令和七年八月五日(火曜日) 午前八時五十五分開会 ───────────── 委員氏名 理 事 自見はなこ君 理 事 進藤金日子君 理 事 永井 学君 理 事 中西 祐介君 理 事 杉尾 秀哉君 理 事 徳永 エリ君 理 事 金子 道仁君 猪口 邦子君 臼井 正一君 江島 潔君 小野田紀美君 古庄 玄知君 佐藤 啓君 鶴保 庸介君 船橋 利実君 松川 るい君 山田 宏君 柴 愼一君 高木 真理君 伊藤 孝恵君 上田 勇君 三浦 信祐君 宮崎 勝君 串田 誠一君 松野 明美君 大門実紀史君 山添 拓君 山本 太郎君 令和七年八月一日右の者は本委員を辞任した。 ───────────── 八月一日議長において本委員を左のとおり指名した。 朝日健太郎君 石田 昌宏君 猪口 邦子君 臼井 正一君 江島 潔君 古庄 玄知君 佐藤 啓君 自見はなこ君 進藤金日子君 永井 学君 中西 祐介君 長谷川 岳君 船橋 利実君 堀井 巌君 松川 るい君 宮本 周司君 山下 雄平君 山田 宏君 脇 雅昭君 郡山りょう君 小島とも子君 柴 愼一君 杉尾 秀哉君 高木 真理君 徳永 エリ君 福士 珠美君 山内佳菜子君 伊藤 孝恵君 伊藤 辰夫君 牛田 茉友君 江原くみ子君 田村 まみ君 上田 勇君 平木 大作君 三浦 信祐君 宮崎 勝君 嘉田由紀子君 金子 道仁君 串田 誠一君 松野 明美君 安達 悠司君 神谷 宗幣君 中田 優子君 大門実紀史君 山本 太郎君 同日議院において左の者を委員長に選任した。 中西 祐介君 ───────────── 委員の異動 八月四日 辞任 補欠選任 朝日健太郎君 古川 俊治君 高木 真理君 村田 享子君 田村 まみ君 浜口 誠君 三浦 信祐君 高橋 光男君 山本 太郎君 伊勢崎賢治君 八月五日 辞任 補欠選任 古川 俊治君 朝日健太郎君 村田 享子君 高木 真理君 松野 明美君 青島 健太君 大門実紀史君 山添 拓君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 中西 祐介君 理 事 自見はなこ君 進藤金日子君 永井 学君 長谷川 岳君 杉尾 秀哉君 徳永 エリ君 伊藤 孝恵君 上田 勇君 金子 道仁君 委 員 朝日健太郎君 石田 昌宏君 猪口 邦子君 臼井 正一君 江島 潔君 古庄 玄知君 佐藤 啓君 船橋 利実君 古川 俊治君 堀井 巌君 松川 るい君 宮本 周司君 山下 雄平君 山田 宏君 脇 雅昭君 郡山りょう君 小島とも子君 柴 愼一君 高木 真理君 福士 珠美君 村田 享子君 山内佳菜子君 伊藤 辰夫君 牛田 茉友君 江原くみ子君 浜口 誠君 高橋 光男君 平木 大作君 宮崎 勝君 青島 健太君 嘉田由紀子君 串田 誠一君 安達 悠司君 神谷 宗幣君 中田 優子君 山添 拓君 伊勢崎賢治君 国務大臣 内閣総理大臣 石破 茂君 外務大臣 岩屋 毅君 財務大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(金融) ) 加藤 勝信君 農林水産大臣 小泉進次郎君 経済産業大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(原子力 損害賠償・廃炉 等支援機構)) 武藤 容治君 国土交通大臣 国務大臣 中野 洋昌君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(経済財 政政策)) 赤澤 亮正君 副大臣 財務副大臣 横山 信一君 事務局側 常任委員会専門 員 山田 千秀君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 内藤惣一郎君 内閣官房内閣審 議官 山野 徹君 内閣官房内閣審 議官 岡 素彦君 内閣官房米国の 関税措置に関す る総合対策本部 事務局次長 高村 泰夫君 内閣府大臣官房 審議官 水田 豊君 内閣府大臣官房 審議官 中澤 信吾君 総務省自治行政 局選挙部長 長谷川 孝君 総務省自治税務 局長 寺崎 秀俊君 外務省大臣官房 地球規模課題審 議官 中村 亮君 外務省大臣官房 審議官 高橋美佐子君 外務省北米局長 熊谷 直樹君 外務省中東アフ リカ局長 安藤 俊英君 外務省中東アフ リカ局アフリカ 部長 堀内 俊彦君 外務省経済局長 片平 聡君 厚生労働省大臣 官房医薬産業振 興・医療情報審 議官 森 真弘君 農林水産省輸出 ・国際局長 杉中 淳君 農林水産省農産 局長 山口 靖君 農林水産省農村 振興局長 松本 平君 経済産業省大臣 官房審議官 奥家 敏和君 経済産業省製造 産業局長 伊吹 英明君 資源エネルギー 庁資源・燃料部 長 和久田 肇君 国土交通省物流 ・自動車局長 石原 大君 防衛省防衛政策 局長 萬浪 学君 防衛省整備計画 局長 伊藤 晋哉君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事選任の件 ○国政調査に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○予算の執行状況に関する調査 (米国の関税措置等内外の諸課題に関する件) ○継続調査要求に関する件 ○委員派遣に関する件 ─────────────
予算委員会
発言 212
○委員長(中西祐介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、一言御挨拶を申し上げます。 去る一日の本会議におきまして、皆様方の御推挙により予算委員長の重責を担うこととなりました。 本委員会の運営におきましては、公正中立、また、丁寧に円滑に進めてまいりたいと存じます。 何とぞ、皆様方の御指導、御高配賜りますよう、よろしくお願いいたします。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) ただいまから理事の選任を行います。 本委員会の理事の数は九名でございます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に長谷川岳君、進藤金日子君、自見はなこさん、永井学君、徳永エリさん、杉尾秀哉君、伊藤孝恵さん、上田勇君及び金子道仁君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 予算の執行状況に関する調査についての委員長及び理事予定委員打合会における協議に基づく決定事項について御報告いたします。 本日は、米国の関税措置等内外の諸課題に関する集中審議を往復方式で百七十四分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十七分、立憲民主・社民・無所属四十六分、国民民主党・新緑風会二十九分、公明党二十分、日本維新の会二十三分、参政党十七分、日本共産党六分、れいわ新選組六分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(中西祐介君) それでは、速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、米国の関税措置等内外の諸課題に関する集中審議を行います。 これより質疑を行います。古川俊治君。
○古川俊治君 ありがとうございます。 では、自由民主党、古川俊治から最初に質問させていただきます。 赤澤大臣は、日本時間の今月二十七日の、あっ、二十三日の朝ですね、ワシントンにおいて米国トランプ大統領と会談され、本年四月から続けられていた関税措置をめぐる交渉で大規模な合意に至られました。昨日、野田代表もおっしゃっていましたけれども、相手方が通常の通商ルールを守らない、そして、機嫌を損ねると何をするか分からない、大変もう極めて厄介で、大変困難な交渉であったと思います。本当にお疲れさまでした。 日本は対米輸出黒字国ですから、対米輸出赤字国である英国等と比べて比較的難しい対米交渉になると考えていましたけれども、自動車において数量制限なしで一五%で合意に至るなど、大変な成果だったというふうに思っております。英国は年間十万台まで一〇%、これを超えると二五%ということですから、年間約百五十万台の輸出をしている日本、これが一五%で合意されたということは大きな意義があると思っております。 七月三十一日にアメリカの発表では、トランプ大統領が日本に対する相互関税率を合意のとおり一五%とする大統領令に署名して、この新たな関税措置は八月七日に発動するとされております。ただ、この大統領令には、法的根拠を異にする自動車や自動車関連部品の関税に関する合意を実施するための措置は含まれてはおりません。 今後、この点の合意を着実に実施すべく取り組んでいく必要があると考えますけれども、米国側とどのように交渉していくおつもりでしょうか。総理の方からお願い申し上げます。
○内閣総理大臣(石破茂君) この合意に至りますまでの参議院における各会派あるいは先生方のいろんなお力添えに、心から厚く御礼を申し上げます。 今、古川委員御指摘のように、これを合意はしたのですが、これを実効あらしむるためのいろいろなアクションというものが必要になります。これも早くなければいけません。自動車産業五百五十万人の雇用を有しているわけでございますので、これは非常に急ぐのだと思っております。 この合意を実効あらしむるためのいろいろな行為というものをアメリカ側において早く行われるように、これは政府として最大限の努力をいたしてまいります。実際に、対面においても、あるいは電話等々の連絡におきましても、これ実行しなければ意味がございませんし、これは極めて急ぐということでございますので、政府といたしましてその実行に向けて全力を尽くしてまいりたいと存じます。
○古川俊治君 どうかよろしくお願いしたいと思います。 本年五月に合意をした米国と英国の間では、その日から一か月を経過したカナダでのG7サミットにおいて、トランプ大統領とスターマー首相が会談をして、関税措置をめぐる貿易協定の文書に正式に署名をしております。 一方で、昨日の質疑でも取り上げておりましたけれども、日米による今回の合意内容については、米国側からホワイトハウスのホームページにおいてファクトシートが示されているのみで、合意文書がありません。合意に至っているベトナムやフィリピン、あるいはEU、韓国と米国との間でも合意文書がないというふうに伺っております。 追加関税が課されるのが八月一日が期限でございましたから合意を急いだ、このことは十分理解できるわけでありますけれども、昨日、赤澤大臣がおっしゃっていたように、やはり合意文書を作れば、ピン留めになるですとか、国民の皆さんへの説明責任においてより分かりやすい、こうしたメリットがあることは事実であります。 今後、合意文書作成に向けた作業を続けるとすれば、米国側がそこでまた関税引上げということを要求してくるんじゃないか、こういう懸念もやっぱり声として上がっているわけですね。 石破総理は、今回の日米間合意に関する文書がない、合意文書がない、このことについてどういうふうにお考えなのか。また、これを文書なしで本当にいくのだとすれば、どうやってこの合意内容を担保していく、そういうおつもりなのか。総理から伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、昨日、衆議院でも御説明をしたことでございますが、必ず合意文書がなければならないというものでもございません。他国でも合意文書がないというのは往々にしてあることでございます。 だからいいとは申しませんが、今委員が御指摘になりました、いみじくも。では、その合意文書を作るときに、あの話はなしだみたいな話になると、これはえらいことになるわけでございます。そこはもう赤澤大臣と先方との信頼関係の下に一つ一つきちんと実行していくということでございますし、よもやそれがひっくり返されることがないように、つまり、合意しましたときにトランプ大統領が、声明というのか、SNS上で、こんなにすばらしい合意はない、非常にエキサイティングというか興奮するような合意であるというふうに言っておりますので、それを着実に実行することが日米双方の利益なんですよねということをきちんと確認をしながら、この実行を早く確実たらしむるように私どもとして努力をいたしてまいります。また、委員各位のお力添えを心からお願いを申し上げる次第でございます。
○古川俊治君 まさに今回の合意は、関税よりも投資だという方針でいったことにアメリカ側が理解を示したと思っておりますから、しっかり今後もそこを見ていかないといけないと思っております。 この関税よりも投資だという観点からいきますと、今回の合意では、半導体や医薬品、造船、航空、あるいは人工知能、こうした経済安全保障上の重要な、本当に先端的九つの分野ですね、ここで、我が国企業による対米投資を通じて日米が共に利益を上げられる強靱なサプライチェーンを米国内に築いていく、このために最大五千五百億ドル、日本円で大体八十兆円、これを日本の政府系金融機関が出資、融資、融資保証を行うこととなりました。これらの対米投資の分野、いずれも経済安全保障に関わることから、日米双方の国益に寄与するものと考えております。 ただ、巨額の資金フレームなので、改めてこの五千五百億ドル、これはどういうものなのか、どのくらいの期間で投資をしていくという約束なのか、また官民でどういうふうに連携して日本に国益につながるような米国内でのサプライチェーンを構築を進めていくのか。これ、赤澤大臣、分かりやすい御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) まず、五月の半ば頃に、私ども、総理の関税より投資というリーダーシップに従って、ゴールデン・インダストリアル・パートナーシップという提案をアメリカにいたしました。その後、ずっと議論を重ねる中で、中身もいろいろ変わったり規模も増えたりしながら、最終的にアメリカはジャパン・インベスト・アメリカ・イニシアティブと呼んでいます。 今般の合意では、米国への投資を通じて、経済安全保障上重要な九つの分野等について日米が共に利益を得られるという強靱なサプライチェーンを米国内に構築していくということを目指しております。そのため、国際協力銀行、JBICや、日本貿易保険、NEXIが最大五千五百億ドル規模の出資、融資、融資保証を提供することを可能としております。 本イニシアチブは民間企業が主体でありまして、投資対象企業や官民連携の具体的な在り方については具体的な案件ごとに決まるものであり、予断を持って申し上げることは差し控えますが、半導体や医薬品等の様々な戦略的分野における案件の組成に向けて議論を重ね、日米双方で緊密に連携してまいります。投資期間については、案件の進捗状況等にもよるが、日米双方で緊密に連携した上で、トランプ大統領の任期中、約三年半を一つの目安としているところでございます。 このイニシアチブは、我が国の経済安全保障を確保する観点、そして我が国がコストカット型経済から三十年ぶりに転換をし、その間に失われた成長機会を取り戻して余りある劇的な経済成長を実現し、総理がおっしゃる二〇四〇年までに名目GDP一千兆円という目標に向けて格段に加速化する観点で極めて重要であると思っております。日米双方で緊密に連携した上で、速やかに具体化してまいりたいと思います。
○古川俊治君 ありがとうございます。 この最大五千五百億ドルの規模での対米投資ですけれども、米国側から明らかにした合意の内容では、投資による利益の九割はアメリカが保持して、アメリカの労働者、納税者、地域社会が利益を享受できる、こうされているわけですね。日本側は、政府系金融企業が、あっ、金融機関が設ける出資や、あるいは融資、融資保証で対応するとしていますけれども、それ以外の出資や融資の枠組みは示されていないわけであります。 これ、考えてみると、例えば出資を一対九でアメリカ側が主導して行うと。で、その他の融資を全部日本側が行って、そして融資を返済後、利益が残れば、これ確かにアメリカが九割利益を得るわけですね、出資分ですから。ただ、その場合は、やっぱり日本側も別途融資に応じたリスクの利息を取りますから、その場合、実は日本側の収益になっているんですね。そう考えると、別にこのアメリカの言っていることと普通のビジネスの範囲でも十分これ考えられるというふうに理解します。 また、アメリカ側が、一〇%を、九割をアメリカの労働者の賃金とか、あるいは地域社会とか納税者と言っていますから、例えば、普通に考えて、利益率一〇%の事業があったとして、九割は大体その働いている方とかステークホルダーに払われるわけですから、それが米国に払われれば、この言っていることと余り矛盾しないなとも思っているんですね。ちゃんとその一〇%の利益には実は税金も乗りますから。 これは一体どういうことなのか。九割を米国が保持するということですね、これ、ちょっとその点について御説明をお願いしたいと思っております。
○国務大臣(赤澤亮正君) これは、まさに古川委員が今おっしゃったようなことが大変ごもっともであると思っていまして、これはまず日米で協力してやりますが、米国内に経済安全保障上重要なサプライチェーンをつくろうということですので、これは雇用を米国内で生むということになります。そういう点を米国は非常に重視していることもまず間違いはありません。 今般の合意では、案件の円滑な組成のために日米双方が負担する貢献やリスクの度合いは適切に考慮するとした上で、出資の際における日米の利益の配分の割合は一対九とすることとしています。これは、いろんな御指摘ありますけれども、先ほど総理から御紹介したとおり、トランプ大統領も非常に評価している取組であり、本イニシアチブの下で実施されるプロジェクトへの貢献やリスクの度合いに対する米側の非常に強いコミットメントを示したものだというふうに考えております。
○古川俊治君 そうですね。いずれにしても、しっかり日本の国益にもかなうように、これ経済上の民間企業の利益ということですけれども、これも確保できるように事業を進めていただきたいというふうに思っております。 昨日の衆議院での議論にもあったんですけれども、日本は米国への最大の投資国であります。そして、昨年度の米国への投資額は八千億ドル、これ百二十兆円を超えているわけですね。ということは、何も政府間合意がなくても八十兆円十分超えているわけですよ。それぐらい現在の民間投資しているわけですけれども。 総理も赤澤大臣も昨日の答弁で、今回、合意にある五千五百億ドルは投資の大きなチャンスだったというふうに、なんだというふうにおっしゃられておりました。だから、この米国市場というのは大きくて、そして成長していますから、この点は理解できるんですけれども、ただ、やっぱり国民の皆さんからすると、何でその一部だけでも国内でやらないのと、どんどん米国頼りになっちゃうじゃないかと、こういう不安があるというふうに思います。 日本では、国内経済が停滞した結果、この十年で日本企業はみんな対外直接投資を増加させているわけですね。その残高は約三百兆円に上っているわけであります。対外のその直接投資、対外直接投資からの収益というものも、その三割はもう海外へまた投資されているわけですね。だから、日本に返ってこないわけです。 その一方で、日本の対内直接投資のレベルは、これ世界的に見て著しく低い。これ、また先ほどの予算委員会でも春にやらせていただきましたけど、近年は増加しましたけれども、いまだ五十兆円、これも異常に低いレベルであります。 対内直接投資の拡大というのは、やっぱり世界的なサプライチェーンは今再編が起こっていますので、日本を生産あるいは研究開発の拠点としての位置付けを確立して、投資の拡大あるいは研究開発の推進、こういうことで成長力を高めるというふうに期待されるわけですね。 日本が、先ほどGDP一千兆円、これに資するんだと、今のこの米国への投資がですね。だけれども、日本が米国に投資する、これだけではなくて、日米が共に利益を得られるような先端技術のサプライチェーン、これ日本にもつくっていただきたい、これは日本のやっぱり国民の思いだと思うんですね。 石破総理が掲げるこの二〇四〇年GDP一千兆円、このためにも国内、対内投資の拡大というのはこれ非常に重要な視点だと考えております。石破総理も、四月の経済財政諮問会議で、外的ショックに強靱な経済構造の構築に向け、国内投資の拡大、供給網の強靱化を図るということを表明されております。 是非、この対内直接投資、この拡大にもしっかりとお取組をお願いと思いますけれども、是非現在の検討状況を御説明ください。
○内閣総理大臣(石破茂君) まさしく、古川委員、政審会長御指摘のとおりで、これ東洋経済オンラインの集計といいますか、資料なんでございますが、世界に二百くらい国があるわけで、どれぐらい外国が投資していますかというランキングで、私、これ十年前に地方創生大臣になったときにこの表を見てぎょっとしたんですけれども、世界に仮に百、二百の国があるとして、さあ、日本に対する投資は世界第何位なんでしょうねと。百九十六位なのですよ。日本より少ないのはクウェート、ケニア、ハイチ、パキスタン、ブルンジ、北朝鮮と。これは一体何なんだということでございます。 私、そのときから問題意識として持っているのですが、何で外国が日本に対する投資がこんなに少ないかということは、それは理由がないことではない。もちろん、日本できちんと全部やるんだということはありますが、外国から日本が投資先として魅力的ではないのか、何か制度上の問題があるのか、そういうことはまた委員の御指摘もいただきながら、何でこうなっているのかということはきちんと解明をし、日本が外国に投資をするのですけれども、外国も日本に投資をする、それは一体どの分野なのか。今委員が御指摘のいろんな分野もございます。そのほかにもサービス業もございましょう。いろんなものに対して外国からも日本に投資をさせて、させてといいますか促して、そこにおいて日本の雇用をつくるというのは極めて重要なことだと思っております。 政府として、このことに対してきちんとした方針を定めて、外国の日本に対する投資というものを増やしていきたいというふうに思っておりますので、またいろんな御指摘を賜りながら私ども実行に移してまいりたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
○古川俊治君 いわゆるそのプラットフォーマーを、これグローバルに展開していますので、その場合に、やはり日本というのは地政学的な利点が今現在あるというふうに考えられていますし、良い意味でこの今の安全保障状況の変化というのは日本のチャンスでもあるというふうに思っています。 参議院選挙においても、実は海外からの日本国内への投資、これはちょっといろいろ問題ではないかという観点がありました。当然、日本国民の生活を脅かすような投資に関しては、これ必要な規制があるというふうに思っております。 ただ、現状の対内投資のレベルというのは、今総理御指摘のように余りに低いと。ですので、やはりこの最大の経済大国である米国でさえ、いまだに自国に投資してくださいと言っているわけですよ。これは、やっぱり投資してもらうことが一定の経済の成長にやっぱり期するわけですね。この観点を忘れずに、やっぱり我々が、まあ二〇四〇年GDP一千兆円というんであれば、この対内投資というのを是非ここから拡大される、これに頑張っていただきたいというふうに思っております。 今回の合意では、安全保障上重要な物質であるこの半導体や医薬品、これについて、仮に将来、米国側によって関税が課される際も、我が国が他国に劣後する扱いとはならないことが約束されている、いわゆる最恵国待遇ですね、これが確保されたものと考えております。 したがって、日本の後に米国と合意したEUでは、これEU側の発表ですけれども、半導体、医薬品一五%となっております、当面ですね。一五%となっておりますから、日米の合意内容をここに反映させれば、少なくとも日本側の、日本側もこの半導体と医薬品については当面一五%となると理解しているんですが、今後、さらに、半導体とか医薬品をめぐる実態調査の結果が明らかにされ次第、この分野に関する関税交渉も進んでいくと考えられますが、その際、確約どおり、少なくとも関税において他国に劣後するようなことがないよう、これ注意深く対処する必要があると思いますけれども、この点について、赤澤大臣、御所見をお願いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の日米間の合意においては、経済安全保障上重要な半導体と医薬品について、仮に将来、分野別関税が課される際も、我が国が他国に劣後する扱いとはならないとの確約を得ております。 ということで、政府としては、引き続き米側に対し、今般の合意、着実に履行するための措置を速やかにとるよう求めてまいります。また、日米間で引き続き、緊密に意思疎通し、連携を図りながら、日米両国の利益に資する合意の着実な履行に努めてまいります。 EU間で、EUと米国の間で合意ができているという発表をEUはし、米国は現状のままだとか、ちょっと確認する必要がありますが、もしそこで世界で最も有利な条件の何か合意ができれば、我が国に適用されるということだと理解をしております。
○古川俊治君 そうですね。半導体と医薬品、極めて経済安全保障上重要な物質なので、是非ここは頑張っていただきたいと思っております。 医薬品についていえば、国内の主要な医薬品産業というのは、この国内市場はもう縮小していますから、これを見越して、既に海外の市場の方が大きいんですね。ですけれども、やはり、ただ拠点を日本企業が移しちゃうよりも、やっぱり国内にあって輸出する、こういう体制を取っておくことが非常に重要だと思っております。是非この点を念頭に、この最恵国待遇を確保できるように頑張っていただきたいと思います。 今回対象となり得る投資の中には、アラスカ州の北部の既存のガス田から南部に向けて新たに千三百キロに及ぶガスパイプラインを敷設し、南部で年間最大二千万トンのLNG、液化天然ガス、これを生産、輸出するプロジェクトが含まれるというふうに指摘されております。 永久凍土を貫いてパイプラインを敷設するこの技術的な難しさ、あるいは、さらには工事が、やっぱり工事費が今物価高で上がっている、トランプ政権替わったらどうなるんだと、こういう様々なリスクが指摘されておりまして、日本のLNGの輸入量の三割に当たる生産量ですが、この我が国のエネルギーの多様化についてもメリットがあるんですけれども、この点についてまだ議論が今あるところであります。 政府は、アラスカのこのLNGプロジェクトについて、どのような考えの下で、いかなる体制と資金スキームでリスクを最小化しながら取り組んでいくという視点をお持ちなのか。これ、武藤大臣からお願い申し上げます。
○国務大臣(武藤容治君) おっしゃられるように、いろんなリスクがまだある中でございますけど、今のアラスカLNGプロジェクトにつきましては、日本にとって、競争力の高いLNGが地理的に近接するアラスカから供給されるということは、供給源の多角化に貢献するものということは認識をしているところであります。また、米国企業、またアラスカ開発公社において、今先生がおっしゃられたような内容について実施体制などの具体的検討を進めておられると承知をしているところです。日本側としては、経済性、また生産の開始時期、そして米国側の実施体制等を考慮しながら、適切にこれを、方策を講じていく方針であります。 現在、日本の官民の関係者が米国関係者との間で緊密な協議を進めておりますけれども、同プロジェクトが日米双方の利益につながるように、引き続き協議を進めてまいりたいと考えています。
○古川俊治君 本当に、リスクの高い投資、実現すれば我が国に大変国益に資すると思いますから、慎重に頑張っていただきたいと思います。 対米輸出というのはこの日本の自動車全体の約三割を占めておりまして、七兆円を超える。自動車と、それから自動車部品に関する関税率、これが数量制限なく一五%となったということで、この日本経済が大きな打撃を受ける、そういうリスクは低くなったと思っておりますし、一五%ということが明らかになったところで不確実性あるいは不透明感というのがなくなって、サプライチェーンの見直しにも落ち着いて着手できると、こういう環境は整ったと思っております。 ただ、やはり一五%ってこれ引上げですから、それぞれの分野ですね、これ事業者に丁寧に寄り添いながらマイナスの影響というのを最小化していく、こういう努力は必要だと思っております。 既に講じている米国関税措置を受けた緊急対応パッケージを活用した上で、四千三百十八品目、これ、対米の輸出品目あるというふうに伺っておりますが、それ、品目ごとの関税率について情報提供していくことと、相談あるいは当座の資金繰り支援というものは必要であります。 その上で、関連企業ですとか中小・小規模事業者、その状況を見定めた上で経済対策、それの裏付けとなる補正予算を編成して、影響を受ける国内産業の下支えや事業の競争力強化に向けた後押しをしていく必要があると思います。この件について、総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 済みません。先ほど私、答弁を間違えました。対内直接投資でございます。日本よりも低いのはキリバス、ネパール、バングラデシュ、この三か国でございます。失礼をいたしました。訂正させていただきます。 例えば、委員の御地元埼玉のさいたま市の盆栽ってどうなるんでしょうと、あるいは大和郡山の金魚ってどうなりますでしょうと、新潟県長岡のニシキゴイってどうなりますでしょうというような、それぞれのものが輸出をしているわけで、それが先ほど委員御指摘の四千三百十八品目ということになるわけでございます。 それがどのような影響を受けるのかというものはきちんと把握をして、このような影響を受けますよということはお知らせをしなければなりません。それによって経営が影響を受けるわけでございますから、何か有利な融資でありますとか、そういうものをこれは考えていかなければなりません。 その企業の資金繰り等々が困窮することがないように、これ以上ないほどきめ細かい手当てをしていきたいというふうに考えております。この四千三百十八って半端な数ではございませんので、そのことはよく本当に、これ以上ないほど丁寧にスピーディーにやってまいりたいと考えております。
○古川俊治君 ありがとうございます。どうぞ、盆栽も重要な輸出品ですので、よろしくお願い申し上げます。 昨日の議論でもありましたけれども、今回の関税交渉では、農産品も含めて米国からの輸入品に対する関税を引き下げていない、この点は非常に重要だと思っております。農業を守るという上で大変重要な対応だったというふうに思っております。 その上で、米の輸入の拡大については七五%アメリカが増やすんだと言っていて、これは七十七万トンのミニマムアクセス米の範囲内で対応するということを農水省の方は発表されています。これ、一応は農業の皆さんも安心しているという状況だと思います。 ただ、その分、もし米国からの輸入を増やすのであれば、タイやオーストラリアから今までミニマムアクセス米を輸入していましたので、こちらとやっぱり減らすという交渉をしなきゃいけない、これが残っておりますし、また、実はアメリカ米って主食用にも使えるんですよね。もちろん今は主食用を増やさないということになっていますけれども、今後、例えば米の値段がまた上がるとか、あるいは備蓄米に使えないかという議論は恐らく今後出てくるんだろうと思っております。その対応が必要だと思っております。 そのほかにも、今回トウモロコシとか豆というものについてもいろいろ議論があるところですけれども、どうやって日本のこの米やあるいは豆、こういった産業を守っていくのか、このことについて総理からちょっと一言お答えをお願いと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 米につきましては、今委員御指摘のとおりでございます。ミニマムアクセスの範囲内で、タイとかそういうの交渉が必要になりますが、いずれにいたしましても、国内の米生産者に影響を与えないということでございます。 あと、エタノールでありますとか、そういうものは日本においても更にこれから先必要になっていくものでございますので、日本のいろいろな面での安全保障に資するものでなくてはなりません。 国内の生産者に影響を与えることなく日本のいろんな産業の強靱性あるいは持続可能性、そういうものを高めるものについて、これから先、アメリカと鋭意交渉して実現をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○古川俊治君 どうもありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で古川俊治君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、徳永エリさんの質疑を行います。徳永エリさん。
○徳永エリ君 おはようございます。立憲民主党、北海道の徳永エリでございます。 今日は日米関税協議についてお伺いいたしますけれども、まず、赤澤大臣、七月二十二日に日米間で合意に至りました。三か月、八度の訪米、そして、想像に難くないトランプ大統領ですから、タフな交渉だったと思います。大変お疲れさまでしたが、今日の夕方からまた訪米されるというふうに伺いました。 昨日は今日の夕方から八日までの滞在期間ということでしたが、今朝になって一日滞在期間が延びたということであります。これ一体何が起きているのか、御説明いただけますか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 国会会期中でございますので、国会のお許しをいただける場合という前提でございますが、本五日夕刻から九日にかけて米国を訪問する方向で調整をしているということでございます。 日程については、これはもう詳細ちょっとお話しできませんけど、米国側と調整をする中で、あと一日長く滞在をするということがいいだろうということに判断がなったということでございます。
○徳永エリ君 急遽の訪米でございますけれども、この訪米はいつ決まったんでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、当然ながら相手のある話でございますので、これ確定し次第、当然ながら国会の御了解が会期中であれば要ることですので、御了解いただけるように行動を起こしているところでございまして、先方といつなら会えるかといったような話をする中で、昨日といいますか、皆様に御了解いただく直前に、あっ、これなら行けそうだということが確定したものでございます。
○徳永エリ君 こちらから訪問したいというふうに申し入れたのか、米国サイドから訪問していただいて話をしましょうということだったのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、やっぱり合意について私ども共通認識が当然あるわけでありますけど、それについて少しでも早く、我々の方は大統領令に早く署名してくれということがございますし、また一方で、米国の側もいろいろと、我々合意の内容について、共通認識について確認しながら前に進みたいということでありますので、これはどちらからということではなくて、できるだけ早いタイミングでというので、日程について言えば事務的にはかなり協議をずっと重ねてきているということでございます。
○徳永エリ君 七月二十二日の合意からまだ二週間もたっていないという状況でまた訪米なさるということでありますけれども、何のために訪米するのか。今、大統領令というお話もありましたけれども、具体的に御説明いただけますか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 具体的にというお話ですので、先ほどよりちょっと具体的にお話をさせていただこうと思いますが、これ、もうまさに昨日の衆議院の審議でもそうでございますし、本日もそうでありますけど、なかなか合意文書がない中で、自動車に関する大統領令はいつ出るのだというのがもう全ての議員の先生方の共通の問題意識だというふうに思っておりますので、この辺について言えば、一日でも早く自動車関税あるいは自動車部品関税についてしっかりと大統領令が発出されることを促すということが一つございますし、また、これ相互関税についてもやり取りを行いたいと思っています。 具体的には、既存の関税率が一五%以上の品目には課されず、一五%未満の品目については既存の関税率含め一五%が課されるという、英語で言うとノースタッキングということでありますが、我々そういう認識でありますので、日米間にそごはないことは米側に確認済みでありますけれども、新たな関税率が米国時間八月七日から適用されることも念頭に、その前にはしっかりちゃんと対応してよということもピン留めをしていきたいということを考えている次第でございます。
○徳永エリ君 御説明いただきましたけれども、きっとテレビを御覧になっている方はよく分からないと思うので、もう一度私の方から申し上げますけれども、ほとんどというより全く報道されていないので御存じない方もいらっしゃるんじゃないかもと思うんですけれども、日本時間の八月一日に発令された米国の大統領令には、我が国の日米間合意の概要とそご、食い違いがあったということであります。 具体的には、我が国の日米間合意の概要には、既存の関税率が一五%以上の品目は追加関税は課されず、一五%未満の品目については一五%となると記載されておりますけれども、八月一日に発令された米国大統領令の附属書にそのような記述になっていたのはEUに対してだけで、我が国に対する記述がないということで、これ内容を精査しなきゃいけないということで、金曜日、役所大混乱しましたよね。 このそごがあるということが分かった後、米国に対してどういう対応をされたのか、教えてください。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、もう見れば我が国とEUで書いてあることが違うので、これ一体何なんだろうということですね。直ちに米国側に確認を入れました。そこについては、確認をした相手からすると、もうその発表した後で、EUについてもね、一五%を発表した後でそういうノースタックみたいな条件については詰めてきちっと適用が開始される前に対応するつもりだったと、そこについては心配をするなと、きちっとやるからというお答えが来ております。 ちょっと御参考までですけど、徳永委員も覚えておられると思いますが、トランプ大統領がばあんと最初にあの相互関税発表したときも、実はあの表の中で二、三の国については数字が間違っておりまして、後々訂正されたということがございます。同じようなことが起きたのかなというふうに私どもとしては理解をしているところでございます。
○徳永エリ君 我が国としてはそういう理解をしているかもしれないけれども、本当に解消されたのかどうか、そごが、それ確認するすべがないんですね。赤澤大臣がおっしゃることを信じるしかないわけですけれども、やっぱり確認しなきゃいけないと思いますし、それから、大統領令はたしか六十九か国に対して発令されたわけですよね。その大統領令を日本との約束の間にそごがあったからといってその附属書を修正するということが可能なのかどうか。もしかすると附属書の修正ができなければそのまま八月七日に発動してしまうと、こんなことになったら大変ですけれども、その辺の御懸念はいかがでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) その辺のもちろん懸念がありますので、私どもは直ちに米国側に確認をし、日本についてはEUと同じ扱いになるから心配するなという確約を得ているところでありまして、それについては、私を信じるしかないとおっしゃったんですけど、是非信じていただきたいということを切望いたします。
○徳永エリ君 これまで米国との間で口約束をしてきて、守られたためしがないと思うんですね。今回もそれ口約束じゃないですか。大丈夫なんですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、先ほど徳永委員がおっしゃったとおりで、米国政府が発表した大統領令の内容の詳細について引き続き確認中であり、まさにその確認をするために私、訪米しようと、目的の中に含まれておりますが。 八月七日以降、日本に対する米国の相互関税は、これ繰り返しますけど、既存の関税率が一五%以上の品目には追加で課されることはないと、一五%未満の品目には既存の関税率を含め一五%が課されると。このやり方を英語ではノースタッキングと、積み上がることはないという言い方をしています。それを共通認識として持っておりますので、日米間にそごがないことを政府として米側に確認済みだということは先ほど申し上げたとおりでございます。
○徳永エリ君 大統領令の修正は難しいとしても、何らかのやっぱり確認できる文書なりなんなりないと、幾ら説明されても大変心配ですし、それから、その八月七日、発動するまでにあと二日しかありませんね。二日で本当にきちんと確認できるんでしょうか。 これ、万が一今の大統領令がそのまま発動されるということになれば、我が国の対米輸出品目の全てに一五%の関税が課されることになるわけですから、もう経済の先行きはますます見えなくなるし、企業経営にも影響が出るし、これ雇用にも大きな影響が出ますよね。今、本当、日本経済が停滞しているという厳しい状況の中、ますます国民の不安が増大することになりかねませんか。大丈夫ですか、大臣。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、まあ関税ですから、これアメリカ側も大統領令といったようなものをきちっと出してやるわけです。現場も含めて、これ関係者物すごく多くて、そこについて曖昧なところが残れば適用できないわけでありまして、これについては、何かしらその遊びがあるものではないので、きちっと米側が法令に基づき対応するということだと思っています。 なので、私からすれば、そういう確約を米国政府から得ていますので、それがきちっと適用されるということだと思いますし、そのことの確認も含めて、あと自動車の大統領令早くということも含めて、今回訪米をするということでございます。
○徳永エリ君 それでは、八月七日、発動日までにそごは解消されると、日米で合意された内容のように進んでいくということでよろしいですか。大丈夫ですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 私はそのように認識をしてございます。
○徳永エリ君 そして、自動車という話がありましたけれども、自動車には四月から、そして自動車部品には五月から、現状二五%の追加関税が課されています。これに既存の関税率二・五%を合わせると二七・五%の関税が課せられているというのが現状です。 日米合意では、二五%の追加関税を半減して一二・五%、それに既存の関税率二・五%を合わせて一五%の追加関税をするとしておりますけれども、自動車、自動車部品の関税率は分野別関税ということで、現時点でのその、御説明ありましたけれども、引下げの時期が明確になっておりません。 これ、二七・五%の関税が課せられてどんどんどんどんどんどん先延ばしされていくと、我が国の経済の屋台骨である自動車産業に大きなダメージを受けることは否めないというふうに思います。これ、我が国の経済にとっては最も大きなダメージになると思いますけれども、この点に関して、もう一度赤澤大臣から御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、私が総理から交渉人に指名されたのは四月八日だったかと思いますが、そのときからずっと申し上げていることで、二五%の関税も、車には自動車部品も含めて課されてしまっています。繰り返し、私申し上げていますけど、一時間に一億円ずつ損が出ている企業があります。あるいは一日で二十億円、あるいは一日で十億円損失が立っている企業があります。我が国の経済に本当に傷みといいますか、大変なダメージを生じているわけですね。 なので、私どもとしては、国益は守りながら、とにかくゆっくり急ぐ交渉をしたいということでやってまいりました。その点についてはもう今も認識は変わりませんで、一日でも早くということでございますけれども、ただ、我が国より条件がある意味有利なはずの英国ですね、これアメリカから見た場合、対米黒字国です。アメリカは、対米赤字といいますか、貿易赤字をイギリスに対しては持っていません。その国が十万台の関税割当てと、それから一〇%という関税を勝ち取ったわけですけど、それが実行されるのには、実際合意してから、私の記憶が間違いなければ、五十四日間掛かっています。大統領令が署名されるまで一月を優に超える期間が掛かり、それが出てから更に実施まで二週間と。 それが我が国よりは有利な条件で米国と交渉した国の実情でありますので、国によって事情は違いますから、そのイギリスと比べてどうこうということを言う気はございませんけれども、一定の期間は掛かるなと思いながら、一生懸命急いでいるという実態でございます。
○徳永エリ君 とはいえ、もう工場で製造を停止したり減産したり、あるいはリストラということも起きているわけですよね。これ、延ばせば延ばすほどそういう状況が深刻になっていくと思います。 いつまでにという赤澤大臣の中での目標は立てておられるんですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについては、本当に相手のあることでございますので、私からはもう本当に一日も早く、一刻も早くということしか申し上げられません。
○徳永エリ君 総理にお伺いしたいと思います。 今回の合意には、日米の共同声明もなければ合意文書もありません。合意文書が存在しなければ、そもそも合意したのかどうか、何を実施するのかも分かりません。米国は契約国家だと思うんですよね。本当に口約束でいいのか。何の法的拘束力もないわけであります。 二〇二〇年に発効した日米貿易協定も口約束のようなものでしたが、日本はその合意内容を誠実に履行してまいりました。しかし、米国は、自動車関税は撤廃に向けて継続協議をする、追加関税は求めないという、この約束を守りませんでした。また、自動車だけではありません。米国は、二百四十一品目の関税の撤廃、削減を約束したのに、撤廃、削減どころか、今回の協議では追加関税を課すということで、これ、完全に約束をほごにしている、協定違反だと思います。 総理はこの日米貿易協定とのこの整合性を指摘していくと四月に質問をさせていただいたときにおっしゃっておりますけれども、現状、総理、どのように受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 貿易協定との整合性につきましては、私どもとして強い懸念というものを持っております。これは整合しないではないか、約束違反ではないか、正しい、間違っているの議論を、これ、ぎりぎりして私どもとして国益が得られるかどうかというお話になってまいります。徳永委員の表現を借りれば、そんなこと言ったって、見ている人、何言っているか分からないぞということかもしれませんが、私どもとしてそれは重大な懸念は持っています。 しかしながら、今、日米の合意というものが着実に実行されるというのは、日本だけの利益ではない、これはアメリカにも利益になることだからこのように合意をいたしておるわけでございまして、双方の利益が最大化されるということを目指して、これから先、交渉合意の実現を期してやってまいりたいと思っています。 それはそれ、これはこれとは申しません。協定との整合が一部ないことについて懸念は持っていますし、そのことの指摘はしてまいりますが、今急ぎますことは、自動車関連産業五百五十万人の雇用を始めといたしまして、それをいかにして守るか、そして、先ほども赤澤大臣が答弁をいたしたかと思いますが、例えば農産品なぞで日本の農業者に与えるダメージというものをいかにして最小限、できればゼロにするかということを最優先にしてやってまいりたいと思っております。 整合していないことについて懸念を持っているのは、先ほど申し上げたとおりでございます。
○徳永エリ君 総理は、参議院選挙のさなか、街頭演説で、なめられてたまるかと、これは国益を懸けた戦いなんだと、守るものは守るというふうにおっしゃいました。 今も両国にとって最大限の利益を追求しなければいけないとおっしゃいましたけれども、今回の日米関税協議で我が国はどんな利益を得ることができるんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 選挙中でございますからいろんな表現は使いましたが、私どもが得た利益というのは、自動車産業というものが被るダメージというものは最小限に抑えられたというふうに思っております。 もう一つは、もう一つは、大事なのは、例えばUSスチールと日本製鉄がそうなのでございますけれども、日本の技術力、アメリカの労働力、そしてアメリカの市場、そういうものを生かしていきながら、ウィン・ウィンという言葉を軽々に使うつもりはございませんが、本当に双方の利益となるような、どっちが勝ってどっちが負けたかと、そんな話ではなくて、双方の利益となるようなこれからの日米の形というのをつくってまいりたいと思っております。 やっぱり、私どもとしては守るべきものは守ると申しました。それは、自動車産業の雇用であり、農業者たちのそういうような日々のなりわいでありということはそうでございますが、これから先、じゃ、どうやって新しいものを作り出し、輸出をしていくかということ、そしてまた対中というものを認識をしながら、私どもとして、本当に日米が共同して、あるいはそこにほかの国も入ってくるのかもしれません、世界において新しい市場を開拓していくということでございまして、勝ち負けということを申し上げるのは余り、これから先、控えたいと思っています。それはもう、どっちかが勝ってどっちが負けたかというと、また向こうの方では違うだろうという話になりますので、余りそういうような不毛な議論をこれ以上はいたしたくはございません。
○徳永エリ君 勝ち負けよりも、利益と何を守ったのかという部分をお聞きしたかったんですけれども、自動車関税、自動車部品にしても、日米貿易協定では関税の撤廃に向けて継続協議になっていたわけですから、撤廃どころか、一五%ということで、譲歩という形になったわけで、少なくともやはりこれまで目指していた方向とは違う状況だということは申し上げておきたいと思います。 それでは、小泉農水大臣にお伺いしたいと思います。 米についてお伺いいたします。 輸入米の無関税の輸入枠七十七万トンのMA米の米国からの輸入量を増やすことに合意いたしましたけれども、政府は、これまで米国から市場開放を求められても、米は聖域として絶対に守るんだと、譲らないんだというふうに言ってきました。江藤前農林水産大臣も、日米関税協議で米を譲る気持ちは全くないというふうにおっしゃいました。 今回、結果として政府が米を交渉のカードとして切ったことに関して、小泉農林水産大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。今日もよろしくお願いします。 徳永先生は御承知の上で聞いていられると思いますが、今回、守ったと言えるんじゃないでしょうか。 先ほどから見ている方、聞いている方は、専門用語でよく分からないということも、度々総理の言葉からもありますが、このお米という問題は、これだけ国民の皆さんに関心事になっていて身近なものなのに、政策としては物すごい複雑だと思っています。この輸入米ということについても、例えばMA米、そしてMA米の中にSBSの十万トン、SBSを抜いて六十七万トンの一般MA米、そして枠外。これ、全然分かりませんよね、一般的には。 で、今回のことで何が起きたかというと、今回の合意の中で、この枠の中での対応をするということなんですよね。なので、私はこれは、まあ今って不安をあおった方が受けるので、不安を過剰にあおる報道なども一部あって、この合意について輸入拡大とか、そういった報道があったときに、ああ、これは不安ビジネスだなと思いましたね。 完全に守り切っています。私としては、赤澤大臣含めチームの皆さんに本当に農業を犠牲にしないという言葉のとおりの交渉結果をまとめていただいたと思っています。
○徳永エリ君 あの無関税の輸入枠七十七万トンのミニマムアクセス米、この七十七万トンの枠はWTO協定で定められた輸入量であって、日本が勝手に拡大することはできません。 ただ、SBS、主食用に流通できるこの十万トンに関しては、閣議了解さえあれば七十七万トンの範囲内で枠を拡大することも可能なのではないですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 可能であることと、できるか、やるか、これは全く別問題で、やることは考えておりません。
○徳永エリ君 財政制度審議会の分科会で、米の安定供給に向けて、主食用に輸入する十万トンのSBSの枠を広げて国内需要の調整弁とするように提案がありました。私、このことを大変気にしているんですね。 米不足により六月に前倒し入札したSBS米は全量落札、高関税の民間輸入も二〇二五年の上半期は二〇二四年一年間の一千八トンの約四十倍だった。こういう今の国内事情を受けて、やっぱりこの主食用米、SBSの枠を広げて、そしてこの輸入米をもっと増やす、そんなことが起きるんじゃない、政府の方針が変わったんじゃないかと、そんな懸念があるんですけれども、そんなことは絶対しないと確約していただけますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) SBSの枠を変更することは考えておりません。徳永先生がおっしゃるように、安心していただきたいと思います。 一方で、海外からの米の輸入は、昨年と比べて何と二百五十倍増えています。この理由は、国が貿易で入れているんではなくて、日本の国産米が高いことで、民間の皆さんが高い関税を払ってでもなお民間調達で完全に民民の形で貿易で入れています。つまり、この農家の皆さんが一番懸念をする更なる海外産米が入ってくるのではないかという対応は、国産米を適切な価格に鎮静化をさせていく、今の備蓄米の放出も含めた、こういったことをやっていくことが不安に応えることだと思っております。
○徳永エリ君 米国からの米の輸入量が増えることによって、財政負担、これもどのくらい増えるのかとか、課題はたくさんございまして、今日も聞く予定でございましたけれども、時間がなくなりましたので、また農林水産委員会でしっかり聞かせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で徳永エリさんの質疑は終了をいたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、村田享子さんの質疑を行います。村田享子さん。
○村田享子君 総理、冒頭、昨日の予算委員会の質疑に関連してまずお聞きをします。 総理、戦後八十年談話、出されますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 昨日、衆議院の予算委員会でお答えをしたとおりでございます。それを今、断定的に申し上げるつもりはございません。形式についても申し上げることはいたしません。 ただ、私も長く議員をやってきて、私は委員よりもかなり年配ではございますが、子供の頃から、日本は戦争に負けたんだということを教わって育ちました。周りには戦争を体験した方がいっぱいいらっしゃいました。 私を政治の道に導いていただいた田中角栄先生が、あの戦争に行ったやつがこの国の中心にいるうちはこの国は大丈夫だと、しかしそれがいなくなったときが怖いんだと、だからおまえたちはよく勉強しなきゃ駄目なんだというふうにおっしゃっておられました。その思いは強くございます。 時期、またやり方につきましてはよく考えます。
○村田享子君 今を生きる世代の者として、やはり私はメッセージ出すべきだと思います。この総理の談話若しくはメッセージ、いつ出されますか。終戦の日、八月の十五日、若しくは日本が降伏文書に調印した九月二日でしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、どの日が最も適当かということもございます。あるいは、その内容もよく考えなければなりません。 八月十五日は、戦没者追悼式が、陛下御臨席の下、武道館で行われます。日本中が祈りの日でございます。また、私自身は、いろんな議論がございますが、八月十五日は戦闘が終わった日、実際に戦争が終わったのは、東京湾に入ってきました合衆国の戦艦ミズーリの上で降伏文書に調印をした、戦争が終わったのはその日だという考え方もございます。国際法的には、そういうような評価というものは大勢であろうかと思っております。ただ、それはまた他国が、日本がそれに調印をしたということは、他国にとっては戦争に勝ったといういろんな行事も行われますでしょう。 どの時期が最も適当なのかということ、そして中身につきましてよく考えたいと思っております。また、御指摘があれば承りたいと存じます。
○村田享子君 それでは、トランプ関税行きます。 このトランプ関税、国民にとってプラスなんでしょうか、マイナスなんでしょうか、どっちですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) プラスにしなければならないと思っております。もちろんマイナスを最小限にするということは当然で、赤澤大臣を先頭にして一生懸命、日本政府としてまさしく全身全霊懸けてやってまいりました。マイナスを最小限にするということは私はかなり実現をできたというふうに、自画自賛に聞こえたら申し訳ありませんが、そのように考えております。 これをいかにしてプラスに持っていくかということであって、合衆国において製造業を復活する、トランプ大統領風に言えば、忘れ去られた人々に対してそういうような場を与えるということは、そうなのです。 しかしながら、じゃ、日本においていかなるメリットがあるかということを考えますと、先ほどの答弁で申し上げましたが、日本の優れた技術あるいは資本、そういうものとアメリカの労働力、アメリカの市場、それがうまく合致することによって更に良いものを作り出していくことができるのではないだろうか、それがひいては世界の人々に良いものをリーズナブルな価格で提供するということにならないだろうか。むしろ、USスチールと日本製鉄がそうであったように、そういうものを目指してまいりたいと思っております。 そしてまた、一部の国々がいろいろな資源というものを独占することによって、世界の貿易そのものが混乱に陥る、あるいは脆弱性を露呈させる、そういうことは防いでいかなければなりません。これから先、世界の経済というものがより良くなっていくために日米共に努力をするということを目指していくのであり、それが日米共通の利益であるというふうに私は考えておるところでございます。
○村田享子君 総理、ちょっと答弁が長いです。時間限られております。 私は、やっぱり日本の基幹産業、自動車は本当に守られるのか、今のままではすごく疑問です。先ほどの徳永委員とのやり取りでも、自動車、自動車部品、追加関税、いつ一五%になるか分からないわけですね。 私、先週、自動車関係、特に自動車部品の中小零細工場の現場で働く皆さんの声聞いてきましたよ。もう既に、もうアメリカで日本の車増産をして、それによって部品の発注が減らされる、若しくは関税を理由に取引先からコストカットを求められる、そういった不安の声出ているんです。これに対してどう対応するんですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、私どもも自動車工業界あるいは部品工業界、そういう方々から詳細に御意見、御要望は承っております。明日は広島の原爆の日でございますので、広島におきましてまたそういう方々から丁寧に御意見は承ってまいりたいと思っております。 アメリカは多くの国を相手にいたしておりまして、日本よりも関税の面において優位に立てないという国もございます。必ずしも日本にとって全面的なダメージになるものだとは思っておりませんが、いろんな企業さんにおいて、じゃ、省力化もしていかねばならない、コストダウンもしていかねばならない、そういうような企業さんに対していかに適切な資金的な支援をしていくかということが私は重要なことだと思っております。あるいは、輸出先を更に多角化していくということは重要なことでございましょう。また、御党からもよく御指摘をいただくことでございますが、内需の拡大ということも図っていかねばならぬでしょう。 守りということもございますが、攻めという観点から、もっと市場を世界に広げていく、国内においても需要を増やしていく、そして省力化、コストダウン、そういうものに対する支援を適切、適宜に行っていくということは全体的に全力で考え、対処してまいります。
○村田享子君 私、自動車の中小零細企業の皆さん、このトランプ関税の前から、既に省力化であったりコストカットを一生懸命やっていたと思うんですよ。だから、中小企業で働く皆さんの賃金が上がらない、それコストカットし過ぎなんじゃないの、で、政府も価格転嫁を進めていきましょうねという話になっているんじゃないですか。 このトランプ関税において、やっぱり中小零細企業の皆さんに省力化しなさいよ、もっとコストカットしなさいよ、それは本当に日本の自動車産業を守っていると私は思えないんですが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 省力化をすること、コストカットをしていくということは、これだけ働く人が足りない、労働力不足であるというような状況に鑑みて、省力化をするということは必要なことだと思っております。そして、それに対するいろいろな支援、融資も含めてですね、あるいは税制措置も含めてしていくのは当然のことだと思っております。 今、日本の場合に、これはもう多くの労働界の皆様方の御努力もあって失業率は非常に低いという状況にございますが、そこにおいて仮に失業というような懸念がある場合には、そういう方々のリスキリングも含めまして、雇用というものに万全を期していかねばならないというふうに考えております。 ですから、省力化ということがネガティブな意味ではなくて、むしろポジティブに、雇用をきちんと守り、そしてまた、昨日、最賃についての新たな動きがございましたが、賃上げというものは確実に行われるということで、働く人たちの利益というものを最大限に図っていかねばならないと考えておるところでございます。
○村田享子君 私は、もちろん、別に省力化をネガティブに捉えているわけじゃありません、必要なことはやっていかないといけない。私が言っているのは、これまでも十分、中小零細企業の皆さん、その点努力されてきたんじゃないですかというところなんです。リスキリングと簡単におっしゃいましたけれども、新しい技術学ぶにも、じゃ、何学ぶのか、時間も掛かる。じゃ、日本の自動車産業で働く皆さんリスキリングしていって、じゃ、日本の国内産業が空洞化したらどうするんですか。 今回、八十兆円の投資、日本、アメリカにするんですよね。それについても日本の産業の空洞化、心配する声ありますけど、その点、どうですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、この交渉を行っている間中、今、村田委員がおっしゃいますように、いかにして日本の産業を空洞化させないかということは私どもの意識の中心にございました。それと、先ほど古川委員の御質問にもお答えをいたしましたが、じゃ、いかにして海外からの投資を呼び込むか、新たな雇用を創出するかということは、今までと違う視点で見付けていかねばならないと思っております。 リスキリングはそんなに簡単ではないということは、私自身、民間に勤めておったこともございますので、そんなに簡単なことではないということはよくよく承知をいたしております。
○村田享子君 どうやって日本の産業をやって、これから新しくしていくのか。もうこの八月に入った時点で、もうトランプ関税の交渉もずっと続けられてこられた、その姿がまだ見えない、それがやっぱり問題だと思います。 一つ総理にお聞きしたいんですが、ずっと総理、このトランプ関税の話する中で、全国に千か所、相談窓口を設置されたと、これずっと答弁されています。この窓口、土日祝日を除いた九時半から十二時、十三時から十七時の時間で、メールの相談の受付もないんですね。じゃ、七月三十日時点で全国からどれくらいこの相談窓口に問合せがあったのか。四千九百三十八件です。これ、一か月当たり一か所平均で約一・二件なんですね。これ、余りに少なくないですか。これ、窓口の周知、窓口の対応、これ不十分なんじゃないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘ありがとうございました。先月末時点で約五千件の御相談を頂戴をいたしております。そのうち半分が関税措置の内容のお問合せ、四割が資金繰りに関する御相談というふうに報告を受けておりますが、今委員から御指摘をいただくようなことがあるとするならば、それは本当に大幅に改善の要ありということだと思っております。 ただ、職員たちも労働者でございまして、本当に朝から晩まで一生懸命この対応はいたしております。そこにおいて手抜きがあったとは私は全く思っておりませんが、お客様第一でございますので、そういう方々に対して御不満がないように、今いい御指摘をいただきました、そういうような実態をまた御教授をいただきまして、政府として対応は、軽々に万全という言葉を使っちゃいけないのはよく分かっていますが、要するに何をお聞きになりたいかということにおいてしばらくお待ちくださいみたいなことがないようにしていきたいと思っております。ですので、これはいろいろな御指摘、それを謙虚に承ってまいります。 よろしくお願いいたします。
○村田享子君 いや、それこそ、もちろん働く皆さん頑張っていらっしゃいます、こういうところに省力化やっていけばいいんじゃないですか。AIもございます。あらかじめ想定されている質問にすぱっと答えていく、それ幾らでも今のデジタル技術でできると思います。 この相談窓口情報も載っている経済産業省の米国関税対策ワンストップポータルサイト、私も昨日の朝、閲覧をしました。よくある質問という項目、用意されています。その中に、今般の米国による相互関税の内容どのようなものか。これ、四月時点の関税の情報しか載っていませんでした。じゃ、と思って新着・注目情報見てみたんですね。そこには確かに四月二十五日時点でのトランプ政権の関税政策の要旨掲載しましたとありました。そこクリックしました。ノットファウンドが表示されて、情報見られなかったんです。 本当に、政府として国民に説明をする、その責任果たされていますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 相互関税に係ります個別品目につきましては、大統領令が発出されました後の八月一日、日本時間でございますが、ジェトロのホームページに記載をさせていただいたところでありますが、米国関税対策ワンストップポータルの中のジェトロホームページとのリンクが切れておりました。それで今御指摘のようなことが生じたというふうに報告を受けております。全く申し訳ございません。現在は復旧を済ませておるところでございますが、御迷惑掛けましたことは深くおわびを申し上げる次第でございます。 今委員御指摘のように、AIを使えばということで、これかなり前から準備はいたしてまいりました。千か所と申しますが、じゃ、鹿児島なら鹿児島でどんな業者さんがあってどこにどんな輸出をしているかということは、やはり私どもとしても御相談があってから考えますみたいなことは極力避けたいと思っております。そこにおいては、役所だけではなくて商工会議所、商工会、あるいは民間金融機関、そういうような方々も、保秘というものを十分に大切にしながらも、事前にきちんとした情報を把握をするという努力は今後ともしてまいりたいと思っております。 不行き届きな点はおわびを申し上げます。
○村田享子君 私は、もう情報把握といった、そういった事態ではないと思います。じゃ、どうするのと、そこを考えるべき時期です。 ちょっとトランプ関税、これ対アメリカだけの話ではありません。例えば日本の鉄鋼でいうと、関税によって米国市場から締め出された中国の鋼材、これ安い価格で日本に入ってきているんですね。日本国内の鋼材価格も下がる、日本の鋼材も売れない。これどうするんですか。総理です。
○内閣総理大臣(石破茂君) それ、ダンピングのお話かというふうに思っております。 政府といたしましては、七月二十二日より、中国、台湾からの主要な鉄鋼輸入製品の一つでございますニッケル系ステンレス冷延鋼帯、冷延鋼板、これが不当に安い価格で輸出されているという可能性もございます。こういうことが、こういうものが不当に低い価格で輸出されているという可能性があるというふうに国内の生産者の皆様方からお申立てをいただいておりますので、アンチダンピング調査を行っておるところでございます。 仮に、調査の結果アンチダンピングとして認められた場合には、実際の輸出価格と輸出国における正常と考えられる国内販売価格の差額に相当する関税を徴収するということが、この関税の徴収はWTO協定上認められている措置でございますので、このような措置も私どもとしては念頭に置き、調査を進めていきたいというふうに考えております。 引き続き、中国の鉄鋼産業、中国鉄鋼産業の状況は委員御案内のとおりでございますので、我が国産業界ともよく対話をしながら、二国間対話、多国間の場の活用も含めまして、中国に対しまして過剰生産能力の削減ということは強く求めていかなければならないと考えておるところでございます。
○村田享子君 今、アンチダンピング、まあ日本も調査入りましたと言われましたが、これ大体、調査、原則一年掛かります。その間、どんどん中国の鋼材入ってきますし、これ、韓国ほかの国は既にこのアンチダンピング措置をやっているんですね。だから、アメリカの関税で中国の鋼材入れない。ほかの国はアンチダンピングの措置をしている。それで、ほかの鋼材全部日本に集まってきているんですよね。 アンチダンピングの措置自体、遅かったんじゃないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 遅きに失したと言われないようにしなければなりません。 私どもとして、こういう中国の鉄鋼の状況というものは、もちろん早くから把握をいたしておるものでございます。政府として、早く対応するように努めてまいりましたが、これから先、このような措置が実効性を伴いますまでに、その期間を短くするような努力は最大限行ってまいります。
○村田享子君 このアンチダンピング措置行っても、第三国を経由して輸出を行うなど、迂回輸出によってアンチダンピング措置を逃れる可能性も指摘をされています。 G20に加盟する国の中で、この迂回防止をする制度を持っていないのは、現在、日本とインドネシアだけです。この日本においてもアンチダンピングに係る迂回防止制度を速やかに創設するべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりでありまして、我が国は現在、迂回防止制度を有しておりません。 必要であれば財務大臣からまたお答え申し上げますが、財務省及び関係省庁におきましてこの制度の創設に向けて検討をいたしておるというところでございます。 早期に制度創設ができますように、これは法的には関税定率法ということに相なりますが、関税定率法の改正も念頭に置きまして、鋭意積極的に取り組んでまいります。
○村田享子君 この制度、令和七年度税制改正要望において経済産業省、産業界から既に要望があったものなんです。それを実現しなかったんですね。やっぱりここも私は遅かったと思っています。 トランプ関税、鉄、アルミの関税、五〇%です。これ、引き続き引下げ求めていきますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) その方向で努力をいたしてまいります。
○村田享子君 中国との関係でいうと、重要鉱物の輸出規制、これも日本に影響を与えています。 例えば、タングステンが入ってこずに、日本で物作れずに工場止まっているところあります。こういった対策どうしますか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 中国の輸出管理措置によりまして、我が国を含む世界中のサプライチェーンに影響が生じておるということはございますが、そういうことがないように、これはもう中国でございますので、これはもう極めて交渉というものも困難性を伴うものでございますが、あらゆるレベルを通じまして、中国に対しまして適正な輸出管理が行われるよう求めるのは当然のことでございます。 同時に、重要鉱物につきましても、ほかの国での開発、生産事業、そういうものに対しまして、私どもとしても、供給源の多角化等の取組、つまり、中国頼みというようなこと、あるいは中国のいろんな動向に振り回されるというような、こういうような産業構造、貿易構造というのは、我が国が主体的に他国と連携してやっていかねばならないということだと思っております。 リスクの最小化に向けまして私どもがやっていかなければならない、やるべき努力というのは多々ございますので、御指摘を踏まえて今後更に取り組んでまいりたいと存じます。
○村田享子君 自動車の関税どうなるか分からない。で、今日、中国のお話ししました。実際に日本にも影響出ています。 そして、総理も触れられた賃上げ、昨日、最低賃金の引上げは過去最大、六十三円の目安示されました。これはやらないといけないことです。ですが、地方の中小零細企業においては、トランプ関税の影響によって、この賃上げ、なかなか体力難しいというところもあります。 トランプ対策、こうした賃上げしていくために、やはり政府として、補正予算早く組んで、国はしっかりやっているよと示すべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 各党の御議論も踏まえながら、政府として、時期、規模も踏まえ、含めまして、適切に対応していかねばならないと思っております。 先般の選挙におきます国民の皆様方の御判断も踏まえまして、各党の御議論というものはこれから先濃密に行われるというふうに承知をいたしておりまして、政府といたしましては、各党の御議論というものを踏まえながら、適切に判断をいたしてまいりたいと存じます。
○村田享子君 立憲民主党としても、トランプ対策、物価高対策、既に示しています。もう情報を把握しているというような状況じゃないと。素早い対応を求め、あと、あわせて、トランプ関税、今後まだまだ分からないところございます。 赤澤大臣、訪米をされるということですので、この訪米の報告をこの予算委員会での閉会中審査を開いていただけるよう委員長に求めて、質疑を終わります。
○委員長(中西祐介君) 後刻理事会で協議いたします。 以上で村田享子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、浜口誠君の質疑を行います。浜口誠君。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いします。 まず、総理にお伺いします。 今日、いろいろ自動車、自動車部品の関税についてのやり取りございました。まさに一五%の関税への引下げ、これ早期に実行させないといけないと思います。 総理からも、対面、電話含めて最善を尽くしたいと、全力を尽くしたいというお話ありましたが、総理自身が、じゃ、具体的にどういった対応を取るのか。私は、もう総理とトランプ大統領がしっかり向き合ってこの件については決着を付ける必要があるんではないかというふうに思っておりますが、総理自身の、自らこれからどんな動きをされるのか、その点についてまずは確認したいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 国会のお許しをいただいて赤澤大臣が訪米をし、いろいろな調整あるいは実務の詰め、行ってまいります。 私自身が出向いて、何といいますかね、いろいろなことについて決着を付けるということは、私は、赤澤大臣からまた報告を受けました上で、何が必要なのか、うまくいってよかったね、万歳みたいな話にはならない。つまり、そういうようなことに意味があると申し上げているわけではなくて、これから先、先ほど村田委員の御質問にもお答えしましたが、日米で何をやっていくのかということをこれから先、両国で意思の共有を図っていく必要があると思っております。 今回は、安全保障のお話は一切この交渉に含んでおりません。しかしながら、これから先、日米がこの戦後最も厳しいと言われます安全保障環境、G7でもそういう議論が多々ございました。そこにおいてどうするか等々も含めまして、もし日米の首脳同士で会いますときは何を議題として設定するか、そしてまた、両方の利益、ひいては国際益になるような、そういうふうな話をどのようにして持っていくかということ、出たとこ勝負みたいないいかげんな話になりませんので、そこも含めて適切に判断をいたします。 今ここで委員からそういう御指摘があったということはよくよく踏まえて対応いたしてまいりますし、この国会における議論というものは、当然アメリカも了知をしておることでございます。お互い民主主義国でございますので、国会における議論というものを大切にしてまいりたいと存じます。
○浜口誠君 本当、時間がやっぱりずるずる行っちゃうと非常に影響は大きいです、これ。今で二七・五ですね、関税掛かっていますから、この状態がずるずる行くというのは、本当に自動車産業だけではなくて日本経済全体にとっても極めてこれゆゆしき状況が続くということになりますので、やっぱりスピード感持ってやっていただく必要ありますので、総理としてやはり日程感を持って、いついつまでには自分が、まあ電話しようと思えば、もう明日にでもあさってでもやろうと思えばできるはずです。総理自らが動くというその意思をもう一度確認させていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘を踏まえて適切に判断をいたします。
○浜口誠君 是非、赤澤大臣が訪米されるというのは先ほど来の議論でありましたけれども、総理自ら動ける対応は迅速に行って、この自動車、自動車部品の関税、早期実行に向けて最大限取り組んでいただきたいと思います。 その一方で、ベッセント財務長官は、日本の合意内容を四半期ごとに評価をして、トランプ大統領がその内容が不満であれば二五%に戻すというようなことも御発言されているというふうに伺っていますが、こういった米国の姿勢に対して総理はどのような受け止めされているのか、確認をします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 昨日も衆議院でお答えいたしましたが、合意よりも実行の方がはるかに難しいということはこの手の交渉の常でございます。 アメリカがどれぐらいの頻度で確認をするか、それはアメリカの主権の範囲内でございますが、これ私どもも、本当にこの合意がきちんと実行に移されているかということは、これはきちんと私どもとしても見ていかなければなりません。お互いに、その合意が着実に実行されるということについて高い関心と、それを実効あらしめる対応措置とるのは当然のことだと考えております。
○浜口誠君 これ、赤澤大臣、このような話があったんですか、日本の進捗評価をして、四半期ごとにやって、進捗状況が悪ければ二五%に戻すと。これは日米の合意内容なんですか。その点、改めて確認をさせていただきます。
○国務大臣(赤澤亮正君) まず事実関係から申し上げますが、交渉の中身は余りお話ししないのが通例でありますけど、浜口委員から特段お尋ねでございますので。 日米の今回合意ができました。その進捗管理の進め方といいますか、やり方については、トランプ大統領とも三閣僚とも私は話した認識がありません。 その上で申し上げれば、これ合意ができた以上、お互いに欲しいものがあって合意していますので、当然ながら、総理が先ほどおっしゃったように、主権の範囲内で進捗管理をするというのは当然のことでございますし、ある意味、これ申し上げた方がいいのかどうかですけど、ベッセント長官のあのインタビュー自体も、前後見ていただくと、今回の合意について言えば何か日本側の方が得したんじゃないかみたいなことを一部の報道からやゆされたような中でああいうことをおっしゃっているというところもあるので、それはお互い進捗管理するのは当然でありますので、我が方も、もし関税下げてくれなければ、米国側がこれいいねといってやろうと言ったことを実行しないということもあり得るわけで、それはもうお互いさまということだと思うので、その中でしっかり適切に対応をし、お互いの合意が両国の利益になるような形でしっかり実現を目指していきたいというふうに考えております。
○浜口誠君 米国から二五%に戻すような話があったときには、それはもう我が国としてそれは断固とした対応を取っていただきたいと思います。総理、それでよろしいですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは当然でございます。 今、赤澤大臣からお答えしたように、私どももその合意内容を誠実に実行していくということでございます。にもかかわらず、そういうことを言われたときに、それは仮定のお話にはお答えはできませんが、それに対して、私どもとしてまず大事なのは、こちらがきちんと誠実に実行するということであります。そういうことをやっていれば、それは、仮にですよ、どれぐらいの頻度でアメリカが確認をするか分かりませんが、そういうようなことにはならないし、誠実にやっているにもかかわらずそういうことになったとするならば、それはきちんとした異議申立てをするというのは、それはもう我が国国民に対して当然私どもが果たす責任でございます。
○浜口誠君 是非、今後の米国の出方によっては我が国政府としても、国民の皆さん見ていますから、しっかりとした毅然とした対応を是非やっていただきたいというふうに思っています。 そうした中で、今回の関税の影響、これは日本経済全体、まあ自動車産業においても、今、足下、乗用車二・五で、現状二七・五、下がったとしても一五で、現状のこれまでの二・五%に比べれば六倍の関税になるということですから、まさにそれぞれの経済や産業への影響、これはしっかりと精査をして、万全の対策を国としても講じていただきたいというふうに思っております。 そうした中で、やっぱり日本経済がこれからこの関税の影響で国内の景気、更に影響を受ける可能性もありますし、また、自動車産業でいえばアメリカ向けの輸出が減っていく、このような懸念もこれ心配されますので、そのときには国内の自動車産業の販売支援といったことも今後の対応としては必要になってくるというふうに思っております。 そこで、我が党は国内の経済対策、トランプ関税を踏まえてですけれども、一律に消費税を五%に引き下げる、さらには、自動車の販売支援ということでは、自動車購入時の税として環境性能割という税がありますけれども、こうした税を、環境性能割を廃止することで国内の販売を後押ししていく、このような政策も今後必要になるというふうに思っておりますが、総理として、今申し上げた消費税の一律五%への引下げや環境性能割の廃止、こういった政策についての御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 消費税につきましては、参議院の選挙においても議論の中心だったと思っております。国民の御判断を踏まえまして、消費税いかにあるべきか、そして、これもいろんな議論はあるんだろうと思いますが、私どもは、財政というものをどう考えるか、そしてまた社会保障の在り方をどう考えるか、そういうことについて、いろんな御議論、議論だけしていても仕方がないので、その解を求めるということは与党野党関係なく共通の責任だと思っております。 その中において、委員御指摘の、じゃ、どうやったら自動車もっと売れるんだろうねという話はございます。じゃ、どうしたら自動車売れるかというときに、じゃ、そこにおいて消費税がいかなる役割を果たすか、環境に与える負荷をどのように評価をするかということも含めまして、これは基幹産業であります自動車が労働者の雇用を守りながら更に発展していくために何がいいかという解を求めてまいりたいと思っております。 また、こういうような御指摘を賜りながら私ども意見を申し上げますので、そこについて、また御指摘を賜りながらより良きを目指してまいりたいと思っております。 先般、自動車関係の方々と随分お話をしました。どうしたら自動車が売れるようになるかということについては、私どもも同じような関心を持っております。同時に、内需を拡大し、もっと販売先を増やしていくということも併せて考えてまいりたいと思っております。
○浜口誠君 是非、今後、この米国関税の影響ですね、日本経済においてどうなるのか、個々の産業影響もこれ精査しながら適切な対応をしていくということが非常に重要だというふうに思っておりますので、また、我々も具体的な提言、提案もさせていただきたいと思いますので、是非しっかりと政府の皆さんも御検討いただきたいなというふうに思っております。 次に、MA米、ミニマムアクセス米についてお伺いしたいと思います。 今回、七五%米国産を増やすということになっておりますが、いつからこれを増やしていくような対応を取るのかという点をまずお伺いしたいと思いますし、また、米国産を増やすと、タイ米とか、今、タイからもかなり七十七万トンの枠の中で輸入していると思いますが、このタイ米への影響をどう考えるのか、この点について、小泉農水大臣にお伺いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 浜口先生、今日はよろしくお願いします。 幾つか質問がありました。タイ米どうなるんだ、いつからか、そして数量はと、こういったことだと思いますが、いつからか、数量かというのは今後適切に検討していきたいというふうに思います。 そして、今、MA米として入ってきているものの中で、仮にアメリカのものが増えるとしたときのほかの国のお米に対する影響は、こういったことも含めて適切に関係国に対して説明をすることは大事なことだと思います。一方で、それはどの国のものを買うか、これは日本の判断ですから、しっかりマーケットの状況なども見ながら適切に対応してまいります。 一番大事なことは、米の輸入の総量は増えない、主食用米として入れない、どうか生産者の皆さんには安心していただきたいと思います。
○浜口誠君 その中で、今回のMA米を利用して備蓄米の補充に充てるとか、そういうこともお考えなんでしょうか、米国産の米を増やすことで。備蓄米十万トンまで減っていますけれども、その備蓄米との関係に対してはどのように考えているのか、確認します。
○国務大臣(小泉進次郎君) お尋ねの備蓄米との関係ですが、これは再三、私が五月に就任して以降、衆参の農林水産委員会等でもお伝えをしていますとおり、まず今回放出した備蓄米の同量をマーケットの環境が整ったらしっかり水準を戻していきたいと思っています。これについても生産者の皆さんに安心していただけると思っています。 なので、今回、仮に、アメリカからのお米が放出した備蓄米のところにそのまま入ってくるということではなくて、まず国産の中のお米の中で対応すると。ただ、これは、先生御存じのとおり、既に食料供給困難事態対策法という法律の中で、まずは備蓄米で対応しますけれども、仮にそれでも国民の皆さんにとって必要な最低限の量を賄うことができないとなったときに、最終的にMA米の活用がそういった形で出てくるというのは、これは日米合意の前から法律の中で決まっている、基本指針の中で決まっていることであります。そういったことも御理解をいただきつつ、適切に対応してまいります。
○浜口誠君 続きまして、非関税対応について確認したいと思います。関税以外にもいろいろ合意を今回やっていますので。 まず一つが、乗用車の、日本の交通環境に安全な米国産のメーカーの乗用車については追加試験なしで輸入をしていこうと、こういった合意がされていますけど、具体的にどのような内容になるのかという点、さらにはCEV補助金ですね、クリーンエネルギー自動車の導入促進補助金、これについても米国との間で見直しをするということが合意されているということですが、こうした非関税の対応について具体的な情報がないので、国民の皆さんに対してもしっかりと政府として説明していただく必要があるというふうに思いますので、この点について確認をします。
○国務大臣(中野洋昌君) 浜口先生にお答えを申し上げます。 私の方からは、自動車の関係の方の回答をさせていただきます。 自動車の安全基準に関しまして、先生から御指摘ございましたとおり、米国との間で、日本の交通環境においても安全な米国メーカー製の乗用車を追加試験なく受け入れるということで合意をいたしました。少し繰り返しになりますが、あくまで日本の交通環境においても安全な米国メーカー製の乗用車の認証の手続を簡素化をするということでございます。 そういった意味では、安全とは言えない自動車を受け入れるということではございませんので、国民の安全、安心が損なわれることはないということは申し上げさせていただきたいと思うんですけれども、措置の詳細につきまして、これは米国とも今調整をしております。速やかに検討を行ってまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(武藤容治君) 浜口委員からCEV補助金、いわゆるクリーンエネルギー補助金についての質問をいただきました。 現在、このクリーンエネルギー自動車導入促進補助金というものは、電気自動車が九十万円、そして燃料電池自動車が二百五十五万という数字が補助上限額としております。米国からは、これは交渉以前から、この電気自動車と比較して燃料電池自動車の補助上限高が高いんじゃないかという御指摘を受けていたところであります。 米国とのやり取りの詳細に関しましては、外交上の観点からはお答えを差し控えさせていただきますが、今般の日米交渉における議論、また、クリーンエネルギー自動車をめぐる市場の状況を踏まえつつ、支援対象となる車種間の競争条件が公平性を維持できるよう制度見直しを行うこととしたところであります。 見直しの時期ですとか具体的な内容は更に検討が必要でありまして、決定したところで公表させていただきたいと考えているところです。
○浜口誠君 是非業界の関係者の皆さん含めていろんな方の御意見適切に聞いていただいて、どういった中身にするのかというのは、国民の皆さんにも分かりやすく伝えていただきたいなというふうに思っております。 そこで、総理、今日もいろんな議論ありました。合意内容について、あるいは非関税の対応についても、やっぱり日本側として、今回の日米交渉で何が合意されたのか、日本としてどういう受け止めなのかという日本側のやっぱりファクトシート、日本としてはこういう合意をしたんだということをちゃんと国民の皆さんに公表すべきだというふうに思います。それがないから、アメリカからのそごが生じたり、国民の皆さんも非常に不安になるということだと思いますので、これ是非やってください。 ファクトシートを是非、官邸のホームページでもいいので公表する、これ是非お約束していただけませんか。
○内閣総理大臣(石破茂君) その方向で検討させていただきます。 ただ、これがそれほど簡単な作業ではない。五千三百十八品目ございます。非関税措置もございます。今、経産大臣、国交大臣からお答えいたしましたように、非関税措置、これも、これは農産物も含む場合もあるかと思いますが、これ間違ったもの出すと大混乱が生じますので、正確なものをなるべく早く、お客様というか国民の皆様の御不安を解消する、分かんないなという御不安を解消する意味でも、政府部内で御指摘も踏まえて検討し、実行に移してまいりたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
○浜口誠君 ありがとうございます。しっかりやっていただけるということですので、スピード感持って対応をお願いしたいと思います。 続いて、ちょっと話題変えまして、ガソリンの暫定税率の廃止についてお伺いしたいと思います。 選挙結果踏まえまして、ガソリンの暫定税率の廃止法案、野党七党で再度国会に提出させていただきました。施行日は十一月一日ということで対応を我々求めていきたいというふうに思っております。今回、やっぱり民意として、ガソリンの暫定税率をやっぱり廃止してくれというのはもう民意として明確に示されましたので、着実に実行をしていかないといけないというふうに思っております。 そこで、政府としても、今後の与野党協議も、あした二回目行われますけれども、政府も全面的に今回のガソリンの暫定税率の廃止、協力していただきたいと思いますし、総理、これは必ずやるんだと、年内のできるだけ早い時期に実施するんだと、そのことを是非明言していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 今日が八月の五日でございますが、七月三十日、与野党六党におきまして、与野党の実務者間で法案内容及び実施に必要な施策について協議する場を八月一日開会の臨時国会中に設置し、閉会中も精力的に検討を行い、早期に実施できるよう合意を目指すということになっておるわけでございます。この合意におきましては、財源確保、流通への影響、地方財政への配慮等の課題、これはもうずうっと言ってきた話でございまして、何が議論のテーマであるかということは、みんな暗唱もできるほど理解をしておるところでございます。 今回の与野党協議におきまして、この合意に沿いまして真摯な議論を重ねることは重要でありまして、自民党総裁として、これは幹事長あるいは政務調査会長に指示を出しておるところでございます。 政府といたしましても、この議論の結果を踏まえて確実に対応してまいりますので、是非各党の議論というものが、もう別に暗唱できようができまいが、そんなことはどうでもいいんですが、何が問題であるかということはもう十分認識をしておって、何かいいことがあれば、その反射的とは言いませんが、デメリットもあるわけでございます。財源も、スポットではなくて恒久的なものでなければならないということも認識をいたしておりますし、財政をこれ以上傷つけることがあってはならないということは多くの党が合意をされるところだと思っております。 政府といたしましては、その合意を踏まえて、確実に誠実に対応をいたしてまいります。
○浜口誠君 これはもう三党の幹事長合意で結ばれていることで、もう昨年の十二月十一日に、これも暗唱できますけれども、合意されている内容ですので。 政府として、全面的に実務者協議に協力する、これだけは明言してください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、実務者協議には当然我が党も入っておるわけで、そこは政府・与党一体だなぞということをここで持ち出すつもりはございませんが、それは我が党が入っておる。そして、先ほど申し上げたように、総裁として指示も出しております。政府といたしまして、それに誠実に対応するのは当然のことでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 全面的に協力していただけるというふうに受け止めましたので、しっかり実務者協議の中でも実現に向けて、年内のできるだけ早い時期に、で、我々はもう軽油の暫定税率廃止もこれしっかりやっていきたいというふうに思っておりますので、その点も含めてしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。 続いて、百七十八万円への基礎控除の引上げ、これについても、もうまさに物価高対策として一番スピード感持ってやれるのがこの所得税の減税だというふうに我々思っております。秋の臨時会、いつあるか分かりませんけれども、そこで税制の改正をして、で、年末調整でこれやれますから。この百七十八万まで基礎控除上げていけば、さらに、所得税の減税額は十万から二十万、国民の皆さんのお手元に残すことできますので、しっかりとこれやっていきたいというふうに思いますが、是非、参議院結果も含めて総理として、三党間の約束ですので、この基礎控除の百七十八万目指した引上げについても是非しっかりやっていくと、その点を総理のお言葉から今日確認をさせていただければと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) これは暫定税率と同様でございます。その御議論の結果を踏まえまして、あるいは議論の過程におきまして、政府として必要な情報提供等々は行わせていただきます。そこにおいて合意が見られた場合に、それに適切に対応するのは当然のことでございます。
○浜口誠君 是非この百七十八万への引上げについても我々はしっかり取り組んでいきたいと思いますので、秋の臨時会でもしっかりとやらさせていただければというふうに思っております。 続きまして、ガザ、パレスチナ関係についてお尋ねしたいと思います。 まさに今、ガザの状況、死者の方がもう六万人という状況ですし、五人に一人が飢餓の状況にあると。まさにもうこれ、ガザの皆さんの今置かれている状況というのはもう看過できないし、極限的な人道危機にあるというふうに思っています。更に急速に悪化している状況だというふうに思います。 我が党の舟山議員は六月の予算委員会の中で、このガザの現状を踏まえて、総理に対して、停戦の呼びかけですとか食料供給の動きをしっかりやるべきだという点も提言をさせていただきました。総理からは、ガザの状況についてはもうとても看過できないという点ですとか、あるいは二国間との関係もある我が国として、しっかりと即時停戦に向けた呼びかけ等は強めていかなければいけないと、このような御答弁もいただいているというふうに承知をしております。 政府として、このパレスチナ対応、ガザ対応についてこれまでどのような対応を取られてきたのか、総理の思いも含めて、とりわけ六月以降、舟山議員との議論以降の対応について確認をさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) ガザの状況につきましては、もちろん毎日報道もされておりますし、私もその情報はほとんど毎日報告を受けておるところでございます。こんなものが本当に放置されていいはずはないと、あそこであれだけの人が命の危険にさらされ、飢餓に苦しみ、そして多くの病あるいはけがに苦しんでいるということは、これは人道上とても看過し得ないことだというふうに思っております。 さればこそ、私どもとして、いろんな御議論はあったのですが、本年三月、お二人のパレスチナ人の方を日本に移送して、防衛省の自衛隊中央病院におきまして治療を行い、その効果を上げておるところでございます。 また、今、物資の投下というのが行われているわけでございます。そこへ多くの人が殺到して奪い合いになっているというのは本当に見るに堪えない状況でございますが、そこにおいて我が国としてできることはないのかということも、検討を外務省中心にいたしておるところでございます。 これも、即時停戦と、この人道的な危機というものを解消するために、我が国として可能な限りの努力はしていかねばなりません。そのことは、私、カナナスキスのサミットでも申し上げました。それは国際社会に向けて、あるいは関係国に向けて、これはもう四の五の言っている話ではなくて、人道上放置し得ないということは更に強力に主張してまいりたいと存じます。
○浜口誠君 是非、そういう総理の思いを踏まえて、ここ一週間ぐらいでも、フランス、イギリス、カナダはパレスチナ国家を承認する意向も示しています。日本もやっぱりパレスチナ国家を承認をすべきではないかというふうに思いますし、また、二国家解決、これについても我が国は主張されておりますので、この二国家解決に向けても更に汗をかくべきではないかというふうに思っております。 是非、パレスチナ国家承認、我が国としてもやるべきじゃないですか、G7各国動き出していますので。その点についての総理の見解を、最後確認をさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 国家承認について、G7のイギリスであり、フランスであり、カナダでありという動きは十分承知をいたしております。 我が国として、何が我が国の国益に資するかなぞという観点を中心に議論しようとは思いませんが、何が国際社会のためになるのか、よく考えたいと思っています。ずるずる引き延ばすのではなくて、こういう判断をしたのはなぜなのかということを、きちんと国際社会に向けて、あるいは国民に向けて説明ができるということは更に努力をいたしてまいります。 できればこういう場におきましても、外務委員会に限らず、外交防衛ですか、限らず、こういう場においてもいろんな御議論を承りながら、政府として適切な判断をいたしてまいりたいと思います。
○浜口誠君 是非、パレスチナ国家の承認、これに向けて政府として取り組んでいただくこと、その点を最後強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で浜口誠君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、高橋光男君の質疑を行います。高橋光男君。
○高橋光男君 おはようございます。公明党の兵庫県選出の高橋光男でございます。 本日、この場に戻り、会派を代表しての質問の機会をいただきましたこと、委員長並びに理事各位、関係者の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。 早速、本日議題の米国の関税措置等内外の課題につきまして質問に入らせていただきたいと思います。 冒頭、今回、政府が米国側と極めて困難な交渉を重ねまして、最終的には双方にとって国益となるそうした合意を導かれたことに対しまして、総理並びに赤澤大臣、そして関係当局の皆様の御尽力に心から敬意を表したいと思います。 今回の日米合意が、国民生活、そして我が国の経済、とりわけ中小企業・小規模事業者の現場にどのような影響を及ぼすことになるのか、その実態を見極め、的確に対処することが政治の責任でございます。 公明党は一貫して、国民生活を苦しめる物価高への最大の対策は賃上げだと主張してまいりました。昨日、今年度最低賃金目安額が千百十八円と過去最大の上げ幅が、額が示されました。こうした流れを確かなものとするため、日本経済の屋台骨を支える中小企業・小規模事業者の皆様にとって、賃上げの原資が確保され、雇用が守られるよう、政府にはあらゆる施策を打っていただく必要がある。この重要性を強く求めた上で、早速質疑に移らせていただきます。 まず最初に、総理にお伺いをいたします。農業分野への影響と今後の対応についてであります。 価格転嫁が一番難しい私は産業は一次産業だというふうに思っております。そこをどうやって支えていくか、喫緊の課題でございます。 第一に、ここ、今日、繰り返し議論になっておりますけれども、今回の日米合意が米国産の米の輸入増によって我が国の主食用米市場に悪影響が出ないことを明確にお示しいただきたいと思います。 あわせて、私は、今年は、高温とまさに渇水問題、これは非常に大きな問題だというふうに考えております。地元兵庫を含めまして、全国各地で発生をしております。例えばですが、総理の御地元にも近い豊岡では、七月の降雨量が平年の一割です。そして、香美町も二割、丹波、西脇といったようなところも三割にとどまっております。 週末、私は、酒米の王様と言われる山田錦の生産現場、多可町を視察してまいりました。そこにとって唯一の水源でございますため池は干上がりつつあります。そして、一番水が必要なこれからの出穂期、いわゆる穂が出るこの時期に合わせるためには、この九月いっぱいまでは水を確保しなければいけないけれども、それが本当にできるのかと不安を抱えていらっしゃいました。全国一ため池が多いのが兵庫県でもございます。こうした事態は他の地域でも発生しているかというふうに思います。 米以外の農作物への、例えば野菜とか果物に対する影響も懸念され、更なる価格高騰を招く、こうしたおそれもございます。既に現場では、井戸水を確保したり、また給水車の手配が行われております。今般、農水省も国交省と一緒になって対策本部を立ち上げられまして、災害用のポンプ車の活用をすると、こうした新しい方針も出されております。 私は、ここで政府に是非認識していただきたいなというふうに思うのは、今回のこの高温問題とか渇水問題というのは一種の災害だというふうに思います。したがいまして、であるならば、現場で行われていますこうした応急措置に対しては、私は遡及的にも支援をすべきではないか、また、事前着工みたいな形でやっているというものも、これは後から認定をする、こうした緊急対応、国主導でのプッシュ型支援が私は早急に展開されるべきだというふうに考えております。 あわせて、中長期的な対応も大事だと思っております。私、そのため池の現場で伺いました。土砂もたまっていますと、ため池、これ、是非掘削してほしい、また、農業用水路、これ途中の継ぎ目のところから漏水をしていますと、こういう老朽化対策は是非していただきたい、このようなお声をいただきました。 是非、こうした措置をできるようにするためにも、私は食料安全保障の予算をしっかりと確保して現場に届けていく努力が必要だというふうに思いますけれども、総理の見解を伺います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりに対応いたしてまいりたいと思っております。 私は、これ農林水産副大臣のときから思っていることなのですが、自給率って、消費者の行動によって幾らでも変わる数字でございます。戦後間もなくが一番日本は自給率が高かったはずだ、餓死者がいっぱい出ているのに。それは、外国から物が買えないからそういうことが起こったのであって、自給率というのは結果として重要な数字でございますが、大事なのは、委員御指摘のように、ため池であり用水路であり、そういう農業インフラというものがいかにきちんとして維持されるかということだと思っております。これはまた、今後の予算編成等々において国会の御議論を賜ることでございますが、いかにしてそのインフラをこれから先健全に維持していくかというのは極めて重要なテーマであり、予算措置を伴うものだというふうに考えております。 あわせまして、この渇水を災害として捉えるかどうかにつきましては、政府部内でこれはいろんな議論がございますが、いかにしてこの困窮された状況というものに対応をスピーディーにできるか。先般も農水大臣が新潟に行って見てまいりました。私は選挙区に帰ることは今ございませんが、まさしく今、二十世紀梨なんて、今雨が降らないと玉が大きくならないわけでございます。 そんな困っているのは世の中いっぱいあるはずなので、適切に適宜にスピーディーに対応できるということ、政府におきましてもこの渇水の対策の会議というものを立ち上げておりますが、そこにおいて、必要であれば大臣も入りまして、この渇水について政府がどう考えているということを、これに苦しむ方々がそうだねと思っていただくものを講じてまいります。 今後とも御指摘賜りますようにお願い申し上げます。
○高橋光男君 是非スピード感を持って対応していただきたいと思います。 こうした今の緊急の対応には、今もう自治体の方には通知が行っています。これ、着手届というものを出していただければ、もう既に着手をしていただいて、後付けで支援をしていただける、こうしたことができますけれども、これを自治体任せにするのではなくて、是非国も、農政局総動員してそうした現場の声に応えていく、そうしたプッシュ型の支援、是非やっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 農水大臣、一言いただけますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 高橋先生におかれましては、備蓄米の件も含めて、日頃から農政に前向きな提言ありがとうございます。 今、災害という位置付けも含めて、適切に現場に寄り添った対応をというお話がありました。御指摘のとおり、農政局の職員挙げて、現場の声を伺いながら対応していきたいと思います。 特に農水省としては、今までよりも一段踏み込みまして、渇水対策三本柱として人を出します。農水省、農政局、職員が必要であれば言っていただきたいと思います。そして、給水車など必要なものも手配をします。そして、お金の面も、人件費も含めて五〇%補助いたします。 こういったことを、自治体の関係者、土地改良区の皆さん、生産現場の皆さんに、皆さんとともにお届けをして、予報では、何とかあした、もしかしたら北陸、東北、雨が降るかもしれないということが、災害になってはいけませんが、恵みの雨となることを願いつつも、それを待っているだけではいいと思っていませんので、全力で、総理が今お話があったとおり、中長期の対策も含めて、今後の予算要求も含めて、しっかり農水省対応してまいります。
○高橋光男君 ありがとうございます。 小泉大臣にはもう一つお伺いしたいと思います。農林水産物の輸出についてであります。 米国の関税変更によりまして、同国への輸出依存が高い、例えば緑茶、和牛、養殖ブリ、ホタテ、こうした本当に幅広い事業者の皆様への影響が懸念されます。迅速かつ正確な情報提供をお願いしますとともに、加工産品も含めまして、第三国への販路拡大、輸出先の多角化が急務でございます。是非、官民連携の下で、米国依存から脱却する強靱な体制の構築を目指すべきと考えます。 大臣、政府の取組方針についてお聞かせください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、輸出についてもお尋ねがありました。 歯を食いしばって今までマーケットの開拓、海外市場の開拓に取り組んでこられた方は、今回の日米合意について、国内の米生産者は、ああ、守ってくれた、よかったと思っている一方で、輸出を今まで頑張ってきた方は、これからは一五%が乗るのかと、こういう思いで、国はこれから本当にどこまで輸出を後押しするんだろうか、そういうふうに思っていると思います。そこは御不安なく、我々、今まで以上に支援をしたいと、本腰を入れてやらなければいけない、米も含めてしっかり支援をします。 特に、やはり現場の状況をお伺いをしながら、この一五%の関税を乗り越えてでもなお物ともしない輸出の強化策、これ必要だと思っています。幸いにも、今年の上半期は過去最高の輸出額が計上できています。これを引き続き強めるとともに、大事なことは、短期では国内の米需要なども物すごく供給しなければいけませんが、中長期を見据えたら、間違いなく、第二の備蓄としての輸出の出口というものは間違いなく不可欠です。 こういった中長期の方針もしっかりと説明をしながら、ぶれずに、この関税によって揺らぐことのない、そういったメッセージを政策としても発信したいと思います。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続きまして、自動車・自動車部品関税につきまして、経産大臣にお伺いいたします。 私は、貿易黒字国として我が国は最低水準の一五%に今回引き下げられたことというのは、交渉努力の成果でございまして、高く評価をいたします。とりわけ、日本で製造して、そして米国に輸出をする、こうした形を維持できたことというのは、本当に複数の国内メーカーにとって極めて重要な成果だったと思います。 自動車産業は、申し上げるまでもございませんが、我が国最大の輸出品目であり、五百五十万人の雇用を支える基幹産業でございます。工場が所在する愛知、静岡、神奈川、北関東など、地域経済を支える現場への影響を注視する必要がございます。 そこで、地域やサプライチェーン全体への影響を的確に把握をして機動的に対応できる体制を構築するとともに、国内需要の喚起や第三国展開支援など、業界の要望にも丁寧に応えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) 高橋委員におかれましては、本当にいつも気を遣っていただきまして、私も岐阜県でございますので、ありがとうございます。 今回、赤澤大臣に頑張っていただきまして、こういう形になっております。米国の関税措置がある中でも、中小企業を含めて賃上げ、そして国内投資を引き続き進めていかなければなりません。自動車産業は、サプライチェーンの裾野が広く、地域経済への影響も大変大きい、そういう中で、賃上げや国内投資を進める上でも鍵となる産業であります。 去る七月三十一日になりますけれども、総理とともに、今回の合意に伴う影響について、自動車業界また自動車部品業界と意見交換を、先ほど総理もおっしゃられましたけれども、させていただきました。その際には、一五%で合意したことには評価はするけれども、決して影響は小さくないということが事実、そして、サプライチェーン維持の必要性を言われています。また、国内需要喚起などの対策の要望などの御意見もいただいたところであります。 政府としては、様々なこれからも機会を捉えて、米側に対し、自動車・自動車部品関税の引下げを含めて、今般の合意を実施する措置を速やかに求めてまいりたいと、とるように求めていきたいと考えています。また、合意の内容を丁寧に説明するとともに、いただいた御意見、また内容を丁寧に説明するとともに、いただいた御意見を踏まえて、自動車産業への影響を把握しながら、追加的な対応が必要であればちゅうちょなく実施してまいりたいと考えているところです。
○高橋光男君 是非しっかりとお願いいたしたいと思います。 続きまして、経済安全保障の観点から、半導体及び医薬品分野につきまして、赤澤大臣にお尋ねをいたします。 これらも米国が関心が高い分野で、戦略物資でございまして、我が国にとってもサプライチェーンの安定確保は極めて重要な課題でございます。現在、国内では北海道のラピダスプロジェクト、いわゆる先端半導体プロジェクトが進んでおりまして、こうした製造工程の一部で、高い技術力とインフラを有する我が国の強みを私は最大限活用すべきだと思います。また、医薬品分野も、埼玉や富山県などには製造拠点ございますけれども、是非、官民連携の下でこの日米協力を進めて、国内の供給体制の強化にもつなげる私はチャンスにすべきだと思っております。 是非、政府としてこれらの分野の協力枠組みを具体化して、我が国の国益にも資する取組を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 昨日、御党の岡本委員からも御指摘をいただき、私ども、この関税をただピンチと捉えるだけじゃなくて、ピンチをチャンスにしていきたいということを申し上げました。今委員の御指摘も、本当に重要な御指摘だと思っております。 半導体や医薬品は、経済安全保障上重要な物資でございます。今回の合意を通じ、日米がこれらの分野において共に利益を得られる強靱なサプライチェーン、これを構築していくために緊密に連携していく、このことは、我が国の戦略的不可欠性を高めるとともに、我が国の経済安全保障を確保をいたします。そして、日本の経済成長を更に加速させていく上でも非常に有意義であると考えております。我が国の国益を実現する観点から、まさに委員御指摘のとおり、米国に投資できるチャンスを最大限生かしていきたいと思っております。 半導体については、これも委員御指摘のとおりですが、経産省が進めるラピダスプロジェクト始め、次世代技術の確立に向けて米国等の同志国と協力しながら、研究開発及び量産体制構築に向けた取組を進めております。半導体製造装置、部素材の分野における日本企業の強みを生かしながら、今回の合意を踏まえて、サプライチェーン強靱化に向けて米国と緊密に連携してまいりたいと考えております。 医薬品についても、我が国は、世界的に用いられる新薬を幾つも生み出してきた創薬力を有する数少ない国の一つでございます。今回の合意を踏まえ、どのような医薬品を協力の対象とするか等も含めて、日米における医薬品のサプライチェーン強靱化に向けた具体的な協力の枠組みについて検討を進めてまいりたいと考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 そうしましたら、最後のテーマになるかと思いますが、是非、自由貿易と日本外交の在り方についてお尋ねをしてまいりたいと思います。 今年は戦後八十年という節目の年であります。歴史を振り返れば、第二次大戦後、国際経済秩序というのは、ブレトンウッズ体制の下でIMF、また世銀等が設立されました。また、WTO体制等の下で、ルールに基づくこの自由貿易というものが進められている中で、我が国がまさに貿易立国として世界経済とともに成長をしてまいりました。 しかしながら、今回のこのトランプ政権のやはり対応等、まさに一方的な措置、これは逆行するものでありまして、私は非常に懸念をしております。この自国中心主義というものに対しまして我が国がどう処するのか、これはまさに今問われている私は課題だというふうに思っております。平和を実現していく上でも、やはり経済の安定というのは非常に重要でございます。 その上で、私自身思うんですけれども、私、十七年という僅かの期間でありますが、外交官として仕事をさせていただいた経験に基づいて申し上げますと、他国の犠牲の上に自国の繁栄を築くようなことをする、これがまさに私は平和にとっての脅威だというふうに考えております。したがいまして、我が国は、まさに自国中心ではなく、自由貿易の旗手として、是非、私は、トランプ政権の後までも見通した上で今何をすべきなのか、そのことを考えて経済外交等も進めていくべきだと思っております。 そこで、まず外務大臣にお伺いします。手短にお答えいただきたいと思います。 日本は、アメリカだけではございません、世界を広く見たときに、南米地域、またさらには中東、こうした地域において自由貿易協定、またEPA、経済連携協定、こうしたようなものもしっかりと私は早期締結に向けてやっていくべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 高橋委員御指摘のように、現下の国際情勢考えると、日本が主導権を取って自由貿易の枠組みを更に拡充、拡大していくことが必要だと思っております。 御指摘のあったメルコスールを始めとする中南米諸国との経済関係強化は、グローバルサウスとの連携強化を図るという観点からも極めて重要で、我が国経済界からも強い関心が示されております。そこで、三月の日・ブラジル首脳会談、石破・ルーラ会談では、この日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みを早期に立ち上げて、貿易関係の深化に向けて協議を進めようということを確認をしてもらいました。 メルコスールとの経済関係強化の在り方については、農産品などのセンシティブな課題もありますので、国内の様々な意見も踏まえながら引き続き議論していきたいと思います。 それから、湾岸諸国でございますが、この湾岸諸国、湾岸協力理事会、GCCとは、一時中断していた日GCC・EPA交渉を昨年十二月に再開をいたしました。これと並行して、UAEとの間でも昨年九月にEPAの交渉開始を発表して、現在交渉中です。早期妥結に向けて交渉を加速していきたいと考えております。
○高橋光男君 最後は要望にとどめますけれども、今月はTICADがございます、第九回アフリカ開発会議。アフリカも有望な市場でもございます。 是非、経済、社会、平和と安定と、この三本柱の下で日本外交をしっかりと総理のリーダーシップの下でお進めいただいて、そして、この平和外交、我が党も平和創出ビジョンというものを打ち出しました。しっかりとそうしたものを踏まえて与党として推進していただくことを強くお願い申し上げまして、私の質疑を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で高橋光男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、金子道仁君の質疑を行います。金子道仁君。
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。 本日は、日米貿易協定、トランプ関税に関して御質問させていただきたいと思っております。 今回の難しい交渉をまとめられた交渉担当の赤澤大臣、本当に敬意を表しつつ、やはり今回の合意、非常に難しいところ、私自身は、不確実性と暫定性という二つの大きな要素をはらんでいる、これをいかにして解消していくのか、その点に関して今回は質問させていただきたいと思っております。是非、明確な御説明、また簡潔な御答弁、そして国民の皆様への安心の提供、そのような観点からの御答弁をお願い申し上げます。 まず、今回、合意文書がない、これが非常に特殊な状況だと思っています。不確実性を生んでいる一つの要因だと思っておりますが、そのためにも、合意の担保、着実な履行の担保、これが不可欠だと思います。 総理にまず冒頭お伺いしたいんですが、八月の一日の大統領令、これは、米側は約束をどの程度履行したと判断しておられますでしょうか、御見解をお聞かせください。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、実際に大統領令に署名をされるということにおいて完成をするというか確認されるというか、そういうものだと思っております。ただ、合意というものはそれほど甘い、甘いといいますかね、軽いものではないと思っております。それは、大統領であり、商務長官であり、財務長官であり、そしてまた日本側の赤澤担当大臣であり、そこにおいて合意をしたということ、重みは私は当然あるものだと思っております。 また、文書も、これはアメリカはもう何十か国と相手にしておりますので、なかなかそれが事務的にきちんとしたものになるということは難しい面もある。そしてまた、必ずしも合意文書を交わすということが一般的ではない、そうではない国もたくさんございます。やはり閣僚同士において合意したことは重要でありますが、それが大統領令という形できちんと実行が確実に行われるように、更に日本政府として努力をいたしてまいります。
○金子道仁君 総理、明確に、今回の大統領令、相互関税に関しては記載がある、まあ、もちろん自動車税等はない、そしてMFN税制が含まれるかどうか、その辺りについてもEUとは違うというところがあります。 やはりこれはまだ不十分な履行である、だからこそ赤澤大臣に、今回訪米を追加して行かれる、そのような御趣旨と理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 私どもとしては、少なくとも日本政府と米国政府の間に、政府同士で今回の日米合意について共通の認識はあるというふうに思っております。ということで、その共通認識をしっかり確認しながら、今後、日米双方の利益になる形で合意内容を実現していきたいと思っております。 委員が御指摘のとおり、これ履行はまだ、いまだというお話については、これまさに我々が特に求める関税については、大統領令に署名していただいてそれが発動しないと、取るものが取れていないということになるわけでありますし、一方で、米側がいろいろ合意したというふうにファクトシートなどで出しているものは、これは必ずしも法令に関わらないものも多くて、そういう意味で、これも合意内容こうだったよねということをしっかり共通認識を確認をしながら、しっかりと履行に努めていきたいということでございます。
○金子道仁君 本当に、何度も何度もこの忙しい中訪米されている赤澤大臣には、本当に国民を代表して感謝申し上げたいと思います。 ただ、不確実性はいまだに残っている。だからこそ、これから、合意ができたということではなくて、着実な履行をしていくために、また、今後の日米貿易協定の話もこれから御質問させていただきたいと思いますけれども、どのように今後我が国として中長期的に国益を確保していくのか、その点についても是非御質問させていただきたいと思っております。 総理にお伺いしたいんですが、今回の合意、これは日米貿易協定との関係性、整合性について強い懸念を有しておられると先ほどからの質疑でも繰り返しおっしゃっておられました。ということは、今回の合意はあくまで暫定的なものであって、日米貿易協定の合意内容、これが普遍的な我が国と米国との関係性を律する条約であると、そのように理解してよいのでしょうか。 また、今回仮に合意文書を作るとしたら、それは日米貿易協定を改定するという意味になる。それは政府にはそのような意図がないと、そのように判断してよろしいでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 今回の日米合意については、委員御案内のとおり、日米貿易協定六条にあります協議の規定に基づいてやっているものではございません。 そういう意味で、日米貿易協定の枠内でやっているものではないと私どもは理解をしておりまして、しかも、この協定については、私ども、今回の関税措置について言うと、それとの整合性に重大な懸念があるという認識は持ち続けておりまして、今回の合意が成立したことで日米貿易協定が改定されるというようなことにはならないという認識をしてございます。
○金子道仁君 日米貿易協定の改定がなされないということは、つまり、文書は今後も作らないという判断でよろしいでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 先ほどから総理も御答弁させていただいているとおりでございまして、共同文書を作るかどうかについては、これ実際に今回の米国との関税交渉をやりながら、ほかの国も作っていない、例えばEUとか韓国もまだできていないと思いますし、これはやっぱり覇権国が、これ外交交渉のルールも変えながら、二百か国相手に手紙を送ったらそれで合意ができたとか、もういろんなやり方していますので、そんな中、我々からすると、激流の中を溺れずに泳ぎ切るということが大事で、まずとにかく関税について我々が合意で勝ち取ったものをしっかり実現をしてもらうということをやっていかなきゃいけないと思います。 一方で、総理が申し上げたように、国民の皆様への説明責任を果たすという意味でいえば、今お手元に届けている資料以上により分かりやすい詳細なものも必要に応じてしっかり準備をしていくという方向で考えたいと思います。
○金子道仁君 合意文書は作らず、そして合意をしっかりと履行していくことにしっかりと注力し、それで国益を確保していく、そのような御趣旨だというふうに理解しております。 パネルをお願いいたします。(資料提示) 我々国民がいただいている資料、我々としては、これが一番コンパクトにまとまっているものだと思います、各党各会派の皆さんもお持ちの資料だと思いますけれども。一つ不確実性を我々が抱くこの懸念は、この発表内容が日米双方に相違があるように見えるわけです。特に、投資に関しては、日本側は、出資、融資、融資保証と細分化し、内容の幅も広くなっています。米側は投資のみしか書いていない。 この内容、この発表内容は、米側は了承した内容として日本としては発表しているかどうか、その辺り明確にお答えください。
○国務大臣(赤澤亮正君) 日米間の合意の内容については、石破総理とトランプ大統領のやり取りや私の八回の訪米等を通じて、日米間に共通認識はあると私どもは考えております。そんな中、今後、米側と緊密に意思疎通を続けていく中で、日米合意に関する共通認識を確認しながら、合意の着実な履行についてしかるべき対応をしていきたいと思っています。 一方で、ファクトシートとか、ああいうものについてお互い発表するということについて言えば、各国が自分の国が重視している点を中心に、国民に対して、ある意味では取ったところを中心に、これ取りましたよということを御説明するようなことが多いと思いますので、その辺についてはお互い照らし合わせながら、しっかり共通認識確認をして履行に努めてまいりたいというふうに思っております。
○金子道仁君 では、大臣、明確に確認したいんですが、米側が言っている投資というのは、実際は出資、融資、融資保証という内容であると、そのように言っていただけますか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 私どもは、米側に対して、JBICあるいはNEXIを用いた出資、そして融資、融資保証というのを最大五千五百億円ということで用意をし、日米で経済安全保障上重要なサプライチェーンを築き上げたいという説明を繰り返してきておりますので、私どもが共通認識と思っているものはそういう内容でございます。
○金子道仁君 済みません、繰り返し御質問させていただいたのは、これが我が国がなすべき合意の履行事項だからです。我が国がこれをしていて、実は米国がこれは期待したものでなかったと、合意にそごがあったとしたら大変なことになりますので、その点についてはまず確認させていただきたいと思いました。 我が国の合意義務として、政府系金融機関による最大五千五百億ドル、約八百、ごめんなさい、八十兆円の出資、融資、融資保証の提供がなされる、これを今後どのように履行していくのか、これが我が国に課せられた義務だと考えております。 この合意履行が遅れることのないように、早急な案件の発掘、そして、それに融資か出資か、ごめんなさい、融資か出資か融資保証のパッケージをくっつけていく必要があると思いますが、その辺りの投資案件の発掘やスケジュール感、どのように考えておられますか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、まず日米で経済安全保障上重要な分野でサプライチェーンを築き上げる、このことにはとても意味があるねという共通認識からまず発しております。 その上で、これ、我が国に利益がないような、サプライチェーン上我が国の企業がおよそ関わらないようなそういうものであれば、法令上の縛りからいってもJBICやNEXIは参加できません。そういう意味で、我が国に利益があるものがプロジェクトとして挙がりますが、一方で、米国内にサプライチェーン構築しようという話ですので、トランプ大統領がかなりこれリーダーシップを取られて、こういうプロジェクトをこの分野でやりたいというようなことは、相当程度積極的に提案をしてこられると思います。 そういうようなことも踏まえながら、一方で、これ実際に経済活動やるのは民間でありますので、当然ながら、大統領がこういうプロジェクトをやりたいと言ったときに、どういう企業が手を挙げて、どういう内容で合意が成立していくのか、契約になるのか、これもまた予断を持って申し上げることは難しい分野で、部分であります。ただ、そういったことが全体としてうまく動くように日米間で共通認識を確認しながらやっていきたいということになります。 また、時期についてどれぐらいの時間でということをお尋ねになったと思います。 私どもとしては、トランプ大統領の任期中の三年半のうちにできるものであれば、大統領御提案の、そして最終的には民間主導のプロジェクトが、JBIC、NEXIの出資、融資、融資保証合わせて最大で五千五百億ドルを目指して案件を組成していきたいというふうに考えてございます。
○金子道仁君 ありがとうございます。 このパネルにも書かれていて、非常に私自身違和感を感じているのは、この経済安全保障面での協力で、赤いところですね、日米が共に利益を得られる強靱なサプライチェーンを米国内に構築すると、これなぜ日米両国内にと書けなかったのか。これはやはり、日米が共に利益を得られる強靱なサプライチェーンをなぜ米国だけにつくるというような合意になったのか、それは非常に私自身も疑問を持つところです。 先ほどの赤澤大臣の御答弁を聞いても、やはりこれは日本企業にとって、日本にとって利益がなければいけない。当然、まあ今回の合意では米国内にかもしれませんが、我が国としては、日米両国の中でそのサプライチェーンをつくっていく、そういう意図でよろしいでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) もちろん両面あると思いますが、これ合意が成り立ったのは、一つ、トランプ大統領の考え方は基本的に、どんと外国に関税を課すと相手がかしこまってどんと関税下げてくるというシンプルなことを考えておられたわけですが、我が国は、ほぼ、多分唯一だと思いますけど、関税は我が国は下げないけど米国は関税下げてくださいという、米国からすれば、最初何言っているんだというようなところから始まっています。 それから、何とか総理の御指示で、関税より投資ということで、これは日米両国のためになるということを理解してもらいながら何とか合意にこぎ着けたわけで、全体としては、我々は関税を下げないにもかかわらず米国は関税下げてくれる、そういったこととのバランスの中で、米国内のサプライチェーンの構築、これ、忘れ去られた人々を救うとか産業を復活させるとか、そういうのにもつながりますし、それをやってさしあげようということで熱心に理を説いたところ理解に至ったということもあり、一方で、これJBICとNEXIですから、我が国の企業が利益が全くないようなことについてはおよそお金出せませんので、協力もできませんので、そういう意味で、委員が御懸念の我が国の企業にとっていい点というのも当然あるということで理解をしております。 いろんな意味で、我が国のサプライチェーンもしっかりそれで強化される、日米双方に利益があるということだと思います。
○金子道仁君 我が国の企業にとって利益がある、ただ、それが米国への投資のみとなると、我が国の企業が持っておられるたくさんの内部留保、これを結局対外投資に促すような施策を国としてしていくような、そういう印象を受けます。やはり、我が国の持っている貴重な、企業の持っておられる内部留保、これをいかにして国内投資に持っていくのか、それはこれから考えていかないといけないと考えています。 今回、政府系金融機関で約八十兆円とあります。ただ、調べますと、JBICにしてもNEXIにしても、規模的には、残高全体でも全世界合わせて十七兆とか十五兆しか出していない。それがいきなり八十兆の融資を、融資保証も含めてアメリカに出すということであれば、当然資本強化等の予算措置を講じる必要があるんじゃないかと思うんです。 その予算措置を講じる際に、我が国としては、是非国内企業の内部留保を海外に投資しましょうというような、そういう政策だけではなくて、併せて国内にも投資していきましょうというような、そういう政策をパッケージとして、せっかく予算措置をするんであれば、方向性として、日米両国が共に利益を得られる強靱なサプライチェーンを日本としては日米両国内につくっていく、そのようなメッセージを是非国内に出していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) その点は、委員の御指摘よく分かるところでありまして、総理からも先ほど答弁させていただいておりますが、対内直接投資を増やすことも当然やるということで、二〇三〇年ですか、百二十兆円の投資残高ですね、そして三〇年代半ばには百五十兆円というようなことを目指してやっております。 当然ながら、米国に協力する余り我が国内が空洞化するようなことはもう全く我々の本意ではありませんので、ある意味車の両輪として、しっかりこの日米合意を通じて米国内のサプライチェーンも強化をする、このことにも、私ども、とっても意味があると思っています。加えて、同盟国のサプライチェーンだけでなくて、我が国の国内のしっかり産業についても活性化させていく、対内直接投資も増やすと、その両にらみでやっていきたいというふうに思います。
○金子道仁君 三年前の予算委員会でも、私自身も、日本企業の内部留保を、対外的に回していくんじゃなくて国内の投資に持っていくためにはどうしたらいいですかという質問をさせていただきました。三年間見て全くそれが進んでいない。せっかく赤澤大臣が車の両輪と言っていただいたわけですから、是非国内の投資、それを企業の内部留保でしっかり回していく、その施策についてもしっかりと行っていただく。こちらの、アメリカ側のこの投資を増やしていくという車輪、これも大事かもしれません。ただ、日本の国内投資を増やしていくという車輪も是非しっかりと御検討いただきたい、そのことをお願い申し上げます。 もう一点、これは私から懸念としてお伺いしたいんですが、ロシア産のエネルギーへの輸入国に対しては報復追加関税が課されると、米国はインドに対してそのようなことを言っておられます。 我が国は、皆さん御承知のとおり、サハリン2からの天然ガスの輸入、これは非常にエネルギー安全保障上必要なものだと理解していますが、これはトランプ関税の中の報復追加関税になる危険性はないんでしょうか。また、そのようなことがあった場合にはどのように対応していくんでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) ありがとうございます。 金子委員と懸念は私も共有しているところであります。ただ、これは米国関税交渉というよりは、米国のロシアに対する経済制裁の一環で、今そういう話がいろいろと話題にされているところは承知しているところです。現時点で米国から制裁発動が、制裁措置が発動されているわけではありませんので、現時点で予断を持った発言は差し控えたいと思います。 その上で、一般論でありますけれども、御指摘のサハリン2プロジェクトを含めて海外からの天然ガスの確保、これは日本のエネルギー安全保障上大変重要なものであります。このため、日本への供給量の安定的な確保に支障を来さないように万全を期してまいりたいと考えているところです。
○金子道仁君 まあ一般論なので、どういう方針なのかということは全く分かりません。非常に難しい外交交渉になるかと思いますが、当然考えておられるとは思います。ただ、こちらの方も非常に我が国としては難しい判断を迫られる案件になる危険性がありますので、事前に最悪を想定して対応を検討しておかれることを是非お願い申し上げたいと思っております。 時間も限られてきましたので、じゃ、パネル、次にお願いいたします。 今回、トランプ関税が国内の企業の業績悪化等をもたらす危険性がある。それについて総理としては、従来の賃上げ支援策では足りないと思うんですけれども、具体的にそれにどのような上増しを、上積みをして、今回のトランプ関税によって、特に中小企業は、今後不透明感がある中で賃上げを控えようと。物価はどんどん上がっています、お米も含めて。それに対して中小の企業が賃上げを抑えようとしてしまう。それを何とか物価上昇を上回る賃上げの確保ということで今まで政府されてこられましたけれども、トランプ関税を踏まえて、この難しい状況を踏まえて、どのように追加してこの賃上げ支援をしていかれるのか、その辺りをお聞かせください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 賃上げも、最賃については過去最大ということで、これからそれぞれの地域において最終的に賃上げの幅が決まっていくということは承知をいたしております。 そういたしますと、それぞれの企業さんにおいて考え方は変えていかなきゃいけない部分もあるんじゃないかと思っています。その賃上げをするだけの余力がないと、したがって賃上げができないという考え方なのか、賃上げをしないとそもそも人が来ないという考え方なのか、これは似たようで全然違っているんだろうと思っております。 賃上げをしなければ人が来ない、なかなか賃上げができない場合には、企業さんがどのようにしてその体力といいますか、そういうのを付けていただくか。そこは、投資もございましょう、生産性の向上もございましょう、あるいは生産性の高いそういう企業と連携をしていくという形もあるのだろうと思っております。労働分配率も中小企業においてはもう目いっぱいみたいなところもありますが、なお上げていく余地はあるのだろうと思っております。 考えられますのは、いかにして賃上げをするだけの企業の力というのを付けていただくか、あるいは行政がそれに対して支援をする場合にどのような補助というものが政府としてできるか、そういうことを総合的に考えていかねばなりませんが、これは賃上げ担当大臣であります赤澤大臣のかねてからの主張であり、私ども、その思いを共有するものでございますが、賃上げをしないとこの国はもう伸びません。賃上げこそ経済成長の要であるということは従来からずっと申し上げておることでございますが、これを早急に具現化をするのであり、トランプ関税の影響というものをはね返す意味でもそれをやっていかねばならないものだと考えておるところでございます。
○金子道仁君 そのためにもしっかりとした中小企業の支援が必要だと、そのように考えます。そのためにも財源が必要です。 ただ、今回、我が国非常に厳しい財政状況の中で、総理も先ほどから、財政を傷つけないでそのような措置をしていく、そのような財政余力をどのように確保するかということで、我が党日本維新の会としては、徹底した行財政改革ということを訴え続けています。 二月の三党合意でも、徹底した行財政改革を行うことにより安定財源を確保する、これは我が党の党是であり、これからもしっかりやっていきたいと思うんですが、徹底徹底と言いながら全然徹底していかない、このことに懸念を非常に持っております。 総理は、今後どのようにしてこの徹底した行財政改革を示すその姿勢を出されるんでしょうか。そのことについてお伺いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) これ、本年二月二十五日、自民党、公明党、御党との合意において、この第五項目、大きな項目の四、そのうちの五、各施策の実現に当たっては、政府全体で徹底した行財政改革を行うなどにより安定財源を確保するというふうな合意がなされておるところでございます。 じゃ、一体徹底した行財政改革は何なんだということを考えますと、ある程度の御負担というものをお願いをする上で、いかにして行政サービスあるいは社会保障のサービスというものをより良い形にしていくかということだと思っております。ですから、それは、一つの例はOTCもそうなのでございましょう、あるいはここの議論というものが本当に国民の福祉増進というものに資するものであるかどうかということも、やっぱり我々は議会人としてそういう議論もしていかねばならないと思っております。 目に見えた形で徹底した行政改革は行われるが、それは国民の福祉に決して反しないものだということをきちんとお示しをしていくということは、今回の選挙結果を踏まえましても、本当に喫緊の課題だという危機感、切迫感を私は委員と共有するものでございます。
○金子道仁君 時間が参りましたので、是非そのような徹底した行財政改革するために、与野党を超えた協議体をつくっていただきたい、与野党を超えて責任を持ってそのような行財政改革を行っていきたい、そのようなことをお願い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で金子道仁君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、神谷宗幣君の質疑を行います。神谷宗幣君。
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。 我が党初めての予算委員会になります。よろしくお願いします。 参政党は、この夏の参議院選挙で、日本人ファーストというキャッチコピーを掲げて選挙を戦い、たくさんの国民の方から支援をいただきました。 この日本人ファーストという言葉に込めた意味は、国境を越えた経済競争による行き過ぎた新自由主義、多国籍企業に富が偏在し、それぞれの国の中間層が没落してしまうような、グローバリズムと言われるそういった状態に警鐘を鳴らすということで、我々は、反グローバリズムを意味するキャッチコピーだということで国民の皆さんに訴えてまいりました。 一部メディアでは、これは排外主義だということでたたかれたりもしましたけれども、全くそうではなくて、我が党が目指すのは、やはり日本は日本として自立をして、強く豊かに存在して、他国との協調関係をしっかりつくっていく、一つの世界の中にのみ込まれるんではなくて、我が国は自主性を持ちながら他国としっかりとした協調関係をつくっていくということを強く訴えて支持を受けたものと理解をしています。 そういった中で、我々は、自国の生産力を強化することによって内需を強化、内需を拡大していったり、安い労働力としての移民の受入れを制限していくことだとか、あとは社会インフラや土地、水源などの外資買収の規制をやったりとか、大企業に有利な税制を見直してしっかりと内需を拡大し、そして中間層の復活をするといったことを国民の皆さんにお約束をして今日この場に立たせていただいているということを前提として質問をさせていただきたいと思います。 まず、赤澤大臣にお聞きしたいんですけれども、今回のトランプ関税ですけれども、そもそも大前提として、トランプ大統領はなぜ今回急にこのような関税を世界各国に課して交渉を仕掛けたのか、その狙いを何だとお考えになって交渉に挑まれたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) トランプ大統領始め米側の交渉姿勢についてコメントすることは基本的に差し控えたいと思いますが、これまで石破総理が行ったトランプ大統領との会話、また、同大統領がこれまで行ってきた発言などを踏まえ、米国から見て、まず、貿易赤字がある国というのは不公平であるという考え方が根底にあるとまず考えます。また、産業が空洞化して雇用を失った米国内の忘れ去られた人々のために米国の製造業を復活させたいといった強い思いがあることも推察できます。 このため、関税を課す旨を各国に通告することで製造業の米国回帰を実現するとともに、対米関税の引下げを促し、結果、米国からの輸出が増え、貿易赤字が減る、そうしたお考えを持っているように見受けております。
○神谷宗幣君 大臣の答弁で、貿易赤字を減らしていくこと、産業の空洞化を改善していくことというふうなことが狙いとしてあるんだろうということを前提に交渉されたということと理解をしました。 その上で、二つ目、また赤澤大臣にお聞きしたいんですけれども、今回いろんな国々がアメリカと関税交渉していますけれども、どこの国は有利に条件を取っていて、どこの国は厳しい状況に追いやられているのか、それぞれ一か国ずつぐらい提示していただいて、日本よりも有利に進めているところ、日本よりも不利に進めざるを得ないところ、そういったところがあればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、米国との関係とか各国の経済状況、社会状況異なっておりますので、なかなかそういったことを抜きに、一番うまくやっている、どこが一番厳しいというのは申し上げづらく、米国と第三国との協議についてコメントすることは差し控えたいと思っています。 繰り返しになりますが、各国の置かれた立場や状況は様々なので、米国との合意の内容及びタイミング等が異なるのは自然なことだと思っております。 その上で、日米について申し上げれば、既に日米貿易協定がございます。実は、ならすと、我が国のアメリカに出している関税、世界で一番低いと、〇・八%ぐらいということです。そういう中なので、我々は、米側から関税引下げ求められてもそれ応えられない。総理からの指示で、関税より投資との考えの下、こちらは関税引き下げないけど、何とか投資を一緒にやっていくことで理解を得て、米側の関税も下げてもらおうということで、かなり難しい、針の穴通すような調整をしたつもりでございます。 極めて困難ではありましたが、最終的にジャパン・インベスト・アメリカというイニシアチブとして大統領に説明をし、米国と合意に至りました。今回の合意では、相互関税の関税率について、合意に至った時点で対米貿易黒字国として最も低い数字である一五%にとどめる、あるいは、世界に先駆け、数量制限のない自動車・自動車部品関税の引下げに合意することができております。また、経済安全保障上重要な半導体や医薬品について、仮に将来、分野別関税が課される際も、我が国が他国に劣後する扱いとはならないとの確約を得ております。そして、農産品を含め、繰り返しになりますが、日本側の関税を引き下げることも含まれておりません。 総理のリーダーシップの下で、守るべきは守った上で、日米両国の国益に資する形の合意を実現できたと考えております。
○神谷宗幣君 ありがとうございます。 どこの国との比較はできないということでしたけれども、やはり世界中に仕掛けているわけで、うまくやっているところとそうでないところがあるというふうに、数字を見ていても分かります。カナダなんか三五%という数字出ていますし、中国も高いです。 一方で、日本ほどの経済の大きさはないですけど、アルゼンチンなんかはミレイ大統領がかなり優位に交渉を進められていて、大体、対輸出品の八〇%ぐらいの関税のゼロを勝ち取ったのではないかというふうなことが言われているんですね。ただ、これに関してはNDAが、秘密保持契約を結ばれていて、表に出ないということになっていたりもします。 何でアルゼンチンがそんなにうまくできているのかということを考えると、ミレイ大統領はトランプ大統領との関係構築早くやって、WHOの脱退を表明したりとか、アメリカの政策に倣っていろんなことをやるよというふうなことを言っているんですね。 こういったことを見ると、ただ単に、さっき大臣がおっしゃったように、貿易赤字云々、それはもちろんあるんだと思います、一因として。ただ、プラス、トランプさんとしては、どれだけアメリカの、今の共和党政権が進めていく政策と足並みをそろえて一緒にやってくれるのかというところの踏み絵をこの関税でやっているように私たちには見えているんですね。 だから、そういったことを是非これからの交渉において、うまくやっているところはどうやっているのかと。もちろんそんなことは言わなくても既にお考えのことと思いますが、日本もそういったところに、交渉の舞台に行かないと、アメリカ、日米間だけの交渉では多分解決策見えなくて、他国がどうやっているんだというふうなところにいろいろこれからの交渉を優位に進めていくヒントがあるのではないかと我々は考えております。 そういったことを前提に石破総理にお聞きしたいんですけれども、これまでトランプさんとも直接交渉もされたりとか、電話会談もされていると思います。これまでトランプ大統領から、例えば、日本が進めてきたSDGsという政策をやめるとか、パリ協定とかも含む脱炭素政策を廃止するとか、パンデミック対策の見直しを含めたWHOの脱退、それからウクライナ支援の見直し、DEI政策の廃止、政府によるSNS規制の撤廃といった、トランプさんが表明されているような政策を一緒に日本もやらないかというふうに声を掛けられたとか提案されたという事実はないでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 具体的な提案はございません。それは、対面でも電話でも随分と多くお話はいたしました。トランプ大統領が一方的にお話しになるということはありますが、それを日本も一緒にやらないかという提案を受けたという記憶は私はございません。
○神谷宗幣君 今の総理の答弁聞きますと、トランプさんは、こういうことを自分はやるんだということは一方的にお話しになることはあるけれども、一緒にやらないかというようなことはなかったというふうに受け止めました。 今回の関税交渉をこれから進めていくときにここがポイントなんではないかなと、ずうっと私は財政金融委員会でも加藤大臣とかにも提案をしてきました。日本の今の政策というのは、かつてのバイデン政権のときの政策と非常に近いわけですね。トランプさんは結構そこのところ、今挙げたようなところを変えていっているというふうに考えています。 ここのところ、今六点ほど挙げましたけれども、何か総理として、こういったところは一緒にやろうというふうに御提案をされたりとか、話合いを、直接お会いしてですね、されようというようなおつもりはないんでしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、今、SDGsの廃止、脱炭素政策の廃止、WHO脱退、ウクライナ支援の見直し、DEI政策の廃止、政府によるSNS規制の撤廃等々、これは我が国が我が国として、国益に資するかどうかは我が国が主体的に判断をするものでございます。アメリカから言われて関税の取引の材料としてこういうものを使うということが必ずしも正しいと私自身思っておりません。 先ほどアルゼンチンの例をお話しになりました。アルゼンチンの大統領がトランプ大統領と非常に親密であるというようなことは私どもよく注目はいたしておるところでございますが、アルゼンチンと我が国は違いますので。 何が違うかといえば、まず、全く貿易構造が違うということもございます。そして、我が国とアメリカは同盟国です。軍事、失礼、安全保障上非常に緊密な同盟関係にあるということでございまして、そこはアルゼンチンと全く同列に論じるべきではございません。それは、安全保障の観点も、今回の関税交渉において安全保障の議論というものをかみ合わせたということはございませんが、それはそれとして、日本国として、アメリカとともにいかにしてこのアジアの安全、そしてまた、カナナスキスで申し上げたことですが、ウクライナ、中東、このアジアって全部つながっておりますので、そこはアメリカときちんと議論をしながら、我が国の国際的な責務を果たしてまいりたいと考えておるところでございます。
○神谷宗幣君 総理、よくアメリカとの関係について御説明されて、私も分かっています、同盟国ですし、より近い関係、経済規模もうちの方が大きい。にもかかわらず、なぜ今回こういった条件になったのかということがやっぱり納得がいかないですよね。一方的に関税を掛けるというふうに言われて、私たちは決して今回の条件がいいとは思っていません。 ここは解釈の違いで、いや、これだけの条件を勝ち取ったんだというふうに赤澤大臣や総理たちはおっしゃいますけれども、我々からすると、決していい条件ではもちろんないし、八十兆円に関しても非常に不明確であって、何かこれ、歴史を遡ると、かつて何か不平等条約みたいなものが一方的に何か押し付けられたような感覚を持っている国民もたくさんいると思います。 そういった中で、もちろん経済の話もしないといけませんけど、こういうのは何か駆け引きですから、先ほど総理がおっしゃったみたいに、私が挙げたような政策を駆け引きに使うのはどうかというのありましたけど、ありとあらゆることを交渉の駆け引きに使いながら、さっきずっと話を聞いていても、どうやってこれしっかり守っていくかというふうなお話が出ているんですけれども、今回の取決めをですね、私は守る必要ないと思うんですね。いかにこの一五%をゼロにしていくかという交渉をこれから政府を挙げてやっていく必要があるのではないかというふうに考えています。 そのときに、向こうの意向も考えずに、我が国との関係がいいからいいからといって、ただただ向こうに突き付けられた条件をのんでいくということでは、これ外交交渉としては非常に心もとないなというふうに感じますので、是非これ、いきなり掛けられた一五%、ここを二・五%に戻せるように交渉を続けていただきたい。 そのためには、いろんな経済以外の交渉もやっていきながら、トランプ政権と足並みをそろえてやるよと。だから、石破総理とトランプさんの関係がもっと改善されて、それこそ本当に、さっきもありましたけれども、ある日突然おっしゃったりするわけじゃないですか。だから、何かあるんですよ、彼のポイントが。そこを恐らく皆さんがしっかりとつかんで交渉されると、ある日突然日本の関税がぐっと下がるということは十分にあると思いますので、そのポイントを探っていただきたいなということを強く要望したいというふうに思います。 そして、先ほど挙げましたSNSの規制について少しお聞きしたいんですけれども、この参議院選挙において、SNSの言論空間において外国勢力の介入があったというふうなことを、平サイバー安全保障担当大臣がその検証が必要だというふうに主張されておりまして、自民党も法改正をしようというふうに検討しているという報道を目にいたしました。 このSNSに対して外国勢力が一定の影響力を行使しているという報道やこの法改正について、石破総理、今どのようにお考えなのか、簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(石破茂君) 関税の交渉は我が国は最大限の努力をいたしましたし、これがお互いにプラスになるようにしていくということでございまして、また、いろんな要因によって交渉は成り立つのですけれども、ある日突然ということはございません。必ずその予兆はあるものでありますし、それを見ながら、私どもとして何が最善かということを考えてやってまいりました。それは、私はもう本当に、日本政府として皆様方のいろんなお知恵もいただきながら最大限の努力をしたと思っておりますし、今後もそれが下がるような努力はいたしてまいりたいと考えております。 今の御指摘ですが、要は、どの法律が適用されるのだという話をきちんと考えませんと議論は進みません。このような我が国の選挙の公正を害するような偽情報の拡散につきましては、その情報が国内からのものであろうが国外からのものであろうが、それを問いません。これは、公職選挙法上の虚偽事項公表罪、刑法の名誉毀損罪、どのような罰則が適用されるかということをきちんと確認をしないと議論になりません。あるいは、情報流通プラットフォーム対処法を活用した迅速な削除の対応、現在ある国内法でどういう対応ができるか、それによって対応できないものがあるとすれば何なのかという議論の順番でございますが、平大臣とともに考えておりますのは、こういう国内法令を適用し、それがいかにして犯罪抑止機能を持つかということも併せて、そういうようなことで選挙の公正が害されないよう、政府としては議会とともに努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○神谷宗幣君 是非、この選挙中のSNSに関しては、与野党を含めてしっかりと議論していただきたいというふうに思います。 我が党は、何か後ろにロシアがいるというふうに選挙の終盤に言われて、大変大きな迷惑を被りました。これ、本当に選挙中にそんなこと言われたらとんでもないというふうなことで、それを、非常に迷惑を被りましたので、そういったことが起きないような規制を掛けるといったことは考えてもいいと思うんですけれども、一方で、先ほど申し上げましたように、政府によるSNSの大幅な規制というものは言論統制につながるということで、トランプ大統領も大統領令で禁止をしているというようなこともありますので、やり方気を付けないと本当にこれ大変なことになりますので、そこのところは丁寧に議論をしていただきたい、何か与党だけで閣議決定で勝手に決めるということがないようにしていただきたいというふうに考えております。 あと、消費税の問題、外国人の問題、質問を用意しておりましたけれども、次の質問行きますともう時間がなくなりますので、今日はこれで終わりたいというふうに思います。 トランプ関税の交渉、まだこれ続くと思いますので、是非より良い結果が導けるように頑張っていただいて、またこういった場で議論させていただきたいと思います。 私からは終わります。ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 以上で神谷宗幣君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 七月二十七日、中国新聞は、日米両政府の定例協議で核兵器を使用するシナリオを議論していたことが分かったと報じました。昨年十二月、日米が初めて作った拡大抑止に関するガイドラインで、核を使う場合の政府間調整の手順を定め、日本側が意見を伝えることができる規定を明文化したとされます。続く二十八日、今度は、昨年二月に日米が行った軍事シミュレーション、キーンエッジで、台湾有事を想定し、中国が核兵器の使用を示唆する発言をしたという設定がされ、自衛隊が米軍に対して核の脅しで対抗するよう再三求め、米側は最終的にこれに応じたと報じられました。いずれも一面トップです。共同通信の配信で、被爆地を始め衝撃が広がっております。 核兵器のない世界を目指し、いかなる事態でも核の使用には反対するのが被爆国日本の役割です。 総理に伺います。日米で核の使用を想定したシナリオを描いているのでしょうか。また、合同軍事演習で核使用を想定した訓練を行ったというのは事実でしょうか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 二〇二四年、昨年の十二月に策定された日米政府間の拡大抑止に関するガイドラインは、拡大抑止に関連する既存の日米同盟における協議やコミュニケーションに係る手続を強化し、抑止を最大化するための戦略的メッセージングを取り扱うとともに、日本の防衛力によって増進されるアメリカの拡大抑止のための取組を強化する、このようなものでございます。 昨年の二月に、防衛省・自衛隊が令和五年度の日米共同統合演習、キーンエッジを実施したのはそのとおりでございますが、一部において報じられました当該演習における日米間の議論については全くの事実無根でございますので、そのようなやり取りは行っておりません。 拡大抑止の実効性というものをきちんと担保をするということのために必要な措置をとっていく、必要な確認を行っていくということは、これは当然のことでございます。そうでなければ拡大抑止というものは成り立たないものでございますが、その拡大抑止を実効あらしむることによって核を使わないという、これについては御党と意見は違いますが、私どもとしては、そのような考え方に基づいて日米安全保障体制のより良きを期しておるところでございます。
○山添拓君 防衛大臣も会見で事実無根と述べているのですが、その対象は、報じられたような核の脅しで対応するよう自衛隊が米軍に求めたというそのやり取りについて事実無根と、こう述べているんですね。 そうしますと、それ以外の点、核の使用を想定した訓練を行ったのかどうか、あるいはそのようなシナリオを持っているのかどうか。これはいかがですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 前段の御指摘はそのとおりです。そのような議論を具体的にしたものではございません。核の脅しというようなことが実際に行われたものではございませんということは繰り返して申し上げておきたいと存じます。 後段は機微に触れることでございますので事細かにはお答えはできませんが、いかにして核抑止、拡大抑止の実効性を図ることにより核の使用というものを抑えるか、これを抑止するかということが議論の本質でございます。 我が国として拒否的抑止力を考えておりまして、報復的抑止力、懲罰的抑止力というのを一切考えておりません。そうしますと、報復的抑止力と拒否的抑止力の組合せによっていかにして抑止力をより実効あらしむるかということについて、日本とアメリカの間でいろんな議論があるのはむしろ当然のことだと考えております。
○山添拓君 私は、機微に触れるという言葉で詳細を語られないことが大問題だと思います。 ガイドラインの中には核の使用を想定したシナリオはないと断言されないわけですね。今後、米軍と自衛隊が核の運用をめぐる協議や訓練を行うことはないと断言できないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それを前提とした訓練は行ったという事実はございません。 先ほど申し上げたように、懲罰的抑止力あるいは報復的抑止力がなぜ抑止力たり得るかということでございます。そして、それが抑止力たり得るためにいろんな想定がなされるのは当然のことですが、その目的は、いかにして核が使われないかということにあるのは是非御理解をいただきたいと思います。
○山添拓君 しかし、その中で、核の使用をも含むような想定をしてきたのではないかと報じられ、今総理は、機微に触れると言って、それは否定されないわけですね。私はそれは大問題だと思います。 政府が核抑止にしがみつくために、国会には、核共有を主張する政党や核武装が安上がりと発言する議員まで出てきております。しかし、被爆者の願いは核兵器廃絶です。明日、広島は被爆八十年、日本被団協のノーベル平和賞受賞後初めての八月六日を迎えます。 総理は、核抑止ではなく核廃絶の先頭に立つことこそ求められると考えます。認識いかがですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、核共有については、きちんと時間を取って安全保障委員会でも議論をさせていただきたいと思っております。それは所有権を共有するものでも何でもございません。意思決定のプロセスをいかに共有するかということでございますし、リスクあるいは意思決定の過程を共有することによって、国家の主体性というものもきちんと確保されなければならないと思っておるのでございます。 私は、核のない世界というものは、もちろん我々が唯一の被爆国として追求していかねばならないものであります。しかしながら、現実問題として、その前に核戦争のない世界というものをつくっていかねばならない。それは、核をどうすれば使用しないかということを概念の中核とするものでございます。この二つの概念は決して矛盾すると私は考えておりません。
○山添拓君 核戦争につながりかねない準備を密室協議で進めるなど断じて許されないということは指摘したいと思います。 被爆者の声に応え、被爆の実相を世界に広げ、核兵器禁止条約に参加し、核廃絶をリードすることこそ日本の役割だと、この点を厳しく指摘し、質問を終わります。
○委員長(中西祐介君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(中西祐介君) 次に、伊勢崎賢治君の質疑を行います。伊勢崎賢治君。
○伊勢崎賢治君 れいわ新選組、伊勢崎賢治です。 石破総理、大分前のことになりますが、研究者だった私を総理に最初に引き合わせたのは田原総一朗さんだったと記憶しております。面白い政治家がいると。そのときお話しさせていただいたのは、国際比較から見た日米地位協定の問題でありました。焦点はレシプロシティー。これ、トランプ関税のことではなくて、地位協定におけるレシプロシティー、互恵性ですね、つまり、米軍を受け入れる国が法的にアメリカと平等になること。すなわち、これは概念上、もしその国の軍隊がアメリカ本土に駐留したときに、そこでアメリカが許さないことはアメリカもできなくなると。これが米軍のいわゆる自由なき駐留ですね。これ、主権国家として当然なわけですけど、その国がそうであればですね。これが他の全ての同盟国では当たり前になっている中で日本が取り残されている現実、この問題意識が、今は立場はございましょうが、総理の中で少しでも残っていることを僕は願っております。 さて、今年六月、トランプ政権はイランの核施設を三つ空爆しました。今日問題にしたいのは、空爆に使われたB2ステルス爆撃機がアメリカから、アメリカ本土から飛び立ったことです。イランまで三十六時間掛けてです。イランと目と鼻の先、カタールには中東最大の、御存じのようにアメリカ空軍基地があるのにもかかわらずであります。なぜか。 昨年十月にカタールの首相は、米軍基地を他国への攻撃や戦争に使うことを許可しないと明言していました。つまり、アメリカに対する拒否権の表明であります。これは主権国家として当たり前のことでありまして、米軍の行動の結果、真っ先に報復のターゲットになるのは、アメリカ本土ではなくカタール自身だからです。つまり、カタール自身の国防のためであります。このおかげで、イランによる報復攻撃はカタールの米軍基地のみ、それも極めて限定的、それと儀礼的です、儀礼的な攻撃で収束いたしました。 これを日本に当てはめると、在日米軍基地が他国への攻撃に使われそうなとき、日本がそれを拒否する権利をまず地位協定の中で担保すること、これが冒頭で言いました自由なき駐留のことであります。そして、カタールがやったように、アメリカが始める戦争に在日米軍基地は使わせないということを平時から世界に向けて我々が発信すること、これらは僕は、日本の国防、繰り返します、国防にとって必要な措置だと考えますが、総理の見解、お願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 同じ一九五七年生まれですが、私は、どっちが若く見えるか知りませんが、私は今でも伊勢崎さんのことを先生だと思っております。恐らく、書かれた本を一番読んでいるのは私だと思っていますし、いろんな議論も今までさせていただきました。ですから、少しでも残っていればという御指摘ですが、それはそのまま残っています。問題意識は同じように持っています。ですから、立場は違いますが、こうして議論できる機会というものを得られたことは大変に幸せなことだと私自身思っておるところでございます。 事前協議につきましては、もちろん当たり前のことでございますが、事前協議でございますので、日本としてそれはできないということはございます。これがまた、事前協議が、極東有事と、そしてまたほかの有事の場合、日米安全保障条約の場合とそうでない場合、これはまた事前協議の在り方というのはもう一度きちんと確認をしておく必要があるというふうな問題意識を私自身持っておるところでございます。 じゃ、その上で、その上で、では、日本の独立国としての地位協定をどう考えるかという、これまたずっと長いこと議論をさせていただいた課題でございますが、これは、日米安全保障条約本体と地位協定、こういうものをどうして一体のものとして考えるかという問題意識が私にはございます。 その点で、じゃ、地位協定の部分だけ変えるということがあり得るのか。まさしく今委員が御指摘になった、じゃ、イタリアにおいてどうだったんだというようなお話は、私自身、ただ、我が党の中で、あるいは与党の中できちんとそれなりの議論を積み重ねていかないと私は結論は出ないと思っておりまして、その努力はしていきたいと思っております。全然答えになっていないというお顔をしていらっしゃいますが、済みません、御容赦賜りたいと存じます。
○伊勢崎賢治君 時間がないです。済みませんね。 御存じのように、日米地位協定の改定を超党派で考える会を発足させました。総理のお言葉をいただきました。これを僕は超党派議連にします。御協力ください。 最後ですが、済みません、ガザのことです。済みません。 日本政府も支持しているツーステートソリューション、二国家解決ですね、これ美しい響きであります。でも、そもそも二国家といっても、パレスチナは国家ではないのですから空虚な響きでしかありません。これ、結果的にイスラエル政府の蛮行を追認している免罪符に成り下がっているとも言えます。現在、いよいよガザの状況がジェノサイドであることを否定することが難しくなってきたからでしょう。G7の中でも、これ国家承認をする動きが強くなっております。僕には今更という感じがありますけれども。でも、イスラエルの蛮行を止めるのに、残された外交手段はパレスチナ国家承認しかありません。総理、お願いします。
○委員長(中西祐介君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○伊勢崎賢治君 済みません。閣議決定の件、お願いします。お願いします。閣議決定です。
○委員長(中西祐介君) 手短にお願いします。
○内閣総理大臣(石破茂君) よく議論をさせていただきたいと思います。 先ほどもどなたかの答弁で申し上げましたが、これはもう人道上の問題だという強い問題意識を持っております。即時停戦、そしてこの非人道的な状況を一刻も早く解消するために、我が日本国として最大限の努力をしていかなければならないと思っておるところでございます。 今日はこの辺りで御容赦をいただき、いや、容赦はおかしいな、議論をまた今後ともさせていただきたいと存じます。御指摘ありがとうございました。
○伊勢崎賢治君 終わります。
○委員長(中西祐介君) 以上で伊勢崎賢治君の質疑は終了をいたしました。(拍手) これにて米国の関税措置等内外の諸課題に関する集中審議は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時一分散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #314 観測 2026-06-06 04:01 JST改ざん検知用の値
335e4289…d4a11b(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。