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国会会議録

厚生労働委員会

第219回 · 参議院 · 第4号 · 2025-12-02

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-06-06 05:38 JST 記録 #508 ↗

発言 280

会議録情報

令和七年十二月二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十二月二日     辞任         補欠選任      石橋 通宏君     高木 真理君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小川 克巳君     理 事                 石田 昌宏君                 自見はなこ君                 小西 洋之君                 田村 まみ君                 秋野 公造君     委 員                 生稲 晃子君                 かまやち敏君                 神谷 政幸君                 馬場 成志君                 福岡 資麿君                 古川 俊治君                 山田  宏君                 石橋 通宏君                 郡山りょう君                 高木 真理君                 山内佳菜子君                 庭田 幸恵君                 芳賀 道也君                 川村 雄大君                 猪瀬 直樹君                 新実 彰平君                 岩本 麻奈君                 梅村みずほ君                 白川 容子君                 天畠 大輔君    衆議院議員        修正案提出者   鬼木  誠君        修正案提出者   岡本 充功君        修正案提出者   酒井なつみ君        修正案提出者   伊東 信久君    国務大臣        厚生労働大臣   上野賢一郎君    副大臣        厚生労働副大臣  仁木 博文君    大臣政務官        総務大臣政務官  梶原 大介君        厚生労働大臣政        務官       栗原  渉君    事務局側        常任委員会専門        員        佐伯 道子君    政府参考人        総務省大臣官房        審議官      福島 秀生君        文部科学省大臣        官房審議官    松浦 重和君        厚生労働省大臣        官房医薬産業振        興・医療情報審        議官       森  真弘君        厚生労働省医政        局長       森光 敬子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局長  大坪 寛子君        厚生労働省健康        ・生活衛生局感        染症対策部長   鷲見  学君        厚生労働省医薬        局長       宮本 直樹君        厚生労働省労働        基準局安全衛生        部長       安井省侍郎君        厚生労働省社会        ・援護局長    鹿沼  均君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    野村 知司君        厚生労働省老健        局長       黒田 秀郎君        厚生労働省保険        局長       間 隆一郎君    参考人        国立健康危機管        理研究機構理事        長        國土 典宏君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○医療法等の一部を改正する法律案(第二百十七回国会閣法第二一号)(衆議院送付)     ─────────────

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  医療法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長森光敬子君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  医療法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に国立健康危機管理研究機構理事長國土典宏君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  また、明三日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 医療法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。上野厚生労働大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) ただいま議題となりました医療法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。  地域における医療提供体制については、二〇四〇年頃を見据え、医療、介護の複合ニーズを抱える八十五歳以上人口の増大や現役世代の減少等の課題に的確に対応できるようにするため、質が高く効率的で持続可能な体制を構築することが求められています。  こうした状況を踏まえ、地域における医療機関の機能分化、連携の推進、医師偏在の是正及び適正な医療の提供のための環境整備並びに担い手が不足する医療現場における業務効率化の促進により、良質かつ適切な医療提供体制を構築することを目的として、この法律案を提出いたしました。  以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。  第一に、二〇四〇年頃を見据えた新たな地域医療構想について、病床のみならず、入院、外来、在宅医療、介護との連携を含む将来の医療提供体制全体の構想とするとともに、地域医療構想調整会議の構成員として市町村を明確化し、在宅医療や介護との連携等を議題とする場合の参画を求めます。さらに、病床の機能に加え、医療機関機能の報告制度を設けます。  また、オンライン診療を医療法に定義し、その手続やオンライン診療を受ける場所を提供する施設に係る規定を整備するとともに、美容医療を行う医療機関に対する定期報告義務等を設けるなどの措置を講じます。  第二に、医師偏在是正に向けた総合的な対策として、都道府県知事が、医療計画において重点的に医師の確保を図る必要がある区域を定めることができることとするとともに、保険者からの拠出による当該区域の医師の手当の支給に関する事業を設けます。  また、外来医師が過多である区域において、無床診療所の開設希望者に対して、都道府県知事が必要とされる外来医療を確保するための要請を行うことができるようにするなど、無床診療所への対応を強化します。さらに、保険医療機関の管理者について、保険医として一定年数の従事経験を有する者であること等を要件とし、当該保険医療機関の管理運営に関する責務を課すこととします。  第三に、医療DXの推進を図るため、電子カルテ情報共有サービスを活用した電子カルテ情報の医療機関での共有等や感染症の発生届の届出、厚生労働大臣が保有する医療、介護関係のデータベースの仮名化情報の利用及び提供を可能とします。  また、社会保険診療報酬支払基金を医療DXの運営に係る母体とするため、法人の名称、目的及び組織体制等の見直しを行うとともに、厚生労働大臣は、医療DXを推進するための医療情報化推進方針を策定することとします。そのほか、公費負担医療を受ける患者等の利便性の向上に資するよう、所要の規定を整備します。  最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和九年四月一日としています。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。  御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員鬼木誠君から説明を聴取いたします。鬼木誠君。

鬼木誠 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(鬼木誠君) ただいま議題となりました医療法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。  修正の要旨は、第一に、厚生労働大臣は、医療計画で定める都道府県において達成すべき五疾病六事業及び在宅医療の確保の目標の設定並びに当該目標の達成のための実効性のある取組及び当該取組の効果に係る評価の実施が総合的に推進されるよう、都道府県に対し、必要な助言を行うものとすること。  第二に、都道府県は、その地域の実情を踏まえ、医療機関がその経営の安定を図るために緊急に病床数を削減することを支援する事業を行うことができることとするとともに、医療機関が当該事業に基づき病床数を削減したときは、厚生労働省令で定める場合を除き、医療計画において定める基準病床数を削減するものとすること。また、国は、医療保険の保険料に係る国民の負担の抑制を図りつつ持続可能な医療保険制度を構築するため、予算の範囲内において、当該事業に要する費用を負担するものとすること。  第三に、政府は、医療情報の共有を通じた効率的な医療提供体制の構築を促進するため、電子診療録等情報の電磁的方法による提供を実現しなければならないこと。  第四に、政府は、令和十二年十二月三十一日までに、電子カルテの普及率が約一〇〇%となることを達成するよう、クラウドコンピューティングサービス関連技術その他の先端的な技術の活用を含め、医療機関の業務における情報の電子化を実現しなければならないこと。  第五に、政府は、令和八年四月一日に施行される外来医師過多区域等に関する規定の施行後三年を目途として、外来医師過多区域において、新たに開設された診療所の数が廃止された診療所の数を超える区域がある場合には、当該区域における新たな診療所の開設の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。  第六に、政府は、都道府県が医師手当事業を行うに当たり、保険者協議会その他の医療保険者等が意見を述べることができる仕組みの構築について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。  第七に、政府は、この法律の公布後速やかに、介護・障害福祉従事者の賃金が他の業種に属する事業に従事する者と比較して低い水準にあること、介護・障害福祉従事者が従事する業務が身体的及び精神的な負担の大きいものであること、介護又は障害福祉に関するサービスを担う優れた人材の確保が要介護者等並びに障害者及び障害児に対するサービスの水準の向上に資すること等に鑑み、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を図りつつ介護・障害福祉従事者の人材の確保を図るため、介護・障害福祉従事者の適切な処遇の確保について、その処遇の状況等を踏まえて検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を機動的に講ずるものとすること。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 自由民主党のかまやち敏でございます。本日はこのような質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。  今、既に昨日の参議院の本会議から、この医療法改正、医療法の一部等を改正する法案の審議が始まっておりますけれども、先ほども趣旨の説明をいただいたところです。そのような中で、今回のこの法律の改正が更に国民の皆さんに御理解をいただけるものになるために、質問をさせていただきたいと思います。  まず、地域医療構想というのが二〇一四年から二〇二五年を目指してずっと検討されて、今日に至っております。そして今回は、これを新たな地域医療構想という形で、二〇四〇年頃を踏まえての構想を考えていくということで、その内容については既に御説明もあったところですが、これまでの地域医療構想と、それから新たな地域医療構想においては、どのような点が異なり、またどのようなところを目指しているのかについて、まずお伺いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、これまでの地域医療構想でございますけれども、これは病床の、いわゆる入院機能の分化、連携、これを目的として地域医療構想を立て、そして十年間取り組んでまいりました。  新しい地域医療構想につきましては、二〇四〇年頃の状況を見ますと、やはり後期高齢者、更に言うと八十五歳以上の高齢者が増加をするということで、介護と医療の両方のニーズを必要とする患者様が非常に増加すると、この状況に対応するため、病床だけではなく、入院、外来、在宅、そして介護との連携、これらを全て見渡せるような地域医療構想をつくって、各それぞれの地域において、効率的な医療提供体制、そして質の高い医療提供体制を守るためにこの地域医療構想を進めたいと考えておるところでございます。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 ありがとうございます。  これまでの地域医療構想においても、構想区域は非常に人口規模の違いがあって、非常に人口の多い区域もあり、また人口規模の少ないところもあるという、非常にいろいろなものがたくさん含まれていたわけであります。そして、その中で、今御説明のありました、今度、新たな地域医療構想の場合には、構想区域の中だけでの議論では、まあ構想区域というとイメージとしては二次医療圏が大体想定されるわけですけれども、その中だけの検討ではなくて、県全体としての対応であるとか、あるいは介護、在宅を考えると市町村の役割というのが非常に大きくなってくると思いますし、それから地域によっては隣の県との連携というようなことも必要になってくると思います。そのような場合のこの調整会議の在り方、あるいはその構成員等について、今回の新たな地域医療構想においては新たな配慮が必要だと思います。  そしてまた、それをうまく機能させるためには都道府県の役割が非常にまた大事ですし、それをうまく都道府県が役割を担えるようにするには国のまた指導というのも非常に重要になってくると思いますが、その辺りについてのお考えをお示しいただきたいと思います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  議員御指摘のとおり、新たな地域医療構想により、地域の実情に応じた医療提供体制を構築するためには、医療提供体制の確保の責任主体である都道府県が中心的な役割を担っていくことが重要であると考えております。また、今回の改正法案においては、地域医療構想調整会議の構成員として市町村を明確化し、議題に応じて市町村に参画いただくこととしております。また、県をまたいだ構想区域ということについても想定しているという状況でございます。  議題に応じて、新たな地域医療構想の策定、推進に向けてそれぞれの会議をやっていただくということになりますけれども、この地域における協議の議題の設定方法ですとか、参加者、会議の進め方のほか、隣接する都道府県との連携の在り方、それから国による具体的な支援内容につきましては、この本法案が成立した場合には、ガイドラインを検討する際に関係者の御意見も伺いながら検討していきたいと考えております。また、その際には、議員御指摘のような、県や参加者の負担とならないように、様々な工夫についても併せて検討していきたいと考えておるところでございます。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 今、最後に御指摘いただいた点も非常に重要だと思います。これまでの地域医療構想の調整会議も扱う必要のある内容が非常に多岐にわたっていて、そして開催の回数もかなりしっかりやらないと間に合わないというような中で、構成員は様々な出動が必要だったわけであります。それは是非やらなければいけないのですが、新たな地域医療構想においても更に構成員が役割を大きく担わなければなりませんので、今御指摘のように、余り構成員の負担が多くなり過ぎて実際の対応が困難にならないように、国としては是非その辺りに目を配っていただきたいという希望を述べさせていただきます。ありがとうございます。  この医療法等の一部を改正する法律案においてはいろいろな大事な柱がございますが、その中で、医師不足地域における医師をしっかり確保していくということは、これも極めて重要なことであります。  これまで医師不足地域に医師を何とか充足させる手だてとして、どちらかというと、医学部卒業後、卒業年次の短い若い方々、若い医師が実際に研修をしていく場所をどこで研修をするのかというような形で、なるべく地域の散らばりを促すような試み、これは臨床研修のマッチングというようなことでも行われてきたわけですが、この若い年齢の医師のみ余り負担が掛かるということは好ましいことではありませんし、医師国家試験に合格して医療に取り組み始めたときは、まず早く一人前の医療従事者になってもらうということが非常に重要でありますので、研修はなるべくその研修に適したところでしっかり研修してもらうということも大事だろうと思います。  その中で、今後は幅広い年齢の医師が医師不足地域で勤務をして、そして、これは時間を限定してでもですね、一年とかあるいは二年とか、時間を限定してもなるべく幅広い方々が医師不足地域で勤務に携わるという体制の構築が是非必要だろうと思います。  そのために、この改正案においては、その医師不足地域で勤務する医師が働きやすいようなインセンティブというのが検討されていると伺っています。まだ詳細は十分に分からないところもありますが、少しずつ様子が見えてきたように感じています。  それで、その場合に、これはこれまでの国の審議会でも、私自身も構成員を務めていたときにも発言をしてきましたが、派遣をする、医師がどこかの病院に働いていて、そしてその勤務を一時中断をして、そして別の地域で勤務をするというのを想定した場合に、その送り出す病院に対する対応というか、あるいはその病院がしっかり医師を送り出すことができるような配慮ということが必要だろうと思いますが、その辺りについては、現在、今私が承知している範囲では、それがどういうふうに盛り込まれるのかということが必ずしも十分つまびらかではないように感じておりますが、この医師不足地域で勤務する医師を送り出す医療機関に対する何か手当てあるいは配慮というようなことについて現状のお考えがあればお知らせ、お示しください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  昨年末に策定をいたしました医師の偏在対策パッケージにおいては、その重点的に医師を確保すべき地域における経済的インセンティブとして、令和六年度補正予算に盛り込み緊急的に先行して実施している診療所の承継・開業支援事業がございますけれども、それに加えまして、議員が御指摘されたような派遣元の医療機関の支援ということで、令和八年度予算編成過程において、この派遣元医療機関が支援するその代替医師確保等の医師の勤務、生活環境改善の支援等につきまして今現在検討しておるという状況でございます。  引き続き、関係者の御意見も伺いながら、地域の実情に応じた実効性のある医師偏在対策とするべく、施策の具体化に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 ありがとうございます。今お答えがありましたとおりだと思います。  それで、その場合に、やはり幅広い医師が、今働いている場所をある時期少し変えて、医師不足地域で勤務するということがなるべくやりやすいようにするということが非常に大事で、そのためには送り出す医療機関に対する支援というのが不可欠だろうと思っておりますので、その辺りについても是非検討を進めていただきたいと思います。  その場合に、医師が足りなくて、是非医師に来てもらいたいというその地域あるいは医療機関からの要望が出て、それに対して、そこの地域あるいは医療機関で働いてもよいという医師との間のマッチングの仕組みというのも国の施策としてもう既に大体枠組みをつくっていただいていますが、これがまだ実際に実働して成果を上げるというところまでにはまだ至っていない。  その中においては、マッチングというのは実はかなり丁寧にやらないと実現はしませんので、なかなかその手間が大変で、いろいろな医療関係職種のその転職をあっせんするところについて、そのあっせんの業者を頼まないとなかなか実現しないというようなことがこれまでにもいろいろな医療関係職種で見られていて、そして、そのためにあっせんの手数料が非常に高額になってしまって、大変貴重な診療報酬がそこにかなりつぎ込まなければならないというような事態もありました。  しかし一方で、そのマッチングを成功させるためにはきめ細やかな対応というのが是非必要なので、その辺りのところは、今後も実績を上げていくためには、更に長い目でこの仕組みが継続できるように国としてしっかり支援をしていただきたいというふうに思います。  この医師不足の検討をこれまで国の審議会でもいろいろやってきましたけれども、医師は一人前に、国家試験に合格してしっかり一人の医師として役立つために多額の国費が投入されて、これは、国立、公立あるいは私立共に多くの国費が投入されて医師が養成されているという事実があります。  これはやはり、国民の皆さんに必要な医療を提供するために、医師また医療従事者、これは様々な職種がありますけれども、それらの方々がおられなければ医療の提供はできないわけなので、国として養成にしっかり今予算をつぎ込んでいただいているということだと思いますが、そういう国の方針を医療に従事する者はしっかり自覚をして、そして、それぞれの自分の都合や考えも当然あるわけですけれども、その中で、患者さんのためにしっかり役割を担うという思いは学生の時代からしっかり身に付けてもらわなければならないというふうに思っています。そして、その結果として、ある期間、医師の足りないところでしっかり役割を担うという思いを持った人が増えてくる必要があるというふうに強く感じる次第であります。  何とかこの医師の不足地域を減らして、国民の皆さんの必要な医療がなるべく幅広いところで提供できるようにしていくということが今後非常に重要になってくるだろうというふうに感じております。今回のこの方向性について、医療法等の一部を改正する法律案でそのことがかなり良い方向に向かうということを強く希望をしております。  次に移りますが、医療を提供するためには、様々な医療関係職種が役割を担わなければなりません。特にチーム医療として様々な職種がしっかりそれぞれの専門性を生かしてやっていくことが必要なのですが、今、医師の不足が問題になっておりますけれども、一方で、地域における看護職を始めとする様々な医療関係職種の不足ということも大変懸念される事態であります。  その中で、看護職については、時代によってどのような課程で資格を取得されるかという方はそれぞれ割合が少しずつ変わってきていて、現在は、四年制の大学を卒業して看護師の資格を取られる方の割合が増えてきているわけですけれども、一方で、それぞれの地域にしっかり定着して、資格を取った地域で看護職として役割を果たしていただくということも是非必要なところであります。  まず、この養成課程によってどの地域に定着するのかというところが少し違いがあるだろうと思いますけれども、その辺りのところの現状をお伺いしたいと思います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  現在、看護師の養成課程は三年課程等ありますけれども、現在、その看護師養成所三年課程は全国に五百二十三校ございます。で、この看護師養成所三年課程の卒業生は約二・二万人となっておりまして、地域を支える看護師の人材確保に貢献いただいていると認識をしております。  令和七年の大学三年課程の県内就業率は六五・三%、看護師養成所、これ同じ三年課程でございますが、看護師養成所の県内就業率は八三・六%となっているという状況でございます。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 三年制の養成所の卒業生は非常に多く地元に定着していただけるということが、これまでずっと長年のデータを見ても、今局長からお示しになられたとおりだというふうに思います。  それで、一方で、その三年課程の養成所は、人口減少ということもありますが、今、入学希望者が減ってしまって定員に満たないというところが非常に増えてきてしまっています。その結果、養成所の存続が困難になって閉校に至ってしまうというようなところが少なくありません。  これは、地元に必要な大事な看護職を地元で養成をするということから考えますと、地元の三年課程の養成所がなくなってしまうということが非常に地域にとって大きな痛手になりますので、これを何とか存続ができるように、更に国、また都道府県、まあ市町村もそうですが、地元からの支援もいただいて、何とかこの養成所の存続が可能になるような施策ということが是非必要だろうと思いますが、現状においてそれはどのように対応しておられるのか、教えてください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  全国的な十八歳以下の人口の減少に伴いまして看護師等養成所の充足率が低下をいたしまして、養成体制の確保も厳しい状態、状況となっていることなどを踏まえると、新規の看護師の養成者数というのは更なる減少が避けられない状況であると認識をしております。こうした中で地域で就業する看護師を確保するためには、養成所の定員は適正化しつつも、地域で必要な教育を受けられる体制を安定的に確保することが必要だと考えております。  このため、本年十月に、地域医療介護総合確保基金における看護師養成所運営事業の標準単価の一部引上げを行うとともに、令和八年度概算要求におきまして、複数養成所を統廃合し、一部施設をサテライト化するなど、そのような取組を支援するための経費を要求しているところでございます。さらに、現在、社会保障審議会におきまして、二〇四〇年を見据え、地域における看護師を確保するための具体的な議論を進めておるところでございます。  引き続き、関係者の意見を踏まえながら、今後取り組むべき事項について検討を進めてまいりたいと考えております。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 養成所の支援の単価を引き上げていただいたということは非常に有り難く、心強く思っておりますが、まだ現実にはなかなか、それだけで十分養成所の運営が安定するというところにはまだ至っていません。  それで、非常に、入学の定員を大幅に割り込んだ場合には、その養成所の運営主体は多くの赤字を抱えますし、その分を補填をしなければならないということが必要になってまいります。地域になくてはならない看護職を養成するという観点から、自治体、特に県において、養成所の運営に更に力強い支援をしてくださっている県もぼつぼつ見えてきているようには感じますが、やはりなかなかそこまでの決断に至れない県も少なくないという中で、やはり国としても更なる支援をしっかり考えていただきたいと思います。  繰り返しになりますが、その辺りの御決意について伺いたいと思います。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  地域において医療関係職種を安定的に確保できるように、各地域の人口減少の推移や今後の地域医療構想等を踏まえた各医療関係職種の需給状況を見据えつつ、見通しつつ、地域や養成所の実績に応じて、遠隔授業の実施やサテライト化の活用を始め、地域における安定的な養成体制を確保するため、国、都道府県等が取り組むべき事項について、現在、社会保障審議会医療部会で検討を始めておるところでございます。その中で、更にどのような支援が可能かどうか等も含めて検討を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 ありがとうございます。  遠隔授業を積極的に導入するとか、あるいは地域の幾つかの養成所が協力して講義あるいは実習授業に当たるというような事例が、国の御指導もあって大分やりやすくなってきたなというふうには感じています。  一方で、仮に幾つかの学校を統合するということになりますと、学校の数が減ってしまいますので、補助金が大幅に減額というような現実もあって、なかなかここはまだまだ難しい、あるいは課題が多いというふうに感じておりますので、何とか、地域に定着してくれる看護職を養成する養成所が何とか長く存続できるように、国として更なる御支援をお願いしたいというふうに要望をさせていただきます。  ちょっと話題がまた変わってしまいますが、先ほどの医師の不足という件については、地域において人口当たりの医師の数が多いところ、少ないところ、あるいは必要な医療を提供するのに、是非、必要な医師の数が足りないところを何とか支援するというところの議論でありましたけれども、昨日の参議院の本会議でも御質問が出ていましたが、診療科の偏在ということも非常に問題であります。  それで、美容外科に対する対応については今回の法律改正の中で随分いろいろ対応していただいていますが、一方で、具体的な名前がすぐに挙がるわけですが、消化器外科の医師が非常に足りないということがあって、このことによって今後の我が国の医療の提供の体制に非常に警鐘が鳴らされているというところがあります。  それで、昨日の本会議の議論の中でも、新たにこれまで消化器外科をやっていなかった医師が消化器外科に方向を転換するというようなこともちょっと指摘があったような気もするんですが、私は、医師としてのこれまでの経験からすると、それはちょっと、とても無理だろうと思っています。それで、外科としてのトレーニングをする時期というのは、やはり若い時期にしっかりやって、そして身に付けないと、これはある時期から急に消化器外科ができるようになるということはとても考えられないので、それはちょっとないだろうなというふうに思いながら聞いていました。  それで、しかし一方で、この不足する診療科の医師を何とか養成をして、そして確保していくということも国として大変大事な施策であります。一方で、医師は自分の考えで自分の進むべき方向、診療科を選択するという方向性は、これはとても大事にしていかなければならないと思いますし、国によっては、例えば卒業試験の成績で診療科の割り振りを決めるというような国もあるわけですけれども、我が国にはそれはなじまないと思いますので、本人のその診療科を選択するという自由をなるべく尊重しながらも、不足する診療科を何とか増やしていくという取組が必要だろうと思います。その場合には、その診療科、特に不足している診療科に更に魅力を持たせるためのインセンティブというようなものも必要になってくるのかという気がいたします。  診療科の選択に当たっては、特に今これから医師になっていこうという若い方々にとっては、やはり働きやすい環境で余り仕事が非常に大きな負担にならない、あるいは家族との時間も確保できるというようなことも求められるわけですけれども、待遇あるいは処遇の問題というのも一つの判断の一つの根拠にはなるだろうと思いますが、なかなか、この辺りのところに踏み込んでいく、特に診療報酬でこういうところを検討するというのはなかなか難しいというふうには私自身も承知していますが、しかし一方で、この辺りのところをきちんと手当てをしないとインセンティブの付けようがないという気もするわけでありまして、特に外科等に関しての処遇の改善が可能になるような対応というのは是非必要だろうと思いますが、その辺りについて国のお考えはいかがでしょうか。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  ただいま委員から消化器外科の先生方を含めて、外科については特に診療科偏在の御指摘ございました。  外科を担う医師の現状について振り返りますと、医師の総数が増えている、増加している中で外科医の数は横ばいでございます。また、その時間外・休日労働時間が多い医師の割合が外科では高いと、これも委員御案内のとおりだと思いますが、そういった観点を踏まえて診療科偏在への対策が必要だと認識しております。  その意味では、まずは、医師偏在のその対策としては、昨年十二月に策定しました医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージに基づきまして、外科等の必要な分野が若手医師から選ばれるための環境づくり等の支援を実施することとしておりまして、令和六年度補正予算におきましても、外科等における勤務環境の改善に取り組む医療機関の伴走支援を行ってございます。  その上で、委員御指摘の診療報酬でございますが、これも実は、令和六年度診療報酬改定の中で、勤務医の働き方改革を推進する観点から、時間外や休日等の手術に高い評価を行うという視点で、その要件として、交代勤務制やチーム制のいずれかの体制を確保した上で、術者、実際に手術を行う方々への手当に関する要件を満たすことを必須とすると、こういった見直しを令和六年度の報酬改定で行っております。  さらに、令和八年度改定に向けては、こうした見直しの効果の検証も踏まえながら、外科等の分野の医師確保等の観点から、その評価の在り方について、これはどういうふうに評価するのかということについて中央社会保険医療協議会で議論を行っておりまして、引き続き必要な取組を進めてまいりたいと、このように考えております。

かまやち敏 自由民主党

○かまやち敏君 今御指摘の方向は是非しっかり進めていっていただきたいと思います。一方で、なかなか、それだけで今の状況が大きく改善するのもなかなか難しいのかなという気もいたしますので、しっかり知恵を出しながら必要な診療科の医師がしっかり働きやすい環境を整えていくということは是非必要だろうというふうに思います。  もう時間もあと僅かになりましたが、これは御質問ということではなくて、関連して要望を申し上げたいと思います。  高額療養費の問題に関しては今いろいろ検討が進んでいるところでありまして、どのようにこれを扱うのかというところは現在まだ確定はしていないと承知していますが、高額療養費の問題は前回の国会でもいろいろ議論があった中で、例えば、手術を受けて、ある月、あるいは月またぎで次の月において非常に自己負担が増えた場合の高額療養費の上限をどうするかということももちろん議論ですけれども、やはり、長期にわたって療養が必要な方の場合には、一年にどれだけ自己負担額が生じたかという年額のその高額療養費の上限というようなことも考えて制度を設計していっていただいて、そして、長くにわたり療養が必要な方々の負担が重くなり過ぎないようにということについては最大の配慮が必要だと思っておりますので、そのことを御指摘申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 立憲民主・社民・無所属の小西洋之でございます。  今日の審議に当たりまして、衆議院での修正について、それに携わっていただきました発議者の方々に来て、お越しいただいていますので、まずその発議者の方々からの質疑から始めさせていただきます。  まず、岡本充功発議者に質問をさせていただきますが、岡本発議者、我々立憲民主党を代表してこの度のこの法案の修正協議を全面的に担っていただいた立て役者でございますけれども、今般のこの政府法案、またそれに対する議員立法の修正がなされたわけでございますけれども、この修正協議全般についての所感について答弁をお願いいたします。

岡本充功 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(岡本充功君) 御質問ありがとうございます。  当初、立憲と国民で修正案を出してきたわけでありますけれども、閣法が二〇四〇年までの医療提供体制の構築や医師偏在是正、医療DXの推進などを目指していて、我々としてもそういう論点は大変重要だと思う一方で、課題として、医師手当事業の問題だとか市町村の医師不足に対する取組とか、こういうところを応援していきたい、そしてまた、委員が大変造詣が深いロジックモデルを駆使した医療計画の策定、評価などについて案を出したところでありますけれども、そういった中で、今回、与党側からも、そして公明党さんも含めて提出をされている修正案があり、それについて、成立を目指しての粘り強い協議をする中でこうした成案が得られたというのは大変感慨深いと思いますし、委員会運営としても一つのモデルになるものではないかと、こういうふうに考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  まさに、岡本発議者の方で一つの委員会運営のモデルになるんじゃないかというふうにおっしゃっていただきましたけれども、まさにこの多党化時代の中で、国民代表の各党各会派があるべき政策を真摯に議論してまとめると。この御同意いただきました与党の皆様にも、また公明党の皆様、そして国民民主党の皆さんを始め一緒に提案をさせていただきました皆様にも、私からも深く敬意を表させていただきますし、与党を通じて修正を受け入れていただいた上野大臣も敬意を、政府に対しての敬意を表させていただきたいというふうに思います。  では、具体的な修正案の中身でございますけれども、引き続いて岡本発議者に御質問させていただきますが、医師手当事業を行うに当たり、今回、医療保険者などが意見を述べる仕組みの構築についての検討条項が入っておりますけど、その趣旨と評価などについて答弁をお願いいたします。

岡本充功 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(岡本充功君) 先ほど申し述べましたように、医師手当事業には課題があるというふうに考えておりまして、それについて当初の我々の案があったわけでありますけれども、修正協議をする中で、粘り強く協議を重ねて今回の検討事項を入れた次第であります。  ポイントは、やっぱり保険者の納得とそのお金の使われ方の透明性の確保ということだと思っています。そういう意味では、医師手当事業の実施に当たって保険者等が一定の関与ができるような、そういう仕組みをつくっていくということが重要だと思っていまして、この仕組みの構築について検討を加えて、必要があると認めたときには、その結果に基づいて所要の措置を講ずることを政府に義務付けるという規定にして、今回の五会派の案としたところでございます。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。しっかり作り込んだ条文案だということの理解をさせていただきました。  岡本発議者、現職のお医者様でございまして、まさに医療の専門家なんですが、今度、この医療の、各医療機関に電子カルテ一〇〇%という言葉、条文が入っておりますが、それについて伺わさせていただきます。  医療・介護総合確保法の修正案においては、政府は、電子カルテの普及率が約一〇〇%になることを達成するよう、クラウドコンピューティングサービス関連技術その他先端的な技術の活用を含め、医療機関の業務に関する情報の電子化を実現しなければならないとの旨が規定されている条文が入っておりますが、この趣旨についての説明をお願いいたします。

岡本充功 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(岡本充功君) 今般の衆議院の修正においては、電子カルテの普及率約一〇〇%達成に向けて、クラウドコンピューティングサービス関連技術その他の先端的な技術の活用を含め、政府は医療機関の業務における情報の電子化を実現しなければならないと規定をしています。  我が国の病院や診療所では、そもそも電子カルテの導入が十分でないだけでなく、導入済みの病院であっても、これ、院内のサーバーでオンプレミス型かつ閉鎖されたシステムが構築をされているところでして、ややもするとガラパゴス化と言われているところでもあります。  そうした中で、最新の技術が活用されたものになっていないこの状況を変えていくべく、クラウド上のサーバーにアプリケーションを構築し、各施設が共同利用するクラウドネイティブ型、この電子カルテであれば、それぞれの医療機関におけるコストも廉価で導入ができるし、また様々なサービスとの連携もできるという観点で、この電子カルテの普及だけでなく、その中身、クラウドネイティブ型を含む最新の技術を取り込むことを目的としたそういう修正にさせていただいたところでありまして、政府においてはこの趣旨を十分踏まえて対応していただきたいと思っています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  まさに今の答弁にありましたように、政府の取組の方向性を応援するための大切な条文でありますので、政府もしっかりと運用をしていただきたいというふうに思います。  では、続いて、岡本発議者、ありがとうございました、もう一人の発議者であります酒井なつみ発議者に質問をさせていただきます。  酒井発議者は、立憲民主党の医療部門の役員として、また衆議院の方では附帯決議の取りまとめの野党側の責任者も務めていただきまして、今、岡本発議者の答弁でもありましたけれども、電子カルテなど、我々もちょっとあの条文の趣旨について非常に懸念をして、もうそれはしっかりと条文の趣旨を確認して、そのことは昨日私も本会議の登壇でも申し上げさせていただきましたが、各医療機関に直接の法的な義務付けもないし、事実的な義務付けを強いるものでもないし、経営を度外視したような導入を求めるものでもないし、むしろ財政措置も含め、附帯決議、酒井発議者がまとめていただいた衆議院の附帯決議もございますけれども、財政支援も含めたものがしっかりできるような、そういう条文だということでございます。  では、酒井発議者には、ロジックモデルの条文について質問をさせていただきます。  医療法改正案の第三十条の八の第二項に措置された都道府県医療計画へのロジックモデルの活用の実現に係る規定の趣旨について説明をお願いいたします。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) お答えいたします。  五疾病六事業、在宅医療は国民の生命と健康を守る極めて重要な医療提供体制の柱であり、第八次医療計画では、その実効性を確保するため、政策目的であるアウトカムと施策の関係を示すロジックモデルを活用することになっています。しかし、現状でその導入は約半数程度にとどまっており、またその内容にも差異が見受けられます。したがって、厚生労働大臣が都道府県の医療計画への導入をしっかりと支援をすることを義務付ける措置が必要と考えております。  がん対策基本法の体系では国レベル、県レベルのロジックモデルの取組が制度化されていますが、医療法においてもそうした取組が必要であり、助産師、看護師として医療現場に従事した私の経験でも、例えば周産期医療では、分娩取扱施設や周産期医療従事者の確保、NICUの受入れ体制や搬送体制の強化などの施策と、妊産婦の安全向上、ハイリスク妊娠への対応の改善、母体、新生児死亡の減少といった政策効果、アウトカムが論理的につながり、これにより安全で安心なお産を実現する体制の構築が可能になると考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  まさに周産期医療の専門家の助産師、看護師の資格を持つお立場からの大事な答弁をいただいたというふうに思います。  では、まさにその現場からの視点なんですが、やはり医療ですので、人生で一番、ある意味、患者さんは弱い立場にある方々であるわけでございます、社会的にもと言うこともできると思いますが。じゃ、医療とは何かということをロジックモデルの中でどう考えるかということについて質問をさせていただきます。  ロジックモデルによる計画策定で、酒井発議者への質問ですけれども、ロジックモデルによる計画策定で最も重要なのは、最終成果、アウトカムの設定だと思います。現行の医療計画の中には、様々な医療施策に関する事業の実施状況や中間的なアウトカムのみを最終成果としている例が散見されます。政策目的と施策の関係を図示したロジックモデルにおける最終成果、アウトカムについては、患者及び住民の健康状態などの改善を中核とすることを徹底しなければならないと考えていますが、酒井発議者の見解を答弁お願いいたします。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) 御指摘のとおり、医療計画のロジックモデルにおいては、患者及び住民の健康状態等の改善を最終アウトカムの中核とすることを徹底すべきであり、条文の実効性の文言はまさにこのことを表したものです。  地域住民の健康状態、患者の状態並びに地域の医療の質などの最終成果、アウトカムに対して当該施策及び事業が与えた影響、インパクトを検証し、その結果を踏まえ、必要に応じ医療計画の見直しを行うPDCAサイクルの確立が必要と考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  この条文の実効性、私も条文の発案、起草を私も担った者ですけれども、この実効性って本当に大事な文言でございますので、その趣旨の答弁ありがとうございました。森光局長が隣で深くうなずいてくださっていますが。  委員の先生方、片仮名、アウトカムなどがありますけど、配付資料でロジックモデルとは何かという、これ厚労省が行った都道府県の職員へのロジックモデルで医療計画を作るための第八次医療計画の研修資料ですので、お手元で御覧をいただければというふうに思います。  では、続けて、酒井発議者に質問をさせていただきます。  この都道府県の医療計画ですね、残念ながらできていないところ、またやっていてもちょっとレベルがまだまだ足りないところが幾つかあるわけなんですが、実は先進例があるんですね、大坪局長のところのがん対策基本計画の体系なんですが、これは本当にすばらしいと思うんですが。  質問ですけれども、酒井発議者に、医療計画のロジックモデルの活用に当たっては、先進例であるがん対策基本法の体系における国や県の取組の横展開が必要と考えますが、いかがでしょうか。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) 御指摘のとおり、第四期がん対策推進基本計画等で既に行われている国によるロジックモデル例の提示や、指標等都道府県別データを一体的に示す手法などを医療計画の五疾病や六事業並びに在宅医療の分野に拡張することは当然に必要であると考えております。これは、都道府県の負担軽減とともに、全国を通じた標準的な評価の一般化のために大変有意義であると考えています。  また、このために、厚生労働省においては、ロジックモデルに掲げる指標について、先ほどに申し上げた患者及び住民の状態に係る指標などを始めとし、国及び都道府県のほか、必要に応じ医療圏、地域医療構想区域、市町村等の単位ごとのデータを整備し、政策評価に資するデータ集などの資料を作成し、広く提供していただきたいと考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  同じ厚労省の政策であり、同じ疾患ですので、がんで頑張っていることは、医政局と健康局、両局長が大臣の下で、また仁木副大臣の下でしっかりタッグを組んで、医療計画のロジックモデル、がん並みに引き上げるというのがこの条文の趣旨でございますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。  では、次の質問に参らせていただきますが、昨日本会議場で質問させていただいて、ちょっと大臣もいろいろございましたけれども、私も大臣の答弁ちょっと淡泊だったかなと思ったんですが、医療計画を作る県職員の人材の育成、評価は非常に重要なんですが、昨日は作成について質問したんですが、もう一つ、作ったものを評価してロジックモデルを回していく営みが本当に重要でございます。  酒井発議者に質問させていただきますが、現在、厚労省は都道府県向けにロジックモデルに基づく医療計画の作成研修を行っていますが、今後はその政策評価、その政策評価の実施について、国による評価ガイドラインの作成とそれを用いた県職員などへの体系的な研修の実施が必須であると考えますが、いかがでしょうか。答弁をお願いいたします。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) 衆議院での修正において、厚生労働大臣は、実効性ある取組及び当該取組の効果に係る評価の実施が総合的に推進されるよう、都道府県に対し必要な助言を行うと明記していますが、ロジックモデルに基づく医療計画の評価について、是非厚生労働省において、その進め方、指標設定、データ活用等に関する標準的な手順や留意事項を示した評価ガイドラインを策定していただき、都道府県職員を対象として研修を計画的に実施し、評価能力の向上を図っていただきたいと考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 ありがとうございました。  今回の発議者が作っていただいたこの条文なんですが、まさに実効性のある取組をするわけですけれども、ただ、その効果に係る評価の実施ですね、評価もちゃんとやるということを全部書き切っていますので、じゃ、どうやってちゃんとした評価をやるのかというのを是非都道府県に、この評価ガイドライン、これはもう論理必然的に必要だし、法的に必要だというふうに申し上げている条文でありますので、是非厚労省の方で頑張っていただきたいと思います。  では、続いて、酒井発議者に質問させていただきますが、済みません、ちょっと同じ会派でこんなに質問しまくって何という議員だと、小西はと思われるかもしれませんが、大事な政策なので、済みませんが、じゃ、お願いしますけれども、酒井発議者は、医療の専門家であると同時にがん患者の当事者の経験もお持ちですが、医療計画の策定と評価に患者や家族、住民などの意見が反映されるべきことと、この度のロジックモデルの活用の強化についてどのようにお考えでしょうか。答弁をお願いいたします。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) 御提案のとおり、大変重要だと考えています。  まず、医療計画の策定及び評価に当たりましては、患者、家族及び住民等の意見が適切に反映されるよう、それぞれのプロセスにおいて、患者、住民代表の参画を確保することが必要であると考えています。  そして、特に、評価指標に用いる情報源については、患者関係者への調査による患者報告アウトカムを活用することによって、実際に患者の主観的アウトカムが改善しているのか、患者が質の高い医療を受けられているのかを把握することが極めて重要だと考えています。  また、患者団体、その他の関係者に対し、ロジックモデルに基づく医療計画とその政策評価の基本的な考え方や指標の見方等に関する研修などの支援を行い、患者、住民が施策の策定及び評価に主体的に関与できるよう、環境整備を図ることも極めて重要だと考えています。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 本当に、当事者のお立場を踏まえた、基づいた本当に大事な答弁をいただいたというふうに思います。  岡本先生、岡本発議者、これちょっと通告していないんですが、今、酒井発議者の方で、このやっぱり患者参画ですね、医療計画の策定、評価に患者が参画していくということがやっぱり政策の在り方としてあるべきじゃないか。これはがん対策基本法では条文で書かれて、医療計画でも局長通知や課長通知でもしっかりとそういうことを書かれているんですが、ただ、患者や地域の方は、医療の当事者であってもその医療政策の専門家ではありませんので、患者の皆さんが当事者の立場で建設的な医療政策の議論ができるように、そういう支援も行っていくべきだという答弁だったんですが、岡本先生、お医者様でいらっしゃるので、やっぱりその医療を提供する側の医師が、また医師の皆様が患者の皆さんと意見を交わす、それをこの県が主催する医療計画の会議の場などで議論するときには、やはり患者側に対しては、行政の方が、厚労省であったり都道府県であったりが患者をしっかりとこの政策のプレーヤーとして意見ができるように支援をする、そういうことについて、重要であるかどうか、岡本先生の見解をお願いいたします。

岡本充功 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(岡本充功君) もう既にお話がありましたように、医療計画は様々な意味でこれからの日本の医療の方向性を決めていくわけでありますから、当然のことながら、患者さんの御意見、そしてもちろん、まあ我々、今回の法律だけでなく、厚生労働分野全般においても当事者の意見も必要だと言ってきました。  かつて私が与党側にいたとき、すごく記憶に残っているのは、障害分野ですけど、総合支援法を作るときに、当事者抜きに決めないでという声を聞きながら、我々はやはり、その意見のヒアリングする場を、厚生労働省のたしか講堂に大きくつくってヒアリングやった記憶があります。  そういう意味で、やはり当事者の意見を聞いていくということが厚生労働行政全般において必要なんじゃないかなと、こういうふうに思っているところでありまして、まさに委員御指摘のように、そうした意識を持って今回のロジックモデルの話も入れさせていただいたということであります。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 もう、我が党の社会保障分野の第一人者で岡本先生あられるんですが、本当に政務の経験も踏まえて、ありがとうございました。  自分で回収するわけではないんですが、まさにその障害者総合支援法の中にこの障害者の当事者の意見の反映をするための措置を講じると、反映する措置を講じるという条文が実は修正で入っているんですけど、ちょっと実は私もそれに関わらせていただいて、まさに、医療だけではなくまさに社会保障全体、当事者の意見をしっかりと反映させる取組が必要だということを改めて感じさせていただきました。  突然の質問、ありがとうございました。  では、酒井発議者に最後の質問でございますけれども、まさに今、岡本発議者がおっしゃっていただいた厚労省、さらにはこども家庭庁なども含め、政府全体のこの様々な重要な政策体系があるんですが、そこにロジックモデルを横展開、是非しなければいけないと思うんですけれども、そのことについて質問をさせていただきます。  一部の都道府県においては、障害者やあるいは障害児の医療、難病の医療などでもロジックモデルを用いた医療計画を策定しています。また、医療計画のロジックモデルは、循環器病対策基本法の体系の二〇二一年医療法改正のこの参議院の附帯決議ですね、そこで横展開、一般化されたものなんですけれども、参議院では、二〇二二年に障害福祉計画と障害児の福祉計画、また二〇二三年には医療費適正化計画と医療・介護総合確保計画について同様のロジックモデル活用の附帯決議が成立をしています。  こうしたロジックモデルの医療やその他の分野での活用強化について酒井発議者の見解をお願いいたします。

酒井なつみ 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(酒井なつみ君) どの疾病も患者にとっては切実かつ重要なものであることから、五疾病六事業と在宅等の医療分野でロジックモデルの活用をもちろん期待をしています。  また、委員御指摘の計画のほかに、介護、福祉分野でも、例えば健康増進計画、介護保険事業支援計画など、医療と密接に関連する計画についても、医療計画との整合性と連携を確保するためにもロジックモデルを活用していただきたいと思います。  さらに、周産期医療及び小児医療に関連が深い子供政策、子供計画の分野においても、関連施策との連携を図りつつ、同様の取組を進めていただきたいと思います。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 発議者としての重要な答弁ありがとうございました。  自見先生が取り組まれた、今いらっしゃいますが、成育基本法を始め、成育基本法の基本方針というものがありますので、そうした計画体系に是非ロジックモデルの活用を、上野大臣の下で、うなずいていただいていますけど、上野大臣の下でしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  じゃ、以上、発議者の質疑とさせていただきまして、発議者の皆様、これから厚労省としっかりやりますので、ちょっと御覧いただいて、また場合によっては補足の答弁をお願いするかもしれません。少しだけ、あと十分余りお願いできればというふうに思います。  じゃ、厚労省に質問をさせていただきます。  まず、医政局長に質問いたしますが、ロジックモデルの活用について厚労省頑張ってくださいますかという通告をしていたんですが、今、発議者から、もう発議者の答弁ですから、もう我々立法府も行政府も含めてしっかりと受け止めなきゃいけないんですが、発議者の一連の答弁、酒井発議者、岡本発議者の答弁の趣旨を踏まえて、厚労省としてもロジックモデルの活用について全力で頑張ると、その決意について、一言で結構ですので、頑張りますと答弁をお願いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、ロジックモデルにつきましては、目標達成に向けた政策の結果と成果の関連性の明確化というメリットがありまして、私どももこれまで、昨年度からの第八次医療計画においてその活用を都道府県に促してきたところでございまして、それを更にその活用を促すため、先ほど御議論いただいたような内容をしっかり私ども受け止めて、この活用を都道府県に促していきたいというふうに思っております。頑張ります。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 担当局長が頑張りますと言ったので、大臣もよろしく、御指導をよろしくお願いを申し上げます。  それで、昨日質問したことなんですが、この医療計画を作るのを、やっぱり都道府県の、県計画なので県知事が作るので県職員の方が頑張らなきゃいけないんですけれども、地域のお医者様始め医療従事者の方の御意見、あるいはさっきの患者さんなどの御意見も踏まえながら頑張らなきゃいけないんですが、ただ、よくあるのは、去年まで自分は何か農林水産の仕事をしていたのに、今年から何か医療計画の見直しの年だから医療計画頑張れとか言われても途方に暮れると、言葉が分からないと。しかも、何かお医者様、病院長の先生方ともなかなか意見交換もできないし、しかも、地域の名士の方々もいるし等々となるわけですね。  そうすると、やっぱりこの医療計画をいきなり作れではなくて、県において戦略的な人事の取組が必要で、私なんかずっと言っているんですけど、例えば県立の医学部があるので、そこで医療計画の講座をつくって、そこに県の職員とか地域の人が一緒に研さんしてやっていくとか、別に県立の医学部でなくても、どこの医学部でもいいんですが、そういう戦略的な地域の医療計画の作成の人材育成について、厚労省、取組の決意を、ちょっと余り長い答弁要らないので、簡潔にお願いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  議員御指摘のとおり、この新たな地域医療構想を始め、様々な医療計画等につきましては、都道府県の職員に専門的な知識、技能が求められるというふうに考えております。こうした中で、現在も大学による地域医療提供体制の関与について、具体的には、公衆衛生学講座の教員などを地域医療構想アドバイザーとして都道府県ごとに確保し、都道府県に対する技術的な支援をいただくための取組を進めております。  このような取組をしっかり進めまして、都道府県をサポートしていきたいというふうに考えております。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 だから、昨日の本会議と同じ答弁だったら要らないわけですよ。  だから、その学者さんが県のアドバイザーをやるんじゃなくて、県職員が、将来医療計画を担うこれ県のエースですよ、県のエース。そういう人にそういう医療計画の研さんを積むプログラムを事前にしっかり経験してもらう、県職員をそういうプログラムに付けるという話をしているのであって、しっかりこれは検討を頑張っていただきたいというふうに思います。  じゃ、重ねて医政局長に聞きますけれども、先ほど、患者や住民の参画、医療計画のですね、参画の話がありました。もう一人重要なプレーヤーがいらっしゃって、我々の、まあ高いと言うのはなんなんですが、毎月の高い保険料を納めている保険者ですね、我々被保険者の代理人である保険者が、被保険者のために大切な地域の医療をちゃんとつくってくださいと、こういうふうに頑張りましょうというのをやるのが保険者機能とあると思うんですが、その保険者機能の強化についてですね、医療計画の策定、評価に関する保険者機能の強化について、厚労省の今回の法改正を受けての決意を簡潔にお願いいたします。簡潔でいいですよ。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  この医療提供体制の構築に当たって、医療保険者に期待される観点として、住民、被保険者の健康増進に資するものになっているのか、医療ニーズに合った提供体制になっているのかといったような観点でチェックしていただくことは非常に重要と考えています。  これらの保険者機能が生かせるよう、私ども、これから細部の検討体制の構築にしっかり頑張っていきたいというふうに思っております。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 何か、ちょっと具体的に何するか。例えばですね、これ私の思い付きですけど、さっきから大坪局長、あっ、そうだ、思い出した、循環器の計画、でもあれがまさにロジックモデルの先駆けですから、がんの方立派なんでね。本当に疾病対策課始め健康局はもうありとあらゆる施策を抱えて大坪局長大変だと思うんですが、循環器のロジックモデルよろしくお願いしますと申し上げながら、今の保険者機能をですね、是非保険局と医政局でちょっと連携して、その保険者が医療計画の策定、評価について保険者機能をしっかり果たしていただけるように、国としてもこの支援の研修とか勉強のプログラムを設けるとか、そういうの非常に有意義だと思うんですが、都道府県職員には研修プログラムやって保険者にはやらないというのも何か理屈もあんまり通らないような気もするんですが、そういう研修など、保険局と連携して頑張るという決意について医政局長の答弁をお願いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 県職員に対する研修会というのはやっておりますけれども、更に拡大して、そのような保険者機能を果たすための研修会というのも検討していきたいというふうに考えております。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 分かりました。検討してやっていただきたいというふうに思います。  じゃ、今度厚労省の政府参考人への質問なんですが、昨日の本会議でもやっぱり聞いたことなんですが、今、先ほども御質問ございましたけれども、外科になるお医者様の数ですね、特に若手の方が減っていて、現実の救急医療などでも影響が出ているということも聞いているんですけれども、特にこの医療機能を集約化して、私も富山大や広島大の例などを勉強させていただいているんですけれども、時間外勤務などが生じないようなこの仕組み、あと、やはり、いろんなお医者様に聞いていても、やっぱり外科にはちょっと一定の待遇を良くするということもあるべきじゃないかというような意見が私も多くの方から聞くんですが、こうしたこの外科医の確保のために厚労省としてどういう取組は行うつもりであるか、答弁をお願いいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  外科医のまさに確保というのは非常に重要な課題でございまして、まず、昨年の補正予算等におきまして、外科等における勤務環境の改善に取り組む医療機関の伴走支援、まさに医療機関の中、医療機関と伴走、手を組んで、患者に対する説明だとか、そういうものをしっかりしていくというようなことをやっております。  また、令和六年度診療報酬改定において、時間外などにおける手術の評価の見直しを行っておりまして、こうした見直しの効果の検証を踏まえつつ、外科分野の医師確保の観点から、その評価の在り方について、中央社会保険医療協議会で議論しているという状況でございます。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 何か昨日の本会議の大臣答弁とあんまり変わらなかった気がするんですが、引き続きしっかりと、これ本当に重要な問題だと思います。今、厚労省の中でも、審議会でも議論しているということですので、しっかりと頑張っていただきたいと思います。  最後に、やはり昨日伺った予防をもっと頑張るべきではないかということなんですけれども、まさに十年前、この厚生労働委員会で、糖尿病や骨粗鬆症などを例に挙げて、病気になること、あるいはその症状の悪化をいろんな手段をもって防ぐことができるんじゃないか、そのことによって、一番大事なことは、その当事者の命や健康を守ることができる、また、ひいてはこの我々国民負担ですね、保険料の負担や税の負担というものを少なくすることができるのじゃないかということなんですけれども、そうした取組を、やはり科学的なエビデンスをしっかり厚労省の方で集めて戦略的に行っていくべきではないかと十年前に田村厚労大臣に質問したら、科研費調査などを頑張ってみたいと思いますという答弁だったんですが、ちょっとその後余りそうした取組がなかなか、特定健診やっているのは私も知ってはいるんですが、ただ、特定保健指導は、指導に至っているのが二七%というふうに数字では出ていて、結果、指導に至って、その指導を受けて何かやっているかどうかって、その成果がどうだったかというところは捕捉はないということなんだろうと思いますので、ちゃんと科学的なエビデンスを集めて、まずは命、健康を守るため、で、また、ひいては国民負担を可能な限り二〇四〇年に向けて少なくしていくために戦略的なこの予防医療の検討と実行が必要だと思うんですけれども、厚労省の戦略的な取組の方針について、担当、大坪局長からお願いをいたします。

大坪寛子 厚生労働省健康・生活衛生局長

○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。  先生おっしゃるように、その健康づくりや生活習慣病の予防、これ非常に重要な観点でありまして、我々が進めているもののその最終的なアウトカムとしましては健康寿命の延伸ということに尽きるわけでありますけれど、そこまでの間をかなり我々としては細かく刻んで目標値を立てております。  例えば、健康日本21第三次が令和六年度から十二年間計画で始まっておりますが、その中では、がんの年齢調整死亡率の減少ですとか、糖尿病の合併症、糖尿病有病率の増加の抑制等々、細かい目標五十一項目立てておりまして、それを随時ウォッチしているところであります。  このうち二十項目につきましては、国民健康・栄養調査で毎年モニタリングを行っており、その評価、分析を基盤研の方で行っていただいているということで、数値を、目標を立てつつ、その数値を毎年確実に確保し、把握をし、分析をするという工程を繰り返しております。それ以外にも、例えば糖尿病でしたら、その腎症のプログラム、これもロジックモデルを使って新規の透析導入者を減らすという目標に向かって確認を行っている。  こういった意味では、先生おっしゃるように、システマティックにデータを集めていくということは極めて重要だと思っておりますので、旗を振っているだけではなくて、そのデータの確保、例えば自治体検診でしたら、今自治体検診のDXを進めるなどの努力を行っておりまして、一括してそういったデータが安定して把握をしつつ、政策に取り込めていけるように工夫してまいりたいと思っております。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 何か流暢な答弁だったんですが、まさに五十一項目とかいろいろあるんですが、それが実際個々の患者の健康状態の改善だとか、病気の悪化を防ぐとか、それにどう結び付いてどういう効果が得られているかということがないと国としても思い切った政策ができないので、攻めの予防医療というのを大臣おっしゃっていて実は全然攻めていないんじゃないかというのが今明らかになりつつあるので、そのうち大臣に予算委員会なんかで恐ろしい質問が飛んでいくと思いますので、年内、その攻めの予防医療の厚労省としての戦略をしっかりと立てていただきたいと思います。  最後、大臣、今日は岡本発議者、酒井発議者、お忙しい中来ていただいているわけなんですけれども、まさにこのロジックモデルを始めて重要な修正条文がなされているわけですが、最後に大臣、森光局長頑張ると、両発議者の答弁を受けて頑張るというふうに、ロジックモデル頑張ると言ったんですが、大臣も、発議者の答弁を踏まえて頑張らせますと、ワーク・ライフ・バランス守りながら厚労省の皆さんに頑張ってもらいますと、一言頑張るという、頑張りますという決意をお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 政府提出法案につきまして、各党で真摯な御議論をいただいて修正をしていただきました。  先ほど来御議論があるように、大変重要な観点からの修正であるというふうに認識をしておりますので、局長が申し上げたとおり、我々もしっかり力を尽くして頑張っていきたいと思います。

小西洋之 立憲民主・社民・無所属

○小西洋之君 大臣、明確な答弁ありがとうございました。  終わります。ありがとうございました。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 立憲民主・社民・無所属の石橋通宏です。  小西理事に続きまして質疑に入らせていただきたいと思いますが、今日、医療法の質疑に入る前に何点か苦言を呈させていただきたいと思います。  一点目は、答弁、時間がもったいないので求めませんが、大臣、昨日の参議院本会議でのどたばた、もっと緊張感を持って質疑に臨んでもらいたいと思います。読み違え、読み飛ばし、さらには訂正に関わるどたばた、ちょっと、参議院の本会議であのような状況というのは極めて遺憾と言わざるを得ません。今、詳細な説明等、今後こういうことがあってはいけないということで、明日、議運でまた理事会で報告を求めておりますので、今後のことについては、真摯に、大臣、責任持って答弁対応いただきたいというふうに思いますので、そのことは苦言として指摘をしておきたいと思います。  で、もう一点なんですが、ちょっとこれ通告は今朝、済みません、追加でさせていただきましたけれども、今回、例えば医療人材の確保に向けて、民間の職業紹介の紹介料が極めて高騰しているというような議論ももう既に行われておりまして、我々、やっぱりもっと公的な人材職業紹介、こういったことの役割強化を求めてきましたし、私なんかはもうずっと一貫してハローワークの応援団として、ずっと公共の職業紹介、全国一律の安定、応援してきたつもりですよ。  ところが、びっくりしました。残念極まりないというか、本当に衝撃を受けておりますが、ハローワークの職員が偽名で求職者に成り済まして採用を応募していて、四社から採用決定を受けて職業紹介の実績を水増ししていた疑いがあるということで、今厚労省で事実関係の調査をされているということで報道がなされました。  ハローワークに対する信頼を失墜させる、あってはならない問題だと思いますが、大臣、現時点で、何なんですかこれは、ちょっと説明求めたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 一点目、答弁不要ということでございましたが、御指摘十分踏まえまして、緊張感を持って対応させていただきたいと思います。御迷惑をお掛けいたしまして、大変申し訳ございませんでした。  ハローワークの件につきましては、本年九月にハローワーク墨田の若手職員が、自ら定めた就職件数の目標、これを達成する意図で架空の名前で応募をし、自ら求職者をかたって採用面接を受けるなど、極めて不適正な行為を行っていたことが判明をしておりまして、大変私も遺憾に思っておるところであります。当該職員は、九社で合計十三件の求人に応募し、うち四件で採用となっておりまして、これら九社には事案の説明と謝罪を行わせていただきました。  この度、ハローワークの職員によるこのような不適切な事案が発生をしたことにつきましては誠に遺憾でございまして、厚労省としても、再発防止策を含め、適切に対処をさせていただきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 ハローワーク、公共職業紹介を信頼して、もちろん求人を出していただく企業さんにも本当に申し訳ない話だし、求職活動、一生懸命、懸命にされている求職者の皆さんにも極めて申し訳ない話だというふうに言わざるを得ないと思います。  今、大臣、この方が自ら定めた目標、ノルマ、云々かんぬんおっしゃいました。報道ベースでは、そもそも東京都で各ハローワークに就職件数などの目標を設定していると。その目標設定のためにノルマが課され、で、そのノルマを果たすためにこうした偽装、水増しが行われていたのではないかという疑いが指摘をされています。  これ、どうなの。本当に東京でそういうことが行われている、東京だけではなくて、ほかの四十七都道府県ハローワークでも同様のことが行われていたのか、本省はそれを知っていて放置をしていたのか。まさか本省の指導とは思いたくありませんが、そのこともちゃんと調査されているんですよね。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今般の事案を受けまして、各都道府県の労働局を通じて改めて綱紀粛正、適正な目標管理を促すこととしておりますし、同様の不適切事案の有無につきまして現在調査を開始をいたしました。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 これ、いつまでに調査して報告いただけるんでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 済みません。開始したばかりでいつまでにということはなかなか申し上げにくいですが、できる限り速やかに対応させていただきたいと思います。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 委員長、これ重大事案だと思いますので、是非、調査結果速やかに当厚生労働委員会に報告をいただいて、協議をさせていただければと思いますので、委員長、お取り計らいをよろしくお願いします。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 後ほど理事会で協議いたします。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 重ねて、我々、もっと、公共職業紹介、これ全国的により専門性を高めて、さらに、これまでの厚生労働委員会でも、ハローワークで、現場で本当に一生懸命職員の皆さんも頑張っていただいているんですが、三分の二が非常勤なんです。三分の二が非常勤で、一生懸命やっていただいているのに、いつ契約が切られるか分からない、続けられるか分からない、処遇も低い、この問題もずっと取り上げて、厚生労働省には、過去大臣答弁もいただいてまいりましたが、善処すると、対処するという話もしてきた。そういうふうに、もっと公共の職業紹介機能を高めていかなければならないときにこういうことが発生してしまった、発覚したというのは極めて遺憾だと言わざるを得ないと思いますので、大臣、重ねて真摯に調査、そして原因究明していただいて、報告、そして対応、二度とこんなことが起こらないようにということで対応いただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。  その上で、もう一点、法案審議に入る前に、これもずっと議論させていただいてまいりましたし、先般、一般質疑でも、共産党白川委員からも議論がありましたが、重ねて、生活保護の最高裁判決に対する厚生労働省の対応について、今回補正でも厚生労働省の措置、対応としての補正予算、千四百七十五億円要求をされておりますけれども、重ねて、これ余りに最高裁の判決を無視した、原告の皆さんの思い無視した厚生労働省の対応だと断ぜざるを得ないと思いますが、幾つか確認させてください。  これ、専門家委員会でも、この最高裁で確定判決を受けた原告についてはこの減額処分が取り消されたわけですから、この改定前の基準による保護費の給付請求権が生じていること、これは異論がなかったという報告を受けておりますが、これ、厚生労働大臣もそういう理解でよろしいですよね。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  今先生おっしゃられたとおり、先月十八日に取りまとめられた専門委員会での報告書において、原告及び既に判決が確定した後続訴訟の原告については、判決により当時の保護変更決定処分が取り消されたことによる給付請求権が生じているというふうにされているところでございますし、私どもとしてもそういう認識でございます。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 そうであれば、これ新たな減額措置を今回行うというふうに厚生労働省が勝手に決めちゃっているわけですけれども、これは明らかに事後的な不利益変更に当たると。とすると、やはり訴訟の反復禁止効や紛争の一回的解決の要請、これに明らかに反する最高裁判決を無視した厚生労働省の政治判断だと断ぜざるを得ないと思いますが、厚生労働省、これに対して反論されるんでしょうか。

鹿沼均 厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(鹿沼均君) お答えいたします。  専門委員会において取りまとめられた報告書におきましては、今回の最高裁判決は、ゆがみ調整も含めて原告の処分を取り消しておりますけれども、判決理由中で違法とされていないゆがみ調整を再度実施することは、生活保護法第八条第二項の規律も踏まえれば、比較衡量の観点から許容されているものと承知しております。  また、高さ調整につきましても、原告等についても、これまでの訴訟の経緯を置いて考えれば、原告等以外の被保護者と同様に、生活保護法第八条第二項に基づき、本件改定当時の適切な水準として経済学的な検討を踏まえた指標を用いて水準を再設定することが適当としつつ、他方で、原告等については、判決による形成力が働いている者がいることや、特に高さ調整について紛争の一回的解決の要請に特に留意が必要であり、こうした点を踏まえて適切に裁量権行使を行うことが必要とされているというふうに承知しております。  こうした指摘を踏まえまして、生活保護法に基づく保護費の追加給付につきましては、生活保護法第八条第二項の規定及び第二条の無差別平等原則を踏まえ、原告、原告以外を区別せず、新たな水準で一律に実施することとした上で、厚生労働大臣の裁量判断として、原告については高さ調整を実施しない水準となるよう、保護費に代えて、これに相当する分を予算措置の特別給付金により支給することとしたところでございます。  今回の対応は、まさに最高裁判決の判示内容を踏まえ、また、現時点における最新の知見に基づいて新たな水準に関する議論をいただいた上で、そうした議論に基づく専門委員会の報告書を踏まえたものでございますので、最高裁判決の趣旨及び内容を踏まえたものだというふうに私どもとしては承知をしております、考えております。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 今るる、何だかんだ、かんだかんだ言われたけれども、結局、原告の皆さんは、そもそも専門家委員会なるものを当事者不在でつくられた、当事者の意見をしっかり聞かずに、専門家委員会でまさに値切るための結論を恣意的に導き出したというふうに断じておられます。  先ほどの一点目、改定前基準における保護費の給付請求権が生じていることは認められています。にもかかわらず新たなこの調整を行うということについては、その一点目の認められておられることに反するものだということは否定できないというふうに思います。だから、原告は皆さん一律に怒っておられるわけで、もう一度訴訟することも辞さないということまで言っておられます。  厚生労働大臣、原告にもう一回訴訟を強いるんですか。既に当初の原告の中で何人亡くなられているか、大臣、御存じですよね。それだけ命の問題に関わっているところで、原告の意向、最高裁判決を無視して、勝手に値切りを強調するような、そんな対応を厚生労働大臣として認めるんですか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 政府としての考え方につきましては、今し方局長の方からお答えをしたとおりでございます。  その上で、私どもとしましては、原告の皆様に丁寧にこの対応について説明をさせていただいて、御理解を得たいというふうに考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 全然それをしていないから、原告の皆さんがお怒りなんじゃないんですか、大臣。原告の皆さんは、専門家委員会、それ自体に対してずっと疑義を呈されてきた。しかし、皆さん、さっきの答弁があったように、その専門家委員会の議論で、いや、認められたからいいんだろうって、だから怒っておられるんですよ。全然、大臣、答弁と違うじゃないですか、丁寧な説明とか御理解をいただくって。  大臣、なぜこれが問題かというと、この医療法の議論、全ての国民の命、安心、安全を津々浦々守っていかなければいけない、憲法二十五条、そして憲法に定める一人一人の皆さんの人権、幸福追求を守っていかなければならない、医療崩壊、介護崩壊が言われる中で、それをどう守っていくのかと言っているときに、最も命を守るための最後のとりでたるこの生活保護で、こんな値切りのような、最高裁判決を無視したような、命を無視するようなことを厚生労働省がするから、本気でやる気あるんですか、厚労大臣ということになるわけですよ。だから、この問題は極めて深刻で、我々は厚生労働省のこういった対応を批判をさせていただいているわけです。  大臣、改めて、これ本当に、大臣が政治家として、厚生労働行政を預かる責任者として、全ての国民の憲法上保障された命、生存権、幸福追求権守っていくのだと、津々浦々、離島だろうが、中山間地だろうが、へき地だろうが守っていくのだという決意であれば、その最も最後のとりでとして基盤になるこの生活保護、最高裁判決をちゃんと尊重して、原告の主張をちゃんと尊重して、全ての方々、被害を受けられた全ての受給者の方々にきちんと全額補償を行うべき、政治家の判断が必要だと思いますが、大臣、もう一度。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘のとおり、生活保護制度というのは極めて重要な制度だと認識をしておりまして、私どもそうした思いをしっかり持ちながら行政に当たらなければいけないと考えているところでございます。  一方で、先ほどるる局長からもお話がありましたが、やはり法制度を所管している立場からは、生活保護法八条二項の規定であったり、あるいは平等原則であったり、あるいは原告の特別の地位であったり、そうしたこともしっかり十分踏まえて全体的に判断をしていかなければいけないというふうに考えているところであります。  これまでも原告の皆様と厚生労働省の方でいろんな相談等もさせていただいたというふうに承知をしておりますが、今回このような形となったことにつきまして、原告の皆さんや、あるいは今回追加給付の対象となった被保護者の皆様には、も含めてお話をさせていていただいているところ、おわびを申し上げているところでありますが、改めて、真摯に反省をし、おわびを申し上げたいと思います。その上で、しっかりとした説明を原告団等の皆さんにも努めていくことが大切だと考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 これ、さきにも質問しました。大臣、今おわびと言われたけれども、おわびじゃないでしょう、謝罪でしょうと繰り返し申し上げた。  結局、上辺だけのおわび。でも謝罪じゃない。謝罪は一向にしようとされない。自らの罪を認めて、完全なる補償を責任を負うという意味の謝罪は一向に口にされない。だからこういう結果になる。  これ、原告の皆さんに、今真摯に言われた、原告の皆さんが納得しなかったら前進めないでくださいよ。大臣の答弁はそういう答弁だと受け止めます。その上で、今後もこの問題、追及させていただきたいと思いますし、原告の皆さんとの対応、しっかり我々もウォッチしていきますので、大臣、今の答弁でいけば、しっかりと原告の皆さんとの対話、話合い、御理解を求めるため、理解をいただけなかったら前に進めない、そういったことも含めて対応いただきますようお願いをしておきたいと思います。  それでは、医療法の質疑に入らせていただきますが、今申し上げたように、こういった問題でやっぱり厚生労働省の本気度、姿勢が問われているわけです。本気で国民の命を守る、その決意があるのかということを、それをちょっと今日の質疑では、とりわけ中山間地、へき地の医療、とりわけそれを担って頑張っていただいている自治体立、公立・公的病院の現在の大変厳しい状況に今回の医療法改正案等がどう向き合って対応されるのかという観点で議論させていただきたいと思います。  昨日の本会議の質疑で、自見理事が声をからしながら一生懸命質疑を立たれておりました。質疑の内容については我々も思いを共有するところですが、であれば、何でこの二十年で与党さんこんな状況つくってしまったのかということについて、我々はそれを本当に問いたいと思います。  資料の一は、これもう皆さん御存じのとおりです。もう先般の、病院の七割以上が赤字と、悪化をしている状況。そして二番、その中でも公立病院、自治体立病院、極めて深刻な厳しい状況が既に伝えられています。  赤字もう最大になっているということで、大臣、ちょっと確認したいのですが、資料の三にも資料としてお付けしておりますけれども、この今回の医療法の審議、全ての、先ほどと重ねて、国民、住民の皆さんの命、健康、安心、安全を守る医療、そして介護、包括ケア含めたトータルとしての体制構築をしていかなければいけないという見直しなのですが、その中での自治体立病院、公立・公的病院、とりわけ地方、へき地、中山間地におけるこういった自治体立病院の役割について大臣はどういう認識をお持ちか、まずは御答弁ください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 公立病院の役割、大変重要なものがあるという認識をしておりまして、不採算部門を抱えながら診療に当たっていただいたり、あるいはへき地、あるいは離島、そうしたところでしっかり地域医療に貢献をしていただいているとても重要な存在だと認識をしています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 認識はされていると。  じゃ、今の現状についてどういうふうに受け止めておられますか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員の資料にもございますが、令和六年度決算において約八割が赤字となっておりますし、経常損益におきましては約四千億、その前年に比べて約千九百億ぐらい増加をしている、赤字が増加をしている状況でございまして、公立病院の経営につきましては極めて厳しい状況だと考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 この極めて厳しい状況を招いたのは何でしょう。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) ここ二年余りの間に赤字額が急増していると考えております。そうした意味におきましては、やはり現在の物価高あるいは賃上げに直面をしている、そういったことが赤字額の拡大につながっていると考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 私、元々、選挙は比例全国区ですので日頃から全国各地をお邪魔するのですが、元々の出身が島根県でありまして、島根県下の自治体立病院や各地の医療機関、いろいろこの間もお話を伺ってきましたけれども、先日、金曜日に改めて島根県の雲南市をお邪魔しまして、雲南市立病院でお時間いただいて、院長先生始め関係者の皆さんから現状について、雲南市、雲南市立病院における状況のみならず、島根県下の自治体立病院の大変厳しい経営、財政、そして医療人材の確保の状況について改めてお伺いをしてまいりました。一部いただいた資料を参考資料として、資料の五、資料の六などお付けをさせていただいております。  資料の五で、これまとめていただいた石原雲南市議会議員には感謝申し上げたいと思いますが、こうして一覧表でまとめていただいて、私も改めて見せていただくと、島根県下の自治体立病院の本当に極めて厳しい財政、経営状況というものが、本当に現場で御奮闘いただいているのですが、全く状況が追い付いていないという状況です。  資料の六に、抜粋して、内部留保のところ、運転資本等について記載をしておりますけれども、例えば、この間で内部留保が相当に減額をしておりまして、安来の市立病院については既にマイナスに陥っています。公的な資金や銀行の融資がなければもはや病院立ち行きません。そして、驚いたんですが、県立中央病院、これ島根県では本当に中核の中核の病院でありまして、そして、松江、県庁所在地である松江市立病院なども、このまま行けばもうマイナスに陥ると。とすると、本当に島根県のこの自治体立病院、医療を担っていただいている中核病院がこれだけの状況に既に陥っているという状況になってしまっています。  大臣、これ島根県だけじゃないと思います、当然ながら。ほかの多くの地方圏で同様の厳しい状況、自治体立病院、同じような状況にあるのではないかと思っておりますが、では、今回の医療法の改正、新たな地域医療構想、その見直し、医療、介護を含めた包括的な体制の構築、そして補正予算がある、これから来年度予算の話も出てくる、そして大きな大きな来年度の診療報酬改定の議論もある。これで、大臣、こういった地方で御奮闘いただいている、頑張っていただいている自治体立病院、絶対に大丈夫だと、財政的にも経営的にも、それでしっかりと安心して医療を継続をしていただける、そういう内容になっているのだと、するのだということでよろしいんでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今委員の方から具体的な数値等もお示しをいただいて御説明をいただきました。危機感は共有化をしているというふうに考えております。  とりわけ、今、内部留保資金がどんどん減少しているという御指摘もありました。これが減少し続けると、今後、一般会計からの繰入れが増加をすることが想定をされます。そうしますと、その市町村が行っている様々な事業あるいは様々なサービスにもう具体的な影響が出るおそれさえあるというふうに考えておりまして、そうした観点から申し上げると、やはり自治体病院の経営改善化、経営の改善というのは急務だというふうに認識をしているところであります。  そうした状況も踏まえまして、今般、補正予算におきまして、医療費全体におきましては、これは公立か否かを問わずでございますが、一兆円余りの予算、補正予算を措置をさせていただきました。これから診療報酬の改定に向かうわけでありますが、今委員から御指摘のあったことも十分踏まえて、地方の医療機関の経営改善に向けて最大限私どもとしても努力をしていきたいというふうに思っております。  なお、厚生労働省の所管ではありませんが、特別交付税あるいは普通交付税で山間地あるいはへき地等の診療所あるいは病院に対する支援措置も講じられておりますので、関係省庁と連携をしながらしっかりとした対策を進めさせていただきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 大臣、そういう答弁いただきましたけれども、実際に一体どれだけの診療報酬改定がなされるのか、その中で、自治体立病院、へき地、中山間地、離島の医療を担っていただいている、そういった本当に大切な病院が安心して安定的に頑張っていただけるのか。もうこれまでのように、現場に頑張れ頑張れと、もう頑張っておられますよ、本当に全ての皆さんが。それに報いる、応える、そんなきちんとした診療報酬改定、これ是非、今答弁を含めて、実現していただきたいと思うのですが。  もう一つ、これ雲南病院でもお聞きしたのですが、やはりもう今、中山間地、へき地では診療所がどんどんどんどん閉鎖をされていると。それで、医療が受けられない住民の皆さんをつくり出すわけにいかないので、こういった二次医療を担っていただいているやはり地方の自治体立病院が、今、訪問診療、そして在宅でのみとり、そういった総合診療科、総合診療医の育成、こういったことも全部担って、今懸命に地域医療を支えるために頑張っていただいているというお話も伺いました。  だから、そういったところに、じゃ、きちんと診療報酬、報酬で付けていただいて、そういう新たな任務、役割も担っていただいている、まさに今回の新たな地域医療構想でそういう介護、そして包括ケア等々を含めた対応、体制をお願いするのであれば、それがしっかりと持続的に維持できる、そういった診療報酬にしていただかなければならないのですが、そのことも併せてしっかり対応いただけるということでよろしいでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 診療報酬上のお話がありました。  これまでから、例えばへき地において診療やプライマリーケアを実践できる医師の育成等を担っていただいておりますへき地医療拠点病院、これは雲南病院もこの病院でございますが、そうしたものへの財政的な支援、あるいは基礎的な医療を担っていただくへき地診療所、こうしたものへの財政的な支援も行わせていただいております。  ちなみに、雲南病院におきましては、独自に診療所も併設を、まあ合併された市町村だと思いますが、併設をされておりますので、それにつきましても地方財政措置があるところでありますが、そうしたもろもろの対応をこれからしっかり取らせていただきたいというふうに思います。  また、新たな地域医療構想におきましては、やはり医療機関の連携や再編、また集約化、そうしたものに対する支援をしっかりやっていくこととしておりますので、やはり地域の意向を十分踏まえて対応ができるように努めていきたいと考えています。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 この点も今後のまた議論の中でもしっかりと我々も見ていきたいと思いますので、大臣のイニシアチブお願いしておきます。  その上で、今日、衆議院における修正案の発議者、鬼木先生来ていただいております。ありがとうございます。  今回、修正案で、病床数の削減を支援する事業等に対する措置ということが盛り込まれております。  衆議院の方でも議論になりましたけれども、我々、これちょっとやっぱり心配しておりますのが、結局これだけ多くの病院が経営的に厳しい状況にある中で、この経営の厳しい病院さんが何とか支援を受けるために、もうその選択肢が病床削減しかないと。でも、これ病床削減、病床削減で、じゃ、本当にその必要な地域の医療需要が、住民の皆さんの医療のニーズが満たされるその状況が確保されるのかどうか。それが確保されないようなその病床削減が経営の立て直しのために行われるのではないかという懸念を我々強く持っておりますが、決してそうならないと、そうはさせないということは是非発議者の方から御説明いただきたいと思います。

鬼木誠 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(鬼木誠君) 石橋委員の御指摘のとおり、医療機関は物価上昇等の大変厳しい状況に直面していると認識しております。  先日閣議決定された総合経済対策においては、医療機関等における経営の改善及び従業員の処遇改善につなげるため、医療・介護等支援パッケージを急遽措置することとしていると承知をいたしております。  病床数の適正化に対する支援の実施に当たっては、都道府県は、その地域の実情や新興感染症に係る協定締結医療機関の確保病床であるか否かなど、地域の医療提供体制を確保する観点を踏まえ取り組む必要があると考えております。あくまで、削減が目的ではなくて、都道府県が主体となって地域の医療を適正化するということが目的であります。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 そうであれば、そのためにやはり病床削減ありきでは駄目だと、しっかりと医療体制を確保していただく。じゃ、やっぱりそのための財政的な措置は必要でありますから、それが都道府県そして国の支援も含めて確保されることは是非担保していただきたいというふうに思いますので、そういったことを含めた修正提案であるというふうに受け止めさせていただきましたので、その辺は是非しっかりやっていただきたいと思います。  その上で、時間がなくなりましたので、こういった体制を確保していく上で改めて、これ雲南でもお聞きしたのですけれども、やはり今、医療従事者、今、医師の偏在対策等が言われておりますが、今日、先ほどかまやち委員からもありました、看護師の皆さん、さらには薬剤師、コメディカルを担っていただく多くの医療従事者の皆さん、これもう全てにおいて決定的に不足をしていると、本当に人材確保が厳しいという話を重ねて聞かせていただきました。  結局、処遇がやっぱり低い。で、自治体立病院でいけば、これこの間も処遇改善努力はいただいておりながらも、人事院勧告が結局追い付いていないので、人事院勧告とのギャップを結局は病院持ち出しで対応せざるを得ないので、そのために病院の赤字が拡大をしているという話がありました。  これ、人事院勧告がその処遇改善の目標に達していない、病院の持ち出しが拡大して赤字につながっている、この状況について総務省はどういうふうにお考えなんですか、総務大臣政務官。

梶原大介 総務大臣政務官 自由民主党

○大臣政務官(梶原大介君) お答え申し上げます。  自治体病院は、医師、看護師等の不足、人口減少などを背景として、先ほど来御指摘をいただいておりますように、厳しい経営環境に置かれています。直近の令和六年度決算では、職員給与費が五・〇%増加をする一方で医業収益は二・三%の増加にとどまるなど、人件費の増加等によって約八割の自治体病院が経常収支赤字となったところでございます。この自治体病院については公営企業でありますので、独立採算が原則となっております。  ただ、その一方で、自治体病院が担っている不採算医療等のように、能率的な経営を行ってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費については、一般会計が負担をするものとして病院事業会計に対する繰り出し金について地方財政措置を講じているところでございます。  令和七年度の地方財政計画の病院事業会計に対する繰り出し金につきましては、令和六年度人事院勧告を踏まえた影響額を含めて計上をするとともに、交付税の算定に当たっては一病床当たりの単価を引上げを行ったところでございます。  また、厚労省におきましても、今般の補正予算、医療・介護等支援パッケージとして、診療に必要な経費に係る物価上昇への対応や物価を上回る賃上げの実現に向けた支援を行うため、所要の額を計上していると承知をしております。  今後とも、関係省庁と連携をしつつ、公立病院の状況を踏まえて、持続可能な地域医療提供体制を確保するために必要な財政措置を講じてまいりたいと存じております。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 必要な財政措置を講じていくと今答弁をいただきました。これ、是非そうしてください。総務省そして厚生労働省、しっかりと地域の人材確保、医師、看護師そしてコメディカル従事者の皆さんの処遇改善、これを何としても実現するという決意でやっていただきたいと思います。  済みません、時間がなくなりましたので、今日衆議院から発議者にもおいでいただきましたので、衆議院の修正に関わる部分で介護・障害福祉従事者の処遇改善のところだけ最後にちょっとお聞きしたいと思います。  今回、この修正が検討規定として盛り込まれました。本来、我々立憲民主党は、すぐにでも処遇改善やるべきと言って、累次の議員立法提起をさせていただいて、処遇改善の具体的な提案もさせていただいてきました。  今回、検討規定で改めて今後検討せよということですが、遅過ぎるのではないかと言わざるを得ないと思いますが、鬼木発議者にお聞きします。  これ、いつ、どれだけの規模でやっていくのか、これによって、全産業平均と介護職員の皆さんとの大きな処遇ギャップ、これ改善していくんだということでよろしいのか、お答えいただきたいと思います。

鬼木誠 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(鬼木誠君) 処遇改善の目標の在り方については、他産業との人材の引き合いの状況、職務内容や職責、人材に求められる資質、専門性などを踏まえた多角的な検討が必要と考えております。  いずれにしましても、この検討規定を踏まえた具体的な措置の時期や賃上げの水準は、介護・障害福祉従事者の処遇の状況等を踏まえ、今後政府において検討していくものと考えておりますが、検討に当たっては、政府が過去に実施した措置を念頭に、報酬改定や予算措置を組み合わせて、それこそ機動的に必要な対応を行うことが重要であると考えております。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 待ったなしだと思います。  ごめんなさい、時間が来ております。最後に岡本発議者にもこの点についての立憲民主党の考え是非お伺いして、質問を終わりたいと思います。

岡本充功 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(岡本充功君) 御質問ありがとうございます。  我々は、さきの通常国会で、日本維新の会さんや国民民主党さんとともに介護従事者の処遇改善を求める法案を出してきましたし、この医療法の審議と併せて並行審議をしていただくようにも求めてまいりました。また、累次にわたって要請をすると同時に、今回の緊急経済対策に向けて介護従事者の処遇改善というのも求めてまいったわけでありまして、こうした我々の取組が今回の検討規定に入ったというふうに理解はしておりますし、またその中でも、この検討規定の中で設けられている文言でも一部修正を入れさせていただきました。  とりわけ、御紹介させていただきますと、介護又は障害福祉に関するサービスを担う優れた人材の確保が要介護者等並びに障害者及び障害児に対するサービスの水準の向上に資することという施策の大目的や、訪問介護事業者などの処遇の状況等を踏まえてという趣旨の文言を今回我が党の要求で明記したところであります。  そういった意味で、これからもしっかり対策を政府に求めていくべきだと考えています。  ありがとうございました。

石橋通宏 立憲民主・社民・無所属

○石橋通宏君 ありがとうございました。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十七分休憩      ─────・─────    午後一時開会

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、医療法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 国民民主党・新緑風会、庭田幸恵でございます。今委員会での質疑は二回目となります。どうぞよろしくお願いいたします。  さて、私の地元、(発言する者あり)ありがとうございます、富山県は、立山の雪解け水に育まれた薬草文化に起源を持っております。江戸時代、越中富山の売薬さんは、医師のいない山里に薬を届け、腹痛や体調不良に苦しむ人々を救ってまいりました。家庭配置薬、そして小さなお薬屋さん、明治以降の近代製薬へと、三百年近く薬作りの歴史が紡がれている土地でございます。  富山市では、ちょっと宣伝になりますけれども、二〇二八年秋開館を目指して、資料の展示だけではなく、AR、VRを活用し、富山の薬の歴史と未来を伝える、仮称でございますが、とやまくすりミュージアムを整備する方針を示しております。また、富山県の製薬産業は、世界の薬都と言われておりますスイス・バーゼル地域と産官学連携による国際的な交流を展開しております。  しかし、こうした薬を作る力と必要な医療が地域に届く仕組み、これは必ずしも一致はしておりません。富山県内でも、産婦人科、救急、精神科などで医療格差がございます。私の出身地の近くになりますけれども、富山県東部の魚津市では分娩できる施設がない状況が続いております。また、能登半島地震では、通院の中断や救急搬送の遅れ、服薬管理の混乱が発生し、地域医療の脆弱性が明らかになりました。  今回のこの医療法改正は、単なる制度の見直しではなく、医療が誰に、どのように、どこへしっかりと届くのかを問う重大な質疑だと思っております。私はこの改正案、大きな方向性としては賛成の立場でございますが、しかし、実効性にはまだ課題が残ると思っております。  私自身はドクターでもございません。二十代、三十代、四十代、ずっと腎臓に結石を抱えているというような身でございまして、今五十代なんですけれども、いつこの結石という時限爆弾が破裂するのか心配しながら医療体制に頼っているという、そんな患者の立場で今日は皆様とともに質疑を進めていきたいと思っております。  まず、一番気になっているのが、今回提示されました医師偏在対策の財源でございます。衆議院でももう何度も御議論されておりますけれども、今回の改正案では、社会保険料、また保険料からの拠出が提案をされています。分かりやすく言いますと、たくさんお医者さんがいるところから過疎地に行ってくれたお医者様にはその分お礼、手当を出すというようなものだと認識をしております。しかし、こういった種類の政策というのは過去にも行われてきたというふうに認識をしております。大きな効果は出ていない。そして、今、この現役世代の保険料、負担が重いと叫ばれる中で、なぜ国庫ではなく保険料からの捻出、これにこだわっているんでしょうか。これ、保険料の目的外使用に当たるのではないでしょうか。  大臣、もう一度お伺いします。本当にしつこいかもしれませんけれども、これ国民が本当に気にしている話題でございます。保険料からこの医師偏在是正対策に財源を出す、これに正当性があるとお考えか。端的に聞きます。私たちの負担する保険料増えませんよね。お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 本法案で創設をいたします医師手当事業の財源につきましては、医師の人件費は本来は診療報酬により賄われるものでありますけれども、そういたしますと、当該地域、特定の地域の負担の増加を招くことになりますから、保険者の役割を踏まえまして、保険者からの拠出金により対応することとしております。その財源につきましては、診療報酬改定において一体的に確保することとしているところです。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 何度も衆議院の質疑でも聞いた回答ではございましたけれども、まず申し上げたいのは、この医師偏在の問題は、国民、また労働者、そして折半して社会保険料を払っている企業の責任ではございません。このことを強く申し上げたいと思います。  続きまして、この医師配置偏在の是正に当たって、経済的なインセンティブ、これは一部では必要だというふうに認識をされている方が多いということは重々私も把握をしております。しかし、大臣、これ、本当にインセンティブになっているんでしょうか。国民の命を守ってくださっているお医者様の実態を把握した実効性のある政策と言えるのか、大臣の御所見をお伺いしたいと思っております。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 本法案で創設をいたします医師手当事業につきましては、昨年末に策定をいたしましたいわゆる総合的な対策パッケージに基づいて、重点的に医師を確保すべき区域における医師の勤務を促す経済的なインセンティブとして実施をするものであります。  こうした経済的なインセンティブだけではなくて、ほかにも勤務、生活環境であったり、キャリアパス等に関する様々な御意向もあると思いますので、そうしたものを踏まえた総合的な対策で医師確保というのをしっかりやっていくということが大事だと考えています。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 御答弁ありがとうございました。  いろんな政策も総合的にということではございましたけれども、私の方から、実態ちょっと調べたので、御案内したいと思います。  まず、ドクターの年齢、診療科、地域、そして勤務形態などによって様々な年収があるわけではございますけれども、令和六年度賃金構造基本統計調査によりますと、勤務医の年収は年齢階層で大きく異なります。大きなところで平均値言いますと、三十代で大体千三十七万円、四十代では一千四百四十三万円、そして五十代では一千七百四十二万円、手術ですとか緊急対応してくださる外科医の先生たちはもう少し年収が高くなるというふうな調査が出ております。また、もちろん、地域ですとか病院の規模によっても条件は異なっております。また、勤務医ではなく開業医の先生、平均年収は二千六百三十三万円、こんな金額が出ています。  この委員会にもたくさんのお医者様がいらっしゃいますけれども、庶民、普通に暮らしている者からすると、やはり、勤務は大変かとは思いますけれども、高い年収だというふうに感じます。  こういった年収をもらっている先生方に、例えば、今、衆議院の議論の中でもございましたけれども、偏在手当、月額想定四万円から十八万円ぐらい、これが出るからといって、本当に御自分の家族を巻き込んで縁もゆかりもない過疎地に行ってくださるのか。ドラマで、「Drコトー診療所」の離島医師というのがありましたけれども、あれくらい正義感が強い、もちろんお医者様全て正義感の塊だというふうに思っておりますけれども、特段の強い思い入れがない限り、こういった経済的なインセンティブでお医者様が移住してくださるということは到底私は想像できません。  また、保険料からの捻出に関しましては、ほかにも三つ問題点があるというふうに御指摘をしたいと思います。  まず一つ目です。  先ほども申し上げましたけれども、この医師の偏在、これは国民、要は保険料払っている国民、労働者、そして折半で払っている企業、これが生み出したものではないということでございます。特に、地方の中小企業、従業員が十人前後の製造業や運送業、サービス業にとっては、保険料が負担が上がると死活問題なんです。そして、そもそもこの企業負担と医療制度、この改善は直接的には結び付かないと私は感じております。こういった医師の偏在手当に保険料から捻出することに関して、関係五団体が全て反対をしております。  もう一度お伺いしたいと思います。  いろんな総合的な施策を包括的に実施するというふうに大臣御答弁いただきましたけれども、もう少し具体的にお聞かせいただけないでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  医師の偏在対策総合パッケージという形で、私ども、医師の偏在対策を進めようとしております。医師の手当事業については、その一部となっております。基本的には、三つの考え方、いわゆる総合的な対策である。一つ、それは、今までは若い人、若い医師だけ対象にしていた、それから、ある意味ではそれぞれの地域がそれぞれ個別にパッケージやっていた、それを併せて、取りあえずやれることを何でもやるという姿勢でやるということ、それから、幅広い年代に対してやるということ、そして、もう一つは、へき地だけではない、中小都市であっても医師が足りないところがある、そこに対してその事業を行うという、この三つの考え方を持ってこの総合対策パッケージをまとめました。  内容でございますけれども、医師の手当だけではなく、その医師を送り出す派遣元の病院、ここから更にその送られる医師を支援する、そういう、例えば土日、夜間の交代要員がいないという悲鳴もあります。それに対しての交代要員を送る、そういったことですとか、あと、専門的な診療から外れるということに対して不安を抱くといったような医師に対して、専門的な内容について、後ろの、済みません、派遣する病院がバックアップをすることで日々知識を更新できるといったようなことを併せてパッケージとして示すことによって、医師の少数区域でも、働く不安を、働くことができるように、その不安を少しでも減らすといったようなことを併せてやろうというふうに考えておるところでございます。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 ありがとうございました。いろいろな経済的なインセンティブだけではなく、やれることはもう全部やるという力強い御発言いただきましたけれども、やったはいいけれども、できませんでした、これでは国民は納得しないと思っております。  続いて、ちょっと話題を変えたいと思います。  今回の法改正で法制化されるオンライン診療についてお伺いをしたいと思っております。その中でも、今日は特に精神療法の取扱いについて御答弁を求めたいと思っています。  精神科の初診待機は全国的にも深刻化をしております。富山県でも、とりわけ小さいお子さん、それから思春期の精神科医療の初診の待機が顕著で、四か月以上待つ、こういったケースも過去報道されております。保護者からは、状態が悪化するまで診てもらえない、本当に不安という声が寄せられています。初診難民の状況が深刻でございます。  現在、このオンライン診療は、オンライン診療の適切な実施に関する指針、そしてもう一つ、精神領域を対象とした情報通信機器を用いた精神療法に係る指針、二つのガイドラインが並行して存在しております。  このうち前者につきましては都道府県にも通達がされておりまして、今回の医療法改正で実施基準が厚生労働省の省令として定められ、指針の内容を踏まえた省令整備が進むものと承知をしております。  一方、後者の情報通信機器を用いた精神療法に係る指針、こちらにつきましては、株式会社野村総合研究所という民間シンクタンクの名前が入ったまま厚生労働省のホームページに掲載をされておりまして、法律の施行に向けて医療機関の皆様からは早期の整備を求める声が寄せられております。わざわざ先日、私の会館に静岡から先生がいらっしゃいました。  現在、この精神科を除く医療領域ではオンラインによる初診が認められているという一方、この精神療法における初診はオンラインでは行わないという旨が記載されているわけでございます。同じオンライン診療でありながら二重構造が存在しています。  そこで伺います。  情報通信機器を用いた精神療法に係る指針は民間シンクタンクの検討結果で、都道府県に対する通達もなされておりませんが、これは厚生労働省、正式なガイドラインという認識でよろしいんでしょうか。また、今回の改正で省令に位置付けられるものに改編されるのか、それとも、この指針のままガイドラインとして運用されるのか。政省令体系における正式な位置付け、本当に今現場が混乱しています。  また、省令とならない場合は、先ほども述べましたオンライン初診の課題を始め、将来的に省令とガイドラインの内容にそごが万が一生じた場合、法令である省令が優先されるという理解でいいのか、法的整理について併せて御回答をお願いいたします。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の情報通信機器を用いた精神療法に係る指針でございますけれども、御指摘のように、確かに野村総研に委託、委託というか補助事業でやったものでありますけれども、厚生労働省の補助事業である障害者総合福祉推進事業において、精神医療の関係者の方々の御参画をいただいて、議論を踏まえて作成をしたものでございます。そうした一種の推進事業による一種の成果物としてお示しをしている指針ということになってまいります。  何といいますか、このオンライン診療の適切な実施に関する指針、これももう一つ御指摘のあったところですが、こちらの方はオンライン診療の基本となるものとして策定をさせていただいている、お示しをさせていただいている指針でありまして、一方で、情報通信機器を用いた精神療法に係る指針の方は、このオンライン診療指針の内容を遵守することを前提としつつ、そのオンライン診療の中でも精神療法に関してより一層配慮しながら実施されるべき内容を言わば上乗せしたものでございます。  そういう意味では、本法案でこのオンライン診療の適切な実施に関する指針の内容の一部が省令に位置付けられることになるということで御提案を申し上げているわけでございますけれども、そのようにオンライン指針の方が省令に位置付けられたとしても、このオンライン指針と精神療法に関する指針の間では、この両者の関係、つまり共通のものと精神領域に上乗せ的に求める配慮事項と、この両者の関係に変化はなく、内容には矛盾を来さないのではないかというふうに考えております。  そうした中で、初診を含めたオンライン精神療法の在り方でございますけれども、現在、精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会という検討会の場において御議論いただいているところでございます。引き続き、良質かつ適切な精神医療の提供の確保に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 ちょっと御説明が分かったような分からなかったような感じなんですけれども、結局、精神療法においてはオンラインの初診は、今は、現段階では検討中で、現時点では不可という認識でよろしいんでしょうか。もう一度お願いします。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) 失礼いたしました。  御指摘の初診におけるオンラインでの精神療法でございますけれども、この情報通信機器を用いた精神療法に係る指針の方で、初診の段階で十分な情報が得られないと、信頼関係がまだ構築をされていないことなどでコミュニケーションがなかなか難しいなどの理由を踏まえて、行わないというふうにしております。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 御回答ありがとうございました。  この精神科の診療、もう本当に初診難民がいる中で、私は、今回この法改正に合わせて、個人的な意見にはなりますけれども、精神療法も初診オンライン、オーケーにするべきだという立場でございます。  私もここ今、東京に来ておりますと、かかりつけ医にもかかれません。やっぱりそういった方も多くいらっしゃると思うんです。精神科というのは、深刻になってしまうと治るものも治らない。であるならば、やはり初診から、ほかの医科と同じように初診もオーケーというふうにするべきではないかというふうに思っております。  そして、特に小さなお子さん、不登校ですとか発達障害をお持ちのお子さん、摂食障害、また産後のメンタル不調など、初動対応が遅れると将来的に医療、福祉、教育支援のコストが逆に増大するという、そういった研究も示されております。  実際に患者さんの声としましても、人目を気にして精神科に行くのがなかなか行きづらかったけれども、オンライン診療ができたらいいなというような声も寄せられております。  実際、私も、三十八歳のときに会社をつくったんですけれども、起業して三年目に、まあ頑張り過ぎたのかメンタル不全に陥りまして、半年間仕事ができなくなった時期がございます。メンタル不調になりますと、女性の場合メークして出かけます、男性も最近そういう方もいるかもしれませんけれども、メークができなくなります、着替えることができなくなります、起き上がることができなくなります。つまりは、病院に行くことができないんです。  そういった精神医療分野にこそ、オンライン診療、前に進めていただく必要があるというふうに感じております。是非、国として早急に対応を進めていただきたいなというふうに願っております。  さて、前回もちょっとお話ししましたけれども、私は、余命半年宣告を受けた父、胃がんと食道がんを同時に抱え、体力が尽きていく中で、自宅でのみとりを、実家でのみとりを経験しております。もう最後の三週間は本当に壮絶でございました。食事も取れず、亡くなる四日前から本当に物すごい量の吐血、全く食べていないのに吐血が続き、そばで見ていた、看病していた母は錯乱状態になったという状況でございました。  それでも支えられたのは、私の地元富山県には小さな上市町という町があるんですけれども、剱岳の本当に美しい小さな町、人口一万七千六百四十五人の町ではあるんですけれども、そこの町長さんが、聞くところによりますと、富山ですよ、沖縄から先生を呼んできてくださって、かみいち総合病院を中核とした医療体制を維持してくださっています。自治体の首長さん、そしてお医者様、看護のスタッフ、そして介護スタッフ、連携して必死に住民の命を守ってくださっています。  今、母は認知症が進んでおります。近所のクリニック、かかりつけ医になりますけれども、先生が毎回丁寧に向き合ってくださっております。母は、入っている施設のエアコンの温度管理もできないような状況でございます。例えば、夏に暖房のボタンを押してみたり、冬に冷房のボタンを押してみたり。私、現在五十七歳なんですけれども、今何歳というふうに母に聞きますと、四十二歳と答えるんです。  オンライン診療が進んだとしても、本人一人での受診はやはり不可能だなと思っています。介護のスタッフ、看護のスタッフに本当に負担を掛ける、ここをもうちょっとサポートしていく必要があるのではないかなというふうに個人的に考えております。改めて痛感します。  今日、この委員の中には、委員会の中にはドクターの先生もいらっしゃいますが、私のように全く医療の知識、経験のないいわゆる普通の人は病院を選ぶことすら今難しいんです。病院が近くにない、そういった方も多くいらっしゃいます。まして、どんなお薬を飲むのか、そして、どんな治療法をするのか、どんな治療で治していくのか、これ選択の余地はない、こういった方が国民のほとんどだと思うんです。必死に命を懸けて命を守ってくださっている先生の、ドクターの言うことに従うしかない医療弱者だと思います。これは弱さではなくて、医療という高度専門領域の特性だと思っています。  今までいろんな医療法改正の御議論が進んでおりますけれども、大臣、今回のこの医療法改正は、理念として、方向性として私も賛成の立場ではございますが、本当に現場に確実に実効性をもたらすというふうにするためには、企業ではPDCA回しますよね、お金を使って対策を取った、それがしっかりと結果が出ているのかどうか、評価指数それから改善計画を公表して、この進捗を国民に報告するおつもりはありますでしょうか、大臣、お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 貴重な御指摘をいただきました。  午前中もロジックモデルの関係で議論をいただいたところでありますが、経済財政諮問会議等におきましても、KGI、KPIを設定して改革項目の進捗管理、点検、評価を実施することにしておりますので、その結果、国民の皆さんからも見えるということが大事なので、そうしたことをしっかり進めていきたいと思いますし、この本法案におきましても施行状況を踏まえての見直し規定もありますので、そうしたもろもろを活用して今委員御指摘のようなことが実現できるように取り組んでいきたいと考えています。

庭田幸恵 国民民主党・新緑風会

○庭田幸恵君 御答弁どうもありがとうございました。  私が暮らす富山、薬都の歴史は、必要とする人に必要な医療を届ける、その精神で続いてまいりました。厚生労働省の皆様におかれましては、この富山の、越中の売薬さん、この精神を是非持って立ち向かっていっていただきたいと願っております。  そして、この医療制度の隙間に落ちる人を決して生まないでほしいと願っています。医療が、日本は今少子高齢化が世界で最も進んでいる国だと思います。世界中がこの日本の医療制度の行く末を見ていると思います。世界の人の希望になる、そんな医療制度を真摯につくって、私も共に力を尽くしていきたいと思います。  ちょっと大臣が昨日から、最近本当に激務でお疲れぎみではないかというふうに私心配をしております。是非時々は働き方改革、もちろん私たちには労働基準法がありませんけれども、いい仕事をするために、強いリーダーシップを発揮するために、時には御家族とリフレッシュをして、体調管理を整えて国のこの医療制度を引っ張っていっていただきたいと思います。  大臣の強いリーダーシップに御期待を申し上げまして、私の質疑を終えたいと思います。  ありがとうございました。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  医療法に関連して質問をいたします。  まず、使っていないベッドを減らしても医療費が少なくはならないのではないか、社会保険料の負担も少なくはならないのではないかと本会議でもありましたけれども、今回の医療法改正と新たな地域医療計画で、本当に全体の医療費は減るのでしょうか、そして現役世代の労働者の社会保険料負担は本当に減るのでしょうか。賃上げで労働者の賃金が上がったら、結局のところ、労働者の医療費や年金、介護保険の社会保険料の負担が重くなってしまうのではないでしょうか。  上野大臣の御見解、その下げるための具体策というのもおありでしたらお願いいたします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 社会保険料負担につきまして御質問をいただきました。  新たな地域医療構想に向けて、この補正予算におきまして、今少し言及ありましたけれども、病床数の適正化緊急事業、これによる医療費適正を実施をいたしますが、これによる医療費適正効果につきましては、三党による合意文書におきましても、感染症等に対応する病床は確実に確保しつつ、削減される病床の区分や病床の稼働状況、代替する在宅・外来医療等の増加等を考慮した上で精査を行うとされておりますので、今後しっかり精査を進めさせていただきたいと思いますが、その上で、社会保険料に関しましてですが、例えば近年、中小企業の皆さんに御加入をいただいております協会けんぽ、あるいは厚生年金、この保険料率につきましては、様々な改革を行う中でずっと据え置かれているんですね。また、現役世代の介護保険料率についても横ばいの状況であります。  さらに、令和七年度の国民所得に対する社会保険料全体の割合、これにつきましては、コロナ禍以前の平成三十年度以下の水準に低下をしているところでありまして、一定の改革効果出ているというふうに考えています。  その上で、今後更に少子高齢化の進展等により社会保障給付費は増加をすることが見込まれますので、現役世代の社会保険料負担軽減に向けましては、OTC類似薬の問題であったり、電子カルテを含む医療機関の電子化であったり、そのような課題を迅速に検討を進めて、改革を進めるように努力したいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 保険料率が据え置かれていると大臣の回答でですね、据え置かれているから上がるという話になったらどうしようかなと思ったんですが、据え置かれているのは効果があるのだということですね。  そこで言うんですけど、その給料が上がっている、それから物価も上がっているということもありますけれども、給料が上がれば、率で決まっている収入というのはそれは増えているはずで、こういったところも勘案して、さらに、社会保険料負担が増えない、そうしたことも進めていかなければいけないのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) もちろん、率、それから金額等について十分考慮することが必要だと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、更なる社会保険料負担、かなりやっぱり猛烈な物価高の中で重くなっていますので、その辺の努力もお願いをいたします。  次に、今年の薬機法改正では医療法の改正も含まれています。この医療法改正のうち、医薬品が不足した場合についての医療法第三十六条などについてお尋ねします。  医療法第三十六条では、特定医薬品について、その供給が不足し、又はその特定医薬品の需給の状況その他の状況から合理的に判断して、その供給が不足する蓋然性があると認められるため、適切な医療の提供が困難になる場合に、医薬品の製造販売業者や製造業者、卸売販売業者そのほかの関係者に必要な協力を求めると規定されました。  さて、政府の中央防災会議によれば、南海トラフ巨大地震が発生すると、静岡県から宮崎県にかけて震度七の可能性があります。またさらに、この周辺の地域でも震度六強から六弱の強い揺れになる想定です。さらに、関東から九州までの太平洋沿岸の広い範囲に十メートルを超える大津波も想定されます。南海トラフ地震と津波によって太平洋側の多くの製薬工場が被害を受けるリスクを考えなければいけない、これが高いと考えます。  製薬工場の被害と医療法の規定に関して厚労省に伺います。  医療法三十六条で、特定医薬品の供給が不足する蓋然性があると認められる場合、そして、医療法三十八条の二で、重要供給確保医薬品の提供が不足する蓋然性がある場合、このどちらにも南海トラフ地震によって引き起こされる医薬品製造工場の被害による医薬品の供給不足や途絶は含まれているという理解でいいのでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 災害時における医薬品の安定供給に関する御質問でございます。  御指摘の医療法三十六条第一項の規定でございますが、これ、厚生労働大臣は、医療用医薬品について、その供給が不足し、その供給が不足する蓋然性があると認められるため、適切な医療の提供が困難になることにより、国民の生命、健康に影響を与えるおそれがあると認める場合は、製造販売業者等の関係者に対して増産等の協力を要請することができるというふうに規定されているところでございます。  同じく、同法第三十八条の二第一項において、こちらについては不足する蓋然性が特に高い場合という規定がされているところでございますが、基本的な要件等についてはもう三十六条の場合と同じように考えているところでございます。  そうした考え方から、今回のその規定の発動については、供給不安が生じている医薬品の性質、それから供給不安の原因、足下の供給状況等も勘案し、国民の生命、健康への影響を踏まえて最終的に判断させていただくことになりますが、お尋ねの南海トラフ地震によるその医薬品工場の大きな被害を受けた場合等については、供給不足の原因として排除されるものではないというふうに考えているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 当然、政府も南海トラフには備えているわけですから、こうした南海トラフも含まれるということです。  次に、皆さん御存じのように、医薬品を定期的に必要とする人はたくさんいらして、地震や水害、土砂災害など、大規模災害が起きた場合、その薬の供給と処方、服薬が途絶えてしまうと命の危険に及びます。南海トラフ地震によって静岡から宮崎県まで、太平洋側の広い範囲で被害が及ぶとこうしたことになるということになると思います。この被害が及んだときに、広い範囲で被害が及ぶと医薬品製造工場の多くが被害を受け、その関連企業の工場も被害を受けて代替医薬品が作れないというリスクがあります。  厚労省にお尋ねしますが、医療法三十六条の特定医薬品、そして医療法三十八条の二の重要供給確保医薬品の供給不足の蓋然性がある場合に協力を求める製造販売業者、製造業者には、その医薬品を生産している製造販売業者、製造業者と資本関係や提携関係にある業者が含まれるのでしょうか、あるいは、資本関係や提携関係がなくても、医薬品の製造実績がある製造販売業者、製造業者全てが含まれるのでしょうか。いかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 医療法第三十六条一項の規定、ちょっと少し繰り返しになりますが、医療用医薬品について、製造販売業者、製造業者、卸販売業者その他の関係者に対して増産、販売の調整その他の当該医療用医薬品又は代替薬の提供を図るために必要な協力を求めることができると規定されているところでございます。  三十八条の二第一項の方、重要供給確保医薬品についても、製造販売業者、製造業者に対して、当該重要供給確保医薬品の製造又は輸入に関する計画を作成し、厚労大臣に届けるべきことを指示することができるというふうに規定されているところでございます。これらの協力要請は、指示の対象となる相手方につきましては、先ほども申し上げたその供給不安が生じている医薬品の性質、原因、それから足下の供給状況等に応じて考えていくことになりますが、当該医薬品と同一成分の他製品若しくは他成分の代替薬を製造する製造販売業者及び製造業者の製造する医薬品の供給不足の蓋然性の程度に応じて対象になり得るものというふうに考えているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 同じような薬を作っていらっしゃるところがない場合には全く違う製造会社に頼むということも可能だという答弁だと受け止めました。  その場合ですけれども、この医薬品を製造する製造業者や製造販売業者の両方が協力を求められた場合、被害を受けていた製薬会社で働いていた職員が、製造経験のある研究者や職員が被害を受けていない別会社に出かけていって、被害を受けていない別会社で医薬品製造に協力することは法的に可能なのでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 今お尋ねのケースにつきましては、その被害を受けた事業所が原材料とか人員を別の場所に持っていって製造することが可能かどうかというお話でございますが、原料を他社等の工場に持ち込み、そこで医薬品製造するというのは、その医薬品の製造管理等に支障が生じるか生じないかということを十分に確認することが必要だというふうに考えておりますので、仮にそれが品質上問題がないということであれば、その上で、薬事承認等の手続を迅速に行って対応することが可能だというふうに考えているところでございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 可能だということですけど、これはやっぱり、今迅速にという御回答がありましたけど、やっぱりスピードも、命が懸かっていますから、大事だと思います。  既に、昨年の二月十六日の災害対策委員会、昨年四月八日の決算委員会でも質問したのですが、南海トラフ地震で広い範囲で製薬工場の被害があった場合の対応について再度伺いたいと思うんですが、南海トラフ地震で被害を受けた工場から人と資材を全く別の会社、別の製薬工場に送り込んで緊急的に生産できるようにする必要があると考えています。  もちろん、生産ラインを組んだりするには何か月も掛かることもあるというのは承知していますが、少しでも早く医薬品の生産ができるよう、厚労省の許認可を緊急的に早くしてもらう、そして、南海トラフ地震の起きる確率が高いなら、あらかじめ製薬工場の被害を想定して手を打っておく必要があると考えますが、厚労省の御見解はいかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 大規模災害のときの安定供給の確保については、災害の発生前から、各都道府県に対して、その医薬品の備蓄品目等を確保して災害の発生に備えるとともに、発生時には、被災地からの依頼を受けた厚労省が関係団体に対して、不足する医薬品について、例えば被災地地域以外の地域を活用した輸送や増産を進めることなどの協力を要請しているところでございます。  これらに加えて、委員御指摘のように、別の製造所で作るというケースについては、本当にこれ、もう個別具体的に、作れるケースと作れないケースというのがあるとは思いますが、仮に可能な場合については、迅速に承認手続等を進めていくということをきちんと準備を進めていきたいというふうに考えております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 政府も南海トラフの危険性は指摘して備えているわけですから、こうしたことも、災害には最悪のケースを想定して備えるということが必要だと思いますので、厚生省がその場合の医薬品の不足を想定して、あらかじめ医薬品の不足をどう防ぐか、こういう政策を進めておくことが大事だと思います。  いろいろ伺ったこの答弁と回答のやり取りを厚労大臣もお聞きになっていたと思うんですが、何をやると約束してくれなんということは一切ないんですが、緊急に備える場合、緊急時の新たな立法が必要なのか、必要かどうかは分かりませんが、更に危機に備える研究、検討、厚労省でも常に深めていかなければならないと思うんですが、御感想だけ一言お願いできませんでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今、南海トラフ、あるいは首都直下型、そうした大きな地震が今後そう遠くない時期に発生するんではないか、そうしたことも想定されるわけでありまして、政府全体としても、そのような地震に、大規模地震に備えた様々な計画を作成をしているところであります。  当然、厚生労働省が担当する救急であったり医療体制の確保であったり、そうした国全体の計画の中でもしっかりとやっていく必要があると思いますし、今委員から非常に貴重な御意見をいただいたというふうに思います。医薬品の安定供給、これも常々、我々もそこに留意をしながら確保できるように取り組んでいるわけですが、さらに、どういった体制ができるかということを十分検討しながら対応してまいりたいというふうに考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 前向きな御答弁ありがとうございます。この医薬品、命に関することは与党も野党もありませんので、良識ある与党、野党全ての皆さんと協力して進めていきたいと思います。  次に、今回の医療法改正に盛り込まれている医師手当事業についてお尋ねします。  昨年、二〇二四年四月八日、決算委員会で、当時の武見厚生労働大臣に、山形県のある地域の医師確保策として、どうしても法律で定められた医師が確保できないということで、関東から飛行機で医師を週二回派遣してもらってようやくその医師の数を確保しているんだと、その分の医療収入では交通費、飛行機代が出ないんだと、それが収入を圧迫しているということでお尋ねして、武見大臣の答弁では、元大臣の答弁では、地域医療介護総合確保基金では都道府県が行う医療従事者の確保に関する取組に財政支援を行っていて、飛行機代も含め医師の確保のための交通費に関する支援について、山形県の判断で計画に盛り込んで厚生労働省に申請すれば支援の対象になり得るという御答弁をいただきました。  ただ、山形県庁の健康福祉部の御担当者に聞いたところ、武見元大臣が答弁した地域医療介護総合確保基金ではなく、この医療法改正による医師確保策としての医師手当事業が制度化された後、令和八年度以降で実施を検討するということでした。  厚労省にお尋ねします。  地域医療介護総合確保基金による医師確保策と今回の医療法改正に含まれている医師手当事業の違いをお教えください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  医師偏在の是正に向けて、これまで、大学医学部定員における地域枠の設定を含む医師養成課程での取組、それから都道府県による医師の配置調整など医師確保計画に基づく取組を行い、それを地域医療介護総合確保基金による財政支援として進めてきたというところでございます。  その結果、医師少数県の若手の医師数が多数県と比べて増加するなど一定の効果は見られるけれども、全年齢での医師数について見ると、医師少数県における医師数の増加、僅かであったこと、十分に解消されていないということで、今回、昨年末に医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージを策定し、医師偏在対策について総合的に取り組んでいくこととしております。  対策パッケージの一つであります本法案で創設いたします医師手当事業、これにつきましては、都道府県が重点的に医師を確保すべき区域、これを指定いたしまして、医師の勤務を促す経済的インセンティブを実施するというものの一つでございます。  以上でございます。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 山形県はもう指定しなくても全部県内が医師が足りていないという状況もあるわけですけれども、これ対象となるのは、病院、診療所、あるいは開業医なども対象になるのかどうか、あるいはほかにも医師の在籍が必要な福祉の様々な施設などもありますが、こういったものも対象になるのでしょうか。確認をお願いします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) この医師手当事業が、法案が成立しました医師手当事業については、各都道府県でその運用について決めていただくこととなります。もちろん国として一定の目安は示しますけれども、その地域に必要な医師の状況というのはそれぞれの県が把握しておりますので、都道府県の中でしっかり決めていただくということになるかと思います。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 地元がしっかり決められるということはいいことだと思うんですが、そのそもそも財源がそれだけあるかということにもなってくると思います。  そこで、医師手当事業についてこの改正案では、都道府県知事が医療計画で指定した重点的に医師を確保すべき区域で医師確保策として医師に支払われる医師手当事業の財源を、健康保険組合や国民健康保険などの保険者、そして後期高齢者医療広域連合から徴収するという内容が盛り込まれております。  先ほど我が党の庭田委員も指摘をしておりましたが、厚生労働委員の皆様は御存じだと思いますが、そもそも健康保険は加入者とその家族が病気やけがなどで医療機関から医療サービスを受けた際に保険給付を与えるのが主目的、医師確保策としての医師手当事業は患者の医療保険給付とは直接関係がありません。政府予算から医師手当事業の財源を手当てすべきです。  国民民主党による修正案にも盛り込まれていることですが、健康保険組合など保険者から医師手当事業の財源を徴収するという地域医療介護総合確保促進法の改正案第十条の五を削除して政府予算から支出すべきだと考えますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 地域の医療提供体制の確保に向けましては、国と都道府県、連携して取り組んでおりますが、一方、保険者におきましても、保険あってサービスなしとならないように、医師少数地域における適正な給付の維持確保に一定の役割を果たしていただいております。  本法案におきましては、重点的に医師を確保すべき区域における、医師手当事業を創設することとしておりますが、その財源につきましては、例えば先ほどの基金を活用した場合には、その性質上、一定の都道府県に御負担が発生すること、また医師不足地域を多く抱える都道府県の負担がより重くなること、また、医師の人件費が本来は診療報酬により賄われるものですが、特定地域に対してこうした診療報酬で対応した場合には当該地域における患者負担の増加を招くと、そうしたこともありますので、保険者の役割を踏まえて全ての被保険者に広く協力をいただく形で保険者からの拠出金により対応することとし、その財源につきましては診療報酬改定において一体的に確保すると、そういうふうなこととしているところであります。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 保険料というのは助け合いですから、病気になった人を助けるためにみんなが出し合ってということだと思うので、本来、やはりほかの用途に使う、かつては後期高齢者の分を取られたり、あるいは子育てまでというようなこともありましたけれども、こうしたのは本来おかしいということを指摘させていただいて、次の質問に行きます。  令和五年の医療法改正でかかりつけ医機能報告制度が盛り込まれ、今年四月から施行されていますが、このかかりつけ医機能と診療報酬についてお尋ねします。  先月、十一月五日、財務相の諮問機関、財政制度等審議会財政制度分科会で、財務省から、かかりつけ医機能を評価する診療報酬をかかりつけ医機能報告制度と連動させて、診療行為の評価を出来高ではなく、地域包括診療料などの包括的評価にするという提案がありました。診療所の診療報酬を出来高払から包括的評価に変えること自体大きな転換になりますが、財務省は診療所の報酬を抑える趣旨で包括的評価による診療報酬への移行を求めたと報じられています。しかし、診療所も全体の四割が赤字と言われており、ここ数年、経営が大変厳しくなっています。  診療所の診療報酬減らしの目的で診療所の報酬改定に当たり、かかりつけ医機能評価制度と連動させて包括的な評価を導入することは、むしろ地域の医療崩壊を助長しかねないと考えますが、厚労大臣の御見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘がありましたとおり、外来診療、これ包括的に評価をすると、包括払いとすると、そのような場合には過剰な診療を招きにくいということがあろうかと思いますが、一方で、必要な検査や診察を行わない粗診粗療を招き得る面がある、そう考えておりますので、患者さん、多様な患者さんがいらっしゃいます。そうした中で、これを安易に導入することについては慎重になる必要があるのではないかなというふうに考えております。  包括払い、やはり外来医療の実態に即して適切な報酬評価を実現をするという観点から、包括払い、出来高払、それぞれの特徴を踏まえて、疾病に応じてこれらを適切に組み合わせた評価を検討する必要があるのではないかと認識をしておりまして、中医協におきましても今後検討されるものと承知をしています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 私の地元も含めて、開業医の高齢化、それから次々開業医が消えていって、地域によっては開業医すらなくなって、公立病院が往診の機能まで担わざるを得ないということも出てきていますので、是非地域の医療を守るために、間違った方向に検討がいかないようにお願いをいたします。  次に、我が国は科学技術立国を目指しているはずですが、科学的に根拠が薄い健康情報が繰り出している現状に危機感を覚えて、質問をさせていただきます。  かつて、ブラジル原産のアガリクスというキノコ類が健康食品として注目され、抗がん効果がある、免疫力が向上するなどとして販売されました。一時はその製品の売上げが三百五十億円を超えたと聞いています。しかし、厚労省は、動物実験での結果を踏まえ、アガリクスを含む一部の製品の販売停止と自主回収を求め、メーカーがこれに応じました。  一般的に、こうしたものをバイブル商法、バイブル商法というのは、健康食品や代替療法などに関して、その効果や理論、体験談などを書いた本、通称バイブルになる本を実質的な広告にして、薬機法の規制を免れよう、擦り抜けようとする商法のことをいいます。アガリクスでも、警視庁がアガリクスの健康本の体験談を捏造したバイブル本の出版社と健康食品会社の役員らを二〇〇五年十月に逮捕、書籍を監修した大学の名誉教授、フリーライターも当時の薬事法違反の容疑で警視庁が書類送検しました。  確かに、憲法第二十一条で言論、出版などの自由、表現の自由を保障していることもあって、問題となった「即効性アガリクスで末期ガン消滅!」などの書籍のタイトルにされてしまうと、出版を規制、制限するハードルが高いというのが現状です。しかし、先進国でがんに効くなどという怪しげな民間療法や健康食品、代替療法が堂々と宣伝されている国は日本のほかにはないと海外事情に通じていた医師などから複数の指摘があります。  がんや命に関わる病気の患者さんや御家族が、わらをもつかむ思いで民間療法や代替療法、健康食品に最後の望みを託す気持ちは物すごく分かります。しかし、その思いに付け込んで効果のない民間療法、代替療法、健康食品を売り付けるのは、人として道理に反します。末期がんの患者さんやその御家族が大金をつぎ込んでしまう例も少なくありません。  厚労大臣にお尋ねします。  薬機法をどんどん適用させ、がんに効くなどとうたうバイブル商法で健康食品を売るとんでもない商法をまず警察と一緒に徹底して取り締まることはできないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) お尋ねのバイブル商法についてですが、例えば、健康食品にがんに効果があるといった疾病の治療等の効能ですとか効果ですとか、それを記載した出版物等につきましては、その内容全体を総合的に考慮いたしまして、製品の販売会社と出版社の間に協働関係が認定されるなど、顧客を誘引する意図が明確であること、当該製品の商品名が掲載をされていること、書籍として販売されるなど一般人が認知できる状態にあることの全てを満たす場合には、その出版物等は無承認医薬品の広告に該当いたしまして、そのような広告を禁ずる薬機法違反となるものと考えられております。  今、そうした書籍等が氾濫をしているのではないかという御指摘は我々も真摯に受け止めさせていただきたいと思います。厚労省といたしましても、引き続き、自治体であったり警察等とも連携をいたしまして、無承認医薬品の広告の監視指導、これを徹底をしてまいりたいと考えています。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 時間もなくなりましたけれども、資料の一、二ページにも用意しました。クリニックの中には、資料にあるように、がんに効くなどホームページに書いて、標準治療とは違う診療を行い、自由診療で高い金額を患者から取るということですが、今回の医療法改正では、自由診療で美容医療を行う医療機関に報告を求める制度が盛り込まれていますが、このような、がんに効くなどとホームページなどで患者に訴える自由診療にも同様の報告求めるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  医療行為は、患者の治療を目的として、高度な専門性に基づき、医師の裁量の範囲内で実施されるということが基本でございます。これに対するその過度な規制は、国民の医療を受ける権利を制限するおそれもあることから、自由診療全般に係る一律の規制については慎重に検討が行われるべきだと考えています。  その上で、自由診療に対しても、医療法に基づき、虚偽の広告、それから誇大広告などを禁止するとともに、ウェブサイト等での広告については、問合せ先を明示した上で、特に自由診療については、通常必要とされる治療等の内容、費用、リスク、副作用等に関する事項についての情報提供を求めており、また、医療法に係る一般的な違反については、自由診療の場合も含め、都道府県が医療法に基づき必要に応じて医療機関に立入検査を実施し、是正命令等の必要な対応を行うこととしております。  今般の法案では、美容医療について、近年、国民の間で需要が大きく増加する一方で患者の健康被害を含め苦情相談も増加してきているため、検討会での議論を踏まえて、美容医療を行う医療機関による定期的な報告、公表制度の創設を盛り込んでいるところでございます。  まずは今般の法案の施行状況を踏まえながら、必要に応じて他の領域に係る実態の把握やそれを踏まえた検討を行ってまいりたいと考えております。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 時間が参っております。

芳賀道也 国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 美容医療だけではなくて、自由診療を認めつつ、とんでもない医療はおかしいという方向に進むように要望して、質問を終わります。  ありがとうございました。

秋野公造 公明党

○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  今日、國土理事長、お忙しいところお運びを賜りまして、本当にありがとうございます。  十一月の二十七日の質疑で、後ろから五枚でありますけど、資料の二の八以降につきまして、一部の専門家が作成したコロナの診療の手引き、二度ほど国会で修正を求めまして、厚労省は迅速に対応をしてくださいまして、結果的に五学会によるコロナの診療指針ができたということ、多様な主体の連携でより良いガイドラインを作成するということの重要性につきまして前回議論をさせていただきました。  どうしても、独法とか特殊法人とかは、国からたくさんの仕事を任せられると、それが力とか、予算がたくさん配分されたりすると、そこを勘違いして自分たちだけで物事を進めようとする。それはえてして多様な主体の連携とは逆の方向に行ってしまうということが起こり得るという問題意識を持って、今日、理事長にお運びを、来ていただいております。  一例、理事長も関わってくださって大きく仕事をしてくださった事例を挙げて質問をしたいと思いますけど、一ページ目、御覧くださいませ。  私、二〇一七年九月五日、これは政府、厚生労働省が開催をいたしましたエイズ医療体制構築二十周年記念式典、出席をいたしまして、当時の加藤厚労大臣の後に御挨拶いたしました。国の式典で大臣の後に私のような一議員がお話をするというのは極めて異例なことだろうと思いますが、その背景が、下に、社会福祉法人はばたき福祉事業団のホームページからうかがえます。すなわち、いわゆる被害者、薬害HIV訴訟の皆さんの肝移植の研究班の設置に尽力をされたという理由で私にお声掛けをいただいたものでありまして、國土理事長、当時から大きな御貢献をいただいている方であります。  右上を見ていただきますと、二〇〇六年、二〇〇七年、その研究班が設置された当時、薬害HIV原告団の皆様方は肝疾患で亡くなっていました。エイズで亡くなっていたのではなく、肝疾患で亡くなっていました。それも急死の状態でありました。つい最近まで元気だった方がじわじわ悪くなるのではなく、急に悪くなって亡くなってしまうということが相次いでおりまして、非常に混乱状態の中にあったということであります。  次のページ御覧いただきますと、当時のエイズ医療提供体制が構築する、これを求められた医療者とその周辺だけで議論すると、次のようなページのガイドラインとなってしまいまして、すなわち、HIVとC型肝炎ウイルスの重複感染が起きたならば、肝硬変に進行するのが早い、三十八年ぐらい掛かるものが二十六年になる、こういったようなガイドラインになってしまうということでありまして、これではとても急死が続いている被害者の皆様方の命を守ることはできないということで、当時のHIVの被害者の皆様方が、もうほかの先生方の力を得て命を守ってもらいたいということで、次のページ、三ページ目でありますが、長崎大学の肝移植のメンバー、兼松先生、江口先生を主任研究者として、國土先生に大きくお支えをいただいた研究班が大きく成果を上げてきたということで、次のページでありますが、薬害被害者の方々に対する肝移植も成功いたしまして、被害者の皆様方というのは本当に喜んでくださって、そして命が守られているということであります。  結果として、二〇〇六年、二〇〇七年には肝疾患で亡くなっていた方々の数は大きく減りました。正しい対策を打てばこうやって命を守ることができる。だから、多様な主体の連携で仕事を行って、衆知を集めて、そしてより良いガイドラインを作っていくということが極めて重要であります。  まず、厚労省、鷲見部長にお伺いをいたします。  多様な主体が連携して衆知を集めたこの研究班に対する評価につきまして求めたいと思います。

鷲見学 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長

○政府参考人(鷲見学君) お答えいたします。  長崎大学の江口教授が代表研究者を務める研究班の成果は、血友病、HIV、HCV重複感染患者の外科診療に関するガイドラインの作成等を通じて、現在のHIV、エイズ患者の診療において重要な役割を担っていると認識しております。  エイズの医療提供体制等を検討するに当たっては、エイズ治療・研究開発センターやブロック拠点病院等だけでなく、HIV、エイズ診療に関わる関係者の多様な知見を活用することが重要と考えており、エイズ対策政策研究事業等においては大学病院などの研究機関にも御参画いただいているところでございます。  今後も引き続き、多様な主体の参画により、HIV、エイズ患者に対して適切な診療の提供が可能となるよう、研究等を推進してまいります。

秋野公造 公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  國土理事長にも同じ質問を求めたいと思うんですが、その前に、その次のページ見ていただきますと、前列右から二番目に大平さん、薬害HIV訴訟原告団の大平さんの晩年のお写真であります。率直に申し上げますけれども、このとき大平さんは、国立国際医療センターからもう打つ手がないと、こういう御説明を受けて、だけれども、諦めない医療を追求することが重要であるということではせ参じてくださった先生方であります。  ここの写真に写っていない方には、中国留日同学総会の汪先恩会長を始めとする多様な主体が集まって、何とか、もう打つ手がないと言われてもう引きこもりかかっていた大平さんを元に戻すことができないかとみんなで力を合わせて、最終的に大平さんは社会復帰をして、一年ちょっと元気に活躍をされて、薬害を起こしたフィブリノゲン製剤の適応拡大といった大事な仕事も果たされて、そして霊山に旅立たれるということになりました。  批判的に申し上げるならば、このとき、やっぱり国立国際医療センターがどこまで被害者の救済に向けて一生懸命にこの諦めない医療を追求したのかということ、ほかの先生方の参画があったということで、とてもいいことだったという意味で前向きに捉えていきたいと思っておりますけれども、こういった最後の最晩年を、被害を受けた方々に対しての最晩年にどれだけ国の機関として寄り添ったのかということはやはり問われなくてはならないということで、二点、お伺いをしたいと思います。  一点目には、まず薬害被害者、特殊法人となりました、元々は国立でその救済の医療を担ってきたわけでありますけれども、それが独法となって、そして今や特殊法人となって、それでも薬害被害者に対する責務については何ら変わらないというまず御決意について一点御答弁をいただきたいということと、二点目は、その国立国際医療センター、学術的には優れた方が私たくさんいらっしゃるとは思いますけれども、繰り返しになりますが、国立国際医療センターだけでやるものではありません。多様な主体の連携で力を合わせていいものを作っていく、そのために汗を流すのが、多くの人たちを集めて、その中からいいものをしっかりと集めていく汗をかくのがまさに国立国際医療センターの役割だと私は思っておりますが、これまで長きにわたり被害者の肝移植を事実の上に進めてくださった國土理事長ならばと思って今日お招きをしております。御答弁をお願いしたいと思います。

國土典宏 国立健康危機管理研究機構理事長

○参考人(國土典宏君) 秋野議員、お言葉ありがとうございました。  まず、長崎大学の江口教授が代表者を務めております研究班におきまして、私自身も過去に分担研究者として参加しており、その成果は、血友病、HIV、HCV重複感染患者の外科診療におけるガイドラインの作成を通じて、現在のHIV、エイズ患者の診療において重要な役割を担っていると認識しています。  それから、エイズの医療提供体制等を検討するに当たっては、ACCやブロック拠点などだけではなく、HIV、エイズ診療に関わる関係者の多様な御知見を活用することが重要と考えており、そこには大学ももちろん入っておりますが、エイズ対策政策研究事業において御参加いただいていると思います。  私ども新組織の役割についても御質問いただきましたけれども、旧NCGMと変わらず、新組織、JIHSにおきましては、ACCにおける救済医療の推進について、原告の皆様と、そして我々が実施している定期的な面談なども含めて、ACCが全国の被害者に対して適切な医療を実施できるようにこれからも努めてまいりたいと思います。  よろしくお願いいたします。

秋野公造 公明党

○秋野公造君 ありがとうございます。  改めてですけれども、今、鷲見部長からも多様な主体の連携重要であるというお話がありました。HIVだけに限らず、ほかの感染症領域においても多様な主体の連携に努める、たくさんの英知を集める、その汗をかく役回りをしっかり果たしていく、その理解でよろしいか、改めて御答弁をお願いしたいと思います。

國土典宏 国立健康危機管理研究機構理事長

○参考人(國土典宏君) お答えいたします。  私ども新組織、JIHSは、感染症その他の健康危機に関して、全国の研究者の皆様、アカデミア、大学を含めて多くの皆様の研究の、何といいますか、ネットワークのハブにならせていただきたいといつも申し上げておりますけれども、研究主体になることもあるかもしれませんが、それぞれの大学、アカデミアの方と協力しながらその下支えをさせていただく、そういう組織であることを改めて認識しておりますので、よろしくお願いいたします。

秋野公造 公明党

○秋野公造君 ありがとうございました。  理事長、質問ここまでですが、あと三、四分ですから、ちょっと聞いていていただきたいと思います。  では、大臣、前回の質疑の続きを行きたいと思います。  資料の二の一、二の二につきましては質問いたしました。すなわち、コロナは五類になる前と五類になる後で亡くなっている方の数は変わっていないということ、八十歳以上の方にそのリスクが集中をしているということ、そこについては質疑いたしましたが、その次の資料の二の三を御覧いただけたらと思いますが、コロナで亡くなる方の数はインフルエンザで亡くなる方の数の十五倍であります。十五倍の方がコロナで亡くなっておりまして、こういう状況があるにもかかわらず、昨日この急性呼吸器感染症に関する特定感染症予防指針についてお伺いいたしましたけれども、資料二の七、御覧ください。大臣御自身の告示ですが、インフルエンザについては予防接種を推進していくべきとされ、どうしてコロナは予防接種が基本的な予防方法の一つと考えられるとなるのか、十五倍の方がコロナで亡くなっていて、どうしてコロナの方が対策として緩いのか。  昨日、B類疾病とおっしゃっていましたけれども、集団感染を起こすコロナの性質が変わっていないということを考えますと、高齢者施設等で暮らす高齢者などにとってはB類疾病の個人の予防よりも集団の予防のA類疾病の概念の方が合うんじゃないでしょうか。どうしてこういった差が起きているのかということについて、大臣にお伺いしたいと思います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員御指摘のとおり、死亡者の大部分が六十五歳以上、とりわけ八十歳以上、とりわけね、とりわけ八十歳以上の高齢者において死亡のリスクが大きいものだというふうに認識をしております。  まず、指針への記載につきましては、高齢者等に対するワクチン接種の意義の周知が重要である旨を記載をしております。当初、後期高齢者というような表現ぶりも検討されたというふうにお伺いをしておりますが、どうも審議会の中で幅広く高齢者とすべきだということで、年齢区分というか、そこのところは除外されたというふうに承知をしております。同時に、この指針におきましては、後期高齢者等の死亡例が多くを占め、特に疾病負荷が高い旨、もうこの指針の中でも委員御案内のとおり記載をさせていただいているところであります。  その上で、我々としては、政府としては、当面ではございますが、定期接種の周知、広報におきまして、接種の必要性であったり、あるいは重症化リスクにつきましてしっかりと認知を広げることが大事ではないかと考えております。  委員からの御指摘も踏まえまして、今年度新たに作成した医療従事者向けのリーフレット、非常に分かりやすいという評判をいただいておりますが、これにつきましても重症化リスクについて明記をしておりますし、高齢者施設等に対する事務連絡等においても同様のところでございます。ですから、まずは当面八十歳以上の方の重症化リスクにつきまして、委員からの御指摘も踏まえて、積極的に政府としてもしっかり広報に努めていきたいというふうに思っております。  その上で、先ほど御指摘のあったインフルエンザ等の違い等については、これはやはり学術的な観点等も踏まえた検討が必要ではないかと考えておりますので、当面、政府としては広報の充実にしっかり取り組んでいきたいと考えています。

秋野公造 公明党

○秋野公造君 大臣、また続きをお願いしたいと思います。  國土理事長、ありがとうございました。  終わります。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 引き続きまして、公明党の川村雄大でございます。  医療法改正について質疑をさせていただきます。  今般の医療法改正の意義、私なりにも、二〇四〇年の高齢者人口ピークと人口減少を見据えて、地域で持続可能な医療提供体制を再設計することであると理解しております。是非、前に進めるための現場の声を反映した質疑をさせていただければと思います。  まず最初に、医療DXの推進について伺います。  医療法改正の大きな柱である医療DXですけれども、これ強力に進めていく必要があると思っています。このDXという言葉自体、既に様々な産業で用いられて、大分人口に膾炙してきた感があります。直感的に利便性を向上させる改革というように受け止められると思いますが、この医療DXという言葉自体、いろんな方々、また同僚の医者と話していても、その解像度がまだまだ低いなと感じることがあります。  先日、元同僚と話し合ったんですけれども、医療DXって何を指しているんだと言われました。電子カルテの導入そのものであったり、AIを用いた診断補助とか事務作業の効率化といった、医療機関で導入できる個々の努力に意識がとどまっており、今般の改正で目指す大きな医療DX全体のビジョンやそのイメージが十分に共有されていないなと感じています。  全国医療情報プラットフォームの充実、電子カルテ情報共有サービスの構築など、医療の仕組みそのものを転換する極めて重要な内容かと認識していますが、その具体像が国民に周知されていない現状では、医療DXの実装も遅れかねないと危惧しております。  そこで、今般の改正で目指す医療DXの全体像、具体像を政府としてどのようなメッセージで国民へ周知していくのか、改めて伺います。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、医療DXのそもそもの本質のその姿というのをきちんと国民に向けて発信していかなければならないというふうに考えているところでございます。  医療DXについては、電子カルテの導入だとかAIの診断補助だといった声があるのは事実ですが、最終的にDXが目指しているものは、保健、医療、介護の情報についてその共有、利活用を積極的に推進することにより、一つは、個人の健康増進に寄与していく、それから二つ目が、より効率的な医療、各種サービスというのを提供していく、さらには、その医療の安全性も高めていく、安全性とクオリティーも高めていく、それから三つ目が、これらの情報を研究開発等で活用してイノベーションにつなげていくと、こういったことを目指して取り組んでいるものでございます。  今回の法案についても、そういったそのDXの取組として、電子カルテ情報の医療機関での共有、それから紙の紹介状の作成、交付等を電子化することによって事務コストを削減していく、それから創薬イノベーションに資する医療等情報の二次利用の推進といった取組を推進することにしているところでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 非常に大事な観点といいますか、まさにそのとおりでありまして、その点がなかなか周知されていないということだと思います。まさに目指すところは、国民の健康増進、医療の質の向上、それから集められた情報を二次利用して公衆衛生上の研究に生かしていくということ、その基盤となるのが電子カルテ情報共有サービス、今回指摘されていますけれども、の構築ではないかなと思っています。  そして、この電子カルテ情報共有サービスの構築、運用に係る費用は医療保険者等が負担するとされています。結果として、被保険者である国民にも、まあ軽微ではあっても、一定の負担が生じると理解をしています。そのためには、やはり国民に対して、医療DXの目的、意義、メリットを丁寧かつ具体的に説明をして、納得をしてもらう必要があると思います。  医療の質の向上、医療費の効率化、それから感染症危機への備えという役割もあろうかと思いますが、その目的の重点をどのように整理して、国民へどのように具体的に説明していくのか、もう一度改めて伺いたいと思います。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 電子カルテ共有サービスの国民へのメリットもきちんと丁寧に伝えていかなければならないと思っております。この電子カルテ情報共有サービス、医療情報を電子的に共有することによって、国民に対して質の高い適切な医療を効率的に提供していくための基盤であるというふうに考えております。  具体的な国民へのメリットについては、紹介状、傷病名、検査値といったその情報が医療機関等の間で電子的に共有されることによりまして、日常診療のみならず、救急時、それから災害時を含めて、全国の医療機関等で共有された情報を基に質の高い安全な医療を受けることが可能になる、それから、マイナポータル上で国民が自身の診療情報や健康、健診情報を確認することができるようになることで、健康管理や疾病予防に役立てることができるといったことが挙げられるというふうに考えております。  運用費用を御負担いただく保険者、それから患者、国民にメリットをできる限り早期に実感していただけるように、サービスの速やかな普及に努めるとともに、その啓発に努めてまいりたいというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 よく分かりました。ありがとうございます。  今おっしゃっていただいたように、まさに電子カルテ情報共有サービスに共有される情報、現時点ではいわゆる三文書六情報かなというふうに理解をしておりますが、これもうまく運用がなされていけば、今後更に拡充していくことが望ましいというふうに考えておりますけれども、今後、三文書六情報だけじゃなくて、更に拡充していく、そういう計画はありますでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 電子カルテ情報共有サービスについては、まずは三文書六情報で情報をやり取りさせていただきたいというふうに考えているところでございます。  これについては、これまでの有識者による検討、それから医療現場におけるニーズ調査に基づきまして、外来とか救急の現場で実際に必要とされるよりそのニーズが高い情報というのをピックアップして決めさせていただいたものだと、ございます。  運用開始後も順次拡大を検討していくこととしておりますが、その際には、その共有の必要性、それから標準化の状況、現場の負担、こういったものについて関係者の意見をよく聞きながら検討をしていきたいというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  ちょっと質疑の順番を変えさせていただいて、今のその三文書六情報に関する質問で、ちょっと六番目でお出しした、通告した質問に飛びますけれども、今言った三文書六情報というのはあくまで診療の要約された情報でございまして、現場感覚で言えば、あえて言えば、医者ごとに、医師ごとにその記載の質が大きく異なっているというような現状があると思っています。また、診療科によってもその文書の持つ性格も違っているというような現状、感覚がございます。  今後、今触れていただきましたけれども、共有される文書のフォーマットの統一が不可欠と考えますけれども、その進め方について具体的に教えてください。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、三文書六情報だけとはいえ、これを情報共有していくためには全てのそれぞれの情報について共通の標準化された形で情報が入力されているということが必要になってきます。  そのために、現在、どういった形で標準化できるのか、具体的な標準化の、何というんですかね、仕組みについても併せて検討を進めているところでございまして、それと併せて全体の電子カルテ情報共有サービスの中で情報共有を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございます。  是非、電子カルテ、診療録を記載すると、そこから必要な情報が抽出されて自動的に三文書が形成されるような、そうしたシステムを是非構築していただきたい。そうしないと、結局医師の仕事の軽減にはつながらないと思っています。  それから、共有していくべき情報について、やはりがん検診データの集約、それから個別の受診勧奨ですとか精密検査につなげる勧奨、こういったものはまさにこの電子カルテ情報共有サービスが極めて親和性高いんではないかなというふうに思っておりまして、がん検診のデータの共有等も今後展望していただければと思います。  それから、DXの効果最大化していくためにも、先ほど来共有すべき項目を拡充すべきと申していますけれども、現時点でも、本来であれば、検査データ、例えば内視鏡画像とかCT、MRI画像とかも共有できた方が本来はいいと思います。その方が、紹介先の病院で重複検査が減るとか、紹介受ける側の医者が前の検査データを詳細に把握することで、紹介して待っている間に診療の計画を立てやすいということが実際にはありますけれども、データが重過ぎるというような実際的なことがあるというふうに伺っていますが、是非今後も拡充をしていっていただきたいというふうに思います。  さて、医療DX令和ビジョン二〇三〇には、遅くとも二〇三〇年にはおおむね全ての医療機関で電子カルテを導入すると、目標が示されました。衆議院の修正を経て、今回も約一〇〇%という文言が入りました。医療DXのある意味では前提となる必須のインフラである電子カルテですけれども、この普及、現場からは結構難しいんじゃないかというような、戸惑うような声も聞こえてきますけれども、この目標に向けての現時点での進捗状況はいかがでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 先日の衆議院の厚労委での本法案の修正に基づきまして、電子カルテ普及率の約一〇〇%といった目標が法案に盛り込まれたところでございます。  この目標については、単に電子カルテが普及しているだけではなくて、電子カルテ情報共有サービスにきちんと対応した電子カルテを導入していただいて、全国的に必要な患者の医療情報を連携し、国民に効率的に質が高い医療を提供できる体制というのを目指しているものでございます。  現在、クラウドネイティブを基本とした標準仕様というのを今年度中に定めることといたしておりまして、その上で、来年の夏に普及計画というのを具体的に掛けていきたいというふうに考えております。それも併せて必要な支援等も考えていきたいと思っておりまして、そういう形で約一〇〇%という目標に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 まさに、電子カルテを医療機関に普及していくということと電子カルテ情報共有サービスを構築するというのはまさに両輪であって、どっちかが欠けても医療DXの機能を十全には発揮できないわけでございます。  医療機関の側からすると、電子カルテをどのように整備していこうかと、今まさにその標準型の電子カルテを、クラウド型の電子カルテを待っているという医療機関もありますけれども、今まさに導入を検討しているような医療機関もあるかとは思います。両者は一体的に進めていくべきで、どちらかが早く達成できてもどちらかが欠けていればやはりそれは片手落ちでありますので、一体的に是非進めていただきたいと思います。  電子カルテですけれども、現在、国内には多数のベンダーがあって、先ほど参考人の方からガラパゴス化という言葉もありましたけれども、今後、医療DXを進める上で、情報の互換性、相互運用性の確保は大きな課題だと思います。  特に大病院では、現時点でオンプレ型の電子カルテを使っていることが多いと思います。これはもう扱う情報が圧倒的に多いということと、医者側としても反応が非常に早いですのでオンプレ型の電子カルテを使っていますけれども、ベンダーごとに仕様はまちまちで、医者も転勤するたびに新たな電子カルテの使い方を覚えるのに半年ぐらい掛かるというような現状があります。  それから、病院の中でも部門ごとに使っているベンダーが違います。例えば、外来で使っている電子カルテと手術室で麻酔科医が使っているカルテとICUで使っているカルテが違って、一つの医療機関の中でもベンダーが違えば情報の交換が難しいというような現状が今あって、それは大きな現場の負担にもなっています。  先ほど来言っていただいているように、標準型電子カルテ、政府が進めておられるのは、国際的な標準規格、HL7FHIR形式でのデータ入出力を行っていく方針というふうに理解をしておりますけれども、今まさにベンダーごとの障壁が全国津々浦々の病院に存在するという現状に鑑みれば、新たな標準型のクラウド型の電子カルテを推進するだけじゃなくて、現行の電子カルテ側にもその標準仕様への対応を当然求めていく必要があると思います。HL7FHIR形式でのデータ入出力を標準とするという方針の下で、既存のオンプレ型の電子カルテを含む現行のシステムについても、標準仕様への対応をどのように求めていくのでしょうか。  例えば、電子カルテ、アップデートをするとなったら、医療機関に多額の費用が発生するなどの負担にならないような配慮が必要だと思います。あわせて、クラウド型の標準型電子カルテの導入、普及を通じて、全国的な仕様統一と相互運用性の確保をどのようなロードマップで進めていくのか、既存ベンダーとの関係も踏まえて具体的な方針をお示しいただければと思います。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 委員御指摘のとおり、大きな病院については、それぞれの部門ごとにいろんな部門システムがあって、非常に連携取るのが難しいという指摘はいただいております。  標準仕様を定めるに当たっては、その電子カルテ情報共有サービスと接続できるだけでなく、こういうそれぞれの部門システムとの連携もうまくいくような標準仕様というのを定めていきたいというふうに考えております。  それから、既にその電子カルテを導入していただいている病院については、その更新の際に電子カルテ情報共有サービスと接続していただくような形を取っていきたいというふうに考えておりまして、既にICT基金でそれに対する支援というのも用意させていただいております。  今入れていないところについては新たに導入していただくと、今あるところについてはそういった改修の際に、タイミングに上手に使ってサポートしていくということができればというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 まさに電子カルテの問題は、医療経営かなり圧迫しているので、かなり現場から不安の声も聞かれますので、是非周知していただければと思います。  それから、医療情報基盤と支払基金の人材確保についてお伺いをいたしたいと思います。  現時点で、医療機関から提出されるレセプトを受けて、医療機関と保険者との間に入って診療報酬の審査と支払を行っている社会保険診療報酬支払基金、まあ支払基金が今回改組されまして、電子カルテ情報共有サービスの情報を集約する、言わば医療DXの実施主体として極めて重要な役割を担うことになりますが、この支払基金は、従来の保険の業務に加えて情報管理等の高度な体制強化が必要になると思いますが、その専門人材の確保についてどのように進めていくのか、お伺いをしたいと思います。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 支払基金については、これまでも審査、支払業務という非常に重要な業務を担っていただいてきたところでございます。今回の法案で、これらに加えて新たにそのDXの関する業務というのも担っていただくということですので、本当に重要な業務を担っていただくことになっているというふうに考えております。  支払基金、DX業務に従事する人員については、令和三年度以降、毎年度増員しておりまして、今年度は前年度より二十六名増の百六十三名体制というふうになっております。  医療と情報システムの双方に精通した人材ということについて申し上げれば、支払基金においてキャリアパス制度を設けて医療情報システムに通じた内部人材の養成を行っているほか、IT業務経験者や社会人経験者採用により必要な外部人材の確保に努めているところでございます。  さらに、今回の法改正においては、情報通信技術に関する高度かつ専門的な知識を、経験を有する者を医療情報化推進担当理事、CIOとして置くことができるものとしておりまして、こうした人材を活用して必要な体制というのを確保していきたいというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 まさに医療と情報、両方精通する人材というふうに今おっしゃいましたけど、かなりそれ難しいんじゃないかなと思いまして、医療に通じた人って、例えば医者がそういう情報に通じてそこに行くのか、一義的には情報管理がしっかりできる方のようなイメージを持っていましたけれども、確かに医療の文脈が分かる人であればよりなおいいかなというふうに思います。しっかり人材確保をお願いしたいと思います。  最後、電子カルテ情報共有サービスで情報管理に瑕疵が生じた場合に、その責任主体はどなたになるのでしょうか。

森真弘 厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(森真弘君) 電子カルテ情報共有サービスについては、基本的に支払基金のシステムになりますけれども、政府機関等のサイバーセキュリティー対策の統一基準にのっとり、暗号化、認証、認可、脆弱性診断等、現在考えられ得る複数の手段でサイバー上のセキュリティー対策を行っておりまして、患者の情報が流出しないように万全を期しているところでございます。  さらに、本法案により、医療DXの運用の母体となる機構には情報漏えいの防止などの安全対策を講じること、それから、重大なサイバーセキュリティーインシデントが発生した場合の厚生労働大臣への報告といった規定を設けているところでございます。  支払基金の改組後の機構については、個人情報保護法における個人情報取扱事業者でありまして、個人情報の取扱いに関しては一義的に支払基金や機構がその責任を負うものでございますが、仮にインシデント等が発生した場合には、厚労省としても被害拡大防止や復旧に向けて機構と連携しながら必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ますます支払基金の非常に責任が重大だなということがよく分かりました。ありがとうございました。  残った時間で地域医療構想についてお伺いしたいと思います。  新たな地域医療構想、入院中心の治す医療から、外来医療、在宅医療、介護との連携など、治し支える医療への転換の方向性、重要であると思っています。そして、新たな地域医療提供体制の構築に向けた具体的な協議を行う場である地域医療構想調整会議に市町村の参加を明確化したことは、現場の実情をより正確に反映できるシステムと考えますけれども、先ほど来議論に上っていますが、改めて問いますけれども、新たな地域医療構想調整会議の中で、県境をまたぐような課題であったりとか、あるいは複数の市町村にまたぐ課題であったりとかというところに対して議論が本当にうまく進んでいくのかという懸念があります。  私も、現場の自治体議員の方から、現時点で、医療、介護、行政の対話のテーブルが現時点でないと、それから地域の、先ほども言っていましたけれども、名士である病院の先生や医師会の先生となかなかお話をする場がないというようなことも伺っていますけれども、こうした合意形成が難渋するようなケースもあり得ると思いますので、国として調整会議の議論推進を支援をしていくメニューはありますでしょうか、それから財政支援も行っていきますでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  この地域医療構想につきましては、先生おっしゃるとおり、地域医療構想調整会議が重要な役割を果たすということでございます。その推進のためには、まず、そこに参加される人であります、まず、それの主体となる都道府県、そして、今回新しく入る市町村、この職員がしっかり理解をし、そして全体を進めるだけの能力が必要ということで、先ほどの小西議員からの御質問にありましたけれども、しっかりこの職員に対して研修を行うということがまず一点あります。  それから、その進め方についてでございますが、まずどういう議題を設定するのか、どういう形でそれを進めていくのかにつきましては、私ども今ガイドラインを作成をしております。このガイドラインにつきまして、しっかりこの内容を含めて分かりやすいものを作っていきたいと思っています。  また、都道府県、市町村、支えるために、しっかりとしたその地域のデータ、そして全国のデータ、これをしっかり分析した上でお届けをし、それに基づいた議論ができるようにしたいというふうに思っております。また、そこには地域医療構想のアドバイザーというような形で支えるといった、人の派遣も財政措置も含めた形でしっかり支えるということをやっていきたいというふうに考えております。  以上でございます。

川村雄大 公明党

○川村雄大君 ありがとうございました。  まさに、国が持っている将来の人口推計のデータですとか医療需要のデータですとか、そういったものを本当アクセスしやすい形で提供してあげることが大事かなと思います。また、財政支援も是非してあげてください。  持ち時間、以上になりましたので、終わります。ありがとうございました。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 日本共産党の白川容子です。  医療法等一部改正案について御質問をいたします。  まず、医療法等一部改正案は、ボリュームもさることながら、衆議院では二つの修正案が提出をされて、採決の直前に統合された修正案が提出されるなど、その経緯があります。十分な審議時間を確保すべきだとまず申し上げておきます。  衆議院の修正によりまして医療・介護総合確保法に第七条の二が新設をされまして、都道府県は、経営の安定を図るために緊急に病床数を削減することを支援する事業を行うことができると規定されています。  衆議院の参考人質疑では、社会医療法人社団の健生会の山田秀樹理事長が、病床の削減を病院の経営安定を図るための手段とすることに大きな違和感を持ちますと陳述をされました。そのとおりだと思うんです。  人材確保が困難で休床となっている病院などもあるわけですから、医療機関の経営が極めて悪化している下で経営安定のための病床削減に補助金を出すという財政的なインセンティブを示せば、地域医療ニーズとは関係なく病床削減が過剰に行われるのではないか、その可能性はないと言えるのか、修正案提出者にお伺いをいたします。

伊東信久 日本維新の会

○衆議院議員(伊東信久君) お答えいたします。  確かに、議員御指摘のように、医療機関、物価上昇などの厳しい状況に直面しているため、経営が極めて悪化しているのは事実でありますけれども、こういったところを解消するために、先日閣議決定された総合経済対策において、報酬改定の効果を前倒しして医療機関等における経営の改善及び従業員の処遇改善につなげるため、医療・介護等の支援パッケージを緊急措置する、そういったことと承知しております。  経営の安定はこちらの方にということで、その上で、病床数の適正化に対する支援の実施に当たっては、これ、都道府県が、都道府県なんですね、主語は、で、その地域の実情や、COVID―19のときの教訓を踏まえて、新興感染症等に係る協定締結医療機関の確保病床、そういった新興感染のために病床を確保しておくこと、それであるか否かなどを地域の医療提供体制を確保する観点を踏まえてそれぞれの都道府県がしっかりと取り組んでいく必要があるということで、その可能性を解消するために都道府県が調整してくれると、そういうように承知しております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 るる述べられましたけれども、可能性がないということは決して言えないわけですよね。  二四年度の補正で経営状況が厳しい医療機関への支援として行っている病床数適正化支援事業を更に拡大する、そういうものだと思うんです。与党からは、この病床数適正化支援事業に全国から五万床を超えるこういう意向があったのに、一万床程度しか内示できなかったとして更なる予算措置が求められました。  本年度の補正予算案にも三千四百九十億円が盛り込まれました。予算案の概要を見ると、人口減少等により不要となると推定される約十一万床の病床について、二年後の新たな地域医療構想の実施に向けて不可逆的な措置を講じつつ、次の地域医療構想までに削減を図ると。更なる削減に補助金を付けようとしています。  しかし、この五万床を超えるといった意向は一体何を意味するのでしょうか。ベッド余りなのでしょうか。背景には、診療報酬の引下げ、物価高騰、医師、看護師などの人員確保が困難になっていることなど、病院の厳しい経営状況があると思います。ここを見るべきだと思うんです。  厚労省にお伺いいたしますけれども、病床数適正化の支援事業では病床廃止の理由を確認しているのかどうか、お伺いをいたします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  令和六年度補正予算に基づきます病床数適正化支援事業におきましては、効率的な医療提供体制の確保を図るため、医療需要の急激な変化を受けて病床数の適正化を進める医療機関に対し、診療体制の変更等による職員の雇用等の様々な課題に際して生じる負担について支援を行ってまいりました。  事業の実施に当たって、医療機関ごとに病床を削減する理由を確認しているものではありませんが、地域の医療提供体制を確保する主体としての都道府県を中心に、削減する病床数に加えて、現在の病床数や感染症に対応する病床数等を確認しながら、地域における医療提供体制の影響にも留意しつつ事業を進めることとしており、国においても都道府県に対し留意点などをお示ししたところでございます。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 要は、病床削減する事情も把握をしていないということです。実際には、経営悪化を理由に病床削減の補助金を活用せざるを得ない病院が出ているではありませんか。  例えば、北海道の留萌地方の二次医療圏のセンター病院を担う留萌市立病院は、診療報酬の引下げが収支の悪化に拍車を掛けて経営悪化、そして、経費の削減などで改善したものの、患者数もコロナ禍前の水準に戻らず、人件費や物価の高騰もあって再び経営悪化したことを受け、病床の削減補助金を活用したと報じられています。  また、京都保険医協会の独自調査によれば、京都府では、病床削減の補助金に全体の二割を超える病院が手挙げをし、結果として、二百九十一床の削減、十二億二千六百万円の交付が内示されていますけれども、五割から六割は稼働病床だと言われています。背に腹は代えられないと、やむなく病床削減をする事態が生じています。  衆議院の修正では、更に病床削減の緊急支援事業によって病床削減した場合、医療計画の基準病床数を削減するとされています。経営悪化からダウンサイジングを選択せざるを得ない、そういう状況が既に生じている下で機械的な削減を行えば、基準のこの病床数を不要に削り込むことになるのではないのでしょうか。修正案提出者にお聞きをいたします。

伊東信久 日本維新の会

○衆議院議員(伊東信久君) 議員御指摘の今般の衆議院の修正なんですけれども、確かに、都道府県は、その地域の実情を踏まえて、医療機関がその経営の安定を図るために緊急に病床数を削減することを支援する事業を行うことができるということです、できるということです。そうした事業に基づいて病床数を削減したときは、これは厚生労働省令で定める場合を除いて、医療計画において定める基準病床数を削減することとしているんですね。  この病床数の適正化に当たってなんですけれども、都道府県がその地域の実情やその新興感染症に係る協定締結医療機関の確保病床であるか否かなど、地域ごとにやっぱり医療体制違いますんで、この医療体制を確保する観点を踏まえ取り組む必要があると考えており、具体的な対策方針になると、ここは、法案成立後、政府において適正に検討いただくものと、そう考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 おっしゃるとおり、地域ごとに実情は違うんですよ。だからこそ、実際に進行している事態を直視すべきだということを強く求めておきます。  修正案提出者への質問はここまでですので、御退室いただいて結構です。ありがとうございました。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 伊東信久君におかれては御退室いただいて結構です。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 次に、地域医療構想について伺います。  法案では、新たな地域医療構想が医療計画の上位概念に位置付けられています。医療計画は地域医療構想の実行計画となり、そして、医療計画で定める上限の病床数である基準病床数は、必要病床数も勘案した算定を検討するとされています。必要病床数の算定式は、基本的に構想区域ごとの性別、年齢階級別入院受療率と将来の推計人口から計算するもの、つまり、レセプトデータと推計人口を掛け合わせたものであり、医療提供体制の格差からのアクセス困難や、経済的な事情、受診控えなどの潜在的医療需要は含んでいないと思いますけれども、まず事実関係をお知らせください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) まず、必要病床数の算定に当たりましては、中長期的な施策であります地域医療構想の実現に向けて、構想区域ごとの現在の医療需要と将来の推計人口から将来の医療需要を推計することにより算定することとしております。  御指摘の潜在的医療需要について、必ずしも必要病床数の値に直接反映されるわけではありませんが、算定式から求められる入院患者数をそのまま病床数として設定するのではなく、病床数が不足することのないよう、入院患者数の見込みに対して病床稼働率を考慮することで、例えば急性期の病床については、これまで当初の見込みから三割程度増加した病床数を算定しているなど、委員の御懸念のような潜在的な医療需要等にも一定程度対応するものとなっていると考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 では、大臣にお聞きしますけれども、潜在的な医療需要を含まない過小な評価による必要病床数を達成するために病床廃止、再編を進めてしまえば、本来の医療ニーズに応える医療提供体制ではなくなるのではないですか。お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今し方局長から答弁させていただいたとおり、まず潜在的な医療需要が必ずしも直接反映されるわけではないわけでありますが、一方で、必要な医療ニーズに対して病床数が不足する、こうしたことがないように、病床稼働率を考慮することによりまして、御指摘のあった潜在的な医療需要にも対応できるような算出を行っているものと考えております。  新たな地域医療構想においても、こうした考えを踏まえながら、必要な、将来の必要病床数の推計や、それを踏まえた病床の機能分化、連携等の取組を進めていきたいと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 法案では、医療機関から都道府県に医療機関の機能、これを報告をさせることになっています。ただし、急性期の拠点機能は、症例数や地域シェアなどの一定の基準を満たす役割を持つ場合に報告できるとされておりまして、人材育成などの体制も求められます。さらに、構想区域ごとにどの程度の病院数を確保するのかも示されています。  社会保障審議会の医療部会などに区域の人口規模を踏まえた医療機関機能の考え方案が出されていますが、資料を御覧いただきたいと思います。  三十万人以下の人口の少ない地域では、急性期拠点機能は手術等の医療資源を多く投入する医療行為について集約化し、区域内に一医療機関を確保すると、一つだけでよいかのような書きぶりです。高齢者救急、そして地域急性期機能は、手術等が必要な症例については急性期拠点機能を有する医療機関へ搬送とされています。  症例数や地域シェアなどの実績の基準や、急性期の拠点機能を持つ病院数を制限するような目安を示すことで、基準を満たせないような中小病院に急性期の拠点機能としての報告をしづらくして、二次救急など救急期の医療から手を引かせるということになるのではないかと危惧しますけれども、大臣、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘の医療機関の機能の一つであります急性期拠点機能につきましては、一定の症例、これを集約して手術や救急医療等を提供することによりまして、医療の質、あるいは持続可能な医療従事者の働き方、これらを確保するための機能として位置付けております。地域ごとにこの機能を確保すべき医療機関の数の目安を設定するなどによりまして、各医療機関の診療実績等も踏まえながら地域で協議をしていただき、それを報告していただくということを想定をしております。  一方で、急性期拠点機能以外の医療機関機能として、高齢者救急・地域急性期機能であったり、あるいは在宅医療等連携機能なども位置付けることにしておりますが、急性期拠点機能の医療機関以外の医療機関についても、地域の実情に応じて、高齢者救急・地域急性期機能として高齢者の救急医療を受け入れるなどの二次医療における役割は引き続き担っていただくことを想定をしております。  さらに、具体的な医療機関の役割分担への在り方等につきましては、ガイドライン等で検討をしていきたいと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 地域で検討するというふうにおっしゃるんですけれども、しかし、都道府県知事が必要と認められる場合には、病院が提出をした機能報告の変更を求めることまでできるようになるわけです。急性期の病床を集約、そして縮小していく、そのための手段としていくのではないかと思うんです。  例えば、私の地元でもあります香川県、中讃、西讃合わせた医療圏があります。西部構想区域というところなんですけれども、これは香川県のほぼ半分を占めます。この人口規模というのが三十八万人です。この地域には急性期の病院が十五病院あるんですけれども、人口規模を踏まえた考え方として、手術等の医療資源を多く投入する医療行為について集約化し、急性期の拠点機能は一、二か所程度でよいということになれば、大幅な縮小そして再編となり、地域医療に極めて重大な影響を与えることを懸念します。  そのような再編を強いるものではないと言い切れるのかどうか、大臣に、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今後、やはり人口減少に伴いまして、手術などの数も減少することが想定をされますし、生産年齢人口の減少に伴いまして医療従事者、この数も減少が見込まれます。  そうした中にあって、手術などの医療資源を多く要する医療について適切に確保、維持していくことが必要ではありますが、そのためには、そのような観点も踏まえ、連携、再編、集約化、こうしたことを進めて、医療の質の維持あるいは医療従事者の働き方の確保、そうしたことも進めていくことが必要だと考えています。  新たな地域医療構想におきましても、医療機関の役割分担を明確化し、効率的な提供体制を確保することが重要だと考えておりますが、この地域医療構想につきましては、病床の削減と病院の統廃合ありきではなくて、あくまで中長期的な人口構造や地域の医療ニーズの変化に応じ、質の高い効率的な医療提供体制の確保を目指し、地域の協議を通じてその取組を進めてきたところであり、今後ともそのような方針で進めていくことが必要だと考えております。  やはり、現在の医療資源ですとかアクセス等の地域の事情、これをしっかり踏まえた上で、今後、協議を進めていただけるものだと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 しかし、さらに、病床の再編についても都道府県知事の権限を強化するものになっているわけなんです。  都道府県知事の権限強化として、既存の病床数が基準病床数や必要病床数を上回る場合に、病床の機能の転換そして縮小に向けて、病院に調整会議への出席を求めることができるとされています。  地域住民の医療ニーズに応えて保険診療に適正に従事している病院が一方的に呼出しを受けて、機能転換や病床削減を求められるということになるのではないか、ここに対して、大臣、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 新たな地域医療構想においても、やはり将来の必要病床数の推計を行って、地域における医療機関等の関係者が調整会議に参加していただいて、課題を共有し、協議を行っていただくことが大切だと考えています。  こうした取組につきましては、病床過剰地域等において医療機関に病床の機能転換や減少等に向けた協議に参加をしていただくため、本法案においては、医療機関に対して地域医療構想調整会議への出席を求めることなどを可能とし、そこでの協議を進めていただくこととしておりますが、先ほども申しましたが、やはり、中長期的な人口構造であったり地域の医療ニーズの変化に応じて、質の高い効率的な医療提供体制、これを確保、これを目指すものでありますので、そうした取組を進めていきたいと考えています。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 急性期の医療ニーズがなくて病床が稼働しないというところだけでなくて、本来は必要な病床だけれども、医師や看護師の不足で稼働できていないなど、地域ごとの事情もあるわけです。数字だけでは分かりません。報告内容の変更を求めたり、調整会議に呼び出されたりすることで圧力を掛けて再編を進めるというようなことでは、必要な医療提供の、医療体制の整備にはならないと思います。  そして、都道府県が適切に判断をする、そして調整会議で地域の事情を考慮して決めるという、そういう答弁だったと思いますけれども、まず確認したいんですけれども、住民代表が参加をしている調整会議というのは幾つあるんでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  地域医療構想調整会議に住民や患者団体等が参加している例は、構想区域三百三十九区域中、四十九区域と承知をしております。  現在の地域医療構想においては、地域医療構想調整会議の参加者について、住民や患者団体を加えるなど、都道府県において柔軟に選定できることとされています。  新たな地域医療構想では、外来医療や在宅医療等にその対象が広がることとなるところ、住民等の参加者の意見を十分に聞きながら検討を行うことが一層重要と考えておりまして、地域医療構想調整会議の参加者の考え方については、本法案が成立した場合に、ガイドライン策定の中で検討してまいりたいと考えております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 もう一度お尋ねしますけど、それは、今お答えになった数というのは、住民というその区分でしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 平成七年六月に実施しました都道府県に対して行いました調査において、地域医療構想会議の構成員として、その他を選択いたしました二百三十二区域の中で、自由記載で、住民、患者、受療者といった立場の者が記載されている区域を集計したものになります。あっ、済みません、令和七年六月の調査でございます。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 分かりました。  しかし、実態としては、地域住民の医療ニーズ、反映されていないのが今の数でも現実ではないかと思います。  医療関係者からは、調整会議での議論というのは、必要病床数に向けた病床転換や廃止、減少によって病院として何億円減収して続けられない、又は続けられるなどで必要病床数も国が示した算定方法で出しただけのものです。そういう議論での削減であって、住民の医療ニーズとの関係で必要な医療提供体制をどうするのか、こういうことを考えるということにはなっていないのではないかという話をよく聞きます。  やはり、どういう人が通院や入院をしていて、介護施設との連携がどのように行われているか、その病院、病床がなくなればその地域でどういう影響が出るのか、丁寧に見ていく必要があると思うんです。  私の地元のこと、もう一つ言いますが、四国の愛媛県西予市では、西予市民病院、野村病院、そして老人保健施設つくし苑の民営化、指定管理の導入が住民の疑問や不安に応えることなく強行されて、野村病院は六十床のベッド全てが廃止をされました。三施設で働いていた市の職員ら全員が分限免職をされ、百二十九人の元職員が分限免職への異議申立てを行うような事態となっています。併設のつくし苑は、隣にいつでも入院可能な野村病院があればこそ安心して入所をできていましたけれども、今後はそうはいかなくなります。  西予市民病院から遠い城川町に住む市民の方は、野村病院までならバスで三十分だったが、市民病院までなら乗換えもして一時間は掛かる、バスの本数が少なく、帰りはタクシーなら片道一万円ほど掛かる、こういう状況なんです。  総務省の事業に飛び付いて強制的に行った、こういう影響もあって、ドクターも離れ、今、四十名以上いらっしゃった透析患者さんが転院を余儀なくされるという、そういう事態にも陥っています。  西予市の問題は、調整会議の話では直接ないものの、住民の納得と合意という点では共通すると思うんです。病床削減ありきでの議論ではなくて、地域の真の医療需要はどうか、どのように病院にアクセスしているのか、地域にバスが何本あって日帰りが可能なのか。がんの化学療法や白内障、大腸ポリープなど、日帰りの手術で、その分、病床が減らされるかもしれないけれども、障害や合併症があれば外来はできない、こういうこともきちんと見ていく必要があると思います。  厚労省の検討会でも、住民参加を求める声は出ています。日本病院会の岡俊明副会長は、厚労省が出した資料には、調整会議の参加者について地域住民あるいは患者団体という言葉が入っておりませんと指摘され、特に人口の少ない地域で医療の集約化をしたときには、かかりたい病院とのアクセスの点での課題を地域住民と共有して理解してもらわないとこの地域医療構想は進まないと意見されています。  調整会議では、住民の不利益や要望をきちんと代弁できる住民代表や患者団体の参加を保障し、病床や病院機能の再編、縮小などには住民の納得と合意を重視することを明確にする必要があるのではないかと思いますけれども、大臣、お答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今委員から例示としてお示しをいただきましたが、地域の医療への、住民の医療へのアクセスの状況、これは本当に様々だと思います。そういったことからも、地域の実情であったりあるいは住民等の関係者の意見、こうしたものを踏まえながら協議を進めることが重要だというふうに考えています。  したがいまして、先ほど局長が申し上げましたとおり、ガイドライン、この検討の際にはそのような観点も踏まえ、住民の皆さんの意見を反映できる協議の在り方等についてしっかり検討していきたいと考えています。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 時間が参っております。

白川容子 日本共産党

○白川容子君 はい。最後にします。  病床機能の転換や収れんというのは、やっぱり住民のニーズ、そしてアクセスの困難性などを踏まえて、住民の理解と納得を得られる丁寧な協議の下で行わなければならないと思います。大臣の御答弁、そのとおりだと思います。  医療費の抑制そして医療費の削減ありきで病床削減の数値目標の設定をして、そこに向けて知事権限を強化していくということでは地域医療は守れないと、そのことを指摘をして、今日の質問は終わらせていただきます。    〔委員長退席、理事自見はなこ君着席〕

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 猪瀬直樹です。  今回の医療法改正案、そしてその修正案において、我々日本維新の会が自公維の三党協議の場で主張してきた約十一万床の病床削減と、それによる約一兆円の医療費削減に向けた道筋が明確になりました。  我々の公約である医療費四兆円削減に向けた第一歩となるわけですけれども、この予算措置が今回の補正予算案に盛り込まれることになれば、あとは厚労省がどれだけ本気になってこの病床数削減に取り組むかどうかということに懸かってきますので、いずれまたその本気度については、また具体的なやり方については質問したいと思いますので、そのときはよろしくお願いします。  さて、この医療法の質疑の前に、自民と維新の二党協議で詰めの段階に来ているOTC類似薬の件について、一点確認しておきたいということがあります。  我々維新は、協議の当初から一貫してOTC類似薬について、原則として保険適用から除外して、薬剤費を全額患者負担にすべきという考えなんですけれども、その場合に、薬局でそのOTC類似薬を販売するときの販売価格はどう考えるのかということなんですね。現行の零売と同様に、調剤基本料、調剤技術料等発生せずに、したがって無駄な調剤費が削減されるわけですけれども、その代わりにOTC類似薬を自由価格で販売するというのが一番自然だろうと考えるんですよ。  これについて厚労省の見解をお聞かせ願いたいです。参考人ですね、これはね。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  委員から御指摘のOTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しの内容については現在検討中でございますので、これは委員も関わって、深く関わっておられますので、この点については現時点で予断を持って申し上げることは難しいことは御理解いただきたいと思います。  その上で、例えば、外して、しかし、薬剤費を自己負担という意味でいくと、選定療養の例があるわけでございまして、実例で申し上げますと、例えば薬剤の例として、長期収載品については、患者の方の御希望により使用される場合には、長期収載品と後発医薬品の価格差の四分の一相当を患者からいただくということを保険医療機関にこちらからお示しをしております。また、大病院を紹介状なしで受診した場合、初診であれば七千円以上の金額を特別な料金として患者から支払を受けること、また、難病患者の方などからは支払を受けないことなどを保険医療機関に示してございます。  こうしたように、例えば仮に選定療養みたいなものに位置付けた場合であっても、要するに保険外併用療養に位置付けた場合でも、薬剤費について一定のルールを設けたり、あるいは選定療養の適用除外とするものを制度上設けるということは考えられるところでございますが、いずれにしても、この見直しにつきましては与党間の御議論も踏まえながら丁寧に検討を進めたいと、このように考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 ちょっと話の真ん中から少しそれているんで、もうちょっと確認するんだけれども、つまり、選定療養という言葉をお使いになりましたけれども、結局、OTC類似薬を調剤薬局に行って買う場合に、そこで、今申し上げたのは、調剤基本料とか技術料とかは取らないで、その調剤から、調剤が一定の価格を上乗せして利幅を取って売ると。すると零売と同じになるわけですけれども、そういう考え方でいいのかなと。そこのところですね。それをもう一回確認したい。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。  いずれにしても、ちょっと新しいお考えだと思いますので、こうだということを予断を持って申し上げることは難しいのですが、ただ、そのOTC類似薬そのものについて、例えば何らかの自己負担を求めるということだとしましても、恐らく薬価そのものは存在しているということだと思います。例えば入院患者さんの場合にはそうやって普通に使うわけですから。  そうだとすると、その場合に、その保険外サービスの部分の価格について妥当なものなのかどうかということについて、そのバランスなどもよく考える必要があるというふうに思っておりまして、慎重な検討が必要なのかなというふうに思っています。自由というような形がいいのかどうかという点については慎重な検討が必要だというふうに考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 だから、薬価はそのままだから、そこにどういう利益を上乗せするかとか、そういうことについて、まあこれから決めればいいんだけれどもね、そういうことはね。  要するに、そういう零売と同じ扱いにするにせよ、その選定療養の仕組みを使うにせよ、この形で進めるということになれば法改正は必要ないですよね、これはね。参考人。

間隆一郎 厚生労働省保険局長

○政府参考人(間隆一郎君) いずれにしても、新しい仕組みでございますので、になるということだと思いますので、その仕組みを見て、その上で法改正の要否も含めて真剣に検討する必要があるというふうに考えております。現段階でどうだということを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 いや、法改正をしなくても済む話を今僕はしているんですね。  上野大臣、これは、この案は二党協議でもっと詰めていきますけどね、これは今僕の考え、維新の案として提示していきますけれども、大臣の見解もちょっとお聞きしておきますね。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 委員から自らお話をされたとおり、今与党協議が進展をしているものだと承知をしております。その中で、委員の御提案も含めて、その具体的な内容をこれからしっかり詰めていただけるものだと考えておりますので、そうした状況を踏まえて厚生労働省としても必要な対応を進めてまいります。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 医療費削減するためには、調剤の技術料とか管理料とか、そういうものを保険の負担にならないように、つまりそれは、選定療養という言葉はあるけれども、それは直接患者さんが購入した場合には、今申し上げたように、保険に関わらないで、保険料の負担が起きない形で考えたいと、こう申し上げているんですね。まあ、いいでしょう。  続いて、今回の医療法改正案についてのお話に移りたいと思います。  先ほどから医師偏在対策についていろいろ出ていますけれども、資料一ですけどね、(資料提示)これですね、これ赤で囲ってあるところがあるんですけれども、今回、総合的な政策パッケージという形で幾つかの対策が織り込まれているんですけれども、左上に、これ赤いところに、ちょっと字が小さくてぼけていますけれども、医師養成過程を通じた取組というところがありますね。これ、先ほどから皆さんの御意見の中にこれは余り出てこないんで、あえてこれを重要なテーマとして取り上げさせていただきますけれども。  医師不足を解消するには、医師が足りない過疎地域の大学には、過疎地域の大学というか地方の大学で、卒業後も地域にとどまってもらえばいいじゃないかと。そういうことを条件にして地域枠というのがあるわけですよね。この地域枠をどういうふうに拡充するのかどうかということを含めて、まずはこれ質問ですけど、各大学の医学部の定員における地域枠、その概要と定数の決め方、それからその推移と充足度合い、これをちょっと聞きたい。  つまり、何を申し上げたいかというと、地域枠があって、その地域の医学部を卒業したらその地域で働いてもらうという非常に分かりやすい話なんですよ、これは。ちょっとお願いします、文科省。

松浦重和 文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。  医学部におきまして、将来地域医療に従事しようとする意思を持つ学生を選抜するために、一般選抜と別枠方式で選抜をし、都道府県からの奨学金貸与などの措置とともに、卒後すぐに当該都道府県内で一定期間にわたり従事し、都道府県のキャリア形成プログラムに参加するといった地域に定着するための要件を課すいわゆる地域枠に加えまして、必ずしも地域での従事要件のない地元出身枠や、都道府県との連携のない大学独自枠を含めました総称として地域枠等というふうに我々は呼んでおります。  令和七年度の医学部入学定員九千三百九十三名のうち地域枠等の定員は千八百三十七名で、増加傾向にあります。また、そのうちいわゆる地域枠の定員は千二百七十名で、横ばいであります。  充足の度合いについてですが、この地域枠等においては、大体その欠員は数%程度というふうに承知しております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 今のお話で、九千ぐらいいて千八百ぐらいだから、二割ぐらい地域枠があるというふうに見ていいね。  その地域枠で、結局、要するに、割と入学がしやすい、その地域の人が、あるいはそこから卒業したらその地域で働く縛りみたいなもの、そういうものがあるということで考えていいですよね。

松浦重和 文部科学省大臣官房審議官

○政府参考人(松浦重和君) 先ほど御説明いたしましたとおり、その一般選抜と別枠で選抜をして都道府県から奨学金貸与などがある者については、そういう要件があるというふうに承知しております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 ここから厚労省にちょっと質問になるんだけれども、だから、そういう地域枠は設置してあると。これは、多分厚労省がそういう発想で文科省と話し合ってつくったんだと思うんですね、元々は。  そういうときに、お医者さん一人、国公立だと一億円ぐらい掛かりますよ、養成するのにね。これ、税金ですからね。それを、ある程度今の地域枠でその地域の人が入りやすくして、そしてまたその授業料も、どういうふうに援助しているか知りませんが、安いなり、安かったり、あるいはその地域にずっといたら奨学金は返さなくていいとか、そういういろんなやり方をしてインセンティブ与えているわけですよね。そういうときに、これ公に貢献するということで一億円掛かっているんですからね。つまり、個人の自由ではないんだよねということなんです、そもそも普通のお医者さん全部がね。まあ私立はちょっと金額が、自己負担が多いですけれども、国公立はとにかく税金でつくっているわけですから。  この今、例えば最近話題になっている二年間、二年間の研修でもうすぐ美容整形行っちゃう直美とかね、これだって国公立出て直美に行ったらこれ税金泥棒ですよ、はっきり言って、と言ってもいいぐらいね。  だから、これを解決するためには、今全体の二割ぐらいあるという地域枠というのは、これ、つまりどれだけ義務を背負わさせているかということなんですね。例えば、九年間は地元にいなければいけないとか、地元の病院にいなければいけないとか、そうすると奨学金はいいです、返さなくていいですよとかいろいろあるわけですね。その縛りの、それが今九年間とか、そういう考え方でやっている辺りをちょっと聞きたい。  それで、それをもうちょっとその後にも聞きますけれども、自治医大というのは元々そういう地域枠の元みたいなものですよね、各大学の医学部の。全部地方に行くということで自治医大というのができたのが一九七二年ですけどね。ここは、ちょっと僕も聞いている範囲ですけれども、縛りは九年間だと聞いています、九年間ね。  つまり、今の、その後いろいろ各大学で地域枠ができて、それで、つまり、こう言っちゃなんだけど、九年間でいいんですかということなんですよ。そういうことをもっときちんと、これは社会政策ですから、税金を投資してお医者さんを育てて、そしてその地域枠というのを設けて、入学もしやすい、授業料も払わなくていいみたいな世界をつくって、そうしたらちゃんと貢献する年度を、年限を、九年じゃなくて十年だ、あるいは二十年だと、こういうふうにやってもいいんじゃないかということを、考え方をこれは大臣にまず聞きたいですね。自治医大については後でまた聞きますけど。じゃ、順番はどっちでもいいんだけど、まずは、要するに、僕、思想として話しているから、思想としては大臣に答えてもらいたいんだけど。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  まず、地域枠出身の医師につきましては、原則として当該都道府県内の医療機関において九年以上就業することとされておりまして、そのうち一定期間医師不足地域で診療に従事をすることとされております。  こうした医師に対するキャリア形成支援につきましては、専門医取得など本人のキャリアパスを考慮した上で行っているほか、本人のライフイベントやキャリア形成上の希望に配慮して一時的な中断も可能としております。  このほか、地域枠の設置につきまして、厚生労働省としては、恒久定員内における地域枠等の設置の推進について、都道府県における周知や大学における支援を行っているところでございまして、必要な地域枠が確保されるよう対応しているというところでございます。  その上で、義務年限をより長くするという御提案でございますけれども、その提案につきましては、学生が地域枠を選択しにくくなることや、当該都道府県内の医療機関における就業期間中にキャリア形成支援の対象から離脱するといったような可能性が高まることなどを考慮しますと、慎重な検討が必要というふうに考えております。  厚労省としては、医師偏在対策を総合的に進めるとともに、地域枠を始めとするそれぞれの取組の状況などを踏まえて、引き続き必要な検討、見直しを行っていきたいと考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 ちょっと参考人にもう一回。僕が聞きたいのは、キャリアパスと言ったでしょう。じゃ、例えば、別に途中で東京で三年か五年大きなところでやってまた戻ってきたっていいわけですよ。それはちゃんと年限としてはつなげばいいわけですから。そういうしゃくし定規な言い方しちゃ駄目だよね。もう一回。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 先ほど御説明させていただきましたとおり、キャリアパスの中で一時的な中断、先ほど言ったように東京で例えば一定の期間専門医としての修行を積むといったようなことについても、それは考慮した上で、戻ってきた後に、その後また更に必要な年限をその都道府県の中で働いていただくといったような柔軟な運用は可能としております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 だから、そういう、最初にちょっとそう言ってから、また違うこと言ったから。  それで、柔軟な運用が可能だと言うなら、それははっきり言って志望者はもっと増えてくるんじゃないですか。そういうことをきちっとアピールしているんですか。それで、希望者が減ると言ったけど、そんなことはないんじゃないですか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 減るかどうかというのは当然ありますけれども、義務年限が長くなるということにつきましては、その同じ、いわゆる今出されているそのメリット、いわゆる授業費の負担を免除するとかそういうことに対して、負荷の掛かる義務年限は長くなるということなので、一定のやっぱりリスクはあるというふうには思っております。  また、離脱というのはどういうことかというと、途中で、女性で、女性、男性にもかかわらず、結婚したり子育てをしたりといったところで中断をするといったところがあったりします。その機に、いわゆるそういう義務年限が長いとなると、離脱する可能性も高くなるというふうに考えているところでございます。ただ、この話につきましては、そういうものを含めた上で慎重に検討する必要があるというふうに考えています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 この話、前後しながら、ちょっと自治医大のことをお尋ねしますけれども、自治医大は、一九七二年にできて、とにかくへき地のためのお医者さんを育てると、そういう使命で生まれたわけですよね。現在、自治医大を卒業して、縛りは九年だと聞いていますけれども、年間、つまり一億円掛かる授業料は、自己負担はゼロであるということですよね、つまりその年限を勤めると。  そうすると、九年たったら、それで全部チャラになっちゃうという話はちょっと聞いているけれども、しかし、その後どのくらい使命感を持った医者がそこに、地方のいろんなへき地医療とか、いろんな地域医療に残っているかということについてお尋ねします。

福島秀生 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(福島秀生君) お答えいたします。  自治医科大学につきましては、へき地医療を担う医師の養成を図るため、私立学校法に基づき全都道府県が共同で設立した私立大学でございます。  自治医科大学の学生は修学資金の貸与を受けまして学ぶことになりますけれども、この修学資金につきましては、卒業後、原則九年間、出身都道府県のへき地の医療機関で勤務することによって返済が免除されるということになっております。  令和七年七月一日現在の義務年限の終了した者の状況でございますけれども、約七割の医師が出身都道府県内の医療機関で勤務又は開業しているということでございます。また、三割の医師につきましては、へき地で勤務しているということでございまして、引き続き地域医療に貢献していただいているものと考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 だから、その一九七二年の段階でということは、もっと前の段階で、やっぱりそのへき地医療が大変だということを考えてそういう大学がつくられたということですよね。その後、各いろんな地方の国立大学、国公立大学でも地域枠をつくるというふうなことになってきたと、そういう流れがあって、つまり地域医療というものをどうやってつくり上げていくかということを考えてきたということで、これは、大臣、自治医大は元々そういう趣旨だから、私立大学と言ったけれども、実質はあれは公立大学ですよ、中身はね。  そういうことで、九年とかいろんな年限をもっと考えたらどうなんですかと、思想としてちゃんと考えていますかということですね、大臣。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 自治医大、非常に意欲的な取組で、恐らく当時は一県一医大が始まったかそれぐらいの頃だったと思うので、まさに先を見据えた取組だったのではないかなというふうに評価をしています。  その上で、今委員から提案のありました地域枠の更なる年限の拡充ですが、地域枠、非常にすばらしい取組だというふうに考えておりまして、先ほど来いろんな議論がある中で、医師の偏在、とりわけへき地であったり中山間地であったり、そうしたところで医師不足なりが懸念をされる中にあって、この制度をどう活用していくかということは非常に大切な取組だと、先を見据えた取組だというふうに考えておりますので、我々としてもそれをしっかり後押しをしていきたいというふうに考えております。  ただ、その中で、やはり年限の問題、先ほど局長からもお話がありましたけれども、やはり今の学生さんがどう考えていらっしゃるかということも、十分意向も考えないといけないと思いますし、まさにやはりそこは都道府県知事の判断で年限についても調整ができるというふうに理解をしておりますので、まさに地域の実情の中で、もっと長くやりたい、長くいてほしいというところがあればそういった方向でいいと思いますし、そうでない地域であれば、今も六年とか短いところもありますので、そこはやはり柔軟性を持って都道府県知事の判断でできるようにしっかり後押しをしていければと思っています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 参考人、国公立大学でも都道府県知事の権限で決めるの。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 地域枠につきましては、国公立大学であっても、その都道府県知事と相談した上でその地域枠を設定するということが可能でございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 まあ、この話はこれぐらいにして。つまり、先ほどからお医者さん足りないとかいろいろ言っているから、ちゃんとやり方あるでしょうと、そういうふうにある一定の強制力を持っていいはずなんです、こういう話は。それができていないということでちょっとお話ししましたが、この就労義務というのはもうこのぐらいにします、これでね。  次に、前回も使った資料三なんですけれども、ごめん、資料二です。  この医師偏在対策のもう一つの大きなポイントは、要するに外来の開業規制の問題なんですね。この資料二見てお分かりのとおり、これ財政審の資料ですけれども、我が国、人口減少しているのに診療所の数はどんどん増えている。で、これ見ると、右下の図見てほしいけれども、診療所増えているといっても地方では減少していて、この赤で囲った二千三百六十六というのは東京ですよ。それから、その東京周辺もいっぱい増えている。こういうことで、結局は都会に集中しているということを見えているわけですけれども。  そういう現状を見ながら、それで、次に、前回、五でも使ったその資料を見ていただくと、病院と無床診療所の利益率の差がこんなにあるんだよと、一番左のところですね。要するに、診療所は、病院は〇・一%だけど診療所は六・四%と。病院はよく潰れるけれども診療所はどんどん増えているというか、もうかっているじゃないかって、これ繰り返し僕言っていますけれども、結局、外来診療に開業規制がないんで、お医者さんが開業してもうけようと思えば幾らでも患者の多い都市部に集中してくるのは当たり前のことだと思うんだよね。  だから、そもそも病院の方は地域ごとに病床数が決められていて参入障壁があるのに、なぜ外来には何にも規制がなくて開業し放題なんでしょうかと。その理由を説明してください、参考人。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、病院に対しては、医療機関に、医療計画において、六年の計画期間中における病床の整備について、病床過剰地域から非過剰病床、非過剰地域へ誘導することを通じまして、病床の地域的偏在を是正し、全国的に一定水準以上の医療を確保することを目的に基準病床数制度を設けております。  一方で、診療所に対する開設不許可といった対応につきましては、社会保障審議会との議論におきまして、職業選択の自由との関係や、新規開業が減少して競争原理が働かないことによる医療の質の低下などの論点があることが指摘されておりまして、こうした対応は今般の改正には盛り込まないこととしたところでございます。  こうした中、今般の改正においては、外来医師過多区域における新規開業希望者に対して、地域で不足する医療機能等を要請するといった取組を盛り込んでおりまして、この取組を着実に実行し、その施行状況も踏まえながら、その進捗や効果をしっかりと確認した上で必要な対応を検討していきたいと考えております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 先ほど、資料一に戻って、これ一番下の赤く長く線を入れて囲んだところですけれども、今回の改正案では、外来医師過多地域で開業を希望する場合には六か月前に届出を求めて、協議の場へ参加するとあります。つまり、六か月前に届けて協議の場へ参加すると。この協議の場には、二次医療圏ごとの地域医療構想調整会議が活用されているケースが多いということなんですけれども。  次、資料四に行きますが、この構成員なんですけど、赤で囲ったところが医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護師会で、この四団体の参加率がほぼ一〇〇%なんです。それから、病院、診療所、これはみんな医療の供給者側の人たちですけれども、青で囲ったところ、保険者と、右の方の市町村、保健所、この人たちはどちらかといえば利用者の立場に近い方です。  つまり、オレンジが多い、オレンジ色がね、この人たちの参加率多くて、その利用者側、つまり、供給者側の参加率が多くて利用者側の参加率が低いというのがこの図を見ると分かるので、要するに供給者側の四団体が主導してつくった会議体のように見えるんですね、これは。  元々この会議体はどういう目的で設置されているものなのか、その開催はどのくらいの頻度で行われているか、参考人にお尋ねします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  都道府県は、医療法に基づきまして、二次医療圏その他当該都道府県知事が適当と認める区域ごとに、外来医療に係る医療提供体制の確保に関する協議の場を設け、関係者と協議を行うこととしております。  協議事項としましては、例えば、地域で不足している医療機能等の外来医療に係る医療提供体制の状況に関する事項であったり、外来機能報告制度の報告を踏まえた紹介受診重点医療機関に関する事項、それから医療機器等の効率的な活用に関する事項等がガイドラインにおいて定められております。  なお、議員御指摘のように、協議の場は地域医療構想調整会議を活用することも可能でありまして、協議の場の九割程度が地域医療構想調整会議を活用して行われております。この地域医療構想調整会議は、郡市医師会や歯科医師、薬剤師団体等の職能団体のほか、病院、医療保険者等の関係者が参加していると承知をしております。  この協議の場の具体的な開催頻度でございますけれども、全三百三十の二次医療圏のうち、令和六年度において五回以上開催した二次医療圏は十一医療圏、二から四回開催したと回答した二次医療圏は二百二十医療圏、一回開催したと回答した医療圏は六十一医療圏でありまして、二次医療圏ごとに差はあるものの、地域の実情を踏まえて開催されていると承知をしております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 だから、今、この図でそれが示されているけれども、つまり、こういう供給者側主体の会議体じゃないかというふうに僕は言っているわけね。本来の地域医療に欠けているものを強化するというよりは、どうしても供給者側の都合の良い論理で物事が決められていくんじゃないかと、歯止めが利かないんじゃないかと見えるんですけれども。  逆に、まあこれ、新規開業のお医者さんの話ですよ。で、逆に開業しているお医者さんから見れば商売敵が増えるなとか、そういうこともあると思うんだよね。そういうことも含めて新規参入できなくなるという効果もあるかもしれない。それ、いろんな、それは供給者側の都合がとにかくいろいろと現れてくる世界だなと思います。  こういう供給者中心の会議体で、都市部のクリニックの新規開業を抑制していくという政策目的が本当に達成できるかということをお尋ねするんですね。つまり、やりたい放題でしょう、だから、これは。開業したきゃ開業できちゃうわけですよ。さっきから言っている東京とか埼玉とか千葉とか、みんな来ちゃうわけですよ。そういう抑止になっていないですよねということを言っているんですね。そういうことです。  これは、まず参考人、ちょっと答えて。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) まず、地域医療構想調整会議自身は、これまでの地域医療構想を検討する場でございまして、基本的には、これまでは病床機能の検討ということでございました。ですので、病床機能の検討に関しての議論ということですので、どうしてもそれについては、医療関係者の団体ですとか、それから病院というところが中心となって議論してきたというのはそのとおりだというふうに思っております。  その上で、また、今回の外来医師過多区域におけるその地域の医療に関する要請ということでございますが、この要請の内容といったことにつきましては、まさに地域の中で、初期の救急、要するに休日とか夜間の当番、これについてどのような形で進めていくのか、どこの地域が足りないのか、どういう形で参加していただくのかといったことを協議してもらいますし、また、そのほかに健診だとか、それから学校医が足りないと、どこの学校が足りないといったようなことも含めて、事情、現状をその場に出した上で、どういう機能をその新しく参入される方に担っていただくのかということを議論していただきます。ですので、当然、住民の方の参加も非常に必要ではございますけれども、実際、今現在、初期救急輪番だとかそういうものを運営されているそういう団体の方の参加というのもどうしても必要になると思います。  その上で、実効性の話でございますけれども、当然ながら、どういう形でその一部地域の必要な医療を担っていただくのかということについて要請をし、それに対して要するにできないというんであれば、それをその場に来ていただき議論していただくと、まさにどうしてできないのかということを言っていただくという場になるかと思います。  ですので、そういう形で、まさに地域において必要な医療を提供できる方に新規参入していただき、そして、そういう医療を提供しないといった方については一定の、まあ何といいますか、お話合いをしていくというような仕組みを講じているものでございまして、実効性につきましてはこれからではございますけれども、一定の成果はあるのではないかと考えておるところでございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 僕しゃべっているよりずっと向こうしゃべっているのが長いからね、時間考慮して。  それで、要は、僕が夜七時過ぎに指ちょっとけがしたんですよ。そうしたら、当番医なんかいないんですよ、どこ回ったって。そんな、これ、六か月で、いっぱい開業していて、六か月でそういうことを配慮するような話をして、そんなことできているかどうかって怪しいんですよ、こんなことは、はっきり言って。

自見はなこ 自由民主党

○理事(自見はなこ君) 申合せの時間が参りましたので、おまとめください。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 分かっています。  じゃ、もう、だから大臣、一言お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御指摘いただきましたが、そうした実効性がしっかり上がるように我々としても努めていきたいというふうに考えています。    〔理事自見はなこ君退席、委員長着席〕     ─────────────

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として高木真理君が選任されました。     ─────────────

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。  今、医療法改正では、医療DX、医師偏在、かかりつけ医といった言葉だけが先行し、その中身や基準、要するに定義が、国会、官庁、現場、国民の間で十分共有されているとは言えません。  一方で、新型コロナワクチンでは、既に数千人規模の死亡、健康被害が認定されているにもかかわらず、政府は重大な懸念は認められていないと、具体的な数値、根拠を示さない答弁を続けておられます。  今日は、この定義と数字と哲学の空白を踏まえた上で、いわゆる直美問題を単なる医師偏在ではなく命のトリアージの問題として問い直したいと思います。  私は、皮膚科専門医として、自由診療を原則とする美容医療の現場にも濃く深く関わってまいりました。そうした経歴を持つ国会議員は多くないと思いますので、今日はその立場から、いわゆる直美問題の本質的な怖さについて問題提起をさせてください。  美容外科は元々、病気を治す医療ではなく、健康な方をより美しく、そしてエイジングにあらがう外見を維持する医療です。だからこそ、求められる医師像は、単にメスが握れる、注射が打てるというレベルではいけません。悪性腫瘍や膠原病を見抜く、医師が最低限持つべき病理の目は当然の前提であり、その上で、美意識、バランス感覚、職人技を兼ね備えた極めて高度な専門職であるべき領域なのです。一流の美容外科で高い報酬が支払われるのは、その高度な技術と卓越した美的センスへの対価です。美容医療は、本来、研修を終えたばかりの若手医師の受皿や楽に稼げる自由診療の入口であっては絶対いけない、これが私の基本的なスタンスです。  私が最も危惧しているのは、プチ整形だから大丈夫だろう、国民や、それこそ医療従事者たちの誤った認識です。例えば、ほくろに見える病変の中に悪性度の高い腫瘍が紛れていることもあります。経験の浅い医師がマリグナントメラノーマを安易にCO2レーザーで焼けば、病態を悪化させ、重大な結果を引き起こします。また、それは訴訟の火種にもなるでしょう。目の周りのヒアルロン酸注入も血管塞栓を起こせば失明など重い後遺症につながり得ます。脂肪吸引では脂肪塞栓などにより一刻一秒を争う全身管理、救急対応が必要となる事態も生じます。  形成外科、救命救急、麻酔科などで修羅場をくぐった医師であれば、こうしたリスクをあらかじめ想定し、発生時も適切な対応が可能です。しかし、いわゆる直美と呼ばれる初期研修後すぐに自由診療の美容医療へ飛び込んだ若い医師の多くはこの経験が圧倒的に不足しています。同じ合併症でも、その初動対応の差がそのまま患者さんの後遺症の重さに直結してしまうのです。  では、今現場で何が起きているのか。今回の医療法改定に当たり、先日、参議院厚労委員会調査室から、これですね、詳細な資料が届きました。その中に書いてある数字、正直目を疑うものでした。  今皆さんのところに配ってあると思います。お手元の資料を御覧ください。最初のページです。全国四百十七の美容医療のクリニックのうち、切開を伴う高侵襲手術ですね、これに従事する医師の一七%もが経験一年未満とされています。  また、次のページでは、責任者として治療に携わるまでの平均手技実施件数がゼロ件という医療機関が実際に存在し、全ての治療で平均二十件未満という回答が五割近くもあります。  そして最後のページ、この数字はちょっと見え方に注意が必要です。タイトルだけを読むと、クリニックで診療を受けた六百人のうち四割弱が合併症、後遺症と受け止められかねず、非常に危険な印象に映ります。しかし、厚労省に確認したところ、実際の分母は四千百三十八人であり、このページの後遺症が四割は、トラブルがあった六百人中の中の内訳ということでした。これでも結構な数です。  なぜなら、六百を四千で割ると〇・一五で一五%、金銭面を含む何らかのトラブルが約一五%ということなんですね。そうすると、要するに七人に一人はクリニックのトラブルに巻き込まれる。もし一般のサービスで同じ確率が起きるとしたら、レストランに行けば七人に一人が体調を崩す、美容院に行けば七人に一人がクレームになる、そうした状況でこの産業は安全で健全と評価されるでしょうか。  さらに、重症、軽症を混ぜた医療的なトラブルが約五・五%、長期回復が難しい重い後遺症は約二・八%、これは三十六人に一人になります。  私は、選べる医療でこの数字は非常に重い数字と考えます。救命救急ではなく通常の医療であれば、患者さんも医師もこうした確率を前提に標準医療として絶対に受け入れないはずです。これは、美容医療だけでなく、元々健康な人に施される医療介入に共通する原則であり、予防や見た目の改善を目的とする手技であれば、なおさら許容されるリスクの基準はより厳しくあるべきです。  世界の標準的な美容外科では、優良施設の手術の合併症率は一%前後、重大な合併症は〇・一%以下と言われます。選べる医療で日本が二・八%が長期後遺症というのは、国際的に見ても高リスク群の中の異常値と言わざるを得ません。もちろん調査設計や定義が異なるため単純比較はできませんが、警告すべきシグナルと考えます。  そして、さらにまた問題なのはこれからです。  私は、ちょうどこの調査が行われていた時期、銀座や青山の四つの美容医療関連クリニックで理事長、院長、副院長、医療顧問を務めていました。言わば管理職として現場の最前線にいた立場です。しかし、これほど重大な数字を示す調査が行われていたにもかかわらず、そのいずれの現場にもこの調査結果や安全対策に関する通知は一切届いておりませんでした。  つまり、一つは、後遺症の調査結果そのものがこれだけ深刻であること、二つ目は、その重大なデータが現場の医療機関に共有されていないこと。この二つのギャップに加えて、いわゆる専門医表記の在り方やガイドラインなど政府が対策として挙げられている内容についても、少なくとも私が本年六月末までに関わっていた四つの現場には一切下りてきておりませんでした。  すなわち、調査はした、報告書はまとめた、ホームページには掲載した、学会には通達した、しかし、臨床の最前線には届かない、現場で守るべき具体的なルールや線引きが何一つ動いていないんです。この行政と現場の断絶こそが直美問題をここまで深刻化させている要因の一つだと私は受け止めております。  そこで伺います。  最初の質問はもう答えが出たので飛ばさせていただきます。先ほど申し上げた合併症、後遺症の数字ですが、海外に比べても異常値とも言える結果が出ている以上、本来であればより大規模で精緻な追跡調査が必要になるはずです。厚労省として、今後、どの程度の規模、設計の追跡調査を必要と考えているのか、あるいは現状のサンプル数で足りていると評価しているのか、その見解と根拠をお示しください。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  令和六年に開催いたしました美容医療の適切な実施に関する検討会において、美容医療に関する被害を防止し、質の高い医療の提供を行うために必要な対応策の検討を行うに当たってヒアリング調査を行い、令和六年十一月、昨年十一月に報告書を取りまとめたところでございます。  この報告書の内容も踏まえて、国民に適切な美容医療が安全に提供されるよう、現在御議論いただいております医療法の一部を改正する法律案において、美容医療を行う医療機関による定期的な報告、公表制度の創設を盛り込んでいるところでございます。  このため、現時点において、議員御指摘のような大規模な追加調査は想定していないものの、今般の報告、法改正による定期的な報告、公表制度に基づく実態の把握に努め、美容医療の更なる適切な実施を図ってまいりたいと考えております。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 御答弁を伺いました。被害が出てから数えて報告するのでは遅いのです。被害が出ない仕組みをつくる、ここを改めて強く求めてまいります。  先ほどの図について、もう一点だけ補足させていただきます。皆さん、お手元の資料をもう一度御覧ください。三枚目です。まず確認したいのは、この図のどこにも分母である四千百三十八人という数字が記載されていなかったという点です。これが意図的だったのか、単なる記載漏れなのかは分かりませんが、少なくとも資料からは読み取れない構造になっていました。  実際、私自身も、当初は分母を六百人と誤解し、後遺症が四割であれば日本の美容医療はほとんど壊滅的だと受け止めていました。実際の分母が四千百三十八人であることが判明したのは、昨夜、厚労省に電話で確認を重ねた結果です。そのため、今回は時間的な制約もあり、残念ながら絶対リスクを示す円グラフまでは準備が整いませんでした。しかし、ここにこそ、先日、コロナワクチンの有効性をめぐって問題提起させていただいた絶対リスクと相対リスクの違いが非常に分かりやすい形で表れていると感じています。  私がここで申し上げたいのは、この数字が重いか軽いかという評価そのものではありません。問題の核心は、分母の説明が欠落したまま相対リスクだけが前面に出てしまうこの資料の作り方そのものにあります。これは、ワクチンの九五%有効率が相対リスクだけで示され、絶対リスクの説明がほとんど行われなかった当時の状況と構造的にほぼ同じです。  ここで少し想像していただきたいのですが、今回の分母は四千人規模でしたが、仮にこれが二万人であったらどうでしょうか。分母が四千人であれば重大な後遺症は約二・八%です。分母が二万人であれば約〇・五六%まで下がります。このような数字の見え方、これで受ける印象は全く違ってまいります。コロナワクチンの有効性をめぐる議論では、まさにその桁の世界で数字が使われていました。今回もまた、当初は分母が分からないまま後遺症四割という相対値だけが独り歩きしかねない形になっていたわけです。分母が分からなければ絶対リスクは測れません。そして、本当の意味でのリスク評価もできません。数字そのものはうそをつきませんが、その提示の仕方次第で受け手は幾らでも誤った印象を持たされてしまう、この点を強調しておきます。  だからこそ私は申し上げます。分母をきちんと表示する、明示すること、相対リスクと絶対リスクの両方を示すこと。これは、美容医療に限らず、ワクチン、安全対策、病床削減、医療DX、あらゆる政策判断において厚労行政が必ず守るべき数字の倫理だと強く考えております。  今、美容外科を標榜する診療所は全国で約二千あります。この三年で四割以上増え、脳神経外科や産婦人科と同じ規模になりつつあります。実際には、美容皮膚科クリニックなどを含めればもっと更に多いと考えられます。それだけ巨大な問題でありながらも、合併症、後遺症に関する実態把握は、現場への周知も全く十分ではありません。これは単なる美容業界のトラブルではなく、既に社会問題として扱うべき段階に来ていると思います。  深刻な後遺症や合併症を抱える方々が今この瞬間も静かに増え続けている、その現実を前に、行政が取りまとめたという報告段階にとどまるのではなく、少なくとも早急に国民への注意喚起と現場に実効性のある周知を行うべきだと強く申し上げたいと思います。  直美問題を医の倫理問題だ、一部医師のモラルの問題だと個々の医師の問題にするのは、矮小化するのは簡単です。しかし、実は本質はそこではありません。私は、日本の医療法制、制度設計の構造的な欠陥から生じている現象だと考えています。その象徴が、標榜科の余りにも自由過ぎる現状です。  今、医師免許さえ持っていれば標榜科の選択は極めて自由、これが日本の医療の当たり前として長年放置されてきました。こうしたことは、ジェネラリストとスペシャリストが研修課程から明確に分かれている欧米の医療システムではまず起こり得ない現象です。この標榜科設計の甘さは美容だけの問題ではありません。来年四月に新設予定の睡眠障害内科にもそのまま重なります。  私はこの四年間、自費の睡眠美容外来で、生活リズム、仕事や家族のストレス、ホルモンバランスや皮膚の状況、状態、さらには過去のトラウマや人間関係まで丁寧に聞き取りながら、認知行動療法的アプローチや血液検査、必要な専門医の紹介等を行ってまいりました。CBDなどカンナビノイド製剤も適切に用いることで、睡眠薬を減量、中止できた方も少なくありません。  本来の睡眠医療とは、精神科、心療内科、一般内科、呼吸器、耳鼻科、産婦人科、さらには生活指導や心理的支援を含む全診療科チーム医療の領域と思います。したがって、決して新しい標榜科の看板を一つ立てれば済むというような単純な設計であってはなりません。にもかかわらず睡眠障害内科という看板だけが先行すれば、患者さんはここに行けば睡眠の専門家がいると信じますが、実態としては短時間の問診と睡眠薬中心の言わば睡眠薬促進科になってしまう危険性を私は強く懸念しています。  直美問題と睡眠外来の問題は構造が同じです。すなわち、看板が先にあり、一番大事な専門性が後から追いかけるという標榜科制度そのものの設計ミスです。まさに、いわゆる直美問題の本質的な病巣はここにあると思います。  地方ではいわゆるブラック病院で若い医師が疲弊する一方、都会では派手な広告の美容クリニックや自費診療クリニックが増え、若い医師がそちらに流れていく、その心理は理解しつつも、それでも踏み込んではならない一線があると私は考えます。だからこそ、標榜科の設計、そして新しい標榜科の在り方も含め、現在の実態に即した抜本的な見直しが必要と思います。  そこで、大臣に質問です。  睡眠障害内科を標榜する医師にしても、ほかの標榜科と同じく特別な追加教育、研修や一定の経験年数を要件としないで自由に診療科を標榜できるのでしょうか。  もう一つあります。その結果として、保険診療の枠組みの中で、睡眠医療が睡眠薬中心の単線的診療に流れてしまう懸念について、大臣としてどう認識し、どのような歯止めを考えているのか、御見解をお示しください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) お答えいたします。  診療科名の標榜はいわゆる自由標榜制を前提にしておりますので、診療科ごとに特別な要件、これを設定することは難しいと考えています。一方で、標榜可能な診療科となるものが、医師等によって知識、技術等が普及していることは重要です。  現在、標榜可能な診療科名への追加の検討を睡眠障害について進めておりますが、今、関係学会の方で、睡眠医療に対する質の向上等への取組も積極的に進められているというふうに承知をしておりますので、そうした状況も踏まえ、医道審議会において、専門医の養成あるいは適切な指導体制の整備、そうした観点も含めて丁寧に議論を進めてまいりたいと考えております。  二つ目の睡眠薬中心の診療の件でございますが、睡眠医療に関する取組といたしまして、厚生労働省では国民向けの睡眠のガイドを作成をして普及啓発を行っております。また、医療機関向けに睡眠薬の適正使用・休薬ガイドラインを作成をいたしまして、適切な睡眠障害の診療を後押しをしております。  このような取組を続けることによりまして、睡眠薬の適正使用など議員御指摘の御懸念も含めまして、国民に対して適切な睡眠障害に係る医療が提供されるように努力をしていきたいと考えています。

岩本麻奈 参政党

○岩本麻奈君 ありがとうございます。  眠れないという訴えの裏に、睡眠時無呼吸症候群とか更年期障害、あとミネラルの、鉄、ミネラルとか鉄欠乏貧血など、その辺のバランスの悪さです。実に多くの全身疾患と生活の背景、それが隠れていると思います。睡眠障害内科という看板を是非総合診療の窓口として機能させていただきたいと思います。そして、その具体策を今後また是非お示しいただけるとうれしいと思います。  実は、このように、いわゆる直美問題は実は日本だけの特殊事情ではありません。アジア各国でも同じ危機感が共有され、既に制度的な規制がしかれ始めています。例えばマレーシアでは、美容医療を行うにはLCPと呼ばれる認証が必要で、体系的な研修と試験を経た医師だけが登録され、さらに定期的な更新も義務付けられています。シンガポールや香港でも、高リスクの施術については、形成外科、皮膚科など専門訓練を受けた医師だけに限定するガイドラインが整備されつつあると現地の専門家から報告を受けています。  一方、日本では、こうした資格制度も更新制度もほとんどないまま、美容医療だけが急速に膨張しています。これは国際的に見ても極めて例外的なことなのです。そろそろこの問題に本気でメスを入れる時期に来ているのではないでしょうか。  本物の美容医療は単に容姿を変えるだけの行為ではありません。その人の生き方や自己肯定感さえも変え得る非常に大きな力を秘めた医療です。だからこそ、その領域に立つ医師には、卓越した技術、美に対する深い感性、そして何より強い倫理観が求められます。私が申し上げたいのは、こうした本物の美容医療を支えている先生方がきちんと守られきちんと報われる、そうした制度設計こそが本来目指すべき方向ではないかということです。  本物の医療が正当に評価され、患者さんの安全と尊厳が守られる美容医療の枠組みをつくること、それが、美容医療の現場を知る医師として、患者の声にならない声を聞いてきた一人として、そして今この場に立つ議員としての私の責任であることを申し上げて、質問を終わります。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 よろしくお願いします。梅村みずほでございます。  医療法改正案の質疑でございますけれども、まずは高市政権の掲げる攻めの予防医療に関連して伺いたく存じます。  昨日の本会議、この医療法の改正案の質疑に立ったのが我が党の松田学議員でございましたけれども、参政党が予防医療の推進と薬漬け医療からの脱却をうたっている政党であることを御説明申し上げた上で、予防医療をこの法律でどのように位置付けていくのかとお尋ねをいたしました。  上野大臣は御答弁の中で、第九次医療計画において予防医療や早期発見等も含めた具体的な取組を進めてまいりますともお答えいただいておりまして、私の中で期待が膨らみましたのが、この厚労委員会でこの春に訴えたことでございます。CKD、慢性腎臓病対策でございます。  医療法に基づく第八次医療計画にも必要性が書かれておりますこのCKD、尿検査だけじゃなくて、一回五十円から百円の負担でできる血清クレアチニン値検査、これを法定健診に加えていただければ早期にリスクを把握することができますので、人工透析の苦しみを回避できる人が増えるはずだと、医療費も抑制できるはずだというふうにこの委員会で訴えをさせていただきました。  先月、十一月の十九日にこの検討会が開かれて、学会からも提案があったというふうに聞いております。議論の経過を厚労省に、またその受け止めを上野厚労大臣にお尋ねいたします。

安井省侍郎 厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(安井省侍郎君) 健康診断の項目について御質問をいただきました。  労働安全衛生法に基づく一般健康診断は、その目的が脳・心臓疾患など業務に起因して発症又は増悪する疾病の発症防止などのため、労働者の健康状態を把握し、必要な事後措置を図るものでございます。このため、健康診断項目の追加に当たっては、業務起因性、増悪性などの観点から専門家による検討会において御議論いただいているところでございます。  腎機能低下につきましては、従来から過重労働による業務起因性、増悪性が認められており、尿たんぱく検査が実施されているところでございます。十一月十九日の検討会では、日本腎臓学会より、最新の調査結果から、従来の尿たんぱく検査では検出できない腎機能低下を血清クレアチニン値検査で把握できる旨の発表があったところでございます。当該発表に対しまして、検討会構成員から学術的観点からの否定的意見はなかったところでございます。  これらのヒアリング結果などを踏まえまして、引き続き検討会において血清クレアチニン値検査の追加について御議論いただくこととしたというところでございます。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今し方政府参考人から答弁をしたとおり、先般行われました検討会で、構成員の皆さんからエビデンスに係る学術的な観点からの否定的な意見はありませんでした。  いずれにいたしましても、この血清クレアチニン値の追加につきましては、労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会の議論を踏まえ適切に対応してまいります。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  両名から学術的な否定的意見がなかったということ御報告いただいて、ほっとするのと同時に、業務起因性、役所の方からお答えいただきましたけれども、こちらについては、春の質疑でも申し上げましたように、やっぱり炎天下、暑い中で勤務をしなきゃいけない方であるとか、あとはやっぱりどうしてもお酒の席が避けられないという、やっぱり人工透析なんかいうと自己責任だとか言われたりするんですけれども、業務に起因しているものもあるんじゃないですかということを御説明を申し上げた次第でございますので、適切に判断ということで、期待して待っております。  いずれにいたしましても、上野大臣や福岡前大臣の御理解の下、議論が進んでいることに感謝申し上げて、次の質問をさせていただきます。  さて、参政党では、プライマリーケアの観点から、かかりつけ医の原則化というものを目指しております。今回の法改正が成立したならばオンライン診療もどんどんと進んでいくんだろうなと思っているんですけれども、このオンライン診療、利便性の良さから急拡大をしていきますと、逆に、かかりつけ医を持たなくても好きなときに望む医療を受けられるじゃないかというふうになってしまって、このかかりつけ医の制度化というのが進まなくなっちゃうんじゃないのかなというふうな心配も頭をもたげてまいります。  ファストフードとかファストファッションとか、ファスト何々って付く言葉いろいろありますけれども、やっぱりこの手軽なサービスというのは利用者としてのメリットもあるんですけれども、事医療に関しては、決してファストメディカルやワンタイム医療というような総称が生まれないようにしなくてはいけないというふうに危惧をしております。  本来は、様々な病気の予防には、自分の体のことをよく理解してくれて、いつも診てくれているかかりつけ医の方とコミュニケーションを取っていくことが、これがやっぱり大切だと思いますし、オンラインじゃなきゃ受診が難しい状況だったらなおのこと、ふだんの自分の体を知ってくださっている方に診てもらうのが筋であるというふうに考えております。  そうしたことを考えますと、こういったワンタイム医療みたいな医療を抑制することが非常に重要なんではないかなと思いますけれども、上野大臣、いかがでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 現行のオンライン診療の適切な実施に関する指針におきましても、オンライン診療はかかりつけの医師において行われることが基本であるという理念が盛り込まれております。かかりつけ医により対面診療と組み合わせてオンライン診療が実施をされるということは重要であるというふうに考えているところであります。  本法案におきましても、オンライン診療の定義、これを法律上に規定をしておりますし、指針の内容も含めましてオンライン診療を行う基準を創設をいたしまして、その遵守を医療機関に義務付けるとしているところでございます。  今後、基準の具体的な策定に向けましては、今委員から御指摘のあった観点なども含めまして検討をしていきたいと考えています。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  基本理念として、かかりつけ医のオンラインが基本だよというふうに言っていただきましたけれども、それが国民一人一人にまで、隅々まで行き渡るかといったら、なかなかそれが難しいというところがあるんですね。  ちなみに、特に一番心配しているのは、精神医療の分野なんです。皆さん検索されたことは、余りある方多くはないと思うんですけれども、精神科、オンライン、即日発行というようなキーワードで私、昨日調べてみましたところ、ちょっと心配になるようなサイトというのがいろいろあるんです。  今この目の前にあります私のパソコンで映し出されているところをちょっと文言読み上げますと、当院グループLINE登録者十万人突破、診察も診断書発行も全てスマホで完結、待ち時間ゼロのオンライン心療内科、精神科ということで、選ばれるポイントとして列挙されている部分があるんですよ。これを見るとちょっと心配になるんです。最短で本日受診できる、平日は零時まで診察受付中、初診から診断書即日発行可能、待ち時間ゼロで受診できるというふうに、何でしょう、非常にポップでキャッチーなサイトになっているんですけれども、こういったところで顔を見たこともないお医者様に数分で診療を終えていただいて、即日診断書が発行されるということに非常に強い危機感を感じているところでございます。  ちなみに、このサイトではQアンドAのところもありまして、うつ病の診断書が欲しいのですがというところがあります。そこのQに対するAでは、うつ病の診断書の発行が可能です、患者様に御指定をされた内容での診断書発行ができるとは限りませんのであらかじめ御了承くださいというような文言と、いろいろと一般的には、一般的なクリニックにおける判断例についてというところで、明らかに二週間以上うつ状態が継続していると判断できる方が一つのポイントになりますというふうに書かれていて、読みよう、取りようによっては、あたかもこういうふうに訴えると取りやすいというふうにも受け取られかねないようなものというのも出てくるわけなんです。  非常に政府が思っている方向と違うものが、既にこの法案の成立前にも出てきているんじゃないかなというふうに思っております。うつというのは、甲状腺だとか副腎皮質ホルモンであるとか脳血管障害だとか、あらゆる身体的な原因で似たような症状が出てくるということもあるというふうに仄聞をしておりますし、鉄が欠乏すればメンタルにも大きく影響が出てくるはずなんですね。  患者の心と体と人生を考えて、身体疾患からくる症状かもしれないというふうに必要な検査を行って、こういった除外診断をしっかりしてから判断するというのが大前提であるはずなんですけれども、そうじゃない医師の方も世の中にはいるだろうと。患者のニーズに応えてぽんぽん診断書出すような、サービス業のような医療機関がないかといったら、政治家もそうですけれども、お医者様もそれぞれの倫理観だったりとか価値観がありますので、必ずしも政府が狙った方向とは限らないわけでございます。  よって、私たち政治家は、性善説によらない仕組みや制度を考えなければいけないというふうに思っているわけでございますけれども、ここで大臣にお伺いしたく思います。必要な除外診断を経てからの診断書発行を義務付けるなど、ある程度の制約が必要ではないでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  医師法において、診察をした医師は、診断書の交付の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならないとされております。医師は患者の求めに応じて診断書を交付することとしておりまして、これが原則となります。  医師の診断についてでございますが、その医師の診断に際しては、医師が患者を診察した上で総合的に判断されるものでありまして、除外すべき疾患があるのであれば、それも考慮の上で適切に判断されるものと考えております。疾患の特性により、診断に必要な情報というのは様々でございます。一律にその除外診断というものを義務付けるというのは適切ではないのではないかというふうに考えておるところでございます。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 大臣も同じお考えでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今局長が答弁したとおり、疾病の特性によって診断に必要な情報は様々でありますから、一律に除外診断、いわゆる除外診断を義務付けるということは適切ではないというふうに考えています。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  やっぱり制度ができますと利用しますし、都合のいいものだとやっぱりそういう利用される側面というのも出てきますので、やっぱり政府側としては、医師の皆さんを、医療機関を信頼するというのは大前提だとは思いますし、私もそういったモラルを持った方が大前提だと知った上で、やっぱり検索ワード、先ほどのオンライン、診断書、即日発行なんか打つと、非常に不安になる言葉が並びますので、是非一度御検索いただきたいなと思っております。  今回の法改正で、精神医療については、最初から、初診からオンラインというのは塞いでいただいているというふうにお聞きをしておりますので、その点はちゃんとお考えいただいているんだなというふうに理解をしております。初めましてであっという間に診療完了、診断書が発行される、それがもし当たり前のようになってしまうと何が起こるかという想像力が非常に重要なんですよね。中小企業の皆さん、震え上がらないといけないんです。  やっぱりこの中小企業というのは配慮義務というのがありますので、今、この情報化社会の非常に恐ろしいところで、やっぱりメンタルクリニック、心療内科で精神科にかかる患者の皆さんというのは、非常に苦しい症状に悩まされながら、わらをもすがる思いで受診される方というのが圧倒的に多いんですけれども、中には、会社を辞めたいとなったときに、自己都合退職ではなくて傷病手当の出るような形で診断書を書いてもらった方がいいというふうに、ライフハックのような情報が回ったりすることもあるんですね。それはやっぱりけしからぬことなんです。  そういったもので例えば中小企業の方がおびえなくちゃいけないというふうになると、倒産も出てくると思いますし、経済産業力ということに影響をしかねない。ひいて言えば、この厚生労働行政のやり方次第では経済産業行政にも影響を与えると思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) 精神疾患というのは働いている方も含めて誰もがかかる可能性がありまして、必要な医療等を受けることができるよう、支援体制を整備するということは重要だと考えております。  厚生労働省といたしましては、適切な医療が提供されることも重要だと考えておりまして、診断書については医師が総合的に判断して交付を行うものではございますけれども、例えば精神医療に関しては、精神疾患の特性を踏まえ、各学会等が各種のガイドライン策定等を行っているところでございまして、引き続き、関係者と連携して適切な医療の推進に取り組んでまいりたいと考えております。  なお、病気にかかった労働者の就業継続や職場復帰に関しましては、主治医と連携を取りながら、労働者と十分話し合った上で企業が判断するものでございまして、精神疾患と診断された労働者が必要な医療を受けながら就業継続や職場復帰を目指していく、そういう点も重要だと考えております。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 丁寧に御対応いただいたんですけれども、最初から大臣要求していますので、上野大臣、お願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 当然、働く人の健康管理というのは非常に大事でありますので、今御指摘のあった精神疾患を始め、あらゆる疾病についても働いている皆さんが必要な診療、医療等を受けることができるように努めていくということは大事だと考えています。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  本来はかかりつけ医があって、そこからのオンライン診療なんだということ。それは、やっぱり患者にとっても安心なはずなんですね。なので、そういうふうに思わぬ使われ方をすることのないようにというのが今後ますます政治には求められるところであるというのは改めて申し上げておかなくてはいけないと思います。  なかなか予約が取りにくいという分野でもあります。心療内科はどこに電話しても、何軒当たっても予約取れないというのは私の身近でも聞いていますけれども、オンラインの良さというのは、まずはかかりつけ医からその御紹介の、信頼のあるクリニック紹介していただく、でも、過疎地域、へき地であったりとかするとないわけですから、そうしたときにやっぱり提携しているオンラインのところに頼るというところをしっかりと実行できるような仕組みをもう一段考えていただきたいと要望申し上げたいと思います。  そもそも、今回、新たな地域医療構想に精神医療を位置付けることとしたのはなぜか、お伺いします。

森光敬子 厚生労働省医政局長

○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。  新たな地域医療構想においては、二〇四〇年頃を見据えまして、入院医療だけでなく外来、在宅医療、介護との連携等を含む医療提供体制全体の地域医療構想とする方向で見直しを行うこととしております。  こうした中、今般の改正法案により、新たな地域医療構想に精神病床を位置付けることによりまして、中長期的な精神医療の需要に基づき精神医療提供体制が整備されるほか、病床機能報告に精神病床を追加することによりデータに基づく協議、検討が可能となり、関係者により協議を行うことで計画的、効率的に精神病床の適正化、機能分化等を進めることができるようになるものと考え、新たな地域医療構想に精神医療を位置付けることとしたものでございます。

梅村みずほ 参政党

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  非常にこの精神医療分野についても様々な関係各所との連携が重要ですし、地域の実情に応じてアイデアを出してもらって実行してもらうってすごく大事だと思っています。特に、この精神医療分野というのは、ほかの科目と同じように、あるいはそれ以上に地域と連携していただいて、一人一人の健康を地域で見ていくんだという意識が必要だというふうに思っております。  この精神医療に関しては、例えば今年の五月には、栃木県で報徳会宇都宮病院において、精神疾患のない男性に強制的な医療保護入院があったということで、病院や担当医師などに慰謝料の支払を命じられるという判決も出されておりますし、原告は必要のない薬も処方されて様々な副作用に苦しんだということも直接お伺いをいたしました。  こうした医療保護入院の問題点であるとか多剤併用が非常に日本の精神医療においては多いわけなんですけれども、そういった問題、減薬の段階では離脱症状で非常に苦しまれる方が多いという問題、あるいは子供への薬物治療等々聞きたいこともいろいろあるんですけれども、これは今回の法案の趣旨に外れますので、またの機会にさせていただきたいと思っております。  いずれにいたしましても、今回、病床も三党合意によって削減していこうということで、医療の話をするときには、やっぱり物価高で、この医療を維持していくだけでも、病院運営を、経営をしていくだけでも大変だという声はもっともで、診療報酬改定に際しては配慮が必要だと私どもも思っておりますけれども、この精神医療の分野でも病床というのが各国に比べて非常に多いということ、そして入院が長期にわたりやすいということで、これ諸外国と明確に差があるところなんですけれども、そういったところを是正する必要があるというふうに思っております。  ですので、今後の話も継続させていただきたいと思っておりますけれども、一生懸命目の前の患者さんのために考えて、ほかの項目と違ってデータ、エビデンスというものが示しにくいこと、ジャンルになりますけれども、そんな中でも必死に患者さんの苦痛を和らげたいと思っている精神科医療に携わるプロフェッショナルのドクターたちが報われるように、変な偏見を持たれないようにということをお願い申し上げまして、本日の質疑を終了したいと思います。  ありがとうございました。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  れいわ新選組の天畠大輔です。  医療法の質疑に入る前に、障害年金の総点検についてどうしても指摘しておきたい点があり、質問します。  先日の所信質疑で、私は不合理な理由で不支給とされた障害年金の認定事例を紹介しましたが、実はその全てが今回の不支給事案の総点検の対象外です。理由は、審査請求に進んでいるからです。  不支給急増問題を受けて厚労省が発表した障害年金の総点検は、期間は令和六年四月から令和七年八月まで、障害種別は精神障害とその他の疾病による障害のみです。総点検の趣旨は、障害年金を本来支給できる人をきちんと救済することであったはずなのに、点検範囲が非常に限定的で、対象から漏れている人が大勢いるのは不公正ではないでしょうか。  資料一を御覧ください。  令和六年度は、審査請求、再審査請求共に原処分が妥当と判断され、請求人の主張が退けられる棄却が増加しています。その数、計四千三百四十七件。書類の不備等による却下を除き、一旦審査請求のレールに乗ったものは点検の対象外となってしまいます。  審査請求とは、行政による処分等に対し国民が不服を申し立てることのできる制度です。裁判とは異なり、簡易に法的な形で審理を行うことができる点はもちろん重要です。しかし、今回の障害年金の総点検は異例中の異例なわけです。本人に不服があるかどうかにかかわらず、厚労省が一部に問題があったことを認め、自ら総点検しています。審査請求とはその趣旨や経緯が全く違うのです。  また、厚労省は、今回の不支給増加問題について、障害年金の審理を担当する社会保険審査官、社会保険審査会には、調査報告書を共有したのみです。社会保険審査官、社会保険審査会は、厚労省がどのような視点で点検をしているのか、年金機構のどのような認定が適切でなかったのかを熟知しているとは言えません。やはり、不支給事案の点検を担当しているグループが一括して点検を行うべきです。  そこで、大臣にお伺いします。  審査請求、再審査請求が行われた事案についても総点検の対象とすべきではないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) お答えいたします。  審査請求、再審査請求につきましては、特別の法律に基づいて国民の権利利益の救済を図るものとして位置付けられております。  具体的には、原処分に関与しない社会保険審査官及び社会保険審査会が決定、裁決を行うこととなっております。また、審査請求における口頭意見陳述や再審査請求における公開審理など、請求人にとって法的に保護された手続の下で運用されております。  審査請求、再審査請求事案については、このような制度上の枠組みの下で公平な審理が既に進行しているところであります。原処分時とは置かれている状況が異なりますので、今回の原処分庁、これは厚生労働大臣になりますが、が自ら行う点検の対象とすることは考えてはおりません。  また、容認率のお話が少しありました。今回の点検と審査請求では見ている事案が異なりますので、一概に数字を比較することは、評価することは難しいわけでありますが、容認率に関しては、例えば審査請求事案は、直近三年間で見ますと二%台から三%台後半で推移をしています。今回の点検により支給となった割合は、現時点では約四%となっております。  ここで御留意をいただきたいのは、原処分庁が審査請求の決定を待たずに自ら処分を変更することもありまして、その件数は直近三年間で平均で百件程度となっております。これらを加えますと、例えば令和六年度では四・三%が変更あるいは容認されたこととなりますので、結果的に現在厚生労働省で進めているものと差はないような状況となっております。  いずれにいたしましても、このような状況を踏まえながら、厚生労働省としてはしっかりと点検を進めていきたいと考えています。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 よりきめ細やかな救済をするために点検に加えてください。  代読お願いします。  総点検の救済率は、現在四・二から四・三%と公表されています。このように、一定の結果が出ているわけですから、審査庁が別建てで審理しているからといって対象から外すのではなく、審査請求、再審査請求に進んだ事案も点検に加え、本当の意味での総点検をしてください。重ねて強く求めます。  さて、よりきめ細やかな救済という観点で対象期間についても伺います。  厚労省は、六月に公表した調査報告書で、事務職員による事前審査自体は問題ないと位置付けましたが、私はおかしいと思います。そこで、不支給割合の上昇に事前審査が与えた影響を再検証すべきと求めていました。  資料二は、先日、厚労省から提出されたデータです。  抽出調査における不支給事案八十五件のうち、①事務職員が目安よりも下位等級案を出し、認定医が同等級と判定したケースは二十七件、三一・八%、②目安が二つの等級にまたがるものについて、事務職員が下位等級案を出し、認定医が同等級と判定したケースは三十二件、三七・六%だそうです。これらは重複していないので、実に約七割で事務職員の等級案が踏襲されていることが分かります。事務職員による事前審査が認定医の判定に強い影響を与えていたことは明らかです。  そこで、大臣にお伺いします。  事前審査が認定に影響を与えていたことは否定できないため、事前審査が与えた影響を把握する上でも、事前確認票に等級案を付けることが始まった令和四年四月から点検を行うべきではないでしょうか。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 御趣旨はよく理解をいたしますが、令和四年度又は令和五年度の精神障害等の事案につきましては、両年度の不支給割合、不支給割合は令和六年度と比較しますと低い状況にございます。  現在、令和六年度、そして今後は令和七年度の点検結果、現在のところ、これに是非注力をさせていただきたいと考えております。その後のことにつきましては、そうした状況も踏まえて改めて整理、検討をしてまいります。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしております。お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 やらないわけではないということなので、令和四年度、五年度分の総点検、是非お願いします。  次に行きます。代読お願いします。  それでは、医療法改正案の質疑に入ります。  本法案については、衆議院で自民、維新、公明、立憲、国民の五党修正案が反映されています。特に注目すべきは、病床削減をより一層進めるための法的枠組みを導入する内容です。当該規定は、令和九年三月三十一日までの時限措置として位置付けられているため、令和九年四月の新しい地域医療構想のスタートに向けて短期間での削減を促す圧力が強くなっています。法文上は削減数を明記していないものの、今年六月の三党合意における十一万床削減を前提とした規定であることは明らかです。この十一万床のうち約五・三万床は精神病床に当たります。  れいわ新選組は、一般病床の削減には明確に反対ですが、精神病床の削減については、入院中心から地域中心への移行の観点から、むしろ賛成です。問題は、その目的です。本来、精神病床の削減は、いわゆる社会的入院を余儀なくされている人の地域移行や社会復帰が目的のはずです。しかし、三党合意でうたわれる病床削減は、空きベッドを減らすだけで、地域移行の促進に資するわけではありません。病床削減と地域移行は車の両輪でなければ施策として意味がないのです。  この前提に立ち、精神病床からの地域移行に向けた具体策について質問します。  最初に、海外の事例を紹介します。精神科病院を廃止したイタリアの事例は大変有名ですが、病床削減と地域移行の在り方を考えるに当たってはベルギーの事例も参考になります。  ベルギーでは、精神科病院が病床を自主的に削減する際、削減による病院収入の減少分を国が一定期間補償し、その条件として、病院が訪問医療、地域ケア等へ機能転換し、アウトリーチチームの整備を進める仕組みが導入されています。収入補償、機能転換、人員再配置がセットで行われ、過剰な人員が地域移行の人材として活用されることで、病床削減と地域移行が一体的に進められてきました。この点は、日本の精神科医療改革にとって大変参考になると考えます。  大臣、このベルギー方式について御存じでしたか。私は、ベルギー方式を含む海外の地域移行政策について、体系的な調査研究を行う必要があると思います。そこから得られた知見を是非日本における地域移行施策に生かしていただきたい。大臣の見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) ベルギーのケースにつきまして今御指摘をいただきました。  これまで我が国におきましても、医療計画に基づく精神病床の適正化、機能分化等の推進、精神障害者が早期に退院するための体制の確保や多職種のチームによる質の高い医療の提供などを行ってきたところであります。  精神医療を取り巻く経緯あるいは環境などは国ごとに大きく異なっておりますので、諸外国の制度をそのまま適用するということはいろいろ課題も多いというふうに考えておりますが、今御紹介をいただきましたベルギーの地域移行に関する政策の状況については必要に応じて参考とさせていただきたいと考えています。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 参考にするというのなら、ベルギーの事例も含めて調査研究しますよね。大臣、いかがですか。大臣に聞いています。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) 済みません。私の方からお答えをさせていただきます。  委員御指摘のベルギーの事例、報道を始め各種情報等で私どもも把握をしているところでございます。  一方で、限られた予算、人員の中でどのような調査研究を優先的に行うかというのは、ほかに様々なテーマや課題もある中で、なかなか悩ましいところでもありまして、慎重に検討する必要があるかなというふうに思っております。  なかなか諸外国の状況、各国によっていろいろ状況も違いますので、そのまま調査研究して引っ張ってくるということはなかなか難しゅうございますが、いろいろな報道を始めとする様々な提供されている情報、こういったものを収集しながら、必要に応じて参考とさせていただきたいと考えております。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 大臣からも改めて調査研究についてお願いします。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今局長の方から答弁がありました。本格的な調査というのは現段階の人員等の問題でなかなか難しいと考えておりますが、情報収集、これは大使館等も通じて適切に対応していきたいというふうに思っています。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  一方で、日本の現状はどうでしょうか。入院中心の施策を進めてきた日本の精神医療の現状を変えることは容易ではありません。にもかかわらず、政府の地域移行の目標設定には疑問が多く、その本気度を疑わざるを得ません。  資料三を御覧ください。  厚労省が令和四年三月に公表した精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築に向けた事例集には、退院の可能性や見通しについて統計調査のデータが示されています。精神病床を有する医療機関における認知症を除く一年半以上の長期入院患者のうち、三三%は居住や支援がないため退院が困難と回答しています。  令和六年度の精神保健福祉資料によると、一年以上の入院者、つまり長期入院患者は約十五万人です。資料三の統計とは調査年度が異なり、アンケート調査の対象は一年半以上の長期入院患者なので正確な数字は出せませんが、およそ五万は本来入院の必要がなく、すぐにでも地域での暮らしを保障すべき人数だと言えるのではないでしょうか。  一方、第七期障害福祉計画では、一年以上の長期入院者を三・三万人削減するという成果目標が掲げられています。厚労省、この三・三万人という数字の計算方法をお答えください。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  令和六年度から令和八年度までを計画期間といたします現在の第七期障害福祉計画におきましては、成果目標として、精神病床における一年以上長期入院患者数を設定しておりまして、令和八年度末までに令和二年度と比べて三・三万人の減少というものを掲げております。  この三・三万人の計算といいましょうか、算出でございますけれども、平成二十六年から平成二十九年にかけての精神病床における入院患者数の変化の動向、それに加えまして、一年以上の長期入院患者に対する地域移行の取組を進めることによる入院患者の減少というものも上乗せで勘案いたしまして、令和二年の入院患者数を基に令和八年のこの入院患者数を推計しております。  その上で、精神病床における一年以上の長期入院患者数について、この今のようなお話を申し上げたような形で算出した結果の令和八年の推計入院患者数と令和二年の入院患者数の差の分、これが約三・三万人ということで設定をさせていただいております。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  もっともらしい計算式ですが、三・三万人という数字は患者数の自然減少が大前提ですよね。地域移行したくてもできていない、生身の人間を見てください。この数字に向けて何を整備し、どれだけ予算を投入するのかという財政フレームも明らかにされていません。これで政策目標と言えるのでしょうか。  一方で、かつての高齢者施策におけるゴールドプランでは、ホームヘルパーやデイサービスの数を明確に数値目標として掲げたからこそ予算と整備が実際に進みました。きちんとした到達目標を示し、そこに向けた財政施策の裏付けを伴わせることが政策の役割ではないでしょうか。  地域移行のための支援があれば退院できる人の数を基準に、必要なヘルパー数や事業所数など地域援助事業者体制を見積もり、そこから政策目標を立てるべきです。患者数の自然減少を前提にした三・三万人ではなく、支援の整備と予算措置を伴う政策目標こそ必要だと考えます。大臣の見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 現在の目標値の三・三万人の削減につきましては今し方局長の方から答弁をさせていただいたとおりでありますが、現在、関係の審議会におきまして、令和九年度からの次期障害福祉計画に向けた検討を進めておりますが、一年以上の長期入院患者数の減少等の成果目標を掲げることや、地域医療に伴い、地域移行に伴い必要となる今委員からお話のありましたサービス利用者数の見込み等を設定することについて御議論をいただいておりますので、引き続き、地域移行に向けた充実した議論を進めて、適切な対応を進めてまいりたいと考えています。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 地域での支援で退院可能な人数を基に、整備と予算をセットにしたより明確な目標を検討してください。大臣、はいかいいえで、二択でお答えください。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) いずれにいたしましても、御指摘も踏まえて適切な目標設定に努めてまいります。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 予算の裏付けがある目標を立ててください。代読お願いします。  次の質問に移ります。  私自身、重度障害者が地域で暮らす上でヘルパー制度の活用が不可欠であることを実体験として痛感してきました。また、当事者として、ヘルパー制度が十分に周知されていなかったり、ヘルパーを派遣する事業所が少なかったりする現状と向き合い、問題意識を持ってきました。特に、精神病床から地域移行した方々の支援状況については全国的なデータが存在していないのが現状です。  この数字の欠如は、単に把握が不十分というだけで済む話ではありません。実態が見えなければ、地域での生活を支えるための具体的な整備目標も立てられず、必要なヘルパー数の見積りもできない。結果として、予算措置も後追いとなり、支援につながりやすい自治体とつながれない自治体で格差が固定化されてしまいます。つまり、数字がないこと自体が地域移行政策のブレーキになっているのです。精神科病院からの地域移行を進めるためには、病院から地域援助事業者へどの程度紹介されているのか、どの支援につながっているのか、その現状と課題の把握が不可欠です。  厚生労働省として全国的な実態の把握と課題整理に踏み込む考えはあるか、大臣の見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) まず、御指摘のように、地域援助事業者の実態を把握することは大切だと考えております。ただ、サービスの種別であったり受入れ状況であったり、詳細までを幅広く調査を行うのは、現場の皆様にも過度な負担を課すおそれがあるので、難しい課題だと考えています。  ただ一方で、今年度実施をしております調査研究において、精神科病院と地域援助事業者との連携の状況、これを実態調査を行っておりますので、その実態調査の結果を踏まえて、引き続き必要な対応を取っていきたいと考えています。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  精神科病院を対象とした調査が行われていることは承知しております。確かに、退院時、退院後の支援状況の傾向は分かるかもしれません。しかし、私が申しているのは、ヘルパー数や事業所数を始めとした地域の受皿整備の具体的な目標を設定するための数字が必要だということです。  現場の過度な負担と言いますが、抽出調査でもより具体的で踏み込んだ調査ができるはずです。大臣、前向きに検討してくれませんか。もう一度御答弁願います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) 今年度実施している調査につきましては今御指摘のあったとおりかと思いますが、その調査結果をまず踏まえさせていただいて、今後どのような調査が必要なのか、その対応についても検討をしてまいります。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 代読します。  次に行きます。  冒頭で御紹介したベルギー方式は、精神病床の削減により過剰となった看護職員をその病院のアウトリーチチームの整備などに振り向けるという人員の再配置の仕組みを中心に据えています。精神病床の削減には人員の効果的な再配置につなげる取組が欠かせません。  そこで、最後に大臣に伺います。  精神科病床を削減する場合、看護職員をほかの病棟や地域支援へ再配置する必要が生じます。これは身体拘束ゼロや手厚いケアの実現にも寄与します。しかし、再配置に伴う財政支援は現時点では存在しません。地域包括ケアの構築に資するためにも、再配置への財政支援を検討すべきではないでしょうか。大臣の見解を伺います。

上野賢一郎 厚生労働大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(上野賢一郎君) それぞれの病床の機能に応じまして、精神障害者が早期に退院するための体制を確保し、精神障害者の状況に応じた多職種のチームによる質の高い医療を提供することなどによりまして退院の促進に取り組む、そうしたことを指針において示しております。こうした内容も踏まえて、各医療機関においてはその体制等について検討いただくものだと認識をしております。  病床削減を行う精神科病院の状況は様々でありますから、御指摘のように看護職員等の再配置に対して財政支援を行う、それについてはなかなか課題が多いかなというふうには考えております。ただ、現在開催をしております有識者検討会におきましても、精神病床の人員配置につきまして、医師、看護職員を始めとする多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域医療に向けた取組を推進していくことの必要性、これは指摘をされておりますので、そうした指摘も踏まえながら、どのような体制の整備を整えるのが大切か、それについても十分検討して整備を進めてまいりたい、適切な対応をしてまいりたいと考えています。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。

天畠大輔 れいわ新選組

○天畠大輔君 財政支援についても前向きに検討をお願いします。代読お願いします。  地域で暮らしたいという、我々障害者がその希望を実現できるだけの制度と予算を整えること、地域移行は理念ではなく、具体的な制度、人材、予算によって初めて進みます。  病床削減ありきではなく、地域移行と車の両輪で国が責任を持って進めていただきたい、そのことを強く申し上げ、質問を終わります。

小川克巳 自由民主党

○委員長(小川克巳君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時五十分散会

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  1. 記録 #508 観測 2026-06-06 05:38 JST
    改ざん検知用の値 14d7669e…ddbdaa (未計算)

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#1854 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
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いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

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