令和七年十二月十八日(木曜日) 午後一時開会 ───────────── 委員の異動 十二月十八日 辞任 補欠選任 進藤金日子君 脇 雅昭君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 藤木 眞也君 理 事 朝日健太郎君 上月 良祐君 東野 秀樹君 石垣のりこ君 かごしま彰宏君 委 員 井上 義行君 江島 潔君 進藤金日子君 野村 哲郎君 山下 雄平君 山本 啓介君 脇 雅昭君 田名部匡代君 徳永 エリ君 横沢 高徳君 舟山 康江君 佐々木雅文君 高橋 光男君 佐々木りえ君 杉本 純子君 岩渕 友君 国務大臣 農林水産大臣 鈴木 憲和君 副大臣 農林水産副大臣 山下 雄平君 大臣政務官 農林水産大臣政 務官 山本 啓介君 事務局側 常任委員会専門 員 西村 尚敏君 政府参考人 厚生労働省大臣 官房高齢・障害 者雇用開発審議 官 藤川 眞行君 農林水産省大臣 官房総括審議官 河南 健君 農林水産省大臣 官房技術総括審 議官 堺田 輝也君 農林水産省消費 ・安全局長 坂 勝浩君 農林水産省輸出 ・国際局長 杉中 淳君 農林水産省農産 局長 山口 靖君 農林水産省畜産 局長 長井 俊彦君 農林水産省農村 振興局長 松本 平君 水産庁長官 藤田 仁司君 環境省大臣官房 審議官 高城 亮君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査 (畜産物等の価格安定等に関する件) (畜産物価格等に関する決議の件) ─────────────
農林水産委員会
発言 157
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官藤川眞行君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) 農林水産に関する調査を議題とし、畜産物等の価格安定等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○東野秀樹君 自由民主党の東野秀樹であります。 本日は初めての質疑の機会をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私は、北海道内陸北部の名寄市で、開拓農家五代目として、モチ米を始め、畑作、園芸作物等を生産する農業を営んでございます。その後、地元農協やJAグループ北海道の役員等を務めてまいりました。農業の現場、JAの置かれている実情やJAに求められている役割を当事者として経験をしてきた者でございます。 さて、生産現場では、飼料価格を始めとした様々な生産コストの急激な高騰、高止まりの影響を受け、畜産物の生産基盤は弱体をしてございます。一方、自助、共助、公助によるたゆまぬ努力と様々なセーフティーネットで支えられてはいるものの、畜産物価格への転嫁は十分に進んでいないのが現状であります。さらには、家畜伝染病の発生、蔓延の脅威にさらされる等、畜産・酪農経営を取り巻く環境は厳しさを増し、後継者不足の進行に歯止めが掛からない現状となっております。加えて、年明けからは輸入飼料価格が更に急騰するとの見込みがあり、更なる厳しい経営状況が余儀なくされているところであります。 そんな中、鈴木農林水産大臣は、先般の農林水産委員会の所信挨拶において、畜産、酪農は地域経済を支える重要な産業とした上で、畜種ごとの経営安定対策、畜舎や食肉処理施設の整備、国産飼料の安定的な生産、利用の拡大、生乳や牛肉の需要拡大等を推進するとの見解を示していただきました。まさに鈴木大臣のお考えの方向性が極めて重要だと認識をいたします。 私からは、これらをいかにして実現するのかという観点から、生産現場の実態を踏まえ、御質問をさせていただきます。 まず初めに、畜産、酪農の経営安定対策と適正な価格形成について伺います。 加工原料乳生産者補給金制度、集送乳調整金、各種マルキン制度、肉用子牛生産者補給金制度、配合飼料価格安定制度等、畜産、酪農の経営安定対策はあまたございます。しかしながら、これら対策の制度設計時には、現在のような急激なインフレを始めとした大きな情勢、環境変化は想定できていなかったものと思われます。そのため、生産現場では、現場のコスト感と販売価格や支援水準に乖離が見られ、大変厳しい経営状況にあると認識をしてございます。 そこで、経営安定対策と密接に関係するのが適正な価格形成だと考えます。先般、食料システム法に関連する省令案がまとめられ、その中で、コスト指標を作成する対象品目の一つに飲用牛乳が位置付けられました。 現在の検討状況、そして農畜産物の適正な価格形成をどのように推進し、食料安全保障の確立につなげていくのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 食料システム法に基づく合理的な価格形成につきましては、来年四月の施行に向けまして、事業者に課される努力義務に関する判断基準の策定や、飲用牛乳を含めましてコスト指標の作成対象となる品目指定の準備を進めているところでございます。 指定を予定しております品目のコスト指標の作成につきましては、生産から販売に至る関係者の間で議論が行われているところでございまして、引き続き検討が円滑に進むよう、農林水産省といたしましても適切にバックアップしてまいります。 また、制度の施行後は、その実効性の確保を図るため、地方農政局等に設置をいたしましたフードGメンが必要に応じて事業者に対する指導、助言等を実施していくこととしております。 こうした取組を着実に進めまして、合理的な価格形成を通じた食料の持続的供給、また食料安全保障の確立につなげてまいりたいと考えてございます。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 令和九年度に向けて、水田政策の見直しや畑作物のゲタ対策についても現場実態を踏まえた見直しが行われる方向であります。畜産、酪農においても同様に、食料システム法や現場実態を踏まえ、再生産、再投資を可能とする経営安定対策、適切な見直しを切望する声が生産現場から多く聞かれております。 この畜産、酪農の経営安定対策の今後の対策について、鈴木大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 農林水産省といたしましては、経営安定対策を土台としつつ、生産性向上のための機械導入、また能力の高い家畜の更新を進めるとともに、何といっても、これは、需要を喚起するための対策を講じることも重要であります。総合的に畜産、酪農の経営安定を図ってきたところであります。 このような中で、畜産、酪農の経営安定対策については、酪農、畜産の生産実態や取引実態を踏まえるとともに、高止まりする飼料費や賃上げの進む労務費を含め、直近の生産コストの変動も算定に織り込んでおり、適切に運用していくことが重要だと考えております。 現場の声をしっかりと伺いながら、再生産、そして再投資が可能な畜産・酪農経営の実現に向けてしっかり取り組んでまいります。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 次に、畜産クラスター事業と国産飼料の安定生産、利用拡大についてお伺いいたします。 畜産クラスター事業は、今般成立した補正予算において、国産飼料基盤の要件を付した上で、酪農の成牛舎及び搾乳牛舎の整備支援が再開をされ、生産現場からは再開を喜ぶ声をたくさんいただいております。一方、畜産・酪農経営では、飼料費がコスト全体の半分以上を占め、国際相場等に影響されない国産飼料への早期の転換が求められている中、今回の要件を付したことは重要なメッセージだと感じております。 そこで、まず畜産クラスター事業でありますが、本事業は新たに持続性向上タイプが設けられ、従来の事業から大きな転換期を迎えてございます。機械や建築費の急激な高騰に対応できるようにする等、畜産・酪農生産基盤の構造転換を強力に推進すべく、クラスター事業を時代に合わせてより一層拡充強化を図るべきと考えますが、この事業の今後の方針についてお伺いいたします。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 畜産クラスター事業では、資材価格の高騰など情勢の変化を踏まえまして、これまでも必要な見直しを行ってきたところでございます。また、令和七年度補正予算におきましては、自給飼料基盤を有する安定した経営を推進する観点から、経産牛一頭当たりの飼料作付面積の要件を設定したほか、農業構造転換のための集中対策として、中小規模の生産者や新規就農者にも活用しやすいよう補改修や中古機械の導入を促進するなど、経営の持続性を高める支援を措置してきたところでございます。 これらの施策を集中的に実施いたしまして、持続性の高い意欲ある担い手の確保、育成をしっかりと図ってまいりたいと考えております。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 次に、国産飼料の安定生産、利用拡大についてお伺いいたします。 WCS、飼料用米は、耕畜連携の観点や地域のブランド戦略との関係でも非常に重要な立ち位置であります。しかし、昨今の米価高騰の影響で飼料用米から主食用米への作付けがシフトをし、飼料用米等を利活用した畜産物の生産やバリューチェーンに大きな支障が生じていると、そのような声を養豚、養鶏農家等から聞いてございます。 今後、こうした取組に支障が生じないようにするための方策について、鈴木大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 東野先生と全く問題意識、共有をしているというふうに思っております。 そこで、令和八年度予算については、WCS用稲や飼料用米等の安定的な生産、供給に向け、水田活用の直接支払交付金とその関連予算を要求しているところであります。 また、この水田活用の直接支払交付金の中の産地交付金を活用して都道府県や地域の判断でこのWCS用稲や飼料用米への支援の上乗せをしている地域もあり、これらの活用も促しながら安定生産を支援をしていきたいと思います。 また、令和九年度以降の具体的な支援の在り方、これがまさにこれから重要だというふうに考えますので、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換するわけですが、この現場の実態、よく調査もさせていただいて検討させていただきたいと思いますし、その中で大切なことは、やはり耕畜連携を推進をしたり、地域計画への飼料生産の位置付けをするとか、こうしたこともよく配慮をして、地域の実情に応じた飼料生産が安定的に取り組めるよう図ってまいりたいと思います。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 次、続きまして、牛肉、生乳の需要拡大等についてお伺いをいたします。 現在、畜産においては、子牛価格が上昇する一方、枝肉価格の低迷により肉用牛肥育経営の離農者が後を絶たない状況であります。経営安定対策の一丁目一番地は需要を伸ばしていくことだと考えておりますが、人口減少にある我が国においてどのように需要を確保していくのか、お伺いいたします。
○副大臣(山下雄平君) 東野委員が御指摘のように、我が国の人口が減少する中、もちろん東野議員の御地元の北海道を含め、山本啓介先生の地元の離島であったり、国内の生産基盤を維持していくためにも、国内、そして海外、それぞれ需要を拡大していくことが重要だというふうに考えております。 国産牛肉については、現在、その九割以上を国内に仕向けており、二分の一が和牛、そして残りの二分の一が交雑種、乳用種となっており、これら全体で赤身から霜降りまで消費者の多様なニーズに応えていくことが重要だというふうに考えております。 このため、和牛においては、海外との差別化を図るためにも、脂肪交雑の強みは維持しつつ、赤身に適度なサシが入る早期出荷の牛肉やオレイン酸などの食味の良さなど、多様な需要に応える牛肉生産を推進していく必要があるというふうに考えております。 交雑種や乳用種についても、テーブルミートとして需要がある牛肉であることから、ALIC事業を通じて消費拡大を図っていきたいというふうに考えております。 同時に、特に和牛肉については、家畜改良や飼養管理技術の向上など関係者の長年の努力があって、今や世界に誇る生産ブランドになっており、各般の施策を通じて輸出拡大を図り、国外の需要も確保していきたいというふうに考えております。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 次に、生乳の需要拡大と需給調整について伺います。 将来にわたり必要な国産生乳生産基盤の確保には、生乳需要の拡大と畜安法に基づく需給調整機能の強化が重要だと考えております。具体的な方策についてどのような考えなのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 生乳、特に牛乳需給の安定のためには、飲用一辺倒ではなく、年間安定取引とそれを通じた加工による需給調整が必要であり、これに伴い、加工を通じた全国的な需給調整の仕組みが、取組が必要であること、また、こうした需給調整機能の確保、拡大が改正畜安法の残された課題であると考えております。 このため、現在、年間安定取引を確保するための規律の強化、加工仕向け先の確保、拡充、全国協調的な需給調整の取組への関係者の参加に取り組んでいるところであります。 こうした中で、全国で協調した需給調整の取組につきましては、できる限り全ての関係者の参加を促すことを目的に、この取組への拠出を酪農関係の幾つかの主要な補助事業への交付要件といたしますいわゆるクロスコンプライアンスを令和七年度から段階的に導入を進めているところであります。 また、生産者の所得を確保していくためには特に牛乳と脱脂粉乳の需要を拡大させていく取組も重要でありまして、引き続き、生乳需給の安定に向けまして、現場の御意見を伺いつつ、課題に応じた取組、必要な取組を模索していきたいと考えております。
○東野秀樹君 ありがとうございます。 近日中に次年度の畜産物価格が示されるわけであります。現場の生産者は、この決定において十分な単価と交付対象数量の確保に大きな期待を寄せてございます。 また、本年も大雨災害など全国的に災害の多い年であり、措置された支援事業では来年度の営農再開に向け十分な対応となっていない地域もあると伺っております。今後とも、諸課題の改善に向け、現場とともに汗をかいていただくことをお願い申し上げて、私の質疑を終了いたします。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 北海道、続きます。立憲民主党の徳永エリです。よろしくお願い申し上げたいと思います。 まず、お手元に資料をお配りいたしておりますけれども、今日の日本農業新聞の記事にもなっていましたが、ASF、致死率も高く、治療薬もない、それからワクチンもないということで、このアフリカ豚熱についてまずお伺いしたいと思います。 スペインで十一月二十八日に、一九九四年以来となるアフリカ豚熱が発生しました。十月二十二日には台湾でも発生していたということで、アジアで発生していない国はついに日本だけになったということでございます。今年はインバウンドが四千万人を超えるんじゃないかと言われている中で、大丈夫なんだろうかと、本当に警戒レベルが相当上がっているんじゃないかと思いますけれども、農林水産省としてどういう対応をされるのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 このアフリカ豚熱ですね、大変私たち危機感を持っているところであります。特に、東アジアで発生していないのは日本のみの状況となっておりまして、この緊張感というのがより一層高まっている状況です。 特に、台湾に対しては、アフリカ豚熱の既発生国と同程度に強化した水際措置を行うことといたしました。具体的に申し上げますと、台湾からの全ての到着便に対して家畜防疫官を配置し口頭質問を積極的に行う、そして動植物検疫探知犬の出動回数を増やす、そして海空港での車両、自転車、靴底などの消毒を徹底するなどの取組の強化を実施することといたしました。また、スペインでのアフリカ豚熱の発生を受けまして、十一月二十八日以降のスペイン全土からの豚肉製品などの輸入を停止するとともに、同日以降、スペインから到着する航空便については携帯品検査を強化をしているところであります。 今後も、この制度面の更なる強化策も含めて、水際対策の強化に全力で取り組んでまいります。
○徳永エリ君 ASFが発生して感染拡大すれば養豚産業に甚大な経済的影響があると思いますので、しっかり防疫体制強化していただきたいということをお願いしたいと思います。 この機会に、我が国でのCSFの発生状況、現状どうなっているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。 CSF、豚熱につきましては、飼養豚におきまして、平成三十年以降、二十四の都県で合計百の事例が発生しております。本年は群馬県と千葉県で合計六事例確認されておりますが、ワクチン接種を講じておりますことによりまして現在の発生は散発的であると評価しております。 一方で、イノシシにつきましては、全国的に野生のイノシシへの感染が続いております。本年は、特に九州の南方、宮崎県、鹿児島県等でも初の感染が確認されておりまして、国内最大の養豚地帯であります南九州においてイノシシの感染が拡大している状況について危機感を強めているところでございます。現在、飼養豚への適時適切なワクチン接種、また飼養衛生管理の徹底、さらにはサーベイランスや野生イノシシの捕獲強化、経口ワクチンの散布といった各種の対策を推進しているところでございます。 また、農林水産省におきましては、本年六月に豚熱の清浄化への道筋を明確にしましたロードマップを公表したところでございます。これに基づきまして、まずは豚熱の清浄国のステータスを得られることを当面の目標として、諸般の対策を推進してまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 これも資料をお手元にお配りいたしましたけれども、発生状況の推移を見てみますと、二〇一九年のピーク時から見ると、関係者の皆さんの御尽力もあって発生件数はかなり減っております。しかし、相変わらずまだ発生しているということでございます。 全国的に見て、私たちのこの北海道は発生をしていませんし、ワクチン接種推奨地域にもなっていないんですね。まあこれはイノシシがいないということもあるんですけれども、ただ、本当に人が持ち込むということを大変懸念をいたしておりますので、繰り返しになりますけれども、水際対策、防疫体制の強化、しっかりお願いしたいと思いますし、我々もちょっと危機感が薄れていたんじゃないかと思うんですよね。改めてこのCSFについても危機感を共有させていただきたいというふうに思います。 次に、来週にも食料・農業・農村政策審議会の畜産部会が開かれ、令和八年度の畜産物価格が決まります。是非とも、コストの上昇分を考慮していただいて、生産者が意欲を持って生産に取り組め、安定した所得の確保が図れるような適切な価格設定にしていただきたいと思いますが、毎年お願いしているんですが、大臣の決意をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 加工原料乳生産者補給金等につきましては、この算定ルールに基づきまして、補給金や集送乳調整金の単価は生産や集乳に要する直近のコストの変動や物価動向を考慮して、そしてまた、総交付対象数量は国産乳製品全体の需給動向を考慮してそれぞれ算定し、審議会の意見を聞いて決定することとなります。 そこに向けて気合を今入れて頑張れというメッセージだと受け止めましたので、本日の徳永委員の声も含め、生産現場の皆さんのお話、よくお伺いしつつ、ルールにのっとってではありますが、やっぱり現場の皆さんが頑張れるなというふうに思っていただけるように、我々、努力をさせていただきたいと思います。
○徳永エリ君 加工原料乳生産者補給金及び集送乳調整金、今算定のお話をしていただきましたけれども、毎年何銭しか上がらないんですよね。やっぱり、これではなかなか生産者の方々の経営が安定しないと思うんです。 先ほどもお話ございましたけれども、配合飼料価格も高いままでありますし、人件費も上がっています。それから輸送コストも上がっている。あらゆるコストが上昇しているわけですね。それから、借入金の返済などもありまして、北海道の酪農家はまだまだ厳しい状況が続いているんです。そんな厳しい状況の中ですけれども、後継者の方々や、それから若い新規参入者もいまして、やっぱりこういう若い方々が意欲を持って取り組めるような適切な価格設定にしていただきたい、そのことを重ねてお願い申し上げたいと思います。 それから、全国の乳用牛の飼養戸数を見てみますと、令和五年一万二千六百戸で前年から五・三%減、令和六年は一万一千九百戸と五・六%減、そして都府県で年六%前後の割合で継続的に飼養戸数が減少しており、北海道の飼養戸数は、昭和三十五年のピーク時には約五万七千七百戸もあったんですよ。それが令和七年で五千戸を下回ったという状況であります。さらに、今年は、北海道、都府県とも総飼養頭数が減少していて、全国としても過去五年で最低水準になったということであります。このままでいくと、生乳が足りないということにもなりかねませんし、それから令和十二年に目標としている七百三十二万トン、これを確保できなくなるんじゃないかと大変に懸念をいたしております。 この状況を農林水産省としてはどのように受け止めておられますでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今委員から御指摘のありましたこの酪農家の戸数ですね、減少傾向が続いております。畜産統計によると、令和七年二月時点で対前年比五%減の一万一千戸となっており、決して、全く良い状況ではないというふうに私としては受け止めをさせていただいております。 引き続き、いいですか、対策も含めて。 酪農家の離農、これ抑えるということが大事でありまして、このためには、まずやっぱり一番私として大事だと思いますのは、その生産コストをしっかりと踏まえた適切な乳価の設定による収入の確保、もうこれがまず第一だというふうに考えます。 そしてもう一点は、やっぱり安心して生乳を生産できるこの需給環境の整備。もうこの生乳の、何というか、生ものですから、難しさというのが当然あるので、そうしたこともしっかりとやらなければならないと思います。 今現在、全国の酪農、乳業業界では、この過剰となっている脱脂粉乳在庫の低減なんかも図っておりますが、国といたしましても、令和七年度補正予算の畜産クラスター事業で、自給飼料基盤を有する安定した経営を推進する観点から、経産牛一頭当たりの飼料面積要件を設定をしたほか、農業構造転換のための集中対策としても、後継者を含む中小規模の生産者や就農者にも活用しやすい経営の持続性を高める支援を措置したところであります。 これらの施策を集中的に実施をして、持続性の高い意欲ある担い手の育成、確保をしっかり図ってまいりたいと思います。
○徳永エリ君 大臣、危機感はありますか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 私の地元も、当然家族経営の皆さんも大変おりますし、特に、そういう皆さんとの意見交換においては、酪農ヘルパーなんかも含めて、実は人手も大変だと。乳価はある種ちょっと上がってきたので一息つけているというお声もありますが、ただ、そういう一方で、やっぱり設備投資も含めてお金が更に掛かっているということですから、そうした状況をよく踏まえなければならないという危機感は持っております。
○徳永エリ君 それから、飼養戸数が減った原因なんですけど、果たして規模拡大が経営上よかったのかという問題もありますし、あとは畜安法の改正、これが本当に現場にとってよかったのかと、こういうこともしっかり考えていただかなければいけなくて、今回、衆参の決議の中に、これまでの政策の検証を是非ともしてもらいたいと、それを入れていただきたいということを求めたんですけど、結果的に入らなかったんですね。私は、やっぱりどこかのタイミングでしっかり検証して次の一歩に進んでいかないと、取り返しの付かないことになるのではないかということを大変に心配しているところでございます。 それから、コロナ禍で外食需要やそれから飲用乳などの需要が減少して、飲用乳を加工原料に仕向けたことで脱脂粉乳の過剰在庫が問題となりまして、生産者と乳業メーカーが拠出をして在庫解消対策を実施してきました。さらに、北海道では、生乳需給の改善に向けて、脱脂粉乳の在庫を減らすために、二〇二二年と二三年の二年間、指定団体に出荷している酪農家は生乳の減産を余儀なくされたんですよ。 しかし、北海道でも、畜安法の改正によって、指定団体外事業者に出荷している酪農家は減産はほとんどしていないんですね。所得も増えている人もいるんですよ。さらに、指定団体にも出荷できる、二股出荷ができるということで、生産現場で大きな不公平感が生じました。畜安法の改正のときに、私たちは、一元集荷多元販売と違って、需給調整、これに問題が出てくるんじゃないかと、偏るんじゃないかとさんざん指摘をしてきましたけれども、そのとおりになったわけであります。 脱脂粉乳の在庫が増大したことによって懸念が現実のものになったということでありますが、このいわゆる指定団体外の事業者に出荷しているアウトとの不公平を是正、解消するために、省令改正やクロスコンプライアンスが導入されましたけれども、指定団体の飲用販売収入は減少しています。また、二股販売に対応するために、指定団体が販売合理性のない少量の生乳を集乳するためのローリーの経費の負担、また、かつては九八%だった指定団体の生乳共販率は年々割合を低めていって、デッドラインと言われておりますけれども、九割に近づいているという現状です。 私は、畜安法の改正も必要なんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今、徳永先生からの御指摘は、私自身も全く大切な御指摘だというふうには受け止めをさせていただきます。 この数年間の需給緩和の中で、個別の酪農家の間では、加工仕向けによる需給調整の負担に偏りが生じていたとの声が大変大きいということも承知をしております。このため、現在、畜安法の省令をまずは改正をさせていただき、年間安定取引を確保するための規律の強化、そして加工仕向け先の確保、拡充、全国協調的な需給調整の取組への関係者の参加に取り組んでいるところであります。 この中で、全国で協調した需給調整の取組への拠出を酪農関係の主要な補助事業への交付要件とする措置、これクロスコンプライアンスと言っておりますが、これを令和七年度から段階的に導入を進めているところでありまして、生乳需給の安定に向けて、現場の御意見、よく、この状況をよく踏まえながら、こうした取組をまずは続けさせていただきたいというふうに考えます。
○徳永エリ君 公平性を担保するための取組をいろいろしていただいているということでありますけれども、ただ、現場からは、このクロスコンプライアンス、八事業が対象になっているんですけど、加工原料乳生産者補給金とか、いわゆるエサ活、これが対象になっていないんですね。これ、何で対象になっていないんですか。
○政府参考人(長井俊彦君) それぞれの事業の特性というのもございますし、特に加工原料につきましては、これは法改正をしないとこれ自体ができないということでございます。
○徳永エリ君 更に公平性を担保することを進めるためには、事業の追加ということも考えられるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) いずれにしましても、その辺につきましては、よく現場なり、実態の声をよく聞きながら、これは検討するということだと思います。
○徳永エリ君 これ以上現場の分断を生まないように、是非とも丁寧に御検討いただきたいと思います。 それから、円安基調の継続、輸入飼料価格の高止まりが続いている中で、生産コストを削減するためには、国産飼料の生産を拡大する必要があると思います。 補正予算では百五十四億三千万円の予算額が計上されている国産飼料生産・利用拡大緊急対策について、その内容をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 国産飼料の生産、利用の拡大によりまして、輸入飼料への過度な依存から脱却し、国内の飼料生産基盤に立脚した畜産に転換することは畜産経営の安定に重要でございまして、令和七年度補正予算におきましては、国産飼料生産・利用拡大緊急対策によりまして、まずは飼料生産組織の運営強化、それから草地改良技術等の普及、それから耕畜連携及び供給拡大の促進、それから国産飼料の流通推進、利用拡大などを支援しているところでございます。 これらの支援を総合的に推進することで、国産飼料の生産、利用の拡大を図ってまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 とはいえ、令和五年度の飼料自給率は二七%です。このうち、粗飼料自給率が八〇%で、濃厚飼料自給率は一三%。これを、令和十二年度の飼料自給率は、全体で三四%、粗飼料は一〇〇%で、濃厚飼料が一五%という目標を昨年まで立てていましたけれども、食料・農業・農村基本計画の見直しによって新たな目標は令和十二年度二八%。今、二七%ですよ。そして、この飼料の飼料別の自給率目標はなくなってしまったということであります。これはどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) 二〇三〇年度二八%とする目標につきましては、気象条件や農地の確保、飼料生産を行うための労働力不足等の課題が深刻化する中で、できる限り国産飼料生産の拡大を織り込んで設定したものでございます。 本年策定の食料・農業・農村基本計画では、畜産全体の需給状況を簡潔に示すため、粗飼料自給率と濃厚飼料自給率に分けず、飼料自給率を施策の有効性を評価するためのKPIとして設定をしております。便宜的に粗飼料と濃厚飼料それぞれの自給率を試算することは可能ではございますが、畜種によって飼料の種類や量が異なり、粗飼料と濃厚飼料の需要量が変動することもございますので、飼料全体としての自給率を設定したところでございます。
○徳永エリ君 全然よく分からないんですけど、ちょっと聞いていると時間がなくなるのでまた改めて伺いますけれども、輸入飼料に頼っているとやっぱり価格の乱高下によって経営が不安定になるということがあります。やっぱり飼料自給率を上げる努力をもう最大限にやるべきだというふうに思います。 現場を回っておりますと、子実トウモロコシをもっと作ってもらいたいという声が非常に多いんですね。連作障害が発生しやすい小麦や大豆、この輪作作物にその子実用トウモロコシを加えると、病害それから雑草の発生抑制もできて、輪作作物の収量も上がるということでありまして、何とかこれを作ってもらいたいと思うんですけれども、ただ、この子実トウモロコシ、これを販売するだけでは利益が出ないということなんですね。これ水田で作って、水活交付金の十アール三万五千円、これがあってやっとプラスになるという状況でありますから、この現場からのニーズの高い子実トウモロコシを生産するためには、しっかりと補助をしなければなかなか作れないという状況にあると思います。これ、本気で飼料自給率を上げようと思ったら、こういった支援も必要かと思います。 令和九年の水田政策の見直しで、今は面払いですけど、これが数量払いになるんじゃないかといううわさもありまして、そうするとますます作らなくなると思いますけど、この点に関していかがでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 子実トウモロコシ、今お話ありましたように、ブロックローテーションの中で入れると非常に効果がある、特に北海道において非常に効果があるということは伺っております。 令和九年度以降の水田政策の見直しにつきましては、これは現場の意見いろいろ聞きながら、品目別の対策には移りますけれども、しっかりとその内容については今後検討してまいりたいと思っております。
○徳永エリ君 何か飼料自給率を下げたのは、そういうこれからいろんな政策変更がある中で、なかなか厳しくなるなということを見据えた上で下げたんじゃないかなというふうに思ってしまうんですけれども、もうとにかく本当に取り返しが付かないということにならないように頑張っていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 それから、生乳の需要についてお伺いいたしますが、バターの需要が好調だということでありますけれども、今後も恐らく需要は伸びるという見通しだということです。バターを製造する過程で副産物として増える脱脂粉乳は、ヨーグルトの消費の減少が続いているということで、在庫の積み上がりがどうしても発生してしまうんですね。 ここでまた改めてお伺いしたいんですけれども、この脱脂粉乳、この消費をどのように拡大したいというふうに考えておられますか。
○副大臣(山下雄平君) 徳永委員の御指摘のように、バターの需要に応じて生産をすると、十分な価格で売ることが大変難しい脱脂粉乳が必ず生じる状況にあります。 これまで、在庫低減対策の効果などにより、一時に比べては脱脂粉乳の需要は足下では改善が見られ、令和六年度末の在庫量は約五・二万トンとなっておりますけれども、何ら対策を講じなければ在庫が積み上がり続ける状況は変わっておらないというふうに考えておりまして、生乳需給の安定の足かせになっているというふうに認識しております。 こうした状況に対して、これまで国は、脱脂粉乳の在庫低減を図るため、脱脂粉乳の子牛のミルク向け販売であったりとか、新商品の開発、製造、販売などの業界の取組を支援してきたところであります。この結果として、脱脂粉乳を活用した新商品も小売店に多く並ぶようになりました。さらに、今年の七月以降、業界ではヨーグルトのキャンペーンも実施しており、一部店舗では売上げが三〇%増加したという話も伺っております。 今後も、民間事業者の創意工夫を引き出しながら、新商品の開発や販売促進、広報などを支えることによって、脱脂粉乳の需要拡大に向けた支援を継続的に後押ししていきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 頻繁に民間との意見交換などをしていただいて、最大限の協力を得ることができるように頑張っていただきたいというふうに思います。 それから、飲用乳の消費拡大なんですけれども、沖縄県で、県の酪農農業協同組合の加入酪農家が二〇二四年度には四十六戸と過去最低になりました。ピーク時は一九七四年が二百三戸あったということなので、当時から七七・三%も減少しているということであります。 生乳の供給が十分ではなくて、学校給食で月に数日加工乳で賄っているというんですよ。だったら、全国も同じような状況のところがあるかもしれませんので、しっかり調査をしていただいて、飲用乳を足りないところに融通すればいいんじゃないですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 大切な御指摘だというふうに思います。 その沖縄県内の学校給食での牛乳の供給実態なんですが、基本的には地産地消として地域の牛乳を提供することを基本としつつも、気温が高く生乳生産に影響が生じやすい沖縄の生乳生産事情が学校給食提供者において踏まえられた結果、今委員から御指摘のようなことになっているんだろうというふうに考えております。 他方で、現在でも地域地域で生乳、牛乳が不足する場合は、全国団体が生乳、牛乳の供給を調整するほか、域内外の乳業メーカーがそれぞれの販売戦略の下で牛乳や加工乳等を供給していると承知をしております。 農林水産省として、引き続き、全体として国内での牛乳等の安定供給が図られるよう、各地の販連、乳業メーカー、関係団体と情報共有などしていきたいと考えます。特に、私自身は、沖縄については、何でしょうね、島でありますし、離島がたくさんありますから、そういうところにも、例えばロングライフ牛乳というのも今我々あるわけですから、様々な工夫ができるのではないかというふうに考えますので、ちょっとよくそういう問題意識持って取組をさせていただきたいと思います。
○徳永エリ君 沖縄でも是非北海道の牛乳を飲んでもらいたいなとも思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 それから、国産チーズの需要拡大についてお伺いをいたします。 チーズの需要はどんどん伸びているのに、国産のチーズの需要はずうっと横ばいなんですよね。ここを何とかしなければならないというのは、もうこれも毎年申し上げております。 去年もお話をさせていただきましたけれども、今年も、今回で三十七回目を迎える歴史と権威のある国際的なチーズコンテスト、ワールドチーズアワード二〇二五がスイスの世界遺産の町ベルンで行われました。世界四十六か国から五千二百四十四のチーズが出品されまして、過去最大の大会になったということでありますけれども、日本からは四十工房四十品のチーズを出品し、東京と広島のチーズがスーパーゴールドメダルを獲得、また、ゴールドやシルバーメダルなど、合計二十二の日本のチーズが受賞いたしました。私もいろんなところのチーズをできるだけ食べさせていただいているんですが、本当に世界の有名なチーズに引けを取らなくなったというふうに思っております。 ただ、本当に買うところがない。それと、日本のチーズがこれだけ世界に評価されているということを消費者の方々が知らない。このことをやっぱりちゃんと改善していかなきゃいけないと思うんですね。デパートに行っても輸入チーズしか売っていません。スーパーに行くと大手メーカーのよく知られているチーズしかなくて、それこそ生産者が取り組んでいるようなこの賞を取るすばらしいチーズを買いたいと思ってもなかなか買えないんですね。 知っていれば、ネット販売で買ったりとか、あるいはそこまで行って買うことができますけれども、まずは知ってもらうということを是非農林水産省が中心になってやっていただいて、日本のその国産のチーズ、ジャパン・チーズの需要を伸ばしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 国産チーズについては、価格の安い輸入チーズに対しまして、単にこれは価格で対抗するのではなくて、国産の優位性があり、比較的乳価の高いソフトチーズなどの生産量を増やしていくということが重要と考えております。 このため、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、国産チーズの品質向上やブランド化等に向けた支援を継続的に行ってきたところです。この結果として、国内のソフトチーズの供給量、需要量が拡大してきたとともに、今先生御指摘の工房チーズについても世界的な評価を年々高めてきていると承知をしております。 これ、やはり、その工房チーズですね、私もいろんなところ行くたびにその地域の、何というか、すごい少ないんですけれども、大変おいしいものを、私も好きなんで積極的に買ったり、お土産に買ったりするんですが、やはりその生産量に限りがあること、そしてまた大規模な商流に乗せることが難しいなど、高付加価値ならではのこの課題というのもあるわけなんですが、ただ、今おっしゃったように、まだまだ知られていないというのも事実であるというふうに思いますので、この日本の高品質チーズの市場がしっかりと拡大をしていくように工夫を重ねてまいりたいと思いますし、ちょっとそういう問題意識で是非、生産局、生産局じゃないや、畜産局でやっていただきたいというふうに思います。
○徳永エリ君 知られていない、買いたくても買えないこの状況を、何とか改善していただきたいというふうに思います。 じゃ、ちょっと時間がなくなってきたので言いっ放しにしたいと思いますけれども。 今日の午前中の衆議院の議論の中にもありましたが、相変わらず産業動物獣医師が不足いたしております。もう地方ほど厳しいという状況なので、改めてこの確保、人材確保対策取り組んでいただきたいということと、それと、輸送コストが高くなっているというだけではなくて、生体輸送をするそのドライバーさんが不足しています。これ、給餌をしたり給水をしたり、適切にやらなければいけないので、こういう方々を早く育成しなければいけないということ。それから、削蹄師が不足しています。牛の健康を担保するためには、やっぱり削蹄師の存在が必要なんですね。この間も、北海道の旭川に行きましたら、北見から削蹄師が来ていたということで、いないので広域で活動しているんですね。ですから、ここももう大変な人材不足なので、やっぱりこういう仕事があるんですよということもしっかりPRをしていただいて、人材確保に努めていただきたいと思います。 それから、酪農ヘルパーも不足いたしております。これ、もう私、外国人材に頼らざるを得ないんじゃないかなと思いますので、やっぱり生体を扱うので信頼して任せなければならないので、しっかりその育成とか研修の強化、こういうこともスピード感を持って取り組んでいただきたいというふうに思います。 お願いします、大臣。いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 本当に今、徳永先生おっしゃった問題意識は、私ももう本当全くそのとおりだと思います。特にその獣医師さんもなかなか産業動物の方に行ってくれないとか、実は、大学においても、もう私の知り合いでも、獣医学部入ったんだけれども、結果としてペットの方に行ったという方もいますから、よく我々全体でしっかりやらさせていただきたいと思います。
○徳永エリ君 これも、最後、言いっ放しにしたいと思います。 資料見てください。モンスターウルフです。 鳥獣被害対策、予算を増やすだけでは駄目です。ネットやそれから電柵、これなかなか効果がないという話が現場から聞こえてきておりますし、張るための労働力の負担が大きいんですね。 この北海道で実証実験をやったモンスターウルフ、目がLEDランプで光るんです。それから、五十種類以上の鳴き声で野生動物が慣れないようにしているんですね。これ設置型ですけど、今可動型もできています。鹿にも熊にも効果があるということが今実証されているんです。 是非、農林水産省でも公的立場で実証の成果、これを出していただいて、もしネットや電柵よりも有効なのであれば、これ全国に広めていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 終わります。
○横沢高徳君 立憲民主・社民・無所属の横沢高徳でございます。 北海道、北海道、ちょっと南下して岩手県でございます。先日も大臣、岩手県にお越しいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 本日、この畜産物価格に関する委員会は、大臣が畜産物価格を決定するに当たり、立法府として、国会としても意見を申し上げるという位置付けで開かれていると理解をしております。その中で、まずは大臣に、今の畜産、酪農の現状認識、これから政府としてどういう方向性で取り組んでいくのか、お考えをお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、ここ数年、この資材、生産資材等のコストが高騰しておりまして、さらに需要の減少も重なっている、こういうことから、畜産、酪農の生産現場は大変厳しい環境に置かれてきたというふうに認識をしております。そして、一部では幾分状況が改善しているところもあるんですが、やはり現状としては今もなかなか厳しいなというふうに感じていらっしゃる生産者の皆さんが多いというふうな認識であります。 この畜産物価格決める際には、そういった現場の皆さんの気持ちに立って、まあこのルールがあるわけなんですが、ルールにのっとり算定をするわけですが、その気持ちもしっかりと踏まえて決定させていただきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 先ほど徳永委員の方からも、やはり厳しい状況がずっと続いていると。これまでの政策の検証をした上でやっぱり次の政策を打ち込んでいくというのが非常に重要だと考えます。 食料・農業・農村基本法の改正のときにも、数多くの議員からこれまでの検証は大事だという話が出ながらも、なかなかそこが進まなかったのが今のこの国の課題だと考えておりますが、大臣、やはりこれまでの政策検証をした上で次の政策を打ち込む、ここ大事だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今のは一般論としてというお問合せだと思いますが、私もまさにそうだろうと思っておりまして、特に、これから様々な、水田政策なんかは令和九年に向けて見直しをするということになりますから、そういう中においては、これまでの一体全体政策で何がどう足りなかったのか、若しくは、やっぱり間違っていたのではないかというようなことも含めて、それは虚心坦懐にやらせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 是非、やはり検証、大事だと思います。私もずっとスポーツ界で生きてきたんですが、結果が出ないときというのは、どっかにやはり原因があるんですよね。その検証をしっかりした上で、次のトレーニングメニューだったり作戦を考えていくというのは非常に大事だと考えますので、是非ともこれ農水省としても進めていただきたいと考えます。 続いて、中小・家族経営体が果たす役割についてお伺いをいたします。 高額な機械代や値上がりをする餌、飼料代に悩まされながら経営を考え、水田活用交付金の五年水張りルールなど国の農政に翻弄されながら、雨の日も風の日も日本の食を支えてくれている皆様がいらっしゃいます。地方では、どんどん若者が減っていく中で、地域では、草刈りや水路の堰上げ、地区の役員を引き受けたり、地元の消防団を支えたり、農村の暮らしを、地域コミュニティーを支えてくれている人たちがいらっしゃいます。 消費者の食の安心、安全と農村や地域生活を支えていく政治こそが今求められています。中小・家族経営体が果たす地域の役割について、大臣の認識をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、畜産、酪農は、条件不利な地域の草地利用や裾野の広い関連産業での雇用創出等の役割を有しております。これは、大規模だけがいいというわけでは全くございませんで、中小の家族経営を含めた多様な経営体が持続的に経営を継続できることが地域産業の発展のためにも重要だというふうに考えております。 このため、畜産クラスター事業において、令和七年度補正予算から、この農業構造転換のための集中対策として、中小規模の家族経営にも活用しやすい経営の持続性を高める支援も措置したところであります。 私自身も、様々な酪農家も含めて経営者の皆さんとお話をしますが、必ずしも大規模だからいいというわけではないというのも実感としてよく分かりますし、特に都府県においても、例えば草地をしっかりと自分のところで持っているような酪農家の皆さんにとっては、どんなに国際環境厳しくて、餌が厳しい状況であったとしても、やはり経営は安定していたというお話も伺いますから、そうした点、よく踏まえて対応させていただきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 そこで、もうちょっと踏み込んで聞いてみますが、中小・家族経営体は、地域の食や地域経済、地域コミュニティーを維持していく大切な役割があると、今大臣からもありました。 例えば、地域の商工会などでは、中小個人事業主でも使える支援メニューがやはり充実しているという声を聞きます。しかし、農林水産省の政策は、どちらかというと大規模化や集約化の方向性のメニューが多くて、商工会のような中小・小規模事業主が使えるような細かいメニューがなかなかないんだという声を現場から伺う機会があるんです。で、今の現状では、離農が進んでいく、担い手が減少していくばかり。 大臣、この大規模化傾向の今答弁ありましたけれども、中小・家族経営体を支える農政をより進めていくべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) これは、私自身も、何というんですかね、どっちが何か正しいみたいなことではないんだというふうに思っておりまして、やっぱりそれは、それぞれ経営なさる皆さんが自分の経営はどういうふうに発展をさせたいかということなんだろうというふうに思っております。 今委員から御指摘のありました、要するに規模拡大のときばっかりの支援しかないのではないかということについては、そういう反省もよく踏まえまして、この令和七年度補正で、何というか、必ずしもその収益性向上というのを目指す場合のみならず、収益性に直ちに結び付かない取組、例えば何かといえば、アニマルウエルフェアであったり、国産飼料の生産、利用であったり、若しくはこれがこの鳥獣被害の防止につながるといった、そういった取組に対しても、しっかりと成果目標を設定をして計画いただければ様々な支援をするということで設けさせていただいております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 先ほど大臣が言ったように、どっちがいいかという議論ではなくて、大きく伸びようとする生産者は伸びていく、今の生産を維持しようとする生産者は維持できるようにする、やっぱりこの両面のバランスの取れた農政がまさに必要だと思うんですよ。 今補正で付けていただいたメニューもあるということですが、来年度のこれから予算の議論にもなりますが、よりこのバランスの取れた政策をこれから出していくのをお願いしたいんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) これ、大事なことは、何というか、頑張る皆さんがやっぱり頑張れる環境をしっかりと整えていくということだと思っていまして、それと同時に、やっぱり構造転換という、まあ構造転換という言い方が正しいかどうかはあれですけど、やっぱりその体質をしっかりと強化をしていかなければならないのも事実だと思いますので、その両面を持って、そして、いつも、やっぱり地域をいかに支えるか、この地域という観点が大変大事だと思いますので、そういうバランス感を持ってやらせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。頑張る生産者と言いますけれど、頑張っていない生産者はいませんので、是非よろしくお願いいたします。 飼料価格について伺います。 畜産全般で生産者の飼養戸数が年々減少しています。肉用牛は十五年で約半数に減少いたしました。地元の岩手県の和牛生産者からも、非常に厳しい状況が続いているんだという声もいただいております。 なぜ生産者が廃業していくのか。餌代、やはり飼料、生産資材のコスト高を価格に転嫁できない状況が長く続いている。そして、価格へ転嫁できないそのコストをどう下げていくのかが非常に重要なポイントだと考えます。 コストの大半を占める餌代、飼料について、鈴木大臣はどのような策を持って安価で安定した飼料を供給するお考えか、まずは大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと済みません。まず、委員から御指摘のとおり、この国産や、ちょっとごめんなさい。用意されている答弁と何となく違うので、あれなんですが。 まず、配合飼料価格について、主な原料であるトウモロコシの国際相場が令和二年末から上昇し、為替も円安に振れたことから、令和四年度にピークになりました。その後、主産国である米国における生産が良好であったこと等を背景に、低下傾向で推移をしておりますが、そうはいっても、円安基調の継続などによって価格が高止まりしている状況であるというふうに考えております。 ですので、やはり、私としては、国産のこういう、やっぱりこういう状況に左右をされない国内での飼料の生産基盤をちゃんと確保するということが重要だと思っておりまして、先ほどからも議論になっておりましたけど、その国産の粗飼料も含めた飼料の生産というのを増やしていくということが基本だろうというふうに思います。
○横沢高徳君 そうですね。まず国産飼料を増やしていく。 先ほど自給率目標がちょっと低いという御指摘もあったので、そこをもう一度細かい目標設定をしてやはり高めていく。五年で一%はちょっと目標としては少ないんじゃないかなと思いますけれども、あっ、じゃ、大臣、手を挙げました。
○国務大臣(鈴木憲和君) いや、やっぱり私もさっきの議論聞いておりましていろいろ考えるところがあったところでありますので、よく考えたいと思いますが、やはりこれ、国が何かこの目標を立ててこっちに行くんだとか言っても、やっぱりこれ地域に落とし込んでいかないと、現実としては余り、何というか、絵に描いた餅になっちゃうと思うので、ここは、その酪農も含めて畜産を営まれている地域というのがあるわけです。やっぱり、できる限りその近くで餌については調達をするというのがいいわけですから、そうした観点も持ってしっかりとこれ地域計画もこれからやっていきますので、ブラッシュアップ、その観点も持って取組をさせていただければ、結果として餌の自給率というのは上がってくるというふうに認識をします。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 先ほど大臣からも円安の流れという御答弁がありました。高市さんが総裁に決まってから更に円安の流れが進んでおります。これはもう大規模金融緩和、いわゆるアベノミクスの副作用とも言える円安のこの流れですが、輸入に頼る配合飼料を使う生産現場をまずは直撃をしております。 内閣の一員である鈴木大臣、高市政権の円安の流れ、このまま指をくわえて見ているのか、それとも、国内生産基盤を守るために内閣の一員として何らかのかじ取りをするお考えはあるのか、伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) これ、金融政策の話と財政政策の話であろうと思いますので、私の立場からは、済みません、コメントは差し控えさせていただきます。(発言する者あり)
○横沢高徳君 今、野村委員からもありましたが、内閣の中でやはり高市総理と話す機会もあると思うんですよ。このまま円安が進むとやはり生産現場は非常に厳しいですよとか、そういった横の何か意思疎通というものは取れるとは思うんですが、そういったところはどうですか。所管外ではあるとは思うんですが、情報共有として。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今の委員の問題意識は、私も全く、何というか、円安がどこまでも進めばいいなんというふうには当然思いませんから、これはやっぱり安定というのも大事だというふうに思いますし、そうした観点も持って、また、これ生産現場にとっては、当然輸入資材が上がるということですからコストが上がるということになりますが、一方で、輸出を我々もやろうということで頑張っている環境でいえば、やはり円安は追い風の状況にもなっていると思いますから、そうしたことを両面よく見てしっかりやらせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 やはり生産現場に行くと、皆さん毎日の為替相場をすごく注視されていますので、農林水産大臣としても、内閣の一員として、行き過ぎた振れにならないような、やっぱりある程度安定した為替になるように、何か内閣の中でも仕事をしていただきたいなというふうに思います。 次、先ほど大臣からもありました、やはり地域で飼料を作っていくことはすごく大事だということで、皆さん現場でもすごい努力をされております。 そこで、やっぱり、新しく牧草などをまき替えたいとか、努力している方なんだけれども、なかなか国の事業が使いづらいと。例えば、飼料生産基盤立脚型酪農・肉用牛産地支援事業とか、そういうのがあるらしいんですけれども、そういうところは何か個人でやっている経営体だとなかなか使いづらいんだという話があるんですが、そういったところのやはりきめ細かいニーズに沿った検討をこれからすべきではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 多分、エサ活事業の話だと思うんですが、これにつきましては、地域として飼料生産基盤に立脚した安定した畜産経営を目指す事業ということで本年度から始めたところでございますが、これにつきまして、前身はエコ畜事業ということで、これから大きく内容を見直したということもありまして、少し現場の方からちょっと仕組み、手続が分かりにくいという声があったというのも確かにございます。 ですので、是非多くの方に事業を活用いただくようにきちんと周知なりをするということと、また今回、これまで間に合わなかった方につきましても来年度から参加できるようにきめ細かくサポートし、申請システムの改善も努めていきたいと思っております。
○横沢高徳君 是非改善に努めて、皆さんに御利用いただきやすいような制度設計にしていただきたいと思います。 そうしたら、あと食料システム法について伺います。 本年は食料システム法が成立し、合理的な費用を考慮した価格形成の実現が柱に据えられました。これは、これまでの価格転嫁が難しかった分野のコストを下回る価格での取引を抑止して、持続的な供給を実現することを目的として法改正が行われたと承知しております。 来年四月からスタートする合理的な費用を考慮した価格形成、畜産、酪農の生産現場の厳しい状況はどのように改善するのか、分かりやすくお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 食料システム法に基づく合理的な価格形成については、畜産物を含む食料全般を対象として、取引における各段階において誠実な協議等の努力義務を措置をしているところであります。また、国が指定する品目について民間団体がコスト指標を作成できることとしております。 コスト指標の作成対象となる品目については、国会での御議論も踏まえまして、畜産分野ではまずは飲用牛乳を指定する方向で準備を進めさせていただいております。今、飲用牛乳のコスト指標の作成については、現在、生産者団体や乳業団体等の関係者の間で検討が行われているところでありまして、農林水産省としても適切にバックアップをしていきたいと思います。 また、合理的な価格形成に関する取組の浸透には、これ何よりも、生産者側だけではなくて消費者の御理解、これを得ることが不可欠であります。国としても、このフェアプライスプロジェクトというのを展開をしておりますが、生産現場の実情やコスト高騰の背景等に関する理解醸成に引き続き取り組んでいきたいというふうに思います。 こうした取組を着実に進めて、合理的な価格形成を通じた畜産物を含む食料の持続的な供給につなげてまいりたいと考えます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非、来年四月からの施行で生産者の皆さんが少し変わったなって実感できるような取組をお願いします。 ちょっと時間も迫ってまいりましたので、最後に熊被害について伺います。 先日も地元岩手県で、熊が牛舎に入り込んで餌を食べて、五十五時間もの間居座って、最後は緊急銃猟となりました。一昨年も、五頭の熊が牛舎に入り込んで、高騰する飼料を、高い飼料を牛と一緒に食べて、牛と一緒に食餌をしていたと。 この熊被害を始め鳥獣対策はやはり更にフェーズを変えてスピード感を持って進めていかないと、生産意欲をやはり失ってしまう生産者の人たちいっぱいいるんですよ。これ、大臣、やはりスピード感、フェーズを上げて取り組んでいかなきゃいけないと思いますが、大臣、最後にいかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) もうまさに熊の被害、今年特に、私の地元の山形もそうですが、もう岩手ももちろんですが、尋常でなかったというふうに認識をしておりまして、フェーズを上げるべきときだと、というか、もう上げつつあるというふうに思っております。 政府といたしましても、この十一月十四日に関係閣僚会議でクマ被害対策パッケージを決定をいたしまして、補正予算においても必要な予算、対策を講じることとしております。 具体的には、緊急的にはこの農林業の現場におけるまず安全確保の徹底がこれ大事ですんで、ここに関する通知や熊スプレーの導入、そして、短期的にはクマ特別対策による熊の捕獲単価の大幅な増加、そして緩衝帯の整備に加えた山際での強固な侵入防止柵の設置、また農地周辺での二重の電気柵の設置、また、中期的にはこれ、農林大学校なんかにおける狩猟免許の取得に向けた研修の実施などですね、人材育成の推進も必要かというふうに考えます。 農林水産省として、これらの取組を通じて農林漁業者の安全と安心を守るために農業集落に出没する熊への対応に注力をさせていただきますし、また、国土交通省や環境省、警察ともしっかりと連携をして、人と熊、すみ分けがもう一度実現するようにしっかりやらせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 終わります。ありがとうございました。
○かごしま彰宏君 国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏です。本日は質問の機会を頂戴をいたしまして、誠にありがとうございます。 本日は、畜産物価格の安定等に関する審議ということで、前半、飼料についてお伺いをしながらも、恐縮ながら後半は水田政策についてお伺いをさせていただきます。この水田を全体としてどうしていくかというのは、飼料用米の生産を含めて、やはりこの農業全体、畜産も含めた農業全体を考えていく上で大変重要でありますので、御理解をいただければ幸いでございます。 早速質問に入らせていただきます。 まずは、本日も度々話題に上がってございます飼料の高騰対策についてお伺いをいたします。 大臣も御答弁だったとおり、令和四年以降、配合飼料の価格は若干の低下をしながらも高止まりを続けているという傾向でございます。これが畜産農家への大きな負担となっていることは、皆様御承知のとおりだと思います。こうした中、配合飼料については配合飼料価格安定制度、これがあるわけでありますが、これ、高止まりするとなかなか発動しない制度となっています。 特に、物価高騰のあおりを受けて需要が冷え込んでいる牛肉、肉用牛農家においては、この飼料代高騰というのが大きな経営的な負担となっています。もちろんこの畜種ごとに経営状況は異なり、さらに、この制度の原資となっているのは、生産者とメーカーと国と積立金をして、足りない分は借入れをしてというような状況で回しておること、私も承知をしておりますので、安易に制度を拡大をしていくということが果たして畜産業界全体のコンセンサスを取れるのかどうかというところは私も承知をしてはおりますけれども、ただ、こうした肉用牛農家がこうした悲鳴を上げているという現状がある中で、こうした物価高騰のあおりを受けて肉用牛農家、廃業することがないように、例えば自家配合であったり単味の飼料、あるいは、先ほども粗飼料の生産を拡大をしていくといった話がございましたけれども、こうしたものの購入に対しての支援をしていく、つまりは飼料代そのものへの支援を拡充をしていくといったことを考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 配合飼料は広く畜種横断的に使用されまして、価格は国際情勢に大きく左右されることから、生産者への影響緩和を目的に、昭和四十三年に民間の取組として配合飼料価格安定制度が措置され、輸入原料価格が異常に高騰した際には国も負担して補填する仕組みを昭和五十年から導入しております。 粗飼料につきましては、今御指摘ありましたように、輸入から国内の生産、飼料生産基盤に立脚した生産への転換を支援しておりまして、こちらの方で対応したいと思っております。 また、単味トウモロコシといった単体の濃厚飼料につきましては、取引量が限定的で、生産者、メーカーとも事務負担やそれに掛かるコストが大きくなるなどの理由から、現状においては配合飼料価格安定制度の対象とはなっておりません。 いずれにしましても、配合飼料価格安定制度はあくまで価格高騰時の影響緩和対策でございますので、農林水産省といたしましては、畜種ごとの経営安定対策や金融支援、畜産物の需給対策、国産飼料の生産、利用拡大等の推進など、各施策を総合的に活用しながら支援してまいりたいと思っております。 また、今回、重点支援地方交付金を措置しておりますので、多くの地方自治体が、飼料対策がこれまでも実施されてきておりますので、これを今回活用していただいて、飼料高騰対策や国産飼料への支援についても積極的に活用していただくように促していきたいと思っております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 御答弁いただいたような部分も経緯も承知はしておるところではありますけれども、やはり、この単味のトウモロコシであったりですとか、こういった国産の飼料をどのように増やしていくのかといった方向性については、本日も度々議論がされているようにも、皆さんと合致をして進めていく部分であると思っております。この取引が限定的であると、事務的なコストがあるというところもありましたけれども、そういったところにこそ支援をしていくことこそが国産飼料の自給率を上げていくことにもつながるのではないかというふうにも思うところでございます。 そうした中で、現状を鑑みてみれば、飼料というのはほとんどが輸入トウモロコシでありまして、為替の影響も大きく受けるといった中で、結果としてこれは海外に対する富の流出にもつながっておるところでございます。 この点について、やはり国産の濃厚飼料、粗飼料を増産をしていくとともに、配合飼料においても可能な限り国産の割合を高めていこうという方向性はきっと合致をするところだと思います。この点、二年前の畜産物価格の審議におきまして、我が党の舟山康江委員からも強く政府の方に申入れをさせていただき、当時の宮下大臣からは、方向性に賛同されつつ、御指摘を踏まえて検討するとお答えをいただきました。 本当はですね、それから二年たち、基本法も改正をされた中で、国産飼料に対する支援の形がどう変わっていったのかということをお伺いをしたかったのですけれども、本当に本日度々議論の俎上に上がってございます、徳永先生も横沢先生も御質問をされておりました。そうした中で、私の元々の通告もほとんどかぶっておったんですけれども、できれば是非大臣のお気持ちをもう一歩お伺いしたいなと思っております。 飼料自給率は二八%。先ほど大臣の方から地域地域の取組であると。そうした中で、地域計画をしっかり実現をさせていくということが地域地域の畜産業を発展させ、そして、ひいては飼料自給率を改善をさせていくといったような御答弁があったかと思いますけれども、やはり今は円安、されど、行く行くこの円安が是正をされていく可能性というのももちろんあるわけでございまして、そうすると輸入トウモロコシの価格は今度は下がると。そうしたときに、経営的観点からいえば、安い方を使いたくなるのは当たり前なわけです。 こうしたときに、安い方を今度は使ってしまうと、国産飼料の生産基盤が今度は弱体化をしてくる。だからこそ、やはり安全保障という観点から考えたとしても、国の方でもしっかり責任を持って目標を示していくべきだと私は思いますけれども、この点について大臣から是非、この現状の二八%という目標も含めて、国産をどのように増やしていくのか、御決意をお伺いできればと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと通告と大分違うので、ちょっとあれなんですけれども。 まず、ちょっと申し上げると、この飼料代の、大体、飼料費の割合が四から七割と高い畜産経営について、まずこの価格高騰による影響は経営継続に直結をすることから、幅広い経営形態を対象としたセーフティーネットである配合飼料価格安定制度を措置をしているところであります。 委員御指摘のとおり、畜産経営の安定のためには、輸入飼料に過度に依存せず、国際情勢の変化における影響を受けにくい構造へ転換する必要があると考えておりまして、国産飼料の生産振興をすることは重要であります。 農林水産省としては、飼料自給率の向上に向けて、畜産農家と耕種農家の連携、そして、飼料生産組織の運営強化、草地基盤の整備、国産飼料の流通体制の整備などを支援をして、国産飼料の生産、利用の拡大を推進してまいりたいと考えております。 ここまでが書かれた答弁なんですけれども、その上で申し上げると、いや、これ、私がさっき地域地域でというふうに申し上げた趣旨は、何も畜産のないところで無理して餌を作るということは、逆に輸送の効率も悪いですから、ある意味でいうと、畜産がしっかりとなさっているところの近くで飼料が調達できるというのがベストだというふうに思っています。 そうした取組を、今回地域計画というのをやりますから、ある種そこの中で、その考え方もですね、少し、我々も現場に出向いて、各市町村、なかなか厳しいという現実のところには、今だと百を超える自治体から来てくれという御要望がありますので、ちょっと丁寧にやらせていただきたいと思います。結果として、それが飼料自給率が上がっていくということにつながるのではないかというふうに私としては考えておりますので。 もう一つ言うと、日本の農地は限られた面積であるというのも事実でありまして、どの作物を作るのが、これ畜産の餌の話だけ見るのではなくて、総合的に、やっぱり私たちの国民への食料の安定供給という観点から、どの作物を我が国で作って、どこは輸入である種補っていくのかというこのバランス感覚を持ちながら議論をしないと、何というか、ここだけ見ると間違った方向にもなってしまいかねませんということが申し上げておきたいです。 あと、もう一個、私が大変いつも尊敬をしているのは、うちの地元の山形県の酒田市には平田牧場ってあるわけですけど、餌米を、これ餌米の国の政策がある以前からスタートをしたんですよね。それが、要するに、米を使って豚をつくったらおいしい豚ができる、結果としてそれはちゃんとした価格で消費者の皆さんがある種購入をしていただけるというところまでやって、この取組はスタートをしました。 ですから、やっぱり、そういうような取組もしっかりとこれからは私たちは大事だということを伝えていかなければならないというふうに思っております。
○かごしま彰宏君 大変ありがとうございました。 通告からもう一歩、二歩と踏み込んだ内容でございましたけれども、大臣からしっかりと御答弁をいただけたこと、大変うれしく思います。地域計画は息の長い取組になっていくと思いますので、引き続き御議論をさせていただければ幸いでございます。 次の問いに移らせていただきます。 ここから少し飼料用米、お伺いをさせていただきます。 今回、御承知のとおり、米不足ございました。主食用米への転換が進んだ結果として、東野委員からも御質問ございましたけれども、やはりこの飼料用米から主食用米への転換が進んだということで、飼料用米の生産量が減少しているわけでございます。昨年産から比べて本年産、約半分になっています。ついでに言うと、一昨年産から比べれば三分の一になっております。 こうした中で、やはり、その畜産農家の皆さん、飼料用米を使われている畜産農家の皆さんにとってはやはり大きな影響があるんだろうということは先ほどからの質疑でもあったとおりでございまして、ここで一問、どういった影響があるでしょうかといったところを御質問させていただこうと思ったんですが、時間の関係上、また質疑も出ましたので飛ばさせていただいて、先ほど大臣からは、飼料用米から主食用米への作付けの転換が進んだことについて、水活とかのこれからの措置も含めてしっかりやっていきたいとの御答弁がございました。 ただ、やはりこの飼料用米が減ったことについて大きな影響を受けるのは、耕種農家さんだけではなくて畜産農家さんもそうだと思います。そうした中、大臣御地元のその平田牧場の皆様も、恐らくこの飼料用米の生産量がこれだけ減少しているといった中で、不安であったり、あるいは経営的コスト、こういった部分も掛かっておられるのだろうなと拝察をする中において、揚げ足を取るものでは全くないですが、ただ、米不足、そもそも起きてしまった原因として、政府の需要予測を見誤ったといったことは大臣もお述べのとおりだと思います。 それにひも付いて今回飼料用米の減産というものが起きておるわけですから、この飼料用米の減産に対する補填措置、経営的な支援というのは、これはやはり政府が責任を持って進めていくべきだというふうに思っております。 畜産農家の皆さんに安心して取り組んでいただくためにも、是非前向きなメッセージをいただければ幸いでございます。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。 今御指摘いただいたとおり、飼料用米を利用してブランド化などに取り組んでいただいている畜産農家の方々がいらっしゃいます。そういう方々にとって飼料用米を安定的に確保できることが重要であることは当然であろうと思います。 今後、令和七年産の飼料用米の作付けが半減したことを受けまして、飼料用米を利用してきた畜産農家がMA米を活用しやすくする措置を講じたところであります。 また、令和八年度予算概算要求において水田活用の直接支払交付金とその関連予算を要求しており、産地交付金を活用して支援の上乗せをしている地域もあります。こうした事例を紹介することで、畜産農家が求める飼料用米の安定供給につなげてまいりたいと考えております。 また、これらの措置と併せて、今後とも、畜産側の需要を米の生産者等に伝えながら、両者のマッチングを推進していきながら、飼料用米の安定的な確保に向けた取組を後押しし、できる限り畜産農家に影響が及ぶことがないように努めてまいりたいと考えております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。 やはり、御答弁をいただいた内容も含め、クラスターであったりですとかあるいはマルキンであったりですとか、既存のこの畜産農家さんに対する支援をしっかりと継続をしていくこと、飼料用米の減産があったとしても不安なく取り組めるような環境はしっかり整えていただきたいというふうに思います。 ここからは、水田政策と絡めてちょっとお伺いをさせていただきたいと思います。 まず冒頭お伺いをしたいのが飼料用米についてではありますけれども、そもそも、まず確認をさせていただきたいのが、飼料用米を作り始めた理由についてですね。私としては、不足する国産飼料の増産であったり、過剰であった主食用米作付けからの転換であったり、若しくは耕作放棄による水田機能喪失の防止、つまり水田の維持、こういった観点があったかと思いますけれども、この点確認をさせてください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。 食料安全保障、飼料自給率の向上の観点から、輸入依存度の高い飼料作物について、水田を有効活用し、国内生産を拡大することは大変重要なことだと考えております。 飼料用米は、トウモロコシの代替として飼料自給率を高め、ひいては食料自給率を向上させることができる作物でございますし、また、米農家が水田において作付けしやすいというメリットも存在しております。 こういう観点から、我が国の水田が農業生産及び食料の安定供給に果たす役割の重要性に鑑みまして、水田の主要な生産物である米穀の新需要、すなわち飼料用米ですとか、あるいは米粉などへの利用を促進することを目的として、平成二十一年に米粉・飼料用米法を制定、支援を拡充した上で、現行の水田活用の直接支払交付金の形になった平成二十五年以降もその対象にしてきたものと認識しております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございました。私の認識もおおよそ間違っていなかったかなというところで安心をいたしました。 御答弁をいただいたとおり、新規の需要開拓をしていくであったりですとか、あるいは米農家さんが作付けをしやすい飼料用作物を生産しようというような観点からもあったというふうにございます。御答弁をいただいたとおり、とにかくこの水田が余るという状況を何とかしなければならないというような危機感というか、認識の上にも立っているものであると思っておりまして、これについては、水田から麦、大豆への転作といったところも、そういった水田を何とかして活用していこうといったような認識の下であると認識をしています。 ここで、もう一つだけ確認をさせていただきたいのが、今回、政府は需要に応じた生産掲げておりますけれども、飼料用米もこの中に入るんだろうというふうに思っております。水稲全体としての考え方として需要に応じた生産があるというふうに思っておりますけれども、そうした中で、この水稲全体として需要に応じた生産、これを実現をすることによって食料安全保障上どういった将来像があるのかどうか。もちろん、単年の需給で見れば、需要に応じた生産ができて、需要と生産量がマッチをするというのは米不足が起きないので、その単年の食料安全保障は米という点からは確保されるということだと思いますけれども、じゃ、これを続けていった結果として、行く行く日本の食料安全保障は将来的に担保をされるのかどうか。 私が何となく考えるのは、例えば、需要に応じた生産というものを続けていった結果として需要が残念ながら減り続けてしまった場合には、これ恐らく水田の量も減っていくんだろうと思います、需要がないので。一方で、例えば、これからどこかで少子高齢化が脱却をして人口が増えていった、そうすると胃袋が増えますから当然需要も増えていくわけでございます。 そうした中で、果たして減った水田の中でこの食料安全保障というものを確保できるのかといったようなリスクもあるんだろうというふうに思う中で、需要に応じた生産という考え方の中で、食料安全保障、これをどのように捉えていらっしゃるかという点をお伺いをできればというふうに思います。
○副大臣(山下雄平君) かごしま委員の問題意識とちょっと質問の意図をなかなか測りかねるところではあるんですけれども、もちろんこの需要に応じた生産というのは、このそれぞれの農業者や産地が需給動向を踏まえながら自らの経営判断で作付けする作物を選択するもので、この飼料用米というものも水田を有効活用して食料自給率の向上に寄与する戦略作物の一つに位置付けられております。 食料安全保障の観点からも、需要を見据えつつ、輸入依存度の高い麦、大豆、飼料用米を含む飼料用作物などの作物を国内生産していくことが重要だと考えておりまして、今後の人口減少であったりとか、また、どういったものを食していくのか、我々の食文化についても考えながら、この水田利用について、どういったものを作っていくのかというのを併せて政策を立案していく必要があるというふうに考えております。
○かごしま彰宏君 御答弁いただき、ありがとうございました。通告のときと比べて少し入り込み過ぎた点もあったかと思います。その点、大変恐縮でございます。 そうした中でですね……(発言する者あり)ありがとうございます。済みません、ありがとうございます。 御答弁をいただいた点もそうでございますし、やはりこの需要に応じた生産というものを進めていった結果として、私として、やはり先ほど申し上げたとおり、将来的な食料安全保障というものが損なわれてしまってはならないと思います。 その経営的な判断であったりですとか、生産者さん自らどういった作物を作付けをしていくのか、こういった観点を磨いていくことというのは大切ではありますけれども、一方で、先ほどの飼料の話の中で私も述べさせていただきました、個々の経営に任せると、やはりその個々の利益を追う部分もこれはもちろんあるわけでございまして、じゃ、国としてどこまで安全保障を担保していかなければならないのかということは、これはしっかりと考えていかなければならないことだと思っています。これ、私は、水田をいかに維持をしていくのかという点についてもそうだと思っております。 こうした中で、現行の基本計画を見てみますと、水田に関連しそうな目標が二つございます。一つは、水田と畑かん面積を一〇〇%維持をするという目標。もう一つは、米の生産量目標にひも付く形で作付面積百四十八万ヘクタールから百四十四万ヘクタールということで、生産性向上も加味してこうした数字なんだろうとは思います。 二〇三〇年目標ですので私もこの目標がどうこうと言うつもりはないわけですけれども、じゃ、もっと先の水田の未来を見たときにどうあるべきなのか。やっぱり一度潰してしまったらなかなか戻らないですから、これをどの水準までしっかりと国の責任、国の負担で維持をしていくのかといったところはこれは考えなければならない、特に六月に水田政策の見直しを控えているからこそ今議論しなければならない話だと思っています。 そうした中で、先日の所信質疑では大臣も、米については自給率一〇〇%を超えることのできる基幹作物であると、そして、食料は可能な限り自給できる姿が望ましいとおっしゃっておりました。また、需要が引っ張る形での増産を目指していきたいとの意気込みも述べていただきました。 そうした中、二〇三〇年目標を超えてもっと先の食料の未来というものを見据えたときに、果たしてこれらの方向性を実現をする、総理も食料自給率一〇〇%とおっしゃっておりますから、こうしたものを実現をしていくために、私としては、少なくとも水田は維持していかなければならない、そういった目標を立てていかなければならないと思っておりますが、大臣の水田維持に関しての御見解をお伺いをさせてください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 全く認識は一緒だというふうに思うんですね。 それで、御指摘のこの基本計画においては、米全体の生産量のKPIとして、二〇三〇年に八百十八万トン、それで、この作付面積は百四十四万ヘクタールを維持という設定をしているわけです。これらの達成に向けて、需要の変化に対応して、多収品種の導入などによる単収の増加や、地域計画に基づく農地の集積、集約化、スマート農業技術の導入などにより生産性の向上を図っていくことが重要というふうに考えております。 また、長い目で見ると、日本のお米は世界で十分に戦えるクオリティーを持っていると考えられます、私としては。なので、ある種、海外マーケットを見れば、おすしやおにぎりも含めてマーケットが広がっていくという可能性しか私としては感じておりませんので、この輸出を含めたマーケットを拡大をしていく、結果として、それは、日本の水田を、面積を維持をするということにつながっていくということになろうかと思います。 その結果が食料安全保障の確立そのものだというふうに思いますので、そうした未来が実現できるように、精いっぱい、政府、全面的に頑張りたいと思います。
○かごしま彰宏君 非常に力強い御答弁、誠にありがとうございました。 足下からしっかり追いかけていくのか、あるいは、しっかりとまずはゴールを定めた上でそれに向かっていくのかという違いが細かい部分あろうかなとは思いますけれども、大筋の、しっかりこの水田を維持をして食料安全保障を確保していく、そのためにも需要喚起をしていくといった部分は本当に合致をしておると思いますので、是非、引き続き一緒に議論をさせていただければというふうに思っております。 そうした中で、水田政策の見直し、この点についてお伺いをさせてください。 配付資料を一枚配らせていただきました。 これ、現行の水活の要綱でありますけれども、この中には、食料自給率、自給力の向上、多面的機能の維持強化等を図るためには、持続性に優れた生産装置である水田を最大限に有効活用するというふうに規定がございます。 こうした中、見直し後の水活においては、作物ごとの生産性向上、これにかじを切るという方向性が示されています。水田における麦、大豆への支援については、ブロックローテーションの中で生産性が向上していけば支援対象になるんだろうというふうに思います。一方で、じゃ、本来、水田で麦、大豆を作るということについては、畑作の方がコスト自体は安いわけですから、生産性向上という観点からはこういった旧来の転作に対する支援は出ないのだろうなというふうに思ってはおります。 正直申し上げて、私は転作助成そのものに対しては反対をしています。一方で、この転作助成というものが水田を維持をするという役割を果たしてきたこと、これは否定できないというふうに思っております。 この水活の見直しが起きる中でこの転作というものが外れていく。この中において、水田の機能を維持をするという価値観がどう変わっていくのか。現行の水活の要綱には、先ほど申し上げたとおり、水田というのは持続性に優れた生産装置であり、最大限に有効活用するんだということで、その水田の価値を認める文言が入っておる中において、見直し後の水活においてこの水田の価値というものの優先順位が下がってしまっては困るなと思っておりまして、その点について、この新しい水活の中で、水田に対する評価、水田維持という価値観がどう変化をしていくのか、お伺いをできればと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) ちょっと申し上げておかなきゃいけないことは、どんな政策の見直しであったとしても、この水田の面積、機能を維持していくということが何しろ重要なんだという認識は全く変わるものでもありませんし、そのことはよく踏まえて、持続可能な水田農業、これは高市総理からも、水田や畑にかかわらず、どんな条件であったとしてもやっていける農業政策をやってほしいと言われていますから、そこに向けて頑張っていきたいというふうに思います。
○かごしま彰宏君 ありがとうございます。 非常に、この水田をしっかり維持をしていくということについて繰り返し御答弁をいただいて、大変うれしく思っておりますし、またお手間を掛けて大変恐縮ではございますけれども、やはりその点、本日は加えて強調をさせていただきたかった点でございます。 私として、この点、やっぱりこの水田の面積をしっかり維持をしていかなければならないという点は新しい水活を踏まえて考えていかなければいけない最重要事項である中において、やはり、じゃ、水田の面積、何が一番広いのかというと、これは主食用米なわけでございます。ただ、現行の水活ではこの主食用米に対する直払いはないという中において、新しい水活においてはやはりこの水田をしっかり維持をしていくんだということに改めて向き直った中で、是非主食用米に対する直払いも導入をしてほしいなという点をお伺いをさせてください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 今の点は、具体的な支援内容とかどういう見直しになるかということについては、来年六月末、六月までに与党の先生方、そしてここにいらっしゃる先生方も含めて様々な議論をした上でやってまいりたいと思いますが、ただ、ちょっとかごしま委員と私と根本的に、何でしょう、認識が違うなというふうに思うのは、これは、やはり主食用のお米については、生産者も、しっかりと再生産可能な形の価格でちゃんと取引がされて、その方がいいというふうに思っている生産者の方が私はほとんどだというふうに思っていますし、これまでも、だから直接支払みたいな形はいっときを除いてしてこなかったというふうに私としては認識をしております。 ですから、これからも、これは日本の主食でありますから、それはやっぱり生産現場の皆さんの気持ちに立てば、それは価格でしっかりと持続可能な形の主食用の米の生産が担保されるということが私は基本かというふうに考えております。
○かごしま彰宏君 ありがとうございます。 まあ、検討中のことでありますので、来年六月に見直しの方向性が出ますので、なかなか制度に関する御質問で、答えづらい部分があるのだろうなというのは、それはもうおっしゃるとおりでございます。ただ、六月というと、骨太の方針が出るのも六月でありまして、私も役所におりましたから、六月というとやはり予算要求の編成もそれなりに進んでいる状況でございます。見直しの方向性が出てから議論するのではこれは全く遅いということで、私も、大変恐縮ながら、本日、水田政策の話をさせていただきました。 そうした中で、これ通告でもないので言いっ放しで恐縮ですけれども、その再生産可能な価格というのは一体幾らなのかという部分。大臣はマーケットには言及をされないということで、このマーケットの中で価格が決まっていくというものだと思います。 一方で、じゃ、この食料システム法、今度見たときに、お米についてはコスト積み上げで積み上げていくわけでございます。つまりは、コストを積み上げていったらそこに価格があると。これは、政府の方で価格、この価格交渉をしっかりやれということだと思いますけれども、じゃ、この再生産可能な価格というものと食料システム法で積み上げた価格というものの関係者の間での意識が合うのかどうかという点、私はこれは正直言って合わないのではないかなと思っています。ここが恐らく大臣と違うんだろうなと思っておりますけれども、この差を埋めるのが直払いなんだろうと私たちは思っております。 御答弁されます、いいですか。 言いっ放しで大変恐縮でございます。以上でございます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(藤木眞也君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として脇雅昭君が選任されました。 ─────────────
○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日もよろしくお願いいたします。 本日の議題は畜産物価格でございますが、その前に、目下の緊急課題としまして、養殖カキ大量へい死問題への対応について何点かお伺いしたいと思います。 本年十月以降、瀬戸内海全域で養殖カキの大量へい死が発生しました。被害は、広島県や全国生産高二位の私の地元兵庫県を含め、広範囲に拡大しております。私自身、たつの市というところにございます室津漁協の皆さんに洋上まで案内していただきまして、養殖いかだのカキがほぼ全滅している様子を見て言葉を失いました。被害を受けた事業者の中には、今期分だけのみならず、来期の出荷予定分も含めて二年分の収入の見通しが立たない方もいらっしゃいます。 こうした現場の切実なお声をいただきまして、我々公明党は、十二月二日、斉藤代表らとともに鈴木農林水産大臣に緊急要望を出させていただきまして、第一に激甚災害に匹敵する支援をお願いさせていただきました。その際、大臣が応じていただいたとおりに、今回、政府として支援策パッケージを打ち出されたことに感謝申し上げたいと思います。本日資料としてお配りをしております。 まず、大臣にお伺いをいたします。 今回の政府パッケージは、この度の被害の規模や長期の影響を踏まえた激甚災害に匹敵する支援だと認識してよいでしょうか。 また、現場では資金繰りへの不安が特に高まっております。収入が途絶えたまま、資材費や人件費、また債務の返済など、日々発生しているからです。特に、兵庫県でも、特定養殖共済、これ一〇〇%加入しているんですが、その支払が通常八月頃になると、来年のその頃まで事業が維持できないおそれがあり、融資につきましても、実質無利子化をしていただいたにしても、将来的には返済が発生をいたします。そのため、現場からは、是非この共済金を少しでも早く受け取れるようにしてもらえないかと、切なるお声をいただいております。 私、是非、概算払でも、早期に提供できるようにすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、この政策、カキのですね、対策の政策パッケージについては、私自身、東広島市の現場にて、水揚げされたカキのほとんどがへい死をしている状況を拝見をさせていただいて、本当に厳しい状況であることを改めて認識をしましたので、関係省庁の政策をまず総動員をして、取りまとめをさせていただいたものであります。 さらに、その後になりますけれども、十五日月曜日には、兵庫県相生市には根本副大臣を派遣をさせていただきまして、現場を見た上で漁業者と意見交換も行いました。その際に、カキの養殖業者の皆さんからは、残ったカキを上げると生きているものもやっぱりあるんですよね。そうしたものについては、大切に育てて大きくしてから出荷をしたいという声も聞いておりまして、今後のその成長の状況や単価によってこれ生産金額が変わってくることとなります。 この特定養殖共済は生産金額が減少した場合に補填する仕組みですので、この共済金の支払が生産金額が確定した後とならざるを得ないです。このため、操業が終了した漁業者から可能な限り早期に支払が行われるように漁業共済組合に対して要請をしているところであります。また、養殖事業者の資金繰りについては、農林漁業セーフティネット資金を利用することが可能です。 高橋委員が今おっしゃっていただいたことは、私も広島に行った際に、先にですね、ある種、全損みたいな形でお支払いした方がよろしいんでしょうかというのを私もその現場にいた養殖業の皆さんに聞いたんですけど、いや、それはそこまでしなくていいというお答えでした。ちょっと、それ、もしかしたら漁業者によって感覚が違うのかもしれませんので、もしちょっとそういうことが具体的にありましたら、またおっしゃっていただければと思います。
○高橋光男君 ありがとうございます。真摯な御答弁だったと思います。 是非、そういう現場現場によって状況が違うという中において、兵庫県でもこういった共済金、早く支払を求めているわけですので、政府からも関係するこの共済金が少しでも早く支払われるように働きかけを続けていただくとともに、融資につきましても、今最後、大臣言及されたセーフティネット資金、こちらについても、実質無利子化になるためには、この利子助成を補給してできると。ただ、そのためには市町村の罹災証明が必要だということでございますので、公明党としましても、地方議員の皆さんと連携して、手当てがなされるようにしてまいりたいというふうに思います。 続きまして、養殖カキ事業者の雇用維持につきまして、今日は厚労省の参考人にお伺いしたいと思います。 今回の大量へい死は、生産のみならず雇用にも深刻な影響を及ぼしております。具体的には、半年程度作業がなくなる可能性がございます。例えばカキむきの労働者、これ熟練の女性の方が多いんですけれども、そうした方々の雇用維持は事業継続にとって不可欠だというお声をいただいております。作業を身に付けるには年単位の時間が掛かりますので、一度離職が進めば人材の確保は容易ではございません。 しかしながら、今回のパッケージ、この資料の一の二、裏面になりますけど、御覧いただければと思いますが、特に雇用調整助成金の対象は飲食業等の関連事業者のみになっておりまして、養殖事業者は対象となっておりません。 厚労省に確認しましたところ、ここにございます経済上の理由とは雇用保険法上の規定でございまして、あくまで他の事業者や消費者との間の取引関係の悪化を指すと整理をされております。そのため、飲食業等は対象になりますけれども、生産者自体は対象とならないと、そういう扱いになっております。 しかし、私はそれはおかしいんじゃないかというふうに思います。なぜならば、雇用保険法を見ますと、経済上の理由にこの具体例として産業構造の変化というのも記されておりまして、そうした場合には対象になると解釈も可能です。今回は、来年以降の再生産も今見通せない状況でございますから、まさに養殖カキ産業が危機にさらされている、構造変化をもたらす事態ではないかと思います。であるならば、雇用調整助成金も養殖事業者に適用すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤川眞行君) それでは、雇用調整助成金に関する御質問に対してお答えいたします。 雇用調整助成金については、先生もう御案内のとおり、事業主が景気の変動でありましたり産業構造の変化その他経済上の理由により急激な事業活動の縮小を余儀なくされ、休業等を行った際に、一定の要件を満たせば労働者に支払われた休業手当等の一部を助成するものでございます。 それで、先ほどもございましたとおり、カキ養殖事業者がカキへい死の直接の影響により休業した場合は経済上の理由には該当しないため、雇用調整助成金の対象とはならないわけでございますけれども、これも先ほど御指摘いただいた、カキへい死により原材料が入荷できない等の理由で影響を受ける飲食業や加工流通業等の関連業者が行う休業につきましては、一定の要件を満たせば雇用調整助成金の対象になるものでございます。 それで、またさらに、先生から御指摘がありました雇用保険法であります産業構造の変化という文言でございますけれども、これは、具体的には、経済社会状況の変化に伴い事業活動の大幅な事業縮小を余儀なくされ、他業種でありましたり他産業への事業転換を図る必要がある場合について、要件として規定したものでございます。ということでありまして、自然現象を直接な原因とする生産量減少に伴う今般のカキ養殖事業者の事業活動の縮小には、状況が異なるものというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、今般のカキへい死被害への対応につきましては、厚生労働省といたしましても、先般取りまとめられた政策パッケージに基づき、雇用の維持等に関する支援につきましてできる限りの対応を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○高橋光男君 今の説明、ちょっと私はおかしいなと思うのは、産業構造の変化について、経済社会状況の変化に伴って事業活動の大幅な縮小を余儀なくされた場合は対象になると、しかしながら自然現象を直接的な原因とする生産量の減少に伴う事業活動の縮小は対象にならないという整理でありますけれども、この経済社会状況の変化とか、そういったことは雇用保険法には何ら明記されておりません。産業構造の変化というふうに書かれてあるわけでありまして、それは解釈のしようによっては、今回の事態についても、本来こうした影響を一番受けるのはまさに養殖事業者なわけですから、来年以降もできない、そうした状況において、果たしてそれを放置していていいんですかということだと思います。 是非、今この雇用維持等に関する支援、ここに書いていただいている、まあ技能実習生に対する支援、これは事業者、大変重要なものでありますのでいいんですけれども、厚労省のメニュー、雇調金、そして産業雇用安定助成金、これ対象になるんですけれども、実は能登半島地震のときも、実は漁業者の方々一件もマッチングされていないという、そういったようなこともありますので、ここの部分がまさに手薄いということを認識していただいて、しっかり日本人の労働者も守っていく支援策を是非よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、原因究明と瀬戸内海の環境改善策についてもお伺いしたいと思います。 今回の原因、何らまだ特定されていません。様々言われております。高水温であったり貧酸素、また栄養塩の不足、こうしたこと言われておりますけれども、是非、原因究明しなければ再発防止策を打てないわけですので、実態調査と科学的分析をお願いしたいと思います。現在、水研機構を始めとする国の研究機関、また県の水産研究所、大学などの協力体制を是非構築していただいて、オールジャパンで徹底した原因究明、また品種改良、こうしたものを早急に進められるように予算的な手当てもしていただきたいと思います。 併せてお伺いいたしますけれども、瀬戸内海ではかねてから栄養塩不足が指摘されておりまして、私の兵庫県でもノリの色落ちや、またイカナゴの不漁などの原因になっておりまして、漁業関係者からも何とか豊かな海に戻してほしいということで、自ら、例えば海底耕うんの取組などもしていただいて、国にも支援していただいております。今年は、特にマガキの餌となる植物プランクトンが少なかったということもデータで確認されておりまして、その要因に窒素やリンなどの栄養塩不足が指摘されております。 是非、水産庁、国交省、環境省などが縦割りを排していただいて、流域対策や環境改善を政府一体となって進める統括的な仕組みを構築していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(山下雄平君) 私も瀬戸内海関係の皆様から幾度となくお話をお伺いしておりまして、そうしたお声を踏まえて今回の政策パッケージを策定させていただきましたけれども、そのパッケージにおきましても、今後もカキ養殖を続けていくために、原因を分析し対策を講じていけるよう、徹底した原因の究明を柱の一つに掲げております。 へい死の原因については、高水温、高塩分など様々な要因が挙げられておりまして、今月三日には、水産庁や水研機構、関係県及びその試験研究機関による連絡協議会を開催しておりまして、引き続き、被害の状況の把握と原因分析を、必要に応じ大学等の専門家にも御協力をいただいて、オールジャパンで、御指摘ありましたように、徹底して進めていきたいというふうに考えております。 また、一昨日成立いたしました補正予算におきまして、持続的なカキ養殖の実現に向けた支援策として、海洋環境の変化に対応して行う三倍体ガキなど人工の種苗の導入や、近年の漁場環境に応じたへい死率の改善につながるような養殖手法の実証支援をこの補正予算に盛り込んだところであります。 政策パッケージを速やかに実行し、県と自治体がしっかり連携を取って、カキ養殖業者の皆さんが経営継続意欲を失わずに来年以降のカキ出荷を再開していただけるように対応していきたいというふうに考えております。 また、この瀬戸内海の閉鎖水域におきましては、近年の海水温の上昇に加えて、窒素、リンといった栄養塩類の不足などが養殖ノリの色落ちやカキのへい死等の要因の一つであるというふうに指摘されております。私の地元でも、有明海ですので、こうしたノリに大変影響が出ているところであります。 このため、農林水産省では、水研機構であったりとか自治体の研究機関と連携し、栄養塩類と水産資源との関係について調査研究を実施しているところであります。これらの調査研究で得られました成果については、関係自治体の研究機関等に提供しているほか、例えば海域ごとに開催されます湾・灘協議会、御地元におきましては播磨灘の協議会を設置しておりまして、環境省や国土交通省とともに参加してきたところであります。 環境省におきましてはこの特措法に基づく栄養塩類の管理を推進しておりまして、得られた知見も活用して、兵庫県におきましては他県に先駆けて地域ニーズに応じた管理計画が作成されているというふうに認識しております。また、国交省におきましては、下水処理施設からの栄養塩類を供給する能動的運転管理を実施するためのガイドライン策定等の技術的助言を行っているというふうに認識しております。 このように、これまでも各関係省庁で連携し、水質の保全と豊かな海の両立に向けて取り組んできているところでありますけれども、特措法が令和三年に改正された趣旨を踏まえつつ、今回の政策パッケージにお示ししたように、関係省庁や自治体、研究機関等が連携し、海域のニーズや状況に応じて栄養塩類を供給する仕組みを推進していきたいというふうに考えております。
○高橋光男君 詳細な御説明ありがとうございました。 兵庫県は先駆けて、栄養塩類管理計画であったり、また能動的運転管理ということで、下水道を窒素やリンの濃度を高めて放出する取組が進んでおりますけれども、もう兵庫県だけの取組では十分ではございませんので、是非、これを全体として取り組んでいただけるように、国として推進をしていただくようにお願いいたします。 ここから畜産関係についてお伺いしてまいりたいと思います。 まず、鳥インフルエンザの発生時の初動体制について大臣にお尋ねいたします。 〔委員長退席、理事上月良祐君着席〕 今、断続的に発生をしておりまして、今週、残念ながら、私の地元姫路でも確認されました。供給への不安が先行して、卵の価格も高騰しているところでございます。被害の拡大を抑えるために何といっても大事なのは、初動対応だと思います。防疫措置や殺処分、移動制限、こうしたものが遅れれば、被害は連鎖的に広がるからです。 また、同時多発的なことも起こり得るわけでありまして、自治体職員だけでは対応できない中で、是非民間との連携も大事だと思いますが、どのように実動体制を構築し、支援していく方針なのか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 委員まさに御指摘のとおり、高病原性鳥インフルエンザの蔓延防止のためには、各県において迅速な初動対応のためのまず防疫演習や人員等の確保を平時から行っていただくことにより、実動体制を強化することが重要です。 農林水産省といたしましては、この県が行う防疫演習への支援などにより、都道府県の実動体制を強化をしているところです。 兵庫県で十二月十六日に発生をしましたけれども、県がこれは事前に民間事業者と連携協定を締結をしておりまして、発生直後から民間事業者も含め十分な人員を動員をして、迅速に防疫措置を実施していると承知をしております。 〔理事上月良祐君退席、委員長着席〕 引き続き、都道府県と緊密に連携をしながら、本病の発生予防と蔓延防止に緊張感を持って対応してまいりたいと思います。
○高橋光男君 あと、鶏卵の需給調整策につきましては、これも要望にとどめさせていただきますけれども、やはり鶏卵というものは、生産回復には時間が掛かりますので、需給が逼迫すると価格が急騰しやすいという、そういった特性がございます。 そうした中で、今、注目されております加工用卵、いわゆる凍結液卵、こうしたものを活用していくことだとか、また流通調整、必要最小限度の輸入対応、こうしたものを是非機動的に組み合わせて、価格の急騰を抑える仕組みを構築していただくように国にお願いしたいと思います。 続きまして、和牛肉需要拡大緊急対策についてもお伺いをいたします。 黒毛和種の子牛価格は高騰しておりまして、先月十一月の全国平均価格は約七十三万円となりまして、二〇二二年四月以来の七十万円台となっております。一方で、枝肉相場は伸び悩み、飼料価格は高止まりしております。子牛が高い、枝肉は安い、飼料は高いままという状況が重なり、肥育経営は厳しさを増しております。 こうした中で、枝肉価格を支える和牛肉需要拡大対策は大変大事でございまして、今回の補正でも百七十億円が措置されました。しかし、地元では十分に活用されていないところもあります。なぜならば、やはり申請や報告の手続が煩雑だと、また小規模事業者ほど利用しにくいと、そうしたお声をいただいております。 是非、こうした事業が必要とされる現場に公平に届くように、申請負担の軽減とか伴走支援、こうしたものを進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 本事業におきましては、第三者委員会であります外部審査委員会によりまして、取組の新規性や販路拡大などの事業効果につきまして、審査を経て採択の手続を取っているところでございます。 こうした中で、できる限り多くの事業者の方に参加いただきますように、計画書様式の簡素化を始めとした事務負担の軽減を図っているところでございまして、この七補正もですね、そういったことも図ってまいりたいと思っております。 また、事業参加に必要な情報につきましては、関係団体を通じ広く発信することによりまして、多くの方が利用できるようにしてまいりたいと思っております。
○高橋光男君 もう一つの需要喚起策としてやはり大事なのは、和牛の輸出強化だと思います。ここは大臣にお伺いしたいと思います。 国内の牛肉消費は、やはり節約志向の影響で伸び悩んでいると、需要を創出していくことは大事だと、その意味で更なる輸出の拡大が不可欠だと思います。まさに円安を逆手に取って、もっと増やせるはずだと思っております。 しかし、現状は、国の輸出目標、今、二〇三〇年一千百三十二億円というものに対しまして、昨年で大体六百五十億と、半分程度ということになっておりまして、やはり今後の鍵は中国への輸出再開だと思います。 今年七月に日中間の検疫協定を締結されるなど進展はございますが、まだ正規ルートでの輸出再開には至っていないと。そうした中で、今、台湾有事の発言等を受けて日中関係悪化しているところでございますけれども、是非、中国を含め輸出先の多角化、これ、大臣が自らリードしていただいて、中国との当局間協議、これ七月以降まだ開催されておりません。そうした中で早期に進めていただいて、輸出できる環境を整えていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 高橋先生からの御指摘は、もうまさにそのとおりだと思っておりまして、この牛肉の輸出、大変大事です。 特にこの二〇二四年は過去最高を記録しておりまして、農林水産省としては、輸出先の多角化に向けて、関係省庁と連携した新たな輸出先国の解禁や規制緩和などの協議を進めさせていただきます。さらには、この輸出拡大に向けては、輸出対応型施設の整備や省力化機械等の導入による機能強化、オールジャパンでのプロモーションなどの推進の支援に取り組み、更なる輸出拡大やってまいります。 特に、この中国向けについては、先生から今御指摘いただいたように、七月に日中動物衛生検疫協定が発効いたしました。様々な機会を捉えて粘り強く、私としても関連の協議をやらせていただきたいというふうに考えております。
○高橋光男君 力強い御答弁ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。 続きまして、繁殖母牛の増頭支援についてお伺いしたいと思います。 中長期的に和牛肉生産を維持発展させていくには繁殖基盤の安定が不可欠でございます。私の地元兵庫の但馬牛は、神戸ビーフでも有名でございますが、需要量を供給できていない状況です。背景には、純粋な血統を守るために他県の牛を導入できないため、繁殖母牛が不足をして、導入コストが大きな負担となっております。かつて存在した増頭奨励金、これ廃止されて以降更新が進みにくいと、また離農する繁殖農家も急速に増えている状況です。肥育農家も高額で導入せざるを得ない状況が続いています。 こうした実情は、単に一つの産地やブランド維持といった話にとどまらず、国の需要に応じた生産や、先ほど申し上げた輸出拡大の目標実現にも関わる重要な課題だと思います。もちろん、過去の全国一律の増頭奨励金、これ過剰供給を来し、価格が下がるというような問題を発生しかねません。枝肉価格への影響もありますので、それは繰り返すべきではないと思いますけれども、やはり現在、この地域や品種ごとに事情が違うということを踏まえて、例えば対象を限定して若手や後継者育成などに重点化するなど、計画的な増頭支援を強化していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) 今委員から非常にこう、御地元の話も交えながら、産地それぞれの事情についても言及をいただきました。 ただ、全体的な政策について少し答弁をさせていただきたいと思います。 足下では、枝肉価格、子牛価格は昨年を上回って推移しているものの、物価上昇等に伴う消費者の生活防衛意識の高まりにより和牛肉の需要は軟調に推移しております。 一方、牛肉生産量は当面高い水準で推移すると見込まれ、補正予算においても和牛肉の需要拡大対策を措置している中、国として繁殖雌牛の増頭支援を再開することは適切ではないというふうな考えを持っています。再開基準については、牛肉の需要や生産の動向を総合的に勘案し慎重に検討する必要があり、現時点でお示しすることは困難であると思います。 また、国が講じている繁殖基盤の回復に向けた支援策については、重点支援地方交付金の利用も考えられるほか、畜産クラスター事業による機械導入や、高齢の繁殖雌牛から若い繁殖雌牛への更新、簡易畜舎の整備などを実施しており、繁殖基盤の安定的な維持発展に向けて支援の内容の情報提供を積極的に行ってまいりたいと考えております。 以上です。
○高橋光男君 一律で私も再開すべきではないと思いますけれども、今こうして子牛価格も上がってきている中で、私が申し上げたような、現場は非常に繁殖基盤が痩せ細ってますので、中長期的に見たときにどのタイミングで再開するのか、その判断基準は何なのかということを、透明性を持ってやはりお示しいただくことも必要なのではないかというふうに思いますので、国の方でしっかりと対応していただきたいというふうに思います。 最後に、一問飛ばしまして、国産飼料の話、今日も様々御指摘がございました。私も、是非、地域に根差した生産、また、そのために必要な国の事業を活用していくべきだという点について指摘をさせていただきたいと思います。 繰り返しになりますけれども、畜産は、輸入飼料への依存が大きいという中で、国際価格や為替の影響を受けやすい構造にございます。そうした中で、飼料高騰は経営を直撃をしていると、で、国産飼料の拡大が必要なわけでありますけれども、特に、水田比率が高い、また畑作転換が難しい地域、中山間地域などでは制約がございます。 そうした中でも、兵庫県では、小規模であっても稲のWCSやイタリアンライグラスなどの牧草を栽培し、堆肥を水田に戻すといった循環型農業、耕畜連携、こうしたものを進めていただいている地域もございます。是非、こうした取組もきめ細やかに、国が国産飼料の生産、活用だというふうに位置付けて、支援をしていただきたいというふうに思っております。 そこで注目したのが、今回の補正予算で畜産クラスター事業に新たに設けられた持続性に着目した支援メニューです。 資料二を御覧ください。 これ、今申し上げたように、ここに下線を引かせていただいている、右側の方ですけれども、国産飼料の生産、利用というふうにございますように、私が申し上げたような地域ならではの取組、こうしたものも対象になろうかというように思いますけれども、やはりクラスター事業は、兵庫県でも今全体でまだ二十四しかないです。全国では千以上協議会があるんですけれども、まだまだ少ないという中において、そうした地域ならではの取組を後押しするにはハードルが高いと、やはり若手の畜産農家さんとか、そうしたお声をいただくことが多いです。したがいまして、是非、申請負担の軽減や要件の柔軟化、また伴走支援というものを強化していただきたいなというふうに思います。 また、別の現場からは、やはり和牛を育てる以上、日本国内の資源をもっと取り入れた飼養体系、これを是非確立するための支援を強化していただきたいという声もいただいております。 その中で、例えば、余っているキノコの菌床、こうしたような国産副産物であったり、いわゆるエコフィードと言われるようなものでもございますけれども、こうしたものの活用をもっと進めて、国産資源を食べて育つ和牛につながる取組を後押しすべきと考えますが、最後に政府の見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(山本啓介君) 先ほどの増頭の話もそうでありますが、それぞれの地域、一生懸命工夫を凝らして頑張っている地域は、それはそれとしてしっかり評価をしながら、今後の政策に反映していきたいと。 今お話しいただきました、できるだけ国内の飼料生産基盤に立脚した政策を進めるべき、それは当然そのように私も理解しております。畜産経営に転換することが重要と認識していますので、未利用資源の活用も含め、国産飼料の生産、利用の拡大を推進してまいります。 また、畜産クラスター事業については、協議会を組織することで事業を活用しやすくする仕組みを講じており、協議会の活動を支援することで意欲ある多様な畜産経営を支援してまいりたいと思います。
○高橋光男君 最後に、やはり現場の皆さんのそうしたお声を今日も紹介をさせていただいて、様々な取組をお願いさせていただきましたが、是非、農水省としても、大臣主導の下で現場に入っていただいて、そうした方々のお声に寄り添った施策を畜産分野でも進めていただくことを最後にお願いしまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○佐々木りえ君 維新の会、佐々木りえです。 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。 今、農水省では、牛乳でスマイルプロジェクトを実施されております。私も大臣のSNSをチェックさせていただき、鈴木大臣だけでなくほかの省庁の大臣も参加する、今年は初めての試みだと思っております。大臣のお声掛けで実現したと伺っております。 私も微力ながら、SNSを中心に先輩議員や同僚議員、地元議員など協力をお願いして広報に励んでおりますが、そこである反応がありました。どうして牛乳だけ政府がこんなに支援をするのかというコメントが来ておりました。 確かに、冬場寒くなれば牛乳の消費が落ちます。さらに、冬休み、長期休暇もあって学校給食がなくなり、大体一〇%ぐらい消費が落ちると聞いております。そして一方で、乳牛の生態として生産量は増えてしまう。しかし、そのギャップを、困っているからといって、政府、大臣、政治家がなぜこれほど大々的にキャンペーンをやるのか。 我が国にとって酪農がどういった理由で大切に守っていかなければならないものか、改めて大臣から御説明をお願いします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 まず、酪農のやはり大切な意義ということについて幾つか申し上げたいと思います。 まず、酪農は、耕種農業を行うことが困難な条件不利地域の土地利用を可能として、そして人が食用利用できない牧草等の資源を生乳という良質なたんぱく質に変えることができるものであります。これだけではなくて、景観の維持、雇用や関連産業を通じた地域の維持、活性化にも資するものであり、飼料の生産、家畜への給与、また堆肥の農地への還元といった資源循環の形成にも寄与する、我が国にとって重要な産業であると考えております。 また、今委員から御指摘のあったとおりで、牛乳は牛から生産をされるものであるため、短期間で供給を大幅に増減、要は調整をするということは現実的にはできませんので、夏場を含めていつでも手軽に牛乳を飲める、結果として、カルシウムも含めてですね、たんぱく源がしっかりと消費者の皆さんに供給ができるというふうにするためには、冬の消費の減少を食い止めるということが特に重要です。 このため、今、牛乳でスマイルプロジェクトの旗の下での多様な主体による官民連携の活動等の取組が進められてきております。私自身も記者会見でやったところ、これは、私がやったのを見ていただいたほかの閣僚の皆さんが、じゃ、私もやるわと言って、何というか、みんなで何か自然発生的に実はこれ行っているものでありまして、是非、ここにいらっしゃる皆さんにも、まあ今日もそうですけれども、牛乳をなるべく多く消費していただいて、酪農に携わる生産者の皆さんが、何というか、いいなというふうに思っていただけるように、またあしたも頑張ろうと思っていただけるような環境をみんなでつくれればいいなと思っております。 ちなみに、もし牛乳以外にも何かそういった特性の商品がありましたら、是非教えていただけましたら様々考えさせていただきたいと思います。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 今、ファミリーマートでコーヒー牛乳なんかもまた発売しておりますので、是非飲んでいただきたいと思います。決して、酪農に対する補助金ですね、その利権を守るためではなくて、酪農が地域の産業を支えている、食料の安保の観点からもそれを担っていただいている、それを守っていかないといけないというのをしっかりと周知することも重要だと思っておりますので、どうかこれからもよろしくお願いいたします。 その酪農を支える担い手をどのようにサポートしていくか。先ほど徳永委員からもございました酪農ヘルパーの処遇改善は、私も非常に必要だと考えております。また、やりがいを持っていただける職場環境を整備するための優良事例をしっかりとまた政府でも横展開の方していただきたいと思っております。あと、現実的に日本の全体の人口、労働力は減少していく中で、スマート化、機械化を進めても対応できない部分があります。餌やりや搾乳、スマート化が進んでいますが、やはり農場から人がいなくなる瞬間をつくってはならない仕事だと、仕事であることには変わりはないと思っております。 私は、外国人材の活用は極めて重要だと考えています。もちろん総量規制は必要です。既に我が国は、社会は外国人なしでは成り立たない構造になってきています。レクで伺ったところ、直近のデータでは、全国で四千六十軒の酪農家に技能実習生や特定技能外国人材が働いているとのことです。 これまで様々な批判があった技能実習制度は育成就労制度へと移行し、本人の希望により一定程度転職が可能になります。そういった場合、これまでのように現場に外国人材が集まってくれるかどうかも不安に思います。外国人材の方たちが働きやすい環境をどのようにして整備していくか、その責任ももちろんあると思っております。 そこで、農水省として、外国人材の皆さんが働きやすい環境整備をどのように今後支援していくか、お考えをお伺いします。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、酪農ヘルパーの確保のためには、積極的な募集活動や人材育成に加えまして、給与や休日といった処遇の改善を行う必要がございます。農林水産省では、酪農ヘルパーの給与引上げに対する奨励金を交付するなどによりまして処遇の改善を行いまして、酪農ヘルパーを魅力ある職業とする取組を支援しているところでございます。 また、畜産分野で働く技能実習生及び特定技能外国人は、令和三年から令和六年にかけましても大きく増加しているところでありまして、畜産・酪農経営での雇用も増えているところでございます。増加する外国人材の定着のためには、雇用する畜産・酪農経営における待遇を含め、外国人材の適正かつ円滑な受入れと働きやすい環境整備が必要でございます。 このため、農林水産省といたしましては、受入れ農家や外国人材が相談できる多言語に対応した窓口の設置、環境整備に取り組んでいる優良事例の収集、周知などを支援しているところでありまして、引き続き、外国人材が働きやすい環境整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 酪農家の皆さんは、ヘルパーや、そして外国人人材の皆さんも頼りにされていると思います。また、外国人材の皆様は、生まれ故郷を遠く離れて日本社会の一員として日々汗をかいてくださっている、そして多くの皆さんは、社会保険料を払い、今の第一次産業をしっかりと支えてくださっていることを、是非政府としても一貫したメッセージをお願いしたいです。 次に、和牛肉の海外展開についてお伺いをします。 高橋委員からもございましたが、食料・農業・農村基本計画では、二〇三〇年に農林水産物・食品の輸出額を五兆円を目標にと設定いたしました。 国内市場が芳しくない中、輸出は順調に伸び続けているように見えます。しっかりと海外にマーケットを開拓すれば、円安基調は当面止まらないでしょうから、農家の皆さんも将来を見据えた戦略、子牛の仕入れをしやすくなる。もちろん、海外の方が好む肉質への品質改良も重要だと思います。加工品にしても、より付加価値を付けることもできると思っています。 先日、ある和牛肉の入った、私、レトルトカレーをいただきました。失礼ながら、値段を調べさせていただきました。何とですね、一袋八百六十円、五袋で四千三百円。一人前です、八百六十円。高いと思ったんです。自分では買えないと思ったんで、もったいないですから、朝食に、私と似て子供も小学校五年生でまだ小柄なので、一袋を三人で分けていただいたんです。でも、食べたらびっくりしたんです。口の中でお肉がほろほろっととろけて、ふだん、カレーのお肉が娘は余り得意じゃないんですね。私が料理が下手というのも問題もあるかもしれないんですけど、でも、もうママ、おいしいおいしいと全部食べたんです。高いけどまた買おうと思える、そこが重要だと思うんです。 そして、日本は人口が減少して市場が小さくなっているからこそ、メード・イン・ジャパンでどんどん海外に勝負を打って出ていく、その後押しを是非私は政府にしていただきたい。それをどうやって進めていくか、展望がございましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 和牛肉は、長年の家畜改良や飼養管理技術の向上などによって裏打ちされたものでありまして、世界に追随を許さないほどのブランドを築き上げており、引き続き輸出の強化に取り組んでいく方針でございます。 昨年の輸出額の実績といたしましても、過去最高の六百四十八億円となっておりまして、また、二〇二五年の一月から十月の輸出額はアメリカ、EU、アジア、イスラム諸国向けなど様々な国・地域向けの輸出が全体的に伸びておりまして、昨年を上回る水準で推移をしてきております。 一方で、牛肉輸出の更なる拡大に当たりましては、輸出解禁国を更に増やすなどの輸出先の多角化、労働力が不足する中でアジアを中心に輸出先から求められる多様化、複雑化するカットオーダーへの対応、アメリカやEUなどにおきまして和牛肉の認知度の高い地域での更なる商流拡大や、一方で認知度の低い地域での新規商流の構築などの課題があると承知しております。 このため、農林水産省といたしましては、引き続き輸出各国の多角化のための未解禁国・地域との協議につきまして関係府省と連携しながら取り組むとともに、各地の食肉輸出事業者を核とした産地ごとのコンソーシアムによる輸出の対応強化、省力化に対する対応や、輸出相手国による規制への対応、和牛肉の認知度向上等に向けましたオールジャパンによるプロモーションなどを支援いたしまして、官民一体となって輸出の一層の拡大に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 是非、引き続き輸出拡大、進めていただきたいと思います。 次に、海外に打って出るバイタリティー、そしてチャレンジ精神は若い人にこそ持ってほしいと思っています。 十六日の日本農業新聞に和牛甲子園の一面広告が載っていました。高校生で、自分たちが育てた牛をお披露目できる機会があるんです。また本日も、企業と一緒に高校生がレトルトカレーを開発して、道の駅で販売、そういった取組をしていただいています。 東京ビッグサイトで開催されたアグリビジネス創出フェアに訪問したときも、出展している大学の多さに驚きました。事務所に戻って改めてホームページを拝見して、そこで紹介されている各大学の取組、活躍している若い人材、ああ、日本もまだまだ未来は明るいなと思えるようなものでした。 そうした若い人たちが、もちろん研究の道も極めながら、是非ベンチャーを起こしてほしい、そういったベンチャーを起こしてほしいという、農水省として、若い人たちを、畜産分野でベンチャーを起こす、そのサポートを積極的に進めていただきたいと思っていますが、具体的な支援メニューがあるか、お伺いします。
○政府参考人(堺田輝也君) お答えいたします。 大学等の若手研究者によるベンチャー、スタートアップへの支援についてでありますが、農林水産省では、農林水産・食品分野のスタートアップが有する革新的な技術の社会実装に向け、成長の各段階に応じたきめ細やかな研究開発支援やビジネスの専門家による伴走支援等を実施しているところでございます。 これまでの大学発スタートアップ等への支援実績として、畜産、酪農分野では、例えば豚熱抵抗性豚作出の基盤技術の開発や、畜産害虫であるサシバエの生物的防除の実用化に向けた技術開発などを支援しているところでございます。加えまして、委員からお話がありましたように、アグリビジネス創出フェアなどにおける大学やスタートアップ等の研究成果の対外発信、こういった支援も行っているところでございます。 こうした取組を通じまして、若手研究者による研究の社会実装、起業に向けた取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○佐々木りえ君 ありがとうございます。 時間がないようなので、最後、要望のみさせていただきたいと思います。 先ほどもありました、農業高校や農業大学を出た学生さんがベンチャーそして酪農家を目指せるサポートをしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 そして、所信の質疑においても、国産飼料の生産拡大の重要性について述べさせていただきました。生乳や鶏卵は重量ベースでほぼ国産であるものの、輸入飼料への依存、今日、様々議論がございました。カロリーベースの食料自給率には限界があります。国産飼料の拡大は、食料安全保障の強化に加え、日本産の農畜産物のブランド力向上にも資するものだと考えております。 また、補給金や補助金による再生産支援と併せ、競争を通じた品質、付加価値の向上を図り、日本産ブランドを世界に確立していく、そういった政策を、私たち維新の会は、両輪から回す観点で今後も提案してまいりたいと思います。 以上で私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○杉本純子君 参政党、愛知県の杉本純子と申します。よろしくお願いいたします。 最初に、令和七年の畜産における都道府県別産出額を見ますと、千億円を超える県は十一道県あり、その中に愛知県も含まれております。大変心強い数字である一方、現場の酪農関係者からは、高齢化による離農をする方が増え続けているという切実な声を多く聞いております。 今、私たち日本、そして日本の農業として最も優先すべき課題は、農業人口をどのように増やすのかという点ではないでしょうか。確かに、離農者が増える中で、農地の集約化や省力化、スマート農業や機械化の推進は重要です。しかし、国として今最優先で取り組むべきは人材育成と人材確保であり、この五年、十年で本気で農業就農者を増やせるかどうかが、日本人の食の安定供給、つまり国民の命に直結すると考えています。 自国で食を賄えないことはどれほど国家として危険であるか、安易に輸入に依存することは危機管理の観点からも問題があります。世界情勢の不安定化、食料の奪い合い、そして日本の経済低迷が続けば、海外産の食料が今後更にもし高騰し、日本人が買えなくなる可能性も否定できません。 現在、日本の食料自給率はカロリーベースで三八%。そして、先ほどからありますが、飼料自給率二七%。多くの方が、何度も話に出るということは、それだけ問題視しているということであります。これは極めて深刻な状況です。 そこで、まずお伺いいたします。 なぜ飼料自給率二七%という現状なのか、そして、この自給率を上げるための目標と、その目標達成に向けての計画や政策についてもお聞かせください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 飼料自給率、今、令和六年度、二六%になっております。なかなか、農地の制約でありますとか様々なことによって、横並びの、ずっと伸びないような状況になっておりますが、飼料自給率の目標につきましては、今お話ありましたように、二〇二三年度の二七%から、二〇三〇年度までに二八%に引き上げることを目標としております。 この目標につきましては、気象条件でありますとか、農地の確保、飼料生産を行うための労働力不足などの課題が深刻化する中で、実現可能性も踏まえまして、できる限り国産飼料生産の拡大を織り込んだものとしておりまして、しっかりとやっていく必要があると思っております。 この目標の達成に向けましては、畜産農家と耕種農家との連携、飼料生産組織の運営強化、草地基盤の整備、国産飼料の流通体制の整備などの取組を支援することによりまして、粗飼料を中心とした国産飼料の生産、利用の拡大を推進してまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 食料同様、飼料についても、輸入依存が高いリスクを改めて認識する必要があると思います。また、食料自給率は二〇三〇年までに四五%を目標としている一方で、飼料自給率の目標パーセントが二八%というのは、やはり余りにも低い水準ではないかと感じます。 飼料国産化に向けての取組の一つに耕畜連携とあると思いますが、その耕畜連携の内容についてと、それを拡大していくための計画や政策をお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 耕畜連携は、耕種農家の生産した国産飼料を畜産農家が利用し、畜産からの堆肥を農地に還元する取組を指しております。 我が国におきましては、飼料の多くを輸入に依存しておるために、議員御指摘の耕畜連携を含めて、国産飼料生産を拡大していくということは、国内の飼料生産基盤に立脚した安定的な畜産経営への転換を図る上で大変重要であるというふうに考えております。 このため、これまでの国産飼料の生産、利用拡大の取組に加えて、農地の大区画化などにより、草地、いわゆる草ですね、草の、草地基盤の整備を図るとともに、農業構造転換集中対策として、飼料生産組織に必要な機械の導入を加速し、畜産の規模拡大に伴う飼料生産の外部化のニーズに応えるなど、飼料生産の構造転換を図っていきたいというふうに考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 現在、国産飼料を増やすための様々な取組が行われていますが、その中でも、耕畜連携は循環型農業を推進するために重要な施策の一つだと考えます。 輸入飼料価格の高騰は畜産経営を直撃し、その影響は畜産物価格を通じて国民生活にも及んでおります。また、今後更に輸入価格が上昇すれば、それに伴い補助金の額も増加していくことが想定されます。 そうであれば、価格高騰への対症療法としての補助金ではなく、その財源を国産飼料の生産体制構築に振り向けることが、飼料を生産する側と畜産農家の双方にとってより持続可能な選択ではないでしょうか。耕畜連携によって双方に利益となり、日本の国内が潤う仕組み、これこそが大切だと考えております。 本来であれば国民の所得向上こそが望ましく、参政党としても目指しておりますが、まずは農業政策として生産者を守りつつ、結果として消費者の負担軽減にもつながる、そういった仕組みを整えていくことが大切だと思っております。 次に、畜産業における高齢化と人手不足についてです。 設備や農場があっても後継者がいないことは、日本にとって大きな損失です。新規就農は初期投資が非常に大きく、代々受け継がれてきた技術も大切につないでいかなくてはなりません。 現在、新規就農者数は、令和六年の場合、百八十八人、離農戸数は二千七百四十八戸です。離農戸数に至っては年々増え続けている一方、新規就農者数に関しては、一時的に増加した年があったものの、全体的にはやはり減少しています。 この状況が続くと、日本の食料安全保障を守ることは困難だと強く懸念いたします。どれほどいい補助金制度があっても、制度そのものが十分に周知されていなければ活用できない、また、手続が余りにも複雑だと途中で断念してしまう方も少なくありません。もし十分な制度があるなら、ここまで離農者は増えないのではないかと思っています。 ここでお伺いいたします。支援策の認知度や利用促進に向けて現在どのような取組がなされているか、お聞かせください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 畜産での新規就農や後継者対策といたしまして、非常に大きな事業でありますのが畜産クラスター事業でございますが、これによりまして、施設整備や機械導入、家畜の導入などの支援を行っているところであります。 この事業を例に取っていきますと、本事業は畜産農家や行政、生産者団体、畜産関係者、畜産関係事業者などを構成員とするいわゆる協議会を組織することによりまして、新規就農者や後継者をサポートして事業を活用しやすくする仕組みでございます。 こうした過程、協議会の過程における調整の過程が円滑に進みますよう、協議会の設立や事業計画の作成をサポートする自治体や団体職員から成るコーディネーターの養成でありますとか、都道府県の畜産協会に所属する畜産コンサルタントによる経営指導によりまして、本事業の現場への普及、定着を図っているところでございます。 引き続き、協議会の活動を支援することによりまして新規就農や後継者の協議会への参画を促しまして、担い手の確保、育成を図ってまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 制度の周知徹底と申請手続の簡素化を進めるとともに、本当に困っている方に直接確実に届く仕組みを是非お願いいたします。 予算の使い方は国益につながることが求められます。目標を明確にした現実的な数値目標を設定し、その達成までのプロセスを可視化した上で取り組むこと、また、必要な予算や補助金については明確な目的を持って執行し、その成果をデータとして検証、公表することが重要だと考えております。 そうした情報を全国の酪農家、畜産農家さんと共有し、現場との連携を深めながら政策を改善していくことが持続可能な畜産・酪農政策につながると思っております。 農業全般にも言えることですが、特に酪農は生き物を扱う産業であり、労働時間も長く、実質的に休みが取りにくい非常に厳しい仕事です。高齢化と人手不足が進む中で、現場の労働負担は年々増大しております。令和五年の年間労働時間は、酪農で一人当たり二千二百六十一時間と、肉用牛やほかの製造業と比べても明らかに長時間です。 こうした現実を政府はどのように受け止めているのか、大臣にお伺いいたします。 この負担を軽減するために、酪農ヘルパー制度ございますが、制度の仕組みと現在の利用実態、また併せて、酪農ヘルパー制度がもたらす効果があればお聞かせください。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 酪農、畜産における基幹的農業従事者数は、仮にですけど、六十歳以上の年齢層がリタイアをして新規就農者がいない場合は、今後二十年間で酪農で約二分の一、肉用牛で約四分の一にまで減少する可能性がある。これ、大変な状況であると認識をしております。もちろん、こうした状況にしないというのが大事であると思っております。 ですので、まず、農林水産省としては、畜産現場での労働力不足に対応するために、労働負担の軽減のための省力化機械の導入、そして、今ヘルパーのお話がありましたが、特に、毎日の搾乳作業で休みが取りづらい酪農家では、農家に代わって作業を行う酪農ヘルパーへの支援、そして新規就農者による初期投資の負担軽減などの支援を行っているところであります。 特にこの酪農ヘルパーですけれども、例えばですが、学生インターンシップへの支援や新人ヘルパーへのOJT研修への支援、また、酪農ヘルパーの給与引上げに対する奨励金交付などを行っておりまして、この酪農ヘルパーを魅力ある職業とする取組を引き続き後押しをしてまいりたいと思います。 これらの対策をあらゆる機会を通じて広報し、労働力不足や担い手確保への対応を推進してまいりたいと思います。
○杉本純子君 ありがとうございます。 平成三十年から令和五年にかけての酪農ヘルパーの年間平均利用日数は二十三・一日から二十四・九日となっております。これは、月平均にすると二日程度にしかすぎず、酪農の厳しい労働実態を踏まえれば決して十分な水準とは言えません。 この状況を踏まえると、今後この酪農ヘルパー制度の更なる拡充によって労働負担を軽減していくのか、あるいは担い手そのものを増やす施策に重点を置いていくのか、国として明確な方向性を示す必要があるのではないかと思っています。 次に、畜産物も農産物も同様、輸出拡大を今目指しております。需要を増やすということは賛成です。需要が増えることは、作り手、生産者も増えることにつながります。この産業でもうかるんだと、そういう仕組みにより、国が更に支援することでより人材確保できると思います。 しかし、現実は畜産農家さんも減少していることに対し、どのように認識しているのでしょうか。是非見解をお聞かせください。
○副大臣(山下雄平君) 我々、まず、この畜産においての生産基盤を維持強化していくためには、農林水産省として、労働負担の軽減のための省力化機械の導入や、外部支援組織でありますヘルパーの活用や飼料生産組織の運営強化、新規就農者による初期投資の負担軽減などの支援を行っているところであります。 さらに、補正予算におきましては、畜産クラスター事業では、農業構造転換のための集中対策として、中小規模の生産者や就農者、後継者にも活用しやすいように、必ずしも収入の拡大だけではなくて経営の持続性を高める支援を措置したところでありまして、こうした生産基盤の維持強化の支援と併せて、出口対策の重要な要素でもあります輸出にも取り組んでいきたい。つまりは、今頑張っていらっしゃる人を支えながらも輸出も目指していくという両輪で頑張っていかなければならないというふうに考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。需要拡大とそれに合わせた人材確保ができる未来を是非一緒に目指していきたいと思います。 最後に、アニマルウエルフェアについてお伺いいたします。 国際的には基準の高度化が進み、EUを始めとする主要国では法規制や市場基準が整備されつつあります。一方、日本の畜産、酪農現場ではつなぎ飼いが主流となっています。これには日本の土地条件や生産性、効率性、技術水準などの背景があり、現在の飼養形態によって私たちは安全でおいしい畜産物を安定的に享受できていることに、本当に心より感謝申し上げます。 また、高齢化や労働力不足が進む中で、放牧への転換や飼養環境改善に必要な投資や人材確保も容易でないことは理解しております。国際基準への対応を急ぎ過ぎれば離農を加速させるおそれがある点も留意が必要です。その一方で、倫理面や衛生面、動物福祉の観点から、現場の実情を踏まえつつ、可能な対策から段階的に取り入れていくことは重要だと考えます。さらに、輸出拡大を進める場合には、今後、各国の規制や市場基準が一層厳格化することも予想されます。将来急な対応を迫られないよう、今の段階から計画的に適応を進めていく必要があるのではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 アニマルウエルフェアをめぐる国際基準の変化について、将来的に日本の畜産、酪農、とりわけ輸出や市場評価へ与える影響を政府はどのように認識していらっしゃるのか、現状どうなのか、影響を及ぼすような国際基準などはあるのか、是非お聞かせください。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 アニマルウエルフェアは、家畜を丁寧に取り扱うなど適正な飼養管理を行うことで、家畜のストレスや疾病を減少させ、家畜の本来持つ能力を発揮させる取組でありまして、畜産物の輸出拡大やSDGsへの対応等からもその推進が求められております。 このため、我が国全体のアニマルウエルフェアの水準を引き上げる必要があることから、令和五年七月に国際基準に沿った飼養管理指針を発出いたしまして、関係者に対する周知を精力的に実施しております。 牛乳・乳製品の輸出におきまして、現時点でアニマルウエルフェアの取組は輸出条件にはなっておりませんが、今後につきましては予断を持ってお答えすることが困難でございます。 ただ、いずれにいたしましても、国全体のアニマルウエルフェアの水準を引き上げるために、引き続き飼養管理指針の更なる普及、定着等を推進してまいりたいと考えております。
○杉本純子君 ありがとうございます。 日本人は古来より、動物を命ある存在として敬い、その恵みをいただく文化を育んできました。狩猟や畜産、漁業においても、感謝を抱き、自然の環境の中で生かされている自覚を持つことが重んじられてきました。私たちは、様々な価値観が存在することを理解した上で、日々日本の食を支えてくださっている生産者の皆様、そして生き物の命をいただいているという事実への感謝を決して忘れてはならないと考えます。命の重み、生きていることの尊厳、価値を大切にし、人と動物が互いに最大限の敬意を持って共に生きる社会を築いていくことが重要です。 最後に、アニマルウエルフェアを実施しようと思う場合、どのような支援や政策が現状あるのか、お聞かせください。
○大臣政務官(山本啓介君) 先ほど少し説明にもありましたけども、国際基準ではつなぎ飼いを含む多様な飼養管理システムは認められており、我が国の飼養管理指針においてもつなぎ飼いを認め、放牧やフリーストールへの転換を必ずしも求めていないと。その上から申し上げれば、コスト増加につながるかというのは一概には言えませんが、省力化につながったり省人化につながったりというところは確認ができております。 その上で、農林水産省としては、多様な生産方式を選択できるように、牧柵や水飲み場などの整備や、牛舎の整備や搾乳ロボットの導入などを進めております。 さらに、今日も説明でありましたけども、補正予算、五か年の農業構造転換集中対策として、畜産クラスター事業に持続性向上タイプを設け、直ちに収益性の向上に結び付かない取組も支援することとし、アニマルウエルフェアに対応した施設整備等にも取り組みやすくしたところであります。 これからの支援を通じまして、アニマルウエルフェアへの対応を引き続き推進してまいります。
○杉本純子君 ありがとうございます。 命を粗末にしないことが食の質を高め、人の健康を守っていく、この循環を大切にする思想を生かした日本独自のアニマルウエルフェア観念を持つことも大事であると考えます。そんな畜産をしたいんだという方の支援が十分となるように是非よろしくお願いいたします。 私たち日本が進むべき未来は、子供や孫の世代に自信を持って引き継ぐことのできる、そういった未来でなくてはなりません。また、持続可能な畜産農業のために、この畜産農業人口を増やすための実効性のある強化対策を最優先課題として取り組んでいただくことを強くお願い申し上げ、本日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 さいたま市の食肉中央卸売市場・と畜場の廃止をめぐる問題について質問をいたします。 十一月十九日、さいたま市は、老朽化が進む食肉中央卸売市場・と畜場の移転再整備を断念し、二〇二八年度をめどに事業を廃止する方針を突然明らかにしました。直前まで再整備の検討が進んでいるんだというふうに説明をしていたので、関係者に衝撃が走っています。 農水省はこの事実をいつ知りましたか。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 今般のさいたま市によります食肉市場の移転再整備の中止等の方向性の決定につきましては、本年十一月十九日の報道により承知をしたところでございます。 翌々日の十一月二十一日に関東農政局がさいたま市から事情を聞き、さらに、十二月四日には農水省本省においてさいたま市から直接説明を聴取をいたしまして状況を把握したところでございます。
○岩渕友君 報道で知ったということでした。 さいたま市は市議会にも直前まで知らせてなかったんですね。市場には多くの関係者がいます。利用の実績でいいますと、出荷者で六千者、登録買参人は四百者、そこにつながる流通、小売関係者はもう数え切れないですよね。 現在、場内で働く労働者は、委託を受けているさいたま食肉市場株式会社と臓器や原皮を扱う子会社だけで百人、加えて、産廃処理業者、格付協会、施設維持管理業者など多くの関係者がいます。廃止による影響は甚大です。 関係者の皆さんは、生産者を守り、そして消費者に国産の安全、安心な食料を安定的に供給するという誇りを持って仕事をされています。その思いが打ち砕かれた、そんな気持ちになっていらっしゃるんですね。 このさいたま食肉市場の昨年の実績、どうなっているでしょうか。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 さいたま市食肉中央卸売市場の二〇二四年の取扱実績でございますが、まず、取扱頭数でございますが、牛が一万一千百九十六頭、内訳を見ますと、和牛が二千十四頭、乳牛が八千三十二頭、交雑牛が一千百五十頭となっています。また、豚については五万二千十四頭でございました。 また、取扱金額でございますけれども、七十億一千百二十六万円となっておりまして、このうち牛が四十三億七千五百万円、豚が二十六億三千三百五万円となっております。
○岩渕友君 この市場の周辺には、川口の食肉地方卸売市場を始め食肉センター数社がありますけれども、これだけの牛や豚を受け入れることはできないんですね。さらに、周辺の大学や研究機関がさいたま市場から臓器などのサンプルを冷蔵で取得をしているといいます。福島県の家畜改良センターや東京大学の獣医繁殖研究に卵巣や子宮などを販売、岩手大学にも生殖器を販売していて、医学や獣医学研究にも大きな影響が出ることになります。 市は民間での対応が可能だというふうに言うんですけれども、市場は公設だからこそ施設利用料や屠畜料金を安く抑えることができるということです。屠畜場は大量に水を使うわけですけれども、公設だからこそ水道料金抑えられていますが、これ民間ということになったら当然これらの費用は高騰をするということになります。 市場の廃止や屠畜料金の高騰によってホルスタイン経産牛を持ち込む酪農が大きな影響を受けることになる、こうした訴えも寄せられているんですね。ほかに乳牛を受け入れてくれるところがない、乳牛が滞留をしてしまう、これが実態だということなんです。つまり、市場を廃止するということでこうした問題まで起きるということになるんですね。 こうした事態に農水省はどう対応するのでしょうか。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 食肉卸売市場は、合理的な価格形成の場であるとともに、食肉流通のための重要なインフラ施設であると認識しております。また、食肉卸売市場は地域の畜産振興の在り方とも密接に関連していることから、地域の実情を踏まえた対応が重要であると考えております。 このため、本件につきましても、まずは、地元自治体であります県と市が主体となりまして、関係者の方々の意見も聞きながら今後の地域の畜産の在り方について検討していただく必要があると考えております。国としては、その方針を聞かせていただく中で必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
○岩渕友君 今聞いたのは、このホルスタイン経産牛を持ち込むところがなくなると、それで大きな影響を受けるじゃないかということなんですよね。これに対してどういうふうに対応するのかということなんですけれども。
○政府参考人(長井俊彦君) まずはちょっと、どういうことになるのかというのはまずちょっと話合いなり状況を聞かないとなかなか分からないので、まずはそうした現場のちょっと状況をお聞きしたいと思っております。
○岩渕友君 つまり、現段階ではこうした事態に対する対応策がないということなんですよね。 公設の卸売市場の機能であるとか役割について説明をお願いいたします。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 卸売市場につきましては、その設置主体を問わず、生産地から農林水産物を集めて品質や需給に応じた価格形成を行い、小売店等に小分けをした上で販売するという食品流通の中核としての機能を果たしておりまして、これは今後も堅持をすべきと考えております。 卸売市場法に基づきまして農林水産大臣が定めております卸売市場に関する基本方針におきましても、卸売市場が有する集荷、分荷、価格形成、代金決済等の調整機能は重要であり、食品等の流通の核として国民に安定的に生鮮食料品等を供給する役割を果たす旨、また、卸売市場は、生鮮食料品等の公正な取引の場として、公正かつ安定的に業務運営を行うことにより高い公共性を果たす必要がある旨、これらを明確化をしているところでございます。
○岩渕友君 今答弁にあったように、非常に重要な役割を果たしているわけですよね。 卸売市場は、生産者の立場に立って少しでも高く売りたい卸と、消費者の立場に立っていいものを少しでも安く仕入れたい買参人が向き合って価格形成を行う場です。力関係であるとか投機的な要素は介在をせずに、純粋に需要、供給、品質だけが価格決定の指標となります。生産者はどんな小ロットでも市場に持ち込めば販売ができる、小売は仕入れができるということです。民間の屠畜場では代替できない機能を持っているのが公設の卸売市場です。 ところが、資料を見ていただきたいんですけれども、さいたま市は、公が流通を担う必要性が薄れているなどというようなことを書いた資料を公表しているわけなんです。特にこのさいたま市場というのは重要な役割を担っているんですね。 このさいたま食肉卸売市場が持っている機能について農水省がどう評価しているのか、これを伺います。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 さいたま市食肉中央卸売市場におきましても、ただいま委員からもお話がございましたとおり、公設の卸売市場として、生産者から家畜を集め、屠畜、卸売等を行うことにより、品質や需給に基づく価格形成を行い、国民に安定的に畜産物等を供給する役割を果たしているというふうに考えてございます。 一方で、食肉の流通全体における市場経由率は、牛がおおむね三割、豚がおおむね一割で推移をしてきておりまして、卸売市場以外にも様々なルートで実需者や消費者の皆さんに食肉が届けられているというふうに認識をしてございます。
○岩渕友君 今答弁にはなかったんですけれども、さいたま市場は、関東の食肉流通において、東京市場、横浜市場と並んで建値市場というふうになっているんですね。市場外取引とか相対取引が多くを占めてきた中でも、公設市場内における相場観が醸成する価格が多くの取引で基準として参照をされています。関東に建値市場が三つある、この三つあるということで、価格の乱高下を防いで平準化する機能があります。価格の透明性が担保をされる、大手が恣意的に価格をコントロールすることが難しくなります。これだけ重要な公的機能を持っている、多くの関係者が利用し運営している市場をさいたま市が一方的に廃止決定する。こういうことが何で起きているのかということなんですよね。 そこには、卸売市場法の改正が関わっています。改正の議論をしたのは二〇一八年ですけれども、当時の齋藤健農林水産大臣はこんなことを答弁しているんですね。ちょっと御紹介をしたいんですけれども、認定制の下でも、開設者が卸売業者等に公正な取引の場として必要な取引ルールを遵守させ、厳格な監督を行うとともに、農林水産大臣が開設者に指導監督することにより、卸売市場の高い公共性を確保することとしている、こういう答弁だったんです。また、需給に応じた価格形成を行うなどの機能を果たしており、今後も食品流通の核として堅持すべき、こういう答弁もしているんですね。 そこで、大臣にお伺いするんですけれども、これ、市内の業者が相対的に少ないからと一方的に市場を廃止するさいたま市に対して、先ほど紹介した答弁のように、高い公共性の確保、食品流通の核、こういう見地から厳しく指導監督行うべきじゃないでしょうか。そして、この市場の廃止を撤回させるべきではないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。 農林水産省といたしましては、まず、さいたま市から、この市場の廃止の方向性についてまず事情を直接聴取をしたところであります。 その中で、この卸売市場は国民に安定的に生鮮食料品等を供給する役割を果たすことが期待をされており、公正な取引の場として、委員からも今お話ありましたが、高い公共性を果たしていく必要があるということ、また、そのために、市場施設の廃止ありきで取引参加者などとの協議、調整を行うのではなくて、卸売市場の役割も踏まえて、周辺市場等との連携も含め、さいたま市食肉中央卸売市場内外の関係者との合意形成を丁寧に図ることなど、現場に寄り添った対応を行うように指導をしたところであります。 さいたま市においては市場関係者に対して丁寧な説明を行っていく旨を表明しておりまして、農林水産省としても、引き続き、市場内外の関係者との合意形成の状況等を注視するとともに、必要な指導及び助言を行ってまいりたいと考えております。
○岩渕友君 今、さいたま市が丁寧な対応をするというお話だったんですけど、これ、説明会行われたんですけど、廃止が公表された後なわけですよ。これ対応が不誠実だというふうに思うんですよね。 関係者の皆さんからは、もう将来が見えないと、誰も合意していないということで、この説明会の場でも怒号が飛んだということなんですよね。つまり、怒りの声が次々上がっているということなんですよ。廃止ありきではなく、現場に寄り添ったということだったんですけれども、是非そういうふうに引き続き指導してほしいということなんですよね。 それで、さいたま食肉市場を含む関東地域の国の整備計画、これはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(河南健君) お答え申し上げます。 平成三十年の改正前の卸売市場法におきましては、生鮮食料品等の取引の適正化、また流通の円滑化を図る観点から、卸売市場の計画的な整備、配置を図るために農林水産大臣が中央卸売市場整備計画を策定していると、作成をしていたところでございます。 一方で、近年におきましては、卸売市場の全国的な整備、配置が進展をいたしまして、国及び都道府県が卸売市場を計画的に整備、配置する必要が乏しくなったということで、このときの改正で整備計画の作成に係る規定は廃止をされたところでございます。このため、現在、卸売市場に関する整備計画の作成は行っておりません。
○岩渕友君 整備計画、ないんですよね。 それは、卸売市場法の改正で、目的から卸売市場の整備を計画的に促進するという文言が削除されて、卸売市場整備基本方針、中央卸売市場整備計画、都道府県卸売市場整備計画に関する規定も削除されたからなんですね。 改正前の卸売市場法では、市場の廃止は第十四条で農林水産大臣の認可を受けなければならないとされて、二項で、農林水産大臣は、中央卸売市場の廃止によって一般消費者及び関係事業者の利益が害されるおそれがないと認めるときでなければ、前項の認可をしてはならないというふうになっていたんです。 ところが、改正後は、第七条で、取引参加者に通知するとともに、農林水産大臣に届けなければならないというふうになったんですよ。大臣の認可を受けなければならなかったものが、通知と届出だけで自由に廃止できるようになってしまったということなんですよね。これ、改正がなかったら、整備計画に基づいて大臣が認可を拒否することもできたんだというふうに思うんですよ。だけど、今はこの廃止を止めることができないということになっているんですね。 それで、もう一回資料を見ていただきたいんですけれども、ちょっと黒い太線で引いてあるところを見ていただければと思うのですが、さいたま市が市場を廃止する理由に、卸売市場法の改正というのを挙げているわけですよ。 二〇一八年五月十日の衆議院の本会議で、我が党の田村貴昭衆議院議員が、こうした事態が起こるということをそのとき指摘しているんですね。これちょっと紹介しますけれども、法案は卸売市場の整備計画に関する規定を全て削除している、これは全国に市場を配置していく国の責任を放棄するものではないか、認可、許認可制を認定制に格下げすることは卸売市場への国や自治体の公的関与を後退させる、これでは市場会計の赤字を抱える自治体で地方市場の外部化や閉鎖が進むではないか、こういう指摘なんですね。まさにそのとおりになっているじゃないかということなんですよ。 大臣に伺いますけれども、今、安倍政権下の新自由主義等、規制緩和政策のゆがみとその弊害が噴出をしているということだと思うんですね。卸売市場法の改正というのはその一つであると言わざるを得ないんですよ。この改正が現場の実態と激しく摩擦を起こしていると。 大臣、これ、検証と見直し必要じゃないでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。 まず、平成三十年の法改正では、流通が多様化する中においても卸売市場の機能を引き続き発揮させるため、一律の規制により事業活動を制限する政策手法から、各卸売市場の主体的な取組を振興する政策手法に転換をし、また国としては、卸売市場の公正な取引の場としての重要な機能、役割が今後も発揮されるよう、公正な取引の場として健全な運営がなされる卸売市場を認定し、その振興を図ることとしたものであります。 この改正後の卸売市場法の枠組みについては、これまで行っている卸売市場関係者との意見交換においても、より創意工夫しながらビジネスができるようになり、各卸売市場の主体的な取組が実施できるという肯定的な評価もいただいているところであります。 また、中央卸売市場の存続や廃止については、日々の業務をマネジメントしている開設者において、当該市場の果たしている役割への考慮を含む総合的判断の中で決定されるものであることから、開設者の判断を重視した仕組みとなっているものであり、その施設の維持や運営経費の負担等が厳しい状況にあるにもかかわらず国が強制的に存続させるというのはないというふうに理解をしております。 また、今確認をしましたら、さいたまの市議会の方でもこれについては議論が始まっているというふうにお伺いをしておりますので、よくそうした議論も注視させていただきたいと思います。
○岩渕友君 いろいろ答弁いただいたんですが、矛盾が噴き出していることは事実なんですよね。このままだと全国で同じことが起こりかねないということだと思うんですよ。 検証と見直しが必要だということを重ねて強く求めて、質問を終わります。
○委員長(藤木眞也君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 石垣さんから発言を求められておりますので、これを許します。石垣のりこさん。
○石垣のりこ君 私は、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党及び日本共産党の各派共同提案による畜産物価格等に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 畜産物価格等に関する決議(案) 我が国の畜産・酪農経営は、担い手の高齢化、後継者不足が加速し、なかでも酪農家は一万戸の大台を割り込むなど、生産基盤の弱体化は深刻さが増している。また、飼料・光熱動力等の資材価格の高騰による生産コストの高止まりが続く一方で、畜産物への価格転嫁は十分とは言えず、さらには家畜伝染病の発生・まん延の脅威、気候変動の影響に常にさらされているなど、畜産・酪農経営を取り巻く環境はより厳しいものとなっている。これらに対応し、畜産・酪農経営の安定と営農意欲の維持・向上を実現するとともに、畜産物の安定供給を確立することが重要である。 よって政府は、こうした情勢を踏まえ、令和八年度の畜産物価格及び関連対策の決定に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 肉用子牛生産者補給金制度における保証基準価格等については、中小・家族経営を中心とする繁殖農家の努力が報われ、かつ、営農意欲がより向上するよう、生産コストの上昇を踏まえ、再生産を可能とすることを旨として適切に決定すること。また、近年の資材価格高騰等を受けて繁殖農家の離農等が進み肉用子牛不足が加速する中、優良な繁殖雌牛への更新等肉用子牛生産者の経営改善を支援し、肉用牛の生産基盤の維持・強化を図ること。さらに、和牛肉の需給の改善を図るため、和牛肉の需要拡大の取組を支援すること。 二 加工原料乳生産者補給金及び集送乳調整金の単価・総交付対象数量については、資材価格や輸送費の高騰等が酪農経営に及ぼす影響を踏まえ、中小・家族経営を含む酪農経営が再生産可能なものとなるよう決定すること。また、生乳需給及び酪農経営の安定を図るため、国産の牛乳・乳製品の需要拡大及び脱脂粉乳の在庫低減対策等の取組を支援するとともに、生乳需給安定クロスコンプライアンス対象事業の拡大等を推進し、負担に偏りが生じていることに鑑み、全ての酪農家に対して全国的な需給安定の取組への参加を促すこと。さらに、バター等の輸入数量は国内の需給動向等を慎重に検討した上で決定すること。あわせて長命連産性に優れた乳用牛群への転換等の取組を支援すること。 三 各種畜産経営安定対策については、生産コストの高止まりが続く中でも畜産農家・酪農家の経営を支える効果を発揮していけるよう、経営状況や環境の変化を踏まえ、適切に対応すること。 四 農場における飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図るとともに、高病原性鳥インフルエンザ、豚熱等の家畜伝染病の発生時の被害を軽減する農場の分割管理の導入等の取組を支援すること。また、アフリカ豚熱等の侵入防止のため、水際等での防疫措置を強化すること。さらに、これらを着実に進めるため、家畜防疫員及び産業動物獣医師並びに家畜防疫官の確保・育成及び処遇の改善を図ること。加えて、家畜伝染病発生時の防疫措置については、生産現場や関係団体の意見も踏まえ、検査対応及び清浄化に係る財政的・人員的な負担軽減を図るとともに、完了後の農場の経営再建に十分な支援を行い、あわせて鶏卵の安定供給を図るための支援策を拡充すること。 五 配合飼料価格安定制度を安定的に運営するとともに、畜産・酪農経営の安定が一層図られる制度となるよう引き続き検討を進めること。また、飼料用米の生産量の変動や輸入飼料の価格動向なども考慮しつつ、必要に応じて生産者の負担を軽減するための対策を措置すること。さらに、飼料用米や青刈りとうもろこし等の生産の維持・拡大に向けた支援や耕畜連携、飼料生産組織の運営強化等による国産飼料の安定的な生産・利用拡大を強力に推進し、飼料自給率の向上を図るとともに、シカ、イノシシ、クマ等による飼料作物への被害防止の取組を強化すること。あわせて飼料穀物の備蓄や流通の合理化など飼料の安定供給の環境を整えること。 六 畜産・酪農経営を再生産可能なものとするため、生産から消費に至る食料システム全体において畜産物の適正な価格形成を推進するとともに、消費者の理解醸成に努めること。また、消費者への安定供給の観点から、家畜生体及び生乳を始めとする輸送確保に取り組むこと。 七 畜産・酪農経営の省力化を図るため、スマート農業技術の導入を支援するとともに、飼養管理方式の改善等の取組を支援すること。また、中小・家族経営の酪農家の労働負担軽減のために不可欠な存在である酪農ヘルパーについては、人材の育成や定着を図るため、待遇の改善等に向けた取組を支援すること。 八 畜産クラスターについて、引き続き、現場の多様な声を踏まえつつ、地域全体で収益を高めるため、経営規模にかかわらず、生産基盤の強化や経営の持続性に資する施設整備等を支援すること。また、経営規模と経営状況との関係の分析を踏まえ、飼養規模の在り方について現場と情報の共有を図るとともに、畜産農家・酪農家の既往債務については、返済負担の軽減に向けた金融支援措置等の周知徹底を図ること。さらに、老朽化が進んでいる食肉処理施設、乳製品加工基幹施設、家畜市場等の共同利用施設の再編集約・合理化を支援すること。 九 畜産物の輸出拡大に向けて、相手国に対し、我が国からの輸入解禁及び輸入規制の緩和に係る協議を進めるとともに、輸出先国・地域における支援体制を強化し、マーケットインの観点から、畜産農家・酪農家・食肉処理施設・食肉流通事業者等と品目団体との連携による販売力の強化、輸出対応型の畜産物処理加工施設の整備等を支援すること。 十 SDGsにおいて気候変動を軽減するための対策が求められ、我が国においても二〇五〇年ネット・ゼロの実現を目指していることを踏まえ、家畜ふん堆肥の利用推進や高品質化、家畜排せつ物処理施設の機能強化等の温室効果ガス排出量の削減に資する取組を支援すること。 十一 畜産GAPや農場HACCPの普及・推進体制を強化するとともに、国際基準を踏まえた飼養管理指針に基づき、アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理の普及・推進を図ること。 十二 夏の著しい高温化に伴う家畜のへい死、生産性や繁殖成績の低下など、暑熱による家畜への被害を防ぐため、畜舎環境や飼養管理の改善等の暑熱対策を計画的に進めること。 十三 東日本大震災からの復興支援のため、原発事故に伴う放射性物質の吸収抑制対策及び関連する牧草、堆肥等の処理を強力に推進すること。また、原発事故に係る風評被害対策に徹底して取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
○委員長(藤木眞也君) ただいまの石垣さん提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤木眞也君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、鈴木農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鈴木農林水産大臣。
○国務大臣(鈴木憲和君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと思います。
○委員長(藤木眞也君) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十二分散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #738 観測 2026-06-06 07:33 JST改ざん検知用の値
24207aea…372b7d(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。