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国会会議録

法務委員会

第217回 · 参議院 · 第3号 · 2025-03-24

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-11 10:24 JST 記録 #2007 ↗

発言 207

会議録情報

令和七年三月二十四日(月曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  三月二十一日     辞任         補欠選任      小川 克巳君     中西 祐介君  三月二十四日     辞任         補欠選任      山東 昭子君     宮本 周司君      中西 祐介君     小川 克巳君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         若松 謙維君     理 事                 古庄 玄知君                 渡辺 猛之君                 田島麻衣子君                 矢倉 克夫君                 川合 孝典君     委 員                 小川 克巳君                 岡田 直樹君                 片山さつき君                 山東 昭子君                 宮本 周司君                 森 まさこ君                 打越さく良君                 福島みずほ君                 谷合 正明君                 嘉田由紀子君                 仁比 聡平君                 鈴木 宗男君    国務大臣        法務大臣     鈴木 馨祐君    副大臣        内閣府副大臣   辻  清人君        法務副大臣    高村 正大君        外務副大臣    藤井比早之君    大臣政務官        法務大臣政務官  神田 潤一君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局総務局長   小野寺真也君        最高裁判所事務        総局人事局長   徳岡  治君        最高裁判所事務        総局民事局長   福田千恵子君        最高裁判所事務        総局刑事局長   平城 文啓君        最高裁判所事務        総局家庭局長   馬渡 直史君    事務局側        常任委員会専門        員        武蔵 誠憲君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      小八木大成君        警察庁長官官房        審議官      大濱 健志君        警察庁長官官房        審議官      松田 哲也君        警察庁刑事局組        織犯罪対策部長  江口 有隣君        総務省大臣官房        審議官      下仲 宏卓君        法務省大臣官房        政策立案総括審        議官       上原  龍君        法務省大臣官房        審議官      堤  良行君        法務省大臣官房        司法法制部長   松井 信憲君        法務省民事局長  竹内  努君        法務省刑事局長  森本  宏君        法務省矯正局長  小山 定明君        法務省保護局長  押切 久遠君        法務省人権擁護        局長       杉浦 直紀君        出入国在留管理        庁次長      杉山 徳明君        外務省大臣官房        審議官      松尾 裕敬君        外務省大臣官房        参事官      町田 達也君        文部科学省大臣        官房学習基盤審        議官       日向 信和君        厚生労働省大臣        官房審議官    大隈 俊弥君        厚生労働省大臣        官房審議官    吉田  修君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○令和七年度一般会計予算(衆議院送付)、令和七年度特別会計予算(衆議院送付)、令和七年度政府関係機関予算(衆議院送付)について  (裁判所所管及び法務省所管)     ─────────────

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官小八木大成君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、裁判所所管及び法務省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 自民党の古庄です。  今日は、主として最高裁の方にお伺いをしたいと思います。  まず、家庭裁判所の職員がどれくらい配置されているかということをお伺いしたいんですが、都市の規模によってあるいは裁判所の規模によって、これ数はかなりばらつきがあると思いますが、例えば地方の小都市ですね、例えば大分県とか佐賀県などの家庭裁判所の職員というのは、大体何人ぐらいいるものなんでしょうか。  それと、今回職員数を減ずるという案が提出されていますけれども、職員数を減らして国民に対するサービスの低下はないのか。一方において、そんなに職員を減らすと現場が回らなくなるんじゃないかと、こういうふうな御意見もいろんなところで聞いておりますし、また、昨年、離婚後共同親権が法案化されるということになって、それをめぐってもまた家裁の事件が増えてくるんじゃないかというふうに思います。  それで、資料一を御覧ください。  これを見ると、上の青い斜線部分、これが調停事件で、下の白いところがこれが審判事件なんですが、両方足すと、だんだんだんだん事件数は上がってきているということが言えます。  今度、資料二ですね。  これ、同じく家裁で、家事事件以外に少年事件もあるんですが、少年事件はかなり減ってきていると、そういう状況です。  そういう中において、今回職員数を減らしても国民に対するサービスは低下しないのかという点について裁判所の方にお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いします。

小野寺真也 最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  まず、御質問いただきました庁の裁判官以外の職員の数についてでございますけれども、大分家庭裁判所本庁では四十四人、佐賀家庭裁判所本庁では三十九人となっております。  次に、職員数の減少による影響についてのお尋ねがございました。  令和七年度の減員、これは技能労務職員及び裁判所事務官等を対象とするものでございます。技能労務職員につきましては、定年等による退職に際しまして、外部委託、いわゆるアウトソーシングによる合理化等が可能かを判断し、後任を不補充とすることにより生じた欠員について合理化を行うというものでございます。また、裁判所事務官につきましては、既存業務の見直し、例えば庁舎改修の終了に伴う事務の減少分等について合理化による減員を行うものでございます。いずれにおきましても、裁判所の事務への支障の有無を考慮しながら減員を行っているものでございまして、裁判所の業務に影響が出るものではないというふうに考えております。  一方で、令和七年度におきましては、家庭事件処理の充実強化のため家庭裁判所調査官を五人、事件処理の支援のための体制強化及び国家公務員の子供の共育て推進等のため裁判所事務官を九人、それぞれ増員をする予定としております。これにより、必要な人員体制の整備が図られるものと考えております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 予算のときに法務省と最高裁というのは極めて控えめな省だなというふうに、私、実は思っていて、余り予算大きく要求しないというのがどうも特徴的に見られるんですけれども、職員数は減っていますけど、これを、予算を大幅に請求して職員数どんどん増やして事件をもっとスピーディーにやるという、そういう発想はないんでしょうか。

小野寺真也 最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  裁判所は、国民の税金で運営されております国家の一機関でございます。やはり合理化をきちんとしながら、司法サービスの充実も同時に図っていくということを考えていく必要がございます。そういう意味で、私ども、合理化できるところはきちんと合理化をしていく必要があるというふうに考えております。  一方で、これまで裁判官につきましては、司法制度改革以降、約八百三十人ほど増員をいただいてきたというような経緯もございます。そのような増員の経緯も踏まえまして、現有勢力を有効に活用することで適切な審理運営ができるものというふうに考えているところでございます。  また、近時は、裁判所全体の事件動向として見ますと、成年後見関係事件などの一部の事件を除きますと落ち着いた状態が続いているところでございます。特に民事訴訟事件、刑事訴訟事件は長期的に見て減少の傾向にございますし、少年事件については大幅な減少の傾向にあるというところでございます。  このような動向も踏まえまして、現在の体制、そして今回要求しております増員分も活用することで審理運営の改善、工夫等も引き続き行うと、そういうことで適正かつ迅速な事件処理を行うことができると考えております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 今の裁判の迅速性というのについてはまた後で質問させていただきたいと思うんですが。  それで、家裁においては調査官という方が大変重要な立場にあると思うんですが、この調査官の仕事内容はどういうものなのかということと、この調査官の人数はどれくらいいるのか、例えば先ほど言った大分とか佐賀でどれくらい、また全体的にはどれくらいいるのかということと、この調査官が足りているのかどうなのか、この辺りについて裁判所の見解をお伺いしたいと思います。

小野寺真也 最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  まず、家庭裁判所調査官の職務内容についてお尋ねがございました。  家裁調査官は、心理学、社会学、社会福祉学や教育学などの専門的な知識、行動科学の知見や技法を活用いたしまして、事件の当事者や関係者と面接するなどし、紛争の解決や非行した少年の立ち直りに向けた方策を検討して裁判官に報告することを主要な職務としているところでございます。  次に、人数についてのお尋ねがございました。  全国の家庭裁判所調査官の定員数につきましては、令和六年度は千五百九十八人でございます。また、大分及び佐賀の家庭裁判所調査官の配置状況でございますけれども、大分家庭裁判所管内は十四人、それから佐賀家庭裁判所管内は十一人ということになってございます。  そして、調査官が足りているのかという御指摘もいただいたところでございます。家裁調査官につきましては、その特色である行動科学の知見等に基づく専門性を十分に発揮して的確な事件処理を図れるよう、これまでも、家庭事件の複雑困難化といった事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響等も踏まえまして、必要な体制整備に努めてきたところでございます。具体的には、平成十二年から平成十八年まで合計六十八人の増員を行ってきましたほか、平成二十一年に五人、令和四年に二人の増員も行っております。  一方で、先ほど申し上げましたように、少年事件は大幅な減少傾向が継続しているというところでございます。このような事件動向を踏まえまして、各裁判所におきましては、これまで事件分担の見直しを行うなどして家事事件の処理のための必要な体制を整備を行ってきたというところでございます。  このような状況において現状で事件処理に影響は生じていないものと認識しておりますが、令和七年度につきましては、先ほど申し上げた家裁調査官五人を増員することで、改正家族法の円滑な施行に向けた検討、準備を含め、引き続きその役割を果たすことができるというふうに考えております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 それと、家裁において重要な役割を果たしているのが調停委員だと思いますが、この調停委員、具体的にどういう仕事をしているのか、それと、人数がどれくらいいるのか、それで現在は足りているのか、その辺りについて詳しく教えてください。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。  まず、職務の内容でございますが、調停委員は、裁判官とともに調停委員会の構成員となりまして、調停事件において、主として当事者双方からの事情聴取や紛争解決に向けた当事者への働きかけ等を担っております。  次に、人数でございますが、家事調停委員の人数は、令和六年十月一日時点で、全国で一万一千三百九十五名となっております。  その上で、調停委員が足りているかというお尋ねにつきまして、近年の全国的な傾向について申し上げますと、家事調停委員の人数はおおむね横ばいで推移している一方、家事調停事件の新受件数は緩やかな減少傾向にございまして、各家庭裁判所によって事情は異なり得るものの、全体としては現時点において家事調停委員の人数が不足しているものとは考えておりません。  しかしながら、調停委員に任命される方の一定数は会社員や公務員を定年で退職された方であるところ、昨今の状況といたしまして、企業等で定年年齢が引き上げられていることから、調停委員の確保が容易でなくなってきているという実情もございます。  今後とも、各家庭裁判所において庁の実情に応じて調停事件の適正な審理に必要となる調停委員数を確保することは重要であると考えておりまして、最高裁判所といたしましても、引き続き必要な支援等をしてまいりたいと考えております。  以上です。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 調停委員というのは外部の方に委託していると、それと調査官というのは裁判所の公務員であるというお話ですが、主にそういう外部に委託している調停委員の方々、私の知り合いも何人も調停委員やっていますけれども、よく耳にするのが、報酬が安いと、もう半分ボランティアでやっているんだというふうな話を非常によく聞きますし、あそこが悪い、ここが悪いという話をよく聞くんですけれども、そういう裁判所に対する不平とか苦情とか、そういうふうなものを聞くシステムが裁判所内にあるのか。もしなければ、そういうふうな意見を聞いて改革をするというシステムをつくったらいかがかなというふうに思うんですが、この点に関する裁判所の御見解をお願いします。

徳岡治 最高裁判所事務総局人事局長

○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。  裁判所におきましては、調停委員、これも非常勤の職員でございます。この調停委員等の非常勤職員を含む裁判所職員から、まずは内部からの勤務条件やあるいは勤務環境等に関する苦情というものがある場合、これはもちろん職制を通じてお聞きすることもあるわけですけれども、それとは別に、最高裁判所に相談窓口を設置して相談に応じております。相談者に対する助言や関係者に対する指導、あっせんなどを行うことにより事案の解決を図っているところであります。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 ちょっと質問事項ないかも分からぬけれども、そうすると、もう既につくっているから特に新たなシステムをつくる気はないと、そういう答えですか。

徳岡治 最高裁判所事務総局人事局長

○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。  内部の一般的な苦情につきましては、今申し上げたとおり、これが国家公務員一般の人事院規則、これが裁判所の一般職員についても準用されているものですから、そういう形で苦情相談という仕組みがありまして、これを活用していきたいというふうに考えているところでございます。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 そういうのは一般に、何というか、広報というか、認知されているかどうか、その辺はどうなんでしょう。私の知っている調停委員、そんなあれが全然聞いたことないわというのがほとんどなんですけど。

徳岡治 最高裁判所事務総局人事局長

○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。  一般的な仕組みとしてございますが、それを積極的にどういう形で広報をしているかというのは、恐縮です、各庁それぞれということでありますので、そこはどういう形で具体的になっているかというのは、申し訳ありません、正確にお答えすることはできませんけれども、今後とも、こういうシステムがあるということは周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 今の質問と重なるかも分かりませんけれども、一般の市民あるいは裁判の当事者になった方、あるいは弁護士などから裁判所に対する苦情を聞くようなシステムは、これは、先ほどの内部の職員に対するものとは違って、別個にあるのかどうかというのを教えてください。  それで、例えば大分なら、裁判官の出来がいいとか悪いとかという何か評価するシステムがあるんですよ。だから、そういうふうなものを何か裁判所の中でつくって、もっと開けた組織にする必要が、裁判所自体にもそういう努力をする必要があるんじゃないかと思うんですが、この点についての認識と併せてお答えください。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) お答えいたします。  まず、外部の声をどういうふうに裁判所の中に今取り入れているかという現状を申し上げますと、まず、各家庭裁判所におきましては、調停や審判等の当事者の方からは進行中の事件について書記官室等に苦情が寄せられることもありまして、その内容については、必要に応じて関係職員において共有して運営の改善に日々役立てているということでございます。  また、各家庭裁判所におきましては、家庭裁判所委員会規則に基づいて、家庭裁判所の運営に広く国民の意見を反映させるため、家庭裁判所委員会というものを設置しております。家庭裁判所委員会は法曹関係者や学識経験者等の委員によって構成されておりまして、各委員の方々から各家庭裁判所の運営に関して有益な御意見が述べられているものと承知しております。  さらに、最高裁において各家庭裁判所の実情を網羅的に把握しているものではございませんが、弁護士会との協議会や意見交換会等を行っている庁もあると承知しておりまして、このような協議会等の場において、参加した弁護士の方御自身の御意見のほか、弁護士に委任あるいは相談などした裁判の当事者の方の御意見についても、弁護士の方を通じて伺う機会があるものと承知しております。  家庭裁判所に対する苦情をお聞きするシステムをつくってはどうかという点でございますが、家庭裁判所を運営していく上で利用者の方々の様々な声を生かしていくことは重要であると考えているところでございますが、今申し上げたような家庭裁判所の運営についての複数のルートからの様々な声というのを現状でもいただいているところでございまして、現時点でこれらに加えて何らかの新しい仕組みをつくっていくということについては慎重な検討を要すると考えているところでございます。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 済みません、言葉がよく分からないんです。慎重な検討を要するというのは、前向きにやるというんですか、前向きにはやらぬという意味なの、ちょっと私、そこが分からないので。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 様々などういうシステムを構築する必要があるかどうかも含めて考える必要があるということでして、積極的に前向きにというニュアンスとはちょっとは異なるかもしれません。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 ちょっと余り積極的にはやらぬという意味ですね。そういう言葉だということを理解しましたので。  次に、地方裁判所の関係についてお伺いしますが、専門委員という職種がありますが、この専門委員という方の職務内容と、あと法的地位についてまず教えてください。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  まず、専門委員の職務内容でございますが、専門委員は、専門的、技術的な事項が争点となる事件において充実した審理、判断を実現するため、争点整理や証拠調べ等の手続に関与し、公平中立なアドバイザーの立場から専門的な知識、経験に基づく説明等を行うことを職務とする者でございます。  続いて、専門委員の法的地位でございますが、専門家の中から最高裁判所が任命する非常勤の裁判所職員でありまして、任命後はその所属する裁判所から事件ごとに指定を受け、手続に関与することになっております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 例えば、建築紛争だったら建築士あるいは設計士、医療過誤の裁判だったらお医者さん、そういうのが専門委員ということになるということは聞いているんですが、なかなかそのなり手がいないと。もうずっと私の知り合いの設計士なんかはもう何年も一人でやっていて、あなた、本業できるんかいと聞いたら、いや、できぬのですわと言ってという、もう会社を別の人に譲ってやらざるを得ないような状況になっていて、そういうのが現実なので、その専門委員のなり手が特に地方においてはいないということ。  それと、報酬がかなり少な過ぎて、もうボランティア精神でやるしかないというふうなのがもう実態になっているんじゃないかなと思うんですが、この点について裁判所はどういう御認識なんでしょうか。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  まず、専門委員のなり手が不足しているのではないかというお尋ねがございました。専門委員の人数についてですが、令和七年三月十九日時点において、全国の裁判所に所属する専門委員は合計千八百六十一名となっております。  また、専門委員に対する報酬の点ですけれども、専門委員に対しては、関与する事件における職務の内容や職務に当たった時間に応じて、一日当たり二万二千六百円を上限とする手当が支給をされております。  各専門分野について相当数の専門委員を確保しておりますので、報酬が少ないために専門委員のなり手が不足しているとは承知をしておりませんけれども、各庁に所属する専門委員の人数というのは裁判所によって異ならざるを得ないほか、当該事件で問題となる専門分野によっては当該裁判所で既に任命されている専門委員の中に適任者がいないという場合もございます。もっとも、そのような場合であっても、当該分野の資格団体や大学等に適任者を推薦してもらい、新しく専門委員として任命し、事件に関与してもらうということは可能でございます。また、他の裁判所に所属する専門委員に適任者がいる場合には、当該専門委員に職務代行命令を発令することによって所属裁判所以外の裁判所における事件に関与させるということができます。  以上のような形で適切に専門家の関与を得ているところではありますが、引き続き専門委員の確保に努めることが重要であると考えております。  以上です。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 ほかの裁判所の専門委員をよその裁判所に回すなんというのは極めて非現実的で、大分の建築士に佐賀の事件やれなんといったって誰も行かないですよ。だから、そういう点を、何というのかな、裁判所が形式的あるいはしゃくし定規的にこうなっているからこうなんだというんじゃなくて、もうちょっと現実的な解決の仕方というか、考え方をしないと、裁判所がいつまでも象牙の塔みたいになってしまうんじゃないかなというふうに私は思っておりますので、是非その辺、今日裁判所の偉い方もいらっしゃるでしょうから、頭に入れていただければ有り難いです。  それと、もうあと一問にしますが、地裁事件で昔は、判決、結審したら判決期日は追って指定というのがかなりあったんですよ。追って指定というのは何かというと、判決書けたら、判決書き上がったら弁論期日入れて、そこで判決言い渡すわという形で、判決期日は何月何日というふうに指定をせずに判決期日追って指定というふうな判決日の指定をしていたのがかなり多かったんですが、現時点ではそういうふうな判決期日の指定の仕方はもうないのか。もしあれば、是非そういうふうな、書けたら判決言い渡すわ、いつ書けるか分からぬよと、そういうふうないいかげんな指定の仕方はやめてもらいたいというふうに考えておりますので、この点、裁判所がどういうふうに認識しているのか、教えていただければと思います。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  一般論として実情をお答えいたしますと、大多数の民事訴訟においては口頭弁論終結時に判決言渡し期日を指定するのが通常であります。複雑困難な事件等において記録が膨大であるため判決書の作成に要する時間を確定的に見通すことが困難である場合や、当事者から和解協議が進行中であるとの理由で判決の言渡しを先にしてほしいとの希望がある場合等において、例外的に判決言渡し期日を追って指定とすることもあると承知をしております。  民事訴訟における期日指定は個々の事件における裁判長の判断に委ねられておりますが、委員御指摘のとおり、適正かつ迅速な裁判を実現することは重要であると認識をしておりまして、引き続き、各裁判長において、その裁量に基づいて適切な期日指定が行われるものと考えております。

古庄玄知 自由民主党

○古庄玄知君 そういう、判決資料が膨大であるとか和解協議中だとか、そういう事案があればいいんですけど、そういうのがない、もう極めて簡単な事件でも判決期日追って指定というふうにやって、それでいつまでも判決を書かない、で、判決書くのを忘れていたと、こういう裁判官がたくさんおるというのが、これが現実だというのも是非裁判所は認識してください。  以上で終わります。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 立憲・社民・無所属会派、社民党の福島みずほです。  まず、女性差別撤廃委員会への任意拠出停止についてお聞きをいたします。  外務副大臣は、記者会見より以前に任意拠出の停止などを知っていましたか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 御質問の対応につきましては、政府として検討し、このような判断となったところでございまして、政府内の検討の詳細についてはお答えを差し控えたいと思います。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 違いますよ。政務官は事前に知らなかったと言いました。政府内部の議論を聞いておりません。副大臣は、記者会見より前に知っていましたか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 繰り返しとなりますが、政府内の検討の詳細についてはお答えを差し控えたいと思います。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 知っていたということですか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、政府内の検討の詳細につきましてはお答えを差し控えたいと存じます。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 政府内のことなど聞いていません。副大臣が知っていたかどうかを聞いているんです。答えてください。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) これらの対応は、そもそも政府として対応を決めるものでございます。政府としての、政府内の検討の詳細についてはお答えを差し控えたいと存じます。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 おかしいですよ。詳細など聞いてないですよ。あなたが知っていたかどうかを聞いているんです。それは政務三役として言うべきですよ。どこまで関与したか言うべきじゃないですか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 政府として検討すべきものでございます。その政府の検討の中身につきましては、詳細につきましてはお答えを差し控えたいと存じます。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 イエスかノーかだけです。そして国会ですよ。なぜこんな簡単なことも答えないんですか。何にも明らかにしないというのはおかしいですよ。民主主義を理解していないと思います。  次に、二〇〇五年以降、任意拠出していないというのは分かっています。二〇〇五年以前も任意拠出していないんじゃないですか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 過去の事例を網羅的に調査しているわけではございませんので、これまでの任意拠出金について全てお答えすることは困難でございますけれども、少なくとも平成十七年以降は、日本から国連人権高等弁務官事務所、OHCHRへの任意拠出金は女子差別撤廃委員会の活動に使用されてはおりません。また、確認できた範囲では、平成十七年以前につきましても、OHCHRへの任意拠出金が女子差別撤廃委員会の活動に使用された事例は確認されておりません。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 つまり、外務省は、一月末に、任意拠出をしません、訪日プログラムについても二〇二四年度は中止しますと言ったんです。今の答弁で、拠出していないじゃないですか。二〇〇五年以降じゃなくて、その前も確認できてないから拠出していないんですよ。そして、訪日プログラムについても、その時点ではまだ何も決まっていなかったというのを、外務委員会、衆議院で答えています。つまり、珍妙な話なんですよ。任意拠出していません、ずうっとしていません、そして訪日プログラムも決まっておりません。その中止ってどういう意味ですか。  この間も言いました、DV夫みたいじゃないですか。おまえは俺の気に障るようなことを言ったなと、許さない、だから金も出さない、生活費も出さない、養育費も出さない、遠足も中止だ、だって金払ってないし遠足の計画もないじゃないという話ですよ。  外務省、これ珍妙ですよ。決まってない、払ってないことの中止って何ですか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) 今般の判断により、今後、CEDAWの活動に使用されないことが確保され、我が国の本件に対する立場をより明確に示すこととなると理解しております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 記者会見見てくださいよ。中止する、停止するって言ったんですよ。払いもしていなければ訪日プログラムもないのに、その停止って何ですか。しかも、CEDAWに対してこういう態度を取ることは良くないですよ。  産経新聞の十一月一日の社説があります。「抗議と削除要請は当然だが、それだけでは不十分だ。削除に至らなければ、国連への資金拠出の停止・凍結に踏み切ってもらいたい。条約脱退も検討すべきである。」。これに引きずられたんじゃないですか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) これらの対応につきましては、政府として検討し、このような判断となりました。政府内の検討の詳細についてはお答えを差し控えたいと存じます。  いずれにいたしましても、政府としては、皇位に就く資格は基本的人権に含まれていないことから、皇室典範において皇位継承資格が男系男子に限定されていることは女子の基本的人権が侵害されていることにはならず、女子差別撤廃条約第一条の女子に対する差別には該当しないと考えております。  さらに、我が国の皇室制度も諸外国の王室制度も、それぞれの国の歴史や伝統を背景に国民の支持を得て今日に至っているものでございまして、皇室典範に定める我が国の皇位継承の在り方は国家の基本に関わる事項であると考えておりまして、女子差別撤廃委員会が我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではないと考えております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 だから、何で拠出しないんですか。リヒテンシュタインもスペインも留保をして、王位継承については留保をして条約を批准しています。リヒテンシュタインに対しても、これは男女平等にすべきだと女性差別撤廃委員会は勧告をしています。でも、それを受け入れているじゃないですか。今のような議論をすればいいじゃないですか。  それから、まさに世論調査では、女性天皇を認めるべきが八割占めているんですよ。今日の答弁は、民主主義理解してないですよ。この産経新聞の社説に引きずられて、払ってもいない、決めてもいないものを停止すると言って世界に恥さらして、ジェンダー平等について日本が後ろ向きだということをアピールした。で、国内に対して、まさにこういう人たちに対して、こういうってどういう人か分かりませんが、まさにアピールをしただけじゃないですか。間違っていますよ。  この間、政務官に来ていただきました。政務官は事前に知らなかったと言ったんですよ。副大臣は何で答えないんですか。そして、この間、政務官は、今後、個別具体的な状況に応じまして、様々な御意見をこれからもしっかりと踏まえつつ、総合的に判断をしてまいりますと答弁しました。  その後、総合的に判断ってあったんでしょうか。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) CEDAWとのやり取りにつきましてお答え申し上げますと、女子差別撤廃委員会、CEDAWによる審査におきましては、我が国の皇位継承の在り方は国家の基本に関わる事項であり、女性に対する差別の撤廃を目的とする女子差別撤廃条約の趣旨に照らし……(発言する者あり)

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 答弁中です。

藤井比早之 外務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(藤井比早之君) CEDAWが我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではない旨を説明してまいりました。審査終了後にはCEDAWに対して、皇室典範において皇位継承資格が男系男子に限定されていることは女子差別撤廃条約第一条の女子に対する差別には該当しない旨、我が国の立場を表明するとともに、強い遺憾の意を伝達してまいったところです。CEDAWに対しては、審査プロセス及び審査後にも我が国の考えを繰り返し丁寧かつ真摯に説明してまいりました。にもかかわらず、確定版として公表された最終見解においても、皇室典範に関する記述が維持され、削除要請が受け入れられなかったことは大変遺憾であり、そのことを重く受け止め、政府として検討し、このような判断となったところでございます。  政府といたしましては、個別具体的な状況に応じて様々な御意見をしっかり踏まえつつ、総合的に判断してまいりたいと思っております。その上で申し上げますと、現在、政府といたしましては、今般の対応について撤回する考えはございません。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 総合的に判断をするというのが何かと聞いたのに経過を御説明になって、ちょっと質問に応じた答弁になっていないというふうに思います。  総合的に判断をしてくださいよ。この間、国連で女性の地位委員会やいろいろあって、日本の政務三役のお一人は行って、日本はジェンダー平等を実現すると力強くおっしゃっています。それと全く矛盾をしているというふうに思います。  選択議定書の批准など、汚名挽回のためにもしっかり批准すべきだということを申し上げます。これはあくまでも撤回を求めていきますし、やってもいない任意拠出と決めてもいない訪日プログラムを停止するということの外務省の珍妙さは本当に異常だと思います。  副大臣、御退席してくださって結構です。ありがとうございます。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 退室して結構です。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 次に、独立行政法人男女共同参画機構法案についてお聞きをします。  施設設置型法人とせずというのはどういう意味ですか。

辻清人 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(辻清人君) 福島委員の御質問にお答えします。  従来の国立女性教育会館は、法律上、女性教育指導者等に対する研修のための施設を設置すること及び当該施設を研修等の利用に供することなどを業務の範囲として定めています。一方で、今般の法案で設立を予定している男女共同参画機構は、このような研修施設を設置することなく、特定の場所や方法にとらわれず多様な研修そのほかの事業を展開していくことを業務としているため、法案の御説明等を行う際には、施設設置型法人とせずとしています。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 なぜ宿泊棟や研修棟を撤去するんですか。

辻清人 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(辻清人君) 男女共同参画機構は、従来、国立女性教育会館が行ってきた事業から、事業内容の高度化を図ることとしています。具体的には、オンラインの利点を生かした多様なスタイルの研修や民間施設等を活用した全国各地での宿泊研修、テレワークにより幅広い分野の専門家等の協力を得て調査研究を実施することなどを想定しています。  このように、特定の場所や方法にとらわれない多様な事業を展開するため、新法人に必要な機能を本館に集約することとし、老朽化し、また施設の利用が低迷している宿泊棟、研修棟、体育施設等の施設については、新法人としては保有せず、令和十二年度までをめどに撤去を目指すこととしております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 それ、撤回してくれませんか。  これ、国立女性教育会館、嵐山にあり、もう私も何度も、多くの女性たちがここで集まり、外国からも人を呼び、研修やったり集会をやったり、それでバリアフリーなんですよね。障害のある人たちも使える施設で、日本で唯一のナショナルセンターなんです。何でそれを、宿泊棟、研修棟撤去なんですか。金額は微々たるものですよ、軍備費などに比べたら。  オンラインも重要です。全国に行くのも重要です。しかし、何でこれを切り捨ててオンラインだけでやるのか。やっぱりみんなが一堂に会して議論をすることの良さってあるんですよ。どうしてこういうところをけちるのかというのが分からないんです。

辻清人 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(辻清人君) 今、男女共同参画に関する国の実施体制を強化する中で、各地の男女共同参画センターを強力に支援していくためには、ハード中心からソフト中心の機関への転換を進める必要があると考えていまして、現在の施設の利用が低迷する中、その維持管理には年間修繕費等に平均して大体二、三億円を要しており、清掃や警備のために年間一億円弱の委託費も必要です。政府としては、時代の変化に対応し、法人の機能をより有効に発揮しやすい組織、業務に応じた施設の在り方として、新法人では施設を保有しないこととしたものです。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 撤回してください。  神奈川の女性センターも江の島から藤沢に移りとか、どんどん機能が縮小していったんですよね。やっぱり宿泊があり、研修棟があり、みんながそこで集まれる、世界中から集まれるんですよ。これ極めて重要で、今おっしゃったように、二、三億じゃないですか。コロナのときには確かにオンライン、オンラインも大事です。やったらいいですよ。でも、オンラインだけだったら集えないんですよ。草の根でみんなが集まるところがなくなる。  唯一のナショナルセンターで一億、二億が出せないって残念ですよ。防衛予算なんかに比べたら本当に微々たるものじゃないですか。唯一のナショナルセンターなんですよ。この撤回求めます。宿泊棟、研修棟を残してください。これ本当に残してください。そのことを強く申し上げます。  副大臣、退席していただいて結構です。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 辻内閣府副大臣は退席して結構です。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 次に、杉田水脈さんの人権侵犯の問題についてお聞きをいたします。  これについて、法務省の人権擁護局が人権侵犯について結果を出しました。法務局から申立人側に届いた通知書には、いずれも、調査の結果、人権侵犯の事実があったと認められましたとはっきり明記されています。ところが、杉田水脈さんは、自民党の三月九日の大会後、記者団に対して、法務局から人権侵犯の認定は受けておりませんと言ったという報道があります。  一般論として結構です。申立人に人権侵犯の事実があったと言ったんだったら、申し立てられた相手方にも人権侵犯の事実はあったというのは、これは届いているということでよろしいですね。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) お答えいたします。  一般論として申し上げますと、人権侵犯事件の手続において、申告者及び人権侵犯をしたとされる相手方に対して処理結果を通知する場合には、例えば人権侵犯の事実があったと認められるか否かについては、同一の内容を通知することとしております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 同一の内容が行っているんだったら、申立人に人権侵犯の事実があったというのが来ているんだったら、相手方、杉田水脈さんにも人権侵犯の事実があったというのが届いているわけですよね。じゃ、何でそれが人権侵犯の、人権侵犯の認定は受けていないというふうに言うのか。  これ、人権擁護局、人権侵犯の事実があったと法務局が認定していることが本人に伝わってないということでしょうか。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) 個別の人権侵犯事件につきましては、その存否も含めてお答えすることは差し控えさせていただきます。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 ただ、今日、一般論として、人権侵犯の事実の認定が両方にちゃんと行くと。だとしたら、杉田水脈さんにも間違いなく人権侵犯の認定は行っているはずなんですよ。それを人権侵犯の認定は受けていないというのは間違っているし、理解してないし、それから反省もしていないということで、大問題だと思います。  過日、杉田水脈氏の差別的発言に強烈な違和感があると、石破首相が参議院の候補者予定として責任ある言動を求めると、これは予算委員会で言いました。  大臣、人権擁護局を担当を持つ法務大臣として、この杉田水脈さんの様々な発言、とりわけ人権侵犯として認定された事案について、大臣、どう思われますか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 石破総理の予算委員会での発言については承知をしております。  その上で、国会議員であった方の個別の言動についてということで、所管の大臣として、法務大臣としてこの場でコメントをすることについては、申し訳ございませんが、差し控えさせていただきたいと思います。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 所管の大臣だからこそコメントすべきじゃないですか。だって、人権侵犯って法務省認めているんですよ。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 総理があの場で所感を述べられたということについては承知をしておりますが、法務大臣としてということで、その個別の国会議員、個人の発言についてということにもなりますので、この場でそういった評価については、大変申し訳ございませんが、差し控えさせていただきたいと思います。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 意味が分かりません。人権侵犯の事実と法務局が認定し、両方にそれが行っていて、なぜその人権侵犯の、重いじゃないですか、重いじゃないですか。それについて一切法務大臣がコメントできない。  石破首相と同じ考えですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 一般論について、事実関係ということではなくて一般論についてということであれば、先ほど局長から答弁をさせていただいたとおりでございます。  石破総理、私もこれは、どういうお立場からということは私は承知をしておりませんけれども、そうした御発言をされた、そういった所感を述べられたことは私は承知をしております。  ただ、その上で、この場は法務大臣として答弁ということでございますので、その個々の国会議員の発言についてということでのそういった所感であったりそういったことについては、大変申し訳ございませんが、差し控えをさせていただきたいと思います。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 大臣、せっかく人権擁護局が人権侵犯と認定し、こういう発言問題だとやっていて、法務大臣がコメントできないというのはおかしいですよ。人権を守るのが法務省の仕事でしょう。  もう一つ聞きます。  石破大臣は、あらゆる差別をなくすことが、なくすのが自民党だと言いました。社民党と一緒です。あらゆる差別をなくす。あした、同性婚について大阪高裁で判決が出ます。あらゆる差別なくすんだったら、同性婚、選択的夫婦別姓、法務省として出すべきじゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 石破総理が申しましたように、あらゆる差別をなくす、これは当然のことであろうと思います。  その上で、現在の様々係属中のことでもございますので、個々のことについて私からこの場で発言をすることについては、申し訳ございませんが、差し控えさせていただきたいと思っております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 個々のことじゃなくて、同性婚、それから選択的夫婦別姓は間違いなく人権の問題です。法の下の平等に反すると、同性婚、言われ続けているじゃないですか。法務省、人権擁護局を抱える法務省としては踏み込むべきですよ。そのことを強く、閣法で出すべきだということを強く申し上げます。  次に、政治と金の問題について一言大臣にお聞きをいたします。  今まさに企業・団体献金の禁止やるべきだと社民党は考えています。また、野党の多くはそう考えている。それから、政治資金パーティーもやめるべきだと考えています。大臣規範があって、私が大臣のときも全くそういうパーティーをやりませんでした。  大臣、これから政治資金パーティーをおやりになると報道されていますが、問題じゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 御指摘の件につきましては、私として従前から開催をしているものでありまして、会費五千円ということで、ある意味、地域の皆様方と幅広く集まっていただいて意見交換をするということでこれまでも開催をしているものであります。  そういった意味で、そうしたことと同規模ということでございまして、これは別に大規模に集金をするとか政治資金を得るという目的ということではなく、これ当然、法律上、政治資金パーティーになりますけれども、そこはそうした、そういった政治資金を集めるという趣旨ということよりも、むしろ地域の方々と様々な形で意見をいただくということが中心の会でございます。そういった趣旨の中で大臣規範等に、大臣等規範に抵触するものとは考えてはおりません。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 そういうお金を集めてやるパーティーも一切やりませんでしたよ、私は大臣だったときに。民主党政権のとき、民主、社民、国民新党のときは、やっぱり大臣規範に沿ってやれというのは、批判もありましたし、ある程度みんな守った、批判もあったし、と思います。  でも、それ、もうどんどん自民党政権になって壊れていっている、その大臣規範なんかは全然守られてないというふうに思います。商品券の十万円もそうですが、全く政治と金の問題が起きているときにやはり問題であるということを強く申し上げます。  次に、女性差別撤廃委員会からの勧告についてお聞きをいたします。  たくさん勧告が、六十項目出ているわけですが、国内人権救済機関についても出ています。大臣、これ実現すべきじゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) この国内人権救済機関、人権機構、こういったことの設立ということでありますけれども、以前、平成十四年あるいは平成二十四年にも新たな人権救済機関の設置等を内容とする法案、これを提出しておりましたが、その当時は衆議院の解散ということで廃案となっております。  ただ、そのとき様々議論がありました。これは賛否両方の議論が当時あったわけであります。そういった中で、こうした賛否それぞれの議論ある状況の中で、こうした議論の状況を踏まえながら、私どもとして検討を行っているところであります。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 婚外子差別撤廃について、出生届について、パラグラフ十一(b)、十二(b)など出ております。出生届はこれ変えるべき、摘出である子、摘出でない子という記載があります。  私は、夫婦別姓を選んだので事実婚で、子供は法律上は婚外子です。ですから、選択的夫婦別姓と婚外子差別撤廃をやらなければならないと思ってやってきました。住民票の続き柄差別裁判、戸籍の続き柄差別裁判、法定相続分の差別裁判の代理人の一人でした。住民票の続き柄欄は、三十年前、自治省が通達を変えてくれて、全て子に変わりました。しかし、戸籍の続き柄欄は残っていますし、出生届の記載欄もまだ差別が残っています。  大臣、これ、かつて法務省は法案作ったんですよ。で、議員立法として出して、僅差で成立しなかったという過去があります。子供のために初めて作る出生届、これ勧告も受けていますし、子どもの権利委員会からもよく言われています。どうか出生届、戸籍法の改正すべきじゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘の法改正ということ、そのことで申し上げれば、現行でいうと、この法律婚主義を採用している制度の下で、嫡出である子と嫡出でない子との間には、民法上、嫡出である子は父母の氏を称して、そして嫡出でない子は母の氏を称するなど、子の氏等に関して異なる扱いがされているところであります。そこは御指摘のところでもあります。そして、戸籍法上も、このような民法の規定を受けて、子が入籍すべき戸籍について、嫡出である子と嫡出でない子との間で異なる取扱いをしている、そういった状況であります。  この点について、最高裁の方で、平成二十五年の九月二十六日の判決、出生届出書に嫡出子と嫡出でない子の別を記載すべき旨を定める戸籍法の規定については合理的な差別的取扱いを定めたものではないと判断をしていると承知をしております。  こうした状況下で、現時点で、出生届書のチェック欄を変更する予定は現在のところではございませんけれども、今委員の御質問にもございましたように、様々な御意見があるということについては承知をしております。どのような方策がこれから適切であるのか、その点についてはしっかりと考えてまいりたいと思っております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 嫡出である子、嫡出でない子という言い方も差別的であると言われていますし、是非これを、出生届、まず戸籍法の改正を是非やっていただきたい。国会の中でも頑張ります。  次、パラグラフ四十七、四十八。複合差別、交差的差別についても何度もいろんなことを受けております。  法務省の受け止め、それから内閣府、第六次計画策定につなげてほしい。いかがですか。

小八木大成 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(小八木大成君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、第三次男女共同参画基本計画におきまして初めて複合差別について記載されたと承知しております。我が国におきましては、日本国憲法におきまして基本的人権の尊重を規定し、人種や性別等による政治的、経済的、社会的関係における差別を禁止しております。  その上で、男女共同参画基本法第三条では、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されていることを旨として男女共同参画社会の形成は行われなくてはならないとして、同法に基づき閣議決定した男女共同参画基本計画に沿って、政府全体で総合的かつ計画的に取り組むよう努めておるところでございます。  現在、委員御指摘ございました次期基本計画でございます第六次の男女共同参画基本計画の策定に向けた検討を行っておるところでございまして、御指摘も踏まえまして所要の検討を進めてまいりたいと思っています。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 よろしくお願いします。  パラグラフ十七、十八。女性の司法アクセスについての勧告があります。  法務省、最高裁、いかがですか。

堤良行 法務省大臣官房審議官

○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。  昨年十月に公表された国連女子差別撤廃委員会の最終見解に女性の司法アクセスという項目が含まれていることは承知しております。  法務省としましては、この最終見解の内容を十分に検討した上で、関係府省庁等とも連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

小野寺真也 最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  裁判所といたしましては、これまでも、全国的な観点から各地に裁判所支部等を配置するとともに、ジェンダーをめぐる現状等について理解を深めるものを含む幅広い分野の研修を実施するなど、職員の能力向上支援も実施してきたところでございます。  今後とも、様々な要因を注視しつつ、司法サービスを充実させるべく検討してまいりたいと考えております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 次に、難民についてお聞きをいたします。  難民なのですが、難民認定率、不認定率は、アフガニスタンを除くと九九%不認定、補完的保護はウクライナを除くと約三%と低いです。参与員制度も、三千百六十六件のうち十四人、〇・五%未満しか認定をされていません。  ところで、二〇二四年、難民不認定処分取消し訴訟で国側が敗訴した後に難民認定されたのは二件です。つまり、裁判で国側が敗訴、その後難民認定です。つまり、何回も難民申請して駄目で、裁判に訴えて、難民認定、国側が敗訴し、その後、難民認定されたケースが二件あるということです。送還停止効を外されて強制送還になった人は十九人います。つまり、もしこの二人も送還されていたら大変なことになったんじゃないか。いかがですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 御指摘のように、二〇二四年に難民不認定処分取消し訴訟で国側が敗訴をした、そしてその後に難民として認定されたものが二件ある、そのとおりでございます。  一般論として、難民不認定とした処分後の事情を含め、様々な事情が考慮された結果としての判断でありますので、判決の前提となる処分の当否も含め、それぞれの判断についてコメントすることについては差し控えをさせていただきたいと思っております。  御指摘の送還停止効の例外については、既に二度の難民又は補完的保護対象者の不認定処分を受け、いずれの処分についても行政上確定した者は二度にわたり難民及び補完的保護対象者該当性の判断がされているということでありますので、そういった意味では、慎重な審査は十分に尽くされたと我々としては考えているところであります。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 しかし、裁判で国側が敗訴して、その後、難民認定されているんですよ。つまり、送還停止効をやって本国に帰して、本人たちがもし弁護士に会わない、あるいは裁判を起こさない、あるいは、もう我慢、もう仕方ない、つてがない、裁判を起こさなければ、この人たちは難民認定されていないんですよ。送還停止効は、やっぱり送還停止効を、停止していたのを外すということの問題点というのをやはりこれは明らかにしているんじゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘の点について申し上げれば、例えばそれは三回目以降の申請であったとしても、難民等の認定を行うべき相当の理由がある資料を提出をいただければ、その送還についてはなお停止するということとしております。  そういったことでいえば、万が一にも保護すべき事情があるという者については送還をしないという仕組み、これは我々として担保していると考えております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 この人たちは裁判を起こしたから難民認定されたんですよ、結果的に。裁判を起こさなければ帰されているわけで、送還停止効をやめるという、送還しないというのをもう送還しちゃうんだという、三回目まで、三回目の難民申請中でも帰すというのは、やはりこの例からも明らかに欠陥があるというふうに思います。  任意の取調べの可視化についてお聞きをいたします。  検察は、任意の取調べについて一部録画、録音すると発表しましたが、警察はどうされますか。

松田哲也 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  警察におきましては従前から、通達において、任意事件の取調べを含め、取調べの録音・録画制度及び精神に障害を有する被疑者に係る取調べ等の録音、録画に該当しない場合についても必要に応じて録音、録画を実施することができるとしてきたところであります。任意事件も含めた録音、録画の実施については、各都道府県警察において適切に対応されているものと承知しております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 検察はこれから任意、いやいや、検察は、起訴相当になるのであれば任意捜査であっても録画、録音すると言っているわけです。  現時点で警察で実施している任意の取調べの件数は数十件、五十程度だと聞いていますが、そうですか。

松田哲也 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  令和五年度におきましては、任意の取調べの録音、録画については五十件実施しております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 五十件、少ないですよね。  検察はこれから、任意捜査について起訴相当のものであれば、見込まれるものであれば、録画、録音すると。警察が一番重要じゃないですか。まず警察で取調べを受けるわけで、ここ、こんなにたくさんあるのに、年間五十件しか任意捜査で録画、録音していないんですよ。これ、検察に合わせて、ちゃんと任意捜査においても録画、録音すべきじゃないですか。

松田哲也 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(松田哲也君) お答えいたします。  取調べの録音、録画につきましては、任意性の立証等に資する反面、被疑者の供述が得にくくなるといった弊害も認められることから、慎重に検討を行う必要があると考えております。  一方、さきにお答えしたとおり、警察においては従前から、通達において、任意事件の取調べについても必要に応じて録音、録画を実施することができるとしてきたところであります。各都道府県警察ではこの通達に基づいて対応してきたものと考えておりますが、警察における録音、録画の実施例も積み重ねられてきたところであり、こうした積み重ね等も踏まえまして、録音・録画制度を適切に運用するよう都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 検察はやるのに警察はやらない、年間今五十件で、通知でやっているというのはやはり残念です。是非、警察において、任意捜査における録画、録音もしっかりやってください。お願いします。この委員会でも何度もまた質問します。人質司法を変えるために必要ですので、是非やってください。  次に、死刑制度についてお聞きをいたします。  全国、あっ、世界中で、二〇二三年、死刑を執行したのは十六か国、二〇二二年は二十か国、二〇二一年、二〇年は十八か国、二〇一九年は二十か国執行です。執行している国は本当に少なくなっています。  袴田事件は、まさに死刑か無罪かしかなかった。そして無罪になって、彼は無罪判決を獲得することができました。五人いるわけですね、死刑台から生還したと言われる人が、免田事件を含め、現在少なくとも五件あると。これ、袴田さん、弁護人がいなかったり本人が諦めたりお姉さんがいなかったり、いろんな事情からとっくの昔に処刑されていたかもしれないんですよ。これ死刑制度は、やっぱりいろんな理由から私は反対です。とりわけ、取り返しが付かないという問題がある。  イギリス、まさにイギリス大使から死刑制度を考える議員連盟で話を聞きましたけれども、一件やっぱり冤罪で処刑したケースがあって死刑を廃止します。大臣御存じ、ヨーロッパは死刑を廃止しています。オブザーバーステータスを持っているニュージーランド、バチカン、カナダもまさに死刑をやっていません。  日本、これやっぱり考え直すべきじゃないですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 死刑制度については、今先生御指摘のことも含め、様々な意見があること、承知をしております。その一方で、まさにこの死刑制度の存廃、これは我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であります。そういった意味では、国民世論に十分に配慮をしながら、社会における正義の実現等々、種々の観点から慎重に検討すべきと考えております。  先般の、去年の十月に行いました世論調査におきましても、今、死刑もやむを得ないという回答をされた方が八三・一%おられました。そういった意味で、国民世論の多数は、極めて凶悪、悪質な犯罪については死刑もやむを得ないと考えている状況もあります。  同時に、多数の者に対する殺人であったりあるいは強盗殺人、こういった凶悪犯罪はいまだに後を絶たないということを考えれば、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪については死刑を科すこともやむを得ないと私どもとしては考えておりまして、現在、こうした観点から、死刑を廃止することについては適当ではないと考えているところでございます。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 私の質問は、冤罪が起きたじゃないかということなんです。袴田さん、死刑か無罪かしかなかったんです。とっくの昔に死刑になっていたかもしれない。取り返しが付かないですよね。五人いらっしゃるんですよ、そういう人が。  だったら、根本的に考え直すべきではないか。どうですか。処刑したらもう戻らないんですよ。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) まさにそうしたことでいうと、刑事裁判において死刑が言い渡される事件においては、必ず弁護人が付されて、厳格な証拠法則の下で慎重な手続によって事実認定、死刑選択の判断がなされておりますし、あるいは、三審制の下で上訴権が付与され、有罪の認定、刑の量定等について上級審による審判の機会が確保されているところであります。まさにそういった中で、死刑の執行については、再審開始事由、この有無等を慎重に審査した上で行われている状況もございます。  その一方で、先ほど申し上げましたように、やはり凶悪犯罪が後を絶たない状況もある中で、国民世論ということでいえば、やむを得ないとしている方が八〇%以上いらっしゃる状況でもあります。  そういった中で、私どもとしては、そうした死刑の廃止ということを現時点で考えるということではございません。

福島みずほ 立憲民主・社民・無所属

○福島みずほ君 フランスは、ミッテラン政権のときにバダンテールさんが死刑の廃止を決めました。どこも世論調査は結構死刑執行高いんですよ。しかし、政治的な決断として、問題がある、民主主義や人権の観点からどうかということで、御存じ、ヨーロッパは死刑をやめています。韓国も死刑制度はありますが、死刑は停止していますよね。ですから、凶悪犯罪があるという問題と死刑の制度ということはやっぱり別の問題です。  それから、死刑の執行を当日朝に本人に告げる今の運用は、適切な手続によらなければ処罰されないと定めた憲法三十一条に反するとして、死刑囚二人が当日告知の執行を受け入れる義務がないことの確認などを国に求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は十七日、訴えを不適法として却下した一審大阪地裁判決を取り消し、審理を差し戻しました。  当日、当日にしか死刑を、死刑を執行する朝に連れていく、それまで分からないんですよね。袴田さんは、隣にいた房の人が当日朝連れていかれるのが分かって、彼はもう一歩もだまされて出ないぞというので出なくなってしまった。あるいは、神経を本当に病んでしまった理由も、やっぱりいつ処刑されるか分からない、冤罪で苦しんでいるということがあると思います。狭山事件の石川一雄さんのお葬式に二十日に行きました。彼も一審死刑ですよ。諦めたら死刑執行されていたかもしれない。そんなものがたくさんある。  是非、法務省において、死刑について考えてもらいたい。日本はどんな国かと言われますよ。犯罪の引渡条約やいろんなときにも問題になるじゃないですか。是非十分議論していただきたい。国会でも議論します。国民の間でも議論します。法務省、この権力、権限持っているので、是非議論をしてください。検討してください。  それを強く申し上げ、質問を終わります。     ─────────────

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山東昭子君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君が選任されました。     ─────────────

谷合正明 公明党

○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  私の方からは、法務行政、特に人権擁護政策にとって、なぜ多様性や公平性、包摂性の尊重は大事なのかというところから、法務大臣にお伺いしたいというふうに思います。  日本国内におきましては、時代やリーダーが替わったとしても、多様性の尊重というテーマは日本の社会にとってずっと大事なことだと私は思います。言葉を置き換えれば、共生社会、また寛容な社会ということでもあると思っております。  先般、参議院の予算委員会で官房長官も、我が国においては引き続き多様性が尊重される包摂的な社会を実現するということ、これは重要なことだというふうに政府としての認識を示されたところであります。  法務行政におきましても、多様性の尊重は引き続き重要なものとして推進されるものと理解いたしますが、特に人権擁護政策にとって、なぜ多様性の尊重や公平性、包摂性、これらが大事なのかということを改めて大臣に示していただきたいというふうに思います。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今、人権擁護政策についてということでお話をいただきました。その観点から少しお話をさせていただきますと、人権、全ての方々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利であります。まさに、誰にとっても身近で大切なもの、違いを認め合う心によって守られるものであると私も認識をしております。  法務省といたしましては、こうした認識の下で各種人権擁護施策に取り組んでいるところであります。まさにこうした人権を守るということで申し上げれば、全ての方々が生きがいを感じ、尊厳が損なわれることがない、そして、まさにその多様性、これが尊重される包摂的な社会の実現、これが重要であると思います。まさにそれは多様性であったりあるいは寛容性ということにもなろうかと思いますけれども、まさにそうしたことは極めて大事だと思っています。そして同時に、公平性ということ、それもございますけれども、まさにそれは不当な差別であったりあるいは偏見というもの、これは断じてあってはならないということだろうと思います。不当な差別等がない社会を実現をしていく、このことも極めて大事だと思っております。  今後も、こうした観点から全ての方々がお互いの人権や尊厳、これを大切にして、それぞれの方々が生き生きとした人生をしっかりと享受をできる、そういった社会の実現に向けて、私どもといたしましても全力で取組を進めていきたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 先般の大臣所信でも、困難を抱える人々への取組や国民の権利擁護に向けた取組について大臣から言及があったところでありますけれども、性的指向や性自認に関しての偏見、差別、人権侵害、ハラスメント、これらについても全国各地の法務局、地方法務局、支局で取組がなされているというふうに承知をしておりますが、現状、相談がどのようなものがあるのか、また、その課題解決に向けてどうされているのかについて答弁を求めたいというふうに思います。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) お答えいたします。  法務省の人権擁護機関では、性的マイノリティーの方々からの人権相談に応じておりまして、人権相談等を通じて人権侵害の疑いのある事案を認知した場合には、人権侵犯事件として調査を行い、事案に応じた適切な措置を講じているところでございます。  その上で、現状としましては、令和五年に新規に救済手続を開始した人権侵犯事件のうち、性的マイノリティーに関する人権侵犯事件の件数は二十六件でございます。  また、課題の解決に向けて、法務省の人権擁護機関では、人権相談や人権侵犯事件の調査、救済手続に加えまして、性的マイノリティーに関する偏見や差別をなくそうを啓発活動強調事項に掲げ、啓発動画の配信や啓発冊子の配布等の各種人権啓発活動を実施しております。  今後も、性的マイノリティーに関する人権課題の解決に向けて、関係府省と連携しながら、これらの取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 令和五年の統計データでありまして、令和六年が間もなく出てくるとは思いますけれども、この数字に表れない様々なこの水面下の相談というか、悩みということもあろうかと思っておりますので、そこはきめ細やかに法務省としても対応していただきたいというふうに思っております。  そこで、性的指向や性自認に関するハラスメントについて伺っていきたいというふうに思います。  令和元年度に兵庫県尼崎市でSOGIハラスメント事案がありました。このSOGIというのは、性的指向、性自認という英語の頭文字を取ってSOGI、SOGIハラスメント事案ということなのでありますが、尼崎市が報告書をまとめて令和四年の三月にこれを発表しているところでございます。  これは元々、令和元年に性的マイノリティー当事者であった職員へのその尼崎市内部の指導をめぐって職員が退職するという事案が発生したということで、令和三年にそのことが報道によって世の中に知られるところになって多くの批判が寄せられたということで、尼崎市の方で検証作業を進めて、どのように市としてこうした性的指向、性自認に関する取組を進めていくべきなのかということの報告書をまとめたということであります。  報告書には幾つかの人権侵害が当時あったというふうに掲載されておりまして、例えば、本人の同意を得ない性的指向の暴露であるアウティング行為があったと掲載されているほか、市職員に対して幹部がカミングアウトを禁止する行為を行ったことも記載されています。カミングアウトするかしないかは当事者に選択する権利があるとも報告書には記載をされているところであります。  法務省にまず確認しますが、自らの性的指向や性自認など性の在り方を開示する、すなわちカミングアウトするかしないかというのは人権擁護の課題の範疇であるという認識でよいかどうかということで確認したいというふうに思います。

杉浦直紀 法務省人権擁護局長

○政府参考人(杉浦直紀君) 一般論として申し上げますと、自らの性的指向やジェンダーアイデンティティーを他者に伝えることを不当に強いられたり禁止されたりすることは、人権擁護上問題があるものと認識しております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 人権擁護上の問題があるということであります。  これ、報告書の中では、人権として、これ、カミングアウトするかしないか当事者に選択する権利があるというところまで書いてあるところであります。  その上で、今度は厚生労働省に確認していきたいと思いますけれども、既に労働施策総合推進法に基づく指針におきましては、相手の性的指向、性自認に関する侮辱的な言動や、労働者の性的指向、性自認等について当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること、アウティング行為のことですけれども、これらがパワーハラスメントに該当すると考えられる例として明記されています。カミングアウトを禁止する行為もパワーハラスメントに該当する行為と考えてよいのかということを確認したいと思います。  また、似たような事例として、過去には報道にもなっているんですけれども、愛知ヤクルト工場事件というものが報じられておりまして、カミングアウトを強要することがあったというふうに聞いております。この支援団体などからは、この事件に限らず、最近でもこのような事例が職場の従業員や採用が内定した就職活動生、就活生に対して行われているというふうに聞いております。例えば、内定は出すけれども入社時に会社全てにカミングアウトすることが採用の条件だというふうに言われたとか、そういったことがあるというふうにと。  こうしたカミングアウトの強要は、先ほど触れたカミングアウトの禁止とともに、三重県や埼玉県を始めとする自治体においてはアウティングとセットで条例化されていると認識をしております。こうしたカミングアウトの強制、強要もパワーハラスメントと考えられる行為という認識でよいのかと。  以上、カミングアウトを禁止する行為、また強要、強制する行為、これらがパワーハラスメントと考えられると思いますけれども、こうした行為、こうしたことがパワハラになるのかということで厚生労働省の答弁を求めたいというふうに思います。

大隈俊弥 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(大隈俊弥君) お答え申し上げます。  委員御指摘のいわゆるアウティングや性的指向、性自認に関する侮辱的な言動につきましては、労働施策総合推進法に基づく指針において、パワーハラスメントに該当すると考えられる典型的な例としてお示ししているところでございます。  その上で、この例示は限定列挙ではなく、パワーハラスメントの三要素を満たす行為、すなわち、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによって労働者の就業環境が害されるもの、こうした行為であればパワーハラスメントに該当し得るものでございます。  委員お尋ねの行為につきましても、個々の事例に応じて一概に申し上げることは難しいものの、パワーハラスメントに該当する場合はあり得るものと考えております。  いずれにしても、性的マイノリティーの当事者の方がカミングアウトするかどうかは本人の自由意思によるべきであり、カミングアウトしようとするのを止めたり、逆にカミングアウトを強要、強制することは不適切であると考えておりまして、引き続き周知をしてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 個別のケースによるということでありますけれども、パワハラに該当し得るという御答弁でございました。  続いてでありますが、今度はカスタマーハラスメントについて伺っていきたいというふうに思います。  先ほどの尼崎市の報告書におきましては、外部の団体の職員の方から、市職員の方、この性的マイノリティーの当事者でもあったわけでありますけれども、カミングアウトを受けたことで苦情を市の方に寄せたということなんです。その際に、本当であれば、職員の執務態度とセクシュアリティーは別物である旨を本当はその市がその苦情を寄せた外部の方にちゃんと伝えるべきであったと、性的マイノリティーの理解促進を図る必要があったというふうに報告書では指摘されております。  これは、今後法改正が議論されるところのカスタマーハラスメントに関連する問題であろうかと思います。例えば、支援団体が、典型的な事例として、何だ、あのおかまは、担当を替えろなどのカスタマーハラスメントもあるというふうに聞いております。  東京都のカスタマーハラスメントの条例に基づくガイドラインや各団体共通マニュアルには、SOGIハラスメントが含まれていると、含まれるとされていると聞いております。今後議論される労働施策総合推進法の改正議論におけるカスタマーハラスメントについても、既にSOGIに関連するハラスメントがパワーハラスメントに該当し得るとされている以上、当然カスタマーハラスメントに含まれるという認識でよいのか、この点について確認したいというふうに思います。

大隈俊弥 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(大隈俊弥君) お答え申し上げます。  今国会に提出しております労働施策総合推進法等の一部改正法案では、カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務付けることとしております。ここで対象となる行為や事業主が講ずべき措置につきましては、仮に法案が成立すれば指針等で具体的にお示しする予定でございまして、労働政策審議会におきまして労使で御議論いただくことを予定しております。  その上で、昨年八月に厚生労働省の雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会がまとめた報告書におきまして、カスタマーハラスメントに当たると考えられる例として人格を否定するような発言が挙げられているところでございまして、委員御指摘の言動も検討すべき対象であると考えてございます。  いずれにせよ、こうした報告書の内容や実態等も踏まえながら検討してまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 法に基づく指針については今後検討していくということになろうかということだと思いますけれども、いずれにしても、この周知啓発というものが大事だというふうに思っております。  改めて、このカスタマーハラスメントへの対応ということで、この点について、現在、法案をこれから審議するということではありますけれども、同時に、この周知啓発等については今もできることは全力でしっかりやっていただきたいという思いを持っておりますので、この点について答弁を求めたいというふうに思います。

大隈俊弥 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(大隈俊弥君) お答え申し上げます。  委員お尋ねのような言動につきましては、これまでも厚生労働省において事例集を作成し、周知などを行っているところでございまして、こちらについては引き続き取り組んでまいります。  また、先ほど答弁させていただきましたけれども、パワーハラスメントあるいはカスタマーハラスメントにつきましては改正法案を提出しておりますので、仮に法案が成立いたしましたら、労働政策審議会において議論の上、検討してまいりたいと考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 以上申し上げましたけれども、改めて大臣の方から、今日は人権擁護施策にとって多様性、公平性、包摂性の重要性に言及していただきましたし、性的指向や性自認に関するこのハラスメントについても、法務省としての対応について伺ってまいりました。  法務省のみならず、厚生労働省の答弁をいただいていますけれども、しっかりこうしたハラスメント事案については政府全体として取り組んでいただきたいということを強く申し上げて、次の質問に移らせていただきたいと思います。  話題変わりますけれども、国際的な特殊詐欺集団、またオンラインカジノについて伺っていきたいというふうに思います。  タイとの国境に近いミャンマー東部にある大規模な詐欺拠点が摘発された事件についてでございます。  監禁状態に置かれた約一万人の外国人が電話やインターネットを使った特殊詐欺に加担させられていたということであります。摘発によって解放された人の中には日本人の男子高校生も二人いたと。好条件の仕事があると誘われてタイに出向いた末に拉致をされたということであります。日本の闇バイトと同様の構図であります。また、ほかにも複数の日本人がいたという証言もございます。  ちょっといまだ全容が私自身しっかりつかみ切れていないものでございますので、まず、このミャンマー内で摘発された国際的な特殊詐欺集団について、特に日本との関わりに関する事件の概要の説明を警察庁から求めたいというふうに思います。

江口有隣 警察庁刑事局組織犯罪対策部長

○政府参考人(江口有隣君) お答えを申し上げます。  お尋ねの事案につきましては、タイとの国境近くに位置するミャンマー国内の施設に滞在していた高校生二名が相次いでタイ当局の協力により保護をされ、帰国したというものでございます。  当該地域につきましては、政治的な情勢などから情報収集が難しい状況にございますが、関係者の供述などを通じましてこれまでに把握しておりますところでは、当該施設にはほかにも日本人が滞在していたことがうかがわれ、日本国内への詐欺拠点となっていた疑いがあるほか、二名の高校生は、オンラインゲームやインターネットを通じて知り合った人物からタイへ出国することを誘われたものと見ておるところでございます。  なお、今申し上げました高校生を含めまして、外務省を通じ、一連の対応の中でこれまで合計十名の邦人がタイ又はミャンマー当局に拘束、保護をされ、うち六名が帰国をし、四名が現在もタイ当局に拘束をされ、帰国に向けた調整がなされていると承知しているところでございます。  詳細については、個別事案の捜査に関わることから差し控えさせていただきますけれども、警察といたしましては、外務省とも連携をしながら、引き続き現地当局とも連携をし、更なる実態の把握に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 大臣に伺いますけれども、私もこの報道を聞いたときに、ミャンマーの、しかも今の国軍がコントロールできないこのエリア、少数民族がコントロールしているエリアだと思いますけど、そういうところに、これだけの規模の外国人がその拠点の中にみんなで生活しながら、そしてこの詐欺行為をしているということ自体、本当にびっくりいたしました。国内のみならず、海外にこうやって広がっているんだということであります。しかも、海外でもなかなかアクセスしづらいエリアだと思います。  そんな中で、現に日本人高校生がこの人身売買被害に遭ったということだと思います。日本国内への特殊詐欺に加担させられていたと。法務大臣として、まず、この受け止めをお伺いしたいと思いますし、この人身売買ルートの実態解明にどう取り組んでいくのか。  総理は、特にこの国際会議を日本のイニシアチブでやっていくということも必要ではないかと、国際的なこの協力というのが極めて大事だというふうにも国会で答弁されております。  法務大臣として、できることは何なのかということだと思いますけれども、この受け止め、人身売買ルートの実態解明、また、若者が国際犯罪の加害者とならないよう、このリスク周知や啓発に取り組んでいただきたいと思いますが、答弁を求めたいと思います。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに今御指摘の件、極めてこれ、私も報道で承知している範囲でありますけれども、極めて深刻な問題だと考えております。  そうした中で、御指摘のこの事案、現在関係省庁において実態の把握に努めているものと承知をしております。現時点で法務大臣としてこの案件についてコメントをするということについては差し控えをさせていただきたいと思いますけれども、まさに一般論として申し上げれば、海外において日本人が関与をする、まさにこうした特殊詐欺の拠点、犯行拠点が摘発をされるこうした事案、増えているのも事実であります。今まさに御指摘のミャンマーのということもそうですし、そういったことであろうと思います。  法務省といたしましても、こうした事案に対処をすること、まさにこれ喫緊の課題と考えております。検察当局といたしましては、人身取引事案について、関係法令を積極的に活用をして、警察等の関係機関と緊密に連携をして実態を的確に解明をする、そうした犯罪組織自体の壊滅を目指した捜査を行うとともに、厳正な科刑の実現に取り組んでいるものと承知をしております。  また、先ほど御指摘もありましたが、若年層が今回巻き込まれている特徴もあるようでありますので、そうした中では、こうした若年層が国際犯罪に巻き込まれないための取組として、まずはこの種の事案について、法と証拠に基づいて適正に対処をすることによって、まさに安易に手を染めれば必ず検挙をされるので割に合わないといった、そういった理解をしっかりと若年層を含む社会一般に広げるということ、まさにこれが抑止という観点からも極めて大事だと考えております。  その上で、近時、いわゆる闇バイトを通じて犯罪に加担をする若年層、これは増加をしておりますので、闇バイト対策につきまして、昨年十二月に取りまとめられましたけれども、いわゆる闇バイトによる強盗事件等から国民の生命・財産を守るための緊急対策等を踏まえまして、関係省庁において若年層を犯行に加担させないためのそうした取組、これが進められているところと承知をしておりまして、我々としても、関係の機関を挙げて関係省庁とともに適切な対応を行っていきたいと思っております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 闇バイト対策、関係省庁挙げて全力で対応していくというお話でございましたけれども、関連してでありますが、このオンラインカジノの問題についても質問したいというふうに思います。  今月に公表されました警察庁によりますオンラインカジノに関する実態調査によりますと、国内におけるオンラインカジノの利用者、利用経験者が推計三百三十七万人おり、賭け金が年間およそ一・二兆円に上ることを公表、発表されました。約四割が違法性を認識していなかったことも明らかになっております。  公明党といたしましても、昨年の二月、二〇二四年二月に違法オンラインカジノ問題対策検討プロジェクトチームを設置いたしまして、政府の方に様々要請もさせていただきました。今般、政府は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を決定をされました。ここで、オンラインカジノの広告でありますとか、サイトへのアクセス制限を通信事業者に働きかけることなど盛り込んだところでございます。  昭和大学の准教授であります常岡俊昭先生、専門家の観点から、オンラインカジノが広まった要因についてこのように言われております。コロナ禍以降から、オンラインカジノがきっかけで外来に来る患者が増えたと。男性が圧倒的に多く、年代別では、大学生や新社会人など二十代前半で特に広まっていると。未成年の飲酒のような感覚で、何となく悪いことだと分かっているけれども、自分が罰せられることはないだろうといった考えが根底にあるようだと。また、すぐに結果が出るのもオンラインカジノの特徴だと。リアルな感覚がないままどんどんのめり込み、気が付くと大金をつぎ込んでしまう。当たったときは大金を一瞬で手にできる。給料ではすぐに返せない借金をしたときに、ギャンブルで勝つ以外に、ギャンブルで勝つ以外には返せないという思考に陥っていくと、これらが更に深みにはまる要因だと。借金は一度返済できると返済能力があるとみなされ、更に大きな金額を借りられるようになる、そして大きな負けが続くと莫大な借金を抱えてしまうと。  返済のために闇バイトを行うといった報道ももう既に現にありまして、闇バイトとオンラインカジノは水面下でつながり合うものではないかという指摘も出ているところでございます。  オンラインカジノの違法性をこれまで以上に広報することも欠かせないということも指摘をされておりますが、まず、警察庁にこのオンラインカジノの取締りの強化、違法性の周知徹底について答弁を求めたいと思います。

大濱健志 警察庁長官官房審議官

○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。  オンラインカジノを含むオンライン上で行われる賭博は、海外において適法に運営されているものであっても、日本国内からこれを行うことは犯罪であり、治安課題上重要な問題であると認識しております。  警察では、オンライン上で行われる賭博事犯につきまして、賭客のみならず、決済代行業者やアフィリエイター等、運営に関与する者を検挙するなど、厳正な取締りを推進しているところでございます。  その検挙状況につきましては、令和五年が十三件、百七人、令和六年が、暫定値でございますが、五十九件、二百七十九人を検挙し、このうち、自宅のスマートフォンなどからアクセスして賭博を行ういわゆる無店舗型のものは、令和五年が五件、三十二人、令和六年、こちらも暫定値でございますが、五十二件、二百二十七人と、大幅に増加しております。  また、消費者庁と連携いたしまして作成したポスターや、SNSを活用した広報啓発を行うなど、関係省庁とも連携して、オンラインカジノの違法性を周知する取組を進めております。  今後も、引き続き厳正な取締りと効果的な広報啓発を推進してまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 それで、若年層を中心に大幅に増加している背景の一つに、例えば、そのオンラインカジノには無料版というものがありますけれども、そこに例えばよく知っているスポーツ選手だとかいうのが広告塔としてCMに出ているということが、このいわゆる誘導されてしまっているのではないかという指摘もあるわけであります。  こうしたスポーツ選手らがCMに出演する行為というのは刑法の賭博の幇助罪になり得るのかについて、法務省に見解を確認します。

森本宏 法務省刑事局長

○政府参考人(森本宏君) まず、犯罪の成否は捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断される事柄であるため、法務当局としてはお答えを差し控えますけれども、あくまで一般論として申し上げれば、刑法百八十五条の賭博罪は、賭博、すなわち偶然の事情に関して財物を賭け勝敗を争うことをした場合に、刑法六十二条の一項の幇助犯は、正犯幇助、すなわち実行行為以外の行為で正犯の実行行為を容易にさせること、こうしたことをした場合にそれぞれ成立し得るものというふうに考えております。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 ちょっとよく整理できないんですけれども、いずれにしても、著名人が広告塔になっていることで、結果的に安全だと思って違法であるオンラインカジノにはまっていくとしたら、それは看過できないと私は考えております。  政府は、今回のギャンブル等依存症対策推進基本計画を変更されておりますけれども、今の賭博の幇助罪になるのかならないか、なかなか明確には、なるとかそういう簡単な話じゃないんだと思います。ではどうするかということで、まずできることということでこの基本計画が変更されておりますけれども、総務省に、最後、このオンラインカジノやインターネット上における広告、紹介サイトへのアクセスを抑止していくことの対策について伺ってまいりたいと思います。

下仲宏卓 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(下仲宏卓君) お答えいたします。  オンラインカジノは、総務省としても大きな社会問題であると認識をしております。  総務省では、オンラインカジノサイトへのアクセス対策として、通信関係団体による違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項を踏まえて、オンラインカジノの広告表示や紹介サイトの開設の禁止等、適切な対応を取るよう通信関係事業者に対する普及啓発を実施いたします。  また、本年四月一日施行の情報流通プラットフォーム対処法に基づき、大規模プラットフォーム事業者による違法・有害情報の削除等の運用状況の透明化が図られるよう同法の適切な運用を推進いたします。  さらに、オンラインカジノ関連のサイトも制限の対象となるフィルタリングについて広く普及啓発を実施するとともに、携帯電話事業者等に働きかけ、青少年向けのフィルタリングの導入を推進してまいります。  今後とも、各省庁と連携しつつ、オンラインカジノへの対策を着実に進めてまいります。

谷合正明 公明党

○谷合正明君 ちょっと時間になりましたけれども、闇バイト対策、違法オンラインカジノ対策、万全を期していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  今日は、離婚後共同親権に関するところで、養育計画作り、また学校との連絡など含めて、二十分お時間いただいていますので、質問させていただきます。  そもそも、私、二〇一九年に参議院に寄せていただいてから一貫してこの問題取り上げているんですけれども、背景は二つあります。  一つは、知事時代に、子供たちの貧困問題や虐待問題を見ると、やはり離婚の後の子供たちが大変困難に直面している。それから、実は、五十年ほど前から私は、文化人類学者として世界各地の、アフリカやアメリカやヨーロッパ、家族の問題も調査してまいりました。そして、諸外国では、たとえ親が離婚しても、父子、母子の縁を切らず養育を共同でするということが広がっておりました。  そういうところから、日本もある意味で、たとえ親が離婚しても、子供が経済的、精神的、社会的により幸せな人生が送れるようにと思いまして、この単独親権、先ほど福島議員が質問していらっしゃいましたけれども、日本の男尊女卑の社会、根っこのところは明治民法なんですね。明治民法の家制度、そこに嫡出子とか、その辺りのところが規定されている。この離婚後の単独親権も、元をたどると明治三十年の明治民法、百二十六年です。そういうところで、是非ともここは、明治民法以来のまさにガラパゴス化してしまった親子の縁切り文化をどうにか子供の幸せのために改定したいと思って、二〇一九年以降、質問させていただきました。  ようやく昨年五月に選択的共同親権の法的改正がなされ、そして二年後、来年二〇二六年には施行されることになります。日本の離婚、九割は協議離婚、これも諸外国の人と話をすると、えっ、紙切れ一つで、養育計画、養育費、何も言わずに、何も書かずに離婚できる、こんな国ないよと結構海外から言われるんですけれども、そういう意味で、この協議離婚九割、ここのところで共同養育計画を作ることを義務化しましょうと、子供のために、そして親プログラム、子供プログラムも義務化しましょうと、一貫して過去六年訴え続けてまいりました。しかし、残念ながら、昨年の改正民法の中にはこの養育計画のこと、全く本編には触れられておりません。附帯決議には入っております。  ようやく法務省さんが今回、こどものための養育計画書作成の手引きというのを出していただきました。ここの中を、今日資料でお配りしていますので、ざっと、時間がありませんので、見せていただきますと、初めにのところは、なぜこの養育計画を作るのかということで、お子さんの養育に必要な事項を父母の間であらかじめ取り決めておくことが子供の幸せを実現するために大切なんだということを初めに書いていただいております。そして、子供自身の思い、気持ちに耳を傾けること、親同士が子供を巻き込んで争うことがないようにすること、そして、成長するにつれて環境は変わっていくから、この養育計画もその対応をして変えていくというケースがあるんだということを最初に断っております。  そして、まずは養育費です。養育費のことも、法定養育費あるいは養育費に先取特権を入れるというようなところで、父、母があらかじめ毎月、例えば複数子供がいたら、一人目は幾ら、二人目は幾らということで、基本的には十八歳、大学行く場合には二十二歳までというようなところの取決めもございます。  それから二点目、親子交流。これ、かつて面接交渉とか面会交流、言っていたんですけど、今回の法案でようやく親子交流と名称が変わりました。これはもちろん歓迎することですけれども、この親子交流の具体的な決め方というのも、ここで事前に約束をしておきましょうとございます。  それから三点目に、大変大事なのが重要事項の決定方法。これは、この法務委員会でも、子供が病気になっても共同親権になると病院が選べない、診察が選べない、あるいは学校が選べない、教育上不利だというようなことも随分議論ございました、具体的に。そのことも含めて、あらかじめ約束をしておきましょうという、そういう説明でございます。長々と申し訳ありません。  その中で、実は本当に待ちに待った共同養育計画なんですけれども、まず最初に、ここに法的約束事がないんですね。例えば養育費やあるいは親子交流も、ここで約束しても、それをどうやって法的な担保を持たせるのかと。公正証書化というようなことも触れておりません。  それから、立会人のサインなど含めて、実は今日同じく資料二として、二〇一五年に日本リザルツという民間の団体ですが、が作った共同養育計画合意公正証書と、サンプルを同じく配らせていただきました。ここには、合意そのものを公正証書化するということで具体的なアドバイスが入っておりますけれども、まずは質問一の一ですが、この約束事を担保するための公正証書化などどうなさるのか、ここのところを法務省さんにお伺いしたいと思います。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  離婚時に父母が子の養育に関する事項を取り決めることは子の利益にとって望ましく、このような養育計画の作成の促進は重要な課題であると認識をしております。その際に、父母の意思を正確に反映し、後の紛争に備えるために、取り決めた内容について公正証書を作成することは重要な意義があると認識をしております。  委員御指摘の手引でございますが、あくまでこれは調査研究において作成をされたものでありまして、今後、当該調査研究の結果等を踏まえて、御指摘のように、養育計画が適切に履行されていくようにすること、また実効性の観点から必要に応じて見直していくことなどの観点も考慮に入れつつ、どのような形で取決めの重要性を周知し、取決めを促進していくかの方策について検討してまいりたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  となると、まだこれは途中経過で、この後ブラッシュアップしていくということですね。  それでしたら、具体的に、二番目ですけれども、先ほど来申し上げておりますように、日本の離婚、九割が協議離婚で、自治体の窓口、日本全体で千七百四十一基礎自治体がございます、この自治体の窓口で戸籍、手続するわけですけれども、この窓口での手引書の活用方法、あるいは専門家への相談、ADRのような裁判外手続の活用、また弁護士などへの相談方法など、この後どういうふうにここを分かりやすく追加してくださるでしょうか。お願いします。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  委員御指摘の調査研究におきましては、大阪府の八尾市とそれから東京都の豊島区に御協力をいただいたものであります。委員御指摘の点も含めまして、今後、納品を受けた報告書等の記載内容を精査する予定でございまして、現時点で報告書等の記載内容についてお答えすることは差し控えたいと思いますが、報告書等につきましては法務省のホームページで公表する予定としております。  調査研究によって得られた有益な施策につきましては、関係府省庁等とも連携しつつ、横展開に取り組んでまいりたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  自治体としては八尾市と東京都の豊島区ですか、分かりました。また直接それぞれの市にも教えていただきたいと思うんですが。  ここで、これからバージョンアップ、ブラッシュアップしていくに当たって、私、あらっと思ったんですけど、これ、養育計画書作成とあって、共同養育計画の共同という言葉が入っていないんですね。今回の共同親権が選択できるようになった基本は、たとえ離婚しても、父母両方が相互に協力をして、そして共に育てていくという基本哲学があったと思うんですけど、ここのところ、この後、共同養育計画の共同という文字を採用してくださるでしょうか。いかがでしょうか、民事局長さん。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  委員御指摘の離婚後の子の養育計画に関する調査研究業務におきましては、父母の離婚後の子の養育の在り方に関する計画を指す語として養育計画の語を、その計画が記載された書面を指す語として養育計画書の語をそれぞれ用いております。なお、海外において、当該計画につきましては、例えばペアレンティング・プランと呼ばれる例があると承知をしておりまして、これは養育計画と訳されることもあると承知をしております。  したがいまして、ここで何らかの意図を持って共同養育計画ですとかあるいは養育計画書という語を用いなかったというわけではございません。  もっとも、参議院法務委員会における令和六年民法等一部改正法案に対する附帯決議におきましては共同養育計画の語が用いられていることも踏まえまして、どのような語を用いるかについては引き続き検討してまいりたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  附帯決議は、今局長さんおっしゃってくださったように、共同養育計画になっております。  この件で最後に鈴木大臣にお伺いしたいんですが、実は、親が離婚したら父母どちらかが、片親を失うんだということが、ある意味で日本では日本語を話すように当たり前になっているんですね。ですから、ここをどうやって、いや、実は親はちゃんと生きているんだよ、そして父子、母子、例えば私たちは今離婚した後の子供の聞き取りをしていますけど、本当に片親を失うことによって、片親が持っているリソースですね、経済的、精神的、社会的、失ってしまうことになるんですね。それで、片親サバイバーだというようなお話もありますので。  ここの共同親権を日本で導入をした背景、理念、哲学を是非国民の皆さんに法務大臣として広く知らせていただけたらと思います。そういう意味では、今局長さんが共同という言葉を使ってくださるような、まだ決定ではないですね、この後議論してくださると思うんですが、是非とも大臣の意思をお示しいただけたらと思います。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘のように、子供の、子の利益、この確保のために父母双方が離婚後も適切な形で子の養育に関わっていく、そしてその責任を果たすこと、これが望ましいという、そういったことでこの法改正も行われたと承知をしております。この法改正におきましても、父母の離婚後もその双方を親権者とすることができるということで、まさに父母の離婚後の子の養育に関する法制度についての大きな見直しであったということが言えようと思います。そして、その円滑な施行をしていくためにも、その趣旨も含めて、これは適切かつ十分な周知等の環境整備、これをしっかりと我々としてもしていかなくてはいけない、そのことを痛切に感じているところでもございます。  先ほど局長からも答弁申し上げましたけれども、共同養育計画、この文言についても、先ほど申し上げましたその改正法案の附帯決議の中でもこうした言葉が使われているということもございます。そうしたことも踏まえまして、引き続き、この改正法の円滑な施行についてどういった形でやっていくのが最も適切なのか、周知等の準備、しっかりと取組を進めてまいりたいと思っております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  本当に今まで百三十年近くなじんできた概念ですからなかなか広まりにくいと思うし、また、そこに様々な困難、抵抗もありますけれども、あくまでも子供にとっては親両方のリソースがあることで子供がより健やかに豊かに幸せに暮らしていけるんだという、ここの原点をいつも繰り返し主張していただけたらと思います。  次に、質問二ですけれども、親子交流と教育機関の役割について少し詳しく質問させてください。  実は、親子交流の支援機関が今あるんですが、どういう支援をするかというところで、一般的には付添い、受渡し、連絡調整という、それぞれの親子一組に対して、例えば交流機関の成人が、あるいは専門家が付添いしたり、あるいは受渡しサポートしたり、連絡調整して、そして最終的には親子が自立をして交流できるということが望ましいと言われているんですが、今回の法改正で民法八百十七条の十二に父母間の人格尊重、協力義務というのが入りました。この八百十七条の十二の同義務が、具体的に、親子交流で、ある意味で一方的に拒否をするとかそんな段階の状態で、どう機能するんでしょうか、この理念が。少し抽象的で難しいんですけれども、親子交流に対してこの父母間の人格尊重、協力義務がどう機能するかということ、法務省さんの見解をお願いします。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、親子交流の実施に当たりましては、その安全、安心を確保することが非常に重要なことになります。改正法では、父母間の人格尊重義務や協力義務の規定を新設するとともに、親権は子の利益のために行使しなければならないということを明らかにしておりまして、例えば、支援機関の支援のうち、受渡し型や連絡調整型への移行を拒み続けるといったことが父母間の人格尊重、協力義務に違反するか否かも子の利益の観点から検討されるべきと考えられます。  そして、あくまで一般論としてお答えをいたしますと、父母の一方が父母間の人格尊重義務や協力義務等に違反した場合、親権者の変更の審判等においてその違反の内容が考慮される可能性があると考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。その違反の内容が考慮される可能性があるということですね。  続いてですが、今、親子交流の支援機関、大変増えているんですけれども、この支援機関そのものを評価をする機関というのはあるんでしょうか、専門的な評価機関ですね。評価機関が存在しない場合、今後、適切な移行を促すための評価機関を創設するお考え、おありでしょうか。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  親子交流につきましては、父母間の協議又は家庭裁判所における調停等による適切な取決めに基づきまして、父母及び子によって安全、安心に行われるのが理想であると考えられます。他方で、当事者のみでは親子交流の実施が難しいという場合には、親子交流に関する支援を行っている団体等の努力によって様々な支援が当事者に提供されているものと承知をしております。  法務省におきましては、親子交流支援団体等向けの参考指針というものを作成いたしまして、公表しております。これを適切な親子交流支援団体等の活動の確保のために参考にしていただくということを期待しておるところでございます。  もっとも、法務省として、民間の支援団体等の個別の活動についてコメントできる立場にないことを御理解賜りたいと考えます。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  実は、親子交流の促進を学校や保育園、幼稚園などの現場でというニーズが大変高まっているんですけれども、それを、文部科学省さんは現場に対して、昨年の十二月十九日には法改正に関する具体的なQアンドA形式の解説資料を学校現場に分かりやすく周知すると私の質問に答えてくださったんですが、今年の三月十二日の衆議院の文部科学委員会では、柴山衆議院議員の質問に対して、文部科学省さんは、共同親権になった場合における別居親への学校の対応に対する具体的な取扱い、改正法の施行後に学校現場にしっかり周知してまいります、施行後にと具体的におっしゃられたんですけど、そうすると、あと一年後です。  子供はもう、一年一年本当に早く成長します。それどころか、日々成長する子供の姿を親御さんは一日千秋の思いで毎日でも見ております。今ちょうど卒業式のタイミングですけど、卒業式に参加できないけど、うちの娘が今度小学校を卒業するのでといって、卒業式の学校の入口まで行って、会えない娘への思いを高めたりというようなことも聞いております。  ですから、一年後の言わば学校現場への説明というのは余りに遅いと思うんですけど、その辺り、文部科学省さん、いかがでしょうか。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、答弁簡潔にお願いします。

日向信和 文部科学省大臣官房学習基盤審議官

○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。  文部科学省としては、民法改正法の施行後に学校現場に混乱が生じることのないよう、あらかじめ制度改正の内容を適切に周知していくことが重要であると考えており、既に、法務省が作成した改正法に係るリーフレットを各教育委員会に周知したところです。  また、現在、法務省を始めとした関係府省庁が連携して、改正法に関する具体的なQアンドA形式の解説資料等の検討を進めているところであり、こうした解説資料や学校における親子交流の具体例についても、改正法の施行前に各学校現場に対して周知してまいりたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。施行前に周知と、是非お願いいたします。  今日、資料三として、タイプ、四つのタイプのをお配りしておりますけれども、これもまた、続いて、具体的なことは教えていただきたいと思います。できるだけ速やかに文部科学省さんも対応していただけたらと思います。  ありがとうございました。失礼します。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国民民主党の川合です。  本日は、保護司制度についてまず御質問させていただきたいと思います。  御承知のとおり、大津における事件を受けて、保護司の方が辞退や退任が増えてきていると、保護司さんの数が減少傾向にあるということ、同時に次世代を担う人材がなかなか育たない状況に陥っているということについては既に皆様御承知のとおりということであり、そうした状況を受けて、持続可能な保護司制度の確立に向けた有識者の検討会議が行われて、先頃、最終報告書の骨子案、骨子が出てきたということであります。  そうしたことを受けて、現在の検討状況等について幾つか確認をさせていただきたいと思います。  この大津の事件を受けて指摘があったのは、自宅で面談をしなければいけないということで、そのことに不安を感じていらっしゃる方が多いということでありまして、保護司さんの面接場所の確保に向けた取組を進めなければいけないということが当時から言われてまいりました。  現在に至るまでの間にこの面接場所の確保に向けた取組状況がどうなっているのか、冒頭、法務大臣に御質問します。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) まさに昨年のあの大津の大変痛ましい事件ございました。そのことも踏まえまして、さらには、これから保護司の活動をしっかりと支援をしていくという観点からも、やはり面接場所、やはり自宅以外でどう面接場所をしっかりと確保していくのか、極めて大事な点であります。  その観点からも、昨年の十月に取りまとめをされました持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会の報告書におきましても、保護司の方々が自宅以外で面接を行うことができるように、更生保護サポートセンターのその保護区内での複数設置をすること等々、保護司の方々やあるいは保護観察対象者等にとって利便性の高い面接場所を拡充をするということが盛り込まれたところであります。  これまでも、都道府県、各都道府県であったりあるいは市区町村に対しまして、総務省と私どもとの連名によって、保護司の方々がコミュニティーセンターやあるいは公民館等々身近な公共施設を面接場所として利用できるようにすることなどについての協力依頼、こういった文書も発出してございます。そして、各保護観察所においても、管区の、管内の市区町村に対して協力要請を行うなどの取組を行っておりまして、土日祝日あるいは夜間についても利用可能な面接場所の確保、ここに努めているところであります。  その結果として、それぞれの地方公共団体の方々の方からも無償でそういった場所の提供をいただいているケースもございますけれども、残念ながらそういったことに今なっていないところもございます。そういった観点から、令和七年度の政府予算案におきましては、更生保護サポートセンターの機能強化等のための経費として約一億五千五百万円の増額、あるいは、サテライト型更生保護サポートセンターの設置のための経費として新たに四千七百万円、さらには、自宅以外の面接場所を確保するための賃借料といたしまして約八百万円の増額といったことが盛り込まれております。  まさに、こうした中でより拡充をしていくためにも、地方公共団体の方々の御理解、地方公共団体からの御協力、これ極めて大事なことでありますので、そうした働きかけ、お願いもさせていただきながら、更生保護サポートセンターの利便性の向上、あるいは保護司の方々の自宅以外の面接場所の確保、しっかりとこれは取組を進めていきたいと思っております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 丁寧に御説明いただきまして、ありがとうございました。  その上で、政府参考人の方に確認をさせていただきたいんですけれども、この更生保護サポートセンターについては、これ、全国全て、土日祝日も使える状態に今なっているんでしょうか。

押切久遠 法務省保護局長

○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。  更生保護サポートセンターは、委員御承知のとおり、保護司の、保護司会の活動拠点でございますが、これにつきましては公的な施設をお借りしていることが多うございます。無償でお貸しいただいているところも相当数、半数以上ございますが、一部有償でお貸しいただいているところもあるという状況でございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 大臣、お聞きいただいたとおりなんです。実は、更生保護サポートセンターというのは、土日祝日も含めていつでも使えるもの、必ず使えるとは限らないという状況にあるということを前提として検討しなければいけないということであります。  同時に、この持続可能な保護司制度の確立に向けたその議論の中で、これは崇高な精神、理念に基づくボランティアであるということで、報酬制については今回見送るということでもあったわけであります。  したがって、ボランティアでやっている方が保護司をやるということは、つまり空き時間、隙間時間を使ってこの保護司としての活動をされるということであり、そのためには、土日祝日等、平日以外のところでどう活動するのかという、そのための場所をどう確保するのかということが実は問われているわけであって、実はここに制度自体の矛盾が生じているということをまず問題として大臣には御認識をいただきたいと思います。    〔委員長退席、理事矢倉克夫君着席〕  同時に、おおむね保護司の方の八割程度が、この更生保護サポートセンター、使い勝手が悪いということで使っていらっしゃらないのが今の状況ということでありますから、そのことを前提としてどういった対応をしていくのかということが必要であるということをまず一点御指摘させていただきます。  その上で、先ほど大臣の御答弁の中で、自治体への協力の御要請ということについて触れていただきました。私も調べましたところ、一部自治体では非常に積極的に協力をいただいているようで、例えば東京都の大田区などでは、区役所の庁舎や区の出先機関など二十か所近くに保護司さんが使えるスペースを確保して無償で提供していただいていて、相当な数御活用いただいているということであります。  よって、省庁連携で要請を行うということだけではなくて、具体的にその要請に対してどういった形で自治体が対応していただいているのかということも含めて、集約をきちっとしていただく取組を進めていただきたいんですけど、大臣、いかがでしょう。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) もちろん、自治体のある意味で御厚意というところもあります。ただ、今委員おっしゃいましたように、ボランティアということで保護司の方々にもある意味でそういった時間の調整ということでもかなり御負担をお掛けしている状況でもあります。  そういった中で、どのようにして使い勝手がいい形でそういった場所を保証できるのか。もちろん、これは公共の施設が多いということで制約もありますけれども、この予算措置はしておりますし、いろんな要請もしておりますが、これ、また総務省等も含めてこれ連携をする中で、まず現状の把握ということもした上できちんとした対応ができるように、私どもとしても引き続き努力をしてまいりたいと思っております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 国にとっても、いわゆる更生、失礼、収監されていた方が社会に復帰して更生される上で取組を進めていくというのは、法務省、国にとっても大切なことでありますが、地方自治体にとりましてもそうした取組を行うことはこれ必要不可欠なことでもありますので、必要なミッションということで、是非自治体の、地方自治体の皆様に御理解いただけるような取組を進めていただきたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。  保護司のサポート強化に向けてということで、保護観察官の人員拡充に向けた取組を今後進めていかなければいけないと思いますが、この取組の現在の状況について政府参考人にお伺いします。

押切久遠 法務省保護局長

○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。  その前に、先ほど委員の方から更生保護サポートセンターで土日祝日開所できていないところがあるのかという御質問もいただいたかと思いますが、それについて答弁が漏れておりましたので補足いたしますと、そういったところが一部あるということで、そういった土日祝日の開所について保護司の方々の要望も多いということでございます。  ただいまの御質問でございますが、保護司の安全確保等に向けた体制整備を図るため、令和七年度予算政府案では、保護観察所の保護観察官は前年度から三十五人増え、千二百二十九人が計上されております。保護司の安全を確保しつつ、再犯防止に向けた社会内処遇の充実を図っていくため保護観察官の役割は重要であり、引き続きその人的体制の整備を図ってまいりたいと存じます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 この点につきましても、有識者会議の最終報告書の中で、保護司が不安と感じる場合は保護観察官が観察対象者を直接担当するということが提言としてなされているということでありますので、今後、ニーズが更に高まる可能性もあるということでありますので、この点についても引き続きウォッチしていただきたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。  受刑者の方のいわゆる円滑な社会復帰に向けた取組について質問ですが、これ、社会復帰に向けた協力雇用主への具体的な支援の状況が今どうなっているのかということについて確認をさせていただきたいと思います。

押切久遠 法務省保護局長

○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。  刑務所出所者等の就労については、その前歴等を承知の上で雇用や指導をしてくださる協力雇用主の方々に大変な御尽力をいただいております。  法務省といたしましては、協力雇用主の方々の御意見等も踏まえながら様々な支援策を推進してきたところです。具体的には、保護観察所に協力雇用主として登録いただいた際に研修を実施しているほか、就労を希望する刑務所出所者等とのマッチング等を支援する更生保護就労支援事業、刑務所出所者等を実際に雇用した後、就労継続のための指導等をいただいた場合に奨励金を支給する刑務所出所者等就労奨励金支給制度などによるきめ細かな支援を行っています。  このうち、刑務所出所者等就労奨励金支給制度については、職場定着に特に手厚いフォローアップを必要とする二十歳未満の者に対しては奨励金を加算する仕組みを設けてきたところですが、令和七年度予算政府案では、新たに五十歳以上の者についても同様の加算を行うための経費を計上しております。  今後も、協力雇用主の方々のニーズの把握に努めつつ、より効果的な就労支援策を講じてまいります。    〔理事矢倉克夫君退席、委員長着席〕

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございます。  その上で確認なんですけど、そうした取組を、社会復帰に向けた取組を推進しておられることによって再犯率の動向というのがどのような推移をたどっているのかということ、この点について確認をさせてください。

上原龍 法務省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。  再犯の動向に関する指標は様々なものがあるところでございますが、そのうちの一つである刑法犯検挙者中の再犯者率の動向について御説明いたしますと、直近三年間では、令和四年が四七・九%、令和五年が四七・〇%、令和六年が四六・二%となっており、依然として高止まりしている状況にございます。  以上でございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 そうした動向を踏まえて、今後どういった対策が必要かということについて御検討はされていますでしょうか。

上原龍 法務省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。  再犯者の傾向につきましては様々なものございます。刑務所出所者等が再犯に至る原因は様々考えられるところでございまして、一概にお答えすることは困難なところございますが、その上で申し上げますと、この点に関し参考となる統計データとして、刑務所に再び入所した者のうち約七割が再犯時に無職である、あるいは帰住先がない刑務所出所者等は全体と比較して二年以内再入率が高い、あるいは高齢者の二年以内再入率は他の世代に比べて高く、知的障害のある受刑者については一般に再犯に至るまでの期間が短いといったものがございます。  これらの状況に鑑みますと、就労や住居を確保するに至っていないことや、必要としている福祉的サービスに結び付いていないことなどは再犯の大きな原因であるというふうに考えられます。  法務省といたしましては、これらの原因を含め、必要な検証等を引き続き行いながら、引き続き、関係省庁、地方公共団体、民間協力者等の連携をこれまで以上に進め、刑務所出所者等の再犯防止と円滑な社会復帰に向けた取組を一層推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございます。  出所者の方の要は後フォロー、継続的なフォローということについては、どういった体制に、全ての方をフォローしているわけではないですよね。一定期間フォローされているのか、何らかルールがあるのかどうか、その点だけ確認させてください。

押切久遠 法務省保護局長

○政府参考人(押切久遠君) お答えいたします。  出所者につきましては、仮釈放になりますと、仮釈放の期間、保護観察に付され、そうでない場合、例えば満期釈放の場合であっても更生緊急保護という制度がございまして、その申出をしていただければ必要な支援を行える制度がございます。  また、さきの更生保護法の改正によりまして、令和五年の十二月からは、いわゆる刑執行終了者等に対する援助ということで、本人の意思に反しない限り必要な支援を息長くできるような仕組みになっておるところでございまして、そういったことを活用して社会復帰支援を円滑にしてまいりたいというふうに存じております。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 物理的な限界も当然対応する上であるのだとは思いますけれども、就職が決まるまでの間はフォローを継続するといったような、何か、何らかのルールがあれば、いわゆる無職者の再犯、再犯者の多くが無職であるということを考えたときには、就職しているか否かというところが一つ大きな分かれ目になろうかとも思いますので、そういった考え方も是非検討していただければ有り難いと思います。  時間がちょっと迫っておりますので、次の質問に移りたいと思います。  裁判の迅速化に向けた取組の状況について確認をさせていただきたいと思います。  今回、若干人員増ということになっておりますが、法務省の定員の増員と減員の主な内訳について、ちょっと改めて確認をさせていただきたいと思います。

上原龍 法務省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(上原龍君) まず、法務省における令和七年度定員要求査定結果は、増員六百六十六人、定員合理化四百七十二人であり、これらを差し引いた純増百九十四人を令和七年度予算政府案に計上しております。  純増減の組織別の内訳は、例えば出入国在留管理庁において純増百五十三人となっており、他方で矯正官署においては純減五十二人となっております。各組織が抱える行政課題に適切に対応するため、今後も引き続き必要な人員の確保に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 今の御答弁を踏まえて、改めてちょっと確認をさせていただきたいのが、まず、民事局、失礼、直近の民事訴訟の事件の動向ですよね、それと、この事件動向と審理期間の推移についてまず確認をさせてください。

福田千恵子 最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(福田千恵子君) お答えいたします。  地方裁判所における第一審の民事通常訴訟事件の事件動向についてでございますが、新受事件は長期的には減少傾向であるものの、直近十年間では、平成二十七年に十四万三千八百十七件であった件数が、令和四年には十二万六千六百六十四件まで減少していたところ、令和五年からは増加に転じ、令和六年は十四万一千五百二十六件となっております。また、未済件数は、令和二年に十一万四千七百二十九件に増加したほかはおおむね十万件前後で推移し、令和六年は十万一千六百五十七件となっています。  既済事件の平均審理期間については、平成二十七年から平成三十年までは八・六か月から九か月とほぼ横ばいで推移した後、徐々に長期化し、令和四年は十・五か月となりましたが、令和五年は九・八か月に短縮し、令和六年は、速報値ではありますが、九・二か月と更に短縮をしております。  このように、令和二年に未済件数が大きく増加し、平均審理期間が令和四年まで長期化したのは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う裁判所業務の縮小の影響もあったと考えられます。もっとも、その後事件処理が進み、令和六年までには既済件数や平均審理期間は令和元年前の水準におおむね戻ったものと認識しております。  以上でございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございます。  同様の趣旨の質問で、刑事訴訟の事件動向と審理期間の推移について御説明をお願いします。

平城文啓 最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(平城文啓君) お答えいたします。  地方裁判所第一審の刑事訴訟事件の新受人員は、直近十年で見ますと、平成二十七年は七万五千五百六十六人、平成三十年は六万九千二十八人、令和四年は五万九千五百三人であり、基本的には減少傾向にありましたが、令和五年から増加に転じ、令和五年が六万四千九百八十七人、令和六年は六万九千六百五十二人となっております。未済件数につきましては、平成二十七年以降おおむね二万二千件前後で推移してまいりましたが、令和五年以降増加傾向にあり、令和五年が二万五千百十六件、令和六年が二万七千三百八十一件となっております。  平均審理期間につきましては、平成二十七年が三・〇か月、平成三十年が三・三か月であり、また、令和五年及び令和六年は三・九か月となっており、徐々に長期化しているところでございます。

川合孝典 国民民主党・新緑風会

○川合孝典君 ありがとうございました。  時間が来たのでこれで終わりたいと思いますが、そうした動向を踏まえて、目指すべき審理期間というのはどうあるべきなのかということを次回の質問でやらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  前回、三月十三日の法務大臣所信質疑のこの委員会で、DVの本質は支配であり人権侵害であると各省から答弁がなされました。そのことは、親権のありようを考える上でも、子の育ちと福祉のために同居親の安心、安全が本当に大切だというこの観点からも大切なことだと思います。  そこで、今日は、DV被害者支援の抜本的強化についてお尋ねしたいと思います。  ちょっと質疑順を変えて、厚生労働省から認識を伺いたいと思うんですけれども、お手元に資料をお配りをしておりまして、その二枚目ですが、令和六年三月の新潟県困難な問題を抱える女性支援及び配偶者等暴力防止・被害者支援基本計画から抜粋をさせていただきました。  市町村の相談体制の強化に向けた支援として、その課題、多くの市町村では婦人相談員が未配置となっているため、困難な問題を抱える女性にとって、住んでいる地域で相談できない、支援を受けることができないなど地域差が生じていることから、婦人相談員が早期に全市町村に配置されるよう市町村の理解を得ながら進める必要がありますという点。  そして、次のページ(三)、若年女性への支援ですが、困難な問題に直面している若年女性の早期の把握については、多くの市町村で当事者の把握や当事者からの相談への対応の難しさといった課題を感じていますという記述がありますけれども、政府としての認識、そして支援をどう強めますか。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) お答え申し上げます。  女性相談支援員ですけれども、困難な問題を抱える女性にとっての最初の窓口として相談に応じ、女性の状況等に応じた必要な支援のコーディネートを行うなど、女性支援において重要な役割を担っていると認識しております。  この女性相談支援員でございますが、地方公務員でございますので、その任用や労働条件につきましては自治体において判断されるべきものでございますけれども、その職務を行うために必要な能力や専門的な知識、経験を有する人材の登用や職務に見合った処遇に自治体においても御配慮いただきたいというふうに考えております。  そうした認識の下、厚生労働省におきましては、資料にもお示しいただきましたけれども、女性相談支援員活動強化事業に取り組んでおりまして、女性相談支援員が非常勤として配置される場合であってもその役割に見合った適切な処遇が確保されるよう、基本額に加えまして、経験年数や職務に応じた加算、期末手当、勤勉手当加算等の補助を行っているところでございます。  これに加えまして、令和七年度予算案におきましては、有識者や職員OB等が知識や経験を生かし、女性相談支援員が抱える困難事例等に対する助言を行う等、女性相談支援員の質の向上や業務における心理的負担を軽減するためのスーパービジョン整備事業を行うこととしております。  また、困難な問題を抱える若年女性につきましてでございますが、自ら悩みを抱え込むことで問題が顕在化しにくく、公的な支援につながりにくいといったことや、また、世代間の考え方の違いや集団生活への対応の難しさなどから公的機関による支援を受けることが難しいといった指摘もなされているところでございます。このため、公的機関と民間団体が密接に連携をし、民間団体のより世代の近い支援者等によるアウトリーチにより早期にケースを把握するとともに、個々の状況に応じたきめ細やかな支援につなげるため、若年被害女性等支援事業に取り組んでいるところでございます。  厚生労働省といたしましては、全国会議等におきまして自治体に対し、こうした補助事業の活用を呼びかけ、女性相談支援員の職務に見合った処遇の確保と職場環境の整備を推進するとともに、行政と民間団体が協働した切れ目のない支援が行われるよう取り組んでまいりたいと考えております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 そうした重要性に鑑みて、今予定をされている、計画をされているこの事業というのはとても大事だと思うんですけれども、更に抜本的に額やそれから体制含めて強化する必要があると思うんですね。  今お話にあったような女性たちが直面する困難というのは、これ決して個人的な問題ではなくて、社会構造の課題なんだということを直視して、女性支援新法は女性への包括的な支援という理念を明確にしたと、そのことが現場に大きな前向きなインパクトを今与えていると思います。  多様な支援を包括的に提供する体系、体制を抜本的に強めていくという、その要になるのは、女性相談支援員の専門性と、そしてそれに見合う処遇、中でも給与、ここを抜本的に充実させていくということだと思うんですね。専門職としての認定制度にすべきだという声も女性相談支援員の皆さんの連絡協議会、全国連絡協議会などから要望も届いていると思いますが、是非前向きに取り組んでいただきたいと御要望申し上げたいと思います。  内閣府男女共同参画局にもおいでいただいています。その二枚目の方に、配偶者暴力相談支援センター設置市では、DV被害者への対応スキルが向上し、相談支援対応のノウハウが蓄積される一方、未設置市町村と取組に差が生じていますという記述もありますが、これをどう捉えて支援をしていかれますか。

小八木大成 内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(小八木大成君) お答え申し上げます。  配偶者暴力防止法におきまして、市町村は、当該市町村が設置する適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすよう努めるものとすると規定されております。DV被害者の支援につきまして、各地域において中核的な役割を担う都道府県による取組に加えまして、被害者にとって最も身近な行政主体である市町村の取組は重要であると考えております。また、市町村の配偶者暴力相談支援センターの運営に要する経費につきましては、特別交付税措置が講じられているものと承知しております。  内閣府としましては、地域の実情に応じて配偶者暴力相談支援センターの設置の促進の一層の取組が行われるよう、先ほど申し上げました市町村の配偶者暴力相談支援センターの業務に係る財政上の対応を含めまして、市町村における配偶者暴力相談支援センター設置の利点や効果、都道府県による取組事例等の情報提供を行っているところでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 もっと進めてもらいたいと。実際、その配暴センターでスキルが向上する、ノウハウが蓄積される、もっとも、そのとおりだなと思うんですよね。こういう体制をあまねく日本各地、隅々のものにするということが国内のまず大きな課題だと思うんですけれども。  外務省、前回お尋ねしたハンガリーの邦人女性殺害事件の痛苦の反省も踏まえて、この在外公館における相談体制を一体どうするのかと、このことについてどう検討しておられるんですか。

町田達也 外務省大臣官房参事官

○政府参考人(町田達也君) まず、ハンガリーにおける邦人の逝去につきましては、大変痛ましい事案であり、心よりお悔やみ申し上げる次第でございます。  外務省における体制でございますけれども、ハーグ条約の事案を含めて、いわゆるDVの被害者である場合に適切に対応できるため、DV被害の防止、そしてDV被害者の保護などに関して専門的な知識を有する者を職員として、外務省として配置しているところでございます。これまでも、これらの職員の知見を活用しながらDV被害者へのきめ細かな対応を行うように努めてきております。  在留邦人の安全確保、在外公館の最も重要な任務の一つでございます。委員の御指摘踏まえながら、引き続き、邦人保護の観点から、個別の事情を踏まえながら、DV被害の関係する事案における一層丁寧な対応、それから必要な手当てを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 まだ抽象的なんですよね。本当に反省があるのかと。  外務省がハーグ条約の実施に伴う配偶者等からの暴力の被害者への対応に関するガイドラインというのを出していまして、そこには今触れられたDV専門家という職があります。このDV専門家について、当事者がDV被害を受けている又は受けていたとの情報を得た場合には、当該案件については可能な限りDV専門家が直接担当することとし、DV専門家が直接担当できない場合でもDV専門家の助言又は協力の下で職員が適切な対応を行うよう努めるとなっているわけですが、実際にそういう対応がハンガリーで行われていれば今回の殺害には至らなかったのではないですか。パスポートだって発行されていたんではないですか。  その認識の下に立って、私は在外公館にDVの相談の専門性ある職員をあまねく配置すべきだと思うし、それがすぐは無理だということであれば、在外公館がコーディネートして、本国のこの専門家とオンラインで直接相談できるという体制をちゃんとつくって、相談に来られた方に本国の専門家に相談できますからと、私どもがコーディネートしましょうと周知するという、そういう取組は少なくとも必要だと思いますが、いかがですか。

町田達也 外務省大臣官房参事官

○政府参考人(町田達也君) 委員御指摘のとおり、ハーグ条約におきましては外務省が日本における中央当局となっておりまして、そのガイドライン、これは外務省のホームページにも載っておりますけれども、委員御指摘のとおり、そういった専門の職員を採用し、可能な限りこの専門家が直接、あるいはそうでない場合は助言、協力の下でやるというふうになっております。こうしたことを踏まえまして、従来より在外公館から本省に相談があった場合は外務本省が支援する体制を既に整備しているところでございます。  それから、在外公館、どのような形でDV被害について訴え、話を聞いてもらえる体制があるかということに関しましては、現地のDV被害者支援団体に関する情報を提供するなどの対応をしているほか、一部の国では、外務省の方で依頼しまして、在留邦人が日本語で支援団体に相談できる体制を整えております。  それから、外務本省側としまして、特定非営利活動法人、いわゆるNPOと連携しまして、孤独、孤立、それからそれに付随する問題でのお悩みの方がSNSなどで気軽に日本語で相談、無料相談できる体制も取っております。実際にDVによる被害に悩む方からの相談も寄せられているところでございます。  今委員御指摘のその在外公館と本省との連携をより緊密にしていくということも含めて、丁寧な対応、そして必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えます。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 より緊密にというお話が最後ありましたけど、現実の体制は、このハーグの関係のDV専門家というのは二人しかいないんですよね。世界、時差があるわけで、オンラインで常時対応するということはなかなか厳しいものがあるはずで、私はもう、領事局、抜本的に予算増を要求して、こうしたDV専門家をしっかり配置していくことが必要だと思います。ハンガリーのような事件を絶対に二度と起こさないという取組を政府を挙げて求めたいと思うんです。  最高裁にもおいでいただいています。  こうしたDVやあるいは虐待始めとした、家族間のあるいは父母間の、最も葛藤の高い、紛争性、攻撃性の高いケースに取り組まなければならないその要が家庭裁判所ということだと思うんですね。  オーストラリアで、この家族紛争に関して、DVのスクリーニングをするという取組が行われています。何しろ、前回も確認をしたように、加害者に自覚がないだけでなく、被害者も自覚がなかったり、あるいは自らの被害に自信がなかったりというのがDVの支配たる本質なわけで、だからこそ、双方当事者の話をゆっくりちゃんと聞きます、ちゃんと傾聴しますといってもこのDVを見逃すかもしれない、現に見逃してきたのではないかというのがこれまでの日本の司法の現場だと思うんですね。  オーストラリアでは、当事者にそのスクリーニングの紙に記入をしていただく、加えて専門家がインタビューを行う。そうした中で、DVのおそれがあれば、一つは、調停にはもう付さないということで調停そのものから除外するとか、あるいは、加害者プログラムを受講しないと面会交流などを進めることはできないということで、家庭裁判所自身がこのDVを防止するために特別の取組を行っているということなんですが、最高裁、こうした取組について、研究し導入すべきではありませんか。

馬渡直史 最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(馬渡直史君) 御指摘のとおり、DV、虐待が問題となる事案におきまして、被害者自身が被害の事実やその影響を正しく認識できていないケースがあるということは承知しておりまして、そのような被害の特性を含め、裁判官を始めとする関係職員においてDVや虐待についての知見、理解を深めることが重要であると認識しております。  その上で、議員御指摘のスクリーニングの話でございます。この話、問題も幾つかのレベルでの対応というのもあり得るんだろうと思いますが、各裁判所における手続の中で調停委員会や裁判官がどのような審理を行うかというレベルにつきましては、御指摘のようなスクリーニングの手法を用いるかどうか、これは個別の事件における調停委員会や裁判官の判断により決すべき事柄であり、事務当局の立場としてお答えすることは差し控えたいと思っています。  他方で、調査事務のレベルにおきましては、これまでも、家庭裁判所調査官の研修や研究におきまして、学識経験者を招聘して講義を受けたり、事例を基にした検討を行うことなどを通じて、スクリーニングの視点等を踏まえた調査を進めることの重要性というものも共有されてきているところでございます。実際の調査事務においてもこれを生かすようになってきているということでございます。  このような研修も含め、引き続き、海外における知見等をも参照しながら、研さんを深めていけるよう環境を整えていきたいというふうに考えております。  以上です。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 個別事件でどうするかというのは個々の裁判所の問題ですというのは、それはもう一般論としてはそうなんですが、今その後半に局長お述べになられたような研究、これがみんなのものになるということが、裁判所はもちろんのこと、相談の、ほかの相談の現場にとってもとても大事なことだと思いますので、是非導入をいただきたいと思います。  イギリスでも、子供と別居親のコンタクトを確保することを裁判所が過度に優先して、結果、DVや虐待の主張を過小評価するといった、プロコンタクトカルチャーと言われますけれども、こうした事態が重大犯罪への対応を阻害すると、ハンガリーのような殺害事件に至ってしまうということが大きな問題になってきました。  そこで、そうした問題意識で、法務省が共同親権の問題について今活用しておられるパンフレットについて一問だけ聞きたいんですが、お配りしている一枚目ですが、父母間の人格尊重、協力義務としてこういう記載があります。父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、子供の利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません、次のような行為はこの義務に違反する場合がありますとして、その一つに、父母の一方が特段の理由なく他方に無断で子供を転居させることというのがあるんですね。  親権や婚姻関係の有無にかかわらずとなると、既に離婚が成立して単独親権で暮らしている親子、同居親と子供、まあシングルというふうによく言われますけど、そうした世帯や、あるいは、婚姻中でも関係が破綻し、中でもDVで避難が必要だと、前回、大臣も、DV等からの避難が必要な場合に子を連れて別居するといったことに何ら支障を生じさせるというものではないと改正法の趣旨を答弁されましたけれども、そういうケースですね、そういう場合も、他方に無断で子供を転居させると、この夫婦間、人格尊重、協力義務違反であると、こう読まれかねない。こういうパンフレットになっていまして、これ実際に、女性相談支援だったり配偶者暴力だったりの相談に当たる方々のところで、この法務省のパンフレットどおりだったら逃げられないじゃないかという議論になっているんですよ。  これは改めるべきではありませんか。

竹内努 法務省民事局長

○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。  委員御指摘の記載の趣旨でございますが、この居所指定権を行使するに当たっては、他方の親に対する人格尊重、協力義務に配慮する必要があるという原則を説明しているものでありまして、このことは共同親権の場合でも単独親権の場合でも異ならないものと考えております。他方で、同記載は、父母の一方が特段の理由なく他方に無断で子供を転居させたという場合にそれらの義務に違反する場合があるというものでございまして、DVや児童虐待からの避難のために子と共に転居するような正当な理由がある場合にそれらの義務の違反になることを意味してはおりません。  このことは御理解いただける文言となっていると考えておりますが、改正法の施行を踏まえまして、種々の不安を抱いている方がいることは承知をしておりますので、更に周知広報が重要であると認識をしているところでございます。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、おまとめください。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 時間が来たからまとめますけれども、大臣、次回きちんと議論したいと思うんですよ。  というのは、誤解されるような記載になっていないというような趣旨の局長答弁ありましたけど、そんなことあり得ませんって、こういう書き方だったら。だから、例えばXでは、相手に無断の連れ去り別居は父母協力義務違反の最たるもの、法務省の共同親権説明のパンフレットにも明記されていますといった言葉が飛び交っているわけですよ。そういう言辞を支援者、当事者あるいは弁護士に投げ付けて黙らせようとすると。そうした攻撃というのは、これはやってはならないことではないかと私思います。大臣のきちんとした認識を次回の機会にお尋ねしたいと思います。  ありがとうございました。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、副大臣、政務官、私が最後ですから、二十分お付き合いをいただきたいと思います。  最初に、法務大臣、私は、昨年の十二月十七あるいは十九日、さらに先般の委員会でも袴田事件について触れております。十二月十九日の私のこの質問に対して、法務大臣、検事総長は、もう判決が出て無罪になったわけですから謝りに行くべきでないかと、こうただしましたところ、大臣は、今、最高検察庁で調査をしているので、それをしっかりと見た上で様々な判断を行ってまいりたいと、こう答弁されております。大臣のお言葉ですよ。  十二月二十六日、その報告書出ました。これ、大臣、副大臣、政務官、読まれていますか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 拝見しております。

高村正大 法務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(高村正大君) 概要を拝見しております。

神田潤一 法務大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(神田潤一君) 私も内容を拝見しております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、この報告書を見て、無罪が確定した人に対して誠意ある報告書だと思いますか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) この件、先般の委員会でもいろいろと御質問いただき、やり取りもさせていただきました。  そうした中で、今回のこの報告書については、検察の当局においてその経緯というものを検証した、そういった性質のものと承知をしております。その報告のどうという、そこについての評価ということを私の立場で、法務大臣として、これがいい悪い、正しい正しくない、どうするべきだということを言うことについて、私は抑制的であるべきだと考えておりますし、この場で御答弁することについては差し控えさせていただきたいと思います。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、じゃ、この報告書作成の段階で、途中、何回、最高検から事前協議なり説明なりあったんですか。報告書出てきて初めて知ったということですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 報告書の内容につきましては、この最高検について、本件の審査請求手続が長期間に及んだことについて等々ですね、国会の場でも質疑をいただいていた、そういった経緯があったということであります。  そういった中で、あえてこの場でこういう件ですからということで申し上げさせていただきますと、その件については、検証結果報告書の内容については刑事局を通じて事前に報告を受けております。受けております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、この報告書を作成するに当たって、私は、逐一これでよろしいかという、法務大臣にですよ、相談があってしかるべきだと思います、行政組織として、行政組織として。また、相談するのが当然だと、こう思っていますよ。ですから、途中の経過等は受けたか受けてないかを聞いているんですよ。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) ここでもいろいろと御答弁させていただいておりますけれども、本件のその中身について、私がどうこうと指示をするとか、あるいは仮に事前に相談をされてここはこうじゃないかと言ったりする、これはまさに、それこそ、今、法務大臣、そこは検察指揮権でございますけれども、個々の事件についてのそうした指揮ということになりかねないことであります。  そうしたことで、私、報告は受けておりますけれども、相談という形ではございません。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、この検事総長談話は、判決に対して簡単に言えば文句付けているわけですよ。ここは、この委員会でも公になっていますね。私がそのことを指摘したら、あなたは、今報告書を作っている最中だから追って答えたい。二十六日にまとめて出した。これだって、皆さん、仕事納めの前の前の日ですからね。私はタイミング的にいかがなものかと、こう思いますよ。  そこで、法務大臣、これ、検事総長は、関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能でありと談話で言っている。分かりますね、これはもう明確に紙に残っておりますから。さらに、本判決が五点の衣類を捜査機関の捏造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ませんとなっている。  ならば、何で抗告しなかったんですか、大臣。少なくとも大臣にも報告あったでしょう、抗告するかどうかというのは。この検事総長の談話からすれば、断じて、いわゆる容認できないということを言っているんですよ。この捏造と言われたことが。そこまで司法に反論しておきながらですよ、大臣、これどう受け止めます、この談話。当然だと思いますか。人の人生五十八年も縛っておいて、そして今、袴田さんは拘禁状態ですよ。全くこの報告書にはおわびもなければ反省もないんですよ、これ、委員の皆さん方。  結論は出ているわけですから、相済まなかったと言うのが当然じゃないですか、大臣。答えてください。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) まず、抗告についての判断ということで御答弁申し上げますと、私、就任が十一月の十一日でございました。それ以前に判断されたものでありますので、私が承知をしていたということは正直これはございません。(発言する者あり)

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 答弁しています。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 行政の継続性はあるんじゃないんですか。大臣になる前の判断だからということで通りますか。じゃ、判決なんかでも、じゃ、報告書にしたって、あなたの前の話だと、通りますか。  委員長、しっかりそこは答弁させてくださいよ。答弁に答えるように、きちっと。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 再度お願いいたします。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 誤解を招いたなら申し訳ありませんけれども、時間軸としてそういうことだということをまず申し上げた上で、この様々な検事総長談話におけるそうした文言について、ここで私が承知をしておるところについては、少なくとも袴田さんを、謝罪に赴いたところで申し上げれば、犯人視するつもりはないということも申し上げております。  その上で、私もこの場でも申し上げておりますけれども、長い期間にわたって法的な安定性がない、そこを欠く状況に置いてしまったということ、これは極めて長い時間でありましたから、そこについては改めておわびを申し上げたところでございます。  そして、そのことについて申し上げれば、やはり、こういった再審の在り方ということについて、やはりそうした様々な検討も必要だという、そういった認識の下で、今法制審においてこうしたことについての諮問ということを諮るということにしております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、人の人生を変えてしまったんですよ。結果として、今、袴田さんはもう取り返しの付かない今生活なんですよ、拘禁症が進んで。それに対して、大臣、法と証拠に基づいて無罪となったんですよ。検察が再審についてしていなければ、抗告しなければ早く終わっていた。これはもうどの委員の先生方も理解するでしょう。結果として検察の主張は通らなかったわけですから、法務大臣と検事総長はおわびに行く、これは人の道として当然じゃないかと私は前回も言っているんですよ。  改めて、大臣、将来あるあなたの政治生活ですよ。政治家である前に一人の人間であってほしいと思っているんです。ここは、是非とも法務大臣と検事総長は袴田さんにおわびに行く。これは私は何回も言っていますけれども、是非とも、大臣、私は実行してもらいたいと思いますが、いかがですか。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) まず、その私の法務大臣の立場ということでまず申し上げたいと思いますが、その点については、検事総長についてどうするべき、その謝罪するべき、するべきではない、何について謝罪するべき、するべきではない、こういったことを申し上げることは、これは個別の事件のそうした私の所感ということにもなりかねませんし、また、様々なことにおいて、それぞれの個別事件に対しての予見を与えかねないことでありますので、その点については、私としては、こうすべきだと、そういったことを申し上げるつもりはございません。  その上で、私自身についてどうなんだという御指摘がございました。私自身、この国会の場でもそうですし、あるいは様々なまさにオンの場というところで、長時間にわたって、長期間にわたって、こうした状況、法的に不安定な状況ということに立たせてしまったということ、このことについてはおわびを申し上げているところでございます。その上で、これからどうするということについては、これは適切に判断をしてまいりたいと思っております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、私は大臣のためにも、一日も早くおわびをしてもいいと思っております。  その上で、大臣、この検事総長談話について、大臣として、判決に不満を述べたり、立証が可能だと言っている、これは真っ当だと思いますか。あるいは、大臣としてこの表現は理解しますか。的確に答えてください。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 御質問の御趣旨、これは私も理解をいたします。  ただ、その上で、法務大臣としてこの場に立って答弁をさせていただいている状況であります。そのことで申し上げれば、個別の案件についての指揮権ということでいうと、それは検事総長通じてということでありますが、そこは私は、やはりこの法務大臣という職責上、そこは慎重であるべきだと私は考えております。  その上で、そうした中で、まさにこの談話について、そこの論評というか、私の評価を加えるということ、これは法務大臣の立場として、私は、そこは申し訳ありませんが、控えさせていただかなくてはいけないことではないかと思っております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 じゃ、大臣、検察官が間違いを犯しても、大臣は、職責、立場上は答えないということでいいんですね。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 個々の検察官のそれぞれの証拠に基づいたそうした様々な積み重ねということ、そのことが当然、これは人ですから、それは一般論としていろいろなことがあり得るかもしれません。しかしながら、そのことについて、その案件について私がどうこうという論評を法務大臣という立場で公の場でするべきではない、そのことは私はそう考えております。  ただ、その一方で、やはり検察の活動、これは当然のことながら、国民の皆様方の信頼、信任の上にこれは成り立っておりますから、そこについてはしっかりと、これは一般論ということになってしまいますが、そういったことが頻繁に起こっていれば、当然そこは引き締めていかなくてはいけないということだと思いますし、そこはしっかりと信頼を回復をできるように、あるいは信頼を得られるように、一人一人の検察官がそうした思いで当たってほしい、そのことを私は常々申し上げてもおりますし、そういった思いでおります。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務大臣、今の大臣の答弁聞いていると、大阪の北川さんが婦女暴行しました。これも、このことについても、大臣としては注意もしなければ組織に対して黙っているという今の答弁になりますよ。それでいいんですね。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 今申し上げたのは、検察官がその職務として、検察官としての業務に、任に当たっているという趣旨での様々なことで申し上げたことでありまして、当然ながら、そういった不祥事であったりとか、あるいはそうした犯罪であったりとか、そういったことがあるとすれば、それは当然のことながら容認することではありません。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 法務委員会何回もありますから、私はこれからもこの件については取り上げてやっていきたいと思います。  時間もあと三、四分ですから、端的にお尋ねします。  一般論として、取調べ検事が検察なめんなよという表現は適切と思うかどうか。一般論として、五十四分間にわたり取調べで机をたたいたりどなったりするのが適切かどうか、大臣の見解。さらに、一般論として、暴言、脅かし、威嚇があり、現場の検事が上司の検事に報告して、逮捕が待った方がいいと報告があっても、主任検事が逮捕し、起訴し、結果として無罪になった、こういうやり方はいいのかどうか。これを一般論としてお尋ねしますので、お答えください。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 私の立場で申し上げれば、具体的なことが想定されるようなことについて、これがいい悪いということを言うことは差し控えたいと思いますが、まさにそうした信用を失墜させるようなそういったことについては、私はふさわしくないと思っております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、話がずれているのは、私は事実を言っているんですよ。そのことに対して大臣はどう思うかなんですよ。  役所で不祥事が起きたら、綱紀粛正で大臣は厳命しますよ。法務大臣はその資格あるんですよ、検事総長に言う資格ある。大阪のその婦女暴行事件にしても、こんなことがあってはならぬということは指揮したんですか。指揮というか、綱紀粛正は、正したんですか。  あるいは、こういう表現がある、私はどう考えても適切じゃないと思いますよ。これについて大臣は当然だと思っているような今の答弁ですよ。何でそれ一緒にできるんです。  私もあなたに正対して向き合っているんですから、もっときちっと私の言った趣旨のように答えてくださいよ。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) 最初におっしゃっていた、例えばその、なめんなよとかですね、そういったのは、さすがにそれは、私は、駄目というかあり得ない話、あってはならない話だと思っております。それはもちろんの話であります。  ただ、具体的なことということで幾つか例示をいただきましたけれども、例えば、暴言という例えばフレーズをおっしゃいましたが、その暴言ということ、実際の本当の暴言であればそれは当然容認できませんけれども、そこは、当然そこは評価もあると思います。  これ私は、例えばそういった、なめんなよと言うとかあるいは机をたたくとか、そういったことというのはこれ当然ふさわしいことではないと思っておりますし、そこは当然ながら、そういったことがあってはならないこと、これは当然のことであると思っております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、あってはならないならば、注意すべきじゃないですか、法務省の長として。  国民から誤解を受ける、そういったことやっちゃいけない。この委員会でも人質司法の話が再三出ていますよね。何も今日昨日始まった話じゃない。  ならば、大臣、もっと真摯に現実と向き合って、大臣としてきちっと組織として指導する、これは当たり前じゃないですか、大臣。それ徹底するということをきちっと話してください。

鈴木馨祐 法務大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(鈴木馨祐君) この点につきましては、私も就任以来、前々法務大臣になります小泉法務大臣のときから高検の視察ということもして、現場現場でいろいろな状況というものを伺う、そういったことを通じて実態の把握というものに努めてまいりました。  その上で、当然のことながら、不適切なそういったことがないようにということで、私自身もそういったことは伝わるような形で、私自身行動していると考えております。

鈴木宗男 各派に属しない議員

○鈴木宗男君 大臣、是非とも、大臣まだ若いんですから、まだもう二十年、三十年は政治ができるわけですからね。私はやっぱり、国民の声というか、特に声なき声というものをしっかり受け止めてほしいと思います。  先般の法務委員会でのこのやり取りでも、相当な人がユーチューブで反応はしてくれていますよ。圧倒的に大臣の答弁に対しては否定的な人が多いですよ。圧倒的というか、まあ全部がと言っていいでしょう。私はばかにできない声だと思っているんです。  私自身も権力の真ん中にいるときは前しか見ていませんでした。しかし、やっぱり横、特に後ろを見る、これが大事だと思っています。是非とも大臣にはその頭づくりを、年上の者として、私はここは是非とも、大臣は将来あるわけですから、しっかり踏まえていただきたいなと、こう思っております。  またこの続きは次の委員会でもやりますので、森本局長、待っていてください。

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 以上をもちまして、令和七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、裁判所所管及び法務省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

若松謙維 公明党

○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十分散会

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  1. 記録 #2007 観測 2026-10-11 10:24 JST
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