令和七年二月十二日(水曜日) 午後一時開会 ───────────── 出席者は左のとおり。 会 長 宮沢 洋一君 理 事 神谷 政幸君 北村 経夫君 藤井 一博君 村田 享子君 新妻 秀規君 青島 健太君 吉良よし子君 委 員 有村 治子君 井上 義行君 石田 昌宏君 高橋はるみ君 滝波 宏文君 船橋 利実君 本田 顕子君 舞立 昇治君 青木 愛君 鬼木 誠君 柴 愼一君 上田 勇君 下野 六太君 高橋 次郎君 藤巻 健史君 堂込麻紀子君 副大臣 内閣府副大臣 辻 清人君 経済産業副大臣 大串 正樹君 経済産業副大臣 古賀友一郎君 大臣政務官 内閣府大臣政務 官 勝目 康君 政府特別補佐人 原子力規制委員 会委員長 山中 伸介君 事務局側 第三特別調査室 長 高野 智子君 政府参考人 内閣府大臣官房 審議官 福島 健彦君 内閣府科学技術 ・イノベーショ ン推進事務局審 議官 徳増 伸二君 文部科学省大臣 官房審議官 清浦 隆君 厚生労働省労働 基準局安全衛生 部長 井内 努君 経済産業省大臣 官房原子力事故 災害対処審議官 宮崎 貴哉君 経済産業省大臣 官房審議官 田尻 貴裕君 経済産業省大臣 官房審議官 奥家 敏和君 資源エネルギー 庁長官官房資源 エネルギー政策 統括調整官 山田 仁君 資源エネルギー 庁省エネルギー ・新エネルギー 部長 伊藤 禎則君 資源エネルギー 庁資源・燃料部 長 和久田 肇君 資源エネルギー 庁電力・ガス事 業部長 久米 孝君 観光庁観光地域 振興部長 長崎 敏志君 環境省大臣官房 審議官 小田原雄一君 環境省環境再生 ・資源循環局次 長 角倉 一郎君 原子力規制委員 会原子力規制庁 長官官房核物質 ・放射線総括審 議官 児嶋 洋平君 原子力規制委員 会原子力規制庁 原子力規制部長 大島 俊之君 参考人 東京電力ホール ディングス株式 会社代表執行役 副社長 酒井 大輔君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査 (「原子力問題に関する件」のうち、原子力規制委員会の活動状況) (原子力問題に関する件) ─────────────
資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会
発言 149
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。 まず、「原子力問題に関する件」のうち、「原子力規制委員会の活動状況」について、原子力規制委員会委員長から説明を聴取いたします。山中原子力規制委員会委員長。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力規制委員会委員長の山中伸介でございます。 参議院資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会における御審議に先立ちまして、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。 まず、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえて強化した規制基準への適合性審査については、これまでに申請がなされた二十七基の発電用原子炉のうち十七基に対しては設置変更許可処分を、日本原子力発電敦賀発電所二号炉に対しては、規制基準に適合しているとは認められないことから、設置変更許可をしないこととする処分を行いました。また、申請がなされた二十一の核燃料施設等のうち、これまでに核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等について十一件の事業変更許可を、試験研究炉等について二件の設置変更承認及び七件の設置変更許可を行いました。 発電用原子炉の長期施設管理計画については、令和五年に成立した改正原子炉等規制法の本格施行に向けた取組を進めており、本年六月六日の本格施行日までに処分が必要な十二基の発電用原子炉のうち七基については認可を行いました。 原子力施設の廃止措置計画については、これまでに発電用原子炉に対して十八基の認可を、核燃料施設等に対して九件の認可を行いました。 また、原子力規制検査制度により、原子力施設等において事業者が行う安全確保や核物質防護に関わるあらゆる活動を対象に、その安全の重要度に応じて、検査官が現場確認等を行って監視しています。なお、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合には、速やかな状況確認などを通じて、適切に対応してまいります。 また、規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準適合性に係る審査の実績等を踏まえて、継続的に改善を図っております。 建て替え原子炉については、事業者からの提案を踏まえ、昨年十二月から事業者との実務レベルでの技術的な意見交換を実施しています。今後、事業者との意見交換を通じて、事務方において規制上の論点を整理し、原子力規制委員会において、規制上の取扱いに係る議論を行ってまいります。 以上のとおり、原子力施設等に関する規制が適切に実施できるよう取り組んでおります。 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や汚染水対策の実施について、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁等と連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。 令和五年八月から開始された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、認可した実施計画に沿って行われていることを検査を通じて確認しております。昨年十月にIAEAの枠組みの下で、第三国の分析機関が参加する海域の追加的なモニタリングが開始されました。今後も、継続的に東京電力の活動を検査で確認するとともに、IAEAのレビューやモニタリング等を通じ、透明性、信頼性の維持に努めてまいります。 東京電力福島第一原子力発電所の事故調査につきましては、溶融炉心による一号機原子炉格納容器の破損メカニズムや格納容器内のコンクリート損傷等の調査、分析に関する検討内容について、科学的、技術的意見募集の結果を踏まえて、昨年六月に中間的な取りまとめを行いました。今後も継続的に調査、分析を行い、それらにより得られた知見を規制に活用することも含め、取り組んでまいります。 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。 原子力災害時の防護措置である屋内退避については、地方自治体の御意見も踏まえ、昨年三月に検討チームを設置し、その効果的な運用の在り方を検討させております。同年十月に主要な論点の結論を整理した中間まとめの報告を受けております。現在、報告書案について関係自治体に意見照会を行っているところであり、本年度中を目途に最終的な取りまとめが行われる予定でございます。 環境放射線モニタリングについては、原子力規制事務所の体制整備及び関係道府県への技術的支援等の実施に加え、令和六年能登半島地震や最新の技術動向を踏まえ、より強靱で機動的な放射線モニタリングの体制の構築に取り組んでまいります。 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。 以上、原子力規制委員会の業務について御説明をいたしました。 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力し、人と環境を守ってまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○会長(宮沢洋一君) 以上で説明の聴取は終わりました。 次に、原子力問題に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋はるみ君 自由民主党の高橋はるみでございます。 今日は、質問の機会をいただいて、誠にありがとうございます。 さて、現在、私の地元である北海道では、ラピダスの進出やデータセンターの設置などの動きが活発化しております。そして、今後の電力需要の増加が見込まれております。そうした中、政府において今議論が進んでおりますエネルギー基本計画あるいはGX二〇四〇ビジョンの案の中において、再生可能エネルギーとともに脱炭素電源として原子力発電の重要性が示されていると理解をするところであります。 そのような背景の中、私からは、地元の泊発電所再稼働に関し、幾つか質問をさせていただきたいと思います。 第一問でありますが、泊発電所三号機の審査において、燃料等輸送船の漂流物化を防止するため、輸送船を専用港内に入港させず、発電所の外に新たに荷揚げ場を設置をし、そこから燃料等を輸送するという事業者からの提案を規制委員会として了とされたものと承知をいたしております。 今回の区域外を含めての輸送の安全性の確保は審査の対象外であると理解をするところではありますが、これまで発電所構内で完結をしていた燃料等の輸送が区域外を含めて行われるということに対し、地域住民の方々が不安に感じているとの報道も出ているという事実がございます。 原子力規制委員会として、今回の方針変更について、発電所の安全性の確保、地域住民の安全確保の観点からどのように評価しておられますか、お伺いをいたします。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 北海道電力泊発電所三号炉の新規制基準適合性審査では、泊発電所の専用港湾に停泊中の燃料等輸送船が津波によって漂流物となり、防潮堤が破損し、敷地に津波が浸入するなどの悪影響を与えるおそれがあることが大きな論点になっておりました。この論点に対して、北海道電力は、燃料等輸送船を含む大型船舶を泊発電所専用港湾に入港させない方針を示しました。この方針により、防潮堤への悪影響が回避できることから、審査チームで確認されたと承知しております。 現時点では、泊発電所三号炉の新規制基準への適合性審査につきましては審査中でございます。今後、審査チームによる審査結果の取りまとめを基に原子力規制委員会として判断を行うことになります。 一方、委員が御指摘のとおり、発電所と敷地外の港との間における燃料の陸上輸送については泊発電所三号炉の新規制基準適合性審査の対象外ではございますけれども、実際に原子炉の新燃料や使用済燃料を陸上で車両により運搬する段階では、原子炉等規制法及び関係規則に基づき、輸送物の技術的基準への適合性を原子力規制委員会が、輸送方法その他の技術基準適合性を国土交通省が確認することとなっております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 安全性の確保が全体として必要だというのが地元の声でございますが、発電所区域外で燃料等を陸上輸送する場合の安全性の確認、国交省さんということで、規制委員会も一定の役割を持っておられるという御答弁でございました。 こういった各省庁との規制権限の分担ということを踏まえながら、政府内で連携をして輸送経路全体としての安全を確保していくことが何より重要と考えるところでございますが、規制委員会としてどのように取り組んでいかれるお考えか、また、このような域外と域内を結ぶような陸送というのは、他の国内で、地域で例があるのかどうかについてもお教えいただければと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 繰り返しにはなりますけれども、一般的に、原子炉の新燃料並びに使用済燃料を陸上で車両により運搬する場合には、原子炉等規制法及び関係規則に基づき、輸送物の技術基準への適合性を原子力規制委員会が、輸送方法その他の技術基準適合性を国土交通省が確認することになります。また、輸送経路や日時については原子力事業者等が都道府県公安委員会に届出することになっており、災害の防止等のために必要に応じて指示がなされることとなっております。 このように、発電所外での新燃料や使用済燃料を輸送する場合は、原子炉等規制法の下で関係省庁が分担をして安全性が確保されているのか、確認することとなっております。 また、お尋ねの他の地域での事例につきましては、中部電力株式会社浜岡原子力発電所については、燃料の搬入、搬出を行う港が発電所敷地外にありますために、港と発電所の間で燃料の陸上輸送が行われております。例えば、平成二十八年十月に同発電所から日本原燃株式会社六ケ所再処理施設への使用済燃料の運搬において、原子力規制委員会が輸送物の技術基準への適合性の確認を行っております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。浜岡の事例があるということのお答えもございました。 発電所区域外の陸路輸送に係る安全性についての規制対象、体系、地方の公安委員会も絡まってくるということを含めて理解をさせていただいたところでございますが、今回のような輸送経路全体としての安全性を始めとする原子力発電所に係る安全性の確保などについては、地元自治体や住民の方々に対し、規制委員会としてもっともっと積極的に説明をしていかれるべきと考えるところでありますが、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力施設等に関わる規制の厳正かつ適切な実務を、実施を任務といたします原子力規制委員会としては、自ら行いました科学的、技術的な判断につきまして、国民に対して丁寧に分かりやすく説明していくことが重要であると考えております。 新規制基準適合性に関わる許可処分を行ったプラントについて、これまでも地元自治体からの要望も踏まえまして、地元自治体や住民を対象とした説明会において規制庁職員が審査結果の説明を行ってきております。 これに加えまして、私、委員長自身も含めまして、規制委員会の委員が原子力発電所を訪問し、現場の状況を確認するとともに、事業者だけでなく知事や市町村長などの地元関係者との間で原子力施設に関する規制上の諸課題について意見交換を実施してきております。 原子力規制委員会としては、引き続きこうした取組に努めてまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 原子力規制委員会という組織は、中立的な立場で、そして大変厳しい基準で原子力発電についての安全性の確認をされるという、大変国民から見ると期待を持ってその役割を見させていただいている組織でございます。是非積極的なお運びを心からお願いを申し上げます。 そして、我々地元の泊三号機は、昨年十二月末と聞いておりますが、主要論点に係る事業者からの一通りの説明が終了したと理解をいたしております。当該原発は、申請から既に十一年以上経過しております。今後について、事業者が適切な対応をすることが大前提ではございますが、規制委員会としても迅速かつ効率的な審査を心掛けていただきたい旨指摘をさせていただきます。 そして、次は、原子力防災の強化について御質問をさせていただきます。 昨年一月一日発災の能登半島地震の後、地震、津波などの複合災害への備えということが改めて注目され、原子力防災の分野においても関係自治体による防災計画、避難計画を含め、緊急時対応の更なる充実強化が重要視され、国の役割がますます重要と考えるところでありますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(勝目康君) 御答弁申し上げます。 複合災害についてであります。 能登半島地震では、志賀原子力発電所の安全機能に異常はなく、原子力災害によって住民の避難を要する事態には至らなかったわけでありますが、委員御指摘のとおり、地震、津波等の自然災害と原子力災害との複合災害への備えは大変重要でございます。 政府では、地域の実情を踏まえまして、道路が寸断した場合の避難経路ですとか、家屋が倒壊した場合の防護措置を含め、複合災害も念頭に原子力防災体制の充実強化に取り組んでおるところでございます。 具体的に申し上げますと、まず、原発の所在地域ごとに内閣府の原子力防災担当部局が地域原子力防災協議会を設置をいたしまして、原子力規制庁を含めた関係省庁が関係自治体と一体となって、地域防災計画、避難計画を含め、緊急時対応の具体化、充実化を進めております。 第二に、この緊急時対応についてでありますけれども、原子力規制委員会が策定をされております原子力災害対策指針等に照らして具体的かつ合理的なものであるということを協議会で確認をした上で、内閣総理大臣が議長を務める原子力防災会議において了承することとしております。 第三に、この原子力総合防災訓練等の自治体等も参加する各種訓練あるいは研修を行うとともに、施設及び装備資機材の整備に必要な自治体への財政支援などを通じて緊急時の対応能力の向上に取り組んでおります。 引き続き、関係省庁としっかり連携をして、関係自治体への必要な支援を行いながら、原子力防災体制の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○高橋はるみ君 ありがとうございます。 今政務官おっしゃられた訓練、私も前職のときに参加をさせていただいたことを今思い出しておりました。 今制度的な様々な支援についてお話がございましたが、予算面の支援も含めて、それ以外にも支援強化考えておられるとすれば、その点についても御教示いただければと思います。
○政府参考人(福島健彦君) お答えいたします。 能登半島地震では道路の寸断による孤立集落の発生や家屋倒壊等の被害が生じましたことも踏まえ、内閣府原子力防災では、原子力災害時に必要となる放射線防護施設や資機材等の整備に向けて関係自治体の財政支援などを行っているところでございます。 具体的には、令和六年度補正予算に四十一億円を計上し、自治体による屋内退避施設の整備や食料等の備蓄物資の補強を進めるとともに、令和七年度当初予算案におきましては、避難経路の強靱化や空路避難のためのヘリポート整備などに必要な交付金百億円を計上しているところでございます。 また、国、自治体職員への各種訓練におきましても、複合災害を想定して能力向上を図っております。 具体的には、今年度の原子力総合防災訓練を今週十四日から十六日に鹿児島県川内地域を対象に実施し、住民参加による屋内退避に加え、予定している避難先が被災した場合に代替の避難先を探してこれを充てるというその調整、あと、孤立集落の発生を想定いたしましたヘリコプター、船舶によります住民避難訓練など、複合災害を想定して訓練を実施する予定でございます。 これら自治体への支援を充実強化しつつ、原子力防災の実効性向上に努めてまいりたいと存じます。
○高橋はるみ君 実はもう一問用意はしておりましたが、時間の関係でカットさせていただきます。山中委員長、申し訳ありません。 ありがとうございました。
○本田顕子君 自由民主党、本田顕子でございます。 では、私から、ちょっと順番を変えまして、鉱物資源のところから質問をさせていただきます。我が国が供給のほとんどを輸入に依存している鉱物資源について、古賀副大臣に質問をさせていただきます。 エネルギー分野が化石エネルギー依存から脱却し、かつ脱炭素化を進めていく上で、蓄電池や太陽光発電機などの普及が今後大切になってきますが、これらは鉱物資源を原料としており、それらの多くが海外の特定の国に偏在している状況にあります。また、エネルギー分野以外の産業分野においても、先端的技術や製品の内臓、心臓部でございますが、鉱物資源が原料として存在感を示しております。 経済安全保障推進法に基づいて、国民の生存に必要不可欠な、又は広く国民生活、経済活動が依拠している重要な物質を特定重要物資として指定し、これまで物質ごとに様々な補助事業や支援策が講じられ、これまでの取組が実際の需要に対して一定程度の効果をもたらしてきたと考えますが、国内外の情勢変化などによって新たに生じた課題などがあるのならば、早急にその解決に取り組むことがサプライチェーンの安定化に資すると考えます。 振り返りますと、東京オリンピックの際、「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」では、盛り上がりを見せ、御家庭に眠る携帯六百二十一万台が回収され、選手のメダルに活用することができ、資源を大切にする日本の底力を感じることができました。 そこで質問でございますが、特定重要物資の調達、確保に対して、経済安全保障推進法に基づくこれまでの対応についての現状評価と見解、そして今後取り組む必要があると考えられている課題について御説明をお願いいたします。あわせて、東京オリンピックの際のこうしたプロジェクトのような、資源を大切にする国民参加のプログラムなど、何か積極的に実施していくものがあれば教えていただきたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 本田委員から御指摘をいただいたように、その産業にこの鉱物資源、誠にもって不可欠な、そういった重要なポイントを占めていると、このように認識をしておりますが、その一方で、その多くを特定の国に依存していると、こういった現状がございますので、供給源の多角化が大変重要な課題だと、こう認識しております。 政府といたしましては、日本企業の権益確保、鉱山開発、製錬事業の支援に取り組んできているところでありまして、私も、まさに先週、南アフリカに出張をしてまいりまして、コンゴやザンビアといった資源国の鉱業大臣などと二国間の会談を行ってまいりまして、資源国との関係強化を図ってまいったところであります。 そうした中、この経済安全保障推進法に基づく助成措置についてでありますけれども、これまでに五件、合計約三百八億円分の案件を認定をしているところでありますけれども、これ以外にも企業から助成金活用の相談が来ておりまして、重要鉱物の確保について事業形成に向けたこの機運の高まりというものを感じ取っていると、そんな状況であります。 今後とも、他国におきますこの貿易管理措置の拡大の動きや需要が拡大する鉱物の確保に対応できるように適切に支援措置を継続してまいりたいと、このように考えております。 それからまた、御指摘のございました国民参加型のプロジェクトでございますけれども、資源循環の重要性についての理解を深めて、国民一人一人の行動変容を促進する上で大変重要と考えております。 このため、今年九月に開催されます大阪・関西万博のテーマウイークにおきまして、サーキュラーエコノミーに関する来場者参加型の展示や行動変容を促す実証を企画しているというところでございまして、こうした取組を通じまして、国民参加による資源循環の取組を推進してまいりたいと、こう考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○本田顕子君 古賀副大臣、ありがとうございました。 それでは次に、ヨウ素製剤について御質問させていただきます。 ヨウ素を主成分とした医薬品についてでございますが、原子力発電所などから核分裂生成物が環境中に放出された場合、その中に含まれる放射性ヨウ素が体内に取り込まれると、甲状腺に蓄積し、将来的に甲状腺がんなどにつながるおそれが生じることになります。そのため、もしものときには、放射性のヨウ素ではない安定ヨウ素をあらかじめ服用して、放射性ヨウ素が甲状腺に入り込む余地を小さくすることで甲状腺への蓄積を防ぐことができます。 ペロブスカイト太陽電池のような工業用途ではヨウ素の生産量が世界第二位の強みを生かせる状況にありますが、医療用として用いるヨウ素製剤の製造は、緊急時用ということもあって、なかなか十分な生産、蓄積がなされるに至っていないという声を聞きます。 今後のエネルギー政策上、原子力への依存割合を高めていく中で、危機管理という意味での備えに怠りなく対応し、緊急時には速やかに使用できる状態をつくっておく必要があると考えますが、御見解を伺います。
○政府参考人(福島健彦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、原子力防災上の備えといたしまして、万が一の緊急時には住民の皆様が安定ヨウ素剤を必要なタイミングで服用できるように手当てが重要でございます。 このため、地方自治体におきまして、原発から五キロ圏内の住民につきましては平時から安定ヨウ素剤を事前に配布するとともに、原発から三十キロ圏内の住民につきましても事前配布や緊急配布ができる体制を整備しているところでございます。また、事前配布の際には、専門家である医師や薬剤師による説明を行うこととしてございます。 さらに、内閣府原子力防災担当といたしましても、地方自治体における安定ヨウ素剤の事前配布、備蓄分につきまして、地方自治体への財政支援を行うとともに、緊急時に安定ヨウ素剤が万が一不足した場合に備え、政府といたしましても、例えば丸剤という薬剤を約百万人分など備蓄してございまして、緊急時には現地へ輸送することとしてございます。 緊急時に備えまして、今後とも、関係自治体のニーズを踏まえつつ、引き続き必要な支援、備えをしっかりしてまいりたいと存じます。
○本田顕子君 ありがとうございます。 ニーズもということでございましたので、やはり随時変更になるところもあると思いますし、使用期限のところも含めまして、緊急時の対応、備えということで是非引き続きよろしくお願いいたします。 それでは、医療用ラジオアイソトープにつきまして、辻副大臣に質問をさせていただきます。 放射性ヨウ素を原料とするヨウ化ナトリウムカプセルという製剤があります。この薬は甲状腺機能亢進症、甲状腺がんの治療薬になりますが、原料の放射性ヨウ素が海外の原子炉で製造されているため、二〇二三年当時、海外の原子炉の大規模メンテナンスに伴う休止の影響を受けて供給制限を余儀なくされたことがありました。 このヨウ化ナトリウムカプセルは既に医薬品として承認されていますので、この製剤の安定供給に関しては厚生労働省に関することと思いますので本日は伺いませんが、このほかにも、ラジオアイソトープの医療用の応用について検討が重ねられています。令和四年に原子力委員会が医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランを取りまとめており、その中で、核医学診断に用いるラジオアイソトープの国産化や国産ラジオアイソトープの治療への応用などに関する目標を定め、その達成に向けた取組が示されています。 このアクションプランは最先端の原子力科学技術の医療分野への応用、活用を図るものであり、それらが医療上必要な医薬品として国産化されていくのであれば、医療の質の向上につながり、かつ経済安全保障の観点からも望ましいことと考えます。 そこで、令和四年に策定されましたこのアクションプランの目標と、その取組として、重要ラジオアイソトープの国内製造等及び研究人材の育成について進捗の現状をお伺いします。
○副大臣(辻清人君) お答えします。 本田委員御指摘のとおり、重要ラジオアイソトープを始めとする医療上必要なラジオアイソトープを患者に安定的に届けるために、海外産への依存度を減らし、国産化を進めることは重要であると考えています。 具体的には、日本原子力研究開発機構、JAEA等の試験研究用原子炉や加速器などを使用した研究を進めているところでございます。 また、触れていただいたアクションプランでは核医学を始めとする関連分野の人材育成にも重点を置いており、JAEAや量子科学技術研究開発機構、QST等の研究機関や大学等での研修を通じて人材育成を行っているところでございます。 今後も、原子力委員会が年次のフォローアップを行う予定であり、研究開発、人材育成、利用推進など、あらゆる観点から関係省庁と連携しつつ、医療用等ラジオアイソトープの国産化を進めてまいるところでございます。 よろしくお願いします。
○本田顕子君 ありがとうございます。 そのためにも、今の「常陽」などの再稼働の、向けての動きにも大変注目をしているところでございます。 次に、半導体関連産業の集積に係る新規工業用水について質問をさせていただきます。 私の地元熊本では、半導体関連企業の集積の動きが加速化することを歓迎する一方、局地的な地下水採取量の大幅増加による地下水低下等への懸念の声もあります。水道水の八割以上を地下水で賄っている熊本では、湛水を行うなど、水資源の確保、そして節水に努めているところでございます。 半導体産業が地域に根付いた形で末永く成長する上で、水資源を枯渇させずに持続的に確保していく官民一体の取組が必要と考えますが、政府の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(奥家敏和君) お答え申し上げます。 半導体製造事業者、JASMによる熊本県への投資は、地域経済を牽引し、地元では歓迎する声も多い一方で、御指摘のとおり、生産工程で大量の水を使用することから、地元では地下水の枯渇を懸念する声も上がっていると承知しています。 そのため、水資源を有効活用するために、JASMでは、水の再利用につきまして、TSMCが台湾で培った技術を活用し、水のリサイクル率を高める取組を行っております。水のリサイクル率七五%以上の実現を目指すという取組を進めています。また、JASMの方では、地元の公益財団法人などが実施する地下水涵養事業にも参画しまして、取水量と同量以上の水を地下に返す取組も行っております。 政府といたしましても、引き続きこうした取組を継続的に実施するよう事業者を指導してまいります。それとともに、地元自治体等と連携しながら、地元の皆様の御懸念にもしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○本田顕子君 ありがとうございます。 熊本の地下水は、広大な草原の阿蘇に雨水が浸透され、カルデラと呼ばれるお盆のような地形にたまり、地下水となります。長い年月を掛けて湧水となって生活に使われていることを思いますと、森林資源も半導体産業の成長に欠かせないと感じているところでございます。 そうした意味で、次に、ペロブスカイト太陽電池について質問をさせていただきます。 このペロブスカイト太陽電池の原料となるヨウ素は、比較的海外の影響を受けずに調達ができるものの一つでございます。このヨウ素を主原料とするペロブスカイト太陽電池は、経済安全保障の観点でも注力、注目をされているところでございます。 普及に向けた戦略や今後解決すべき課題と併せてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 御指摘ございましたペロブスカイト太陽電池につきましては、軽量で柔軟という特徴を有しておりまして、また、建物の壁面などこれまで設置が困難であった場所にも導入が可能で、また、御指摘いただきましたように、主な原材料となりますヨウ素は日本が世界第二位の産出量ということで、特定国からの原料供給状況に左右されることなく、より強靱なエネルギー供給構造の実現にもつながるものとして期待を集めてございます。 昨年十一月に官民で次世代型太陽電池戦略を取りまとめたところでございまして、まず、需要面で二〇四〇年までに二十ギガワットの導入目標、それに合わせまして、供給面で二〇三〇年までの早期にギガワット級の生産供給体制の構築、また、環境省とも連携をしまして、公共施設における率先した導入促進といった内容を盛り込んでおります。本戦略に基づき、国内外の市場を獲得すべく、量産技術の確立、生産体制の整備、需要の創出に三位一体で取り組んでまいりたいと思っております。 課題としまして、例えば耐久性の向上等が挙げられておりまして、グリーンイノベーション基金を活用した研究開発支援を通じて、これらの課題にもしっかりと対応を進めてまいりたいと存じます。
○本田顕子君 済みません、これで質問を終わらせていただきます。二問残しまして、大変申し訳ございませんでした。
○鬼木誠君 立憲民主・社民・無所属の鬼木誠でございます。 今日は、現在検討が進んでおります第七次エネルギー基本計画について主に質問させていただきたいと考えているところでございますけれども、その前に、衆議院予算委員会において、我が党の神谷議員が指摘をし、首相が陳謝をされました。高レベル放射性廃棄物最終処分場に関するNUMO、そして資源エネルギー庁の幹部職員の発言について、私からも強く抗議をいたしたいというふうに思います。 首相はその際の答弁で、緩みやおごり、思い上がりがあったというふうにおっしゃっておりました。これは、個人の問題ではなくて、私は組織の問題だというふうに受け止めています。緩みやおごり、思い上がりのある組織に原子力行政には携わっていただきたくない、そのように感じている、そのことをしっかりお伝えをしておきたいと思いますし、猛省を求めたいというふうに思います。 それでは、基本計画の関係についてでございます。 今年の一月の二十六日までパブリックコメントを募集をされたというふうにお伺いをしております。そのパブリックコメントの状況について、前回の基本計画のパブコメよりはかなり数が多いというようなお話もお聞きをしているところでございますけれども、その状況について、総数あるいは取りまとめの状況、そして今後の議論の進め方等についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(山田仁君) お答え申し上げます。 第七次エネルギー基本計画は、昨年末に案を取りまとめまして、昨年の十二月二十七日から本年一月の二十六日まで三十一日間にわたってパブリックコメントを実施しておりまして、多くの御意見をいただいております。いただいた御意見の数や内容について、現在精査中、精査を行っているところでございます。 まずは、いただいた御意見を精査の上、今後のことということでございますが、計画案について必要な修正を行った上で、閣議決定に向けた手続を進めてまいりたいと考えております。
○鬼木誠君 これ、精査、取りまとめはどれぐらい、いつぐらいまでを目途というふうに考えていらっしゃるか、お聞かせください。
○政府参考人(山田仁君) 現在その精査でございまして、ちょっと、予断を持っていつまでにというのはちょっとなかなか申し上げる状態ではございませんが、様々の多くの意見の中で、いわゆる名寄せといいますか、そういった形で整理をして、そういったことをしていくこともございますので、この精査をしっかりと進めていきたいと考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 急げと言っているわけではありません。しっかり精査をしていただいて、いただいた意見、寄せられた意見について検討をいただきたいということをお願いしておきたいというふうに思います。 今回の基本計画、エネルギー政策の基本的考え方において、再生可能エネルギーを主力電源というふうに記載をされている。ただ、再生可能エネルギーと併せて原子力についても最大限活用していくというような記載がなされているところでございます。 既設炉の最大活用、それから次世代革新炉の開発、設置等々が記載をされ、原発の最大活用、依存度を高めるというような内容になっている。これは、これまでの原発政策の私は大転換である、とても容認できるものではないというふうに捉えているところでございます。 一たび原発で大きな事故が起こってしまえば取り返しの付かないことになるということを私たちは学んできたはずなんですね。いつも申し上げることですけれども、福島第一原発の事故は、これは過去の災害ではない、今もまだ廃炉の作業が続いている、除染の作業も続いている、そのことを考えれば、これは現在進行形の災害なんです。現在進行形の災害であるということは、やっぱり私たちは忘れてはならないというふうに思っています。 基本計画の福島復興の取組の状況という項目の中には、世界にも前例のない困難な事業と、あるいは先を見通すことの困難な作業というような記載があります。事故から十四年たとうとする今日においてもいつ終わるかも見通せない、そういう状況である。中長期ロードマップについても、これ何度も見直しが行われている。そういう意味では、ロードマップそのものの信憑性ももう極めて薄くなっているというふうに現地の方々は受け止めていらっしゃる。そのことをしっかりもう一度政府として受け止めていただきたいというふうに思います。 政府は事あるごとに、安全神話に陥って悲惨な事故を防ぐことができなかったという反省を述べられている。基本計画にも同様の記載がございます。ただ、反省をしていると言いながら、やっていることは違うよなというふうに思えて仕方がないんです。原発政策の転換は、私は安全神話への回帰ではないかと、あるいは新たな安全神話の構築ではないかというふうに思えて仕方がありません。 エネルギー政策の大転換である今回の基本計画について、拙速に閣議決定だけで決定すべきではない、時間を掛けて慎重で丁寧な議論を行っていただきたい、そして必要な修正を行っていただきたい、さらに国民的な合意形成の下で決定をしていただきたいと、そのように考えているところでございますけれども、この点について政府の考え、お聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 鬼木委員おっしゃるとおり、この原発の安全性については、もう申し上げるまでもないことでありますけれども、東電の福島第一原発の事故の経験、反省、それから教訓を本当に肝に銘じまして政策を進めていくということがまさにこのエネルギー政策の原点でございまして、福島の復興再生は政府の最重要課題であるということはもうゆるがせにできないところだと、こういうふうに認識しておりまして、政府といたしましては、この安全神話におっしゃるとおり二度と陥らないようにとの教訓を肝に銘じて新規制基準の策定などの措置を講じていきたいと、安全性の確保はまさに大前提だと、まずもってこのことをしっかりと申し上げておきたいと、こう思います。 その上で、今我が国の置かれた状況ということでございますけれども、我が国はこのエネルギー自給率が約一五%と低い状況でありまして、電源構成の約七割を火力発電が占める中にありまして、このロシアによるウクライナ侵攻、あるいは中東情勢等を踏まえたエネルギー安全保障の対応という、こういった要請が一つございます。そしてまた、DX、GXの進展によるこの電力需要の増加が見込まれている状況にあるということ、そういった中で、この特定の電源や燃料源に過度に依存しないバランスの取れた電源構成を目指しながら、この必要な脱炭素電源を確保できるかということが、これは経済にとっても、また国民生活にとっても大変重要な今要請、テーマになっているわけでございます。 こういった状況を踏まえまして、第七次のエネルギー基本計画案におきましては、脱炭素電源であるこの再エネと原子力を双方活用していくという、こういったことを申し上げているということでありますが、これまでのエネルギー基本計画では、可能な限り原発依存度を低減する、また、この必要な規模を持続的に活用すると、こういう記載をしていたわけであります。これは、原発依存度が東日本大震災前のこの約三割を下回る、その一方で必要な原発は活用をしていくと、こういう趣旨でございまして、このこと自体、第七次エネルギー基本計画案においても変わっていないと、こういう認識でいるわけでございます。 しかし、その鬼木委員が御指摘なさいました原子力については、様々な御意見、声があるということもこれまた我々も承知しております。原子力の安全性やこのバックエンドの進捗への不安の声があることをこれは真摯に我々も受け止めて対応をしていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○鬼木誠君 最後におっしゃっていただいたところですよね。やっぱり慎重で丁寧に対応いただきたいということ、国民的な合意形成がやっぱり必要なんだということ、そのことは重ねて指摘をしておきたいというふうに思います。 それでは、基本計画の記載内容について幾つかお尋ねをしたいというふうに思います。 一つは、第一原発の廃炉の関係です。 デブリの試験的取り出しの作業が昨年の十一月に成功したということで報道を拝見をいたしました。長く掛かりましたけれども、やっと大きな一歩を踏み出したのかなというふうに受け止めさせていただいているところでございます。ただ、まだまだ道のり長いよねというのが率直な受け止めでございますし、この本格取り出しに向けて試験的な取り出しというのは必ず必要な作業だということについては、この間、当委員会、調査会の中でもいろいろな方から御発信あったところでございますけれども。 そこで、幾つかお尋ねをしたいのは、燃料デブリ全体の特徴を正確に把握をするためにこの必要な試験的取り出しについて、これ、あと何度、いわゆる最低何回は必要なのかというふうに今思っていらっしゃるのかというのが一点。 それから、今回は採用されませんでしたけれども、技術開発をずうっとしてありましたロボットアームによる取り出しの関係、かなり難しいというようなお話はお聞きをしておりましたけれども、このロボットアームによる取り出しについても引き続き今後も検討され、実施をされる予定があるのかどうかというようなことが二つ目。 それから三点目は、廃炉に関わる費用の関係でございます。報道を見させていただきますと、廃炉に関わる費用については見積りで八兆円ぐらいというようなこと、ただ、この額には燃料デブリの最終処分に係る費用が含まれていない、費用は更に膨らむというような報道でもございました。この報道だけではよく分からないので、費用の考え方といいますか、負担の在り方も含めまして、今どういう見積りになっているのかというようなことについてお聞かせをいただきたい。 以上三点でございます。
○政府参考人(宮崎貴哉君) お答え申し上げます。 まず、デブリの試験的取り出しの回数に関する御質問でございますけれども、今御指摘ございましたとおり、昨年十一月に東京電力福島第一原子力発電所の二号機におきまして、テレスコ式装置と言われる装置による燃料デブリの試験的取り出しに成功したところでございます。現在、取り出した燃料デブリにつきまして複数の分析機関で詳細な分析を進めております。 また、二回目の試験的取り出しも検討しておりまして、一回目と同じ装置、テレスコ式装置を用いまして、今年春頃の実施を目指して現在準備等取り組んでいるところでございます。 こうした分析作業あるいはサンプルの追加取得によりまして、今後の本格的な取り出し作業に向けた有用な情報が得られるということを期待しているところでございます。 その後の試験的取り出しにつきましては、まずは一回目の取り出したサンプルの分析と、それから二回目の試験的取り出しをまず行った上で、その状況あるいは今後の分析結果も踏まえて今後検討していくということにしてございます。 それから、続きまして、ロボットアームについての御指摘でございますけれども、御指摘のとおり、ロボットアームは開発等々しておりますけれども、現在、楢葉町の模擬施設に、試験施設におきまして動作確認の作業を実施しておりましたところ、幾つかケーブルやコネクターについての不具合が今発見されたということで、今後全体の点検を行っていくという予定としております。 その上で、二〇二五年度中には、ロボットアームを用いた原子炉の内部調査、それから試験的取り出しに着手できるように今準備を進めているというところでございます。 ロボットアームは、一回目の試験的取り出しに用いましたテレスコ式装置とちょっと異なりまして、3Dスキャン機能なども、その原子炉内の内部調査をする機能というのも有しておりますので、ロボットアームによる作業を通じて得られる経験あるいは原子炉内の状況に関する知見など、今後の燃料デブリの本格的な取り出しの作業に向けて有用な成果が得られるということを期待しているところでございます。 以上でございます。
○参考人(酒井大輔君) 三点目につきまして、東京電力ホールディングスの酒井が御回答申し上げます。 まず初めに、当社、福島第一原子力発電所の事故により、今なお地域の皆様を始め広く社会の皆様に多大なる御心配と御負担をお掛けしていることにつきまして、心より深くおわびを申し上げます。 燃料デブリの取り出しにつきましては、二号機におきまして試験的な取り出しを進めており、また三号機の大規模取り出しに向けた工法の検討を行っているところでございます。 取り出しました燃料デブリの処理、処分方法につきましては、燃料デブリの性状の分析等を進め、中長期ロードマップ第三期に決定するものと、こう認識してございます。 したがいまして、現時点におきまして取り出しました燃料デブリの処分などに係る費用やその負担につきましてはお示しすることは難しい、こういう状況でございます。 なお、燃料デブリ取り出しなどの廃炉費用につきましては、二〇一八年度から廃炉等積立金制度が導入されまして、廃炉に必要な資金を当社が原子力損害賠償・廃炉等支援機構に積み立て、廃炉の実施に伴いまして取り戻すことで将来必要となる廃炉資金を確保する措置が講じられてございます。この制度の下で、当社グループの総力を挙げて、廃炉に必要な資金をしっかりと確保し、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の管理監督の下、安全第一で廃炉作業を完遂してまいります。 以上でございます。
○鬼木誠君 費用についてはなかなか見通しが立たないということでの御回答だったというふうに思います。しかるべき時期にはやっぱり必要かなというふうにも思っておりますので、またやり取りをさせていただければと思います。 一点確認です。ロボットアームの関係ですけれども、炉内の内部についてより詳細に把握をするためには、現在の取り出し方式、いわゆる釣りざお式だけではなくて、やっぱりロボットアームによる内部調査が必要、デブリ取り出しが必要なんだということでの認識でいいかどうか、確認をさせてください。
○政府参考人(宮崎貴哉君) 御指摘のとおり、テレスコ式装置というのは、今先端にグリッパーと呼ばれるつまむ装置を付けておりまして、それで釣りざおを垂らしていって採取するという仕組みになっておりますけれども、原子炉内のいろんな状況をやっぱり把握しようと思いますと、例えば3Dスキャンであるとか、中性子とかガンマ線、こういったものの計測を、実際やっぱり装置を入れて中を正確に測ると、なるべく正確に測りたいというのがございまして、そういうものを搭載し得るその機械としてロボットアームもございますので、そういう調査ができるような形で整えていきたいというふうに考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 ロボットアームはなかなかこれずっと開発作業をされてあって技術的に難しいということをずっとお聞きをしておりました。ただ、今ありましたように、やっぱり必要だということでございますので、しっかりした技術開発をいただいた上で、内部調査について徹底して行っていただくことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。 質問の順番を変えさせていただきまして、風力発電についてお尋ねをしたいというふうに思います。 脱炭素社会形成に向けて非常に重要なポジションを占める再生可能エネルギーでございます。ただ、我が国の現状については、まだまだ他国に比べると、先進国に比べると、乏しい、遅いというような状況だというふうに理解をしています。 基本計画の中では、特に洋上風力発電について、我が国の再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札というふうに記載がある。今後、政府として注力をしていく具体的な取組等についても基本計画の中には明記をされているところ、記載をされているところでございます。その一つが洋上風力発電の設置領域をEEZ内まで広げることを柱とする海洋再生エネルギー発電設備の改正法案だというふうに捉えているところでございますけれども、まだまだこれからだなというように思っています。 サプライチェーンの問題や作業船の問題、それから電源ケーブルの問題などなど、浮体式については課題も多いというふうにお話をお聞きをしました。また、先日の参考人質疑においても、寺崎参考人の方から現状と課題について詳細なお話をお聞きをしたところでございます。 課題が多い中、基本計画の中では四〇年までの目標ということも掲げてあるところでございますけれども、この四〇年までの三十から四十五ギガワットでしょうか、ここら辺の目標達成について、本当に大丈夫だろうかというふうに心配をいたしているところでございます。私は、必ずこれやってほしいと思っているんですね。 その上で、政府として、この目標達成に向けて基本的な姿勢、洋上風力、とりわけ浮体式におけるその課題や克服に向けた方針など、基本計画にも記載をされているところでございますけれども、改めて決意も含めてお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。 今御指摘ございました洋上風力発電につきましては、御指摘いただいたとおり、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札の一つと位置付けてございます。政府として、二〇三〇年まで、そして二〇四〇年までの目標を掲げておりまして、これまでに既に約五百万キロワットの案件を創出しているところでございますし、また、今後この目標を達成していくためには、領海内の案件形成を着実に進めていくとともに、洋上風力設備の設置エリアを広大なEEZ、排他的経済水域に拡大するために、御指摘いただきましたとおり、制度整備を行っていくことが必要ということで、この国会に内閣府を中心に法律案を提出させていただく準備しておるというところでございます。 その際、EEZを含む水深の深い海域に設置可能な浮体式洋上風力の開発が重要となっておりまして、浮体式においてはコスト、また生産、大量生産に係る技術が課題であることから、経産省として、大規模実証により、世界でいまだ運転実績のない大型風車を低コストに量産する技術の確立を目指してまいるところでございます。 また、これも御指摘ございましたように、洋上風力産業を支える国内サプライチェーンの構築につきまして、民間での投資が活発化しているSEP船の確保に向けた取組を推進することですとか、浮体基礎の製造等に関する設備投資についても支援を行っているところでございます。 こうした取組を通じまして、国内に洋上風力の産業基盤、技術基盤を形成しながら、二〇四〇年の案件形成目標の達成をしっかりと実現してまいりたいと存じております。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 つい先日、洋上風力、五百二十二億円の三菱商事の損失等々の新聞報道も見ました。厳しい状況があるだろうというふうに思いますけれども、切り札と位置付けていらっしゃるわけですから、しっかり御対応いただきますことをお願いを申し上げたいというふうに思います。 除染土壌についても質問用意しておりましたけれども、時間参りました。大変申し訳ございませんが、私の質問、これで終わらさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○村田享子君 御安全に。立憲民主党の村田享子です。 本日、私、今、鬼木委員も御指摘されましたけれども、第七次エネルギー基本計画、特にこの中の次世代革新炉への建て替えについてお聞きをしたいと思います。 今日もいろんな議論のある中で、やはり福島の第一原子力発電所の事故、これを絶対忘れてはならない、廃炉の事業もいまだに続いているという中、そして原子力についてはバックエンドの問題もあります。 また、その一方で、例えば電力多消費産業の皆さんからは、やはり脱炭素電源、安定した電力が必要だというお声であったり、原子力に関わる産業の皆さんからも原子力の活力を求める声がある、このような状況の中で、じゃ、次世代革新炉への建て替えをどう考えていけばいいのか、私はこれは非常に重要なことだというふうに思います。 その中で、まず、第七次エネルギー基本計画に踏まえて、二〇二三年の二月に閣議決定されましたGX実現に向けた基本方針では、廃炉を決定した原発の敷地内での次世代革新炉への建て替えとしていたものが、今回のエネルギー基本計画では、廃炉を決定した原子力発電所を有する事業者の原子力発電所のサイト内での次世代革新炉への建て替えと方針が変更をされております。なぜ今回方針が変更されたのでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 今の先生の御指摘でございますけれども、先ほども申し上げたとおり、今、我が国のこの電力事業の置かれた状況というのは、一つはそのエネルギー安全保障的な問題、それから電力総需要増加の見通しの問題、それからその脱炭素の問題と、幾つかの要請があるというわけでございまして、そういった中におきまして、この再エネか原子力かという二項対立ではなくて、どちらとも活用をしていくと、こういうことを今回のエネ基案ではお示しをしているということでございまして、そういった中におきまして、この次世代革新炉への建て替えについてでありますけれども、今後、運転期限を迎える既存の原発の供給力の大幅な喪失が見込まれていく中にありまして、このリードタイムを考慮しながら脱炭素電源を確保していくために必要と、こういうふうに認識をいたしております。 この建て替えにつきましては、二〇二三年二月、先ほど委員から御指摘ございましたけれども、これ閣議決定いたしましたGX基本方針におきまして、敷地内での建て替えについて政府方針としてお示しをしているということでございまして、今回のエネ基案で大きく方向転換したというわけではないということでありまして、この書きぶりについては、他方、委員御指摘のその敷地内の建て替えから事業者が有するサイト内での建て替えという、この対象範囲の拡大というこの書きぶりの変化ということで、安全性の確保や地元の御理解が得られる範囲内で事業者の選択肢を確保しながらその表現を見直したと、こういうことでございますので、そういった事情でこういう変更をしていると、こういうことでございます。 以上です。
○村田享子君 今の御説明だと、GXの基本方針と今回のエネルギー基本計画、廃炉から建て替えという意味では大きな方針の変更ではないというお話だったんですけれども、やっぱり地元の住民の方にとっては、私はこれは大きな変更ではないかなというふうに思います。 その意味で、まず一点御確認なんですけれども、今回のエネルギー基本計画では、この廃炉を決定した原子力発電所を有する事業者の原子力発電所のサイト内での次世代革新炉への建て替えを対象として、地域の産業や雇用の維持発展に寄与し、地域の理解が得られるものに限り具体化を進めていくとありますが、この地域というのは具体的にはどこを指すものなんでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) 今御指摘のございましたこの地域につきましては、原発の立地地域が中心であるということは想定しているわけでございますけれども、特定の地域を念頭に置いたものではないということでございまして、いずれにしても、この次世代革新炉の開発、設置に当たっては既存炉の再稼働と同様に地域の皆様方の幅広い御理解が重要と考えておりますので、我々もそういった方針で取り組んでまいりたいと、こう思っております。
○村田享子君 原発の立地地域というお答えだったんですけれども、じゃ、その原発の立地地域ということでいうと、例えば、その廃炉を決定した地域とは別の場所でその同じ事業者が有するサイト内で建て替えをしますということになった場合に、この場合の地域の理解というのは、廃炉を決定した地域もそうだし、新たに建て替えをしていく地域、この両方の地域を指すという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 具体的に理解を得る対象の地域でございますけれども、各地域の事情は様々でございますことから、国が一方的、一律に進め方を決めるということではございませんで、地域の方々と丁寧に相談しながら対応するということが大事だというふうに考えてございまして、いずれにいたしましても、立地自治体のみならず周辺自治体の皆様の声もしっかり受け止めた上で、御理解を得られるように説明を尽くしていくなど、丁寧に進めていくことが重要だというふうに考えてございます。
○村田享子君 特に、今のお答えでも、廃炉の地域なのか、建て替えの地域なのかというお答えははっきりとはなかったんですけれども、今回、このGXの基本方針とエネルギー基本計画で違うところがもう一点ございまして、基本方針のところは、建て替えに関して地域の理解確保を大前提にという文言だったんですが、今回の基本計画では、地域の産業や雇用の維持発展に寄与し、地域の理解が得られるものに限りということで、産業、雇用というところが追加をされております。ここが追加をされた理由はなぜでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) 我が国の原子力利用、エネルギー安定供給は、原発、原子力立地地域の関係者の御理解と御協力によってこれまで支えられてきているというわけでございまして、他方、こうした地域の多くで原発の廃炉や長期停止などによりまして経済基盤が毀損をすると、こういった課題が発生しているものと、こう認識しております。 今回のエネルギー基本計画案における記載につきましては、建て替えも含めまして、今後とも原子力利用を進めていく上で立地地域の理解と協力は不可欠でありまして、国といたしましても立地地域の課題解決に向き合っていくことが必要であると、こういったことを踏まえてこうした書きぶりにしているということでございます。
○村田享子君 今の御説明も踏まえますと、その地域の理解を得ていくというところ、廃炉をする地域であってもその現地の産業、雇用に影響が出ていく、もちろん建て替えをするというふうに決まった地域でもこれからどうなっていくかということで、やはりその両方の地域の皆さんの御理解を得ながら、こうした原子力の活用というのはしなければいけないというふうな政府の方針だと思います。 その上で、ちょっと具体的にお聞きをしたいんですけれども、私、地元が鹿児島です。今回のエネルギー基本計画案が出たときに、今、九州電力において、佐賀県の玄海原発では一号機、二号機の廃炉作業が進んでいます。鹿児島県内にある川内原発では三号機の計画が凍結をしているところということで、やはり地元の鹿児島の方では、今回の計画を受けて、玄海原発の廃炉、そして川内原発に次世代革新炉建て替えがされるのではというような声ございます。 国において、今回の計画において玄海原発の廃炉と川内原発の建て替え、想定されているのでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) エネルギー基本計画案におきます次世代革新炉への建て替えに関する記載につきましては、特定のサイトを念頭に置いたものではございません。 具体的なサイトについては、関係者からの表明がない現時点において政府として言及することは適当ではないと、このように考えているわけでございまして、引き続き、立地地域や事業者とコミュニケーションを重ねまして、また原子力事業をめぐる状況の進展を踏まえながら具体化に向けた取組を進めてまいりたいと、このように考えております。
○村田享子君 今念頭に置いてはいないということでしたけれども、ちょっと聞き方を変えまして、今回、エネルギー基本計画でその事業者の原子力発電所のサイト内での建て替えをというふうに方針を変えたことで、例えば、この九州電力の中で玄海原発の廃炉が決定しました。これまでの基本方針だと同じ原子力発電所の敷地内でというお話だったのが、今回の基本計画においてはサイト内では建て替えというようなことになったことで、この九州電力の玄海原発の廃炉を受けて、もちろん住民の理解を得た上で、同じ九州電力のサイト内の川内原発の建て替えはこの基本計画上は可能だという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 具体的なサイトにつきまして現時点におきまして政府として予断を持ってお答え、言及することは適切ではございませんけれども、今御指摘いただきました事例については、今回のエネルギー基本計画案における建て替えに一般的には該当するというふうに考えてございます。
○村田享子君 今建て替えに該当するというお答えでした。 鹿児島の方ではどのような声があるかといいますと、その川内原発の地域の住民の皆さんにとっては、やっぱり建て替えではないよねと、これは増設だよねというような話なんですよね。建て替えじゃなくて増設だというふうに、恐らくそういったこの今のスキームのお話だと住民の方は思われると思うんですが、そうした場合に国はどのように住民の方に理解を求めていくのでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) 今回のエネルギー基本計画案でお示ししておりますこの次世代革新炉への建て替えにつきましては、この廃炉を前提といたしまして原子力発電所の建設を行うということでありますので、この対応関係から建て替えと、こういう表現をしているわけであります。その事業者の同一ないし別サイトの範囲内で、また安全性の確保や地元の御理解が得られる範囲内でのみ認められるものと、このようにお示しをしておるわけであります。 今後、建て替えが検討される立地自治体等に対しましては、当然のことながら、新たに建設される原発の安全性や必要性など、政府として理解活動を丁寧に進めることが重要と、こういうふうに認識しておりまして、丁寧な説明を尽くして幅広い理解を得られるように取り組んでまいりたいと、こう考えております。
○村田享子君 今廃炉を前提としているので建て替えというお話だったんですけれども、もちろん、国から見れば、日本の中で一つ廃炉になってその後で建て替えを決定する、だから建て替えだと。若しくは、事業者の方も、同じサイト内の中でということで廃炉と建て替えという表現になるかもしれませんが、やっぱり御地元の住民の方にとってはとても建て替えとは私は言えないと思います。 今回、今日の御説明の中でも、今の日本のエネルギー事情を踏まえて原子力を活用していくんだというお話があった中で、私は、そうであれば、建て替えではなくてもう原子力の新増設を進めていくんだと何かはっきりおっしゃった方が、何か国の方針が見えてくるんじゃないかなと。やっぱり、いや、これは建て替えじゃないよね、新増設なんじゃないのというような住民の皆さんにまた新たな混乱を生むよりかは、本当に原子力活用していくんだということであれば、新増設やるんだというような議論に今回ならなかったのは何か理由があるんでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) 先ほど来御答弁申し上げておりますとおり、今我が国の電源構成のその幾つかの要請というのがございまして、そういった中で、この脱炭素エネルギーを確保していく上でバランスの取れた電源構成にしていく必要があると。 そういった中で、この原発につきましては、東日本大震災前の三割といった水準を下回っていく中で、それでも必要なものは確保していくと、こういった方針でありますので、そういった考えの中で今回のような案を示させていただいていると、こういうことでございますので、御理解をいただければと思います。
○村田享子君 この電源構成というところでちょっと一点お聞きしたいんですけど、今回のエネルギー基本計画では、二〇四〇年度の電源構成の見通しとして原子力二割程度というふうになっています。同じ基本計画の中では、原子力発電所の建設のリードタイムは十数年から二十年程度必要であると、その上で、廃炉の決定を踏まえた上で建て替えをしていくという国の方針なんですけれども、そのような中で、本当にこの二〇四〇年度原子力二割程度というのは実現可能な見通しと言えるんでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 将来のエネルギー需給の姿といたしまして、今、総発電電力量を一・一から一・二兆キロワットアワーという幅を持った見通しを示してございます。また、実際の設備利用率など、これは発電所ごとに異なるものでございますので、必要な基数について一概にお示しするのは難しいというふうに考えてございます。 仮に、原子力比率を二割、設備利用率を、十三か月運転と三か月程度の定期検査の場合と、八〇%と仮定して計算しますと三十一から三十四基程度、あるいは近年の稼働実績を踏まえて設備利用率を七五%と仮定いたしますと三十三から三十六基程度ということになります。 これは、原子力規制委員会により新規制基準に適合すると認められました原子力発電所を再稼働すると、加えてトラブル停止の低減、安全性確保を大前提とした定期検査の効率化、あるいは運転サイクルの長期化といったことによりまして、設備利用率を向上させる、あるいは次世代革新炉の開発、設置など、様々な取組によって達成可能な水準だというふうに考えてございます。
○村田享子君 この建て替えをしていくということで、やはり事業者の皆様の予見可能性も必要ですし、住民の方の理解というのも本当に大事です。そして、安全性も大前提ということで、本当に今後どういった形でこの原子力の活用を進めていくのか、本当に必要な説明をこれからも毎回求めていきたいというふうに思います。 最後にちょっと一つ、この原子力に携わる産業の立場でということでお聞きをしたいんですけれども、次世代革新炉の建て替えをしていくということで、今日、規制委員長の御説明の中にも次世代革新炉の規制の御説明がありました。原子炉に関わる、原子力に関わる事業者の皆様からも、次世代革新炉を開発研究していく上でも、やっぱりどのような規制になっていくのか、予見性が必要だというようなお話もございます。 新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉というものは、既存の原子炉とは異なる安全規制となっていくのでしょうか。委員長、お願いします。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 お尋ねがございました次世代革新炉についてでございますが、これまで事業者からその内容を聞く限りにおきましては、新たな改良は加えているものの、本質的には既存の加圧水型軽水炉の技術の延長のものであるという認識でございます。 また、事業者からの申出によりますと、現時点において、設置許可基準規則においては規制の予見性は十分でない項目はないけれども、その規則解釈の部分において議論したい内容があるとのことでございました。 したがいまして、基本的には、現行の規則あるいは解釈などの規則基準の、規制基準の枠内で審査ができるものと考えておりますけれども、まずは、原子力規制庁職員と事業者との実務レベルでの技術的意見交換により事実確認を更に行いまして、原子力規制委員会の場でその報告を受けた上で、規制委員会としては今後の審査の進め方などについてしっかりと議論を進めてまいりたいというふうに考えております。
○村田享子君 終わります。ありがとうございます。
○高橋次郎君 公明党の高橋次郎です。 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会において初めて質問に立ちます。宮沢会長を始め調査会の皆様、また、古賀副大臣、原子力規制委員会山中委員長を始め参考人の皆様、これまでと重なる質問もありますが、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、本題に入る前に、先ほど鬼木議員からも指摘がありました原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分地選定についての対話型全国説明会で不適切な発言がございました。そもそもこの説明会、これまで二百回開催されたと聞いておりますが、この全国説明会は何のために開催をし、その目的、これまでの参加者数、いつまで開催するかなど、将来的な計画も含めて教えてください。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 まず、経済産業省職員及び原子力発電環境整備機構、NUMO職員の配慮に欠ける軽率な発言についておわびを申し上げたいと思います。今後、このようなことがないよう細心の注意を払いつつ、丁寧な説明を徹底してまいります。 その上で、お尋ねいただきました説明会のことでございますけれども、この最終処分、これは将来に先送りできない国家的課題でございまして、この実現に向けては幅広く国民各層の御理解を得ていくことが不可欠であり、二〇〇〇年に最終処分法が制定されて以降、全国における理解活動に取り組んでまいりました。 このうち、今御指摘いただきました対話型全国説明会、これも全国にわたる理解活動の一つでございまして、少人数、車座での対話を通じ、参加者の御疑問に丁寧にお答えすることで最終処分に対する御理解を深めていただくことを目的としてございます。 先月、一月二十三日に東京で開催されました説明会では、四十五名の方に参加いただき、九テーブルに分かれ、経済産業省及びNUMOの職員が御質問等に回答させていただきました。二〇一七年より開始いたしまして、これまで二百回開催いたしております。この中で、約五千二百名の方々に御参加いただいておりまして、今年度内はあと四回の開催を予定いたしております。来年度もこれまでと同程度の開催を検討いたしております。 対話型説明会は、少人数での対話形式でございますため、御参加いただいた皆様全員に御質問や御意見を述べていただく機会が確保されているとともに、我々といたしましても、国民の皆様からの御意見を直接お伺いできる貴重な機会というふうに考えておりまして、今後も継続的に取り組んでまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 将来的な高レベル放射性廃棄物の最終処分地の選定はもちろん、この後にも話をしますけれども、二〇四五年までに現在福島県内の中間貯蔵施設に貯蔵している除染によって生じた土壌などを最終処分しなければなりません。 これらについて歴史的な背景も含めて更に更に国民理解を深め、これまで犠牲を強いられてきた自治体がこれ以上犠牲を強いられないよう不断の努力が必要であるというふうに考えております。これからも油断、慢心などを一切排し、関係省庁、関係機関が細心の配慮を心掛け、誠心誠意更に丁寧な対応をお願いしたいと思います。強く要望いたします。こちらの答弁は不要です。 さて、今日は二月十二日です。あと一か月後に東日本大震災発災の三月十一日から十四年を迎えます。 私は、先週、二月の八日の土曜日に、公明党東日本大震災復興加速化本部の一員として福島県を訪れ、双葉町では伊澤史朗町長らと、浪江町では福島国際研究教育機構、F―REIの山崎光悦理事長らとお会いをし、現状の確認と様々な課題について意見交換をしてきました。さらに、大熊町の中間貯蔵施設へ行き、廃炉と放射性物質の除染で生じた除去土壌の処分についての現状も聞いてまいりました。また、富岡町にある東京電力廃炉資料館でも、東京電力福島原子力発電所の廃炉への取組、燃料等が冷えて固まった燃料デブリの取り出しなどについて説明を受けてきました。 私は、これまでも被災三県に幾度となく訪問してきましたけれども、今回の訪問で、更に被災三県に寄り添い続け、福島の復興、宮城県、岩手県を加えた被災地の復興加速へ党として一丸となって取り組むことを改めて決意したところであります。 ここで、原子力規制委員長の山中委員長にお聞きします。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故のような事故を起こさないために設置されました。これまでの原子力規制委員会としての振り返りと今後の決意を教えてください。特に、長である山中委員長には、今年一年の決意を漢字一文字とか二文字で表現をしていただきたいと思いますので、お願いいたします。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 委員御指摘いただきましたように、原子力規制委員会は東京電力福島第一原子力発電所の事故の反省と教訓の下に設置をされた組織でございます。科学的、技術的な観点から規制基準を定めて、個々の施設がその基準に適合しているかを正確に厳正に審査をし、施設を監視することにあると考えております。独立性、透明性を堅持して、厳正な原子力規制を遂行することが我々の任務であるというふうに考えております。私も、決して福島を忘れないという思いで職務に当たってきております。歴代の委員長がされてきたと同様に、厳正に規制判断を行っているところでございます。 御質問にございました今年の決意を示す漢字一文字は、前進の進、進むとさせていただきたいと思います。 その理由でございますけれども、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業においては、短期的に対応すべきリスクというのは徐々にではありますけれども減少し、中長期的な対応が検討できるような状況になってきております。また、新規制基準への適合性が確認され、運転を再開したプラントが増えてまいりました。検査による現場の確認がより重要になってきております。そのようなことを鑑みますと、新たな局面に原子力規制が移りつつあるというふうに認識してございます。今後も、原子力に一〇〇%の安全はないということを肝に銘じて、継続的に改善を取り組みながら、慢心することなく謙虚に規制業務を進めていくという決意を込めて、進むという一文字とさせていただきました。
○高橋次郎君 ありがとうございます。その進むとの決意の下、原子力規制委員会、また原子力規制庁一丸となって今後の取組をお願いしたいと思います。 続きまして、今回の質問に当たって、皆様も、先ほどからもありますけれども、昨年末に発表された第七次エネルギー基本計画の原案について確認をいたします。 第七次基本計画によると、現在一兆キロワット時弱の発電量が二〇四〇年度に一兆一千億から一兆二千億キロワット時と一・二倍程度に膨らむと試算をしております。将来を予測するのは非常に難しいこととは思いますけれども、この根拠の積算を教えてください。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 この今次期エネルギー基本計画案では、今委員から御指摘ございました二〇四〇年度の発電電力量を一・一兆から一・二兆キロワットアワー程度としております。これは現状から一から二割程度増加する見通しでございますが、省エネ技術が進む点も定量的に織り込んだ上で、様々な機関の見通しを分析した上でお示ししたものでございます。 具体的には、今回の政府の見通しは、外部の六社のエネルギー・環境分野のシンクタンクに、前提条件をそろえた上、技術進展を踏まえた複数パターンの将来試算を依頼をいたしまして、その中の一社の結果を基にしたものでございます。データセンターや半導体工場などによる需要増加でございますとか、あるいは、そのCO2削減の観点から化石燃料の消費を減少させるための電化が進展することなども織り込みまして、そうした結果、その試算結果の多くは、そうした電力需要の増加に対して、対応して、二〇四〇年に向けて発電電力量が増加するとの見通しを示しております。なお、政府が採用した見通しは、これら分析結果のおおむね中間的な水準になってございます。 政府の審議会でも、有識者の間から、大幅な省エネ効果を見込んだとしても将来の電力需要については増加する可能性が高いという点については共通的な認識が示されたところでございます。 このように、現時点で得られる知見を多角的に踏まえた上で、省エネ技術が進んでも電力需要が二〇四〇年度に向けて増加すると考えておりまして、それに対応して発電電力量も約一割から二割程度増加するとの見通しをお示しさせていただいたところでございます。
○高橋次郎君 続きまして、エネルギー自給率について伺います。 二〇二三年は一五・二%の自給率でしたけれども、二〇四〇年のエネルギー自給率を三割から四割としております。現在の不安定な国際情勢から考えてみても、エネルギー安全保障上から非常に大事な方向性であります。この二〇四〇年のエネルギー安定供給にどのように取り組むのか、教えてください。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 御指摘ございました点でございます。エネルギーは国民生活や経済活動の基盤でありながら、我が国のエネルギー自給率は御指摘ございました二〇二三年度時点の速報で約一五・二%と、これ主要国の中でも最低水準でございます。 エネルギー自給率が低い場合、国際的な燃料価格の変動の影響を受けやすく、また、その供給途絶のリスクを抱えるなどの課題があるものと認識をいたしております。化石燃料への過度な依存から脱却し、エネルギー危機にも耐え得る需給構造を実現するため、徹底した省エネに加えまして、再エネや原子力などのエネルギー自給率向上に資する脱炭素電源への転換を推進して、エネルギー安定供給の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 続いて、二〇四〇年の電源構成として、再生可能エネルギーを四割から五割程度、原子力発電を二割程度、火力を三割から四割程度としております。この根拠についても改めて教えてください。
○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。 我が国でございますが、すぐに使える資源に乏しくて、国土を山と深い海に囲まれるなどの地理的制約を抱えておりまして、化石燃料の大宗を海外からの輸入に依存するなど、エネルギー需給構造上の脆弱性を抱えているものと認識しております。 こうした課題も踏まえまして、二〇四〇年度エネルギーミックスでは、二〇四〇年度温室効果ガス七三%削減といった野心的な目標と整合することなどを考慮しながら、将来からバックキャストする考え方の下、一定の技術進展が実現することを前提とした将来のエネルギー需給の姿をお示ししたものでございます。その中で、電源構成といたしまして、再エネは四から五割程度、原子力は二割程度、火力は三から四割程度となる見通しを示してございます。 この二〇四〇年度エネルギーミックスを目指していく上では、まずは徹底した省エネ、再エネの最大限の導入、安全性が確認された原子力発電の再稼働など、あらゆる選択肢を活用しながら現実的な取組を丁寧に進め、二〇三〇年に向けてベストを尽くしていくことが重要だと考えております。 その上で、更なる技術革新も不可欠であると考えております。決して容易に到達できる水準ではございませんが、Sプラス3Eのバランスを取りつつ、国民の皆様の御理解をいただきながら、ペロブスカイト太陽電池や浮体式洋上風力の導入、次世代革新炉の開発、設置、水素、アンモニア、CCSの導入などの取組を進めてまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 今お答えあったとおり、現在の電源構成から考えても、また二〇四〇年の電源構成から見てもとても容易ではない状況であるというふうに思います。今後の大幅な電力需要の増大に対応するためには、徹底した省エネ技術の開発を進め、例えば工場や事業所の省エネ設備の更新、家庭向けの設備、例えば高効率給湯器や断熱窓の導入をより一層支援しなければならないと考えます。またさらに、二〇四〇年の再生可能エネルギーの主力電源化についてはもっともっと力を入れるべきことだというのが実感であります。 現状想定される再生可能エネルギーの切り札は、先ほどもありましたが、洋上風力発電とペロブスカイト発電池であると認識をしております。 洋上風力発電は、これまで採択された海中への着床式風力発電事業を着実に進めるとともに、陸地から遠く離れた場所での浮体式洋上風力発電を加速化しなければなりません。最近は、洋上風力発電の採算性について状況が厳しいという企業があると報道をされております。洋上風力発電は、今後の法整備、また、その後の環境アセス、さらに建設に関わる企業の技術力向上などを含めると、今から十年以上掛かるようなとても大きい、まあ大事業であるというふうに考えられます。これこそ国を挙げて取り組むべき課題であると考えております。 その上で、この国を挙げての取組を続け、浮体式洋上風力発電の技術を確立し、東南アジアを始め世界に輸出するなど、世界をリードする日本の基幹産業の一つとすべきであると考えております。政府一丸となっての取組について、断固たる決意を副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) 高橋委員おっしゃいましたとおりで、本当にこの洋上風力発電、私も切り札と思っておりまして、大変期待をしている一人でありまして、我が国のこの発電事業者や製造メーカーが国内のみならず海外の洋上風力プロジェクトにも参画できるようになるほどのこの産業競争力というものを、この洋上風力発電について強化をしていかなきゃならぬと、こういうふうに思っております。 このため、我が国とその類似の気象、海象条件を有するアジア等への展開も見据えまして、グリーンイノベーション基金を活用いたしまして、一基一万二千キロワットを超える世界最大級の風車を用いた浮体式洋上風力実証を実施するなど、低コストに量産化する技術の確立を目指していきたいと、このように考えております。 また、この浮体式洋上風力発電につきまして、我が国が世界をリードしていくためには標準化等ルール作りの観点も大変重要なポイントでありまして、産業界が協調した取組が必要だと、こういうふうに思っております。 このため、昨年三月には、国内の発電事業者によって構成されます浮体式洋上風力技術研究組合、FLOWRAが設立をされまして、発電システム等の確立に向けた調査、研究開発、標準化、規格化を進めていくことにしております。 経産省といたしましても、こうしたグローバル展開を視野に入れた産業界の取組を強力に後押しすることによりまして浮体式洋上風力産業の国際競争力を強化していきたい、このように考えております。また高橋委員のお力添えもよろしくお願い申し上げます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 これこそ、中途半端では世界では勝てないというふうに考えておりますので、更なる推進をお願いしたいというふうに思います。 続きまして、原子力発電の今後の方向性について確認をさせていただきます。 〔会長退席、理事藤井一博君着席〕 現在は、東京電力福島第一原子力発電所の事故の反省と教訓を踏まえ、法律に基づく原子力規制委員会の厳格な審査に合格し、地元に理解を得ることを大前提に再稼働を認めるとされております。また、原子力発電所を廃炉した後の建て替え場所を同じ電力事業者が所管する原子力発電所敷地内でも認める方針と聞いております。 ちょっとまとめさせていただくと、つまり原子力発電所は廃炉が前提である、その上で、原子力発電所の総基数は増えない、地元住民の理解を条件としており、また、電源構成における原子力発電、原発の割合は増えない、このために、将来的には原発の依存度はおのずと低減していくという理解でいいか、確認をさせていただきます。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、今回のエネルギー計画の案でお示ししております原子力発電の建て替えに関する方針は、廃炉を前提としております。これによって、原子力発電所の総基数が増えることはございません。また、安全性の確保や、地元の御理解が得られる範囲内でのみ認められるものでございます。 これまでのエネルギー基本計画で記載されておりました、可能な限り原発依存度を低減する、また、必要な規模を持続的に活用するという記述につきましては、原発依存度が東日本大震災前の約三割から下がり、一方で、必要な原発は活用していくという趣旨でございまして、この考え方は第七次エネルギー基本計画案においても変わらないというふうに考えてございます。
○高橋次郎君 その上で、今後増えないという、依存度はおのずと低減していくという考え方の下ではありますけれども、その上で、原子力発電所の再稼働や将来的な廃炉に向けても人材が必要であります。少子高齢化が更に加速し、二〇四〇年には社会全体として一千百万人の労働力、労働供給が不足するとの試算もあります。 人材確保に向けた取組について、大学などの原子力関係学科の募集状況、また原子力産業セミナーへの来場者数の傾向を教えてください。
○政府参考人(清浦隆君) お答えいたします。 令和六年度時点において、名称に原子力という単語が含まれる学科は三大学に三学科設置されています。令和六年度の入学者数は五十六名であり、近年は減少傾向が続いております。 また、一般社団法人日本原子力産業協会が主催しております原子力関係企業の合同就職説明会、原子力産業セミナーへの令和六年度の参加学生数は四百三十三名でございまして、近年は同程度の水準となっておるところでございます。 〔理事藤井一博君退席、会長着席〕 こうした状況を踏まえまして、文部科学省では、原子力分野の人材確保に向け、産学官が連携した横断的な教育研究機能を有する人材育成コンソーシアムを構築し、原子力に関するカリキュラムを参加機関が共同で開発してホームページで提供するなど、体系的な教育研究基盤の整備を進めているところでございます。 引き続き、経済産業省を始めとした関係府省、原子力関係機関とも連携しつつ、原子力の利用と安全を支える幅広い分野における人材育成をしっかりと進めてまいります。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 三大学三学科で五十六人の方というふうに伺うと、ちょっと比較がなかなかできませんけれども、ちょっと心もとないような気がしてしまいました。より一層の人材育成、お願いをしたいと思います。 また、冒頭お話をさせていただきましたけれども、先ほどもありましたけれども、福島原子力発電所での燃料デブリの取り出しについて、昨年、試験的な取り出しを実施したと、東京電力廃炉資料館でも見てきました。 この取り出しができたことの意義と、八百八十トンあると言われる残りの燃料デブリの取り出しをどう進めていくか、教えてください。
○政府参考人(宮崎貴哉君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘ございました東京電力福島第一原子力発電所二号機における燃料デブリの試験的取り出しの成功は、より本格的な廃炉作業を迎える中で重要な第一歩であると受け止めております。 現在、取り出した燃料デブリにつきまして複数の分析機関で分析を進めておりますほか、また、二回目の試験的取り出しにつきましても、一回目と同じ装置を用いて、今年の春頃をめどに実施をしていくよう準備を進めているところでございます。 御指摘のございました燃料デブリは、推定八百八十トンあるというふうにされております。今回取り出せたものは一グラムにも満たないというものではございますけれども、こうした分析、あるいは今後取り出し作業によって得られました炉内の状況でありますとか、あるいは、含めた新たな知見あるいは経験を踏まえて、作業を柔軟に見直しつつ、段階的に取り出し規模を拡大していくという今計画になっております。 ただし、これは、世界にも例のない極めて技術的にも難易度の高い作業でございます。実施主体の東京電力におかれましては、安全確保に万全を期しながら一歩一歩着実に取り組んでいただきたいと考えております。 以上でございます。
○高橋次郎君 話また変わりますが、福島県内の中間貯蔵施設で保管されている除去土壌は、中間貯蔵開始後三十年以内、二〇四五年三月までに福島県外での最終処分を完了させることが法律で決まっております。その期限まで今年からあと二十年となります。最終処分に向けた道筋、スケジュール等を教えてください。
○政府参考人(小田原雄一君) 除去土壌の福島県外最終処分の実現に向けては、最終処分量を低減することが鍵であります。再生利用や減容の取組を進めることが重要と考えてございます。 環境省では、これまで、二〇一六年に定めました方針に沿って、再生利用の実証事業や減容に関する技術開発等の取組を進めてきているところでございます。 今年度、これまでの取組の成果や二〇二四年九月に公表されましたIAEAからの報告書も踏まえまして、最終処分、再生利用基準の策定や、最終処分場の構造、必要面積などに係る複数選択肢の提示に向けて検討を進めているところでございます。なお、この複数選択肢につきましては、有識者の御意見を踏まえながら、過日、素案を提出したところでございます。 こうした取組の進捗状況も踏まえまして、県外最終処分の実現に向けて、二〇二五年度以降の取組の進め方について有識者の御意見も伺いながら検討を進めているところであり、来年度以降も必要な取組を進めてまいりたいというふうに思っております。
○高橋次郎君 続いて、原子力発電所の複合災害への対応について伺います。 先ほどもありましたけれども、例えば大地震と津波、さらに、そこに気候ですね、例えば大雪降っている最中であるとか猛暑の真っただ中であるというような更にいろんな条件が重なった場合の想定についても御検討を教えていただきたいと思っております。 特に、静岡県の浜岡原子力発電所は、南海トラフ地震では大津波も想定される地域にあります。こうした原子力発電所について、複合災害時の周辺地域での準備状況を教えてください。
○政府参考人(福島健彦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、地震や津波あるいは大雪など、自然災害と原子力災害との複合災害時に住民の皆様の避難が円滑に行えるよう、日頃から備えておくことは極めて重要でございます。 このため、内閣府原子力防災では、南海トラフ地震の可能性や、あるいはその複合災害も念頭に地域防災計画、避難計画を含む緊急時対応の具体化、充実化を進めているところでありまして、具体的には、避難路が甚大な被害を受けた場合に備え、あらかじめ複数の避難路を設定する、あるいは、必要に応じ、警察、消防、自衛隊、海保などの実動組織の支援の下で、陸路による避難あるいは海路や空路による避難を行うこととしてございます。 また、周辺地域につきましてもお尋ねございましたけれども、例えば渋滞対策といたしまして、災害時の早い段階で原発周辺地域の観光客などに早期の帰宅を呼びかける、あるいは警察による交通誘導、交通規制を実施するなどの措置もあらかじめ計画しているところでございます。 その上で、国主催の原子力総合防災訓練や自治体主催の原子力防災訓練を通じまして、国や自治体の対応能力の向上に取り組んでいるところでございまして、引き続き、南海トラフ地震あるいはその複合災害も念頭に置いた原子力災害対応の実効性向上に努めてまいりたいと存じます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 続いて、国民理解について質問をさせていただきたいと思います。 原子力災害や今後の原子力行政についての国民理解ですけれども、最近の福島県への外国人観光客、また日本人観光客について被災三県を比較して教えていただきたいと思います。 双葉町には、フランスの原子力発電関係の方やウクライナからの訪問があったと伊澤町長からも聞きました。観光客など、より一層福島県を訪れる人が増え、地域の痛みを共有しつつ、世界に対しての魅力発信の取組を教えてください。
○政府参考人(長崎敏志君) 福島県への旅行者の動向につきましては、宿泊ベースでございますけれども、これを見た場合、回復基調にはございます。具体的には、国内旅行者では震災前の、あっ、回復基調にございますけれども、国内旅行者では震災前の水準には戻ってございません。一方、国外、インバウンドでございますが、こちらにつきましては、震災前の水準は上回ってはいるものの、他の東北三県と比べましてこの回復状況が低い状況にございます。 観光庁といたしましては、この課題を解決するために、実際に現地を見ていただくことが重要というふうに考えてございます。具体的には、震災、原発事故の被災地域をフィールドとした学びの場であるホープツーリズム、またALPS処理水の海洋放出への風評対策として海の魅力を高めるブルーツーリズムといった取組を支援してございますほか、東北各地を周遊する広域的な観光ルートに福島を取り入れ、誘客を促進する等の取組を行っております。 いずれにいたしましても、観光庁といたしましては、地元の声に真摯に耳を傾け、関係機関と協力し、より多くの旅行者が福島県を訪問するよう引き続き取り組んでまいります。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 それでは、山中委員長にお伺いをいたします。 原子力規制委員会の会議の模様を記録したユーチューブの放映を拝見をいたしました。再生回数を見ると、決して多くはない状況であります。もちろん、正確な情報発信が当然ではありますが、原子力規制委員会の活動がもっと伝わるような工夫が必要ではないでしょうか。正確な内容発信とともに、国民理解が進むような更なる発信の工夫をお願いしたいと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 原子力規制委員会では、透明性の確保という組織理念の下、科学的根拠に基づく議論の内容や意思決定の過程である会合等についてはユーチューブ上で全てリアルタイムで配信をし、アーカイブも全て公開をしているところでございます。一方、東京電力福島第一原子力発電所の事故調査、分析といった社会的関心の高いテーマの動画なども作成をし公開をするなど、工夫に努めているところでございます。 今後も、原子力規制委員会の活動については、透明性を確保しつつ、国民に規制について分かりやすく伝わるコンテンツ作りに継続して努めてまいる所存でございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 最後に、ガソリン代の補助についてお伺いをしたいと思います。 現在、燃料油価格の激変緩和事業が続いております。現在も物価高が高止まりをしている、また、それによって家計を圧迫しているという状況であります。ガソリン等の燃料費の負担軽減策は非常に現状重要だと考えております。その一方で、世界的な脱炭素の流れと逆行しているという指摘もあります。この点について、経済産業省の見解を副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 この燃料油価格の激変緩和事業につきましては、ガソリン等の高騰が国民生活や経済活動に与える影響を緩和すると、こういう目的で実施しているわけでございますけれども、他方で、本事業は永続的なものではございませんで、あくまでも一時的、緊急避難的な対応として実施しているというところであります。 先生おっしゃるとおり、この国際的な脱炭素の流れ、我が国としてGXを進めていくと、こういったことも踏まえれば出口に向けた対応も必要だと、こういうふうに認識しております。このため、昨年十二月から段階的に補助を縮小したところでございまして、今後も原油価格などの状況を丁寧に見極めながら適切に対応する必要があると、このように考えております。 いずれにいたしましても、中長期的にはこの化石燃料への過度な依存から脱却をいたしまして、エネルギー危機に耐え得るエネルギー構造への転換を進める必要があると、こういうふうに認識しております。徹底した省エネに加えて、再エネ、原子力など脱炭素電源を最大限活用していくと、こういう方針でございます。御理解いただきたいと思います。
○高橋次郎君 物価高続いておりますので、最大限配慮の上、政策を進めていただきたいと思います。 最後になりますけれども、東日本大震災の発災及び東京電力福島第一原子力発電所事故において、その経験と反省、教訓を今後も肝に銘じ、さらに、苦渋の判断をした福島県の皆様の思いに寄り添い続けていくことを改めて決意するとともに、先週この調査会で参考人の方々から伺った内容を踏まえ、今後のエネルギー政策についてまた議論を深めていきたいというふうに決意をしておりますので、どうぞよろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○青島健太君 日本維新の会、青島健太でございます。 去年の夏のことになりますけれども、青森県の六ケ所村再処理工場、そして、すぐ近隣の東通の原発を視察させていただきました。多くの方々が、日本の原子力を支える、その責任感と役割を意識したお仕事で、多くの方が従事されていらっしゃいます。 言うまでもありませんけれども、原子力をめぐっては様々な意見があります。また、多くの懸念があることも十分承知をしておりますけれども、これは私たち、もう本当に避けて通れない問題であります。何としても、私たちのこの時代に、このときに、将来へ向かっての道筋を付けなければならないと私も強く思っております。そのためには、やはり国民的なコンセンサスをしっかりと醸成する、そしてオールジャパンでやっぱりこの難題に立ち向かっていかなければならない、その思いも同じく強く持っております。その立場で今日も質疑をさせていただきます。 今日は資料を用意させていただきました。三枚物でございますけれども、まずはデブリについてお話を伺おうと思いますけれども、福島第一原発の一号機から四号機までのこの断面のスライドというか、イラストの絵が一枚目でございます。 今日も質問がありましたが、二号機のデブリの取り出し、去年行われたわけですけど、十一月の二日ですか、取り出されました。どのようなものなのか、二枚目を御覧いただきたいと思います。 御覧になった方も多くいらっしゃるかと思いますが、これ私がいただいたオリジナルなものよりは少し印刷で赤みがかっているような気がしておりますけれども、おおむねこのようなもので、その大きさでいいますと、九ミリから七ミリぐらい、大きいところと小さいところで。そして、意外に感じたのはこの質量、重さでありますけれども、〇・六九三と。もっとずっしりくる感じのものかなと思いきや、私の感覚では割と軽い感じなのかなというふうなイメージを持ちました。パチンコの玉が十一ミリぐらいですから、それよりもう少し小ぶりだというところのサイズ感でございます。 先ほどから鬼木委員や、今、高橋委員からもデブリについての質問がありましたので、少し、ごめんなさい、コンパクトに聞かせていただきます。この二号機からのデブリの取り出し、大きな一歩ではあるんですが、これを分析されて、今後どのようにこれ生かされていくのか、どう役に立つのか、まずこれを伺わさせていただきます。
○政府参考人(宮崎貴哉君) お答え申し上げます。 今御指摘ございました二号機から取り出されました燃料デブリにつきましては、今複数の分析機関で分析中ではございますけれども、現時点で分かっていることとしまして、今御指摘ございましたとおり、大きさは約九ミリ掛ける約七ミリ、それは重さは〇・六九三グラムということでございますが、含まれている成分としまして、燃料成分のウラン、それから燃料被覆管成分のジルコニウム、それから炉内構造物成分のクロムやニッケルが含まれているということが今確認をされております。詳細につきましては、引き続き分析機関の方で分析ということになっております。 その上で、分析の結果をどのように活用していくかということでございますけれども、今後の燃料デブリの本格的な取り出しに向けた検討において極めて重要な情報が得られるというふうに期待をしております。 具体的には、例えば燃料デブリに含まれます放射性物質の種類あるいは濃度といった情報は、今後の取り出し作業の安全対策あるいは取り出し後の保管方法の検討に資するものと考えておりますし、また、密度やあるいは結晶構造等から類推して得られます硬さといった情報は、今後の取り出し工法の検討あるいは取り出しに使用する工具選定に資するものと、そのように想定をしております。 こうした情報を得ながら、今後とも着実に進めていきたいというふうに考えております。
○青島健太君 今御案内がありましたけれども、デブリは、一号機、二号機、三号機に存在しているということになります。八百八十トン、この取り出しが廃炉に向けての最大の難関というふうに言われています。その中で、小さな塊なんでしょうけど、まず大きな一歩になっているというふうに思いますし、これを生かしてデブリの取り出しへ進んでいくことを願っております。 三問通告させていただきましたが、デブリについてはこれまでにさせていただきます。 さて、原子力政策についてでありますけれども、女川の二号機が去年、二四年の十月に再稼働をしております。この再稼働に当たりましては、当時の武藤経済産業大臣がこのようにおっしゃっています。東日本の原発としても、国内のBWR、沸騰水型軽水炉としても、震災後初めての起動で大きな節目となるというふうに当時の経産大臣おっしゃっています。 おっしゃる意味、大体分かるものはあるんですが、これどういうふうに具体的に効果が期待されているのか。そして、山中委員長にも伺います。この安全性監視体制は大丈夫なのか、確認させてください。
○副大臣(古賀友一郎君) 今、青島委員おっしゃったとおり、大臣から申し上げたとおりのことでありますけれども、その意義というのはですね。その上で、その中身が一体どういうことかということだと思うんですけれども、現状、この東日本におきましては約八割を火力に依存していると、こういう状況がありまして、加えまして、原発の再稼働が進展している九州や関西エリアの電気料金は、北海道や東北等のほかの地域と比較して二、三割程度安くなっているということがございまして、こうした地域間における電気料金の水準に差が生じているという、こういった事実がございます。 このため、今後この電力需要の増加が見込まれる中で、こうした東日本におきます電力供給構造の脆弱性、燃料費の削減等による電気料金の引下げ効果、脱炭素電源による経済成長機会の確保と、こういった観点からもこの東日本の原子力発電所の再稼働は極めて重要だと、それが今回のこのBWRという、この型の原発が震災後初めて起動したということが大変重要な意義を持つと、こういうことでございます。 以上です。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 原子力規制委員会では、原子力規制検査制度によりまして、現地に常駐する検査官並びに本庁の検査官が、事業者の保安活動につきまして原子炉の状態に応じて軽重を付けて監視をしているところでございます。 具体的には、女川原子力発電所二号炉につきましては、重大事故等発生時に関わる訓練、大規模損壊発生時に関わる訓練、新規制基準への適合のために工事をした設備が法令上の要求に適合していることを確認する使用前事業者検査など、事業者が実施した活動を監視してまいりました。 今後とも、原子力規制委員会では事業者の日々の保安活動を厳正に監視してまいる所存でございます。
○青島健太君 古賀副大臣からもお話ありましたが、大きなやはり一つの狙いは電気料金を下げるということにあるかと思います。そしてもう一つ、私、やはり感じるのは、原子力に対する信頼だとか安全だとか、そういうものもこれが機能することでまた少し理解が深まっていくという面もあるんではないかなと思います。しっかりとこれが必要な電力を生み出していってもらいたいというふうに思います。 再稼働した原発でいいますと、島根原発も去年の暮れに再稼働をしております。ただ、その一方で、私の生まれ故郷でありますけれども、新潟の柏崎刈羽の原発におきましては、六号機、七号機、これ審査を通っているんですが、地元の合意が得られないということでまだ動き出しておりません。 原発、これ見るときに、やはり二つの課題、技術的な課題と、そして社会的な課題というものがこれ浮かび上がってくるわけでありますけれども、この柏崎刈羽の原発再稼働、一番難しいまた課題ではあるかと思いますが、どう対処していくのか、方針を伺いたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) 今、青島委員から社会的、技術的両面からという、まさにそのとおりだと、こう思います。 この原発の再稼働に当たっては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重して、地元の理解を得ながら再稼働を進めていくというのが政府の基本的な方針でございます。 柏崎刈羽原発の再稼働につきましては、地元の御理解を得られるよう、現在、新潟県内全域での住民説明会、新聞広告、テレビCM、交通機関、商業施設における広告等による情報発信を行っておるという状況でございまして、あわせて、内閣府、国交省、新潟県とともに避難路の整備促進に向けた協議の枠組みの立ち上げ及び実施などの取組を進めていると、こういう状況でございます。 引き続いて、この御地元の実情を踏まえまして、関係省庁と連携して、丁寧で分かりやすい情報発信や原子力防災対策の強化など、こういった取組を進めることによって御地元の理解を得て、そういった丁寧に物事を進めていきたいと、こういうふうに思っております。 以上です。
○青島健太君 ちょうど、期せずしてこの時期に新潟県の安全対策の委員会が報告書を作って、その説明会で県内二十七市町村の六十人ぐらいの方々が集まっていろいろ議論したというニュースも届いています。そして、今日、花角新潟県知事にもその報告書が提案、提供されるという、そういうタイミングであります。この新潟の様子もしっかりと注視していきたいと思います。 さて、今日何度も話に出ていますが、第七次のエネルギー基本計画、今進められておりますけれども、この中で、二〇三〇年度の原発の電力比率、二〇%から二二%というふうに引き上げられる目標が掲げられております。ただ、現実を見ますと、去年発表された原発の比率は八・五%であります。かなりまだギャップがあります。これ、どのように伸ばしていくんでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) まず、原発の再稼働については、先ほど申し上げた基本的な方針と、これに沿って再稼働を進めていくということでございまして、現時点までに十四基は再稼働していると、こういう状況でございます。 二〇三〇年度エネルギーミックスにおきます原子力比率の達成ですね、委員おっしゃいましたこの達成については、こうした審査を経て安全性が確保された原発を再稼働いたしまして、加えて、設備利用率、これを向上させていくことによって達成可能だと、こういうふうに考えております。 引き続き、産業界に対しまして、再稼働が円滑に進むよう、事業者間の連携による安全審査への的確な対応や安全性確保を大前提とした定期検査の効率化等に取り組むよう働きかけますとともに、国も前面に立って立地自治体等関係者の理解と協力を得られるよう粘り強く取り組んでいきたいと、このように考えております。
○青島健太君 エネルギーとしての原発、そしてもう一つは、今日も委員から、どなたかかお話ありましたけれども、あるいは御説明の中でありましたが、やっぱり二〇五〇年カーボンニュートラルをどう達成するのかというところでも大きな役割があるかと思います。是非進めていただきたいと思います。 続いて、六ケ所の再処理工場について伺います。 資料の三、よろしければちょっと見ていただければと思いますが、この角度から私がこれ写真撮れるわけではないので、PRセンターにあったものを写して、写真で撮って私持って帰ってきましたが、申し上げたいのは、大変広大な敷地の中でこの再生工場というものが営まれているわけであります。そして、中は一切撮影禁止ですので、ほかの写真は持って帰ることはできませんでしたので、これだけ御用意させていただきました。大変広いところであります。 その中で、エネルギー基本計画では、このようにこの再処理工場を位置付けています。核燃料サイクルの中核となる六ケ所再処理工場とMOX燃料工場の竣工は必ず成し遂げるべき重要課題であり、同工場の竣工に向け、審査対応の進捗管理や必要な人材確保などについて官民一体で責任を持って取り組むと。 また、この再処理工場を運営します日本原燃の社長、年頭の挨拶で増田社長、こう言っています。当社の活動そのものが国の方針や重要課題となっていることを認識し、日本が将来にわたって豊かな暮らしを維持するためには当社事業が必要不可欠であるという誇りと責任を強く持って事業に取り組んでいこうというふうに、年頭の挨拶、社長が言っています。本当に思いが伝わってくる挨拶でもあります。 改めて伺います。この六ケ所の再処理工場、何ゆえに重要なんでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 この核燃料サイクル、いろんな意義がございまして、一つは高レベル放射性廃棄物を減容化するということ、それから、そういった高レベル放射性廃棄物の有害度を低減をできるということ、それからまた資源の有効活用と、そういった意義を有しておりまして、我が国はこの核燃料サイクルを推進していくということをこの基本的方針に据えているというところであります。 この核燃料サイクルの確立につきましては、この六ケ所再処理工場、そしてMOX燃料工場など、その輪を構成する全ての関係施設について着実に稼働を進めていくことが重要でございまして、引き続いて経産省として直面する課題を一つ一つ着実に解決していくと、こういう決意でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○青島健太君 今ある日本の原発を最大限活用するためには、この核燃料サイクルというものがやはりどうしても必要になってまいります。これはもう本当に何としても完成まで持ち込まなければいけない課題ではあるんですが、ただ、にもかかわらず、この再処理工場、二十七回、これまで工期、この工程がですね、延期されています。なぜこんなに延期をされているのか。 そして、これは山中委員長にお尋ねします。長期化している問題は一体何なんでしょうか。お答えをいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 原子力の安全の追求に妥協は許されないのが審査の大前提でございます。このため、審査では規制側と事業者側の双方が納得いくまで議論をすることが不可欠だというふうに考えております。 その上で、委員から御紹介もございましたけれども、日本原燃六ケ所再処理施設の申請対象の設備、極めて膨大でございます。 このことを踏まえまして、原子力規制委員会としては、設計及び工事の計画に関する認可申請を受ける前にあらかじめ審査方針を示すなど、審査の改善を進めているところでございます。審査会合における合意事項等をその都度文書で整理することをするなど、規制資源を有効に活用しつつ、審査を厳正に行うための工夫も行っております。 当該審査につきましては、日本原燃による入力地震動の策定等に時間を要しておりましたが、昨年四月にその確認が終了し、現在、建屋、構築物の耐震評価結果の確認等を進めていること、また、耐震以外の基準適合性については重大事故対処施設等の個別施設の確認を順次進めていると報告を受けているところでございます。 なお、原子炉等規制法に基づいて、施設が竣工するまでには、現在、審査を行っている設計及び工事の計画の認可に加えまして、保安規定の変更認可、施設設備に関わる規制委員会の使用前確認を行う必要がございます。 規制委員会としましては、引き続き厳正に審査、検査を行っていく予定にしております。
○青島健太君 山中委員長から御説明もありましたけど、私も中に入って感じたんですが、ある強度と、あるいは耐震性を十分考慮して建てられた建物でもまた更にレベルを上げてしっかりとこれを守らなきゃならないということで、その外側にまた新しいその建物を守るような鉄で造られたものを、様々な補強策というものが施されているということも目の前で見てまいりましたが、そうしたものも、でも、是非しっかりとやって、この何度も何度も延期になっているということが、もう本当に安全を最後まで担保するために行われているものだというふうにも理解しておりますので、この審査を通して、この六ケ所の再処理工場、動き、しっかりと稼働することを待ち望んでおります。 この六ケ所の再処理工場ですけれども、ただ、三千人余りの方、雇用されています。そのうち二千人を超える方が地元青森の御出身であったりします。また、商工会の方々なんかにもお話を伺っても、もう本当にここは悲願としてこの稼働を待っておりますし、日本にとっては、原子力政策の、これ私の個人的な感覚ですけれども、言葉にさせていただくなら、まさにここに希望があるというふうに感じております。この完成への展望というものをここで改めて伺いたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) この核燃料サイクル政策のまさに中核と言っていいこの六ケ所の再処理工場でありますけれども、この竣工目標の見直しが続いてきた現状を本当に我々経産省としても重く受け止めているという状況です。 我々といたしましても、この日本原燃、さらには電力、メーカーなど産業界全体に対しまして、全体計画に基づく審査対応の進捗管理、あるいはそのために必要な人材の確保、これらについて強く指導するなど、総力を挙げて取り組んでいるところであります。 引き続き、この工場の竣工に向けまして、官民一体で責任を持って取り組んでまいる所存でございます。
○青島健太君 原子力政策について伺ってまいりましたけれども、でも、最後の最後もう絶対これは避けて通れないということで、使用済みの核燃料の最終処分というものも、これもしっかりと見据えなければなりません。 現在、全国三町村ですか、北海道の寿都町、神恵内村、そして佐賀県の玄海町と、三つの町村が文献調査プロセスに臨んでおります。この自治体に対してはもう本当に敬意を表したいと思います。いずれにしても、でも、これ本当絶対避けて通れない中で、この最終処分の見通し、なかなかこれも本当に難しい問題でありますけれども、今後の進め方についてお話しいただきたいと思います。
○副大臣(古賀友一郎君) 青島委員おっしゃるとおり、本当に避けて通れない、そういった重要な課題であると、こういうふうに考えております。過去五十年以上、原子力利用に伴って既にこの廃棄物も発生しているわけでありますから、我々、現世代の人間が責任を持って解決していく必要があると、こういうふうに認識しております。 二〇〇〇年に最終処分法が制定されて以降、二十年間にわたり文献調査を開始できなかった中にあって、今委員おっしゃっていただいたとおり、北海道の寿都町及び神恵内村、それから佐賀県の玄海町、この三地点で文献調査を実施するなど、一歩ずつではありますけれども、着実に進んでいると、こういうふうに認識をしております。 特に、この北海道の二つの自治体につきましては、文献調査報告書の公表に伴いまして、昨年十一月から説明会の開催を含む法定の理解プロセスを開始していると、こういう状況であります。 現在、地域の皆様方の御理解を得るために広報やシンポジウムの開催など集中的に実施をしておりまして、引き続き丁寧に対応していきたい、こう考えております。さらに、この文献調査の地域を拡大すべく、全国説明会の開催や全国の自治体首長を個別に訪問する全国行脚の取組も進めてきております。 引き続いて、地域の声に丁寧に向き合って、全国での議論や理解が深まっていくように国が前面に立って取り組んでまいる所存でございます。よろしくお願い申し上げます。
○青島健太君 これ本当に大変な問題です。でも、これどこかの町や村がやってくれるだろうという人ごとで回しているんでは駄目なんだと思うんですね。やっぱり、これ私たち全体の、日本にとっての本当に大きな課題としてあるわけで、これをどうやってみんなで共有をして国民的な理解をつくって、そして、繰り返しになりますけれども、オールジャパンでこの課題に向き合っていくかということが私たちのこの世代の使命なんだろうと思います。 しっかりと将来への道筋を付ける、最終処分の実現が社会全体の利益につながるんだというこの考え方をしっかりと共有をして、何としてもこの最終処分に向けての歩みも進めていかなければいけないというふうなことを申し上げさせていただきまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○堂込麻紀子君 茨城県選出の堂込麻紀子です。 本日は、第七次エネルギー基本計画案について、様々これまでも触れられておりますが、そこから質問を始めさせていただければというふうに思います。 政府は、第七次エネルギー基本計画案において、我が国におけるエネルギー安全保障の確保、脱炭素の推進、エネルギー自給率の向上を図るために、再生可能エネルギー、原子力など脱炭素電源を最大限に活用する方針を示されております。 このうち、原子力については、既存の原子力発電所の再稼働、引き続き推進することが示されておりますが、この一方で、東京電力福島第一原子力発電所の事故後、今もなお国民の原子力や行政、事業者に対する不信、不安は払拭できていないということも明記されております。 再稼働に当たっては、まずは原子力規制委員会において新規制基準に基づく厳正な審査が行われることが大前提ではありますが、あわせて、関係自治体、また住民の方々の理解を十分に得た上での再稼働の是非、判断されるべきものだというふうに思います。 まず初めの質問ですけれども、第七次エネルギー基本計画案において、再稼働を進めていく場合には国も前面に立って立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう取り組むとされております。具体的にどのように取り組まれていくのか、経済産業省の見解、お伺いしたいというふうに思います。
○副大臣(大串正樹君) お答えいたします。 原子力発電所の再稼働に際しましては、まずは事業者自らがしっかりと地域に向き合って、地域との信頼関係を築いていくことが必要でございます。その上で、国も前面に立ちまして、立地自治体などの関係者の御理解を得られるように、地元の実情を踏まえつつ丁寧な説明や地域の課題解決に取り組んでいくことが重要と考えております。 具体的には、住民説明会などを通じたエネルギー情勢や原子力の必要性等についての丁寧な説明や、紙面、動画、ウェブサイトなどを通じた情報発信などの理解促進活動、さらには、原子力防災対策の充実や地域振興など、地域の課題解決に向けた支援などに取り組んでおりまして、今後とも関係者の御理解と御協力を得られるよう、こうした取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 御答弁ありがとうございます。更なる推進に向けて是非これからも御尽力をお願いしたいというふうに思います。 続いて、新たなエネルギー基本計画案と併せて公表されております二〇四〇年度におけるエネルギー需給の見通しにおいては、二〇四〇年度の電源構成の見通しについて再エネは四から五割程度としています。一方で、カーボンニュートラル実現に資する再エネ、水素などの脱炭素技術が期待されたほど進展せず、大幅なコスト低減等が十分に進まない場合は再エネの電源構成比率は下がるというリスクシナリオも示されております。 二〇二一年に定められた第六次エネルギー基本計画においては、二〇三〇年度の再エネの電源構成比率を三六から三八%程度とする目標を立てておりますが、直近である二〇二三年度の実績においては約二三%というふうにとどまっています。これに対して、EUの二〇二四年上半期の電源構成比率に占める再エネの割合は五割に達しているとされて、我が国でももう少し頑張れるんではないかというのが率直な思いではあります。 様々な課題、リスク要因があることは承知しておりますけれども、今後、風力、太陽光、また地熱など、再エネが大量導入されていくよう、引き続き、再エネに関するイノベーションの加速、またサプライチェーンの構築など、必要な施策を充実強化して、リスクシナリオのような状況に陥ることがないようにしていかなければなりません。 そこで質問ですけれども、二〇四〇年度のあるべき電源構成を見通す中で、再エネの大量導入、電源構成比率を高めることに資する取組、これを一層強化していく必要があるというふうに考えています。再エネの大量導入及び主力電源化に関しては、再エネ自体のコストの低減に加えて、地域との共生、また電力系統の整備、蓄電池の普及、ここに課題があると考えます。積極的に再エネ大量導入に関連する施策を進めていただきたいというふうに思いますが、これに関して経済産業省の所見をお伺いしたいというふうに思います。
○副大臣(大串正樹君) 再生可能エネルギーにつきましては、地域との共生と国民負担の抑制を図りつつ、主力電源として最大限導入していくことが政府の基本方針でもございます。 こうした中で、太陽光発電を中心にFIT・FIP制度における入札制の活用等によってコストの低減が進んでおりまして、FIT制度が導入された二〇一二年度からこれまでに約十年で再エネ発電量は倍増するなど、着実に導入が進んでおります。 今後、更なる導入拡大に向けては、住宅や工場等の屋根への太陽光発電の設置や、ペロブスカイト太陽電池の大規模導入、そして再エネ海域利用法に基づく洋上風力の着実な案件形成、そして北海道―本州間の海底直流送電線などの系統整備や系統用蓄電池の導入支援などに取り組んでいくことになっております。 引き続き、関係省庁とも連携をしながら、政府全体で地域と共生をした再エネの最大限導入をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 再生可能エネルギー導入の取組を行うとともに、政府は、既設炉の最大限活用の方針を掲げております。中でも、審査業務、再稼働の時期に関しては重要な位置付けとされております。加えて、安全性の観点からも、事業者には検証結果、取組状況の公表を求めています。 次の質問ですけれども、政府が既設炉の最大限活用の方針と掲げるのであれば、審査業務の効率化、また審査体制の強化とともに、事業者及び該当地域との意思疎通も重要であるというふうに考えます。原子力規制委員会は、中立性の確保は当然ながらも、審査の長期化に影響し得るような現在の業務、また体制も効率化に向けて取り組みながら、この点に関する具体的な見解等をいただければと思います。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 原子力の安全の追求に妥協は許されないのが審査の大前提です。このため、審査では、規制側と事業者側の双方が納得のいくまで議論することが不可欠なところでございます。 その上で、原子力規制委員会としても、審査プロセスの改善につきましては、限られた資源を安全上重要な課題に適切に投入する観点から重要なものであるというふうに認識をしており、事業者と改善点について意見交換を行いながら様々な取組を行っているところでございます。 具体的には、審査会合の最後に規制委員会側からの指摘事項を双方で確認し、また必要な場合には文書化をすることで共通理解を得ること、地質調査等につきましては、手戻りとならないように、調査方針や実施内容をあらかじめ確認し、早い段階から指摘を行うこと、審査会合の主要な論点等を事前に書面で提示することなどに取り組んでいるところでございます。 また、立地地域とのコミュニケーションにつきましても、これまでも、地元自治体からの要望も踏まえまして、地元自治体や住民を対象とした説明会において原子力規制庁職員が審査結果の説明を行ってきてございます。また、原子力規制委員会の委員が原子力発電所を訪問し、事業者だけでなく、知事や市町村長などの地元関係者との間で意見交換を実施してきております。 今後とも、このような様々な取組を通じて、審査プロセスの継続的な改善や立地地域とのコミュニケーションに努めてまいりたいと思ってございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 これからも円滑な是非規制委員会としてのコミュニケーションを求めていきたいというふうに思います。よろしくお願いしたいと思います。 続いて、ALPS処理水の海洋放出に関する現状と課題というところで移らさせていただきます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故からこの三月で十四年を迎えるところでございます。これまで、被災地域、とりわけ福島の復興に向けては、地元の方々、関係者を始め多くの方々が真摯かつ熱心なお取組を継続されてきました。 二〇二三年六月には、新たに特定帰還居住区域、これが創設されるなど、復興への歩みは進められてきているところではございますが、福島の復興はいまだ道半ばだというふうに考えます。本格的な復興を果たすためにはこれからが正念場と言える状況だと思います。 続いての質問ですけれども、原子力災害からの福島復興、その現状と課題についてどのような認識を持っておられるかをお伺いします。 またあわせて、原子力規制委員会委員長として福島の復興に対してどのように貢献されていくべきかもお伺いできればと思います。お願いいたします。
○副大臣(大串正樹君) 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故から間もなく十四年近くが経過する中で、いまだ多くの方々が避難生活を余儀なくされていることを承知しております。 福島の復興は御指摘のとおり道半ばでございまして、一刻の遅滞も停滞も許されないという状況でございまして、経済産業省といたしましては、ALPS処理水の海洋放出を含む安全な廃炉に向けた取組、そして帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組、そして事業、なりわいの再建や新産業の創出などを着実に進めていくということを努めております。 福島の復興は道半ばということでございますが、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故の記憶と教訓を決して風化させることなく、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしという強い決意の下で、福島の復興が成し遂げられるその日まで国が前面に立って全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。 現地対策本部長といたしましても、できるだけ現地に足を運びながら、自治体や地元の方々の御意見を伺いながら、地域に寄り添った対応をしっかりとしてまいりたいと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 原子力規制委員会は、御承知のように、東京電力福島第一原子力発電所事故の反省と教訓を踏まえて設置された組織でございます。独立性、透明性を堅持して、厳正な原子力規制を実施してきているところでございます。私自身、福島を決して忘れないという思いで職務に当たっており、歴代の委員長と同様に、厳正に規制判断を行っているところでございます。 福島の復興において欠かせない東京電力福島第一原子力発電所の廃炉において、原子力規制委員会では、安全かつ着実に廃炉が進むよう、積極的な監視、指導を行っているところでございます。また、関係省庁と連携をして、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。 今後も、あのような事故を二度と起こさないために、一〇〇%の安全はないということを肝に銘じて、継続的な改善に取り組みながら、慢心することなく謙虚に規制業務を遂行してまいりたいと考えています。
○堂込麻紀子君 ありがとうございました。 福島の復興のためには、福島第一原子力発電所の廃炉を着実にかつ安全に行う必要があるわけです。今も触れていただきました。今後の福島第一の廃炉、この作業に必要な敷地の確保難しくなっているということも踏まえ、二〇二三年八月にALPS処理水の海洋放出開始されております。ただし、海洋放出の実施に向けては漁業関係者からの強い抗議の声があったところではあり、そうした状況を踏まえながら、政府は二〇二一年四月、二年程度をめどにALPS処理水の海洋放出を行う方針を定めた後に、安全確保、風評対策、また、なりわい継続に関わる各取組を実施した上で海洋放出に踏み切りました。 そこで、これまでのALPS処理水の海洋放出に関する状況について伺いたいというふうに思います。 最初に、これまで海洋放出したALPS処理水の量及び二〇二五年度の放出予定の量の二点について説明をお伺いします。 また、政府方針による放出するトリチウム年間の総量、事故前の福島第一原発の放出管理値と同じ年間二十二兆ベクレルを下回る水準とされていますが、放出されたトリチウム総量に関する実績及び二〇二五年度の見込みの二点も併せて説明を求めます。 さらに、現時点でのALPS処理水の海洋放出を鑑み、今後の海洋放出における課題があるとすれば、その点についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮崎貴哉君) お答え申し上げます。 ALPS処理水の海洋放出につきましては、御指摘ございましたとおり、二〇二三年八月に放出を開始をいたしております。これまでに計十回の放出が完了をしておりまして、放出しました処理水の総量は合計で約七万八千立方メートル、トリチウム総量につきましては約十四・八兆ベクレルとなっております。 今年度内にもう一度放出を予定をしておりまして、そちらは一回でございますけど、七千八百立方メートル、総トリチウム量として三・〇兆ベクレルというものが年度内に、まだ実施はしておりません、予定されているということはございます。 続きまして、来年度、二〇二五年度でございますけれども、計七回の放出を予定をしております。放出量の合計は約五万四千六百立方メートル、トリチウム総量は約十五兆ベクレルを予定しているというのが計画になっております。 これまでの海洋放出を通じましてモニタリング等々やっていただいておりますけれども、その結果、あるいはIAEA、国際原子力機関による評価を通じて安全であることは確認されておりますけれども、ALPS処理水の海洋放出は長期にわたる取組ということでございますので、海洋放出における安全性の確保、あるいは国内外への情報発信などを継続的に行っていくことが極めて重要であると考えておりまして、こうした取組を引き続きしっかりと進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 これまでの海洋放出についてはおおむね順調に進んでいるということでありますけれども、他方で、海洋放出の一時停止に伴って作業員が負傷するという事態も起きております。福島第一原子力発電所、この廃炉に向けて、下請を含む様々な立場の方が日夜廃炉作業に従事されているという中です。 働く全ての方々の労働環境について安全を確保していくことが重要だというふうに考えます。廃炉の着実な実施のためには、労働環境の向上についても国として東京電力に対しても働きかける必要があるんじゃないかと考えます。 福島第一原子力発電所、この廃炉作業従事者における作業中の負傷事案について、労働環境の観点から、政府の現状認識、お伺いしたいと思います。 また、廃炉を着実に実施するために人材確保も必須であると考えます。労働環境の向上がこれに対しても必要だと考えますが、その点に関する対応、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(井内努君) 労働安全衛生法に基づき、休業四日以上の労働災害が発生した場合、速やかに労働基準監督署に提出する労働者死傷病報告を集計した災害統計におきましては、福島第一原発の廃炉作業従事者について、休業四日以上の負傷者は直近の令和五年で三人、死亡者数はゼロ人となっております。いずれも骨折で、墜落、転落でございます。 震災直後の平成二十三年は、負傷者数八人、死亡者数一名でございました。以降減少してきており、近年は令和五年と同程度の状況で推移しております。
○政府参考人(宮崎貴哉君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、長期に及びます福島第一原子力発電所の廃炉作業を達成していくためには、継続的に現場作業を担っていただく人材を確保することが重要と考えて、必要と考えております。このため、福島第一原発におきましては、廃炉作業に従事していただく方々が安全に働けるように、継続的に労働環境の改善の取組が進められてきたところでございます。 具体的には、例えば、作業員の安全確保の観点から、敷地舗装などの線量低減対策を進めてきておりまして、現在、敷地の九六%においては一般作業服での作業が可能となっております。また、作業員の方々の福利厚生の観点から、食堂や大型休憩所といった設備の整備などの取組も進めているというところでございます。 経済産業省といたしましても、引き続き廃炉を担っていただく人材の確保に向けて人材育成等々の取組を続けていきますとともに、引き続き適切な労働環境が確保されるように東京電力に対しても求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。御対応、どうぞよろしくお願いします。 次に、海洋放出の開始以前から懸念されておりましたいわゆる風評被害についてお伺いしたいと思います。 政府は、各省、環境省、原子力規制委員会、また水産庁、また福島県など、関係各者の協力の下、海域モニタリングを実施しております。福島第一周辺の海域のみならず、宮城県、福島県、茨城県沖、この海水も対象として放射性物質であるトリチウム濃度などを分析し、モニタリング調査行っておりますが、これは風評被害の緩和に寄与することを念頭に置いて実施されている取組かと思います。 次の質問ですけれども、ALPS処理水、この海洋放出において政府は風評被害対策を継続的に実施しておりますが、これまでの取組状況及びその取組から顕在化した課題について説明をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮崎貴哉君) では、お答え申し上げます。 ALPS処理水の海洋放出以降、中国等におきましては輸入規制措置が講じられたところでございますが、これを踏まえまして、全国の水産業支援に万全を期すべく、これまで措置してまいりました「水産業を守る」政策パッケージ、こういったものを通じまして、例えば販路喪失に対応するための一時買取り、保管でありますとか、国内外の代替販路獲得などの支援を実施したところでございます。 例えば、中国による輸入規制の影響が非常に大きかったホタテにつきましては、従来の対中国輸出量の約半分について海外の代替販路の開拓が進むなど、一定の成果出てきているというふうに承知をしております。 しかしながら、依然として中国等による禁輸が継続しております。そういう中で、更なる消費拡大あるいは販路開拓といった課題が引き続き残っているということは認識をいたしております。 こうした課題に対応していくために、政府といたしまして、令和六年度補正予算、これも活用いたしまして、ALPS処理水の影響を受ける日本産水産物の消費喚起、国内外の代替販路獲得などの取組を通じて、引き続き水産業支援に万全を期していくこととしております。 以上でございます。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 また、政府は、海洋放出に合わせて漁業者等に対する基金による支援を行うなど、風評被害への対策にも努めてきたというふうに思っています。 そして、海洋放出開始から一年を経た昨年の八月、政府は現状評価として、一部の国・地域による輸入規制措置による影響を除き、魚価の大幅な低下などの風評影響は生じているという声は聞かれていないということです。 最後の質問ですけれども、昨年九月、日中両政府が日本産水産物の中国による輸入再開の方向で合意したとのことでありますが、再開時期が不明であるということに加えて、合意の履行の実効性、これも懸念されております。 今後、中国などの輸入再開に向けて、それについてどのように取り組んでいかれるのか、また、中国によるモニタリング結果への対応に対する見解について経済産業省にお伺いできればと思います。
○副大臣(大串正樹君) 昨年九月、ALPS処理水の海洋放出と日本産水産物の輸入規制に関しまして、日中政府間で共有された認識を発表し、IAEAの枠組みの下での追加的モニタリングを実施後、中国側が輸入規制措置の調整に着手し、日本産水産物の輸入を着実に回復させることになりました。 日中首脳、外相間、そして武藤経済産業大臣と王文濤商務部長との間で確認したとおり、共有された認識を両国できちんと実施していくことが重要であるというふうに考えております。 また、昨年十月に、IAEAの枠組みの下で中国の専門家が福島近海で採取、採水し、一月二十三日にその分析結果が正常であった旨を中国政府が公表するなど、両国の発表に基づくプロセスが進展しているものと受け止めております。 中国を含む一部の国・地域による我が国水産物への輸入規制に対して、我が国の立場が規制の即時撤廃であることに変わりはありません。引き続き、政府一丸となって中国側に対して日本水産物の輸入再開を早期に実現するよう求めてまいります。
○堂込麻紀子君 ありがとうございます。 ALPS処理水海洋放出については、さきに述べたとおり、漁業者を始めとする関係者の強い御懸念があるという中で実施された経緯もあります。そうした方々の思いを忘れることなく、そして福島の復興に向けて、引き続き、安全、安心を第一の視点として、福島第一原子力発電所、この廃炉作業が進められるように、政府、また東京電力、関係者の皆様には強くお願いさせていただきまして、質問を終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 初めに、私は、この二月四日に茨城県東海村にある運転停止中の東海第二原発において発生した火災事故について伺いたいと思います。 この二月四日の火災については、中央制御室内の制御盤から炎などが確認された、すぐに鎮火もされたものだというお話ではあるんですが、この東海第二原発では、この火災のほかにも、二〇二二年度以降毎年のように、今数えてみましたところ、合計十一回、今回のも含めて十一回もの火災事故を繰り返していると。 そういう中で、茨城県と東海村は二〇二三年の十一月時点にもう既に、繰り返されている火災について日本原子力発電、日本原電に対し厳重注意を行い、原因究明と再発防止対策を求めていたわけです。日本原電側も、それを受けて火災を防ぐための対策というのを昨年五月には取りまとめていたというわけですが、それでも、この二〇二四年末も含め、またこの二月も含め火災が起きたと。 規制委員長に伺いたいと思うんですが、この東海第二において繰り返し火災が起きている、このことについては重大な問題だという認識ありますか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 委員に御指摘をいただきましたように、二月の四日に発生をいたしました東海第二発電所の中央制御室における移動式炉心内計装制御盤からの火災につきましては、事業者において迅速な消火が行われ、原子力安全に直接影響を及ぼす事案ではございませんでした。 一方、当該原子力発電所では、非管理区域での火災も含めて、二〇二三年度から先週までに発生したものを含めて八件の火災が発生していると認識しております。特に、今回は中央制御室という重要な施設での火災ですので、極めて私自身重要視しているところでございます。 原子力規制委員会では、本件に関わる事業者による原因究明の妥当性及び火災事案に対する発生防止策の有効性等について、原子力規制検査の中で厳正に確認してまいる所存でございます。
○吉良よし子君 先ほど八件とありましたけど、二〇二二年度に三回、二〇二三年度に五回、二〇二四年度で今回のも含めて三回ということなので合わせて十一件だと認識をしておりますが、二〇二三年の東海村からの厳重注意では、管理体制の改善が実質的に機能していない、防火に対する貴社、日本原電の組織風土に問題があると判断せざるを得ないとあり、同じく二〇二三年の茨城県からの厳重注意では、県民の原子力事業所に対する信頼を大きく損ねると指摘をされているわけです。 そういう指摘を受けてもなお今回のような火災事故が起きている。先ほど重要視しているという御答弁はありましたけれども、私、これは、こういう火災を繰り返していること自体が、原発の安全守るべき事業者として資質が問われる問題じゃないかと、その原発事業者としての適格性があるのかということを規制委員会として厳しく問うべき局面に来ているのではないかと思いますが、もう一度、委員長、いかがでしょう。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 本日の原子力規制委員会の中でも、委員何名かから、今回の案件については、極めて重要な案件であるという意見もいただいておりますし、私自身もそういう認識で発言をいたしております。 今後、検査の中で事実確認あるいは原因究明、再発防止策等を確認した上で、委員会で改めて議論をしてまいりたいというふうに思っております。
○吉良よし子君 本日の委員会でもそのような発言が多々あったということですし、やはりこの茨城県若しくは東海村からの指摘からも、そういう住民の信頼を損ねているのは明らかなわけで、その点を踏まえて、やはり資質の問題だと、原発を運営する事業者としての資質の問題が問われているんだという点で見ていただきたいと思うんです。 しかも、私、指摘したいのは、この日本原電の問題というのは東海第二原発だけにとどまらないと。同じく日本原電が保有する敦賀原発については、先ほども報告がありましたけれども、規制委員会が昨年、設置変更許可申請、二号炉については許可しない判断をされたわけです。この理由というのは、原発建屋の真下にあった破砕帯というのが活断層に連動している可能性を否定できなかったからということだと聞いているわけですが、そもそも、その審査結果に至る前、日本原電がこの敦賀原発二号炉についての設置変更許可申請出してから、その審査が始まった当初から、その審査資料に合計で千三百か所以上の誤り、誤記があったことが次々と判明をして、さらにデータの書換えもあった、そういう問題が審査会で指摘されて審査も中断などもしてきたと。このこと自体、もう日本原電の不誠実さ、信頼性のなさを示す問題だと思うわけですね。 やはり、そういう意味では、規制委員長、こうした誤記やデータの書換え、繰り返された時点で、もう敦賀原発の審査をやめるとか、もう不許可の判断をするということもあったのではないかと思うんですが、いかがですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 新規制基準への適合性に関わる審査では、データ等に基づく事業者の評価結果の妥当性を技術的な観点から審議を行うということを大前提として、審査資料の信頼性が確保されることが必要でございます。 したがいまして、ボーリング柱状図の書換え等の問題が確認された時点では、委員に御指摘いただいたような日本原電の資質を問うということよりも、審査資料の信頼性が確保されるということを原子力規制検査を通じて確認することといたしました。 その後、約二年にわたる原子力規制検査によって、日本原電の審査資料の作成に関しまして、トレーサビリティーが確保されていること、判断根拠を明確に示すようになったことなどの業務プロセスの改善がなされたことなど、信頼性が確保できる見通しが確認できたことから、原子力規制委員会において審査の再開を決定したところでございます。
○吉良よし子君 二年にわたってその確認をして、トレーサビリティーして信頼性を確認してという作業をやってあげたと。私、本当に優し過ぎるんじゃないかと思うんですよね。 問題となった、今回の不許可となった活断層の審査結果について読んでみても、日本原電によるその断層の評価結果について信頼性が乏しいということを規制委員会御自身が断じていらっしゃるわけで、そもそも誤記を繰り返し、資料の書換えまでがあったと、そしてその断層の決定的な評価に関しても信頼性が乏しいと言わざるを得ないような状況の資料しか出せなかったのが日本原電なわけで、やはりそういう意味では本当に原発を稼働する資格に欠けていると言わざるを得ないわけで、やはり、そういう二年にもわたって確認をしなければならないような多数の誤記であったり書換えがあった、やっぱりその時点で申請そのものを受け付けない、そうやるべきだったのではないですか。もう一度、規制委員長、いかがですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 先ほどお話をさせていただきましたように、二年間にわたる原子力規制検査によって、事業者の調査結果の聴取あるいは審査資料作成当事者へのインタビューなどを通じて確認した結果、意図的に審査官を惑わせるような目的で審査資料の書換えが行われなかったということ、書換えが行われたということは確認できませんでした。こうした原子力規制検査の結果を基に規制委員会で議論した結果、日本原電に対する審査を再開したところでございます。
○吉良よし子君 意図的でなかったにせよ、やはりそういった大量の誤記があった信頼性のないデータしか示せなかった、そういう不誠実な、信頼できない事業者だったと私は思うわけですね。 しかし、そういう事業者であったとしても、申請があればそうやって規制委員会では審査を続けるしかないという、そういう仕組み自体が私は問題だと思うわけで、やはり本当に原発事故を起こさない、事故による住民の命や安全を脅かすようなことをさせないんだと、事故から住民の命や安全を守るんだということであれば、そういった事業者の適格性、資質というところを事前にちゃんと的確に判断をして、その時点で不許可という判断をするということもあってもいいし、それぐらい厳しい役割を果たすことが規制委員会に求められているということを私は強く指摘したいと思います。 その上で、活断層に関する規制基準についても伺っていきたいと思うんですが、敦賀原発の場合、さっき確認したとおり、建屋の真下にある破砕帯が活断層に連動している可能性があったから不許可ということなんですが、じゃ、その活断層が建屋の真下になかった場合というのはどうなるのか、規制庁、お願いします。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 ただいま御質問ありました活断層、新規制基準におきましては将来活動する可能性のある断層ということになっておりますので、それを活断層ということでお答えを申し上げます。 御質問にありました点につきましては、新規制基準におきましては、耐震重要施設又はこれを含む建物等の立地する地盤が変位を生ずるおそれがないことということを要求しております。この変位を生ずるということについて、建屋の直下に活断層があるかないかということを確認をし、設置許可申請上必要な判断をしているということでございます。 この活断層につきましては、変位のみだけではなくて、敷地の中及び敷地の周辺で活断層が見られるかどうかということを調査をした上で、それに基づいて地震に関する評価をしなければございません。具体的には、基準地震動というものを定めまして、その基準地震動の結果として原子炉施設の安全性が確保されているということを要求をしております。この両方にわたって基準適合性を認めた場合には許可を行うという判断をしていくということでございます。
○吉良よし子君 端的にお答えいただきたいんですね。 その活断層が建屋等の重要施設の真下になかった場合は、そこの時点では不許可にはならないということでよろしいですか。
○政府参考人(大島俊之君) 新規制基準上は、建屋の直下にない場合にはほかの基準の適合性を見るということで、直ちに不許可ということではございません。
○吉良よし子君 というわけで、つまり、その活断層と思われる断層があったとしても、それが建屋等からちょっとでも離れていれば、その時点で不許可という判断には直ちにはならないということなんですよね。本当にそれでいいのかということが問われると思うんですよ。 ここで確認したいと思うんですけど、やっぱり本当に想定外ということが様々起こり得ると思うんです。 例えば、能登半島については、能登半島地震の震源断層というのは、半島の南西側から北東の佐渡島方向に伸びる長さ約百五十キロに及ぶ複数の断層帯が連動されたとされているわけですが、これは昨年の能登半島の地震以前に想定されていたことなのかどうか、規制委員長、いかがですか。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 原子力発電所の敷地及び敷地周辺の断層につきましては、詳細な調査を基に活断層を抽出して地震動評価を行っております。断層の連動も含めて新規制基準適合性審査の中で確認することとしております。 御指摘の令和六年能登半島地震の震源断層につきましては、能登半島地震発生以前から産業技術総合研究所、産総研による調査によって複数の断層が存在することが確認されておりました。志賀原子力発電所二号炉における審査においても、断層の連動について議論をしていたところでございます。 令和六年能登半島地震では、その審査の最中に発生したものではございますけれども、原子力規制委員会としては、能登半島地震の震源断層に関わる知見も追加的に考慮して、審査の中で厳正に確認をしていく予定でございます。
○吉良よし子君 これも端的にお答えいただきたいんですけど、それ百五十キロに及ぶ複数の断層帯が連動した、このことは地震前に想定されていたことなのかどうなのか、お答えください。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えをいたします。 志賀原子力発電所二号炉においては、新規制基準適合性に関わる審査を行っているところでございます。現在、敷地周辺の断層評価については確認を行っているところでございます。 能登半島北部沿岸域の断層帯の断層の長さについては、志賀原子力発電所二号炉の設置変更許可申請書では九十六キロと評価をされております。審査会合では、断層の長さや連動に関する北陸電力の説明の科学的、技術的妥当性について議論をしていたところでございます。 原子力規制委員会としては、令和六年能登半島地震の震源断層に関わる知見についても追加的に考慮して、審査の中で厳正に確認していきます。
○吉良よし子君 つまり、地震前は九十六キロと言っていたものが、実際には百五十キロだったということでは想定外のことが起きたんだということなわけですね。 今、規制委員長はそうしたことも踏まえて審査をしていくということはおっしゃっているわけですけれども、やはりそうした想定外のことが起き得るということを踏まえて、断層についての判断も建屋の下にあるかどうかだけを見るとかではなくて、やはりちゃんとそういう様々な想定外を想定した新規制基準へと見直しすることが私は必要だということも強く指摘しておきたいと思います。 話変わりまして、もう一点、原子力災害時の屋内退避の運用に関する検討チーム報告書案についても伺いたいと思います。 この屋内退避の中間まとめについては、自治体から懸念や不安の声が上がっていました。例えば、複合災害時、屋内避難はどうなるのかと、家屋倒壊などで屋内退避が難しい場合、どうやって避難するのかなどの具体策がないという声なわけですね。 これに対する今回の報告書の回答というのは、自然災害リスクが高い場合は、まず自然災害に対する指定避難所などへの避難、その後に原子力災害に対する避難、その指定避難所などでの屋内退避が難しければ、UPZ、緊急防護措置の準備区域外への避難をするんだという、そういうプロセスが書かれているわけですが、これで先ほどの中間まとめに対して出された自治体からの懸念というのは払拭されたとお考えなのか、これで各自治体は屋内退避、具体的に実行できるようになるということなんですか。規制委員長、いかがでしょう。
○政府参考人(児嶋洋平君) まず、規制庁の方からお答えいたします。 御指摘の中間まとめに対しましては、まず自治体に意見照会を御案内のとおり行いまして、そこで出た意見や質問を反映した報告書案とQアンドA案を事務局として作成し、去る二月五日の検討チーム会合で公開したところでございます。そして、現在、それらにつきましても改めて自治体への意見照会を行っており、そこで出た質問、意見を踏まえまして、必要に応じて更なる反映を行う予定でございます。 その結果でき上がった報告書又はQアンドA案につきましては、複合災害への対応を含めまして、従来より自治体が懸念や不安を感じていた原子力災害時の具体的な対応につきまして、規制委員会の考え方がより自治体に理解される効果があると考えておりまして、結果として、それにより屋内退避の実効性も向上するものと考えております。
○吉良よし子君 要するに、避難の実行を具体化というのができるという御回答ではなかったと思うんですね、向上すると思いますと。つまりは、最終的にこうした屋内退避を含めて実行するのは自治体であり、やるのも自治体であり、考えるのも自治体であり、全部自治体任せということで。しかも、この報告書というのは、各自治体で自然災害対策が十分にできている、これを前提にしたもので、本当にこれで屋内退避というのができるのかという懸念は払拭されていないと思うんです。 能登の場合は、避難所も不足して、備蓄物資も不足していたと。それに加えて、長期にわたる断水、支援物資などが届かない。とてもじゃないけど、屋内退避できる状況ではなかったわけですし、じゃ、域外に避難するといっても道路寸断でできる状況ではないと。そういった問題をどうクリアするのかという具体策がなく、とにかく自治体任せでは住民の命や安全守れないのではないかと思うわけですが、こういう状態のままではやっぱり私は原発再稼働などあり得ないと思うんですけど、規制委員長、そういう各自治体でちゃんと具体的な屋内退避の計画ができるまで、もっと言えば、その前提となる万全な自然災害対策、備蓄も含めてですね、それらがちゃんとできるようになるまでは、その自治体にある、若しくはその自治体に隣接する原発再稼働はやっぱり私認めるべきじゃないと思いますが、委員長、いかがですか、最後。
○政府特別補佐人(山中伸介君) 今回の能登半島地震の教訓として、やはり自然災害に対する防災の強化というのが必要であるというふうに認識をしております。避難所の耐震性の強化、あるいは避難道路の強化、あるいは避難手段の強化というのは、原子力災害が生じた複合災害においても必要だというふうに認識しております。 国と自治体協力しながら、関係省庁と原子力規制委員会、十分に連携をして今後対応していきたいというふうに考えております。
○吉良よし子君 連携して対応するというのはいいんですけれども、やはり、いざというときに命が守られない、安全が担保されない状況で原発を再稼働していくとか、ましてや最大限活用していくなんというのはあり得ないと思うんですよ。絶対に住民には理解できないことだと思うわけです。 やはり、こういう状況で原発再稼働をどんどん進めていくとか最大限活用なんというのはあってはならないということを申し上げて、質問を終わります。
○会長(宮沢洋一君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時七分散会
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