S4RCIV 公的記録の観測ログ

観測した事実を記録し、判断はしない 監視対象 2,237 件 直近署名チェックポイント seq#2,294 (10-29 01:00 JST) ▸検証

← タイムライン
国会会議録

予算委員会

第217回 · 参議院 · 第3号 · 2025-03-06

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-10 21:33 JST 記録 #490 ↗

発言 383

会議録情報

令和七年三月六日(木曜日)    午前九時一分開会     ─────────────    委員の異動  三月五日     辞任         補欠選任      梶原 大介君     藤井 一博君      森 まさこ君     江島  潔君      小沼  巧君     村田 享子君      高橋 次郎君     谷合 正明君      嘉田由紀子君     猪瀬 直樹君      串田 誠一君     柴田  巧君      田村 まみ君     舟山 康江君      仁比 聡平君     小池  晃君      大島九州男君     舩後 靖彦君  三月六日     辞任         補欠選任      佐藤 正久君     松川 るい君      古川 俊治君     猪口 邦子君      窪田 哲也君     下野 六太君      塩田 博昭君     高橋 次郎君      舩後 靖彦君     山本 太郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         鶴保 庸介君     理 事                 臼井 正一君                 自見はなこ君                 進藤金日子君                 中西 祐介君                 永井  学君                 杉尾 秀哉君                 徳永 エリ君                 上田  勇君                 金子 道仁君     委 員                 石井 正弘君                 石田 昌宏君                 猪口 邦子君                 江島  潔君                 小野田紀美君                 古庄 玄知君                 佐藤  啓君                 藤井 一博君                 船橋 利実君                 堀井  巌君                 本田 顕子君                 松川 るい君                 三浦  靖君                 宮本 周司君                 山下 雄平君                 山田  宏君                 吉川ゆうみ君                 石川 大我君                 奥村 政佳君                 川田 龍平君                 柴  愼一君                 高木 真理君                 村田 享子君                 塩田 博昭君                 下野 六太君                 高橋 次郎君                 谷合 正明君                 宮崎  勝君                 猪瀬 直樹君                 柴田  巧君                 松野 明美君                 伊藤 孝恵君                 舟山 康江君                 小池  晃君                 大門実紀史君                 舩後 靖彦君                 山本 太郎君    国務大臣        内閣総理大臣   石破  茂君        総務大臣     村上誠一郎君        法務大臣     鈴木 馨祐君        外務大臣     岩屋  毅君        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        加藤 勝信君        文部科学大臣   あべ 俊子君        厚生労働大臣   福岡 資麿君        農林水産大臣   江藤  拓君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  武藤 容治君        国土交通大臣        国務大臣     中野 洋昌君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        防災))     浅尾慶一郎君        防衛大臣     中谷  元君        国務大臣        (内閣官房長官) 林  芳正君        国務大臣        (デジタル大臣)        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革))      平  将明君        国務大臣        (復興大臣)   伊藤 忠彦君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災、        海洋政策))   坂井  学君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(こども        政策 少子化対        策 若者活躍 男        女共同参画、共        生・共助))  三原じゅん子君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策))    赤澤 亮正君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(クール        ジャパン戦略、        知的財産戦略、        科学技術政策、        宇宙政策、経済        安全保障))   城内  実君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、消        費者及び食品安        全、地方創生、        アイヌ施策))  伊東 良孝君    副大臣        財務副大臣    横山 信一君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  岩尾 信行君    事務局側        事務総長     小林 史武君        常任委員会専門        員        星  正彦君    政府参考人        内閣官房内閣参        事官       伊藤  拓君        内閣府政策統括        官        高橋 謙司君        内閣府日本学術        会議事務局長   相川 哲也君        警察庁交通局長  早川 智之君        こども家庭庁成        育局長      藤原 朋子君        外務省大臣官房        審議官      林 美都子君        外務省大臣官房        審議官      大河内昭博君        外務省大臣官房        審議官      熊谷 直樹君        外務省大臣官房        参事官      山本 文土君        外務省欧州局長  北川 克郎君        財務省大臣官房        総括審議官    寺岡 光博君        財務省主税局長  青木 孝徳君        文部科学省大臣        官房学習基盤審        議官       日向 信和君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君        厚生労働省医薬        局長       城  克文君        厚生労働省労働        基準局長     岸本 武史君        厚生労働省保険        局長       鹿沼  均君        厚生労働省政策        統括官      朝川 知昭君        中小企業庁事業        環境部長     山本 和徳君        国土交通省大臣        官房上下水道審        議官       松原  誠君        国土交通省不動        産・建設経済局        長        平田  研君        国土交通省都市        局長       内田 欽也君        国土交通省国際        統括官      田中 由紀君        環境省環境再生        ・資源循環局次        長        角倉 一郎君        防衛省統合幕僚        監部総括官    小野 功雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○令和七年度一般会計予算(衆議院送付) ○令和七年度特別会計予算(衆議院送付) ○令和七年度政府関係機関予算(衆議院送付) ○派遣委員の報告     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  令和七年度一般会計予算、令和七年度特別会計予算、令和七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。谷合正明君。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 おはようございます。公明党の谷合正明です。  まず冒頭、岩手県大船渡市山林火災に被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。  公明党は、大船渡林野火災災害対策本部を立ち上げ、国会議員、地方議員、党員が連携して対応しております。  私は、三日前に大船渡市内を訪れました。朝起きますと、ホテルの目の前の山々にあちこちに煙が立ち上がり、赤い炎が目に飛び込んでまいりました。想像を絶する光景でありました。二十四時間体制で今も消火活動に従事されております自衛隊、消防の方々、また避難所等で支援されている方々に、その御尽力に感謝を申し上げたいと思います。その上で、政府には、まずは早期の鎮圧、鎮火、全力を挙げていただきたい、急いでいただきたい、そのことを申し上げます。  大船渡市の人口の実に一割を超える方々が避難を余儀なくされております。三・一一の震災の日を前に大きな災害に直面し、避難生活が長期化するその御苦労は計り知れません。私が訪れました避難所では、被災者の方々は一見元気そうに振る舞われておられましたが、やはり早く火を消し止めてほしい、そして一日も早く家に戻りたい、そして自分の家がどうなっているか知りたい、その一心でございます。  綾里地区は三陸ワカメの今収穫のシーズンを迎えておりますが、漁に出ることができません。住まいの確保、生活支援、この支援に急いでいただきたいと、被災者生活再建支援法の適用は当然のこととして、激甚災害の指定を検討を急ぐべきであります。  政府からの正確な情報提供が何よりでございます。避難先で国会中継を御覧いただいている方々に少しでも安心を届けていただきたく、まず総理に、この早期消火、そして被災者支援、なりわい支援、自治体に対する支援についてお答えいただきたいと思っております。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) この早期の鎮火につきましては、これ報道御覧いただいてもお分かりかと思いますが、本当に全国から消防の皆さん方が集まっていただいて、そしてまた自衛隊も最大限の対応をさせていただいております。この早期の鎮火に向けて、これ以上ないほどの対応をしてまいりたいと思っております。  またもう一つは、避難所の体制でございます。これはもう、そういうような極寒の中、そしてまた非常に厳しい状況の中で暮らしておられる方々に対して、スフィア基準というものを念頭に置きながら、本当に一番つらい方々に一番温かい手を差し伸べねばならぬ、そういう思いで最善を尽くしておりますが、衆議院の委員会でも、いや、まだまだ底冷えがして床が冷たいんだよというお話もいただきましたので、即座に対応させていただいたところであります。  また、激甚の指定につきましては、もちろんきちんとした査定は必要でございますが、これ、衛星による写真等々によりまして早期の査定というものが可能になるように、これは急いでまいりたいと思っております。  御指摘の被災者生活再建支援法についてでございますが、本日の十六時に内閣府と岩手県が公表を予定をいたしておりますが、今回の火災に適用できるという見通しが立ったという報告を受けておるところでございます。  激甚災につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますが、指定されました場合には、森林の災害復旧に係る経費につきまして国庫補助がなされ、自治体に対しまして手厚い財政支援を行いたいというふうに考えておるところでございます。  このケース、本当に私どもとして早期の鎮火に努めますとともに、被災者の方々に本当にできる限りの支援を国としてもさせていただきます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 被災者生活再建支援法の適用の見通しが立ったという御答弁でありました。そうした正確な情報が何よりだと思っております。そして、未曽有の山林火災でございます。是非、被災地を訪れていただきたいと、そんな思いでございます。  そして、私自身、現地へ行って感じたことでございますけども、この消火活動として、我が国はヘリコプターによる消火ということになります、空中からの場合ですね。しかし、例えばカナダですとかロシアですとか広大な山林面積を有する国々では、現に飛行艇、いわゆる消防飛行艇というものが存在しております。  今回、石破内閣では、消防、失礼しました、防災庁を発足を検討しているわけでありまして、その検討を機にいま一度この消防飛行艇の導入について検討すべきではないかと思いますが、総理の御所見を伺います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 委員がお触れになりました政務三役あるいは私の現地入りでございますが、これは現場に御負担が掛からないように、今消火作業に全力を挙げておるところでございます、一番いいタイミングを見て、また、今、委員も現場お越しになりまして、いろんなお話を頂戴をいたしました。現場にお入りいただいた皆様方の御意見をよく聞きながら、政務三役始めとします者の派遣につきまして適宜適切に判断をいたしてまいりたいと思っております。  消防艇、飛行艇によります消火でございます。これは随分と、自民党の中でも有志で議連をつくって二年ぐらい検討を続けておるところでございます。  で、今、我が国で使えるとすれば、海上自衛隊が保有しておりますUS2が使えないかということで、これも随分と検討いたしておるところでございますが、機体そのものが一機当たり二百八十億というふうに考えております。また、維持費が一年当たり十億ということでございます。そしてまた、それを本当に稼働させるための体制をどうするかということも含めまして、これ金額がそういうようなことでございますので、その活用も併せまして、御提案を含めまして検討させてください。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 大船渡の山林火災の対応についてはもう万全を期していただきたい、まずそのことを冒頭の質問として取り上げさせていただきました。  次に、予算の質問を、予算修正を中心にまず質問していきたいというふうに思っております。  衆議院では、当初予算案が二十九年ぶりに国会で修正をされたということであります。で、昨日から参議院の審議が始まりました。参議院では、より深く政策を検証して、より多様な国民の声を丁寧にすくい上げる、そういう熟議の場であるべきだと私は思います。この予算が国民生活を守るとりでであると実感していただけるように、私自身、審議に臨んでまいります。  まず、予算修正からですが、与野党修正協議は少数与党の国会として国民生活の安心の度合いを深めるための重要なプロセスであったと私は思います。公明党も、国民の暮らしに寄り添い、合意形成に努めてまいりました。年収の壁の引上げや、また教育の無償化というものは、国民生活に直接影響を与えるものであります。  まず、総理に、今回の修正の意義についてどう認識されているのか、そして、年度内に予算を成立して一日も早くこの予算を執行していく、届けていくということが大事だと思っておりますが、年度内成立に対する決意、さらには自由民主党の総裁として、与野党協議というものがございますが、これについて引き続き真摯に臨んでいくということを求めたいと思いますが、併せて答弁を求めたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 二十九年ぶりということでございます。昨年示されました民意というものを私どもは重く受け止めたいと思っております。  そしてまた同時に、年度内成立、早期執行ということは国民生活の向上、安定、安心のためにも是非とも必要なことだと思っておりまして、これから参議院でいろんな御審議を賜るわけでございますが、それを真摯に受け止めながら、私どもとして臨んでまいりたいと思っておるところでございます。  で、高校無償化、いわゆる高校の無償化、所得税の基礎控除の特例の創設等々、そういうような内容が盛り込まれておるところでございますが、これは、自民党、公明党のみならず、多くの党の御意見、これを取り入れながらこのような結果になったものと承知をいたしております。  その中において、公明党さんの御主張も私どもとして十分に議論をし、受け入れさせていただいたところがございます。やっぱり、現場でそれぞれの声を踏まえ、現場のお声を踏まえまして、公明党さん、そういうことに大変に配意されておるわけでございますが、そういうような御意見を踏まえながら、私どもとして、より良きものを目指してこれから先も審議に臨んでまいりたいと思っておるところでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 私ども公明党も、年収の壁を百七十八万円まで引き上げること、そしてガソリン税の暫定税率の廃止、さらには教育の無償化が果たされるように、引き続き真摯に協議に臨んでまいります。  その上で、高額療養費制度について伺います。  公明党からの訴えもありまして、衆議院の段階で、多数回該当の限度額について据え置くという予算修正を行いました。その上で、政府は、八月からの引上げは行いつつも、来年度以降についてはこの秋までに関係者の声を聞いて判断していくということであります。  制度の持続可能性や、また現役世代の保険料負担の軽減を図っていくというそういう考え、認識というものは、衆議院の方でも与野党一致していたのではないかと私は思います。しかしながら、今のこの政府の方針というのは分かりにくいのではないか、政府の方針に対して国民の理解が十分になっていない現実が私はありますと思います。  そこで、冒頭申し上げましたが、より深く政策を検証していくのが参議院の場であり、より多様な国民の声を丁寧に酌み取っていくのが参議院の場であると私は思います。命に関わることでありますので、改めて多様な国民の声を伺って判断していただきたい。総理に見解を求めます。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) この世界に冠たる皆保険制度というものは、何としても維持をしていかなければなりません。保険証があれば日本国中どこにあっても医療にアクセスできると、このようなすばらしい制度をどうやって維持をしていくかということでございます。  したがいまして、常に制度の見直しというものは必要なものでございまして、ここ十年間でも、一定以上の所得がある高齢者の方々の患者負担、これを二割とする見直し、あるいは、後発医薬品のある先発品を選択した場合に一部の御負担をいただくというようなことをお願いしてきたところでございます。  で、国民皆保険制度は維持していかなければなりません。その中にあって、予想を上回る高齢化が進んでおるということ、保険者の負担というものがだんだんと増えてきたということでございます。そしてまた、医学の進歩に伴いまして、例えば十年間、平成二十七年と令和三年を比べたときに、医療費全体は七%の伸びでございます。その一方におきまして、高額医療費は総額におきましてその倍、一四%伸びておるわけでございます。また、健康保険組合では、一月で一千万円以上の医療費が掛かる、そういうケースが平成二十五年は三百三十六件でございました。総額一月で一千万円以上の医療費が掛かるというのは、平成二十五年は三百三十六件、令和五年は二千百五十六件と、十年間で七倍に伸びておるわけでございます。  そういう方々にこれから先も安心して医療を受けていただくということが一番重要だと考えておりまして、見直しを提案いたしました後、国会での御審議、そして患者団体の皆様方の御意見を踏まえまして、二回修正をさせていただきました。  前回見直しました後の物価、賃金の上昇に対応いたしました令和七年度の定率改定は予定どおり実施をさせていただくのでありますが、令和八年度以降に実施いたします所得区分の細分化につきましては一旦立ち止まる、今年の秋までに改めて方針を検討し決定をするということでございまして、その検討に当たりましては、谷合委員がおっしゃいましたように患者団体の皆様方の御意見をきちんと聞くと。そして一方において、保険料を支払っておられる方々の御意見というのが余り議論になっていないというところもございます。両方からの御意見を十分に承った上で、先ほど御紹介をいたしましたように、増大する高額療養費をそれぞれの方々の能力に応じてどのように分かち合うかということに対して答えを出していかなければならないと思っております。  委員御指摘のように、分かりにくい、何なんだこれはというふうなことで、私どもとしても丁寧な御説明が十分ではないという反省は持っておるところでございます。今こうやってテレビ中継していただいておるわけでございますが、テレビを見ておられる方々がそうなんだねと言っていただけなければ、それはどんな改定も意味がないということはよく承知をいたしております。そして同時に、何度も御意見がございましたように、本当に、高額療養費というもので治療を受けておられる方々が、お金がないのでこれを諦めなければならぬということがないようにしていかなければなりません。  これ、口で言うのは簡単なんですが、この両立をどうやって図っていくかということが、まさしく熟議の国会が求められておる、そういう役割だと私は思っておるところでございますので、今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 国民の納得と共感、これが極めて重要であるというふうに思っております。  それでは、次の質問に移りますが、(資料提示)いわゆる年収百三万円の壁の引上げをめぐりましては、昨年末の自公国の三党で百七十八万円を目指すとした幹事長合意に基づきまして、我が党は調整役となりまして誠実に議論を進めてまいりました。課税最低限額が百三万円から、当初政府案は百二十三万円に引き上がり、修正を受けて百六十万円に引き上がりました。  財務大臣に伺います。  課税最低限を引き上げる政策目的は何か。百二十三万円の根拠は何だったのか。百六十万円の根拠はいかなるものなのか。また、今後の基礎控除額の決め方は物価上昇等を踏まえて適時引き上げていくことが法定化されました。法定化された意義も併せて、答弁を求めます。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、政府原案でありますけれども、基礎控除等の引上げに関しては、所得税の基礎控除の額等が定額であることによって物価が上昇すると実質的な税負担が増える、こういう課題に対応するため、物価動向を踏まえ、基礎控除の額と給与所得控除の最低保障額をそれぞれ十万円ずつ引き上げることとしておりました。この引上げ幅は、消費者物価指数が、最後に基礎控除を引き上げた平成七年以降一〇%程度上昇し、今後も一定の上昇が見込まれること、また、生活必需品を多く含む基礎的支出項目の消費者物価が二〇%程度上昇していることを勘案したところでございます。  また、衆議院における修正については、これまでの政党間協議や国会質疑を踏まえ、低所得者層の方々の税負担に対して配慮をするということ、また、物価上昇に賃金上昇が追い付いていないという現下の状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減する観点から所得税の基礎控除の特例を創設する、創設したものと承知をしております。  なお、今後のこの控除については、今委員からお話があった点も含めて、我々としても議論させていただきたいというふうに考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 公明党は、まさに中間層を含めて幅広く国民の所得を支える仕組みにすべきだと主張してまいりました。また、今回、今後の基礎控除の決め方が法定化されたことは、今回の百六十万円で終わらないということも担保されたということだと思っております。このことも大きいと思っております。  そこで、課税最低限が百三万円から百二十三万円、百二十三万円から百六十万円に引き上がったことで、全体の減税効果というのはどの程度に拡充されるのか、対象者はどのくらいに拡充されるのか、また単身世帯にとって減税額はどの程度なのか、お示しください。壁が増えたという批判や財源についてはどのように説明されるのか、大臣の答弁を求めたいと思います。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、各数字でございますが、国の減収額については、政府が提出した原案による減収額は五千八百三十億円、衆議院修正における所得税の追加の減収額は六千二百十億円とそれぞれ見込まれており、合わせますと、所得税で総額一・二兆円程度の減収、減税となるものと承知をしております。  政府案と衆議院修正を合わせた減税額については、単身世帯の場合、二万円から四万円となり、対象となる全ての収入階層において二万円以上の減税額となっております。  対象者の人数に関しては、政府が提出した原案については約五千六百万人、衆議院修正については約四千六百万人と、所得税の納税者の八割強となります。  また、新たな壁をつくるという御指摘については、一律の控除額では限界税率の高い高所得者ほど減税額が大きくなるため、高所得者優遇とならぬよう、また、所得に応じた控除額の設定を行うことで政府案と衆議院修正を合わせてそれぞれの収入階層での減税額を平準化した、そうした観点でお考えになられたものと承知をしており、公平性を確保するための工夫であるというふうに認識をしているところでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 やはり、今ある財源の中で一律に上げるとすれば、最低生活費の、この百六十万円の引上げというのは困難でありますし、あと高所得者ほど減税額が大きくなってしまうと。今回の修正によりまして、中間層にまで対象が広がり、減税額は公平な形になりました。これは決して壁ではないということを是非御理解いただきたいというふうに思います。  さて、次の質問に移りたいと思います。  政権の最重要課題は、この物価を上回る賃上げをいかに定着していくかということだと思います。二〇二四年は名目GDPが暦年で初めて六百兆円を超えまして、名目賃金も三十三年ぶりの高水準、記録を、伸びの記録を、三十三年ぶりの伸びを記録しました。  そこで、来週十二日からの春闘ですね、一斉回答が注目されますが、国民が求めるのは実質賃金をプラスに転換する賃上げでありまして、総理はこの春闘を経済再生の柱と位置付けられております。物価を上回る賃上げの定着をどう実現するのか、総理の答弁を求めたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私は、政策がそれなりに必要だったという時期はございますが、雇用は維持するが賃金は上がらないということ、これは言うなれば縮み志向とも言うべきものだったと思っております。新しい商品を開発する、新しいサービスを開発する、そのような設備投資も余り伸びてまいりませんでした。私どもは、これから脱して、付加価値創出型の経済というものを目指してまいりたいと思っております。  今、町では賃上げ賃上げという声が随分と高まってまいりました。それは、春闘にも私ども期待しておるところもございます。政府として可能な限りの支援はいたしております。賃上げが物価上昇を上回るために、いかにして高付加価値を生み出すか、そして労働分配率を上げるか。これは一種のマインドを変えるということだと思っておりまして、国民世論に対しましても、私どもとして最大限の働きかけを行ってまいりたいと思っておるところでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 マインドを変えるということでありますが、当然、大企業の賃上げでは不十分でありまして、これがいかに中小企業に波及していくかということが大変重要であります。  この賃上げ環境を整備していく上で、今月三月というのは価格転嫁交渉促進月間でありますから、こうした月間をしっかり活用していくということであるとか、また、公明党の発案で始まりました地方版政労使会議、これを通じてしっかり大企業に働きかけをしていくべきだと思っておりますが、中小企業の賃上げ環境整備について、総理の答弁を求めたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 我が国の雇用の七割は中小企業・小規模事業者の皆様方によって行われているわけで、これの賃上げをしなければ、大企業だけ上がったってしようがないということは、まさしくそのとおりでございます。  で、適切な価格転嫁を実現していかなければどうにもなりませんので、価格交渉促進月間が年二回ございますが、発注企業の価格交渉、転嫁の状況、これを公表するということでございます。所管大臣の名前で指導、助言というものを実施をしておりまして、どこが上げないのということがきちんと分かるようにしていかねばならぬと思っております、転嫁をしていないのということ。  そして、今おっしゃいますように、公明党さんの御提案をいただきまして地方版政労使会議というものを設置をしたわけでございますが、四十七都道府県全てにおきまして、知事あるいは労使団体のトップ出席した下で、それぞれの県においていかにして賃上げを実現をするかということを、それぞれの都道府県の労働者の皆様方、国民の皆様方にも目に見える形できちんと展開をしてまいりたいと思っております。  御党の御提案、誠にありがとうございました。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 地方版政労使会議は全ての県で実施していく方針ということで、まだできていない県があるというふうに私はちょっと先週の時点で認識をしておりましたので、ここもしっかりと目くばせしていただきたいというふうに思っております。  次にでありますが、物価の部分についてお話をしたいと思っております。  日銀の調査によりますと、米など食料品価格の高騰が消費者マインドを下に押しているということであります。特に、スーパーでの米の販売価格がこの一年間で一・九倍に達しております。全国の先行指標とされる東京二十三区の一月の消費者物価指数、米類は七〇%上昇しておりまして、店頭での米の急激な値上がりというのが家計を直撃しているという状況であります。  江藤農水大臣におかれましては、政府備蓄米の活用、すなわち放出を決断していただきました。この流通の目詰まりを解消することで小売価格抑制につなげるということが期待されているということだと思いますが、先週、公明党といたしまして、米の供給、価格の安定に向けた緊急要請を行いました。十日から入札開始とのことですが、今後の流通の見通し、また価格の動向、追加的放出の可能性の説明を求めたいと思います。  また、備蓄米を提供している都道府県というのは、東北、北陸、新潟、ここで八〇%ぐらいを占めております。私の地元岡山など西日本では僅かでございまして、公明党が提言したように、流通が地域偏在にならないような措置ということも大事だと思っております。手続の迅速化、効果検証など含めて、農水大臣の答弁を求めたいと思います。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) お答えをさせていただきます。  まず、価格について動向を申し上げることについては控えさせていただきます。あくまでも流通を円滑化することによって、その結果として安定することを望んでいるというところでございます。  御党から大変細にわたった御提言をいただきました。たくさんの先生方にお越しをいただいて、大変参考になりました。生かさせていただきたいと思います。ありがとうございます。  これにつきましては、三月半ばには米の引渡しが終わる予定でありまして、三月の末には店頭に並ぶというふうに考えておりますが、二十三万トンのうちの十五万トン、十五万トンですね、で、残りの六万トンがありますので、今回二十一万トンから二十三万トン、集荷業者に集まっていないという数字が上がってきましたから、この六万トンについても、もう早く出す手続をするように事務方には指示をしたところでございます。  それから、それで効果があるかどうかをやっぱり見極めなけりゃならないと思っております。二十一万トンも国の財産を出して政策効果がないということであれば、当然、追加をするということはもう当然のことでありまして、状況を見極めて追加については考えさせていただきます。  そして、しっかり流通することが大事でありますので、消費者のお手元にいかに届くかということが一番大切だと思っております。ですから、販売数量、こうした金額ですね、この販売状況を隔週で農林水産省に報告することを義務付け、義務で、義務付けをさせていただきます。  加えて、卸売業者から小売などへの販売、これは原則精米、一か月ぐらいが賞味期限ですから、長くその流通で滞留することを防ぐために精米していただくということを原則とします。ただ、町のお米屋さんとか、それから給食を出される業者さん、そういったところは精米の能力を持っていらっしゃいますから、そういうところには玄米でお渡しするということにしたいと思っております。  それから、先生から今御指摘があった地域の問題ですね。確かに、近畿圏は余り米どころというわけではなくて、東北とか福岡とかそういうところに偏在しているところでありますから、これについては、集荷業者、それから販売業者、卸の方々にちゃんと農林水産省から働きかけをしようということを検討してまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 地域偏在の話は私も卸の米業者から伺った話でございまして、そのことをお伝えいたしました。  一方、米の生産農家からすれば、今までのこの価格が安過ぎたわけで、再生産可能な相対取引価格が必要となってまいります。この急激な小売価格の上昇、あるいはその相対価格と市場価格のこの不合理な乖離というものが問題だというふうに思っております。今後、生産者と消費者が、双方が納得する米の価格をつくっていくということが必要なんです。つくっていくというか、米価になっていくということが必要だと思いますけれども。  そこで、お米だけに限らず食品全般の話にしたいと思うんですが、食品全般の価格形成においては、コスト構造の見える化と合理的な価格設定というのが不可欠であります。  今、この国会で法案を農水省としても提出する、いくということになりますけれども、その際、取引実態の把握のために農林水産省に担当の職員体制を速やかに発足させていただいて、またその体制を強化していく必要があるんじゃないかというふうに思っております。分かりやすく言えば、価格のGメンでございます。これを、体制をしっかりと強化していただきたいと思いますが、大臣の答弁を求めたいと思います。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) お答えさせていただきます。  合理的な価格形成におきましては、生産、流通、加工、販売、そして消費者の方々、特に消費者の方々の御理解を得ることが非常に肝要であって、今回、三年にわたって議論してまいりましたが、消費者団体の方々にも議論に参加をしていただいて、いい方向に向かっているというふうに思っております。  理想はオープンプライス形式で公開することがいいんでしょうけども、ただ、企業の取引はそれぞれ商取引上の秘密に関わることがありますので、そこはちょっと踏み込めない部分があるということは御理解をいただきたいと思いますが、今御指摘をいただきました、この法律を国会に提出して、この実効性を保つにはやっぱりGメンが必要だということ、御指摘のとおりです。  当省は多分二十人ぐらいになると思います。それに比べて、多分先生が気にされていらっしゃるのは、中小企業のGメンは三百三十人いるじゃないかと、少ないじゃないかという、与党ですから余り厳しいことを言わなかったのかなと思いますが。ただ、中小企業Gメンも、七年掛けて、最初は二桁だったのが七年掛けて今三百三十人ですから、まず法律を通させていただいて、Gメンを動かしてみて、当然それに、実態に見合ってGメンの人員の増強も図っていきたいというふうに考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 私が申し上げようと思ったことを大臣から言っていただきましたけれども、中小企業庁のGメンも当初発足は二十名よりまだ多かったんですね。そういう意味では、体制強化というのは、やっぱり今、何ですか、この米価格によって国民的にすごく関心が高い状況でございますから、私はしっかりこれを体制強化していく機会だというふうに思っております。  さて、日本経済につきましては、この賃上げと物価のみならず、先行きを考えていく上でアメリカの政策動向に十分注意する必要が出ております。  実際、トランプ大統領は、来週十二日以降、鉄鋼、アルミニウムへの二五%の関税や、四月二日以降の自動車への二五%関税の適用に言及されています。言うまでもなく、我が国の対米輸出二十一兆円のうち三分の一強が自動車を含む輸送用機器であります。関連する就業者数は百四十二万人になる裾野が広い産業であります。これらの高関税が日本にも実施されれば、日本経済に影響を及ぼし、雇用や地域経済にも波及することが懸念されます。  総理は先日、日米首脳会談でトランプ大統領との信頼構築に努められました。公明党は、さきの政府・与党連絡会議で申し上げましたけれども、この日米首脳会談をてこにして、今度は武藤経済産業大臣に米国を早期に訪問していただいて、向こうのカウンターパートである商務長官と率直な協議をするべきであるというふうに思っております。  アメリカの鉄鋼、アルミニウム、自動車への関税が日本に適用された場合の影響と政府の具体的な対米交渉方針について、総理の答弁を求めたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 国会のお許しがいただければ、経済産業大臣をアメリカに派遣をして、それぞれのカウンターパートと話合いをきちんとしたいと思っております。  で、昨日の予算委員会で申し上げましたが、いかにして私どもがアメリカに対して投資を行ってきたか、雇用を創出してきたか。そして、日本の企業が進出をすることによって高い賃金がアメリカにおいて実現をしておる。しかしながら、その原資は国内で稼いでいかねばならない部分が相当にございますので、そうしますと、高い関税が課せられますると、そのアメリカに対する投資もなかなか困難になるということがございます。  これらを、先般のトランプ大統領との会談でもやってみたことでございますが、とにかくきちんと分かりやすくビジュアルにやらなければいけない、数字を示して説得をしなければならない。それが日本の利益だけではなくて、いかにしてアメリカの雇用創出、経済の拡大に資するものであるかということを、きちんとロジカル、ビジュアル、そして情熱を込めて語るということを政府全体としてやってまいります。これからもよろしくお願い申し上げます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 せっかくです、武藤経済産業大臣、何か答弁があればお願いします。

武藤容治 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(武藤容治君) 今総理から御答弁いただいたとおり、また、この前は斉藤代表からもしっかり行ってこいという御下命をいただいておりますので、国会にお許しいただければ、早々に米国の私のカウンターパートとお会いをさせていただいて、しっかり日本の国益、そしてアメリカの国益と通じるところを、是非人間関係をつくっていきたいと思っています。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 万全の対応をお願いしたいと思っております。  地元を回っておりますと、人手不足について、これは引き続き深刻な課題となっております。  公明党が一貫して訴えてきたのは、関連すると、百三万円の年収の壁だけでなくて、社会保険が発生して働き控えが生じる百六万、百三十万円の壁の解消でございます。このうち百三十万円の壁については、働き控えを解消するためには、本質的には、三号被保険者として働いている方が、一号被保険者ではなくて二号、厚生年金のですね、二号被保険者に移行できるように中小・小規模事業者を支援する措置が必要だと考えます。  今回、自民、維新との三党協議で、公明党の主張で、従来のキャリアアップ助成金による措置を拡充することが予算修正に盛り込まれました。厚労大臣に、この新たな支援措置の趣旨について伺いたいと思います。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) いわゆる年収百三十万円の壁につきましては、議員が御指摘ございましたように、働き方に中立的な制度を構築する観点から、できる限り被用者保険への移行を促し、壁を意識せずに働くことのできる環境整備が非常に重要であるというふうに考えておりまして、今般の年金制度改革におきまして、企業規模要件の撤廃を始めとする被用者保険の適用拡大に取り組むこととしてございます。  その上で、御紹介ありましたように、先日の自民、公明、維新の三党の合意内容を踏まえまして、働き控えの解消を図るため、現在百六万円の壁への対応として実施しておりますキャリアアップ助成金による措置を拡充することとしておりまして、その支給要件の見直しや助成額の引上げなど、具体的な内容について現在検討を進めているところでございます。  令和七年中の施行に向けまして制度の詳細を更に詰めていくとともに、御党の御要望もしっかり踏まえながら、中小企業や小規模事業者への支援強化や使い勝手の更なる向上について対応してまいりたいと考えています。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 関連しまして、年金制度について総理に伺います。  次期年金制度の改正については、将来の基礎年金の給付水準の底上げ、これが改革の大きな目的でないかと私は考えます。この基礎年金というのは、国民年金だけでなくて、厚生年金、障害年金、全ての方が対象となるものであります。  今厚労省が検討しておりますのは、経済が好調に推移しない場合の備えとして、基礎年金と比例報酬部分の調整、給付調整、いわゆるマクロ経済スライドを同時に終了させるというものであります。公明党といたしましては、基礎年金の給付調整を早期に終了させるということで、基礎年金、特に就職氷河期世代以降の若い世代の将来の基礎年金の給付水準の底上げにもつながるということから、この改革の方向性を支持するものであります。  合意形成を重視するスウェーデンでは、年金制度は政争の具にしないという政党間の合意があるということはよく知られた事実であります。石破総理におかれましては、年金は党派を超えて協力を求めていく謙虚な姿勢が特に重要ではないかと考えます。基礎年金の給付水準底上げの必要性、年金制度改革における姿勢について、総理の答弁を求めます。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 基礎年金は、現役の時代の所得の水準にかかわらず納付期間に応じまして一定額の年金を保障する全国民共通の給付でございます。この給付水準は将来にわたって確保しなければならないと私どもは考えております。  年金は、実はその経済と密接な関係がございまして、成長型経済に移行する場合には、マクロ経済スライド、つまり人口構成の変化に応じて徐々に年金額を抑制するという措置が早めに終了するわけでございますが、そうでない場合もございますので、そうでない場合の備えといたしまして、基礎年金水準を確保するために、基礎年金のマクロ経済スライドを早期に終了させて将来の年金額を底上げするという措置を年金改正法案に盛り込むということを検討いたしておるところでございます。  国民の皆様方の人生設計というものが多様化をしておるわけでございまして、公的年金受給者の方々の九割以上は、基礎年金だけではなくて厚生年金にも加入期間がございます。  こういう中で、受給される方々を現役世代全体で支える仕組みである基礎年金の底上げを行い、特に委員が御指摘になりましたような就職氷河期以降の若い方々に幅広く恩恵が及びますように、基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了、つまり当面の年金額の抑制措置の期間を短縮できるような、このような仕組みを検討しておるところでございますが、これ、政争の具にしないというためには、幅広く国民の皆様方がそういう仕組みなのねということを御理解をいただかないと、ともすれば政争の具になってしまいます。今までもそういうことが何度もございました。そういうことにならないように、分かりやすい丁寧な御説明というものを政府としてこれは全力を挙げてまいります。よろしくお願い申し上げます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 持続可能で安心できる年金制度の確立に向けて力を尽くしてほしいと思います。  次に、国民の命と暮らしを守る国土強靱化、防災について伺います。  埼玉県八潮市で発生した下水道管の老朽化による道路陥没事故、この事故を受けまして全国に不安が広がりました。  まず、中野国交大臣、下水道の全国一斉調査を実施すべきです。また、令和八年度から始まる国土強靱化実施中期計画については、今回の事件の知見を反映させなければ国民の安全を守る計画とは言えません。今般設置された有識者委員会での検討スケジュールを急ぐべきです。この中期計画に今回の教訓をどう具体的に織り込むのか。また、先ほど申し上げた下水道の全国一斉調査、さらには、今、八潮市では、六月の梅雨、雨のシーズン前に復旧工事をしっかり完了してほしいという声が上がっておりまして、そうした支援についても、国交省、声が届いていると思いますが、併せて答弁を求めたいと思います。

中野洋昌 国土交通大臣 公明党

○国務大臣(中野洋昌君) 谷合委員にお答え申し上げます。  まず、私も、埼玉県、また八潮市、現場の自治体等から様々な御要望いただいております。しっかり対応してまいりたいと思います。  まず、救助活動、応急復旧、そして復旧に向けてということであります。今、専門家、技術的助言行っておりますし、また排水ポンプ車を配備するなどの支援も行っています。これは、陥没箇所の水位を低下をさせていくということであります。  そして、埼玉県が今、復旧工法検討に関する有識者委員会を設置をしております。国土交通省の職員も参加してこれは技術的な支援も行っておりますし、そして財政支援についても、これは復旧工事の内容等を踏まえつつしっかり支援をできるように検討していきたいと、このように考えております。  御指摘をいただいた国土強靱化実施中期計画、今既に下水道の老朽化対策について、埼玉県八潮市での道路陥没事故も踏まえて検討をするということは位置付けられております。今回のような事故の再発を防止できるように、実施中期計画に下水道の老朽化対策に必要な施策を盛り込むということで調整を進めてまいりたいと思います。  そして最後に、しっかり全国で点検をという御指摘をいただきました。今、国土交通省で有識者委員会を設置をいたしまして、大規模な下水道の点検手法の見直しを始め施設管理の在り方など、今御議論まさにいただいております。その中では、今回のような大規模な事故の再発を防止をするために、下水道の全国一斉調査を実施をするということとしております。その対象、優先順位、そして実施方法、委員会で御議論いただいておりますので、これは委員会の結論が得られ次第、速やかに地方公共団体へ実施の要請をして、しっかりと点検をしていきたいと、このように考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 しっかりこの要請をしていただきたいと思っております。  今、インフラについて質問させていただきましたが、もう一度農業について質問を戻したいんですけれども、食と農のこの未来を守るためのインフラをどうしていくかということです。  今、食料・農業・農村基本計画の見直し作業が進んでおります。公明党は、今年一月から、全国津々浦々の生産現場の声を直接伺う農林水産業キャラバンをスタートいたしました。その声を踏まえて、先般、農水大臣にも基本計画見直しに際する提言を行ったところでございます。  政府は、令和七年度から五か年で農業の構造改革、構造転換を集中的に進めるとされております。まず、この五年間の集中期間でしっかり必要な予算を確保していくということが大事だと思っておりますし、令和九年度以降の水田・畑作政策の見直しに当たりましては、水田・畑作政策の関連予算の増額も求めたいと思います。  ただ一方、これは国の予算でございますから、国民理解というのが重要であります。今回の米価格の高騰などで、改めて国民全体が米政策や農業政策を真剣に考えられておられます。国民の共感と納得の農業政策、農業予算の確保、増額に向けて、総理の答弁を求めたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど、再生産を可能にするという問題提起がありました。これは誰の再生産を可能とするんだということが議論の本質だと私はずっと考えておるところでございます。  その上で、いかにしてコストを下げるか、いかにして付加価値を増大させるかというときに、農地の整備というものは何より必要で、さればこそ、土地改良という制度があり、土地改良法施行令というものがございます。それは、国民皆様方の御負担を、私的財産を価値を増す、増嵩するわけで、それを何で国民全体の負担なのということを言った場合に、それは、それによって農産品の価格が下がり国民全体が裨益するからだと、こういう理屈になっておるはずでございます。その部分が本当に徹底されているかどうか、いかにして低コスト化をし、付加価値を上げ、そして輸出というのは備蓄を補う面があると私は思っております。  ほかの国は多くがそのようにしておるわけでございまして、その辺りを、国民の御負担をいただくのはなぜなのだということをきちんと御説明する。農水大臣を中心といたしまして、そういう農政改革というものを、御負担に御理解をいただけるように早急に進めてまいりたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 しっかり農政改革を進めていただきたいと思っております。  次に、外交の質問に移りたいと思っております。  石破総理に度々伺いますが、歴代総理の外交を振り返りますと、総理就任後一年間で、コロナ禍を除きまして平均大体十回程度の外国訪問をされておられます。その中で、特に安倍総理や岸田総理は、国際会議への参加に加えて、二国間外交を積極的に展開して日本のプレゼンスを高めてきました。石破総理もこうした積極的な外交姿勢を引き継ぎ、更に強化されるお考えでしょうか。  今は複合的危機の時代を迎えていると言われております。決して戦争を起こさせないために、多国間、二国間外交の役割は極めて重要だと思っております。石破総理の外交の基本姿勢とともに、外交強化についての考えを伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 今、総理大臣を拝命して五か月が過ぎておるところでございますが、六か国ほどを訪問をさせていただきました。それも国際会議も多かったわけでございますが、二か国間外交というものの重要性は委員御指摘のとおりでございます。  そこで気を付けなきゃいかぬのは、あっちにいい顔、こっちにいい顔をして整合性が取れなくなると、かえって信用を失うということでございます。今回のウクライナの問題もそうですし、ガザの問題もそうなのですが、きちんと主張に整合性が取れるように配意をしていくということが極めて大事だと思っております。  ウクライナの問題にいたしましても、中東の問題にいたしましても、じゃ、アメリカを取るのか、ウクライナを取るのかで二者択一的な議論をしても仕方がないのであって、そこにおいて、G7の結束というものを念頭に置きながら、我が国が果たすべき責任は何なのだということをどの国にも明確に説明することが大事だと私は思っておるところでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 石破総理におかれましては、是非積極的に外交を、訪問も含めて展開していただきたいというふうに切に思っております。  核兵器禁止条約について伺いたいと思っております。  公明党は、これまでも核兵器禁止条約の締約国会合に、これまで、三回目やっておりますが、三回続けて国会議員を派遣しております。私自身は、一昨年の第二回の会合に参加いたしました。今、今週開催されております第三回会合には、与党から唯一、我が党の同僚議員平木参議院議員が参加しております。  私たちは引き続き政府にオブザーバー参加を求めていきますが、まず、この今行われている会議の報告をしっかり総理や外相が受け止めていただいて、今後の政策に反映していただきたいと思っております。総理に見解を伺います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御党から今回、恐らく平木大作議員だと思いますが、参加をオブザーバーとしてしていただきました。そこにおけるいろんな知見というものを私も外務大臣も機会を得て詳細に承って、今後の政策に生かしてまいりたいと思っております。  今回、被団協は、ノーベル平和賞を受賞されたというのは大変な意義のあることでございまして、官邸にお越しをいただいて、お祝いも申し上げました。  ただ、今回の会議に、NATOの加盟国はどこも参加していない、オーストラリアだけが参加をしておるということでございます。  この核軍縮、核廃絶というものを、NPTとどう整合性を取りながら、核を少なくし、最終的に廃絶に持っていくかということにおいて、今回の会議で繰り広げました議論を平木議員並びに御党から謙虚に丁寧に承ってまいりたいと存じます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 四月にはNPT準備会合も行われます。このNPTも極めて正念場を迎えております。このNPTとこのTPNW、核兵器禁止条約、しっかりとこの二つを回していくという、私たちはその考えで臨んでおりますので、しっかりとこの国会でも、平木議員も質問させていただくと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、質問なんですけれども、アジア版OSCE、これ、OSCEというのは欧州安全保障協力機構でありますが、これを、アジア版のものをつくることを公明党としては考えております。特にアジア、特に厳しい安全保障環境下にある北東アジアにおいて、対抗・対立当事者双方が対話の枠組みに入る常設の安全保障協力機構の設置であります。石破総理は、衆議院の予算委員会で我が党の平林議員の質問に対して、この構想に対して、私自身、強い関心を持っているとお答えになられました。  ヨーロッパのこのOSCEというのは、構想から設立されるまで十年以上掛かっております。アジア版OSCEも中長期的なスパンで育てていくものと認識しております。まずは、アメリカ、中国を含む北東アジア地域で共通の利益となる分野で対話のメカニズムをつくっていくことが重要だと思います。私は、それは災害対応ではないかと思います。石破総理も、ハドソン研究所への寄稿で、潜在的脅威を低減させる信頼醸成措置の重要性に触れまして、アジアにおける防災分野における協力に言及されました。  この防災協力の枠組みを足掛かりに、特に北東アジア地域における常設の紛争予防のための安全保障協力機構の構築を検討していくことはできないでしょうか。総理の見解を伺います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) このアジアにおきまして多国間の安全保障の仕組みというのをつくっていかねばならないと思っております。いきなりNATOのアジア版という話にはなかなかなりませんもので、まず、おっしゃいますように、防災あるいは治安ということに特化をいたしまして、着目をいたしまして、アジア版のOSCEというものの設立に向けて私どもとして努力をしてまいりたいと思っております。  この御提案は御党から頂戴をしておるものでございますし、また、山口前代表からもこのことについていろんな御示唆をいただいておるところでございますので、まず、このアジア版のOSCEの設立に向けて御党の御意見を承り、広い御議論を経て、実現に向けて最大限努力をいたしてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 繰り返しになりますが、常設の、そして対抗・対立当事者双方が入るこの枠組み、まずは防災分野から育てていくのが重要ではないか、このアジア地域においてですね、それが今公明党の考えでございますので、議論を深めさせていただきたいと思います。  最後に、残された時間で政治改革について問います。  私たち公明党は、この国会で具体的に三点、制度改正を実現していく所存です。一つは、政治資金をチェックする第三者機関であります。二点目は、当選無効となった議員の歳費返納義務化であります。三点目が、企業・団体献金の在り方であります。  この企業・団体献金の在り方というのは、今月三月中に結論を得ることで与野党申合せしております。特に企業・団体献金の在り方については、各党の意見は規制と公開の考え方により隔たりがございます。  公明党は、これまでの司法判断を踏まえ、日本の民主主義をどう守っていくかという観点で党の独自案を検討しています。例えば、企業や団体からの特定の、企業や団体から特定の政党に寄附をするのではなくて、基金をつくって、そこに一旦まとめて、言わば民間版の政党助成金のように議席数に応じて各党に配分していくやり方もあるのではないかと、現に有識者からのそうした声も伺いました。  御所見があれば伺いたいわけでありますが、まず、この国民の政治への信頼回復のため、今申し上げた三つの政治改革を何としてもこの国会中に成し遂げていく、その総理の決意を伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のように、第三者機関の設立、そしてその役割というものを明確化し、実効性を担保するということ、当選無効議員の歳費返納、そして企業・団体献金の在り方、この三つについて深い御議論を経て早急に結論を得なければならないし、我が党としてもそれに向けて積極的に提案を行ってまいりたいと思っております。  企業・団体献金についてでございますが、今御指摘の企業・団体献金を受け取る基金というものについて、済みません、今初めて教えていただいたもので、なかなかイメージがよく分からないんでございますが、私どもとして、禁止よりも公開ということ、そしてそれが、どこかの党に有利で、どこかの党に不利だということがあってはならないと思っております。そういうことを実現をするためにこの基金というものがいかなる役割を果たすものであるかということについて、よく御提案を、趣旨を承りながら、今後実現の可能性に向けて、余り検討してまいりたいというので答弁を締めるの嫌なんですけれども、そのことについて実現というものを視野に入れながらお話を承ってまいりたいと思っております。  済みません、十分な答弁でございませんが、御容赦ください。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 私が申し上げた基金という話は、これから衆議院の特別委員会で本格的に議論に入ってまいりますので、公明党の考え方もしっかりと提示していきたいというふうに思っております。  ただ、合意形成されずに何も決まらない事態というのは、これ避けるべきだと思っております。私たち公明党は、この国会で具体的な制度改正を実現すべく全力を挙げてまいります。そのことをお誓い申し上げまして、質問を終わります。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、下野六太君の質疑を行います。下野六太君。

下野六太 公明党

○下野六太君 公明党の下野六太でございます。  本日は質問の機会をいただき、感謝申し上げます。ありがとうございます。  主に、子育て、教育、引きこもりの問題等について質問をさせていただきたいと思います。  早速質問に入らせていただきます。  国は人がつくり、人は教育がつくる、一貫して主張をしてまいりました。三十年、五十年先、百年先の日本をすばらしい国にするためには、教育にこそ最も力を入れていくべきではないかと私は思っております。  我が党は結党から六十年を超えておりますが、一貫して教育に力を入れてまいりました。消費税が一〇%に上がる際には、三から五歳の幼児教育の無償化も実現をしてきました。今回も、自民党、維新の会との協議の中で、高校教育の無償化の実現について合意し、授業料以外の教育費を支援する低所得世帯向けの高校生等奨学給付金にも中間所得層まで広げるよう合意することができました。  総理の今後の意気込みと取組について伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) いろんな御議論を経まして今回のような内容になっておるところでございますが、教育の質をいかに確保するか、そして多様な人材をどのように育成し実現をするか、私立加算金額の水準はいかにあるべきか、公立と私立はどのような関係に立つかということが検討項目としてなお残っておろうかと思っております。そのようなことを踏まえながら、安定的な財源の確保とともに制度設計というものに取り組みます。  御指摘のように、低中所得層の方々への高校生などの奨学給付金の拡充につきましても、三党合意に沿いまして、公明党さんの御意見を拝聴しながら取り組んでまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 三党合意の給食の無償化に当たりまして、地産地消だけでなく有機農業の推進を盛り込むべきではないか。子供の育ちには、言うまでもなく、安心で安全な食材が必要であります。総理も有機農産物を給食に取り入れるべきであると御発言をしているということを伺っております。  学校給食でできる限り地元の有機農産物を給食に取り入れるべきではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりでございます。  地産地消と同時に有機農産物というもの、つまり、目に見える形で、誰がどのように作ったのということが子供たちにも分かるようにしていくということは極めて重要なことであって、どこの誰が作ったか分かりませんと、どのように作ったか分かりませんと、これが健康に対してどのような意義があるか分かりませんということであっては、学校給食法の趣旨にも食育基本法の趣旨にも反することだと私は思っておるところでございます。  さればこそ、地域地域によって特性がございますので、地方創生交付金というものをこの実現に向けて御活用いただくように政府といたしましても努力をいたしてまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 総理の今の御発言は食育にもしっかりつながっているというふうに受け止めました。ありがとうございます。  教育無償化三党合意の中で、先行措置として、令和七年度分について、全世帯を対象とする支援金について収入要件を事実上撤廃することができました。  私は、家計を助ける意味での私立高校への支援、援助はいいと私は思っておりますが、それが行き過ぎると、先ほどの総理の答弁にもありました、私立と公立とのバランスをどうするのか、公立が定員割れの問題が引き起こってくる可能性が出てくるかというふうに思っております。  公立高校が地域社会での果たしてきた役割は非常に大きいと思っております。今こそ公立高校への支援をしっかりと充実させていくべきではないかと思っておりますが、文科大臣の見解を伺いたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  本当に、公立高校、地域に密着をしていきながら、各地域や生徒の多様なニーズ、個々に対応した学びを提供する重要な役割を担っているというふうに私どもも認識しておりまして、文部科学省といたしましては、これまでも、DXハイスクール事業におきまして、例えば普通高校において3Dプリンターを活用した物づくり体験、また農業高校などにおいてはドローンを使ったスマート農業なども含めた農業実習、また、地方創生二・〇に向けまして、産業界、地域におけるどういう人材が必要かということをあえてしっかりと考えていった伴走支援を受けた、専門高校を拠点とする地方創生の支援と地域人材の育成、障害のある生徒お一人お一人の教育ニーズに応じた高校における通級などの指導の充実に取り組んできたところでございます。  委員がおっしゃっている一人も置き去りにしない教育環境を目指すということは私も一緒でございまして、そういう中では、公立高校、本当に大きな役割があるんだと思っておりまして、今回は三党合意に基づきまして公立高校などの支援の拡充をしっかりと具体的に向けた検討を行わせていただきまして、御党の御意見も聞かせていただきながら必要な取組を速やかに進めてまいります。  以上です。

下野六太 公明党

○下野六太君 公立高校への意義、公立高校の果たしてきた役割、意義、そして一人も置き去りにしないというところまで踏み込んだ答弁をいただきまして、感謝申し上げます。  我が党は、子供たちの心身の健全な成長のためには社会全体で教育を支える必要があるとして、チーム学校を提唱をさせていただいてまいりました。さらに、午前中は従来型の教育で、午後は子供たちの関心に応じた学びを輝き教育とさせていただいておりますが、不登校の改善に期待できる輝き教育こそこれから推進をしていくべきではないかと考えておりますが、再び文科大臣の見解を伺いたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 輝き教育についてでございますが、まず、御党では、教育の党としてこれまでも本当に教育の無償化、質の向上に関しまして政策を力強く前に進めていただいていることに心から敬意を表します。  また、そうした中で、子供たちが誰一人取り残されないように、不登校児童生徒を含め多様な子供たちを包摂する柔軟な教育課程の編成、また環境整備を促していくことはまさに大変重要なことでございまして、こうした中で、時間割編成を工夫していきながら、午前はこの教科等の授業を実施しながら、午後には時間を個々の関心に応じた探求活動に当てる取組、また、工夫を凝らした校舎を生かして、学ぶスペースと、さらには方法、場所、子供たち自らが選びながら学ぶ取組が行われると承知しておりまして、主体的な学び、これを推進する先導的な取組として大変注目をしているところでもございます。  今後の中央教育審議会における学習指導要領の検討に際しましても、子供一人一人の可能性輝く柔軟な教育課程の編成の促進の方策を審議の柱の一つとしているところでございまして、しっかりと議論を進めてまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 子供たちにとって真に魅力のあるやはり公教育をもう一回力強くつくり続けていくという必要があるかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  続きまして、引きこもりの問題について質問させていただきたいと思います。  膠着状況に、膠着状態になってしまっている親子関係の場合、一旦自宅から出て共同生活を送ることが親にとっても子供にとっても有効であるとして、自立支援のための共同生活であるいわゆる自立塾が効果を上げてきておりましたが、民主党政権下で廃止をされ、行く場所がなくなっております。復活をさせていくべきではないかと私は思っておりますが、総理の見解を伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 経緯は御指摘のとおりでございます。効果検証、実績の把握が不十分だということで、平成二十一年度末をもってこの自立塾というものは廃止されたというふうに承知をいたしております。  で、一体それは何だということでありますが、予算額では、二十年度が六・五億、二十一年度が五・一億、二十二年度要求が三・八億ということでございまして、これもう一回復活させるってなかなか難しいかもしれませんが、一方において、引きこもりになっちゃった若い方々を対象として、共同生活による支援を行い、社会へのつながりを促すというような取組をしている民間の方々もいらっしゃるところでございます。  来年度から厚労省におきまして、その民間事業者の方々の支援内容あるいは実態に関する調査研究を行うことといたしております。その結果を踏まえまして、そのまま復活させるということではなくて、よりバージョンアップさせた形でできないかということを私どもとして考えてまいりますので、是非ともまた御教導を賜りますようにお願い申し上げます。

下野六太 公明党

○下野六太君 力強い答弁をありがとうございます。  実は私は、この自立塾、若者サポートステーションは、就労ありきで期間が限定である、そこからやっぱり漏れてくる青年たちがいるということで、この自立塾について、公明党の先輩議員から、現場を見に行くべきだ、こういう御指導をいただいて、現場を見に行ってまいりました。富山市はぐれ雲、黒部市宇奈月塾、宇奈月自立塾ですね。それから、東京福生市にもあります。山形の蔵王にもあります。それから、愛知県の蒲郡、栃木県宇都宮市、全て一人で行ってまいりました。  その中にあって、私は、この自立塾、合宿型の共同生活の中で何をやっているのかということを興味、関心を持って訪ねてみたところ、特別なことは何もやっていないんです。朝六時に起床、六時半から散歩、七時過ぎぐらいから当番が作った朝食を一緒に食べる、そして時間が来たら富山市のはぐれ雲は農作業に行く、いわゆる農福連携ですね、そして時間が来たら夕食食べて、時間で寝る、これだけだったんですね。  私は、そこで非常に特別なプログラムを提供している、特別なことをやっているんではないかと思っておりましたら、そうではなかった。要するに、きちんとした生活習慣を習慣として身に付けることができたならば人は自立に向かっていくんだということがこのこれらの施設の中で証明をされています。富山市では四百人を超える塾からの卒塾していった人、卒寮していった人、そして山形の蔵王は七百人を超えています。その中には、新潟で今現在、精神科医として活躍をしておられる方もいます。多くの青年たちを救ってきた。  一月の経費は大体十五万から十七万円掛かると言われています。それが一円も公的な支援が受けられていない。だから、行かせたいという親もたくさんいる、しかしそこにはその経済的な壁があって行くことができない。ここを私はしっかり重く見て、この自立塾の復活よりも、先ほどの総理の答弁では新たなバージョンアップとして国としてしっかり考えたいということでありましたので、私は非常にそこに期待をさせていただきたいと思います。  引きこもり問題は、十五歳から六十五歳までの間の中で少なく見積もっても百四十六万人の方が引きこもり状態にあると言われておりますが、これがなぜ大きな社会問題にならないかというと、引きこもりの当事者は自分自身が悪いんだと思っていらっしゃる方が多い。そして、親は親で、私の育て方が悪かったんだというふうな自責の念に駆られていらっしゃる親が非常に多い。ですから、社会的には表には出にくい問題ではあります。  私は、そういった青年たちも含めて、この国に生まれてきたその一人一人がやはり所願満足のすばらしい人生を送ってもらいたい、そのために政治はあるべきではないか、このように私は思っております。  ですので、是非とも、この青年たちを含めた引きこもりの支援法を今こそ作るべきではないかと思っておりますが、総理の答弁をいただきたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘ありがとうございます。  世の中にはいろんな新聞がございまして、釣具新聞という新聞があるんですね。で、これ去年の十一月一日号でございますが、下野委員が日本釣振興会に協力を要請されて、釣りで不登校や引きこもりを予防して社会参加のきっかけにしようというふうに議員が釣振興会に働きかけて実現したというふうに新聞で読みました。  で、その子供たちが釣りということに参加をすることによって、あっ、自分一人じゃないんだなということ、みんなでいろんなことができるんだなということを気が付いた。これは本当にいいなと思ったのは、元々不登校だったり家に引きこもっていた人たち、独りぼっちの時間が長かったので、何かきっかけがないと釣りに取り組む機会なんかなかったと。楽しかったなという思い出が置き去りになっているので、今日は面白いなと思っていただけたらいいなというふうにこの理事長の方がおっしゃっておられたというふうに新聞で読みました。  おっしゃいますように、これ民間独自の取組でございますが、何かきっかけをつくるということによって、百四十六万もおられるわけですよね、で、それ自分が悪いんだ、親御さんも自分が悪かったんだと、そういうものを変えていくということについて大きなきっかけを委員が与えていただいたと思っております。  御賛同いただける方も多いと思いますので、国が何か支援ができることがあればさせていただきたいし、百四十六万って半端じゃございませんので、こういう方々が引きこもりから変わっていく、そういうきっかけをつくることの重大性を教えていただいたと思っております。ありがとうございました。

下野六太 公明党

○下野六太君 もう本当に力強い答弁をいただきまして、ありがとうございます。そのとおりであります。  引きこもりの当事者の方に何人も会いました。御家族の方にも会いました。優しいんです、思いやりにあふれているんです。人が横で怒られているのを自分が怒られているかのように感じるくらいの優しい方が非常に多い。そういった方をやはり人材として活躍できるような社会をつくっていきたいというふうに思っております。  その中で、今総理に答弁いただきましたけれども、その日本釣振興会の前会長、高宮会長に、私は、釣りを趣味とする人が増えれば引きこもりの予防になるのではないかということを話しました。そうしたところ、高宮前会長が、非常にそれはいいことだということで、それを非常に受けて、そして私は、青少年の健全育成、生きづらさを抱えておられる方々を助けてほしいと、日本釣振興会で助けてくださいということを申し上げたところ、日本釣振興会の役員会の中でその高宮前会長は、全ての都道府県の責任者の皆様に対して、これから日本釣振興会は生きづらさを抱えている青年の支援、そして青少年の健全育成に力を尽くしていこうではないか、賛成の人は手を挙げてくださいという挙手まで求めて、全員が手を挙げていったという感動的なワンシーンがありました。  それを受けて、昨年の七月には、福岡県の児童養護施設で釣り、海釣りの体験教室が開かれました。初めて海釣りに参加をする子供たち、そこに非常に感動的な世界が広がりました。そして、昨年十月には、先ほど申し上げた東京福生市の青年たち、引きこもりであった青年たちに、釣振興会、日本釣振興会が乗り出して、自然の川をネットで仕切って、その間にマスを放流して、そして魚釣りができるようにしたんです。プロのなせる業です。ほとんど自然と変わらない状況下において釣りの体験、喜びを体験をさせていただいたところ、青年たちが歓声を上げて大変に喜んでいたというのが、先ほど総理が紹介いただいた日本釣具新聞に詳細が書かれてあります。  私は、この日本釣振興会だけではないと思います。様々なプロフェッショナルな団体が、日本にはすばらしい団体がたくさんある。そういった団体にこそ、やはり青年の支援に、そして生きづらさを抱えておられる方々の支援に力を貸していただきたい。そして、国のやっぱり子供たち、若者たち、青年たちを、みんなで手をつないで助けていきたい、生き生きとした青年たちを育てていきたいと思っておりますが、総理の御所見を伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私、釣振興会の回し者でもございませんが、やはり釣りって楽しかったですよね。おまえが悪いんだみたいなこと言われないで、みんなが助け合って、あれが釣れたときのうれしさというのは、これ結構生涯忘れることがございません。  政府といたしましては、NPO法人などの民間団体の皆様方が創意工夫して行っておられます居場所づくり、この取組に関しますモデル事業を実施をして、その効果を検証しておるところでございますが、食事や体験の提供を行っていただく民間団体の活動への支援を通じまして、地域の居場所づくり、体験機会の提供を推進をしておるところでございます。また、自治体におきまして、民間団体を含みます多くの主体によって構成される市町村プラットフォーム、連携の場、この設置も推進をしておるところでございます。  下野委員がおっしゃいましたような例も、そういうような多様な主体がつながっていき、地域の支援力、これが発揮をされるものだというふうに思っておるところでございます。  この引きこもりというものは何か定義がいろいろ難しいらしいんですけど、六か月間自分の部屋からほとんど出たことがないと、六か月間自分のおうちから出たことがないというのが引きこもりということの概略的な定義だと聞いておりますが、そういうものをどうやって社会に出ていただいて、自分の存在というものを実感をし、楽しく暮らすということについて、民間の取組というものに対して行政としてできます支援は十分にやらせていただきたいと思っております。

下野六太 公明党

○下野六太君 ありがとうございます。  総理の今の答弁の中で、法律がないがゆえに定義がはっきりしないというこういう問題もありますので、是非私は、法律でしっかりと定義をし、そして支援をどのようにあるべきなのかということもしっかりつくっていくべきではないかと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  続きまして、子育てについて質問させていただきたいと思います。  子供たちの遊びは学びにつながっていきますし、生きる力にもつながっていくと思います。東京大学の秋田名誉教授は、乳幼児期においては遊びこそが心身の機能を育み、多面的な育ちを保障すると、だからこそ、先進諸国の乳幼児教育カリキュラムでは必ず遊びが方法としても大事にされてきた、世界的には、生涯にわたって遊びは創造性を育み、人の幸せや豊かな時間を保証することとも言われてきている、人生においては、いつも学びと仕事だけではなく、遊びがあってこそであり、その基礎は乳幼児期の遊びの経験の中にあるというふうに主張をされております。  私は、何度となく子供たちの健全育成には遊びが重要であるということを主張をさせていただいてまいりました。はじめの百か月の育ちビジョン、二番目に、遊びと体験を、子供たちがですね、遊びと体験を繰り返しながら成長していきますということが反映をされていることをうれしく思っております。感謝申し上げます。  今こそ子供の遊びの価値を再認識すべきではないかと思っておりますが、総理の見解を伺いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 乳幼児期の遊びは子供の健やかな成長のために大変重要と認識をいたしております。  令和五年の十二月に、はじめの百か月の育ちビジョンというものを閣議決定をいたしました。はじめの百か月って何だねと言われますが、これは、お母さんの妊娠期から幼保小、幼稚園、保育園、小学校接続の重要な時期、いわゆる五歳児から小学校一年までがおおむね九十四から百六か月ということでございまして、この時期に注目したキーワードというふうに承知をいたしておるところでございます。  乳幼児期に多様な人や環境と関わる豊かな遊びと体験、これが子供の心身の健やかな成長に欠かせないということでございまして、政府といたしましては、このビジョンを踏まえまして、遊びと体験の重要性に関する子育て世帯、地域住民に向けた普及啓発、各地域で実施されております遊びと体験に子育て世帯を結び付ける人材の養成等を実施をいたしておるところでございます。  やっぱり、もう何十年も前のことですが、遊びってすごく楽しかったし、森のようちえんなんかもそうなんですけれども、世の中にいろんな危険もある、だけど、その中で生きる力というものをどうやって身に付けていくかということは、座学ではできない体験がたくさんあると思っております。  御指摘を踏まえまして、この遊びというものが子供の成長に必要不可欠なものだということを政府としては更に認識をして努力をいたしてまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 社会全体に遊びの価値を再認識してもらえるような雰囲気をしっかりつくっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  はじめの百か月育ちビジョンの遊びに対して、私は調査研究にもっと力を入れていかねばならないというふうに考えております。遊びの価値がまだまだ社会の中では重要視されていないというところで、エビデンスをしっかりつくるべきだと思っております。  子供たちが安心して外遊びができる環境を整えねばならないと思っておりますが、今後の調査研究の計画はどのようになっているかということを問いたいと思います。  また、こどもまんなか実行計画二〇二四では、国交省は子供や子育て当事者の目線に立った公園づくりを進めるとしておりますが、モデル事業として国が推進をする必要があると思っておりますが、どのように進めていくのかを問いたいと思います。

三原じゅん子 内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・共生・共助) 自由民主党

○国務大臣(三原じゅん子君) 先ほど総理からも御答弁ありましたように、はじめの百か月の育ちビジョンでは、妊娠期から幼児期までのはじめの百か月の全ての子供の育ちを保障するために、乳幼児期に多様な人や環境と関わる豊かな遊びと体験が子供の心身の健やかな成長に欠かせないものである旨を明確にした上で、自然に触れたり、芸術や地域行事等の文化に触れて感性を育んだり、日常生活における豊かな体験を得たりすること等の重要性にも触れてございます。  現在、こども家庭庁におきまして、外遊びや自然体験、絵本、音楽など、乳幼児期に多様な遊びと体験の機会を得ることが、言語、数量の感覚や思いやり、そしてやり抜く力、心身の健康など、子供の育ちにどのような影響を与えるかなどにつきまして、科学的知見を収集、分析して、子育て世帯や社会全体に普及啓発するための調査研究を実施しているところでございます。  今年度中にこの調査研究の結果、取りまとめる予定としておりまして、自治体等の関係機関に幅広く周知することなどを通じて、はじめの百か月の時期における外遊びや自然体験等の多様な遊びと体験の重要性、普及啓発、しっかりと行ってまいります。

中野洋昌 国土交通大臣 公明党

○国務大臣(中野洋昌君) 下野委員にお答え申し上げます。  子供や子育て当事者の目線に立った公園づくりが大事だという御指摘でございました。  まさにおっしゃるとおりでございまして、子供に豊かな遊びと体験を提供する大変大事な場として公園、都市公園があると思います。これが、日常的な子供の遊び場、これが生活に身近な場所で確保できることが大事だと思っておりまして、地方公共団体による都市公園の整備をしっかり支援をしてまいりたいと考えております。  例えば福岡市の事例でございますが、百道中央公園、これは、公園整備に関するワークショップを踏まえて、乳幼児も利用できる遊具、あるいは付添いの方が見守りやすいベンチ、こういうものの整備が行われました。  国土交通省では、こうしたモデル的な取組を全国的に推進しようということで、令和六年度から社会資本整備総合交付金にこどもまんなか公園づくり支援事業というものを創設いたしました。ワークショップ等を通じて公園の整備計画を策定をし、そして子供の遊び場の確保に資する都市公園の整備について重点的な支援を行っております。  国土交通省としましては、引き続き、交付金による支援、また、こうした優良展開も、是非横展開をさせていただきまして、地方公共団体とともにこうした子供や子育て当事者の目線に立った公園づくりが進むように取り組んでまいりたい、このように考えております。

下野六太 公明党

○下野六太君 もうしっかりよろしくお願い申し上げます。  最後に、質問をしようと思っておりましたが、時間の関係でお願いだけしていきたいと思います。  私も元教師でありますが、教育現場は教師不足で本当に苦しい状況にあります。処遇の改善も大事ではありますが、加配等、柔軟にしっかり教師不足に対応できる社会をつくっていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で下野六太君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、猪瀬直樹君の質疑を行います。猪瀬直樹君。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。よろしくお願いします。(資料提示)  冒頭ですけれども、昭和五十八年に「昭和十六年夏の敗戦」という本を僕は出しまして、それで石破総理はこの本をお読みになって、二〇〇六年から二〇二四年まで、国会質疑で六回、「昭和十六年夏の敗戦」について質疑されています。なぜこの本を取り上げて質疑をする必要があったのかということをまずお答え願いたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) よもやこういうような場面が来るとはゆめさら思っておりませんでしたが、私、防衛庁長官をしておったときに、ある方から、この猪瀬直樹さんの書いた「昭和十六年夏の敗戦」だけは必ず読めというふうにお薦めをいただきました。そのときに、えっ、昭和二十年夏の敗戦じゃないのと言ったら、違うんだと、敗戦は昭和十六年にもう既に決まっていたのだ、ちゃんと読めというお話でございました。  今のキャピタル東急ホテルの辺りに総力戦研究所というものをつくって、当時の帝国政府が、陸軍、海軍、そしてありとあらゆる官庁、日本銀行、同盟通信であったかと思います、三十代の俊才たちを集めてあらゆるデータを開示をして、日本とアメリカの今でいうGDPが八倍違ったとか、そういうあらゆるデータを開示して、日米もし戦わばどうなるかということ、今の言葉でいうシミュレーションをやったと。その結果は、何をやっても勝てないので、いかなる理由があってもこの戦争を始めてはいかぬということが結論であったが、それは顧みられることなく開戦に至り、日本はあのように悲惨な道をたどっていったと。  概略そのようなことでは、原作者を前にして言うことでもありませんが、そのように覚えております。つまり、情報の開示とは何であるか、みんな分かっていたのに何でこれを始めたのか、そして個別最適の総和は決して全体最適ではない。  私、若い方々に、安全保障、何読んだらいいですかと聞かれることが時々あるのですが、真っ先にお薦めをするのは、この「昭和十六年夏の敗戦」、この本でございます。その価値は不滅のものだと原作者を前にして申し上げておくところでございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 ありがとうございます。  そこで、今僕が申し上げたいのは、次のパネルなんですけれども、昭和十六年のときの軍事費の膨張、右肩上がりなんですけれども、この図を見ていただくと分かるように、医療費も同じ角度で上昇しているということなんですね。あえて、これパラレルに考えたいんです。なぜかというと、今、今年度の予算で社会保障関係費の割合は五六%になっているんですね。昭和十六年当時の軍事費と同じような膨らみ方で、国家予算の半分を占めているということになります。  これやっぱり、なぜ止められなかったかといういろんな問題ありますよね。陸海軍の圧力、強力なパワーというか、言わば圧力団体ですよね、その圧力団体の力によって、情報もゆがめられ、予算もゆがめられてきているというのが戦前の昭和十六年の状況だと思うんですが、その同じ轍を踏むんじゃないかということが心配なんですね。今も、医師会とか薬剤師会とか圧力団体があるから、無駄なものがいっぱいあるけれども削れない。  で、「昭和十六年夏の敗戦」を深く受け止めていただいている石破総理に、同じ轍を踏まない、改めて破綻に向かわないためのお考えをお聞かせ願いたい。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) ある予算費目が全体予算の四割を超えるようになると、その国の財政というのは破滅に向かうというのをどこかで読んだことがございます。  ある程度予測が可能な社会保障費というもの、あるいは医療費というもの、もちろん全部が予測可能なわけではございませんが、それと軍事予算というのはなかなか同一に論じられないところはございますが、ある費目が予算の多くを占めるようになるということは国家財政として決して望ましいことだと私は思っておりません。  そこにおいて、どのようにして最も効果的な予算の使い方、効率化とは申し上げませんが、なされるべきなのかということは、私どもは、そのうち何とかなるだろうという、その太平洋戦争でもそうですが、戦は時の運とかですね、そういうかなり楽観的な、あるいは刹那的と言ってもいいのかもしれません、そういうような見通しを持ってはならないということ。  もう一つは、個別最適の総和は決して全体最適ではないということ。そしてさらには、委員が御指摘になりました、私ども自由民主党として、いわゆる政治団体、いろいろな、圧力団体という言葉をお使いになりましたが、その圧力によって政策を曲げたとは私どもは思っておりませんが、そういうことが国民の皆様方に思われないような襟の正し方、努力というのは更にしていかねばならないというのは肝に銘じておるところでございます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 戦前も若い人が犠牲者になっていくという、戦争の場合は。現在は、戦争じゃないけれども、この医療費の急激な増加を止めなければ、これ勢いが付いているということはまあしようがないよなというふうなことじゃなくて、これ、若い世代、もう血だらけになっているんですよね。現役世代の負担が物すごく増えちゃっている。この出血を止めなきゃならない。  ということで、これちょっとこのパネルで、現役世代がどれだけ仕送りしているかという図なんですけれども、あのね、年金というのは賦課方式だから、現役世代が高齢者に仕送りをする、これは年金の構造ですが、保険というのは自分のリスクに対していろいろ気を付けていると安くなったり、気を付けないと病気になったりして保険料上がるとか、そういう自分のリスクに対するものが保険ですから、しかし、その保険の半分が仕送りで、年金みたいになっちゃっているんですね。  だから、ここです、この赤い流れを見ていただければ分かるけれども、その協会けんぽとか組合健保とか共済組合とか、どんどんどんどん、若い人のが入っているところですね、現役世代が送っています、後期高齢者に。さらに、青いところを見て分かるとおり、これ前期高齢者にも市町村国保で送っていて、またその市町村国保がまた後期高齢者にも送っていると、こういう複雑な図ですけれども、この赤い流れ、青い流れ、これすごいですね。これをやっていたら現役世代は本当に押し潰されてしまうんです。  ということで、できるだけこれを何とかしなければいけないのではないかと、保険制度の基本原理が壊れてしまっていますということを申し上げて、これは保険の公平原則から大きく乖離しているんじゃないかということで、改めて総理に、どうするんですか、これと。無駄を省いて応能負担、応能負担も大事だし、無駄を省くことも大事だし、その両方をやらないといけないんじゃないかということをちょっとお尋ねしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 応能負担というのを口にした途端に、能力とは何だというふうな御指摘をいただくことがございます。そしてまた、高齢者の方々が多くの金融資産をお持ちであるということでありますが、どうやってそれを把握をするかという手法がいまだに十分ではございません。  もう一つは、無駄を省くといったときに、何が無駄なんだという議論になりますが、今までそれを何とか何とかしのいできてこのように複雑な制度になっておるわけでございますが、昨日、自民党の政審会長古川議員からも御指摘をいただいたことでありますが、結局、その保険というのはリスクがある程度普遍化していないとそもそも仕組みとして成り立たないというところがあろうかと思っております。  リスクが偏在化しているときにおいて、そしてまた人口構成が、このように賦課方式を取っていることもございまして、年金はそうでございますが、もらう人いっぱい、払う人少ないということでそもそも成り立つのかという問題がございます。そういうような問題が顕在化をしておりますので、制度が破綻する前に、つまり、そのうち何とかなるだろうといって、とうとう破綻を来したという、そういうことをこの国においてもう一度繰り返してはならない。  そうすると、年金にしてもそうですし、特に医療はそうですが、このリスクというものを保険の中でどこまで吸収できるのだろうかということは、本当にもう党利党略を超えて、もちろんこんなことに党利党略があっていいと私ゆめさら思いませんが、この場において御議論をいただき、政府として結論を出し、それを国民の皆様方に御説明をする、そのための議論を更に賜りたいと思っております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 まさに総理がおっしゃるとおり、党利党略を超えて解決しなければいけない。  そこで、日本維新の会としては、まず医療費、無駄四兆円あるだろうと、もっとあるんだけど、取りあえず四兆円削減しようと。そうすると、現役世代一人頭六万円の手取りが増えるというか、負担が減るということになりまして、それについて協議をしようということで、自公維三党で合意文書を交わしたわけですが、その協議体の設置について、今の七年の、令和七年の予算編成過程で早期にと、なるべく早く実現できるように、次の令和八年度予算に反映するようにやるということが一つ書いてありますね。  これ、政府の骨太方針というのは、六月に大体骨太方針出るから、それまでに三党の協議体が設置されて協議を始めて、どういうところが無駄あるのかということを明らかにしていかなければならないわけですが。そうすると、政府の骨太方針に反映させるためには、もう三月、もう来週ぐらいから始めて、五月中下旬まで十週間しかないから、そうすると毎週一回やって十回ぐらいやらないと骨太方針に反映されることができないという、そういうことがあるので、これを、令和八年度の予算をスムーズに通過させる一里塚ですから、これを総理にお尋ねしたいのは、そのスピード感で毎週一回、来週からでも始めて、五月半ばまでに十回ぐらいやってほぼ結論を得るということをお答え願いたいんです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 三党合意におきましては、現役世代の増加する保険料負担を含みます国民負担を軽減するための具体策について、令和七年末までの診療報酬改定を含む予算編成過程で論点の十分な検討を行い、早期に実現可能なものについては令和八年度から実行に移した上で、令和八年度以降の措置については骨太方針二〇二五に記載をし、令和八年度以降の予算に反映させるということになっておるわけで、この合意内容を踏まえて、この協議体の進め方について政府がとやかく申し上げるべきではございませんが、この時限性というものを考えました場合に、十週間しかございませんで、時間は限られておるわけでございますから、開催頻度というものを上げるということは適切に御判断をいただけることだというふうに思っております。  これはもう、本当に詰めた議論を専門家の皆様方にいただいた上で、専門家が議論した結論って大体分かりにくいことになっておりますので、それをいかにして分かりやすく説明するかということも併せまして、限られた時間の中で濃密な御議論を協議体においていただけるというふうに思っておりますし、政府といたしましても、情報提供等々、できますお手伝いは最大限させていただきます。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 今の御答弁、非常にいい御答弁ですが、十回ぐらいやらないとということについて、まあ総理であり総裁であるので、透明化しながらやるということと、まさにおっしゃるとおりですが、もう一度そこを確認したいです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、総裁といたしまして、自民党のプロフェッショナルといいますか、エキスパートといいますか、それをこの協議体に当然参加をいたしまして積極的な議論を行い、そして政府の責任として情報を包み隠さずに提供して、その議論が本当に実のあるものになるべく努力をするのは当然のことでございます。足らざるところはまた御指摘ください。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 次に進みましょう、後でまたもう一回確認しますから。  それで、このパネルで、次、五枚目のパネルですけれども、このOTC類似薬という、そういうお名前、皆さん覚えていただきたいんですが、実は医者にかからなくても買える薬局があるんですね。  一番こっち側ですね、普通の、皆さん、風邪薬は普通にドラッグストアとか薬屋さんに行きます、薬局に行きます。あと、お医者さんにかかったら処方箋を書いてもらって、そして調剤薬局に行きます。それは非常に分かりやすい構造なんですが、その真ん中のところにあるこのグレーゾーンの緑でマーカー振ってあるところですね、これは医療用医薬品なんですけれども、これは必ずしも処方箋がなくてもよい薬なんですね。  ところが、今ほとんどここの部分は、これだけで七千種類あるんですが、この薬は処方箋を書く場合がほとんどになっているんです。だけど、処方箋を書かなくても買える薬なんです。この部分で恐らく一兆円は削ることができる、処方箋書かなければ。ところが、この薬屋さん、あんまりないんです。  で、真ん中です。零売薬局というのがある。零売というのは、零、ゼロの零ですけれども、少し、僅かずつという意味で零売という言葉があるんですが、零売薬局というんです。その零売薬局の看板、よく見てください、これ。処方箋がなくても薬が買えるって書いてあります。つまりこれ、薬剤師さんが、セルフメディケーションといって、薬剤師さんが患者さんと一生懸命きちんと話をしてその知識を伝えていけば、必ずしもお医者さんが書いた処方箋がなくても医療用医薬品は買えるんですね。そういうことで、この処方箋がなくてもということなんですね。こういうことが、ここで一つ無駄が発生して、一兆円の無駄があるんだと。これ探していけば幾らでもあるんですけど、今日はこの話です。  こういうのがあると、働いている人たちってなかなかお医者さんに行けなくて、こういう薬売っているところがあれば非常に助かる。同時に、高齢者でちょっと暇潰しに病院行って何となく湿布薬もらってくると、これだけで保険が掛かるわけですね。こういうことの無駄を省くために、いろんな効果があるんですけれども、是非ここのところをちゃんと進めていこうと、今回も協議体でそれをやろうと思っているんですけれども。  こういうことを、総理、どう思いますか。こういう無駄があるんですよ。みんな知らないんですけれども、これは本当に業界の中で見えないようにしているんですね。これが、こうやって売っているところもあるんですね。総理、これお願いします。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) いわゆるOTC医薬品につきましては、これは薬剤師さんに相談しながらも購入者の判断に基づいて購入され使用されるものに対しまして、一方で、きちっとした定義があるわけでないんですが、御指摘のそのいわゆるOTC類似薬につきましては、これはあくまでも処方箋医薬品と同様、医療用の医薬品でありまして、原則として、適切な使用がなされなかった場合のリスクが高いため、医師などの専門家の判断の下での使用が求められるものであります。  ただし、医療用医薬品に該当するこのいわゆるOTC類似薬は、緊急時等のやむを得ない場合には、医師の処方箋がなくとも、薬剤師と相談した上で必要最小限の数量を薬局で購入できることとしているものでございます。  その上で、いわゆるOTC類似薬を実際に販売するかどうかは、ドラッグストアにおいて、その患者さんからの相談を踏まえ、OTC医薬品による対応も含めて検討し、判断されているものであるというふうに承知しています。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 今の説明は厚労省っぽい説明なので、これ本当に無駄なんだということは、やっぱり普通の、普通の消費者の目線で、我々ユーザーですから、供給側の視点とユーザーの視点違いますから、これすぐ買いに行けるといいですよね。  薬剤師さんが優秀なんですよ。これちょっと見てください、一番端の方。世界中で一番薬剤師の数が多いんですよ。これ、量産したのおかしい、急に増やしていったんですよ。それなのに、これは調剤薬局でシートに輪ゴム巻くだけの仕事やっているんですよ。こんなの、はっきり言って誰でもできますよ。だけど、本当に薬剤師さんのできる仕事は、対面で今のように医療用医薬品を説明して、そして売るという仕事ですよね。それが薬剤師さんの仕事だということで、これがゆがめられているんです。どうぞ、総理。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 厚生労働大臣ですから厚労省っぽい説明をするということになったわけでございますが。  商品名は申し上げませんが、よく知られております解熱鎮痛剤とか胃腸薬とか、こういうものを含んでおります市販されているOTC類似薬、OTC医薬品と効能、効果が同じで、処方されて保険給付される医療用医薬品については、この保険給付の在り方を見直すということに当たりましては、患者にとって必要な医療へのアクセスというものはきちんとできるということを配慮しなければなりません。そして、OTC医薬品との負担のバランスを考えねばなりませんが、これは極めて大事な課題だということは認識をいたしておるところでございます。  大切なのは、患者さんが必要なアクセス、必要な医療にアクセスできるということは確保しながら、制度の持続可能性をどのようにして見出していくかということであって、本音の議論というものをしていかないと制度自体が瓦解すると思っております。三党合意を深め、踏まえまして検討していただきたいと思っておりますし、繰り返しになりますが、政府として必要な情報の提供は包み隠さず行ってまいります。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 ここは一つの重要なポイントで、先ほどの医療用医薬品は普通は買えるんだと、それを厚労省は何かその規制を設けてなるべく買えないような方向に持っていこうとする、それで閣議決定までこの間したみたいなんですね。それ、また後でやります。  それで、医薬分業というのは必要なんです。それで昔は、お医者さんが薬を仕入れて、そして診療して、薬価の二倍、三倍で売ったりしていた。そういう時代があった。それを是正しようとして、病院の中で薬を売らないで、外で、調剤薬局で薬を売るという、そういうインセンティブを与えて医薬分業というものが進んできた。  そういう中で、じゃ、どういう結局現象が起きたかというと、これです。これ、うちの近所の総合病院の近くの、門前薬局というんです、お寺の前にずっとお店が並ぶみたいに。門前薬局、こんな繁盛しているんです。何でこんなにいっぱい薬局が並ぶ必要ありますか。もうかるからでしょう、これは。  そういうことで、これは、何でこんな門前薬局のような風景が生まれてしまったのかということなんですけれども、まずは次のパネルで門前薬局がもうかる構図というのをちょっと説明します。  我々、お医者さんにかかると。そこで、院内薬局、つまりお医者さんの中の薬局、まあ今大分少なくなりましたけれども、急いでいる場合はお医者さんの中で調剤する場合あります、調剤、薬を買う場合がありますけれども、その点数ですけれども、これ大体、院内処方というので、これ普通のやつです、三百二十円と。もちろん、保険が一割だったり三割だったりすると、それについてこれの一割だったり三割だったりします。  それで、次ですけれども、これ調剤薬局、門前薬局でやるとどうなるかということですね、門前薬局でやると。これ七・四倍ですよ。何でこんなに高くなっちゃうのと。何とか技術料、何とか調剤基本料とか、何とか料、何とか料、いっぱい付けているんです、これ。何でこんなに付いてるのと。  それで、一番下にちょっと青で囲ったのありますけれども、服薬管理指導料というのがあるんですね。これね、僕がお薬手帳を持っていなくて行ったら、お薬手帳持っていますかって聞かれて、持っていませんって言ったら五百九十円取られた。次持って行ったの。そうしたら四百五十円取られた。持っていても持っていなくても取られるんです。耳塞いでいるしかないの、これ、聞かれたら終わりなんだから。関所の通行料じゃないですか、これ。というふうな、お薬手帳持っていますか、持っていません、はい、五百九十円。持っています、四百五十円。こんなばかげたことありますか。こういう無駄なコスト、これが今の服薬管理指導料。いろんな名目付けているんです。  これね、マイナカードあればもう要らないんです。僕、スマホにマイナカードが入っていますから、そうすると、いろんなところのお医者さんで処方箋やって、あれ、薬局で薬もらったら全部記録残っていますから、お薬手帳なんて要らないんです。元厚労大臣も分かりますよね、それは、ね、加藤さん、要らないでしょう。それなのになぜ取っているんですかね、これ。  というふうなことで、こういうことを、つまりデジタル化とかいろんなことを推し進めていけば、こういうコストはゼロになるんです。  じゃ、何でこんなものが残っているか。それは、医薬分業を進めるための政策インセンティブ、誘導コストだった、その独り歩きした誘導コストが、今我々の、ユーザーの、患者さんのツケとして来ている。これ無駄なんです。  で、これ、処方箋というのは年間八億枚あるんですよ、処方箋。それで、そこにちょっと掛け算をすると、大体一・八兆円が無駄になる、無駄になるというか、必要ない金じゃないかと言うことができるんですが、これはまたじっくりやりましょう。  で、こういう現状を踏まえて、これまでいろいろなその無駄を、今日は短い時間ですからポイントポイントだけ押さえました。で、冒頭に「昭和十六年夏の敗戦」の話はしました。今回、今そういう日本が陥っている危機というのは、本当にユーザー側の立場に立っていないで、それぞれの圧力団体やそれぞれの役所の都合やいろんなもの、過去の政策のツケが回ってきて、そして、四年前は、僕は四年前に本書いているんですけど、四十三兆円だったものが今四十七兆円になっているんですよ。これ、あと数年で五十兆円ですよ。こんなばかげたことありますか。  これを削って、削ることによって若い人の保険料負担を減らす、それを早速やらなければいけないということで、改めてまた総理に、今までの話の流れ踏まえて、協議体を急いでつくって、本当に中身のある議論、それから透明化する、業界団体の話というのは不透明なんですね、情報を、やっぱりあれはファクトとロジックがきちんとあったから総力戦研究所はいろんな結論を出せたわけだけれども、そういうことを協議体でやりたいんですよね。そこのところを御答弁願いたいです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 協議体というのはそうあらねばならないと政府としても思っておるところでございます。  ですから、その冒頭の話に戻れば、「昭和十六年夏の敗戦」というのは、あらゆるデータを包み隠さず開示をすれば結果は分かると、俊才たちでしたから。でも、それをなぜ、そのことが分かった上で、戦は時の運とか、戦うも亡国、戦わざるも亡国、戦わずして敗れるは国民の魂まで滅ぼす真の亡国なりという言葉があったやに記憶をいたしておりますが、分かっていたにもかかわらずなぜそうなったかということ、データを全部開示してもそうなったということがございました。そこには、個の利益の方が全体の利益よりも優先したのかもしれない。  そういうことも含めまして、私どもは、委員が御指摘になりましたように、これはもう党派性なんて言っていたら国が滅びちゃいますから、党派性を一切取り払って、同時に、透明な議論というものがあって、国民の皆さん方がそうだなと思ってもらえる、そこにおいて必要なことは、患者さんの権利がきちんと保障されるということと、これ不当なということは全くないという前提の下にですが、一生懸命働く医療機関というものが存続をしていくということ、そして保険の財政がこれから先も持続可能であると、この三つをいかにして実現するかということにおいて、協議体の御議論というものに多くの責任があるというふうに思っております。  政府として、必要な情報提供は包み隠さずいたします。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 真面目なお医者さん、真面目な薬剤師さん、これ一生懸命仕事しています。そして我々はユーザー。そのいい関係を壊しているような構造が今でき上がっているということで、四兆円を削減すると。これは協議体でやる、現役世代を六万円の負担を下げるということをやるわけですね。これを何とか、もうこの五月までにある程度詰めないといけない。  今総理おっしゃったこと、もう一回お願いしますが、透明化をして分かるようにしていくことが大事です、このプロセスをね。総力戦研究所も、このプロセスが見えなかったから、外に出せなかったから問題だったんですね。よろしくお願いします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) そのように協議体は進行するものというふうに承知をいたしております。

猪瀬直樹 日本維新の会

○猪瀬直樹君 時間が来ましたので、以上で質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で猪瀬直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、金子道仁君の質疑を行います。金子道仁君。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 日本維新の会、参議院議員、金子道仁です。  まず冒頭、今日で火災発生から八日になりました大船渡市の山林火災について、お亡くなりになった皆様に心からの哀悼の意を表すとともに、被害に遭い、まだ避難されている四千人の方々に対してのお見舞いを申し上げます。そして、一刻も早い消火のために尽力しておられる関係者の皆さんに感謝申し上げるとともに、速やかな鎮火、そしてその後のなりわいの再建のために政府の皆様には是非御尽力いただきたい、そのことをお願い申し上げまして、私の質問に入らせていただきたいと思います。  本日は、高校の教育無償化、この点についてまず御質問をさせていただきたいと思います。  パネル一を御覧ください。(資料提示)  この度、高校の授業料無償化を全国で実施することとなりました。総理は、この合意文書の記者会見で、与野党の建設的な協議と合意は我が国の国会の在り方としても非常に意義深いと、そのように御発言されました。そのことについては私も本当に賛同申し上げます。と同時に、合意文書の中には、記載のない共通理解については国会における政府答弁によって可能な限り確認を行うと書かれておりますので、これまでの議論を踏まえつつ、是非、この皆さんに見ていただける国会の場で引き続き政策論議させていただきたい、そのような思いで今日は質問させていただきます。  冒頭、石破総理に是非お伺いしたいこと、それは、高校無償化によってこの高校教育、大きく変化すると同時に、改革が行われるすばらしいチャンスだと思います。この高校の無償化、高校の改革の先に総理はどのような高校を目指していくのか、どのような高校生を育てていくのか、そのビジョンについてお聞かせください。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) ここは多くの議員の皆様方から教えていただいて私もそうだなと思っているのですが、高校無償化というのはあくまで手段であると。無償化そのものが目的でもないし、無償化ができたらこれで事成れりということではないと。あくまで手段であるということをよく認識をしなければならないと思っております。  そこにおいて、どのような高校を目指していくのかということは、やはり、質という言葉は余り使いたくはないんだけれども、やっぱり私も、義務教育の中学まで終わって、高校行ってもう突然勉強が難しくなったということをよく記憶をいたしております、それだけ出来が悪かったのかもしれないが。そこにおいて、その高いレベルの教育というものをきちんと理解させる、それは大事なことだと思っております。  そして、ともすれば、農業高校、林業高校、水産高校というものが、せっかくそこを出たんだけど農業にも水産業にも林業にも就業しない、これは決していいことだと私は思っておりません。そして、その地域地域ならではの文化とか歴史とか、そういうものが大学入試に出ないからということで勉強しないということがあっていいとは私は全く思っておりません。  そして、皆さんが大学に行かれるわけでもありませんが、高校から大学への連携といいますか、そういうものはとても大事なことだと思っておりまして、高校は卒業証書もらったらそれでおしまいと、大学は受かったところに行きましょうということではなくて、高校って、大学に行って何を勉強したいのかということを自分の中でいろいろと考える、そういう三年間でもあるべきだと思っております。  そういうような多くの問題がございますが、高校無償化はあくまで手段であって、高校無償化することによって、今私が浅薄な知識で申し上げましたが、そういういろんな課題にきちんとした解が出るということが高校無償化をして良かったなということで得られることを期待もしておりますし、政府としても努力をさせていただきます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございました。総理のそのようなビジョンというのは、これからの協議の一つの道しるべになると思います。  例えば、中学校から高校に上がる際に、一斉教育の中で個人に合わなかった、つまり中高の連携がうまくいっていなかった、それはまさに、中学校から高校への自己選択のところで、授業選択、内容選択等のところの問題を指摘していただいているのかなと思います。  パネル二を御覧ください。  この三党合意の中身についてですけれども、今回、無償化の内容が中心で、質の部分の言及が非常に少なかったんではないかという批判があります。実際に、我々実務者としては、質の議論もしっかりしてきた者としては非常に残念な指摘なんですけれども、今回、実務者協議では、無償化と多様で質の高い教育機会の確保を両輪として議論を進めるという話でしたが、質の部分の記載が不足している、そのように思うんですが、総理の御認識をお聞かせください。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 質というのはすごく難しい議論だと思いますが、やはりしなければならないと思っております。そこにおいて、質が高まったということを、あるいは質が余り高くないということを推し測る、そういう手法って何だろうかということについて私自身十分な知見がございません。九九%のお子さんが高校に行き、今回無償化になりますわけですが、各高校がどのように質を確保し、質が確保できますよという、できていますよということをどのように確認、検証するのかということでございます。  で、質の高い教育が行われない高校というものは、じゃ、どうあるべきなのかということ。そこに淘汰という言葉を使うつもりはございませんが、国民の税金を使って無償化します以上、それぞれの高校は質の高い教育を行う、そういう責務があるんだろうというふうに私は思っております。そうでなければ無償化した意味が没却されると思っておりますので、そこにおいてどのようにそれを確認する手法というものが確立されるかということについては更なる御議論を賜り、高校無償化の意義を貫徹したいと思っております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  質をどう評価するのかというのは非常に難しいことですし、これをしたら質が上がるというような単純なものではないと思います。我々も、幾つか質の向上につながるようなそのような提案をさせていただきながら、全体として質を上げていく。そして、質の評価としては、やはり我々は、高校生として、中学生が高校生に進学するときに選ばれるかどうか、サービスを提供される側がサービス提供する側のこのサービス、授業というものを選ぶかどうか、これが質の評価の一つになっていくんではないかと思います。という点で、今日は是非質について御議論させていただきたいと思います。  本来、我々は、この無償化と多様で質の高い教育機会の確保、これ両輪だと思っておりましたので無償化についても当然議論したいところですが、時間が限られていますので、本日はこの質、つまり多様で質の高い教育機会の確保という部分のみ御質問させていただきたいと思います。我が党は、質の確保のために、今回、四つの議論、提案をさせていただいております。その三つを今日は質問させていただきたいと思います。  向上のための一つの施策、それは支給、就学支援金の支給方法でございます。現在、代理支給、あっ、代理受給が行われていますけれども、これを本来の制度趣旨に基づく高校生本人への直接支給に戻すということを提案しております。  これは、単なる支給方法の問題ではなくて、高校生が就学支援金を受け取って管理する。これは、無償化といっても、ただじゃないんです。予算という貴重なものを高校生一人一人に就学支援金という形で渡している。高校生は、しっかりそれを自覚をして受け止め、管理し、自らその学びを選択していく。これが主権者の第一歩、教育の第一歩ではないでしょうか。  そして、学びを選択することによって自己選択の経験を図っていく。自分はどのような将来を描くのか、そのようなことを考えながら授業を選択していく。そして、その選択肢が高校生の手に委ねられることによって、学校サイドは選ばれる授業を提供していくために一層の努力、工夫を重ねていく。それが質の向上につながると考えております。  こういった趣旨から、就学支援金の本来の制度趣旨に戻って代理受給を撤廃することについて、文科大臣の意見を伺います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) お答えさせていただきます。  就学支援金制度におきまして、受給者は生徒にある、これは前提でございます。そうした中で、個人に支給した就学支援金が授業以外に流用されることを防止するということはまさに重要でございまして、地方公共団体等のさらには事務負担を軽減するという観点から、学校代理受領の仕組みを今導入をさせていただいています。  この学校代理の受領の撤廃をし生徒本人に直接支給に変更することに関しては、支給に関わる事務コストの課題も多いものと考えているところでございまして、いずれにいたしましても、三党の合意文書におきましては、委員御指摘のように、代理受領か直接かを含む支給方法の考え方、また現場レベルでの負担というのも論点の一つとされておりまして、引き続き三党の枠組みの中で十分な検討が行われるものと承知しておりまして、文部科学省といたしましても、その状況を踏まえて必要な対応をしっかりと検討してまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 直接支給すると授業料以外に使用されるんではないかという、そういう理由だと思いますが、図の、パネルの二の③、青いやつですね、奨学給付金、これは個人に現金で支給されるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先生御指摘の奨学給付金でございます。  授業料に関する支援は就学支援金で行ってございますけれども、授業料以外の学用品等については奨学給付金という形で、国が三分の一を補助金で支給する形で、都道府県の方で補助事業という形で実施をしているところでございます。  そういう観点からいきますと、個人が受給権者となるということに関しては、就学支援金、奨学給付金に関しても同じであるというふうに考えているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 いや、そうではなくて、個人に支給されていると言いながら、個人に行っているのは奨学給付金、この③の方ですね。こちらの方は授業料以外だからほかには流用されないと、就学支援金は授業料だから流用される危険性がある。これ矛盾していませんか。いかがでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 就学支援金の授業料に関しましては、法律に基づきまして、生徒が受給権者としつつ、確実に授業料に充当されることが確保される必要があるという観点や、事務負担の軽減という都道府県の事務の負担も考えまして、それを都道府県が代理受領をしているという形になっているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 後で質問しようと思いましたが、今もうマイナンバーが普及していて、マイナンバーカードのあの中にチップが入っていて、そこにしっかりと教育以外には使えないという限定をしてお金を付与する、そういったこともシステムとしては可能になってきている、そういう時代だと思います。就学支援金が導入された平成二十二年の頃とはもう制度が違っているわけですから。  そういったことで、不正受給を防ぐということはほかの方法でも可能なんじゃないでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 繰り返しで恐縮でございます。  就学支援金制度につきましては、先生御指摘の、一番初めの平成二十二年度の制度の創設当初から、学校現場等での事務的な負担を軽減するために学校の設置者が代理受領をする方式としてございます。  マイナンバーを使って受給資格を持っている生徒本人が申請をするという形をより取るために、令和二年度から資格の申請あるいは認定手続のシステムをマイナンバーを活用した形で導入してございまして、これはデジタル庁とも連携をしながら、生徒あるいは都道府県等の手続の煩雑さを軽減されている、しているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 大変申し訳ないんですけれども、申請するのは生徒本人で、受け取るのが高校というこの補助金のシステム、非常におかしいと思うんですね。我々、申請すれば、代理申請する際には、ちゃんと代理申請者を委任をしてやって、そして受け取るのに、申請するのは高校生、もらうのは学校というような形、この形もおかしいんじゃないでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  繰り返しで恐縮でございますけれども、この申請者、そして受給権者は法律で高校生本人となってございます。そのときに、所得制限を現在掛けて支給してございますので、所得の確認をする際に、両親の、親の収入というのを確認する、その必要がございます。そのために全国共通のシステムを令和二年度につくりまして、e―Shienシステムというものでございますけれども、それを使いまして、税情報を申請をし確認して支給をしているということでございます。  ですので、受給権者、そして受給者の資格の確認、そして認定の手続に関しては、保護者の年収等を確認することがございますので、それは生徒本人のみならず保護者が行っている場合もこれはあろうかと存じますけれども、あくまで申請の主体、それから受給権者は生徒本人となっているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 やはりちょっと納得ができない内容ですけど、ここは一旦ここで終わりにさせていただいて、是非この辺り、制度設計をしっかり議論させていただきたいと思います。  デジタル大臣にお伺いしたいんですけれども、今、度々ありました、非常に制度が煩雑になって先生の負担が増えている、そのような中にあると思います。この就学支援金の四十五万七千円、これが仮に来年度、仮にじゃないですけど、支給された場合、一部の自治体は更にこの上に上乗せをして支給をしてくる、東京都なんかはそういう形を今までしてこられましたけれども。そうなると、国がシステムつくっても、地方自治体は独自にまた違うシステムをつくっていくという、先生方の手続がますます煩雑になると思うんです。  そういったことも含めて、やはり国で一括した申請システムをデジタル庁を中心に考えていただきたいんですけど、いかがでしょうか。

平将明 デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(平将明君) お答え申し上げます。  まず、制度は、標準化をすればすぐデジタル化ができます。今委員の御指摘は、都道府県ごとに上乗せをどうデザインするかと。これはアナログの話で、多様化すればするほどデジタル化には向いていません。  なので、多様化するその独自支援策ができるんであれば、そちらと国がどう連携するかという話になりますし、標準化ができるんであればガバメントクラウドにアプリケーション載せていくというやり方になりますので、三党で協議を進めていただきまして、文科省でそのアナログの方の政策をしっかり固めていただくと。その上で、ユーザー目線に立って、UI、UXの改善などをデジタル庁で前向きに取り組んでいきたいと思っております。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  そもそも、上乗せをしなくてもよいぐらい支援金をぼんと上げていただければそういった問題はないのかなというふうには思うんですけれども、そこはなかなか予算の問題があって難しいとは思いますので。ただ、いずれにせよ、そういった先生方の現場の負担が軽減できるようにアナログの部分もしっかりとカバーしていただきたい、そのように思います。  少し戻りまして、総理、このような形で直接支給、そして代理受給の話をさせていただきました。二月の二十一日、総理は、機関補助と個人補助のメリット、デメリットを比較しながらバランスをどう取っていくのかと御答弁ありましたけれども、今御説明させていただいたとおり、個人補助は、このパネル二の③奨学給付金、これぐらいです。このオレンジ、黄色の部分、就学支援金は、制度としては個人補助の形を取ろうとしていましたが、今、代理受給ということで、ほぼ機関補助に近い形になっています。バランスが取れていないんですね。  だからこそ、こうしたアンバランスを解消するためにも就学支援金は本来の個人補助の手続に戻すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) これが御党の立場だと思いますが、個人補助は個人の選択による資源配分、これを重視するんだということが御党の立場だと承知をいたしております。一方におきまして、機関補助といたしますと、学校の財政基盤の安定性を確保する、これが重視されているということはかなりこれ違うんだろうと思っております。  機関補助と個人補助のメリット、デメリット、どちらもございまして、これを比較考量をしながら答えを出していかなければなりません。先ほど来答弁申し上げておりますように、決め打ちをするつもりはございませんが、現行の就学支援金は生徒さんに支給されるものでございますが、流用されることを防止するということを根拠といたしまして学校が代理受領する。いやいや、そんなことはちゃんと対応できるんだよということであれば、それはまた別の議論でございます。学校さんは生徒数に応じて受け取ることになりますから、個人補助としてのメリットを生かしたものということになってまいります。  今後、代理受領か直接支給かといった支給方法の在り方も含めまして、これから先の議論が進捗していくというふうに承知をいたしておるところでございます。これは本当に、メリット、デメリット、それからあるいは基本的な考え方に違いがあるのかもしれません。その辺りを教育の無償化の意義と併せまして議論をしていただき、結論を出したいというふうに期待をしておるところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。是非、この点についてもしっかりまた議論を続けていきたいと思います。  パネル二に戻りますけれども、今回の無償化によって、私立高校の授業料無償化で公立高校が淘汰されてなくなってしまうんではないか、そういう懸念の声が上がっていると聞いております。文科大臣、どのように対処していかれるんでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) この課題に関しては本当に重要な課題だと思っておりまして、特に、私立高校が全国平均三四・六%ございますが、実は徳島県では四・二%と、自治体によって状況が違う中にある中で、子供たちの選択というだけの問題ではない、公立の質の問題がございます。公私間の学校数、生徒数、その割合、自治体によって大きく異なる中にあって、一般的に、私立高校の授業料の支援拡充で私立高校の進学を希望する生徒が増加して公立高校への進学者が減少する可能性があるという影響は確かにございます。  であるというふうに考えている中で、その上で申し上げれば、公立高校について、各地域のニーズ、それは地域によって全く違っているわけでございまして、また生徒の学習ニーズ、これを対応した上で、教育の提供を通じまして域内のこの高校教育の普及と機会均等を図る上でまさに重要な課題だというふうに思っているところでございまして。  この公立高校、この役割を果たしている中にありまして、各高校におきましては、国公私立にかかわらず、多様な学習ニーズに対応した教育を行い、生徒に選ばれる学校となることがまさに重要でございまして、その観点から、文部科学省としては、引き続き、各高校の特色化、魅力化に向けた取組をしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思いますし、更に言えば、高校教育の意義というのは、委員が御承知のとおり、生徒が国家、社会の形成に主体的に参画して活躍できる、一人一人の個性また実情に応じて多様な可能性を伸ばし、社会で生きていくために必要なこの資源、資質と能力を共通して身に付けられるようにしていくという観点からの公立の役割をしっかりとまた議論してまいりたいというふうに思います。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  大臣が今言われたように、地方によって、都道府県によって、全く公私、公立学校、私立学校の数が違う、その役割が違う、そのとおりだと思います。でも、漠然とした不安として、公立がなくなってしまうんじゃないか、特に今、地方の高校が、公立高校がなくなって、おらが村では教育機会がなくなってしまうんじゃないかという不安だと思うんですね。  だからこそ、今回提案させていただいておりますけれども、都道府県に是非、高校設置義務を付与していただきたい。と同時に、公立と私立と合わせないと、高校生全員の教育機会、確保できないわけです。公立だけを見ていればいい、私立だけを見ていればいいじゃなくて、全体を見て、この県の中でどのようにして教育機会を確保していくのか、その学校配置計画をしっかりと都道府県ごとに実情に応じて考えていただきたい。  それと同時に、公立学校の強みである専門高校であるとか特別支援学校であるとか、そういったものはしっかりこのように配置していく、そのような計画を立てていくことによって、国民全体に、高校改革していっても全国どこでも教育機会はしっかり確保できるんです、そのようなメッセージになると思うんですが、いかがでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。  高等学校の進学率は、全日制、定時制、通信制課程を通じますと約九九%にも達している中で、義務教育ではなく、高等学校へ進学しない者も一定数存在するところでございます。  その中にありまして、公立と私立のバランスについて申し上げれば、公立高校は、高校教育の普及や機会均等を図るために、法律で配置の適正化の努力義務が都道府県に掛かってございまして、地方部を中心に、定員割れの場合でも設置する必要がある場合もございます。公立高校の再編計画などにおきましては、離島や中山間地域の学校に配置をすることにしている自治体も複数あるところでございます。  先ほど大臣から御説明させていただきましたけれども、また金子委員からもございます、この公私間の学校数、生徒数、その割合は、地方に、公共団体によってかなり違うところでございます。また、地理的な状況、生徒の学習ニーズや生徒数の減少の状況、地域における人材育成等の観点などもございます。  各都道府県におきまして、例えば公私協の場、公立、私立の協議会の場等も活用しながら、それぞれの地域の実情に応じました適切な配置及び規模を丁寧に御検討いただくものというふうに考えているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 御説明ありがとうございます。  今御説明にあったように、公立高校については配置計画は作る努力義務があるという現状であって、公私合わせてではないということ、そして努力義務であって、やっていないところもある、そして配置計画、学校配置計画もなくなってきている。そのような中にありますので、是非、この都道府県ごとに高校の設置義務、そして学校配置計画を早急に作る、このことについては御検討いただきたいと思っております。  パネル三を御覧いただきたいんですが、これ専門高校で、特出しで農業高校を出させていただきました。先ほどの総理の答弁にもありましたけれども、農業高校の卒業生で就農している人は約三%。少し古いデータではございますけれども、現在も余り変わっていないというふうに聞いております。  こういった状況の中で、二つあります。一つは、せっかく農業高校、私、すばらしい学校だと思っています、大好きなんですけれども、この農業高校のコンテンツが農業高校に行っている人しか受け取れない、それはすごくもったいないと思うんですね。そして、中学卒業した段階で私は農家になるといって農業高校に行っている人がどれだけ今いるのかどうか。そうであれば、農業高校は一つの体験として、もっと多くの、普通科に通う、総合科に通う子供たちも農業高校を体験できるような単位の互換、こういったものは必要になると思います。  また、地方では、これから先生方がフルスペックで配置ができない、学校の規模が小さくなったら、その全ての教科の先生をそこで置くことができない。そうしたら、地方の高校は数学Ⅲが教えられないから、ここに行っていたら国公立の理系の大学には行けない。でしたら、そういうところに行くためには、もう高校段階から自分のいる場所を諦めて、もうちょっと中心部に行かないといけない、そんな事態だって起こり得るわけです。  だからこそ、しっかりと単位互換、オンライン等を使いながら、高校は学びの場所であって、そこで全ての教科のコンテンツを出さなくてもいい、コンテンツに関して、授業に関しては近隣の学校と連携しながら補い合っていく、そのようなことをしながら地方の教育機会を守っていく、そのことを我々は是非訴えていきたいと思っております。  そういった意味で、是非、高校生の単位互換可能な連携体制の構築について、大臣の御見解をお聞かせください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) おっしゃるとおり、農業高校からそのまんま直接就農するという数に関しては非常に高い段階ではないわけでございますが、兼業農家、また農業を知るということが地域にとっていかに大切であるか、また工業高校なども同じでございまして、そうした中で、単位の互換性ということを委員から御指摘がございました。  今、やはり文部科学省といたしましては、生徒が多様な学びを選択できるほかの高校、さらには課程、学科の単位の修得を可能とする学校間の連携を含む推進するために、全国今十一か所で実証研究に取り組んでおりまして、学年による教育課程の区分を設けない単位制のこの移行の在り方の調査研究も進めております。  また、今回の三党合意、委員が中心になって関わってくださいましたけれども、御指摘の高校間での単位互換も論点の一つというふうになっておりまして、引き続き三党の枠組みの中で合意内容の実現に取り組まれるものと承知をしているところでございまして、文部科学省といたしまして、その状況をしっかりと踏まえて必要な取組を速やかに行ってまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  是非これを、離島地域や中山間地域でしか今検討していない、予算もたった一億円という本当にまだまだ小さなプロジェクトでしかないと思います。これ、全国の高校生に裨益するような、そういったものであると思いますし、これから少子化が進む中で高校の教育機会を守るためには是非こういったことを全国で考えていただきたいということをお伝えして、次に移ります。  パネルの四を御覧ください。  今回の合意では、いわゆる授業料の上限、キャップは設けられていません。これで授業料の便乗値上げ等をどのように防いでいくお考えか、お聞かせください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  高校の授業料の無償化に関しましては、一般論として申し上げれば、この教育基本法等の規定の趣旨に鑑みまして、特に私立高校の授業料を含む経費に関しては、この私立高校の建学の精神に基づく自主性の尊重、また、支援の拡充に伴い、合理性のない授業料の値上げ、いわゆる便乗値上げが行われないようにする観点にまさに留意する必要があるというふうに私どもも考えておりまして、御指摘のいわゆる便乗値上げを防ぐための方策に関しましては本年度から取組を開始いたしました。  大阪府、また東京都の先行事例の成果や課題も踏まえつつ、高校教育全体にとって意義のあるものになりますよう、検討をしっかりと進めてまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 大阪はキャップがあるので便乗値上げはできません。でも、東京に関しては違う方法をもって便乗値上げを防ぐような施策もありますけれども、やはり国としてどのようにこの便乗値上げを防ぐのか。  この資料の四にもありますように、令和元年のときは、やはり便乗値上げと言われてもおかしくないような額の増加があるわけですね。授業料は七・二%増加して、そして御丁寧に施設整備費は一〇%減少していると。これは、もらえるところから補助金もらっておこうという、この質の向上に伴う授業料の向上ではなくて、補助金もらえるならもらいましょうというような、そういう意図が働いている危険性があるんじゃないか。  パネルの五を御覧ください。  我々は一つ提案させていただいておりますのは、就学支援金の上限額を授業料の上限額にするという現行の制度を撤廃して、就学支援金を授業料上限にしない、つまりどこの高校でも満額就学支援金を払うという考え方です。  この上の制度ですと、就学支援金より授業料が低い、つまり全国平均より低い半分の高校は就学支援金が額が減るんですね。であれば、もらえるものはもらっておこうということで授業料の便乗値上げのインセンティブになってしまう。これが上の図になります。  それに対して我々の改正提案としましては、授業料が安かったら、便乗値上げをするんではなくて、その部分は就学支援金として支給して、それは教育関係の支出として使えるようにしていく。そうすれば、授業料の安い学校は、授業料だけじゃなくて施設整備費の一部だって補助が出るんですよというそういうメリットになりますし、地方であれば、授業料が安いところであれば、いや、都市部よりもこの国の補助がより有効に生かされるということにもなります。便乗値上げの抑制にもなると思いますが、いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  現行の就学支援金制度におきましては、教育に関わるこの経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することを目的として、限られた財源を活用いたしまして授業料を支援することとしているところでございまして、一方で、議員お尋ねの就学支援金の対象経費を授業料以外の学校関係経費にも拡大することについては、そのような経費も含めて国民の皆様に御負担を求めることが必要なのかという観点も含めた上で慎重に検討する必要があるんだというふうに思っておりまして、いずれにしても、いわゆる高校無償化が高校全体の、高校教育全体にとって意義のあるものになりますよう、文部科学省としては必要な取組を進めてまいります。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 それは大臣おっしゃるとおりなんです。だからこそ、便乗値上げをしたらいけない。総理も便乗値上げをするようなことであったら無償化の意義が損なわれるとおっしゃっておられましたように、まさにそのため、そうならないために、せっかく国として貴重な財源をつぎ込むんであれば有効に使うというために様々な御提案させていただいておりますので、是非前向きに検討していただきたいと思います。  時間が限られておりますので、最後にゼロ―二歳の保育料の無償化について、パネルを見て、御覧いただきたいと思います。  二〇二四年、出生数がついに七十二万人。昨年から三万八千人、五%減少しました。その中で、ゼロ―二歳の保育料の負担、これ非常に大きな壁になっております。特に、世帯所得が一千万超える方々については、一人八万円から十万円の保育料が掛かる。これは、パネルの方は、ここでその利用者として五%、五%の人たちがこれを使っているというふうに書いてありますけれども、私、調べてみると、東京都の子育て世代では、ここの部分で合わせて四四%。  是非この点について支援をよろしくお願いしたいと申し上げまして、私の質問、終わらせていただきます。  ありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で金子道仁君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、柴田巧君の質疑を行います。柴田巧君。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いをいたします。  まず最初に、外交・安全保障についてお聞きをします。  改めて言うまでもありませんが、ロシアがウクライナに侵略をして三年余りになりました。この間、おびただしい数の尊い命が失われて、今もまだこの戦火がやまないわけであります。ようやくこの停戦に向けて動きが活発化しつつあるわけですけれども、しかし、この当事国であるウクライナやこれまで支援をしてきたヨーロッパ諸国を抜きにこの交渉が進むことについては、今申し上げた国々からは懸念が示されているところです。それは当然のことだと思います。また一方で、アメリカとこの前のウクライナ両大統領の会談が決裂をして、アメリカはこの軍事支援を一時停止するというようなことなどなども起きたりしているわけで、そうなると、また新たな犠牲者が出るのではないかと心配もするわけですが。  刻々状況は変わっていってなかなかこれ難しいところはあるかもしれませんが、このような状況をまずはどのように総理は受け止めていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) これは一夜明けると状況が変わっているので、どう考えたらいいのかというのはなかなか私も、朝五時からニュースは見ているんですが、あっ、今日はこんなになっちゃったねみたいなことであります。  やはり、私どもとして、委員おっしゃるように、長引けば長引くほど、百人、千人単位で人が死んでいくということですが、じゃ、その今の力による現状変更、ロシアの無謀なというか不法なというか、これを固定化するようなこともしちゃいかぬと、で、早くやめなきゃいかぬと。この二律背反みたいなものをどうやって実現するかということだと思っています。  私は、アメリカの関与なくしてこの戦争が終わるとは思っておりません。いかにしてG7の中で、アメリカとヨーロッパで主張に乖離があるように見受けられますが、そこにおいてどうしてアメリカの関与というのを続けることができるかということにおいて、我が国としては更に力を尽くしたいというふうに考えております。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 今総理もおっしゃったように、とにかく、この力による一方的な現状変更を成功させるという前例をつくってしまうと、この法の支配に基づく国際秩序が今度完全に崩れてしまうわけですね。そして、このことを認めれば、この現状変更を試みようとする国々に誤ったメッセージを与えてしまうということになると思います。  そんな中で、総理は二月十七日の衆議院の予算委員会でこのような答弁をされています。停戦と力による現状変更という成功体験をロシアに与えないことを両立させることについて知恵を絞らなければいけないと。今、一部お答えになったところもあるかと思いますが、じゃ、それらを両立させるために日本は具体的にどのような展開、外交を展開をしていこうとしているのか。また、この足並みが乱れるところが見られるこのG7、この結束をやっぱりいかに、結束に向けいかに取り組んでいくか、これが大事な点だと思いますが、どのように考えていらっしゃるか、お聞きをしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 最近、売り言葉に買い言葉みたいなのがはやっておりますが、じゃ、イギリスのスターマー首相がいろんなことを言っておられます。そうするとトランプ大統領が、じゃ、イギリスだけでやったらと、イギリスは十分強いんだからみたいな話になって、ここにそごがあると非常にまずいんだろうと思っています。  私は、今ウクライナが戦えているのは、アメリカから武器の支援があると。そしてまた、共に戦ってはいないんだけれども、忘れてはならないのは、情報が相当にアメリカから入っているからウクライナが戦えているということは事実なのであって、アメリカのこの武器の支援、情報の支援というものが止まったらば、これはもう戦争がずるずる続いていくということで、ますますロシアを利することになるだろうと私は思っております。  別に御機嫌を取るつもりは全くないのですけれども、アメリカの支援によってウクライナが戦えているのだということはよくウクライナも認識をしていかなければなりません。そして、アメリカにしても、失礼、イギリスにしてもフランスにしてもそうなんですが、ヨーロッパだけでこれ収束できるかといえば、そんなことは絶対にないと私は思っております。  そこにおいて、どっちか、どっちに立つんだと、ウクライナ側に立つのかロシアの側に立つのかみたいな二者択一ではなくて、アメリカも含めたG7の結束によっていかにして早く終わらせるかということにおいては、我が国は、これがけんか別れにならないように、アメリカの主張、アメリカの立場というものもほかのヨーロッパ諸国に理解をさせる、もうしているとは思うのですけれども、その努力は更にしたいと思っておりますし、日本として、今日のウクライナは明日のアジアだと言われるようなこともございますので、アジアの地域において我が国がしかるべき責任が果たせるような、そういう能力向上にも取り組むことは当然のことだと思っております。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 今総理がおっしゃったように、今のウクライナは明日の東アジア、日本になりかねない問題だと思っています。この日本の周辺の国々が、それこそ力によって現状変更を試みようとする国々が残念ながらあるわけですから、いつ何どき我々の問題になるかもしれない極めて重要な問題だと、このウクライナの問題はと認識しなければならないと思います。  それで、やっぱり、力によって現状変更した国にメリットがもたらされることはやっぱり避けていかなければなりません。一九三八年に、よく知られているように、イギリスとフランスがナチス・ドイツに融和策を取ってチェコスロバキアの領土を一部割譲した。これが逆にナチスを勢い付かせて第二次世界大戦という悲惨なことが起きたわけですから、そういうことにならないようにしていかなければなりません。したがって、このロシアに利するような停戦になれば、それこそこの法の支配が崩壊して民主主義国家の敗北ということになりかねないという私は危機感をこの国は持つべきだと思います。  そこで、今申し上げたように、ウクライナや欧州諸国の合意なしにこの妥結が図られる、そんなようなことになれば大変なことになるし、また法の支配に基づく国際秩序を崩すことになりますから、そこら辺の懸念を、また法の支配の重要性をトランプ大統領に直接何らかの形で総理はお伝えになる、そんなお気持ちはないか、お聞きをしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 機会を見てそういうことは伝えていく必要があると思っております。  なお、先般の日米首脳会談におきましても、力による現状変更はこれを認めないということは双方の発言の中にも、あるいは文書の中にも明記をしてございます。それは、力による現状変更を認めないということ、すなわち法の支配ということで、そこは御理解をいただきたいと思っております。ワーディングをどのようにするかということはいろんなその場の状況によって異なりますが、力による現状変更を認めないということは法の支配の確立ということを意味するものでございます。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 今総理もお答えになったように、もし万が一、この力による現状変更を認めるようなところに流れていこうとするならば、それは総理からトランプ大統領にも厳しくやっぱり注文を付けていただきたいということは申し上げておきたいと思います。  さて、このウクライナの問題が公正で永続的な平和が成り立つということになれば、そんな方向に行ってほしいわけですけれども、このウクライナの復興に向けた歩みが始まるとすれば、やっぱり日本は積極的に支援をしていく必要があるというふうに思います。日本は、我が国はあの戦災から立ち直り、また幾たびも自然災害に見舞われながらそれを乗り越えてきた、そんな経験を基に、また世界に誇れるこの最先端の技術や知見もあるわけで、それを官民挙げてやっぱりこの支援をすべく、今から準備、用意をしておく必要があると思っています。  そうだとすると、どのような分野で、またいかに支援をしていくことを想定をしているのか、総理にお聞きをします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、どういう枠組みで行われるかということがいまだ判然といたしておりませんので、予断に基づいて物事を言うことは控えたいと思いますが、我々として、例えばカンボジアにおける地雷除去ということについて相当の知見と能力を持っております。あるいは、私、担当大臣でございましたが、イラクの人道復興支援、あれは、もう戦争は、戦闘は終わったという状況において、しかしながらなお危険が残存している中にあって、自衛隊は、陸上自衛隊、航空自衛隊、そこにおいて一人の犠牲も出すことなく、現地の人たちに一人の犠牲を生ぜしむることもなく、立派に任務を完遂したということがございました。  そういうような知見というものを私どもは今なお維持して強化をいたしておりますので、枠組みというものが日本の憲法並びに法体系というものに合致をします限りにおきまして、国会の御理解もいただきながら、日本はしかるべき支援をウクライナの復興に対して行ってまいりたい。そこにおいて金銭的な支出を伴うとするならば、それは当然納税者の御理解を得るものでなければならないと思っております。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 まずは和平が成り立つことが先になりますが、今から日本らしい、日本しかできない、そんな支援をやっぱり準備をしていく必要があるということを改めてまた申し上げておきたいと思います。    〔委員長退席、理事進藤金日子君着席〕  安全保障に関してもう一つお聞きをします。それは、外国勢力による選挙干渉、選挙介入であります。  昨今、特にヨーロッパなどでは、ロシアと思われる選挙介入、干渉が続いています。去年だけでも、ベルギー、モルドバ、フランス、チェコ、スロバキア、ルーマニアで行われたと言われていますし、今年に入っても、ドイツのこの前の総選挙でもロシアからの選挙介入が疑われているところです。  外国勢力によって、改めて言うまでもありませんけれども、この選挙干渉が行われるということになれば、やはり領土や主権にまで影響を及ぼしかねず、我が国の安全保障上も極めて危険なことで、この防御体制というのをしっかり組んでいかなければなりません。これは選挙管理委員会とか違反を取り締まる警察だけではどうにもならない問題で、それこそ政府の安全保障部局を始め全省庁的な情報収集や情報共有、また迅速な対応ができるような体制を整備をしていく必要があると同時に、やはりこの自由や民主主義、法の支配、こういった普遍的価値を共有する国々との連携協力、ヨーロッパの国々はそういう干渉が、介入があって日本よりも先んじていろんな取組をしていますが、そういった国々との連携協力も重要となると思いますが、どのように取り組んでいくか、総理にお聞きをします。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) 各国との取組という観点から、私からお答えをさせていただきます。  委員御指摘のように、自由や民主主義といった普遍的価値はいかなる国でも尊重されるべきものでありまして、選挙干渉は民主主義に対する脅威でございます。  この点、G7の枠組みでは、偽情報を含む民主主義への脅威を特定し、協調した対応を強化するためのG7即応メカニズムという仕組みがございます。これに我が国も参加しておりまして、首脳間でもこうした取組の発展、強化にコミットしてきております。  引き続いて、このような枠組みを活用して価値観を共有する国との連携協力をしっかり深め、民主主義に対する脅威に毅然と対応してまいりたいと思います。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 では、総理になるんでしょうか、国内体制についてお聞きをします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 今外務大臣からお答えをいたしましたが、我が国の選挙というものの公正性が外国勢力によって侵されることがあってはならないというのは、これはもう皆様方共通の認識でありますが、そういうようなことが行われた場合には、その偽情報なるものが国内、国外のいずれに由来するものであるかを問わないで、公職選挙法の虚偽事項公表罪、刑法の名誉毀損罪などの罰則の適用、あるいは情報流通プラットフォーム対処法を活用した迅速な削除対応ということをやってまいりたいと思っておりますし、各国との連携に当たっては今外務大臣がお答えをいたしたとおりでございます。  じゃ、そういうことがあるから、それが犯罪抑止効果を発揮して、じゃ、やめておこうかということになるほど世の中甘くはございませんので、では、どうやってそういうものをきちんと防いでいくかということは技術的にも更に確立をしていかねばならない問題だと思っております。  それはもう今国内においても散見されるところでございますが、国政選挙においてそういうような偽情報が拡散されますと我が国の民主主義そのものが揺らいでまいりますので、外国との連携もいたしながら、そういうことをきちんと防止するための技術、そしてまた、これは難しいことだと思っておりますが、国民が偽情報を信じないような、こういう情報でなければ信じてはいけませんよというような、そういうような手だてというものも併せて講じていかねばなりませんので、事は急を要すると認識をいたしておるところでございます。    〔理事進藤金日子君退席、委員長着席〕

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 今総理もおっしゃったように、この外国勢力からの選挙介入、干渉というのは民主政治の根幹を揺るがしかねない問題ですから、早急に対策をしっかり取っていただくように改めて求めておきたいと思います。  では次に、政治と金についてお聞きをします。  この問題については、自民党のいわゆる裏金不記載問題に端を発して、もう足掛け三年、この問題をずっと議論し続けているわけですけれども、さきの臨時国会では、何とかこの文通費は、これは我が党がかねてから強く求めてきたことでありますが、今は調査研究広報滞在費といっておりますけど、この使途の公開、そして政策活動費の廃止はできたわけですけれども、この企業・団体献金の禁止についてはこの三月の末までに結論を得るということで、その期限が近づいているところであります。  根深い政治不信を生んでいる政治と金の病理にきちっと向き合って抜本的な改革を断行せねばならないと思っていますが、そういう中で自民党が出してきたこの企業・団体献金公開強化法案、中身を見て驚くわけでありますが、七千八百四十三団体ですか、政党支部があるようですが、対象になるのが五・六%、国会議員関係団体の四百四十二団体。こんな程度で公開強化したと、誰が見ても思えないものだと思います。  禁止より公開と主張するのであれば、企業・団体献金が認められる政党支部の全てを公開対象にしなければ筋が通らないんじゃないですか。総理、お尋ねをします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私どもの法案の対象が狭いという御指摘をいただいております。  総務省の調査に従いますれば、令和五年分の収支報告書に記載された政治団体を除いた法人その他の団体が行った寄附は、総額で八十五兆円ということでございます。そのうち五六・五%に当たります約四十八億円が政党本部、政治資金団体、国会議員関係政治団体である政党支部に対して寄附をされておるわけでございまして、政治団体以外からの企業・団体金額の総額に着目をいたしますれば、その半分以上がこの法案の対象となっておるものでございます。  ですから、その数%しかないじゃないかというのは、これは件数においてはそうなのですが、金額ベースでいきますと五六・五%ということで、私どもとして、公開というものを対象を広げるべく今後とも努力をいたしてまいりたいと思っております。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 時間が、午前中の時間が迫ってきましたので、残りは午後にさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  令和七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。柴田巧君。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 午前中に引き続いてよろしくお願いをいたします。  先ほど総理は、この企業・団体献金公開強化法案で、団体数でいうと五・六%かもしれないが、金額ベースでいうと五六%も公開するんだと大変誇らしげにおっしゃいましたが、五六%しかないわけですよね。これでは国民の皆さんも、禁止より公開と言うからには相当レベルの公開があるのかと思ったら、こういう程度しかないというのが実態でありまして、公開ということでお茶を濁して何とか幕引きを図ろうというのが何となく見え見えであります。  やっぱり、この前の選挙の、衆議院の、あの厳しい結果をしっかり受け止めていらっしゃらないのではないか、あるいは国民をなめていらっしゃるのではないかと思わざるを得ませんが、この法案に如実に表れている企業・団体献金存続ありきということで国民の政治不信を本当に払拭できるとお考えなのか、総理、お聞きをします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど午前中の質疑で、法人その他の団体が行った寄附、総額で八十五億円でございますが、それが五六・五%の四十八億円、これを誇らしげに言って何事であるかというお叱りであります。  済みません、午前中、八十五億円と御答弁すべきところ八十五兆円と言ってしまいまして、大変に失礼をいたしました。おわびして訂正をお許しをいただきたいと思っております。  五六・五%、これもっと上がらないかということだと思っております。上げられるかどうか、そこは技術的な問題もございますが、なるべくというか可能な限りというか、透明性は高めていきませんと、禁止より公開という趣旨にはそぐわないというふうなお叱りをいただくことはよく承知をいたしております。誇らしげに言ったわけではございません。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 大分、でも、答弁ぶりは胸を張っておっしゃっていたような感を受けて仕方がないのですが。本当に、政治と金の問題を決着させようという自民党さんが、本当にそういう気持ちがあるのか、真摯に向き合おうとしているのかと本当に疑わざるを得ない法案だと思っていまして、やはり公開、中途半端な公開ではなくて、禁止こそ考える段階に来ていると思っています。  で、自民党への企業・団体献金と租税特別措置についてちょっと見ていきたいと思うんですが、パネルをお願いします。(資料提示)  令和五年度分の国民政治協会、これは自民党の政治資金団体でありますが、そこにありますように、お手元の資料にありますように、日本自動車工業会、七千八百万円、日本電機工業会、七千七百万円、鉄鋼連盟、七千万、某化学会社、五千万というふうになっているわけでありますが、この租特、租税特別措置はですね、国が設ける法人税の優遇措置ということですけれども、この資料二を、これ並べてこうやって見ていただくと分かりやすいかと思いますが、この今国会に財務省から提出された報告書によると、この令和五年の租税特別措置のうち、試験研究を行った場合の法人税額の特別控除、これを業種別に見ると、輸送用機械器具製造業の特別控除が二千二百七十六億円と全体の二四%を占めています。その黄色いラインが引いてあるところですね。また、化学工業が千四百四十六億円で一五・三%。それから、産業用、民生用電気機械器具等の製造業、これ合わせて、二つ合わせると九・六%、一〇%近くになるということになります。  このように、自民党への多額の献金を行っている業種は租特の適用が多いという傾向が見られるのは明らかと思いますが、このように、この企業・団体献金を受け取ることによって政策決定が左右されることというのはやっぱり明々白々なんだと思いますが、これは総理、どのように受け止めていらっしゃるか、お聞きします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) これは、金額と件数というものは分けて考えたいと私は思っておるところでございます。  言うまでもなく、研究開発税制というものは、大企業であろうが中小企業であろうが、将来の成長の基となります研究開発投資と、これを後押しするということで、この意味合いについては疑う余地がないと思っております。それによって高いレベルの品質の製品を生み出していくということで日本は成長もしてまいりましたし、それによって裨益をしておられる業種、労働者の方々も大勢いらっしゃると思っております。  令和五年度の実績で見ると、額で見れば確かに大企業が大きいと。しかしながら、件数で見ると、全体でこの税制の適用を受けておりますのは一万七千件強でございますが、中小企業に御利用いただいておりますのが一万二千件強ということで、七〇%ということになっておるわけでございます。  したがいまして、大企業だけ特に優遇しておるものではございません。中小企業の皆様方が七〇%御利用いただいておるということでございます。  これを明らかにすることによって、やはり企業のいろんな手のうちというんでしょうか、一体何を研究しているんだろうねということがまた明らかになるということもまた問題ではございます。  したがいまして、この租税特別措置につきましては、必要性、政策効果、よく見極めまして、透明性の高い議論によって、改正というものが必要であれば行われるということになるものだと承知をいたしております。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 私が申し上げたいのは、この献金額とその適用金額が多い、この明らかなように、資料でも明らかなように、やっぱり、重なっているというのはやっぱり否めないところがあると。  やっぱり、企業はなぜ献金するかというと、それは見返りを何ら求めずに献金するというのは基本的にあり得ないことで、こういったことにもやっぱり如実に表れていると。そういう面からも、この企業・団体献金の禁止というのはやっぱり真剣に考える段に来ていると思っていますし、政治改革の本丸中の本丸はこの企業・団体献金の禁止だと我々もずっと申し上げてきているわけです。この政治と金のスキャンダル等々あるいは疑獄事件、押しなべて企業・団体献金によるものです、戦後を振り返ってもですね。そして、政策のゆがみを惹起させる大本になっているということはもう疑う余地がないと思います。  したがって、これを決着できなければ、この国会で、政治不信をやっぱり払拭することは不可能だと思いますが、このように中途半端な公開で終わるんではなくて、やはりこの企業・団体献金を、この際、今、与野党、溝ありますが、自民党さんが歩み寄って歴史的な大決断をされるべきではないか、そして、この前の衆議院の結果も踏まえて、今回、この自民党のやっぱり歩み寄りによって禁止という方向に行くのが一番望ましいと思いますが、総理の御見解をお聞きをします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私どもとして、企業・団体献金の多寡によって政策をゆがめたことはございません。それは、委員も自民党のこともよく御存じだと思いますけれども、我が自由民主党として、企業・団体献金を多くいただいたから政策をゆがめたというようなそしりを受けることがないように更に努力をしていかねばならないと思っておりますし、そもそも論を申し上げて恐縮でございますが、八幡製鉄事件というものをもう一回、私、読み直してみたのでございますけれども、結局、資本主義社会において、納税の義務を果たしておる企業がいかにして政治的意思を発信し得るかということでございます。  企業というものは、約、会社法って五百条ぐらいあって、そのガバナンスがきちんとない企業というのはやがて淘汰をされるわけでございますが、その企業が納税の義務を果たしておるわけで、それがいかにして政治的意思を発信するかということを考えましたときに、それは、経済的な支援という形によってそれが行われるということは、資本主義社会においては当然あり得ることだと思っております。  そこにおいて、いかにして透明性を確保するかということでございますし、衆議院でも議論があったことでございますが、これを禁止するということになりますと、これでは資産家、あるいは公的資金に頼る、そういうような政治が私は正しいものだと思っておりません。この個人の資金あるいは企業・団体献金、公的助成、こういうもののバランスをどう図っていくかということこそ肝要だと思っておるところでございます。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 いや、総理はそうおっしゃいますが、やはり先ほども申し上げてきたように、いろんなこの疑獄事件などの大本になってきているのは企業・団体献金ですし、今それが、この問題が決着付かないことにやっぱり国民の皆さんも大きな怒りを、あるいはいら立ちを持っていらっしゃると思います。  改めてお聞きをしますが、総理の頭の中には、この段になっても、まだ禁止というキの字も、全く禁止を、禁止しようとする考えも更々頭の中にはないということでよろしいんですね。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、政治資金というものをどう考えるかということでございますし、規正法の中において明確に定められておるように、そういうような団体、企業、団体の意思というものをどれだけ取り上げていくかということ、そしてまた、多くの制限を課すことによってそういうものを阻害することがあってはならない。最終的に有権者の判断によるべきものなのであって、有権者の皆様方に御判断いただける材料というものを適切に開示していくということは政治資金規正法の趣旨からいっても当然のことだと思っておるところでございます。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 全く今のところ我々も相入れないと思っていますので、この問題、この三月末までに結論を得るということですが、厳しくまたやり取りをさせていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  学校給食の無償化等についてお聞きをしますが、パネルの三にありますように、この前、三党で合意に達しまして、小学校を念頭に、地方の実情等を踏まえ、令和八年度に実現する、その上で、中学校への拡大についても、できる限り速やかに実現するとなりました。  で、地方自治体からも大変強い要望があったこの学校給食の無償化ですが、ようやく、我々が三党協議の中で強く要望をして、主張してこの実現という運びになりましたが、総理は、この今回の無償化が実現することになったことをどのように評価されているのか、また、子供たち、保護者に対していかなる効果をもたらすと期待をしているのか、併せてお尋ねをします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) お答えいたします。  いわゆる給食無償化に関しましてでございますが、三党間の合意に示されていますように、子育て世代の支援の強化などを期待して、まずは小学校を念頭に実現に向けて取り組むものであると考えておりまして、この三党間の合意内容におきましては、まずは児童生徒間の公平性、また支援対象者の範囲の考え方、地産地消の推進を含む給食の質の向上、効果検証など検討すべき様々な論点が示されていることから、今後十分な検討を行いまして、安定的な財源の確保と併せて、いわゆる給食無償化が意義あるものとなるように取り組んでまいります。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 総理の御見解もお聞きをしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) やはり、家庭の御負担の軽減というものは重要でございます。それがまず第一の眼目でありますが、午前中の質疑でもお答えをいたしましたように、そのことによっていかなる効果がもたらされるかということでございます。そこにおいて、格差というものを是正をするということも念頭に置きながら、いかにして地産地消でありますとか、あるいは有機農法によってできましたものでありますとか、そこにおいては、学校給食法並びに食育基本法、この趣旨というものを十分に体現をしながらこの無償化というものの実を上げてまいりたいと考えておるところでございます。

柴田巧 日本維新の会

○柴田巧君 文科大臣にも質問がありましたが、ちょっと時間の関係で割愛させていただいて、来年の四月の実現に向けて、いろいろな課題を乗り越えてやっていただきたいと思います。  総理にお聞きをしようと思いましたが、赤いランプがついてしまいましたのでこれで質問は終わらせていただきますが、私ども日本維新の会は、子供たちにやっぱりいろんな機会の、均等に機会を与えていくということに力を入れて、そして次の世代に明るい日本をつくっていきたいと思いますので、引き続きそんな考えに立って頑張っていきますことをお誓い申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で柴田巧君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、舟山康江君の質疑を行います。舟山康江君。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  私からも、まず初めに、岩手県大船渡市の山林火災についてお聞きしたいと思います。  この大船渡市、東日本大震災から間もなく十四年ということでありますけれども、この震災でも被害を受け、そしてまた今回このような大きな火災に見舞われております。今日で八日目で、昨日、今日と少し雨ということで落ち着いているようではありますけれども、まだまだ予断を許しません。午前中の質疑の中で総理からも、激甚災害指定を予定しているというお話がありました。やはりこれ、現地でも努力されていますけれども、やはり政府として一刻も早い実態把握、対策、しっかりと打っていただきたいと思いますので、改めて総理からのその思いをお伝えください。

村上誠一郎 総務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(村上誠一郎君) 事実関係だけ先に説明させていただきます。  今般の林野火災により亡くなられた方に対して御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方々や避難を余儀なくされている方々に対し心よりお見舞い申し上げます。  二月二十六日の覚知から、約二千九百ヘクタールの山林の損傷、それから、災害との関連は調査中でありますが死者一名、大船渡市によると七十八棟の建物の被害が出ている状況であります。  消防の状況ですが、延焼の状況を踏まえて部隊を増強し、三月五日からは、十五都道府県から緊急消防援助隊、岩手県内応援部隊、地元の消防本部合わせて約二千百名の体制で、空中及び地上からの消火活動等を昼夜分かたず従事しております。具体的には、市街地の延焼阻止のために地上からの消火活動に努めるとともに、地上部隊が入りづらい山側につきましては、消防防災ヘリコプター七機体制を基本に空中から消火活動を行っています。また、消防庁職員十二名を岩手県庁、大船渡市の地元消防本部などに派遣し、連絡調整に当たらせております。  なお、大船渡市では、昨日、三十ミリ弱の雨が降っており、現地からの報告では、降雨前に比べ、延焼拡大は確認されず、煙の量も減少しているとのことでありますが、警戒を緩めることなく消火活動の継続をしていくこととしております。  引き続き、自衛隊や警察等の関係機関の下に連携し、一刻も早い鎮圧それから鎮火に向け全力を挙げてまいります。  以上であります。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 日本国の消防の体制を挙げまして早期の鎮火というものに努めておるところでございます。  また、午前中も答弁したところでございますが、もう間もなくでございますが、十六時に内閣府と岩手県より、被災者生活再建支援法について今回の火災に適用できる見通しが立ったということでありまして、岩手県と連携をしながら支援金の迅速な支給に努めていきたいと思っておりますし、激甚災害の指定につきましては、もちろん査定は必要でございますが、簡易というのはいいかげんという意味ではございませんで、衛星等によります映像によりまして査定の迅速化というものを図ってまいりたいと思っております。  もう一つ申し上げておきますと、避難所のいろいろな映像が出ておると思いますが、少し前は体育館で雑魚寝みたいなことでございました。今は体育館にそれぞれプライバシーが確保されますテントというものが装備をされておるわけでございます。ここにおいて、これは防災担当一生懸命頑張っておりますが、スフィア基準というものをきちんと満たした避難所というものを具現化したいと思って努力をいたしてまいりました。  そういうような、一番つらい目に遭っておられる方々が、プライバシーもなければ衛生環境も劣悪であり、冷たい食事なぞということがないように、スフィア基準というのを念頭に置きながら今後も努めてまいりたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  山形県、去年ですね、水害の被害がありました。やはり、現場を聞くと、どうしてもちゅうちょしてしまう、災害復旧ちゅうちょしてしまうという傾向がありますので、是非、まずはそのお金を気にせずやれということ、そういったメッセージの発信とともに、総理は防災庁の設置にも非常に前向きだということで決意もいただいております。是非、こういったことを含めてしっかりと取り組んでいただきたいということを改めてお願い申し上げます。  続きまして、いわゆる百三万円の壁、基礎控除の引上げについてお聞きいたします。  衆議院での修正が中途半端に終わってしまいましたこと、大変残念に思っています。ただ、三十年間動かなかった壁が動いたこと、そして特定扶養控除の年収要件が百三万円から百五十万円までに上がったこと、これは一歩前進だと率直に評価をしております。ただ、まだまだ本質的な解決には結び付いておりません。三党幹事長合意では、百七十八万円を目指して引き上げるというものであり、細切れに新たな壁をつくることではなかったはずなんですね。  私たちがこの政策の実現にこだわった理由は、ひとえに、給料や年金は上がったけれども、それ以上に物価高騰等によって手取りが増えない、非常に生活厳しいと、こういった声に対してどう応えていくのか、ここに尽きます。そういう中で、私たちは、まさに手取りを増やすこの政策の実現こそが、やっと今、日本はデフレから抜け出しつつあるという状況の中で、経済の好循環を本当に確かなものにしていくのか、ここが問われております。そのためにも、物価高騰対策としても、やはりこの更なる引上げ、是非決断いただきたいと思っております。  パネル一を御覧ください。(資料提示)  この壁引上げ、基礎控除の引上げの効果は大きく三つあると考えています。一番上、まずは経済対策、つまり、給料が上がっても、物価高の中、手取りが増えないということに対して手取り確保をするための対策が一つ。そして二つ目が、生きるためのコストには課税しないという控除制度根本への対応。三つ目、労働供給への制約、つまり働き控えの解消への対応、この三つがあると思うんですね。  そういう中で、この◎、△、?は、当初政府案、与党案、これ修正案ですね、国民民主党案について今挙げた三つの観点から私なりに評価をしてみたものですけれども、お手元の資料、?が×になっていますけれども、×はやめてくれと言われたので?に変えました。  ということで、今回の与党案、修正案は、上と下に関しては僅かながらの効果があるのかなと思いますけれども、そもそも控除制度とは何か、この基本を確認し、政策に織り込んでいく必要があると思います。政策ですから、やっぱりきちっとした根拠があると、必要だと思うんですね。  この点、国税庁ホームページに税務大学校の論文として明確に次のように書いてあります。所得税の負担の在り方を考えるに当たっては、最低限度の生活を維持するために必要な部分、最低生活費を除いた残余に対して課税されるべきである、これが所得控除と書いてあります。  最低生活費を除くというのは、国民全てにひとしく適用されるべきだと思うんですね。だって、高所得者だって生活費掛かっているわけですから。この観点から、基本的なこの控除制度の考えに照らして、今回の修正案、このいっぱい壁があるというのはちょっと問題じゃないかと思いますけれども、総理の御見解をお願いいたします。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、うちのホームページの引用をしていただいたので。  まず、このホームページは、もう委員御承知のところでありますが、私どもの公式的な見解ではなくて、税務大学校が定期的に公表している雑誌に掲載された個人論文の部分をおっしゃっているのではないかというふうに思っておりますので、これはあくまでも執筆者の個人的見解であり、政府の公式見解ではないということをまず申し上げておきたいと思います。  その上で、その上で、基礎控除の趣旨は、従前から申し上げておりますように、一定の額までの少額の所得については負担能力を見出すに至らないと考えられることから税を課さないというものであり、また、基礎控除等から構成される所得税の課税最低限は、生計費の観点、また公的サービスを賄うための費用を国民が広く分かち合う必要性も含めて総合的に検討して定められるものであるというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、でもこれ、国税庁、しかも税務大学校の、まあ確かに論文ですよ、論文ですけれども、このように書いてあって、私はやっぱりそのとおりだと思うんですよね。最低限度の生活を維持するこの最低生活費を除いた、そこは課税対象から外す、これが控除だと思うんです。  じゃ、この考えは大臣は間違っているというふうに思っているんでしょうか。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、私ども、基礎控除等の考え方あるいは最低課税限の考え方は先ほど申し上げましたので、重複はいたしません。それから、これはあくまでも個人のタイトルで書かれている論文でありますから、そういった趣旨のことだと思います。  なお、この論文にのっとってみても、この方は基礎的人的控除は生活保護に見合った水準に引き上げる必要があるというふうに認識をされているようでありますが、その上で、実際に所得税の負担の在り方を考える場合には、最低生活費控除という要素のみを考慮するのではなく、公的サービスを賄うための費用を広く公平に求める必要もある、こうした留意点も言及されているものと承知しています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 基本的には、やはり所得にかかわらずその基礎控除があった、これ令和二年までそうでした。令和二年に改正をして二千五百万円超は外しましたけれども、それまではちゃんと全員あったんですね。基本的には、やはり所得にかかわらずというのが私は基本的な考え方だと考えております。  ですから、パネル二を御覧ください。  これも、政府案、与党提案、我が党案、それぞれ具体的に基礎控除額を図で示させていただきました。我が党案、一律七十五万円、これ変わっておりません。当初案は一律十万円、頭打ちありましたけれども、今回修正で入った与党案は、これちょっと階段状になっていて、極めて規模が小さいことが分かると思います。しかも、この網掛け部分ですね、二百万円超の網掛け部分は僅か二年間の時限措置となっておりますので、いかに小さいかということなのかなと思っています。  パネル三、こちらは具体的に、じゃ、所得階層ごとにどのぐらい減税効果があるのかというものを見ましたけれども、政府案でも、あっ、修正案でも僅か二、三万円程度で、とりわけ中間層以上には減税効果がほとんどありません。我が党案はしっかりとあると認識しています。  一方で、先ほど財務大臣御答弁いただいた中で高所得者に有利だという話がありましたけど、でもこれ、星ですね、青い星はこれ減税率なんですけれども、率を見ていただくと、やっぱり高所得者はちゃんと減っているんですね。確かに額は、全体の額が大きいので大きく見えますけれども、減税率は非常に小さいということで、むしろ低所得者の方がいわゆる減税効果は重いということで、そのような御批判は私当たらないんじゃないかと思っています。  で、今回、財源がないからできないと最初おっしゃっていたものが修正をされました。この減税効果一・二兆円といいますけれども、この枠に収めた、今回の提案をした理由というのは何なんでしょうか。これ、予算の範囲から割り戻してここになってしまったということなんでしょうか。総理、お願いします。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 今回の考え方、これは衆議院の修正でありますので、私どもは承知しているという言い方をさせていただきますが、一律の控除額では限界税率の高い高所得者ほど減税額が大きくなる。委員は率のお話をされましたけれども、一般的に額で考えたら大きくなる。  したがって、高所得者優遇にならぬよう、また、所得に応じた控除額の設定を行うことで、政府案と衆議院修正を合わせて、それぞれの収入階層での減税額を平準化して公平性が図られるということで、こうした措置をとられたものというふうに承知をしているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今回、一・二兆円の減税ということ、つまり穴が空くということですけれども、これは何とか認められると。ただ、国民民主党、これ所得税だけでいえば国民民主党案は四兆円程度なんですね、これはできない、一・二兆円はできるとするこの合理的な根拠、何かあれば財務大臣、財政の観点からお願いします。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 衆議院修正による基礎控除の特例の創設については、所得税の税収額は六千二百十億円、この与党修正の分ですね、と見込まれております。これについて、令和七年度については、新規国債発行額の追加は行わず、一般予備費の削減や追加的な税外収入の確保といった一時的な財源で賄うこととし、令和八年度予算編成及び税制改正において歳入歳出両面の取組を通じた財源の確保について検討することとされたと承知をしております。厳しい財政事情を踏まえれば、国、地方の財政への影響の規模、これを考慮するというのはそういうものなんだろうというふうに思うところであります。  仮に、今お話があった基礎控除を一律に七十五万円引き上げるということになりますと、機械的に計算すると国、地方で七から八兆円の減収が生じるということが見込まれているわけであります。これは、今申し上げた衆議院の予算による修正規模、減収規模に比べると相当程度大きいということで、財源確保もなかなか難しくなるというふうに考えられ、政党間協議の場でそうした結論には至らなかったものと承知をしております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 もう一つちょっと、税収、今、国の税収増えていますよね。増えたときに増えた分、じゃ、どうするという話はしないで、減るときだけどうするんだどうするんだというのもちょっとどうなのかなと思っておりますし、もう一つ、税収が減る、つまりこれ、どこかに消えてしまうんではなくて、すなわち国民の所得になるわけですよ、国民の減税分、国民の所得。その所得の増加そのものによる消費の引上げ効果というものは勘案されないんでしょうか。こういった効果もあると思いますけれども、いかがでしょう、財務大臣。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、税収が増えているからというお話がございました。  税収が名目GDPの伸びを上回って近年伸びておりますが、その中身を見ますと、GDPの変動とは必ずしも連動しない金融所得等に係る所得税、相続税、法人税が円安等による企業収益の増や好調な株式市場等を背景に大幅に伸びている、こういったことにも留意をしておく必要があるというふうに思いますし、もう申し上げることもなく、現下なかなか厳しい財政事情にあるということでございます。  その上で、消費の引上げ効果という御質問でございます。  詳細について、御党の提案を踏まえて詳細について見解を申し上げるのは差し控えたいと思いますが、その上で、減税の経済効果については、昨年に、いわゆる百三万円の壁について議論するための参考として、内閣府が公表している短期マクロモデルというのがございまして、それを用いて財務省が一般的な所得減税が及ぼす影響の推計結果を示したところ、その中では減税乗数は公共投資乗数に比べて小さくなって、そのモデルの中ではなっておりまして、名目GDP一%相当額、これだと六・一兆円ということになりますが、の所得税の減税による実質GDPの拡大幅は、一年目では〇・二%程度というふうに紹介されているというふうに承知をしております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 いや、ただですね、今国の財政が厳しいと、これは分かります。ただ、もっと厳しいのは今国民の懐だということ。財政規律なんかどうでもいいと私たち全く思っていません。ただ、まず考えるべきは国民生活という中で、その実際減税する、所得が増える、その消費が増える、少ないと言いますけれども、その効果というのは、私、絶大だと思います。  その国民生活の観点から、私、もう一度しっかりと考えていただく、その指示を総理からも出していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) おまえたちは税収が減ったときだけ大騒ぎするではないかという御指摘ですが、減るということは大変なことでございまして、私どもはもう、確かに国民生活が決して豊かではない、日々大変苦しい方が大勢いらっしゃるということは報道でも承知をいたしておりますし、買物の現場に行けばそのことは実感をするところでございます。  しかしながら、国の財政もこれは相当に厳しい、徴税権を持っておりますのでそれは何とかなるだろうみたいなところはあるかもしれませんが、国民の皆様方も苦しいのですが、国の財政も本当に、子細に見なくても、これ相当に厳しいということは御理解をいただけるのだろうと思っております。  今が良ければいいのですが、危機管理という観点から見ました場合に、例えば大災害、それはもう容易に予測をされるところでございます。大災害あるいは戦乱等々のときに財政の機動力をきちんと確保しておくということは、国家の国民に対する責任、政府の国民に対する責任であるというふうに私は思っておるところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今の総理の御発言、全く否定するつもりはございません。ただ、国の税収減が、すなわち国民のその所得増につながるそこの部分もしっかり勘案していただいた上で政策を考えていただきたい、是非、今後も引き続き議論をさせていただきたいと思っております。  そして、もう一つ三党協議で約束させていただいたのが、ガソリンの暫定税率廃止です。こちらは残念ながらゼロ回答でした。本当に残念です。国民の窮状、とりわけ地方の窮状に是非目を向けていただきたいと思います。  そもそも、秋の総選挙後、昨年十一月二十二日に決定された総合経済対策には、ガソリン減税に関してこう書いてあります。「「ガソリン減税(いわゆる暫定税率の廃止を含む)」については、自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る。」と。  当初は見直しの中でとなっていたんですけれども、見直しに向けてと文言が修正されました。つまり、自動車関係諸税全体の見直しに先行して結論を出すべきものでありまして、その上で昨年十二月の三党幹事長協議で廃止を決定したわけですから、ゼロ回答というのは私はあり得ないと思います。  総理、地方創生に力を入れていらっしゃいます。そして、特に地方に重いのがガソリン負担です。このガソリンの負担に目をつぶるというのは、総理の思いとは逆行しているんじゃないでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) これは、山形だろうが鳥取だろうが、とにかくほかに余り公共交通手段がございませんので、そしてまた働き手の数だけ車がございますので、それだけガソリンの負担というのは大きいということは私自身も実感をしておるところでございます。  したがいまして、百八十五円というところに収めるべく今いろんな手だてを講じておるところでございますが、いわゆる暫定税率廃止するということになっております。じゃ、それの使途というものが、特定財源ではございませんが、やはりインフラ整備ということが応益負担という観点からしますればかなり牽連性が高いということは否めない事実だろうと思っております。  では、代替財源をどのように見出していくかということと併せまして、このことの結論は早く出してまいりませんと、地方の困窮というものはこれが続くということになります。それまでの間どうするんだということは、地方に対します支援も含めまして、今ガソリンの負担が重い、地方ほど重いということをよく念頭に置きながら、また御指摘を踏まえて対応を考えてまいります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 暫定税率の税収分もありきで今予算の編成していますけれども、そもそも暫定、たった二年間だったんですよ。それが延びて延びて五十年間ということで、やはり元々なかったものを元に戻すというところですから、どうも交渉の中では車体課税の議論と一緒にということで言っているみたいですけれども、これはこれで切り離して考えるべきだと。そこはよろしいでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、当分の間も暫定も似たようなものでございますけれども、これを廃止するということが決まっているわけです。ただそれが、ずうっといつになるか分からないという状況でございますが、そういうことを続けてきて今日の状況になっておるわけでございますから、それに代わる財源を見出すということと地方の負担を減らす、暫定税率を廃止するということは、結論が出るのが早ければ早いほどいいということだと思っております。  各党の協議の中におきまして、そこは事情、実情を踏まえまして適切な判断がなされるものというふうに承知をいたしております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 経済対策の中では、やっぱり早く、先行してということだったわけですから、やっぱりこれ早くやっていただかなきゃいけないと思います。  ガソリン価格に関しては、いわゆる補助金ですよね、補助金でこれまで対応してまいりましたが、これまでの補助金額、ガソリンに関する引下げの補助金額がどのぐらいだったんでしょうか、教えてください。

武藤容治 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(武藤容治君) 舟山委員からファクトの件をお尋ねいただきました。  この激変緩和事業ですけれども、二〇二二年の一月事業開始以来、三年間になりますけれども、現時点までの支出総額、これは約六・六兆円となります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 かなり大きな金額なんですね。これ、暫定税率は年間大体一・五兆円ですよ。そう考えたときに、果たして補助金でやったことが正しかったのか。これ会計検査院の検査でも、入れた補助金と実際の減額ですね、価格の引下げ額が乖離があったとか、そしてまた、価格調査に莫大なお金を掛けていたとか、いろんな問題が指摘されております。やっぱり、取らないものは最初から取らなきゃいいんですよ。これを改めて考えていただきながら、この暫定税率の廃止についても早急に議論を進めていただきたい、このことをお願い申し上げます。  続いて、米の問題について移ります。  昨年夏以降の米不足、米流通をめぐる混乱はまだまだ収まる気配を見せておりません。当初、六年産の新米が出回れば混乱は収まると言われておりましたけれども、今に至るまで、収まるどころか、新米出回り以降ももう価格が急騰していると、こんな状況ですね。集荷団体は米が足りないということで、この足りない量もどんどん増えております。  まず、大臣に、農水大臣にお聞きしますけれども、政府は米自体は足りているんだという見解だと思いますけれども、米の供給量は本当に足りているんでしょうか。改めてこの基本を教えてください。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) お答えをさせていただきます。  米が足りているのかという御質問でございますが、これ、現場感覚、それぞれの見方によって違ってくるんだろうと。集荷業者は集め切れていない、それからスーパーでお買物する方々も、あるけれども極めて高いという、こういう現状があります。他方、全体の供給に目を落としますと、生産量自体は、何度も申し上げます、十八万トン多い六百七十九万トン、そして民間の在庫も百五十三万トンあるということでありますから、これ合わせると八百三十二万トンになります。  そして、この需給の見通し、これが甘いという御指摘があるのかもしれませんが、六百七十四万トンということでありますから、八百三十二万トンと六百七十四万トンを比べれば、足りていないというふうなことではないというふうに受け止めております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 であれば、改めてですけれども、この不足の原因は何なのか。どこか、誰かがためているんではないかということをよく聞きますけれども、今、米トレーサビリティーの仕組みなんかも使えば、どこにどういう形で流通しているのかある程度押さえられると思いますけれども、こういったものを見て今どうなっているのか、ちょっと解説いただけますでしょうか。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) 今御紹介いただきました米のトレーサビリティー法、これは法律に基づくものでありますから、販売やそういうことをする人たちについてはそのデータについて保存することが義務付けられておりますので、これは徹底していかなければならないと思います。  それに加えて、食糧法に基づいては五千トン以上の米を扱う者に対して毎月調査を行うということになっておりましたけれども、今回の事態を受けて、もっと小さいところ、三百トン以上の方々、そういった方も調べよう、それから生産者の方々のところも調べさせていただくということにしております。  それで、その調査結果を三月の中下旬ぐらいには報告ができるということでありますので、その内容についてはもうしばらくお時間をいただきたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 確かに、そういった、どこかに滞っている、誰かが持っている、庭先なのか個人なのか業者なのか、いろいろあると思いますけれども、パネル四を御覧いただきたいと思います。  これ令和五年産の需給状況ですけれども、当初推計ですね、需要量六百八十万トンに対して必要生産量六百六十九万トンと設定しています。この時点で需要見通しよりも少ない生産量を提示しているんですけれども、実績はもっと乖離してしまいました。需要量七百五万トンに対して実際の供給量が六百六十一万トンですので、四十四万トン需給ギャップが生じている。その分、在庫があるからということかもしれませんけれども、在庫量が大幅に減少しています。  やはり、このいろんな、誰かが持っているというのも、こういった不安の中から、供給足りないんじゃないか、大丈夫かという不安からそういった行動に出ていると思うんですけれども、そこはどのように捉えていらっしゃいますか。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) 御提出いただいたこれ、よく見させていただきました。大変参考になるものだと思います。  まず、ちょっと長くなりますけど、事実関係ですから数字を交えて説明をさせていただきます。  令和五年七月から令和六年六月までの一年間の需要、これを見ますと、令和五年産はこれ高温障害がありました。高温障害があって、精米歩留りが大幅に低下しました。これによって玄米が十万トンぐらい余計に必要だったんですよ。これによりまして、十万トンというそのギャップはここで生まれました。それから、この頃は非常にお米がお手頃だったです。パンとかに比べるとお値段が手を取りやすい価格帯であった、これは統計でありますから証明できるんですが。ですから、パンを買うよりもお米を買う人たちが増えた。これは、今まで毎年十万トン減るということを前提として我々はその数字を出しておりましたから、この消費が増えるというのはうれしい、うれしい誤算なんですが、しかし、ここはちょっと読み違えたというのは確かにそのとおりだと思います。そして、インバウンドもですが、まあ二、三万トンはあったのかもしれません。ですから、見通しの六百八十一万トンよりも上回る七百五万トンというふうに上振れをしたというのが事実関係でございます。  これに対して、供給の方をちょっと御説明させていただきますと、令和五年六月末の在庫の量は百九十七万トンです。これは、農政をずっとやってこられた先生なら分かると思いますが、ちょっと多過ぎる、ちょっと百九十七万トンというのは、まあ多過ぎはしないけど、まずまず多いという感じですよね、今までの農政の常識からいうとですね。それから、令和五年産の生産量が六百六十一万トンですから、合わせると八百五十八万トンになります。  需要量が七百五万トンを上回る水準でありますので、七百五万トンと六百六十一万トンを単純に比較をすると、今委員から御指摘がありました四十四万トンという数字が出てくるわけでありますが、国民に対するお米を供給する国の能力というのは、生産量と、その年のですね、それから在庫の量を合わせたものが供給能力だろうというふうに考えますので、十分ではなかったかなと思っております。  そして、令和六年以降の需給については、令和七年以降の動きでありますけれども、令和六年産は一〇一ですね、作況はですね。そして、生産量は先ほど申し上げました十八万トン多い六百七十九万トン、民間在庫百五十三万トン、合わせて八百三十二万トン。ですから、需要の見通しを、六百七十四万トンを上回るものではありますけれども、南海トラフの地震情報が出ました、八月だったと思いますが。その後に、地震情報が出た後に、地震が来たり、また台風が襲ってきたり、消費者の方々は非常に心配をされてスーパーに駆け込んで米を買われて、スーパーの店頭から米が消えるという状態が生まれました。  そして、御指摘のように、出来秋には回復するという話であったんですけれども、集荷競争がそれを見てがっと起こって、なかなかそううまくいかなかったというのが現状であります。  そして、最新の情報では、今年の一月の段階で二十三万トン、集荷業者に米が集まっていないということでありますので、やはり目詰まりがあるということでありますので、備蓄米を買戻しの条件付で放出するという決断をしたところでありますので、これ極めてイレギュラーな状態が続いているというふうに受け止めております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  この在庫水準ですね、やはり百五十三万トンというのは決して高くない。やっぱり、こういった数字を見て、やばいと、早く買っておかなきゃというような買い急ぎがあったんじゃないか。その後の在庫水準見ておりましても、過去の数年間と比べるとやっぱり低い水準で推移していると思います。  そう考えたときに、やっぱりもう少し供給力を増やす努力、まあ米はどちらかというと主食用の消費に合わせて生産抑えていましたけれども、改めて、もう少しやっぱりこの供給を増やす努力をしていかなきゃいけない。まさに、総理よく言われる食料自給力ですよね、米の生産余力、生産力、こういったものを上げていかないことには、本当にこれ、主食どうなっていくのか。  私、今回の騒動、ある意味有り難い、うれしいなと思ったのは、やっぱり何だかんだ米だと思うんですよね。いろいろ気候変動の中で確かに歩留りが悪かった、作況悪かったと言いますけれども、それでも比較的高水準に抑えられているのは、やっぱり米、すばらしいと思いますよ。この米の自給力の拡大の必要性についての総理の御見解をお願いします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 米というのは日本に一番向いた作物だというふうに教わってまいりました。傾斜が急峻であると、だから連作障害が起こらない、春夏秋冬満遍なく雨か雪が降る、土壌が豊かである、勤勉な農業者がいるということで、米があったればこそ日本はここまで来れたのだというふうに思っております。  それは、もう全部、いろんな生産調整とか、そんなの全部取っ払って、どこかで需要と供給の一致点が神の見えざる手によってなされるということはそれは誰でも分かるんですけれども、そのようなことをしていいのかといえば、そうではないだろうということだと思います。  他方、自給率が、あくまで自給率と申しますが、一番高かったのって多分終戦直後だと思います。もう食うや食わずで餓死者まで出るような有様のときに、その国で食べるものをどれだけをその国で賄っていますかという話ですから、輸入はほとんどありませんでしたので、あのときが自給率は一番高かったのだと。それが幸せな日本なのだとは誰も思っていないし、北朝鮮でも餓死者いっぱい出ていますが、自給率は高いはずでございます。  そういうような状況をいいとは全く思っておりませんので、大臣の下でいろいろこれから検討をいたしますが、輸出というのは一つの自給力のバッファーになり得るものだと思っております。そういうものに輸出というものも併せて考えていきながら、所得補償というものを仮に行うとするならば、広くあまねく満遍なくということになりますと、これはまた事情が変わってくると思っております。輸出というものを念頭に置きながら、日本に最も向いた稲作というものの潜在力がもっと発揮をしていきませんと、日本国のみならず世界のためにもならないと思っておりまして、この自給力というものを、自給率とはまた異なる概念、結果、自給率は結果でございますから、自給力というものを高めるための努力というものは政府として考えていき、実行したいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私も全く同感でございます。  やっぱり、この国に一番向いているのは水田なんですね、稲作なんですよ。やっぱり、この湛水機能ってすごく大事であって、水田をいかに守っていくのか。水田は、やっぱり水田機能を持たせるにはすごく大変で、もう長年掛けて水田作り、水路作り、これ財産ですよね。一旦なくしてしまうとなかなか戻りません。この水田の維持に対して何かしていかなきゃいけない。そして、この水田の価値をどう評価していくのか、これ物すごく問われていると思いますけれども、その辺り、総理はどのようにお考えでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) もう随分前のことになりますが、委員が御指摘になりました湛水機能というものをどう考えるかということでございます。そういうことも併せ考えますと、この水田の持っている価値というものは、恐らく単純に計算しますものの何倍もの価値になってくると思っております。一回これが耕作放棄地になりますと、そう簡単に戻りません。  そうしますと、この日本が、天から与えられたというべきなのか、この水田というものを維持していくために国民の皆様方に御負担をお願いするということも、私どもはきちんとお願いをし、理屈を立てていかねばならぬことだと思っております。  この水田の価値というものを国民の皆さんに広く御理解をいただくとともに、世界の中で農地を減らし、農業生産を減らしてきたのは主な国の中では日本だけでございますから、このようなやり方というものはもう一度再検討する必要があるだろうと、自分の責任もよく承知をした上で申し上げておきたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そういった意味で、今回、水田政策の見直しというのも議論されております。私、その際に是非、総理、また大臣にもお願いしたいのは、水田で米を作る、それは主食用そのほかいろいろありますけれども、米を作る水田と併せて、やはり水田機能を維持しながらどうやってその水田を利用していくのか、ほかのものを作るのも維持していくのか。それがある意味、水張りというのが一つの、結果的には水田機能維持のために一定程度の役割があったのかなと思うんですけれども、今回の見直しの中で、水田、畑にかかわらず支援するという中で、やっぱり水田を守ることに対して何がしかの上乗せの支援をする必要があると思いますけれども、そこも総理の御決断をお願いします。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) 水田を雑に扱うということを言っているわけでは決してありません。  水田はもう委員がおっしゃるように極めて大事なものであって、日本の農地は一番水稲に向いているという、低いところにありますし、そして先人が水路から全て水源から作って、畝を作って、そういった先人の努力もあるわけですから、それを尊重する気持ちはあります。しかし、今後の国の補填の在り方というものは、畑であろうが水田であろうが、作物に着目してやった方がやはり公平感があるのだろう。  ですから、水田に対してやらないということを言っているわけではなくて、作物に着目する、作物に着目するのであれば米に着目をするということになりますので、今後の制度設計によりますけれども、また御党の御意見もしっかり承りながら考えていきたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  その際に、やっぱりまずは農地をどれだけ維持していくのか、今減少の一途をたどっている農地をどうやって守っていくのか、これが問われていると思うんですね。  そういう中で、私たちは何度か提言をさせていただいておりますけれども、農地維持のための直接支払、食料安保基礎支払と言わせていただいていますけれども、こういう政策を新設すべきだと。その際に、例えば水田への加算とか、こういった考え方できると思うんです。  そういった考え方に対しては、総理、どのようにお考えでしょうか。

江藤拓 農林水産大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(江藤拓君) 総理も私自身も、直接支払、そういうことについて否定的な考えを持っているものでは元々ありません。  また、御党の方から安全保障基礎支払ですか、その詳細な設計がまだいただいていませんのでなかなかコメントすることは難しいんですが、もし御興味があればWTOの話をしますけど、した方がいいですかね、要らないですかね。どっちですか。(発言する者あり)ああ、そうですか。  そういう機会をいただいたので申し上げますが、日本の農政は直接支払について後ろ向きだというような論評がよく見られます。しかし、WTOが各国に通報した額、もう御存じだと思いますが、これがありまして、農業所得に占めるその割合、日本が五七%、いわゆるEUが六三%、米国は一二%ということでありますから、そんなに低くない。そして、農地十アール当たりの直払いの金額ベースでやると、日本が三万円、EUが五千円、そして米国が五百円と、面積が広いということもいろいろありますけれども。ですから、そんなに直払いやっていないということではないということを御理解をいただきたいと思います。  いずれにしましても、熟議の国会でありますので、是非、委員会も含めて、制度設計をしていただいたものをお届けいただいて、しっかり議論をさせていただきたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、しっかり議論をして、こういった直接支払を再構築する、また新設する、こういったことをやっていきたいと思います。  その際によく言われるのが、予算がないということなんですね。パネル五を御覧ください。  これ、予算の推移を示させていただきました。改正基本法で、私、いろんな問題あると思うんですけれども、さっきも申し上げました食料安全保障という新しい言葉が入ったのは大変大きな前進ではないのかなと思っています。そういう意味では、安全保障のための予算という位置付けの中で新たなチャレンジをしていく必要があると思います。  これ、黒い線が防衛予算ですけれども、やっぱり安全保障の重要性に鑑みて、防衛予算はどんどん増えております。まあ一概に同じくということは言いませんけれども、ただ、それにしても農林水産予算は減り過ぎていますよね。金額も減っていますし、国家予算に対する比率もどんどん減っています。今や僅か二%ですよ。基本法、今の食料・農業・農村基本法制定の二十五年前は四・二%あったのが、半分です。  もうちょっと増やす努力を農水省にもしていただきたいですし、財務大臣、この安全保障についてどのようにお考えなんでしょうか。何かどんどん削られているっていうんですよね。いかがでしょう。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、委員御指摘のように、我が国の農業の現状ですね、従事者が減少している、高齢化が進んでいる、また国際社会では食料需給の不安定化が進んでいる。こういった中で、食料安全保障の強化を図ることは重要だと私も認識をしております。  政府としては、今、本年度末に向け、新たな食料・農業・農村基本計画の策定も進められているところであります。私ども財務省としても、農林水産業の収益の向上、こうしたことを通じて、農業の担い手や農地を維持し必要な生産基盤の確保を図るなど、農林水産業の持続的な発展に向けて、引き続き農林水産省と連携をし、必要な予算の確保に努めていきたいというふうに考えています。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 総理、これどうでしょう。もうちょっと増やすべきだという決断をお願いしたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 財務大臣が横におりますので、勝手に増やすべきだと言ったら大変なことになりますが。  私が最初に宮澤内閣で農林水産政務次官を拝命したときはもっといっぱいあったのですね。今のそのグラフを見ながらそう思いました。  予算を増やすということは一体何を目指しているのかということで、農地の保全というものは、農水大臣がお答えいたしましたように、これを図ってまいりますが、同時に、基幹的農業従事者をどうやって維持をしていくのかということでございます。  どなたの再生産を保障するかということとこの議論は恐らくニアリーイコールなんだろうと思っておりまして、三反でも四反でもいいのですが、米作ろうと思うと初期投資が四百万とか五百万とか、今はもっと高いのかもしれません。そうしますと、基幹的農業従事者が多くの田んぼを、分散錯圃もございますが、中でやっていかなきゃならぬということになりますと、基幹的農業従事者からもう疲弊し切ってしまうということをどう考えるんだということだと思っております。  農地の保全と同時に、予算を捻出いたしますためには、どなたの再生産を可能とするのか、どこに政策の集中を図るべきなのか、零細農業者の方々の所得はさすればどこから持ってくるべきなのか、そのときには農地の流動性というものをある程度担保いたしませんと、そういうことは実現をしないと思っております。  農業予算を増やしていかねばならないという総論とともに、どのようにして再生産を、どなたの再生産を可能とし、そしてまた、農業の人口構成をサステナブルなものにするための農業予算という観点も、農林水産大臣を中心にまた考えてまいりたいし、御教示を賜りたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございます。  それを考える際に、一点ですね、先ほども多面的な役割があるということをおっしゃっていただきました。その農地、水田の多面的役割は大規模農家だけが担っているわけではない、小さい農家も担っていると、そこをどう支えていくのかという観点も是非しっかりと一緒に考えていければと思いますので、よろしくお願いいたします。  続いて、災害時における鉄道の復旧についてお聞きしたいと思います。  災害時には、様々な災害復旧事業、これ公共性の高いものはかなり高い補助率で災害復旧できますけれども、鉄道が対象外なんですね。この理由について、改めて教えていただきたいと思います。

中野洋昌 国土交通大臣 公明党

○国務大臣(中野洋昌君) 理由ということで簡潔に申し上げますと、鉄道につきましては、鉄道事業者が運賃収入を得て事業を行っているというものでございますので、運賃収入を基本として整備、運営することを原則としているということでございます。  その上で、国土交通省では、鉄道事業者の資金のみで復旧困難な被害に対応するため、被災路線への災害復旧支援制度について拡充に努めてきたところでもございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 そうでしょうかね。  これ、鉄道って、確かに運営主体が民間事業者でも非常に公共性、公益性が高いという中で、確かに三分の一国費の負担とかありますけれども、ほかの災害復旧事業に比べて非常に薄いんですよ。ですので、一旦被災しちゃうともう復旧できないという事態がたくさんあります。それでいいんでしょうか、大臣。

中野洋昌 国土交通大臣 公明党

○国務大臣(中野洋昌君) 先ほど被災路線への災害復旧支援制度の拡充ということでお話しさせていただきましたけれども、少し具体的にお話ししますと、例えば、平成三十年の法改正により、鉄道軌道整備法に基づく補助制度、これは黒字の鉄道事業者の赤字路線についても補助対象とするということで、上下分離方式を導入する場合には補助率をかさ上げしているところでございます。  加えて、大規模災害からの復興に関する法律に基づく非常災害等として指定された場合につきましては、赤字の鉄道事業者において上下分離方式を導入する場合に、特定大規模災害等鉄道施設災害復旧事業ということで、これは国と自治体で全額補助をするという仕組みもございます。こうした支援を拡充をしてきたところでございます。  いずれにしましても、こうした、できるだけ、地域において利便性が高い、そして持続可能性の高い、こうした地域交通を実現をしていくということで、必要な支援あるいは助言、こうしたことをしっかりと行ってまいりたいと、このように考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今最後に御紹介いただいたのは極めて条件厳しいんですよね。一般の災害ではなくて、もう特定大規模災害と、しかも赤字会社というところで厳しいですので、やっぱり一般の赤字路線、ただ黒字会社でも赤字路線というところがなかなか救われない、やっぱり民間事業者の負担が重いという中で、もう採算取れないし、いいやとなってしまいがちなんですよ。  そういう中で、総理、これ公共交通は採算を取ることが第一なんでしょうか、お答えください。

中野洋昌 国土交通大臣 公明党

○国務大臣(中野洋昌君) 済みません。  先ほど、非常に要件が厳しいということも御指摘をいただきました。採算性、公共性、何を優先するのかというふうな御指摘もいただきましたけれども、まずその前提といたしまして、やはり鉄道で災害から復旧をするということを検討していただく際に、やはり復旧費用のもちろん負担の在り方、これもあるんですけれども、復旧後、利便性がどうなるか、あるいは持続可能性がどうなるか、どうやったら確保できるか、様々な方策につきまして、やはり大事なことは、この鉄道の事業者、そして地域の関係者の皆様との間でこうしたことをしっかり議論をしていただいて、やはりそういう結論を地域の中でコンセンサスを得ていくということが非常に大事なのではないかというふうに思っております。  引き続き、国土交通省としましても、しっかりと、こうした助言あるいはこの必要な支援ということはしっかり、地域の皆様と一緒にしっかり行ってまいりたいと、このように考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今、大臣、大変大事なことをおっしゃっていただきました。国も地域の皆様と一緒にとおっしゃっていただいた。  どうも、この鉄道とか公共交通に対しては、地方の取組を応援しますという、何か非常にちょっと一歩引けた取組が多かったんですけれども、一緒にというところを是非やっていただきたいと思いますし、昨年十二月、私、本会議で質問した際に、石破総理からは、鉄道であり、道路輸送であり、船舶であり、航空機であり、その持てる最適のものをどうやって組み合わせていくのかという考え方は非常に必要であるということはよく認識をしていると、そこにおいて、鉄道の在り方についてもこれまでも十分議論してきた、今後も考えていきたいと御答弁がありました。  まさに、EUは、今おっしゃったようないろんなものを組み合わせて総合的にどのようなネットワークをつくるか、EUの責任において総合的なネットワーク計画を作っております。その際には、どうやったら社会全体の利益が最大化するかというこの観点なんですね。こういった考え方で日本の公共交通網全体を再構築するべきではないかと思いますけど、総理、いかがでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) ヨーロッパに行きますと、もう今どき、アルプスぶち抜いてトンネル掘って、なるたけ飛行機から鉄道にシフトするということが行われているわけでございますね。で、何で路面電車がなくなったかというと、それは自動車が発達したからだという話なんですが、じゃ、ドイツの方がはるかに日本よりも自動車交通発達しておったはずで、ドイツにおいて、じゃ、あちこちで路面電車残っているのはどういうわけだということになるわけかと思っております。  そこにおいて、先ほど国土交通大臣からもお答え申し上げましたが、上下分離というのをどう考えるべきなのか。仮にバス会社に道路建設や信号の保守管理も持ってくれと言われたら、誰もバスやる人はいなくなる。航空会社に空港の整備や管制のお金持ってくれと言ったら、航空会社誰もやらなくなる。鉄道だけがインフラも上を走らせる車両も全部見ろということでやってきました。  それでよかった時代もあったのですが、今はそうでもないのだということをどう考えるべきなのか。モーダルシフトという観点から日本の交通はどうあるべきであり、交通というのは、委員がおっしゃいますのを私なりに勝手に換言して申し上げれば、社会共通資本として捉えるべきなのだろうかという議論は、これも党派性の問題でも何でもないので、人口が減っていく中にあって、いかにして公共交通というものを捉えるかということは、見識の高い参議院の御議論も承りながらやってまいりたいと思っております。  やっぱり、そのイコールフッティングというものも重要な価値観だろうというふうに思っておりますので、只見線のように、災害があったと、じゃ、もうやめちゃおうかみたいなことになりかけたところ、地元の方々の大変な御努力もあって今また走っておるわけでございますが、別に私が鉄道マニアだから申し上げておるわけではございませんで、このそれぞれの役割をどう考えるかということについて、また委員始め皆様方の御教導を賜りたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 まさに、ここ本当に総理のリーダーシップだと思います。なかなか難しい。ヨーロッパも自動車から鉄道へとか、そういった動きを大胆にやっています。そこは総理のリーダーシップで是非大きな再構築やっていただきたい。お願い申し上げます。  ちょっと順番入れ替えまして、国際刑事裁判所、ICCについてお聞きいたします。  二月六日、トランプ大統領がICCの職員への制裁を可能にする大統領令に署名をいたしました。これについて、ドイツやカナダなど七十九の国や地域が翌二月七日に共同声明を発表し、国際的な法の支配を脅かすものだとして非難をいたしました。  この署名の翌日、日米首脳会談が開催されたわけですけれども、その際、総理はこの事実を御存じだったでしょうか。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) ちょっと経緯がありますので、私の方から先にお答えさせていただきます。  まず、大統領令の前に、米国は議会でICCの制裁法案をやろうということになりまして、下院は通過したんですけれども、我々非常に危機感を持って、その段階から米国側とずっとやり取りをしてまいりました。上院では審議されないという間に大統領令が出てしまったということでございます。  そのときの共同声明に対する対応については様々な要素を総合的に勘案した上で参加しませんでしたけれども、その前にICCの締約国会議の議長団声明というのを出しておりまして、我が国は議長団の一員でございますので、そこにはしっかり我が国も参加をしております。  引き続き米側としっかりと意思疎通をしていきたいと。赤根さんという所長を送り出しているということもこれあり、ここは重大な関心を持って動向を注視し、また働きかけを強めてまいりたいと思っております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 重大な関心を持ってということですけれども、具体的に何かアクションは起こされているんでしょうか。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) 様々なレベルで働きかけを行っておりまして、私自身も行動を取っておりますが、外交上のやり取りでございますので詳細については控えさせていただきたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 外交上のやり取りももちろんですけれども、やっぱり公に何がしかの発信をしないと、日本何やっているんだと、間違ったメッセージにもなってしまうと思うんですね。そこ、公のメッセージは何か出していただいていますか。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) 公のメッセージとしては、先ほど申し上げたように、その締約国会議の議長団声明、議長団としてそこに参加をしているということでございますが、先ほど申し上げたように、米国側と様々なレベルで今やり取りをしております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非しっかりメッセージを発信していただきたいと思います。  で、私、大変懸念しておりますのが、日米首脳共同声明において法の支配という言葉が一つもありませんでした。前回、昨年四月の共同声明には入っていたんですけれども、これ、何ででしょう。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) これ、総理も既にお答えになっておられますが、自由で開かれたインド太平洋ということをしっかりと共同声明にうたっております。言うまでもないことながら、法の支配というのはその根幹を成す概念でございますので、言いぶりはそのたびに少し変わるかもしれませんけれども、これは、首脳会談において力による現状変更の試みには強く反対するということも述べておりますし、また私が行った日米外相会談においてもその認識は確認をしておりますので、法の支配というものは日米間でしっかりと共通の認識に立っているというふうに御理解いただきたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 これまでは、「自由で開かれたインド太平洋」の枕言葉に、法の支配によると書いてあるんですよね。これがなかったので、私、大変心配しているんですね。  で、自由貿易体制の中、WTOにいろんなルールが規定されていますけれども、一方的な高率の関税を課すとか、これ本当に、このルール、法の支配、大丈夫なのかというところに対して、日本、何か発信するべきじゃないでしょうか。

岩屋毅 外務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(岩屋毅君) トランプ大統領就任後、立て続けに関税措置に関する様々な発表が行われておりますが、非常に流動的であることは委員も御承知のとおりだと思います。カナダやメキシコに対する関税も、また一か月猶予するというようなことになりましたし。  だから、動向をしっかりと見届けて、我が国への影響も十分に精査した上で適切に対応していく必要があるというふうに考えているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 本当、これまで何度も積み上げてきて、いろんなルールを作ってきたわけですよ。これぞ法の支配ですよね。それを、何か言った者勝ちで、いや、日本だけ外してくださいとか、そうではなくて、そもそもの理屈としてしっかりと、やはりこういった一方的な措置はおかしいんじゃないかということを他国と共同してやるべきじゃないかと思いますけれども、総理、どうでしょう。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘のとおりでございます。  私どもとして、日本の国益を守るということはやっていかねばなりません。今外務大臣が答弁申し上げましたように、法の支配というものが、文言が落ちたからといってそんなことはどうでもいいと言っているわけではございません。やはり、力による現状変更というものを認めないということは、それは、安全保障の面におきましても貿易の面においてもそれは同じことだというふうに思っております。  ただ、日本の言うことももっともだねというふうにアメリカにもほかの国にも理解をさせるということは極めて重要なことだと思っておりまして、日本だけは決まりを守るんだと言っても、ああ、そうかと、おまえ勝手にしろと言われたらこれどうにもならぬので、日本の言っていることももっともだねというふうに、アメリカ、今委員が懸念をしておりますのは、アメリカが力による現状変更、それは安全保障の面ではございませんが、貿易等々においてそういうことをやるのではないかという御懸念だと思っております。  そういうことにならないように、私どもとして、日本の国益を最大限に維持をしますために、ルールを守るということと同時に、日米共に国益になるんだということをきちんと示さないと、法の支配ということが空理空論に終わりかねない。そうならないように、更に努力をいたしてまいります。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 是非、この法の支配ですね、人権とか、そういったものの重要性を引き続き訴えていただきたいと思っています。  続いて、残された戦後補償問題、空襲被害者への救済について質問をいたします。  昭和二十年三月十日、東京大空襲がありました。間もなく八十年の節目を迎えます。戦後八十年という節目の今年こそ、空襲被害者の救済に乗り出して、この問題に決着を付けるべきだと考えています。  私も超党派の空襲議連に入っております。何度も議論をしてまいりました。また、この場でも質問させていただいて、政府からも何度となく、行政府としても考えていくべき問題という認識もいただいておりました。とりわけ、今、平沢勝栄会長がトップなんですけれども、平沢会長からは、石破総理はこの空襲被害者の救済について真剣にお考えいただいていると、こんなこともお聞きいたしました。  改めて、今国会での成立に向けて、まあ一部の抵抗勢力ということも聞いていますけれども、何とか突破いただきたい。よろしくお願いします。いかがでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 必要であれば厚生労働大臣から答弁を申し上げますが、私、去年の衆議院の予算委員会で、一委員として岸田総理にこの点を取り上げて質問をしたことがございました。そこにおいて私の念頭にあったのは、防空法という法律をどう考えるんだということでございました。それ、昭和十四年か十五年の法律であったと記憶をいたしておりますが、要するに、空襲があったときに市民は逃げてはならないのだと、前線の兵隊さんが一生懸命戦っているときに市民が逃げるなぞというのはもってのほかなのであって、扇動したような者は重罪に処するというようなことで、そこにおいていかなる権力関係があったのかということの問題意識はございます。  そこにおいて、であらばこそ、じゃ、空襲被害の方々にという、私、最高裁判決もずっと読んでみましたが、そこにおいて、論理がいま一つ、私として、私の読みが足りないのかもしれませんが、釈然とせざるところがございます。  で、行政として何ができるかということ。東京大空襲だけではございません。広島、長崎は原子爆弾というその特別な状況に鑑みまして違う措置をとっておるわけでございますが、名古屋も大阪も、あるいは神戸も同じように空襲被害を受けておるわけでございます。どういう方々を対象とするべきなのか、そこにおいて納税者の御負担を賜るわけでございますから、そこにおいてどのような理屈というものを考えるかということ。  私は断定的には申し上げませんが、これは平沢議員ともよく議論をさせていただき、政府として、平沢議員始め、これも超党派ですから、自民党がどうのこうのというお話ではございません、この八十年という節目において行政が何ができるかということはよく考えて対応してまいりたいと思っております。断定的なことが申し上げられなくて大変済まないことでございますが、今私自身考えておるのはそのようなことでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 冒頭に言いましたけれども、戦後八十年、本当に大きな節目です。被害者ももう本当に高齢化していて、どんどん亡くなっています。この法律、全ての被害者に補償しろというものではありません。体に障害が残った、心に障害残った一部の方、多分今四千人ちょっとなんですね。僅かな方に五十万円の、慰藉の気持ちですよ。  戦争受忍論から離れて、まさに今総理がおっしゃっていただいたことをやるためには、もうこれ決断しかありません。今、決断しかないんです。野党は全て、法案、党内手続は終わっています。あと与党なんです。そこを何とか、自民党の総裁としても、また内閣総理大臣としても決断いただいて、是非前に進めていただきたい。その御決意、一言いただけないでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) よく自由民主党の中でいろんな御議論があるかと思っております。つまり、どういう方々を対象とするかということが一つの議論の焦点だと思っておりますし、受忍論を超えてというふうにおっしゃいました。最高裁が取っている立場は受忍論でございます。行政として最高裁の判断に違背するということはできませんので、そことの整合をどう考えるかということは、やはり行政の責任者として考えなければならないことだと思っております。  与党の御理解を得ながら、まさしく平沢議員であり、松島議員であり、まさしく東京でそういう方々の苦しみ、悲しみというものを身をもって感じておられる、そういう方々の意見をきちんと聞いて、与党における議論というものをして、このことにおいて次の時代に対する責任として行政が判断をしなければならないという問題だと理解をいたしておるところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で舟山康江君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  岩手県大船渡市の山林火災、鎮火、鎮圧に本当に全力で当たっていただいています。しかし、三・一一で津波被害に加えての火災で、被災者の皆さんの打撃は深刻であります。政府挙げて大規模な被災者支援に取り組むということを強く求めたいと、これ要望しておきたいと思います。  それから、今、舟山議員からありました空襲の問題。私も空襲議連の一員です。まさに超党派で、法案もうほとんどできている、そこまで来ているわけです。戦後八十年です。決断のときだと思います。是非これは前に進めていただきたい。私からも総理の決断求めたいと思いますが、いかがですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) もう一度法案をよく読ませていただきます。  それからもう一つは、空襲というのは大変な被害でございました。では、艦砲射撃はどうなんだというお話、議論のための議論をするつもりはございませんが、室蘭、釜石、日立、浜松、そういうような地域は艦砲射撃による大きな被災を受けておる、被災に遭っておるわけでございます。そうしますと、不公平というものがないかということも考えてまいらなければなりません。  よく法案を私個人として拝読をいたしまして、与党の皆様方の御議論を賜りたいと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 今の問題などを含めてよく議論しましょうよ、これ。空襲議連の集会、最初座っていたの誰だと。平沢勝栄さん、河村たかしさん、私、小池晃、三人並んだんですよ。めったにないですよ、こんなことは。本当に超党派で今これ進めようとしていますから、是非これ前に進めてほしい。  衆議院の参考人聴取で、安倍派会計責任者の松本淳一郎さん、裏金作りの再開について、幹部会合で意見の対立はなかった、四人の幹部全員が還流に賛同していたかの問いに、私の認識はそうだと答えました。ところが、下村博文さんは、還付なしの前提で議論したが結論は出なかった、西村康稔さんは、松本氏の認識とは全く異なる、世耕弘成さんは、会合で還付が決まった認識はない。  これね、安倍派幹部の認識と松本氏の発言には矛盾があると思いますが、総理、いかがですか。矛盾があるという認識か。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 小池委員が御紹介いただきましたこれらの発言、それは、それぞれの方が自らの記憶、認識に基づいて行っておられる、そういうようなものだと承知をいたしております。  事実関係を確定し得る客観的な材料はこれまでのところ、客観的なでございますよ、材料はこれまでのところ得られておりません。したがいまして、これ食い違いはございますが、私どもとして、臆測で、じゃ、どういう事実関係に基づいてこういうことになったんだということを申し上げることはできないということでございます。  我が党といたしましてできる限りの調査そして処分既に行ったところでございまして、これに加えまして、政倫審、参考人聴取の取組が行われてまいりました。今後、国会において事実確認のための更なる取組が行われると、そのような場合には、引き続き、国会の御判断を尊重して全面的な協力をしてまいりたいと考えております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 どういう経緯で違法行為が再開されたかどうかというの、これ核心的な問題です。で、食い違いがあると今認められました。ならば、安倍派幹部の証人喚問必要じゃないですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは国会の御判断でございまして、国会で御判断がなされましたときに、我が党としてそれに誠実、真摯に対応すべきと考えております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理も食い違いを認めました。  委員長、下村博文、西村康稔、世耕弘成、塩谷立、以上四氏の証人喚問を求めます。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をいたしたいと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 参議院議員の改選の年にはパーティー券代金が全額還流されています。松本さんは、私が清和会に来たときからそういうやり方だったとおっしゃっています。なぜ改選の年だけ全額還付か、一体何に使ったのか。  総理は衆議院で、適法に使われていたことを説明する責任が私どもにある、きちんと公開されねばならないと述べました。ならば、この問題を明らかにしないまま今年夏の参議院選挙の公認はあり得ないと思いますが、いかがですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 公認をいたしますからには、自由民主党として、これが、来る参議院選挙でございますが、参議院議員にふさわしいということを判断をして有権者の皆様方にお願いをするものでございます。  その際にいろんな要素を考慮をいたしてまいりますが、先ほど、全額キックバックされておった、これは違法な選挙運動に使われておったのではないかという御指摘もいただいておるところでございますけれども、これは、還付金等が使用された場合の主な使途は会合費、研修会、人件費、交通費、書籍代、そのように聞いておるところでございます。  不記載につきましては、検察より厳正な捜査が行われました。取り上げるべきものは立件をされたというふうに承知をいたしておるところでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 選挙の一か月前に選挙区内の自民党県議に三十万円ずつ配ったと報道されている議員もいるんですよ。今言われたような使い方とは違いますよね。こういったことをそのままにして公認していいんですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) そのような事実が確定しておるかどうか、承知をいたしておりません。  私どもとして、報道で知る限りのことでございまして、確認できておらないことについて軽々に言及は控えたいと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 これね、公認したらやっぱり自民党の責任問われますよ。  総理は衆議院で、安倍派の裏金作りが二十年以上前から行われていたこともうかがわれると述べました。二十年以上前ということは、森喜朗さんが派閥幹部、派閥会長だったときです。  やっぱり森氏にも説明を求める必要あると思いませんか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 清和政策研究会におきまして還付金等の運用やこれを収支報告書に記載しない取扱いが始まった経緯につきましては、自由民主党といたしましても、外部の弁護士を交え、関係者への聞き取り調査を行うなど事実解明の、事実関係の解明に努めてまいりました。それにもかかわりませず、具体的にいつどのようにしてこれが始まったのかということについては判然といたしておりません。  御指摘の森元総理大臣につきましては、私の前任であります岸田前総理が、御本人に対して電話をされました上で、森元総理御自身の具体的な関与は確認できないと、そのように説明をされておられますし、森元総理御本人も取材に対しまして、いつ誰が始めたのかは分からないと、このような旨説明をしておられるところでございます。  事実関係を確定し得る客観的な材料は得られていないというふうに承知をいたしておりますので、私として現時点でこれ以上申し上げることはできません。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 いや、三月三日の衆議院の予算委員会で総理は、二十年以上前から行われていたということもうかがわれるということが判明していますと言っているんですよ。だったら、森さんのときじゃないですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) そのようなことについて、多くの方々のというべきか、疑念が払拭されたとは思っておりません。  今後、国会においていろんな御判断がなされるということだと思っておりまして、我が党としてそれに協力すべきは当然のことだと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理が疑念を払拭していないとおっしゃいました。  委員長、森喜朗さんの証人喚問を求めます。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 理事会にて協議をいたします。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 自民党の森山幹事長はこの疑問の解明につながったと言っていますが、これ幕引きできませんよ、これ。これ、徹底的な真相解明、そしてパーティー券も含めて企業・団体献金の全面禁止ということが必要だと、これが唯一の解決策だということを申し上げます。  所得税法の自公、維新の修正による減税額、大半が二万円です。(資料提示)昨年の定額減税の半分程度ですね。政府や与党は財源がないと言いますが、根本的な税のゆがみに切り込んでいないからですよ。  財務省に聞きますが、法人税改革の成果と課題、今年の、今年度の与党税調はどう言っていますか。

青木孝徳 財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答え申し上げます。  経済界には、法人税改革の趣旨を踏まえ、国内投資の拡大や賃上げを求めてきたが、企業部門では、収益が拡大したにもかかわらず、現預金などが積み上がり続けた、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税の在り方を転換していかなければならない、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとの記載がなされております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理、今聞かれたと思いますが、法人税改革は賃上げにも設備投資にもつながらずに内部留保を積み上げただけだと。毎年なんです、これ、今年だけじゃないんです。毎年そう指摘している。  にもかかわらず、私たちの推計では、法人税率の引下げやあるいは租税特別措置、大企業優遇税制によって、二〇二三年度、推計で二兆円、減税効果増えています。これね、総理、大義なきばらまきではありませんか。法人税率の引上げ、大企業優遇税制の見直しが必要だと思いますが、いかがですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 結果として内部留保が積み上がったと。私どもとしては、効果として、それが給与の増でありますとか投資の増でありますとか、そしてまた、下請という言い方をあえて使うとすれば、そういう方々に対する支払が増えるとか、そういうことを期待をしておったところでございます。  意に反してというべきでしょうか、そういうことにならなかったという事実は事実として認めていかなければならないと思っております。それが、御指摘のように、いやいやと、それはもう単なる大企業優遇ではないかと、そのような御批判を受けることがないように、私どもとしては更に努めてまいりたいと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 いや、だから、どうやるんですか、それを。  具体的に聞きますよ。研究開発減税、もちろん研究開発大切です。しかし、研究費を増額しなくても、維持しただけでも、また減らしても減税されるという仕組みなんですね、これ。かつては増やさなければ減税されなかった。しかし、これ、経団連から要求もあって変えられたんですよ。  財務大臣、二三年度の、二〇二三年度の研究開発減税の総額、そのうち資本金一億円を超える企業の減税額、幾らで何%か、お答えください。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 二〇二三年度、令和五年度の研究開発税制における適用額の総額は約九千四百七十九億円、また資本金一億円超の企業の適用額及び全体に占める割合は、約八千六百七十二億円及び約九一・五%となっています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 減税額の九割以上が大企業なんです。この二三年度研究開発減税額トップの企業の減税額、それと全体に占める割合を言ってください。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 二〇二三年度の研究開発税制における適用額一位の企業の適用額及び全体に占める割合は、約八百二十八億円及び約八・七%であります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 トヨタ自動車ですよね。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 質問ですか。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 財務大臣。トヨタ自動車ですよねと。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの個別の名前については、従前から申し上げておりますように、こうしたことを申し上げると、それぞれの当該企業におけるこうした研究開発等の状況が外に漏れていく、漏れるというか、分かってしまうということで、これまでもこうした、数字は申し上げておりますけれども、企業名は申し上げないという対応をさせていただいております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 研究開発費は発表されていますよ。別に外に出しちゃいけない数字じゃないですよ。一社で減税額の一割近くを占めるような企業は日本にはトヨタ自動車しかないです。これを、企業名発表しないということ自体が本当に私はひどいと思いますよ。  二〇二三年六月の政府税調、わが国の税制の現状と課題では、租税特別措置の問題点についてどう指摘をしていますか。

青木孝徳 財務省主税局長

○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。  政府税制調査会より令和五年六月に取りまとめられたわが国税制の現状と課題におきまして、企業の一つの目的が利益の最大化にあるとすれば、政策税制がなかったとしても利益をもたらす経済活動はおのずと行われるはずであり、そういったものを政策税制の対象とすることは、費用対効果の観点からは正当化されませんとの記載がなされております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 私、そのとおりだと思うんですね。  もちろん、トヨタのような大企業にとっても研究開発は大事ですよ。しかし、三十兆円を超える内部留保があるわけですよ。そういう企業にわざわざ減税するのかと。  総理、やはり多額の内部留保を抱えるような大企業に研究開発減税というのはこれ見直した方がいいんじゃないですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 先ほど財務大臣からお答えをいたしましたように、それが明らかになることによって一体どのような研究開発が行われているのということになるということのおそれが払拭できないということでございますが、今主税局長が答弁を申し上げましたような、そういう議論というものもあることは私どもとしてよく承知をしておかねばならないと思っております。  簡素、公平、中立という概念に、この簡素というところからすればこれは一体何なのよということ、あるいは公平ということからすれば何なのよというような御指摘があることは私としてよく認識をしておきたいと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 簡素もあれだけど、不公平ですよ。大義がないですよ、この減税には。必要ないですよ。これだけ巨額の内部留保があって、もうそんな研究開発で減税する必要性、私、感じない。いやいや、感じない。だって、効果ないって言っているじゃないですか。効果ないって税調が言っているじゃないですか。  もう一つ、所得税の問題やります。  富裕層優遇です。中でも、金融所得に対する税率低い、いわゆる一億円の壁。所得一億円超えると所得税の負担率が下がると。  財務大臣、こういう壁こそ取り払うべきだったと思いますが、いかがですか。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、その前の研究開発税制については……(発言する者あり)いや、ここはしっかり読んでいただきたいんですが、企業の一つの目的が利益の最大限にあるとすれば、なかったとしても利益をもたらす経済活動はおのずと。したがって、意味ある研究開発、やっぱり国としてこれを進めてもらわなきゃいけない、こういったものはしっかり応援していく必要があるということだというふうに思っております。  その上で、一億円を超える人数……。失礼。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 一旦退席してください。声掛けるので。  もう一回質問お願いします。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 一億円の壁をなぜ取り払わなかったのかと。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 失礼いたしました。  政府としても税負担の公平性を確保することは重要であると考えておりまして、いわゆる一億円の壁と言われる問題については、令和五年度税制改正において、金融所得を含め極めて高い水準の所得を対象として令和七年分所得から追加的に負担を求める措置を導入し、一定の対応を図ってきたところであります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 極めて高いということで、三十億円でしょう。三十億円。所得三十億円超える人って何人ですか。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 申告税額がある方を対象にした国税庁の標本調査によれば、令和五年分において合計所得金額が二十億円超を超える方が、いや、ちょっと待ってください、二十億円超を超える方は三百九十人、五十億円超は百七人と推計されております。  合計所得金額三十億円を超える方の数字については正確なデータはありませんけれども、今申し上げた数字の中間ということになれば、おおむね二百から三百程度ではないかと考えられます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 二百人ぐらいなんですね。  じゃ、一方で、所得一億円を超える人は何人ですか。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) 今、先ほど申し上げた申告納税額がある方を対象にした国税の調査によれば、令和五年分において合計所得金額が一億円超の方は約二万八千四百人と推計されております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 二万八千人のうち二百人ですよ。見直したと言うけど。  総理は九月のテレビ番組で、金融所得課税の強化を実行したいと言われたんです。何で実行しなかったんですか。一億円の壁、取り払わなきゃいけないでしょう。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今申し上げた措置……(発言する者あり)いやいや、今の措置をしっかり見極めて、これ七年分からでありますからね、これをしっかり見極めていく必要があると思っております。  また一方で、金融所得課税の検討に当たっては、税負担の公平性のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要でありますので、これらを総合的に考えていく必要があるというふうに考えております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 あのね、いつもそう言うんだけど、アメリカの税率はうんと高いんですよ。で、投資活発じゃないですか。何でこれが投資を妨げることになるんですか。  総理、これ見直しましょうよ。(発言する者あり)

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 何かおっしゃいましたか。  貯蓄から投資へと、こういう流れを確実なものにしたいと思っております。昨年私がそういう発言をしたのはまごうことなき事実でございます。そうしますと、さてさて世論の論調はどうなったかというと、やはりあいつは貯蓄から投資への流れに逆行するやつであるというような話になりました。  そうすると、貯蓄から投資へという流れをとにかく逆行させてはならぬということと、やはり資産が多くお持ちの方々、所得が高い方々に適切な税負担をお願いするということ、この両立を図っていかねばならないと思っております。そして、それによって株価というものが動くということも避けていかなければなりません。全体に与える影響というものをよく判断をしながら、多くの方々の納得を得られる税制というものを目指してまいりたいと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 あのね、投資家全体の負担を増やせなんて言っていないんです。所得一億円を超える人の、そこを見直すべきだと言っているんですよ、税率を引き上げるべきだと言っているんです。いかがですか。それぐらいやりましょうよ。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 御指摘は承りました。  これをどうするかというのは、先ほど来申し上げておることですが、貯蓄から投資へという流れにさおを差さないということ、そしてそれによって投資家の意欲を割かないということ、そして多くの国民の皆様方の御理解が得られるということ、そういうものを充足すべく政府として考えてまいります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 ちょっと流れにさお差すという言葉の使い方間違っていると思いますけど。  でもね、やっぱりこういうことに対する不信感があるんですよ。富裕層が優遇されている、大企業が優遇されている、その一方で、消費税は重い、インボイスが大変だ。だから、この不公平に対して今本当に怒りがマグマのようにたまっているわけですよ。そういう認識はありますか。  この不公平な税制に切り込めば、私は消費税の減税の道だって開けると思いますよ。課税最低限だってしっかり引き上げることできると思いますよ。何でそれやらないのか。  総理はかつて、格差拡大の中で消費税もタブー視しない、そういう議論は必要だとおっしゃったんですよ。法人税や所得税、在り方全体を見直す中でしっかりと財源をつくってやっぱり消費税の減税に実現をしていくと、それをタブー視しないでやっていくということが必要じゃないですか。いかがですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) このことと消費税の議論は別だと私は思っております。これを一体で議論をしてはいかぬのであって、全体としてということで、だから消費税を廃止とか、だから消費税を引き下げるとか、そういうような議論には論理的につながるものだと私は思っておりません。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 論理的につながりますよ。だって、消費税を増やし、所得税を減税してきた、このことによって税の累進構造が壊れたということは認められたじゃないですか。田村智子委員長の質問に対して、累進構造がなくなってきているという事実はあるということを認めたんですよ。  だったらば、全体、トータルで税の在り方を見直すという議論をやろうじゃないかと。そうすれば、もっともっと国民のそれこそ手取りを増やすということができるんじゃないかと言っているんですよ。そういう検討が必要じゃないかと。税制全体をしっかり見直していく、公平、中立、簡素という、そういう観点でやっていくという議論しようじゃないですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) もちろん、国会の場でございますから、いろんな議論はさせていただきます。日本共産党がそういう御主張であるということは、私も何十年も聞いてまいっておりますので、もうよく頭には入っておるところでございます。  消費税の議論しますときに、これが給付という形で低所得の方々に厚く給付をされておるということ、そしてまた、それが一方において、失礼、一方においてではなくて、直接税と比べて安定的な財源であると、この二点から消費税の効用というものは考えていく必要があると考えております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 あのね、安定的な財源というのはひどい話だと思うんですよ。どんなに景気が悪くても、どんなに国民の暮らしが大変でも、安定的な税収が確保できるから消費税がいいんだと。これ、要するに取り立てるということですよ、幾ら国民が大変でも。暮らしをしっかり支えて、家計を温めて、それで税金をいただくというのが政府の仕事じゃないですか。  それから、その給付に回すからいいんだとおっしゃるけれども、貧しい人から税金取って貧しい人に回すのは再分配でも何でもないんですよ、これは。自己責任ですよ。お金をたくさん持っている方からいただいて、あるいはもうかっている大企業からいただいて、しっかり庶民に回すというのが再分配なんですよ。全く考え方間違っている。  軍事費の問題を聞きます。  防衛関係費、急増しています。来年度は過去最大の八兆七千億円。安保三文書以降の三年間で、三・三兆円増えて一・六倍になります。総理、このペースというのは、第二次安倍政権十年間の十六倍なんですよ。それから、もう一つ言うと、一九三一年の満州事変勃発前後の三年間は一・四倍です。それを上回るんですね。もう戦時下というか、非常にああいう事態の下で、匹敵するような膨張なんですね。  こういう拡大をこれからもずっと続けていくんですか。こんなことを続けていっていいんですか、総理。

中谷元 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(中谷元君) 現在、我が国をめぐる周辺の状況は非常に複雑になってきておりまして、二〇二七年までに、防衛力整備計画を作りまして、整備すべき事項を積み上げていました。その結果、四十三兆円程度の範囲で各年度の予算編成を行ってまいります。  二〇二七年度以降は、引き続き防衛力の抜本強化に取り組んでまいりますけれども、現時点ではその規模については決まっておりませんけれども、そのときの状況を見まして、こういった実施するべき事項を積み上げていくことになろうかと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 驚くべき発言です。これからもやりますというふうに言っているんですよ。  それで、実際、今年の予算どうなっているかというと、こうですよ。社会保障関係費、文教費、中小企業対策費、暮らしの予算はどれも物価上昇率に行っていないんです。実質マイナスです。食料安定供給費は、先ほども議論あった米の安定価格対策求められているのに、実額でもマイナスだと。その中で防衛関係費だけが九・五%も増えているわけです。  そして、総理、四日には米国のコルビー次期国防次官候補が、少なくともGDP比で三%以上に引き上げるべきだと主張しました。今朝の報道では、先月の日米首脳会談で既に米側から要求されていたということが、時事が報道しています。  総理は、アメリカに言われてやるわけではない、積み上げの結果で決まるんだとおっしゃいましたが、三%になることは否定していませんよね。GDP六百兆の三%は十八兆円ですよ。もう暮らしも財政も破綻することになる。  私、こんなことはできませんとはっきり拒否すべきだと思いますが、米国に対して、いかがですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 首脳会談の内容についてこの場でお話をすることはいたしません。  そして、防衛費というものを決めるのは、ほかの国に言われて決めるようなことはいたしません。それは日本国で決めるものでございます。  そしてそれは、最初にパーセンテージありきだとか金額ありきだとか、そういうものではございません。それは、陸海空、何が必要なのかということを精緻に精緻に積み上げた結果として防衛費というのは定まるものでございまして、最初に金額ありきなぞという粗雑な議論は今までもいたしていないと承知をいたしております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 あのね、向こうは金額で言ってきているんですよ。向こうが金額で言ってきているときにそのことを何にも言わなかったら、認めちゃうことになりますよ、拒否しなければ。そんなことでいいのか。  私は、こんなことでは国民の暮らし守ることはできない、平和も守れないということを申し上げておきたいというふうに思います。  そして、来年度防衛省予算のうち建設国債の発行対象、幾らで、一体何に充てるんでしょうか。

横山信一 財務副大臣 公明党

○副大臣(横山信一君) 令和七年度予算の防衛関係費において、建設公債発行対象経費は七千百四十八億円であり、内訳として、防衛本省や自衛隊の各駐屯地等における施設整備に係る経費四千百九十六億円と、護衛艦や潜水艦を含む艦船の建造に係る経費二千九百五十一億円となります。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 一九六五年、戦後初めて国債を発行した際に、当時の福田赳夫大蔵大臣は、公債を軍事目的に活用することは絶対にいたしませんと述べていた。  総理も、この昨年出された「自民党 失敗の本質」という本の中で述べておられるんです。倍増する防衛費を国債で賄っていくようなことになると、もはや歯止めが利かなくなりませんかと。歯止め利かなくなるんじゃないですか。

中谷元 防衛大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(中谷元君) 現状を申し上げますと、南西海域を中心に非常に我が国の安全保障に非常に大変な状況が起こっておりまして、国家安全保障戦略会議が開かれて防衛省と海上保安庁との連携が位置付けられた中で、海上保安庁の施設整備、船舶、空港、港湾等の公共インフラが建設公債の発行対象であるということを踏まえまして、安全保障に係る経費全体で総合的な考え方を取る観点から整理したものでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理は「保守政治家」という本の中で何と言っているか。国民に対してまともな説明もないまま、冷静さを欠いた言説で危機感ばかりをあおり、予算規模だけが膨らんでいくといった状況を許してしまえば、それは民主主義国家の政府として不誠実と言われる。  本当、いいことばっかり言っているんですよ、本では。私、たくさん読みました、今回。いいことばっかり言っているんですよ。でも、実際やっていることは全然違うんですよ。どうなんですか。国債に頼ったら歯止め利かなくなると思いませんか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私、今でも国債に頼って防衛費を捻出することには反対でございます。  そこにおいては、なるべく頼らないで捻出をするということを考えていきたいと思っております。それはもう、国債、別に防衛費に限りませんが、それがやがては財政規律というものを失わしめることになると、そしてまた機動的な財政の出動ということも不可能にすると。過去の轍を踏んではならないというのは、午前中、猪瀬議員、猪瀬委員の御質問にお答えしたとおりでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 なるべく頼らないと言いながら、増やしているじゃないですか。矛盾しているじゃないですか。これでは暮らしも平和も守れないということを言っておきたいと思います。  一方で、暮らし、どうなっているか。訪問介護の基本報酬引き下げられて、介護事業者の倒産、過去最高になっています。  厚労省の資料を基に、しんぶん赤旗が調査しました。しんぶん赤旗は、裏金のスクープだけじゃありません、こういう調査もやっています。訪問介護事業所ゼロの自治体、百七町村。そこで暮らす高齢者は十四万人以上。事業所が残り一つしかない自治体、二百七十二。鳥取県も八つあります。  総理、こういう事態を放置しておいてよろしいんでしょうか。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) 訪問介護が大変厳しい状況にあるということは認識してございます。  そして、地域における訪問介護の提供状況については、厚生労働省のオープンデータによりますと、訪問介護事業所のない自治体は全国に約百町村程度存在いたしますが、訪問介護は広域利用のサービスでございまして、大半で近隣市町村の事業所等によるサービスを御利用いただいていると承知しています。  また、個々の訪問事業所の運営状況は、事業者の休廃止は対前年度比でおおむね一割弱の増加となっている一方で、新規開業であったり再開も同程度ございまして、事業所の総数としてはやや増加している状況にございます。  また、廃止の主たる要因は人員の不足となってございまして、人材確保に大きな課題を抱えているものと認識をしております。  こうした実態を踏まえまして、先般の補正予算等を活用し、地域の特性等を踏まえたきめ細かい対策を講じているところでございます。  訪問介護の運営が安定的に行われることは非常に重要であると考えておりまして、サービス提供であったり運営状況等について丁寧に把握してまいりたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 事業所がゼロでも隣の町に行きゃいいというのはひどい話だと思いますよ。それじゃ生きていけないんですよ。そして、増えたと言うけど、都市部ですよ、中心は。やっぱり地方は減っているんですよ。  総理、これちょっと見ていただきたいんですけど、流れね、報酬引下げ後に急増しているんですよ、四月に。  私、ちょうど一年前のこの委員会でこの問題をやったんです。今でも事業所は四割が赤字だと、もし基本報酬を、訪問介護の基本報酬下げたら、これはもう地域から事業所消えてしまいますよというふうに私質問したんです。そうしたら、当時、武見大臣、加算措置があるので、小規模事業者、特に中山間地域でもしっかりとサービスが提供できるようになると、すると言ったんですよ。しかし、私が言ったとおりになったじゃないですか。  あのね、これ五十億円なんです、総理。法律事項でもないんです。総理の決断でできるんです。やっぱり介護の現場で働いている人を励ますために、これは元に戻すという政治決断しましょうよ。いかがですか。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) また総理、後から答えられると思います。  厚生労働省としては、処遇改善加算の更なる取得促進に向けた要件の弾力化を行うとともに、先般の補正予算を通じ更なる賃上げに向けた支援を行うほか、経験年数が短いヘルパーへの同行支援の強化であったり、ヘルパーの常勤化への支援、重点支援地方交付金による燃料代等の支援など、地域の特性や事業者規模に応じたきめ細かい対策に取り組んでいるところです。  御指摘ありましたように、訪問介護事業者の経営状況、これ地域によってとか、また事業規模とかによってかなり違う部分がございます。ですから、この報酬改定のベースとなるその経営実調というその平均値で見ても、なかなかそれが、その実態が把握できないんじゃないかという御指摘もありますから、しっかりそういった、その地域の実態にあってこの経営状況がどうかということを調査してまいりたいと考えています。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 先般、介護報酬の改定を行いましたが、訪問介護の収支差率はほかのサービスに比べては良好でございました。そうしますと、そういうことを踏まえまして基本報酬を見直したのでございますが、介護職員の処遇改善に充てる加算措置はほかのサービスに比べて高い率といたしております。職員の処遇改善が図られるようにしたのでありまして、報酬改定を元に戻すということは考えておりませんが、訪問介護事業者の皆様方の経営状況は、今大臣がお答え申し上げましたように、事業者規模等あるいは地域の特性に応じて様々でございますので、事業者への周知に取り組みますとともに、運営状況について引き続き把握に努めてまいりたいと思っております。  つまり、その職員の方々の処遇の改善がきちんと図られないと意味はございませんので、それが本当にそのような活用がなされておるかということは、厚生労働省におきまして詳細精緻に把握をいたさせます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 なされていないからこういう事態になっているんじゃないですか。そこを正面から指摘されていたんだから、こうなりますよと。そのとおりになっているんですから、中山間地域、どんどんどんどん事業所消えているんですから。鳥取だってもう八か所、一つしかないんですよ、八市町村。  それともう一つ、高額療養費です、昨日から議論になっている。全国がん患者団体連合会轟浩美さん、切実な実態を語られました。昨日、東京都医師会も凍結求める緊急声明出しました。これも百億ちょっとで止められるんです。  昨日、自民党の佐藤正久さんがなかなか鋭い質問しているんですよ。文化庁の予算は少ない、防衛省予算の不用額と同じだ、イージスシステム搭載艦の四分の一だと。私、感心しましたよ。こういう角度でいえば、ちなみにF35は一機二百億です。一機二百億でしょう。もう大変な方程式なんか要らないんですよ。予算のやりくりで十分に可能なんですよ。  総理は、今朝、今日午前中、実施した上で、今年の負担増を実施した上で立ち止まると言ったけど、立ち止まるのは今じゃないですか。立ち止まってください。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) 午前中総理も答弁されましたとおり、高額療養費については、その総額が医療費全体の倍のスピードで伸びておりまして、この制度の持続可能性の維持と現役世代を中心とした保険料負担抑制の観点から、先送りすることなく見直しをする必要があると考えています。  前回見直し後の物価や賃金の上昇に対応した令和七年度の定率改定については予定どおり実施させていただきたいという一方で、国会の審議を踏まえまして、令和八年度以降に実施する所得区分の細分化につきましては一旦立ち止まり、患者団体さん等の御意見を十分に承った上で、本年秋までに、増大する高額療養費を能力に応じてどのように分かち合うかという観点から改めて方針を検討し、決定することとさせていただいています。これは、患者の方々と被保険者の方々の双方の御意見を真摯に検討したものでございます。  被保険者の方々の御理解をいただきつつ、我が国が世界に誇る大切な高額療養費制度を次の世代にも持続可能なものとなるように、今回の見直しの趣旨や内容について丁寧に説明をしてまいりたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 全がん連の理事は、今年の負担増を止めてくれと言っているんですよ。今も言ったけど、立ち止まるのは今ですよ。負担増やってから立ち止まるんじゃ、順番違うんですよ。  百億ちょっとですよ。それで苦しんでいる人がいる。しかも、物価が上がっているからって、ひどいじゃないですか。だって、物価が上がって苦しんでいるのは、一番苦しんでいるのは病気で苦しんでいる人ですよ。物価が上がっているから負担を増やしましょうって、ひどい話だと私は思う。  あのね、百億で止められる、そのくらいのことが何でできないんですか。あの昨日の訴えを聞いたでしょう、総理は。あの訴えに応えるべきじゃないですか、いかがですか。総理の政治家としてのその思いはどうなのか。そんなメモ読まないでいいから、答えてくださいよ。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) いや、たった百億という言い方は、私は余り正しくないと思いますね。  ですから、物価上昇分あるいは賃金の上昇分、これをきちんと見させていただく。そのほかの部分は患者の皆様方の御意見を十二分に承りながら、あわせて、これが持続可能であるかどうかは保険者の方々の意見もきちんと聞いていかなければなりません。この両方お聞きした上で適切に判断をするということでございますし、昨日の参考人としてお呼びになった方々の御意見も承りました。そういう御懸念が杞憂に終わるように、私どもとして適切に判断をいたしてまいります。  お金がないので治療を諦めざるを得ないとか、そういうことがあっていいとは全く思っておりません。そういう御懸念が現実のものとならないように、これは責任を持たせていただきます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 そういう懸念があるということが昨日語られたんですよ。だから止めようと言っているんですよ。そのくらいのこともできないんですか。  私は、これは本当に止めるべきだと思いますよ。白紙撤回を私たちはするべきだと思う。まず止めて、どうあるべきかを議論しようじゃないですか。子ども・子育ての支援金の給付金にどうせ回るんだから、保険料にはこれ響かないんですよ。ということも含めてしっかり議論する、そのために今年の実施を止めてみんなで議論すると、それが必要だということを重ねて言います。  賃上げ問題。  総理は、二〇二〇年代に最低賃金を全国平均千五百円にと。我々は速やかに千五百円にして更に増やすべきだと思いますが、今年、引上げ五十一円ですから、これでは二〇二九年に千五百円になりません。どうするんですか、具体策は。

武藤容治 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(武藤容治君) 中小企業のこの最賃問題なんですけれども、私どもは、やっぱり中小企業の持続的かつ構造的な賃上げには生産性の向上を伴うことが必要であって、慎重に、御党からもいろいろ御提案を今までにいただいていますけど、これは見極めなきゃいけないと思っています。  二〇二〇年代に最低賃金を全国平均千五百円、これは高い、相当大きな目標だと思っています。中小企業のまずは稼ぐ力を向上させて賃上げ原資を確保することが本質的なアプローチだというふうに考えておるところであります。  引き続き、生産性向上、価格転嫁の促進といった施策の強化に取り組んでいきたいというふうに思っております。(発言する者あり)

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 小池晃君、質問してください。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理が言ったことなんだから、総理答えてください。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) ただいま経産大臣がお答えしたとおりでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 あのね、生産性向上大事ですよ。価格転嫁大事ですよ。これ、本質的だというのはそうですよ。でもね、これ、はっきり言ってあさっての話じゃないですか。今目の前にお金がないんですよ、中小企業は。大変な状況なわけですよ。売上げはコロナの前に回復していない。物価高もあって利益が出ない。過剰債務がのしかかって資金調達もできない。苦しんでいるわけですよ。だから、例えば最低賃金引上げに今熱心にやっている徳島県あるいは岩手県、中小企業に対する直接支援、踏み切っているんですよ。  やっぱりこれやるべきじゃないか。国としても、やっぱり雇用を支えて頑張っている中小企業を直接支援するということをやるべきだ。いかがですか。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 赤澤亮正国務大臣が答えます。

赤澤亮正 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) 一応、同級生なので許してやってください。  石破政権では、賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、物価上昇に負けない賃上げを定着させていくことを目指しております。御案内のとおり、三十三年ぶりの高水準の賃上げとなった昨年の勢いで大幅な賃上げを促すとともに、最低賃金着実に引き上げ、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標でありますが、たゆまぬ努力を続けることにより、賃金は据置きで動かないという縮み志向、いわゆるデフレマインドを過去のものにしたいと思っています。  昨年十一月二十六日、政労使の意見交換において総理から、私を中心に関係閣僚と協力して、適切な価格転嫁の推進や生産性向上に向けて、省力化・デジタル化投資の促進、人材、経営基盤を強化する事業承継、MアンドAの後押し策、下請法の改正などについて更に具体化するとともに、最低賃金を引き上げていくための対応策を五月までに取りまとめるように御指示をいただいております。  なお、御指摘の賃金の直接補填については先ほど経産大臣が申し上げたとおりです。企業の生産性や稼ぐ力を向上させない限り、企業収益の拡大にはつながらず、長期的な賃上げや事業の継続には結び付かないことにも留意が必要であるというふうに考えております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 余りね、高校の同級生だから余り言いたくないけど、ちょっと、そんな答弁は中身ないよ、はっきり言って。やっぱり、いや、生産性向上大事なんだって、それは今後永続的に賃上げするのは必要なんですよ。そこを後押しする、最初にそういったことが必要なんじゃないかと私言っているんです。  厚生労働省に聞きますが、具体的な施策として聞きたいんですが、最低賃金、全国平均千五十五円を千五百円に引き上げた場合、年間労働時間を千八百時間として、社会保険料、労働保険料など従業員一人当たりの事業主負担、年間幾ら増えますか。

岸本武史 厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。  最低賃金を引き上げました場合に、労働者一人当たりの社会保険料、労働保険料等に関する事業主負担の増加額については、労働者の最低賃金引上げ前の賃金額や労働時間等によって異なってまいりますが、仮に労働者の引上げ前の賃金を現行の最低賃金額の全国加重平均である時給一千五十五円といたしまして、労働時間年千八百時間、協会けんぽに加入し、一般の事業に属する事業主といった想定をいたしまして機械的な計算をすると、社会保険料、労働保険料等に関する事業主負担は労働者一人当たり年約十三万三千八百円程度の増加となるところでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 これ、賃上げの大きな障害になると思うんです。与党税調も、中小企業の六割は赤字だから、税制措置ではインセンティブ効かないと認めているんです。社会保険料の事業主負担の軽減、これ赤字法人にも恩恵があります。中小企業団体求めています。賃上げ対策として最も効果的だと思うんですが、総理、いかがですか。総理、総理答えてください。

福岡資麿 厚生労働大臣 自由民主党

○国務大臣(福岡資麿君) 社会保険料の事業主負担の軽減につきましては、社会保険料が医療や年金の給付を通じて労働者の方々を支えるための事業主の責任でございまして、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じ事業主の方々の利益にも資するものであることから、慎重な検討が必要だと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 別に穴を空けてくれと言っているんじゃないんです。その分は補填するということを言っているわけですよ、国が国費で。あれこれ理由付けて駄目出しばっかりしているんですけど、じゃ、いい方法はあるんですか。賃上げ税制十年やって、効果出ていないじゃないですか。ほかに方法があるんだったら言ってほしい。  それから、財源。私たちは提案しています。安倍政権以来、二百兆円以上増えた大企業の内部留保に毎年二%、五年間課税をする、時限的にやる。で、生まれる十兆円の財源、これで中小企業の賃上げ支援する。課税に当たっては、これ、賃上げと設備投資分を控除して大企業の賃上げも促すと。  安倍政権以来、経団連に何度お願いしても、内部留保、賃上げに回っていないんですから、だったらこれしかないじゃないですか。ほかに方法あるんだったら言ってください、総理、総理、総理。

赤澤亮正 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(赤澤亮正君) 同級生のよしみでちょっとお許しいただきたいと思いますが。  これについては、先ほどからいろんな御議論があって、問題意識をもう本当に強く持っておられることは理解をいたします。  我々も、今までやってきた法人税の下で賃上げとか設備投資期待したところですが、確かに党の税調においても、期待したほど伸びておらず、内部留保や外国への投資が多かったということあります。そういうことも含めてですね、で、賃上げ税制、先ほど効果ないとおっしゃったけど、我々は一定の効果があったものと理解をしていまして、(発言する者あり)はい。その上で、今後とも、党においても税の議論いたしますし、私の下で五月までに、最低賃金、掲げた目標のとおり上げていく、そういう対策をまとめろと言われておりますので、総合的な検討を続けてまいりたいというふうに思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 効果がないとは言っていない。十分な効果出ていないでしょうと言っているんですよ。  でね、内部留保、どう使われているか。その一つが自社株買いってやつですよ。自分の会社の株買って株価をつり上げる。これ、かつて日本で禁止されていたわけです。しかし、小泉・竹中改革で解禁された。  持ち株会社を除く自社株買い上位十社の取得額、約四兆円です。これ、賃金総額の二倍が回っているんですね。労働者が頑張って得た利益が賃上げに回らない、設備投資に回らない、下請単価にも回らない。株主のためばかりに回る。  アメリカやフランスは自社株買いに対する課税を始めます。日本でも規制必要じゃないですか。総理、これ、このままでいいんでしょうか。総理の問題意識を。

加藤勝信 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(加藤勝信君) まず、自社株買い含めて、企業がその稼いだ利益、これをどう活用するか、これは企業自身の経営判断に属することだと認識をしております。  自社株買いを抑止する新たな画一的な規制を設けることは、各企業が個々の事業を考慮して利益を柔軟に分配する余地を狭めるということにもなるため、慎重な検討が必要と考えておりますが、他方で、委員御指摘のように、企業が持続的な成長の実現に向けて、その利益を株主への分配だけでなく、人材への投資、あるいは新事業、研究開発への投資、こういったものに活用していくことは大変重要だと考えております。  金融庁としては、上場企業に対し経営資源の配分も含めた経営方針の開示の充実を促すことなどにより、企業に持続的な成長に向けた取組を引き続き促していく観点から、いわゆるコーポレートガバナンス改革、これをしっかりと進めていきたいと考えています。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理、やっぱり企業の利益が内部留保や役員報酬や自社株買い、株主還元、こういう構造をやっぱり正す必要あると思いませんか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 自社株買いというのは、それは株主の利益をどう考えるか、あるいは株主総会の意向をどのように判断するかという問題を含んでいると承知をいたしております。  内部留保がどんどん増えるということ、私は決していいことだと思っておりません。ただし、韓国のように、では、内部留保に直接課税をするということになりますと何が起こるかといえば、また配当が増えるというようなことも起こるわけでございまして、単純に内部留保に課税をするというやり方が正しいと私自身は思っておりません。  どのようにして労働分配率を上げ、企業の収益というものが労働者に回り、そしてまた設備投資に回り、下請により多くのお金をお支払いするという形に、うまい形でお金が流れていくということについてはこれからも必要な工夫をいたしてまいりたいと思っております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 韓国の課税はフローに掛けていますから、私たちはストックに掛けると言っていますから、同じことは起こりません。  最後ですね、二〇二〇年十月一日、当時の菅首相が学術会議会員候補六名の任命を拒否した。これは、学術会議の推薦に基づいて任命するという学術会議法に違反します。学問の自由を脅かす暴挙です。これ、六名を任命しない理由の説明、速やかな任命を学術会議は繰り返し求めています。  総理、任命拒否の理由を明らかにすべきではありませんか。総理、総理、これは総理でしょう。

林芳正 内閣官房長官 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(林芳正君) 二〇二〇年の日本学術会議の会員任命につきましてですが、日本学術会議法に沿って、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものでございまして、一連の手続は終了したものと、そういうふうに承知をしております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 内閣府学術会議事務局長、来ておられると思うんですが、学術会議が会員候補を推薦したのは二〇二〇年の八月なんですけど、六月に何があったのか、法律家が行った情報公開を求める訴訟の準備書面で国がこう述べています。任命者側から日本学術会議事務局に、令和二年改選に向けた会員候補者の推薦に係る事項として伝達された内容を記録したものと。この記録、私、見ましたけれども、六月十二日って書いてあるんですね。で、六名の名前は読み取れるものになっています。  学術会議に聞きますが、学術会議に対しては六月の時点で六名を外すという働きかけがあったんでしょうか。

相川哲也 内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(相川哲也君) お答えいたします。  現在、日本学術会議事務局で保存しております文書に、六月十二日の日付が付され、これまで情報公開に係る審査請求等の過程におきまして、令和二年任命に向けた会員候補者の推薦に係る意思決定過程において、任命権者から日本学術会議事務局に、令和二年任命に向けた会員候補者の推薦に係る事項として伝達された内容を記録したものである旨を説明しております文書が存在いたします。  お尋ねですが、人事に関することでもあり、他に記録もございませんので、お答えはいたしかねるところです。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 これは、文書はあったということは認めているわけですよ。働きかけがあったとすれば、これ、選考手続への事前の政治介入です。  これまでの政府答弁では、菅首相に、九月二十二日又は二十三日、当時の杉田和博官房副長官から六名を外す相談があって、その内容を了承したと。で、杉田副長官が百五名の名簿から外すべき者として六名を選別した。だとすれば、その選別の根拠は何か明らかにする必要があるんです。  杉田氏の参考人招致を求めます。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をしたいと思います。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 総理は、菅首相が任命拒否した際に、具体的理由を説明すべきだと繰り返し述べられていました。  去年八月に発刊された「保守政治家」ではこう言っています。従来の内閣が推薦候補者全員をそのまま任命するとしてきたのであれば、なぜそれが変わったのかについては政府側が十分な説明を尽くす必要がある、どういう手続が踏まれたのかも明確にしておいた方がいい。  自らの発言に責任を持つのであれば、任命拒否の理由を明らかにすべきです。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 総理に質問ですか、これは。一言、御質問ですか。(発言する者あり)

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 二〇二〇年の日本学術会議の会員任命につきましては、学術会議法に沿いまして、任命権者は総理大臣でございますので、当時の任命権者が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったと。もう既に一連の手続は終了したというふうに承知をいたしておるところでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 答えていない。  任命拒否の理由を明らかにすべきだと総理は言ってきた、その発言との関係はどうなんですかと言っているんです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 総合的、俯瞰的な活動を確保する観点からの判断というふうに聞いております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 どういう手続が踏まれたのか明確にした方がいいと言ったんですよ。明確にすべきじゃないですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、法にのっとって適切に行われたものと承知をいたしております。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 当時はそう言っていなかったじゃないですかと私は言っているんです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 当時の総理大臣が法にのっとって適切に判断したということでございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 それを批判してきたのが石破茂さんじゃないですか。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 今のは質問じゃありませんよ、小池さん。ですから、質問してください。質問してください。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 そう言っていたでしょう、当時は。それとの関係で自分の発言と矛盾があるんじゃないですかと言っているんです。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 当時、そのような判断がなされたということでございます。現在どういうようにするかというのは、また別の問題でございます。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 当時は石破さんはどういう判断をしていたんですか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 当時、総理大臣ではございません。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 政治家としてどうだったんですかと聞いているんですよ。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、判断する立場におる者でなければ申し上げることはできません。

小池晃 日本共産党

○小池晃君 もう無責任だと思いますよ。ラジオ番組なんかで何度も言っていたんですよ、当時。本にまで書いているんです、昨年八月の。  学術会議は日本学術会議法にのっとって会員を選考したのに、拒否した。責任重大です。ところが、政府は、学術会議の在り方に問題をすり替えて、学術会議の独立性を損ない、政府の……(発言する者あり)まとめます。政府の意向に沿う組織に変質される法人化法案、明日にも国会に提出しようとしています。これには学術会議の光石衛会長も、これは懸念を払拭するものとはなっていないと表明しています。  任命拒否の撤回もせずに、学術会議も合意できないような法案の国会提出は許されない。明日の閣議決定はやめるべきだということを申し上げて、質問を終わります。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  能登半島地震から今日で四百三十日。  資料一。(資料提示)発災後、コミュニティーを守る、そう発言されたのが、宣言されたのが岸田前総理。この思いは石破総理も引き継いでいるということでよろしいでしょうか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 結構です。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 では改めて、テレビを御覧になる能登半島地震の被害に遭われた住民の皆さんに対して、コミュニティーを守ると是非宣言いただきたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、宣言するまでもなく、我々としてコミュニティーを守るために最善を尽くしてまいります。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 それでは、宣言できないというのであるならば、コミュニティーを守るという意思が総理の中にあるということを宣言し、皆さんにお伝えいただきたいんです。なぜならば、過去の石破総理の発言を振り返らさせていただいたときに、コミュニティーを守るということをなかなか発言はされていません。もちろん、政府の施策の中にはそういった趣旨のものは含まれている、けれども総理の御自身の言葉としてはそれがなかなか見当たらないので、是非安心をさせていただきたいと思います。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、コミュニティーを守っていくということは、それはもう、それがいかに大事なものであるか、そしてまたコミュニティーが守れなくなるということがどれほどつらいことであるのかということは、能登半島に限らず、いろいろな被災地を回ってみて実感をしておるところでございますので、宣言することが必要だということであれば、ここで申し上げます。コミュニティーは守っていかなければなりません。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  コミュニティーを守らなければ、コミュニティーを守らなければ非常につらい思いを地元の方がされるというお言葉いただきましたけれども、逆に、コミュニティーを守らなければならない理由というのをお聞かせいただけますか。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) それは、生まれ育ち、非常に濃密な人間関係の下にお互いが尊重し合い、そしてそれぞれが足らざるところを補い合い、励まし合い、悲しみも喜びも共にしてきたということは、人間関係が希薄な、そういうような都市部においてはなかなか求め難いものだと思っております。  その濃密な人間関係を肯定的に評価するか否定的に評価するか、いろんな見方はあろうかと思いますが、能登半島におきましては、これは私の地元でもそうですが、そのような濃密な人間関係の下にコミュニティーが成り立っておるという地域は全国あまたあると承知をいたしております。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 そういった意味でもコミュニティーを守るという思い、私も完全同意です。ありがとうございます。  まだ能登半島とか言っているのかって方もいらっしゃいます。政府は、ここまで大きな地震が能登半島に来るということは予測できていませんでした。要はノーマークだったんです。必ず来るのは首都圏直下や南海トラフだけじゃない。今の能登半島はあしたのあなたかもしれない。どうか一緒に考えていただきたいと思います。  能登は、昨年の元日、大地震、加えて九月には大水害、二重の災害でコミュニティーは更に破壊されました。  資料二。国交省及び環境省の宅地の土砂撤去事業の説明と、珠洲、輪島でその対象となった土砂の量は。

内田欽也 国土交通省都市局長

○政府参考人(内田欽也君) お答えいたします。  堆積土砂排除事業は、災害により大量の土砂が堆積した場合に、都市計画区域内及び都市計画区域外の集落地において、宅地所有者などが宅地から集積場に排出した土砂を市町村が処分場まで運搬して処分する費用、また、二次災害が懸念されるなど土砂の放置が公益上重大な支障となる場合に市町村が宅地から直接排除する際の費用について、国が市町村に対して補助する事業になっております。  土砂の量につきましては、珠洲市、輪島市から提出された堆積土砂排出事業の申請土砂量でございますが、珠洲市が三万六千五百八十立方メートル、輪島市が十六万七千五立方メートルになります。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) もう一人、もう一方。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省で行っております災害等廃棄物処理事業は、災害により生じた土砂が交じった瓦れきの撤去、処理を含む、災害廃棄物の収集、運搬及び処分を市町村が発注者となって行う際の費用について、国が市町村に対して補助する事業でございます。  環境省が支援するこの事業において想定される土砂量につきましては、珠洲市が二千百三十三立方メートル、輪島市が千二百五十八立方メートルとなっているところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 今教えていただいた数字というのは、あくまでも事業化されたものということでよろしいですよね、土砂の量です。

内田欽也 国土交通省都市局長

○政府参考人(内田欽也君) これまでに国土交通省に対しまして補助申請をされた際の数字の合計となっております。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省においても同様でございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 つまり、申請されていない、ほかにも土砂が山ほどあるということですね。  続いて、防衛省、令和元年台風十九号災害廃棄物等、立米単位での処理量とその中身、該当自治体は。

小野功雄 防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) お答えします。  自衛隊は、令和元年台風十九号の対応に関しまして、十二都県から災害派遣要請を受け、九県で災害廃棄物処理を実施しております。  自衛隊が運搬した災害廃棄物の量につきましては、確認できた範囲の資料では重さで記録をしており、約九万五千五百八十トンの災害廃棄物の運搬を実施しております。お尋ねの体積につきまして、確認できた資料は重さで記録をしておりますので正確にお答えすることは困難ですが、一定の仮定を置いて機械的に算出したところ、約六万四千五百八十一立米ということになります。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 九つの県、九つの県で発生した災害廃棄物の量は、土砂以外も様々含んでも奥能登の土砂量を下回っている。桁違いの土砂被害を受けたのが奥能登。  資料三、四。昨年十月八日、私は参議院本会議で奥能登の土砂撤去に自衛隊の投入を求めました。その際の総理答弁は。資料三から御紹介を。

小林史武 参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) 先生の資料の該当部分を読み上げます。  具体的なニーズが生じました場合には、自衛隊の活用の検討を含め、政府全体で必要な支援を行ってまいります。  以上です。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 ところが、ニーズがあるかろくに確認せずに、総理は衆議院を解散、総選挙に打って出た。十月十五日から二週間の選挙期間中、自民党の党利党略のために被災地は事実上置き去りになりました。  資料六。選挙後、十一月に入り、案の定、豪雨被災地では土砂撤去の遅れが明らかに。十一月一日、知事は、土砂撤去事業者が不足、ボランティア任せになっていることを認め、十一月十三日、知事は自民党小野寺政調会長に自衛隊派遣を求めた。十一月二十一日、知事は、ボランティアが一万四千人足りない、政府を挙げて応援をお願いしたいと訴えた。翌十一月二十二日、知事から坂井防災担当大臣に電話。  資料七、八。事務局、この電話の内容について、昨年十二月二十三日、衆議院れいわの櫛渕議員と坂井大臣のやり取り、資料七のBで紹介してください。

小林史武 参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) 先生の資料の該当部分を読み上げます。  櫛渕委員、(発言する者あり)はい。櫛渕委員、大臣、知事の方に、自衛隊に確認したけれども三要件には当たらないというふうに回答したのはいつですか。  坂井国務大臣、その電話を聞いて、要請を聞いて、その日のうちに私は、自衛隊の、防衛省の幹部の方にお電話したところ、今の段階では三要件に当たらないという認識だという認識をいただきました。  以上です。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 防衛省幹部いわく、今の段階では三要件に当たらない。  資料九。自衛隊派遣の三要件とは。

小野功雄 防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) 自衛隊の災害派遣は、自衛隊法第八十三条の規定により、要請元の都道府県知事からの災害派遣要請を受け、事態やむを得ない場合に部隊等を派遣することができるとされております。  お尋ねの三要件につきましては、緊急性、公共性、非代替性の三つであり、都道府県知事から自衛隊法に基づく災害派遣要請がなされた場合、これら三要件を総合的に勘案して、部隊等の派遣を検討することとなります。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 大臣、防衛省幹部は具体的に三要件の何に当てはまらないと判断したんでしょう。直接お電話された大臣、お願いします。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 全てを明確に覚えているわけではありませんが、そのときのお話の中身では、能登対策チームの中にその土砂撤去チームがあると、で、そのチームでまだ十二分に検討していない、検討し終わっていないのではないかと、こういうことだったかと思います。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 ちょっと待ってください。順番が違いますよ。  事務総長、もう一度、先ほどの七のB、議事録読んでいただきましたが、読まなかった部分を先に読んだ後に、あっ、もう一度、それを上から下まで、限定した部分を全部読んでみてください。

小林史武 参議院事務総長

○事務総長(小林史武君) 櫛渕委員、大臣、知事の方に、自衛隊に確認したけれども三要件には当たらないというふうに回答したのはいつですか。  坂井国務大臣、その電話を聞いて、要請を聞いて、その日のうちに私は、自衛隊の、防衛省の幹部の方にお電話をしたところ、今の段階では三要件に当たらないという認識だという認識をいただきました。  以上です。(発言する者あり)ないです、はい、お手元に。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  今、私と大臣とのやり取りの中で答えられなかったことは何かというと、大臣はその後に、環境省だったりいろんなところが、同じスキームで土砂を撤去していくということに関しての専門家のグループがいて、そこに対しても内閣府防災が聞いたんだという話をしていました。その結果どういう答えが出てきたかといったら、まあ、このスキームとかいろんなものがあるから何とかなるんじゃないか、年内にと。ただし、そこにはボランティアとか事業者とか、民間事業者に頼んで何とかなるんじゃないかという答えを得たということですよね。  じゃ、その防衛省の幹部が、今は自衛隊を出さなくていいと、三要件に満たないと言ったのは、そのスキームを運用している、その中のチームにいる人たちの判断を基にしたということでいいんですね。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) もう少し当時の私の考えというか、状況をお話をさせていただきたいと思いますが、まず電話がありました。そして、その中身は、四百二十一件、要は、土砂撤去で困っているから何とか解決してほしい、解決したい、そこに力を貸してほしいという知事からの相談であったということでございます。  そしてその中に、幾つかありました建設事業者の話、そして自衛隊の話とございまして、その中で私は、まず今現状がどうなっているのかということを確認しないと言わば考えがまとまらないと思ったので、防衛省に電話をしたところ、幹部の方が、その撤去のチームがあると、そこでまだ十分な検討が終わっていないのではないか、つまりほかに適当な手段が存在するのではないかということで、そういうお話だったと思います。  私は、内閣府防災の幹部にそういったお話を併せてお話をして、石川県が困っている、つまり被災を受けた方々が困っている、だから、そこで何とかできないかと相談をしたところ、建設業者の皆さんにお願いをすると同時にボランティアの募集も広く声を掛けましょうということで下話というか下打合せを始め、しばらくして私のところに何とかめどが立ちましたという報告が入ってきたということで、その報告も併せてお返しのお電話をさせていただいて、私の中では、その三要件に合わないという電話というよりは、何とかめどが立ちましたという報告の電話という認識の方が強いということでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 済みません、ちょっとだらだらとお話しされていて、何のことやらさっぱり要領をつかみづらいんですね。  何を言いたいかといったら、まず最初に防衛の幹部にお話を聞いた、その後に内閣府から話を聞いた、こういう流れになっているんです、前の委員会でのお話は。そういう順番でいいですか、それとも違うんですか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) まず、防衛省の幹部に電話をし、状況を確認した上で内閣府防災の幹部に相談をしたということでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 その防衛省幹部と話したときに、今の段階では三要件満たさないということを言われたということでいいですよね。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 私は、ですからそういう認識でございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 だから聞いているんですよ。具体的に、その防衛省幹部、最初に電話したときに言われたんですよね。今まだ三要件満たさないだろうということを言われた。じゃ、具体的に三要件の何に当てはまらないという判断をその方はされたんですかということをさっきから聞き続けています。時間返してください。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 私も先ほどから本当に真摯に誠実にお答えをさせていただいているつもりなんですけれども、つまり、そのときは三要件云々かんぬんという頭があったわけではなくて、どうやって、困った方々、要は被災者の方々、困っておられる方々の解決策にたどり着けるかということを考えていたということで、ほかに手段がありそうだということを聞きましたので、ほかに手段があるということであればそれをもっと追いかけてみようということで相談をしたと、こういうことでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 真摯に答弁全然していないじゃないですか。何の話しているんですか。  最初に電話したときにこう言われたんでしょう、三要件は今まだ満たす状態にないということを言われたと。じゃ、その人がそれをどういう判断の下に行ったかということを聞いているんですよ。答えられない。この場で答えられないようなばっくりした話、ざっくりした話、そんなことで困っている人たちを助けないような判断につながるんですか。だって、知事自身が自衛隊派遣を望んでいた段階ですよ。随分物分かりいいですね。引き下がるの早過ぎでしょう。内容聞かなきゃ駄目じゃないですか。  資料十。防衛省幹部の三要件に当たらないというのは正しいのか。  まず、緊急性。  自衛隊派遣について、知事が大臣に電話する前日、二十一日、県は本格的な雪となる十二月中旬までに土砂撤去を終えたいとコメント。本格的な雪の時期まで一か月切っていたのに、その幹部が緊急性がないと判断した理由、何なんですか。最初に電話したとき言われたんですもんね、まだ満たしていないって。実際、奥能登はその後、大雪になりました。二月には輪島で降雪量史上最大を観測。今の時点でも、土砂撤去終わっていない宅地多く残っている。緊急性あったんですよ。  次に、公共性。公共の秩序を維持するためにも妥当性があると言えるか。  コミュニティー再建には、一刻も早い生活復旧、これ最低条件となる。早急に土砂撤去進めなきゃ、生活復旧できないだけでなく、公費解体、住宅再建を見通せる状態でないと、その土地に残るという選択肢は奪われてしまう。公共の秩序のため、自衛隊が土砂撤去。妥当性は十分。  次に、非代替性。ほかに適切な手段がない。  大臣に電話する前日、知事は、ボランティアが足りない、政府を挙げて応援をお願いしたいと発言。ボランティア任せの限界を認めているんです。  民間事業者も厳しい。今年一月末時点、被災地での復旧工事入札不調の数四十八。事業者が足りないことは明白。動ける事業者であっても、泊まれる場所もない、採算も取れないでは、そもそも行けない。  自衛隊投入以外の適切な手段を何だと考えて、どんな手段があると考えて要件に当てはまらないと防衛省幹部は考えたんですか、最初の電話でね。その幹部、その判断の甘さ、国防に関わってはいけないレベルじゃないですか。  石川県知事は、二重の災害で苦しむ能登に自衛隊派遣を正式に要請せず、事前に自民党内での根回しを優先。その感触を確かめた上で、正式な要請を諦めた。その後、知事は方針大転換。  資料十一、十二。十二月三日、ボランティアに依頼した土砂撤去は年内に終わる見込みと発言。この瞬間から、とてつもない土砂量、その撤去の多くを事実上ボランティアに丸投げすることになりました。  その後、十二月六日、十六日、本委員会で私が総理に自衛隊派遣の検討をお願いしても、石川県から派遣要請を受けていないの一点張り。総理は検討することさえ拒みました。石川県知事の大きな間違いは、被災自治体としてさっさと正式に要請すればよかったものを、災害派遣の決定権限もない自民党の重鎮たちに水面下でお伺いを立て続けたことですよ。  資料十三と八。被災自治体からの自衛隊派遣の要請を過去に断った事例は。

小野功雄 防衛省統合幕僚監部総括官

○政府参考人(小野功雄君) 災害派遣に係ります文書の保存期間は十年を基準としているため、直近十年について確認を実施したところ、自衛隊が都道府県知事からの災害派遣要請を断った事例は確認はされておりません。  加えまして、個別の災害派遣に関する一部の文書につきましては、保存期間が延長されたものもございます。それにつきまして、平成七年一月以降の保存文書についても現時点で可能な範囲で確認を実施したところ、自衛隊が都道府県知事からの災害派遣要請を断った事例は確認はされておりません。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 自治体からの正式な派遣要請を政府が断った事例は過去に一件もない。逆に言えば、政府は正式に派遣要請をされる前に知事に派遣要請を諦めさせた、握り潰したとも言える。そうじゃないよと言うんだったら、そもそも派遣要請も出されていないのに、一体何の権限でこの防衛省幹部、三要件に当てはまらない、まだ満たしていないと評価して、それを大臣に伝えたんですか。  委員長、当該防衛省幹部の参考人招致をお願いします。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をいたします。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 本来、県民の命を預かる知事は、こんな水面下でのお伺いなしに直接自衛隊の派遣要請をする権利あるはずです。自衛隊派遣が必要なほどの災害なのに解散・総選挙を優先させた。その批判をかわすために派遣要請が出されぬよう水面下で画策することは余りにも不適切、鬼畜の所業です。被災地の復旧復興を永田町と霞が関で邪魔しないでいただきたい。  二月十四日、二十七日、奥能登にお邪魔しました。市町担当者に確認したら、被災市町が建設業者などに直接発注することもある、土砂かき出しを。でも、業者が不足している。発注できても、人手不足で家屋の中の泥のかき出し断られるという状況。民間事業者に頼るのが難しいことは、昨年の水害、この後にはもう分かっていたはずです。何をどう考えても、自衛隊並みのマンパワー投入なきゃ復旧復興が大幅な後れを取ることは、これは誰の目にも明らかですよ。  自衛隊派遣を諦め、方針転換後に知事が土砂撤去が年内に終わると言ったのは、あくまで緊急性があってボランティアセンターに依頼があった分のみ。その中に含まれていない緊急性が低いと後回しにされた案件は、三月四日現在、輪島、百三十三件が未完了、珠洲、三十八件が未完了。多くが雪などで作業が止まって、ボランティアも数、これ制限しています。  資料十四、十五。お邪魔した能登町のお宅、地震で傾いた家屋、家の裏には豪雪災害で土砂崩れ。現在そこに雪が降り積もっています。これから更に降るかもしれません。そうすれば、傾いた家は更に傾くことになる。雪が降る前に災害NPOが家の壁に、家の壁を張って柱を幾つか立てて、家が倒れないように応急措置している。こういった家屋たくさんあるのに、カウントさえしていないんですよ。それで年内に終わると言っている。そううそぶいたのが知事、それに入れ知恵したのが政府。  ほかにも、知事が年内に終わらせると言った中に含まれないものは、余りにも被害が大きいもの、地震に耐えたけど豪雨の土砂で家々が埋もれてしまった、NHK朝ドラ「まれ」の舞台になった西保地区。ここには、土砂撤去に対して、民有地には事業者入らない。これ、住民分断されています、このまま復旧を目指すのか、それとも諦めるのかということで。諦めない人は、山からの水、ろうそくの明かりで生活している。この集落に対してもお弁当を届けたり重機で泥のかき出し手伝っているの、これNPOですよ、災害NPO。どこにあるんですか、昨年中の完了、知事が言うような、希望的観測とも呼べませんよ。  総理、もう一度知事とお話合いいただけないですか。恐らく、これは直接、まだ知事とは直接その件に関してはお話ししたことがないと思います、大臣たちやそのほかの方々が様々やり取りはされたと思いますけれども。旧来からの付き合いであるということは以前お話しされていました。本当に大丈夫なのかということを確認いただけないでしょうか。よろしくお願いします。

石破茂 内閣総理大臣 自由民主党・無所属の会

○内閣総理大臣(石破茂君) 私どもは鬼畜の所業をしたつもりは全くございません。  今委員がおっしゃいますように、実態を常に把握するのは大事なことでございます。この国会の場で山本委員からこのような御指摘を賜りましたので、私自身、しばしば馳知事とは連絡を取っておりますが、御指摘でもございますので、実情がどうなっておるかというのは把握をさせていただきます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 まとめますね。  もう一度確認いただくということで、ありがとうございます。ただし、知事ははっきり言って現場知りません。現場を見ていただきたい、総理にも。岩手の山火事にも視察に行っていただきたいし、そして能登にももう一度入っていただきたい。よろしくお願いします。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 山本議員、時間ですから。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 この続きは月曜日出していただきます。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて基本的質疑は終了いたしました。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。     ─────────────

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) この際、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。  それでは、報告を徳永エリ君にお願いいたします。徳永エリ君。

徳永エリ 立憲民主・社民・無所属

○徳永エリ君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。  派遣団は、鶴保委員長を団長とする十二名で編成され、二月十七日及び十八日の二日間、熊本県及び福岡県を訪れ、九州地方の経済情勢、両県における重要施策等について概況説明を聴取するとともに、地域における産業の状況及び地域活性化の取組等について調査を行ってまいりました。  まず、南九州地方の経済情勢については、個人消費は物価上昇の影響が見られるものの、回復しつつあるほか、雇用情勢は待遇改善や働き方の多様化が進み、持ち直しているとのことでありました。  次に、熊本県からは、県政における重要課題について説明を受けました。熊本県では、TSMCの誘致に成功し、地域経済への波及効果は十一兆円を超えるとの試算がある一方、地下水の保全、交通渋滞、農地転用といった課題にも直面しており、その解決に取り組んでいる。また、熊本大学は、半導体人材育成のために学部新設等を実施したとのことでありました。  このほか、熊本県においては、TSMC半導体工場関連施設を訪問し、TSMCの日本子会社であるJASMの事業概要と地下水保全の取組等について説明を受け、同社の施設を視察いたしました。  次いで、KMバイオロジクス株式会社を訪問し、ワクチン事業や血漿分画製剤事業の概要等について説明を受け、同社のインフルエンザワクチン製造施設を視察いたしました。  次に、北部九州地方の経済情勢については、個人消費は物価上昇の影響が見られるものの、緩やかに持ち直しているほか、生産は自動車を中心に、緩やかに持ち直しつつあるとのことでありました。  続いて、福岡県からは、県政における重要課題について説明を受けました。福岡県では、電池工場の新設や半導体大手が北九州への進出を検討しているなど、新生シリコンアイランド九州に向けた動きが活発化している。また、人と動物の健康と環境の健全性を一体的に守っていくワンヘルスの考え方を推進しているとのことでありました。  次に、福岡八女農業協同組合を訪問し、八女市における農業の課題、鳥獣被害対策の現状及び営農型太陽光発電の取組等について説明を受け、営農型太陽光発電を行っているイチゴ育苗施設を視察しました。  次いで、Fukuoka Growth Next及び天神ビッグバン関連施設を訪問し、スタートアップ支援の取組や福岡市における都市再開発の取組について説明を受け、Fukuoka Growth Nextの施設及びビルの建て替えを行った大名ガーデンシティを視察しました。  また、株式会社EVモーターズ・ジャパンを訪問し、商用EVの量産に向けた取組等について説明を受け、同社のバス組立て工場を視察いたしました。  続いて、株式会社安川電機を訪問し、最先端産業ロボットの現状と低炭素化社会の実現に向けた取組等について説明を受け、同社のロボット工場を視察しました。  最後に、今回の委員派遣におきましては、視察先の関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。  調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らい願いたいと存じます。  以上でございます。

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴保庸介 自由民主党

○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十三分散会

NDL 国会会議録検索システムで原文を見る ↗

この記録を確かめる

S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #490 観測 2026-10-10 21:33 JST
    改ざん検知用の値 06c625b9…1f60bc (未計算)

チェックポイント

記録
#541 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint-2026)
まとめの値
d5ab425f…442683

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。