S4RCIV 公的記録の観測ログ

観測した事実を記録し、判断はしない 監視対象 2,806 件 直近署名チェックポイント seq#3,588 (08-02 02:00 JST) ▸検証

← タイムライン
国会会議録

文教科学委員会

第217回 · 参議院 · 第13号 · 2025-06-10

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-06-06 07:50 JST 記録 #771 ↗

発言 101

会議録情報

令和七年六月十日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月五日     辞任         補欠選任      木村 英子君     舩後 靖彦君  六月九日     辞任         補欠選任      舩後 靖彦君     木村 英子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         堂故  茂君     理 事                 石井 正弘君                 清水 真人君                 本田 顕子君                 水野 素子君                 伊藤 孝恵君     委 員                 赤池 誠章君                 赤松  健君                 上野 通子君                 臼井 正一君                 末松 信介君                 橋本 聖子君                 斎藤 嘉隆君                 水岡 俊一君                 下野 六太君                 平木 大作君                 金子 道仁君                 中条きよし君                 吉良よし子君                 木村 英子君                 宮口 治子君    国務大臣        文部科学大臣   あべ 俊子君    副大臣        文部科学副大臣  武部  新君    事務局側        常任委員会専門        員        北脇 達也君    政府参考人        総務省自治行政        局公務員部長   小池 信之君        財務省主計局次        長        中山 光輝君        文部科学省総合        教育政策局長   茂里  毅君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君        厚生労働省大臣        官房審議官    尾田  進君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(閣法第九号)(衆議院送付)     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会します。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局公務員部長小池信之さん外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 おはようございます。立憲民主党の水岡俊一でございます。  この改正案、審議、実質的な審議は今日が最後かなと、こういうふうに思う中で、まだまだ、この改正案に関わる疑問点であるとか矛盾点であるとか、そういったことについて少しでも議論が深まればいいなと、こういうふうに思っておりますので、文科省の大臣始め皆さんには是非お力をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  まず最初に、今日は、文科省がかねがねおっしゃっていたチーム学校ということについてお伺いをしたいと思います。  チーム学校の意義を踏まえた上で、学校をどういうふうに動かしていくのか、どういうマネジメントをしていくのかということを、ここは人ごとではなくて、大臣が校長になったつもりで、是非、こう考えるんだ、こういうことが大事だと思うことをおっしゃっていただけたら有り難いなと思うんですが、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 水岡委員にお答えします。  校長の視点に立ってということでございますが、やはり教育課題が複雑化また困難化する中にございまして学校における業務の適正化進めるに当たりましては、教職員また支援スタッフ、ここが連携をしながら、協働を通じた形でチーム学校の実現に向けまして組織的な対応力を高めていくことが私はまさに重要だというふうに思っております。  そのため、各学校におきまして、教師が多様で幅広い業務、一人で抱えるのではなくて、ほかの教師また支援スタッフなどと協働して対応していくことができるように、校長は、学校経営方針の提示、また学校の組織づくり、学校外とのコミュニケーションなどを通じまして多様な専門性、適性を持った教職員の間で校務の適切な役割分担を図っていきながら、地域、保護者と連携協力しながら、この共通の目標に向かって協働する学校づくりを進めることが求められるというふうに考えています。  文部科学省としては、チーム学校の実現に向けまして、学校におけるマネジメントをしっかり推進してまいりたいと思います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 学校という組織の中で、教員だけではなくて、多様な専門的技能、知識を持った職員が協力をして組織的に頑張っていくんだということが大切だ、私も本当にそのとおりだというふうに思っております。  そんな中で、今日は少し注目をしたいのは、事務職員それから栄養職員さんについて私はちょっと注目をしたいなと思っています。  教員それから養護教員だけでなく、欠かすことのできない職員、スタッフだというふうに思いますけれども、大臣はどうお考えでしょうか。事務職員、栄養職員さん、いかがでしょう。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 重要な方々だと思っております。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 その中でも、事務職員という方は、これ二〇一五年の中央教育審議会答申の中で、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策についてということで詳しく述べられて、文科省のこれから取っていく態度を明確にしたと。そんな中で、学校教育法も改正になって、事務職員は事務をつかさどるという重要な役目を負うようになったというわけでありますね。  それで、これは二〇一七年、ですから少し前になりますが、百九十三回国会、参議院の当文教科学委員会で政府参考人がこういうふうに述べられています。各種調査の対応、学校予算の編成、執行などの事務など、校内の取りまとめ、確認作業等の細かな対応まで総務、財務に通じた事務職員が対応することとなり、学校全体として事務の効率化が図られるなど、校務運営の改善が期待される、こういうふうに文科省の政府参考人が答えられています。  欠かすことのできない職員だというふうに思いますが、大臣、それでよろしいですね。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) はい、御認識のとおりでございまして、また、教師が教師でなければできない仕事をしっかりしていくには、その支援体制としてはまさに重要な役割だと思っております。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 私、学校に勤めていた時代を思い出しますと、その業務ということだけでなくて、やはり学校の中にいるスタッフの人間関係の中で、いろんな意味で私、事務職員さんに助けてもらいました。それは業務の中身はもちろんですけれども、やはり教員ではない、また違った立場で子供たちを見ていたり、あるいは教職員、教員を見ていたりする中で、事務職員が学校全体の輪の中で重要な役割を果たしてきてくれたと、こんなふうに私自身の記憶の中にもあるんですね。  ところが、最近、事務職員の配置がなかなかされていないというような市町も聞くんですよ。基本的にこれは必置だというふうに文科省もお考えだけれども、実は、今、配置基準を見ると、小中学校では四学級あると一名あるけれども、それ以下では配置がないとか、あるいは、それ以上の学級数がありながらも、市の中で連携をして一つ、各学校に置かないで一つの拠点にまとめるようなことが行われているということを私は全国を回ってよく耳にします。  やっぱり、これはチーム学校として、事務職員あるいは栄養職員あるいは養護教諭、教員以外のスタッフを必ず置いていく、増やすことはあっても減らすことはないよねというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょう。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 事務職員の大事さについて、水岡委員からも、大臣からもお答えさせていただきました。まさにチーム学校を発揮して、人的、物的、金銭的管理をしながら学校の運営というのを校長の下で円滑に行っていくというためには、事務職員、そして一般の教員ではできないような部分をカバーしていただいたり、食の指導のために栄養教諭というものは大切であると考えてございます。  今、配置基準につきましては水岡委員の方から御紹介いただいたとおりでございますけれども、我々としても、学校のそうした機能、役割分担を果たしながらしっかり子供たちと向き合い、そして一人一人の教員の働き方改革に資するように、事務職員あるいは栄養教諭につきまして、今後の定数、まあそうしたことも含めて検討してまいりたいと思ってございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 是非お願いをします。  次の話題に移りたいと思います。  教員は一日授業に出ていくわけですけれども、この頃大変授業時数が多いんですよ。小中六時間の授業をやる中で空きがないんじゃないかということをすごく心配しておりましたら、先日、ある教員の方からこんなお話を聞きました。  私たちが望んでいるのは調整額アップよりも土日に休める環境です。教員になり、もうすぐ八年がたとうとしていますが、一日のうち空き授業時間は一時間あればよい方で、授業の準備は全くできません。平日は子育て中なので、週末に次の週の授業準備やその他の仕事をまとめてすることになります。業務は一向に減ることはなく、働き方改革とは名ばかりと感じています。休日に休めるという人間として当たり前の生活を求めているのです。幾ら調整額アップしてもらっても、休めないのでは意味がありません。このままでは教員を辞めることになりそうですというお話でした。  大臣、これを聞かれて、大臣、感想で結構ですので、どうでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) やはりお休みをしっかり取っていただくこと、その教員としての役割を果たしていくためには、その休日というのは私はまさにリフレッシュするために重要な時間だというふうに考えています。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 そこで、今私が申し上げたかった最初のテーマは、要するに持ちこま数が多い、つまり授業時数が多いということですね。ですから、六時間授業あって、先日は斎藤さんの五十分の質疑、それを六時間分みんな聞くんですよというようなお話がありましたが、あの六時間を授業する教員がいるわけですよ、一人でね。でも、時に一時間ぐらい空きがあるとやっとほかの業務ができるけど、翌日の五時間の授業の準備、大臣、いつしたらいいですかね。  これ、文部科学省としては、これまで一時間の授業の準備にどれぐらいの時間が掛かるかということを議論した記録がありますね。そういう中で、ちょっともう今日時間がないので私、申し上げますけど、一時間の授業の準備に一時間の時間が要るんじゃないかと、まあ同じような時間が要るよねということを文科省はおっしゃっていた。  ということを前提にすると、一時間しか空きのない教員は翌日の五時間の授業の準備をいつすればいいんでしょう。これ、大臣、ほか参考人の方でも結構ですので、どうぞお答えになってください。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、水岡委員の方から御紹介いただきましたけれども、義務標準法の考え方としましては、教職員定数の標準につきまして、教員の指導時数については勤務時間の半分程度を充てまして、残りの半分程度は授業準備を含む授業以外の校務に充てると、必ずしも一対一ではないですけど、その他の校務に充てるということで算定をされているところでございます。  今教員の持ちごま数は、御支援もいただきまして、ようやく小学校では二十四・一こま、週当たりになりまして、時間では三時間三十六分という計算になるわけで、一日は三時間三十六分ということになるわけですけれども、大体それに、ベテランの人、それから若手の人でそれぞれ授業準備の時間はちょっと違うというところですけれども、授業準備に相当掛かることによって勤務時間をもうそれで超えてしまうというようなことがあっては、ほかの校務にも必要なものがございますので、生徒指導上必要なものがございますので、それはやっぱり教員の働き方全体の改革にはつながらないと思ってございます。  したがいまして、我々としては、やっぱり持ちこま数全体を下げるための教職員数の増加でありますとか、あるいは校務DXの推進、そして地域や首長との連携を通じた支援スタッフの増とか、あるいは役割分担等、そういう様々な学校、教師を取り巻く環境をやっぱり整備することが最終的には教師のそうした授業準備の時間を確保できるということになっていくんじゃないかと考えてございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 やはり、学校にいる間に翌日の授業の準備ができないということは、持ち帰って家でその仕事をするということにもつながります。  今、学校で子供たちが下校するという時間、大体十五時から十五時半と想定をしても、放課後、退勤時間まで一時間あるかないか、その中に休憩を含まれているとすれば全くないわけですよね。そうすると、授業準備はいつするのかということになるので、持ちこま数を減らしていくんだ、授業時数を減らしていくんだということは喫緊の課題ですよ。もうこれは物理的にできないんですから。  そういったことを放置をしながら、業務を減らしていくんだとか、長時間労働を減らしていく、時間外勤務を減らしていくなんということは絵に描いた餅にしかなりませんよ。ですから、そこをしっかりと考えていってほしいと思います。  さて、次の問題に行きます。  私、学校にいた頃は、授業をするほかに、家庭訪問に行きました、登校指導しておりました。それから、たまに残念ながら警察から電話が掛かってきたりお店から電話が掛かってきて、子供たちの万引きの対応に追われることもあります。  こういったことというのは、私は、校長の指揮命令下で勤務をしていたというふうに私は理解をしていたんですが、間違いないですか。どなたでも結構です。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 水岡委員御指摘の警察等へのですね、指導やあるいは補導といったものも含めまして、例えば、そうしたものは超勤四項目の非常災害、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務で、臨時又は緊急のやむを得ない場合がある場合には、超勤四項目に該当するものとして時間外勤務命令で教師は職務を行っていると考えてございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 そう来られましたか。  では、もう一回話を戻します。家庭訪問、それから登校指導、私の勤めていた学校は自転車通学が多かったので、朝、非常に交差点を渡る子供たちの様子が心配になって登校指導よくしておりました。家庭訪問は一年に一回か二回か、全生徒に対してやっておりました。  こういったことは、じゃ、緊急的な話ではないですよね。これ、校長の指揮命令下だと私は思うんですが、いかがでしょう。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今御指摘の登校指導などにつきましては、これは超勤四項目には該当しないということになりますので、早朝、夜間等、通常の勤務時間以外の時間帯にやむを得ず行わなくてはならないと校長等が判断する場合には、これは正規の勤務時間の割り振りを適正に行うということが必要だと思ってございますけれども、適正な割り振りをしていない場合というのは、これは校長の指揮命令下にはないと整理をせざるを得ないということになります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 自発的な行為、自発的、私たち教員だった頃、教員が自発的に考えた行動というふうに見て、労働時間ではないという指摘をいろいろ受けて、私はそうじゃないんじゃないかって随分訴えてきました。  今のお話でいくと、登校指導とか家庭訪問というのは自発的行為ではなくて、これは校長の指揮命令下にあって、労働、勤務だというふうに理解していいですね。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 私の説明が少し誤解を招いたかもしれませんけれども、まさに登校指導のような超勤四項目に該当をしていない業務につきましては、これはやむを得ず行わなくてはならないと校長等が判断する場合には正規の勤務時間の割り振りを適正に行う等の措置を講ずるものでございますが、そうではない勤務時間の割り振りを行っていない業務につきましては、教員が自主的に行っているものというふうに整理をされるものでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 この議論をもう何十年もやっているとは思うんですが、ちょっと今日は厚生労働省が発行されている、皆さん、資料一を見てください。労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインというのを今日ちょっと資料で用意をいたしました。  この中で、もう時間がないのでちょっとかいつまんで言いますが、一ページ目の三、労働時間の考え方。労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たると、こういうふうに書いてあります。ただし、次のアからウのような時間は、労働時間として扱わなければならないこと、ただし、これら以外の時間についても、使用者の指揮命令下に置かれていると評価される時間については労働時間として取り扱うこと。  次のページに行きます。  わざわざ三行目に、また、客観的に見て使用者の指揮命令下に置かれていると評価されるかどうかは、労働者の行為が使用者から義務づけられ、又はこれを余儀なくされていた等の状況の有無等から、個別具体的に判断されるものであることとしっかりと書いてあります。  私が今申し上げた登校指導であるとか家庭訪問とか、これは、このガイドラインに照らしてみれば、明確にこれは指揮命令下にあって、労働時間だと見るべきじゃないですか。いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 労働基準法上のこの労働時間の考え方でございますが、委員が御指摘されたこの厚生労働省のガイドラインにあるとおり、客観的に見てこの使用者の指揮命令下に置かれていると評価されるかどうかでございますが、労働者の行為が使用者から義務付けられ、またこれを余儀なくされていた等の状況の有無等から個別具体的に判断されるものであるというふうに私ども認識しておりまして、この労働基準法上の労働時間の考え方を否定するものではございません。  その上で、公立学校の教師につきましては、労働基準法や地方公務員の特別法といたしまして給与その他の勤務条件についての特例を定めた給特法におきまして時間外勤務命令はいわゆる超勤四項目以外の業務について出せない仕組みになっておりまして、所定の勤務時間外に時間外勤務命令によらず教師がいわゆる超勤四項目以外の業務を行う時間は、労働基準法上の労働時間とは言えないというふうに考えているところでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 困りましたね。全然論理がかみ合わないじゃないですか。要は、特別法だからといって労働基準法を上書きするというか、労働基準法を無視してもいいかのようなお話だったように今思いますが。  厚生労働省から来ていただいております。ちょっとお聞きをしたいんですが、このガイドラインの今私が読み上げたことに照らし合わせてみると、先ほど申し上げた学校における登校指導であるとかあるいは家庭訪問であるとか、こういったものは私は労働時間に当たると思うんですが、厚生労働省の見解はいかがですか。

尾田進 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。  議員から御紹介いただきましたガイドライン、これは、最高裁判例等に基づきまして、厚生労働省の通達ではございますが、そうした司法判断も踏まえた労働時間の考え方を示したものでございます。  議員御指摘の家庭訪問、登校指導、生徒指導等が労働時間に当たるかにつきまして、一概にお答えすることは困難でございますが、繰り返しになりますが、労働者の行為が客観的に見て使用者から義務付けられたもの等と言える場合には労働時間に該当するものと評価されることとなります。この考え方は、公立学校の教職員も含め、労働基準法が適用される労働者には基本的には同じ考え方で適用されるものと考えております。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 これまでから、厚生労働省としてはそういう一般的な形で考えを述べていただいておりますけれども、そういったことがずっとこれまで続いてきたことによって無定量な長時間労働が起きていて、過労死まで生んでしまうというこの現場の状況というのを、これは厚生労働省としても、あるいは労働基準監督権を持っている総務省としても、これはゆゆしきことだという理解をしていただきたいと、その感覚はお持ちだとは思いますけれども、この学校教育行政においてもっとしっかりと前に進める必要が私はあるというふうに思っています。  時間がなくなってきました。次のこれに関連してのお話をしたいと思いますが、じゃ、部活動はどうなんでしょう。自発的行為として労働時間に該当しないということをこれまで文科省は何度も何度もおっしゃっていますが、そういう解釈はやっぱり成り立つと思っていらっしゃるんでしょうか。どうでしょう。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 部活動に関してでございますが、今回のこの給特法でございますが、所定の勤務時間外に校長等がいわゆるこの超勤四項目以外の業務について時間外勤務命令を出すことはできない仕組みとなっていることから、教師の皆さんが、例えばこの所定の時間、勤務時間外に、部活動指導の時間も含めまして時間外勤務命令によらずに業務を行う時間でございますが、これは労働基準法上の労働時間には当たらないというふうに整理はされるところでございますが、目の前の子供たちのために所定の勤務時間外に教師の皆さん方が行っている部活動の時間でございますが、給特法の仕組みの中におきましては、学校教育活動に関する業務を行っている時間と整理されるものと考えているところでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 ちょっと私、頭を抱えていることがあるんですね。  これ、どういうことかというと、ずっと記録を見ておりますと、二〇〇七年、平成十九年三月二十九日に中央教育審議会が答申を出しています。今後の教員給与の在り方についてという答申。その中に、第四章三、部活動に係る勤務体系等の在り方として次のように書いてあります。現在、部活動は、教育課程外に実施される学校において計画する教育活動の一つとされている、部活動指導は、主任等の命課と同様に年度初めに校長から出された部活動の監督、顧問という職務命令によって命じられた付加的な職務であり、週休日四時間以上とした場合には部活動の指導業務に係る特殊業務手当が支給されていると書いてあります。これ、どう理解したらいいんですかね。  今まで文科省は、校長の時間外勤務命令、職務命令が出ていないからというような理由で、これは労働に当たらない、時間外勤務には当たらないとおっしゃっていたが、これ、中央教育審議会、しっかり書いているじゃないですか。職務命令を出している。これ文科省の考え方でしょう。いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 部活動の顧問などの担当でございますが、委員御指摘のとおり、この校務の分掌の一環として校長によって決められるものでございます。  その上ででございますが、実際に部活動においてどのような活動を行っていくかに関しましては、子供たちの状況等に応じて教師が裁量を持って取り組んでいくというのが給特法の仕組みとなっているところでございまして、委員御指摘のこの実際の先生方の受け止めとは異なるという指摘をされているものというふうに承知をしているところでありますが、そうであるとすれば、そうした教師自身の業務遂行に当たり、裁量を感じられない状況は改善しなくてはならないというふうに思っております。  教師の裁量をしっかりと確保しながらも、この教師の働き過ぎを、健康を確保していくということがまさに重要でございまして、部活動の地域展開も進めつつ、今回の改正案の仕組みも通じて、学校における働き方改革の更なる推進を図ってまいりたいというふうに思います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 改善しなきゃいけない、そんなことは分かっていますよ。  私がお聞きをしたのは、文科省、中央教育審議会が出されたものの中で、職務命令によって命じられた職務だと言っているということが書いてあるじゃないですか、これを文科省はどう捉えるんですかと言っているんですよ。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 部活動などの顧問、これは校長の責任の下で校務分掌の一環として命じるということはあります。  その上で、部活動で、どのような形で、どのような子供たちに対して部活動の活動ということをするかというのは、その状況に応じまして教師が裁量を持って取り組んでいくというものかと考えてございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 全く答えになっていないと私は思います。  これ、今この時点で解決ができることではないとは思いますけれども、これは、給特法がこれから続いていく、この先改正をしていくということの中で最も大事な点の一つだというふうに思います。  文科省がいつもそうやって言われて、時間外勤務ではない、労働ではないというようなお話ですが、じゃ、部活動、土日の特勤手当はどうなるんですか。特勤手当は手当として出ているんでしょう。特勤手当の中の特殊業務手当という形で出ている。時間外勤務でない、校長が命令していないものに公金が出ているというこの理屈はどう理解したらいいんですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 校長から具体的に命ぜられているというものではないんですけれども、校務のその一環として、まさに特殊手当として出しているというものでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 言っているのは、勤務だとして公金が出ているんだから、それを労働ではない、勤務ではないと言うには無理があるでしょう。  特勤手当、各県の条例をずっと見てみても、どこにも書いてありますよ、ちゃんと。部活動指導手当という名前になっているところもありますが、学校管理下において行われる部活動と書いてある。だから、学校管理下なんですよ。それは、イコール学校長の管理下なんですよ。そういう理屈をちゃんと整理しないと、本当に教育行政むちゃくちゃに、ずっと続きますよ、むちゃくちゃが。これでは駄目だということを指摘をしておきたいと思います。  私の時間はもうここで終わりましたが、今後、そういったことについて、給特法が定まった後もこの当文科委員会できっちりと議論をしていきたいというふうに思うことを述べて、終わりにしたいと思います。  ありがとうございました。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 おはようございます。日本維新の会、金子道仁です。  本日、採決前の最後の質疑ということで、幾つか積み残しといいますか、最後、議論させていただきたいと思います。前回に引き続き、人事評価表について、大臣、また文科省の皆さんに御質問させていただきたいと思います。  前回の質疑で総理にお越しいただいて質疑をさせていただいた際、改めて総理から、頑張っておられる教師の業績は、地方公務員法に基づく人事評価制度を通じて一人一人の教師の業績などを適正に評価し、勤勉手当などに適切に反映されるべきものだということをお伺いしました。ただ、議論の中で、まさにこれは言うにやすく行うに難しということも御指摘いただきました。いかにして先生方の負担を軽減しつつ、その詳細の業務量を把握していくのか、それが私たちにとっての課題だと思っております。総理からも、人事評価表にどのような項目を盛り込むのか委員会でしっかりと御議論いただきたいと、そのような発言もいただきましたので、本日、採決前、是非、もう一度資料を配らせていただきました、人事評価表の項目等も出させていただきましたので、議論させていただきたい、是非政府の見解をお伺いさせていただきたいと思っております。  人事評価表、これまでも度々説明しましたが、組織としての目指す人材育成どうしていくのか、先生方の働き方を国としてどのような形が理想としているのか、それを示すものだと私自身考えております。ですので、どのような項目を盛り込んでいくのか、これは今回の働き方改革を詳細、細部によってどのように国としては考えていくのかということがこの人事評価表の中にメッセージとして込められる、そのように考えております。  私も前回の質疑で説明させていただきましたが、拙いものではございますけれども、例えば補教であるとか、在宅作業時間であるとか、年次休暇取得率であるとか、代休取得率であるとか、男性、女性の育児休業の希望取得率であるとか、部活動の時間等々の項目を入れさせていただいて、定性的ではない定量的な評価を加えることによって具体的に、ライフ・ワーク・バランス、先生方が年度初めにこういう働き方をしたいということを意思表明していただき、それを年度末にしっかりと評価していく、そのようなものを人事評価表の中に入れたいということを御説明させていただきました。  前回、大臣からはこの採点をお伺いしました。今回、別に採点ということはございませんけれども、この項目全体について、まず大臣から見解をお伺いしたいと思います。お願いいたします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 学校における働き方改革を更に進めていくためにでございますが、委員お示しの資料のように、例えばこの年次休暇の取得目標など、各教育委員会の御判断でこの人事評価シートに入れることは、まさにワーク・ライフ・バランスにも資する一つの方策であると私どもも考えております。  ただし、国家公務員におきましても年次休暇の日数などを人事評価シートに記載するものとは今なっていないものでございまして、教師についてのみ文部科学省が人事評価の細部を示すことにつきましては慎重に検討すべき点もあるかというふうには考えているところでございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 今回の給特法の改正で働き方改革をしっかりと前に進めると文科省言っておられるので、別に、ほかの人事評価シートにそういうものがないからということでなく、やはり文科省として、先生方の特殊な働き方がある、そしてその特殊な、そして多様な働き方をいかにして把握していくのか、それを処遇に反映していくのかということであれば、それこそ給特法という特殊な法律に基づいた特殊な人事評価表があってしかるべきだと私自身は考えております。  是非、ほかのところ、特に我々、先ほども水岡委員からもありました、先生方が持っておられる持ちこまを補教という形で差し出すというんでしょうか、校長先生等の指示によって出された、それが自分自身の通常の勤務時間の削減になってしまって、自宅に持ち帰ったり、週末にそれを、仕事をこなさなければいけない、そのような悪循環になっているのであれば、是非、この補教の時間に関しては明確に報告をしていただいて、補教の回数が処遇に反映される。  これは、処遇に反映されるという意図もありますし、これだけ先生方の持ちこまが削られているんだということを数字にして残していく。それが、教員不足であれば教員不足ということで、後の人材の手当てにもつながっていくと思いますし、いかがでしょうか、この補教のこまは必要だと思うんですが、文科省、いかがでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 教師が初めに勤務の割り振りによって定められたそうした持ちごま、それ以外の授業を不慮のことによって入ったということを管理職が適正に評価をしていくというのは一つの考えであると考えてございます。  ただ、それを補教という形で定めるということについては、教師が学校全体のチームで校務を行っていくときに、授業のみならず、生徒指導、進路指導、その他学校、学級に運営する、関する指導あるいは業務など、多岐にわたる業務をやはり担っているということを考えなければならないと思ってございます。つまり、授業のこま数のみに着目して、それを、一こま、二こま増えたことがそのままダイレクトに教師の評価にそのままつながるということということは、学校全体での役割分担も考えなければならないのではないかと考えてございます。  いずれにしても、人事評価の中で、そうしたプラスアルファでどういうふうにその方が頑張ったかということについて評価するということ自体は、やっぱりそれは頑張る教師を応援したり、あるいは校務分担以上のことをやったということで評価をすることもあるかと思ってございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 学校全体のバランスを考えるのは管理職が考えることであって、先生方一人一人がどのような働き方をしたのかということの細かい実態を把握するのが、この一人一人の先生方が書く人事評価表だと思うんですね。ですから、そこはもう赤裸々に、先生方はこれだけの時間入りましたということを一人一人の人事評価表に書くことには意義があると思います。  もちろん、学校ごとにその補教の紙があって、そして何々先生がどれだけ入ったかという記録は残っていることは承知しています。でも、それが処遇の方に行っているかというと、それは処遇の方に行っていない。バランスよく先生方に補教を振り分けるための仕組みとして使われているだけであって、実際にこんなことあったらいかぬと思いますが、頼みやすい先生にはいっぱい頼んで、その先生は定額働かせ放題と言われるような状況の中にあって、それが処遇にも反映されないというのは、やはり総理が言っておられる働き方、頑張った先生にしっかりと処遇をするということの実現とは程遠いと思いますので、是非、一人一人の先生方の詳細な仕事の記載をこの人事評価表の中に入れていただきたいと思います。  また、在宅作業時間、これから時間外勤務時間を計っていくという、で、目標も掛けていく、三十時間でしょうか、四十五時間でしょうか。であれば、自宅に持ち帰る作業が増えてしまうという危惧もあるわけです。だからこそ、先生方に、あらかじめ私は家に持ち帰る作業時間をこれくらいにとどめたいという目標を立てていただいて、実際にそれがどうだったかということを先生方がしっかり申告する。もちろん自己申告ですので、それをそのまま評価に表すことは不適切かもしれない。  ただ、先生方が自分たちでこのように書いた、それを校長先生や管理職が全体を見ながら評価に反映させていくというのは必要だと思うんですが、この時間、ごめんなさい、在宅作業時間の目標というのは、これは加えるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 認められたテレワークの部分を除きまして、この持ち帰り業務に関してでございますが、本来行わないということが原則でございまして、この給特法に基づきまして指針でもこれを明記しているところでございます。持ち帰り業務があることを前提に、かつ持ち帰りの目標を人事評価シートに記載するということは余りそぐわないのではないかというふうに考えます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 本当に理想的にはそのとおりだと思います。ただ、実際に、じゃ、先生方が持ち帰り作業をしていないかといったら、全くそんなことはないと思いますので。  じゃ、目標は削りましょう、でも、中間報告、そして年度末の報告では、こんなふうな持ち帰り残業時間になりましたということはやはり記載していただかないと、先生方がどのような働き方をしたのかということを評価、ごめんなさい、申告していくツールとしては、是非こういった項目も入れていただきたいと思います。  ちょっと時間がありませんので、もうこれ以上詳細はお伺いしませんけれども、是非こういった議論をさせていただいて、働き方改革、この実行計画ですね、その細部のところをしっかり詰めていかないと、せっかくこの給特法の改正をしたにもかかわらず働き方改革が進まないということは我々としても非常に危惧するところですので、そこは引き続き検討を、協議をよろしくお願いいたします。  続いて、今回の実行計画に関してお伺いしたいと思います。  前回の質疑でも、これ計画立てっ放しではいけない、いかにしてPDCAサイクルを回していくのかということを議論させていただいたわけです。立てたけれども回していない自治体が多い、その実態についてもいろいろ御質問させていただきました。  今日は、二つ時間があればお伺いしたいんですけれども、一つは、この実施計画の内容を学校運営協議会、コミュニティ・スクールの、学校運営協議会の承認事項とするということで、こちら、まだ学校運営協議会というか、コミュニティ・スクールができていない、そのような学校についても、今後それを立てて、そしてそこに実施計画の内容を承認していただく、そのような方向でこの法改正を通してコミュニティ・スクールの設置促進を図っていきたい、また活動の活性化も図っていく狙いがあるということを前回お伺いしました。  国として、今回、このコミュニティ・スクール、学校運営協議会に実施計画を承認事項としていただくその意図というか、具体的に、先生の業務削減と地域社会の役割分担、どのようなことを目指していくことを理想としているのか、そのことについて御説明お願いします。

茂里毅 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。  今回の法改正によりまして、学校運営協議会の承認事項に働き方改革の内容が追加されることで、文科省としては、より一層保護者や地域住民の理解を得た上で働き方改革の推進に必要な協力が得られる体制が構築される、そういったことを期待してございます。  具体的なことを申し上げますと、例えば、学校、教師が担う業務に係る三分類のうちでございますが、基本的には、学校以外が担うべき業務について、登下校における見守りや、地域ボランティアとの連絡調整を地域住民やコーディネーターに担っていただく、あるいは、それ以外で、夏休み、失礼しました、休み時間における見守りや支援が必要な児童生徒のサポートを保護者、外部の専門職員等が行う、こういった取組を期待しているところでございます。  既に学校運営協議会を導入している学校におきましては、教職員が保護者、地域住民とともに業務の役割分担や必要な支援について熟議を行いまして様々な業務を地域が担った、そういったことにより教職員のその時間外在校等時間が減少した、こういった事例もございます。  今回の法案をお認めいただけましたら、このような取組をしっかりと横展開しながら、コミュニティ・スクールの推進と働き方改革の推進、両方進めてまいりたいと思います。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 一言でお答えいただきたいんですけど、そうすると、これから教師の三分類の中で地域に担っていただくべきだということに対しては、明確に国としてはこれは学校はやるべきでないというような指針をこの実施計画の指針には出すということでよろしいでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 学校が基本的に担うべきではない業務、今三分類でも示してございますけど、これを、三分類を指針に明確に位置付けをしまして、広く地域あるいは首長部局に対しても示してまいりたいと考えてございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 是非指針の中で、この実施計画の指針の中で三分類が更に全国一律で進んでいくように、ばらばらではなくて、学校が、先生がやるべきでないというものはやるべきでないんだと、それが地域の判断で、教育委員会の判断でとか、学校の状況によって違うではなくて、これは明確に文科省として、国として先生がやるべきでないということを徹底するような指針を是非出していただきたい、そのことをお願い申し上げます。  同じように、総合教育会議に対して、行政に対してもこの公表と説明責任があるわけですので、是非そちらの方も行政に担わせるべきだということについては明確に指針を出していただきたいんですけど、いかがでしょうか。最後にお願いします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) まさに学校のみならず、教育委員会のみならず、自治体全体として連携をして、必要な政策あるいは情報共有、予算の調整などを行っていくことが必要だと考えてございます。  首長部局に対しても今回、各教育委員会に計画を公表を義務付けるというのは、法律にする上では極めて珍しい例ではございますけれども、しっかり我々としては、学校、教育委員会以外の首長部局も入っていただいて、学校のこうした環境を整備すべくメッセージを発したいと考えてございます。

金子道仁 日本維新の会

○金子道仁君 時間になりましたので。  今回の実施計画の指針の中で、今極めて強いと言われましたけれども、是非三分類の徹底が行われて、先生方の業務の分類、地域であったり行政であったりの役割分担がしっかり進むようにということをお願いしたい。また、もう一つは、是非、働き方改革の当事者、関係者一人一人がしっかりとこの改革に参画できるように、主体的に参画できるように、是非人事評価表の方もしっかり検討していただきたい。そのことをお願いして、質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 衆議院で二十時間、参議院でも十九時間、この給特法について対政府質疑を重ねてまいりました。  あべ大臣、武部副大臣、論点はこれ、あまたありました。その中でも、お二人が最も強く改善の必要性を感じたことを教えてください。こう答えてほしいという想定はございません。今、我が国の文科大臣と副大臣が感じているこの質疑を経ての所感をお伺いしたい。これが質問の目的です。  まず、武部副大臣からお願いいたします。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) この審議の中で、委員、先生方からも御指摘がございましたけれども、働き方改革をしっかりと進める、その環境を進めていくことが一番肝腎だということを認識しております。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 教育は人なりと言われる中にあって、学校教育の成否はまさに教師に懸かっていると私は信じておりまして、やはり教師に優れた人材を確保すること、これがまさに喫緊の課題だと思っております。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 お二人の、大臣、副大臣の意見に私も賛同します。  まさにこの教師という方々が子供たちにとってどういう影響を及ぼす人たちか、その人たちが今苦しんでいる、その人たちがもう学校現場からいなくなっちゃう、だから働き方改革が必要なんですが。  そもそもの、公立学校の教員だけにこの給特法を適用し続ける合理的理由が今、現代においてもあるのか否かということを、私はずっといろんな方々の質疑を聞く上で、文科省はどうしてもそこには立ち入らない、絶対に立ち入らない、給特法の廃止なんて言ったら望月局長死んでしまうぐらいの勢いで絶対言わないですよね。  でも、やっぱりもう時代が変わっている。五十年以上経過しているこの法律が、果たして学校現場に人を呼び込む法律になっているのか、果たして先生たちの暮らしや先生たちの家族、人生を守るものになっているのか、これが問われているというところを根本的にやっぱり受け止めてもらえないから、このおよそ三十九時間、四十時間近く議論をしても、絶対触れてはいけないところがやっぱりあったわけですよね。  勤務実態調査をなぜやらないんですか。なぜ給特法というものと労基法というものを比べて、メリット、デメリット、それをちゃんと検証しないんですか。そもそもこういうところから逃げていたら、先生たちだって子供たちだって守れないんですよ。そういうところを改めて文科省の皆さんには考えていただきたいというふうに思います。  そして、質問です。皆さんすぐ、高度専門職だから給特法が必要なんだと、先生というのは高度専門職なんだという美名の下にいろいろなものから矛盾を解消しようとしない。  では、お伺いします。制定時に主張されていたこの教員の自発性、創造性というのが今は発揮できる職場にあると文科省はお考えか、伺います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 伊藤委員にお答えいたします。  また、教育に関する高度専門職である教師でございますが、日々変化する子供たち、また臨機応変に対応しなければいけない、そういうことが求められている中にありまして、やはり自主性と自発性、ここを発揮しながら職務に当たっていただくことがまさに期待されているところでございまして、その前提の下でございますが、この給特法の仕組みによりまして裁量性を発揮して子供たちに対する教育活動を行っていただいているものと考えておりますが、実態は、実態は、先生がおっしゃるように、業務が多いことで自主性、自発性十分に発揮することが難しいという御指摘も言われているところでございます。  今回、教育委員会における調査、精選、見直し、標準を大きく上回る授業時間数の見直し、教師の持ち授業時間数の軽減など、教職員定数の改善などの取組をしながら、それぞれ、国、都道府県、市町村、各学校、それぞれの主体がその権限と責任に基づいて働き方改革を進めていくための仕組みを盛り込むことで、教師が専門性と裁量性を発揮しながら、全力で目の前の子供たちに向き合っていくことができるよう環境整備をしっかり進めてまいります。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 では、望月局長にお伺いします。  この二十年で学習指導要領が肥大化しておりまして、小学校の教科書はおよそ三倍になったそうです。中学校は二倍になったそうです。教育委員会との関連もあります。こういった中で、まさに教員の自主性、自発性又は創造性というのが発揮できる環境を文科省はつくってきたとお思いでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 我々としては、制度面あるいは支援面含めてやれることはやってきていると思っておりますけれども、学校の困難度、そして子供たちに対する一人一人のきめ細かな教育という意味におきましては、社会の変化もありまして、もっと一層やはりそれを進めていかなきゃいけないというふうに考えております。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 大臣、今の労働環境で、先ほどの質疑にもありました、休日も休めないという中で、授業準備もできないという中で、どうしたら創造性、自主性、そういった自発性というのは発揮できるんでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 本当に厳しい状況でございまして、私どもといたしましては、やはりそのいわゆる授業時間数の課題だけと、人の課題と様々総合的に働く環境を整えていく必要があるんだというふうに思っておりまして、今回の給特法をしっかりと、この改正法案におきまして、先ほども申し上げましたように、国だけではなく都道府県、さらには市町村、また各学校、それぞれの主体がその権限とまた責任に基づいて働き方改革を進めていくという仕組みを盛り込むことで、是非とも、教員の先生方に更に専門性と裁量性を発揮しながら、その子供たちに向き合っていくような、できるような環境の整備をしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 もうその課題感では対応できないぐらいに学校現場はなっている。そして、それを改善する一番の責任主体はここにあります。立法府にあります。そして、大臣にあります、文科省にあります。もう本当に仕組みをつくらないと、抜本的に改善しないと、もうどうにもならないところまで来ているということを、この給特法の審議、最終日になってもその答弁では、大臣、残念ながら改善は見込めません。  そして、専門性でいうと、これもどうしてもお伺いしたい。特別支援教育の高度専門性というのをどのように理解をされているのか、伺います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 特別支援教育でございますが、本当に私ども、この特別支援教育に関しては、障害のある子供の自立また社会参加を見据えた上で、一人一人それぞれ個別性がございますので、この教育的ニーズに応えるための指導また支援を行うものでございまして、専門性をまさに必要とするものだというふうに認識しております。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 大臣、私もそう思います。まさに特別に高度な、超高度な、そして超高度な専門性のみならず、超高度な思いを持ってここに当たってくださっているその先生方の調整額、三パーから一・五パーに半減、これどうしてなんですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 済みません。  特別支援教育でございますけれども、障害のある子供たちのこの自立と社会参画、先ほども申し上げたように、見据えた上で、この一人一人の教育ニーズに応えるための指導と支援を行うものでございまして、その専門性が低下しているというふうに考えて今回のことができているわけではございませんでして、また、教師の給与全体を検討する中におきまして、引き続き、ほかの教師と比較した上で一定の特殊性を有しているということは私どもはしっかりと認識しながら、今回の見直し後も、給与の調整額はしっかりとこの特別支援教育に関しましては存続をさせていただいた上で、特別支援教育に関わる教師の処遇は毎年度改善されるとともに、引き続き一般の教師よりも高い処遇が保たれることにはなっているところでございます。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それは、認識は私とは違います。  そして、口では評価をして待遇では評価をしない、それは評価とは言いません。この特別支援教育を担当する皆さんのこの調整額のみならず、待遇、再度考えてください。改正を、次改正を待たずに是非考えてください。  そして、大臣、参考人がとても興味深いことをおっしゃっていました。教員には三つの側面があるそうです。専門性、聖職者性、そして労働者性。この中で一番削減すべきだというのは聖職者性。聖職者性というのを削減していったら、残るは専門性と労働者性。まさに、給特法でなくても、一般の労働者と同じ。一般の労働者も専門性を持って働いております。  先ほど、業務でない部活指導に特勤手当がなぜ出るのかということに初中局長も答弁できませんでした。もう矛盾をはらんでいる中でこの教職員の方々、教員の方々をこの後も給特法を適用し続けるという合理的理由を、大臣、いま一度御答弁ください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 教師でございますが、やはり日々変化する子供たち、ここに自ら裁量を持って対応することが求められているところでございまして、また、必要となる知識また技能も変化し続けるということから、学び続けることが求められるというふうに私どもは考えております。  こうした中にありまして、例えば、専門性を高めていくために、授業の準備また教材研究に当たりまして参考となる資料を読んだりすることが想定されておりまして、こうしたことから、学校教育活動を行うに当たりどこまでが職務であるのか切り分け難いという教師の職務の特殊性、これが考えられ、参考人からもその観点で発言があったものと私ども承知しているところでございまして、給特法、委員御指摘のとおりでございまして、こうした教員の職務の在り方を踏まえて勤務時間の内外を包括的に評価することとし、また教師がその専門性を発揮して業務を遂行しながら教師の裁量、これを確保する仕組みとなっております。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 六月五日に総理に、処遇改善のための予算はほかの文科省の予算を削らないと、それは連関するものにはないというふうに御答弁いただきました。  今後、予算をしっかり取ってくるために、こども家庭庁とも協力をしいて、修学支援新制度のように、予算はこ家庁計上、しかし執行は文科省のようなスキーム、たくさんつくっていただきたい、そのことをお願いして、質問を終わります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  今回の法案質疑では、この間も繰り返し申し上げていますが、長時間労働、教員の長時間労働を解消できるかどうか、もっと言うと、長時間になっている教員の時間外の残業を労働と認めて、減らせるかということが問われているわけです。  しかし、先日、今日もですけれども、繰り返し、政府、そして総理もですね、この時間外の教員の勤務について、超勤四項目以外の業務には時間外勤務を命じない、よって労働基準法の労働時間には当たらないと答弁をされていると。  この答弁にはもう教員の皆さんからも失望の声が寄せられているわけです。命じないから労働ではないなんてむちゃくちゃを総理も言っているとか、終わりだ、首相がこれを言ってしまっては私たちの労働環境は変わらない、先生の仕事を何だと思っているんだ、私たちやりがい搾取されているなどの声です。  改めて大臣に伺いますが、時間外在校等時間は労働時間ではないというのであれば、この超勤四項目以外の時間外の業務というのは教員が全て勝手にやっていると、本来はやらなくてもいい業務だと、そういうことなんですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 私どもは、この給特法でございますが、所定の時間、勤務時間外に校長がいわゆる超勤四項目以外の業務について時間外勤務命令を出すことはできない仕組みとなっていることから、教師の皆さんが、所定の勤務時間外に時間外勤務命令によらず業務を行う時間におきましては労働基準法上の労働時間には当たらないと整理されているものを申し上げているのでございまして、目の前の子供たちのために所定の勤務時間外に教師の皆さんが行っている業務が、委員御指摘の本来やらなくてよい業務であるなどと申し上げているわけでは決してございません。  給特法の仕組みの中におきましては、学校教育活動に関する業務を行っているものというふうに考えているところでございます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 やらなくていい業務じゃないとは言っていないとおっしゃっていますけど、労働じゃないと繰り返しおっしゃっているんですよね、時間外勤務は労働じゃないと。こういう答弁を繰り返しているから、もう現場の皆さん本当にやる気なくしているわけですよ。  授業準備をし、成績処理に追われ、保護者が仕事で電話に出られないというから学校で待機させられ面談対応、生徒のトラブル対応も全部全部労働ではないと、じゃ、もう全部やめていいですよねとか、研究授業もプール指導も、スポーツテストの準備からテストの丸付けまで、何にも回らなくなるけど全てほっぽり出して帰れということかなとか、一国の総理が仕事じゃないと言うなら放置して帰ろう、やってられないと、次々声が上がっているんですよ。  文科省が時間外勤務は労働じゃない、労働時間じゃないなんて言うから、本当にこの現場の皆さんやる気をそがれているんだと。それで本当に学校回らなくなってもいいというんですか。  改めて、ちゃんと時間外の勤務も労働時間だと認めなきゃいけないんじゃないですか。もう一度、大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 給特法でございますが、所定の勤務時間外に校長等がいわゆる超勤四項目以外の業務についての時間外勤務命令を出すことができない仕組みとなっておりまして、この仕組みの下におきましては、所定の勤務時間外に時間外勤務命令によらず業務を行う時間は労働基準法上の労働時間には当たらないと整理されていると考えているところでございます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 何度言っても撤回をされないと。教員の皆さんからは、これは国家ぐるみの違法労働隠しにほかならないじゃないかという声まで上がっているわけです。  こういう時間外の勤務、時間外の勤務を労働時間と認めないという整理をし続ける限り、学校現場の長時間労働を減らす、なくすことなどできないんだということを強く申し上げたいと思うんです。  あわせて、持ち帰り残業についても伺いたいと。  これも先ほども答弁ありましたけど、本来、持ち帰り残業、持ち帰り業務は行わないことが原則だという答弁、これ大臣繰り返されているわけですけど、じゃ、持ち帰り残業も教員が勝手にやっていることかといえば、そうじゃないはずなんですよ。実態としては、授業準備など教員として必要な業務だから持ち帰ってでもやらざるを得ない実態があるわけですよね。特に現場から聞こえてくるのは、ノー残業デーなどで早く退勤しなければならない日に結局仕事を持ち帰らざるを得なくなっているという声なんですね。だから、勤務実態調査では時間外在校等時間は前回より減ったわけですけれども、持ち帰り残業というのは増えていると。  本法案は、教育委員会に計画を立てさせて、文部科学省が定めた時間外在校等時間の上限目標の達成に向けて、目に見える成果というのを教育委員会、学校に求めるものになっているわけですけれども、こういう目に見える成果を求める中で、教育委員会の間で、若しくは学校間で時短競争が激化すると。  そういう激化する中で、結果、見える部分の時間外在校等時間を削る、見えない残業、持ち帰り、結果として増えるだけになると思いませんか。大臣、いかがでしょう。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 今回の法案におきましては、教育委員会にこの業務量の管理と健康確保措置実施計画の策定とこの実施状況の公表を義務付けているところでございますが、これは全ての教育委員会におきまして学校における働き方改革を着実に進めるための制度化を図るものでございます。  したがって、教育委員会、また学校は適切に現状を把握していきながら、また業務、環境整備等の状況を検証、改善していくことがまさにその役割でございまして、改革の目的を見失うことがあってはならないというふうに私ども考えておりまして、その点につきましては丁寧に周知をしてまいりたいというふうに思っております。  また、公表を義務付けていくということで、公表された数字が、その地域にとって自ら、また周囲の記録、実態と懸け離れていると感じる場合などに関してはこの疑問の声が上がることにもつながるため、こうしたチェック機能にもつながる面があると私どもは考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 業務量の管理、公表の義務付けと言いますけど、聞きますけど、持ち帰り残業はその義務付けの範囲に入るんですか入らないんですか。いかがですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 持ち帰りについて、持ち帰りと、まあ持ち帰りというのは基本的には行わない、行うべきものでないということで指導をしていくということでございますので、そこは今回の業務量管理の計画の中での公表の義務というものではございません。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 義務の対象じゃないと。だから、公表の義務の対象じゃないものはやっぱり見えるものではないですから、見えないところへ隠されていく、隠されていくと。で、見えるところだけ減らしていくと。それでは本質的な改革には全然ならないんだと。  改めて、そういう見えない残業をなくすためにも、ちゃんと国として勤務実態調査を継続して持ち帰り残業も把握していく、それやるべきではないですか。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 教師の勤務状況に関しましてでございますが、国としても継続的にフォローアップしていくことはまさに重要だというふうに考えております。  過去に行いました教員の勤務実態調査でございますが、学校現場に負担の大きい調査であったことに加えまして、一部の教師の一部の期間に限定した調査になってしまいました。一方、近年の教育委員会におきましては客観的な方法による教師の在校等時間のこの把握が徹底されてきたことを私ども踏まえておりまして、今後は、学校現場に追加の調査負担を生じさせることはなく、全国の教育委員会が時間外在校等の時間の状況を調査することで教師のこの勤務状況を把握していくことにしているところでございまして、今後の調査につきましても、調査に関わる学校現場の負担、また従前の調査にも留意をしていきながら、適切な内容や方法を検討してまいりたいというふうに思っております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 勤務実態調査、継続するとおっしゃらないんですよね。都道府県委員会、教育委員会等の調査が客観的になっているとおっしゃっていますけど、先ほど確認したとおり、持ち帰り残業は把握をされないんですよ、義務ではないんですよ。先日、私指摘しましたけど、休憩時間に至っては、一律四十五分、取れていなくても勝手に引いていく、そういうふうな管理をしているような教育委員会ほとんどですよ。  現場の負担、勤務実態調査が現場の負担だというのであれば、休憩時間について雑談の時間を一分単位で計らせるみたいな、そんな面倒なやり方を改めればいいじゃないですか。都道府県や市町村任せじゃなくて、国の責任として継続的に勤務実態調査をやらなきゃいけないのに、それすらやらない、絶対にやると言わない、あり得ないと思うんですよ。  それだけじゃないですよ。持ちこま数の削減、必要だと文科省おっしゃいますけれども、そのために標準授業時数を減らすとも言わない。一日一人四こま、これ基準にしましょう、上限にしましょうということも言わずに、乗ずる数を見直すとも絶対に言わないですね、必要があればとしか言わない。で、基礎定数じゃなくて加配ばかり増やしていって、結果、各学校に一人ずつ確実に教員を配置するということすらできていない、やることもしない。そして、時間外残業を労働と認めず、残業代も支給しないと。計画策定、見える化、全て都道府県教育委員会任せ、学校任せ。  文科省は教員の長時間労働の是正のために一体文科省として何をするのかと、何もしないんじゃないですか。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 学校における働き方改革でございますが、今回の法案で、全ての自治体、国の指針に則しまして働き方改革のための計画を策定し、その実施状況も併せて公表するなど、自治体、学校、地域、保護者が協力をし合いながらこの働き方改革を推進する仕組みを構築することになっております。  学校、教師が担う業務の三分類の更なる徹底と校務DXの加速と、さらには保護者対応に関わる行政の支援体制の構築に対する支援、好事例の横展開などを通じまして自治体の取組の伴走支援を私どもしっかり行ってまいります。また、教職員定数の改善、支援スタッフの充実などによりまして学校の指導、運営体制の充実もしっかりと推進してまいります。  文部科学省におきましては、引き続き、こうした取組を通じまして教育委員会が実施する取組を支援していくとともに、この調査によりまして働き方改革の進み方を毎年度しっかりとフォローアップしてまいります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 働き方改革のフォローアップをしていくんだと、それだけですよね。  計画策定求めると言うけど、それも全部全ての自治体に押し付けているだけですから、三分類見直したとしても全然話にならないんだということは広田参考人からも指摘がありましたし、やっぱりそれ、文科省がやることでもないんですね、現場に押し付けているんですね。  文科省、何もしないんですよ。時間外は労働時間じゃないから、教員が勝手にやっていることだから、だから残業代も支払わないでいいんだと。基礎定数だって、乗ずる数を見直して増やすとは絶対に言わないんだと。そうやって、現場の責任、教員が勝手に時間外労働やっているんだと。そうやって放り投げて、自ら長時間労働を是正するということを全くやってこなかったのが文科省であり、それを是正する気がないのが今回の法案であり、そんな状態でこのままこの法案を採決するなんというのはあり得ないんだと。  徹底審議引き続き求め、私は質問を終わります。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 無所属、広島県の宮口治子です。  まずは、働き方改革についてお伺いします。  平成三十一年の中教審答申は、これまで学校、教師が担ってきた業務の仕分を行い、いわゆる学校、教師が担う業務に係る三分類を示しました。それから五年以上が経過し、令和六年の中教審答申においても学校、教師が担う業務の適正化の一層の推進が求められましたが、令和六年度教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査結果によると、教育委員会による取組の実施率が五割を超えたのは十四項目のうちの六項目にとどまっています。  文科省は、衆議院での質疑において、自治体により取組状況に差が見られる課題があると認識しているという旨を答弁をされておりますけれども、取組が進んでいない自治体が存在する要因というのは一体どこにあるんでしょうか。  一つ目、スクールサポートスタッフ、教員業務支援員や副校長・教頭マネジメント支援員など教員以外の支援スタッフの配置に係る文科省予算が足りていないというのが要因でしょうか。二つ目、それとも文科省予算は足りているけれど自治体がうまく予算を活用できていないところに要因があるんでしょうか。三つ目、あるいは業務を担う教育委員会の人員等が不足しているということが要因なのでしょうか。四つ目、そもそも地域に三分類の取組を代わりに担える人材がいないというのが要因なのでしょうか。  ちょっと私なりに四つこの要因考えてみたんですけれども、ほかにも何か様々な要因というのが考えられると思いますけれども、文科省はどこにこれ要因があるとお考えですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、宮口委員から、市町村においての取組に差があって、その要因、四つほど挙げていただきました。  学校における働き方改革の取組が教育委員会ごとに異なっている、この五年間でもかなり差が出ていると。そこについては一つに原因を特定することは難しいと承知しておりますけれども、教育委員会や学校、地域間でそれぞれの状況が違いますけれども、そうしたどこに課題があるかという状況の把握や、あるいは、学校の中でもそうですけれども、同じ市の中でも、学校でも取組の意識の違いがあるということは正直あると思います。  また、規模の小さい市町村などにおきましては、教育委員会として三分類に基づく取組に関する方針などが十分に検討がそもそもされていないということや、対応策の事後的な検証が不十分であるといったこともあるかと思います。学校以外が担うべき業務というのを三分類で示してはおりますけれども、保護者や地域住民との連携、協働というのが、新しい業務については十分に理解が進んでいないという教育委員会もあるといったこともあると考えてございます。  今回の法案、全ての教育委員会がそれぞれの自治体の状況も、首長部局等も含めてよく見ていただきまして、働き方の計画的な取組を行い、自治体、学校、地域、保護者が協力しながら推進する仕組みを構築していただくということを考えているところでございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  一つというのに絞るのは難しいということと、様々要因があるということを文科省も認めているということなんですが、私は、三分類に関するこの取組が進まない要因の一つとして、やはり政府が支援スタッフの配置に関する中長期的な計画というところを策定していないというところに問題があるんじゃないのかなというふうに思っています。支援スタッフに関する文科省の予算は、だって毎年の財務省との折衝で決まるじゃないですか。自治体からすると、毎年度、何人分の支援スタッフが予算措置されるのかということが分からず、長期的な見通しを持って支援スタッフを確保しにくい状況にあるのではないかなというふうに思います。  定数改善計画が策定されないために自治体が長期的な見通しを持って教員を確保するのが困難になったのと同じような構図が支援スタッフでも繰り返されようとしています。そうならないように、例えば副校長・教頭マネジメント支援員は今後五年間で全学校に配置するとか、あるいは部活動指導員は今後五年間で倍増するといったような具体的な数字を政府があらかじめ計画として示していくべきではないでしょうか。そうすると、自治体としても見通しを持って支援スタッフを確保できるということができますし、その結果として三分類による取組が一気に加速するのではないのかなというふうに思います。これ、更問いになりますけれども、いかがですか。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 教師が教師でなければできない業務に専念していただくことは大変重要でありまして、そのためにも、教師と支援スタッフとの役割分担や連携、協働を推進していくことに、重要であります。  学校における支援スタッフにつきましては、都道府県や市町村において、地域や学校の実情も踏まえつつ、教育委員会と首長部局が連携、協力してその配置を進めていただくことが必要であり、文部科学省としても、これまで教員業務支援員について、平成三十年度には全国で三千校の、約三千校の配置だったのが、現在では全ての小中学校に配置できるように支援しております。また、令和六年度からは、新たに副校長・教頭マネジメント支援員の配置を支援しております。  来年度以降の予算規模を含む中長期的な計画を策定することは大変困難であると思いますが、引き続き各教育委員会における配置状況や学校現場におけるニーズを踏まえた上で必要な支援を図ってまいります。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。しっかり取組していただきたいというふうに思います。  政府は、今回の改正案において、自治体に業務量管理・健康確保措置実施計画の策定を義務付けております。そうであるのであれば、自治体が見通しを持って支援スタッフを確保し、実効性のある働き方改革を推進する計画を策定できるよう、政府としても支援スタッフの配置拡充に関する中長期的な計画を策定し公表していくというような必要があるかと考えますが、いかがですか。文科省にお尋ねします。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 先ほど御答弁させていただいたとおりでありますけれども、文部科学省としては、今後、今回の法案に関連した国における制度改正や予算措置の全体像について各教育委員会にお示しできるように検討してまいりたいと思います。また、支援スタッフについてもどのような示し方ができるか、検討してまいります。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 各自治体としっかり協力をしていただいて取組をお願いしたいということを申し上げて、次の質問に参ります。  教職員の精神疾患によるメンタルヘルスについてお伺いします。  令和五年度の教育職員の精神疾患による病気休職者数は七千百十九人、全教職員数の〇・七七%で、令和四年度の六千五百三十九人から五百八十人増えまして、毎年のようにこれ連続して過去最多となっています。教員のメンタルの不調は、接する子供たちにもこれ直接的な影響を及ぼしかねません。今回の改正にある業務量管理・健康確保措置実施計画、これについては、精神疾患を抱える教員、職員の健康確保措置、これも含めてしっかりとした計画の策定、そして公表、計画、この実施状況の公表というのが必要になるかと思います。  精神疾患は再発率がとても高い疾患でございます。そこで、休職あるいは復職支援について、現在文科省で実施している公立学校教員へのメンタルヘルス対策に関する調査研究事業、これの成果を踏まえた支援プログラムモデルを健康確保措置の参考例として教育委員会に示すお考えというのはお持ちなんでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先生方が生き生きと活動できなければ、子供たちも生き生きとした活動はできないと思ってございます。  メンタルヘルス対策あるいは健康確保措置の観点では、今御指摘いただいたような、そうしたモデル事業あるいは調査研究事業をやってございます。令和五年度からやってございます。公立共済組合の方でもやってございますので、そうした好事例を、おっしゃるとおり、我々としては全国の教育委員会の参考となるように横展開できるよう取り組んでまいります。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 各自治体に財政力格差、これがある中で、全ての自治体において業務量管理、そして健康確保措置実施計画、これを効果的に実施するためには、財政支援を含む国の支援、これがどうしても必要になるかと思います。どのようにそこを考えていらっしゃるのか、文科省と財務省、どちらにもお伺いします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 教師の業務量の管理でございますが、その健康を確保するための計画につきましては、その実効性を高めるため、文部科学大臣が定める指針におきまして学校、教師が担う業務に係る三分類の内容を位置付けるなど、働き方改革に関わる国としての方向性をお示しするとともに、各教育委員会における計画の策定に資するよう、国からひな形をお示しする予定でございます。  さらに、令和七年度予算におきましては、直近二十年間で最大となる教職員定数の改善、さらには教員業務支援員等を始めとする支援スタッフの配置の充実に関わる経費を計上するなど、国におきましても教職員また支援スタッフの配置に必要な経費を支援させていただきながら、学校の指導、運営体制の整備に努めてまいります。  また、今後とも、学校における働き方改革の進み具合をしっかりフォローアップをしていきながら、必要な支援に努めてまいりたいと思います。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 御指摘いただいていますとおり、各自治体が業務量管理・健康確保措置実施計画を効果的に実施し、学校における働き方改革を一層推進していくことが重要と認識してございます。  先般の衆議院における法案修正におきまして教師の時間外在校等時間の削減に向けて必要な措置を講ずることとされていることなども踏まえまして、所管の文部科学省とともに本計画の効果的な実施に取り組んでまいりたいと考えております。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  私も、そして大臣も、子供を育てたりする中で、やはり自分の心に余裕、ゆとりがないと子供にちゃんと向き合うということもできないと思います。それは教員の皆さんも同じだと思っておりますので、どうかそこにしっかり予算付けていただいて、先生たちのヘルス、心の問題、メンタルヘルス、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  最後に、先日、総理の質問で、私、お答えになった中で、未来の学校への大きなビジョン、これお尋ねしたんですけれども、全く的を得ていないというか、わくわく、学校がわくわくするような、そういった学校のビジョンというのが総理からは見ることができませんでした。  取りあえず、しっかり予算を、使いやすいような予算を考えていただいて、やはりこれからの学校教育、そして未来の教育についてをしっかり取り組んでいただきたいということをお願い申し上げて、私からの質問を終わります。ありがとうございました。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  教員の長時間労働は深刻で、小中学校の教員は平均で連日十一時間半働き、休憩はほとんど取れず、土日の出勤、持ち帰り残業まであります。精神性疾患による病休者は増加の一途で、過労死も起きています。SNSには毎日のように、もう限界、もう辞めたい、教員は未来が見えないと、教員の皆さんからの悲鳴が上がっています。この危機的な学校現場、教員の長時間労働の是正は待ったなしです。  ところが、文科大臣は、時間外在校等時間について、必ずしもゼロにはならないと、とんでもない答弁を繰り返しました。時間外在校等時間には自主的な残業が含まれるからと言いますが、現場の教員から、好きで在校していると思いますか、みんな帰りたいよ、これは国家ぐるみの違法労働隠しじゃないかと怒りの声が上がっていることを直視すべきです。  本法案では、給特法の残業代不支給には手を付けず、教職調整額を現行の四%から一〇%に引き上げると言いますが、今の教員の労働時間に全く見合わないばかりか、いわゆる働かせ放題の仕組みを温存し、長時間労働を助長し、固定化するおそれがあります。  しかも、特別支援教育に携わる教員への給料の調整額を引き下げ、学級担任手当の対象外にすることは余りに理不尽です。これに反対する署名は、二か月足らずで二万二千筆を超えました。特別支援教育の特殊性や重要性を理解しない差別的な対応はすぐに撤回すべきです。  また、主務教諭の新設は、参考人が、何の益もなく、むしろその弊害の方が大きいと述べられたように、教員の間に階層化と分断を生み、教員同士が対等な立場で共同することを困難にするおそれがある上、業務負担の増大も懸念されるため、到底容認できません。  なお、衆議院での修正については、義務標準法の改定や教員一人当たりの授業時数の削減について言及するなど評価できる部分もあるものの、原案を踏襲し、残業代不支給の働かせ放題を温存する上、管理職による教員の業務管理の規定など、これまで以上に時短ハラスメントや持ち帰り残業を増長させるおそれもあり、反対します。  文科省は、給特法で教員を残業代制度の適用除外にし、コスト意識ゼロで人を増やさず業務だけどんどん増やし長時間勤務を蔓延させてきたことを反省し、時間外労働を労働時間と認め、公立学校教員にも残業代制度を適用すべきです。そして、一日四こまを基本に乗ずる数を見直し、教員の基礎定数を増やすべきです。勤務実態調査の継続すらやると言わず、計画策定、見える化を現場に押し付けるのは余りに無責任です。  政府、文科省こそが教員の長時間労働をなくす責任を果たすべきであると申し上げ、討論といたします。

斎藤嘉隆 立憲民主・社民・無所属

○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆です。  会派を代表して、衆議院で修正をされたこの給特法等改正案に賛成の立場から討論をいたします。  ある中学校では、八時十五分から勤務を開始し、十六時四十五分に勤務が終了します。子供が下校した後、十六時から平日の部活動に取り組んで、十六時四十五分を超えると勤務が終了し、以降は教員による自発的行為となります。同じように子供がいて、指導する状況は何も変わってない。校務であるにもかかわらず、なぜか取扱いの形態が変わります。部活が終わり職員室に戻り、テストの採点や明日の授業の準備を行う、これも勤務ではありません。命令もない中で教員が勝手に行っている校務と言えます。これが今の学校現場の状況です。  勤務の内外を包括的に捉えるという給特法の在り方は、制定から五十年以上が経過し、現場の状況と法そのものの乖離が大きくなり過ぎた感がします。何が勤務で、何が校務で、何が業務で、何が自発的行為なのか、当の教員たちが理解すらできていないんです。私学や国立大学法人で特措法が適用されない中で勤務管理が行われている現状を鑑みれば、現場の実態から給特法を抜本的に見直すことができない現状は課題解決の先送りにすぎません。  本改正は新たな改正への道筋です。月当たりの時間外在校等時間の削減に向けた環境整備を徹底的に進めつつ、給特法そのものの在り方についての議論を更に深めていかなければなりません。  二〇二二年度の教員勤務実態調査では、教員の在校等時間は、一日、小学校で十時間四十五分、中学校で十一時間一分。六年前の調査と比べ、それぞれ三十分程度減少しています。この結果を得て、働き方改革が一定効果を上げているとされていますが、本当にそうなんでしょうか。  二〇二二年の十月、十一月といえば、まだコロナ感染症が五類分類される前で、学校はまさにコロナ対策の真っただ中でした。学校行事や部活動実施が大幅に制限され、生徒指導などに時間を要することも難しい状況でした。会議なども対面で長時間行うことは避けられて、いや応なく働き方改革が進んだ時期でもありました。二二年調査が二〇一六年調査よりも在校等時間が減るのは当たり前です。むしろ、コロナ感染症の影響から脱した今の勤務状況がどうなのか。二〇二二年の非常時の数値ではなくて、通常時の学校教育の今の実態を把握すべきです。  二〇二二年度調査あるいは二〇一六年調査との変容を精緻に把握するためには同様の調査が必要ですが、文科省はその実施に積極的ではありません。なぜ調査を避けるのか。不都合な調査結果が出ることを避けたいのか。いぶかしがる声も少なくありません。改めて、実態を精緻に把握する必要性を申し述べておきたいと思います。  最後になります。  繰り返しになりますが、今回の改正は抜本的改正に向けたステップです。前回の改正時も同様にこのことを申し上げました。しかし、当時の大臣の答弁も局長の答弁も、今となれば多くが今回の改正に生かされたとは言えない、そういう状況だと思います。今回賛成をさせていただく理由は、あくまでも次の抜本的見直しに向けたステップであるということ、そして教員をめぐって一定の処遇が改善が図られたと、この点をもって賛成をしたいというふうに思います。  以上です。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 無所属の宮口治子でございます。  私は、給特法等の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。  令和元年の給特法改正案の審議において、当時の萩生田文部科学大臣は、処遇も含めて抜本的な見直しをすると答弁していました。しかし、それから五年以上がたって提出された今回の改正案は、教職調整額の僅かな引上げなどにとどまっており、学校現場の負担を軽減し、教員に優れた人材を確保することにつながる抜本的な見直しとは程遠い内容となっています。  改正案には様々な問題がありますが、最大の問題は、教員の処遇改善の程度に差が設けられることで教員間に分断を生じさせてしまうことにあると考えます。  教職調整額の率は四%から一〇%へと引き上げられることとなりますが、幼稚園の教員は四%に据え置かれたままとなります。また、義務教育等教員特別手当は、学級担任には加算がある一方で、学級担任以外の教員にとっては引下げとなります。しかも、小学校、中学校、高校では学級担任への加算があるものの、特別支援学校や幼稚園では学級担任への加算はありません。さらに、特別支援教育を担当する教員への給料の調整額も三%から一・五%へと半減されます。加えて、主務教諭が創設されますが、主務教諭は基本給が優遇される一方、主務教諭以外の教員は基本給が引き下げられるのではないかとの懸念が衆参の委員会で繰り返し指摘されてきました。  どの学校種で勤務しているか、学級担任か否か、主務教諭か否かにより処遇改善の程度に差が生じてしまいます。政府は給与にめり張りを付けようとしていますが、特別支援学校の教員は、幼稚園の教員は、学級担任ではない教員は、主務教諭ではない教員は頑張っていないんでしょうか。私は違うと思います。全ての教員が、長時間勤務を始めとする厳しい勤務環境の中で精いっぱい頑張っていらっしゃるのです。誇りを持って仕事をしているのです。処遇改善の程度に差を設けるということは、学校現場において日々全力で子供たちと向き合ってくれている全ての教員の頑張りや誇りを傷つけることにほかなりません。  全ての教員にとって公正な処遇改善としていく必要があることを申し上げ、私の討論といたします。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 賛成多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、水野さんから発言を求められておりますので、これを許します。水野素子さん。

水野素子 立憲民主・社民・無所属

○水野素子君 私は、ただいま可決されました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員宮口治子さんの共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、教育職員の時間外在校等時間を令和十一年度までに一箇月当たり平均三十時間程度に縮減するという本改正法附則第三条第一項に規定する目標を達成するため、地方公共団体の裁量にも留意しつつ、その実現に向けた工程表の策定を行うこと。また、当該目標は、一箇月当たり三十時間程度までは時間外在校等時間を認めるという趣旨ではなく、その一層の縮減が必要であることについて、学校、教育委員会、保護者、地域等に対して周知すること。  二、教育職員の勤務条件の更なる改善のための措置について検討するため、本改正法附則第六条に規定する教育職員の勤務の状況を調査するに当たっては、これまで教育職員に対して行われた勤務実態調査にも留意し、その方法について十分に検討すること。また、教育職員の勤務条件の更なる改善のための措置を講ずるに当たっては、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法における教育職員の健康及び福祉の確保という理念と教育職員の勤務の状況との差を埋めることができるよう必要な措置を講ずること。  三、教育委員会は、時間外在校等時間が上限時間を超える学校に対して、当該学校の業務や環境整備等の状況を十分に検証し、在校等時間の長時間化を防ぐための取組に万全を期すこと。  四、時間外在校等時間を形式的に上限の範囲内とするために、休憩時間、並びに週休日・休日を含めて、実際の時間外在校等時間より短い時間を記録することのないよう周知徹底すること。また、校長等が虚偽の時間外在校等時間を記録させることがあった場合には、信用失墜行為として懲戒処分等の対象となり得ることについても周知すること。  五、時間外在校等時間の上限時間を遵守することのみを目的として、自宅等への持ち帰り業務を増加させることがあってはならないことについて、周知徹底すること。また、本来、業務の持ち帰りは行わないことが原則であることから、持ち帰りが行われている実態がある場合には、校長及び教育委員会は、その状況を適切に把握するとともに、国はフォローアップを行い、持ち帰りを行わずに済むよう、人員の配置拡充、業務の削減等の必要な取組を実施すること。  六、学校における働き方改革の目的は、子供一人一人の特性や関心に応じた学びの実現であり、その目的のため、教育課程の編成の在り方について専門的な議論を深めるとともに、教職員定数の改善などの教育条件の整備も一体として同時に進めること。  七、学校における働き方改革については、学校の設置者であり、教職員の服務を監督する教育委員会が、学校徴収金の公会計化をはじめとした業務の見直しや支援スタッフの予算化など学校を支援する取組について主体性を持って実施することが必要である。これらの取組については、単に教育委員会や学校のみの責務とするのではなく、地方公共団体の長のリーダーシップのもと、関係部署が一体となって、強力に推進すること。また、国は、常勤職員と同等の職務を遂行している臨時的任用教員の給与決定について、総務省通知から二級発令とすることが可能であることを任命権者である教育委員会に周知徹底すること。併せて、二級発令とした場合、義務教育費国庫負担金において財政措置がされることも周知すること。  八、労働基準監督機関の権限を行使する人事委員会及び人事委員会を置かない場合の地方公共団体の長は、教育委員会が教育職員の業務量を適切に管理し、健康と福祉の確保を図るよう、その役割を十全に果たすこと。その際、社会保険労務士や法律家など外部の専門家の知見も活用し、教育職員が働き方について相談できる体制の構築に努めること。  九、国は、服務監督教育委員会及び校長には自己の監督する教職員について、安全配慮義務があり、業務時間・業務内容を把握した上で業務量を適切に調整するなどの措置を取る必要があることについて周知すること。併せて、安全配慮義務を怠った場合には、損害賠償にも及ぶ可能性があることについても教育委員会と校長に周知徹底すること。また、教職員の過労死等の公務災害が疑われる事案が発生した際には、服務監督権者である教育委員会及び校長は速やかに調査を行い、再発防止に向けた取組を講ずること。  十、国及び地方公共団体は、学校における働き方改革を円滑に推進できるよう、いわゆる「学校・教師が担う業務に係る三分類」に基づく取組が確実に実施されるよう、必要な財政措置等の条件整備を講ずること。また、国は、三分類について必要な見直しを行い、「教員が担うべきではない業務」を明確に示すとともに、教育委員会及び学校段階において、教育課程上の工夫を含めた業務改善の取組を整理・共有すること。さらに、こうした改革の趣旨について、国が主体的に保護者や地域に対して理解を促す広報や発信に取り組むこと。  十一、業務量管理・健康確保措置の実施における学校運営協議会の役割の重要性に鑑み、学校運営協議会の設置を推進するとともに、学校運営の支援機能向上、学校運営協議会委員の研修の改善と適切な処遇を行うこと。  十二、主務教諭の配置による教諭の職務内容・職責の変化がないことを踏まえ、主務教諭の配置のために、教諭の給与を引き下げることのないよう、地方公共団体に周知徹底すること。また、主務教諭の配置によって、学校内外で円滑に協力・協働体制が構築できるよう、周知すること。併せて、主務教諭の配置が地方公共団体による任意設置となっていることから、その配置人数分の義務教育費国庫負担金を確実に措置すること。  十三、教職調整額の一〇%への引上げを確実に実施するとともに、学校における働き方改革の進捗状況及び財源確保の状況等を踏まえ、教職調整額の引上げ時期の前倒しを検討すること。また、教職調整額の引上げが他の教育予算の削減につながることのないよう、必要な予算を確保すること。  十四、義務教育等教員特別手当を校務類型に応じて支給するに当たっては、現在行われている一律支給部分について、その支給ができないとの誤解が生じないよう周知すること。併せて、学級担任に義務教育等教員特別手当の支給を加算することについて、複数担任制を採っている場合にも支給が可能であることを周知すること。  十五、子ども・子育て支援制度の枠組みにおいて措置されている幼稚園教員の処遇改善に資する財政措置とその効果について、継続的にフォローアップを行うこと。  十六、国は、教育職員の業務の縮減のため、教育職員の担当授業時数を軽減するための教育課程の実施と抜本的な教職員定数の改善に努めること。また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、教員業務支援員等の学校における専門スタッフの配置の一層の拡充及び処遇改善に努め、地方公共団体の財政力に起因した配置の格差が生ずることのないよう、必要な財政措置を講ずること。併せて、国及び地方公共団体は、部活動の地域展開等を確実に進めるための措置を講ずるとともに、全国規模の「学校人材バンク」の構築などを講ずること。  十七、本改正法により時間外在校等時間の縮減が求められていることに鑑み、いわゆる「超勤四項目」以外の業務である部活動については、教育職員が正規の勤務時間を超えて従事することを命ずることができないことを踏まえ、部活動改革の推進等の必要な措置を講ずること。  十八、保護者や地域からの過剰な苦情や不当な要求などに関する教職員の負担感が大きいことを踏まえ、学校だけでは解決が難しい事案について、学校任せにするのではなく、保護者等から行政が直接相談を受けるなど、行政による学校問題解決のための支援体制の構築や、スクールロイヤーが学校や教育委員会の立場に立った代理人として対応することも含め、スクールロイヤーのより積極的な活用や配置充実に向けて、財政措置等の必要な措置を講ずること。  十九、令和の日本型学校教育を担う専門職としての教育職員の専門性の向上・キャリア形成のため、研修や教員養成段階への支援に加え、授業実践が共有できるプラットフォームの形成と教育データベースの整備を行い、多様な子供への効果的な授業実践や支援とその成果を科学的に分析・共有する仕組みを構築すること。その際、現場の教育職員の負担とならないよう配慮すること。  二十、教育職員のメンタルヘルスを良好なものとする前提として、学校における労働安全衛生管理体制の整備が不可欠であることを踏まえ、産業医や健康管理医等の選任等、教員の健康確保措置の環境整備に際し、地方公共団体間で格差が生ずることのないよう、国が必要な支援を行うこと。また、学校における勤務間インターバルの取組を進めるため、国は必要な支援を行うこと。  二十一、教育職員の安定的な確保及び質の向上のため、教育職員の免許制度及び養成・採用の在り方について検討を行い、その結果に基づき、法制上の措置その他の必要な措置を講ずること。また、教育職員の専門性・多様性の確保のため、教育職員の採用選考の実施時期及び回数等について、教育委員会による工夫改善の取組を促進すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) ただいま水野さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 多数と認めます。よって、水野さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、あべ文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。あべ文部科学大臣。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十一分散会

NDL 国会会議録検索システムで原文を見る ↗

この記録を確かめる

S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #771 観測 2026-06-06 07:50 JST
    改ざん検知用の値 c1522b7a…f395bb (未計算)

チェックポイント

記録
#1854 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint)
まとめの値
57ef6754…cd6246

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。