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国会会議録

総務委員会

第219回 · 参議院 · 第3号 · 2025-12-02

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-06-06 07:02 JST 記録 #675 ↗

発言 219

会議録情報

令和七年十二月二日(火曜日)    午前十時一分開会     ─────────────    委員の異動  十二月一日     辞任         補欠選任      中西 祐介君     小林孝一郎君      神谷 宗幣君     松田  学君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         吉川 沙織君     理 事                 長谷川英晴君                 藤井 一博君                 岸 真紀子君                 石井 苗子君                 初鹿野裕樹君     委 員                いんどう周作君                 梶原 大介君                 小林孝一郎君                 高橋 克法君                 出川 桃子君                 藤川 政人君                 脇  雅昭君                 小沢 雅仁君                 木戸口英司君                 足立 康史君                 奥村 祥大君                 原田大二郎君                 宮崎  勝君                 高木かおり君                 松田  学君                 奥田ふみよ君                 伊波 洋一君                 安野 貴博君                 齊藤健一郎君    国務大臣        総務大臣     林  芳正君    副大臣        総務副大臣    堀内 詔子君    大臣政務官        総務大臣政務官  向山  淳君    事務局側        常任委員会専門        員        荒井 透雅君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       笹野  健君        総務省自治行政        局選挙部長    長谷川 孝君        総務省情報流通        行政局長     豊嶋 基暢君        消防庁次長    田辺 康彦君    説明員        会計検査院事務        総局第五局長   長岡 尚志君    参考人        日本放送協会経        営委員会委員長  古賀 信行君        日本放送協会会        長        稲葉 延雄君        日本放送協会専        務理事      小池 英夫君        日本放送協会専        務理事      山名 啓雄君        日本放送協会理        事        根本 拓也君        日本放送協会理        事        中嶋 太一君        日本放送協会理        事        安保 華子君        日本放送協会理        事・技師長    寺田 健二君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書(第二百七回国会提出) ○日本放送協会令和三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書(第二百十回国会提出) ○日本放送協会令和四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書(第二百十二回国会提出) ○日本放送協会令和五年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書(第二百十六回国会提出)     ─────────────

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、神谷宗幣君及び中西祐介君が委員を辞任され、その補欠として松田学君及び小林孝一郎君が選任されました。     ─────────────

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。  先般本委員会が行いました視察につきまして、視察委員の報告を聴取いたします。岸真紀子君。

岸真紀子 立憲民主・社民・無所属

○岸真紀子君 去る十一月二十七日に、日本放送協会の事業運営に関する実情を調査し、もって本委員会に付託を予定される日本放送協会関係の案件の審査に資するため、当委員会が行いました視察につきまして、その概要を御報告申し上げます。  視察委員は、吉川沙織委員長、長谷川英晴理事、藤井一博理事、石井苗子理事、初鹿野裕樹理事、いんどう周作委員、梶原大介委員、出川桃子委員、藤川政人委員、脇雅昭委員、小沢雅仁委員、木戸口英司委員、足立康史委員、奥村祥大委員、原田大二郎委員、宮崎勝委員、神谷宗幣委員、奥田ふみよ委員、伊波洋一委員、安野貴博委員、齊藤健一郎委員及び私、岸真紀子の二十二名であり、東京都渋谷区のNHK放送センターを訪問いたしました。  視察に当たりましては、国際放送局ニューススタジオ、番組送出室、衛星中継車・可搬型中継機器及びドラマスタジオを拝見いたしました。  まず、国際放送局ニューススタジオは、テレビ国際放送の英語ニュース等を行うスタジオであります。同スタジオから発信するニュースを始め、テレビ、ラジオ、インターネットを通じて信頼できる情報を世界に伝えるNHKの国際サービス、NHKワールドJAPANについては、日本に関する偽・誤情報が広がった場合に正確な情報を発信し更なる拡散の防止に努めていることのほか、防災関連情報の拡充や訪日・在留外国人の安全、安心を支えるコンテンツの多角的な発信に取り組んでいること等の説明がありました。  次に、番組送出室は、国内で放送する番組を二十四時間体制で送出しているNHKの心臓部であり、災害等の発生時には緊急地震速報の送出や緊急ニュースへの切替え等を担っていること、いかなるときでも番組の送出を止めることのないよう、送出ルートの複数化によりバックアップ機能を確保していること等の説明がありました。  次に、衛星中継車及び可搬型中継機器は、災害現場などから衛星を通じて映像や音声をリアルタイムで送信するためのものであります。衛星中継車の通行が困難な場所等では、背負って持ち運びができる可搬型中継機器が活用されており、災害時の確実な情報発信を行うために様々な工夫が行われていること等の説明がありました。  次に、ドラマスタジオについては、来年から放送される連続テレビ小説「風、薫る」と大河ドラマ「豊臣兄弟!」のスタジオをそれぞれ拝見しました。連続テレビ小説のスタジオにおいて精巧に作り込まれたセットを拝見するとともに、大河ドラマのスタジオでは、リアルな背景映像を映し出すことができるLED製の巨大なディスプレーを拝見し、屋外ロケと異なり天候に左右されない効率的な撮影が可能となったこと等の説明がありました。  続いて、井上副会長、中嶋理事及び黒崎理事から、本年十月一日から始まった新たなインターネットサービス、NHKONEの特徴や利用状況に加え、令和二十五年度の計画完了を目指しNHKが進めている放送センター建て替え計画のうち、来年度前半の運用開始を予定している第一期情報棟の機能やコンセプトについて概要説明を聴取するとともに、意見交換を行いました。  視察委員からは、NHKによる短波放送の将来像、情報棟における新たな働き方の実現、今後のインターネット業務の位置付け、受信料制度に対する理解促進に向けた取組方針、人材確保が課題となる中での職員の採用状況、NHKワールドJAPANによる多言語サービスに対する外国人からの反響、ドラマの舞台となる地域の選定基準、NHKONEの更なる周知に向けた取組等について意見が交わされました。  以上が調査の概要であります。  最後に、今回の調査に当たり御協力をいただききました関係各位に対し厚くお礼を申し上げ、報告を終わります。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 以上で視察委員の報告は終了いたしました。     ─────────────

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長古賀信行君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書、日本放送協会令和三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書、日本放送協会令和四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書及び日本放送協会令和五年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の四件を一括して議題といたします。  四件について、まず、政府から説明を聴取いたします。林総務大臣。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) おはようございます。  日本放送協会令和二年度、令和三年度、令和四年度及び令和五年度財務諸表等について、その内容の概要を御説明申し上げます。  本資料は、放送法第七十四条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。  まず、令和二年度の貸借対照表の一般勘定については、令和三年三月三十一日現在、資産合計は一兆二千七百二十五億円、負債合計は四千五百十六億円、純資産合計は八千二百九億円となっております。  損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は七千九十九億円、経常事業支出は六千九百十七億円となっており、経常事業収支差金は百八十一億円となっております。  次に、令和三年度の貸借対照表の一般勘定については、令和四年三月三十一日現在、資産合計は一兆二千七百四十三億円、負債合計は四千百三十四億円、純資産合計は八千六百九億円となっております。  損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は七千一億円、経常事業支出は六千六百三十八億円となっており、経常事業収支差金は三百六十三億円となっております。  次に、令和四年度の貸借対照表の一般勘定については、令和五年三月三十一日現在、資産合計は一兆二千九百七十億円、負債合計は四千九十八億円、純資産合計は八千八百七十二億円となっております。  損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千九百十七億円、経常事業支出は六千七百五十三億円となっており、経常事業収支差金は百六十三億円となっております。  次に、令和五年度の貸借対照表の一般勘定については、令和六年三月三十一日現在、資産合計は一兆三千百九十一億円、負債合計は四千四百五十五億円、純資産合計は八千七百三十五億円となっております。  損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は六千五百十八億円、経常事業支出は六千七百二十七億円となっており、経常事業収支差金は二百八億円の欠損となっております。  何とぞ慎重御審議のほどお願いをいたします。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。稲葉日本放送協会会長。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和二年度から令和五年度財務諸表等の概要につきまして御説明申し上げます。  初めに、令和二年度につきまして御説明申し上げます。  貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は一兆二千七百二十五億円、一方、これに対する負債総額は四千五百十六億円、また、純資産総額は八千二百九億円でございます。  続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は七千九十九億円、経常事業支出は六千九百十七億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は百八十一億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は二百五十一億円となりました。  当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。  引き続きまして、令和三年度につきまして御説明申し上げます。  貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は一兆二千七百四十三億円、一方、これに対する負債総額は四千百三十四億円、また、純資産総額は八千六百九億円でございます。  続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は七千一億円、経常事業支出は六千六百三十八億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は三百六十三億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は四百億円となりました。  当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。  引き続きまして、令和四年度につきまして御説明申し上げます。  貸借対照表における一般勘定の当年度末の資産総額は一兆二千九百七十億円、一方、これに対する負債総額は四千九十八億円、また、純資産総額は八千八百七十二億円でございます。  続きまして、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千九百十七億円、経常事業支出は六千七百五十三億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は百六十三億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加えた、あるいは差し引いた当期事業収支差金は二百六十三億円となりました。  当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。  なお、令和五年四月二十日に放送法及び放送法施行規則の還元目的積立金に関する規定が施行されたことを受け、令和五年度に財政安定のための繰越金のうち一千九百二十億円を取り崩し、還元目的積立金に組み入れました。  引き続きまして、令和五年度につきまして御説明申し上げます。  貸借対照表における一般勘定の当年度の資産総額は一兆三千百九十一億円、一方、これに対する負債総額は四千四百五十五億円、また、純資産総額は八千七百三十五億円でございます。  続いて、損益計算書における一般勘定の経常事業収入は六千五百十八億円、経常事業支出は六千七百二十七億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は二百八億円の不足となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は百三十六億円の不足となりました。  当期事業収支差金の不足につきましては、財政安定のための繰越金を取り崩し、補填いたしました。  以上につきまして、令和二年度から令和五年度の財務諸表とも、監査委員会の意見では、会計監査人の監査意見は相当と認めるとされており、また、会計監査人の意見書では、財務諸表が、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点において適正に表示されているものと認めるとされております。  これをもちまして概要説明を終わらせていただきますけれども、今後の協会運営に当たりましては、公共放送の原点を堅持し、事実に基づく公平公正で正確、迅速な放送をお届けしてまいります。  放送開始百年という節目を迎え、正確で信頼できる情報を届けるという放送開始の原点に思いを致し、NHKとして、視聴者・国民の皆様が本当に知りたいと思っていることに真正面から向き合い、期待にお応えしていきたい所存でございます。  何とぞ御審議のほどお願いいたします。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。長岡会計検査院事務総局第五局長。

長岡尚志 会計検査院事務総局第五局長

○説明員(長岡尚志君) 日本放送協会の令和二年度、三年度、四年度及び五年度の決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。  協会の令和二年度、三年度、四年度及び五年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、令和二年度につきましては三年七月二日、三年度につきましては四年七月十三日、四年度につきましては五年七月五日、五年度につきましては六年七月十二日にそれぞれ内閣から送付を受け、その検査を行って、それぞれ三年十一月五日、四年十一月七日、五年十一月七日、六年十一月六日に内閣に回付いたしました。  協会の二年度の決算につきまして検査いたしました結果、検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。  まず、不当事項について御説明いたします。  これは、職員の不正行為による損害が生じたものであります。  次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。  これは、複写機の調達に当たり、一般競争入札を実施することが可能であったにもかかわらず、これを実施しなかったことにより透明性及び競争性が確保されておらず、経済的な価格により契約を締結していなかった事態が見受けられました。これについて指摘したところ、協会において、一般競争入札を実施することにより、透明性及び競争性を確保し、経済的な価格により契約を締結するなどの処置を講じたものであります。  協会の三年度及び四年度の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。  協会の五年度の決算につきまして検査いたしました結果、検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。  まず、不当事項について御説明いたします。  これは、職員の不正行為による損害が生じたものであります。  次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。  これは、有料老人ホーム等における受信契約の締結を促進するための取組について、協会全体としての契約締結を促進するための取組が十分に行われていなかった事態が見受けられました。これについて指摘したところ、協会は、協会全体として有料老人ホーム等における受信契約の締結を促進して受信料負担の公平性を確保するための取組を十分行うことができるよう、協会本部が主導して取組の成果の検証等を行うとともに、各放送局に対して具体的な取組方法等を周知するなどの処置を講じたものであります。  以上をもって概要の説明を終わります。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

出川桃子 自由民主党

○出川桃子君 おはようございます。自民党の出川桃子でございます。  七月の参議院選挙で初当選をさせていただきました。本日は常任委員会で初めての質問となります。至らない点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。  さて、本日は、NHKの令和二年度から五年度まで四年分の決算を審査する貴重な機会でございます。特に、令和五年度は久しぶりの赤字決算であり、NHK自身の姿勢、あるいは将来の方向性を改めて問い直す節目であると受け止めております。公共放送として国民の皆様の信頼にどう応えていくのか、本日はその点を中心に質問をさせていただきたいと思います。  それでは、まず初めに、NHKの将来像についてお伺いいたします。  稲葉会長におかれましては、令和五年御就任以来、間もなく三年の任期を迎えられます。この間、受信料の引下げ、BS放送の削減、インターネット同時配信の必須業務化など、NHK改革を力強く前に進めてこられました。一方、メディア環境は急速に変化し、生成AIの進展など就任当初には見通し切れなかった変化も現れてきております。  こうした大きな転換期にあって、この三年間、NHKのかじ取りを担ってこられた会長だからこそ、就任当初には見えていなかった課題や新たな視点も生まれてきているのではないかと拝察をいたします。  そこで、来年一月の任期満了を前に、NHKがこれから優先して取り組むべき課題、進むべき方向性、そしてNHKの将来像について、会長のお考えを伺いたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKの将来像などについてのお尋ねでございます。  私、社会から期待される放送の役割、これは放送法に掲げられているとおりでございまして、放送が最大限に普及されて、その効用をもたらし、その結果、健全な民主主義の発達に資することだというふうに考えております。  十月からインターネットによる番組の配信などが必須業務ということになります。NHKは、今後、放送だけでなくネットでも、正確で豊かな情報を広く伝え、人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なく提供する役割、使命を果たし続けていく必要があるというふうに考えてございます。  社会の共通理解を支える基盤としての使命は、放送と通信の融合が進んでどれだけ世の中が大きく変化したとしても、今後も変わることのない普遍的なものだというふうに思っております。むしろ、世界各地で社会の分断が顕在化している中で、今こそ一層求められているというふうに考えてございます。  NHKは、今後も、視聴者・国民の皆様が本当に知りたいというふうに思っていることに真正面から向き合って、社会の要請に応え、確かなよりどころとなる情報を提供する役割を果たし、果たし続けることで日本や世界の民主主義の発展に貢献してまいりたいというふうに考えてございます。

出川桃子 自由民主党

○出川桃子君 ありがとうございます。普遍的な価値の実現に向けて、一層取り組んでいただけたらと思います。  次に、NHKは、昭和二十五年の設立からはや七十五年がたちました。我が国のメディアを牽引し、公共放送として大きな役割を果たしてきたと思います。しかし、技術革新が急速に進む中で、いわゆるオールドメディアと呼ばれる既存の放送の在り方が根本から問われているようにも感じております。公共放送としてのNHKが果たす役割についても、時代とともに変わっていく必要があるのではないでしょうか。  こうした大きな転換期にあって、これから公共放送に何を求め、どのような将来像を描くのか、堀内副総務大臣の御所見をお伺いいたします。

堀内詔子 総務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(堀内詔子君) 出川桃子委員の初質問にお答え申し上げます。  我が国の放送は、受信料によって支えられる公共放送であるNHKと広告料収入によって支えられる民間放送による二元体制の下でお互いに切磋琢磨することによって発展してきたものと認識しております。  昨今、国民・視聴者の多くがインターネットを主な情報入手手段として利用しつつあるなど、放送を取り巻く環境が大きく変わってきていると承知しております。そのような中で、NHKの公共放送としての機能が将来にわたって十分に発揮され、取材に裏打ちされた信頼性の高い情報や国民・視聴者の相互理解の促進に資する情報が国民・視聴者に対して届けられていくことは重要であると考えております。こうした環境の変化を踏まえ、近年では、放送という手段に加え、インターネットを通じた放送番組の配信をNHKの必須業務とするなど、時代に応じてNHKの在り方を適宜見直しているものと承知しております。  NHKにおいては、視聴率にとらわれることなく、報道や教養を始めとする幅広く豊かで良い番組を放送することなどにより、公共放送としての役割をしっかりと果たしていただきたいというふうに思っております。

出川桃子 自由民主党

○出川桃子君 ありがとうございました。  その使命を引き続き果たしていただけたらと思います。  続きまして、朝の連続ドラマ「ばけばけ」、御覧になっていらっしゃる方もいるのではないかと思います。私の選挙区である島根県、地元松江市は、現在放送中のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の舞台となっております。松江市民からも喜びの声が多く寄せられており、作品を通じて松江の魅力が全国に広く伝わり、多くの方に訪れていただけたらと期待をしているところでもございます。  さて、朝ドラは地方の知名度向上や地域経済波及効果が大変大きく、平成二十五年の「あまちゃん」では、岩手県で三十二億円の経済波及効果が試算された例もございます。「ばけばけ」においても、松江の観光客増加、あるいはホテル稼働率の上昇など、地域経済活性化の兆しが既に現れてきております。人口減少が続く地方都市にとって、NHKの番組制作が地域振興の重要な起爆剤となり得ることを改めて実感しているところでございます。  さて、今、日本では、一部の観光地でオーバーツーリズムが深刻化する一方、国内外にまだ十分に知られていない魅力を抱えている地方も数多く存在しております。こうした地方の価値、地域の価値を丁寧に掘り起こし、全国、さらには海外へと広げていくことは、人口減少の進む地方の振興の観点からだけでなく、観光の過度な集中を緩和する上でも重要ではないかと考えております。  大河ドラマでは、各地で大河ドラマ館などが設置され、放送期間を越えた長期的な集客や地域ブランドの強化につながってきたという実績もございます。朝ドラにおいても、その効果を一過性に終わらせず、継続的な地域振興につなげる仕組みの検討が必要ではないかと考えております。人口減少が進む中、NHKが番組を通じて地方活性化に寄与する視点を持つことがこれまで以上に求められていると思います。  番組制作を起点とした地域振興や大河ドラマ館のような仕組みを含め、地域との連携、貢献をNHKとしてどのように位置付け、今後どのように進めていくのか、御見解をお伺いいたします。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  大河ドラマや連続テレビ小説では、長年、全国各地を舞台に、歴史に名を刻んだ人物ですとかその地域ならではの文化など、豊かな魅力を描きまして全国にお伝えしてまいりました。番組が地域活性化のきっかけというふうになることは大変有意義なことだというふうに考えております。さらに、番組の放送に合わせまして、出演者を招いたファンミーティングですとかパブリックビューイングを開催しているほか、「NHKのど自慢」などを始めとする全国放送の番組を地域のホールなどから放送又は収録する公開番組というのも全国各地で実施するなど、地域の皆様と連携して、一緒に楽しんでいただける様々な取組も行っているところでございます。  今後も、番組、イベントなどを通じまして地域の活性化や振興に貢献してまいりたいと考えております。

出川桃子 自由民主党

○出川桃子君 ありがとうございます。地方は人口減少がますます加速している中でございますので、NHKの役割に期待したいところでございます。  さて、最後に、NHKの報道への信頼性を高める必要性についてお伺いいたします。  近年、SNSを中心に偽・誤情報が瞬時に拡散し、特に災害時や選挙時には大きな影響を及ぼしております。能登半島地震においては、若い世代では、最初にアクセスした情報源としてテレビが五〇%を下回り、SNSを利用した割合が約三割に上るなど、情報取得の在り方が大きく変化してきております。NHKの調査でも、二十九歳以下のテレビ視聴時間はほかの世代の約半分以下にとどまり、政治ニュース情報の取得はSNSや動画アプリが主流となりつつあります。  そうした中、若い世代の政治関心は確実に高まってきていると感じております。その一方で、正確で公平中立な情報に触れる機会は十分とは言えないのではないでしょうか。正確で信頼できる情報を届ける情報機関として、公共放送の果たす役割の重要性はむしろ増してきております。しかし、残念ながら、中国向け国際放送で国内向けとは異なる内容の発信が行われるなど、公共放送への信頼が揺らいだ側面は否めません。正確な情報を届けるためにも、まずは、公共放送としてどこに軸足を置き、何を基準に中立、公平、公正を担保するのか、このことを明確にし、信頼を回復することが不可欠だと考えております。  その上で、放送法第一条が掲げる健全な民主主義の発達に資する使命を果たすためには、若年層の情報環境に適応した発信が必要とされるのではないでしょうか。親しみやすい政治コンテンツ、さらにはファクトチェック機能の強化など、公共放送としての新しいアプローチが必要ではないでしょうか。NHKの見解をお伺いいたします。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  まず、デジタル空間での偽の情報とか誤った情報への対策、これに関しましてはNHKの重要な使命だと考えておりまして、災害時並びに選挙等々でしっかりファクトチェックに本格的に取り組むなどというような対応を強化しているところでございます。  例えば能登半島地震では偽の救助要請の投稿などが相次ぎまして、NHKは、真偽についてしっかり確認、検証を行った上で、偽の情報であるというようなことを、打ち消す報道を行いました。また、近年、水害や地震など災害の頻発、激甚化が進む中、命と暮らしを守る報道、こちらもますます重要になってきております。テレビ、ラジオの放送に加えましてインターネットでも正確な情報を迅速に発信し、災害報道に万全を期してまいりたいというふうに思っております。  また、御指摘のとおり、若者の政治参加を促していくということは公共放送としても大切な役割というふうに認識しておりまして、若者を含めましたより幅広い世代に届くコンテンツの発信に一層努めてまいります。  インターネット上に真偽の不確かな情報があふれる中、判断のよりどころとなる正確な情報を提示し、情報空間の参照点を提供していくということで、引き続き情報空間の健全性確保に貢献してまいりたいというふうに考えております。

出川桃子 自由民主党

○出川桃子君 ありがとうございます。時代に即した形で健全な民主主義の発達に資する使命を果たしていただくことを大いに期待をいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 おはようございます。  私も、この七月の選挙で初当選をさせていただきました。神奈川選挙区から初当選させていただきました。本日が国会での初めての質問でございます。非常に緊張しておりまして、気付いたら目の前に水がいっぱい並んでおりますけれども、本当にお手柔らかに、温かい気持ちでお聞きいただければと思っているところでございます。  まず、本日の質疑の機会をいただきました委員長、理事、そして委員の皆様に心からお礼を申し上げます。  本日、決算審査ということでございますので、冒頭に数字の観点から申し上げさせていただければと思っているところでございます。  皆様のお手元にも配られております日本放送協会の単体決算の要約というのがございます。これ、令和二年から令和五年までありますけれども、見ていきますと、実際、この令和二年から四年度までは黒字でありますけれども、特に令和二年度を見てみますと、二百五十一億円の黒字で、予算に比べて四百一億円の改善となっているところでございます。  しかし、この黒字がなぜ起きているのかというのを見てみますと、この国内放送費というのが三百二十六億円、予算と比べて減額した結果となっております。これは、コロナ禍において取材や制作に制約が掛かったことによるものだと伺っているところでございます。  民間企業であれば、この黒字というのは商品やサービスが社会に受け入れられたあかしの一つでありますので経営努力の結果として評価されますけれども、NHKの場合は、やはり受信料という形で国民の皆様に義務的に負担をいただいているものでございますので、それがそのサービスの質ですとか価値と収入が必ずしも連動しない仕組みになっているのではないかと思っているところでございます。したがって、黒字であっても、それだけで良かったとは言えず、むしろ使命に照らして十分なサービスが提供できたかが問われていく構図だと思っております。  そのため、NHKの決算を審査するに当たっても、財務数字だけではなくて、この受信料によって支えられている組織として掲げた役割、使命にどこまで応えたか、そういう観点が重要になってくるかと思っております。そうした認識の下、本日は、地域、災害、国際展開、そしてそれらを支える財務運営について順次伺ってまいりたいと思っております。  まず最初に伺います。公共放送として、NHKの使命をどのように定義していらっしゃいますでしょうか。あわせて、その使命を踏まえて、これまで約一千億円規模で進めてきている経費削減につきまして、いかなる指針や価値基準の下で取捨選択を行ってきたのか、その考え方を伺います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) まず、NHKの使命ということでございますけれども、そもそも、社会から期待される放送の役割、これ放送法に掲げられているとおりでございまして、放送が最大限に普及されて、その効用をもたらし、結果として健全な民主主義の発展に貢献するということだというふうに考えてございます。そのために、NHKとしては、正確で豊かな情報を広くお伝えするとともに、視聴者お一人お一人の人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なくお届けしていくことが最大の使命であるというふうに理解してございます。  こうした使命を果たすことがNHKにとって重要だということでございまして、経営計画がその指針となっているわけでございますが、二〇二六年度までの事業支出削減はおおむね計画を上回る形で達成、進捗をしてきてございます。適切な資源管理とテクノロジーの活用で、コンテンツの質、量を確保しながら多くの方に放送・サービスに触れていただき、公共的価値に共感して必要性を感じていただくということが大変重要なことだと運営してございます。  今後も、設備投資の大幅な縮減を行うとともに、既存業務の大胆な見直しを行って、経常的経費の削減などの支出を見直し、さらに、業務全般にわたる経費の削減で生み出した原資をコンテンツの制作の質と生産性向上につながる、そういう投資に充てながら構造改革を進めていきたいというふうに考えてございます。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 ありがとうございます。  会長の言葉の中にもありましたけれども、やはりその究極の使命というところは、健全な民主主義の発達に資するという、この放送法第一条に掲げられているところだと思っております。  その使命を体現する上で欠かせないのが、こうした国全体の、国会の動き、政治の動きを伝えることもそうですけれども、国民の皆様の暮らされているそれぞれの地域の必要な情報を丁寧に確実に届けることが重要だと考えております。その住まわれている地域で何が起きて、行政がどう動いて、地元のお祭りとか学校、医療の状況、そして地域が抱える課題がどう変化しているのか、こうした地域での生活に直結する情報こそ、地域の皆さんが民主主義を自分の問題として捉えるための基盤であり、まさに民主主義の根幹を成すものだと思っております。  一方で、人口減少や受信料減少、受信料収入の縮減が見込まれる中、こうした地域密着の放送体制を持続して更に充実させていくことは容易ではないと思っております。放送設備のみならず、その担い手をどう確保していくのか、様々大きな課題があると考えております。  そこで伺います。人口が減少し、受信料収入も下がっていく中で維持強化していくためには、地域放送の充実度を客観的に把握しておく必要があると考えます。そのためには、例えば、ローカルの放送の枠の比率の推移ですとか、地方に配置されている職員の数、あるいは全国転勤でなく地元に残る地域職員の採用、配置状況など、一定の評価指標を持つ必要があると思っております。こうした指標をどのように整理し、地域放送の改善に生かしていこうと考えているのか、NHKの見解を伺います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  今、総合テレビの地域向け放送時間は、令和二年度は一日当たり二時間三十分程度、以降三年は三時間程度、令和六年度は二時間程度というふうになっております。令和六年度の減少は、それまで地域を扱っていた全国放送番組を地域向け放送時間というふうに計算してきたんですけれども、それを改めたということによるものでございます。  地域放送・サービスの充実に向けた指標の一つとしまして、NHKでは、各地域にお住まいの方々を対象に地域放送の視聴頻度や質を問うアンケート調査を継続的に実施しているほか、地方番組放送審議会での御意見、こういったものを通じて現状の把握と改善に努めているところでございます。地域に密着したニュースや地域の課題に向き合う番組の放送に加えまして、NHKONEではこうしたニュースや番組の見逃し配信などにも取り組んでおります。  地域局への職員の配置につきましては、災害対応等の地域サービスや全国ネットワークの維持に必要な体制を構築することが重要というふうに考えておりまして、必要な要員を配置しているところです。  地域職員につきましては、それぞれの地域における体制などを考慮しつつ、必要に応じて採用、配置をしております。  技術の進展などによりまして業務の効率化を進めながら、放送と配信の両面で地域に貢献してまいりたいというふうに考えております。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 ありがとうございます。  地方自治は民主主義の学校と言われております。まさに、地域の放送がちゃんと続いていっているか、そうしたことを客観的指標で見ていただきたいと思っておりますし、先ほど令和六年にこの数値の見直しも行ったとおっしゃっておりました。まさに、地域にお住まいの方にとって、その地域の情報がどれだけ届いているのかという意味では、指標は見方としては改善されているんじゃないかなと思っておりますが、そうしたことをしっかりと見ながら、是非とも発展させていただきたいと思っております。  一方で、私は昨年まで神奈川県庁で十一年間仕事をさせていただいておりまして、生活者として首都圏で暮らしております中で、この人口規模に比して地域固有の情報が届きにくいなと感じる場面がありました。私は宮崎出身でございまして、小さい頃からNHKを見ておりました。今でも毎日十八時から全国放送があって、十八時十分から十九時までは、まさにこの宮崎の地域の放送をずっと届けてくれる存在でございます。  一方で、この同じ時間帯でこちらで見ますと、神奈川、東京、埼玉、千葉の四都県が首都圏の広域放送として一くくりに放送されております。この限られた時間、このローカル枠を共有しているような状況になっております。この四都県の人口、神奈川県だけでも九百二十万人おりまして、そして、首都圏全体を合わせますと三千六百万人超に上るような、そこに対してまとめて放送しているという状況になっているところでございます。  群馬とか栃木では、平成二十四年四月から県域放送、その地域の放送で時間帯が始まったと聞いておりますけれども、やはりこの四都県においても、人口規模は大きく、課題も多様な首都圏でございますので、だからこそ県単位の情報ニーズが大きいと考えているところでございます。  首都圏四県で県域放送が行われている理由と今後の地域放送の充実について、その方針を伺います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  南関東の一都三県、東京、神奈川、千葉、埼玉の地上テレビ放送につきましては、国の基幹放送普及計画に従って関東広域の放送を行っております。  南関東で都県ごとのローカル放送を行うためには、東京のほかに南関東の三県で、親局に当たります電波の送信所や周波数の確保を始め、送信、送出設備の整備、既に構築したデジタル中継局、ネットワークの見直しなど多くの課題があります。  現在、南関東の一都三県の情報につきましては、平日夕方の「首都圏ネットワーク」や日曜午後の「首都圏いちオシ!」など関東向けの広域ローカル放送とデータ放送でお伝えしているほか、横浜、千葉、埼玉の各放送局から各県向けのFM放送を行っております。また、NHKONEや地域放送局ごとのホームページでも三県の情報を提供しております。  今後も、災害時におけるFMでのライフライン情報を始め、インターネットも積極的に活用して地域に密着した情報をより一層きめ細かくお伝えできるように努め、地域情報の発信を充実させていきたいと考えております。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 ありがとうございます。  おっしゃっているように、様々な課題があるんだと思っております。ただ、まさに今回、そのNHKの使命というところが健全な民主主義に資するということでございますので、そして、かつ、やっぱり全国同じ受信料を負担しているという中で、これだけその三千六百万人の人たちと地域が、その情報、そのサービスの質が変わりがないようなところを目指していただきたいなと思っております。  答弁の中にもございましたけれども、FM放送の価値ですとか、あるいはインターネットを活用していくというのもすごく大事な観点かなと思っております。  本年十月一日から改正放送法が施行されたことによりまして、NHKのインターネットの配信が必須業務化されたところでございます。まさに、放送で難しければインターネットで使うという方法があるかなと思ったんですけれども、ただ一方で、これは、インターネットを通じた配信は、番組関連情報、この番組関連情報というのが、放送番組と密接な関連を有する情報であって、放送番組の編集上必要な仕様によるもの、つまり放送ありきで取材したものを流せるというような状況になっているのかなと認識しております。  私もNHKONEのニュース・防災アプリ見たんですけれども、やっぱり県域の放送をしているところとまとめて首都圏で一括でやっているところでは、やはりその放送量の、発信量にやっぱり違いが出てきてしまっているのではないかなと考えているところでございます。  今回放送法が改正されましたけれども、このルールの中でいかにインターネットでの情報発信を充実図るかが肝になってくるのではないかと考えているところでございます。  そして、日常の生活情報も大事ですけれども、やはり災害時はなおさら重要だと考えております。日常の災害情報に加えて、特に首都圏直下型地震などの大規模地震発生時にまさにこのインターネットをいかに使っていくのか、首都圏各県の固有情報へのアクセスが十分確保されるか懸念がある中で、地域固有の災害情報を確実に届けるための取組についてNHKに伺います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  災害が激甚化し、首都直下地震ですとか南海トラフ地震などの巨大災害も想定される中、災害時に命綱の役割を確実に果たしていくということはNHKの根幹の使命であると考えております。  そのために、全国の放送局を通じて取材した命を守るための情報を、放送に加えましてインターネットでも、その特性を生かして迅速、確実、正確に発信してまいります。  その際には、災害報道の番組配信に加えまして、報道・防災番組関連情報といたしまして、都道府県、市区町村ごとのきめ細かい災害情報もNHKONEのウェブサイトやアプリで配信していきます。それは一都三県を含む首都圏の各地域においても同様でございます。  放送は俯瞰した最新の情報を届けることに強みがあるのに対しまして、インターネットは地域ごとなどきめ細かい情報をいつでも確認できるように整理して届けることができます。地図、表、グラフなども用いまして情報を届けることもできます。さらに、アプリであれば、地域ごとのきめ細かい災害情報や避難情報をプッシュ通知によって速報することも可能です。  こうしたインターネットの特性を生かしまして、災害時の命綱としての役割を確実に果たしてまいりたいというふうに考えております。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 是非とも前向きに取り組んでいただければと思っております。  ここまでNHKの国内での使命について伺ってまいりましたけれども、一方で、情報が国境を越えていく中で、海外で生じた誤情報が国民の民主主義にも影響を及ぼしかねません。ゆえに、この健全な民主主義の発達という使命を考える際には、国際社会の情報環境の健全性にも目を向ける必要があると思います。  先日の視察では、NHKワールドで日本の正確な情報を世界に発信していると伺いました。私も今日付けておりますけれども、ブルーリボン、この拉致問題につきましてもしっかりと世界に向けて発信していただきたいと思っております。その前提となるのが日本のプレゼンスだと思っております。それを後押しするのが、私はこのコンテンツの国際展開だと思っております。  そこで、NHKエンタープライズの活用も含めて、NHKとして今後の放送コンテンツの海外展開の戦略をどのように描いているのか、目標値や評価指標等あれば伺います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  日本の視座、文化や価値観、こういったものを、ドキュメンタリーやドラマ、教育など、良質なコンテンツを通じて世界に発信していくということはNHKの重要な使命です。  NHKでは、国際放送のほかに、国際共同制作、NHKエンタープライズなど関連団体を通じた海外の放送事業者、配信事業者への番組販売といった様々な手法で良質なコンテンツの世界展開を図っております。世界規模のコンテンツ配信業者など外部プラットフォームとの連携、交渉を通じた新規市場開拓の観点、そして展開を図るコンテンツのジャンルの拡大、こういった観点の双方で今トライアルを続けているところでございます。  海外展開の推進は副次収入の拡大という観点でも重要と考えておりまして、諸外国の公共放送の取組なども参考にしながら、引き続き強化を図り、コンテンツメーカーとしてのNHKの存在感も高めていきたいというふうに考えております。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 ありがとうございます。  最後に、こうしたことを実現するための財務基盤について伺いたいと思います。  令和五年度の決算では、一昨年十月の受信料値下げ等の影響によりまして受信料収入が約三百九十六億円減少しまして、赤字に転じているところでございます。  この国民への還元としての値下げは評価しますけれども、それによってNHKの体力が奪われて、先ほど申し上げた地域、防災、国際といった公共的な価値の提供がおろそかになっては本末転倒でございます。だからこそ、今後もNHKが持つ使命を十分に果たしていかなければならない中で、この収入確保と歳出改革をどのように両立し、経営していくのか、最後に会長に決意を含めて伺います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、視聴者・国民の皆様からの受信料を財源としているNHKでございます。NHKとしては、歳出についての透明性の確保、それから不断の見直しが求められているというふうに考えてございます。  NHKの使命を果たしていくために、今、二〇二七年度の収支均衡に向けて収入の確保とともに千三百億円規模の支出削減の取組をしておりますが、これは緩めることなく確実に実施していきたいというふうに思っています。既存業務の大胆な見直しに加え、経常的経費の削減などの支出の見直しを実行していきます。こうした業務全般にわたる支出削減で生み出した原資を質と生産性の向上につながる投資に充てて、番組、コンテンツの質と量を確保していくという方針でございます。また、課題になっている受信料の未収数の増加に歯止めを掛けるための対策も強化するということなどで公平負担の徹底と収支確保を進めていきたいというふうに考えてございます。  今後もNHKの使命、役割を果たし続けていくためには、いずれも今申し上げたような取組は必要でございまして、収入を確保しながら業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進めていくという決意でございます。

脇雅昭 自由民主党

○脇雅昭君 今後も不断の料金の見直しをしながら、スリムでも強靱なNHKを目指して今後もその使命を果たしていただくことを要望しまして、私の質問を終わります。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 立憲民主党の小沢雅仁でございます。  会派を代表して、質問させていただきたいと思います。  まず、本日はNHK決算四年分の質疑となりますが、冒頭、林総務大臣の労務費問題についてお伺いをしたいと思います。  この件につきましては、十一月二十日、また二十七日に衆議院の総務委員会で、そして二十五日には参議院の総務委員会で質疑が行われました。大臣はその都度、事務所で調査中と答弁をされておりますが、既に十日以上経過をしております。  林総務大臣、何らかの結果が出たのでしょうか、お伺いしたいと思います。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のありました件については、現在、事務所において確認作業を進めておるところでございます。  正確に事実関係を把握するためには一定の時間を要することから、現時点で確たることを申し上げることは難しいと考えておりますけれども、結果がまとまり次第、説明してまいりたいと考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 時間が掛かるのは一部理解はできると思うんですけれど、今日、各紙が報じているとおり、公職選挙法の疑いで陣営の出納責任者に対する告発状を広島地検に送付されたということが報じられております。大臣も承知をしているというふうに思います。  来週から予算委員会も始まるわけでありまして、公職選挙法を所管する大臣として、しっかりとこの調査結果を国民の皆さんに報告をする、説明をする必要性があると思いますし、国会会期中に国会にも報告するべきだというふうに思いますが、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 委員も含めまして、委員会でもいろんな御指摘をいただいておるところでございます。しっかりと正確に事実関係を把握するということで、今丁寧に確認作業を進めておりますので、今先生からも、また他の委員からも御指摘をいただいたことをしっかりと頭に入れまして、確認作業ができ次第、しっかりと説明してまいりたいと考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 よろしくお願いしたいと思います。  それでは、NHK決算の質問に入りたいと思いますが、稲葉会長始めNHKの皆さん、よろしくお願いしたいと思います。たくさん質問を用意させていただきました。  先ほどもお話が出ておりましたが、稲葉会長の任期、来年の一月二十四日をもって満了になる予定でございます。就任時の記者会見で、会長は御自身の役割を改革の検証と発展と位置付けられました。特に、人事制度改革について見直しを行っていく考え方を示されるとともに、デジタル技術を活用してコンテンツを質、量共に豊富に提供していくと述べられました。任期中においては、令和五年十月の受信料一割値下げやインターネットサービスに係る放送法の改正など組織運営にも大きく関わる動きも相次ぎ、大変多忙な三年間であったというふうに思います。  この三年の任期について、会長自身はどのように総括をされていらっしゃるのか、また、残りの任期においてはどのような姿勢で業務に取り組んでいかれるのか、稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 今ほど先生からおっしゃっていただいたような様々なことを三年間でやってまいりました。  私、三年前の会長就任時の記者会見でも申し上げたんですけれども、放送法の第一条には、放送の目的として、放送の効用を国民にあまねく普及し、健全な民主主義の発達に資するということがうたわれてございます。放送を通じて戦後の日本社会をより良いものにしようと、法律制定時の皆様方の御先輩であられる立法関係者の相当強い熱意というものが感じられる、そういう放送法だというふうに感じました。  私、日銀におりましたとき、日銀法改正の作業にも関わり合いを持ちましたが、その際、放送法を勉強するチャンスがありましたが、そのときに今申し上げたような感銘を受けたという記憶があるということでございます。その後、縁あって実際にNHKの経営に関わることになったわけでございます。  やはり、国民の皆様にとって大事な日々の生活の健全な営みを支えるための確かな情報、良質で豊かなコンテンツを間断なくお届けする、そういうNHKに課せられた役割を果たす、このためにこの三年間努力を続けてきたというふうに思ってございます。  その意味で、とりわけ今年十月からのネット必須業務化で、NHKの正確で信頼できる情報やコンテンツを質、量共に豊富にお届けして、ネットを含む情報空間の隔り、あるいは偏りやゆがみを是正し、情報空間の参照点としての役割を果たす機会を得たことは、NHKにとって非常に意義がある歴史的な転換点だったと受け止めてございます。  この三年間の取組についての私自身の評価は差し控えますけれども、いずれにしても、NHKに求められる役割をしっかり果たして健全な民主主義の発達に貢献する、そういう覚悟を持って取り組んできたことは間違いございません。これは残りの任期においても同様でございます。  今後どなたが会長あるいは役員になったとしても、NHKの経営のかじ取りを担う際には、常にこうした高い視野、高い志を持って対処していただきたいなというふうに思ってございます。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非健康に御留意いただいて、任期しっかり全うしていただけることをお願いしたいと思います。  続いて、決算の関係で、四年前、もうちょうど、四年分の審議ですから、前回のNHK決算は四年前でございます。四年前の二〇二一年の六月に私も質疑に立ったわけですが、そのときに、この決算の審議と新しい新年度予算の審議のサイクルをしっかりとひも付けられるようにしてほしいという要望を出させていただきました。要は、NHK決算を秋の臨時国会が始まる十月上旬ぐらいまでに是非国会に提出をして、毎年しっかり臨時国会で審議をして、そしてその審議をもって翌年の通常国会で新年度予算の審議に臨むべきということや、NHKに対しては、上場企業と同じ四十五日ルールと同じような位置付けで是非取り組んでいただきたいというお願いをさせていただきました。そのとき、NHKの方からは、何かできることはないか検討してまいりたいと思います、また総務省からは、円滑な御審議がいただけるよう引き続き努力してまいりたいという御答弁をいただきました。  四年が経過をいたしました。具体的にどのような検討をされているのかを含めまして、稲葉会長、また林総務大臣にお伺いをしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) この件につきましては、NHKは、放送法第七十四条第一項の規定に基づき、財務諸表を作成し、監査委員会及び会計監査人の意見書を添えて、事業年度経過から三か月以内に総務大臣に提出するということになってございます。また、同条の二項では、総務大臣は内閣に財務諸表を提出し、第三項で、内閣は、会計検査院の検査を経て財務諸表を国会に提出するとなっています。通例、会計検査院は十一月頃に検査結果を内閣に報告しているというふうに承知してございます。  受信料で成り立つNHKといたしましては、やはり視聴者の皆様に決算の情報を公開するということは説明責任を果たす上で大変大事なものだというふうに考えております。  今後とも、できるだけ早くお知らせするよう工夫をできないか取り組んでまいりたい、引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) NHK決算ですが、今、稲葉会長からお話がありましたように、放送法第七十四条第一項、ここに、事業年度経過後三か月以内に総務大臣に提出しなければならないと、こうなっておりまして、国会への提出については、同七十四条二項と三項で、会計検査院の検査を経て国会に提出すると、こうなっております。御承知のとおりでございますので。  委員からも御指摘がありましたので、NHKから決算の提出を受けた後はなるべく早く会計検査院にNHK決算を送付するということで、今年は六月三十日、失礼いたしました、六月二十四日に、令和六年度決算、NHKから送付されました後に、七月一日には会計検査院に送付させていただいておるところでございます。そして、会計検査院の検査を経た後は、大臣意見を付して速やかに国会に提出するよう引き続き努めているところでございます。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  いずれにしても、関係各位が、やっぱりもう努力を皆それぞれがしないと、早い国会への提出にならないと思います。  私は、冒頭申し上げたとおり、やっぱり前年度の決算はこの秋の臨時国会でしっかり審議をして、そして三月に新年度予算しっかり審議をするという、その流れの方がふさわしいと思いますので、是非御尽力をいただくようにお願いさせていただきたいと思います。  そして次に、各年度の事業収支差金における予算と決算の差異についてお伺いしたいと思います。  先ほども質問の中にもありましたけれど、各年度を見ますと、予算と決算で大分差異が出ております。時間の関係上、細かい差異は申し上げませんけれど、この予算と決算が大きく違う結果となった理由について、稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のとおり、予算、事業計画を着実に実行するということは大変大事なことだというふうに考えてございます。  各年度とも、事業収入については、より高い成果を上げるというために取り組んでおりまして、その結果、増収となる傾向が強うございます。また、事業支出については、より効果的、効率的な事業運営を努めており、その結果として、決算では事業収支差金が増えているというような結果になってございます。  二〇二〇年度、令和二年度は、コロナウイルスの関連で事業活動に様々制約が生じまして、事業収入、事業支出、両面にわたって大きな影響が出ました。二一年度、二二年度、二三年度は、コロナ禍の減収からの回復に努めた結果、事業収入は予算に対して増収となります。事業支出については、設備投資の抑制など、効果的、効率的な事業運営に努めた結果、支出は削減されているということでございますが、二〇二四年についてもこうした基本的な方針で臨みまして、特に予算と決算のギャップを小さくするという努力を続けてきてございまして、結果においてそのギャップは小さくなってきてございます。  今後とも、計画した支出削減はしっかり行い、構造改革を進める中で、経営資源をより有効に活用し、予算管理の精度を高めていくということをしてまいりたいと思っております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  現段階で、NHKの繰越金等を含めた内部留保の総額はどのぐらいの規模になっているでしょうか。また、この繰越金は今後どのように活用されていく予定なのでしょうか。稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) まず、剰余金でございますけれども、繰越剰余金、いわゆる財政安定のための繰越金でございますが、これのほかに、放送センター建て替えのための建設積立金、それから事業料の値下げの原資等になる還元目的積立金で構成されてございます。剰余金につきましては、二〇二四年度末の合計は三千百四十億円でございます。  繰越剰余金は、放送法施行規則第三十二条二第一項で、翌年度の事業支出の額の八%までを上限に積み立てることができると規定されているものでございまして、二〇二四年度末の残高は四百十六億円でございます。大規模な災害の発生、インフレ等急激な変化などの際の事業収支の不足に対応する、あるいは設備投資の財源として減価償却資金などの当年度の事業支出金では賄えない場合などに対応するものでございます。  建設積立金は、現在進めている放送センター建て替えの第二期工事等に対応するために積み立てているものでございまして、残高が千三百四十八億円でございます。今後、建て替え工事の進捗に応じて取り崩してまいります。  最後に、還元目的積立金の残高は千三百七十五億円、このうち二〇二三年十月に実施した受信料の値下げに対応する原資が六百五十億円規模、共同利用型モデル導入及びメディア産業全体の多元性確保への貢献に対応する原資が七百億円規模ございます。これらはいずれも二〇二六年度までに全て取り崩す計画となってございます。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  関連団体からNHKへの利益還元についてお伺いをしたいと思います。  二〇二三年度決算では、連結子会社等のうち四社からNHKに十二億円が配当されました。そして、今回、会計検査院の子会社の財務状況の分析によると、多くは財務上の余力があり、事業の維持に必要な積立金などを差し引いて独自に試算した特例配当可能額は七社で五十六億円となるとのことでございます。検査院は、適切な配当を要請することが重要との見解を示しております。  そこで質問ですが、これまでの子会社の利益剰余金及び配当額の規模は適正だったのかどうか、NHKにお伺いいたします。

根本拓也 日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  NHKでは、関連団体運営基準に基づきまして、子会社の利益剰余金と配当が適正な規模であるかどうかを継続的に確認してございます。  利益剰余金は、その全てを現預金として保有しているのではなく、事業運営上不可欠な中継車などの放送機材、入居ビルなどの有形固定資産、システムなど無形固定資産のほか、企業として必要な日常の支払のための運転資金も含まれてございます。また、利益剰余金は将来の投資や事業活動の原資として活用しておりまして、事業活動や財務の健全性を踏まえ、適正な規模を維持していると認識してございます。  子会社の配当につきましては、財務状況、事業計画などを総合的に勘案した上で適正に対応してございます。具体的には、二〇二三年度決算では八十一億円、二〇二四年度決算では百二十億円の配当を実施いたしました。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  多分、次の質問のを含めてお答えをいただいたというふうに思いますので、その次の質問ですが、今回、会計検査院が約五十六億円の特例配当が可能であるという指摘をしておりますけど、この点について、もう一度ちょっと見解をお願いをしたいと思います。

根本拓也 日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  NHKでは、関連団体運営基準第二十九条第三項におきまして、経営、資金両面が比較的安定している子会社については特例的な配当を実施することがあると規定してございます。これは、通常の配当とは別に特別配当を要請する仕組みでございます。  特別配当は、関連団体の維持発展に必要な内部留保を確保した上で、剰余金を原資として計画的に実施することとしてございます。子会社の財務の健全性の確保を前提にしまして、今後、NHKの収支状況を踏まえまして子会社に特別配当を要請してまいります。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 分かりました。  続いて、NHK広報局は、特別配当を適切に要請するなど透明性の確保と説明責任の向上に取り組むということでございますけど、どのようなスケジュール感でどのような対応をするのか、考え方をお聞きしたいと思います。

根本拓也 日本放送協会理事

○参考人(根本拓也君) お答えいたします。  特別配当につきましては、繰り返しになりますけれども、子会社の財務の健全性の確保を前提にしまして、今後もNHKの収支状況を踏まえて子会社に特別配当を要請してまいります。  現在、子会社からの配当につきましては、経営委員会に報告するとともに、NHKのホームページに配当総額とNHK受取額を公表してございます。子会社が特別配当を実施した場合につきましては、透明性の確保と説明責任の向上の観点から、その内容を公表することを検討してございます。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 よく分かりました。  次の質問です。単身学生への受信料減免拡大について、二問ほど質問したいと思います。  二〇二三年十月に学生免除の対象が拡大されました。実施状況は、現時点、どのようになっておりますでしょうか、お伺いいたします。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) 御指摘のように、二三年十月から学生を対象とする免除を拡大し、扶養されている独り暮らしの学生の方についても全額免除の対象としました。これによりまして、ほぼ全ての独り暮らしの学生が免除の対象となっておりまして、二〇二五年十月末現在で、自ら届け出た学生の方、およそ十九万件に免除を適用しております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 そこでですが、NHKのホームページでは前年の年間収入が百三十万円以下の学生が免除対象とされております。所得税法の改正により、いわゆる年収の壁が引き上げられましたが、金額の見直しをされる予定があるのかどうか、お伺いしたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  前年の年間収入が百三十万円以下の独り暮らしの学生の方は受信料免除の今対象としております。これは、総務大臣の認可を経て定めました日本放送協会受信料免除基準に基づき、前の年の年間収入が、所得税法に規定されている各種控除のうち、給与所得控除五十五万円、勤労学生控除二十七万円、基礎控除四十八万円の合計額であります百三十万円以下の学生を免除対象としていることによるものです。  しかし、二〇二五年四月一日に施行された所得税法の一部改正により、給与所得控除額や基礎控除額が引き上げられたことに伴い、来年一月以降に免除のお手続をいただく場合は、前の年の年間収入が百八十七万円以下の学生の方を免除の対象として申請を受け付けることとしております。  詳しくは、今月中旬にNHKのホームページなどを通じて視聴者の皆様にお知らせしたいと考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 是非、ホームページなどを始め、しっかりと周知をしていただけるようにお願いをしたいと思います。多分、そういうふうに百三十万円が百八十七万円以下に変わるということを知らない方が多いと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  続いて、偽・誤情報に対する取組方針についてお伺いをしたいと思いますが、先ほども質問がございましたけれど、私は、今後、NHKとして、偽・誤情報の流通、拡散の防止に向けてNHKがどのような方針で取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  デジタル空間での偽の情報、誤った情報への対策、こちらはNHKの重要な使命だと考えておりまして、今年行われた東京都議会議員選挙あるいは参議院選挙では、ファクトチェックに本格的に取り組むなど対応を強化いたしました。  NHKでは、選挙期間中を含め、報道局にある専門チーム、ソーシャル・リスニング・チームというものなんですけれども、こちらがインターネット上の投稿などを二十四時間体制で確認しているほか、今年新たに地域放送局にもファクトチェックの担当者を指名し、本部と連携して対応する体制も整備しております。  インターネット上に真偽の不確かな情報があふれる中、引き続き、判断のよりどころとなる正確な情報を提示して、情報空間の参照点を提供していくことで情報空間の健全性確保に貢献してまいりたいというふうに考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。しっかり取り組んでいただけたら有り難いと思います。  続いて、NHKのインターネット配信の必須業務化について質問したいと思います。  昨年五月に成立した改正放送法により、NHKのインターネット配信はこれまでの任意業務から必須業務となりました。そして、今年十月一日から、新インターネットサービス、NHKONEがスタートをしたところであります。  そこで質問ですが、旧NHKプラスの登録者数は約六百六十八万件だと言われておりますが、現時点でNHKONEに登録移行された件数は何件でございましょうか。また、利用者がスムーズに登録移行できるようにどのような工夫をされているのか、お伺いをしたいと思います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  旧NHKプラスからの移行数、こちらは十月末に二百一万件に達しまして、旧サービスからの移行は順調に推移しているというふうに認識しているところでございます。  旧NHKプラスの登録をされていた方は、受信契約の確認が完了しているという利用者でございます。その方たちがスムーズにNHKONEに移行できるよう、通常の登録手続とは別に専用の移行手続を用意しました。専用の移行手続では、旧NHKプラスの利用者が登録していたメールアドレス、こちらで本人確認を行い、新たにパスワードを設定するだけでNHKONEアカウントが登録できるようになっています。  移行手続に関する多くの問合せが予想されたため、NHKONEの手続を専門に受け付けるコールセンターを新設いたしまして、オペレーターを増員して問合せ対応に当たっております。また、全国各地の放送局のロビーですとかNHK主催のイベント会場、こちらなどにおきまして、職員、スタッフが対面でお手伝いをするという登録サポートというものも行ってございます。  今後も、番組やホームページ、コールセンターなど、様々な方法で丁寧に周知をしてまいりたいというふうに考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 是非、丁寧な周知をよろしくお願いしたいと思います。  そして、このNHKONEでありますけれど、ネット配信のみ利用による新規の受信契約は、半期で一万件規模、通年で二万件規模という見通しでございました。十一月から受信契約アカウントの登録が始まったところなので、まだなかなか見通せないと思いますが、アプリの利用者数や登録アカウントの数など、利用状況はどうなっているのか、また、この利用状況をどのように受け止めているのか、お伺いしたいと思います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKONEは、十月一日にサービスインいたしまして、十一月中旬から受信料アカウントの登録受付を開始したところでございます。登録内容と受信契約情報の照合はまだ始まったばかりでございまして、具体的な数値や傾向を申し上げる段階にはまだないというところでございます。  NHKONEのアプリダウンロード数ですとか日々の利用者数、こちらはサービス開始以降堅調に推移しておりまして、特に旧NHKプラス利用者のスムーズな新サービスへの移行を促すための周知やサポート施策を、先ほど御説明したとおり、丁寧に行っているところでございます。今後、登録アカウント数などにつきましては、定期的に状況を把握しまして、必要に応じて公表するつもりでおります。  今後も、利用状況を注視しつつ、より多くの方に御利用いただけるよう、サービスの利便性向上と周知活動に努めてまいります。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 よろしくお願いします。  そこで、テレビ離れが指摘される中、このNHKONEで新たな視聴者層の獲得につなげていくことができるのか、また、受信契約の底上げにつながるのか、NHKの見解をお伺いしたいと思います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  若年層を含む幅広い世代がテレビ以外の手段で情報を得るという時代に、NHKONEは、多様なニーズに応える様々なコンテンツですとか機能を提供しまして新たな視聴者層の獲得に積極的に取り組むつもりでおります。  例えば、関心のあるテーマをまとめて管理できるマイリスト機能ですとか、スマホで見ていた番組の続きを帰宅後にテレビで視聴できるデバイス連携など、現代のライフスタイルに即した利便性を強化しております。  放送法改正によりまして、インターネット経由でNHKの番組や番組関連情報を利用する場合も受信契約が必要となりました。これによりまして、インターネットのみでNHKのサービスを利用する方にも受信契約をお願いすることというふうになりまして、受信契約の底上げにつながればというふうに考えております。  今後も、サービスの利便性向上や周知活動を通じまして、より多くの方にNHKONEを利用してもらえるよう取り組んでまいります。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 是非、受信契約の底上げにつながるようにしっかり取り組んでいただきたいと思います。  今回の新制度導入に伴いまして、テレビを持っていなくても、スマートフォンやパソコンだけでNHKのネット配信を見る場合は新たに受信契約を結ぶこととなりました。ネットだけ受信の契約料金は地上波契約と同水準の月額千百円に設定をされました。  そこで、このネット契約受信料を地上波契約と同水準の千百円にした根拠を教えていただきたいと思いますし、ネット配信サービスを放送波によるサービスと同等の価値を持つとの位置付けという理解でよろしいかどうか、お伺いをしたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  委員がおっしゃりますように、受信契約の対象となるインターネットサービスは、その特性に応じて放送と同一の情報内容と価値を提供していくものでございます。そのため、テレビを持たずにNHKの配信のみを利用される方の受信契約は地上契約として取り扱い、利用額は月額一千百円としております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 分かりました。  次の質問ですが、そこで、二〇二四年三月八日、日本新聞協会メディア開発委員会は、NHKのネット必須業務化の方向性自体は受け入れつつも、NHKのガバナンスと市場競争における懸念点を五点示しました。一つが必須業務化後のネット業務の具体像、二つ目がNHK内部のネット業務チェック体制、三つ目がプラットフォームを通じたニュース配信の方針、四つ目が受信料制度の在り方、五つ目がガバナンスの実効的な確保策ということでございます。  NHKでは、これら五つの日本新聞協会の懸念点の対応は行ってきたのでしょうか、また、今回の十月一日のスタートまでにこれらの懸念点が払拭できたのかどうなのか、稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) インターネット配信の必須業務化に向けた検討に当たりましては、有識者あるいはメディア関係者など幅広い関係者に御議論をいただきまして、懸念あるいは課題といったものをお示しいただきました。それらを含めて、サービスの具体的な内容あるいは受信料制度の在り方などを決定してきたわけですけれども、その過程につきましては国会でもいろいろ検討状況をお知らせしながら進めてまいったということでございます。  また、必須業務のうち番組関連情報配信業務につきましては、公正競争の確保のため、競争評価分科会というものを設け、メディア関係者など様々な立場の御意見を踏まえて業務規程を作成してきたという経緯があります。  基本的には、様々な御意見は頂戴しておりますが、また引き続き視聴者・国民の皆さんから御意見等を頂戴いたしますが、基本的には、皆様への丁寧な説明を繰り返し、基本的に御理解をいただいてきているというふうに思ってございます。  大事なことは、インターネット上でアテンションに引きずられることなく、ゆがみがちな情報空間となる中で、NHKらしい確かな情報あるいは豊かな番組、コンテンツを本当に提供できるか、情報空間の健全性の確保に貢献していくことができるかということが問われているわけでして、この辺、外すことなく、今後もNHKの役割を果たしていくためにしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 引き続きのお取組をよろしくお願いをしたいと思います。  次に、受信料の公平負担への取組についてお伺いします。  二〇二三年四月から、不正な手段により受信料の支払を免れた場合、又は正当な理由がなく期限までに受信契約の申込みをしなかった場合に受信料の二倍の割増金を上乗せして徴収することができるとした割増金制度が導入されました。二〇二二年六月二日の総務委員会附帯決議では、受信契約の締結に応じない者を対象とする割増金制度については、まず受信契約についての理解を得るため最大限努力し、真にやむを得ない場合のみ割増金を徴収を行うこととしました。  そこで質問ですが、受信契約についての理解を得るためにどのような取組を行ってきたのか、お伺いをしたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  国会の附帯決議にもございますように、割増金の運用に当たっては、まず受信契約についての理解を得るため最大限努力するということが大前提だと考えております。  NHKでは、パンフレットやデジタル広告などによる御案内に加えて、放送やホームページなどのオウンドメディアを通じて受信料制度に対する理解を深めていただけるよう様々な取組を進めております。NHKの公共的価値や受信料制度の意義に共感していただき、納得して受信契約のお手続や受信料のお支払をいただくことが重要だと考えております。  引き続き、丁寧な周知、広報に努めてまいります。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 よろしくお願いします。  二〇二三年十一月六日には、制度導入後初めて、東京都内の三世帯について、放送受信契約の締結と受信料及び割増金の支払を求める民事訴訟を東京簡易裁判所に提起しました。その後も民事訴訟の提起は続いていると思います。  どのような場合が真にやむを得ない事情となるのでしょうか。あわせて、制度導入以降、割増しの支払を求める民事訴訟の提起は何件あるのでしょうか。そして、その訴訟の結果はどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  先ほどお答えしましたとおり、あらゆる機会を通じて受信料制度の意義や役割について誠心誠意、丁寧に御説明してもなお受信契約の締結と受信料のお支払に応じていただけない場合、やむを得ず、最後の方法として、割増金の請求も含む民事訴訟を行っております。割増金については、対象となる事由に該当する場合に一律に請求するのではなく、個別事情を総合的に勘案しながら運用しております。  割増金の支払を求める民事訴訟につきましては、二〇二五年十一月末現在、これまでに四十五世帯に対して民事訴訟を提起しております。このうち、三世帯についてNHKの請求を認める判決が言い渡され、三十三世帯は契約締結及び受信料の支払に応じていただくなどして和解や取下げとなっております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  そのような中、十月一日付けで、受信料の収納業務に当たる視聴者局内に新組織、受信料特別対策センターが設置されました。弁護士や営業職員らが在籍する全国的な民事手続の専門組織で、二〇二四年度の支払督促の件数は百二十五件でしたが、二五年度は十倍程度に拡大し、二六年度は更に増やす方針だとも伝えられております。  なぜこのタイミングでの対策センターを設置したのでしょうか。また、この対策センターの規模、例えば設置箇所数、人員、予算等を是非教えていただきたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  従来の巡回型訪問営業の廃止などによりまして、受信契約を結んでいるにもかかわらず、長期にわたって受信料をお支払いいただけていない未収の方が急増しております。受信料の公平負担に向けて未収の方への対策を強化する必要があると考えており、支払督促による民事手続をこれまで以上に拡充していくため、今年十月、受信料特別対策センターを本部に設置しました。  このセンターには、専門の弁護士を含む二十三名の職員が所属しております。全国の地域放送局と連携しながら対応していきます。予算の規模につきましては、営業経費の中で効率的に運用していきたいと考えております。  これ以上未収の数が増えないように歯止めを掛け、減少に転じさせるため、できることは全てやり切る決意で受信料の公平負担に努めていきたいと考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 その上で、督促の対象は個人以外の法人また事業所、自治体への対応も含まれているのでしょうか。対策センターが民事手続に入る基準はどの程度を想定しているのか、お伺いしたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  民事手続は、受信料制度の意義や公共放送の役割を誠心誠意、丁寧に説明してもなお御理解いただけない場合の最後の方法として行うものです。支払督促の申立ては、何か基準を設けて一律に行うものではなく、個別の事情を総合的に勘案し、準備が整った方から実施していきます。この方針におきまして、世帯と事業所で対応が変わることはございません。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 分かりました。  次に、放送センターにおける災害対策について伺いたいと思います。  先週も視察で大変お世話になりました。情報棟、また見に行きたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  そこで、当初の予定から規模が縮小された情報棟において、非常用電源や通信確保なども含め、どのような災害対策が講じられているのか、お伺いしたいと思います。

中嶋太一 日本放送協会理事

○参考人(中嶋太一君) お答えいたします。  放送センター建て替え計画の第一期情報棟は、NHKの新たな報道、情報発信の拠点といたしまして、当初の基本計画どおり、昨年十月に竣工いたしました。この情報棟は、首都直下地震などの大規模災害の発生時にも放送センターとしての機能を維持し、確実に災害報道を行える建物としております。免震構造を始め、自家発電設備や備蓄燃料の確保など、災害対応が長引いた場合にも放送や配信を継続できるようにしております。  これから建設いたしますコンテンツ制作などの拠点の第二期棟につきましても、当初の計画は見直しておりますけれども、大災害時にも公共放送の機能を維持するという計画に全く変わりはございません。免震構造の採用や自家発電設備の整備などを含め、強靱で耐久性の高い建物にしていきたいと考えております。  新たな放送センター全体で、視聴者・国民の皆様の命と暮らしを守る公共放送としての使命を達成していきたいと考えております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 ありがとうございます。  残りの持ち時間が少なくなってまいりましたので、ちょっと質問を選択をさせていただきたいと思います。  職員の労働環境改善に向けた取組状況についてお伺いします。  NHKでは、平成二十五年及び令和元年に職員の過労死事案が発生したことを受け、職員の労働環境の一層の改善が進められてきたと承知をしております。  そこで、NHKの職員の現在の労働環境について、長時間労働の抑制やメンタルヘルスケアを含め、現状どのような取組が進められているのか、稲葉会長にお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKは、日頃、災害、あるいは事件、あるいは事故を始めとして、言ってみれば二十四時間三百六十五日対応する、そういう体制が必須でございまして、長時間労働となりがちな面を持っているというふうに認識しております。とはいえ、職員の生命、健康確保、大変大事なことでございまして、今そういった面で様々な取組を進めているということでございます。  まず、長時間労働に関しましては、やはり毎月の勤務状況、職員の勤務状況をきちっと把握するということが大事でございまして、役員全員で毎月その辺のところを共有、確認し、必要があれば注意喚起をしているということでございます。それから、労使で働き方についての議論をする場を設けまして、そもそも繁忙期における業務体制がどうあるべきかといった見直しも進めてございます。こういったことから、長時間労働の改善は進んでいるんではないかというふうに思います。  それから、委員御指摘のとおり、単にその労働時間の抑制だけじゃなくて、メンタルヘルス面の施策も大事だということでございます。個々の事情をしっかり踏まえた、職員一人一人に寄り添った取組が大変大事だというふうに認識してございます。  引き続き、こうした形で最新のテクノロジーの活用による働き方の改善で質と生産性の高い業務執行に取り組み、長時間労働に頼らない組織風土づくりを進めてまいりたいというふうに思っております。

小沢雅仁 立憲民主・社民・無所属

○小沢雅仁君 是非、また同じような事案を発生させないように、しっかりとしたお取組をお願いしたいと思います。  質問全てできなかったことをおわび申し上げ、必ずまた質問させていただきますので、そのことを申し上げ、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 国民民主党・新緑風会の奥村祥大です。  早くも二回目の質疑の場をいただきまして、皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。  本日は、NHK決算に関する場ということで、早速ですが、質疑を行わせていただきます。  初めに、現代におけるNHKのこの存在意義というものを特に公共性の観点から質問させていただきたいと思います。  日本放送協会は、御存じのとおり、放送法の第三章において定められております。その初め、第十五条、目的には、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できる国内放送等を行う旨記載がございます。そして、NHKのホームページにあるとおり、現在のNHKは、一九二五年、大正十四年三月二十二日に我が国で初めて放送を行った社団法人東京放送局などを母体として設立された社団法人日本放送協会が、一九五〇年、昭和二十五年に放送法に基づく公共放送として再出発したものとなります。  今年、二〇二五年、令和七年は、この母体の設立から百年、放送法に基づく再出発から七十五年の月日が経過した節目となっております。この年月の間、民間放送はもちろん、ヤフーニュースを始めとするインターネットニュース、あるいはユーチューブやニコニコ動画といった動画サイト、そしてボイシーやポッドキャストといった音声メディアなど、こうした時代の要請に応える形で多様なメディアが隆盛を迎えています。  そこで質問です。こうした多様なメディアが発展する中、NHKの果たすべき役割、存在意義、この現代においてどのように考えるのか、総務大臣、そしてNHK会長に御見解を伺います。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) まず、林総務大臣。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘がありましたが、我が国の放送は、公共放送と民間放送による二元体制の下でお互いが切磋琢磨することによって発展してきたものと、そういう基本的な認識をしております。  今委員から百年の歴史を振り返っていただきましたが、まさに最近、国民・視聴者の多くがインターネットを主たる情報入手手段として利用しつつあるなど、最近の情報の環境の変化というのは非常に大きなものがあると、この百年の中でも特記すべき大きな変化だと、こういうふうに考えております。  そうした中で、NHKが公共放送としてこの機能を果たしていく、これ将来にわたって十分それが発揮をされる、そして国民・視聴者に対して、取材に裏打ちされました信頼性の高い情報、そして国民・視聴者の相互理解の促進に資する情報、これを届くようにしていくということは大変重要な課題であると、そういうふうに認識しております。  こうした環境の変化を踏まえまして、近年では、放送という手段に加えて、先ほど来議論がありますところですが、インターネットを通じた放送番組の配信、これをNHKの必須業務とするなど、こうした時代の変化に応じてNHKの在り方を適宜見直しているものと、こういうふうに承知をしております。  NHKにおきましては、視聴率にとらわれることなく、報道、そして教養を始めとする幅広く豊かで良い番組、これを放送すること等によって、公共放送としての役割をしっかり果たしていただきたいと、そういうふうに考えております。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、NHK会長。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 私はしばしば機会があるごとに申し上げておるわけですけれども、また三年前の会長就任時のときにも申し上げましたが、放送法の第一条に掲げてございます放送の目的として、放送の効用を国民にあまねく普及し、健全な民主主義の発達に資するということがうたわれてございます。この年は、一九五〇年、昭和二十五年、私の生まれた年でございます。当時の戦後復興に懸ける立法関係者の熱意といいますかがすごく感じられる条文だというふうに思います。放送を通じて戦後の日本社会をより良いものにしていこうという熱意が伝わってくるというふうに感銘を受けた次第でございます。  そしてまた、今お話がございましたように、今年は日本の放送が始まって百年という節目でございます。その放送開始のきっかけとなったのが、関東大震災の際に根拠のない流言飛語が広がった、そういうことだと言われております。当時の人々が、正確で信頼できる情報を誰もが入手できる手段が必要だ、こう切実に感じた結果、放送というメディアが生まれたというふうに承知してございます。  こうした放送法の立法趣旨、あるいは放送開始の原点を踏まえると、正確で豊かな情報を広く伝え、人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なく提供するということがNHKの果たすべき役割、使命だというふうに考えられると思うわけでございます。  私は、国民の皆様にとって大事な日々の生活の健全な営みを根本から支える確かな情報を間断なくお届けするというNHKに課された役割は、これからの世の中、どんなに変化しましても、様々なメディアが現れたとしましても、変わることない普遍的な役割ではないかというふうに考えてございます。むしろ、世界各地で社会の分断が顕在化している今こそ、より一層求められるというふうに確信してございます。  日本で唯一の公共放送でございますNHKとして、そうした社会からの要請にしっかり応えて、視聴者・国民の皆様のお役に立つ、ひいては日本や世界の健全な民主主義の発達に貢献していくということで、常に自らを律しながら、組織を挙げて努力を続けてまいりたいというふうに考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  やはり、このNHKが持つ普遍的な価値、信頼性の担保というところと、加えて、この時代の変化に合わせてNHK自身もこの要請に応えていかねばならないということかというふうに理解をいたしました。  その中で、普遍的な価値というところで、やはり、冒頭から申し上げたとおり、公共性というものが私はあるのではないかというふうに思っています。といいますのも、インターネット環境が整備されたことによりまして、放送法第十五条にあるような、あまねく日本全国において受信できるといったメディアは今あふれるようになったのではないかというふうに思います。とすれば、この現代においてNHKにとってより重要になるのは、この公共性をいかにして担保するか、公共の福祉にいかに貢献していくかということではないかというふうに思っています。しかし、この公共性というものが、定義が非常に曖昧で、また人によっても意見が分かれるもののように思っています。  そこで質問です。NHKが制作をされているコンテンツがこの公共の福祉に資するか否かということは、NHKではどのように判断されているのでしょうか、何か指標等あるのか含めて伺います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、NHKの目的を定めました放送法第十五条には、公共の福祉のために、あまねく日本全国で受信できるように豊かで良い放送番組による国内基幹放送を行うことや、放送番組と番組関連情報の配信、国際放送などを行うことが明記されております。放送法では、放送を公共の福祉に適合するよう放送事業者が自ら律するよう定めていると承知しています。  公共の放送とは、公共の福祉とは何かについて放送法に明確な定義はありませんが、放送法の趣旨を踏まえますと、正確で豊かな情報を広く伝え、人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なく提供することがNHKが果たすべき役割、使命だと認識しており、それを担保するために、放送・サービスなどに関する様々な規定や仕組みを導入し、業務に当たっております。  例えば、国内番組基準では、NHKは、公共放送として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守り、放送による言論と表現の自由を確保し、豊かで良い放送を行うことで公共の福祉の増進と文化の向上に最善を尽くすことを規定しており、そのために具体的な国内放送の番組編集の基準を定めて、それに基づき放送・サービスを行っております。  そして、番組のチェックや質の向上、適正化を図るために、放送番組を制作しているメディア総局の外に考査室を置きまして事前事後に内容をチェックしているほか、放送法で定められております放送番組審議会で外部の有識者から様々な意見を聞いております。  また、経営計画で掲げましたコンテンツ戦略六つの柱につきまして、放送やサービスを通して実現できているのか、それぞれ世論調査を行い、公表もしております。  さらに、NHKのニュースや番組が視聴者の皆様にどう接触され評価されているのか、量と質の両面から定期的に調査もして公表しております。このうち質的指標では、放送番組につきましては、正確な情報を迅速に伝える、また生活に役立つ情報が得られるなどといった十一の指標、ネットにつきましては、この十一の指標に加えて、求める情報や番組が簡単に幅広く得られるなどの五つを質的指標として設定し、調査を実施してきています。こうした調査結果については、ニュース、番組制作の現場で共有し、改善を図っております。  これらの取組を通じながら、視聴者の皆様の声に耳を傾けながらより良い放送の実現に努めており、今後も、公共の福祉のためという目的を肝に銘じてNHKのあらゆる業務を行ってまいります。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  内外の部門であったり、あるいは有識者の方々、そして、それに加えて調査等を生かしながらこの公共性というものを担保しようと、正確で豊かな放送を担保していこうということで今取り組まれているというふうに理解をいたしました。  今少しコンテンツ戦略の関連のお話が出ましたので、通告から質問を少し前後をさせていただきたいというふうに思います。今、四半期業務報告というところにあるコンテンツ戦略六つの柱の実現度に関して、次の質問伺いたいと思います。  委員の皆様、お手元、資料配付させていただきましたので、御覧いただけたらと思います。  NHKでは、四半期ごとにこうした業務報告、お取りまとめをいただいていると承知をしております。その中で、御覧のとおり、中期経営計画で示されたコンテンツ戦略六つの柱の実現度に関して、先ほど公共性を担保するということで調査をされているとありましたけれども、この調査の結果をお示しをいただいておるというところです。  このうち、今お手元の資料をお示ししましたとおり、三、民主主義の一翼を担い、平和で持続可能な世界の構築に貢献というところの二つ目ですね、意見が対立している問題についてできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることという項目がございます。これ、二〇二三年七月は七五・五%から、二〇二五年七月、直近の記録では七〇・一%と、この直近二年間で五ポイントも低下をしており、また統計上、赤丸が付いていますけれども、統計上、有意に下がっているということが示されているものになります。  こうしてこの実現度の中には十個の項目で調査をいただいているというふうに理解していますが、中でも、この項目、私は公共性に関する部分が多かろうということで思っており、この数値が長期トレンドとして下がってきていることに非常に問題意識を抱えております。  そこで質問になりますが、この数値減少の要因は何と分析をされているのか、また、どのような対策が必要と考え、現時点で何か講じていらっしゃる策があるのか伺います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  御指摘いただいた指標につきましては、二〇二四年度第二・四半期から二〇二五年度第二・四半期にかけておおよそ三ポイントの下落が見られております。こちら、NHKへの接触がない、あるいは少ない層で指標が低下しているという傾向がございます。より多くの視聴者の皆様にNHKのコンテンツに触れていただけるよう、取組を強化してまいりたいと考えております。  また、NHKでは、意見が対立する問題につきましては背景や文脈を丁寧に掘り下げて多角的な視点を提供するよう取り組んでおりますけれども、今後、それぞれのニュースまた番組におきまして、より一層徹底していきたいと考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  先ほど申し上げましたが、やはり公共性の担保こそがNHK、今重要になっていると思いますので、この数値の改善に向けては是非とも御尽力を賜りたいというふうに思います。  関連して、本調査、全体的な調査ということで、全体感は把握できても、個々の番組についてはどのような評価を得ているのかというのが分からないように思います。  そこで質問ですが、NHKが制作をされている一つ一つのコンテンツの質、あるいは公共性が担保されているかといったこの判断ですね、評価、振り返りについてはどのようになされていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) コンテンツの質の評価、大変難しい課題でございます。  種々のアンケートを取りながら、その数字の分析をしながら理解しようと努めているわけでございまして、例えば四半期業務報告で、ここでお示しいただいたような各放送波ごとの項目、丁寧に取材、制作されているかとか、正確な情報を迅速に伝えているかなどといった観点による指標を調査をするアンケート結果なども公表し、分析してございます。同時に、総合、Eテレ、BS、全ての定時番組についても同じ指標で質の調査をしてございます。  ただ、これは長期的にどういう動きをしているのか、あるいは短期的な動きなのか、それ自身、もう少し数字の分析能力といいますか、高めていく必要があるなというふうに思うんですけれども、その一方で、必ずしもこういった調査の数値だけに頼って判断するというのはいささか十分ではないような感じがいたします。  このため、調査に加えまして、直接視聴者の皆様から寄せられる声、常にそれを集めてそれを分析する、そういう体制をつくってございますし、また、番組審議会というのを内部に設置してございまして、識者の方に全ての番組を見ていただいて、必要なコメントがあったら毎月一回それを御披露していただくと、そんなことをやりながら、番組に対する受け止め、視聴者の方あるいは識者の方の受け止めなどを多面的に評価できる体制をつくってございます。  今後とも、こういった形で番組の質の維持向上に努めてまいりたいというふうに考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  おっしゃるとおり、定量的な数字だけにとらわれるのはおっしゃるとおりよろしくないということで、定性の観点でも判断が必要だろうというふうに思います。そうした観点からも、いろいろこの個別のコンテンツの質というものについても向上に向けて御尽力を賜りたいと思います。  続いて、先ほど、済みません、飛ばしてしまった質問に戻りたいと思いますけれども、経営委員会についての質問になります。  NHKには経営委員会というものが設置をされておりまして、これは、NHKの経営に関する基本方針の整備であったり、あるいは中期経営計画の基本計画の決定、その他役員の職務執行を監督するなどの役割を担う最高意思決定機関と承知をしております。  ホームページにこの経営委員会の議事録掲載をされておりますけれども、こちら拝見をしますと、委員の方々から重要な御指摘の数々がある中で、それに対して会長、副会長、理事の方々が御答弁をされるような議事というふうに理解をしますけれども、実際に指摘内容が改善されたのかどうか曖昧なものもあるなというふうに見受けております。  例えば、議事録には、委員の方がとある御指摘をなされたものに対して、副会長が改善点として検討していきたいといったような形で御回答されているものがあるということです。その後の進捗をうまく追えていないのではないか、結果的に改善に至ったのかどうかが分からないということに少し課題意識を持っております。  そこで質問ですが、経営委員会で質問を、指摘を委員がされた内容について、その後、対応状況や改善実施の有無まで把握できているのでしょうか。どのような体制を整えていらっしゃるのかも含めて教えていただきたいと思います。

古賀信行 日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) まず、経営委員というのは、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を持つ者の中から、教育、文化、科学、産業などの各分野、地域性も考慮して任命されていると、このように承知いたしております。  経営委員会の本来の最大の任務は、今委員御指摘のとおり、重要事項に関し、議決を経てきちっとした形になっていく、そういうことを担っているわけでございます。したがって、そういうものに関しては、執行部の説明に対し、様々な見地から意見を述べ、必要に応じて問題点を指摘し、場合によっては変更を求める、こういう動作をやってきております。  委員御指摘の様々な意見というのは、私の運営もあるんですが、なるべく、これだけ識見の高いいろんな、知見の高いいろんな分野の方がいらっしゃいますから、いろんなことになるべく意見を出してもらおうと思います。ただ、これも一歩間違えると経営委員会の執行に対する介入になりかねないので、したがって、幅広く意見は募ります、募って、最終的にその意見を取り入れるかどうか、これについては執行部に委ねると、この方針でやっております。  そうしませんと、例えば一例で申し上げますと、この前、インターネット必須業務化に当たってサービスの変更がありました。このどう変わるんだというのは、これ一般視聴者から非常に、私たち委員が接していても、分からないという声をたくさん頂戴しました。執行部は執行部で一生懸命されていますが、委員の中にはそういう知見にたけた方もいらっしゃいます。したがって、参考意見としてなるべく述べてもらうようにしました。述べてもらった上で、取り入れてもらったもの、もらわないもの、それは意見が様々ですから、ありますけれども、私はこの改善については一定の成果を得たと、このような感触でおります。  このような動作は今後も私は続けてまいりたいと、このように考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  意見を広く募った上で、ただ、不当なところまでは介入をしないというところで御判断をいただいているということで理解をいたしました。ありがとうございます。  続いて、受信料に関する点で質問をさせていただきたいと思います。  受信料の金額算出においては、NHKは他の公共事業体と同様に、必要な総支出に総収入を一致させ受信料額を決めるという、いわゆる総括原価方式が用いられていると承知をしております。  事前にいただいた資料を拝見しますと、この総支出の内訳として、最多は国内放送費、およそ三千億円程度、毎年かというふうに思いますけれども、主にその内訳を更に見ると番組関係というふうになっています。  この番組制作に当たっては、制作費のできる限りの削減が望ましいと思われる一方で、仮に、余りにも削減し過ぎた結果、元来申し上げているこの公共性が損なわれていくといったことであると、これは本末転倒だろうというふうにも考えております。  そこで質問です。番組制作に際して、適正な制作費というのはどのように考え算出をしていらっしゃるのか、また、公共性を担保しながらどのように費用削減を図っていこうとされているのか伺います。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKは、二〇二七年度の収支均衡の実現に向けまして、今事業支出の削減を進める中にありましても、NHKの生命線でありますコンテンツの質と量を維持、確保する方針であります。  このため、業務全般の大胆な見直しによる支出削減、そして生産性向上につながる投資施策、こちらを積極的に進めることで、限られた経営資源を可能な限りコンテンツ制作に集中させるということを行っております。また、制作の現場におきましても、柱となりますコンテンツに経営資源を集中的に配分するといった選択と集中を図っているほか、制作経費の精緻な点検によるコストの見直し、最新のテクノロジーを活用した作り方改革などを進めることで、適切な制作費の在り方を不断に追求し、コンテンツの質、量を低下させないよう取り組んでいるところでございます。  今後も、経費削減、そして業務の高度化に努めながら、視聴者・国民の皆様に必要とされる質の高い多様なコンテンツをお届けし、公共放送としての使命を果たしていきたいと考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  受信料を仮に低減を目指そうとするのであれば、総括原価方式である以上、この支出、コスト削減を目指すということになるというふうに思うんですが、よって公共性が失われては意味がないということで、是非このバランス、うまく保っていただきたいというふうに思います。  続いて、最後の質問になります。  決算の中に、当然ながら中継局の関連の費用があります。直近では、報道にあるように、民間との連携によってコスト削減を図ろうという動きがあると思いますが、それに加えて、例えば点検等でドローン等の最新技術を活用すればコスト削減できるのではないかというふうにも考えます。  そこで質問です。こうした最新技術の活用方針、活用状況、現状どのようになっており、今後どのように進めていこうとされているのか伺います。

寺田健二 日本放送協会理事・技師長

○参考人(寺田健二君) お答えします。  中継局等の維持管理に当たりましては、新しい技術を活用して効率的に実施できるよう、検討や試行に取り組んでいるところです。  その一例として、ドローンの活用状況については、高所作業が必要となるラジオの放送用鉄塔の点検、テレビ中継局周辺の山林での電波伝播に支障のある樹木の調査に対して試行した事例がございます。ドローンを活用することで、高所での作業を行うことなく放送用鉄塔の劣化状況や支障のある樹木の範囲を正確に把握できるという利点がある一方で、飛行範囲の地権者との交渉あるいは警備員の配置といった安全管理のための対策や対応が必要になります。  引き続き、費用を低減する効果についても検証しながら、ドローンを含めた新しい技術の活用に取り組んでいきたいと考えております。

奥村祥大 国民民主党・新緑風会

○奥村祥大君 ありがとうございます。  公共性の担保と、そしてコスト削減、このバランス非常に難しいと思いますけれども、是非とも皆さんに引き続き御尽力をいただきたいというお願いを申し上げまして、私からの質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時六分休憩      ─────・─────    午後一時開会

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外三件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。公明党参議院議員の原田大二郎です。  本日、二度目の総務委員会での質問をさせていただきます。委員長始め、理事、委員の皆様、大変にありがとうございます。  NHKは、日本で唯一の公共放送として、報道の信頼性、災害情報の発信、教育、文化の振興など、極めて重要な役割を担っておられます。一方で、その運営は、国民・視聴者の皆様の受信料に支えられている以上、公共性のみならず、経営の健全性、財政規律の確保、将来世代への責任という観点も極めて重要であると考えます。近年は、受信料収入の減少、連続赤字、繰越金の取崩しといった状況が続いており、NHKの経営の持続可能性について不安視する向きもあります。  そこで、まず、NHKの経営の健全性、財政運営の考え方、将来像について総論的に伺った上で、個別の問題について、課題について質問をさせていただきます。  まず、新型コロナウイルスの感染症がNHKの経営及び現場に与えた影響について伺います。  令和二年度、三年度には、緊急事態宣言等により、番組制作、取材活動、営業、職員配置など、従来の事業運営とは全く異なる対応が求められたものと思われます。午前中、脇委員からも御指摘がありましたが、令和二年度決算では、当初予算と比べて収入が約八十二億円減少、そして支出は四百八十四億円減少しています。  そこで、感染症の影響について、事業収入、制作体制、営業活動、勤務形態、人員配置の各領域において、どのような課題が生じ、どのような対策が取られたのか、経営面、現場面の双方から具体的に御説明をください。あわせて、今回のコロナ禍を通じて得られた教訓を今後のパンデミックの災害対応にどのように経営計画に反映しているのか、お聞かせください。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のとおり、新型コロナウイルスの感染が拡大した際には、その取材、制作等に大きな制約が出る、業務全般に影響がございました。NHKは、新型インフルエンザ等対策特別措置法による指定公共機関として、正確な情報を迅速に届け、安全、安心を守ること、機能の維持に万全を尽くすことなどを掲げて、感染防止対策を徹底しながら、放送・サービス始め、業務を継続いたしました。  このうち、取材、制作面では、リモートによる取材や制作、シフト勤務の導入など、働き方、取材、制作の在り方を見直して、バックアップ体制も構築して、新たな技術も活用しながら、感染の予防、拡大防止を徹底しつつ、放送やネットによる情報発信を続けました。  また、放送・サービスを支える事務方あるいは管理部門においても、職員、スタッフの働き方や業務フローを見直して、各職場でリモートワークの導入などが進みました。  さらに、営業活動においては、対面での営業が難しくなったということなどによりまして、従来の巡回型訪問営業から、NHKの公共的価値に共感し、納得して受信料をお支払いいただける方を増やす新たな営業アプローチへと転換するきっかけの一つとなりました。  こうしたコロナ禍の経験は、いついかなるときも放送・サービスの継続を最優先する、そういう公共放送NHKの使命を果たしていく上で貴重なものだ、そういうふうに考えてございます。  今後とも、大規模災害など緊急時の対応に備えて、御指摘のような事業継続あるいは危機管理の観点も踏まえて、業務フローや体制の見直しを不断に行っていくとともに、最新のテクノロジーも活用しながらしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  続きまして、受信料収入の減少について伺います。  令和二年度の受信料収入は前年比で約二百二十億円減少し、令和三年度も約九十四億円の減少が続きました。受信料値下げの影響に加え、コロナ禍による訪問営業の長期停止が契約件数の減少に与えた影響は少なくないと拝察いたします。  そこで、訪問営業停止による契約件数減少をNHKはどの程度の金額、影響として試算しているのか、一方で、訪問営業を停止したことによる人件費、委託費、移動費等の削減額は幾らか、これらを比較した上で、経営判断として訪問営業停止はプラスだったのかマイナスだったのか、NHKとしての評価をお聞かせください。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  コロナ禍など社会環境の変化に加え、営業経費の高止まりや訪問員に対する苦情などの課題が指摘されてきたこともありまして、二〇二三年度をもちまして従来の巡回型訪問営業を廃止して、新たな営業アプローチへ営業手法を転換しました。これによって訪問に係る費用が大幅に減り、受信料収入に対する営業経費の割合は二〇二一年度以降一〇%を下回る水準に抑制することができており、一定の効果があったと受け止めております。また、かつては一年間に四万件以上発生していた苦情も、現在は千件未満になるなど減少しております。  一方で、新規の契約数が減少しているという課題もあります。また、受信契約を結んでいるにもかかわらず、長期にわたって受信料をお支払いいただけていない未収の方も急増しております。こうした課題に対して対策を講じているところでございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  NHKは、令和四年度以降、訪問によらない営業への転換を掲げました。  そこで、令和四年度、五年度における受信契約件数の実績はどうなっているのか。オンライン申込み、郵送、電話等の非対面手続による契約成立率は改善しているのか。あわせて、経営計画では支払率維持の道筋をつくるとされていますが、現実には減少傾向が続いています。そこで、受信料収入が減少している構造的要因を人口動態、若年層のテレビ離れ、支払意識の変化などの観点からどのように分析をしているのか、率直な見解をお伺いします。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  現在取り組んでおります新たな営業アプローチへの転換が失敗しているとは考えておりません。先ほど御説明したとおり、経費を削減して、苦情も大幅に抑制しております。  一方で、二〇二四年度の契約数は四千六十七万件となっており、前の年度から四十万件減少しました。こうした契約数の減少が受信料収入にも影響しておりまして、今新たな営業アプローチの強化に取り組んでいるところでございます。  自主的な新規契約の届出を増やしていく必要があるとともに、未収の数が増加していることも大きな課題です。このため、未収の方への対策を質、量共に強化して、支払督促による民事手続をこれまで以上に拡充していくことを目的に、今年十月、受信料特別対策センターを本部に設置しました。二五年度は申立ての数を下半期だけで昨年度一年間の十倍を超える規模まで拡大して、来年度は更に増やしていく予定でございます。  これ以上未収の数が増加しないように歯止めを掛けて減少に転じさせるため、できることは全てやり切るという決意で受信料の公平負担に努めてまいります。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 次に、経営状況についてお伺いいたします。  NHKは、令和二年度以降、当初予算段階で赤字を見込み、実績でも令和五年度、六年度と赤字が続いております。とりわけ令和五年度決算では三十四年ぶりの赤字となっており、国民の間でも大きな波紋を呼びました。  そこで、収支悪化をどの時点で予測し、それに対してどのような先手を打つことができたのか、また、令和九年度に収支均衡を掲げていますが、今後三年間でどこをどれだけ削減し、どの水準まで赤字幅を縮小するのか、具体的な数値目標などありましたらお示しください。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 経営計画で掲げました事業収入の確保と事業支出削減につきましては、これまでのところ、おおむね計画を上回る形で達成、進捗してございます。二〇二六年度は経営計画の最終年度ということになりますけれども、二〇二七年度の収支均衡を実現するために、収入の確保とともに、千三百億円規模の支出削減に向けた取組について、緩めることなく確実に実施していくという方針でございます。  今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減、既存業務の大胆な見直し、経常経費の削減などによる支出の見直しを実行してございます。業務全般にわたる経費の削減で生み出した原資の一部を質と生産性の向上につながる投資に充てまして、コンテンツの質と量を確保するという方針でやってきてございます。課題となっている受信料の未収数の増加に歯止めを掛けるための対策も強化してございまして、公平負担の徹底と収入確保を図ってまいります。さらに、AIの活用や制作DXの推進など、生産性向上に対する取組も進めてまいるという方針でございます。  今後とも、公共放送としての役割を果たし続けるために、これらいずれも必要な取組でございますので、業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進めて収支均衡を実現したいというふうに考えてございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  NHKの財政安定のための繰越金について、先ほど小沢委員の方からもありましたけれども、災害対応及び設備投資に不可欠な資金である一方で、赤字補填に充て続ければ経営体力を損ないます。  繰越金の適正水準をどのように考えられていらっしゃいまして、それに対して、現在の残高をその基準に照らして健全だと認識していらっしゃるかどうかにつきまして御説明いただけたらと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  財政安定のための繰越金は、大規模な災害の発生やインフレなどによる経済状況の急激な変化に対応するほか、設備投資の財源として減価償却資金など当年度の自己資金では賄えない場合などに対応するものであると認識しております。  大規模な自然災害や経済状況の急激な変化などが起きる中においても、視聴者の皆様に追加の負担を強いることなく公共放送として放送・サービスを継続していくため、財政安定のための繰越金は少なくとも五百億円程度確保したいと考えております。  二〇二五年度は、放送センター建て替えなどで増加する設備投資の財源に充てるため、年度末に百七十七億円規模を想定しています。  今後、更なる経営努力によって、財政安定のための繰越金の確保に努めてまいります。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 次に、業務改革について伺います。  テレワーク、電子決裁、AI活用など進めてきたと承知していますが、業務効率化により人件費、委託費、物件費において幾らの経費削減が実現したのか、成果を数値で示していただければと思います。また、DXを進める上で、組織文化、システムの老朽化、人材不足など、最大のボトルネックは何と考えていらっしゃるかにつきましても率直にお答えいただけたらと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  業務の効率化によって生産性を向上させることは、NHKの事業運営の持続可能性を高める意味でも極めて重要だと考えております。  あわせて、デジタル技術を活用した業務改革やデジタル化の推進などに取り組むことも重要で、情報システム統括担当理事の下で、NHKの情報システムの最適化、最新テクノロジーやシステムツールの利活用による業務の効率化、さらに人材育成も含めたITガバナンスの強化にも取り組んでおります。加えて、業務の高度化や生産性向上のために、リスクやコストをしっかり管理しながらAIを適切に活用しております。  NHKは、今の経営計画の下で、コンテンツの質と量を確保しながら、三年間で一千三百億円規模の事業支出を削減する取組を進めております。  NHKへの期待やニーズの高まりに応え、質の高いサービスを提供し続けていくために、効率的な業務運営や構造改革を着実に進めていく決意でございます。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  続きまして、経営面とはまた別の観点から伺います。  NHKは、放送局であると同時に、世界でも有数の映像技術、音声技術、AI技術を擁する技術研究機関でもあります。4K、8K技術、AI翻訳、音声認識、手話CG、映像解析、多言語放送といった成果は、放送分野にとどまらず、医療、福祉、災害対策、教育といった社会インフラとして活用されることが期待されています。  そこで、これらの技術をどこまで放送の枠を超えて社会実装していく意思があるのかという観点でお伺いします。  NHKが開発してこられました4K、8K技術は、遠隔医療、手術支援、医療教育などに極めて有効です。そこで、医療機関との共同実証の進捗状況、実用化に向けた工程表の有無、厚労省等との連携状況について具体的にお聞かせください。また、この技術を放送資産にとどめず、社会資本として展開する考えがあるのか御説明ください。

寺田健二 日本放送協会理事・技師長

○参考人(寺田健二君) お答えします。  NHKは、放送法に基づき、放送、配信及びその受信の進歩発展に必要な調査研究を実施しております。そこで開発した技術で社会貢献に資すると判断するものにつきましては、その一部を放送や配信以外の分野においても社会に還元しております。  医療分野では、8K技術を活用しまして、NHKの関連団体が民間企業と共同で、世界最小の医療用8K解像度の腹腔鏡カメラを開発しました。二〇二四年には、国立がん研究センター中央病院と連携しまして、8K映像を活用した遠隔指導による腹腔鏡手術の臨床試験を世界に先駆けて実施しております。  8K技術については、その超高精細な特徴を利用しまして、医療のほか、芸術、文化財の保護、研究への活用や防災、教育などの分野にも活用の場を広げており、関連団体を通じて技術協力やシステム開発による社会還元を推進しております。  引き続き、関連団体とともに、この技術を活用できる分野の開拓を進め、社会貢献を果たしていきたいと考えております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 あと、続きまして、AIによる手話CG生成に関してでありますが、聴覚障害のある方等の情報格差の解消に直結する重要な技術と思われます。今回、デフリンピックで、NHKエンタープライズが開発し、筑波技術大学の大杉豊教授が監修された手話CGアバターのKIKIが応援アンバサダーを務め、注目されました。  そこで、AIによる手話CG生成の今後につきまして、実用化までの工程、放送現場への段階的導入計画、品質評価、当事者のフィードバック体制についてお聞かせください。何年後に当たり前の技術として定着させたいか、目標年次などがありましたらお示しください。

寺田健二 日本放送協会理事・技師長

○参考人(寺田健二君) お答えします。  高齢者や障害のある方々を含めた誰もが豊かな放送・サービスを楽しめるよう、人に優しい放送を目指すことはNHKの重要な役割の一つと考えており、そのための研究開発を進めております。その研究の一例として、手話放送サービスの拡充のため、AIを活用し、手話のCGアニメーションを自動生成する技術開発にも取り組んでおります。  二〇二三年四月から、インターネットで気象情報や災害情報などのある程度定型化された情報をお知らせする手話CGの提供を開始しており、二〇二五年十月からは、障害のある方のための防災情報サイトをリニューアルし、新たに手話CG動画を付けております。  また、この技術については、二〇二四年十一月から一年間、首都圏新都市鉄道株式会社と連携しまして、つくばエクスプレス線の運行情報を手話CGで提供し、NHKの技術を広く社会に還元するための社会実証も行いました。  実用に向けては、研究開発を今も続けており、現在は、さらに、ニュース速報など定型化されていない文章を手話に翻訳する技術、手話の自然さ、伝わりやすさにとって重要な要素となります提示位置や口の形、動きを再現する研究を進めております。  NHKは、引き続きAIによる手話翻訳技術を含めたアクセシビリティー技術の研究開発に取り組んでまいります。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  日本には、現在約三百万人の在留外国人が暮らしておられます。NHKワールドJAPANは、医療、防災、行政手続、労働法制といった重要情報を多言語で発信できる日本で数少ない公共インフラです。そして、現在、在留外国人向け専用コンテンツはどのように制作、運用されていらっしゃいますか。また、出入国在留管理庁、自治体、厚労省と連携し、入国時又は在留カード交付時にNHKワールドJAPANを公式案内する制度などを検討しているのか、また、NHKとして在留外国人政策の一翼を担う予定があるのか、明確にお答えください。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  急増しております在留外国人に向けまして生活に必要な情報や防災に関する情報などを提供することは、健全な共生社会の実現に向けまして公共メディアとして重要な役割だと考えております。  NHKの国際放送、NHKワールドJAPANの公式ウェブサイトやアプリ、そして、今年七月から九月までの週当たりの訪問ユニークブラウザ、つまりサイトなどを訪問した端末の数ですけれども、こちらは平均で百二十四・六万件でした。このうち日本国内にいらっしゃる在留外国人からのアクセス数、これについては把握できないんですけれども、在留外国人の利用者の方からは、母国語で災害情報を迅速に得られるのはとても有り難いですとか、ごみの出し方など日本での生活に関する情報を知ることができ、とても有益だといったような声も寄せていただいております。  現在、全国の自治体や各国の大使館などと連携して認知向上を図っておりまして、今後も様々な機関との連携を強化していきたいと考えております。

原田大二郎 公明党

○原田大二郎君 ありがとうございます。  是非、実際使われている外国人の方などから、また、もっとフィードバックといいますか、より改善点ですね、聞いていただきまして、より使いやすいもの、またアクセスがいいものをどんどん提供していただき、また多くの方に知っていただくような努力をお願いできればというふうに思っております。  本日は、経営、財務、技術、社会的役割といった多様な観点から率直なお話をいただき、ありがとうございました。受信料制度の持続可能性、赤字経営からの脱却、業務改革の実効性など、いずれもNHKの将来を左右する重要な課題であると改めて認識いたしました。また、4K、8K技術やAI、手話翻訳、多言語放送といったNHKの技術力が、放送にとどまらず、医療、防災、福祉、外国人支援など、社会インフラとして大きな役割を果たし得ることも強く実感いたしました。NHKが放送局にとどまらず、公共メディアとして社会に貢献し続ける存在であることを期待しています。  本日は誠にありがとうございました。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  十一月二十七日、NHK放送センター視察させていただきまして、ありがとうございました。NHKの職員の皆様、参議院の事務局にも、この場をお借りして御礼申し上げます。  その場でも質問をさせていただいたんですけれども、短波放送についてお伺いします。  順番を変えまして、資料の七、外務省からのホームページの資料を御覧ください。  今年の六月、外務省から、海外渡航、滞在の際に短波放送の受信が可能なラジオの準備や携帯を勧める情報を発信しております。電話もインターネットも通じなくなったときの代替手段としてNHKの国際ラジオ放送が役に立つと、そのように書いてあります。  日本で唯一、海外向けの短波放送を送信しているKDDI、茨城県の古河市、八俣送信所の送信機を七台から四台にするという計画を進めているとお聞きしております。危機管理や安全保障の観点から、電波妨害や自然災害などの対応に十分なのかどうか、具体的に御説明をしていただきます。  同時に、NHKの会長にお聞きしたいことがございます。短波放送については、特定失踪者問題調査会が二〇〇五年から行っている北朝鮮に向けた「しおかぜ」の放送にも利用されています。拉致問題の解決を踏まえて、粘り強く活動を続けていかなければならないと考える人々もいます。NHKとしても、この活動に引き続き協力していくという御決意を会長からお聞かせください。  以上二つ、お願いします。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) まず、山名専務理事。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  短波放送は、衛星やインターネットなどの情報インフラが未整備の地域ですとか、紛争や大規模な自然災害などが発生した地域に向けての情報発信におきまして一定の有用性があるということです。  KDDI八俣送信所では、二十四時間、全世界に向けて電波を送信できる体制を取っておりまして、機器障害の際にも放送を継続できるよう予備機も用意し、体制を整えております。また、放送に使用している周波数に妨害などがあった場合は、速やかに異なる周波数に変更可能な体制も取っております。特定の地域に紛争などが発生した場合には、特別に放送枠を確保して放送を行うということもございまして、在外邦人の安全、安心を支えていきたいと考えております。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 次に、稲葉会長。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 「しおかぜ」の件でございますけれども、特定失踪者問題調査会、以下、調査会というふうに申し上げますが、が送信している「しおかぜ」に対して、NHKが短波による国際放送の発信に使っている送信機の一部を、調査会、KDDI、NHKの三者による覚書に基づきまして、調査会がKDDIに費用を支払ってKDDIが「しおかぜ」を送信しているという状況でございます。  この点につきまして、NHKとして人道上の見地から、業務に支障がないことなどを条件に、「しおかぜ」の円滑な送信環境の維持確保に向けて可能な限り協力をしてまいりたいという考えでございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 こちらから質問しております。  ありがとうございます。家族会の方にもお伝えしたいと思っております。  さらに、順番変えまして、今日午前中の、NHKの放送内容に関してコンテンツ戦略の質問で、小池理事の方から、NHK放送の内容に関しては、かなり丁寧に調査、吟味をして、有識者の方々にも意見を聞き、公共放送としてふさわしい良い番組のコンテンツを制作しているということで、業務運営にも適切にこの組織としての責任を負っていくという御説明がございました。  そこで、皆様も御存じだと思いますが、昨年、性加害疑惑を報道された人物が監督した映画の主題歌を紅白歌合戦の舞台で歌唱することが二次加害に当たる可能性があるという一部の批判に対しまして、その可能性を削除すること、排除することもできないということで、当該アーティストと紅白の制作チームの協議の結果、かなり直前に曲目を変更するという対応があったと承知しております。  資料六を見ていただきたいんですが、今年出場が決定したアーティストの中に、原子爆弾のキノコ雲をデザインしたような卓上のライトでございますが、写真がそうです、これをプリティー、英語でかわいいというふうに評価した人物が含まれておったということで、本件については、当該人物が所属するグループの紅白出場停止を求めるネットの署名が十二月現在で十万人を超えております。  NHKは、出演について、紅白のですが、今年の活躍、世論の支持、番組の企画、演出にふさわしいかどうか、この三点から出場者を総合的に判断しており、今の段階で予定に変更はないと回答されているものと報道があります。  このグループの出場の判断、NHKとしてはどのように整理して受け止めたのか、お伺いします。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  御指摘のアーティストにつきまして、所属事務所の方に、当該メンバーに原爆被害を軽視、やゆするような意図がなかったということなどを確認してございます。  そして、御案内のように、紅白歌合戦の出場アーティストにつきましては、今年の活躍、世論の支持、番組の企画、演出にふさわしいかどうか、この観点からNHKの自主的な判断で決定をさせていただいております。  紅白歌合戦の出場者、そして曲目などにつきましては毎年多くの視聴者の皆様から様々な御意見をいただいておりまして、今後もできる限り多くの方に喜んでいただけるような番組作りに努めてまいりたいと考えております。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 NHKの番組の紅白は、今年のパフォーマンスはあれが良かった、これが良かった、紅組がどうこう、白組がどうこうというような番組中心のことで評価というのをもらう番組にしていただきたいんですが、SNS絡みの事例というのはいつ起こる可能性があるか分からないものです。SNSで何かあった場合、全てNGだと申し上げているわけではなくて、例えば出場ガイドラインのようなものの中に、世の中のその変化に伴って、何か月前までには出場者の変更はしないというような規定も設けた方がよいのではないかと思うんです。SNSで何かが起こるたびに、どうしたらいいかということを考えるのでは、分からなかったでは済まないと思う時代だと思います。  NHKは、災害報道やドキュメンタリー番組など、NHKが誇れるという番組がたくさんあると私は思っております。SNSの批判というような事案が続いてしまえば、公共放送としての信頼というのを失ってしまうと。その辺りは、国民の皆様に理解してもらいやすいように、理解が難しくならないように、今後の、どうしていくかということ、これはNHKの会長に意気込みをお伺いしたいと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 紅白歌合戦を始め、いろいろ、参加者の方々をめぐるいろんな動きがございます。SNSを通じた様々な動きがありまして、それを前もって類型化して対応方針を決めるというのもなかなか難しい問題があります。その時々でどのように判断するのが適切かというのを考えながら決めていきたいということでございます。  いずれにしても、例えば紅白歌合戦であれば、出場者、曲目、番組の構成など、毎年多くのお声をいただいていまして、視聴者の皆様の関心や、また期待が非常に高いというふうに思ってございます。そうした声に応えて、できるだけ視聴者の皆様に喜んでいただける、一年を締めくくるにふさわしい内容の番組になるよう、引き続き努力をしてまいりたいというふうに思います。  いずれにしても、NHKは、正確で豊かな情報を広く伝えて、人生に彩りを添える良質な番組、コンテンツを間断なく提供する役割、使命を果たし続け、視聴者・国民の皆さんの信頼に応えていきたいというふうに考えてございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 御説明はよく分かりましたが、今の時代は情報の発信のスピードと奥の深さが速いので、これは是非、前もっていろいろと御検討されるガイドラインというようなものをお作りになられた方がいいかと思います。  先ほど、視察をさせていただいたときに、私は、三十五年前に働かせていただいたドラマの控室がそのまま残っていてデジャブの体験をしたような気持ちになりまして、やはり受信料で全部やるのは大変な苦労があるんだろうなと思った次第でございます。  そこで、NHKの受信料の未払問題についてまず伺いたいと思います。  資料一に戻ってください。  これを見ていただきますと、今年の十一月に明らかとなった地方自治体のNHK受信料未払の表でございます。十一月十八日に受信料の特別対策センター設置がございましたから注目が集まったものなのかもしれませんけれど、カーナビと線を引いてあるところが、自治体の公用車がカーナビにあるテレビの受信契約を締結しておらず、未払となったものでございます。  資料二を続けて見てください。  こちらは、十一月七日の読売新聞の報道でございます。およそ一年の間で、テレビ付きカーナビ、公用車の未契約が多く発生しているという報道です。記事にあるように、カーナビ、テレビ、見てもいないのにという支払側の言い分もあるようではございますけれども、資料一の自治体の公用車カーナビの未払金額、額に大きいものもあります。  一年でこれほどカーナビの未払が明らかになったとなりますと、NHKのこれまでの決算の報告、今後の予算に影響を及ぼすのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。四年分の決算への影響はないのか、また今後の予算に影響がないのかについて伺います。単に、形式的には問題なく処理できますという御答弁ではなくて、受信料の徴収率だとか受信料収入ですね、これに影響が出てこないのか、今後のNHKの予算編成に影響がないのかということについて御答弁をいただきます。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 現在、自治体からの受信契約の追加の届出が相次いでいるということでございます。このことは、自治体の担当者の方に必要な手続を御理解いただくための我々の説明が行き届かなかったという点があったんではないかというふうに認識してございます。  こうしたことに加えまして、十月からはNHKONEのサービスが始まったという機会に、改めて事業所向けの御案内を全面的に刷新しまして、引き続き受信契約の対象や契約の単位について正確に御理解いただけるよう努めてございます。  今回の御審議の対象になっている令和二年度から五年度にかけての、あるいは令和六年度にかけても、地方自治体のカーナビ等の受信料未払が決算に与える影響はそれほど大きくないというふうに考えてございます。契約、支払の手続については令和七年度に入ってから進めてございますが、影響は令和七年度決算に反映することになるかと思います。  現在編成を進めている令和八年度予算におきましても、適切に対応してまいりたいというふうに思ってございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 今のお答えですと、NHKの決算、予算、影響ないという御答弁でございました。  受信料の未払問題に対して自治体はその補正予算組むなどしておるんでございまして、原資というのは自治体にお住みになっております皆さんの税金でございます。  資料一の佐賀県のところ見ていただきますと、未払額、年間二千九百万円、三千万円です。決して小さな額ではございません。ほかの自治体は四百万円というようなデータもございます。  本来であれば、自治体の例えば道路の整備や公園のトイレの修理だとか、そういうところに回そうとしていた予算が圧迫されているということにもならないのでしょうかと思うんですが、自治体というのは公の組織ですから、支払の見本というのを示さなければならないと私は思います。でないと、一般の皆様は、我々ばかりに厳しく取立てが来るのにという、督促状だとかですね、そういう不満も出てまいります。  そこで、総務省として、自治体への対応、つまり注意喚起と申し上げるのがいいかどうか分かりませんが、特例的な財政措置など何らかの対応、これ私、必要なのではないかと思いますが、総務大臣、どうお考えでしょう。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘のあったこの自治体のテレビやカーナビの受信料未払の事例、報道されていることと承知をしておるわけでございます。  先ほど会長からもございましたが、受信料制度は放送法に規定がございまして、NHKの放送を受信できる受信設備を設置した方に負担をお願いしているということでございますので、先ほどやり取りしていただいたように、テレビやカーナビの受信契約についても、放送法とNHKが定める受信規約に基づいて自治体において適切に対応いただきたいと、そういうふうに考えております。  その上で、今委員からもお話がありましたけれども、総務省としては、本件に関する自治体からのお問合せ、これまでも丁寧に対応してまいりました。NHKにおいても、自治体への丁寧な説明に努めていただくとともに、今般の事案を踏まえた改善の方策については検討を進めていただきたいと、そういうふうに考えております。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  続いて、受信料の制度について少し踏み込んだ質問をさせていただきます。  資料三を御覧いただけますか。  令和七年六月十日に、浜田聡前参議院議員の質問主意書と答弁でございます。上が質問、下が答弁でございまして、下のところの下線のところに、社会福祉施設などの学校や施設などについては受信料免除の対象になるとNHK答弁されております。受信料免除の基準は、放送法六十四条第二項により、協会が決め、総務大臣の認可を受けると、免除の内容について、一義的には、先にはですね、協会において判断されるべきものと、このように書いておりますが。  そこで、資料四を見てください。千葉市の記者発表資料でございます。  免除の対象となっている学校等のスクールバスについては、未受信払い、未払ですね、受信未払の報告が上がっていて、赤で囲んでございますが、速やかに受信料が払われるべき対象ということになっていて、金額も百万とかなりのものでございます。  学校が免除、全面免除なのに、所属するスクールバスが免除の対象外、ならない、これはどうしてなのか、理由を説明してください。どのような制度設計になっていますか。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  総務大臣が認可しました受信料の免除基準では、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校及び幼稚園において、児童生徒又は幼児が利用する受信機につきましては全額免除の対象としております。そのため、スクールバスに設置された受信機については、全額免除の対象となる学校に通う児童生徒又は幼児が利用するため設置されたものであれば全額免除となっております。  なお、全額免除になる場合でも、受信契約の手続が必要になるため、自治体に申告をいただいているところでございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 つまり、免除になっているけれど、その免除に申告する、その専用利用なら全額免除の対象となっている手続が遅れていたからということですか。前もって手続を払っていないからということでしょうか。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  これは千葉市の記者発表の資料だと思いますけれども、千葉市の方がこういう形で発表されたのですけれども、実際、千葉放送局との間で協議は続けておると、協議を続けて、これを、スクールバスというものは、先ほども御説明いたしましたけれども、全額免除の対象となる学校に通う児童生徒又は幼児が利用するために設置されたものであればこれは全額免除という形にさせていただくということでございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 分かりにくいと思いますが。  スクールバスの設置は、利用されたのが何年か前であった場合には、受信契約をしていなかった場合、免除の契約をしていないということになります。過去に遡って適用されることができないという今の御説明でございます。ということは、こうした制度設計の不満について、先月でしたっけ、二十六日に岐阜県の県知事がNHKの幹部と直接談判をしておりますね。自治体からの疑問というのも出てきております。  スクールバスもそうですが、制度設計でおかしいと思うのは、一般家庭は、業務用の車でない限り、車は住居の一部、何台持っていてでもです、住居の一部に所属する、つまり不動産扱いということになります。世帯ごとの受信契約で済んでいます。他方、事業所向けの受信契約は、車一台一台につきカーナビの個別契約が必要とされています。この制度設計の違いはどういう考えに基づいてやっているのか、御説明ください。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  受信契約の単位につきましては、総務大臣の認可を得て定められました受信規約第二条に規定しております。  世帯は世帯ごととし、受信設備が何台あっても一契約となっております。一方、事業所は受信機の設置場所ごとと規定しており、部屋、自動車又はこれらに準ずるものごとに受信契約が必要となります。これは、個人でいえば生活の単位、事業所でいえば社会活動の単位という考え方を基に定めたものでございます。受信契約者間の負担の公平性から見ると合理性があるというふうに考えております。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 合理性があるかどうかについてですが、NHK、今年の十月からインターネットサービスを必須業務といたしました。ほかのツールでテレビを見るという、これが共通点でございます。  この視点からいえば、この規定はカーナビの受信料とはまた異なった整理をしていらっしゃいます。  具体的には、資料の五を見ていただきますと、事業者向けの契約で配信の受信を開始した場合、通信端末機器、つまりパソコン、スマホ、こういったものですが、これは台数にかかわらず事業所の一括契約でよいとされております。  車のカーナビは台数ごと、何台でもパソコンでNHKを見ていたとしてもそれは台数契約する必要ないと、ここはどうしてなんでしょうか。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  NHKONEは、ウェブサイトやネット対応テレビ、スマートフォン、タブレット端末等で番組の同時配信や見逃し配信をいつでもどこでも御利用いただけるようサービスを提供しております。  インターネットは、テレビと異なり、可搬型の通信端末機器など設置場所の特定が難しいものがあることを考慮して、配信の受信の本拠という考え方をもって設置場所を特定することとしております。  例えば、企業の社員が業務のためNHKONEのサービスを利用した場合、その場所が社内、会社の中か外出先を問わず、設置場所は社員が所属する部署の居室ということになるわけでございます。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 つまり、カーナビは、移動して止まっていたら、そこでどこにあるか分かるわけですね。カーナビからナビゲーションだけ引っ剥がしてどこか持っていって、テレビ見るといってまた帰ってきて埋め込むなんてことはしないわけなので、これは不動産と考えて、位置が、場所の、設置場所を定めることができると考えるわけですよね。部屋の外でも受信できるんですが、設置場所を定めることができる、これがカーナビなんです。そうでないものがスマホやパソコンなんです。  通り一遍御答弁いただいて、考え方は分かったんですが、制度が複雑過ぎます。一般家庭と事業所、カーナビテレビとインターネットサービス、それぞれの場面での捉え方が異なってくるのでは、自治体の未払が相次ぐ原因の一つになっても仕方がないと。時代の変化に合わせてもっとシンプルに、営業用の車両カーナビも配信の受信の根拠の一部として、そうして一括して受信契約を管理した方がいいと思うんです。  これ、直感的で国民の皆さんの理解を得れると思いますが、そうできない理由をおっしゃってください。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  配信の利用は、可搬型の通信端末機器など設置場所の特定が難しいものがあることを考慮して、配信の受信の本拠という考え方で設置場所を特定しております。  一方、営業用の自動車に設置されたカーナビなどの受信設備につきましては、自動車が移動したとしても設置場所自体が変わるものではございません。したがって、配信と放送で設置場所の考え方は異なっております。  NHKとしましては、こうした契約の単位を含め、事業所契約の仕組みについて、事業所の皆様に分かりやすく説明していく必要があると考えております。あわせて、今後の事業所における受信料の負担の在り方につきましては、メディア環境や視聴形態の一層の多様化なども踏まえて引き続き検討していく必要があると考えています。

石井苗子 日本維新の会

○石井苗子君 時間になりましたので、会長の総括をお聞きできませんでしたが、受信料は公平に負担するということで、根本的に制度を見直す必要があると思いますので、質問を終わります。  ありがとうございました。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 参政党の初鹿野裕樹です。  新人議員なもので、大変緊張しておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。  さて、令和二年から五年の間、政府のコロナ対応やワクチン政策は国民生活に大きな影響を与え、NHKの報道も国民の判断に大きく影響していたと考えます。  公共放送として、政府の発表や専門家の意見、副反応に関する情報をどのように精査し、視聴者に多角的に伝える体制を整えていたのか、また、異なる専門家の意見をバランスよく取り上げるための判断基準についてお伺いいたします。さらに、コロナ禍やワクチン問題に関する検証、総括を目的とした番組はどの程度編成されたのか、その実績についてお聞かせください。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  NHKでは、平素から、ニュース、番組の取材、制作に当たりまして複数の視点からチェックを行い、正確で公平公正な報道に努めており、新型コロナウイルスをめぐりましても、行政機関や専門家、現場で治療に当たる医師などに取材を重ねた上で、幅広い視点から正確な情報発信に努めてまいりました。  また、ワクチンに関する情報への関心の高さを踏まえまして、WHO、世界保健機関や政府の方針に関する情報に加えまして、専門家の見解、副反応に関する情報、それに国内外の様々な動きなども多角的にお伝えしてまいりました。  新型コロナウイルスに関する番組ですけれども、総合テレビの全国放送や地域放送、Eテレ、BSなど多数放送しておりまして、件数をお答えするのは難しいんですけれども、医療体制について検証した番組ですとか、ワクチンの安全性や副反応について深掘りした番組などを今年に入っても制作、放送しているところであります。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 御説明ありがとうございました。  現在も健康被害救済制度の審査や集団訴訟が進行中であるため、具体的な番組編成の実績についてお答えづらいかもしれませんが、あの時期、学校では子供たちが黙食を強いられ、密を避けるために至る所にアクリル板が設置され、幅広い社会生活が自粛を余儀なくされるなど、混乱した状況がありました。  こうした状況を振り返ると、今後、国民からコロナ禍やワクチン問題に関する検証を求める声が一層高まると考えております。我が党も、コロナワクチンに関する検証を政府に求める方針です。NHKとしても、引き続き、透明性を持って、正確で多角的な情報提供をお願いいたします。  さて、昨年、NHKラジオ国際放送で、外国籍の外部スタッフが生放送中に尖閣諸島を中国の領土などと発言する不適切な事案がありました。この発言は、NHKの信用だけでなく、我が国の立場や情報発信に対する信頼性にも重大な影響を与えました。  NHKが扱う情報には政府発表や政治的に敏感な取材源が含まれることから、スパイ行為や影響力工作のリスクを最小限に抑えるためのリスク管理体制が重要です。特に、中国には国家情報法や国防動員法があり、日本にいる中国籍スタッフにも影響を及ぼす可能性については強い懸念があります。  NHKの取組として、外国籍スタッフが関わる業務におけるリスク管理体制やガバナンス強化の取組をどのように進めてきたのか、特に、報道の中立性を確保するための具体的な方針やリスク管理策についてお尋ねいたします。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 国際放送に係るNHKの取組でございますけれども、外国籍などの外部スタッフとの契約に当たりましては、これまでNHK国際番組基準や放送ガイドラインを遵守することなどを明記した契約書を交わしてまいりました。  今回、御指摘の事案の発生を踏まえまして、不測の事態を防ぐため、更なるガバナンス強化を図ったところでございます。  まず、事案の発生直後から、英語を除く十六の全ての外国語で、生放送から事前に収録して放送する方式に変更いたしました。また、中国語ニュースでは、今年度の放送から全てAIによる音声読み上げに切り替えるなどして対策を強化いたしました。さらに、関連団体を介して契約を行ってきた中国語など十一言語の業務に当たる外国籍などの外部スタッフについては、NHK本体とのコミュニケーション不足が事案の背景の一つにあると指摘されたことを踏まえ、先月十一月から国際放送局が直接契約を結ぶことに変更いたしました。契約を結ぶ際には、国際放送の業務を担う上でルールや方針を改めて伝え、リスク管理を徹底しているということでございます。  今後も、不断にガバナンスの強化を図りながら、国際放送の使命を果たしていきたいと考えております。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございます。今回の事案を受けて一定の改善が進んでいる点は理解いたしました。  一方で、NHKでは採用時に国籍を不問としているようですが、中国の国家情報法や国防動員法のように国外の自国民にも影響が及ぶ法制度も存在するため、引き続きリスク管理が不可欠であると考えます。採用基準や配置の在り方も含め、今後の検討課題としていただきたいと思います。  さて、NHKの番組編成については、近年、娯楽性や演出性に比重を置く傾向があるとの指摘があります。公共放送としての本来的役割は、民放では十分に担えない教育、教養、国会中継など、国民が公共的課題を理解し、政治参加の基盤となる情報を得るための公共性の高い分野にこそあると思います。  令和二年から五年の決算の番組制作において、公共性の高い分野はどの程度の割合だったのか、どのような成果を上げたのか、明らかにしていただきたいと思います。また、今後、教育、教養や政治参加に関する公共性の高い分野をどのように維持強化していくのか、お尋ねいたします。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKの番組は、公共放送として幅広い層のニーズや関心に応えることができるように編成をしているということでございます。このうち総合テレビにつきましては、放送法を踏まえまして、公共放送の基幹波としてバランスの取れた番組編成を行ってございます。  定時番組の放送時間全体に占める編成の割合ですけれども、年度当初の計画値で、教養番組は二〇%以上、教育番組は一〇%以上、報道番組は三五%以上、娯楽番組二〇%以上としてございます。令和二年度以降の実績値の比率を見ると、報道は四五ないし四七%程度で推移しており、教養は二二%から二五%程度、教育は一〇%から一三%程度でございまして、娯楽につきましては一八ないし二〇%程度となってございます。  今後も、災害・減災報道の進化、あるいは信頼できる確かな情報、あらゆる世代の学びを支える、人生を豊かにする本格派コンテンツなどを重点事項としておりまして、こうした番組を制作、放送してまいりたいというふうに考えてございます。  さらに、政治参加につながる放送は公共放送として大切な役割でございますので、民主主義の一翼を担う公共放送としての責任は果たしてまいるべく取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

初鹿野裕樹 参政党

○初鹿野裕樹君 ありがとうございました。  御答弁では、年間の分類において教養と娯楽とが同じ比率で設定されているとのことでした。直近では少し開きがあるようですが、公共放送としての使命を考えれば、教養の比重が相対的に小さい点は課題であると思います。NHKが教育、教養分野や歴史分野で積み上げてきた実績は公共放送として重要な意義を持つものであると思います。  先日、私の先祖である江戸北町奉行初鹿野信興がNHK大河ドラマ「べらぼう」に登場しておりました。初鹿野信興は、二百三十年前、寛政の改革にて緊縮財政を推進した人物であり、積極財政を掲げる我々参政党とはちょっと違うのですが、それはちょっとおいておいて、ドラマでは真面目で保守的な価値観を守る人物として描かれていました。歴史上の人物を丁寧に描き、その背景や生き方を次世代に伝えるNHKの意義を改めて感じました。  公共放送が文化的責任を果たし、歴史や伝統を次の世代に伝えていくこと、そして御答弁にあったような政治参加に資する情報発信を充実させることは、民放では代替しにくいNHKならではの役割であると考えております。今後も公共性の高い分野への取組を御期待申し上げまして、私の質問とさせていただきます。  本日はありがとうございました。

松田学 参政党

○松田学君 参政党の松田学でございます。  私から、今我が党の初鹿野委員から、公共放送としての公共的な役割ということと関連しまして、歴史の問題について少し幾つかの御質問をしてみたいと思います。  まず、NHKは、広告収入を財源とする営利として営まれる民放でもありませんし、あるいは国から予算を得ている国営放送とも異なる、受信料で賄われている公共放送としての認識について伺おうと思ったんですが、もう既にこの委員会、本日のですね、健全な民主主義の発展であるとか、あるいは国民生活を豊かにする、今も御答弁で、幅広い層の関心に応えるバランスの取れた内容というふうに御答弁いただいていますので、これはちょっと省略いたします。  そして、通告では三番目の問いからNHK会長にお伺いしたいと思います。  ちょっと歴史との関連でいいますと、よく言われますのは、日本人が海外に行きますと、ほかの国の方々は自分の国の歴史をよく知り、自分の国に誇りを持ち、自分の国のストーリーを誇りを持って語っているのに、日本人は自分の国のことを全く知らないでいるということに日本人自身が海外で気が付いて、そういう経験をされている方は非常に多いんですが、やはり自国の歴史を知ると、日本人としてですね、もっと知るということが大事だと思います。  その上で、公共放送の立場から日本についての様々な歴史的事実を国民に伝えるということもNHKの大事な使命の一つではないかと思いますが、どう考えておられるでしょうか。日本国民の歴史認識を形成していくということもNHKの使命の一つではないかと思いますが、会長、いかがでしょうか。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKは、公共放送として日本の歴史を視聴者・国民の皆様に広くお伝えするということは大変大事なことだ、重要なことだというふうに認識してございまして、ドキュメンタリーやドラマ、あるいは教養・教育番組など様々な番組を制作して放送してございます。  NHKは、全ての番組において、放送法や番組基準、放送ガイドラインにのっとりまして、公平公正、不偏不党、自主自律の立場を堅持しつつ放送に当たっており、こうした基本姿勢は今後も変わらずやってまいりたいというふうに思っております。

松田学 参政党

○松田学君 ここからは、かつて終戦直後のGHQの占領下のことに少し絞ってお話を進めていきたいと思いますが、GHQの占領下においては、戦前戦中の日本よりもはるかに厳しい検閲というものが、検閲を伴った徹底的な言論統制が実施されていたということなんですね。例えば七千冊を優に超える本が禁書に指定されたりと。そこには歴史の真実が書かれているにもかかわらず、歴史的事実の重要な部分が多くの人々の目に触れることなく長らく葬り去られてきたということにもなったと言われております。  NHKがこれまで制作、放映してきた番組の中に終戦直後のこうしたGHQの統治に焦点を当てた番組はあるんでしょうか。あるんであれば、一つでもよいので事例を挙げていただければと思いますが、いかがでしょうか。

山名啓雄 日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  戦後の連合国による占領期は、日本の政治、社会にとって重要な転換点に当たるということから、NHKでは、憲法ですとか教育制度ですとか、そういった様々なテーマにつきまして、例えば「映像の世紀バタフライエフェクト」ですとか「NHKスペシャル」といった定時番組や特集番組の中でこの時期の動きを取り上げてきております。

松田学 参政党

○松田学君 終戦直後のNHKの、統治下におきまして、終戦した年の一九四五年十二月九日の日曜日の夜八時からのゴールデンアワーに、NHKのラジオで、太平洋戦争史と劇仕立てにした毎週一回の三十分番組、「真相はこうだ」というのが放送されて、夜だけでなくて昼間でも再放送もなされていたと、繰り返し放送されていたという話があります。  このラジオ放送とは、当時、NHKがGHQの指令に従ってなされたもので、日本軍がいかに残虐だったかなど、その後の日本国民のいわゆる過度な自虐史観というか、その形成にもつながるような内容だったんではないかということで、本年一月に、日本の真の独立を目指す有識者会議というのがございまして、山下英次大阪市立大学名誉教授、田母神俊雄さん、矢野義昭さん等々が中心人物になられて、NHKの稲葉会長に公開書簡を出しております。これには各界七十七人の著名人の方々、各界の方々が署名をしているということであります。  この公開書簡の有識者会議の立場は、ここで少し触れますと、戦後、NHKは当時の内幸町の放送センターにNHKの洗脳部隊と検閲部隊に乗り込まれたと。で、彼らに二つのフロアを占拠され、いわゆるウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム、つまり、日本人に戦争への罪悪感を植え付けるための日本国民に対する再教育プログラムに加担させられていたのではないか。その後、日本の主権が回復された後も、NHKを始めとする日本のメディアは、このGHQが日本人に植え付けた一種の自虐史観を基本的に踏襲して、その結果、我々日本人は、いまだにれっきとした日本は独立国になれないでいるというのがこの有識者会議の立場なんですね。  そして、その書簡でも触れられていたと思いますが、一九五〇年代から六〇年代前半にかけまして、NHKのエースとして大活躍された春日由三さんという方がいらっしゃいまして、最終的な役職は専務理事・放送総局長という大幹部だった方であります。  この春日さんは、NHKを退局してから数年後に「体験的放送論」という本を発行されまして、その中で、この番組について、私としては一種の罪滅ぼしといったものかもしれないが、ある意味で放送史の隠れた一ページであると記しておられて、要するに、国民に済まないことをしたと告白、ざんげをされていると、御自身の著書でですね。そして、春日さんは、当時のこのラジオ放送を聞いた日本国民のリスナーからNHK始まって以来の多くの抗議が殺到したというふうにも述べておられて、当時の日本人にはあの戦争でそこで放送されたようなことまでひどいことをしたという認識は基本的になかったということになるのではないかと。  この有識者会議が稲葉会長に送った公開書簡は、この春日さんがそうされたように、こうした報道した事実についてNHKとしてきちんと告白してほしいという内容でした。そして、稲葉会長から御回答いただいているということで、NHKとしても、これまでどおり多角的な視点から継続的に番組制作や報道を行ってまいりますと、こういう回答にとどまっていたということで、その後、有識者会議の中から、NHKの局内にこのGHQ時代のNHK報道の実態を検証するプロジェクトチームのようなものをつくってはどうかという声までも出ているんですが、こういった有識者会議の書簡や見解などについて稲葉会長はどのように受け止めておられるでしょうか、お答えいただければ幸いです。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御紹介いただきました団体からは、今年一月以降、複数回書簡をいただきました。これに対して、私、会長名で四月に回答をお送りしてございます。  この中で、敗戦後のGHQによる占領期という現在とは大きく異なる特殊な政治体制下において、当時の日本の報道機関やメディアがGHQからどのような統制を受けていたのかという点につきましては、歴史的な問題として専門家による検証が進むこと自体、私は大変意義のあることだというふうに認識しているというふうにお答えいたしました。ただ、その一方で、そうした過去の特殊な政治体制下における経緯をもって、現在のNHKにざんげが必要であるとの御主張については、やや飛躍があるのではないかというふうに申し上げてまいりました。  さらに、現在のNHKは、当時と異なり、昭和二十五年に制定された放送法に定められた使命に基づいて、自主自律や公平公正、不偏不党といった原則を堅持して運営されておりまして、その姿勢は揺るぎないものというふうになっているという考えもお伝えいたしました。実際、さきの大戦後、長きにわたってこのように培われてきたこうした原則は、現在の日本において関係各方面からも正しく理解され、広く支持されているものというふうに受け止めてございます。  NHKとしては、さきの大戦をめぐる諸課題については、これまでどおり多角的な視点から継続的に番組制作や報道を行っていくということで、この問題の所在、問題の内容等の理解を進めるために貢献してまいりたいというふうに思っておりまして、この点、御理解をいただけると有り難いというふうに思います。

松田学 参政党

○松田学君 今年は戦後八十年に当たる年でありますが、昨今、いろいろな歴史研究の進展によりまして、この近現代史についても様々な新たな知見が得られているところであります。  例えば、これは大分我々が聞かされてきた通説と違うことも明らかになっているんですが、開戦直前の一九四一年、この年には、日本の近衛文麿政権が、日米戦争を何とか回避したいということで、当時のルーズベルト政権と何十回も会談して涙ぐましい努力を続けたという事実も判明しています。しかし、相手にされなかったと、ルーズベルト政権からですね。また、ルーズベルト政権が、日本の資産の凍結とか対日石油輸出の全面的な禁止、そしてハル・ノートなどによって日本を真珠湾攻撃に追い込んでいったのではないかという、こういったことを、アメリカ側でも十数冊がこういったことを記述した本も出ているということもございます。  また、いろんな文書も公開されて、ルーズベルト政権に、ソ連からの影響を受けていたんじゃないかと、ルーズベルト政権が、そういったようないろんなエビデンスもいろいろ出てきて、もちろん歴史的な検証をきちんとやらなければいけないんですが、また、だからといって、私は日本の軍国主義を正当化するつもりは毛頭ございませんが、そうではなくて、そもそも戦争が何で起こったのかと、この真の原因をきちんと検証していくということがこれからの平和につながっていくという観点もあろうかと思います。参政党もそういうことを主張してまいりました。  そういった点を踏まえますと、少なくとも、史実を国民に伝えるということも、不偏不党、公正中立の公共放送機関としてのNHKの使命ではないかなというふうに思っております。  歴史認識に関わる内容をタブーとせずに、新しい歴史研究の成果なども取り上げて国民にしっかりと真実を伝えてほしいと思いますが、最後にこの点についての稲葉会長の御所見をお聞かせいただければと思います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 先ほど来申し上げているとおり、歴史に関わる研究を含めて様々な知見を取材し、解釈について見解が分かれる場合にはできるだけ多くの角度から論点を明らかにする、そういった姿勢で番組を制作していきたいというふうに思っております。  NHKは、全ての番組において、放送法、番組基準、放送ガイドラインにのっとり、公平公正、不偏不党、自主自律の立場を堅持して放送に当たっていきたいというふうに思っております。

松田学 参政党

○松田学君 御答弁ありがとうございました。  私ども日本国民が自らの国に健全な誇りを持てるように、そういうことに資するような報道も、これも公共放送としての役割ではないかなということで、その役割、NHKの役割に期待いたしまして、私の質問を終えさせていただきます。  どうもありがとうございました。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 れいわ新選組の奥田ふみよです。  早速ですが、公共放送が存在するのも子供たちに明るい未来をつなぐためだという当たり前の前提を皆さんと共有した上で、NHKって公共放送だよねという理解でいいですよね。  本日も、傍聴席には未来世代の高校生の方たちがいらしています。そもそも、公共放送って何なのというこの疑問、子供にでも分かるように本当は総務省に答えていただきたかったんですが、全く時間がございませんので、私が端的に、小学生の子供にでも分かるようにお答えさせていただきます。  民間放送は、大企業からお金をもらって、大企業のために番組を作っています。NHKは、国民からお金をもらって、国民のために番組を作る放送局です。でも、お金を払っていない国民にも、政治の中身を知らせたり、災害の最新の情報を一番弱い立場の人たちに届けたりしなければいけない、それが健全な民主主義の発達や公共の福祉、つまり、全ての国民に笑って暮らしてもらうために、全ての国民にひとしく正しく素早く知る権利を保障する、それが公共放送です。主権者の皆さん、未来世代の主権者の皆さん、分かったでしょうか。  というわけで、まず、NHKプラスに代わり、十月一日から新たに導入されたNHKONEについてお伺いします。  一言で言うと、NHKONEとは、今まで受信料を払っていない人でもインターネットでは視聴ができていました。しかし、今後は受信料を払わぬとインターネットでは番組が見れんくなるという話です。それによって、国民の多くから戸惑いと不安の声上がっています。  その中で大変気になるのが、これまではネットで無料で閲覧できていたニュース、災害、そして天気などの情報についてもNHKONEの導入での受信契約が前提とされてしまったんです。これって、公共放送の立場と矛盾するのではないでしょうか。公共放送って、公共情報へは自由にアクセスできることが前提ですよね。特に、災害や防災情報にアクセスするのに契約しなければならないという壁ができること、これは国民の生命や安全を守ることについて大きな障害になってしまうのではないでしょうか。総務大臣、端的に御認識をお答えください。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) NHKのインターネットサービス利用規約には、NHKは、災害その他の緊急事態において、公衆の生命又は身体の安全の確保のために必要な情報に係る放送番組及び番組関連情報を提供するときは、試行的な措置であることの表示を必要な最小限度のものとすることがありますと、こうなっていまして、委員今御指摘のあったような災害時においても、NHKにおいて適切に御対応いただけるものと、そういうふうに考えております。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 大臣、イギリスという国のBBC放送は、日本と同じように公共放送で受信料制度を維持しています。しかし、オンラインニュースサイトは無料、登録不要で公開することを公共的責務として位置付けているんです。BBCは、パブリックサービスの名のとおり、民主主義の基盤としての情報アクセスを最優先し、ネットが主要な情報源になった社会では、テレビやラジオ以上にオンラインでの無料提供が公共放送の使命と認識されています。海外からも閲覧できるし、もちろん海外の閲覧者に対しても追加課金はしていません。この仕組みは、全ての市民に一定の質と量のニュースを提供するという公共放送の原則に忠実だと思いませんか。  日本、これからどこに行こうとしているんでしょうか。そもそも、日本は災害大国なので、ネットの視聴も有料化してしまうと命に関わります。NHKニュースは、平時のニュースだけでなく、地震、台風、津波、土砂災害など、災害情報の中心的役割を担っています。サイトを有料化してしまえば、受信契約者以外は必要な情報にアクセスできなくなりますよね。これって危険な構造になりませんか。  公共放送NHKにお願いいたします。子供たちの命、特に、へき地に暮らす子供たちの命やお年寄りの命を守るために、BBCを見習って、災害情報の有料化はやめていただきたいです。よろしくお願いいたします。  さて、先日、総務委員会の委員の皆様と一緒にNHKの視察へ行かせていただきました。ふだんではなかなか見られないドラマの撮影風景も見学させていただきました。ありがとうございます。  朝ドラの撮影で機敏に動かれていらっしゃるADさん、音声さん、メークさん、そのほとんどの方たちが、ちゃんと睡眠取れていらっしゃるのかなというような人相をされていらっしゃったんです。非常勤の経営委員の方は、最低月二回の会議への出席で年収五百万円くらい出ていると聞きました。一方で、七割近くの国民が生活苦しいという状況で、経済的にゆとりがない人たちが必死で働いています。ドラマの撮影スタッフ、さらに、このスタッフさんたちも、恐らくNHKの正規社員ではなく、制作会社の方だったりしますよね。さらに、下請の非正規の方だったりフリーランスの方だったりしますよね。彼らのようなNHKの組織構造の一番下で働く労働者たちによって支えられているのが公共放送NHKです。そういう労働者の方たちの安定したお給料からまず最優先に、国民から集めた受信料充てていただきたいんです。このことは言及にとどめさせていただきます。  NHKは、誰でもいつでも必要な情報にアクセスできる公共メディアであると説明してこられました。しかし、NHKONEにより、お金を払ってログインしなければ見ることができない公共情報という矛盾が生じるようになってしまいます。公共放送がますます有料化するということは、公平性を手放し、アクセスの不平等性を生み、国民全体へのサービスを放棄することになり、受信料制度そのものの根拠がなくなってしまいます。  総務省は、憲法十五条にのっとり、全体の奉仕者として責務を全うされるべく、何度も言いますが、BBCを見習って、オンラインでの無料提供が公共放送の使命と認識されて、公共放送の使命は全ての市民が質の高いニュースに平等にアクセスできるという原点に是非返っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  では次に、消防車や緊急車両などの、いわゆる緊急車両への契約の件でお伺いいたします。  NHKは、公衆の生命又は身体の安全の確保のために必要な情報については受信契約の必要がないと法令で規定されています。しかしながら、現状では消防車や救急車等のいわゆる緊急車両については自動車ごとの受信契約が必要となっています。  具体的に言いますと、私の地元の福岡県では、消防ポンプ車や緊急自動車、消防団の消防ポンプ車など、全部で千五百五十二台稼働しているんです。この中で、テレビが見られるカーナビが付いている緊急車両はNHKと受信契約をしなければならないんですって。でも、消防車や救急車って、テレビ放送の視聴が目的ではないですよね。目的は、災害や事故で命を脅かされる国民を助けることです。  社会福祉施設や学校には受信契約免除されていますよね。あるいは、電器店の店頭に陳列されたテレビ等については、放送法の規定により受信契約の対象とはなっていないんですよ。それだったら、緊急車両のカーナビだって放送の受信を目的としない受信設備に該当しませんか。  そもそも、人命救助などに活用される救急車両には免除が適用されないのは何でなんですか。端的にお答えください。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えします。  警察や消防などの緊急車両の受信料について、免除の対象にすべきだという御意見があることは承知しております。  受信料の免除は、総務大臣の認可を得て定めた免除基準において規定しております。免除制度はほかの視聴者の皆様の負担により成り立つものでありますから、社会福祉的見地、それから教育的見地に立脚しながら、真に免除が必要な対象に限定して運用しております。そのため、緊急車両であるという理由のみをもって免除の対象となるものではないと考えております。  なお、今後の自治体を含む事業所における受信料の負担の在り方につきましては、メディア環境や視聴形態の一層の多様化などを踏まえて引き続き検討していく必要があると考えております。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 是非検討してください。だって、公共放送ですよね。どう考えても、受信契約が必要だという、緊急車両がその契約が必要だというのが本当におかしいと思うんですよ、私は。午前中の稲葉会長の御説明のとおり、公共放送の原点を堅持していただきたいんです。  林大臣、NHKの受信料の免除基準について、非常にこれ曖昧なものが多いと思います。放送法の規定によりNHKが定め、総務大臣の認可を受けることとされていますので、是非総務省の方から、国民の安全確保のために、NHKに免除の適用を働きかけていただけないでしょうか。イエスかノーでお答えください。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) イエスかノーというのはなかなか難しいんでございますが、この受信料制度は、放送法の規定に基づきまして、NHKの放送を受信できる受信設備を設置した方に負担をお願いしているということで、先ほども御説明があったと思いますが、平成二十九年に最高裁の判決があって、NHKの放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求めると、こういう考え方が示されておりますので、先ほどNHKの方から説明のあった状況でございます。  したがって、具体的な受信料の負担の在り方については、皆様に広く公平に負担いただくという受信料制度の趣旨も踏まえて、まずはNHKにおいて適切に検討いただきたいと、そういうふうに考えております。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 三十年間、政府の愚策により経済衰退している唯一の国が日本なんです。特にへき地はなおさらです。そこにコロナが来て、物価高の三重苦。そんな地方への根本的な経済対策もろくにせぬから、私は福岡の市長さんたちから、今までのような地方交付金では全く足りないよという叫びを聞いているんです。要は、NHKの受信料払うのさえ大変だって言っているんです。  全ての緊急車両の受信料を無料にして、町や村に暮らす子供たちやお年寄りを守ることが総務省とNHKの務めなんじゃないんでしょうか。それぐらい総務省やってくださいよ。これは福岡の市長さんたちの生々しい叫びです。  では、次の質問に行きます。  公共放送であるNHKは、選挙のときも政見放送を担っていますよね。とっても大事な放送なんですが、今の若者、そもそもテレビ見らん、テレビもない。奥田の自宅にもテレビ置いておりません。多くの国民が政見放送を見る機会ほとんどないんです。今や政治情報を得るのはSNSやユーチューブなどです。全国比例から出馬する立候補者は内容も昭和からほとんど変わっとらぬし、選挙区からの出馬の立候補者の映像共有も少ないです。  何度も言いますが、主権者のテレビ離れが加速しとるんです。そんな主権者のことをきちんと考えていますか。全国民に立候補者の主張をしっかり届けるつもりありますか。だからこそ、今、お金のない若者たちが手元のスマホで、無料のNHKONEを通して候補者たちの存在や政策周知に努めるのが公共放送の義務と責任ではないのでしょうか。いかがですか、大臣。本当に端的にお願いします。

林芳正 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 政見放送、これは国政の選挙や都道府県知事の選挙において候補者等の政見を伝える重要な手段の一つであるとともに、選挙人の方から見ても、候補者等の政策や考え方を知る手段の一つとして一定の意義を有するものと考えております。  この政見放送の在り方は、選挙運動の在り方に関わる問題でございますので、各党各会派で御議論をいただくべき事柄であると思います。  今委員が御指摘になったインターネットのことですが、大変、普及、これらの普及に鑑みまして、選挙運動期間における候補者に関する情報の充実、有権者の政治参加の促進等を図るため、公職選挙法上、ウェブサイト等を利用する方法による選挙運動については一定の条件の下で候補者や一般の有権者が行うということが認められておりまして、現にウェブサイト上で選挙運動が行われていると承知をしております。

奥田ふみよ れいわ新選組

○奥田ふみよ君 若者たちはどっぷりデジタルの社会で生きているんですね。是非、ネット視聴者への政治やそして災害情報は、知る権利の下、オンライン無料提供、是非お願いいたします。  最後になりますが、配信を御覧の未来世代の子供の主権者の皆さん、傍聴席の高校生の皆さん、政治も公共放送も、全て子供たちを守るために存在しています。しかしながら、少なくない国会議員たちが脱税したり公金流用したり、政治に自分たちの様々な欲を持ち込んで、結果的に子供たちの未来を潰していく、そんな国会議員たちの巧みなうそやだましをしっかり見張っとってください。  小学生、中学生、高校生だって、政治家に、政治にしっかり物を申していいんです。れいわ新選組と一緒に、おかしいことにはおかしいだろうと声上げて、みんなで変えて、みんなで笑って暮らしましょう。  大人の皆さん、みんなで一緒に子供を守りましょう。  終わります。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  今朝の沖縄地元紙が、NHKが今年十月、沖縄の米軍犯罪報道を高市政権の発足に忖度して二週間遅らせたのではないかと報じました。  NHKの特集番組、「米軍関係者による”埋もれた事件”」は、沖縄県警も把握していなかった米兵による性犯罪事件が二〇〇四年から二〇二四年までの二十年間に十四件起きていたことをアメリカ海軍情報、海軍報告書の情報公開から明らかにしました。  番組は、本来、一九九五年の少女暴行事件に抗議する県民大会から三十年目の十月二十二日に放送予定でしたが、結局、十一月五日になって放送されました。今朝の沖縄タイムスによると、放送延期は前日の十月二十一日に高市政権が発足したことに忖度したものだとして、制作現場からも抗議があったと報道されています。  このような報道に対して、会長の受け止めを伺います。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 一部の報道に対するお尋ねでございます。  その内容で示されることについて、個別の編集判断についてはこれまでお答えしてこなかったんですけれども、ただ、本件に関して、記事に書かれているような高市政権に忖度して編集判断をしたという事実はございません。臆測に基づく記事だというふうに思っております。  沖縄タイムスには厳重に抗議し、訂正を求めてございます。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 NHKにおいて事実の経過を調査して、委員会に報告するよう求めていただきたい。  委員長、お取り計らいお願いします。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 沖縄県内における米軍関係者の検挙件数は増え続けています。二〇二四年には強盗や性的暴行事件を含めた検挙件数が七十三件にも上り、過去二十年、最多になりました。米軍犯罪は沖縄に深刻な問題です。  今回、NHKの調査報道自体は私は大変評価はしております。一方、もし忖度があったとすれば、そういうことはNHKとしてはふさわしくないということを申し上げたいと思います。  次に、NHK決算に関連して伺います。  十月一日の改正放送法の施行に伴って、従来公開されていたNHKインターネットサービスが閉鎖され、閲覧できなくなっています。この中には、沖縄戦の記録をまとめた「沖縄戦 全記録」というサイトも含まれています。今年は沖縄戦から八十年であり、戦争体験者の方も亡くなったり高齢化するなどして、沖縄戦の記録を保存し、継承する意義はますます高まっています。一日も早い再開を求めます。  改正放送法を理由に、ほかにも、「性暴力を考える」サイト、あるいは障害者施設での殺傷事件に関連した「十九のいのち」、ミャンマー民主化や内戦を取り上げた「ミャンマーで何が起きているのか」などのサイト、あるいは、我々も大いに参考になった「NHK政治マガジン」など、多くの優良なネットサービスが現在閉鎖され、再開が求められています。  これまで総務大臣は、放送法改正に伴ってNHKのインターネット活用業務が縮小することはないと繰り返して約束されてこられました。にもかかわらず、NHKの優良なネットサービスが閉鎖されたことに非常に強い疑念と憤りを感じます。  なぜこのような異常な事態が生じているのでしょうか。一日も早い再公開をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) インターネットサービスにつきましては、必須業務化に伴いまして、NHKはインターネットサービスの見直しを行いました。九月までは放送法とNHKインターネット活用業務実施基準に基づいて運用してございましたけれども、十月一日からは、改正放送法、NHK番組関連情報配信業務規程、NHK任意的配信業務実施基準など新しいルールに基づいての運用となってございます。  このため、過去に掲載しているものも含めたNHKのインターネットサービスを再構成し、NHKとしての編集判断をした上で、一部のサイトは公開を終了してございます。今回の見直しは単なる整理や縮小ではなくて、インターネットを活用した情報提供の質を高め、配信を充実させるための再構築でございます。  それで、来年十月からまた新たに教養分野の番組関連情報を提供する準備を実は進めてございまして、教養分野の中には戦争と平和に関する番組というテーマも含まれてございます。委員御指摘の「沖縄戦 全記録」の扱いについても、今後こうした中で検討していきたいというふうに考えてございます。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 今年は、先ほど申し上げましたように、戦後八十年なんです。まさに今、八十年前の戦争の問題を沖縄では広く報道もされ、そしてまた検討もされている、そういう中のことだということを是非御理解ください。  今先ほど新たな業務規程とおっしゃっておりましたけれども、新たな業務規程を理由に、既存のこれまでやってきた、皆様方が誇っていたサイトをぱたっと止めるということ自体が、私はやはり納得できません。やはり、今回のNHKの対応は、今まで皆さんがおっしゃってきたこと自体を否定するものになりかねないと、このように考えます。  今後のネットサービスの制作、公開などの運営方針にもかかわらず、やはり、これまでのコンテンツは国民共有の財産です。NHKは公共放送だからこそ、多額の国費と国民の受信料に支えられています。その責務を重く受け止めるべきだと思います。  委員長、NHKにおいて九月三十日まで公開されたNHKのネットサービスが今後どうなるのか、少なくとも従来公開されていたネットサービスにどのようなものがあったのか、それぞれ今後どのように対応していくのか、このリストを本委員会に提出いただくよう、お取り計らいお願いします。  十一月二十七日に、総務委員会としてNHK新放送センターの情報公開の視察を行いました。ビデオ映像で説明されたニュースセンターでは、様々な機能が新放送センターに統合、集中される印象を受けました。  全国に五十四ある地域放送局が防災・減災に力を入れるとしていますが、これまでは公共放送として地域の伝統文化や様々な地域特有の社会問題や出来事を取り上げて放送してきました。多様化する日本社会の各地の様々な出来事を全国で共有することは、NHK放送の重要な役割と考えます。そのためには、地域放送局が地域から発信していくことが大事です。  引き続き、地域放送局の従来からの体制や機能は維持していきますか、お答えください。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKは経営計画で、地域放送局は、災害対応と地域取材を基軸に、一律化することなく、それぞれの地域に合った形態で多様なサービスを展開していくというふうに方針を明記してございまして、これはこれまで同様に堅持してございます。そのため、地域の課題や魅力を取り上げた全国放送番組を増やすことに加えて、全国放送番組を地域向けに再編集した番組も拡充するということなど、地域放送局と本部が連携して地域の活性化に貢献する多彩な番組を制作、編成していくという方針でございます。  地域局の職員の配置につきましても、災害対応等の地域サービスや全国ネットワークの維持に必要な体制を構築することが大変重要でございまして、これからも必要な要員は配置していく方針を堅持してまいりたいというふうに思っています。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 是非、今後ともNHKが国民の信頼のあるものに、やはりずっと継続的に取り組んでいただくよう、この場でお願いを申し上げ、次に、地域問題に関連して、前回質疑を残した国民保護措置に基づく先島五市町村からの住民の島外避難の問題について伺います。  二〇二四年十二月に放送された「NHKスペシャル ”国境の島”密着五百日 防衛の最前線はいま」は、与那国町における自衛隊強化や島外避難計画に翻弄される住民の姿が描かれました。与那国町民の住民意見交換会でも、資料四のように、九州、山口への島外避難に当たって、町民は三辺の和が百センチ以内という手荷物一つだけを携行して、一か月間以上の避難生活に入ることが説明されていました。  また、配付資料五のように、先島五市町村住民の避難先地域である九州、山口は、「武力攻撃のおそれのない安全が確保されると想定される地域」と設定されています。  しかし、前回も指摘したとおり、熊本市の陸自健軍駐屯地や大分県湯布院駐屯地など、配付資料六のように、敵基地攻撃能力としての長射程ミサイルが配備される基地を含め、避難受入先の三十二市町のうち、二十三市町に自衛隊基地や在日米軍基地が存在することが防衛省資料により明らかになっています。  有事に軍事目標があるような地域が避難先です。島外避難計画は、先島五市町村の住民の安全確保が最優先になっているとはとても言えません。内閣官房はあくまで訓練上の想定にすぎないと繰り返していますが、では、三辺の和が百センチの荷物では少な過ぎる、あるいは九州、山口は安全とは言えないなど、先島五市町村が拒否をすれば、これらは見直すのですか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) まず、委員御指摘の手荷物容量の制限についてですが、避難時の手荷物を一つにするとともに、そのサイズを設定しておりますのは、預ける荷物をなくすことによりまして、増便時においても避難の迅速性、円滑性を確保するためであり、これは現行の航空会社の百席未満の場合における機内持込み手荷物の規定を踏まえたものでございます。これは、訓練上の想定として、沖縄県、先島五市町村と協議して設定をしてございます。  次に、九州、山口各県を避難先として設定している理由につきましては、国民保護基本指針において、沖縄県の住民の避難について、国は九州各県を始めとする地方公共団体との広域的な連携体制を整えるとされていること、九州、山口、沖縄九県において武力攻撃災害時等相互応援協定が締結されており、県域を越える住民の避難受入れを検討する素地があることであり、これについても沖縄県、先島五市町村と協議して設定しておりまして、特定の有事を想定したものではございません。  今後とも、沖縄県、先島五市町村と連携し、こうした検討、訓練を積み重ね、練度の向上、課題の改善を図り、迅速な避難につながるよう、国民保護の実効性向上に努めてまいりたいと考えております。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 沖縄本島、沖縄島の面積の一五・八%は米軍基地や自衛隊基地によって占められているにもかかわらず、先島が有事、戦争状態になる中で、沖縄島では屋内避難で済ませる計画になっています。沖縄島での屋内避難という想定について、県や沖縄本島内の市町村は受け入れているのでしょうか。政府は、県や市町村に了承を取り付けたことがありますか。

笹野健 内閣官房内閣審議官

○政府参考人(笹野健君) 沖縄県の住民避難につきましては、国民保護基本指針において国が特段の配慮をすることが必要とされているため、政府としては沖縄県の取組を積極的に支援しております。  現在は、先島諸島については広域避難、沖縄本島については屋内避難という訓練上の想定を置いて検討しておりますが、これは先島五市町村の意向、輸送手段の確保など避難の困難性がより高いことから、沖縄県、先島五市町村と協議し、まずは先島諸島の避難について優先的に検討することとなったものでございます。  沖縄県におきましても、まずは先島諸島の避難について検討し、その成果を踏まえて沖縄本島を含む県全体の避難の在り方を検討していく必要があると認識しておられると承知しており、今後の進め方については沖縄県と国でよく相談してまいります。

伊波洋一 沖縄の風

○伊波洋一君 もう時間来ましたから、また引き続き継続しますけれども、訓練という名でやっておりますけれども、最終的には、これは今、実際は国民保護計画になるための基本作りですよね、細かく。しかし、それで本当に足りるかということについては今後更に質問させていただきます。

安野貴博 各派に属しない議員

○安野貴博君 チームみらいの安野貴博でございます。  本日も御質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  まず第一に、人工知能の研究開発の促進に向けたNHKが持つアーカイブデータの利活用についてお伺いいたします。  政府が策定したAI基本計画の骨子案に、日本の文化、習慣等を踏まえた信頼できるAIという方針が盛り込まれました。しかし、この日本の文化、習慣等を踏まえた信頼できるAIをつくるための課題は、学習データの質、そして量でございます。現在、AI開発の現場では、良質な日本語データ、そして日本に関するデータが不足しております。AIが文章だけではなく音声や映像も取り扱えられるようになった中で、テキストデータだけではなく、質の高い音声データや映像データも求められております。  二〇二五年十一月二十五日の参議院総務委員会において、林芳正総務大臣からも、NHKの保有している放送番組等のデータは、高品質な日本語のデータとして貴重な資産であり、AIの開発という観点で活用されることは大変意義深いとの御発言もありました。実施についてはNHKが自ら判断するものとした上で、NHKの放送業務に関連して行う場合も、外部事業者と共同で研究目的で提供、活用する場合も放送法に反するものではないという総務省の見解が示されました。  この見解を踏まえて、NHK稲葉会長にお伺いいたします。  NHKは、経営計画の中でも正確で信頼できる情報の重要性を説き、そして情報空間の参照点を提供することで公共放送の役割を果たすとしております。今後、更に多くの方々がAIを通じて情報を収集するようになる中で、日本に関する正確な知識や文脈を出力できる、信頼できるAIを育てることは、NHKの究極の使命であるところの健全な民主主義の発達に資する上でも非常に重要でございます。  NHKが長年にわたって蓄積してきた高品質な日本語の放送アーカイブといった公共的資産を適切な形で活用することは、AI時代においてNHKが公共メディアとして果たすべき社会的貢献にも合致するのではないかと考えますが、NHKとして、今後、AI開発のためにアーカイブデータの提供をしていく想定はございますでしょうか、意見をお伺いいたします。

稲葉延雄 日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHKは放送事業者でございますけれども、AIという観点から見ますとAIを利用する立場にございます。一方で、AIに学習させ得るコンテンツの権利者でもございます。同時に、放送技術研究所を始めとしてAI開発を行う立場でもございます。これらを総合して考えてみますと、NHKが今後、AIとどのように関わっていくべきか、これは大事な課題でございまして、現在、今、検討の途上にあります。  その検討の一環として、NHK自身が保有するアーカイブコンテンツを学習させた大規模言語モデルの研究開発を既に始めてございます。NHKにおける業務高度化、効率化を目的として行っている開発ではございますが、外部機関が実施するニュース報道等に関する検定試験を用いた評価実験では、NHKのデータを学習させることで、大規模言語モデルが報道された事実に関して間違った回答をする割合が学習前と比較して大きく減少するといった成果が出てございます。こうしたことで、例えばNHKが使う生成AIについては自賄いすると、自分で開発するというふうな努力をちょっと続けてみるといったような方針に現在あります。  そうした観点も含めて、今後のことでございますけれども、NHKのアーカイブコンテンツがAI開発という観点からもやはり高品質で有用な日本語データであることが実証されるということであれば、今後はこのデータを日本のAIの質の向上にどうやって生かしていくかということを検討することになると思います。  今後、外部の事業者からAI開発のためにNHKが保有するアーカイブコンテンツを提供できないかといったような打診があった際の対応について、受信料で制作された知的財産というような価値をしっかり守っていくという考え方を前提に、どのような対応が可能か検討していきたいというふうに思ってございます。その上で、外部事業者がどのような目的でNHKが保有するコンテンツのAIへの使用を希望しているか、個別の案件ごとに検討した上で提供するかどうかを適切に判断していきたいというふうに思っております。

安野貴博 各派に属しない議員

○安野貴博君 御回答いただきありがとうございます。  既にNHKの中では、アーカイブデータを活用することによって、より信頼できるAIを開発できるのではないかという示唆もあるというふうに伺いましたが、まさにそういったアーカイブデータが実際にいろんな信頼できるAIをつくることに対して役立っていくということは非常に重要なことと考えますので、是非検討の方を進めていただければと思っております。  次に、AIで情報収集する方への適切な情報の提供についてお伺いをいたします。  先ほどの質問はAIの学習段階の質問でございましたが、この二つ目の質問は、どちらかというと利用段階を主な焦点に当てた質問でございます。  今、多くの国民は、企業が運営する様々なAIを使ったサービスから情報を得ており、その傾向は日に日に高まっております。今後、このようなAIでの調べ物が主流になるにつれて、ニュースサイトを閲覧することは減っていき、AIが要約した情報を参照することが増えていくことが予想されております。また、質の低い情報源を参照してしまったAIが不確かな情報を回答し、AIサービスの利用者が正しい情報を得ることができないという問題も発生しております。  先日、二〇二五年十一月二十五日の総務委員会におきまして、総務省の豊嶋情報流通行政局長から、NHKを研究目的で活用する場合は放送法には抵触しないとの御答弁をいただきました。NHKが経営計画で掲げるように、公共放送として情報空間の参照点を提供するような役割を果たすためには、これは研究目的に限らず、対価や利用条件を適切に設定した上で、AIサービス事業者がNHKの情報を参照できる仕組みを整備することも検討すべきではないかと考えております。こうした対応により、AIを経由して情報を得る国民にも質の高い情報を提供できるようになるためでございます。  そこで、まずは総務省にお伺いをいたします。  十一月二十五日の総務委員会においては、NHKデータを研究目的で活用する場合は放送法に抵触しないとの答弁がございましたが、研究目的以外でも、AIサービスを提供する企業に対してNHKが情報を提供することは現行法制度上可能と解釈してよろしいでしょうか。

豊嶋基暢 総務省情報流通行政局長

○政府参考人(豊嶋基暢君) お答えをいたします。  NHKが具体的にどういう業務をしていくのかと、これもまた詳細が分からないということで、断定的に申し上げることというのは難しいんですけれども、一般論で申し上げますと、御質問のありました研究目的か否かにかかわらず、御指摘の提案があった例えばツール提供するような行為というのは、NHKの放送業務等に関連して行われる業務というふうに一般的には想定されるということから、放送法に抵触するものではないというふうに考えられます。  なお、実際にNHKがその放送番組等のデータを外部提供するか否かにつきましては、これはNHKが、先ほども答弁ございましたけれども、公共放送としての役割を踏まえながら、例えばコストの負担とか、あるいは権利者の保護なども含めて検討を行って判断するべきものというふうに考えております。

安野貴博 各派に属しない議員

○安野貴博君 御答弁ありがとうございます。  放送法に一般論としては抵触しない可能性もあるというふうに認識をいたしました。  その上で、NHKの側で判断すべきことであると、やるかどうかを判断すべきことであるというところで、NHKにお伺いをいたします。  もし、法制度上の問題、これがクリアされるとするのであれば、NHKは、AIで情報収集する方への適切な情報提供も見据えて、企業が運営するAIサービスに対し、適切な対価、利用条件を設定した上で、NHKが保有する番組、ニュースなどの情報を提供するお考えはありますでしょうか、お考えをお聞かせください。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  NHKでは、外部事業者がNHKの番組映像やニュースなどのコンテンツの使用を希望する際、放送の二次利用としてこれを提供する業務を長年にわたって行ってきております。AIサービスを行う企業に対するNHKのコンテンツの提供も、こうした二次利用に準ずるものだと考えられるというふうに認識しております。  ただ、受信料で制作されたコンテンツの知的財産としての価値はしっかりと守っていくことが前提となります。さらに、AIサービスを行う企業が提供を求めるコンテンツの範囲、AIの利用目的、制度上の問題の有無などの点を個別の案件ごとに詳細に検討して、適切に対応してまいりたいと考えております。

安野貴博 各派に属しない議員

○安野貴博君 御回答いただきありがとうございます。  これは、NHKが経営計画で掲げるように、情報空間の参照点を提供するという役割を果たすためにも重要な取組になると考えておりますので、是非継続的な検討をよろしくお願いいたします。  次に、三点目として、NHKのランサムウェア対策についてお伺いをいたします。  ランサムウェアとは、コンピューター内のデータを暗号化して使用不能にしたり、窃取したデータの公開等を持ちかけて身の代金を要求するサイバー攻撃であり、近年、世界的に深刻な被害が相次いでおります。放送を含む主要なインフラがランサムウェア攻撃の対象となり、業務停止や情報流出に至る事案も発生している中で、公共放送であるNHKがいかに備えるか、これは非常に重要な課題でございます。  国内でも、今年九月にアサヒグループホールディングスがランサムウェア攻撃を受け、受注、出荷業務やコールセンターなどが大きな影響を受けるとともに、約百五十万件を超える個人情報が漏えいした可能性が公表されたところでございます。これは、規模の大きな企業であっても攻撃を受ければ業務の停止や情報の流出といった深刻な影響が生じ得ることを示す事案でございます。  国外では、二〇二一年に、全米で多数のテレビ局を展開するアメリカの大手放送事業者、シンクレア・ブロードキャスト・グループがランサムウェア攻撃を受け、複数のローカル局でニュース制作や放送が停止、遅延するなど、放送業務に実際の支障が発生いたしました。報道機関が攻撃の対象となり、放送の継続に影響が及ぶことを示した代表的な事例でございます。  我が国でもメディア関連企業の被害が報じられており、放送機関も公共インフラとしてランサムウェアの脅威にさらされ得ることは明らかでございます。  災害報道も含む重要情報の配信の継続性を確保するためにも、NHKがどのように備えるか、大変重要な論点だと考えますが、そこで、まずランサムウェアへの備えについて、NHKとして基本的なお考えをお聞かせください。

安保華子 日本放送協会理事

○参考人(安保華子君) お答えいたします。  NHKは、政府の情報セキュリティー戦略をつかさどる国家サイバー統括室、NCOが定める十五分野の重要インフラ事業者の一つに位置付けられております。サイバーセキュリティ基本法及び重要インフラのサイバーセキュリティに係る行動計画などに基づき、NCO始め放送・通信業界の攻撃情報共有組織、ICT―ISACなどとも連携し、重要社会基盤事業者としてセキュリティー対策の強化を図っているところです。  NHKは、公共放送として国民生活に不可欠な情報を提供する役割を担っており、いかなるときも放送を継続すること、受信契約者等の個人情報を守ることを最重要の課題としております。そのため、NHKグループ全体の通信を二十四時間三百六十五日監視するとともに、重要なシステムはインターネットから分離するなど、多層防御を徹底しております。特に放送機器におきましては、万一大規模なサイバー攻撃を受けても放送を継続できるよう、バックアップ設備の整備を行っております。また、セキュリティーの組織体制や人材育成の強化など、グループ全体でサイバー攻撃に対する防御力、回復力の向上にも取り組んでおります。  ランサムウェア攻撃につきましては、VPN機器の脆弱性をついた不正侵入による深刻な被害事例が多く報告されております。NHKでは、これらの機器で緊急度の高い脆弱性が発見された場合、システム停止を含め、速やかに対策を実施しております。さらに、アタックサーフェスマネジメントサービスを導入し、ネット上から見える脆弱な機器をNHK自らが早期に検出し、対応する取組も進めているところです。

安野貴博 各派に属しない議員

○安野貴博君 御回答いただきありがとうございます。  やはり、ランサムウェア攻撃が来た際には、実際に現場の方が非常に厳しい意思決定を迫られることになります。そのため、セキュリティーの観点から、判断基準の詳細、そこは問題ないと思いますが、身の代金の支払の可否であるとか、どういうふうに判断するのかということに関しては、事前にしっかりと検討された上で、書面として明文化をしていくことが望ましいのではないかと考えております。  質問、時間が来たので終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 NHKから国民を守る党を離党しました齊藤健一郎です。  引き続きNHK問題には取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。  先月の十一月二十五日に行われました総務委員会でも、こちら、委員の方とも共有しながら、経営委員の非常勤の方の報酬についてのお話を随分とさせていただきました。その続きをまずはさせていただきたいと思います。  もう一度、何度も繰り返し、これ恐縮なんですけれども、繰り返します。非常勤の経営委員の方のその報酬、もう一度言います、これ日額十八万円になっております。これ、インターネット上でも非常に多くの批判的コメントが多く寄せられました。これは、やはり国民の声として、非常にこれはもう高額であると、納得できないと、NHKなんか要らないんだというような声が非常に多く僕の元にも届けられました。  そして、これの基準となるのが、先日行われました本会議の方でも行われましたその同意人事案件、そこでの相場感というのが、政府が出せるお金というのが日給三万円程度というところが一つの基準になっております。もちろん、期末手当もありません。要するに、出勤した分だけ、会議に出た分だけ日給がいただけるという形で、おおよその方はやっぱり百万も行かないような年収になっております。報酬になっております。  その中で、期末報酬まで入れて、何とNHKの非常勤の経営委員の方は日額十八万円、先ほど奥田委員の方も話題に取り上げていただいていましたが、年間五百万円弱もらえるんですね、月二回しか出ていなくて。そして、四時間の会議で何と四・五万円、時給四・五万円になってしまうというような。  この金額感、まず、委員長、古賀委員長、この金額感について、まず、いかが思われますか。お答えください。

古賀信行 日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 今の御質問、とりわけ比較でありますけれども、同意人事の委員と比較されましたけれども、私は同意人事にはいろんな職種があると思います。その一つ一つについて私は存じ上げませんので比較はできませんけれども、端的にお答えすれば、私自身は決して高くないというふうに思っております。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 いや、これ委員長が高いかどうかというよりも、国民感情に寄り添えているかどうかというところなんですね。経営委員長に入る金額も、全てこれ、公平負担の中の受信料から成り立っております。よって、国民がそれを納得するか否かというところなんですね。  というところで、来年に向けて、この委員会の方でも報酬についてもまた会議があると思いますが、今現在、NHK、赤字です。この状態の中で、その高額な報酬を見直すというお考えがあるかどうか、古賀委員長、もう一度御答弁お願いします。

古賀信行 日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 委員は水準のことをおっしゃいますけれども、私は、経営委員というのは、単に会議に出て、そこで自分の意見を述べればいいものじゃないと思います。やっぱり、NHKそのものを監督する、そういう機能もあるわけですし、議決していく、そういう機能を持っています。そのためには、会議に出るときだけではなくて、日頃からしっかり学び、しかも、いろんな意見を求められるのは自分の知見に基づく部分だけじゃなくて、専門の知見だけじゃなくて、世の中で起こることに対してどう判断すべきかを悩まなきゃいかぬのです、毎日悩まなきゃいかぬのです。だから、その時間で決められるような言い方されると、私は、労働者ではないと、こういうふうに申し上げたいと思います。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 いや、委員長ね、そういう言い方をすると、ほかの同意人事の委員の方々も同じなんですよ。同じように、日々情報収集をして、そして学んで、そして会議の場に生かす、その人たちの日給が三万円だという基準なんです。同じように、日々の過ごし方は大きく変わらないと思いますよ。  じゃ、委員長、お願いします。

古賀信行 日本放送協会経営委員会委員長

○参考人(古賀信行君) 委員は同意人事の中での比較をされますが、私、運営している立場で言うと、最も頭が痛いのは民間企業の社外取締役であります。機能的には、機能そのものは違いますが、態様としては非常に似ています。役員会に出て意見を述べるだけじゃないかと言われちゃうとそうでありますが、それだけではなくて、やっぱり日頃から会社全般について自分から学び、こういう動作が求められているわけです。しかも、ここのところ、コーポレートガバナンスの効用で社外取締役の報酬は上がっています。上がっている中で、同じような人たちを経営委員会の委員にきちんとアポイントしなければ、経営委員会としての機能が低下することを私は非常に恐れます。  したがって、上げてくれと申し上げるつもりはないんです。ただ、その単位時間の高さだけを問題にして下げろ下げろだけでは、やっぱりこの全体はもたないと、このように思料いたします。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 古賀委員長のお考えは分かりました。あとは、これは国民が納得するかどうかです。この古賀委員長の意見を聞いて、国民が納得すればその報酬でも問題ないと思います。あとは、これは国民の声に真摯に耳を傾けて、実際のその会議の方に生かしていただきたいと思います。  そして、続きまして、自治体のカーナビ、私もやらせていただきます。いつも質問が最後になりますので、結構皆さんがいろんなことを言われるので、ネタがどんどんどんどん減ってはくるんですけれども、ちょっと違う目線で行きたいと思います。  様々なこの自治体のカーナビについて、岐阜県の江崎知事も、元経産官僚で非常に優秀な方で、その方の観点として、法律的に少し解釈が間違っているんじゃないかというようなお話もされております。その中でお伺いします。  まず、その放送法六十四条の部分です。六十四条の八項の三号のイにこう書かれております。放送の受信を目的としない受信設備と書かれているんですね。これは要するに何かと申しますと、受信契約の義務というところなんです。受信契約の義務の中で、第八項三号のイでは、放送の受信を目的としない受信設備、要するに受信契約の義務が必要では、必要じゃないんかという解釈が私も調べた限りできるはずなんです。なので、この自治体のカーナビについて、この放送受信を目的としないのであれば、そもそも契約の義務が、じゃ、ないのではないかと。  でも、これ先ほどから答弁、NHK側からの答弁もたくさん出ておりますが、放送の受信できる設備を設置していれば、これはNHKの義務として請求しないといけないというふうな答弁がもう前からずうっとされているんですよ。ただ、ここのイでは、そもそも放送法の中に、受信を目的としないのであれば契約要らないよというような法解釈にもなっているにもかかわらず、付いているだけで要るんだという主張をずっとされているんですけれども、これ、そもそもその法の解釈自体が、目的で、設置目的で、設置目的を大前提に法律を解釈していると私自身考えておりますが、この点について、古賀専務理事ですかね、ちょっとお答えいただきたいかなと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  放送法第六十四条では、特定受信設備、いわゆるNHKの放送を受信できるテレビ等の受信機を設置した者は契約を締結しなければならないというふうに規定されております。ただ、放送の受信を目的としない受信設備はこれに該当せず、受信契約の対象外となります。  この放送の受信を目的としない受信設備とは、具体的には、判例において、電波監視用の受信設備、電器店の店頭に陳列された受信設備等、放送される番組の視聴を目的としないことが客観的に明らかな状況において設置された受信設備であり、専ら設置者の意思により放送の受信をしないというだけでは該当しないとされております。  このため、公用車に設置された放送を受信できる機能のあるカーナビは、放送の受信を目的としない受信設備に該当しないものと承知しております。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 これ、最高裁の判例出されていますよね、今言われたのは最高裁の判例だと思うんですけれども。この判例、多分自治体のことは関係ないと思うんです。個人のことに関してであったりとかというような、衆議院の方でも最高裁の判例を基に出されていたんですけれども、これ、自治体のことであるとか放送法のこの六十四条の部分に関して言っていたものではないと承知をしているんですけれども、どうしてもそこも判例を出してきて、そこで請求をしなければならないんだというようなちょっとお話になっている部分、ここ、もう一度ちょっと整理をしていただきたいと思います。  これ、総務省としてでも、これは法律を変えることなく、放送法を変えることなく、自治体のその請求というところがそもそもこのイに当たるのではないかという検討もできるはずですので、これをちょっと、NHKと総務省の中でもちょっとこれを話し合っていただきたいというふうに思っております。  これはまず、まず自治体の費用負担を減らすというところについてのまず一点なんですけれども、その二点目というのが、これ免除もできるんじゃないかというふうに私は考えております。  先ほどは、その放送法の放送目的を、放送を目的としない、視聴を目的としないというところだったんですけれども、その免除というところにおいても、これ自治体というところにおきまして、これ国民の二重負担になっております。  まず、家庭でそれぞれが皆さん受信料をお支払いした上で、自治体の負担というのは国民の税金で納めている形になっております。そういう部分で考えても、やはりこの自治体に付いている放送設備、そして、ましてや緊急車両に付いているようなカーナビというところのこの規約の部分に関しては、この免除規定に関しては、これNHKで作れます。作った上で、総務省が認可をするだけです。これ、はっきり言ってスルーで通るでしょう、NHKがしっかりそれを試算すれば。  これはNHKの決断だけでできるものであるというふうに、規約の方で改定をすることができることだと思っておりますので、これを一度検討できるかどうか、まずお答えいただきたいと思います。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  警察や消防などの緊急車両の受信料につきましては、免除の対象にすべきだという、あるいは契約の対象外とすべきだという御意見があることは承知しております。  受信料の免除は、学校や社会福祉施設、公的扶助を受給している世帯などに対し、NHKの公共的使命に照らして、教育的見地や社会福祉的見地などから限定的に行っております。また、受信契約は、放送を見る見ないということではなく、受信設備を設置された方に手続をお願いしております。こうしたことから、緊急車両であるという理由のみをもって免除の対象や受信契約の対象外となるものではないというふうに考えております。  ただ、自治体からは、受信料の原資は税金であり、住民感情にも配慮してもらいたいという声はいただいているのは事実でございます。  NHKとしては、可能な限り丁寧な説明に努めるとともに、今後の受信料の負担の在り方につきましては不断に検討していく必要があるというふうには考えております。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 それは理屈なんですよね。先ほど、最後は検討していただけるということをおっしゃいましたが、要するに、これチャンスなんですよ。要するに、国民の感情が、救急車とかパトカーからまで取っているんか、しかも一台一台取っているんかと、そんなことまでやっているんかいNHK、というところに、これをどれだけ早期に、やはりそこから取るのをやめますって免除規定を何とかNHKの内部で規約で作って、それを総務省に提出しますというのを、これを数か月、半年でやってしまえば、国民の声を聞いてくれているなという、NHKのその対応が問われるチャンスだと思います。  これ、多くの自治体、今現在、これNHKのレクも受けたんですけれども、今四十七都道府県の中で千七百ぐらい自治体があると思うんですけど、まだまだ出てきますよね。これ、そもそも、NHKの受信料の公平負担の観点から、まず分母が結局、そもそも今まだいまだに分からない状態なんです。七八%というのも、これから分母が増えてきたら、それはもっともっと減るような形になります。  その分母の計算というところも、千七百ある自治体の中で、これ古賀委員長、もう一個聞きたいんですけれども、今契約できているのは、分かればいいです、これちょっと質問通告出していないので、千七百の自治体の中から契約できているのって何件ぐらいですか。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) お答えいたします。  九月末時点で受信契約の手続が完了している自治体の状況でございますが、四百八十五の自治体でございます。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 千七百ある自治体で四百八十五しか契約をしていない。これ市町村です。台じゃないです。契約をしているもの自体がそこしかないということは、軽く見積もって、千の自治体は契約すらしていない状態なんですね。これがしかも台数ごとになってくるとなると、さあ、分母がこれからどうなってくるんだというお話、なるんだというお話になります。  そして、これ議員の皆様、それぞれ御自宅、自分の事務所、そして議員会館、そして地元の事務所であったりとかって、これ複数箇所皆さん払っていますか。これ、払わないといけないんです。これもかなり、皆さん、じゃ、それができていますかといったら、分母がそもそもちゃんと数字を出せていないというところが問題あるんですけど、先お話しさせて。

小池英夫 日本放送協会専務理事

○参考人(小池英夫君) 今、私が四百八十五の自治体と申し上げたのは、今年二月の愛媛県の、愛媛県からの契約の申出があって以降、再契約の、再手続の申出をいただいて契約を結んだのが四百八十五ということですので、誤解のないようにお願いいたします。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 時間が参りましたので終わりますが、まだ分母がまだまだ増えてくるということ、これは申し添えて、引き続きNHKの問題取り組んでいきます。  そして、会長、済みません、最後になりますが、多分ここで御一緒させてもらうのは最後になるかと思います。お元気にお過ごしされて、今後とも御活躍されることをお祈りしまして、私の質問とさせていただきます。  以上です。終わりです。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 他に御発言もないようですから、四件に対する質疑は終局したものと認めます。  これより四件について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

齊藤健一郎 各派に属しない議員

○齊藤健一郎君 続きまして、齊藤です。  NHK令和二年度、三年度、四年度、五年度、各決算の承認に反対の立場から討論いたします。  受信料収入の支払率は、令和二年度七九・七%から令和五年度が七八・四%へと毎年右肩下がりです。未収入約二二%の受信料を回収されなくても一年間の経営を可能にする計画が毎年作成されていました。受信料を不払する人が最も得をして、真面目に受信料を支払っている国民が最も損をしている不公平な現状が何年も改善されておりません。  NHKは、税金や広告収入を受けず、国民が負担する受信料を財政基盤とすることで、自主性、自律性が保障され、特定の利益や視聴率に左右されません。  経営計画のスローガンに、信頼が全ての源、視聴者・国民から信頼されるNHKの組織運営と、絵に描いた餅が書かれております。  まず、経営委員、そして役員、率先して給料を受信料未収入分の二三%のカットをして、経営の改革を国民へ示すべきであります。  そこで、令和六年五月二十八日参議院総務委員会で、私が古賀信行NHK経営委員会委員長へ、経営委員及び会長の年収が三千九十二万、副会長が二千六百九十万、専務理事が二千三百六十万円、理事が二千六百六万円の報酬を減額してはどうかと質問したところ、古賀経営委員長は、組織を治める人の報酬は世の中を見詰め、適正な水準が必要であると、客観的に考えて余り高いとは思っていませんと、赤字決算にもかかわらず減額の必要はないと、国民感情からずれた答弁をされました。  民間企業は企業努力で利益を上げるが、NHKは国民からの定額の受信料をいただいています。平たく言えば、税金と同じ国民負担であります。陣頭指揮を執る経営陣が自分たちに甘いこの認識と経営感覚で国民の信頼と理解を得ることはできません。  テレビ離れの加速と人口減少、そもそも受信料が増える環境にありません。将来を見越して、事業計画、組織改革、いまだに高額な職員給料、コスト削減が不十分であることから、令和二年度、三年度、四年度及び五年度のNHK各決算の承認に反対するものであります。  最後に、国民のための公共放送とは何か、経営委員会の委員、役員、職員の皆様はいま一度よく考え直していただきたいことを申し添えて、私の反対の討論といたします。

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 他に御意見もないようですから、四件に対する討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、日本放送協会令和二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について採決を行います。  本件を是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  次に、日本放送協会令和三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について採決を行います。  本件を是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  次に、日本放送協会令和四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について採決を行います。  本件を是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  次に、日本放送協会令和五年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について採決を行います。  本件を是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川沙織 立憲民主・社民・無所属

○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十一分散会

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