは承知してございます。 その上で、審議のまとめにおきましては、視力低下などの健康への影響に関しましては、長時間継続して近距離で注視していくという、デジタル画面を注視していくということについては新たな学びの観点からも避けることや、あるいは専門家の最新の知見も踏まえたガイドライン、これを周知徹底すること、あるいは災害や停電等による通信障害に備えて、デジタルで作成される部分についても印刷やダウンロードできる機能を実装するなどの対策についても指摘をされているところでございます。 赤松先生御指摘の新聞に出ているような懸念や心配にも我々としては対応しながら、現場の実態に即した形での制度改正というのを考えていきたいと思ってございます。
○赤松健君 ありがとうございます。 デジタル教科書の現在の、今現在の活用状況について教えてください。
○政府参考人(望月禎君) 先ほど来申し上げていますが、いわゆるデジタル教科書につきましては、当面の間の措置としまして、令和七年度は一〇〇%の小中学校に外国語、そして約五五%の小中学校に算数、数学についていわゆるデジタル教科書を配布して活用をいただいているところでございます。ただ、その活用の状況については自治体あるいは学校によっても様々でございます。 令和六年度にデジタル教科書を使用している小中学校の教師を対象に調査を行ったところによりますと、六割以上の教師が四回に一回程度の授業ではデジタル教科書を使用しているということで、紙とデジタルというのを使いながらということでございます。この割合はちなみに一〇%以上で増加をしているところでございまして、いろんな形で使っていって、その効用を、子供たちの声を聞きながら授業を進めているというのが実際だと考えてございます。 ちなみに、デジタル教科書をいつも使う児童生徒は、そうでない児童生徒と比べて授業内容がよく分かるといった、あるいは主体的な学びができていると回答した、これは使い方によるんですけれども、そうした割合が高いという結果は出ているところでございます。
○赤松健君 今回の推進策に関連して、著作権法上これどういった改正を検討しているのか、教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 現行の著作権法においては、著作権者の許諾を得ることなく著作物を教科用図書に掲載することが認められております。 今般、中央教育審議会において今後のデジタル教科書の在り方について審議され、教科書の形態について、紙だけでなくデジタルも認められることなどが示されました。このため、紙媒体の教科用図書には掲載されることのなかった動画や音声についても今後はデジタル教科書に掲載される可能性が生じることから、著作権法において、教科用図書に係る権利制限規定を実演やレコードの利用についても広げるなどの制度改正を検討しているところです。
○赤松健君 よく分かりました。 続いて、初等中等教育段階における著作権教育やアート教育についてお伺いします。 デジタルツールが広がりまして、ある意味簡単に著作権侵害が起こり得ると、また認識しないまま他人の著作権を侵害しているというようなことも起こり得るものと考えられております。そのため、子供たちへの著作権教育や、先生、生徒に対して教育現場での著作物利用に関する知識等の普及がこれ大事だと私は考えています。 この点に関して文科省としての取組を教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 デジタル技術の進展により、誰もが著作物の創作者となり、利用者にもなり得る社会において、他人の創作行為を尊重し、著作権に関する正しい知識と意識を醸成することは重要であると考えております。 子供たちへの著作権教育については、小学校、中学校及び高等学校の複数の教科で学習指導要領に基づき著作権に関して指導することとしているほか、「楽しく学ぼうみんなの著作権」など、著作権について分かりやすく解説した教材の作成、周知も行っております。また、教員に対する教育現場での著作物の利用に関する知識等の普及については、教員等を対象とした講習会の開催、「著作権教育五分間の使い方」など、学校現場での実際の場面に対応した解説書や指導事例集などの提供に取り組んでおります。 これらの取組を通じて著作権に関する適切な理解が一層深まるよう、引き続き学校現場における著作権教育の支援に努めてまいります。
○赤松健君 ありがとうございます。 コンテンツ産業、これ基幹産業でありまして、大臣の所信でも御発言ありましたように、文科省も関係省庁と連携しつつ、クリエーターの育成支援等を推進して、なり手の育成に取り組んでおられることと思います。 学校教育でも、作る側の現場を見せたり、作る体験をさせる、あと法律専門家、クリエーター、クリエーティブ産業の担当者、これ授業に派遣するとかして初等中等教育課程からクリエーター等の育成に興味、関心を持ってもらうこともこれ非常に重要だと思うんですけれども、これいかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 今御指摘をいただいたように、私も所信でも申し上げましたけれども、コンテンツ産業というのは、これからの日本にとって大変重要な産業でもありますし、それを支えるクリエーターの皆さんに対する理解、そして、なり手、クリエーターを目指してもらうような子供たちが増えていくということは大変重要なことだと思っております。 そうした観点から、学校生活全体を通しまして児童生徒の創造性を育むことは大変重要と考えており、例えば音楽、図画工作や美術などの授業の中で多様な表現や鑑賞の活動の充実というものに努めてきているところであります。中でもメディアアートに関しましては、一流の文化芸術団体を選定し、学校の授業において鑑賞体験を提供したり、また芸術家が学校においてワークショップなどを実施するなど、取組を文部科学省として支援を行っているところであります。赤松先生のこのアニメの分野に関しましては、ちばてつやさんを実際に学校に派遣をするというような授業も行ってきているということであります。 また、今年度は新たに漫画、アニメ、ゲーム、映画、映像などで活躍するクリエーターなどと教師が共同して授業を行う取組を開始したところでありまして、ちょっとそういうものを体験するとかではなくて、もう少し深くそこに対する学びができるような、そうしたことも、取組も開始をしたところであります。 今後とも、次の世代を担う子供たちの創造性を育み、クリエーターなどの育成に興味、関心を持ってもらう取組を進めてまいりたいと存じます。
○赤松健君 ありがとうございます。 ちょっと出てきましたけど、アート教育についてもお聞きいたします。 今、初等中等教育段階だと、先ほどの図画工作とか美術がこれ主流だと思います。ただ、アート思考を育む観点からは、アートを見る力を養うこともこれ重要です。そのために、初等中等教育段階からカリキュラムを組むことが望まれます。 ただ、これは、美術館へ行って鑑賞の機会を漠然と与えるだけではなくて、どのように鑑賞したらいいのか、このアートの見方、鑑賞の仕方について生徒がしっかり学べるようなカリキュラムが必要だと考えております。この点に関して大臣の所感をお聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) 児童生徒の創造性を育むため、学習指導要領の芸術系教科におきましては鑑賞の領域を設けているところであります。例えば、小学校図画工作科におきましては、鑑賞活動において、美術作品の表現の意図や特徴などについて、色や形、触った感じなどを捉えることを通して自分の見方や感じ方を深める指導を行うこととしているところであります。 能動的な鑑賞に関する指導の実践事例といたしましては、例えば、プロの作品から感じ取った良さや面白さを児童同士で話し合ったり考えたりする。そういう意味では、今、ただ見るだけではなくて児童同士で話合いをすることによって人の意見なんかをいろいろと聞きながらその理解を深めていくというようなことでありますとか、また、感じたことを基に絵の具で色や形を工夫して表現してみる、互いの作品を見合って様々な表し方を感じ取り、見方や感じ方を広げるといった授業が行われているところであります。 現在、学習指導要領の改訂に向けまして、中央教育審議会の下に芸術ワーキンググループというものを設置しております。そこで専門的な検討が行われておりますが、委員御指摘の鑑賞の重要性を含めまして、芸術教育のより一層の改善充実に努めてまいりたいと存じます。
○赤松健君 ありがとうございます。 続きまして、AIと知的財産権の問題に関してお伺いします。 生成AIと知的財産権の問題に関しては、現在においても日々、生成AIの進化とともに問題が起こり続けておりまして、まさに収束のめどが立たない状況と認識しております。AI学習元の権利者がAI開発者に対して訴訟を提起するという事例も世界各地で見られておりまして、日本にも新聞社が生成AI事業者に対して訴訟を提起したという報道も目にするところです。 さらに、最近ではオープンAIの例の動画生成AIサービスであるSora2が日本のアニメやゲームのキャラクターに酷似した動画の生成が可能であるということが大きな話題を呼びまして、十月十日には内閣府特命担当大臣が日本政府の意向として、オープンAI社に対して著作権侵害になるような行為を行わないよう要請したと発表したものと認識しております。 私は、生成AIの発展自体は阻害されてはならず、生成AIはクリエーティブの現場でも今後有効活用されていくだろうと思っております。ただ一方で、権利者の保護は、まあ私も権利者ですけれども、対策して、これしっかり考えていく必要があると思っています。その一つとして、私は、学習元への、権利者への対価還元策をしっかり検討、実施していくべきだと考えています。そして、具体策を完全に民間に任せるんじゃなくて、国としてもしっかり後押ししていくことが必要だと考えております。 この対価還元につきましては、政府でも、例えば令和六年三月十五日の文化庁のAIと著作権に関する考え方において、「コンテンツ創作の好循環の実現を考えた場合に、著作権法の枠内にとどまらない議論として、技術面や考え方の整理等を通じて、市場における対価還元を促進することについても検討が必要であると考えられる。」と、これもう明記されている。同年五月の内閣府のAI時代の知的財産権検討会中間とりまとめでも、民間による対価還元の取組事例、これが紹介されております。 その後、この権利者への対価還元について、政府の取組状況を教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 令和六年三月に、先生からも御指摘ございましたAIと著作権に関する考え方についてを取りまとめさせていただきました。その中で、コンテンツ創作の好循環を実現するためにもクリエーター等への対価還元は重要であると、このように考えておるところでございます。 現在、民間の当事者の取組といたしまして、権利者が有する著作物等のデータに関し、AI事業者と契約を締結して提供する例や、権利者への対価還元に向けた取組も少しずつ生じているところでございます。こうした取組を後押ししていくため、著作物等のデータを有償で提供して対価を得る取組のモデルとなる事例の創出を支援すべく、令和八年度の概算要求において必要な経費を要求しているところでございます。 引き続き、クリエーター等への対価還元に資するよう、必要な取組を行ってまいります。
○赤松健君 分かりました。 文化庁のAIと著作権に関する関係者ネットワークというのがありましたね。この内容と今後の開催予定の有無について教えてください。
○政府参考人(日向信和君) 令和六年三月に取りまとめましたAIと著作権に関する考え方を踏まえ、文化庁及び経済産業省において、クリエーター等の権利者とAI事業者等の関係当事者間の適切なコミュニケーションを推進し、AIの適正な開発及び利用の環境を実践する観点から、関係当事者間で情報共有を図る場としてAIと著作権に関する関係者ネットワークを創設し、令和六年四月以降、情報交換に取り組んできたところでございます。 会合の参加者からは、一堂に会して意見交換を行う場があること自体が成果、双方の立場への理解が深まったなどの声をいただいております。こうした成果も含め、令和七年五月に、AIと著作権に関する関係者ネットワークの総括としてこれを公表させていただいております。現在、このネットワークを通じて明らかになった権利者への適切な対価還元に向けた学習用データセットの構築の在り方等の課題について、継続して意見交換に取り組んでいるところでございます。 引き続き、関係当事者間で適切なコミュニケーションが実現されるよう取り組んでまいります。
○赤松健君 ありがとうございます。 続いて、大臣所信で、メディア芸術ナショナルセンターの機能を有する拠点整備を推進するという御発言がございました。今年の骨太の方針にも、コンテンツ分野の高度専門人材、中核的専門人材の育成などを整備すると、こう明記されているんですね。 この現状と課題を教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 メディア芸術ナショナルセンター、仮称でございますが、この機能を有する拠点の整備について、文化庁では、早ければ令和十一年度完成を目指した収蔵施設の整備を進めるとともに、保存、活用に係る調査研究の実施や専門人材の配置などの取組を行っております。 具体的には、先行的な取組として、漫画家ちばてつや先生の原画等の一部をお預かりし、保存、活用に係る調査研究を進めるとともに、今年度からは、独立行政法人国立美術館本部に漫画、アニメ等企画室などを新設し、七名の専門人材を配置するなどの取組を行っているところです。 また、メディア芸術ナショナルセンターの機能を有する拠点には、全国の漫画等収蔵機関のハブとなることが期待されていると、このように承知をしております。 文化庁におきましては、漫画、アニメ、ゲーム等の中間生成物等の収集、保存、展示に取り組む全国の収蔵機関や産業界と連携し、分野横断したネットワークの構築に取り組んでおります。 文化庁としましては、全国の関係機関や産業界と連携しながら、引き続きメディア芸術ナショナルセンターの機能を有する拠点の整備を推進してまいります。
○赤松健君 よろしくお願いします。 博物館DXなんですけれども、博物館において、収蔵品自体の保存のみならず、収蔵コンテンツとかメタデータのデジタルアーカイブ化、これは非常に大事だと思っております。博物館資料のデジタルアーカイブ化は、インバウンドにもこれ資するものです。 令和四年の博物館法改正で、博物館の事業として博物館資料のデジタルアーカイブの作成と公開が新たに位置付けられたところです。全国の国立、私立、あっ、公立博物館の、美術館も含めて、コンテンツ、メタデータのデジタル化の状況を教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 全国の博物館におけるデジタルアーカイブの進捗状況につきましては、令和二年度に文化庁が行った委託調査ではデジタルアーカイブを実施していると回答した館が約二四%、令和三年度文部科学省社会教育調査において情報提供方法としてデジタルアーカイブを選択した館が約二八%となっており、依然として低い割合にとどまっていると承知をしております。
○赤松健君 現場では、人手不足、予算不足でデジタルどころ、デジタル化どころじゃないというような声も聞こえるんですけれども、これ、博物館デジタルアーカイブに当たっての課題として文化庁が認識されていることを教えてください。
○政府参考人(日向信和君) 令和四年度、令和四年の博物館法改正におきまして、博物館資料のデジタルアーカイブ化が事業として追加されたものの、デジタルアーカイブを実施している博物館は一部にとどまっていると承知しております。その理由としましては、現場にデジタル化のノウハウの蓄積や人材育成が十分に行われていないことに加え、小規模な博物館では単独の取組が難しいといった課題が挙げられると考えております。
○赤松健君 人材不足の中で、各館単体で任せるんじゃなくて、全国の博物館、美術館がネットワークを形成してノウハウとか専門人材の共有等を行っていく必要があると思いますけれども、この辺りちょっと、国の取組はあるのか、具体的にどういうのがあるのかというのをちょっと教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、博物館資料のデジタルアーカイブ化の推進に当たっては、博物館同士のネットワーク形成や専門人材の共有により、ノウハウや人材の不足といった課題に対応していく必要があると考えております。 文化庁としましては、令和六年度補正予算に計上した博物館収蔵品デジタル・アーカイブ推進事業の中で、個別の博物館の取組の支援に加え、中核となる博物館の下で複数の博物館がネットワークを形成し、デジタル化を共同実施する取組も支援しているところでございます。 また、今年度、新規事業として実施している新制度施行を踏まえた体制強化を目指す館への専門的人材派遣において、博物館におけるデジタルアーカイブやコンテンツ造成支援等の知識や技術の提供のために、博物館の現場に専門家を派遣し、支援を行っているところでございます。 引き続き、こうした取組を通して、各博物館におけるデジタルアーカイブ化の取組を支援してまいります。
○赤松健君 次、音楽なんですけれども、日本版グラミー賞として打ち出されたCEIPA主催の国際音楽賞、ミュージック・アワード・ジャパン、今年から始まりまして、五月に一回目の授賞式が行われました。私も見させていただきました。 このミュージック・アワード・ジャパンについて文化庁はどのように関わっているか、教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 ミュージック・アワード・ジャパンは、我が国の音楽業界が連携して新たに設立した一般社団法人カルチャーアンドエンタテインメント産業振興会、CEIPAが、日本やアジアのアーティストを顕彰することを目的に民間主体で企画、運営するものです。 文化庁は、本年五月に初開催された本アワードに対し協力名義を付与するとともに、本アワードとアジア各国のアワード間の国際的な連携やアーティスト等のグローバルな活動展開を強力に支援しているところでございます。 引き続き、官民で十分な協力連携を進めてまいります。
○赤松健君 ありがとうございます。 最後はゲーム保存なんですけれども、大臣所信でもありましたとおり、政府は、二〇三三年までにコンテンツの海外売上げ二十兆円、これ目標にしております。現在のコンテンツの売上げに対するゲームの貢献度ってすごい高いんですよね。これ更なる成長も期待できると、これ伸ばしていくことは重要です。 この中でですね、日本のゲーム文化の保存とか発展というのは、これ古いゲーム、ここからインスピレーションを受けることがすごいあるんですよね、クリエーターはね。クリエーター育成にもこれ資するものなので、保存、これ産業育成にもつながると、重要な取組だと私は思っています。 文化庁におけるそのゲーム保存の取組に関して教えてください。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 日本で制作された過去のゲームソフトやその再生機器であるハードに加え、制作過程で生み出された企画書等の中間生成物も含めて保存し、将来の世代に受け継ぐことは、現在及び将来のクリエーターの想像力を刺激し、新たな作品を育むことにもつながるものであり、我が国のゲーム文化の発展にとって不可欠な取組であると認識をしております。 そのため、文化庁においては、ゲーム及びゲーム関連資料の保存を推進するため、全国のアーカイブ機関における収集、保存の支援、ノウハウの共有等を目的とした産学官ネットワーク構築の促進、保存、活用に関する相談窓口の設置、漫画、アニメ、ゲーム分野の関係資料の展覧会の開催などを実施しているところです。 これらの取組を通じて、ゲーム関連資料を含めた収集、保存、デジタル化、人材育成、展示、活用等を継続的にしっかりと取り組んでまいります。
○赤松健君 昨年の決算委員会で、国立国会図書館の運用では、ゲームソフトの納本は、まあゲームソフトの納本というのは何か変ですけど、新品、未開封のみとなっている現状と展望について御質問しました。 ゲームソフトの納本が新品、未開封のみなのは、コンピューターウイルスの感染リスクといったセキュリティーの問題などがあるためとのことでした。 ただ、やっぱり海外では、フランス国立図書館、BnFとか、アメリカのストロング遊戯博物館、いずれも開封済みのゲームがずらっと並んでおりました。 ゲームの納本を充実させるためには、これウイルス混入リスクを回避する措置を講じつつ、今後は開封済みも収集すべきだと私は考えております。その旨、検討をお願いしましたけれども、現状を教えてください。
○国立国会図書館長(倉田敬子君) お答えいたします。 国立国会図書館が開封済みのゲームソフトを収集する場合の課題等について、有識者やゲーム業界の関係者にヒアリングを行いましたところ、海賊版など正規版ではないゲームソフトを意図せず収集してしまうリスクを避けるため、収集の基準や対象範囲を定めて対応していく必要があるとの御示唆をいただきました。 これを受けて、現在、開封済みのゲームソフトを収集する際の基準や範囲について検討しているところでございます。 以上でございます。
○赤松健君 是非、引き続き前向きな検討をよろしくお願いしたいと思います。 私からはこれで終わります。
○斎藤嘉隆君 おはようございます。 立憲民主・社民・無所属の斎藤嘉隆です。 今日は、松本大臣と初めて委員会でやり取りさせていただきますので、よろしくお願いをします。 大臣はどんな人かなと思って、大臣の記者会見とか見るんですよ。そんな国会議員あんまりいないと思うけど、そういうのもいるんで、また、それも踏まえてお答えをいただきたいと思います。 大臣の記者会見、十月の二十四日だったと思うんですけど、高市新総理が厚労大臣に対して、時間外労働規制の緩和について指示をなされたという、こんな話を受けてのやり取りをされておみえでした。 大臣、厚労省における検討を見守るという形で御答弁されていた。いや、僕はちょっと、若干、えっ、見守るって一体、見守ってどうする気なのかなという、聞いていて非常に思ったんですけど、真意を聞きたいんですよ。 厚労省の時間外労働勤務規制緩和の状況を見守った上で、これは何か学校教育の現場でそのことが影響するんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 済みません、私の記者会見まで御覧をいただきまして、本当にありがとうございます。これから先生に見られていることも意識してお答えをしていきたいと思いますが。 学校における働き方改革につきましては、労働基準法に規定されている労働時間規制の考え方を踏まえた上で、給特法に基づく指針に教師の時間外在校等時間の上限を示し、その縮減に取り組んでいるところであります。 その上で、総理から、厚生労働大臣に対する検討指示に関しましては、現在、厚生労働省の審議会において様々な意見を聞きながら労働時間規制についての検討を深めているところでありまして、労働時間規制に関する全般のですね、全般の検討は厚労省の責任において行われるもの、行われるべきものであるため、私の会見では検討を見守るということを申し上げたところであります。 なお、先生ももういつも御指摘をいただいているところでありますけれども、教員の勤務実態調査を見てみますと、依然として時間外在校等時間の長い教師が多いという実態がありまして、働き方改革を一層推進していくべきものと考えているところであります。 また、給特法改正におきまして、令和十一年度までに時間外在校等時間を平均三十時間程度に削減という目標を掲げておりまして、これ、法律の附則にも書かれている法律事項だというふうに私として承知をしているところでもありまして、そういう意味では、この法律に示されたことを我々としてはしっかりと目指し、進めていく。そして、この三十時間というのはあくまでも通過点でありまして、これだけ、ここで終わりという話ではなくて、さらに、将来的にはこうした教員の働き方改革を進めていくことによって教員の皆様方の負担を減らし、そして本務である子供たちに向き合う時間をいかに増やしていくのか、こうした方向に向けて我々としては取組を進めてまいりたいと思います、というのが私自身の思いです。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。 じゃ、ちょっと、これは局長でもいいんですけど、基本的なことを確認、一個だけさせてくださいね。公立学校の教員の勤務というのは、いわゆる労基法の下での時間外労働規制の対象なんですか、対象でないんですか。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 地方公務員、教育職員も地方公務員でございますので、一部の規定を除いては労働基準法が適用されているところでございます。 その上で、公立学校の教員につきましては、今給特法の話も大臣からございましたけれども、一部給特法で読替えをしてございます、地方公務員法の読替えをしてございまして、その部分を除いては労働基準法が適用されているということでございます。
○斎藤嘉隆君 一緒なんですよ。公立学校の教員も一般の労働者も同じなんです。勤務、時間外勤務労働規制の対象なんですよ。ただ、一個違うのは、今給特法で時間外勤務手当が支給をされない、そのことだけが違うんであって。 じゃ、高市総理が、予算委員会なんか、あるいは本会議などでもよく答弁をされていますけれども、今はもう労働者の収入が少ないんで、中には残業をして残業代を稼いでたくさん収入を得たいという労働者がいるんで、この労働規制緩和をしたいということをおっしゃっているんですね。そういうことで考えれば、教員は関係ないですよね。働いて働いて働いて働いて働いてまいっても、教員は残業代は増えませんので。 ですから、高市総理のおっしゃっている時間外労働規制緩和というのは、教員は除外、除外というか、まあ基本的にはそこにはそぐわない。端的に、そういう考えでいいですね。
○国務大臣(松本洋平君) 私自身、先ほどもお答えを申し上げましたけれども、教員の働き方改革を進め、そして教員の皆様方の時間外在校等時間を減らしていくというのは、先ほども申し上げましたように、法律の附則にも書かれている事柄であります。 我々といたしましては、これに基づいてしっかりと働き方改革を進め、そして様々な施策を推進をしていくことによって教員の皆様方の時間外在校等時間を減らしていくという形で政策を進めてまいりたいと存じます。
○斎藤嘉隆君 除外というか対象ではないということだというふうに今認識をさせていただきましたので、そのことだけちょっと今日はまず冒頭確認をさせていただきました。 二点目に、給食の無償化について少しお伺いをしたいと思います。 私も我が党も、小中学校の給食の早期の無償化というのは望ましいと基本的に考えています。公党間でも来年度から小学校での無償化というのが一定合意をされているということも聞いていますし、十七日の報道でもそれに類する報道があった。 ただ、この間の大臣の、大臣所信を細かく見ると、ほとんどの内容は進めますとか推進しますという語尾なんですよ。ところが、給食の無償化については、なぜかここだけ適切に対応してまいりますと大臣が所信で述べられているんですね。高校無償化も予算が伴いますよ。だけど、これは実現に向けて取り組んでまいりますとおっしゃっているんですね。何か意欲が低いんですか、給食の無償化。
○国務大臣(松本洋平君) 決して意欲が低いという話ではございません。ただ、この給食の無償化につきましては、今、今月の七日に実務者による検討チームというものが、これ政党間において議論が本格的に開始をされたところというふうに承知をしておりまして、その後、現在、有識者や自治体、首長からのヒアリングが行われるなど、来年四月からの実施に向けまして政党間での検討が進められているものと承知をしておりまして、我々としてはそちらの検討の結果というものも見極めながらということからそうした表現をさせていただいているということであります。
○斎藤嘉隆君 これ、公党間での合意の中に、安定財源を見出してということがあるんですね。これ、現段階において、この合意にある安定財源というのは一定程度めどが立っているのかということと、逆に言えば、財源のめどが立たなければ来年度からの小学校での給食の実施というのは場合によっては見送られる可能性もあるのか、これ自治体の皆さんが非常に気にしていらっしゃるんですね。 もう来年度の予算を編成する、もう間もなく、間近に迫っていますけれど、どうしていいのか分からないというような声を本当に首長の皆さんから多く多くいただいているんですが、この辺り、可能性として、いずれの選択肢もあり得るのか、基本的にはもうめどが立っているので行っていくという方向で検討が進んでいるのか、言える範囲で構いませんので、お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) これ今、各党間による協議によって今検討がされているところでありますので、そこでの議論に対して私がコメントをする立場にはないということではありますが、一般論として言えば、当然そこの検討の結果によっていろんな方式というものが変わってくることによって、予算の額、必要となる予算の額というものも変わってくる可能性があるんだろうというふうに思っているところでもありますし、また、そうした検討結果に応じて財源というものもしっかりと確保をしていかなければいけないわけでありますけれども、その財源の確保につきましては、またそれはそれでしっかりと議論をし、結論を得ていかなければいけないというような話なんだろうと思っているところであります。 いずれにいたしましても、来年の四月からこの給食の無償化というものをスタートをするのであれば、来年度の当初予算で何かしらの措置をしていかなければいけないという話になっていこうかと思いますので、今はそれに向けて様々な議論を行っていただいていると承知をしておりますから、それらをしっかりと見極めながら我々の方としても遺漏なき準備を進められるように取り組んでまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 今の御答弁だとなかなかまだ首長さんたちはどうしていいのか分からないと、こういう状況が続いていくのかなというふうに思います。 今、一昨年の九月の段階で、実はもう小中学校の給食を完全に無償化をしている自治体が五百四十七自治体あるんですね。約三〇%、もう既に無償なんです。先行的な事例と言っていいと思うんですね。僕ね、給食の無償ってやってほしいんですけど、ただやればいいというものでもなくて、いろんな課題があると思うんです。 じゃ、もちろん最大の課題は予算だと思いますけれど、じゃ予算以外に、アバウトで結構です、どんな課題があるんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) おっしゃるとおりで、いろんな課題が指摘されておりますし、新聞なんかを読んでいても様々な御意見というものが寄せられていたりというのを私も拝見をさせていただいております。 本年二月の三党合意におきましても、給食無償化については、安定財源のほかに、児童生徒間の公平性、これ、喫食する児童としない児童というのが実際に存在するけれどもというような話があったりとか、また地域によってもこの給食費がどれぐらいの価格なのかというところも差があるということもあろうかと思います。また支援対象者の範囲の考え方や、また地産地消の推進を含む給食の質の向上などの論点が示されており、政党間においてこれらの課題について議論がなされるものと承知をしております。 また、実際地方自治体の首長さんなんかからは、実施をするに当たっては各地域におけるその独自性というか、そういう裁量を自治体ごとに認めてほしいというような意見があるということも新聞記事等で私は拝見をしたところでありまして、そういう意味では、そうした様々なお声というものが存在をするというふうに承知しております。
○斎藤嘉隆君 今おっしゃっていただいたような多くの課題があると思います。 もう一つ、私、若干戦々恐々としておりますのは、事務負担の増なんです。それは何かというと、多くの自治体は今給食の会計というのは私会計なんですね、公会計ではなくて。そうなった場合に、そこに国庫負担が入ってくると、これ、いわゆる会計検査上というか、一体何が起こってくるのかというのがよく分からないんですね。場合によってはこれまで以上に事務負担が増える可能性があるんではないかと。 こういうことも実は危惧をしていて、給食費を徴収するのも実は大変なんです、大変なんです。払ってくれない保護者も結構いらっしゃって、何か取立て人みたいな仕事もいまだに多くの学校でやっているし、立て替えなきゃいけないみたいな事例もあるんですけど、そういうのがなくなるのは有り難いとは思うんですけど、それ以外に、この事務負担増、まあ会計上の、こんなことについては何か検討しているようなことはあるんでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 学校給食費につきましては、透明性の確保ですとか管理の効率化、それから教職員の事務負担の軽減という観点からも公会計として取り扱うことが適切であるということ、また、学校ではなくて自治体がその徴収等を担うべきであることといった観点から繰り返し周知をさせていただいてきております。 今回、いわゆる給食無償化につきましては、現在政党間での協議が行われているという状況でございますけれども、仮に国から自治体に対しまして支出が行われるということになりますと、その分を当該自治体の歳入予算ということで計上いただくということが必要になってまいります。それから、あわせまして、必要な食材費の支出につきましては歳出予算に計上するという、その公会計化が行われるということが必要になると考えております。 こうした給食費の公会計化と併せまして、学校給食費の徴収ですとか、あるいは御指摘いただきました未納者への督促等の事務を自治体が行うと、学校ではなくて自治体が行うということを促進することによりまして、教員の業務負担の軽減にもつながっていくということになると考えております。
○斎藤嘉隆君 それが望ましいと思うんです。 ただ、さはさりながら、今七割の学校が私会計なので、それを来年の四月から、今塩見さんおっしゃったみたいに公会計でというのが本当にシステムとして可能なのか。で、そうでない場合に、私会計の学校がどういうような困難に直面するのかというのを是非これも十分検討した上で、予算と併せてなんですけれど、何らかお示しをいただきたいんですよ。 要するに、例えば、ほかにもありますよね。先ほどもありましたけれども、食べない、じゃ子供には返金するのかどうか。返金していますよ、一部の自治体は。払ってもいないのに返金するんですよ、なぜかよく分からないけど、とか、例えば宗教上、ハラールへの対応とかアレルギー対応とか、実に多くの課題があって、こういったことを公会計、私会計もそうなんですけど、何らかやっぱりひな形というかルールみたいなものを示さないと、国庫負担でやるのであれば、やっぱり自治体がもたない、各教育委員会が、現場がと思うので、このことを是非検討していただきたいと思います。何かお答えいただければと。
○国務大臣(松本洋平君) ありがとうございます。大変重要な御指摘だと思っております。 公会計化に関しましては、今局長が答弁したとおりでありますけれども、当然我々としては、それを進めるための予算みたいなものもしっかりと計上できるように取組を進めてまいりたいと思っております。それらによって後押しをしていくことができるように取り組んでまいりたいと思います。 また、喫食していない児童への対応などにつきましては、現在も実際、先ほどおっしゃられたように、既に給食の無償化を実施をしている自治体も多くあるわけでありまして、その中でもそれぞれ自治体独自の様々な取組をしていただいているというふうに承知をしているところであります。 政党間におきましても、地方の実情等を踏まえ検討がなされるものと考えているところでありまして、我々としては、その議論というものもしっかりと踏まえながら、関係省庁と連携ししっかりと対応してまいりたいと存じます。
○斎藤嘉隆君 是非お願いします。余り時間がないと思いますので、今申し上げたような混乱がないように、現場の自治体で、そのことを役所としてお願いをしたいというふうに思います。 次のお話に行きたいというふうに思いますが、教員不足に関係してちょっと質問したいんですね。 よく言われます教員不足の最大の要因は、産休、育休者が増えてその代替教員がなかなか見付からない、育休期間も長期化をしているし、若い層の教員の割合が増えたのでそういうことが起きているんだということが指摘をされています。 そんな中で、今年から、今年度から、この育休の代替の教員についても、正規教員を充ててもそれが国庫負担の対象になるという制度の変更をしていただいた。私も何年も何年もこのことをお願いをし続けてきて、やっと実現をして大変有り難いなというふうに思います。 ただ、今年の段階で、ちょっと急だったので、どれぐらい利用されているのかというのがよく分からないんですけど、何か活用の状況について認識をしていることはありますか。
○政府参考人(望月禎君) 教師の方々が少しでも安心して育休、産休を取ることができるようにするために、斎藤委員からも以前から御指摘いただきました育休、産休取得者の業務を代替する教職員につきまして、国庫負担額の算定の対象を臨時講師に限っていたものを政令を改正しまして、正規教職員でも可能とするのを昨年の十二月に改正して、今年度からそれが適用、実施をすることができるようにしたところでございます。 この育休者の代替であるという任用根拠を基にしまして臨時的任用教員の代替者については把握をしてきたことがございますけれども、この正規教員に関しましては、その代替方の任用根拠がないということと、そしてどの教員が代替であるかということをちょっとあえてお聞きして特定することがなかなか難しい面もございまして、御指摘の正規教員で働いているというのは恐縮ながら把握をしていないところでございます。
○斎藤嘉隆君 承知しました。ただ、制度の周知を進めていただいて、活用が促進されるように御配慮いただきたいと思います。 育休者増加のもう一個の要因に、いわゆる男性の育休取得というのがあるんですね。厚労省も文科省さんも含めて、政府を挙げてこれ男女での育児というのを方策として進めていらっしゃって、男性の取得率も上がっていると、こういうふうに認識をしています。まさに必要な政策だというふうに思います。 当然、教員についても育休取得の状況、把握されていると思います。男女別の育休取得率は現状どのようになっているのか、男女別、まとめた数字で結構です。お願いします。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 令和五年度の地方公共団体の勤務条件等に関する調査によりますと、地方公共団体の職員のうち、公立学校の教員を含む教育委員会部門の職員の育児休業取得状況につきましては、男性が三一・二%、女性が一〇一・〇%となってございます。
○斎藤嘉隆君 今、四年前の調査ですよね。
○政府参考人(望月禎君) 令和五年度の状況の調査でございます。
○斎藤嘉隆君 分かりました。 今お話があったように、教育委員会関係三一・二%、男性の取得がということなんですね。これ、一般行政部門を見ると六六・四%なので、妙に低いんですよ、学校だけ。学校は何か男性教員は育休取っちゃ駄目みたいな感じかなというふうに思わないでもない。 資料をちょっと見ていただきたいんですけど、これ、名古屋の教育実態調査という、名古屋市教員組合が、何人だったかな、三千二百三十九人の男性教員を対象に行った調査の一部なんですね。 これ、二十代にも聞いているし、四十代、五十代、六十代にも聞いているので、まあ、どうかなとも思うんですけど、問い、Q2を見ていただきたいんですが、今後、育休について、自分が、自身が取ってみたいと考える男性教員は六割なんです。でも、さっき申し上げたみたいに、五十代、六十代も入っているので、これ、二十代、三十代に限れば七割を超えるということなんですね。取るつもりがないと言っている四割の教員になぜ取らないか理由を尋ねると、代わりの先生が来ない、このことを挙げる方が五割いらっしゃるんですね。つまり、代わりの先生が来るならば育休を取りたいと言っている男性教員は、若い世代に限ればアバウトに九割の男性教員が育休を取りたいと言っている。僕が教員時代では考えられない意識の変化ですよ、本当に。すばらしいと思います。 ちなみに、もう一個、Qの四番を見ていただくと、取得したい期間を見ると、一年以上が二二%、三か月未満が合計で最も多くて四六%なんです。 いろいろしゃべりましたが、今僕が申し上げたこととこの調査の結果を見て、この男性教員の育休取得のために解決しなければいけない課題はどこにあると認識をされますか。
○国務大臣(松本洋平君) 御指摘のとおり、男性教員が育児休業を取得することも大変重要なことであります。育児休業等の取得促進に向けましては、性別にかかわらず、希望する教員が気兼ねなく育児休業を取得できるようにしていくことが重要であります。 他方で、例えば、そもそも業務が多忙である、また取得しづらい雰囲気があるといった状況の場合、育児休業等の取得をちゅうちょしてしまうことが考えられるところであります。実際、お示しいただいたこの資料を拝見をいたしましても、そういうことが主な理由として挙げられているということかと思います。 このため、学校における働き方改革を加速化し、業務多忙化を解消していくこと、管理職の意識を含め、学校における育児休業等を取得しやすい環境の整備、代替者を安定的に確保するため、正規の教員の計画的な採用を進めることなどに取り組むことが必要であると考えております。 また、先生の資料を拝見いたしますと、知っているが四七%ということで、半数以下ということで、そもそもこういう制度が存在をするということがやっぱりなかなか先生方に伝わっていないんじゃないのかということも当然あろうかと思います。 今日いただいた御意見なんかもしっかりと受け止めつつ、これら取りやすい環境をどういうふうに整備していくことができるのか、検討してまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。産後パパ育休ってちょっと特別な制度なので、確かに知らない方もある程度いらっしゃるかなというふうにも思いますけれども、確かにこれ周知を図らなきゃいけないなというふうにも思います。 これ、男性で三か月未満育休取られても、それは現場でその代わりの先生連れてこいと言われても、いませんよ、そんなの。いるわけありませんよ。三か月間育休代替で勤めてくださる先生が今の現状の中でいらっしゃるわけがない、わけがない。男性が育休取ると短い期間が多くて、結果としてその穴は空きっ放し。担任の先生が男性であると、担任の先生がいなくなるわけで、それをもう死に物狂いで誰かが埋めるんです、現場、それで多忙化が進んでいて、なかなか時短も進まないと、こういう状況になっている。やっぱり三か月であろうと一か月であろうと、育休を取る以上、そこに代替の教員を配置しなければこのことは解決しないんです、しないんですね。 それで、ちょっと二点、時間もないので、提案をしたいんですけど、これ先進的な取組をしている自治体もあって、例えばある市で任用して、あらかじめ教員を任用してストックしておくんですよ、ストックを。それで、学校から、あっ、うちの学校で一か月間の育休者が出ました、代わりの先生がいません、何とかしてくださいという話が行ったときに、そのストックをしてある市で任用している人の中から、例えば県費に任用替えをしてそこの学校に短期間派遣をすると、派遣をすると、こういう制度をやっている地域もあるんですね。これ、もうちょっと制度化できないですかね。こういうことをきちんとやっている自治体を何らか支援をする、例えば予算的に支援をするとか、こういったことができれば非常に現場が助かると思う。 で、ついでに言えば、これなかなか教員のスキルも高くないと、いきなり行って一か月間担任しろと言われても、しようもない、しようもない教員、しようもないじゃない、やっぱりスキルの余り高くない教員はなかなか難しいと思うんですね。だから、ある程度ベテランで、例えば退職したばかりの方とか、こういった方をそういったところで任用しておいてというのはなかなかいいプランじゃないかなと思うんですけど、これ難しいですか、制度として。
○国務大臣(松本洋平君) そもそも、教員のなり手不足を解消するということが一番の基礎にあると思いますから、これらに関しましては給特法の改正を踏まえまして、職場環境、また処遇の改善というものを進めていくということかと思います。 また同時に、今御指摘をいただいたとおり、実際に教育委員会などにあらかじめ人員を任用しておくというような、そうした取組をしていただいている自治体もあるというふうに承知をしておりまして、いるところであります。 国としても、任命権者であります教育委員会が代替者を確保しやすくするように支援をしていくことは重要なことだというふうに考えているところでありまして、このため、文部科学省といたしましては、令和五年度から、年度初期頃に育休等を取得することが見込まれる教職員の代替者を任命権者である教育委員会が年度当初から任用をすることができるように、現行の加配制度の枠組みの中ではありますけれども、優先的に措置する取組を行っているところであります。 引き続き、具体的な教育委員会における制度の活用状況なども踏まえながら、教師の皆様が育休や産休を安心して取得できる職場環境となるように、ちょっと現場の状態というものもいろいろとしっかりと調査をしながら進めてまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 是非、制度についてどんなことができるのかという、やっぱりもう余りにもちょっと現場丸投げが過ぎると思います。もう、ちょっと何らか具体的な制度で支援をしないとなかなか進んでいかないと思うので、是非これ御検討いただきたいということが一点と、もう一点御提案します、もう一点。 ちょっとこれは基本的な考え方がいいか悪いかあれなんですけど、今、厚労省は中小企業向けに両立支援等助成金という制度をやっているんですよ。何かというと、最近、子持ち様みたいな言葉があって、子育て支援のために、会社員もそうですけど、仕事穴空けるとほかの社員が苦労して、もうどうにもならぬよというような、そういう声なんですね。社会全体でやっぱり子育てをという観点で考えた場合に、例えばこの中で育休中業務代替支援コースというのが中小企業向けにあって、これは育休とか育短などを取った社員の代わりにその仕事を受け持つ人に手当を出すんですよ、最大百二十万円とかですね。こういう、さっきも私申し上げた、学校だと、穴が空くと、そこに例えば教務主任が、自分仕事あるのに担任で行って、担任が終わってから、仕事が終わってから夜中に自分の教務主任の仕事をするとかですね、教頭先生がそういうことをやるとかということがあるんですね。 何かもう本当に気の毒でね、ちょっと何か助けてやれないかななんということも思って、例えばこういう育休中業務代替支援コースみたいなのが公務の職場にも、これ文科省もですよ、入ってくれば何かちょっと気が休まるんじゃないかという気もするんですけど、これも難しいですか。
○国務大臣(松本洋平君) 教師を含む地方公務員の給与は、地方公務員法を踏まえ、各地方公共団体の条例に基づき適切に規定されるものと認識をしております。 教師は、授業のみならず、生徒指導や進路指導、そのほかの学級運営に関する業務など多岐にわたる様々な業務を担っていただいておりまして、個々の教師の本務の状況が異なる中で、単に代替の業務が追加されることをもって手当を支給することは不公平となり得ることも考えられ、慎重な検討が必要であると考えておりますが、他方で、御指摘の点も含めまして、教師が研修や家庭の事情などで数週間から、まあ一日とかですね、短い時間、そうした程度不在になる際、代替者を派遣する実証事業、これを令和八年度概算要求に計上をさせていただいているところでありまして、引き続き教師の働きやすい環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 まずは、この令和八年度概算要求に計上しておりますこの実証事業というものを通じて、今先生から御指摘をいただいたようなその仕組みというのがどれぐらい本当に現場に役立つものなのかとか、そういうものをしっかりと見定めてまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 今申し上げたのは、働き方改革に必ずしもそぐわない考え方でもあるとは思うんですけど、でも、現実ね、やっぱり余りにも不公平感もあるんですよ。もう正直申し上げて、何でこんなに自分ばかり仕事しなきゃいけないんだと、もうやらざるを得ないからやる、やるんだけれど、そういう教員がいるのもこれはもう実態として明らかなんで、こういった方に何らか支援、もちろん義務特手当を何か改正してというのだってね、局長、それだってあり得るかもしれないけど、何らかちょっとそんなことも考えていく時期が来ているんではないかなというふうに思います。 残った時間でもう一点、最後に大学の入学金問題についてお聞きをしたいと思います。 私、三月二十七日のこの委員会でこの二重払いの問題について、入学金の、取り上げさせていただいて、毎年六月に文科省さんが発出をしているこの通知ですね、負担軽減のための方策等についてのこの通知について具体的な対応を促すようにすべきじゃないかということを申し上げさせていただきました。 今年の通知は従来のものと比較をして、どこがどう違うんでしょうか。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のように、これまでは入学者選抜実施要項におきまして触れておりましたが、その上で、今回、入学しない大学に納付する入学料が学生や保護者にとって負担となっている現状ですとか、入学者選抜の機会が多様化しまして入学料を複数の大学に納付する機会が拡大しているという状況を踏まえまして、今年六月、御指摘のように、これまでの通知とは別に、初めて、入学しない学生の納付する入学料の負担軽減のための方策を講ずるよう努めることに特化しました通知を要請させていただいたところでございます。
○斎藤嘉隆君 この要請に対する各大学の反応を調査するということにも言及をされていると思いますけれども、何らかこれ、現段階で調査は進んでいるんですか。
○政府参考人(小林万里子君) その通知を踏まえまして、現在、まさに現在でございますけれども、全私立大学を対象としたアンケートを十一月十四日に発出しております。
○斎藤嘉隆君 資料の二で、これ、昨日、昨日でしたか、おとといでしたか、随分報道されましてね、入学金調査プロジェクトというところの実態調査の結果で、大学受験において費用面を考慮した大学生、もちろん入学金も含んでですね、が約六割いらっしゃった。今の文科省さんの発出をした通知を受けて、これは都内だけの調査だと思うんですけど、都内で入学金の負担軽減制度を要項に明記をしている大学が四校あった、四校あった、四校、百二十校中四校、三%ということであるんですね。 これ、受験そのものにも受験料とか掛かってきますし、地方からの受験者は交通費も掛かる、今高騰している宿泊費も掛かって、もう入学前に百万円どころかそれを大きく超える金額が入学金も含めて掛かってくる。もうこれが希望を狭める一個の要因になっていることのこれ証左だというふうに思うんです。 こうした負担の増が進路を、ゆがめているまでは言いませんが、狭めている、こういう現状について大臣はどのようにこれを考えられて改善をしようとされるんでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 家庭の経済的な事情によって子供の進路選択の幅が狭まることのないようにすることは重要であると考えております。これ、答弁書に書いてあるだけではなくて、本当に私自身、そういう思いを持っております。 御指摘のうち、負担の多くを占める入学料については、各大学の設置者の判断において設置されるものですけれども、今年六月には入学料の負担軽減に関する通知を発出するなど、学生の負担軽減を図るための措置を積極的に講ずるよう、各私立大学に要請をしているところであります。 また、令和二年度から、高等教育の修学支援新制度による学生等の支援に取り組んでいるところでありまして、本年度から、多子世帯の学生等に対しまして、所得制限なく、国が定める一定の額まで授業料、入学金を減免する措置を講じるなど、支援の充実に努めているところであります。 引き続き、私立大学への協力要請を含めまして、経済的負担軽減に必要な施策に取り組むことによって、そうした経済的な事情によって子供たちの進路選択が狭まることがないよう、取組を進めてまいりたいと存じます。
○斎藤嘉隆君 そのための方策の一つとして、この入学金をどうしていくかということだと思うんです。 食事をしたって宿泊の予約をしたって、キャンセル料が掛かるのはもう直前ですし、この入学金だけは全額払わなければいけないという現状がやっぱりこれは正しいとは思わないんです。 文科省さんもおっしゃっているみたいに、一部を、もちろん費用は掛かるので、大学側も必要な経費は当然徴収していいと思うので、一部をまず納めて、残りは入学後に納めると、こういう分割払制度とか、こういったことをやっぱり多くの大学が、私、逆に、取り入れないと、その大学が取り残されていく時代が必ず来るというふうに思うので、そんなことを是非後押しをするような何らかの、なかなか金銭的な支援というのは難しいかもしれませんが、何らかのやり取り、支援をこれからも是非、文科省の皆さんにお願いをしたいというふうに思います。 以上、お願いを申し上げて、時間が参りましたので質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○ラサール石井君 どうも、立憲民主・社民・無所属会派、社民党のラサール石井です。 初質問ですのでちょっと緊張しておりますが、失敗したら許してください。 まずは、高校無償化についてお尋ねをいたします。 自民党、公明党、日本維新の会の三党は、今年二月二十五日の三党合意に基づき、高等学校等就学支援金制度の見直しの議論をしていますが、その中で、外国籍生徒、外国人学校の扱いを、高等教育の修学支援、高等教育、高等学校と高等教育が非常に紛らわしいので、以後、大学等と言わせていただきます。大学等の修学支援新制度と同様に、留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者を対象外とする。要するに、いずれ本国に帰る留学生には就学支援金を出さないことにするということでございます。 あと、各種学校のうち、外国人学校を指定する制度については廃止する。朝鮮学校についてはこれまでもずっと対象外にされていたんです。ドイツ人学校やブラジル人学校は対象だったんですが、この外国人学校全体を外すということでございます。 それから、従前の制度では支給対象となっていた者、留学生を除く、には、収入要件の設定を含めて現行制度による支援と同等の水準で支援を行い、留学生には留学政策等の観点から別途の支援を行う。つまり、新たに対象から外された人は現行と同じ額の支援金を払うということですね。 そういう議論がなされているということでございますが、大臣はこのような三党の議論を認識されておりますか。イエスかノーでお答えください。
○国務大臣(松本洋平君) イエスかノーということでありますけれども、まずは御当選おめでとうございます。是非これからもいろいろと御指導いただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 三党での協議につきましてでありますけれども、私は十月二十一日の大臣就任の直前まで実務担当者として議論に参加をしておりましたので、承知をしております。
○ラサール石井君 そのチームにいらっしゃったということでございます。 二〇一〇年に高等学校等就学支援金の支給法を作った際には、支援金の支給において国籍を問わないということが委員会で何度も確認されていました。もし現在三党で議論されている方向で法改定が行われれば、同じ学校の生徒の間でも在留資格によって制度の対象になるかどうか区分けすることになりますから、法の理念を根底から覆すと危惧しております。 大臣は、現行の高等学校等就学支援金の支給法においては生徒の国籍を問わないという認識でよろしいですね。
○国務大臣(松本洋平君) 現行の高等学校等就学支援金の受給資格については、高等学校等就学支援金の支給に関する法律第三条において記述がありまして、高等学校等に在学する生徒又は学生で日本国内に住所を有する者と規定をしているところでありまして、このほかに国籍の要件は定めていないところであります。
○ラサール石井君 ありがとうございます。 国籍不問というのが当時の立法者意思であったわけなので、政権が替わったとはいえ、大臣にはしっかり継承していただきたいと思うわけなんですが、制度を変える理由として、三党合意に基づくいわゆる高校無償化に関する論点の大枠整理には、三党教育チームで行ったヒアリングなどでは富裕層の外国籍生徒にまで支援が必要なのかといった懸念があったと書かれているんですね。しかし、添付されているヒアリング概要を読むとそのような発言は確認できません。 むしろ、五月二十二日の第二回ヒアリングにお越しになった一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォームの岩本悠代表理事は、日系人の子女や在学教育施設で学ぶ日本国籍を有していない子供なども日本の地方の公立高校へ地域留学ができるよう、就学支援金の基準額までは国籍にかかわらず支給される現状の要件を維持いただきたいと発言されています。 そこで、三党のヒアリングで本当に外国籍の生徒への支給を見直すべきだという発言はあったのでしょうか。あったとしたら、どなたがされたのでしょうか。お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学大臣という立場なので、その議論の中身は特に公表されているわけではないので、私の方からその中身の詳細についてお答えをすることは差し控えさせていただきたいと思いますが。 本年六月に取りまとめられました三党合意に基づくいわゆる高校無償化に関する論点の大枠整理の中におきまして、三党教育チームで行ったヒアリングなどでは富裕層の外国籍生徒にまで支援が必要なのかといった懸念や、収入要件の撤廃により、高所得世帯では教育費が学習塾や習い事に流れることで教育格差の拡大につながるのではないかといった指摘がなされており、こうした様々な声に真摯に向き合って対応していくことが必要と記載されていると承知をしているところであります。 実際、本年二月の三党合意後の国会におきましても、議論を踏まえて、各党における党内議論、また三党での協議を通じて整理をされたものと承知をしておりますけれども、実際に国会でも委員の中から、議員の中からそういった声が上がったということは承知をしております。
○ラサール石井君 ヒアリングで懸念が出たため制度を見直すと言っておきながら、概要に記載さえされていない。本当にヒアリングでそのような意見があったのかと今お聞きしましたが、明確な答えがありません。これでは制度変更の根拠がないと言わざるを得ません。 留学生そして外国人学校を制度から外す理由は何でしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) まだ法案が提出をされておりませんので、なかなか我々の方からその理由等々についてお示しをすることは困難な状況でありますけれども、本年二月の三党合意後の国会での議論を踏まえまして、六月の三党合意に基づくいわゆる高校無償化に関する論点の大枠整理においては、今般多額の国費が投じられる追加支援に関し、外国人生徒も対象としていくことについて整理が必要とされたところであります。また、外国人生徒については、授業料等が高いインターナショナルスクールに通う高所得世帯や授業料等が比較的低廉な民族学校に通う低中所得世帯、我が国に継続的に在住、在学してきた者、高校留学のために初めて来日する者など、状況が様々な中でどのように扱うべきか、関連政策を含めて検討をすることが必要とされたと承知をしているところであります。 その後、更に各党での党内の議論や三党における協議を積み重ねた結果として、先月末の三党での合意においては、留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者を対象外とすること、各種学校のうち外国人学校を指定する制度については廃止すること、その上で、在校生については、在学関係が続く限り現行制度による支援を継続すること、新入生については、留学生を除き、従前の制度では支給対象となっていた者については収入要件の設定を含めて現行制度による支援と同等の水準で支援を行い、留学生については、留学政策等の観点から別途の支援を行うこととされたと承知しております。 三党での合意を踏まえて、文部科学省として具体的な制度設計を進めてまいりたいと存じます。
○ラサール石井君 仮に、三党合意のとおり大学等の修学支援新制度と同様に留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者を対象外とした場合を考えたいと思います。 大学等の修学支援金新制度は、対象となる外国人を永住者、将来永住する意思があると認められた者、家族滞在のうち国内で出生又は十二歳に達した日の属する学年の末日までに初めて入国した者、日本の小学校等から高校等までを卒業、修了した者、大学等の卒業、修了後も日本で就労して定着する意思があると認められた者と、この要件全てを満たす者と、かなり限定しております。 この規定をそのまま高等学校就学支援金制度に移してきた場合、生徒の在留資格、永住若しくは就労の意思及び初めて入国した時期、誰がどのように確認するのでしょうか。学校がするのでしょうか、都道府県でしょうか。
○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。 現行の高等学校等就学支援金制度におきましては、支援を受けようとする者、本人から高等学校等の設置者を通じて都道府県に対して申請を行っていただきましてその受給資格を認定をしているという仕組みになってございます。 まだ法案が出ている状況ではなく、三党合意を含めて我々は具体的な制度設計は今後進めていくことになるわけでございますけれども、現時点では、受給資格の認定の仕組みにつきましては、現行の、先ほど申し上げました仕方を踏襲をしまして、同様な形で行っていくことを想定をしているところでございます。
○ラサール石井君 都道府県の事務が膨大になるのではないかとちょっと懸念をいたします。 そもそも、いわゆる高等学校等就学支援金制度と大学等修学支援金制度とでは根拠法における目的の書きぶりが違います。 そこで、それぞれの目的規定を御紹介いただけますでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 高等学校等就学支援金制度に関する目的を、法律を申し上げさせていただきます。 高等学校等就学支援金の支給に関する法律におきましては、高等学校等の生徒等がその授業料に充てるために高等学校等就学支援金の支給を受けることができることとすることにより、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することを目的とするとされているところでございます。
○政府参考人(合田哲雄君) 大学等における修学の支援に関する法律の目的につきましては、第一条において、多数の子等の教育費を負担している家庭及び経済的理由により子等の教育費の負担を求めることが極めて困難な状況にある家庭における教育費の一部の負担を社会全体で負担することによりこれらの家庭における負担の軽減を図るため、これらの家庭の学生に係る大学等の授業料等の減免を行い、もって子育てに希望を持つことができる社会の実現に寄与することと規定されているところでございます。
○ラサール石井君 御紹介にあったとおり、高等学校等就学支援金制度は教育の機会均等への寄与を目的とするのに対し、大学等修学支援金制度は子育てに希望を持つことができる社会の実現への寄与が目的ですから、これ全然目的が違うわけですね。目的が違う制度の区分を高等学校等就学支援金制度に持ち込み、機会均等の水準を後退させるべきではないと考えます。 さて、三党の議論は、留学生は我が国に定着することが見込まれないという前提に基づいているようですが、日本の高校に留学に来た外国人生徒は本当に我が国への定着が見込まれないのでしょうか。政府はそのような外国人生徒の追跡調査を行っているのですか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 文部科学省といたしましては、外国人留学生の我が国への定着状況に関する追跡調査については行っておりません。
○ラサール石井君 留学生は我が国に定着することが見込まれないという前提は根拠がないということが分かりました。 続いて、仮に、三党合意のとおり留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者を対象外とした場合、制度の対象外にされる方の人数、また彼らを制度の対象外とすることによる支援金支給額の減少はどれくらいでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 現行の高等学校等就学支援金制度におきましては、その支給、受給の認定に当たりましては、現行では在留資格を要件としておりません。このため、高等学校等に在籍する留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者、今御指摘の者の正確な人数については把握はしてございません。
○ラサール石井君 それでは、各種学校のうち外国人学校を指定する制度については廃止した場合についても、制度の対象外にされる方の人数、また彼らを制度の対象外とすることによる支援金支給額の減少、これはどれくらいでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) 来年度以降の制度の具体的な制度設計はあくまで今後していくということを前提といたしまして、現在支給をしています状況でお答え申し上げますけれども、外国人学校につきまして、都道府県が、これ法定受託事務になっていますので、この度、都道府県を通じて確認いたしましたところ、令和六年度におきましては、各種学校のうち、いわゆる外国人学校に通う生徒千六百六十七名に対して就学支援金を支給しているところでございます。
○ラサール石井君 留学生や外国人学校に係る支援金、こちらで粗く多めに見積もっても百億円を下回るはずなんですね。もちろん、これは大きい額ではありますが、新たな高校無償化制度のために必要な新規財源は四千億から六千億円と言われていますから、留学生や外国人学校を排除しても必要な新規財源の規模が大きく変わるとは思えない、つまりコストカットとして考えられないということです。 加えて、従前の制度では支給対象となっていた者には現行制度による支援と同等の水準で支援を行うということで、必要な財源はほとんど変わらないわけです。なのに制度は複雑になるだけですから、財源面からも意義のある制度変更とは思えないんですね。 そもそも、在留資格や通う学校によって制度から除外すること自体が差別であり、教育の機会均等という高等学校等就学支援金支給法の目的に反すると言わざるを得ません。とりわけ、同じ学校、学級の中で在留資格によって制度の対象にされるかどうかを分けるということは、生徒間の分断につながる大問題だと思います。 制度からの除外は差別的で、教育の機会均等という目的に反するということについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 先ほど局長から答弁がありましたけれども、就学支援金制度は、高等学校等に通う生徒の経済的負担の軽減の観点から授業料を支援することを目的とした制度ということであります。その上で、各種学校である外国人学校については、法令の基準に基づいて指定された学校を対象することとしております。 本年六月に取りまとめられました三党合意に基づくいわゆる高校無償化に関する論点の大枠整理の中では、三党教育チームで行った、ごめんなさい、富裕層の外国籍生徒にまで支援が必要なのかといった懸念があったと承知をされております。 また、これを踏まえて三党において検討がなされた結果、先月の合意においては、留学等の我が国に定着することが見込まれない在留資格者を対象外とする、各種学校のうち外国人学校を指定する制度については廃止するとされていると承知しておりまして、文科省といたしましては、この合意も踏まえて具体的な制度設計を進めてまいりたいと存じます。
○ラサール石井君 国連子どもの権利委員会一般的意見二十二には、子どもの権利条約締約国に、子供又はその親若しくは法定後見人の移住者資格にかかわらず国際的移住の文脈にある子供の権利を尊重し、保護し、かつ充足する、条約に挙げられた義務を尊重する義務があると書かれております。 同条約締約国の日本は、本来ならば、在留資格やその有無にかかわらず、仮放免の子供たちや朝鮮学校に通う子供たちも含め、全ての子供に高校教育の利用機会を確保し、無償化を始め必要な財政措置を講じなければならないと思っています。 現行制度において仮放免の子供たちや朝鮮学校の子供たちを高校無償化から排除していること、そして、これから在留資格や通う学校によって更に排除を広げようとしていることは子どもの権利条約違反であり、国際法規の遵守を求める憲法第九十八条二項にも違反すると考えます。また、人格の完成を目指すということは新旧の教育基本法を貫く理念でありますが、民族としてのアイデンティティーを育む民族教育を支援から排除するということは教育基本法の理念にも反することと考えます。 こうした指摘について、大臣はどのような御認識でしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 現行の高等学校等就学支援金制度におきましては、適法に滞在している外国籍生徒に対しては就学支援金を支給する仕組みとなっております。また、朝鮮学校につきましては、法令に基づいて定められた審査基準に適合すると認めるに至らなかったため、高等学校等就学支援金制度の対象に以前から指定されていないということであります。 就学支援金制度は、各種学校である外国人学校については、法令の基準に基づいて指定された学校を対象として在籍する生徒に授業料に係る支援を行うものであり、特色ある教育を実施することを決して排除するものではありません。 いずれにいたしましても、文科省としては、三党合意も踏まえまして、来年度以降の就学支援金制度の制度設計を今後進めてまいりたいと存じます。
○ラサール石井君 以前と、外国人学校ですね、に以前と同じように予算を付けるのであれば、なぜ制度的に排除するということをわざわざしなければいけないのか、ちょっとよく分からないんですね。制度を拡充しようとする中で排外主義的な規定を作ることは、これ断じて許されないと思います。従来、朝鮮学校だけを排除していたのを、外国人学校全体を排除することで朝鮮学校だけだという差別を薄める、ごまかすためなのではないかとも邪推してしまいます。 日本で学ぶ全ての子供たちの教育の権利を保障するという、当時積み残された課題を解決すること、そのために所要の新規財源を確保することを強く求めたいと思います。 続きまして、SPRING制度について御質問いたします。 文部科学省は六月二十六日、次世代研究者挑戦的研究プログラム、SPRINGを見直し、最大二百四十万円の生活費相当額の支給対象を日本人限定にして、留学生を除外することを決めました。同じ研究をする仲間を国境で差別するような制度変更はよくないと学生を中心に批判が高まり、博士課程の学生を国籍で差別しないでというオンライン署名は二万筆を超えています。 文科省の発表を受け、一部の大学は既に、来年度、外国人留学生には研究費しか支給しないと発表していますが、今後の対応を未定とする大学も少なくありません。博士課程への進学を考える留学生にとって大きな不安要因となっています。 SPRING制度が始まったのは二〇二一年、まだ五年も経過していない。本制度も利用した学生の修了後の調査も制度の効果の検証も不十分な段階で制度を変更するというのは、排外主義的な主張にあおられたのではないかと懸念してしまいます。 そこで、そもそもSPRING制度は何を目的につくられた制度ですか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 我が国の科学技術、イノベーションを担う博士人材の育成確保に向けては、近年、経済的な不安やキャリアパスの不透明さなどを理由に博士後期課程に進学する学生の数が減少傾向にあり、優秀な日本人学生が博士後期課程に進学しないことが指摘されているところでございます。 そのため、優秀で志のある学生に対し研究に専念するための経済的支援、これは生活費相当額及び研究費でございますが、これによる博士後期課程への進学促進と、博士人材が産業界等を含め幅広く活躍するためのキャリア支援を一体として行う実力と意欲のある大学に対して支援をすることを目的として本事業を創設いたしました。
○ラサール石井君 我が国の科学技術、イノベーションの将来を担う博士後期課程学生を支援の対象にするのであれば、国籍で区別するのは適当でないのではありませんか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 今回のSPRINGの見直しに関しましては、日本人学生の博士後期課程への進学の支援、学生が安心して研究活動に専念できるようにするための支援、大学による学生に対するキャリア支援や環境整備の事業趣旨を改めて明確化した上で、留学生への生活費相当額の支援は行わないこと等としたものです。 なお、大学の研究活動の活性化の観点から、引き続き留学生に対しても研究費を支援することとしております。 また、我が国の研究力強化を図る上で優秀な留学生の獲得は重要であることから、SPRINGとは別に海外の優秀な若手研究者や博士課程学生の受入れを促進するための取組を充実強化してまいります。
○ラサール石井君 要するに、日本の修士から博士課程に進む人を、日本人を増やそうと思っていたが、思いのほか留学生が増えてしまったので日本に限定するというような何か意見のように聞こえますが。 SPRING制度創設の土台となった第六期科学技術・イノベーション基本計画は、優秀な若者がアカデミア、産業界、行政など様々な分野において活躍できる展望が描ける環境の中、経済的な心配をすることなく、自らの人生を懸けるに値するとして、誇りを持ち博士後期課程に進学し、挑戦に踏み出すとの目標を掲げています。 これ、どこにも日本人に限定するという記述はありません。留学生への生活支援支給停止は制度の本来の趣旨に合わせるためだという答弁、これは事実に沿わないと私は考えます。 SPRING制度は、大学が応募し、採択された大学の事業統括が支援の対象となる学生を選抜し指導する所属大学を通じた機関支援という形になっています。大学の取組を支援する制度であるからこそ、SPRINGは支援対象の学生の選抜を各大学に委ねているわけです。留学生の選抜に当たっては、いかにして我が国の科学技術、イノベーションに貢献するか十分に説明する、より多様な国、地域からの受入れを進めるよう検討するといった留意事項が付けられており、各大学もそれを踏まえ、どれだけの留学生を選抜するか適切に判断しているはずです。 今回の制度改正は、まるで大学が制度に反する選抜を行っていると言わんばかりであります。今回の制度変更により、博士課程進学を諦める留学生が出てくるかもしれません。大学が独自に留学生にも生活費の支援を行おうとしても、少ない運営費交付金の範囲でできることは限られます。結果、留学生の選抜をちゅうちょし、研究の多様性を犠牲にせざるを得ない大学が出てくるということも考えられます。 今回の制度変更は研究環境の多様性を高めようという大学の取組を阻害すると考えますが、大臣はどのような認識でしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) これまでも御答弁をさせていただいておりますけれども、今回のSPRING制度の見直しについてでありますが、日本人学生の博士課程、後期課程への進学の支援、学生が安心して研究活動に専念できるようにするための支援、大学による学生に対するキャリア支援や環境整備といった事業趣旨を改めて明確化した上で、留学生には生活費相当額は支援は行わないということにしたものであります。 一方で、今委員御指摘のこの研究環境の多様性は重要というふうに考えているところでありまして、文部科学省としては、SPRINGとは別に留学生の受入れ促進等に取り組むことで研究環境の多様化に努めてまいりたいと存じます。
○ラサール石井君 政府は、留学促進イニシアティブで、二〇三三年に向けた目標として、留学生四十万人を受け入れ、卒業後の国内就職率六〇%を掲げています。少子化や科学技術力の低下に苦しむ我が国にとって、様々な国から留学生に来てもらい、日本で学位を取っていただくことは極めて重要だと考えます。 留学生の受入れを増やしたい、高い専門性を持つ留学生には日本に定着してほしいという国の政策と今回のSPRINGの制度見直し、留学生に対する給付を廃止するというのは矛盾するのではありませんか。
○国務大臣(松本洋平君) これまでも答弁をさせていただいておりますとおり、SPRING事業は、そもそも留学生の受入れを目的とした、そうした制度ではないということがございます。 一方で、アカデミアにおける研究活動に国境はなく、多様な方々と切磋琢磨する環境は重要であることから、今回の見直し後も引き続き留学生についても研究費の支援は行ってまいります。 また、我が国の研究力強化を図る上で優秀な留学生の獲得は重要であることから、SPRINGとは別に海外の優秀な若手研究者や博士課程学生の受入れを促進するための取組について充実強化をしてまいりたいと存じます。
○ラサール石井君 国の政策が片方ずつ違う方向に向いて矛盾しているということは余り好ましいことではないと私は思いますが。 人材委員会の議論を見ると、文科省は、留学生は相対的に経済力があり、生活費の支援を必要としていないと考えているような印象を持つんですけれども、文部科学省としては、外国人留学生が博士課程進学を検討する条件についてどのように把握しておられますか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 科学技術・学術政策研究所の調査によりますと、外国人学生が博士課程進学を検討する条件として、回答割合の多い順に、経済的支援の拡充、研究や実験設備など研究環境の充実、国際的な経験の機会となっております。 なお、経済的支援の拡充と回答した割合は、留学生の場合は五七・〇%、社会人学生の場合は五九・九%、これと同程度であるとともに、主として日本人学生と考えられる課程学生の回答割合、こちらは七一・四%となってございます。それよりも低いという形になってございます。
○ラサール石井君 文科省は、外国人学生は日本人学生に比べて経済的支援の必要性が低いと今おっしゃいましたが、それでも六割近くの方が経済的支援が拡充されれば博士課程進学を考えると言っているわけです。 SPRING制度見直し撤回を求めるオンライン署名には、裕福な出自ではない私は生活費を含む経済的御支援をいただいたからこそ収入が決して十分とは言えない中でも今まで国内外で培った知識を授業を通じて日本社会に還元できていますという当事者の声が寄せられています。 留学生には生活の援助が不要というのは、根拠はないのではありませんか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からも答弁いたしましたが、SPRING事業そのものは、そもそも留学生の受入れを目的としたものではございません。 一方で、我が国の研究力を強化する上で優秀な留学生の獲得はもちろん重要でございますから、SPRINGとは別に海外の優秀な若手研究者や博士課程の学生の受入れを促進するための取組を充実強化してまいります。
○ラサール石井君 現行制度を利用して博士課程に進学しようと考えていた優秀な留学生が制度変更により進学を断念すれば我が国にとって大きな損失で、国籍で差を付ける合理性が見出せません。 ところで、本年の通常国会では、SPRINGの支援を受けている学生のうち三割近くが中国人留学生であることが殊更に問題にされました。多様な国の留学生を受け入れることは大切だと考えますが、中国人留学生が多いこと自体は本当に問題なのでしょうか。 今年五月二十八日の衆議院外務委員会で、当時の岩屋外務大臣は、昨年十二月に行った日中ハイレベル人的・文化交流対話におきましても、若年層の相互理解、あるいは中長期的に日中関係の安定化に資する人材を育成していく上で、青少年交流は重要だと。お互いに留学生が行くということもその一環だと思いますけれども、こういうことはこれからもしっかりと進めてまいりたいと発言されました。 これ、文科大臣も同じ認識持たれていますでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 委員御指摘のとおり、文部科学省といたしましても、若年層の相互理解を促進し、中長期的に日中関係の安定化に資する人材を育成していく上で青少年交流は重要であると考えております。
○ラサール石井君 最近、高市総理の台湾有事に関する答弁を引き金に、中国教育省は日本への留学計画を慎重に検討するよう求める通知を出しました。日中間の青少年交流が途絶えてしまうことがないよう、また、既に日本国内にいる中国人留学生が不利益を受けないよう、文科大臣には細心の注意をお願いしたいと思います。 先へ進めますね。 さて、今回の制度変更の背景には、日本人学生の生活が苦しい中、留学生の支援するのはおかしいといった声もあるようですが、そもそも博士課程に在籍する日本人学生が経済的に苦しい理由は何でしょうか。 三菱総研の諸外国の若手研究者の処遇の状況及び関連施策等に関する調査によれば、米国では、博士課程学生は大学の顧客として学費を支払う存在ではなく、研究費で雇用される存在。英国は、学費及び生活費を含めた経済的支援と、支援範囲の広さが特徴です。ドイツでは、博士課程の学生は、大学又は研究機関の雇用計画に基づく研究職による給与収入を得るか、あるいは奨学金を受給するとなっております。 学生として学費を払って研究するという日本の在り方が海外と比べて日本人学生が博士課程への進学をはばかる一因になっていると考えますが、大臣はどのような認識でしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 我が国においては、博士後期課程に進学しない主な要因として、学費を含めた生活の経済的見通しが立たないことのみならず、修了後の就職に不安があることが挙げられているため、これまでSPRING等の事業に取り組んできたところであります。 なお、欧米における博士後期課程学生への支援については、学費の減免や奨学金の支援など様々な形があると認識しております。 文部科学省としては、我が国の学生の博士後期課程への進学の促進に向けて、経済的に安心して研究に打ち込める環境の実現、社会における博士人材の多様なキャリアパスの構築、大学院教育の充実に引き続き取り組んでまいりたいと存じますが、今二つ目に申し上げましたこの博士人材の多様なキャリアパスの構築というのは、これもすごく大事なことでありまして、経済界としっかりと連携をしてやってまいりたいと思います。 博士課程でしっかりと学んだことが社会に出て生かされる、また社会で評価される、こういうことをしっかりと通じて博士後期課程というものに対する学生の魅力を高めていくということをやっていくことも極めて大事なことだと思いますので、これ文科省だけでできることではありませんが、経産省始め各省と連携をしながら、こうした全体の取組というものを進めていきたいと思います。
○ラサール石井君 学生として学費を払って研究するという日本の博士課程の在り方が経済的負担の一つの原因であれば、それは日本人学生でも留学生でも同じであります。留学生に対する援助を減らしても、日本人の負担が軽くなるわけでも日本人の博士課程進学者が増えるわけでもありません。 私、考えるに、最初は留学生のことを考えてはいなかったのでSPRING制度を始めた、途中から留学生の数が増え始めた、それで、これはいかぬということで、これはそもそも日本人に対しての制度だからそれの原点に返ると後付けで言われているように感じてしまうわけなんですね。 教育を受ける権利というのは、国籍にかかわらず全ての人が持つ人権の一つであります。様々なルーツを持つ人たちが互いに刺激し合う研究の現場に国籍による分断を持ち込むべきではありません。むしろ、留学生の皆さんに日本は研究しやすい場所だなと感じていただくことが日本の研究水準の向上につながると考えます。SPRING制度の見直し撤回を求めます。 ということで、ありがとうございました。私の質問はこれで終わります。
○委員長(熊谷裕人君) この際、午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言お願いいたします。
○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一でございます。七月の参議院選挙で初当選をさせていただきまして、今日初めての質問の機会をいただきました。 松本大臣の所信に対する質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 私自身、国会議員の立場をいただく直前まで名古屋市の教育委員として教育行政に関わっておりました。また、地元の公立小中学校に通う三児の父として、そして子供たちの声を代弁する立場として、今日は松本大臣に質問させていただこうというふうに思っております。 松本大臣の力強い所信、しっかりと受け止めました。一人一人が未来に希望が持てる社会の実現に向けて、私も委員の一人としてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。 さて、大臣、今、学校教育の現場に何が一番必要だと思われますでしょうか。今最も必要なことは、毀損した子供たちからの信頼を取り戻すこと、そのように思っております。学校が信頼されない、教職員が信頼されない、子供たちが大人を疑うように見ている、そうした現実があります。文部科学行政を前へ進めるためには、まず子供たちからの信頼を得る努力が必要なのではないかというふうに思っております。 なぜ信頼回復なのか。資料一を御覧いただきたいと思います。 令和七年十一月七日、中日新聞朝刊二十九ページです。教育行政の信頼が地の底に落ちるきっかけとなったこちらの事件、五つの都道県の教員七人が逮捕されるという前代未聞の盗撮、連続性犯罪事件となっております。教員が児童を盗撮して、その画像をSNS上で共有するというグループが存在していたという衝撃的な事件でありました。そのグループの名前は、グループの開設者とされる名古屋の元教員がHLTと名付けまして、これ何の略か報道で御存じの方もいらっしゃるかと思いますが、この委員会の場で名前を出すこともはばかられるような名前が付いております。自らそういった名前を出して仲間を集めていたということです。 子供を守るべき教員が加害者となったことで、子供たち、保護者そして社会からの信頼は大きく傷つきました。この事件、実は名古屋が震源地と言われておりまして、教育現場には不安な声や不信感が数多く届いております。教育に対する信頼の揺らぎはニュース以上に深刻です。教育行政への信頼回復が喫緊の課題だと考えております。 ここで松本大臣に伺います。 この前代未聞の一連の性犯罪事件、松本大臣はどのように受け止めておられますでしょうか。大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) まずは、当選おめでとうございます。どうぞ今後とも御指導よろしくお願いいたします。 教師から児童生徒への性暴力は決してあってはならないことであり、断じて許されない行為であります。私自身も子供を育てる二児の父親といたしまして、本当に今回の事件は衝撃を持って受け止めましたし、個人的に大変憤りを持ってこの事件というものを受け止めさせていただいたところであります。また、加えて、今おっしゃられるように、教師というものに対する信頼が損なわれるような状況が生じていることについては極めて遺憾に思っているところであります。 文部科学省といたしましては、当該事案を受けて、本年七月に通知を発出し、緊急のオンライン教育長会議を開くとともに、十月に教育委員会の担当部長向けに配信を行い、児童生徒等に対する性犯罪、性暴力等は絶対に許さないという姿勢を明確にし、いま一度取組を徹底するよう強くお願いをしたところであります。 今後も引き続き、児童生徒性暴力等の防止に向け、あらゆる機会を捉え取組を徹底してまいりたいと存じますし、私も委員と同じ思いを持って、陣頭に立って進めてまいりたいと思います。
○水野孝一君 絶対に許さないという力強いメッセージ、しっかり受け止めました。 この一連の盗撮事件、もうもはや個別の不祥事ではないというふうに思います。もう教職員による集団性犯罪事件であるというふうに思います。 今日は、毀損したその信頼を取り戻すために、児童生徒への性暴力を行った者を二度と教壇に立たせない制度づくり、そして初犯を起こさせない複数の目が行き届く学校づくり、この二点について大臣の御決意と具体策について伺ってまいりたいというふうに思います。 令和四年三月には、教職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な指針、いわゆる基本指針が策定されました。これは、教員の立場や信頼を悪用した事案が相次いだことを受けさきの国会で全会一致で成立した、いわゆる通称教職員性暴力等防止法を具体化したものです。国、教育委員会、学校法人や学校、関係機関が児童生徒を性暴力から守るために取るべき対策の方向性を示したものがこの基本指針であるというふうに承知をしております。 そして、採用時のスクリーニングを行うなど防止に関する措置、早期発見、対処に関する措置といった様々な方針を具体的に示すとともに、教職員向けの研修用動画であるとか教材を作成するなどしてこれまで公表してきたというふうに思います。ここまでしていたにもかかわらず、今回の性犯罪事件が発生してしまったということです。 そこで、大臣、改めてお伺いいたします。 この事件は、まさにこれまでの対策、この基本指針があったにもかかわらず起きてしまった事案です。従来の取組のどこに限界や不備又は課題があったというふうに認識されておられるのか、大臣の思いやお考えを伺います。
○国務大臣(松本洋平君) これまで文部科学省では、教員性暴力等防止法に基づく指針を踏まえまして、教育職員等に対する啓発など児童生徒性暴力等の防止に関する施策を示してきましたが、端末の取扱いや教員一人一人の服務規律の確保の徹底などに課題があったというふうに認識をしております。 このため、今回の事案等を踏まえ、七月に発出した通知等におきましては、児童生徒の撮影を行う場合は個人の私的な端末は使わず公的な学校所有等の端末で行うなどの取扱いのルールを定めることを新たに示したほか、専門家の知見を生かしつつ、具体的な実例も取り上げた実践的な研修の実施、教育委員会以外も含めた様々な相談、通報の窓口を改めて児童生徒、保護者に周知することなどについて、いま一度取組の徹底を図りました。 さらに、十一月、今月でありますけれども、警察庁と協力をいたしまして、警察庁が作成した研修教材や盗撮防止に向けた点検ポイントなどを周知するなどの取組を行っているところであります。 文部科学省といたしましては、文科省だけではなくて教育に関わる全ての関係者が自分事としてしっかりと捉えていただくということ、そして危機感を持って対応していくということが必要と考えているところでもありまして、引き続き、関係府省、また地方自治体を始めとしたそうした関係する皆さんと協力をして取組を進めていきたいと存じます。
○水野孝一君 ありがとうございます。 確かに、基本的指針を作ることによって地方教育行政に対するメッセージにはなると思うんですが、やはり国は国、地方は地方というふうに分かれているようにも思うんですね。 もう、そうではなくて、その壁を取り払って一体となって一緒に解決していこうという方針、地方だけに解決を委ねてはいけないと思うところもあるわけですけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) おっしゃるとおりでありまして、文部科学行政というもの、特にこの教育の分野に関しましては、やはり地方自治体並びに教育委員会、皆さんの御協力があって初めてこうした行政の手というものが各生徒や現場に届いていくものだというふうに承知をしているところでありまして、そういう意味では、地方教育行政と一体となって施策を進めていくということが極めて重要、肝要だと思っているところであります。 そうした意味からも、児童生徒性暴力等根絶に向けて、防止に対する意識を高め、学校全体でこうした事案を根絶していくという強い意識の下、国、教育委員会、学校が一丸となって徹底的に取り組むことが必要であると考えているところであります。 関係法令に基づきまして、具体の対応について権限と責任を有するのは各教育委員会となっているわけでありますが、文部科学省としても、国全体として取組を促す立場から、全国に共通する考え方として指針や通知を示すとともに、関係省庁とも連携を図りながら、未然防止、早期発見に関する対策を講じるなど、あらゆる機会を捉えて教育委員会の取組の徹底を図ってまいりたいと存じます。 先ほども申し上げましたけれども、私自身、陣頭に立って、是非、こうしたことが二度と起きないように、全国それぞれの機関の皆さんと協力をしながら進めていくように頑張っていきたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。 まさに国と地方、垣根を越えて全員参加で取り組んでいかなければならない、もうそういう時期であろうというふうに思います。 それでは、具体的な中身について触れていきたいと思います。まず、データベースの信頼性について取り上げたいと思います。 令和四年四月一日、教員による児童生徒性暴力防止法が施行されてからおよそ三年半がたちました。そして、特定免許状失効者の管理システム、これは児童生徒性暴力等を行ったことにより教員免許状が失効した人のデータベースですが、これが令和五年に稼働してからおよそ二年半がたちました。 全国の教育委員会に対して教員採用時のデータベース確認を義務付けていたわけですが、データベースのユーザー登録や活用が不十分な事例が相次いでいます。 一連の性犯罪事件を受けまして、名古屋市では、データベース活用の義務付けを正しく認識していなかったとして、五千九百三十二人のスクリーニング漏れ、データベースによる確認漏れを発表しております。 そこで伺いたいと思います。 現在、文部科学省では、全国の国公私立学校を対象に、データベースへの登録、活用状況に関する緊急調査を行っております。九月末日をめどに回答を求めていたと承知をしておりますが、調査結果をいつまでに取りまとめ、どのような形で公表するのか、また調査の具体的内容、現時点での回答状況について伺います。
○政府参考人(堀野晶三君) 今回の調査につきましては、教員採用に当たってデータベースへのユーザー登録や適切な活用ができていない事例が確認されたことを踏まえ、登録状況、活用状況の把握を行い、データベースの活用徹底を促すことを目的としております。 調査の内容については、データベースのユーザー登録状況、活用状況、またデータベースに登録、活用できていなかった場合はその理由などを中心に確認をしております。 現在、国公私立学校の教員採用権者から回答を収集しているところであり、年内を目途に調査結果を取りまとめ、公表することとしております。
○水野孝一君 ちなみに、教員採用の際に使えるデータベースは二種類、現時点で二種類存在していると思うんですが、この二種類のデータベース、特定免許状失効者管理システムと官報情報検索ツール、この二種類のデータベースを調査の対象にしておりますでしょうか。
○政府参考人(堀野晶三君) ただいま御指摘のありました官報情報検索ツールの方につきましては、例えば、成人に対するわいせつ行為など、児童生徒性暴力以外の理由によるものも含めて、教育職員免許法第十三条に基づき官報に公告された教員免許状の失効、取上げに関する情報を文部科学省が収集し、教員の採用権者のうち使用を希望する機関に配付をしているものでありまして、活用は義務付けられておりません。 一方で、特定免許状失効者等に関するデータベースにつきましては、法律に基づき、児童生徒性暴力等を行ったことにより教員免許状が失効等した者についての情報が記録され、教育職員等の任命又は雇用する際に活用が義務付けられているものでございます。 今回の調査は、教員採用に当たって法令上活用が義務付けられているデータベースのユーザー登録や適切な活用ができていない事例が確認されたことを踏まえて行っているものであることから、当該データベースに絞って活用状況等を確認しているものでございます。
○水野孝一君 簡単に言うと、官報情報データベースは任意だから調査対象外にしていますよというお話だと思うんですが、もう現場にいますと、この二つのデータベース、どちらも使わないと事実上検索ができないことになっているんです。なので、こちらのデータベースは任意といいながらも、本来であればどちらも対象にしなければ機能しないというふうに現場にいる身としては感じるところはあります。 大臣に伺います。 この二種類のデータベースが使われないと、より精度の高い性犯罪者の締め出しにはならないという現実があります。少なくとも、特定免許状、特定免許失効者管理システムに関しては、これだけ周知してもデータベースへのアカウント登録が行われていない、採用時にデータベースを一度も照会していない、そんな採用権者がもし明らかになった場合、周知やお願いではなく、一歩踏み込んだ是正指導が必要だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 本データベースの活用は、先ほど答弁をさせていただいたとおり、これ活用が法律で義務付けられているものでありますから、そういう意味では、これしっかりと活用をしていただかないといけないということであります。 ただ、今委員御指摘のように、そうした活用が義務付けられているにもかかわらず、その手続を実行できていなかったという事実をまず重く受け止めるということかと思います。全国の国公私立学校の教員採用権者に対しましてその今の実態を調査をしているところでありまして、この当該調査については、法律の義務について改めて全国の自治体や学校法人等に周知徹底し、遵守させることも目的としております。当該調査を通じて実態をしっかりと把握した上で、全ての教育委員会や学校法人等が義務を実行できるよう指導、助言等を行っていきたいと考えております。 まずは、この調査結果というものをしっかりと我々としては把握をさせていただいた上で、どのような方策が更に必要なのかという点も含めてしっかり検討をしてまいりたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。 この官報情報検索ツールの有効性についてはこの後話題にさせていただこうというふうに思いますが、いずれにいたしましても、この調査結果の公表、これは信頼回復のまさに入口であるというふうに思っておりますので、そこを是非とも共通認識とさせていただきたいというふうに思います。 そして、問題はこのデータベースの活用だけではありません。データベースの在り方について伺います。 現在、教員のこのデータベース、少なくとも三つ動いております。一つ目は、平成二十一年からの教員免許管理システム、これは都道府県教育委員会のみがアクセスできますので、他の自治体等は閲覧ができないものとなっております。二つ目は、令和五年度から運用が始まった特定免許状失効者管理システム、これは先ほどの教員免許管理システムの内容を基に自動生成されるものですね。そして三つ目、平成三十年からの先ほど話題になった官報情報検索ツール、これ、使用は任意で、現場が希望すれば文部科学省からデータを送ってもらえるというものであります。 現場の採用担当からすると、複数のデータベースをそれぞれに見に行かなければならないと。そもそも、教員一人に対しての情報が複数のデータベースにまたがり過ぎだという指摘もあります。そして、このこと自体が事故の一因になっているというふうにも考えております。 また、教員免許管理システムは、将来のマイナンバーとの連携についても進められています。一方で、日本版DBSは、特定免許状失効者管理システムとの連携が進められておりまして、教員に関するデータが更に継ぎはぎだらけになるのではないかというふうに思います。 情報管理の観点からは、教員免許に関する情報は一元管理すべきであり、同じ人の情報が様々なところに存在している、このことが大きな課題であるというふうに思います。 このデータベースの乱立についてはこれまでも国会で何度か指摘がありまして、法律の施行後三年をめどに必要な検討を行うという御答弁もありました。 ここで伺います。 教員採用時に使用するデータベースは、特定免許状失効者管理システムと官報情報検索ツールに分かれておりますけれども、それぞれの目的、あとこの分かれている理由ですね、これを伺いたいと思います。
○政府参考人(堀野晶三君) 官報情報検索ツールにつきましては、先ほど申し上げたとおり、成人に対するわいせつ行為なども含めまして、児童生徒性暴力以外の理由による、教育職員免許法第十三条に基づき官報に公告された教員免許状の失効、取上げに関する情報を文部科学省が収集いたしまして、一年間に四回、教員の採用権者のうち志望、希望する機関に配付をしているものでございます。 一方で、特定免許状失効者等に関するデータベースにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、教育職員等を任命又は雇用する際に活用が義務付けられているものでございまして、失効又は取上げの効力が発生した日の翌日までに迅速に記録するよう重ねて周知をしているところでございます。 いずれも、各採用権者における適切な採用に資するものでございまして、両者を併せて活用することにより、採用希望者が過去の懲戒免職歴等を秘匿して採用されることを防ぐ上で有効なものと考えておりますが、記録される範囲ですとか法令上の位置付けが異なることから、異なる仕組みとなっているところでございます。
○水野孝一君 この教員免許管理システムに誰もがアクセスできれば、本来であれば、この特定免許状失効者管理システムも官報情報も必要ないものであるというふうに思っています。でも、アクセスができないからこの二つが存在しているというふうに私は現状把握をしているところです。 今お話がありましたように、特定免許状失効者のデータベースが毎日更新されるのに対して、官報情報は年に四回であるということ。私は現場の教育委員会に身を置いていましたので承知をしているんですが、この官報情報検索ツールってエクセルの一つのファイルになっていまして、恐らく手作りをされているんだろうなというふうに思います。 今回を機にお話を伺いますと、発行された官報の情報をエクセルのシートにいわゆるコピー・アンド・ペースト、コピペをして作っているということを聞きまして、この人事に関わる大切な情報を、しかもこの発行された官報という間接的な情報をもってコピペしているというところに正直驚きはありました。 そして、官報というのは政府と国民をつなぐものであるということは分かるんですが、行政間をつなぐのであれば、例えば、ほかのネットワークもあるわけですし、LGWANのようなものを使って例えばつなぐということも考えていいのではないかということを改めて思いました。 まさに、コピペという話もあったんですけれども、まさに大臣の所信にもありました、AIという言葉もありました。このAIレディーの時代にエクセルシートで、コピペで、しかも間接的な官報情報を基に大切な情報を、しかも、現場の教育委員会としては、この官報情報検索ツールは任意といいながら、これがないとスクリーニングができないんですね、事実上。それをこのような形になっているというところは、一つ検討の余地があるのではないかなというふうに思います。 そこで大臣にお伺いをいたします。 現場の利便性を高め運用上の不備をなくすという意味でも、教員データを一元管理してしっかり前に進めるべきではないかというふうに考えますが、この点について、松本大臣、御所見を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 子供を守り育てる立場にある教員が児童生徒性暴力を行うことは断じてあってはならず、そのためには、教員の性暴力に係る情報の確認について適切かつ確実に行われることが求められております。 そのため、教員免許状の原簿情報を管理する教員免許管理システムにおいては、マイナンバーとの連携について、現在、具体的な在り方や関係省庁、システム改修業者との調整をしており、情報活用時の利便性向上に向けた検討を進めているところであります。また、特定免許状失効者管理システムのデータベースとこども性暴力防止法の犯罪事実確認の仕組みとの補完、連携についても、本年五月にこども家庭庁、文部科学省との間で審議官級の検討チームを立ち上げ、どのような対応が可能であるかについて課題の精査を進めるとともに、具体的な連携策を検討しているところであります。 今委員御指摘がありましたように、コピペをしてその元々のデータを作るというようなことが本当に今の時代にふさわしいものなのか、もっと効率的なやり方があるのではないかということもあろうと思いますし、また、DBSを作るその契機となった事案、またこの特定免許状失効者管理システムというものをつくるのに至った、そのきっかけとなった事柄がそれぞれ違って、急ぎこれ子供たちを守らなきゃいけないということでそれぞれつくり上げた、そうしたシステムというふうに承知をしておりますけれども、ただ、目的として重なる部分があるのであれば、できる限り一体化をした方が当然使い勝手は良くなるということはあろうかと思います。そうした観点からも、審議官級の検討チームをこ家庁との間に立ち上げをして、今その在り方というものを検討しているということかと承知をしているところであります。 その仕組みの在り方については、当然、憲法で認められた職業選択の自由や個人情報保護等々の観点も含めまして総合的に判断することが求められるところではありますけれども、複数あるデータベースにつきましては、現場の利便性にも配慮しつつ、その在り方を検討してまいりたいと存じます。
○水野孝一君 ありがとうございます。 目的、それはまさに子供を守るという、そのただ一点だと思いますので、よろしくお願いいたします。そして、官報情報検索ツールのことも是非とも頭の片隅に置いていただければと思います。ありがとうございます。前向きな御答弁ありがとうございます。 そして、特定免許状失効者管理システムに登録される入口のところのお話をさせていただこうと思います。 児童生徒に対する性暴力等により懲戒免職などの処分を受け、この免許状が失効、取上げとなった者、この者について、懲戒免職の前に依願退職されたり免職に至らない場合、例えば停職などの場合ですね、データベースには登録されません。このような擦り抜けはあってはならないというふうに思いますが、大臣に伺います。 このような擦り抜けが可能となる今の制度を大臣としてどのように認識をしておられるのか、伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 教員性暴力等防止法に基づく指針におきましては、原則として懲戒免職とするなど法の基本理念等を踏まえ厳正な懲戒処分を行う必要があること、教職員等による児童生徒性暴力等があったにもかかわらず懲戒処分を行わず依願退職等により水面下で穏便に済ませてしまうようなことは決してあってはならないということを示しているところであります。その上で、教員性暴力等防止法に基づくデータベースには、児童生徒性暴力等により免許状が失効又は取上げ処分となった者に関する情報を登録することとされております。 文科省としては、指針を踏まえた厳正な処分を行っていただく必要があると考えております。
○水野孝一君 ありがとうございます。 大臣、しかしながら、実際に擦り抜け、すなわち免職とならず停職となっている事例が実際に存在をしております。前年度も実際にありました。このことを御存じでしょうか。 子供たちへの性暴力に対して擦り抜けで幕引きすることは認めてはならないと明確にやはり示すべきだというふうに思います。依願退職や免職以外の処分であっても採用側がそのことを知ることができるようにするなど、制度の見直しを検討するお考えはございますでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 令和五年度の公立学校教職員の人事行政状況調査におきまして、児童生徒性暴力等により懲戒処分を受けた者のうち、停職処分であった者は二名であると承知をしております。 懲戒処分については、任命権者である各教育委員会の権限と責任によって、おいて行われるものではありますが、文部科学省としては、引き続き、様々な機会を通じて、教員性暴力等防止法の趣旨を踏まえて、教育職員等による児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職とすべきであることなどについて各教育委員会の取組を徹底してまいりたいと存じます。 我々といたしましては、この、改めて申し上げますけれども、児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職とすべきだということであります。
○水野孝一君 子供たちに性暴力を働いて依願退職で逃げ切る、絶対に許してはならないと思いますので、そのような制度は即刻改めなければならないというふうに思います。 そして、本来であれば、その前提として、本来であれば児童生徒性暴力等の事案については原則懲戒免職とするはずなのに、実際には免職になっていないケースが存在するということなんですけれども、この原則懲戒免職の扱いが現場でどのように運用されているのかということについて取り上げたいと思います。 資料二を御覧ください。 今年の七月一日、文科省の初等中等教育局長から全国の教育委員会教育長に宛てた通知です。この通知を受けて、私も望月局長の熱のこもった記者会見を拝見いたしました。この基本的指針の徹底求めた内容、これは基本的にはもうまさに令和四年の基本的指針に準じている内容だというふうに承知をしております。 この中に書かれておりますのは、児童生徒性暴力等に当たり原則懲戒免職処分の対象とすることと、なることと書かれていて、その際、児童生徒性暴力等については児童生徒等の同意や暴行、脅迫等の有無は問わないことを含めいま一度周知徹底してくださいというふうに書かれておりまして、もう例外なき断罪だと、明らかにこのように表現をされております。 そこで松本大臣に伺います。 基本指針には、児童生徒等に対する性暴力等の場合、原則懲戒免職とありますが、ここで言う原則とはどういうことでしょうか。すなわち、児童生徒に対して性暴力を働いても懲戒免職とならず処分が軽減される場合とはどのような場合なのか、どのような事情がある場合なのか、松本大臣、お答えください。
○国務大臣(松本洋平君) 懲戒処分につきましては、任命権者である各教育委員会が個別の様々な事情を総合的に勘案した上で行っているものであると考えられることから原則としておりますが、これは具体の例外を想定しているものではありません。 文部科学省としては、教員等による児童生徒性暴力等があった場合には、先ほども申し上げましたけれども、懲戒免職とすべきと考えており、引き続き、そこのところ誤解がないように、各教育委員会の取組を徹底してまいりたいと存じます。
○水野孝一君 大臣、それであれば是非この例外という二文字、取ることも是非御検討いただきたいと思います。(発言する者あり)原則、原則ですね。原則という、まさにこの例外を想起させるような表現を消していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 現在、この本指針の見直しの検討を行っているところであります。そうした中で、児童生徒性暴力等について、懲戒免職以外は想定していないということも含めまして趣旨の明確化を検討しておりますので、してまいりたいと存じます。委員の御指摘というものも受けながら、しっかりとその辺り考えていきたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。 それでは、続きまして処分の実態について伺います。 各自治体、教育委員会が定める懲戒処分の取扱方針、それぞれの自治体ごとに定めておりますが、読み解きますと、自治体ごとにルールが異なることが分かってきました。児童生徒に対する性暴力等をもって必ずしも懲戒免職となっていないことがうかがえます。 ある教育委員会の場合、児童生徒に対するわいせつ行為について、特段の事情がない場合は免職、特段の事情がある場合は停職とありまして、すなわち事情があれば免職にならないというふうにも読み取れます。 別の教育委員会の場合、二〇二四年三月付けで改正はされましたが、これまでは十八歳未満へのわいせつ行為について、自校、すなわち自分の学校の児童生徒に対するわいせつ行為は免職、他校の児童生徒に対するわいせつ行為の場合は停職又は免職とありまして、教育職員性暴力防止法が施行されてもなお二年近くこのような状態だったということです。 一方、さらに別の教育委員会の場合、児童生徒等に対するわいせつ行為について免職としておりましたが、この十月付けで十八歳以上に対するわいせつ行為についても免職となりました。 これらは、国があるべき指針を明確に示さないから各自治体、教育委員会によって対応にばらつきが起きているようにも思います。そして、こうした各自治体、教育委員会の基準を踏まえると、児童生徒に対する性暴力等は原則懲戒免職といいながら、実際には免職以外となる余地が制度上残されていることが分かります。 そして、そこで松本大臣に伺います。 懲戒免職以外の処分が選択される余地を事実上残さないようにするため、自治体、教育委員会のルールにも一歩踏み込む必要があるのではないかと思いますが、大臣のお気持ちをお聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) 何度も申し上げますけれども、児童に対する、児童生徒等に対する性暴力、これはもう絶対に許すことができないですし、何としてでもこれの根絶に向けた取組を進めていかなければいけないというふうに考えております。 その上で、これ自治体の事務という形に分類されているところではありますけれども、原則として懲戒免職をするということを我々としては通知、指導をしてきたところであります。 先ほどお話をさせていただいたとおり、今指針についての見直しというものも行わせていただいているところでもあります。この指針の見直しというものもしっかりと進めていくのと同時に、その指針を踏まえた取組というものを徹底をいたしまして、教育職員等による児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職とすべきことなどについて、引き続き各教育委員会の取組を徹底してまいりたいと存じます。 その原則というものを外すかどうかとかも含めて、決してそこにいわゆる裁量の余地だったりとかそういうものが入らず、しっかりと対応を厳格にしていただくことができるように、そしてそれを、各自治体、教育委員会にそれを実現をしてもらうことができるように、どういう形で取り組んでいけばいいのかということについてしっかり検討してまいりたいと思います。
○水野孝一君 ありがとうございます。 メッセージで終わらせることなく、隙のない制度にしなければならない、まさにこのこと一点に尽きるように思います。 次に、初犯対策に有効な複数の目について話題を移したいと思います。 日本の教育現場は、しばしば学級王国というふうに言われてきました。一人の教員が一つの教室を責任を持って指導に当たる一方で、学級運営の全てを握り、教科担任や他の教職員が教室に入りづらい、外部の目が届きづらいという、情報が教室の中だけで閉じてしまう、閉鎖的な環境の代名詞としても使われるようになってきました。そして、このことが性暴力や体罰、不適切指導などの問題を表に出してしまう一因になっているようにも思います。 一方で、T2、いわゆる複数担任制が学級内の体罰の減少に寄与しているという報告もありまして、複数の目が入ることの効果は小さくないように受け止めています。現在の基本指針の中でも、組織的対応という言葉を用いて、生徒指導等の場面で教員と児童生徒が一対一にならないようにするなど推奨していることはもちろん承知をしております。ただ、それにとどまらず、学級経営そのものを複数の教員で担うという発想にもう一歩踏み込むべきではないかというふうにも考えます。 文科省もチーム学校を推奨しておりますし、複数担任制もしばしば話題になります。私の地元名古屋市では、例えば、八幡中学校が三クラスを五人の教員で担当して、一週間ごとに担任をローテーションするというチーム担任制を導入しています。そんな大掛かりなことでなくても、例えば名古屋市立陽明小学校では、掃除や給食の時間、道徳の授業といった特定のところを学年の教員がローテーションで受け持つことを試験的に取り組んだりもしています。こういった取組は、教室を学級王国にしないこと、一人の担任にリスクと負担が集中しないこと、そして何より、不適切な言動や兆しを早い段階で複数の教員が気付ける体制につながると考えます。 そこで伺います。 チーム担任制、掃除時間の持ち回りなど、学級経営に複数の教員が関わること、すなわち複数の目が犯罪抑止に効果的であることを基本的指針の中に明記することを検討いただけないでしょうか。大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(松本洋平君) 被害を未然に防止する観点から、他の児童生徒等や教育職員等の目が行き届きにくい環境となる場面をできる限り減らしていくことが重要であると考えております。そういう意味で、本当に今御指摘いただいたような点というのは大変重要だと思っております。 そのため、教員性暴力等防止法に基づく指針においては、例えば組織的な教育指導体制の構築など予防的な取組等を強化すること、全ての児童生徒等に目が行き届くよう人的配置や人材確保に努めることが求められる旨を示しているところであります。 先ほど来この教員性暴力等防止法に基づく指針の見直しというお話をさせていただいておりますけれども、そうした中におきましても、各学校の現状も踏まえつつ、複数の目が児童生徒等に行き届くことなどによりまして未然防止が図られるように検討してまいりたいと存じます。
○水野孝一君 ありがとうございます。 私は、防犯カメラを学校内に配置をするよりも、この複数の教員、複数の目で見るということはまさに効果が高いように感じています。そして、配当や加配等見直しというような全くもってジャンプをするような話ではありませんし、今あるリソースの中で取り組むことができるということで、私は可能性があるのではないかなというふうに思っております。 そして、最も大切なことは、やはり子供たちの気持ちだと思います。被害に遭った子供たちにしっかり寄り添っていくことが必要であるというふうに思います。例えば名古屋市の場合、事件発生から教育委員会内にプロジェクトチームが立ち上がるまでにどれだけ期間が必要だったか御存じでしょうか。これ、四か月を要しました。この四か月の間に、例えば子供たちとの接見をちゅうちょするようなことがあってはまさにいけないというふうにも思いますし、子供ファーストで、子供の気持ちファーストで考えていかなければならないというふうに思います。 これからの大臣の強いリーダーシップを期待して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。本日は、また質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきたいと思います。 来春からですね、来春から開始される私立高校の授業料無償化については賛否が分かれているところではないかと思っておりますが、反対派と言われる方々の主張は、私立への支援を優遇し過ぎると公立離れが加速をしてしまう、統廃合によって地域の中心であった公立が立ち行かなくなってしまうのではないだろうかと、そういう懸念があります。私もそれを心配している一人ではあります。 そこで、公明党としましては、私立高校と私立高校に通う子供たちへの支援をするだけでは不均衡になるということで、最初の議論時から、公立高校への支援と公立高校へ通う子供たちへの支援を高校生等奨学給付金として実施をすべきだということを主張させていただいておりました。 大臣は、三党実務者協議の中で長期にわたって議論を積み重ねてこられました。大臣の受け止めとその決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松本洋平君) まずは、私もこの大臣に就任する前までは実務者協議チームの一員として参加をしておりまして、下野先生におかれましてはその議論を現場に即したお声という形でリードをしていただきましたこと、心から敬意を申し上げたいと思います。 その中で、おっしゃるとおりで、これ全体としての高校改革、そして教育の質を高めていく、そうした教育に結び付けていくことが極めて重要であるということが議論をなされてきたということで承知をしているところでありまして、全ての子供たちに対して、経済的事情にかかわらず、多様で質の高い教育を実現することを目指すということで、チーム名からそうした形でさせていただいたというふうに認識をしているところであります。 このため、文部科学省としても、就学支援金制度の見直しと併せて高校教育改革を進めていくことが必要であると考えているところであります。 三党の合意におきましても、高校教育等の振興方策として、公立高校や専門学校等への支援の拡充を行うことと、公立高校や専門高校ですね、ごめんなさい、専門高校等への支援の拡充を行うこととされており、国として、高校教育改革に関するグランドデザイン二〇四〇、仮称でありますけれども、を今年度中に提示し、各都道府県が策定する計画に基づく取組を支援するため、安定財源を確保した上で交付金等の仕組みを構築するとされているところであります。 加えて、高校生等奨学給付金につきましては、中所得層までの範囲の拡大、地方に負担が生じることがないよう来年度から国の負担割合を十分の十とすることなど見直しをすることが合意されたと承知をしているところであります。 文科省といたしましては、三党合意を踏まえ、そして、今御指摘があったように、高校全体の教育の質、多様性を確保した上でこれを高めていくというその大きな目標に向けて、具体的な制度設計に全力を尽くしてまいりたいと思います。
○下野六太君 大臣の決意のとおり進めていくことができるように、私たちも全力で支援をしていきたいと思います。 重要なことは、やはり、国の恒久的な財源の中で国が十分の十しっかり支援をしていくということ。そして、これまで文科省が培ってきた様々な予算の配分、それは従来どおりきちんと予算を執行をしていく、その上で高校等の授業料の無償化等が私はあると思っていますので、どこかの予算を削ってこの授業料の無償に持っていくというような方向性は何としてもそれは避けなければならないということで、改めてその決意を私たちも共にしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 続きまして、今度は給食の無償化について幅広く議論をしていきたいというふうに思います。 また、来年の春から小学校における給食がいわゆる無償化される運びとなりましたが、問題は、こちらも恒久的な財源だというふうに思っております。そこで、農水省と、そしてこども家庭庁にも協力をいただくようにしてはいかがでしょうかということを申し上げたいと思います。 この農水省におきましては、みどりの食料システム戦略が二〇二一年の五月に発出されました。そして、二〇二三年には、みどりの食料システム法、法律が制定をされました。この中で何をうたっているのかというと、今から、今二〇二五年ですから、今から二十五年後の二〇五〇年には全ての耕地面積の四分の一である二五%を有機で、有機の耕地面積を増やしていこうということが、これがみどりの食料システム戦略として目標、大きな目標が発表されました。 では、今現在、一体どのくらいが有機農業の耕地面積になっているのかということを申し上げますと、二〇二二年時点では実は〇・七%しかないという状況。そして、二〇二三年には〇・八%、増えたといっても〇・八%で、いまだ一%に行っていないという極めて厳しい現状があるわけです。そういう状況で、法律、戦略を作り、法律を作って日本の農業を生態系保全型の環境を配慮した形での農業に切り替えていこうというようなことは目標としては出されているけれど、なかなか進んでいかないというような現状があります。 そこは、なぜそれが進んでいかないかということは、私は、野菜を作る、果物を作ってもその供給先が不安定である、いわゆる出口が不安定であるということが大きな要因ではないかと思っておりますが、それについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤紳君) お答え申し上げます。 二〇二三年度末時点の有機農業の取組面積は三・四五万ヘクタールであり、近年伸び幅は大きく増加しているものの、委員御指摘のとおり、耕地面積に占める割合は〇・八%と、まだまだ低い水準でございます。 有機農業の拡大に当たりましては、技術面では地域ごとの有機農業の栽培体系の確立や品種、機械などの開発、指導面では指導できる人材の育成と指導体制の強化、需要面では消費者等に対する理解の醸成と販売ルートの拡大、多様化など、多くの課題を解決していくことが必要で、委員御指摘の出口の確保も重要な課題の一つと認識しておりまして、農水省といたしましては、生産の拡大と併せて、流通体制の整備や、学校給食という御指摘もありますけれども、そういったものも含めた販売ルートの拡大、多様化など、安定的な供給先、いわゆる出口の確保に引き続き取り組んでまいります。
○下野六太君 農水省の説明どおりだというふうに思います。 そこで、ちょっと前置きが長くなったんですけど、私が申し上げたいことは、今からお話ししますが、そこで、出口が厳しい、不安定であるがゆえになかなか有機の耕地面積が広がっていかない、推進していかない、であるならば、この有機で作った農産品を学校給食という出口で供給先として安定的に取り入れるべきではないかというふうに私は考えております。 これはもう農水省の方からも、今回、学校給食を無償化にしていく、いわゆる無償化に向かっていくというこのチャンスに、農水省の方から、絶対これは私たちとしては、農水省側としては、有機の供給先にこの子供たちにとって安心である、安全である、そしておいしいと言われているこの有機の食材を提供できるような、こういう仕組みを私はつくるべきではないかというふうに思っておりますが、農水省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(佐藤紳君) お答え申し上げます。 学校給食において有機農産物を活用していただくことは、食育の推進や有機農産物の安定的な販路の確保の観点から非常に重要であるというふうに考えております。 農林水産省では、有機農産物の生産に地域ぐるみで取り組むオーガニックビレッジを推進する中で、学校給食への有機農産物の試行的な導入などを支援しているところでございます。下野委員におかれましては、かねてよりオーガニックビレッジの推進に御尽力をいただいておりますことに感謝申し上げます。 現在までに百五十市区町村がオーガニックビレッジに取り組んでおりますが、そのうち九割の市区町村、百三十五でございますけれども、学校給食にも取り組んでいただいておりまして、有機農業の推進に大きく貢献している、このように考えております。 今後とも、文部科学省さんやこども家庭庁さんも、関係省庁とも連携をしながら、こうした学校給食への有機農産物の活用などを後押しすることで有機農業の大幅な拡大につなげてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
○下野六太君 最後に一つ加えておきたいのが、これまでのその流通の中で、いわゆるキュウリが、真っすぐなキュウリが大体流通しているわけですね。ところが、曲がったキュウリになるとなかなか流通に乗っていかない。キュウリだけではなくナスなんかでも一緒です、トマトも一緒だと思います。しかし、学校給食というところであれば、アルファベットのCのような材料で、食材であってもJのような食材であっても、学校給食としては受け入れることはできる、安価にせずにそのまま受け入れることができるのは、生産者を守るというような意味合いも私は込められているというふうに思っておりますので、強力に省庁挙げて推進を農水省の方もしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。 続きまして、こども家庭庁の方に移ります。 こども家庭庁の目標の中で、子育ての経済的負担軽減について教えていただきたいと思います。 こども家庭庁では、子育てにおいて家庭の経済的負担を軽減するとの目標が掲げられています。来年の春から始まるいわゆる学校給食の無償化について、まさにこども家庭庁の目標として支援するのは妥当ではないかというふうに認識しておりますが、こども家庭庁の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、子育てにおける家庭の経済的負担の軽減は大変重要だと考えております。こども家庭庁としても、子育て家庭の負担軽減のために様々な施策を講じているところでございます。その上で、教育を始めといたしまして、各省庁の個別施策における子育て家庭の経済的負担の軽減策につきましては、それぞれの担当省庁において施策が講じられているところと承知をしております。文部科学省様におかれましては、例えば経済状況が厳しい保護者に対して、就学援助等を通じて支援を行っておられるものと承知をしております。 いわゆる学校の給食無償化につきましては、現在三党協議の枠組みの中で御議論いただいているところと承知をしておりますが、こども家庭庁としても、引き続き、文部科学省などの関係省庁と連携しながら、子育て家庭の経済的負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
○下野六太君 しっかりこども家庭庁と農水省も連携を図って、何としても恒久的な財源として、来年の春から子供たちに、本当に安心で安全で、そして質の高い、もう日本の技術力の結集した形で学校給食の無償化、いわゆる無償化を実現していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 続きまして、青少年の健全育成について質問したいと思います。 子供たちの健全育成においては、私は遊びが非常に重要ではないかというふうに思っております。しかし、安心して遊べる遊び場が非常に少なくなっているということ、二十年、三十年前は子供たちが子供たちだけで公園に遊びに行っていたのが、今は保護者が付いていかないと安心して遊ばせることができないというような、そういう声も聞こえてきます。 そこで、私は、最も有効な今現在、遊び場としてプレーパークがあるのではないかと思っています。このプレーパークは、従来の公園でしたら、ブランコとかジャングルジムとか、そういう遊び道具が設置をされていた、それがいわゆる従来型の公園ですが、このプレーパークは、従来の公園ではない、自分の責任で自由に遊ぶということが趣旨として、例えば古いタイヤがたくさん置かれているとか、それを使っていろんな形で遊ぶとか、また大人もそこに、責任ある大人が子供の遊びを補助するというような形で常駐している場合もあります。 ですので、子供たちがやってみたいと思うようなことが実現できるのがプレーパークではないかと思っておりますが、全国のプレーパークの数、そして今後の計画、設置の計画があれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 先生御指摘のプレーパークにつきましては、こども家庭庁ではその設置数等を把握しておりませんけれども、遊びの重要性につきましては、令和五年十二月に閣議決定されました幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョンにおきまして、子供の妊娠期から幼児期までの初めの百か月が生涯にわたるウエルビーイングの向上にとって最も重要な時期であり、乳幼児期に多様な人や環境と関わる豊かな遊びと体験が子供の心身の健やかな成長に欠かせないものである旨が明確に書かれているところでございます。 また、学童期以降の遊びにつきましても、こども家庭庁の専門委員会におきまして、その重要性などにつきまして御議論いただいているところでございます。 その上で、令和五年十二月に閣議決定されましたこどもの居場所づくりに関する指針におきまして、子供が自由に遊び、過ごせる場が減少しているという指摘をされていることを踏まえまして、こども家庭庁では、遊びや体験活動の場も含めた居場所づくりを進めるため、モデル事業を通じて子供の居場所づくりに係る好事例の収集、共有、そして効果的な支援方法等の検証、それから居場所づくりのニーズ把握や資源発掘、活用等を担うコーディネーターの配置、こういったことにつきまして自治体に対する補助を実施しているところでございます。 引き続き、プレーパークを含めた子供の居場所づくりにつきまして、自治体の取組を支援してまいりたいと思っております。
○下野六太君 しっかりよろしくお願いします。 続きまして、青少年の健全育成をこの遊びという視点、釣りと海業の関係について質問したいと思います。 自然を介した外遊びで私は非常に有効ではないかと考えているのが登山と釣り。共に外で遊ぶ遊びであると思いますが、登山は近年の熊の出没で安全確保するのが非常に難しい状況にあるかと思っています。そこで、釣りに着目をしております。海釣りです。釣りは、青少年の健全育成ではなく、大人にとってもメンタルヘルスに好影響をもたらすというふうに言われております。これは、イギリス人の男性千七百人に調査をしたところ、釣りの頻度が高いほどメンタルの状態が良好であるということ、逆に、釣りの頻度が低いほど幸福感が低く、不安、うつのレベルは高くなるということだそうです。これ、イギリスの調査であります。 この青少年の健全育成だけでなく、大人にとってもメンタルヘルスに好影響をもたらすと言われている、所管のスポーツ庁の認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 委員御指摘の釣りも含め、スポーツは心身の健康の保持増進に重要な役割を果たすことから、メンタルヘルスにも好影響をもたらすものと認識しております。 釣りは年齢にかかわらず誰もが親しめるスポーツであり、令和六年度のスポーツ実施状況等の、関する世論調査におきましても、過去一年に行ったスポーツ種目の十五位となっております。 スポーツ庁としては、国民の誰もが生涯にわたってスポーツに親しみ、生きがいのある豊かな人生を送れる社会の実現に向けて、釣りを含めたスポーツの振興に取り組んでまいります。
○下野六太君 私が今、釣りを取り上げて、大人のメンタルヘルスに有効であるということをあえて申し上げたのは、子供たちの将来にわたっての幸せということを考えていったならば、子供時代から釣りに親しむということが、ひいては、大人になったときもその趣味が継続をされ、幸せな人生に資することになるのではないだろうかということで申し上げました。 そこで、今度は、子供たちにとってはどういうメリットがあるのかということについてお話ししたいと思いますが、学校教育では答えが大体用意をされて問いかけが行われます。しかし、釣りではトライ・アンド・エラーの連続です。答えを求めているけれど、答えどおりにはならない。じゃ、どうすればそうなるのかということの試行錯誤が現場において繰り返されてまいります。自分で予測を立てて答えを探す力が養われると言われています。そして、多様な考えを学べるというコミュニケーション力が身に付くと言われています。そして三つ目、自然環境全体を意識することができると。様々な効果が子育て、心身の健全な発育に資するというふうに言われておりますが。 前置きが長くなりましたが、このように良いことずくめの釣りではありますが、実は、漁港や堤防では、立入禁止区域の拡大、釣り禁止区域の拡大によって釣りができる場所が限られてきているというのが現状なんですね。 一例を鹿児島県で挙げたいと思いますが、鹿児島県は、漁港の数は百三十九あります。百三十九ある鹿児島県の漁港の数ではありますが、県全体で釣りが認められているのは何と僅か二か所しかないというような現状があるというふうに伺っておりますけれども、それは実際のところはどうなんでしょうか。
○政府参考人(中村隆君) お答えいたします。 鹿児島県によれば、鹿児島県内の港におきまして、釣り桟橋など釣りを目的とした施設が整備されているのは二港であると聞いております。また、鹿児島県内の漁港におきまして、安全確保の観点から、百三十九全ての漁港において防波堤等の一部の危険な箇所に立入禁止措置を講じていますが、それ以外の場所につきましては、漁業活動に支障のない限り釣りを行うことを妨げているものではなく、近年、禁止措置の拡大も行っていないものというふうに聞いております。
○下野六太君 その回答が欲しかったんです。鹿児島の方々が本当に自分たちに規制を掛けている、要するに、二か所しか釣りをしてはいけないというふうに何か地域では思っている方が多いというような現状があるということでありますから、今の回答でいいますと、釣りをしてはいけないというようなことを言っているわけではないということですね。そういうことですね。
○政府参考人(中村隆君) 釣りにつきましては、防波堤等の一部の危険な箇所がございます。こういったところについては、漁港管理者といたしまして禁止措置を設けております。それ以外のところは妨げているものではないということで、全面的に禁止をしているというわけではございません。
○下野六太君 ありがとうございます。 これ、鹿児島県だけではなくて、いろんなところでもそういう実態が広がっているということで、この漁港漁場整備法における海業が成立をしたときには漁業者と釣り客との関係についてどういう整理になっているか、確認をさせていただきたいと思います。また、どういうこれから手だてを取っていけば漁港での釣りエリアをつくれるようになるのか、その手順を教えていただければと思います。
○政府参考人(中村隆君) お答えいたします。 まず、海業と釣りの関係でございます。農林水産省におきましては、水産業の持続的な発展に向けまして、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業、これを海業といいますけれども、この海業を推進し、水産物の消費の増進、そして交流の促進、地域の所得の向上と雇用機会の確保を図っているものであります。 釣りにつきましては、漁村の交流人口の拡大でありますとか地域の水産物の消費の増進に寄与するものであります。秩序ある漁港の利用の下で行われる釣りにつきましては、海業の取組の一つになり得るというふうに考えています。 そして、もう一つ回答いたします。 漁港は漁業の根拠地でありますことから、漁業活動による利用が優先されるものであります。このため、個々の漁港の利用の在り方につきましては、漁港管理者であります都道府県、市町村、このような自治体が判断し、必要な対応を行うこととしております。 釣りを、漁港を釣り場として利用する場合におきましては、漁業活動に支障がないということを前提とした上で、釣り利用者の安全の確保、そして漁業利用とトラブルにならないよう必要なルール作りやマナーの啓発が行われていることが重要であります。 農林水産省といたしましては、これらの基本的な考え方を示しました漁港における釣り利用・調整ガイドラインを作成し、公表しているところであります。 このような考え方の下、具体的な手順といたしましては、漁港管理者が漁港の利用状況や地元の意向を確認、把握した上で、安全確保の観点から、釣りの利用範囲や安全対策、ごみの持ち帰り、駐車場やトイレの確保などトラブルを防ぐための利用のルール、料金の徴収や釣り人へのサービスの提供、このようなことを検討いたしまして、漁業関係者等と協議、調整しながら進めていくものであります。 農林水産省といたしましては、漁港管理者に本ガイドラインを活用いただきながら、秩序ある漁港の利用に努めていただくものとしております。
○下野六太君 もう本当にそのとおりだと思います。 漁港は、やはりなりわいとしていらっしゃる漁業者の皆様のこの仕事が妨げになるということはあってはならないというように思っていますので、漁港において、そういったすみ分け、マナーを守る、そして漁業者の仕事の妨げにはならないというような前提は、きちんと話合いの下で行っていくということは重要なことだと思っていますし、マナーを守ってしっかり進めていくような話合いの場を地方で持っていくことができれば、漁業者にとっても釣り客にとっても、お互いにとって両方共にいいと言われるような、そういうふうな釣りエリアを拡大することができるようにしていきたいと思いますけれども、最後に見解をもう一回伺いたいと思います。
○政府参考人(中村隆君) お答えいたします。 申し上げましたとおり、釣りは、海業の一つとしてなり得る、地域振興の一つとしてなり得るものであります。このため、秩序ある漁港の利用、これに釣りを活用するということだと思いますけれども、いずれにしましても、漁業者とのトラブルがないようにということを前提に釣りの活用をしてまいりたいというふうに考えております。
○下野六太君 それでは、次の質問です。 環境教育について、身近な環境問題を考える、子供たちが、そのきっかけに小中学校にビオトープを設置すべきではないかというふうに思っておりますが、文科省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 子供たちが日常の生活におきまして直接自然や生き物と触れ合う機会を持つことは、大変意義のあることと考えております。 文科省におきましては、学校施設の計画や設計における留意事項を示した学校施設整備指針におきまして、施設自体が環境教育の教材として活用されるよう、また自然と触れ合う機会が増えるよう計画することが重要であるとまずした上で、敷地内に地域の自然を確保した生物の生息空間、すなわちビオトープでございますが、これを計画することも有効であるというように示しているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、例えば事例集や講習会などの場を通じまして、例えば生徒主体でビオトープを整備している好事例などをこれまで紹介してきているところでありまして、引き続き、関係省庁とも連携をしながら、ビオトープ等の環境を考慮した学校施設の整備の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○下野六太君 もうしっかりやってもらいたいんですけれども。 ビオトープにおいて、実施している学校の表彰とか、そういったこともやっているんではないかというふうに思っておりますが、ちょっと済みません、質問に入れていなかったんですけど、もしそれが、表彰等をですね、私が申し上げたいのは、もっと幅広く、一般の国民の皆さんにも、こういう取組があるんだ、ビオトープって一体何だろうという、言われるような方も多いんではないかなと思っていますので、そういった、例えば表彰をするときに好事例の発表とか、そういったことも是非文科省としては発表してもらいたいなと思っていますし、大臣においては、是非、記者会見のときにも、このビオトープは非常に子供たちの環境教育に有効なんだということも大臣の言葉で発信していただければ有り難いなと思っていますが、その表彰のことがちょっと分かれば、ちょっと教えてもらいたいと思います。
○委員長(熊谷裕人君) 御答弁できるようでしたらお願いいたします。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答えを申し上げます。 議員御指摘の表彰ですけれども、文科省が主体となりまして、二年に一度、全国の学校・園庭ビオトープコンクールというものを実施してございます。直近は二〇二三年にこの大会を開催をいたしたところでございます。来賓には皇室からもお出ましを、お越しをいただき、また、文部科学省からは政務の出席も得まして大々的に行っているというところでございますけれども、なかなかまだ知名度がこれからというところもございますので、こうした機会を積極的にアピールするなどしてそうした取組に努めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(松本洋平君) ビオトープについての御質問をいただきました。 おっしゃるとおりで、子供たち、学校現場でいろんなことを勉強していくと思います。もちろん学力の向上も大事でありますけれども、学校生活を通じて様々な人と人との付き合い、社会的な規範、いろんなものをそこから学んでいくわけでありますし、私自身もそういうところからいろんなことを勉強をさせていただきました。 その中で、やはり自然環境との触れ合いというものも極めて重要な観点だと思います。どういう場で私がちょっと言及するのかということはありますが、その大切さというものをしっかりと認識をした上で積極的な発信に心掛けてまいりたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 子供たちの中には、昼休みにグラウンドで力いっぱいサッカーをする、遊び、体を使って遊ぶ子供もいる反面、中にはビオトープの池にいる昆虫や水生植物等をじっと見ることが好きだというような、多様な子供がいますので、多くのいろんなニーズに応じたことが学校の中で、これ、ビオトープに、見るのが楽しみで学校に行くという子もいていいんじゃないかなというふうに思いますので、是非大臣のこれからのまた発信を期待したいと思います。よろしくお願いします。 続きまして、教室の室温について質問させていただきたいと思います。 事務所、いわゆる一般的な事務所ですね、事務所の衛生基準の規則では、これ大人の事務所になるかと思います、十八度以上二十八度以下になるように努めなければならないというふうにあるそうですが、学校の環境の衛生基準では十八度以上二十八度以下が望ましいとなっている。 大人は努めなければならない、で、子供は望ましい。同じ十八度から二十八度という環境で過ごすということで、大人は努めていく、子供は望ましいとなっておりますが、私は、望ましいではなくて、子供の教室こそ努めなければならないとすべきではないかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 学校保健安全法におきましては、学校の設置者は、学校環境衛生基準、御指摘いただきました基準でございますけれども、この基準に照らしてその設置する学校の適切な環境の維持に努めなければならないという努力義務が規定されております。 このため、御指摘いただきました事務所衛生基準規則とこの学校環境衛生基準では、それぞれ規定している表現は異なってはおりますが、児童生徒等や職員の心身の健康の保持増進を図るために学校におきまして温度管理も含めまして健康で快適な環境の維持に努めなければならないという意味で、趣旨や目的は同じであるというふうに考えております。 文部科学省といたしましては、適切な学習環境が維持されますように、こうした考え方について様々な機会を通じて周知し、働きかけてまいりたいと考えております。
○下野六太君 もう本当に厳しい今猛暑であったり、子供が教室で過ごす環境は、私たち大人としてやっぱり最高の環境をやっぱりつくることができるように、私たちは、もう望ましいんじゃなくて努めなければならないという意識で子供たちのその環境は協力し合ってつくっていきたいというふうに思っていますので、もうしっかり子供に本当に快適な環境下で学ぶことができる環境を維持できるように、つくることができるようにこれからもやっていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、壁断熱について伺います。 エアコンは設置から十五年で設備更新をするようになっているかと思いますけれども、体育館については、エアコン設置時に断熱の工事も行うようにすると、十五年後の設備更新時には初期投資の費用は回収ができ、断熱をしている方が費用を抑えられるという文科省の試算もあるかと思いますが、文科省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 文部科学省におきましては、公立小中学校の体育館への空調の整備を推進、促進をしてございます。空調設備の効果向上や光熱費の抑制のため、断熱性の確保をその際の補助要件とし、空調整備の一環として行う断熱性の確保についても必要経費を補助対象としてございます。 その上で、議員御指摘の試算につきましては、一定の条件下における試算にはなりますけれども、体育館に断熱性がない場合と断熱性を確保した場合での工事費や電気代についてそれぞれ試算を行っているところでございまして、結果的には、断熱性を確保した場合、断熱性がない場合に比べて空調設備の必要能力や電気代が抑えられることなどから、十五年目の空調更新の際に断熱工事の費用が回収可能となる試算の結果となってございます。 文科省としましては、経済性に配慮した効果的な断熱と遮熱対策の実施事例を周知するなど、引き続き、各自治体が円滑に空調整備を行うことができるよう、必要な取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○下野六太君 もっと積極的に、体育館等のエアコンを付ける、設置する際は断熱をした方が効果はより高まるし、最終的に省エネにもなるというように周知をどんどんやっていただけるようにお願いしたいというふうに思います。 続きまして、いじめ問題についてのメディアリテラシーについて質問したいと思います。 識者の方がメディアの笑いの取り方について警鐘を鳴らしています。例えば、小ばかにしたり、からかいによって笑いを取ったりすることが、これ青少年の健全育成の観点から見て好ましくないと言われています。私もテレビを見るときに、誰かをからかって、そこから笑いを取るというようなことは、もう笑えないような状況がたくさん見受けられるように思ってもう仕方ありません。 かつて、今大人になっていらっしゃる方が、子供時代に自分の容姿のことをからかわれていじめられた、それがいまだに、大人になった今もフラッシュバックをする、テレビを見ると、つけると、そしてそういう番組があふれている、こういうことについて、私は何とかしなければいけないんではないかなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(望月禎君) いじめにつきましては、体の苦痛のみならず、心の苦痛というものもこれはいじめそのものでございます。学校でいろいろな教科、それから特別活動を通じていじめに対する指導を行っておりますけれども、単にいじめをしてはいけないとか、いじめは良くないことだと、だというふうに、それを口だけで言ってもなかなか理解が難しいところがございます。 そのためには、人の痛みが分かる、人の気持ちが分かると、こうしたらどうだろうということについて、実際の事例、あるいはそうした場面を自分自身がロールプレーなんかもやりながら、体験的な学びの機会を用意することも大事だと思ってございます。 そういう意味では、先進的なそうした今の取組なんかを行っているようないじめを生まない学級づくりというものを踏まえたいじめ未然防止教育に関する指導案や教職員向けの研修資料も作っておりますので、そうした資料も活用しながら、子供たちが安全で安心な学校づくりを自分たちもつくっていけるような、そうしたことをこれからも進めてまいりたいと思ってございます。
○下野六太君 学校教育下の取組はよく分かりますので、私は、テレビを始めとするメディアにおいて、からかいによる、いじりによるこの笑いを取るというようなこの風潮は何とかしなきゃいけないというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。 まず、本日は、高校教育改革について最初お伺いさせていただきたいと思っております。 三党合意の中で共に協議をさせていただいた松本先生が、このように今度は大臣としてこの場所で議論できること、本当に尊敬する先輩が文科行政のトップに立ってくださったこと、本当に心から感謝し、またこれからも是非しっかりと議論を重ねていきたい、お願いしたいと思っております。 高校教育改革グランドデザインを今年度中に策定するという方向性が出され、まさに今、これから半年の間にどのような高校改革の方向性を出していくのか、それが議論の今非常に重要なポイントになってきていると考えております。 我が党も先週、松本大臣に対して高校改革の提言を出させていただきました。その中で、大きな柱としては二点。一つは、地方の子供を絶対に取り残さないということ、もう一つは、子供たちが主体的に学んでいく、次の時代を担う子供たちが自ら学びを選択していく、そのような方向に改革を持っていくべきだということで、具体的な内容も提言させていただきました。 先週、予算委員会で質疑をさせていただいた中で、では具体的にどのような学校、どのような学びを拡充していくのかということを質問させていただいた際に、大臣からは、探究的な学び、実践的な学び、文理横断型、理系人材やグローバル人材、AI人材の育成等の強化が例示されました。この探究的な学び以外は、これまでのDXハイスクールと同様に、いわゆるエリート層をターゲットにした支援が中心になって学びが拡充されるのではないか、そのような印象を受けたんです。 他方で、高市総理に、最後に高校生に対して一言と言ったときに、全ての子供に夢を追いかけていただきたいという非常に貴重な御発言をいただきました。 現在の教育振興基本計画の五本柱の一本にも、誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進という言葉が書かれております。私たち、社会が変わっていく中で、このような子供たちを育てたいという国の方向性は一定理解しますけれども、国が誘導するようなそのような学びだけではなく、全ての生徒の学びが充実していくためには、例えば、アドバンストエッセンシャルワーカーだけではなくて地域で活躍するエッセンシャルワーカーの育成であったりとか、また、学習に課題を持つ生徒が習得度別に、習熟度別に受けれる授業への取組であるとか、個別最適な学び、これ小中でやっているのをどうやって高校でも拡充していくのかとか、今、外国人労働者の子弟が入ってくる中で日本語指導が全校に広がっているけれども指導員が足りない、では日本語指導をどのように拡充し共有していくのかとか、また、新たな特別支援の取組をどうしていくのかとか、いわゆるエリート層だけではない幅広い層を対象とした特色ある学びの拡充に取り組むべきではないかと思いますが、まず大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 金子委員には、実務者チームで大変いろいろと御指導を賜りまして、また議論をリードしていただきまして、貴重な御意見も賜りまして、心から感謝を申し上げたいと思いますし、敬意を申し上げたいと思います。立場は変わりましたけれども、一生懸命頑張ってやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 未来を見据えた我が国の成長には、社会や産業の発展を支える人材育成を一層強化、底上げする必要があり、高校が極めて重要な役割を担っております。 エリート層というようなお話がありましたけれども、このため、いわゆる理系人材、グローバル人材、デジタル技術を活用する人材の育成強化だけではなくて、専門高校と産業界等との連携、協働による地域人材の育成の支援、各生徒の状況に応じた習熟度別指導や、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実、日本語指導が必要な生徒に対する指導体制の整備、個々の生徒の教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実など取り組んでいく必要があると考えているところでもあります。 こうした点というものをしっかりと踏まえた上で、まさに主体的な学びでありますとか、また誰一人取り残さない、そうした教育というものを、三党合意も含めしっかり踏まえながらですね、生徒の多様な学習ニーズに応じた教育が確実に実現されることができるように国として都道府県と連携し、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○金子道仁君 ありがとうございます。 これからパイロット形成の支援というものが検討されていくかと思いますけど、是非、いわゆるエリート層だけではなくて、幅広い子供たちの学びの拡充というバランスを取った学校の支援をお願いしたいと思います。 二点目に、地方の子供を取り残さないという点で御質問させていただきます。 少子化が進む地方で、高校教育への地理的なアクセスを守るためには、どうしても小規模校という選択肢は残さないといけない。ただ、残せばいいというものではなくて、残しました、でも選ばれませんであったら意味がないわけです。子供たちに、また保護者に選ばれる魅力ある小規模校をつくっていく工夫が必要だと考えております。 先週の予算委員会の質疑で、松本大臣からは、小規模校にもしっかりと教育の質の向上が行き渡るように頑張るという御答弁をいただきましたが、具体的には、具体策としては、学校間連携、遠隔授業の推進等が例示されました。もちろん、小規模校、そのような授業を、学びを受信するということは大事ですけれども、逆に発信する側、この多様な学びを発信する側の拡充もどうしても必要になるわけです。 先ほど挙げました様々な、探究型、文理横断、理系人材、グローバル人材等々の魅力ある特色ある学びを拡充する学校は、同時に学びの発信を義務付けていく、そのようなことを通して、その特色ある学びをその拠点だけで独占するんではなくて、その周りの学校の子供たちにも裨益できるようにすること、これを原則にすべきではないかと思うんですが、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 御指摘をいただきましたように、小規模校を含め、多様で質の高い教育が受けられるよう高校教育の振興を図る必要があると考えております。 三党の合意では、国として、高校教育改革に関するグランドデザイン二〇四〇(仮称)を今年度中に提示することとしておりまして、地理的状況等にかかわらず、質の高い学びを実現する観点からも検討を進めていくことが重要であります。 また、総理からは、総合経済対策の策定の指示を受けておりまして、その中では、公教育再生や政党間合意を踏まえた教育無償化の対応も含まれているところであります。 これらの合意や指示を踏まえまして、文部科学省としても、各地域において特色ある学びの拡充に先導的に取り組む高校を支援し、その取組が他の高校にも裨益をすることで、域内全体として高校教育改革、高校教育の質の向上につながるようにその仕組みの在り方についても検討してまいりたいと存じます。 デジタル技術だったりとかDXハイスクール、こういう取組等を通じて、そういう意味では、進んだそうした教育の内容というものをそこだけにとどめるのではなくて、しっかりと小規模校も含めたそれぞれの地域に裨益をしていくような仕組みをつくっていくということで全体としての底上げを図っていくということは極めて重要な観点だと思いますので、そうした観点というものもよく地方と相談をしながら進めていくことができるように取り組んでまいりたいと思います。
○金子道仁君 是非よろしくお願いします。 現場の声を聞かせていただきますと、発信する側が今までなぜ特色ある学びを発信しなかったか、できなかったかというと、自分の周りに自分の高校の生徒がいると、そこをしっかりやることが第一であって、外にいる子供たちの分までやる必要があるんだろうかと、そこまで自分たちのキャパシティー、忙しい先生方がそこまでやるインセンティブがなかったということをよく聞きます。 自分たちのところだけで精いっぱいだというところを一歩超えて、その地方の子供たちを支えていく、そのようなことをするためには、何らか、例えば発信の方法を、双方向を原則にするんじゃなくて、双方向だけじゃなくて、一方通行もいいかもしれませんし、録画したものをアーカイブ化して共有することだってある意味、発信の一種かもしれません。また、発信する側が、まあ言ったら、何か、インセンティブというんでしょうか、この授業を発信したらそれによってその発信側の高校に何らかのメリットがあるようなその予算措置というのか、そういったものも工夫をしながら、是非、発信側も強化し、受信側も強化する、そのようなことを検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。 続いて、小学校の給食の無償化、先ほど下野先生、また午前中は斎藤先生からも御質問がありましたけれども、まさにこれ、来年の四月から実施ということで、自治体の首長の皆さんからは物すごくたくさんの御質問を受けております。是非早急に制度設計、皆さんと進めていきたいと思っておりますけれども、その中で、本日は三点、論点で御質問させていただきたいと思います。 これは、一点目は、先ほど斎藤先生もおっしゃられた公会計化の点についてお伺いさせていただきます。 もう先ほどの質問の中にもありましたけれども、まだ公会計化が進んでいる自治体は三割強、三四・八%、これ令和四年の段階ですけれども、ただ、準備中の自治体が三〇・四%ということで、何らかもう前に進めようという、そういう意欲も見れると思っております。是非、小学校の給食無償化に併せて学校給食費の完全な公会計化等を進め、先生の業務負担の軽減を図るべきだと考えております。大臣、是非御見解をお伺いします。 またあわせて、先生方のその学校徴収金は給食だけではありません。そして、三分類、学校の先生、教師が担う業務に係る三分類の中で、学校徴収金の徴収、管理は基本的には学校以外が担うべき業務とされているわけですから、給食費だけではなくて、例えば教材費、また校外活動費等、八項目にわたるこの学校徴収金も併せて公会計化進む、そのような予算措置を推進することはいかがでしょうか。大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 学校給食費及びその他の学校徴収金については、その透明性の確保や管理の効率化、教職員の事務負担の軽減の観点からも公会計として取り扱うことが適切であること、学校ではなく自治体がその徴収等を担うべきであることについて周知をしてきたところであります。 いわゆる給食無償化については、現在政党間での協議が行われているところではありますが、仮に国から自治体に対して支出が行われることになれば、その分を当該自治体の歳入予算に計上するとともに、必要な食材費の支出については歳出予算に計上することが必要となってまいります。その際、学校給食費やその他の学校徴収金についても同様に自治体において公会計として取り扱い、その徴収、管理を自治体の事務として担うべきものと考えているところでありまして、文科省といたしましては、必要な支援につきまして、先ほどもちょっとお話はさせていただきましたけれども、予算面での支援も含めて検討してまいりたいと存じます。
○金子道仁君 まさに今大臣がおっしゃられたように、その会計を行政が行う、これで公会計化と言われてしまうわけです。ただ、あえて完全な公会計化等と言わせていただいたのは、その徴収の部分も学校の先生がしてしまっていても、いや、徴収は学校の先生でも公会計化していますよというような、そういう言い訳が付くことのないように、完全な公会計化等ということで、先生方の負担がしっかりと軽減されるようなことがこの給食無償化で進むことを是非重ねてお願い申し上げます。 次に、給食無償化の論点として二つ目御質問させていただきたいのが、地産地消の推進です。 先ほど下野先生からも御質問がありましたけれども、これ非常に大事なことだと考えております。せっかくこの給食無償化で国費が投入されるんであれば、それが地方の農政でしっかり循環するように、特にその有機農業とかそのようなことを推進されている方々が裨益をし、その地方の経済というか地方農政の活性化に生かされるべきだというふうに考えております。 どのようにして地産地消を推進するのかということで、先日予算委員会で松本大臣と議論させていただいた際、大臣からは、地産地消コーディネーターの派遣であるとか地場産物等の活用に向けたガイドブックの策定などの例示がなされました。これもう既に取組としてなされていて、すばらしい取組なんですが、一言言わせていただけると、点でしかない。これから全国に給食無償化を広げていくに当たって、先ほども、百数十の自治体がこれを取り組んでいる。ただ、日本の千七百の自治体でいえば一割弱でしかない。これをいかにして全国の自治体で共有していくか、これが鍵だと思っております。 このガイドブック、私も拝見させていただきましたが、課題が明確に書かれています。課題は、関係者の意識、認識不足。具体的には、給食側のニーズが地元の農産物とマッチしていないと。給食ではニンジンやジャガイモが必要なのに、その地域では全くそういった産物は作っていないと、そのようなミスマッチがある。また、規格や納品場所、納品時間、給食センターですので朝持ってこられないと困ると、でも農家さんは朝は出せない、そういったミスマッチがある。 先ほど下野先生にもありました、規格が悪くても使えるのに、農家さんは規格の悪いものを出せると思っていない。つまり、コミュニケーション不足です。関係者のコミュニケーションの向上をしなければ、給食の無償化に併せる地産地消の推進は難しいと思っております。 このような状況の中で、関係者のコミュニケーションを向上させるための具体的な施策は何なんでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。 学校給食におきまして地場産物等を活用することは、児童生徒の地域の食文化、産業への理解促進でありますとか生産者への感謝の気持ちの醸成につながるといった利点があると考えております。一方で、その推進に当たりましては、御指摘いただきましたように、関係者間のコミュニケーション不足のほか、農産物の安定的な生産、供給に関する課題など存在していると認識しております。 文科省ではこれまで、御指摘いただきましたように、学校現場と生産者との互いのニーズを調整するコーディネーターの配置による地場産物の積極的な活用に向けた体制構築、また、地場産物の活用による食育の推進ということを一体的に進めるためのモデル事業を実施してまいりましたほか、学校給食におきまして、生産者や給食関係者双方が対話と調整を重ねながら、地場産物等の活用を進めるためのポイントや好事例を掲載した御指摘のガイドブックを農林水産省と連携して作成し、周知を行ってまいりました。 これらの施策の実効性を更に高めるためには、御指摘をいただきましたように、学校給食関係者と農林漁業関係者との連携強化が不可欠というふうに考えているところでございます。農林水産省とも連携いたしまして、農政部局が参加する全国会議におきまして周知を行うなど、学校給食における地産地消の推進に努めてまいりたいと考えております。
○金子道仁君 是非、具体的な施策、一つでなく幾つも盛り込んでいただいて、今回の給食無償化に併せてしっかりと発信していただければと思います。 最後に、三点目ですけれども、給食無償化におけるアレルギーや不登校児童生徒等、非喫食者への対応について御質問させていただきます。 既に給食無償化を実施している一部の自治体、例えば文京区であるとか三鷹市であるとかは、喫食しない児童生徒に対しても給食費相当の金銭給付を行っておられます。 今回の給食無償化を実施する中で、学校給食費の公会計化、これは先ほど質問したようにマストだと思っております。先生方の業務負担軽減は前提としつつ、また設置者の判断は尊重しつつ、喫食しない児童生徒、これは様々な理由で食べたくても食べれない子供たち、こういう子供たちにも同様に食べる権利を保障するような、そのような支援を行うこと、これは制度上可能なんでしょうか。大臣にお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 現在、給食無償化を行っている自治体においては、重度のアレルギーや不登校などにより給食を喫食できていない児童等の保護者に対し給食費相当の金銭給付を行っている自治体がある一方で、そのような金銭給付を行っていない自治体もあることなど、対応は自治体によって様々であるというふうに承知をしております。 こうした非喫食者への対応については、いわゆる給食無償化についての論点の一つとして政党間において議論が進められていると承知をしておりまして、私から見解を申し上げることは差し控えたいと思いますが、文部科学省としては、今後の政党間の議論を踏まえ、関係省庁と連携しながらしっかりと対応してまいりたいと存じます。
○金子道仁君 制度としては可能でしょうかという御質問だったので、可能かどうかというところは是非お伺いしたかったところですが、是非そういった制度設計をする場合にはお知恵をお借りしたいと思っております。よろしくお願いいたします。 三点目は、不登校対策です。 先週の委員会での積み残しですけれども、令和六年度の不登校児童生徒数が三十五万人まで急増してしまったということに対して、大臣からは、大変衝撃を受けているのと同時に深刻に受け止めていると、そのような御発言をいただきました。私自身もその言葉を聞いて非常に励まされた次第です。まさに、高市総理も不登校離職という言葉を今回様々な場面でおっしゃっておられますけれども、経済的に困窮した家庭が増えています。 自治体は、独自にもう既にこの不登校児童生徒に対する経済的な支援を行っている自治体が増えてきております。その中で、二〇一六年にできた教育機会確保法に基づく経済的支援の在り方に関する調査研究が行われてもう既に十年近くになりますが、これをもう、調査研究を十年続けるのではなく、速やかに結論を出し、どのようなことをすべきなのかということを国として方向性を出すべきではないかということをお伺いした際、大臣からは、スピードと質を上げると、一歩踏み込んだ御答弁をいただきました。ありがとうございました。 是非、今日は文科省の方にこの具体的な内容についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。 金子委員のおっしゃるとおり、不登校児童生徒の個々の状況に応じた学びの場を確保するという観点から、経済的に困窮した家庭の不登校児童生徒に対する経済的支援の在り方に関する調査研究を実施をしてきているところでございます。 これまでの調査研究におきましては、児童生徒の学習活動に対する変化が必ずしも十分に確認できていないことなどの課題もございまして、令和八年度の概算要求におきましては、その経済的支援に関する調査研究については一歩踏み込んで、フリースクール等と学校、教育委員会とどのような連携体制の構築が不登校児童生徒の学びの充実に寄与するかどうかという観点の調査分析を新たに盛り込んでございます。 そういった面で調査研究の内容の充実による質の向上を図り、予算が成立した際には、速やかに新たな内容を含めた調査研究に着手いたしまして、スピード感を持って児童生徒に対する経済的支援の在り方についての検証を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。大事な御指摘だと思っております。 長野県が行っている信州型認証フリースクール制度、こういったところでも、自治体は既にどのようなタイプで連携をしていけば子供たちの学びが質の高い形で保障されるのかというところも自治体ごとに検証進んでおりますので、その辺りと連携しながら速やかに結論を出していただいて、しっかりと子供たちの教育の機会、守るということを実現していけたらと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 最後に、この残りの時間使いまして、定通振興法の改正について御質問をさせていただきたいと思います。 資料の一を御覧ください。 こちらは十月にまとめられた三党合意の一部抜粋ですけれども、高校教育改革の一つとしまして、質の向上、質の確保として一つの大事なポイントとしましては、私立通信制高校をどのようにしていくのか、広域通信制高校における質の、教育の質の確保、向上をどうしていくのかというところが論点に挙げられ、ここに黄色のハイライト付けさせていただきましたが、早急に定時制教育及び通信教育振興法、略して定通振興法と呼んでいますけれども、定通振興法の改正を行い、多様な子供たちが、生徒たちが取り残されない教育環境の整備を目指すと、このように合意文書の中に書き込まれております。この定通振興法の改正、これについて、今日、最後質問させていただきたいと思います。 資料の二ページ目、資料二を御覧ください。 まず、改正をするに当たって、今の私立通信制高校、今どんなことになっているのかということをしっかり把握する必要があると思いまして、資料をまとめさせていただきました。 通信制高校、広域、狭域合わせて全国で二百五十校、生徒数は二十四万三千人。これは、下の二ポツのところに表もありますが、私立の通信制が二十四万三千人、左に公立通信制六万二千人、合わせると三十万人を超える子供たちが今、通信制に在籍しています。定時制を合わせると高校生全体の一割を超える数にもうなっているというのが現状になっています。 三ポツ、年齢別生徒数を御覧いただけると、十五、十六、十七で構成比九二%になっている。これは、かつての通信制高校、勤労学生を支援する、勉強しながら仕事をしている、仕事をしながら高校の卒業を取りたい人たちという幅広い世代ではなく、中卒の人たちが普通の選択肢として通信制を選んでいるということがここから分かっていただけるんではないかと思います。 三ページ目を御覧ください。 資料二の四ポツですが、その通信制高校の在籍者の中で不登校生徒の状況ですが、入学時における、つまり中学校新卒の生徒の五五・五%、ざっくり六割近くの子供たちは不登校を経験していると。転入生も五二・二%。つまり、通信制が、今、多様な生徒と言っていますけれども、様々学びの機会を失ってしまった子供たちの最後のセーフティーネットになっているということがこの数字からもお分かりいただけるかと思います。 五ポツには入学動機が書かれていますが、対人関係困難であったりとかが非常に高くなっています。 六ポツのところ、これは経常費等補助金なんですが、これは余り知られていませんが、同じ私立高校でも、通信制と全日制で一人当たりの経常費等補助金が、通信制の場合六万円、全日制の場合四十七・六万円。つまり、通信制は八分の一程度しか出されていない。これが、通信制高校が勤労学生のための高校であるというその制度設計からこのような私学経常費等補助金の実情が今も続いているというのが、ここにも挙げさせていただいたところになります。 以上を踏まえまして、質問に入らせていただきたいと思います。 まず、通信制高校の質の向上という点では、非常に大きな課題になっているのが、かつて通信制高校が非常に質の悪い教育によって単位を出してしまったんじゃないかという事例が二〇一六年にあったわけです。それを踏まえて、点検調査体制をどうしていくのかということが今後議論になる、大きな論点になると考えております。 今、広域の通信制高校、先ほど挙げた二百五十は通信制狭域も含んでいますが、広域は約百二十と言われていますが、いわゆるサテライト校が三千六百あると言われています。一つの通信制があちこちにサテライト校を置いているのが今の現状です。そうすると、本校がある基礎自治体とサテライトのある基礎自治体、どちらがこの後者の、サテライトの点検をするのか、そこが非常に曖昧になってしまっているわけです。 例えば、地方の小さな基礎自治体が本校を置いているとします。でも、その自治体が東京から北海道まで職員を派遣して点検するということはほぼ不可能です。他方で、東京や北海道の自治体は、どんな高校のどんなサテライトがあるのか十分把握していない、情報もない、チェックもできない、そういったことが今課題として残ってしまっています。 こういった問題点を解消するためには、広域通信制高校の点検調査については国が一定の役割を果たし、その情報を本校やサテライトのある地方自治体と共有する、そのような方向性がどうしても必要だと思いますが、まず大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(松本洋平君) 近年、通信制高校は、不登校経験など多様な背景を有する生徒に対して教育機会を提供する役割を担う一方、先ほど御紹介いただいたとおりであります、一部の学校においては違法、不適切な学校運営や教育活動の実態があることが指摘をされているところであります。また、三党の合意におきましても、広域通信制高校に対する点検強化等が盛り込まれているところであります。 これまでも、文部科学省と所轄庁、具体的には都道府県になりますが、が合同で点検調査を実施してきたところでありますけれども、今後、この点検調査の実施件数を増やしつつ、集中的に行っていくことを検討しております。 また、御指摘の情報共有につきましても、所轄庁だけでなく、サテライト施設が所在する都道府県に共有していくことも含めて検討をし、引き続き通信制高校の管理運営の適正化や教育の質の確保、向上に向けて適切に取り組んでまいりたいと存じます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 ただ、国でその三千六百を管理するというのもなかなか大変だと思うんですけれども、例えばどんな方法が、国として点検調査、管理できると思われますか。局長、お願いいたします。
○政府参考人(望月禎君) 広域通信制については、所轄庁がサテライト校も含めて、本校と連携をしているサテライト校について管理をしていくのが基本ではございますけれども、余りにもサテライト校の数が多い、あるいはそのサテライト校の所在地の所轄庁がその体制から十分に状況を把握し切れていないという課題があると、金子先生の御指摘のとおりでございます。 このため、先ほど大臣から申し上げましたけれども、文科省と所轄庁が点検調査を行ったその状況につきまして、サテライト校が、サテライト校も、四十七都道府県の四十に置かれていたり、それから二十に置かれたり、非常に多くの、一つの本校でも分かれておりますので、文部科学省の方で所轄庁と連携をして、サテライト校が置かれている都道府県に対しても、その点検調査の結果を所轄庁と連携して共有していくと、国の方で所轄庁と連携して共有していくということを検討をしたいというふうに考えてございます。
○金子道仁君 所轄庁が責任を取るという形なのか、もう少し国がリーダーシップを取ってやっていかないと厳しい。特に、所轄庁といっても、都道府県であればいいですけども、小さな自治体、通信制の場合は廃校となった小中学校を拠点にしている場合があるので、田舎の小さな自治体が特区申請をして本校を置いているという場合も非常に多いので、是非国の方でそこの点サポートをしっかりしていただければというふうに思っております。是非御検討ください。大丈夫です。 もう一点、最後に御質問させていただきたいのが、先ほど言いました経常費等補助金の格差に関してでございます。 資料の最後、七ポツのところにありますけれども、今回、高校の無償化で、全日制に関しては四十五・七万円という形ですが、通信制は三十三・七という形になっております。実は、通信制の授業料が今どんどんどんどん上がってきてしまっています。それはなぜかといえば、先ほど言ったように、この米印で黄色でハイライト付けていますが、通信制においては多くの生徒が単位を修得するための学力を付けるために、つまり中学校で不登校等で学力が欠けてしまっている場合もありますので、高校本来の指導、通信高校であれば面接と添削をすれば単位が取れます。でも、これだけでは全くサポートにならない。それ以外の個別の学習指導が必要になってきている。つまり、そのための先生の配置が必要になってきて、その費用が上がってくることで、どんどんどんどん授業料が上がってしまっています。つまり、言わば通信制という名の、まあ少しカリキュラムが柔軟になっている小規模な全日制に近いような、特に質を求めていこうとすればそういう形になる。当然、先生方を雇う費用は掛かるにもかかわらず、補助金が少ないというのが現在の状況だと思います。 この定通振興法、成立は昭和二十八年です。その法制定当時は、分かりやすく言えば、授業はNHK学園の放送授業を活用して、それを勉強して単位を取ってくれればいいと、先生は余り要らないですねという想定で作られたものでした。でも、今の形は全く違ってきております。この従来の通信制高校の運営を念頭に置かれているこの一人当たりの私学助成金、この一人当たり年間六万円というのは、これでは十分な教員配置は不可能で、質の向上を求められても経営的に無理な要求になってしまう。無理が重なれば、またおかしなことが起こりかねないとも思います。 是非、今後の通信制高校の質の向上に併せて運営基盤の強化、具体的には私学助成の見直し等を検討していただきたいと思いますが、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 文部科学省といたしましては、私立の通信制高校の果たす役割の重要性に鑑みまして、通信制高校に対する私学助成の充実に努めてきたところでございます。 私立の通信制高校に対する私立高等学校等経常費助成費補助金につきましては、私立高等学校等の教育条件の維持向上や学校経営の健全性の向上を図るとともに、特色ある取組を支援するため、一般補助につきましては、物価上昇等を踏まえ、生徒一人当たりの単価を増額しているところでございますのと、特別補助におきましては、教育相談体制の整備や特別支援教育に係る活動など、そういったいろんな取組に支援をさせていただいているところでございます。 令和八年度の概算要求につきましては、その補助金につきましては対前年度比四十七億円増の千五十億円を要求しているところでございますが、引き続き、必要な予算の、まず先生御指摘のようなことにお応えするためにも、やはり私学助成全体の確保が非常に重要でございますので、必要な予算に努めてまいりたいと思います。
○金子道仁君 もちろん私学助成全体の予算確保、必要だと思いますが、その中でも、繰り返しになりますけれども、是非、通信制の質の向上をこれから図る、そのような定通振興法の改正を行っていきたいと、汗かきたいと思っていますので、是非その質の向上と同時に運営基盤の強化という視点は持っていただいて、またお知恵をお借りできればと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○後藤翔太君 参政党の後藤翔太でございます。本日が初めての委員会質問でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私は、この場で、文教科学委員としての思いや問題意識を位置付け、大臣又は文部科学省の認識や政策を対比させることで今後の私の向き合い方を示す、そういった質疑の時間にしたく存じます。 まずは、私の背景についてお伝えさせてください。議員の先生の中にも世界トップクラスのアスリートの方が多々いらっしゃいますが、私は、小学校から始めたラグビーで日本代表としてプレーいたしました。また、指導者として三つのチームの日本一に関わり、前回行われたフランス・ワールドカップでは解説者を務めました。各国が自国の威信を懸け、しのぎを削り、高め合う一方、相手を尊敬、尊重し、境界線を越えて結束することができるノーサイド精神、そんな文化を経験してまいりました。 では、なぜ私がそのような経験をすることができたのか。それは、私を導いてくださった恩師たちに出会うことができたからです。恩師たちの出会いが、その経験が、私の人生そのものです。誰と出会い、どのような経験ができるか、それがその人の人生に大きく関わります。つまり、子供たちがこれから出会う人たちによってこの国の未来が決まる、これは過言ではないと思います。 そのような視点から考えたとき、教育分野は日本の基礎であり極めて重要ですが、我が国の公教育は、百五十年にわたる歴史の中で様々な問題が指摘されてきました。その中で、今悲鳴を上げているのは教育の担い手である教員です。 さて、文部科学省は、令和八年度の概算要求資料において教職の魅力を向上しという文言をうたっていますが、ここで大臣に御質問させてください。教職の魅力とはどのようなもので、またどのように向上させるのでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) 今、まずは御当選おめでとうございます。どうぞ御指導よろしくお願いします。 教育は人なりと言われるように、学校教育の成否は教師に懸かっております。今委員も御自身の体験をおっしゃられたように、私もそう思います。私も、学校の先生から教えていただいたこと、また、いろいろと困難なところにぶち当たったときに先生がそっと差し伸べてくださったその支えとか、そういう先生からいただいたいろんなものによって自分自身というものが今存在すると思いますし、そこから子供たちはいろんなものを学んでいくということだと思います。 そういう意味では、教師の先生方というのは、子供たちの人生に大きな影響を与えるものでもありますし、また、子供たちの成長を直接感じることができるすばらしい職業だというふうに思っております。その職責の重さそのものが教職の魅力であり、また教師の仕事の尊さだということだと思っておりますので、それを先生方にも実感をしていただくということが大変大事だと思います。また同時に、働きがいと働きやすさを感じていただくことができるようにしていくことが大事だと思っております。 先日、民間企業の調査が新聞に出ておりましたけれども、子供たちがなりたい職業の実は大変上位に今でも教師という職業があるということが民間調査で出てまいりましたけれども、ただ、それだけ教師になりたいという若い人たちがある一方で、実際に具体的な将来の道を選ぶときになかなかそれが選ばれないという、ここの差をどう埋めていくのかということが私は大変重要なんじゃないかと思っているところでありまして、だからこそ、学校における働き方改革の更なる加速であったりとか学校指導、運営体制の充実、教師の処遇改善等を一体的、総合的に進めていくことが重要だと考えております。
○後藤翔太君 ありがとうございます。そのとおりだと思います。 教員、特に公立高校の、公立学校の教員の待遇と働き方の枠組みを確認すると、その制度の多くは一九七〇年代に制定されています。この時期、高度成長、高度経済成長に起因する民間と公務員の給与格差により第一次教員採用難とでもいうべき事態が顕在化し、給与を改善する法整備が進められてきました。 その中心となったものが給特法と人材確保法です。給特法は、教職調整額を定め、超勤四項目以外の残業は認めないが、本給の四%に当たる額を支払うという働き方の枠をつくりました。人材確保法は、義務教育等教員特別手当を具現化しました。これらの法整備は当時一定の効果を示しましたが、この体制が大枠を見直されることなく、時代の流れで形骸し、現在、第二次教員採用難というべき状況に陥っていると考えられます。 時代の変化が大きい中で、加速的な変化がある中で、学校や教員を取り巻く環境は五十年前と様変わりしました。よって、これまでの延長線上での制度改正ではなく、あるべき姿から見直すべきと考えます。それが政治の役割だと思います。 ここで大臣のお考えを伺いたいと思います。 このような変化をする環境の中で、現代社会における民間企業や一般職公務員に対する教員の優遇措置はどうあるべきとお考えでしょうか。私立の教員には労基法が適用され残業が認められますが、公立高校の、公立学校の教員にはその適用がなされず、残業が基本的に認められないという状況も踏まえてお答えいただければと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 給特法におきましては、教師の自発性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きいことなど、どこまでが職務であるかの切り分けが難しい、切り分け難いという教師の職務等の特殊性から、時間外勤務手当ではなく、勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給することとしております。教育活動には日々子供たちと接している教師の創意工夫が重要であり、公立学校の教師に適用される給特法は、逐一管理職の職務命令によるのではなく、教師が専門性を発揮して業務を遂行し、教師の裁量を確保しつつ原則として時間外勤務を命じないこととし、教員の健康、福祉に配慮する仕組みとなっているところであります。 中央教育審議会におきましても、一年以上にわたり給特法等の法制的な枠組みを含め総合的な議論が行われ、教師の裁量性を尊重するこの仕組みは現在でも合理性を有しているというふうにされたところであります。このため、給特法を維持した上で、教育の専門職として教師の職務の重要性にふさわしい処遇を実現するため、働き方改革を進めていくことに併せて、教職調整額を令和十二年度までに一〇%に引き上げることとしたところであります。 その上で、今後も、このような考え方に基づき、処遇の改善だけでなく、教師の働き方改革の更なる加速化と学校の指導、運営体制の充実を総合的に進めてまいりたいと思います。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 今改善がなされたというふうにおっしゃっていましたが、現在、一般職公務員と比較した教員の優遇分として示されている数値は〇・三五%です。これでは教員が優遇されているとは言えない状況だというふうに考えます。 そこで、今般、この状況を改善するために、教職調整額の段階的な引上げがされたと認識しております。しかし、この教職調整額はあくまで超過勤務に対応されたものであり、優遇措置に対応しているのは義務教育等教員特別手当だというふうに考えます。この手当は見直されず、さらに、二〇〇八年に政策的な介入も相まって、教員の優遇措置は縮減されてきたという指摘もあります。 ここで大臣にまた伺いたいと思います。 概算要求資料の、学びの専門職である教師にふさわしい処遇を改善する、それを実現するということであれば、超過勤務に対応する教職調整額はもちろんですが、義務教育等教員特別手当も見直すべきではないでしょうか。また、あわせて、教職調整額の増額により初任給の年収ベースがどれほど上がったのか、是非御教示いただければと思います。
○国務大臣(松本洋平君) ちょっと細かいところは担当局長からちょっとお答えをさせていただきたいと思いますが、義務教育等教員特別手当は、教師に優秀な人材を確保することを目的といたしまして人材確保法を踏まえ創設され、教師が担っている業務全般を評価する手当であります。 一方、教職調整額は、義務教育等教員特別手当とは異なり、本給と同じく期末勤勉手当や地域手当等の算定の基礎となるため、教職調整額の引上げによって手当の改善も図られるというような違いがございます。 また、教職調整額は、給特法にその率が定められるものであるため、法改正によって全国の自治体において確実に処遇の改善が図られることになります。先ほど御指摘の義務教育等教員特別手当は、これ各都道府県ということだというふうに承知をしております。 今般改正された給特法に定められた教職調整額の引上げを着実に実施することによりまして、教師の職務の重要性にふさわしい処遇を実現をしてまいりたいと思います。 具体的な数字については局長からお願いします。
○政府参考人(望月禎君) 教師のなり手不足という観点からは、教師が子供と向き合える時間をしっかり確保していくという観点からの環境整備とともに、教師自身の職責を踏まえた処遇というものが、また社会的地位の重さの観点からもこれを高めていくことが必要であるということで、今回、今般の教職調整額をしっかり一〇%まで、段階的ではあるけど高めていこうという方向での法改正が行われたところでございます。 この法改正によりまして、具体的には、民間の賃金動向も踏まえて若年層に、とりわけ人事院勧告も踏まえて改定が行われてございますけれども、令和六年の定例の給与改善と併せて今般の教職調整額の改善が行われることによりまして、全国的な平均水準で、改善前では約三百八十五万円だったのが、初任者の年収が約四百三十五万円となり、前年度と比較すると約五十万円の増加となるというふうに考えているところでございます。 この点、給与を高めることが、これが我々にとって、なり手不足、これだけではやはりなり手不足の解消にはならないというふうに考えてございます。給与と体制の全体の整備、そして働き方改革、これを一体として確実に五年後に学校が見える形でこれを実行していくために、各それぞれの自治体が首長とも連携を取って進めていただく、こうした仕組みを併せて導入しているところでございまして、是非それぞれの各地での動きを我々としてはしっかりフォローしていきたいというふうに考えているところでございます。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 ただ、今の働き方というところに加えて、処遇のところはしっかりと改善していくべきだと思います。今のところの五十万円の増加額ですが、これはほとんど人事院勧告の給与増加五%の分です。 お手元の資料を御覧いただきたいのですが、二〇二六年度、一%教職調整額が上がることによって、その新卒の人たちの給与増加分は四万一千八百三十二円です。また、一〇%まで上がったとしても、年収ベースで約二十五万円しか上がりません。これは優遇されているというふうに私は判断できないというふうに感じますので、是非その辺も含めてしっかりと、教員の人たちが働きやすい、また魅力も当然ある、そして処遇も安定している、そういったところの改善をお願いしたいと思います。 続いて、部活動の地域展開、地域連携を取り上げます。 部活は、地域移行しようとする動き自体は、こちらも一九七〇年代からあったようですが、実施はされませんでした。しかし、近年、部活動の地域展開、連携と名を変えて進みつつあるのは、まさに教員の働き方の文脈に位置付けられるのではないかなというふうに考えます。教員の超過勤務と部活が不可分であり、教員の働き方を守るためには部活を切り離さなければならないという考えが前提にあることも理解できます。 しかし、部活動は、学校教育の中で貴重な自主性を基礎とする活動であり、同時に規律を体得する場でもあります。部活動は学生の自主的な活動として明治時代に産声を上げ、それが学校の中に緩やかに包摂した、されてきた歴史を有しているため、教育課程外の学校教育活動という曖昧な位置付けになっていました。ただ、部活が担ってきた教育的価値は非常に高く、日本の教育の特徴である総合的な教育の一端も担っていると言えます。 このような背景を有する部活が地域クラブ化した際に、そのメリットも当然私も理解できますが、学生生徒に対してこれまでと同様、またそれ以上の教育的価値、またその機会を提供し続けられるのか、また日本の教育の基礎が揺らぐのではないか、そういった懸念の声も非常に多いです。 改めて大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(松本洋平君) 私もずっと部活動に所属をしてやってまいりました。私は陸上競技でありました。ちょびっとだけラグビーもやりました。 本当に、日本のこの制度というのは大変優れた制度だと私は個人的に思っておりまして、やはり子供たちがこうした学校の部活動を通じて、スポーツだったり文化活動に触れ合う機会が等しく、等しくというのも変ですけれども、広く与えられているというのは大変すばらしい制度だということを大変強く私自身も実感として思っております。 ただ一方で、少子化の進展によりまして、地域によっては学校単位での部活動の運営が困難になっているというようなこともありますし、また、学校での働き方改革の必要性の高まりの中で教師のみが顧問を務める体制が限界を迎えている、子供たちがスポーツ、文化芸術活動に親しむ機会を確保、充実するためのそうした新たな仕組みというものが必要だということだと、ことが重要であるということだと考えております。 このため、文部科学省では部活動の地域展開等を推進しているところでもありまして、本年五月の有識者会議の最終とりまとめにおいて、令和八年度から令和十三年度までの六年間を改革実行期間とし、休日については、原則全ての学校部活動において地域展開の実現を目指すこととしております。その際、教師の兼職、兼業の促進や学校施設の有効活用を図りつつ、地域の実情等に応じた多様な改革を進めていくこととしております。 地域クラブ活動においては、責任感や連帯感の涵養など、部活動が担ってきた教育的意義を継承、発展させつつ、地域全体で支えることによる新たな価値を創出することが重要であると考えております。 また、国の支援方策につきましては、令和八年度概算要求におきまして、地域クラブ活動の活動費等の支援や推進体制の整備等のための新たなる、新たな補助金の創設、地方公共団体への伴走支援等に係る予算を要求しているところであります。 文部科学省としては、必要な予算をしっかりと確保し、部活動の地域展開等の全国的な実施を推進してまいりますとともに、そうした子供たちの環境をしっかり守ってまいりたいと思います。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 加えて、もう一点御質問させてください。 現在、改訂が、見直しが進んでいる学習指導要領ですが、その中に部活という言葉は残りますでしょうか。学校から地域に運営主体が変わる地域展開と、学校主体を継続し、地域の指導員に部活に参加してもらうという地域連携がありますが、学習指導要領に部活があることで、自治体が地域連携を選択する上での法的根拠にもなると思います。 選択肢を奪わず、自治体のあらゆる取組を支援するためにも部活の二文字は消えてはならないと、そのように考えます。大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) 本年五月の有識者会議の最終とりまとめにおきましては、学習指導要領の次期改訂の方向性につきまして、地域クラブ活動は教育的意義を有する活動であり、地域クラブと学校との連携が大切であること、地域展開の進捗状況や見通しを踏まえ、地域クラブ活動の普及、定着を前提とした記載としつつ、平日を中心に学校部活動が存続する学校もあることから、部活動に関しても一定の記載を行うことが考えられるというふうに整理をされているところであります。 文部科学省として、部活動や地域クラブ活動の教育的意義などを踏まえまして、今後、有識者の御意見もお聞きしながら、学習指導要領における取扱いについて検討、具体化を進めてまいります。
○後藤翔太君 ありがとうございます。是非、シナジーが発生するような、進展的な、進化的な発展を遂げられる部活を是非お願いしたいと思います。 続いて、いわゆる高校無償化についてお伺いします。 無償化と言われると、性質的にやはり反対しづらいものですが、公立高校の統廃合の加速や予算分配が都市部に偏るのではないかと、そのマイナス影響も様々な観点から危惧されていると思います。しかし、これは、改めてですが、そもそもどのような目的なのでしょうか。三党合意で決まったから実施するという鮮明な目的のない政策実行は、立ち戻ることがなくなってしまうのではないかというふうに考えます。 大臣に伺いたいと思います。 これは、無償化政策の目的は、誰の、どういった目的、問題を解決するものなのでしょうか。
○国務大臣(松本洋平君) いわゆる高校無償化は、三党合意の中でも、全ての若い世代に対して多様で質の高い教育を実現するとともに、経済事情による教育格差を是正し、子育て世帯への支援を強化する観点から実現するものというふうに認識をしているところであります。 我々といたしましては、この三党合意に基づきまして具体的な制度設計を進めてまいりたいと存じます。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 今おっしゃった高校無償化は教育の受け手への支援だと思いますが、それによる進路選択をする上での意思決定、また、その教育の供給側である高校にも多大なる影響を与えるというふうに想定されます。 この政策を実行するに当たり、例えば公立と私立でどのような志願者の増減などを考え、試算しているのか、その変化の試算を是非大臣にお伺いしたいと思います。また、その変化が日本の教育再生、振興にどれほど効果的だと評価しているのか、お教えください。
○国務大臣(松本洋平君) ちょっと具体的な試算という話ではありませんけれども、ただ、既にこれらを先行して実施している自治体もございます。また、いろいろな御意見というものもお寄せをいただいているところでありますけれども、やはりこの高校無償化によって、経済的な負担の軽減はもとより、何というんですかね、生徒が高校で学ぶ多様で質の高い教育機会の確保とともに、選択肢の充実を我々としては目指しているわけでありますが、一般論として申し上げれば、私立高校への授業料に対する支援を拡充した場合、私立高校への進学を希望する生徒が増加をし、公立高校への進学者数が減少する可能性があるなど、公立高校に対しての一定の影響があるものと考えられているところであります。 公立高校でありますけれども、高校教育の普及及び機会均等を図るとともに、地域のそれぞれの人材を育成するという役割を担っており、その振興を図ることは極めて重要だと我々も考えております。特に専門高校につきましては、約八〇%が公立であります。公立高校の果たす役割は非常に大きいと認識をしております。こうした公立高校の果たす役割の重要性に鑑みれば、その特色化や魅力化を図り、高校教育の質の向上に取り組むことは不可欠なことであり、我々といたしましては、三党合意も含めてスピード感を持ってしっかりと検討を進めてまいりたいと存じます。 実際に、三党合意の中でもそうした点に対してのその対策というものが柱の一つとして挙げられているというふうに承知をしておりまして、それに基づきましてそれらの支援というものも行ってまいりたいと思います。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 私立と公立はそもそもの成り立ちが違います。決してこの公教育、公立高校の衰退はあってはならないと思いますので、是非その御支援をいただきたいと思います。 また、最後になりましたが、テーマとして国際スポーツ大会、挙げさせていただきたいと思います。 大臣の所信からありましたように、国際スポーツ大会の招致ということが宣言されましたし、スポーツ立国がうたわれていました。東京二〇二五デフリンピック、二〇二六アジアパラ競技大会の開催というふうにありましたが、国際大会の意義は非常に大きいものであるというふうな認識が伝わりました。 今後、大規模な国際大会で日本に招致できるものとして有望なのは、例えば二〇三五年開催予定のラグビーワールドカップなどが挙げられますが、大臣、ラグビーはお好きでしょうか。はい。二〇一九年のラグビーワールドカップ日本大会は六千四百六十四億円の経済効果を我が国にもたらしたという報告書もございます。経済利益を考えても、二〇三五年ラグビーワールドカップの招致は我が国の国益にかなうために積極的に招致を行うべきと考えられますが、大臣の御見解、お聞かせください。
○国務大臣(松本洋平君) ラグビー、大好きです。さっきも申し上げましたが、ちょびっとだけやっていました、ちょびっとだけ。 日本ラグビーフットボール協会が、男子ラグビーワールドカップ二〇三五の開催地として立候補する意向を示したことは承知をしているところであります。 我が国で国際競技大会を招致、開催することは、スポーツの振興や国際親善等に大きな意義を有するものであります。また、大会でのアスリートの活躍は多くの国民に喜びや感動などの活力を与えることにもつながるものと考えております。 文部科学省としては、日本ラグビーフットボール協会の意向を伺いながら、必要な協力を行ってまいりたいと存じます。
○後藤翔太君 ありがとうございます。 ラグビーワールドカップに参加した者として、また、ラグビーだけでなく、スポーツの国際大会は、経済効果だけではなく、国民の人生を豊かにし、子供たちに夢を与え、社会に活力をもたらすことは間違いありません。是非よろしくお願いいたします。 終わりに、皆さんにお礼をお伝えさせてください。 今回は、質疑の時間をいただきまして、ありがとうございました。 私は、これまでの経験を生かして、日本全体がチーム日本としての誇りや一体感を持って、世界にその存在感を示し、国内外に勇気を与え、大調和を生み出すような強い国づくりへ、文教科学委員として人生を懸けて貢献してまいりたいと思います。引き続き御指導をよろしくお願いいたします。 本日はありがとうございました。 ─────────────
○委員長(熊谷裕人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、谷合正明さんが委員を辞任され、その補欠として宮崎勝さんが選任されました。 ─────────────
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 本日は、初めに、この間この委員会でも繰り返し取り上げております神宮外苑再開発について伺っていきたいと思います。 この神宮外苑再開発、現地では樹木の伐採、移植などがもう既に進んではいるわけですけれども、それでも今なお多くの都民が反対の声を上げ、事業の見直しを求めているものです。 この再開発事業の、事業者というのは三井不動産などの四者になるわけですけれども、中心となるのが、お配りした資料の一の一、秩父宮ラグビー場の移転になるわけです。このラグビー場は、文科省が所管するJSC、日本スポーツ振興センターが管理、運営をしているもので、言わば国民の財産とも言えるものです。ですから、このラグビー場の移転に伴う財産処分については文科大臣の認可が必要とされていて、つまり、文科省、文科大臣もこの再開発事業の当事者であると言えると考えておるわけです。 この間、私は歴代の文科大臣に繰り返し、都民からの反対の声も大きく、ラグビー場の客席数が減ったり天然芝が人工芝になるなど、その機能が維持できないんじゃないかという懸念も含めて、このラグビー場の移転や財産処分の認可すべきではないということを申し上げてきたわけですが、今年八月七日、当時のあべ文科大臣が、その財産処分の認可を行いました。このことに強く抗議をするとともに、その認可プロセスが公正、適正とは言えないんじゃないかということを指摘したいと思うんです。 資料の一の二を見ていただきたいんですけれども、これ、財産処分の認可プロセスの中で文科省が確認したという財産処分の条件となっているものです。これ六つ挙げられているわけですけど、その六番目が東京都知事による権利変換計画の認可とあるわけです。しかし、この東京都による権利変換の認可というのは、八月時点でも現在も行われていないということなんです。財産処分の条件であるはずの東京都の認可が行われていないのに、それが行われること前提で国が先んじて財産処分の認可を出したと。これ、やっぱり適正と言えないんじゃないかという疑念が湧くわけですけれども。 スポーツ庁次長に確認したいと思います。 もしこれで東京都が権利変換計画の認可出さなければ、このラグビー場の財産処分は執行できないと、つまり八月の大臣の認可は無効になるという認識でよろしいですか。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 JSC、独立行政法人日本スポーツ振興センターは、保有する秩父宮ラグビー場について、都市再開発法に基づく権利変換を行うため、独立行政法人通則法第四十八条の規定に基づく財産処分の許可が、認可が必要となります。 財産処分の認可に関しては、JSCからの申請内容に問題がないことが確認できたことから、同法第四十八条及び独立行政法人日本スポーツ振興センターに関する省令第十六条の規定に基づき本年八月に認可を行ったところでございます。 委員御指摘のとおり、JSCからの申請書の中で、財産処分の条件として権利変換計画に係る東京都知事の認可を得ることが示されていることから、財産処分の実施に当たっては東京都知事における権利変換計画の認可が必要であると考えております。
○吉良よし子君 ちょっと長々お答えいただいたんで、すっきりと答えていただきたいんですけど、東京都からのこの権利変換の認可が出なければ財産処分は執行できないと、それでいいですね。イエスかノーかでお願いします。
○政府参考人(浅野敦行君) はい、そのとおりでございます。
○吉良よし子君 そういうことなんですよ。 東京都が権利変換認可しなければ、財産処分はできないし、つまりは国の認可というのも無効になるということだと思うんですけど、その条件が整っていない段階で国がもう既に財産処分の認可出しちゃった。これ拙速だし、手続の公正性というのが疑われると言わざるを得ないと思うんですね。 拙速ということでは、申請から認可までもが余りに短い期間だったということも問題だと思うんです。大臣認可が出されたのは八月七日になるんですけど、JSCが文科省に財産処分の認可申請、申請出したのはその一週間前の七月三十一日、僅か一週間のスピード認可だったわけです。かつて、二〇二三年の二月に、我が党の宮本徹前衆議院議員が文科省に確認したところ、当時の文科省は、この財産処分の認可申請、出されてから認可が出るまでに実務上二か月掛かると回答していたんですね。しかし、実際にはたった一週間。 なぜ僅か一週間で認可が出せるのか、早過ぎるんじゃないですか。次長、いかがでしょう。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 御指摘の期間につきましては、あくまでも決裁手続に要した期間でございまして、申請内容の確認に当たっては、本年二月中旬から七月末にかけてJSCから申請書の記載事項について段階的に説明を受けており、その中で逐次内容の確認を行ってきたものでございます。 スポーツ庁としては、JSCからの申請内容に問題ないことが確認できたことから、法令に基づき適切に認可手続を行っております。
○吉良よし子君 決裁手続とは言わないですよね。 申請が出されてから認可するまでに実務上二か月と事前にはおっしゃっていたんです。実際には申請が出されてから認可が下りるまで一週間だったということを言っているわけですね。お話であると、申請が出される前に事前に協議、相談をされていたということだということなんですけど。 じゃ、聞きますけど、その事前の協議や相談の中で、JSCの側から早く認可出してねと、そういう声はあったんですか。
○政府参考人(浅野敦行君) お答えいたします。 お尋ねの認可スケジュールにつきましては、事業者側において独自に認可期限の設定をされていたということは承知していますが、スポーツ庁として、事業者との間において、その時期も含め、認可を約束するような調整を行った事実はございません。 秩父宮ラグビー場の財産処分認可につきましては、法令に基づき適切に手続を行っており、JSCからの申請内容を十分に精査した上で問題ないことが確認できたことから認可を行ったものでございます。
○吉良よし子君 いや、期限を約束したかどうかを伺っているんじゃないんです。事業者側から急いで認可をしてほしいという要請があったのかどうかを伺っています。
○政府参考人(浅野敦行君) 事業者側において、先ほども申し上げましたが、独自に認可期限というものを設定されていたということは知ってございます。ただ、しかし、それについてスポーツ庁として認可を約束するようなことは行ったことはございません。
○吉良よし子君 スポーツ庁が、済みません、スポーツ庁が約束したかどうかを聞いていません。事業者側から急いでねと言われたかと、そういう言葉を聞いたかどうかを聞いています。スポーツ庁の対応とか期限の話は聞いていません。要請があったかどうか。
○委員長(熊谷裕人君) その点お答えください。
○政府参考人(浅野敦行君) そのような意向を持っていたということは承知しております。
○吉良よし子君 意向は聞いていたということなんですよ。つまり、事前の協議や相談をするということはあり得るかもしれないけど、やっぱり申請をしてから認可下りるまでは厳正に、適正に、公正に手続をするというのがあるべき姿であるにもかかわらず、たった一週間で認可を下ろしたその背景に、事前の協議の中で急いで認可を下ろしてほしいという事業者の意向があったということなんですよ。これは公正な手続とは到底言えないんじゃないんですかということを言いたいと思うんです。 大臣、この認可というのは大臣就任前に行われたことなわけですけれども、先ほどの条件の面とか、そしてこの認可にわたるこの期間の問題とか、やはりこの認可プロセスや適正化、公正化というところには疑われる、疑義があると思うわけで、改めて、新たに就任された文科大臣として、この認可について見直して、最初からやり直すべきではありませんか。
○国務大臣(松本洋平君) 今回の財産処分の認可に当たりまして、JSCからの申請内容につきまして、処分などの内容や方法が適正であるか、また、申請のあった財産を処分することによってJSCの業務運営が阻害されないかといった内容について法令に基づく確認を行い、問題がなかったことから本年八月に認可を行ったところであり、大臣認可の取消しなどは考えておりません。
○吉良よし子君 法令に基づいて行われたかどうかだけじゃなくて、事業者側の意向しか聞いていないんじゃないんですかと。しかも、すごく短かったし、条件である東京都の権利変換認可もないままで、先んじて認可が下りたんじゃないのかと、適正ではないんじゃないかということを申し上げているんですよ。 市民の側からは、二十三万筆を超えて、この計画を見直してほしいと、中止してほしいという声があるわけです。やっぱりこういう声にちゃんと応えて、その認可プロセス見直すべきではありませんか。もう一度、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 法令に基づく確認を行い、問題がなかったということからの認可でありますので、大臣認可の取消し等は考えておりません。
○吉良よし子君 事業者の側の意向しか聞いていないと言われても仕方のない認可の在り方だと思うんです。これはね、やはり不公正ですよ、適正とは言えませんよ。民主主義のプロセスにのっとったとは絶対に言えないような一方的な財産処分の認可であり、認められないんだと。 この件に関しては、国連などから、住民との合意のプロセスが不十分だという指摘が再三出されているわけです。それ日本政府にも出されているわけです。にもかかわらず、そうした国連の声にも向き合わず、事業者側の意向に偏った財産処分の認可というのは不当であり、撤回し見直すべきであるということを繰り返し申し上げておきたいと思います。 続いて、SPRING、博士課程の学生支援からの留学生排除に関して私も質問したいと思います。 これ午前中にも指摘があったわけですけど、文科省は今年七月三十日に、審議会において今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)を取りまとめ、今後の博士後期課程学生への支援事業の在り方と、とりわけSPRING、次世代研究者挑戦的研究プログラムの方向性の基本的な考え方というのを決定したわけです。その中で、留学生には、研究奨励費、生活費相当額の支援を行わないということを決定したとされているわけです。 その理由については、午前中も議論がありましたけど、文科省の側は、本事業の趣旨を踏まえと、そもそも留学生の受入れを目的としたものではないからと言っているわけですが、そんなはずはないんですね。というのも、そもそもSPRINGの公募要領には、より多様な国、地域、特にASEAN諸国からの受入れを進めるよう、そういう記述があるわけです。留学生も支援の対象にしていたわけですし、受入れ進めようという姿勢があったのは間違いないんです。 また、午前中の審議では、留学生に関して別の支援の枠組みで補完していくという話もありましたけど、私、今問題にしたいのは、今ある、今までだったら留学生も対象にしていたはずのこのSPRINGの支援から留学生を除外するという、今その行為を問題にしているわけです。 その点で注目しておきたいのが、日本人学生という言葉なんです。資料の二の一見ていただきたいと思うんですけど、今回の新たな基本的考え方においての説明資料で、ここでは、日本人学生、留学生、社会人学生に分けて、それぞれの支援の在り方というのを整理しましたという資料になっているわけです。 しかし、資料二の二の方、SPRINGの支援制度をつくった当時の文科省の資料見てみると、日本人学生という言葉はない、あるのは修士課程からの進学者という言葉なんですね。 確認したいと思います。 SPRINGのこの制度に関わって、修士課程からの進学者ではなく日本人学生という言葉を使い始めたのは一体いつからですか。
○政府参考人(西條正明君) お答えいたします。 令和六年十月より文科省において有識者会議を立ち上げ、その中で今後の科学技術人材政策の方向性について議論を開始し、令和七年四月十八日の会議において、日本人学生、留学生、社会人ドクターなど、対象に応じて戦略的に支援を行う等を記載した資料を用いて議論をしました。 なお、御指摘いただいているところでございますが、事業開始時の第六期科学技術・イノベーション基本計画を策定するための検討の中で、博士後期課程学生が修士からの進学者、留学生、社会人と整理された上で、修士課程からの進学者数を増やす観点から必要な支援について議論がなされていたところです。このうち修士課程からの進学者は、留学生の定義が留学の在留資格によって入国した者であることを踏まえると、主として日本人学生となります。 このような議論を踏まえまして、主として日本人学生である修士課程からの進学者を増やすことを目的として、SPRINGを令和三年度より事業を開始したところでございます。
○吉良よし子君 いろいろ御説明あったわけですけど、一個一個確認をしていきたいと思うんですね。 十月からこの制度の整理について議論してきたという、昨年の十月からというお話あったんですけど、私、この人材委員会の資料を見てみたんですよ。それから議事録も拝見しました。十月時点では、博士課程についての議論していますけれども、その際には、日本人学生という言葉を使って議論しようなんてことは一言も出ていないんです。むしろ、留学というか、受入れももう少し開いて、多様な国から優秀な子を呼んできて一緒に学ぶ機会もサポートがあったらいい、そういう発言があったと、議事録見ればそういうふうになっているわけですね。 実際に日本人学生という言葉を使って議論を始めたのは、つまり四月のワーキンググループからということでよろしいですか。イエスかノーかで。
○政府参考人(西條正明君) お答えいたします。 先ほど申し上げたとおり、令和七年四月十八日の会議においてこれを記載した資料を用いて議論したというところでございます。
○吉良よし子君 つまり、昨年十月時点若しくは一月の段階、今年の一月の段階でも、日本人学生という言葉を使ってこの制度について議論した形跡はないんですよ。四月からなんです。四月から日本人学生という新たな概念を持ち出して、新たに制度に線を引くという議論を始めたわけで、元々の事業の趣旨だったなどという説明は成り立ち得ないんですね。日本人学生として、そしてそれ以外の学生と分ける議論を始めたのはつい最近なんです。 この四月のワーキンググループの直前、三月には国会で、そうしたこの留学生がどれだけの支援を受けているかという割合が議論になったということも明らかになっているわけですし、いずれにしても、この問題が議論されたのは元々の制度からということではなくて今年に入ってからの議論だったということなんです。 そして、先ほどの御説明で修士課程からの進学者のほとんどが日本人学生だったということをおっしゃっているわけですが、だとしたら、なぜ当初から日本人学生という言葉を使わず、修士課程からの進学者といったのか。それは、日本人学生以外の修士課程からの進学者もいるからじゃないですか。 例えば、日本で生まれ育ったような外国籍の学生だっているわけですよ。それをわざわざ今、日本人学生と限定するということは、これまでであれば修士課程からの進学者と区分されていた外国籍の学生をもう排除すると、そういうことになるんじゃないのかと。日本人学生の定義も分からないんですけど、そういうのは国籍による差別なんじゃないんですか。 ちなみに、この日本人学生、国籍なんですか、定義。
○政府参考人(西條正明君) お答えいたします。 今回のSPRINGの見直しは、当初の事業趣旨を踏まえて改めて明確化した上で、留学生への生活費相当額の支援は行わないこと等としたものであり、国籍差別との御指摘には当たらないと考えております。 ちなみに、今回の見直しの対象になる留学生は、主として留学の在留資格によって入国した者としておりまして、永住者等の日本国籍を持たない学生にも配慮しながら対応してまいります。
○吉良よし子君 つまり、永住者などの学生は日本国籍じゃなくても支援から排除しないということだと思いますが、じゃ、そうなると、ますます日本人学生って何なのかというのが判然としなくなるわけですよ。 というのも、日本で生まれ育った外国籍の学生というのは決して永住者だけではないですからね。永住者ではない在留資格を持っている外国籍の学生は結局、しかし、修士課程からの進学者であったとしても排除されると、そういうことになるわけじゃないですか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 日本人学生という言葉を確かに報告書等において使っているところではございますけれども、その対象になるのは、先ほど申し上げたように、永住者等の日本国籍を持たない学生にもというところは考えていることでございます。 その点からして、日本人学生という表現について誤解を招かないよう適切な表現を検討してまいりたいと思っております。
○吉良よし子君 誤解を招かないようにするために修士課程からの進学者という言葉をそもそも使っていたわけじゃないですか。なのに、それをわざわざ日本人学生という言葉にしたわけですよ。 それはつまり、国籍じゃないと言ったけれども、在留資格による支援の差を付ける、差別をするという話になるわけで、そんな差別方針を実行させるわけにはいかないわけですよ。 ちなみに、この方針というのはいつから実行する予定ですか。
○政府参考人(西條正明君) お答え申し上げます。 現在支援を行っている学生については、標準修業年限が修了するまでの間は現行制度において支援を継続することを予定しております。 また、令和八年度を移行期間としつつ、新制度の適用については、令和九年度から新たに支援が開始される学生を対象とすることを予定しております。
○吉良よし子君 つまり、実施されるのは令和九年度以降、再来年の四月以降という話なわけですけれども、しかし現在、先ほど午前中の議論でもありましたけれども、幾つかの大学において、もう来年度ですね、来年のSPRINGの募集が始まっている中で、既にその来年度の募集において、日本国籍を有する者とか外国人留学生は研究費のみとか予約採用は日本人のみなど、政府に先んじて留学生を外す要件入れている大学が見られるんですよ。見過ごすわけにはいかないんです。政府がこういう方針を打ち出したから、先んじて大学の中でも留学生や、若しくは在留資格によって差別をする、そういう支援が進んでいる。これは直ちに是正をしなくてはならないと思うんです。 今、学生の皆さんがこの差別方針を撤回しろという声を上げて、各地でスタンディングをしております。二万一千三百筆以上の署名が集まっています。学問は国境を越えるんだと、優秀でやる気がある留学生追い出すようなものじゃないかと、こういう方針は撤回しろという声が上がっていますが、大臣、今すぐこの方針を改めて撤回すべきじゃないですか。差別をやめるべきではありませんか。いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 今回のSPRINGの見直しでありますけれども、これまでも御説明申し上げてまいりましたが、事業趣旨を改めて明確した上で、留学生への生活費相当額の支援は行わないこと等としたものであります。 なお、大学の研究活動の活性化等の観点から、引き続き留学生に対しても研究費を支援することとしております。 また、我が国の研究力強化を図る上で優秀な留学生の獲得は重要であることから、SPRINGとは別に海外の優秀な若手研究者や博士課程学生の受入れを促進するための取組を充実する、強化することとしておりまして、この方針にのっとって進めてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 先ほど見てきたとおり、事業趣旨を明確化したようなものではないんですよ。これまでは修士課程からの進学者というくくりで議論していたものを日本人学生に限定するという議論をしているわけで、明確化したものではない。明らかに排除をする、差別をする、線を引くという制度改定を行っている。差別方針を政府が進めているということにほかならないわけです。 SPRINGで支援された学生は、みんな日本の研究活動に関わり、日本発の成果を生み出すことに貢献していると留学生や学生の皆さんから声が上がっているわけですよ。わざわざ日本語を習得し、日本を留学先として選んで今後悔しているという留学生からの声もあるわけなんです。 支援拡充というのであれば、定義の曖昧な日本人学生かどうかで線を引いて分断をするようなやり方をするんじゃなくて、生活と研究で追い詰められている全ての、国籍に関係なく、在留資格にかかわらず、日本の学生も外国籍の学生も、全ての学生をちゃんと支援できるように、博士課程の支援のその予算を、そのものを増やしていくべきではありませんか。 大体、この日本において博士課程の進学が増えない背景には何があるのか。高過ぎる学費負担があるわけですよ。この高い学費の負担を軽減していくことこそが博士課程を含めた学生の支援になるんじゃないのかと。 大臣、いかがですか。改めて、博士課程の学生たちを支援するためにも、まず真っ先に高過ぎる学費の値下げして、無償化目指すべきではありませんか。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省といたしましては、経済的な理由で学生が学びを諦めるということがないようにすべきと考えております。 このため、国立大学法人運営費交付金や私学助成などの機関支援と、給付型奨学金等の個人支援の両者を組み合わせながら予算確保に取り組むことが重要であります。 そのため、令和八年度概算要求におきましても、国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金の基盤的経費と、高等教育の修学支援新制度における学生等の授業料、入学金の減免等に係る必要な予算を要求しております。 引き続き、必要な予算を着実に確保し、高等教育費の負担軽減に取り組んでまいりたいと存じます。
○吉良よし子君 必要な予算確保しって言っていますけど、法人化以降、大きく、大幅に運営費交付金などは減らされてきたという実情があるわけですね。そこが大学の、各大学の財政難の原因であり、今の学費の値上げの問題なんです。 今、学費の値上げ進んでいるわけですけれども、時間がないので申し上げますけど、東大だけではなく、この秋、埼玉大学、名古屋工業大学、山口大学など、地方国立大学での相次いだ、授業料の値上げを発表するという、そういう異常事態になっているわけです。これ、各大学それぞれみんな値上げをする際に、十万七千百六十円分の学費の値上げ、一律そういう値上げをしているんですよ。なぜ一律その額の値上げになるのか。その根拠になっているのが文科省の省令で、標準額五十三万五千八百円を定めた上で、第十条で、大学の判断で標準額の二割の範囲内なら値上げしてもよいとしている。その二割の範囲内ということで、二割の目いっぱい上げているというのが現状なわけです。つまり、文科省のこの二割までなら引き上げていいという省令そのものが大学の学費の値上げを容認しているんじゃないのかと。 この省令を見直して値上げを止めるべきではありませんか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(松本洋平君) 国立大学の授業料につきましては、国立大学法人の自主性や自律性を一層確保する観点から、社会経済情勢等の変化や提供する教育サービスなどに応じて各法人の経営判断により設定できるよう、国が標準額を示しつつ、その一二〇%を上限として各法人が個別に設定する制度となっており、現時点で省令の撤廃は考えておりませんが、一方で、文部科学省として、先ほど来お話をしておりますとおり、経済的に困難な学生に対する修学支援新制度も含めた総合的な支援を行ってまいりたいと存じますし、また、各大学が継続的、安定的に教育研究活動を実施できるよう、運営費交付金の着実な確保に全力を尽くしてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 埼玉大学の学費値上げ問題を考える有志の会は、そもそも厳しい財政状況の根本的な原因は国立大学法人化後の運営費交付金の削減ですと、その解決を、学生の学ぶ権利を脅かしかねない学費値上げをもって目指すのは本来的な形ではないはずですと、大学予算削減し値上げに追いやっている政府の姿勢を批判しているわけです。 改めて、そうやって予算を減らしてきたことを反省して予算を増やすこと、そして省令を撤回すること、学費値上げを止めて値下げし、無償を目指すことを強く求めて、質問を終わります。
○委員長(熊谷裕人君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四十六分散会
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